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2018-06-06 第196回国会 参議院 災害対策特別委員会 6号 公式Web版

  1. 平成三十年六月六日(水曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  六月五日     辞任         補欠選任      佐藤 信秋君     中西  哲君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         河野 義博君     理 事                 酒井 庸行君                 そのだ修光君                 杉  久武君                 小林 正夫君     委 員                 足立 敏之君                 磯崎 仁彦君                 佐藤  啓君                 自見はなこ君                 中西  哲君                 馬場 成志君                 藤川 政人君                 藤木 眞也君                渡辺美知太郎君                 浜口  誠君                 相原久美子君                 吉川 沙織君                 武田 良介君                 室井 邦彦君                 木戸口英司君    国務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(防災)        )        小此木八郎君    副大臣        内閣府副大臣   あかま二郎君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        山下 雄平君    事務局側        常任委員会専門        員        田中 利幸君    政府参考人        内閣府政策統括        官        海堀 安喜君        消防庁国民保護        ・防災部長    杉本 達治君        防衛省人事教育        局長       武田 博史君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 〇災害救助法の一部を改正する法律案(内閣提出  、衆議院送付)     ─────────────
  2. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、佐藤信秋君が委員を辞任され、その補欠として中西哲君が選任されました。     ─────────────
  3. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  災害救助法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官海堀安喜君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 災害救助法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 自由民主党の渡辺美知太郎です。  災害救助法の一部を改正する法律案について質問をいたします。  災害救助法の元々の発想は江戸時代に遡ります。先人たちは、災害救助のために、災害による飢饉などに備え地域で米などを蔵に蓄え、被災した人たちに配布をしていたそうです。備えあれば憂いなし、災害救助法はこの精神を受け継ぎ、災害が発生した場合、被災した市町村が費用負担を心配することなく被災者救済を行うことができる法律です。  さて、今回の改正は、災害救助法に定める救助事務について、都道府県と連携できる指定都市を救助主体にするものですが、本法案が実施されることにより可能になることと被災者救済の観点でのメリットを大臣に伺いたいと思います。
  7. 小此木八郎

    国務大臣(小此木八郎君) どうぞよろしくお願いいたします。  この法律の改正によって、救助実施市である指定都市におきまして、被災状況を踏まえ国と直接調整ができることから、迅速な被災者救済が実現できるということが一つ。都道府県の方から見ますと、都道府県は指定都市以外の被災自治体への支援にマンパワーあるいは財源、財力が注力することが可能になることから、地域全体の災害対応の底上げを図ることができる、迅速な被災者救済に資するものと考えています。
  8. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 大臣から御答弁をいただきました。この法案の成立によって、より迅速な被災者救済が可能となることを大変期待しております。  さて、本法案の背景には、平成七年の阪神・淡路大震災以降、政令指定都市が災害救助について都道府県から権限の移譲を要望していたことがあります。また、東日本大震災、熊本地震での対応でも、政令指定市と県との連携に課題があったと聞いております。この法案は、政令指定都市に権限を移譲し、より被災者に寄り添うことが期待される重要な法案であると私は理解をしております。  しかし一方で、政令指定都市を抱える都道府県からは反対の声が上がっており、全国知事会からは三回にわたり意見書を公表し、反対の意向を明確にしております。小此木大臣も知事との折衝で大変な御苦労をされたものと思っております。  大臣の御経験も踏まえ、知事の反対と政府の要望などの経過を伺うとともに、都道府県側の懸念である指揮命令系統の二元化や物資の資源配分の問題について、対応を伺いたいと思います。
  9. 小此木八郎

    国務大臣(小此木八郎君) 委員がおっしゃいました平成七年の阪神・淡路大震災、私も当選したてといいますか、衆議院一回生でありました。それが一月の話で、私事ではありますが、九月には、委員のおじい様、美智雄先生に私お世話になりまして、亡くなられて、二重のショックでもありましたけれども、二十三年前からそういう指定都市からの話がありましたから、非常に長い間整理がされなかったというか、そういう問題でもあると思っています。  熊本地震の教訓を踏まえ、現行法による救助の実施体制等について検討がされたのは平成二十八年十二月から、これ熊本地震の年の十二月から、都道府県及び政令市の実務経験者で構成される災害救助に関する実務検討会というものを改めて開催したということでございます。  昨年十二月の最終報告において、都道府県側からは反対であるという意見が盛り込まれ、全国知事会から慎重かつ丁寧な検討が必要であるといった意見が公表されたことから、都道府県、指定都市、住宅関係業界等の関係者で構成される大規模・広域災害時の災害救助事務の連携強化に関する協議の場を開催し、更なる実務検討会を行いました。  内閣府としては、この協議の場を通じて、円滑かつ迅速な救助を実施する観点から、都道府県等の関係者にも一定の理解が得られつつあると判断しまして、本法案を国会に提出をいたしました。
  10. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 私の祖父の話まで、恐縮しております。  都道府県側の反対理由も分かるのですが、災害対応をより現場に沿ったものにしていくことが重要だと思っております。  本法案では、救助実施市の指定基準は内閣府令で定めることとしておりますが、現時点でどのような事項を念頭にしているのでしょうか。また、都道府県に限らず、指定都市や仮設住宅などの業界関係者も交えた検討が必要ではないのか、伺いたいと思います。
  11. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 委員の質問に、ちょっと足らないところがございまして、指揮命令系統についての懸念があるということについてですが、都道府県側から指揮命令系統や物資配分に対する懸念が確かにありました。災害対応における都道府県知事の指揮命令系統は変更されないということを丁寧にもうこれから説明をしていきたいと、こういうふうに思いますし、物資配分の調整権は都道府県知事にあることを新たにこの法律で規定をするということ、こういったところを対応してまいりました。  今後も、都道府県の持っておられる懸念は払拭するように、丁寧に説明をしてまいりたいと存じます。
  12. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 先ほど御質疑いただきました指定基準についてでございます。  実施市の指定基準といたしましては、救助実施市となる指定都市と都道府県との間での調整、連携体制、あるいは一定の組織体制、財政基盤、あるいは関係機関、これはいわゆる住宅などの提供をされる業界団体との調整体制などの項目がしっかりと満たされているのかということを考えているところでございます。  その詳細につきましては、法改正、法律成立後に都道府県、指定都市などから成ります会議でその詳細を検討させていただこうというふうに考えております。
  13. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 新聞報道などを見ておりますと、法改正をしても我が県は同意しないと、救助実施市の指定についてはかなり強引な、強気なコメントをしている知事の方もおられまして、現場に沿った被害者救助の実現のためには、国が勇気とリーダーシップを取って、どっち付かずな対応にならないように明確な指定基準を設けて、決めるときはしっかりとやっていただきたいと思います。  災害救助法においては、都道府県が災害に対応できるように災害救助基金を積み立てることとしています。新たに救助実施市の指定を受けた場合は、災害救助基金を積み立てることになるのか、また、その場合、災害救助基金はどのような形で積み立てるのか、内閣府に伺いたいと思います。
  14. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答えさせていただきます。  新たに救助実施市となります指定市においては、救助の費用の財源に充てるため、都道府県と同様に災害救助基金を積み立てなければならないということになります。  救助実施市が積み立てておかなければならない災害救助基金の最少額でございますが、これは都道府県が積み立てておかなければならない最少額に都道府県の人口に占める当該指定都市の人口割合を乗じて算出した額ということにすることとしております。  また、災害救助基金につきましては、救助実施市が自らの財源をもって積み立てるということとしておりまして、具体的には、災害救助法の施行令二十条一項の規定に基づきまして、当該年度におけます救助基金の最少額の五分の一相当する額を最低限積み立てることが必要というふうに考えております。
  15. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 こうした点もしっかりと内閣府がフォローをしていただいて、もちろんその指定される地域は財政的にはしっかりと確保しているような地域であると思いますので、そういった支援もしっかりしていただきたいなと思っております。  今回の法改正を契機に、指定都市がない都道府県も含め、しっかりと災害救助法の体制について地域的検討が必要と考えますが、小此木大臣の意気込みを伺いたいと思います。
  16. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 先ほど申し上げたように、今、阪神・淡路大震災からすればもう二十三年の中で、なかなかこの県と政令市あるいはその他の市町村の役割の分担、それぞれで今本当に一生懸命になって防災のことについて考えていただいているということが、様々な地域に足を運んだときに感じられることであります。  国としてしっかりとその整理をしなきゃいかぬということで、この法律を改めて改正案として提出させていただきましたが、先ほど述べたところでありますけれども、都道府県と市町村との間で、大規模広域的災害に備えて、迅速かつ円滑な救助の実施体制が構築されるといった地域的な検討が常に日頃から行われることが重要であると。  そのため、今回の法案の成立をきっかけに、災害救助法の実施体制について、都道府県を中心に日々考えてもらうことが必要であり、法律成立後に都道府県や指定都市にヒアリングをすることとしております。  こうしたヒアリングを通じて、内閣府として、指定都市がある都道府県に対して、必要な助言を行い、地域的な検討を更に促してまいりたいと思いますし、加えて、指定都市がない都県に対しても、事務委任の事前の取決め、こういったものを進めるなど、災害に備えるための地域的検討を促すことにより、全国における災害救助法の体制の底上げを図ってまいりたいと存じます。
  17. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 今まだかなり、その政令市を抱えておられる知事の中にはかなり反対の意向を強く示されている方もいらっしゃいます。本当に大臣が大変な苦労をされたというのも報道を通じて知っておりますし、ただ一方で、衆議院の災害対策委員会で、大臣の御答弁の中に、知事会の懸念もあったが、政治判断で法案提出をしたという答弁もあります。地域における災害対策の底上げの実現を、この法案に魂を込めて大臣の強いリーダーシップで是非とも成し遂げていただきたいと切に願います。  次に、関連質問に入らさせていただきます。  冒頭で、私は、備えあれば憂いなしという災害対応の精神について申し述べました。文科省の地震調査研究推進本部によりますと、首都直下型地震と南海トラフ地震、三十年以内に七〇%の確率で発生するのではなかろうかと言われています。また、北海道東部沖の千島海溝沿いでも切迫性が高い、大きな地震がいつ来ても不思議ではないという発表がなされました。  例えば天気予報で降水確率が七〇%であると言われたら、普通は傘を持って外出するわけでありまして、来る地震に備えて様々な対策を取らなければいけないと思っております。  その一つに、行政機能のバックアップについての議論があります。また、過去にも、バックアップとは異なりますが、平成二年十一月の国会等移転に関する決議が衆参両院で採択をされ、首都機能移転についても議論がなされました。大臣が初当選なされた頃も白熱した議論がなされていたと思いますが、当時の御経験を踏まえた上で、防災・減災の観点から、行政機能のバックアップ等について、大臣の御所見と今後の議論の進め方について伺いたいと思います。
  18. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) その阪神大震災の頃は、まだ一年生だって言い訳はしちゃいけないんですけれども、非常にショックでもありましたし、特別委員会だったでしょうか、委員会で現地に行って、その大きさを目の当たりにすることがありました。それ以来、いろんな災害もありまして、議論を通じてお話ししてまいりましたように、近年の東日本大震災や熊本震災から今回の法案についてのいろんな意味での重要さをお話をさせていただいておりますし、議員の皆さんからもお訴えをお聞きしているところであります。  首都直下地震あるいは大規模な災害が発生した場合に、言うまでもなく、これは、政府機能が麻痺することなくその継続性を確保するためには、あらかじめ、BCPと言われておりますけれども、業務継続計画を策定し、政府機能のバックアップを行う代替拠点を確保しておくことが必要であると考えます。  このため、平成二十六年三月に閣議決定をされました政府業務継続計画において、官邸が被災により使用不能である場合は、内閣府、これ中央合同庁舎の八号館、常に私がおるところでございます、あるいは防衛省、また立川広域防災基地の三か所を政府の代替拠点として位置付けているところであります。  また、東京近郊以外の代替拠点につきましては、そこで実施すべき非常時優先業務を仕分けた上で、既存庁舎の活用等を念頭に置いた具体的なオペレーションも検討することが今後の課題として示されているところでありまして、内閣府としては、こうした課題について各省庁と連携して検討を行っており、首都直下地震等の大規模災害が発生した場合においても引き続き政府機能を維持できるように、これは万全を期してまいりたいと存じます。
  19. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 今大臣の御答弁の中にもありました政府業務継続計画の中に、今本当に、答弁にありましたけど、防衛省や中央庁舎、それから立川広域防災基地周辺を基本的に検討するとありますが、今現在この計画はどのぐらい進んでいるのか、また立川以外にも具体的にどのような拠点が考えられているのか、内閣府に伺いたいと思います。
  20. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  先ほど小此木大臣からも御答弁させていただきましたが、首都地域における政治、行政等の中枢機能として、首都の中枢機能は、首都直下の地震緊急対策推進基本計画におきまして、大規模災害が発生した直後においても継続性の確保が求められているところでございます。  このため、行政中枢機能においては、その代替拠点の確保ということで、政府の業務継続計画で、官邸が被災により使用できない場合の最悪の事態を予想して、先ほど大臣から御答弁させていただいた三か所を政府の一時的な代替拠点と位置付けているところでございます。  立川広域防災拠点の周辺の検討状況については、これは、内閣府、現在、災害対策本部の予備施設を立川に所有しておりますが、それを中心に、各府省と連携をしまして、立川エリアにおけます各府省の代替庁舎の検討を具体的に進めさせていただいているところでございます。  また、東京圏外のその他の代替拠点、これについては、政府の業務継続計画において今後の検討課題というふうな位置付けがされております。各府省の地方支分部局が集積する都市、具体的には、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡などのそういったブロックの機関を対象に、既存施設の活用等の計画とともに、同時に被災する可能性が低いといったことなど一定の要件を満たす複数の都市を対象に、現在検討を進めさせていただいているところでございます。
  21. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 ちょっと再質問になるんですけれども、その立川広域防災基地周辺や今その検討されているというのは、これはあくまでも一時的な災害本部あるいは一時的なバックアップということで、首都圏との相互補完的なシステムの構築というわけではないという理解でよろしいでしょうか、伺いたいと思います。
  22. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 政府の業務継続計画におきましても、やはりいわゆる総理大臣官邸あるいは中央庁舎の辺りが壊滅的な被害を受けた場合の代替的な措置ということで検討をさせていただいているところでございます。
  23. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 今御答弁いただきました、首都機能や行政機能のバックアップといいましても、危機管理体制の整備であったり、今答弁にありました行政機関の代替施設、あと情報システムデータのバックアップ施設だったり大規模な防災拠点施設の整備、それから首都機能の分配配置、また首都東京との連絡手段の確保など様々な論点があると思います。  今答弁いただきました、やはり行政機能のバックアップの本旨というのは首都東京との一体化した相互補完的な業務体系の構築ではないのかと私は考えておりまして、行政機関のバックアップについて今後も様々な議論があるかと思っております。  そこで、例えば、今まで過去に行ってきた議論が参考になるのか伺いたいと思っております。  例えば、首都直下地震などの大規模災害時の行政機能のバックアップの検討について、バックアップではないんですけど、最初の、大臣にお伺いした国会移転審議会答申等で示されたようなもの、当時は全国十地域の総合評価点まで出しまして、福島であったり岐阜、愛知、栃木や三重といった地域などが高い得点を取ったわけでありますけど、そういった過去の国会移転審議会答申などで示されたものを何らかの参考にすることはあるのでしょうか、伺いたいと思います。
  24. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  先生今お話しいただきました首都機能の移転の話でございます。  これ、我々、防災のみならず首都機能の移転というのは、東京一極集中、これ、全国の活力低下あるいは情報、文化の画一化などを是正するということで、国会などで御議論いただいている分野だと思います。平成八年、阪神・淡路大震災の後、この首都機能の移転の中に大規模災害時の災害対策の中枢機能の確保というのも一つの大きなテーマとして加えられたというふうに我々承知しているところでございます。  ただ、我々が政府の業務継続計画というのを考える際には、現在の官邸あるいは霞が関で果たしている機能の代替というようなことを念頭にさせていただいております。これまでの国会移転、それらに加えて、様々な意義、目的が加わった点数の評価あるいは過去の議論がありますので、そういったものを一定参考にしつつも、業務計画そのものとは若干視点が異なるということでございますが、その内容については参考とさせていただいているところでございます。
  25. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 今御答弁にありました、もちろん、その当時の首都機能の、これはもう丸々移転をするという話、それから今議論をしているこの行政機能の、これはあくまでもバックアップであります。もちろんその内容が異なることは私も理解はしておりますが、是非とも当時の意見も参考にしつつ、そして、来る可能性が高いと言われている大震災、それから緊迫した海外情勢などを踏まえますと、しっかりとした首都東京との互換性のある業務体制の構築をしていただきたいなと思っております。  質問は以上で終わりたいと思います。ありがとうございました。
  26. 杉久武

    ○杉久武君 公明党の杉久武でございます。  本日は、災害救助法の一部改正案に対する質疑でございますので、通告に従いまして順次質問をしてまいりたいと思いますが、まずは、本法律案の提出に至る経緯につきまして、何点か確認をしておきたいと思います。  まず、今から四年前の平成二十六年に地方分権改革に関する提案募集というものが行われましたが、この募集に対しまして、指定都市市長会から災害救助法制の見直しとして権限移譲に関する提案がございました。  具体的には、東日本大震災を例に、ある県、これは宮城県のことだと思いますが、宮城県がプレハブの仮設住宅を千五百五戸整備するのに発災から九十六日を要したところ、仮に指定都市、これは仙台市と思いますが、仮に仙台市が仮設住宅を整備したのであれば、およそ半分の五十日で整備が可能であった、このような指摘がなされまして、災害時の救助実施に際しては、指定都市に救助の対応能力があるならば、その指定都市は県を介することなく自立的、自発的に救助に当たることができるようにすべきであると、このような提案でございました。  そして、この提案に対しましては、政府からは、平成二十七年一月に、平成二十六年の地方からの提案等に関する対応方針というものを閣議決定しまして、その中で、災害救助法について、都道府県から市町村に対して救助の実施に関する事務を委任することが現行規定でも可能であるといたしまして、災害救助法の適用後速やかに救助が実施できるよう、あらかじめ都道府県と市町村との間で十分調整を行った上で、委任する救助の内容やどのような場合に委任するのかを定めておくことが有効であるという旨の地方公共団体の通知がなされております。  この通知につきましては、これは災害救助法第十三条に基づく事務処理の特例、つまり事務委任に関する事前の取決めを積極的に活用するよう求めたものでございますが、この通知を行った翌年、平成二十八年四月に発災しました熊本地震におきまして、中央防災会議では、平成二十八年末に応急対策・生活支援策検討ワーキンググループにおきまして報告書を作成されております。  そして、この報告書を踏まえて、平成二十九年十二月に取りまとめられました災害救助に関する実務検討会の最終報告の中において、大規模・広域的災害に備えて迅速かつ円滑な事務実施のため、現行の委任方式に加えて、包括道府県と連携体制が取れる指定都市を新しい救助主体ということを示されて、従来の事務委任から指定都市を新しい救助主体として権限移譲を行うと、このようなことが明示されたわけでございます。  そこで、内閣府に三点確認をしたいと思います。  まず、本件における事務委任と権限移譲の違いとは一体何なのかを伺います。  次に、二点目として、平成二十七年の通知では、事務委任に関する事前の取決めを積極的に活用するよう求めていたのに対して、平成二十八年の熊本地震を契機としてどのような状況の変化が生じて事務委任の方針が転換されるに至ったのか、その経緯について確認をしたいと思います。  そして、三点目として、権限移譲まで踏み込む必要があった理由とは一体何だったのか、これは法案審議の基となる論点かと思いますので、併せて確認をしたいと思います。
  27. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  まず第一点目でございます。  事務委任と権限移譲の違いでございますが、事務委任につきましては、これは避難所の設置あるいは仮設住宅の整備などの事務は委任を受けた市町村が行うものの、その内容あるいは水準はあくまで財政負担をします都道府県が決定するというものでございます。それに対しまして、今回の法案によります権限移譲によりまして、指定都市が自らの財政負担、これは財政負担を含めた事務処理能力があるという観点から、自ら財政負担をし救助内容を決定できるということで、委任とは大きく異なるものというふうに考えております。  次に、二点目でございます。平成二十七年の通知で、事務委任の事前取決めを積極的に活用するということを我々内閣府でさせていただいたことについて、その後、二十八年の熊本地震を契機にどのような対応があったのかということでございます。  平成二十七年一月に、いわゆる速やかな救助が実施できるように事前に委任をするということを我々内閣府から各公共団体に通知をさせていただくということをさせていただきました。その後、平成二十八年四月に熊本地震が発生いたしました。この熊本地震を踏まえました応急対策、生活の支援策の在り方について中央防災会議にワーキンググループを設けまして、平成二十八年の七月から十二月まで、この対策に携われた方々、あるいは有識者の方々、あるいは被災公共団体などが参加されて、七回の検討会が開催されております。  その提言の中で、まずはこの事務委任を活用し、あらかじめ道府県と指定都市で役割分担を明確にするということとともに、その上で、より迅速、的確な救助の実施、事務の円滑化を図るという観点から、現行の法体制、実施体制、広域調整の在り方について検討すべきというような御提案をいただいたということでございます。これに従いまして今回法案をさせていただいたというところでございます。  三点目の踏み込む必要というのは、先ほど申しました、あるいは先生から御指摘いただきましたように、都道府県がその詳細な内容を決定するのではなく、自ら指定都市がその内容を決定できるということで、決定までの時間が短くなるということが一番大きな効果だというふうに思っております。
  28. 杉久武

    ○杉久武君 今、内閣府から御答弁ありましたが、御承知のとおり、今回の改正案では、救助主体が、都道府県に加えて指定都市も救助主体となり得るということが示されておりますので、結果的に指示系統が、一部とはいえ二元化又は多元化することも想定をされております。その点で、全国知事会からは、この多元化の弊害というものについて非常に大きな懸念が示されていることは周知のとおりでございます。特に、神奈川県の黒岩祐治知事からは、本改正案の協議の過程につきまして、全国知事会と政令指定都市市長会の意見は平行線のままだった、強引に法改正が進められて大変遺憾だと、そういう大変厳しい認識が示されたとの報道もございました。  また、小此木防災大臣の発言、これは先月八日の記者会見における大臣の御発言ですが、大臣からは、平成二十八年十二月の第一回実務検討会から五回の検討会、あるいは約一年五か月にわたる様々な場での協議を経てまいりました、関係者の一定の理解が得られたとは認識はしていますと述べられていたことに対しまして、黒岩知事からは、それは誤解だ、何でそんなことを言うのか、僅かでも譲ったことはなく、あり得ないことだと憤りを見せられたと、このように報道されているところであります。  今般の災害救助法の改正につきましては、冒頭私からも経緯につきまして時系列で確認をさせていただきましたが、議論としては一年半近くもの間継続してまいりました。しかしながら、本改正案に対する知事会側の御理解というものはまだ十分に得られていない状況にある、このように認識せざるを得ないと考えておりますので、そのような状況下におきまして、本改正案の目玉とも言える権限移譲という点につきまして、果たして本法案が成立したとしても、その実効性というものが担保され得るのかどうか懸念するところも正直ございます。  そこで防災担当大臣に伺いますが、まず、本改正案につきましては、現時点におきまして知事会側の理解というものは得られているものと大臣は御認識されておりますが、改めて伺いますとともに、先ほど述べました神奈川県知事の発言について大臣はどのようにお考えをお持ちなのか、確認をさせていただきたいと思います。
  29. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 神奈川県のことを強調されまして恥じ入るばかりでもありますけれども、先ほどからお話を申し上げているように、防災意識というものは、県においても市町村においても、あるいは国においても委員の皆様においても非常に重要なことであるという認識は、もうそれぞれであると思っています。しかし、これ、いつ起こるか分からないというものが前提、だから、前提があるのかないのか分からないけれども常に備えていようというのが多くの皆さんの意識だと思います。  阪神・淡路から二十三年といいますけれども、東日本から数えても今年七年がたって、その中でも、どこの地域にそれなりの力があって、その力をどうやって注力しようかということについても議論が行われまして、私が就任したのは去年の八月ですが、そのことに全く結論付いていない状況でありました。都道府県側の皆さんの意識はどうなっているかとそのとき聞いたときに、今整理していただいたような状況でありますけれども、説明をしてきたことは事実でありますし、理解と認識、意味において理解と認識をいただいたのも私は事実だと思います。  反対をされているということであって、このことに実際、じゃ賛成しますよということは、おかげさまで衆議院の段階の議論では全会一致の賛成をいただきましたけれども、今日こうして議論を通じて、また委員の皆様方には賛意をいただいて、国会で成立をもって、また丁寧に都道府県の責任者、あるいは指定都市の責任者、あるいはその他の市町村の責任者の皆さん、あるいは住民の皆さんにもより届くように説明をしていかなければならないと思っております。  とにもかくにも、災害救助に関する実務検討会、公式な会議も五回、一昨年の十二月からやってまいりました。公式でないところでも、冒頭申し上げたように、それぞれの自治体の責任者にはお話をしてきたということを防災部局から聞いています。いつあるか分からない災害に対してこういった整理をされた法律をしっかりと成立させること、そしてその後も一人でも多くの皆さんにお分かりいただくように丁寧な気持ちを持って説明することに努力をすること、これはしなければならないということで、一つの大臣としての政治判断として提出をさせていただいて、議論をしていただいているということであります。  今後も、都道府県側の懸念の払拭に努めるとともに、新たに創設する救助実施市制度の活用の検討をしていただけるように、都道府県を始めとする関係者に改めて丁寧に説明してまいる所存です。
  30. 杉久武

    ○杉久武君 今大臣からも御答弁いただきましたが、本法案成立後も知事会側を始め理解と協力というものを仰いでいく必要があると思いますので、引き続き御尽力のほどよろしくお願いしたいと思います。  先ほども申し上げましたが、知事会側の懸念というものは、災害救助法の改正によって救助主体が都道府県に加えて指定都市もということになりますので、二元化する、またあるいは先ほど指摘した神奈川県の場合ですと、政令市で申し上げれば横浜市、川崎市、そして相模原市とが救助主体として内閣総理大臣から指定される可能性がございますので、二元化どころか多元化するといった懸念も示されているわけであります。  具体的な例を申し上げますと、もし大規模災害が発生した場合、被災者の救助活動を迅速かつ円滑に実施するためには救助主体を一元化しシンプルに対応することが最も大事なことですので、一元化の枠組みの中で必要に応じて市町村に事務を委任する従前の事務委任方式の方が最も合理的なのではないか、あるいは新たな救助実施市が設けられることによって、都道府県による広域調整が複雑になることや、広域的な災害における指定都市による人的、物的資源の先取りや、あるいは一般市町村との救助内容の不公平が、損なわれるのではないかといった懸念が払拭されていないなど、こうした点が挙げられております。  そこで、内閣府に伺いますが、まず権限移譲によって指揮命令系統が二元化あるいは多元化するのではないか、あるいは都道府県による広域調整の複雑化に対する懸念というものについて内閣府としてどのように払拭していく考えなのか、伺いたいと思います。  また、加えて、広域的災害における指定都市による人的、物的資源の先取りや、あるいは一般市町村との救助内容の不公平が、毀損されるといった懸念に対して、これもどのように対応を考えているのか、内閣府に伺いたいと思います。
  31. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  ただいま御質問ありました指揮系統の二元化についてでございます。これにつきましては、今回の法改正は、仮設住宅あるいは避難所の設置、食料の給与といった災害救助事務の権限の移譲でございまして、いわゆる災害対応におけます災害対策基本法を中心とした指揮命令系統、これらについては従前どおり、国、都道府県知事、市町村といった指揮命令系統は変更されないというものでございます。災対基本法など、都道府県知事に市町村長に対する指示権が与えられておりますが、こういったものは一切変わらないということを丁寧に説明をさせていただきたいというふうに思います。  また、物資の配分、調整についてでございます。これについても、知事会等から懸念が示されておりますが、今回の災害救助法の改正におきまして、救助法に新たに配分の調整権が都道府県知事にあるということを明文で規定するというような対応を取らせていただいたところでございます。  こういった規定をしっかりと運用することによりまして、現在、広域災害においてもしっかりとした対応が取り得るような体制を取ってまいりたいというふうに思っております。
  32. 杉久武

    ○杉久武君 対応の方をよろしくお願いしたいと思います。知事会側の理解が得られるよう引き続き調整もお願いしたいと思います。  その上で、様々な懸念を取り払うためにも、本法案についてもう少し細かく確認をしてまいりたいと思いますが、まず現行制度における災害救助法の適用の判断につきまして、内閣府と協議の上で都道府県が行っているものと承知をしております。  しかしながら、今回の災害救助法改正では、都道府県に加えて新たな救助主体が誕生いたしますので、先ほど申し上げたとおり、救助の主体は二元化あるいは多元化することもあり得るわけですが、しかしながら、今回の権限移譲につきましては、避難所あるいは仮設住宅に係る事務であって、人命救助等の総合調整であるとか、あるいは司令塔としての都道府県の機能は変わらないということであります。  その上で確認をいたしますが、冒頭申し上げました災害救助法の適用を判断する主体というものは、法改正後はどのように変わるのでしょうか。もし判断の主体が二元化、多元化した場合、災害救助法の適用基準の判断が複雑化しかねないのではないか。また、万が一救助実施市を含むような広域での災害といったものが発生した場合、災害救助法の適用が遅れてしまうのではないかといったことも考えられると思いますが、これらの点について内閣府の見解を求めたいと思います。
  33. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  今回の法改正におきまして、救助の発動については都道府県、救助実施市である指定都市がそれぞれ自らが適用判断をするということになります。ただ、この判断につきましては、災害救助法施行令一条に定められた基準に基づいて実施するということで、この基準は従前どおり同じように運用させていただきたいと思います。  また、この基準の適用に当たっては、内閣府がその情報を適用前に提供を受け、関係の都道府県、救助実施市に対してその情報を提供するなど円滑な情報共有を図るということを考えておりますので、救助法の適用基準の判断の複雑化あるいは適用の遅れといった懸念がないような事態を我々としては推進してまいりたいというふうに考えております。
  34. 杉久武

    ○杉久武君 よろしくお願いしたいと思います。  ちょっと時間が迫っておりますので、通告からちょっと一問飛ばさせていただいて、次に本法案に関連して小此木大臣に伺いたいと思います。  今般の災害救助法の改正、これはこれで鋭意進めていただきたいと思いますが、私は、災害救助法そのものについて抜本的に見直す時期が来ているのではないかというふうに考えております。  私が申し上げるまでもなく、この災害救助法は南海地震を契機として昭和二十二年に作られたものでございますが、その後、伊勢湾台風を機に災害対策基本法も制定されまして今日に至る災害法制の骨格ができたわけでございますが、制定当時と比べ、明らかに災害の規模が大きく、多様化、複雑化し、災害が頻発するようになっている現代において、七十年以上前にできた法律では対処し切れない問題や課題といったものが多々ございます。  例えば、避難所におけるプライバシーの問題や災害弱者の方々への対応、配慮といったものがそもそも法律に位置付けられておりませんが、これは七十年前には全くなかった考えですから当然でしょうけれども、では果たしてこのままの状態でよいかといえば、決してそうではございません。また、避難所での食事の問題もそうでありますが、法律では現物支給が原則ですので、炊き出しやお弁当、これはこれで有り難いことではありますけれども、当然災害時ですので、内容の限られた食事が連続することによって、特に食事制限のある方や高齢者の方が食べれない状態に陥ってしまう、これが現実だろうと思います。  そういった中で、災害の内容によっては現金給付が必要な場合もあり得るわけですから、現代感覚と乖離した法律の存在が災害救助という本来目的の妨げになりかねない、このような危惧もしております。  そこで、大臣に伺います。  災害法制は様々あり、作られた時期も背景も異なりますので、災害救助法だけというわけにはいかないかもしれませんが、少なくとも災害の初動に当たる災害救助法の抜本的見直しについては検討すべきときに来ているのではないかと思いますが、大臣の御見解を伺います。
  35. 小此木八郎

    国務大臣(小此木八郎君) 現物給付、現金給付ということで、まあいろいろな意味合いもあろうと思います。  私は、東日本のときは落選中でして、バッジのない立場で東北に行きました。復帰をして、衆議院議員として行きました。今回、大臣としていろんな仮設住宅、避難所に行きます。で、人の話を聞きますときに、やっぱり態度がそれぞれ違ってくるわけですね、被災者の。何か大臣として行くときの方が、向こうがですよ、こっちが行くんですけど、何か話しにくいような言動があったと感じました、話しにくいと。という中で、いろんな要求あるいはリクエスト、本当に困っているところ、なかなか言えないところ、というのは、もっと現物のものやお金以外にもあるのかなということを感じる中で、言ってきた方々から様々な話をお聞きする中で、いろんなプライバシーを確保することや、高齢者、障害者に対して配慮を求めなきゃならないことだとか、先ほどから申し上げているように、現金給付については、災害が発生すると金銭は物資の購入にほとんど役に立たない場合が多いという意見もありますし、役所の意見はそういう意見が多いんです。ただ、そうじゃないところも出てきたということも確かであると感じておりますので、災害救助法に基づく救助の実施については被災者に寄り添った対応を取っていくことが重要であると考え、被災者に一番近い現場において適切な運用が図れるという環境づくりも考えてまいりたいと思います。
  36. 杉久武

    杉久武君 どうぞよろしくお願いしたいと思います。  最後に、今日は、ちょっと防衛省にも来ていただいております。最後、防衛省に一問質問したいと思います。  災害救助の実務という観点から、地域防災マネージャー制度について伺います。  近年、頻発する様々な災害を経験する中で、防災に対する意識、私たち自身に降りかかるリアルな現実としてその認識は高まってきておりまして、公助という観点だけでなく、自助、共助といった意識、また地域における防災意識というものが大変高くなってきたと実感をしております。  そのような中で、平時における防災力の向上もさることながら、災害発生時には、それぞれの現場で実際に、また確実に指揮を執ることができる言わばスペシャリストが必要でございます。しかしながら、そうした専門家は救助主体たる自治体の中には多くありませんし、まして自治体が独自にこのようなスペシャリストを養成するのは大変な時間を要します。  そこで、内閣府は二〇一五年に地域防災マネージャー制度を創設いただきまして、多くの災害現場に実際に出動し、豊富な経験と実績、そして災害救助の現場、実情というものを身をもって熟知しておられる退職自衛官の皆様を防災監又は危機管理監として地方自治体で採用いただき、防災計画の作成を始め、防災訓練の計画や実施、台風地震といった大規模災害発生時の自衛隊との調整など、広範な幅広い分野をカバーいただいております。  私ども公明党では約三千名の地方議員がおりますが、我が党の各議員がそれぞれの地域でこうした防災や危機管理のプロとしての退職自衛官の採用につきまして議会での質問等でも取り上げておりまして、現在、退職自衛官を防災・危機管理担当ポストで採用する動きが全国の自治体で進んでおります。  そこで、防衛省に伺います。地域防災マネージャーなど、自治体における防災・危機管理担当ポストでの退職自衛官の採用状況について確認したいと思います。  また、内閣府には、地域防災マネージャーの認定状況について確認するとともに、防災スペシャリストの養成に内閣府としてどのように取り組んでいるのか、最後に確認をしたいと思います。
  37. 武田博史

    政府参考人(武田博史君) まず初めに、退職自衛官自治体への採用についてお取組をいただいていることについて感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。  委員の御質問にお答えをいたしますと、地方公共団体の防災関係部局には、本年三月三十一日現在で、四十五の都道府県に八十四名、二百九十一の市区町村に三百四十八名の合計四百三十二名の退職自衛官危機管理監等として在職をしていると承知をしております。  防衛省といたしましては、退職自衛官が在職中に培った専門的知識や実務経験などを生かして地方公共団体に再就職することは、自衛隊地方公共団体との協力関係の構築及び相互の連携の強化に寄与するとともに、地方公共団体側にとっても防災を始めとする危機管理への対処能力の向上につながるものと私どもとしては考えておるところでございます。このため、退職予定の幹部自衛官に対して、防災・危機管理教育を実施するとともに、防衛大臣名で都道府県知事や市町村長に退職自衛官の再就職の支援について依頼するなど、地方公共団体への働きかけも行っております。  今後とも、これらの取組を一層強化し、地方公共団体の防災関係部局等における退職自衛官の活用を積極的に支援をしてまいりたいと考えております。
  38. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 海堀統括官、申合せの時間が参りましたので、簡潔にお願いします。
  39. 海堀安喜

    政府参考人(海堀安喜君) 簡潔にお答え申し上げます。  現在、地域防災マネージャーとして認定させていただいている数でございますが、六月六日時点で八百九十九名というふうになっております。また、スペシャリスト養成につきましては、我々研修を実施しておりまして、年二回全十コースの研修を実施しております。  今後とも、職員能力向上、人材育成について努めてまいりたいというふうに考えております。
  40. 杉久武

    杉久武君 以上で終わります。ありがとうございました。
  41. 浜口誠

    ○浜口誠君 国民民主党新緑風会の浜口誠でございます。よろしくお願いします。  法案審議に入る前に、小此木大臣に森友学園問題に関して幾つか質問させていただきたいと思います。  今週月曜日の四日の日に森友学園の公文書改ざんの報告書が出ました。その中にはいろいろ調査結果が書かれておりますが、それに伴う処分も発表されております。  民間企業でも、今回のような不祥事、公文書の改ざんというあってはならないことが今回起こって、それに対して国民の皆さんも政治への不信感も非常に高まっている。さらには、行政と国会の信頼関係も大きく損ねたと。本当に極めて大きな問題だというふうに思っております。  こんな中で、財務省のトップの責任の取り方が今回のような内容で本当にいいのかと。閣僚報酬一年自主返納ということになっておりますが、国民の皆さんから見たときに、民間企業であれば社長がもう辞任するというような、そういう案件ではないかなというふうに思っておりますが、今回の森友学園問題に対しての財務大臣の責任の取り方に対して、小此木大臣としてどのように考えておられるのか、まずは伺いたいと思います。
  42. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 今のお話につきましては、財務大臣の思い、これまでの調査、様々な責任感を感じながらの結果であり、私がそこに対して物を言う立場ではないと思います。
  43. 浜口誠

    ○浜口誠君 閣僚のお一人として、本当に省のトップとして、これだけの問題が省の中で起こった、その責任をどう取るべきかというのは、やっぱり閣僚のお一人としてはしっかり受け止めていただいて、閣議等の中でも一つのテーマにして議論していただきたいぐらいです。  話題変えますけれども、今回報告書が発表されたと、これをもって森友学園問題の真相究明が幕引きをされることがあってはならないというふうに思っております。まだまだ国民の皆さんから見れば、疑問点、明確にしてほしい点、残されているというふうに思っておりますので、いろいろ聞こえてくるのは、今回の報告書でもう幕引きをするんじゃないかというようなことも言われておりますけれども、今回報告書が出たことをもって幕引きにはならないというふうに思っておりますが、その点に関して、小此木大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
  44. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) これまでも様々な場面でお答えをしてまいりましたし、先日も同様のお話をいただきました。幕引きを図るという言葉が適切かどうか、これは政府側の話かもしれませんけれども、そこに疑義があるのであれば、これは国会であろうといろんなところであろうと、政治家は様々な立場でただされるというふうに思いますので、そういった機会に誠実に答えるものであると思っています。  なお、閣僚の一人といたしましても、例えばこの文書の、公の文書のことですとか、そういうのは身を引き締めて、気を引き締めて当たってまいりたいと私自身は思っております。
  45. 浜口誠

    ○浜口誠君 是非、引き続き、政府としてもしっかりとした、この問題に対して、まだまだ疑問点があるんであれば、それに対して誠実にお答えいただくことが必要だというふうに思っておりますので、我々もいろいろな場を通じて国民の皆さんの要望に応えていかなきゃいけないという点は申し上げておきたいというふうに思っております。  では、法案の中身の方に移らさせていただきます。  まず、平成七年、先ほども渡辺委員とか杉委員の方からも少しお話ありましたけれども、平成七年の阪神・淡路大震災以降、指定都市の方から、災害救助の実施についての権限を移譲してほしいという要望はこれまでも幾つか出てきておりました。しかしながら、今回の法改正までそれが実施されなかった。その背景、理由として本当に何があるのかというのをもう一度、これは大臣の方からお伺いを、お答えをいただきたいなというふうに思っております。
  46. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 御指摘のとおり、阪神・淡路大震災以降、指定都市から権限移譲の要望は寄せられていたということはこれまでの議論の中でもございました。  当時の判断として、現行制度において、都道府県から市町村に対して救助の実施に関する事務の一部を委任することにより対応することが可能であると考えていたため、法改正までは行わなかったと承知しています。  その後、指定都市が大きく被災した熊本地震における対応において、あるいは東日本大震災でも、振り返りますと、県と、宮城県と仙台市との中でプレハブの建設をめぐって様々な混乱があったと聞いています。  熊本地震のときに、そのときも、今議論をしていただいている改正案ございませんでした。事務委任ということが平成二十七年の閣議決定で、それでもいいんじゃないかという決定がされた中で、実際、平成二十八年の四月の十四日の前震と、その後大きな本震が十六日にあったわけでありますが、その発災時に、熊本県側からはこれだけの事務委任をしますと市にはあったそうですけれども、具体的なものが何一つなかったと。その具体的なものを送ったのがその一か月半後と聞いております。まさにそれも実際に起こった後の話でありまして、事務委任そのものも、その災害の起こる前に本来はしていただきたいものであるということもこれから発信をしなけりゃならない。  そういう反省も踏まえながら、今度は、実施市である政令指定都市にその責任を持ってもらう、それ以外のところに都道府県に更にマンパワーやそれぞれの力を注力してもらうということでありますので、なおさら、なおさら、これまでの、なかなか賛意をいただけなかったところの反省を含めて、今後も、この法律が成立をさせていただければ、更に丁寧に説明をしてまいりたいと、こう思っております。
  47. 浜口誠

    ○浜口誠君 指定都市の方から、今回の災害救助の実施だけではなくて、いろいろな権限移譲に対する要望がほかの観点でも寄せられているというふうに認識をしております。  例えば、災害対策基本法等におけます従事命令等の権限ですとか、あるいは自衛隊の災害派遣時の要請の権限だとか、こういったものも指定都市の方からは我々に権限を移譲してほしいというような要請があるかと思うんですけれども、こういった観点についてのこれまでの議論状況はどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。
  48. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  今先生からお話ありましたとおり、平成二十八年の七月に、指定都市の市長会から内閣府に対しては、いわゆる今回の災害救助法のみならず、全般の要望が出されたというふうに記憶しております。  今お話ありました、まず、災害対策基本法の従事命令の関係でございます。  これにつきましては、現在、七十一条に基づいて、都道府県知事がその命令を発することができるということになっております。これにつきましては、災害の発生を防いだりあるいは被害の拡大を防止するという、いわゆる災害の応急の事務あるいは交通規制の事務など幅広い応急処置の実施でございますので、これは現行どおり、やはり知事で実施していただくということが妥当ではないかということで、そのような規定が現在もあるということでございます。  また、自衛隊の災害派遣要請の関係でございますが、これは自衛隊法八十三条に基づいて、一義的には都道府県知事に権限が属しております。ただ、阪神・淡路大震災の後の改正で、災害対策基本法六十八条の二の規定によりまして、市町村長が都道府県知事に対してこの自衛隊の派遣要請を行うように求めることができると。また、これが実施できない、例えば連絡がうまく付かないとか、実施できないときには直接防衛大臣等に対して派遣に係る通知をするということができまして、この通知を受けた防衛大臣は、自らの判断をもって、要請を待たずに派遣することができるというような規定になっているということでございます。  今般の改正は、特に災害救助の救助事務をより迅速にかつ円滑に行うということを目的に、仮設住宅の供与あるいは食品の給与等について対応しようというものでございますので、災害救助法の改正のみで我々対応させていただいているということでございます。
  49. 浜口誠

    ○浜口誠君 ありがとうございます。  いろいろ、指定都市始め地方からは権限移譲に対する要望がこれからも出されてくると思います。一つ一つ丁寧に御議論いただいて、任せられるものはより現場に近いところにお任せするというのが基本的な地方自治のスタンスではないかなというふうに思っておりますので、今後についてもその取組を継続してやっていただくことをお願い申し上げたいというふうに思っております。  では、続きまして、救助実施市に関してですけれども、今回、都道府県に代わって災害救助の主体を救助実施市の方に、総理大臣の指名によって任せることができるということになります。この救助実施市に権限を移譲する理由、それとメリット、さらには、実際にこの指定都市、幾つぐらいの指定都市が救助実施市になる見込みなのか、これらの点について確認したいと思います。
  50. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) メリットについてでありますけれども、メリットは、先ほど来申し上げているように、指定都市につきましては、自らのより認識している地域について責任が負える、あるいは経済的な負担も自分たちがするということ、そして国と直接連絡ができるということ、これは防災意識において、あるいはそこに生活される住民にとって大きなメリットになると思います。そして、都道府県においては、それ以外の、政令市以外のところに注力ができる、マンパワーにおいても、意識においても注力ができるというところがメリットであります。  それぞれどのぐらいが実現できるのかということが言われましたけれども、一概には申し上げることができませんが、今二十の政令指定都市が全国にございます。その全国の政令指定都市も、人口も違えば、財力もこれは違うと思います。そういったことを今ここで申し上げるよりも、法律を成立させていただいて、早速自治体同士の、国も含めた協議がしっかりと行えるような環境を更につくってまいりたいと存じます。
  51. 浜口誠

    ○浜口誠君 二十ある指定都市、しっかりと意見を聴いていただいて、先ほど言いましたけれども、任せられるところはまさに指定都市の方に任せていただくというのが一番いい方法かというふうに思いますので、引き続き検討をお願いをしたいというふうに思っております。  今回、その救助実施市を指定するに当たって、都道府県の意見を聴くという内容が入っているかと思います。先ほど来、知事会でいろいろ意見がある中で、都道府県の意見を聴くというのが入っているんですけれども、この理由をもう一回御説明いただきたいと思います。
  52. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  指定に当たっては、指定都市の申請に基づいて、客観的な指定基準に該当するということを判断していきたいというふうに思います。  現在、この客観基準、都道府県との連携体制が取れていることなどを定めることを念頭に置いておりまして、都道府県知事から意見を聴くというのは、これらがちゃんと満たされているかどうかということを確認するというものでございます。このため、指定に当たりましては、都道府県知事に意見聴取を行った結果、否定的な意見が出た場合については、その趣旨などについて詳細を確認し、その後、その内容について指定市に調整状況を確認するというふうな対応を取って、内閣府としては、両当事者からの状況をお伺いし、調整不足がある場合には十分その点についての対応を求めるなど、丁寧な対応をしてまいりたいというふうに考えております。
  53. 浜口誠

    ○浜口誠君 しっかり都道府県の意見も聴きながら丁寧に進めるというのは必要なことだというふうに思いますけれども、指定都市からの要望というのを第一義に考えていただいて、是非御対応いただきたいなというふうに思います。  続きまして、これ救助実施市に指定をした後、取消しも可能だというふうになっていると思いますけれども、その指定都市が救助実施市になった後、取消しがされる状況というのはどのような状況を想定されているのか、確認したいと思います。
  54. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  こういった制度をつくるときには、やっぱり取消しの制度をどういう形でつくるかということが大きな課題であります。  今回、我々想定しておりますのは、被災によりまして、指定都市の市役所機能全体が長期にわたって完全に麻痺する、あるいは業務機能も業務指揮もできないというような場合、この指定都市の指定を取り消さなきゃいけない、そういう検討を開始しなければならないというふうに考えておりますが、通常の場合にはほとんどないのではないかというふうに考えているところでございます。
  55. 浜口誠

    ○浜口誠君 ありがとうございます。  今回、都道府県知事が救助に必要な物資を円滑かつ適正に供給するために連絡調整という場を持つということになっております。この連絡調整、具体的にどういう形でやっていくのか、どんなメンバーでこの連絡調整を行うのか、そして何をその場で議論していくのか、そもそもこの連絡調整のスキームをつくった理由も含めてお伺いしたいと思います。
  56. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 本法案において連絡調整を規定したのは、都道府県の資源配分の調整権を明確にするためでありまして、救助事務が円滑に進むようにするため、都道府県からの懸念にも対応するということにいたしました。  また、連絡調整は必要とされる救助内容に応じて実施されるものでありまして、例えば借り上げ型住宅というものがありますが、こういったことを考えれば、その地域における供給可能な空き戸数等を確認し、必要とする被災者に配分するための調整を行うこと等に当たって、プレハブ建築協会や、あるいは不動産業界等の団体に連絡調整を行うことが想定されています。
  57. 浜口誠

    ○浜口誠君 連絡調整、必要に応じてしっかりとやっていただきたいなというふうに思っております。その結果として、必要な物資が平等にくまなく被災された地域の皆さんに届けられるように、是非対応していただきたいというふうに思います。  続いて、違う観点に入りたいと思います。  災害救助基金の関連ですけれども、最少額の算定の考え方の中に、地方税制における普通税の収入額の決算額の平均年額の一千分の五に相当する額と、こういう記載があるんですけれども、なぜ一千分の五というこの基準になっているのか、その根拠なり背景について伺いたいと思います。
  58. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) この一千分の五でございますが、この法律が制定されました昭和二十二年は、この基金、一律五百万円という、当時の価格で五百万円というものでございました。それが、昭和二十八年の災害救助法の改正の際に、それでは人口の多い都道府県では十分対応できないのではないかということで、その五百万円の最低基準に加えまして、この一千分の五というものが新たに加えられたということでございます。
  59. 浜口誠

    ○浜口誠君 その基準であっても最少額としては適正だという判断をされているのかどうか、確認したいと思います。
  60. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 現時点においてもそれが妥当だというふうに考えておるところでございます。
  61. 浜口誠

    ○浜口誠君 じゃ、続きまして、救助の程度あるいは方法及び期間について確認をしたいと思います。  この基準については、一般基準というのがあるんですけれども、一般基準で適切な救助が実施が困難と、こういった場合については、都道府県知事が内閣総理大臣に協議をして、合意を得た上で特別基準というのを設けることができるというふうになっております。  この特別基準としてこれまでどのような対応があったのか、より具体的な事例も含めてお示しいただきたいと思います。
  62. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) この特別基準でございますが、通常の災害の際の基準で、例えば災害の状況によっては、その発生場所、規模、態様によって従来の基準では対応できないというようなものに対処するためにこの特別基準というのが設けられております。  過去の災害においては、例えば避難所の設置期間、これを延長する、あるいは応急仮設住宅の設置費用、これ、例えば、高台移転などの関係で外構工事などをするとその分が経費かさみますので、そういった増額などについて特例的に認めさせていただいたということでございます。
  63. 浜口誠

    ○浜口誠君 ちょっと戻って、災害救助基金についてお伺いしたいんですけれども、災害救助基金、先ほど来考え方もほかの委員の先生方からありましたけれども、具体的に都市名を挙げて、どれぐらいの金額の規模になるのか、その水準をちょっと確認したいと思いますが、具体例も入れてお示しいただけますでしょうか。
  64. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  都市名を挙げてということでございます。具体的に、愛知県と名古屋市、これ、当該エリアでそれを指定するかどうかというのは全く別でございますが、現在の状況を申し上げますと、現在の愛知県の積立額の最少額が五十六億円と、約五十六億円となっております。これが名古屋市が例えば救助実施市に指定されますと、この五十六億円を人口案分して、名古屋市が積み立てなければいけない額が十七億円ですので、愛知県についてはこの五十六億円から十七億円を引いた残りの額、約三十九億円が最少額ということでございます。
  65. 浜口誠

    ○浜口誠君 ありがとうございます。  この法律の施行日に関してちょっとお伺いしたいと思うんです。  日本は災害が非常に多い国でありますし、もう今日明日災害があるかもしれないと、こういう中にあって、今回の災害救助法、もう法改正がなされればすぐ施行して権限移譲ができる体制を整えてもいいんじゃないかなというふうに思うんですけれども、今の今回の提案は来年四月一日という日付になっておりますが、できるだけ早く施行していくべきではないかなというふうに思っておるんですけれども、四月一日にしている理由があればお伺いしたいと思います。
  66. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  この施行日でございますが、先ほど来御議論いただいています指定基準の詳細を都道府県、それから指定都市、関係業界の方々入って議論をしなければいけないということがございます。こういった議論をする検討の過程を経て所要の政令、府令の改正を行うということで、我々としてはなるべく早いということを考えておりますが、その期間を置きますと平成三十一年四月一日ということを現在想定させていただいているところでございます。
  67. 浜口誠

    ○浜口誠君 続いて、地方公共団体の公共施設の耐震化の状況についてちょっと確認をさせていただきたいと思います。  消防庁の調査によりますと、地方公共団体の防災拠点となります公共施設のうち、八千三百七十一棟については耐震基準の強化がされる前の昭和五十年以前の建設物であって、耐震の診断も行われていないという状況だというふうに言われています。さらには、五千九百三棟については、耐震診断はやったんですけれども耐震性能が基準を満たしていないと、にもかかわらず改修ができていないと、こんな状況だというふうに認識をしております。さらに、庁舎での耐震措置率については八一・三%、県の県民会館ですとか公民館、これについては耐震措置率は八〇・七と、非常に低くなっております。  こうした地方公共団体におけます公共施設、とりわけ庁舎、ここは、災害があったときにはまさに災害の対策本部が置かれて、全ての機能がそこに集約されていろんな指示を発信しなきゃいけない、そういう重要な拠点になる、ならないといけない、そういう場所だというふうに思っておりますが、こういったところの耐震が十分に実施されていない、この辺の背景ですとか理由、そして今後どういった対応を取っていくのか、国の支援も含めて今後の対応について確認をさせていただきたいと思います。
  68. 杉本達治

    政府参考人(杉本達治君) お答え申し上げます。  議員御指摘のとおり、災害が発生したときには、防災拠点となります自治体の庁舎は大変重要な位置を占めるというふうに認識をいたしております。  昨年三月末時点での調査の結果につきましては、防災の拠点となる自治体庁舎の耐震率は前年度と比べて二・五ポイント増の八一・三%となっておりますが、文教施設などに比べて取組が遅れているという状況でございます。ただ、これにつきましては、年々大体二、三ポイントずつ向上してずっと継続してきているということで、着実に伸びてきている状況でもございます。  庁舎の耐震化が遅れております理由といたしましては、市町村からは、予算に制約がある中で住民が直接利用する学校や病院などが優先されているということ、それから、庁舎の統廃合などについて地域との調整に時間が掛かって耐震化の方までまだ手が行っていないと、こういう状況でございます。  消防庁といたしましては、地方公共団体に対しまして耐震化を早急に行うよう要請をしているところでございまして、改修して耐震化する場合には、財政的に有利な地方債である緊急防災・減災事業債などの財政措置を講じているところでございます。また、庁舎の建て替えの場合につきましても、耐震化が未実施の場合には、昨年度から新たに市町村役場機能緊急保全事業を創設して財政措置を講じたところでございます。  こうした財政措置を活用いたしまして、全ての市町村において、耐震改修、建て替えなど、それぞれの状況に応じた最適な方法により庁舎の耐震化が進むよう、引き続き働きかけてまいりたいと考えております。
  69. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 申合せの時間が参りました。
  70. 浜口誠

    ○浜口誠君 どうもありがとうございました。
  71. 吉川沙織

    吉川沙織君 立憲民主党の吉川沙織でございます。  五月二十四日の衆議院の災害対策特別委員会で、防災担当大臣は、平成二十九年十一月に実施された防災に関する世論調査の結果に言及をされています。この世論調査では、災害が起こったときに取るべき対応として考えに最も近いものはどれかとの問いに対し、自助に重点を置くべきと答えた者の割合が三九・八%、共助に重点を置くべきと答えた者の割合が二四・五%、公助に重点を置くべきと答えた者の割合が六・二%、自助、共助、公助のバランスを取るべきと答えた者の割合が二八・八%となっています。この結果と十五年前の調査結果を比較して、大臣は、「国民の間に自助、共助の重要性が浸透してきたものと考えております。」と答弁されています。  平成二十六年版防災白書第一章三において、「東日本大震災においては、地震や津波によって、市町村長が亡くなったり、多くの市町村職員が被災する等本来被災者を支援すべき行政自体が被災してしまい、行政機能が麻痺した。このように大規模広域災害時における「公助の限界」が明らかになり、自助、共助及び公助がうまくかみあわないと大規模広域災害後の災害対策がうまく働かないことが認識された。」との記述が見られます。  防災対策における自助、共助の重要性については論をまちません。公助については、防災白書にあるように限界があるのは事実としても、災害対策基本法において国、都道府県、市町村による防災に関する計画の作成、実施、相互協力等の責務が定められていることからすれば、公助の中で国、都道府県、市町村が適切に役割分担し、国民の生命、身体及び財産を災害から保護することが求められていると思うんですが、公助の在り方について、大臣の認識、伺っておきたいと思います。
  72. 小此木八郎

    国務大臣(小此木八郎君) 今、吉川委員がおっしゃったこととほぼ同様の考えを持っていると思います。  ただ、公助というのはもう当然のことで、こうして今議論していること自体が私は公の議論、公助だと思っています。それをいかに自治体やあるいは国民の皆さんに少しでも多く発信して理解していただけるかどうかということ、細かく言えばたくさんありますけれども、自助、共助はあって、なければやっぱりそれもあってほしいという立場で、今この立場でいろんなところで申し上げております。公助は言うまでもないことです。
  73. 吉川沙織

    吉川沙織君 なぜこの問いを立てたかと申しますと、衆議院の災害救助法の改正案の答弁で大臣がわざわざ、十五年前と今回、去年の十一月の結果を比較して、自助、共助の重要性が浸透してきたものとわざわざ言及なさって、公助について、あえてかどうか分かりませんけれども、言及がなかったものですから、公助の役割、限界があるにしても、後退しないように、今大臣の思いをお聞きしておきたかったものですから最初に伺いました。  本改正案においては、内閣総理大臣は申請に基づき、自らの事務として被災者救助を行うことができる救助実施市を指定する、指定に際して、内閣総理大臣はあらかじめ都道府県知事の意見を聴く、救助実施市の指定基準の具体的内容は内閣府令で定めるとされています。  衆議院での審議の答弁を整理しますと、客観的な指定基準に該当するものを救助実施市として指定する、指定基準として想定しているのは、体制、財政状況、都道府県と救助実施市となる指定都市の連携体制、指定都市における組織体制、財政基盤、関係機関、例えば仮設住宅を建設する事業者、借り上げ仮設を仲介する事業者等の団体との調整、都道府県知事の意見聴取は都道府県と指定都市との連携体制を確認するためのものとのことに大体収れんされると思います。  指定基準に関しては、関東地方知事会が、都道府県の広域調整機能を維持し、権限移譲を認める政令市の基準を厳格にするよう政府に要望する、あるいは静岡県知事が、権限移譲を人口規模が大きい政令市に限定するよう要請しているといった報道ぶりも見られます。今回の法改正に当たって、たとえ全会一致であったとしても、道府県の理解を得つつ進めるに当たり重要なポイントとなることと考えられることから、この国会の審議の場である程度明らかにしておく必要があると思います。  都道府県と指定都市の連携体制については、通常の連絡体制に加え、災害時の調整に関してマニュアル化する、事前に一定の災害を前提に地域防災計画等による物資の配分計画などを策定しておく、発災後においては、状況に応じて計画内容等の調整をする旨について事前に定める等の答弁までは五月二十四日の衆議院の災対特であったんですが、その他の項目で具体的に明らかにできるもの、これ以外にない、まだ検討していない、何も考えていないだったら、それはそれで、そういう答弁をしてください。
  74. 海堀安喜

    政府参考人(海堀安喜君) 今先生から御指摘ありました項目、これ、指定都市と都道府県の調整、連携体制の項目だと思います。それ以外の項目について御答弁をさせていただきます。  一定の組織体制、これについては、救助実施市となる指定都市の職員組織などの体制を一定規模を有しているかどうかということを念頭に置いております。  また、財政基盤、これ、先ほども基金の話などを御説明させていただきましたが、都道府県が負担すべきとされている経費をそういった形で負担できる財政力があるかどうかということ……(発言する者あり)はい。  あと、関係機関との調整は、例えば国の機関、地方整備局あるいは地方運輸局、あるいは、具体的に仮設住宅などの提供を行う場合には当該住宅などの業界団体との協定や、そういった事前の準備がされているかどうか、そういったことを念頭に置いて、今後、都道府県、政令指定都市、関係業界団体の方との会議の場を通じて具体的な内容について定めてまいりたいというふうに考えております。
  75. 吉川沙織

    吉川沙織君 今答弁いただいた内容って、事前に、私がお伺いする前に、衆議院でこういう項目が出ていますよと申し上げた内容からほとんど外れるものはありませんでしたので、大体衆議院で答弁して、最後、一個だけ、だから、マニュアルとか計画物資配分とかいうのが具体的な項目であっただけですので、大体今考えているのは、体制、財政状況、組織体制、財政基盤、関係機関との調整って、こっちが言ったもの以外のことは多分まだ検討されていないんだと思います。  指定基準を具体化するため、成立後、都道府県、指定都市などの関係者により協議を行う検討会議を設置する旨の答弁もこれは衆議院でなされていますが、当該検討会議に関し、メンバー構成、スケジュール感、議論を深めるべき指定基準の項目と内容において今の答弁と重ならない範囲で、あるのでしたら、スケジュール感とメンバー構成、特にお願いします。
  76. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) スケジュールといたしましては、法改正後、速やかに関係の方々にお声掛けをして、全体としては、来年の四月一日施行でございますので、なるべく早いタイミングでの会議開催を進めていきたいというふうに考えております。
  77. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 メンバー構成、もう少し具体的に。
  78. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) メンバー構成につきましては、都道府県、指定都市の関係者、あるいはこの関係であります知事会、指定都市会、あるいは関係の業界団体ということで現在検討をさせていただいています。
  79. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今回の改正案における権限の移譲については、都道府県の事前同意を前提としたものといった報道もございますが、この点、政府がどういうふうに考えているのか、これも明らかにすべき点だと思います。  衆議院において、都道府県が反対の場合にどのような対応を取るのかについて問われ、政府はこう答弁しています。「趣旨や詳細な内容を確認をして、その体制やそういったものが支障があるのかどうかということを内閣府として両当事者からしっかりお伺いした上で、指定都市側に調整不足がある場合には助言するなど、丁寧な対応をとっていきたい」と答弁されています。  大臣及び政府参考人は、都道府県が反対の場合には指定しない、すなわち都道府県の同意が必要であるとは明言はされていません。衆議院の審議の際の答弁の趣旨は、都道府県が反対の場合には指定基準にある都道府県と救助実施市における調整、連絡の体制が取れているとはみなされず、調整が整うまでは指定できないということなんでしょうか。  これは法案の条文上明らかにされていませんが、実質的に、都道府県の同意がなければ救助実施市の指定は行わないと考えてよろしいんでしょうか。
  80. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  先ほども浜口先生の御質問にお答えさせていただきましたが、今、吉川先生がお話しいただいたような指定基準に該当しているかどうかの確認をするという中の一つの項目として、都道府県知事から意見聴取を行い、その意見で否定的な意見が出た場合には、その趣旨について詳細な確認をするとともに、その内容について指定都市の調整状況を確認するといったものでございます。  ですので、都道府県知事に同意権あるいは拒否権を与えているというものではございません。
  81. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 これ、衆議院でも二人以上から審議が出ていて、結果、「丁寧に説明と議論を重ねる中でわかっていただけると私は思っています。」と大臣は答弁されていますし、ただ、これ、平成二十九年十二月十四日、災害救助に関する実務検討会第五回の中で、別添三で、「第四回災害救助に関する実務検討会の議論を踏まえた内閣府見解の補足」の中でこの点どう書いてあるかといいますと、「権限移譲する場合は「同意」を前提とすべきではないか。」、政府の回答、こう言っています、「実質的に同意が前提となっている。」。これは間違いないんでしょうね。
  82. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 同意という言葉を使わせていただいていますが、実質的な同意ということで、やはり体制とか、そういった好き嫌いの問題ではなくて、実際の災害対策がうまくいくかどうかということを判断していただくということでの同意ということでございます。
  83. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 じゃ、内閣府の資料には、権限移譲する場合は同意を前提すべきではないかという意見に対して、実質的に同意が前提となっている。例えばですよ、今日、今日の審議、これまで何人も委員立たれましたけれども、知事の権限は明文で変わらないとか、そういうところは何回も明文化で規定を置いていますとおっしゃる割に、今回の権限移譲に関しては、条文上どこを読んでも、都道府県の側の同意が必要かどうかってどこを読んでも読めなくて、体制確認しますよ、でも、実質的に同意は前提となっていますよとおっしゃるんですから、最終的に、これ国が、内閣府が様々な体制をもって判断するということなんですか。
  84. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 法律上は意見を聴くという形でございますので、それらを踏まえた上で内閣総理大臣が判断するということでございます。
  85. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 なぜこの点強くお伺いしたかと申しますと、道府県側の反発が残念ながらいまだに強い状況でございます。ですし、指定基準の厳格化を求める声もある中で、指定基準とか道府県側の同意の要否というのはある程度この国会の審議の場で、法律を立法する過程の中で明らかにしておく必要があると思いましたので、伺いました。  最終的に、内閣府、いろいろ判断をされて最終的に内閣総理大臣が決めるという、こういうことですから、事前に権限移譲する場合、同意を前提、実質的に同意が前提となっているけれども、最後は政府が決めるということですね。
  86. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 今先生からお話ございましたが、この基準を議論させていただくに当たっても、都道府県、指定都市、知事会、指定都市会の御意見を聴いて、こういった対立が災害対策を行う上で非常に我々としても問題があるというふうに思っていますので、関係機関がしっかりと理解がいただけるような手続を丁寧に取っていきたいというふうに考えております。
  87. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 そこで、その協議の場の在り方について伺いたいと思います。  熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援策検討ワーキンググループにおける災害対応時における都道府県と政令市の役割分担の議論の際、平成二十八年十月二十五日議事録二十七ページによれば、主査の河田氏はこうおっしゃっています。「単に法律的にどうしたらうまくいくかという問題では必ずしもないと捉えて、その辺、弾力的運用が図られるような方向で更に検討するというやり方でいいのではないか」と発言されています。  つまり、これは法改正のみで災害発生時の都道府県と指定都市の役割分担が円滑に進むものではないということをおっしゃったんだと思います。  内閣府は、災害救助に関する実務検討会最終報告の後、今年二月から、大規模・広域災害時の災害救助事務の連携強化に関する協議の場というものを開催されて、三月までに、愛知県二回、宮城県、兵庫県二回が開催されています。この協議の場についても、五月二十四日の衆議院の議論の中で副大臣はこう答弁しています。「都道府県側が懸念している広域調整機能の実務的な検討を開始した」、また、「協議の場において丁寧な説明をすること、あわせて、都道府県側の懸念である資源配分機能、これらについては改正法のその後の運用で払拭され得るものと考えております。」と答弁されていることから、指定基準の検討と併せ、このような実務的な検討の場が法改正の実効性を担保するに当たって重要な役割を担うものと思われます。  そこで、この協議の場の開催目的と協議の内容、今後の開催方針について端的に伺いたいと思います。
  88. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 先生今御指摘いただきましたように、こういった災害対策を行うというのは非常に実務的な話が重要だというふうに考えております。このため、実務検討会の後に、都道府県、指定都市のみならず住宅関係業界の方々をメンバーに入れた協議の場を開催させていただいたということでございます。  これは非常に重要な点だと思いますので、指定基準の検討を行うに当たっても、この協議の場を発展的に解消をして、都道府県、指定都市のみならず、関係の方々も踏まえた形で対応していきたいというふうに考えております。
  89. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今、この場を発展的な解消とおっしゃいました。改組して、同じような目的でもう一回やるということでよろしいんでしょうか。
  90. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) この実務検討会は、宮城、兵庫などの実際に発災されたところ、あるいは南海トラフを前提に、非常にその現場で活動が活発なところを例示としてメンバーを組んだわけでございますが、今回、制度として政令市、都道府県というふうな枠組みになりますので、それらについては再度検討をさせていただきたいというふうに思います。
  91. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 様々、道府県側と指定都市側で意見があり、また関係されるいろんな事業者の方も含めて指定基準、しっかりそれぞれがちゃんと納得できるような形で、この場で恐らくやられるんだろうなと思いましたので、今確認のためにお伺いをさせていただきました。  今まで道府県と指定都市の関係に重点を置いてきましたけれども、指定都市以外の市町村に対する事務委任の促進というのも大事だと思います。本年四月時点において、災害救助事務に係る事務委任を実施している都道府県は二十八、未実施が十九、そのうち検討途中が三、これも五月二十四日の衆議院段階での答弁です。衆議院において大臣は、「指定都市がない都県に対しても、事務委任の事前の取決めをするなど、災害に備えるための地域的検討を促すことにより、全国における災害救助法の体制の底上げを図ることとしたい」と答弁なさっています。  災害発生時においては被災状況を迅速かつ的確に把握し、被災者に対し迅速に被災状況に応じた必要な応急救助を行う必要がありますが、そのためには基礎自治体である市町村が対応することが有効であるケースも想定されるところであり、だからこそ指定都市以外の市町村においても事務委任に関する事前の取決めが活用されることが大事だと思います。指定都市への権限移譲については大臣が、「この法律案が整えば、早速、県と指定都市、また国も入りまして調整というものを迅速にやる」と、五月二十四日、答弁なさっています。  それでは、事務委任未実施で指定都市以外の市町村については、事務委任による事前の取決めの活用をどのように進めていくのでしょうか。今日もこのフレーズ、答弁の中で出ていました、地域的検討を促すと。地方公共団体任せにするのではなく、内閣府としても必要な助言を行うなど、迅速かつ円滑な救助体制の構築を支援すべきではないかと思うんですが、政府の考え方、伺います。
  92. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  内閣府といたしましても、やはりこの法案の成立をきっかけに救助実施体制の強化について取り組まなければいけない、指定都市がない都県に対しても事務委任の事前の取決めの促進を働きかけてまいりたいと。今回も、本法案については、既に都道府県の方々の担当者会議でも説明させていただいておりますが、そういったことを広く今後とも進めていきたいというふうに考えております。
  93. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 国としてもしっかり後押しをしてやっていくということでよろしいでしょうか。
  94. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 対応させていただきます。
  95. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今まで災害救助法の衆議院段階では出なかった論点についてお伺いしてまいりましたが、ここで少し毛色を変えて、今、会計検査院、いろいろありますけれども、会計検査院が今年四月に、各府省庁の災害関連情報システムに係る整備、運用等の状況について検査を行い、その状況について取りまとめ、平成三十年四月十三日、会計検査院法第三十条の二に基づき国会及び内閣へ随時報告を行っています。  政府は、平成十七年度より、防災関係機関が横断的に共有すべき防災情報を共通のシステムに集約し、その情報にいずれからもアクセス、入手可能となることを目指した防災情報共有プラットフォームの構築を進め、平成二十三年五月からは、防災関係機関間で防災情報を地理空間情報として共有する総合防災情報システムの運用を開始しています。  しかしながら、この四月に公表された会計検査院の検査結果によれば、システムへの手入力が必要となる情報について登録はほとんどなされていない、防災端末、一般の事務用端末のいずれからも総合防災情報システムに一度も接続したことがない省庁が十三省庁もあるなど、システムが活用されていない実態が会計検査院の検査報告の中で明らかにされています。  このシステムについては、かつての行政事業レビューにおいても大幅な改善を要するとされ、内閣府において他機関との連携共有を一生懸命やりますと言っていながらも、事業の見直しが行われてきたはずにもかかわらず、その後も連携共有は図られていなかったということが会計検査院の検査報告の三十五ページに書かれています。  政府は、今回の検査結果を踏まえ、総合防災情報システムの活用に向けどう対応していくのか。内閣府としては、システムの整備だけでなく、登録状況、閲覧状況、活用状況について的確に把握して改善につなげていく必要があると思いますが、大臣の御見解を伺います。
  96. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 御指摘のとおり、内閣府では、政府内で災害に関連する情報を効率的に共有すること等を目的として、総合防災情報システムの運用を行ってまいりました。  会計検査院の報告にもあるとおり、現在のシステムでは情報の多くを手動で登録する必要があり、その作業に時間を要することから、災害時の情報登録が限定的となっていること、これは課題であると認識しています。政府内の情報共有を効率化する観点から、総合防災情報システムの役割は重要であると考えておりまして、昨年度からシステムの更新に着手しているところであります。  今回の会計検査院報告や現行システムの課題を踏まえ、災害対応により資するシステムとなるように改善をしてまいりたいと存じます。
  97. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 この会計検査院の検査報告を受けて改善をされるという答弁をいただきましたので、是非そのようにしていただきたいと思いますし、今まで議論した中でも、物資の配分どうするとか仮設住宅どうするというようなお話もありました。発災直後においては被害規模を早期に把握して正確な情報収集を行い、その情報に基づいて必要な資源を適切に配分することが求められるということになります。ですので、この情報は発災現場の行政機関である地方公共団体が最初に把握することになると思いますが、今回の会計検査院の検査結果を見ますと、地方公共団体の情報システムと総防システムの情報連携が行われていないということも指摘をされています。  この情報連携というのはとても大事で、例えば、今大臣からも御答弁いただきましたように、自動入力ではない現状が自動入力されるようになれば効率的な情報収集も可能になるでしょうし、地方公共団体が国に報告するに当たっても負担の軽減が図られるということになります。  地方公共団体と総防システムの情報連携の必要性について、今後の取組方針について伺っておきたいと思います。
  98. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 先生御指摘のとおり、災害時におけます情報共有、これは災害対策を円滑に進める上で非常に重要なテーマでございます。この観点から、総合防災情報システムについても、他の情報システムと連携していくというのは非常に重要だというふうに考えています。  ただ、地方公共団体との関係、物資の必要性とかそういったものの把握とか、そういったものは適宜それぞれシステムごとにやっているんですが、各公共団体で今災害で作られている情報システムと連携を行うということになりますと、これ、相互のシステムの機能の改修とか、あるいは、実際に結んでいても災害時に切れてしまえば意味がないので、そういったリダンダンシーをどう確保するのかとか、あるいはそれのための回線の確保とか費用の面とか、これ課題が多々あろうと思います。  我々としては、必要とする、会計検査院の報告でもありますが、必要性と費用を踏まえて、どのことから重要的にやっていけばいいかということを検討しつつ、こういった情報の把握に努めてまいりたいというふうに考えております。
  99. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今の答弁を踏まえますと、確かに国のシステムと、地方公共団体によってもいつそのシステムを入れたかで、大体四、五年のリース期間でそのたびに変えていくので、その時期が合わないと、確かにつなぐということももしかしたら難しい側面もあるのかも分かりません。ただ、地方公共団体で、発災したときに、その対応に追われている中で国にも報告しなきゃいけないというときに、費用を掛けてシステムを構築するのであれば、それが活用されるような状況に置かれなければ意味がないということにもなりかねませんので、是非この検査報告を機にもう一度見直して、本当に活用されるものをつくっていただきたいと思います。  今回は災害救助法の改正案、この国会に内閣から国会に提出されている法案は六十五本です。第六十五号として、今回、なぜ五月八日に、道府県と指定都市の間でまだ調整が十全には整っていない、指定基準もまだこれから詰めていくという段階で国会に出された法律ではございますが、衆議院で全会一致に参議院に送られてまいりました。この場で明らかに少しでもできる点について質問をしてまいりましたが、今後しっかりとそれぞれの関係者が合意できる形で災害対応を進めていっていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  100. 武田良介

    ○武田良介君 日本共産党の武田良介です。  今回の法改正をどう見るかということを考えたときに、災害救助法の趣旨は、現に救助を必要とする者に対して応急的に必要な救助を行うこと、つまり迅速に柔軟に被災者の方々が求める支援を行うことであるというふうに考えておりますので、この法律の趣旨がきちんと果たされることが大切だと、そういう視点で質問させていただきたいというふうに思います。  今回の法改正によって、救助実施市の長による救助が行われることになります。今回の改正でその法の趣旨である迅速な支援を行うことになるのかどうか、逆に言えば、今回の改正で法の趣旨に反して何か障害になるようなことはないのかどうか、まずお伺いしたいと思います。
  101. 海堀安喜

    政府参考人(海堀安喜君) 今回の改正でございます。これは、指定都市が救助を実施するということによりまして被災状況を踏まえた実施をできる、これは都道府県を介さずにより迅速な被災者救済が実現できると思います。また、都道府県におきましても、マンパワーや財源を指定都市以外のエリアに注力することが可能になるということで、そういったエリアでの迅速な救助に資するということになると思います。こういったことを今回の法改正で実施しております。  これを契機に、改めて、都道府県を中心に、先ほど来お話に出ております事務委任も含めた形で救助をどのように実施するかということを事前に検討いただくことにより、現場が混乱するというようなことのないように対応していきたいというふうに考えております。
  102. 武田良介

    ○武田良介君 事務委任の話等々また後で伺っていきたいと思いますが、救助の際に、必要な物資の供給又はその役務の提供が適切に円滑に行われるようにということで、都道府県知事が救助実施市の長、また物資の生産を業とする者その他の関係者と連絡調整をするというふうになっております。これは、その物資が足りなくなったらどうするのかと、そういう懸念からその連絡調整していくという話があったというふうに聞いておりますけれども、それ聞きまして、私も、その都道府県の中だけで見ていれば物資が足りなくなっていくと、そういうことなのではないかなというふうに思いました。  都道府県超えて物資が必要になるときに、国が責任を持って調達をし、柔軟かつ迅速に救助を実施できることが大切だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
  103. 海堀安喜

    政府参考人(海堀安喜君) 先生御指摘のとおり、都道府県を超えて対応が必要になるというときになりますれば、これは国において被災都道府県と調整しながらそういった対応をしてまいりたいというふうに考えております。
  104. 武田良介

    ○武田良介君 そういったことを踏まえまして、衆議院での審議を通じて一つ確認をしておきたいというふうに思います。  一般基準を超えて特別基準救助を行う必要があるというふうに認められる場合でありますけれども、今度、救助実施市が救助主体となって行う救助内容、それからこれまでのように都道府県が主体となって救助を行う場合と、両方存在するようになるわけですけれども、そのときに一般基準と特別基準で差が生じることはないかということの文脈でちょっとお伺いしたいと思いますが、私どもの日本共産党の田村委員が衆議院で、他の自治体と横並びではなくて、自治体が必要だと判断した救助については救助の対象とするということでいいかという質問をしたのに対し、海堀政策統括官は、格差が生じるんじゃないかという知事側の懸念もありますので、十分な連携、調整を我々実施していきたいというふうに答弁をされておりました。  ここの調整とはどういう意味なのかということを確認させていただきたいと、特別基準をまさか認めないというような話にはなりませんねということを確認したいと思います。
  105. 海堀安喜

    政府参考人(海堀安喜君) 私どもとしては、そういった特別の基準が設定されたということを関係の方々に情報伝達するということによって、格差が生じないような対応を取っていきたいということでございます。
  106. 武田良介

    ○武田良介君 不当な格差が生じないようにという話がありましたけど、その内容というのは、その一般基準、向こうは一般基準、こっちは特別基準、両方一般基準にしましょうとか、そういうことでない、下にそろえるということではなくて、やはり、現に救助を必要とする方がいる、特別基準が必要だとなれば、それは国が責任を持ってそのための手だてを取るということがこの調整ということの中に入っている意味だということを確認をしておきたいというふうに思います。  それと、救助実施市も特別基準で都道府県も特別基準と、よって物資が足りないというようなことはないかどうかということなんですが、包括しているその県の内部、先ほどの話ですけれども、その範疇だけで考えないで、そういう、もう本当に足りないと、大規模になればいろんなケースがあり得ると思いますけれども、そういうときにはやっぱり国が責任を持って物資を用意するし特別基準も認めていく、で、救助を急ぐという対応が必要だというふうに思いますけれども、この点、大臣、いかがでしょうか。
  107. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) まさに救済に関わる話だと思いますけれども、災害救助法における救助の程度、方法、期間についての一般基準を超えて基準を定める特別基準の協議は、都道府県と救助実施市それぞれと国との間で実施することになります。  その際、当該実施状況を国と都道府県、救助実施市との間で共有をして、協議を受ける内閣府においても、都道府県と救助実施市との間の救助内容に不当な格差が生じないように確認することとしており、議員御指摘の状況が生じないように責任を持って努めてまいりたいと思います。
  108. 武田良介

    ○武田良介君 今回の法案の説明を受けたときにも、その一般基準を広げたという話も確かにお聞きをしました。それはそれなんですけれども、やっぱりこの特別基準をもって、それを超えるものは全て特別基準ということですけれども、特別基準をもって救助を必要とする方に迅速に柔軟に救助ができるということがこの救助法の最大のポイントだというふうに思いますので、そうした救助ができるように重ねて求めたいというふうに思います。  事務委任の関係ですけれども、熊本地震の際の対応から、その事務委任の事前取決めがどう進められてきたのかと、先ほど来も少し話ありましたけれども、これは改めて検証しておく必要があるだろうというふうに思っております。  今年の二月から三月、災害救助事務の連携強化に関する協議の場、持たれておりますけれども、そのときの資料を見ますと、事前取決めのされている自治体が示されておりました。それは、もちろん救助の種類がいろいろありますので、この種類については取り決めた、ここについては取り決めていない、いろいろあるわけですけれども、これ、応急仮設住宅については事前取決めがなかなか進んでいない。北海道札幌、埼玉県さいたま市、それから静岡県静岡市と浜松市、愛知県名古屋、兵庫県神戸といったところなんかは、これはみなし仮設も含めて進んでいないということになっているかというふうに思いますけれども、これはどうしてこの応急仮設のところはなかなか進まないんでしょうか。
  109. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) この応急仮設住宅でございますが、特に建設型の応急仮設住宅については、建設用地の選定、確保、あるいは発注に当たっての高度な事務処理などの能力があるというようなこともその事情になるのではないかと思います。  この何が委任できるかどうかということについては、地域の実情に応じて各都道府県知事の方で御判断いただいているところでございますが、総じて考えると今のようなことがあるんではないかと考えられます。
  110. 武田良介

    ○武田良介君 もう一つ確認しておきたいと思うんですけど、この同じく取決め状況、応急仮設以外でも何ら進んでいない都道府県があると。先ほども吉川委員からありましたけれども、宮城だとか神奈川だとか大阪、岡山、広島、熊本、その他政令市抱えていないところも含めて、何ら、避難所だとかそういったものも含めて進んでいないということがありますけれども、これで迅速な救助ということになるのかどうかということなんですね。  これ、しっかり事務委任がどうだったということも含めて今改めて検証しておかなければ、今回の法の改正によって実効性のある改正になるのかどうかということも含めて問われることになるというふうに思いますけれども、これ何でこういう、なかなか進まないのか、また今後どうするのかと、改めてお聞きしておきたいと思います。
  111. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) おっしゃるように、事務委任の事前の取決めについて全都道府県で進んでいない状況があります。これでさえという言い方が正しいかどうか分かりませんが、進んでいないということ、そういった確認も今後必要になってくると思いますし、促進することも必要であります。  どのような事情で十九府県が行っていないかについては、個別の事情があるものと承知して一概に言えるものではありませんけれども、しかしながら、都道府県と市町村との間で大規模広域的災害に備えて迅速かつ円滑に救助の実施体制が構築されるといった地域的検討が行われることはとてもとても重要であると考えています。  そのため、今回の法案の成立をきっかけに、災害救助法の実施体制については都道府県を中心に日頃から日々考えてもらうことが必要であり、法成立後に都道府県や指定都市にヒアリング等をすることとしています。こうしたヒアリング等を通じて内閣府として事務委任が活用されていない理由等も確認するとともに、指定都市がある道府県に対して救助実施市制度の活用も含めた必要な助言を行ってまいりたいと思います。地域的検討を促してまいりたいということであります。  加えて、指定都市がない都県に対しても、事務委任の事前の取決め等をすること、災害に備えるための地域的検討を促すことにより全国における災害救助法の体制の底上げを図ること、これを重ねておきたいと存じます。
  112. 武田良介

    ○武田良介君 今回の法改正されれば、事務委任をするという選択肢もあれば、また権限移譲によって対応するという選択肢もあればというふうになると思いますが、いずれにしても、冒頭言いましたように、迅速で柔軟な災害に対する救助ができるかどうかということがポイントだと思いますので、これからヒアリングしていくということでしたけれども、是非そういう立場で進めていただきたいというふうに思います。  最後に、いわゆる現金給付の関係について質問しておきたいと思うんです。  災害救助法には、救助を要する者に対し、金銭を支給してこれを行うことができるというふうになっております。しかし、その運用通知によって、救助は現品、物によって行われることが原則だということで認められてこなかったというふうに理解をしております。  しかし、この金銭支給、いわゆる現金給付というのは、繰り返し繰り返し、大規模な災害はもちろんですけれども、起こるたびに求められてきたことだと思います。中央防災会議のワーキンググループの報告書、私も見ましたけれども、この中にも記載がありました。現金給付等の活用の可能性を検討すべきであるというふうになっていました。可能性を検討ということですから、まだそういう表現でありますけれども、その検討はもう始まっているんでしょうか、やっていくという方向で検討しているということなんでしょうか。
  113. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  災害が発生したときに生活物資の欠乏が発生いたします。こういった場合にはやはり現物を実際に提供しなければ救助にならないというような実態から、現物給付を我々原則とさせていただいているところでございます。  熊本ワーキングの提言では、将来的には災害救助の方法については被災公共団体の手間や公的コストの低減という観点も含めて検討するということで、この点については、まだ将来的な課題として我々の中では検討していないという状況でございます。
  114. 武田良介

    ○武田良介君 先ほど杉委員の質問に対して大臣が御答弁されていたので、ちょっとその関係で最後に一問お聞きしたいと思うんですけど、先ほども現金給付の質問に対して、今、政策統括官がおっしゃったような現金が役に立たない場合が多いということを大臣もおっしゃられましたが、そうでない場合もあり得るというふうにも認識しているというふうに大臣も述べておられました。そして、被災者に寄り添って対応していくと。この被災者に寄り添って対応していくというところがやっぱり大事だなというふうに思うわけですけれども、この現金給付について大臣に、先ほどのそういった答弁もありましたけれども、私必要だと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
  115. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 先ほど、私自身の立場によって、その要請といいますかリクエストも立場によって違ったということを感じたということを申し上げました。ですから、よりその近い立場といいますか、いわゆるバッジのない立場のときの方が気さくに話してくれたということもありながら、いろいろ庁内でも議論した中で、現金給付についてどうだということについて、大混乱しているところにお金を給付しても買物なんか行けないじゃないかということは確かにありましたが、寄り添えば寄り添うほど、あるいは事情というもの変わってくればくるほど、そういったことも必要になるんじゃないかなということも踏まえて、先ほど被災者に一番近い現場において適切な運用が図られているものと承知しているということを申し上げました。
  116. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 時間が参りました。おまとめください。
  117. 武田良介

    ○武田良介君 発災直後は、確かに大規模であればあるほど現金使うことがなかなか困難な状況ってあるかもしれませんけれども、状況が変わればいろんな場合があり得るわけですので、やはりここは柔軟に考えることもできるかなというふうに思っておりますが、時間が来ましたので終わりたいと思います。
  118. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 希望の会(自由・社民)、自由党の木戸口英司です。どうぞよろしくお願いいたします。  今回の法律案の中で、特に応急仮設住宅、この建設の課題について絞って何点かお伺いをしたいと思います。  応急仮設住宅の設置者は、言うまでもなく災害救助法において都道府県とされ、今回の改正により新たに救助実施市も設置者に加わるということになります。  東日本大震災での避難者数は最大で四十五万人を超える一方で、震災直後は通信インフラ、交通インフラ、エネルギー供給等も混乱を極め、資材不足、仮設住宅の建設場所となる用地不足の中で、岩手、宮城、福島、被災三県中心に仮設住宅の建設は手探りで進められてきたと言えます。  先ほど来お話ありましたとおり、首都直下地震、南海トラフ地震と、これは更に大きな被災、災害が想定されているという中で、これまでの仮設住宅建設の在り方を検証し、起こり得る今後の震災に備え平時からしっかりと備えをしていくことが大事だと考えます。  大規模災害の場合は避難所の長期化という、これはもう人道的な問題が発生します。宮城県仙台市のこの意見を見れば、やはり意見の相違もあり、今回の救助実施市の指定だけではやはり解決できない問題だと考えます。国交省においても手引などを作成しておりますけれども、地方公共団体の取組を国が支援していくことが大変重要だと考えます。  そこでお伺いいたしますが、住宅被害については防災部局、これは都道府県、市町村においてもということだと思いますけれども、想定される災害に応じて数字の算出が行われると。これを基に住宅を失った被災世帯を想定し、被災者に対する住宅確保のための方策を多面的に検討するということになります。被災者に対する住宅確保方策としては、建設する仮設住宅のほか、公的住宅への入居、民間賃貸住宅、みなし仮設への入居ということが考えられます。  仮設住宅の建設に加え、公的住宅や民間賃貸住宅の活用を図るため、あらかじめそれらの空きストック数や市町村ごとの分布状況などをタイムリーに把握し、政府、都道府県、市町村の間でスムーズに情報共有ができるような体制を備えておく必要があると考えますが、内閣府の現状認識をお伺いいたします。
  119. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  大規模災害発生時に、この応急段階において圧倒的に不足する住宅に対応するために、空き家を活用して仮設住宅にするというのは非常に重要な課題だと考えております。こういったことを迅速に提供するために、被災者に対する民間賃貸住宅の提供については、複数の不動産業関係団体との協定締結に加えまして、平時から、協定を締結した団体との間で、例えば、その被災した、アパートでも被災しますので、その物件の安全確認、その後の家賃、敷金の設定方法、あるいは世帯数に応じた入居条件などの調整を事前に行っていくように都道府県に求めているところでございます。  また、発災後にスムーズにこの応援が実施できるように、市町村と連携をして平時から連絡体制の整備、あるいは、場合によってはその仮設住宅などの民間賃貸住宅の把握などの訓練を行うということも非常に重要だということを都道府県に対して御連絡、通知させていただいているところでございます。  引き続き、都道府県、不動産関係団体、市町村などと連携しながら対応してまいりたいというふうに考えております。
  120. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 各都道府県、市町村において状況が全然違うわけでありまして、それはきめ細やかに対応をお願いしたいと思います。  そういう中で、やはり役割分担、この今回の改正、法案の改正に、このタイミングでもう一度やはり確認をするべきだと思います。仮設住宅の建設に当たり、都道府県、市町村、災害救助法所轄部局、建築住宅部局、そして国においては内閣府、国土交通省と、関連する部局において役割分担の明確化ということをもう一度確認する必要があるのではないかと考えますが、現状をお伺いいたします。
  121. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 先生御指摘のとおり、発災直後に必要戸数の見込み、発注、着工、あるいはどういった方々にどういう形で提供するかといった事務を迅速に行うことが非常に重要です。このため、災害救助担当部局においては、発災時の発注のみならず、平時から用地の選定あるいは関係団体との協定を結ぶなど、また、同じ役所内でも住宅担当部局との連携を密にするということが重要だと考えております。  国においても、内閣府と国土交通省が連携をさせていただいて、応急仮設住宅の建設候補地の選定などが事前に行えるよう、マニュアルなどを作成し、地方公共団体の方に提示をさせていただいております。  今後とも、地方公共団体の迅速な対応に努めてまいりたいというふうに考えております。
  122. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 これは岩手県の事例ですけれども、現在も仮設住宅入居戸数三千軒を超えると、最大時の一八%ぐらいにはなっておりますけれども、入居者数にしても六千八百人程度と最大時の一六%ということで、まだまだ多くの方が住まわれているということ、これは宮城、当然福島も同様であります。  そういう中で、仮設住宅における居住が長期化するおそれがあるということ、仮設住宅における居住性の確保、従来の二年を原則としつつも、想定される災害のスケールに合わせてより長期の使用でも耐えられるものが建設できるよう、しっかり検討する必要がある。これは当然予算の制限もあるわけですけれども、そういうことも今後検討するべきではないかと思いますけれども、方針等があればお伺いをいたします。
  123. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  応急仮設住宅については、恒久的な住宅に移るまでの一時的、応急的な住まいの提供という観点から、より迅速、的確な対応が求められているところでございます。そのため、応急仮設住宅は存続期間が短いことを前提に建築基準法の要件が緩和されているということで、その関係で原則二年というふうに現在なっているところでございます。  先生御指摘の長期使用に耐えられる応急仮設住宅の対応でございますが、これはなかなかその制度全体の趣旨からは困難だというふうに思っておりますが、大規模災害発生時には住宅が圧倒的に不足するという中で、この住宅を被災者にどう提供するかという観点から、災害公営住宅を始め多様な住宅をどのように供給していくかということが大きな課題としてはあると考えております。  こういったことを今後検討する中で、災害時の応急仮設住宅含めた全体の住宅対策を関係機関と連携しながら進めていきたいというふうに考えております。
  124. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 これはちょっと答弁求めませんけれども、この仮設住宅、現在も残っていると、空いた場合は取壊しということになるわけですけれども、被災地の方では、この仮設住宅の利活用という意見も出ております。当然、なかなか認められる話じゃないと思うんですけれども、都道府県との調整もあると思いますが、その中身とすれば、防災体験あるいは防災体験学習の場として使っていく。まあ震災遺構ということではありませんけれども、そういった意見もあるようであります。当然、仮設住宅の趣旨ということは今おっしゃったとおりだと理解いたしますけれども、こういう大規模災害のときのこういう長期化と、途中で手直しをしたりという非常に負担も大きいということもありますので、今後の検討課題であろうかと思います。  そこで、建設業界団体との災害時協定の締結等についてお伺いをいたします。  プレハブ建築協会、都道府県との間で災害時協定を結んでいるということであります。大震災が発生した場合においては、プレ協会員企業のみでは仮設住宅の供給量が不足するということ、現実に東日本大震災においてもそのとおりでありました。今後想定される大規模災害においても、プレ協以外、仮設住宅建設に協力する建設業界団体等とあらかじめ災害時協定を締結しておくことがこれは重要となってくると考えます。  建設業者を公募することを想定して、あらかじめ公募を行うための要領等を作成するということ、これを進めているところも多いということをお伺いをしております。現在、各都道府県のそういう現状、また指定される救助実施市においても今後そういった検討が必要だと考えますけれども、内閣府としてこの推進についてどのようにお考えでしょうか。
  125. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  今回、災害救助法の検討をするに当たって、関係事業者を集めた協議の場にプレハブ協会あるいは戸建ての方々も御参加いただいて協議を進めてまいりました。ただ、先生御指摘の、公募をするための要領が現在都道府県でどれだけ作られているかというのは、現時点で内閣府の方にそのデータがございません。  しかしながら、そういった災害の備えとして仮設住宅あるいはその後の公共住宅をどのように調達していくかということを事前に定めておくというのは非常に重要であるというふうに考えておりますので、今回の法改正を契機にその実態を把握するとともに、そういった取組が進むように我々としても取り組んでまいりたいというふうに考えております。
  126. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 それでは、用地についてお伺いいたします。  応急仮設住宅の用地、これは算出した建設する仮設住宅への入居想定世帯数を基に確保していくことになるということです。  この仮設住宅の建設用地は原則公有地としていますが、大震災時、津波被害となれば建設する仮設住宅の候補地が不足するおそれが高いと、これは東日本大震災でも大変苦労いたしました。できれば、民有地を含めた候補地のリスト化が必要ではないかと考えます。  民有地の借料については、東日本大震災では、これは後にということでありましたけれども、国費による手当てがなされましたが、今後、大規模災害が発生した場合の応急仮設住宅建設用地としての民有地の確保、また、この利用の在り方について現在検討されていることがあればお伺いをいたします。
  127. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) 建設型を含めた仮設住宅の提供を迅速に進めることは非常に重要だと考えております。このため、借り上げの仮設住宅に加えて建設型の仮設住宅をどこの場所に造るか、いわゆる建設用地の確保が非常な大きな課題でございます。  あらかじめ建設用地の必要な量を確保するということで事前に選定をしていくということも我々としては推奨しているところでございまして、その選定に当たっては、公有地、国有地、企業等の民有地を活用して実施することは可能ということを関係の公共団体にも通知しているところでございます。また、その借料についても、具体的にその住宅を建てるということになれば災害救助費で対応するということをしております。  今後とも、大規模災害においてより迅速な住宅提供が進むように、連携体制などの確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
  128. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 ちょっと時間がなくなりましたので、この質問は指摘だけにしておきますけれども、要配慮者への仮設住宅の在り方、例えばお子さん、小さなお子さんを持つ御家庭とか、また、入居者選定に当たっても様々配慮が必要になってくるということ、こういったことのハード、ソフト面両方併せて検討することも国の方で促していくことが大事だろうと思います。  そこで、大臣に、今の様々指摘を受けて、今後起こる、まあ起こらなければいいんですけれども、想定される大規模災害への備えとして、今の議論を含めて大臣の方の決意なども含めてお伺いできればと思います。
  129. 小此木八郎

    ○国務大臣(小此木八郎君) 災害時の、あってほしくはありませんけれども、災害時の住宅、住まいについての議論をいただきました。  首都直下地震や南海トラフの大規模災害が起きれば、申し上げるまでもなく、住宅が圧倒的に不足をすると、そういうときにどうするかという議論でありましたけれども、応急的に一時的な住まいでの生活が長期化することが想定されることから、昨年度、内閣府で実施した有識者から成る検討会の論点整理において、応急段階及び復旧復興段階での被災者の住まいの確保に当たっての課題や今後の方向性が論点整理として取りまとめられました。応急仮設住宅の円滑かつ迅速な供給方策の検討、あるいは住宅の応急的な修理の促進方策の検討等行われました。  こういうのを受けまして、内閣府において、都道府県が借り上げ型の応急仮設住宅を円滑かつ迅速に供与できるような方策の検討や、災害救助法に基づく被災した住宅の応急修理を含む住宅の応急的な修理の実施に関わるマニュアルの検討等を行っているところであります。  引き続き、これは決まり文句でありますけれども、関係省庁、都道府県、関係団体等と協力をしながら、大規模災害時における被災者の住まいの確保の検討をしっかりと行ってまいりたいと存じます。
  130. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 終わります。
  131. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  災害救助法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  132. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  133. 河野義博

    ○委員長(河野義博君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時十三分散会