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2018-04-09 第196回国会 参議院 決算委員会 1号 公式Web版

  1. 平成三十年四月九日(月曜日)    午前九時開会     ─────────────    委員氏名     委員長         二之湯 智君     理 事         豊田 俊郎君     理 事         西田 昌司君     理 事         宮本 周司君     理 事         難波 奨二君     理 事        佐々木さやか君                 阿達 雅志君                 岡田  広君                 片山さつき君                 進藤金日子君                 そのだ修光君                 馬場 成志君                 藤井 基之君                 古川 俊治君                 松下 新平君                 三木  亨君                 森屋  宏君                 石上 俊雄君                 古賀 之士君                 浜口  誠君                 矢田わか子君                 秋野 公造君                 宮崎  勝君                 吉良よし子君                 仁比 聡平君                 石井 苗子君                 片山 大介君                 又市 征治君                 行田 邦子君                 平山佐知子君     ─────────────    委員の異動  一月二十二日     辞任         補欠選任      難波 奨二君     小川 勝也君      片山 大介君     高木かおり君  一月二十六日     辞任         補欠選任      宮崎  勝君     杉  久武君  一月二十九日     辞任         補欠選任      杉  久武君     宮崎  勝君  一月三十日     辞任         補欠選任      片山さつき君     元榮太一郎君  一月三十一日     辞任         補欠選任      浜口  誠君     大野 元裕君  二月一日     辞任         補欠選任      大野 元裕君     浜口  誠君  二月二日     辞任         補欠選任      元榮太一郎君     片山さつき君  二月二十八日     辞任         補欠選任      又市 征治君     山本 太郎君  三月一日     辞任         補欠選任      宮本 周司君     有村 治子君      浜口  誠君     小西 洋之君  三月二日     辞任         補欠選任      有村 治子君     宮本 周司君      小西 洋之君     浜口  誠君     佐々木さやか君     杉  久武君      山本 太郎君     又市 征治君  三月五日     辞任         補欠選任      森屋  宏君     藤木 眞也君      杉  久武君    佐々木さやか君  三月六日     辞任         補欠選任      藤木 眞也君     森屋  宏君  三月七日     辞任         補欠選任      三木  亨君     滝沢  求君      古賀 之士君     宮沢 由佳君  三月八日     辞任         補欠選任      滝沢  求君     三木  亨君      宮沢 由佳君     古賀 之士君  三月十二日     辞任         補欠選任      進藤金日子君     吉川ゆうみ君  三月十三日     辞任         補欠選任      西田 昌司君     元榮太一郎君  三月十四日     辞任         補欠選任      元榮太一郎君     西田 昌司君      吉川ゆうみ君     進藤金日子君  三月十九日     辞任         補欠選任      浜口  誠君     伊藤 孝恵君      矢田わか子君     大野 元裕君  三月二十日     辞任         補欠選任      伊藤 孝恵君     浜口  誠君      大野 元裕君     矢田わか子君  三月二十六日     辞任         補欠選任      矢田わか子君     石橋 通宏君      高木かおり君     片山 大介君  三月二十七日     辞任         補欠選任      石橋 通宏君     矢田わか子君      片山 大介君     高木かおり君  三月二十八日     辞任         補欠選任      石井 苗子君     片山 大介君  三月二十九日     辞任         補欠選任      片山 大介君     石井 苗子君  四月六日     辞任         補欠選任      岡田  広君     滝沢  求君      古川 俊治君     羽生田 俊君      古賀 之士君     小西 洋之君      浜口  誠君     大島九州男君      矢田わか子君     藤田 幸久君      秋野 公造君     若松 謙維君      平山佐知子君     藤末 健三君  四月九日     辞任         補欠選任      片山さつき君     高野光二郎君      滝沢  求君     岡田  広君      大島九州男君     浜口  誠君      小西 洋之君     古賀 之士君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         二之湯 智君     理 事                 豊田 俊郎君                 西田 昌司君                 宮本 周司君                 小川 勝也君                佐々木さやか君                 仁比 聡平君     委 員                 阿達 雅志君                 岡田  広君                 片山さつき君                 進藤金日子君                 そのだ修光君                 高野光二郎君                 滝沢  求君                 羽生田 俊君                 馬場 成志君                 藤井 基之君                 松下 新平君                 三木  亨君                 森屋  宏君                 石上 俊雄君                 大島九州男君                 小西 洋之君                 古賀 之士君                 浜口  誠君                 藤田 幸久君                 宮崎  勝君                 若松 謙維君                 吉良よし子君                 石井 苗子君                 高木かおり君                 又市 征治君                 行田 邦子君                 藤末 健三君    委員以外の議員        議員       有田 芳生君    国務大臣        内閣総理大臣   安倍 晋三君        財務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(金融)        )        麻生 太郎君        総務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(男女共        同参画、マイナ        ンバー制度))  野田 聖子君        法務大臣     上川 陽子君        外務大臣     河野 太郎君        文部科学大臣        国務大臣     林  芳正君        厚生労働大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(拉致問        題))      加藤 勝信君        農林水産大臣   齋藤  健君        経済産業大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(原子力        損害賠償・廃炉        等支援機構))  世耕 弘成君        国土交通大臣        国務大臣     石井 啓一君        環境大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(原子力        防災))     中川 雅治君        防衛大臣     小野寺五典君        国務大臣        (内閣官房長官) 菅  義偉君        国務大臣        (復興大臣)   吉野 正芳君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)        (内閣府特命担        当大臣(防災)        )        小此木八郎君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(少子化        対策、クールジ        ャパン戦略、知        的財産戦略、科        学技術政策、宇        宙政策))    松山 政司君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(経済財        政政策))    茂木 敏充君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(規制改        革、地方創生)        )        梶山 弘志君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(沖縄及        び北方対策、消        費者及び食品安        全、海洋政策)        )        福井  照君        国務大臣     鈴木 俊一君    副大臣        財務副大臣    木原  稔君         ─────        会計検査院長   河戸 光彦君         ─────    政府特別補佐人        内閣法制局長官  横畠 裕介君        原子力規制委員        会委員長     更田 豊志君    事務局側        常任委員会専門        員        秋谷 薫司君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       原  邦彰君        内閣官房内閣審        議官       増田 和夫君        内閣官房内閣審        議官       多田健一郎君        内閣官房まち・        ひと・しごと創        生本部事務局次        長        川合 靖洋君        内閣府大臣官房        審議官      田中愛智朗君        内閣府地方創生        推進事務局長   河村 正人君        内閣府総合海洋        政策推進事務局        長        羽尾 一郎君        総務省自治行政        局公務員部長   佐々木 浩君        法務省入国管理        局長       和田 雅樹君        外務省領事局長  相星 孝一君        財務大臣官房長  矢野 康治君        財務省主計局次        長        神田 眞人君        財務省理財局長  太田  充君        文部科学省生涯        学習政策局長   常盤  豊君        文部科学省初等        中等教育局長   高橋 道和君        文部科学省研究        開発局長     佐伯 浩治君        厚生労働省健康        局長       福田 祐典君        厚生労働省医薬        ・生活衛生局長  宮本 真司君        厚生労働省労働        基準局長     山越 敬一君        林野庁長官    沖  修司君        経済産業省商務        情報政策局商務        ・サービス政策        統括調整官    江崎 禎英君        資源エネルギー        庁省エネルギー        ・新エネルギー        部長       高科  淳君        国土交通省鉄道        局長       藤井 直樹君        国土交通省港湾        局長       菊地身智雄君        観光庁長官    田村明比古君        原子力規制委員        会原子力規制庁        長官官房審議官  青木 昌浩君        原子力規制委員        会原子力規制庁        原子力規制部長  山田 知穂君        防衛大臣官房長  高橋 憲一君        防衛省防衛政策        局長       前田  哲君        防衛省地方協力        局長       深山 延暁君        防衛省統合幕僚        監部総括官    鈴木 敦夫君        防衛装備庁長官  鈴木 良之君    説明員        会計検査院事務        総局第二局長   宮内 和洋君    参考人        日本放送協会会        長        上田 良一君        国立研究開発法        人日本原子力研        究開発機構理事        長        児玉 敏雄君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○国政調査に関する件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○平成二十八年度一般会計歳入歳出決算、平成二  十八年度特別会計歳入歳出決算、平成二十八年  度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十八  年度政府関係機関決算書(第百九十五回国会内  閣提出)(継続案件) ○平成二十八年度国有財産増減及び現在額総計算  書(第百九十五回国会内閣提出)(継続案件) ○平成二十八年度国有財産無償貸付状況総計算書  (第百九十五回国会内閣提出)(継続案件)     ─────────────
  2. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る六日までに、田村智子君、難波奨二君、片山大介君、平山佐知子君、矢田わか子君、古賀之士君、浜口誠君、岡田広君、古川俊治君及び秋野公造君が委員を辞任され、その補欠として仁比聡平君、小川勝也君、高木かおり君、藤末健三君、藤田幸久君、小西洋之君、大島九州男君、滝沢求君、羽生田俊君及び若松謙維君が選任されました。     ─────────────
  3. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が五名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に西田昌司君、宮本周司君、小川勝也君、佐々木さやか君及び仁比聡平君を指名いたします。     ─────────────
  5. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成二十八年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  9. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成二十八年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めることとし、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  11. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 平成二十八年度決算外二件を議題とし、本日は全般質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  12. 西田昌司

    ○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。  私は、本題の用意していた質問に入ります前に、まず総理に質問させていただきます。  先般以来、この自衛隊の、防衛省の問題でありますけれども、いわゆる日報がないと言っていたのが出てきたということであります。昨年の国会でこれは本当に紛糾した問題でありました。大臣の方から、調べさせたけれども、ないと、そういう確認をしたという答弁があったわけでありますけれども、結果的には出てきて、そしてその後、また、別のまた文書も出てくるということで、本当にこれは国政に対する国民の信頼を失わせたという意味でも甚だ問題でありますし、特に我々は一番問題としますのは、国会でですね、国会で大臣が答えたと、しかし、そのことが防衛省の方にはしっかり伝わっていなかったのかどうかということでありますけれども、その命令に背いていたとなったら、まさにシビリアンコントロールそのものが機能していないじゃないかということにもなるわけであります。そういう意味で、防衛省のこの問題というのは著しく国民の信頼を失墜させた重大な問題と思います。  まず、自衛隊の最高指揮官は総理でありますから、この問題について、最高責任者として総理から国民に説明と謝罪をしていただきたいと思います。
  13. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) イラクの日報に係る問題は、防衛省・自衛隊における情報公開、文書管理の問題のみならず、シビリアンコントロールにも関わりかねない重大な問題であり、極めて遺憾であります。また、防衛省・自衛隊にとどまらず、行政全体への信頼を損なうものであります。自衛隊の最高指揮官として、また行政府の長として、国民の皆様に深くおわび申し上げたいと思います。  本件について、小野寺防衛大臣から報告を受けた際、私から、事案関係をしっかりと精査し、情報を公開するよう指示しました。どこにこの問題の根源があるのかを明らかにした上で、厳正な対処を行い、情報公開、文書管理への取組の徹底を図るとともに、シビリアンコントロールに対する疑念や不信感にもしっかり応えられるよう、信頼の回復に向けて全力で取り組んでいきたいと考えています。私も、総理大臣としてその責務を果たしていく決意であります。
  14. 西田昌司

    ○西田昌司君 今総理からあったんですが、我々が一番疑問に思うのは、稲田大臣がおられて、あれだけの答弁されていた。今、小野寺大臣になって、ぼろっと新しい事実が出てくると。何か、大臣が替わると、もうそういうことができるのかということになると、一体これ、防衛省のいわゆる背広組も含めて、誰の、替わる人によってそのやり方が違うのかということになると、これ、とんでもない問題なんですよね。だから、そもそも何でこういうことになったのかということは徹底的にやってもらわなければならないと。このことはまた後に滝沢議員の方からも質問があると思いますので、私は、取りあえず総理にそのことを是非お願いしたいと思っておきます。  それと、もう一つ大事なのは、これも長い間言われていますけれども、財務省の書換え問題なんですよ。これも、我々もこれは夢にも思っていませんでしたけれども、財務省が決裁文書を改ざんしたということを事実上認めているわけなんですね。そして、これも調査をしているというんですけれども、これ随分、もう一月近くなると思うんですね、正式に認めて。その後、全く報告がないんですよ。これ、一体いつになったらできるのかと。  それから、そうこうしているうちに、財務省からそういう正式な調査報告がないうちに、今度は、NHKでは、森友学園側にごみの搬出をしたということを口裏を合わせるように理財局の方からお願いをしたと、こういうような報道があるんです。これも我々びっくりしましたけれども、一体、こういう報道がどんどん繰り返されていると、何が真実なのか全く見えてきませんよ。  これも本当に行政に対する信頼失墜の最たるものでありますけれども、まず、担当大臣として、これ、いつになったらできるんでしょう。それから、NHKの報道というのは真実なんですか。そこについて財務大臣にお聞かせいただきたいと思います。
  15. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のありました決裁文書の書換えのことについての調査の話でありますけれども、この点は、度々いろいろな形での御答弁を申し上げさせていただいておりますけれども、今この点に関しましては調査を進めさせていただいておるんですが、いろいろな形で、中間報告とかいろんなお話がありますが、この間も、三月十二日の分に関しましては、私どもとしてはそれなりの中間報告と思って出しましたけれども、一枚出し忘れていたとかまた別のが出てきたとかいう形になってお叱りを受けましたり、また、処分について、職員の処分について、たどり着いたところまでのところは話させていただきましたら、それが先行し過ぎておるとかいろいろまた御指摘もあったりして、私どもとしては、早めにやるということとしっかりやるということのバランスがなかなか難しいというのは正直な実感なんで、そういったところで、私どもとしては、少なくともこれは職員の処分に関わる話にもなりますので、そういった意味では事は慎重にやらないといかぬと思ってはおりますけれども、それなりに捜査が進行しておりますので、その中でいろいろな、後からまた別の方から御意見が、別の方からって捜査当局の方からの御意見が出たりして、この間の話の、NHKの話もそれにつながったんだと思っております。  NHKの調査の分に関しましては後ほど理財局長の方から説明をいたさせますけれども、少なくとも今の段階で、私どもとしてはできる限り速やかにやらせていきたいということで調査を懸命に進めさせていただいております。
  16. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  委員御指摘のNHKの先般の報道についてでございますが、事実関係を確認をできましたので御報告をさせていただきます。  昨年、森友学園への国有地売却が国会で議論された初期の頃、二月二十日の頃でございますが、森友学園による地下埋設物の撤去の状況ということが議論でございました。そこについて事実関係が十分確認できていないままで、当時、「売却後でございますので、具体的な撤去の状況につきましては把握してございません。」といった注釈は付けつつも、「相手方において適切に撤去したというふうに聞いてございます」とか、あるいは「適切に行ったというのは、近畿財務局で確認してございます。」といった答弁をしていたところでございます。  こうした状況の下で、昨年の二月二十日に理財局の職員が森友学園側の弁護士に電話で連絡をして、この今申し上げたような答弁との関係を気にしてということですが、森友学園が地下埋設物の撤去に実際に掛けた費用に関して、相当掛かった気がすると、トラック何千台も走った気がするといった言い方をしてはどうかという話をしたということでございます。  ただ、この理財局の職員は、その後、近畿財務局の職員にも再度念押しするようにという話をしているんですが、近畿財務局の職員は、それは事実に反するということで、そういう作業、確認、念押しをするということは行っていないということでございました。また、先方、森友学園側の弁護士さんの方も、今の電話の話を踏まえた対応というのはされておられない、そういうことはおっしゃっておられないということでございます。  森友学園側に事実と異なる説明を求めるという今申し上げた対応は、間違いなく誤った対応でございます。大変恥ずかしいことでございますし、大変申し訳ないことでございます。深くおわびを申し上げます。
  17. 西田昌司

    ○西田昌司君 また驚いたこと言いましたな。我々もこれまた耳を疑うようなことなんですが、要するに、財務局側からですよ、向こう側に、森友学園に対して、そもそも処分をしたという話で国会答弁していて、これぐらいやったらどうかということで呼びかけているんですね。ばかか、本当に。何考えているんですか。というか、この問題の本質をますます分からなくするんですよ。  要するに、今回の問題は、ごみが新たに出てきて、そして、そのごみの処分をするのをですね、する代わりに値引きしているわけですよ。要は、引く、それを処分するかどうかは森友学園側の判断でいいんですよ。だから、わざわざそれだけの新しいごみを処分しましたなんて論法を立てること自体、私はあり得ない話だと思うんですよ。それを何でそういうふうにやるかというのは、要するに、国会で言われて、何かおたおたして、さも本当にたくさんのごみが出たんですよということを印象付けたいがためにそういう答弁をしたとしか考えられないじゃない。  ということは、これもさっきのイラク問題と同じなんだけれども、国会ですよ、ここは。国権の最高機関が、国民の代表が聞いているんだよ。それをそういう印象操作させるような答弁をするということ自体あり得ないんだよ。何でそんなことができたの、答えてください。
  18. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) 基本的に委員の御指摘のとおりでございます。要すれば、初動の時点において、今委員がおっしゃったとおり、八億二千万というのは、要するに、土地の価値を評価して、その適正な価値を評価して算出をする、あるいは提示をするということですが、要するに、撤去をしたのかというふうな最初の頃に議論があって、さも撤去を、適切に撤去をしたというような、事実関係が十分確認しないままそういうような答弁をしてしまって、適切にというのはまあいろんな意味を込めてだったと、なんだろうと思いますが、少なくとも間違って受け止められても全然おかしくないような答弁をしてしまっているので、それをその理財局の職員がある意味で整合性を取ろうとしてそういうことをしてしまった。財務局は付いてきていないし、先方も付いてきていないんですが、大変、大変恥ずかしく、大変申し訳ない、委員に何を言われても、そこはおっしゃるとおりだと、申し訳ありませんとしか申し上げようがないようなことでございます。
  19. 西田昌司

    ○西田昌司君 いや、本当にあきれました、これは。私もここまで国家公務員、そのモラルが落ちているのかと思うとぞっとしますよ。  総理、この問題の本質は、元々、総理また御夫人が口利きのような形で下げられたんじゃないかという話がなってきて、大騒ぎになっていましたよね。この前の佐川さんの証人喚問も含めて、そういう事実がないということはもうはっきりしてきているわけです。  ところが、もう片っ方で、私、一番気になりますのは、役人が何でこういう答弁するのかと。この真実はもっと明らかにしてもらわないと困りますけれども、先ほどの防衛省も含めて、要するに、役人というのは組織で動きますね。組織の中で自分たちの立場を守る、そのために、分からなければいいかと、そういうことを思っていると私は思わないけれども、要は組織の論理で真実を覆い隠してしまうと。そういうことがないとは言えない、ありがちなんですよね、いろんな情報に関して。  このことについては私はこれから本題の質問としてやっていきますけれども、要するに、自分たちの都合のいい情報は出すけれども、都合の悪いのは覆い隠してしまう、いや、むしろ隠蔽して、偽装してしまうというようなことが今行われているわけ。この一番の原因はやっぱり役人の在り方なんですよ。組織というのに役人というのは動いてしまいますから、組織の論理が前に行ってしまうと、どうしてもそういうことに私は成り立ってしまうところがあると思うんですね。  ですから、官僚のモラルを回復させることが必要なんですが、これは役人それぞれが綱紀粛正しっかり守って、反省してもらわなければなりませんが、行政府の長でも総理はあるわけですよね。そのことをしっかり考えて、役人のモラルを回復させるためには、一番のトップである総理がしっかりリーダーシップを持って、役人一人一人が組織の論理ではなくて国民目線に立った仕事をちゃんとやっていけよと、そういうことをやっぱり総理から訓示を与えてしっかり指導していく必要があると思うんですが、総理のお考えを聞かせてください。
  20. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 防衛省におけるイラクの日報問題や財務省における文書の書換えについては、防衛省や財務省にとどまらず、行政全体の信頼を損なうものであります。いずれも国民の皆様から厳しい目が向けられていることを真摯に受け止めながら、なぜこのようなことが起こったのか、全てを明らかにするために徹底的に調査を行い、全容を解明し、再発防止に全力を挙げていきたいと考えております。その際にはしっかりとうみを出し切ることが大切であろうと、こう考えています。  全ての政府職員には、原点に立ち返り、公文書は国民が共有する知的財産、資源であること、公文書を扱う者の立場は極めて重いことを改めて肝に銘じてもらいたいと思います。その上で、行政の信頼回復のためには、公務員一人一人が国家国民のため心を尽くし身を尽くす、全体の奉仕者としての高い倫理観と使命感を持ち職務の遂行に当たらなければなりません。  先般、新しく公務員の道を選んだ諸君の研修の場で私もこう申し上げたところであります。  まさに、日本の未来は諸君の肩に掛かっている、そのためには高い倫理観を持つようにという趣旨の話をしたところでございますが、また同時に、公務員が行政のプロとして高い誇りを持ってその専門性を存分に発揮し、適切に役割を果たすためには、国民の代表たる政治家がその責任と権限の下、強力なリーダーシップを発揮しなければなりません。私は、内閣総理大臣として、先頭に立って行政全体の信頼回復に全力で取り組んでいく考えでございます。
  21. 西田昌司

    ○西田昌司君 総理からそういうお話がありましたが、もう一つ総理に私は苦言を申しておきたいと思います。  といいますのは、今のこの問題は公務員の問題であります。そのトップが、その最高責任者として総理なんですね。元々、この問題は総理夫妻に関わる問題として扱われてきました。それは事実ではないと、私たちはもうそのことは判明したと確信しておりますが、もう片っ方で、やっぱりそれぞれ社会的立場の高い方、総理はもちろん法的にも責任あります、奥様はそういう法的の話とは全く無関係な話であります。しかし、そういう方だからこそ自らの身を律していくという、そういう姿勢を国民に是非示していただきたい。それが、安倍政権の信頼、もう一度信用を回復させる一番の私はもとになると思いますので、そのことを是非総理にお伝えさせていただきたいと思います。  その上で、ちょっと本題に入ります。  要するに、今のこの決算委員会も含め、我々が一番論じなければならないのは経済、これは安倍内閣の下で回復しつつあるのは事実であります。しかし、その前のデフレがやっぱりかなり大きかったですね。大き過ぎたこの谷が深過ぎて、なかなか現実のところに戻っていけない、今戻りつつあるんだけれども、まだ戻り切れているとは言い切れないところもたくさんあるわけなんです。  そこで、私は、時間がだんだんなくなってきますので私の方から申し上げると、この一番の問題はやっぱりバブルにあったと思いますね。昭和の時代というのはバブルで、その原因というのは、一つはプラザ合意。あのプラザ合意から、輸出ではなくて内需を増やしていくんだという形で日米公約になってきました。そして、その輸出から輸入を拡大していくという話の中で大店舗法などがなくなり、各地で大型店がどんどんできました。結果的には、それが市街地なんかでは全部シャッター通りになってしまうというような現象を起こす。  そして、もう一つ、これが国民に受け入れられてきたんですよ。その原因というのは、東京は物価は世界一高いんだと、日本の消費者は高い物を買わされているんだと、そういうことを世間が、マスコミなんかも報道しまして、いわゆる規制緩和路線ですね、これに対して応援するというような形であったのも事実だと思います。こうした規制緩和、価格破壊、まあ一番分かりやすいのは、いいものをどんどん安くなんてキャッチフレーズをしていたスーパーマーケットありました。しかし、これ潰れちゃいましたよね。そういうふうに、ああした時代背景があったわけであります。  そうすると、現実に自分の給料が下がってくる、デフレでは下がってくるんですけれども、そういうことは全く感じずに、物の値段がどんどん下がってくる、これはいいことじゃないかということで、みんながこうした風潮を受け入れていく、そういう時代でもあったと思うんですね。  それで、問題はその後のバブルの後始末なんですよ。バブルが終わった後、このバブルは、もう一つは、要するに不動産投資を、過大な不動産投資をして、それが実勢価格との間で乖離があってバブルになったんですが、いわゆる要するに物がどんどん下がるのがいいというような風潮がそのバブルの前から続いていたということを私は申し上げているわけです。そして、その後、決定的な問題は、バブルが終わった後の後始末で政府部門と民間部門のアンバランス、こうした問題が実は出てきたわけです。つまり、バブルが、不良債権処理のために、その後の、銀行の貸出しは大幅に少なくなりました。  この表一を見ていただきますと分かりますように、(資料提示)主要銀行の不良債権の比率がありますけれども、物すごく、一時は八%近くあったんです。それが、今もう〇・九%とかなりなくなりましたけれども、この処理をするときに、一説には何百兆円とも言われるぐらいの不良債権があったとも言われていますけれども、大変な不良債権処理をやってきたと。その結果、貸出額も、隣の表でありますけれども、どんどんどんどん減ってきているわけです。  最近は、貸出額自身は増えてきております、黄色い線でありますが、貸出額自身は増えてきておりますけれども、問題はこの青い方の線なんですけれども、預金残高に占める貸出しの残高の比率というのはどんどん下がっている一方なんです。つまり、実際には、預金がどんどん増えていて、貸出しの額は増えていない、減っているというのが現実なんですね。このとき、要するに民間銀行はお金を貸さない、また民間企業はお金を借らないということですから、やるべきは支出拡大だったんですね、政府側の。政府側が財政出動をどんどんやっていくべきだったと。  ところが、このときは逆に、表二を出していただくと分かりますように、余り増えていないんですよ。むしろ減ってしまって、減らしてしまったと。無駄な公共事業はどんどんやめるんだというような論法で減ってきてしまった。今、安倍政権になって少々戻りつつありますけれども、やっぱりまだ減る傾向であります。  そもそも、もう一つ、表四を見ていただきたいんですが、これ大事な資料なんですが、要は世界の中でOECD諸国の政府支出、GDPに対してどれぐらいの政府支出があるかということですけれども、要するに赤いのが日本なんです。これ、見ていただいたら分かりますように、政府支出の総支出額自体がかなり低い。そして、その中でも社会保障支出は真ん中ぐらいですから、それなりに出ている。ところが、社会保障を除いた政府支出はといえば一番下なんですよね、要するに。この表の中では下から二番目になっております。それぐらい極めて、政府の出している、GDP比でいうと政府の支出額は小さいんだというこの現実を、これ総理にも麻生大臣にも、全ての大臣の皆さん方、それから与野党の議員の皆さん方に是非知っておいていただきたいんです。そういうことであります。  それで、こういうふうに民間が投資をできない環境であったにもかかわらず、政府の支出をずっと抑えてきているというこの現実がデフレをつくり出しているんです。要するに、需要がどんどん減ってきてしまっているということですよね。  そして、こういうふうに、結局は何が言いたいかといいますと、民間部門にはお金はどんどんたまっていっています。これは三番ですね。これは、この間、民間企業の内部留保額の推移なんですけれども、一貫してずっと上がって、今四百兆円を超えると。麻生大臣も問題だということをいつもおっしゃっているんですけれども、要するに、政府支出は増えない、民間の貸出しも増えない、一方でどんどん民間の企業にお金はたまっている。この結果が要するにこのデフレをつくり出しているわけですよ。これ、構造的なものです。  つまり、今は確かに、海外にどんどん工場移転とかしていますから、日本国内で投資をするよりも海外投資の方がだんだん増えてきております。その一方で、日本の中は、じゃ需要がないのかというと、子育てから、それから医療、介護を始めるそういう福祉の分野、それから新幹線もそうですけれども、様々インフラ整備も含め、国内でやらなきゃならない仕事はたくさんある。たくさんあるんだけれども、財政出動を先ほど言ったようにやっていない。つまり、構造的に官と民のアンバランスがずっと続いているということなんですね。ですから、政府支出を拡大する以外にないわけなんです。  ところが、この間、平成デフレ、安倍総理が総理になってからもなかなか財政出動額は実際には余り増えておりません。一番最初の政権を奪還したときにいわゆる機動的な財政出動だというので補正予算でつくられましたけれども、長期的なもの、構造的なその財政出動を増やすということにはなっていないんですよ。ですから、これこそ財務省の財政再建至上主義、これが安倍内閣の中でもまだ生きていて、デフレをここまで長引かせてしまったんじゃないのかと、こういうことなんです。  ここで、安倍総理にそのことをお聞かせいただきたいと思います。
  22. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国はバブル崩壊以降、低い経済成長と長引くデフレによる停滞の二十年を経験をしてきました。  この間の経済対策を始めとする財政政策や各種の金融政策は一定の景気下支え効果を有していたものと考えられます。しかし、企業は賃金を抑制し、消費者も将来への不安などから消費を減らさざるを得ず、その結果、需要が低迷、デフレを加速するという悪循環から抜け出せずにいたのは事実であります。  この経験を踏まえまして、安倍政権では、政権交代後、長引くデフレから脱却をし、日本経済を力強く成長していくため、これまでとは次元の違う政策として、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢に一体として取り組んでまいりました。この三本の矢に挑戦した当初は、無鉄砲だという批判すら経済界からもあったわけであります。しかし、こうした思い切った政策をやらない限り今までのデフレマインドを払拭することはできないと、こう考えたわけであります。  こうしたアベノミクスの取組によって、極めて短い期間にデフレではないという状況をつくり出す中で、人口が減少する中においては経済は成長しないとも言われていたんですが、経済は五年間で一一・七%成長し、そして五十八兆円GDPは増加し、過去最高値となりました。  公共事業に悪いイメージを持つ人はいるわけでありますが、未来への投資によって次の世代に引き渡すしっかりとした資産を形成するものであります。かつては、日本は世銀から、当時は日本はお金なかったですから、世銀からお金を借りて東海道新幹線や名神高速道路、第四黒部ダムなどを造ってきましたが、これは決して無駄な投資ではなく、こうしたインフラ整備こそがまさに日本の高度経済成長を支えた、つまり大きな富を生み出してきたと言ってもいいと。これは決して、後世の人々、私たちも入るんですが、私たちの言わば負債、負担ではなく、むしろプラスになっていると言ってもいいんだろうと、こう思うわけでありまして、言わば、借金をすることは必ず次の世代に負担になるという考え方はやめた方がいいと、こう思います。その負担の中身をしっかりと精査をしていくこと、未来への投資はまさに次の世代の未来を切り開いていくことにつながっていくというふうに考えなければならないと、こう考えております。  安倍内閣においては、選択と集中の下、現下の低金利環境を生かし、財政投融資を活用することにより、リニア中央新幹線の全線開業の前倒し、整備新幹線の建設の着実な推進、外国人旅行客四千万人の高みに向けたクルーズ船受入れのための港湾整備など、未来への投資を実現するインフラ整備への重点化、効率化を進めています。  安倍内閣における経済財政運営については、私のリーダーシップの下、経済財政諮問会議等の議論を踏まえて大きな方向性を示してきています。今後とも、経済再生なくして財政健全化なしとの方針の下、デフレ脱却、そして力強い成長のため三本の矢の政策を継続していく考えであります。
  23. 西田昌司

    ○西田昌司君 今総理から非常に積極的な御答弁いただいたんです。要するに、世銀から、かつてはですね、要するに日本にお金がないときには世銀から借りてでも新幹線を整備したと。だから、今、これからそういう整備新幹線始めそういうものも積極的にやっていこうということなんですけれども、整備計画やっているものだけじゃなくてですね、基本計画のものもあるわけですね。だから、それらも含めてこの整備計画に格上げするなり、次の時代をつくる大変な大動脈になるというんだったらやるべきだと思うんですね。  特に、これ新幹線でいうと、皆さん勘違いしているのは、要するに、もう鉄道の時代は終わったみたいな話があるんですね。そうじゃないんです。鉄道の時代は、確かに明治の初めは何も物流がなかった時代、鉄道が物流の基ですよ。ところが、それが今道路に置き換わっていきました。しかし、これからはっきりしているのは少子化なんですよ。人口減なんですよ。そうすると、自動車でやっている仕事というのは、バスも含めてですけれどもね、たかが四、五十人しかバス乗れません。それから、たかが何十トンしか運べません。その何十、何百倍を鉄道は運べるし、しかもスピードが違うんですよ。鉄道でも新幹線ネットワークでここに貨物も含めて走らせる、こういう工夫をすれば、三百キロで、たった一人で何千人、それからトラックの何千台の物流ができる。つまり、今一番人手がこれから不足で困るところが一挙にこれは良くなっていくんですね。  そういう意味で、質問通告していませんが、総理が今積極的な答弁されたんで、この分野についてちょっともう少し、もう一、二枚上乗せした話をしていただきたいと思いますね。
  24. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 森政権のとき、私は官房副長官として、ちょうど新幹線、整備新幹線の座長を務めさせていただいたところでございますが、委員が御指摘のように、まさに中進国は日本の新幹線を導入しようとしている、インドなんかもそうなんですが。あるいは、既に中進国から言わば成長を遂げた国としてのシンガポール、マレーシアもその間を新幹線で結ぼうとしている。新幹線がいかに生産性を上げるか、そして省力にプラスか、あるいは、これ環境にも優しいんですね、CO2の負荷も少ない。言わば自動車で運ぶよりも圧倒的にそうであるわけであります。  そういう意味において、新幹線最先端国である日本こそがしっかりと日本の中に新幹線網を張っていくことは、間違いなく成長にとってもプラスでしょうし、これ環境にも優しいわけでありますし、この人口の構成が変わっていく中においても適したものではないかと、このように考えております。
  25. 西田昌司

    ○西田昌司君 じゃ、ここではっきり、今、新幹線、これ、鉄道予算というのは、六兆円ぐらいの公共事業の中でたった一千億なんです、鉄道予算自体が。その中の七百五十五億しか新幹線ないんですね。これではいつまでたっても今総理がおっしゃっているような新幹線計画ができないんですよ。せめてこれを、三倍、四倍、五倍、三千億円ぐらい上げていかなきゃならないと思うんですが、いかがですか。
  26. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 整備新幹線につきましては、北陸ルートにつきましても、西田先生も中心になっていただいて、一昨年の末、敦賀以西のルートも決めていただいたところであります。  北海道であったりとか、財源の付いているところ除きますと、確かに、今後、北陸新幹線含めこれを加速していく、そのための予算も考えなきゃなりませんし、同時に、今、総理先ほどお答えになったように、ちょうど前回の東京オリンピック、その頃にたくさんのインフラ整備をしました。これが老朽化しているのは間違いないわけでありまして、早く更新した方が実際にはこの維持管理コストも掛からないわけでありますから、こういった点も含めて検討していきたいと思っています。
  27. 西田昌司

    ○西田昌司君 それでは、新幹線予算倍増すると総理が納得したというふうに解釈させて、笑っていただいているので、こういうことだと思います。  そこで、もう一つ大事な問題があるんですね。いわゆるPB論、プライマリーバランス、このプライマリーバランス論が実はデフレを一番引っ張ってきたもとなんですよ。  プライマリーバランスというのは、要するに基礎的財政収支で、本年度の税収で予算を組みましょうというような考えなんですが、これを財政再建の目標にしちゃうと、これ絶対にうまくいかないんですね。といいますのは、プライマリーバランスというのは言わば結果なんです、結果なんですよ。目的は何かといえば、経済再生なんです、総理がおっしゃったように。経済再生したら、プライマリーバランスはちゃんと実現できるんですよ。  これ例えて言いますと、こまを考えてください。こまというのは、くるくる回っているから立っているんですよ。立っているのがこまなんですが、回らなければこけてしまいます。それを無理やり、こけているこまを立たそうと思って上から金づちでたたいたら立ちますよ。しかし、回っていないんですから、これはもうまさにこまは潰れてしまっているんですよ。同じく、無理やり経済を再生させる前にPBを良くしようと思うと、経済自身が潰れちゃう。この結果とこの手段、ここをしっかり総理も御認識いただきたいと思うんです。  その上で、私、あえて申し上げますが、私は何も幾らでもお金を使えばいいってことを言いたいんじゃないんですよ。そうじゃなくて、要するにこの二十年間で、失われた二十年で各省庁とも人員を減らされましたよ。予算もカットされました。その結果、財務省も防衛省も含めいろんな問題起こってくるのは、士気低下というのもあるんですよ、間違いなく、士気低下というのが。そういうことで、これ国家公務員、それから地方なんかもっとひどいですよ、地方の予算どんどん減らされていますから。  だから、そういうことが、この予算も減ったことも含めてデフレスパイラルに陥っているんで、今必要なのはまさに、総理が好きなお言葉だと思いますが、レジームチェンジなんですよ。この構造そのものを変えなきゃいけないんです。  そこで、私は提案しますのは、新幹線もそうだけれども、ほかに、各省庁しなければならない、この少子化の時代にこれを食い止めて、もう一度活力ある国にするためにしなけりゃならない問題、課題は皆さんお持ちだと思いますよ。ところが、その予算がないからできないんですよ。そうじゃなしに、予算を付けてやるからやれよと言えば、彼らはいろいろ出してきますよ。  まず大事なのは、十年内で喫緊にすべき長期計画を各省庁に提案させるわけです。そして、それをしっかり財源を付ける。例えば、それがみんなで百兆円やったら、十年間で百兆円ですから、毎年十兆円ずつ予算を出してやりましょうと。そして、そのための財源は当面国債発行でいいんですよ、当面国債発行でいいんです。そうやっていくと何が起こるかというと、当然のことながら財政出動額が格段に増えますから、そして、今、金余り現象の中で政府がお金使うんですから、間違いなくこれは需要が増えて金利も上がりますし、もちろん物価も上がるんですよ。物価も上がって、金利も上がってくるわけ。まさにこれがデフレからの脱却そのものなんです。  今大事なのは物価と金利のこのバランスの問題なんですね。それが今言っているように、長期的計画を立てて予算執行をすれば、その分に合わせた、必ずこれは上がっていきます。そうすると、税収ももちろん増えますよ、増えていきますが、恐らくその増えた税収だけでは今言っている百兆円分の予算はなかなか賄い切れないでしょう。だから、そのとき初めてプライマリーバランス論を出すんですよ。  経済がまともになってきたときに、これから、じゃ五年、十年の間でプライマリーバランス、それを達成するためには、答えとしては、財政出動を減らすんじゃなくて国民負担額を増やすということになりますよね。で、これは、西ヨーロッパなど先進国は五〇%台の負担率。日本だけですよ、こんな四〇%台。中福祉中負担、中福祉でやっているんですからね。これはもうちょっと上げなきゃならない。  しかし、それは今言ったように、経済を好転させてから負担率を上げるという議論をしていく、それを今ビルトインした形で経済再生計画の中に入れておくというのが私は一番大事だと思うんですが、総理、いかがですか。
  28. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、私たちの経済政策の目的は何かということなんですが、目的はしっかりとまず経済を成長させていく。何のために経済を成長させていくかといえば、国民がみんな仕事したいという人が仕事に就けるようにしていくことであります。今年、高校や大学を卒業する皆さんがしっかりと仕事があるという、そういう経済をつくっていくことであろうと思います。同時に、働いている人の賃金が上がっていくことも大切です。ここに大きな経済政策を進めていく、マクロ経済もそうなんですが、そこに大きな目的があります。  そういう意味におきましては、今我々はもう失業率二・五まで下がってきているわけでありますから完全雇用に近くなってきた、そして、その中で最低賃金も我々百円は上げていきますし、今後も三%ずつ上げていきたいと、こう考えています。  言わば、経済政策の目的は達成をしていると思います。その目的を達成していく上においての一つの手法として、デフレから脱却をしていくという意味において、二%の物価安定目標を掲げています。そこで、日本銀行はそのための金融政策を取っているということであろうと。ただ、目的においてはかなり達成されつつある。ただ、ここで立ち止まってはいけないわけでありまして、しっかりとデフレから脱却をし切り、そして経済を成長させていくと。  そこで、確かにプライマリーバランス、そして既にある累積債務の問題があります。このPBの考え方でありますが、PBを我々は重視をしておりますし、しっかりと目標を、黒字化する目標を置くその旗は下ろさない考えであります。しかし同時に、PBの重要性について正しく理解していく必要があるわけでありまして、PBを例えば来年達成をしようと思えば、思い切って歳出をどんと削減させればこれは達成することはできます。しかし同時に、それはもう経済が腰折れする、景気が悪くなる、雇用も悪くなる、そして多くの人たちが仕事に就けない、新卒者は就職氷河期と同じことになってしまう。この負担は大変な負担になりますから、これ、むしろこの負担の方が圧倒的にずっと抱えていく負担となっていく。全く意味がないわけであります。  そこで何を求めていくかといえば、国民生活にダメージを与えないように、そのためにも経済の腰折れを起こさないようにしていくと。ただし、同時に歳出改革を進めていくことによって、社会保障の持続可能性に対する懸念も払拭するとともに、市場や国際社会からの国の信認を確保していかなければならないと、こう考えております。  そういう観点からバランスをうまく取っていかなければならない。ナローパスを進んでいかなければならないわけでありますが、この点については、責任ある政府・与党としてしっかりと議論を進めていかなければならないと考えております。  要は、一つはですね、一つは、歳出改革においては、二〇二〇年代、団塊の世代の皆さんが言わば後期高齢者となっていくわけでありまして、中長期的に社会保障の持続可能性を確保する等の観点から受益と負担のバランスを取る必要があると考えております。その際には、経済の成長の観点から国民の活力を損なわせないようにすることが極めて重要でありまして、要は必要な施策を講じつつ、国民の負担を適正で負担可能な範囲にとどめることが必要と考えております。  既に、今般、少子高齢化を克服するために消費税率引上げ分の使い道を見直しをして、子育て世代、子供たちに大胆に投資をするとともに、社会保障の安定化にもバランスよく充当し、お年寄りも若者も安心できる全世代型の社会保障制度への転換を図ることとしたところであります。それはつまり、若い皆さんが、日本の社会は持続可能性があるんだと安心してしっかりと一歩を踏み出すことができる、そういう社会にしていこうと。消費も、その点喚起する、これは力にもなっていくのではないかと、こう期待をしているところでございます。  先ほども申し上げましたが、経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針を堅持をし、経済成長と財政健全化の両立を目指してまいります。この基本方針の下に、歳出と歳入それぞれの面からの改革について議論を進め、この夏までにプライマリーバランス黒字化の達成時期と、裏付けとなる具体的かつ実効性のある計画をお示ししてまいりたいと思います。  経済の成長なくして財政の健全化なしという基本方針は変わらないということを重ねて申し上げておきたいと思います。
  29. 西田昌司

    ○西田昌司君 終わります。
  30. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 関連質疑を許します。羽生田俊君。
  31. 羽生田俊

    ○羽生田俊君 自由民主党の羽生田俊でございます。  西田議員に続きまして質問させていただきたいと思いますけれども、今、国政で大変問題になっているのは、財務省の問題であり、新たに出てきた防衛省の問題であり、非常に多くあるわけでございますけれども、西田議員からの質問がもう既に行われたところであり、先週出てきた理財局からの話も、太田理財局長から今現在までの御説明をいただいたので、その辺は省略をさせていただきたいと思いますけれども、中心になっている財務省の書換えの問題、あるいは森友学園の問題等につきまして、その責任者でございます麻生大臣から、財務省として今後どのようにしていくかという、そこだけ御質問させていただきたいと思います。
  32. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これは羽生田先生、度々いろんな形での答弁も申し上げさせていただいておりますけれども、このような形でというか、いわゆる決裁された、判こが押された文書を後から書き換えるなどというのは、これはゆゆしき話なんであって、これは誠に遺憾の極み、これは我々としても深くおわびなり反省なりさせていただいておることを度々申し上げてきたところでもあります。  私どもとしては、少なくともこの種の話というのに関しましては、これは原因解明、いわゆる何でこんなことになったのかという原因解明は、これはいろいろな話が後から後からちょこちょこいろんな方出ますので、私どもとしてはよくきちんとした調査をさせていただきたい、これが一つです。  もう一点は、これはみんながみんな聖人君子というわけじゃありませんでしょうから、それは間違いは起こすだろうし、不心得な人もいるだろうということはある程度覚悟した上で、きちんと、そういう人がいてもこういったことが起きないような制度というものをきちんとつくり上げないかぬということで、電子決裁等々いろんな御指示を総理からも出ておりますし、そういった形できちんとやらせていただきたいとは思っておりますが。  いずれにいたしましても、まだ捜査が継続をいたしておりますので、捜査がきちんといたしませんと、またこの度のNHKから報道があったような形で、後からこんな話があったと、えっという話が出ますので、私どもとしては、不十分な形での中間報告みたいな形は控えておかないと、またぞろ不信を買うということにもなりかねませんので、そういった点も踏まえまして、きちんとした形でお答えを出すためにはしばらく時間をいただかないといかぬということでありますので、できる範囲のところまではでき上がった段階ではという、申し上げますけど、できたと思ったらちょっとまた一枚別の文書が出ましたなんて話があってお叱りを頂戴したりいたしてもおりますので、そういったものをきちんとさせていただいた上で、できる限り速やかに提出をさせていただきたいと考えております。
  33. 羽生田俊

    ○羽生田俊君 ありがとうございます。  一つ一つ片付けていくうちに新たなものが出てくるということで、我々も大変心配しているところでございますけれども、国際的な日本の信用という面もございますので、是非御対応をよろしくお願いいたします。  それでは、私としての本題に入らせていただきたいと思いますけれども、実は、古い方はよく存じておると思うんですけれども、麻生大臣、一番今閣僚の中では議員経験が長いわけでございますので。それは昭和五十八年に、社会保険旬報という社会保険庁の冊子でございますけれども、こちらに当時の吉村仁保険局長が書かれた論文が載っておりまして、そこにいわゆる医療費亡国論という、要するに、医療費がどんどんどんどん伸びていって、これが国を潰すのではないかということを心配された論文が掲載されまして、それ以来この医療費亡国論という言葉が非常に有名になりまして、我々医療界としては大変この言葉に悩まされ続けてきて、今現在でもこの言葉がまだ生きているというような状態でございます。  ちょっと調べますと、やはりこの医療費亡国論が出た五十八年までは、医療費は八%、九%アップという、診療報酬アップがですね、そういう額がアップされていた。ところが、この五十八年に医療費亡国論が出てからは、がくっと落ちまして、二、三%になり、高いときで五%の頃もありましたけれども、現在では一%から〇・何%、あるいはマイナスのときも二度ほどあったわけでございまして、そういったことが非常に影響しているということで、この医療費亡国論によって診療報酬アップの額にしても随分影響を受けたというふうに思っているところでございます。  ただ、現在、医療界を見たときに、新しい革新的な新薬が出現し、そして医療機器が進化をし、医療技術も進歩をしているということの中で、今まで治らなかった病気が治るということが起きてくるわけでございますし、入院期間も非常に短く社会復帰ができるということ。そして、これは非常に経済効果の高いものであろうというふうに思うわけでございます。  もう皆様有名な話ですけれども、オプジーボという抗がん剤、これは有名な方がこれを使って肺がんが治ったということで、本当に元気になられて今でもばりばりと仕事をされているわけでございますけれども、そういった中で、今や医療費亡国ではなく医療費興国論、医療によって国がもっともっと興されてくるのではないかということが言えるのではないかというふうに思うわけでありますし、医療、介護、こういった社会保障には今雇用率も断トツに高いわけでございますので、そういった意味で、この医療費亡国論から医療費興国論というものに是非お考えをいただきたい。  そして、医療関係者は現在三百万人を超える方々が働いている。これから先、高齢化が進むにつれて、三十万人以上のやはり介護や看護師さんたちが必要であるという話になっているわけでございますので、そういった点も非常に大きく膨らんでいかなければならない。それによって経済も膨らむ、一緒に膨らむということが必要であろうというふうに思っております。  二〇一六年から二〇一八年までの三年間にこの社会保障の伸びを一・五兆円に抑えたということが実現されたわけでございますけれども、これは、いわゆる経済・財政再生計画においてこれが実行され、実際にこの額で収まってきたわけでございますけれども、これは実は商工会議所、日本商工会議所の三村会頭の提案で日本健康会議というものができまして、ここからの意見というものが非常にこの経済財政諮問会議や何かに影響も与え、骨太方針にもいろいろと出されたということでございますので、こういった点、これをしっかりと、医療界の現状というものを、今申し上げたようなことを確認して連携していくということが非常に大切であるというふうに思っているところでございますけれども、その点につきまして財務大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
  34. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これは、羽生田先生、大事なところでして、確かに一・五兆円というのを三年間で達成させていただくことができました。これは日本の財政再建の意味からも非常に大きくて、元々医療亡国論なんというのは、最初は伸び率に対して成長が追い付かないというところから始まっておりますので、その意味では、これは非常に一つの、当時の亡国論という言葉も、あれはたしか私が当選してすぐぐらいだったんで、すごく印象があるんですけれども、そういった意味では、随分といろんな、あれからまた長いこと時間がたっておりますので、その間いろいろな御意見が出てきて、今言われたように新しい創薬というものがいろんな形で出てくる、結果、世の中、何というのかしら、健康寿命が長くなるとかいろんな表現がありますけれども、そういった意味では、私どもとしては、税とか保険とかいろんなものの分担を全体的に考えにゃいかぬことになってきているんだと思っておりますが。  いずれにしても、何というか、薬の世界なり医療なり介護なりの部分で時代が随分変わってきておりますので、イノベーションということであったり新しいものに対応していかにゃいかぬということなので、結果としてやっぱりこの介護保険制度とかいろんな意味での医療制度が、人口減、高齢者の比率が高まるという少子高齢化の中にあって、この制度が持続可能なものにして存続させていかなきゃいかぬというところが大事なところなんだと思います。  日本みたいにこういうふうな形でうまくいっている国ってそうそうあるわけではありませんので、一億人をもう超えている人口でこれだけのものが維持できているというのはなかなかほかに、希有な例だと思っておりますので、やっぱりそういった意味では、今年度も、五百二十だか五百三十億円だったかな、イノベーション関係のあれを投入させていただいて、医療分野の研究開発とか、また、何でしたっけね、医薬品の研究開発費の構造何とかという分野、ちょっと正確な名前は忘れましたけど、そういったところの分野で約五百三十億ほどのものをやらせていただいておりますけれども、いずれにしても改革に取り組んでいく必要があろうと思いますので、二〇二〇年度におきまして高齢化による増加分等々に収めることを目指して、それ以内に収まればということを思っておりますので、今後とも、制度の重点化とか更なる効率化とかいうものは、これよくよくバランスをうまく見ながらやっていく、この目配りが一番難しいところかとは思いますけれども、これ、厚生労働省を含めまして、私ども真剣にこの分野を考えてまいりたいと考えております。
  35. 羽生田俊

    ○羽生田俊君 ありがとうございます。  関連してでございますけれども、今年の六月には恐らく骨太の方針二〇一八が出るんであろうというふうに思いますけれども、先般の選挙のときにも公約で消費税の使途を若干変更いたしまして、大きな中身の一つが、財政赤字の削減にというお話であった四兆円のうち二兆円を新たな新政策パッケージとして使うというようなお話になっているというふうに思いますけれども、実は、この必要な社会保障を抑制してまでこのプライマリーバランスの黒字化ということが本当に必要なのかどうかという点も非常に議論の必要なところだろうというふうに思うわけでございますけれども、このときに、考え方として、今、私、もう当初から申し上げましたように、社会保障費というものが実は消費ではなく投資ではないかというふうに考えてよいのではないかという提案をさせていただきたいということでございまして、この必要な社会保障費の抑制によってプライマリーバランスを黒字化するということはむしろ逆ではないかというふうに思うんでございますけれども、その点についてお考えをお聞かせください。
  36. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これは先生、いろんな考え方があるんだと思いますが、まず財政の健全化という点からいきますと、これは日本という国家が持っております国際的な信用という中には、やっぱり日本という国の経済というものの内容に関しましては、我々は少なくとも二十数年間デフレというものを世界の中で唯一先進的にやったところ、まあ経験せざるを得なかったところで、少なくとも第二次世界大戦が終わって七十数年間でデフレ経済というのに突入した国は日本だけですから、そういった意味では、デフレがなかった、したがってデフレ対策をやった人もいないというので、我々は対策を間違えたことははっきりしていると思っております。  それで、デフレが極めて長引いたという結果を招いて今日なんだと思いますが、そういった状況から立ち直っていくためにということで、この度、金融緩和とか財政出動とかいろんなことをこの三本の矢の中でやらせていただいて、それなりの結果が今出つつあるところだと思いますが、この中にあって、やっぱり財政再建というものをきちんとやっていく方向に、政府としてはその方針はちゃんときちんとやっておるんだということを数字の上で示しておくということをしない限りは、日本というものが少なくともGDPの倍以上の借金を抱えているとか、いろんな表現で我々は言われておりますが、間違いなくこれは日本の国が、借金をしたのは政府が借金しておるわけですから、国民が借金しているという表現ではなくて、これは日本の政府が借金しておりますので、その政府の出しております債券等々に関しましては、少なくとも今日、極めて安い金利で買っていただいているということは、日本の国の信用がまだあるということなんだというのが第一点です。  加えて、この国の債券というものは、少なくとも世界の中で四つだと思います、日本、アメリカ、ノルウェー、スイスだったかな、どこか、ちょっと正確なものがありませんけれども、自国の通貨のみで国債を発行して外国に売っているという国は多分四か国だと思いますので、そういった意味では極めて信頼の高い通貨というものを持ちながらやらせてきていただいておりますので、今言われましたように、そういったもの全体を含めまして、私どもというのはその点をきちんとやっておるということをやっている上で今言われたような方向に進んでいかなきゃいかぬところだとは思っておりますので、よく言われるように、プライマリーバランスなんというのは単なる基礎的財政収支の話なんであって、これが単なる目的、いや、これは単なる手段ですから、そういった意味では、きちんとした形でこれを基に更にというターゲットを持っておりますので、私どもとしては、経済をきちんと成長させていきながらという先ほど総理の答弁、西田先生の御質問に対しての総理の御答弁と、基本として、その上を踏まえながら、今言われたような点に関しましても十分に対応していかねばならぬと考えております。
  37. 羽生田俊

    ○羽生田俊君 ありがとうございます。是非、消費であるか投資であるかという点も十分お考えをいただきたいというふうに思います。  そして、実は、来年の十月に消費税を一〇%に上げるということが今の状態であれば確実に実行されるのであろうというふうに思っているわけでございますけれども、今現在の高齢化に対してのやはり社会保障という点では、この消費税というものは、是非一〇%にアップというものは実現をしていただきたいというふうに思うわけでございますけれども、実は、この消費税をアップするに当たって、今現在でも、八%で医療機関によってはかなりの、控除対象外消費税という点で、機械を買うと同時にただただ消費税を払うだけで、元々の消費税の、法律上からいえば、どこからか入ってきて通過点であるわけなのが、医療機関が最終消費者みたいな形で払っているというこの控除対象外消費税、この点が非常に問題であると。  来年の一〇%に向けてこれを抜本的に改正するという、これは財務の目標に挙げているわけでございますので、その点について大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
  38. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これは、公約どおり、来年十月というのを目標にして、私どもとしては、消費税率につきましていわゆる八%から一〇%へ二%値上げをさせていただきたいと思っております。  その中において、いわゆる医療費に係る消費税についてのお尋ねだと思いますけれども、これは、もう何も今回だけじゃなくて、前々からこの話は、そもそもスタートしたときからこの話は問題だったと記憶をしますけれども、そういった点に関しまして医療業界の方からいろいろ御要望がありますのは、これは、上げるたびにこの種のに関しては医療団体等々から様々な御意見が出されておりますし、また様々な検討がなされていることも十分承知をいたしております。  それで、私どもとしては、これ所管しておりますのは厚生労働省関係なんですけれども、財務省としても、この問題に関しましては、これが一〇%になった段階で改めて考えねばならぬ等々のことで、御指摘がありましたように、昨年でしたか、取りまとめられた与党税制改正大綱においても、実態の正確な把握を行いつつ、医療保険制度における手当ての在り方の検討を併せて、平成三十一年度税制改正に対し、抜本的な解決に向けて総合的に検討し、結論を得るとされておりますのは御存じのとおりで、こういった与党の御意見というものがありますのも十分承知をいたしておりますので、財務省としても、厚生労働省等々、いろいろ関係省庁と話し合った上できちんと検討させていただきたいと思っております。
  39. 羽生田俊

    ○羽生田俊君 ありがとうございます。是非、医療機関にとっては非常に大変な大きな額の問題でございますので、慎重な御意見をよろしくお願いいたします。  続きまして、厚労関係の質問をさせていただきたいと思います。(資料提示)  実は、保険調剤薬局というのが今非常に多くできてきまして、病院の周りには幾つも並んでいるというのが現状で、皆様方もよく御存じだというふうに思いますけれども。その中で、やはり大型チェーン店というものがございまして、実は、今、資料にお出ししましたように、ここには五社の利益剰余金というものがグラフで書いてございますけれども、これは内部留保の金額でございます。  先ほど西田昌司議員からも内部留保の問題がありましたけれども、大手の調剤薬局でもこういう状況で、多いところでは四十五億という大きな内部留保があると……(発言する者あり)失礼、四百五十億ですね、失礼しました、という大きな余剰金があるというようなことでございまして、内部留保があるということでございまして、こういった点がどう考えるかということになるわけでございますけれども。  次のこれは、実は大手調剤薬局が配当金を出しているという問題でございまして、この配当金もどんどんどんどん増えているというものでございまして、これは、一番大きいところでもう十二億の配当をしているということでございます。  実は、この保険調剤というものの財源は保険の財源でございまして、これは国民の皆様方が保険料をお払いしている、そして国の税金をつぎ込み、そしてかかった方が、最高で三割ですけれども、自己負担をしてこのいわゆる保険財源を賄っているわけでございまして、その三つ以外にはないわけでございますけれども。その中の調剤部分を使っているものが配当という、これは株式会社ですから、株式会社の理屈からいえば配当するのは当たり前でございますので、それはよく分かるんですけれども、保険という中で考えたときに、保険の財源から得た収入がこういった配当に回されているということが本当に許されるんだろうかと。株式会社としては許されるのは当たり前ですけれども、倫理的に私は許されるものではないというふうに強く訴えたいわけでございまして、そのために、今日こういった資料を出させていただきました。  そういったことで、非常に大きな問題になるだろうというふうに思っておりますけれども、医療機関というのは、医療法でいわゆる余剰金の配当は禁止されている、そして第七条では、営利を目的とした場合には開設の許可を与えないという、法律上こういうことで仕切られているわけでございまして、保険調剤薬局が株式会社であるゆえにこういった配当が行われている。  ただ、株式会社の薬局としては、ほかにいろいろな、いわゆる普通の薬を売ったり、あるいはトイレットペーパーやいろんなものを売っていますよね。こういったものを売っているのと保険調剤で得る利益とは全く別であるというふうに思うわけでありますし、保険を財源とする調剤の報酬というものは請求をしてそれが手元に入ってくるわけでございますから、これ収入とすればはっきり分けられるのではないかというふうに思うわけで、この保険調剤に関しては、医療機関と同じように配当の禁止あるいは営利を目的としてはいけないというような仕切りができないものかということを常々考えているところでございまして、この点、是非、厚生労働大臣にお答えをいただきたいと思います。よろしくお願いします。
  40. 加藤勝信

    ○国務大臣(加藤勝信君) 今、薬局に関するお話でございました。  薬局を含めて、そもそも診療報酬全体は、それぞれの事業体の経営収支、また賃金、物価等の動向を見ながら決定をさせていただいているところでございます。その上で、薬局については個人又は法人を開設者として許可を与えているわけでありまして、法人の設立主体については制限がなく、株式会社あるいは有限会社等々々がございます。その上で、どのような開設者であっても、薬局の許可に当たっては、構造設備のほか調剤の業務を行う体制などの基準を定めておりまして、基準への適合を求めることで薬局における適正な業務を確保するということであります。  委員から御指摘もございました、薬局について営利を、特に調剤部分について営利を目的とする者による開設あるいはその配当等を制限するというお話がございました。現行制度で既に許可を受けている開設者の取扱いをどうするか、あるいは関係する他の制度においてもこういった事例、正直言ってあるわけでありますので、そういったところをどう考えるのかということを含めて、これは慎重な検討が必要だというふうに思います。  ただ、これからの時代、例えば地域包括ケアシステムを構築をしていく、そしてその中で薬局、薬剤師の皆さん方にも様々な役割を担っていただくということでありますし、また多様化するニーズに対応していただくということもございますので、そういった意味からも、薬局、薬剤師がその機能、能力を発揮し、求められる役割を十分に果たすことができるような方策については我々もしっかり検討していきたいと思っております。
  41. 羽生田俊

    ○羽生田俊君 ありがとうございます。  是非、薬剤師という国家資格がどういうために資格があるのかということもお考えいただきたいと思いますし、とにかく保険の財源であるというところは改めてお考えをいただきたいというふうに思っております。  次の質問に移らせていただきますけれども、実は、今、外国からの観光客を含め、非常に多くの方々が日本に来られるようになっておりますし、政府としても、二〇二〇年には四千万人、そして二〇三〇年には六千万人の外国人観光客を日本に呼びたいという意向を示されているわけでございますけれども、実は、観光客ばかりでなくて、実は外国人技能実習生というものが、今、だんだん国も対象国が多くなってきて人数も当然増えている、そして対象になる職種も増えてきているということでございまして、この辺の問題が一つ起きてきているということも御理解をいただきたいというふうに思うわけでございますけれども。  実は、感染症というものが人を通して日本国に持ち込まれるということがこれからどんどんどんどん増えていくということが懸念されるわけでございまして、これは、もちろん入国審査のときにいろいろな観点から見ているし、そのときに症状があれば入国を拒否するということもできるわけでございますけれども、そういったものを通して来てしまう、発症していなければ、症状がなければ通過をしてしまうということがほとんどでございますし、実は、この間は横浜港を中心に中国からのヒアリがあれだけの数入ってきたということも、これ十分に、入ってくる段階ではなかなか抑えられないということもあったと思いますけれども、この外国人技能実習生というのは、いわゆる日本の企業に雇用しながら外国人の技能を高めていこうという、そして母国にその技能を持って帰っていただくということが趣旨でございますけれども、そういった中で、やはり普通の観光客よりも長期間いるというのが実態でございます。  実は、先週にも一つ事件が起きました。外国人の実習生が実は結核であったということで、その会社で集団発生をしてしまったという事例が起きているわけでございまして、過去にも、これは外国語の学校ですね、学校に来た講師の方が結核で、生徒が集団感染をしたというようなことも今までにもあったわけでございまして、これはやはり、就業する場合には、日本に就業すれば就業時の健診や何か、会社としての健診がございますけれども、その以前に、入ってくる段階でどのような形で日本に持ち込ませないということができないかということで、入国前のスクリーニングということ、そしてビザの発給等々、こういった段階で何かしらそういったものを抑えられないかという、これは法務省の関係か外務省の関係だと思うんですけれども、その辺について御意見をお聞かせいただきたいというふうに思います。
  42. 和田雅樹

    ○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。  出入国管理及び難民認定法におきましては、結核等を含みます二類感染症の患者の方は我が国に上陸することができないとされております。  現在、我が国に、先ほど御指摘のありました技能実習生のような中長期間滞在しようとする方に、法務省が交付する在留資格認定証明書の申請におきまして結核に感染していないことの診断書の提出は求めておりませんが、外国生まれの患者の方の数は増加傾向にございまして、日本滞在中に発症するケースが見受けられるとして、結核患者の方の入国前のスクリーニングの重要性につきまして、本年二月の厚生労働省における審議会においても議論されているところと承知しております。  この点につきましては、法務省といたしましても問題意識を持ちまして、厚生労働省を始めとする関係省庁と協議しているところでございまして、結核患者の入国前スクリーニングの実現に向けてどのような対応が可能か、引き続き検討してまいりたいと考えております。
  43. 羽生田俊

    ○羽生田俊君 ありがとうございます。  日本から外国に行く場合には予防接種をしていなければ入国させてもらえないというような国もあるわけでございますから、特に、外国人の技能実習生の場合には発展途上国からの方々が多いわけでございますから、その点、自国でのスクリーニングというものも何かしらの形で義務付けるというようなことも検討いただきたいと思いますし、また、ビザの発行につきましても、入国前のスクリーニングをしていなければきちっと発行できませんよということも徹底していただければというふうに思うところでございます。  次の質問に移らせていただきます。  実は、外国人観光客がどんどん増えてきているということでございまして、これは年次別の受入れ、これは、実は沖縄県医師会が、非常に外国人の方々が増えてきているということで、いろんな事故等々もあるわけでございますけれども、そういったことでいろいろ調査をしたということを資料としていただいたわけでございますけれども。  この資料は、まず、どれだけ増えてきているかということで、年次推移というものでございますけれども、これは病院に受診をされた外国人の方の人数を表として出している。特に、二百床以上の病院と二百床未満と分けてございますけれども、二百床未満はこれだけしか数はないんですが、二百床以上の病院にはこれだけ多くの方々が受診をされているということでございまして、この辺が非常にいろんな問題点を発生しているということで、今調査をしたのは十九になる救急指定病院なんですね。十九の指定施設でいろいろと調査をさせていただいたわけでございますけれども、その点で、次の資料に移らせていただきますけれども、未収金というものが発生をしておりまして、十九の病院中五施設で、合計では八百二十七万円の医療費の未収というものが発生しているということでございます。  日本人の場合には、外国に行く場合、旅行保険あるいはクレジットカード等に保険が付いているというようなものもございまして、ほとんど外国で未収、いわゆる支払をせずに逃げて帰ってくるなんということは日本人の場合にはまずないわけでございますけれども、外国の場合には、そういった保険にも入らずに、あるいはクレジットカードも持たずに来られる方もいるということで、こういった未収というものが大変問題になってきているということでございますけれども。  このような検討の場が行政でもできるというふうにも伺っておりますけれども、この負債への対応あるいは行政に相談窓口を創設するとか実態の把握という、こういった支援体制をしっかりとつくっていただきたいということ、そしてこれを、いわゆる防止策、未収金発生に対する対応策というものを是非検討していただきたいということでございますけれども、これは、外国人の観光客が増えれば当然割合としてもどんどん、割合は同じであっても数としてはどんどん増えていくということでございますので、そういった意味では、入ってくるときに別建ての保険制度あるいは未収金を補填する基金制度等々をお考えいただきたいというふうに思いますけれども、これは厚生労働省としていかがなものか、大臣の御答弁をいただければと思います。
  44. 加藤勝信

    ○国務大臣(加藤勝信君) 訪日外国人、例えば平成二十九年度二千八百六十九万人ということで年々増加をしているわけでありまして、そうした中、外国人の患者の方が安心、安全に日本の医療機関を受診していただける体制をつくる、これは大変重要なことでありますし、また一方、今委員から御指摘ありましたけれども、未収金発生の問題あるいは訪日の外国人との間での意思疎通の問題等、様々な点が指摘をされているところでございます。  未収金の問題に関しても、ある意味では言語や文化の違いといったものを背景にしているという側面もあるんだろうと考えておりまして、厚生労働省では、これまでも、未収金発生を予防する観点から、これは予算事業ということでありますが、医療通訳者の医療機関への配置、多言語資料の作成、普及など取組を進めておりますし、また、これまで主として基幹となる診療機関でありましたが、さらに地域全体で体制を整備することも重要と考え、平成三十年度では、地域特性に応じた外国人患者受入れ体制のモデル構築事業を開始することにもしております。  その上で、こうした様々な課題に政府一体となって対応していく必要がありまして、三月二十二日に、内閣官房の下に訪日外国人に対する適切な医療等の確保に関するワーキンググループを設置をいたしました。このワーキンググループで、今委員からいろいろ御指摘ありましたけれども、未収金への対応、相談窓口の創設、医療機関に対する支援体制の構築、あるいは民間の保険等をどう活用していくのか等々も含めて、広範かつ具体的に議論をしていくこととしておりまして、厚労省においても、こうした枠組みを活用しながら訪日外国人に係る医療の問題にしっかりと取り組ませていただきたいと思います。
  45. 羽生田俊

    ○羽生田俊君 ありがとうございます。  今、資料には未収金発生の件数が表になっておりますけれども、次の表には、どういった疾患でこういった問題が起きているかというものを挙げさせていただきましたけれども、いわゆる心臓関係で急性の大動脈解離であるとか脳梗塞等々、これだけ多いわけです。ほかにも、ドクターヘリを使ってというような例もあるわけでございまして、そういった意味では、非常に問題が大きくなっていく危険があるということで、その辺を是非御理解をいただきたいというふうに思います。  続きまして、ワクチンのことをちょっと御質問させていただきたいのでございますけれども、ワクチンの必要性というのはもう皆様十分御存じだろうと思いますし、いわゆる予防医療の最先端ということになるわけでございますけれども、こういったいわゆるワクチンというものがこれから発展的に十分な効果を上げていかなければならないということでございますけれども、これは、もう本当に国民の安心、安全を招く第一歩でありまして、いわゆる我々がよく言っている平時の国家安全保障というものの一つであろうというふうに考えているところでございます。  そういった意味では、先ほど申しましたように、外国からの観光客あるいは技能実習生等々もこういったワクチンをしっかり受けて入ってくるというような体制も是非つくってほしいと思うわけでございますけれども、このワクチンの日本における総合的な予防接種の在り方を含めた厚生省のビジョンというものがいま一つ十分発揮をされていないのではないかなというところでございまして、予防接種というのは、総合的に感染症対策の一環であるだけでなくて、やっぱり国家安全保障の根幹であって、有効で安全なワクチンを開発していくというこの開発の部分が非常に大切なわけでございますけれども、この新たなワクチンの研究開発について厚生省の取組をお聞かせいただきたいと思います。大臣、よろしくお願いいたします。
  46. 加藤勝信

    ○国務大臣(加藤勝信君) 感染症の発生また蔓延を予防するということとともに、海外から持ち込まれる可能性のある感染症対策としても、今委員から御指摘ありましたように、予防接種というのは大変大事な施策だと思っております。  日本では、定期の予防接種として、結核、麻疹、風疹等のワクチンについて、その確実な実施に引き続き取り組んでいるところでありますし、また、ワクチンの研究開発については、平成二十六年に予防接種に関する基本的な計画を策定をいたしました。そして、その中で開発優先度の高いワクチンとして六つのワクチンを掲げ、研究費を交付するなど、その開発の促進に取り組んでいるところでございます。  基本的に、私どもとしても、ワクチンで防げる疾病はワクチンで防ぐんだと、こういう基本的な考え方の下で、引き続き、有効で安全なワクチンの研究開発の支援を始めとして、予防接種行政、しっかり取り組ませていただきたいと思います。
  47. 羽生田俊

    ○羽生田俊君 ありがとうございます。  ワクチンの場合には、やはりワクチン自体の薬の値段、ワクチンの値段というものもございまして、なかなか開発が進まないという点もございますので、その辺も含めて御検討をよろしくお願いいたします。  別な質問に参りますけれども、実は、ゲノムの問題で、いわゆるゲノム医療というものが今現在どんどんと進歩しているわけでございますけれども、いわゆるこのゲノムの医療、特にがんゲノムの医療というものが進んでいるわけでございますけれども、遺伝子解析が行われるこのゲノム、この解析を、医療の活用で随分と進んできているというふうにあるわけでございますけれども、一番最初にお話をしました有名なオプジーボという薬、これは、確かに肺がんが治って元気になられた方がいらっしゃる。  ただ、これは効く方々が、使う中でも二〇%しか効かないんです。ということは、八〇%の方には無駄に投与しているという、無駄が出ているということなんですね。  そういったことをなくすためには、このゲノムの発展によって、この薬が効くかどうかという、その点をゲノムによって解析をしていくという点、これはもちろん今現在研究をされているわけでございますけれども、これが進みますと、いわゆる医療費の、まあ無駄と言っては失礼なんですけれども、効かない方に打つということがなくなって効く方だけに使用するということになれば、そういった治療費の、薬を余分に無駄な方に、効かない方に使うということもなくなってくるわけで、この辺は是非進めていただきたいというふうに思うわけでございます。  ただ、このゲノムというものはいろんな面で、あるいは非常に分かりやすく、検査が簡易的、簡単にできるようになってきたということで、実は、遺伝子ビジネスというものが出てきて、これは、町中でも、血液を少し採れば、それを送って、遺伝子解析をして封書で結果が戻ってくるという、こういった簡単なものなんですね。それによって、将来がんになりますよとか、アメリカで、がんになりますよといって乳がんのあれで取っちゃったという方も、子宮を取っちゃったとか、そういう方もいるわけですけれども。  それがいいか悪いかはまた別問題として、実は、この遺伝子ビジネスというものが実はドクターでも疑問に思って、三か所に出したら三か所全然別なデータが返ってきたということが実際にあるわけでございまして、この辺の精度管理あるいはこういったビジネスをどう許可していくのか、どう認めていくのかということも非常に問題になるわけでございまして、こういった精度もしっかりしていないものが検査結果として出てきたときに、それを、結果がこうですよと言うだけでなくて、必ずこういう方々は、この結果ですからこういうことも起きますよ、こういうことも起きますよという相談以上のことをお話しするということが実際に起きてくる、そういった心配があるわけでして、その辺のルール作りというものがどうしても必要ではないかなということでございまして、これにつきましては最後の質問として、これは経済産業省でしょうかね、お答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
  48. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 今御指摘のように、今御指摘のあった医療分野での活用以外のところで、例えば予防ですとか健康管理といったところで活用されている。特に、太りやすいとかこういう病気になりやすいということが分かれば、それぞれの利用者の行動変化を促して、自主的な健康維持増進につながるのではないかという期待がありますが、一方で、当然、信頼性確保は非常に重要でありまして、個人情報保護ですとか検査の質の確保ですとか、今、これガイドラインも策定しておりますし、業界独自の事業者認定制度も開始をされています。  サービスの信頼性向上に向けて、厚生労働省等関係省庁ともしっかり連携をしてまいりたいと思います。
  49. 羽生田俊

    ○羽生田俊君 ありがとうございました。  時間が参りましたんですけれども、一つだけ。  これは、国民の方にも理解していただきたいのは医師の働き方ということで、非常にこれは、医師が本当に時間で医師の業務を終了するというときには、救急医療、ほかの医療も崩壊するという危機があるということを是非御理解していただいた上で皆さんでいろんな御意見をいただきたいというふうに思いますので、これをお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  50. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 関連質疑を許します。滝沢求君。
  51. 滝沢求

    ○滝沢求君 自由民主党の滝沢求でございます。  西田委員、羽生田委員に続きまして質疑を行います。  私からは、自衛隊イラク日報問題についてであります。  あってはならないことがまた起こってしまいました。私は、非常に驚いているのと同時に、かつ怒りを感じております。四月五日開催されました外交防衛委員会、この委員会においても採決が見送られるという多大な影響を及ぼしているのであります。  私は思います。自衛隊は、あの東日本大震災での活動に見られるように、最も信頼できる組織と言われるようになっておりました。しかしながら、今回のこの日報の問題で、まさに自衛隊が培ってきた信頼が失いかねない極めて重大な、そして深刻な問題だと私は受け止めております。今テレビを御覧になっている国民の多くの方々は、防衛省の答弁がどのような答弁が出てくるのか、厳しい目で注目をしております。是非、大臣におかれましてはしっかりと答弁をいただきたい、そのことを申し添えて質問に入ります。  本年二月二十七日、陸上幕僚監部より統合幕僚監部に対しイラク日報の一部が確認された旨の連絡があってから三月三十一日に小野寺大臣に報告されるまで、一か月以上も掛かっております。昨年二月二十日に、国会で当時の稲田大臣がイラク日報は確認できなかったと明快に答弁をしたにもかかわらず、今般、イラク日報の一部が確認されたところであります。  国会、ひいては国民に誤った説明を行ってしまったのであれば、誤りに気付いた時点で直ちに大臣に報告の上、事実関係を明らかにして訂正すべきでなかったでしょうか。どうして大臣への報告に一か月以上も掛かってしまったのか、まず伺います。
  52. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  まず初めに、イラクの日報をめぐりまして不適切な対応があったことをおわび申し上げます。  御指摘のとおり、陸上幕僚監部から統合幕僚監部に対しイラクの日報が確認されたとの連絡があってから大臣に報告するまで、約一か月を要しています。これは、改めて陸上幕僚監部を中心に日報の探索漏れがないか行政文書の再確認を行ったこと、また、これらの再確認と並行いたしまして、統幕参事官において、確認された約一万四千ページの文書でございますが、これが日報に該当するかどうか、また文書に欠損がないかといった観点から確認を重ねたこと、また、今回確認されたこの日報に関係しまして、過去の国会での資料要求や国会での答弁並びに情報公開請求への対応状況、これを可能な限り確認するなど、大臣への御報告に際しまして事務方として必要な作業を行っていたものですが、結果として、このことが昨年の南スーダンPKOの問題の反省を踏まえていないなどといった厳しい御指摘につながったことを重く受け止めております。  このことにつきましては、小野寺防衛大臣より私も厳しく指導をいただきました。昨年の南スーダンPKO問題の反省を踏まえれば、このような重大な事案を認知したのであれば統幕から、このような事案を認知したのであれば大臣へ直ちに一報するべきだったというふうに認識しております。
  53. 滝沢求

    ○滝沢求君 批判を重く受け止めるのは、それは当然のことです。直ちに大臣に報告すべきだったと思いますよ。その上で、更に驚くべきことが起こりました。  昨年二月の二十日の国会の審議を受けて二月二十二日に、当時の稲田大臣は、本当にイラク日報が存在していないのか確認するように指示をしました。その指示を受けて陸上自衛隊研究本部の文書の探索を行い、イラク日報は存在しない旨を回答いたしました。  しかしながら、しかしながら、研究本部では、昨年三月二十七日の時点で研究本部教訓課長以下数名がイラク日報の存在を把握していたことが判明いたしました。それにもかかわらず、稲田大臣を含め等三役や内局、統幕に報告していなかったと言われております。信じられません。  まず、この事実関係を伺いたいと思います。  稲田大臣は昨年二月二十二日にどのような指示を出し、防衛省内でどのように伝達をされたのか、伺います。
  54. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  御指摘のイラクの日報につきましては、昨年二月十六日の資料要求ですとか、当時の稲田防衛大臣が二月二十日の国会質疑におきまして、確認をいたしましたが見付けることはできませんでしたと答弁をされたことを踏まえ、二月二十二日に、統合幕僚監部の当時の総括官に対し、イラクの日報は本当にないのかとの表現で再度探索するよう指示がありました。その当該指示を受けた当時の総括官は、その日のうちに統合幕僚監部参事官付きに指示をいたしまして、統幕運用第二課、陸幕運用支援課、空幕運用支援課輸送室宛てに稲田大臣の指示内容を伝達するとともに、国会議員からの資料要求に際して二月十六日に資料捜索を行い該当する資料が存在しないことを確認した部署について、情報提供を求める旨の連絡をメールで行っております。  防衛省におきましては、日常的な案件の報告や御指示は日々口頭を通じて行われることもございます。これが一般的であり、御指摘の稲田大臣の探索指示もこれに該当するものであります。  いずれにいたしましても、詳細については確認中のところもございますが、昨年二月二十二日の稲田大臣からの探索指示を受けた対応については、必ずしも正確に稲田大臣の意図を伝達したものとは言えず、改善の余地があったというふうに考えております。
  55. 滝沢求

    ○滝沢求君 今の答弁で、稲田大臣の指示があったということは分かりました。ただし、大臣の意図を正確に各幕僚監部に伝達したとは言えない、そして、より丁寧に、かつ正確に伝達をすべきじゃなかったかと私は思います。やはりこれは、大臣の指示が末端まで正確に伝わるような体制づくりが求められていると、私はそう思いますよ。  そこで、続いて伺うんですが、日報の存在を把握した研究本部が大臣に報告しなかった件でございます。  大臣の指示への回答と異なる事実が明らかになったにもかかわらず大臣に報告していなかったということは事実なんでしょうか。
  56. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) この度のこの日報を含めた問題に対しては、国民の皆様に、また国会に対して、大変私どもとしては申し訳ないと思っております。  今回、このイラクの日報というのが、昨年、稲田大臣の答弁の中で確認されなかったということで国会の審議が行われたわけでありますが、その後、実は、その反省も踏まえ、昨年の七月二十八日に、文書を、この海外での自衛隊の活動の文書というのをまず一つに集めて、その際に全て確認をして、二度とこのようなことが起きないようにという指示が改善として出されました。  その後、昨年の秋、それから冬に向けて、今、統合幕僚本部の中にこの資料を全部集めるという作業をしているその過程の中で、実はイラク派遣の日報が分かったというその報告が私に、今年の三月三十一日にありました。土曜日の午前中でありました。正直言って大変驚きました。ただ、再度確認するようにという指示をして、そして月曜日、一日でありますが、私の方から、このような事実があったということで公表をし、そして、なぜ確認できなかったか等についてのおわびをしました。済みません、四月二日、公表をしまして、しっかりおわびをしました。  ただ、その際、私、何で去年二月、三月に稲田大臣の指示があったにもかかわらず、なぜそのときに見付けられなかったんだろうということで、再度、その四月二日の時点で、その経緯についてどうなっているんだということで指示をいたしました。  そうしましたら、私も驚いたんですが、四月二日にどうなっているという指示を出したら、四月四日、二日後でありますが、実は昨年の三月二十七日の時点で研究本部においてもうこの文書が見付かっておりましたという、そういう報告がありました。  私は、このような、しっかり上に上げてこなかったということ、このことについては本当にあってはならないことということで、実は、その後、ほかにもないのか、本当に陸幕だけじゃなくて空幕やあるいは海上幕僚にも、本当に、日報になるような、あるいはイラクの活動に関する日報のようなものがないのか。それを今しっかり確認をし、見付け次第また公表し、そしておわびをする、まず、うみを出し切る、これが今私どもが真っ先にすべきことだと思っております。
  57. 滝沢求

    ○滝沢求君 大臣、これは本当に極めて重大な問題です。なぜそのようなことが起きたのでしょうか。稲田大臣の指示を受けた文書の探索において大臣の指示等の回答と異なることが分かったにもかかわらず、それを報告しない。このようなことでは、シビリアンコントロールは機能していないという批判は当然のことじゃないですか。  そこで大臣に伺います。この件についてどのように認識しているか、伺います。
  58. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘はもっともだと思います。  昨年の三月二十七日に研究本部で、その文書、イラクの日報があることが分かっていたにもかかわらず、なぜ速やかに稲田大臣を含めて上部に上げなかったのか、誰が知っていて、なぜそのようなことになったのか、これをしっかり明らかにすることが大切だと思っております。  現在、大野大臣政務官を中心にチームをつくりまして、大野チームに今、四月四日に分かった時点ですぐに指示をいたしまして、既に四回、このチームにおける調査が行われ、当事者からの聞き取りが行われているという報告は受けております。  速やかにこの報告をまとめ、私どもとしては処分も含めて適切な対応を取っていきたいと思っておりますし、何よりも、やはり分かっていたことを速やかに上に上げなかったということは、これは、私ども防衛省・自衛隊というのは実力組織であります。シビリアンコントロール、いわゆる私ども文民が、国民の負託を受けた政治がしっかりとした形でこれを管理することが戦前の軍事の暴走を防ぐその最大の役割だと思っています。  そういう意味では、私どもからの命令が末端の部隊までしっかり届くということ、そして、末端の部隊が把握したことをしっかりと私ども政治レベルまで報告するということ、そして何よりも、私どもが国民の代表であります国会にしっかりと御説明をするということ、これが果たされていなければシビリアンコントロールに疑念が持たれても仕方のないことだと思います。このようなことがないように、しっかりしていきたいと思います。
  59. 滝沢求

    ○滝沢求君 今の答弁で、小野寺大臣の指示で徹底した真相解明を進めていることは分かりました。だからといって、だからといってですよ、防衛省、そして自衛隊の今回のイラクの日報問題への対処について、国民の疑念が拭えたとは私は思えないのであります。  先ほど大臣は、大野政務官の調査チームを立ち上げたとおっしゃいました。一方、客観性を確保するため、第三者による調査を行うべきだという声もこれまたありますよ。  そこで伺います。第三者による調査について、大臣の見解を伺います。
  60. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘ありますように、このような調査に関しては、やはり身内ではなく第三者的な見方というのが大変重要だと思っております。  私は、大野大臣政務官には、国民の負託を受けた政治家として、政治主導で公平中立に調査を行っていただけるものと考えております。また、本件については、迅速に調査を行い、新たに御説明すべきことが判明した場合には速やかに適切な形で公表することが大切だと思っております。そのためには、大野政務官の的確な指揮の下で、チームにいるメンバーが状況に応じて随時機動的に集まる現在の体制、速やかにということがまず大切だと思っております。実際に、調査チームは週末も含めまして打合せを行い、引き続き、今、大野政務官が省内の幹部による調査を行う、そのような対応を取っております。  繰り返しますが、私どもとして、この調査で明らかになった事実を踏まえ、これは速やかに公表いたしますが、国会にしっかりと説明をさせていただき、そして、国会からの厳しい御指摘、これにも真摯に答えていきたいと思っています。
  61. 滝沢求

    ○滝沢求君 大臣、国民は本当にこれ厳しい目で見ていますからね。徹底した調査を行い、早急に真相を究明して、国民にしっかりと説明責任を果たしていただきたい。よろしくお願いします。  さらに続いて、またいろいろ出てまいりました。見付けられなかったと答弁していた航空自衛隊のイラク日報が新たに確認され、四月の六日に公表されました。まず、その事実関係を確認させてください。
  62. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  四月の五日夜、航空幕僚監部におきまして、国会議員の資料要求に対応するため保存されている電子データの整理を行っていたところ、平成十五年から二十一年にかけてイラク人道復興支援活動などを実施した航空自衛隊の定時報告、いわゆる日報の一部、三日分でございますが、これがほかの資料に紛れて保存されていることが確認されました。日報は、現地部隊が上級部隊である航空支援集団司令部に対して部隊の状況を報告するもので、今回確認できましたのは、三日分三枚の資料になります。  これまでも、イラクの航空自衛隊の日報については、国会におきまして昨年二月においてその存在を問われており、確認した限り見付けられなかった旨回答しております。今回見付かったのは国会議員の資料要求に対応する中で見付かったものではありますが、大変遺憾でございます。引き続き、全ての部隊、機関においても日報の探索を続けてまいります。  なお、申し添えますが、この三枚の日報につきましては、この事実を公表させていただいた六日に開示、非開示の作業を終え、小野寺防衛大臣の御指示により、日報そのものを公表させていただきました。
  63. 滝沢求

    ○滝沢求君 南スーダンの日報事案を受けて、日報は全て統合幕僚監部参事官に一元することになっていたはずです。しかしながら、報道によると、航空幕僚長は会見で、イラクの分は過去の分として統幕に送っていなかったとし、過去の日報は対象外だとの認識を示されました。過去の日報は一元化の対象ではなかったのでしょうか。再発防止策が徹底されていないのではないかと疑念を抱かざるを得ません。日報の一元化、これをどう考えているんですか。伺います。
  64. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  いわゆる日報を含みます定時報告につきましては、南スーダンの事案を受けまして、再発防止策ということで様々な施策が行われております。その中で、昨年八月に改正いたしました防衛省行政文書管理規則におきまして、行動命令に基づき海外に派遣された部隊が上級部隊へ報告するために作成した定時報告の一元的な管理に責任を有する者は、統合幕僚監部参事官とするというふうにされております。これまでも、定時報告の作成時期を問わず文書の探索・集約作業を実施してきたところでございます。また、この当該細則を踏まえましてその後改正された陸海空自衛隊それぞれの部内規則においても、陸海空自衛隊の全ての日報を統合幕僚監部参事官に送付する旨規定されております。したがって、現在、防衛省では、過去に作成された日報も含めまして、統合幕僚監部への一元化を進めているところでございます。  また、先般、四月七日でございますが、改めて、全部隊、全機関におきまして海外に派遣された自衛隊の活動に関し、全ての日報を含む定時報告の探索作業を徹底して行い、統幕への集約作業を原則四月の二十日までに終えるとともに、日報を含む定時報告が発見され次第、その都度統幕に直ちに報告を行うよう、防衛大臣による通達が発出されたところでございます。  中央から最前線の部隊に至る全隊員が、これが防衛省・自衛隊の信頼を回復する最後の機会であるというふうに強く認識いたしまして、適切な情報管理、文書管理に全力で取り組んでまいります。
  65. 滝沢求

    ○滝沢求君 過去のものも一元化の対象とするという、今、旨の答弁がございました。  もう一回確認しますが、ということは、過去のものも含めて、陸海空全ての日報が一元化の対象になるんですね。確認します。
  66. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、防衛省では、過去に作成された日報を含めて、全ての日報の一元化を進めてまいります。
  67. 滝沢求

    ○滝沢求君 大臣、南スーダン、そして最近のこのイラクの日報問題は、基本的に陸上自衛隊の問題でした。今回、航空自衛隊のイラクの日報が確認されたことで更に疑念の目が出てきたのであります。すなわち、自衛隊全体が隠蔽体質であるという指摘があります。大臣はこの指摘をどう受け止めますか。
  68. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 国民の皆様から大変厳しい目で私ども今見られているということを重く受け止めております。  昨年八月に私が再び防衛大臣を拝命した際に安倍内閣総理大臣から、日報のようなことが再び起きることがないよう再発防止を徹底し、国民の信頼回復に向けて全力で取り組むよう指示を受けました。これを受け、着任の訓示をした際、私から隊員に対して、自衛隊の活動には国民の理解と支持が不可欠であり、国民に適切に説明する責務を全うすることが極めて重要であること、今後同様の問題が再び起きることがないよう抜本的な対策を講じ、再発防止を徹底することを指示をいたしました。  しかし、残念ながら、この再発防止策の一環として進めてきた日報等の一元管理作業において、昨年国会において、確認したが見付けることができなかったと当時の稲田大臣が答弁したイラクの日報が確認され、また、その日報は陸上自衛隊研究本部においては昨年三月の時点で発見されていたにもかかわらず、四月四日、今年になって明らかになり、さらに、今御指摘ありましたが、四月六日、航空幕僚監部においてイラクの日報が存在していることが明らかになりました。これは防衛省・自衛隊に対する国民の信頼を大きく揺るがす極めて大きな問題であり、私は大変強い危機感を感じております。  また、四月六日、このようなことを感じ、私から全国二十五万人の自衛隊員に対して、部隊を統率する部署において文書管理が不適切であることによって国民の信頼を損ね、それが現場で活躍する、第一線で活動する隊員の士気を低下させることはあってはならないことであり、いま一度自らの業務の在り方を見直し、適切に業務に当たるとともに、もう一度、いま一度文書管理や情報公開業務といった業務の重要性を認識するよう訓示をいたしました。  このような事案が起きたこと、これを私どもは重く受け止め、そして、今後ともこのようなことがないように、まず、海外に派遣された自衛隊の日報を、この定時報告に関しては探索を進める、四月二十日までにしっかり集める、そして、その際、もし昨年の国会で指摘されましたイラク等の日報が発見されましたら、発見された次第直ちに統幕並びに私どもに報告するよう通達を出しました。  今後とも、私は、二十五万人の自衛隊員の先頭に立って、文書管理や情報公開業務の適切な対応をしっかり頑張り、そして、防衛省・自衛隊に対する国民の皆様の信頼回復に全力で取り組んでまいりたいと思います。
  69. 滝沢求

    ○滝沢求君 大臣、これは本当に深刻な事態だと私は受け止めております。今回のこのイラクの日報問題は国民の信頼をまさに裏切る行為であり、徹底的に調査してうみを出し切り、防衛省・自衛隊の体質を変えてもらい、その信頼を今まさに取り戻さなければならないと、私はそう思います。  そこで、もう一回、改めて大臣に決意のほどを伺います。
  70. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省・自衛隊に課せられた国民からの様々な任務は重いと思っています。  今この現在も、島根県、今日は大きな地震がありました。水道が止まったということで、現場の隊員が給水活動に汗を流しております。このような現場の隊員の士気が下がるようなことがあってはならない、ましてやそれが、私ども内局を含め、各幕言わば監部が文書管理を含めた形をしっかり統率できていないことで国民の皆様の疑念に答えられなかった、このようなことはあってはならない、そう思っております。  この大きな事案を反省としまして、二十五万人自衛隊員の先頭に立って、信頼回復に全力で尽くしてまいります。
  71. 滝沢求

    ○滝沢求君 大臣は、防衛大臣を二回経験をされ、防衛省・自衛隊についても精通している方であります。だからこそ、今こそ大臣のリーダーシップが必要なのであります。徹底的にうみを出し切って、そして信頼回復に取り組んでいただきたいと、そのことを強く強く要望しておきます。  それでは、総理にお伺いをいたします。  総理は、先般、四月二日の党役員会で、新年度予算を速やかに執行し、景気回復の温かい風を地方や中小企業に向けて届けなければならないと発言をしております。まさに、今、地方は、そして中小企業の皆さんはその温かい風を待っているのであります。是非とも、速やかに予算執行をしていただきたいと考えております。  また、外交日程もめじろ押しであります。総理は、諸般の事情が許せば四月十七から二十日にかけて訪米し、トランプ大統領と会談されると伺っております。貿易や北朝鮮の核開発に加え拉致問題など、まさに日本の外交・安全保障をめぐる課題は山積しており、日本の国益を懸けてしっかりと交渉に臨んでいただきたいと、そう私は期待しているのでありますが、総理の決意のほどを伺いたいと思います。
  72. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 来るマーラ・ラゴでの日米首脳会談は、今月末に行われる南北首脳会談、その後に続く米朝首脳会談の前にトランプ大統領と今後の方針につき直接すり合わせを行う重要な機会であると考えています。  北朝鮮とは、過去の教訓を踏まえれば、対話のための対話では意味がありません。北朝鮮が対話に応じるだけで制裁解除や支援などの対価を与えてはなりません。この基本的な考え方を南北首脳会談が行われる前に、米朝首脳会談が行われる前にしっかりと確認をしたいと思っております。北朝鮮が非核化にコミットし、それに向けた具体的な行動を取るよう、北朝鮮による完全、検証可能かつ不可逆的な方法での核、ミサイルの廃棄の実現に向け、最大限の圧力を維持していかなければなりません。最重要課題である拉致問題についても、来る米朝首脳会談において取り上げられるよう、トランプ大統領に改めて直接要請する考えであります。  このような基本的な考え方の上に立って、トランプ大統領と二日間にわたりじっくりと話し合い、日米両国はこれまでも、そしてこれからも一〇〇%共にあるということを内外に明確に示したいと思います。  また、経済については、自由で公正な貿易、投資を通じてアジア太平洋地域の経済成長を日米で力強くリードしていくとの観点から、トランプ大統領とやはりじっくりと意見を交わしたいと考えております。
  73. 滝沢求

    ○滝沢求君 総理、ありがとうございます。  まさに、日本の国益を懸けてしっかりと交渉に臨んでいただきたいし、拉致問題につきましてもしっかりと前進させていただきたい、そのことを強く期待を申し上げます。  続きまして、河野外務大臣に伺います。  四月二十七日にも行われる予定の南北首脳会談に向け、私は、この二十七日の首脳会談の前に是非とも韓国の外相と会って、日本の立場、日本の考え方、日本側の考え方をしっかりと伝えることが必要ではないかと、そう考えておりますが、河野大臣のお考えをお伺いいたします。
  74. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 日米韓を中心に、中国、ロシアの協力も得ながら、国際社会が北朝鮮に対して圧力を最大化してまいりました。そうした効果もあって、今、北朝鮮が対話を求めてくるようになってまいりました。しかし、国際社会が過去北朝鮮と対話をした結果、結果として何も生まなかったということを考えると、その失敗を繰り返すわけにはまいりません。核、ミサイルに関しまして、完全かつ不可逆的、そして検証可能な廃棄がしっかり行われる、拉致問題、拘束者の問題が包括的に解決される、そうしたことに向けての具体的な行動がない限り、この圧力はしっかり維持をしなければならぬというふうに思っております。  これまで日韓は、首脳による電話会談あるいは外相間の電話会談を行ってまいりましたが、いよいよ四月二十七日の南北の首脳会談を前に、事情が許せば私も韓国を訪れ、康京和外務大臣とすり合わせをしてまいりたい。この核、ミサイル、そして拉致問題の包括的な解決を目指す、そして拉致問題をこの南北の首脳会談で取り上げてもらうということをお願いをすると同時に、拉致問題を含めたこうした問題、しっかり日韓ですり合わせをやってまいりたいというふうに考えております。
  75. 滝沢求

    ○滝沢求君 外交は、まさにタイミングも大切であります。まさにそれが今だと思いますので、是非とも期待しております。よろしくお願いをいたします。  それでは、一点、地方創生について伺います。  安倍政権は、地方創生の充実強化のために、五年間で総合戦略を作成し、地方では仕事づくり、地方への人の流れ、そして結婚、子育て希望実現、さらに町づくりなどについて数値目標を掲げ、様々な取組をしてまいりました。  そして、三年が経過いたしました。この中間段階を過ぎた今、率直に言って、何が順調に進んでいて、一体何がうまくいっていないのか、具体的な説明をお願いいたします。
  76. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) この五年間のアベノミクスによって、まずは我々、企業が我々の政策に呼応する形で業績を上げたわけであります。確かに、この企業の中でも大企業と中小企業、あるいは小規模事業者、ばらつきがあると言われていたわけでございますが、しかし、今見てまいりますと、また都市部と地方、大きなばらつきがあると、こう言われてまいりました。  しかし、現在、都道府県で、有効求人倍率が全ての都道府県で一倍を超えることができました。また、日銀の短観によると、景況感は、北海道から沖縄まで全ての地域で良いが悪いを上回っています。これは、企業が最高収益を上げたと言われている、第一次安倍政権の頃もやはり高い収益を上げたと言われていたのですが、そのときにはそういう状況ではなかったのでありますが、今回は、景況感が沖縄から北海道まで全て良いが悪いを上回ったということであります。そういう意味におきましては、景気の温かい風が津々浦々まで、そして中小企業・小規模事業者にも及んできたと思います。  また、委員の地元、青森県においても、アジアを中心にリンゴの輸出がこの五年間で二倍に増加をしましたし、それに呼応する形でアジア各国からの観光客も増加をして、外国人宿泊者数は五年間で何と六倍になっております。そういう意味におきましては、この観光は地方にとっても大きなチャンスになりつつあると、このように思います。  このように、特色あるふるさと名物、豊かな自然、固有の歴史、文化、伝統など、その地方ならではの強み、魅力を生かして、日本全国に更に世界から成長の息吹を取り込むことで地方の更なる景気回復につなげていきたいと、このように考えております。
  77. 滝沢求

    ○滝沢求君 総理、ありがとうございます。  これで終わります。     ─────────────
  78. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、滝沢求君が委員を辞任され、その補欠として岡田広君が選任されました。     ─────────────
  79. 大島九州男

    ○大島九州男君 民進党・新緑風会の大島九州男でございます。  本日は、決算委員会での質問の機会をいただきましたことに感謝申し上げて、今日は、藤田さん、小西さんとチーム民進党で連携して質問をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。  まず、太田理財局長、先ほど、西田さんの答弁の中で、森友学園側に要は虚偽答弁をというか虚偽の説明を依頼したと。これはごみ処理業者に行ったんじゃないですか。私、先週、財務省に、ごみ処理業者の方で自殺した方がいらっしゃるんじゃないのかと、それ調べてくれというお話をしたんですが、いや、そういう技術はないとおっしゃったんですが、そこを確認していますか。
  80. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  まず一点、先ほどNHKの報道に関して御答弁を申し上げたこと、これは、先方に対してそういう話を申し上げたことは大変恥ずかしいことですし、申し訳ないことであります。深くおわびを申し上げます。  その上で、お話をした相手方は、先方、森友学園の当時弁護士をされていらっしゃった方ということでございます。  それと、もう一点、今委員御質問のございました業者の方で云々というお話ございました。私どもなりに確認をしなきゃいけないと思いますが、私どもなりにはそれほど確認するすべを持っておりませんで、私どもなりには、今委員がおっしゃったようなことは、私どもなりには承知をしていないというのが現実でございます。
  81. 大島九州男

    ○大島九州男君 いや、先日、文教科学委員会で、私が漢検の絡みでちょっと、自殺した職員の方がいらっしゃるという話を聞いたら、冒頭に、いや、そんなことはありませんと言ったと思ったら、最後の最後に、その亡くなった職員の人の説明をされた民間人がいましたけど、そういうことにならないようにしてもらわないと困る。  委員長、今しっかり、財務省において、人の命ですから、そういう方がいらっしゃったのかどうかというのを確認をして、委員会に報告していただくことを求めます。
  82. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 後刻理事会で協議いたします。
  83. 大島九州男

    ○大島九州男君 それでは、安倍総理に御質問させていただきますが、今、北朝鮮は、南北会談、それから中朝会談を行って、次に米朝会談を予定しております。北朝鮮が何を目的にしてこのような外交を展開していると総理は推察されますか。
  84. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、北朝鮮については、北朝鮮は度重なる国連決議を無視をしまして核実験を強行し、ミサイルの発射を強行してまいりました。日本がリードして、国際社会は高いレベルの制裁を掛けたわけであります。そして、米国は、全ての選択肢がテーブルの上にあるという姿勢で北朝鮮と相対峙したところでございまして、軍事的なプレッシャーも含めて、あらゆる手段で圧力を掛けてきたわけでございます。  当初から私は、そうした圧力を掛けていくことによって、抜け道は許さないという姿勢を維持していくことによって、北朝鮮の側から話合いを求めてくると、こう申し上げてきたところでございますが、その結果、まさに、国際社会で一致結束して高いレベルの制裁を掛けてきた結果、北朝鮮の側から非核化を前提として話合いを求めてきたと、こういうことではないかと思います。  そこで、大切なことは、過去を踏まえれば、話合いのための話合いでは意味がないわけでございます。南北首脳会談というのは、これは金大中大統領のときにも盧武鉉大統領のときにも行われました。しかし、それが非核化につながったかといえばそうでは全くないわけでございまして、むしろ、核の能力を高め、ミサイルの能力も高めてきたわけでありまして、大切なことは、しっかりとミサイルの問題を完全、そして検証可能な形、不可逆的に廃棄をさせていく、そして日本にとって大切な拉致問題を解決をしていくということではないだろうかと思います。  この北朝鮮の思惑については、政府としても、米国、韓国を始め関係国とも緊密に連携しつつ、重大な関心を持って平素から情報収集、分析に努めているところでありますが、公開の場において分析について明らかにすることは手のうちを明かすことになるため、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
  85. 大島九州男

    ○大島九州男君 ということであるならば、その圧力をしっかり掛けていって、韓国、中国、そしてアメリカと、で、日本だけどうなっているんですか。日本だけ取り残されているという、そういうことですか。いやいや、それなら日朝会談の予定はございますか。
  86. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本だけ取り残されているという考え方は、これ間違っています。  これは、私がかつて総理大臣、第一次政権を務めていたときにおいても、六者協議において、北朝鮮と議論をし、そして北朝鮮が核施設を破壊し、核を放棄するという約束をするという方向の中で、百万トンの重油かな、を提供するということが決まりました。しかし、私は、拉致問題が解決をしていない中において重油の提供は日本はできないと断りました。そのときも日本だけが外されていいのかということを随分言われました。  しかし、私は、まだ具体的な行動を取っていない中でそれを行うのは間違っているということについて申し上げ、実はこれ、米国を中心に関係国の、日本の立場に対する理解を求め、理解を得ることができた。結果としてほかの国々は重油を提供しましたが、結局、彼らは、その後ですね、その後、まさに核を開発をし、ミサイルを発射、続けたわけでありまして、日本の立場がむしろ私は正しかったんだろうと、今から思えばそう思っております。そのときも、今言われたような同じような批判を私は受けたわけでございます。  ここは、大切なことは、しっかりと情報収集をしながら、日本の考え方をアメリカと共有し、また韓国とも共有しながら、核の完全、そして検証可能、不可逆的な方法で核を廃棄させる。ミサイルもそうであります。そうしたものに向けて、具体的な行動を取るまで、具体的な行動を取るまで我々は制裁を解除すべきではないと、この認識を一致させなければならないということであります。
  87. 大島九州男

    ○大島九州男君 今おっしゃる総理の過去の実績は、それは評価をさせていただきたいと思いますね。  結果なんですよ。だから、今回、北朝鮮が日本に対話を求めてくるのかどうなのか。そこは、日本とのその対話、総理はやはりその対話ということを大事にされるというふうにいつもおっしゃっていますが、まさに、北朝鮮の核・ミサイル開発や弾道ミサイルの度重なる実験、そのたびに防衛力の強化をしなきゃならないというふうにして自衛隊の予算を増額しておりますけれども、武器による防衛以外に日本を守るという、そういう考え方はないのかと。  私は、日本の国民の、和をもって貴しとするという、そういう理念の下に多くの民間人が海外でいろんな活動をされている、まさに、そういう徳積み、すばらしいその活動が日本を守る武器となるという、そういう私は信念を持っているんですが、そういう考え方の発想はございますか。
  88. 安倍晋三

    内閣総理大臣(安倍晋三君) いわゆるハードパワーだけではなくて、ソフトパワーを活用していく、それもとても大切な安全保障におけるパーツであろうと、こう考えております。  そういう意味におきましては、平和的、外交的に問題を解決するのは重要であることは言うまでもありませんが、NGOなどの民間団体が行う支援について、この支援についてでありますが、これ北朝鮮ということについて言えば、なかなかそういう善意が実を結んでこなかったのも事実であろうと、こう思っているところでございます。  言えば、今一般論として言われたんですか、それとも北朝鮮について。  一般論としては、まさにそれはそのとおりでありまして、我が国としてもそれは慫慂、NGOの活動を慫慂しておりますし、そうした活動等々によって日本に対する尊敬を集めることができていると、このように思っております。
  89. 大島九州男

    ○大島九州男君 総理、ありがとうございます。  日本には、当然、平和憲法、これがある。その憲法のおかげさまで日本は世界の信用と信頼を長い年月積み重ねてきたと。  安保法の見直しの際に、最低限の個別的自衛権の行使のみを容認するという、その昭和四十七年見解のその策定段階において議論さえされていない集団的自衛権の論理を認めるという、まさに立憲主義や法の支配に反し、そのことが財務省の文書の改ざんやシビリアンコントロールの崩壊、すなわちイラク日報の隠蔽につながっていると、私はそのように受け取っているんですが、総理、どうでしょうか。
  90. 安倍晋三

    内閣総理大臣(安倍晋三君) それは私は同意しかねるわけでございまして、もちろん、このイラクの日報の問題については深刻に受け止めております。シビリアンコントロールにも関わることでございますので、管理がずさんであったのか、あるいは隠蔽の意図があったのかどうかということについては徹底的に大野政務官の下で今調査を行っている。この調査をしっかりと終えて、そして徹底的に原因を究明し、うみを出し切り、その調査結果をお示しをし、そして再発防止策をしっかりと示すことができるかどうか、自衛隊の信頼を回復できるかどうかにつながっていると、このように思っております。  他方、この四十七年見解につきましては、これはもう相当の議論を積み重ねてまいりました。平和安全法制について私も約千問近くの質問に委員会等で答えてきたところでございますが、その上において、また自由民主党も、政権交代を実現した平成二十四年の総選挙においても、日本を、日本の平和と安全を守るため集団的自衛権の行使を可能とする旨を明確に公約として掲げているわけでございます。こうした公約を掲げつつ、私たちは政権を奪還したのであります。その上で、平成二十六年七月に限定的な集団的自衛権の行使容認の閣議決定を行ったところでございまして、その後、同年十二月の総選挙では、改めて閣議決定に基づき法制を速やかに整備する旨を明確に公約にも掲げているところでございます。  このように、閣議決定及び平和安全法制の整備に先立って、いずれも明確に選挙でもお示しをしているところでございます。という意味におきましては、しっかりと我々、踏むべき手続をしっかりと踏んでいると、このように考えているところでございます。
  91. 大島九州男

    ○大島九州男君 いや、まさに、その説明ということでおっしゃるなら、ちょうど今ここにパネルを用意していますけれども、(資料提示)この四十八回総選挙における正統性の欠如というんですか、これ説明する説明するというふうにおっしゃっていて、本当に説明されたのかと。都議会議員選挙のときには、森友問題やそういうものを解明しようといって聴衆が声を掛けたら、こんな人に負けるわけにはいかないといって、まさに聞いているか聞いていないのか分からないような話で、まさにこういった論理で総選挙を行いましたよね。  その後に、財務省の決裁文書の改ざんや、南スーダン派遣自衛隊の日報の隠蔽、イラク派遣自衛隊日報の隠蔽、裁量労働制に関する政府アンケートの調査結果のでたらめ。まさに、改ざんと隠蔽に基づいて行われたこの選挙に正統性があるのかと。まさに、解散・総選挙じゃなくて改ざん総選挙である、このことをしっかりと総理には私は訴えたいわけであります。  そして、その改ざんを強要された財務省の職員や、先ほどごみの処理に関わった業者の方が亡くなったという話も聞かせていただいている。こういうことに対して、その事実を、総理、どう受け止められますか。
  92. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員の発言の中で少し訂正させていただきたいんですが、例えば都議会議員の選挙のときに、私にこういう政策はこうですよと言った人に対して、こんな人に負けるわけにはいかないということを申し上げたのではないわけでありますが、あのときの映像が今ユーチューブで見られますからどうぞ見ていただきたいと思います。明らかに選挙活動の妨害行為であります。三千人、四千人の人たちが私の演説を聞きに来ている中において、私の演説をかき消すかのような集団的なこの発言をする。これは、別に何か政策を訴えるのではなくて、安倍辞めろということを単に言っている。  我々は、私はこう申し上げたんです。選挙で私たちは他の候補のところに出かけていってこんなことをしませんよと、言わば候補者の話を聞いて判断してもらう、そういう環境をつくることがやっぱり選挙ではないですか、私たちはこういうことはするのはやめましょうねと、こういうことをやる人たちに私たちは負けるわけにはいかない、正しい王道の選挙を戦いましょうということを私は訴えたのでございます。そのことはまず明確にさせていただきたいと、このように思います。  こういうところ、論戦でありますから、正確な情報をお互いに出し合おうじゃありませんか。これはネットで見ればすぐに分かることでございます。  財務省の職員の方につきましては、これはもう既に申し上げていることでございますが、大変な残念なことであり、御冥福をお祈りし、そして御遺族の皆様方にはお悔やみを申し上げたいと、このように思っております。  しかし、その中身について、経緯についてつまびらかではございませんので、私もつまびらかではございませんので、人の命が懸かっていることでございますから、軽々にこの場で発言することは控えさせていただきたいと、このように思っております。  そして、選挙の正統性ということをおっしゃったのでございますが、まず、私は選挙を、なぜ解散したかと言われれば、まさに二つの国難ということを申し上げたわけでございます。  一つは、北朝鮮という国難に対して、しっかりと圧力を最高度まで高めていくことによって北朝鮮の側から話合いを求めさせてくる、そういう状況をつくっていく、そのために国際社会としっかりと連携していく上において、国民の皆様の信を得た上で強い外交を展開をしていくということを申し上げたところでございます。まさに、お約束したとおり、我々は国際社会をリードし、国連決議を行い、高いレベルの制裁を行い、抜け道を許さないという中において、選挙でお約束をしたとおり、北朝鮮の側が今話合いを求めてきているという状況になったのでございます。  もう一点は、もう一点は、消費税の使い道を……(発言する者あり)いや、これは総選挙の正統性に関わることでありますから御説明をさせていただきたいと思いますが、そこにおいて、私たちはしっかりと使い道を、若い世代、子供たちの世代へ投資をしていくということであるから選挙を行ったということを申し上げたところでございます。  そこで、改ざん問題ということでおっしゃった、文書が書き換えられていた。では、中身において、これは委員、解散・総選挙が正当であったかという……
  93. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 総理、もう。
  94. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) はい。  解散・総選挙が正当であったかどうかということについては、国民の皆様に丁寧に説明をする必要があると思います。衆議院議員の立場が、全員これはその立場の正統性を失うわけでありますから、当然説明をさせていただかなければならないと、こう考えているわけでございます。  そこで、文書が書き換えられていたにもかかわらず、それを前提に選挙を行ったではないかという御指摘だろうと思いますが、主な論点はさきの二つであったわけでございまして、そして、この決裁文書を読んで、精読、皆さんに決裁文書をしっかりと精読していただいても、これは今までの説明が何ら覆されるものは入っていなかったと、このように認識をしているところでございます。  選挙の正統性が失われるということは、まさに、まさにそれは約束していないことを、実際選挙で約束していないことを行ってしまうと、約束したことをやらないということこそが、これはまさに選挙の正統性を失うものではないかと、このように思います。
  95. 大島九州男

    ○大島九州男君 本当残念なんですけれども、お亡くなりになられた方の受取を聞かせていただきました。御答弁はそれでいいんですけれども、そのいろんな改ざんの問題だとか、そういう選挙の正統性というのは、おっしゃったように選挙の結果が出ているわけですから、我々も受け止めております。しかし、その中身がどうだったのかというのがこの選挙の後に分かってきているわけですから、そこは真摯に受け止めていただかないといけないんです。まさに、人の命が権力者の我欲によって僕はないがしろにされる状況をこの国会で見るなんというのは夢にも思わなかった。  政治が教育に介入するということはあってはならない、こういう問題もこの間ありましたね。それは何か。前川元事務次官、名古屋の公立学校で講演されたことに対して、与党議員が文部科学省に問合せを行って、その意向を受けて教育委員会に異例の問合せを行うという、そういう事案がありました。政治家の意向をそんたくして行動するなど本来あってはならない事例だと思います。  そして、先日、今治の教育委員会が加計学園の学校説明会に動員を要請していたことが発覚しました。あろうことか、先日、蓮舫先生の質問で明らかになったんですが、中学校の保護者向けの動員要請の案内文に、教育委員会より本校職員と保護者の参加を取りまとめるように依頼がありましたとした上で、参加者の旅費は学校より支給すると案内された事実があったと。  これ、文科省、確認しましたか。
  96. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) お答え申し上げます。  議員からお尋ねのありました件につきましては、まず、本年三月二十六日に今治市教育委員会に事実関係を確認をしております。  今治市教育委員会からは、本年一月二十一日に開催された岡山理科大学獣医学部の開設説明会に関して、一月五日に同市教育委員会から市内の小中高等学校に対して案内状を送付したと聞いております。本件案内状の送付は、子供たちの将来の進路を広げ、進路指導の充実に生かしてもらいたいとの思いから、市内の小中高等学校の校長に対し、教員及び保護者の参加について協力を依頼したものであると聞いております。  また、今お尋ねのありました旅費の関係につきましても、本年四月三日に教育委員会に確認をいたしました。  今治市教育委員会からは、岡山理科大学獣医学部の開設説明会への参加をPTAの研修会と位置付けて、会場への交通費をPTA会費から支出可能とした学校があったと承知しているが、同市教育委員会では出欠確認を行っていないため、実際にその学校から保護者が参加したか否かについては把握していないと、こういった報告を受けております。
  97. 大島九州男

    ○大島九州男君 それ、おかしいでしょう。だって、学校にPTAが、じゃ、ちゃんとお金を払うような研修しましたと、そして参加者の旅費は学校で支給するというんだから、ちゃんと出席取ってお金払っているはずじゃないですか。そんなことがあるわけないでしょう。ちょっと、もう一回答弁してください。
  98. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) まず、この旅費につきましては、いわゆる公費ではなくてPTA会費からの支出可能としたということと報告を受けております。そして、実際に出欠確認を同市の教育委員会では行っていないため、実際にその学校から保護者が参加したか否かについては把握していないと、こう聞いてございます。
  99. 大島九州男

    ○大島九州男君 いや、まさに、公立学校の公的なお金じゃなくて、PTAだからと、その下の組織だからというふうに、これまた上の人が下に責任を押し付けるような、そういう話じゃないですか。  これと似たような問題が第一次安倍政権のときにもありましたよねと。教育改革タウンミーティングですよ。皆さん、覚えていらっしゃいますか。八回の開催中六回で国が動員を主導して、名簿を県や市の教育委員会が取りまとめて、家庭教育の大切さを訴える原稿を文部科学省が書いて、それを教育委員会が依頼した発言者に発言をさせ、その方に謝礼を払っていたというんですよ。このようなことが行われているというのは大変危惧されるわけじゃないですか。  私は、その原因はどこにあるのかと。この国のトップの総理の政治に対する姿勢だというふうに考えているんですよ。なぜならば、本来、ここにあります、我々、構造改革特区というのは、これはボトムアップ型ですよ。地域からずっと上がってきた、その地域から上がってきた問題を規制改革しようと。  ところが、いつの間にか、魔法の言葉で、これは私が言ったわけじゃないですからね、加計学園の式典のときに加戸前愛媛県知事が魔法の言葉でと。だから、ここで魔法の言葉を振るっているのはこれは誰かというと、総理ですか、これ。いや、だから、加計学園の問題について、このように魔法の言葉で岩盤規制に穴を空けて学校ができたというのを式典で御挨拶される報道を見たわけですよ。森友学園は総理夫人へのそんたく、加計学園は権力者の振る魔法のつえの力で学校開設に至ったということを関係者が自ら認めた発言ですよ。式典でしっかりおっしゃっている。  文部科学省が関わった問題に、いろんな問題があるんですけど、先日、公益財団法人の日本漢字能力検定協会の事件、私、これ文教科学委員会でもお話をさせていただきました。当時私は国会議員になったばかりだったので、文部科学省が一財団にここまで強力に指導するのかと違和感を持ったのも記憶していますが、文部科学省、その当時、漢検に指導した問題を、どういう指導をしたか、教えてください。
  100. 常盤豊

    ○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。  文部科学省におきましては、平成二十一年三月及び四月に、当時所管をしておりました日本漢字能力検定協会に対し、運営の改善を求める通知を発出をしております。  当該通知におきましては、公益事業における利益の取扱いの適正化、いわゆる利益相反取引に係る検証、適切な使用がなされていない土地、建物等の取扱いの適正化、役員、評議員の在り方など運営体制の見直しなどの事項について指摘を行いまして、改善を求めたところでございます。
  101. 大島九州男

    ○大島九州男君 いや、今おっしゃった、それが改善されているのかどうかというのを、先日、漢字検定協会の代表理事に委員会においでいただいた、さっきの話ですよ。で、改善されているどころか、更に何か、えっというような、そういう状況を感じられた委員の方はたくさんいらっしゃったと思うんですよ。  まずその最初、一つは、冒頭に、自殺された人の話を私が代表理事に聞いたら、いやいやいやと、そんな事実はないと答弁されて、その後、組織を正当化するときに、答弁として、私の常識では考えられないようなお言葉をお使いになって職員の自殺の経緯を答弁されたんですよ。いや、私は耳を疑いましたよね。国会の委員会という正式の場で発言した内容を、その舌の根も乾かないうちに正当化するために発言を翻す。これまさに今、国会で行われている財務省の改ざんだったり、日報のそういった隠蔽だったり、国がこういうことをやるから国民の皆さんにも伝播しているんじゃないですか。  林大臣、その場にいらっしゃいましたですよね。あのお話聞かれてどういうふうにお感じになったか、ちょっと御答弁ください。
  102. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 当該協会の理事長と先生がやり取りされておられました。私もそこにおりましたので、聞いておりました。ちょっと理事長は最初緊張しておられたような感じでございましたが、質疑が進むにつれてしっかりと議論がかみ合ってきたんではないかというふうに聞いておりましたが、そういう方がおられたということについては、私も御冥福をお祈りしたいと、こういうふうに思っておりますが。  先ほど生涯局長から当時所管をしておりましたということを申し上げたように、現在、委員も御案内のように、公益法人制度改革等によりまして我々の所管からは離れておりますので、この亡くなった方に対してはそういうお気持ちを私は持っておりますが、今の協会については所管外ということもありまして、何か申し上げるという立場ではないということは御理解いただきたいと思います。
  103. 大島九州男

    ○大島九州男君 ありがとうございます、文部科学大臣、林大臣には御答弁いただきまして。  私もこういう御縁をいただいたので、実はお線香を上げに名古屋にお墓参りに行かせていただきました。私はそこで思ったんですけど、これ、京都の中学校の跡地の問題なんですけど、二之湯委員長や西田先生は御存じ、よく分かると思うんですけど。  ここでちょっと整理してもらいたいのは、ここの場所は、もう皆さんお分かりのように、京都。賃貸期間、それから面積、この金額見ていただくと、坪単価が七百三十八円と三千五百十円で、また、この通常料金の半額、通常料金の二割引きという、まさにここの値引きの差。それから、保証金や保証人、これのあるなしと、このゼロ円と三億円。借地権料が二億六千万とゼロ円と。改築工事は二億から二億五千万円を京都市が負担しているのと、二十三億六千万、漢検協会に負担させているということなんです。そして、ここの契約の方法の違い、それから契約者、当然ここに書いてありますけど、この契約をした当事者は、このNPO法人京都文化協会と日本漢字能力検定協会で同じ人が登場人物で契約やっているんですよ。だから、契約は違うけれども、唯一同じなのは契約当事者が一緒なんですよ。  これは不思議ですよね、麻生大臣。普通自分にとって有利な契約をした経験のある人が、次に同じような物件を借りるときに、条件としては、いや、それは前回こういう条件だったからこういうふうに安くしていただきたいんですけどというふうに思って契約すると思うんですけど、大臣は学校経営もいろいろされていらっしゃいますので、ちょっと見解を伺いたいと思います。
  104. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これは京都市が管理している土地の話なんで、ちょっと国有財産ではありませんので、何ともコメントのしようがありません。
  105. 大島九州男

    ○大島九州男君 まあ大臣だったらちゃんと答えていただけるかと思ったんですが。  いや、しかし、この契約、これは逆森友と私は呼んでいますけど、普通だったら文部科学省がいろんな経緯で指導をして、実は漢検の検定料も値下げをさせたんですよ、当時。ところが、経営が悪くなって赤字になったから、だから検定料上げたんですよ、また。おかしいでしょう。それだったらこんなお金の使い方しませんよ。だから、こういう経営をしているから赤字になるわけですよ。それで、結局、検定をする一般の子供たちが、それを受ける人たちがそれを負担しているという、そういう状況になっているというこの事実をしっかり私たちは受け止めなければならないと。  私は、その漢検の代表の理事の皆さんにお願いしたのは、やはりもっとちゃんと第三者を入れて検証してくださいというお願いをしたんですよね。先日、私も西田先生にちょっと京都のことですからお聞きしたら、いや、それは先生の言うとおりだと……(発言する者あり)どんどんやりなさいというお言葉をいただいたわけですけど、まさに京都でこういうようなことが行われる。こういったことも、今治でああいうことが行われるということも、全てはどこに問題があるのかということなんです。  だから、私は、全てが誰のせいということではなくて、やはり私は、国を引っ張っていくリーダーは、国民に寄り添って、国民の声をしっかり受け止めて、そして全ての国民にやはり温かい言葉を掛ける。街頭演説で自分に対して否定的な言葉を述べる人も国民です。全ての国民に対してその慈愛の心を持った、そういった政治を行ってもらいたいんだという願いがあるわけですよね。  ここで、私は、安倍総理が悪いということを言って詰めるという、そういう気ではないけれども、結果的にそうなっている。自分の刎頸の友である人物の悲願である獣医学部の新設には魔法の言葉を駆使して、その実現のために手段を選ばないそのやり方。自分の自我の満足を得るために権力を行使する結果、立場の弱い官僚は公文書の改ざんを強要されて、自ら命を絶つ選択を迫られた。夫人に関わった籠池さんは拘置所に、総理の刎頸の友は多額の補助金をいただいて学校を開設。余りにも不公平ではないでしょうか。  国家を率いていく国民の先頭に立つ総理は、崇高な志の下、全ての国民に寄り添い、耳を傾け、謙虚な態度で国家運営をなさねばならない。その心を失って自我の欲で事に当たる、まさにそんな政治家は国家を率いる資格はありません。国民を惑わしてしまいます。  安倍総理には、その心を入れ替えて真摯な態度で政権運営を行っていただくか、それができないのであれば、即刻、前回の改ざん総選挙をリセットするために内閣総辞職するか、真の解散・総選挙を行っていただくことを望み、藤田さんにバトンを譲らせていただきます。よろしくお願いいたします。
  106. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 関連質疑を許します。藤田幸久君。
  107. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 民進党の藤田幸久でございます。  十五分、お昼を挟んでなりますので、総理、質問だけお答えいただきたいと思います。  まず、この安倍政権における公文書管理をめぐる不祥事、ここに並べました。(資料提示)もっとたくさんあります。  まず、最初の質問ですけれども、安倍総理、自衛隊の統幕長というのは安倍総理の部下でしょうか。
  108. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は自衛隊の最高指揮官という立場にございます。ですから、言わば自衛隊で起こること、まあ行政全般についてもそうなんですが、自衛隊あるいは防衛省について責任を持っているということであります。同時に、その中において、最高指揮官である内閣総理大臣である私の下において小野寺防衛大臣がこの防衛全般について担当しているということでございます。
  109. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 前川前事務次官、去年は現職でありましたが、これは内閣人事局で任命されたわけですが、ということは、前川前事務次官も当時は安倍総理の部下であったということでよろしいでしょうか。
  110. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 部下か部下でないかということでございますが、基本的には、言わば文部科学大臣の指揮の下に行政をつかさどっていると、事務次官としてですね、事務方のトップとしてつかさどっているということであります。
  111. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 内閣が任命した前川前事務次官であります。  ところで、最近、部下の批判のオンパレードが続いております。財務大臣による佐川、佐川、佐川。最近は、稲田前防衛大臣がここにきて、御自分の責任は置いておいて、怒りを禁じ得ない。河野自衛隊統幕長も、大臣及び国会に対して背信的な行為を行ったと言われてもしようがないと、矮小化しております。こういう、何といいますか、不都合なことが起きると、政治家は官庁に、官庁のトップは部下に押し付けて、自分は逃げ切りを図る連鎖反応が起きている。今朝の自民党の方の何か事務方に対するバッシングがありました。こういう構図を、安倍総理、どういうふうに御覧になりますか。
  112. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの委員の御指摘は当たっていないというふうに思います。  まず第一に、麻生財務大臣が佐川前長官のことについて佐川という表現を使われた。これは印象として余り良くないという印象を持たれた方は多いと思います。しかし、それは佐川前国税庁長官に責任を押し付けるということではなくて、麻生さんは自分の親しい人々は基本的に呼び捨てであります。例えば、それはまさに部下に対して、基本的には、例えば敬称を略するというのは当然のことであろうと。私もサラリーマン時代、私の上司であっても他社の人に言うときには呼び捨てで言っておりましたという意味と捉えていただいていいのではないかと。それをですね、それを、まさにその部下に押し付けるために敬称を略したという言い方はそれは酷ではないかと、こう思う次第でございます。  それと、それと同時に、誰が責任を持っているのかということは明らかにしなければいけません。と同時に、例えば、私は、行政全般について最終的な責任は私が負っているということは何回も申し上げています。その責任から逃れることはできないわけであります。  ただ、物事の再発を防止をするためには、実際に当たっていた人たち、実際にその行為を行っていた人たち、実際に監督を行っていた人たちがその責任を認識しなければ、これは全てを私が例えば責任を取ればいいという話ではないわけでございまして、そこのところを委員は意図的にですね、ある意味意図的にこれはねじ曲げて、責任を逃れているかのごとくのイメージを植え付けようとしているのではないかと、こう思う次第でございますので、この点については、それぞれの名誉が懸かっておりますので、少し長めになってしまいましたが、答弁をさせていただいたところでございます。
  113. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 先ほど総理は、官僚の皆さんに、高い倫理観と使命感、高い誇りという言葉を使われました。しかし、先ほど来出ておりますように、財務省で二人の自殺者が出ております。近年の日本財団の調査によりますと、自殺者一人の背後に二十人の自殺未遂者が存在するという調査も出ております。これ、犯罪に問われかねない改ざんを三百か所も行うということは、役所の人たちに何のメリットもないと思います。  これだけ各省庁で多くの人たちを結果的に追い詰めているという認識と、多少なりとも罪の意識は、総理、ございませんか。
  114. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 簡潔に願います。
  115. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、命を絶たれた方については、本当に残念でありますし、御冥福をお祈りしたいと思います。そしてまた、御遺族の皆様に対しましては改めてお悔やみを申し上げたいと思います。  しかし、事の経緯がまだ明らかでいない中において、私もつまびらかに存じ上げないわけでありまして、まさに人の命についてのことでありますから軽々にコメントすることは差し控えさせていただきたいと、このように思います。
  116. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 ここに並べておりますけれども、これ、いろんな大臣の名前が出ております。総理、資料にありますけれども、ただ、いろんな大臣、名前出ていますけれども、共通することは、全部これ、安倍総理の下でのいろんな大臣、そしていろんな省庁でのことであります。したがって、これはまさに行政のトップである安倍総理自身のこれ全部責任じゃないかと思いますが、いかがですか。
  117. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 任命責任は全て内閣総理大臣たる私にあります。それはもう今までは何回も申し上げているところでございます。その中において、それぞれの大臣がしっかりと職責を果たしていくことを期待をしているところでございます。
  118. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 任命責任よりも結果責任が重要でございます。  と同時に、先ほど来、印象の話をされておりますが、国民はよく分かっています。実際に、森友問題の責任が安倍総理にあるということに対する世論調査は七〇%以上あるんです。国民の皆さんはよく見ていらっしゃいます。この国民の民意に対して、安倍総理、どうお答えになりますか。
  119. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) この森友問題においては、この国有地の払下げあるいは学校の認可において、私も私の妻もそして事務所も一切関わっていないということは申し上げてきたとおりでございまして、そうだという証拠は全くもうない、もちろん証言もないわけでございます。そこで、今までも重々説明を申し上げてきたところでございます。  ただ、私の妻が名誉校長を引き受けたことから当然疑念を持たれてもやむを得ないと、こう思っている次第でございます。この上は、現在、決裁文書の改ざん問題については司法が捜査を行っている、そして財務省においても今調査を行っているところでございます。  なぜこのようなことが起こったのか、徹底的に明らかにし、全容を解明し、うみを出し切っていく、そしてその上で、二度とこうしたことが起こらないように組織を立て直していくことが私の責任、果たすべき責任であろうと、このように考えております。
  120. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 今回の日報問題について、公明党の山口代表は、国民と国会をだますに等しい行為であると言っております。石原伸晃元大臣は、文民統制に触れる、憲法まで波及する話だというふうに、身内の方もおっしゃっている。つまり、立法府の存在、民主主義、憲法を損ねたと。これは、法とルールに基づく国家の統治機構そのものを破壊したと言ってもいいと思っております。  こうした様々なこの文書管理というのは、このファイルがどこにあるかというそういう問題じゃなくて、これはまさに国家犯罪そのものである、そしてこれ全部に関係してほかの省庁もあるかもしれない、そういう結果責任について総理がどうお考えになっているか、お答えをいただきたいと思います。
  121. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) まだ結果は、我々、私も深刻に受け止めているところでございます。だからこそ原因を究明していくことが重要であります。  財務省の決裁文書の書換えにつきましては、まさに先ほど説明をさせていただきましたが、司法がしっかりと今調べている、そしてまた、財務省においても調査を行っているわけでありまして、徹底的な調査を行い、うみを出し切った上において組織を立て直していくことが私の責任だろうと、こう思っているところでございます。  そして、日報問題については、これも現在防衛省の中におきまして、大野大臣政務官を中心に、なぜこのようなことが起こったのか、管理がずさんであったのか、あるいは認識をしていながら隠蔽をしたのかということも含めてしっかりと徹底的に調査をし、そして文書管理の在り方を改めていく、また、その明らかにした上において対応を取っていかなければいけないと、このように考えております。
  122. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 少なくても、財務省は、佐川理財局長は認めています。防衛省においても自衛隊のこれは制服が認めています。  今まで省内の官僚の不祥事に対して責任を取って辞めた閣僚が三人いらっしゃいます。部下を責めずに監督責任を取りました。一人は、この数年前の大蔵省不祥事のときの三塚博元大蔵大臣。二人目は、この防衛省、防衛庁でありましたが、額賀元防衛庁長官。三人目が昨年の稲田大臣であります。少なくても、実際にこの自分の部局、部下がそういう形で不祥事を起こしたということに対して、監督責任でこの三名の閣僚が辞めておられます。  これだけそろっている。これ、安倍総理自身が監督責任を取るべきじゃないかと思います。詳細の調査以前に、既に実際に部下の方々が認めているということは、これ監督責任そのものじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。責任の取り方です。
  123. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど答弁したように、全容を明らかにし、再発防止をしっかりと進めていくことが私の責任であろうと、このように考えております。
  124. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 これは、アメリカ・ワシントンのホロコースト記念博物館にございますファシズムの初期警報ということでございます。これ全部、かなり安倍政治に似ていると言っておりますが、六つだけ今日選んでまいりました。  この強力な国家主義、軍隊の最優先、それから犯罪取締りと刑罰への執着、これはまさに解釈改憲による安保法制、それから特定秘密保護法案と共謀罪。更に付け加えますと、歴代の自民党政権と異なる政策を実はかなり強行的に決定をし、場合によっては解釈改憲という禁じ手のような手法で、こういう形で進めてきたというのが、この二つ、上の二つに言えると思っておりますけれども、これ二つに言えることは、要するに、安倍総理は、憲法改正ということを終極の一番の政治課題として、まさに目的とされておられるのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
  125. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) ちょっと質問の意思が、趣旨がよく分からないんですが、ちょっともう一度、何を聞いておられるのかよく分からないんですが。
  126. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 つまり、憲法改正を、こういう強力な国家主義、それから犯罪取締り、こういう形で安保法制、共謀罪等をやっておられましたけれども、結局それは憲法改正ということを終極の目的に政治家として目指しておられるのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
  127. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全く違います。  一つは、まず特定秘密保護法について、これに絡めておられるのかもしれませんが……(発言する者あり)それはおかしいんです、おかしいんですよ。全然違うから、余りの、余りにも的外れだから、思わず苦笑を禁じ得ないところでございます。  特定秘密保護法につきましては、それまで既に様々な、特別防衛秘密等々、様々な機密がございました。これをもう一度しっかりと整理をし直して、し直してですね、この機密の管理がしっかりと行われるようにしたところでございます。言わば国際的にも通用する秘密を保護するための法律に、体系にしたと言ってもいいんだろうと、こう思う次第でございます。このことを行うことによって、例えば当時映画が作られなくなると言った人がいますが、そんな人は一人もいないわけでございまして、しっかりとした秘密を保護するための法律が、体系ができたと、こう思っております。  そしてもう一つは、平和安全法制のことだろうと思います。まさに、この法制によってお互いに助け合うことができることになった、日米同盟のきずなは強化されたと、このように思います。北朝鮮に高い水準の圧力を掛け、そして軍事的にも圧力を掛けていく中において、日米、そして日米韓はしっかり協力をできたと、こう思っております。  また、テロ等準備罪においては、まさにパレルモ条約に日本が加入をすることによって、言わば国際的なテロ防止の輪の中に入ったと、こう思う次第でございます。つまり、こうしたことを行うことによって何が起こったかといえば、国民を守るために必要な情報はより多く入るようになったということと……
  128. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 総理、済みません、簡潔にお願いします。
  129. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) はい。  日米同盟においてきずなが強くなったことによって、より日本は安全になったと、このように思っているところでございます。
  130. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 あとの質問は午後に譲ります。
  131. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十五分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  132. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、平成二十八年度決算外二件を議題とし、全般質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  133. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 午前中に引き続きまして、このアメリカのホロコースト記念館、ファシズムの十四の初期警報、安倍政治との類似性ということの続きでございます。  このいわゆる手法の話でございます。  マスメディアの統制。これはNHK会長人事、あるいは番組内容に総理始めいろいろと注文を付けていらっしゃるという話がございます。  団結のための敵、スケープゴートづくり。これは前川前文部科学事務次官に対する、これ怪文書といった人格攻撃、それから、先ほど申しましたいろんな部下いじめも、これも団結のための敵づくりのような気がいたします。  一方で、身びいきと書いてございます。これは皆さん、国民の皆さんお分かりのように、日本銀行総裁、内閣法制局長官、稲田防衛大臣の人事、そして、今問題になっております内閣人事局による霞が関の人事、これを総称して、森友、加計問題でのそんたくということになっております。  こういう、つまり敵と味方を区別するというのが安倍政治の典型のように思いますが、こうした政治手法について、安倍総理自身はどういう形で敵味方を使い分けて政治をやっていらっしゃるか、お答えをいただきたいと思います。
  134. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) なかなか委員の論理に付いていくことができないのですが、私は適材適所で常に考えております。
  135. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 国民の皆さんがよく分かっているというのが先ほどのアンケートにあったというふうに思っております。  要は、先ほど来、このいろんな文書の問題、あるいは国権の最高機関に対する様々な毀損、憲法、民主主義、これを、まあ政治的に言いますとどういうことかといいますと、法治主義から人治主義に変わってきた安倍政治。人治主義というのは、法律よりも人と人との関係ということ。これが、つまり、法治主義から人治主義、身びいき主義といいますか、になったのが安倍政治の特徴と思いますが、これは国民の皆さんはよく分かっていらっしゃる。安倍総理御自身、どう思いますか。
  136. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、いきなりそういう飛躍されても、国民の皆様も戸惑うだけだと思います。全くそうは思いません。
  137. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 ずばりだと安倍総理の答弁も短くなって、お答えができないということがよく分かったと思っております。  そして、最後の、一番下ですが、不正な選挙でございます。  ファシズムというのは独裁者が独裁者になっていったということで、よくヒトラーが例に挙げられますが、ヒトラーが権力奪取する前には選挙を連発したと言われております。安倍総理もこの数年間非常に選挙の連発が多かったわけでございますけれども、先ほど大島議員が質問しました改ざん総選挙という意味は、総選挙に至る国難云々ではなくて、実は情報自身が間違っていたということが問題であると思っております。ですから、これが改ざん総選挙。その改ざんの前提としての隠蔽、そして一方で、強権的な問題の背景の形での選挙に行ってしまったと。ですから、隠蔽内閣、改ざん内閣、そして強権内閣。ですから、国難と言っていた北朝鮮ともこれから関係を構築していかなければいけない面もある。  つまり、こうした隠蔽内閣、改ざん内閣そのものが国難だったというふうに思われますが、いかがでしょうか。
  138. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、何とも言えない論理展開だと思いますが、そうは思いません。
  139. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 何か茶化したような、図星のことについてはお答えになっていないようでございますので。  これは奇想天外な話じゃございませんで、最近、トランプ大統領、安倍総理のお友達でございますが、のメラニア夫人が、ホロコースト記念博物館を訪ねられました。これは御主人がスイスに行っていたときという話がありますけれども、報道されているところによりますと、メラニア夫人がこうおっしゃっております。ホロコースト記念博物館は、亡くなった何百万人もの罪なき人々に敬意を表し、私たちにはホロコーストの悲劇や影響を教えてくれるのです、博物館を回り、心を揺さぶられる思いがしましたと。私のたまたま知っておりますある国の外交官ですが、最近ワシントンへ行かれて、やはりこの博物館を訪問してきた。  これはやはり、いろいろな方々にとって、この人権の問題、そして、いわゆる迫害の問題については非常に大きなテーマでございますので、まさに法と秩序の大きな問題で、こういうところで実は、このファシズムの初期警報というのは、安倍総理のことばかり申し上げましたが、実はいろいろな方々に共通する、こういうことが当たっているということでございますので、それは是非、茶化すのではなく、まあ図星であるがゆえに答弁が短かったのかもしれませんけれども、お考えをいただきたいと思っております。  そこで、先ほど来いろいろな形で申し上げましたけれども、これは立法府の存在、民主主義、憲法を損ねたということになりますと、任命責任ばかりではなく結果責任ということからいたしましても、これは潔く私は、安倍総理自身が、晩節を汚すのではなくて、辞任をしていただいて対応をしっかりしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
  140. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年、選挙で訴えて我々は、まあ厳しい選挙ではありましたが、二つの国難を国民の皆様の信任を得て乗り越えていくと、こうお約束をし、選挙戦、公約を掲げて選挙を戦ったわけでございます。結果、二百八十四議席、過半数を大幅に超える議席をいただいたわけでございます。与党で三分の二の議席をいただいた。これは、三回の総選挙、私が総裁として戦った総選挙で、三回連続三分の二の議席をいただいた、与党で議席をいただいたわけでございます。かつ、この三回の総選挙の中で、小選挙区においても比例区においても、最も多くの得票を実は前回の選挙でいただいたわけでございます。  この国民の負託をしっかりと公約を果たしていくことで果たしていきたいと、このように固く決意をしているところでございます。
  141. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 長州の吉田松陰、水戸学を学ばれました。私は水戸の出身でございますが、水戸に参りまして、この吉田松陰、学ばれました。天下の先駆けという言葉がございます。その天下の先駆けということを一番実は志に描いて議員活動をやってきた人間が福島伸享衆議院議員でありました。私の中学と高校の後輩でございます。  今回の、先ほど来申し上げております様々なそんたく、そして行政が政治に顔色を使いながら、そして多くの役所の皆さんも、場合によっては命を懸けて、そして身分を懸けて頑張っておられる、そしてそれが昨年の二月十七日でございました。この福島伸享議員の追及から事が始まっております。  よく総理は、どういうふうに関わっていたかということをおっしゃいますけれども、この前、太田理財局長がおっしゃいましたけれども、安倍昭恵さんが総理御夫人であるということが、存在がそのものだという話がありました。総理夫人が何をやったかということ以上に、総理夫人であるということが私は重要だろうと思っています。  つまり、例えば、金正恩、北朝鮮の委員長の妹さんの金与正さん、彼女が何をしたかではなくて、彼女が妹であるということがああいういろいろな役割を果たしております。トランプ大統領のお嬢さんのイバンカさん、お嬢さんであるということで随分お金を出されました。いろいろな意味で、どういう存在であるかという関係付けが重要なわけでございます。それが今回、様々な形でいろんな影響を及ぼしていると思っております。  その意味では、是非、晩節を汚さない形で、私は、福島伸享、実はもう一人の、福島伸享の先輩が山口那津男公明党代表、中学、高校、三人とも一緒でございますけれども、国民と国会をだますに等しい行為、私はこれは是非、私も岸元総理の様々なアジアの和解外交、日韓関係の回復で与野党で一緒に活動をされた。私、いろいろ国会でも取り上げさせていただき、本も差し上げておりますけれども、岸総理は六〇年安保直後は非常に支持率低かった。しかし、長期的にはそういう評価があったと思っています。  ただ、安倍総理、今まで五年間いろいろ功績もあったと思いますけど、こういう形でしがみついていった場合には取り返しのつかない形で私は後世に名が残ってしまう、是非潔い形でしっかりと身を処していただきたい。改めて申し上げますが、いかがでしょうか。
  142. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 藤田委員も質問されるのであれば少し勉強された方がいいと思いますが、イバンカ氏はお嬢さんというだけではなくて補佐官であります。金与正氏も党の要職に就かれておりますから、そういう意味での影響力があるということも前提に、是非その辺も勉強していただければと、こう思う次第でございます。  そして今、福島委員の名前も挙げられましたが、言わば選挙によって結果は出ているわけでございます。国民の意思を無視はされない方がいいんだろうと、こう思っております。  国会においてしっかりと議論し、そして私たちは、参議院はそういう解散というものはないのでございますが、衆議院においては、解散を行うということは、私自身も含めて政権の選択をこれは国民の皆様にお願いをするわけでございます。言わば国会議員が全てその職をなげうって国民の皆様の判断に委ねるということでございまして、その判断は厳粛に私たちは受け止め、その上においてどのような政策を行っていくかということについて深刻に受け止め、考えなければならないわけであります。  だからこそ私たちは、二〇〇九年、政権を失った後、なぜ私たちは政権を失ったのか、議席を失った人々はなぜ議席を失ったのかということを深刻に反省し、それがその次の選挙に至ったわけであります。そこでまるで無謬のごとく考えるのは間違っているんだろうと、このようなことはアドバイスをしてさしあげたいと思うところでございます。  いずれにせよ、我々はしっかりと選挙で公約したことを実現していくことで責任を果たしていきたいと、このように考えているところでございます。
  143. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 昨年の選挙のことをおっしゃいました。森友学園の昨年以来のことがもし昨年の総選挙で事実が明らかになっていたならば、そして陸上自衛隊あるいは航空自衛隊のこういったことが明らかになっていたならば、私は、福島議員は完全に勝っていたと思います。  福島伸享議員の選挙の初日には、これは官房長官も御存じですけれども、ある宗教団体のトップが福島議員の水戸に訪れています。いろいろな形でそういう、福島議員を始めとした方々に、特別な、相手方に選挙の応援が入ったということも存じ上げておりますけれども、要は、実際の情報が去年の十月の段階で明らかになっていたならば、私は、国民が正しい判断をした。国民が正しい判断ができないような隠し事を昨年以来ずっとやってきたということが今国会ではっきりしたではありませんか。その責任を安倍総理にしっかり取っていただきたい。水戸から長州に申し上げて、私の質問を終わります。
  144. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 大島九州男君の関連質疑を許します。小西洋之君。
  145. 小西洋之

    ○小西洋之君 民進党・新緑風会の小西洋之でございます。  私は、大島委員また藤田委員からの追及にありました安倍政権におけるシビリアンコントロールの破壊に関する観点から関連質疑をさせていただきます。  シビリアンコントロールとは、政治家によって軍事組織を統制するという原理でございます。しかし、その政治家をも統制する、それがまさに憲法九条でございます。国家の統治機構において、国家権力、政府の行為によって二度と戦争の惨禍を許さないという憲法前文の平和主義の規定、そして、それが具体化した憲法九条。しかし、政治家にも戦争を起こさせない、政治家をも統制するこのシビリアンコントロールの国民統制の規定九条を、安倍政権は、解釈変更そして安保法制によって破壊をしたというふうに言われております。ですので、私は、昨年の三月三十一日、参議院の本会議の代表質問で安倍総理に質問をさせていただきました。(資料提示)  昭和四十七年政府見解、今私の手元にあります。今から四十六年前に作られました。内閣法制局が作成し、この決算委員会に提出をした九条の解釈文書。昭和四十七年見解に九条解釈の基本的な論理が存在するという安倍内閣の主張が事実に反する場合は、実は安倍政権、集団的自衛権の合憲の根拠としてたった一つのことしか言っておりません。  この昭和四十七年政府見解の中に、それが作られた当時から、作った吉國法制局長官らが決裁印を押しているんですけれども、作った法制局長官らによって集団的自衛権を許容する九条の基本的な論理が書き込まれた、つまり、元々合憲だったんだということを言っているんですね。この四十七年見解の中には合憲と書いてある。じゃ、この前後に合憲と書いた文書があるんですかというと、一つもないと言います。ただ、この昭和四十七年見解だけは合憲と書いてある、これが安倍政権の解釈変更、安保法制の唯一の合憲の根拠でございます。  ですので、私の質問、昭和四十七年見解に九条解釈の基本的な論理が存在するという安倍内閣の主張が事実に反する場合は、総理大臣、国会議員を辞職する覚悟がありますかと質問をいたしました。それに対して安倍総理は、平和安全法制は内閣として提出したものであり、その内容及び法の施行について、内閣の長たる内閣総理大臣として、そして自衛隊の最高指揮官としてあらゆる責任を負う覚悟であります、このように答弁をしております。  安倍総理に伺います。  参議院の本会議で答弁いただいた、総理大臣そして自衛隊の最高指揮官としてのあらゆる責任を負う覚悟、この中には、安倍政権の解釈変更合憲の根拠が事実に反する、すなわち違憲である場合には、総理を辞職し、そして議員を辞職する覚悟があるのでしょうか。  実は、この本会議の質問で私は三回連続、安倍総理に問いかけをいたしました。結果、行った答弁が、あらゆる責任を負う覚悟でございます。そして、今から十日前の三月の二十八日、参議院の予算委員会の総括質疑で私は四回連続、安倍総理に、総理大臣そして議員の辞職をする覚悟があるかとお尋ねしました。しかし、全く関係のないことをお話しになり、時間稼ぎをして逃げていかれました。その安倍総理の答弁姿勢に対して、安倍総理の集団的自衛権の発動によって戦死の危険に直面する自衛隊員、そしてその御家族、私は、直接憤り、そして悲しみの声を聞いております。  安倍総理、闘う政治家としての矜持に懸けてお答えください。安倍総理の合憲の見解は結構です。覚悟だけを聞いておりますので、委員長も、端的に、私は総理の覚悟だけを聞いておりますので、総理と議員を辞職する覚悟があるかを明確に答弁願います。
  146. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 同じ質問でございますが、合憲かどうかということについては、言わばこの憲法解釈の変更が合憲かどうかということについては、まさにこの委員会におきましてもそうですし、特別委員会において、衆参合わせて相当の時間を重ねて結論を得たわけでございます、結論を得たわけでございます。そこで私も千回以上の答弁を重ねてまいりました。結果、この言わば解釈変更を含めた平和安全法制は国会で成立をした、衆参で多数を得て成立をしているわけでございます。  という意味におきましては、まさに国会においても御承認いただいたものと考えております。
  147. 小西洋之

    ○小西洋之君 委員長、今厳しい言葉を申し上げますので。事前に我が本会議、そして予算委員会で使われたことがあるかを調べてまいりました。手元に議事録がありますけれども、ひきょうという言葉でございます。安倍総理の今の答弁、ひきょうな、まさにひきょう極まりない態度だと思います。  なぜでしょうか。安倍総理は、最後、国会で成立した法律だからと言って逃げていきました。しかし、安倍総理の答弁、このフリップを御覧ください。平和安全法制は内閣として提出したものであり、よって内閣の長として、自衛隊の最高指揮官としてあらゆる責任を負う覚悟であると安倍総理はおっしゃっているわけでございます。まさに閣法です。国会の責任にはできません。まさに解釈変更やったのも安倍内閣だけでございます。  安倍総理に重ねて聞きます。  森友の土地問題、土地の売却などに総理やあるいは御夫人が関わっていたら、総理大臣とそして議員を辞めるというふうに安倍総理はおっしゃっております。自衛隊員や国民の命、その尊厳は国有地の価値よりも劣るんでしょうか。また、安倍総理は、民進党の同僚議員の江田憲司議員の昨年の衆議院の予算委員会の質問に対して、南スーダンの駆け付け警護でもし死傷者が出たら総理を辞職する覚悟があるかという問いに対して、そうした覚悟を持って職務に当たっているというふうに答弁をなさっておりました。森友の土地問題で、総理、議員を辞職する覚悟を答弁し、南スーダンの駆け付け警護で総理を辞職する答弁を、覚悟を答弁している総理。  もう一度聞きます。  自衛隊の最高指揮官として、日本国の総理として、端的に威厳を持って一言だけでお答えください。自分の行った解釈変更、それが、合憲の主張が事実に反し違憲であれば、総理と議員を辞職する覚悟をお持ちですか。
  148. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、内閣の長として、そして自衛隊の最高指揮官として全責任を負っているというふうに申し上げているわけでございます。  その全責任を負っているこの出した法律、しかしもう既に成立をしておりますが、それが万々が一そういうことでないということになれば、それはもう全て私の責任に帰結をするわけでございますから、言わばあらゆる責任を取る決意は当然あります。  しかし、先ほど私がもう答弁で申し上げておりますのは、その覚悟で臨んでいるわけでありますが、既にこれは国会で成立をしているわけであります。そして、それは多くの議員が、過半数の議員がそれは合憲であるという考え方の下に、それは国会としてその意思を示しているということもあるということは小西さんも御理解をいただけているのではないかと。私が一人で決めているわけではないということであります。  当然、その前段階の中においては、私は、内閣総理大臣として、閣法として出している以上、あるいは自衛隊の最高指揮官として全責任を負っているということは言うまでもないわけでございます。
  149. 小西洋之

    ○小西洋之君 私の質問、十回目になります。昨年の本会議、そして十日前の予算委員会、そしてこの決算委員会、今で十回質問しました。  第十一回目の質問をします。あらゆる責任を負う覚悟というふうにおっしゃっているわけですから、その中に総理の辞職あるいは議員の辞職が含まれるのか、自衛隊の最高指揮官として明確にお答えください。  先ほどの南スーダンの江田憲司議員の質問はこういう質問でした。安倍総理が主導した自衛隊の駆け付け警護、それで殺傷、死傷者が出た場合という質問でございます。解釈変更を内閣法制局長官の人事を替えてまで強行し、そして安保法制は閣法、安倍内閣がまさに主導した法案です。  自分で主導して作った集団的自衛権の行使、それがもし違憲であれば、安倍政権の合憲の主張が事実に反するのであれば、最高指揮官として、自衛隊、総理とそして議員を辞職する、そういう覚悟を持っている、そういう決意で、覚悟でよろしいですか。明確にお答えください。覚悟だけを答えてください。
  150. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) ですから、それはもう違憲ではないということを申し上げているんですよ。もう既にそれは言わばこの院においても、委員会においても、あるいはまた国会においても、それは違憲ではないという国会としての意思が示されているわけでありますから、言わばもうそれは全く仮定の質問にしかなっていないのであります。仮定の質問にすらなっていないと言ってもいいんだろうと思うわけでございます。  そこのところで、いずれにせよ、私は、言わば閣法として出したことについてはあらゆる責任を取るということでございます。
  151. 小西洋之

    ○小西洋之君 安倍総理、内閣の閣法だから自分はあらゆる責任を負うと言っているんですね。国会の責任にしないでください。  安倍総理、先ほど御紹介した江田憲司議員の質問の答弁の中でこういうことを言っております。殉職された自衛隊員の追悼式に安倍総理は毎年出ている。そこに、追悼式に出て、涙に暮れる御家族、小さなお子さんたちを目の前にして、常に自分はそういう立場にある、私の命令で命を懸ける人たちがいる、そして残された家族、そういう現実に直面することもあるという覚悟を持って毎回、指揮官としての責任を負っているというふうに答弁をされています。  安倍総理が主導した集団的自衛権、発動されれば自衛隊員は戦死の危険に直面します。日本国民も戦死の危険に直面します。それだけのことをやったわけですから、憲法尊重擁護義務を負う総理大臣そして国会議員として、総理と議員を辞職する覚悟があるか。十二回目の質問です、十三回目でしょうか、十二回目の質問です。明確にお答えください。
  152. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、論理展開が私、よく理解できないところがあるんですが、まず江田憲司さんの質問に対してのお答えなんですが、もし言わば自衛隊が死者が発生した場合、我が国防衛のために活動している自衛隊員に死傷者が出た場合ということを述べられたわけでございます。そこで、私はこう答えたんです。  私は、毎年自衛隊の慰霊祭に出席をしております。毎年残念ながら何人かの殉職者が出ている。もう既に二千人を超えている殉職者が出ているのは事実でございます。そして、かつ皆さん若い方でありますから、奥さんも若い方であり、お子さんは赤ちゃんだったりするわけであります。皆さん涙に暮れている。私は、最高指揮官として常に責任を感じているわけであります。たとえそれが戦闘ではなかったとしても、しかしそれは相当過酷な訓練をするわけでありまして、その中で命を落とされているわけでございます。当然、それぞれの出動においては最高指揮官たる私が最終的な責任を負うわけでありますから、大変御遺族の皆様に対しては申し訳ない思い、しかし、そういう思いを持つ覚悟で私は最高指揮官として臨んでいるということでございます。  他方、違憲立法、違憲立法だったら責任を取るのかということでございますから、これは違憲立法ではないということしかお答えはしようがないわけでありまして、これは不動の態度であります。
  153. 小西洋之

    ○小西洋之君 延べ十回以上、安倍総理の総理大臣とその議員辞職の覚悟を問うて、安倍総理からは明確な答弁はございませんでした。  森友の土地問題、国有地の売買に、不正にもし関与していたら議員まで辞めるまで覚悟をおっしゃるのに、憲法違反、国民主権の憲法違反を犯していた場合には、総理も辞めない、議員も辞めない、はっきりと言いません。私は、そのような、まさに日本の立憲主義や法の支配、それをわきまえない、そういう方が今総理にあること自体が日本の民主主義において許されないこと、そして、何よりも、安倍総理の防衛出動の命令によって命の危険に直面することになる自衛隊員の命や尊厳に懸けて、安倍総理の姿勢は全く許されないことだと思います。  今、なぜ安倍総理が何度覚悟を聞いても答えないのか。実は、集団的自衛権の解釈変更が違憲だからでございます。  これは、安保国会の中で、安倍政権の合憲の根拠、この四十七年政府見解の中に、集団的自衛権が、作ったときから、作った吉國法制局長官らの手によって含まれている、これはもう明確に日本を代表する法律の専門家によって否定されております。  濱田邦夫最高裁判事、あの安保国会のときの陳述ですけれども、違憲である、法匪、法の匪賊というあしき例である、とても法律専門家の検証に堪えられない、読みたい人がそう読んでいるというだけの話で、裁判所に行って通るかというとそれは通らない。宮崎礼壹元内閣法制局長官、言わば黒を白と言いくるめる類いと言うしかありません、憲法九条に違反し、速やかに撤回されるべき。そして、日弁連を代表して伊藤真弁護士ですけれども、四十七年意見書の当時から限定された集団的自衛権は認められていたというようなことはあり得ない、安倍政権の主張は完全に否定されている。そのように言っているわけでございます。  つまり、安倍総理が行ったことは、これ、実は改ざん事件なんです。昭和四十七年政府見解は、作った人たちが、作るきっかけになった国会答弁、そして、角田長官のフリップをお願いしたいと思いますけれども、実はこの昭和四十七年の政府見解でございますけれども、これを作られた法制局幹部のお一人だった角田法制局長官、委員の先生方、パネル資料の五番でございますけれども、作った御本人が、まさに証言として、安倍総理の集団的自衛権の解釈変更の合憲の根拠、この四十七年見解に集団的自衛権がある、その主張を否定しているわけでございます。  つまり、安倍政権の解釈変更というのは、この四十七年政府見解の解釈を改ざんして、この中に集団的自衛権の論理を捏造して、九条の下で決して許されない集団的自衛権を可能にしているわけでございます。  ここで安倍総理に伺います。  安倍総理、御自分が行った解釈変更、集団的自衛権の解釈変更が違憲であった場合に、総理の辞職、そして議員の辞職の覚悟を述べない総理が自衛隊明記の改憲を述べる資格があるんでしょうか。  安倍総理は、自衛隊員にいざというときに命を懸けてもらう、その自衛隊員に対して違憲という議論があることは責任において申し訳ない、だから自衛隊明記の改憲を行うと言っています。しかし、あなたは、安倍総理は、御自分が行った解釈変更が違憲である場合には、政治生命、自衛隊員は命を懸けます、文字どおりの命を懸けます、にもかかわらず、安倍総理は御自分の政治生命すら懸けると言いません。そのような政治家に自衛隊明記の改憲を主張する資格はあるとお考えでしょうか。立憲主義や法の支配に反する生き方ではないでしょうか。答弁を求めます。
  154. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) ですから、私は、自衛隊の最高指揮官として、内閣の長として、閣法として提出をする以上、これは相当重い決意で臨んでいる。そこで私はあらゆる責任を取る覚悟で出しているということを総理大臣として申し上げているわけですよ。その中で、どういうものが入っているか、包含されているかということは、大体これは、皆様、想像が付くんだろうと、このように思います。私は、一々申し上げませんが、全ての責任を取る覚悟で、全ての責任を取る覚悟で私は出しているということを申し上げているわけであります。  と同時にですね、同時に、違憲かどうかということについては、もうこれ小西さんと数え切れないぐらい議論をしておりますが、基本的、四十七年見解の基本的な論理は変えていないわけでありまして、基本的な論理と、基本的な論理と……(発言する者あり)ここ大切なところなんですから、違憲だと言っているわけですから。基本的な論理というのは、まさに砂川判決で示されている、我が国の自由と我が国の存立を守るために必要な、自衛のための必要な措置をとり得ることは国家固有の権能として当然のことと言わざるを得ない。必要な自衛のための措置とは何かということは、私たちは考えるこれ責任があるわけでありまして、四十七年当時と現在とでは安全保障環境が変わってきている中において当てはめを行ったということにおいて、まさに参議院においても衆議院においても多数を得てこの法律は成立をしているわけでございます。  当然、一票を賛成票として投じた人は憲法違反ではないという確信の下に投票をしているということであります。いまだに小西さんはそれを違憲と言うことはその重みを余りにも軽んじているのではないかと、そんな感じがしているところは御紹介させていただきたいと思います。
  155. 小西洋之

    ○小西洋之君 憲法解釈ですので、選挙があろうが、あるいはこの国会の審議があろうが、論理がないものは違憲になるわけでございます。  安倍総理は、集団的自衛権を認めるその基本的な論理がこの四十七年見解の中になぜあるのか、作った人たち本人が否定しているものがなぜあるのかについては全く答えていないわけでございます。まさに改ざん事件だからでございます。  今日はNHKの会長にお越しいただいていますけれども、ちょっと時間なので質問は控えますけれども、NHKはここの、今のこの主張ですね、安倍政権の合憲の根拠、作った人たちが、集団的自衛権の行使を認める論理がこの四十七年見解の中にあるということがまだまだ国民には全く知られておりません。これは政治的な公平の観点、放送法第四条でございますけれども、あるいは議論のあるものについては多角的な観点から放送する、その放送法第四条の趣旨に基づいて公共放送としてその事実というものをしっかり国民に伝えていただきたいというふうに思うところでございます。  では、安倍総理がいつまでたっても覚悟を認めない、答弁しない、この全国中継を御覧になっている自衛隊員やその家族は本当に怒りと悲しみに暮れていると思いますけれども、次の、安倍政権によるシビリアンコントロールの破壊について追及をさせていただきたいと思います。  今申し上げましたように、安倍政権は、憲法九条、究極のシビリアンコントロールの仕組みを破壊して、国民統制の仕組みを破壊して軍事力の行使を可能にしているわけでございますけれども、実は、今この瞬間、安倍内閣の存在そのもの、安倍内閣のメンバーそのものに実はシビリアンコントロールの趣旨に反する、そうした方がいらっしゃるところでございます。佐藤外務副大臣でございます。  実は、佐藤外務副大臣は、今このフリップでございますけれども、昨年の特別国会の参議院の外交防衛委員会、十二月五日におきまして、このような就任の挨拶をなさっております。「外務副大臣を拝命いたしました佐藤正久でございます。事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託に応える決意であります。」、この赤字の部分でございますけれども、安倍総理が何度も何度も自衛隊の卒業式などで引用している服務の宣誓でございます。つまり、武人の精神の誓いでございます。  実は、全自衛隊員ですけれども、自衛隊法の定めによって、自衛隊員になるに当たってこの赤字で書いた服務の宣誓を行うことになっております。文字どおり、いざ有事の際には危険を顧みず、命を懸けて、そして国民の負託に応えるという重い誓いでございます。  私もかつて公務員として働いておりましたけれども、このような命懸けで任務に取り組むという誓いをしているのは自衛隊員だけでございます。警察官も消防隊員も海上保安庁の職員もいたしておりません。だからゆえに、武人の誓いなわけでございます。  憲法の六十六条の二項でございますけれども、国務大臣は文民でなければならないというふうにされております。その趣旨は、武人の精神、武人の精神による政治を排除する、武断政治を排除する趣旨というふうにされております。  安倍総理に質問をさせていただきます。  あなたの内閣の現職の外務副大臣です。現職の外務副大臣が、武人精神、自衛隊員が自衛隊員であるがゆえのその誓い、自衛隊員になるための誓い、自衛隊法に基づく誓いでその就任の決意を行っている。この佐藤外務副大臣を罷免しなければ、安倍内閣のシビリアンコントロールは憲法六十六条に反する、文民条項の趣旨に反することになるのではないでしょうか。また、防衛省に対する、その隠蔽問題、そのシビリアンコントロールの確保というのは到底できないのではないでしょうか。佐藤副大臣を即刻罷免する覚悟を求めます。
  156. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 答弁する前に、先ほど殉職者二千人以上と申し上げたのですが、二千人近くに訂正をさせていただきます。  佐藤副大臣の挨拶は、自衛隊員としての服務の宣誓行為として行ったものではないが、内容は、防衛省・自衛隊においては、これは実は自衛官だけではなくて事務官も行っております。私の秘書官も、言わば内局の一員でありますが、この服務の宣誓は行っているということはちょっと付言させていただきたいと思います。  佐藤副大臣は、文民たる外務副大臣としてその職務を全うするという基本的姿勢を全体として述べたものであります。したがって、本件挨拶は、憲法や外務省設置法の趣旨等に反するものとは考えていません。  佐藤副大臣には、引き続き外務副大臣としての職責を果たしていただきたいと考えております。
  157. 小西洋之

    ○小西洋之君 今、安倍総理は答弁で、佐藤副大臣は自衛隊法に定める服務の宣誓そのものを行ったわけではないというふうにおっしゃいました。当たり前じゃないですか。外務副大臣の就任挨拶なんですから、当たり前じゃないですか。  そして、さらに、答弁の中で、外務副大臣としてその職責を全うするという佐藤外務副大臣の基本的な姿勢を述べたものというふうに言いました。だからこそ問題じゃないんですか。  軍事の対極にある外務省ですよ。あらゆる外交、平和の努力を行って、基本が分かっていないようですけれども、どうしても国民に対する危険が避けられない、その最終手段として初めて軍事が許されるんです。その軍事の対極にある外交、平和をつかさどるその外務副大臣が、自衛隊の武人精神をもって就任挨拶をしている。まさにそれを基本的な姿勢とすること自体が憲法六十六条のシビリアンコントロール、文民条項の趣旨に反するのではないですか。  佐藤外務副大臣を即刻罷免する、罷免できないのであれば、安倍内閣そのものが憲法の文民条項に反するものとして、総辞職を求めます。安倍総理の見解を求めます。
  158. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほども申し上げましたように、服務の宣誓を行うのは、言わば自衛官だけではなくて、これは事務官、事務官も実は防衛省の中においては行っていることでございます。委員は御存じないかもしれませんが。  その上において、先ほど申し上げましたように、佐藤副大臣は、文民たる外務副大臣としてその職務を全うするという基本的姿勢を全体として述べたものであります。したがって、本件挨拶は、憲法や外務省設置法の趣旨等に反するものではないと考えております。
  159. 小西洋之

    ○小西洋之君 安倍総理、事務官は自衛隊員なんですよ。そんなことは私、百も承知ですよ。自衛隊員に、私かつて総務省の職員でしたから、同級生がたくさんいますから。何失礼なことをおっしゃっているんですか。  安倍内閣は、この二月、それで何人死んだんだ、米軍の度重なるヘリコプター事故について暴言を発言された松本文明内閣府副大臣を翌日に辞任をさせています。松本副大臣を辞任させて、憲法の文民条項の趣旨に反する就任挨拶をしている佐藤副大臣を直ちに罷免しないその理由について、簡潔にお答えください。委員長、御指導お願いいたします。
  160. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、先ほど申し上げましたように、佐藤副大臣の挨拶は、自衛隊員としての服務の宣誓行為として行ったものではありませんが、この内容は、防衛省・自衛隊においては自衛官のみならず事務官も行っているものであり、佐藤副大臣は、文民たる外務副大臣としてその職務を全うするという基本的姿勢を全体として述べたものであります。したがって、本件挨拶は、憲法や外務省設置法の趣旨等に反するものとは考えておりません。  いずれにせよ、佐藤副大臣には、引き続き外務副大臣としての職責を果たしていただきたいと考えております。
  161. 小西洋之

    ○小西洋之君 憲法違反をした場合の総理辞職の覚悟、議員の覚悟も述べない、そして文民条項の趣旨に反する決意表明、挨拶表明をした副大臣も罷免しない、まさに安倍内閣、安倍総理によって日本の民主主義、そしてシビリアンコントロールが溶けて落ちようとしている、まさに崩れ去ろうとしている、そうした危険を国会中継を御覧の国民の皆様にお訴えをさせていただきたいと思います。  では、次の論点に参らせていただきます。  実は、こうした憲法違反を犯し、そして文民条項、内閣そのものがシビリアンコントロールに反する、こうした暴挙の下で、安倍内閣において既に実は、防衛省、この度イラクの日報問題がございましたけれども、このイラクの日報問題において、実は、もはや完全にシビリアンコントロール、崩壊しているわけでございます。その具体例について指摘をさせていただきます。  今お示しさせていただいたフリップですけれども、三月の十二日、財務省の決裁文書の改ざんを財務省が発表したその日です、その日に実は、小野寺防衛大臣が防衛省の中で省内の幹部に対して以下のような指示を行っております。真ん中の文字の部分ですけれども、国会では森友学園の文書の書換えが問題となっているが、昨年は日報問題で防衛省・自衛隊が国民からの御批判を受けた、今回の関連で防衛省はその後どうしたのかと見られることもあろう、改めて情報公開、行政文書管理、情報保全を徹底してほしい、このような指示を居並ぶ防衛省の幹部二十名余りに小野寺大臣は行っています。  しかし、この小野寺大臣の指示を聞いていた者の中に、今赤字でお示ししておりますけれども、イラクの日報の存在を既に知っていた者がいるわけでございます。イラクの日報は一月の十二日に防衛省の中で内部通報がなされ、そして、この線を引いているところでございますけれども、文書課長ですね、これ官房の総務課長です。防衛省の中で一番偉い、大臣を支える、そして大臣の国会対策を支える課長でございます。その課長は、この小野寺大臣の三月十二日の指示の段階でイラクの日報の存在を知っていたわけでございます。昨年、衆議院の国会議員らによって国会で要求されている資料であることもこの文書課長、総務課長は知っていたわけでございます。  先ほどからの、午前中からの質疑で、安倍総理や小野寺大臣は、現場の自衛隊員にシビリアンコントロールなどを徹底するというようなことをおっしゃっていますけど、そういう次元の問題ではないわけでございます。まさに小野寺大臣を支える防衛省・自衛隊組織の中枢そのものにおいて、国会を裏切り、そして大臣が初めて三月三十一日に知ったと言っていますから、大臣を裏切ることが起きているわけでございます。  この文書課長、ちなみに、先ほど安倍総理が偉そうに何度もおっしゃっていたように、この方は自衛隊員です。  実は、国民の皆さん、これ、恐ろしい戦前のことを思い浮かべると、身の毛がよだつような話でございます。小野寺大臣が、昨年の南スーダン日報の隠蔽のことがあったので、防衛省ではしっかりと情報公開、文書管理を徹底するんだ、その指示を行っているまさにその瞬間に、国会から要求されたイラク日報の存在を知っていたわけでございます。  小野寺大臣に伺います。  小野寺大臣のシビリアンコントロール、全く成立していない、崩壊していると思います。小野寺大臣には自衛隊を率いる資格はないと思います。即刻に防衛大臣を辞職する決意、その決意だけを端的にお答えください。
  162. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) まず、先ほど委員が文民についてのお話をしましたが、従来から文民の定義というのは、次の者以外の者ということであります。一つは、旧陸海軍の職業軍人の経歴を有する者であって軍国主義思想に深く染まっていると考えられるもの、それから自衛官の職にある者、これを除く者を文民ということ、これは定義としてお話をさせていただきます。  二点目でありますが、委員が今お話をされましたが、確かに私が訓示を言ったときに文書課長はおりました。そして、その文書課長に改めて確認をしましたら、この陸上の幕僚監部を中心に、日報の探索漏れがないか行政文書の再確認を行った、その行っていた中で、約一万四千ページの日報に当たるものが本当に日報に該当するか、文書に欠損がないか、そのようなことをずっと調べている中で実はこの期間が過ぎたということであります。ただ、少なくても、やはりもしこのイラクの文書があったということが分かったら、その第一報は私に知らせるべきではないかということで、この文書課長には厳しくお話をしました。  加えてお話をしますと、今回の一連の日報の問題が表に出てきたのは、七月二十八日に、これは防衛省の改革として全ての日報文書を統幕に集めるという過程で見付かってきたもの。それから、三月二十七日、去年ですが、今まで持っていたのを実は知っていたのに出してこなかったというのが分かったのは、実は、私のところに報告来たときに、これはおかしいじゃないか、もう一回調べろということで改めて指示をした中で四月四日に分かってきたということでありますので、私どもとしては、シビリアンコントロール、私どもの指導でしっかりこのうみを出し切っていくように努力してまいります。
  163. 小西洋之

    ○小西洋之君 大臣に報告されたのは、この三月の十二日から三週間もたった後の三月の三十一日です。防衛省の最高幹部がイラク日報の存在を知っているのに大臣に報告しない、そのこと自体がシビリアンコントロールの完全否定なわけでございます。  安倍総理に伺います。  この後の三月の二十三日、安倍総理は、総理の閣僚懇において、政府の全職員に対して、文書管理、そして情報公開などを徹底するように指示を出しています。しかし、その二十三日から十日弱たった後に小野寺大臣に初めて防衛省は報告をしております。  自衛隊の最高指揮官として、安倍総理のシビリアンコントロール、全く成立していない。そして、安倍総理のまさに部下である小野寺大臣のシビリアンコントロールも全く成立していない。安倍内閣は即刻に総辞職すべきではありませんか。安倍総理の見識を伺います。
  164. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) しっかりとこの問題について調査をし、原因を究明した上で再発防止策を行っていく、これが小野寺大臣の、そしてまた私の責任だろうと、このように考えております。
  165. 小西洋之

    ○小西洋之君 一言だけ。  国民主権とシビリアンコントロールを破壊する安倍政権を打倒するために全力を尽くす野党の決意を申し上げて、質疑を終わらせていただきます。     ─────────────
  166. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、小西洋之君及び大島九州男君が委員を辞任され、その補欠として古賀之士君及び浜口誠君が選任されました。     ─────────────
  167. 若松謙維

    ○若松謙維君 公明党の若松謙維です。  閣僚におかれましては、是非、大勢の党員、支持者の皆様がテレビで見られておりますので、深みのある、しかし簡潔に答弁をお願いいたします。  それでは、質問に移ります。  今回の森友学園の公文書改ざん、そして陸上自衛隊のイラク日報の事後報告、さらには航空自衛隊と、国会を欺く断じて許すことができない問題ですが、が次から次へと起きました。公務員の不適切な言動、行動がやまない状況に対して、行政への信頼は地に落ちています。この際、徹底した原因究明を進め、うみを出し切るためにも、各大臣にこれらの問題にどう対処するか、尋ねます。  まず、公文書改ざん問題を扱う財務大臣に伺います。  この問題につきましては、佐川前局長の国会証人喚問でも原因究明ができず、捜査当局に委ねる現状では、国民の信頼回復には程遠い状況であります。森友学園の八億円値引きの調査結果もまだ出ていません。徹底した原因究明と再発防止策、そして国民の信頼回復にどのように対処していくのか、財務大臣に伺います。
  168. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これは若松先生、度々申し上げておりますけれども、決裁が行われた行政文書に関しまして、これは書換えを行うようなことは極めてゆゆしきことということでありまして、甚だ遺憾なことなのであって、私といたしましても深くおわびを申し上げると申し上げてきたところです。  私としては、まず三月十五日に、十二日の中間報告みたいな形で三月十二日に報告と今出されました後、十五日に事務次官以下幹部を集めまして、少なくとも本件については、これは理財局だけの話じゃなくて財務省全体として真剣に考えにゃいかぬということで、そのきちっとした反省の上に立って、調査を進めて説明責任を果たした上で、かつ、原因究明と同時にこれが再発防止と、二点要りますので、その点に関しましては財務省全体として取り組まねばならぬという点が二点目。そしてもう一点は、これによって、これは、普通にまともにやっている官僚も多いわけなので、若い人も当然おりますので、そういった人たちにとって心身にいろいろな意味で負担が掛かっておるので、そういった点も十分配慮する必要があるということを言ったところでもあります。  今はまだ、御存じのように、捜査が進行いたしておりますので、まだいろいろな形で、私どもとしては、これぐらいと思っているところに別の情報が入ってきたり、いろいろしていますので、私どもとしては、これはどこまでが、まだ捜査が進行しておりますので、その点に関しましては、私どもとしては、その点をきちっと見極めた上で、私どもとしては対応をきちんとやらねばならぬということで、いずれにいたしましても、失われた信頼回復というのに全力を挙げねばならぬと思っております。
  169. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非、捜査に委ねているということはもうなくしていただいて、もっと積極的にやっていただきたい、要望して、小野寺防衛大臣にお伺いをいたします。  何度もありましたが、今回のイラク日報のいわゆる事後報告、ないものがあった、一年間明らかにしない、二重の不祥事で国会を軽視しました。そして航空自衛隊であります。二度目の防衛大臣となられた小野寺大臣には、自衛隊全体を是非風通しの良い組織にしていただきたい。また、二度とイラク日報のような不祥事が起きないようシビリアンコントロールを遂行していただきたい。徹底した原因究明と再発防止策、そして国民の信頼回復に向けた今後の対処策についてお伺いをいたします。
  170. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 初めに、イラクの日報をめぐって不適切な対応があったことについて防衛大臣としておわび申し上げますし、この問題については、全てのうみを出し切るということ、まずそれから始まることなんだと思っています。  その上で、私の方から、まず、本日午前中の審議の中でも御説明させていただいた、私の指示に基づく全部隊及び機関における海外に派遣された自衛隊の活動に関する全ての日報を含む定時報告の探査作業に関し、新たに一件御報告をさせていただきます。  先ほど事務方より私に、情報本部において南スーダンPKOの日報が確認されたとの第一報がありました。この日報は少なくとも合計で一年以上の期間にわたるものであり、この中には、南スーダンPKOの日報に関する情報公開請求中の対象であった平成二十八年七月七日から十二日までの期間の日報も含まれているという模様であります。  更なる詳細の事実関係については調査中でありますが、いずれにしましても、本件は、防衛省として当時の情報公開請求等について不適切な対応があったと考えるを得ず、防衛大臣として改めておわびを申し上げます。  その上で、ただいまの御質問でございますが、私どもとしては、度重なるこのイラクの日報をめぐる不適切な対応、そしてただいま発表させていただきました南スーダンの問題、この日報の問題もあります。相当の実はこの文書の探索にはやはりしっかりとした時間が必要だと思っておりますし、私の方で大臣通達を出し、その中で全てのうみを出し切る、そこからスタートするということを積極的にやらせていただきたいと思っております。
  171. 若松謙維

    ○若松謙維君 今新たに二件が出たということであります。恐らくまた出てくるでしょう。とにかくうみを全部出し切ってください。命を懸けてやってください。よろしくお願い申し上げます。  そして、再発防止策、やはりこれもやらなければいけません。特にこの公文書管理問題、深掘りをしたいと思います。  公文書管理問題ですが、今回の度々の議論で、いわゆる自民、公明、与党として徹底した原因究明と再発防止策を検討するプロジェクトを立ち上げました。  この問題は、公文書管理法第二条四項に、行政文書とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書と書かれています。さらに、行政機関の職員が組織的に用いるものとして、行政機関が保有しているものと規定されているだけであります。この条文を補足する行政文書の管理に関するガイドラインにも、文書の作成、取得、利用、保存、廃棄の状況は総合的に考慮して判断すると、こういう非常にアバウトな規定であります。このために、改ざん防止、情報公開のルールの基準が明確になっていない等、多くの課題が浮き彫りになりました。  今後、このようなことが起きないように電子決裁システムをしっかり活用するんですが、その決裁システムを誰がチェックするのか、しっかりそういったものも含めた課題解決策を盛り込んだ公文書管理法改正を視野に入れながら、再発防止の確立に努めるべきと考えますが、梶山担当大臣、その決意と今後の対応についてお伺いいたします。
  172. 梶山弘志

    ○国務大臣(梶山弘志君) お答えいたします。  行政機関の意思決定の基礎となる決裁文書について書換えが行われたことは、公文書への信頼、そして行政全体への信頼を揺るがす行為であり、極めて重く受け止めております。  このため、先日、三月二十三日でありますが、閣僚懇談会において総理から御指示があったとおり、まずは四月からの改正ガイドラインによる厳格なルールを全職員に徹底し確実に運用をするとともに、更新等の履歴が厳格に管理できる電子決裁システムへの移行を加速することに直ちに取り組んで、今対応をしているところであります。  その上で、今回の事案について、現在行われている事実関係の調査、解明を踏まえて、更に問題点を洗い出した上で、それを受けて取り組むべき点が明らかになると考えておりまして、必要であれば法改正も含め現時点であらゆる可能性を排除せず、公文書の在り方について政府を挙げての見直しを行ってまいりたいと考えております。
  173. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非、法律がとにかくアバウト過ぎます。ですから、何が問題かというのが非常に煮詰まらないのが今回の、現下の本質でありますから、是非しっかり努めていただきたいんですが、総理にもお伺いしますけれども、単に閣僚に指示するだけではなくて、是非最後まで行政全体の改革の陣頭指揮に立っていただいて、そして国民の信頼回復のために、是非、総理の決意を伺います。
  174. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一連の公文書をめぐる問題により国民の皆様の行政に対する信頼を損なう事態となっており、行政の長としてその責任を痛感しております。一度失われた信頼を取り戻すことは至難ではありますが、私のリーダーシップの下、閣僚が先頭に立って、一からやり直すつもりで信頼回復に全力で取り組んでまいる決意でございます。  これまでとった措置として、全ての政府職員が原点に立ち返り、公文書は国民が共有する知的財産であること、知的資源であること、公文書を扱う者の立場は極めて重いことを改めて肝に銘じ、直ちに新ガイドラインによるルールの徹底や、電子決裁システムへの移行の加速に取り組むよう先般指示したところであります。まさに今月から新ガイドラインを踏まえて厳格なルールによる公文書管理が行われ、これを徹底することにより適正な公文書管理の運用を確保していく考えであります。  そしてまた、現在、財務省、防衛省においてそれぞれの大臣のリーダーシップの下で事実関係の調査を行っているところでありますが、今後、その解明を踏まえ、更に問題点を洗い出し、その上で、再発防止のため、組織、制度の見直しの必要があれば、そのための法改正も含め、公文書管理の在り方について政府を挙げての見直しを行ってまいりたい、その際に総理大臣としてしっかりと先頭に立ってリーダーシップを発揮をしていく決意でございます。
  175. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非、行政自らのチェックではなくて、自己証明は証明にあらずですから、しっかり外部の有識者も入れて、本当に最後まで国民が納得するような体制を示して、責任を成し遂げてください。  次に、平成二十八年度決算の全般質疑をいたします。  まず、二十八年度決算の特徴を前年度と比較して概要を見たいと思います。  パネル、資料一を御覧ください。(資料提示)  まず、公債金が三・一兆円増えましたが、その内容は、災害による公共事業、学校等の施設整備が増加し、建設公債が増加したのが主な原因であります。  歳出は、九十七・五兆円と過去六番目の規模となりましたが、対前年比八千億円減少しました。その主な原因は次のとおりであります。社会保障関係費は八千億円増えました。厳しい財政状況の中、工夫をしながら少子化と高齢化対策を拡充した結果、増加したわけであります。公共事業関係費が三千億円増加したのは、災害対策の強化、インフラ老朽化の対策等が増加しているためであります。  しかし、全体として、めり張りを付けた行政経費削減の歳出改革を行い、国債費四千億円減少したのは評価できます。結果として財政の基礎的収支とも言える新規国債発行高と国債返済額の差額が二・二兆円増加しましたが、将来へのインフラ投資が含まれており、総括すると、少子高齢化に柔軟に対応した歳出抑制と未来への投資のバランスの良い決算と概括いたします。  それでは次に移りますが、公明党は、公認会計士国会議員が三人おりまして、今まで決算発表の早期化、財政の見える化等、決算改革をリードしてまいりました。平成八年以降、毎年、補正予算が編成され、長年デフレ対策を行われてきたわけでありますが、財務省が決算発表の際には、本予算と補正予算を合わせた予算総額と、実際の決算額の差額の分析情報が公表されていません。  パネル、資料二を御覧ください。  この十年間の、黄色は本予算、ダイダイ色は補正後予算、そして青色は決算額の比較データですが、これをよく見ますと、毎年差額があります。この原因の説明、聞きましたけど、非常に分かりにくい説明をされます。  是非、財務大臣には今後分かりやすい決算説明のための工夫を要望しますが、いかがでしょうか。
  176. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のありましたように、これはおっしゃるとおり、分かりにくいというのはもう間違いないところだと思いますが、基本的に補正後の予算額と決算額の差額の話なんだと思いますが、これは予算を執行する段階においては、御存じのように、地元の調整でうまくいかなかったとか、なかなかうまくいかなかったので、やむを得ないということで翌年度へ繰り越されるということがよくあります。  これはいわゆる翌年度繰越額というんですが、もう一つは、いわゆる入札等々において落札がうまくいかずに落札不能とか、何ですかね、執行できないというようなことになった場合、予算の計上額に比べて執行額が少なくなるということになりますと、これはもう不用額ということで減らすというようなことになります。そういうことによって生じますので、こうした内訳というものにつきましては、決算につきましては毎年七月の終わりに決算の概要として公表しているんですけれども、今言われましたように、決算の説明を決算書とともに国会には提出をいたしております。  しかし、その見方を見ると、公認会計士とか税理士はさっと分かるところなんですが、なかなかそういったのが分かりにくいという点はおっしゃるとおりなんで、私どもとしては、今後、引き続き、決算の説明に対してより丁寧に分かりやすく努力をしてまいりたいと考えております。
  177. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非期待しておりますので、よろしくお願いいたします。  次に、こども・子育てマニフェスト五十、これは公明党が二〇一二年に発表しまして、今まで多くの新しい施策を実施してまいりました。一方、会計検査院は、政府は子ども・子育て支援に力を入れているが、総合システムに登録情報の全てを登録している市町村は一部に限られており、新制度の更なる充実に向けた活用が困難な事態になっていると指摘しております。  総合システムとは、子ども・子育て支援をする多くの施策を効果的に活用するためのシステムですが、なぜ総合システムが利用されないのか。その原因も含め、登録情報の範囲や総合システムの運用改善をしながら、総合システムをより活用しやすくするための改善策について、松山担当大臣、お答えください。
  178. 松山政司

    ○国務大臣(松山政司君) お答えいたします。  子ども・子育て支援全国総合システムにつきましては、保育所や幼稚園に対する運営費の給付などに関する国と自治体との間で申請業務などを効率化することを目的として、この子ども・子育て新制度が施行された平成二十七年度からスタートしたものでございまして、国と全国の自治体を結ぶコンピューターシステムでございます。  市町村が、保育所や幼稚園の子供の受入れ人数、あるいは働いている方の職員数、また運営費の申請額や実績情報をこの総合システムの中に入力することによって業務を効率化をする。そしてまた、都道府県や国は集計されたデータを共有し、また分析をすることができるというふうになっているものでございますが、この総合システム、若松先生御指摘のように、昨年十月に会計検査院から内閣府に対して、自治体における利用率が大変低い、また自治体の現場の職員からも大変扱いにくいという声も出ておりまして、このことから、市町村等における業務の実態あるいは総合システムの運用状況を的確に把握をして登録が進まない要因を分析したりするなどして、この総合システムの運営について見直すということで会計検査院から意見が示されました。  この意見を受けまして、昨年十二月に、直ちに、利用できる時間を延長する、九時―六時になっていたものを今は二十三時まで延長したり、あるいは登録したデータが簡単に修正ができるようにしたり、運用の改善を行ってまいりました。更なる改善に向けて、今後も自治体に対するアンケート調査、またヒアリングを実施しているところでございます。  会計検査院からの意見を真摯に受け止めて、引き続き、自治体の皆さんが一層利用しやすくなるように、運用改善に努めてまいる所存でございます。
  179. 若松謙維

    ○若松謙維君 自治省のマンパワー不足もあると思いますので、野田総務大臣、是非側面の支援もよろしくお願い申し上げて、外交問題について質問をさせていただきます。  先ほども、中国と北朝鮮、いわゆる中朝首脳会談が行われまして、大きな環境変化が起きてまいりました。そして、二日にも政府と自民党、公明与党による連絡会議が開催されまして、これらの北朝鮮情勢、そして中朝首脳会談などの変化を踏まえた日米結束強化の方針を確認したところでございます。  四月十七日から二十日まで安倍総理が訪米されます。日本が置かれている拉致、ミサイル、核問題の課題解決のため、安倍総理はどのような姿勢でトランプ大統領との首脳会談に臨まれるのか、総理のお考えをお尋ねいたします。
  180. 安倍晋三

    内閣総理大臣(安倍晋三君) 来るマーラ・ラゴでの日米首脳会談は、今月末に行われる南北首脳会談、その後に続く米朝首脳会談の前にトランプ大統領と今後の方針について直接すり合わせを行う重要な機会と考えております。  北朝鮮とは、過去の教訓を踏まえれば、対話のための対話では意味がない、北朝鮮が対話に応じるだけで制裁解除や支援などの対価を与えてはならない、北朝鮮が非核化にコミットし、それに向けた具体的な行動を取るよう、北朝鮮による完全、検証可能かつ不可逆的な方法での核、ミサイルの廃棄の実現に向け最大限の圧力を維持していかなければならない。そしてまた、最重要課題である拉致問題についても来る米朝首脳会談において取り上げるよう、大統領に改めて直接要請する考えであります。  こうした基本的な考え方においてトランプ大統領と一致をしたいと、この方針において南北首脳会談も行われ、そして米朝首脳会談が行われるような機会としていきたいと、このように思っております。  特に、この拉致問題について、日本の最重要課題でありますから、トランプ大統領の協力もいただきたいと、こう思っている次第でございますし、先般、拉致被害者家族の皆さんとお目にかかったときも、非常に皆さんが是非そのことを伝えてもらいたいということでございましたので、しっかりと伝えてきたいと思います。  また、ミサイルにつきましても、いわゆるICBMだけが廃棄されたのでは日本にとって意味がないわけでありまして、中距離、短距離も含めて、日本を射程に入れるミサイルもしっかりと廃棄されるべきであろうと、こうしたことについても大統領とお話をしていきたいと、こう考えております。
  181. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非、経済制裁緩めない、これは大事なポイントでありますので、貫いていただきたいと思います。  次に、賢人会議、パネル、資料三を御覧ください。公明党は長年この賢人会議の開催をいわゆる提案してまいりまして、昨年十一月、政府主催で賢人会議が開催されて、そして三月二十九日、白石座長から、核保有国と非保有国との橋渡しの取組として主に三つの提言を外務大臣に渡されました。  この提言を受けて、日本政府は、ジュネーブで四月二十三日から始まる二〇二〇年の核拡散防止条約、NPT運用検討会議第二回準備委員会までに取り組むべき短期的な課題について、これらの提言を反映することになりました。一方、米国とロシアは、低出力兵器と呼ばれる小型核兵器の開発も辞さない構えを示しておりまして、核兵器拡散の動きは油断できない状況が続いております。  唯一の被爆国である日本の総理がこの賢人会議の提案をどう生かしていくか、また、新たな核兵器拡散につながらないようにトランプ大統領と議論していただきたいと念願しますが、総理のお考えはいかがでしょうか。
  182. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国際社会では、核軍縮をめぐって、近年の国際的な戦略環境の悪化に伴い、核抑止の必要性を認める立場と即時の廃絶を求める立場との違いが残念ながら先鋭化しております。このような状況の中で、委員御指摘の賢人会議による提言は、核戦力の透明性の向上などNPTの運用検討プロセスを強化すること、そして、効果的な検証メカニズムを構築することなど、異なる立場の国々を橋渡しするための方策を示しており、国際社会にとって参考となる有益な提言であると評価をしております。  我が国は、この提言を今月下旬から開催されるNPT第二回準備委員会にインプットし、そして核軍縮の実質的な進展のため国際社会の取組を促していく考えであります。賢人会議には本年度も引き続き有意義な議論を継続をしていただきたいと、このように考えております。
  183. 若松謙維

    ○若松謙維君 次に、福島復興についてお尋ねをいたします。  復興庁の設置期限は平成三十二年度までとなっております。福島県の帰還困難区域の特定復興再生拠点整備が整い避難指示解除になるのは早くて三十四年以降でありまして、いまだに県内外に五万人の県民が避難しているいわゆる福島県の復興事業と県民の心の復興は大変長い期間を要します。しかし、復興庁の存続期間は残り三年を切りまして、福島県民、さらには宮城、岩手両県民におきましても、復興庁設置後十年以降の存続は大変関心が強く、また、被災地にとり大きな不安要素にもなっております。  このため、私は、一昨日、四月七日、福島県の帰還困難区域等を訪問し、現場の課題を調査してまいりました。  特に、双葉町の復興再生拠点となる町並みを見ましたが、七年前の地震による倒壊とこの間の経年劣化による建物の損壊で廃墟の様相でしたが、それでも、この地、ふるさとに戻りたいという方は大勢おります。  しかし、この五年間で町を復興再生することは大変難しい事業であることも実感をいたしました。今後、政府で復興庁の組織の在り方が議論されますが、福島の現場では、復興庁の機能は福島に絶対必要だと、こういう多くの声をいただきました。  被災地出身の復興大臣、復興庁の機能存続についてお考えを尋ねます。
  184. 吉野正芳

    ○国務大臣(吉野正芳君) 地震・津波被災地域については、生活に密着したインフラの復旧や住まいの再建はおおむね完了するなど、復興は着実に進展をしております。復興・創生期間内に復興をやり遂げるという決意の下、加速化に全力を尽くしてまいる所存でございます。  一方、復興のステージの進展に伴い、地域や個人が抱える課題は細分化してきており、それらに適切に対応していくことが重要でございます。そのため、避難生活の長期化に伴う心身のケア等、地域や被災者のニーズにきめ細かく対応をしてまいりたいと思っております。  また、おただしのように、帰還困難区域における特定復興再生拠点の整備など、福島の原子力災害被災地域の復興再生には中長期的な対応が必要であり、国が前面に立って取り組む必要があると考えております。  このような観点から、復興施策の進捗状況等を踏まえながら復興・創生期間以降の復興の進め方を検討してまいりたいと考えております。  もう一つ、復興・創生期間に入った中で基本方針というのを立てました。その中で、三年後見直し規定が入っております。二十八、二十九、三十でございますので、まさに三十年度、今年度が見直しの始まりという形になりますので、その中でも組織も含めて検討してまいりたい、このように考えているところです。
  185. 若松謙維

    ○若松謙維君 総理は、まさに安倍内閣は閣僚全員が復興大臣との自覚を共有しているということで、何度も総理も被災地に行っていただいております。  しかし、やはり福島は特に中長期的な対応が必要となりますので、是非その方向性について早く、いわゆる復興、機能、組織存続、この必要性について方向性を出していただきたいのでありますが、いかがでしょうか。
  186. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員も復興副大臣として御尽力をいただきまして、福島では昨年までに帰還困難区域を除くほとんどの区域で、地域で避難指示が解除されました。避難者の数もピーク時の三分の一以下となるなど、復興は着実に前進をしています。  他方で、いまだ五万人近い方々が避難生活を強いられており、ふるさとへの帰還も緒に就いたばかりであります。福島の皆さんの思いに寄り添いながら、政府として引き続き、福島イノベーション・コースト構想などを通じたなりわいの復興、心の復興に強力に取り組んでいきます。  復興庁が設置されている二〇二〇年度末までの復興・創生期間の間にできることは全てやり遂げる気概を持って、被災地の復興に全力で取り組んでまいりたいと思います。  その上で、復興庁の設置期間経過後の組織の在り方については、復興施策の進捗状況や、原子力災害被災地の復興再生には中長期的対応が必要であり、国が前面に立って取り組む必要があるという観点等も踏まえながら検討していく必要があると考えております。  今後とも、福島の復興なくして日本の再生なしとの強い決意の下、若松議員を始め公明党の皆様のお力もお借りいたしながら、福島の再生に政府・与党一丸となって取り組んでいきたいと、このように考えております。
  187. 若松謙維

    ○若松謙維君 この福島復興にまた大事なプロジェクトがちょうどパネル、資料四を御覧ください。  平成二十七年四月、私は、福島再エネ一〇〇パーイノベーション政策を予算委員会で訴えました。安倍総理のリーダーシップで、翌年の三月、福島新エネ社会構想実現会議が開催されました。再エネ、新エネというのは、いわゆる風力、太陽光を利用した発電エネルギーでありまして、福島では再エネの導入拡大、そして二つ目に水素社会実現のモデル構築、三つ目にスマートコミュニティーの創出、このプロジェクトを推進していただき、大変感謝しております。  一方、日本は、平成二十六年のエネルギー基本計画で、二〇三〇年までに再エネ比率二二から二四、そしてパリ協定条約におきましても、同じく二酸化炭素二六%削減目標ということで様々な取組が行われております。しかし、先進国では二〇三〇年以降の議論が既に始まっておりまして、多くの先進国が二〇五〇年までに二酸化炭素を八〇%削減すると、こういうのが一般的なもう常識になっております。  しかし、そのためには技術、産業、制度の大きな構造改革が必要となりますので、是非とも日本も再エネを主力電源に位置付ける、そのための法的担保をしっかり措置すべきだと考えますけど、経済産業大臣、いかがでしょうか。
  188. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 今も二〇三〇年へ向けてのエネルギー基本計画の検討の中で、この再生可能エネルギーを主力電源にしていくということをお示しをさせていただいているところであります。  その理由は、やはり現行の基本計画でも重要な低炭素エネルギー源だと位置付けられているということと、世界的には今コストが大分下がってきているということから、国民の負担も抑制するということが前提になりますが、再エネの大量導入を図っていきたいと思っていますし、また今、日本でも二〇五〇年へ向けての議論、経産省内で進めさせていただいております。その中では、やはり蓄電、水素、デジタルシステム、こういったものと統合することによって、単なる主力電源ではなくて自立した主力電源になり得るのではないかという議論を進めさせていただいているところであります。  今も再生可能エネルギーを最大限導入するための法的措置というのがあります。これがまさに固定価格買取り制度ということになるわけでありますが、今後も、委員御指摘のように、法的に措置が必要であれば、そういったことも含めて、また再エネの大量導入を実現する政策をしっかりと進めていくことが重要だと考えております。
  189. 若松謙維

    ○若松謙維君 幸い、東北、北海道、そして九州、太陽光、風力の宝庫であります。この再エネを、例えば北海道電力は原発一基に相当する百万キロの風力発電、今募集が行われております。東北北部でも、洋上風力含めて二百八十万キロワットの募集容量をはるかに超える一千五百万キロワット、この申込みがあります。これらを、この再エネを電力消費地であります首都圏で活用すると、これが再エネ比率アップと二酸化炭素削減に効果大でありますので、しかし、その電力を運ぶ系統設備、いわゆる電線の設備が弱いということで、それを補強、増強しなければいけません。  しかし、大変巨額の投資が必要になりますので、是非この再エネを一定の条件下で系統への接続を認めるコネクト・アンド・マネージ、これしっかり進めるべきと考えますが、経産大臣、いかがでしょうか。
  190. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 我々としてもコネクト・アンド・マネージをしっかり進めたいと思いまして、その具体策について今検討を進めているところであります。また、それを待つのではなくて、できる限り系統をみんなで分かち合って使えるようにということで、過去の実績を基に将来の電流の流れをより精緻に想定して送電線の空き容量を算出する方法、これをこの四月から導入をしておりまして、この結果、東北北部エリアでは最大で一・六倍の容量の電源を新たに接続できるようになってきているところであります。
  191. 若松謙維

    ○若松謙維君 一・六倍、先ほど、二百八十万キロに一千五百万キロワットですから、是非、やはり系統の増強が必要になります。恐らく、東北エリア内でも数千億掛かると思います。これは、主に発電事業者と送配電事業者だけの負担には余りにもリスクが高い、実現が困難と考えますので、この系統設備を含む再エネ投資は、まさに先ほど、二酸化炭素削減とそして安心、安全なエネルギーを未来に残すことができる、国民にも多くのメリットがある大事な投資でありますので、是非、政府としてこの投資を国民全体で支援するスキーム、これをつくる責任があると思いますが、経産大臣、いかがでしょうか。
  192. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) やはり、二〇三〇年以降のことも見据えればこの系統の一定の増強が必要になるというふうに思いますが、当然コストが掛かるわけであります。  今はこれ、託送料金制度で回収することになっているんですが、系統が増強される地域の電力会社が多くのコストを負担するということになっているわけで、今おっしゃっていた北海道とか東北とか九州といった再エネの適地ほど電力会社の負担が多くなって料金が上がっていくという構造になっておりますので、この辺は少し考え直さなければいけないんじゃないかということで、再エネ大量導入時代に合わせた次世代型ネットワークへの転換を実現していく観点から、必要な投資が行われるための環境整備や負担の在り方についてまさに今省内で議論を行わせていただいているところでございます。
  193. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非積極的な検討をしてください。  次に、パネル、資料五を御覧ください。  ドイツが一九九五年、国内発電所八百か所、今百五十万か所あります。国内もどんどん増えてまいります。そして、先ほどデジタルという言葉がありましたが、まさにICT、IoT、AI、ちょっと、これはアムステルダム市が作ったスマートシティーのイメージなんですけど、全て電気でつながっております。車、太陽光、さらには地下水と、こういう時代がもう目の前に来ておりまして、是非とも、このエネルギーのネットワーク情報が活用されますと市民ライフが非常に良くなるということで、パネル、資料六を見てください。  これは、いわゆるアムステルダム、さらに福島、先ほど新エネ社会構想でも紹介されましたが、五つのプロジェクト、同じく新エネ社会とスマートシティー構想と同じ方向に向かっております。この動きを国内に広く拡大するための革新的な省エネ、風力、太陽光等の再エネを活用した創エネ、そして水素の活用、再エネ専門電力会社の育成等による柔軟な電力供給基盤、いわゆるフレキシブルなエネルギー、これらを推進する新エネ社会形成推進基本法の制定を提案しますが、総理のお考えはいかがでしょうか。
  194. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福島新エネ社会構想は、未来の新たなエネルギー社会を先取りするようなモデルであります。そのモデルを福島の地から生み出すことを目指すものであります。  例えば、相馬市においては、現在、太陽光発電によって作り出したエネルギーを水素の形で貯蔵することにより非常時に備えるとともに、平時においては蓄電池を活用しながらIoT技術による地域的なエネルギーマネジメントを行う取組を進めています。これは、再生可能エネルギーの最大限の活用とともに地産地消型のシステムの先駆的な事例であり、日本全国のモデルケースとなるものであります。  既に全国各地で様々な地産地消型エネルギーシステムの構築に向けた取組が進んでいるところでありますが、このような福島におけるスマートコミュニティー事業で得られた成果をしっかり生かしていきたいと思います。その具体的な進め方については、新たな立法措置が必要かどうかも含めて今後与党内でもよく御議論をいただきたいと思います。  いずれにせよ、若松議員を始め、また公明党の皆様のお力もいただきながら、今後とも福島において野心的なプロジェクトに挑戦をし、福島から未来の新しいエネルギー社会を日本全国、さらには世界へと示していきたいと、このように考えております。
  195. 若松謙維

    ○若松謙維君 野心的にお願いいたします。  最後に、JR北海道についてお伺いいたします。  いわゆる北海道外国人観光客、この五年間で約三〇〇%増加しております。彼らが最初に利用するのが新千歳空港駅の快速エアポートでありますけれども、これも私ども公明党、昨年末提案をいたしまして、是非この快速エアポートの増便を検討していただきたいと。観光振興にもつながるし、北海道の経営、JR北海道、大変厳しい経営環境強いられております。そういうことも含めて、この快速エアポートの増便、これを是非とも国交省の力添えをいただきたいと思うんですけれども、国土交通大臣、前向きの答弁をお願いします。
  196. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 新千歳空港は北海道観光の最大の玄関口でありまして、今後もインバウンドを中心に利用者の増加が見込まれることから、新千歳空港と札幌を結んでおります快速エアポートのサービスの改善を図ることは重要な課題であると認識をしております。  このため、JR北海道におきましては、平成三十二年度に快速エアポートの運行本数を増加することによりまして輸送力の大幅な増強を実現するとともに、車内のWiFi化や新千歳空港駅の改修も実施する方針であると承知をしております。  国土交通省といたしましても、快速エアポートの運行本数を増加するために必要となる鉄道車両を増やさなきゃいけませんけれども、その増補に対して鉄道・運輸機構による助成及び無利子貸付けを活用した支援を行っているところであります。  引き続き、新千歳空港アクセス路線のサービス改善に向けた取組に対しまして、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
  197. 若松謙維

    ○若松謙維君 終わります。ありがとうございました。
  198. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  質問に先立ちまして、本日未明、島根県西部を中心に震度五強の地震が発生し、けがをされた方、住まいが壊れた方を始め、避難と緊急対応が行われております。心からお見舞いを申し上げますとともに、全閣僚おいでですけれども、政府に万全な対策と支援を求めるものでございます。  イラク日報について質問をいたします。  国会に対して防衛省がないとしていた陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報が実はあったということが先週二日の防衛大臣会見で明らかになり、さらに四日夜には、陸上自衛隊研究本部教訓センターで見付かっていたのは昨年三月二十七日だったという驚くべき会見が行われました。さらに、六日、航空自衛隊にも、ないとされてきた日報があったことが明らかとなって、さらに先ほどは、南スーダン日報まで膨大なものが見付かったと。実力組織である自衛隊が、一年以上にわたって、あるのにないと隠蔽を続け、国民と国会を欺いてきた重大な隠蔽事件であります。  まず確認をいたしますが、隠蔽されていたイラク日報の文書の体裁、作成、取得年度と保存期間はどうなっていますか。
  199. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  今般、陸上幕僚監部衛生部及び研究本部で確認されたイラクの日報でございますけれども、いずれも保存期間満了前でございます。両者とも行政ファイルとして管理されておりまして、衛生部で見付かりました方につきましては、作成、取得年度は二〇一五年、保存期間は五年、それからもう一つの研究本部で見付かりました方につきましては、作成、取得年度は二〇一三年度、保存期間は特定日以後一年という形の保存になってございます。  また、もう一つ御指摘ございました航空自衛隊航空幕僚監部で確認されましたイラク日報におきましては、いずれも保存期間一年の行政文書の位置付けですが、いずれも行政文書として登録しておりませんでした。これは適切でなかったと考えております。  いずれにせよ、こうしたこれらの文書につきましては、統幕に一元化すべく検討をしているところでございます。  情報本部で先ほど言及がございました文書につきましては、今調査中ということでございます。
  200. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 つまり、いずれも保存期間中の公文書だということなわけです。(資料提示)  このイラク日報について、大臣は三月の二十七日に見付かったという趣旨の答えをされているわけですが、この間、私どもに四月の五日付けで防衛省統合幕僚監部が説明したところでは、防衛省への情報公開請求がこの同じ昨年三月二十七日受理でされております。その請求件名は、イラク復興支援活動で現地に派遣された部隊が作成した日報等の報告文書で陸上自衛隊で保管している文書全て、ただし教訓レポートは除くというものであって、つまり、イラク日報そのものを開示請求を求めるという国民の要求なわけです。これは事実ですね。  開示、不開示の決定は、これはどうなったんでしょうか。
  201. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) まず、昨年の三月二十七日の件について私の方からお話をさせていただき、その後、事務方の方から今回の情報公開請求についてお話をさせていただきます。  私のところに今回イラクでの日報があったという報告が来たのは、三月三十一日土曜日の午前中だと思います。速やかに内容を精査して、月曜日、四月の二日でありますが、公表をさせていただき、おわびをさせていただきました。  その後、どうもほかにあるんじゃないか、どうして去年の二月から三月に分からなかったのかということを指示をして、もう一度調べさせましたら、実は昨年の三月二十七日に研究本部の方でありましたということで報告を聞きました。  全く、この件については、私どもとしては大変遺憾なことだと思っております。  今、情報公開請求がございました、その点については事務方から説明させます。
  202. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  昨年三月にございました情報公開請求につきましては、現在、その情報公開請求に対する回答日、これがまだ到来しておりません。それにつきまして、今、開示、不開示の作業をさせまして、開示させていただくという形になると思います。もちろん、その中には、今回見付かりました、確認されましたイラクの日報につきましても当然含まれることとなっております。  いずれにいたしましても、今回、先ほど申し上げました陸幕衛生部及び陸上自衛隊研究本部で確認されましたイラク日報につきましては、これは小野寺大臣の御指示により、四月の半ばに、先ほど申し上げました開示、不開示の作業をして公表させていただくということになってございます。
  203. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 いや、開示期限が到来していないって、これおかしな話じゃありませんか。今年の三月二十七日じゃないですよ。去年の、去年の三月二十七日なんですからね。  私、確認しますけれども、つまり、去年の三月二十七日に開示請求を受け付けて、去年の四月二十七日に開示期限の延長手続をやった。一回目の開示期限が五月二十七日に来たが、このときにはイラク日報は開示しない、ほかのもの、恐らく墨塗りで出したんでしょうけど。それで、更に開示期限を延長して、それが今年の六月二十九日に来る。ここに向けてイラク日報も含めて幅広に対応していると。これ、総括審議官、そういうことですか。
  204. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  開示決定、開示のその期間の延長につきましての経緯については、ただいま御指摘にありましたような形で延長をしておるというところでございますが、これにつきましては、そもそもの開示要求そのものがイラクに関する活動の文書全てというような非常に大量な文書を特定し、開示、不開示の作業をするということがございましたので、そうした形で今度の、今年の六月に開示延長をさせていただいているというのが元々ございました。その経過の中で今回の事案が起きたということでございます。
  205. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 いや、それはおかしな話でしょう。だって、一部墨塗りでも、あるものは出せばいいわけでしょう。三月二十七日に、去年の三月二十七日に研究本部で見付かったと言っているわけでしょう。それ以降、一年以上にわたって、この情報公開請求の手続の中で、このイラク日報を開示、不開示のこれ決定もしていない。これ一体何をやっているんですか。  これ国会で、いや、政府で問題となっているのは南スーダン日報だと思っていたというような言い訳がこの間、先週聞かれていましたけれども、これは通用しないんですね。イラク日報と特定して請求をしているわけですよ。それがあったというのだったら、これ出すのが当たり前じゃないですか。  これ、去年の南スーダン日報に関する特別防衛監察の報告書を拝見しますと、この情報開示請求に対しては内局と統幕、陸幕が関わった手続をすることになっています。これ、実際一年以上にわたって、イラク日報があるというのを分かっていて、この統幕、陸幕も一緒になってこれ隠そうとしていたんじゃないんですか。これ、統幕、陸幕が知ったのはいつなんですか。
  206. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  イラク日報につきまして、元々、衛生部と研究本部、こちらのものにつきましては、昨年夏からの統幕への日報の一元化、こういうプロセスの中で出てきたものでございます。そして、これは、繰り返しになりますが、小野寺大臣に三月三十一日に報告をし、直ちに大臣から公表し、そこで、こうしたものを、それらについて四月の半ばをめどに全て公表するようにという御指示を受けました。  他方、三月二十七日の研究本部にそのイラク日報があったということを確認されていたということは、研究本部の教訓課長以下数名だけがその確認、存在を承知していたということでございます。  そこで、ただこれは、元々大臣から、なぜそもそも研究本部にはなかったんだろうかというような御下問を受けまして、そうしたことから出てきた事実でございます。これにつきましては、現在、大野大臣政務官をヘッドといたしまして、省内において調査をしているという状況でございます。
  207. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 大臣、おかしな話だと思いませんか。今、もしかしたら初めてお聞きになっているのかもしれないけれども。  まず、この特別防衛監察の結果について、これを見れば、内局情報公開・個人情報保護室が陸幕、統幕、南スーダンの件については防衛政策局関係職員にこれ開示請求書を送付するというところからこの準備が始まって、そのプロセスの中でこの南スーダン日報を表に出さないという様々な隠蔽工作が行われたわけですね。ですから、情報公開手続というのは、そういうふうに陸幕や統幕が関わっているわけですから、現に南スーダン日報の問題で。  そのさなかに、三月二十七日に出てきたというわけでしょう、見付かったというわけでしょう。だったら、そのイラク日報を公開請求をされたら、そうしたら、このイラク日報がどこにあるのか、南スーダン日報の大騒ぎのさなかなんですから、これ見付けてちゃんと出す、もちろん、皆さん墨塗りにするかもしれないけれども、ちゃんと開示決定するというのがこれ当然であって、これ何で去年、一年前にやっていないんですか。それ、おかしな話だと思いませんか、大臣。
  208. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 申し上げますが、三月二十七日に研究本部の教訓課長以下数名がそのイラク日報の存在を確認していたという事実につきましては、四月、今年の四月になりまして改めて、改めてというか、初めて分かった事実でございます。その当時確認されておりますのは、その昨年の三月二十七日の時点では、その事実につきましては当時の稲田防衛大臣を始めとした政務三役、内部部局、統幕には少なくとも報告されていないと、こういう中での出来事でございました。  したがいまして、今、そこについて、なぜそれが上に上がってこなかったのかということについて調査をしているという次第でございます。
  209. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 いや、その説明そのものが本当ですかと私聞いているんですよ。  五日、陸幕長が記者会見をしました。そこで陸幕長が言っているのは、特別防衛監察の過程において、平成二十九年三月二十七日時点で当該日報の保管を研究本部が発見したものの、その事実を防衛大臣まで報告されていないという事実なんでしょう、判明したと。そもそも、この保管を発見したというのもよく分からない話ですけれども、大臣まで報告されていないという事実が判明したんであって、陸幕、統幕はどう関わっていたのか。これもう分かったんですか、大臣。
  210. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) まず、情報開示請求がまだ期限が来ていないということで、今までの一連の流れについては今事務方の方からの説明があったんだと思っております。  そして、いずれにしても、私どもとしては、私の方に説明があったというのが、三月二十七日時点で研究本部がこの文書を見付けたということ、それを私の方に報告があったのは四月の四日ということになります。
  211. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 いや、それが不自然じゃありませんかと言っているんですよ。  元イラク派遣航空部隊指揮官の織田邦男氏は、新聞のインタビューでこうおっしゃっています。日報は、軍事用語で言えば戦闘速報、速報がまとめられ戦闘詳報になり戦史につながる、歴史的な一次資料であり、研究本部など教訓をまとめる部署に保管されるべきだと。これはそのとおりなんだろうと思うんですよ、自衛隊の現場の感覚からしたら。  教訓をまとめる部署、それが陸自においては研究本部であり、次の派遣に備えて教訓要報などを作成していくわけでしょう。だったらば、イラクの日報がそこにあるのではないかと。南スーダン日報の問題であれだけ大問題になった、今度の公開請求についてはちゃんとここに聞いてみるというのは当たり前のことであって、それが一年以上にわたって、しかも開示期間の請求期限を延長するという手続は、これ統幕、陸幕関わらないとできないんじゃないですか。
  212. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) まず、三月二十七日にその研究本部の方で見付かったときの経緯その他、これは私ども今内部の調査をさせておりますが、全体、今一体どこまで関わって、そして、本当に知っていたのにもかかわらず、例えば稲田防衛大臣を始め上の方に連絡をしなかったというその経緯については、今、大野政務官が調べております。  今委員から御指摘がありました、情報公開請求が昨年の時点であったにもかかわらずの経緯についても、私ども、あわせて、どのような状況だったか、それは今回の調査チームの中で明らかになっていくものだと思っております。
  213. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 つまり、昨年の特別監察を経てもなお、今回の事態において今なお統幕、陸幕どう関わったのか分からないという状況なわけですよ。調べているんでしょう、調べているんだからまだ分かっていないんじゃないですか。  この図も見てもいただきたいと思いますが、総理、強大な実力組織が、国民の情報公開請求に対して廃棄したことにしようとまでして隠蔽した、国会の質問に政府は残っていないと確認したという明白な虚偽答弁を行った、これで国民と国会を欺いてきたわけです。その焦点は、非戦闘地域だと言って初めて戦地に派遣したイラク、安保法制が踏み出した、憲法違反の海外における武器使用の可否が焦点となった南スーダンPKOの部隊が置かれた言わば戦場の真実だと思います。  海外に派遣された部隊は恐らくありのままに報告しているんだろうと思いますが、ところが、国民と国会には何としても隠し通そうとする、南スーダン日報を隠し通せなくなってもイラク日報は隠蔽する、この軍事の闇、秘密主義、これは重大じゃありませんか。そうした認識ありますか、総理。
  214. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) イラクの日報に係る問題は、防衛省・自衛隊における情報公開、文書管理の問題のみならず、シビリアンコントロールにも関わりかねない重大な問題であり、極めて遺憾であります。また、防衛省・自衛隊にとどまらず、行政全体への信頼を損なうものであります。自衛隊の最高指揮官として、また行政府の長として国民の皆様に深くおわびを申し上げたいと思います。  本件について小野寺大臣から報告を受けた際、私からは、事実関係をしっかりと精査し、情報を公表するよう指示をしたところであります。どこにこの問題の根源があるのかを明らかにした上で厳正な対処を行い、情報公開、文書管理への取組の徹底を図るとともに、シビリアンコントロールに対する疑念や不信感にもしっかり応えられるよう、信頼の回復に向けて全力で取り組んでいきたいと考えております。
  215. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 今日、そう繰り返しておられますけれども、シビリアンコントロールというのは、戦前、軍部が強大な権限を持って暴走し、国民の自由も生活も圧殺してあの戦争に突き進んだ痛恨の教訓から生まれました。  昨年、稲田大臣は、今おっしゃったように、私が指示したから探して出てきた、シビリアンコントロールが利いているかのように繰り返しましたけれども、それは全く間違っていたわけですよ。週末の世論調査では、文民統制はできていないという国民の皆さんが七八%に上っているわけです。特別監察の報告書でも、誰が、あるいはどの組織が、何のために、誰の指示で隠蔽したのか、その真相は明らかにされていません。  総理も防衛大臣もうみを出し切る必要があると言っているけれども、政務官のチームで調査するだけでしょう。そんな政府や防衛省任せにすることは、私は断じてできないと思います。当委員会を始めとして国権の最高機関である国会がその真相と責任を明らかにしなければなりません。一体何を隠そうとしているのか。  パネルを御覧いただきたいと思いますけれども、イラク派兵はその報告書でも純然たる軍事作戦と言われました。イラク人道復興支援行動史は、これは当初真っ黒の墨塗りで、激しい国会論戦の上でこの赤枠のところが墨を外されたわけですけれども、例えばその二つを抜粋しました。  ルメイサのサドル派事務所付近において群衆による抗議行動、投石などを受け、車両のバックミラー等が破壊された、この際、小隊長以下警備小隊の隊員は、投石する群衆のほかに銃を所持している者を発見し、これに特に注意を払うなど云々と。そうした下で、派遣される部隊は至近距離射撃等を重視した訓練を行っていたということも墨塗りが剥げて明らかになったわけです。  さらに、報道では、サマワの宿営地に十三回、二十二発のロケット弾が発射されたのではないか、遠隔操作爆弾の攻撃を受けた部隊の隊員が機関銃に実弾を装填した、こうしたことが報道をされてきましたけれども、イラク日報にはその生々しい現地情勢の詳細な記述があるはずです。  総理、集団的自衛権容認の閣議決定や安保法制の審議においても、この無法なイラク戦争の検証が強く求められてきました。本来なら、その国会審議の中で自ら示すべきだったのではありませんか。私は、今日までこれを隠蔽してきた、まだ出さない、その政府の責任は極めて重いと思いますが、総理、いかがですか。総理。
  216. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) まず、今回のイラクの日報を含めて様々なことが省内にあったことが分かったというのは、実は、今、様々な日報文書を一元化する過程の中で見付けて、むしろ私どもの方からこういうものがありましたということで御提示をさせていただき、そして、三月二十七日、昨年でありますが、あったにもかかわらず報告してこなかったということも、私の方から指示をして実際の状況が分かったので報告をさせていただきました。これからも様々な状況については報告をさせていただきます。  そして、今御指摘のイラクの日報につきましては、これは今私どもが持っている日報、一万四千ページでありますが、これを今月のなるべく早いうちに、半ばあるいはできる限り早くの期間に開示、不開示のところをしっかり示させていただいて、そして御提示をさせていただきたい、そのように思っております。  いずれにしても、私どもとしては、このイラク派遣についても法令にのっとった形での対応をしているというふうに確信をしております。
  217. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 これまで隠してきておいて何の反省もないと言うべきだと思います。  空自のバグダッドへの米兵や装備の空輸は、名古屋高裁で憲法九条一項違反と判決をされ、確定をいたしました。この日報隠蔽問題の真相の究明、そしてイラク派兵の徹底検証が必要です。  この委員会に全面的に今の問題の資料を開示をするとともに、稲田前防衛大臣、そして当時の黒江哲郎防衛次官、岡部俊哉陸上幕僚長と現職の山崎幸二陸幕長ら関係者の招致を是非求めたいと思います。  委員長、どうぞよろしくお願いいたします。
  218. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
  219. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 さらに、米軍岩国基地における空母着艦訓練についてお尋ねしたいと思います。  住民の反対を押し切って、この間、米空母艦載機部隊の移駐が前倒しで完了され、岩国基地は所属機数で極東最大級の航空基地とされました。その中で、この空母艦載機の着艦訓練が行われるのではないか、これは市民の不安と疑心暗鬼の焦点になってきた重大問題です。  これまで、政府は岩国基地で空母着艦訓練を行うことは考えていないという趣旨の説明をしてきたと思いますが、大臣、そうですか。
  220. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 空母着艦訓練、いわゆるFCLPということでありますが、これはどうしても空母に航空機が着艦するために必要な訓練ということになります。  今回、岩国への移駐ということでありますが、これは私ども、やはり周辺の自治体からの要請もあり、あるいは沖縄の負担軽減もあり、岩国基地にかなりの御負担をお掛けしていること、これは岩国市、周辺自治体、そしてまた山口県民の皆様に改めて感謝を申し上げたいと思っております。  このFCLPについては、私ども、基本的に硫黄島で行うということ、これを繰り返し米側にも要請しておりますし、これからも引き続き米側にこのFCLPについては硫黄島での運用を依頼していきたいと思っております。
  221. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 それに加えて、恒常的訓練を行う施設を岩国に整備する考えはないという立場も繰り返し政府は地元に説明をしてきたわけですね。  けれども、果たして本当にそうなのかと。ここに米軍が作成した岩国基地航空運用マニュアルというものがあります。これ、二月二十一日の中国新聞で米軍がホームページで公表しているということが報じられ、私、これ読んで驚きました。政府は岩国でやることは考えていないとずっと言うけれども、驚くべきことに、このマニュアルには全く正反対のことが書いてあるわけです。スペシャルオペレーションズと。  つまり、岩国でできるようになっている特別な訓練の一つとしてFCLP、空母離発着訓練のやり方が詳細に書き込まれています。同時に三機までとか、六百フィート、つまりおよそ地上百八十メートルという本当に僅かな低空を周回しながらタッチ・アンド・ゴーを行うとか、昼間も夜間もやるとか、詳しく書き込んだ上で、このパネルを御覧いただきたいと思いますが、滑走路の一部を空母に見立てた模擬甲板、シミュレーテッド・エアクラフト・キャリアデッキ、この赤枠で囲んだところですけれども、この図面まで添付をしているわけですね。  これ、私が一人で英語読んだんじゃなくて、防衛省や国交省航空局の関係職員とも何度もレクを重ねて確認をしてきました。つまり、在日米軍は岩国基地で昼夜関係なく着艦訓練を行う準備を既に整えているということです。こんなことは住民は全く知らなかったことなんですね。  総理、これ、政府は知っていたんですか。これ、政府が地元に説明してきたこととは全く違うことがここ書いてある。これ、政府は知っていたんですか。
  222. 深山延暁

    ○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。  委員御指摘のこのマニュアルでございますが、これは、御指摘のとおり、今は削除されていると承知しておりますけれども、かつてホームページに公開されていたものと了解しております。  その上で、岩国基地におきますFCLPにつきましては、先ほど大臣からお答え申し上げましたとおり、我々としましては硫黄島で実施するようにこれまでも、そしてこれからも米側に要請しているところでございます。  ただし、米側は硫黄島が天候不良等により使用できない場合に備えまして、三沢、横田、厚木、岩国各飛行場をFCLPの予備飛行場に指定しております。これはこれまでもそうでございました。この旨は、防衛省から岩国市を含め関係自治体に累次御説明してきているところでございます。  さはさりながら、防衛省としては、今申し上げましたとおり、米側に対して、できる限り多くの訓練を硫黄島において実施するように申し入れてきているところでございます。  また、岩国について申しますと、平成十二年を最後にFCLPは実施されておりません。さはさりながら、防衛省としては、引き続き、岩国飛行場周辺における騒音軽減は重大な課題と認識しておりますので、今後とも硫黄島で行われるように米側と協議してまいりたいと思いますし、岩国市を始めとする地元自治体、現地米軍と緊密連携して騒音の軽減に努めてまいりたいと考えております。
  223. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 いや、予備指定なんかと言うけれども、このマニュアルの中にはそんな限定、どこにもないですよ。どこにもそんなこと書いていないですよ。実際、米軍にとってみれば、硫黄島でやるのも岩国でやるのも、あるいは厚木でやるのも同じなんでしょう。  そうした下で、先ほどお話があったように、岩国市議会でもこのマニュアルが大問題になって、私が何度も説明を求めていたさなかの三月上旬に、米軍はこのマニュアルをホームページから削除したわけです。隠して着々と進めると、そんなことは絶対に許されないのであって、ちょっと総理、改めてお尋ねしたいんですよ。  政府は、岩国で空母着艦訓練、これはやらないんだと説明してきたでしょう。それと違うことを米軍が基地運用のマニュアルに書いている。これ絶対にやらせないと。このマニュアルの記述そのものは、これはもう削除させる、撤回をさせる、こんな計画はやめさせるというのが当たり前じゃありませんか。
  224. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 繰り返しになりますが、FCLP、空母の着艦、着陸訓練でありますが、これは、我が国が恒常的な訓練施設を提供するまでの間、米側は暫定的に可能な限り硫黄島を使用するということになっております。私どもとして、基本的に硫黄島を使う、岩国飛行場において実施することは基本的にないというのが今までの状況であります。  そして、今お話がありましたが、このホームページでしょうか、このマニュアルでありますが、これは米側に確認をしましたら、更新が行われるので今は削除しているというふうに私どもとしては報告を受けております。
  225. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 いや、ということならば、ここに書いてある運用方針は米軍にとっては全然変わらないということじゃありませんか。それはとんでもないですよ。  大臣、今、硫黄島で行うようにとおっしゃいました。けれども、昨年九月の一日から五日、厚木基地で強行されました。前日の八月三十一日に米軍が突如厚木でやらせろと言ってきた、通告をしてきた。大臣、硫黄島でやってくれと言ったでしょう、申し入れたでしょう、大使に。けれども、米軍は聞く耳を持たずに、一日当日の自治体への通告になって、それで実際に都合五日間の間に千四百五十二回、七十デシベル以上の騒音を発生する訓練を行った。うち二百八十六回は百十デシベル以上ですよ。これ、聴覚に異常を来すレベルでしょう。  こういう訓練を、つまり聞く耳を持たずに一方的にやる、聞き入れてもらえなかった。それが米軍の基本的な立場じゃありませんか。
  226. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省としましては、これまでも、FCLPについてはできる限り多くの訓練を硫黄島で実施するように米側に申入れをしております。  御指摘のFCLPは、在日米軍より当省に対して、昨年九月一日から九月六日までの日中、厚木飛行場においてFCLPを実施する旨連絡がありました。当該連絡に対して様々なチャネルを通じて硫黄島で実施するよう米側に申し入れてまいりましたが、米側からは、空母ロナルド・レーガンの出港に際し、洋上において行う予定であった訓練を台風等の影響により、やむを得ず厚木飛行場で緊急に実施せざるを得なくなったとの説明を受けております。その結果、昨年九月一日から五日までの間、日曜を除く四日間の日中、厚木飛行場においてFCLPが実施されました。台風等の影響があったとはいえ、最終的にFCLPが厚木飛行場で実施され、飛行場周辺の皆様へ多大なる御迷惑をお掛けする事態に至ったことは防衛省としても重く受け止めております。  昨年の厚木飛行場におけるFCLPを受け、私としましてはハガティ駐日大使に対し、FCLPは硫黄島で実施するよう改めて申し入れております。今後とも、様々なレベルを通じて、硫黄島で実施するよう米側に働きかけてまいります。
  227. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 つまり、聞き入れてもらえなかったということなんですよ。  総理、最後お答えいただきたいんです。  こうした爆音被害で日本の裁判所で確定判決を受けても、これまで過去、米国は一円たりとも一ドルたりとも払ったことありません。それは、普通の訓練をしているんだから責任はないんだという立場なんですよね。  こういう米軍が政府の説明と正反対の空母離発着訓練の準備を整えている。これ絶対やらせてはならないんだから、だったら、このマニュアルは撤回させるべきじゃありませんか。総理、どうするんですか、総理。
  228. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に防衛大臣から答弁をいたしておりますように、このFCLPについては可能な限り硫黄島を使用することとしておりまして、基本的に岩国飛行場において実施することはないと考えています。  ただし、先ほど局長の方からも答弁しましたが、米側は、硫黄島が天候不良等により使用できない場合に備え、三沢、横田、厚木及び岩国の各飛行場をFCLPの予定飛行場に指定しているところであります。そして、その旨は政府から岩国市を含め関係自治体に累次説明してきております。また、政府から米側に対して、できる限り多くの訓練を硫黄島において実施するよう申し入れてきているところでありますし、今後も申し入れていく考えであります。
  229. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 このマニュアルの問題でも、そしてイラク日報の問題でも、国民に真相をひた隠しにし、戦争する国に変えようとする、そんな安倍政権、安倍政治は断じて許されません。  安倍政権を終わらせるために全力を尽くす決意を申し上げ、質問を終わります。     ─────────────
  230. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、片山さつき君が委員を辞任され、その補欠として高野光二郎君が選任されました。     ─────────────
  231. 石井苗子

    ○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。  まず最初に、島根県の地震の被害を受けられている住民の皆様にお見舞い申し上げます。  時間がありませんので、森友問題から始めさせていただきます。  公文書管理の在り方とごみ修復費用約八億円の金額が妥当であったかどうか、この二つの問題はごっちゃにして議論するべきではないと思います。  まず最初に、あの土地は今誰のものですか。誰ですか、所有者は。私は国だとお伺いしておりますが、確認をしたいと思います。
  232. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  国に返還がされました。国所有であって、国土交通省所管の自動車安全特別会計空港整備勘定というところが保有をしております。
  233. 石井苗子

    ○石井苗子君 国のものなら、なぜ今から早く掘り起こして八億円という金額が妥当であったかどうか調べることができませんか。なぜ掘り起こすことができませんか。
  234. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  国に返ってきたのは、昨年の六月二十九日に売買契約に基づく買戻し権ということで戻ってまいりました。それから、昨年の十二月二十日に、今度は民事再生計画というものが可決をされたという状況でございますが、民事再生計画が可決をされたために、契約に基づくその返還という権利は主張できなくなっているという状況でございます。そういたしますと、委員御指摘のとおり国は所有権を持っていますので、所有権に基づいて建物収去、それから土地の明渡しの請求権というのを持っております。  そういう状況でございますが、一方で、その土地には建物が建っておりまして、その建物の工事代金を森友学園から工事業者がもらえていないといったこと等々ございまして、土地に関する留置、土地、建物そのものと、それから土壌対策工事もやっているものですから、その土壌対策工事ということを前提として土地に対する留置権を持っているということであるものですから、今その建物建っている状況の下で掘り返すということは、委員の御指摘はよく分かりますが、現実に容易でない状況にあるということは事実だということでございます。
  235. 石井苗子

    ○石井苗子君 建物が建っているところじゃなくて、空いているところを掘ってどんどん解決を急いだらいいのではないかという、この森友問題は、ずうっとこうやって回答が延ばされていて、見ている国民の皆様も私自身もいらいらしております。  やれることはさっさとやったらどうだという、回答を延ばさない方がいいのではないかということにつきまして、この問題、先ほどから、午前中にも自民党の客観性がないというお話にもございました。財務省内部では検討中といって、自民党内部でも調査中といっても、所詮身内でございますので、これは何か質問すると、今捜査中でございますということで、大阪地検がやっておりますというようなふうに司法に流すという、あそこは刑罰を決めるプロのところで時間も長く掛かるわけです。  ここでやはり、三権分立の司法に任せるのではなくて、ずっと何も分からないのではなくて、又は省庁のトップが調査の委員長になっているような調査チームではなくて、外部組織による第三者機関、特別委員会というものの設置を日本維新の会はずうっと設置要求をしておりますが、この機関の必要性を感じていらっしゃるかどうか、総理にお伺いしたいと思います。
  236. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、司法によってまずは捜査が行われているわけでありまして、全面的に財務省は協力をしているという状況がございます。書類等も提出をし、そして、それぞれが職員自体も協力をしているという状況にあります。その上において財務省でしっかりと調査をしていくということでございますが、今委員が御指摘になったように、果たして自分たちでできるのかという、そういう御指摘も当然あるんだろうと思いますし、国民の皆様にもそういうお気持ちもあるんだろうと思います。  その中で、まずは、しかし、その中でまずは司法がしっかりとこの捜査を行い、そして財務省も大臣の下で調査を行い、その上で必要があれば、様々な御指摘もいただきながら、検討もしなければならないのではないかと、このように考えております。
  237. 石井苗子

    ○石井苗子君 改めて、特別委員会のようなものを設置する必要性というものは、国民の意見も踏まえて感じていらっしゃいますでしょうか、確認させていただきます。
  238. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) さきに、この委員会ではなくて予算委員会だったと思いますが、例えば、そのときに増子委員の方から、委員会という、こういう形ではなくて、かつて福島の原発事故のとき事故調査会というものができました。これは、こういうテレビの前で行うのではなくて、調査会、専門家が集まって真相をしっかりと関係者に聞きながら究明していくということ、そういうものを国会に置いたらどうかと、国政調査権の中でというお話もございました。  これはまさに国会がお決めになることでありますが、真相にやはりこれはしっかりと迫っていく必要があるんだろうと、私もこう思っているところでございます。
  239. 石井苗子

    ○石井苗子君 ありがとうございました。  次に、改ざん問題です。(資料提示)  日本維新の会は、昨年の四月の段階で公文書管理法改正案を国会に提出しております。まだ改ざん問題、発覚しておりません。このパネルは、文書管理の保存すべき文書が廃棄されるという問題について、保存について法律の改正を行うべきだと提案したものですが、総理にお伺いいたします。  この改ざん問題、苦い経験をいたしました。この時期に公文書管理法を改正いたしますか、どうしましょうか。
  240. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) この度の公文書をめぐる問題により国民の皆様の行政に対する信頼を損なう事態となっており、行政の長としてその責任を痛感をしております。一度失われた信頼を取り戻すことは至難ではありますが、私のリーダーシップの下、閣僚が先頭に立って、一からやり直すつもりで信頼回復に全力で取り組んでまいります。  これまでとった措置としては、三月二十三日の閣僚懇談会において、全ての政府職員が原点に立ち返り、公文書は国民が共有する知的資源であること、公文書を扱う者の立場は極めて重いことを改めて肝に銘じ、直ちに新ガイドラインによるルールの徹底や電子決裁システムへの移行の加速に取り組むよう指示したところであります。まさに今月から新ガイドラインを踏まえた厳格なルールによる公文書管理が行われており、これを徹底することにより適正な公文書管理の運用を確保してまいります。  今後、現在行われている事実関係の調査、解明を踏まえ、更に問題点を洗い出し、その上で、再発防止のため、組織、制度の見直しの必要があれば、そのための法改正も含め、公文書管理の在り方について政府を挙げて見直しを行ってまいりたいと思います。
  241. 石井苗子

    ○石井苗子君 法改正をやるべきだと思います。是非決心していただきたいとお願い申し上げまして、次に、今、島根の地震で震度五だと伺っております。そこで、自衛隊の皆様が頑張っていらっしゃるときに日報の質問をするのはちょっと心苦しいのですけれども、今回のイラクの日報の存在が証明されたのは、小野寺防衛大臣のインスピレーション、直感力が働いたからだと私は思っております。  一元的管理を進めていた途中でイラク日報の存在が判明したが、そのとき受けた報告、どうも私は腑に落ちなかった、何かおかしいと思ったというここなんですけれども、その報告とは、具体的に、誰から、どんな報告で、どの言葉に腑に落ちませんでしたでしょうか。
  242. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) まず、今回のイラクの日報があったということが判明したのは、今、日報というのはたくさんいろんな、海外で活動する自衛隊員はたくさんいろんな日報を作っておりますが、それをやはりばらばらにしているので、このような、あった、ないということがあるので、再発防止策の一環で一元化しようということで統幕に集めました。  その中で、私の方に、実はありましたというのが、今年の三月三十一日、土曜日の午前中だと思いますが、統幕の総括官から私の方に報告がありまして、そこでいろいろるる説明を受けたんですが、最終的には官房長官、総理にも御報告の上、四月二日に公表いたしましたが、その過程で、なぜ、じゃ、昨年二月、三月、あれほど調べるという形になっていたのにそのときに見付からなかったのかなということで、改めてその探索を指示をいたしました。  その中で、四月四日になりまして私の方に、昨年の三月二十七日に実は既に分かっていて、それを今まで、当時の稲田大臣にも報告せず、今までずっと表に出していなかったということが分かったものですから、これは大変重要なゆゆしき問題だということで、今、そのどの範囲の人間が知っていたのか、なぜそうだったのかというのを大野大臣政務官を中心としたチームで調査をしていただいております。
  243. 石井苗子

    ○石井苗子君 これ、システムの問題ですか。私はシステムじゃないと思います。このうみを出し切るとおっしゃっていますけれども、日報を集めるとか、出すだけ出すとかというシステムだけ、私は機械が壊れて日報の報告が来なかったというのは一度も聞いておりません。これは内部の風土の問題だと思っております。日報があったかないかといったことも問題ですが、なぜ一年も隠していたか、どうして上に報告しないのか、どこで誰が何の理由で止めていたのか、これが今回の問題の核でございます。  四月二日に小野寺大臣が事実を公表した時点、これらは何も解明されていません。どうして三月三十一日まで小野寺大臣に報告が行かなかったのか、この辺の問題の根深さを感じておりますが、タイムスケジュールを見るとよく分かります。  右側が小野寺防衛大臣が事実を公表するまでの時系列、テレビを御覧の皆様、左側は防衛省の組織図の一部でございます。これを参考にしながら質問させていただきます。  まず、総理にお伺いしますけれども、総理はこの組織図の上の六番と書いてある一番上でございますが、この一番上、総理官邸への報告はいつでございましたか。そのときにどのような報告で、そのときの何と思われたかということをお聞きいたします。
  244. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二日の月曜日に秘書官を通じて報告がございました。言わば……(発言する者あり)あっ、失礼しました、防衛大臣からであります。防衛大臣から報告がございました。その際、大変残念なことであると、このように感じたところでございます。
  245. 石井苗子

    ○石井苗子君 財務省の改ざんのときも発表が遅いと言われておりました。官邸の不作為などということにも教訓が生きていないというように思われたんではないかなと思ったんですけれども、どうしてもっとすぐ発表しなかったかなという点につきまして、ちょっとこのパネルを見ていただきますが、右側です、防衛省が日報を不存在、ないと回答しましたのは去年でございますが、その後の稲田防衛大臣、当時、が見付けることができませんでしたと言いました。ところが、三月二十七日、教訓課の担当者が日報を発見しています。二番、教訓課長は大臣らに報告をいたしませんでした。つまり、今年の一月の、下ですね、その赤いところ、一月の十二日には既に陸幕総務課のところにイラク日報の報告が上がっていました。そこから一か月以上黙っていて、二月二十七日になって統幕に報告が上がります。  その下の青いパネルのところを見てください。ちょうど三十年度の衆参予算審議でございまして、私たちはこの国会、三月、森友問題だらけの国会でございましたけれども、この二十八日に予算が、三月の二十八日成立して、更にそこから四日後の三月三十一日になってやっと統幕から小野寺大臣に報告が上がります。  このスケジュール感というのは明らかに怪しいです。パネルのラインを見ると、我々が森友問題をやっている同時期に隠していたということになりますし、二月二十七日には統幕に報告が上がっていますから、予算成立の前に話は裏で行っていたということになります。  予算を通すまで都合の悪いことは隠していたのではないかというふうに見るんですけれども、予算成立の前に明らかにすることはできなかったのですか、どうして三月三十一日だったのですかということを統合幕僚監部の方にお聞きしたかったら、制服の方がここに出てくるということは前例がないということでお断りされました。これは公務員の方々には変わりはないと私は思うんですが、こうした体質も含めて何か風土に問題があると思うんですが、小野寺防衛大臣、なぜ三月三十一日だったのか。
  246. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 私も、この一連の過程、確かに、分かってから、これは一月十二日、陸自研究本部が陸幕総務課に報告をしたというところから私のところまで時間が掛かっている、これは余りに遅いと、もし分かっているならまず初めに第一報すべきだと思っております。  実は、私に報告をした統幕の審議官がおりますので、なぜそうなったかというのをちょっと事務方から説明させます。
  247. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  本件につきましては、昨年夏のスーダン日報の問題を受けまして、いわゆる日報等につきましては統幕の参事官付きの方で一元化するという作業が始まりました。その中で、陸上自衛隊におきましては、陸上自衛隊が持つ一元化すべき日報等の集約を行っていたわけでございます。この中で、一月十二日には陸自研究本部から陸幕総務課に来ております。  ただ、ここで御留意いただきたいのは、イラク日報だけがその対象になっているわけでございません。いわゆる今回一元化いたしますのは海外等で活動する自衛隊の派遣部隊からの重要な日報等、こうしたものを対象にいたしました作業が、結果が一月十二日に、そして、陸上幕僚監部におきまして、そのいわゆる集計と申しますか集約と申しますか、そうした作業をした上で統合幕僚監部の方に二月の二十七日に報告がなされたわけでございます。  ここでイラク日報が入っているということが我々認知いたしまして、そこで、先ほど、我々としては、大臣に御報告するまでに必要な作業、これが、まずは陸上幕僚監部を中心に本当に日報の探索漏れがないかもう一度行政文書の再確認を行ったことですとか、それから、これ全体で一万四千ページに及ぶ文書になるわけでございますが、これが本当に日報に該当するものかどうか、文書に欠損がないかといった確認を重ねたことであるとか、過去のこのイラク日報をめぐる国会でのやり取り、資料要求ですとか答弁とかですね、あとは情報公開請求などの様々な情報を確認し、大臣の報告に際して事務方として必要な作業を行っていたということで、その結果として三月三十一日に小野寺防衛大臣に御報告申し上げたということでございます。  ただ、こうしたことは昨年の南スーダンのPKO問題の反省を踏まえていないといった厳しい御指摘になったことを重く受け止めまして、また小野寺大臣よりも、私も厳しく指導をいただきました。昨年の反省を踏まえれば、このような重要事態、事案を認知したのであれば、直ちに大臣に一報すべきだったというふうに認識しております。
  248. 石井苗子

    ○石井苗子君 このスケジュール感は明らかにおかしいです。言い訳がましく聞こえているように聞こえますけれども、小野寺防衛大臣、こういうのが体質改善が必要だと私が言っているんです。うみを出し切るというのは二度とそこに感染しないということなので、うみを出し切るというのは、日報を集めることだけではない、日報が一通でもあったら、私たちは幾つあるかとかどんな内容だとか聞いていません、日報があるんだったらあると、それだけでしょう、それでいいはずなんですけれども、そのシステム改善よりこの風土改善というのが必要だと思うんですが、もう一度言います。  官僚が政治家になかったと答えたものをまたありましたと、こう変える反応、この対応がまず問題だと思います。国会に対して、国会をばかにしているのかと言いたくなりますが、去年、稲田元防衛大臣が南スーダンで日報があったかなかったということで更迭されるまでになったのに、イラクの日報でまた彼女に見付かりませんでしたと公表させる。そして、一年後にあったに変わる。これは、防衛省はオオカミ少年ですかというように言われてしまいます。稲田さんに二度もありませんと言わせているんです。イラクの日報はハードディスクにありました、一元管理をしているプロセスの中で見付かりました、よく聞いております。しかし、どこに何があるか分からないような中途半端な管理で軽々しく国会になかったと言ってほしくないです。それだけは申し上げておきます。  そして、総理にお伺いしますけれども、南スーダンの教訓が生きていないのはシビリアンコントロールがないとか、そのように言われておりますが、稲田氏の指示系統がずさんだというような報道も見ました。しかし、稲田氏は、本当にないのかと聞いているではないですか。聞いていらっしゃいます。  総理、そこには忠誠心が欠けていたとは思いませんでしょうか。女性が活躍の時代です。男の人ばっかりのところで女性がトップ官僚の一番に上がりますと、これは忠誠心に欠けたと総理は思われませんでしょうか、どうでしょう。
  249. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 防衛省・自衛隊というのは比較的保守的な組織であるのは事実でございますが、今もうこれ随分体質も変わってきておりますし、今年の防衛大学校の卒業式においても多くの女性の言わば幹部候補生が誕生したわけでございますし、第一艦隊司令もですね、これ……(発言する者あり)あっ、護衛隊司令ですね、失礼しました、艦隊ではございません、護衛隊司令も女性が初の任官されたところでございます。  確かに今委員がおっしゃったように、稲田大臣は、あるのではないかという趣旨の話をしている、これは大体、普通、口頭で行います、指示というのは口頭で行いますから、口頭で、事実上、これはもう一回しっかり探すという趣旨であったと、このように思うわけでありまして、それをしっかりと徹底していただきたかったと、このように思います。
  250. 石井苗子

    ○石井苗子君 時間が迫ってまいりました。  私は、今総理がおっしゃったとおりだと思います。二月の二十日にないと言った、見付からなかったと言って、本当にないのかと二月二十二日に言っているんです。だからもう助けてくれと言っているんですが、これは全く関係ない話ですけど、救命救急をしている最中に土俵から女性は降りてくださいと言われたというのとほとんど同じなんじゃないかという風土を感じるんですけれども、なぜゆえに、稲田氏は大事なことを聞いていたのに、その時点で知っていたのに教えなかったのかという、こういうのも含めまして全体の風土の改善が必要だと思っております。  ここ、最後になりますけれども、去年の話ですけれども、右側の一番下の教訓課の課長、それから二段、三段上がったときの陸上幕僚監部、ここの間のコミュニケーション、ここが問題です。あったと言っていました一番下のここの課長さんのところは、いや、それは稲田元防衛大臣の指示だと、照会だという、指示だとは理解しておりませんでしたという、ここは、一番下のその課長や担当のところのような人たちに責任を追及してはいけないんです。改ざん問題で犠牲の方も出ました。このようなところにプレッシャーを与えるんじゃなくて、このコミュニケーションにギャップがあるという、ここが組織の中にうみが存在していると思います。こうした風土の改善を、体質改善を策としてやっていただくということを強く希望しまして、終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  251. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 関連質疑を許します。高木かおり君。
  252. 高木かおり

    ○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりです。  決算委員会で発言させていただく機会をいただきまして、ありがとうございます。本委員会での質疑は初めてですので、どうぞよろしくお願いをいたします。  先月にもまた不正が見付かったということで、本日は、商工中金による不正融資事案についてお尋ねをしてまいりたいと思います。  まず、決算委員会ですから、数字からお見せしたいと思います。(資料提示)  パネルを見ていただきたいんですけれども、これは、商工中金の危機対応業務関連予算、平成二十年度から二十九年度までに支払われた金額です。十年間でこちら五千九百四十一億円、危機対応準備金まで合わせますと七千四百四十一億円、これは全て国民の税金であります。  今回問題となった危機対応業務、これは、中小企業や災害、また金融秩序の混乱等によって一時的に危機的状況に陥ったときに、そういった場合に必要な資金を供給する、そういった業務でありますけれども、ところが今回は、業務良好で特段問題のない企業ですとか、また、ほかの民間企業が融資を提案している、そういった企業であることを知りながら、税金である利子補給を用いて営業攻勢を掛けている事例が見られたということでございます。  商工中金が危機対応業務として融資したおよそ三兆円のうち、二千六百四十六億円が不正融資だというふうに言われています。なぜ百店舗中九十七店舗、ほぼ全店舗挙げて不正融資をしなければならなかったのか、その理由を、世耕大臣、どのようにお考えになっておられますか、御答弁願います。
  253. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 本当に、かなり多くの支店にまたがったこういった不正事案があったということは本当に遺憾でありますし、国民の皆さん、これ税金を使った利子補給ということになりますから、申し訳ないことだというふうに思っています。  根本は、やはり商工中金のビジネスモデルとガバナンスの問題だというふうに思っています。特に、危機対応融資については、経営陣と本部が、計画値というかノルマですね、それを支店ごとに割り当てた上でかなりプレッシャーを掛けていたということであります。それと、危機対応融資をほかの金融機関との競争上優位性のある武器として認識をして収益及び営業基盤の維持拡大のために利用をしていたこと、そして、不適切な運用を防止するための内部統制ですとかガバナンスが欠如をしていたというようなことがあるのではないかというふうに考えております。
  254. 高木かおり

    ○高木かおり君 今、世耕大臣の方から、なぜ全店舗挙げて不正が行われたのかということを答弁いただきましたけれども、私は、この商工中金、先ほど過大な、過酷なノルマがあったんだということもおっしゃっておられましたけれども、もう少し踏み込んで言いますと、やはり商工中金はこの危機対応業務を、これを自らの存在意義にしたかったのではないかと。  過大なノルマを課したということですけれども、今までの少し経緯を考えますと、商工中金は、かつての小泉内閣の際に民営化の流れに組み込まれて、平成十七年には完全民営化することが閣議決定をされていました。それなのに、その後、平成二十年のリーマン・ショックや平成二十三年の東日本大震災を機に二度の民営化が先送りされ、そのときに危機対応業務を開始したんですけれども、これは確かに必要な業務だったと思います。けれども、民間の金融機関は、できないわけではないんですけれども、やはり、商工中金には税金を投入される、こういったことが民間にはございませんので、コスト面などで大変大きな負担を強いられることを理由に危機対応業務には参入しなかった、まあできなかったわけですけれども、ですから、この商工中金ならではの業務となっていたわけですね。  今回何が問題かというと、この危機的な状況が終わった後にも、自らの存在意義を主張するために、対象ではない中小企業の財務諸表を改ざんしてまで、税金で一部を負担して悪用して低金利融資をしてきたと、これ、本当に大変問題であるというふうに思います。  ただ、今回の不正改ざん、私は起こるべくして起こったのではないかというふうに思っています。なぜ民営化を延期に次ぐ延期としているんでしょうか。  それでは、次のパネルを御覧ください。これは、商工中金の代表取締役を平成二十年度から示したものであります。  平成二十年度は商工中金が完全民営化に向けて株式会社となったときであります。初代社長の関氏は民間企業の出身でしたけれども、代表取締役副社長のお二人は、経産事務次官だった杉山氏、そして国税庁長官だった木村氏。つまり、商工中金にはまだまだ天下りのポストがあったということです。そして、平成二十五年には、同じくそれまで副社長だった杉山氏が社長となり、後を継ぐ形で同じく経産事務次官であった安達氏が社長となっています。  社長ともなると、支給される報酬は月額約百十九万円、副社長でも百八十一万円……(発言する者あり)あっ、ごめんなさい、社長の方が百九十九万円、副社長でも百八十一万円、商工中金を天下りポストとして是非確保したいというのは当然だと思います。  平成二十五年といえば、第二次安倍内閣が発足した直後でございます。安倍総理、商工中金の完全民営化を先送りして天下りポストを確保してしまった、もっと言えば、商工中金が天下りの温床になってしまっていたという点についてどうお考えでしょうか、お答えください。
  255. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 会社法上の株式会社である商工中金の代表取締役社長については、民間企業出身かどうかにかかわらず、商工中金が個人としての経験や識見に照らして取締役会で候補を選定し、民間出資者が過半を占める株主総会での決議を経て適正に選任されたものであると認識をしております。  国家公務員の再就職について問題なのは、官民の癒着につながりかねない公務員OBの口利きや、予算、権限を背景とした再就職のあっせん等の不適切な行為であります。このため、国家公務員法の規定に基づき、再就職等監視委員会による監視の下、各府省による再就職あっせんや利害関係企業等への在職中の求職活動の行為を厳格に規定しているところであります。  いずれにせよ、引き続き政府一体となって再就職等規制の遵守徹底を図ってまいりたいと思います。
  256. 高木かおり

    ○高木かおり君 今総理から御答弁いただきましたけれど、今回の件は天下りの負の側面がもう全面的に出た事例だと思います。商工中金を天下りポストとして置いておきたい、そういう思いが働く中で、やはり事務次官が社長を務める商工中金を、経産省や中小企業庁の後輩である方々がきちんと監督しにくいことは容易に想像できると思います。だから、不正融資が見抜けなかった、全くガバナンスが、企業統治が働いていなかったんではないかと。  先月には新社長として民間出身の関根氏がかじ取りを任されることになりましたけれども、是非こういった天下りポストを復活させることのないように強くお願いをし、そして、この企業統治の見直し、それから経営責任の明確化をお願いをしておきたいと思います。  質問まだまだあったんですけれども、残り三分となりましたので、是非私の思いを伝えたいと思いますけれども、今回の不正融資は商工中金の組織の存続、拡大のために国民の税金が利用されたと、この国民の税金が利用されたという意識が大変薄かったのではないかというふうに思います。一度決めたこの完全民営化を途中でやめる、半官半民という中途半端な状態で残しておく、民間でできることでもこの税金を使った利子補給によって民業を圧迫する、こういったことを放っておいていいんでしょうか。  確かに、震災などで業績が落ち込んだ企業に対する安全網としては金融支援も今後は必要ですし、中小企業が経営上の課題に直面したときはやはり有益なアドバイス、それから生きた資金、こういったことを支援するということには期待をしたいと思いますけれども、これ、危機対応融資を商工中金だけが行う必然性はないんじゃないかというふうに考えています。  世耕大臣は、危機対応業務を代わりにやってくれる指定金融機関にどこか地銀などが手を挙げるのかどうか、それを見極めるまで民営化をしないことになっているというふうに答弁されましたけれども、うがった見方をすれば、商工中金を存続させるために民間金融機関が危機対応融資に参入できなくしていると思われても仕方がないように思います。  そこで、最後に、商工中金の解体的出直しを、これ本当に大変インパクトの強いフレーズですけれども、国会の場や記者会見の場でも明確に表明されている世耕大臣、新聞報道等で報じられております、改革やってみないと民営化できるか分からない、四年間の先延ばしのような、また、オリンピックの後の不況でやっぱり商工中金の危機対応業務が必要になるんじゃないか、こういった後ろ向きな姿勢とも取れる意見を経産省や中小企業庁の幹部が言っているというふうに新聞等でも報じられているわけです。もちろん、こういったこと、大臣はそのような後ろ向きな考えはないかと思いますけれども、四年の時間稼ぎをして改革を骨抜きにする、こういったことがないと信じたい。  是非、今後の期限を区切った完全民営化に向けた決意、それから具体的な改革の道筋、世耕大臣から答弁を願います。
  257. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 完全民営化については、この四年後に、今、新たなビジネスモデルを確立するということになっていますから徹底検証したいというふうに思いますし、四年を待たずに定期的にモニタリングをして、しっかりと改革が進んでいるかどうかということも見た上で、そして、危機対応業務を実施する責務が必要かどうかの検証も踏まえた上で判断したいというふうに考えています。
  258. 高木かおり

    ○高木かおり君 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。
  259. 又市征治

    ○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。  まず、会計検査院に森友問題について伺いたいと思います。  森友学園に国有地がただ同然で売却された疑惑が出て、昨年の三月、参議院は会計検査院にその検査を要請し、検査院は昨年十一月にその報告をいたしました。その所見を見ますと、「国有地の売却等に関し、合規性、経済性等の面から、必ずしも適切とは認められない事態や、より慎重な調査検討が必要であったと認められる事態等が見受けられた。」とあります。つまり、検査院は、この時点でもう約八億円の値引きに疑念を持ったということであります。しかも、問題なのは、この検査に必要な正しい資料が提出されていない下での検査であった、検査後に、財務省が改ざんした決裁文書を提出していたことが判明しました。  今日は、この疑惑問題そのものは追及いたしません。その他の場面でやりたいと思いますが、まず会計検査院に伺いますけれども、過去にこのような偽装文書の提出を受けたことがあったのかどうか、まず伺います。
  260. 河戸光彦

    ○会計検査院長(河戸光彦君) 検査に際して提出された領収書等について、それが真正でないことを確認した上で、不適正な会計経理であるとして検査報告に掲記したものはございますが、一方で、国の機関の決裁文書については、過去二十年の検査報告に掲記されたものについて、現時点で調べた限りではございますが、決裁文書を書き換えた上で会計検査院に提出されていたものは見受けられなかったところでございます。
  261. 又市征治

    ○又市征治君 つまり、前代未聞の不祥事、財務省、大臣を含めて、その責任は大変重大だと言わなきゃなりません。  財務省は、検査院に改ざんした公文書を提出をして、さらに、提出すべき資料二十件余りを検査後に提出するなど、検査妨害とも言えるような悪質な行為を行ったということであります。これは会計検査院法第二十六条に抵触するのではありませんか。
  262. 河戸光彦

    ○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院法第二十六条は、会計検査院は、検査上の必要により検査を受けるものに帳簿、書類その他の資料若しくは報告の提出を求めることができると規定しております。そして、同条後段におきましては、帳簿、書類その他の資料若しくは報告の提出の求めを受けたものは、これに応じなければならないと規定しております。この規定の趣旨でございますが、会計検査院の検査のより一層円滑な実施のために、資料の提出の求めを受けたものの提出義務等を明記したものでございます。  同条の規定を個々の具体的なケースに適用する場合には慎重に検討する必要がございますが、一般論といたしましては、会計検査院からの資料の提出の求めに対して、提出された資料が真正でないものであった場合、第二十六条の規定に反することがあり得ると考えられます。
  263. 又市征治

    ○又市征治君 このような行為が法令違反であるというふうに会計検査院が判断をされたとすれば、会計検査院法第三十一条に基づいて、当然、関与した者については懲戒処分要求されますね。
  264. 河戸光彦

    ○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院の実施した検査において真正でない資料が提出されたことは極めて遺憾であり、あってはならないことと考えております。  会計検査院法第三十一条第二項後段は、国の会計事務を処理する職員が第二十六条の規定による要求を受け、これに応じない場合は懲戒処分の要求をすることができると規定しております。そして、応じない場合とは、国の会計事務を処理する職員に故意又は重大な過失があることと解されております。  これらの規定を個々の具体的なケースに適用する場合には慎重に検討する必要がございますが、一般論といたしましては、会計検査院からの求めに対して提出された決議書が真正でないものであり、国の会計事務を処理する職員に故意又は重大な過失がある場合には懲戒処分の要求の対象となり得るものであると考えられます。  お尋ねの懲戒処分要求につきましては、事実関係を踏まえ、法に定められた要件に該当するかについて検討しているところでございます。
  265. 又市征治

    ○又市征治君 検査院は、提出される資料は当然真正なもの、こういうふうに判断をしているんだろうと思うんですが、しかし、今回は、同じはずの資料が二つの省から中身の異なる二種類が提出されてきた、そこで財務省に真偽を確認をされたわけですね。  では、なぜ国交省に確かめなかったのか。実は、国交省提出の文書こそが改ざん前の正式の決裁文書だったということが分かってきました。財務省にはだまされていたというわけですよね。だから、検査院も失態だ、こういう批判が出てきています。その受け止めと再発防止策について伺います。
  266. 河戸光彦

    ○会計検査院長(河戸光彦君) 今回の事態につきまして、会計検査院に対し厳しい御批判をいただいていることは十分に承知をいたしております。  会計検査院といたしましては、人員や期間の制約の中で最大限の努力を払って、膨大な資料の収集や分析を行いつつ報告書の取りまとめを進めてきたものであり、その中で、よもや書類が書き換えられているとの思いには至らず、決裁文書の真正性の検証については必ずしも最優先事項とは位置付けていなかったものであります。  いずれにいたしましても、今般、決裁文書が書き換えられていた事態が発生したことを踏まえると、本件報告書の作成に当たって決裁文書の真正性について適切な検証がなされなかったことは誠に遺憾であります。  再発防止の取組についてでございますが、現在進行中の検査もございますことから、まずは、実際に検査を担当しております者に対しまして、検査に当たり書類が改ざんされるなどしている可能性に留意し、提出された書類の信憑性についてより一層適切に確認するよう徹底を図ったところでございます。
  267. 又市征治

    ○又市征治君 前代未聞の事態でありますから戸惑いもあったんだろうと思うんですが、だからこそ、会計検査院は、十全な職責を果たすために、この事態を深刻に受け止めて、政府に厳正な対処を求めるべきだということを申し上げておきたいと思うんです。  次に、総理に伺いますが、既に何度も言われているように、公文書管理法は、公文書を民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源と位置付けて、将来の国民に説明する責務、こういうふうに書いています。しかし、森友学園に関する三百か所もの公文書改ざんの真相解明に、うみを出し切る、こうおっしゃいながら、誰が誰に何の目的で公文書改ざんをさせたかのこの解明にはどうも後ろ向きの姿勢に見えてしようがない。やましいことがないのなら、なぜ昭恵夫人や迫田元局長の証人喚問を逃げるのか、むしろ積極的に出るべきだというふうに促すべきじゃありませんか。是非しっかりとお答えをいただきたい。  あわせて、今回はっきりしてきたこの南スーダンあるいはこのイラクの問題だけではなくて、これまでも何度も、自衛隊の関係について言うならば、この日報の隠蔽問題あるいは情報漏えい問題、情報隠し、そして今度は、もう次々と陸自、空自のイラク派遣時の日報の隠蔽、この体質、さらには文民統制が不全のものだということが明らかになってきた、大変ゆゆしき事態だと思うんです。  安倍政権の下でこうして行政と政治の信頼が失墜をし、民主主義の根幹をゆるがせにしている、こういうことは大変深刻な事態だろうと思うんです。安倍総理は、むしろ国民の声に耳を澄まして、責任を取って総辞職すべきだろうと思いますが、この点についていかがお考えですか。
  268. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 何点か御質問をいただいたと、このように思います。  私と妻が国有地の払下げの問題あるいは認可の問題については全く関わっていないと、一切関わっていないというのは申し上げてきたとおりでございます。そしてまた、今回書き換えられた決裁文書の原文を見ますと、そのことは明らかに、むしろ、かえって明らかになっていると、このように考えているところでございます。  国会における参考人、証人については国会がお決めになることではないかと思います。  今般の書換え問題やイラク派遣に関する日報問題により、行政全体の信頼が損なわれたこととなりました。行政の長として責任を痛感をしております。行政の最終責任は総理大臣たる私にあります。国民の皆様に深くおわびを申し上げたいと思います。国民の皆様から厳しい目が向けられていることを真摯に受け止めながら、なぜこのようなことが起こったのか、全てを明らかにするため徹底的に調査を行い、全容を解明し、再発防止に全力を挙げていきたいと、こう考えています。私も、総理大臣としてその責任を果たしていく決意であります。
  269. 又市征治

    ○又市征治君 毎回言われますが、証人喚問問題などは国会で決めてくれと、与党多数でそれを否定をして、それで、だから自分では逃げていると、こういうことになるわけで、あなたがもし野党の立場ならば私と同じことを言われるんじゃないですか。特に、防衛大臣のこの探索指示に背いて一年以上も日報を隠していた、大臣に報告もしない、まさに文民統制が不全に陥っている、こういう自衛隊を今憲法に明記するなんというのはもう全く論外の話ということを申し上げておかなきゃならぬと思います。  次に、昨年も取り上げた高速増殖炉「もんじゅ」について伺います。  原子力規制委員会は、二〇一五年十一月の勧告で、原子力の利用における安全の確保を図ることを任務とする立場から、機構は「もんじゅ」の出力運転を安全に行う主体としての必要な資質を有していない、こういうふうに指摘をし、文科省に事実上「もんじゅ」の廃炉を求めて、政府は、一昨年の十二月、ついに「もんじゅ」の廃炉を決定をいたしました。そして、昨年末、原子力研究開発機構が廃炉計画の認可を申請をして、先月、規制委員会がこれを認可しました。  まず、この廃炉計画の概略を簡潔にお答えいただきたいと思います。
  270. 児玉敏雄

    ○参考人(児玉敏雄君) 「もんじゅ」の廃止措置は、廃止措置期間全体を、燃料体取り出し期間、解体準備期間、ナトリウム機器の解体撤去を行う期間及び建物等の解体撤去を行う期間、この四段階に分け、安全確保を最優先に約三十年で確実に行う計画でございます。  まずは、第一段階として炉心等から燃料体を取り出す作業を最優先に実施し、二〇二二年度に燃料体取り出しを完了させる計画でございます。
  271. 更田豊志

    ○政府特別補佐人(更田豊志君) 原子力規制委員会としましては、「もんじゅ」の廃止措置が安全かつ着実に進められるよう、原子炉等規制法に基づき厳正に審査を行いました。審査の結果、運転停止に関する恒久的な措置が講じられていることなど、原子炉等規制法に基づく認可基準に適合していると認められたことから、平成三十年三月二十八日に認可を行いました。  特に、炉心からの燃料体取り出しについては、重要な課題であり、安全を確保しつつ計画的に進めるための進捗管理や体制などを確認いたしました。また、「もんじゅ」の特徴であるナトリウムにつきましては、火災対策に必要な資機材や体制を確認したところであります。
  272. 又市征治

    ○又市征治君 そこで問題になるのは、この「もんじゅ」を安全に運転する能力に欠けると言われた機構が廃炉作業を安全にできるのかという疑問なんですね。規制委員会は、機構で大丈夫だというふうに判断をされたのか、あるいは機構以外に任せる組織がないからそう判断をされたのか。  また、廃炉の第一段階の計画が、認可された作業が開始されますけれども、その管理、監視はどのように担保されるのか。  加えて、この廃炉費用は約三千七百五十億円というふうに言われていますが、東京電力福島第一原発でも、当初は二、三兆円と、こう言っていたものが、今日では八兆円にまで膨れ上がっているわけです。そのようなことはないというふうに明言できるのかどうか。  以上三点、伺います。
  273. 更田豊志

    ○政府特別補佐人(更田豊志君) 御質問にありました勧告は、「もんじゅ」の出力運転を前提とした場合に、その運営主体として不適切であると指摘したものでありまして、廃止措置の実施主体について述べたものではございません。  「もんじゅ」の廃止措置は、その設置者である原子力機構が原子炉等規制法に基づく認可を受けた廃止措置計画に従って的確に実施する義務を負っているものであります。原子力規制委員会が認可した廃止措置計画に従って日本原子力研究開発機構が廃止措置を安全かつ着実に進めるよう、当委員会としても、このために特別に設置をしておりますもんじゅ廃止措置安全監視チーム等を通じて監視を続けていく考えでございます。
  274. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 予算についてのお尋ねがございました。  「もんじゅ」の廃止措置の費用につきましては、廃止措置準備、施設解体、安全な施設の維持管理等に必要な経費として、今委員からお話がありましたように、三千七百五十億円程度と見込んでおります。また、これに加えまして新規制基準対応経費が必要となるというふうに承知をしております。  文部科学省としては、経費の効率化に努めながら「もんじゅ」の廃止措置を安全、着実かつ計画的に進めるため、廃止措置の進捗に応じて毎年度必要な予算の確保等に努めてまいりたいと思っております。
  275. 又市征治

    ○又市征治君 未知の作業ですから何が起こるか分からない、安全が第一、重要だということは言うまでもありませんが、また、税金を使って行うわけですから、そこは厳重なチェックをすべきだろうと思います。  「もんじゅ」の建設から廃炉まで約一兆五千億円の壮大な無駄遣いなわけです。これ以上無駄な金を使わないために、今日は触れませんでしたけれども、何の技術的展望もないこの核燃料サイクル、もう直ちに中止すべきだということを併せて申し上げておきたいと思います。  次に、福島第一原発の除染事業の不正について伺います。  私は昨年もこれを指摘をして、参議院は内閣に警告を出しました。これに対して政府は、今年一月に、政府が講じた措置を本院に報告をいたしましたが、しかし、昨年六月には、除染事業を請け負った業者の社員が宿泊費を水増しして自治体に請求していたり、今年一月には、飯舘村において汚染土壌等を詰めた二重構造の汚染袋について防水機能のある内袋の封をしていなかったりと、不適切な事案が続いています。こうした不正が次々起こっている原因をどのように政府は受け止めていますか。
  276. 中川雅治

    ○国務大臣(中川雅治君) 除染は過去に例のない大規模な事業でございまして、被災地の復興に向けて、可能な限り迅速に作業を進めてきたところでございます。こうした中で、御指摘のような事案や報道があったことは事実でございます。  御指摘の事案の原因につきましては、基本的には当該事業従事者の倫理観や遵法意識の欠如によるものだと考えますが、事業者や発注者の監督体制が必ずしも十分ではなかった可能性も否めません。  このため、環境省では、業界に対する企業統治の強化や法令遵守の徹底の要請や現場における監督体制の強化を行うとともに、不適切な行為を行ったこれらの事業者に対しましては指名停止を行う等、厳正な措置を講じてきたところでございます。
  277. 又市征治

    ○又市征治君 この除染事業に係る不適切事案というのは、やっぱり重層的な下請、こういう構造に由来しているという面も大変大事だろうと思うんですね、見方は。元請の十分な監視あるいは監督体制が前提ですけれども、それができないとなれば、やはり国がしっかりと監視していくということが大事ということになるわけで、除染事業における監督、チェック体制は国としてはどのように整備されているのか、また、今再発防止策はおっしゃいましたから、そのチェック体制、お聞きをしたいと思います。  そして、復興に関する国の施策の企画、調整及び実施に当たる復興庁、問題が山積みしているわけですが、どのように対応されていくのか、伺いたいと思います。
  278. 中川雅治

    ○国務大臣(中川雅治君) 環境省では、これまで、不適正除染一一〇番を整備いたしまして、一般の方あるいは作業員からも不適正事案の通報をいただき、対応してまいりました。また、不適切な事案を受けまして、建設業界に対しまして企業統治の強化や法令遵守の徹底等を何度も要請をしております。そして、現場における監督員による監督体制の強化や契約関係の書類の確認の徹底、こういった措置を講じることで不適正な除染の防止に努めてきたところでございます。  今後とも、こうした取組を強化し、監督体制、チェック体制の充実を図ってまいりたいと考えております。  加えて、福島地方環境事務所の体制につきまして、四月一日付けで所長を本省課長級から指定職へ格上げいたしました。そして、三つの部を新設するなど、組織の管理体制強化のための組織改編を行ったところでございます。  今後の帰還困難区域における除染におきましても、引き続き適正な業務執行に取り組んでまいりたいと考えております。
  279. 吉野正芳

    ○国務大臣(吉野正芳君) 復興事業を、国民の理解を進めていくためには、適正な事業の実施が極めて重要でございます。今後も特定復興再生拠点区域等で除染が実施されるため、環境省において適正な執行に向けて引き続き取り組んでいくことが重要であると考えております。  復興庁としても、事業の適正な執行が徹底されるよう、引き続き、関係省庁に対して要請をしてまいりたいと思っております。
  280. 又市征治

    ○又市征治君 昨年、福島復興再生特別措置法が改正をされて、帰還困難区域内に、避難指示を解除し、居住を可能とする特定復興再生拠点区域を定めることが可能になりました。  これに関連した除染作業に伴う費用というのは国が負担することになり、除染作業も新たなステージに入ったと、こう思いますが、これまでのこの不適切、不正な除染作業自体は大きな問題ですけれども、それが国民負担の下で繰り返されるとすれば大変重大な話なわけでありまして、これを防ぐ意味で、二省にまたがっていますが、総理から、これを防ぐための決意について伺っておきたいと思います。
  281. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 除染作業における不適切な事案に対しては、環境省において、受注者の処分のほか、事業の管理監督体制の強化などの対策を講じてきたところであります。  一日も早い復興を願う福島の皆さんの思いに背くことのないよう、再発防止に万全を期し、復興を加速していく考えでございます。
  282. 又市征治

    ○又市征治君 次に、会計検査院は、昨年九月、次期戦闘機の調達等の実施状況についての報告書を提出し、また十月に、有償援助調達における防衛装備品の不具合及び計算書の誤りに対する是正措置の要求並びに計算書と受領検査調書との照合の適切な実施について、何という長ったらしい名前なんだ、そういう是正改善措置を防衛装備庁に求められたわけでありますが、まず、これらの概要を伺い、また、検査院はこれまで、有償援助調達、いわゆるFMS、これに関わる報告や指摘を行ったことがあるのかどうか、伺いたいと思います。
  283. 宮内和洋

    ○説明員(宮内和洋君) FMS調達に関しましては、会計検査院は従来から重点を置いて検査を行っておりまして、昨年、委員御指摘のように、二件報告してございます。  一件目でございますが、FMS調達における防衛装備品の不具合及び計算書の誤りに対する是正措置の要求をアメリカ合衆国政府に対して速やかに行っておらず、当該要求が合衆国政府から却下されている事態や、計算書と受領検査調書との照合に当たり極めて多くの記載内容が一致していなかった事態などについて、防衛装備庁に対して是正改善の処置を求めるなどしたものでございます。  次に、二件目でございますが、次期戦闘機F35Aに係るFMS調達につきまして、価格の上昇要因を定量的に把握できていなかったり、一部の防衛装備品等の提供が行われていなかったり、国内企業の下請製造への参画に当たり部品の製造契約が締結されていなかったりなどしていた事態について、会計検査院の所見として、防衛装備庁において、一機当たりの価格の変動要因を確認すること、防衛装備品等が速やかに提供されるよう合衆国政府と調整すること、下請製造が行われるよう取り組むことなど、F35Aの調達等が適切に行われるよう留意することが必要である旨を報告したものでございます。  それから、過去の指摘でございますが、過去におきましても、平成九年度、十四年度、十五年度、二十四年度及び二十五年度の決算検査報告に掲記しているところでございます。
  284. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 又市君、もう時間ですよ。
  285. 又市征治

    ○又市征治君 今あったように度々検査報告はされているんだけれども、それが守られていないということなんだろうと思います。  どうも、このFMSそのものはアメリカの武器輸出管理法に基づいて行われているから極めて不平等な契約状況ということなわけで、これに基づいて、二〇一一年から一昨年まで、もう八倍にもこの調達額が伸びてきている、こういう格好での指摘はやっぱりしっかり守るように、しっかりと検査院も指摘をされているが、防衛省は是非その思いで対応していただくように要請をして、時間が参りましたので、終わりたいと思います。
  286. 行田邦子

    ○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。  先ほどから議論が続いていますけれども、公文書に関して実に様々な問題が次々と出てきております。国会の求めに対して決裁文書を改ざんをする、また、あるものをなかったと言う、そして、こんなものは公文書に当たらないと強弁をする。国会は行政の行いをチェックする重要な役割を担っていますので、今のこの行政府の状態、さすがに見過ごすわけにはいきません。  そこで、この際、参議院の中に公文書管理の在り方に関する特別委員会を設置をして、そこで集中的に原因究明や再発防止の議論をすることを、まず会派を代表して提案をさせていただきまして、質問に入らせていただきます。  私は、まず、日本の領海、排他的経済水域の外縁を根拠付ける離島、国境離島と呼ばせていただきます、この国境離島について質問をさせていただきます。  パネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)  日本の領海がここまで及ぶ、また日本の排他的経済水域がここまで及びますという主張をするときのその根拠となる島、国境離島、大変重要な島々であります。今、四百八十四島あります。ところが、そのうちの二百七十三島につきましては所有者がいない、持ち主がいない。つまり、どういうことかといいますと、不動産登記簿を見ても存在しない、また国有財産台帳も作っていないという状況が続いていました。これは問題ではないかと、速やかに国有財産化をすべきであるということを一昨年の十二月のTPP特別委員会で私が問題を指摘させていただきまして、そして、今は全て国有財産化が完了しております。  そこで、まず財務省に伺いたいと思うんですけれども、この二百七十三の国有財産化した島のうち百七十一の島が普通財産とされておりまして、普通財産は、法律上、財務大臣が管理又は処分をしなければならないということになっています。  財務省にお聞きしたいと思います。これら国境離島を財務省はどのように管理をしているのでしょうか。
  287. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  委員御指摘のとおり、百七十一の普通財産、それは財務省所管のものとして管理をしております。  具体的に国境離島をどういうふうに管理しているかというお尋ねでございましたが、基本的には、内閣府の総合海洋政策推進事務局において把握をいたしました離島の海岸線の変化等の状況について情報提供を受けるとともに、現地調査等の対応について検討を行うということ、それからさらには、国境離島が自然的あるいは人為的作用によって毀損され又はそうなるおそれがあるという場合には、これらを防止するための必要な措置を関係省庁、国交省等々ですが、協議の上、実施をするというなどの対応をさせていただいているところでございます。  今後とも、引き続ききちんと対応していかなければならないというふうに考えてございます。
  288. 行田邦子

    ○行田邦子君 財務省の理財局が島に見に行ったりしないだろうということは理解をいたしました。  例えば、行政財産の場合は、林野庁の場合ですと、国有林野の見回りということで年に何回か船をチャーターして見に行っています。それから、海上保安庁の場合は、灯台の点検ということで、ついでにというか、目視確認もしています。こうやって管理行為を行っているわけでありますけれども、普通財産ですから財務省は見に行かないということは理解いたしました。  じゃ、これでいいのかというと、もちろんそういうわけではありません。そこで、総理に伺いたいと思います。  今、政府は、MDA、海洋状況把握を強化しようとしています。それならば、このMDAの衛星情報を利用しまして国境離島の状況を継続的に把握をしてはいかがでしょうか。
  289. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国境離島のより実効的な保障、管理を進めるためには、当該離島及び周辺海域の利用状況、そして各種船舶の動向に加えて、波浪、潮流等による海岸線の浸食の状況など、多岐にわたる情報について統合的に把握することは極めて重要であります。そのためには、これらの情報をMDAにおいて衛星等の様々な手段により収集し、一元的に集約の上、継続的に監視していくことが有効であります。  政府としては、次期海洋基本計画の策定に当たり、MDAの体制の確立と併せ、国境離島の保全、管理を重点施策と位置付け、検討を進めているところであります。  今後とも、MDAの取組について、国境離島の状況の効率、効果的な把握に努め、その保全、管理に万全を期してまいりたいと思います。
  290. 行田邦子

    ○行田邦子君 今、我が国の管轄海域で何が起きているのか。  例えば、尖閣諸島周辺ですと、中国の公船が領海侵入をしています。それからまた、昨年話題になりましたのが北海道の松前小島、北朝鮮の船が漂着をしたりとか、あと、大和堆での違法操業、それから我が国の同意を得ない海洋調査も行われたり、それから北朝鮮の弾道ミサイルが我が国のEEZ内に落下するということも現に起きているわけであります。  こういう状況の中で、海上保安庁また自衛隊のこの限られたアセットでこの広い広い海を守る、その範囲には限界があると思っております。ですから、MDA、しっかりと強化をしていただいて、そして国境離島の状況の把握にも生かしていただきたいと思っております。  それで、国境離島についてはまだまだやることがたくさんあります。  大臣に伺いたいと思います。私有地がある国境離島、九十八の島があるとされています。そのうちの六十島が有人離島、そして三十八島が無人離島というふうになっていますけれども、この私有地がある国境離島の所有者の把握状況をお聞かせいただけますでしょうか。
  291. 福井照

    ○国務大臣(福井照君) ありがとうございます。  我が国が現に保全、管理を行うことができる国境離島で私有地が存在するもの、私有地が存するものは九十八島ございます。それは仰せのとおりでございます。これらのうち、無人の国境離島三十九島については不動産登記簿等の情報を収集したところでございます。一方、有人の国境離島五十九島については、領海基線近傍の土地を対象に現在、不動産登記簿を収集しているところでございます。  引き続き、有人の国境離島につきまして、対象となる土地、すなわち領海基線近傍の土地についての不動産登記簿を収集するとともに、有人、無人を問わず、収集した不動産登記簿を確認して当該所有者の把握を行ってまいりたいというふうに存じておる次第でございます。
  292. 行田邦子

    ○行田邦子君 ちょっとがっかりしたんですけれども、私、実はこの問題について、国境離島の所有者を把握することの重要性について五年前に総理にも質問していまして、総理も重要性を認識をしていただいていました。それから何回か私この質問をしているんですけれども、なぜ何遍も質問しなきゃいけないかというと、状況は変わっていないということなんです。これ是非、ようやく無人離島については不動産登記簿を収集したということですので、とにかく遅れを取り戻してスピードアップをしていただきたいと思っております。  それで、総理に伺いたいんですけれども、私は今まで、国境離島は安全保障上極めて重要な島であるからほかの土地とは違うと、それゆえに、この国境離島の取引については何らかの、例えば届出制などですね、規制を加えるべきではないかという提案をしてまいりましたけれども、それはまず、今誰が所有をしているのかということをしっかりと把握することが重要だと思いますけれども、その御認識を伺いたいのが一点と、それともう一つ、探索して探索しても所有者が不明のままの国境離島というのは残ると思います。出てくると思います。そのことを見越して今のうちから、所有者不明の国境離島を国が円滑に収用、国有化できる仕組みとか、あるいは国が管理できる仕組みを検討すべきではないでしょうか。
  293. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国境離島については委員から何度も御指摘をいただいているところでございますが、これまで国家安全保障戦略などに基づいて政府として不動産登記簿等による所有者の把握に努めてきたところでありますが、こうした取組の結果として、所有者のいない三百近い無人国境離島については、昨年三月、国有財産化を行ったところであります。  その上で、所有者不明の私有地が存在する国境離島については、引き続き領海の基点となる海岸の土地の所有者の把握に努めるとともに、その土地の適切な保全に向けて、国境離島が我が国の領海等の外縁を画する根拠となるものであり、領海保全の観点からも極めて重要であること、他方で、個人の財産権に関わるものであり、慎重な対応が求められることなどを踏まえながら、いかなる施策が必要となるか、有識者の意見も聞きながら研究していきたいと考えております。
  294. 行田邦子

    ○行田邦子君 私がなぜこういった問題提起をしたか、もうちょっと補足説明をさせていただきたいと思うんですけれども、総理。  国土交通省の調査によりますと、地籍調査を行った地区において、不動産登記簿を見ても所有者が分からない土地というのは二割に及ぶんだそうです。二割です。ところが、それを探索をしますと、〇・四一%までその所有者不明率が下がるということなんですね。その探索というのは何をするかというと、住民票を見る、それから戸籍謄本を見る、固定資産課税台帳を見ると、こういうことをやると所有者が見付かってくるということなんですけれども、じゃ、国境離島はどうでしょうか。  無人離島、住民票ないです。それから、恐らく固定資産課税台帳もありません。そして、有人離島の場合もそうなんですけれども、固定資産課税台帳はこれは秘密度が高い情報とされていますから、法律の根拠がなければ利用することはできないはずです。ですから、国境離島の所有者を知るために固定資産課税台帳を見ることは恐らくできないと思うんですね。そうすると、この所有者の探索というのは極めて困難を極めると私は思っております。  ですから、所有者不明の国境離島の問題が顕在化しないうちに、今のうちに何らかの対策を準備をしておくべきだということを私は申し上げているんですけれども、もう一度、総理、いかがでしょうか。
  295. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員から御指摘があった点も踏まえてよく研究していきたいと。どうやって探索をしていくか。探索をしていくことによって所有者がいないというところがこれ今減っていくというお話もいただきました。そういうことも踏まえて、何が可能かということもよく研究していきたいと思います。
  296. 行田邦子

    ○行田邦子君 総理は総合海洋政策本部の本部長ですので、是非、今の私の問題提起、しっかりと受け止めていただきたいと思います。  それでは、働き方改革について伺います。  随分と働き方改革、この国会の目玉だったはずですけれども、森友とか日報問題でかすんでしまっています。けれども、私は、これは成長戦略として必ず実行しなければいけないと、このように確信をしております。  総理に伺いたいと思います。総理、この度の働き方改革について、戦後の労働基準法制定以来七十年ぶりの大改革だというふうにおっしゃっています。それならば伺いたいんですけれども、この大改革を行うことによって、いわゆる日本型の雇用慣行、どのように変わるんでしょうか。日本型の雇用慣行というのは、私の理解では、就職ではなくて就社する、職に就くんじゃなくて会社に入る、そして入社した後は、終身雇用、それから年功序列、また企業単位ごとの労働組合という、こういういわゆる日本型の雇用慣行がこの働き方大改革によってどのように変わると総理はお考えでしょうか。
  297. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 働き方は日本の企業文化そのものであり、日本人のライフスタイル、働くということに対する考え方に根付いたものでもあります。長時間労働についても、その上に様々な商慣行や労働慣行ができ上がっています。それゆえ、多くの人が働き方改革を進めていくことは、ワーク・ライフ・バランスにとっても、あるいは生産性にとってもよいと思いながら、実現できなかったと思います。しかし、もはや先送りはできないと考えています。  今お話、指摘をされました年功序列賃金、終身雇用といった雇用慣行については、基本的に各社の労使で話し合い、合意して選択すべき事項と考えております。ただし、同一労働同一賃金の観点からは、就職ではなく就社し、年功序列賃金の下で働くことについて、それが単に一つの会社で長年勤務しているという理由だけで、職務の内容を考慮せず、非正規の方々と比較して正規の方々に対して高い賃金が支払われるのであれば問題になり得るわけであります。職務の内容、経験や能力をきちんと評価して支払う必要があります。非正規の方々が不合理な待遇差を受けないようにする必要があります。  また、終身雇用については、基本的に各社の労使の選択の問題ではありますが、人生百年時代においては、新卒で皆が一斉に会社に入り、その会社一社で勤め上げて、定年で一斉に退社して老後の生活を送るという単線型の社会は時代に適合しなくなっているわけであります。  そもそも、いわゆる終身雇用という形は、これはそんなに長い歴史ではなくて、戦前はそうではむしろなかったわけでありますから、戦後でき上がった慣行と言ってもいいんだろうと思います。それを一斉にみんなで送るということではなくて、一人一人のライフスタイルに応じたキャリア選択ができるようになるべきだと、こう考えているところでございます。  今までの一つのスタイルとしては、高校や大学を卒業して会社に入ってずっとそこで勤め上げていくということではなくて、それぞれのライフステージがありますし、それぞれの事情はあります。いろんな事情を抱える方々がその事情に合わせて働き方を選べるようになる時代になっていく、あるいは人生百年ということを見据えながら、途中で学び直しをし、その学び直しによって更にキャリアアップできる、当然会社も変わっていく、職種も変わっていくと、そういうことが可能な社会になっていく。  言わばみんなが、単一的にみんながそっちに行くというのではなくて、様々な選択肢を用意できる社会になっていく、これが働き方改革であろうと、このように考えております。
  298. 行田邦子

    ○行田邦子君 そうなんですよ、この大改革を行ったらば、必ずやはり日本型の雇用慣行というのは変わるはずなんです。これまでは主に男性中心の猛烈正社員のサークルの中に、女性とかあるいは高齢者とか、またワーク・ライフ・バランスを重視する若い人たちが入ってもらって、主力プレーヤーとしてその能力と意欲と時間をしっかりと使ってもらわなければいけないわけなんで、そうすれば日本型の雇用ルールは当然変わるはずだと思います。  働き方改革、これでおしまいだと私は思っていません。また続くと思っていますので、是非総理にはこの先のピクチャーをしっかりと示していただきたいと思っております。  それでは、ちょっと個別の内容に入らせていただきます。裁量労働制について伺います。  私、このパッケージ、働き方改革のパッケージ、賛成なんですけれども、ただ、裁量労働制だけはこれ制度的に問題があると思います。何が一番問題かといいますと、今まで、昭和六十二年のこの制度ができて以来、まともな実態把握をしてこなかった、そして制度の見直しもしてこなかった、企画業務型の拡充はしましたけれども、制度の見直しをしてこなかったということが最も問題だと思っています。これ、昭和のモデルなんです。昭和のモデルなんですよ。ですから、平成というか新しい時代のモデルに変えていかなきゃ、リフォームしていかなきゃいけないと思っておりますけれども、まず伺いたいと思います。  調査のやり直しは約束をしていただきましたけれども、その上で、この裁量労働制の制度の見直し、やっていただけますね。
  299. 加藤勝信

    ○国務大臣(加藤勝信君) 裁量労働制に関しましては、私どもの提供した資料等において不適切な比較等々がありまして、大変国会又は国民の皆さんに御迷惑をお掛けをし、またそういう中で総理の指示ということで、今般の法律からは全面削除すると、そして裁量労働制の実態について厚生労働省においてしっかり把握し直すということ、そしてその上で、最終的には労政審ということになると思いますけれども、規制の在り方も含めて裁量労働制についてしっかり議論をやり直していきたいと、こういうふうに考えております。
  300. 行田邦子

    ○行田邦子君 是非、見直すのはもう当然だと思っておりますけれども、ただ、実態把握をした上での見直しをする前に、実態把握をせずとも今回の法改正で盛り込むべきだったもの、私、一点だけ指摘をしたいと思いますけれども、今回、三十六条で時間外労働の上限規制の罰則付きというものが、画期的です、できます。そうであるならば、裁量労働制についてもこれをしっかりと適用すべきじゃないでしょうか。裁量労働制の労働者は青天井です、実労働が。ですから、実労働時間を把握することを義務付けをして、そして実労働時間がその上限を上回らないようにすることを適用させるべきだと私は思いますけれども、いかがでしょうか。
  301. 加藤勝信

    ○国務大臣(加藤勝信君) 裁量労働制の場合には、本来の実際の労働時間と、それからみなしの労働時間というのがあります。これについては、元々この裁量労働制は業務の遂行方法を大幅に労働者の裁量に委ねる必要があるため、業務の遂行の手段及び時間配分の決定に関しては、例えば企画業務型であれば、使用者が具体的な指示をしないこととする業務を対象とし、かつ労使委員会で決議した時間、これを労働したものとみなす制度であります。  このみなし労働時間そのものについては当然三六協定等は掛かってまいりますけれども、委員の御指摘は実労働時間とみなし労働時間が乖離をしているということであります。こういった乖離をする場合には、現行においても労働基準監督署は適正な指導に向けた指導を行っているところでございます。  それから、今回の法案、裁量労働制については全て削除しておりますけれども、労働時間の状況については客観的な方法により把握する義務を規定するということで、これは裁量労働制も適用されているということでございますので、そうした義務規定、これはこれからの法案ということではありますけれども、いずれにしても、現行においてもみなし労働時間と実労働時間において乖離があれば、それに対してはしっかりと労働基準監督署において適正化に向けた指導等々を行っていきたいと考えております。
  302. 行田邦子

    ○行田邦子君 労働時間をしっかりと把握することを義務付けるということですけれども、それだけだと私は不十分だと思います。  それで、この長時間労働是正を裁量労働制においてもするのであれば、私は労働基準監督官が幾らいても足りないと思いますよ。どうですか、大臣。今、労働基準監督官、約三千人ぐらいですか、いると思いますけれども、それで足りるとお思いでしょうか。
  303. 加藤勝信

    ○国務大臣(加藤勝信君) これも厚生労働委員会の中でも御指摘をいただきまして、例えばほかの国、ヨーロッパと比べるとどうだということで、決して、日本の例えば働いている人に対する監督官の割合、決して高い方ではないというふうに思いますので、これまでも逐次人員の確保等に努めながら、また、いろいろと手法等を開発しながら、より効率的な形で監督指導を実施することによって、先ほど申し上げた点も含めて適正な労働行政の遂行、これにしっかりと努力していきたいと思っております。
  304. 行田邦子

    ○行田邦子君 それで、高度プロフェッショナル制度についても触れたいと思います。  私は、これ、賛成する人は脱時間給と言い、反対する人は残業代ゼロ法案と言いますけれども、十年間いろんな批判にさらされて、高度プロフェッショナル制度、私はこれよくできた制度になっていると思います。ですから、これ自体私は賛成なんですけれども、むしろ私が問題視したいのは、今の現行法制上でも脱時間給、残業代ゼロで働いている人がいる、いわゆる管理職、このことを私は問題を指摘したいと思っております。  大臣に伺いたいと思うんですけれども、労働基準法の四十一条二号に当たるいわゆる管理職、どのぐらいの人が労働時間などの適用除外になっていて、そしてまたその人たちの職務内容とか責任や権限、勤務形態がどうなっているのかという調査をすべきじゃないでしょうか。いかがでしょうか。
  305. 加藤勝信

    ○国務大臣(加藤勝信君) 労働基準法第四十一条という規定がありまして、そこで適用除外するのが幾つかありますけれども、その中の一つに監督若しくは管理の地位にある者及び機密の事務を取り扱う者というのが書かれております。これは、業務の性質又は態様が厳格な労働時間管理になじまないことから、労働時間等に関する規定が除外をされているということであります。  労働力調査というのを総務省でされておりますけれども、それによりますと、平成二十九年の平均ベースで、管理的職業従事者は働いている方の約二・二%という数字はあります。ただ、これはあくまでも本人の記載に基づいた結果でありますし、またこの中には法人団体役員あるいは公務員も入っていますから、管理的公務員も含むものであります。  いずれにしても、事業場における労働基準監督署の監督指導において、事業場において管理監督者として取り扱う者というものに該当するのかどうか、これはもう実態を踏まえながらしっかり確認をしていかなきゃいけないということで、我々もそうした確認をさせていただいております。  そして、その確認した結果としてこれらに該当しない場合には、これはもう管理監督者じゃありませんから、一般の働く人ということで、当該労働者には通常の労働時間規制が適用され、違法な長時間労働や割増し賃金の未払が認められた場合には、その是正を勧告するとともに、範囲の見直し等を行うよう指導等も行っているところでございます。
  306. 行田邦子

    ○行田邦子君 ですから、管理的職業従事者とそれから管理監督者、四十一条で言うところがこれは同じじゃないんですから、しっかりとやはり実態を把握するべきだと思っております。  それで、最後ちょっと総理に伺いたいんですけれども、この罰則付きの時間外労働の上限規制、これ経営者の皆さんには評判余り良くないです。やっぱり業務の特殊性とか人手不足をちゃんと配慮してほしいという声、たくさん聞きます。それでも総理は今やるんだというふうに決意をされて、そして私自身もこれ支持をいたします。  そうであるならばなんですけれども、国会議員、どうなんでしょうか。国会議員も使用者であります。秘書を雇っています。その国会議員のこの足下をしっかりと点検することも大切ではないでしょうか。総理の御所見を伺います。
  307. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 隗より始めよという言葉がございます。足下である国会議員の事務所を見てみると、恐らく胸に手を当てられると果たしてどうなんだろうということもあるんだろうと。しかし、やはりこれは工夫次第だろうと。既に中小企業、これ一年間の猶予がございますが、中小企業・小規模事業者の皆さんも頑張ってやっていこうということになった以上は、国会議員の事務所もしっかりと範を示せるようにならなければいけないと、こう思っているところでございます。
  308. 行田邦子

    ○行田邦子君 永田町だけ例外というのは許されないと私は思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。  終わります。
  309. 藤末健三

    ○藤末健三君 国民の声の藤末健三でございます。  安倍総理におかれましては、朝からの答弁、お疲れのところ、貴重な機会をいただきまして、本当にありがとうございます。  私たち会派、国民の声は、国民の声を国会に届けるということで命名させていただきました。本日は憲法改正についての声を安倍総理に届けさせていただきたいと思います。  この三月二十五日に、自民党におかれましては党大会で憲法改正の四項目の方針を公表されました。憲法九条への自衛隊の明記、緊急事態法の創設、教育の拡充、そして参議院選挙における合区の解消であります。  私も憲法を不磨の大典とは考えておりません。変えるべきところは変えるというふうに考えておりまして、その意味では、安倍総理の下では憲法改正の議論には応じないという意見には私は賛同しておりません。  パネルを御覧ください。(資料提示)  このパネルにございますように、憲法改正の手続は、衆議院の三分の二以上、参議院の三分の二以上の賛成で憲法の改正案が発議されます。そして、国民投票にかけられ、国民投票で有権者の過半数が賛成した場合に改正されるということになるわけでございます。つまり、憲法改正におきましては、国会で徹底的に議論し、そして我々が改正案を作り、そして最終的には国民の皆様に憲法改正の是非を問わさせていただけると、決めていただくということになります。  しかしながら、憲法九条につきましては、私は、現状において改正の議論をすべきではないというふうに考えております。自民党におかれましても、自民党総裁としての安倍総理の提唱されます、憲法九条一項、戦争の放棄、そして憲法九条の二項、戦力の不保持、これを変えずに九条の二を追加し自衛隊を明記するという意見、そして、こちらの九条の二項、戦力の不保持を削除し自衛軍をつくろうという意見、そして三つ目に、私と同じように、現状において憲法九条の改正をする必要はないという意見があると聞いております。  このような背景の下、憲法九条の改正につきまして安倍総理に質問させていただきます。  まず、憲法の下の防衛の原則について御質問申し上げます。  専守防衛、必要最小限の戦力、攻撃型兵器の不保持、海外派兵の禁止など、現行の憲法の下に防衛の原則ができております。しかしながら、この九条に自衛隊を明記することにより、現在の憲法の下にあるこの防衛の原則が変わってしまうのではないか、また、自衛隊の活動範囲も広がってしまうのではないかという懸念をお聞きしますが、その点は、安倍総理、いかがでしょうか。
  310. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現行の第九条第一項及び第二項の規定を変えることなく、これに加え、自衛隊の存在を憲法に明記するという案については、一項、二項の制約がそのまま残るわけであります。したがって、憲法の基本原理である平和主義を堅持することはもとより、我が国防衛の基本方針である専守防衛はいささかも変わることはありません。  同時に、同様に、我が国が保持できる実力が自衛のための必要最小限度に限られることにも変わりはありません。いわゆる攻撃的兵器の保有も許されず、また、一般に海外派兵も許されない。このように、現行憲法の下、積み重ねてきた安全保障に関わる原則は変わりはありません。  憲法改正は、国会で発議をし、そして最終的には国民投票で国民が決めるものであります。各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、法案審査会において議論を深め、前に進めていくことを期待をしているところでございます。
  311. 藤末健三

    ○藤末健三君 現行憲法の防衛の原則は変わらないという回答、どうもありがとうございました。  ただ、法律は、後でできた法律が前に作られた法律より優先するという後法優先の原理というものがございまして、やはり憲法九条に自衛隊が明記されると、過去に作られた、重ねられた防衛の原則も変わってしまうのではないかということを懸念する意見もあるということは是非御理解いただきたいと思います。  次に、憲法九条改正の必要性につきまして、自民党総裁であられる安倍総理の見解をお聞かせください。お願いいたします。
  312. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 総裁として、自民党総裁としてこれまでも繰り返し説明をしてきたところでありますが、近年においても、世論調査で自衛隊は合憲と言い切る憲法学者は二割にとどまっております。いまだに違憲論争は続いている、残念ながら、のが現実でございまして、その結果、教科書にも合憲性に議論がある旨の記述があり、そしてその中において、自衛官たちに、君たちは憲法学者の多くによって違憲と指摘をされているけれども、いざというときには命を懸けて国民を守ってくれというのは、余りにも我々政治に身を置く者としては無責任ではないかと、こう考えているところであります。自衛隊の存在について違憲論争にピリオドを打つことは、私たちの世代の責任ではないかと考えております。  憲法の専門家において自衛隊違憲論が存在する最大の原因は、憲法に我が国の防衛に関する規定が全く存在をしないということであります。我が国の安全を守るため、命を賭して任務を遂行している者の存在を明文化することによってその正当性が明確化されることは、これは明らかであります。そのことは、我が国の安全の根幹に関わることでありまして、憲法改正の十分な理由になると、このように考えております。
  313. 藤末健三

    ○藤末健三君 私も、安倍総理がおっしゃるように、国民の安全とそして生命を守るために命を賭して任務に当たられる自衛隊を明文化するというお考えは分かりますが、私は、しかしながら、今、憲法に自衛隊を明記する必要はないのではないかと考えております。  まず一つございますのは、司法や政府の見解において自衛隊は否定されたことはございません。そしてまた、何よりも、憲法改正の是非を決めるのは国民でございまして、こちらのパネルにございますが、これは昨年のNHKの調査でございます。  現行憲法において自衛隊は認められるかどうかという調査でございますけれど、認められると思う方が六二%、そして、認められない、違憲だと思われる方が一一・二%しかないという状況でございます。また、最近の新聞の調査でございますけれど、憲法九条に自衛隊を明記することについて賛成か反対かということで調査がございます。読売新聞は賛成が四四%、反対が四一%、また、朝日新聞は賛成が三三%、反対が五一%となっているわけでございまして、私は、まさしく世論は二分しているのではないかと思います。  このような状況におきまして、私は、国民の皆様が憲法九条を望んでいないのではないかと、望んでいる状況にないのではないかと思いますが、安倍総理におかれましても、是非ともこの憲法九条に関する国民の声を聞いていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お願いいたします。
  314. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国民の声を聞くということはどういうことかと思います。その世論調査も一つの参考ではありますが、私は、国民の声を聞くということは、まさに今、しっかりとこの国会において憲法改正の議論を行い、そして成案をまとめて国民投票に付すことが国民の声を聞くということではないだろうかと。まさに全ての国民の、有権者の皆様の声を聞くことになるわけでありまして、例えば千、二千のサンプルで決めるということではなくて、やはり国民の皆様に、一票を投じる、これは、その段階において、ノーであれイエスであれ、国民の皆様が初めて憲法について意思表示をする機会ではないのかなと、こう思う次第でございます。  そして、念のために申し上げておきますが、そこでたとえ我々の案が否決されたところで合憲性が揺るがされることはないわけでございまして、あくまでも憲法、合憲の存在であるということは政府の一貫した解釈であり、それは今後も変わりがないのでございます。  そこで、我々が、というか自民党で議論していることは、まさに自衛隊を明文化することによって違憲論争に終止符を打つと、言わば防衛の根本である自衛隊を憲法上に明記することは、これは安全保障政策の根本ではないかと、こう考えているところでございます。
  315. 藤末健三

    ○藤末健三君 私は是非、国民投票に突然行くというのは乱暴な議論ではないかと思っておりまして、やはり国民の皆様に、この安全保障の議論であり憲法の議論、やっぱり深めていただくことが必要じゃないかと思っております。それは恐らく自民党の総裁であられる安倍総理にもやっていただかなきゃいけませんし、まさしく安全保障政策、より深く国民の皆様に理解していただいた上での私は国民投票だと思っております。  私は、憲法改正の、この九条の改正の議論を今すべきではないというふうに私は思っております。  なぜかと申しますと、憲法九条、三百十万人の方々がさきの大戦で犠牲になられ、そして広島と長崎と二つの原子爆弾が落とされ、アジア全体で二千万人の方々が命を失われたという中で、もう二度と戦争をしないという願いの結晶が私は九条だと思っております。私は、この平和憲法に守られまして、我が国は七十三年間、誰一人戦争で命を奪われず、そしてまた誰一人ほかの国の方の命を奪っていないという不殺生の下に、私たちは平和国家としての道を歩んできたと考えます。  私は、不戦の誓いを将来にわたり守り続けるためにも、世界にただ一つの、そして歴史上唯一の、戦争をしない、軍隊を持たないという憲法を、我々日本の子供たちのみならず、将来の、未来の世界の子供たちのために残し続けなければならないと確信しております。このような考えの下に、私は、現状において九条改正の議論は必要ないのではないかということで御質問させていただきます。  まず、九条の改正につきましては、大きな枠組みから議論すべきではないかと考えております。憲法九条は、国連憲章や日米安保条約といった条約との関係も非常に深いものでございます。そのような条約との関係を整理して議論すべきだと考えますが、いかがでしょうか。  なお、私は、日米地位協定の見直しから議論すべきということも言われておりますが、日米地位協定は日米安保条約六条に基づく一部の協定でございますので、私はやはり憲法の議論からは離れて行うべきだと考えます。  また、九条を改正した場合に日米安保条約の範囲が広がるのではないかという懸念も聞いているわけでございますが、総理のお考えをお聞かせください。
  316. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 範囲というのは、これは地理的な範囲ということではなくて、地理的ではなくて。(発言する者あり)そうですか、はい。  日本国憲法と条約について、政府としては、一般には憲法が条約に優位すると解しております。その上で、憲法改正については国会の憲法審査会において議論されているところであり、その議論を先取りするような仮定の質問にお答えすることは差し控えたいと思いますが、なお、現行の憲法第九条第一項、二項の規定を変えることなく、これに加えて自衛隊の存在を憲法に明記することによって自衛隊の任務や権限に変更が生じるものではないと、このように思うわけでございます。  言わば、その上において、既に日米安保条約は今までの現行憲法一項、二項の制約の中においてこれ結んだものであり、我々は、現在の日米安保条約を変更する、これは憲法を変えたからといって変更するという考え方はないわけでございます。
  317. 藤末健三

    ○藤末健三君 私は、総理が、一項、二項を残したままであるために条約との関係は変わらないということでございますが、私は、九条の議論をするときには、マクロな国連憲章であり日米安保条約の関係をやっぱり議論すべきだと思います。また、同時に、そのマクロの議論とともに、現実の目の前の安全保障政策を議論すべきではないかと考えております。  例えば、北朝鮮の核兵器、ミサイルの脅威、また、中国は急速に軍備を増強している中で、目の前の具体的な安全保障の議論を行った上で、その上で九条にこういう課題があるということであれば私はこの九条の改正の議論をすべきだと思うんですが、その点、安倍総理、いかがでございましょうか。
  318. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど答弁したとおり、まずはこの日米の同盟関係の権利義務については、基本的にも今後、憲法議論とは別でありますが、基本的にはこれは変わらないというふうに考えておりますし、極東の範囲ということについてもこれは変わりがないんだろうと思います。  そこで、安全保障政策については、国民の命と平和な暮らしを守り抜くことは政府の最も重要な責務であります。安倍政権は発足以来、NSCを設置し、平和安全法制を整備するなど、安全保障と危機管理に全力で取り組んできたところであります。さらに、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることを踏まえ、防衛計画の大綱の見直しも進めております。専守防衛は当然の前提としながら、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めていく考えであります。  同時に、安全保障政策は机上の論理だけでは意味がなく、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため現実に実行していくことが重要であり、これを担うのが自衛隊員たちであると、こう考えております。現実に防衛政策を実行していくこの自衛隊員たちの存在を憲法上明記することは大変私は有意義なことではないかと、こう考えているところでございます。
  319. 藤末健三

    ○藤末健三君 私は、やはり憲法九条の議論を行う前に目の前の安全保障の議論を優先的に行うべきだと考えます。  また、同時に、自衛隊のイラクの日報の隠蔽、これは大きな問題でございまして、シビリアンコントロールの在り方や、あと文民統制の在り方をきちんと議論した上で、やはり九条の在り方というものを議論すべきではないかというふうに考えます。  続きまして、韓国との関係を是非お聞きしたいと思います。  今、北朝鮮による脅威が高まる中で、今韓国には五万人以上の在留の日本人がいます。この邦人の救出計画さえも今できていない状況でございます。韓国政府が日本政府の呼びかけに応えていないという状況。  昨年五月に、自民党総裁であられる安倍総理が九条の改正の発言をされましたが、私、韓国のメディアの論調を調べました。私が調べた範囲におきましては、韓国のメディアは全てが反対の論調、中には軍国主義の復活だみたいなことも書いている過激な論調もございまして、私は、今、韓国との連携が非常に重要になってくる中で、日韓関係を悪くするような九条の改正の議論をすべきではないのではないかと考えますが、安倍総理のお考えはいかがでしょうか。
  320. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 韓国の世論については、我々が安全保障政策について議論することに対する敏感さというのは当然あるんだろうと思います。そうした認識を当然我々は持たなければなりません。  かつて、第一次安倍政権のときに防衛庁を省に昇格をさせました。実は、その前なんですが、官房長官のときだったかな、幹事長代理のときか、韓国に参りまして、ソウル大学の教授や学生たちも含めて三十人ぐらいとディスカッションをしました。みんな私にいろんな質問をするんですね。  そのときに、安倍さんは防衛庁を省に昇格をさせようとしていますね、あるいは、集団的自衛権の行使を可能とするようにしていますね、これは日本の軍国主義の復活になるのではないですかと、こういう質問があったんですね。私、これ、韓国のその学者に言ったんですが、韓国では防衛をつかさどる役所というのはランク一つ下なんですか、違いますよね、同じですよねと。集団的自衛権の行使認めていますよね、では軍国主義なんですかというふうに言ったんですね。それは違いますよねと。多くの国は、それはそういうことではなくて、日本がさきの大戦から何を学んだのか、まさに平和主義を徹底し、二度と戦争の惨禍を繰り返さない、この不戦の誓いの下に日本はこれまで歩んできた道のりがあります、どうかそれを信頼してもらいたいという話をしたことがあります。  その段階では結構納得もしていただいたところでございますが、大切なことは、しっかりとコミュニケーションを取っていくことではないだろうかと、このように思います。
  321. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非、韓国との連携を深めていただきたいと思います。  今年は日韓パートナーシップ宣言二十周年でございます。また、是非とも未来志向の日韓関係をつくることが非常に重要だということを申し上げたいと思います。  私、この九条の改正につきましては、国家を二分するような議論になるのではないかということを心配しておりまして、冒頭で御説明しましたように、最終的には国民投票、その前に国民運動があるということでございまして、私は、間違いなく国内を二分するような議論を今すべきなのかという、国内外に大きな課題がある中で、国民運動で大きな分断が生まれるようなことがないかということを心配しているが、いかがでしょうか。  私、昨年夏にイギリスに伺いましたけど、やはりイギリスはEU離脱を国民投票にし、国論が二つに分かれてしまった。やっぱりその影響が残っていると感じました、イギリスの政府の方にお会いして。また、フランスにおきましては、一九六二年に大統領選挙を直接フランス国民が選べるようにする憲法改正がありました。これ、フランスの国民もうほとんどが賛成だと言われていたんですが、国民投票を行いますと三七・八%のフランス国民が反対を入れたという。  私は、九条に自衛隊を明記するというこの案に国民投票をしたときに、例えば三割、四割の方々が反対に入れた場合、否決されても自衛隊は合憲であるというのは変わらないとおっしゃっていただきましたけど、私は、その三割、四割の国民が反対した場合に、やっぱり自衛隊の存在を不安定にしてしまうんじゃないか、また自衛隊員の方々の士気をやっぱり下げてしまうんじゃないかと。ですから、安倍総理がおっしゃっている目的の逆に行ってしまうんじゃないかということを懸念いたしますけど、安倍総理のお考えをお聞かせください。お願いします。
  322. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 藤末先生のような御懸念があることは私も十分に理解できます。しかし、それを、そういう懸念があるとしても、やはりこの憲法上自衛隊を明記して、そして護憲論争に終止符を打つことは、現在の安全保障環境を見ている中においても意義あるものであろうと思うわけでございます。言わば、実力組織である自衛隊、そして実際に日本人の命を守るために活動している自衛隊の諸君についての違憲論争に終止符を打つ、これはやはりこの防衛政策の基本ではないだろうかと、こう思っている次第でございます。  もちろん、国民投票という形になれば、どんな項目、四項目一応掲げておりますが、どの項目についても大きな議論になるんだろうと、議論にならないものは民主主義国家においてはないんだろうと思いますが、なるべくしっかりとした冷静な議論が進んでいくようにするべきであろうと、このように考えているところでございます。
  323. 藤末健三

    ○藤末健三君 どうもありがとうございます。  私、戦争放棄の理想というものを、やっぱりこの九条を守るべきだと思っております。それはなぜかと申しますと、やっぱり政治は理想と現実のバランスだと思っておりまして、余りにも目の前の現実だけに対応しますと希望や夢がなくなるんではないかと。  私は、憲法九条に自衛隊を明記した場合に、この戦争しない、軍隊を持たないという理想が変わってしまうんではないかということを懸念しておりますが、是非、安倍総理のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
  324. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変重要な点を御質問いただいたと思っております。憲法はこの国の形、理想の姿を示すものでもありますが、国民主権、基本的人権の尊重、そして平和主義の基本理念は今後も変わることはありませんが、私たちは時代の節目に当たってまさにどのような国づくりを進めていくのかという議論を深めていくべきときに来ていると考えております。  現行憲法、現行の第九条第一項及び第二項の規定を変えることなく、これに加えて自衛隊の存在を憲法に明記するという案については、現在の第一項、第二項はそのまま残ります。したがって、第一項の、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永遠にこれを放棄する、そして、第二項の、前項の目的を達するため、陸海空その他の戦力は、これを保持しないとの規定はそのまま残ります。  更に申し上げれば、今や戦争は国際法上禁止されております。自衛隊は戦争するための組織ではなく、自衛のための必要最小限度の組織であります。したがって、戦争をしない、戦争を行うための軍隊を持たないという現行憲法の理想は変わることはないと考えています。自民党としても、さきの総選挙の公約でも現行憲法の平和主義の基本原理は堅持することを明確にお約束をしているところであります。  憲法改正は、国会で発議をし、最終的には国民投票で国民が決めるものであります。各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会において議論を深め、前に進めていくことを期待しているところでございます。
  325. 藤末健三

    ○藤末健三君 私は、憲法は国の形を決めるものでありますので、やっぱり数十年先とかいった長期レンジで、かつ、やはり日本のみならず世界といった広い視野で、かつ、安全保障のみならず平和の貢献とか多面的な議論をさせていただきたいと思っています。  最後に、憲法の前文について御質問申し上げたいと思います。パネルを御覧ください。  憲法前文には、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有する」、そして最後には、「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」とございます。  私は、この前文にありますように、武力による平和ではなく、全世界の人々が戦争や暴力、核兵器といった恐怖から免れ、そして、食事ができない、水が飲めない、学校に行けない、病院に行けないといった欠乏から免れ、平和に暮らすようにすることが日本の役割だと思っております。  安倍総理は、この憲法の平和主義や戦後七十三年間の日本の平和に平和憲法が果たした役割をどのようにお考えでしょうか、お教えください。
  326. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 戦後七十年以上の長きにわたり日本で平和が保たれた背景には、外交努力に加えて、自衛隊と日米同盟によるしっかりとした抑止力があります。  同時に、我が国は平和国家として戦後一貫して世界の平和と繁栄のために尽力し、途上国の開発にも貢献をしてまいりました。具体的には、国際平和維持活動への貢献や平和構築分野における人材育成等に取り組んでいます。また、ODAにおいても、紛争の予防や緊急人道支援、さらには平和の定着や国づくりの支援など、継ぎ目のない取組を行ってきたところであります。私自身、就任以来、延べ百三十五か国以上を訪問し、地球儀を俯瞰する視点に立って平和外交を積極的に展開をしてまいりました。  今後とも、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、世界の平和と繁栄に積極的に貢献をしていく考えであります。
  327. 藤末健三

    ○藤末健三君 また、憲法の平和主義は、総理がおっしゃっていただきましたように、憲法前文が我が国の平和主義に立つことを宣言し、そしてその平和主義の具体化が九条でございます。私は、九条を変えるべきではないということを申し上げまして、質問を終わらさせていただきます。  どうもありがとうございました。
  328. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) この際、お諮りいたします。  委員外議員有田芳生君から平成二十八年度決算外二件についての質疑のため発言を求められておりますので、これを許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  329. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認めます。  それでは、有田君に発言を許します。有田芳生君。
  330. 有田芳生

    ○委員以外の議員(有田芳生君) 立憲民主党の有田芳生です。  今日は、限られた時間ですけれども、北朝鮮情勢の中での拉致問題について御質問します。  まず、河野大臣に伺います。  国連で今、北朝鮮を承認している国あるいは承認していない国、それぞれ何か国でしょうか。さらに、その上で、昨年の九月、アメリカのコロンビア大学で河野大臣は講演をなされました。あるいは、今年の一月、カナダのバンクーバーで、北朝鮮問題に関わる外相会合の中で、経済制裁だけではなく断交を求めた。これは日本政府の方針でしょうか。
  331. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 国連加盟国百九十三か国の中から北朝鮮を除いた百九十二か国のうち、北朝鮮といわゆる外交関係を有する国連加盟国は百六十か国、いわゆる外交関係がない国連加盟国は三十二か国あります。また、国連非加盟国のうちで我が国が承認しているのはバチカン、コソボ、クック、ニウエの四か国でありますが、それらの国は北朝鮮との間でいわゆる外交関係を有しておりません。  北朝鮮の現在のこの危機に当たりましては、過去の教訓を十分踏まえて対応する必要がございます。北朝鮮が対話に応じるだけで制裁の解除や支援などといった対価を与えてはならないというのが今の国際社会のコンセンサスでございます。北朝鮮が非核化にコミットし、それに向けた具体的な行動があるまで、意味のある対話は期待できません。北朝鮮による完全かつ不可逆的、なおかつ検証可能な核、ミサイルの廃棄、そして拉致問題、拘束者の問題の包括的な解決を実現するためには最大限の圧力を維持する必要がございます。  昨年の八月、九月、そして十二月に、北朝鮮に対する制裁措置を前例のないレベルまで一層高める安保理決議を、日米韓しっかりと連携をし、そしてロシアや中国も賛成する中、全会一致で採択し、関連決議の完全履行に向け、各国が具体的な措置に取り組んでまいりました。  日米韓三か国やEUは、安保理決議を超えた独自の対北朝鮮措置を実施しており、また、ヨルダンが北朝鮮との国交を断絶するなど、各国が北朝鮮に対してできる圧力を最大限に掛けようという努力をしている中、外交関係の見直しあるいは断交を求めることで北朝鮮が非核化に向けてしっかりとした動きを示せるよう、国際社会が一致して最大限の圧力を掛けてまいりたいと思っております。
  332. 有田芳生

    ○委員以外の議員(有田芳生君) もう一度聞きます。  北朝鮮との外交関係、経済関係を断つよう強く要求したという講演のこの河野外相の方針は、日本政府の方針ですか。
  333. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 北朝鮮に対して、可能な限り国際社会で連携をして最大限の圧力を掛けていくように臨むというのが我が国の方針でございます。
  334. 有田芳生

    ○委員以外の議員(有田芳生君) 総理、北朝鮮と国交回復を結ぶどころか断交をせよと世界中に言うのが、これ日本政府の方針にいつなったんですか。
  335. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本政府の方針は、各国が最大限の圧力を掛けていく、日本も当然その中でリーダーシップを発揮をしていくというものであります。
  336. 有田芳生

    ○委員以外の議員(有田芳生君) 断交せよというのは日本政府の方針ですか。河野さんはそうおっしゃっているんだから。
  337. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 河野大臣は、断交せよということではなくて、最後に申し上げたと思いますが、言わば最大限の圧力を各国とも掛けていく、各国がそれぞれの圧力を掛けていくということであります。その中で、当然、外交関係において言わば圧力を掛けていくところも当然あるということであります。  日本がそういう立場、言わば外交関係を断てということを国際社会で私が言ったことはございませんが、しかし、言わばそれぞれの国が様々な外交関係を持っておりますが、そうした外交関係もてこにしながら圧力を掛けていくということは当然のことであろうと、このように考えております。
  338. 有田芳生

    ○委員以外の議員(有田芳生君) 国際的な場で河野大臣は二回も公然と国交を断交せよという要求された。それは総理の発言ではありませんから、やはりその矛盾を何とかしていただきたい。  さらには、三月三十一日、河野大臣、高知市での講演の中で、南北の動きがある、米朝の動きがある中で日本は何もやらなくてもよいのかと言う評論家がいるが、別に構わない。構わないんですか。
  339. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 現在、南北首脳会談あるいは米朝首脳会談が予定をされておりますので、我が国としてはその内容をしっかり見た上で、核、ミサイル、拉致問題の解決に向けて何が最善か考えていきたいというふうに思っております。足下を見られるような焦ったような行動をする必要は全くないと考えております。
  340. 有田芳生

    ○委員以外の議員(有田芳生君) それでは伺います。  三月十六日、文在寅大統領との電話会談の中で、総理は、今後、核、拉致、ミサイルを解決する中で将来的には国交回復を目指すんだと、この間の予算委員会の総括質疑でもそう答弁されました。  そこで伺いますけれども、私は、韓国に、あるいはトランプ大統領に安倍首相がお会いをして拉致問題を取り上げることをお願いするというのはいい方向だと思うんですが、一方で非常に危険性があるというふうに思います。  総理、伺います。三月に、北朝鮮は、北京大使館のルートではなくて非公式のルートで、拉致問題は解決済みだと、そういう通告がありましたね。総理、御存じですね。
  341. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮は、今までも拉致問題は解決済みであるということは様々な場で述べてきたわけでございます。そして、その中において、今、北京ルートを含め様々なルートで我々は接触を図っているということを申し上げてきたところでありますが、そこでどういうやり取りがあったということは発言を控えさせていただきたいと思います。
  342. 有田芳生

    ○委員以外の議員(有田芳生君) 北朝鮮は、この場に及んで、先月の段階で拉致問題は解決済みだと言ってきている。だから、危惧するのは、南北の会談、米朝の会談で、総理が今度トランプ大統領に会って拉致問題を取り上げてもらおう。一知半解と言っては失礼ですけれども、トランプ大統領が拉致問題を例えば取り上げたときに、北朝鮮側は、いや、もう拉致問題は解決済みですよ、そう言われたらどうするんですか。
  343. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、これから行われる米朝首脳会談において、何か仮定を置いて、私がそれについて論評を行うことは控えさせていただきたいと思うわけであります。  ということではなくて、まずは今回、南北首脳会談が行われ、そして米朝首脳会談が行われる中において拱手傍観しているわけには絶対にいかないわけでありまして、まさに拉致問題を解決をするというのは安倍政権の最重要課題でございますので、その中で最大限の努力を払っていきたいと。その中でどういうことを具体的に発言してもらうかということについては、これはまさに交渉の中身に入っていくことでありますから控えさせていただきたいと、このように思います。
  344. 有田芳生

    ○委員以外の議員(有田芳生君) 韓国にお願いする、アメリカにお願いするのはいいんだけれども、拉致問題というのは日本独自の課題ですから、やはりしかるべきアプローチをしなければいけないというふうに思います。  そこで、もう一度、河野大臣に伺います。  三月三十一日、高知での講演の中で、北朝鮮は次の核実験の用意を一生懸命やっていると発言されました。その根拠は何ですか。これに対して、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の北朝鮮分析サイト、三十八ノース、そんな動きはありませんと。中国の方も、足を引っ張るのはやめてくれと。緊張緩和に向けて各国が努力をしているときに、あたかも今にも次の核実験の用意を一生懸命やっている、これは間違いじゃないですか。
  345. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 様々な公開情報、あるいは専門家の見方を紹介をしたまででございますが、サーティーエイトノースは、三月十七日の衛星画像に核実験周辺の掘削作業や人員、車両の存在を示す証拠がないとしたものの、三月二日までは掘削作業が急速に進展したこと、核実験周辺の排出土の増大や鉱業用トロッコ及び人員の動きによって証明されるようなことをサーティーエイトノース自身が言っております。  北朝鮮は、これまで非核化と自ら言及したことはございません。その一方で、様々な核関連施設において動きがあるというのも事実でございます。北朝鮮の意図が不明な中、それをしっかり分析する必要があるということを申し上げたまででございます。
  346. 有田芳生

    ○委員以外の議員(有田芳生君) 北朝鮮の非核化と朝鮮半島の非核化というのは全く違うんですよ。それを分かっていないんじゃないですか。  今の三十八ノースが何と言っているかというと、三月二十三日に掘削作業や人、車両の動きなど大幅に減少している、河野大臣の発言とは全く違うことを言っている。だから、現実から出発してください。  終わります。
  347. 二之湯智

    ○委員長(二之湯智君) 他に御発言もないようですから、本日の審査はこの程度といたします。  次回は来る十六日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時七分散会