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2018-08-02 第196回国会 参議院 災害対策特別委員会 閉1号 公式Web版

  1. 平成三十年八月二日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  七月二十日     辞任         補欠選任      松川 るい君     藤川 政人君  八月一日     辞任         補欠選任     渡辺美知太郎君     松川 るい君      杉  久武君     山本 博司君      浜口  誠君     森本 真治君      武田 良介君     仁比 聡平君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         河野 義博君     理 事                 酒井 庸行君                 そのだ修光君                 小林 正夫君     委 員                 足立 敏之君                 磯崎 仁彦君                 佐藤  啓君                 佐藤 信秋君                 自見はなこ君                 馬場 成志君                 藤川 政人君                 藤木 眞也君                 松川 るい君                 山本 博司君                 森本 真治君                 相原久美子君                 吉川 沙織君                 仁比 聡平君                 室井 邦彦君                 木戸口英司君    国務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(防災)        )        小此木八郎君    副大臣        内閣府副大臣   あかま二郎君        農林水産副大臣  谷合 正明君        国土交通副大臣  あきもと司君        環境副大臣  とかしきなおみ君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        山下 雄平君        経済産業大臣政        務官       平木 大作君        国土交通大臣政        務官       秋本 真利君        環境大臣政務官  武部  新君    事務局側        常任委員会専門        員        田中 利幸君    政府参考人        内閣府政策統括        官        海堀 安喜君        消防庁国民保護        ・防災部長    大村 慎一君        財務省主計局次        長        阪田  渉君        文部科学大臣官        房サイバーセキ        ュリティ・政策        立案総括審議官  藤野 公之君        厚生労働省職業        安定局雇用開発        部長       北條 憲一君        農林水産大臣官        房参事官     上田  弘君        農林水産省農村        振興局整備部長  横井  績君        中小企業庁長官        官房中小企業政        策統括調整官   吉野 恭司君        中小企業庁経営        支援部長     奈須野 太君        国土交通大臣官        房建設流通政策        審議官      北村 知久君        国土交通大臣官        房技術審議官   五道 仁実君        国土交通大臣官        房技術審議官   徳永 幸久君        国土交通省水管        理・国土保全局        長        塚原 浩一君        国土交通省道路        局長       池田 豊人君        国土交通省住宅        局長       石田  優君        観光庁観光地域        振興部長     平岡 成哲君        環境大臣官房政        策立案総括審議        官        和田 篤也君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○災害対策樹立に関する調査  (平成三十年七月豪雨による被害状況等に関す  る件)  (平成三十年七月豪雨被害を踏まえた河川整備  等の推進に関する件)  (災害時における情報伝達及び避難行動に係る  取組に関する件)  (災害廃棄物・堆積土砂等の処理に関する件)  (被災者の住まいの確保及び生活再建支援に関  する件)  (被災した中小企業・農業者等に対する支援に  関する件)  (被災地方公共団体への財政支援に関する件)  (土砂災害警戒区域等に係る指定及び規制の在  り方に関する件)  (防災体制の充実及び災害対応業務の円滑な実  施に関する件)     ─────────────
  2. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、武田良介君、浜口誠君、渡辺美知太郎君及び杉久武君が委員を辞任され、その補欠として藤川政人君、仁比聡平君、森本真治君及び山本博司君が選任されました。     ─────────────
  3. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官海堀安喜君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。  まず、平成三十年七月豪雨による被害状況等について政府から報告を聴取いたします。小此木防災担当大臣。
  6. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) おはようございます。  それでは、私から、平成三十年七月豪雨に係る被害状況等について御報告いたします。  まず、改めてこの度の災害によりお亡くなりになられた方々に心からのお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。  平成三十年七月豪雨による被害は、昨日までに、死者、行方不明者二百二十九名、重傷者六十五名等の人的被害のほか、住家の被害として、全壊五千七十四棟、約一万四千棟の床上浸水等の被害が報告されています。  この災害に対し、政府としては、災害対策基本法に基づく平成三十年七月豪雨非常災害対策本部を設置し、十五回に及ぶ非常災害対策本部会議を開催するとともに、被災地に政府職員を派遣し、被災自治体と緊密に連携しながら対応に当たってまいりました。また、今回の災害を特定非常災害に指定し、被災者の権利を守るための特別の措置を講じるなど、政府の総力を挙げて災害応急対策を推進しています。  これまで、全国からの応援も含めた懸命の作業により、道路、鉄道、水道等の生活インフラの復旧や大量に発生した災害廃棄物の処理等が着実に進んできています。特に、広域で発生した断水被害については、おおむね今月上旬までに解消するめどが立っているところであります。  この一連の災害に対する激甚災害の指定については、昨年十二月に見直した手続により、七月十五日及び二十一日に激甚災害の指定見込みの公表を行い、その後、全国的な梅雨明けを受けて、激甚災害に指定する政令を七月二十四日に閣議決定し、二十七日に公布、施行したところであります。  具体的には、全国を対象とする本激として、道路、河川といった公共土木施設等や農地等の災害復旧事業の補助率のかさ上げを始め、図書館、公民館といった公立社会教育施設や私立学校の災害復旧事業に対する補助、中小企業の災害関係保証、雇用保険法による求職者給付の支給等、合計十一の措置を適用いたしました。これにより、被災自治体等では、財政面に不安なく、迅速に災害復旧に取り組んでいただけるものと考えております。  他方、いまだ避難所等で多くの方が不自由な生活を余儀なくされています。被災された方々が生活再建に向けた第一歩を踏み出すためには、一日でも早く避難所等における生活から移行していただく必要があります。このため、政府としては、家屋の被害認定調査の簡素化、効率化について被災自治体に周知するとともに、調査に当たる応援職員の派遣に関する調整を行う等、生活再建の前提となる罹災証明書の早期発行に努めてきています。  昨日までに、公営住宅やみなし仮設住宅への入居が約二千八百戸で決定しているほか、広島県、愛媛県ではほぼ合計二百五十戸の仮設住宅の建設が始まっているところであります。地域の復旧・復興を加速するため、こうした住まいの確保に向け、引き続き関係省庁が連携して取り組んでまいります。  私は、これまでに岡山県、広島県及び愛媛県をそれぞれ訪問し、この度の災害の甚大さを目の当たりにするとともに、大変な不安を感じておられる被災者の方々の切実な思いに触れてまいりました。また、これらの訪問を通じ、被災地の復旧・復興に向け、それぞれの地域の実情、被害状況に応じたきめ細やかな支援が必要であることを再認識したところです。  七月二十二日に開催された非常災害対策本部会議において、総理から、被災者の生活の再建、なりわいの復興に向けた支援パッケージを取りまとめるよう指示がありました。政府としては、災害復旧、災害廃棄物の円滑な処理、農林水産業や中小企業等の復興等に被災自治体が財源に不安なく安心して取り組んでいただけるよう必要な措置を講じていくとともに、被災者の方々が一日でも早く安心した生活を取り戻せるよう、引き続き政府一丸となって取り組んでまいります。  以上です。
  7. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 以上で政府からの報告聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 足立敏之

    ○足立敏之君 自由民主党の足立敏之です。  私は、建設省、国土交通省で長らくインフラ整備や防災、災害対応を担当させていただきました。本日は、そうした経験を踏まえまして、西日本の豪雨災害について質問をさせていただきます。  まず、平成三十年七月水害で亡くなられた皆様の御冥福を心からお祈りを申し上げますとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。また、冒頭御報告がございましたとおり、政府を挙げて災害対応に迅速に対応いただき、とりわけ小此木大臣におかれましては陣頭指揮で、豪雨災害では初めての特定非常災害の指定、そしてスピーディーな激甚災害の指定など御尽力いただきまして、感謝を申し上げたいと思います。  お手元の配付資料一のとおりでございますが、このところ毎年必ず歴史に残るような激甚な水害、土砂災害が発生しています。地球温暖化に伴う気候変動の深刻な影響と考えざるを得ません。政府を挙げてしっかり対応していただきたいというふうに思います。  さて、私も、西日本の災害に当たりまして、岡山、広島、愛媛、高知、岐阜の被災地を視察してまいりました。岡山県では、高梁川水系の小田川の破堤によりまして被災した真備町にも伺いました。七月十六日のことでしたけれども、ほとんどの家屋は二階まで浸水するなど大きな被害を受けていました。資料二、三に写真等を使いましてお示しをしてございます。小田川の直轄区間の破堤現場では堤防の仮復旧が当時終わっておりまして、そのスピードには感心をいたしました。  一方、支川の末政川の破堤現場にも伺いましたが、天井川の小さな川なんですけれども、家屋が密集した地域で左右岸とも堤防が大きく決壊しておりまして、真備町の被災状況、テレビで見ていて浸水による被害が中心だろうというふうに考えていたんですけれども、誤解でありました。津波のような氾濫流の勢いで堤防沿いの家屋が流失したり全壊したりしておりまして、被災した堤防もまだまだ復旧の途上でございました。  小田川自体、勾配の緩やかな河川です。下流に付け替えるのが洪水時の水位を下げるのに効果的であります。資料四にお示しをしましたが、近くの柳井原貯水池を経由して下流に付け替える、こういう案が三十年以上前から計画されておりまして、私も当時担当をいたしました。様々な経緯がありまして、付け替え工事には昨年本格着工したばかりですが、もう少し早く整備をしておればというふうに悔やまれます。  愛媛県の大洲市の肱川の浸水被害の現場にも伺いました。資料の五でございます。中流部の大洲盆地でございますけれども、上下流の河川整備のバランス、これを保つために、一部高さの低い暫定堤防というような状況となっております。その箇所から堤内側に大量の水が入り、大きな被害を生じました。肱川につきましても、私は四国地方整備局長として担当しておりましたので、もっと予算の集中投資をして整備を進めておればというふうに残念な気持ちでいっぱいでございます。  一方、岐阜県にも伺いました。長良川の源流では一千ミリを超える累積雨量を記録しました。昭和五十一年に有名な安八水害と呼ばれる長良川本川が破堤をする洪水、こういったものがございましたけれども、その再来となるんではないかというふうに私も大いに心配をいたしましたけれども、結果的には本川では破堤や氾濫などの深刻な被害は生じませんでした。これは、長良川河口堰や本川下流部のしゅんせつなど、昭和五十一年以降行われてきた数々の河川整備が功を奏したものと考えます。私自身、長良川河口堰の建設にも携わりましたし、その後、中部地方整備局長としても担当させていただきましたので、この点については安堵をしているところであります。  なお、長良川と同じように、淀川支川の桂川、岡山の市街地を流れる旭川、兵庫県の円山川など、河川整備が大きく効果を発揮して災害から免れた川も今回たくさんありました。そうした川はマスコミには残念ながら取り上げられませんけれども、河川整備の地道な努力は評価されるべきだというふうに考えています。  地球温暖化に伴う気候変動で水害が激甚化する中、今後どのように河川整備を進めていくのか、国土交通省にお伺いをいたします。
  9. 秋本真利

    ○大臣政務官(秋本真利君) 今回、平成三十年七月豪雨によりまして各地の河川において浸水被害が生じており、その中でも、高梁川水系小田川では堤防の決壊に伴う大規模な浸水、肱川水系肱川では暫定堤防からの越水等により甚大な被害が発生しております。  一方で、例えば淀川水系の桂川におきましては、平成二十五年の大規模浸水を踏まえて進めてきた集中的な対策と日吉ダムの洪水調整の効果が相まって被害を大幅に軽減しているなど、これまでの河川整備の進捗により今回の豪雨での大きな被害を回避できた河川が多かったものというふうに考えております。  今回の豪雨による被害状況等を踏まえまして、再度災害防止のための事業を集中的に実施するとともに、今回被災しなかった河川等を含めて必要な予算の確保に努めながら河川改修やダム等の施設の整備を進めることが必要であるというふうに考えております。  加えまして、今後、気候変動の影響により更に降水量の増大や水害の頻発化、激甚化が懸念されておりますため、本年四月に気候変動を踏まえた治水計画に係る技術検討会を設置したところでございます。現在までに二回ほど開催をいたしまして、様々な手法等について検討を進め、年度内に結論を出すつもりでございます。  こうした検討結果も踏まえまして、効率的、効果的な河川整備を進め、全国の河川の治水安全度を早急に高められるよう、今後ともしっかりと努めてまいる所存でございます。
  10. 足立敏之

    ○足立敏之君 ありがとうございました。  特に、安全度が低くてまだまだ整備途上の河川には集中投資をしっかり行っていただきたいというふうに思います。  一方、土砂災害の被災地の方にも伺いました。資料六、お配りしてございますけれども、広島市、東広島市、宇和島市の吉田町など、その写真を見ていただければ分かると思いますけれども、各地でおびただしい数の土砂崩れや土石流が発生しまして、深刻な被害を生じています。  広島県では、資料七のとおりでございますが、平成十一年、二十六年に続く大規模な土砂災害であります。これまで、平成十一年の災害を契機に直轄化をしたり土砂法を制定しました。また、平成二十六年の災害を契機に土砂法の改正を行いまして、万全を期してきたつもりでございましたけれども、とても残念に思います。  資料八のとおりでございますが、これまで整備してきたところでは砂防施設が効果を上げていました。しかし、整備対象になっていなかったもう少し東寄りの坂町だとか東広島市だとか呉市などで深刻な被害が発生しています。  土砂災害につきまして、今回の災害を踏まえ今後どのように対策を講じていくのか、伺います。
  11. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答えいたします。  国土交通省といたしましては、これまでも、人命を守る効果が高い箇所等におきまして砂防堰堤等を計画的かつ重点的に整備するとともに、土砂災害警戒区域等の指定、あるいは円滑な避難のために土砂災害警戒情報の発表等を進めているところでございます。今回の災害では、議員御指摘のとおり、砂防堰堤が土石流を食い止めて下流の人家を保全した事例も多く報告されており、今後とも予防的な砂防堰堤等の整備を推進してまいります。  一方で、土砂災害警戒情報や避難勧告等が発令されていたにもかかわらず多数の犠牲者が発生いたしました。このことを重大に受け止めまして、土砂災害警戒情報等の検証を行い、ハード、ソフトの連携の在り方について検討を行うため、有識者委員会を立ち上げることといたしました。  国土交通省といたしましては、この委員会の結果を踏まえ、ハード、ソフト両面における対策の更なる強化に努めてまいります。
  12. 足立敏之

    ○足立敏之君 ありがとうございます。  地球温暖化に伴いまして土砂災害も激甚化しておりますので、対応をしっかりお願いしたいというふうに思います。  今回の豪雨では、全国各地でダムが洪水調節効果を発揮して被害の軽減に貢献しました。しかし、計画規模を大きく超える雨によりましてダム湖が満杯になりまして、ダム湖に入ってきた流量をそのまま下流に流さざるを得なくなったダムも多数生じました。  肱川の上流の野村ダムもその一つであります。資料九にお示ししましたが、ダム直下の西予市野村町では、川沿いの家屋が二階まで浸水し、残念ながら犠牲者も出ています。野村ダムの管理所にも伺いましたが、ダムの計画では二日雨量で最大三百六十五ミリ、その雨を対象としているのに対しまして、今回の豪雨ではそれを大きく上回って二日で四百二十一ミリ降っております。  資料十に示しましたとおり、異常洪水時防災操作、かつてはただし書操作と呼んでおりましたけれども、これに移行したのはやむを得なかったというふうに思います。ただし、異常洪水時防災操作について、あらかじめもっとしっかり下流の住民に広く周知徹底しておくべきではなかったかなというふうに感じました。  野村ダムではその異常洪水時防災操作についてあらかじめ下流の住民にどの程度広く周知していたのか、そして、今回を教訓として今後ダムについてどのような対応を図るのか、伺いたいと思います。
  13. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) 肱川水系の野村ダム及び鹿野川ダムにつきましては、今回の記録的な豪雨に対して、事前放流によりダムに貯留できる容量を通常よりも大きく確保した上で、関係機関との合意の上で作成した操作規則に従いまして操作を行うとともに、関係機関への通知、サイレンによる放流の周知等の措置を行っております。  両ダムの操作につきましては、発生頻度の多い中小洪水に対して洪水調節効果を頻繁に発揮する一方で、大規模な洪水に対しましてはダムの容量に余裕がなくなる可能性が高くなり、その場合はダムに流入する量をそのまま放流することとなる、そういうことを様々な機会を通じて住民の皆様に説明を行ってきたところでございます。  その一方で、住民の方から必ずしも十分には周知がされなかったのではないかという御指摘を踏まえまして、住民の方々に対してより一層丁寧な説明を行ってまいりたいというふうに考えております。  さらに、今回の豪雨がこれまでに経験のない異常な豪雨であったことを踏まえまして、四国地方整備局において、学識者等による野村ダム・鹿野川ダムの操作に関わる情報提供等に関する検証等の場を七月十九日に設置いたしました。この検証等の場では、より有効な情報提供や住民への周知の在り方について検証を行うとともに、より効果的な操作について技術的考察を行うこととしており、その結果を踏まえまして、改善すべき点があれば速やかに改善してまいりたいと思っております。
  14. 足立敏之

    ○足立敏之君 ありがとうございます。  私も、建設省当時でございますが、ダムを二つ建設をしたいわゆるダム屋でございます。ダムにも限界があります。あらかじめしっかり下流の住民にそのことを知っていただくように、しっかり対応していただきたいと思います。また、そうだからといってダム自体がまるで無駄なものであるかのように言われるようなこともありますが、そういったことはないということもしっかり認識いただくようにお願いしたいと思います。  次に参ります。  高知県大豊町の高知自動車道で豪雨により大規模な土砂崩れが発生しまして、四車線の高速道路のうち上り二車線分の橋梁が落ちてしまうという事態が発生しました。資料十一、十二にお示ししましたが、大変驚きました。  高知道は、私が四国地方整備局長として赴任した平成二十一年の前年七月に四車線化が完成しております。そのおかげで、今回残った下り線を活用して、対面交通ではありますけれども通行を確保しています。急遽、対面交通にするために、渡り線を整備したり、センターラインやポストコーン、情報板などを設置して通行を確保したNEXCO西日本の迅速な対応には心から敬意を表したいと思います。  また、山陽道でも志和トンネルという箇所で大規模な土砂災害が発生しましたが、四車線であったことで復旧を早期に行うことができたとも伺いました。  今回の経験から、やはり重要な高速道路は四車線化しておく必要があると改めて強く感じました。資料十三にお示ししましたけれども、日本の高速道路の三八%が暫定二車線です。韓国の高速道路は一〇〇%四車線以上です。その他の先進国もほとんどが四車線あるいは六車線あるいは八車線、そういうような状況でございます。高知自動車道を教訓として、高速道路について、早期にミッシングリンクの解消を図るだけではなくて、災害にも強い四車線化の推進に全力を挙げるべきだと考えますが、国土交通省の見解を伺います。
  15. 池田豊人

    ○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。  我が国の高速道路は、限られた財源の中でネットワークをつなげることを優先した結果、約四割が暫定二車線となっております。暫定二車線は、議員御指摘の防災面のほかに、安全面や機能面において課題が多いと認識をしております。議員が御指摘にありました高知道、山陽道の例のように、四車線で整備をしている関係で災害時には早期復旧の可能性が高くなると考えております。  今後は、大雨や津波など災害に脆弱な地域を通過する区間や、著しい速度低下が発生している区間など、課題の大きい区間を優先して計画的に高速道路の四車線化を実施してまいりたいと考えております。
  16. 足立敏之

    ○足立敏之君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。  さて、被災地では応急対応や復旧復興に国交省のテックフォースも頑張っておりますが、地域の建設業の皆さんが全力で頑張っておられました。資料十四、十五に示しましたが、倉敷市の真備町の被災現場では、建設業協会の前の支部長が、御自宅が被災されているにもかかわらず陣頭指揮でも頑張っておられました。災害の現地では、どうしても警察、消防、自衛隊、海保の皆さんに注目が集まるんですけれども、地域に住んで技術力や機械力を持って頑張って災害対応に取り組んでおられる建設産業の皆さんを忘れてはならないというふうに思います。  被災現場で懸命に頑張っている建設業の皆さんの御努力に応えるため、国土交通省は、災害復旧に当たってガイドラインに基づく随意契約を推奨しています。しかし、県、さらには市町村レベルには必ずしも浸透しているとは言い難い状況にあります。随意契約の徹底、さらには災害時に頑張っている建設業の皆さんが報われたと感じられる入札契約を行うべきと考えますが、見解を伺います。
  17. 秋本真利

    ○大臣政務官(秋本真利君) 被災地の早期の復旧復興のためには、災害復旧工事を発注するに当たり、早期かつ確実な施工が可能なものを短期間で選定することが非常に重要でございます。  このため、国土交通省では、昨年七月に、工事の緊急度や実施する企業の体制等を勘案し、適切な入札契約方式等を選定する基本的な考え方を示した災害復旧における入札契約方式の適用ガイドラインを策定し、直轄工事において本ガイドラインの適用の徹底を図っているところでございます。  さらに、今般の豪雨災害の発生を受けまして、七月十日に一部の地方公共団体に対しまして、この一部というのは県と政令市でございますけれども、応急復旧事業や緊急度が極めて高い本復旧事業について地方自治法及び同法施行法に基づき随意契約を適用することが可能であること、あるいは随意契約や指名競争入札などの入札契約方式の適用について災害復旧における入札契約方式の適用ガイドラインを参考とすること等について、総務省と連名で通知を発出したところでございます。  また、建設業は、社会資本整備の担い手であると同時に、災害時には最前線で安全、安心の確保を担う地域の守り手として重要な存在です。このため、災害対応に従事する建設業者が地域の安全、安心のために活躍できるよう、被災地の実績を反映した適切な予定価格の設定や総合評価方式における災害協定の締結や災害対応の実績など地域への貢献度に対する適切な評価を実施しており、地方公共団体にも要請を行っているところでございます。  国土交通省といたしましては、適切な工期設定に配慮しつつ、災害対応に全力で取り組むとともに、災害対応に従事する建設業者が持続的に活躍できる環境を整えていけるよう取り組んでまいる所存でございます。
  18. 足立敏之

    ○足立敏之君 ありがとうございます。  日本の公共投資ですが、資料十六から十九に示すとおり、平成十年度をピークに減少を続け、新規事業の着手がおろそかになったり、維持管理やメンテナンスに力が注ぐことができなくなったり、その影響は大きなものがあります。防災対策が必ずしも十分に進んでいないのは、公共投資の抑制がその要因の一つであると考えます。  しかし、公共事業予算を増やすには、後世へのツケ回しと主張してその削減を求める声もあります。よく考えていただきたいんですけれども、防災に投資することは何も後世へのツケ回しでも何でもなくて、事前防災などの投資をしなければ逆に後年度に大きな災害被害をもたらすことになりますので、投資をしないこと自体が後世へのツケ回しだと言わざるを得ません。  最後になりますが、防災担当大臣から、地球温暖化に伴う気候変動で水害、土砂災害が激甚化する中、公共投資を拡大しなければならないというふうに考えますけれども、御決意を伺えればと思います。よろしくお願いいたします。
  19. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 申合せの時間が過ぎておりますので、答弁簡潔にお願いいたします。
  20. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 委員におかれましては、御自身でも被災地を訪ねられて、小まめに御自分の目で見ていらっしゃいましたことに心から敬意を表します。  冒頭、私も報告をいたしましたように、今回の被害の甚大さをこの目で見てまいりました。相変わらずでありますけれども、被災者の皆さんと気持ちを一緒にして、できる限りのことをしたいと思っております。  委員御指摘のとおり、防災・減災対策については、これは限られた財源でもあります。これを有効に活用して、ハード対策とソフト対策を適切に組み合わせて、政府一丸となって取り組んでいく必要があると考えており、今回の豪雨災害、目の当たりにして改めてその思いを強くしております。  今後とも、国民の生命と財産を守るため、過去の災害で得られた貴重な教訓を生かし、関係省庁と連携しながら、防災・減災対策に万全を期してまいりたいと存じます。
  21. 足立敏之

    ○足立敏之君 質問を終わります。  どうもありがとうございました。
  22. 山本博司

    ○山本博司君 公明党の山本博司でございます。質問の機会をいただき、ありがとうございます。  本日は、豪雨災害に関してお伺いしたいと思います。  今回の西日本豪雨でお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。  公明党は、七月豪雨災害対策本部を設置をし、災害応急対応に取り組むとともに、被災直後から、山口代表を先頭に国会議員、地方議員が被災地に入り、被災者、被災自治体など現場のニーズを調査してきたところでございます。私も、広島県、岡山県、愛媛県、高知県、四県十市三町の各地を回り、切実な声をお聞きしてまいりました。今後とも、被災者に寄り添う支援を全力で取り組んでまいりたいと思います。  そこで、本日は、こうした状況を踏まえて政府に質問したいと思います。政府におかれましては、総力を結集し、被災者の救出、二次被害防止に全力を挙げるとともに、被災者の生活支援のため、ソフト、ハード両面にわたる適切な支援策を講じていただきたいと強く要望いたします。  まず初めに、災害弱者と呼ばれる方々の避難対策について伺います。  今回の災害での大きな課題の一つは、避難情報の出し方でありました。最も多くの犠牲者が出ました広島県では、亡くなった人の六割以上が自宅や敷地内で被災されていることが判明しておりまして、避難の準備をしているところに土砂崩れや浸水被害に遭って被災されておりまして、もっと早く情報が伝わっていれば救えた命もあったのではないかとも言われております。愛媛県の肱川のダム放流でも、浸水被害で犠牲者が出ました大洲市が避難指示を出したのは放流五分前だったと言われております。  特に、高齢者や障害のある方には、情報が伝わったとしても自力での移動が困難なため避難できないケースもありました。避難指示を出したとしても、その情報が住民に届いていたかの検証をする必要があると考えます。  今回の経験を生かして避難勧告や指示の判断基準となるガイドライン等の見直しをすべきと考えますけれども、この避難情報に対する大臣の認識を伺いたいと思います。
  23. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 今回の豪雨では、多くの高齢者の方々を含め、先ほど申し上げたように、二百名以上の方々が亡くなられ、多くの方々が行方不明になられました。この甚大な被害を重く受け止めております。  例えば、内閣府では、高齢者の方々への避難対策として、平成二十八年の岩手県における高齢者利用施設の被災の教訓を踏まえた避難情報の名称変更や、昨年の福岡県東峰村における避難行動要支援の方とその方をサポートする方が連携をして避難支援を行った事例の周知といった、自助、共助、こういった取組を促進するなど、対策を講じてまいりました。  災害応急対策が落ち着いた段階で、避難に関し、中央防災会議の下に有識者から成る新たなワーキンググループを設ける方向で検討しておりまして、関係省庁とも連携し、今回の豪雨で何が課題であったのか、しっかりとそこで議論をし、対策を強化してまいりたいと存じます。
  24. 山本博司

    ○山本博司君 是非とも検証していただきながら、こうした災害弱者への避難対策、十分に対応していただきたいと思います。  次に、災害廃棄物等の処理について伺いたいと思います。  今回の豪雨災害におきまして、土砂崩れや河川の決壊が頻発したために、民家の敷地内に土砂が大量に流入して、災害廃棄物などが膨大に発生をしております。  この民有地内の堆積した土砂等の撤去につきましては、災害救助法や堆積土砂排除事業等で対応できる部分もございますけれども、国交省や環境省などに分かれて対象が一部に限定されていることから、地方自治体では積極的に対応できていない部分がございました。そこで、自治体からは、この対象要件を緩和をして全ての撤去費用を補助対象にしてほしいと、こういう要望も伺っております。  また、今回、災害で民家に流入しました瓦れきを個人で撤去した場合の費用につきましては、これまで自己負担でとされておりました部分を全額事後精算に応じる方針を政府は示しておりますけれども、その実施要綱は明らかではなく、市町村の対応がまちまちの実情でもございます。  こうした要望を踏まえて、包括的な国庫補助制度の整備や制度の周知、対応の徹底を図る必要があると思いますけれども、この点、いかがでしょうか、認識を伺います。
  25. 武部新

    ○大臣政務官(武部新君) 環境省では、災害廃棄物の迅速な処理に向けて、関係省庁とも連携して対応しているところでございますが、今、山本委員からお話のございましたとおり、各被災市町村で、土砂、流木は国交省の補助、それから瓦れき、それから土砂に含まれた瓦れきについては環境省の補助ということで、どちらを使ったらいいんだというふうに混乱をされているところもあるかと思いますが、まずは市町村におかれましては処理をしていただきまして、その一括撤去していただいた費用を事後的に、環境省でやるか、国交省でやるか、あるいは合わせてやるかということを仕分けしていただいて精算可能とすることで、これまで以上に迅速に処理が進むものと期待しております。  また、今、周知徹底が必要だというお話ございましたけれども、災害廃棄物処理の補助制度につきまして、被災市町村を対象とした説明会の開催等をやっております。類似の他省の補助制度も含めて、被災市町村の疑問の解消に努めてまいりたいと思います。  いずれにしましても、環境省としては、引き続き関係省と連携しながら、現在の補助制度を最大限効果的かつ柔軟に活用して、災害廃棄物の円滑、迅速な処理に向けて努力してまいりたいと思います。
  26. 山本博司

    ○山本博司君 是非とも市町村に対してきめ細やかな支援をお願いをしたいと思います。  発災からおよそ一か月が経過をいたしまして、今後の生活再建の柱となるのが住まいの確保でございます。  現在、避難所で活用されております体育館などの施設では、プライバシーが保たれない、また暑さに対応ができないなどといった声も寄せられておりまして、被災者の負担が大きいと思います。特に、被災者のニーズや高齢被災者が多い点を考慮した住宅の確保が必要となります。被災者の住まいの早期確保のために、応急仮設住宅の建設を始め公営住宅、UR、公務員宿舎や借り上げ民間住宅、空き家等のみなし仮設住宅の必要分を早期に確保することが重要であると思います。安倍総理からは、被災者が応急仮設住宅に入居できる要件、これを緩和をして、自宅半壊も全壊と同様に被災府県の判断で仮設に入居できる方針を明言をされました。  直面する被災者の住まいの確保というのは、希望に応じて柔軟に対応すべきと考えます。今後どのように進めるつもりなのか、大臣の所見を伺います。
  27. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 今回の豪雨災害によりまして避難された方々ができるだけ早く安心して生活できる仮の住まいを確保していくことは、極めて重要であると考えています。  内閣府においては、発災から間もない七月十七日に、住家被害が全壊の方々に加え、半壊であっても一定条件を満たす場合においては応急仮設住宅の入居を可能とする通知を発出いたしました。現在、住宅の確保に向けてですが、被災府県及び市町村において、被災した方々に対する住宅の意向調査を進めているところであります。被災者の要望を踏まえながら、応急仮設住宅の建設や民間賃貸住宅の借り上げの受付を開始しているところであります。このほか、公営住宅や国家公務員住宅等による住宅を提供して、住宅の確保に努めております。  内閣府として、こうした災害救助法の仕組みの活用に加え、被災自治体、関係省庁及び関係団体と緊密な連携を図り、必要な支援に改めて努めてまいりたいと思います。
  28. 山本博司

    ○山本博司君 是非とも住まいの確保をお願いしたいと思います。  次に、中小企業への支援について経産省にお伺いをしたいと思います。  肱川の氾濫などで甚大な被害が出ました愛媛県大洲市を訪問した際に、従業員が約七十名のアパレル企業にお伺いさせていただきました。工場の一階も全て水につかっておりまして、一階にある裁断機やCAD等の機材が浸水によって全く使えない、生地も九百本が全く使えないということで、大変大きな被害が出ておりました。これは、それ以外の広島県でも、例えば自動車整備業の経営者であるとか散髪屋さんとか、もう一階にある機械や機材、これが全て壊れておりますから、今後の事業運営に大変心配されている状況が、たくさんいらっしゃいました。  企業が再開できれば、雇用が守られ、収入が入ることで、今いる場所での継続的な支援も生活も可能となります。企業が事業を再開できるように、相談窓口の設置や支援メニューの周知徹底ときめ細やかな情報提供の強化を図るとともに、災害復旧貸付けの実施やセーフティーネット保証などこの被災中小企業・小規模事業者への支援、これを強くお願いをしたいと思います。  また、広島県などの自治体からは、事業者が早期に施設復旧、事業再開できるように、熊本地震で適用されましたグループ補助金と同様の制度適用などの必要な支援が今求められております。こうした要望に応えられるように是非とも取組を進めていただきたいと思いますけれども、経産省の見解を伺います。
  29. 平木大作

    ○大臣政務官(平木大作君) 経済産業省といたしましては、今回の豪雨によりまして被害を受けました中小企業・小規模事業者の皆様に対しまして、様々な面から今政策を進めさせていただいているところでございます。  幾つか御紹介させていただきますと、まず、商工会、商工会議所や政府系金融機関などに特別相談窓口を設置をいたしまして、個々の事業者の実情に応じた相談対応をさせていただいております。また、当面の運転資金や被災設備の復旧等のため、日本政府金融公庫等による災害復旧貸付けや、信用保証協会による通常とは別枠で借入額の一〇〇%を保証するセーフティーネット保証四号の適用などの資金繰り支援、さらには、既にある借入金の返済条件の緩和等への対応についての政府系金融機関への配慮要請等をさせていただいたところでございます。  また、今般の豪雨災害が激甚災害に指定されたことに伴いまして、七月三十一日時点で十一府県百六市町村に所在する被災中小企業・小規模事業者に対しまして、信用保証の拡充や災害復旧貸付けの金利の引下げを追加的に実施をさせていただいているところでございます。  先ほど委員から具体的に被災の現場に入っていただいて中小企業の様子、つぶさに御紹介をいただいたわけでございますが、中小企業庁といたしましても、長官が筆頭に立ちましてこの災害復旧体制取らせていただいております。現在、次長を含め職員が現地に常駐する形で、被災地のこれまで三百社を超える中小企業あるいは小規模事業者の皆様を訪問させていただいて状況をお伺いしているところでございます。引き続き、中小企業・小規模事業者のニーズに応じたきめ細やかな寄り添い型の支援を行ってまいる決意でございます。  また、委員の方からグループ補助金等についても今御言及をいただきました。この件に関しましては、総理から、七月二十二日の非常災害対策本部におきまして、被災者のなりわいの復興に向けた対策パッケージを早急に取りまとめるように指示があったところでございます。現在、様々、現地の状況等も踏まえまして検討をさせていただいているわけでございますが、被害の実態しっかりと把握をした上で復旧復興に必要な予算を確保し、きめ細やかなニーズに対応する寄り添い型の支援を行っていく決意でございます。  グループ補助金につきましては、特に設備の復旧支援への地元からの強い要望があるようなことも承っておりますので、速やかにこの設備復旧などに必要な支援措置、実現できるように関係省庁と連携して取り組んでまいります。
  30. 山本博司

    ○山本博司君 是非とも中小企業・小規模事業者のためにスピード感を持って対応していただきたいと思います。  次に、農林水産業の営農再開に関してお聞きをいたします。  先日、現地を訪問しました愛媛県宇和島市の吉田地区のかんきつ農園地では、七百か所以上が崩落をいたしました。資料がございますけれども、その写真を見ていただければお分かりのとおり、物すごい破壊力で土砂が海にまで流れております。  三枚目の資料の赤で示されておりますのは土砂災害でございまして、もう無数の数でございます。道路は各所で寸断され、いまだアクセスすらできない園地も多く、南予用水からの命の水を園地に運ぶパイプラインやスプリンクラー等も多数損壊をしております。崩落を免れた園地も、農薬散布やかん水など必要な栽培管理が行えず、病害虫の多発や、さらには今後の天候によって樹体の枯れ死が広がることが懸念をされております。  このため、営農の継続を図るためにも、道路の応急復旧とパイプライン補修による当面の水の確保、農業機械の補修や確保等を進めて、農家が早急に防除やかん水、樹勢回復のための施肥等が再開できるように、国の強力な支援を要望されております。こうした応急的な対応ができれば、九月にはわせミカンを出荷することができるんですけれども、この収穫したミカンを集積をする選果場も大変大きく被害を受けておりまして、国からの支援が強く求められております。  吉田地区は愛媛のかんきつ生産発祥の地でございまして、二百年以上にわたり、かんきつとともに生きた地域でございます。担い手の高齢化が進む中で、今回の災害で産地、さらには地域の衰退が進むのではないかと大変強く危惧をされております。こうした地域は広島や岡山等もたくさんございます。  農水省におきましては、様々な被害状況を早急に調査し、早急に全容を把握するとともに、農林水産業用施設の再建、修繕のための被災事業向けの経営体育成支援事業など営農再開の支援策の徹底を図り、必要に応じた万全な支援策を柔軟に講じていただきたいと思いますけれども、農水省、いかがでしょうか。
  31. 谷合正明

    ○副大臣(谷合正明君) 山本博司委員が何度も現場に訪れていただいておりますかんきつ産地でございますけれども、この産地の多くは傾斜地の多い中山間地域また島嶼部にあります。園地の崩落、またスプリンクラー等の農業用施設の破損、モノレールの破損、集出荷施設への浸水や土砂の流入などの甚大な被害が生じております。  被災地におきましては、極わせの温州ミカンの収穫が九月上旬に始まることから、崩落を免れた園地におきまして適切な管理、収穫作業が、出荷が行えるよう、道路やかん水や防除を行うための農業用施設、そして収穫物を運搬するためのモノレールや被災した集出荷施設の早急な復旧が求められていると認識をしております。  また、崩落した園地につきましては、農地、農業用施設の災害復旧事業によりまして復旧を行うなど中長期的な対応が必要であります。その際には、労働力不足、また果樹農業の直面する課題も念頭に入れまして、省力的な管理ができる傾斜の緩い園地づくりも重要と考えております。私自身も、昨日、島嶼部の園地で若手農家からそうした要望もいただきました。  農林水産省としては、こうした産地の直面する状況に対応しまして、生産者の方々が営農意欲を失うことなく希望を持って産地の再生に取り組めるよう、園地や農業用施設等の迅速な復旧、収穫までに道路が復旧しない場合ドローンによる防除、また、結実するまで長期間を要するという果樹の特性を踏まえて、植付け後、早期に収穫が可能となる苗の生産等の新技術の活用など、技術的な知見の提供を含む幅広い支援を、現場の状況をよくお聞きしながら継続的に行ってまいります。園地復活のため全力を挙げてまいります。
  32. 山本博司

    ○山本博司君 是非ともお願いをしたいと思います。  さらに、ため池の対策についてお伺いします。  豪雨で広島県福山市の農業用ため池、これが決壊したことによりまして土砂崩れが起こりまして、三歳の女の子が犠牲になりました。瀬戸内海の離島、中島訪問の際にも決壊寸前のため池を視察させていただきまして、このため池の多くは百年以上が経過するなど著しく老朽化しております。  こうした意味では、この被害を未然に防ぐために、農業用ため池の緊急点検、これを実施をし、そして対応を取っていただきたいと思いますけれども、この点いかがでしょうか。
  33. 谷合正明

    ○副大臣(谷合正明君) 農林水産省では、今、全ての都道府県で、下流の家屋や公共施設等に被害を与える可能性のある全てのため池を対象に、八月末を目途に緊急点検を進めているところでございます。  特に被害が甚大な広島県、岡山県、愛媛県等に対しましては、国及びほかの県の技術系職員を一日当たり約二百人派遣し、点検の加速化を行っているところでございます。問題が発見された場合には、必要に応じて水位低下等の適切な応急措置を実施するように指導しております。  しっかり災害の未然防止の観点から都道府県等と協力して緊急点検の実施を強力に推進してまいりますし、その点検の結果により、応急措置、また恒久的な対策、これらをしっかりと講じてまいります。
  34. 山本博司

    ○山本博司君 最後に大臣に、今お話を聞いていただいた上で、やはり地方においても財政的な支援、しっかり取り組んでいただきたいと思いますけれども、決意をお願いしたいと思います。
  35. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 申合せの時間が参りましたので、答弁簡潔にお願いします。
  36. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 今回の災害は非常に大きなものということはもう述べてまいりました。先ほども、例えば激甚災害指定を早期に指定したところであるというお話もいたしました。先ほどまた中小企業庁からも話があったと思いますけれども、中小企業の災害関係保証の特例等、合計十一の措置をその中でも適用しているということでもありますし、また七月二十二日に開催されました非常災害対策本部、この会議において、総理から、被災者の生活再建、なりわいの復興に向けた支援パッケージを取りまとめるよう指示がありまして、各省でこの取りまとめにその力を向けているところであります。  被災者の生活の再建やなりわいの再建に向けて政府としてできることは速やかに実施していくことが重要であり、財源面の手当てが必要なものについては予備費等を活用をして速やかに対応していくこととしています。その上で、補正予算、こういったことについてでありますけれども、一連の被害の全貌や予算の使用状況等を見極めながら、必要に応じて適切に対応をしていくものと考えております。
  37. 山本博司

    ○山本博司君 以上です。
  38. 森本真治

    ○森本真治君 国民民主党・新緑風会の森本真治でございます。  まずは、大臣始め御関係の皆さんには、連日、災害対応に懸命に当たっていただいていること、私も被災地の広島の議員として感謝を申し上げたいというふうに思います。  大臣、冒頭に、報告の中で、被災自治体と緊密に連携しながら対応に当たってまいりましたと御報告いただきました。これまで、全国からの応援も含めた懸命の作業により、道路、鉄道、水道等の生活インフラの復旧や、大量に発生した災害廃棄物の処理等が着実に進んできましたと御報告されました。  大変努力していただいていると思います。リエゾンまたテックフォースの皆さん、本当に、地元にも入っていただいて、被災地にも入っていただいて、懸命に対応していただいていることを十分に私も理解をしているつもりです。  しかし、先ほど山本委員の方からもお話がありましたけれども、私も今、被災地回って、また被災自治体の皆さんとお話をしておりますけれども、なかなか政府が対応しようとしているこの被災の支援のメニュー等にまだまだ十分に理解をされていない自治体って多くあります。私もできる限りやはり今の国の対応などについては説明をして回る努力は続けさせていただいております。災害対応に与党も野党もありませんので、精いっぱい私も努力をさせていただいて、また被災地の現状を政府にも届けさせていただいて、そのことも真摯に声を、耳を傾けていただきたい、まずはそのことをお願いをさせていただきたいというふうに思います。  昨日の夕方に上京してきましたので、通告ちょっと十分にできていないところがありまして、というのは、それ以降も、今朝も様々な声がやっぱり私のところにも届いております。今日はその要望を聞いていただくという意味で、十分に通告ができていないところがありますが、大臣、是非前向きな御答弁、また今後の検討課題ということで受け止めていただければというふうに思っております。  私の地元の広島市の安佐北区というところで被害が甚大です。区役所の皆さんも今懸命に対応していただいておりますけれども、河川や土砂災害、崖崩れですね、安佐北区だけで千三百か所あります。これは、実は今、安佐北区、市の方々も通報を受けたところしか対応できていないというのが実情です、数が多過ぎて。広島県内でも土砂災害は四百八十四か所、昨日の時点で四百八十四か所と集計しているんですけれども、土砂崩れ、これは広島大学の調査ですけど、県内七千四百か所あります。  先般の台風十二号でも、大変地元の皆さんも不安に感じられながら、対応をしようということで自治体の皆さんもやっておったんですけど、幸い大きな災害があったわけではないんですけれども、やはりこれからも、また台風シーズンでもありますので、いつまた大きな被害が起きるか分からない、そういう不安の中で、今地元でも懸命に復旧作業が行われているということです。  まだまだ行方不明者の捜索も、今日も続いています。重機が入れないところもまだあります。孤立集落もまだあります。そういう中で、着実に進んでいると、もちろんこれを否定するわけではないけれども、やはりそういう今の実情ということがまだまだあるということもしっかりとやっぱりお伝えをしなければならないということだと思います。  ちょっと通告をしていなかったんですけれども、今回その土砂災害が起きた地域ですね、これは大学の方でいろいろ調査が行われているんですが、実はハザードマップで危険だというふうに事前に分かっている地域、ほぼほぼそういう地域で災害が起きているということで、事前のそういう知見などが生かされているというところは、今専門家の中でもそういう検証も行われております。しかし、そういう地域で多くの犠牲者も今出ているという状況ですね。  問題は、事前にそういう危険な地域だというふうに分かっている中で、住民の皆さんにいかに避難行動を取っていただくことが、しなければならないのかということが非常に今後の課題としても今出てきているんだと思います。まさにこれは行動心理というか、いろんな今行政の方では事前の早め早めの対応ということをやるんだけれども、なかなか住民の皆さんがそこまでの行動に結び付かない部分ですね、やはり今後の課題としてそこまで踏み込んでいく、そういうことも今後必要になってくるのではないかというふうに思います。  避難の指示を促す、行動を促す、今、避難指示とか避難勧告とか避難準備というのがありますね。これも実はもう既にいろんな住民の皆さんへのアンケートなどでもあって、ちょっと紹介しますけれども、避難の指示とか勧告とか準備が出た場合の意識ですね、避難の意識。避難準備、これは千人のサンプルなんですけれども、避難準備の段階で避難しようと思われる方が大体三割、これは広島県立大学の調査です。避難勧告は大体四割強、避難指示は六割というふうな、こういう調査も出ています。これ今、避難命令というものは多分ないんですけれども、例えば避難命令という言葉で避難しようと思う方は大体八割の方というようなデータも出ておるんですね。  大臣、ちょっとこれ通告していなくて申し訳ないんですけれども、もう既にハザードマップなどで危険な地域ということが、ほぼほぼ今回もその被害が起きたところが一致しているという状況がある。さらには、そういう避難のなかなか行動に結び付かないというような今の住民の意識がある。この中での避難の出し方などについての、やはりもう一度、これマニュアルなどもあると思うんだけれども、少しそこについて検証をしっかりして、いろんなこの言葉の問題も含めて、例えば避難命令なら八割の皆さんが大体意識としてというようなことも調査出ているんですけれども、ちょっとその辺りも今後少し検討してみてはどうかと思うんですけれども、まず大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
  39. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 今言われたことは、本当に常に検証していくという、精神論においてもいろんな意味での検討、考え方と、常に私たち防災部局は発信をしていくということが大切であると思います。  直接的に答えにならないかもしれませんけれども、私も、これは広島の安芸区、あるいは熊野町、住宅街、坂の中にありまして、こういったところで大きな岩が転げ落ちてきて家を潰して、その下にある住宅の前に止まっていたというようなところを行ってまいりましたけれども、あるいは、その近所の住宅を構えておられる人が泥を自らスコップで取り除かれておられました。  これ衆議院でもお答えしたんですけれども、こんな雨は経験されたことありますかという私の問いに、ここに三十七年住んでいるけれども、こんなの初めてだよということ。要するに、その方がおっしゃっていたのは、もう災害というのはよくテレビで見るけれども、安佐北区とおっしゃいましたけれども、四年前にあったんですよね、だけどそんなことすら人ごとだと思っていたと、こう言われました。だから、実際のその避難指示、避難警告あるいは命令という言葉で、あるいは紙でこれを書いたとしても、話をしたその方の心境というのは、もうそれどころじゃないんだ、もうただ怖い、恐怖心、あるいはどうやって逃げたらいいものかと、そう思ったときにはもう遅かったというような、本来はそういう気持ちにあるのではないかということでありますから、と私は感じました。  ですからこそ、先ほど申し上げたように、私たちの、国会議員の皆さんも含めて、常日頃からの発信ですね、逃げてくださいという意味での発信というものが非常に重要であると改めて思いました。そして、いろんな地域を、この今回の災害だけじゃなくて、全国いろんなところに行ってまいりましたけれども、その土地土地、あるいはその自治体のこれまでの災害についての経験に基づく意識の中で、随分それはやっぱり意識が違うということも感じてまいりました。だから、できるだけそういうところには国の職員を派遣をするですとか、こういったことも含めて検証をしていくことが必要であると思います。  そのためには、少々長くなりますけれども、公助というものは常日頃私たちが心掛けていなければいけないことと同時に、自助、共助の町での在り方、こういったことについても更に意識を高く持っていただくことによって、その公助、共助、自助の組合せを強くしていくと、こういうことも必要であるなということを強く感じた次第であります。
  40. 森本真治

    ○森本真治君 まあちょっと改めて人の心理を、どのようにやっぱり危機感を持っていただくか、行動に移すかということの中で、今日はその避難を呼びかける用語のことですね。確かに、避難指示、緊急とかというようなこととかもありますけれども、少しその辺りについて、これはもう専門家の皆さんというか大学の方でもこういうようなことがもう調査をされておりますので、ちょっとそこは検討ということでお願いをしていただきたいというふうに思っております。  先ほどちょっと山本委員がため池の話をしたので、先にため池のことについて伺いたいと思います。  ハザードマップの重要性ということが改めて今回認識されたわけでございますけれども、今回緊急点検をされるということを今農水副大臣が、先ほど山本委員の質問に御答弁されたんですけど、今全国には二十万か所のため池があります。これ、全ての県で点検するんですか。
  41. 横井績

    ○政府参考人(横井績君) 今お話ございましたように、全国で二十万か所のため池があると言われておりますけれども、その中で、まず、下流に家屋や公共施設等に被害を与える可能性がある、そういうため池をピックアップいたしまして、それについて、全てについて調査を実施していくということでございます。
  42. 森本真治

    ○森本真治君 それは、防災重点ため池、一万一千三百六十二か所ということでいいんですか。
  43. 横井績

    ○政府参考人(横井績君) その防災重点ため池、それにかかわらず、それ以外のため池も含めて、全てについて実施をするということでございます。
  44. 森本真治

    ○森本真治君 ごめんなさい、ちょっと、箇所数が分かれば。
  45. 横井績

    ○政府参考人(横井績君) 箇所数につきましては、その二十万あると言われているため池のうち、先ほど申し上げた被害を与える可能性のあるため池をピックアップしてまいります。それについては現地で一個一個確認をしていく必要がありますけれども、今現在分かっているデータベース等でおおよそ推計をいたしますと、約七割、約十三万か所ぐらいに上るのではないかと思っております。ただし、これにつきましては現地で精査をして一個一個確定をしながら進めていくということでございます。
  46. 森本真治

    ○森本真治君 今回の災害ではため池のことが非常に注目をされているわけでございますけれども、実際に防災重点ため池、一万強あるんですけれども、その中で、先ほど申しましたハザードマップが作成されているのが大体四千か所ぐらい、三五%、あっ、ごめんなさい、失礼しました、五千四百か所ですね。公表は四千か所というようなことがありました。  今回、先ほど福山の痛ましいそういう災害のお話もありましたけれども、この福山のため池などについてもハザードマップが作成されていなかったんですね。本当に今回かなり、十三万か所ということで、緊急的にもやっていただくということだというふうに思うんですけれども、やはりしっかりとした、危険箇所についてもう一度徹底していただくことと、これハザードマップ、自治体の方でしっかり作らなければいけないということだと思うので、今後、その自治体との連携の中でしっかりとそれを情報提供をしていただくということですね。さらには、決壊したり、原状復帰とか強化をしていくようなところについても、非常に今自治体の方から要請もいろいろ出ていると思いますので、しっかりとこれは加速をしていただいて、一日でも早く点検も済ませていただいて、早急な次の災害が起きないための対策を取っていただきたいということは、ちょっとこれは、じゃ、お願いということにさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。  それと、今回、土砂災害の警戒区域などがハザードマップなんかも含めて事前に分かっているんだけれども、そこで被害が出た。そして、その中でやっぱり多くの家屋が流されていったということが私の地元でもあったわけでございます。それこそ、ちょっとこれ四年前の災害のときにも、いろいろやはり問題意識として私も議論をしたことがあって、今多くの皆さんから出る意見として、やはりそういうところにそもそももう住まないということですね、そういうことまで考えないといけないんではないかというお話もありました。ただ、これはやはり居住権の問題とかいろんな難しい問題があります。  その一方で、ただ、じゃ、その警戒区域の中での構造、建物の規制ですよ、建築規制というものは今でもいろいろあると思うんですね。崖崩れの近い地域の、建築基準法なんかでもあると思うんだけれども、でも今回もうこれだけ、そういうことのところでも家なんかがもう全く流されてしまうというようなことがあったら、更なる、出ていけというか引っ越してくれということは強制できなくても、やはりこの強化をするということですね、規制を強化する、構造物の。これはもう一度見直す必要があると思います。是非それについての考え方をお伺いしたいと思います。
  47. 石田優

    ○政府参考人(石田優君) お答えさせていただきます。  今現在、土砂災害特別警戒区域、これは命に危険等があるときに知事が指定されるエリアなんですが、これが指定されますと住宅等の建築に規制が掛かります。これは、この警戒区域を指定したときに、その土砂が土砂災害等でどれぐらいの力が掛かりそうか、想定される最大の力を、その警戒区域の中で合わせて想定をされる力を規定いたします。その力が来たとしても家が倒壊等しないような、そういう構造にすべく規制が掛かりまして、それを満たさないと実は家が建たなくなります。  それだけ厳しい規制が実は掛かる制度はあるんですが、その地区の指定自体が平成十五年以降逐次進んでいるところでございますので、まだまだ実際に今建っている家がなかなか、その規制前の家が建っている状態でございます。したがって、そういった構造が持っていないので、当然ながら被害を非常に厳しく受けていると。  我々としましては、そういった規制に適合するような家に改修をする、若しくは先ほどの改修が難しいときには地区外に移転される、そういったことについて今財政的な支援もさせていただくということで、なるべくそういった危ないエリアの人家の安全性の確保に努めているところでございますし、これからも引き続き安全の確保に努めていきたいと思っております。
  48. 森本真治

    ○森本真治君 一点確認したいのが、今のその規制では今回の災害でも十分に対応できていたのかということと、じゃ、過去の建物について、今の説明では新たな部分については規制が掛かるんだけれどもと言いましたけれども、やはりこれ制度をちょっと見直さないと問題が、やっぱりこれからもっと大きな被害が出てくると思います。遡っての規制を掛けていくというようなことも含めてこれはちょっと検討はするべきじゃないかと私は思うんですけれども、そのことについてもう一度御答弁お願いします。
  49. 石田優

    ○政府参考人(石田優君) まず、先ほど申し上げましたとおり、想定されています最大の力、これがあったときでも一応耐えられるという規制にしております。それについて、今回の場合、それがどれぐらいの力が掛かったかというのはちょっと我々も分からないところございますが、一応規制としてはそれだけの厳しいものを掛けております。  遡りに関して言いますと、なかなか、今既に建っている家をどうするかといいますと、改修をして今の基準に合わせていくということが必要になりますが、個人的な支出の問題もございますので、そこは財政的な支援という形で、我々としてはなるべく今の基準を満たすようにそういうふうに誘導を今させていただいているところでございます。
  50. 森本真治

    ○森本真治君 是非、今回の災害と今の基準も含めてどうなのかということも含めて、もしかしたら見直しも必要になってくるかもしれませんし、そこはしっかりと検証していただいて、また御報告もいただきたいというふうにも思っております。  ちょっと、あっという間にもう時間が残り少なくなりましたので、いろいろと本当、私の方にもお話を伺っておるんですけれども、やはりあと一つは農業の関係ですね。特にやはり小規模の皆さんが、やはり高齢の方も多いので、就労意欲をなくされている方がたくさんいらっしゃるということですね。  これも、もうこれまでの災害の中でも何度も議論をされております。しっかりとまずは共済の方にも入っていただいて、しっかりとそこで対応していただかなければなりませんけれども、現実の小規模の農家の皆さんがなかなかこの共済でも今回多くの方が入っていないという実態があって、非常に、入ってくださいよということを被災された方になかなかそれも言いづらいような状況もありますが、やはり今後の日本の農業のことなんかも考えて、さらには、やはり特に広島でも小規模の方が多いので、そういう部分でいろんな農業の再生に向けての対応というものを是非お願いをしたいというふうに思いますね。  とにかく、もう土砂が入ってきたから、もう土壌の改良なんかでもこれ一年、二年で、もう一度そこで時間が掛かってやらなければならないので、じゃ、そこまではもう待てないので、もうこれで諦めようというような声なんかもたくさん私も聞いておりまして、是非、いろいろともう既にいろんなメニューもあると思うんですけれども、ちょっとその辺りについての、特に小規模の農家の皆さんに対する後押し、これは是非力強いメッセージを発していただきたいと思いますので、御担当の方、御答弁よろしくお願いします。
  51. 上田弘

    ○政府参考人(上田弘君) お答えさせていただきます。  七月十六日に決定した総合的な対策において、被災された農林漁業者の方々の不安を解消し、意欲を持って一日も早く経営再建に取り組んでいただけるよう、被災した農業用ハウスや農業用機械の導入について、経営体育成支援事業の活用によりその経費を助成するとしたところであります。具体的な支援内容につきましては、地方自治体と連携し被害状況の把握に努め、その状況に応じて早急に検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。  また、被災を機に作物転換や規模拡大に取り組む産地に対して、簡易な農業用ハウスの設置に必要な資材導入や農業機械のリースの導入に要する経費についても助成するといったようなこともしているところでございます。  こうした対策により、被災された農業者の方々が速やかに営農に再開できるように様々な対策に取り組んでまいる所存でございます。
  52. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 申合せの時間が参りましたので、おまとめください。
  53. 森本真治

    ○森本真治君 はい。  先ほど冒頭申しましたように、まだまだ今の被害の実態も十分に広島でも確定ができていないというか、まだその過程であるということでございますので、委員長にも、是非適宜この特別委員会開催をしていただいて、しっかりと国会としてもこの災害対応に万全を期していただきたいということをお願いさせていただいて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  54. 吉川沙織

    吉川沙織君 立憲民主党吉川沙織でございます。  平成三十年七月豪雨により、お亡くなりになられた方々にお悔やみと、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。  避難勧告・指示の対象者は多くいらっしゃっても、実際の避難行動に移す方の少なさというのはどの災害においても指摘されているところです。今から五年前の当委員会においても、その少なさについては事例を問うて指摘をしております。今般の災害においても同様であったかと思います。  平成三十年七月豪雨における避難勧告・指示の対象と実際に避難行動に移された方の人数について、内閣府に伺います。
  55. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答えを申し上げます。  今回の豪雨災害について各都道府県から報告を受けている中では、七月の七日十一時三十分時点で避難勧告等の対象人口が最大となっております。その報告によれば、合計約八百六十万人に避難勧告あるいは避難指示が発令されております。  避難行動は、指定緊急避難場所への避難、あるいは近隣の安全な場所への避難、あるいは同じ家屋でも安全な場所へ、二階などへの避難といったものがあることから、実際にどのような避難行動を取ったかという人数を総数で把握することは困難でございますが、同時点、七月の七日十一時三十分時点で避難所におられた方、これは数が捕捉されております。この方々は約四万二千人であったということでございます。
  56. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 パーセンテージで幾らですか。
  57. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 約〇・五%ということになっております。
  58. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 一%に満たないということは、これはやはり大きな問題、課題ではないかと思います。避難行動に確実に移していただくことこそが国民の生命、身体、財産を守ることにつながるのであれば、それは正確な情報提供は欠かせないと思います。  情報提供をいかにしてしていくかという観点から、これから情報伝達手段の在り方について伺います。  例えば、今回、大きな被害が出た広島県東広島市においてはどのようにして避難勧告等の情報伝達を行ったんでしょうか。
  59. 大村慎一

    ○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。  東広島市に聞き取りを行いましたところ、避難勧告等の伝達に当たりましては、コミュニティーFM放送を活用し、屋外スピーカーや緊急告知ラジオによる放送を行ったほか、市の登録制メールやケーブルテレビ等も活用したということでございました。
  60. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今の御答弁ですと、コミュニティーFM放送、屋外スピーカー、緊急告知ラジオ、市の登録制メール又はケーブルテレビ等とおっしゃいましたが、防災行政無線は流れなかったんでしょうか。
  61. 大村慎一

    ○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。  これも東広島市に聞き取りを行いましたところ、防災行政無線については整備はしておりますけれども、近年、防災の用途としては活用していないということでございました。
  62. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 防災の用途としては使われていないということであるならば、ほかの用途ではちゃんと使っていたんでしょうか。
  63. 大村慎一

    ○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。  平成二十六年に防衛施設の補助金を受けた形でデジタル化をしたということを契機に、演習場での訓練実施のアナウンスというようなことで使っていたということでございます。
  64. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 自衛隊の訓練実施で使われていた。整備をして使っているのであれば、これは防災の用途に使うべきではないかと思うんですが、消防庁、見解ありますか。
  65. 大村慎一

    ○政府参考人(大村慎一君) これはやはり防災行政無線でございますので、私ども、なるべく多様な手段で情報伝達をしていただきたいということは常々呼びかけているところでございますので、これはやはり防災の用途として活用していただきたいと思います。  また、市によりますと、今回のことも踏まえて、今後防災の用途でも活用できるように運用方法の見直しを図るということでございました。
  66. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今回、こうやって防災行政無線があるにもかかわらず、残念ながら用途が防災用でなかったがために流れなかった地域、そもそも市町村合併によって流れた地域と流れなかった、届いた地域と届かなかった地域、それぞれあったかと思います。  東日本大震災を始めとする災害時は広域的な停電によりテレビは使えず、結果、防災行政無線のスピーカーから流れる音を頼りに避難をされた、助かったという各種アンケート結果が存在することから、その重要性については論をまちません。  防災行政無線の整備については、十年前から定期的にこの委員会を始めとして伺い続けておりますが、まずは最新の整備率について消防庁に伺います。
  67. 大村慎一

    ○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。  防災行政無線の整備状況につきましては、消防庁の調査におきまして、平成二十九年三月末現在ですけれども、前年より三十一市町村、一・八ポイント増加をいたしまして、千四百五十九市町村、全体の八三・八%が整備をしているというふうに認識しております。
  68. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今、八三・八%という御答弁がございました。これは実際、消防庁が公表されている整備率でございます。  十年前から一個聞き続けている問いがあります。なぜならば、平成の大合併によって市町村合併が随分進んだ時期がありました。ですから、A市とB市があって、A市は例えば防災行政無線が整備済み団体であったとしても、B市になくて、A市とB市が合併してC市になったとします。でも、A市にはあるけどB市にはない、でもC市になったら整備済み団体として計上されてしまうことになってしまいます。ですので、その市町村合併の効果を抜いた実際の整備率をこれもずっと伺ってまいりましたけれども、この実質的な整備率について消防庁に伺います。
  69. 大村慎一

    ○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。  御指摘の市町村合併前からということになりますが、多くの市町村合併が行われる前の平成十六年三月末における市町村数、これ三千百五十五でございますが、これを基に平成二十九年三月末時点の整備率を個別に確認をいたしまして、改めて算出をいたしますと、整備率は七九・九%となっておりまして、平成十六年三月末の先ほどの合併前の整備率六七・八%からしますと、一二・一ポイントの増加ということで考えております。
  70. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 市町村合併当時が随分前ですが、そこから一〇パー増えたと言われてもちょっと説得力低いと思うんですが。実質、消防庁が最新の整備率として公表されているのは八三・八%、実質の市町村合併効果を抜いた分の整備率だと、今の御答弁ですと七九・九%。大体四%ぐらいの開きがあると同時に、二〇%の地域でいまだ防災行政無線のスピーカーから流れる音が届かない。今回の豪雨災害のように雨音がすごければ、それも届かない。その場合は戸別受信機の整備ももちろん必要で、一定程度財政措置をこの間講じてくださいと申し上げて、少しずつですが講じられてはいますけれども、まだ二〇%の地域でそれすら届かないというのはやっぱりいかがなものかと思います。  と同時に、さっきの東広島市の例のように、防災行政無線と防災と銘打っていながらほかの用途にしか使われていないというところがあるのであれば、実質的な整備率というのは更に低くなってしまいかねないというような状況もあるかと思いますが、これについてはまた別途伺っていきたいと思っています。  これから実際避難に移していただくためには、災害心理というものも考慮しなければいけないと思います。これまでの国会の質疑、衆議院、参議院においてそうですが、正常性バイアスというのを取り上げているのは私だけかと思いますが、避難等の考え方に正常性バイアス等の災害心理を考慮すべきではないかということも、これは指摘を続けてまいりました。今般の西日本豪雨においては、正常性バイアスにより避難が遅れた側面も指摘されています。  平成二十九年一月三十一日改定の、内閣府、避難勧告等に関するガイドライン七ページでは、「居住者・施設管理者等の避難行動」としてこう書いてあります。「自然災害に対しては、行政に依存し過ぎることなく、「自らの命は自らが守る」という意識を持ち、自分は災害に遭わないという思い込み(正常性バイアス)に陥ることなく、居住者等が自らの判断で避難行動をとること」とされています。  正常性バイアスは、日常生活で小さな異常があっても、一定レベルまでは大したことがない、正常の範囲内と解釈する性質であって、心の平静を守るために人間に本来備わっている機能であるとされています。この人間本来の機能が、災害時には危機を楽観的に捉えてしまうリスクにもなっています。  避難勧告等に関するガイドラインは、災害時にも人間の性質として正常性バイアスに陥るものであるという、この前提で書き直すべきではないかと思うんですが、内閣府、いかがでしょうか。
  71. 海堀安喜

    政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  住民がこの正常性バイアスに陥ることなく、避難勧告等に積極的な避難行動を取っていただくというのが一番重要だというふうに思っております。我々、この現在のガイドラインで、具体的には、平時からハザードマップ等を通じて水害等のリスクについて理解をしていただく、あるいは、発令者を明確にして、緊迫感のある表現で対象者ごとに取るべき避難行動が分かるように伝達するといったことを進めているところでございます。  表現として陥ることなくというのは、陥る可能性があることを我々も認識して、そういうことをないようにするためにどうすればいいかということを原則にしたいということで、趣旨としては同旨だというふうに考えております。
  72. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 陥ることなくであればいいんですけれども、陥るのが前提で、今、情報伝達手段を広げていくという御趣旨の御答弁ありましたけど、もう一歩踏み込んで更に改定するおつもりありませんか。あるかないかだけで構いません。
  73. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 表現ぶりの件については、今後検討をさせていただきたいというふうに思います。
  74. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今回の西日本豪雨においては、愛媛県大洲市では、例えば防災行政無線の避難の呼びかけを命令口調で行って、それを聞かれた住民の方は慌ててやっぱり避難を開始したというようなこともありますので、そういったメッセージ性を強く打ち出すということも必要ではないかと思いますので、是非改定をしていただきたいと思います。  実際に、逃げるためにはいろんな情報が住民の方に伝わっていなければいけません。そういった意味で、これもずっと指摘しておりますけれども、土砂災害警戒区域の早期指定と住民周知の必要性については、これも大事です。正しい情報提供という観点から欠くことのできない情報だからです。特に、四月十三日の当委員会においては土砂災害警戒区域等の指定状況について確認し、完了しているのが四十七都道府県中たったの十三府県であることや、指定が進まない理由について改めて確認しました。  その際に指摘したことでもありますが、指定が進まないのであれば、せめて土砂災害警戒区域の指定状況を都道府県ごとに公表すべきではないか。これはこの前も伺いましたが、国交省、都道府県ごとに公表すべきではありませんか。
  75. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答えします。  国土交通省では、都道府県ごとの土砂災害警戒区域等の指定区域数につきまして毎月ホームページで公表をいたしております。その中で、進捗率の母数となる総区域数の推計値について、年に一度、年度末時点で調査を行い、都道府県ごとの値も併せて公表しております。  現在は、進捗率という形では公表しておりませんけれども、これは、進捗率の母数となるその総区域数の推計値と、それから指定区域数の情報の時点が異なるために見かけの数値となっておりまして、これをパーセントの形に直してしまいますと誤解を招くおそれがあるということで、そのような形にはしておりません。  ただ、これまでの委員の御指摘も踏まえて、都道府県ごとの指定区域数を表示する際に、総区域数の推計値を参考として併せて表記をするという形で適切な公表に努めております。
  76. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 警戒区域の指定率、一度も国交省が公表されていないのであれば指摘しませんでした。でも、二年前は、国交省自身が二〇一六年二月二十九日時点で都道府県ごとの指定率、公表されています。例えば愛媛県だと、その当時ですけど、二二%という形になっています。  母数の問題とか、いろいろ誤解を招きかねないという御答弁、この前も今日もありましたけれども、でも、大体指定率、自分の住んでいるところの都道府県の指定率がこのような状況なんだ、じゃ、関心を持ってこれからも注意して見ていこうということにもつながりますので、一度でも公表したのであれば、これは条件付ければいいと思います。まあ若干この前の質疑受けて改善はしていただいたようでありますけれども、指定率、公表すべきではないですか。いかがですか。
  77. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) 改めましてでございますけれども、やはり進捗率という形で出すのは住民に誤解を招くという懸念がございますので、これは今のところ控えております。  ただ、委員の御指摘も踏まえまして、引き続き、分かりやすく適正に、かつ住民の皆さんに理解していただけるような公表の方法は引き続き研究してまいりたいと思います。
  78. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 平成二十三年十一月四日の当委員会で国交省自身が、「この区域指定を進めるということは重要でございまして、進捗状況について広く周知する」と国交省自身が答弁なさっています。この指定率を数字で国民の皆さんにお示しするということは、広く周知するということにつながり、命を守る情報提供ということにもつながりますので、是非改善をお願いしたいと思います。  この指定の前段となるのが基礎調査でございます。基礎調査に関しては平成三十一年度で完了予定となっていますが、今回被害の大きかった三県は、広島が今年度、来年度に岡山県と愛媛県がようやく指定の前段の基礎調査が終わるということですので、こういったことも踏まえてしっかり見ていきたいと思っています。  今般の災害においてもそれぞれの自治体が大きな役割を担っていただいています。それでは、市町村の防災体制は充足しているのか。国民の生命、身体を守る情報提供も体制が充足していなければ十全にはかなわないことから、まずは現状把握をという形で平成二十三年から幾度も指摘し続けましたところ、五度目の指摘となった四月十三日の当委員会で、大臣から、「約三割の団体で防災職員の数がゼロということを把握」していると答弁がありました。  平成二十九年四月一日現在、平成二十九年地方公共団体定員管理調査結果の概要四ページを見ますと、平成六年からの部門別職員数の推移、平成六年を一〇〇とした場合の指数は、一般行政部門の職員数が七八・〇と減少を続ける中で防災は二九九・七と体制強化が図られているようにも思われますが、この結果踏まえて、市町村の防災体制について内閣府の認識を伺います。端的にお願いします。
  79. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 今御指摘のとおり、総務省の地方公共団体定員管理調査によると、過去十年におきましての市町村における一般行政部門の職員数は約三万三千人減少している中、防災部門の職員数は約二千六百人増加しており、防災職員の確保が進められているとは認識をしておりますが、一方で、平成二十九年の同調査によりますと、先ほど委員御指摘、先日の議論の中でありましたように、四割の団体が一人から四人、三割の団体がゼロ人と、防災職員が少ない市町村が少なからずあるということを議論いたしました。  こうした防災職員が少ない市町村では、大規模災害が発生した場合に自らの職員だけでは災害対応が困難となる場合もあり得ることから、BCP、業務継続計画の策定や応援・受援体制の構築を促して市町村の防災力の向上に取り組んでまいりたいと存じます。
  80. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 防災担当職員がゼロのところが約三割あって、約四割の団体が一人から四人、まあだから兼務しているというところもたくさんあるんだと思います。今も大臣答弁でおっしゃいましたけれども、市町村の防災力の向上としてBCPの策定や応援・受援体制の構築の促進が指摘されましたし、今答弁でもおっしゃっていただきました。  じゃ、逆に申し上げれば、防災担当職員がその市町村にいらっしゃらなくても、BCPで他部課の兼務者の役割が明確になっている、あるいは都道府県や他の市町村からの応援により防災体制は例えば職員がいなくてもBCPやほかからちゃんと兼務ができる体制がある、ほかの市町村から応援を受けられる体制があるというのが明確になっているんだったら市町村には職員がいなくてもいいというお考えなんでしょうか。
  81. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  地方公共団体が必要な対応を行うためには体制の構築が重要であるというふうに認識しています。このため、まず公共団体においては、地域の実情を踏まえつつではございますが、行政需要に応じた適切な人員配置を行っていただくというのが基本だというふうに思っております。その上で、BCPあるいは応援・受援体制を構築してそれを補うというようなことで防災力の向上を図っていただければというふうに考えているところでございます。
  82. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 では、内閣府にもう一回伺いますけど、じゃ、防災担当職員はいた方がいいということでいいですね。
  83. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) これは、専任の防災職員を置くかどうかは公共団体の状況によりますが、災害対応を行う職員をまず確保していただくということが重要だというふうに思っております。
  84. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 地方財政厳しい折、しかも地方の職員さんも減っている中で厳しい状況にあります。ですので、この問題は改めてまた伺っていきたいと思いますけど、果たして今、国の防災体制はどうなのか。  今回、内閣府防災を中心に夜を徹して対応に当たっていただいたと承知しておりますが、例えば、先般改正された災害救助法では、災害の救助実施主体が現行は四十七の都道府県の数でマックスですけれども、今後施行されて指定受ければ、指定都市二十がそれに上乗せされます。でも、内閣府防災の体制は、充足されなければ今と変わらない体制でそれを受けていかなければいけないということになります。国、地方共に体制の現状把握と充実が求められる状況だと思いますが、端的に見解を伺います。
  85. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 内閣府防災では、緊急事態対処、激甚指定、被災者支援などの応急対策あるいは復旧等の対応をしております。これまでも順次体制の整備が図られてきたところでございます。今後も関係省庁と調整をして体制の整備に努めてまいりたいというふうに考えております。
  86. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) おまとめください。
  87. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 是非充実していただきたいと思いますし、先般の五月二十四日の衆議院の委員会で大臣もしっかりやっていきたいとおっしゃっていましたので、注視していきたいと思います。  防災行政無線の整備、未整備についても、今回どうだったのか、広域だったからこそ国として把握して、今後の防災に資する取組に生かしていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。
  88. 仁比聡平

    仁比聡平君 日本共産党仁比聡平でございます。  今般の西日本豪雨で亡くなられた方の御冥福を心からお祈りし、被災された全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。  七月六日から八日にわたって、北部九州から広島県全域、岡山県西部、愛媛県南予地方を中心に、近畿、そして東海地方までという広域に異常な大雨が降り続け、土石流等大洪水が団地や集落、田畑や事業所をのみ込み、町を寸断し、孤立した被災者は断水と食料難で更に苦しめられています。この酷暑の中、四週間がたち、被災者の疲労といら立ちはとても募っております。これまでの枠を超えた支援がどうしても必要だと思います。  そこで、まず、土砂、瓦れきの撤去について伺いたいと思います。  お手元に私が訪ねた際の被災地の写真をお配りをいたしましたけれども、広島市の安芸区矢野東では、一枚目の写真のように、まだ新しい治山ダムを乗り越えて土石流が団地を襲い、二枚目にありますように、とてつもない土砂と瓦れきが入り込みました。三枚目は、先週末、七月二十八日の呉市天応地区の様子ですけれども、ようやく生活道路にユンボが入り始めたというところです。四枚目は倉敷市の真備ですけれども、片付けは進んでいますが、瓦れきがたくさん残されています。こうした壊れて解体せざるを得ない建物や敷地内の土砂の撤去は、自力やあるいは人力では到底不可能なのですから、私は、民地内は自己責任というのではなくて、全額公費で必要な重機を入れて速やかに撤去しようとこの間求めてまいりました。  具体化された取組につきまして、政府の資料を六枚目からの三枚、堆積土砂等の事業区分というもので御紹介をしておりますけれども、この土砂の撤去が面でどんどん進めていくことができるように、市町村の現場の裁量で使い勝手を良くすることが必要だと思います。  国交副大臣、どのように取り組んでいかれるでしょうか。
  89. あきもと司

    ○副大臣(あきもと司君) お答えをさせていただきたいと思います。  先月の七月豪雨によりまして、広島県を中心に深刻な土砂災害が発生したところであります。国土交通省といたしましては、今御指摘いただいた堆積土砂排除事業によりまして、地方公共団体が行う宅地内の土砂撤去について支援をさせていただいているところでございます。  現地の現状を踏まえまして、七月の十二日、この堆積土砂排除事業による民有地内から土砂撤去を促進するため、二次災害が懸念される等土砂の放置が公益上支障となる場合につきましては地方公共団体自ら民有地内の土砂を直接撤去することが可能であることにつきまして、被災地方公共団体宛て周知をさせていただいたところであります。  また、七月の二十七日には、環境省の災害等廃棄物処理事業と国土交通省の堆積土砂排除事業、公共施設の災害復旧事業について、契約事業者を分けることなく一体で土砂等の撤去を実施し、事後的に費用を各事業で案分できることについて被災地方公共団体宛てに周知をしたところであります。  このような取組により、民有地に堆積した土砂等の撤去が円滑に進むことを期待しておりまして、国交省としても、これからも被災地方公共団体に寄り添い、速やかに被災者の生活再建が図れるよう、関係省庁と緊密に連携しながらしっかりと支援をしてまいりたいと思っております。
  90. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 ありがとうございます。  環境省と国交省で連絡を取り合ってこうした一体的な運用というのを示したのは初めてというふうに伺っておりますし、事後的に国の方で財源案分するという件につきましても、激甚災害の指定やあるいは起債との関係で地元負担というのは大幅に軽減されるということで、市町村がそのやりやすい形で実施してもらうというのがとても大事だと思うんですね。  そこで、環境副大臣にもお越しいただいているわけですが、この一体的に進めていくという事業について改めてお尋ねします。  被災者の負担というのはこれはないし、それから被災者がこれまでの間に、あるいはこれからも行政の手当てが間に合わずに民間業者に自ら依頼するということもあり得るわけですけれども、こうした場合の事後精算ということもできるということですね。
  91. とかしきなおみ

    ○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。  環境省といたしましては、被災した住民の皆様に一日も早く日常の生活を取り戻していただけるように、被災市町村の実施した災害廃棄物の収集、運搬、処分に対しまして、災害等廃棄物処理事業費補助金による財政支援を行っているところであります。  本補助金では、被災市町村が実施する瓦れき、土砂などの災害廃棄物処理に要した経費については補助対象としておりまして、この対象となる事業につきましては被災者負担はございません。  また、二次被害の危険性が高いなどの理由から、今お尋ねがございましたが、所有者がやむを得ず自らの災害廃棄物として撤去を行った場合におきましても、市町村の事業として整理いただくことで本補助金の対象とすることができます。ということで、事後的に所有者に対しまして費用を償還することが可能となっております。  実は、このスキームを熊本の頃から使っておりまして、熊本の場合は全部で三万四千六百四十六件のうちの、この後で後日償還したというのが一万五十九件ということで、約三分の一利用していただいているというスキームでございます。  ということで、環境省といたしましても、最大限効果的に、かつ柔軟に対応できるように制度を利用していただけるように考えております。
  92. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 どうぞよろしくお願いしたいと思うんです。  そこで、環境省の和田審議官、おいでかと思うんですが、ちょっと具体的なことで。  被災地訪ねますと、どうしても空き家に残された瓦れきというのがこれ目立ってきているという状況になっております。また、水が引いた後に屋内の床下が土砂で埋め尽くされていると、これが自力でどうにもならないということもあるんですが、環境省のこの事業というのはそうした場合にも使えるわけでしょうか。
  93. 和田篤也

    ○政府参考人(和田篤也君) お答えいたします。  環境省の災害等廃棄物処理事業費補助金におきましては、瓦れきや土砂などの撤去につきまして、空き家や床下に入り込んだ瓦れきや土砂も含めまして、被災市町村が生活環境保全上の理由から実施した場合についても補助対象としているところでございます。
  94. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 もう一点確認しますけれども、その事業は、全半壊とか床上、床下など家屋の被害程度は問わないし、災害救助法が適用されていない地域でも活用できると思いますが、いかがですか。
  95. 和田篤也

    ○政府参考人(和田篤也君) お答えいたします。  本補助金におきましては、瓦れきや土砂などの撤去につきまして、被災市町村が生活環境保全上の理由から実施した場合について、住家の被害状況や災害救助法が適用されるか否かにかかわりなく補助対象としているところでございます。
  96. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 ありがとうございます。  その上で、環境副大臣、環境省の七月二十日付けの事務連絡では全壊家屋の公費解体がこれ明記されているわけですが、半壊でも耐え難い悪臭がひどかったりしてやむを得ず解体せざるを得ないという、こういう住家も、これ私、公費解体の対象にすべきだと思うんですが、いかがでしょう。
  97. とかしきなおみ

    ○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。  災害等廃棄物処理事業費補助金、これは生活環境保全を目的とするものであり、その支障となる廃棄物の処理を対象とするものであります。このため、明らかに廃棄物と観念できる全壊家屋の撤去については、解体工事も含めて補助金の対象としているところであります。  お尋ねの半壊の家屋の件ですが、環境省といたしましては、現在行っている災害廃棄物の処理と並行して、被災状況を確認しながら、特に今回は土砂の被害が多いわけでありますから、今までの震災のときとまた状況が大きく異なりますので、しっかり現場の状況を今確認しているところでございます。  ということで、円滑な、迅速な処理に向けてどのような方策が取れるのか、被災者の気持ちにしっかり寄り添って、今検討を重ねているところでございます。
  98. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 是非実現を速やかにしていただきたいと思います。いずれにしろ、事業量は大変膨大なものになりますから、必要な広域支援を具体化して、被災者の目の前から土砂、瓦れきを速やかに取り除いてあげられるように頑張っていただきたいと思うんです。  そうした中で、長期の避難が懸念をされるわけですけれども、コミュニティーの在り方と被災者のニーズに応えて、木造仮設の積極的な活用を是非小此木大臣に求めたいと思うんですけれども。  例えば、真備の避難所で伺いますと、三世代寄り添って頑張っておられる方、たくさんいらっしゃいます。本家、分家が集まった集落で堤防が破堤して見る見るつかっていく中で、声を掛け合って必死に避難したと、そうしたコミュニティーの力が今被災者を支えているわけですね。  また、子供たちが転校しなくていいように、あるいは隣の総社市への通勤のためにも真備に近いところに仮設住宅を造ってほしい、木造の戸建てができたら本当にいいねとたくさんの声が上がってきた中で、先日、岡山県が災害協定を結びまして木造仮設の建設が始まりまして、これ被災者にとても喜ばれております。  東日本以来建ててきた木造仮設の様子を資料五枚目にお配りをいたしましたけれども、日本の気候や高齢化の実情に合った断熱あるいはバリアフリー、それから、この写真には台所のつり戸棚が工夫されているというところがありますけれども、自由度の高い木造だからこそ、べた基礎で長く使えますし、恒久的な活用も展望できると、県産材も生かせると、こうしたメリットを生かして必要な戸数をどんどん建設できるようにニーズをしっかりつかんで支援いただきたいと思いますが、いかがですか。
  99. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) もう御案内のように、災害によって住家を失った方々に対しては仮の住まいである応急仮設住宅の提供を可能としており、民間賃貸住宅を活用した住宅の提供のほか、建設等により住宅を提供しております。  委員お尋ねの木造仕様による応急仮設住宅についてですが、これまでの災害においても地場産の木材を活用した住宅を提供していると、こういう例を私も見てまいりました。地域のニーズに応じ提供していると承知しています。また、木造やプレハブ等の仕様の選定に当たっては、建設戸数やあるいはコスト面、迅速性など、個々の状況を踏まえた上で被災した自治体において判断されるものと承知しております。  いずれにしても、被災者や地域の状況を踏まえ、住家を失った方々に対し一刻も早く応急仮設住宅を提供できるように、被災自治体や関係団体と連携を図り、内閣府として適切に助言をしてまいりたいと存じます。
  100. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 どうぞよろしくお願いしたいと思うんですが、現在、木造仮設の災害協定を結んでいるのは全国で三十四都道府県です。万が一の災害のときには速やかに建設に着手していくことができるように、平時から全都道府県で協定や準備を整えるように国としても支援いただきたいと思いますが、いかがでしょう。
  101. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 災害時においては、住家を失った被災者のために安心できる住居を迅速に提供することが重要であると存じます。  これまで内閣府では、関係省庁と連携して、都道府県及び不動産関係団体において民間賃貸住宅の被災者への提供に関する協定を締結することや、プレハブ建築協会に加えて木造建築事業者等の関係団体とも協定を締結することについて通知をしてまいりました。  そして、これによって都道府県と不動産関係団体との災害協定の締結が進み、例えば全国宅地建物取引業協会連合会においては全都道府県と災害協定を締結するなど、一定の進捗が図られていると思っております。  内閣府としては、引き続き、木造建築事業者団体等も含めた災害協定の締結が都道府県との間でしっかり進むように助言をしてまいりたいと存じます。
  102. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 どうぞよろしくお願いをいたします。  時間がちょっと限られておりまして、現に住み続けることができないという被災者への災害救助法の仮設の支援について、一点だけちょっと確認をしたいと思うんですけれども、御自身の持家には直接の被害がないと、けれども、団地全体が土砂災害に襲われて、その方のおうちも裏山からも土石流が迫って、もちろん生活道路はもう土砂で埋まったり覆されたりとかして生活ができないという被災者の方があります。  長期の避難がやむを得ないわけですから、これは被災者として罹災証明を交付するとともに仮設入居などの支援を行うべきだと思いますが、いかがですか。
  103. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  今般の豪雨災害に当たりましては、七月十七日の事務連絡におきまして、例えば二次災害等により住宅が被害を受けるおそれがある場合、あるいはライフラインが途絶している場合、あるいは地すべり等により避難指示等を受けている場合など、長期にわたり自らの住居に居住できない方についても応急仮設住宅の入居が可能であるという旨、都道府県に通知をしております。  以上でございます。
  104. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 そのほか、集合賃貸住宅で一階が大きな被害を受けた二階の賃借人とか、あるいは三世代七人家族で一緒にみなし仮設に入居するなんてちょっと物件としてあり得ないと、だから二世帯で分離してみなし仮設の応援をしてもらいたいと、そうした具体的なニーズがあります。  これ、それぞれ相談して入居できるという方向での解決をいただいているところですけれども、被災者の事情に寄り添って、現に必要とされている救助を行うという災害救助法の全面活用、是非お願いをしておきたいと思います。  そこで、ちょっと一問飛ばしますが、商工業者への直接支援についてお尋ねをしたいと思います。  東日本あるいは熊本で大きく活用されて喜ばれてきたわけですけれども、グループ補助金の適用、それから持続化補助金の増額、これ熊本大地震のときは二百万円に増額をされましたが、こうした直接支援の実現を速やかにいただきたいと思いますが、いかがですか。
  105. 平木大作

    大臣政務官(平木大作君) 御指摘いただきましたとおり、被災地のなりわい再建は急務でございます。  先ほども少しお話ししましたが、中小企業庁といたしまして、現在、長官を筆頭とした体制で、次長以下職員が現地に、被災地に張り付く形で今、中小企業を一軒一軒訪問させていただいているところでございます。被害の実態をしっかりと把握した上で、復旧復興に必要な予算を確保し、きめ細やかなニーズに対応する寄り添い型で速やかな支援を行っていくことが重要だと認識をしております。  その上で、経産省といたしましては、グループ補助金による設備復旧支援や持続化補助金による小規模事業者の販路開拓支援への地元からの強い要望があることなども踏まえまして、速やかに必要な支援措置を実現できるよう、関係省庁と連携して取り組んでまいります。
  106. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 是非速やかに示していただきたいと思います。  農地、農業用施設等、それから経営体育成支援事業など、農機具、ハウスなどの再建支援についても今日議論はあっているところなんですけれども、お話のあっているように、瓦れきや車が散乱してしまった農地、あるいは宇和島の吉田のお話もありましたが、こうした深刻な被災地の復旧の道筋を被災した生産者に示さなければ、営農再開の意欲が折れてしまうという状況にあります。また、農機具だけで被害が一千万円を超えるという生産者の方に何人もお会いをしてきて、これまで育成支援事業で支援という方向性は示されてきたんだけれども、支援の対象や補助率が具体化まだされていないわけですね。これ速やかに具体化すべきだと思いますが、副大臣、いかがですか。
  107. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 申合せの時間が参っておりますので、簡潔にお願いします。
  108. 谷合正明

    ○副大臣(谷合正明君) まず、農地、農業用施設につきましても甚大な被害が生じておりまして、これは激甚災害に指定されておるところでありまして、国庫補助率のかさ上げ、また災害査定の効率化等によりまして地元負担や事務手続の軽減を図ることとしておりましてやっております。また、査定前着工制度も活用していただく旨も、これも周知に努めているところであります。また、技術的な支援も行っているところでございます。  また、委員お尋ねの経営体育成支援事業の具体化ということでありますけれども、今般、総合的な対策において、経営体育成支援事業の活用によりまして、被災した農業用ハウス、農業用機械の導入について、その経費を助成するとしたところでございます。  私自身もそうした声を聞いておりますが、具体的な支援内容につきましては、地方自治体と連携しまして被害状況の把握に努め、その状況に応じて早急にしっかりと検討してまいりたいと思います。
  109. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 あと三十秒あるんじゃないかと思うんですけれども。  大臣、答弁いただく時間はないのかもしれませんが、今回の災害で、ハザードマップで想定したのとほぼ一致した浸水や土砂流入だったのに人命が守られなかった被災地が広がったということに、私とりわけ痛恨の思いがいたします。  資料の九枚目には真備の浸水推定段彩図を紹介しましたけれども、これまでの防災・減災の取組が届かなかったことを猛省して、どうすれば公共事業、防災と減災を達成できるのか、徹底した検証を行わなければならないと思います。  川の流れを妨げた堆積物や、造られたばかりの砂防堰堤や治山ダムを乗り越えて被害をもたらした土石流、あるいはため池の決壊やダムの異常放流など、それぞれの被災現場ごとに住民はここに住み続けられるのかという大きな壁にぶつかっているのが今の現実だと思うんですね。都市開発や公共事業の在り方、その予算の在り方、これは根本から問われていると思います。  委員長、お許しいただければ答弁いただきたいところですけれども、被災者に自己責任を強いたり置き去りにしたりするのではなくて、被災者の要求を最優先にして、これまでの枠を超えた支援策を速やかに現場に届けるとともに、一日一日、被災者が前を向いていけるように私どもも全力を尽くしていきたいと思います。
  110. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) では、おまとめください。
  111. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 厳しい御指摘でありますけれども、重く受け止めたいと思います。  この一年を通じましても、災害、非常に大きなものがたくさんございました。こういったものを教訓にして、関係省庁とも連携をしながら、これまでもやれることはやってきたという意識での下ではありますけれども、これで十分ということは災害についてはあり得ないと思っておる、こういう認識でありますので、貴重な教訓といたしまして、先ほど申し上げたように関係省庁と連携しながら防災・減災対策に努めてまいりたいと存じます。
  112. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 終わります。
  113. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 日本維新の会の室井邦彦です。  それでは、早速質問させていただきますが、その前に、この度の災害によりお亡くなりになられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々にもお見舞いを申し上げ、一日も早い、安心して落ち着いたまた生活に戻れるように願うものであります。また、あわせて、我々もしっかりと御協力することをお誓いを申し上げる次第であります。  それでは、早速質問ですが、私は災害救助の実施体制について御質問をさせていただきたいと思います。  まず、先ほど来、各先生方から御報告されておりますけれども、七月のこの西日本豪雨では、災害救助法の適用は十一府県六十二市三十八町四村が及び、一府十三県で死者二百二十名、安否不明者は七月三十日現在、岡山県で三名、また広島県で六名と聞いておりますが、広域にわたって同時多発に甚大な被害がもたらされました。  安否不明者の捜索や復旧作業が続く被災自治体においては、膨大な災害対応業務を単独で実施することは困難を極め、政府の災害対応も、被災地の課題やニーズをきめ細かに把握し、実情に応じた対策が重要となっております。  これまでも市町村の災害対応については、被害規模が大きくなるにつれて、近隣自治体による応援、また都道府県による広域調整、また国による支援というように外部からの支援の重要性が指摘をされ、体制強化が図られてきたところでありますが、ここでお聞きしたいことでありますが、特にこの今回の七月の豪雨災害では被害が広域にわたり、多くの自治体で甚大な被害がもたらされておりますが、この災害対応を加速させていくため外部の支援の必要が高まっておりますが、ここで、政府と都道府県、近隣自治体の連携した支援活動に国は現在どのような調整に当たり、迅速かつ円滑な災害対応の実施に結べていこうとしておられるのか、この点を是非お聞きをしておきたいと思います。
  114. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  大規模な災害が発生した場合に膨大に発生する災害対応業務、これを被災自治体が単独で実施することは困難でございます。円滑に行うために人的応援を行うことは非常に重要というふうに考えております。  政府といたしましては、これまで、災害の種類や規模に応じて被災地に職員を派遣する、あるいは自治体間においても他の自治体から応援職員が派遣され、罹災証明や避難所運営などの事務に当たっているところでございます。  本年三月に、これらを新たに大規模発生時の短期の応援職員派遣のための仕組みということで、総務省さん、全国知事会等で被災市区町村応援職員確保システムというのを新たに構築されました。今回の災害では、初めてこのシステムに基づきまして、被災自治体の首長さんに助言を行う災害マネジメント総括員、これらを十市町に派遣するということとともに、被災市区町村に対して一対一で応援職員を派遣する対口支援団体を決定し、その団体でその市町村を支えるということで、二十市町に対しまして二十九都道県市から応援職員、ピーク時、七月二十五日には五百五十三名の方が派遣されていたというところでございます。  今後とも、防災・減災の対策、不断の見直しを行い、必要な体制の検討と実践を重ね、万全の体制確保に努めていきたいというふうに思っております。
  115. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 是非もう、その新しい試みでありますか、行き違いのないようにその点はしっかりと徹底していただきたい。確認の上確認をしてもそういうことは必要である、このように思っておりますので。  ここで関連の質問でありますけれども、災害時の行政とボランティアの連携、協働体制について触れさせていただきたいんですが、ボランティア元年と呼ばれる平成七年の、二十三年前の阪神・淡路大震災が多くの、多数のボランティアが被災地に集まりました。私も被災者でありましてそういう経験をしておるわけでありますが、被災者支援活動を行う非常に機運を高めたわけでありますが、しかし、被災地では多数のボランティアの活動を調整する仕組みが事前に計画をされていなかったと。いずれにせよ、初めてのことでありますから大騒動をしたわけでありますが、そういう中で大きな混乱が生じました。  そうした阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて、今日二十三年がたったわけでありますが、今日では、行政、災害ボランティアセンター、NPO等のボランティア団体等が連携、協働した活動を推進するための環境整備、支援者間の調整が今おっしゃられたように行われてくるようになったわけでありますが、今回のこの豪雨災害においては、広島、岡山、愛媛県、甚大な被害が広域に及んだ。そのような中で、この被災地内で混乱を来さないように、この被災者支援が効率的、円滑に実施されるよう調整を図られておるわけでありますが。  この支援の抜け落ちやむらをなくすということですね、支援活動の最大化を図る必要があると思いますが、今回のこの豪雨災害においてボランティアの調整はどのように行われているのか、ちょっと具体的にお聞きをしたいと思います。
  116. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  これまで、七月三十一日までに、被災地では約十二万二千人のボランティアの方々が駆け付けていただき、家屋の泥出し、片付け等の参加に従事していただいております。ボランティアによります支援を円滑、効率的に行うためには、先生御指摘のとおり、行政、ボランティア、NPO間などで情報共有を図るということが非常に重要だというふうに思っています。  このため、内閣府におきましては、全国の災害ボランティア支援ネットワーク、JVOAD、それから全国社会福祉協議会など関係の団体とともに全国情報共有会議、これを毎週開催させていただきまして、広域的な情報共有、活動調整の議論を行っております。  この中では、例えば、ボランティア募集についての要望が三段階で表示をしていただいて、よりニーズがある、より多くの人を募集している市町村を分かりやすく全国社会福祉協議会のホームページ上に表示をしたり、あるいは必要な資機材、飲料水が全国から寄附をされております、こういったものがちゃんと不足しているところに届けられるかどうかというようなことを調整をしたり、支援の抜け落ちやむらを防ぐ対策を実施させていただいています。また、各県においても全国と同様の情報会議が定期的に開催され、市町村間の調整が図られているというふうに伺っております。  今後とも、こういった取組を進めることにより、円滑、効率的なボランティア活動と関係者の調整をしてまいりたいというふうに考えております。
  117. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 ありがとうございます。  よく、支援物資が送られる、その物資を倉庫に保管したと、それをうっかり忘れていてまた要求してどたばた劇が出て、最終的に大量の飲料水が倉庫にあったとか、こういうときは本当に、まあ完璧なことはできないと思いますけれども、極力、せっかくの厚意、また、むらのないように徹底した方策を、また努力を是非していただきたい、このように思います。  続いて、それに関連することでありますけれども、十二万人を超える方々がボランティアで来ていただいているわけでありますけれども、この被害状況のだんだん全容も明らかになってきておるわけでありますが、政府、被災自治体は昼夜を分かず災害対応に当たっておられると、これは報道も、私も現場も行き、いろんなところで承知をしております。  被災地の皆さんの生活やなりわいの再建を、なお多くの時間を、まだまだ復旧復興するには時間が掛かるというふうにある意味覚悟しておかなくちゃいけない、このような私は思いをしておるわけでありますが。  この被災現場では、自衛隊、また消防機関の職員の皆さん方が生活道路に堆積した土砂の撤去、また瓦れきの処理に当たっておられ、またボランティアの皆さん方が家屋に流れ込んだ土砂の除去や土砂が流入した家屋の汚れを床や家財の泥拭きなど雑巾でされておられると。そういう人海戦術で必死に御協力して頑張っておられる、これは本当に大きな力になっておるわけでありますが。  ここで確認をしておきたいんですが、このボランティアの皆さんは、連日の猛暑の中、熱中症対策に注意しながら自己完結で活動されておられるわけでありますが、こうしたボランティア活動で家屋の土砂のかき取りをお願いするという実情では、数か月、またかなりの長期戦という中で、ますます対応が困難になってくるのではないか、これは目に見えてそのように感じておるわけであります。  家屋の土砂のかき取り作業を迅速に処理し、被災地の皆さんの生活再建を一日でも早く実現させるためには、私が申し上げたいのは、同時並行的に公的機関による支援も検討しておく必要があるのではないか、このようなことも考えておりますが、是非大臣の御所見をお聞きをさせてください。
  118. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) ただいま委員から、家屋の土砂撤去作業を迅速に行うため、これについても公的機関による支援も必要ではないかという御意見だと存じますが、今次の豪雨災害における土砂の撤去につきましては、消防、警察において、消防、警察の任務である人命救助あるいは行方不明者の捜索等に際して土砂の除去を行っているほか、自衛隊において、自治体のニーズの下、国道沿い等にたまった瓦れき等の撤去、仮置場からの輸送、道路の復旧等を実施していると認識しておりますし、私もこの目で見てまいりました。  また、自治体が主体となる民有地の土砂等の撤去に係る経費については、災害救助法の対象となります。  このほか、先ほど議論ございましたけれども、国土交通省の堆積土砂排除事業、あるいは環境省の災害等廃棄物処理事業の対象とされているところであると思っております。  今回、国交省、環境省の事業については、契約業者を分けることなく、包括的に土砂等の排除を実施できるように運用の明確化がなされたと承知しております。今後とも、被災自治体と連携をしながら、一日も早い被災者の生活再建に向け、政府一丸となって全力で取り組んでまいりたいと存じます。
  119. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 大臣、是非よろしくお願いいたします。  自衛隊、消防機関等などは専門的な情報機能、また連携が取れるわけでありますので、是非その点はお考えをいただきたいと思います。一日でも早い復旧復興を願うものであります。  続いて、私も資料を提供させていただいておりますが、この資料の一を見ていただければお分かりかと思いますが、家より大きな石が途中で止まっているとか、頂上にもう滑り落ちてくるような大きな石があるわけでありますけれども、その下に新興住宅街があると。このことについて、少しお考えを確認をしておきたいなと思っております。  この広島県を始め西日本の山地の表層は、もう御承知のとおり真砂土と呼ばれ、多くのコアストーンが含まれていると、このようなことであります。コアストーンは花崗岩が風化した後に残った岩石、西日本豪雨による土砂崩れの現場で住宅地に流れ込んだ巨大な岩石が安否不明者の捜索や復旧作業を妨げていることも事実であります。この岩石が家を直撃したというような例も度々多く聞いております。  そこで、この土砂崩れ現場、巨大岩石、いわゆるコアストーンが山の頂上、この写真のことでありますが、また山腹で引っかかっている箇所が数多くあると確認をしております。国はこのような実態をまず把握されておられると思いますが、その確認と、このような今後の対策をどう取り組んでいくのか、まずお聞きをしておきたい、非常に心配なところであります。  続いて、時間がございませんので、今回の豪雨災害によって河川に流失した生活道路も多く、このまま放置するわけじゃありませんが、早急にやはり復旧対策を練っていただかないと更なる二次災害が起きると、こういう思いがあります。  この点、二点について、国交省ですか、お答えをいただきたい、また。
  120. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答えいたします。  国土交通省におきましては、土石流が集中して発生し、被害の大きかった地域がたくさんございますので、そういった地域、また自治体から要望があった場合など含めまして、地方整備局の職員から成ります緊急災害対策派遣隊、テックフォースによる実態の把握及び調査を行っております。その結果を関係自治体に対しまして、応急対策等について助言をしてまいっております。  また、渓流内に残存する岩及び土砂の流出による二次災害への懸念がございますので、これにつきましては自治体で実施する監視体制の確保であったり、あるいは砂防堰堤の整備など再度災害防止対策につきまして引き続き助言をするなど、支援をしてまいりたいというふうに思っております。  また、道路の崩壊など河川沿いで多数起きておりますけれども、こういったものにつきましては大型土のうの設置など順次二次災害防止のための対策を行ってきております。  引き続きまして、被災箇所の早期復旧にしっかりと対処してまいりたいというふうに思っております。
  121. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 ちょっと、もっと元気出して答えてよ。  これ、写真見ていただいたら分かるように、くどいようでありますけれども、もうお答えする必要はないんですが、この家と同じぐらいの岩石、石が途中で止まっていると。これを監視し続けるというようなお答えだったんだけれども、これがこの下の大原ハイツ、この住宅街に来ると、これ、ぞっとするようなことなんですが、その点高度な技術力を持っておられるでしょうから、この点はひとつ監視だけするんじゃなくて、これが転がり込んできたときにどうなるかと、その処置も一応考えておくというようなことも必要じゃないのかということを一言言っておきたいと思います。  次の質問の災害廃棄物の迅速な処理についてでありますけれども、私は十三分までというふうに言われておりますので、答弁される方に申し訳ないんですが、また次の機会にまた事務所でお聞きしたいと思いますので、一応これで質問を終わらせていただきます。  ありがとうございます。
  122. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 希望の会(自由・社民)の木戸口英司です。  連日の災害対応、大変御苦労さまでございます。自由党としても災害対策本部を立ち上げまして、先般、現地視察を行ってまいりました。処理が進んだとはいえうずたかく積もる瓦れきの山、また、発災当初よりは大分改善されたとはいえ町を覆う砂ぼこり、そして住宅から泥や瓦れきをかき出す住民またボランティアと、そういう姿を、町を見てまいりました。  昨年の九州北部豪雨、また一昨年の熊本地震、北海道、岩手の台風被害、また、大分遡りますけれども、七年五か月前、東日本大震災と、それぞれ災害は違いますけれども、その風景とすれば、既視感、いつか見た風景という感がしてまいりました。それぞれの災害はまだそれぞれ復興途上であります。それぞれの災害がいち早く力強く復興していくことが、また西日本豪雨の被害に遭われた皆さんの希望にもつながると思いますので、それぞれ対応は大変だと思いますけれども、現地に寄り添った復興の対応をまずは強く要望したいと思います。  その上で、先ほど財政支援、予算の確保ということありましたけれども、やはり被災地にとっては力強い支援のメッセージになると思いますので、改めて確認の意味を含めて答弁を求めたいと思います。  被災者の救援、災害復旧や災害廃棄物処理等に多額の経費を要することは、もう言うまでもありません。国において必要な補正予算の編成とともに、災害復旧事業及び災害関連事業予算の確保、特別交付税の特例的な増額配分等、積極的な財政支援が求められると思いますけれども、この点、強い要望もあると思います。防災担当大臣の決意をお伺いしたいと思います。
  123. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 今回の災害によりまして甚大な被害を受けた被災地が早期に復旧復興を成すために、被災自治体が財政面での不安を少しでも心配することなく災害復旧等に取り組めるようにすることが重要であるという認識は、先ほども示しましたところでございます。  今回の一連の災害を激甚災害に指定し、財政支援等の措置をまず講じたところであります。また、総務省において、被災自治体に対し、九月に定例交付すべき普通交付税の一部の繰上げ交付が行われております。さらに、七月二十二日に総理から、この非常災害対策本部の会議におきまして、被災者の生活再建、なりわいの復興に向けた支援パッケージをまとめるよう指示があっておるところであります。  被災者の生活の再建やなりわいの再建に向けて、政府としてはできることは速やかに実施していくということが重要であり、財源面の手当てが必要なものについては予備費等を活用し、速やかに対応をしていくこととしております。  その上で、補正予算等については、一連の被害の全貌や予算の使用状況等を見極めながら、必要に応じて適切に対応してまいりたいと存じます。
  124. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 やはり関係自治体、その強いメッセージが必要だと思います。しっかりとその折々伝えていくように、そのことは強く要望していきたいと思います。  先ほど来、その避難勧告等に関するガイドラインについて質問が再三あったわけでありますけれども、私からも何点か確認をさせていただきたいと思います。  このガイドラインについては、昨年の九州北部豪雨に係る本委員会の質疑においても私、取り上げさせていただきました。平成十七年の策定以来、度重なる改定、これは、多くの犠牲者が出る災害が続いているということ、また一昨年の台風第十号による岩泉町での被害、このことを踏まえてこの改定は経てきているところであります。  九州北部豪雨における調査でも、行政や気象庁の呼びかけで避難した人は少なかったという調査結果が出ております。そのことに対し、昨年の質疑で防災担当大臣は、「被災地の復旧活動等の状況を踏まえつつ、関係省庁と連携し、現地で調査を実施し、その結果を踏まえ、必要な対応を今後も講じてまいりたい」と答弁されております。この間、どのような調査の下、検討と対応が講じられたのか、改めてお伺いいたします。
  125. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 昨年の九州北部豪雨、これを踏まえて内閣府では関係省庁と連携をして、有識者、学識経験者にも御出席をいただきまして、被災地への現地調査を行いました。この現地調査を踏まえて、学識経験者及び関係省庁から成る検討会を設置をいたしまして、昨年、平成二十九年十二月に、特に住民等の避難行動に関して、地域の防災力、情報提供・収集、避難勧告等の発令・伝達、防災体制のこの四つの視点から、今後対応すべき事項を取りまとめました。  この取りまとめを受けて、関係省庁において必要な取組を現在進めているところであります。例えば内閣府においては、福岡県の東峰村における避難行動要支援者の方とその方をサポートする方が連携して避難支援を行った事例等について地方公共団体に対して通知するなど、自助、共助の取組を促進する対策を講じております。
  126. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 一昨年の岩泉、岩手、北海道、そして昨年の九州北部豪雨と、それぞれ課題も出てきているという中で、今回、西日本豪雨が起こったということであります。  平成二十九年一月にこのガイドラインの改定が行われ、そのポイントは、避難勧告等を受け取る立場に立った情報提供、ちゅうちょなく避難勧告等を発令するための市町村の体制構築ということでありました。こういったポイントがどう今回生かされたのかということでありますけれども、残念ながら、先ほどの質問にもありました、答弁にもありました、避難所に来たのが一%に満たないと。また、自宅で死亡された割合、岡山県真備町では約九割ということが言われております。  そういう中でガイドラインの見直しに向けて検討を始めるということでありますけれども、前のガイドラインの改定のポイントはこの二点あったわけでありますけれども、どのような問題意識を持ってこの改定検討を進められるのか、改めてお伺いをいたします。
  127. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 今回の豪雨では、多くの高齢者の方々を含め二百名を超える死者、行方不明者等が発生するなど、甚大な被害が生じたことは重く受け止めなければならないと改めて申し上げます。国民の生命と財産を守る、これは政府の最大の責務でありまして、今回の豪雨事例を踏まえ、特別警報を始め気象庁が発表する防災気象情報と地方自治体の避難情報、こうした連携等についてしっかりと検証していく必要があると考えております。  災害応急対策が落ち着いた段階で、避難に関し、中央防災会議の下に有識者等から成る新たなワーキンググループを設ける方向で検討をしておりまして、関係省庁等とも連携し、今回の豪雨で何が課題であったのか検討し、できる限り早く対策を実施してまいりたいと存じます。
  128. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 この西日本豪雨が発災して以来、政府、そして安倍総理に対して、初動対応どうだったのかという、そういう指摘が各委員会においてありました。各省庁、現場の初動対応については、度重なる大規模災害を経て確かにブラッシュアップをされてきたと、私もそう感じております。安倍総理は、その質問に対して、政府一丸となって発災以来全力で取り組んできたという答弁をされている、これもそのとおりだろうと思います。  しかし、現実に、今大臣おっしゃったとおり死者、行方不明者二百二十九名という大変な犠牲が出たということ、そして、政府で作ったガイドライン、これをやはりまた見直しを図らなければいけないという現実、このことを踏まえて、やはりこの避難勧告等の課題と見直しの必要性を、政府として初動対応問題なかったという一言で済まさずに、この問題意識を国、自治体、そして住民、国民と共有できるようにしっかりと今から発信をしていくこと。それは、識者の中では、アメリカ辺りの大規模な災害の中で大統領が避難を指示する、その大きな発令をするわけですね、大統領令として行う、非常事態宣言なども行うという事例も説きながら、やはり日本にもこういう対応が必要になってくるんではないかということを言われる識者もあるわけであります。  その検討の内容はこれからということにしても、この始まりとして、やはり政府としてしっかりと今からメッセージを出していくことと。それは、災害がいつ起こるか分からないというのは、この夏も、そして秋もあるわけであります。検討の前にも起こる可能性があるということがあるわけでありますので、大臣、その点いかがでしょうか。政府の対応として求めたいところでありますけれども、御所見をお伺いしたいと思います。
  129. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 今回の豪雨対応について万全を期してまいりましたということは、私も政府の一員として申し上げてまいりましたけれども、と同時に、他方で災害というものがいつも同じ形で来るわけじゃないと、小さいものか大きなものか分からない、ですから万全を期さなければならないということもあります。  委員の御指摘、あるいは今日の委員会でも質疑者、様々な御指摘ありました。これらを重く受け止めて、災害対応にはこれでいいということは私はないと思っておりますので、更なる意識の向上、私たちが申し上げている防災に対する意識を少しでも声を大きくして、一人でも多くの国民の皆さんに届ける努力をしてまいりたいと存じます。
  130. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 じゃ、少し質問を変えます。  この避難指示の発令に対する支援体制の在り方について質問をさせていただきます。これ、大分県でも先進的に進んでいるということでありますけれども、ちょっと岩手県の事例を引きたいと思います。  一昨年の台風第十号による岩泉町等での被害の教訓を踏まえて、台風接近時の避難勧告等を市町村が的確に判断できるよう助言する風水害対策支援チームを立ち上げております。岩手河川事務所、盛岡地方気象台、県、有識者により、風水害のおそれがある場合、気象情報や河川水位情報等を基に災害が予想される地域を絞り込んで、あらかじめ定めたタイムラインに沿って対象市町村の首長に助言し、市町村からの相談にも対応するということになっております。昨年の台風第十八号、二十一号接近に伴い実際助言を行っており、市町村からは、専門知識が乏しい職員にとって助言は大きな力となると期待されております。  こういった支援チームは、火山対策、火山災害のときにも私、必要性をここで申し上げました。こうした支援体制を早期に全国的に展開していくことが望ましいと考えますが、所見をお伺いいたします。
  131. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答えを申し上げます。  国土交通省におきましては、平成二十七年九月の関東・東北豪雨災害、これを契機といたしまして、河川管理者と関係市町村等の間に水害対応のタイムラインを作成すると、こういう取組を全国展開をしております。この水害対応タイムラインにおきましては、洪水の発生が予想される段階から、状況の進展に応じまして河川管理者が取るべき体制あるいは関係機関と連携して収集すべき情報、そういったものを定めるとともに、収集した情報を基にして適切なタイミングで市町村に対してホットラインによって直接助言をすると、こういうことを進めております。  各都道府県におけます関係機関からの情報収集の体制につきましては、地域の実情に応じて構築をする必要があるというふうに思いますけれども、岩手県におきまして、関係機関が岩手県庁に参集して、風水害対策支援チームとしてそういった取組をされているということは承知をしております。  市町村による適切な避難勧告の発令に資するように、私どもとしましても、必要な情報収集体制の確保であったり、あるいはそのホットラインによる市町村への情報提供への取組というのは非常に重要だと思っておりますので、各都道府県におけますこのような取組につきましても引き続き支援してまいりたいというふうに思います。
  132. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 大変重要だと思います。やはり国としてこういった体制を、地域によって災害は違うわけでありますので、やはり地域に根差したそういうチーム、専門家を中心としたそういった体制づくりは大事だと思いますので、内閣府防災担当としても一緒にこの体制づくり、考えていっていただければと思います。  ちょっと時間もなくなってまいりましたので、次の避難行動要支援者の避難に係る課題については、私、要望にとどめたいと思います。  個人情報保護の面から、なかなかこの避難行動要支援者の名簿提供、共有ということが進んでいないということが指摘されております。やはりこの問題、大きな市町村にとっても課題であろうと思います。国としてこの対応をどのように進めていくのか。コミュニティーの課題でもありますけれども、国として支援をしていく必要もあると思いますので、この点は強く要望をしたいと思います。  その個人情報保護に関連して、行方不明者の氏名公表について、私、この委員会で取り上げさせていただきました。今回も大きな問題として浮き彫りになったと思っております。  行方不明者の捜索が続く中、岡山県が氏名の公表に踏み切りました。公表前の不明者は四十三人だったんですが、公表すると生存情報が次々と寄せられ、二十五人の生存が確認されることとなりました。しかし、この対応は分かれたということであります。やはり個人情報の保護、プライバシー保護か捜索の効率化か、行政によって対応が分かれている現状があります。  やはり、大規模災害が起これば、例えば首都直下、まあ起こらなければいいと思うんですけれども、東京でも大水害の予測もされているところです。安否情報の問合せ、大きく殺到する可能性があるわけであります。国が公表に関する基準を策定する必要性が高まっていると私は思いますけれども、改めて検討する考えはないか、大臣のお考えをお伺いいたします。
  133. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 災害応急対策に当たって最も優先すべきは人命の救助、救出活動であり、そのための必要があれば行方不明者の氏名は公表を行うべきと考えております。  一方で、災害の状況や被災された方の事情はその都度異なるものであり、また、個人情報の取扱いについては自治体において個人情報保護条例により定められているものであることから、国として統一した基準を定めることは考えておりません。前回も同じような答弁をしたと思います。  なお、災害対策基本法において、被災者の安否に関する情報について照会があったときは自治体において回答できる旨を規定しております。
  134. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 確実に効果が上がっていることでありますので、やはり自治体によって対応が分かれるということも問題だと思っております。更なる検討をお願いしたいと思います。  じゃ、時間なくなりましたので、この八問目の質問に参ります。  被災者生活再建支援制度、この柔軟な運用や適用範囲の拡大についてでありますが、先般、札幌で開催された全国知事会においても支給対象を拡大する方針が決定されております。半壊や一部損壊に支給されないということ、その問題が取り上げられたところであります。財源は半分が都道府県拠出する基金となりますけれども、基金の減額ということで、都道府県が基金に計四百億円を出し合うことも決めて、今後、支給額、これ増額の必要性についても議論することとしております。  国としても、基金の充実を図った上で、適用範囲の拡大、弾力的な運用、支給額の増額等、早期に改善を図るべきと考えますが、所見をお伺いいたします。
  135. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 先月開催された会議におきまして、全国知事会が、被災者生活再建支援法に定める基金に四百億円追加拠出することを決めるとともに、支援金の支給対象の拡大についても議論することとしたことは承知しております。基金の充実については、全国知事会において、過去の拠出時と同等の地方財政措置を国に要望していくと聞きました。  支援金の対象範囲の拡大等については、内閣府としては、東日本大震災を始め過去の災害の被災者との公平性、他の制度とのバランス、国や都道府県の財政負担等を勘案して慎重に検討すべきものと考えております。
  136. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 木戸口君、おまとめください。
  137. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 はい。  もう時間ですのでもう質問は終わりにいたしますけれども、この全国知事会で、これは昨年の岩手での開催でもそうでありましたけれども、復旧復興を一元的に担う防災省創設ということが提言されております。私もこの委員会で取り上げましたし、本会議でも総理にお聞きをいたしました。この必要性が高まってきていると私は実感するんですけれども、菅官房長官は、現在行っていることの中でしっかり対応していきたいという記者会見での答弁になっております。  いろいろ検討されてきたということの答弁もいただいておりますけれども、やはりそういう現実が迫っているんだろうと思いますので、今後どういう組織体制がいいのか、しっかりと検討していくことを望み、質問を終わらせていただきます。
  138. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後零時三十二分散会