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2018-04-11 第196回国会 参議院 国民生活・経済に関する調査会 5号 公式Web版

  1. 平成三十年四月十一日(水曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  二月二十二日     辞任         補欠選任      太田 房江君     山田 修路君      佐藤  啓君     森屋  宏君     ─────────────   出席者は左のとおり。     会 長         増子 輝彦君     理 事                 井上 義行君                 上野 通子君                 中西 健治君                 石上 俊雄君                 横山 信一君                 岩渕  友君                 藤巻 健史君     委 員                 朝日健太郎君                 小川 克巳君                 自見はなこ君                 進藤金日子君                 豊田 俊郎君                 中泉 松司君                 中西 祐介君                 元榮太一郎君                 森屋  宏君                 山田 修路君                 難波 奨二君                 吉川 沙織君                 高瀬 弘美君                 宮崎  勝君                 川田 龍平君                薬師寺みちよ君                 平山佐知子君    事務局側        第二特別調査室        長        林  浩之君    参考人        日本化学工業        株式会社代表取        締役社長     大山 隆久君        公益社団法人滋        賀県手をつなぐ        育成会理事長   崎山美智子君        筑波大学附属視        覚特別支援学校        教諭       宇野 和博君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○国民生活・経済に関する調査  (「あらゆる立場の人々が参画できる社会の構  築」のうち、豊かな国民生活の実現(ユニバー  サルサービスへの取組)について)     ─────────────
  2. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る二月二十二日、佐藤啓君及び太田房江さんが委員を辞任され、その補欠として森屋宏君及び山田修路君が選任されました。     ─────────────
  3. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 国民生活・経済に関する調査を議題といたします。  本日は、「あらゆる立場の人々が参画できる社会の構築」のうち、「豊かな国民生活の実現」に関し、「ユニバーサルサービスへの取組」について参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。  御出席をいただいております参考人は、日本化学工業株式会社代表取締役社長大山隆久参考人公益社団法人滋賀県手をつなぐ育成会理事長崎山美智子参考人及び筑波大学附属視覚特別支援学校教諭宇野和博参考人でございます。  この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。  御多忙のところ本調査会に御出席いただきまして誠にありがとうございます。  本日は、皆様方から忌憚のない御意見を賜り、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。  本日の議事の進め方でございますが、まず大山参考人、崎山参考人、宇野参考人の順でお一人二十分程度御意見をお述べいただいた後、午後四時頃までを目途に質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、大山参考人からお願いいたします。大山参考人
  4. 大山隆久

    ○参考人(大山隆久君) 皆さん、こんにちは。日本理化学工業、大山と申します。  本日は、このような場所でお話をさせていただく機会を頂戴し、本当にありがとうございます。障害を持った社員から教わったこと、気付きの中で得た御提案をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。(資料映写)  まず、弊社の会社の概要ですけれども、昭和の十二年、東京の大田区で操業を開始をいたしました。今年で八十一期目になります。黒板で使うチョークを作る会社でして、体に優しい、食べても害のない炭酸カルシウム製のダストレスチョークという商品名で、そういった商品を主力に製造販売する小さな文具のメーカーです。工場は神奈川県の川崎と北海道の美唄というところに二か所ありまして、全社員が八十五名おります。そのうちの六十三名が知的障害の社員で、その六十三名中、重度の方が二十六名おります。重度というのはIQ四〇以下ということで、字の読み書きとか数字の理解は難しいかなという人たちです。その障害者雇用のスタートというのは昭和三十五年からスタートしておりますので、ちょうど来年で六十年になります。  どういう会社の状況かということで、うちは十二月決算なものですから直近の数字を持ってまいりました。売上高八億四千八百万です。本当に小さな規模です。うちのその売上げの半分以上はやはりダストレスチョーク、黒板で使うチョーク、また黒板拭きとか、そういった関連の商品で占められています。本当に小さな、チョークのマーケットというのは小さなマーケットなんですけれども、一応国内のシェアは六〇パー以上はあるかなと思います。  でも、全く危機感しかないというか、全く余裕がある状況ではなくて、もう三十年以上前から少子化というのは始まっておりますし、九〇年代に入るとPCが普及をして授業の形態がどんどん変わって、二〇〇〇年代になると、もうICT化でこういうプロジェクターとか電子黒板が導入されるようになっていますので、板書での授業というのが本当にますます減ってきている状況の中でその危機感ということです。  利益については、経常利益五千九百八十四万ということで、売上げに対しては七%ぐらいです。自己資本比率については六九・六一ということで、少しずつ安定できるような状況をつくろうということで重ねてきております。  弊社の経営理念ですけれども、ここに書いてあるとおりです。一番大切にしていることというのは、やはり理解力の差というのはみんなそれぞれ違いますから、その中で相手の理解力に合わせる、その中で教えるとか段取るということを一番弊社の中で大事にしていることです。やはり伝わらなければ意味がありませんので、ただ言葉で伝えれば伝わる人たちでもないですので、いろんな模索をしながらその相手の理解力に合わせるということを大事にしております。  我々、この経営理念の中に二つのミッションを入れておりまして、全従業員の物心両面の働く幸せということと、一番最後に書いてある、障害者雇用にこだわり、より良い皆働社会の実現に貢献しますと書いてあるんですが、この皆働社会ということ、弊社の会長がずっと思いを持って伝えてきていることです。今日、皆さんに是非ここの部分、後ほど御説明をさせていただきたいと思います。  ここは私の私見になるんですけれども、知的障害の方ってどういう方たちが多いのかなということで少しお話しさせてもらいたいんですけれども、まず、苦手なところ、臨機応変に作業をすること。  やはり非常にこだわりの強い人たちが多いものですから、なかなか、次、じゃ、こうしようというふうになったときに、切替えが難しいというんですかね、そこの今やっていることにこだわっていってしまうということが多いものですから、なかなか臨機応変な対応というのがちょっと難しいかなというところはあります。ただ、みんな成長しますので、ここもちゃんと克服もしていきます。  次いで、自分のことを正確に言葉で伝える。  なかなかその表現の、何というか、スムーズに言葉にならない人もおりますし、言葉自体にならない社員もおります。ただ、だからってコミュニケーションができないわけではなくて、短い言葉だとか単語で酌み取ることというのは幾らでもできるし、その表情だとかそういうことで、逆に知る努力につながるというか、言葉に頼らないで知る努力につながるので、我々にとっては逆に良いことにもなったりもします。  三番目、字の読み書きや計算。  先ほどIQ四〇以下という話をしましたけれども、これも、だからって仕事ができないわけではなくて、それに代わることを考えればいいわけで、例えば、文字の認識が難しければ、色が分かれば色で感知すればよいですし、時間の見方が分からない人がもしいれば、昔は砂時計とか、今はキッチンタイマーとか、時間を表すものって幾らでもあるわけですから、そういうことでその苦手なことを超えていく工夫はできるかなと思います。  一つ、今日持ってきたんですけれども、これ、でき上がりのチョークなんですけど、JISの規格でちゃんと何ミリ以上何ミリ以下と決まっているんですね。その中で我々も作るんですけど、普通は、長さだと定規を使うと思うんですね、測って何センチ以内だからオーケーとか、太さだったらノギスを使うと思うんですけど。ただ、やっぱり数字が苦手な人に、じゃ、検査をどうやってしてもらえばいいかなということで、我々が実は採用しているのはこういう治具なんです。  ちょっと見づらいと思うんですけれども、ここ、今段差があるんですね。だから、どう使うかというと、ここにチョークを当てて、この上限と下限の間にいてくれれば、要は結果が合えばいいわけですから、これをすれば、長さはこれでオーケーなんだということをもう見るだけで分かるんですね。今度、太さについても、ここの幅が上限で、これ、実は真ん中に段差があるんですけど、ここが下限になっていて。どういうことかというと、もしここで止まってしまったらこれは太過ぎるから駄目ですよ、今度これが真ん中で止まらずに下まで行ってしまったら細過ぎるから駄目ですよ、この間でこうやって止まるチョークはオーケーですよと言ったら、みんなうちの社員分かるんですね。  だから、検査というとどうしても数字を使わなきゃいけないというイメージあるかもしれないですけれども、要らないんですね。だから、こういう、結果を合わせるためにこういう治具を考えればいいだけなので、まあ一つの例ですけれども、こういうことをちょっとした工夫で十分彼らは大きな戦力になってくれるということです。  続いて、長所の部分ですが、自分が理解したことを一生懸命に集中して仕事をしてくれる。  まあ、本当にこういう機会はないと思いますけれども、もしうちの工場に来ていただけたら、邪念なく働く姿というのは本当にすごいなと思うし、単純作業かもしれないですけど、その持続力というんですか、それを一心にこうやっていくあの力というのは、もう到底僕なんかまねできないですし、やっぱりうちの宝はそこだなと思うし、いつもできることを精いっぱいその現場でやってくれる人たちなんですね。だから、今日行っても、一週間後でも、一か月後でも、一年後でも、うちのその現場の雰囲気というのは変わることがない。これが我々の宝だなというふうに思っています。本当に職人のようにやってくれる人たちです。  続いて、風邪で休まない人がほとんど。  確かに苦手なことはありますけれども、体は元気なんですね、本当に休まない。休まないというのも、これは責任感で休まない。やっぱり、自分が会社に行かないと会社が困るんだ、我々みたいな小さな会社というのは、一人がやっぱり休まれてしまうと誰かがそこをバックアップしなきゃいけない、そうすると本当に予定どおり組めなくなっちゃう。だから、毎日ちゃんと来てくれるというのは物すごく大きな貢献なんですね。その体の丈夫さ、あるいは自己管理ということもそうですし、責任感の中で彼らは大きな戦力になってくれています。  最後、手順どおり仕事をしてくれるので、けがに至らない、特に重度の人と書きました。  これ、どういうことかというと、もうそのとおりその仕事をしてくれるので、仕事のやり方のとおり、決められたとおりにやってくれるということは、そのとおりの結果が出るんですね。僕みたいに、もうこれ面倒くさいからこうやっちゃおうとか適当なことをやるから、不良になったり、あるいは下手するとけがとか、そういうことになる。だから、そのとおりやってくれるということは、こちらも信頼ができるんですね。そのとおりしかやらないということは、余計なことを考えずに済みますので。だから、けがに至らないというのは、特に重度の人の方は、こだわりの強さとか手順どおりに踏まないと逆に気が済まない人たちもおりますから、逆にそれが長所になるということです。信頼につながるということです。  こういう社員に我々支えてもらっている会社なんですけれども、安定した強い経営ができてこそと、今後の目指すところに書きました。  私ももう二十数年この会社に入って時間がたつんですけれども、やはりもう六十年前からそういった障害者雇用をやっているので、彼らが戦力になってやっていること自体がもう当たり前になっていて、我々ボランティア企業でも何でもないですし、一般企業ですから、ちゃんと利益を出して継続していく会社です。ですから、戦力の社員がたとえ知的障害の社員であっても、その中で我々やっているわけですから、そこに、経営理念の中でも徹底的にこだわるということを言っている以上、そこに言い訳をしてもしようがない。ですから、それがもう当たり前の姿に実はなっていて、先ほど申し上げたように、職人のように本当に一つのことを、きちんと理解したことをやり続けていくあの人たちに支えられているんですが。  実は、二〇〇八年に私、社長にさせてもらって、ちょうど十年ぐらいになるんですけれども、当時がちょうどリーマン・ショックが起きた年で、いろんな働き方とか生き方を見直すタイミングだったと思うんですね。そこで、実は、カンブリア宮殿という番組に取り上げていただいて、初めてその番組を通して自分の会社を見たときに、ああ、こういう会社ってなきゃいけないんだなということをすごく思いました。だから、日本理化学がというよりも、こういう会社がなきゃいけないなというふうに今更ながら思って、やはり、僕らの中で当たり前になっている、彼らの、障害のある方の能力の高さとか素直さとか純粋さとか人間力の高さと、これを世の中にちゃんと伝えなきゃいけないんだな、自分たちの会社の中で完結するだけじゃいけないんだなということ、だから、こういうことを世の中にちゃんと伝える、正しい情報を伝える、もちろんできるできないっていろんなことも含めてですけれども、それが僕らの使命なんだなということを気付かせてもらって。  だとすると、何が一番大事かなって思ったときに、やっぱり経営がちゃんとできていなかったらこれ説得力にならないなということで、やはり強い経営、安定した強い経営ができてこそだなというふうに思いました。  企業の目的とここに書いてありますけれども、全社員の物心両面の働く幸せの実現。これはもうどの企業でも同じことだと思うんですけれども、やはりその物心の物というのは、生活の豊かさ、これが、みんな生活懸かっているわけですから、この水準をいかに上げていけるかということは幸せのところに直結することですし、ただお金を稼ぐためだけに会社があるわけではないので、心の豊かさ、それはやっぱり働く幸せということだと思いますので、うちの会長が障害者雇用をしていく中で支えとなった禅のお坊さんから教えていただいた人間の究極の幸せということ、人から愛されること、人から褒められること、人の役に立つこと、人から必要とされること。この四つのうちの愛されることはともかくも、それ以外の三つというのは、働く現場だから、働く場だからこそ与えられる幸せなんだということをその禅のお坊さんから教えていただいて、企業の役割というのはそういうことなんだということを支えにして、そういう企業を目指そうということで今の今までやっております。  もう一つ、目指すところということで、経営理念の中でも言った皆働社会の実現ということなんですけれども、これはどういうことかと申しますと、かつてうちの会長がヨーロッパに障害者雇用の視察にたまたま行かせてもらう機会があって、そのときに、ベルギーという国であった、実際にあった制度で、まあ今そのとおりあるかどうか分からないんですけれども、重度の障害をお持ちの方を一般の企業が採用したときに国がその最低賃金分をバックアップするという制度があったそうで、とにかくこれを日本に取り入れてほしいんだというのがうちの会長の、また我々日本理化学のミッションとして、これを世の中に今一生懸命伝えていることです。  これ、もしそれが実現するとなるとどういうことがあるかということですが、まず、その働く御本人について、まず、最低賃金分バックアップをしてもらえるということは、そのお給料分で自立ができるということ。うちは神奈川県ですから最低賃金が九百五十六円。そうすると、役職の手当とか賞与とか関係なくしても、大体月額十四、五万になるんですね。だから年間二百万ぐらいにはなるのかなと思うんですけれども、それに障害年金とかを、六、七万ですから、足せば優に二十万を超えていける。だから、自立がその御本人ができるし、健康保険とか厚生年金、自分で支払ができるんですね、企業に属するわけですから。  やはり働くということは、稼ぎをするだけじゃなくて、やっぱり人間的な成長の場ですので、働く幸せ、やっぱりその人が役に立って、ありがとうと言ってもらえることが働くことだと思うので、その自己認識というんですか、自分の存在意義も確認できる、そういう働く幸せを実感できるんじゃないか。  じゃ、二番目に、その受け入れる企業ですけれども、企業にとっては、その方、まあ確かに重度の障害の方かもしれないけれども、その人が役に立つところをいかに見付けてあげることができたら、その人が貢献してくれる分が全てその企業の経営強化というんですか、競争力につながる、そういうメリットがあるということです。  三番目、じゃ、国についてはどうかということですけれども、二百万、先ほど言いましたけれども、じゃ、持ち出しをしなきゃいけないんじゃないかと、確かにそのとおりだと思います。  ただ、うちの隣にも福祉の施設があるんですが、そういう場所で例えば二十歳から六十歳まで四十年間ケアをするとなると、まあいろんな試算あるんですけど、一億五千万ぐらい掛かると言われているんですね、四十年間。計算しやすいので一億六千万だとすると、一年間四百万、国費から、社会保障費から支払っているわけです。ですから、もしこういう制度があれば、二百万、半分を国費からも削減できるんですね。だから、国にとってもメリットがありますし、御本人から健康保険だ、厚生年金ということを逆に支払ってもらえる、そういうことにもなるわけです。  四番目、これは御家族です。障害をお持ちの御家族にとって、例えば御両親の立場だったら、先にやはり順番的に、残していかなきゃいけない。だから、そのときに、一般企業で就職をしてちゃんとお給料のそういった自立ができているということは物すごく大きな安心につながるわけです。まあ我々もいろんな御父兄といろんな話をしますけれども、やはりそういったところの大きさというのは実感もしています。ですから、家族の中の安心につながるということ。  最後、五番目は、福祉の先生方ですね、施設の。今、やはり工賃を稼ぐために、先生自らいろんな内職の仕事を先頭を切ってやってくださって、それで通所されるその方たちの工賃を一生懸命稼いでくれている。本来だったら生活のケアをするのが本来先生たちの仕事だと思うんですけれども、だから、もしこういう制度があれば、働くことは我々中小企業に任せてくれればいいんですね。我々中小企業というのは、手取り足取りこうやって教えていく場所ですから、マニュアルに頼らずに。だから、そういう場所にも預けてくれたら、福祉の先生たちは生活のケアに集中ができる、そうしたらその御本人もより成長につながって安心して生活ができるんじゃないかなということです。  ですから、この五方一両得なんて書きましたけれども、いろんな方がこの制度があると幸せを実感できるんじゃないかなと思っています。  そういうことで、是非御検討いただければと思うんですが、これ憲法にも書いてあるんですね、幸福追求に対する国民の権利。これ権利で、みんな幸福を追求できる。やっぱり働くことも幸福の一部だと思いますから、ここを追求していくこと。二十七条では、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。」、権利と義務というふうに言っているんですね。だから、働くことは義務なんです。  ですから、国は是非、その場を提供していくということがやはり憲法に書かれているとおりのことだと思いますので、是非そういう御理解をいただけると有り難いなと思います。  安倍首相も一億総活躍社会とおっしゃっている、もうこれ多分同じことなのかなと勝手に思っていますし、まさに人間だけが持つ共感脳、共感脳というのは、人間はみんな人のために役立つことに幸せを感じる脳を与えてもらっているそうなんですね。ほかの動物にはない、人間だけが持たされた脳というのが共感脳。ですから、この人間だけが持つ共感脳を満たすこと、多くの人が社会に役立って、ありがとうと言われる社会へ、そう憲法に書いてあるのです。うちの障害のある社員たちが戦力として会社を支えてくれています。それが一つの証明になっているんじゃないかなと思います。  最後に、糸賀一雄先生の「この子らを世の光に」という御著書にあることですけれども、戦後、重度の障害者とともに歩まれて、命を懸けて障害者福祉を切り開いた方ですけれども、その御本の中にこの文章がありました。  精神薄弱児の生まれた使命があるとすれば、それは世の光になることである。親も気付かず、本人も気付かない。この宝を本人の中に発掘して、それをダイヤモンドのように、磨きを掛ける役割がある。そのことの意義に気付いたら親も救われる。社会も浄化される。そして本人も生きがいを感ずるようになる。  私は、人の役に立つことが自分の存在を確認できることにつながり、プライド、自信、そしてその責任感によって、人からの信頼、そして幸せの実感につながっていくのだと確信をしています。このことを社員から教わりました。誰もが人の役に立ち、必要とされる社会づくりが、まさにユニバーサルデザインな社会であり、私たちが目指す社会なのではないでしょうか。  御清聴ありがとうございました。
  5. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) ありがとうございました。  次に、崎山参考人にお願いいたします。崎山参考人。
  6. 崎山美智子

    ○参考人(崎山美智子君) 本日は、このような機会を設けていただき、ありがとうございます。  私は、公益社団法人滋賀県手をつなぐ育成会の崎山美智子です。どうぞよろしくお願いいたします。  手をつなぐ育成会は、主に知的障害の子供を持つ親の会として活動しています。当会は、滋賀県では障害福祉の父と言われた糸賀一雄氏の力添えにより、六十五年前の昭和二十八年十月に発足いたしました。糸賀氏の「この子らを世の光に」という福祉理念の下に、保護者の相談活動から始まりました。これまで保護者の運動団体として活動してまいりましたが、現在、障害当事者の、障害があっても地域で普通に暮らしたいという思いを大切に育て、自立への手助けはもちろんのこと、当事者がいかに生まれ育った地域で支援を受けながら生きがいのある生活ができるようにと活動しています。  長い活動の中、今、親の高齢化と子の高齢化により様々な課題が生まれています。また、情報あふれるこの社会、若い親は、人間関係の希薄さから、我が子の障害の受容すらできず、毎日の生活に追われ、情報の渦の中でもがきながら子育てをしているのが現状です。  課題の一つに就労があります。  今日は、私どもが知的障害者の団体ということで、数字としては、知的の数、数字を就労実態として挙げさせていただいています。  障害者の就労として、一般就労と就労継続支援A型については、労働関係法令の適用を受け、労働者とされています。雇用契約を結び、法的にも最低賃金が保障されています。就労継続B型やその他は、福祉サービス利用者等の扱いとして、賃金も工賃との名目で支給され、月額一・五万円は目標値としまして、少ないところでは月三千円という事業所も少なくありません。  参考までに、一般就労では、約六十三・一万人、そのうち、知的障害者は十五万人、身体障害の方は四十三・三万人、精神障害の方は四・八万人とこの二〇一六年の資料には書かれています。平均賃金ですけれども、一般就労では、月額賃金が、知的では十・八万円、身体障害者の方は二十二・三万円、精神障害の方でも十五・九万円というふうになっています。  就労継続支援A型では、約五・五万人の方が働いていただいています。うち、知的障害者の方は二万人です。身体障害者の方は一・一万人、精神障害の方は二・四万人となり、平均月額賃金は、知的の方で六・六万円、これはほかの身体障害の方、精神障害の方も大体平均六・六万円と聞いております。  就労継続支援B型、これは先ほど言いましたように、雇用契約を結んではなく、訓練という形を取らせていただいているところの事業所です。働いていただいている人数としましては二十万六千人ということで、うち、知的障害の方は十一万三千人というふうになっています。身体障害の方はぐっと減りまして二・六万人です。精神障害の方で六・六万人。平均月額賃金は、目標としていますのが一・五万円というふうになっています。  障害者の目標法定雇用率も二・二%に引き上げられました。しかし、知的障害の雇用はまだまだ低迷と言わざるを得ません。比べて、就労継続B型での就労は、知的の方が全体の半数以上となっています。多くの知的の方は、福祉就労に落ち着かなければ仕方がないという実態が見えてまいります。  近年、就労支援事業所の課題として、障害当事者がその適性に応じて能力を発揮して、一般就労への定着や、工賃、賃金向上、一般就労への移行に更に促進しなければならないところです。また、障害当事者である利用者の高齢化、重度化が進み、生産能力の低下から工賃向上が困難になってきています。  そのような現状の中、就労継続A型の突然の廃業が問題になっています。滋賀県におきましても、この二月に事業所A型が突然閉所したケースがありました。原因は、制度の問題もあったり、利用者と関わる指導員の人材不足もあったり、利用者の高齢化があったりといろいろですが、働く場を突然なくしてしまった利用者の戸惑いと落胆、将来への不安は計り知れません。  これからの就労支援には、障害理解の取組を積極的に推進していかなければと思っています。特に、障害特性の多様化により、地域での地道な活動が必要となってきています。本人が自分の望む人生を実現するために、障害特性を含めた本人理解の必要性を感じ、私どものような親の会や他の障害者団体がこの障害理解のための活動に取り組み、力を入れていこうとしています。この動きは、私どもの上部団体であります全国手をつなぐ育成会連合会によりまして、現在、疑似体験を通じ、障害理解のためのキャラバン隊が次々と各地で結成されております。  支援機関においては、近年の障害者増加に伴う就労希望者の増加、それを想定した就労機関の充実を図っていただき、障害当事者にとって、希望に沿った、またその障害特性に合った仕事を長期に安定的に続けられるようにお願いしたいところです。また、体力、気力等が徐々に低下していく中高年齢層の障害者がその能力に応じた働き方ができるような支援の仕組みを考察していただきたく、お願いしたいと思います。  余談ですが、知的障害者の老化については、実年齢よりも十年から二十年早く進むと言われています。私が運営していますグループホームの利用者の中で、私と同い年の利用者がいらっしゃいます。支援する側とされる側ですが、とても同級生とは思えないくらい認知能力が、また体力も低下が著しく最近では見られています。  このように、障害のある子供の就労をまた陰で支えてまいりました保護者の高齢化が深刻になってきています。障害のある本人の、朝起きて、起床から身支度、通勤の準備、また出かける玄関の前ですらチェックをする、ともすると通っている支援事業所までの送迎まで担っている保護者もいらっしゃいます。就労環境を何十年と支えてきた保護者です。進路の決定、就労先の決定、地域とのつながりなども保護者が支えてきました。本人の生活全般をコーディネートしています。必ずしも本人の思いを一〇〇%代弁しているとは言い切れませんが、可能な限り本人の希望と目標に基づく支援をし、生活の見守り役を果たしてまいりました。  親の会活動の歴史から見ましても、教育の義務化、これは一九七九年でしたが、養護学校ができて四十年。学校卒業後の行き場がなく、行き場のないその現状から、働く場をつくろうという親の動きで作業所作りに励みました一九八〇年代。当時、作業所を作った親たちは大体四十歳から五十歳代、それから三十五年ほど経過しています。障害者である子供たちは四十歳から五十歳代、親は七十歳から八十歳代になってきています。就労を支えてきた親の役割は、どういう形でつないでいくのでしょうか。  今、親たちは、親亡き後の問題に直面しています。一昨年、滋賀県手をつなぐ育成会では、六十五歳以上の高齢期家庭へのアンケートを実施いたしました。結果として、親亡き後の不安として、住まい、金銭管理、身上監護を不安材料として挙げられました。  ただ、この不安の解消には積極性に欠けるところがあります。本人の日常生活の見守りや権利擁護に対する不安はあるものの、漠然とした不安の中で、なかなか改まって相談に行くというふうなケースが少なくございます。身近に相談する仲間もつながりが薄くなりつつあり、亡くなる先輩のお母さん方もいらっしゃって、なかなか孤立化の方の現状が進んでいる状況です。  就労を支えることは本人の生活そのものを支える生活支援であるという、そういうふうに思います。親亡き後は、複数の支援が連携して支える仕組みが必要となってまいります。相談支援、また法的支援、生活支援がお互い牽制し合いながら支えることで、身近な地域の方々も本人を支えてくださるような関係づくりができればと願いながら、私の御意見とさせていただきます。  御清聴ありがとうございました。
  7. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) ありがとうございました。  次に、宇野参考人にお願いいたします。宇野参考人。
  8. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 筑波大学附属視覚特別支援学校の宇野和博と申します。  本日は、このような場を与えていただき、ありがとうございます。  今日は、視覚障害の現場から、また一人の視覚障害者として、格差をなくしていくために五点お話しさせていただきます。  一点目は、弱視生徒の受験上の配慮に関する格差についてです。  視覚に障害があっても、進路を切り開くために入学試験を突破していかなくてはなりません。一方、視覚に障害があると情報入手に困難が生じますので、どうしても文字の読み取りに時間が掛かります。よって、受験上の配慮として、時間延長が認められています。  大学入試センター試験においても時間延長は認められていますが、それが認められる条件として、良い方の目の視力が〇・一五以下という基準があります。視覚障害の認定基準では、例えば〇・二の視力があっても、もう片方の目の視力が〇・〇二以下であれば視覚障害五級に該当します。また、盲学校の就学基準も、学校教育法施行令に規定がありますが、おおむね〇・三未満とされています。つまり、盲学校に在籍して障害者手帳を持っていても、視力が〇・一六以上あれば、試験において時間延長が受けられないという現実があります。  実際の教育現場では、たとえ視力が〇・二あっても、視野などの関係でなかなかすらすら文字が読めないという弱視生徒は少なからずいるのが現実です。病院の眼科においても、視力〇・一以下の場合は小数点二桁まで測定していますが、〇・一から二・〇の間は小数点一桁までしか測定していません。よって、〇・一の視力の場合、果たして〇・一五以下なのか、〇・一六以上なのかは病院では分からないという実態もあります。  大学入試センター試験の基準はその他の大学入試や高校入試にも大きな影響を与えていますので、合理的な基準、つまり盲学校の就学基準や視覚障害の認定基準にそろえていただきたいと考えています。  また、試験時間の延長の幅についても格差があります。大学入試センター試験においては、点字は一・五倍、弱視は一・三倍と格差があります。一方、実用英語技能検定、いわゆる英検においては点字、弱視とも一・五倍が認められていますし、私どもの盲学校の入学試験においても点字と弱視の間に時間延長の差はありません。司法試験においても弱視に対して一・五倍が認められていますので、大学入試センター試験においても点字と同様に一・五倍の時間延長を認めていただきたいと考えています。  次に、高等学校における拡大教科書の費用負担についてです。  弱視児が必要とする拡大教科書につきましては、二〇〇八年に教科書バリアフリー法を制定していただき、その後、教科書出版社が義務教育段階の拡大教科書を発行するようになりましたので、弱視児は小中学校に在籍しても盲学校に在籍しても安定的に無償で拡大教科書が入手できるようになりました。  しかし、義務教育段階ではない高等学校ではまだ課題が残っています。高額な拡大教科書を自己負担しなければならないという問題です。高校の拡大教科書を出版社が作るということはほとんどありませんので、事実上、ボランティアに製作を依頼します。ボランティアに製作を依頼したとしても、製作実費だけでも一教科数万円掛かってしまいます。全教科そろえるとなると数十万円に及びます。これが大きな負担となって、ある県では、保護者がこの額を知って拡大教科書の製作の依頼を諦めてしまったという事例も出ています。  盲学校では就学奨励費制度がありますので、高額な拡大教科書や点字教科書は自己負担なく無償で給与されています。この就学奨励費制度は、二〇一二年度までは特別支援学校や特別支援学級だけが対象でしたが、二〇一三年度からは小中学校の通常の学級の障害児にも適用されるようになりました。しかし、このときも高等学校段階まで広げられることはありませんでした。  国連障害者の権利条約は、障害がある子もない子も共に学ぶというインクルーシブ教育を推奨しています。また、この四月からは高校の通級指導の制度もスタートしています。言うまでもありませんが、日本国憲法には教育の機会均等や法の下の平等ということが書かれています。それから、今から十二年前になりますが、二〇〇六年、参議院文教科学委員会の附帯決議でも、高校段階の拡大教科書の自己負担の軽減について検討するよう決議がなされているところであります。  是非、高校段階にも就学奨励費制度を適用していただき、せめて検定教科書と拡大教科書の価格差だけでも国又は自治体の予算で保障していただけますようお願いいたします。  次に、障害者の読書環境の整備についてです。これはまさに、今、国会でマラケシュ条約の承認や著作権法の改正案が審議されている問題でもあります。  私たちにとって紙の本は、著作権を制限されただけでは紙の束にすぎません。誰かに点字、音声、拡大にしてもらう必要があるわけです。そのことがマラケシュ条約の前文に書かれています。四枚目の資料の裏面を御覧いただけますでしょうか。条約の前文に、著作権法で著作権を制限しても、引き続き障害者が利用可能な著作物は不足している、利用可能な著作物を増やしていくためには相当の資源が必要であるということが書かれています。まさにこの理念を実現していくために、私は、国内の障害者のための読書環境を総合的に整備していく、仮に読書バリアフリー法というような法制度をお考えいただきたいと考えています。  読書のバリアフリー化に必要なポイントは二つあります。一つは買う自由、もう一つは借りる権利を確立していただきたいということです。  買うことについては、近年、スマホやタブレットで読み上げ可能な電子書籍も配信されていますし、本の後ろにテキスト請求券が付いていることもあります。しかし、これらの動きはまだ全体のごく一部にしかすぎません。利用可能なデータがあれば、私たちでも本の発売日当日に情報にアクセスすることができます。もっとも、これは著者や出版社にとっても私たちにとってもウイン・ウインのことですので、是非後押ししていただけるような施策をお願いしたいと思います。  借りることにつきましては、図書館の役割が大きいと思います。これまで、主に視覚障害者のために点字図書館が整備され、大きな役割を果たしてきました。しかし、マラケシュ条約の批准に伴い、寝たきりや上肢に障害のある方々も受益者となります。ところが、この寝たきりや上肢に障害のある方々の読書を保障する機関、図書館がはっきりしません。私は、この解決策として、国立国会図書館関西館が核となり、全国の障害者が利用可能なデータを収集し、そしてさらに、公共図書館、学校図書館、大学図書館とネットワークをつなぐことが基礎的環境整備として必要なことだろうと考えています。  また、これまで、主に視覚障害者のために録音図書が製作され、それはインターネット上のサピエという電子図書館にアップされています。ここにある七万タイトルの録音図書も、現在は国会図書館からは閲覧ができませんが、それらも国会図書館を通して全国の公共図書館等に提供できるような仕組みが必要だと思っています。  ほかにも読書バリアフリーに資する施策はあると思いますが、それらをまとめて法制度につなげていっていただけますよう、お願いいたします。  次に、障害者への差別や偏見をなくしていくための施策についてです。  近年、国の文書の中にも心のバリアフリーという言葉を見かけるようになりました。これはハード面のバリアフリーと異なり、一朝一夕にできることではありません。場合によっては十年、二十年掛かるかもしれません。それでも、人の心の中に潜む差別や偏見というものをなくしていくためにはどうしていったらよいのか。  一つ問題提起ですが、私は、行政用語の中にある特別支援教育又は特別支援学校の言葉の中にある特別という言葉がどうなのかなと疑問に感じています。現に、私どもの特別支援学校の卒業生には、卒業した後に自分の出身校の名前を言いたがらない卒業生もいます。また、日本では、障害者施策の理念として、ノーマライゼーションという言葉を使ってきました。特別、スペシャルというのはこのノーマライゼーションの理念にも反するのではないかと思います。  資料の二枚目に全国の視覚障害特別支援学校の一覧がありますので、御覧ください。今でも盲学校の名前を使っている学校もたくさんありますし、視覚特別支援学校と改名した学校もあります。一方、札幌や宮城、大阪のように、視覚支援学校とし、あえて特別という言葉を学校名に盛り込んでいないところもあります。障害者への差別や偏見を助長しかねない特別という文言については見直していただきたいと考えております。  障害者の障害という言葉にも様々な議論があります。障害の害という字に別の漢字を当てたり、平仮名で表記されることもあります。しかし、私は、そもそも障害という言葉がどうなのかなと疑問に感じています。といいますのは、日常的に障害という言葉は、システム障害とか交通障害というようにネガティブな意味で使われることが多いからです。また、健常者、障害者と言いますと、まるで国民を二分しているかのように聞こえてしまいます。  アメリカではかつて、障害者のことをハンディキャップドピープルと呼んでいました。しかし、ピープルの前にハンディキャップド、これはまるでレッテルのようになるということで、最近、ピープル・ウイズ・ディスアビリティーという言葉も出てきています。まずは人なんだ、ピープルを前面に出し、そしてその後にウイズ・ディスアビリティー、障害があるということを付加しています。  日本語は言語の構造上同じようなことはできませんが、災害時の避難行動においては要支援者とか要援護者という言葉も使われています。よくよく考えてみると、人は生きていく中で誰もが助け合っている、お互いに支援し合っているとも言えるわけです。障害を個性や差異、生きていくための条件と捉え、様々な多様性を包摂できるような理念、用語をお考えいただければというふうに思います。  最後に、ホーム転落事故の対策についてです。  私どもの盲学校の生徒でも通学途中にホームから転落したこともあります。また、一昨年八月には、銀座線青山一丁目駅で盲導犬を連れた視覚障害男性がホームから転落し、大きな社会問題となりました。その後も視覚障害者のホーム転落事故は相次ぎ、東京や大阪で四人の命が失われています。  どうしたら事故は防げるのでしょうか。最善の策はホームドアです。国土交通省によると、二〇二〇年度において全国の八百八十二の駅でホームドアが整備されるとのことです。しかし、全国には駅はおよそ一万あります。一日の利用客三千人以上の駅に絞ったとしても三千五百、一万人以上としても二千百の駅があります。八百八十二と比べると、半分以下です。  ここで考えなくてはいけないのは、たとえホームドアがなくてもホームから転落しないようにするにはどうしたらよいのかということです。  国土交通省は警告ブロックの内側に内方線を敷設することを進めていますが、残念ながら、現実には内方線があるホームでも転落事故は起こっています。駅員による声掛けや見守りも推奨されていますが、全国の無人駅の数は四千四百を超え、年々増えています。駅員がいる駅においても、朝のラッシュ時にしかホームに出場していないということもあります。  ここで、資料三、三枚目の写真を御覧いただけますでしょうか。  一番上の写真は、ホームの中央に誘導ブロックが引かれています。この誘導ブロックがあれば視覚障害者もホームの中央を歩いていくことができますので、安全で理想的なデザインと言えます。しかし、実はこのデザインは国土交通省のガイドラインに違反しています。国土交通省が求めている誘導ブロックというのは、真ん中の写真にあるように、最短経路により敷設する、よって、最も近くの車両のドアに誘導しているのがガイドラインです。  これは、乗る駅と降りる駅でドアが一致していればよいのですが、実際にはそうでないことが多々あります。よって、自分が便利なドアまでホーム上を移動することになります。しかし、このときに何を頼りにするかというと、ホームの端にある警告ブロックです。本来、警告ブロックは止まれを意味するものであって、それに沿って歩くものではありません。ホームの端から八十センチから一メートルのところに敷設されていますので、数歩間違えれば転落するという危険な場所にあります。  過去の調査で、ホーム転落の七三%は慣れた駅で起こっているという結果があります。なぜ慣れた駅でも事故が起こるのか。視覚障害者は、つえの先や足裏から伝わってくる情報、耳からの聴覚情報で頭の中に地図を描きます。しかし、どうしても人間ですので、錯覚や誤認識ということが起こり得ます。しかし、私は、たとえ錯覚や誤認識、ヒューマンエラーがあっても、これがヒヤリ・ハットとならない、事故につながらないようなホームのデザインを考えていただきたいと思っています。具体的には、一番上の写真にあるように、ホームの中央に動線を確保していただきたいと思っています。  写真の一番下は、現に事故のあった蕨駅と青山一丁目駅の写真です。警告ブロックのすぐ脇に柱があるのがお分かりいただけるかと思います。また、視覚障害者は、人ともぶつからないようにするために、時に警告ブロックの外側を歩くこともあります。これはヒヤリ・ハットであると思っています。この誘導ブロックを敷設することは、ホームドアを設置するように数億円掛かることではありません。恐らく数十万円でできることであります。  ちょうど今の国会でバリアフリー法の改正案が審議されると伺っています。東京オリンピック・パラリンピックに向け、これ以上犠牲者が出ないことを願いつつ、私の話を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  9. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) ありがとうございました。  以上で参考人からの意見聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。  まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず発言いただけるよう整理をしてまいりたいと存じます。  質疑を希望される方は、挙手の上、会長の指名を待って御発言くださいますようお願いをいたします。  質疑及び答弁は着席のまま行い、質疑の際はその都度答弁者を明示していただきますようお願いいたします。  なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるよう御協力をお願いいたします。  それでは、質疑のある方は挙手を願います。  進藤金日子君。
  10. 進藤金日子

    ○進藤金日子君 自由民主党の進藤金日子でございます。  本日は、三人の参考人の皆様方、貴重な御意見を賜りまして本当にありがとうございます。心から感謝を申し上げたいと思います。  早速、時間の関係もありますので、質問に入らさせていただきます。  ユニバーサルサービスという視点での政府の取組、これ調べていきますと、平成十二年の三月にバリアフリー・ユニバーサルデザインに関する関係閣僚会議という、これ開催が閣議了解されているわけであります。そして、翌平成十三年の十一月にバリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰要領というのが決定されておりまして、平成十四年度からこれ表彰が行われております。これ、現在も継続されておりまして、昨年度、平成二十九年度までに十六回行われていて、内閣総理大臣表彰が二十五団体、内閣府特命大臣表彰が百二十五団体、これ合計百五十の団体が表彰されているわけであります。  本日お越しの日本理化学工業株式会社さん、平成二十二年度に内閣総理大臣賞を受賞されているわけでございますけれども、こういった中で、大山参考人にお尋ねしたいと思いますが、この表彰の受けられた、受賞された意義と、表彰を機に何か変わったことがあるのか、お教えいただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。
  11. 大山隆久

    ○参考人(大山隆久君) そうですね。先ほど私のお話でも入れたんですが、文字の認識とか数字が苦手な人とかという方たちがおります。そういう方たちとともに作業をずっと続けている中で、やはりその方たちにとってどうあるとちゃんと伝わるのかというのが考えてきたことですし、そういったところを評価いただいたのかなと思っています。先ほどの、御説明したこれについても、やはり僕も、一応定規もノギスも使い方知っています。だけど、やっぱり僕もこれを使います。ということは、みんなにとってこれ分かりやすいんですね、その知的障害の社員たちだけじゃなくて。  だから、やっぱりこういうことがユニバーサルデザインな仕事ということにも僕はなると思っているので、だから、その人のためだけに考えるとちょっときゅうきゅうとしちゃうけど、多くの人にとって分かりやすい仕事ってどういうふうに考えればいいんだろうというような視点で僕ら考えることがあるので、そういうところを評価していただいたんだと思います。  受賞させていただいた後ですけれども、社内で若い社員とかも入ってきますので、やっぱり我々の理念だとかこういったことの大事なことというのを、賞を取ったからというわけではないですけれども、こういうことが本当に大事だし、そういうことを評価してもらっているから、やはりしっかり理解をしてもらいたいというようなことぐらいで活用はさせていただいています。
  12. 進藤金日子

    ○進藤金日子君 ありがとうございます。  また、一方で、政府の中では、平成二十年の三月ですからもう十年前になりますけど、バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進要綱というのが、これも関係閣僚会議で決定されているわけであります。  この大綱は、基本的な考え方というのがありまして、実は六分野にわたって分野別の基本的取組の方向というのが示されています。目標も示されているわけなんです。この分野は、これ先ほど、一つが、宇野参考人おっしゃいましたけれども、丸一番として心のバリアフリーというのをもう十年前に掲げられているわけであります。心のバリアフリーを推進すると。二つ目が生活環境だと言っています。三つ目がやはり教育と文化。四つ目が雇用、就業ということになっているんです。五つ目が製品、どういうふうに使いやすい製品作るかということだと思いますが。あとは情報というのが六つ目。この六分野になっているんですけれども。  本日お越しの参考人の方々、これ教育、文化と雇用、就業に関わる部分だというふうに思うわけでございますが、まず三人の参考人の皆様方、政府として決定したこの推進要綱について、現場の認識度、現場で本当にこういうことが、政府、あるんだよということを認識されているのかどうか、そしてまたどのように感じられているのかということを、率直な感想なり御意見をいただければというふうに思います。大山参考人、崎山参考人、宇野参考人の順でお願いいたします。
  13. 大山隆久

    ○参考人(大山隆久君) 大変申し訳ないんですが、私自身が余り理解をしておりません。ということで、社内でもそれを基に何か検討しているということは現状できておりません。  以上です。
  14. 崎山美智子

    ○参考人(崎山美智子君) 心のバリアフリーということで、私ども、その言葉を聞いたときは、本当にこれからまた変わっていくのかなっていうふうな期待をしておりましたが、なかなかバリアフリーという、その心のバリアフリーというのが実際のところは社会に根付いていただけなかったと今も思っています。  ただ、先ほどのお話の中で、これからの障害、いろんな多様な障害特性を理解していただくというところでは、私たち親の会の役割がその心のバリアフリーを取り除く一つのキーポイントになってくるのではというふうに考え、活動をしていこうというふうに思っております。  以上です。
  15. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 様々な行政文書が出ていることは時に存じ上げてはいるんですけれども、やはり理念的なものもあったりするので、正直十分理解できていないところもあります。  具体的な施策が伴った場合に、ああ、なるほどと思うこともあるんですが、なかなかそれがぴんとこない。というのは、恐らくその障害者の視点、権利条約にはナッシング・アバウト・アス・ウイズアウト・アス、私たち抜きで私たちのことを決めないでとありますが、その障害者の視点でいろんな具体的な政策を盛り込んでいっていただくことがこれから更に重要になってくるかなというふうに感じています。  以上です。
  16. 進藤金日子

    ○進藤金日子君 本当に貴重な御意見ありがとうございます。  そういった中で、政府なり地方公共団体、行政に何を求めるかということ、今後何を求めていきたいかという率直な御意見をお聞かせ願いたいと思います。  宇野参考人におかれましては具体的な要請もメモにしてお配りいただいておりますので、全てこれ優先高いものだとは思いますが、あえて言うとすればどれが優先、一番優先高いのかというところ、もし差し支えない範囲で、よろしければ宇野参考人につきましてはお答えいただければというふうに思います。  じゃ、宇野参考人、それから崎山参考人、大山参考人の順にお願いしたいと思います。
  17. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 先ほど申し上げた五点については確かにどれも重要だとは認識しているんですけれども、命に関わるという意味では最後に申し上げた誘導ブロックの問題は大きいですし、また、将来の進路、子供たちの進路を考えると受験とか教科書の問題は大きいというふうに考えております。  以上です。
  18. 崎山美智子

    ○参考人(崎山美智子君) 今、法制度の方でも、国の方では差別解消法という法律もできてきています。また、各自治体の方でも差別禁止条例というのを制定するところが本当にたくさんになってきています。  私どもがそういうふうな法制度の方でバックアップをしていただいていると実感はしておりますが、やはり教育の部分でこれからの、先ほど、支援学級、支援学校というふうなところの名称もそうなんですけれども、各教育現場において、特別な子というのではなく、そうですね、障害のあるというのは、誰でも障害を、いつどこで自分がそういうふうになる可能性があるのだから、いつもそばにいてて当たり前というふうな、そういうふうな考えを小さいときから教育の中に入れていただければ、先ほど言っていました心のバリアフリーの活動の方も進んでいくのではないかなと思っております。
  19. 大山隆久

    ○参考人(大山隆久君) 先ほども申し上げたんですが、皆働社会というところで、重度の障害の方を一般企業で就労できた場合に国がその最賃分をバックアップするという、そういうような制度があるとというお話をしました。  是非、そういうことで、多くの障害をお持ちの方、社会で参加できる人たちがたくさんいると思いますので、それを大企業だけじゃなくて中小企業にある程度任せてほしいなと。手取り足取り対応できるのはやはり小さな企業の方ができやすいんじゃないかと思っておりますので、そういうことを是非お願いしたいと思います。
  20. 進藤金日子

    ○進藤金日子君 以上で終えたいと思います。どうもありがとうございました。
  21. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 難波奨二君。
  22. 難波奨二

    ○難波奨二君 民進党の難波奨二でございます。  今日は、三人の参考人の皆さん、大変貴重な御意見賜りまして感謝申し上げたいと思います。  三月、先月の二十三日の総務委員会で私、取り上げたんですけど、私、岡山出身でございまして、倉敷なんですよ。昨年からA型就労の事業所が倒産が実は連発いたしまして、今年の三月も、先月も大きな事業所が倒産をいたしました。非常に岡山県内では社会問題になっておりまして、この問題を取り上げたわけですけれども。制度自体は極めて崇高な制度である、しかし経営がなかなか安定的に成り立っていかない、せっかく希望を持って自立して社会に進出しようとする人たちが本当に希望を失うという、大変つらい思いをなされておられるわけで。  そこで、大山参考人にお伺いしたいんですが、このA型の事業所というのは八割が赤字というふうに言われております。全国でも三千六百を超えるそういう事業所ができて、先ほど崎山参考人からも御紹介ありましたけれども、六万人近い方が就労なされておるという、こういう状況にあるわけですけれども、この経営の安定化のためには、やはりこれ御指摘のあるように、生産性を、労働の生産性をどう上げていくのか、一つ一つの仕事の単価というものをどう上げていくのかというのが極めて問われるわけですよね。  そういう意味では、大山参考人は強い経営というキーワードでおっしゃいましたけれども、私はその委員会で申し上げたのは、やはり行政がしっかり利益の上がるような各事業所に対するアドバイスをきちっとすべきじゃないかと。事業所任せにするんじゃなくて、経営の中小の診断士、そうした方を配置して、そうした企業経営のバックアップとか、それからもう一つは、さっき申し上げたように、単価の高い仕事をやはりやっていただこうとすると、これ事業所だけの努力じゃなくて、行政がやっぱり仕事をきちっとその事業所に対して供給するといいますかね、そういう他の企業との連携をきちっと取るような、そうしたことの取組もすべきじゃないかということも申し上げたところなんです。  大山参考人、強い経営のその極意ですよね、これをちょっとお教えいただきたいと思いますけど。
  23. 大山隆久

    ○参考人(大山隆久君) 極意なんというのはないですけれども、僕らはもうせっぱ詰まっています。誰も守ってくれないし、自分たちで作った商品をお客様に選んでいただくという、もうシンプルにそういうことです。売上げ最大、経費最小というのがもう経営の要諦ですから、その中で最大限利益を出していくということ。  障害を持った社員たちは何かができないわけじゃなくて、僕はいろんなことができる人たちだと思っているので、事業にするにしても、彼らができると思っているから諦めずにいろいろ教えていくわけで、ただ、数字を上げていく中でやっぱり目標があります。会社の目標があって、各現場にその数字が下りてきて、各個人の目標に。だから、僕が言っているのは、このみんなの目標がクリアしていかなかったら僕らは仕事できなくなるんだよと、だから、だから目標はそういう意味なんだよ、だから協力してこういうふうにやろうねということを、ひたすらそれを言っているぐらいです。  あとは、やっぱり社長が社員を路頭に迷わせてはいけないので、あらゆる手を使っていろんな発展できるようなものを考えたり、そういう事業を考えるというのはやはり経営者がやるべきことだと思っています。
  24. 難波奨二

    ○難波奨二君 ありがとうございます。  崎山参考人にお伺いいたしますけれども、倉敷市の場合、相談支援専門員と言われる方、大体一人当たりマックス二百人ぐらいの方を対象としているわけで、圧倒的に専門員が、支援する専門員が少ないんですよね。これは各行政でそれぞれ違うんでしょうけれども、最後、後段におっしゃいました、この相談支援、それから法的支援、生活支援という三つのカテゴリーでお話しなされましたけど、もう少し具体的に、この相談支援、法的支援、生活支援の中身についてどのようなお考えをお持ちかということをお教えいただけますか。
  25. 崎山美智子

    ○参考人(崎山美智子君) 相談支援につきましては、今、就労をしています、もちろん、その福祉的就労をしている御本人に対しましては、計画相談という制度的なところもございます。また、いつでも相談に乗っていただけるような一般相談というのを相談事業所というシステムで請け負っておられます。ただ、その相談を掛けると、半年に一回最低限モニタリングというふうなシステムがございまして、そのモニタリングで何か変化をいつもチェックをしていただけるのが、今のところはその相談支援というのが大事なところになっています。  また、滋賀県では、知的の場合は知的障害者相談員というのが独自でございます。それは、知的障害者の親が相談員となりまして、長い期間一人の方々への相談を、長い期間を共に悩みながら、共に解決しながらというふうなシステムをもちまして、本当に身近な相談を本当に気軽に相談できるという体制も整えています。  そういうふうな相談支援がありまして、それと、法的支援というところは、今、うちのアンケート調査の結果では、法的な支援、そこは成年後見人制度であったり、また、滋賀県では、申し訳ないんですけれども、権利擁護事業として、生活支援、お金の管理なんかを社協さんが請け負っている、そういう支援がございます。  そこの法的支援、何かやっぱり相続であったりとかいろんな法的な問題が出てきたところでは、弁護士さんであったり社会労務士さんであったりというふうな、そういうふうな法的な部分の支援を、法テラスさんも含めましてお願いするところの支援体制というのがこれからも充実していかなければいけないのかなと思っています。  また、生活支援につきましては、本当に、今の福祉サービスにおけますホームヘルプサービスであったりとかというふうな、本当にもう身近に本人さんのおうちの家事を担っていっていただいたり、また、市町の事業になっていますけれども、移動支援というふうに、お買物を本人さんと一緒に付き添って行ってあげるというふうな、そういう事細かな生活支援が今のところは実際ある支援でございます。そういう支援を充実をさせていっていただきたい。  また、親が亡くなった後も、そういう三つの支援がバランスよく取れるような、何か困ったことがあれば、相談事業所に駆け込めば、あっ、こういう支援があるよ、こっちにもこういう支援があるよというふうな、そういう連絡、連携を取れるような体制がこれからは必要になってくるのではないかと思っております。  以上です。
  26. 難波奨二

    ○難波奨二君 ありがとうございました。  最後、宇野参考人にお伺いしたいと思います。  貴重な提言もいただきまして、是非、与野党超えて提言いただいたことについては実現努力してまいりたいというふうに思います。  私は、長年あらゆる差別の撤廃に向けて運動してきたつもりでございます。しかし、本当に差別をなくすためには、何が差別かというものを一人一人が認識しない限り、やっぱり差別というのはなくならないというふうに思うんですね。  SNSの時代になって、個人攻撃をしていくような、それが当たり前といいますか、抵抗感がなくなってきている、そんな気もするわけでございますけれども、宇野参考人、是非、おっしゃりにくいことあるかも分かりませんが、差別の、現状の、今のこの現状における差別の実態、どのようなショッキングなこと等あったか、是非、おっしゃりにくいかも分かりませんが、御披露いただけたらと思います。
  27. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 何を差別とするかというのは確かにありますけれども、日常的に得たい情報がPDFでしか提供されていないのでテキストが入手できないとか、私の知り合いでは、例えば結婚とか就職とか家を借りるというときにも断られたというようなケースも聞いておりますので、日常生活いろんなところでいろんな差別があるなというふうに感じています。  以上です。
  28. 難波奨二

    ○難波奨二君 ありがとうございました。終わります。
  29. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 高瀬弘美さん。
  30. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。  今日は、参考人の先生方、大変貴重なお話をありがとうございました。  それぞれに一問ずつ最初にお聞きをしたいと思いますので、順番にお答えいただければと思います。  まず、大山参考人に教えていただきたいんですが、今日、御社の中のお話をしていただき、大変にありがとうございます。お話の中で、恐らく創始者であられると思います会長のお話が何回か出てまいりましたけれども、この会長がどうして知的障害の皆様を雇用をするということを始められたのか、その辺の経緯を教えていただきたいなと思っております。  といいますのも、こういう知的あるいは重度の障害を持たれている方、雇用をしていただきたいというのは国としての方針としてもあるんですが、なかなかその会社の数というのが増えないという現状もあるかと思います。そういう中で、何がきっかけとなってそのような雇用をされたかということを是非お聞かせをいただきたいと思います。  次に、崎山参考人にお聞かせをいただきたいんですが、先ほど来、障害者の保護者の方の高齢化のお話等をしていただきました。今、こういう障害を持たれた方の保護者の方にやっと日の目が当たるといいますか、そういう方々をしっかりサポートしていくことが実はその子供さんたちもしっかりとサポートをしていくことになると、そういう視点がやっと出てきたなというふうに私自身も感じております。  先ほど、複数の支援が必要だというその中身についてはお話をいただきましたが、今現在、まだその支援の体制が整っていない中で、実際に保護者の方が亡くなられたときにどのような現実があるのか、その辺を教えていただければというふうに思います。  最後に、宇野参考人にお願いをしたいんですが、今日は行政用語の適正化という大変大事な視点をいただきまして、ありがとうございました。私も今日のお話を伺って、本当にこういう行政用語一つ一つ正しくしていくということ、大事なことだなというふうに感じました。例えば、特別支援学校の特別という部分を落とすというようなお話、これは、今日いただいた資料の中にも、マラケシュ条約の紙の中に、例えば日本盲人会連合さんですとかDPI日本会議ですとか、様々な団体様ありますけれども、こういう団体の皆様の中でどのようなこういう行政用語に関して議論がされたのか、そういう部分を少しお話を聞かせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
  31. 大山隆久

    参考人大山隆久君) 雇用の経緯ということですが、昭和三十五年から雇用をしているんですが、その前年の三十四年の秋口に、当時、大田区で工場をやっていたんですが、そのお隣の世田谷区に、青い鳥と書いて青鳥養護学校さんという学校さんがあって、その先生が就職依頼に来てくださったのが最初のきっかけです。  当時、養護学校さんは大体中学までしかなかったので、十五歳と実は十七歳の女の子だったんですが、二度、三度とお願いに来ていただいたんですが、うちの会長も、その当時、精神薄弱者というような言葉を使われていた時代だったので、どういう人か分からないということでお断りをしていたんですね。ただ、最後は、もう就職はいいです、ただ、この人たち、ここで就職できないと一生働く経験をせずに生涯を閉じてしまうかもしれないから、何日間でもいいから実習をしてほしいということを言われて、じゃ、就職前提じゃないんだったらということで、二週間の実習を受けたんですね。  本当に簡単な仕事だったんですが、その二人は一生懸命、一心不乱にその仕事をしてくれたおかげで、周りの社員たちが、見てくれていた社員が、これだけ頑張ってくれる子たちだから、どうにか採用してほしいというふうに進言してくれたので採用が決まったということです。十五歳と十七歳の人は、十五歳の人は六十八歳まで、十七歳の人は六十五歳まで、五十年以上勤め上げてくれた、すばらしい人が最初に来てくれたので続けてこれたということだと思います。
  32. 崎山美智子

    参考人(崎山美智子君) 実際の事例で、親御さんが亡くなったり、また、親御さんが支援できなくなってから、そういうふうな事例を挙げさせていただきたいと思います。  最初は、私どもの育成会の活動を本当に一生懸命されたお母様でしたけれども、もう五年前にお亡くなりになられました。そのお亡くなりになられる少し、二年ほど前から、私どもの運営しているグループホームにその娘さんを入所していただくことになりました。やっぱり三十年以上親子二人で本当に生活をしておりましたので、なかなかグループホームの生活、言っても小さなグループホームですけれども、やっぱり知らない今まで一緒にいたことのない人と生活をするというのがなかなか御本人が受容できなくて、一旦退所をされました。でも、お母様の病状悪化に伴って一年後にまた入所をされました。お母様、亡くなる前に、本当に私たち親の会の方に、この子をお願いしますというふうに、もう本当に病院の中で手を合わせてお願いしてくださったんです。  でも、そのお母様が亡くなった後、私どもが気に掛けておりましたその御兄弟の方々が、やはり財産相続問題がありまして、本当に、お母様がためていたお金、その子のためにと思ってためていたお金すら、その兄弟さんたちは自分たちで、これは相続の対象だからと言って持っていかれ、本当に今の生活というのは、その方の障害者基礎年金と一生懸命働いて一万円ほどの工賃との、その七万少しのその金額で生活をされています。  でも、まだグループホームに、前の段階で経験されていましたので、グループホームに入ることができて、もう今は落ち着いた生活をされていますが、場合によっては、もう兄弟さんたちが誰も面倒を引き受けてくれない、そういうふうな実態がございます。そういう場合は、長い間勤めていた福祉の事業所も辞めざるを得なくって、入所施設に入られる。また、その入所施設すら滋賀県は満所状態でございますので、兄弟さんたちの御意見で、県外の遠く離れたところの入所施設、そこでも構わないからと言って入られる例がございます。  また、お母様が認知症を患いまして、御兄弟、それからみんなで暮らしていましたが、お母さんの認知症で御本人のお世話ができなくなった途端に、やはり兄弟さんたちの虐待が始まり、経済的虐待、身体的な虐待を受けて、本当に行政の方から保護をされまして施設に入所したというふうな例もございます。  このように、保護者の支援の薄くなる、なくなるというふうな状態が一つの契機になりますので、私どもの親の会としましたら、兄弟の会を重要視するようになってきています。いかに兄弟さんたちを、親御さんと同様に支援をというのではなく、見守りであったりとか、何か法的な支援ができなくなったときに兄弟さんたちの支援をいただきたいなと思いまして、今、兄弟支援というところの注目を、今、親の会の方では考えております。  以上です。
  33. 宇野和博

    参考人(宇野和博君) 資料四に出ている四つの当事者団体ですけれども、これは読書のバリアフリー化を求めている四団体ですので、行政用語について議論したことは恐らくないと思います。実際、特別支援学校の特別という言葉を除いている学校は、恐らく学校自治体の判断だと思われます。  ちょっと蛇足になりますが、盲学校という学校に弱視生徒が入れるのを知らなかったとか、点字図書館に点字以外の録音図書が貸し出されているのを知らなかったというような誤解も世の中にはあったりしますので、やはり体を表す名前というのは大事だなというふうに思っています。  以上です。
  34. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 大変に貴重なお話、ありがとうございます。  大山参考人のお話を伺いながら、最初は実習を二週間受け入れるところからスタートしたと、何だかそこに心のバリアフリーを取り除いていく大事な教訓があるように私自身も感じまして、やはり、実際にそうやって近くで一緒にお仕事をさせていただく、そういうところから変わっていくのかなということをすごく感じました。  また、崎山参考人からは実例を今お話しいただきました。そこに行政としてやっていかなくてはいけない問題点も浮き彫りになったと思います。大変にありがとうございます。  また、宇野参考人も今指摘をしてくださいましたように、本当に名前というのは大事な部分だなというふうに思いますので、今日いただいた御意見、しっかりと胸にとどめながら今後頑張っていきたいと思います。  大変にありがとうございました。
  35. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 岩渕友さん。
  36. 岩渕友

    ○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  参考人の皆さん、本日は本当にありがとうございます。  政府が、二〇一四年、国連障害者権利条約批准しております。条約の中では、障害者の権利と尊厳の促進と、障害のない市民と同様に地域で暮らし、学び、働き、スポーツや余暇を楽しむなどの権利保障を掲げています。条約批准に当たって関連法の整備がいろいろ進められているわけなんですけれども、障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言というものがあって、その中では、障害の有無にかかわらず、個人として尊重をされ、真の意味で社会の一員として暮らせる共生社会を目指すというふうになっています。  障害を持つ方も安心して暮らして輝いて生きていくことができる社会づくりというのは、障害者権利条約や、生存権を保障する憲法二十五条、個人の尊厳を保障する憲法十三条など、憲法に基づく政治社会を実現することと一体だというふうに考えます。その憲法と障害者権利条約の理念を地域の隅々に広げながら、誰もが安心をして暮らすことができる排除のない社会の実現が求められているというふうに考えています。  その上で、参考人の皆さんにお聞きをしたいんですが、まず初めに大山参考人にお伺いします。  大山参考人のインタビュー記事を事前に見せていただいたんですけれども、その中に、参考人が入社当時、生産性を上げるために健常者の割合をもっと増やした方がいいんじゃないのかということで経営陣に言ったこともあるんですと、でも、現場での仕事を経験するうちにその考えは変わってきたというふうな内容があったんですけれども、今、生産性向上ということで働き方改革が進められたり更なる規制緩和がいろいろ進められようとしているということに対して私自身は懸念を持っているわけなんですけど、障害者の就労とその生産性向上ということについてどのようにお考えか、お聞かせください。
  37. 大山隆久

    参考人大山隆久君) 非常に難しい御質問だと思うんですが、そうですね、やっぱり人は安心した場所じゃないと一生懸命頑張れないと思うので、僕らが一番考えているのは、その人にとっての居場所が会社の中でちゃんとあるようにしたいというふうに思っています。それがために、本当単純ですけど、声を掛けたり、何かあればいろいろ話を聞いたりというようなことぐらいしか僕らはできていないですけど、あとは、もうレクリエーションとかそういうことも含めて、やっぱりただ遊びに行くんじゃなくて、みんなお互いを知って、それがやっぱりチームワークだったり会社の発展に、また、仲よく仕事ができれば生産性にもつながってくるし、それが向上してくれば、僕らの幸せに、さっき言った物心両面の働く幸せにかなってくるんだということを、純粋にそれぐらいしか言っていないです。
  38. 岩渕友

    ○岩渕友君 ありがとうございます。  次に、崎山参考人にお聞きします。  障害者権利条約の中で、二十八条では、障害者が、自分と家族が相当な生活水準を営む権利を有している、生活条件を不断に改善する権利を有しているんだというふうにあるんです。同じくその条約の二十七条では、雇用と労働の保障ということで、障害者が自由に選択をし、承諾する労働によって生計を立てる機会を有する権利があるんだということも書かれているんですね。相当な生活水準を確保するという、そのためには雇用を保障することと所得の引上げが重要になるんだと思います。  先ほどの冒頭のお話の中で、雇用の実態についていろいろな御紹介があったんですけれども、そして、大山参考人からも、国が最低賃金バックアップする必要があるんじゃないのかということでお話もいただいたんですけれども、一般雇用でも福祉的就労でも最低賃金が保障されるということが必要だというふうに思います。  このことについてどのようにお考えかということと、あと雇用の保障と所得の引上げがどういう意味を持つのかということをお聞かせください。
  39. 崎山美智子

    ○参考人(崎山美智子君) 雇用の促進と、それから最低賃金の保障というところでは、本当に、一般就労をしている方、それから就労継続A型というふうなところで働いていらっしゃるところの方々は、もちろん最低賃金は保障されています。  ただ、就労継続B型であったり、ほか事業所としまして生活介護の事業所もあるわけですけれども、そういう福祉的就労というふうなところでの最低賃金の保障というのは、これはできかねるだろうというふうに私自身思っています。私の娘も、重度のダウン症の娘ですけれども、生活介護の事業所に行っています。到底、お仕事というふうなところよりも、介護ですので、最低賃金というふうなところでは次元が違うのかなと思っています。  ただ、B型の方は、本当に一生懸命仕事をしても、先ほどの、言っていますように、一万五千円届かないような、そういうふうなところでは、障害基礎年金というふうな形で、大体、今、一級で八万一千円弱、また二級で六万四千円ちょっとというふうな、そういう年金がございます。私ども親の会の方は、この障害者基礎年金のせめて生活保護世帯と同じぐらいの引上げをお願いしているところでございます。  働いていただく賃金とは違いますが、今の障害基礎年金というのはもう何十年前の制度でございますので、生活水準自体の金額的なところで言えば、少し生活保護世帯の生活保護費と同じぐらいの水準まで引き上げていただくのが最低の生活を保障するというふうな権利の状態になるのではないかと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
  40. 岩渕友

    ○岩渕友君 ありがとうございます。  では次に、宇野参考人にお伺いします。  先ほどの冒頭のお話の中で、駅のホームからの転落事故の問題について御紹介いただいたと思うんですけれども、これ、非常に深刻な実態だなというふうに思います。先ほど御紹介いただいたように、慣れている駅でも七割以上の方が何らかの事故に遭われているということだったり、調べてみましたら、日本盲人会連合が二〇一一年に行った全国的な調査では、約四割の視覚障害者がホームからの転落を経験していて、約六割が転落しそうになったというような回答を行っているということで、非常に命に関わる重要な問題で、対策は喫緊の課題だと思っています。  でも、御紹介をいただいたように、実際一番いいのはホームドアの設置だけれども、一割にも満たない状況だということなんですけれども、そのホームドアの設置について、事業者任せにせずに設置を義務化するとか、設置を加速するための手だてや支援を抜本的に強めるということが求められていると思います。  さらには、誘導ブロックをどういうふうに配置するのかということでは、先ほど写真を見ながら説明いただいたように、当事者の方からよくお話聞くということが非常に重要だなということも感じたんですけれども、改めて、このホームからの転落事故の問題で、その事故の実態と国がやるべき対策、そして事業者に求めることについてどのように考えるか、お教えください。
  41. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) ホームドアにつきましては、恐らく事業者任せだけでは、やはりお金を持っている事業者とそうでないところの格差がどうしても出てしまうと思います。ですので、ここは、国、自治体も含めて、まあ現在でもその費用の分担はあるわけですけれども、もっと集中的に予算をつぎ込んで、例えば時限立法という形で五年間集中的にホームドアを整備していくということも必要なのではないかと思います。  また、駅、事業者に対しては、現在、ホーム上に出ていく駅員というのはごく限られているわけですけれども、もっときちんとホーム上で安全管理をする基準というのを国に作っていただき、やはり規模の大きい駅では、一日のかなりの時間、ホームできちんと安全を見守るというようなことを進めていただきたいというふうにも思っています。  以上です。
  42. 岩渕友

    ○岩渕友君 ありがとうございました。  以上です。
  43. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 藤巻健史君。
  44. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻です。  今日はありがとうございました。  まず、崎山参考人にお聞きしたいんですけれども、お話を聞いていまして、障害者の方は当然大変なんですけれども、親御さんの方も大変だなという感じを持ちました。それで、特に障害者の方を残して先立つ親御さんの気持ちってどうなのかなという気持ちが非常に強かったんですけれども。  そこでちょっとお伺いしたいんですが、先ほど、親が亡くなられたときに、その兄弟間の相続争いとかそういうお話もありました。今の相続税って、三千万プラス法定相続人の数ですから、親御さん一人、その障害者の方一人だと三千六百万円までは一応は無税なんですけど、非課税扱いなんですけど、無税扱いなんですけど、ただ、都会に家があったりして、これも小規模宅地なんかだと多少は減額ありますけど、かなりの減額はあるんですけれども、それだけじゃなかなか将来の障害者の方というのは大変だろうなと思うし、先逝く親ができることといったら多少なりとも生活の補助をするお金を残しておくことだと思うんですが、そのときに、例えば相続税が免除されるというような仕組みがあるのかどうか、若しくは、例えば幾らかでももうちょっと普通の人より上限を上げて免除される仕組みがあるのか、それか、若しくは、なければ、そういうことについてのアクションを起こしたことがあるのかどうか、その辺についてお聞きしたいなと思うんですけれども。
  45. 崎山美智子

    ○参考人(崎山美智子君) 相続税につきましては、税法の改正がございまして、三千万までというふうな、そこのところは今までとまた違いまして、都会の方で一軒家を持っていらっしゃるお父さん、お母さんにつきましては、もうそれ自体で相続税が発生してしまうというふうな、少しの蓄えがあっても、家一軒、それと預金があれば、もう税金の対象になってしまいます。  ただ、障害のある人に対しましては、先ほど言っていただきましたように、金額は決められていますけれども、免除をしていけれるような体制に取っています。  ただ、私どもが相続についての、それこそ争いというふうなところは、意外と相続の金額的に言えば多額の相続をするところは余りもめないんですけれども、本当に一千万以下の相続をするところで争いが起こるようなケースが多く見られます。そのときに、障害のある、特に知的の方は何も理解ができませんので、ここに印鑑押しと、ここに自分の名前を書きと言われたら素直に書いてしまい、また素直に印鑑を押してしまって、知らない間に相続放棄という形が取られるような、そういうふうな実態もございます。  法的なところでの保護というのは今の現状ではしっかりとありますが、それを実際のところの執行されるところでのそういうトラブルというのをやっぱり避けるために、私どもの親の会では、早いうちから親が成年後見人になり、その成年後見の後見人を次に兄弟にしていただくのか、また第三者が後見人になるのかというふうな、そこのところの、親がしっかりしたうちからの相続対策というふうなところで、今盛んに勉強会、学習会をしている次第です。  法をどういうふうにというふうなところよりも、またその法律に抜けるような問題が出てくるのを避けるために法的な支援というふうなところを考えている次第です。
  46. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 大山参考人にお聞きしたいんですけれども、やっていらっしゃることは非常にすばらしいし、もちろんその障害者の方に生活の糧なり、それとあと生きがいを与えるという意味ですばらしいと思うんですけど、その一方で、ちょっと不安に思う、不安というか思うのは、やっぱりチョークを作るということは労働集約的な分野であって、なかなか、例えば健常者だけでやるとすると競争に勝てない。例えば東南アジアの国々に労賃違いますから勝てないということで、将来的に株式会社組織だけでやっていけるのかなと。やっぱり、もうちょっと福祉、何というか社会福祉的な、まあ政府も関与して形態を変えていかないとなかなか難しいのかなという気もしてくるんですね。  一つの御回答が、先ほど最初におっしゃっていました最低賃金まで国が保障するとかそういう形もあるかと思うんですけど、その辺についてどういうふうにお考えなのか教えていただければと思うんですが。
  47. 大山隆久

    ○参考人(大山隆久君) そうですね、今のチョークを作る工程でも機械化は多分できるんだろうと思います。ただ、多分、うちの工場を見てくれたらこの形がああ本当にいいんだろうなと多分思ってもらえるんだろうと思うし、まあ正直、チョークというのはこれから伸びる市場ではないですから、これ以上投資をしてというのはなかなかもう回収もできないかもしれないという視点もあります。  ただ、じゃ、健常者の人に負けるのかと。僕は絶対負けていないと思うし、一つ我々のプラスチックの事業であったことですけど、五つの工程を一人の普通の労働者だとしたら千個ぐらいできるというのを、うちの、じゃ、社員がやったときに二百から三百ぐらいしかできなかったんですね。だけど、じゃ、五つの工程を一個ずつ分けて五人で五千個以上できたんですね。  だから、そういう、視点を変えれば、競争力というか、作ることにおいてもいろいろ考えることはできると思うし、あるいは、いい機械と彼らとのセットというのは、僕はこれからの時代もっと生かせるなと思っているし、だから、いろいろやりようはあると思っているので、最後まで絶対もうずっと努力はしたいと思いますが。
  48. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 最後に宇野参考人にお聞きしたいんですけれども、私は実は東京教育大の附属小学校だったんですね。今でいう筑波大附属の小学校で、当時、私は、一部から四部と、あと五部というふうに支援学校を言っていましたですけど、当時は余り正直言って交流がなかったですね。一年に一遍二遍ぐらいの運動会とかで交流はあったと思いますけど、それだけだった気がするんですけど、当時は余り思わなかったんですけど、今となってはもうちょっと交流があってもよかったかなと思うんですが、特に宇野参考人がノーマライゼーションという言葉を使っていましたので、それは附属の中でもそういう動きというのはないのかな、今でも昔みたいに余り交流はないのかなという、ちょっとお聞きしたいんですけれども。
  49. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 例えば、本校の中学部が筑波大附属中学校と交流をしていたりもしますし、高等部は、大学は違いますけど、東京学芸大学附属高校と交流会を持っていたりもしています。また、坂戸との交流もあったりしますので、徐々には交流教育というのは私の学校でも進んできているかなというふうに感じています。  以上です。
  50. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 まあ昔に比べると大分進歩しているなという気がいたしました。  ありがとうございました。終わります。
  51. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 川田龍平君。
  52. 川田龍平

    ○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。  今日は、参考人の皆さん、貴重な時間と意見をありがとうございました。  私も障害者の一人として、やはりこのインクルーシブな社会、いかにどうやってつくっていくのかということで、こういった調査会でこうした機会を持てることをとてもうれしく思っております。  私、今日伺っていて、特に今日、実は障害児者の情報コミュニケーションに関する議員連盟というのが実は今日の朝発足をいたしまして、超党派でこれを進めているんですけれども、今後、具体的にはこれからということなんですが、その中で、読書バリアフリー法のことですとか、それから先ほどのマラケシュ条約に基づいた著作権法の改正など、本当にこういった問題が今もう既に衆議院でもこれからかかってくるということで、非常に今のテーマに大変即した今日お話だったと思っております。  宇野参考人にまずお聞きしたいんですけれども、先ほど発言の中で、そうした読書バリアフリー法のようなことで進めていくことが、今後障害者の人が、ウイン・ウインの関係になるとすると、障害者の人と著者と出版社とウイン・ウインの関係になるというのが、どのようにしてこの著作権の問題というのをクリアしていけば望ましいのか。  特に、今電子化ということをしていくことが様々な利用を促進していくことになると、推進していくことになるということで、非常に電子化するということは、ある意味イコール、まあアマゾンなどは著者に支払われる著作権が今もうまとめて契約するということになってくると著者とか出版社に利益が入らないということで、非常にこれから紙のそういった出版社とか著者というところに全くその権利が入らなくなってしまってくると、非常にこういった出版社と著者というのはこれから危機になってくるのではないかと。非常に障害者のやっぱりこういった情報アクセスをしっかり進めていくということは必要なんですけれども、そこをどうやってウイン・ウインの関係に持っていけるのかというところを具体的にお答えいただければと思います。
  53. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 先ほどのお話の中で買う自由と借りる権利とお話しさせていただきましたが、買う自由の中でウイン・ウインという言葉を使わせていただきました。これは、紙媒体にしろ電子媒体にしろ、出版社が販売している著作物というものをこれまで私たちは買うことができなかった、しかし電子データであれば買うことができる。もちろん、小さな市場ではありますけれども、電子書籍による著作物というものを障害者も買うという自由が開かれてくることによって著者や出版社にも利益がもたらされるという意味で申し上げました。  以上です。    〔会長退席、理事石上俊雄君着席〕
  54. 川田龍平

    ○川田龍平君 確かに、電子データの、電子ブックですかね、そういった音声で聞くというようなものは非常にしっかりとした著作権料が払われていてちゃんと販売されているものもあるんですが、一方において、やっぱりまとめて、このアマゾンのように全部一定の月額の使用料を払えば全て本が読めますみたいになってくると、大変、著作者や出版社に対してやっぱりほとんどその利益が入ってこないと、アマゾンだけが利益を得るというようなことになってしまうような仕組みを何とかこれはクリアしていかなければいけないのではないかというふうに思っています。  次に、先ほど宇野参考人からは優先順位のことについてお話があったんですが、私は、この行政用語の適正化というのはすぐにできることではないかと。予算もそんなに必要なく、特にこの特別という言葉を取ったり、それから、この特別支援学校とかの名前を普通学級、普通学校と同じような名前にするということは別に全然差し障りないような気がしますので、そういったことというのは各自治体ですぐにできることではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
  55. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 是非お願いしたいと思っているところです。ヨーロッパのある国では、学校の名前に障害ということをイメージさせるような名前を使わない国もあるそうです。ですので、特別視というか、偏見、差別を助長するということはすぐにも、確かにすぐにでも解決していただけるのでしたら有り難く存じます。  以上です。
  56. 川田龍平

    ○川田龍平君 ありがとうございます。  それから、盲の方の誘導ブロックの話もありました。私もこれ、大変優先順位が高いと思うんですが、先日、点字ブロックのないところを歩いている方がいて、それはやっぱり慣れているからというのがあるのかもしれないなと思いながら、やっぱり非常に何か、手を差し伸べなければいけないのではないかとかいろいろ気にしてしまうというか、やっぱり非常に気になったことがあります。  あと、町中でも、例えば郵便ポストに盲の人が入れる場面を見たんですけれども、そのときもやっぱり、道路の端の方にある郵便ポストに、何を目的、何を手掛かりに向かっているのか分からないですけれども、郵便ポストに向かっている姿を見て、いやすごいなと思ったんですけれども。  やっぱり慣れているということがある意味このヒューマンエラーになるということが非常に先ほどのお話の中で大変参考になったので、是非そういったことなどもやっぱりしっかりと優先的に進めていきたいというふうに思いました。ありがとうございました。  次に、崎山参考人に伺いたいんですけれども、今後、やっぱりこの親の世代の方々がこれから高齢になっていると。私も今年四十二歳なんですけれども、私がちょうど五歳とか小学生ぐらいのときに作業所がやっぱり地域にできまして、小平市のあさやけ作業所というところだったんですけれども、やっぱりそこら辺の作業所つくってきた人たちのお話とか、バザーとか一生懸命やって一生懸命つくってきた時代があったと思います。  本当に今、これからは本当にこれからの親の世代の人たちが進めていかなければいけないということがたくさんあると思うんですが、三十歳代とか四十歳代、それから高齢になった人とか、親の人たちがどういうふうに取り組んでいくことが課題としてあるのか、教えていただければと思います。    〔理事石上俊雄君退席、会長着席〕
  57. 崎山美智子

    参考人(崎山美智子君) 親の世代のこれからというふうな御質問ですけれども、私どもは、やっぱり親の会をいかに次の世代の方に引き継いでいただけるか。この親の会というのはどこにも関連しておりませんので、親の思いを直に行政の方々にこのように言っていけれる場だと思っております。  今その、今までの先人のお母様方、お父様方が築いてくださったこういうふうな土台をいかに若い方々に親の会を引き継ぎ、また同じように、その時代時代の活動がやっぱり変わってくると思います。頭を打ちながら、もう体を使いながら、本当にただひたすら子供の将来のためにというふうな思いだけで活動をしております。  私どもの、私自身の娘が、どうしてお母さんはこういうふうに、時として寝る時間を割いてまでこの活動をするのかそれが分からないって、教えてって言われたときに、私は、きっかけはダウン症の娘であったけれども、この長女の障害が悪い意味で捉えられるのは嫌だと。私の人生の中でも、やはりこの子があったからこそ、この子のためにと思っているこういうふうな活動の動きを、この子一人ではなく、やっぱり仲間である一人一人の障害のある人が、私が動くことによって制度が少しでも良くなれば、また、私がただいま臨終のときに本当に、あっ、私はやり切ったなというふうな満足感もあるだろうし、お姉ちゃん、ダウン症の長女の生まれてきた、生きている意味もやはり違ってくるのではないかなと。そのために活動をしている。  そういうふうな親の会の活動を次の世代に担っていただけるような、そういうふうな親の務めであると私は思っていますので、これからも親の会活動というのはなくならないように、本当に細々の活動かも分からないけれども、やはり我が子のために、それが我が兄弟のためにというふうな活動になることを願っております。  以上です。
  58. 川田龍平

    ○川田龍平君 ありがとうございます。  大山参考人にはちょっと聞けなかったんですけれども、チョークが、これから黒板がなくなっていってホワイトボードになったときに、このキットパスというのを作られているということなんですが、是非そういう、これからは、チョークがなくなっていっても持続可能なそういう経営というのはやっぱり非常にこれから本当に重要だと思いますので、また質問時間ありましたら是非質問させていただきます。  ありがとうございました。
  59. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 薬師寺みちよさん。
  60. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。  まず、大山参考人にお話を伺わせていただきたいと思います。  実は、キットパス、うちの子供たちも使っておりまして、本当にいろんなものに書けるというところで、これすごいアイデア、商品だなというふうに私も見ておりました。  やっぱり制度面でどのようなことを担保すれば、おっしゃられるような中小企業の皆様方にもっと障害者雇用というものを推進していただけるのか、先ほど最低賃金のことが一つ挙げられましたけれども、それ以外にアイデアがございましたら教えていただけますか。お願いいたします。
  61. 大山隆久

    参考人大山隆久君) 特に、僕ら中小企業というか、特に零細企業は一人何役もやらなきゃいけないんですね。  たまたま父を介して聞いた話ですけど、同友会さんで旋盤のお仕事をされている方に父がこの皆働社会の話をしたときに、うちには職人がたくさんいるんだと、だけど、職人もいろいろ例えば材料を運んだり、いろんなことをしなきゃいけない、本来、その職人が活躍できるところに集中してくれたらもっと成果が上がるのに、だから、もしこういう制度があったら、本当、物を運ぶというところに特化してでもやってくれたら本当助かるんだよというような話を聞いて、やっぱりそういうことを、まあ大企業だとなかなか難しい話かもしれないので、我々の中で本当に人手が欲しいところに障害をお持ちの方の特性を生かして、ありがとうと言ってもらえる場所をいかに見付けてあげられるかが、本当にそれこそ働く方も企業も、また結果、国とかも幸せになる形だと思っているので、そういうところを担っていけることをちょっと許容してもらえるととてもいいんじゃないかなと思いますが。
  62. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  私も、海外でスポーツを通して障害者の皆様方とコミュニケーションを取らせていただくことがあるんですが、なぜ日本福祉にこんなにお金を掛けるんだと、もっと障害者の皆様方の特性を生かしながら、どうして就労に向かわせていかないんだということを疑問点として課題をいただいたことがあるんですね。  ですから、まさに大企業だけが雇用率を守って云々ではなく、もっと私は、ぴかりと光るような、まさに集中しながら邪念がなく、このまま真っすぐやっていくという知的障害の皆様方の特性を生かしたすばらしい仕事場が見付かればいいなと思って今日も聞かせていただきました。ありがとうございました。  崎山参考人に次に伺わさせていただきたいんですけれども、実はこれも障害者の皆様方からいただいている課題なんですけれども、やっぱりグループホームを運営していらっしゃるということで、高齢化していって、一般の皆様方と一緒の高齢者施設のようなのに入ると、本当に孤立化してしまってなかなかそこから脱せないということがあるというものなんですね。  実は、スペシャルオリンピックスを通じまして様々な活動に私も参加しておりますけれども、やっぱり障害特性というものが更に高齢化してくることによって難しくなってくるなという側面も見えてくるんですけれども、やはりこの高齢者施設のようなものということを考えたときに、障害者特性を生かしながらということであれば、いわゆる少し枠をはめたような形で、聴覚障害、視覚障害、知的障害というような形の特性のある高齢者施設というものが必要なんでしょうか。そこをちょっとアイデアをいただければと思っております。
  63. 崎山美智子

    参考人(崎山美智子君) 障害特性を生かした高齢者施設というふうなところは、よく保護者の間でも、私たちの子供がやっぱり高齢になったときにやっぱり特別に支援のいる施設があればいいなというふうな希望はあります。  実際のところ、よく今、学習会、研究会しているんですけれども、事例として、本当に高齢者施設に入っている障害者の例というのが、特に知的障害の方の高齢者施設に入所しているというところは少なく、データがないというのが実際のところです。先日も、お聞きしましたところ、四十五歳のダウン症の男性が、高齢化が著しく早く、四十五歳でありながら高齢者施設に入りましたという報告はいただきましたけれども、本当に早い時点での高齢者施設というのは本当に例のないことだったと思います。  支援の中で、やっぱり高齢者の支援よりも、またプラスアルファの支援がございます。認知症の高齢者施設の方々も、プラス障害特性のこだわりの強さであったり、また認知症ではない症状の、障害からの特性のある特別な支援というのがやっぱり必要になってくるので、なかなか受入れをしていただくということ自体難しい事例もございます。そういう中での障害のある人のための高齢者施設というのは、これからのこの日本の世の中にやっぱり必要になってくるのではないかなと思っています。  ただ、介護保険と総合支援法の関係性で、そこのところがうまく連携取れるのかなというふうな不安が一端ございますので、よろしくお願いいたします。
  64. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  そこは制度面でございますので、これから我々が考えていかなければならない課題だと思っております。ありがとうございます。  宇野参考人にお願いをいたします。  先ほどブロックの話がございました。実は私もこれ、実際に自分で歩いてみました。怖いです、はっきり言いまして。この点字ブロックの上に通行人が立っています。実はパラリンピックの水泳選手の方に聞きました。そうしましたら、自分はこんなに鍛えているからこそ、その上をどいてくれと言ってぶつかりながら歩けるけど、これ普通だったら歩けないと。これが駅の現状ですし、私自身も目をつぶりながらずっと追っていきましたけれども、これ本当に歩けないなというのが実際のところでございます。  ガイドラインどおりのやっぱり誘導ブロックというより、その駅に、そこで対象者の皆様方に来ていただいて、それができるかどうなのかという検証を一つ一つ積み重ねていく必要もございますけれども、もし何かいいアイデアがございましたら教えていただけますか。お願いいたします。
  65. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 国土交通省に伺うと、そのガイドラインの変更には予算が伴ったり実験が伴ったりというふうに言われるんですけれども、私自身もこの警告ブロック沿いを歩いていることがかなり危険であるということに気付いたのはほんの二年前でした。青山一丁目駅の事故があって、それまでは私自身もごく当たり前のようにホームの端の警告ブロックを頼りに歩いていたんですけれども、よくよく考えたらこれかなり危ないよな、ですから、今でもまだ多くの視覚障害者はこの危険性に気付いていないと思います。  ですので、なかなか、多くの人たちに知っていただいて、ガイドラインを改訂するというのは時間が掛かることかもしれませんけれども、やはりこの危険性を、国土交通省のみならず、多くの方に現状のリスクを知っていただくということがまずは何より大事なのかなというふうに思っています。  以上です。
  66. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  そうですよね。我々がマスクをして、それで歩いてみたら初めて分かりますですよね。そういうことを一つ一つ私は、駅にもちろんいらっしゃる社員の皆様方にもそうですし、国土交通省の出先機関の皆様方にも御協力をいただきながらやってみることから始めるのが大事だなと思いますけれども、宇野参考人として更にこれに望むことということはございますか。お願いいたします。
  67. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) ホーム転落をなくすためには、ハード、ソフト、もう本当に様々な対策が総合的に折り合って結果を出していくことだと思います。今日は誘導ブロックの問題をお話ししましたけれども、ほかにも、転落検知マットの問題とか非常ベルの問題とか、様々、ハード面の整備してもらいたいこともありますので、また是非当事者の意見を聞いて国土交通省には法制度を進めていっていただきたいなというふうに感じています。  以上です。
  68. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  もう時間もございませんのであれですけれども、やっぱりこうやって当事者の皆様方にここに出てきていただいて話をしていただく意義というのはすごく私は大きいと思っておりますので、もう是非、今日のこの宇野参考人の話も、多分これからいろいろ、我々がこの調査会の報告書をまとめる際にも生かしていっていただくように委員の皆様方にもお願いをいたしておきますので、お願い申し上げます。  以上で終わらせていただきます。
  69. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 平山佐知子さん。
  70. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 国民の声の平山佐知子です。  今日は、三人の参考人の皆様、本当に貴重な御意見をありがとうございます。  それぞれお伺いをしていきたいと思いますけれど、まずは大山参考人、事前にいただいた資料を読ませていただいたんですが、今でも毎年一人か二人の障害者の方雇用されているというふうに伺いました。また、毎年、養護学校の高校二年生の生徒さんを職場体験受け入れていらっしゃるというふうに伺ったんですけれども、具体的にどれぐらいの期間とか、どういうことをしていただいて、それをどういうふうに雇用につなげているのか、詳しく伺えたらと思います。
  71. 大山隆久

    ○参考人(大山隆久君) 我々も、採用するときに職安さんにそういう採用のお願いとかということはしたことがなくて、近隣の支援学校さんに、川崎市とか横浜市とか東京のお付き合いのあるというかパイプのあるところに、例えば四月に一斉に実習しますよということで、でも、それも別に就職前提ではなくて、二週間の実習を、また働くということをちゃんと知っていただくために用意することですけれども、ただ、実習をしてもらうと、ああ、うちに合う、合いそうだなというのは何となく分かってきます。最終的に、高校三年の卒業までに少なくとも二回、あるいは三回実習をします。  一回目は別に就職前提じゃないですけど、二回目、三回目にいくと、やはりもう就職が前提に実習をしていくわけで、チョークだとかそれ以外の部門で、一週間、一週間こういうことをすると大体もうカリキュラムを決めているので、その中でやっぱり得意なこととか苦手なこととか、好き嫌いってやっぱりありますから、そういうときに、本人たちにもどの仕事が好きだったというのはすごい聞きます。やっぱり好きというのはとても成長する大きな部分だと思うので、そういうことを参考にしながら、我々の中でミスマッチがないということを確認をして採用するという形です。
  72. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございます。  先ほども器具を見せていただきましたけれども、工程に人を合わせるのではなくて人に工程を合わせるというふうにおっしゃっていて、本当にすばらしいなと思ったんですが、やっぱりなかなかそれは難しさもあるし、時間も掛かることだと思うんです。中には失敗したこととかそういう事例もあるのかなと思ったんですけれども、もしあれば伺わせていただきたいなと思って、そのときの、どういうふうに対処をしたのかとか、そういうことももしあれば教えていただけますでしょうか。
  73. 大山隆久

    ○参考人(大山隆久君) いつも試行錯誤しているので、失敗は常に付き物というか。ただ、失敗というよりも、僕らの視点は、その人にとってより仕事がしやすい環境はないかなとか、より単純に成果が上がるやり方はないかなという視点で、本人たちにも、今やりにくいことないということで聞ける社員にはそういうことを確認して、やっぱりそれが全部僕らの課題になるので。  とにかく、相手の理解力に合わせるというのは、その決まった仕事で覚えてもらうということが成り立たないんだとしたら、その人ができることをどうやって見付けていくかということだと思うので、だから、もう失敗の事例なんて幾らでもあるし、ただ、僕らは諦めないというのが、相手の能力のせいにしないというのが会社の中でそれはもう考え方としてあるので、そこは曲げずにこれからもやっていきたいと思います。
  74. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございました。  それでは次に、崎山参考人に伺います。  先ほど、お話の中でも、親亡き後の問題ということで様々提示していただきましたけれども、私も地元の静岡県に、様々な障害者の子供さんがいらっしゃるお母さん方のグループ、いろんなグループの方と意見交換をさせていただく機会があります。多くの方がおっしゃるのは、やはり住居の問題、住まいの問題が一番心配だということで、この前もちょっとお話をさせていただいた方で、二十九歳の知的障害のお子さん、娘さんがいらっしゃって、お母さんからお話を伺ったんですけれども、だんだんやっぱりそういうふうに高齢化していくと、親亡き後、子供さんの住まいはどうするんだというお話、それが本当に心配で心配でというお話を伺いました。  空き家がたくさんある中で、それも利用して実際にグループホームなりいろんな形の、空き家を利用して、様々多様化している中で、いろんなタイプの住居があると安心だけどというお話もあったんですが、参考人の中で、全国の声を、現場の声を聞いている中で、例えば、住居の問題、それから施設についても、これからこういう整備が必要なんじゃないかという何かお考えがあれば聞かせていただきたいと思います。
  75. 崎山美智子

    ○参考人(崎山美智子君) 私ども、十六年前にグループホーム第一号を私の所属している育成会が設立させていただきました。そのときもそうだったんですけれども、不動産屋さんに行ったら、こういう事業をするから家を貸してくださるところありませんかと言いましたら、やっぱり、差別的な言葉で、そういう事業をするんだったら山の奥か田んぼのど真ん中ぐらいしかありませんよというふうな言葉を浴びせられました。住宅の中でグループホームを、特に知的障害の方のグループホームを設立するというのは大変十六年前は難しい状況でありました。  今、親御さんの中では、グループホームを希望する方は本当に多いと思います。神戸市の育成会がこの三月末に二十名定員のグループホームを建てたわけですけれども、応募した数が八十名というふうに聞いております。  そういうふうに、やはり親御さんの方も、親亡き後の住まいというふうな考えでグループホームを希望する数でいえばすごく多くはなってきていますが、需要と供給がバランスができなくて、今、十六年前のグループホームでしたら空き家対策でどんどんできるはずだったんですけれども、グループホームの火災のそういうふうなことがございまして、消防法というので、これからのグループホームは必ずスプリンクラーを設置しないといけないというふうな条件があります、今の段階であります。そのスプリンクラーを、まず、貸してくださる家主さんが設置を許可するかといいましたら、許可していただけない。だから、空き家対策でのグループホームというのはなかなかできません。  ということで、グループホーム自体は、本当に最初から建ててしまわないことには消防法に引っかからずにグループホームの設置というのができない、その現状で、ホーム自体の数が、本当に急激に設置の率というのが下がってきているのが実情です。  親としたら、入所施設はこれ以上は無理だったらせめてグループホームにと思っているけれども、なかなかそのグループホームが新設できないという現状に親としたら心配を重ねているわけなんですけれども、ホームを事業している私どもにしても、今まで会員さんの家をお借りしてというふうな、そういうふうな、また親としてもそれの方が、本人が生まれ育ったこの家をグループホームにしてみんなに来てもらえばそれでいいかなと思っていたのが、その条件ではどうしても建てることも設置することもできないというふうな、そこの落胆というのがやっぱり会員さんにはございます。  そういう中で、やはりグループホーム、これからは大分必要にはなってきますけれども、なかなかその法的なところで難しくなっているのが現状だということです。
  76. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございます。  ちょっと時間も少なくなりましたので、最後、意見だけ申し上げたいと思いますけれども、宇野参考人もおっしゃっていました機会均等という言葉は本当に大切だと思います。  私も、国土交通委員会の委員としてもバリアフリー法の今改正に向けて様々当事者の話を聞いているところでもありますけれども、ハードの整備とともにやはり心のバリアフリーというソフトの整備も大切だと思っていますが、なかなかやはり時間が掛かる、先ほどあったように、十年、二十年という話もありましたけれども、しっかりやっぱり言い続けないと、やり続けないといけないという大切さは思っておりますので、今日の三人の参考人のお話も含めて、私もしっかりと当事者の声を聞いて、引き続き力を出して、声を上げてまいりたいと思います。今日はありがとうございました。  ありがとうございます。
  77. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 以上で各会派の一巡目の質疑は終了いたしました。  他に質疑の希望のある方は挙手を願います。  石上俊雄君。
  78. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 民進党・新緑風会の石上俊雄でございます。  今日は、三名の参考人の皆さん、貴重なお話をありがとうございました。  三名の参考人の皆さんに統一した同じ質問させていただきたいと思いますが、先ほど大山参考人から、人間の究極の幸せは、人に愛されること、人に褒められること、そして人の役に立つこと、人から必要とされること、人間の幸せは働くことによって手に入れることができる、このシンプルな真理に気付かせてくれたのは、彼ら知的障害者でした。これは大山会長の著書の「働く幸せ 仕事でいちばん大切なこと」に書かれているわけであります。この言葉は何度聞いても感銘を受ける言葉でございまして、実はこの言葉が我々民進党というか民主党のキーワードでなっています居場所と出番の綱領に入っている、このところにつながっているということでございますので、これは本当に事実だということであります。  私も労働組合の出身でございまして、私の出身組織は電機連合でありますけれども、誰もが生き生きと働くための環境整備、障害を持たれた方に対する就労支援の強化と充実を運動方針の柱として活動しているわけでございますけれども、私は電機連合の地域組織の電機神奈川地協というところにおりまして、そのときに大山参考人のあそこの高津のところの工場にも見学させていただきました。  我々の電機連合という労働組合の組織なんですけど、一九七二年に、障害を持たれたお子さんを持たれている親御さんから、何とかこの障害を持たれている方に対する対応を労働組合としてもやってくれという要望がありまして、一九七二年の大会でその対応をしっかりやっていこうということを決議をさせていただきました。  その中で、一九九一年に電機連合神奈川地協が母体になりまして社会福祉法人の設立を決議しまして、一九九六年に、知的障害者通所授産施設、「ぽこ・あ・ぽこ」というんですけれども、今は石原康則さんが理事長をされているわけでありますが、障害を持たれている方の社会的自立と地域福祉の充実、福祉に対する啓発の三つの思いを掲げて今活動させていただいている毎日でありますが。  この加盟組合の中には、トランスコスモスというところの特例子会社でありますトランスコスモス・アシストというところが発達障害の方を積極的に雇用いたしまして、集中力というのがあるということで、先ほどもお話にありましたが、会議の内容を録音テープからデータに落とすという、そういう作業をしているところがあったり、群馬のパナソニックハートファームアソシエイツさんではコチョウランを育てる事業をやっていまして、これは世界四大デザイン賞の一つと言われているグッドデザイン賞を受賞したり、そういうような活動を電機連合というか産業としてもやっているということでございます。  ここから質問に入るわけでありますが、この四月から障害者の雇用促進法の法定雇用率が二・〇から二・二%に引き上げられるわけでありますけれども、やはり重要なのは、雇用の促進と就労後の定着支援に向けた環境整備、これを進めることが重要ではないかというふうに思っているわけであります。そうすると、そこの企業側では、企業の、どうやって障害の皆さんを受け入れてやっていく、対応していくか、そういう方々を育成していくというか、その能力を高めていくということが必要なのかなというふうに思います。  しかしながら、今の、社会的なそういう教育機関があるかというと、あることはあるらしいんですが、そういう施設というか団体も限られておりまして、なかなかそれうまくいっているかというと、うまく、何か、全部の方が行けるかというと、行けない環境になっていると。そんな中で、やっぱり、企業在籍型のジョブコーチ、職場適応援助者の養成研修の施設等をやっぱり充実させていくことをやっていかないといけないんではないかなと、そういうふうに思っているところであります。  こういうように、障害を持たれる方を、企業に来ていただいて、その方々をしっかりと社会とつないでいくという役割を果たしていく、そういう立場の職場適応援助者の方々をしっかりと育成をしていく、育てていく、増やしていくということが、行く行くは誰もが生き生きと働ける社会を実現していく、このことにつながっていくのではないかと思っているわけであります。  このことについてそれぞれ皆さんがどうお考えかというところと、さらには、企業の方に、もうちょっとこういうふうにやってくれたら障害を持たれた方が働きやすくなって定着がしやすくなるのではないかというところで、もし御意見がありましたらお聞かせいただければと思います。
  79. 大山隆久

    ○参考人(大山隆久君) うちは、ジョブコーチというのは、少なくとも僕が入ってからは一度もお願いをしたこともないですし、本当に障害者雇用したての頃というのは少しそういうサポートしていただいたというのは聞いています。多分、そういう方がいてくれるとすごくまた運営がしやすいのかなというのは思うんですけれども、正直、僕らは自分たちの現場の管理者だとか我々職員でサポートすることでやってきたので、それしかやっていないものですから、余りこの制度について取り入れたいなとかということは現状では今考えていないです。  ただ、やっぱりいろいろ支えていく場所がたくさんあることは絶対に必要だと思うので、僕らはいつも、親御さんとかやはりその関係者の方たちにも一緒にサポートしてくださいというのは必ずセットでお願いもしますし、それは絶対に必要なことだと思うから、これからは、自治体さんのそういったサービスもあるというのを僕らも余り今までは知らなかったんですが、これからは活用しながら、皆で支えて、定年まで全員が働けるようにしていきたいなと思っています。
  80. 崎山美智子

    ○参考人(崎山美智子君) 私は親の立場でございますので、就労を、就労定着というのはやっぱり親の安心にも関わることですので、もうすごく制度的にも進めていただきたいなと思っています。  滋賀県では、働き・暮らし応援センターというふうな、働く、ジョブコーチであったりとかって、それから働くことを訓練する、そういうふうな取りまとめをするところが福祉圏域に一か所ずつ設けております。  今、知的障害の方も多いのですが、特に発達障害と言われている方がすごく多くて、知的には遅れていないんだけれども、どうしても支援が必要だというふうな方がいらっしゃいます。うちの会員さんでも、そういう発達障害の親御さんもいらっしゃいます。その方々が口々に、やはり、発達障害の場合、知的には何も遅れていないので手帳もいただけない方が多くございます。手帳がいただけないということは障害基礎年金もいただけないので、必ず働かないと生きていけない。だから、できるだけ訓練を重ねて重ねて、それで、社会に出るときにも、本当に支援の要る方々でしたら、その特性に合わせた仕事を見付けるというのが最大のテーマと言ったらなんですけれども、そこにジョブコーチであったりというふうなそういう支援が入って、徐々に徐々に手を離して、最後にその人の就労定着にしていくというふうなところなんですけれども、なかなか難しい支援も必要になってきますが、本当に、先ほど言っていましたように、やり続けるというふうな、そういう思いで支援をしていっています。  ただ、支援をしていただく人材不足というのが今すごく問題になっているのが事実です。滋賀県でも大きい大学で福祉学科がございますが、その福祉学科を卒業しても福祉の方に来ていただく方はなかなかいらっしゃらない現状があります。本当に就労を支える福祉人材をまたこれから育てていくというふうなテーマもあると思います。  以上です。
  81. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 卒業生の中でも、会社に就職しても仕事がもらえない、結局窓際にいて仕事がないので数年後辞めてしまったというようなことは多々聞いています。  そこで、ジョブコーチのお話ですけれども、東京都でもやはり視覚障害のジョブに関しての専門性が、持っていらっしゃる方がまだまだ少ないという話も聞いています。ですので、障害は本当に多種にわたるのでなかなか大変だとは思いますが、いろんな障害のできることをどういうふうに会社につなげていくかということについては、先生おっしゃるとおり、ジョブコーチの研修というのは非常に大切なことだと思います。  それから、企業にお願いしたいこととしては、視覚障害の中では、人生の途中で視力が下がってきて中途失明に追い込まれるということもあります。そういう場合は、今までできていた仕事ができないのでどうしても失業に追い込まれてしまうということもあり得ます。そのときに、例えばリハビリテーション休暇のように、一年、二年間、リハビリをする期間をきちんと設けていただいて、そして、仕事は変わるかもしれないけれども、例えば三人で三人分の仕事をする、できる仕事を視覚障害の人に与えていただき、その他のできないことを残りの二人でやっていただくというようなグループワークという考え方でもって何とか仕事をあてがっていただき、そして中途で解雇するということがないような制度、取組をお願いしたいというふうに思っています。
  82. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 ありがとうございました。
  83. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 進藤金日子君。
  84. 進藤金日子

    ○進藤金日子君 質問の機会、ありがとうございます。また追加して、三人の参考人の皆様方に御質問したいと思います。  今、農業福祉の連携、これは農福連携というふうに言っておりますけれども、農林水産省厚生労働省で取組を進めているところであります。このガイドラインなんかも出ているところでありますけれども、実は平成二十七年度のデータでありますが、ハローワークを通じた障害者の方々の就農、農業に就いたのが二千八百二十件あるというわけです。これ、五年間で七九%増えているというようなことがございます。  そういった中で、先ほど大山参考人の中の資料で、皆働社会の実現、五方一両得ということで、働くことで社会保障費の節減になるんじゃないかというお話がございました。一方で、七十五歳以上の農業をやっている方と全く農業をやっていない方の医療費を比較したこれ研究成果があるんですが、農業をやっている方の方が三割医療費が安い、低いというデータもあるわけです。そういった面では、やはりしっかり働いていくことの重要性というのがあるというふうに思います。  こういった状況の中で、農業という視点で、この農業への障害者就労ということの中で、何か御意見なりアイデアを三人の参考人の方々からいただければと思います。よろしくお願いいたしたいと思います。
  85. 大山隆久

    参考人大山隆久君) 実際に考えています。うちは北海道の美唄というところに工場があって、やっぱりそこの一番の宝は大自然だと思います。農業で活躍しているというお話はいろいろ聞きます。そんな簡単なことではないと思うんですが、今まず僕は養蜂、蜜蜂ですね、養蜂をしたいなと思っています。それはもう商品、キットパスというのはワックスを使うので、蜜ろうにそこを、自分たちで作ったもので使いたいなということもあって。  ですから、今後、我々文具メーカーですけれども、余り飛び石は打ちたくないですが、それに関連すること、地の利が生かせることというのは考えているので、農業も選択肢の一つです。
  86. 崎山美智子

    参考人(崎山美智子君) 今日、朝、NHKのニュースで、農業が、外国の方の本当に人的支援が入らないとこれからの日本の農業は衰退していくのではないかというふうな警鐘のテレビでの放送がございました。それを見ながら、私も、私が関係している事業所ですけれども、この四月から農業に力を入れていくというふうに方向を定めております。  知的障害の人たちは、本当にこつこつと同じことの作業をするのが得意な方が多うございます。それが、暑いところでも寒いところでも言われたことを本当にこつこつとやり続ける子供たち、障害のある方々です。その分では、本当に農業というのは、誰か指導してくださる方がしっかりと寄り添っていただければ、農業の分野に知的障害の重度の方でも就労ができるのではないかと期待しているところです。  農業といっても、今言いましたように専門の方が必要になってきます。滋賀県の県内でも農業をしている事業所もございますが、本格的に農福連携でやっていこうといったときに、一番最初に、やはり専門の知識のある、また資格のある農業指導していく方が必要になる。もう本当に、本格的に市場に出回るような農業、農作物を作ろうと思えば、それだけの専門性のある人、それが今確保ができないから、農福連携は分かっていても手が出せないというふうな悲鳴のようなものを聞いたことがございます。専門性のある農業の若い人材を育てていくのもこれからの課題の一つかな、それゆえに、また知的障害者なり障害のある方が農業に従事していく、またそこが就労の場になっていくというのが、また私たちの希望でございます。
  87. 宇野和博

    参考人(宇野和博君) 実は、私は、福井県生まれで実家は米農家なので、よく農業のことは子供時代から手伝わされていたんですが、視覚障害があるとどうしても細かい作業というのは難しいんですけれども、今お話のあった知的に障害のある方々に農業をやっていただく可能性は私も大いにあると思っています。現に、私の実家の田んぼを今作っていただいている方は、この農福連携ということに関心を持って何とか進めたいというふうに思っていらっしゃるようです。  やはり、大きな法人といいましょうか、きちんとバックアップできる財政基盤と、そして実際の人員を配置していくコーディネート、このようなことは一人ではできないと思いますので、やはりある程度の団体力でもって進めていただければ、これはまさに後継者不足に対して有効な施策になるんじゃないかなというふうに実感として思っています。  以上です。
  88. 進藤金日子

    ○進藤金日子君 貴重な御意見、ありがとうございます。今後、参考にさせていただきたいと思います。  以上で終わりたいと思います。
  89. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 川田龍平君。
  90. 川田龍平

    ○川田龍平君 ありがとうございます。  まず、宇野参考人にもう一度聞きたいことがあるんですけれども、副籍制度、支援籍制度というのは、インクルーシブ教育の中でもこの副籍、支援籍について今どの程度進んでいるのか。特に、私、小児がんのそういう病者の子供たちが、今実は院内学級に通いながら、元々の学校に通いながら副籍したいといっても、これは自治体によってできるところ、できないところがありまして、これも障害者によって、多分自治体によって違うんではないかと思いますが、それがどれぐらい進んでいるのかということを教えていただければと思います。
  91. 宇野和博

    参考人(宇野和博君) 副籍とか支援籍については、各自治体の考え方によってまちまちなのが実態だと思います。それで、特別支援学校に主籍というか学籍を置く子供たちの副籍を地域学校に置いて、そして地元の学校との交流をするというようなことは、東京都を始め幾つかの自治体で始まっていると思います。  でも、この副籍、支援籍に関しては、私は逆に、一方で、地域学校にインクルーシブ教育として障害のあるお子さんが小中学校に在籍している、その子の支援籍をきちんと特別支援学校に置く、そして制度としてきちんとそのインクルーシブ教育を支えていくというシステムが必要だというふうに思っています。  現在は、認定就学制度というのもありますが、なかなかこれは実態を反映していないように感じていますので、是非、まずはインクルーシブ教育の実態をきちんと把握していただき、そしてそのインクルーシブに対する支援籍というものをきっちりやっていただく必要があるというふうに感じているところです。  以上です。
  92. 川田龍平

    ○川田龍平君 同じく宇野参考人に、今、文科省の中央教育審議会の特別委員会のまとめた、この共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進という報告書にあった、入学後でも柔軟に転学できるような仕組みというのは、これは今どの程度進んでいますでしょうか。
  93. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) その文書は私も読んだことがあるんですけれども、実際のところ、例えば入院して院内学級に入ったときに、そこに籍を移すということはあるんですけれども、そうそう簡単に転校して、また戻ってきてということは日常的には余りありません。  以上です。
  94. 川田龍平

    ○川田龍平君 宇野参考人に伺いたいんですが、二つ続けて済みません。  先ほど薬師寺委員の質問の中で、転落検知マットという話が出てきました。地下鉄の転落事故を防ぐために、そのガイドライン、警告ブロックだけではなくて、線路側の床の面をざらざらの素材に変えたりとか、そういう転落検知マットですね、マットを作ったりとかということを宇野参考人が朝日新聞のインタビューで答えていて、そういうものがあるんだということをまず国交省や鉄道関係の人にやっぱり知っていただいて、これ本当に駅を改修したりするときにそういったものが設置されていくようにこれからしていけばいいんじゃないかと思うんですが。  それと、是非、国土交通省の審議会の安全対策の検討会とかそういったところに障害者の人たちが入れるようにするとかということを考えた方がいいんではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。
  95. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 審議会には是非当事者を入れていただいて、これまで国土交通省の検討会は、鉄道事業者と国土交通省の職員の方で構成されることが多かったと思います。是非、当事者団体は入れていただきたいというふうに思っています。  それから、転落検知マットについてですが、現在の国土交通省の規定では、ホーム上には非常ベル又は転落検知マット、どちらかを設置すればよいということになっています。ですので、多くの場合非常ベルのみなんですが、転落検知マットがあれば、もう落ちたと同時に非常ベルが鳴るというような仕組みになっているところもあります。また一方で、検知マットはあるものの、それが電車の停止ボタンにつながっていないケースもあったりするんです。  ですから、本来は、たとえ落ちたとしても最低限命を救うという意味では、転落検知マットがすぐに電車の停止ボタンと連動するというような機械的な仕組みも今後整備を進めていただきたいというふうに思っているところです。  以上です。
  96. 川田龍平

    ○川田龍平君 宇野参考人のこのインタビューの中では、やっぱり酔っ払った人、酒に酔った人や高齢者、子供もこれは事故から守られるんではないかということですので、本当にホームドアを設置するということだけではなく、様々対策として取れることはあるんだというふうに思います。  私も障害者なので、障害者の乗車券ですね、手帳を見せれば改札を通れるんですけれども、最近は無人改札も増えていて、なかなか出口によっては出れないというところがあって、インターホンを探すのも多分大変じゃないかと。インターホンが大体設置してあって駅舎とつながっているんですが、そこまで多分全盲の人が到達するのは大変ではないかなと思いながら利用したこともあるんですが、いかがでしょうか。
  97. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) まさにおっしゃるとおりで、インターホンのみが設置されていても、どこに、分からなくて困ったというケースはあります。  それから、今、割引のお話がありましたけれども、私は、関西にスルッとKANSAIという電子マネーがあります。これは、あらかじめ障害者手帳を提示すれば障害者と介助者の割引の電子マネーが交付されています。それがあれば、わざわざ駅員のところに半額の精算をしなくても、ぱっとタッチするだけで乗り降りができる、こういうものも是非関東地方それから全国で導入していただいて、より私たちも最新の技術を利用できるような交通の利便性を高めていただきたいというふうに思っているところです。
  98. 川田龍平

    ○川田龍平君 この障害者用のIC乗車券というようなものができれば、本当に非常に画期的だと。今、スルッとKANSAIの話がありましたけど、本当に東京でもそういうものが利用できるように、それから全国各地でやっぱりできるようにしていくということがすごく重要ではないかなと、特にこれから大事だと思っております。  大山参考人に伺いたいんですが、大山参考人の社是、先ほど石上さんからお話がありましたように、私も、この人間の究極の幸せ、愛されること、褒められること、人の役に立つこと、人に必要とされることの四つという、これは大山参考人のお父様ですかね、お父様の方が書いている本にもあったということですが、これは名刺に印刷されていると、社員の名刺に印刷されているというインタビューがあったんですけれども、今もそういう名刺の印刷というのはされているんでしょうか。
  99. 大山隆久

    ○参考人(大山隆久君) 今はしていないです。
  100. 川田龍平

    ○川田龍平君 是非、これすばらしい言葉だと思いますので、本当にそういう、どの人でも、やっぱり人の役に立つこと、人に必要とされること、褒められること、そういったことが、やっぱり充実した社会にしていくということがもう本当に大切、もちろん愛されることもですが、そういったことができる社会にしていくことが必要ではないかと思いました。  それから、崎山参考人、最後、親の立場ということを先ほど伺いましたけれども、やっぱり私も、自分が障害、まあ血友病という生まれつきの難病を抱えていて、兄は健常で、その中でやっぱり親がどうしても自分の方にばかり向いてしまっていて、兄弟の仲というのがやっぱりすごくこれから、親が亡くなった後に兄弟同士で助け合っていくことがすごく大事だというこの崎山参考人のインタビューを読んでやっぱりすごく思いますし、是非そういう、この家族というものとそれから地域と、本当にその中でやっぱり本当にこれから、そういうこれからの障害者を取り巻く環境について、何か最後一言ありましたらよろしくお願いします。
  101. 崎山美智子

    ○参考人(崎山美智子君) 親の立場で今日来させていただきましたが、本当にこれまでの、本当に親の活動もそうですけれども、でも、親の会の活動だけが頑張っていたとは私は思っていません。本当に周りの行政の方々も、訴えていけば本当に真剣になって考えていただきましたし、また実行していただいています。今もそうですけれども、親がいなくなったら次は地域でサポートすべく、今のその制度というのを本当に真剣になって考えてくださっています。  兄弟たちの兄弟会を設置しようというふうなきっかけも、やはり一人の子供さんを持つお母さんが、うちは兄弟は何人もいるけれども本当にこの子を面倒見てくれる人が本当にいるのかなというその不安の中から、兄弟さんたちのその小さいときからの思いを受け止めてあげる機関がやっぱり必要かなというふうなところが発端になっています。  本当に私の娘も、小さいときから障害のある姉の方に一生懸命母親がサポートしている姿を、やっぱり寂しい、寂しかったというふうなところを、今の本当に三十手前になって、三十手前って、二十五、二十六の娘ですけれども、今になって私に訴えることが、そういうふうな環境にまあ今なっているからそれは言えると思いますが、本当に寂しい思いを兄弟はしている。そこのところを、親が聞くのではなく、同じような立場の兄弟が聞いてあげて、ピアカウンセリング的なところをやっぱり充実したものとしていくのがこれからの活動の軸になっていくのかなと思っています。  本当に今日はありがとうございました。
  102. 川田龍平

    ○川田龍平君 ありがとうございました。  是非、共生社会を実現するために頑張りたいと思います。ありがとうございました。
  103. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 薬師寺みちよさん。
  104. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 済みません、せっかく宇野参考人が当事者としていらしていただきましたので、二問質問させていただきたいと思っております。  実は、障害者差別解消法できましたけれども、生活が全く変わらないじゃないかと、多くの御意見いただいております。  特に変わらないのはこの国会なんですね。対象に国会がなっておりません。本当に私はこれ大きな問題だと思っております。先生も、学校で、盲学校の子供たちって国会見学していただけるんでしょうかという話が一つ。本当に私は大きな疑問に思っております。聴覚障害を持たれた皆様方も、文字を、声を文字にしてもらえるような、そういうタブレットがあるんですけど、それは持込禁止なんですよ。でも、手話で一生懸命衛視さんが練習していらっしゃるんですけれども、中途失聴者の方は手話分かりません。このような形で、もちろん、会館もそうですよね、誘導ブロック一つないですし、点字で我々の名前が表示されてどこの部屋かってすぐに分かるようにもなっていないんですよ。  ですから、しっかり、今日、我々にも、やっぱり国会としてもう少し障害を持たれた皆様方のためにこんなことを考えてみられてはどうかという御提案を私はいただきたいと思っておりますが、お願いできますでしょうか。
  105. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 実際あるかどうかちょっと分からないんですけれども、一案ですが、例えば3Dプリンターを使って国会議事堂の全体像を触れるようにするというのもありかと思います。  視覚に障害があると、特に先天盲の場合、大きなものは直接触ることができないので、一体どういう形なのだろうかと、分からないことがいっぱいあるんです。3Dという技術も出てきましたので、そういうことで全体像を理解させていただくとか、随所随所において点字とか音声による案内をしていただくというようなこともお考えいただければ有り難いと思います。
  106. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  もう一点、宇野参考人にお願いしたいんですけれども、私も聴覚障害の皆様方といつも話をしていますと、結局、自分たちは二次的な知的障害を伴ってしまっているんだよねということなんです。情報保障がこの日本ではまだまだ確立されていない、ここを私は大きな問題として抱えております。  この読書バリアフリー法一つ取ってもそうですし、高等学校における教科書の問題もそうです。せっかく能力があったとしても、情報が入ってこないためになかなか学ぶ機会がないからこそ就業にも結び付かない。やはりここ、私はもう少し突破口を見付けていきたいと思っているんですけれども。  今日は読書バリアフリー法ということを御紹介いただきましたけれども、それ以外に、このサピエ図書館と国会図書館のネットワーク以外にも何かいろいろ御意見がございますでしょうか。お願いいたします。
  107. 宇野和博

    ○参考人(宇野和博君) 視覚障害があると困難なのは、情報と移動、この二つなんです。  我が国では、移動に関する立法措置というのはそれなりに進んできていると思うんですが、この情報保障に関する立法というのはまだまだだというふうに思っています。  今回は、マラケシュ条約が読書に関する条約ですので、これに関して読書バリアフリー法を作っていただきたいと先ほどお願い申し上げましたが、もっと先には、本という媒体以外にもいろいろな情報のバリアフリーということがその先に出てくるかと思います。  また、公共図書館、学校図書館、大学図書館と申し上げましたけれども、例えば大学図書館において、障害学生がテキストを、教科書を障害学生支援室に持ち込みます。そこでテキストファイルにしてもらいます。でも、そのテキストファイルはその障害学生支援室に眠ることがほとんどです。これを全国的にきちんと共有していただく仕組みをつくっていただくとか、又は、公共図書館の障害者サービスに費やすお金もまだまだ足りないという声も聞いております。是非、公共図書館において障害者サービスのためのお金というものも予算化していただきたいというようなことを感じているところであります。  以上です。
  108. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。以上で終わらせていただきます。
  109. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 他に御発言ありませんか。  それでは、予定の時間が参りましたので、参考人に対する質疑はこの程度といたします。  一言御挨拶を申し上げます。  大山参考人、崎山参考人及び宇野参考人におかれましては、長時間にわたり貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございました。本調査会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。    午後三時五十五分散会