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2018-04-10 第196回国会 参議院 財政金融委員会 11号 公式Web版

  1. 平成三十年四月十日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  四月六日     辞任         補欠選任      二之湯武史君     西田 昌司君  四月十日     辞任         補欠選任      林  芳正君     小野田紀美君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         長谷川 岳君     理 事                 中西 祐介君                 羽生田 俊君                 古川 俊治君                 三木  亨君                 古賀 之士君     委 員                 愛知 治郎君                 小野田紀美君                 大家 敏志君                 徳茂 雅之君                 長峯  誠君                 西田 昌司君                 松川 るい君                 宮沢 洋一君                 大塚 耕平君                 川合 孝典君                 里見 隆治君                 宮崎  勝君                 小池  晃君                 大門実紀史君                 藤巻 健史君                 風間 直樹君                 中山 恭子君                 藤末 健三君                 渡辺 喜美君    国務大臣        財務大臣     麻生 太郎君    副大臣        財務副大臣    木原  稔君    大臣政務官        国土交通大臣政        務官       簗  和生君    事務局側        常任委員会専門        員        前山 秀夫君    政府参考人        警察庁長官官房        審議官      小田部耕治君        警察庁長官官房        審議官      大賀 眞一君        金融庁監督局長  遠藤 俊英君        法務大臣官房審        議官       加藤 俊治君        財務大臣官房長  矢野 康治君        財務省主計局次        長        大鹿 行宏君        財務省主税局長  星野 次彦君        財務省理財局長  太田  充君        文化庁文化部長  藤原 章夫君        文化庁文化財部        長        山崎 秀保君        国土交通大臣官        房技術参事官   浅輪 宇充君        国土交通省航空        局安全部長    高野  滋君        観光庁次長    水嶋  智君    参考人        定期航空協会企        画委員会委員長  西尾 忠男君        明治大学公共政        策大学院教授   田中 秀明君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○国際観光旅客税法案(内閣提出、衆議院送付) ○政府参考人の出席要求に関する件     ─────────────
  2. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、二之湯武史君が委員を辞任され、その補欠として西田昌司君が選任されました。     ─────────────
  3. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 国際観光旅客税法案を議題といたします。  本日は、本案の審査のため、二名の参考人から御意見を伺います。  御出席いただいております参考人は、定期航空協会企画委員会委員長西尾忠男君及び明治大学公共政策大学院教授田中秀明君でございます。  この際、参考人の方々に一言御挨拶申し上げます。  本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。  皆様から忌憚のない御意見をお述べいただき、今後の審査の参考にしたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  議事の進め方について申し上げます。  まず、西尾参考人、田中参考人の順序でお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答え願いたいと存じます。  また、御発言の際は、その都度、委員長の許可を得ることとなっております。なお、参考人及び質疑者共に御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、まず西尾参考人にお願いいたします。西尾参考人
  4. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 定期航空協会で企画委員会委員長をしております西尾忠男でございます。  本日はこのような機会をいただき、航空業界として御出席の先生方に国際観光旅客税に関する意見を述べさせていただくことができますとともに、深く感謝申し上げます。  まず、定期航空協会について簡単に申し述べさせていただきます。  定期航空協会は、我が国航空運送事業の健全な発展を促進することを目的に設立され、現在、我が国の重立った航空会社十五社が加盟している航空の業界団体でございます。本日御審議いただく国際観光旅客税は、出国行為に課税されると伺っております。したがって、国際線を運航し、本税を国に代わり徴収し、お客様に代わり納税する航空業界を代表して、使途や具体的な活用方法について、これまでも関係各所に要望をさせていただいております。このような立場から、本日は意見を申し上げたいと思っております。  まず初めに、観光に関する航空業界の基本的な認識を申し上げます。  御存じのとおり、今日の我が国経済に対して訪日旅客がもたらす影響は非常に大きく、観光産業は既に我が国の経済の成長を支える不可欠な産業へと成長を果たしていると考えております。この中にあって航空業界は、明日の日本を支える観光ビジョンで掲げられた、観光は真に我が国の成長戦略と地方創生の大きな柱であるという政府のお考えに賛同し、拡大する世界の観光需要、特に近隣アジア諸国からの観光需要の取り込みを図ってまいりました。その結果、昨年は、訪日外国人旅客数が過去最高を記録し、外国人旅行消費額も四兆円を超えるに至っております。  加えて、二〇二〇年には四千万人、二〇三〇年には六千万人に訪日旅客を増加させるという政府目標の実現に向けて本邦航空業界も様々な取組を進めているところでございます。特に地方創生、すなわち訪日旅客の経済効果を地方に波及させるという点においては、航空ネットワークを活用し訪日旅客を地方へ誘客するために、訪日外国人向けの割安な特別料金を用意して、都市部だけではなく地方への訪問を動機付ける、また航空会社として、訪日需要そのものを喚起するために、JNTO、日本観光政府局等とともに海外において日本の地方の魅力をPRする等、多種多様な取組を進めております。  加えて、観光産業というのは大変裾野の広い産業であり、我々のような輸送サービスはもちろんのこと、飲食や宿泊を始め小売、農林水産業など、様々な産業に影響が波及する極めて重要な産業であると考えております。少子高齢化などの影響で大幅な経済成長が難しいと予想されている中、今後の日本経済にとって観光産業の発展は不可欠です。もちろん、我々航空業界としましても、より一層の観光産業の発展、ひいては日本経済の発展に貢献をしてまいりたいと強く考えております。  さて、今申し上げましたように、ビザ発給要件の緩和を始めとする政府の外国人旅行者の訪日の促進施策によって順調に伸びてきた訪日旅客数ではございますが、今後更に訪日旅客数を増やそうという中で、空港を取り巻くハード、ソフト両面で様々な施策が必要だという状況も明らかになってきております。これらの問題を解決し、日本が更に成長を遂げるためにも、観光産業を飛躍させる新たな財源が必要だという話の中でこの国際観光旅客税が創設されるものと理解しております。  国際観光旅客税は、我々の要望も受けていただいた結果、受益と負担の関係が明確になっております。また、利用者利便の向上に財源が活用されると伺っております。そして何よりも、当財源を活用した施策により訪日旅客が増加することは、航空業界はもちろん観光産業全体にとって大変喜ばしいことであり、国際観光旅客税法案を成立させていただくことは航空業界としても望ましいことだと考えております。加えて、来年二〇一九年にはラグビーワールドカップ、二年後の二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が予定されており、これら国内で開催される国際的なイベントに対して訪日旅客を受け入れる体制を充実させることは必須であり、そのための財源の確保の必要性は理解できるものであります。  定期航空協会としましては、昨年の夏に国際観光旅客税、当時は出国税と仮に呼ばれておりましたが、本税の創設の検討が始まった初期の段階より、どういう形で観光財源を確保し、仮に税として徴収するのであれば使途をどのようにすることが望ましいかということを具体的に要望してまいりました。具体的に我々が国際観光旅客税の使途に関してこれまでどのような要望をさせていただいてきたか、お話しさせていただきます。それは、受益と負担の関係を明確にしていただきたいという一点に尽きます。つまり、負担者である国際旅客が裨益する使途としていただきたいということです。  この要望については、二〇一七年十二月二十二日、観光立国推進閣僚会議において決定いただいた国際観光旅客税(仮称)の使途に関する基本方針等についてにおいて、受益者負担である旨を明らかにしていただきました。加えて、さきの参議院本会議において、国際観光旅客税の使途を規定する外国人旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案を可決していただきました。この点について、改めて先生方に御礼を申し上げます。ありがとうございました。  また、この税をどう活用していくかということで、国土交通省航空局や観光庁を始め関係各所の皆様と議論させていただいてきたところであります。航空業界からの要望としましては、繰り返しになりますが、税の負担者である国際航空旅客の理解を得られる使途としていただきたいということです。特に、観光旅客のみならず、ビジネス旅客や日本人出国者からも理解を得られる使途に財源を活用いただきたいと希望してまいりました。これらを実現するために、当財源は、空港環境の飛躍的な向上、特に全てのお客様がストレスなく快適に利用できる先進的な空港利用環境の実現に活用すべき財源であると定期航空協会は要望してまいりました。  これを具体的に申し上げますと、生体認証技術を活用したスマートエアポートの創設ということになります。この国際観光旅客税(仮称)の使途に関する基本方針等についてに示された、ストレスフリーで快適に旅行できる整備の環境、受益と負担の関係から負担者が納得を得られること、先進性が高く費用対効果が高い取組であること、そういう基本方針にも合致するものであると理解しております。  では、生体認証技術を活用したスマートエアポートの創設とは何かということでございますが、これは、空港において国際線航空機に搭乗するまでのチェックポイント、すなわちチェックイン、荷物預け、保安検査場の入場チェック、出国検査、そして搭乗ゲート等を全て自動化し、その上で、個人の顔を鍵とすることで手ぶらでストレスなくチェックポイントを通過する仕組みを構築し、空港をストレスなく利用していただこうという考えです。  現在は、これらのチェックポイントにおいて係員が作業を行い、本人確認のために都度パスポートや航空券を提示いただくなど、お客様にお手間をお掛けしております。また、それらの確認に時間を要することから、お客様をお待たせして御不便をお掛けする結果となっております。現在の訪日旅客数の人数でもお客様に御迷惑をお掛けしておりますが、これが訪日旅客四千万人、六千万人となった際のお客様のストレス、快適性の毀損は想像に難しくありません。  では、どのように変えるかと申しますと、チェックインの際にお客様の顔情報とパスポート情報、航空券情報等を取得して一つの情報にまとめます。そうすることで、次のチェックポイントである手荷物預けや保安検査場の入場などにおいて、お客様はパスポートや航空券を取り出すことなく、御自身の顔を鍵とすることで全てのチェックポイントの通過が可能になります。また、係員が確認することがなくなりますので、チェックポイントを通過する時間の短縮にもつながりますし、省人化による人手不足対策としても有効であると考えます。つまり、生体認証技術を活用することで、空港混雑の緩和が実現するとともに、パスポートや航空券をその都度提示するストレスからお客様を解放し、先進的な世界で一番便利な空港サービスの提供が可能になると考えております。  この空港利用環境の実現は、訪日旅客のみならず、日本人出国者にも非常にメリットのあることだと考えております。加えて、訪日旅客の方々に日本の空港は便利だ、ストレスがないと感じていただくことで、訪日リピーターも増やせるのではないでしょうか。  現在、世界で最も先進的とされている空港の一つにシンガポールのチャンギ国際空港がございます。この空港で昨年、最新のターミナルがオープンいたしました。しかし、この最新ターミナルビルでも、各チェックポイントではパスポートを利用した旅客の本人確認を行っております。しかしながら、我々は、パスポートを使うことなく顔認証のみ、手ぶらで本人認証を行う空港利用環境の実現を要望しております。したがいまして、日本においてこれまで申し上げてまいりましたような技術を活用した空港が実現すれば、政府が目指す観光先進国として、世界に誇る非常に先進的な空港サービスを世界の方々に提供することが可能になると考えております。  こうした技術は、スマートなセキュリティー検査など先進的な空港サービスの実現を視野に、本年一月には、国土交通省、全国空港ビル協会、定期航空協会が合同で第一回空港イノベーション推進官民連絡会を開催させていただきました。官民連携した航空イノベーションの推進に、引き続き定期航空協会としても取り組んでまいりたいと考えております。  また、お客様をストレスから解放するという意味においても、航空券に上乗せして徴税するオンチケット方式が合理的であると考えます。他国においてもオンチケット方式での徴収は事例がございますし、徴収と納付において他国と同様の枠組みを活用することで、航空会社はお客様に御負担を強いることなく、特別徴収義務者として役割を果たすことができるのではないかと考えております。  最後に、航空業界として政府にお願いしたい点を一点申し上げます。それは、税の導入に関する周知を十分に行っていただきたいということです。やはり、税を負担されるお客様への周知というものは大変重要であると考えております。特に本税は、国内だけではなく、訪日を検討している海外のお客様に対して税が新設されたことや税額等を周知し、全ての訪日旅客に御理解いただくことが必要でございます。この点に関して、日本を含めた全世界的な広報活動について、航空を始めとする事業者とともに、政府として税の導入までに十分な御対応をいただきたいと希望しております。  以上、本税を国に代わりましてお客様から徴収し納税する航空業界の立場を代表し、意見を述べさせていただきました。  本日は、貴重な機会を頂戴し、誠にありがとうございました。
  5. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) ありがとうございます。  次に、田中参考人にお願いいたします。田中参考人。
  6. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) 本日は、国際観光旅客税という新税の導入に関する国会審議におきまして意見を述べる機会をいただきまして、深く感謝申し上げます。光栄に存じております。  私は、明治大学公共政策大学院で、財政や税制、社会保障など公共政策の問題を研究し、主に社会人を対象に授業を行っています。新税の導入は公共政策の観点からも極めて興味深いテーマであります。  それでは、お手元に配付させていただきました資料に基づき、説明させていただきます。表紙の次のスライドを御覧ください。  これは、目的税、特定財源について一般論としてメリット及びデメリットを整理したものです。メリットといたしましては、受益と負担の関係が明確である、応益性にかなう。それから、厳しい財政事情の中で、また増税が難しい中で財源の確保に努力している。それから、増税について納税者や国民の理解が得られやすい。他方、デメリットといたしましては、必要性が低下しても制度が維持されるなど既得権益化しやすい。歳出全体で優先順位を考えないため、無駄な支出、費用対効果の低い支出となりかねない、財源があるから予算を使い切るインセンティブを与える。それから、応能性とは言えない。  補足になりますが、これまでも目的税や特定財源については問題が指摘されています。例えば道路特定財源、現在では一般財源化されていますが、過去におきまして、道路特定財源を国交省の公務員がレクリエーション費用やミュージカル開催費用、タクシーチケットに流用されていたことが発覚されています。それから、原油、輸入石油製品等に課せられる石油石炭税につきましては、石油特会の決算状況を検査しました会計検査院の平成十四年度決算検査報告では、剰余金が出ている、それから、毎年度多額の石油税収入が一般会計から繰り入れられている一方で、石油安定供給対策費を中心に相当額の不用額が生じている状況が長期間継続して繰り返されている、こういった問題が指摘されているわけです。  政府の資料では、行政事業レビューの活用、PDCAの循環などを図るとしております。この目的税、特定財源は決して否定されるべきものではありませんが、過去の事例を見ると、現実には理論どおりには機能するとは限らないということが言えると思います。  次のスライドを御覧ください。  今般、この審議の対象となっております国際観光旅客税法には税金の使途などは規定されていません。それは、長い法律名ですが、外国人観光旅客の来訪の促進等による国際観光の振興に関する法律という、こういう別の法律に規定されているわけです。一般国民には、こう分かれているというのは非常に分かりにくいですね。  それから、同法の目的は、ここに書いてございますように、幾つかあります。今回のこの税金は国際観光振興施策に充てるということになっているんですが、この施策がこの目的の達成にどう寄与されて、まあ寄与されていることは想定されているんですが、具体的にはよく分かりにくいと。また、この法律が全体として想定している施策とこの旅客税の対象となる振興施策がどのような関係にあるのか、例えば同じなのか、包含されるのかということもよく分からないわけです。目的そのものは否定しないわけですが、この国際観光旅客税による個別の施策がどのようにこの第一条の目的に寄与するのか、費用対効果が高いかをどうやって検証するのか、それから、いわゆるKPI、重要成果指標は何なのかというのが、残念ながら政府の資料にはよく分かりません。  次のスライドを御覧ください。  法律では、この国際旅客観光税の使途は三つ規定されています。このうち、一のCIQの充実については必要性は非常に理解できると思います。  去る三月、オーストラリアに出張する機会がございました。シドニー国際空港を利用したんですが、早朝、シドニー国際空港に着いたときに、ほとんど待たなかったんですね。昔、オーストラリアに住んでいたことがありまして、大体夜行便が朝に集中して、非常に長く待たされていたんです。今回はほとんど待つことはありませんでした。それは、自動化ゲートができたおかげで多くの利用者は自動化ゲートを活用していると。私自身は自動化ゲートは使わなかったんですが、ほとんど並ばなかったという状況でした。  他方、この使途として考えられている二番目と三番目の施策については、この法律の規定では、読んでいただければ分かりますが、何でも含まれるわけですね。例えば政府の観光ビジョンを見てみますと、いろんな施策が書かれています。例えば国立公園のナショナルパークとしてのブランド化、滞在型農山漁村の確立・形成、東北の観光振興、民泊サービスへの対応、訪日プロモーションの戦略的高度化、観光教育の充実と、いろいろ書かれているわけですね。こうした無数の施策について必要性や費用対効果をどうやって評価して優先順位を付けるのか、それから、既に国や地方自治体の施策というのはあるわけで、それとどうやって区別するのかということが疑問に思うわけです。  次のスライドを御覧ください。  目的税や特定財源を説明する際に強調される一つのメリットは、受益と負担が明確であるということです。しかしながら、この国際観光旅客税は本当にそうなのかという疑問が湧くわけです。  繰り返しになりますが、CIQに関する施策については、場所ですね、空港とか港は限られているわけで、受益と負担の関係が比較的明確だと思います。しかしながら、他の施策、例えば日本人、税金を負担する全体の約四割と想定されていますが、日本人にとっては、例えば情報の取得であるとか、必ずしも恩恵が来るというわけではありません。それから、外国人の場合も、観光で来られる方にとってはいろいろメリットがあると思いますが、ビジネスで来られる方にとっては必ずしもその便益が明確だというふうには言えないわけです。つまり、こうした人たちにとっては今回の新税は負担だけを負うことになると、そうした人たちにも、納税者にも合理性や必要性、妥当性をどのように説明するのか、そうした疑問が湧くわけです。  最後のスライドになります。全体をまとめたいと思います。  第一に、財源確保に向けた努力、観光振興の必要性といったことは高く評価できると思います。他方、政府の資料を見る限りは、この国際観光旅客税の負担者が納得できるような制度設計になっているか、残念ながらよく分からない。これは既に申し上げましたように、全てがそうだということを申し上げているわけではありませんが、必ずしもそうとは言えないというふうに申し上げることはできます。それから、一番大事なことなんですが、個別の具体策がこの目的達成に寄与しているのか、あるいは費用対効果が高いのか、こうした点について不断にチェックする必要があるということで、国会がその役割を果たす必要があるのではないかなと思います。  補足しますと、国際観光旅客税は、理論としては評価できます。ただし、その実際の運用においては、これまでの目的税や特定財源の経験を踏まえると大きな懸念があるということが言えます。まだ実際に導入されているわけではありませんが、懸念については大体分かっているわけで、それに対する対策を講じる必要があるというふうに思うわけです。税金は取りやすいところから取るとしばしば言われますが、この国際観光旅客税が納税者の期待に応えられるように対策を講じるべきであり、繰り返しになりますが、国会の監視機能が最も重要だというふうに考えております。  以上で私からの説明は終わります。御清聴ありがとうございました。
  7. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) ありがとうございました。  以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 三木亨

    ○三木亨君 今日は、お二人の参考人の方、大変お忙しいところありがとうございました。  自由民主党の三木亨でございます。今日は、お二方に御質問させていただきたいと思います。  まず最初に、旅客と直接接する西尾参考人の方にお伺いさせていただきたいと思います。  今回の税の税率ですけれども、生成過程の上で様々な議論がなされ、多数の意見が出されたというふうに聞いておりますけれども、特に税の徴収の負担を減らすため、また納税の手間というもの、これを減らすために定額ということに決まりました。この額が千円ということになっております。国際的に見ても非常にバランスが取れた金額であるような気が私はいたしておりますけれども、この千円という額をどのように評価されるのか、まずお聞きしたいと思います。
  9. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) お答え申し上げます。  まず、千円という金額についてどう考えるかということでございますが、他国の事例を見てもこの千円、また使途が適切であれば負担は、旅客需要に与える影響は私は限定的であると思っております。むしろ、インバウンド増加に向けた様々な取組を、需要にプラスができるんではないかと私は思っておりますので、またそういう使われ方も重要だと思っていますので、私は千円は非常に妥当な金額であり、旅客に与える需要は限定的であると判断しております。
  10. 三木亨

    ○三木亨君 ありがとうございます。  千円が高いか安いかというのは様々な事情、またそれぞれ各個人の考え方にもよろうかと思いますので、額自体はどこで線を引くかが問題なので、実を言うとそれほど重要ではないかもしれません。  もっと重要な、一番この税にとって重要なのは使途だというふうに考えています。この税を創設するに当たって、観光基盤の強化また拡充といったことに使うという、これが決定されておりますけれども、こういった目的の中で、先ほど西尾参考人も使途について述べられましたが、この辺りをもう少し詳しくお述べいただきたいのと、この点に関しては田中参考人にもお聞きしたいと思います。先ほどおっしゃっているように、非常に使途について曖昧な点があって、そこの部分で受益と負担の関係が明確でない部分が出てくる、そういったところを明確にするためにも、どういったことにこの税を、使途、使っていけばいいのかということ、これを二人の参考人にお聞きしたいと思います。
  11. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) お答え申し上げます。  使途には何を希望するかということでございますが、受益者の負担の原則からすると、やはり出国者の多い空港の環境整備、スマート空港等に還元されることが私は望ましいと考えております。  以上でございます。
  12. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) お答え申し上げます。  私も、まずはこのCIQの充実にお金を使うべきだと思います。それから、その他の施策について全く否定するつもりはありませんが、やはり観光振興という目的を踏まえて優先順位を考えるということが大事だと思います。
  13. 三木亨

    ○三木亨君 ありがとうございます。  おっしゃっているように、まずCIQ、これは観光に限らず、出国されるビジネスの方、これにとっても大変重要なことでありますし、また外国人旅客者のアンケートを取ってみましても、日本で良かったこと悪かったこと、その悪かったことの中の上位の方に、非常にCIQで待たされてストレスがたまったというような意見もございますので、ここを充実していくことが非常に大事だということは私も同意見でございます。お二人もそういった点に着目していただいているということでございます。  もう一つお聞きしたい、これ、田中参考人の方にお聞きしたいんですが、民間税調の方で様々な提言をなされておりまして、その中でも国際観光旅客税について言及されております。その中で、例えば先ほども使途の部分でございましたけれども、様々な観光施設の充実に使うのはよいとして、それは地方が負担すべき部分もあると、そういった面で国税として旅客に負担させるのはいかがかということでございましたので、その中で例えば入湯税の超過課税やあるいは宿泊税の創設ということも将来的に考えていいんではないかということ、こういったことを提言されておられます。私もそういったことは将来的に考えても十分よいのではないかと思います。これは地方創生にも役に立ちますし、また様々な使途の裾野が広がってまいりますので、大変新しい考え方でよいことではないかと思います。  ただ、一点、これ、税の専門家の先生にお聞きしたいのですが、今、日本の観光立国の中では民泊ということを非常にクローズアップして、これを推進していこうとしております。例えば旅館であるとかあるいはホテルであるとか、こういった旅館業法の中の国の中の宿泊施設であれば、徴税ということに関しましてはまず問題なくシステム化できるのではないかと思いますけれども、民泊ということになりますと、様々な個人が経営する宿泊施設でございますので、事これ徴税ということになりますと、非常に煩雑といいますか、幾つもの壁を乗り越えなければならない部分があろうかと思います。  宿泊税の徴税だけではなくて、例えば民泊で得た利益に対する徴税というのも非常に今やりにくい部分がございますので、そういった意味では、二重にこの宿泊税を創設した場合の民泊からの徴税というのは非常に難しい問題があるんではないかと思いますけど、その点、先生はいかがお考えでございましょうか。
  14. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) 民間税調の取組に御関心を持っていただきまして、ありがとうございます。  委員おっしゃるように、民泊と通常の旅館、ホテルへの宿泊をどう区別するんですかということはおっしゃるとおりだと思います。民間税調の提案は、言い訳になってしまいますが、私が全てを提案しているわけではありませんので、関係者の中で議論した上での提案になっております。したがって、私自身の意見と必ずしも一致するわけではないということを御理解いただきたいと思います。  いずれにしましても、公平性の問題は委員御指摘のとおりだと思います。
  15. 三木亨

    ○三木亨君 ありがとうございます。  済みません、先生の御意見として私は受け取ってしまいましたので、こういった質問をさせていただきました。  次に、まず基本に立ち返りたいと思うんですが、お二方にこれはお聞きしたいと思います。  そもそもこの観光立国ということを日本掲げて、今、外国人旅客が二千八百万人、そして二〇二〇年には四千万人という目標を掲げております。こういったことで例えば地方創生あるいは成長戦略につながる、こういった狙いがあるというのはよく分かります。また一方で、日本に対する理解を進めるという意味でも大きな意味があると思いますが、お二方それぞれ、旅客と接する立場、また学問の立場、そういった立場から観光立国というものをどういう目で見ていらっしゃるのか、それをお聞きしたいと思います。
  16. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 御質問いただき、ありがとうございます。  まず、観光立国ということですが、やはり今、日本は少子高齢化ということで、自国内での消費等が停滞することも来しております。その中で、まずは訪日外国人を導入し、その訪日外国人が都市部だけではなく地方に環流していただいて、また地方でいいものを見付けていただいて、そのいいものを自国に持ち帰って、それが日本のブランドになって、さらに越境ECとかそういうものを通じて日本のものが、お客様が実際日本に来て見ていただいて購入して、それが海外に輸出する、そういうような日本の産業も多くなってきております。  その中において日本を元気にする、そういったものが観光立国であり、さらにまたオリンピック・パラリンピックを通じて日本を理解していただく外国の方がいた、その方を更にリピーターとして日本の国際的な認知度、これを高めることが我々は重要だと思っております。  以上でございます。
  17. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) 私自身は観光の専門家ではありませんが、諸外国等をいろいろ出張したり観光して感じるのは、それぞれやはり特徴があるということだと思うんですね。  日本についても考えてみますと、残念ながら、多くの自治体あるいは観光の施設で同じような取組になってしまう、特徴がやっぱりなくなってしまう。そうしますと、外国から来るお客さんにとっては同じじゃないかと、やっぱりそういう感想を持つわけで、今回のこの観光旅客税で、ちょっと言い方は適切でないかもしれませんが、全国を何か金太郎あめのように、そうならないように各地域、自治体でやっぱり特色ある施策を是非つくっていただきたいな、そういうふうに思います。
  18. 三木亨

    ○三木亨君 ありがとうございました。終わります。
  19. 川合孝典

    ○川合孝典君 おはようございます。民進党の川合孝典と申します。  両参考人には貴重なお話をいただきまして、誠にありがとうございました。  私の方からも幾つか質問をさせていただきたいと思います。  昨今の風潮でありますけれども、国際観光とかインバウンドという言葉に皆さん弱いものですから、観光と言うと何でも許されるといったような風潮を私は少なからず感じております。  今回のいわゆる国際観光旅客税、税金の在り方は別として、観光振興のために何らかの財源を措置して今後の観光旅客を増やしていこうという、その取組自体は決して否定されるものではないと思っておるんですが、他方、今回の法律を見ておりますと、先ほど田中参考人がお話しされましたとおり、受益と負担の関係がきちんとしていないといった話ですとか、使途が明確でない、さらには、多くの方々が御指摘されておられますように、今後なし崩しで一般財源化していくんじゃないのかと、何にでも使えてしまうんじゃないのかという指摘が絶えないわけであります。  そこで、まず田中参考人にお伺いをしたいんですけれども、先生がもしもこの、ちょっとむちゃな質問かもしれませんが、観光振興のための新税を導入されるとなったときに先生だったらどうされるか。私はESTAのようなやり方が一番インバウンドからの受益者負担という意味ではいいんじゃないのかと考えているんですが、先生はどのようにお考えでしょうか。
  20. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) ESTAというのはアメリカの仕組みですね。そうですね、まずは、先ほども申し上げましたように、海外から来られるお客さんが接するのはこのCIQでございますので、そこが本当にスムーズにいくかということは極めて大事だと思うんですね。  ただ、残念ながら、成田とか羽田、私自身が利用するときに、海外から来る、分かれていますね、そのときに海外から来るお客さんは結構並んでおられますので、そうすると、やはり日本へ来た最初の印象が悪くなりますので、そこの部分につきましては受益と負担の関係がそれなりに明確だと思いますので、まずはそうした分野にこの新しい税を優先的に使うということが求められているのではないかと考えます。
  21. 川合孝典

    ○川合孝典君 もう一つ続けて田中参考人にお伺いしたいんですけれども、費用対効果の検証が非常に難しいということを繰り返し御指摘されておられます、私もそのように思っているんですが。費用対効果の検証をこの新税を導入した上で行う上で有効な手段というものは何か、先生はお考えでしょうか。
  22. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) 御指摘のようになかなかそれは難しいんですが、この国際観光旅客税、もちろん観光振興ということなんですが、もう少し具体的に何を達成するのかと。最近の言葉で言えばKPIということなんですが、最も重要な成果を測る指標は何かと。もちろん、簡単ではないと思います。もう外国人にいろいろインタビューをしたりアンケートを取るといった、そういうことも考えられるかもしれません。この税によって一体何を達成するのかと、それをやはり、しかも、最も重要な一つ、二つ、三つ、そのぐらいの成果を考えて、そのとおりいっているかどうかということを不断にチェックする。あるいは、もしそうした目標が必ずしも適切ではないということであれば指標を入れ替えていくと。そういう不断の、正解がないわけですね、必ずしも。そういうときには不断に検証してその有効性、妥当性というのを評価していく、そうした取組が必要だと思います。
  23. 川合孝典

    ○川合孝典君 どうもありがとうございました。  では、続きまして、西尾参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。  いろいろとお話を頂戴しました中で、スマートエアポート化ということをおっしゃっておられました。もちろん、ストレスフリーに出入国ができるというのは非常に重要なことだとは考えておるんですけれども、私、観光全体として捉えたときに、出入口が非常にストレスフリーになるというのも重要なことではあるんですが、そもそも外国人観光客が日本に来たいと思っていただくことが最初だと思いますので、そういう意味では、玄関だけが立派になっていても正直余り意味がないのではないのかという実は切り口から私見ております。  先ほど西尾参考人がお話しされました中で、近隣諸国からの観光客の誘致に努力をしてきたといった趣旨の御発言をされました。事実、アジアの各国からの日本への観光客は非常に増えているわけでありますが、他方、ヨーロッパ、アメリカといった国からの観光客は日本から行っているほどには来られていないという状況に今あるわけであります。  そういう意味では、近くの国からちょっと行こうかといって来ていただける国であって、休みが取れたら是非行ってみたい国かどうかと、地球の裏側まで回って行こうと思える国かどうかという意味では、まだまだいわゆる受皿がきちんと整備されていない状況なのではないかと思っておりますが、ヨーロッパ、アメリカからの観光客を誘致する上でどういったことが必要だとお感じになられているか、お教えください。
  24. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 御質問いただき、ありがとうございました。  おっしゃるとおり、今現在、近隣アジアの方のお客様が多いというのは、やはり航空運賃、滞在日数が短いということで、どうしてもそういうお客様はいわゆる都市部を中心に滞在していくことになっております。一方で、ヨーロッパ若しくは北米等からの場合は、当然それなりに旅費も掛かりますし、滞在日数も多くなっております。  では、そういうお客様をどう日本に誘致するのか。これは今、観光庁、政府共に様々日本の魅力を発信する試みをやっておりますが、ただ、魅力の発信というよりも、私は重要なのは、やはり高いお金を払って時間掛けて日本に来る、そういったコンテンツづくり、若しくは、ここに来たらこういうストーリーがあるんだという、そういうストーリーをしっかりとお見せする。例えば世界遺産のところですけれども、グリーンミシュランに登録されている、そうすると、わざわざそこのコンテンツに来る価値があるということを彼らは認識して来ると思います。  そういった日本観光における、今までは量的なところ、質的なところもありましたが、どちらかというと量的なところにあったんですが、今後やっぱり欧米、北米については質的なところ、特に私は、こういう観光旅客税等も使いながら、そういう日本のいいところのストーリー、コンテンツ、これをしっかりとつくって発信していく、こういうことが重要ではないかと思っております。
  25. 川合孝典

    ○川合孝典君 ありがとうございます。  続けて質問させていただきたいと思いますが、外国人観光客が、地方ですね、世界遺産も含めて、観光地に行かれたときにネックになるのが言葉の壁だとよく言われるわけでありますが、何と申しますか、海外の観光地は、ともかくいわゆる観光地を徹底的にマネタイズしていると申しますか、ともかく誘致するために様々な努力をし、サービスを行い、イベントをやりといったようなことを積極的に取り組んでいらっしゃるわけですが、日本の場合には、そういった観光地における外国人観光客へのサービスだとか案内というものが非常に弱いというふうに認識しております。本来であれば、人材育成だとか、いわゆる観光人材の育成も含めてきちんとやらなければいけないんじゃないのかと私は思っておるんですが、その点についてどう御認識されていますでしょう。
  26. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 観光人材並びに地方のところですが、おっしゃるとおりでございます。やはりそこが課題になっておりまして、外国の方が来られるとどうしても引いてしまう観光地もあると思います。まさにそれは、たくさんの外国人が来ることによって、やはり慣れ、学習というのも重要であると思っております。  そういった点では、国、地方自治体若しくは観光協会主体となってそういう勉強会等もすることも重要だと思っていますし、若しくは、昨今のいわゆるIT技術、IoTの発達によりまして、簡易翻訳機とか、いわゆる言ったことがすぐに理解できる、そういったインフラも非常に進んでおります。そういった人とテクノロジーの組合せによってそういう観光イノベーションが生まれるのではないかと私は思っております。
  27. 川合孝典

    ○川合孝典君 ありがとうございました。  いろいろ聞きたいことはあったんですけれども、時間が参りましたので、これで終わります。どうもありがとうございます。
  28. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 公明党の宮崎勝と申します。  両参考人の方には、貴重な御意見、大変にありがとうございます。  私は、まず西尾参考人にお伺いさせていただきたいと思っております。  先ほど、スマートエアポートということで、この税がそうしたところに大変役に立つということでお話がありました。それに関連してお伺いしたいんですが、確かにこのインバウンドの急拡大であるとか空港の二十四時間化とか、航空会社間の競争も激しくなっているということもあるかと思いますけれども、その一方で、空港に着いたお客様の空港内での輸送であるとか、あるいは手荷物や貨物の積卸しとか、そういう空港を裏方で支える、専門用語で言うとグラウンドハンドリングというんですか、その業務が現場は大変厳しい状況にあるということもお伺いしております。今回の新税によってCIQとかは高度化されて、そこがスムーズになるということで、ストレスフリーのそういう空港になっていくということが期待されるわけでございますけれども、グラウンドハンドリング業務というのが、そこもきちっと高度化していかないと結局は滞ってしまうのではないかと、そういうことも懸念されるのではないかと思っております。  そこの労働環境も大変厳しいというふうに聞いておりますけれども、この現状と、それからこうした分野に対する取組といいますか、また国からの支援を求めたいことがあれば御意見を伺いたいと思いますけれども、いかがでしょう。
  29. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 御質問ありがとうございます。  おっしゃるとおり、今、空港のいわゆるグラウンド作業をやっている現場、これはやはり人手不足は一つの問題となっております。やはり、こういった分野におきまして、いわゆる今、国を主体としまして航空イノベーションというものに積極的に取り組んでおりまして、どのように自動化をしてそういう労働集約的なものがいわゆる機械に代われるか、そういったところをやっております。例えば荷物の積卸し等につきましても、こういうコンテナに荷物を詰めるんですが、こういったところをロボットが詰められないかとか、そういう実証実験をできないか。あと、例えば空港のランプを走るバスですね、こういうバスについても、運転する方がいなくて無人で行くことができないか。そういったところについて、今様々なことでAIに置き換わることができないか、若しくはテクノロジーに代わることはできないかということを実証実験しております。  よって、こういったところの玄関口に着くお客様に見えるところ、さらにその下の部分、ここをしっかりと今まさに官民挙げて一緒に研究している最中でございます。
  30. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ありがとうございます。  もう一点、西尾参考人にお伺いしたいんですが、今回の新税はどちらかというとインバウンドの方々の増大への対応ということが中心になっているかと思いますけれども、出国客の四割は日本人が占めているということで、やはりアウトバウンドへの支援というところは、情報提供とかはありますけれども、もう少しそうした出国する日本人の対する支援というんでしょうか、その受益というんでしょうか、そうしたものがあってもいいのではないかというふうに思っておりますけれども、このアウトバウンドへの支援ということについてお考えがありましたら、お聞かせをいただきたいと思いますが。
  31. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) まさにアウトバウンドのところでございますが、ここにつきましても、先ほど言った航空のストレスフリー並びにスマートエアポート、これが私は一つ大きな鍵になっていると思います。  いわゆるアウトバウンドにつきましても、時々お客様の声というのを私は見させていただくと、家族連れ四人が旅行するときに、特に子供さんのいる方ですね、チェックインするときにパスポートと航空券出して、それで今度セキュリティー行くときに航空券とパスポート出して、イミグレーションのときに航空券とパスポート出して、そうすると一回一回そのパスポートと航空券をかばんにしまったりなんかすると、子供がいると、お父さん一人がやらされますとどこにしまったか分からなくなっちゃって大変苦労するという、そういった面があって海外旅行はもう面倒だと、しまいにはゲートに行ったらまたパスポート出してまた航空券出してという、そしてさらには搭乗券もありますから、三つ出したりするのも非常にややこしいということで、それがストレスになって旅行しないという、何とかしてくれという御意見もありますので、そういった、やはり出国するときも、そういうストレスフリーな環境があるということは、若しくはそういう言語対応等もあることは、私はアウトバウンドの効果に資するものではないかと思っております。
  32. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 次に、田中参考人にお伺いしたいと思っております。  実は先日、私も本会議で質問をさせていただいたんですが、一つ、先ほど三木理事からもお話がありましたが、税額が千円ということの妥当性ということなんですけれども、麻生財務大臣は、一つは、航空会社等が公平で円滑な徴収のためには税額が切りのいい一律の数字であることが望ましいということと、それからもう一つ、訪日旅行需要への影響や今後必要となる財政規模等を勘案して千円としたというふうに御答弁はいただいたんですけれども、この税額が千円であることについて、参考人のお考えをお聞かせいただければと思うんですけど。
  33. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) 合理的にこの千円の妥当性を説明することは、これは難しいと思います。最後はもう割り切りということで、最初の導入としては、正直言えば千円はそれなりに妥当なところかなと。ただし、合理性があるかというふうに言われれば、そこはもう最終的には政府あるいは政治的な御判断だというふうに理解しております。
  34. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 もう一点、田中参考人にお伺いしたいんですが、日本人に課税をするということでございますけれども、先ほど参考人からもたしかそれに関連したお話があったかと思うんですけれども、CIQが円滑になるということは日本人にとっても大きなメリットだとは思いますのでそれはいいんですが、あと、本会議での財務大臣の御答弁だと、いわゆるCIQが円滑になるということと、租税条約で国籍が無差別という原則があると、そうした御答弁をいただいたんですけれども、日本人も訪日外国人と同様に課税をするということについてのお考えがありましたら、もう少し説明をしていただければと思いますけど。
  35. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) おっしゃられるように、外国人と日本人ではこの新税から受ける便益は違うということで、ただ、これも区別することはなかなか現実には難しいということも理解できます。  したがいまして、厳密に言えば日本人についてはいろいろ問題があるんですが、導入するに当たり、できるだけ日本人についても理解をしてもらう、そういう説明、取組。まずは、申し上げたように、CIQの充実で日本人が出入国するときにストレスを感じないようにする、そうしたことを通じて理解を深めて、外国人が来られてスムーズに旅行ができるように、そうしたことにも協力してくださいと、そういう説明ができるかどうかだと思います。
  36. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 もう一つ、田中参考人にお願いしたいと思いますが、先ほどちょっとお話もありましたけれども、今回、使途を、無駄遣いをなくしてその透明性を確保する仕組みとして、行政事業レビューを活用した第三者の視点からのPDCAサイクルの循環を図るということを政府としてはこの方針として決めているわけですけれども、これでは不十分だと参考人は御指摘いただいたかと思うんですが、より透明性を高めるための具体策について御提言がありましたら、ちょっとお聞かせいただきたいと思いますが。
  37. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) PDCAの考え方そのものは決して間違っているわけではないんですよ。しかし、これまで日本でも政策評価法だとかいろんな取組が行われているんですが、残念ながら本当にPDCAが回っているんですかと。つまり、問題点をちゃんとチェックした上でそれを改善するような取組が本当に行われているんですかというと、全てが駄目だということを申し上げるつもりはありませんが、実際その行政事業レビューの資料等を見てみますと、形式的に評価しているだけで、アリバイづくりですね、そうした状況に陥っているのが現実なので、PDCAの考え方そのものを否定しているわけではなくて、どこまでそれを真剣に考えて、うまくいかない点、足りない点、それを改善に結び付けていくかと。そうした取組が本当に行われるかどうか、さらには、それを監視するのがまさに国会の役割ですので、そうした点が文字どおり機能するように今努力が必要であるということを申し上げたわけです。
  38. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ありがとうございました。
  39. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史と申します。  私、国会で国際連帯税の超党派の議員連盟があるんですけれども、自民党の林芳正さんが最初会長とかやられて、もう十年以上やっているんですけれども、自民党、公明党、民進党、共産党、超党派でやってきているんですけれども、今回の旅客税によって私たちが検討してきた国際連帯税が非常に難しくなってきたと、ダブルで課税なんてことできませんので。そういう点で、具体的に言うと航空連帯税というのをこの間検討してきたわけでありますけれども、そういう収入を世界の貧困対策、飢餓、感染症対策、子供の命を救うというところに使おうということでやってきたんですけれども、今回かなりそれは難しく、その形は難しくなってきたというふうになって、NGOとか市民団体の皆さんもそういう点では非常に怒りを持って今回の税、新税を捉えているということなんです。  私たちが検討してきた航空券連帯税に一貫して強く反対してこられたのが西尾さんのところの定期航空協会ということで、今日はよくいらっしゃいましたと言いたいんですけど。今回の、西尾さんは、ちょっと変なんですね、皆さんの定期航空協会というのは。今まで航空券連帯税には反対してきておいて、今回の旅客税はいいんだいいんだと、よく分からないですよね。受益と負担の関係が今回の国際旅客税は明確だとさっきもおっしゃいましたけど、そうでもないんじゃないですか。さっき田中先生の意見も、国会での議論聞いても一致しないところいっぱいあって、全然どこが明確なのかよく分からないんですけれども。  少なくとも、定期航空協会が、今後のこともあるのできちっとしてほしいんですけれど、国際連帯税、航空税の導入に強く反対されて、事前にもらった資料、私たちが検討してきた、自民党の皆さんも一緒に検討してきたこの航空連帯税は受益と負担の関係が不明瞭だということで強く反対をしてきたということをずっとおっしゃっているんですね。  率直に申し上げて、これ航空券に掛けようというのが私たちの案でしたから、航空会社として嫌だとか航空券に掛けられると面倒だとか、それで反対されるんならまだ分からなくはないんですよ。ところが、偉そうに受益と負担がどうとか何か税制論に踏み込んで、よくまあ言ったなと思いますよ、本当に。西田さんが質問者じゃなくてよかったですね、本当に。JALでしょう、あなた。よくまあこういうことを言ってきたなと思うんで、ちょっとせっかくだから言いたいんですけど。  今後のためにちょっと聞いてほしいんだけど、グローバルタックス論というのがあるんですよね。国境を越えた経済活動に対する課税という、課税すると、その税収というのは一国が使うべきではないと、国際社会が使うべきであると。国際社会はやはり今一番困っている人たちに対して公共財の提供をするということに使うべきだというグローバルタックス論というきちっとしたものの上に私たちは議論してきたわけで、もう一つはODAってありますよね。これは先進国が途上国に支援すると。  これはなぜやるのかと、なぜそういうことをやらなきゃいけないのかと。あるいは、国際航空券のチケットを買えるような一定の収入のある人、世界の、そういう層の人たちから一定の少額の税をいただいて、それを、今本当に世界中で、今日あした、何万人死んでいるわけですよね、そういう貧困の子供たちのために使うと。こういう再分配、国から国への再分配、富裕層から貧困層への再分配と、こういうこととグローバルタックス論が一緒になって私たちはこの国際連帯税を議論してきたわけですね。それを簡単に、受益と負担の関係が不明確だから強く強く航空券連帯税に反対しますと。ちょっと考え方違うんじゃないかと思うんですけど、いかがですか。
  40. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 国際観光連帯税のところでございます。  今回、国際観光旅客税は観光立国実現のために使われており、航空券連帯税は主に発展途上国の支援を目的としていると私は伺っております。発展途上国の支援になぜ訪日外国人旅客を含めた国際航空旅客が負担するのかといったところは、受益と負担が不明瞭であるということで強く反対しており、今回の国際観光旅客税は観光立国実現のために使われていると、そういうことが明確であるということで、我々はこれは明確であるから賛成している、そういう内容でございます。
  41. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 人の話、全然聞いていないですね。今申し上げたでしょう、考え方を。そういう考え方だから、そういうふうな単純な受益と負担の議論をしてきたわけじゃないんですよ。もっと勉強してほしいのね、そういうことを。仮にも定期航空協会ということでやっているんだったら、そう簡単に、軽々に物を言うべきじゃないですよ。きちっと勉強してから、世界のグローバルタックス論とか勉強してから物を言ってほしいと。今後のこともありますから、私たちの活動の最大の障害になっているんだから、定期航空協会が、本当にはっきり言って。きちっと勉強してから堂々たる議論をやりましょうよ。  もう一つは、おかしいんですよね、航空協会はそもそもこういう税金は観光客減らすというか経済活動を阻害すると言っていたじゃないですか。何が変わるんですか、今回。観光客から、入出国する人からそういうものを取ったら、連帯税ですよ、連帯税のとき、取ったら観光推進を阻害すると言ってきたじゃないですか。今回、これ同じじゃないですか、その点では。何で今回は阻害しないんですか。
  42. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 今回のいわゆる国際観光旅客税につきましては、しっかりと徴収されたものが自分たちのいわゆる出国する空港並びに今まで感じていたストレス、そういったところに対してストレスフリーを実現し、いわゆる空港イノベーションが実現し、効果が目に見えてくる、いわゆる受益がちゃんと分かる、そういったことで我々は今回の観光税については賛成しております。
  43. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 ですから、その最初から受益と負担がはっきりしていないと言っているんですよ。だって、ビジネスで来て、行く人がなぜ日本の観光にお金使うことに、自分のが取られて、どう納得するんですか。田中先生言われたように、一定のところはそれは受益と負担の関係がはっきりすると思うんですけれどね。別に今日は参考人質疑なので、余り言っちゃあれなんでしょうけど、もうちょっときちっと考えて物を言ってもらいたいですね、団体としては。  じゃ、終わります。
  44. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻です。よろしくお願いいたします。  まず、西尾参考人にお聞きしたいんですけれども、スマートエアポートということで顔認証システムを導入する、これは確かによろしいと思うんですけれども、これってワンショットのお金じゃないかと思うんですが、これ導入した後というのは維持費が下がるんじゃないんでしょうか。
  45. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 御質問ありがとうございました。  スマートエアポートにつきましては、やはり、より精度を高くする、若しくは、IT技術は日進月歩でございますので、やはりそこの維持、メンテナンスに費用が掛かっていく。あともう一つは、最初はいわゆる旅客流動の多い大空港でやっておりますが、今、地方空港においても、外国人を運んでくる航空会社がほぼ日本の地方空港にも入っております。そういった中においては、そういう整備を進めていくことにおきましては、いわゆる大空港から地方への拡大、なおかつ、一回展開しますと、そういうセキュリティーとかそういったもののいわゆる進化、バックアップ、そういったものに対して費用が掛かってくると思いますので、そういうことを使うということを御説明したいと思います。
  46. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 ただ、そういう維持費が多少掛かろうとも、最近財金でいろいろ問題になっています関税職員のとか、そういうのは大分削減されるんじゃないかと思って、全体で考えるとかなり将来的には減るんじゃないかと思うんですよね。  ということを考えますと、先ほど田中参考人がおっしゃったように、必要性が低下しても制度が維持されるなど既得権益化しやすいというデメリットの方が大きくなるんじゃないのかなという気もしてしまうんですね。  それで、田中参考人にお聞きしたいんですけれども、この税金というのは元々目的税化しないで、これだけ財政が赤字なんですから、一般税収、単なる一般税収とした方がよろしいんじゃないかという考え方もあるんですが、いかがでしょう。
  47. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) そうですね、もちろん考え方としては一般財源として導入するという考え方はございます。これは、いずれにしろ、国民それから国会で御審議して決める、最後は御判断の問題だと思います。
  48. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 そうですね、確かに、ちょっと金額は忘れましたけど、経産省とか農林省とか観光税化の歳出の方をもう既にかなり予算で計上しているわけで、また一千億ぐらいですかね、この税金を観光促進に使う必要があるのかなという疑念も少しあると私は思っております。  もう一つ、田中参考人にお聞きしたいんですが、受益と負担を一致させるということでございましたけれども、負担というのは別にお金だけじゃなくて、観光客が増えると負担が増える人もいるわけですね。別にお金を払わない、すなわち、例えば今京都が話題になっていますけれども、京都の住民がえらい迷惑をしているとか、それから私ども日本人観光客というのはやっぱり迷惑するわけですよ、正直言って。なぜかというと、やっぱり静寂な環境もなくなるし、ホテル代は高くなるし、なかなか宿は取れないしということで、ですから、日本人というのは負担者じゃないか、一般国民ですね。となると、ここで上がった税金をそういう人たちに回すというアイデアもあるんではないかなと。例えば京都でいろいろ迷惑をしているところに回すというような考え方もあるんではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
  49. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) そうですね、考え方としては十分あると思います。ただ、先ほども申し上げましたように、観光に関する政策というのはいろいろ考えられる、それから観光ビジョンでも様々な施策が提案されているわけですが、限られた財源をどうやって優先的に配分するかと、まさにそこの判断あるいは基準をどう考えるかということに掛かってくると思います。
  50. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 ちょっと西尾参考人にお聞きするのが正しいのかどうか分かりませんけれども、今聞いていると、やっぱり先ほどの顔認証システムぐらいしか日本人に対する受益が余りないような気がするんですが、だとするならば、今後余りパスポートは必要ないなんてことをおっしゃっていましたけれども、日本人のパスポート発行代金をただにするとか、そのようなことで日本人に受益を還元するというか、受益を与えるというようなことは考えられないでしょうかね。
  51. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) パスポートのところの話が多分空港のスマートエアポートのところに限定されていると思うんですけれども、やはりここの一番のところは、日本が観光先進国になるための財源であると私は思っております。  そういったためにおいて、やはり日本の中で一番重要なのは地方創生で、これから今二千万人が四千万人、四千万人は六千万人になると、いわゆる二倍、三倍の訪日外国人が来たときにどう受け入れるか。こういった問題になると、都市部ではおのずと限界があります。そこを今、国の方で民泊とかいろんなものをやって、いかに地方にいわゆる外国の方を波及して、そして地方の方も、今過疎とかそういうところで困っています。そういった中において、実際地方に来ていただいて、農業体験していただいて、いろんなお寺の体験、そういうことをすることによって地方も元気になってくる。そういった強靱な日本国家をつくっていくためのいわゆる観光というのは一つの大きな解決策であると思っていますので、もう少し私の方は多面的な観光の、立体的な観光の仕組みと考えております。  以上でございます。
  52. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 田中先生だったと思います、田中先生のレポートに税金を負担する人の約四割は日本人だというふうに書いていらっしゃいますけれども、まさに日本人の受益が余りにも少ない、だったらば、パスポート発行をただにするというのも一つのアイデアじゃないかという気もするんですけど、どうお考えでしょうか。
  53. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) 将来的にはそういう案も考えられるかと思いますが、まずは先ほど申し上げましたようにCIQの充実、これは日本人も裨益を受けるわけで、そこを充実することを通じて日本人の理解を得るということではないかと思います。
  54. 藤巻健史

    藤巻健史君 終わります。
  55. 風間直樹

    ○風間直樹君 どうも、今日はお二人の参考人、ありがとうございます。  私は、この旅客税には大反対、大大大反対でありまして、理由は明快で、何でこんなものを特別会計にするんだと。CIQ等の一部の人には確かに受益と負担の関係が明確でいいんですけれども、ほかの点に関しては全く不明確になってしまう。強く感じています。  これまで参議院でいろんな特別会計を見てチェックしてきた経験でいうと、もうこれ将来必ず問題化しますね、五年、十年後に。もう絶対に無駄遣いが指摘されて、検査院の調査が入って。  また、なかなか複雑なのは、検査院が調査した特別会計、様々な独法あるいは法人に問題を指摘した後で、検査院の職員がそこに天下りをしていくというもうこの国特有の問題がありますので、私、こういう特別会計、もう大臣本会議答弁で、いや、使途は毎年度の予算編成で有識者の意見を参考にしながら決めていくんだと、こんな税は導入すべきではないと考えています。  それで、先ほど田中参考人がおっしゃいましたけれども、外国人観光客、地方に多く来ていますよね。  私、京都という土地が大好きでして、先日も京都に行ってきたんですけれども、京都に行きますと、京都駅のバスターミナル外国人の方が多数バス乗車で並んでいます。行き先等の表示が、英語を始めとする各国語で出ていますね。こういうところに旅客税を一般税化した上で導入して、それを京都市、京都府等の自治体に交付をするという形であれば、私はいい話だと思うんです。ところが、そうじゃない、特別会計だと。  京都は観光資源、非常にたくさんありますよね。寺社あるいは食。私、もったいないなと思う観光資源が京都に一つありまして、それは何かといいますとパン屋さんなんですよ。もう日本中で京都ほどパンがおいしい場所はほかにない。それだけ多くのパン屋がある。多分、人口比で京都市のパン屋というのは一番日本で多いんじゃないでしょうか。私も好きでいろんなパン屋を回るんですが、もう本当に感激しますね。海外に行ってもこんなうまいパンを食える国はそうない。  ところが、そういうパン屋に関する、じゃ京都のどこのパン屋がおいしいとかいう案内表示等が、ネットで見ても英語その他の外国語で余り情報がないし、京都市内でも案内情報がないんです。ですから、パン屋に行ってみますと、私もこの間、五、六軒、自分の足で回ったんですけど、外国人がいないんですよ、日本人ばかりなんです。これは、京都市にとってもあるいは日本にとっても、外国人の皆さんに京都のパンを消費してもらうという意味で大きな機会損失になっているんじゃないかなと。そういう意味でも、この旅客税、導入するのであれば、特会じゃなくて一般税化するべきだと思いますね。  じゃ、何で国交省観光庁がこれ特会にするんだと。これはもう明確でして、ほかのあまたある特会同様、やはり一つは役人の皆さんの再就職先としてこれを使いたい。もう一つは、田中参考人が資料で指摘されていますけれども、これ、充実の必要性は高いとしても他の施策は何でも含まれ得ると、ここですね、何でも含まれ得る。これは我々、かつて大きな財源の一つ経験していまして、東日本大震災からの復興財源をつくったときに、その基本法に何でも使われ得るというふうに解釈できる条文が入っていたがために多くの無駄遣いを生んでいます。それと一緒だと思います、これは。  ですから、田中教授が指摘されましたけれども、この将来のチェックを、目的達成に寄与しているのか、費用対効果が高いのか、これは国会がやらなきゃいけない、それは間違いない。ですから、私も今後この財政金融委員会でもそのチェックをやりますし、決算委員会でもやりたいと思っているところですが、ただ、この税金は、本当に我々のチェックが十分及ぶかどうかがちょっと自信がないほど多々問題を抱えているというのが私の認識です。  参考人の皆さん、今日は国会にお越しいただいたのでちょっと補足しますが、ここにいらっしゃる議員も大体、議員会館事務所に秘書を、与党の皆さんはどうでしょう、多い方で四、五人秘書さんを置いていらっしゃる方もいらっしゃるでしょうか。野党の場合は通常少なくて一人、二人。このスタッフで質問準備をし、こういった国会での特別会計に対するチェックも行っていく。どうしても手足が足りないんです。ですので、こういった特別会計の問題、将来起きるだろうなというものがあったときに、それを継続的、中長期的にチェックをしていくだけの能力が、残念ながら国会議員には十分付与されていません。  そういう意味で、議員の手足となる調査のための部隊が私は必要だと思っていまして、そのために、できれば人事院、今の人事院という独立した組織国会に持ってきて、そして人事行政監視院という形に改廃して、それを調査のための手足にすべきではないかと、そんな私案を今作成しているところであります。  ちょっと参考人にお尋ねをしたいんですけれども、田中参考人に伺いますが、参考人大蔵省財務省の御出身でありますけれども、理財局中心に御経験されてきたということですが、いろんな特別会計に関する情報も御存じだと思うんですね。この税金を特別会計で使った場合、将来どういう問題が発生することが想像、予見されるか、御経験を踏まえてお考えあれば、御指摘いただければと思います。
  56. 田中秀明

    参考人(田中秀明君) それは先ほど既に申し上げましたように、このデメリットのところで、特別会計あるいはこういう目的税、特定財源は、考え方あるいは理論としては是認できるとしても、実際にはいろいろ委員御指摘のように問題が出ているわけで、残念ながら、これはもちろんやってみないと分かりませんが、懸念はかなりあるということは言えると思います。
  57. 風間直樹

    ○風間直樹君 ありがとうございます。  それから、西尾参考人に伺うんですが、先ほど大門委員とのやり取りを拝見しておりまして、この連帯税の導入には強く反対をされたと。一つの理由は航空券に課税されることだと拝察しますが、この航空券に対する課税というのは旅客会社の皆さんにとって経常どれぐらいの負担が生じるものなのか、簡単に教えていただければと思います。
  58. 西尾忠男

    参考人(西尾忠男君) まず、国際連帯税は航空券に課税されるとともに、そこの主要目的がいわゆる発展途上国を支援するという、その発展途上国を支援することは、これはもう誰もがそう思いますが、ただやっぱり主要目的がいわゆる航空業界にとってみれば明確になっていない、いわゆる発展途上ということが明確になっていないということが我々の反対するところでありますので、いわゆる受益と負担のところの関係であります。そこがまず一点でございます。  もう一点がいわゆる航空会社の負担のところでございますが、これは今チケットに、様々な国でもこういう国際観光旅客税のものが徴収されております。もう既に各国に我々も就航しておりますので、いわゆるそういうものを徴収するシステムがもうでき上がっておりますので、新たにそういったシステムの付与のコードを作らせていただいて、そこにシステム改修を掛ければ、我々もそんなに負担することなく、もう既にあるわけなので、この税が取りやすく、また納付ができるようなシステムになっているという、そういう状況でございます。
  59. 風間直樹

    ○風間直樹君 ありがとうございました。終わります。
  60. 中山恭子

    ○中山恭子君 ありがとうございます。希望の党の中山でございます。  今日は、西尾参考人、そして田中参考人、お忙しい中お越しいただいて、いろいろ貴重な御意見いただきまして、大変ありがとうございます。  まず、西尾参考人にお伺いしたいと思います。  定期航空協会の企画委員会委員長を務めていらっしゃるということでございます。その定期航空協会というものを文字では一応見たんですけれども、具体的にどんなお仕事と言うと失礼かもしれません、どういった事柄を中心にいろんなことを企画というのはお考えなのかということを、済みません、教えていただけたら有り難いと思います。  その上で、なぜそんなことをお聞きするかというと、二〇二〇年には四千万人の観光客を、それから二〇三〇年には六千万人の観光客をということを目指しているという中で、この航空協会の役割というものはどんなものかということも教えていただけたら有り難いと思っています。
  61. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) まずは定期航空協会の全体のことでお話し申し上げますと、定期航空協会、今十五社、航空会社が加盟しております。定期航空協会の中に様々な事務局、委員会がございますが、目的としては、航空事業に関するもろもろの調査研究等を行い、我が国の航空事業が健全な発展をするために、いわゆる各エアラインが集まって、そこでいわゆる航空特有の問題を議論している、そういう形でございます。  じゃ、具体的にどういうことをやっているかというと、例えば航空運送事業におけるいわゆる将来的な需要の研究とか、若しくは技術的なところの研究とか、そういったこともやっております。あとは、一方で、政府、国、皆様に対する要望若しくは航空行政に対するそういう働きかけを、陳情等もさせていただいております。  もう一つは、例えば最近あるのが、いわゆる持込み手荷物を極力お一人様、保安のために一つにしてくださいということを言っているんですが、これ航空各社が一人一つにしてくださいというポスターを貼ったんですが、これ全く効き目がないです。そうすると、航空全体でやはり安全のために航空荷物を一つにした方がいいというときには、航空協会でそれを取りまとめて、それでお客様に、啓蒙と言ったら失礼ですが、そういうことを周知して、それで空の安全に寄与するとか、そういう個社ではできない活動を航空協会というものがまとまって広報活動ということもやっております。  以上でございます。
  62. 中山恭子

    ○中山恭子君 ありがとうございます。  先ほど、観光というか、日本に入国する人々がもう大幅に増えてくるという中で、もちろんこれは海も入っているとは思いますけれども、やはり飛行機で日本の場合は入ってくる方が多いだろうと思いますが、これに対する対応というのは十分できるという、航空機を始めとしてですね、の数ですとか人の問題とか、そういったことは十分対応できるというふうにお考えでいらっしゃるんでしょうか。その計画はできているかどうかです。
  63. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 今後、四千万人、六千万人を目指してどのように対応かということでございますが、まずは各空港の機能強化ということで、まさに羽田、成田の機能強化を国の方が計画しておりますし、一方で各地方空港の整備も進んでおり、また地方空港においては、主要空港においては、いわゆる民間の力を活用するというコンセッションという事業もして、より民間の知識を活用しながら空港そのものをより機能的にしていこうという動きもあります。  そういう中でやはり我々が一番懸念するのは人材不足、そういったところが大きな問題ではあるかなと思っております。そういった人材不足に関して、まさにこの国際観光旅客税で、財源とした航空イノベーション、この部分についても、やはり航空は労働集約産業ですので、ここがやっぱり、テクノロジーが入れ替わって、人材とテクノロジーが融合してイノベーションが起きて、それでいわゆる人に取って代わる、そういったことができると非常に安全かつ効率的な航空運営ができると私は思っております。
  64. 中山恭子

    ○中山恭子君 ありがとうございます。  これだけ大幅に観光客なり入国者が増える場合には、やはりそれに見合う対応といいましょうか、を準備していただかないといけないと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  田中参考人に、貴重なデータを出していただきましてありがとうございます。私自身は、観光立国といった場合、政府が作っている観光ビジョンを見ましても、どちらかというとハード面が中心に考えられているということに思えるんですけれども、やはり日本というもの、日本へ行きたいなという中では、一つ日本の中で、芸術ですとか文化ですとか、そういったハードではないものというのが非常に大きな影響を持つと考えておりまして、その場合、ますますその費用対効果ですとかそういったものの測るのが非常に難しい形になってくると思っておりますが、田中参考人は、そういった場合のこの税と費用対効果というものをどのように考えたらいいのか。一般論でも、文化予算は非常に小さい、これ費用対効果が証明できないということもあってなかなか予算が付かないという面もあろうかと思いますが、一般論でもいいんですけれども、こういったものについての費用対効果、どのように考えていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
  65. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) 委員おっしゃられますように、具体的に費用対効果をどう測るかというのは難しい課題だと思います。ただ、この観光旅客税が外国人をよりたくさん日本に招くということだとすれば、それに対して外国人がどういうことに興味を持って来るのかということをよく調べるということだと思うんです。  私自身は観光の専門家ではありませんが、多分、いろいろ聞くと、海外の方が関心を持つことと我々日本人が外国人を呼ぶときに考える話がやっぱり違うんですよね。そうすると、ハードを造っても外国人にとっては余り興味がない。日本人からいうとそんなの面白いのというような点が外国の方は興味を持つ場合もあって、よくやっぱり顧客のニーズを把握して優先順位を考えていくことだろうと思います。
  66. 中山恭子

    ○中山恭子君 ありがとうございました。以上で終わります。
  67. 藤末健三

    ○藤末健三君 国民の声の藤末でございます。  本日は、西尾参考人、田中参考人、本当にありがとうございました。  それで、質問させていただきたいのは二つございまして、一つ、田中先生にお聞きしたいのは、この受益者負担ということを考えたときに、私は、外国のビジネスマンとかもこれお金払うわけでございますけれど、観光に関係ない、そういう方々までに負担をしていただいたのにもかかわらず、例えばVRとかインターネットを使った観光の情報発信とか、あとはいろいろな観光地のインフラ整備みたいな話に使われるというのはちょっとおかしいんじゃないかと個人的には思っています、正直申し上げて。その点についてどうかと。私は、個人的には、やはり港であり空港のハードウエアも含めた整備、ソフト、ハードの整備に使うのが筋じゃないかなというふうに思っていますが、それについてちょっと御意見をいただきたいということが一つ。  あと、西尾参考人におかれましては、このスマート空港、あとスマートハーバーもあると思うんですが、具体的に、その最先端のそういう空港でありハーバーであり、スマート化されたものが事例がどんなものがあるかということと、あとどれだけコストが掛かるものかというのを是非お知恵いただきたいと思っております。  例えば先ほどAIを使った顔認識とかバイタルサインの分析とか、あと物流のとかいう話がございますけれど、私はソフトだけじゃないと思うんですよね、恐らく、必要なものは。ハードウエアも必要だと思っておりますので、その点どうなのかなと思っております。これ、環境の整備と書いていますからハードウエアも読めるのかなという気もするんですけど、何となく説明聞いていると、何というか、最新の情報技術使い回すような説明ばっかりですので、ハードウエアをも組み込んだ環境整備ということについてどうお考えか、教えてください。お願いいたします。
  68. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) おっしゃられているとおり、外国人が来て、お金を払って、結局何も便益がないではないかと、そういうことになるとやっぱりこの制度の信頼性が低下していますので、もちろんなかなか厳密に、じゃ、ここからここまでとかといって税金を分けることはできませんが、まずはやっぱり外国人が例えばスムーズにCIQを通過できるということで理解を得られれば、多少はほかの分野にも使うことについて納得していただける可能性があるということで、委員おっしゃられた点については全く賛同いたします。
  69. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 今回のスマートエアポートのところについて、まずはハードとソフトの関係についてお話しさせていただきますと、今現在、空港の方に来ていただくと、屋台みたいな形になっていまして、こういうブースにお客様が並んで物をチェックインして、それでバゲージを預けるという、こういう平面方式になっております。  今世界各国のエアポートを見ますとそういう形ではなくなっておりまして、まさに端末がこう置いてありまして、我々キオスク端末と言っていますが、元々そういう空港がいわゆる屋台式に並んでいるところから、ロビーの中に端末が置いてあって、そこの端末で搭乗手続をして、荷物のある方はこちらにお預けくださいといって、そこの荷物は全自動になって、いわゆるドアを開けて荷物を入れて閉めてそれで流す、それだけでいいです。荷物のない方はそのままセキュリティーに行く。今度セキュリティーのところについては、いわゆる立ってボディースキャンをするというような形ですので、非常にスマート空港というと顔認証というソフトのことがありますが、我々はこの二段階考えておりまして、まず一つは、そもそも今、日本のある空港がこういう屋台方式になっているところを、まずはそこを崩して、キオスク端末があって、バゲージ預けの無人のところがあって、さらにセキュリティーはボディースキャンがあって、さらにCIQがある、そういうような形を考えております。  こういった空港は、基本的には、シンガポール、米国、オーストラリア、様々な空港がやっています。費用については、これはもうピンキリでございますので、今具体的な数字はちょっと持ち合わせておりません。
  70. 藤末健三

    ○藤末健三君 どうもありがとうございました。
  71. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 渡辺喜美と申します。  まず、西尾参考人にお願いがございます。  何年か前に、西尾さんの多分後輩だと思いますが、久米英一郎さんという方と御巣鷹山に行ってまいりました。そこで私の同級生の栗原崇志さんという御一家が眠っておられます。私も三十年たって初めて同級生の亡くなったところに行ったんでありますが、大変な急斜面で相当きついところでありました。しかし、JALの人たちが、あの事故を風化させずに、毎年思い起こしながら仕事をしておられる、その姿を見て感動いたしました。是非、この事故は風化させないようにお願いをしたいと思います。  そこでお聞きしたいんですが、実は私、十五年ほど前に自民党の国土交通部会長というのをやらさせてもらっておりました。その頃、日本の国際空港が大変競争力が弱いと、このままだと仁川に負けちゃうんじゃないかと。駐機料もやたら高い。当時は羽田も第四滑走路がありませんでしたので、これじゃもうどうしようもないなという時代だったんですが、今はどうでしょうか。国際競争力という観点で、例えば羽田、成田、関空などはいかがでしょうか。
  72. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 国際競争力という観点におきましては、いろんな意味があると思いますが、まず一つは、今、国の方が進めているオープンスカイ政策並びにビザ発給緩和等におきまして、乗り入れ航空会社、いわゆる乗り入れ旅客については充実してきております。  さらに、今、様々な取組におきましていわゆる乗り継ぎ旅客に関する空港ビル側の意識、我々の意識も変わってきておりまして、ラウンジとか空港施設を整備する、さらに乗り継ぎの案内を分かりやすくする、若しくは、今、ファイブトラックスでいわゆる五つ星を羽田等も取っておりますが、やっぱり清潔、安全、そういった点においても国際競争力は私は付いてきているというふうに認識しております。
  73. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 仁川にも負けて田舎のローカル空港になるということはないと考えてよろしいですか。
  74. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 仁川とはちょっと空港の規模が違いますが、今後また空港の整備等も国は考えており、今のような運航規模若しくはその品質、そういったところをしっかりやっていけば、しっかりと国際競争力のある空港が私は目指せるのではないかと思っております。
  75. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 駐機料がばか高いと十五年ほど前は言われたんですけど、今はどうですか。
  76. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 何を基にちょっと高いかというのはありますが、確かに国際水準に比べれば駐機料等は高いとはなっておりますが、航空全体に関わる費用につきましてまた国の方にも要望し、航空全体に関わる費用を今後どのように進めていくか、またいろいろと国と相談させていただきたいと思っております。
  77. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 この間、朝早い朝一の便に乗るために羽田の空港に隣接しているホテルに泊まったんですね。夜の十時半ぐらいに羽田に着いたところ、もうロビーが真っ暗なんですね。これって本当に大丈夫なのかと正直思いました。もちろん、騒音の問題とか羽田に着いた後の公共交通の問題とか、問題は山のように山積していて、そう簡単に二十四時間空港なんかできるわけがないよというのが通り相場だと思いますが、いかがでしょうか。今、昼間だと二分に一回ですよね、離発着が。しかし、夜の方はがらっと空いているわけですね。この辺りはいかがでしょうか。
  78. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 先生のおっしゃるとおり、十時半以降空港に着くと、最終便が、本当に暗くなっていて、おなかがすいていてお弁当を買うにもお店が全部閉まっていて、もうそういうことはよく御指摘を受けております。やはり利便に供するような空港というのは先ほど言った競争力のある空港の一つではないかと思っておりますので、我々定期航空協会も引き続きそういったところを空港ビルディング並びに空港関係者にしっかりと要請をしてまいりたいと思っております。
  79. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 夜も飛行機離発着させろなんと言うと、品川の人たちに怒られちゃうかもしれませんけれど、羽田というのは四本滑走路がありますよね。あれ、こういう形で四本あるというのは非常に珍しいような気がするんですね。私が部会長をやっていたときに、今のD滑走路、第四滑走路ですね、あれ、千葉県の堂本さんが猛反対して、国交省と千葉県とで話し合って、ちょこっと角度を変えた記憶があるんですよ。そういう形で、何とかもうちょっと、品川上空から入ってくるのはAとCですかね、あれは、もうちょっと増やすことはできないだろうかなという気がしてならないんですけど、いかがでしょうか。
  80. 西尾忠男

    ○参考人(西尾忠男君) 本件につきましては、航空管制との問題もございまして、また航空の空路等につきましては監督官庁である国土交通省とも話し合いながら、まずはやはり航空の安全、そして周辺にお住まいの方の御負担をいかに軽減するか、そういったことを第一義に考えながら、また国と一緒に相談してまいりたいと考えております。
  81. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 田中参考人にお伺いいたします。  非常にクリアカットなペーパーを用意していただいたんですが、田中先生御自身は賛成なんでしょうか反対なんでしょうか、あるいは条件付賛成なのか条件付反対なのか。もし私が聞き漏らしていたら済みません。
  82. 田中秀明

    ○参考人(田中秀明君) 一番申し上げたい点は、考え方自体は決して否定はしない、ただ、これまでの特定財源の例を見れば理論どおりにはいかないというのが現実なので、そうですね、賛成、反対、これまでの懸念を考えればやめた方がいいんではないか。どうしても実行するのであれば、やっぱりそれなりの対策と、まさに申し上げましたように国会の監視機能をちゃんと充実しないと期待したとおりの結果にはならない可能性が高いのではないかと、そういう危惧を抱いております。
  83. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 以上です。
  84. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。  参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。  本日は、大変お忙しいところ貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。(拍手)  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時四十二分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  85. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国際観光旅客税法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主税局長星野次彦君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  86. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  87. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 休憩前に引き続き、国際観光旅客税法案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  88. 古賀之士

    ○古賀之士君 民進党・新緑風会の古賀之士でございます。  国際観光旅客税法の質疑の前に、まず麻生大臣にお尋ねをいたします。  文芸春秋の五月号、最新号でございます。この記事の中に、佐川前理財局長が、総理がもっと強気で行けというメモを渡したとされております。この事実関係を把握していらっしゃいますでしょうか。また、麻生大臣としてはどのようにお感じになっていらっしゃるでしょうか。
  89. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今初めて伺いましたので、ちょっとその文春、月刊ですか。(発言する者あり)一応その隣の人に聞かないと。
  90. 古賀之士

    ○古賀之士君 月刊の文芸春秋の五月号でございます。
  91. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 読んでおりませんので、ちょっとお答えのしようがありません。
  92. 古賀之士

    ○古賀之士君 記事を正確に私もお伝えすることは一言一句は難しいと思いますが、当時、去年、答弁に追われていた佐川前理財局長に総理秘書官がメモを持ってきまして、そのメモには、もっと強気で行け、PM、PMとはプライムミニスターの略だそうですが、もっと強気で行けというメモを渡したとされているということです。  今、その記事についてはまだ存じ上げないということでしたので、質問を変えます。  では、麻生大臣は総理大臣時代に、そういった答弁者に対して指示を、メモを持っていけと言って出したことはおありになりますか。
  93. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 記憶にありません。
  94. 古賀之士

    ○古賀之士君 では、質問を変えます。  加計学園の問題についてです。今度は、こちらは本日の朝日新聞の記事からです。今治市や愛媛県、学園関係者と面会しました総理秘書官が首相案件と述べたとされる記事です。この点については事実関係を把握していらっしゃるでしょうか。また、副総理としてどのように考えていらっしゃるでしょうか。
  95. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) その件も、今治市の方が会ったと言うのに対して、片っ方はそうではない、記憶にないと言っておられるということだけしか知りません。
  96. 古賀之士

    ○古賀之士君 分かりました。また実際に事実が更に明らかになってくるとは思います。この件について是非お調べをいただいて、事実関係を確認された上、また質問する機会を与えさせていただければと思っております。  では、この加計学園の問題については一旦おきまして、本来の国際観光旅客税法の質疑に参ります。  まず、財務省にお尋ねをいたします。全国知事会で度々地方消費税それから地方譲与税の要望があったかと思いますが、なぜ今回のような税形式になったのか、御説明を願えますでしょうか。
  97. 星野次彦

    ○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。  二〇二〇年の外国人旅行者四千万人目標等の観光先進国の実現に向けた施策は国が先頭に立って進めておりまして、スムーズな出入国手続を始め、快適に旅行できる環境の整備は国の喫緊の課題でございます。このため、本税の税収は、まずは国が主体として実施する観光施策の財源とすることが適当であると考えておりまして、地方に譲与する仕組みとはしておりません。  地方譲与税に関しましては、観光庁の検討会におきまして全国知事会からのヒアリングを行うなど検討が行われたと承知をしておりますが、その中間取りまとめにおきましても、「広く各地域への外国人旅行者の来訪、滞在を促進することは、国の観光施策としても喫緊の課題であるため、国が新たな財源を活用して、観光立国の推進に資する各地方自治体の新たな取組み等にも適切に対応していくことが適当」とされているところでございます。  なお、地方譲与税とする場合、譲与された財源が観光施策に充当されることをどう担保するか、譲与基準としてどのような客観的指標を用いればよいかといった課題があると考えているところでございます。
  98. 古賀之士

    ○古賀之士君 確認のためいま一度お伺いいたしますが、今回の国際観光旅客税とその地方譲与税というのは、これは一線を画しているという、別物であるという認識でよろしいでしょうか。
  99. 星野次彦

    ○政府参考人(星野次彦君) 今般の税は国のまさに国税として税金をお願いしているものでございまして、これを地方に完全に渡してしまう、一部渡してしまうという譲与税のそういう方式は取っていないということで、全く別物でございます。
  100. 古賀之士

    ○古賀之士君 ありがとうございました。  続いては、国交省にお尋ねをいたします。  民間でボディースキャナーなど先進的な保安検査機器の導入費用、それから、当然これには維持費も掛かってまいりますが、国がこれ全額補助してもよろしいのではないかとも思いますが、この点についてどのようにお考えでしょうか。
  101. 高野滋

    ○政府参考人(高野滋君) お答え申し上げます。  委員御指摘の先進的な保安検査機器の整備につきましては、昨今、国際テロの脅威が高まる中で航空保安対策を速やかに進めることが喫緊の課題となっておりまして、ボディースキャナーであるとか高性能エックス線検査装置、液体爆発物検査装置などの先進的な保安検査機器につきまして、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催までに国内の主要空港に導入をすることということとしております。  このため、これらの先進的な保安検査機器の整備に当たりましては、国際テロ対策として従来から空港管理者である航空会社への二分の一補助というのがあったわけですけれども、それに加えまして、国が新たに航空会社に二分の一補助を行うという制度を創設をしておりまして、平成二十八年度から航空会社の負担を大幅に軽減することにより普及の促進を図っているところであります。  また、お尋ねの維持費につきましては、特に決まった制度というものはございませんで、空港ごとに関係者の負担によって賄われているものと承知をしておりまして、国の負担は現在ない状況であります。  いずれにいたしましても、航空局といたしましては、引き続き航空保安対策の強化に取り組み、安全運航の確保のために万全を期してまいりたいと思います。
  102. 古賀之士

    ○古賀之士君 続いては、金融庁にお尋ねをいたします。  金融機関のいわゆる海外発行のキャッシュカード、海外のキャッシュカードを持って日本の国内で観光旅行される海外の方も出てくると思いますが、現在確かに海外の金融機関が発行したキャッシュカードで実際にATM使えるものもあると聞いておりますが、その海外発行のキャッシュカード対応のATMの設置状況というのは今どうなっているのか、現状を教えてください。
  103. 遠藤俊英

    ○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。  海外発行カード対応のATMの設置状況でございますけれども、まず三メガバンクの海外発行カード対応ATMは、二〇一七年十二月末時点で二千百六十六台が設置済みでございます。これは、二〇一七年の六月に未来投資戦略二〇一七が閣議決定されましたけれども、そこで目標設定されました二〇二〇年までに全ATM設置拠点の約半数、これは計約三千台でございますが、その三千台を二〇二〇年までに整備すると、二〇一八年中にその大半を設置するよう着実な取組を促すという方針に従って着実に取組が進んでいるものと思います。主な設置場所につきましては、空港、クルーズターミナル、主要駅、観光地などとなっております。  今のは三メガバンクでございますけれども、それ以外の金融機関、セブン銀行でありますとかゆうちょ銀行など他の金融機関におきましても、全国にある拠点において海外発行カード対応ATM設置しております。その数は、三メガバンクを除くと約五万七千台ということになっているものと承知しております。  金融庁といたしましては、訪日外国人含めて、利用者ニーズに応じたATMの設置を促しているところでございます。引き続き、各金融機関における海外発行カード対応ATMの整備状況をフォローしつつ、取組を促してまいりたいと思います。
  104. 古賀之士

    ○古賀之士君 つまり、ゆうちょ銀行でもう既に使えるし、セブン銀行、つまりこれコンビニエンスストアに設置している現金自動預け払い機だと思いますが、こちらでも使える。今のお話ですと五万七千台あるということで、それに加えて今度、今、去年の年末の段階で二千百六十六台、三千台が目標だということを伺いましたので、間もなく六万台体制になるということですね。分かりました。ありがとうございます。  海外の方にもそういう銀行の、海外で発行された自分のキャッシュカードがそういったATMでも気軽に使えることができるというのも、是非これから皆さん方に、海外のお客様に周知徹底していただきたい部分ではないかと思っております。  海外のお客様ということを考えると、大変今、中国の方の割合、シェアが多い状況でございます。その中国の状況について更にお伺いいたしますが、昨今もうよく見かけるようになりましたアリペイですとかウイチャットペイ、これに対する対応の現状というのがもしお分かりでしたら、金融庁、お答えいただけないでしょうか。
  105. 遠藤俊英

    ○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。  委員御指摘のアリペイあるいはウイチャットペイにつきましては、これは現在、当庁の所管業種ではございませんので、公表資料等をちょっと確認した限りでまず概要をお答えさせていただきます。  アリペイは、アリババグループのアントフィナンシャルが運営する電子決済サービスを中国人向けに提供しております。中国で約五億人が利用しており、スマートフォンなどを使用し、QRコードを通じた決済あるいは個人間送金等が可能でございます。  ウイチャットペイは、テンセント社が運営する中国のSNSサービス、ウイチャットの機能として提供されております。アリペイと同様の電子決済サービスでございます。  日本国内におきましては、このアリペイ、ウイチャットペイでございますけれども、訪日中国人を対象として展開しております。店舗の導入コストの低さなどから、利用可能店舗は増加傾向にあるというふうに聞いております。アリペイの数字しかないんですけれども、アリペイは現時点において日本国内で約四万店舗が利用可能ということでございます。  アリペイ及びウイチャットペイ共に、現在、日本人向けのサービスは提供しておりません。そういったことを前提に、一般的に、こういった海外企業が日本人向けに電子決済サービスを行う場合には、これは、資金決済に関する法律に規定する前払式支払手段発行者若しくは資金移動業者に該当するということであれば、その登録が必要になるということでございます。
  106. 古賀之士

    ○古賀之士君 先ほどお話を伺いました、ゆうちょ銀行とセブン銀行での今ATMの数が五万七千台、目標とする三千台を加えると六万台。一方、今お話がありましたアリペイですか、こちらが四万ということですね、四万店舗ということですので、数字の概念からすると、一般市中のATMの数より三分の二ぐらいの店舗数で今実際にキャッシュレスで中国の方が使えるということですね。  恐らく、そういったアリペイですとかウイチャットペイというのは、先ほどお話がありましたように、アリペイだけでも既に五億人がスマホで電子決済をされているというふうな状況ですので、これから先、それぞれの店舗で、それこそちょっと前までというか、今でも使っていらっしゃる方多いと思いますが、銀聯カードですとか、私の地元の、それこそ麻生大臣の地元の福岡も、それこそ今非常に福岡も銀聯カードが使える店舗が増えてきました。ただ、その一方で、今度は、更に電子決済が進んで、今やもうアリペイやウイチャットペイという時代になってきているのもまた現実でございます。  こういった、特に中国の方が今観光客としてのシェアが非常に多いという現実を考えても、より買物がしやすい、中でも、地方のインバウンドというものを皆さん方一生懸命考えていらっしゃる現状でいけば、実際にいわゆる稼げる、あるいはお金を落としていただけるというようなシステムを、さらに、このアリペイやウイチャットペイでできるだけ小規模の店舗でも対応できるようなシステムがあれば、更にその地方のインバウンドがより円滑に進むきっかけになるのではないかと考えておりますので、是非よろしく御検討いただければと思っております。  さて、続いては、今度は税を徴収する件についてお尋ねをさせていただきます。  国際観光旅客税について、本税の徴税に必要となります民間事業者のシステム改修費用というものの試算はあるのでしょうか、財務省にお尋ねをいたします。つまり、よくオンチケットという言い方をしますけれども、このオンチケットの仕組みを使う上において民間の皆さん方はシステムの改修費用というのが掛かるのではないかと思うんですが、それについてもし試算があるのでしたら、財務省からお答えいただけないでしょうか。
  107. 水嶋智

    政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。  御指摘のシステムの改修経費でございますけれども、個々の事業者のシステムの状況でございますとかシステム関係事業者との間の契約内容は様々でございますものですから、観光庁として統一的に試算把握することは困難であると考えておるところでございます。  一方で、関係の事業者の皆様からは、一般論としては、外部事業者の取引などに伴いましてシステム改修が生じるケースもあるということでございまして、今回の国際観光旅客税の導入に伴う経費が直ちに経営に抜本的な影響を生じさせるような、そういった規模のものになるという話は伺っておらないところでございます。
  108. 古賀之士

    ○古賀之士君 大きな規模ではないというお話でしたが、更に伺いますが、例えば軽減税率対策補助金のような仕組みというのは今検討されているのでしょうか。
  109. 水嶋智

    政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、航空会社などの国際旅客運送事業を営む事業者が今般旅客から税を徴収して国に納付するということが税法上義務付けられるということでございまして、先ほど申し上げましたようなシステム改修などの新たな事務負担をこういった会社の方々にお願いするということになるのかなと考えておりますけれども、また、海外旅行商品を扱う旅行会社におかれても同様の事務負担が発生するケースがあるというふうに認識をしておるところでございます。  この度、観光財源の在り方について、観光庁の方で設置をいたしました有識者会議におきましても、事業者の皆さんからは事務負担への配慮を求める御意見というのをいただいておるところでございまして、そういった御意見を踏まえまして、検討会の提言では、簡素な制度設計などを通じて事業者の徴収、納付に係る負担の軽減を図ることというふうにされておるところでございます。  一方で、国税におきましてこういった事業者の皆様に徴収手数料を支払う例はないということでございまして、法律上定められた義務を履行していただくという意味において、徴収手数料あるいは補助金といった考え方はなじまないというふうに聞いておるところでございます。  このため、観光庁といたしましては、事業者の税の徴収、納付実務そのものに対する支援は難しいのではないかと考えておるところでございますけれども。  一方で、旅行会社、航空会社などの事業者の皆様は、観光立国に向けた取組によって旅客が増えるということで、これまで直接の恩恵を受けてこられた立場にもあるのではないかということにも認識する必要があるのではないかと考えておりますし、また、今般の国際観光旅客税の税収が、出入国の円滑化などストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備など、より高次元の観光施策に充当されるということで、税収がこのような形で活用されれば訪日外国人の増加という効果を生むと、そういったことを通じまして関係する事業者の皆様が受ける恩恵も更に拡大していくという面もあるのかなと考えておるところでございます。
  110. 古賀之士

    ○古賀之士君 では、視点を変えまして、今度は利用者の立場についてお尋ねをします。  例えば、まだこれ当然採択もされていないし、本会議での採決も行われていない状況ですが、今の法案の中身を見ますと、来年の一月七日からということになっております。出国する人に対して一人当たり千円を徴収するということになっておりますが、これ例えばチケットを事前に、一月七日以降に適用なんですけれども、チケットを事前に購入している場合、今もう三か月も半年も前に、しかも安く買えるというのはもう結構電子的にも可能になってきていますが、こういった場合、お金の払い方、いわゆるこの税の払い方、一人千円というのは何かルールがあるんでしょうか。お願いします。
  111. 星野次彦

    政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。  ただいま議員御指摘のとおり、本税法の施行日は来年一月七日でございまして、本税は施行日以後の出国に適用されるわけでございます。ただ、施行日以後の出国でありましても、施行日より前に航空券等を購入した、すなわち航空会社等と運送契約締結した場合は、実務の実情に鑑みまして、原則、経過措置として本税を課さないこととしておりまして、そういう意味では、千円の負担はなし、追加の支出は不要だということになるわけでございます。
  112. 古賀之士

    ○古賀之士君 早めに買っておいた方がいいということですね。税を千円払わないで済む方法があるとすれば、節税できるということかもしれませんが。  さて、海外の航空会社等も徴収の義務者となるというふうに書かれてありますが、実際の実務はどんなふうになるんでしょうか。例えば同じ一つの飛行機であっても、日本航空会社と海外の航空会社のいわゆるコードシェア便というのがもう日常的に今飛んでおりますが、そういった場合は、例えば外国航空会社がチケットを販売した場合の具体的な実務というのは何かでき上がっているものがあるんでしょうか。
  113. 星野次彦

    政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。  本税の徴収に関して外国航空会社との違いということのお尋ねでございます。  まず、本税の徴収に当たりましては、国際観光旅客等の納税義務者、それから航空会社等の事業者、税務当局にとって効率的で円滑な出入国を阻害しない者であることが必要であることから、事業者が旅客から徴収し国に納付する特別徴収の仕組みを基本としているところでございます。  具体的には、航空の分野におきましては、航空券の販売時に徴収するいわゆるオンチケット方式が国際的に整備されているため、この仕組みを活用するということでございます。船舶の分野におきましては、統一的な既存の仕組みがないところで、航空と同様オンチケット方式で徴収するか、運賃とは別に徴収するかも含めて、各々の事業者が実務の実態も踏まえて選択できるようにしているところでございます。  本税の納付につきましては、旅客が出国した月の翌々月までに国に納付するということになっておりますけれども、実際は、国内に事務所を有する事業者は事務所所在地の税務署に、国内に事務所を有しない事業者は空港のハンドリング業者等を通じて出国する港の税関にそれぞれ電子的な方法で納付することを想定しているということでございます。  お尋ねの国外事業者、これが国際旅客運送事業を営むということで契約を結び空港、港湾を使用する場合には、出入港の手続は、通常、今申し上げましたハンドリング業者、これは航空会社、それから船舶の場合は船舶代理人を通じて行う場合が多いと承知をしております。本税においてもハンドリング業者が実際の納付手続を行うことになると考えております。  ちなみに、国税通則法におきましては、国内に住所を有さない納税者は、納税管理人を選定をし、この納税管理人が納税するわけでございますけれども、国外事業者はハンドリング業者を納税管理人に選定することになると考えておりまして、この納税管理人を通じて納税をしてもらうということになります。
  114. 古賀之士

    ○古賀之士君 時間も限られている中で、かなり幾つものシステムがあるようでございますので、よろしくお願いをいたします。  総論としてお尋ねをさせていただきますが、先ほど、保安検査の例えばボディースキャナーなどの先進的機器についての導入について、それからあと海外発行のキャッシュカードの対応について、それからアリペイやウイチャットペイなどの電子決済システムの対応についてなどもお尋ねをさせていただきましたが、この国際観光旅客税でこういったものが使途となり得ることができるのでしょうか。あるいは、もう既にその可能性として、たしか初年度は六十億円、そして将来的には四百数十億円を見込まれていると思いますが、その使途については、この今日お尋ねさせていただいた部分については可能性というものはどうなっているでしょうか、教えてください。
  115. 水嶋智

    政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。  国際観光旅客税の税収の使途でございますけれども、こちらは、昨年十二月の観光立国推進閣僚会議決定におきまして、ストレスフリーで快適な旅行環境の整備を始めとする三つの分野を明示するとともに、受益と負担の関係が明確で先進性や費用対効果が高い取組に充てるということを基本方針として明確化しておるということでございます。  今委員の方から具体的に幾つかの御提示がございました。一般論といたしましては、委員御指摘のような新しい技術でございますとか、ほかの分野での新たな取組、そういったものを観光の分野においても積極的に活用していくということは大変重要であるというふうに考えておるところでございます。  委員御指摘の項目、非常に多岐にわたっておりました。その中の一部につきましては既に既存の財源で私どもがその導入の支援を行っているようなものもございますけれども、個別の事業の中身につきましては、平成三十一年度以降の税収を充当していく具体的な施策、事業について、こういった閣僚会議決定の基本方針なども踏まえまして、観光戦略実行推進タスクフォースにおきまして、民間有識者の方々の御意見なども賜りつつ、予算要求、予算編成の過程で中身をしっかりと精査してまいりたいと考えておるところでございます。
  116. 古賀之士

    ○古賀之士君 今細かい点までかなりお聞きをいたしましたけれども、この国際観光旅客税につきまして、麻生大臣の、今質問の中で、あるいはまた御自身の御所見の中で御披露いただけるものがありましたら、少し教えていただけないでしょうか。  国際観光旅客税に関して、使い道等でいろいろ使途がかなり細かい部分もあるというお話もございましたし、それからあと、実際のこれからの受益と負担の関係にも疑問が若干残るというお話もあるわけでございますけれども、いわゆる外国、出ていく方が払って、実際に使われるのは国内の観光に関するものだということで、この辺が何となくしっくりこないという方の声も聞くんですけれども、そういったものも含めまして、もし御所見がありましたらお願いをいたします。
  117. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 入国税にした方が、それだと何となくしっくりくると、そういう話がされたいんですか。ちょっとよく質問の意味が分からない。使い勝手の話ですか。  使い勝手の話は、今、これからまだ詰めにゃいかぬところがいっぱいあるんだとは思いますけれども、少なくとも、今、取り急ぎ、私どもとして急いでおりますのは、何といっても急激に増えております外国人観光客に対応するべく、私どもとしては、入国審査等々において、間違いなく、いわゆるCIQというところに関しましては、今、通常ですと、飛行機で三百人程度の税関等々が、船で来ますと三千人、四千人の単位でどっとというのに、待ち時間、入国できます時間に四時間待ちとか五時間待ちという状態が通常起きますので、そういったことを避けるという意味からも、いわゆる審査等々が機械でできる、そういったようなものの機械を早急にやろう。しかもこれ、昔ですと成田とか羽田とかそういった大きなところでしたけど、今はLCC等々で小さな飛行場にもいっぱい外国の方が来られるような時代になっておりますので、そういったものに対応するといったような意味では、税関の用途が余りなかったようなところまでも急に増えたりしておりますので、そういったところのものに使う、取り急ぎはそういったところがあろうかと思いますが、それが整備された後どういうことになるかと、これはいろいろ考えにゃいかぬところだと思っております。
  118. 古賀之士

    ○古賀之士君 ありがとうございました。  かねてから大臣からも伺っておりますが、税関のシステム、CIQはもちろんですけれども、それに関係するやっぱり人、これも増員を是非考えなければならないという御所見も伺ったことがございますが、その件についてもお変わりはございませんでしょうか。
  119. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 税関の職員は、この一週間前から新入社員がいっぱい各省入っておると思いますが、あの新入社員が直ちに対応できるような職種じゃありません。かなりの経験と時間を要しますので、そういった人を養成していくというのに時間が掛かりますので、人さえ増やせばいいというような種類ではありませんので、私どもは、その人たちの人員というものを長期に計画立ててやっていかないかぬというのが現場の状況だと思いますので、私どもとしては、それを今すぐとすると、当然のこととして、今いる現職の人を、ちょっと定年をとか、もう少しいろんな形で延長して使ってもらう、定年を過ぎても少し長めに使ってもらうとか、いろいろのやり方を考えにゃいかぬというところで各地で対応しているんだと思いますけれども。  そういったものを含めまして、私どもとしては、こういった人間が、それでも更に、今四千万と思っておりますけど、それが更にどんどん増えていくということになりますと、我々としては、それに対応も改めて考えにゃいかぬということもあろうかと思いますので、この人員等々につきましても研究する価値はあろうかと思っております。
  120. 古賀之士

    ○古賀之士君 ありがとうございました。  それでは、時間も余りなくなってまいりましたが、いま一度、森友学園の文書決裁問題について幾つか質問をさせていただきます。  まず、財務省の職員の使用するメールに関しては六十日で自動に消去されるというこの方針は現在も継続中と伺っておりますが、これは見直す考えはございますでしょうか。
  121. 矢野康治

    ○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、財務省におけますメールサーバーの容量の限界に鑑みまして、当省では、メールのデータにつきましては六十日を経過した時点で自動消去されるという仕組みを取っております。上限に達しますと送受信ができなくなりますために、職員全員が逐一手動で保存か削除かをしなければいけないということになるのを避けるためにこのような仕組みを採用しております。  この仕組みにつきましては、現在のところ見直す考えはございません。
  122. 古賀之士

    ○古賀之士君 では、ちょっとお手元のお配りをしている資料を御覧いただきたいんですが、メール本体が消去されてもメールログ情報は残ると思っております。ログ情報まで消去すれば、不正アクセスなどの証拠収集ができなくなるからです。ログ情報が分かれば、逆にメールのやり取り環境が見えてくる、分かってくるということになります。ファイル操作ログが分かれば、改ざんの証拠ともなり得ます。  資料の一の一、御覧いただきましょう。財務省の行政情報化LANシステムの仕様書では、その次の資料にも書いてあるんですが、メールログ情報やファイル操作ログ情報の保存期間、こういったものが定められています。そして、その次の一の三の資料では、メールヘッダーを除いてシステム運用期間全般としております。システム運用期間全般というのは、これ具体的にどれくらいの期間なんでしょうか。また、資料の二の一になると思いますが、内閣官房の調査報告書のように一年以上なんでしょうか。お答えください。
  123. 矢野康治

    ○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。  財務省のLANシステムにつきましては、機器の経年劣化等に伴う故障などによる障害回避あるいはセキュリティー強化などを目的としまして、おおむねですけれども、四年ごとにシステム更新をいたしております。したがいまして、基本的に、一年を超える四年というものがお答えになります。先ほど御指摘の一年以上は確保すべしという政府全体の方針にたがうことなく保存を確保している、一年以上の保存を確保しているところでございます。
  124. 古賀之士

    ○古賀之士君 四年に一度にシステム変更を行うというお話がございました。ということは、そのシステムの変更が一つの区切りになると考えてよろしいんでしょうか。それとも、そういったシステム変更があったとしても、そのファイルや資料やメールなどは必ず四年までは残すという考え方でよろしいんでしょうか。
  125. 矢野康治

    ○政府参考人(矢野康治君) 昨年の夏にもたしかシステム変更に伴って証拠といいますかレコードが消えてしまうのではないかという御指摘をいただいておりましたけれども、システム更新をいたしましても一年以上は必ずログ情報が残るようにシステマイズしております。
  126. 古賀之士

    ○古賀之士君 では、次の質問参ります。  添付ファイル付きのメールを消去しても、ファイル名が分かれば内容は推察できるはずだと思いますが、メールサーバーのログは、添付ファイル名までは、これ取ってあるんでしょうか。これ、資料の三を御覧いただければ参考になるかと思いますが。
  127. 矢野康治

    ○政府参考人(矢野康治君) 添付ファイルにつきましてはどうかという御下問でございますけれども、御案内のとおり、ログ情報につきましては、サイバーアタック、サイバー攻撃に対しましてその攻撃者を利するおそれがありますことから、ログ情報として何を置いておるかということについてつまびらかにすることにつきましては慎重でなければなりませんので、当然のことながら送受信者、時間といったことはあるわけですけれども、添付情報その他のところについて深入りしたお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
  128. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 時間が来ております。
  129. 古賀之士

    ○古賀之士君 はい。  時間が来ておりますので終わります。また質問させていただく機会を設けていただければと思っております。  なお、私どもの会派からも、本省理財局の当時の局長でした迫田さん、そして当時の前理財局次長の飯塚さん、そして当時の近畿財務局長の武内さんの招致を求めますので、お取り計らいをよろしくお願いいたします。
  130. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 後刻理事会において協議いたします。
  131. 古賀之士

    ○古賀之士君 終わります。
  132. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 大門でございます。  今日は、法案関係に絞って質問をしたいというふうに思います。  今回の旅客税は、安倍内閣の観光戦略の、言わば安倍観光戦略の財源をつくろうというものでございますので、したがって、安倍観光戦略そのものがまず問われなければならないというふうに考えております。  外国人観光客が増えるのはいいことですし、たくさん来てほしいなと私も思いますけれども、ただ、商業ベース、コマーシャリズムに走り過ぎて、日本の自然とか文化とか文化遺産とか、そういう価値を毀損したり、あるいは日本の住民の生活環境を壊すということはあってはならないというふうに思います。中長期的に見れば、そういうことを大事にしてこそ将来的に観光客も増えるのではないかと思います。  ところが、この間各地で実際に進んでいることを見ると、観光振興の名目での開発事業とか、歴史文化遺産の価値そのものを高めるというよりも、何といいますかね、安易な周りでイベントをやったり訳の分からないお祭りをやったり、とにかくそこでお金を落としてもらえばいいというふうな、近隣開発とか含めてですね、民泊もそうですけれども、そういうものがどうも先行してきているのではないかと。  特に私が今日取り上げたいのは、この間私が懸念しているのは、こういう取りあえずもうかればいいというような観光戦略の中で、文化財保護行政にも相当ゆがみをもたらしてきているのではないかという点でございます。  私、ヨーロッパ行ったときにドイツとフランスの文化庁の役所の方とお話をしたことがあるんですけれども、ヨーロッパはもうはっきりしておりまして、本当にありのままの文化財の価値を大事に大事に継承していくと、伝統と歴史をですね、厳格に保存して継承していくと。そのことが現代人の知的好奇心を高めて、何といいますかね、文化財の現代的価値を高めるというような話を伺ったことがあります。そういう五十年、百年先まで見越したきちっとした文化財保護と歴史の継承ということがあるからこそたくさん人が来てくれるというような関係にあるんだということを伺ったことがありますが、日本は、先ほど申し上げたように、文化財行政にも目先の利益、もうけることが大事だと。文化財の周りに商業施設を造るとかホテルを造るとか、そういうことが先行されて、お金を落とさせることばっかりこの間走っているんじゃないかというふうに思います。  その象徴が、山本前地方創生大臣が、学芸員はがんだと、あいつらは稼げないやつらだというような言い方をしたところに象徴的に表れるように、何か軽薄なといいますか知的水準の低いといいますか、取りあえず何かもうけろみたいな、非常にレベルの低いようなことが進んでいるのではないかというふうに危惧しているところです。  資料を配付いたしましたけれども、一枚目が、実は文化財保護法の改正が今予定されております、その中のことをいろいろ書いてあるんですけれども、何が今までと大きく違うか。もちろん、この文化財保護法改正案の中身いろいろ問題があります。これはこれでしかるべきところで議論されると思いますが、基本的な考え方のところで、上の方で赤の波線のライン引きましたけど、とにかく文化財を経済の振興の核とすると、こういう言い方が出てまいりました。今までにないことであります。要するに、経済振興の核と、経済効果だということなんですよね。  文化財というのはそもそも何だろうと考えますと、これは人類の知的財産でございまして、人類が生きてきたあかしであります。それはもちろんきちっと大事にして、いろんな方に鑑賞してもらう、学習してもらう、子供たちにも勉強してもらう。そして入場料が入ると。そういうことでの結果としての経済効果はあると思うんですけれども、最初から経済振興の核、稼げというふうに位置付けられてきたわけであります。こういうふうになりますと、文化財の中にはもうからない文化財もあるわけですね。大事だけれども、歴史的価値は高いけれども、もうけの対象にならないようなものもあるわけであります。そういうものが置いてきぼりになる可能性が、危険性があるということですね。  もう一つは、こういうことがいろんな随所に出てきたんです。二枚目の資料に、これもちょっと、今までにない文言が出てきます。明日の日本を支える観光ビジョンの中で、これも左の視点一の途中で書いてございますけど、文化財を、保存優先から観光客目線での理解促進、そして活用へと書いてあります。私は何も、文化財全部鍵を閉めて、人に見せるべきじゃないと、保存だけだと、保存が一番大事だということを言っているわけじゃないんです。そうではなくて、とにかく、今までが保存優先なのかどうか分かりませんけれども、とにかく稼げと、活用して稼げということがここにも出てまいります。  さらに、もっと驚いたのは、ちょっと資料は配っていませんけど、文化庁の概算要求ですね、平成三十年度の、その中に文化財で稼ぐと。文化庁の概算要求の中に文化財で稼ぎますから予算をお願いしますと、とうとう文化庁までこういう表現を使うようになってきております。  細かいことは今申し上げませんけど、こういう方向について日本歴史学協会等々が非常に懸念を示されてきております。先ほど申し上げたように、もうかる文化財、もうからない文化財、大事な文化財でももうけられなければ置いてきぼりになるんじゃないか、保存されないんじゃないかということも含めて、非常に危惧されている。そういう方向が今進んでいるということなんですけど、今日は文化庁から文化財部長の山崎さんに来ていただきました。山崎さんとはこの間いろいろ議論しておりますけれども、いかにも文化庁というか文化財というか、そういう雰囲気を持った、私、すばらしい方だと思っているんですけど、こういう文化財で稼ぐという表現に、山崎さん、どうですか、抵抗感、抵抗はないですか。
  133. 山崎秀保

    ○政府参考人(山崎秀保君) お答え申し上げます。  文化財は、我が国の歴史、文化等の正しい理解のために欠くことのできないものであると同時に、文化の向上、発展の基礎となる国民的財産であり、その価値を維持し、次世代へ継承していくことは極めて重要なことであると考えてございます。  御指摘の文化審議会の第一次答申、お話ございましたが、文化審議会におきましては、将来にわたって文化財保護を確固なものとするという観点から文化財保護制度について検討が行われ、昨年の十二月に文化審議会答申が行われたところでございます。  御指摘の箇所は、答申におきまして、「社会状況の変容に伴い危機に瀕した文化財について、地域の文化や経済の振興の核として未来へ継承する方策を模索し、文化財保護制度を、これからの時代を切り拓くにふさわしいものに改めていくことが必要である。」と記載されておるところでございます。文化審議会におきましては、文化の振興はもちろん、観光振興の側面からも重要なものと位置付けて、積極的に文化財の保存、活用に取り組む事例が地方公共団体にも多く見られるということから、このような表現になったものというふうに理解しております。  また、文化財関係の予算につきましては、平成三十年度予算におきまして、文化財を次世代へ確実に継承するために適切な保存修理や防災・防犯対策等を支援するための経費について、対前年度十億円増の三百七十六億円を計上するなど、文化財の保存のための取組の充実を図っておるところでございます。  文化庁としましては、引き続き、文化財の保存と活用の両面から適切に取り組んでまいりたいと考えております。
  134. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 戦後、様々な経済要求といいますか乱開発とかあったわけですけど、かたくななまでに文化財を守ろうとしてきたのが前身の文化財保護委員会であり文化庁だったわけですけれども、先ほど申し上げたように流れは今変わってきておりまして、ある文化庁の職員が私に言っておりましたけれど、なかなか文化財保護というのは予算が付かないと、人員も少ないと、その中でどうするか、ずっとみんなで苦労して考えてきたんですというような中で、こういう安倍観光戦略で、山本前大臣が言ったように、もうける文化財と、もうけろという戦略に乗ったら予算を増やしてやるというような流れで実際に十五年ぶりの予算が大幅増になったのではないかということは、その職員の人が言ったわけじゃないですよ、その流れを聞き取ると、明らかにこの路線に文化庁が魂を売り渡したというか、貧すれば鈍するといいますか、乗っかったために予算を増やしてもらったということは、私は客観的に見て取れると思うのでね。もちろん、文化庁の役人の人はそれでも保護したいという気持ちはうそだと言いませんけれど、危ないところに踏み出しているということは言えるのではないかと思うんですね。  その実例として次に取り上げたいのは、奈良公園の中に高級ホテルを建設するという問題が去年から起きておりまして、資料の次にありますけれども、要するに奈良公園の中に奈良県と民間事業者が高級ホテルを建設したいと、それを文化庁が認可してしまったという話であります。  資料の三にありますとおり、ここは、ホテル建設予定地は、まだ建っていませんけど、これからなんですけれども、国指定のいわゆる名勝でありますし、文化財保護法等に基づいて歴史的風土特別保存地区に指定されているところでございます。奈良公園内で百年以上鹿も入っていない、鹿が入っていないという唯一の場所で、貴重な動植物が存在するところですね。  こんなところに、厳しい規制のあるところにそもそも一切の構造物を構築すると認められないと、みんなそう思ってきたわけですけれども、ましてや民間の高級ホテルを建てるなんということはあり得ないと、これには文化庁が現状変更という許可をしなければならないので、そんなことはないだろうというふうに思ってきたわけであります。ここについては、大変貴重な場所でありまして、次のページに、自然保護協会も意見を出しております。  私も行ったことがありますが、うっそうとした特別の雰囲気を持った大変いい空間でありまして、これをこそ県民公園とかにしてその良さをアピールしていけば、奈良公園の新しいスポットとしてそれこそ観光客を呼べるというふうに思うんですけれども、どういうわけか、奈良県は、今の荒井知事さんというのは、私少し一緒にやったことありますが、参議院議員の方でしたね、その方が知事になって、とにかく開発大好きなんですよね。若草山にモノレール造るとか、もう本当、荒唐無稽なことばっかり考える方で、こんなところに一泊十万も二十万もするホテルを建設するということで、異様な異様な計画ということで住民運動、反対運動が広がって、署名も四万筆を超えたというようなことになっております。これは、名前は言いませんけど、ある大企業の有名な社長さんも反対運動の先頭に立って共産党と一緒に頑張っていると、大企業と共産党が一緒にこの反対運動をやっているというような構図。だから、もう全ての人がおかしいと思うような計画であります。  それを、次のページにありますけど、いろんな反対運動があるにもかかわらず、とうとう去年の六月に、大西課長さんというのがあると思いますけど、私に返事があったんですが、許可いたしましたと。とうとう許可しちゃったわけですよね。どういう根拠で許可したのかいまだよく分かりませんけれども、現状変更を許可したと。これはもう今までの文化庁なら許可するわけがないというような案件だと思うんですけれども、許可をしたということですね。あれこれ理由を付けて許可をしたわけであります。  これは余りにもおかしいと、これについてはもうとんでもないということで、次のページにございますけれど、住民の皆さんが不服審査請求というのをやったわけであります、文化庁に対して。おかしいと、この許可はおかしいという不服審査請求をやったわけですね。これが半年間も文化庁は、この住民の方々、代表は弁護士さんの方がこれだけずらっと並んでおりますけれども、返事をしないと。半年もほったらかしにしていたわけですね。で、私が催促したら、その何週か後にすぐ、すぐといいますか、やっと裁定が出たわけでありますが、裁決が出たんですが、その裁決書がこれでございます。  何を書いてあるかというと、住民の皆さんは、ああいうところに建てるのはおかしいと、その一個一個もう一遍ちゃんと審査してくれという意味なんですけれど、この裁決書は、七枚目なんかに書いてありますけど、何を言っているかというと、そういう、住民の皆さんが中身を問うているのに、これを許可していいのかという中身を問うているのに、それには答えないで、住民の皆さんは、あなたたちは利害関係者じゃないからこの不服審査請求をする資格がないと、こういう切り方をしたわけであります。なぜかというと、景観の利益、その景観を楽しむ景観利益というのはその住民の方だけのものではないと、国民一般のものであると、あなたたちはその特定の利益を代表する人じゃないから審査請求をする権利はないと。  だったら何かと、国民一般でなきゃ不服審判ができないのかと。裁判というのはそうじゃなくて、特定の利益の人しかできませんから、それをこんな理屈でやると、今後、文化庁がこれからいろんなものをこうやって許可しちゃうと思うんですけど、しちゃいけないんだけど、やっちゃうかも分からないんだけど、そのときに不服審査請求が出ても、その周りの人だけのこの景観は利益ではない、国民一般のものだと、あなたたちだけのものでないから、あなたたちが特定利益ということで審査請求するのはおかしいというような理屈で全部切られていくんじゃないかと。こういうことをよく半年間も返事をしないで、こんなこそくなことをずっと考え続けていたのかというふうに思うわけなんですね。  山崎さん、真面目な方だから聞きたいんだけれども、こんなことで裁決して却下していたら、これから文化庁の認可に対して誰も不服審査請求できなくなるじゃないですか、特定の利益と言われちゃったら、景観利益はあなたたちだけのじゃないと言われちゃったら。そういうことになりませんか、この裁決、文化庁が下した裁決というのは。
  135. 山崎秀保

    ○政府参考人(山崎秀保君) お答え申し上げます。  御指摘の件につきましては、平成三十年二月二十六日付けで審査請求を却下する旨の裁決を行ったものでございます。  この裁決は行政不服審査法に基づいて行うものでございますが、行政不服審査法は全面改正されまして、平成二十八年四月一日から施行されております。それ以来、文化庁における不服審査請求の初の事案として前例がない中で対応させていただいたことと、また裁決の内容によりましては審査請求人の方々にも大きな影響を与えるものであるということから慎重に検討を行ったということで、こういったことから時間を要したものでございます。
  136. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 何で時間を要したかは聞いていないんですよ。こういう裁決を下すと、今後住民の人たちは、京都だってそうですよね、いろんな観光地のそばに住んでいる人いますよね、何か現状変更をやったと、嵐山で、現状変更をやったと、住民の人たちがおかしいと言ったときに、あなたたちは、この景観は国民全体のものなんだと、あなたたち特定利益代表できないんだと却下したら、誰もこれから訴えられないじゃないですか。国民一般という名前で訴えることができないんだから。こんな裁決おかしいんじゃないですか。それを聞いているんです。
  137. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 山崎文化財部長、正確にお答えください。
  138. 山崎秀保

    ○政府参考人(山崎秀保君) はい。  行政不服審査法は、その第一条で、目的としまして、「行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度」であると書いてございます。  処分についての審査請求につきましては、行政事件訴訟法の原告適格の規定に準じて解釈するという運用がなされておりまして、したがいまして、法律上の利益があるかどうかということが審査請求人としての要件になるというふうに理解しております。
  139. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 ですから、半年も掛けて法律家に相談して、こういうやり方、これでやればこれからいろんな不服審査が出てきても全部却下できると、よくまあこんなこと考えたなと思いますよね、こんなやり方。次はこれを、これそのものを裁判で問うことになると思いますから、この裁決を下した文化庁、問われますよ、こんなことをやったら。これから住民訴えられなくなりますから。それは本当に今から考えておいて、ちゃんと反省した方がいいですよ。  もう一つは、しかも文化庁が更に前のめりに住民の方々の要求をはね返しているという事態がこの間進んでおります。高級ホテルを建てる目の前の住民の方が、入口が正面なので、ホテルの、ちょっと入口移動してくれないかということを言ったら、何と奈良県が回答したのは、文化庁の役人が駄目だと言っていると、入口を変えるとまた現状変更になるから駄目だと言っているというふうなことではね返されたんですよね。これ、ちょっとおかしいんじゃないですか、山崎さん。  住民とホテルが話し合って、やっぱり今何でも住民と環境とかいろいろ話し合いますよね、マンション建設、何でも。そのときに、分かりましたと、ホテル側、奈良県が。じゃ、ちょっと入口ずらしましょうとかそういうまず相談があって、仮に何かの合意があって初めて県なりホテルが現状変更をしますと申請を文化庁に出して、それを審査して駄目ですとかいいとか言うはずなのに、最初から、申請も出ていないのに文化庁が駄目ですなんて一担当者が言うなんてことはおかしいんじゃないですか、これ。ちょっとこれ、訂正してください、これ、おかしいでしょう。
  140. 山崎秀保

    ○政府参考人(山崎秀保君) 御指摘の件につきましては、奈良県によりまして近隣住民の方々への説明会を昨年の十二月に開催されまして、その際に近隣住民からの要望としまして、現状変更の実施敷地の南側市道からの工事車両の進入路を敷地の東側に変更してほしいという要望があったということは承知してございます。これについては、奈良県から文化庁に対して照会がございまして、東側に入口を設置するためには相応の土地の掘削を伴って土地形状の変更度合いが大きくなることなどから、東側への入口の変更は名勝に与える影響が大きいのではないかと御助言をしたところでございます。  ただ、奈良県に対しましては、近隣住民の方々に対して十分に説明をし、御理解を得ながら進めるよう指導もしているところでございまして、それらを踏まえた計画の変更について奈良県から御相談があれば適切に対応してまいりたいと考えております。
  141. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 ですから、勝手に文化庁の役人が今の段階で、申請もする前から駄目だなんて言っちゃ駄目なんですよ。ちゃんと言っておいてください、その担当者に。  最後に麻生大臣にお聞きしますけど、やっぱりそもそもを言えば、文化庁がこうやってちょっとゆがんできているのは、お金がない、予算がないというようなことから来ているようにちょっとおもんぱかったりするんですけれど、文化財行政というのは、今回のこの観光旅客税とか何かとかじゃなくて、そういうのはやっぱり国の財産としてきちっと守っていくというふうな、予算措置をきちっと押さえていくということはやっぱり、今回のこの税法、新税どうのこうのじゃなくて必要だと思うんですけれど、財務大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
  142. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 基本的に、今おっしゃるように、これは日本の場合、誰か偉い学者でしたけど、文化圏というものの中に日本というものは一国で一つの文化圏が成り立っている希有な国であるという考えを述べられて、何か余り頭の良くない東大の先生が何か反論していましたよね、あれ、たしか。あほな人がいるんだなと思って、そういう話を聞いて、今はそれが主流になりましたよ。当時はもうぼろかすでしたよ。日本がいつからそんな文化圏なんだ、中国の一派じゃないかとかなんとか言って、何か訳の分からぬことを言った人がいたなという記憶が僕はすごく、学生時代だったと思いますけど、そんな記憶があるんですけれども、今おっしゃるように、日本の場合はそういう独特の文化圏が成り立っているという自覚が元々足らぬものですから、何となくそういったものを大事にせにゃいかぬという意識も余り欠落しているというのは正直な実感です。  おまけに、何となく、明治の御一新のときに何かいろいろな文化が急に入ってきたせいもあって、カード、いわゆるトランプはいいけど花札は駄目だとか、何か訳の分からぬ基準で決めたわけでしょう、あのときも、学校で。三味線は駄目だけどギターはいいとかなんとか訳の分からぬ、決めたじゃないですか、あのとき。ああいったようなものというのは結構残っているんだと、私はずっとそう思っていますよ。百何十年間残って今日まで来ているというのは否めない事実だと思いますけれども。  ただ、おかげさまで、外国からいろんな影響が来たおかげで、浮世絵なんというのは、全く日本の本流じゃなかった絵が、浮世絵をゴッホが使ったりいろいろしたらいきなり海外から浮世絵が逆輸入してくるというようなところもあったりして、ちょっと寂しいところはあるんだと思いますけれども。  いずれにしても、こういったものに対する理解というのはこれよほどきちんとしておかねばならぬと思って、それを政治家に期待すると、政治家が文化レベルが高いかどうかは別にして、そういったようなことも考えてやっていかないかぬのだと思っておりますけれども。  今、海外からの方はいずれもこの日本の良さというものを改めて再認識をされて、一回来られたらまた来るいわゆるリピーターの数が物すごく日本の場合は多いんですけれども、そのリピーターが増えてきております今の状況というのを見ますと、私どもとしては、こういったようなものが逆に荒らされないようにしておかないといかぬというところで、大門さんは京都か、京都だったら苔寺なんてのは、人が行き過ぎたらコケは生えぬのですよ。当たり前でしょう。だから、コケの中へ入らせないようにしなくちゃどうしようもないわけでしょう、あれ。あの苔寺の和尚の言ったせりふは正しいですよ。こんなに来てもらっちゃ迷惑だって言ってのけたといって、何かそれが観光に反するとかなんとか、えらい騒ぎになったこともありましたけれども、あれはあの人の言っているのが正しい。だから、入場制限したら、あのお寺の住職が正しい判断をしたんだと、私そう思っていますけれども。  そういった意味で、きちんとした意識を我々も持っておかにゃいかぬなと思った上で、今の今回の予算に関しては、文化庁の話をしておりましたけれども、今回の予算の中でいわゆる文化庁の予算として三%伸びておりますけど、その中で、国宝、重要文化財建造物の保存修理事業等々いわゆるおっしゃったような部分に関しての伸び率はこの倍の六%、比率としては伸びておりますので、額としては大したことではありませんけれども、そういった方向できちんとやっていかにゃいかぬものだとは、私どももそう思っております。
  143. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 終わります。
  144. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻です。  私、昔、子供たちを連れてトマムリゾートへ夏も冬もよく行っていたんですが、最近行っていないんですが、先日トマムに行った人から聞いたらば、あそこはもうチャイナタウンだというふうにおっしゃっていたんですね。それで、北海道の人に聞いても、あそこへ行くと中国人ばかりだよという話を聞いたので、ちょっと確認をしておきたいんですが、北海道の星野リゾート・トマムに来る外国人観光客と日本人観光客の比、そして、あとホテルの、ホテルって大体所有者と経営者が分かれていると思うんですけれども、星野リゾート・トマムの所有者とそれから経営者、そしてその株主がどういう人たちかというのも教えていただきたいのと、もう一つ、トマムリゾートがある占冠村に落ちる利益というのはどのくらいあるのか、その辺を教えていただければと思います。
  145. 水嶋智

    ○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。  お尋ねの点でございますけれども、星野リゾート・トマムだけの数字というのはないんでございますけれども、この星野リゾート・トマムが所在する北海道占冠村、これ主たる宿泊施設としては星野リゾート・トマムぐらいでございますので、北海道庁がこの北海道占冠村の宿泊者数を公表しておるんでございますけれども、これによりますと、二〇一六年度の占冠村の日本人宿泊者数は二十一万七百十七名、外国人は八万三千二百八十三名ということでございますので、割合で申しますと日本人が約七二%、外国人の方が約二八%ということになっておろうかということでございます。  また、この星野リゾート・トマムの運営者と所有者についてのお尋ねがございました。まず、この星野リゾート・トマムという施設の運営会社でございますけれども、この運営会社は株式会社星野リゾートでございます。一方で、その施設の所有者等でございますが、この星野リゾート・トマムと言われておりますところには複数の施設が存在しておるわけでございますけれども、施設の名義上の所有者は株式会社星野リゾート・トマム又は占冠村、自治体としての占冠村というふうになっておるということでございます。  この株式会社星野リゾート・トマムの株式でございますけれども、その全株は中国の民営企業でございますフォースングループ傘下の上海豫園旅游商城というところが取得をしておるということでございます。  あと、最後に、占冠村に落ちる、済みません、利益といいますか、お尋ねございましたけれども、これは申し訳ございません、私どもの方で直接把握はできておらないということでございます。
  146. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 二〇一六年ですとまだ大分日本人の方が多かったというイメージですね、七二%が日本人だということ。これがきっと二〇一七年はもうちょっと中国人が増えているんじゃないかなと私は思うんですが。  この傾向があって、もし中国人若しくは外国人がどんどん行って、そして聞くところによるとやっぱり運営、所有者、村が持っている部分って、これ昔きっと加森観光か何かやったときのあれの残っているんじゃないかと思うんですけれども、主たるものは経営自体も中国資本なわけですよ。ということは、どんどん中国人が来て、もうかったお金はまた中国に戻っていっちゃうということで、別にこれ法律違反でも何でもないですけれども、この傾向がどんどん強まっていくと、これはきっと日本が、政府が考えていた観光立国の姿とは違うんじゃないかと。  要するに、日本というのは単に場を貸しているだけであって、イギリスのシティーみたいにウィンブルドン現象になっていても、働いている人たちが非常に高給をもらって、そこにどんとお金が落ちるんであれば別ですけれども、今の構造がどんどんどんどん強まっていくと、日本人、何だ、場所、土俵を貸しているだけじゃないかという傾向にあるんじゃないかと思うんですよね。  そういうことを考えると、一概に全て万々歳だ、観光立国だ、万々歳だというわけにもいかないんじゃないかなという気がしていますので、その辺については今後とも十分分析をしておいていただければなというふうに思います。  それに関連してですけれども、この前も申し上げたんですけれども、京都ではかなり旅行者が増えることによって住民が迷惑を被っているという話もありますし、それから、日本人国内旅行者にとっては、やはりホテル代が高くなるとか、それから予約が取れないとかいう、それから静かな場所がなくなってきているというようなデメリットもあります。  それから、かつ、先ほど来大臣がおっしゃっているように、関税職員が大変なことになっているということになりますと、全てが万々歳じゃなくて、いろんなコストも出てきているわけですよね。そういうコストを無視しないで、これは誰が負担するべきかということを考えますと、考え方によっては、出国税をぼおんともっと千円以上に上げて、それを迷惑を被っている地方とか地方自治体とか、それから、例えば関税職員の数を今後増やしていくんだったらそこにお金をつぎ込むのが一番当たり前であって、というのは、まさかその関税職員の数が増えるのを我々日本人、一般国民が一般財源のところから出すというのは、これは日本国民が負担することになりますから、外国人旅行者のために何で日本人、何のメリットも受けていない、かえって迷惑を受けている日本人がコストを払わなくちゃいけないかという問題がありますので、例えば出国税をもっと高くして、その分を、そのお金で税関職員の数を増やすとか、そういう考え方というのはあるかと思うんですけど、それについていかがお考えか、教えてください。
  147. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) この税額につきましては、これは近くのアジアの国々とのいわゆる競争というか、訪日旅客というものの獲得等々、いろんなことを考えないけませんので、そういったものに対するものが必要だと思っておりますので。  また、同時に、今後必要となります財政需要というものを勘案して千円としたところなんですけれども、今税額を取り急ぎ変更するつもりはないんですが、ちなみに隣国でいけば、韓国約一万ウォンですから千円、台湾が五百台湾ドルで千八百円ぐらい、それから中国は国際線千五百円、香港千七百五十円等々でありまして、アメリカで見ますと十四ドルですから千五、六百円ということになろうかと思いますが。  そういった意味では、私どもとしては、今おっしゃるように負の状況が起きておるというのもこれは否めない事実だと思っております、えらい勢いで人が増えて大変な騒ぎになっているという話はよく聞かされますので。したがいまして、私どもとしては、こういった意味では、観光の振興というものと同時に、その観光の振興によって、地域においていろんな意味でその人たちの落とす、いわゆる買物等々、旅客等々、宿泊施設等々、いろんなものを利用することによって日本に落ちますお金というものを考えましたときに、私どもとしてはそういったものを、地域住民とその来られるお客というものの確保と、これは両立させていく必要があるんだと考えておりますので、それに伴いまして、当然のこととして入場や立入りを禁止する規制が出てきてみたり、先ほど言われたような点も十分に考えながら、いろんなことを考えていくことが必要だと思っておりますが。  いずれにしても、税収をどういったものに充てていくべきか、先ほど古賀先生からも同じような御指摘があっていましたけれども、そういったものも考えて、いろんな方策を今後とも真剣に考えていかないと、更に増えていったときはどうなるかって、何かみんな今の現状であっぷあっぷな話がこれもっと増えてくるわけですから、それに対応してどうやっていくかというのは、我々の想像していないような事態というものも十分に対応していく必要があろうかと思いますので、その点に関しては柔軟に考えておかねばならぬと思っております。
  148. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 あと、大型クルーズ船を誘致するためにどんどん港の整備にお金を使われているようですが、一般的感覚からいうと、大型クルーズ船で来る人たちというのは、宿泊はそのクルーズ船でするわけですし、余りタクシーも使わないでバスで出ていって、食べるものは、デパートでは食べるのは試食品だけだというような話を聞いていて、余りお金を落とさないような気もしますし、かつ、先日来大臣がおっしゃっているように、もう一どきに五千人も来れば関税職員は大変だというような話もあって、何か余りそのために港を整備するというのはコストとリターンがマッチしていないようなイメージもあるんですけれども、いかがでしょうか。
  149. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 現場を一回見られた方がいいと思いますので、古賀さんにでも聞かれて一回博多行かれたらどうです。その方がよく分かりやすいと思いますよ、言葉で聞くよりは。足使われて見られた方がいいと思いますね。すさまじい人の数ですよ。大家でも、近くにいますから、あちらに聞かれてもいいでしょうし、みんなその関係者ですから。私のようにちょっと離れたところにいるのと違いますので。  そういった現場へいられると、その人たちが一体どれぐらいお金を使っておられるかというのは、中国人の例で言っておられるんだと思いますが、少なくともオーストラリア人の方々の使う一人頭の金額より、オーストラリア人の一人当たりが滞在日数に使うより中国人の方が多いとはっきりした数字が出ております。
  150. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 終わります。
  151. 風間直樹

    ○風間直樹君 今日、最初に森友文書改ざん問題に触れまして、その後、法案の質疑をいたします。  麻生大臣、今日、月刊の文芸春秋が発売されまして、五月号ですが、私、読んでおりましたら、今回、自殺をされた近財の職員のお父さんの手記が掲載されておりました。読んでみたんですけれども、非常に、息子さんを亡くされたお父さんですから、心にしみる手記でありました。タイトルは「息子は改ざんを許せなかった」、「誰が指示したのか。真相を究明してほしい」、こういうタイトルであります。  会議録に残す意味でちょっと御紹介をさせていただきますが、お父さん、こう書いていらっしゃるんですね。亡くなったAさん、「Aが自分の意思で安倍首相や昭恵夫人を忖度して、公文書を改ざんすることなど絶対にありえないことです。Aが本当のことだけを記した文章に対して、仮に、上に立つ人間が、「ここはダメだから削除しろ」「ここは書き換えろ」と指示を下していたのであれば、わが息子であれば、絶対に、その指示には反発したはずです。私が育ててきた子は、そういうまっすぐな男なのです。」と、このように書かれています。  その上で、「正義と不正の狭間に追い込まれたAが、死を以て己の正義を貫こうとしたのであれば、私は、この悲しみをぐっと堪え、息子を称賛してやりたい」、「Aの命が無駄にならないためにも、誰が、何のために、改ざんするような指示をくだしたのか、真相を究明してもらいたいと願います。責任の所在を有耶無耶にされたまま、終わらせては絶対にいけないと思います。」と、こう書かれています。  私、これを読みまして数年前のある方の発言を思い出したんですけれども、それは足利事件という、幼女五人が誘拐され、うち四人が死体で発見された、事件の被害者として逮捕され、十七年間服役された菅家さんの発言です。彼、当時、我が党の部会にいらっしゃいまして、いろいろ意見を聞いたんですが、菅家さんがおっしゃっていたのも全く同じことでした。真犯人を捕まえてほしいんだと、でなければ、この冤罪で逮捕された自分自身がいつまでたってもそれを払拭できない、自分の気持ちが浮かばれないんだと、こう言っていました。このAさんのお父さんと共通の思いを感じました。  大臣は、この文書改ざん事件発覚後も、直属の部下だった佐川氏が国税長官を辞任された後も、大臣として職を続けていらっしゃいます。その理由として大臣は、財務大臣としてこの文書改ざん事件の真相を究明する、誰が指示したのかを明らかにすると、こうおっしゃっています。  大臣、誰が指示をしたのか、現段階でどこまで財務省内の調査が進んだのか、教えてください。
  152. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) まず最初に、御指摘の記事の内容について、文春ですか、読んでおりませんので、少なくともその点についてのコメントは差し控えさせていただきたいと存じますし、また、残された御遺族の気持ちというのを考えると、今は謹んで御冥福をお祈りする以外にはちょっと申し上げる言葉がありませんので、大変残念、悲しい話だと思いますけど、今申し上げられるところはそこであります。  職員の処分につながる調査になりますので、先ほど、これ度々もう同じような質問を伺っておりますので、現時点で分かっておるということに関しましては、私どもは今現時点できちんとした調査をしておかないと、後になってまた出てきたとか、後になってまた、今回のNHKの話みたいなことになりかねませんから、そういったことで、今の調査の途上においての状況というものに関しましてはいろいろ影響を与えかねないという感じがいたしますので、その点に関しましては、いろいろ後から口裏合わせをしたんじゃないかとか言われますので、そういった意味にしても、私どもとしては今の段階ではできるだけ速やかに対応してまいりたいと考えております。
  153. 風間直樹

    ○風間直樹君 そうすると、確認をしておきますが、この財務省内の調査が終わるのは、地検、大阪地検の捜査が終わった後という御認識でしょうか。
  154. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 大阪地検からどのような形の紙が出てくるかということで、私ども分かりかねますけれども、捜査当局によりまして捜査が今進んでおるという段階でもありますので、そういった意味では私どもとしては確たることが申し上げられないというのは正直な実感で、私どもの調査と捜査の内容が違うこともあり得ると思いますので、こういったこともあるというので、そういった捜査、第三者の目としてきちっとできる組織であろうかと思いますので、その答えが出るというのを待って、その上でのきちんとした対応をすべきかと考えております。
  155. 風間直樹

    ○風間直樹君 これ、子供を亡くされた親御さんの気持ちとして、誰が指示をしたのか、その真相を究明してほしいと、当然の思いだと思います。  大臣もお子さんをお持ちの父親でいらっしゃいますけれども、財務大臣として必ず自分が省内を、事務を統督して真相究明すると、必ずすると、その御決意はございますでしょうか。
  156. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これも度々お答えしていると存じますが、全力を挙げてやりたいと思っております。
  157. 風間直樹

    ○風間直樹君 また木曜日、集中審議ございますので、引き続きそちらでやらせていただきます。  法案の質問をいたしますが、これ答弁、観光庁になるのか財務省になるのか、どちらでも結構なんですが、この法案、この新税ですが、どうも従来の、新税が国会に提出され、その前段で、財務大臣、先日おっしゃったように自民党内の議論を経て国会に出てくるわけですが、提出されて約二か月、自民党にこれが出されてからのいろんな報道も読んでいましたけれども、どうも通常の新税をめぐる議論とは違うと。  そもそも、本税を企画したのはこれ財務省なんでしょうか、それとも観光庁、国交省なんでしょうか。
  158. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) どちらから伺いますか。
  159. 風間直樹

    ○風間直樹君 じゃ、まず観光庁から。
  160. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 観光庁水嶋次長。その後、財務省を指名します。
  161. 水嶋智

    政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。  観光立国を進めていく上で、観光施策を充実させるために必要な安定的な財源を確保すること、こういった問題意識につきましては、関係者の間でこれまでから議論をされておったところでございます。一昨年の三月に策定されました観光ビジョンにおきましても、安定的な財源の確保について、既にその必要性について指摘が行われてきたところでございます。  具体的な制度設計を行いましたのは、昨年の秋に観光庁に設置をいたしました検討会において、どのような方策でこの財源を確保するのがふさわしいのかといった詰めた議論が行われたのは去年の秋からということでございますけれども、それより以前に政府全体として、観光施策の充実のために安定的な財源を確保する必要性があるという認識は共有されておったというふうに理解をしているところでございます。
  162. 星野次彦

    政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。  ただいま観光庁からも御答弁ございましたとおり、問題意識自体は政府の中で持たれておりまして、観光庁の中での検討会を経まして、昨年の夏に観光庁から、主税局も含めまして財源の確保策について検討をしてほしいという要望が出てまいりました。その中にはもちろん税も含まれておりましたけれども、その時点では税にするか手数料にするかと両方も含めまして、その後、観光庁の中での更に検討を経て、税によることが望ましいという、そういう方向性の議論を踏まえまして、秋以降、与党の税調にも税関係の検討が持ち込まれ、検討を経て、年末に税制で対応するということを正式に決めたということでございます。
  163. 風間直樹

    ○風間直樹君 普通は、こういう新税が出されるときには、麻生大臣、先日おっしゃったように、自民党税調でも相当もまれると思うんですよね。宮沢先生はたしか会長でいらっしゃると思うんですけれども、宮沢先生、今日は答弁者じゃないので私もお聞きするのは控えますけれども、どうもその報道を見ている限りでは、最近、党税調もおとなしくなられたのか存じ上げませんけれども、そういう形跡も余り感じられないので不思議だなと思っています。  それで、これは観光庁にお尋ねしますが、今年度予算での総額六十億円の使途について、資料で出ていますが、これ、来年度以降、あれですよね、約四百三十億という観光庁予算に匹敵する規模のお金が入ってくるわけで、これ、どう使うのか。使途については、本会議での大臣の御答弁では、有識者の意見も踏まえながら毎年度の予算編成で使途をしっかり検討していくんだと、こういう話ですが、何か今年の六十億のこの配分見ましても、大丈夫かなという気がするんですね。来年度以降のこの約四百億を上回る金額についてはどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
  164. 水嶋智

    政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。  今回お願いをしております税の三十一年度以降の使途についてのお尋ねでございますけれども、この使途につきましては、昨年十二月の観光立国推進閣僚会議において、その使途につきまして基本的な方針が定められておるということでございます。  くどくなりますが、具体的には、訪日外国人旅行者二〇二〇年四千万人などの目標達成に向けまして三つの分野に充当していくということでございまして、ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備、我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化、また、地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上ということでございます。こういった使途につきましては、受益と負担の関係から負担者の納得が得られること、先進性が高く費用対効果が高い取組であることなどを十分に精査してこの具体的な使途を決定していくということでございます。  委員の方から、観光庁の予算と比較して今回の新税の規模がどうなんだという御指摘がございましたが、現在、観光ビジョン関連施策ということで申し上げますと、各省庁観光施策のために使っております施策予算の合計額が約、内数のものを除きましても七百億円程度あるということでございます。先ほど来御議論いただいておりますように、CIQの充実その他、まだまだ高次元の観光立国を実現していくためには施策として充実していくべき点が多々あるということでございまして、今回の新税を有効に活用していくだけの財政需要が十分にあるんではないかというふうに考えておるところでございます。  いずれにいたしましても、三十一年度予算以降は、この新税、硬直的な予算配分とならず、具体的な充当される施策、事業が、先ほど申し上げました基本的な指針にのっとりまして、毎年度洗い替えが行えますよう、観光戦略実行推進タスクフォースにおきまして民間有識者の方々の御意見も踏まえつつ検討を行い、予算の要求、編成を行ってまいりたいと考えておるところでございます。
  165. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 時間過ぎております。
  166. 風間直樹

    ○風間直樹君 終わりますが、国会でもこの特会の使い道、きっちりチェックしてまいります。  ありがとうございました。
  167. 中山恭子

    ○中山恭子君 ありがとうございます。希望の党、中山でございます。    〔委員長退席、理事三木亨君着席〕  今回、この国際観光旅客税は国際観光振興の特定財源になるという説明がありました。その説明を見てみますと、この使途について、快適に旅行できる環境の整備など、どちらかというとハード面での施策に充当することが大部分となっています。  また、その場合、先ほど大門先生からお話がありましたが、文化財を活用する、これは大事なことだとは思いますけれども、そこの成り行きというか、文化財があって観光客が増えるということであれば大変よろしいと思いますが、観光のために文化財を活用して、活用でしたらいいんでしょうけど、例えば先ほど大臣がおっしゃられた苔寺なども開放せよみたいな話になると、これは本末転倒であろうと考えておりまして、実はこれ、文芸基本法、文化芸術基本法作成のときにも同じような話題がありまして、文化財を活用することは非常に大事だけれども、観光が優先されて、そのために文化財を全て使えといったような形になってはならぬということで、元々この文芸基本法にはそういった文章も入っておりましたんですが、そこは削除した経緯がございます。ちょっと一言だけ付け加えさせていただこうと思っておりまして、非常に大事なポイントだと考えております。  先ほどの続きですけれども、ハード面での施策に充てることが今回大部分となっておりまして、ただ、それだけでは観光客を日本に呼ぶときに不十分であると考えています。海外の人々が日本を訪れたいと思わせるためには、日本は美しい景色があります、温泉があります、入って楽しんでくださいといったようなハードの資源だけではなく、そこにソフトの資源を加えることが欠かせないと考えております。    〔理事三木亨君退席、委員長着席〕  お手元に、今日、資料を配付いたしました。世界で行われております世界の主なフェスティバルが書いてある世界地図でございます。それに日本のフェスティバル、日本でもいろんな国際的な文化事業が行われておりますので、それを付け加えております。  現在、日本ではまだこの世界的なフェスティバル、三本の指に入るフェスティバルというのはまずないと言っていいような状況でございます。そういった中でソフトの資源を加えるということについて、文科省さんはどのようにお考えでしょうか。
  168. 藤原章夫

    ○政府参考人(藤原章夫君) 国際的なフェスティバルについてのお尋ねでございます。  日本国内におきましては、横浜トリエンナーレや瀬戸内国際芸術祭、あるいは越後妻有の大地の芸術祭など、こうした様々な芸術祭が実施をされてきているところでございます。こうした祭典は大きな集客効果や経済効果を見込むことができ、また各地の魅力づくりにもつながるため、地方創生や観光立国を実現し、持続的な地域経済の発展の観点からも大変意義のある取組だというふうに考えております。  ただ、先生も御指摘ありましたように、こうした芸術祭が世界的な拠点にまで育っているのかといいますと、そこはまだこれからまだまだ取組を進めていかなければならないというふうに考えておるところでございまして、文化庁では今年度の予算において国際文化芸術発信拠点形成事業というものを盛り込みまして、この事業を基にこうした芸術祭の更なる発展を支援をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。  また、国際観光旅客税の関係でございますけれども、こちらの方は、その使途につきましては、観光庁を中心に、今後、政府全体で議論が進められているものというふうに承知をしておりまして、そうした中で適切に対応してまいりたいと考えておるところでございます。
  169. 中山恭子

    ○中山恭子君 是非、文化庁さんの方でも、観光に押されずに、文化の大切さというものをしっかり主張していただきたいものだと考えております。  二枚目に国際的な芸術フェスティバルとはという資料を付けてあります。  こういったものを日本で開催していこうと考えるとき、やはりそのフェスティバル自体の質の高さというものが求められます、そのプロデューサーですとか芸術監督などが非常にしっかりした運営体制を持っていること。それから、国際性が要求されます、様々な国のアーティストが参加すること。そして、継続性が問われます。  三枚目に主な芸術フェスティバルの例を挙げております。  現代アートでいえばやはりベネチア・ビエンナーレ、これは以前にもお話ししたことがあるんですけど、一八九五年に第一回が開かれております。このときはまだ三十数か国が集まって開いたものでございますが、それが現在まで続いているということでございます。一八九六年、このベネチア・ビエンナーレ第一回の翌年に開催されたのがスポーツのオリンピックでございまして、こちらも現在まで続いているということでございます。  サンパウロのビエンナーレですとかドイツのドクメンタ、エジンバラの国際フェスティバル。これは、夏にベネチア・ビエンナーレが開かれ、六月くらいからベネチアで開かれて、七月にアビニヨンの演劇祭が開かれ、八月末から九月にかけてエジンバラでフェスティバルが開かれます。そういったヨーロッパの中では流れがあって、こういった国際的な芸術フェスティバルが開かれているということでございます。  また、例えば映画祭にしましても、日本では東京映画祭がありますけれども、残念ながら、世界で映画祭三本の指に入るものといえば、やはりカンヌ、ベルリン、そしてベネチア映画祭が挙げられます。日本の映画祭、東京映画祭はまだそこまで行っていないという状況でございます。  日本が持つ魅力、もちろん、これは日本で、この国際情勢の中、国防力も大事、そして経済力も大事と思いますが、日本が持つ魅力は日本の文化にあると考えておりまして、日本で質の高い文化の祭典を開催すること、それを目指していくことがまさに今の日本に課せられた課題であると考えております。  麻生大臣にお伺いいたします。日本が文化の祭典の国になるということについてどのようにお考えで、御感想をお願いいたします。
  170. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今いろんな試みがなされておりますけれども、最初からこういう巨大な、大きな絵を描いて企画をされているものがありますかねって、日本で。聞いたことがないので、私だけが知らないのかもしれませんけれども、私の知っている範囲でこういったようなことを企画立案というのは、もうちょっとちまちました話でやっているのかなという感じがしますんですが。  これは、だけど、考えてみますと、国が挙げてやったという種類のものではございませんですもんね。これ、カーネギーがやった話が、たしかピッツバーグでやっているのなんかそうだと思いますが、ああいったのに、見たことはありますけれども、これ、いずれもその地域のいろんな人たちが集まってスタートして、今日百何十年続いているというようなものが多いように思いますけれども。  いずれにしても、こういったようなものというのが、これから日本がやっとそういったものができるような形になりつつあるのかなという感じはいたします。
  171. 中山恭子

    ○中山恭子君 現在、超党派で国際文化交流の祭典の実施、祭典を推進していきましょうという議員立法を提案しようとしているところでございます。まだなかなか実現しておりませんけれども、今大臣おっしゃられましたように、全てを国がやるということはまず余り例がありませんが、大体は国が三分の一、地方公共団体で三分の一、そして民間とか入場料とかそういったものが三分の一というケースが多いようにこれまでの調査では聞いております。  二〇二〇年、スポーツのオリンピックが開催されますが、そこから後、オリンピックの後、日本でどういったことが行われるだろうか。ハードの観光資源だけではなくて、日本の中でこういった世界の非常に一流の芸術家が集まるような祭典を行っていく。世界のどこの国の方、どの宗教の方がいらしても、日本であればその能力を十分に発揮できるということでございますので、こういった祭典を日本が開いていくということは日本にとっても非常に価値がありますし、世界にとってもある意味では貢献、世界に対しても貢献できるのではないかと思っております。  もう時間が余りありませんが、こういったことを開催していくことについて、又は今回のその出国税に絡んでソフトを考えましょうということについて、何か御感想があれば一言お願いいたします。
  172. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 時間が来ておりますので、おまとめを。そうしたら、麻生大臣ですか。
  173. 中山恭子

    ○中山恭子君 一言だけ。
  174. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 急な御質問なんで、ちょっと今この段階でどうかということをお答えできるような準備をしているわけでありませんので、お答えが極めて難しいとは思いますけれども。  いろんな意味で、日本に観光客が呼べるというようにしようとしている元の一つは、これからの時代に、まあAIだ、いろんなものが進んでいく、科学技術の部門はもちろんですけれども、それ以外の方々というのもかなりいらっしゃいますので、そういった方々がAIとかロボットとかIoTとかそういったような話以外できちんと生活ができるようなことの一つとして、やっぱり地方という点とそういった方々ということを考えたときに、この観光へお見えになる方の、旅行、落とす金というものは極めて大きな額になりますので、そういったことを考えた場合にこういったものができると新たにそれを目指して人が入ってくるということは大きな収入源、収入増になりますので、そういったものを含めてみると大きな絵をちょっと考えなきゃいかぬところだと思いますが、これ、誰がそういった企画をするかというのも、ちょっとそういった方々が今、日本にどういった方がいらっしゃるのか私ちょっとよく存じませんので、ちょっとそれ以上のお答えは差し控えさせていただきます。
  175. 中山恭子

    ○中山恭子君 ありがとうございました。     ─────────────
  176. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、林芳正君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君が選任されました。     ─────────────
  177. 藤末健三

    ○藤末健三君 国民の声の藤末健三でございます。  私は、前回に引き続きまして、残された質問を続けさせていただきたいと思います。  私は、二週間前の本委員会におきまして、日米FTAに関する質疑を副総理であられます麻生財務大臣にさせていただきましたけれど、そのときに通商交渉の中におきまして日米FTAとかバイの中には巻き込まれないということをお答えいただいたんですが、それは海外のメディアに記事になりました。その内容についてまた確認をさせていただきたいということと、もう一つございますのは、これから日米間で貿易交渉が始まりそうな雲行きでございますけれど、恐らくアメリカ側のお考えとは何かと申しますと、アメリカ国内で雇用をつくろうということでございますので、貿易交渉ということをやるのではなく、是非私は日本が官民合わせてアメリカ国内で雇用をつくるようなプランか何かを作り、こちらから前向きに攻めてはどうかと思うんですが、麻生副総理のお考えをお聞かせください。お願いいたします。
  178. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これはペンスという副大統領との交渉に見せた資料なので、ちょっと横文字で、急に直しておりますのであれですけれども、そこからだったら見えると思いますので。  中国が、日本がという二つの例ですけれども、アメリカから流出している中国に出ている金がこれ、日本からアメリカに流出している金がこれなんですが、同時に、逆に日本が得た金をアメリカに投資している額がこれです。ほぼ日本の方がアメリカに投資している額が多い。中国はこれだけですからこれしか寄与していないというのが分かっていますかと言ったら、もう一回見せてくれというから、はい、よくこういうのを勉強してから話をしてもらいたいという話をして、それ以後、この話は全くなくなったと記憶しますけれども。  日本の場合は、明らかに日本が稼いでいる金もありますけれども、その金がアメリカに戻っている額というのは、多分、今、日本の場合は中国への資金のいわゆる流出、米国から資金の流出がすごく多いんですけれども、もちろん日本にも流出していますが、同時に、日本から入ってきている額の方が圧倒的にこういう形になってきているという前提で見ますと、アメリカに対する資金の流入、日本からの資本流出というものが極めて大きいという点が一番肝腎なところだと思いますので、これが雇用の創出につながったり、いろんな意味で、ペンスという人は、インディアナの、何ですか、ガバナー、知事をしていたんですけれども、全米で日本の企業が一番多いのはカリフォルニア、二番目がニューヨークですかね、三番目が多分インディアナだと思いますけれども、そういった意味ではよく事態が分かっている大統領だと思いますので、そういった意味では、きちんとそういった話がかみ合うところだと思っておりますので、今後とも、こういった点はきちんとおっしゃるとおりやっていかにゃいかぬところだと思っております。
  179. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非、ペンス副大統領と麻生副総理の関係のラインを是非使っていただきたいと思います。私は、非常にこれから重要になると思うんですよ。是非お願いしたいと思います。  続きまして、前回お話ししました観光のコアとなりますIR、複合型の観光施設でございますが、ここにカジノができるということになっておりますが、オンラインのカジノの規制はほとんどやられていないのではないかということになったわけでございます。  今日は、本当は実は委員の皆様に資料を配ろうと思ったんですが、余りにも何か出どころが不明のものが多いのでちょっとやめましたが、何かと申しますと、まず、警察でも法務省でも結構ですけれど、こういうオンラインカジノ、前回も違法に当たるのではないかというような回答をいただいたわけですけれど、こういうオンラインカジノの規模がどれぐらいあるかというのは調べていただけましたでしょうか。お願いいたします。警察庁、じゃ、お願いいたします。
  180. 小田部耕治

    ○政府参考人(小田部耕治君) お答えいたします。  オンラインカジノにつきましては、平成二十九年中、警察では、いわゆるインターネットカジノに係る賭博事犯十三件を常習賭博等で検挙しているところでございます。例えば、昨年、東京都内に所在するインターネットカジノ賭博店におきまして、店内にパーソナルコンピューターを設置して、常習として賭客を相手に通称バカラと称する賭博をしたことにより、店舗経営者ら三人を常習賭博、賭客一人を単純賭博で検挙しているところでございます。  警察といたしましては、インターネットカジノにつきまして刑事事件として取り上げるべきものがあれば、引き続き、法と証拠に基づいて厳正に対処してまいりたいと考えております。
  181. 藤末健三

    ○藤末健三君 済みません、オンラインカジノの規模がどれだけですかという話を聞いているのであって、申し訳ない、ちゃんと私の質問を聞いていただきたいんですけど、摘発件数は聞いていないんですよ。  何かというと、せっかくだから、もうお答えいただけないということを前提にお話ししますと、これはあるネットの会社が書いているんですが、二〇一五年で世界で四百億ドル、二〇一七年に五百億ドルといいますので、大体五兆円という規模ですと。日本はどうですかということを調べたんですが、日本についてはデータは出ていません。ただ、推察するに数百億のオーダーには乗っているなという感じはします、正直申し上げて。その認識いかがですか、警察庁として、あられますか。
  182. 小田部耕治

    ○政府参考人(小田部耕治君) お答えいたします。  一般論として申し上げれば、いわゆるインターネットカジノに関しまして、賭博行為の一部が日本国内において行われた場合には刑法の賭博罪が成立することもあるものと認識しておりまして、警察としては、捜査機関といたしまして、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づいて厳正に対処してまいる所存でございます。  また、警察は、いわゆるインターネットカジノについて資金の流れ全般を把握する立場にはございませんけれども、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、個別の事案に即して必要な範囲で実態把握に努めておりまして、その過程において犯罪収益を把握した場合には、例えば起訴前の没収保全措置を積極的に活用するなどして犯罪収益の剥奪に努めているところでございます。
  183. 藤末健三

    ○藤末健三君 恐らく、この答弁はこういう人たちに引かれますよ。そうしたら、犯罪収益にならなければいいんじゃないのという話に取られかねないと思うんですけど、いかがですか。大丈夫ですか、そこについては。  例えば、このネットの中を読ませていただきますと、これ多分読んでいただいていると思います、私、渡していただきましたから。オンラインカジノは合法なんですかと書いてあるんですね、宣伝に。オンラインカジノというのは違法なものではありません、海外では一般の娯楽になっておりますと。オンラインカジノは世界に千から二千もあって、国や政府の発行する運営ライセンスを取得しています。日本にある裏カジノとは違いますよと。実際調べたら、海外のオンラインカジノの規制があって、確かにそのプルーフというか証明はもらっているみたいなんですよ。そして、オンラインカジノは安全かとあって、第三者機関による監督を受けていますよと。  で、ここなんですよね、ポイントは。日本国内で遊んでも問題ないんですかということが書いてあって、賭博を立証するには必要な共犯ないし対向犯を立証しなければならないという条件がありますと。つまり、胴元とプレーヤーを同時に摘発する必要があるということで、海外拠点にサーバーがあるようなオンラインカジノは賭博法の適用対象外というのが法律家の見解として一般的に広がっていますと書いていますけど、その点、法務省、いかがですか。見解を教えてください。
  184. 加藤俊治

    ○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。  その点とおっしゃったところがどういうことをお答え申し上げればよろしいのか、間違っていたら教えていただきたいのでありますが、犯罪の成否は基本的に個別の事案に即して具体的に判断されるべき事柄でございますので、それにつきまして申し上げることは差し控えさせていただいております。
  185. 藤末健三

    ○藤末健三君 事前に資料を渡しているんで、もし今日お答えできなかったらこれ配りますよ、次回。よろしいですか。  ある二〇一六年の事案があって、家でネットを、オンラインカジノをやっていましたという方が摘発されましたと。その方はどうなったかと申しますと、不起訴になりましたと。二〇一七年時点で、本時点においてオンラインカジノプレーヤーが対象となった賭博被疑事件で不起訴となったのは唯一ですよと。ほとんどが略式起訴になっちゃっていて、初めて裁判にしましたと。そして、初めての事案が不起訴になってしまったと。その不起訴にしたという弁護士の方がこの宣伝作っていて、書いているわけですよ。何かというと、不起訴になるから安心してくださいということを書いています、ここに。  それ、事実、いかがですか、この記事については。法務省としての見解を教えてください。
  186. 加藤俊治

    ○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。  弁護士の方がウエブ上に何か記事を出されているという御指摘でございましたけれども、個別の記事等について法務当局として何かコメントをするということは差し控えさせていただきます。  また、事実関係でございますか。(発言する者あり)そこに、ウエブ上に書いている事実関係があるかどうかということについては、お答えの用意がございませんので、ちょっとこの場ではお答えは困難でございます。
  187. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 加藤審議官、前回から同じ質問をされておりますので、誠実にお答えをいただきたいというふうに思います、もう一度。
  188. 加藤俊治

    ○政府参考人(加藤俊治君) 承知いたしましたが、今御指摘のウエブ上に、そのウエブ上にどのような記事が出ていてどの記事を……(発言する者あり)
  189. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) まず加藤審議官。
  190. 加藤俊治

    ○政府参考人(加藤俊治君) 恐れ入ります。  どの記事を御指摘かということについて、済みません、この場で定かに特定できておりませんので、お答えの用意がございません。申し訳ございません。
  191. 藤末健三

    ○藤末健三君 じゃ、今、宣言しますよ。二日後にこれを配って議論しますから、ちゃんと考えておいてくださいね。  委員の皆さんも、ちょっと分かりましたか、この状況を。オンラインカジノというのが世界で四兆円、五兆円という規模になっていると。もう日本語で堂々と合法ですよと書いているわけですよ。じゃ、合法ですかというと、法律的には純粋に解釈したら合法じゃないかもしれない、分からないと。恐らくその規模はどんどんどんどん膨れ上がっている。そして、何が問題かというと、IR法ができて、日本で物理的なカジノができますよと。恐らく多くの方々がルールを理解し始めると思うんですよ。そして、ますますオンラインの方に流れていくと。そのときに全く規制がないという状況、本当に。誰が規制するのかといったら、ちなみにIR本部がやればいいんじゃないかと思われる方おられるかもしれませんけど、実は法的にIR本部は物理的なカジノしかできないようになっているんですよ。じゃ、誰がオンラインの方のをやるんですかといったら、警察庁はやりません、法務省はやりませんって、じゃ、誰がやるのという話になっているという状況でございますので、これを申し上げまして質問を終わらせてもらいますが、次回はきちんとペーパーも出して御質問申し上げますので、是非お答えください。両役所、お願いします。  以上で終わります。
  192. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 インバウンドが増えることは大変結構なことでありますが、いいことずくめでもないんですね。お手元に今お配りをしておりますこのグラフは、短期滞在外国人、来日外国人の検挙人員という数字でございます。  かつてはかなり高かったのがかなり減ってまいりまして、ここ数年、傾向としては伸びつつあるということでありますが、この背景はどういうことなんでしょうかね。また、こういった外国人犯罪への対応はどうなっているんでしょうか。
  193. 大賀眞一

    ○政府参考人(大賀眞一君) 観光客らを中心とする短期滞在につきましては、委員御指摘のとおり、十年前と比べてかなり総検挙人員を減らしてきておるところでございます。  近年になって若干増加傾向ではございますけれども、ここ最近五年間、平成二十五年で申しますと短期滞在の新規入国者数というのは九百二十万人でございましたが、これが昨年は二千四百万人へと約二・六倍ほど急増しているということでございますが、それと比べまして短期滞在の総検挙人員は約千人、これが平成二十五年でございますが、それから千八百人、平成二十九年、への増加にとどまっているというところでございまして、警察といたしましては、関係機関と連携をしていろいろと取締りを講じてきているところでございます。  二〇二〇年になりますと、東京オリンピック・パラリンピックの競技大会の開催等もございまして、今後外国人の入国者数が更なる増加をすることが予想されますけれども、引き続き関係機関とも連携をして来日外国人犯罪対策に取り組んでまいりたいと、こう考えております。
  194. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 インバウンド増加による副作用とでもいいましょうか、とにかくオリンピックを控えて組織犯罪とかテロとか、こういったことには万全を期さなければなりません。捜査というのは密行性の下に行われるのが普通でありますが、捜査情報の漏えいということが時たまあるんですね。これは一般論として、捜査情報の漏えいはどういう罪に当たりますか。
  195. 加藤俊治

    ○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。  どういう罪に当たるかといった犯罪の成否につきましては、捜査機関により収集された証拠に基づき個別具体的に判断される事柄でございますので、お答えは差し控えます。
  196. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 それが官僚答弁というやつで、非常に逃げのうまい答弁なんですね。いろんな犯罪類型がございますけれども、例えば国家公務員法違反、秘密漏えい、こういう罪の類型もございます。  ついせんだって、先週でありますが、江田憲司衆議院議員がこんなツイートをしております。大阪地検の女性特捜部長のリークがどんどん出てくる。何千台分のトラックでごみを撤去したと言ってほしいと本省理財局の職員が森友学園に要請、ネタ元はメールらしいと。実際はこの話は本物だったわけですね。理財局長が昨日認めたとおりですよ。したがって、江田さんのこの指摘は、これNHKのニュースですけれども、正しかったということでしょう。  問題は大阪地検の女性特捜部長のリークがと言っているところであって、報道によると大阪地検は否定をした、捜査情報を外部に漏らすことはありませんということを言っておるんですが、法務省はどういう見解ですか。
  197. 加藤俊治

    ○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。  御指摘のツイッターの書き込みについては承知をしております。しかしながら、検察当局におきましては、従来から捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払ってきたものでございまして、捜査情報を外部に漏らすということはあり得ないものと承知をしております。
  198. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 明確に法務省も否定をされたということであります。  そうすると、江田さんの方がこれうそを言っているのかという話ですね。江田さんの方は、その後いろいろ話題になりまして若干修正をしておられます。  次のツイートですが、大阪地検の件は、各報道機関も大阪地検特捜部の調べで分かったと報道しているとおりですと。要は、女性特捜部長と名指しをしてしまった、それが言葉足らずだった、訂正しておわびいたします。言葉が多過ぎたのでおわびをしますというのが正しいと思いますけれどもね。いずれにしても、大阪地検のリークだということは江田さんは否定はしていないわけです。さあ、どっちがうそをついているんだということですよ。同じ答えになるかもしれませんが、どうぞ。
  199. 加藤俊治

    ○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。  どちらがうそをついているかということではなくて、法務省としてツイッター上に書き込まれた方がどういう根拠あるいはどういう意図で書き込まれたということについては承知をしておらないところでございますので、その点についてお答えすることはできません。  以上でございます。
  200. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 前理財局長もこういう答弁すればよかったんですね。逃げの答弁というのはこういう答弁で、官僚の見本みたいな答弁だと思います。  とにかく、昨日の決算委員会の質疑でも明らかになりましたように、もう驚くべきことが起きているんですね。いつだったかも申し上げましたように、これはもういつか見た光景ですよ。もう次から次へと出てくる。まず、二月には裁量労働制のアンケートですか、これがないと言っていたのが地下の倉庫から出てきました。次は、一年以上前に実は決裁文書改ざんしていました。最近では、ないと言っていた自衛隊の日報が続々と出てくる。いつか見た光景ですよ、これは、正直ね。  こういうことが一体何を意味するのか。よく最近、内閣人事局がという話をしょっちゅう聞かされます。内閣人事局なんかつくっちゃったものだから役所が萎縮をして、今や反乱を起こしているなんていう説ですよ。  お手元に「FACTA」の四月号、お配りをしてあるかと思います。これもよく聞かされる話なんですね。左側のページの下から二段目見ますと、法務・検察人事への介入に及んだ安倍政権に対する怒りが検察の現場にはあると指摘する、人事介入というのは、将来の検事総長と言われていた法務省の林眞琴刑事局長を順当に法務事務次官へ昇格させる人事案が一六年夏、昨年秋と二回にわたって官邸サイドに拒否され、林氏は今年一月に名古屋高検検事長へ転出、黒川弘務氏が法務次官を続けていることを指すという話なんですね。で、一番最後には、ぐらつく安倍政権と逆襲に出ている検察との暗闘は今後も続きそうだ。非常に面白い記事ですよ。  誤解のないように申し上げておきますと、内閣人事局、私が福田内閣の担当大臣で基本設計をしたときには、検察、警察、自衛隊、これは抜いてあります。自衛隊は御案内のように自衛隊法の世界であります。検察は一般職の国家公務員の中ではちょっと違った存在ですよね。警察も違う体系があると。しかし、本省の事務次官とか官房長とか局長とか、そういう人たちは別ですよ、これは。内閣人事局というのは、いつも申し上げますように、内閣の重要政策に応じた戦略的人事配置を行う、縦割り行政の弊害を排除する、こういう目的ですよ。当たり前のことじゃありませんか。  日本は議院内閣制で選挙で多数派が政権を取る、その総理大臣が内閣を組織するわけでしょう。こういう記事が出ることをどうお考えになっています。
  201. 加藤俊治

    ○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。  個別の雑誌の記事がどのような根拠ですとか意図に基づいて記載されているのかという点については、法務省として承知し得ないことでございますので、記事の内容について見解を述べるべきではないというふうに考えております。
  202. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 これが官僚の優等生答弁ってやつで、前理財局長ももうちょっと見習ってほしかったですね。
  203. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
  204. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 はい。またあさってやらさせていただきます。  ありがとうございました。
  205. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  206. 古賀之士

    ○古賀之士君 民進党・新緑風会の古賀之士でございます。  国際観光旅客税法案に対し反対の立場から討論を行います。  反対する第一の理由は、政策形成過程が余りにも拙速だからです。  本法律案は二十七年ぶりに付加税でない新税を創設するものです。そのような税を創設するのであれば、開かれた場でじっくりと議論を行い、国民の理解と納得を得ることが必要不可欠です。  しかし、さきの衆院選で与党の選挙公約にもなかった国際観光旅客税が異例のスピードで検討され、本法律案の提出に至りました。その間、国民への説明が十分に行われたとは到底言えません。森友学園をめぐる一連の問題で明らかになった政府の隠蔽体質や国民を軽視する姿勢が今回の経緯にも如実に表れています。このような国民不在の一方的な政策形成は決して容認できません。  反対する第二の理由は、観光振興施策の財源として新たな特定財源をつくり出すことです。  特定財源が無駄遣いを招くおそれがあることは、道路特定財源の問題などを通じて証明されてきました。目的税である消費税を見ても、総理の意向によって容易に使途が変更されたばかりです。国際観光旅客税についても、今後の政権の都合で幾らでも使途が拡大するおそれがあります。  もちろん、観光振興施策の必要性自体を否定するものではありませんが、その財源は既存の歳出を見直して確保すべきです。政府は、新税を充当する施策について、既存施策の財源の単なる穴埋めとするのではないという考え方を示しています。このような基本方針からは、既存の歳出を見直すという意識は全く感じられません。国際観光旅客税は平年度の税収規模が四百三十億円とされており、九十七・七兆円に上る歳出のごく一部を削減すれば穴埋めできるのです。増税によって手っ取り早く財源を確保する前に、無駄な歳出の見直しを行うことが先決であります。  反対する第三の理由は、受益と負担の関係に疑問が残る点です。  国際観光旅客税は海外へ渡航する日本人にも課税されますが、観光財源が充当される施策から日本人が享受できるメリットは極めて限定的です。受益と負担の関係から負担者の納得が得られることという政府の方針に従うなら、観光施策によって直接的な恩恵を受ける層に負担を求めるべきであり、取りやすいところから取ろうという安直な増税策には強く反対いたします。  財務省による公文書の改ざんなど、我が国民主主義の根幹を揺るがす異常な事態を招いた現政権には、国民に新たな負担を求める資格はありません。政権の都合による一方的かつ拙速な増税策には断固反対であることを申し上げ、私の反対討論を終わります。
  207. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 反対の討論を行います。  国際旅客税は安倍政権の観光立国戦略に財源を提供するものです。日本の文化や歴史、自然などの魅力が広がり、外国人観光客が増えることは歓迎すべきです。ところが、安倍政権の観光戦略は、もうかる文化財の言葉に表れているように、もうけ本位の観光ビジョンに傾いており、開発優先、規制緩和が中心で、文化財も保護よりもうけを優先する活用を推進し、文化的、歴史的価値を損ない、中長期的に見れば観光資源を失うおそれさえあります。  また、政府は、この新税がカジノを含むIRの整備に使われる可能性も否定しませんでした。世論調査では、カジノ解禁反対という国民の声が六割、七割に達しています。それは、賭博が刑法で禁じられた犯罪であり、ギャンブル依存症を蔓延させるからです。賭博場建設を含むこのような観光戦略に資するための新税は必要ありません。  なお、出国時に課税するやり方は、国際連帯税の一方式として長年にわたり検討されてきました。国際連帯税は、その財源を温暖化や飢餓、感染症など地球規模の課題の対策に充てようというもので、超党派の国会議員と市民団体の間で議論が重ねられてきました。今回の新税は、その課税方式だけこそくにも借用し、国際連帯税の崇高な目的をないがしろにし、導入を妨害するものです。  以上、抗議の意味を込めて反対討論といたします。
  208. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  国際観光旅客税法案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  209. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  210. 長谷川岳

    ○委員長(長谷川岳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時十三分散会