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2018-06-12 第196回国会 参議院 内閣委員会 18号 公式Web版

  1. 平成三十年六月十二日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  六月七日     辞任         補欠選任     渡辺美知太郎君     有村 治子君  六月十一日     辞任         補欠選任      有村 治子君     こやり隆史君      江島  潔君     徳茂 雅之君      野上浩太郎君     松川 るい君  六月十二日     辞任         補欠選任      石井 準一君     宮本 周司君      こやり隆史君     有村 治子君      徳茂 雅之君     江島  潔君      松川 るい君     野上浩太郎君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         柘植 芳文君     理 事                 藤川 政人君                 和田 政宗君                 西田 実仁君                 矢田わか子君     委 員                 有村 治子君                 石井 準一君                 江島  潔君                 岡田  広君                 こやり隆史君                 山東 昭子君                 徳茂 雅之君                 豊田 俊郎君                 野上浩太郎君                 松川 るい君                 宮本 周司君                 山下 雄平君                 熊野 正士君                 榛葉賀津也君                 相原久美子君                 白  眞勲君                 田村 智子君                 清水 貴之君                 山本 太郎君    国務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(地方創        生))      梶山 弘志君    副大臣        内閣府副大臣   越智 隆雄君        厚生労働副大臣  高木美智代君        防衛副大臣   山本ともひろ君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        村井 英樹君        総務大臣政務官  小倉 將信君    事務局側        常任委員会専門        員        藤田 昌三君    政府参考人        内閣府民間資金        等活用事業推進        室長       石崎 和志君        スポーツ庁スポ        ーツ総括官    齋藤 福栄君        厚生労働大臣官        房生活衛生・食        品安全審議官   宇都宮 啓君        国土交通省道路        局次長      和田 信貴君        国土交通省航空        局航空ネットワ        ーク部長     久保田雅晴君        防衛大臣官房施        設監       平井 啓友君        防衛装備庁プロ        ジェクト管理部        長        石川  武君    説明員        会計検査院事務        総局次長     腰山 謙介君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○民間資金等の活用による公共施設等の整備等の  促進に関する法律の一部を改正する法律案(内  閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、渡辺美知太郎君、江島潔君及び野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠としてこやり隆史君、徳茂雅之君及び松川るいさんが選任されました。     ─────────────
  3. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府民間資金等活用事業推進室長石崎和志君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 榛葉賀津也

    榛葉賀津也君 国民民主党榛葉賀津也でございます。  大臣、いよいよ始まりました、米朝会談。シンガポールで十時からちょうど始まっているんですよ。シンガポールの米朝会談も大事ですけど、内閣委員会のPFIも大事ですから、頑張っていきたいと思います。  かつて、アメリカの第三十三代大統領ハリー・トルーマンが、政局は水際までだという名言を発しました。私も国対委員長を三年やりまして、この言葉は、私、肝に銘じて国対委員長をやらせていただいたつもりでございます。  今の米朝会談、これから、拉致、核、ミサイル、包括的かつ不可逆的な解決に向けまして、恐らく、こういった国会の議事録も北の国は精査していると思います。この国は一丸となってこの問題をしっかりと解決していく、そのことを強く、我々野党ですけれども、お約束をしたいと思いますし、これについては全力で政府をサポートしたいと思います。他方で、国内における様々な疑義、疑惑、不正問題、これには徹底して国民を代表してチェック機能を働かせていく、そのことも宣言をさせていただきたいと思います。  私たちが、三年三か月、実は与党を経験しました。その後、野党になって、私は最初の国会対策委員長になったんですけれども、野党になって少し気落ちしている私に、青木幹雄先生が、政府・与党を監視をして衆議院を抑止できるのは野党の参議院だけなんだと、政府・与党を監視して衆議院を抑止できるのは野党の参議院だけだと、榛葉君、頑張れと励ましてくれました。この言葉は大変私の支えになりまして、私は、厳しく、しかし国のためにしっかりとこれらの不正についても、今後、矢田理事を筆頭に頑張ってまいりたいと思います。  それでは、本題に入りたいと思います。  まず最初に、PFIによるコスト削減と効果検証についてお伺いしたいと思います。  PFI法が制定された平成十一年以降、PFIを活用した事業は、平成二十九年末時点で実施方針公表済みの案件が六百九件あるんですね。実施済みのPFI事業について、従来の公共事業と比較してどれだけ行政コストが削減されたか、その効果政府検証しているかというと、何と衆議院内閣委員会の答弁で、していないという答弁でした。政府参考人、それに間違いないですね。
  7. 石崎和志

    政府参考人(石崎和志君) VFMに関しましては、我々、契約時点でのVFMに関しましては公共団体から情報収集してございますが、終了後という段階で特段そういうものを集めたというものはございません。
  8. 榛葉賀津也

    榛葉賀津也君 内閣府は、平成二十七年までに実施方針を公表した五百二十七事業を基に、平成二十八年に実施した調査結果を公表しているんです。それによりますと、事業者決定時のバリュー・フォー・マネー、事業効果が把握できた三百六十四事業において、人口二十万以上の公共団体では平均一九・四%、人口二十万人未満の公共団体では一六・二%、全体にしますと一八・五%、行政自らが事業を実施するよりも行政コストの削減効果があったと説明しています。  しかし、今、参考に申し上げたとおり、この数値は事業者決定時の数値なんですね。つまりは、事業実施前のバリュー・フォー・マネーを基に算出した見込み値なんです。実際の行政コスト削減効果とは言えないと思うんです、大臣。  資料の一を見ていただきたいと思います。  これ内閣府のホームページなんですけれども、落札業者の提案内容から算出したバリュー・フォー・マネー、これを実際のバリュー・フォー・マネーとしています。  どうして大臣、事業終了後のバリュー・フォー・マネーを算出せずに事業効果があったという判断ができるんでしょうか。
  9. 石崎和志

    政府参考人(石崎和志君) まず、事実関係だけ御説明させていただきます。  バリュー・フォー・マネー、御指摘いただきましたように、PFI事業における最も重要な概念の一つとして、従来の方式、従来公共団体がやった従来方式と比べまして、PFIでやった方が総事業費をどれだけ削減できるかという、占める割合でございます。  このバリュー・フォー・マネー、PFI事業としてまず行うか否かを判断するために、具体的な事業者の選定前に、まず想定されるバリュー・フォー・マネーを予測して算定し、公表いたします。その上で、民間事業者から提案を募りまして、落札者によって契約段階、契約の段階でVFMを算定することから、落札者の提案内容から算定されるVFM、我々、それを実際のVFMという言い方をさせていただいています。  なお、このバリュー・フォー・マネー、専ら特定事業の選定の可否、若しくは事業者の選定の可否を決定する段階の基準であることから、事業終了段階においてあえて当該事業のバリュー・フォー・マネーを遡って算定するということはしてございませんので、各公共団体もあえてそういうことをやっていない限りは、事業決定前の数字がある、それを集計しているものでございます。
  10. 榛葉賀津也

    榛葉賀津也君 やはりそれは納税者は納得しないよ。やっぱりコスト削減する効果がどうだということでこれやっているわけだから。それ、実際どれだけコストが削減されたかということをしっかりエビデンスをゲットしなかったら、これは話にならないじゃないですか。  政府は、政府全体でEBPM、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキング、これを推進されていますね。つまり、根拠に基づく政策立案ですよ。従来、確かな根拠に基づいて政策立案が本当になされていたかというと、極めて怪しい部分があった。つまり、エビデンスベースドではなくて、エピソードベースなんですよ。これじゃいけないというんで、この反省に立って、政府政策立案の前提となる事実認識をしっかり踏まえて、立案された政策とその効果を結び付けるロジックを踏まえて、その前提となる根拠をチェックする、これで合理的な政策を立案していくと、まさに根拠に基づく政策立案をしっかりやっていこうと、政府全体でこれ、EBPM推進しているんでしょう。  これ、本当のコスト削減効果を算出しないままPFIを推進していく、こういう姿勢で大臣、本当にこのEBPMサイクル、政策の改善につながるんですか。
  11. 梶山弘志

    国務大臣梶山弘志君) 平成十一年のPFI法施行以来、二十年間を経過をしまして、事業終了案件が増える中で、事業期間全般にわたる効果をVFMの効果も含めて、分析も含めて検証を行うことは、今後の政策立案を行う上で大変重要と考えております。特に、決定前のその決定の指標として用いているわけでありますが、よりそれらが精緻なものになるように分析をする必要があると思っておりますし、EBPMにも資するものだと私は思っているところであります。  PFI推進委員会におきましても、事業終了後案件の検証が必要との意見もあります。今後、改定予定のPPP/PFI推進アクションプランにおいても具体的な施策の一つとして位置付けて実施することを予定をしているところでありますが、これらの件につきましても、私自身も進めていく必要があると思っておりますので、運用も含めてしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
  12. 榛葉賀津也

    榛葉賀津也君 このバリュー・フォー・マネーをしっかりエビデンスベースで検証して、そうしないと本当にPFIが効果のあるものかどうか、これ分からないはずなんです。  大臣、この行政改革の一環として、世界で初めてPFIを導入した国、御存じですか。
  13. 梶山弘志

    国務大臣梶山弘志君) イギリスであります。
  14. 榛葉賀津也

    榛葉賀津也君 さすが大臣でございます。そのとおりでございます、イギリスなんです。一九九二年に導入しています。  このイギリスの会計検査院、NAO、ナオと言うんでしょうか、これが二〇一八年に、一月、あるレポートを公表したんです。このレポート内容を基にして掲載したガーディアン等の記事が幾つかあるんですが、これを拝見しますと、PFI事業は公的資金を使うよりも四〇%以上コスト高になっている可能性があると、こういう報告なんですね。NAOはPFIのバリュー・フォー・マネーを測定する手段を持ち合わせていないとしつつ、PFIが行政コスト削減に役立ったかという根拠は不足していると結論付けました。  イギリスはこれPFI相当進んでいまして、このPFIを改革した今、PF2というのに近年取り組んでいるそうです。このイギリスでさえ、PFIの行政コストの削減効果、これに対する疑問の声が惹起していると、これ大臣、どう思いますか。
  15. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 一九九二年にPFIに関する法律を制定以来、イギリスではそれらを実施しているということを聞いておりますし、また一九八〇年代に法律施行前にもいろんな取組もされていると聞いております。  委員おっしゃるように、行政が担当した場合のコスト、そして民間に委託した場合のコストという点では、やはりしっかりとそのコストの比較もするべきでしょうし、先ほど申しましたように、バリュー・フォー・マネーも含めて、これからの選定に当たっての指標の正確性というものも求められると思っておりますので、しっかり検証ができるような体制をつくってまいりたいとは思っております。
  16. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 あと、会計検査院にお伺いしますが、我が国においても、会計検査院が、これまで実施されてきたPFI事業について本当にコスト削減効果があったかどうか、これをしっかり検証する必要があると思うんですが、会計検査院、どうでしょうか。
  17. 腰山謙介

    ○説明員(腰山謙介君) お答えいたします。  会計検査院では、国や独立行政法人等が実施するPFI事業につきまして従来から検査を実施しておりまして、過去の検査報告におきましても、特定検査対象に関する検査状況や会計検査院法第三十四条の処置要求事項等を掲記しているところでございます。  会計検査院といたしましては、委員の御関心である事業終了時のバリュー・フォー・マネーやエビデンスベースのバリュー・フォー・マネーがどのようになっているかという点も念頭に置きつつ、国や独立行政法人等が実施するPFI事業につきまして、合規性、経済性、効率性及び有効性といった多角的な観点から今後とも適切に検査を実施してまいりたいと考えております。
  18. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 是非実施してください。行政の番人ですから、これをしっかりやらないと。  私は決してPFIに反対しているんじゃないんです。むしろ、これをブラッシュアップして、より行政コスト削減をしっかりするためにも、やっぱりエビデンスが必要なんですよ。それを基にして納税者に御理解をいただくと、そして行革を進めていくということが大事です。  余談ですが、ちなみに参議院会館もPFIでやりましたが、どれだけ削減効果があったか、これ実証していませんから、今後やっていく必要があるんだろうと思います。  次に、上下水道のコンセッション事業についてお伺いします。  政府は、コンセッション事業の導入促進を図る重点分野として、水道六件、これ二十六年から三十年ですね、下水道六件、これ二十六年から二十九年とされていますが、この進捗状況を簡潔にお願いします。
  19. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) PPP/PFI推進アクションプランにおきましては、水道については平成三十年度末までに六件、下水道につきましては平成二十九年度末までに六件というコンセッション事業の具体化を目標に掲げてございました。  なお、この件数目標、事業の検討着手から事業開始に至るまで長期間を要するということを考慮いたしまして、事業実施に向けた具体的な検討であるデューデリジェンス等の実施を行うことを基準として計上してございます。  本年四月末時点の進捗状況は、水道でデューデリジェンスに着手又は同等の検討を実施している事業が六件、下水道では事業開始した事業は一件、実施方針策定に至った事業が一件、デューデリジェンスを実施した事業がそれら以外に四件となってございます。
  20. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 デューデリジェンスと言っていますけど、これ、国民の皆さん、議事録を読んでもさっぱり分からないんで、やっぱり国民が分かる言葉使った方がいいですよ。  今、デューデリジェンスというのは何件かというのがありましたけど、実際に進捗状況が前に進んで日の目を見たのは、上水道ゼロ、下水道が一件、浜松市です。それと、今、高知県須崎市で前に出ているということだと思います。  この目標は、もう下水道は既に目標年次が終了したんですが、これ、延長するつもりですね。どうでしょうか。
  21. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 下水道、今御指摘いただきましたとおりでございまして、下水道分野については目標期限が平成二十九年度末ということで、もう過ぎてございます。  このデューデリジェンスの元々の目的は、先ほど申しましたように、デューデリジェンス、資産評価ですね、資産評価とかの具体的な検討をするということを基準としておりまして、それに対して六件の具体化の目標を一応達成したとはなってございます。  ただ、御指摘いただきましたように、この六件のうち、実施方針の策定完了済みという手続まで到達している案件は、事業開始が一件と、もう一つのさっきの一件、計二件でございます。  このため、新たに、六件の実施方針の策定完了の達成までのフォローアップを続けることとし、その目標期限については、近く改定を行うPPP/PFI推進アクションプラン、これにおきまして新たにまた設定をするということを考えてございます。  水道分野に関しましては、目標期限が平成三十年度末ということでもう少しありますので、その段階での評価を行うということを考えてございます。
  22. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 人は、言うまでもなく、水なくしては生きていけないわけであります。上下水道は我々にとって最も大切なライフラインの一つなんですね。  行政コストの削減とか効率性、これも大事かもしれませんが、飲料水にとって最も大切なのは安全性と安定供給なんです。ちなみに、郵便局もそうですけど。ライフラインというのは、ライフラインはとても大事なんです。  いや、大臣、郵便局はすごいんですよ、これ。日本中津々浦々、六十二円のはがき、切手を貼れば、離島でも中山間地でも、どこでも都会と同じようにはがきを運んでくれる。封筒は八十二円。これを民営化しようとした人がいるんですから、考えられないけれども。はがきでさえも六十二円でどこでも行くんです、これちょっと法案と離れますけど、ちょっと火が付いちゃったんで。  なぜ、大臣、最も大事なライフラインの水道が全国で料金違うんですか。これ、はがきでも六十二円で行くんですよ。飲み水はどこに住んでも同じ料金で水が飲めると、これが政治じゃないですか。
  23. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 水道事業に関して、全国で千三百を超える事業体があり、それぞれの環境、面積であるとか人口であるとか、そういったことも含めてその原価についてばらつきがあり、水道料金の違いがあるんだと思います。  でも、生きていくためにはどうしても必要なものでありますから、それが可能であればそれにこしたことはないんですけれども、事業として成り立つかどうかということも考えていかなければならない、公営事業としてですよ。それらも含めて今後しっかりと考えていかなければならない論点であると思っております。
  24. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 さすが大臣、答弁うまいですね。  この問題、また今後、厚生労働委員会か国土交通委員会でやりたいと思いますけれども。  この上水道の運営に、私は、極めて公共性、そして貴重なライフラインである、ここに利益を追求する民間企業とか、特に外資ですね、これが入ってくることに国民の中には不安の声があると思うんです。  実は浜松市が、私の地元、静岡県なんですが、鈴木康友市長の下、上下水道のうちの下水道事業にコンセッション事業を、コンセッション参入に踏み切りました。実はこれはフランスの外資なんですね。浜松市も、外資を理由にマイナスイメージと取られないように情報公開を徹底していると。市と民間事業者と日本下水道事業団、これが、三者が一体となりまして、内容に合わせて一か月、四半期、毎年とモニタリングを実施をして、それを全て情報公開と、徹底しているんですね。  この取組をどのように把握されていますでしょうか。
  25. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど委員がお話しになりましたように、住民の関心事というのは、やっぱり安定供給できるかどうか、それが安心な飲み水であるかどうかということで、このコンセッションをやるに当たってもやっぱり住民の理解というものを欠かすことはできないと思っております。  それらも含めて情報公開というのは非常に重要な分野でありまして、事前に住民と話合いの上、どういう条件を付していくか、その情報公開も含めてどういう条件を付けていくかということもこのコンセッションの重要な点であろうと思っております。
  26. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 浜松市は相当いい試みをされていると思います。他方、これが上水道となるとまた違った意味で不安要素も出るかもしれませんが、是非、こういった点は国、地方挙げて研究が必要なんだろうと思います。  ただ、少し一点気になるのは、公共団体が行えば情報公開条例とか行政手続条例、この対象となるんですけど、事務事業が民間に委託されるとその対象外になるんですね。これは市民にとりますと重大な問題だと思うんです。  浜松の場合、さっき言ったようにこれを払拭するために情報公開をすると同時に、地方自治体の情報公開条例に準拠してこれを運用するというふうにおっしゃっているんですが、こういう問題は、公共団体がやっていれば情報公開条例とか行政手続条例が適用されるのに民間だとどうなんだという不安があるんですが、これはどうでしょうか。
  27. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) PFIに関しましても、基本的には一般の公共事業と同様に、国の場合であれば行政機関の情報公開法等に基づいて、また公共団体の部門であれば地方公共団体の情報公開条例に基づいて、その条例に基づく範囲としては情報公開の対象になると考えてございます。  ただ、委員先ほどの問題にありますように、このPFIに関しては、民間のノウハウ等がかなり、それぞれの企業の独自のノウハウ等が非常に多く入ってございます。そのノウハウの部分を、例えば情報公開の考え方に準拠しても、どこまで出すのかという部分は、また、そういうノウハウがほとんどないようなケースの場合に比較するとかなり問題であるケースがあるというふうには認識してございます。
  28. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 コストが削減できてサービスが良くなる、これがベストシナリオです。ただ、加えて、主権者たる国民、納税者がきっちりこれ検証できると、これがとても大切だと思いますので、引き続き、これを推進する上に当たって、住民の不安を払拭する、また地方公共団体がやる気が出るように是非お願いをしたいと思います。  最後に、防衛省におけるPFIの推進についてお伺いします。  防衛省の平成二十二年度行政事業レビューでは、整備補給施設整備や庁舎整備については、PFIをもっと活用すべき、更なるコスト削減を検討すべきと所見をまとめました。お手元の資料二でございます。このときの責任者がなかなか熱心で真面目にやっていたんですね。誰かと思えば、榛葉賀津也という人でした。私が副大臣のときにこれやったんですけれども、懐かしく感じています。  このときの責任者がまとめたこのレビューを受けて、その後、防衛省・自衛隊において整備補給施設整備や庁舎整備、このPFIの活用がどれだけ進んだんでしょうか。
  29. 山本ともひろ

    ○副大臣(山本ともひろ君) おはようございます。お答え申し上げます。  我が国の安全保障基盤の一つでもあります自衛隊の施設につきましては、コストに留意しつつ、より質の高い施設の整備が不可欠でございます。そして、今委員御指摘の、委員が副大臣のときに指摘をされたこの平成二十二年の行政事業レビューにおける御指摘も踏まえつつ、PFIの導入、更なるコスト縮減について検討をしてまいりました。PFIの導入につきましては、事業コストの低減、効率化及び事業の質の向上などの効果が期待されることから、防衛省としても重要な課題と今も認識をしております。  現在、海上自衛隊の呉施設に、呉の史料館においてPFI事業を継続しているところでございます。また、自衛隊の施設整備に係るコスト縮減については、平成二十年に防衛施設整備コスト構造改善プログラムを策定しまして、工事コストの縮減、環境負荷の低減、施設の長寿命化などにより、平成二十四年度には平成十九年度と比較して一五・二%の改善率を達成しているところでございます。  今後とも、防衛省としましては、一定規模以上の施設整備におきましては、自由度が大きく民間事業者の創意工夫の余地がある防衛施設整備事業では、このPFIの導入について優先的に検討を行うとの規程を定めますPFI事業の推進を図るとともに、引き続きコスト縮減に努めてまいる所存でございます。
  30. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 今、山本副大臣のおっしゃった海自の呉の施設は、これ整備補給施設や庁舎ではないですよね。このときの責任者の榛葉という人がレビューしたのは、整備補給施設や庁舎の整備についてもっと活用すべきだと言っているんですよ。  短くていいので、端的にお願いします。
  31. 山本ともひろ

    ○副大臣(山本ともひろ君) PFI事業では、国が直轄工事により行う建物等の取得を特定目的会社に行っていただく一方で、施設の運用開始後の民間インセンティブを設定しまして、国及び民間事業者双方にメリットがある制度であると認識をしています。  この視点で自衛隊の整備補給施設あるいは庁舎について申し上げれば、一般に、施設建設後の業務、維持管理あるいは運用の範囲が限定的で民間の収益事業に関する創意工夫の余地が少ないということ、あるいは自衛隊施設の特性上難しい面が多々あるというのが現実でございます。  ただ、防衛省としましては、これらの個々の自衛隊施設の特性を踏まえた上で、一定規模以上の施設においては優先的にPFIの導入の検討を続けてまいりたいと思います。
  32. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 資料の三、見てください。防衛施設におけるPFI事業を含めた民間開放の中長期計画というのがあるんですね。これによりますと、平成二十一年度から三十年度までに耐用年数を迎える施設は、食厨一件、教場二件、庁舎四件、病院六件となっていますが、これらの建て替え並びにPFIの活用はどうなっていますか。端的にお願いします。
  33. 山本ともひろ

    ○副大臣(山本ともひろ君) 今御指摘の中長期的計画におきまして、平成二十一年度から平成三十年度までの間に耐用年数を迎える施設は十三施設ございます。現時点で、庁舎一件と病院一件が既に建て替えが済んでおります。ただ、これはPFIが導入をされていません。もちろん、検討はいたしました。残りのものに関しても、逐次PFIを検討をさせていただく予定をしております。
  34. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 山本副大臣、私、昨日、丁寧に通告して資料まで渡しているから答弁しやすいでしょう。私が副大臣のとき、大変だったんですよ。質問通告が、日米同盟について、国防に関する内外の諸課題について、以上、ですからね。誰だったか言いませんよ、名前は言いませんが、名字はサトウという人でした。  最後に、平成二十九年度版の防衛白書、これにXバンド衛星通信中継機能等の整備・運用事業ってあるんです。これについて、PFIを活用して事業を実施するとあるんですね。実は、平成二十三年のPFI法の改正で人工衛星にまでPFIを対象にすることが可能になって、自衛隊にとっては初めていわゆる通信衛星を保有することになった案件でございます。  このXバンドレーダーにPFIを活用する意義、これは何なんでしょうか。
  35. 山本ともひろ

    ○副大臣(山本ともひろ君) 衛星の製造あるいは打ち上げ、保守、管制等には多額の経費を要する上に、高度の専門的知識が求められます。平成二十四年当時には、防衛省は衛星の整備、運用等を自ら実施した経験がなかったことから、衛星事業について民間の経営能力あるいは技術的知見を長期安定的に活用することが可能ということでPFIを採用したところでございます。
  36. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 時間となりました。  防衛省にはまさに釈迦に説法でございますが、私は、防衛省においても聖域なくPFIを活用して、より良いパフォーマンスでコストを削減していくことは大事だと思います。他方、防衛省・自衛隊の最重要任務が国防である以上、コストの削減や効率性のみならず、これを運用する、任務を運用するという中で、本当に民間に任せていいかどうか、このことはよくよく考えて決断をしていくということをお願いをして、質問を終わりたいと思います。
  37. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子でございます。本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。  今、榛葉委員が高尚な質問をされましたので大変緊張いたしますが、私は国民目線で地元の方々の御意見等も伺う、そういう視点での質問をさせていただきたいと思います。  まず一つ目に、いま一度このPPP、PFIのメリット論の課題について触れたいと思います。  基本的な質問なんですが、PFIについてはこれまでも、メリットもあれば当然デメリットもあるという議論がなされてまいりました。いずれにしても、事業の目的からすると、財政支出の削減の効果と住民などへのサービスの向上、これが本当に図られているのかを見なければいけないと思っています。  今日、資料二をお配りしまして、もう一度PFI法の概要ということをお付けしておりますので、そちらを御覧いただきますと、この目的、第一条のところに、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して、効率的かつ効果的に社会資本を整備するとともに、国民に対する低廉かつ良好なサービスの提供を確保するという言葉が見受けられます。  この言葉に基づいてお聞きしていきたいと思うんですが、先ほど榛葉委員の質問にもありましたとおり、政府、衆議院での審議において、これまで実施された六百九件のPFI事業のうち事業効果が把握できたものは三百六十四事業、全体で一八・五%の財政支出削減効果が見込まれたという試算結果を出されています。先ほどの質問では、これがバリュー・フォー・マネーということで、本当にその試算を出した段階のものでしかなくて、終わった後のものではないという指摘もありましたけれども、それでもそういう試算をされているということであります。  このメリットの一つである事業コストの削減ということに見たときに、まあ一八・五をあえて挙げますけれども、これが実際にはどういうところでもって削減が図れたのかということを照らし合わせていくと、どうしてもその事業が民間に移行されたことによる人件費の削減が大きいのではないかという見られ方をしております。例えば、多くの自治体では、実際に行われている公立図書館の業務の民間移行でスタッフが正規社員から非正規に切り替わって、非正規の比率が年々高くなっているというような実態も見られます。  こうした人件費の面から見た財政削減効果というものを、まず政府としてはどう捉えられているのか。また、その削減が図られたからといって、先ほどの目的に照らし合わせれば、本当に対面する住民サービス、質が落ちていないのかということでもあります。この住民からの評価というものも併せて何か把握されていることがあればお答えいただきたいと思います。
  38. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 今御指摘いただきましたように、PPP、PFI事業のメリットとしては、公共主体としては財政健全化に資すること、利用者にとっては良好なサービスを享受できること、地域経済にとっては新たな民間の事業の創出につながることということをある程度期待しているというものでございます。このように、バリュー・フォー・マネーといった、財政健全化だけではなくて、当然ながらサービスの質も含めて総合的に評価して事業者の選定を行うものとなってございます。  人件費自体については我々も明確に把握しているものはございませんが、基本的に質、その事業の質という観点におきましては、当然ながら、先ほど申しましたバリュー・フォー・マネーというのは、同様の質のサービスを公共が供給する場合とこのPFIで供給する場合、それを比較する形のものでございますので、当然、質が悪くなって安くなっている、そういうものではございません。質が同様で、その上で安くなっているというふうに我々は効果があるものとして考えています。  さらに、どのくらいそのサービスが向上したかということに関しては、申し訳ございませんが、そのサービスの向上の効果というのはそれぞれなものでございますので、バリュー・フォー・マネーのように、かなりバリュー・フォー・マネーもぐっとまとめたものでございますけれども、そういうような形でまとめたというものはございません。  ただ、いずれにいたしましても、先ほど大臣の方から御答弁いただきましたように、そういう計画段階の話ではなく、終わった段階できちんと評価すべきではないかという御指摘は、我々も実はPFI推進委員会からもいただいてございます。そういう中では、当然ながら、そのバリュー・フォー・マネーだけではなく、実際の効果なり、それをもってサービスがどうなったか、そういう点も含めて評価をしていきたいというふうに考えてございます。
  39. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  実質的にはもう六百九件に及ぶものが動いているわけですので、是非とも、住民サービスの面から質が落ちていないのかということのチェックはしていただきたいというふうに御要望申し上げておきたいというふうに思います。  それから、資料一をまず御覧いただきたいんですが、これまでのPFIの失敗例をあえて全部、済みません、拾い上げて並べてみました。  結構あるんですよね。福岡市のタラソ福岡なんかは有名なんですけれども、実際に利用者が伸びずに、親会社の累積赤字二億四千円、済みません、二億四千万ですね、これ間違えました、に上り経営破綻しています。これは市が買取りを最終するということでありますし、北九州市のひびきコンテナターミナル、これも結局、累積赤字十八億抱えて元金償還が難しくなり、二年半で契約見直しをしています。近江八幡市の市立総合医療センターでは、これまた、元々は、市の直営に戻した場合百億円以上節約できるというふうに試算され、収支見通しの甘さを理由に二年半で契約解除ということで、これも収益が上がらなかった例です。野洲市、小学校、幼稚園の清掃、施設の維持管理をPFI方式で出したんですけれども、結局、通常の学校の十倍以上のコストを掛ける手厚い契約内容を市長が見直しを指示することになり、契約解除ということ。藤沢市の有機質資源再生センターでも、稼働率が六八%にとどまって慢性的な赤字が続き、これも事業の中止に追い込まれたということで、結構、失敗している事例、さっと拾い上げただけでもこれだけあります。ほかにもたくさんあるかと思います。  私が問いたいのは、こうした事業の赤字による実際の契約解除等のこの失敗例をどのように検証されていわゆるPDCAサイクルを回しているのか。失敗したことによる、やはり当然のことながら何か失敗の教訓があるわけで、それが次の法改正なり次の事業を選定するときに生きているのかどうかということについて、是非御説明をいただければと思います。  あわせて、衆議院でも審議で多く取り上げられていますけれども、海外におけるPFI事業の撤退、再公有化という事例などもどのように分析されているのか、お答えいただければと思います。
  40. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 今委員御指摘のように、そのPPP、PFIの推進のためには、実施された事業の効果、課題が適切に検証をされること、そして次に生かされることが重要と認識しております。  国内のPPP、PFI事業については、成功事例だけでなく失敗事例も従前より把握に努めておりまして、他の事業主体において参考にするために、地方公共団体におけるPFI事業導入の手引等において失敗の事例を掲載するなどの取組を行っているところであります。  例えば、事業の途中で契約解除となった今委員御指摘のタラソ福岡等の事例を踏まえ、他の実施主体が経営破綻等のリスクを回避しPFI事業を成功させる上で、関係者がリスク管理に関する事前の合意や十分な検討を行うこと、行政によるモニタリングを徹底することなどが重要であるとの認識に立ち、PFI事業におけるリスク分担等に関するガイドライン、モニタリングに関するガイドライン等を策定し、周知を図っているところでありますが、リスクの分担についての議論がされていないということが結構大きな要因であると思っております。  これは、需要の変動リスク、また経営リスク、解除時の取扱い、また不可抗力リスク、これは災害等でありますけれども、そういったときにどういう形でその役割分担をしていくのかということであろうと思います。それと併せて、余りに安易な提案に乗ってしまうと、需要変動リスクというものが余り見られていないということもあろうかと思います。  また、海外での撤退事例につきましても情報の収集に努めており、我が国に活用可能な示唆を得られないか、今注視をしているところであります。  今回の改正案におきましても、PFI推進委員会を通じて、ワンストップ窓口に寄せられた支援措置の内容等の確認やその回答などの情報が適切に基本方針に反映させるよう、回答の内容をPFI推進委員会に報告する旨の規定を設けたところであります。  今後とも、引き続き事例の把握、分析に努めて、適切にPDCAサイクルを回した上で、基本方針やガイドライン等への反映を通じてPPP、PFIの事業を適切に推進してまいりたいと思っておりますし、これからこれ、非常に国も地方も財政が厳しい時代になって重要な取組になりますので、先ほど榛葉委員とのやり取りでもありましたように、検証というものが十分されるような体制で行っていかなければならないと考えております。
  41. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  大臣がおっしゃったとおり、やはりリスクに対してどう回避するのかということは、必ず事業をする上ではリスクが伴いますので、そういうことについてもしっかりと選定する上で教育なりをしていかなければいけないというふうに思います。  平成二十七年の十二月に、PFI事業におけるリスク分担に関するガイドラインというものが出されています。拝見いたしましたけれども、物すごい、正直なところ分かりにくいです。本当、私の能力が低いのか、これでは分からないだろうなというのが素直な感想です。  ですから、こういったものをやはり作られたのも、もちろんそういう事業破綻が続く中で少しでも食い止めたいという思いの表れやというふうに受け止めていますけれども、であるのならば、作って終わりではなくて、作ることが目的ではなくて、これ作ったものをいかに浸透させるかが大切なので、是非ともこの浸透も含めて図っていただければというふうに思います。  続いて、過去からこのPPP、PFIというのは何度もアクションプログラムが出てきておりまして、今日は最終段階の二十九年度版を資料三で配付をさせていただいております。このアクションプログラムなんですが、この中では、これ一番最初に出たのが、第一次のアクションプログラムが二〇一三年に出ているわけなんですが、これ第四次に値するアクションプログラムということでお示しをさせていただいております。  ここでは、一番目に上下水道などの生活関連分野のコンセッション事業の活用が遅れていることや、二つ目には、インバウンドの拡大など観光分野を始めとする成長分野でのコンセッション事業の積極的拡大が必要であるという課題認識の下に、二〇一三年から二〇二二年までの十年間について、従来の目標を上積みした二十一兆円もの事業達成を目標に掲げられています。しかし、この目標が果たして適切なものなのか、やはり過大であり、目標ありきの数字になっていないかということを御指摘したいということであります。  資料四を御覧ください。  資料四は、第二次安倍政権スタートのとき、二〇一三年から四半期ごとの国民所得の対前年度の伸び率を実質と名目に分けてグラフ化したもの、こちら、私の事務所の方で作ったものであります。PPP、PFIの推進アクションプログラムを改定される前の二〇一五年の十月から十二月までの実質国民所得の対前年同月比一・一の伸び、また、次の四半期の二〇一六年の一月から三月までは〇・六に低下をしています。このときの家計最終消費、マイナス〇・三にまで落ち込み、景気の低迷期であったということが読み取れると思います。  申し上げたいのは、景気が下がってくると何らかのカンフル剤的にこうしたアクションプログラムを出してそれを支えようとする、そういう動きがないかということであります。特にこのときは、三本の矢の一つということでもあるんでしょうけれども、規制緩和、民間の活力を活用した何とか施策をしたいということが読み取れまして、内閣としては、未来投資戦略の会議を開いた、大綱をまとめられたり、若しくはこの第四次のアクションプログラムが出てくるということにつながっていくわけであります。規制緩和策や国家戦略特区、そしてこのPFIを活用して何とか消費を伸ばしたいというふうな、国民所得を上げたいというような意向が見て取れるような気がいたします。  いずれにしましても、この十年間、二〇二二年までで二十一兆円の規模、かなり高い目標であると思われますけれども、現在の進捗状況と達成の見通しについて御説明をお願いします。
  42. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 今御指摘いただきましたPPP/PFI推進アクションプランで定めました、平成二十五年から三十四年までの十年間の事業規模目標二十一兆円に対しまして、平成二十五年から二十八年までの四年間の実績、約十一・五兆円の進捗でございます。  四年間で半分を超えていますので比較的順調に見えるんですけれども、これまでの実績には、関西国際空港、大阪国際空港の五兆円等の非常に大規模な事業を含んでございますので、それらの大規模事業を除くと、目標を達成するためには更にコンセッション等のモデルとなるような事業を確実に実施するとともに、更に幅広い取組、裾野を広げていくことが必要だというふうに考えてございます。  ただ、いずれにしても、こういう大規模事業等があることによって一定程度のペースには達してございますので、更なるこのような取組が進むことによって今後の一層の推進、この目標の達成に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
  43. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  そうなんです。半分ほど行っているわと私も最初思ったんですが、空港とか大きな事業が入っているから半分まで行けているというふうにも読み取れますので、是非とも進捗管理については十分に御留意いただきたいということとともに、ただ、このPFIは、本来は地方にとって本当に役に立つというか、魅力のある制度でなければいけない、決して国が主導では駄目なわけですよね。  導入実績を見ますと、政令市では一〇〇%なんですが、これまで二十万人以上の市で五〇%、にもかかわらず、二十万人未満の都市ではたった一〇%にとどまっているというデータもあります。本当は小さな市町村ほどこういったことを活用して、財政厳しいわけですから導入していかないといけないわけなんですが、その検討に当たっても、多分人もなかなか足らないのじゃないのかということが見て取れます。より有効に機能する仕組みについても御検討をお願い申し上げておきたいというふうに思います。  続いて、上下水道のコンセッションに利点があるのかという視点でお聞きをしていきたいと思います。  やはり今回の法改正において一番やはりいろんな疑念、疑惑若しくは懸念が寄せられているのは、この上下水道事業におけるコンセッションの推進であります。  公営水道の運営に関する課題として、一つ目に公務員の増員ができない中で水道担当職員をどのように確保していくのかということや、二つ目には専門性の高まりに適応できる人材をどのように確保するのか、さらには三つ目には、人口減を背景として自治体の規模がますます縮小していく中でいかにスケールメリットを求めていくのかなどの課題が指摘されています。  確かに、地方自治体にとっては水道事業はきっと大きな負担になっていることだと思います。榛葉委員からは、日本国中津々浦々どこまでもということですけれど、それだけ当然水道管も整備をしていかなければいけないわけであります。今後もこの施設や整備の維持更新に莫大な財政負担が生じる、もう見えていることであります。いわゆる、申し訳ないですが、厄介な事業というふうに捉えられていないのかということであります。  これまでは浄水場の管理など水道事業の一部については多くの市町村でPFI、既に実施されてきておりますが、今回なぜあえて運営権方式、コンセッションとしなければならなかったのか、その理由についてお答えいただければと思います。
  44. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 我が国の厳しい財政状況や人口減少社会の中で、今後大量の水道管などの更新需要が発生が予想されているわけであります。ネットワークを維持していくためには、事業主体である地方公共団体において最大限の効率化を図ることが必要であります。民間の創意工夫や資金を活用することはその有効な手段の一つと考えております。  委員御指摘ありましたように、小さい公共団体においてはなかなかやっぱり大変な事業ではあるんですけれども、民間に任せるとなると、ある程度の規模も必要だということになってくるわけであります。小さい公共団体の場合は、近隣の市町村との広域化という手もあるわけであります。そういった様々な手段の中でコンセッション方式は公共施設等の運営を幅広く民間に委ねる方式でありまして、民間の最新ノウハウの導入、先進技術の採用等について大幅に裁量を与えることにより、高い効率化を期待することができるということであります。  水道事業の効率化を図るために、PPP、PFIの推進を所管する内閣府としましては、課題解決の多様な選択肢の一つとして、部分的に外に出すのもよし、広域化もよし、いろんな選択肢があると思いますけれども、コンセッション方式も選択肢の一つとして推進を図ることとしているところであります。
  45. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  一つの懸念は、水道事業において本当にコンセッションに参加する企業があるのかということであります。日本は当然、公営で今までやってきましたので、そういう経験のある企業さん、企業体というのは少ないんじゃないかということであります。  事業運営に関するマンパワー、今は県や市町村にあるわけです。それに代わるマンパワーが民間でこれから用意できるのか、このことについて政府としてどのような現状認識をされているのか、お伺いしたいと思います。
  46. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) コンセッション事業におきまして、当然ながら国内企業が事業の中心となる企業として参入すること、また、その中心となる企業自体ではなくとも中心となる企業と連携して事業を実施する協力企業として参入することは、国内にコンセッション方式が広く用いられるためには非常に重要な視点だというふうに考えてございます。  我が国におきましても、従来の発注方式ではない包括委託といった形で、ある程度まとめた形で事業間の融通が利くような、そういうような手法では広い事業範囲を一括して受託するというものもかなり多くやられてございます。これに関しましては、当然ながら国内の企業が多く参入してございます。こうした企業においては今後十分に参入可能な下地ができているのではないかというふうに我々は考えてございます。  また、重要なインフラの運営管理に海外企業が参入する場合におきましても、当然ながら国内企業の場合と同様に、公共団体は住民に目的、内容等について十分な説明、情報提供をもって進めるべきものと認識してございます。  こういう形で丁寧に情報提供をしていくことによりまして、住民の理解を得つつ、コンセッションを進めていくということが必要なのではないかというふうに考えてございます。
  47. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 今までも、PFIで水道事業、呼びかけを何度もされています。けれども、実績として、目標六件という数字がずっとあるわけですけど、結局ゼロ件なわけですね。  去年、初めて浜松市下水道事業に外資が入ってこられたということなんですが、この外資も、フランスで世界三大水メジャーですか、に数えられるような有名なヴェオリアグループ日本法人が入ってきているわけなんですが、ただ、水道事業というのは、やはり国民にとっては、何ですかね、生活の本当基本インフラです。命にも関わるということで、すごく期待というか、あって当たり前、安心であって当たり前、安全であって当たり前、毎日確実に届いて当たり前のものになっているわけです。したがって、それに対する本当に責任を地方自治体含めて負えるのかということだと思います。  特に、ヨーロッパの企業だけじゃなくて、これからアジアの国も参入してくるのかもしれないという予測もある中で、本当に住民の皆さんが納得されるのかどうかということも一つの大きなポイントになるかと思います。  大臣は、このことについてどのように評価されておりますか。
  48. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 委員の御懸念もあろうかと思いますけれども、やはり外資の企業といえども全体を、ノウハウを知って、ノウハウをお持ちであるということもあります。その中で日本の企業が協力をしながら取り組んでいくということは、日本の企業がそういったノウハウを吸収していく場にもなるわけでありまして、そういう事業を行う企業体として日本の企業が成長していってもらう場にもなるとは思っておりますけれども、一番大切なことは、やはり安心であるということ、水が安心であるということ、そして安定供給がなされるということ、そして情報公開がしっかりとなされるということでありますので、そういった点も注意をしながら取り組んでまいりたいと思っております。
  49. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 是非お願いをしたいと思います。  やっぱり地元の中小の企業がきちんと育って、本来であればですよ、一緒に地方を支えていくという構図ができなければ、大きな企業が乗り込んできてやっても余り経済効果は図れないんだと思います。したがって、そういう観点からも、私は、もう少し足長くというんですか、慌ててさあっということではなくて、やっぱり地元で企業を育てるということも含めて徐々にやらなければ、心配は付きまとうのではないかなということを思っております。  続いて、この法律案、公共施設等の管理者、民間事業者が国に対して支援措置などの確認を求めた際に、今回、国が一元的に回答するなどの助言機能を強化する措置が盛り込まれています。実際に事業のノウハウがない、リスク管理の蓄積がない地方公共団体や民間事業者にとっては、この国による助言、勧告、効果的な事業運営やリスク回避を図る上で確かに重要になってくるというふうに思います。  一方で、国から地方への関与が強まらないかという懸念であります。例えば事業者の選定において国が関与を誘導することになれば、これは、依然として、今まだもって疑惑の晴れない加計学園の二の舞にならないかなということであります。特に国の助言機能の最高責任者が、いろんな資料を見ても、法文上は内閣総理大臣とあるわけですよね。ここにやっぱり余計なというか、住民の方々からしても、疑惑が起こるのではないか、また総理が勝手に決めるんじゃないかとか、関与してくるんじゃないかというようなことにならないかということを心配しております。  実際には内閣府がされるというふうにはお聞きしておりますけれども、だからこそ、やっぱり透明性高めてきちっと選定していかなければいけないと思いますし、その勧告、助言機能というのが何であるのかを明確にしていく必要があるのではないかと思います。  いずれにしても、地方自治体が実施するこの事業、地方分権の趣旨にのっとって、何よりも大事なのは地方の自主性であり、自立性であります。これをいかに担保されていくのか、お答えいただければと思います。
  50. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 改正法案におきましては、国の支援措置として、いわゆるワンストップ窓口の制度の創設や、今委員がおっしゃったような助言、勧告に関する制度の創設等の措置を講ずることとしております。  まず、ワンストップ窓口は、公共施設等の管理者の求めに応じて、現行の制度についての確認に対する回答と特定事業の円滑かつ効率的な遂行に資する助言をすることとしており、専ら技術的な観点からの助言を行うものとしております。  また、助言や勧告は、地方公共団体のPFI事業が円滑に実施されることを支援する目的でありまして、内閣総理大臣が所管するPFI法に照らして、特定事業の適正かつ確実な実施を確保するために必要があると認めるときに限定して行われるものでありまして、地方公共団体の自主的、自立的な決定に資するものでありまして、判断はあくまでも地方自治体だということであります。そして、求めに応じて助言、勧告もしていくということであります。このため、事業者選定などへの関与、誘導に当たるような助言等は想定されていないものと考えております。  なお、内閣府が中立性を保って業務を行うことは当然のことでありまして、上記いずれの業務につきましても、公正さを維持しつつ行われるものであるということであります。  また、先ほど委員からも御指摘いただきましたけれども、内閣府において権限を行使する場合には、実質的な決定権者が誰であるかにかかわらず、法律上には内閣総理大臣が権限を行使するという定めを置くことになっておりまして、そういったことも含めて実質の面で運用をしっかりできるようにしてまいりたいと思いますし、また、地元の方が相談に来たときにしっかりと技術的な助言をするということ、また、そのプラットフォームをつくるためのお手伝いも含めてしっかりとさせていただくこと、そして、事前にしっかりと自治体で判断できるような材料を生むお手伝いをさせていただいていくということで御理解をいただきたいと思います。
  51. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  昨日の決算委員会でも申し上げたんですけれども、やはり今の加計問題とか森友文書の改ざんの問題は大きくいろんなところに影を落としておりまして、こうした本来やらなければならない法案審議にすら支障を来していると私は思っています。特にこの内閣委員会は内閣府特命大臣が担当される所管の委員会ですので、そういった法律が多いわけです。是非とも、そういう意味でも、これからいろんな法案審議していくベースを整える意味でも、真相解明については梶山大臣からも御助言をいただければと思います。よろしくお願いします。  続いて、公共団体におけるマンパワーの問題について触れたいと思います。  PFIの推進は今までもずっと取り組んできたことですけれども、地方公共団体からの声として、やっぱり手続の面倒さとかマンパワーの限界だとか職員の経験のなさということが不安の声として上げられており、なかなかそこまで行かないんだというような声があります。また、運営権の導入に関しては、長期的に見た場合に、公共側が事業の運営に長い間関わらなくなる、関われなくなるということも起こり得ます。その市町村の職員の中で事業に詳しい者がだんだんと減っていくということも懸念されております。こうなると、次の契約の更新のときに、公共側と事業者側が対等な立場で交渉ができなくなるのではないかとの見方も出ております。  こういった公共側のマンパワー、専門家の継続的確保の課題について国はどのようにフォローされていくのか、お答えいただければと思います。
  52. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) コンセッション事業を実施した場合におきましては、当然ながら、直接その事業を行うという職員はその分だけPFI等の方で担保するという形になるわけでございますが、公共団体におきましても適切にモニタリングをするという業務があります。公共団体があくまで最終的な責任を持っています。このため、一定のノウハウを有した職員を継続的に維持するということは、このPFI、コンセッションをやる場合にも重要な視点でございます。  このため、当該公共団体においても、例えば、自分の中ではなかなか育てられなければ、民間事業者に対して研修派遣を行うということを考えられているところもございます。こういうふうなことなど、一定のノウハウ維持に努めるということが国としても望ましいものだというふうに考えてございます。このようにモニタリングを行う体制を確保するとともに、必要に応じては第三者の専門家の協力を得るなどにより契約更新時に対応する能力を確保することは可能ではないかと思います。  また、内閣府としても、各事業所管省庁と連携して、自治体職員向けに先進事例に関する様々なノウハウの共有ということについては心掛けてございます。今後、この関係省庁が共催する検討会、協議会の場を活用して、もう少し、契約更新となると少し先の話になるかもしれませんが、この契約更新時におけるノウハウも含め共有を図っていくというのは大事な視点だというふうに我々も考えさせていただきます。
  53. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 特に水道事業は、駄目だったからやめますと言われたときに止めるわけにはいかないわけです。したがって、きちっとそういうフォロー体制がしかれるように国としても御指導をお願いしておきたいなと思います。ほかの事業とは違うということで、是非お願いをしたいというふうに思います。  それから、今回、上下水道におけるコンセッションの導入を推進するために、これ、結局いろいろ出したけれども来なかったということで、インセンティブの措置まで出したということであります。言い換えれば、それほど上下水道の今後の問題というのが深刻なんだろうなというふうに捉えております。具体的には、運営権対価による地方債の繰上償還を認め、その際の補償金を免除するというものでありますが、これは、減税政策、例えば国の減税政策が非課税の個人や法人には何の影響も持たないのと同じように、今回の措置も、そもそも財政融資資金を受けられていない、あるいは融資残高が少ない地方公共団体、また繰上償還を考えていない地方公共団体には何のインセンティブ効果も生まれません。  そう思うと、現在、こういった新たな措置を求めようと考えている、そういった地方自治体というのは一体どれぐらいあると見込まれているんですか。
  54. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 現在、本支援措置について、現在上下水道のコンセッションの検討が進んでいる公共団体の範囲では、この支援対象期間において十数件程度が相当するのではないかと我々考えてございます。
  55. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 十数件ということは、それは当然のことながらもう把握されているのでしょうけれども、また政令指定都市とか大都市圏に限ったことではないんですか。
  56. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 当然ながら、検討が進んでいるところ、比較的大きい市が多いというのは事実でございますが、比較的小規模なところについても検討が進んで、我々としてもそういう把握をしてございます。
  57. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 今回、時限的なインセンティブということになっていますので、その時限的ということがどういうことなのかということを問いたいと思っています。  コンセッションについて、地域で本当は住民も巻き込んだ慎重な論議が必要なはずなんですが、時限が付くということはやっぱり拙速な論議に走りがち、早く結論を出さなければそのインセンティブが得られないんだということで、そういうふうなことにならないかということを大変懸念しております。  それから、繰上償還に係る補償金の免除についての条件が、水道、下水道事業の基盤の強化に資するものという文言があります、基盤の強化に資するもの。であるにもかかわらず、これちょっと水道法の絡みにもなりますけれども、広域化など事業基盤の強化のためのほかの方策に対しては、今回インセンティブはないわけです。何かちょっと偏った施策だなという気もするんですが、それについてはいかがでしょうか。
  58. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 現在、先ほどこれも大臣からございましたが、水道のとにかくネットワークを維持することは非常に重要な視点であると。ただ、しかしながら、それを進めるためには、恐らくいろんな、コンセッションに限らず、例えば広域化ですとか、いろんな選択肢をきちんと取っていかなきゃならないだろうと考えてございます。その中で、コンセッションは非常に我々としては有力な選択肢というふうに考えてございますが、残念ながら、まだ事業化に至った案件というのはございません。  いずれにしましても、その先行事例が出て、どういう形のものか実際のものが出てこないと実際の選択肢になり得ないのではないかというふうに、今コンセッションについては考えてございます。こういう観点で、そのコンセッションについて、今回先行事例を確保すると、そういう観点で今回その推進をさせていただいているものでございます。
  59. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  ただ、やっぱり水道事業は、先ほども申し上げたとおり、命に関わる事業でもありますので、拙速な対応にならないことを私は願いたいと思いますし、先行事例とおっしゃいますけど、結局、住民にとっては何が起こるか分からない。そういうことも含めた、懸念も抱えながらの試験的な、試験では済まされないんですよね、そういうことにならないように、しっかりと見極めが必要ではないかと思っております。  済みません、今日は、高木副大臣、わざわざお越しいただき、ありがとうございます。水道の健全な運営や水質の確保について、是非、厚生労働副大臣からも御意見を求めたく、お越しいただきました。  今回、私、何度も申し上げているとおり、やっぱり水の安全性なりがかなり問われるのではないかと思っています。  繰上償還に対する補償金の免除策、幾つかの要件が設けられている中の具体的な例として、水道事業の経営の健全化が必要であること、水道事業に係る公共施設等運営事業計画が健全かつ効率的な運用に相当程度資するものであること、この二つが具体的には掲げられています。  しかし、ほぼ全国的に上下水道については黒字の運営がされていますけれども、今現在、今後人口減少により料金の収入が減少するという問題、あるいは施設や管路の老朽化に関する対応が迫られています。調べたところ、全国にある水道管のうち七五%相当、四分の三がもう既に耐用年数四十年を超えているというようなデータもあります。この対応とともに、経営健全化する基準のようなものが、何をもって経営が健全化なのかという、そういう基準のようなものが必要となってくると思われます。  そこで、水道事業を所管されるのが厚生労働省ですので、水道事業の経営の健全化、そして、水道関係の資産を健全な状態で次世代に引き渡すという視点から、今日の水道事業の資産の評価、管路などの耐用年数の評価、料金体系の評価、さらには水質の評価などを通じた資産維持やサービスの向上についてどのように取り組んでおられるのか、お聞かせいただけませんか。
  60. 高木美智代

    副大臣(高木美智代君) お答えいたします。  まず、水道施設の資産管理、アセットマネジメントにつきましては、施設の重要度や健全度を踏まえて計画的に更新を進めていくことが重要でございます。  代表的な水道施設である管路につきまして、減価償却費を算定する上での法定耐用年数が四十年とされていますが、水道管の材質や土壌条件等に応じまして適切な更新時期を判断することが求められております。ちなみに、四十年の法定耐用年数を超えた管路の割合は、平成二十八年度末で一四・八%という現状でございます。  このため、厚生労働省におきましては、資産管理の実践方法や検討事例などから成るアセットマネジメントに関する手引き、また簡易支援ツールを作成をいたしまして、水道事業者に提供するなどの支援に取り組んでいるところでございます。  さらに、現在、国会に提出をしている水道法改正法案におきましては、長期的な観点から、水道施設の計画的な更新に努めなければならないこととするなど、水道事業者におけるアセットマネジメントの取組を推進することとしております。  また、先ほど来御質問の水質でございますが、水道により供給される水については、微生物や化学物質などの五十一項目の基準を満たさなければならないこととしており、水道事業者に対して定期的な水質検査を行うことなどによりまして水道水の安全性を確認することを義務付けて、水質管理の徹底を図ってきたところでございます。  引き続き、水道施設の資産管理や水質管理を適切に進め、国民生活に欠かすことのできない水道サービスの健全化に取り組んでまいる所存でございます。
  61. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 高木副大臣、ありがとうございます。  済みません、数字が間違っていたようで。耐用年数に来ているものが一四・八%ということでございますね。はい、ありがとうございます。  いずれにしましても、でも全部の日本国中の水道管のうち一五%相当の水道管の耐用年数が来ているということは事実でございますので、それをどんなふうに老朽化したものを替えていくのかということも含めて御対応をお願いせねばならないと思います。  かつ、これ水道法の改正、今ちょうど厚労省の方で準備いただいていると思いますけれども、これ同時期ですので、水道法の改正に当たっては、従来の民営化と異なり、このコンセッション事業が厚労大臣の水道許可を取る必要がなく、水道法上の責任の所在も不明確になるのではないかというような指摘があります。かつ、災害です、発生したときに、本当に応急体制だとかほかの事業体からの応援体制などがなされるのかどうか、コンセッションとして事業が、民間がやった場合にです。  そういった懸念も残ると思いますので、是非とも、様々な観点から、厚労省としても引き続きのお取組をお願い申し上げておきたいというふうに思います。ありがとうございました。  続いて、最後に、民間資金……
  62. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 時間ですので。
  63. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 あっ、済みません、来ましたか。失礼いたしました。  それではこれで質問を終わります。ありがとうございました。     ─────────────
  64. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、松川るいさんが委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君が選任されました。     ─────────────
  65. 相原久美子

    相原久美子君 立憲民主党・民友会の相原久美子でございます。  今日、七十分という時間を頂戴いたしましたので、ちょっと皆さんも一人の質問は飽きられるかなと思うのですが、お付き合いをいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  法案の審議に入る前に、やっぱり世の中には忘れてはいけないこと、うやむやにしてはいけないことがあるんだろうと思います。特に、国民の負託を受けた立法府の一員として、この間の森友問題、加計問題、そして自衛隊の日報問題、働き方改革のデータ問題等に関わる政府の姿勢について、やっぱり私はたださざるを得ないなと思っております。  森友問題では、国民の財産である公有地がそんたくと言われる不当な値引きで売却され、あまつさえその事実を隠蔽するために財務省の行政文書改ざん、そして国家戦略特区における獣医学部新設は総理のお友達であった加計学園ありきではなかったのかというような指摘、そしてこの間の政府の対応に国民の皆さんが一番不信の念を持っているのは世論調査でも明らかです。  今回の財務省の職員の処分という結果、それだけでいいんだろうか。問題は、なぜ処分を受けるような行政文書改ざんということがあったのか。この間の一年以上にもわたる国会での議論の中で、私は国民の不信が払拭されたとは思っておりません。恐らく、ここにいらっしゃる皆さんも、やっぱり地方へ帰りますと皆さんから指摘を受けるのではないかと思います。  これは、私たち立法府の一員というのは、与野党問わず、まずは政治へ、そして行政への不信、これをどのように払拭していくのかというのが今求められているのではないか。これ以上見苦しい言い訳に終止符を打って、党派を超えて国民の信頼を回復していくべきだと思います。  梶山大臣は戦略特区の当時の大臣ではなかったわけでございますけれども、やっぱり今、政権の一員として厳しい姿勢に問われているという状況の中で、今後どのような状況をつくっていかれるのか、御見解を伺えればと思います。
  66. 梶山弘志

    国務大臣梶山弘志君) 今委員御指摘のように、公文書をめぐる問題など様々な問題で行政への信頼を揺るがしていることを大変極めて重く受け止めているところであります。反省すべきところはしっかりと反省をして、再発防止も含めて対応をしていく。再発防止のためには、事の成り行き、事態の真相をしっかり見極めた上で再発防止もしなければならないと思っておりますし、公文書管理の担当大臣として、まずはしっかりと財務省、防衛省の、昨日聞き取りもいたしましたけれども、そういった件も含めて対応をしてまいりたい、そして内閣全体も真摯に対応してまいりたいと考えております。
  67. 相原久美子

    ○相原久美子君 反省とか何かは、これ当たり前のことなんですね。そして、やはり文書改ざんをしたということに対してどういう対応をしていくか、これも、政権としてはというよりは全体として考えていかなければならない問題だろうと思います。  それにしてもですよ、やっぱり国民の不信というのは、この状況がなぜ生まれたのかと、これがまだ解明されていないということに対する不信なんだろうと思っていますので、是非そこは政権の一員として、もちろん私どもも立法府の一員として、国民の負託を受けているという側からしっかりとこれは、追及と言うと語弊があります、解明をしていくというところを取り組んでまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。  それでは、まずこの法案についてですけれども、二〇一一年の百七十七国会で、実は私もこの内閣委員会で改正案の審議の中にいたわけでございます。今更の話なのですが、これ議員立法としてでき上がって、そして二十年たったと、さて、PFI法の理念と目的というのは何なんだろうというようにまず思うわけです。  二〇一七年に改定されましたPPP/PFI推進アクションプランでは、今後、多くの公共施設が老朽化による更新時期を迎え、公的負担の抑制に資する有効な事業としてのPPP、PFIはどの地方公共団体においても十分に考慮可能とし、新たなビジネス機会の創出も期待できるとしているわけです。  官民連携を私、否定するものではありませんけれども、公共施設というのは相当範囲が広いかと思います。多種多様で、国民生活に本当に密着する施設が多くあります。私は、公共施設が求められる利益の前提というのは受益者である国民であって、仮にもうけが出なくとも、納税者である国民生活の維持向上という利益を優先することが大事なんだろうと思っております。  公共施設の果たすべき役割について、大臣の認識をお伺いしたいと思います。
  68. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 公共施設の果たす役割ということでありますが、地方自治法においては、住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設を公の施設としており、公共施設は公共サービスを提供するための拠点として重要な役割を担うものだと考えております。  このため、公共施設等を適切に運営、維持管理し、安定的、継続的に住民への公共サービスの提供を行うことは、国、地方自治体の重要な役割、任務であると同時に考えております。国、地方共に、一方でその財政状況が厳しい中で、更新需要であるとか、また様々な老朽化での対応等も出てくる中で、持続可能かつ良好なサービスを実現するためには、広域化等を含め最大限の効率化を図る必要があるということであります。  この観点から、多様な選択肢の一つとして、民間の力を活用できる分野においては民間の力を活用することがその有効な手段の一つと考えておりまして、そういった中で、PFIの取組、これもあくまでも選択肢の一つとして様々な仕組みを提供をするということだと思っております。
  69. 相原久美子

    ○相原久美子君 同様の観点になるかと思うんですけれども、二〇一七年の二月、当時の石原担当大臣でございますけれども、PPP、PFIを着実に推進し、上下水道等の公共施設の整備、運営に係る公的負担の抑制を図りつつ、民間投資やビジネス機会の拡大を図ると所信で述べられています。  私は、民間投資ですとかビジネス機会の拡大というのは、経済政策としては必要だとは思います。しかしながら、民間企業というのは利益追求をなさねば事業は成り立ちません。公共施設には、道路、鉄道、港湾、水道、そして下水道等々、産業基盤の社会資本であるインフラから、最近、教育文化施設ですとか更生保護施設、社会福祉施設等々の国民の福祉に関するものまで入っているわけです。  大臣、公共施設というのは全てビジネスの対象だというふうにお考えでしょうか。
  70. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) まず第一に考えなければならないのが安心ですね、利用者の安心。そして、水道であれば安定供給ということになりますけれども、所期の目的を達するためにどうしたらいいのかということであります。その上で、更新需要が来たときに多額の財政が必要になるという中で、民間の手法を借りるという形でこのPFI、PPPというものがあろうかと思っております。  まず第一に考えるのは、先ほど申しましたように安心ということで、しかも、先ほど地方自治法のお話もしましたけれども、所期の目的を達成するためというのがそこにありまして、そのために手法を、それらを大前提として手法を選んでいくということだと思っております。
  71. 相原久美子

    ○相原久美子君 二十年たったものですから、このPFIというのを否定するという状況というよりは、さて、本当にこのPFI法になじむ公共施設というのはどの範囲なんだろうということをやっぱり私自身としても確認したいなという思いから一連の質問をさせていただきました。  ここに、自治体の首長経験者の方たちも内閣委員会結構いらっしゃいますし、職員であった方もいらっしゃるわけですけれども、やはり地域の方たちの福祉、健康の増進という施設も公の施設としては相当数あるわけです。私は経済政策を否定するつもりもありませんけれども、やっぱりビジネスという観点から捉えるのか、住民、国民の福祉の増進ということから考えるのかでその施設の選択肢が変わってくるんだと思うんですね。  そういう意味で、もう一度ちょっと更問いのように質問をさせていただきたいと思うんですけれども、二〇一七年のアクションプランでございますが、とりわけ民間の経営原理を導入するコンセッション事業を活用することが重要であるとしています。そのように考える根拠というのはどこにあるのかと。  そして、コンセッション事業の活用として、空港やクルーズ船向けの旅客ターミナル、そして、国際会議ですとか見本市、イベント等を対象とするMICE施設と言われる、ここは成長分野と言われるようなところなんだろうと思うんですけれども、先ほど来皆さんが質問していますように、長期的な持続可能性が課題とされている上下水道の生活関連分野である成熟分野についても、この先もコンセッション事業の適用拡大を図っていこうというおつもりなんでしょうか。
  72. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 先ほども申し上げましたように、選択肢の一つであるということで、その大前提が住民の安心、そして地方自治法に掲げられている所期の目的をしっかりと達成することということであると思います。  ただ、財政需要が今後増大をしてくるという現実もございます。さらにまた、先ほどデューデリジェンスと言いましたけれども、資産の適正評価の手続とか作業ですね、こういったものも本来していなければいけないんですけれども、この手続も、やはりその前段階としていろんな形で資産の評価をしていくということが地方自治体のこれからの事業の円滑な運営につながるものだと思っております。その中の一つがそのPFIだということで、その手前の作業というものもしっかりやっていかなければならないと思いますし、その上で、民間の手法を用いて、良好なサービスを維持したままできるものであれば、PFI、PPPというものを取り入れていくということであります。
  73. 相原久美子

    ○相原久美子君 何度も確認させていただきましたけれども、私、大臣のその姿勢をしっかりと持って進めていただきたいなと。  実は、思うのは、これ指摘しなければならないのは、コンセッション推進を進める、そもそもの国家戦略特別区域諮問会議ですとか未来投資会議などに、この間、櫻井議員からも御指摘があったと思うんですけれど、どうも有識者と言われる同じ方が絡んでいるわけですね。本当に、私、これら有識者の会議では、議論を聞いていますと、公共サービスの受益者である国民の利益優先よりも、ビジネスチャンスの創設、拡大の議論の方が主軸になっていると、本当にまずいと思います。  私は、やっぱりこういうような会議に是非、公共サービスを利用する側である受益者視点を持った人たち、こういう方たちに入っていただくということが私は今必要なのではないかと思っております。是非、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
  74. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) PFI法に基づいて民間資金等活用事業推進委員会が設置をされております。そのほかにも幾つか今御指摘のあったような会議体がございます。  この委員会の主な審議事項は、民間資金等活用事業推進会議が行う基本方針の案の作成への意見具申ということなんですね。具体的には、民間事業者の募集や選定に関する基本的な事項、民間事業者の責任の明確化等の事業の適正かつ確実な実施の確保に関する基本的な事項、いろいろありますけれども、ガイドライン的なものを示していただく、具申をしていただくということで、専門的な事項となっているわけであります。  このため、委員会の委員としては、大学等における法律、経済、工学等の研究者、弁護士、公認会計士といった専門家により構成されておりまして、法が定める審議を行う上で、委員の構成は適切と考えております。  いろんな見方があろうかと思いますけれども、意見であるとか答申であるとか具申であるとかということでありますけれども、やっぱり先ほど言ったような視点を忘れずにしっかりと対応していくということで、この方針の中で進めてまいりたいと思っております。
  75. 相原久美子

    ○相原久美子君 まあ、いろいろな意見あるということは、私も、例えばこちら側から見るのとこちら側から見るのとでは、もう物の見方も意見も違うだろうとは思っております。しかしながら、この間、いろいろ指摘されている方々、結局、国民の受益ということよりは、やっぱりビジネスという議論から進んでいっているというふうにしか思えないんですよ。  ですから、ここは本当に大臣がおっしゃられるように幅広い形で、そしてできれば、あっ、できればじゃないですね、本当にやっぱりこの間の加計問題等々もそうですけれども、どうもそういう有識者の議論の情報の公開等々が、それは言いたい放題という形では困るわけで、国のやっぱり政策を決める上での意見具申の会議ですから、しっかりとした情報公開、これをやはり基本とすべきだということは要望として申し上げておきたいと思いますので、是非これからも、こういう会議のところでの議論は、本当に国民目線、受益者である国民にとってどうなのかという観点からお願いしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  それでは、政府は当初、二〇一三年の民間資金等活用事業推進会議において定めた、二〇一三年から二〇二二年度までの十年間で十兆円から十二兆円の事業規模達成を目標としました。そして、二〇一六年のアクションプランでは、同期間で二十一兆円という新たな達成目標を打ち出しましたが、そもそも当初十兆円から十二兆円とした積算根拠、そして新たな達成目標でも十兆円も上乗せした積算根拠はどこにあるのか、お伺いしたいと思います。
  76. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 平成二十五年度に策定いたしましたこのPPP/PFIの抜本改革に向けたアクションプラン、目標金額として、事業規模目標十から十二兆円を掲げてございます。  この目標は、この平成二十五年当時の、その段階におけますこのPPP、PFIの各分野の実績を踏まえるとともに、その段階で新たにコンセッション事業の導入等が進むことを期待されているもの、そういうものを考えて目標設定したものでございます。ちなみに、事業の類型ごとには、コンセッション事業は当時二から三兆円、収益型事業が三から四兆円、公的不動産の利活用事業二兆円、従来型のサービス購入型のPFI事業が大体三兆円といった数字を積算根拠として掲げながらやったものでございます。  ただ、その後、平成二十七年に関西国際空港が五兆円の契約を締結した後、進捗が図られました。元の目標、コンセッション二から三兆円といったところが、今度五兆円という形の数字が入ってきたものでございますので、この段階でもう少し上積みができるのではないのかということで、その段階でイギリスにおけるPPP、PFI事業の対GDP比率、こういうものを参考にして同程度のものを目標とすると、事業規模目標二十一兆円という数字が算出されました。これに見直したものでございます。事業の類型ごとの数字は、コンセッション、今七兆円、収益型事業五兆円、公的不動産利活用事業四兆円、サービス購入型の従来型五兆円としてございます。
  77. 相原久美子

    ○相原久美子君 期待されるコンセッション事業とおっしゃいました。そして、空港で相当大きな金額が上がったのでということもお話しされましたけれども、これ、将来的なことを考えていきますと、二十一兆円、大阪の空港の場合の大きい金額がありましたけれども、上積みしていくということは、これなかなか、先ほどから指摘がありますように、民間事業というのはやはり利益を上げなければならないという前提がありますから、小さな市町村ではなかなかこれ参入難しいというのは当たり前のことなんですね。民間、それほどもうかりません、小さな事業体、小さな自治体では。  そうすると、これ、やっぱり空港というものも幾つか想定の中にあるという積算なんでしょうかしらね。ちょっと私、ごめんなさい、今ちょっとあれっと思って、質問通告していないんですけれども、お答えがあればお願いしたいと思うんですが。
  78. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 先ほどコンセッション事業七兆円と申しましたが、当然ながら、今一番動いているのは正直空港でございます。空港というのは、当然ながら現在いろいろ検討中のものも検討の中には入れてございます。
  79. 相原久美子

    ○相原久美子君 やっぱり、これの、何というんでしょうね、ビジネスというふうに考える上からも、それから経済政策として考える上からも、対象となるのはやはり大型の部分しかなかなかならないんだと思うんですよ。ですから、空港等々ということもあってくるのだろうと思いますが。  実は、これは先ほどの有識者に対する私のちょっと認識なんですけれども、先日、あるところでチラシをいただきました。まさにこの有識者と言われる、その会議に参加の方が、空港のコンセッション事業を進めることに対するもう一生懸命プレゼンテーションをやっているわけですよ。  私、やっぱりいかがかなと思うんですね。確かに、政策としてこういう方向へということでの有識者の方の参加というのはあり得るかなと思うんですけれども、余りにも何か誘導的な形でそういう方たちが動いているというのは、決して私はこの国にとっていいことではないなと思っておりますので、これは感想でございますので、少し頭に入れておいていただければと思っております。  次に、今回の改正法に盛り込まれている、運営権者が公の施設の指定管理者を兼ねる場合新たに設定する地方自治法の特例、これについてお伺いしたいと思います。  公共施設については、地方自治法第二百四十四条第一項において、地方公共団体が住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設として、先ほど大臣もおっしゃっておりましたように、定義をされています。  また、指定管理者制度については、地方自治法第二百四十四条二の第六項において、公の施設管理の在り方については、住民の意思を反映させる必要があると考えられることから議会の議決は必要があると考えられるので、議会の議決は必要という形にされております。  その上で考えたとき、今回の地方自治法の特例措置である指定管理者の求められる利用料金について、当初の上限の設定はありますけれども、この範囲を超えないところでの改定は地方公共団体の承認を届出済みと、可能とするということになっておりますが、私、国民、住民の意思の確認を除外するというのは問題だろうと思っているんですね。  むしろ、御説明によりますと、結局、指定管理者制度とコンセッション制度、これが届出とそれから承認という二つになっている、この煩雑さを解消するためにというような答弁だったんですが、それなら、むしろコンセッション制度の届出を地方公共団体の承認とする方向に私は改善すべきだと思うんです。  なぜなら、利用料金の改定というのは、やっぱり公の施設を利用していらっしゃる住民、この方たちの状況の認識とか、それから環境とかの変化を受け止めなければならないと思っているんです。やはりそういう意味では住民の意思の確認、そういうことが必要なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
  80. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) コンセッション事業におきましては、基本的にはやはりかなり長期にわたる事業だということがございます。このために、長期にわたる利用料金、当然ながらいろんな段階で事情の変化によって変更があると、そういう前提であらかじめ条例で一定のルールを定める、もちろん、このルールはどういう幅で決めるとかというのはそれぞれ公共団体、御判断の上で決めるわけでございますが、その範囲内におきましては具体的なその料金設定というのは届出制としてございます。  一方、今回法改正お願いしていますのは、音楽ホールですとか国際会議場、こういったものはその目的の範囲内で特定の第三者に使用を許可する形態でございますので、公共施設の運営をコンセッション事業として行う場合には指定管理者の指定が求められますので、このコンセッションのうちでも、ごくこういう指定管理が必要な一部のものについてこの指定管理者制度が今回必要ということになってございます。  この制度を二重に適用する場合、今御指摘いただきましたように、指定管理者の規定により公共団体の承認を受ける必要がありますので、その手続の整理をするというものでございます。  ただ、この場合におきましても、基本的にはあらかじめ利用料金の幅というものを条例という形で決めるわけでございますので、その中で、当然ながら公共団体なり議会の意思は反映されるものでございます。当然ながら、それの上で、議会の意思、公共団体の意思も適切に反映された形で料金を設定する、要するに、別の形で反映されるという形でコンセッション運営されているものでございますので、今回、その関係で手続の整理をさせていただきたいというものでございます。
  81. 相原久美子

    ○相原久美子君 相当長期にわたるのがコンセッション事業だというお話をされました。だとすると、当初の設定と、環境の変化、経済事情の変化というのは当然として出てくるのではないかと思うんですね。ですから、やっぱり私は、一方的に住民の皆さんの利用者に対しての料金改定を押し付けると言ったら語弊がありますけれども、やはり都度、その状況確認するということも私は必要なのではないかというように思っておりますので、これ、もし今後、中間点で検証等々、御意見等々がありましたら、是非その辺もお考えいただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。これはもう要望だけで結構でございます。    〔委員長退席、理事藤川政人君着席〕  それでは、地方自治法の第二百四十四条二の第二項で、特に重要な公の施設については、今お話がありましたように、長期かつ独占的な利用をさせようとするときには、議会において出席議員の三分の二以上の者の同意を得なければならないとして、特別の定めを規定しています。そして、多くの自治体では、学校、診療所、そして上下水道は特に重要な公の施設と条例で定めているのが常でございます。  今回の特例では、運営権の設定によって、従来の指定管理者制度と比較して、先ほどお話ありましたように、長期にわたっていくというような形もありますので、やっぱり議会の議決を省略する特例というのは、私は地方自治の在り方を根本から覆すのではないかと危惧をしております。  先日、地方分権審議でも指摘をしましたけれども、やっぱりこのような国の方向性を押し付けるというのは、私、地方を自立した地方政府という形で目指していく分権にも反しているのではないかなと思うものですから、所管の総務省についても、この部分についての御意見伺いたいと思っております。
  82. 小倉將信

    ○大臣政務官(小倉將信君) 委員から地方自治の兼ね合いと今回の改正についてのお尋ねがございました。  若干前の答弁と重なるところはございますが、今回の改正は、コンセッション事業が指定管理制度と比較をいたしまして長期間にわたり自由な裁量を持った運営を民間事業者に委任するものであるという特性に鑑みまして、コンセッション事業を円滑に実施するための要望を受けまして、PFI法におきまして特例として定めることとしたものでございます。具体的には、運営権の移転に伴いまして指定管理者を新たに指定する場合において、条例で指定管理者の基準を定めるなど特別な定めを定めた場合には、議会の議決に代えて議会への事後報告を行うこととする特例を措置するものであります。  この点、今回の特例は、議会で定められた条例に特別な定めがある場合にのみ適用されるものでありまして、そもそもこの条例を制定するかどうかにつきまして地方公共団体の議会により選択できることから、議会の意思は引き続き適切に反映されているものだと、このように考えてございます。
  83. 相原久美子

    ○相原久美子君 一定程度納得はしたのですけれども、やっぱり長期にわたるという部分で、私は経済状況、社会状況、地方を取り巻く状況が変わってくるということに対しての懸念があります。  その意味では、先ほど榛葉委員が浜松市の例を出されておりましたけれども、やっぱり中間での情報公開ですとか、そういうことって非常に大事なんだと思っています。先ほどの答弁の中では、最終的に終わった段階での検証とおっしゃっておりましたけれども、長期にわたる場合は、最終段階ではなくて中間点、中間点でのチェックというのは必要で、そしてその情報を住民に公開すると、国民に公開するということは必要なんだろうと思いますので、是非その点よろしくお願いしたいと思います。  それでは、今回の指定管理者制度に係る地方自治法の特例ですけれども、いわゆるMICEと言われる施設、それからほかに、先ほど指摘しましたけれども、社会教育施設ですとか文化施設、そういうものが今度の特例に当てはまるというような説明を受けているのですけれども、今後、この特例が拡大される分野、これどのように想定しているのかなと、そこをお伺いしたいのと、それから、今回の改正案が成立した場合、上下水道等の生活関連分野も当然として、今もう出されておりますけれども、なっていくんだろうなと思うんですけれども、やはり先ほど指摘したように、私は、公共施設が全てPFI法になじむというふうには思えないんですね。大臣も先ほどからお答えをされているように、やはりPFI法の、私、対象施設というのは、やっぱりある種の限定的なものでなければならないと思っております。  そういう意味では、先ほど答弁ございましたように、やっぱり国民の福祉の増進を図る役割というところを最大限重視しながらの形で進めていっていただくことが必要なんだろうと思っています。  そして、この場面で、先ほど矢田議員からも指摘がありましたけれども、これ、人件費、どうしても公的施設と言われるところって財を生み出すところってそうそうないわけです。ですから、どこでコストを削減するかといいますと、やはり人件費というところに行くわけです。    〔理事藤川政人君退席、委員長着席〕  実は、結構全国で指摘されているんですが、人件費部分のコスト削減で官製ワーキングプアを生み出しているという、こういう指摘があるんですね。私も地方自治体で非正規と言われるところにおりましたので本当に分かるんですけれども、公共施設というのは本当にやっぱり人によるサービスが多いんです。ですから、どこを切り込むかといったら、やっぱり、まあ建築の場合は別です、上物建てるときはそうでもないのですけれども、どうしても人件費に行っているという部分があるかと思いますし、そしてなおかつ、これ、地方のやはり小さな事業体はなかなか参入しにくいということも言われているんですね。  そういうこういうで、先ほど来言われていますように、やっぱり人件費、ここを検証していないということなんですけれども、これはやっぱり地方の賃金ベース引き下げていくということになるのと、行政としてやっぱり責任放棄なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
  84. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) まず、御質問の中にありました、この今回の指定管理者制度の特例がどういう分野にこれから適用されていくのかというところについてまずお答えさせていただきますが、基本的に今回対象になるものは、要するに指定管理者を取らなきゃならないようなもの、そういうものでございます。これは、あくまで特定の第三者にその目的の範囲内で要するに使用許可を行うという形態、特定の第三者が一定時間占有するというような性格のものでございます。  このため、そうした事業の対象になるのは、我々も各省庁にどういうものが考えられますというのを照会しましたが、その際に挙げられましたのは、国際会議場、展示場、音楽ホール、博物館、スタジアム、こういうものが挙げられてございます。基本的には、あと文教施設ですね、文教施設などが挙げられてございますので、こういうような一定の限定された公共施設が今回我々としては対象として考えてございます。当然ながら、全く新しい施設がまた出てきて、そういうものが同じように一定期間占有させると、そういう性格のものになりますと、そういうものも対象になり得ると思いますが、今のようなある程度限定的なものが対象になるのではないかというふうに考えてございます。  あと、今ございましたけれども、人件費、確かに企業の中ではどういう形で削減されるのかという非常に難しい問題、我々もなかなか見えないところが確かに御指摘のとおりございます。  ただ、やはりあくまでこれは、例えば単なる一般入札のものであるならば、当然ながら、一定の工夫の余地のない中であとは価格競争だけ行うというものでございますけれども、PFI、ある程度民間のいろいろな自由な発想というのを取り入れるという仕組みでございますので、そういう中で競争をしていただくというものでございますので、当然ながら、いろいろなコストの削減だけではなく、いろいろな効率化を図る、そういう中で競争を行う、総合的に競争を行うという、そういう性格ができるものだというふうに我々は考えてございます。  単なる要するにコスト削減の競争にならないような形で、我々としましても、いろいろな工夫の、どういう工夫があるのか、そういうものを情報提供することによりまして、いろいろな工夫を促してまいりたいというふうに考えております。
  85. 相原久美子

    ○相原久美子君 私、やっぱり絶対的にその賃金ベースがどうなると、先ほど来指摘されていましたように、コストを最初のコストのところだけで積算をしているということと、本当にいわゆる経費の削減とかなんとかになったのかということって、そういう面も見なきゃならないと思うんですね。仮にそういう意味での効果が上げられてきたとして、その内容はどうなのかと。そこでやっぱり人件費等々に目を向けていただかなきゃならないんだと思うんです。  イギリスのPFIの検証のときにも、やっぱり人件費部分ということの部分も指摘されていたということでございますので、やっぱりそういうところも見ながら、それから、MICEの部分は理解いたしました。まだそれほど大きく拡大していくということは考えていらっしゃらないようなんで、是非、視点はあくまでもやっぱり国民の福祉ということの部分、ここで選定をしていっていただければと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  今ちょっと指摘させていただいたんですけれども、PPP、PFIというのは従来型の公共事業とはやっぱり若干違いまして、事業規模が比較的大きいものが多いわけですよね。空港は別としても、それにしても大都市なんかですとかなり大きな事業規模になります。  ここで、先ほど言いましたように、なかなか地元の企業が参画できないというような指摘もあるわけですけれども、大臣としてこのような課題について何か見解をお持ちでしょうか。
  86. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) できるだけ地元の企業に参画をしていただきたいと思っておりますが、特に、やはり災害時の対応ということになると、すぐに対応できる、例えば、建設業でいえば、契約はしなくても、災害時の対応ということで、そういう緊急に出動して作業するような協定を結ぶような場合もございます。特に、やはりライフライン、水道なんかも災害時に大変重要なものとなるわけですから、地元の企業というものに着眼、着目をしながら、しっかりと企業体が組めるような形になっていただきたいと思っているところであります。
  87. 相原久美子

    ○相原久美子君 災害時の対応ですとか何かについて後ほどまたちょっと質問させていただきたいと思っておりますけれども、ここで運営権についてお伺いしたいと思います。  実は、運営権の、これが財産権として認めて、その譲渡を可能として抵当権も設定できるというこの改正は、実は民主党政権のときに改正になったわけでございます。でも、このときも結構指摘があったのですが、私自身も、いまだに考えても、なかなかここは、私自身が参画していた政権のときではありましたけれども、どうもやっぱりまだちょっと疑問の部分があるんですね。  それは、事業者が他種の事業に手を付けていることによりまして、公共施設の運営以外での損失等々で経営破綻ということがあった場合、仮にそういう方が、この事業者がこのPFIに入っていたという場合、当然、抵当権設定されていて資金を借り受けているということになるわけですけど、まあ譲渡もできるわけですけれども、譲渡先もないという場合って、これはどこに責任が行くのでしょうかしら。
  88. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 当然ながら、この運営権、物権として構成されておりますので、抵当権等を付するということは可能になります。ただ、その運営権自身を、運営権の、所有権自身を、まあ所有権でいいですね、所有権を移転するという場合には、当然ながら公共団体の承認が必要というような形で、それはガイドライン等にこういう形の契約を結ぶべきだということを我々示してございますが、そういう形で一定の制限を掛けつつ行ってございますので、例えば抵当権を実行してそれを何かしようとしたという場合にも、それは当然ながら権利の移転になりますので、その場合には公共団体の承認の下で行うということになりますので、何かそういうトラブルが起きたときには、公共団体と十分に調整いただいた上でそれをどうするかというのを検討いただくことになるものだと思っております。
  89. 相原久美子

    ○相原久美子君 そうなんですよね。所有権というのは地方公共団体にあると。運営権は事業者にあると、コンセッションの場合ね。そうすると、これは財産権として認めて資金の借り受けもできると、抵当に入っていますと。でも、事業者によっては本当に経営破綻ということはあり得るという場合、どう考えても私は、地方公共団体、いわゆる所有権者に掛かってくるのかなと思っているのですが、そういうことって、地方公共団体って皆さん理解した上でいるんでしょうかしらね。
  90. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 当然ながら、このコンセッション制度、民営化ではありません。あくまで公共団体が所有権を持って、最終的な要するに公共施設の責任を保有、持ったままで運営のところを民間に任せて効率化をするというものでございます。このため、当然ながら最終的な結論は公共側に残っているというふうに考えてございますので、少なくとも、現在コンセッションを検討いただいているようなところに関しましては、十分にそれは御承知の上で御検討されていただいているというふうに考えてございます。
  91. 相原久美子

    ○相原久美子君 だから、私は、本当に地方公共団体それから地方議会、その方たちが十分理解するような、やっぱりそういう形で対応していただきたいと思うんです。  ちょっと、この間、小さな地方自治体へ行きまして、もう財政状況厳しいと。それで、ある施設をPFI方式を利用していこうかなと、コンセッション事業とするのかどうかは、そこまで聞かなかったんですけれども、でも仮にそうやって選択した場合、本当に分かっているのかなと。私は、やっぱり地方議会の方たちも意外に御承知じゃないような気がするんですよ。  だからこそ、やっぱりこのPFI方式、コンセッション事業の参入、ここについての地方公共団体として引き受けるべき責務、ここはしっかりとやっぱり周知をしていただきたいなと思っております。そうでなければ、私は、議会とか地方公共団体の責任だという形だけでは済まされない、これは住民の皆さんに関わってくる、返ってくる問題だと思うから、ここは指摘をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  内閣府のホームページでこの推進室が事例紹介を行っております。当然のように成功例が相当数載っておりますけれども、実際には、各自治体においてPFI事業の継続を断念するとか、先ほど矢田先生の方からも出されておりましたように、撤退する等々の事態が生じております。  やはり、今申し上げた部分もそうなのですが、これは、選定をするときに地方公共団体等々が十分にやっぱり住民のリスクとか何かをある意味考えていない結果の選択になってしまった部分もあるのではないかと思うのですけれども、是非ここの部分の周知ということでいえば、やっぱり失敗例もPDCAサイクルとして取り上げて、まあ内閣府のホームページに載っけてしまうと、なかなか選択する人たちがちゅうちょするということもあろうかと思いますけれども、そこの部分についての周知というか、失敗例、こういうところをやっぱりというようなことは周知することも必要だと思うんですが、どうお考えでしょう。
  92. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 先ほども申し上げましたように、失敗事例についても事例集を一部に付けております。ただ、それを付けるだけではなくてしっかり説明せよということでありますので、窓口というか、ワンストップで相談を受ける、その際には、やはりいいことばかりではなくて、ああ、こんなはずじゃなかったと思われないような説明も当然必要だと思いますし、より具体化していく中でプラットフォームをつくってまいります。そういったときの法律の専門家、会計の専門家等も送り込みますので、そういったことも含めて周知ができるような努力をしてまいりたいと思っております。
  93. 相原久美子

    ○相原久美子君 どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、先ほども指摘がございましたけれども、水道事業等に関わる繰上償還免除についてお伺いしたいと思います。  水道事業の維持向上というのはもちろん大事だと思いますし、基盤強化も必要であると思います。しかしながら、今回の特例は、私、実は東日本大震災の被災団体に対しても補償金の繰上償還認めませんでしたし、広域化も対象になっていないということでいうと、コンセッション事業の選択にのみ与えられるインセンティブとなっていると。これって自治体を誘導する策であって、本来の基盤強化策とは思えないのですが、いかがお考えでしょう。
  94. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 上下水道のネットワークを何とか維持していこうと、そういう中で、当然ながら事業主体である公共団体、いろんな効率化を図っていると我々も認識してございます。  我々として今提案させていただくコンセッションも、民間の創意工夫、資金を活用することは、その有効な手段の一つでございます。しかしながら、このコンセッション事業、有効な事業手法と我々は考えてございますが、公共団体が現実的な選択肢とするためには、先行案件がとにかく事業化され、モデルとして出ていくということが必要ではないかというふうに考えてございます。このため、今回、今後の横展開の呼び水となるコンセッション事業に先駆的に取り組む公共団体を後押しするために、上下水道事業に関して公共団体に対し貸し付けられた地方債の繰上償還に係る補償金を免除する措置を盛り込まさせていただいているところでございます。  今般の改正によりまして、先行案件の事業化を進め、それを広く示すことによりまして、コンセッションを現実的な選択肢の一つとして公共団体に認識していただき、公共団体の水道事業等の基盤強化に貢献できるものとして今回この提案をさせていただいているものでございます。
  95. 相原久美子

    ○相原久美子君 やっぱり誘導策じゃないですか。  もしもやはり基盤強化ということを考えるのであれば、もちろん東日本大震災の部分は、もう年数もたっていますから、水道事業等々については一定整備されてきているということですけれども、ならば、広域化についても私はやっぱりこの特例を認めるべきだと思うんですよ。絶対にやっぱり、確かにPFI法というのはありますということであっても、やっぱり一部の誘導策ではなくて、なぜというと、小さな自治体は実は本当になかなかコンセッションで入ってくる事業体もいないんですよ、だって、民間事業はもうけなきゃなりませんから。少なからず、もうもうからなくなっている水道事業等々で、これは大きくしていくしかないわけです。  そうすると、広域化というのも、基盤強化のために、そして地方をやっぱり元気にさせるためには必要だと思いますので、是非ここは検討いただきたいなと思います。これは要望としてお願いいたします。  それから、災害の部分、先ほど大臣にお答えいただいたところなんですけれども、実は東日本大震災でも上下水道の復旧というのは本当に被災地にとって最優先課題だったわけです。残念ながら、地方自治体に相当の要請があったのですが、実はいわゆる専門職から相当数人員削減をされておりまして、私も札幌市の水道の方たちとお話をしておりましたけれども、派遣しようにも人がいないというような状況だったというような話をやっぱり聞いておりました。  ですから、もしもですよ、日本は特に、今日も地震が二か所ほどでありました、もう地震なんか起きちゃうと、上下水道は真っ先に被災するというような状況の中で、仮にこれ、PFI法で民間の事業体が上下水道に来た場合です、今も入っているわけですけれども、人員とか技術面で民間の事業体にどのような責務を課すおつもりなんでしょうか。
  96. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) PFIの事業を実施した場合における災害時の対応につきましては、あらかじめ検討することが必要であると考えております。PFI事業におけるリスク分担等に関するガイドラインにおいて、災害時における追加的支出の分担の在り方等をあらかじめ検討し、協定等で取り決めておくことが望ましいものとして位置付けております。  先ほどの質問の答弁でもありましたように、災害時に出動して現場をしっかり修復をしていく、修理をしていくというようなことも含めて、民間事業者とのやり取り、また他地域との連携、広域を組まないまでも、ほかの地域との連携等で災害時の協定などを組んでおく必要があると思っております。  これらを踏まえて、例えば浜松市の公共下水道コンセッション事業においては、契約において、事業者による緊急事態向けの事業継続計画を作成をして市の確認を得ることを義務付ける措置がされているところであります。  また、自らが被災した場合でなくて他の地域が被災した場合においても、民間事業者が任意の協定等により支援を行うことが一般的に行われておりまして、例えば川崎市では、自然災害が発生し、又は発生するおそれがある場合には、市及びPFIの運営事業者が協力して事業を行う協定が結ばれているところであります。  このようにPFI事業においても行政と連携して災害時対応を行う体制が構築されている事例もあり、各省庁とも連携をしながら、このような事例の周知を通じてPFI事業に関する災害時対応の体制整備に取り組んでまいりたいと思っておりますし、これは、公共事業体、地方自治体や民間にかかわらず、災害時の対応というのはこれから重要なことになっておりますし、事業の継続計画も含めてしっかりとそれらができるような対応も我々も支援をしてまいりたいと思っております。
  97. 相原久美子

    ○相原久美子君 是非よろしくお願いしたいと思います。  なかなか災害時の特にこういうインフラの関係の場合、素人がと言うとおかしいですけれども、なかなか対応できないわけです。職員の、事務職の職員の方たちがといっても難しいというところがありますので、是非そういう意味では、これは地方公共団体が専ら事業者とのやり取りの中できちっとやっぱり契約なりなんなりで結んでいくことだろうと思うんですけれども、その辺も周知徹底を是非よろしくお願いしたいなと思っております。  水の問題に入りたいと思いますが、私も、申し訳ないのですが、余り水のことを偉そうに言えないのは、どうしても最近、水道はお風呂とか洗濯とかは使うのですが、飲料の部分は、特に北海道から来ますとなかなか東京のお水飲めないんですね。宿舎の蛇口開けますと、まず、ぬるい、今の時期ですと、もうぬるいお水が出てきますので、ついついペットボトルの水を買ってしまう身として余り偉そうなことは言えないのですが、やっぱり国民の生活の命とも思えるこれは水なんですね。  そして、なおかつ、先ほど来指摘されておりますように、このお水というのは、やっぱり安定した形で供給され、そして、なおかつ安全、安心が担保されるということがやはり基本なんだろうと思います。  諸外国へ出ますと、日本の水は一番おいしいわけですよ、軟水で。大陸は硬水が多いですし。ところが、これ、どうしてか外資系を含めた水事業者が日本へも参入してきているというような状況なわけですよね。別に外資だから云々とは申しませんけれども、しかしながら、やっぱり先ほど来言われていますように、住民、国民に一番近いところの事業体、これがやはり安心、安全の担保の前提となるのかなというのは、これは想定、想像の下なんですね。やっぱり国民の皆さんというのはそういう意味での不安を抱えていると思うんです。  ですから、やっぱり住民の意見の反映、ここをどのように担保していくのか、そして運営状況を客観的に評価できるモニタリング体制の確保、そして最終的な責務者としての地方公共団体の役割、そういうものを一貫してどのように持っていこうとしているのか、お伺いしたいと思います。
  98. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) コンセッション事業に関しましては、当然ながら、これまで公共団体が行ってきた公共施設の運営を民間事業者に委ねるものだという観点がございます。このため、あくまで制度的な面で考えますと、PFI法において実施方針条例の制定、公共施設運営権の設定に関して議会の議決を経る、法律の手続的には議会の議決はあくまでありますので、これに関してきちんと担保することになってございます。これによって、制度的な地域の意向の反映というのは法律的に担保されてございます。  また、そもそも民間事業に係るコンセッション事業にかかわらず、公共事業を実施しようとする場合には、実施主体である公共団体が住民にきちんと目的、内容について十分に説明するというのは、事業を円滑に運営するという点でも、また安定的に運営するという点でも非常に重要な点であるというふうに考えてございます。  当然ながら、我々、先ほどありましたモニタリングですとか、そういうような形も含めて住民に様々な形できちんと情報提供をすると、そういう形で、このコンセッションを実施される場合には、当然ながら安定的に運営するために必要だということをこれからも周知してまいりたいというふうに思ってございます。
  99. 相原久美子

    ○相原久美子君 当然のことなんですね、それは。だからこそ、やっぱり水も含めて、住民、国民に一番近くて、そしてなおかつ住民の福祉の増進に関する公の施設、そしてなおかつ長期的なこれは契約になっていくという場合の途中途中での検証ですとか、それから後での生かし方、その検証後の、そういうのってやっぱり必要だと思うんです。  これ、残念ながら地方公共団体は、事業が終局しますと意外にそういう形の検証ですとかチェック、果たさないんですよ。先ほど失敗例もありました。じゃ、何が失敗であったのかということが本当にやっぱり検証されているのか、そういうことをどこに伺っても意外にないんですね。地方公共団体としては次のところを探すのに一生懸命とか、そんな状況になってしまう。そして、なおかつ医療関係の施設なんかは止めるわけにはいかないというような状況にあるものですから、その検証作業がなかなか進んでいない。  私は、先ほど矢田議員も言っておりましたように、水は止めるわけにいかないんですよ、命の水ですから。そうしますと、事業体が仮に替わるとして、次の継承先をやっぱり模索しなきゃならないという間でも動かさなきゃならない、住民に供給しなければならない。そういう観点からいきますと、やっぱり、さあ、事業選定していただきましたというだけでは絶対的に駄目なのがこの法案だと思っておりますので、是非その点をしっかりとやっぱり肝に銘じていただければと思います。  ワンストップ窓口について少しお伺いしたいと思います。  そもそも、PFI法では、理念とその実現のための方法を示す基本方針を策定しておりまして、関係機関相互の調整を図るため、PFI推進会議が設置されています。また、内閣府にはワンストップ窓口も設置されていますが、今回の支援機能強化で、総理大臣がじかに窓口となる新たなワンストップ窓口ができるということなわけです。  なぜ総理大臣が一元的に回答するワンストップ窓口を創設するんでしょうか。少なからず、民とのつながりで森友、加計と疑念が指摘されている状況の中で、やっぱり私は、確かに最終責任者というのは総理大臣、この内閣府関連のものについてはということにはなろうかと思いますけれども、PFI推進委員会などを活用されるなどの方がいいのではないかなと思うんですが。  衆議院の議事録を読みますと、現在のワンストップ窓口周知が十分ではないとか、PFI事業って何だろうと聞く場としてなどと、こんな答弁なんですよ。それだったら、総理大臣を窓口にする必要ないじゃないですか。なぜ総理大臣を一元的に窓口にするんでしょう。
  100. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 先ほども申し上げたんですけど、内閣府において権限を行使する場合には、実質的な決定権者が誰であるかにかかわらず、法律には内閣総理大臣が権限を行使するという定めを置くことになっております。  改正法案におきまして、ワンストップ窓口の実質的な対応を内閣総理大臣が自ら行うことが要請されているものではないというのはもう御存じのことだと思います。実務的には、従前より内閣府PPP/PFI推進室が内閣府設置法第四条に基づいて行ってきたワンストップ窓口の業務を引き続き内閣府が担当することを予定しております。この内容につきましては、もう本当に初歩のものからだんだん具体的なものまで含めて、ここでしっかりと答えられるように法制化をしていくということでもあります。
  101. 相原久美子

    ○相原久美子君 だとすると、答弁も私はしっかりとした答弁をされた方がいいと思いますよ。何か本当に私、えっ、こんなことであれなんですかと。答弁、なかなか周知を十分されていないということ、例えば、ほかの省庁の疑問とかそういうものに対してどのくらい内閣府が答えるのかというのが制度的に担保されていない、こういうこともありまして、必ずしも十分に使われていないので今回総理一元の窓口をつくりますなんて、こんなことを、私はやっぱりこんなことを理由にこの総理一元化の窓口をつくるべきではないと思いますし、それから、少なからず注文を付けたいと思います。助言、勧告をなされるこの権限があるということですけれども、くれぐれも民間に疑われることのないような形でこの窓口は使っていただきたいなと思います。総理にも十分とお話をしておいていただければなと思います。  今回の改正で、現行の、PFI事業を実施する段階の前段となる公共施設等の整備等の方針を決定する段階において、自治体が自ら公共施設等の整備等を行う従来型手法に優先しましてPPP、PFI手法の導入を検討すべきとの改正がございます。報告の徴収、そして助言、勧告を法で規定して、国によるトップダウン方式、これって、やっぱり私は地方分権とは明らかに真逆になっているのではないかなというふうに指摘せざるを得ないわけでございます。地方の自主性というものを、私は最大限、全てのことに関して優先すべきだと、これは質問というよりはちょっと私の意見として申し上げさせていただきます。  最後になります。  公共施設がコンセッション事業で民間が運営権を導入した場合、公共側が直接関わらない状況にだんだんなってきます。そうした場合、公共の側にはその分野の実務に精通する職員がいなくなることが想定されます。それは先ほど、水道、下水道のところでも指摘をさせていただきました。事業の監視が適正に行えなくなるという指摘も受けております。また、コンセッションを更新する際、公共主体が自ら事業を行うことが困難となることから不当に低廉な額で契約されないか、応募する事業者がいないのではないか、こんな指摘も実はあるわけです。  私は、こういう結果というのは、国民、住民が最低必要な公共サービスの提供を受けられなくなるというこの懸念につながると思っておりますので、大臣として公共サービスの継続性の確保についてどのようにお考えか、最後にお伺いしたいと思います。
  102. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど来申し上げていますように、安心ということが第一ですし、その安定供給、安全な水を安定供給、水道に限って言えばですね、そういうことになろうかと思います。そのためにはモニタリングしっかりやるということで、地方自治体がやる場合もある、外部の方に任せる場合もある、第三者ですね、外部の。ということも含めて、次の契約時ということに焦点合わせてどういう体制を組んでいくかということが、このPFIの取組の中、またコンセッションの取組の中でも非常に大切なところであると思っております。  自治体もしっかり当事者としての責任を持つということ、大切なことでありますけれども、私どももしっかりそれらを支援してまいれるような体制をつくってまいりたいと思います。
  103. 相原久美子

    ○相原久美子君 ありがとうございます。  私どもは、このやっぱりサービスを受ける受益者でもあります。地方に帰りますと、それぞれ皆さん、地方だけじゃなくて水は東京にいても必要としますし、公の施設というのは我々も受益者であるという視点から、今後も、本当に受益者の視点からやはり公共の施設というのは考えていただけるようお願いしたいと思って、質問を終わります。  長い間ありがとうございました。
  104. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二十分休憩      ─────・─────    午後一時二十分開会
  105. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、こやり隆史君及び徳茂雅之君が委員を辞任され、その補欠として有村治子さん及び江島潔君が選任されました。     ─────────────
  106. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 休憩前に引き続き、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  107. 田村智子

    ○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  政府は、二〇一三年度から二〇二二年度の十年間で、PPP/PFI推進アクションプランによってPFIの事業規模を二十一兆円とする、これを目標としています。この間、事業対象の拡大、建設から運営まで一体の民間活用、利用料金の徴収も民間に委ねるコンセッション方式の導入などを進め、さらに本法案では、その料金設定も民間事業者が行えるようにするという新たなコンセッション事業が盛り込まれています。  二〇一六年度までの事業規模の累計、これは十一・五兆円で、午前の議論にもありました、そのうちの五・一兆円は関空のコンセッション事業だと。これを二十一兆円規模にするということは、大規模事業を促進をし、事業件数の拡大も急ピッチで進めるということになると思いますが、大臣、いかがでしょうか。
  108. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) PPP、PFIの推進アクションプランで定めた平成二十五年から三十四年度までの十年間の事業規模目標二十一兆円に対して、平成二十五年から二十八年までの四年間、委員御指摘のとおり、実績は十一・五兆円で進捗をしております。  実績十一・五兆円には、関空、大阪空港の五兆円、愛知県有料道路の五千億円等の大規模事業を含み、それらの大規模事業を除くと、平成三十四年度までに二十一兆円の目標を達成するためには、現行の進捗ペースを今後一割程度早めていく必要が出てくるわけであります。  コンセッション等のモデルとなる事業を確実に実施するとともに、更に幅広い取組を進めていくことが必要であり、今般の法律改正や支援措置の実施などを通じて、今後一層の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
  109. 田村智子

    ○田村智子君 問題は、それが本当に国民の利益になるのかということです。  これまでのPFIの検証、これが事実上余りないんじゃないかという議論が午前にもありました。  PFI先進国のイギリスについても七日と今日の委員会でも取り上げられましたけれども、私、答弁をお聞きしていて、イギリスで起きている事態を直視しているとはとても思えませんでした。  イギリスでは、PFI受注の大手企業カリリオンが、今年一月十五日、経営破綻をしました。鉄道、医療施設、発電所などの大型建設事業、また、約四百五十件の公共運用サービスを受注し、英国建設企業の第二位に上り詰めた企業です。英国内で二万人、全世界で四万人の労働者を抱えていて、大変な影響が今出ているわけです。  このカリリオンの破綻は、安値入札を繰り返して自転車操業になっていた、受注額に応じて経営陣にインセンティブボーナスが支払われていたなど、大変その実態が問題視をされています。また、官側も、こうした経営実態を知っていながら見逃していたのではないかという疑惑、あるいは、PFI事業、その事業の中身を中断させるわけにいきませんから政府が巨額の資金提供をしなければならないなど、国民の批判が強まっています。  梶山大臣、PFI先進国でPFI先進企業が破綻をした、国民には財政的負担がのしかかり、公的事業の継続に多大な悪影響がもたらされている、このことをどう評価されていますか。
  110. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 今議員御指摘の英国のカリリオン社が破産をしたということ、承知をしております。同グループがPFI事業を含む公共事業を多く受注していたことも承知をしております。  これに関して、英下院が今年三月に報告書を公表しておりますけれども、当該報告書によりますと、大手建設会社カリリオンに対する強制清算命令が二〇一八年一月十五日に発令をされ、裁判所は清算人として破産管財人を指名をしました。カリリオンは、英公共事業の主要受託者であり、様々な分野で約四百五十件の政府事業を受託をしていたという事実もございます。PFI事業については、二〇一六年三月時点で十二件に出資をしていたとこの報告書には書いてあります。  また、公共事業契約について、英政府は破産管財人に対し支援を行い、適切な解決策、代替事業者が見付かるまでの公共サービスを維持をしているところであります。  英国の内閣府大臣が下院で述べたところによりますと、カリリオンが財政難に陥った理由は、大部分が政府の契約によるものではなくて、同社の事業のその他の部分に係るものである、しかしながらPFI事業にも当然影響が出てきているということであります。  内閣府としましては、引き続き英国の対応とPFI事業の運営状況等について注視をしてまいりますが、モニタリングの在り方であるとか、またそのリスクを評価しての契約の条項であるとか、そういったところも含めて今後の課題であると考えております。
  111. 田村智子

    ○田村智子君 元々、イギリスのPFIはサッチャー政権の行き過ぎた民営化の揺り戻しだという指摘があります。一九九二年に始まりましたが、これ、官から民ではなくて、民から官という施策の流れなんです。議会や英国会計検査院からは、リスク分担が不適切である、透明性が欠如している、事業者の利益が大き過ぎる、コスト高だなど何度も指摘をされて、そして二〇一二年から、より公的関与を強め透明性を向上させたPF2という制度を導入するに至っているわけです。  それからまた五年が経過して、イギリスの会計検査院は、今年一月十八日、PFIアンドPF2というレポートを公表しました。これはカリリオン破綻の結果を受けずに行われた検討ですけれども、その中でも、午前中にもありました、PFIが財政コスト削減に役立ったというには証拠が不足しているという結論付けなんですね。  二十五年間を経て、イギリスの会計検査院は財政コスト削減の証拠がないと、こういう結論を出された。このことについてはどう受け止められますか。
  112. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 今御指摘の英国会計検査院の報告書については承知をしているところであります。従来型の公共事業に比べたPFI、PF2の利点、疑念点、コスト削減可能性について包括的に情報を提供をしているわけであります。  これらにつきましても、先ほど来お答えしていますように、やはりしっかりとした検証がその事業終了の時点ではなくて途中においても必要だと思っておりますし、そういったモニタリングの仕方、リスク分担の在り方というものも含めてしっかりとした制度にしてまいりたい、運用面でもしっかりした制度にしてまいりたいと考えております。
  113. 田村智子

    ○田村智子君 そういう検証がないままに促進に走るわけですよね。  PFIで事業を行うことが適切かどうか、バリュー・フォー・マネー、支払に対して最も価値の高いサービスが得られるかどうかで判断をされるわけです。しかし、建設事業が含まれる場合は、公共事業の競争の激化による市況悪化に引っ張られてバリュー・フォー・マネーが大きくなる傾向があって、これは競争による価格低下と区別が付かないんじゃないのか、あるいは、運営フェーズに移ったときの経費の削減、これは主に人件費分を切り下げることでバリュー・フォー・マネーが出ているのではないかと、こういう御指摘、どうお答えになるでしょうか。
  114. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) PFI手法、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用することによって効果的、かつ効果的な事業の実施を期待するものでございます。  このため、民間における広い裁量の下で事業を行わせることにより、単なる価格競争ではなく、例えば公共で限界がある業務ごとの分割発注ですとか、単年度予算主義等により効率化に限界がある行政と比較してより効率的な事業運営を行うことができることですとか、民間の持つ最新の技術、管理のノウハウ等について迅速かつ柔軟に採用することが可能であること。また、コスト面のみならず、サービス水準の向上につきましても考慮して採用するということも可能であること、こういうことなど、単なるコスト削減以上の多面的な効果を期待してPFIが推進できるものと考えてございます。
  115. 田村智子

    ○田村智子君 問題は、実態が単なる価格競争になっていないかどうかですよね。国のあるPFI事業で、受付業務の人件費単価を知ることができました。一時間当たりの人件費単価から単純計算をいたしますと一人当たり年間約三百五十万円、これは委託契約の人件費単価なので委託会社の経費や利益分も含まれています。そうすると、労働者に支払われるのどれぐらいかと、よく五から六割ぐらいだという説明もあるわけですけれども、これで計算すると年収百七十五万から二百十万程度になっちゃうんですよ。ワーキングプア、まさに官製ワーキングプアというお話ありましたが、国のあるPFI事業です。  しかも、PFI事業を実施する特定目的会社、SPCは、人件費を引き下げたことによる報酬として利益が更に上乗せされることになるわけです。もちろん、バリュー・フォー・マネーの原資の中に業務の合理化による部分がある、これ否定しません。だけれども、結局、主には低賃金などの労働条件の切下げ、あるいは人の配置の数を減らすことによって、何というんですか、人件費を削減すると、圧縮すると。こういう労働条件の切下げによるもの、これは避けられないんじゃないのかと、主にはそうだというふうに言わざるを得ないと思うんですけれども、これ大臣、いかがでしょうか。
  116. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) その数値についてはちょっと承知をしていないところでありますけれども、PFI事業においては、価格だけで競争を競うわけではなくて、サービスの質を含めた総合評価、一般競争入札により事業者選定を行うものであります。  これまでの入札においても、価格が高い方、例えばコンセッションの場合、価格が高い方が選ばれたということではなくて、サービスの内容も含めたそれぞれの評価の割合がやっぱり問われるわけでありまして、その中でのサービスの割合というものも非常に高いものがあると思っております。ただ、人件費で、あくまでもその人件費を削ったということは余りよろしくない例ではあるとは思いますけれども、そういったこともできるだけ、契約に際して必要以上の人件費を削減するということに関しましては、注目をしていかなければならない点であると思っております。
  117. 田村智子

    ○田村智子君 例えば、受付業務ってサービスの内容にそんなに差が出るとは思えないわけですよ。そうすると、人件費分がどれだけ安くなるかでバリュー・フォー・マネー出るしかないというふうに思うんですよね。  そもそも民間企業は利益を追求するのが当たり前で、株式会社であれば株主に利益を配分することも求められます。これを前提にバリュー・フォー・マネー出そうとすると、人件費や管理の必要経費など圧縮せざるを得ませんし、それをやらないんだと、このことを否定すれば、それはSPCの利益分が逆にコスト高の要因になってしまうと思うんですよ。問題は、人件費の圧縮、低賃金の労働にならないという保障がPFI事業にあるのかということです。その保障、ありますか。
  118. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) まず、PPP、PFIに限らず、品質、サービス水準を維持、継続する、基本的には、我々は事業を行う際には、当然その品質を担保するという、そういう観点から人件費に間接的に着目するものだと思ってございます。そういうふうに人件費を適切に確保することは重要なものだというふうに考えてございます。一方、今御指摘のように、人件費を適正に確保したことによって民間企業が期待する利益を得ることができないような事業については、そもそも民間事業者からの参加者が得られずにPFI事業として成立ができない、そういうものであろうというふうに考えてございます。  このため、公共施設の管理者等においては、単に決まった仕様書を淡々と発注するというものではなくて、PFI事業としての実施を検討するに当たりまして、導入の可能性調査ですとか、民間事業者の意見を聞くマーケットサウンディング、こういうものを実際によく行われてございますが、こういうものを通じて民間事業者の創意工夫を発揮しやすいような契約内容とするような工夫をするなど、管理者、事業者双方にとって効果の高い事業設定を図るように努力しておりますし、そういうことが重要であるというふうに考えてございます。
  119. 田村智子

    ○田村智子君 これ、今のでは保障にはならないし、そもそも検証のしようがないんですよ。  衆議院では、西尾市のPFI、これ議会承認の資料が施工体制も含めて黒塗りだったということを我が党塩川議員は指摘しましたが、これ何も西尾市だけの例じゃないと思うんですね。参議院会館も、これ今運営もPFI事業になっているわけですけれども、SPCの平均利益率二・四%と計算されていて、これは過剰ではないんだという説明を受けました。  しかし、SPC構成する企業グループは業務委託先でもあるんですよ。委託業務での利益というのは当然二・四%には含まれていません。しかも、委託契約の人件費単価はどうなっているんですかと、これ参議院会館のことですから、私、議院運営委員会やっていますので、議院運営委員会の承認なんですよ。では、その単価どうなっているんですかとお聞きをしたんですが、経営上のノウハウに関わるのでお答えできないということなんですよ。SPCの先の契約が適正かどうか、これは検証することができないですね。国会議員検証できないんですよ、自分たちがいる議員会館について。これはもうどうしようもないということですか。
  120. 石崎和志

    政府参考人(石崎和志君) PFI事業に関しましては、当然ながら、PFI法上、公共施設等の管理者である国ですとか発注者としての公共団体が、公共サービスを提供する最終的な責任者としての責務を負った上で民間事業者に事業の運営を行わせるものです。このため、当然ながら、管理者が最終的な責任を行うという観点から、選定事業者ではない下請企業等による維持管理、運営に関して、各種契約書の写しを提出させることを契約に基づき請求することは通常可能だというふうに考えてございます。また、事業開始後におきましても、管理者により適切なモニタリングを実施することや改正PFI法に基づく報告の徴収、助言等の活用などにより、PFI事業の適正な実施を確保することも考えられます。  しかしながら、その契約の中身をその管理者以外のどこまでの間に開示するかということについては、各契約による契約内容の秘密保持義務規定、その他一定のルール等によって制限は一定掛かるものと考えてございます。そのため、そのような品質の確保については、事業者によるサービスの質から人件費も含め、適正な契約になっているかについては管理者が自らの責任で担保していくという性質のものであるというふうに考えてございます。
  121. 田村智子

    ○田村智子君 これは、契約上、そういう経営上の言わば企業秘密に関わる部分だと言われちゃうんですね、経営のノウハウに関わる部分だから。これ、明かせないというような契約になっていれば、これ情報開示請求掛けてもなかなか開示していただけない、これはもう私たちが何度も経験していることなんですよね。  やはり、これはチェックできる保障をつくっていくことが必要だと思うんですよ。例えば、帳簿類の開示の義務などをSPCに義務付けるとか、そういう透明性確保を求めていくような施策、これ何か検討しているんでしょうか。
  122. 石崎和志

    政府参考人(石崎和志君) あくまで、基本的には、やっぱりその企業のノウハウをどこまで出すのか、それは結局それをどうやって活用するのかともバランスを取らざるを得ない部分だと思ってございます。  そのために、当然ながら、事業の透明性、これを確保することは、例えばそれを実際に使われる住民の方々ですとか、そういう方の理解を得る上でも非常に重要なポイントだと考えてございますが、このPFIに限って特段のその透明性の確保、そこについては現在規定している規定以上のものはございません。
  123. 田村智子

    ○田村智子君 いや、PFI事業だって公と民でしょう。だから、それは透明性の確保のための手だてやらなかったら、大規模に促進する上で、そのことによってワーキングプアが増えちゃいましたということになりかねないんですよ。安倍政権が賃上げ賃上げってどれだけ言ったって、このPFI促進したことで足下で低賃金労働が生まれる、こうならない保証がないということなんですよね。  更に進みます。  イギリスは、PF2を二〇一二年に導入をして、透明性の向上、これを図るわけですね。政府による監督の強化、また、低賃金になりやすかったり、あるいは逆にコスト高になりやすいような清掃業務とかケータリングなどは、そのPFIを受注したSPC、特定目的会社の業務の外に置くと、様々な工夫をやっているわけですよ。また、PFIに事業を誘導するようなPFIクレジット、つまり、PFIでやったら補助金出しますよというどこかで聞いたようなことですけれども、これも廃止したんですよ。これがイギリスなんですよ。こうすると、結局、特定目的会社の利益幅が縮減することにもなって、これがPFI件数、イギリスで減少につながっていったんじゃないかという指摘もあるわけです。日本は促進する、だから、逆の方向に進むわけです。  法案では、上下水道事業をコンセッション事業に移行した場合、その自治体に限って財政的支援をする仕組みが盛り込まれています。  上下水道施設のために、全国の自治体は財政投融資で資金調達をしています。コンセッション事業に移行する際には、資金運用部にこれまで借りていた分を一旦全部償還する必要があるわけですね。そうすると、長期にわたって償還したときに生じる利息分、国に入る分の利息分が減っちゃう、この分を補償金として国が全額免除あるいは半額、半分を免除するという仕組みだというんですけれども、これ、来年度までにコンセッション事業に移行する条例作った自治体だけ全額免除と、こういう仕組みですよ。  上下水道は確かに、自治体の財政負担は大きな問題になっています。私もかつて、ある自治体の議員団と一緒に下水道施設の工事の際の資金調達、これ、高利息のときに資金調達したと、だから今の利息での借換えを認めてほしいというささやかな要請行動に参加をしました。でも、これもゼロ回答なんですよ。先ほど被災地でもゼロ回答という話がありましたけれども、多くの自治体が、せめて高利になっている利息分だけでも何とかならないのか、共通する要望を持っているんです。  そのときに、ごく一部の、コンセッションで上下水道をやったらというこの条件付でお金出すと、支援すると。政府は官と民のイコールフッティングというふうに言いますけれども、これはPFIによって民間に上下水道を委ねれば財政支援するというやり方ですから、これは民への優遇ということになるんじゃないかと思いますが、大臣、いかがですか。
  124. 梶山弘志

    国務大臣梶山弘志君) 今般のPFI法改正において、今後の横展開の呼び水となる上下水道事業のコンセッション事業に先駆的に取り組む地方公共団体を後押しするために、上下水道事業に関し、地方公共団体に対して貸し付けられた地方債の繰上償還に係る補償金を免除する措置を盛り込んでいるところでありますが、これらによりまして先行案件の事業化を進め、それらを周知することを通じてコンセッションを現実的な選択肢の一つとして認識していただくことで数多くの地方公共団体水道事業等の基盤強化に資するものとして適切な措置であると考えておりますが、これはあくまでも先行事例をつくるためにということで、限られた数の中で限られた金額の中で了承を得たものであるということであります。
  125. 田村智子

    ○田村智子君 それは自治体の後押しと言えるのかなと非常に疑問なんですね。やっぱり、来年度までと期限決めて、財政支援のあめ玉ぶら下げて、優先実施の検討を自治体にこれお願い、お願いといいましょうか、つまり、ちゃんと市民への理解を得られるのかどうかも分からないですよ、来年度までなっちゃえば。とにかく検討して早く条例作れと。これは私、後押しと言えないと思いますよ。大規模PFI事業に誘導し、そのことによって利益を得る企業に対するまさに後押しではないのかと指摘せざるを得ません。  浜松市、四月十日に浜松市水道事業へのコンセッション導入可能性調査業務報告書、これ公表しています。内閣府の補助金を受けての調査なんですけれども、既に今年度から実施している下水道コンセッション事業に多くの批判や懸念が示されたことから、この下水道の事業とはかなり異なる内容が盛り込まれています。市が水道事業会計の管理やモニタリングを行うためにモニタリングのノウハウを取得できるようにする、そのためにSPCに二十五年間、つまり全事業期間にわたって恒常的に五人の職員を派遣すると、こうなっているんですね。  これ私、大変疑問に思いました。二十五年間同じ人が行っているわけではなくて、二十五年間にわたって職員を派遣し、派遣された人が何年間かのそのノウハウを学んで、モニタリングのノウハウを学んで市に戻ると。そうすると、モニタリングのノウハウを学んだ企業を監督する、監視するという仕事なんですよ。これって癒着は生まれないんだろうかと。場合によっては自分の上司に対して物を言わなきゃいけない、その企業の中では上司だった人に対して監督、監視をしなきゃいけなくなるという場合だって生まれてくるわけですよね。  癒着、モニタリングが甘くなる、こういう懸念については大臣はどう思われますか。
  126. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) モニタリングに関しましては、次回の例えば事業の終了時に更に契約をどうするかということのときに、しっかりとそのノウハウを把握した者がいなければ次に続かないということもありましてこういう取組をされているんだと思いますけれども、しっかりと自分の使命をわきまえた上で。ただ、二十五年間一緒ということではありませんから、この市の職員がこのコンセッションをやっている間にも、その養成、この水道事業に関わるノウハウというものをしっかり身に付けるための派遣ということですので、そうならないような手だても含めてしっかりと対応してまいりたいと思っております。
  127. 田村智子

    ○田村智子君 これ、市は、そのモニタリングの言わば何か講習というか、モニタリングやるために五人派遣ですけど、それ以外にも、事業を継承するために三人派遣するとか、何というか、何でそんなことまでしなくちゃいけないのかと。そもそも上下水道事業は自治体にこそノウハウがあるわけで、それを民間に業務を委ねることがバリュー・フォー・マネーにつながるのかは本当に疑問ですよ。公的関与を残すために複雑な仕組みを様々に残すということにもなるわけです。  浜松市の第一期二十五年間の上水道コンセッション事業によって見込まれるバリュー・フォー・マネー、これ、管路、水道の管路ですね、これなしの場合で一%から二%、管路ありのコンセッションでも三%から四%程度だというのが導入可能性調査の報告なんです。コンセッションが有利という結論を得たという記載はありますけれども、同時に様々な課題も明らかになったとしていて、最終的な結論を出していないという報告書になっています。  アドバイザー会議の中では、この程度のバリュー・フォー・マネーならコンセッションにする意味はないという発言も出たとお聞きをしています。確かにこの程度だったら、場合によってはマイナス、逆にコスト高になりかねないというふうに私も思います。大臣、いかが思われますか。
  128. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど来、質問の中にもあるんですけれども、資産の適正評価の管理、そして手続というものをしっかりやるということが、これらの数値も精緻なものになるということでありますけれども、なかなかそこができていないということもございます。  バリュー・フォー・マネーに関しましては、選択するときに、このシステムを選択するかどうかのときの判断の指数ということでありまして、これもやはりその契約の途中とか契約終了後にしっかり検証をして次回の契約に生かせるような数値にしていかなければなりませんし、さらにまた精緻なバリュー・フォー・マネーの出し方というものも考えていかなければならないと思っております。  現時点では少し課題はありますけれども、こういった中でしっかりその判断を自治体がしていくということだと思っております。
  129. 田村智子

    ○田村智子君 何か、もう何のためにこの水道のコンセッション事業を進めるのか、本当分からないですよ。検証といいますけれども、一旦これで二十五年間というふうに民間に委ねたらどうなるのかということなんですよね。  これ、最後で質問しようと思ったのを先に質問しますけれども、これは例えば浜松市の報告書ですけれども、第一期の二十五年間が終了した後、再公営化についても検討をするんだと。この結論として、経営計画や修繕計画は市に戻るというふうにするけれども、現在市が行っている運営方法での直営への移行は不可能であるため、直営後においてもいかに民間事業者との連携を図っていくかが重要なポイントとなると、こういうふうに書かざるを得ないんですよ。それはそうですね、二十五年間も民間に業務を委ねて、自治体はモニタリングしかやらなくなっちゃうんですもん。これは、現在ある水道事業の自治体のノウハウが大きく損なわれてしまう。結局、再公営化となったときにもう民間に頼らざるを得ない。そうしたら、民間の側の発言権強くなりますよ。民間の側の交渉力強くなりますよ。言いなりになってしまう危険性だってありますよ。これ、何のために水道のコンセッションをやらなきゃいけないのかと。それが本当に国民の利益になるのかということが改めて問われるような報告書になっていると思いますが、いかがですか。
  130. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 将来の財政リスクも含めて、これから管路の更新の需要がたくさん出てくるわけであります。これは想定されていることでありまして、一般のインフラにつきましても、五十年を超えた橋梁であるとかトンネルであるとか、そういったもののメンテナンス費用をどうするかという課題が出てくるわけでありますけれども、さらにその資産の評価もしっかりできているものとできていないものがある、この管路も、ということに対してまずは資産の適正評価をしていく、そしてその上で将来の財政負担、財政リスクについてどうしていくかということをしっかりと考えていかなければならない、その中での選択、自治体の選択になると思っております。
  131. 田村智子

    ○田村智子君 もう命に関わる事業だって、もう与野党を問わずそういう質問だと思うんですけれども、そういうところにこそ、その管路のメンテナンスにお金が必要だったらこれは公的なお金使う。あるいは、建設事業だけは民間資金の活用があったとしても、その運用までも民間に委ねるなんというのは、これ本当に大きな誤りだと言わざるを得ません。  また次に進みますけれども、これ、浜松市の上水道コンセッション、市がSPC、特定目的会社に一定額の出資を検討している、ここも下水道コンセッションとの違いなんです。報告書の中では、なぜ出資するのかと。会社の解散などの重要事項については本市の意向を反映でき、本市水道事業の継続性、持続性の担保の強固になると説明をされています。運営権者が勝手に事業撤退とか重要財産の売却とかができないように、会社法で定める特別決議を拒否できる程度の出資を浜松市は検討しているようなんですね。これは大切なことだと思います。  一方で、政府の側は、コンセッションに向けてのガイドラインを今年三月二十八日に公表していますけれども、このガイドラインの中でSPCへの自治体の出資、これについてはどう書いてありますか。
  132. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 運営権のガイドラインにおきましては、運営権者への地方公共団体による出資は、必要性が明確であり、かつ出資以外の方法ではその必要性に明確に応えることができない場合を除いて行わないこととされており、出資を認める場合では、過大な株主権限を要求するような条件を付さないものとされてございます。これは、明確な必要性がないにもかかわらず出資を行い責任関係を不明確にしたり、一部の出資により不公正な要求をすることを防ぐ趣旨でございます。
  133. 田村智子

    ○田村智子君 これ、だから原則行わないなんですよ。自治体の側は出資を原則行わない、行う場合にも、極めて発言権といいますか議決権がないような、そういう状態ですよというようなことをガイドラインに書いているわけですよね。  これ、お手元資料にもお配りしたので是非皆さんも御覧いただきたいというふうに思うんですけれども、浜松市が検討している条件というのは、市議会での議論や市民からの意見を踏まえたものだというふうに思われるんです。これらはフランスなどの国際的な動向とも合致しています。歴史的に水ビジネスによって上水道を整備してきたフランスについては浜松市も独自に調査を行っているようですけれども、内閣府も「フランス・英国の水道分野における官民連携制度と事例の最新動向について」という委託調査を行っていて、二〇一六年八月に報告書が公表されています。  これもお手元資料の四ページ目、五ページ目がその資料に当たるんですけれども、この表書きの次のページの上のところに書いてあるんですけれども、近年、地方公共団体と民間事業者が折半出資して設立する組織を用いた手法が第三の手法として注目されていると。この目的は、自治体によるより良いコントロール、事業の利益を配当として公共と民間が享受可能、共同株主の民間企業からの運営ノウハウの吸収と。こういう、なぜ地方公共団体が折半出資するのかという目的も明確に述べられています。  さきに挙げたイギリスのPF2も、やはり同様に、SPCに公共が出資するということになっているんですよ。これは、主に配当利益や値上がりの利益、これが民間に独占されてはならないと、こういう目的からの出資、公の側が出資を行うというふうになっているんです。  政府のガイドラインというのは、内閣府自身がフランスのことをこうやって調べているんですから、イギリスの動向やフランスの動向、これを反映することができたはずなのに、なぜこんなふうに公的な出資について行わない、国際的な動向と逆の方のガイドラインを出したんですか。
  134. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) これ、先ほど申しましたように、あくまで必要性が、明確な必要性がないにもかかわらず出資を行って責任関係を不明確にしたり、一部の出資による不公正な要求を防ぐ趣旨でございまして、必要性が明確な出資を否定するものでは全くございません。
  135. 田村智子

    ○田村智子君 いや、公共事業ですから必要性はあると思いますよ、様々な公共事業をコンセッションにするんだから。そのときに原則行わないなんてガイドライン出したら、実際は逆の方に取りますよ。極めて明確にその目的が示されなければならないというふうに取られるんじゃないですか。  それだけじゃないです。ガイドラインは、留意事項の概要の中でSPCの株主の譲渡制限について触れています。これ具体的には、「多様な主体による民間資金の調達を可能とする必要性が高い事業が多いものと考えられ、履行能力の確保を前提として、株式譲渡の制限については、適切な事業実施を図る上で必要最小限とすることが必要」、ちょっと分かりにくく書いてあるんですけれども、つまりは、SPCの株主を、売却して投資の回収を図っていいよと、排除しないよという考え方を示しているわけですよ。  これ、例えば事業終了後、株式を持っているよりも売却した方が利益が高いと、そう見込まれれば売却する。こういう利益は本来自治体の下に置かれ、それが新たな水道事業だったら水道料金の値下げとかそういうのに反映されなければならないはずなんです。イギリスでは、SPCの株式を資本市場で売却して巨大な売却益が民間に渡ってしまった、これが強い批判を浴びているんです。日本でも同じことは起こり得るんじゃないでしょうか。
  136. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 内閣府が定めた運営権のガイドラインにおいては、公共施設等の管理者等が株式の譲渡を承認する条件を契約に明記することが必要であることを示しております。具体的には、第三者への譲渡につきましては、譲渡先が公募時に設定された参加資格を満たす者であること、株式譲渡が事業実施の継続を阻害しないことのいずれの条件も満たす場合に、管理者の承認の下で株式譲渡を行うこととしております。  このガイドラインの規定の趣旨も踏まえて、実際のコンセッション事業の契約においては、発注者側の承認を得ることなく株式を処分することが禁じられている趣旨の規定が定められているところであります。このため、御懸念のコンセッション事業の継続を阻害するような第三者への株式の譲渡がなされないような配慮がなされているものと認識をしております。
  137. 田村智子

    ○田村智子君 そもそも、世界の動向が、公の側の出資はこれあっせんすると、それで譲渡益で民間が利益を得るということは規制をするという方向なのに、なぜ日本のガイドラインがそういうものとして出てこないのか非常に不思議だったんですけれども、このコンセッション事業、やっぱりこれ、国民の利益とかPFI事業が世界でどうなっているかと、こういう検証もないままに出された、別の目的で出されたんじゃないかということをますます私は今疑っているんですね。  実は、二〇一四年五月十九日、第五回経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議に竹中平蔵氏が提案を行っています。「コンセッション制度の利活用を通じた成長戦略の加速」という資料を配付しているんですね。  この中で何て書かれているか。建設業等インフラ関連企業、地域の企業を含む、や投資家にとって大きな新規のビジネスチャンスとなる成長戦略の柱の一つであり、インフラ輸出にもつなげることができるので、このコンセッション制度を進めましょうよという提案なんです。  更に見てみますと、それを大規模に前倒しで進めることが必要だ、アクションプランの前倒しが必要だと。そのためには、具体的な目標を持つことが必要だと。数値目標の内容は、少なくとも、国土交通省、空港六件、国土交通省、下水道六件、国土交通省、有料道路一件、厚生労働省、水道六件とし、これら四分野の目標のうち地方公共団体に相当する十五件について、地方制度を所管する総務省もその目標の達成に協力すると。  こんな具体的な提案で、実はこれ、そのまま政府の目標じゃないですか。空港六件、下水道六件、有料道路一件、水道六件。そうですよね、竹中さんが提案して、これ翌年ですか、これ政府の目標になっているんですよ。  で、竹中さんの中には、PFI事業がどうかということなんか、提案の中ではほとんど語られていないですよ。こう言ってますよね。私、香港から帰ってきた、で、仙台空港のコンセッションに関する説明会に五月に行った、百四十社集まった、今、海外の投資家はこのコンセッションに大変な関心があるんだ、こういう話から始まっているんですよ。何のことはない、国民の利益のためじゃなくて投資家の利益のために、新たなビジネスチャンスとして竹中さんが提案したとおりのことを盛り込んだPFIの促進の計画、これが出てきた。そうじゃないんですか、大臣、いかがですか。
  138. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) あくまでも個人の、個人というか委員としての意見ということであります。それに基づいて、いろんな意見がほかにもございます、その中で政府の方針を決めていくということであります。
  139. 田村智子

    ○田村智子君 いや、その提案がそのまま数値目標になっているの、異常だと思いませんか。竹中さんの提案で、数値目標さえ政府の目標になったんですよ。こんな、投資家のために、まさに公的な命の事業である水道事業を切り売りするような、こんなことは絶対認められない、このことを指摘して、質問を終わります。
  140. 清水貴之

    ○清水貴之君 日本維新の会の清水です。どうぞよろしくお願いをいたします。  PPP、PFIの導入、目的は、当然、民間のその知識とか経験、ノウハウを活用して、官の業務の改善、財政再建ということなんだというふうに思います。  じゃ、全てがうまくいっているかというとそうでもないというのは、今日、矢田委員などからも失敗事例というのも紹介がされました。ただ一方で、やはりうまくいっているところもあって、それに対する期待もあるのでいろんな自治体がいろんな業務でその関心を示しているんだと思います。週末の新聞にも、関西エアポート、関西の三つの空港のその経営を行っているところですけれども、三月期決算が非常に調子が良かったと、増収増益だったという新聞記事も出ていました。  そうなると、一つ、もう本当にシンプルな疑問をまず大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、じゃ、何でこれ、民間が入ってきたらうまくいくことが官がやっていたらちゃんとできないのかと。何でこの官の皆さん、優秀な皆さんが集まっていろいろやっているのに、急に民間がしてもう大逆転するようなことも起きているわけですよね。何で官でできないんですかということをまず単純に疑問に思うんですけど、大臣、いかがでしょうか。
  141. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 国、地方共に最大限の効率化を図っていくということは当然のことでありますし、必要なことだと思っております。行政自らが維持管理を行うことに当たっても、行政としてできる限り効率化をそれぞれが図っているものと思っております。  しかしながら、更なる効率化を行うに当たって、業務ごとの分割発注や行政自らが従来手法で効率化を図るには、単年度予算主義などの制約から限界があると思っております。少し長いスパンで見ていく、また、一つの事業に関して分割で発注をしていく、分割で責任を負っていくというようなことも含めてやはり考えていく必要があるということでありますが、最新の技術開発や管理のノウハウ等の迅速な採用を行うために必要な専門的人材を行政において継続的に確保していくことには、多種多様な業務を抱えて人件費の制約がある公共分野においてはそれでも一定の限界が単年度主義と併せてあるわけであります。  このため、行政自らの努力による効率化と民間の資金、ノウハウの活用による効率化を比較した上で、行政の判断によって、あくまでも行政の判断によって、より効率化が図られる手法を採用することにより、経営改善が図られるものと考えておりますけれども、それについても、途中の評価、事後の評価というものも非常に大切なものだと思っております。
  142. 清水貴之

    ○清水貴之君 もちろん各自治体も非常にいろいろ努力をされているんだと思いますが、やはり、大臣、地方創生担当を担われているということで、もちろん、PFI導入して、限界がある部分を補って、民間と一緒になってうまく回っていけばいいんですが、それになじまない業務もあると思います。先ほども言いましたように失敗事例もある。いろいろ、地方の自治体からしたら、じゃ、どうやってやったらいいんだと、情報はどうやって取ったらいいんだと、どことどう組んだらいいんだ、まだなかなかその情報をうまく集められないところもあるわけですね。  そういったことを考えると、大臣、やはり、まあPFI活用はいいです、どんどん進めたらいいと思いますが、一方で、その地方創生ということを考えた場合も、やっぱりその地方の業務改善、自治体の努力というのも私はやっぱりもっともっと必要じゃないかと思いますが、これについてもし御意見ありましたらお願いします。
  143. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 地方創生にお話がありました。地方創生も窓口をつくって、どんな相談でもしていただきたいということを常々申し上げております。  また、PFI、PPPに関しましても、やはり国内の事例、海外の事例、失敗例、成功例、いろいろあろうかと思いますけれども、様々な事例をその当事者の方に示した上で自分たちのところに合ったものを適切に選んでいただく、また、そのための助言やその助言などを支援をしていくということになろうかと思います。
  144. 清水貴之

    ○清水貴之君 ここから何点か空港について、空港の運営について質問をしたいと思います。  先ほど関西エアポート、非常に今のところ調子がいいという話をしましたが、ただ、最初からうまくいっていたわけではありませんで、当初の入札の時点では、関空と伊丹空港、運営権の売却の一次入札、資格審査を通過した企業のほとんどが応札を見送るという、そういう結果がありました。空港というのはもう当然そうですけれども、もう公共設備の入札には多額な費用が必要ですね。関西エアポートの場合は四十五年です、二・二兆円という額が必要になってくるわけです。ですから、やっぱり事業者としては二の足を踏むというのはよくこれも分かることです。長期間にわたれば、様々なその間思ってもよらないようなリスク要因が発生する、この可能性もあるわけです。  こういったことを考えますと、やっぱり国としてもそのリスクというのを的確に判断してあげる、若しくはそういうリスク要因を取り除いてあげるような、こういったことを、PFIを進めようとするならば、国としてのそういった努力も必要じゃないかと思いますが、これはいかがでしょうか。
  145. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 御指摘のとおり、PFI事業、コンセッションなり円滑に進めるためには、リスクをそれぞれがどういうふうに負担していくのかというのが非常に重要な視点だと思ってございます。  民間事業者も、当然ながら、その民間が、自分が負うべきリスク、自分がコントロールできるリスクについては当然ながら負いますが、自分が負えないようなリスク、自分の責任じゃないようなリスクについて、どちらが負うのか、それを丁寧に公共、管理者側と民間事業者で整理することによって円滑な事業運営が図れると、そういうふうに考えてございます。
  146. 清水貴之

    ○清水貴之君 今の話は運営する側のリスクということでしたが、一方で、それだけやっぱり期間が長くなると、その住んでいる住民の皆さん、使う側のリスクというのも僕は発生するんじゃないかというふうに考えます。  民間事業の採算の悪化によって、一体で実施されている公共施設の運営に悪影響が出る、こういう可能性もあるわけですね。空港でいいますと、関空、関西エアポートが建物の営業をしていて、非常にそこは調子いいですけれども、四十五年ありますから、その調子が悪くなってきたと、その施設をどんどん縮小しなきゃいけない、滑走路、飛行機もそんなにもう受け入れる余裕がなくなってきたと、飛行機も減らさなきゃいけないなんてなると、使っている側の方々へ対するそれはマイナス面になる、リスク要因にもなると思うんですね。こういったところも見ていかなきゃいけないと、長期にわたるわけですから、そう思いますが、いかがでしょうか。
  147. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) 先ほどから大臣も答弁されていますが、公共サービスでございますので、住民の日々の生活に直結するものでございます。安定的、継続的にサービスを提供する、これが何よりも重要なことだというふうに考えています。  当然ながら、それぞれの事業主体、公共サービスを継続的に提供できるしっかりした業者をまず最初は選んでいただく。その後、とにかく必要なのがモニタリングでございます。当然ながら、そのリスクを分担した上で、実際その企業がどういう状態にあるのか、それを丁寧に見続け、何か問題が発生する余地があるようなときには速やかに対応を行う。これを継続することによりまして、適切な安定的な事業が継続できるものというふうに考えてございます。
  148. 清水貴之

    ○清水貴之君 あと、大臣、やはりまた国としてのバックアップという話になるんですけれども、運営権を売却します、では売却、設備は国や自治体が持つんでしょうが、運営権は売却して、あとはお任せしましたよ、あとはもう国として知りませんよというのでは、これはこれでサポート体制、バックアップ体制というのが良くないというふうに思うんですね。  例えば、空港でしたら、滑走路の整備というのも必要なことになっていくんだと思います。これからインバウンド対策、どんどん外国人観光客増やしていこう、飛行機増やしていこうという中で、こういう施設面の整備というのは、それはやっぱり民間事業者ではできないところですから、こういったところに国がしっかりと手当てをしていって、共にいい形の営業体制をつくっていくというのが、大臣、必要になると思いますが、いかがでしょうか。
  149. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) おっしゃるとおりだと思います。  ただ、運営権を任せるというだけではなくて、それを通じて、その地域の人の流れというものを大きくするというような目的もあろうかと思います。それにつきましては、しっかりとした設備、管制も含めて、空港であれば管制も含めて、あとは空港ビルなんかの中身も含めてどうしていくかということですけど、役割分担をしっかりさせるということと、あと、民間会社同士の場合は、もう一方が破産をした場合には被害を被ることになりますけれども、こういった公共サービス的なものに関しましては、万が一、万々が一、会社が破産をした、倒産をしたというようなときの非常事態の対応というものも含めて、国がしっかりと代行できるようなことも決めていくということになるのではないかと思っております。
  150. 清水貴之

    ○清水貴之君 大臣、その辺り、その前の質問にもつながって、ちょっと大臣、手を挙げてくださりそうになっていましたので、やっぱり使う側へのリスクの排除もしてあげなきゃいけないというふうに思うんですね。これについても、大臣からもし御意見ありましたらお願いします。
  151. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 使う側というのは利用者ですか、それとも航空会社。
  152. 清水貴之

    ○清水貴之君 利用者側です。
  153. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 利用者側ですね。当然そういうことだと思っておりますし、協定を結ぶに当たって、契約を結ぶに当たって、それぞれの役割分担の中で義務も生じてまいりますから、その義務となるものをしっかりと履行しているかどうかというモニタリングも当然必要になってくると思います。
  154. 清水貴之

    ○清水貴之君 あともう一点、空港に関してなんですけれども、これも空港コンセッション方式でいくとなったときに一つ議論になったというふうに聞いておりますけれども、外資参入への懸念という部分です。  空港設備というのは、国内の大変それはもう重要なインフラです。今までも話出ているような水道設備などもそうだと思います。人の安全とか命に関わるようなもう大事な大事な設備になるわけですね。特に空港でいいますと、安全保障上も重要な施設であるわけです。こういったところに外資が入ってくる。果たして、いろいろと、もちろん情報もあると思います。先ほどおっしゃった管制なども、もちろん空港だからあるわけですね。自衛隊と共用で使っているような空港もあります。  こういったところに、さあ果たして外資が入ってくるのがふさわしいのかといった議論もあると思いますが、これについてはどのようにお考えでしょうか。
  155. 石崎和志

    ○政府参考人(石崎和志君) どういう事業、どういう部分を公共自ら行うのか、どういう部分をその民間事業者に任せるのか、それはそれぞれの事業の特性に応じて判断するものと考えてございます。例えば、今ございましたように、空港の管制、こういう部分に関しましては、空港の管制の部分は公が持ち、それ以外の飛行場部分、これについて民がサービスを供給する、そういう形の役割分担で今空港のコンセッション進んでいるというふうに考えてございます。  そういう中で、効率の高いPPP、PFI事業を実施するために最新の技術、ノウハウを活用する場合に、国内だけでいいのか、国外のノウハウも活用した方がいいのかというのは、いろいろ選択で非常に難しいところだと思います。他方で、幅広い国内企業がとにかく事業の中心になるというのも、これからコンセッションが国内に広がっていくためには非常に重要な視点だと考えてございます。  当初、空港も外資系の海外で経験がある企業が多く採用されていましたが、最近、国内企業もかなり頑張って参入しているというふうに認識してございます。引き続き、こういう動きが我々としても望ましいものだと考えてございます。
  156. 清水貴之

    ○清水貴之君 再び、長期契約に関する問題点といいますか、その間、じゃ、その経営状況や何かを誰がどうチェックしていくかという話なんですけれども。  これもこれまでに話が出ています、このPFIコンセッションの先進国のイギリスの事例になります。空港でもイギリスの事例というのがありまして、イギリス政府、ヒースロー空港など七つの空港を持つ空港管理会社、BAAに一部の空港を売却させたということです。なぜかといいますと、滑走路やターミナルの整備がなかなか進まなかったということなんですね。で、発着容量が不足したと。そのBAAが七つの空港を一体的に管理していますから、市場をある意味支配をしているわけですね。このBAAという会社が、運営会社が容量拡大を通して収益を伸ばす意思が弱いとイギリス政府は見て、運営会社を分散させて空港間に競争を生み、設備投資を促したということなんです。  これはこれで、こういうことも起こり得る可能性があるのかなというふうに思うわけですけれども、同じように、やはり関西エアポートの契約というのは四十五年ですね。ほかの空港も多分恐らく長期になると思います。北海道なんかでしたら今同じような形式で、北海道、済みません、数ちょっと今ぱっと出てこないですけれども、七つですか八つですかの空港を一体運営しようということで話が進んでいます。同じような形になる可能性もあるわけですね。  ですから、こうやって長期にわたって事業を行う場合に、誰が、イギリスではこれ政府当局がやったわけですね、誰がチェックをしていくのか。先ほどの大臣の話でも、その航空会社にとってもそうですし、そこを使う利用者、旅行者にとってもそうですし、マイナスにならないような仕組みをしっかりつくっていかなければいけないと思うんですけれども、こういった体制というのはどのように進めていくんでしょうか。
  157. 久保田雅晴

    ○政府参考人(久保田雅晴君) お答え申し上げます。  関西空港、伊丹空港の関係につきまして具体的に申し上げたいと思います。  関西空港、伊丹空港のコンセッションにつきましては、空港の設置管理者であります新関西国際空港株式会社と運営権者、今先生おっしゃいました関西エアポート株式会社との間で二〇一六年度から四十四年間の契約期間とする実施契約が結ばれております。この実施契約におきまして、事業が適切に運営されることを担保するために、設置管理者であります新関西国際空港株式会社が定めた要求水準、それを満たすことをモニタリングによって確認するということになってございます。  具体的にどのようにしているかということは三段階ございまして、まず、日常的に実施するモニタリングとしましては、関西エアポート株式会社から空港運営に関するレポートの提出、これをほぼ日々受けてございます。二つ目、関西エアポートは、年二回、セルフモニタリングを行います。その結果の報告を受けまして、設置管理者である新関西国際空港株式会社が現場検査でありますとか資料の確認によってモニタリングを行います。そして、三段階目、これは、新関西国際空港株式会社が直接行うおおむね五年ごとのオーバーホールのモニタリング、こういったことを行うことによって、運営権者であります関西エアポートの空港運営事業が実施契約に基づいて要求水準をきちっと満たすことを確認するということをしておるわけでございます。  以上でございます。
  158. 清水貴之

    ○清水貴之君 そのやり方は、もうほかの、今、関空、伊丹を例に話していただきましたが、ほかでも基本的には同じような仕組みを取っているということでよろしいですか。
  159. 久保田雅晴

    ○政府参考人(久保田雅晴君) 平成二十八年七月から、国管理空港であります仙台空港につきましてもコンセッションによって運営委託を行ってございます。この場合、設置管理者は国、航空局でございますので、航空局が今運営権者であります仙台国際空港株式会社をモニタリングするという形に取ってございます。ただ、その頻度とかそういうものについては、空港の状況などに応じまして適切に対応しておるところでございます。
  160. 清水貴之

    ○清水貴之君 この関西エアポートなんですが、関西国際空港と大阪空港、伊丹空港とがまずスタートして、今年から神戸空港もそこに入って三空港の一体運営というのが始まりました。私の地元神戸ですけれども、ただ、やはり神戸空港というのは、まあ過去の神戸空港ができるまでの経緯があったりとか三空港ですみ分けをするという大前提がありますので、様々な規制が残念ながら、地元からしたらこれ残念な話なんですけど、やっぱり規制があるわけですね。  御存じの方、もうほとんどだと思いますけれども、もう神戸空港というのは今一日三十往復しか飛ばせません、六十便です。海上空港ですから夜間も飛ばすことは可能なんですけれども、夜間の、深夜の運航というのが今はできないようになっています。そして、何より、やはり神戸、国際都市ですから、外国の方にもたくさん来ていただきたいんですが、国際線、これチャーター以外は国際線は飛ばすことができないと、こういった規制が掛かっているわけですね。  この規制は、やはり地元合意だという話にはなるんだと思いますけれども、ただ、三空港一体運営というのが始まってきていますので、この辺りもやっぱり見直してもらって、もう関西が一丸となって成長する、そしてそれが日本全体の成長につながるような流れに是非持っていけないかなというふうに私自身はやっぱり考えておりまして、まずは規制の理由、改めてになりますが、お聞かせいただけますでしょうか。
  161. 久保田雅晴

    ○政府参考人(久保田雅晴君) 先生御指摘の神戸空港を含みます関西三空港、関空、伊丹、神戸の運用につきましては、大阪府知事でありますとか兵庫県知事、神戸市長、それから関西経済連合会の会長といった地元の関係者の方々が実は相当長い協議を行われて、その結果、役割分担や運用の在り方につきまして、平成十七年、合意形成に至ったわけでございます。  具体的には、関西国際空港は国際拠点空港、伊丹空港は国内線の基幹空港、そして神戸空港につきましては、神戸及びその周辺の国内航空需要に対応する地方空港ということで、先生御指摘のとおり、一日の発着回数は六十回、これは離発着なので三十便ということになります。年間の発着回数は二万回程度が上限と、そういった合意形成に至ったわけでございます。  その合意形成、地元の合意に従って、現在、三空港の運用が行われているところでございます。
  162. 清水貴之

    ○清水貴之君 合意は大変よく分かります。  ただ、是非、久保田部長、お聞かせいただけたらと思うんですが、平成十七年にできた当時とやっぱり状況が大分変わってきているわけですね。当時というのは、関西空港というのは業績悪くて、なかなか旅行客も伸びなくて、飛行機の量も増えてこなくてだったんですけど、今はもうLCCが活況を呈していますので、それこそ発着枠もどんどんどんどん埋まっていくような状態です。この関西エアポートを見ても業績がいいわけですね。  こうなってくると、またこの三空港の、先ほどおっしゃったような地元合意しているすみ分けというのも、その時代時代に合わせてやっぱり見直していくべきじゃないかなというふうに思うんですけれども、これ、やはり三空港、それは、大阪知事、維新の代表が入っていますのでちょっとなかなか、これはもうおまえが言えよと言われるかもしれませんけれども、ただ、どうでしょうね、国交省さんから見てもその辺りというのはどういう見方をしていらっしゃるのかというのを、もし何か聞かせていただけたらと思うんですが、いかがでしょう。
  163. 久保田雅晴

    ○政府参考人(久保田雅晴君) 関西三空港の運用につきましては平成十七年と申しましたが、その後、関空と伊丹のコンセッションをする前に、関空と伊丹の統合ということを平成二十四年に行いました。その際に、改めて基本方針を作った際に、地元の大阪府、兵庫県など関係者の方々と再度確認をして、その三空港の運用というものは先ほど申しましたような役割でもってやっていきましょうという話になったわけでございます。先生おっしゃるように、この四月から、関空と伊丹を運営しております関西エアポートが事実上、神戸空港の運用もスタートするということで、三空港の一体運用というのが始まったところでございます。  この三空港の役割をどうするか、運用をどうするかということにつきまして、もし変えるのならば、やっぱり地元における合意が必要となってまいりますので、そこを是非、運営権者である関西エアポートの意見も聞きながら、地元でよく御相談いただければなというふうに思っておる次第でございます。
  164. 清水貴之

    ○清水貴之君 一点お聞きしたいのが、神戸空港はまだまだ余力があるわけですね。これ、ただ、あの辺非常に混み合っている空域になっていまして、この空域の関係でいろいろと制約もあるんじゃないかという話もあるわけです。  この辺りというのは、もし空域の関係で、もう神戸空港これ以上は増やせませんよと、あの辺はもう関空も行くし、伊丹も行くし、いろんな飛行機飛んでいて危なくてこれ以上増やせないというならもうこれは仕方ないんですが、空域に関してはまだ余裕があると、神戸空港としてはまだまだ増やす力があるというふうに考えていらっしゃるんでしょうか、いかがでしょう。
  165. 久保田雅晴

    ○政府参考人(久保田雅晴君) 三空港の役割につきましては、この三空港トータルとして最適運用を図るという観点から管制上の扱いを決めておるところでございます。  神戸空港、御指摘のように、一日当たりの発着回数は六十回とするという前提で運用方式を設定しておりますが、これ、もし変えるということになれば、ほかの空港への影響はどうかということも含めてトータルで考えていくという必要があろうかと思っております。
  166. 清水貴之

    ○清水貴之君 分かりました。  続いて、道路についてもお聞きをしたいと思います。  道路運営なんですけれども、これも初のコンセッション道路、これが愛知県で始まったというふうに聞いております。平成二十八年十月からです、一年半前からですね。総延長が七十二・五キロ、知多半島道路など八つの路線の有料道路と。前田建設を中心とする愛知道路コンセッションが運営を始めて、非常にここも順調な滑り出しをしているということですね。  ただ、今回、このコンセッションが認められたのは、特区制度を活用して認められたわけです。私は、やっぱり道路運営というのは、非常に各自治体、なかなか難しい、力をいろいろ考えながら、難しいなと思いながらやっている自治体が多いと思うので、もうこういうやっぱり民間の知恵を活用しながらやっていくというのは非常に効果的じゃないかなと思うんですが、一方で、やはり今回は特区でということですね。ということは、恐らく一般的に開放するのは非常に難しい、そのハードルが高いんだろうというふうに思いますけれども、これ、まずは、なぜ特区でという今回の道路コンセッションになったんでしょうか。
  167. 和田信貴

    ○政府参考人(和田信貴君) 地方道路公社が管理する有料道路につきましては、これは道路整備特別措置法という法律に基づきまして、公的主体である公社に限って料金徴収を可能としております。このため、平成二十七年の構造改革特別区域法の改正によりましてこの道路整備特別措置法の特例を設けることにより、公社管理有料道路につきまして、公社が運営権を設定し、民間事業者が道路の運営や料金の収受を行うコンセッション方式の導入を可能としております。  全国的な措置ではなく、特区として導入した理由につきましては、まずは、今回の特例によりまして愛知県道路公社におけるコンセッションを試行的に、言わば試行的に実施し、民間の運営による効果とか課題等を検証、評価しながら全国展開の是非を判断すべきものと考えたためでございます。
  168. 清水貴之

    ○清水貴之君 今回これが認められた理由というのは、一般的には認められないものですね、特区だからということですが、認められた理由というのは、なぜこれを特区として認可を、国交省としても丸を出したわけですね、ということになったんでしょうか。
  169. 和田信貴

    ○政府参考人(和田信貴君) 認可の直接の主体は国土交通省ではございませんが、私どもとして、法律に定められた要件あるいは地域振興ということにしっかり取り組んでいただくとか、当然、その財務基盤とか経営とかしっかりしているとか、そういったようなことを踏まえてゴーサインが出ているということでございます。
  170. 清水貴之

    ○清水貴之君 今のは、今後、まずはスタートをしてみてその状況を見ながらという話でしたけれども、これはどういう見方を、例えばどういうスパンで、五年後を見るのか、十年後を見るのか。ほかにもどう広げていく、もし可能性があるならば、どういう見通しでこの特区道路を今進めているんでしょうか。
  171. 和田信貴

    ○政府参考人(和田信貴君) まず、この愛知県のそのもの、道路コンセッションにつきましては、平成二十八年の十月から運営が開始されておりまして、これまでのところ、公社管理時と同様の管理水準やサービス水準を維持しながら運営が行われてきていると聞いております。  一方で、これからパーキングエリアへの投資が本格化するとか、そういったようなことも出てきますので、そういった中できちっと経営、サービスが維持されていくのかということを見てまいらなければならないと思っております。コンセッションの期間自体はかなり長い時間でございますが、そういった中できちっと本当に運営状況を見ていかなければいけないと思っています。  一方で、私どもとしては、じゃ、この愛知だけでやっていること自体がその最終ゴールということかという御指摘だと思いますので、現在、愛知県以外からの公社管理道路のコンセッションについて具体的な提案というのは残念ながらいただいてはございません。  ただ、そういう中で、この愛知県の先行事例について他の道路公社にコンセッション事業の適用拡大を図るため、情報提供を始めとした横展開を今積極的に行っているところでございます。こんな状況の中で、一つ一つ丁寧に自治体、道路公社のニーズに沿っていきたいなと思ってございます。
  172. 清水貴之

    ○清水貴之君 もう一点、道路の民間のノウハウ導入に関して、海外ではアベイラビリティー型というのが比較的主流だというふうに聞きました。これはどういうものかというと、利用者から料金を集めるのではなくて、道路が適切に管理されて利用可能な状態にあることに対して公共側が費用負担をしていくという、対価が払われると、こういったものだということなんですね。  こういった形は、国土交通省さんとしてはこういうことを導入することに関してはどのような考えでしょうか。
  173. 和田信貴

    ○政府参考人(和田信貴君) ただいま御指摘ございましたように、いわゆるアベイラビリティー方式につきましては、一般的に、国や自治体などがインフラを運営する事業者に対し、あらかじめ定められた管理運営の要求水準に対してサービス対価を支払う方式ということを承知しております。  一方で、非常に申し訳ございませんが、道路事業におけるアベイラビリティー方式について、欧米での具体的な導入事例、こういったものの詳細な把握を現在のところまだできてございません。今後その把握に努めなければならない、そういった必要があると考えております。  一方で、アベイラビリティー方式の導入につきましては、当然のことながら、利用者の安全性とか利便性、管理運営の効率性、公的支出の削減、こういったような観点からの検証に加えまして、我が国は非常に災害等多うございますから、日常使う道路や何かにも関係してきますので、集中豪雨や大雪等による災害が頻発していることとか道路空間の利活用に対するニーズというものが多様化してきている、あるいはその道路空間において、沿線住民、地域とのコミュニケーションというのが不可欠でありますと、こういったようなことも踏まえて事業者に対して適切な管理運営の要求水準というのを設定し得るのかどうかということなどの課題も想定されることですから、慎重に考えていかなければならないものと思っております。
  174. 清水貴之

    ○清水貴之君 続いて、二〇二〇年の東京オリンピックに向けて建設が進んでいる新国立競技場に関してなんですが、この新国立競技場も、オリンピックが終わった後はPFI方式での運営がされるんじゃないかというふうなニュースも、報道も出ています。  まず、一つお聞きしたいのが、新国立競技場、今どうなっているんだろうというところでして、まあそれこそもう五年ぐらい前になりますかね、建設費が予定よりも大分膨れ上がって三千億円ぐらいまで行ったと。で、それ減らさなきゃということで、まあ大きな社会的なニュースになりました、あの建築家の方をまた替わってもらったりとか、もういろんなことがあって、ごたごたごたごた新国立、最近そのようなニュースになることはなくなってきておりますので、今どのような状況で進んでいるかというのをまずは教えていただけますでしょうか。
  175. 齋藤福栄

    ○政府参考人(齋藤福栄君) お答え申し上げます。  新国立競技場整備事業につきましては、関係閣僚会議が策定した整備計画に基づきまして、現在、日本スポーツ振興センターが、大成建設等共同企業体と約一千四百九十億円の契約を締結し、二〇一六年十二月からスタジアムの本体工事に着工しております。  現在、全体工期三十六か月の半分を終えておりまして、工事は計画どおり進捗しており、今後、屋根工事あるいは外装、内装工事などを本格化させ、二〇一九年十一月末の竣工に向け、着実に整備を進めてまいる予定でございます。
  176. 清水貴之

    ○清水貴之君 それではオリンピック後なんですけれども、非常に運営費が高額になるんじゃないかということも聞きますが、オリンピック後の見通しについてお聞かせください。
  177. 齋藤福栄

    ○政府参考人(齋藤福栄君) お答えいたします。  新国立競技場の東京大会後の運営管理につきましては、昨年十一月の関係閣僚会議におきまして、一つ目としまして大会後に球技専用スタジアムに改修すること、二つ目としまして専門家の助言を得つつ民間の創意工夫を最大限活用すること、三つ目としまして二〇一九年の年央をめどに民間事業化のスキームを構築することなどとする基本的な考え方が了承されております。これを踏まえまして、現在、日本スポーツ振興センターを中心にコンセッション事業の導入可能性の調査などを実施しているところです。  今後、新国立競技場がスポーツ振興の中核拠点として有効に活用され、国民に長く愛されるスタジアムとなるよう、しっかり取り組んでまいりたいと思っております。
  178. 清水貴之

    ○清水貴之君 次に、私も水道事業について一点だけお聞かせいただきたいんですけれども、水道事業、もうこれまでも出ているように、やはり非常に人の体、安心、安全に関わることで、もう大事なことだと思います。もう日本は水質がいいということで非常に世界的にも安心な国ということになっているわけですが、じゃ、コンセッション、PFI導入した場合に、その水質の担保をどうするのかと。で、その水質を維持しているかどうかのその最終責任者が誰なのかと。その自治体、その施設設備を持っている自治体なのか、それとも運営している会社なのか、これについてはどういう今は考えなんでしょうか。
  179. 宇都宮啓

    政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  水道により供給される水につきましては、微生物や化学物質などの五十一項目の基準を満たす必要がございまして、水道事業者は、定期的な水質検査を行うこと等により水道水の安全性を確認するということが水道法により義務付けられてございます。  最終的な責任者につきましてでございますが、まず、現行の水道法におきましては、コンセッション方式を導入する場合は、地方公共団体水道事業の認可を返上した上でコンセッション事業者が新たに認可を受けることとなるため、安全な水を供給する最終的な責任はコンセッション事業者が負うこととなるところでございます。  その一方で、今国会に提出させていただいております水道法改正法案に基づいてコンセッション方式を導入する場合におきましては、引き続き地方公共団体水道事業者とするというものでございますため、契約に基づいてコンセッション事業者に水質管理を実施させることも可能となりますが、安全な水を供給する最終的な責任は地方公共団体である水道事業者が負うこととなるということでございます。  このように、最終的な責任者は異なりますけれども、いずれにしましても、水道事業を行う者が責任を持って安全な水を供給する義務を有することには変わりがないというところでございます。
  180. 清水貴之

    ○清水貴之君 今御説明いただいた前者の方なんですけれども、その事業者が水質管理の最終責任者となった場合に、もう完全に事業者任せなんですか、それをまた公共が、自治体がチェックするような仕組みではないわけですか。
  181. 宇都宮啓

    政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  先ほど申しましたように、現行の水道法の場合につきましては、地方公共団体水道事業の認可を返上しなければできませんので、そういうことになります。  そこで、今回の水道法改正法案、提出させていただいております法案におきましては、そういうことにならないように、あくまで地方自治体が責任を継続するという法案にしているということでございます。
  182. 清水貴之

    ○清水貴之君 続いて、官民ファンドに関してお聞かせください。  民間資金等活用事業推進機構、PFIPCJですが、現在までの支援実績は、これはもう資料ありますので御説明いただかなくて結構なんですが、支援件数二十七件と、決定額が四百五十四億円と。  で、このお聞きしたいのが期限なんですね。十五年の時限的組織ということで、平成四十年の三月末でその期限が終了ということになっているんですけれども、我々日本維新の会としては、その十五年というのは少々長過ぎるんじゃないかというふうな認識を持っていますが、期限について、なぜ十五年にしたのか、その十五年であることの理由など、お聞かせいただけたらというふうに思います。
  183. 石崎和志

    政府参考人(石崎和志君) 平成二十五年十月に設立されましたPFI推進機構、民間によるインフラ投資市場の育成を使命とする機関としての性格に鑑みて、恒久的な組織とはせずに、時限性を持たせるという意味で、設立から十五年というのをこの段階で切らせていただいている、その結果、平成四十年三月三十一日までに業務を終了することとしているものでございます。  このPPP、PFIにつきましては、平成二十五年から三十四年までの十年間で二十一兆円の事業規模目標を掲げその推進を図っているところですので、現時点においては、それを変えるということは今現段階では考えてございません。
  184. 清水貴之

    ○清水貴之君 あとPFIの入札方法に、ちょっと質問幾つか、ごめんなさい、飛ぶかもしれない、入札方法について聞かせていただきたいんですけれども、日本においても、これまあPFIじゃないかと思うんです、リニア新幹線の入札をめぐる談合問題とか、まあいろいろもう談合事件というのは残念ながら起きてしまっているわけですね。で、このPFIに関して適切な入札方法というのはどのように決まっていくものなんでしょうか。
  185. 石崎和志

    政府参考人(石崎和志君) 事業選定のプロセスでございますが、基本的にはまず、そもそもPFIで行うのかどうかというのは、導入可能性調査と我々呼んでございますが、そういう形で実際のフィージビリティーがあるのかどうか、それをまず検討を行います。その後は、PFI事業として、これはこのPFI法に定められた手続にのっとりまして、まず事業内容や事業スケジュール等、これを実施予定のPFI事業について公表する実施方針の策定、その次がVFMの算出等客観的な評価を行う特定事業の選定、最後にPFI事業を実施する民間事業者の募集、選定、こういうような手続に沿って行うこととされてございます。
  186. 清水貴之

    ○清水貴之君 時間になりましたので、終わります。ありがとうございました。
  187. 山本太郎

    ○山本太郎君 ありがとうございます。  自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、質問をいたします。  PFI法について。  大臣、ここは短くお答えいただきたいんですが、PFI法は地方創生に資する施策だと思われますか。
  188. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) しっかりとやっていけば、そういうものだと思っております。
  189. 山本太郎

    ○山本太郎君 ここからは、PFIとは何か、中学生でも分かるように説明いただければと思います。  PFIとは何ですか。
  190. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 公共性のある事業を、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して、民間事業者の自主性と創意工夫を尊重することにより効率的、効果的に実施するものであり、PFI法に基づいて必要な手続を行っていくものでありますけれども、民間の資金を活用したインフラ整備ということであります。
  191. 山本太郎

    ○山本太郎君 どのような方がこの日本でのPFIの旗振り役をお務めになられたのかということを聞きたいんですけれども、未来投資会議の中、構造改革徹底推進会合でPFIについて議論する第四次産業革命会合の会長はどなたでしょうか。
  192. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) お尋ねの名前は竹中平蔵氏であると推察いたします。
  193. 山本太郎

    ○山本太郎君 出たって言いたくなるところですね。田村智子先生の御質問でも、二〇一四年のコンセッションに関する話で、国の数値目標をその前に言っちゃっているというような、予言者かよみたいな話もありましたけれども、予言者とは言っていませんけどね、竹中平蔵さん。これは、竹中平蔵さんだからといって偏見を持ってはいけないということですね。利益相反以外のお仕事もされているかもしれませんので、しっかり中身を確認して見極めたいと思います。  今回の改正案のメーンとなるコンセッション制度、教えていただけますか、大臣。
  194. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) コンセッション事業とは、PFI法に基づいて利用料金の徴収を行う公共施設について、所有権を公共主体、地方自治体等が有したまま民間事業者に公共施設等の運営権を設定をして当該施設の運営を委ねるPFIの事業の一つであります。
  195. 山本太郎

    ○山本太郎君 所有権は自治体、運営権は事業者にというわけですね。  PFIのコンセッションに参入する企業に関して、外資は排除されますか。
  196. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 外資企業の規制につきましては、それぞれの事業の特性を踏まえて個別の法律で規制が行われているものと承知しております。PFIやコンセッション制度として外資系企業の参入を特に排除しているものではございません。
  197. 山本太郎

    ○山本太郎君 コンセッションに参加するのに、単独ではなく複数の企業が参加する方法があります。特別目的会社、いわゆるSPC。PFIでは、公募提案する共同企業体が新会社を設立、SPCとして建設、運営、管理に当たることが多くあるそうです。  このSPCへの出資に関して、外資は排除されるでしょうか。
  198. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 外資系企業の規制につきましては、それぞれの事業の特性を踏まえて、先ほど申しましたように個別の法律に基づいて規制が行われているものと承知しておりまして、PFI法において、PFIの特別目的会社、SPCへの出資に関して、外資系企業からの出資を特に排除しているものではございません。
  199. 山本太郎

    ○山本太郎君 海外企業も地方インフラの運営権を手に入れることができ、それに出資することも可能であると。  PFIのコンセッション、事業期間、既に始まっているもので五年から四十四年だそうです。将来も含めてPFIに係る公共施設などという範囲、これ、どういうものが入るんですかって聞いたら、本法案の第二条を御覧くださいと言われました。それがずらっと並んだのが資料の一。道路、鉄道、港湾、空港、河川、公園、水道、下水道、工業用水道等の公共施設、庁舎、宿舎等の公用施設、賃貸住宅及び教育文化施設、廃棄物処理施設、医療施設、社会福祉施設、更生保護施設、駐車場、地下街等の公益的施設、情報通信施設、熱供給施設、新エネルギー施設、リサイクル施設、これは廃棄物処理施設を除くもの、観光施設及び研究施設、船舶、航空機等の輸送施設及び人工衛星、これらの施設の運行に必要な施設を含むと。もうほとんど全部じゃないかっていうような勢いですけれども、今後、PFIの対象になり得るものだと。  運営事業者ができない部分というのはあるんですかね、それ法律上で決まっていますか、制限ありますか。
  200. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 事業の運営のうちPFIの対象とすることを可能とする分野については、それぞれの事業の特性に応じて各事業の所管部局において定めるべきものであります。例えば、病院に関して言えば、医療法に基づいて、医師、歯科医師、薬剤師などの院内業務はPFIの対象業務とはせずに、建物の維持管理や医療事務業務など診療等に著しい影響を与えない業務を民間事業者に担わせることとしているものと承知をしております。  この度、PFI法において、個別の事業に関してPFIの運営事業者が運営できる部分や運営できない部分を個別に定めるような規定は設けていないというのが現実であります。
  201. 山本太郎

    ○山本太郎君 運営権を手に入れた事業者が何をどこまでやれるかについては、究極、契約締結時に決めると。大企業や外資と対等にやり合える、そんな交渉力を持つ地方自治体、どれくらいあるんでしょうか。  PFIはどの国でいつ始まったものでしょうか。
  202. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 政府の市場への介入を最小限に抑える小さな政府をスローガンに掲げた英国のサッチャー政権において、一九八〇年代に公共事業への民間資金の導入が開始をされたところであります。その後、続いて発足したメージャー政権において一九九二年にPFIという言葉が使われるようになり、公共サービスの提供やインフラ整備に民間資金を活用するPFI方式が正式に導入されたと承知をしているところであります。
  203. 山本太郎

    ○山本太郎君 ありがとうございます。PFIの大先輩は英国であると。始まりの頃を考えれば、もう新自由主義ばりばりの人たちがやってきたなという印象がありますね。  残念ながら、あっ、残念ながらはその先でした、済みません。残念になる前のことを聞かなきゃ駄目だったんですね。  イギリスのPFIの取組というのは参考になりましたか。参考になったとしたら、どこが参考になったのかということを教えていただけますか。
  204. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 一九九〇年代からPFI方式を中心に民間活用を推進して、現在でも多くの事業がPFI方式で運営されていると承知しております。  我が国において、英国を始めとするPFI先進国である欧州を参考にPFI手法を導入をしておりまして、具体的にはバリュー・フォー・マネーの考え方等を参考にしているということであります。
  205. 山本太郎

    ○山本太郎君 PFIで支払に対して最も価値の高いサービスを供給することはできないとPFIの母国である欧州諸国では判断されている。デメリットが上回ると判断されている。日本が参考にしたというバリュー・フォー・マネーは、もうがたがたと崩れているって話なんですね。  先ほどもお話がありました。イギリスで病院から輸送、防衛、学校、刑務所、図書館、給食までのPFI案件を政府と契約していたカリリオンという巨大建設会社、英国第二のゼネコン、PFIを利用して四百五十の契約をゲット。しかし、約十六億ポンド、二千四百五十億円の負債を抱え破綻。負債の半分以上は銀行からの借入れだったと。  資料の二、三井住友トラスト基礎研究所のレポート。カリリオンが鉄道、医療施設、学校など多くのPFI事業に関与していながら、不採算入札の繰り返しと受注額に応じた経営陣へのインセンティブボーナスの支払など、自転車操業の実態が明らかになってきた、そして官側もこうした実態を知りながら黙認していたのではとの批判も高まっていると。  このカリリオン破綻とほぼ同時期の今年一月中旬、イギリスの会計検査院に相当するNAO、ナショナル・オーディット・オフィスという政府機関が発行したPFIについての報告書、これも大臣は内容を把握されているという答弁が先ほどありました。リーマン・ショック前後、二〇〇七年、八年ぐらいからイギリスではPFIの案件数が激減していると。英国の会計検査院、NAOの報告書では、二〇一一年に引き続き今年の報告書でもPFIは予想したほど国民にメリットのある制度ではないと報告、主要メディアが一斉に報道。  イギリスでのPFI批判を政局が絡んだポジショントークと片付ける非常に間抜けにも見えるやり取りが衆議院ではあったようなんですけれども、実は、労働党時代も保守党時代も、英国の公的かつ中立的な機関である会計検査院、NAOは、PFIは割高だと何度もリポートしています。  資料の三の一。翻訳はプロの業者に委託いたしました。NAO報告書とカリリオンの破綻を受けて、イギリスの新聞がどうPFI事業について論評したかを取りまとめたもの。イギリスの金融街、シティー御用達フィナンシャル・タイムズ紙が、最近もPFIについてかなり辛辣に批判をしています。今年の二月五日の記事ではNAO報告を説明。PFIを利用して建設した学校は公的部門での建設よりも四割高く、病院では六割を超える費用が余分に掛かる。PFIへの資本投資は、二〇〇七年から八年以来、下落傾向にあると。  資料の三の二。イギリスでは、現在は水道は民営ですが、仮に公的運営だった場合よりも毎年総額で二十三億ポンド、約三千三百八十一億円も余計に消費者が支払っている、そういう調査結果をイギリスの大学が報告書として出していますという報道ですね。  現在、カリリオン破綻やNAOレポートなどを受けて、PFIは終わったという金融街のコンセンサスができ上がりつつあるという状態であると。先ほど資料として中に入れたものの中には、イギリスの検査院、納税者は、PFI契約のために二千億ポンド、二十九兆四千億円多く支払うことにということもザ・ガーディアンの見出しにもなっていますね。  NAOの一月の報告に続いて、欧州連合、EUの会計検査院、ヨーロッパ・コート・オブ・オーディターズの報告では、PFIを含むPPP手法は建設に予想以上のお金が掛かる上に、工期も遅れるという指摘。指摘には、積極的にPPPを公共インフラ事業に推奨しないように、こんな内容まで含まれていた。PPPというのは広い意味での官民連携、この中にはPFIも含まれる。つまり、PFIを推奨しないようにという報告でもあったわけだと。  さらには、イギリスでは、今年に入って既に最低でも二つの民間シンクタンクがPFIの欠陥についてレポート。その一つ、スミス研究所のものでは、PFIが最もコストの掛かる外部委託手法であるだけでなく、入札競争の際、契約を勝ち取るために入札安く提示、結果として、PFIに従事する職員の給料を低くしてしまいがちだと指摘。ダンピングのツケが労働者に。田村先生の御報告からもいろいろありました。また、公的運営と比べ、民間には説明責任、アカウンタビリティーを求めづらくなっているとあります。  内閣府に問い合わせたときに、PFIの先輩、イギリスから学んだことはバリュー・フォー・マネーなんだとお聞きしました。支払に対して最も価値の高いサービスを供給するという考え方自体がPFIでは実現不可能と、イギリスの会計検査院でも、ヨーロッパの会計検査院でも指摘されている。世界と何周遅れでこんな法案を進めようとしているんですかって話なんですよ、この国の政治は。  世界では、水道事業の民営化ではなくて、再公営化に動いているということはもう皆さん重々御存じのことだと思います。パリ市の元副市長のアン・ル・ストラさん、TBSの番組のインタビューに応じて、水道料金が高くなり、市はコントロールできない状態になったとおっしゃっていた。  昨年三月二十二日、本委員会での質疑でも御紹介した資料の四。オランダにあるシンクタンク、TNI、トランスナショナルインスティテュートがまとめた世界の再公営化の資料。最新のデータでは、フランス、パリを始め九十四件、ドイツ、ベルリンを始め九件、イタリア、トリノを始め四件、アメリカでも五十八もの自治体が再公営化。二〇〇〇年から一五年三月末までで世界三十七か国二百三十五件の水道事業で再公営化。  昨年も紹介しましたけれども、もう一度、再公営化にかじを切った理由についてはこうおっしゃっている。売上げの一五から四〇%が株式配当及び企業内部留保に回される。利益が再投資されない。コスト削減で雇用や安全、水質に問題が生じる。公的金融を多用し、受託企業からの資金投入は少ない。コストリカバリーによる値上げ、不払者へのサービス停止、また、もうかる産業に水が集中する。例えば、水の供給は自給農業から商業型農業に、農村から都市富裕層や工業部門に移っていく。さらに、情報非公開、契約に絡む汚職などなど、問題だらけ。PFI、コンセッションは運営権を民間企業が保有する仕組みで、完全な民営化ではないですけど、民間企業である以上、同じ利益追求の問題は当然起こり得ると思います。  ライフラインに係るインフラ、例えば水道などにPFIのコンセッションを導入するメリット教えてくださいって内閣府に何回かお聞きしたんですよね。平たく言うと、財政厳しい上に人口減少が加速、水道が老朽化していく中で、インフラを確実に維持するためには自治体による最大限の効率化が必要、その方法は民間の金と知恵を活用するのが有効というような内容でした。非常に聞こえはいいですよね。でも、冷静に考えていただきたいと。  確かに、民間の活力を活用した方が、利用した方が、収益だけでなくて消費者にとって便利になり得るものもあるんですよね。空港とか駅とか、サイドビジネスが生まれるような分野では公的施設利用以外の収益が期待できることもあると。その分野では比較的問題が少ないんじゃないかなって思います。  しかし、ライフラインに関わるものは別だと。民間の活力を利用するPFIを導入することで安全性が脅かされる分野もある。提供されるサービスによっては、人々の生活や健康に与える影響は計り知れない。  本業による利用料収入、本業による利用料の収入が事業の原資になっていく場合、特に危険。例えば水道でいえば、水道利用料が施設の維持管理、更新の原資になる場合、幾ら民間の活力利用するっていったって、老朽化した施設更新が困難であることは公共であろうと民間であろうと同じですよねって話なんです。  事業者が、元が取れる見込みがなくても、赤字覚悟で水道利用者にサービスを提供するために老朽化設備を更新し、高い水質を守り続けるって、これ、ある話なんですかね。そのような場合、水道料金を大幅に上げるなどしてもうけを最大化できる方策を目指すのが民間ですよね。  なぜか。事業者は公共でも慈善事業でもない。利潤の追求、出資者、株主への利益の配当が最大の使命です。日本では水道料金が条例で規制する範囲でしか上げられないから大丈夫だっていう意見もありますけど、料金が上げられない場合は、当然、サービスを低下させる以外、企業の収益守る方法ないですよね。  PFIのコンセッションでは、一回の契約で民間企業はインフラの運営を行う期間が数十年と長期にわたるものがある。これまでのPFIで起こった事例では、契約満了が近づくと、インフラ自体は老朽化していたとしても、インフラ自体は老朽化していたとしても、回収が見込めないという理由で適切な投資を民間が行わないまま引き渡されるという指摘もあります。  契約期間内に投資に対する回収ができないものに、どうして企業側が積極的に適切な投資をするんでしょうか。ポジティブな評価を与えていいPFI案件であっても、契約終了時にはこのようなマイナス面もあると。PFIの問題点に、インフラに対して適切な再投資が行われない弊害がある。だから、ライフラインが脅かされる危険を回避するために、民営化をやめて再公営化という道に進んでいるのが世界の今のトレンドだっていう話ですよね。  命に関わるインフラ、事実上、公共から手放した世界の国々の教訓、全く見ていないんですかね。一体何を進めようとしているんですかって話なんですよ。でも、今なら日本はまだ引き返せると思うんですよね。国民の生命、財産守るというのであれば、まず水道のこのPFI、コンセッションというのをやめるべきだと私は思うんですけれども、いかがでしょうか。
  206. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 今るる山本委員からお話がありましたけれども、海外の事例も参考にしてしっかりと事前の協議をしていくということでありますけれども、パリの件に関しましては公営化と民間委託というものを繰り返しているということもあります。そういったものがしっかりできるようにモニタリングもしていくということも必要だと思いますし、協定の中で、また契約の中でしっかりと担保できるものを考えていきたいと思っております。
  207. 山本太郎

    ○山本太郎君 先ほどの資料の三の一なんですけれども、フィナンシャル・タイムズ、今年二月五日の記事、引用した赤の下線部分、PFIを導入するに至る自治体の理由ですけれども、自治体にとって、支払に役立つ政府からの補助金があるということだ、つまり、ゆすりであり賄賂なのであると専門家が指摘している部分です。  PFIに誘導するための施策として、政府は補助金などを与え、自治体に事実上の賄賂を贈っていると批判している内容です。PFIの先進国であるイギリスでは、インセンティブとしてPFIクレジット、PFI事業に限定される補助金というものが存在していたが、二〇一〇年に廃止された。  PFIを大きく進めるために国がニンジンをぶら下げる。この日本でも、PFIにかじを切るよう自治体を誘導していますよね。内閣府でも、水道、下水道を対象としてPPP、PFIの導入可能性を調査するための補助金、平成二十八年第二次補正予算で十三・九億出ている。  ほかにも、本法案附則四条にも似たようなニンジンがある。その内容をかみ砕いて言うと、これまで自治体が水道事業に関して国から借金していたお金がある、これを前倒しで返済されてしまうと元々の国に入る利息収入が減るから、その分の利息を考慮した補償金を払うペナルティーが存在していたと、ただ、PFIでコンセッションの仕組みを導入して企業に水道事業の運営権売っちゃえば、まとまったお金が運営権対価として入るから、それで一括返済すればいいじゃないのよと、ペナルティーなしにしてあげるからというものなんですよね。  内閣府になぜこれが必要かを聞いたら、先ほど大臣も全く同じ答弁されていました。水道事業へのコンセッション方式の導入を促進する観点、今後の横展開の呼び水となる先駆的取組を支援するものと。全く隠していないんですよ。全力PFI誘導キャンペーンなんですよね。  現在、上又は下水道でPFIを検討している十二の自治体、既に実施されているところもありますけどね、免除される補助金の額を仮に積み上げたら、最大で十五億円程度だといいます。借金が億単位で免除される、確かにこれ、地方にとってはすごく有り難いというか魅力的な話じゃないですか。これからも、恐らく、期限の間までに名のりを上げる自治体は増えるかもしれません、増えそうですよね。  政府は、ほかにも地方にPFIを導入させる包囲網として、二〇一五年十二月に優先的検討規程の策定要請に関しての通知を地方自治体に送りました。全ての自治体に、水道事業に限らず、おまえたちのどんな事業に民間企業をかませられるかちゃんと調べろ、考えろということの入口なんですよね。  内閣府は、自治体がPPP、PFIの導入を優先的に検討しているかどうか実施状況を調査、その結果もネットで公表される仕組み。自治体が検討した結果、PPP、PFIを導入しない場合には、その旨及び評価の内容をネット上で公表しなければならず、国の方針に忠実に従っているか外部から検証が可能になる。このような、ネットでさらしものになる、ネットでさらしものにするというやり方、自治体の主体的な行政運営に圧力掛けていると言えませんかね。私、それ以外の何物でもないと思うんですけど。  これらと並行して政府が自治体に求めたことは、コンセッションに色気を持つ企業側が数々の自治体のPFI推進への意欲や公共施設、所在地、施設面積、建設年度、老朽化度など一目でチェックできるように、公共施設等総合管理計画と一緒に民間事業者向けの不動産カタログに当たる固定資産台帳の作成をさせた、二〇一四年四月から二〇一六年度末までの間の出来事。それに掛かる費用は特別交付税措置などでインセンティブを与えていた。  PPP、PFIアクションプランの平成二十九年改定版では、公的不動産への活用への民間事業者への参画を促す環境の整備を進めると記載。おかしくないですか、これ、内容変わっていませんかという話なんですよ。つまり、建前は長期的な視点に立って公共施設をマネジメントしましょうと言っていたはずが、しかし、本音は、PFI推進を図る観点からどの施設が民間企業にとっておいしいPFIの事業対象になり得るか、その整理でしかなかったってよく分かる話じゃないですか。  内閣府は、コンセッション導入後、資金調達の責任を負うのは自治体ではなく一般的には事業者との見解。運営権に抵当権を設定することや運営権の移転も許されているのがコンセッション。つまり、運営権を担保に資金調達ができる。SPCに入らない第三者である金融機関がコンセッションの運転資金を融資するケースは当然考えられますよね。第三者からお金を借りるということ、十分あり得ますよ。  もし運営側の資金が焦げ付いた場合どうなるんですかって。融資する側に最悪は最終的には運営権持っていかれる可能性ないですか。その場合、議会の議決が必要になるんですよって言われるんですけど、でも、水道という絶対に欠くことができないサービス、途中で止めるわけいかないじゃないですか。ということは、議会もこれ承諾、承認せざるを得ない状況になっていくんじゃないですかって。歯止めになっていませんよねって。  生存権にひも付けて守られてきた水道を、このような状況に陥ることも予測される抵当権とつなげるなど愚の骨頂、命に関わる事柄を金融商品として扱わせるなと言いたい。民間と組むというのはそういうことなんだよ、そう言うならば、命に関わるインフラはコンセッションにするべきではなく、国が、自治体が責任を持って運営するというだけの話なんですよ、シンプルな話なんですよ。企業側に新しいビジネスチャンスを差し上げるために、世界で既に失敗と認められる施策を今更もう一度この国で採用することなど、国民への背信でしかないじゃないですか。人々が生きる上で絶対的に必要な水を自ら危険にさらすリスクを上げるなんてあり得ません。これ以上国を壊すような施策を進めるのはやめていただきたい。聞こえていますか、竹中平蔵さんという話になっていくんですけどね。  官業の民間開放、雇用流動化というビジネスチャンス、御自身が会長を務める企業やお仲間にとって、おいしい場面には必ず登場するミスターセイショウナゴン、永田町の政商ナンバーワン、日本をぶっ壊し続ける主犯格、都合のいいときは大学教授、国家戦略特区諮問会議民間議員、そして、泣く子も黙るスイスのダボス会議、世界経済フォーラムの理事、オリックスの社外取締役でもある人材派遣会社パソナの会長。最近でも、大学教授を名のりNHKに出演。高度プロフェッショナル制度について、私は、これを適用する人が一%じゃなくて、もっともっと増えていかないと日本の経済は強くなっていかないと思っていると、利害関係者丸出しの御発言。ぶれない男。  第四次産業革命会合の議事要旨、PFIについて竹中様の御発言、これを見てみると、上下水道の直営での運営で様々な困難を抱えて困っているという自治体は確かにたくさんあると思いますので、そういう自治体を募って、海外での事業実績や事業ノウハウを持った企業に診断をしてもらって、上げられそうな成果を診断レポートとして示してもらうというモデル事業を行ってはどうかと思うのですが、いかがでしょうなどと、どうPFIに引きずり込むかの提案に余念がない。というよりも、立場、会長ですよ。委員の一人みたいな意見の提案の仕方じゃないですか。内閣委員会の委員長、委員長も、しっかりと委員のみんなの議論を活発にさせるようなお立場をずっと守られているのに、これ、会長の立場でも委員の立場みたいな、しっかりと意見言っている会長ですね、これ。  また、別の部分では、会長としてのお願いとして、是非とも内閣府が調整役になって、国交省、厚労省、そして財政当局とともに相談しながら検討をしていただけないかと思いますと省庁に要請するなど、コンセッション推進に精力的に立ち回っておられる。  その竹中さん、二〇一七年十月、金融財政事情という雑誌で、PFIは地元企業による運営にこだわるべきではないと御発言。びっくりですね。PFIの先行事例でよく批判されるのが、受注するのは地元の業者じゃないじゃないかという問題に、こだわるなと言ってのける竹中さん。  二〇〇九年に出版されたPFI神話の崩壊という本の中では、高知県の高知医療センターのPFIの失敗事例が記されている。この病院の運営を行った企業体、いわゆるSPCでは、あのオリックスが中心。問題になったのが、まさにこの地元企業が関与できない、これ地域経済との関係でしたよね。  開始当初から、地元企業の参入の余地がなくなるんじゃないかという懸念の声が県議会でも上がっていたんですけれども、実際に蓋を開けてみると、病院建設の受託企業は県外企業が五六・一%、建設後の運営についても、維持管理はオリックス系の企業、医療関連サービスなどでも三菱系など、東京に本社がある大手企業グループ中心に参入している。県内に本社があるのは四国医療サービスという企業と喫茶店、理容店、自販機の一部のみ。ほかにも消耗品の調達で地元企業対策を打ち出したんだけれども、納入業者は結局、経営危機のために県外業者に切り替えざるを得なかった。このように、SPCが入り、利益を確保しながら、より安く地元尊重を行うのは極めて難しかったということ。  過去事例で見ても、地元議会で心配されていたとおりの地元置き去り、大手企業が地方の財を吸い取った挙げ句、PFIが失敗したという例ですよね。それには目もくれず、お仲間の資本家のために規制改革と称する我田引水を堂々と主張される姿は、竹中さん、圧巻です。厚顔無恥、辞書で引けば竹中と出る時代まであと少し。  私、思うんですけど、このまま行ったら、この人を一日も早く永田町から出入り禁止にしないと、国富がどんどん切り売りされるような状況が進んでいくと思うんですけど、いかがお考えですか、大臣。
  208. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど委員御指摘の意見も含めて、ほかの意見も幅広く勘案の対象とした中で、政府の決定をしているところであります。
  209. 山本太郎

    ○山本太郎君 まあ、竹中スルーするのは正解ですね、政治家としては、恐らくね。でも、これ悔しくないですかという話なんですよ。何を有り難がっているんだって話なんですよ。日本をぶっ壊された戦犯がそこにいて、今もその人の知恵借りて、企業側の利益を切り開くためにその人がずっと使われ続けているというか、その人が中心になっているなんて、おかしな話じゃないですか。  資料の五、産経の記事。PFIでの外資参入は既に浜松市で始まっている。浜松市では、現在、下水処理施設の運営にコンセッションを導入。フランスの水メジャー、ヴェオリア。さらに、あのオリックス、鉄鋼メーカーのJFE系の企業が運営。  資料の六、浜松市のウエブサイトより、下水道に関するコンセッション契約書、その中の九十六条、秘密保持義務というところですね。「市及び運営権者は、相手方当事者の事前の承諾がない限り、本契約に関する情報(本事業を実施するうえで知り得た秘密を含むが、これに限られない。)を他の者に開示してはならない。」。これ、むちゃくちゃじゃないですか。これに限られないという部分が、ほとんど秘密と言っているのと一緒なんですよ。市は、事前の同意がないとこの契約に関する情報、原則開示できないという条項ですよね。議会によって契約内容をチェックすることも、これなかなか難しくなってくるだろうと。  今回、数年前からコンセッション問題を掘り下げていた共産党の落合勝二浜松市議にお電話したんですね。いい仕事されていますね、地方でも、共産党さん。下水道コンセッションのバリュー・フォー・マネーについて、一四・四%になっているということだったんですね。この算定根拠どうなっているんですかと市側に聞いたら、このバリュー・フォー・マネーは、VFMは公営でやるよりもどれくらい安くできるかという指標だと、数が大きければ大きいほどPFI導入の効果があるとされるもので、市側に求めたと、根拠何だと、その根拠を示すよう求めたところ、優先交渉権を得ていたヴェオリアのノウハウなど企業秘密を明かすことになるので答えられない、市側は答えたと。PFIでやった方が安くできる根拠さえ示せないんですよ、企業秘密でね。公営であれば、これまでは行政に関する情報として情報公開させられてきたものが、PFIになると企業秘密が盾になる、突っぱねられる。  先ほどの資料五の産経の報道には、浜松市は情報公開のために第三者モニタリング会議を徹底するとありますけれども、一方で、契約書には秘密保持義務が課せられているばかりでなく、市民の代表者である議員の調査権も無効化されているというのがはっきりしているんですよ。PFIでは地元住民が自治体と事業者との契約について十分に知る権利を保障されるよう求める条文ってあるんですか。
  210. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) PFIにつきましても、一般の公共事業と同様に、国の場合であれば行政機関情報公開法に基づいて、地方公共団体の場合であれば各地方公共団体の情報公開条例に基づいて、情報公開の対象となります。  その上で、PFI法において、第十五条第三項において、公共施設等の管理者は、事業契約を締結したときは、遅滞なく、当該事業契約の内容として、公共施設等の名称及び立地、選定事業者の商号又は名称、公共施設等の整備等の内容、契約期間、事業の継続が困難となった場合における措置に関する事項、契約金額等を公表しなければならないものとしております。  さらに、コンセッション事業については、同法第二十二条第二項に基づいて、公共施設等運営権実施契約を締結したときには、遅滞なく、公共施設等運営権者の商号又は名称、公共施設等運営事業の継続が困難となった場合における措置に関する事項、費用を徴収する場合にはその旨及びその金額又はその金額の決定方法、契約終了時の措置に関する事項、公共施設等運営権実施契約の変更に関する事項等を公表しなければならないとしているところであります。
  211. 山本太郎

    ○山本太郎君 じゃ、そういうことであるならば、この浜松のやり方というのは特に問題がないというお考えですよね。
  212. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) と思いますし、浜松市も丁寧に自治会等、また様々な場をもって住民への説明をしていると伺っております。
  213. 山本太郎

    ○山本太郎君 先ほどるると、るると御説明いただきましたけれども、PFI法の十五条と二十二条に係る部分で。けれども、それだけのものがあったとしても中身すかすかじゃないですか。事業者の名前だったりとか、どこの施設だったりとかということを示せばいいだけの話でしょう。実際に浜松でこれ秘密保持条項みたいなものができているわけだから。PFI導入の根拠の説明さえも企業秘密で逃げられる、その基になっているのがこれらだろうって。だとしたら、全然歯止めにもなっていないしという話になっちゃうんですよね。  衆議院のPFI法の審議では、与野党問わず、PFI事業の実施に当たって事業者選定に地元企業が優先されるのかという議論がありました。梶山大臣は、衆議院の本会議答弁で、これまで実施されているPPP、PFI事業においては、地元事業者が参画しやすくするための取組としていろんなものがあって、それを実施するなどの例があったよとお答えくださいました。  今ちょっとはしょったのは、私自体がそこをお話聞いたときにぴんとこなかったので一回調べたんですよね。国交省の指針にいろいろ載っていました。公共事業では、できるだけ多く公共事業を分割発注して地元業者の受注機会を増やしたり、入札参加に地域要件を設けたり、入札の際に価格だけではなく地域への、地域への貢献をポイントとして加点して総合評価するなどをやっているよ、そういう事例があるよということを大臣おっしゃったということですよね。ありがとうございました。  公共事業と聞くとちょっと顔をしかめる方も町の中にはいらっしゃるんですけど、私は、雇用、経済効果を生むという点において、地方経済にとっては重要であり、大臣おっしゃるようなことが確実に実施されるなら、PFIによる事業も分野ややり方によっては公共事業的役割を果たす部分もあるのだろうとも考えます。  地元の建設会社と地元の金融機関、地場の下請さんなどで優先的にコンソーシアム、いわゆるSPCを構成してPFIに取り組むことによって、地元企業などへの優先的な富の分配というものはこれまでの公共事業と変わりなくPFIでもできるという御認識でよろしいでしょうか。
  214. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) このそれぞれの事業に対してのノウハウがあるかどうかということにも関わってくると思います。さらに、あと、防災面で、災害が起きたときのことを考えた際に、地元の企業、その地域の企業がすぐに出動できるということもあります。そういった観点から、しっかり地元企業の参画や地域住民の声を評価項目に加えて審査を行うなどの工夫により地元企業が選定されることは、PFIが地元に根付く上で大変望ましいことだと思っております。  事業者選定に当たりましては、代表企業に市内工事の受注実績があることを義務付け、構成員に市内企業を含むことを義務付け又は加点をしていく、総合加点、総合評価の方法ですね、地元企業の活用に関する提案を採点上有利に行う手法などの例がこれまでもありますので、そういったことも参考にしながら、地元企業にしっかり受注できるような割合を多くしていく努力をしてまいりたいと思っております。
  215. 山本太郎

    ○山本太郎君 分野などによってはPFIでも地元優先ということは可能なんだということでよろしいですね。短くお願いします。
  216. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) そのとおりであると思います。
  217. 山本太郎

    ○山本太郎君 それは、例えば小さな自治体だけじゃなくて、例えばもうちょっと大きな都道府県レベルであったりとか政令指定都市であったりとかというところでも同じでしょうか。
  218. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) WTOの縛りもありますので金額によってということでありますけれども、海外の企業が入ってくる例もあろうかと思います。
  219. 山本太郎

    ○山本太郎君 忘れてもらっちゃ困るんですよ、TPPをという話なんです。  資料の七の一、TPP第十五章、政府調達、ライン部分、本法案の正式名称がここに書かれていますよね、PFIに関する部分。  資料七の二、十五章、全都道府県と政令指定都市がずらっと並んでいる。要は、TPPの政府調達の規定はこれらの自治体に適用されるという話ですよね。PFIにも適用される。  資料の七の三、ライン部分、TPP第十五章、これ、内国民待遇の規定が書かれている部分なんですね。何が言いたいかということなんですけど、外国の事業者に対して日本国内の事業者と同じ扱いしろよという話なんですよ、内国民待遇ですから。  資料の七の四、TPP第九章と先ほどの十五章の比較です。九章と十五章、どちらにも内国民待遇が定められている。要は、十五章違反になれば九章違反にもなるということなんですよ。地元優先、無理ですよ、これ。地元優先できませんよ。そういう縛りじゃないですか。国内法より上にあるんでしょう、だって、協定は。  第十五章で内国民待遇に違反すれば、それは同時にISDSの対象である第九章違反にもなり得るということ。TPP第九・四条、内国民待遇義務、これは、日本国内の外資系企業に対して国内の資本の企業と同等の扱いを行うことを要求するもの。つまり、PFI事業をスタートするに当たって、外資が関与するものより、日本企業、地元企業の主体を優先した場合、九章の内国民待遇にも違反する。当然、十五章にも違反ですよね。  ほかにも、TPP第九・十条は、特定措置の履行要求を禁止。これは、外資系企業に対して、日本国内での現地調達を要求したり、物品購入やサービス購入について日本国内の業者から購入するよう要求することが禁止されているもの。  どこにもかめないじゃないですか、そうしたら。地元優先なんて無理じゃないですか。外資が関与するSPCやコンソーシアムに対して、地元企業、日本企業からの物品、サービスの購入を求めることは、先ほどの九章の特定措置の履行要求禁止にも違反。梶山大臣がおっしゃったような、事業者選定に当たって、代表企業に市内工事の受注実績があることを義務付け、構成員に市内企業を含むことを義務付け又は加点、地元企業の活用に関する提案を採点上有利に扱う手法を実施するなど行えば、TPP九章に違反するし、内国民待遇でないということで第十五章にも違反する。当たり前ですよね。  地元優先など、どう考えたって、これ成立するはずもないんですよ。大臣はこのことを無視してお話しになっていたんですか、ずっと。
  220. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) TPPにおいても、その発注者が中央政府の場合は七億四千万以上の案件、発注者が地方公共団体の場合は約二十四億七千万以上の案件が対象ということであります。
  221. 山本太郎

    ○山本太郎君 何のお話されているんでしょうか。そういう話をしていないですよ。いや、だから、政令指定都市までなんでしょう。大型の事案が入ってくることが可能性があるから、それを食おうとしているわけでしょう、だって。それを食わせるんですか、海外企業に。全く、PFIの中でTPPのことも、これから縛りがあることも全く無視をしてお話をされている。地元優先なんて無理ですよ。
  222. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 時間を過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
  223. 山本太郎

    ○山本太郎君 こんな法案撤回するべきだと申し上げて、質問を終わります。     ─────────────
  224. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、石井準一君が委員を辞任され、その補欠として宮本周司君が選任されました。     ─────────────
  225. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  226. 田村智子

    ○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部改正法案に反対の討論を行います。  反対の理由の第一は、本法案が地方自治体に対し、より一層PFI推進を押し付ける仕組みをつくるものだからです。  新たに法定化されるPFI事業に関するワンストップ窓口は、内閣総理大臣が公共施設等の管理者に対し報告徴収と勧告を行える仕組みで、政府が窓口で事業者から要望を聞き取り、それを基に政府が自治体に回答を迫ることが可能となります。民間の利益を保証する一方で、住民のための公共サービスをゆがめられる懸念が強いと言わざるを得ません。  第二の理由は、地方自治法が定める指定管理者としての利用料金と指定管理者の指定手続規制を緩和することは、議会のチェック機能と住民の関与を後退させるものだからです。  PFIや指定管理者制度は公共サービスなどを民間事業者が営利目的に行うものであり、その事業が住民全体の福祉につながるかどうかは議会や住民が自律的に検討することが必要不可欠です。こうした観点から、地方自治法では、指定管理者の利用料金の設定には自治体の長の承認を求め、指定管理者の指定手続には議会の議決が必要と定めています。これを後退させることは認められません。  第三の理由は、公が責任を持って提供すべき生活の基盤である上下水道にコンセッション方式を推進するためとして、特定の地方公共団体に財政支援を行うものだからです。  安倍政権は、今国会に提出した水道法改定案で水道事業におけるコンセッション方式の拡大を狙っており、本法案は、上下水道事業へのコンセッション方式を誘導するため、国からの自治体への貸付金の補償金を免除しようとしています。  フランスなど水道コンセッションの先進国では、再公有化や公共性の観点から官側の関与を強めることが大きな流れとなっています。本法案は、これらに学ぼうとせず、水道事業への公的関与を弱め、投資家と大企業のもうけのために民間開放するものと言わざるを得ません。水道事業は、憲法二十五条に基づく国民の生存権、命に関わる事業であり、民間事業者の営利が優先されるコンセッション方式に適さないことは明らかです。  また、今日の質疑でも、PFIやコンセッション事業が人件費を不当に切り下げ、ワーキングプアを生み出しかねず、また、営業秘密を理由に事業そのものの検証が困難など、透明性に大きな問題があることが明らかになりました。また、イギリスでは、PFIの事業者が、事業途中にもかかわらず資本市場でSPCの株式を売却して、ぬれ手にアワの利益を独占したことが問題となりましたが、政府はそのようなやり方も排除していないことも分かりました。  PFIのまともな検証もなく、投資家や民間企業のビジネスチャンスのためにPFI促進に突き進むことはやめるべきである、このことを指摘し、反対討論を終わります。
  227. 山本太郎

    ○山本太郎君 山本太郎です。  私は、いわゆるPFI法改正案に対し、反対の立場から討論をいたします。  一つ目の理由は、PFIの推進が世界の潮流に大きく逆行した、全く周回遅れの議論であることです。  英国の会計検査院に当たるNAOの報告書には、資金調達が公共よりも割高になること、PFIは二〇〇七年から八年の金融危機の後に急速に減少していること、そして、高く付くPFIを解消しようと思っても、事業者に対するキャンセル料で高額の支出が必要になることなどが指摘され、欧州連合の会計検査院の報告にも同様にPFIには慎重であるべきという指摘があります。  PFI全体に限らず、水道事業の民間参入に関しても、民営化に対する見直し機運が世界で高まっており、二〇〇〇年から二〇一五年三月末までで世界三十七か国、二百三十五件の水道事業が再公営化に踏み切っています。民営水道の国であるイギリスの世論調査でも、国民の七割が水道事業を再公営化すべきと答えている。世界での数々の失敗報告を踏まえるならば、これからPFIや水道コンセッションを推進しようとする日本国政府の姿勢は常軌を逸しているとしか思えません。  二つ目の理由。政府がこれまで行ってきたPFI推進策の自治体に対する強引な姿勢です。  PFIの優先的検討規程を作ろうとする自治体には調査費を支援、そうしない自治体には理由を示させ、ネットで公表するというあめとむち。自治体に作成させた公共施設等総合管理計画や固定資産台帳は民間事業者にとってはPFI案件になり得る公共不動産カタログと言うべきものであり、これらの策定について長期的な視点で公共施設等の計画的な管理を行うためと説明されてきた自治体にとってはだまし討ちに近いやり方です。  三つ目の理由は、浜松市の水道コンセッションについて懸念を示す地元市議の話などでも明らかになったように、PFI契約においては企業秘密の名の下に住民にとって必要な情報が適切に公開されることが担保されない可能性が否定できません。  最後に、四つ目。国が推し進める政策、強行に採決された協定を考えれば、PFI事業に外資や大資本が参入することになり、地元は吸い上げられる存在にしかなり得ないこと。  政府は、これまで答弁で、ほかの公共事業同様、PFIの参入についても地元事業者が参画しやすくするための取組が存在すると答弁してきました。しかし、TPPが発効した場合、十五章の公共調達の条項の適用となり、内国民待遇違反とみなされれば、同時に九章違反とみなされ、国が投資家からISDSで提訴される可能性があります。地元優先などとても無理です。命に関わるインフラの運営権に抵当権まで許し、金融商品化するような政治は国の破滅にしかつながりません。  金融緩和を行っているときだからこそ、財政出動とセットで水道版ニューディールやればいいじゃないですか。保守なんでしょう。今、国としてやればいいじゃないですか。大規模な老朽設備の更新としっかりとした処遇を与えた安定雇用をセットにして、不安定雇用にあえぐ人々を国が救う、少子化問題打破にもつながるチャンスが今じゃないんですか。残念ながら政府は、世界で一番企業が活躍できる国を着実に実行するだけ、大企業や資本に対して血税で造られたインフラやライフラインまでも商品として差し出す始末、そのさまは歴史に残る国民への背信行為でしかないと申し上げ、世界の流れと逆行する本法案には断固反対の立場を表明し、討論とさせていただきます。
  228. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  229. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、矢田さんから発言を求められておりますので、これを許します。矢田わか子さん。
  230. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 私は、ただいま可決されました民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。  一 PPP/PFIを推進するに当たっては、公共施設等運営権(コンセッション)方式を始めとするPFI手法の導入ありきではなく、地方公共団体が地域の実情に応じて官民連携の多様な手法を検討し、適切な選定ができるよう、地方公共団体の自主性・自律性を尊重すること。  二 公共施設等の管理者等及び民間事業者が特定事業に係る支援措置等について確認を求めた際に内閣総理大臣が一元的に回答する場合や、内閣総理大臣が公共施設等の管理者等に対し特定事業の実施に関し助言等を行う場合にあっては、特定の民間事業者への誘導や、地方公共団体の判断への介入を疑われることのないよう、適正かつ公正に運用すること。  三 公共施設等運営権者が公の施設の指定管理者を兼ねる場合の二重適用問題の解消については、本法による対応にとどまらず、運営権者による自由度の高い運営及び更なる負担の軽減に資する支援の在り方について、引き続き検討を行うこと。  四 本法による補償金免除繰上償還については、上下水道コンセッションを導入する先駆的取組に限り特例的に認めるという趣旨に鑑み、今後は、財政投融資制度の健全性の維持、地方公共団体間の公平性及び地方財政運営の規律の確保の観点から、同様の補償金免除繰上償還を実施することは厳に慎むこと。  五 PFI事業の実施に当たっては、地域金融機関の役割や、地域の民間事業者の参加を得て地域の実情を踏まえた事業を展開することが、地域経済の活性化や施設の維持管理等にとっても重要であることから、地方公共団体等に対して、地域の産官学金が参加する地域プラットフォームの組織化や、地域の民間事業者の参加を促す工夫を行っている取組等に関する情報の提供を始め、適切な支援を実施すること。  六 PPP/PFIの評価・検証を行うに当たりその実施状況を把握するとともに、PPP/PFIの透明性を向上させる観点から、定期的に実施状況を公表するなど、海外の事例も参考にしつつ、PPP/PFIの更なる「見える化」に努めること。  七 今後とも、安全・安心な水を安定的に確保するとともに、衛生的で安心な都市環境を維持するため、人口減少に伴う料金収入の減少や施設の老朽化等の課題を抱える上下水道事業の経営が持続可能なものとなるよう、官民連携の推進にとどまらず、広域化・共同化等を推進することにより、関係府省間で連携してこれらの課題解決に当たること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  231. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) ただいま矢田さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  232. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 多数と認めます。よって、矢田さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、梶山内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。梶山内閣府特命担当大臣。
  233. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
  234. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  235. 柘植芳文

    ○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十三分散会