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2017-05-11 第193回国会 参議院 環境委員会 12号 公式Web版

  1. 平成二十九年五月十一日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  四月二十五日     辞任         補欠選任     渡辺美知太郎君     末松 信介君      若松 謙維君     矢倉 克夫君  四月二十六日     辞任         補欠選任      末松 信介君    渡辺美知太郎君      矢倉 克夫君     若松 謙維君  五月十一日     辞任         補欠選任      世耕 弘成君     青山 繁晴君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         森 まさこ君     理 事                 磯崎 仁彦君                 高橋 克法君                 芝  博一君                 石井 苗子君     委 員                 青山 繁晴君                 尾辻 秀久君                 鴻池 祥肇君                 佐藤 信秋君                 中川 雅治君                 二之湯武史君                 松山 政司君                渡辺美知太郎君                 榛葉賀津也君                 浜野 喜史君                 柳田  稔君                 長沢 広明君                 若松 謙維君                 市田 忠義君                 武田 良介君    国務大臣        環境大臣     山本 公一君    副大臣        環境副大臣    関  芳弘君    大臣政務官        環境大臣政務官  比嘉奈津美君    事務局側        常任委員会専門        員        星   明君    政府参考人        財務省理財局次        長        中尾  睦君        環境省水・大気        環境局長     高橋 康夫君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○土壌汚染対策法の一部を改正する法律案(内閣  提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  土壌汚染対策法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省理財局次長中尾睦君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 土壌汚染対策法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  5. 二之湯武史

    二之湯武史君 自由民主党二之湯武史でございます。  今日は、土壌対策の法律につきましての質問をさせていただきたいと思います。  昨今、土壌汚染問題というのは社会的な注目を集めているというふうに認識をしております。報道でも築地市場の豊洲移転の問題が取り上げられておりますけれども、土壌の汚染状況に関する様々な調査結果、これをどのように受け止めればいいのか、どこまで対策を実施すれば実際安全なのか、また、一般の国民の方には、非常に専門的な分野でもありますから、理解することが容易ではないというふうな難しい問題であるというふうに思います。本日は、この土壌汚染問題の特質を踏まえながら、この法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきたいと思います。  まずその前に、リスクコミュニケーションのことについて、少し私は問題意識を持っておりますので、いろいろと考えを述べたいと思うんですけれども、今まさに築地市場の豊洲移転の問題があるわけです。これはマスコミの報道のテンションにもよると思うんですけれども、専門知識を持ち合わせない国民の方々からすると、物すごく汚染をされて、そしてあたかも人体にすぐに影響があるかのような印象を持っておられる方も私は少なくないのではないのかなというふうに思っておりまして、まさにこういう科学発達して様々な調査分析技術が向上すればするほど、一方でリスクコミュニケーションという、いかにアプローチするかということが非常に重要になってくるんではないのかなというふうに思っております。  私も、子供の頃に光化学スモッグとか、ああいうような、ありましたよね、その濃度が超えると校舎に黄色い旗が掛かって、そうなると子供がみんな校舎内に避難といいますか、帰ってこいと言われて、全然変わらへんのに何でこれ急に帰らなあかんのかなと子供心に思っていたのを思い出しますけれども。  例えば大気中のベンゼンの濃度、これ、今環境基準というものがございますよね。環境基準というのは、これは科学的に安全な基準とは少し性格を異にしていると私は認識をしておりまして、安全と安心の問題のまさに象徴だと思っています。安全というのは、これは科学的な根拠で安全か安全ではないかということが測れると思いますが、安心というのは、これは多分に主観的な問題だと思っております。ですので、ある人がこれは怖いと思えば、安心か安心でないかと言われたらこれは安心ではないわけですね。でも、科学的に安全であっても安心ではないという状況が今の例えば築地の問題ではないのかなというふうに思っております。  例えばベンゼンについても、今の環境基準というのは水道水と同じ〇・〇一ミリグラム・パー・リットル、これは一日に二リットル七十年間飲み続けて発がんリスクが十万分の一上がるという水準だということだそうです。同時に、豊洲で問題となった各物質、シアン、ヒ素等々についても同じような、ヒ素についても同じ一日二リットル七十年間飲み続けると障害の出る可能性が十万分の一上がる、シアンについても安全基準のこれ一万リットルを一気に飲むという仮定の下に、仮に飲んだとすればリスクが致死量になりますよと、こういうとんでもないといいますか、非常に科学的な根拠からはかなり高いハードルがこの環境基準というものでありまして、これの何倍だとかこれを超える基準が発見されたということで、あたかも大パニックといいますか、こういうようなことになっているわけですね。  もっと言うと、このベンゼンというのは水の中に存在をしていたわけでありまして、これがもし気化して人間が吸えば、そういう健康問題にもなるわけですが、水の状態のまま存在をしているのであれば、これを適切に処理し、要はそれについて接しなければこれは全く被害がないわけでありますので、こういったリスクコミュニケーション、安全と安心の大きな乖離といいますか、こういったものについて私はこれからあらゆる場面場面でこういう問題、問題といいますかこういう課題が出てくるような気がするんですね。  これを仮に、ある意図を持って政治的に利用すれば、これ非常に大きな世論の誘導にもなりかねないですし、そういう本来あるべき安全という科学的な根拠から逸脱したものというのは望ましくないと、はっきり言えばそう思うんですけれども、このリスクコミュニケーションということについて、どのような点にこれから留意していき、また今行政上どのような配慮というものがなされているのかということをまずお聞きしたいというふうに思います。
  6. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、リスクコミュニケーションは大変重要でございますし、特に土壌汚染については、大気汚染、水質汚濁に比べると非常に分かりにくい面もございます。そういう面も含めて大変重要かと思っております。  この現状でございますけれども、土壌汚染対策法におきましては、国及び地方公共団体は、土壌汚染が人の健康に及ぼす影響に関しまして国民の理解を深めるよう努めるものとされてございます。  これを受けまして、環境省では、本法の実務を担う地方公共団体に対するまず研修等を行っているところでございます。また、一般の方々向けにも、ウエブサイトあるいはパンフレットなどを活用いたしまして、また土壌汚染リスクコミュニケーションに関するセミナーなどを毎年実施をしてございます。  今後とも、汚染土壌に関するリスク管理、あるいは調査、対策技術などにつきましての知識の普及、理解の増進を図るための研修、セミナー等をより充実させていきたいというふうに考えてございます。
  7. 二之湯武史

    二之湯武史君 ありがとうございます。  今のお話をお聞きしますと、法の施行主体であります自治体職員さんに対する研修、一般向けについてはパンフレットやウエブサイト、こういうようなお話だったというふうに思いますけれども、その研修や情報発信が、言わば一つのテレビ番組であったり、また一つの新聞や様々な紙媒体の報道であったり、こういったもので一気に吹き飛んでしまうような、そういうような、主観的なですよ、私が言っているのは、主観的な捉え方というのは、私はそれぐらい大きいと思うんですね。  やはり、そういう今のようなありきたりなといいますか、これまでと同じような次元のレベルでは、今こうした高度に発達した情報社会の中で、今私が申し上げているような主観と客観の乖離みたいなものを埋めることはなかなか難しいと思うんですね。  一人一人が、これは理想論ですが、しっかりと科学的な根拠に基づいて様々な情報や様々な現実を判断できるような、そういうやっぱり国民に対する啓蒙でありますとか教育みたいなものが私はもう根本にないと、特に、日本人国民性として、非常に熱しやすく冷めやすいし、また横並び意識が強いですし、また、情報等々についてはお上に対する依存意識でありますとか、若しくは、非常に素直な国民ですから、どんな情報情報の発信源を問わず信用してしまったり、こういうふうな国民性は私は否めないというふうに思っております。  ですので、今おっしゃっていただいたようなそういう対策をもう少し次元の高い、私が申し上げているような、例えば義務教育段階から、こういった環境や公害といったものについてのしっかりとした科学的根拠に基づいた教育でありますとか、そういうふうなものをもっと充実していく必要があるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、これは通告はしておりませんが、政府参考人というよりは、大臣、どのようにお考えでしょうか。
  8. 山本公一

    国務大臣(山本公一君) 先生おっしゃるとおりだと私も思っております。やっぱり正しく恐れるということが大事だろうというふうに思っております。  そういうことを考えていきますときに、今先生が御指摘のように、義務教育段階からある種の知識を持っていただくということは大事なことだろうと私は思っております。
  9. 二之湯武史

    二之湯武史君 ありがとうございます。  先ほど申し上げましたように、そのような科学的根拠に基づかない様々な風説や情報で、それをしっかり行政当局や首長が理解をし、そしてそれを踏まえて情報発信すればまた別ですけれども、そこで政治家そのものも揺らいでしまって、その世論に対して、そこでいたずらな時間やまた経費を浪費するということはあってはならないと私は思っておりますし、それは政治家が果たすべき責任ではないというふうに思っております。ですので、今大臣おっしゃっていただきましたように、しっかりと科学的根拠に基づいて様々なリスクや様々な可能性を判断のできる、そういう根拠に基づいた環境教育というようなものを是非これを機に私は省内でも真剣に議論をしていただきたいなというふうに、これは要望にとどめておきます。よろしくお願いいたします。  それでは、この法律の中身でございますけれども、土壌汚染の問題の特質、今の豊洲の問題は主に水質汚染、また別途大気汚染というものがありますが、土壌汚染というものはそうした今申し上げた大気や水質とは異なって発生源を断てば直ちにそれが解消するものではありません。一度発生しましたら、それは費用を掛けて除去しないと完全に除去することができないわけですね。一方で、その被害が及ばない範囲にあっては、必ずしも除去を徹底するものではなく、そこにある種の環境汚染と人間の生活との間に遮断ができれば、適切に管理すればその汚染は管理できると、そういうふうな特質があるというふうに思っております。  そういったものを踏まえながら本法は制定をされ、有害物質使用特定施設の廃止等の機会を捉えて土壌汚染が判明した土地については、その区域を指定して人の健康被害の防止のために必要な措置等を講じる仕組みが設けられたわけでありまして、その法施行から六年が経過した平成二十一年にも改正が行われたということを認識しておりますが、その前回の法改正時の課題の解決の状況というものにつきまして教えていただけますでしょうか。
  10. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  今御指摘のございました、前回、平成二十一年の法改正でございますけれども、その際には、土地の形質変更に伴って汚染土壌の拡散のおそれがあるということから、一定規模以上の土地の形質変更に際して届出を義務付けまして、土壌汚染のおそれがあれば都道府県知事が調査を命ずるということといたしてございます。また、土地取引等の際の慣行といたしまして実施されている法に基づかない調査によりまして土壌汚染が明らかになったという土地につきましても、これを法制度に取り込むために区域指定の申請ができる制度を設けてございます。  これによりまして、前回の改正法の施行以降、法に基づく年間の土壌汚染状況調査の結果報告件数につきましては、法改正前、これは平成二十一年度でございますけれども、二百九十九件でございましたが、法改正後の平成二十六年度におきましては八百二十六件と、二倍以上にこの法に基づく土壌汚染状況調査の件数が増えているということでございまして、この法に基づく調査の拡大という前回の改正の目的については一定の成果が得られたというふうに考えております。
  11. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 ありがとうございます。  ただいま御答弁いただきましたように、改正の効果はその調査報告の件数という意味では着実に出ているのかなというふうに思いますが、一方で、今回の改正においては、その汚染状況の把握がいまだ不十分であるということで、調査の対象となる土地を拡大しようとしているものだというふうに理解をしておりますが、その今回の調査拡大の趣旨について改めてお聞かせいただけますでしょうか。
  12. 比嘉奈津美

    ○大臣政務官(比嘉奈津美君) 現行法では、有害物質特定施設の廃止時には土壌汚染状況調査が行われておりますが、全体の約七割、八割は調査が猶予されております。他方、このような土地については土壌汚染が存在する可能性が高く、調査が行われないまま土地の形質変更が行われた場合には、汚染土壌の飛散、流出や地下水汚染の発生、拡散が生じるおそれがあります。  このことから、今回の改正法案では、調査が猶予されている土地について土地の形質変更を行う際に調査を義務付けるということとしているものでございます。
  13. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 ありがとうございます。  その調査が猶予されている土地についても土地の形質変更を行う場合には調査を義務付けるということでございますが、それによって調査の対象を拡大するという趣旨は、理解はできます。  ただ、全体の七、八割の土地の調査が猶予されていたというようなことでありますけれども、そもそもその調査がなぜ猶予されていたのか、若しくはその猶予されていた件数というのは大体どれぐらいに上るのでしょうか。
  14. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  現行法におきましては、有害物質使用特定施設を廃止される場合でありましても、この土地を引き続き一定の安全管理がなされる、例えば工場の用途として引き続きそこを利用する、こういう場合につきましては、人の健康被害が生ずるおそれがないとして、都道府県知事の確認を受けることによりまして調査が猶予されるという仕組みになってきてございます。  この件数でございますけれども、平成二十六年度に環境省で調査をしたところによりますと、この土壌汚染対策法が施行された平成十四年度からの累計でございますけれども、約八千五百件の土地で調査が猶予されているというふうに把握をしてございます。
  15. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 ありがとうございます。  八千四百九十四件と相当な数の調査が猶予されているわけですけれども、形質変更による汚染拡散の防止については前回改正でも取り上げておられまして、現行法調査の仕組みの一つにもなっているわけですけれども、今回の改正は、その形質変更に伴う汚染拡散の防止をより徹底するものだというふうに考えております。  一方で、今回の改正案では、軽易な行為を除くというふうに書いてあります。これがいたずらにまた広く設定されては、せっかくの汚染拡散防止の仕組みもこれは有効に機能しないのではないかというふうに思っております。この軽易な行為として具体的にどのようなものをお考えなのか、これもお聞かせいただけますでしょうか。
  16. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) 軽易な行為の内容でございますけれども、この土地の形質の変更のうち、具体的には、小規模なもの、あるいは掘削の深度、深さの浅いもの、あるいは工場の運営に際して通常必要とされる軽微な行為、こういうようなものを今想定してございまして、そういうものを軽易な行為その他の行為ということで今回の規制強化の対象外とするということを検討してございます。  御指摘のとおり、こういう例外を設けることによって汚染の拡散をしてしまってはいけません。そういう汚染の拡散を防ぐという趣旨が損なわれることがないように留意をしながら、他方で、特に小規模な事業者に対する事務の負担が過大なものとならないという観点も重要でございますので、そういうことも含めて検討を進めてまいりたいと考えております。
  17. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 大事なことは、事業者に対する過度な負担にならないということとともに土壌汚染の拡散を防ぐ、この二つの目的をうまくバランスして達成をしていくことだということで、そのバランスの取り方、大変難しいわけですけれども、是非適切な法の運用の御尽力をお願いをしたいと思います。  次に、汚染の除去等の措置、いわゆる対策について議論をしたいと思います。  前回改正においては、健康被害のおそれの有無にかかわらず掘削除去が選択されるという問題への対処も重要な課題とされていました。  冒頭、土壌汚染対策の特性については申し上げましたけれども、その中で、汚染があったとしても人が摂取しないため健康被害のおそれがない場合があるということもございます。これは土壌汚染の特質だというふうに思いますが、こうした特性を踏まえると、土壌汚染対策はどのような考え方で徹底をしていくべきかということをお伺いしたいというふうに思うんですね。土壌汚染状況の調査については、その調査の仕組みですけれども、土壌汚染対策のスタートラインに当たる重要なポイントだというふうに思います。  前回の改正時においては、法に基づく土壌汚染の調査とは別に、一般の土地取引等の際に自主的な調査が行われて汚染が判明するということが多いという状況を踏まえて、調査の仕組みに関しては、一定規模以上の土地の形質変更における届出調査、若しくは自主的な調査結果による区域指定の申請というものが設けられて、その土壌調査の件数が飛躍的に増えたと、こういう説明がありましたけれども、今回の改正によって法に基づく土壌汚染状況調査の実施状況はどのように改善をされていくのか、説明をお願いしたいと思います。
  18. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) 今回の改正につきましては、先ほど御説明をいたしましたように、これまで猶予されていたケースにつきまして一定の土地の改変をする場合には調査を義務付けるということにいたしますので、そういう意味で、法に基づく調査の件数というのが更に増えていく、ちょっと今、現時点で何件という見積りは手元にございませんけれども、着実に増えていくものというふうに考えております。
  19. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 済みません、もう一回ちょっとお聞きしますけれども、今回の改正の措置につきまして、土壌汚染対策というのは掘削除去の偏重についての問題の改正といいますか、考え方についての改正だというふうに理解をしております。  汚染土壌をとにかく掘削除去するんだということについては一定の当然効果はあるにせよ、逆に汚染土壌を掘削することによって汚染の拡散が逆に広がってしまうということでありますとか、事業者に対する過度な負担と、様々な面があると思うんですけれども、そのような掘削除去の偏重についてどのような問題があるのかということを説明をしていただけますでしょうか。
  20. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) 土壌汚染に伴う健康被害の防止をどうするかということでございますけれども、これは委員も御指摘されているとおり、土壌汚染が存在すること自体ではなくて、土壌に含まれている汚染物質の摂取経路があるかどうかということが人の健康という観点では重要でございます。この摂取経路を遮断する合理的な対策を実施することによりましてリスクを管理をしていくということが基本的に重要かと考えてございます。  御指摘のこの掘削除去に関してでございますけれども、掘削され搬出された後にその土壌が投棄されるなどの環境リスクをかえって増加させる危険があるという面がございます。また、盛土や封じ込めというような方法に比べますと非常にコストが、約十倍程度ということで非常にコストが高いということがございます。また、このコストが高いということに伴いまして、結局対策が行われず、土地利用がなされないまま放置されると、いわゆるブラウンフィールド問題と言っておりますけれども、そういう可能性もあるということで、こういう幾つかの課題、問題が掘削除去については指摘をされてございまして、そういう観点からしても、リスクに応じた合理的な対策の選択を促すということが重要だというふうに考えております。
  21. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 おっしゃるように、合理的な対策選択が重要であるということはよく分かりました。  そこで、その合理的な対策を促進するための施策といたしまして、前回の改正では区域制度の見直しなどが行われ、現行法では対策が必要な要措置区域と対策が不要で形質変更の管理を行う形質変更時要届出区域の二つに分けられたというふうに承知をしております。前回の改正における今申し上げた区域制度の見直しの趣旨、そしてその後の状況というものはどのようになっているでしょうか。
  22. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  前回の法改正におきまして、不合理な土壌汚染対策を防止するために、摂取経路があり健康被害が生ずるおそれがあるため、汚染の除去等の措置が必要な区域、これを要措置区域といたしました。加えて、健康被害が生ずるおそれがないために汚染の除去等の措置が不要な区域、いわゆる形質変更時要届出区域と、この二つの区域に分類をいたしまして、前者の要措置区域においては盛土や封じ込め等の摂取経路を遮断する措置を基本とするということを明確にいたしました。  その後の経過でございますけれども、この法改正以降、形質変更時要届出区域の指定を受けた区域がそのままその区域のままでとどまるというものが約七割ございました。これは法改正以前の指定区域の場合には、指定された後そのままその指定区域としてとどまるものが約五割ということでございましたので、区域の指定がそのままとどまっているという割合が増えているということでございまして、これは裏返すと、掘削除去を行うケースが、比率が減っている、掘削除去を行うことなく区域指定がされたまま適正なリスク管理を行っているという事例が相対的には増えているということがうかがえるものでございます。  引き続き、このリスクに応じた合理的な対策を推進するための普及啓発をしっかり行ってまいりたいと考えております。
  23. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 ありがとうございます。掘削除去の偏重というものについて、前回の改正を経て一定の改善が見られたということがよく分かりました。  一方で、土壌汚染の対策の実施については、今回の改正案では汚染の除去等の措置内容に関する計画の提出命令が設けられるということが提案されておりますが、この趣旨についてはどのようになっているでしょうか。
  24. 比嘉奈津美

    ○大臣政務官(比嘉奈津美君) 要措置区域において土地所有者が実施する措置及びその内容については、現行制度では都道府県知事が事前に確認、指導する仕組みがないため、不十分な措置や実施や誤った施行方法による汚染の拡散事例が判明しております。  こうした実態を踏まえて、今回の改正法案では、都道府県知事に措置内容の計画を事前に届け出ることを義務付けるとともに、措置が完了した際においても措置の実施内容等の提出を義務付けることとしております。これにより、盛土や封じ込め等の措置経路を遮断する措置を基本としつつ、都道府県知事が措置内容の確認を行う仕組みを構築します。  汚染土壌による人の健康被害に係る被害を防止する措置が確実に講じられるよう、しっかり取り組んでまいります。
  25. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 ありがとうございます。  都道府県知事に事前に届け出る、若しくは事後にそれを確認をするという仕組みがなかったということで、不適切な処理、誤った施行方法、これによって汚染が拡散していた事例があるというようなお話だったんですけれども、それは具体的にどんな問題の事例があったということなんですか。ちょっと教えていただけますでしょうか。
  26. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  事前に汚染の除去等の実施内容の確認を行っている自治体、条例等でございますけれども、その例でございますけれども、そのような事前の確認を行っているにもかかわらず、その土地所有者等による完了報告の段階で実施内容が不十分であることが判明をしてやり直しを求めた事例、例えば覆土の厚さが足りなかったとか矢板の打ち方が適切でなかったとか、そういう事例が数件年間発生しているというふうに把握をしてございます。  以上のことから、汚染の除去等の実施内容の事前確認を実施していない自治体も含めると、汚染の除去等の実施に関して相当数の問題事例が存在しているんではないかというふうに認識をしてございます。
  27. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 対策内容を事前に確認する仕組みは当然必要ですし、合理的です。また、実際に現行制度では課題、問題も今おっしゃったようにたくさんあったということですから、この改正案の仕組みによって適切な対策が進むことを期待したいというふうに思っております。  時間の関係もありますので、この法改正によって実務を担っていくのは地方自治体だというふうに理解をしております。この法改正に伴って自治体は新たな事務を行うことになると思います。しかし、いたずらに事務量が増えて自治体業務に支障が生じるようではいけないと思いますし、私もこうした環境関係の皆さんから陳情や要望を受けることはありますけれども、専門家が非常に自治体に少ないという根本的な問題もあると思うんですね。当然、自治体の人事ですから三年、四年で皆さん替わられるわけですけれども、環境部局の中で人事が回るような大規模な政令市でありますとか一部の中核市であれば別ですけれども、一般の自治体でありますと、それぞれ課や局をまたいで人事異動しますから、せっかく環境行政に精通したなと思ったら替わられるというような、事務量もそうですし、専門性を持った自治体職員というような観点もあるというふうに思います。  繰り返しになりますけれども、この改正における自治体の事務の部分についてはどのようにお考えでしょうか。
  28. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) 今の御指摘、大変重要な御指摘かと思っております。先般の参考人のお話でもそういう御指摘が多々あったというふうに認識をしてございます。  この改正法案におきましては、自治体職員を含む有識者が入った中央環境審議会の答申を踏まえたものでございまして、その中央環境審議会の議論の中でもそういう御指摘もございました。また、この立案作業におきまして、地方自治法に基づきまして、全国知事会等と事前に調整も行ってきてございます。  また、この法案の中身でございますけれども、例えば土地の形質変更の届出の特例というのを今回設けますけれども、工事ごとの事前届出だったものを一定期間ごとの事後届出を可能とするということで、これは事業者からの要望ではございましたけれども、この改正をすることによって、事業者のみならず自治体の事務処理についても相当軽減されるということでございますので、そういう面で自治体の事務処理の軽減にも資する制度改正があるということでございます。  また、今後追加される事務も当然ございます。今御指摘ございました汚染の除去等の措置内容に関する計画提出命令、こういうものが入りますと、当然それについての自治体の対応が必要になりますけれども、その自治体が提出された計画を審査し判断をするときの基準などを省令でできるだけ明確化するということで、自治体の事務負担を低減できるような、そういうこともしっかりと進めていきたいというふうに考えております。
  29. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 是非、今おっしゃっていただいたことを適切に進めていただきたいと思います。  繰り返しになりますけれども、やっぱり環境行政というのは自治体の住民にとっても非常にこれは身近な問題であります。先ほど申し上げましたように、様々なお話をお聞きすることもあるわけでございますけれども、冒頭に私申し上げたリスクコミュニケーション、安全と安心の問題ですけれども、そうした、安全は確保されているんだけれども、例えば焼却炉にしても埋立施設にしても、その地域の住民の皆さんがもろ手を挙げて造ってくださいというような性格の施設でないというのは現実問題としてあると思うんですね。  そこについて、やはり行政のリーダーシップというのは大変私は自治体にとって物すごく大きな話で、そうした適切な職員さんがおられる場合、おられる時期にはばっと進むんだけれども、あの担当が替わられたとなった途端に、次は非常にリスクを取られないといいますか非常に萎縮した、基本的にはそういうスタンスの職員さんが多いと思うんですね。そういう場合でありますと、必要な施設の建設や若しくは移転すらも進まないと。こういう事例が自治体に散見されるわけでありまして、今申し上げた自治体職員の事務量はさることながら、こうした土壌汚染対策に関する専門性や、また適切な、合理的な安全基準に基づいて住民にコミュニケーションを取るということであったり、それは粛々とといいますか、適切な施設についてはしっかりと前に進めていくと、こういうスタンスの職員さんであったりというものをしっかりとこれどこかで育成をしていかないと、なかなかこの環境問題というのは解決しない。  特に施設の建設というのは非常に骨の折れる作業でありますし、首長さんからすると最も頭の痛い問題の一つではないかなというふうに思っておりますので、この法改正に当たって、改めてこの自治体の職員の育成、研修、こういったものには力を入れていっていただきたいというふうに改めて要望させていただきたいと思います。  最後になりますけれども、この土壌汚染対策法の改正に当たりまして、冒頭申し上げましたようなリスクコミュニケーションの問題、また、今私が申し上げましたが、それぞれの自治体が抱える具体的かつ身近な問題、これを是非前に進めていくんだというような思いを是非最後大臣の方からお伺いできればというふうに思います。
  30. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 御指摘のように、適切なリスク管理を推進することは極めて重要であると思っております。そのために、自治体がこの改正法案を適切に運用できるように国として取り組んでいく必要があろうかと考えております。  今後、適用要件のような技術的な事項や自治体が行う事務手続の詳細など具体的な制度設計を行うに当たっては、環境リスクの拡大が生じないよう自治体も含めた関係者間で丁寧に議論をしてまいりたいと思っております。制度全体の周知に十分な時間を確保いたしたいと思っております。自治体による適切な運用をしっかりと今後も支えてまいりたいと思っております。  先ほど申し上げましたように、正しく恐れるということについて、やっぱり自治体の方々にもその知識を持ってもらいたいと思っておりますので、ひところに比べますと自治体の環境に関する関心は非常に高くなってきておりますので、環境省としても適切に自治体のそういう業務を支えてまいりたいと思っております。
  31. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 最後にと私申し上げたんですが、一言だけ最後申し上げたいというふうに思います。  今大臣におっしゃっていただいたように、正しく恐れるということは非常に大事なことだと。その正しく恐れるためには、私、冒頭申し上げたように、やはり適切な段階から、極めて早い段階からこの環境リスクというものを科学的、合理的に学んでいくというような教育インフラがまず非常に重要だというふうに思っておりますし、一方で、個別のプロジェクトに入ったときに、やはり基本的には、地元の皆さん、非常に大きな不安や心配を持ってその事業がスタートするわけですよね。そのときに、申し上げたように、基本的にまず後ろ向きなところから始まる職員さんがおられては、これなかなか物が前に進まない。ですので、自治体の方から、若しくはその事業者の方からよく言われるのは、この法律だけでは非常に現場からかなりやっぱり遠いところにあるという意識があるんですね。  ですので、こうした法律を現場に落とし込んだ例えば具体的なガイドラインでありましたり、若しくは安全の基準みたいな、いわゆる環境基準ではない、むしろもう少し国が自治体に安心を提供できるようなそういう枠組みを、地方分権の時代ですけれども、これは自治体に主権、裁量があるんだということではあるんですが、なかなか現場でリスク取れないというような場合も私散見されると思うんですね。だから、こういうことについても国の適切な役割を、地方分権の時代ではありますが、是非果たしていただけるような環境省の姿勢、スタンスといったものも、是非現場のいろんな声を聞いていただいて、適切に関与すべきは関与していただくと、こういうスタンスがないと、なかなか現場だけでリスク取れるというような部分も難しいところがありますので、その辺については最後是非お願いをしたいと要望を申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。
  32. 芝博一

    ○芝博一君 民進党・新緑風会の芝博一でございます。  本日は、土壌汚染対策法の質疑をさせていただきたい、こう思いますけれども、持ち時間も多々ありますので、その前に私は、まず早急に確認、また必要な措置をとってもらわなければならない、こんな思いの問題も多々ございますから、まずは最初に森友学園の、後へ残されている産廃問題に関する件、そして環境省所管の、福島で復興再生の下での除染作業の収賄罪の事件、この部分、そして土壌汚染等々含めて質疑を進めさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。  理財局からは中尾次長さん、御出席をいただいておりますけれども、よろしくお願いを申し上げます。  そんな中で、今週の八、九の予算委員会でるる森友学園の問題について審議、質疑がされました。その中で、振り返ってみますと、この問題、当初は豊中にある国有地、これをめぐって、この土地に森友学園さんは小学校建設をしたい、この思いを持ったところから始まっているんだろうと、こう思っています。そして、平成十三年の土地取得要望書を出す前に、籠池前理事長夫妻は、安倍昭恵夫人を伴って国有地の現地を視察をされています。そして、そこで写真も撮られているし、このことは籠池さんからも、また各マスコミにもその写真が報道をされているところからも明らかであります。  その後、二〇一三年に、籠池さんは、森友学園さんは、この土地を取得したいという要望書を近畿財務局に提出をいたしました。この要望書、実に百ページに上がる資料であります。当然ながら、その中には小学校の設置趣意書も含まれています。  この書類、今日御出席の中尾次長さんは、この要望書見られましたか。そして、その当時若しくは今現在まで読まれたことがあるでしょうか。
  33. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。  委員御指摘の平成二十五年の九月に森友学園から近畿財務局へ出されました取得等要望書でございます。  本件、国会においても様々な御指摘、御党ヒアリングも始めて対応させていただいておりますので、私自身は拝見をしております。
  34. 芝博一

    ○芝博一君 この要望書、取得要望書、小学校の設置要望書見ておられると、こういうことであります。  その中で、私どもの福島衆議院議員がこの要望書等々一式を開示請求いたしました。ところが、御存じのように、そのほとんどは内容が真っ黒に塗り潰されて開示されました。そのことについて、財務省の佐川理財局長は、公にすると法人の利益を害するおそれがある、タイトルも含め一体として学校の経営方針なので不開示にしたと、こういうことでありますけれども、私は納得できないんです。  中尾次長さん、この要望書、学校の設置趣意書、見られたと思うんですけれども、その中身、そして、特に問題となっている小学校の校名の記載があったと思うんですけれども、覚えておみえでございませんか。
  35. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。  先生方からの諸要求、多々いただいておりますけれども、私ども、情報公開法における不開示情報に該当するか否かを考慮しながら、可能な限り対応させてきているところでございます。  御指摘の森友学園から提出されました要望書でございますけれども、御指摘のとおり、事業計画の概要、利用計画書、決算書類、収支計画などが添付されてございます。その中に、事業計画の概要や利用計画書におきましては設置しようとしている小学校の概要が記載されております。ここには、学校運営の手法、まさに学校法人のノウハウに係る部分も含まれておりまして、これは、情報公開法上、学校法人の正当な利益を害するおそれがあるということで、当該情報は情報公開法の不開示情報に該当すると考えられるために不開示とさせていただいているところでございます。
  36. 芝博一

    ○芝博一君 私は納得できません。  情報公開法に基づいて非開示としたと。この場に次長は決定者として同席いたしましたか。
  37. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) お答え申し上げます。  本件土地の貸付け、それから売却に係る資料につきましては、御党の先生方始め、たくさんの資料要求もいただいております。(発言する者あり)私も当然、どういう形で提出するかということにつきましては、私も確認をさせていただいております。
  38. 芝博一

    ○芝博一君 その場には、不開示の決定の場にも次長は参加をしたと、こういうことでよろしいですね。  佐川局長の、公にすると法人の利益を害するおそれがある、これが大事でありますと。何の利益を害するおそれがあるんでしょう。今現在ですと、瑞穂の国記念小学校、この校名が挙がっています。いや、若しくは、それ以前だったら、例えば森友学園記念小学校だったかも分かりません。でも、それは法人の何の利益も害しない校名なんです。それ以外だとしか考えられません。  ここの部分は法人の利益を害すると言われていますけれども、当事者の籠池前理事長、そして籠池現理事長、この要望書と趣意書、公開してもらってもいいと言っているんです。財務省の、情報公開の今の公益を、利害を害するという解釈、私には到底理解できないんですけれども、これは法人の利害じゃなしに、この小学校の設立趣意書の学校名にあったのはそれ以外の学校名、すなわち当初使われていた安倍晋三記念小学校、このものが入っていた。だから、安倍総理の利害を害する若しくは安倍昭恵さんの利害を害するから、その方ではないんですか。私の考え、是か非か答えてください。
  39. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。  恐縮でございますが、私どもはあくまで情報公開法上の非開示情報に該当するということでマスキングをさせていただいたということでございます。
  40. 芝博一

    ○芝博一君 だから、私は非開示情報に該当しないと指摘しているんです。どう指摘するのか。  例えば、タイトルも含み一体として学校の経営方針なので不開示にした。今の時代、学校を設立しようとすると、一番優先されるのは情報公開なんですよ、経営方針、建学の精神、財務状況含めて。そのために審議会があって、そこで十分に審議をされて、情報はできるだけ開示しろ。学校だからですよ。  だから、何でその経営方針を、また学校名を不開示にすることが情報公開に適合するのか、そこの理由を答えてください。
  41. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。  御指摘の小学校の名称でございますけれども、予算委員会でも御答弁させていただいておりましたが、その名称自体も小学校の運営方針と一体のものとして申請者が独自の知見等によって作成したものでありますとともに、設立趣意書の本文を含め、全体として学校運営の手法、学校法人のノウハウに該当する部分でございますから、情報公開法上の不開示情報に該当すると考えられるために不開示としているところでございます。
  42. 芝博一

    ○芝博一君 だから、私が主張しているのは、当事者の法人が公開してもいいというのが一点、現も前も理事長がそう言っている。もう一つは、学校という性質上、これが例えば企業秘密やいろんな部分が含まれている工場建設であったり会社なら別としますよ、ほかの研究機関なら。学校というものはまさに公的な施設なんですよ。そこの部分は十分に今の学校教育法の中でも、情報を公開をして、経営理念、経営方針、全てを、情報を出して、審議会はもちろん、多くの皆さんの理解を得た上で設立をするという、その趣旨でやられている部分、その流れに逆行する判断をされているんです。  そうすると、ここは情報公開に当たるんですか、非開示に当たるんですか。
  43. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。  まず一点目の、同意書が出ておるのではないかという御指摘でございます。確かに、御党の議員を通じまして同意書なるものがあると承知しておりますけれども、まず一点目でございますが、委員も御承知のとおり、森友学園は四月二十八日に民事再生手続が開始決定され、管財人が選定されております。業務の遂行並びに財政の管理及び処分をする権限は管財人に属しておるものでございます。  また、情報公開法においては、行政機関の長が特に必要があると認めました場合には開示する規定もございますけれども、この際には、当該情報に係る第三者に対し行政機関の長が意見書を提出する機会を与えなければならないとされておるところでございまして、仮に開示する場合には、改めて財務省から森友学園側に確認の上対応していく必要があると考えております。  また、御指摘の学校、公の存在ではないかという御指摘でございます。確かに、御指摘のとおり、一般に公開されておるような情報につきましては不開示には当たらないと思いますけれども、まだ申請段階ということでございまして、実際に設立もされておりませんので、非開示情報に該当するというふうに考えておるところでございます。
  44. 芝博一

    ○芝博一君 学校なんですよ、公的な意味を持ち合わす。そこの部分の設立に対して非開示、内容、学校名の非開示というのは、これは情報公開法の部分の適用に当たらない、私はそう思っているから質問をしているんです。  今、民事再生法が受理をされている。管財人がいます。管財人の申請がという話がありました。管財人からの申請で公開してもいいという部分があれば、財務省としては公開しますか。
  45. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) まず、委員御指摘の当該要望書の資料要求でございますけれども、参議院予算委員会の理事会協議事項でもございまして、理事会の御指示に従って提出したものでございます。この不開示部分の取扱いにつきましても、参議院予算委員会の理事会の御指導、御指示を受けつつ対応していくつもりでおります。  それから……(発言する者あり)
  46. 芝博一

    ○芝博一君 僕はこの環境委員会で要求しているんです。予算委員会で言っているんじゃないんだ。それはそれ。事実が変わってきて、改めてこの環境委員会で出してほしいと要求しているんですから、ふざけた答弁をしないでください。  改めて聞かせていただきましょう。その後、賃貸契約が結ばれました。十年の間に買取りをするという特約付きです。そして、その工事を進めている最中に、二〇一六年の三月中旬頃、建設現場からごみが見付かりました。見付かった後、籠池理事長夫妻は理財局の田村室長と面会をして、そのときに録音された記録が、先日の委員会でも佐川局長から実際のやり取りの記録だと認められました。中尾次長は、この録音の部分についても確認をし、認めていますか。
  47. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。  私自身はこの面談には同席しておりませんけれども、先般、衆財金委員長の御指示によって確認するというものにつきましては、私も音声データについては確認をいたしました。
  48. 芝博一

    ○芝博一君 音声記録確認したんですね。そうすると、その中にこんな表現があったと思うんです。ごみが出てきた、何とかしてくれ、こういう要求があったと思います。そして、この件は安倍昭恵夫人からも聞いてもらったことはあると思うと、昭恵夫人の名前を出して対応を迫っている。このことが録音されています。それも確認されていますね。
  49. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) 一時間ほどのテープでございました。それで、テープ自身が音声がなかなかはっきりせずに不明瞭な部分も多うございましたし、それから、先方から一方的な話をされてよく分からないところも多かったということでございますけれども、今委員御指摘のようなことは聞こえたというふうに思います。
  50. 芝博一

    ○芝博一君 その後、その録音記録の中には、今回の土地の賃貸借契約は特例だ特例だと五回も六回も発言されています、田村室長が。この特例というのはどういう意味の特例なんでしょう。
  51. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。  私ども、国有地につきましては原則売却という扱いをしてございますけれども、貸付けを行う場合もございます。貸付けを行います場合には、通達上三年以内というふうに規定されておりまして、各財務局においては、この三年以内という原則により難い場合は、同じ通達上、理財局長の承認を得る必要があるという規定がございます。この特例処理、すなわち本省の承認が要るということを特例というふうに説明したものというふうに承知しております。
  52. 芝博一

    ○芝博一君 その特例というのは、本来は最長でも、貸付けは異例だけれども、最長三年だと、それを今回籠池さんのところには、森友学園には十年にしましょう、ただし十年たったら買い取ってくださいよという、そういう意味の特例じゃないんですか。
  53. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) 委員御指摘のとおり、貸付け、なるだけ早く買っていただきたいものですから、買受け前提の貸付けを行う場合も三年以内というのが原則でございます。  ただ、本件につきましては、小学校は初めて設立するということで、三年ではなくて八年ぐらいで取得したいという要望でございました。通常の借地契約でございますと、借地借家法上、更新の申出があればそれに応じざるを得ないことになりますけれども、定期借地の場合でございますれば、仮に買受けしていただけない場合は更地にして返していただくということが可能でございます。したがいまして、借地借家法上の最短十年の定期借地をもって、むしろ財務局としては確実にこの土地が期限内に購入してもらえるということを担保するためにこういう措置をとったところでございます。
  54. 芝博一

    ○芝博一君 本来は三年が限度なんですよ。それを、今録音テープにあったような部分のそんたくをして定借にして、そして最後には十年という期限を設けて、それも異例の長さ、そして買い取ってほしいという、そういう部分が、私は、この録音テープから、そしてこれまでの経緯から推測、若しくはそう考えているわけでありますけれども、本質のところはそうじゃないんですか。
  55. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) 私ども、近畿財務局が法令、通達に基づいて対応したものというふうに考えております。
  56. 芝博一

    ○芝博一君 法令じゃなしに特例でしょう。特例は、それはある意味じゃ局長の采配でいかにも、三年でも十年でもなるんですよ。どこにそんな法律があるんですか。そこの部分をそしゃくしているんですよ。それが、そんたく、こういう表現に今なっている。現実的な部分で、特例というのは、いろんなそんたくをして三年であるものを賃借のを十年にした、そして買取りをした、それがまさにこの録音テープから私は読み取れると、こう思っています。  そして、この土地が、ごみが出てきた部分から含めて早急に買取りをしたいと申出がありました。約八億円のごみの撤去費を含めて買取り価格は値引きをされました。その部分においても、この八億円の積算根拠は地中のごみの深さと混入率で決められたと。ここにも先回の予算委員会の中でも多くの情況証拠が変わってきました。地中のごみの深さ、くいを打ったところから九・九メートル、とんでもない。あの工法の分からいくと三メートル以上のところは堆積層だと、こんなことも指摘をされました。  そして、混入率、実に、最初の調査では二〇・七%が売却時には四七・一%、高いところの数字だけ持ってきてやった、そして金額を上げた。くい打ちの六千五百万、くい打ち以外の部分のごみの撤去四億五千万円、約五億ちょっとと。これが撤去の処理費用でありますが、そこへ管理費と消費税、三億円上がっているんですよ。こんな見積りできるなら私もやりたいぐらいですよ、というぐらいいいかげんな私は積算根拠だと思っているんです。  この積算根拠、次長として妥当だと思っていますか。
  57. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。  まず、本件土地でございますけれども、空港官庁の所有する、大阪航空局の所有する土地を近畿財務局として売却の事務委任を受けまして対応させてきていただいておるものでございます。  委員御指摘ございましたとおり、二十八年三月十一日、当時まだ貸付中でございましたけれども、この段階で、くい打ち工事を行う過程で新たな地下埋設物が発見されたという連絡がございまして対応を検討したものでございます。  本件、大阪航空局、従来から様々な調査もしておられた知見もございますし、それから専門性もございますので、大阪航空局の方に地下埋設物撤去費用を見積もっていただいて、不動産鑑定価格の更地価格から控除して、それを時価として売却するということとしたものでございます。
  58. 芝博一

    ○芝博一君 それは、当初の答弁ではそういう答弁でありました。  ところが、さきの予算委員会でも、大阪航空局の佐藤局長、何と言ったか知っていますか。深さ九・九メートルまで新たなごみがあったなどとして値引きする八億円の算定について、ごみがあった深さを実際には確認せず、総合的に勘案し見積もったと、こう発言しているんです。どこに今言われたところの根拠があると私は思っているんです。  そして、その後、業者が行った試掘、これについても佐川局長はこう言っています。近畿財務局の職員が現地で確認をしたが、箇所数などを精微に記録に残していない可能性がある、早く言えば記録に残していないんですよ。こういう状況の中で処理費が見積もられ管理費等々が見積もられて八億円の値引き、その根拠自体が揺らいでいる、私はそう思っているんです。  そんな中で事態は大きく変わってきました。今お話があったように、民事再生法が適用されました。しかし、この土地は、契約上は、国には、小学校の建設を断念した場合には、校舎を取り壊し更地に戻させた上で買い戻す権利があると、こうなっています。理財局としてどういう方針で臨まれるおつもりですか。
  59. 中尾睦

    ○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。  まず、国と森友学園の売買契約上の義務、すなわち平成二十九年三月三十一日までに本件土地を小学校の用に供する義務は、四月一日以降履行できないことが確定をいたしたところでございます。これを受けまして、森友学園との間で売買契約に基づき対応を行ってきております。  また、委員御指摘のとおり、四月二十一日、大阪地裁に民事再生法に基づく再生手続の開始を申し立て、二十八日、民事再生手続の開始が決定され、管財人が選定されておりますので、その後は管財人を相手にしておるところでございます。  国といたしましては、売買契約に基づき、土地の返還及び原状回復、違約金の支払を森友学園に求めていくことが基本であると考えております。
  60. 芝博一

    芝博一君 基本の原則はそうでしょう。森友学園に違約金、そして校舎を壊した土地の返還を求めていく、常識論はそうでしょう。しかし、現実論は違うじゃないですか。そんな校舎を壊すお金が今の森友学園のどこにありますか。  そして、現実的には、土地は森友学園の所有になっているけれども、校舎を建設した藤原工業が仮差押えをして、校舎は藤原工業の管理下にあるんです。今言われたような正論が通るわけがない。なおかつ、管財人、これが決定をされていますけれども、十月の十日までに再生計画を提出しなければなりません、今言われたように。  私は、これからは理財局がしっかりと前を向いて議論できるかどうかに懸かっていると思っているんです。なぜか。  管財人はこう言っています。管財人の役目は債権者への弁済率を上げるのが最大の目的。そして、でき得れば校舎を解体せずに売却する方向で調整をしたい。しかし、そのためには、契約上では国の了承を得ない転売は禁止されている、だから国がどのような方針を立てるのかこれから見守っていきたいし、交渉していきたいと考えておるんですと。  理財局としてどう考えていくんでしょうか。
  61. 中尾睦

    政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。  管財人が今委員御指摘のようなことに言及しておることは承知をしております。ただ、国といたしましては、あくまで売買契約に基づきまして、土地の返還及び原状回復、違約金の支払を森友学園に求めていくことが基本であると考えております。
  62. 芝博一

    芝博一君 それでは問題の解決は何にもならないと思っています。だから駄目なんですよ。今までの経緯、産廃の状況、最初の問題、そして現実の問題を踏まえて、もっと現実的な対応をしていただきたいと、こう思っています。  そんな中で、今議論した産廃、これは環境行政の関わる部分であります。八億と見積もられた産廃の処理はどの程度進んでいるんでしょう。そして、現在残されている産廃はどれだけありますか、次長
  63. 中尾睦

    政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。  先ほど申し上げましたとおり、本件土地につきましては、更地の不動産鑑定価格から地下埋設撤去費用を差し引いて時価で売却をいたしたものでございます。本件土地は、地下埋設物を考慮して評価された時価で売却をしたものでございますので、売却後の状況について……(発言する者あり)確認は行っておらないところでございます。  ただ、今委員御指摘があったように、国としては、まずは売買契約に基づいて土地の返還を求めることが基本でございます。本件土地が返還された場合には、地下埋設物の状況等を確認するために、森友学園や建設会社等に対して地下埋設物の撤去状況等について確認を行うなど、適切に対応していく必要があると考えております。
  64. 芝博一

    芝博一君 返還をされたら、その可能性は私はほとんど難しいんじゃないか、いかに管財人が、問題を解決していかない限りは、今の理財局の感覚ではとてもじゃないけど国有地は戻ってこないと考えているんです。  売ったものは、どれだけ処理されたかも、また残っている産廃も分からないと、こういうことだと思いますが、それじゃ環境大臣、環境大臣はこの件についての産廃の件について、現地からの報告を受けている、また確認もしていると以前もおっしゃってみえました。処理済みの産廃、そして残っている産廃の現状はどうなんでしょう。
  65. 山本公一

    国務大臣(山本公一君) 本事案につきましては、指導監督権限を有する豊中市において適切に対応されているものと承知をいたしております。  今先生御指摘の産廃ですけれども、校舎建設工事に伴い発生した廃材等の産業廃棄物については既に敷地外に搬出されていますが、地中から掘り起こされたものについては敷地内に仮置きされていると聞いております。また、現時点では、豊中市からの報告によりますと、廃棄物の保管等に関し特段の問題が生じているとの情報提供は受けておりません。
  66. 芝博一

    芝博一君 現在、掘り出された産廃は仮置きされている、ここの部分は仮置き措置をとっていると、こう思っています。現在はいろんな影響は出ていないと、こういうことであります。  環境大臣、その答弁で責任持てますか。これから夏を迎えます。台風が起こるかも分かりません。大雨があるかも分かりません。天災的な部分で地震があるかも分かりません。そういうときでもこの地域に影響がない、また人に影響がないと断言できますか。
  67. 山本公一

    国務大臣(山本公一君) 基本的にはやっぱり、保管に関しては豊中市の方で担っていただくということになろうかと思っております、政令都市でございますので。  しかしながら、今先生の御指摘のように、何かがあったときに責任持てますかと言われたときに、私どもとしては、豊中市からそういう事態も想定をして御相談があれば応じていきたいというふうに思っております。
  68. 芝博一

    芝博一君 そういう事態も考えられるわけでありますから、私は、ここは環境行政を担う環境大臣として積極的に豊中市助言をするべきだと。そうしないと、万が一のときには周りに影響する、人にも被害を与えるかも分からない、こんなことが起こるわけでありますから、まさしく土地問題や校舎問題とは別に産廃問題は、どうぞ環境問題に造詣の深い山本大臣が豊中市に、現地の部分の豊中市にしっかりと助言をしていただきたいと要望したいんですけど、大臣のお考えはどうでしょう。
  69. 山本公一

    国務大臣(山本公一君) 昨日も豊中市にこの問題について報告を求めたところでございまして、昨日の時点におきましては、地中に保管されている産業廃棄物は保管基準に従って適切に保管をされている、現時点では処理はまだ行われていない、豊中市は産業廃棄物の保管が生活環境保全上問題があるとは認識をしていないという報告を昨日受けております。したがいまして、この時点で、昨日の時点では、豊中市の方から、今先生御指摘のような事態を想定して何らかの助言を求めてきているということには相なっていないということでございます。
  70. 芝博一

    芝博一君 そうしたら、この産廃は今の民事再生法並びにもろもろの問題が片付かないと処理できないと私は考えているんですけれども、それまで仮放置しても、仮置きしてもいいという考えですね。産廃法的に。
  71. 山本公一

    国務大臣(山本公一君) 何度も申し上げますけど、豊中市の方からこの仮置きの状況について私どもに助言を求めてきているという、今現在はそういう状況ではございませんので、私の方から何かを豊中市に申し上げるという段階ではないというふうに思っております。
  72. 芝博一

    芝博一君 立場的にはそうだと思いますけど、そこのところはしっかりと注視をしながら、情報を取りながら、適時適切な指導また助言をしていただきたい、こういうことを要望させていただきます。  しかし、いずれにしましても、この問題放っておくわけにいきませんから、理財局の言うようにしゃくし定規の形だけのことを求めていても問題は解決しません。どうぞ、その辺のことも含めて前向きに進めていっていただきたい、進めなければならないと、こう思っています。  改めて、今日の新聞を見ました。そうすると、東京新聞ですが、「森林除染竹林」に偽装」と、森林除染竹林に偽装している。これは大変ひどい話で、福島除染事業において竹林森林除染の十倍の費用が出るんです。だから、竹が生えていないところ、そこにさも竹林除染したようにして竹を輪切りにして置いて写真を撮って、お金を千二百万円も不正に受給していた。除染に関わる不正が各地で発生をしています。ここのことはしっかりと行政として対応していかねばならないと、こう思っております。  そこで、福島再生の根本であります除染に関する問題についてお聞きをしたいと、こう思います。  緊急的な部分も含めて、残念ながら、さきにこの除染をめぐって環境省の職員、これが逮捕起訴されました。事業の担い手とされるゼネコンを頂点にした下請が何重にも連なる構造の中でこの贈収賄事件が起こったわけでありますけれども、この概要について大臣から、概要で結構ですから御説明ください。
  73. 山本公一

    国務大臣(山本公一君) 今般、福島環境再生事務所の職員が収賄容疑で逮捕起訴されました。大変残念なことであり、福島の皆様及び復興に取り組まれている多くの関係者の皆様、国民の皆様の信頼を大きく揺るがせるような事態が生じてしまったことについて、まずは深くおわびを申し上げたいと思います。  逮捕起訴された職員は、除染工事の管理監督等の職務に従事をしておりました。特定の業者を下請業者として推奨する趣旨の下、平成二十七年から平成二十八年にかけて合計数十万円相当の宿泊費等の供与を受け、自己の職務に関して賄賂を受け取ったものでございます。
  74. 芝博一

    芝博一君 まさに、福島で苦しむ人たちを裏切る行為だろうと、こう思っていますから、二度とあってはならない、こう思うんですけれども、現実に環境省でも農水省でも起こっているんです。  その中で、環境省としては再発防止に向けた改善策を出しています。特に、職員への訓示であったり研修であったりというのは当然のことでありますけれども、受注業者に対してこの再発防止に向けた部分の指導をしていますけれども、環境省事務次官からどんな危機管理の徹底をしたのか、若しくは福島環境再生事務所長から通知が出ているといいますが、概略的に、具体的にどんなことを指示したんでしょう。
  75. 山本公一

    国務大臣(山本公一君) 事務次官の方からは、本年三月九日に開催された日本建設業連合会電力特別委員会において、会員企業に対して、綱紀の粛正とともに、気に掛かる事案があれば環境省に通報するなどの徹底を求めたところでございます。  また、福島環境再生事務所長からは、三月十日に、各受注業者に対して、適正な業務執行の強化や下請業者への周知徹底を求める通知を発出をいたしたところでございます。
  76. 芝博一

    芝博一君 次官からの通知、通達、所長からの通知も含めて、それで不正がなくなると環境大臣はまさかお考えではないと思って、以下の質問をさせていただきたいと思っています。  今お話ししましたように、農水省でも今大きく問題になっています。農水事業の復興事業の中で東北の農政局が発注をした事業において、農水省から天下りしたゼネコン、これが十八社とも三十一社とも言われていますけれども、ここが談合をしたと。よって、公正取引委員会はそこに立入調査をして今調査を進めています。ここの部分は司法の手によって解明されるんだろうと、こう思っておりますけれども、談合の問題は、農水省から又は農政局からの天下りがゼネコンに行って、そのOBが談合調整をしていたという構図なんです。これが大きな問題と私は捉えています。  そんな中で、環境省でも福島の除染を大々的に今進めていただいていますし、これからもやらなければなりません。この農水省のゼネコンの談合事件、十八社とも三十一社とも言われている中に環境省が発注をしている除染事業の業者はどれぐらい入っているんでしょう。(発言する者あり)
  77. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  78. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 速記を起こしてください。
  79. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 今先生御指摘の十八社若しくは三十社という御指摘でございましたけれども、私の方は、聞いていますというか報道があった社名からいきますと十四社ということになっておりまして、ちょっと今、先生の御質問に対して、そのうち何社かと言われるとちょっとここでは──私どもは、除染工事を発注したのは十一社、三十七工事というふうに把握をいたしております。
  80. 芝博一

    ○芝博一君 分かりました。  それは、大臣、農水省の調査を受けているゼネコンは今三十一社に上がるんだろうと、こういう最近の調査、報告。その中で環境省が除染工事を発注しているのは十一社という解釈でいいですか。その十一社はどこですか。
  81. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  82. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 速記を起こしてください。
  83. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) さっき申し上げましたように、十四社という頭の中で十一社ということを申し上げたわけでございます。具体的な社名を……(発言する者あり)フジタ、それから飛島、りんかい日産、鹿島、大林、安藤・間、東急、前田建設、熊谷、奥村組、それから村本建設、その十一社であるというふうに思います。
  84. 芝博一

    ○芝博一君 それじゃ、今言われたその環境省が発注している業者のところに環境省から天下り若しくはOBが何人ぐらい行っているか、これ通告してありますから、お答えください。
  85. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 今の私が申し上げた環境省として報道があったと把握している社について、国家公務員法に基づく環境省職員の再就職に係る届出を確認をいたしましたが、該当はありませんでした。
  86. 芝博一

    ○芝博一君 環境省から今挙げられた十一社のところには天下りはないと、OBも在籍していないと、こういう解釈でいいですか。  ということで、改めて聞かせていただきます。  それじゃ、この対象、今言われた十一社の、挙げられた社の除染工事の契約状況はどうなっていますか。環境省の事業。
  87. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  88. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 速記を起こしてください。
  89. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 平成二十九年二月末までに除染工事を発注したのは十一社、三十七工事でありまして、それらの当初契約の総額は約四千四百億円となっております。
  90. 芝博一

    ○芝博一君 すなわち、農水省で談合疑惑があった部分に環境省からも十一社に除染工事の発注をしたと。その件数が二十七工事で約四千四百億円という解釈でよろしいんでしょうか。(発言する者あり)三十七工事で四千四百億円でいいんでしょうか。  私の手元にある資料ではもっと金額が多いし、件数も多いんじゃないかと思うんですけど。
  91. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 私が申し上げましたのは、福島環境再生事務所が発注をして除染工事をやったのが十一社、三十七工事ということであります。福島環境再生事務所が発注をしたという話でございます。
  92. 芝博一

    ○芝博一君 ちょっと話は前後させていただきますが、それでは、今出ました福島環境再生事務所発注の全ての除染工事についてお聞きをいたします。  この発注した工事、今大々的にやられていますけれども、年度ごとの件数と工事の発注総数、そして総額は幾らになりますか。通告してあります。
  93. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  福島環境再生事務所におきましては、平成二十九年二月末までに六十六件の除染工事を発注をしておりまして、当初契約の総額は約六千七百億円になってございます。お尋ねのありました年度ごとの内訳でございますけれども、平成二十四年度に二十八件、平成二十五年度に十三件、平成二十六年度に十二件、平成二十七年度に八件、平成二十八年度は二十九年二月末までに五件の工事を契約をしてございます。
  94. 芝博一

    ○芝博一君 これだけの六十六件、六千七百億円の工事がまたこれからも発注されていくと思うんですけど、先ほども申し上げました農水省の談合疑惑、これが解明をされて結果が出てくれば、間違いなく農水省からの指名停止を受けると、こう思っています。  その可能性のある業者に、企業に、今後も環境省としては排除せずに契約、すなわち入札にも応じさせて仕事をさせていくおつもりでしょうか。
  95. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 御指摘の農林水産省震災復興事業の談合容疑について、現在、公取が審査中であることは御承知のとおりでございます。  したがいまして、現時点で私どもとして処分を検討する段階にはないと思っておりますが、公取で行政処分が行われた場合には必要な措置を検討をしてまいりたいと思っております。
  96. 芝博一

    ○芝博一君 まさに除染という工事であります。福島の皆さん方の思いを持って、今、山本環境大臣の思いをしっかりと私も受け止めさせていただきましたので、その部分をしっかりとこれからも実行していただきたいと、こう思うわけであります。  ところで、この福島環境再生事務所の発注した六十六件の工事でありますけれども、この中で、六十六件の発注した中で、これまで入札の参加者が一者の契約数は何件ありますか。そして、その総額は幾らになりますか。
  97. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  全六十六工事の中で、少額随契の二工事を除きまして六十四工事のうち、入札参加者が一者だったものは四十三工事でございまして、それらの当初契約の総額は約六千億円になっております。
  98. 芝博一

    ○芝博一君 異常なんですよね。総額六千七百億円の中の六千億と、これが入札を掛けても一者しか応札がない。それじゃ、この平均落札額は幾らですか。落札率。
  99. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  一者応札四十三工事でございますけれども、その平均落札率は約九八・六%でございます。
  100. 芝博一

    ○芝博一君 それじゃ、環境省はこの除染以外にこれまで行っている、例えば昨年一年間のほかの事業の落札率、この平均は幾つですか。
  101. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  102. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 速記を起こしてください。
  103. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) 今の御質問につきましては、ちょっと通告をいただいておりませんで、手元に今数字がございません。申し訳ございません。
  104. 芝博一

    ○芝博一君 私の調べでは、同省が一四年度に発注した除染以外の工事では八八%なんです。普通なんですよ。でも、今言われた四十三件、約七割、八割の部分は九八%、ここ、大臣、しっかり頭に入れておいてくださいね。  異常なんですよ。異常な状況で除染工事が行われているんです。この状況、大臣は、その背景、原因は何だとお考えでしょう。
  105. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) まずは、我が国が経験したことのない今事業をやっているということだと思っております。  先生御指摘のように、私も長くこの、何といいますか、政治の世界に身を置いておりますから、こういう一者応札というのは、通常の公共事業では基本的には考えられないと思っておりますけれども、今回環境省が行っている福島における公共事業においては特殊性ということをやっぱり勘案しなければいけないんだろうと、かようには思っております。
  106. 芝博一

    ○芝博一君 確かに初めての経験で初めての工事だったんだろうと、こう思っています。だから、国は、当初の除染はモデル事業として発注いたしました、モデル事業として。やってみないと、やり方も分からない、効果も分からないからモデル事業としてやったんです。ところが、それ以降の入札は、そのモデル事業は当然ながらゼネコンに行きました、大手に。ほとんどそのモデル事業を受けた企業が受け取っている、それも一者で。これが実態なんですよ。  確かに大臣が言われることは分かります。しかし、現実論的には、この除染工事、今一般業界ではどう言われているか。やってみて高い技術力は不要。しかしゼネコン並びにJVがその受注をほぼ独占している。入札は一者。理由は何だ。これは福島環境再生事務所関係者が漏らしています。工事を細かく分けると手間が掛かるから大きな部分で発注をしている。これが大きな要因になっている一つです。  大臣、そう思われませんか。
  107. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 私もちょっと議員としてそれぞれの公共事業に関わってきておりますけれども、この福島の場合のいわゆる工事のありようということは、やっぱりさっき議員が冒頭お示しになりました竹林の話なんか聞いておりまして、余り小規模になっていくと要するに目がなかなか行き届かない、一番大事なことは除染というこの作業を通じてその地区の線量を下げていくことなんです。まず住民の方々が安心してお住まいになれる環境をいかに早くつくっていくかということに尽きるんだろうと思っておりますから、私は、小規模に物事を行うというよりは、きっちり国の管理の下に、監視の下にやっぱり作業を進めていく環境をあの福島では望んでいきたいというふうに思っております。
  108. 芝博一

    ○芝博一君 確かに竹林の話はしました。でも、これは異例なんですよ、異常なやり方なんです。  もう四年も五年もたって、除染の経験がある、特別な技術も必要なくなってきている。しかし、現場は、分割すると手間が掛かるから一括して大きく発注する。受けるのは全部ゼネコン。それも最初のテスト的な形で受けた、モデル事業を受けたゼネコンを主体にやっている。それも一者で応札している。入札率は実に九八%。この異常さを私はやっぱり直していくのも、除染を進めて、併せて直していくのも行政の仕事だと、こう思っているんです。  そこで、問題のもう一点はここにもあると思っています。除染工事に係る競争参加資格について、これは環境省から出ています。入札参加者は、特定建設工事共同企業体若しくは経常建設工事共同企業体又は単体の有資格者業者、これが第一の資格なんです。その次、環境省における平成二十七年、二十八年度の工事種別土木工事に係るA等級の競争参加資格の認定を受けていること。だから、ゼネコンしかできない構造になっているんです。  私は、四年、五年たって除染をもっともっと進めていかなきゃならない中で、手間を掛けるどうこうは当然ですよ、行政は。しかし、今手元にある資料でも、先ほど報告した部分でも工事件数は六十六件。でも、物すごい面積をJVに、一者に渡しているんです。そうじゃなしに、もう少し細分化をして、もう少しですよ、細分化をして、ゼネコンの下には一次、二次、先ほどの汚職事件も二次で起こったんです、一次、二次も十分経験を積んできました。だから、環境省のこの競争参加資格をもっと緩和して、規制緩和をして、一次業者が入れるように、二次業者が入れるようにしてやるべきだと私は考えているんですが、ここの部分を含めて環境大臣の前向きな答弁を期待します。
  109. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 御指摘のことにつきましては、環境省としても十分に検討はしていきたいと思っております。  ただ、申し上げましたように、一番大事なことというのは、とにかく今福島に、現場に足を運びましていつも思いますことは、早く、早くやっぱり作業を進めていくということを私は感じておりまして、早く進めていくためにはどういう方法がいいのかということを大前提に置いて、先生御指摘のようなことを検討をしてまいりたいと思っております。
  110. 芝博一

    ○芝博一君 検討はしていただくというふうに聞きましたけれども、早くという裏の中にはゼネコンに任したら安心だという言葉がかいま見えるように私は取らせていただきました。  でも、経験があるから、もっと細分化して、一次、二次の準ゼネコンであったり地元企業を優先する。そこのところは、二〇一四年の七月に、環境省の入札監視委員会でも指摘を受けているじゃないですか。今の状況、一者応札はおかしい、そして落札率九八%もおかしい、もっと手法、競争入札ができる、競争が高まるような形を考えろと一四年に受けている。その部分をしっかり反映してもらえばそれでいいわけですよ。誰も私はゆっくりしろと言っているわけじゃないんです。ここを誤解しないでください。  大臣、もう一度この入札監視委員会から環境省に出された意見、そして私の意見も含めて、前向きな答弁をしてください。
  111. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 発注面積の細分化であったり競争参加資格を緩和するということが、何度も申し上げますけど、全体の作業を加速化するということであるならば、私は十分に検討したいと思っております。
  112. 芝博一

    ○芝博一君 当然加速化は必要ですが、その前に、前向きに検討をしていただきたいと強く要望いたします。  それじゃ、土壌汚染対策法についてお聞きをさせていただきたいと思います。  まず、今回の改正は、平成二十一年に行われた改正、そこから以降、多くの課題が見付かった、それに対処する改正であり、また、二十一年のときの改正において付けられた附帯決議、それに沿った改正だと、前向きな捉え方を私はしております。    〔委員長退席、理事高橋克法君着席〕  そんな中でお聞きをさせていただきたいと思いますけれども、この中で規制が強化された部分と緩和された部分もあると、こう思うわけでありますけれども、今回、平成二十一年の改正にはなかったものが、その前の最初の平成十四年の土壌汚染対策法が制定された当初にはあったけれども二十一年にはなかった、しかし今回変更になってきた、これがあります。これは、法案の趣旨説明がありましたけれども、操業中の理由により土壌汚染状況調査が猶予されている土地において土地の形質変更を行う場合、土壌汚染状況の把握が不十分であるとの説明がありました。  これが今回改めて強化されることになったわけでありますけれども、その背景、趣旨についてお教えください。
  113. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 平成十五年の土壌汚染対策法制定時には、有害物質使用特定施設が廃止された場合であっても、次に予定されている利用の方法から見て人の健康被害が生ずるおそれがないとして、都道府県知事の確認を受けることにより調査を猶予する仕組みが規定をされておりました。その結果、全体の約七割から八割は調査が猶予されてきておりました。  平成二十一年の改正時には、調査が猶予された土地について捕捉強化するため、土地の利用方法を変更する前に届出調査をさせる改正を行いました。  一方、土地の利用方法が変更されなくても当該土地の形質の変更が行われる場合があり、それに伴い汚染の拡散のおそれがあることから調査を義務付けることとしたものであります。
  114. 芝博一

    ○芝博一君 それで、その上でですが、今回新たに、調査免除中の土地について土地の形質変更が行われる場合には新たに土壌汚染状況調査等が義務付けられたんですけれども、その状況はいろいろもうお聞きをさせていただきました。  具体的にもう少し、その調査状況がどのような形の状況が起こっているのか、その状況について分かりましたら具体的に。
  115. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 現行法で調査が猶予されている土地は累計で約八千五百件ありますが、過去の調査によればこのような土地においては約五割で汚染が見付かっており、調査が行われないまま土地の形質変更が行われた場合には汚染土壌の飛散、流出や地下水汚染の発生、拡散が生じるおそれがあります。  平成二十八年度に複数の自治体等を対象に形質変更に伴う汚染拡散事例を調査した結果、汚染土壌を含む粉じんの飛散や悪臭が生じた事例、降雨により汚染土壌が敷地外へ流出した事例、不適切なボーリング調査により地下水汚染が拡散した事例が報告をされております。
  116. 芝博一

    ○芝博一君 そういう状況の中で、今回対象となる土地の拡大等々を図っていこうということであります。  大臣は、さきの衆議院での質疑の中で、施設が操業中の土地についても、規模要件を定めている省令を改正し、調査の実態調査となる土地を拡大することを検討してまいりますと、こういうふうに答えております。  省令のどこをどう改正して、土地を拡大すること、どこまで拡大していくのか、その具体的なことのお考えがあればお伝えください。
  117. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 調査の一時的免除中の土地における土地の形質の変更のうち、小規模なもの、掘削深度の浅いもの、工場の運営に際して通常必要とされる軽微な行為などについて、軽易な行為その他の行為として対象外とするよう、環境省令で定めることを検討いたしております。こうした例外を設けることで汚染の拡散を防ぐという趣旨を損なわれることがないよう留意しつつ、事業者の意見を踏まえて、事務の負担が過大なものとならないよう検討を進めてまいります。
  118. 芝博一

    ○芝博一君 先ほども御指摘、質問があったかと思うんですけど、今回、土壌汚染状況調査の対象が拡大をされます。そうしたときに、現実的に国が出かけていって調査をするわけでありません。どこがというと、地方自治体が、若しくは企業、土地の所有者が対象になるわけです。そのときに、やっぱり私は非常に求められるのは地方自治体の体制の強化なんだろう、こう思っていますけれども、調査には多額の費用が掛かります。今、制度もあるんですけれども、県は四分の一を持ち出ししなければなりません。そういう状況も踏まえて、今後増えていく負担、地方自治体の取組の支援であったり中小企業等に対する支援の充実、また、そういうもろもろ含めて負担が過大とならないような対策は考えておみえなんでしょうか。
  119. 山本公一

    国務大臣(山本公一君) 汚染の除去等の措置内容に関する計画提出命令を行う際の判断基準等を省令で明確化してまいります。その上で、自治体事務負担を低減できるよう、環境省としては配慮をしていきたいというふうに思っております。  先ほどちょっと二之湯委員のときに申し上げたんですけれども、自治体それぞれが、それぞれのお立場があろうかと思います。環境に非常に、何といいますか、配慮というか御熱心な自治体もあれば、そうでないところもあったりいたしますけれども、ただ、ひところに比べますと大体どの自治体もこの種の問題に関しては非常に関心を持っていらっしゃいますので、環境省は御相談があれば適時適切に御助言をしてまいりたいというふうに思っております。
  120. 芝博一

    芝博一君 先ほどから質疑にもありました、答弁にもありましたように、やっぱり自治体は関心は上がってきています。しかし、それだけ専門能力を持った人もいない、そして費用負担も掛かるというのがネックなんです。これを具体的に、今までは融資制度があったり補助制度がありましたけれども、やろうと思えば四分の一の負担が掛かる、自治体は。そして、融資制度は、去年なんてたしか一件しか受けていないと思うんですよ。これではまるで魂が入っていない、実行できない、こういう状況でありますから、私は、今回の改正を踏まえて環境省が人的にも予算的にももっともっと前へ進めてもらわないと効果は上がらないと思っておりますから、ひとつそこの検討をよろしくお願いをしたいと思います。  もう一点、最後にお聞きをしたいと思います。  現行法によると、各都道府県の汚染の除去等の指示については、不十分な措置の実態や誤った施行方法により汚染が拡散する等の場合があるとされています。こういう不適切な事例が具体的にはどんな形であったんでしょうか。
  121. 高橋克法

    ○理事(高橋克法君) 山本大臣、時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。
  122. 山本公一

    国務大臣(山本公一君) はい。  これまで、汚染の除去等を行う範囲の確定を誤って措置を実施し、後から実施内容が不十分であることが判明した事例や、モニタリング井戸の設置の位置が不適当であった事例が報告されています。
  123. 芝博一

    芝博一君 分かりました。  もっと土壌汚染について質問したかったんですけれども、さきの答弁に時間が掛かりまして、あとの質疑は皆さん方にお任せをしたいと思って、私の質疑を終了させていただきます。
  124. 若松謙維

    若松謙維君 公明党若松謙維です。  先ほど、二之湯委員、さらには芝委員と質問ございましたが、まだ質問足りなかったところもしっかり意を体して続けてまいりたいと思っております。  まず、前回の改正法の実施状況に対する評価について大臣にお伺いしたいんですけれども、前回の改正が平成二十一年ということでありまして、これにつきましては、いわゆる規制がやり過ぎだ、また硬直的だと、そんな指摘があったわけでありますけれども、いずれにしても、前回の改正は、一つ目が、不要な掘削除去等の過剰な対策をなくすために従前の指定区域が要措置区域と形質変更時要届出区域に分けられたということと、二つ目が、残土処分場の不適切処理防止のために土壌搬出に関する規制が設けられたということでありますが、これらについての評価についてどのようにお考えですか。
  125. 山本公一

    国務大臣(山本公一君) 前回法改正時に、不合理な土壌汚染対策を防止するために、摂取経路及び健康被害が生ずるおそれの有無に応じまして汚染の除去等の措置が必要な区域と措置が不要な区域に分類し、措置が必要な区域では盛土や封じ込め等の摂取経路を遮断する措置を基本とすることを明確にいたしました。  措置が不要な区域においては、法改正以前の指定区域の場合と比べて掘削除去等による区域解除の割合が減少していることから、掘削除去を行うことなく適正なリスク管理を行っている事例が増えていると考えております。  また、汚染土壌処理業者への処理委託が義務付けられ、平成二十六年度には約百六十万トンもの汚染土壌が適正に処理をされております。  引き続き、リスクに応じた合理的な対策及び搬出土壌の適正処理を促してまいりたいと思っております。    〔理事高橋克法君退席、委員長着席〕  若松委員は多分御承知だろうと思いますけれども、この法改正以前の最初に土対法を作ったとき、私、自民党の環境部会長でございまして、環境の法律というのは手を着けますと大体どこかから反対の声が上がってまいります。この土対法もそうでございました。それ以来、二回の法改正、今回で三回目の法改正になるわけですけれども、非常に都度都度実情を把握しながらやっぱり改善をしてきている、法改正してきているというふうに私ども自負をいたしておりますので、是非そういう目で今回の法改正を見ていただければと思っております。
  126. 若松謙維

    若松謙維君 その長年の経緯は私も認識しておりまして、一緒にいい形に仕上げてまいりたいと思っております。  それでは、今回の法律改正について質問させていただきますが、局長、今回のこの改正に当たって、今のお二人の質問を聞くにつれて、やはり都道府県の自主的な判断というのは非常に大事になってきますので、当然責任も大きくなるというところで、いろんな相談がこの改正のときにはあったと思うんですけれども、どんな感じだったんでしょうか、ざっくりで結構ですから。ざっくりで結構ですよ。
  127. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) 個別の相談の項目、今ちょっと手元にございませんけれども、いずれにしましても、この土壌汚染対策法はやはりかなり仕組みが複雑になってきておりまして、またいろいろ改正をされることによって、もちろん合理化をされているんですけれども、他方でいろいろ基準が増えてきて、その解釈についてもなかなかこの全体、全貌を把握するということが難しいという、正直なところ現場の方ではそういう状況もございますので、やはり自治体の方々への情報提供、技術的な支援というのは大変重要だと思っておりますので、引き続き丁寧に対応するとともに、自治体の方への研修等をより充実をしていかなきゃいけないというふうに考えております。
  128. 若松謙維

    若松謙維君 分かりました。  その上で、一部質問重複する面もあると思うんですけれども、ちょっと続けさせていただきますが、土壌汚染状況調査の実施対象となる土地の拡大について、まず一点目が、調査免除中の土地において生じる今状況なんですけれども、現行法では、有害物質使用特定施設の廃止、これが契機として調査が義務付けられたわけでありますが、廃止時でも、関係者以外が立ち入らない状況で工場として使用を継続する場合には一時的に調査が免除されるとか、さっき八千五百件ぐらい、さらにはそのうちの五割ぐらいが汚染が確認されていると。  こんな状況でありますけれども、これらの調査免除中の土地についてでありますが、土地の形質変更が行われる場合、また新たな土壌汚染状況調査が義務付けられるということで、結局、そのために地下汚染水の発生、汚染土壌の拡散が起きているということだと思うんですけど、ちょっと改めてどのくらい生じているのか。また、その際の規模要件とか対象範囲、これは省令という話なんですけれども、それも具体的に、例えば有識者会議でやっていくのか、いつぐらいまでに決めていくのか、そこら辺をちょっと説明していただけますか。
  129. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  まず、これまで猶予されているような土地についてどういう汚染が生じているかという事例でございますけれども、これ、二十八年度に幾つかの自治体に対してこの事例を調査させていただきましたけれども、例えば、汚染土壌を含む粉じんの飛散や悪臭が生じた事例でございますとか、降雨によりまして汚染土壌が敷地外に流出したような事例、あるいは不適切なボーリング調査をすることによって汚染が拡散をしてしまったと、こういうような事例が報告されてございます。  また、後段の御質問でございます。これは、今回の調査義務の拡大において、一部軽易な行為その他の行為については免除するということでございまして、ちょっとそれをどういうものを想定しているかということでございますけれども、小規模なもの、あるいは掘削深度の浅いもの、工場の運営に際して通常必要とされる軽微な行為などを想定してございますけれども、具体的な内容につきましては、事業者や自治体の意見を聞きながら、これは中央環境審議会の小委員会の方でしっかりと議論をしてまとめていきたいというふうに考えております。
  130. 若松謙維

    若松謙維君 それで、今の二十八年の調査で粉じんとか悪臭とか、また拡散があったと。何件ぐらい、件数はどうですか。なければ結構ですけれども。
  131. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) 件数についてはちょっと今取りまとめの数字はございませんので、申し訳ございませんが。
  132. 若松謙維

    若松謙維君 分かりました。  あと、では、先ほどの小規模、浅い、非常にこれ、まさに省令なんでしょうけれども、しっかりといろんな意見を聞きながら、バランスのいいところで定めていただきたいと期待しております。  そこで、先ほども芝委員からも質問があったんですが、操業中の事業場においての取扱いなんですが、先ほどの、今回の法案の基礎になりました中央環境審議会の答申で、一時的免除中の土地のみではなくて、操業中の事業場においても土壌汚染状況調査の対象とすることが求められているということでありますけど、これもこれから省令で具体的に決められるんですけれども、これがいつまでどのような形で進められるのか、ちょっと方向性みたいのを教えていただけますか。
  133. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) 御指摘の点でございますけれども、操業中の土地についても土壌汚染の可能性が高いということで、形質変更いたしますと健康被害のおそれが生じる懸念があるということで、今回これは省令でございますが、御指摘のとおりでございまして、この操業中の土地について、これは現在も規模要件を定める省令というのがございますので、この省令を改正をいたしまして、調査の実施対象、操業中のものについて拡大をするということを検討してございます。これも先ほどの省令と同様、中央環境審議会の方でしっかりと議論いたしまして、この改正法の施行に当然間に合うように整備をしていきたいというふうに考えております。
  134. 若松謙維

    若松謙維君 それも省令ということでありますね。  またちょっと省令シリーズが続くと思うんですけれども、今度は汚染の除去等の措置に関する届出の指示の創設についてお伺いいたしますが、要措置区域での汚染の除去等の措置の現状についてお聞きしたいんですが、現行法では、都道府県の汚染の除去の指示につきまして、不十分な措置の実施とか、又は誤った施行方法により汚染が拡散したと、先ほどの指摘があったわけでありますけれども、この先ほどの事例ということで、粉じんとかそういうことですかね、件数、これについてはいかがですか。
  135. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) 御指摘の点は、要措置区域における汚染の除去等の措置において不適正な事例ということでございますけれども、これは自治体へのヒアリングの結果、例えば汚染の除去の範囲の確定を誤ってしまったということで後からその実施内容が不十分であるということが判明した事例、あるいはモニタリング井戸の設置の位置が不適当であったというような事例、あるいは、覆土をしたんですけれども、この覆土の厚さが不足していたということが後で分かったとか、こういう事例がございます。  ちょっと全国における発生件数は不明なんでございますけれども、今申し上げた事例は事前にその自治体の方で実施内容の確認を行っている自治体の例でございますので、それ以外のものも含めますと相当の事例が発生しているのではないかというふうに考えております。
  136. 若松謙維

    若松謙維君 そうすると、相当それなりに件数が発生しているということなんですけど、こういう法的な規制に対する対処ですか、措置ということですけれども、普通は、コンプライアンスというんですかね、終わった後もう一度、法令にちゃんと、チェックしているかどうか、いわゆるチェックリストみたいなものがあるべきだと思うんですね。あればそういうミスというのが少なくなると思うんですけど、そこはやっているんでしょうか。
  137. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) この件につきましては、法律上は都道府県が要措置区域における対策を指示をしておりますけれども、その指示の結果実際にどういう対応がされたかということを報告を受けたり確認する規定がなかったということでございますけれども、実態上は、これまでも自治体の方で条例でございますとか行政指導の中で自主的に措置の内容を確認をしていたということが相当ございます。  でございますが、今回、全ての自治体でしっかりとこれがなされるように法律上明確にするという趣旨でございます。
  138. 若松謙維

    若松謙維君 分かりました。そうすると、自治体責任というんですか、それを遂行するための組織整備とか更に重要になると、そういう理解していいわけですよね。  そうすると、例えば熊本みたいな、いわゆる阿蘇山ですか、熊本市がたしか水ですと、水の上に浮かんでいるという、そんな表現ありますけど、そういう非常に水等に力を入れているというか、気にしているところは非常に敏感だろうし、大変失礼なんですけど、大阪はたしか水道水ほとんどそうですかね。そうすると、どうしても意識的な差というのはやっぱり否めないものなんですかね。  局長、どうですか、全国的に見ると。特定に言いにくいんでしょうけど、大抵は、東はどちらかというと非常に敏感で、中央辺りはちょっと違って、また西の方は更にいいとか、そんな感想はおありですか。
  139. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) ちょっと、そういう地域的な違いというのは当然あるかと思いますけれども、なかなかこうだということを私も申し上げる知見がございませんけれども、いずれにしましても、今まさに議題になっております都道府県の方でその措置の計画を受けたときの、じゃ、それが適切でないと判断する際の基準というものをしっかりと決めないといけないと思っております。  どういう場合にその措置の内容が適切でないので変更命令を出すかということについては、これはできるだけ自治体の方で判断がしやすいように技術的な基準を具体的に決めると。大きく言うと、その措置の内容が土壌の汚染状態に照らして適切かというようなこと、あるいはその措置をする段階で汚染土壌の飛散とか流出がないようにちゃんと防止策が取られているかと、こういうようなことを確認するわけでございますけれども、この具体的な確認の基準につきまして、これも先ほどの省令と同様に、関係者の意見をよく踏まえて内容をしっかりと検討してまいって、全国の自治体でできるだけ迷わず判断ができるような、そういう基準を作っていきたいというふうに思っております。
  140. 若松謙維

    ○若松謙維君 そうすると、今後、都道府県知事がいろいろと提出を指示したり変更命令をするということで、当然、そのための都道府県知事の判断基準というんですか、それが必要になってくるわけでありまして、それが省令対応ということなんでしょうけれども、じゃ、これいつぐらいの期間でこういうものを作っていって、当然、各都道府県に対する周知徹底も必要だし、かつボリューム感ってどんなものなんですか。法律が大体六十条ぐらいなんですけれども、こんな一メートルぐらいになるのか二、三ミリぐらいになるのか、どんなイメージなんですか。
  141. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) いずれにしましても、今回の改正の実施、法律の公布後二年以内に施行ということでございますけれども、当然周知期間も十分取らないといけないと思っていますので、そういう意味で、この法律が成立した暁には早期に審議会での議論を始めまして、できるだけ早く具体的な基準を作りまして、それを十分に周知期間を置いた上で施行ができるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。  ボリュームにつきましては、できるだけ簡素になるように、しかし、しっかりと内容が盛り込まれたものになるように、それは見やすいように、読みやすいような基準を作るということを心掛けてまいりたいと思っております。
  142. 若松謙維

    ○若松謙維君 済みません、そうすると、これから省令等もやりながら自治体にも徹底していくということで、今局長のところのこの法案改正のためのチームというんですか課というんですか、何人ぐらいでやっていらっしゃるんですか。大体で今分かる範囲で。
  143. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) 環境省、実は大変今人手が不足しておりまして、本来であればタコ部屋をつくらなきゃいけないんですけれども、今回については、元々土壌汚染を担当した課が中心になって、ざっくりと十名程度の体制でやっているという状況かと思います。
  144. 若松謙維

    ○若松謙維君 そうすると、一人当たり大体五県対応ということで、大臣、もうちょっと応援してあげたらいいんじゃないかと思うんですけれど、いかがですか。
  145. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 環境省、今局長が言いましたように、非常に限られた人数の中で広範な作業をやっておりますので、人数を増やしたいとかねがね思っておりますが、どうぞ応援をしてください。
  146. 若松謙維

    ○若松謙維君 もちろん応援いたします。  じゃ、その上で、次の質問に移りますが、リスクに応じた規制の合理化ということで、まず臨海部の事後届出特例の創設ということでありますが、現在は事前になっているんですが、これを事後にするということでありますけれども、特に形質変更時の要届出区域の事前届出、これは臨海部の工業専用地域を念頭に事後届出の特例制度になるということでありますけれども、その際の土壌の状況について、専ら自然、又は専ら土地の造成に係る水面の埋立てに用いられた土砂の由来なんでしょうけれども、長いんですけれども、さらに健康被害のおそれがないものとして環境省令で定める要件ということなんですけれども、これ、具体的にどういうことを想定しているのかということがまず一点。  次に、その規制の合理化、また新たな環境リスクが生じないということのために行われるわけでありますが、具体的にどのような対策が行われているか、いわゆる具体的にどういうニーズがあって、どういう対策が行われているか、これについてお伺いいたします。
  147. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  まず、この要件でございます。環境省令で定めることを予定してございますけれども、一つには、土壌汚染状況調査の結果、その当該土地の土壌の特定有害物質による汚染が専ら埋立材由来又は自然由来である土地であるということの要件でございます。もう一つは、地下水や土地の利用状況に応じまして、人の健康被害が生ずるおそれがない土地、具体的には臨海部の工業専用地域の土地であるということ、こういうことを規定をするということを想定をしてございます。  委員の御指摘は、そういう場合に新たな環境リスクが生じないようなどういう対策を取るのかということかと思いますけれども、これについては、まず今回の事後届出の特例でございますけれども、特定有害物質による人為由来の汚染があると分かっているような土地については対象外になるということでございます。これについても具体的な要件を今後検討してまいりたいと思っております。  その上で、事後届出の特例を受けようとする者は、あらかじめ土地の形質の変更に関する方針、大きな方針を事前に定めまして、これを都道府県知事に事前に確認を受けるということをしなければならないということでございます。  また、区域内の土壌を搬出する場合には、原則として処理施設における処理を義務付けるということでございますし、運搬基準の遵守でございますとか管理票、いわゆるマニフェストによって移動の管理を義務付けるなど、今回特例とされた区域から汚染が外に拡散しないような、そういう必要な措置を講じるということでございます。  また、さらにその上で必要があれば、都道府県が報告徴収や立入検査を行うことなどによりまして、新たな環境リスクが生じることがないようにこの特例についてはしっかりと対応していきたいというふうに考えております。
  148. 若松謙維

    ○若松謙維君 これは、四月七日の衆議院の環境委員会でたしか政務官がお答えになった、京葉臨海コンビナートというところの要望ということなんですけれども、いわゆる事前から事後ということでのこれは規制緩和になるんですよね。  そうすると、今事前でやっているところはもうこれは全国的に事後になると、そういう理解でいい、それとも事前でやってもいいという、それどういうふうに解釈すればいいんですか。
  149. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) ここは、事業者がそういう事後にしてもらいたいという要望があるところについては申請をしていただいて、それを都道府県がいろんな基準に照らして審査をして、それに合っていればそういう特例を認めるということでございますので、とにかく、全国一律にということではなくて、あくまでも個別個別に審査をして対応していくということでございます。
  150. 若松謙維

    ○若松謙維君 理解できました。了解いたしました。  次に、汚染土壌の処理特例の創設でありますけれども、この基準不適合が自然由来による土壌について、同様の状態の他の区域内の土地にこの土地の形質変更をしようとするために運搬を行うことが可能とされると。いわゆる同様な環境だからその移動は大丈夫ですよと、そういうことなんですけれども、その際には汚染土壌処理業者への委託を要しないということなんですけれども、この汚染土壌処理業者への委託を要しない、具体的にどういうことなのかということですね。  なぜこういうふうに委託を要しなくていいのかということをちょっとお聞きしたいんですが、あわせて、環境省令に定める基準の内容次第では今後要しないということでありますから、汚染土壌の拡散を招くんではないかと、そういう危惧をほかの委員の方もおっしゃったと思うんですけれども、是非それはちょっと地質的に、また汚染状態的に御説明いただきたいと思います。
  151. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) この汚染土壌処理業者への委託を要しないという趣旨は、これまではすべからく区域外に持っていくものは、こういう自然由来のものについてもいわゆる汚染土壌の処理施設に持っていかなきゃいけない、そこで処理をしなきゃいけないという、そういう方途しかなかったわけですけれども、今回は、この特例によりまして、自然由来の土地を隣接した別の区画で有効に活用するということができるようにしようという趣旨でございます。  その際の汚染の拡散を防ぐということでございますけれども、この特例につきましては、今委員の御指摘にもございましたように、地層が同一である土地等、環境省令で定める基準の条件を満たしたもの、かつ、既に法に基づく区域の指定が行われている、そういう管理された土地に限定をして、その管理された土地同士の間で移動を可能にするというものであるということがまずございます。  その際に、移動させる際には、あらかじめ都道府県が搬出元と搬出先、両方の地点での工事の方法、どういうふうにそれを掘削して、それをどういうふうにそれをまた持っていって処理するか、使うかと、そういう工事方法の確認を都道府県が事前に行うということになります。加えて、その土壌の搬出の際には、運搬基準の遵守、それから管理票、マニフェストによる移動の管理、そういうものも義務付けられているということでございますので、非常に管理された中でこの移動を認めるということになります。  したがいまして、汚染土壌の拡散を招くというようなことはないと考えておりますけれども、今申しました様々な基準、こういうものは省令、具体的な内容をしっかりと今後詰めていきたいというふうに考えております。
  152. 若松謙維

    ○若松謙維君 この自然由来の件で、先日、この環境委員会で参考人招致をさせていただきました。その先生のお一人が、いわゆる日本の環境基準厳し過ぎると。特にヒ素とか、火山国ですからそれに関係する自然由来なんですけれども、いわゆる人体的に影響があるかというと、かなり厳しいんじゃないかと。ですから、当然人間というのは環境適応力もあるわけでありますから、そういう耐性というものもある上でのやはり適正な基準であるべきじゃないかと、そういう御指摘があったんですけれども、それについてはどのようにお考えですか。
  153. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  先般の参考人質疑で、自然由来の汚染土壌についてはそもそも法の対象にすることはどうなのかというような御指摘があったというふうに認識をしてございます。  これについての私どもの考え方でございますけれども、自然由来の汚染土壌は元々同一の地層に広く存在をしてございますので、これを積極的に掘削して除去する、そういう措置の対象にするということは非常に過大な負担になりますし、合理的でない、妥当でないというふうに考えております。  他方で、自然由来とはいいましても、その基準値を超過をしている土壌が掘削をされ、別な土地に搬出される、こういう場合を想定いたしますと、これは人為由来の汚染土壌と同じく、そこで掘削されてほかの土地に持っていかれたその自然由来の土壌が新たな環境リスクを生じさせるという可能性があるわけでございます。  このように、人の手が加わることで自然由来のものであっても新たなリスクが生ずるということがございますので、その場合には自然由来と人為由来とを区別する理由はないというふうに考えてございます。このため、調査の結果、自然由来の汚染が見付かった場合には、形質変更時要届出区域のうち自然由来特定区域というふうに指定をいたしまして、搬出やその後の処理等を管理するということにしているということでございます。
  154. 若松謙維

    ○若松謙維君 分かりました。理解がもっとクリアになりました。  そうすると、自然由来ですから、新たな形質変更でリスクが高まるということは当然地域住民には伝わるんですよね。そういうシステムはできているんでしょうか。分かればで結構ですから。
  155. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) この土対法に基づいて、自然由来といえども区域指定がなされれば、その指定がされたという事実は当然公開されますので、住民の方も知ることができるというふうに考えております。
  156. 若松謙維

    ○若松謙維君 了解いたしました。  それ以外の幾つかの質問をさせていただきたいんですが、まず、国等が行う汚染土壌の処理の特例、いわゆる規制緩和の観点ですけれども、新たに設けられます二十七条の五ですか、これは国や地方公共団体が自ら汚染土壌の処理を行うことが前提となる規定でありますけれども、これまで国等が汚染土壌の処理を行った事例があるのかというのがまず一点。さらに、新たな特例として規定する理由は何か、これについてお伺いいたします。
  157. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  まず、これまでに国や地方公共団体がこの土壌汚染対策法に基づく汚染土壌処理業の許可を取得した件数は二件ございます。東京都と大阪市の事例がございます。  今回のこの特例の趣旨でございますけれども、公共工事における汚染土壌の水面埋立てでございますとか、あるいは構造物での汚染土壌の封じ込め処理というものは有効な処理方法であるわけですけれども、公共工事というのは汚染土壌処理を直接の目的とするものではないということもございまして、国とか地方自治体がこの汚染土壌処理業の許可を取るというのはかなりハードルが高いということで、実績が少ないということでございます。  したがいまして、今回、国や地方自治体による適切な処理を促進するという観点から、特例といたしまして、国又は地方公共団体が行う水面埋立て等による汚染土壌処理について、都道府県知事との協議が成立したときには汚染土壌処理業の許可があったとみなすという特例を定めることによりまして、こういう適切な形での処理というものを促進をしていこうと、こういう趣旨のものでございます。
  158. 若松謙維

    ○若松謙維君 今二件ということなので、一件は豊洲、二件は大阪、どちらですか。分かればですけど。
  159. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) 豊洲ではございませんで、東京都、これはいわゆる新海面処分場埋立地、いわゆる海面埋立てでございます。  大阪市の方も、大阪市の北港の処分地ということで、いわゆる水面の埋立処理ということでございます。
  160. 若松謙維

    ○若松謙維君 分かりました。  それでは次に、指定解除情報を記した台帳の整備という観点から質問をいたしますが、現行法では、たしか要措置区域、これは三百五十四件、さらには形質変更時要届出区域、これは千八百五十件ということでそれぞれ台帳を作成して保管されているということなんですけれども、今回の第十五条の改正によりますと、今後はこの指定を解除した旨の情報も台帳として残すというふうになっておりますが、その理由は何でしょうか。
  161. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  そもそもこの法律を作った、制定時の議論におきましては、区域指定が解除された場合にはその台帳から区域指定情報を消除しないと実際対策をするインセンティブが働かないというような懸念があったということから、区域指定を解除したときには台帳から消除するということにしたわけでございます。  その後、前回の法改正におきましては、土壌汚染が確認された土地を、健康被害が生ずるおそれの有無に応じまして、汚染の除去等の措置が必要ないわゆる要措置区域と不要な区域、形質変更時要届出区域と、この二つに分類をしたわけでございます。また、この汚染の除去等の措置が必要な区域については土地所有者等が講ずべき措置内容を具体的に都道府県知事が指示をする、こういう規定を入れましたことによりまして、必要な措置が確実に講じられるよう制度を改正したという経緯がございました。  それを踏まえて今回の改正に向けて中央環境審議会で議論をしたわけでございますけれども、その審議においては、区域解除をされた旨の情報を残すということは詳細な土地の履歴の把握に資するということで、解除したものについても台帳として残すことによって、それをその土壌汚染状況の把握を行う際に活用できるんではないか、まず活用すべきではないかと、こういう議論がございまして、そういう旨の答申が行われたということで今回の改正案に盛り込んでいる次第でございます。  法の施行に当たりましては、いわゆる解除台帳の適切な調製、保管の在り方を検討するとともに、土地所有者等による措置が確実に講じられるようしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  162. 若松謙維

    ○若松謙維君 今、解除台帳というお話がありましたので、いずれにしても、解除台帳でもしっかりと情報公開する、これは義務化ですね、ですから一般閲覧できると。そういう理解で、まさにこの土壌汚染対策法ですか、これまさにずっと土地を所有する方までしっかり責任を負うという趣旨の流れだと思うので私は賛成するんですが、そういう理解でよろしいわけですね。
  163. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) 具体的な保管、調製のやり方はこれからしっかりと詰めてまいりますけれども、基本的には、そういうものを、解除したものを台帳として残して閲覧が可能にするという趣旨でございます。
  164. 若松謙維

    ○若松謙維君 了解いたしました。  それで、副大臣にお伺いしますが、都道府県知事の情報収集努力義務の対象追加ということで、六十一条の都道府県知事の情報収集の努力義務、この規定に、更に現在の土壌汚染状況に加えて汚染による人の健康に係る被害が生ずるおそれが加わるわけでありますが、これは都道府県に飲用井戸に関する情報収集を促す趣旨と、こういうふうにたしか衆議院の環境委員会で局長がお話しされましたが、そうであれば、都道府県に何を期待して政府としてどのような対応するのか、それについてお伺いいたします。
  165. 関芳弘

    ○副大臣(関芳弘君) 区域指定に際しまして要措置区域、形質変更時要届出区域のいずれに指定するかは、特定有害物質の摂取経路の有無に基づき判断がなされます。摂取経路のうち地下水経由の経路につきましては、土地の周辺に飲用の井戸等があるか否かで判断するために、飲用の井戸等の適切な把握が重要になってまいります。  そのために、都道府県知事によります飲用の井戸等の適切な把握を促すべく、本改正案では、都道府県知事は、人の健康に関わります被害が生ずるおそれに関する情報収集に努めますように規定を定めたところでございまして、効率的、効果的に飲用の井戸等の把握が行われている事例を国が収集をいたしまして都道府県と共有するなどいたしまして、自治体の取組を促してまいりたいと考えております。
  166. 若松謙維

    ○若松謙維君 分かりました。  それでは、今度は揮発性のある特定有害物質の土壌汚染地でありますけれども、ここを、土地の形質変更ではなくて、大気中濃度の測定データを活用して様々なリスク要因に対応するというんですか、いわゆる新たなアプローチが検討すべきではないかと。いわゆる今回の豊洲でもありますが、都知事が新たなアプローチも必要じゃないかと。今PDCAということが、これはずっと大事だと思うんですけど、そういった観点からはいかがでしょうか。
  167. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  いわゆる揮発性のある有害物質でございますけれども、これまでの調査によりますと、土壌汚染した土地を掘削をする、そういう場合には、その際に揮散による大気汚染を引き起こすおそれがあるということが、知見が得られてございます。  そういうことで、今の土対法の中では、汚染地の掘削をする際にはそういうものが揮散しないような防止対策をやるということを義務付けているところでございます。  他方で、揮発性のある有害物質による土壌汚染が単に存在するというだけで掘削もしないという、そういう状況では、そういう物質が揮発して大気汚染が生じたという事例はこれまでのところ確認はされてございません。  引き続き、この汚染土壌から揮発した有害物質の摂取リスクについては科学的知見の集積に努めてまいりたいというふうに考えております。
  168. 若松謙維

    ○若松謙維君 最後の質問でありますけれども、その前に、実は三月十二日に公明党福島県本部といたしまして、東日本大震災の特に原子力災害被災十二市町村、お呼びいただきまして、それぞれ要望を聞きました。六十八の項目をいただきまして、それを全部、私どもの担当国会議員、さらには担当省庁の連絡先を付けて、百四十一ページの回答書を届けさせていただきました。  そのときに、先ほども芝委員からもお話がありましたが、除染ですね、特に飯舘村におきましてはホットスポットの除染をしっかりやってもらいたいとか、富岡におきましてはもう徹底した除染と除染結果の通知又は年間一ミリシーベルトの遵守とか、葛尾におきましては除染の一層の推進、さらに広野では廃炉と除染従事者のいわゆる体系化、しっかりと把握できるようにしてほしいと、あと更に追加的な除染をやってほしいとか、今度は中間貯蔵施設への移管、これもきちんとやってほしいとかというので、現実に私もゴールデンウイークにこの双葉郡に行ってまいりましたが、確かに主要な道路のいわゆるフレコンというものが少なくなっている事実は非常に実感いたしました。  本当にこれがなくなると前向きになってくるのかなということを強く感じたわけでありますが、是非、環境大臣におかれましては、この除染につきまして引き続き最大の関心を持って、リーダーシップを持って進めていただきたいということと併せて、これ最後の質問なんですけれども、今回のこの法律の改正、土対法の改正ですけど、これ世界的に見てどんな位置付け、いわゆる厳し過ぎるのか、まだまだ検討が、課題が必要なのか、それともやり過ぎなのか、ちょうどいいのか、ちょっとそこの御所見を伺って、質問を終わります。
  169. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) それぞれ各国の土壌汚染対策制度はそれぞれに異なる考え方や歴史的背景があろうかと思っておりますので、単純に規制の強さを比較することは困難だろうとは思っておりますが、平成二十八年に環境省もこの土壌汚染対策制度の比較調査を行いました。  いろんな数字が出てきたんですけれども、簡単に言いますと、例えば一番分かりやすかったのが、アメリカは、要するに、規制の対象になる物質というのが八百ぐらいあるのかな。日本は二十ぐらいとか、二十六ですか、日本は。で、何がどう違うんだろうと思っていろいろと聞いてみますと、例えば、日本はシアン化合物で一種類なんですね。アメリカの場合は、シアン化合物を更に細かく細分化していって二十数種類あるわけです。そういう積み重ねが八百という数字になってきている。  だから、単純に比較することは難しいのかなというふうには思っております。
  170. 若松謙維

    ○若松謙維君 以上です。ありがとうございました。
  171. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二十分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会
  172. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) ただいまから環境委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、世耕弘成君が委員を辞任され、その補欠として青山繁晴君が選任されました。     ─────────────
  173. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 休憩前に引き続き、土壌汚染対策法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  174. 武田良介

    ○武田良介君 日本共産党の武田良介です。  土壌汚染対策法の改正案について質問いたします。  土壌汚染対策法は、先日の参考人質疑にもありましたが、築地市場の豊洲移転問題にも関わって、非常に国民が注視している問題だというふうに思います。今回の法改定も十分に審議する必要があるだろうというふうに考えております。  二〇〇二年に法律が作られて、二〇〇九年に法改正がされたと。二〇〇九年の法改正の際には、自然由来による汚染土壌も本法の対象とされた点、それから、汚染土壌の搬出時に汚染処理業者への処理の委託義務が課された点、さらに、これまで廃止時だけだった調査を見直して形質変更時にも調査を課すといった改正があったというふうに思います。  まず最初にお聞きしたいのは、どうしてこういった改正がなされたのかということであります。この二〇〇九年の改正の背景について、まず説明をいただきたいと思います。
  175. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  前回、二〇〇九年の土壌汚染対策法の改正の背景ということでございますけれども、まず、土壌汚染対策法の施行から六年がその時点で経過をいたしておりまして、その間、法に基づく土壌汚染の調査、対策とは別に、自主的に土壌汚染の調査、対策が広く実施されるようになってきたということがございました。一方で、残土置場や造成地等において、土壌汚染地から搬出された汚染土壌が不適正に処理をされるという事例が見られたということも挙げられます。  こういう状況に鑑みまして、土壌汚染の状況の把握のための制度の拡充、講ずべき措置の内容を明確化するための規制対象区域の分類、汚染土壌の適正処理の確保に関する規定の新設等の法改正が行われたものでございます。
  176. 武田良介

    ○武田良介君 汚染土壌の不適正処理の事例があったということでありましたが、これ具体的にどういうものがあったのか、御紹介をお願いします。
  177. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) 前回の改正の背景となりました汚染土壌に関する不適正処理事例でございますけれども、例えば、東京都内の残土置場の残土から環境基準を超える六価クロムが検出をされ、それが一年以上放置されていたという事例が平成十八年七月に起こってございます。また、千葉県内の残土の一時堆積場所に持ち込まれた土砂の一部について、環境基準を超えるヒ素が検出されたという事例が、これは平成十八年十月でございますけれども、起こってございます。こういう事例が挙げられます。  このため、前回の法改正においては、規制対象区域内の土壌の搬出の規制や、搬出土壌に関する管理票の交付義務、搬出土壌の処理業についての許可制度等が導入されてございます。
  178. 武田良介

    ○武田良介君 六価クロムヒ素が出てくると、そういう事例があったからこそ二〇〇九年の法改正がなされたんだというふうに思います。  この二〇〇九年の法改正というのは、先ほども若干言いましたが、三条調査、有害物質を使用する特定施設の廃止時の調査、いわゆる三条調査など、これは、事業所の廃止時のみという、ちょっと幾つか不十分さは残しているなというふうには思いつつ、全体として見れば、各地で汚染実態が国民に広く認識される中で規制強化の内容を持っていたというふうに私は思いますし、不十分ながら土壌汚染の実態をつかむ方向で環境行政も動いていたのではないかと、それが実際の流れだったというふうに考えておりますが、環境大臣はこの二〇〇九年の改正についてどのような認識をお持ちか、お聞きしたいと思います。
  179. 山本公一

    国務大臣(山本公一君) 前回改正では、土壌汚染の状況の把握のための制度の拡充、講ずべき措置内容を明確化するための区域の分類、汚染土壌の適正処理のための仕組みの創設など手当てがされたところでございます。  過剰な土壌汚染対策を防止するための区域の分類を設けたことなど、リスクに応じた規制の合理化も含まれておりますが、前回改正は総じて規制の強化であったと思います。
  180. 武田良介

    ○武田良介君 総じて規制の強化であったということです。  しかし、今回の法改正は規制緩和の内容が盛り込まれております。午前中の質疑にもありましたが、例えば形質変更時要届出区域の汚染土壌でも、自然由来又は埋立由来の汚染土壌であれば形質変更時の事後届出を認めるということ、それから汚染土壌の搬出時の処理業者への委託義務について、同程度の汚染であれば汚染土壌の処理を業者に委託しなくてもよいという、こういう規制緩和が含まれております。  問題は、こうした不適正な土壌汚染処理に対して規制強化を進めてきた環境行政のこの流れを変えていいのかと、こういうことだというふうに思います。  具体的に、今回の法改定の中身について議論していきたいというふうに思います。  まず、改めて、今回の規制緩和に係る要求はどういうところから出てきたのかという問題です。中環審の土壌制度小委員会の議事録を見ますと、日本経団連石油連盟、それから千葉県経済議会、こういった方々が規制緩和を求めておられます。  議事録読みますと、石油連盟の方は、コンビナートのように石油からナフサを作って石油化学工場に渡して、そこからまた石油化学工場で樹脂等の材料になるようなものを作って繊維だとかそういうところに渡してと、こういう一連の企業群でプロセスが構成されているようなところにおきましては、一企業土壌汚染等の対応で時間を取っているとサプライチェーン上に支障が出てくるというようなことがございますと、コンビナートの状況を述べられております。  サプライチェーンのために土壌汚染対策に時間を掛けられないということをおっしゃっていると思うんですが、結局、今回の土壌汚染に対するこの規制緩和、これ産業界が求めていると、こういう理解でよろしいでしょうか。
  181. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  産業界等からの規制改革の要望というのがあったわけでございまして、これを受けまして、平成二十七年に閣議決定がされました規制改革実施計画におきまして、臨海部の工業専用地域土地の形質変更及び自然由来物質に係る規制の在り方について、人の健康へのリスクに応じた必要最小限の規制とする観点から検討し結論を得るということが定められております。また、中央環境審議会における検討過程におきましても、産業界や自治体からは様々な要望がございました。  これらを受けまして、臨海部の工業専用地域の事後届出の特例及び自然由来等による汚染区域間の土壌の移動を可能とすることを含む今回の改正案に盛り込んだものでございます。  ただし、この特例の措置につきましては、これまでの審議でも答弁させていただいておりますけれども、汚染の拡散リスクが高まらないように、都道府県知事による確認等、様々な手続を義務付けているところでございます。
  182. 武田良介

    ○武田良介君 こうした要求から今回の規制緩和が動き出しているわけであります。  具体的に、まず第十八条の改正、自然由来の汚染土壌から同一地質の自然由来の汚染土壌への移動、搬出、これを可能にする、また形質変更から形質変更へ可能にする、こういった十八条の改正についてであります。  法改正考える上でまず確認したいと思いますが、土対法に基づく調査には三つあろうかというふうに思っております。三条による有害物質使用特定施設の廃止時の調査、いわゆる三条調査、それから三千平米以上の土地の形質変更を伴う場合の調査、いわゆる四条調査、そして都道府県知事が人の健康に被害が及ぶ可能性ありと考えた場合に命じるいわゆる五条調査の三つがあろうかと思います。これらの調査が行われた結果、基準不適合となった土地が要措置区域又は形質変更時要届出区域に指定されることになろうかというふうに思います。  これらの調査は、指定調査機関が行って、そして十メートルメッシュで調査される、十メートル単位で指定がされていくということになります。資料の一に図としてはイメージ図が出ておりますが、そういった十メートルメッシュで区切って指定していくと。ですから、例えば三千平米以上の土地の形質変更を行う、そういう事業がある場合に、十メートルメッシュで形質変更時要届出区域が指定されて形質変更時要届出区域同士の移動が可能になると。  この臨海部のコンビナートでありますが、どこが自然由来の汚染土壌なのか、また埋立由来の汚染土壌なのか、また操業によって汚染された土壌なのかと。また、それらが複雑に混ざり合っているというのが今の現状、実態ではないかというふうに思いますが、現状に対する認識、いかがでしょうか。
  183. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) 現状の土壌、特に今の御指摘ですと、形質変更時要届出区域等におきましては、当然、人為由来の汚染もあれば、自然由来、埋立材由来の汚染もあるということで、そういうものが両者あるということかと思っております。
  184. 武田良介

    ○武田良介君 実態としてやっぱり入り交じっていると思うんですね。小委員会の議事録を見ても、石油連盟の方自身が、自然由来、埋立由来、操業由来の区別が難しいと石油連盟の方もおっしゃっておりますので、実際はそういうことになっていると、判断を付けるのは非常に難しいという状況があろうかと思うんです。  コンビナート内には、今話があったように、形質変更の区域もあれば、要措置区域もあれば、自然由来、操業由来、埋立由来、いろいろある。今回の法改正は、こうした移動を自然由来同士とか形質変更時要届出区域同士であれば可能とするということですが、実際はごちゃごちゃとして混然一体となっているわけですから、これ操業由来とかという区別なかなかできないと思うんですが、いかがでしょうか。
  185. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) 今回の見直しにつきましては、まずは、臨海部の工業専用地域につきましては、そこで飲用井戸がないとか、水を飲んでいないというようなことでございますし、そういう周辺の状況を含めて、その土地の汚染状況がまず専ら埋立材由来あるいは自然由来であるというようなこと、それから、地下水土地の利用状況について見ると、それは人の健康被害を生ずるおそれがない土地である、具体的には臨海部の工業専用地域土地であると、こういうことでございまして、そういうところにおいて適用するというものでございます。  先ほど、いろいろ混在しているんではないかというような御指摘ございましたけれども、基本的な考え方として、そこに、対象とするかどうか検討をしている工業専用地域土地において、そこで過去において明らかに工場の操業に由来する人為的な汚染があるというようなことが地歴調査等で確認できれば、当然そこは対象としないということでございまして、その辺の具体的な判断の基準についてはしっかりと、その現場の状況もよくお聞きして、合理的な判断基準を定めて運用を適切にできるように、そういう基準をしっかりと決めていきたいというふうに考えております。
  186. 武田良介

    ○武田良介君 ちょっとすっきりしない説明だと思うんですね。明確に操業由来だと分かれば、それはもちろんそうですけれども、そうじゃない場合、結局どうなのか。それは合理的な何らかのものを作るということをおっしゃいましたけど、実際には混然一体となっているということもおっしゃいました。  そうしたらやっぱり判断付かないんじゃないかと思うんですが、今回の法改正でそういうこと可能になるんでしょうか。やっぱり分からないんじゃないかと思うんですが、もう一度御説明いただいていいですか。
  187. 高橋康夫

    政府参考人(高橋康夫君) 混然一体という言葉で何を、どういう意味かというのは、ちょっと解釈によるかと思いますけれども、いずれにしましても、そういう様々な臨海部の工業専用地域もいろんな状況あると思いますけれども、そういう状況も踏まえて、その辺の判断が的確にできるように、何といいましょうか、不適切なリスクの拡散がないように、その辺はしっかりと判断ができるような基準を、現状の現場をよくお知りな方のお話もよく聞きながら、審議会でもきちんと議論をして基準を決めていきたいというふうに考えております。
  188. 武田良介

    ○武田良介君 混然一体のその言葉が何を意味するかというか、実態としてやっぱり混然一体となっているわけでありまして、今の説明ではどうやって区別が可能なのか、非常に私は疑問に感じております。  なぜこれ繰り返し聞くかといいますと、やはり臨海部のコンビナートなどを中心にかなり高濃度に汚染されている可能性は高いんじゃないかというふうに思っております。  今回、千葉県のコンビナートの要望ということもありましたが、千葉のコンビナートも操業中のために実際には今調査されていないエリアがほとんどだという現状ですが、今後こうした土地も形質変更することになれば調査が行われ区域指定もされていくことになるかと思うんですが、現行法だと移動、搬出の際に汚染処理されるものを、今回の法改正ではそれを免除することになるわけですね。  先日の参考人質疑の中で、水谷参考人も意見陳述の中で、例えば豊洲では、ヒ素についてはその近辺の溶出量十倍以下であると一律に自然由来扱いされ、処理対象から外されたと、こういう指摘もありました。自然由来扱いにされてしまう、混然一体とした中でされてしまうと、こういうことが実際に起こっていると。実態は混ざって高濃度に汚染されていても一律に自然由来としてしまう、そういう危険性があるということをこれは指摘をしておきたいというふうに思います。  それから、搬出、移動に関わる規制について環境省にもう少しお伺いしたいと思いますが、資料の一をもう一度見ていただきたいと思うんですが、これは論点整理で出された資料です。  この資料を見ますと、指摘事項のところに、飛び地になって区域指定されている区画について土壌の移動の特例を設けてほしいとの指摘があるということで、その下のところに、汚染土壌の飛び地間で移動することはできず、オンサイトで措置をする場合に、自主申請、法十四条で一連の区域となるよう区域指定を受けなければならないというふうに書いています。  この下の図を見ますと、緑色の四角の部分、ここは、元は基準適合区画だが、法十四条を申請して区域指定を受けた単位区画というふうに書かれておりますので、つまり飛び地で区域指定がされている、そこを移動させるために自主調査をして間をつなげて、元は安全な土地でも区画指定をしたらつながるから汚染土壌も移動させることができるということを紹介している。この資料の意味していることはそういうことで間違いないでしょうか。
  189. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  現行のこの法第十四条の自主申請制度でございますけれども、これにつきましては、土地所有者等は、自主的な調査の結果、土壌の汚染状態が基準に適合しないと思料するときには、都道府県知事に区域の指定を申請することができるということとなってございます。また、都道府県知事は、当該調査が公正に、かつ環境省令に定める方法により行われたものであるというふうに認められるときには当該土地を区域指定することができるということで、いわゆる自主調査に基づく区域指定という仕組みがございます。  したがいまして、この飛び地になっている区域間の土地について自主申請が行われ、その結果、都道府県によってその区域指定がされたという場合には、この区域内の移動については、事前の届出を行うことにより汚染土壌の移動が可能になるということでございます。
  190. 武田良介

    ○武田良介君 可能になるということです。  それから次に、資料の二です。こういう資料もあるんですが、前回の法改正が行われた後、これは平成二十三年七月、環境省の土壌環境課が「土壌汚染対策法の自主申請活用の手引き」というものを出しております。今説明のあった自主申請、資料にはありませんが、位置付けというところに書かれているわけですね。法改正により、自主的に土壌汚染の調査をした結果を用いることで、形質変更時要届出区域等に自主的に申請することができるようになったというふうに言って、本手引は自主的な区域指定の申請のメリットと留意点を整理し、本制度を有効に活用していただくことを目的として策定しているというふうになっています。  中身を見ますと、資料に付いておりますが、例えばメリット六、「管理している土地の形質の変更の円滑化」ということで、その中身ですが、概要のところに、現在工場等が操業している土地において工場等を含め広い面積を形質変更時要届出区域に指定されることにより、将来工場のリニューアル時など掘削を伴う土地の形質の変更をするときでも、区域内で土壌を移動させるのであれば法第十六条の搬出の届出を行う必要はありませんというふうに書いています。  つまり、メリット六は、先ほどは通路のようにつなげるということでしたが、工場も含めて広く全て指定をしてしまえば、今後も、将来も安心して形質変更ができると、汚染土壌も手続なく運べる、だから自主調査で本基準を満たしているところでも広く指定をしましょうということを言っていると思うんですが、この資料はこういう読み方で間違いないでしょうか。
  191. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  事業者がこの資料の二にございますような事業場の敷地全体について、自主的な調査の結果、土壌の汚染状態が基準に適合しないということで思料する場合に、全体についてこの指定の申請を行うことができるわけでございます。この結果として、都道府県により形質変更時要届出区域に指定された場合には、この区域内における土壌の移動については、もちろん移動の際には形質変更の届出が必要になりますけれども、そういうことを行うことによって実施することが可能になるということでございます。
  192. 武田良介

    ○武田良介君 間違いないと確認したいと思います。  もう一つ、事前にお聞きもしましたが、飛び地になっており、間をつなげようと、今紹介したような例、こういうときの自主調査でつなげるという話、十四条に基づいてつなげるという話でしたが、これは実際のボーリング調査でサンプリングをするだけで、それは必ずしも必要ではなくて、その前に行う地歴調査だけを行った段階で都道府県知事に区域指定を申請し、許可を得れば指定することもできると、現在の土対法でそういうスキームになっているということもありました。この点確認したいと思いますが、よろしいでしょうか。
  193. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  この土壌汚染対策法に基づく土壌汚染状況調査でございますけれども、調査対象地における有害物質の使用状況等の地歴調査、これを行った上で、汚染のおそれがあると認められる特定有害物質の種類について試料採取、測定を行うということになってございます。  ただし、この調査実施者は、これらの土壌汚染状況調査の全部又は一部の過程について省略をする代わりに、これはもう安全サイドでこの基準に適合しない汚染状態であるというふうにみなすということが可能になってございます。  したがいまして、この法第十四条の申請における自主的な調査におきまして地歴調査までを実施をいたしまして試料採取等を省略した場合であっても、都道府県知事が、当該調査が公正にまた省令で定める方法によって行われたと認められるときには、当該土地を区域を指定をして、当然区域指定をすればそこは管理をしなきゃいけないわけですけれども、そういうことをすることができるということになってございます。
  194. 武田良介

    ○武田良介君 地歴調査だけでも指定ができるということだと思うんです。やっぱりそういうことだと思うんですね。現行法でも、形質変更時の届出区域と形質変更時の届出区域の間に通路のようにつなげるとか、その周りも含めて広く指定をする、しかもそれは地歴調査だけでも区域指定することができる、それさえすれば移動ができるという、現行法でもそうなっているということだと思うんですね。  ちょっと一つお聞きしたいんですが、今安全側に考えるという話もありましたが、安全だと元々言われている区域を危険だというふうに指定できる理由がいま一つ分からないところがありまして、なぜ三条、四条、五条の調査での十メートルメッシュで確認したときに、そのときに不適合のところは指定するわけですが、自主調査のときは何でそこを指定できるのか。これはどういうふうに考えるんでしょうか。
  195. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) 調査の結果、汚染がないとされたという区画であっても、その後区域指定をすることによって、そうなりますと形質の変更の事前届出や外部に搬出する際に当然そこの区域にも規制が掛かるわけでございますけれども、そういう規制を掛けた上で、元々あったその汚染の確認のされた区域とも合わせて全体としてその汚染の除去等の措置を講じることにより効率的な対策が可能になるという場合もありますので、そういう形での、当初汚染がないとされた土地の区画についてもこういう形で法第十四条による区域指定をやるということを認めているということでございます。
  196. 武田良介

    ○武田良介君 大きく考えたら安全側に考えて指定するということなのかなというふうに思うんですが、メリット六ということで資料に示したもので言われているのは、環境省による手引としてそうした区域を全部指定しようというふうに言っているのであって、やっぱり全部指定してしまえば区域の移動が自由にできると、こういうメリットがあるからそういうことを紹介しているんだと思うんです。  やっぱり私、問題だと思うのは、このメリット六として進めていることは土対法の精神に照らしてどうなのかということがやはりあると思うんです。この資料は今から六年前に作られたということになりますけれども、今から振り返ってみたら、現場では形質変更時要届出区域が飛び地で存在した、移動させることをしたいと思うが汚染処理しなければならないと、こういう不都合が生じたときに、それを解決する手段として、一つは、この資料でも示されているように、全て指定してしまいましょうとか、又は通路のようにつなげてしまいましょうと、こうやってそれを解決するというやり方があった。もう一つのやり方は、今回の法改正ということになるんじゃないか。形質変更時の届出区域同士であれば、要措置区域同士であれば移動を認めるという、今回の法律を変えてしまうと、この二つのやり方があった。当時からそういうことがあったというふうに見られてもこれは仕方がないんじゃないかというふうに思うんです。  そうなると、飛び地で不都合がある場合の規制緩和を先取りするような手引を環境省自身が進めていたということになるんじゃないかというふうに思うんですが、これはいかがでしょうか、局長。
  197. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  若干繰り返しになってしまいますけれども、地歴調査を行って試料採取等を省略した場合についても、基準に適合しない汚染状態にあるとみなして区域指定を行うことが可能ということでございます。十四条の自主申請によって区域指定を行うことによりまして、この試料採取を省略した区域についても当然これは規制が掛かりますので、形質変更の事前届出でございますとか、外部搬出に関する規制を掛ける、その上で、そういう規制を掛けた上で汚染土壌の移動や汚染の除去等の措置の効率的な実施を可能にしているということになります。  ということでございますので、確かに現状、この規制を、今回の法改正によってある意味二つのやり方が、選択肢が出るということになるかもしれませんけれども、これは土地の利用状況でございますとか汚染の状況、その土地を管理する方の考え方によって選択ができるということになるかもしれませんが、それはどちらにも一定の合理性があるんだろうというふうに思っております。
  198. 武田良介

    ○武田良介君 二つのやり方があると。今回のは規制緩和なわけですから、それを先取りするような形でやっていたと、こういうことだと思うんですね。汚染処理業者を通さなくても搬出、移動できるという点でやっぱり同じ方向性を持っているということだと思うんです。  今回の法改正によって、将来、先ほどの資料にもありましたが、大規模なリニューアルが行えるようになると。今回の法改正は、産業界だとか千葉県の商工労働部、経済協議会、こういったところが求めたものですが、今後さらに、例えば豊洲のような臨海部の大規模なコンビナートがあるようなところ、ああいうところでも、たとえ高濃度に汚染されていても将来の大規模なリニューアルがしやすくなると。豊洲のことを考えても、最たる例だと思うんです。そういう法改正であることは間違いないというふうに思いますし、規制緩和を環境省自身が進めるような、そういう姿勢ではならないということを指摘しておきたいというふうに思います。  それから次ですが、今回の改正で、臨海部の形質変更時要届出区域の中で形質変更を行う際の規制緩和、事前届出を事後届出にするという十二条の改正があります。この問題は、単なる手続を緩和するということだけで済ませられる問題なのかどうかということが問題だと思っています。届出を受ける都道府県は、事前にどんな形質変更がされているか、これは確認できないことになるわけですね。実際に工事が終わった後に事業者が提出する書面などで確認するしかないというふうに思います。  先日の参考人質疑で、水谷参考人が官製土壌ロンダリングということで指摘をされました。具体的に二つのことをお話しされておりました。一つは、東京都が、東京ガスが汚染を除去したと二〇〇七年の専門家会議が始まるまではそう説明してきたが、深度方向の汚染のボリュームをコントロールした、つまり汚染が発見されないように小さく見せたという偽装があった。それからもう一つは、指定調査機関に指示をして、最初から汚染区画を外していた、汚染区画外しを行っていたという偽装。こういう二つが指摘されました。  今回の法改正は、形質変更を行う際の規制について、一年ごとの事後届けで構わないとするものですから、こうした法改正でこうした官製ロンダリングとも言われる状況を更に広げることになってしまうのではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
  199. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  今回のこの十二条の事後届出の特例でございますけれども、まずそういう特例の対象となり得る土地というものをかなり限定をしているということがございます。その土地の汚染状態が専ら埋立て材由来又は自然由来である土地であると。それから、地下水や土地の利用状況に応じて決まる人の健康被害が生ずるおそれがない土地、具体的には臨海部の工業専用地域の土地と、こういうことで非常に限定を掛けるということがまずございます。  その上で、今回のこの事後届出の特例を受けようとする者はあらかじめ都道府県知事の事前確認を受ける必要がございます。それは個々の工事ではございませんけれども、その工事全体の方針について、それと、どういう内容でどういう形でどういうやり方で例えば汚染の拡散を防止するのかと、こういうことについての方針について事前の確認を受ける必要がございます。その方針に基づいて形質変更を行う必要があります。  また、区域内の土地を外に搬出する場合には原則として処理施設における処理を義務付けるということでございますし、運搬の基準の遵守でございますとか、管理票による移動の管理を義務付けるということで、万が一にも特例を受けた土地から外部に汚染が拡散するということがないような、そういう必要な措置もきっちりと講じるということでございます。  さらに、万が一のことでございますけれども、必要があれば都道府県が報告徴収や立入検査を行うというようなことも規定もございますので、こういう二重三重の手続を備えることによって新たな環境リスクが生じないということを確保した上で、こういう特例を認めるという考え方に沿っているものでございます。
  200. 武田良介

    ○武田良介君 ずっと話されましたが、まず前提という話でもありました自然由来、それから埋立て由来、そういう前提もあるという話から始まりましたが、そもそも、先ほども言いましたけど、混然一体としてごちゃごちゃして分からない、どうやって判断付けるのか、合理的な判断基準は今もないわけであります。ずっとお話ありましたが、現実には本当に大丈夫なのかという国民的な疑念がやっぱりあろうかと思うんです。  先ほどの話にもありましたが、都道府県が判断するという話もありましたが、例えば豊洲の問題でいえば、東京都は、地下に盛土はしました、安全ですという説明をしてきたけれども、実際は空洞だったわけです。東京都でこういうことが行われたということが分かって調べたら、地下水も汚染されていた。いろんな問題が明らかになりましたが、こうした豊洲の問題を見ていれば、都道府県に対して形質変更の計画を出させる、それから最後確認をするという話もありましたが、それをやると言われても、本当に大丈夫だろうかと国民の皆さんが疑問に思うというのは、これは当然のことだというふうに思うんです。  今の答弁では何ら水谷参考人が指摘した官製土壌ロンダリングという問題を回避することには決してならないだろうというふうに思っております。  そうした事業者の自主的な計画だとか年一回の事後の届出という話でありますが、そういう事業者が信頼足るものかどうかと、やっぱりこういうことも問われていると思うんですね。こういう中で、豊洲の問題を通じて今国民的にこの問題が突き付けられているんだというふうに思うわけです。  形質変更の届出の工事の後、一年ごとに届出をするという改正、今回の十二条の改正で本当にいいと考えているのか。この問題、やっぱり大問題だと思うんですが、環境大臣、この点でいかがでしょうか。
  201. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) ただいま局長が答弁したように、今般の事後届出の特例には、汚染の拡散リスクが高まることがないよう必要な措置が講じられていると考えております。御指摘のような問題が生じないよう、法の適切な運用に努めてまいりたいと思っています。
  202. 武田良介

    ○武田良介君 いや、今の答弁と同じでは、やっぱりこれはちょっと国民的疑念がどうしても払拭できないと思うわけです。  やっぱり、都道府県知事といっても、書面で確認するしかない、疑念持ったとしても、形質変更の後ですから、もう建物が建っているとか少なくとも基礎工事ができているとか、そういう状況の下で本当に大丈夫なのかということ、今の豊洲のような状況で確認することができるのかどうか。  事後届出にするということになれば、汚染処理を事業者任せにしてしまう、その責任を曖昧にしてしまうということであって、これは断じて許すことはできないということを指摘しておきたいというふうに思いますし、こういう責任を曖昧にして、第二、第三の豊洲問題を起こすようなことがあってはならないということを言っておきたいというふうに思います。  それから、そもそも調査そのものが信頼できるものか否かという問題もあると思うんです。  参考人質疑の際にも、水谷参考人から調査そのものの信頼性ということで指摘もありました。形質変更時の届出区域であれば十メートルメッシュで調査するというわけですが、その十平方に対して深さ一メートル、ここでコップ一杯分の調査で本当に分かるのかと、こういう指摘がありましたが、これに対して環境省はどういうふうにお答えになりますか。
  203. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  土壌汚染状況調査におきまして、十メートルメッシュに一か所の試料採取としているということについてでございますけれども、汚染は一定の広がりを持って存在するということが一般的でございまして、百平米に一地点の密度で調査を実施をすれば汚染が存在した場合にほぼ発見ができるということを踏まえたものでございます。また、この十メートルメッシュに一か所といっても、それは真ん中で必ずやるということではなくて、汚染のおそれが多いと認められる地点があればその地点で採取をするということとしてございます。  土壌汚染の調査に当たっては、汚染を的確かつ合理的に把握するということができるように調査方法を定めております。現在、十メートルメッシュでやってございますけれども、今後とも、より良い調査方法とするための技術的な検討については継続をしてまいりたいと考えてございます。  また、深さ方向の話もございましたけれども、ボーリングによって試料採取を行う揮発性有機化合物の場合、この深度方向の調査については、帯水層の底面が地表から十メートル以内に確認された場合には帯水層の底面も試料採取の対象とするということで、揮発性有機化合物が停滞しやすい地層等を考慮するということにしてございます。  またさらに、要措置区域における措置の実施に当たって、汚染範囲の把握を行う場合には深度十メートルに限らず調査を行うことといたしまして、また、必要に応じて地層の状態も考慮したより詳細な試料採取を行うような指導もしているところでございます。
  204. 武田良介

    ○武田良介君 豊洲は、あの参考人質疑の際にも資料で提出されましたが、本当にあちこちで点々といろんな汚染物質が高濃度で発見されているわけです。東京ガスがあそこで石炭を蒸し焼きにしてガスを取ると、そのときにコールタールが地面にどんどんと垂れ流されていった、そういうことから広がった実態であります。もうこれは明らかになってきていることですが、発がん性物質であるベンゼンが一月の調査では七十九倍、三月のときには百倍ともいう量で検出されたわけであります。参考人質疑の際に佐藤参考人も全て取り除くことは不可能だとおっしゃっておりましたが、そういう汚染が豊洲では実際に広がっていると。  それだけ高濃度の汚染があっても実態を正確に把握することができない、そういう調査であっては決してならないというふうに思います。これだけの汚染があったことは明らかになったし完全に取り除けない、今後はそうした土地で形質変更する際に自主的な計画を事業者に出させて年一回の事後チェックと、これで本当にいいのかということが今回の法改正で問われているというふうに思います。  今回のこういった改正は、汚染土壌対策に対してフリーハンドを与える、事業者に対してフリーハンドを与えるものとなって容認できないということを言わなければならないし、豊洲の教訓に学べば今回のような規制緩和は絶対許されないというふうに思います。  ちょっと角度を変えてお聞きしたいと思うんですが、リニア中央新幹線の建設が進んでいます。これは、南アルプスを貫通する大量の残土処理をどうするのか、こういうことも問題になってきます。ここには様々な汚染物質が含まれているわけです。岐阜県だとか愛知県でも既に確認されています。  これ、まず一つ確認したいと思うんですが、土対法では、三千平米以上の開発に対しては土対法上の対象になるということですが、リニア中央新幹線によるトンネル掘削、これは対象になるのかどうか、簡潔にお願いします。
  205. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  リニア中央新幹線のトンネル工事に伴う発生土でございますけれども、区域指定されていない土地からトンネル工事によって土壌の搬出がされたという場合には、この搬出された土壌については土壌汚染対策法の対象にはなりません。
  206. 武田良介

    ○武田良介君 ならないということなんですが、実際には、トンネルかなり長い区間掘るわけですから、大量に残土も出てまいります。  本来であれば、こういった汚染物質が出てくる、これを土対法の対象にもしてしっかり調査していくべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
  207. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) ちょっと今答弁が舌足らずでございましたけれども、リニア中央新幹線のトンネル工事に伴う発生土につきましては、平成二十六年の環境影響評価法に基づく環境大臣意見と、それからそれを勘案した国土交通大臣意見におきまして、その汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合しないおそれがある土壌については、運搬及び処理に当たりまして土壌汚染対策法の規定に準じて適切に取り扱うということを事業者であるJR東海に求めてございまして、JR東海はこの大臣意見を踏まえて発生土に含まれる重金属等の調査を行い、汚染土壌が確認された場合には運搬及び処理に当たって土壌汚染対策法に準じて適切に取り扱うこととしているというふうに承知をしてございまして、責任ある事業主体として適切に対応していただきたいと考えているところでございます。
  208. 武田良介

    ○武田良介君 アセスという話もありました。環境影響評価という話もありましたが、アセスだけでは実際には不十分だと思うんですね。実際に、大規模な開発、いろんなアセス、大臣意見も出ておりますが、これだけでは全く不十分というのが現在の実態だというふうに思います。この土対法の改正ということを考えても、自然由来であっても、人の健康に対しては埋立由来も操業由来でも関係ないと、自然由来の汚染土壌も土対法の対象にしようということで改正してきた、やっぱりこういう経過もあるわけですので、そうした点を踏まえればきちんと土対法でも見ていくべきだということを思います。  それから、二十七条の五の改正に関わって、今のお話に関わってお聞きしたいと思うんですが、二十七条の五、これは国及び地方公共団体が汚染土壌処理業者とみなされる規定でありますが、リニアの問題は今一つの例として出しましたけれども、大規模工事なんかで発生する自然由来の汚染物質を含んだ発生土、今後、これを公共事業として埋立事業ができるようになるということになると思うんですが、いかがでしょうか。
  209. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) 土壌汚染対策法に基づく要措置区域等から排出される汚染土壌につきましては、これまでは原則として許可を受けた処理が義務付けられておりますけれども、本改正案二十七条の五ですね、この特例、改正案が成立いたしますと、都道府県知事との協議が成立した場合、国や自治体等が行う水面埋立て等による汚染土壌処理が可能になるということでございます。  ただし、当該処理につきましては、その処理のための構造要件など詳細については、環境リスクが生ずることのないようにしっかりと検討して適切な基準、技術的な基準を定めてまいりたいというふうに考えております。
  210. 武田良介

    ○武田良介君 そういう基準を設けても使うことができるということになるわけであります。  私、心配しておりますのは、要は今回の二十五条の改悪がどういう事態を招くかということが問われていると思うんです。各地で大型公共事業が行われて土壌汚染が発生しても、都道府県知事と国が協議をして合意をすれば今のような埋立処理ということができるわけですから、これからは、今回のような法改正がされれば、国と地方公共団体が処理できるという法的な裏付けを持ってどんどん大規模な開発を進めることができると、進めやすくなるということだというふうに思いますが、こういう理解で、環境大臣、いかがでしょうか。
  211. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) この法がいいかげんに活用されるということ自体が私はあり得ないとは思っておるわけでございまして、法がある以上、事業者はやっぱり縛られていくんだというふうに私は認識をいたしておりますから、本改正案において国と都道府県との協議が成立したときに処理業のそういうあれは私は起きてこないと思っております。
  212. 武田良介

    ○武田良介君 あり得ないということは、そう思うのはあれですけれども、実際に法律が変わってそれを使おうと思えば使える状況になると、そういう法律作るということになれば、これはやっぱり規制緩和になるわけですから、環境省の姿勢としてあり得ないという判断だけではやっぱりこれはまずいのではなかろうかというふうに思うんです。  最後に大臣に一問だけお伺いしたいと思うんですが、今回の法改正、事後届出の問題にしても移動や搬出の際の汚染処理をしなくても済む問題にしても、事業者の責任、汚染者負担の原則、やっぱりこれを曖昧にするような、そういう規制緩和を含んでいる、ここが大きなポイントだろうというふうに思うんです。こういう汚染者負担の原則、これにのっとって汚染を適切に処理をして汚染を広げないということが土対法の目的でもある国民の健康を保護することにもなるし、大きく見れば自然環境を守っていくということにもなるというふうに考えます。  大臣、こういう法改正でいいんでしょうか。
  213. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 先ほども申し上げましたとおり、事業者の方々にとりまして、やっぱり法に適応した処理をしていないと、この問題というのは、土壌というか土地というのは私有地だということを考えていきましたときに、その私有地の価値がどんどん下がっていくということに相なるわけでございますから、当然事業者であるならば、自分の資産というものの価値を高めるためにも法は守っていく必要があるんだろうと私は思っております。
  214. 武田良介

    ○武田良介君 法律を守るって、それはもちろん当然のことなわけですが、産業界を含めて要望がずっと出されてきて、そして今回の規制緩和の内容盛り込まれているわけですから、そこはきっと大丈夫という話では、これは私はならないんだろうというふうに思っています。  そういった問題を指摘をさせていただいて、質問を終わりたいと思います。
  215. 石井苗子

    ○石井苗子君 ありがとうございます。日本維新の会の石井苗子です。私が最後でございますので。  環境省というのは環境に対して日本国民に旗振り役をやっていると思って、すごく影響力があるということがたった今入ってまいりました。関副大臣の二十八度の発言、ヤフーニュース一位トップ、グーグルニュース三位という、炎上状態だということなんですけど、このようにみんな関心があるということですね。  これ、真意というものがあったのか、本当に身近なところでこれだけのことになるというのは大きなことだと思うんですけれども、本当のところは何だったんでしょうね。
  216. 関芳弘

    ○副大臣(関芳弘君) 今朝、総理官邸におきまして副大臣会合がありまして、そこでの記者ブリーフというのは官房副長官が一括してされるということなので、詳細のところについてはその官房副長官からの御意見にそのままで委ねたいと思いますが、そもそもクールビズで二十八度の室温の目安がされておりますのは、労働安全衛生法の省令で、労働者の安全衛生を守る観点で二十八度という形の省令が規定されているわけでございまして、あくまでもこれは室温の目安でございまして、冷房の設定温度というのが職場環境、働く人の体調などに応じて適切に対応をしていただきたいというふうな話をしたのがちょっとああいうふうな表現になったので、私もびっくりして見ているような状況ではあるんですが、趣旨はそういうふうな内容でございます。
  217. 石井苗子

    ○石井苗子君 伝達していませんのでね。  でも、十七度から二十八度と書いてありますよね。ですから、そこの範囲でどうするかということを、国民というのは自分の住んでいるところの身近な環境のところで関心のあることに一番注意を払うんだなということで、二之湯議員が正しくおびえるという発言をしたんですけれども、やっぱり私もそう思うんです。(発言する者あり)正しく怖がると。正しく怖がるということは、何に注意したらいいのかということを教えてほしいんだと思うんですね。  環境省というのはもう少しPRをしたらいいなと思ったのが、火曜日の夜のNHKの首都圏ニュースで、カルタヘナ法ということで、ナガミヒナゲシって、これケシの花ですけれども、これがまた議員会館の裏側にもたくさん生えているということなんですけれども、一つの実に一千六百粒ほどの種が入っていて、これから種のことやりますけど、我々も、多いときに一個から大体十五万粒ぐらいの種を放出するんですね。その繁殖力が強いと。これはいいんですけれど、別に。ところが、東京とか世田谷なんかに今すごく増えているんですが、これがいけないのが、植物学者によりますと、ほかの植物の成長を止めてしまうと。ですから、間違って自分のところに入ってきたり人のところに入ってきたりしないようにしなければいけない。  これ、きれいな花なんです。ですから、ちょっとうちのところに生やしておこうかなというような人が、心はそんなつもりでなくても、やったらそれはいけないのだというようなことをニュースのときに、これはほかの植物の成長を止めてしまうような花なのでといって勧告をするとか、それに環境省がこのように言っておりますと。  この間もやりましたけど、百万円の罰金額だとかすごく厳しいことが法案に書いてある。そうすると、みんなは何に気を付けたらいいんだろうかという、その正しく怖がるということに関して注意をしていくのは、例えばこういうケシの花はですねというようなことをもう少し言っていかなければいけないのではないかと思っております。今日質問するわけではないんですが。  この土対法ですか、これに関しても、やっぱり読んでいますと、非常に複合汚染がありまして、歴史も長く、一般的には一体どうすればいいんだろうか、事業者なのか土地所有者なのか、この百万円の罰金はどうなるのだろうかという不安が残っています。  これはやっぱり環境省として今後どうしていくのかというようなことで、今回の法案の内容は、先ほどからお話がたくさんありますけれども、見直しで調査の対象を拡大するなどという規制の強化と、それから、産業界、経済界の要望によって、臨海部のお話もありましたけれども、特例を新たに設けるなど規制の緩和と、この両輪で行っているわけですが、ほかの公害があったときに、あの高度成長期などのときに次々にその法案というのが、規制する法律ですね、出てきたんですが、この土対法はかなり遅い、まあ新しい法律と言えばいいんですけれども。そういった意味で、土壌汚染が顕著になってくる中、当初は、私は多分、指針などで対応できると思われていたのではないかと。ところが、十分な問題の解決に至らなかったので、自治体から背中を押されるような感じで、ようやく二〇〇二年、平成十四年になって法律として制定されたというふうに私は理解しています。  このような経過を持つこの土壌汚染対策法についてですけれども、この個別な改正事項についてお伺いする前に、環境大臣にお伺いします。  ただいまのように、旗振りということもありますので、この土壌汚染対策法制定が遅れてしまったというこの背景、そして、その後に施行状況ですか、施行された状況というのがどうあって、この同法の意義というのはどこにあると思ってやっていらっしゃるのか、その捉え方についてお伺いしたいと思います。
  218. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 今、石井議員からお話がございましたように、二〇〇二年、私が環境部会長のときにこの土対法というのができてくるわけでございますけれども、当時の時代背景考えていきますときに、たしか有吉佐和子さんだと思います、「複合汚染」という小説がヒットいたしました。非常にあの複合汚染という言葉が世の中にぱっと広がっていく中で、土壌汚染対策法という問題が浮上してきて、我々検討をしていったわけでございますけれども、遅れた理由というのはいろんなことがあったんだろうと思います。  それは、一つの例を申し上げますと、この法律を作りますといって世間に、何というか、分かったときに、最初に反対に陳情にお見えになった団体がございました。それは米国日本商工会議所というのがあるそうでございます。この方が即座にお見えになりまして、土地の値段が下がるからこの法律やめてくれというお話がございました。  そういうふうに、いろんな状況があったんだろうと思っております。そういう中で遅れていたにもかかわらず、複合汚染の問題が浮上をしてきて、関心が高まってきて、土壌汚染対策法を作らざるを得ない状況になってきたという状況なんだろうというふうに思います。  その中で、先ほど武田委員からも御指摘ありましたけれども、規制強化のときもあったり規制緩和のときもあったり、またこれも何年かたったらまたいろんな現状を見ていろんな改正がなされてくるんだろうと思っております。それほどこの法律というのは極めて難しい法律だということだけは、是非委員にもお分かりをいただきたいなと思います。
  219. 石井苗子

    ○石井苗子君 ありがとうございます。  私は保健師ですので、この法案ですけれども、改正事項の中で健康被害の防止、ここがポイントだと思うんですよ。ここ軸だと思うんですけど、この観点からその調査の対象拡大に関する改正、これが最も重要なのではないかと、ここをいろいろ変えてしまってはいけないと思うんですね、環境省としてですけれども。  そこで、まずその点から伺っていきたいんですが、長い名前なんですけど、有害物質使用特定施設廃止時に義務付けられる土壌汚染状況調査が、七、八割の施設で工場として使用を続けられるなど、人の健康被害が生ずるおそれがないものとして調査が一時猶予されるということでありますが、今回の改正で、このような一時猶予されている土地について、土地の形質変更の機会を捉えて調査の対象とするということになっています。小規模な施設などは引き続き猶予の対象となるという御説明もありました。  どの程度調査の対象が拡大となるのかが伺いたいんですが、私の考えでは、小規模であれば対象としないというのは、健康被害に関わるリスクが低いというふうにお考えだから、認識しているからだと思うんですけれども、可能性としては小規模、大規模関係ないと思うんですね。小規模でも施設や汚染物質の種類などによってリスクの高い施設というのはあります。  なので、健康被害の可能性という観点からですと、どのような考え方に基づいて調査対象の施設が決められるのかということをちょっとここで教えていただきたいと思います、改めまして。
  220. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  まず、この水質汚濁防止法に基づいて規制をされている特定施設でございますけれども、そういうものであって土壌汚染対策法に定める特定有害物質の製造や使用等を行う、そういうものが設置されている土地については汚染土壌が存在する可能性が高いということでございますので、そういう施設の使用が廃止された場合には一律に土壌汚染状況調査を義務付けているというのが現状でございます。  ただし、この施設や汚染物質の種類にかかわらず一定の安全管理がなされる工場の用途に供される場合には、廃止された後の予定されている利用の方法から見て人の健康被害が生ずるおそれがないとして、都道府県知事の確認を受けることによって調査が猶予されているというのが今の仕組みでございます。  このような考え方で調査が猶予されてきた土地につきまして、今般、土地の形質変更時に土壌汚染状況調査を義務付けることとしておりますけれども、この場合、委員御指摘がございましたように、小規模なものでございますとか掘削深度の浅いもの、あるいは工場の運営に際して通常必要とされるという軽微な行為、こういうものについては、事業者や都道府県の事務の負担が過大なものとならないというような観点から、軽易な行為その他の行為として対象外とするということを検討をしているわけでございます。  もちろん、こういう例外を設けることによりまして、汚染の拡散を防ぐというそもそもの制度の趣旨が損なわれることがないように留意をしながら検討を進めてまいりたいと考えております。
  221. 石井苗子

    ○石井苗子君 ありがとうございます。私が読んで勉強した文章そのものの御返答だったような気がするんですけれども。  環境省というのは、土壌汚染調査の対象にして、順次少しずつ土壌汚染の調査の機会を増やしていくというふうに説明していらっしゃると理解しましたが、対策は強化されるというふうに私も言えると思います。でも、私たちが健康被害を受ける可能性というのはまだ十分に残っていると思うんです。減ってきていると言えるんでしょうか。それとも、まだ対象を、調査の対象ですね、拡大してこれからも万全を期す必要があるとお考えですか。
  222. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  土壌汚染対策法の施行によりまして、土壌汚染状況調査が実施される機会は、これは着実に増加をしております。その結果に基づきまして年間五百件前後の区域指定が行われておりまして、土壌汚染による人の健康被害を防止するためのリスク管理というものが着実に進められているというふうに考えております。  一方で、一時的免除中あるいは操業中の有害物質取扱事業場に対する都道府県の条例等による規制の調査結果がございます。そういうものを見ますと、三割から五割の割合でそういう免除されたり操業中のところでも土壌汚染が確認されているということでございますし、また、建設工事から発生した土砂の搬入場所で土壌汚染が見付かって都道府県が指導をしたというような事例も存在をしているわけでございます。  こういうことで、この一時的免除中や操業中の有害物質取扱事業場においては、法に基づいた土壌汚染の状況を把握する対象を拡大をいたしまして、土壌汚染の適切なリスク管理を更に進めることが必要であるというふうに考えております。
  223. 石井苗子

    ○石井苗子君 分かりました。これからますます厳しくしていく必要があるというふうにおっしゃったと理解いたします。  そうしますと、臨海部の、先ほどの自然由来のところに届出の特例が出てきたということですけれども、本法案、基準値を超える汚染があるとして、経路が分からなくて健康リスクの被害が少ないという土地、これは形質変更時要届出区域というのに指定されております。  この区域に指定されますと、形質変更を行うときには届出を行わなければならないのですが、この手続が非常に複雑で大変なために、平成二十三年に関係省令が改正されました。形質変更時要届出区域の中に自然由来特例区域という区域を設けて、該当する場合には、調査の一端を軽減したり、工事の際に帯水層に接してもよいという、そういう緩和の措置が設けられたと、このように私整理整頓したんですけど、今般、今度第十二条が改正されて、基準不適合が自然由来などによる土壌で要件を満たすものについては事後届け制が導入されると、こうなったと。  現在の特例区域の制度などでは不十分であるからというふうに評価されていらっしゃるのか、自然由来特例区域ですね、これなどの施行状況についてどのような評価を持っていらっしゃるのか、また、この特例措置に更に特例措置を加えるということが本当に必要だと思っていらっしゃるのか、その理由について改めてお伺いします。
  224. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  まずこの現行制度におきまして、自然由来等の土壌については、元々所与の汚染が広がっている土地であって、土地の形質変更に伴って新たにこの帯水層を汚染するものではないということ、また、高濃度の土壌汚染はないということから、この自然由来の特例区域として、土地の形質変更の、これは施行方法の緩和でございます、そういう措置を認めております。  ただし、特例区域であっても、形質変更の工事を行うことの事前届出については、これは普通の一般の形質変更時要届出区域と同様に、その細かい工事ごとの事前届出は必要だという、今、そういう状況になってございます。  今回の改正案では、自然由来等による汚染土壌のみが広がっている場所であって、かつ地下水の飲用や土壌の直接摂取の可能性がないという土地、具体的には臨海部の工業専用地域でございますけれども、ここにおいて、土地の形質変更に伴う健康リスクは低いと考えられることから、あらかじめ都道府県知事の確認を受けた土地の形質変更に係る方針に基づいて形質変更が行われる場合には、工事ごとの事前届出に代えて、年一回程度の事後届出とするということでございます。  そういうことで、これまでの自然由来特例区域の中には入っていない手続の緩和というのを、今回限定的ですけれども認めようということでございます。
  225. 石井苗子

    ○石井苗子君 ありがとうございます。  これ本当に地域住民に、住んでいる人たちの理解というのを得るのはすごく大変だなと、私個人的に思うんですが、今回の改正で、汚染の状況が同じ、同一ということですね、で、なおかつ、同じ地層という場所の場合、その場所同士の場合は、その搬出に関して、非常に遠いところには持っていかないだろうという想定の下にと私は読めるんですけど、非常に遠いところには持っていかない、つまり、どういうことかというと、たかだか数百メートルぐらい、数キロメートルぐらい程度の移動だということであると、こういう答弁があったような記憶があります。しかし、法律を読みますと、「汚染の状況が同様」、土地の地質も同じ場合と書かれているだけなんですね。そう書いてあるだけなんです。で、詳しくは省令で定めることになっているとあるんですね。地域の人、理解なかなかできないと思うんですけど、都道府県であったとしてもですよ。  そうなると、広範囲に自然由来の汚染土壌が移動されて拡散されてしまわないかという心配、これを払拭するためには、今後新たな措置が必要だと思うんですが、いかがでしょうか。
  226. 高橋康夫

    ○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。  御指摘のこの自然由来の土壌についてでございますけれども、地質が同一であるというような土地の条件を満たしていて、かつ既にこの法に基づく区域の指定が行われて管理がされていると、こういう土地に限って可能とするというものでございます。この地層が同一であることの条件、こういうものをどういうふうに具体的に基準として表現するか、それはできるだけ分かりやすいものということだと思いますけれども、それにつきましては今後しっかりと検討していきたいと思っております。  また、そういう地層が同一というものの定義だけではなくて、実際に搬出する場合には、これもこれまで答弁させていただいておりますけれども、搬出する場合には、あらかじめ都道府県において汚染の拡散が起きないような運搬方法、あるいは運搬先の状態、そういうものをきちんと確認をするということも規定をしてございます。また、受け入れる側の土地においても、ここも都道府県において受入れ側でどういう工事をするのかと、そういうことも確認をいたしますので、不適正な土地の形質変更が受入先で行われる、あるいは不法投棄が行われるということも防止をするということになっておりますので、そういう様々な措置によりまして汚染の拡散リスクが高まることがないようにしたいと思っておりますし、そういう制度の中身についてできるだけ分かりやすくまた説明をしていきたいというふうに思っております。
  227. 石井苗子

    ○石井苗子君 最初に旗振り役と言いましたけど、これ厳しくしていくばかりじゃ分からなくなっていってしまう。やはり定義というのを決めて、これについては今後決めていくのでという現在状況というのを、環境省として改正していくたびにもう少し丁寧に書いたらいいんじゃないかと思うんですが、最後の質問にします。  この課題に対する私の考えなんですけれども、いろいろな質問が出たんですけれども、土壌汚染問題というのは、空気とか水とか、フローというんですか、そういったような場合とは異なって、汚染源をどこで断ったらいいかというのが分かりにくい、根本的な解決が図りにくいというふうに勉強していてそう思いました。  ということはどういうことかというと、生じてしまった汚染に対して、土壌ですよ、どのように対応していってその土地を上手に使っていくかということについて、環境省が今と将来に賢くこういうふうにやっていきましょうと。そうすれば、健康問題から不安が少なくなっていきますよと、払拭されるものではないのではありますが、上手に利用していかざるを得ないのが土地でありますと言えると思うんですが、こうした合理的な対策を目指した考え方が定着したと言われるかどうか、ここが疑問であります。  環境大臣は、化審法の改正のときに私が質問しましたときに、法制定の趣旨の原点に立ち戻って取り組みますという決意を述べていただきましたが、このような土壌汚染対策法をめぐる現状に関してはいかなる認識を持っていらっしゃるかということを最後の質問にさせていただきます。
  228. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 土壌汚染というのは大気汚染と似て非なるものと思っております。大気汚染の場合はたちまち健康被害を生ずるというような我が国は経験をいたしました。それに比べて土壌汚染というのは、たちまちというあれではないかと思っておりますけれども、いずれにいたしましても、国民の理解増進のための普及啓発にこれからも努めてまいりたいと思っておりますし、土壌汚染に係る適切なリスクの管理、これにもやっぱり環境省は、先生のお言葉を借りますと旗を振っていきたいというふうに思っております。
  229. 石井苗子

    ○石井苗子君 ありがとうございました。質問を終わります。
  230. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  231. 武田良介

    ○武田良介君 私は、日本共産党を代表して、土壌汚染対策法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。  土対法は、国民の健康の保護を目的とし、二〇〇二年に成立しましたが、調査義務対象が限定的であるなど不十分さがありました。この反省に立ち、二〇〇九年の土対法改正で形質変更時の事前届出制や汚染土壌搬出時の処理業者への委託義務など規制を強化しました。本案は、こうした規制強化に反発をした経団連や鉄鋼、石油、化学などの産業界の要求に従って汚染土壌処理対策を中心に規制を緩和するものです。  以下、反対の理由を述べます。  第一に、本案は、現行では形質変更時に事前に届け出なければならないところを、自然由来等の汚染による土壌であれば年一回程度で事後に届け出ればよいとするものです。  沿岸部の企業の敷地内では、長年の事業活動により排出された操業由来の汚染物質やしゅんせつ土などの埋立材由来の汚染物質、そして自然由来の汚染物質が混然一体となっており、汚染が操業由来か自然由来かの判断は実態としては困難です。このような状況の下で形質変更時の事後届出制を認めれば、操業由来の汚染土壌の事業者処理責任を曖昧にし、事業者の身勝手な形質変更による利活用が可能になることは豊洲の例を見ても明らかです。  第二に、本案は、汚染土壌の搬出に係る汚染土壌処理業者への委託義務の例外として、敷地内の自然由来等汚染土壌間の移動や、一つの調査結果によって指定された同じ種の指定区域間での土壌の移動を挙げています。  土対法では、汚染土壌処理業者への汚染土壌の処理の委託義務が掛かっています。これは都道府県から許可された処理業者が汚染土壌の処理を責任を持って行うことで汚染土壌処理が適切に行われるよう担保する仕組みです。本案で例外を設けることは事業者による不適正処理を助長するおそれがあり、容認できません。こうした規制緩和は各自治体が行ってきた土壌汚染対策を弱めることにつながりかねません。  第三に、本案では、国等が行う汚染土壌の処理の特例を設け、汚染土壌を公共事業等に再利用することができるとしています。  道路や堤防などへの汚染土壌の再利用は、災害時における流出や雨水等による浸透の可能性があり、汚染の拡散につながります。本案は、土壌汚染対策強化に逆行し、国民の健康にも反しています。このような規制緩和で第二、第三の豊洲を生み出してはなりません。  以上の理由から本案に反対を表明し、討論を終わります。
  232. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  土壌汚染対策法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  233. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  234. 森まさこ

    ○委員長(森まさこ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時四十二分散会