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2018-03-29 第196回国会 参議院 文教科学委員会 4号 公式Web版

  1. 平成三十年三月二十九日(木曜日)    午前十時一分開会     ─────────────    委員の異動  三月二十六日     辞任         補欠選任      今井絵理子君     金子原二郎君      小野田紀美君     野上浩太郎君  三月二十七日     辞任         補欠選任      金子原二郎君     今井絵理子君      野上浩太郎君     小野田紀美君  三月二十八日     辞任         補欠選任      小野田紀美君     西田 昌司君  三月二十九日     辞任         補欠選任      西田 昌司君     小野田紀美君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         高階恵美子君     理 事                 上野 通子君                 大野 泰正君                 神本美恵子君                 吉良よし子君     委 員                 赤池 誠章君                 石井 浩郎君                 今井絵理子君                 衛藤 晟一君                 小野田紀美君                 橋本 聖子君                 水落 敏栄君                 大島九州男君                 宮沢 由佳君                佐々木さやか君                 新妻 秀規君                 高木かおり君                 木戸口英司君                 蓮   舫君                 松沢 成文君    国務大臣        文部科学大臣   林  芳正君    副大臣        内閣府副大臣   田中 良生君        文部科学副大臣  水落 敏栄君        厚生労働副大臣  牧原 秀樹君    大臣政務官        経済産業大臣政        務官       平木 大作君    事務局側        常任委員会専門        員        戸田 浩史君    政府参考人        内閣官房まち・        ひと・しごと創        生本部事務局次        長        松尾 泰樹君        内閣府公益認定        等委員会事務局        長        相馬 清貴君        法務大臣官房審        議官       筒井 健夫君        法務大臣官房審        議官       加藤 俊治君        文部科学大臣官        房長       藤原  誠君        文部科学省生涯        学習政策局長   常盤  豊君        文部科学省初等        中等教育局長   高橋 道和君        文部科学省高等        教育局長     義本 博司君        スポーツ庁次長  今里  讓君        文化庁次長    中岡  司君        厚生労働省子ど        も家庭局児童虐        待防止等総合対        策室長      山本 麻里君        厚生労働省社会        ・援護局障害保        健福祉部長    宮嵜 雅則君    参考人        公益財団法人日        本漢字能力検定        協会代表理事・        会長兼理事長   高坂 節三君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○教育文化、スポーツ、学術及び科学技術に関  する調査  (文教科学行政の基本施策等に関する件)     ─────────────
  2. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長松尾泰樹君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、参考人として公益財団法人日本漢字能力検定協会代表理事・会長兼理事長高坂節三君の出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  6. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策等に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  7. 上野通子

    ○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。本日は発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。  早速、大臣の所信に対する質問を順次させていただきたいと思います。  まず、林大臣は、今まで様々な大臣を経験されております。防衛大臣、経済財政政策担当大臣、そして農林大臣、そして昨年の八月から文科大臣に就任されたわけですが、それぞれの省庁、かなりバラエティーに富んだ省のトップをやられて、その個性というか、それぞれの省の雰囲気というものも味わってこられたと思いますが、そして八月に、まさか、まさか、文科大臣になるとはもしかしたらお考えにもなっていなかったと思うんですね。  大臣におなりになる前の、その文科省という省庁をどのように思われていたかということ、さらには、文科大臣になられてから、中に入って、そこのリーダーになったわけで、これから、この文科省、省としても働き方改革を進めていると思いますが、どのようにしていきたいかという、文科省の職員像というものありましたら、お伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
  8. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 御指名いただいたときにまさかと思ったかどうかはよく記憶はありませんが、私は割と過去もそういうことが多かったものですから余り驚かなかったという記憶はございますが、ここに来させていただく前に科学技術の仕事は党でも随分やっておりまして、ナノテク議連ですとかいろんなところに、党の立国調査会ですとか、そういうところにおりましたし、それとの関連で特に高等教育については少なからぬ関心を持っておりましたので、そういう党での仕事を通じて文科省の皆さんとは交流があったというふうに思いますが。  改めて着任をいたしまして、やはり、ほかの役所と比べてということでもないんですが、所掌分野が非常に広いということを痛感をいたしております。幼稚園のこと、宇宙のこと、大仏のこと、オリンピックのこと、これ一日の間で次から次へとやっていくということで、例えば農林水産省でございますと、農、林、水とございますけれども、これ一次産業という共通の性格があるわけでございますが、文科省はそういった意味では大変幅広いということと、それから、必ずしも同じ考え方のみで接していてはいかぬのだなということを日々痛感をしておるところでございまして、更に申し上げますと、それぞれの分野が大変重要であるし、特に科学技術や教育といったものは将来への大事な投資でもあると、こういうことでございますので、そういう大事な使命を負った省であるということを強く認識をしておるところでございまして、文科省の職員の皆さんにもそういう認識を共有していただければと思っておるところでございます。  人生百年時代、ソサエティー五・〇と、こういうことになってきますと、この教育再生、科学技術のイノベーションというのはもちろんでございますが、AIやロボットということがどんどん発達をしてくる時代になりますと、より一層スポーツですとか文化ですとか、やりがいのあるという言葉をよく使いますけれども、そういう人生を豊かにするものというものがますます重要度を増してくるんであろうと、こういうふうに思っておるところでございまして、それぞれの分野でしっかりと重要性を認識して行政を進めてまいらなければならないと、こういうふうに思っております。  そのためにも、職員一人一人が深い専門性を身に付けて能力を発揮して、その持ち場、持ち場で志と気概を持って働くと。そもそも、こういうことをやりたくて文科省に来ていると、それぞれの分野でですね、そういう職員も少なからずいるというふうに接していて感じておりますので、今年のたしか年頭の御挨拶をするに当たって、そういう専門性を生かしながら、私の好きな言葉でございますけれども、任怨と遠慮と。任怨というのは、もって恨みという怨でございますが、自らそれに任じて、今風に言うと泥をかぶるということかもしれませんが、それから、遠慮というのは、お先にどうぞと、席を譲るという意味で最近は使われておりますけれども、元々の語源は遠きにおもんぱかりなければ近きに憂いありということで、先を見て物を考え、今泥をかぶることであっても、しっかりとやるべきことはやると、こういうことを年頭の挨拶でも申し上げたところでございまして、そういう意識を持ってしっかりとそれぞれの課題に取り組んでいただければと思っておるところでございます。
  9. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございます。  文科省のそれぞれの職員の個性も、そしてやりがいも伸ばしていけるような文科省にしたいというその思い、伝わってまいりました。  経済が専門の文科大臣、林大臣にもう一つお伺いしたいんですが、十年前から、ハーバードのデビッド・ブルーム教授が提唱しております人口ボーナス・オーナス期についてという考え方がありますが、この考え方は御存じでしょうか。
  10. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) ブルーム教授とは特にハーバード時代に面識があったわけではございませんが、このボーナス、オーナスというのは、人口形態がこういう山のようなときは若い人が非常に多いということでボーナス期と、それが逆転をいたしますと、逆に、何人で何人を支えるかという議論を我々はよく社会保障でいたしますが、そういうことで今度はオーナス期に入ってくると、こういうことではなかったかというふうに考えております。
  11. 上野通子

    ○上野通子君 おっしゃるとおりでございます。  日本は戦後、人口を増やして、どんどんボーナス期として経済を発展させたいということでやってまいりました。今は経済発展途上国がまさにこの状態ですね、インドを始め多くのアジアはまさにこの状態です。でも、一度この人口ボーナスが終わった国には二度とないともこのデビッド教授は言われているわけで、そして、日本の人口ボーナス期はもう既に九〇年代に終わってしまったとも言われています。そして、今は人口オーナス期、まさに日本は人口オーナス期の最先端を行っているとも言われて、問題はこの人口オーナス期に同じような経済の考え方ではもう行き詰まってしまう、再浮上するには、この人口ボーナス期型の考え方ではなくて、人口オーナス期の考え方に経済発展をするルールを変えていくということが重要だとも言われています。  そこで、やはり働き方も思いっ切り変えていかなきゃならないのではないかと私も感じているところでございますが、特に人口オーナス期ですね、これに対してこのデビッド教授は、どういうふうにしていくか。まずは、なるべく男女共働きにしていく、人口減少していきますからね。そして、なるべく今までの長時間労働をやめて短時間で働くようにする。そして、なるべく違う条件の人をそろえる。これが人口オーナス期に発展する条件だろうと言っています。  この三つ目のなるべく違う条件の人をそろえるという意味は、職場で同じようなタイプの職員をそろえるんじゃなくて、育児をやっている人、介護に大変な人、またもしかしたら病気を抱えているような人、さらには障害を抱えている人もいるかもしれない。でも、これらのスタッフ、職員の壁を越えて環境をつくっていけるか、これをやっていけるその団体、企業とかそして現場が、国家公務員の現場もそうだと思いますが、が生き残っていくのではないかと言われています。  そこで、文科省は、今私が言った三つの条件、これをこれから考えていけるか。そして、考えていくと同時に、最大限にそれぞれのスタッフが持っている、職員が持っているそのいいところを発揮できる環境となっていけるか。もし何か具体的に今課題があるとしたら、どこの点なのか。大臣にお伺いしたいと思います。
  12. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) ブルーム先生のときに、これを書かれたときにAIやロボットが今のようにあったかといえば、そうではなかったわけですが、まさにこういう時代になってきて、このブルーム先生のおっしゃっていることが非常に正鵠を得ていたということが分かるわけでございまして、そういう時代に日本社会全体として対応してまいらなければならないというのは当然のことでございますが、この文科省においても、やはり優秀な人材の確保をする、それから継続的な勤務を推進する、公務の能率的な運営の観点はもとより、これはある意味では、企業に例えて言えば生産性ということになるかもしれませんが、それに加えて、やはり男女共に育児や介護等により時間的な制約がある職員というのが増える中で公務が持続的にしっかりとやっていけるということから見ても、仕事と生活の調和、まさにワーク・ライフ・バランスというものを推進していくということが極めて重要であると考えております。  このため、文科省においては、文部科学省女性職員活躍と職員のワークライフバランスの推進のための取組計画、これを平成二十七年の一月に文部科学大臣決定として定めておりまして、これに基づく取組を推進をしてきたところでございます。  このワーク・ライフ・バランスの推進、これが業務をできなくなるとかマイナスの要因であるということではなくて、ワーク・ライフ・バランスが取れていることがこの業務の推進にもつながると、こういう考え方でしっかりとやるということと、更なる業務の効率化を図るということをやりまして、男女共に多様な個性や能力を十分発揮できる職場環境の実現に向けて粘り強く取り組んでまいりたいと思っております。
  13. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございます。  数年前からゆう活とかフレックスタイムの働き方もやっているともお伺いしておりますが、実は三月の二十四日の土曜日に新聞の方で、残業二百時間の職員も厚労省にはいるということ、しかも、その厚労省の職員というのは働き方改革担当の部署であったということが出ていましたが、内容を見ますと、いわゆる過労死ラインの倍に当たる二百時間の残業をしている職員もいたということですが、是非とも、文科省、お忙しいと思いますが、スタッフ、やはり元気で働くためには短時間で切り上げるということも重要ですので、時間外、勤務外でない、勤務時間内で仕事をしっかりとこなす、そういう省庁であるというのをまず文科省から発信していただきたいなと思っておりますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。  続きまして、今一番の学校現場の問題は、まだまだ続く今度は教師の長時間労働の問題でございまして、これは本当に喫緊の課題です。間もなく四月、入学式を迎えますが、入学式が始まる前にもう疲れてしまっているという職員もいるというのを聞いております。  今後、この給特法による超勤の四項目に該当しない、この部分の長時間労働が大変多くて、例えば部活動なんかもそうですし、資料作成などもそうなんですが、このような四項目の該当しないそのほかの業務も含めて、長時間勤務をどのように抑制する仕組みを構築していくか、業務負担軽減、処遇改善、そして財政負担等の検討、これは早急に是非とも進めて実行していただきたいと思っております。これは全国各地の学校現場が求めているところでございます。  そこで、大臣には是非ともリーダーシップを発揮していただいて取りかかっていただきたい、早急にやっていただきたいと思いますが、意気込みをお伺いしたいと思います。
  14. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) あの調査の結果を私も見まして、ここまでかという印象を持ったわけでございますので、これは待ったなしでやっていかなければならない課題だというふうに思っております。  子供と向き合える時間を先生が、向き合える時間を確保して、やはり先生、教師が今まで以上に誇りとやりがいを持てる環境というのが目標でなければならないと思っておりまして、よってもって子供の教育の質の向上を図るということにしてまいらなければならないと思っております。  このために、中教審で中間まとめというのを取りまとめていただきましたが、これを踏まえて、今先生からもお話がありましたように、学校や教師の業務の役割分担や適正化、本当に先生がやるべきことと先生がやってもいいことと、これは先生、学校よりは地域等にやっていただこうということが望ましいと、こういうことをしっかりと区別を意識した上で役割分担や適正化を着実に実行するための方策というものを盛り込んで、緊急対策というのを昨年十二月に取りまとめさせていただきました。学校における業務改善や勤務時間管理等に係る取組の徹底と併せて今年二月に各教育委員会に周知をしたところでございます。  平成三十年度の予算においても、学校指導、運営体制の効果的な強化充実や、いわゆる専門スタッフの配置等、学校における働き方改革をしっかりと推進するために必要な経費も盛り込んでおるところでございますので、今後とも教育関係者と一丸となって学校における働き方改革についてしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
  15. 上野通子

    ○上野通子君 大変期待しているところでございます。  学校現場の主役は何といっても子供たちです。その子供たちにしっかりと教育環境の場を与えて、子供が楽しく元気に学べる場を提供していくというのが教師の使命だと思っております。是非とも教師が、先ほど大臣からもありましたが、子供たちに寄り添う、その時間を最大限つくっていただくためにも、給特法の制度改正も含めた教職員の働き方改革をますます進めていただきたいと思っております。よろしくお願いします。  次に、スポーツ行政についてお伺いします。  まず、皆様方の記憶に新しいのは平昌オリンピック・パラリンピックだと思います。日本人選手のあの大活躍は私たちに元気と感動を与えてくれました。そしてまたさらに、お土産としてはたくさんのメダルも獲得してきてくれました。オリンピックでは金が四個、銀が五個、銅が四個、計十三個。パラリンピックでは金が三個、銀が四個、銅が三個の計十個。さらに、国別のランキングというのもありますが、オリンピックでは合計が十三個で十一位、パラリンピックでは何と韓国を抜いて、主催国韓国を抜いて九位でございます。これは本当にすばらしい成績だと思っております。  更にすごいのは、女性選手が大活躍をしてくれたということ。オリンピックでは高木菜那選手、金が二個、高木美帆選手は金、銀、銅が一個ずつ。そしてパシュートやカーリングなどの団体戦でもメダルを獲得しました。また、パラリンピックもすごいですよね。村岡桃佳選手、何と一人で金一、銀二、銅二と五個のメダル、多分全部掛けたらかなり重たいと思うんですが、すばらしい成績を収めてくださいました。  そこで、ウインタースポーツで頑張る選手に対して国としてはどのような支援をしているのかをお伺いします。
  16. 今里讓

    ○政府参考人(今里讓君) ウインタースポーツに対する国の支援の現状について御説明申し上げます。  文部科学省では、平成二十八年度に策定をいたしました競技力強化のための今後の支援方針、それから第二期スポーツ基本計画、これらを踏まえまして、冬季競技を含む選手強化の支援に取り組んできたところでございます。  具体的に申し上げますと、各競技団体の日常的、継続的な強化活動への支援の充実、それから全国の既存のトレーニング施設を強化拠点として指定し、優先利用やスポーツ医科学サポートを実施できるよう支援することによるトレーニング環境の整備、メダル獲得が期待される競技を対象としたスポーツ医科学情報などを活用した多方面からの専門的かつ高度な支援、風洞実験棟などのハイパフォーマンスセンターの機能を活用した支援、大会開催期間中には、現地におきまして選手等が最終準備を行うための医科学情報サポート拠点の設置、これらに取り組んできたところでございます。
  17. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございます。  最近始めたものとしてオリンピック・パラリンピックをやる開催地にハイパフォーマンス・サポートセンターを設置すると。これがすばらしく効果が出ているような私も気がします。この間担当者から話を聞きまして、見えないところでちゃんとサポートしているんだなとも実感しましたが、でも、やはり夏季に行われるオリパラに対しますと、まだまだウインタースポーツに対しての支援は少ないんじゃないかと思いますので、これからももっとしていただきたいなという思いも含めて、大臣の所見をお伺いしたいと思います。
  18. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) オリンピックの方だったと思いますが、選手団が御報告に来ていただきましたときに、少し懇談をさせていただきました。そのときに羽生選手ほかから、やはり冬季の施設の充実ということについてお話がありまして、その後、パラリンピックの選手の皆様も御報告に来ていただいたときも同趣旨のお話があったところでございます。  特に、スキー等は基本的には外でやる競技ということ等から、必ずしも建物の中でやる施設のみではというようなお話もたしかあったというふうに聞いておりますので、そういうことも含めて、これだけの成果があって、我々も含めて、見る者にこれだけの勇気と感動を与えていただいたわけでございますので、しっかりと後進の育成も含めてオリンピック・パラリンピック、この次に続く選手が出てくるように、また、今の選手の皆さんにも更に一層高みを目指していただくための方策について我々はしっかりと考えていかなければならないと、そういうふうに思っております。
  19. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございます。  しっかりと、ウインタースポーツ、夏季スポーツに限らず、支援していただきたいなと思います。  所信の中でも大臣は、第二期スポーツ基本計画を着実に実行して、全ての人々がスポーツをする、見る、支える機会を確保して、一億総スポーツ社会の実現を目指すとおっしゃっていました。御答弁いただきたかったのですが、今いただいたのでここは要望とさせていただきますが、まずスポーツは、する人は、自身、そのする人を健康にする、心も豊かにする、また見る側に立ちますと今度は感動をいただける、さらに元気になる、そして支える側、サポートする側は、選手が活躍してくれるということに対して一体感ができ、きずなが深まる。このように、スポーツを通して人間は幸せになれるんじゃないかと私は思っておりますので、どうかこれからもスポーツをしっかりと支援していただきたいなと思っております。  そして、いよいよ二年後には東京オリンピック・パラリンピックがございます。現在、何といっても日本代表になる選手が活躍してもらわなければ話になりませんので、日本のアスリートが思う存分練習できるような環境づくり、環境整備をしてくださっているところだと思いますが、ナショナルトレーニングセンターの拡充等の整備について、その現在の進捗状況をお伺いしたいと思います。副大臣、よろしいですか。
  20. 水落敏栄

    ○副大臣(水落敏栄君) 御質問のナショナルトレーニングセンターの拡充でございますけれども、オリンピック競技とパラリンピック競技の更なる共同利用を見据えた拡充整備を現在進めております。このため、平成三十年度予算案においては、整備工事費として三十六億円を計上しているところでございます。  拡充整備する建物ですけれども、現在のナショナルトレーニングセンターの斜め向かい側に建設をいたしておりますけれども、計画どおり、昨年八月から本体工事に着手いたしまして、アスリートが二〇二〇年東京大会に向けたトレーニングができるように、大会開催の一年前、つまり来年の六月の完成を目指して現在整備を進めているところでございます。
  21. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございます。楽しみでございます、完成が。完成しましたら、そこで目いっぱい選手、アスリートには利活用していただきたいなと思うところでございますが。  副大臣、もう一つ続けて質問させていただきたいんですが、二年前ですね、来年はいよいよラグビーワールドカップの開催もあります。資料の二を御覧ください。試合は全国各地で開催され、そして期間は何と四十日間以上にもわたるということでございますが、前大会、ロンドン大会でしたが、日本チーム、大活躍でした。すばらしい、期待以上の活躍をしてくださったのかもしれませんが、そこで、今度はラグビーファンが世界中から集まってもきます。チケットの先行販売はもう既に抽せんとなっていると、申込者がいっぱいともお伺いしていますが、参加国のキャンプ地の準備状況やその他の様々な受入れ体制は今どうなっているのかを、もう一年ですから、お伺いしたいと思うんです。よろしくお願いします。
  22. 水落敏栄

    ○副大臣(水落敏栄君) 二〇一九年ラグビーワールドカップにつきましては、昨年、委員御指摘のように、十一月の試合日程の決定以降、組織委員会を中心に本格的な準備作業が行われております。政府としても、その支援のために、まずは予算措置、そして税制上の措置、そして地方財政措置及び機運醸成等に向けた取組を現在行ってきております。特に、大会の公認キャンプ地につきましては、全国の九十自治体から七十六件の応募がございました。既に出場権を獲得している十六チームによる現地視察が行われております。そして、四月以降、順次公認キャンプ地が決定していく予定と聞いております。  また、全国十二開催都市にある会場の整備につきましては、スポーツ振興くじ助成金や、これtotoでございますけれども、この助成金や国土交通省の社会資本整備総合交付金等によりまして財政支援を実施してきたところでございまして、各会場とも順調に整備が進められております。  今後とも、文部科学省としては、大会の成功に向けて日本全体で盛り上げていくために、引き続き、組織委員会を始めとした関係機関と一体となって、オールジャパンで着実な準備に努めてまいりたいと思っております。
  23. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございます。大変期待しておりますので、よろしくお願いいたします。  次に、もちろん皆さん御存じで、前にも私質問させていただきましたが、オリンピックはその開催地でスポーツをやるスポーツの祭典ばかりでなくて、その開催国全体で文化の祭典、教育も含めた文化の祭典を行うということがオリンピック憲章にも定められているということでございますが、是非日本としても、全国各地が自分もオリパラに参加しているという意識を高めるためにも、このオリンピックの文化プログラムは貴重な、大事な活動の場になってくると思うんですが。  そこで、文化プログラムの進捗状況について、中岡文化庁次長の方にお伺いしたいと思います。
  24. 中岡司

    ○政府参考人(中岡司君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、オリンピック・パラリンピックはスポーツの祭典であるとともに、文化の祭典でございます。  文部科学省では、リオデジャネイロ大会後の一昨年、二〇一六年の十月に行われましたスポーツ・文化・ワールド・フォーラムを皮切りにいたしまして、文化プログラムの情報を収集、発信をいたします文化情報プラットフォームの構築や、日本遺産を舞台にした伝統芸能公演の実施などに取り組んできております。  平成三十年度予算におきましても、文化プログラムの実施に向けました全国的な機運の醸成、先進的事業の実施によるレガシーの創出に向けた取組の強化、あるいは二〇二〇年を一つのターゲットといたしました戦略的発信拠点形成に資する経費等について計上したところでございます。  今後とも、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会や、関係省庁、地方公共団体、民間団体等との連携をいたしまして、全国津々浦々での文化プログラムの推進に努めてまいりたいと考えております。
  25. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございました。  既に全国の認証組織の拡大も進んでいまして、都道府県でも三十都道府県が手を挙げて、オリパラの文化プログラム、積極的にやるよと声を上げてくださっていると思いますが、残りの県も、是非とも全ての県が認証の組織に加わっていただきたいなと思っているところでございます。  説明は忘れてしまったんですが、資料の一を御覧ください。これは、先日決まりました東京オリンピック・パラリンピックのマスコットキャラクターでございます。小学生の投票で最終的に決まって、谷口亮さんというキャラクターデザイナーの作品だということで、左がオリンピックのキャラ、右がパラリンピックのキャラでございます。ただ、まだ名前がないということ、夏には決まるそうですが、早く名前も決めていただきたいなと期待しております。  そこで、大臣にも、大臣は文化にも大変本当にいろいろ興味もありますし、自分からもピアノを弾かれるということでございますね、音楽活動もしているので、全国各地で様々な文化活動をしてもらうというのは本当に期待がされるところでございますが、その熱い思いを、文化プログラムに対しての、お伺いしたいと思います。
  26. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 私自身の活動は別にいたしまして、我が国には有形無形の文化財、地域の祭りや踊りなどの伝統文化、そしてアニメ、漫画、ゲームなどのメディア芸術を始めとする現代文化ということで、世界の人から見てこれはすばらしいなというのが、過去だけではなくてコンテンポラリーまで幅広くあるということが我が国の強みなんではないかと、こういうふうに考えておるところでございまして、インバウンドで来られる海外の方もそれぞれの御興味によっていろんなものを関心を持って見ていただけるということが強みでございますので、そういう我々が思っていることに加えて、特にオリパラということになりますと世界の方から見ていただくということでございますから、外から見てどういうところがどういうふうに見えているのかという視点も大変大事なんではないかと、こういうふうに思っております。  そういう意味で、この東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた文化プログラムは、日本文化、大変魅力があるわけですが、これを世界に発信をするということと同時に、地域の、それぞれの地域の文化資源を掘り起こして、これがまた地方創生や地域活性化にもつながっていく、それぞれの地域でももう一度気付いてもらう、こういうきっかけにもなり得るというふうに考えておりまして、そういう意味でも、こういうまたとない機会を生かしまして、社会総掛かりで全国的に文化プログラムを推進をして二〇二〇年東京大会に向けた機運を醸成するとともに、今申し上げましたように、二〇二〇年以降のレガシー創出に向けても魅力ある日本の多様な文化の発信に努めてまいりたいと思っております。
  27. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございました。  最近は観光客が望む観光の中に体験型の観光というのもどんどん入ってきておりますので、日本の伝統文化に接していただく、また美術館、博物館に行っていただくとともに、自ら参加できる文化活動プログラムを作っていただいて、大人も子供も障害を持っている方々も、男女問わず、どこに行っても日本的な文化、面白い文化に接していただけるような、そういう取組もこれから進めていただきたいと思っております。  続けて、総合的な学習の時間の有効な使い方について質問させていただきたいと思っておりますが、資料三を御覧になっていただきたいと思います。  これが総合的な学習の時間の資料となっておりますが、これからの教育というのはインプットからアウトプットの教育へとシフトしていきます。また、先ほど大臣がおっしゃいましたようにAIの時代になってくると。そうなると、今までのような正解を覚えるインプットの教育、学習から、自ら課題を見付けて自分で考え判断して、自分の言葉で表現したり行動したりすることを身に付けていくという、そういうまさに総合的な学習をするという形が必要になってくると思っているんですね。  ところで、大臣は、ヤングアメリカンズというワークショップを御存じですか。
  28. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 御質問の通告を受けて初めて知らせていただきました。
  29. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございます。  実はもう数年前から、二〇〇六年から、アメリカから、大学生を中心としてパフォーマンスを子供たちに教えながら三日間でミュージカルを完成して、それをショーとしてやるという取組をやっているんですね。これはNPO法人のじぶん未来クラブというところが行っているんですが、このことについては平成二十八年の十一月二十四日木曜日の教育再生実行会議の専門調査会の方でも代表の佐野さんから発表があったようですけれども、私も実は二度ほどショーの方は見せていただきましたが、普通のミュージカルではございません、本当に感動する。あんなに子供たちが一生懸命、たった三日間の練習でやってしまう、障害を持った子供たちまで歌を歌っている、こんな感動する総合的な学習ないなと私は思いました。  震災後は東日本大震災の復興支援事業としてずっとここでは継続しています。現在二百五十四校で開催しているということで、ここに対しては国も支援していただいたそうなんですが、参加者は何と二万五千名を超えていると、もちろん子供だけじゃなくて教師も一緒にプログラムに参加する、すばらしい、民間、NPOの開催のプログラムですが、ものだと思っております。  そして、このワークショップのすばらしさといったら、受講生の自己肯定感、自己表現力、チームワークなどを向上させることにあるということでございますが、このような総合的な様々に関わる、音楽も英語もコミュニケーションもそして自己肯定感も上げるという、このような取組はこれからますます民間とかNPOと連携してやっていくべきだと思いますが、大臣はどう思いますか。
  30. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) これを聞かせていただきまして、すばらしい取組だなと、こういうふうに思いましたのと、それから、やはり音楽の持つ力というものが大変大きなものがあるということで、ちょっと思い出したのは、エル・システマというのが、たしかコスタリカだったと思いますが、大変貧しい地域のお子さんたちを集めて、楽器を貸与してオーケストラをやる、こういう活動からその地域の教育が非常に荒れることなく進むと。大変な腕前で、この間日本公演を私も聴きに参りましたけれども。そういうことで、自分はやれるんだという、まさに今先生がおっしゃったような自己肯定感を持っているというのがもうステージを見ていると笑顔の中で表れているわけでございまして、多分このヤングアメリカンズもそういうことなんだろうなと思って聞かせていただいたところでございまして、学校の判断でこういう体験型のワークショップを総合的な学習の時間の中に取り込まれて授業が行われているというふうに承知をしております。  こういう学校外の様々な教育団体と連携を図るということは子供たちの教育活動をより豊かにするという観点からも大変有益だと、こういうふうに思っておりまして、このヤングアメリカンズと共同した取組もその一環として大変意義のあるものであろうと考えております。  今後とも、各学校の判断によりまして、様々な団体と連携した教育活動を教育課程に適切に位置付けた上で豊かな教育活動が展開をされることを期待をしておるところでございます。
  31. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございます。  できればまず文科省でワークショップに取り組んでいただいて、大臣には自らピアノも弾いていただきながらこのショーの体験というのもしてみる、やはり参加することに意義があるということもあるので、これを考えていただきたいなと思います。  時間がなくなってまいりましたが、最後に、人生百年時代と言われています。その百年時代に向けての文科省としての今後の取り組み方、また教育についてお伺いしたいんですが、その前にまず、通告していないんですけれども、大臣は今幸せですか、幸せを感じていますか。
  32. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 先ほどちょっと、コスタリカと申し上げましたが、ベネズエラの間違いでしたので、訂正させていただきます。  いろいろつらいこともございますが、総体的には幸せを感じながら仕事をさせていただいております。
  33. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございます。  私たちは、人間は幸せになるために生きてきたんだと思っております。そして、幸せには二種類あって、物やそしてお金や利便性などから得られる満足感からの幸せと、ずっと継続して心とか精神の安定さの中から生まれる本物の豊かさだと思うんですが、これの両方があるといいんですけど、できれば、短期的なものはなくても長期的な幸せは、本物の物の豊かさからくる幸せというのは必要じゃないかなと思います。経済を第一と考えるこの日本において、これからやはり幸福度とは何だ、幸感、幸せを感じる力を向上することが大事ということ、党本部の方でも幸感力向上のPTというのを下村元文科大臣の下、立ち上げまして、資料四のような七分野でこれから考えていこうということをしているんでございますが。  大臣も今まで同じような取組をされていたと聞いております。大臣も、党本部の方で新経済指針検討プロジェクトチーム、PTをつくりまして、同じように人の幸福感とか幸感度などを、社会の豊かさや生活の質を表すダッシュボードですね、指標群の作成に向けて検討して、政策立案して、それを活用していくことが大事だということも提言されているとお伺いしますが、この考え、幸せを感じることをどんどん発信していくために政策立案をしていくということ、また、その中に文科省も関わっていくことについてどうお感じになりますか。
  34. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) まさに、まだ党におりました頃に、GDP統計の見直しというテーマでございましたけれども、それ、統計の取り方をまずしっかりやるということと、それからGDPの基準そのものにソフトな付加価値を入れていくということに加えて、GDPどうしても金額で測りますので、主観的な幸せというところが入りにくいということでございますので、例えば、安心、安全とか住みやすさとか、そういうことを、これはもう金額ではないので、別の指標にして、車のダッシュボードのように速度計、温度計、いろんな指標がございますので、それを両方合わせて見る形というのがダッシュボードということで、実はOECDでもそういう取組がなされておるということから、日本的な、日本型のダッシュボードつくってはどうかという提言をしたわけでございまして、先ほど先生から見せていただきましたこの資料四にもしっかりとつながる考え方ではないかと、こういうふうに思っております。  ソサエティー五・〇でロボットや人工知能ということができてまいりますと、ますますそういうものが大事になってくるんであろうと、こういうことでございまして、やはり幼児期から高齢期まで、生涯にわたって一人一人の可能性とかチャンスとかクリエーティビティーとか、そういうものが大変大事になる時代になってくるということで、先生のところの今御紹介いただいたPTも、そういうこと、大変時宜にかなっていると、こういうふうに思っておりますし、私どもも大臣主宰という形で有識者の懇談会というのを始めておりまして、まさにそういう時代にどういう教育が必要なのかということを議論を既に始めておるところでございます。  一人一人がやっぱり夢と志を持って、様々な分野で、まさに幸せを実感しながら、私、つらいこともあると先ほど申し上げましたが、やはりつらいことがあって、それを乗り越えていくということがまた新たな充実感、幸福感につながっていくんだろうと、こういうふうに思っておりまして、そういうことをしっかりと、先ほどの体験学習等もございますけれども、いろんなところで幼児教育からずっと一貫して学んでいただく、体験していただくということを通じてそういう方が育っていくと、こういう教育政策を推進してまいりたいと思っております。
  35. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) 上野通子君、時間が参っておりますので。
  36. 上野通子

    ○上野通子君 ありがとうございました。
  37. 大島九州男

    ○大島九州男君 民進党の大島九州男でございます。  大臣所信に当たりまして質問させていただく機会をいただきましたことと、そしてまた、いろいろ御配慮いただきましたことに感謝を申し上げて、質問させていただきますが。  今回の大臣所信に対する私の質問の大きな意図は、文部科学省が関連する教育をつかさどる、それに関連する公益財団の在り方、それから教育委員会等に対するいろんな指導、そういったことに対する文部科学省の基本的な考え方を問わしていただくということで質問させていただきたいと思っております。  そして、まず最初に、本日はお忙しいところ漢字検定協会の高坂代表理事にお越しをいただきまして、心から感謝を申し上げます。私が大島九州男と申します。  本来であれば、質問をさせていただく御縁をいただくのに、御挨拶にお伺いしなければならないところなんですが、先日、前川さんをお呼びした校長先生のように、先入観なく、思い込みなく、素直に、率直に質問をさせていただこうというふうに思いましたので、御挨拶に行っていないことを非礼をちょっとおわびを申し上げながら、質問に入らせていただきたいというふうに思います。  先日、予算の委嘱審査のときに私お話をしました。三月八日付けの週刊新潮の記事に京都平安振興財団に関わる記事があって、その財団に関わる理事の関係で漢字検定協会の記事が載っていたんですね。私は十年前にも実はこの漢検問題いろいろ話をさせていただいたことがあって、当時の池坊副大臣とか関係者の方にもお話を聞いた経緯がありました。その当時は私も議員になったばかりで全然分からない中で、今回このタイミングでこういう記事が出てきて、もう一度しっかりと私も調べ直そうと思ったのは、森友事件で近畿財務局の方がお亡くなりになった、この漢検の職員さんもお亡くなりになっているという、そういう事実もあるんですね。  私はこの間、文部科学省、当時所管でしたのでどういう形で指導をしたのかと、文部科学省が大変強い指導をした意識が大変私はそのときにあったものですから、先日お伺いしましたら、公益事業における利益の取扱いの適正化、いわゆる利益相反取引に係る検証と適切な使用がなされていない土地、建物等の取扱いの適正化、役員、評議員の在り方、運営体制の見直しなどの事項について指摘を行い、そして改善を求めたところでありますという、そういう文部科学省の御答弁をいただいたんですね。  そこで、私もいろいろ今回見直してみたときに率直に疑問が出てきたところがありますので、その件について質問をさせていただきたいというふうに思います。  まずは、先ほど言いました職員の方がお亡くなりになったということは御存じですよね、高坂理事。
  38. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) 漢字検定協会としては、そういう自殺者というか、不幸なことがあったということは全くございません。
  39. 大島九州男

    ○大島九州男君 ということは、漢字検定協会としてはじゃなくて、その前職員だった方が自殺でお亡くなりになったという認識はございますか。
  40. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) それは我々の全く知らない事実でして、亡くなられたかどうかも確認はしておりません。
  41. 大島九州男

    ○大島九州男君 いや、寂しいですね、本当。  平成二十四年一月五日に京都地方裁判所にそのお亡くなりになった方が出された陳述書があるんですが、私は、そのように自分が認識していることと異なる認識を持つこと、道義的に許されない不正行為への加担を強制される異常な組織運営、それに感化され同調していく多くの職員たちの理不尽さに耐え切れず、精神的に追い込まれうつ病に罹患しましたと、こういう陳述書なんですね。退職勧奨辞職に当たっては、退職金を支払う代わりに、私が見聞きしたことを口外しないとの念書の提出を強要されましたと、こういうふうに陳述書、裁判所に出された。この事実は御存じですか。
  42. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) 今初めて伺いました。
  43. 大島九州男

    ○大島九州男君 同様の状況により漢検協会を去った職員は私だけではありません、今までの漢検協会の社風、文化、運営方法を全否定し、踏み絵を強制され洗脳することで、鬼追元理事長は自分自身の存在を確立し、自己利益を得ようとしていました。成功体験の機会を提供するという崇高な理念の下に一致団結して全力を挙げてきた漢検協会は、鬼追氏のこのような暴挙によりことごとく分解され、単なる検定屋に成り下がったと私は考えています。前述のように、これらの訴訟の目的は、関連会社であった多くが所有している漢検協会の本部ビル、日本統計事務センターの採点システムなどの協会運営に影響を持つ資産をその請求金額と相殺して入手することであることは、漢検協会内では周知の事実であり、鬼追元理事長が退任後も池坊前理事長、高坂理事長も同様の主張を修正せずに継続しているということは、同様の目的と意思を持って引き継いだものと考えざるを得ませんという陳述書があるんですね。  これ裁判所に出された陳述書ですが、このことについて見解ございますか。
  44. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) それも、申し訳ありませんが、今初めて伺いました。
  45. 大島九州男

    ○大島九州男君 それは仕方がないですよね。  それでは、ちょっと漢検の運営状況について御質問をしますね。  まず、漢検協会の志願者は財団設立した平成四年から現在までどんどんどんどん増えてきて、資料一番を見ていただくと分かるんですけれども、まあ二百九十万近くの受験者が平成二十一年度前ぐらいにはあるんですが、毎年毎年、今五万人ずつ減少しておりますが、この原因は何とお考えですか。
  46. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) この二十一年度、急激に下がったのは、事件が発覚した後、信用を失墜した、そのことが原因だろうというふうに思っておりますが、その後、少しずつですが減っているというのは事実でありまして、それについて我々も分析はしておりますけれども、幾つかの要因が重なっているのではないかと。例えば、少子高齢化の問題とか、それから、巷間伝えられている、漢字よりも英語だというような全体の流れとか、それから、やはり、より簡単な検定の同業者が出てきているとか、そういうような事実でありますけれども、職員の努力によって今年はやや回復して、四万でしたか、ここには出ていませんが、少し上向いておりまして、我々としたら少し安堵しているというのが現状です。
  47. 大島九州男

    ○大島九州男君 当時、文部科学省にこれお伺いするんですけれども、漢検協会に対して受験料の値下げを指導しましたね。この値下げを指導した理由と目的を教えてください。
  48. 常盤豊

    ○政府参考人(常盤豊君) 文部科学省におきましては、平成二十一年の三月及び四月に、当時所管をしておりましたので、日本漢字能力検定協会に対して運営の改善を求める通知を発出しております。その際、公益事業における利益の取扱いの適正化を求めるという中で、検定料の引下げについても指導したということでございます。当時の状況でございますけれども、日本漢字能力検定協会においては、当時、平成十九年度の決算において、公益事業における収支差額が約六億六千万円に達するなど、多額の収支差額を生じていたという状況がございました。
  49. 大島九州男

    ○大島九州男君 今おっしゃるように、利益が上がっているから、じゃ、受験生に還元する意味で値下げをしなさいと、もうそれは非常に私は適正な指導だと思うんですね。  今、受験料はそれからまた上がったんですよね、理事長。
  50. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) はい、上がりました。
  51. 大島九州男

    ○大島九州男君 その上げた理由は何ですか。
  52. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) 三期続いて赤字に転落した、そのためにやむを得ず上げたというのが理由です。
  53. 大島九州男

    ○大島九州男君 当然、そういう事情だと私もお察しはしたんですが。  基本的に、経営者としては、受験料を値上げして受験者に負担が掛かるようなことのないようにいろんな努力をされる。徹底的な経費削減というようなこともされなければならないと思うんですが、どういう取組をされていますか。
  54. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) そのために八つのプロジェクトチームをつくりまして、経費削減の個別のものを考えて推進しましたけれども、それだけでもなかなか挽回できないというところへ、時代として、今申し上げましたような英語の問題とか、あるいは消費税の話も出てまいりまして、この機会にやむを得ないので少し、少しというか、かなり値上げをさせてもらいました。
  55. 大島九州男

    ○大島九州男君 当然いろんなことを考えられていろいろやられると思うんですが、ちょっと調べましたら、漢検の理事会で、電話システム発注という部分で総予算九千七百万円、一億円ぐらいの電話のシステムを導入されているんですね。それからまた、検定運営業務再構築プロジェクトの現状と今後の予定についてというまたやっぱり議事録を見させてもらうと、開発費用として八億八千万もシステム開発にお金を掛けているんです。  非常に経営が厳しくて赤字だという原因にそれがなったのかどうか知りませんよ。こういう多額の投資を二十三年度に決めてやっているというのは、これどういうような中身だったんでしょうか。
  56. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) 今の御質問は二つあると思うんですが、一つは、この電話機が九千七百万、高過ぎるんではないかという御質問ですけれども、電話機自体は五百八十四万円なんですね。それ以外に、なぜ高くなったかというと二つありまして、一つはコールセンターの再構築ということで、CTIというシステムを導入いたしました。これは、顧客の電話番号と顧客情報データベースがリンクして、受電と同時に顧客情報が表示される即座に対応できるシステムであります。これが五千三百万。そして、システム運用保守費用、これは五年間の費用で三千四百万円。これについては、高過ぎるのではないかと、システムのメンテナンスはという話もありました。しかし、大体こういうものは、そういう機器を導入して業者はもうけるんじゃなくてメンテでもうけるというようなこともあったものですから、これを議論の上やむを得ず受け入れた、そういう経緯であります。
  57. 大島九州男

    ○大島九州男君 もう一方の八億八千万は。
  58. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) 八億八千万につきましては、確かに随分議論をいたしました、これも。少なくとも、私が漢字検定協会にお世話になったときに見たのは、システムとしては全く成り立っていないと。つまり、コンピューターその他パッチワークで、よく聞いても分からないぐらい、ただ開発した本人は分かっていると思うんですが、システムとして誰でもが分かるようなシステムになっていないということは事実でありました。  それと、新しく再生するためには総合的なシステムとしてコンピューターシステムを導入するということで、コンピューターのハードじゃなくて全体のシステムを再構築しようと。  余談になりますが、私自身はシステムのことはよく分からないので、当時、住友システムサービス、つまり住友グループの人ですが、その方がシステムサービスの社長を定年で辞めるということで、是非来ていただきたいということでシステム全体を見直していただきました。あるいはそれは大企業的な見直しだったかもしれません。しかし、その時点で我々ができるベストなシステムを導入したと、かように考えております。
  59. 大島九州男

    ○大島九州男君 先ほど、電話掛かってきたらぱっと顧客データが出る、話によるとモニターに表示されるのがローマ字だと、漢検なのに漢字で出てこないでローマ字で出てくるというのはすごいねという話をしたんですが、非常に使いにくいと。  それで、先ほどおっしゃったシステムが八億八千万。これ、二百九十万人までばあっと上がってきたと、そういう中でできていたシステムですから、相当考えられたシステムでしょうし、そこにはやっぱり特許もあったんでしょう。そういう特別なやつをまるっきりまた違うやつに入れ替える必要性があったのかどうかという議論もあると思います。  まさに八億八千万というお金の費用、それだけ掛けたら本来ならランニングコストが下がっていくと、そういう経済合理性があると考えるのが一般的なんだけれども、やはりここの議論の中で、多額の初期投資をしたにもかかわらずランニングコストが従来よりも上昇するという、論理的にあり得ないこういう説明が理事会の議事録に残っているんですよ。それで、八億八千万円のシステムを使用して行う業務処理費用は現状コストに比べて少し高くなっていると、こういう理事会で説明がされている、これも非常に私は疑問なんですね。だから、たくさんいろんな疑問がある。  こういう漢検協会のコスト削減というような形で取り組まれたその電話と、この八億八千万掛けたシステムによって、漢検協会のコスト削減にはつながったんでしょうか。
  60. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) 先ほども申し上げましたように、プロジェクトチームを組んで各分野でのコスト削減をやってまいりました。これは我々が考えるだけかもしれませんが、年間に約三億弱のコスト削減はできたと、そういうふうに評価しております。
  61. 大島九州男

    ○大島九州男君 年間に三億コストを削減していったにもかかわらず赤字に陥っていくというところがちょっと私には理解できないんですが。  続いて、平成二十八年度に漢検協会は、京都市立、これ弥栄中学校というんですかね、弥栄中学校跡に本部ビルを建設しているんですよね。一般論ですけど、受験者が減少している中でコスト削減を迫られている組織が、これ二十三億ぐらい掛けているみたいですけど、本社ビルを建てているという、ここの発想もちょっと私には理解できないんですが、なぜそういうふうなことをしたのか、それから、ちなみに、土地代とかそういう土地取得とか、そういうことはどうなっているのか教えていただきたいと思います。
  62. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) まず最初に、この本部移転というのは、我々が前任の大久保親子が所有しているビルを借りていた、それに対して文部科学省が早くそこを出るようにということで、幾つかの案を検討いたしました。  それで、適当な、同じような人数をすぐに移せるような貸しビルとかそういうものも探したんですが、適切な場所がなかった。たまたまその頃、統廃合されて使われていない校舎の跡を使えそうだというようなことも伺い、それに対して、たしか二十校ぐらいあったと思いますけれども、その中で最も適切なところだと我々が考えて申請をした、それが弥栄中学校跡であります。
  63. 大島九州男

    ○大島九州男君 それじゃ、ちょっと資料の二を見ていただくといいんですが、これちょっと遠くからでも見えるように大きいちょっとパネルを用意しております。(資料提示)  これ、成徳中学校跡地と弥栄中学校跡地というところで、これ資料見ていただくと分かるんですけれども、これ条件、物件名、同じ多分これは公立の学校の跡地だと思うんですけれども、賃貸期間十年と六十年の定期借地、面積は当然大きく差がありますけれども、何が一番私は疑問なのかというと、賃貸金額なんですね。当然、月掛かりの坪単価、面積でいうと千八百坪辺りと六十坪ぐらいですから、当然総額はあれですけど、坪単価にしてですよ、普通は広い土地を借りるときには坪単価安いんじゃないですか。安くなるでしょう。ところが、これ坪単価が全然違いますよね、これ。いや、これだけでも疑問だし、次にこの保証金と保証人、片やゼロ、片や三億円。この差もちょっと何でなのと。それで、賃借権料ゼロ円と二億六千万、これ年間四百五十万円を償却していくと。  それからまた、次に、この成徳中学は二億から二億五千万円ぐらい京都市が負担して何か改築工事していると。それで、漢検の場合は二十三億六千万円も掛けて何かそこ造っているんですね。いや、だから、学校跡地があるんだったら学校跡地そのまま使えばいいじゃないですか。ただ移って、それで、そこで業務をするだけなら十分でしょう。別に本社ビルを建てる必要もない。それに、急いで出ていかなければならないんだったら、本社ビルを建築する時間がもったいないと、金ももったいない。  それでまた、次に、決定方法としては随意契約と入札。でも、これは違いはそれぞれあれですが、次に何が言いたいかというと、契約の関係者、このNPO法人の設立時の理事長、代表理事、理事と、それで京都市教育委員長の高桑さんと。これ、漢検の借りた弥栄中学校の契約関係者は、専務理事が可児さん、開発部が足立さん、評議員が筒井さん、理事って高桑さんと、これ同じ人なんですよ、関係者が。  いや、何が不思議かというと、もし私が同じその学校跡地を借りる当事者として、いやいや、そういえば昔、成徳中学校は坪七百三十八円で借りているんだから、もっと広い土地になるんだから、これよりも安く交渉しようよねというふうに考えるのが普通なんですが、高坂理事長は東京ですから京都のことはなかなかそこまで細かくお分かりにならないと思うんですけど、一般経営者としてそれ疑問に思う私の気持ちも分かりますよね。ここら辺、理事、どのようにお考えですか。
  64. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) 申し訳ありませんが、この成徳中学校跡地に関するいきさつということについては、我々としては一切関わりもありませんし、その時点では存じ上げなかったと。  それで、先ほど申し上げたように、我々が何か正式には初めて実際に貸出しをするケースだということですから、この前のやつについては特殊な事情があったんではないかというふうに推察いたしますけれども、漢字検定協会としてはそういったこと、あるいはマンガミュージアムなんというのも京都にはあります。これもたしか京都市がある程度応援をしていると。そういうことができないのかということは当然のことながら我々としては調べましたし、京都市の方針かもしれませんが、正確に検定士を入れて、たしか二社か三社入れた上で、このぐらいは取るべきだという判断で交渉が始まりました。  ですから、この成徳中学校跡地のことについては我々は全く存じ上げないということであります。
  65. 大島九州男

    ○大島九州男君 まあ、そうやっておっしゃるだろうと思ったので私も調べたんですね。  この弥栄中学の近隣の京都市の市有土地の定期借地の契約、これ大体、いろいろ調べてみると、一坪当たり賃貸料というのは千二百七十円ぐらいなんですね。それで、成徳中学というのは、ここは特別に減免するというようなことで半額にされて七百三十八円ということなんですよ。だから、通常だと千四百七十六円ぐらいが京都の相場と言われている。ということは、この弥栄中学だけはそれでも三倍ですよ。それは鑑定士、ちょっと呼んできた方がいいかもしれませんね、どういう鑑定したのか。  これはまさに、まあ森友とは直接関係ありませんけれども、事案としては非常に似通っている。それぞれのどこかの意図が働いて何か不正に左右されているんじゃないかと懸念されるんですよ。だから、私が非常に疑問に思ったのはそこなんですね。  いろんな差異があるんですよ、今、土地の、建物と保証金とかいろんな差異はあるんだけれども、このように多くの差異が生じる中でこの二つの中学校をめぐる問題では共通点があったんですよ。それは、契約者の当事者となる関係者の登場人物が先ほど言ったように共通しているんですよ。いや、これは、事実は小説よりも奇なりと言いますが、なぜこういう人たちが、まず、京都文化協会の代表理事にはこの京都市との賃貸契約の時点で足立さんという人の名前が出ているんですよ。  私は今回、会ったことないですよ、この人にも、会ったことないけど、三月八日の京都平安振興財団のところに出てくるのが足立さんなんですよ。それで、私また調べました。そうしたら、この週刊新潮の五十ページだったと思うんです、たしか。高等裁判所の判決文において、足立健司氏が京都市暴排条例における暴力団密接関係者とみなし得るのではないかとの法的な意見ないし論評を表明するに当たってその前提とした事実はいずれも事実であるとの事実認定がされ、そして、最高裁判所でもそこで確認されているという、そういう記事になっているんですね。最高裁判所でも踏襲されたと記事に載っているんです。これ、私が言っているんじゃないですよ、週刊新潮にそういうふうに書いてある。もしこれが事実で、そういうような人たちがこの土地取引とかに関わっているわけですよ。  じゃ、もう一つ資料ありましてね、これちょっとまた、ここに京都平安振興財団の役員名簿、それから京都文化協会設立時の役員名簿と漢検協会役員名簿に、この可児さん、足立さんと、さっき出た筒井さんもそうですけど、こういう漢検の協会の役員の中にこういう方たちがいらっしゃるんですね。  いや、だから、私が疑問なのは、多分、この京都平安振興財団だとか京都文化協会のこの人たちというのは大変京都に造詣の深い地元の方だと思うんですよ。だから、その地元の方が京都の文化振興に向けて一生懸命活動されていると、そこに高坂理事長は人徳者ですから多分理事長にと推挙されて、ここにお座りになっていらっしゃると思う。でも、理事長は東京ですから、地元のこの人たちがいろんなことをやっているんだと思うんです、正直言って。先ほどの賃貸契約であったりとか、まさに赤字が続いていこうとしているのに二十三億も掛けたり、八億もシステムに使ったり、そういうのは大体、この専務さん以下、実務を取り計らっている人たちが主導で行っているのが普通の財団とかの運営の仕方だと思いますよ。私も公益法人幾つか関わっていますけど、大体専務が主導している。理事長は、こう言うとあれですけど、人格者の名誉職というか、そういう方がやられているのが多いですね。だから、そういう意味において、高坂理事長が御存じのないところでこのような人脈の関係で動いているのかなと推測するわけですよ、私は。  初めて言いますが、全て、私は誰にも会ったことありません。だから、先入観も何もありません。ただ客観的事実を並べてみると、非常に疑問だと。そして、一人職員がお亡くなりになっているのに、漢検協会としてはそういう事実は知らないとか、そういうことはないとか、私はそれが本当に情けない。この事件、私は当時関わっていて、解明もできず、そしてその結果、一人の尊い命がなくなったことに私はざんきの念が堪えないから、あえて理事長においでになって質問させていただいているわけです。その思いを酌んでいただいて、是非これを解明していただくために第三者委員会をつくるなり、そういうお亡くなりになった人にお線香の一本でも手向けていただき、文部科学省が所管をしていた、まさにそういう教育に関わる、日本の伝統文化の漢字に関わる財団としての私は気概を示していただきたい、ただその強い思いで今日理事長に質問させていただいているわけでありますから、是非理事長にはそういう思いを受け取ってもらいたい。  今日は、文部科学大臣には、今、私がいろいろ質問させていただいたその経緯、その中の私の率直な疑問、これについてどのように大臣が感想を持たれたか。それから、内閣府の方も、所管する内閣府としてこのような疑念を持たざるを得ない事実についてどのように受け取られたかの見解をお示しください。
  66. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 今委員がおっしゃいましたように、この同協会における法人運営の在り方については公益法人制度を所管する内閣府において適切に対応されると、こういうふうに考えておるところでございますが、今の委員の御質問、またこちらからのお答え等々を聞いておりまして、しっかりと、公益法人でございますので適切に運営されるということが望ましいことは言うまでもないことでございますので、今理事長からもるる御答弁もあったところでございますが、しっかりと漢字検定という立派な仕事をやっていただいているわけでございますので、そういう運営に心掛けて今後もいただいたらというふうに、そういう感想を持たせていただきました。
  67. 田中良生

    ○副大臣(田中良生君) 今、大島委員と漢検協会の高坂理事長とのやり取りを拝聴させていただきましたが、内閣府といたしましては、現段階においては日本漢字能力検定事業について法令に違反する問題が明らかになったとは考えてはおりません。  私といたしましては、この公益認定等委員会において委員から本日御指摘があった事項も参考にしながら、公益財団法人日本漢字能力検定協会の適正な事業運営、これを確保するために監督を行っていただくということを期待するものであります。
  68. 大島九州男

    ○大島九州男君 高坂理事にお願いなんですが、こういうマスコミに疑念を持たれている登場人物、それから理事長が御存じない中でいろんなことが行われているような部分も若干あるように私は感じましたので、第三者委員会なんかをつくって、その内部の部分をもう一度しっかり検証し直すことが必要だと思うんですが、どうでしょうか。
  69. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) 戻りまして、本日の御意見も参考にして、どうするべきかということについては検討させていただきます。  ただ、一言よろしいですか。自殺者が出たというのを言われました。本当に気の毒だと思いますけれども、これについてはうわさですから分かりませんが、自殺された方というのは漢検を退職した後で自殺されているんですね。しかもそれが大久保親子と非常に親しくて、しかも一人で名古屋で単身で仕事をしていたと。  ですから、一面、漢検が厳しくやったのかもしれません。これは当時私おりませんでしたので想像のことかもしれませんけれども、あの問題が起こったときに本人は非常にショックを受けたと、信頼している人がこういう刑事責任まで負わされるのかということのショックがあったというふうにも聞いております。事実は分かりませんし、死人に口なしですからこれが正しいとは思いませんけれども、そういう経緯があって、漢検を離れてからしばらくしてお亡くなりになったということについてはお悔やみ申し上げますけれども、それが一義的に、漢検が厳しくやったとか、先ほどおっしゃったようなことでやったのか、まあもう一度精査する必要があると思いますが、関係者が全員今おりませんので、この件に関しては。  それから、もう一つのこの土地の問題ですけれども、これも先ほど申し上げましたように、我々としては、検定ちゃんとしてもらって言われた数字であって、京都市と随分交渉をしてきた。これはもちろん私が出向いてやったわけではありませんが、報告を受けるその都度感じたのは、そんなにむちゃなことをやっていないんではないかということと、それから、先ほど名前が出ましたけれども、足立さんは、もう元々が雇用契約としてはアドバイザーであって、もう今全然関係のない方なので、それも付け加えさせていただきます。
  70. 大島九州男

    ○大島九州男君 まさにその雇用契約を、まさに契約社員のような人間が漢検の可児さんという専務理事と一緒にいろいろ動かしている事実があるから私は言っているわけですよ。  私は百歩下がって、理事長を立てながら質問させていただいているんですよ。いみじくも、理事長おっしゃいましたね。大久保さんたちに、親子に厳しくやられたから亡くなったかもしれないと、死人に口なしだと。この人はちゃんと裁判所に陳述書を出しているんですよ、本人が。その内容を私はさっき読んだんですよ。これが客観的事実じゃないですか。そういうことからしたら、第三者委員会つくってしっかり検証することが必要ですよね。  大臣、どう思いますか、内閣府、どう思いますか。今の話聞いたら、しっかり指導して事実を解明しなければならないということがはっきりしたんじゃないですか。見解をどうぞ。
  71. 相馬清貴

    ○政府参考人(相馬清貴君) お答え申し上げます。  委員御指摘の個別の論点につきましては、基本的には法人の自治に委ねられるべき問題であるというふうに考えていることから、私どもとしてはコメントは差し控えさせていただきます。  一方で、公益法人の事業の適正な運営は当然に求められるべきことでございます。公益財団法人日本漢字能力検定協会につきましても、公益法人に対する監督として必要な措置をとる必要がある場合には委員会において適切に対応してまいりたいと思います。
  72. 大島九州男

    ○大島九州男君 政治家としてどう思うのか、副大臣、内閣府の。
  73. 田中良生

    ○副大臣(田中良生君) 今参考人の方から答弁させていただきましたけれども、あくまでもこれは個別の論点ということであります。まずは、やはり基本的にはこれは法人自治に委ねられるべきものだと考えております。  その上で、やはり公益法人に対する監督官庁でもあります。必要な措置をとる場合があれば、やはり公益認定等委員会において適切に対応するようにこれは指導していきたいと、そのように考えております。
  74. 大島九州男

    ○大島九州男君 それこそ相撲協会から、貴乃花理事が告発状を出したりとか、そういうことがありましたよね。私は告発状を出したりはしませんよ。でも、この問題を聞かれた市民団体とか、そういう疑問に思う人は全国にたくさんいるでしょう。そういう人が告発したら皆さんはしっかり調べるんですね。
  75. 相馬清貴

    ○政府参考人(相馬清貴君) お答え申し上げます。  法人の運営に関しては、まず何よりも透明性を確保すること、また説明責任を果たしていくことが重要であると考えています。私どもといたしましても、必要な情報提供が行われた場合には適切に対応してまいります。
  76. 大島九州男

    ○大島九州男君 じゃ、理事長に再度言いますが、今理事長がおっしゃった、いみじくも自分でそれは分からないと。だから、これは第三者に委ねて、第三者委員会等をつくって検証することの必要性を感じられましたか。
  77. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) 慎重に検討させていただきます。
  78. 大島九州男

    ○大島九州男君 私個人の考えを言えば、まさにその財団の中の話でありますから、中で第三者委員会を、しっかりと検証してそれを報告いただければ、私はその報告を基にまた疑念があれば質問をします。  しかし、週刊新潮で取り上げられているような、そういう人脈の流れがこの漢検の中に非常に何かこう根深く息づいているような、そういう印象を受けていますから、これは広くマスコミやそういうところが取り上げ出したら、これはまた、私は前回のように漢検になってもらいたくないから、教育、特に漢字という検定のそういう財団だから、自助努力できちんときれいにしていただいたらいいんですよ。そうしたら、何の憂いもなく、漢検協会、だって皆さん、御存じのように、百三十何団体という市町村、これ漢検の受験料を全額補助したり一部補助したりしているんですよ、市町村の学校は教育委員会が。こういう財団なんですよ。そういう財団が、先ほども言ったような、裁判所にそういう出されるような、何とか関係団体に関係すると言われるような人たちが絡んでいると言われるだけでもマイナスじゃないですか。そういうことを含めて、慎重に検討するとおっしゃっていますが、私は、しっかりと検証していただいて報告をしていただきたい。  その検証する時間、どれぐらい掛かりますか。
  79. 高坂節三

    ○参考人(高坂節三君) 少し時間をいただきたいと思いますけれども、今おっしゃったような、その告発状とか何か、私も見たことありませんし、協会の人間の誰かが持っているのかどうか、それをどう分析するかということも若干あると思うので、そうした意見を全く封じて今委員のおっしゃったとおり対応するということになると、今度は協会内でこの意見をまとめるのに少し時間が掛かるんだろうというふうに思っておりますので、ここのところはいずれ正確には検討をして御報告申し上げますけれども、今日のところ、いつと言われましても、私自身も自信がありませんので、御了承ください。
  80. 大島九州男

    ○大島九州男君 じゃ、いつということは言いませんが、できるだけ早期に。私は告発状が出ているかどうかは知りませんよ。今後、そういうことが出てくる可能性がありますよということをお伝えしただけのことでありますが、そういう意味では、真摯に対応していただきまして、今日おいでいただいたことに心から感謝を申し上げて、質問を終わります。
  81. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 民進党の宮沢由佳でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  早速、まず、スポーツ界における暴力について質問させていただきます。  スポーツ界において暴力やパワハラが度々問題になっています。大臣はどのように感じていらっしゃるでしょうか。
  82. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) スポーツ界において暴力問題などの不祥事が相次いでおりますことは極めて遺憾でございます。スポーツ選手は全国のファンや、特に子供たちにとって憧れの存在であるわけでございまして、こういった国民の皆様からの応援を受けて競技をしている立場であると。国民の皆様の期待を裏切らないよう、いま一度、一人一人が守っていくべき社会的ルールを徹底していただきたいというふうに思っております。  相次ぐスポーツ界での不祥事を受けまして、本年一月に各競技団体の代表者を集めた緊急会合を開催しまして、不祥事に関する事例や再発防止に向けた取組を共有するとともに、改めてインテグリティーの確保を要請をしたところでございます。  また、日本相撲協会にはスピーディーな対策を要請するなど、個別に対応してきているところでございます。  文部科学省としては、今後とも関係団体と連携いたしまして、スポーツにおけるインテグリティーを確保するための教育、啓発等を推進し、クリーンでフェアなスポーツの実現に努めてまいりたいと思っております。
  83. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  熱が入り過ぎた、行き過ぎた指導があるようにも思われますが、暴力は暴力、パワハラはパワハラという犯罪でございます。スポーツにおいて、ただ力が入り過ぎて熱心な指導と言われている体罰や圧力、私は必要ないと思いますが、こういったものはやはり必要ないとお考えでしょうか、大臣。
  84. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 繰り返しになってしまいますが、やはりスポーツの現場での暴力は断固として根絶していく必要があるというふうに考えております。スポーツ基本法に、そもそもスポーツというのは、心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進、精神の涵養などのために行われるということでありまして、世界共通の人類の文化と言ってもいいと思いますが、こうしたことからしても暴力とは相入れないというふうに考えております。  文科省では、平成二十五年に、スポーツ指導から暴力を一掃するという基本原則に立ち戻り、スポーツ界を挙げて取り組む必要があるという旨の大臣メッセージを発出するなど、暴力の根絶に向けた取組を進めてきたところでございます。  文部科学省としては、今後も関係団体と連携いたしまして、スポーツにおける暴力根絶に向けた取組の推進に努めていきたいと思っております。
  85. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 是非お願いしたいと思います。  そもそも、圧力や体罰を行わないと指導ができないというのであれば指導力がないと言わざるを得ません。圧力や体罰を使わなくても力を伸ばすことができる指導者はたくさんいらっしゃいます。しかし、やはり今でも熱血指導という名の下に体罰を行っている指導者は少なくないようです。私も運動部の生徒がコーチからびんたを受けているのを度々目撃しました。  法務省に伺いますが、これは暴行罪や傷害罪に当たる可能性はありますか。
  86. 加藤俊治

    ○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。  お尋ねの暴行罪や傷害罪に該当し得るかどうかといった犯罪の成否につきましては、捜査機関により収集された証拠に基づき個別に判断される事柄でございますので、お答えは差し控えます。  なお、あくまで個別事例を離れた一般論として申し上げれば、刑法二百八条の暴行罪は、暴行を加えた者の人を傷害するに至らなかった場合に成立するものとされており、ここに言う暴行というのは、人の身体に対する不法な有形力の行使をいうと解されているものと承知をしております。  また、傷害でございますけれども、刑法二百四条の傷害罪は、人の身体を傷害した場合に成立するものとされていると承知をしております。
  87. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 実は、以前に、親から許可を取ってびんたなどの体罰を行っている塾の記事がありました。一般論として、親は他人に対して子供への体罰を認める権利を持っているのでしょうか。親から許可を取った者はその子供に対してびんたなどの体罰を行ってもよいのでしょうか。法務省、教えてください。
  88. 筒井健夫

    政府参考人(筒井健夫君) お答えいたします。  民法第八百二十二条は、親権者は子の利益のために子の監護及び教育をするのに必要な範囲内でその子を懲戒することができるとしております。親権者がこういった懲戒を第三者に委ねることができるかどうか、これは確立した判例等があるわけではございませんので、一概にお答えすることは困難でございます。  また、親権者自身による体罰が民法上許容される懲戒に該当するかどうかにつきましては、体罰をどのように定義するかにもよることとなりますが、仮におよそ子に対する有形力の行使は体罰であると広く捉えた場合でありましても、これが懲戒として許容される範囲はその時代の健全な社会常識により判断されるものと考えられまして、現状では、児童虐待が社会問題として深刻化していることでありますとか、懲戒は子の利益のために子の監護及び教育に必要な範囲内ですることができることを明確化いたしました平成二十三年の民法改正の趣旨を踏まえますと、懲戒として有形力を行使することができる範囲は相当限定されることになると考えられます。  以上を踏まえまして、あくまで一般論として申し上げますと、御指摘のびんたが頬を強くたたいて子に苦痛を与える行為を意味しているといたしますと、そのような行為は基本的には民法上懲戒として許容されるものではないと考えられます。  このようなことからいたしますと、これもあくまで一般論ではございますが、親権者には第三者に対して先ほど述べたようなびんたといった体罰を加えることを委ねる権限はないものと考えられます。
  89. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  子供への体罰の影響は、当人だけでなく、周りにいる子供たちにとっても大変な衝撃だと思います。資料の一を御覧ください。児童虐待件数が増えております。その内訳として、大変興味深いところなんですけれども、身体的虐待よりも心理的虐待が増えているというのが見て取れると思います。  これは、DVなどの家庭内暴力を目の当たりにした子供たちの数が多く通告されているからだそうです。DVを目の当たりにすることが児童虐待に当たるという根拠を教えていただけますか。厚労省、お答えください。
  90. 山本麻里

    政府参考人(山本麻里君) お答え申し上げます。  児童の面前で配偶者に対する暴力が行われること、いわゆる面前DVにつきましては、児童の精神発達に著しい心理的外傷を与える可能性があることから、児童虐待の防止等に関する法律における児童虐待のうちの心理的虐待に位置付けられております。  DVが子供に与える心理的影響としては、本来は安全、安心に過ごせて発達を保障されるべき家庭で一方的な暴力が繰り返されることにより大きなトラウマとなり、その後の発達に大きく影響すると言われております。  また、子供自身がDVの原因と思うなど、罪悪感、無力感により自己評価が低下することや、家庭内で暴力を目撃することにより問題解決は暴力によりなされると認識することなどにより、行動や対人関係の問題が生じることなどがあると指摘されております。
  91. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  今、世界五十か国以上が法律で子供への体罰を全面的に禁止しています。しかし、日本では体罰の認識が非常に甘く、成人男女の六割以上が体罰を容認しているという調査結果があります。これは大変恐ろしいことです。親が子供を虐待死させたという事件で、その虐待理由をしつけのためだったと聞く事例も少なくはありません。また、子育て中の親同士の間で、お尻ならぶってもいい、手だけならいいという間違ったしつけ法も多く聞かれます。  資料の二を御覧ください。育児情報誌ミクでは、スウェーデンが体罰禁止法の導入によってたたかれていた未就学児が九〇%から約一〇%になり、子供への虐待が減少した事例が紹介されています。そもそも、たたいたり、強く揺さぶったり、蹴ったり、棒などでぶったり、そんな行動を大人が大人にすると問題になるのに、親だから、大人だからという理由で子供に対して行えるという考え方は良くないという考え方が基本です。大人でも子供でも、妻でも夫でも、雇主でも雇われている者でも、それぞれが人として尊重されるべきと伝えています。たたかれないで育った子供たちは、学校などで相手をたたいたりせず相手を尊重するようになり、いじめも激減したそうです。  文科省は、スウェーデンの事例について把握していらっしゃいますでしょうか。
  92. 常盤豊

    政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。  私どもといたしまして、スウェーデンの社会保健省とセーブ・ザ・チルドレン・スウェーデンが協力して作成をいたしましたブックレットというものに基づいてお答えをさせていただきたいと思います。  スウェーデンでは、一九七九年に親子法を改正をいたしまして、同法律において、子供はその人格と個性を尊重しながら扱われなければならず、体罰にもその他のいかなる屈辱的な取扱いにも遭わされてはならないという規定が設けられたというふうに承知をしてございます。
  93. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  厚労省は体罰防止についてどんな見解でしょうか。
  94. 山本麻里

    ○政府参考人(山本麻里君) お答え申し上げます。  しつけを名目とした児童虐待が後を絶たない実態を踏まえまして、平成二十八年に児童虐待防止法が改正され、親権者は、児童のしつけに際して、監護、教育に必要な範囲を超えて児童を懲戒してはならない旨が法律に明記されたところでございます。  厚労省といたしましては、保護者等による体罰などの児童虐待の発生予防や、発生時の迅速、的確な対応を図る観点から、平成二十八年児童福祉法改正を踏まえまして、市町村や児童相談所の体制や専門性の強化を図っているところでございます。  また、妊娠期から子育て期まで切れ目なく支援する子育て世代包括支援センターの全国展開を進めているほか、支援を要する妊婦さん等に関する情報につきまして、関係機関から市町村等へ集約をしていただくことによって支援につなげていくといった取組を進めております。  さらに、体罰によらない育児を推進するため、啓発資料として「愛の鞭ゼロ作戦」を作成いたしまして、子育てに体罰や暴言を使わないことや、育児の負担を一人で抱え込まず自治体等に相談を行うことについて周知を行っております。  引き続き、子供の健やかな育成を図るために、都道府県、市町村、関係機関と連携して取り組んでまいります。
  95. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  資料の三を御覧ください。  今おっしゃった「愛の鞭ゼロ作戦」のチラシでございます。このチラシには、左の脳の図がありますが、厳しい体罰や暴言で脳が萎縮する、また変形するという事実が書かれております。体罰や暴言、厚労省や文科省でも一生懸命取り組んでいらっしゃいますけれども、なかなか、禁止法がないということでは、一般にはなかなか伝わらない。たたいてもいいという容認がまだ六割を超えているという事実から考えても、なかなか浸透していないというのが事実でございます。  また、子どもすこやかサポートネットは次のように発信しています。体罰は、子供、大人、そして社会にとって有害であるという証拠は圧倒的な数であり、二百五十以上の研究で体罰と広範囲にわたる否定的な結果との関連性が論証される一方、体罰のメリットを立証している研究は一つもありません。体罰は、子供の身体を直接的に害する原因であり、子供たちの精神的、身体的健康と教育に、短期的にも長期的にも負の影響を与えます。体罰は、決して子供たちに振る舞いを教えるものではなく、道徳観念の内面化を妨げ、反社会的行為を増長し、家庭関係を破壊します。子供たちの攻撃性を高め、大人になってからも暴力に関わり続ける傾向を増加させます。体罰は、社会の中の他の形態の暴力と密接に関わっており、体罰を終わらせることは、パートナー間の暴力を含めた他の形態の暴力と闘う上で必要不可欠ですと。  あらゆる暴力の根絶のためにも、子供への体罰禁止の法整備が必要です。学校現場では、体罰禁止の法整備がなされました。学校現場以外でも、子供たちを守るためにリーダーシップを発揮していただきたいと思いますが、林大臣、いかがでしょうか。
  96. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) この子供への体罰に関しては、これまでも関係省庁においてそれぞれの所管の観点から必要な取組が進められているものと承知をしております。今委員からもそれぞれ聞いていただいたところでございまして、法務省、厚生労働省等々、我々としっかりと取組を進めているということでございます。  また、児童虐待の防止等に関する法律、これ議員立法でございますが、保護者がその監護する児童に対して身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること、ここまでは禁止をしているということでございます。文科省としては、子供の心や体を傷つけるような叱り方は教育的効果がないことなど、教育的な観点から家庭教育支援の取組を推進をしているところでございます。  よく我々昔言われましたのは、怒ると叱るは違うんだと、こういうふうに言われました。怒るというのは、こっちが怒ってしまうということじゃなくて、必ずこういうふうに言ったらどうなるかという気持ちを持ちながらやるのが叱るんだと、こういうふうに言われましたが、その叱るを更に今細かくこうやって分けて、叱り方ということにもしっかりと意を用いていくと、こういうことであろうと、こういうふうに思っておりまして、今後とも、引き続き厚労省、法務省を始めとする関係省庁と協力をしながら、体罰によらない子育ての啓発など、しっかりと必要な取組を推進してまいりたいと思っております。
  97. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。全ての大人、また社会のみんなでたたかないということを共通認識としてできる社会を目指していきたいと思います。  関連で、森友問題に触れたいと思います。  森友問題で自殺された方が残されたメモには、常識を壊された、勝手にやったのではなく財務省からの指示があった、このままでは自分一人の責任にされてしまうと書かれていたと言われています。また、文書改ざんのために長時間の残業をさせられていたようです。上からの指示、つまり圧力、パワハラでやりたくないことをさせられて命を落としてしまったこの事件は、二度と繰り返してはいけません。しかし、こういった上からの圧力、パワハラに立ち向かうには相当な勇気や覚悟がなければできません。  文科省はパワハラ防止にどのような施策をなされているでしょうか。
  98. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) このパワーハラスメントを防止するためには、やはり職員一人一人がお互いを大切にして、上司も部下も同じ職場で働く者同士仲間である、チームであると、これは私、最初の就任のときに申し上げたことですが、職場環境を一緒に良くしていこうと、こういう意識が大切であると、こういうふうに考えております。  また、日頃から上司も部下もお互いにコミュニケーションを大切にし、職場全体で職員一人一人がパワーハラスメントになり得る言動を認識して、これは相手がどう受け取るかということに思いを致すということだと思いますが、その結果としてパワーハラスメントが生じないようにみんなで取り組むということが必要であると思っております。  文科省では、専門家を招きまして多様な検証を実施するなど、そういったパワーハラスメント防止に向けた取組を推進をしているところでございます。今後とも、パワーハラスメントの防止に向けた取組を引き続き実施し、適切な職場環境の維持に努めてまいりたいと考えております。
  99. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 よろしくお願いいたします。  この件に関して、海外で働いている友人がこう言いました。どうして日本人は不当な圧力を訴えないの、私たちは納得できない仕事を押し付けられたときにはすぐ訴えるわと言っていました。  そもそも、私たちの社会において、個人の尊厳は守られるものという根本的な意識が不足していると感じます。子供のいじめの問題にも共通しています。私は大事な存在で誰からも傷つけられないという個人の尊厳や自己肯定感が育てば、悲惨ないじめを減らすことができるのではないでしょうか。  こういった個人の尊厳、自己肯定感は文科省においてどのように育てているでしょうか。
  100. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 今委員からお話がありましたように、個人の尊厳を重んじ、また自己肯定感を育むということは将来の日本を担う子供たちにとって大変重要なことだと、こういうふうに思っております。  昨年六月にまとめられました教育再生実行会議の第十次提言におきましても、子供たちが自信を持って成長し、より良い社会の担い手となるよう、子供たちの自己肯定感を育む取組を進めていく必要があるとされておりまして、学校、家庭、地域それぞれにおいて様々な取組を進めていくことが求められておると、こういうふうに考えております。  昨年三月に公示をいたしました新学習指導要領においては、改訂の理念を示す前文が新たに設けられまして、その中で、一人一人の児童生徒が自分の良さや可能性を認識することを掲げております。また、新学習指導要領で重視する主体的、対話的で深い学びの視点からの授業改善が自己肯定感に関わる項目と関連が深いと、こういう指摘もございまして、こういった新学習指導要領の実現に向けた取組を着実に進めてまいりたいと思っております。  また、家庭や地域においても、地方公共団体やNPO、民間機関等と連携をいたしまして、例えば早寝早起き朝御飯と、ちょっとこれ私、自分で余りできていないのであれでございますが、例えばこういうことなど、総合的な家庭教育支援の充実に向けた取組や、達成感、成功体験、また逆に失敗や挫折、こういうものを経験した際の課題に立ち向かう姿勢、こういうものを身に付けるための体験活動の積極的な推進等の取組を実施をしております。  今後とも、学校、家庭、地域それぞれにおいて子供たちが自信を持って成長できるような取組を推進してまいりたいと思っております。
  101. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  参考までにお伺いします。新年度から始まる検定教科書での道徳授業ですが、個人の尊厳をテーマとしている教材、どのくらいあるでしょうか。
  102. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 小学校の学習指導要領においては、委員お尋ねの個人の尊厳に関連する内容を取り扱うことが規定をされておりまして、教科書において当然にその内容を盛り込むことが求められておるところでございます。  内容というところで、主として自分自身に関すること、善悪の判断、自律、自由と責任、個性の伸長、希望と勇気、努力と強い意志と、こういったことが書かれております。具体的には、小学校一年生用の教科書については、発行される八社全ての教科書において、個人の尊厳に関連する教材が複数掲載をされておるところでございます。
  103. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  道徳の中にもしっかりと個人の尊厳、また自己肯定感の育めるような内容をしっかり盛り込んでいただきたいというふうに思います。  こんな歌がございます。みんなは一人のために、一人はみんなのためにという歌。どちらもバランスよく伝えていく必要があると思います。全体のために自己犠牲をすることがないように、個人の尊厳を育むことが大事だと思います。  やはり同じようにお考えでしょうか。大臣の御意見、お聞かせください。
  104. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 大変共感をする部分が大きいわけでございまして、先ほどの質問で私、音楽活動をやっているという御指摘がありましたが、その中で、これは私が作った歌ですが、ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンという、福祉の施設に行ったときの経験を基に、まさに今委員がおっしゃったようなテーマで、拙いながらそういうことを作らせていただいたこともございますが、道徳教育においては、学校教育全体を通じて、主として自分自身に関すること、それから人との関わりに関すること、さらには集団や社会との関わりに関すること、生命や自然、崇高なものとの関わりに関することと、こういった観点から総合的に指導するということになっております。  そのうち、御指摘の点については、主として人との関わりに関すること、集団や社会との関わりに関することの観点から指導が行われておりまして、その中でも、平成三十年度から小学校で、三十一年度からは中学校で始まる特別の教科道徳では、例えば親切、思いやりといった内容項目においては、人との関わりの観点から、誰に対しても思いやりの心を持ち、相手の立場に立って親切にすること、小学校の五、六学年でございます。それから、より良い学校生活、集団生活の充実の内容項目においては、集団や社会との関わりの観点から、様々な集団の意義や集団の中での自分の役割と責任を自覚して集団生活の充実に努めること等が指導をされております。  このほか、相互理解、寛容、公正、公平、社会正義、勤労、公共の精神といった様々な内容項目において、それぞれの観点から多角的、多面的に理解できるように一応位置付けておりまして、引き続き道徳教育の充実に努めてまいりたいと思っております。
  105. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  関連して、道徳教育における地域教材予算についてお伺いします。  地域教材の作成を含む、地域の特色を生かした道徳教育のための予算が四・四億円から三・八億円に減額されました。なぜ減額されたのでしょうか。
  106. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 平成三十年度から小学校で、三十一年度から中学校で、先ほど申し上げたように、特別の教科道徳が開始される中で、この道徳教育の抜本的改善充実に向けた取組が極めて重要だと、こういうふうに考えております。平成三十年度予算では、この教科書を無償給与するために必要な経費も含めて、総額は約三十五億円を計上して増額をしたところでございます。  一方で、御指摘の地域教材に関する予算については、道徳教育の抜本的改善・充実事業において平成二十六年度から地域教材の作成に係る経費を支援してまいりましたが、小学校においては、平成二十九年度までの四年間において各地域での教材開発が行われてきたということを踏まえまして、今後は、検定教科書と地域教材を有機的に活用するフェーズに入ってきているということもございまして、指導方法を改善していくと、こういったことが課題となるということで経費の見直しを図ったということでございます。  本事業を含めまして、道徳関係予算全体を通じて、引き続き、各都道府県等における、考え、議論する道徳への質的転換に向けた取組をしっかりと支援してまいりたいと思っております。
  107. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  地域教材の予算についてはこれからもしっかり取っていただきたいというふうにお願いは申し上げます。  時間が来ましたので最後の質問になると思いますが、一人一人の児童生徒に寄り添って指導していくためにはやはり少人数学級が不可欠だと思いますが、文科省は小学校の少人数学級を目指しているのでしょうか。
  108. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 現在、公立小学校の学級編制の標準は、第一学年が三十五人、第二学年から第六学年が四十人と、こういうふうになってございますが、実際の指導に当たっては、加配教員等も活用いたしまして、都道府県独自の少人数学級、それから算数などの特定の教科における少人数指導やチームティーチングなどが各学校の創意工夫により進められていると承知をしております。  このように、小学校における指導体制には地域や学校の実情、教科、それから学年に応じたきめ細かな対応が重要だと考えておりまして、今後ともそのための指導体制の効果的な強化に努めてまいりたいと思っております。  なお、国の学級編制の標準の在り方については、平成二十三年の義務標準法改正の附則におきまして、小学校の第二学年から第六学年まで及び中学校に係る学級編制の標準を順次に改定することその他の措置を講ずることについて検討を行い、その結果に基づいて法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものと、こういうふうにされておること等も踏まえまして、今後とも、国として教育政策に関する実証研究等を通じて必要な検討を行ってまいりたいと思っております。
  109. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございました。  一人一人の子供に寄り添って丁寧な教育が行われることを願いまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
  110. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 民進党・新緑風会の神本美恵子でございます。  今日は大臣所信に対する質疑でありますけれども、そのことももちろん聞きたいことはたくさんありますが、国会というところは行政のチェック機能も果たさなければいけないという意味で、前回質問させていただきました名古屋市立中学校の授業調査について質問を中心的に行いたいと思います。  まず、先般の経緯について御説明いただきましたけれども、二月二十日、二月二十二日に、池田議員と赤池議員にそれぞれ報告をされて、実際に市教委にメールで質問項目を送られたのは三月一日であります。  その間、八日間ほどあるんですけれども、その間のことについてお聞きしたいと思いますが、両議員にこの質問についてのやり取りはあったんでしょうか。
  111. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) お答え申し上げます。  二月二十日に赤池議員に、二月二十二日に池田議員にそれぞれ説明をしてから、二月二十八日までの間においては両議員とのやり取りはございませんでした。そして、三月一日に名古屋市教委への質問状について池田議員事務所に情報提供を行い、その後、議員会館を訪れた私に対して池田議員より二点のコメントをいただき、そのコメントも参考に質問内容を二か所修正し、その修正した質問状を池田議員事務所に情報提供しております。  既に答弁しておりますが、この修正はあくまで文科省の主体的な判断で行ったものでございます。  なお、三月一日までの間に赤池議員とのやり取りはありませんでした。
  112. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 議員とのやり取りはなかったという御答弁です。  それでは、聞きますけれども、問合せが必要というのは、いつ誰が判断されたんですか。
  113. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) まず、二月のたしか十九日に新聞記事を入手いたしました。この新聞記事を見て、初中局としては事実関係の問合せが必要であると判断して、まず十九日には電話で幾つかの資料をいただき、その資料について更にもう少し詳細を聞く必要があるということでメールでの照会になったと、そういう経緯でございますので、一番最初にその問合せを、確認が必要だと考えたのは十九日の月曜日でございます。
  114. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 私が聞いたのは、更なる質問が必要だということを誰がいつ判断して取りかかったのかということを聞いているんです。
  115. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 十九日にまず電話で一回目の資料の要求をいたしまして、そこで幾つかの資料をいただきました。初中局においてその資料を見た上で、もう少し追加的に確認する必要があるということを私まで相談がありまして、判断をいたしまして、その後、教育課程課において質問状の作成に入ったという状況でございます。
  116. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 局長が判断をしたというふうに受け止めます。  じゃ、局長は、具体的な質問の、メールの質問内容を確認したのはいつですか。その質問内容を議員に見せるということも局長の指示だったんでしょうか。
  117. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 実際に私が、最初に送った質問状を、教育課程課から上がってきたのは、たしか二十八日の水曜日であったと記憶しております。  ちょっとこの間、日が空いているように見えますが、実は、二十三日の金曜日と二十六日の月曜日は衆議院の予算委員会の分科会審査がございまして、その前の木曜日からちょっとその国会対応で手いっぱいで、私の方ではそういった相談を受けられる状況にございませんでしたので、その間、教育課程課の方で案を作って、そして二十八日に私の方に上がってきて、私がそれを了承したという経緯でございます。  そして、これも前回も御答弁申し上げましたが、池田議員に対しては少し丁寧な対応をするということから、事前にお届けをするということにしたものでございます。
  118. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 それは局長が指示をしたんですか。
  119. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 済みません、ちょっと私が指示をしたのかどうかという明確なところはちょっと今明確に思い出せないんですが、いずれにしても、お届けするということについては私が了承をしておりますので、私が責任を持ってそういう指示をしたということと同義だろうと思います。
  120. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 ということは、局長が作成、更なる質問をしてということを判断をして、教育課程課がその内容を作って、議員に事前に見せるということも局長がやったということですが、そのとき局長はなぜ、これ政治家からの問合せが来た案件ですけれども、大臣や政務三役にそのことの報告、相談をしなかったんですか。
  121. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) その時点におきましては、内容の事実確認を行うという認識でありましたので、事実確認ということでありますので三役への報告はしなくていいと判断したものでございます。  ただ、これにつきましては、その後、大臣から、こういうことは報告があってもよかったのではないかという注意を受けたところでございます。
  122. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 大臣は三月十六日の記者会見で、市教育委員会への問合せの三つの条件を示されています。その三つの条件というのは、記者会見の中では、一つは、学校の教育活動が法令に違反している、二、学習指導要領に違反するような教育内容となっている、三、特定の児童生徒に不当に不利益が及ぶような扱いがあるという三つの例示をしながら、教委に問合せをするというふうにおっしゃっていますけれども、今回の件はこの三つの例示の中のどれに当たる可能性があったんでしょうか、大臣。
  123. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) お答え申し上げます。  今回の事案は、中学校の授業において講演を行った前川氏が、直近まで文科行政の事務方の最高責任者としてその発言が教育行政に関して正当な根拠があると受け止められる特別な立場にあったことから、影響力が極めて大きく、仮にその発言内容が学習指導要領と整合しない場合であっても法令や学習指導要領の正しい解釈として受け取られる可能性が高いこと、また、いわゆる天下り問題等に関わって、単に監督責任だけでなく、本人自身の違法行為をもって停職相当となった者であることから、特に心身の発達が途上段階にあり、必ずしも公正な判断を行う能力が十分に備わっていない中学生に対して授業を行うことについて適切な教育的配慮が求められること、また、一部には、保護者の間でこういったことについてどのような影響があるかについて十分な考慮が行われる必要があること、こういったことを考慮して、授業の内容についての確認を行う必要があると判断したものでございます。
  124. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 局長、端的に答えてください。  記者会見で三つ大臣が例示した、その三つのどれに当たるのかと聞いているんです。どれに当たるという可能性があって調査を指示したんですかと聞いているんです。端的に。
  125. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 繰り返しになりますけれども、一つは、その発言内容によっては指導要領と整合していない場合がある可能性もあること、あるいは、停職相当となった方が授業するということが心身の発達途上の中学生に適切な教育的配慮が求められる対応が取られていたかどうか、あるいは保護者に与える影響について十分な考慮が行われているか、こういったことを総合的に判断をして調査の必要があると考えたものでございます。
  126. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 ということは、学習指導要領に違反することになるのではないかということと、児童生徒に不利益が及ぶ扱いがあるのではないかというその二つですかね。確認です。
  127. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) あくまでその可能性があるということで判断したものでございます。
  128. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 その二つに可能性があるということで調査をしたんですけれども、三月二十三日のこの委員会で私がお聞きしたところ、それから今局長も長々と御答弁されたんですけれども、教育行政の事務方責任者であった方が、一方で自らの非違行為によって国家公務員法の停職相当の処分を受けたことを理由に、教育的配慮があったかどうかで調査をしたというふうに繰り返し答弁をされております。  そこで、これまでにもそういう非違行為をした方が学校で授業した事例を文科省はどれだけ把握をされていますか。
  129. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 前川氏と同様に、文科行政の責任ある地位にあり、一方で非違行為により同程度の処分相当とされた者が公立学校で児童生徒を対象に授業を行っている事例については把握をしておりません。
  130. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 じゃ、なぜ今回だけ対象になったのですか。これまで把握をしたこともないのに、今回だけ対象にしたというのはなぜですか。
  131. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) これまで文部科学行政の事務方の最高責任者であり、なおかつ、単に監督責任だけでなく本人自身の違法行為をもって停職相当という非常に重い処分相当という方がこれまではいらっしゃいませんでしたが、今回はそういう事例であったということで調査をさせていただいたということでございます。
  132. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 そういう人を講師に呼んではならないとする何かの基準というものがあれば明確にしてください。
  133. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) まず、私どもは、講師に呼んではいけないということではなくて、呼ぶに当たってどのような教育的配慮が行われているかどうかを確認するということで今回問合せを行いました。  一般的に、各学校においてどのような方を外部講師で招くかについては、その授業の全体計画や年間指導計画による位置付け、当該講師を招く狙い、その方が講師としてふさわしいか否かなどに配慮しながら基本的に各学校において適切に判断いただくものでありまして、文科省としてどのような人物を講師として招いてはいけないというような基準を設けているものではございません。
  134. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 基準がないのに今回は調査をしたということが明らかになったと思います。  それで、その調査の結果、前回も聞きましたけれども、停職相当とされた方が、ということを選んだ市教委あるいは学校が事実関係について御存じなかったので、そういうことを十分調べることなく招いたことについて必ずしも適切ではなかった、もう少し慎重な検討が必要だったということを口頭で助言をしたというふうにこの前御答弁になっております。  つまり、前川氏を招いたことは適切ではなかったということですか。
  135. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 私どもの方から教育委員会にお伝えしましたのは、事実関係を十分に調べることなく招いたことについては、もう少し慎重な検討が必要ではなかったかということをお伝えしたということでございます。
  136. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 答えてください。前川氏を招いたことが適切ではなかったということではないということですか。
  137. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 招くに当たってもう少し慎重な検討が必要ではなかったかと、そういうことでございます。
  138. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 意味が分かりませんけど。  要するに、よく調べなかったから悪かったと言っているのか、前川氏だったから悪かった、どっちなんですか。
  139. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 先ほど申し上げましたように、私どもとしては、こういった講師を招いてはいけないという基準を設けているわけではございません。それは、基本的には、先ほどの繰り返しになって恐縮ですが、当該講師を招く狙い、授業の全体計画や年間指導計画における位置付け、その方が講師としてふさわしいか否かなどに配慮しながら総合的に判断いただくものと考えております。  その意味において、もう少しそこは適切に検討いただく必要があったのではないかと、そういったことをお伝えしたということでございます。
  140. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 苦しいですね。  それでは、今後も前川さんが例えばどこかの学校で授業の講師となった場合は、やっぱり同じような調査を行うおつもりですか。
  141. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 先ほどの繰り返しになって恐縮でございますけれども、基本的には各学校において適切に判断いただくものでございますが、その際には、全体計画や年間指導計画における位置付け、当該講師を招く狙い、その方が講師としてふさわしいか否かなどには配慮いただく必要があると考えております。
  142. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 答えていないです。  前川さんがまた講師をする場合には同じような調査を行うかと聞いているんです。
  143. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 文科省が各学校の授業の内容について調査を行うかどうかについては、その事例の態様に応じて考えるべきものでありまして、一概に申し上げることは困難でございますので、仮定の質問にはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
  144. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 どうもよく分からないんですね。  前川さんの経歴は変わらないと思います、これからも。その経歴を知ったか知らないかということを問題にして、今回はこんなに子細な調査をした。これについては、当該の愛知県知事や名古屋市長までも、とんでもないと、極めて非常識だ、不適切だ、国は口出しすべきことではないとまで発言をされているようなことなんですけれども、今後、また前川さんがどこかの授業の講師に呼ばれた場合、文科省はどうするんですか。
  145. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 大変繰り返しになって恐縮でございますが、その事例の態様に応じて考えるべきものでありますので、一概に申し上げることは、お答えは困難でございます。
  146. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 時間がちょっと足りないんですが、最後に大臣にお聞きしたいんですけれども、昨年三月八日の衆議院文科委員会において当時の松野文科大臣は、これ森友学園の問題だったんですけれども、松野大臣は、公権力が教室の中における教育の内容について直接的に意見をするというのも、教育の自由という面において慎重に対応しなければならない問題であり、そのことは大切にしなければならないというふうに、公権力が教室に直接介入することについて認識を示しておられますが、林大臣、いかがですか。
  147. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 今回の事実確認については、文科省として法令に基づいて適切に行った調査であり、各学校の教育内容に介入するというようなものではないというふうに考えております。  ただ、このような事実関係の確認を行うに当たっては、教育現場において誤解が生じないように十分留意すべきことは当然でございまして、そのような観点からは、今回の書面についてはやや誤解を招きかねない面もあったと考えられるために、今回確認を行った初等中等教育局に対しては、こういった事実確認を行う際には表現ぶり等について十分に留意する必要がある旨を伝えたところでございます。
  148. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 終わります。
  149. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十五分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  150. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策等に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  151. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。よろしくお願いいたします。  今日は、障害のある子供たちへの教育ということを取り上げたいと思っております。  午前中の質疑ではオリンピックのお話がございましたけれども、平昌パラリンピックでの選手の皆さんの活躍も記憶に新しいところでございます。多くの感動を私たちに与えてくれました。私も車椅子テニスの競技の女性の選手の方に少し前にお会いをしたんですけれども、彼女は本当に明るくて、テニスを始める前は北海道にいらっしゃったそうなんですけれども、車椅子テニスをしたいというもう本当にその思いで一人で東京の方まで出てきたと、こういうふうなことも教えてくださいました。そういう明るい彼女なんですけれども、恐らくそこまで、そうやって前向きに競技に打ち込むようになるまではきっといろんな困難があったと思いますし、また、それをそばで支えるいろんな方々の力があって、きっと今前を向いているのかなと思ってお話を聞きました。  そういう障害のある方たちを支えるということは、その方々の活躍のためでもありますけれども、やっぱりそばで私たちが応援をするということは、もう私たち自身の感動とか、また生きがいとか希望にもつながるのかなと、こんなふうに思っております。  そうした中で、誰もが輝ける、そういう社会を政府としても目指しておられるわけでありますけれども、障害があってもなくても自分らしい可能性を伸ばしていけると、こういうことを目指すに当たって、やはり教育ということは非常に大切ではないかなというふうに思っております。一億総活躍の旗を更に高く掲げて、日本を誰にでもチャンスがあふれる国へ変えていくと、このように大臣は所信で述べられました。その重要な一つとして教育、中でも特別支援教育、このことに大臣としてはどのように取り組んでいく御決意なのか伺いたいと思います。
  152. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 障害のある子供につきましては、この障害の状態に応じまして、その可能性を最大限に伸ばして、自立と社会参加に必要な力を培うために、一人一人の教育的ニーズに応じた適切な指導及び必要な支援を受けることができる多様な学びの場を整備するということが重要だと考えております。  このため、文部科学省においては、特別支援教育に関する教職員の資質の向上、発達障害などの障害のある子供に対する指導方法に関する調査研究、さらには、小中学校の通級による指導に係る教員の加配定数の基礎定数化等の必要な教員定数の確保や、子供の学習活動上のサポートを行う特別支援教育支援員の配置に係る支援などに取り組んでいるところでございます。さらに、自治体において、教育、福祉、医療等の関係機関が連携をいたしまして、就学前から卒業後にわたる切れ目のない支援体制の整備、これを促進するための補助事業を実施しておるところでございます。  引き続き、こうした取組を通じまして、特別支援教育の更なる充実を図ってまいりたいと思っております。
  153. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 最大の教育環境は教師であるという言葉を聞いたことがあるんですけれども、大臣がおっしゃったとおり、周りの教員の先生方の資質向上ということは非常に重要だと思いますし、そして、切れ目のない支援をしていただくということでありますので、是非、取組をお願いしたいというふうに思います。  今日、特に、この特別支援教育の中でも盲聾児の教育について取り上げたいと思います。  盲聾という言葉については、私は、不勉強でございまして、今年に入ってから初めて知りました。このことは予算委員会でも質問しましたので、大臣はそのときにも聞いていただいたと思うんですけれども、この盲聾ということについて少し前提として説明をしますと、盲と聾ということで、視覚と聴覚の両方に障害があるという場合のことをいいます。平成二十四年の全国盲ろう者協会の調査によりますと、全国で約一万四千人の方が特定をされております。これは、障害者手帳を視覚と聴覚と両方を持っていらっしゃる方がこれだけいるということでございます。ですので、どちらかだけの障害者手帳をお持ちの方とか、まだもう一つの方の障害について手帳を取得していないという方もいらっしゃることが考えられますので、実際にはもっと多いのではないかと。ただ、その本当に詳細な実態についてはまだまだ分かっておりません。  この盲聾という障害の状態でありますけれども、やはり目からも耳からも外界の情報が一切入ってこないということで、移動はもちろんですけれども、人とのコミュニケーション、これにも非常に大きな困難があります。ですので、聴覚だけ、視覚だけの障害とはまた別の特質に応じた支援が必要になるわけであります。  しかしながら、絶対的な数もやはり少ないですので、この盲聾という言葉自体も余り一般的には知られておりませんし、また、その御本人とか御家族自身も、そういう盲聾という障害に対する支援の窓口があるとかサービスがあるということを御存じないという場合も多いというふうに言われております。ですので、数は少なかったとしても、やはり大臣もおっしゃったように、一人一人のニーズに合わせた、障害者支援についてもそうだと思いますが、そのことが大事ではないかなと思いまして、この盲聾ということについて取り上げたいと思います。  それで、盲聾の状態になるに当たっては、その方によって様々、原因も様々ですし、状態も障害の程度もいろいろでございまして、全く見えないし全く聞こえないという方もいらっしゃいますし、弱視聾といいますけれども、目は弱視の状態、耳は聞こえないとか、全盲難聴、目は全く見えない、耳は難聴の状態と、要するに、その組合せで非常に様々であります。また、先天性の病気なんかで生まれたときから盲聾という方もいますし、途中で、成人になってから視覚と聴覚を失う人もいますし、また、どちらか先に、聾ベースとか盲ベースというらしいんですけれども、最初に聴覚が悪くて、進行性の病気なんかで途中で視力も失うとか、とにかく様々であるということであります。  そういったことからもこの支援に対する困難性がありまして、そういったことも盲聾の特徴ということで御説明をさせていただきました。  盲聾児でありますけれども、幼い頃に早い段階で視覚と聴覚を失うということで、先天性のことも多いということであります。さらに、知的とか身体とかそういう他の障害を併発している場合も多いということであります。こういった、特に先天性の場合というのは、非常に有名なケースとしてはヘレン・ケラーがありますけれども、自然と目とか耳から入ってくる情報というのは物すごいものがあるらしくて、一切それが入ってこないとなると、例えば、時間の感覚とか時間という観念とか、とにかく物の概念を認識できるようになって、それに例えば名前があるとか、そういったことを一つ一つどうやって身に付けていくかということで、非常に教育に専門的な対応が必要であると、こういうことが言われております。しかしながら、専門的な教育を行えば、ヘレン・ケラーも非常に有名ですけれども、例えば大学に進学したりとか、大学院に進学して研究者になったりとか、そういう子供もいるということであります。  これまで御説明申し上げましたけれども、こういう盲聾児という子供たちについて、これもやっぱりこの実態がなかなか分かっていないと。どういう障害をそれぞれ持っていて、どういう支援が必要なのかということについて、まず実態を把握することが重要だろうというふうに思っております。  そこで、まずこの盲聾児について、特別支援学校にはどれぐらい在籍しているというふうに把握をしていらっしゃるのか。加えて、もし把握していればですけれども、個々の児童がどういう障害を持っていてどういう状態にあるのかというところまで、もし御存じでしたら教えていただければと思います。
  154. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 学校基本調査によれば、平成二十九年五月一日現在で、特別支援学校において視覚障害と聴覚障害を含めた複数の障害を有する幼児児童生徒のための学級に在籍する子供の数は七百六名となっております。特別支援学校に在籍する全幼児児童生徒数が約十四万人でございますので、その比率は〇・五%となっております。  ただいま委員からも御発言がございましたけれども、視覚、聴覚以外に幾つかの障害を重複しているような幼児児童生徒もいらっしゃいます。学校基本調査の統計は障害種ごとの学級ごとに区分しておりますので、例えば今七百六名と申し上げましたが、そのうち、視覚、聴覚に加えて知的、病弱、例えばこういったクラスには九十八名、視覚、聴覚に加えて知的、肢体不自由、こういったところには百八十三名というように、そういった形での把握が今はできているような状況でございます。
  155. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 そういう学級に何人児童がいるのかという数字は、文科省でも分かっているということで事前のレクでも説明を受けましたけれども、統計の数字ですので、なかなかやはり文科省の方で個々の児童生徒がどういう具体的に障害を持っているのかというところまでは把握はできていないんだろうと思います。  しかしながら、やはり先ほど申し上げたように、この盲聾といってもいろいろな状態があって、その子に応じたコミュニケーションの取り方というのも幾つか種類があります。触手話といって手話の状態を触ったりとか、指点字とか指文字といって手に文字を指で書いたりとか、いろいろな盲聾者の方はコミュニケーション手段があるんですけれども、そういう一人一人に合わせた支援をするということになると、やはり個々の実態をきちんと把握するということがまずは必要なんだろうというふうに思います。  文科省の方では把握をしていないわけですけれども、基本的には、それぞれの学校で学校長の責任でそうした児童に対して教育の対応をしていくということになるというふうに事前の説明では聞きました。  しかしながら、全体の特別支援学校に所属している児童生徒の〇・五%ということで、非常に数が少ないものですから、その学校の先生としても、恐らく教師人生で初めてそういう子供に担当することになってという状態が多いと。まあ数が少ないということから、そうしたノウハウを学校で蓄積をするとか、その先生が対応していくということがなかなか難しいというふうに思います。  ですので、その学校だけということではなくて、もう少し広域的なところからそうした対応を、支援をしっかりしていくことが重要だと思っているんですけれども、そういう観点で各県の教育委員会、これは各学校としっかり連携をするということが求められると思いますけれども、こういう盲聾という障害のある子供たちについてもその実態とか先生たちへのいろんなアドバイスとか、そういう点について教育委員会、学校は連携を十分にできているんでしょうか。
  156. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 盲聾児を含めた障害のある児童生徒が一人一人の教育的ニーズに応じた適切な指導及び必要な支援を受けることができるよう、教育委員会において学校の取組に対する支援や必要な環境整備に取り組むことが重要でございます。  文部科学省といたしましては、教育委員会に対し、各学校における支援体制や学校施設設備の整備充実、教師、心理学の専門家、医師等から構成する専門家チームによる各学校への助言、教師に指導内容等についての指導、助言を行う巡回相談の実施、学校関係者、保護者、地域住民に対する特別支援教育に対する理解啓発、こういったことに取り組んでいただくよう促しているところであります。  各教育委員会においては、特別支援教育の充実に向けた取組が進められていると考えており、文科省としても引き続き教育委員会や学校における取組への支援の充実に努めてまいりたいと考えております。
  157. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 様々な支援、先生方に対するですね、こういったことも教育委員会の方では取り組んでいただいているということでありましたけれども、やはりなかなかこの盲聾という障害について十分な理解と専門性を持った人材というのは数が少なくて、各県の単位であってもいらっしゃらないのが現状であります。  そういったことからも、やはり教員の先生方、また、その指導に当たる、支援に当たる人たちに対して、この盲聾という障害についてもより知識を深めて専門性を身に付けていっていただきたいというふうに思うんですけれども、こういう、例えば現場で実際盲聾児を担当する教員の先生方などに対して専門性を高めるような研修ですとか、そういった仕組みは国としてはどのように取り組んでいるんでしょうか。
  158. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 盲聾児を担当する教師には、盲聾という障害に関する深い知識や技能を習得した上で、個々の子供の実態把握に基づいたきめ細かな指導を行うことができる専門性の向上が求められているところでございます。  このため、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所では、盲聾教育における教員の専門性向上のための研究により、盲聾教育のための教員研修プログラムの開発を行って、その成果を研究所のホームページで公表いたしております。さらに、同研究所では、盲聾児に対する教育に携わる教師のための各種研修を行い、その専門性の向上に努めているところでございます。  また、文部科学省では、平成二十九年四月に公示した新しい特別支援学校小学部・中学部学習指導要領の実施に向けた特別支援教育に関する実践研究事業において、盲聾児の実態把握、指導計画の作成、実践、評価の実践的な研究を行う取組を採択し、研究終了後には成果を公表するなどして全国に普及することを予定しております。
  159. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 盲聾教育が大変進んでいるアメリカに比べるとまだまだだとは思うんですけれども、私も勉強しましたら、この国立特別支援教育総合研究所というところが言わばナショナルセンターとして盲聾教育の研究とか先生方の研修というのに取り組んでいただいているそうであります。  そこで、私もこの研究所に先日行ってまいりました。いろいろと実際に指導に当たる先生方にお話を聞いてまいりました。ある先天性の盲聾の障害のある女の子、この子はまだ一歳か二歳ぐらいだったかなと思いますけれども、その子について、この特別支援教育総合研究所に所属している研究員の方がおうちまで行って、いろいろとプログラムを支援したということの説明も受けました。  その結果は大変すばらしいものでありまして、その子を抱えたお母さんは、本当にどうしたらいいんだろうということで希望を見出せなかった、そういう状態にあって、目も見えない、耳も聞こえないということで、その子は座ったまま動かないんだと、こういうことを言っていましたけれども。どうして動かないのかといったら、お医者さんから、興味が湧く対象がないから、外界からの情報が一切入ってこないので、どこかに行くというのは何か自分が興味を持つものとか関心があるものに対して反応するので、そういう対象がないからじゃないですかと、こういうようなことも言われて、本当にどうしたらいいのか分からないと、こういうふうに悩んでいらっしゃったお母さんがいたわけですけれども。  この専門家の方が家まで訪ねていって、そんなに長い時間じゃなかったと思いますけれども、専門的ないろいろな指導をその子に対して接していったら、本当に見違えるというか、もう全然違う、いろんなことに反応して、笑ってくれてということですね。そういうことで、やはりこの専門性というのは非常に大事なんだなと。たとえお母さんであったとしても、我が子のことを一番よく知っているとしても、やっぱりどういうふうに対応していいか分からないと、こういうことであります。  ということで、この国立特別支援教育総合研究所では、私が調べたところによると、平成二十一年に初めて盲聾教育のための研修のプログラムを開発をしたと、その後、平成二十八年度と二十九年度において盲聾担当教員等研修会、これを開催をしたというふうに聞いております。まだ始まったばかりなのかなと、平成二十八年度からということですので、しかしながら、非常に重要なことであると思います。こういった研修というのは、平成三十年度以降も継続的に行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  160. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 今御指摘いただきました国立特別支援教育総合研究所が実施する盲聾児の教育に携わる教師に対する研修は、平成三十年度も継続して実施する予定でございます。また、二十八年度からの研修でございますが、今後も研修受講者の受講後の意見を参考にしたり、さらに、今研究所が二十九年度、三十年度で実態調査を行っておりますので、その結果なども踏まえて、学校現場のニーズに対応した内容の見直しを行ったりすることにより、研修の更なる充実も図ってまいりたいと考えております。
  161. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 せっかく、この研修会やっていただいているんですけれども、今も現場のニーズに対応したというお話がありましたが、どれぐらい教員の先生方、参加されているのか、各回の人数等、教えていただけますでしょうか。
  162. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) これは毎年度二回やっております。二十八年度は、一回目が十五名、二回目が二十三名、合計が三十八名。二十九年度は、一回目が十名、二回目が十五名で二十五名。二年間の合計で、四回で六十三名に参加いただいております。
  163. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 余りたくさん一度に参加されても、少人数の方が効果的な研修ができるということももしかしたらあるかもしれませんけれども、最初に教えていただいたように、盲聾児の在籍数というのは七百六人ということでありまして、それだけ担当している先生方もいらっしゃるということを考えると、より多くの先生方に参加をしていただけるように工夫が必要ではないかなと思いますけれども、そういったところのニーズというのも把握をするようにしていただいているんでしょうか。
  164. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 独立行政法人特別支援教育総合研究所が実施するこの研修会でございますが、これまでは、研究所の研究員が入手した情報により、一部の学校に研修案内を送付することにとどまっておりました。しかし、先ほど申し上げましたが、現在、研究所において実施している特別支援学校における盲聾幼児児童生徒の教育に関する実態調査により、個別の学校に在籍する盲聾児の障害の状態や、学校において求められる研修内容の把握がある程度可能になってまいりましたので、今後はより多くの学校に研修案内を送付することが可能になると考えております。
  165. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 今実態調査をやっていただいているということでありまして、その途中経過についても先日少し教えていただきましたけれども、やはり盲聾児を担当している現場の先生方は、研修会があれば是非参加したいと、こういう答えが、声が多いようであります。  やっぱり、現場にいらっしゃる先生方は非常にお忙しいですし、参加がしやすいようないろんな工夫も必要であると思いますし、今の御説明では、より多くの学校に案内をこれからするということでありましたので、それに伴って参加人数も増えることが期待できると思いますので、よろしくお願いをいたします。  その先生方の声の一つとして、今やっている研修というのは全国から先生方に来ていただいて、この研修所で恐らくする研修なんだと思うんですけれども、さっき私がちょっと御紹介した例も、家庭に専門家の人が行って、訪問をして行って、その場で親御さんも交えて、一緒にその子の状態を見たりアドバイスをしたりするということで、やはりこの現場に出向いていくということも非常に効果があるでしょうし、恐らく先生方も非常に頼もしく思われるんじゃないかと思います。そういうことを本当はできればいいんじゃないかなと思うんですけれども、そのためにはまずそういう指導ができるような専門家をもっと育てていかないといけないと思います。  この研究所、日本の恐らく唯一のナショナルセンターとしての研究所でありますけれども、そこの体制としても、まだまだそこでさえも専門家というのは非常に数が少なくて、とてもじゃないですけれども、恐らく七百人の子供たちに一人一人会いに行くというのは難しいと思うんですね。ですので、そういった専門家とか指導がきちんとできるような人が各、さっきも言ったように県とかそういったところに配置をされて、都度、先生方の御相談に乗りながら、一緒に子供に向き合うということが理想的だと思っております。  こういった観点から、この盲聾ということについての専門家、そして指導者の育成ということに是非力を入れるべきではないかと思っているんですけれども、この点はいかがでしょうか。
  166. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 国立特別支援教育総合研究所が実施する盲聾幼児児童生徒の在籍校などを訪問しての研修では、盲聾児が在籍する学校等に研究所の研究員が訪問して、その学校の教師とともに実際の盲聾児の行動観察、学習上や生活上の課題についての協議を行うということで、こういったことは盲聾児を担当する教師の専門性を高めるのに大変有効であると考えております。  こういったような取組も通じて、教師の専門性を高め、その中から将来その指導者になるような方を育成していくと、そういったことにもしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  167. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 今まで私が申し上げたようなことを聞いていただいて、大臣に次、お聞きしたいんですけれども、盲聾についての専門家、専門の知識を持った先生方も是非どんどん育成していただきたいと思いますし、盲聾に限らずですけれども、この特別支援学校の現場の先生方の専門性の向上というのはやはり非常に大事ではないかというふうに思っております。  特別支援学校教員免許というものがあって、私も今回勉強したんですが、それを保有していることが望ましいわけですけれども、それがなくても特別支援学校の先生になることができる自治体もあるというふうにも聞きます。それから、特別支援教育総合研究所が出しているレポートの中にちょっと書いてあったんですけれども、こういう特別支援学校では二年間ぐらいで担当の先生が替わられるということで、いろんな教育的な配慮があるのかもしれませんけれども、やっぱりなかなかそのノウハウを蓄積が難しいとかそういうこともあるかと思います。やはり、誰の、どの先生がどの子供たちを担当することになっても、どの先生も十分な専門性を有しているように、こういう教員の先生方の資質の向上というのが非常に重要じゃないかなというふうに思っておりますけれども、この点について、大臣の御所見を伺いたいというふうに思います。
  168. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 今委員からお話がありましたように、教師の専門性の向上というのは大変大事なことであるというふうに思っておりまして、この専門性を向上させることを目的といたしまして、今お話のありました特別支援学校教員免許状、これの取得を支援する事業、それから教師が障害のある児童生徒と円滑にコミュニケーションを取るための技能、これを向上させる講習会を支援する事業などを実施するほか、先ほど来取り上げていただいております国立特別支援教育総合研究所において、盲聾児を含めた様々な障害に関する研修、研究、こういうものを実施しておるところでございます。  この免許状は、現在、国公私立の特別支援学校教員六万七千九百七十七人ということですが、このうち七七・七%、五万二千八百二十九人の方が持っておられるということでございますが、平成二十七年十二月の中教審の答申においては、平成三十二年度までの間に、おおむね全ての特別支援学校の教員が免許状を所持することを目指しと、こういう記述もございますので、しっかりとこういうことに取り組んでいかなければならないと思っております。  こうした事業や研究所の研修の着実な実施や研究成果の周知をすることによって、全国の特別支援学校の教師の専門性の向上に努めてまいりたいと思っております。
  169. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 是非よろしくお願いをいたします。  ここまでは先生方の専門性の向上ということを質問させていただきました。  次に、こういった盲聾児を育てる保護者、お父さん、お母さん方に対する支援というところについて質問をさせていただきたいと思います。  先ほどから申し上げているように、目からも情報が入ってこない、また耳からも情報が入ってこないということで、生まれて、普通は母親と主に一緒に過ごすことで自然といろんなことを吸収をして、親子の関係ができてきて、知的なところについても社会性についても徐々に発達をしていくわけであります。今、徐々にと申し上げましたけれども、やはり乳幼児期の発達というのは大変大きな部分がありまして、この期間に一気に成長するということが言われております。  しかしながら、先ほども申し上げたように、この盲聾児についてはそういった情報が一切入ってこないということで、まず親子関係を構築すること自体も非常に困難が伴うということであります。愛着の形成ですとか親子関係の確立に大変長い時間を要するということでありまして、親子のきずなというのがまずできないと、先天性の盲聾児の能力を伸ばすといってもその大前提でありますので、こういった困難を抱えたお父さん、お母さん方への適切なアドバイスということが重要であるというふうに問題提起をしたいと思います。  まず、そういったことで、生まれた子供たちの障害がどういうものがあってどういう状態なのかということをまず把握をして、その後支援につなげていくことが必要だと思うんですけれども、この障害の把握というのはどういう段階で見付けることができるのか、ちょっと教えていただければと思います。大丈夫でしょうか。
  170. 山本麻里

    ○政府参考人(山本麻里君) お答え申し上げます。  盲聾児は目と耳の両方に障害があることから、発達への影響を最小限に抑えるために、障害を早期に発見し、障害特性に応じた必要な支援を行うことが重要でございます。  厚生労働省としては、乳幼児健康診査や保健指導の機会等を活用しまして早期発見に努めているところでございます。今後とも、子供の視覚や聴覚障害の早期発見に努めてまいりたいと考えております。
  171. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 そういう健診等で障害があるということが分かった場合に、では、その盲聾児の保護者は専門的なサポートというものを受けることができるんでしょうか。専門的なサポートがもしないということであれば、障害のある子供たちを持つ親御さんたちにどういうサポートというのが体制として整えられているのか、教えていただければと思います。
  172. 宮嵜雅則

    ○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。  盲聾の方々は、目と耳の両方に障害があるということから、その日常生活や社会生活を営むに当たって様々な困難があるものと承知しておりますが、その本人への支援に加えまして、委員からも御指摘ありましたが、盲聾児の御家族へのサポートというのも大変重要であるというふうに考えております。  厚生労働省といたしましては、盲聾児者の支援の新たな取組として、三十年度より盲聾者の総合リハビリテーションシステム試行事業というのを実施することにしております。この事業は、社会福祉法人の全国盲ろう者協会が中心となって、地域の盲聾者支援機関とも協力の上、盲聾者が地域生活を送れるよう支援するケアマネジメントの実施とか、あるいは盲聾児が利用する施設への訪問指導、それから、御指摘ありました盲聾児の保護者への専門相談などを行うなど、支援の充実に取り組んでいくこととしています。  これによりまして、御家族への支援も含めて盲聾児者の障害特性を考慮した専門性の高い支援が行われるように引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
  173. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 御説明ありがとうございます。  この試行事業の中でそういう親御さんたちへのサポートについてもやっていただくということでありますけれども、全国の盲聾児のお母さん、お父さんに急に隅々までなかなかそういう専門的なサポートが行き届くわけではないと思います。乳幼児については家庭訪問をするという事業が自治体でありますけれども、そういうときに保健師さんとか、あとはお医者さんなどでもいいですけれども、そういう方たちにこの盲聾という障害についても理解を深めていただく、適切な相談窓口等につなげていただくとか、そういったことも重要ではないかと思いますので、是非そういった点も取り組んでいただければと思いますので、この点はお願いをしておきます。  日本の場合は、つまり現状は、そういう盲聾児に対する、また保護者に対する専門的な支援というのはないんですけれども、アメリカではこういった制度が既に整えられておりまして、インタビナーと言うそうですが、参加人というふうに日本語では訳されているんですけれども、専門的な訓練、教育を受けていて、大学とか大学院でそのインタビナーになる専門のコースがあるそうでありますけれども、盲聾に対する障害の理解はもちろんですけれども、教育の知識とか、福祉、行政のサービスとか、また関連する法律等々についても学んでいて、そういう専門家が盲聾児のいる家庭に訪問をして、都度いろいろな必要なサポートをしていくと、こういったことが行われているそうであります。  また、イギリスでも盲聾児の保護者に向けた関わり方についてのガイドブックが作られていて、食事とか入浴とか、もう本当にそういう日常生活をどういうふうに送らせたらいいのかということから保護者の皆さんは分からないわけですので、そういった日常活動でのケアプログラムというのがきちんと作られていて、必要であればインターネットとかいろんなところで手軽に比較的簡単にそういった情報にアクセスができると、こういう環境にあるそうであります。  そこで、この日本においても、日本はそもそもこの盲聾という障害については、制度上特別のそれだけの障害ということにはしていなくて、重複障害という中で一くくりにしているのでこういった専門の支援制度というのがないわけではありますけれども、やはり一人一人に合ったサポートという観点からすると、例えばアメリカのような支援というのを日本でも是非少しずつでも始めていただきたいというふうに思うんですけれども、この点はいかがでしょうか。
  174. 宮嵜雅則

    ○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。  盲聾の方々は視覚と聴覚の両方に障害があるということから、コミュニケーションとか外出の支援等を行う際に、その支援者に高い専門性が必要だというふうにされております。  このため、厚労省では障害者総合支援法に基づきます地域生活支援事業の中で、盲聾者向けの通訳とか介助員の養成研修事業によりまして、各都道府県で盲聾者特有のコミュニケーション方法や外出介助の手法等を習得した支援者を養成しているところでございます。また、この通訳、介助員の養成とともに、先ほど申し上げました三十年度から実施する盲聾者の総合リハビリテーションシステム試行事業においても支援の充実に取り組んでいくこととしております。  委員からお話のありましたアメリカとかイギリスの例というのも勉強させていただきながら、我々の今のこうした取組も通じて、盲聾児者の障害特性を考慮した専門性の高い支援が行われることにより、盲聾者の方々の社会参加が進むように引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えております。
  175. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 支援者とか介助員の皆さんの育成も非常に大事ではあるんですけれども、盲聾児教育という観点からするとちょっと違うのかなという気もします。支援者、介助員の育成も是非、まだまだ数が足りないそうでありますので、お願いしたいと思います。是非、アメリカイギリスの例についても勉強していただければと、研究をしていただければと思います。よろしくお願いいたします。  厚労省さんにお話を聞いてきましたけれども、文科省さんに教育という観点で、こういう家庭での保護者との関わりも、まあ言わば家庭での教育ということで文科省さんにも是非支援をしていただきたいというふうに思います。  盲聾に限らず、障害児に対しては障害の早期発見と、そしてそれに合った早期の教育ということが能力の様々な発達においても非常に有用だということも指摘をされております。そういう観点から、是非就学前においても保護者に対して子の教育という観点から様々、相談、支援、アドバイス等を充実させるべきではないかというふうに思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
  176. 高橋道和

    政府参考人(高橋道和君) 障害のある子供一人一人の教育的ニーズに応じた支援を保障するためには、就学前段階からの早期支援が重要であり、障害のある子供を支える家族への支援という観点からも大きな意義があります。  文部科学省としては、特別支援学校が障害のある幼児の教育に関して必要な助言又は援助を行ったり保護者等に対して教育相談を行ったりするなど、地域における特別支援教育のセンターとしての役割を果たすよう促しており、各学校においても教育相談の取組が広がっているところでございます。  引き続き、保護者に対する早期からの教育相談の実施を含め、特別支援学校のセンター的機能の充実を促してまいりたいと考えております。
  177. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 よろしくお願いいたします。  残りの時間で、大学等に進学した場合の支援について聞きたいと思います。  有名なのは、東京大学の教授になられた福島智先生とか、あと先天性の盲聾の方で初めて大学に進学したという青年の方の報道も見たことがありますけれども、そういう学習能力が極めて高い子供たちへの教育とか進路指導というのも非常に重要かと思います。  いろいろと本当に頑張って大学に進学をしたという場合でも、また卒業するまでにもいろいろな困難があるわけであります。そういった点についても十分なサポートが必要だというふうに思いますけれども、こうした大学等に進学した盲聾の障害のある学生に対する支援というのは、国としてはどのように取り組んでいるんでしょうか。
  178. 義本博司

    政府参考人(義本博司君) お答えいたします。  盲聾を含め障害の有無にかかわらず全ての学生が、その意欲と能力に応じて大学等において学べる機会を確保することは極めて重要でございます。そのため、文部科学省におきましては、障害者差別解消法の施行を踏まえまして、障害のある学生の支援の充実を大学がしっかり取り組んでいただくようにその取組を促しているところでございます。  具体的には、例えば大学等における障害学生支援の基盤でございます基本的な考え方、さらには具体的な体制整備、対応の手法等につきまして大学関係者の会議等において周知を図ったり、あるいは日本学生支援機構が実施します学生支援担当の教職員を対象にしました障害学生支援関係のセミナー等において具体的な対応事例の共有や支援方法の啓発等を実施したりするなど、理解、啓発を図りながら、各大学における障害学生の個別ニーズを踏まえた適切な対応をなされるように促しているところでございます。  なお、学生に対する具体的な修学の支援の方法につきましては、聴覚障害の学生につきましては例えばノートテークですとか手話通訳などの方法によりまして、視覚障害の学生については教材教科書の点訳の拡大あるいはデジタル化などによりまして、文字情報へのアクセスの確保などもしておりますが、盲聾の学生につきましては、大学における取組自身はまだまだ蓄積が十分でないというところございますが、例えば筑波技術大学におきましては、授業の音声を触手話、すなわち手話を手で触って認識させる方法を使いまして通訳をしたりとか、文字入力を経て学生の手元の点字端末に打ち出す方法などによりまして授業支援を行うというふうな取組をしているところでございます。  さらには、経済的支援も充実してございます、大事でございます。奨学金事業におきましては、障害のある方への配慮としまして、奨学金を採用するかどうかについての審査におきましての家計基準を緩和したりとか、あるいは、場合によっては在学が長くなるということで、長期履修制度を活用している場合においてはその修学年限までの貸与期間を延長することを可能にするなどの取組を実施しているところでございます。  文部科学省におきましては、障害のある学生の学生生活を含む修学支援が大学等において適切になされるように、引き続き各大学に対する取組充実に努めてまいりたいと存じます。
  179. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 そういった支援に加えて実は大事なのが心のケアでありまして、障害がありながらも一生懸命学ぶ意欲を持って進学をする、しかしながら、私たちもそうですけれども、いろんな困難があってもう諦めようかとか落ち込んだりとか、いろんな精神的な乗り越えなければならない壁があるわけであります。  それは障害のある学生さんたちも一緒でありまして、実は、そういう心のケアが、障害のある方に対する心のケアというものを充実させていくべきではないかと、こういう指摘があるんですけれども、この点、厚労省さんに是非取り組んでいただけないか、お願いしたいと思います。いかがでしょうか。
  180. 宮嵜雅則

    ○政府参考人(宮嵜雅則君) お答えを申し上げます。  厚生労働省では、盲聾児者本人やその御家族に対して、障害特性を考慮した専門性の高い支援が行われるように取組を進めているところですが、さらにその上で、盲聾児者本人やその御家族が社会参加に関する不安を持たれた場合であっても、その障害児者の福祉に関する各般の問題への相談に応じる障害者相談支援事業を全ての市町村において実施しているところです。この障害者総合支援事業におきましては、相談や必要な情報提供、助言等を行う際には、委員からの御指摘もありましたが、本人の力を高めていくエンパワーメントについても重視しているというところでございます。  厚生労働省といたしましては、盲聾児者を含めた障害児者に対して社会生活を送る上で必要となる支援を行えるように、今後とも障害者相談支援事業を始めとした地域の相談支援体制の充実を図っていきたいと考えております。
  181. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 終わります。よろしくお願いします。
  182. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  まず、私は、初めに名古屋市立中の授業の調査、不当な介入問題について伺いたいと思います。  前回、私、質疑の中で、二月二十二日から三月一日の間の経過について資料を要求いたしました。これについては、昨日の午後になって、通告の直前ようやく届いたわけですが、届いたのは紙一枚であります。  読み上げますと、文部科学省初等中等教育局教育課程課において、名古屋市教育委員会の質問状の質問内容の検討を継続し、その案を作成するとともに、初等中等教育局長が確認を行った。なお、二月二十二日から三月一日の間、二月二十三日及び二十六日は国会審議が行われており、教育課程課から初等中等局長への相談を行うことができなかったと。以上なんですね。全く中身がないんです。  午前中に神本議員の質問に対しては、この間、二月二十八日に案文が上がってきて局長に来たと、そういう回答もあったわけですけど、そのことすらこの御報告には書かれていないと。余りにひどいと思いませんか。与党の議員の問合せに対しては丁寧に対応するとお答えになられましたけど、野党の議員に対してはこんな対応で済むというのかと。  しかも、私、問い合わせたのはこの中身、経過だけじゃないんですよ。十五項目にわたるメールの質問内容がどうしてそういうことになったのか、決定したのか、その経過が分かるものを出してくれと言いましたが、そのことについては何ら回答がなかったわけです。  ただ、これ重要な過程なんですよ。そもそもこの問題については、社会的な問題でもあるんですけど、大臣ですらこの質問の書きぶりが誤解を招きかねないと問題視されていたわけでしょう。その十五項目の質問内容が決められた過程なんですよ。そこが全く白紙だと。それが分からない限りは再発防止できないじゃないですか。  大臣に私伺いたいんですけれども、今回の件、再発防止する気ないんでしょうか。
  183. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 度々ここで申し上げておりますように、今委員からも触れていただきましたが、表現ぶりについて誤解を招きかねないところがあったということで注意をしたところでございまして、当然この誤解を招きかねないようなことが起こらないようにしっかりとやっていくという意味でそういう注意をしております。
  184. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 注意しただけで終わりなのかと。やっぱり、なぜこういう質問が出されたのか、こんな調査がされたのか、何でこんな社会的な問題になっているのかということも含めてきちんと解明しなきゃ再発防止になると私、思えないんですよ。  大体、今回の件は誤解を招いた程度のものじゃないわけです。調査項目というのは、読めばまさに前川氏を講師に招いたその判断の、学校や市教委の判断の是非を執拗に問うものであって、それは名古屋市のみならず全国で前川氏を招きたいと考えているかもしれない学校や教育委員会に対する圧力になり得る、そういうものなわけですよ。だから問題だと言っているのが本当に分かっていらっしゃるのかと。  ちなみに、前回の質疑でも今日の質疑でもありましたけど、文科省は、今回の調査、前川氏が授業をするに当たって適切な教育的配慮が求められると、その配慮がなされているかの調査をしたとおっしゃっていましたけれども、じゃ、文科省の言う適切な教育的配慮とは何なのか、今回の件について現場が行うべき配慮とは何だったのか、お答えください。
  185. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 中学生は、心身の発達が途上の段階にあるということに加えて、他方では、心身の発達上の変化が著しく、生徒の能力、適性、興味、関心等の多様化も一層進展する段階であること、さらに、知的な面では抽象的、論理的思考が発達するとともに、社会性なども発達していること、こういった中学生の特性を把握した上で、これらに配慮して学校の教育活動を行う必要があると。そういった意味で、適切な教育的配慮と申し上げているところでございます。
  186. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 全く何の配慮か分からないんですけれども、具体的にどういう配慮なんですか、どういう配慮をすればよかったんですか。
  187. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) これは前回の答弁とも重なりますが、例えば、前川前次官におきましては、国家公務員法に自ら違反して停職処分相当という重い懲戒相当になったということもございます。そういったような方を招くことについて、心身の発達の途上の段階にある中学生に対して適切な教育的配慮が行われたかどうか、この点を確認する必要があると考えたところでございます。
  188. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 いや、全然回答になっていないですよね。結局経歴が問題だとおっしゃっているだけなんですけど。何の配慮が必要だったか分からないです。  名古屋市教委は一回目の回答で、生徒には先入観や思い込みなしで話を聞いてもらおうと意図した、だから事前に特定の事柄を詳しく説明する必要はないと考えたと、この方はどんな方だろうと、話の中身だけでなく話し方や振る舞いなどから感じさせたい、その感じ方は個々によって違うし、その違いを共有させることにとても意義があると考えていますと答えていらっしゃる。いや、本当に、私、こういった学校側の対応こそ本当の意味での教育的な配慮だと思うんですよ。  一方で、文科省が送り付けた調査項目は、子供たちや学校関係者に対して、前川氏が天下り問題の非違的な行為を行ったとか出会い系バーの問題だとか、先入観や思い込みを植え付けようと迫るような中身じゃないですか。これこそ教育的配慮に欠ける調査であり、中身であります。教育内容に対する不当介入であり、これは絶対に許してはならない、そういう問題なんです。  大臣、文科省には、事の経過、真相を明らかにする責任があるということを改めて申し上げたいですし、この問題の重大性を認識して、猛省するように強く求めます。  そして、今日はもう一つ、別の問題について伺いたいと思います。ブラック校則の問題なんですけれども、生徒指導に関わる問題です。  昨年秋、大阪の女子高校生が学校から度重なる黒髪強要を不服として裁判を起こしたことに端を発して、私も昨年十二月、当委員会で質問させていただきました。この十二月に、ちょうど質問に前後するときですけれども、子供に関する様々なNPO法人の代表若しくは著名人の皆さんなど有志によるブラック校則をなくそうプロジェクトというのが立ち上がりました。  このプロジェクトの皆さんが先日、三月八日に問題校則、いわゆるブラック校則などの実態調査、この結果を公表いたしました。資料をお配りしました。一を御覧いただきたいと思います、これは一部抜粋ですけれども。この調査は全国の中高生、またその保護者など四千人、あらゆる世代の方対象に調べたもので、どういう校則、自分が経験した校則、あったかなかったかということを聞いたと、そういうものです。  それによると、大阪の例のように髪を黒く染めるように学校から要求された中学生二%、高校生は六%、でも四十代、五十代の親世代が中高生だった頃にこんな校則ほとんどなかったと、現代になってこういう校則が増えてきたということなんですね。ほかにも、髪型が細かく決められているとか下着の色が決められている、マフラー、タイツなど防寒対策の禁止など、子供たちの了解なく一方的に決められている理不尽なブラック校則というのが全国にあって、これによって子供たちが傷ついているというようなこともこの調査によって明らかになっております。  これら、いわゆるブラック校則なくそうという署名もプロジェクトの皆さんが今集めていらっしゃるんですが、現時点で全国三万人以上の方がこの署名に賛同を示していらっしゃいます。この署名は最終的には文科大臣のところにも届ける予定だと伺っておるわけですけれども、大臣はこうした声についてどう応えていくおつもりか。少なくとも、私、社会通念に照らして合理的ではない校則というのは見直しを進めるべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
  189. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 今委員からお話のありましたこのブラック校則をなくそうプロジェクト、これが全国の校則等の実態を調べた調査結果、これを発表されたことは報道等で承知をしておるところでございます。  一般的に申し上げまして、校則については各学校がそれぞれの教育目標を達成するために必要かつ合理的な範囲内で定めるものであり、また、校則に基づいて具体的にどのような手段を用いて指導を行うかについても各学校において適切に判断をされるものと、そういうふうに考えております。
  190. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 合理的なことで学校長の権限で校則というのは決められると言っていますけれども、生徒指導の提要というところの校則の項目では、社会通念に照らして絶えず積極的に見直さなければなりませんと、こう書いてあるわけですけど、これは間違いないですよね。
  191. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 今お話をいただきましたように、この校則の内容ですが、学校を取り巻く社会環境や児童生徒の状況の変化に応じまして絶えず積極的に見直す必要があると、こういうふうに考えております。  校則の見直しは、今お触れいただいたように、最終的には校長の権限において適切に判断されるべき事柄でありますが、見直しの際には、児童生徒が話し合う機会を設けたり保護者からの意見を聴取するなど、児童生徒や保護者が何らかの形で参加した上で決定するということが望ましいと、そういうふうに考えております。
  192. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 積極的に見直さなければならないし、保護者、そして生徒、子供たちが関わって校則決めていく、それが望ましいという答弁だった、これ本当に大事な答弁だと思うんですよ。  一方で、この先ほどのプロジェクトの調査にはこんな声も寄せられているんです。黒タイツ禁止という校則を変えようと思って生徒総会で発議されたのに、学校からは認める理由がないと言われてしまったという声が寄せられたそうなんです。せっかく提案をしたにもかかわらず学校から取り合ってもらえなかったという、こういう事例だと思うんですけれども、これでは子供たち納得できるような校則にはならないと思うし、先ほどの大臣の答弁とも整合性が取れないと思うんですけれども、こうした子供たちから主体的に校則改正を求める声を理由なく学校側が握り潰すということはあってはならないと思いますが、大臣、いかがでしょう。
  193. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 児童生徒を指導するに当たって、例えば先ほどちょっと御質問であったように、体罰とか不適切な言動、こういうことが許されないというのは当然のことでありますが、そこに至る手前でも、児童生徒の特性や発達の段階を十分に考慮することなく厳しい指導を行うということは、先ほどもありましたけれども、児童生徒の自尊感情の低下等を招いて、児童生徒を精神的に追い詰めるということになりかねないと、こういうふうに思いますので、せっかくの校則のこういう提案があったときに、生徒会というようなところでしっかりと、言わば自分たちでしっかり考えてやっているんだという意味で、こういう自尊感情の低下等を招かないようにするということは大事なことではないかというふうに考えております。
  194. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 自尊感情の低下を招かないことが大事だと。だから、やっぱり、子供たちが校則変えようとせっかく学校内で声を上げたのだったら、それを潰すようなことはやっぱりあってはならないことだと私は思うわけですし、大臣もそうおっしゃったということだと思います。  ところで、今回の調査結果を見て驚いたのは、この内容に移るんですけれども、下着の色が決められているという校則なんですよ。親世代の三十代、四十代、まあ今から二十年、三十年前にこのような校則があったというのは全体の一から三%なのに、今現在、中高生である十代の回答を見ると、中学校では約一六%、高校では約一二%が下着の色を指定する校則がある、あったと答えているわけですけど、大臣、こういう下着の色が決められる、決めている校則というのは、社会通念や学校や地域の実態に照らして合理的なものだとは私、言えないと思うんですが、いかがですか、大臣。
  195. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 今の特定の御質問についてちょっと通告をいただいておりませんでしたので、私、この調査で見ると、五十代でございますので、下着の色が決められていたのが我々の代でもまだいたということに大変驚いておりますが。  まあ、そういう社会通念上、どういう理由で、どういうプロセスで決められたのかということを存じ上げませんから一概に申し上げることはここでは差し控えたいと、こういうふうに思いますが、先ほど申し上げたように、自尊感情等しっかりと踏まえて判断がされるべきものと、こういうふうに考えております。
  196. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 大事な答弁だったと思うんですね。  とりわけこの校則、問題なのは、じゃ、下着の色を指定した場合にその違反の有無をどうチェックするのかという問題なんですよ。この実態調査に寄せられた声でいくと、こうした校則がある学校では、例えば、服装検査のとき別室でブラウスの前を開けてスカートをめくって、まあ女性の教師ですけど、がチェックするとか、又は、女子生徒について男子教諭が違反チェックをやった例というのもあるそうで、今日、下着、青だったでしょう、駄目だよと男性の先生から言われて怖かったという声も寄せられているわけですね。これ、もはや生徒指導ではなくてセクハラであり、パワハラであり、人権侵害だと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
  197. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 児童生徒への指導に当たり、例えば体罰やあるいは不適切な言動が許されないのは当然です。そして、それらに至らなくても、児童生徒の特性や発達の段階を十分に考慮することなく厳しい指導を行うことは、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたが、児童生徒の自尊感情の低下を招き、児童生徒を精神的に追い詰めることにつながりかねないと考えます。そういった点に指導に当たっては十分な配慮が必要であると考えております。
  198. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 十分な配慮かどうかじゃなくて、やっぱりそういう下着の調査をするということ自体がセクハラになるんじゃないんですか、人権侵害じゃないですかと、そういうことを聞いているんですけれども、お答えいただけませんか。
  199. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 個々の事例については、やはりその背景等がございますので一概に申し上げられませんが、児童生徒の自尊感情の低下を招くような、そういったような生徒指導については、それは好ましくないと考えております。
  200. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 自尊感情の低下を招くような指導はあってはならないというお話だったと思いますけど、もう本当、こういう人権侵害につながる指導というのはもう絶対にあってはならないと思うんです、学校現場において。やっぱりこれは各学校にもう徹底するべきと思いますが、大臣、この点、いかがでしょうか。
  201. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げましたように、こういった、自尊感情の低下等を招き、児童生徒を精神的に追い詰めるということにつながりかねないということは、そういうことがないようにしていかなきゃいけないと、こういうふうに考えておりますので、生徒指導に当たっては、児童生徒の持つそれぞれの特徴や傾向、よく理解をし、個々の児童生徒の特性や発達の段階に応じた指導を行う必要があると、こういうふうに思っておりますので、引き続きこの点については周知徹底してまいりたいと思っております。
  202. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 是非周知徹底してほしいし、やっぱり個性は尊重されるべきだし、人格、もう絶対に侵してはならないんだと、人権侵害なんてとんでもないんだと、そういうことを是非徹底してほしいと思います。そして、ブラック校則もやっぱり見直していくべきだということも強く訴えたいと思います。  ところで、この生徒指導ということでいうと、このプロジェクトの調査、後段の方を見ていただきたいんですけれども、この間、やはり理不尽な指導というのが増えてきている傾向にあるんです。例えば、人前で叱責されたとか、みんなの前で謝らされたとか、反省文を書かされた等々なんですけれども、こうした本当に理不尽とも言えるような厳しい指導をされたということを答える割合というのが、中学、高校共に十年前に比べてこの十年間の間に急激に増えている、そういう傾向があるのが分かると思うんです。これは一体なぜなのかと。  この背景にあるのが、私、二〇〇六年第一次安倍政権の当時ですけれども、に出された児童生徒の規範意識の醸成に向けた生徒指導の充実についてという通知があると思います。いわゆるゼロトレランス方式を参考にするとした通知なんですけれども、このゼロトレランス、直訳すると寛容ゼロということなんですが、文科省は毅然とした対応というふうに訳されております。  じゃ、このゼロトレランスとは一体何なのか、二〇〇六年一月三十一日付けの生徒指導メールマガジンに、そこ書いてありますので、該当部分、五段落目ですか、を御紹介ください。
  203. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) ただいま御指摘いただきました生徒指導メールマガジンは、各関係者間の意思疎通の緊密化を図り、施策の効果が円滑に子供まで届くようにすることを目指して、平成十六年から十八年まで文科省のホームページで配信されたものでございます。  今御指摘の点のところを読み上げますと、「「ゼロトレランス方式」とは、クリントン政権以来、米国の学校現場に導入されている教育理念及び教育実践を表現したもので、学校規律の違反行為に対するペナルティーの適用を基準化し、これを厳格に適用することで学校規律の維持を図ろうとする考え方であり、軽微な違反行為を放置すればより重大な違反行為に発展するという「破れ窓理論」による説明も見られます。」、このような記述がございます。
  204. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 つまり、ゼロトレランスというのは、違反行為にペナルティーを与えるというのが基本的なスタンスなんです。それは、このメールマガジンの中でも、我が国の生徒指導の在り方を考える上でも参考にすべき点が少なくないと考えるとおっしゃっていて、事実、二〇〇六年の通知の中には、体系的で一貫した指導方法を確立して、学校内の決まり等を守れない児童生徒に対して毅然とした粘り強い指導をするようにというふうに書いています。  また、この通知の中では、同じく二〇〇六年に取りまとめられた生徒指導体制の在り方についての調査研究報告書を参考にするようにということで添付資料として付いているわけですけど、この報告書のⅡの2、生徒指導の運営方針の見直しの(4)、懲戒処分及び回復措置についてのところには何と書いてあるか、お答えください。
  205. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) ただいま委員に御指摘いただきました文書は、平成十八年五月に国立教育政策研究所の生徒指導研究センターが取りまとめた生徒指導体制の在り方についての調査研究報告書の概要の部分でございます。その2の(4)のところについては、「指導を通じても事態が改善されない場合には、あらかじめ定められた罰則に基づき、懲戒を与えることを通じて、学校の秩序の維持を図るとともに、子ども自身の自己指導力を育成することは、教育上有意義なことである。」、このように記述をされております。
  206. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 要するに、あらかじめ定められた罰則に基づき懲戒を与えるということがここに書かれているわけですね。これがゼロトレランス方式に基づく指導の中身なわけです。  このゼロトレランスに基づく生徒指導というのが広く適用されているのが広島県福山市なんです。この文科省の通知を受けて、二〇一一年の夏に福山市内の小中学校において生徒指導規定というものが一斉に作られました。これは、保護者らに対しては校則の詳細版だよというふうに説明されているということですが、ほかの校則と違うのは、問題行動の内容によって段階的に説諭や反省文とか、服装や頭髪違反などのその場での改善とか、保護者引取りや警察等関係機関と連携などを示した特別な指導とか、若しくは、別室指導などの罰則が細かく定められているということなんです。  お配りした資料二がその一例なわけですけれども、同じような規定というのが各学校で作られているわけですけど、例えば別室指導というところでいえば、普通教室を区切った反省室に最短でも一日、最長で一週間からそれ以上入れられて、その間授業は一切受けられないと。代わりに学習活動をするということになっていると。この学習指導の内容は何かというと、例えば漢字八百字書くとか教科書の書写をするなど、それも規定に書いているような学校もあるわけなんですけれども、だから、授業と全く関係ない、そういう学習活動をさせられるということなんですね。  ある学校のある生徒、この別室指導させられたわけですけど、その指導中にやらされたプリントで数学の問題が分からぬと言ったと。そうしたら、いや、そこはもう習ったはずだと教師から言われて、それで終わり。何ら補講もなかった。教室に戻してほしいと、そうしたらまた頑張るからと教師に訴えても、そんなことしたらルールが崩れる、取り合ってもらえない。そのまま不登校になってしまったということを保護者の方から伺いました。  大臣、これは子供にとっては学ぶ権利の侵害になると思いますが、いかがでしょうか。
  207. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 今御指摘のあった通知でございますが、学校内の決まり及びこれに対する指導の基準、これあらかじめ明確にしておいて、そして、こういうことになったらこうなりますよということをちゃんとあらかじめ知っておいてもらうということだというふうに思います。  その際に、今ゼロトレランス方式というのがございましたが、ここはゼロトレランス方式を取り入れろということではなくて、ゼロトレランス方式にも取り入れられている段階的指導、最初から頭ごなしに駄目だというのではなくて、最初は、ここにありますように、家庭連絡を行い今後の指導について協議するとか、その辺から入っていってということが、実はゼロトレランス方式の中に段階的指導ということで方法としてあるということで、この段階的指導等の方法を参考とするなどして、体系的で一貫した指導方法の確立に努めることなどに留意しつつ、各学校における生徒指導の一層の充実を図るように示したということでございます。
  208. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 段階的と言いますけど、もちろん段階を踏む指導というのは一定必要だと思いますけど、最終的に、先ほど言ったような事例では、別室指導を行われた結果、授業を受けられない、学ぶ権利が侵害されているんじゃないですかと、そこを伺っているんですけど、大臣、いかがですか。
  209. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) お配りいただいたこの福山の、福山市立A中学校ですか、ここで、先ほどの一番から行って五番ぐらいですか、特別室にて別室指導を実施すると、こういうルールが書いてございますので、これは見させていただきましたが、こういうルールの下で実際にどういう運用されておられるかというのは、今委員からの御指摘があってそういう事例があるという御発言でございましたけれども、その事例事例に基づいてちゃんと判断をされなければいけない問題であろうというふうに思っております。
  210. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 二〇〇六年の後、二〇〇七年にも通知出されているんですけど、でも、子供を教室に入れない場合であっても授業に代わる指導を行わなきゃいけないというふうなことも書いてあるわけですよ。若しくは、生徒指導提要の中にも、反省指導中に教科指導を行うことは大切だって、そういうことも書いてあるわけですよ。私が今紹介した事例というのはそれに反する事例だと言わざるを得ないと思うんです。  問題は、別室指導だけじゃないんです、規定の中にある特別指導の中には警察等関係機関との連携という項目もあるわけなんですけれども、これに関わる事例も紹介したいと思います。  現在中学三年生のある女子生徒は、化粧をしているということを疑われました。日頃からこの子は校則違反を繰り返し疑われている状況で、そういうことからの不信感から指導を避けたいと校内を逃げ回ったと。その是非は置いておいて、女子トイレの個室にこもったところ、女子教諭二人がドアをこじ開けて無理やりこの子を引きずり出したと。一人の教師が女子生徒の手をつかんだので、その手を振り払っただけなのに、それだけで対教師暴力だということで警察に通報されて逮捕されたんです。  ひどいのは、逮捕されただけじゃなくて、手を振り払っただけなのに、学校側は警察に対し、教師の首を絞めて壁に教師を押し付けた、そういうふうに話したというんです。本人は、事実とは違う、手を振り払っただけだと一生懸命警察で訴えたんですけど、二晩留置された挙げ句、手を振り払っても首を絞めた場合でもどちらも傷害罪だから同じだと、認めなければ帰さないと言われて自白を強要されて、サインをさせられて帰ったというんです。  実は、これ横で見ていたほかの生徒がいまして、いや、手振り払っただけだよと、首絞めたりなんかしていないよと、そのお友達が経過を話そうとしたのに、学校側はそれについても全く聞く耳を持たなかったというんですね。これはもう女子生徒本人もその友人も、そして保護者にとっても屈辱そのものだし、まさに保護者の皆さん、生徒たちもこの事件で学校に不信感を持ったと話されていました。  私、当然だと思うんですけれども、人格の完成を目指すべき学校でこのようなひどい対応が許されるのでしょうか。大臣、いかがですか。
  211. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 個別のケースで、今御紹介がありましたけれども、先生の方の御主張とか生徒さん方の御主張とかいろんな御主張があるんだろうと、こういうふうに思いますので、個別のケースについて私がここで何らかの判断や見解を示すというのは差し控えたいと思いますが、先ほどお話のありました通知でございますが、生徒指導に当たっては、やはり個々の児童生徒の状況に応じて問題行動の背景や程度、それぞれの児童生徒が抱える問題などをきめ細かく把握して対応するように求めておるところでございますので、一人一人の児童生徒の人格を尊重して、個性の伸長を図るためにしっかりと指導をしていただければというふうに思っておるところでございます。
  212. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 個性の伸長を図ってきめ細やかな対応が必要だって、これは二〇〇六年の通知だけじゃなくて、そもそも生徒指導提要にもきちっと書かれていることなんですよね。しかし、やっぱり通知の中で一番に訴えられているのは厳格な指導なわけですよ。厳格にあらかじめ定められた罰則に基づき懲戒を与える、問答無用でと、そういう形になっている下で、きめ細かな、そういう背景を把握する対応が取れなくなっているのが今福山で起きている事例だということを私申し上げたいと思うんです。  この福山で起きているこの規定の背景には、実際にこの二〇〇六年の先ほど来ある通知があるということは市議会で福山市の教育委員会が答弁しているわけです、この規定の背景にこの通知があると。やっぱりゼロトレランスに基づいたこの二〇〇六年の通知に基づいて、子供たちに対しては、規範意識が醸成されるどころか、子供と教師の信頼関係や関係性が崩されて、学ぶ権利まで奪われている、そういう事態が起きてしまっている。もう通知は撤回するしかないんじゃないでしょうか。大臣、いかがか、お答えください。
  213. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) 時間が参っております。簡潔に答弁願います。
  214. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) ゼロトレランスとそれから段階的指導と通知の関係については、先ほど御答弁したとおりでございます。
  215. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 時間来ていますけど、午前の質疑では、先ほどもあったけど、個人の尊厳、自己肯定感、大事だっておっしゃっていたわけです。しかし、今起きているのは、それが踏みにじられている、この通知の下で。そういう事態だと、それはもう絶対に許してはならないということを強く申し上げて、質問を終わります。
  216. 高木かおり

    ○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりでございます。本日は大臣所信に対する質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。  所信質疑に入る前に、先般、二十三日の委嘱審査のときにもお伺いをいたしました、文部科学省が名古屋市教育委員会に問合せを行った件について何点かお伺いをしたいと思います。  今回は、教育現場への介入と。政治的中立を担保しなければいけない教育現場への介入ということが問題になっていますけれども、二十三日のこの委員会で、文部科学省が公立中学校の授業内容を調査するということはまあよくあることだという発言があったかと思います。  先日、過去に文部科学省が教育委員会又は学校に問い合わせた例、そういったことをお示しをいただきまして、それが三事例あったかと思います。高等学校の数学科における事例ですとか、また特別活動に関すること、それから中学校の理科における実験に関する事例と、三つ提示をしていただきましたけれども、これ以外にはなかったのか。また、この三つがどういった形で問合せをしたのか、例えばメールですとか電話ですとか、そういった点を教えていただけますでしょうか。
  217. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 前回は取りあえず、その段階で問合せが確認できた三つの事例について報告をさせていただきました。それ以外についても幾つかありますけど、ちょっとまだ整理ができておりませんが、問合せは電話でするものもありますし、中にはメールで確認をするものもあります。あるいは、電話で入ったものが途中からメールのやり取りになることもあって、そこは多様でございます。
  218. 高木かおり

    ○高木かおり君 昨日、ちょっと聞き取りといいますかレクをさせていただきましたときに、そのときには、この理科の実験事故の事例、これはメールで確認をしたというふうにお聞きをしておりまして、そのほかはまだちょっと確認が取れていないということだったので、それがメールだったのか、電話で問合せだったのか、またファクス等だったのかということが分からないということで、現時点でまだ確認ができていないということでよろしいんでしょうか。  そうしましたら、分かっているこの理科の実験事故の件ですけれども、これを出していただきまして、私も見させていただいたんですけれども、要は、これをどうして出してほしいと言ったかといいますと、前川氏の調査の文言と、それからほかの事例とどういった違いがあるのかということを比較検証したかったからなんですけれども、今回見せていただきまして、率直に比較すると、本当に確認したい事項ということで、五点、記者会見内容、実験概要、発生原因、生徒の容体、括弧随時、今後の対応策、方針、これだけが書かれているんですね。明らかに今回の前川氏への文言と、事例はもちろん個別の案件ということで違うとおっしゃられるかもしれませんけれども、明らかに分量等も違いますし、書きぶりも違うということで、大変私も驚いたということで、これは一つの事例ですので、ほかにどういった形でメールで残っているのかということを是非ともお聞きをしたかったので、ほかにはないのでしょうかということをお聞きを昨日の時点でさせていただいたんですけれども、それは把握をしていないということでございました。これは私、本当に信じ難いお答えだなというふうに率直に思いました。このメールがすぐ出てこないというのは、以前に、今回以外でもこのような高圧的な文言で送っていたことがあるのか、それとも本当にすぐに出てこない効率の余りよくない方法で保存がされているのか、一体どちらなのか、今の時点では本当に私自身も分からない中で大変困惑をしているわけであります。  そういったことを是非とも調べていただきたいということを求め、提出を求めたいと思いますが、ただ、実は私、これをすぐさま、昨日の時点でも求めなかったのは、ちょっとこの前川さんの問題から少し論点がずれてしまうんですけれども、この保存の方法というのが本当にどういうふうに部局、そしてまた一つの個別の係等でも保存がされているのかというのが、大変私自身が文科行政の中で疑問に感じているわけです。今、先ほどちょっと働き方改革の問題も出てきました。その中で、事務の効率化という点も、今回の件とは少し違いますけれども、文科省の方で是非とも検討をいただきたいと思います。  これは、本当にすぐに出てこないのが、先ほど、繰り返しになりますが、ほかにもあったのかと疑われても仕方がない。これは時間を数日置けば出てくるのかというふうにお伺いすると、もうこれはかなり時間が掛かるというような印象とも取れるようなお答えでしたので、大変お忙しい中、こういったことを余りにも求めるのはということで前回は言わなかったんですけれども、是非ともこの辺りは、もしそういう過去にあったということではないということであれば、是非ともそこの部分を、事務のやり方等も検討していただきたいというふうに私は強く申しておきたいと思います。  そういうことで、ちょっと前川氏の件からは少しずれてしまいましたけれども、本当に、先ほど御紹介したように、非常にあっさりとした書きぶりでございました。こういったこと、今私がお話をさせていただいた点につきまして、どのように思ったか、お答えいただけますでしょうか。
  219. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) まず、今回の名古屋市教育委員会への問合せにつきましては、林大臣からは、このような事実関係の確認を行うに当たっては、教育現場において誤解が生じないよう十分留意するべきことは当然であり、そのような観点から、今回の書面についてはやや誤解を招きかねない面もあったと考えられるため、このような事実確認を行う際には表現ぶり等について十分留意する必要がある旨の注意をいただきました。その注意を真摯に受け止めて、今後、教育現場において誤解が生じないよう、その表現ぶり等について十分留意し、丁寧な対応に心掛けたいと思っております。  それから、それぞれの部署においては、様々な態様の業務を扱っておりますのでなかなか一概に申し上げることは困難でございますけれども、業務効率化の観点、それから教育委員会の負担なども踏まえて、問合せの必要性については、やはり丁寧な対応を心掛ける必要があると考えているところでございます。
  220. 高木かおり

    ○高木かおり君 その事務の効率化に関しては、今日もう時間がないですので細かく指摘はここではしませんけれども、是非この機会にそういったところの見直しも一度やっていただけたらなというふうに思います。  今回の文科省の対応というのは、本当に先ほどからも出ていますように、教育界だけではなく、広く社会一般の関心を大変呼んでいると思います。まずはその状況をしっかりと認識をしていただいて、自らの対応についてどのように評価をし、どのように信頼回復していくのか、具体的な方策、立てなければいけない時期にやはり来ているのではないかと思います。省内の体制、先ほど申し上げた調査の方法など、いま一度外部の指摘を真摯に受け止めていただきまして、改善すべきところは是非改善していっていただきたいと思います。  この件に関してはこれで終わります。  それでは、所信の質疑の方に入らせていただきたいと思います。  前回の質問のときに少し時間がなかったので、今日に回させていただきました。公設民営の中高一貫教育校についてお伺いをしていきたいと思います。  一か月ほど前、二月二十五日ですけれども、大阪市教育委員会が開きました国際バカロレア教育についての講演会及び大阪市立水都国際中学校・高等学校の学校説明会、これ非常に多くの方が集まりまして、関心の高さをうかがわせました。四百人の定員の中、二千六百人の応募があったということでございます。    〔委員長退席、理事大野泰正君着席〕  この大阪市立水都国際中学校・高等学校は、大阪市の教育委員会が平成三十一年四月の開校に向けて今準備を進めているところなんですけれども、この公設民営の手法による中高一貫校、この教育校として開設することになっていますが、この公設民営、これまで文科省が担ってきた教育行政を民間の運営に委ねる、これは国家戦略特区ならではの試みということですけれども、文科省はこの試みについてどのように捉えているでしょうか、お答えください。
  221. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 国家戦略特別区域法に基づく公設民営学校は、公立学校の管理を非営利法人に行わせるものですが、学校教育法に位置付けられる学校として、日本の教員免許状を持った教員が文部科学大臣による教科書検定に合格した教科書を用いて学校教育法や学習指導要領等に沿った教育を行うことが前提であり、その上で国際理解教育及び外国語教育等に重点を置いた教育を行うものです。  また、学校の設置者である地方公共団体は、学校の管理に関する基本的な方針や、入学、卒業、退学等の処分に関する手続、基準等について条例で定めるとともに、毎年度事業報告書を提出させ、必要がある場合には是正の指示や指定の取消しを行うなど、地方公共団体が公設民営学校の管理に大きく関与する仕組みとしております。  大阪市においては、このような国家戦略特別区域法等の関係法令等を踏まえ、公設民営学校の運営が適切に行われるよう、設置者としての責任を果たしていただきたいと考えております。
  222. 高木かおり

    ○高木かおり君 これなかなかハードルも高くて、特区だからできたということがあるかもしれませんけれども、ただ、これは動き出しているものでございます。  今、世間では、国際化とかグローバル化とかそういったことが言われているけれども、なかなか、この国際バカロレア教育、こういった資格を取得できる学校が多くはありません。全国でも大体、私立合わせて十五校ぐらいというふうにお聞きしておりますし、やはりこれ、どうしてなかなか増えないかといいますと、設置基準がやっぱり厳しいということであるかと思います。基本的には、母国語以外で主要教科の授業を行ったりですとか、複数の言語能力が必要であるなど、教員、指導教員の資格とか資質、指導成果の測定方法、そういったことが細かい基準を満たさないといけないということで、そこで今回、大阪市は、公設民営という形でその部分を、難しい部分、これを民間に委託するという方法で前へ動き出したということでございます。  この水都国際中学校・高等学校は公設民営ということで、是非とも注視をしていきたいというふうに思っておりますけれども、やはり、この国際社会でリーダーシップを発揮しながら活躍するための英語による優れたコミュニケーション能力、こういったものを習得するですとか、自国の伝統文化に根差したような国際理解教育、こういったことにも是非とも重点を置いたものを、こういったものを通してやはり行動するための態度、能力、こういったものを育成して、その地域に根差した、今回は大阪ですけれども、大阪の産業の国際競争力の強化並びに大阪における国際的な経済活動、こういった拠点の形成に寄与する人材を育てるという意味では、大変注目の集まっているというのも理解ができると思っています。  英語教育、大阪は特に、今インバウンドということで外国の方も、また外国から職を求めて大阪に来るというパターンもあります。国際バカロレア資格、大阪という地域ならではの人材を育てる教育という点で私自身ももちろん期待をしていますし、是非、これが平成三十一年度からということで、この試みがいい成果を上げるように、そして成功すればもっと横に広げていけるように御指導と御支援をお願いをしたいと思いまして、この質問を終わらせていただきたいと思います。  それでは、次のテーマに入らせていただきたいと思います。  次が、リカレント教育に関してですけれども、前回、委嘱審査のときにも私はキャリア教育についてもお伺いをしました。それと関連することもあるかとは思いますけれども、大臣は所信の中で、リカレント教育や実践的な職業教育を拡充し、生涯にわたって学び続け、新しいチャレンジができる機会の確保を目指しますとおっしゃっておられましたし、安倍内閣では人生百年時代、学び直しという言葉をよくお聞きをいたします。  リカレント教育というのは、私、キャリア教育と並んで大変重要なことだというふうに思っているんですけれども、社会人のキャリアアップもありますし、子育てが終わった女性が社会復帰をする、そういったときにも用いられると思いますし、また、例えばリタイアされた方々が趣味のような意味合いで生涯教育といった観点から、そういった意味合いもあるというふうに、大変幅広い言葉だというふうに思っているんですけれども、まず文科省が政策として考えている上でのこのリカレント教育の定義というのをお答えいただけますでしょうか。
  223. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) リカレント教育は、職業人を中心とした社会人が、学校教育を終了し、一旦社会に出た後に行われる教育ということでございまして、社会的な活動と学び等を交互に行う循環型の教育の在り方だと、こういうふうに認識をしております。  今、委員からお話がありましたように、キャリアアップであるとか、子育てが終わった後であるとか、趣味に近いところとか、いろんなことがあると思いますが、実は私も三十過ぎてから留学をいたしましたので、そのコースは三十歳以上が入学の要件になっているようなミッドキャリアというコースでございましたが、やはりそういうところへ行きますと大学の先生よりも年上の生徒もたくさんいて、いろんな、あそこは行政大学院でございましたので、各国の政府で大統領経験者も含めて生徒でいると、こういうところでございましたので、実はそういう方が自分の経験を体系付ける。それから、今度は学校の方もそういう方の生きた経験、知見等をこの体系の中にまた位置付けていくということで、単に一方向的に生徒が先生から学ぶということにとどまらずに、双方向でいろんなことをうまくやっているなということを、まあ学生時代はそんなことを考える余裕はございませんでしたが、今振り返ってみるとそういうことであったというふうに思っております。    〔理事大野泰正君退席、委員長着席〕  人生百年時代ということになりますと、今まで我々が経験していたような、教育が終わって就職をいたしまして、現役時代が終わると、何といいますかリタイアメントと、こういうスリーステージということがなかなかなくなってくるというふうに言われておりますし、それからAIとかIoTとかよく言われておりますけれども、この進捗が非常に早いものですから、一旦学んだ後、何年かたつと最新のものをやはり学び直さなければいけないと、こういうことも出てくるわけでございますので、そういった意味で、個人が主体的に人生を再設計できるように、誰もが幾つになっても学び直しができる社会、これを築いていくことが重要だというふうに考えております。
  224. 高木かおり

    ○高木かおり君 大臣、ありがとうございました。  御自分の御経験を踏まえて、本当にリカレント教育に精通し、そしてリカレント教育の意義等も含めてお答えをいただきまして、ありがとうございました。  かなり幅広く網羅されているというふうに思いましたけれども、今回、大学と社会との循環、社会人が大学で学び直して、それをまた社会に還元をしていくというところに私は今回ちょっと焦点を当てて質問をしたいなというふうに思っておりますけれども、リカレント教育が当たり前になっている諸外国、社会人になって一定の時間を経過した後に正規の学生として学校に戻ることも珍しくないという風景だと。  先ほど大臣も外国での御経験をお話をいただきましたけれども、文科省の調査によると、お手元に配付をさせていただいた資料にありますように、大学入学者のうち二十五歳以上の割合はOECD各国平均で約二割弱に達しております。社会人学生も相当数含まれるんですが、一方、日本人の社会人学生比率は僅か二・五%というふうに大変低い数値となっています。さらに、社会人と学生のための大学・大学院選び二〇一七年度版によりますと、社会人学生は人数的には毎年一万六千人強で伸び悩んできました。日本ではリカレント教育がまだまだ定着していないというのが実情であります。人材開発というのは会社が行う学びに依存していて、終身雇用だったり年功序列の風習にのっとって、階層別、入社年次別に役割を理解するための教育プログラム、こういったことが今はまだ中心だというふうな感じです。  このような状況の中で、大学におけるリカレント教育を充実させることについてはこれ大変意義のあることだというふうに私は思っているんですが、働きながら学び直しするということ、これには幾つかの障害があるわけです。一つはまず時間がない、二つ目が金銭的な問題、それから三つ目が適切な、そのときに学びたいというプログラムが、適切なプログラムがないということでございます。これから、先ほど大臣のお話にもありましたけれども、世の中がAIの時代ですとか、そういったどんどん社会が変わっていく中で、そのときに合った、その人が求める適切なプログラムというもの、これも大変重要だというふうに思っているわけです。  例えば、学費に関して、お金のですね、学費に関して言えば、海外の大学院で学ぶとなれば一千万以上掛かると言われています。そこまでいかないとしても、入学初年度には入学金も含めて百万くらいの費用が必要になります。内閣府の調査によりますと、社会人が大学院などの教育機関で学びやすくするためには、学費の負担などに対する経済的な支援が必要と挙げた人の割合、これが四六・一%と最も高くなっているわけです。働きながら学び直していく、学び直したくても学費の工面というのは簡単ではないということがこれでよく分かります。  また、大学に戻るとなれば、今の現状の中、授業に出席するためには会社を休まないといけないですとか、休職期間が二年間ともなりますと復職できるのかどうか、学んだことを生かすことができるのだろうかと。また、限られたこの時間の中でキャリアアップにつながるようなプログラムが、先ほど申し上げましたけど、あるのかどうかとか、いろいろな不安があるわけです。  このような不安が大きいために、先ほどお示ししました図のように日本ではリカレント教育が進んでいかないというふうに思うわけですけれども、文科省はこの課題をどう乗り越えていこうとしていらっしゃるか、お聞かせください。
  225. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 一括採用でそのままずっとそこの会社にいて、会社の方は若い頃は社内研修をしてしっかりと育てるということが当たり前のように行われた時代から、今先生からお話のあったような時代になってきておりますので、一朝一夕ですぐ全部変わるということはなかなか難しいと思いますけれども、しかし、今先生がお話しになられたような課題をクリアしていくことによって、しっかりとこのリカレント教育というのを拡充をしていかなければならないと思っておりますので、社会人や企業の抱える課題、そして次の職業、就職といいましょうか、これにつながる社会人向けの教育プログラムの充実等に取り組む必要があると、こういうふうに考えております。  文科省一省にとどまらず、関係省庁としっかりと連携をすることが大事だと思っておりまして、例えばこの教育プログラム、実践的なプログラムが不足していると、こういう声があるわけでございますが、経済産業省と連携をしながら、産業界の参画も得て、こういうプログラムをやってもらえると企業の方も採用しやすいと、こういうような意見交換もしながら、実践的なプログラムの開発を図ってまいりたいと思っております。また、社会人向けプログラムと雇用保険制度、これ職業訓練やっておりますので、給付で、そういったところとの連携も進めてまいらなければならないというふうに思っております。  まさに今、厚労大臣も私も入って人生百年時代の構想会議というのをやっておりまして、前回はまさにこのリカレントの、今先生から御指摘のあったようなことを議題としてやったわけでございますが、ここに引き続き積極的に参画しながら具体的な検討を進めてまいりたいと思っております。
  226. 高木かおり

    ○高木かおり君 大臣、ありがとうございました。  先ほど、やはり文科省でできること、そしてまた他省庁と連携をしていくということが重要だというお話もいただきました。本当にこの問題は、やはりリカレント教育で学んでその後どうするのかというところも重要なわけでありまして、文科省だけで解決できない面も多く含まれているというふうに思います。教育費の場面では厚労省、教育プログラムの場面では経産省、そして再雇用の場面では厚労省及び経産省との連携というのがもう不可欠だというふうに思うわけです。  厚労省、経産省ではリカレント教育についてどのようにお考えになっていらっしゃるのか、どのような連携が可能なのか、その辺りをお聞かせいただきたいと思います。まずは経産省の方から、よろしくお願いいたします。
  227. 平木大作

    ○大臣政務官(平木大作君) いわゆる第四次産業革命が進展する中におきまして、付加価値を付けていく競争力の源泉というものが、これまでの金や物から人、いわゆる人材に今大きくシフトしつつあるということが言われております。こうした背景の中で迎えます人生百年時代というのは、やはり人材への再投資、これを通じまして、働き手のスキルを産業構造の変化ですとかそういったものにきちっと合わせ、生産性を向上させていくことが何よりも必要であると考えております。特に、今後の高等教育におきましては産業界のニーズに十分に対応していくことが重要であると考えております。  このような問題意識の下、先ほど林大臣からも御紹介少しいただきましたが、文科省と経産省で今協力をいたしまして、ITを始めとした分野における教育プログラム、この構築を実施するための大学協議体を昨年末に設立をいたしまして、これ実は今日初めて産業界とこの大学協議体との連携の第一回目の会議を開かせていただく予定でございます。こういった場を活用いたしまして、産業界との連携、きちっとこれからも充実をさせていただきたいと考えております。  また、社会人が生涯学び続けるためのリカレント教育、この場としても大学や大学院といった高等教育機関、これを更に活用していくことが極めて重要であるというふうにも考えております。大学などと連携をしながら、産業界のニーズですとか産業構造の変化、こういったものに対応したリカレント教育、人材育成、こういったものを充実させるべく、人生百年時代構想会議などの場を通じて、文科省また関係する省庁としっかり連携しながら具体的な取組進めてまいりたいと考えております。
  228. 牧原秀樹

    ○副大臣(牧原秀樹君) 厚生労働省といたしましては、人生百年時代を見据えた労働者の職業能力の開発、向上を促進するということが大事だと思っております。そのためには、キャリアプランの再設計、リカレント教育、その成果を生かしたキャリアアップや雇用機会の確保といった一連のプロセスを総合的に支援することが重要だと考えております。  先ほど大臣の方から御紹介いただいた総理をヘッドとした人生百年時代構想会議におきましては、厚労省からは、労働者がキャリアコンサルティングを定期的に受けられる仕組みの普及、専門実践教育訓練給付の対象に専門職大学等を追加する、また、キャリアアップ効果の高い講座を対象に一般教育訓練給付の給付率を引き上げるなど教育訓練給付の拡充、長期の教育訓練休暇制度の導入支援や、多様なニーズに応える教育訓練プログラムの開発などを文部科学省等と連携しつつ精力的に取り組んでいく旨をお示しいたしました。  また、雇用の確保という点で、転職が不利にならない柔軟な労働市場や労働慣行の確立に向けて企業が取り組むことが望ましいと考えられる基本となるべき事項等を示した、年齢に関わりない転職、再就職者の受入れ促進のための指針を年度内に策定し、経済界への要請を行っていくこととしております。  いずれにしても、リカレント教育については、人生百年時代構想会議における基本構想の取りまとめに向けて、引き続き文部科学省を始めとする関係省庁と連携しつつ検討を進めてまいりたいと考えております。
  229. 高木かおり

    ○高木かおり君 ありがとうございます。是非とも関係省庁としっかりと連携をして進めていっていただきたいなというふうに思います。  日本では公的な補助や支援制度、関係機関の連携というのは本当に未発達な部分がまだまだ多い上に情報も少ないというような状態だと思っています。  人づくり革命のキーとなる学び直し、リカレント教育、こういったものを進めるためにはこの点をしっかりと早急に整備する必要があるかと思います。  今回議論をさせていただきましたこのリカレント教育は、キャリアアップの点でのリカレント教育でありましたけれども、しかしながら最初の定義のところでお答えをいただきましたように、本来のリカレント教育についてはキャリアアップだけでなくキャリアチェンジ、すなわち社会に出て働いてみたい、方向転換したい、そのために学び直しをしたいという人もいれば、主婦として家庭に入っていたけれども、もう一度社会で働きたい、そのための学び直しをしたいというような方もいらっしゃいます。  また、この日本では大卒と非大卒者の生涯給与の差が非常に大きいということで、非大卒者がリカレント教育によって大卒者として働き直せばまた本人の給与が上がって、ひいては税収入の増加にもつながるといった、こういったこともあるわけです。十八歳ばかりではなく、これから大人が大学に進学する、大学が普遍的に開かれていく、そういった大学の姿そのものを考えてみる時期に来ているんじゃないかというふうに思います。  時間の制約もありますので、この問題はまだまだこれからということですので、またの機会に議論をさせていただきたいと思います。本日は誠にありがとうございました。
  230. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 希望の会、自由党の木戸口英司です。  私からも、まずは文科省による名古屋市立中の授業調査について何点か確認をさせていただきます。  先ほど来質疑があるわけですけれども、今回の文科省の対応、大きな問題があると我々は認識をいたしております。しかし、その認識が文科省、そして大臣とその溝が埋まらないところ、そこに一番の危機感を感じるところであります。文科省の主体的判断、法令に基づいてやった、一般論として、文科省が必要に応じて教育委員会等に対して問合せや事実関係の確認等を行うということはある、また、大臣は、行政に与党として御意見を申し上げることはあると、こういったところから不当な介入とは言えないというふうに導かれているわけですけれども、こういったことが繰り返されていくことでどんどんどんどんハードルが下がっていくのではないかと、そのような危機感を覚えるわけです。  改めてお伺いいたしますけれども、大臣に、教育現場においてやはり誤解が生じないように十分留意すべきということ、再三議論があるところですが、改めてこの誤解についてどこがどのように誤解が生じるかということ、そのことについて注意をしたのかということを確認をさせていただきたいと思います。
  231. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) ここで何度か申し上げておりますが、私からは、このような事実関係の確認を行うに当たっては、教育現場において誤解が生じないように十分に留意するべきことは当然であり、今回の書面についてはやや誤解を招きかねない面もあったと考えるため、このような事実関係を行う際には表現ぶり等について十分に留意する必要がある旨の注意をしたところでございます。  会見でも申し上げたことがあると思いますが、処分自体は文科省として行ったことでございますが、いわゆるバー等に出入りをしていたという部分は報道に基づいたところということでございましたので、そういうところについてはやはり表現ぶりは注意をしなければならないんじゃないかと思っております。
  232. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 やはり、これ聞いても、不当な介入ではないか、あるいは教育現場への圧力ではないかという誤解を受けるのではないかという、そういう誤解ではないという、そういう解釈だというふうに聞こえてきます。  そういう中で、平成二十六年、教育委員会の改革が行われました。地教行法改正ですね。教育行政における責任体制の明確化と。新教育長の設置、総合教育会議を設置、教育に関する大綱を首長が策定ということで、首長の教育行政への関与、こういうことが強まったということが言えると思います。そういう中で、各地域また自治体においては、こういった首長行政とまた教育行政、非常に慎重に抑制的に今行われていることだと私は理解しております。  そういう中で、先ほどお話ありましたけれども、やはり愛知県知事あるいは名古屋市長が大変このことに対して批判をしていると。やはり不当な介入、教育現場への圧力だということで今回の事案を受け取っているということが言えると思います。そういう意味では、やはり文科省には説明責任があるのではないでしょうか。誤解だというのであれば、誤解を解く責任ということも言えると思います。  調査の結果も問題ないということだということであれば、そのことも含めて、各自治体あるいは教委に対する説明責任ということをどのように捉えておりますでしょうか。
  233. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) まず、繰り返しになりますけれども、今回のこの質問状につきましては、誤解を招きかねない面があったと考えられるため、このような事実関係を行う際には十分な留意が必要であるということについて大臣から注意を受けまして、それは真摯に受け止めて、今後教育現場に対してはより丁寧な対応に努めてまいりたいと考えておるところでございます。  それから、今回、授業内容そのものにつきましては、法令等に違反する点はなかったということは確認をしております。それについては、これまでの国会答弁などでも申し上げているところでございます。
  234. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 いや、それでは十分ではないということを申しているところです。  そういう中で、この地教行法、何回もこれ議論ありました。第四十八条、そして第五十三条、指導、助言及び援助、そして調査ですね、これは主語は文部科学大臣となっております。メールの発信元は課長補佐ということですけれども、この法律によれば、やはり文部科学大臣が主語になっていると。この授業について市教委に問い合わせると、結局その内容は、文科大臣、その見識、そこによって立つ、またそこが問われるこういう案件ではないかと思います。政務三役に相談しない中で不当な介入との指摘を受ける事案でありますから、文科省の組織の統治、ガバナンスが大きく問われる問題ではないかと思います。  ですから、先ほど再発防止の話も出ました。やはりしっかりとここを捉えないと、先ほど私申し上げましたとおり、これが繰り返される、またハードルが下がっていく。そういう、注意だけでは、また認識、我々のこの危機感と少しでも共有されないと、これは繰り返されていくんではないかということを感じます。  大臣は、この表現ぶり等について十分に留意をする必要があると注意したということで、注意にとどめておりますけれども、政治と文科省、文科省と市教委、教育現場、その関係が問われているわけでありまして、今回の事案を受けて、内部で対応の在り方、ガバナンスの在り方、再検討、再構築をするべきだと思いますが、この点は、大臣、いかがでしょうか。
  235. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 実は、表現ぶり等についてということに加えて、もう一点注意をいたしておりますのは、今委員からお話がありましたように、この四十八条には、文部科学大臣は必要な指導、助言、援助を行うということが規定をされておりますが、設置法や組織令に基づきまして、初等中等教育局は、初等中等教育の教育課程に関する企画及び立案並びに援助及び助言を担っているというところでございます。  また、内部部局文書決裁規則というのが御存じのようにありまして、地方公共団体に対して協議、通知等を行う場合の文書の名義及び決裁権者は局長と、こういうことになっておりますので、こういう、ルール上は局の判断で行えるということは当然のことだと思いますが、与党の先生方からいろんなアドバイスもいただいてということでもありましたので、いわゆるホウレンソウ、報告、連絡、相談ということは事前にあってしかるべきではなかったかというような注意もしたところでございます。
  236. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 やはり文科省全体の問題だと思いますし、その捉え方が十分なのかということを申し上げたいところであります。このことはまた再度質問をしたいと思います。  それでは次に、地域大学振興法案についてお伺いをいたします。これは文科省また内閣官房にもよるところでありますが、何点かお聞きしたいと思います。  先般、文教科学委員会で、宮城県及び福島県へ委員派遣で行ってまいりました。これは委員会で報告があったとおりです。東北大学、福島大学という二つの大学を訪れることができました。最先端の研究、また地域の課題に寄り添う研究教育に努力している姿を拝見してまいりました。  地方大学は、教育機会の均等を保障し、人材育成に貢献するとともに、地域との連携による産業振興や地域経済の活性化、安心、安全な町づくり、伝統文化の継承など、様々な役割を担っております。  そこでお伺いいたしますが、文部科学大臣に、我が国における大学の存在意義、改めてお伺いいたします。特に、地方大学がこれまで果たしてきた役割をどのように評価していらっしゃるでしょうか。また、内閣府における地方大学の振興及び若者雇用等に関する有識者会議、この最終報告において、地方大学は総花主義、平均点主義のため特色が見えないと指摘されております。この点についても所見をお伺いいたします。
  237. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 大学の力というのは国力そのものであると、こう言っても過言ではないと、こういうふうに思っておりまして、社会が大きく変化する中で、グローバル人材の育成ですとか研究を通じたイノベーションの創出、さらには地域再生、活性化など、大学が我が国の発展に果たすべき役割というのは極めて大きいと思っております。  特に、今委員からお話のありました地方大学につきましては、地域社会、産業のニーズ等も踏まえながら、それぞれの特色を発揮しながら、教育研究だけでなく、地域社会の知識、文化の中核として、また次代に向けた地域活性化の拠点としての役割も担ってきたところであると思っております。  今後とも、地方創生を担うことができる人材の育成や大学を核とした地域産業の活性化の観点から、様々な仕組みや支援策を講じることにより特色ある地方大学づくりを一層進めていくことが重要と考えております。  文科省としては、地域の発展に貢献する大学への支援の充実のために、引き続き地方創生の中核を担う地方大学の活性化、特色化にしっかり取り組んでまいりたいと思っておりまして、そういうことをしっかりとやることによって、先ほど委員からお話のありました総花主義、平均点主義、特色が見えないと言われている場合が少なくないというふうに御指摘を賜らないようにやってまいりたいと思っております。
  238. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 まち・ひと・しごと創生本部において、地方圏での若者の減少や東京一極集中が進む中、地方大学の振興等により地方における若者の修学、就業を促進するための方策について議論がなされてきました。  これを受け政府は、本年二月六日、地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案を提出しておりますけれども、その目的や地方創生と大学振興への効果についてお伺いいたします。
  239. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。  今の委員御指摘のとおり、まち・ひと・しごと担当大臣の下で、有識者会議、一年ほど開かさせていただきました。  現状を申し上げますと、二〇〇〇年から二〇一五年までの間に地方の若者が約五百三十二万人減少してございます。また、東京圏への転入超過数でございますが、二〇一七年現在で約十二万人ということで、そのほとんどが若者ということでございます。  御指摘の法案の件でございますけれども、このような実情に鑑みまして、地域における若者の修学及び就業を促進し、地域の活力の向上そして持続的発展を図ることを目的としたものとしてございます。  要件でございますけれども、三点ございます。まずは、地域における大学振興、若者雇用創出のための新しい交付金の制度の創設でございます。また、特定地域内の大学等の学生の収容定数の抑制、そして地域における若者の雇用機会の創出等ということで、その三点を法律の要件とさせていただいているところでございまして、このようなことを通じまして地方の創生の実現を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
  240. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 こうして地方創生に取り組んできました。その中で、東京一極集中、地方の人口減少は一層加速している状況です。その中で、地方大学をどのように魅力ある大学へと変革していくかということは非常に大事であると思います。  この法律案は、地方公共団体が、内閣総理大臣の定める基本指針に基づき、地域の中核的産業の振興や専門人材育成等に関する計画を作成し、内閣総理大臣の認定を申請することができるとしています。  一方、基本指針が余り詳細に定められると、かえって地域の実情に応じた計画の作成は困難となるおそれがあると考えます。また、基本指針によって地方大学は強く型にはめてしまうと、特色ある大学づくりの妨げにもなりかねないのではないでしょうか。  現在想定されている基本指針の内容について説明をお願いします。さらに、法律案の提出に伴い、地域の主体性を尊重するとともに、地域の実情に応じた特色ある大学づくりを後押しするため、どのような支援策を予定しておりますでしょうか。
  241. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。  今委員御指摘のとおり、地域の自主性、自立性、これは極めて重要でございまして、私どももそれは十分に留意しながら対応したいと思っております。  御指摘の基本指針でございますが、これは法案の第四条に規定をしてございます。幾つかございますけれども、五点等々でございます。まずは、地域における大学振興、若者雇用創出の意義及び目標に関する事項、そして二点目が、それを達成するための政府が実施すべき施策の基本的な方針、三点目が、地方公共団体が重点的に取り組むことが必要な課題に関する基本的な事項、そしてまた四点目が、地方公共団体、大学、事業者その他の関係者間における連携そして協力に関する基本的な事項、その他、計画の認定に関する基本的な事項ということになってございます。  具体的に申し上げますと、審査における評価の基準、これは自立性でありますとか地域の優位性、KPIの実現可能性等でございますけれども、そういったことや認定手続等を定める予定としてございます。  また、支援策でございますけれども、これは、きらりと光る地方大学づくりということで、知事等のリーダーシップの下で、産官学連携によりまして地域の中核的な産業の振興、そしてまた、それに要します専門人材の育成などを行う優れた取組を重点的に行う、そういった地域に対しての支援、それを行うための新たな交付金制度の創設ということでございます。
  242. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 これまで地方創生も国で指針を定めて、それに基づいて地方が計画作りを進めてと、このやり方がうまくいってきたのかどうか、地方の自主性、自由な取組を阻害してきていないのかということをやはり大きく検証する必要があると思います。また同じことを繰り返すのかという懸念を持っております。  法律案では、国は、内閣総理大臣の定める基本指針に基づく地方公共団体の計画を認定し、当該地方公共団体の事業に要する経費に充てるため交付金を交付することができるとしていますが、交付金を受けられるのは国の有識者委員会の審査を経て優れた事業として認定を受けたものに限られます。  この審査を行う有識者委員会のメンバーはどのように選定するのでしょうか。また、審査を行うに当たっては、地域の実情に応じた取組であるか、計画が地域振興に資するものとなっているか、また大学の振興に資するのかなど専門的な判断が必要だと思われますが、どのような方々を選定することを予定しておりますでしょうか。
  243. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。  御指摘の有識者委員会のメンバーでございますけれども、これは産学の連携、そしてまた科学技術のイノベーションについての専門的な知見を有する人材、また大学関係者などを中心として今現在選定、検討しているところでございます。  いずれにいたしましても、先生御指摘のように、透明性、公益性というのが必要でございます。地域における若者の修学及び就業の促進につながるような有識者を選定できるように努めてまいりたいと思っております。
  244. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 この、また有識者委員会が大きな力を持ってということ、何か聞いたことがあるわけでありますけれども、全国の地方公共団体や大学等のまさに将来を懸けた取組になり得ると思います。その計画の優劣を国が判断して、それによって交付金の交付が決まるという仕組みには正直違和感を感じます。交付金の対象に選ばれなかった地方公共団体や大学はきらりと光っていないということになるんでしょうか。交付金の対象とならなかった場合には取組の停滞にもつながりかねないということを懸念いたします。  本計画は、地域の中核的産業の振興を念頭に置いたものであり、ともすれば特定の産業や企業の優遇につながりかねません。計画及び交付金の認定に当たっては、透明性を確保し、公正公平を担保するためにどのような措置が講じられるか、説明をお願いします。
  245. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) この計画におきましては、地域の特性等を踏まえまして、例えば先端科学、農業、観光といった中核的な産業として振興する分野を地域が自主的に定めるものでございます。特に国が特定の産業、企業ということではなくて、地域の自主性を主眼としているものでございますが、地域が一丸となって本気で改革に取り組む、そういった優れた取組を重点的に支援をしたいと思ってございます。  先生御指摘の透明性等々の確保でございますけれども、これは先ほど申し上げました内閣総理大臣が定めます基本指針に基づいて、審査における評価基準、これは自立性、地域の優位性、KPIの実現可能性等、それを明確に示すと。そしてまた、専門性を有する外部の有識者で構成される委員会におきまして書類の審査、現地の審査、そして面接審査等々を行うことによりまして透明性を確保し、公正公平を担保したいというふうに考えております。
  246. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 これは内閣府ですけれども、国家戦略特区で議事要旨というものが出ていたわけですけれども、一部削られていた、全てが公表されていない、大事な主体となる事業者が参加していたのにその部分はそっくり削られていたという事例もあります。こういったところのやはり透明性ということの確保、非常に基本のキですけれども、そういう懸念を今持たれているということも十分に理解をしながら進めていただきたいと思います。  法律案では、文部科学大臣は、大学の自主性及び自律性その他大学における教育研究の特性への配慮がされていないと認めるときは、認定地方公共団体に対し、その是正のために必要な措置を講じることを求めることができるとされております。  大学の自主性及び自律性その他大学における教育研究の特性への配慮がされていないと認めるときとは、実際にはどのような事例を想定しているのでしょうか。また、本件についてはどのような手続で是正措置を求めることとなるのでしょうか。大学からの申出に基づき判断をする仕組みや大学と地方公共団体等の意見調整を促す仕組み等を盛り込むという考えはあるんでしょうか。
  247. 義本博司

    ○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。  委員御指摘の大学の自主性、自律性が配慮がなされていないと認める場合、個別の事案それぞれございますけれども、例えばでございますが、認定された地方公共団体が大学の意思に反して産業創出につながる研究のみに例えば過度に従事して、学生に対する十分な人材育成が損なわれるというような場合がそういうふうなケースに該当されるというふうに思っておるところでございます。  いずれにせよ、先生御指摘のとおり、大学における教育研究の自主性、自律性をしっかり確保していくという点が大事だと思っておるところでございます。  それから、その手続でございますけれども、本法案におきましては、大学行政を所管する文部科学大臣が大学の自主性、自律性その他大学における教育研究の特性に配慮する観点から、認定自治体に対して直接報告の徴収や是正のために必要な措置を講ずるということを求めるところでございます。具体的にどのような手続で是正措置を行うかにつきましては、その事案の内容、程度によって個別具体的に判断することになりますが、一般論として申していれば、大学からの申出があった場合については、事案の内容や程度によりまして、是正措置を講ずる前の段階としましては、例えば認定地方公共団体の関係者に報告を求めたりとか、あるいは大学と地方公共団体等の意見調整を促すということについてはあり得ると考えております。
  248. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 大変重要な点だと思います。大学の自主性、自律性や教育研究の特性への配慮がなされているかどうかの判断、これは大学の自治に大きく関わる問題でありますので、中立的かつ専門的な検討が必要だと考えます。  大学の設置認可等については、公正を期するため、審議会への諮問が義務付けられておりますが、大学の自主性、自律性等への判断に関しても同様に第三者機関への諮問等を行うべきだと考えますが、文科大臣の所見をお伺いいたします。
  249. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 大学の設置認可に際しましては、大学として必要な要件を満たしているかどうかについて確認するため、学問分野の専門家、それから大学運営に関する有識者によって構成される大学設置・学校法人審議会に諮問し、学問的、専門的な観点から審査を行われることになっております。  一方、本法案においては、万が一、地方公共団体や大学等が参画して策定する計画の実施に当たりまして、大学の自主性及び自律性が損なわれるような状況が生じた際には、大学行政を所管する文部科学大臣の権限と責任において公平公正な観点から適切に対応することとしておりまして、そのことについて専門的な観点から第三者機関へ諮問するということは想定をしておらないところでございます。
  250. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 では一つ、KPIの設定についてちょっと一点だけお伺いいたします。  必須とする五つのKPIの中で、⑤が事業に関連する大学組織改革の実現についてと、こうあります。どのような改革が想定され、また期待されているのか、お伺いいたします。
  251. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) 御指摘の大学の組織改革でございますけれども、まず総論として申し上げれば、国内外のトップレベルの人材の招聘などを含め、大学の特色化のための組織改革が行われる、そしてまた、日本全国や世界中から学生が集まるようなきらりと光る地方大学づくりに資するような取組、こういったことをこの交付金では想定しているところでございますが、具体的には、地方の特色ある創生に向けた大学の統合再編、あるいは学部、学科、研究科、専攻、また研究所等の再編、また海外大学との国際共同学位プログラム創設等、様々な改革が想定されるところでございますが、具体的には、地方からの計画に応じた内容になるというふうに考えられます。
  252. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 この自治体に示された取扱い案の最後にスケジュールというところが出てくるんですけれども、公募が短期間となる可能性もあることから、公募開始を待たず、できるだけ早く検討に着手いただきたいと書いております。まあ、非常に重要な案件、中身、しかも相当練らなければいけない内容が込められている案件だと思います。やはり、このスケジュール感ということを見るだけで非常に危惧をするところでありますけれども、しっかり自治体等、またその計画、寄り添って、いいものになるように、今懸念を申し上げたようなこと、ならないように進めていただきたいと思います。まだ法案は決定していないのでちょっと早いですが、期待するようなことを言いましたが、大きく懸念を申し上げておきます。  大学行政について何点かお伺いをいたします。  今まで国立大学に関していろいろこの委員会でも議論があったわけですけれども、独立行政法人化以降、運営費交付金を削減し、競争的資金重視の政策にかじを切ってきたと、その中で各国立大学の格差、また困窮とも言われる状況にあります。人件費の削減による非正規雇用の常態化、また研究者を取り巻く雇用環境の悪化等々あるわけですが、このような国立大学の格差や困窮の状況について文科大臣の認識をお伺いいたします。
  253. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 各国立大学は、教職員数や学部学科数など、各大学の規模や特色を踏まえて、基盤的経費であります国立大学法人運営費交付金等が配分をされてきたところでございます。  この国立大学法人運営費交付金等については、法人化時の平成十六年度と平成二十七年度の予算額を比較いたしますと千四百七十億円が減少しておりますが、平成二十八年度予算では、前年度同額の一兆九百四十五億円、平成二十九年度予算では、法人化以降初となる前年度二十五億円増の一兆九百七十一億円を確保しており、平成三十年度予算では何とかこの前年度同額の一兆九百七十一億円を計上しておるところでございます。  こうした厳しい中で、国立大学法人においては、常勤教職員人件費が圧迫をされ、特に若手教員の安定的なポストが減少しております。また、経費の節約など効率的な運営に努めていただいているものの、社会保険料や消費税率の増による影響など、義務的に支出しなければならない経費の増加、光熱水料や電子ジャーナル購読費の増など、対応が必要な運営経費の増について基盤的経費が減少している中での対応を求められている状況と、こういうふうに承知をしております。
  254. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 時間がなくなってまいりましたので、私立大学についてちょっと一点お伺いします。  この国立大学の三類型化から、今度は私立大学も三類型化を進めるという検討がなされているという報道がありました。この点、しっかり検証がなされて進められようとしているのか、非常に懸念もするところでありますけれども、この点についてお伺いをいたします。
  255. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) 時間が近づいておりますので、簡潔に御答弁願います。
  256. 義本博司

    ○政府参考人(義本博司君) 国立大学については、平成二十八年度から、いわゆる三つの重点支援の枠組みというものを創設いたしまして、それぞれの強み、特色を生かした改革を進めるという形で支援しているところでございます。この点につきましては、例えば組織の改組、あるいは自治体とか産業界と連携した地域ニーズに応えるような対応など、幅広い視点からの活性化、組織改革自身が進んできたということと思っております。  さらには、各大学が強みを生かして戦略性、あるいは目標を立ててやっていくという形での対応がなされているところでございます。その検証については、しっかり不断に見直していくということでございます。  一方、先生御指摘の中教審での議論でございますけれども、中教審におきましては、国公私立の設置主体にかかわらず、各大学が将来を見据えて自らの強みや独自性を意識した上で将来の発展の方向性を図るというふうなことが重要であるということを踏まえまして、我が国の必要な人材を育成するという観点から、大学がどのような強み、特色を持って何に重点を置いていくのかという観点からのいわゆる機能別分化の視点を踏まえたような議論を今しているところでございます。  引き続き、中教審においては、専門的な議論を深めて、その検討を進めていきたいと考えているところでございます。
  257. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 終わります。
  258. 蓮舫

    ○蓮舫君 立憲民主党の蓮舫です。  文科省の教育現場への不当な介入問題ですが、高橋局長の答弁は、心身の発達が途上段階にあり、必ずしも公正な判断を行う能力が十分に備わっていない中学生に対し適切な配慮が求められるから地教行法第五十三条の調査をした、その結果、助言は、四十八条に基づいて、本人の違法行為で停職相当と伝え、もう少し慎重な検討が必要ではなかったかと伝えた。要するに、本人の違法状態で停職相当を知らなかったことが問題なんですか。
  259. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 講師に招くに当たっては、そういったことを十分配慮して判断すべきでなかったかと、そういうことでございます。
  260. 蓮舫

    ○蓮舫君 じゃ、知って呼んでいたら問題なかったんですね。
  261. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) ちょっと個別の事案については、仮定にはちょっとお答えは控えたいと思います。
  262. 蓮舫

    ○蓮舫君 では、これから前川氏が様々な中学校で講演を行うときには、必ずこれを前例に、市の教育委員会に知っていましたかと確認をしますね。
  263. 高橋道和

    政府参考人(高橋道和君) 先ほども御答弁申し上げましたが、それは対応は様々でございますので、個別の事案について一概に申し上げることは困難でございます。
  264. 蓮舫

    ○蓮舫君 学校以外で中学生を集めた場所で前川さんが講演をするときには、民間の主催者には知っているかとお伝えしますか。
  265. 高橋道和

    政府参考人(高橋道和君) 前川事務次官は様々なところで講演をしているということは報道等において承知しておりますが、今回、あくまで義務教育の学校において、公立学校の現場において、教育課程に位置付けられる授業の中ということで問合せをしたものでございます。
  266. 蓮舫

    ○蓮舫君 私は、今回の二人の自民党の議員の取られた行動というのは、文科省にとって本当に試金石だったと思います。なぜ止めなかったんですか。なぜ議員を説得しなかったんですか。なぜ言われるがままに学校現場に直接質問状を送るようなことをしたのか、非常に大きな問題だと私は思っています。自民党の池田議員が文科省から求められて言った感想二点が、偶然そのまま文科省意思の質問に反映をされた。これ、日本語では添削といいます。  動員等が行われた事実があったかなかったか、明確に御教示くださいとの質問項目がありますが、これはなぜ聞いたんでしょうか。
  267. 高橋道和

    政府参考人(高橋道和君) あくまで、議員からはコメントはいただきましたが、最終的にそれは初中局の判断として質問項目は作成をしております。  今の御質問の動員のところにつきましては、そういったような見方があるということに気付きましたので、多角的に確認をするということで、初中局の判断でその質問を作成したということでございます。
  268. 蓮舫

    ○蓮舫君 動員という見方に気付いた。それは何の根拠で調査されたんですか。
  269. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 根拠というのが法的な根拠ということであれば、今回は地教行法の五十三条に基づく調査ということでございます。
  270. 蓮舫

    ○蓮舫君 午前中の神本委員の質問に対して、今回の五十三条の調査というのは、指導要領に違反するおそれ、特定の児童生徒に不利益を生じるおそれがあるので調査と答えられている。  動員の是非はどちらに当たるんですか。
  271. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 今回は、この授業の目的が真に生徒の学習を優先したものとなっているかどうか、あるいは保護者に講演を聞かせることが目的じゃないかということについて確認が必要であると判断したものでございます。
  272. 蓮舫

    ○蓮舫君 いや、違います。午前中の神本委員の質問にはっきり高橋局長は言ったのは、指導要領に違反するおそれ、特定の児童生徒に不利益を生じるおそれがあるので調査。  でも、この動員の質問は、生徒以外の保護者ら、保護者はどの程度参加し、保護者以外の方はどのようにどの程度参加されたのか、動員が行われた事実があるか。子供、指導要領以外のことで動員を聞いているんです。なぜですか。
  273. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) あくまで、今回の授業の目的が生徒の学習の観点であったのか、あるいは保護者に講演を聞かせることが目的になっていた部分があるのか、そういったことを判断するために確認をしたということでございます。
  274. 蓮舫

    ○蓮舫君 結局、なぜだと答えられないところが、議員が質問をさせたかさせないかという違いに私たちが疑いを持ってしまうところなんです。本当は、高橋局長はそこをしっかり明確に話さなければ、文科省が主体的に調査をしたと胸を張って言える事案ではないんですよ、これは。  動員だと、私、むしろ文科省が調査して助言すべき事態は、この前川さんの講演ではなくて今治市の教育委員会ではないかと思います。  先週金曜日の私の質問で、先週の木曜日に発売された大手週刊誌、その報道で、今治市の教育委員会が加計学園の獣医学部開設説明会に、市内公立の全小中学校、高校に動員要請をしていた事実の確認を求めました。結果、どうでした。
  275. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 議員からお尋ねのありました件につきまして、今治市に事実確認をしたところ、本年一月二十一日に開催された岡山理科大学獣医学部の開設説明会に関して、一月五日に同市教育委員会から市内の小中高等学校に対して案内状を送付したということを聞きました。
  276. 蓮舫

    ○蓮舫君 先週の金曜日に私はこの事実確認をして、その通知を私にくださいということをお願いをしましたが、実は昨日の朝まで、まだ分かりません、まだ調査していますと言われたので、私が独自に入手をしたその市の通知を文科省にむしろ逆にお見せをしたらすぐ出てきたということがありました。  この間、どんな調査をされていたんですか。
  277. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) まずは愛媛県の教育委員会の方に問合せをしました。そして、今治市の教育委員会の方に直接尋ねてほしいということで、今治市の教育委員会から資料をいただいたところでございます。
  278. 蓮舫

    ○蓮舫君 与党の質問に比べると、野党の一議員の私の対応は随分と丁寧ではないということがよく分かったんですけれども、この案件、文科省はいつ知りましたか。
  279. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 済みません、ちょっと文部科学省ということで適切なお答えになるか分かりませんが、私は前回の質問で知りました。
  280. 蓮舫

    ○蓮舫君 先週木曜日の週刊誌で報道されると同時に、併せて日本テレビ系列、テレビ朝日系列、ヤフーニュースなど、ネット、テレビでかなりこれは複数回繰り返されて報道されていますが、初中等教育課でも結構ですし、文科省でも結構ですし、局長の耳に入っていないということは、文科省は誰一人気付かなかったということでしょうか。
  281. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) あくまで私がそれまで承知していなかったということでございますので、初中局のほかの職員あるいは文科省の職員については、認知していたかどうかは私としては承知をしておりませんということでございます。
  282. 蓮舫

    ○蓮舫君 前川さんの中日新聞で報道された記事というのは、十七面、新聞の真ん中の部分の非常に小さな記事なんですね。この小さな記事には物すごく早く反応して、キー局、東京キー局のテレビがニュースで何度も繰り返して報道、あるいはヤフーニュースというのはネットではかなり頻繁に報道が繰り返されるもの、そこで報道される内容は全く知らなかったというこの違いが私には不思議で仕方がないんですが、この通知を見られて高橋局長は何か感じることはありましたか。
  283. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 今治市教育委員会からは、子供たちの将来の進路を広げるとともに、進路指導の充実のために役立ってほしいという思いから市教育委員会としてこういった案内状を送付したと聞いております。
  284. 蓮舫

    ○蓮舫君 皆様のお手元に資料をお配りをさせていただいていますが、今、高橋局長が言ったような目的はどこにもまず書いてありません。  今治市教育委員会教育長の名前で、市内の各高等学校長には、岡山理科大学獣医学部開設説明会への御案内として、できるだけ多くの先生方や保護者の方に御参加の御協力賜りたいと存じます、そして参加者の名簿の返信も求めています。市内各小中学校長には、保護者、教職員に対して参加者を募っていただき、期日指定で添付の参加者名簿の返信を求めています。しかも二枚目、人数の目安も、三枚目ですね、丁寧に書いてあります。児童生徒数百人以下は三名、百一から三百人は四名、三百一人以上は五名と、ノルマと取れる目標人数が明記。  これは市の教育委員会として適正な活動でしょうか、局長。
  285. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 今治市教育委員会からは、繰り返しになりますが、子供たちの将来の進路を広げ、進路指導の充実に生かしてもらいたいとの思いから、市内の小中高等学校の校長に対し教員及び保護者の参加について協力を依頼したものであると聞いております。  なお、本件は、説明会の参加を強制するものではなく、参加の意思を示していない学校もあったということも聞いております。  さらに、今人数のお話がございましたが、この点につきましては、会場の収容人員に限りがあったため参加人数を目安として示したものであるというような報告を受けております。
  286. 蓮舫

    ○蓮舫君 市の教育委員会が、所管外の一私立大学の説明会に、市内の全高校、全小中学校に動員を要請するのは問題があるとは思わないんですね。
  287. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 教育委員会がこのような説明会への教員や保護者の参加について校長に対して協力を依頼するかどうか、また協力依頼の方法や内容については、その説明会の趣旨や協力依頼の目的等に応じて各教育委員会において適切に判断すべきものであると考えております。
  288. 蓮舫

    ○蓮舫君 人事権を持つ教育委員会からの要請で、名簿を送り返してくれというところには職業欄がある、記載してくれと。つまり、教師は断れない。強制、強要と受け止められかねないんじゃないですか。
  289. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 今参加者名簿のお話がございましたが、今治市の教育委員会からは、当初参加者名簿の提出を各学校に依頼したことは事実であるが、結果としてこの名簿については参加人数の把握にのみ使用し破棄したと聞いております。
  290. 蓮舫

    ○蓮舫君 この件に関しては、向こうが言うことをそのまま納得してメールで質問も出していないんですね。分かりやすいですね、文科省の行動が。  いいですか。教育委員会が、じゃ、日曜日に行われる一私立大学、所管外の大学の説明会に、人事権を持つ教員に、そして公立高校と小中学校に通う保護者全員に参加を促す案内をする根拠は法律の何条にありますか。
  291. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) どなたがお答えになりますか。
  292. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 済みません、ちょっと通告が、そこまでいただいておりませんので、ちょっと今にわかに、手元に根拠条文を持ち合わせておりません。
  293. 蓮舫

    ○蓮舫君 地教行法には、教育委員会の行われる権限というのが明確に規定されていますが、その中で、所管内の小中高校に動員を促すような事務を行っていいという根拠はありますか。
  294. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) どなたが答えられますか。  時計を止めてください。    〔速記中止〕
  295. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) 速記を起こしてください。
  296. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 教育委員会の権限の中には、例えば生徒指導に関することというのが入っております。進路指導もそのうちの一つと考えれば、そういったところに根拠は求められるのではないかと思いますが、なお、ちょっとこれについては確認をさせていただきたいと思います。
  297. 蓮舫

    ○蓮舫君 小学生の保護者にも、進路指導で市の教育委員会が加計学園の開設説明会に参加を促すことは法的根拠があるということですね。
  298. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 市の教育委員会からは、子供たちの、これは高校生だけでなくて、将来の進路を広げ、進路指導の充実に生かしたいとの思いから協力を呼びかけたと聞いております。
  299. 蓮舫

    ○蓮舫君 先週金曜日の委員会で、私は今治市教育委員会の動員要請の報道に係る事実関係を把握できる関係文書、全て提出を求めました。  今年一月五日に発出した各高校、各小中学校校長へのファクスは私に提出をされましたが、これに関するファクスはそれ以外にはないんでしょうか。
  300. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 私どもが市の教育委員会から提出を受けた文書については、全てお渡しをさせていただきました。
  301. 蓮舫

    ○蓮舫君 実はまだあります。更に言えば、市の教育委員会から要請を受けた高校学校長、小中学校長が保護者にどういうふうに案内を送ったのかも私は調べました。  ある小学校、本校からは四名程度参加することが可能、ノルマを明らかに意識した案内を送っています。ほかの小学校長は保護者への案内に、今治市の教育委員会から参加依頼がありましたと明記。ある中学校、教育委員会より本校職員と保護者の参加を取りまとめるよう依頼がありましたと出席要請をした上で、参加者の旅費は学校より支給と案内されています。  文科省、この事実把握していますか。
  302. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) ただいま委員が御説明された事実については承知をしておりません。
  303. 蓮舫

    ○蓮舫君 学校がこれ、この予算どこから出すのか、私ちょっとにわかには考え付かないんですけれども、予算まで使って一私立大学の開設説明会に保護者の参加、先生も要請、教育委員会の影響ってやっぱりすごく小さくないということがむしろ分かるんですけれども、文科省としては、今私が説明したこと、自分たちが把握をしたこと、今私から言われて知ったことも含めて、これはもう大した問題ではないという認識でしょうか。
  304. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 基本的には、これは教育委員会がその説明会の趣旨、協力依頼の目的等に応じて各教育委員会において適切に判断すべきものと考えております。
  305. 蓮舫

    ○蓮舫君 文科省が私に提出したファクス以外では、これ、名簿をファクスで送り返す締切りは一月の十二日の金曜日の十六時でした。続きがあるんです、ファクスには。その締切りの週末を明けた十五日に、教育長と学校教育課長の名前で、やはり全ての市内高等学校長と全ての市内小中学校長にファクスがされています。それ資料で付けさせていただきました。  そこには、二十一日の大学説明会参加について、名簿を送り返してきたことですね、配意いただきありがとうございました、お礼です、丁寧です。その上で、今後の進路指導や進路選択に役立てていただければ、ここでようやく進路選択という言葉が出てくるんです。保護者、教職員の理解を深めて、進路指導の充実等に役立てていただきたいと思いますと明記。これは読みようによっては、小学校の先生、親にも進路指導に役立ててほしい、指示内容の暗示とも取れるとは思うんですが、これも適切だという理解でしょうか。
  306. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) このファクス一枚については、私どもはこれは入手をしておりませんでしたので、今日初めて見たところでございます。
  307. 蓮舫

    ○蓮舫君 何を調べたんですか。何を今治市の教育委員会にお求めになられたんですか。  今治市の教育委員会に求めていただきたいのは、文教科学委員会として理事会協議となっている案件では、学校法人加計学園の獣医学部の開設説明会に際して今治市教育委員会が市内の全ての公立小中高校に対して動員要請を行い、参加者リストの提出を求めたとの報道に係る事実関係を把握できる資料及び関係公文書の提出を私は求めましたが、なぜ切り取って、最初の要請、いわゆる動員要請のページだけを私に出して、それ以外は知らなかったと言うんでしょうか。
  308. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 私どもは、理事会協議上の趣旨を踏まえて今治市に資料をお願いし、そして今治市から提出があった資料については全てお渡しをさせていただいております。
  309. 蓮舫

    ○蓮舫君 前川さんのときには、赤池議員からの官房長へのショートメールだけで、対応しますという返事。そして、その翌日に池田議員から記事の提供をもらって、しかも、この記事の提供をもらったことはその後しばらく伏せられていたんですが、NHKでこの問題が大ごとだと報道された夜、教育課程課長の淵上さんが記者に対してレクチャーを行っているんですが、自分たちの課内で見付けたとうそをついていました。しかも、課内で見付けた理由は何かといったら、教育課程課は常に地方紙を取っているという、これもうそでした。後にこれがうそだということが分かって、前回の私の質問のときに質問通告に入れたら、高橋局長は、そのときまで、NHKの報道があるまで局長も課長もこの事実を知らなかったと合わせているんですね、うそをついたということがばれないように。  つまり、前川さんの案件のときには、この小さな記事だけで二回も質問をメールでやり、中身は、謝金や、裏が取れていない報道や、あるいは根拠が希薄な動員や、あるいはなぜこの人を呼んだかと、微に入り細に入り聞いておいて、この正式な国会の委員会の場で私が資料要求をした、この今治市の教育委員会が発出した公文書を全て出してくれと言ったら、切り取って一部だけを出してくるんでしょうか。この違いは何でしょうか。国会よりも自民党の文教部会長と部会長代理からの要請の方が大事だということでしょうか。
  310. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) まず、今うそをついたと言われましたので、そこだけは釈明をさせていただきたいと思いますが、私が当初、このNHKの報道になるまでにその新聞記事が池田議員から提供されたものということを知らなかったというのは事実でございます。課長についても恐らくは事実誤認などがあったと思います。決してうそをついたわけではないと思います。  それから、今の御質問でございますけれども、私どもとしては、国会での要請でございますので、速やかに対応させていただいて、その趣旨は今治市の教育委員会にお伝えし、そして今治市の教育委員会から来たものについては全て提供しておりますので、決して私どものところで一部の資料を除いたり、そういったことはしていないということだけは御説明をさせていただきたいと思います。
  311. 蓮舫

    ○蓮舫君 前川さんの事例と違って、私から、委員会からの要請には丁寧な対応、丁寧な調査をしていなかったということがむしろ分かりました。  それと、淵上課長の件ですけれども、うそをついたと私の言い方が気に食わないのであれば変えます。事実に反することを言われました。しかも、NHKの報道があって複数の記者が問い合わせたときに、公的に文科省として対応した淵上課長は、課内で見付けた、課内では地方紙を常に取っているという、これ両方とも事実に反しています。そのことを後に、しかも、淵上課長は、池田議員に状況説明の一緒に行かれた現場にもおられるんです。しかも、淵上課長の部下が池田さんから、池田議員から新聞の提供はいただいている。知らないというのはとてもじゃないけど通りませんよ。  さらに、この件を後にメディアに聞かれたときに課長は記憶を失っています。今は明確に覚えていない。もう国家公務員の資料がない、記録がない、しまいには記憶がなくなるのはやめた方がいいと私は思います。間違ったら間違ったって言えばいいんですよ。それをその後上書きするように、議員からの質問に追及されないように合わせていくというような先例はつくらないでいただきたいと思います。  それと、教育委員会の意義としては、政治的中立性の確保があります。特定の党派的影響から中立性を確保することが必要というのが教育委員会の意義です。加計学園は昨年からずっと国会で問題になっています。このこと、課長は御存じですね。
  312. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) そういうことは承知をしております。
  313. 蓮舫

    ○蓮舫君 まさに文科省と内閣府の問題なんです、この加計学園も。官邸の最高レベルが言っている、総理の御意向などと記された文書が発覚して、官房長官は怪文書のようなものと切り捨てて、後に文部科学省内の調査で十九文書のうち十四文書が本物だったことが明らかになりました、存在が確認されました。この文書の内容に沿った形で国家戦略特区、地方創生です、加計学園に獣医学部の新設、規制緩和を認める手続がなされたのではないかと大問題になりました。これ、まだ決着していません。  安倍総理の腹心の友に周りがそんたくをして規制緩和をしたと疑われているんです。ここの大学に、公立の全ての小中高校の先生、保護者全員に説明会に参加を促し、進路指導に役立てるように指導するのは、教育委員会の政治的中立性が確保をされていると文科省として判断をしますか。
  314. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) いささかちょっと私の所管を超えるところもございますけれども、一応正式な手続で認可された大学に対する説明会を進路指導の一環として参加を求めたという市教育委員会の判断については、それは基本的には市教育委員会が適切に判断されたものであろうと考えております。
  315. 蓮舫

    ○蓮舫君 安倍総理の腹心の友が理事長である加計学園の規制緩和について、また総理の御意向メモの存在があると発言し、行政がゆがめられたと国会でも証言をされた前川前事務次官には、中学で講演したときには迅速に反応して調査をし、教育現場への介入を疑われる行動を取った文科省が、一方で、あからさまに学校の自治に反する動員を要請する、ノルマも示す、名簿も返信させるような市の教育委員会の政治的中立性を疑う、あるいは法的根拠が疑われる事案には調査をしないというのは、私は納得ができません。  大臣、これ調査はせめて行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。
  316. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 問合せをしたことは、委員から国会の場であったことに基づいてやっておりますので、ちょっと突然のお尋ねでございますが、まあこれも広い意味ではこの調査ということになりますので、もし足りないという御指摘があれば、またそれを踏まえて、必要なことはしっかりとやってまいりたいと思っております。
  317. 蓮舫

    ○蓮舫君 高橋局長、平成十八年、国会で大問題になったやらせのタウンミーティングの問題、御記憶ですか。
  318. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 今の私の所管とはちょっと異なりますが、承知をしております。
  319. 蓮舫

    ○蓮舫君 第一次安倍内閣のときです。愛国心あるいは家庭教育を重んじるような中身を盛り込んだ改正教育基本法案、これが相当国会では大きな問題になっていました。その前提となって、国民の声を聞く教育改革タウンミーティング、大臣が地域にまで出かけて地域住民の声を生で聞くんだ、この目的自体は私は評価を当時もしていました。それを行ったんですが、ところが八回中六回でやらせが発覚しました。国が動員を依頼をし、名簿を県や市の教育委員会が取りまとめ、かつ家庭教育の大切さを訴える原稿を文科省が書いて、それを教育委員会が依頼した発言者に発言をさせた。その上で、その方に謝金を払っていたという問題です。  これ、文科省自作自演のやらせは国会でも大きな問題になりました。これは調査委員会が発足し、大臣がその調査報告を受けて、十二月に会見で当時窓口だった二人の職員の処分を発表しました。一人は、白間大臣官房審議官、初等中等教育担当です。もう一人は高橋局長ですね。  局長、当時は大臣官房総括教育監督官、厳重注意を受けています。なぜですか。
  320. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  委員御指摘の教育改革タウンミーティングに関しましては、委員御指摘のとおり、事前に発言候補者を確保することを開催地の教育委員会に依頼したこと、それから当該発言候補者の発言の際の資料として質問案を作成し送付したことなどにつきまして、これが国民に対して不透明な印象を与えるなど教育行政に対する信頼を損ねるものであることから、委員御指摘のとおり、高橋現局長を含めて関係者に対する処分を行ったところでございます。
  321. 蓮舫

    ○蓮舫君 大臣が会見で明言しています。当時窓口となっていたのは白間君と高橋君の両名です。二人だけなんです。複数じゃないです。白間君については、大臣官房企画官及び大臣官房総務課広報室長であった当時、自ら判断をし、上司に報告をしながらこのことを行っていたということで訓告になっています。高橋君は、大臣官房総務教育改革官であった当時、内閣府からの依頼を受けてそれを実行したという事実がありますので、文書で厳重注意といたしました。  高橋局長、このときの厳重注意を受けて、どのように自分の中で文科行政を信頼を失墜させたことを信頼回復につなげていこうと誓われましたか。
  322. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  委員御指摘の件につきましては、私どもとしては真摯に反省した上で、その後のタウンミーティングの運営については、参加募集は公正公平に行うこと、それから出された意見を適切にフィードバックすることなどの改善を行っているところでございます。
  323. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 私は現在、初等中等教育局という立場でその職務に関する答弁をすることを職務としてこの場に来ておりますので、今の質問へのお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
  324. 蓮舫

    ○蓮舫君 組織を挙げて動員要請をして、そして法律案の内容に沿った発言を強要させて、それに対して謝金を払って、大臣自らが二割の給与を自主返納して、そして部下である二人を処分をして、教育行政への信頼を失墜させた重みというのを発表されています。  それだからこそ、心身の発達が途上段階にある、必ずしも公正な判断を行う能力が十分に備わっていない中学生に対して責任を持つ高橋局長は、この今治市の教育委員会が行った小学校、中学校の保護者に進路指導という名目で政治的中立性が疑われている大学への開設説明会に動員をさせるというようなことは、むしろ過去処分を受けたあなただからこそやってはいけないんだと、もっと自発的に調査をして指導、助言を行うべきだと私は考えますが、いかがでしょうか。
  325. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) 先ほど大臣からも答弁もございましたので、政務三役とよく相談して対応したいと思います。
  326. 蓮舫

    ○蓮舫君 今日の質問をしてみてもやはり思うんですけれども、国会の委員会の軽さ、それと与党議員への丁寧な対応、これは是非是正をしていただきたい。  国会の委員会で求めたもので調査を求めたら、中途半端な調査と、これだけをもらいましたというようなファクスをもらって、私が入手しているものは、今初めて聞きました。でも、赤池さんやあるいは池田さんという自民党の、与党の文科省の提出する法案の決定権に重き裁量を持っている方たちがショートメールをしたことに対しては迅速に対応して、微に入り細に入り、その人の、まさに人権さえも疑えるような又聞きの報道で質問をするような調査を行って、知らなかったことが悪いんだという助言を無理やり法律根拠をつくって行えるという、まさにダブルスタンダードだと思いますので、この問題、引き続き質問させていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  327. 松沢成文

    ○松沢成文君 希望の党の松沢成文でございます。  大臣、長時間お疲れさまでございます。私が最後の質問者ですので、三十分間よろしくお願いいたします。  前回の予算の委嘱審査のときの私の質問は、大学教育問題。引き続き、今日この問題から質問させていただきたいと思います。  全国知事会などの団体から地方大学の振興や大学の一極集中の是正がずっと求められておりまして、昨年九月、私立大学等の定員増を許可しないことなどを内容とする特別告示が文科省から出されまして、来年度と再来年度、東京二十三区内の大学の定員は抑制方向でいくと。それに加えて、これを受けた形で、今回、東京二十三区内の大学定員を十年間抑制することを含む地方大学振興法、いわゆるですね、地方大学振興法が提案されて、今、これ、所管内閣府ですから、内閣の委員会の方で議論がされているわけであります。  私は、どうしてもこの政策は解せないんですね。東京二十三区の大学生の数を今後十年間増やしてはいけないという規制を掛けるわけですね。こういうことをやると、スクラップ・アンド・ビルド、総員はそのままで、中で学部をちょっとつくり替えるというのは許されるかもしれませんけれども、これ、原則として大学を大きくしたいというような学部編制というのはもうできなくなるわけですね。  大学というのは、どのような教育を行うかというのは自由に決定できる、大学の教育の自由というのが保障されていなければならない、これは憲法上の自由権です。もっと言えば、大学の自治が保障されていなければならないのに、こういう東京二十三区内の大学だけ総員規制を掛けるというのは、私は、大学の自由、大学の自治を侵害するというか、反する方向があるんじゃないかと思うんですが、大臣はいかがお考えでしょうか。
  328. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 憲法二十三条には、学問の自由は、これを保障すると、こういうふうに掲げられておるところでございますが、この学問の自由は憲法により広く全ての国民に保障されたものであり、特に大学における学問研究及びその成果の発表、教授が自由に行われることを保障したものであると、こういうふうに承知をしております。また、大学の自治は憲法により保障された学問の自由の精神に由来するものでございまして、教育研究に関する大学の自主性を尊重する制度と慣行であると、こういうふうに承知をしております。  今お尋ねの東京二十三区の大学の定員増の抑制でございますが、昨年十二月に閣議決定をされましたまち・ひと・しごと創生総合戦略二〇一七改訂版におきまして、東京二十三区においては原則として大学の定員増を認めないこととされたことを踏まえて、地方創生や東京一極集中是正の観点から、大学の設置や収容定員増等について抑制をしたものであります。したがって、各大学の教育研究の内容や活動を制限するものではなく、それぞれの大学の自治を侵したり各学生が大学で学ぶ機会を妨げたりするものではないと、そういうふうに考えております。
  329. 松沢成文

    ○松沢成文君 大臣、ちょっとここは事前通告していませんが、今の大学の教育の自由を逆方向から見てみると、これ、学生たちにとって、好きなところで好きな教科を学べる、選択できる、つまり学生の教育を受ける権利というのも私はあるというふうに思っています。それを侵害する方向になるんじゃないでしょうか。ここはどう考えますか。
  330. 義本博司

    ○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。  今大臣から答弁させていただきましたように、この規制につきましては、いわゆる大学の設置や収容定員の増についての抑制をしたものでございます。  御案内のとおり、学生はそれぞれについて、どの大学で勉強するかということについて学ぶということがありますので、これによりまして各学生が大学で学ぶ機会を直接妨げるということではございませんので、今お話ございましたような自治に反するということにはならない、あるいは教育の機会を受ける権利を妨げるということにはならないと存じております。
  331. 松沢成文

    ○松沢成文君 全国の多くの大学に行きたいという高校生というか、一般の方も含めて、やっぱり東京、首都圏の大学には行きたいという魅力があるから行きたいんですよね。でも、そこで抑制されちゃったら、これは究極的には学ぶ権利の侵害にも私はつながるというふうに思っています。  さあ、その中で、でも、それでも例外規定を具体的に置いていこうじゃないかと。これ多分、政令で規定されると思うんですけど、先ほど言ったようにスクラップ・アンド・ビルド、ここの学科をなくすからこっちでつくらせてくれとか、総員が増えなければいいんじゃないか、あるいは留学生や社会人の受入れは例外にしましょうかと、幾つかあるんですけどね。  私は、東京二十三区内の大学の自治を守り、今後の国際的な、この大きな時代変化の中でやっぱり生き抜いていく人材をつくるために、私は幾つか部門を設定して例外措置を設けるべきだと思っているんです。例えば産業イノベーションの分野あるいは国際化の分野、さらには超先端技術の分野、こういう分野は日本がもう国際競争の中で勝っていくためにはやっぱり育成しなきゃいけない戦略的分野なんですよ。こういう分野においては、今回の規定の例外にするというような措置が私は国益を考えたら必要だと思いますが、いかがでしょうか。ここもちょっと通告していないので、まあ局長でもいいですけど。
  332. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。  今委員御指摘のとおり、東京を含めて国際都市化でございます。したがいまして、国際競争力を損なわないようにすることが極めて重要だと思っております。したがいまして、今委員からもございましたように、留学生、社会人、スクラップ・アンド・ビルド等々の抑制の例外を設けているところでございまして、高度な研究教育を行う大学院についてもこれは抑制の対象外としているところでございます。  委員御指摘の点、留意しながらしっかりと対応したいと思っておりますけれども、基本的には今回の定数増の抑制でございますけれども、これは東京に学生が集まってきているというような状況を踏まえて行っているものでございまして、今委員御指摘の国際競争力を損なわないようにするような措置はしっかりと我々としても留意をしている、その中で法案にも盛り込まさせていただいているというところでございます。
  333. 松沢成文

    ○松沢成文君 その方向で是非ともお願いします。  さあ、こうやって地方の大学を振興するために、あるいは東京への人口の移動を防ぐために東京の大学にキャップを掛けるという方向は、私はどうしても理解できないんですが、やはり、さらにというか、もっともっと重要なのは、地方の大学をいかに振興するかというその具体的なインセンティブ、政策ですよね。  それで、その中で、今回の法案の中にも、地方の産学公の連携でいい計画を作ってもらって、それを国が認定する形でお金まで支援していこう、交付金も出していこうという方向は出されて、来年度の予算にも付きましたよね。それはそれでいいんですけれども、私は、最大の問題は、地方の県の大学の進学率がやっぱり都会の都道府県の大学の進学率の半分なんですよ。だから、地方の大学を振興する、あるいは地方の学生を増やしたければ、ここにてこ入れしないと駄目なんですね。  ですから、そのために、例えば奨学金制度も、地方の大学に行く、その地域の経済的に厳しい子にもう優先的につくってあげるとか、あるいは地方の大学で、さっき言ったように、いい地域活性化あるいは地方の雇用の場をつくることにつながるような政策に対しては更に補助金のインセンティブを与えるとか、私は総量規制でキャップを掛けるんじゃなくて、地方の大学を魅力あるものにしない限り絶対に学生の移動は止まらないと思うんですけれども、この辺りについては大臣いかがお考えでしょうか。
  334. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) おっしゃるとおりだと思っておりまして、地方創生のためには地方創生を担うことができる人材の育成や、大学を核とした地域産業の活性化の観点から様々な仕組みや支援策を講じて地方大学の振興を図るということが重要だと考えております。  このため文科省においては、国公私立大学を通じまして、地域の複数の大学が自治体や地域の企業、民間団体等と共同して、それぞれの強みを生かして学生の地元定着や雇用創出等を図る地(知)の拠点大学による地方創生推進事業、このチは地方の地と知識の知と両方でございますが。そして、国立大学については、地域のニーズに応える人材育成、研究を推進するなど、三つの重点支援の枠組みによる大学の強み、特色を踏まえた重点支援。私立大学については、複数大学間の連携、自治体、産業界等との連携を進めるなどの改革に取り組む大学への重点支援。また、若者の地方企業への就職時にこの奨学金の返還を支援する基金を地方公共団体と地元産業界が協力して造成する取組、こういうことに対して総務省による特別交付税による支援を行う奨学金返還支援制度。こういったところに取り組んでおるところでございまして、まさにいろんなことをやって、まさに委員がおっしゃったように、やはりこの地域の発展に貢献する大学ということを支援をしていかなければならないと、こういうふうに思っておりまして、その上でも、内閣官房、内閣府が創設した新たな交付金制度とも連動して、こういう措置を図っていくことを通じて、地方大学の活性化、やっていきたいと思っております。
  335. 松沢成文

    ○松沢成文君 魅力ある大学をつくれば学生は集まるんですね。これは東京だから有利だ、地方だから不利だと一概には言い切れないと思います。  そこで、よく例に出されるのが、例えば大分の立命館のアジア太平洋大学ですが、いや、ここはやっぱりすごいですよね、半分留学生ですよ。それで、日本語と英語の完全バイリンガル教育で、留学生は自分の母国語と日本語を覚えて出ていく。そして、今度、日本の学生は完全に日本語と英語をマスターして出ていくわけですね。それで、もう学部もアジア太平洋学科とか、アジア太平洋マネジメント学部とか、もうこれ一色にして、全てのアジアの言語も学べるという形になっていますよね。留学生は多分日本で一番多いんだと思います。  それからもう一つ、よく出されるのは、秋田の国際教養大学ですよね。もちろんこれ、中嶋嶺雄さんという最初の理事長さんのすごいリーダーシップもあったと思うんですけれども、ここも全て英語の授業で、学生は全部海外留学、必須条件です。そして、何と教員の半分は外国人教諭で、そして、面白いのは、大学教授の終身雇用制じゃないんです。駄目な教授はどんどん替わってもらうという、こういう競争もやらせているんですね。  そうすると、日本中どころか世界中から学生が集まるわけです。だから、大学の特色を強烈に出していけば、大分であろうと秋田であろうと学生は集まるわけですよね。ただ、これは国際化というもので大学つくっていますから、残念ながら地方の雇用にはつながりません。だから、彼らはもう世界に羽ばたきたいわけですよ。大分にある大学だから大分に就職したいとは思わないですね。ごめんなさいね、衛藤先生ね。  でも、私は何を言いたいかというと、やっぱり地方の大学ももっともっと特色を出すことを必死にやれば、こういう成功例もあるわけですよ。ですから、私はこの大学、自らの魅力を高める努力をもっともっと促すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
  336. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) まさにおっしゃるとおりでございまして、実はこの間、大分の、ずっと取り組んでおられた方の表敬を受けて、しばらく話をする機会がありましたが、やはり今の制度の中においてもこういうことができているというのは我々にとっても非常に心強いことでございまして、こういった例をやはり、何といいましょうか、横展開といってもなかなかそれぞれの特色がありますけれども、さらにこういうものが、いろんな取組が増えていくようにサポートをするということが大事だろうと思っております。  国際化はなかなか地元に就職しないという今のお話がありましたが、例えば地方の私立大学で松本大学というのがございまして、ここは地域貢献というのを基本理念にして、学外に出て実践的に、地域の問題に対するソリューションを見付けていくと、こういうようなプログラムをやったり、学外からサポーター教員を招くということで、地域との連携というのを通じて、地域に根差して、地域に貢献できる人材づくりをやっている。こういうところもあるわけでございますし、また、金沢工業大学ですが、学生一人一人ずつ学修ポートフォリオというのを作って、一週間単位、それから学期単位でどれぐらい目標を達成しているか、身に付けた能力がどこまで行っているかというのを確認をするということで、この学修、修める方の修ですね、PDCAサイクルを確立して、学生の意欲を引き出す取組をやっていると、こういうこともあるわけでございますので、私学助成等々を使ってめり張りを付けていく中で、こうした大学の魅力を一層高める取組を推進して、地方の私立大学の振興に努めていきたいと思っております。
  337. 松沢成文

    ○松沢成文君 内閣府から今日来ていただいていますけれども、この法案では、東京二十三区における大学等の定員抑制を十年間、時限措置で定めているわけであります。  そこで、平成四十年三月三十一日までの間に、地域における若者の修学及び就業の状況その他この法律の施行の状況について検討を加えて、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするとなっているんですね。十年間の時限です。私はこういう総量規制のキャップを二十三区内の大学だけに掛けるというやり方は絶対好ましくないとは思っていますが、しようがない、あしたの本会議でこの法律できちゃいますから、私が幾ら反対してもね。できちゃうんで、十年間はそうなっちゃうわけですよね。今後、また更に十年なんてやられたら、もう本当に私は東京の大学の競争力までなくなっちゃうと思うんですね。もうこんな天下の愚策は十年間限りにしていただきたいと思っているんですけれども。  じゃ、どういう結果に基づいてその評価をして次の十年を続けるのか、あるいはこれは問題だからもうここでやめるのか、判断するんですか。これ、このまま十年、二十年、三十年と私は続けるべきでは絶対ないと思っているんですが、その辺りはいかがお考えでしょうか。
  338. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) 委員御指摘のとおり、今回の法案、抑制の件でございますけれども、これは、今後も東京二十三区の定員増が進み続けますと東京一極集中がますます加速しかねないということから、特定地域における大学の定員の抑制を講じることとしてございます。また、これは大学の経営の自主性にも関わることでございますので、合理的な範囲の中ということで十年間の時限ということにしてございます。  今委員からも御指摘いただきましたように、法案の中におきまして、十年後までの間に、その地域における若者の修学及び就業の状況その他この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるというふうにされてございますので、抑制措置を延長するか否か、その適否、可否、要否につきましてはこうした観点から検討を行うことと考えておりますが、具体的に申し上げますれば、法案、これ三つのアイテムから構成されてございます。新たな交付金の制度の創設、この抑制措置、そして若者の雇用機会の創出等でございます。そういったものを総合的に勘案をしまして、東京二十三区における学生の集中状況、そしてまた増加、増減の傾向、そして東京一極集中の状況がどのように変化したか等について検討を加え、総合的に判断をするということになろうかと思います。
  339. 松沢成文

    ○松沢成文君 林大臣、かつて工業等制限法というのがあって、あれ二、三十年続いた、三十年ぐらい続いたのかな。こうやって東京一極集中を阻止するために総量規制を掛けても、結局、東京一極集中というのは終わらなかったわけですね。今、ますますひどくなってきている。  かつてのその発想にまた戻るわけですよ、東京の大学にキャップを掛けて、どうにか地方の大学に人が来てもらえるようにしようと。私は、これをやっても、地方から東京への学生の流れ、止まらないと思います。むしろ、東京圏の大学、二十三区以外の大学でまたいろいろ再編があるでしょうから、そういう魅力に引き付けられて、地方からの東京圏への学生が増える。あるいは、非常に多様な大学がある、多様な学部がある、そして受験もいろんな多様な形を取っている大都市圏、もう一つの大都市圏、関西圏の大学に流れちゃいますよ。  ですから、私はもうこういう社会主義のような総量規制を日本は卒業しなきゃいけないと思っています。もっともっとやっぱり自由な発想の中で、いかに、弱いところは自助努力できちっと活性化させる、それを政府はサポートするというふうにならないといけないと思うんですね。ですから、私は、文科大臣として、大学の選択の自由あるいは大学教育の自由を奪うようなこういう総量規制の政策はやめろと内閣府にはしっかりと申し上げていただきたいんです。もうこの十年でいい結果出ませんから。  ですから、そこはやっぱり文科大臣こそが大学の本当の教育の自由や自治を守る立場の人ですから、こういう法律はもう二度と続けないようにしっかりと内閣府にも言っていただきたいというふうに思います。これはお願いであります。  さて、ちょっと話題変わりますけれども、文科省は、たしか一昨日だったと思いますが、今度、地域の大学ですね、地域の複数の国公私立大学が新たに一般社団法人をつくってグループで運営できるようにする制度案を公表して、中央教育審議会の部会にこれを示して検討してほしいというふうにやったそうです。  今回の制度は、ただでさえ私立大学の約四割が定員割れしているという現状の中で、今後、高等教育機関の進学者となる十八歳人口が大きく減少することが見込まれる中から、これは大学の整理統合を促すことを目的とした政策なんですか。
  340. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 中央教育審議会では、現在、我が国の高等教育の将来構想というものについて議論を進めておりまして、昨年末に取りまとめられました論点整理の中で、地域における大学間の連携や産業界、地方公共団体とともに将来像の議論や具体的な交流等の方策について議論をする地域プラットフォーム、これ仮称ですが、こういうことを構築してはどうかと、こういうものが提案をされております。その具体の制度等についてはこの中教審で引き続き議論していくことになっておりまして、一昨日の中教審で地域プラットフォームの在り方の一つとして、より強い結び付きを持った大学等連携推進法人、これも仮称ですが、この制度の創設について提案をさせていただいたところでございます。  この大学等連携推進法人ですが、これは地域における高等教育を強化して、参加する大学等の機能の分担及び教育研究や事務の連携と、こういうものを推進することを目的としておりまして、大学等の整理統合を促すということを目的としているものではないということでございます。
  341. 松沢成文

    ○松沢成文君 国立大学、公立大学、私立大学、それぞれの設立の目的もあるし、特色も違うわけですよね。これを一気に駄目な大学は優秀な大学に統合してもらうよということをやると、ハレーションも相当大きいと思いますよ。  だからこそ一般社団法人をつくって、その中で連携協力から始めましょうよということだと思うんですが、私は、あえてそれぐらいの統合方針を打ち出して、もし統合してでも生き延びようという地方の大学はそれぐらい中に入っていってやるんだということを促していかないと、私は、地方の大学これからばたばた潰れていくような時代になると思いますけどね。そういう意味では、私はあえて言いますけれども、大学の整理統合を促すことも目的とするような政策まで持っていってほしいというふうに思っています。  ただ、そこではいろんな過渡期で弊害が起きてくると思います。例えば、この制度を導入した結果、経営基盤の弱い大学が国立大学などのグループにのみ込まれてしまって、地域における高等教育の多様性が失われてしまうのではないかとか、あるいは、大学間の競争を妨げて、先ほどの大学の自己改革のインセンティブを奪うことになるのではないかと、こういう疑問もありますけれども、大臣はいかがお考えですか。
  342. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 大変大事な視点ではないかと思っております。この連携推進法人等々、まだまだ議論の途中でございますが、そこでそれぞれがお互いの強み、それほど強くないところとよく認識した上でどうするかというのを考える場をまずはつくってもらおうと、こういうことではないかと思っておりまして、国公私の設置形態の枠を超えて地域の方と一緒になって、この地域においてどういう将来像なのか、具体的にどういう交流をしていくのかという議論をするプラットフォームとしての役割も果たすのではないかと考えております。  まさに、各大学等が自ら自分の強みをどうやって強化していくか、こういう観点からどういった連携が必要かということを検討した上で、まだ仮称ですが、大学等連携推進法人に参加をしてもらうということが想定をされるわけで、やはり各々の機能を強化する、若しくは自分の中で強いところに選択と集中をしていくということであれば、そこに当然必要な自己改革というのがあるわけでございまして、そういうことを通して地域に必要な大学等の強化が図られて多様性の確保や大学等の強みの強化につながると、こういうふうに考えておるところでございます。
  343. 松沢成文

    ○松沢成文君 もうちょっと具体的に聞きますが、例えばグループ内の大学の経営が破綻したときには、他の大学が学生や教職員の受皿になるという役割も期待できるというふうに考えていいんでしょうか。それと、そうした場合には、健全な経営状況にある大学が経営不良の大学と一体運営を行うメリットが果たしてあるのかどうか。  そして、国立大学を始めとした健全な経営状況にある大学にとってはむしろ負担が増えるんじゃないかと、こういう心配もあるんですが、その辺りは、大臣、いかがお考えでしょうか。
  344. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) この大学等連携推進法人は、各大学等の強みを生かした連携を可能とする仕組みとして、更なる検討、まだ検討途中でございますから、これ当初から、今言ったようなこと、一緒にやっている人が倒れたらこっちで拾うんだというようなことが最初からありきでやりますと、なかなかそういう検討自体も難しくなるだろうと思いますし、先ほど申し上げましたように、それぞれがきちっと自己改革等をやった上でこれに入っていくということを想定してやっておるところでございまして、当初から法人が破綻した際の学生や教職員の受皿となることを想定して検討しているわけではないということを申し上げておきたいと思います。
  345. 松沢成文

    ○松沢成文君 最後に、大学の情報公開について伺いたいと思うんです。  政府は、大学改革の一環として、大学に義務付けている情報公開項目を見直す方針を固めて、文科省の関係省令を改正して二〇二〇年度にも実施をすると考えているという報道がなされています。具体的には、例えば中退率や留年率、卒業後の就職先などの進路状況などを公開項目に追加するよう検討しているということであります。  実は私、以前にこの委員会で、日本学生支援機構の奨学金の大学ごとの延滞率、つまり奨学金の返済状況もこれ公開すべきだということを質問したことがあるんですが、こういう情報、ネガティブな情報を積極的に公開しちゃうと、無用な大学のまた順位付けですか、これに使われてしまうという心配もあるので、この公開の仕方も、一覧表で分かりやすくというよりも、大学、各学校がちょろっと書いておくというぐらいの公開なんですよね。私はやっぱり、大学を世間一般、国民が評価するためにも、あるいは大学を受けたいという人が本当に大学の実態がどうなのかということを把握するためにも、大学の情報公開はできる限り進めるべきだというふうに思っているんです。  さあ、そこで、今回新たに加わったこの項目が、ちょっと、でもなかなか難しいのがあるんですね。学生の成長実感や満足度、これどうやって評価するのか。学修に対する意欲という項目も挙げられているんですね。情報公開はやはりやった方がいいと思いますけれども、こうした定量化が難しい主観的な項目をどういうふうに計測するのか。また、一律の評価基準を設けることは難しいんじゃないかということと、ちょっと併せて聞きますけれども、例えば留年率というのは、途中で留学しちゃって学校を一時やめるのも留年率に入っちゃうわけですよ。それから、学生の成績というのも、評価の厳しさが学校ごとに異なるわけで、それを一律に並べられても困るわけですね。それから、中退率でも、例えば弁護士や外交官試験に受かったから大学途中でやめちゃうのも、やめるから中退率に入っちゃうわけですよ。だから、こういうふうに考えると、この指標は、大学の質の判断、こういう指標というのは大学のその判断基準として適切なのかという見方もあるんですね。  この辺りについてもどうお考えになるか、御所見をいただきたいと思います。
  346. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) まさに先生がおっしゃるような論点について、中教審でも議論いただいておるというふうに思っておりまして、学生の成長実感や満足度、それから学修に対する意欲について、各大学においてこれを把握すること及びその全体的な状況をまとめて公表することを義務付けるという論点が示されておるわけですが、まさにある意味、主観的なことについて、これまで実施されている一部の大学の取組を踏まえて、大学による学生アンケートにより測定するということは一応想定しておりますが、この測定は単に学生にどうでしたかという主観的な感想を求めるということではなくて、やっぱり例えば、大学は、その教育方針について学生はどれぐらい理解しているかとか、それに基づいて自分がそのベンチマークと比べてどうかと、そういうような多面的に測定する設問の工夫が必要であろうというふうに考えておりまして、そのふさわしい在り方について引き続きこの議論を進めていくことになっております。  また、留年率や中途退学率についても御審議をいただいておりまして、こういったものだけが独り歩きするということで大学の質が測られるということではなくて、やはり情報公開全体の一環の中で、こういうのに加えて、学位どれぐらい取得しているかとか、学修時間どれぐらいになっているかというものを組み合わせて大学全体の姿を描き出す必要があるということで、包括的な議論を進める必要があると思っております。  留年率は大学で成績を厳しく評価しますと高くなるということもあるわけでございまして、また留学行くと留年という扱いになるかもしれませんし、また中途退学率も学生の方の経済的な状況ということもこれ左右される場合があるわけでございますから、この数値高い、低いが単純にその大学の質を反映するということにならない場合があるということも想定されるわけでございますので、こういう情報を公表するに当たって、各大学がどういう分析をそれに対してしているかということ等を併せて公表をするということで、大学教育の質の判断基準として活用することができる部分もあるというふうに考えておりまして、そういうことをしっかりと議論してもらいたいと思っております。
  347. 松沢成文

    ○松沢成文君 御検討よろしくお願いします。  以上で終わります。
  348. 高階恵美子

    ○委員長(高階恵美子君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時二十七分散会