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2017-05-25 第193回国会 参議院 経済産業委員会 13号 公式Web版

  1. 平成二十九年五月二十五日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月二十二日     辞任         補欠選任      辰巳孝太郎君     小池  晃君  五月二十三日     辞任         補欠選任      小池  晃君     辰巳孝太郎君  五月二十五日     辞任         補欠選任      丸川 珠代君     中西  哲君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         小林 正夫君     理 事                 岩井 茂樹君                 滝波 宏文君                 宮本 周司君                 石上 俊雄君                 石井  章君     委 員                 青山 繁晴君                 井原  巧君                 北村 経夫君                 中西  哲君                 林  芳正君                 松村 祥史君                 吉川ゆうみ君                 渡邉 美樹君                 礒崎 哲史君                 浜口  誠君                 平山佐知子君                 伊藤 孝江君                 石川 博崇君                 岩渕  友君                 辰巳孝太郎君    国務大臣        経済産業大臣   世耕 弘成君    副大臣        経済産業副大臣  松村 祥史君    大臣政務官        経済産業大臣政        務官       井原  巧君    事務局側        常任委員会専門        員        廣原 孝一君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       境   勉君        内閣府地方創生        推進事務局審議        官        奈良 俊哉君        総務大臣官房審        議官       猿渡 知之君        総務省自治行政        局選挙部長    大泉 淳一君        文部科学大臣官        房総括審議官   義本 博司君        文部科学大臣官        房審議官     白間竜一郎君        農林水産省農村        振興局農村政策        部長       新井  毅君        農林水産省農林        水産技術会議事        務局研究総務官  菱沼 義久君        経済産業大臣官        房地域経済産業        審議官      鍜治 克彦君        経済産業大臣官        房審議官     星野 岳穂君        経済産業大臣官        房審議官     竹内 芳明君        中小企業庁次長  吉野 恭司君        観光庁審議官   菅井 雅昭君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○企業立地の促進等による地域における産業集積  の形成及び活性化に関する法律の一部を改正す  る法律案(内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、経済産業大臣官房地域経済産業審議官鍜治克彦君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) 企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  5. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 おはようございます。自由民主党、吉川ゆうみでございます。  本日は、地域未来投資促進法、企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  この地域未来投資促進法、これは、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、地域の事業者に対する経済的波及効果を生み出すような地域経済牽引事業を推進するために支援措置を講ずるという法律の立て付けでございますが、地域未来投資促進法の法案審議に際しまして、まず我が国における地域経済の現状について確認をさせていただきたいと思います。  先月、四月二十七日、日銀の金融政策決定会合では、全体の景況判断を引き上げ、緩やかな拡大に転じつつあるとして、約九年ぶりの拡大の表現を盛り込みました。また、先週、五月十八日に発表されました一―三月のGDP速報、こちらも実質年率二・二%増との発表もございました。また、先月の訪日外国人数、これは二百五十七万人とのことで単月としては過去最高、一―四月でも対前年対比一六・四%と、これも順調に伸びているということで、様々な明るい材料が見られます。日経平均株価も、トランプ政権の不透明感によって先週辺りから若干不安定なところはあるものの、二万円台に届きそうな勢いで今月になってから推移をしております。  他方で、アベノミクスの果実はまだまだ地方には行き届いてはいないのではないか、大企業あるいは都会だけではないかというような厳しい声があるのも、数字で見えるのとは裏腹に事実であろうかというふうにも思います。  一方で、働き方改革、これは我が国の働き方をしっかりと抜本的に変えていこうというものではございますけれども、こちらが推進されることによって、地方からは、特に中小企業から、現実的ではない、本当にやるとなったら自分たちの会社はどうなってしまうんだろうか、とてもやっていくことができない、政府は地方の会社を潰す気ではないだろうかというような厳しい声が多く聞かれる、これも私、実際にお伺いをしておりますので、現実であろうというふうに思っております。  人材不足の中、また取引条件が厳しい中で、地方の中小企業や小規模事業者は政策も含めて将来的に非常に不安に思っているというような現実もございます。国際情勢、経済のマクロ環境が目まぐるしく変わる中で地域経済をいかに活性化させていくか、東京を始め大都市圏、大企業を中心とした経済の成長を地方に届けていくローカルアベノミクスをいかに推進していくかが問われているのが現状であろうというふうに思います。  この地域経済の現状についてどのように捉えていらっしゃるのか、まずは世耕大臣の御認識をお伺いできればというふうに思います。
  6. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) アベノミクスで、まず日本全体の景気というのはいろんな数字で改善傾向、緩やかな回復という傾向が出てきているというふうに思っています。  やっぱりリーマン・ショックで一旦落ち込んだわけですが、いろんな数字をリーマン・ショック前後の一番良かったときとリーマン・ショックでどんと落ちたときと今というのを比較すると、例えば雇用の面では有効求人倍率、リーマン・ショック直前一・〇八だったのが、リーマン・ショックで何と〇・四二まで落ちていたんですが、今一・四五、あと、鉱工業生産指数、リーマン・ショックの少し前が一一七・三、これが一番良かったときでありますが、リーマン・ショックで七六・六に落ちましたが、今九九・八まで回復をしてきています。法人の設備投資額も、リーマン・ショック前、一番いいときは五十四兆円、それがリーマン・ショックで三十四・一兆円まで落ちましたが、今四十兆円まで回復してきています。民間最終消費支出が、リーマン・ショック前が二百八十五兆円ぐらいだったわけですが、これが今二百九十六兆円まで回復をしてきております。  ということで、数字だけ見れば全体的に回復してきていますし、地方でもやっぱり税収は上がってきていますので、そういう意味では、地方にもアベノミクス効果は一定程度行き渡っているというのが現状だというふうに思います。  しかし一方で、地域によってあるいは業種によって回復状況にばらつきがあったり、あと、やはり地方の方が人口減というのが急速に進んできておりますので、地域内の需要が減っているというようなことも起こってきていますし、あるいは、円安で少し戻ってきているという話もありますけれども、やっぱりグローバル化で企業立地の数が減っていっているというようなことで、地方がやはりその分大きな影響を受けているという面もあるのかなというふうに思っています。こういう中で、地域の産業転換の遅れや地域経済の中核となる企業が生まれていないという現状もあるんだろうというふうに思います。  こういった課題に対応して、地域が自律的に発展していくために、そして、地域独自の強みを生かしながら、将来成長が期待できる第四次産業革命分野ですとか、あるいは人口が減っている分インバウンドで消費をしてもらうという意味で観光分野ですとか、あるいは航空機部品など、いろんな需要を地域の中へ取り込むことによって地域の成長発展の基盤を強化していくことが重要だというふうに思っておりまして、今回、この地域未来投資促進法案では、地域の特性を生かして高い付加価値を創出して、地域経済への波及効果が多い事業を、人、物、金、情報、規制改革など、施策を全部パッケージにすることで集中的に支援をしていきたいというふうに考えております。
  7. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  まさに、今回の法改正、今、都会があるいは大企業がと言われている中で、地方をどうしていくかというところにしっかりと解決をしていこう、中核となる企業を育てる、あるいは今までにはなかった産業を活性化させていくということで今回の法改正があるのだというふうに大臣からの御答弁、理解いたしました。  そこの中で、次に、法案の中身について議論を進めさせていただきたいというふうに思います。  今回の地域未来投資促進法、これは現行の企業立地促進法を改正するものとなっております。現行の企業立地促進法、こちらは平成十九年に施行され、地域の産業集積をつくり活性化させるという点に力点を置いて、地域における企業の工場等の新規立地あるいは設備投資などを支援してきたものと理解をしております。  この十年を振り返りますと、二〇〇八年のリーマン・ショック、そして急激な円高、また二〇一一年の東日本大震災ということで、内外の経済環境が目まぐるしく激変しており、私の地元三重県におきましても多くの物づくり企業が立地しているわけでございますけれども、国内における企業の新規立地あるいは設備増強もかつて以上に難しくなっている、そんな側面もあるのかなというふうに感じています。そのような中で、今回の法改正、改正法案でございます。  私は、この改正が、現行法の約十年の成果と課題、こちらをしっかりとアセスして、また今後の地域経済の活性化のために有効な手段として講じられるものでなければならないというふうに先ほど大臣からも強いお言葉をいただきましたけれども、しっかりとしたものでなければならないというふうに思っております。  四月二十八日に我が自民党から提出されました経済構造改革に関する特命委員会、この最終報告である経済構造改革戦略Strategy5の中においても、戦略の一つ目として地域中核企業をしっかりと育てていこうということが入っておりますし、まさにこの地域未来牽引企業、こちらは我が国のGDPを押し上げていく、これにつながることが期待されています。  一方で、大変失礼な言い方となってしまうかもしれませんけれども、本法改正は、正直に申し上げて、これまでの制度との抜本的な違い、あるいは目新しさというものが対外的に少し分かりにくい仕組みになっている部分もあるのかなというふうに思いますし、実際にそんなような声もいろいろなところから聞こえてきます。経済を拡大して地域を活性化していきたい、これはどの地域においてもどの企業においても本当に心の底からの願いでありますし、我が国の命運も懸かっております。是非とも、地域や企業に期待感だけを持たせて終わるということになってはならない。  そこで、御質問をさせていただきたいと思います。  この現行法における十年間の評価と地域経済の現状と課題を踏まえて、今回の法改正のポイント、これはどのような部分にあるのか、また何が大きな有効点であると考えていらっしゃるのかについて、改めて世耕大臣のお考えをお聞かせ願えればと思います。
  8. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) まず、現行の企業立地促進法の評価でありますけれども、これは、まず平成二十八年度末時点で全都道府県で百九十一件の基本計画が策定をされました。お地元の三重県では十件策定をいただいております。そのうち、平成二十七年度末に終了して評価を行った百七十二の基本計画、一計画当たりの実績値、これを単純平均を取ってみますと、一計画当たり約五十件の新規企業立地をもたらし、そして約千人の新規雇用を創出をしているといった点で一定程度の効果はあったというふうに思っています。  ただ一方で、基本計画における付加価値増加率というのがありまして、一計画当たりの平均でこれが当初計画を大きく下回っているという現状でありまして、計画どおりの目標が達成されたとは必ずしも言い難い状況があります。ただ、要因としては、その間、リーマン・ショックの影響があったりとか東日本大震災の影響などということも、それも考えられなくはないんですけれども、一方で、地域の強みを生かした産業分野の指定が必ずしも行われていなかった、あるいは、PDCAサイクルをこの基本計画を実行していく中で回していく仕組みが弱かった、あるいは、現行のこの支援法は、法律上はどの業種もやれるようになっているんですが、政令でいろんな税制の支援とかそういったところをほぼ製造業を中心にしておりまして、サービス産業など非製造業の支援が十分じゃなかった、地域ではやっぱり非製造業の比率が高いわけでありますから、これが十分じゃなかった、この辺を反省して今回この法改正をさせていただきました。  先ほども申し上げましたように、地域の特性を生かして高い付加価値を創出をして、地域経済への波及効果が大きい事業を、人、物、金、情報、規制改革などの施策をパッケージにして集中的に応援をしていくということになります。  また、こういった実効性を確保する観点から、国の基本方針を基にこの法律では自治体の基本計画において付加価値額や地域への経済的な波及効果の面からまず要件を定めていくということ、そして、自治体の計画策定や案件発掘をRESASの活用による情報提供などを通じてサポートをしながら自治体の基本計画の実施状況を報告徴収する規定も新設をして、PDCAサイクルを回す仕組みを強化をしていく、そして、課税の特例などいろんな支援措置をサービス業などの非製造業の事業者も利用できるよう支援策を拡充するといった制度改正を行ってまいりたいというふうに思っております。
  9. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  私も十九年の現法、これはやはり製造業という意味では一定の効果があった、私の地元でもそのような、よかったというような声もございますし、思っております。しかし、その様々な十年間のまさに制度自体のPDCAを回していただいて今の法改正につながっているということで、是非とも、より広い経済効果あるいは地域活性化効果を期待しているところでございます。ありがとうございました。  次に、法案の詳細な中身について議論に入ってまいりたいというふうに思います。  この地域未来投資促進法案において、今回、地域経済牽引事業という新しい事業が定義され、これを支援することが本法案の柱となっております。地域経済を牽引する事業ということであるかと思いますけれども、かなり概念が抽象的である印象を受けますし、また、どのくらいの企業がどのような形で支援されていくのかという疑問も湧いてまいります。  そこで確認をさせていただきたいと思いますけれども、この地域未来投資促進法案において支援対象となる地域経済牽引事業、これはどのような事業をイメージされておられるのか、また事業数などの具体的なイメージについてお教えをいただければと思います。
  10. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  地域未来投資促進法案の第二条第一項におきまして地域経済牽引事業の定義がなされておりまして、これは地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、かつ、地域の事業者の方々に対する相当の経済効果を及ぼすことによって地域における経済活動を牽引する事業という定義でございます。具体的な要件につきましては、今後国が策定をいたします基本方針の中におきまして、この地域経済牽引事業の促進の目標に関する事項として自治体に対して目安を提示する予定にしてございます。  今後、基本計画に即しまして要件を満たす地域経済牽引事業が創出されるものと考えられますが、具体的なイメージといたしましては、例えば、地域の物づくりの技術力を結集した製品開発ですとか、あるいはその企業がグローバル販売展開を行う先端物づくりの事業、それからインバウンドの需要を取り込むための例えば地域ぐるみでのリノベーションを行う観光事業、さらに公共機関が保有するビッグデータなどを利活用しまして新しい投資を生み出すプラットホームづくりを行うような事業、こういった事業などが挙げられると考えてございます。  お尋ねの支援規模としては、当面は三年間で約二千程度の事業者の支援をさせていただきたいと考えているところでございます。
  11. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  三年間で二千程度ということで、どのような形でこの後それを選定していくのかなどについてもお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、この地域経済牽引事業についての関連でもう一つお伺いをさせていただきたいと思います。  政府から出された資料によりますと、地域経済牽引事業計画は、申請主体が民間事業者のみによるものに加えて、二つ目として地方公共団体及び民間事業者という官民連携型というものについても認められるというふうに見受けられます。  近年では、地域で観光振興の推進体として日本版DMOが設立される動きも多く見られます。私の地元でも、地域産業あるいは自然環境などを活用し、そしてそれとしっかりと観光と結び付けて広げていこうということで、法人の新たな設立などや、もう既にDMOとして認定されて活動しているというような組織も多くございまして、盛んになってきております。  そこで、この日本版DMOや官民連携による事業についてもこの地域経済牽引事業として支援されていく、そのような計画なのかについてお伺いできればと思います。
  12. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) お答えいたします。  地域経済牽引事業は、地域への裨益効果が高いものとして業種を限らずに実施されるものを想定してございます。したがいまして、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、相当の経済効果を及ぼすという要件を満たしましたら、例えば、御指摘の地域の観光振興の推進体となります日本版のDMOですとか、あるいは官民連携によります事業というのもこの地域経済牽引事業に該当し得るものと考えてございます。  この事業計画の策定に当たりましては、日本版DMOなど民間事業者の方々のみで作成する計画については都道府県の知事が承認権者となりますけれども、官民連携によって進められる、自治体も事業計画の主体に関わる場合、この場合には国が承認を行うこととなります。  なお、官民連携によります事業としては、例えば、民間のホテル事業者の方を中心とした観光関連事業者が自治体と共同で観光まちづくりを行う事業ですとか、あるいは自治体や地元企業の連携によるスタジアム、アリーナを中心とする一体のにぎわいづくりの事業などがこれに当たる事例ではないかと考えられます。こうした事業は、地域への波及効果の観点から本法案の重要かつ非常に有望な案件の候補であると考えてございますので、出ましたら積極的に支援をしてまいりたいと考えております。
  13. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  今、本当に、この地域、今までの様々なばらばらになっていた資源を使って、DMOというツールでもって地域活性化していこうというようなところがたくさんあるかと思います。是非とも、DMOも非常にいい仕組みで使いやすいと思うんですけれども、さらに、この本法改正によって、そういった今頑張ろうとしている取組の後押しをしていただける、あるいはより強固な支援を受けられるということになると非常に有り難いなというふうに思っております。  今御答弁いただいた中で、観光などについても世耕大臣にもお話を賜りましたし、広げていただけるということが分かりましたけれども、今の地域経済の七、八割を支えるサービス分野の事業者も今回の法改正によって支援対象になるということは、非常に期待できるところであるというふうに思っております。  そこで、本法案しっかりと執行していくために、関係省庁との連携についてでございますけれども、観光やスポーツなどに製造業を広げていくためには、経済産業省さんだけでは無理で、もっと様々な省庁に広げていくことが必要なのだと思いますけれども、具体的に他省庁さんとどのような話を進めておられるのか、あるいはそのおつもりかをお聞かせいただければと思います。
  14. 井原巧

    ○大臣政務官(井原巧君) お話のとおりでありまして、基本的には、アベノミクスの果実を全国津々浦々に広げるというのは、もう政府一体としてのこれは一番大きな目標だと思います。  ですから、本法案の策定に当たりましても、現行の企業立地促進法においてもう既に主務大臣として位置付けられているのが総務省、財務省、厚労省、農水省、国交省ということでありますから、今後地域において、お話のあったように成長が期待される観光、スポーツ等の分野に関係する支援施策等を所管する省庁として内閣府、金融庁、スポーツ庁、観光庁とも調整を進めてきているところであります。  執行面でも、去る三月二十四日に未来投資会議がございまして、松村副大臣の方から関係省庁一体で案件発掘を行うという旨を表明したところでありまして、実務的には、今後、関係省庁による具体的な発見、発掘及びフォローアップを実施いたしまして、各省庁における関係施策の一覧の作成、ベストプラクティス集の作成、法律全体の定期的な評価等を行うべく、関係省庁連絡会議を速やかに立ち上げて具体化を図ってまいりたいと、このように考えております。
  15. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  松村副大臣が省庁一体となって進めるというふうに表明もしていただいているということで、是非とも、本法案をしっかりと執行するためにより強固な連携、そして実行力ある活動をお願いできればというふうに思います。ありがとうございました。  さて、本法案のスキームは、国が基本方針を示し、自治体が基本計画を定めるというふうになっております。この基本計画の関連で、地域未来促進法案において都道府県と市町村が共同で基本計画を作成する必要性はどこにあるのか、この部分についてお伺いをできればと思います。
  16. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  地域未来投資促進法案におきます自治体が定める基本計画といいますのは、地域経済牽引事業を促進する目標や対象区域、活用すべき地域の特性などを盛り込むこととなりまして、これは、都道府県及び市町村の共同で作成するものと定めております。  都道府県におきましては、都道府県の単独事業といたしましても、例えば、補助制度を設けるなど直接的な政策誘導を行うことが可能でございます。市町村域を超えた産業活動の影響や効果を見定めていただきまして、あるいは市町村間の調整をしていただきつつ、地域の成長ビジョンであります基本計画の策定を定めていただきたいと考えてございます。  他方で、市町村におきましては、これは条例制定、あるいは固定資産税を始めといたします税制、農地等の土地利用の調整など、地域の事業者の事業環境に直接影響を及ぼす様々な権限をお持ちでいらっしゃいますことから、市町村としても主体的にこの基本計画の策定に参加をしていただくということが非常に重要だと考えてございます。  現行の企業立地促進法におきましても、都道府県と市町村が共同で基本計画を策定することと定められておりまして、現在までに百九十一計画の策定をいただいているところでございます。今回の地域未来投資促進法案におきましても、これまでと同様に、都道府県と市町村のそれぞれの強み、立場を生かして基本計画を策定していただくということが非常に重要だと考えておる次第であります。  引き続き、都道府県の知事と市町村長の双方のリーダーシップを御発揮いただきまして、共同で基本計画を策定していただきたいと考えている次第でございます。
  17. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  今、農地、土地などの利用の問題でありますとか、市町村が担っている部分もございますし、あるいは先ほどのDMOのお話、あるいは地方創生の計画の話なども市町村でということがございますので、県と市町村ということは非常に理解いたしますけれども、我が三重県において、市町村だけでは範囲として不十分というような形で、市町村は、うちはもう三十近くあるんですけれども、県内を七つのブロックに分けて、県とそのブロックで推進していくというような今までの経済の推進の仕方もございました。  市町村という単位を超えた一定の同じような性質のある地域というものとして捉えるということも一つ非常に有効な手段であろうというふうにこれまでの我が県の経験からも思っておりますので、県と市町村ということはもちろんでございますけれども、どういった形でやるのがより有効にこの地域未来企業が推進されていくかということについては、また運用の中で様々な点で御省にも見ていただければ有り難いなと思う次第でございます。  そして、先ほども少し触れさせていただきました、そもそも論になってしまうかもしれないんですけれども、私、行政が事業者の事業計画をどのように評価するのかという点につきましては、正直申し上げて疑問もございます。  国際的な経済産業の流れのマクロ環境、あるいは今後の産業政策の方向性、あるいは産業戦略の在り方、また我が国の、あるいは地域における目指すべき方向性といったものを分析し、その中で事業者の成長性も含めた事業性をしっかりと評価していくという点から考えると、例えば会計士さんだけとか、あるいは行政の中にいる人たちだけということでは、非常に目利き力という部分、あるいは評価という部分では難しいものがあるのではないかなというふうに思っておりまして、例えば、実際に会社を経営してきて様々な、リーマンであるとかあるいは円高、あるいは震災というようなものを乗り越えてきた、あるいはそういったところで様々な分野に直面してきたというような経験者のような人たちを入れていくであるとか、そういった人たちもしっかりと入っていないと本当の意味での事業性の評価というのは難しいのではないかなというふうに、これは金融におりました立場からも常々思っておるところでございます。  自治体や国が地域経済牽引事業計画を承認されるということでございますけれども、自治体や国の職員さんに事業の方向性や将来性を判断していただくという目利き力、あるいはどのように評価をしていかれるのかというところ、あるいは事業内容や財務状況の悪化又はレピュテーションリスクというようなものなどに対して、承認した事業計画の将来性についてどのように担保されようとしておられるのか、その辺りについてお伺いをさせていただければと思います。
  18. 井原巧

    ○大臣政務官(井原巧君) 先生お話しのとおり、今回のこの法律の一番みそというのは、いかに地域の特性を生かして高い付加価値を創出するかということで、その地域経済牽引事業を創出するかということが一番のポイントでありまして、この認定自体は、承認審査自体は、これは地方の特性、高い付加価値の創出、地域の事業者に対する相当の経済的効果を及ぼすことということを評価をして基準にしようというふうに考えております。  そして、基本方針で政府の方から大枠を示して、自治体が基本計画で決定するということでありまして、これらの手続については、その判定はやっぱり中立公平の観点から都道府県又は国が判断を行う。これは出てきた数字で良しか悪しかと、こういう判定をするわけですけれども、実際その事業計画を出すときには、もう先生のおっしゃるとおり、様々な知恵を借りて、官民様々な能力を借りてその事業計画を出すことが非常に必要だというふうに思っておりまして、多角的に支援することが必要だと思っております。  例えば、事業計画を立てるに当たっては、既に制度としてありますけれども、地域中核企業創出・支援事業というのがありまして、そういう支援を通じて、中核企業の成長のための体制の整備とか事業化戦略とか、あるいは販路の開拓等、そういう事業計画を支援するというプロジェクトがあります。あるいは、グローバル・ネットワーク協議会というのがありまして、様々なそういう専門家の知識を借りながら販路開拓等の支援をするという、こういう制度もありますから、事業計画を立てる段階でそういう知恵を借りながら、公平中立で判定する都道府県や国の判定にしっかりと対応していただいて事業化を進めてまいればと、このように考えております。
  19. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  是非とも、中長期的にしっかりとその地域の中核となり牽引をしていただく、そういった事業あるいは企業ということの選定に当たっては、後で、こんなはずではなかった、あるいはそこで目利き力が足りなかったというようなことがないような形で、しっかりとした仕組みづくりということを、これも経産省さんもリーダーシップを取って進めていただければ有り難いなというふうに思う次第でございます。  次に、地域の人材不足に関連してお伺いさせていただきたいと思います。  私の地元三重県って南北に長いんですけれども、私は一番北の名古屋に近いところが実家でございまして、電車で十五、六分で名古屋に着いてしまうということもあり、地元企業における人材の引き止めということが非常に難しく、さらに、これはいいことなんですけれども、有効求人倍率も上がっているということで、地元企業にとってはもう非常に昨今の悩みどころとなっております。  企業さんに今の困っているところ何ですかというお話をお伺いすると、必ず一番に出てくるのは人材不足という話でございまして、こういった地域では人材が非常に不足している中において、冒頭、世耕大臣からも人材不足のお話も触れていただきましたけれども、地域未来投資促進法を推進するに当たって不可欠な人材を育成あるいは確保していく、これはどのように措置をされていかれるおつもりでしょうか、お伺いできればと思います。
  20. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) お答えいたします。  地域の企業の人材不足、先生御指摘のとおり、深刻な状況でございまして、特に私どもターゲットにしたい地域の中堅・中核企業、こういった企業が更に成長していくためにいろんなレベルの人材の不足が深刻になってございます。一つは、やはり様々な経営戦略とか専門性を持ったミドル人材が圧倒的に足りていないという部分もございますし、それから、やはり現場で生き生きと働いていただく若い方々も、特に地方の場合、都心の大学に行ってしまって帰ってこないというような問題もあるかと承知してございます。  こういう幾つもの課題にこの法律の仕組みでも対応させていただこうと思ってございまして、例えばミドル人材につきましては、実は、先日御視察で見ていただいた企業さんもそうでございますが、地域中核企業支援の中で極めてハイレベルなグローバルコーディネーター、それから、それぞれの地域地域で地道な経営の戦略策定をサポートするコーディネーター、そういうミドル人材を提供するという事業を既に先行的に始めさせていただいているところでございます。あるいは、この法律におきましても、厚生労働省さんのお持ちでございます地域の人材を発掘する事業、これとも継続して連携していこうということも法律に明記をいたしまして、厚労省さんの制度も活用させていただきます。  それから、当然、中小企業政策の活用も重要だと考えておりまして、地域内外の若い方、女性、シニア、こういった方々が地域の中小企業が必要とする人材としてポテンシャルがあると考えておりますので、この紹介、発掘、マッチングをサポートする地域中小企業人材確保支援等事業というのがございます。これも活用させていただきたい。  さらには、内閣府の方で地方創生政策の一環といたしまして、プロフェッショナル人材の採用をダイレクトにサポートするというプロフェッショナル人材事業、こういう制度もございます。これも活用させていただいて、まさに政府全体が持っているありとあらゆる手法をこの法律の執行に連動させまして、中核企業が必要とされているいろいろなレベルの人材供給をお手伝いをしていきたいと考えております。
  21. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  他省庁の施策も含めて精力的に進めていかれようということで理解いたしました。  人材確保の面においても先ほどいろいろな計画をお聞かせいただきましたけれども、企業の技術やサービスの向上あるいは情報収集という面においても、私は、地域の大学あるいは地域を超えて大学との連携というのは不可欠であるというふうに思っております。  先般の委員会視察においても企業さんが、大学との連携があったから様々な情報が得られ、顧客からの要望への解決や事業の新規展開につながったというようなお話もございました。地域中核企業、こちらと大学と例えばコンソーシアムを組みやすくする、あるいは事業をそのような形で進めやすくするというような施策があってもよいのではないかというふうに思いますけれども、その辺りについてのお考えをお聞かせ願えればと思います。
  22. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  地域経済牽引事業を促進する上では、御指摘のとおり、地域の大学の果たす役割は非常に重要だと考えてございまして、特に専門人材の育成ですとか研究成果の社会実装などの役割が期待されているところでございまして、本法案におきましても、大学との連携についてはしっかりと位置付けられているところでございます。  具体的には、法の第二条第一項に規定されました地域経済牽引事業を、法第二十七条の規定に基づきまして支援機関が共同して連携することによって支援を行うという事業を連携支援計画として国が承認をし、取組を促すこととしております。例えば、技術に関する研究開発及びその成果の移転の促進としまして、TLOなどによる大学等の研究成果を企業等へ技術移転をするときの支援、あるいは研究成果の普及が図られるということを期待しているものでございます。  また、法七条に基づきまして、基本計画を作成しようとする際には、都道府県及び市町村が産業支援機関あるいは地域の大学、金融機関など産学官金の連携によりまして、地域において地域経済牽引事業を支援する方々を構成員とします地域経済牽引事業促進協議会というものを組織することができて、基本計画の内容について協議を行うというふうに定めてございます。  加えまして、法第三十三条に基づきまして大学等との連携協力の円滑化等の規定が置かれております。国は、地域経済牽引事業の促進のために、研究開発や人材育成に関する連携や協力、事業者と大学等との連携や協力の円滑化等に努めるものとしてございます。  この地域未来投資促進法案を活用しまして、引き続き、関係省庁とも密接に連携をしながら、地域の大学が有する人材や技術、地域の企業と産業界とが連携する取組というものをしっかりと後押しをしてまいりたいと考えております。
  23. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 是非とも、産官学金の連携によって地域を、さらに経済を推進していただきたいというふうに思いますし、選ばれた事業がより大学が近くなるというところも、先ほど来お話しいただきましたけれども、後押しいただければと思います。  関連で、先ほどの人材不足の話もございますけれども、地域の中核企業の社会的な認知度アップという視点で私、議論させていただきたいと思います。  地方の企業は、やはり都会の企業あるいは大企業に比べてアピール力が弱いという部分が多くあるのではないかなというふうに思います。先ほどの人材不足の対策でもお伺いしましたけれども、例えば地方の企業であっても、IPOした企業からは、IPOしたら各地の国立大学であるとか、非常に優秀な人材が一気に急に集まるようになったと。IPOの採用への効果というのは知っていたけれども、ここまで効果があるとは思わなかったというような話をよくお伺いいたします。上場企業であれば良い人材を獲得しやすくなるというように、この本件の採択、IPOまではいかないまでも、企業の認知度や企業のお墨付きという部分については若い優秀な人材確保という点でも非常に重要であるというふうに思っております。  この法案での承認、こちらを企業の認知度や採用あるいは取引条件にも関係するような、お墨付きのような位置付けにできれば、私は、より本当の意味でこの法改正の意味ってもっと大きくなっていくのではないかなと、一方で、その目利き力に対する責任も重くなるわけでございますけれどもというふうに思います。  ホームページ上で公表される、あるいはちょっと新聞に載るというようなだけでは、その地域の人々にインパクトを与える効果というものは、それほど長くあるいは継続的なものになるのは難しいのではないかというふうに思っております。この社会的認知度アップあるいは企業価値向上という部分についても、是非、この法の改正の中、あるいはこの事業を推進される中において是非とも工夫をして進めていただければ有り難いなと思いますので、こちらは要望させていただければというふうに思います。  次に、地方創生との関係についてお伺いをさせていただきたいと思います。  世耕大臣からも、RESASを使ってというお話、冒頭いただきました。RESASについては、本当に、まち・ひと・しごと創生本部と、あと内閣府、経済産業省一体になって進めておられると思います。私は、非常に地域の状況、あるいは入りと出であるとか様々な部分を定量的に見られるということで、観測や分析、あるいは情報解析ができる、あるいは情報提供のツールとしても、私は、RESAS、非常に良い仕組みであると思っております。  先日、びっくりしたんですけれども、ニコニコ超会議という、ニコニコ動画、ドワンゴさんとかがやっているイベント、これ毎年やっているんですけれども、幕張メッセで毎年十五万人の来場者が来ると。五、六割は十代、二十代の若者というようなイベントで、小泉進次郎さんたちとともに、高校生、中学生の皆さんと対談をさせていただくというイベントに出させていただきました。  その中で、高校一年生の学生さんが、今何か質問ありますかというところで、RESASを使ってどうやって地域経済の活性化に役立てればいいのかということで悩んでいると。高校一年生の子がそういった話をしておられて、私は、うれしいとともに感動したんですね、そういう質問が高校生から出ると思わなかったということで。もしかしたら、ゲーム感覚で様々なことを見ながら考えてくれているということで、私は、そういった柔軟な発想でこれから地域の経済を考えていくというのも重要なことではないかなというふうに思っておりまして、まさに世耕大臣おっしゃっていただいたように、このRESASも活用して進めていただけるということでございますけれども、地方創生は地方創生で市町村が計画を出すというような、本法と同じような形で今進めているわけでございますけれども、地方創生と本法、どのような形で連携をして進めていかれるのか、その辺りについてお伺いをできればと思います。
  24. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  地方創生は、地域の人口減少と地域経済の縮小を克服しまして将来にわたって地域の成長力を確保するために、まち・ひと・しごと創生法に基づきまして、まさに町づくり、人づくり、仕事づくりを総合的に行う取組でございます。  この地域未来投資促進法案は、特にその中でも地域における仕事創出の観点を中心にしまして、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、経済的波及効果を及ぼすことによって地域の経済を牽引する事業を集中的に支援するものということでございます。  この地方創生と本法案が有機的に連携することが非常に重要だと考えてございまして、この法案の条文上でも、関連する施策との連携について措置してございます。その一環としまして、予算面でいきますと、内閣府と連携をいたしまして、地方創生推進交付金を活用して地域経済牽引事業等を重点的に支援する仕組みというのを構築しているところでございます。  その際には、御指摘ありましたRESASというのももちろん積極的に活用いたしまして、今後とも、地域経済の活性化に向けて、内閣府、内閣官房あるいは関係省庁とも十分連携をしながら取り組んでまいりたいと考えております。
  25. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  重点配分をしてもらえるということでございますけれども、様々な従前からある事業とのバランスをうまく取っていただいて、地方創生に生きる地方中核企業あるいは未来牽引事業であっていただきたいというふうに思いますので、是非ともバランスを取っていただいて、重点配分をしっかりと付けていただけるようにお願いできればと思います。  次に、事業者に対する金融面での支援についてお伺いをさせていただきたいと思います。  地域経済牽引事業の支援につきましては、地域の金融機関の役割も非常に重要であるというふうに思っております。また、国の説明資料の中では、リスクマネーの供給促進として、地域経済活性化支援機構、REVICや中小企業基盤整備機構によるファンド創設が掲げられています。REVICのファンドは、ここ数年、金融機関だけでなく事業会社も巻き込むなどして、例えば三田篠山のノオトなどは有名でございますけれども、全国で様々な効果的な支援事業を実現しているということで、私も非常に評価をしております。  また、地域の金融機関においても、REVICがあるからこそ投資がしやすかった、地域の頑張っている事業の支援をしたいけれども金融庁さんとの関係の中でなかなか難しいというような、バンカブルには困難だというような案件をこのREVICがあることによって投資という面で支援できたということで、非常に有り難いというようなお声を多く聞いております。  私は、是非ともこのREVICなどを有効に活用して、これを大きく推進していただきたいというふうに思っておりますけれども、地域未来投資促進法案において、事業者に対する金融面の支援はどのようなものになるのか、具体的にお教えをいただければと思います。
  26. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 御指摘のとおり、地域経済牽引事業、地域の中核企業の方々が様々な成長が期待できる、逆にややリスクの高い事業を大胆に遂行していただくことが必要になりますので、その意味で資金融通の円滑化は大変重要な課題だと認識してございます。  そういう観点から、この法案の中では、今委員御指摘のございました地域経済活性化支援機構あるいは中小企業基盤整備機構、こういった機関によるリスクマネーの供給というものを想定をいたしまして、これらの機関の協力を法律上も明記いたしまして、具体的には、先生も御指摘になりました特にREVICは現在三十を超える様々なファンドを地域の地銀さんなんかと一緒におつくりになっていて、観光分野でございますとかヘルスケアの分野、それからまさにどんぴしゃりでございますが中核企業支援、こういった様々な分野で実績を今上げ始めておられます。  したがいまして、こういうREVICさんの資金的あるいは人的な能力を生かして、まずリスクマネー、特に資本、エクイティーの部分でございますが、ここをしっかり供給していくということだと思います。  それからもう一つ、何と申しましても、地域の中堅企業の活動を支えるのは地方銀行さんあるいは大手の信用金庫さんなどであると考えてございまして、そういう意味では、地域の金融機関がいわゆる長期の事業資金、これをしっかり供給していくということも大事だと考えております。地域の金融機関は、私どもこの法律の中でも地域経済牽引事業の支援機関という明確な位置付けを与えてございまして、その方々が集う協議会の設置も促したいと思っております。  そういう意味では、地域の金融関係のステークホルダーの皆様が、REVICのような公的機関とも連携しながら、エクイティーあるいはデット、様々な資金を柔軟に流していくと、これを是非促していきたいと考えております。
  27. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  審議官の方から、金融機関も地域の一部を成す企業だというような多分御認識を持っていただいているんだろうなと思って、ちょっとほっといたしました。  よく地域でも、金融機関というと、例えば信金などは、その地域の一企業であるにもかかわらず逆に金融機関は支援に回るんだというような形で捉えられることが非常に多いと思っているので、そこは私は、地銀、信金、特に信金さんなんというのは地域のまさに一部分を成す企業である、事業体であるというふうに思っておりますので、地域の金融機関の発展と地域の発展という、これは同じ方向性で進んでいくものだというふうに思っております。そういう意味においては、地域金融機関の事業自体を応援する、支援するということにまさにこのファンドの組成というものは私はなっていくんであろうというふうに思っております。  バンカブルでない案件、銀行の例えばデットとしてはなかなか付けにくいというような部分をこのREVICが入ることによってエクイティー入れられる、エクイティー入れられることによって、ノオトというファンドは今利回りが五%から一五%に黒字になって出ておりますので、そうしますと、その案件に今度はデットが付けられるようになるということになると、このまさに仕組み自体が地方の案件創出、事業創出あるいは事業拡大にもつながりますし、地域金融機関の発展あるいは目利き力が上がるということで、今度は例えば担保の考え方を変えていこうと。  ノオトの案件なんかは元々古民家を再生するというものでございますので、資産価値ゼロというものでどう考えたってデットはできないわけですね。しかし、そこにこのREVICと、ノオトによるファンドでそれを支援できたがために利回りが出るようになれば、今度はこれを実際に銀行のファイナンス案件として捉えていくことができるということで、あるいは担保というものの考え方自体を、じゃ、こういう案件が出てきたら今までは担保として取れなかったものをこれは資産として見ることができるよねというような、根本的な考え方の異なる、そのような私はベースにもなっていくんだろうというふうに思っておりまして、そういった意味では、これまでのREVICの案件というのは非常に期待しておりますし、本法によってこういったファンドを活用して地域を活性化していく、金融機関も含めて活性化していくということは、別の目利き力を上げるあるいは事業を拡大していくという面においても非常に効果が高いものであると思いますので、その辺りは行革との絡みで官民ファンドはという声はありますけれども、私は、短期で官民ファンドを論ずるというのは、物によりますけれども、おかしい部分があるというふうに思っております。  エクイティー入れようと思うと期間が掛かる、あるいは、ある案件に投資のお金が出るまでは、本当にそのファンドがあって初めて、じゃ、その事業を始めようというふうに思ってくれたならば期間が掛かって当然でございますので、そういった意味では、短期で見ずに、官民ファンドを一くくりにすることではなく、こういった非常に有効なものがあるということは是非とももっと声を上げていきたいなというふうに思っておりますし、この活用というのはお願いしたいというふうに思っております。  繰り返しになりますけれども、こういった地域の金融機関も目利き力を付けるあるいは力を付けていくということは、ひいては地域の活性化にもつながるというふうに思っておりますので、先ほどの審議官の御答弁、本当に有り難く思いました。是非ともよろしくお願いいたします。  最後に、世耕大臣に、本制度の有効性をより高めるため将来的にどのような形で進めていこうと思っておられるのかというお考えと、今後の我が国における地域経済政策、地域産業政策あるいは中小企業・小規模事業者への政策について、将来的に大臣はどのように捉えていらっしゃるのかということをお聞かせいただけたらなというふうに思っております。  私は、本当に何度もこの質問の中でも繰り返してしまったんですけれども、やはり本制度は我が国のGDPを押し上げる、そして地域を活性化している本当に肝になる、まるで最後のとりでのような、この制度で頑張っていかなければ我が国はもう駄目なんだというようなぐらいの勢いで出していただきたいものであるというふうに思っております。  おととい、参議院のこの委員会で皆さんとともに、非常に元気な、平成二十八年度の地域中核企業創出・支援事業で採択された企業二社にお伺いをさせていただきました。社長の発想も非常にユニークで、地域の企業とともに発展していきたい、そしてナンバーワンでありオンリーワンでありたいという思いと、従業員さんたちが皆さんきらきら目を輝かせながら案内をしてくれるあるいは話をしてくれるというようなことが非常に印象的でした。  しかし一方で、ある会社が、年商百億円近いんですけれども、この事業でもらった部分は二千万ということで、この事業のいただいたお金、今使わせてもらっているお金というものはすぐに税金とかそういう部分でお返しができるだろうというお話があったんですが、であるならば、本当に企業が今の事業を新しく推進するために制度をうまく活用できたのだろうかというところは、少しどうだったのかなという部分を感じた部分もございました。  本事業なかりせばこの新規事業はできなかったというような、あるいは本事業があったからこそ新しいことに挑戦できたというような制度であるべきだというふうに思っておりますので、本制度をより有効なものにするためには、例えば地域、業種、業態、プロジェクトによって必要な支援策あるいは資金の額、期間、全て異なるというふうに思っております。私は、この地方創生、地域活性化のこの制度は肝であるというふうに思っておりますので、例えば現状の制度の中では、既存の補助の部分を使ってうまく活用していきましょうという税制の優遇などはございますけれども、支援補助金のようなものは既存のものを使いましょうというような形になっていますが、私は思い切って、もう本法、本制度用のこんなものがあるんだということをどんと出して、そして各事業に合った、あるいは各地域に合ったような支援を大きく広げていただいてもいいのではないかなというふうにも思いました。  他方で、中小企業政策というのは、これまで本当に様々なニーズに応じて中小企業庁さんあるいは経済産業省さんが広げていただいてきたということは深く理解をしております。ただ、結果、先般の視察にお伺いした企業も、今、TAMA協会というところに非常に支援してもらっていますということで声が出たんですけれども、それまでに幾つかの支援機関を経てTAMA協会にたどり着きましたというお話でありますとか、よろず支援拠点をこういった制度を使っている企業なのに知らなかったというようなお話がありまして、ちょっと残念に思いました。もしかすると、企業者、事業者にとったら、いろいろな制度があり過ぎて分かりにくくなっている、あるいはいろんな支援機関があり過ぎて分かりにくくなっているという部分はないかなというふうにも思います。  そういった意味も踏まえて、世耕大臣、私は、本当に海外とのパイプも太く、そして様々な施策について、将来でありますとか、広い、面的にも時間的にも俯瞰して見ていただきながら、先進的なお考えでもって、そして実行力を持っていろんなものを進めていただいているということで、本当に尊敬申し上げておりますけれども、世耕大臣に、この我が国の地方の活性化、あるいは中小企業や小規模事業者の発展の道筋というものについてどのようにお考えでいらっしゃるのか、お聞かせ願えればと思います。
  28. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 今の御質問、随分いろんなことがてんこ盛りになっていてなかなか答えにくいんですが、この法律との関係ということで整理しますと、やはり地方の中小企業を活性化していくには二面の取組が必要だと思っています。まず一つは、個別のやはり中小企業を支援をして生産性を上げていく、付加価値を高めていくというアプローチ。もう一つは、今回、地域経済牽引事業という呼び方になっていますけれども、一つの固まりとして面的に事業を応援をしていく、その中には複数の企業が入っている。この両方をしっかりやっていかなければいけない。  個別の応援に関しては、去年の七月に施行されました中小企業等経営強化法、これをしっかり活用していくことが重要だと思います。経営力向上計画、これが認定されれば、サービス産業であっても固定資産税の軽減措置が受けられるという、これは画期的な取組であります。去年の七月から今年の四月末までの十か月で、もう既にこれ、所管省庁を超えて二万件の認定が行われているところであります。だから、まずこれを個別の企業に対してはしっかり使っていく。  そして、面的には、今回のこの地域未来投資促進法案をしっかり使って、これは、今度は逆に、地方創生推進交付金ですとかあるいはまた設備投資減税がサービス産業でも使えるという形になってきますので、地域経済牽引事業に対してこういった施策を規制緩和とも併せて集中的に投入をしていくということをやっていきたいというふうに思います。  これらの施策がほかにもいっぱいあります。いっぱいあって分かりにくいというのは、これ、我々もよく反省をしなければいけないというところでありまして、これは経産省だけじゃなくて、中小企業というのは、建設業でいえば国土交通省、運輸業もそうですね、あるいは生活衛生だと厚労省とかいろいろあるわけでありますから、省庁を超えて各地方がもうちょっと現場を歩いてしっかり説明をしていくことが非常に重要だというふうに思っております。  最終的に、私はやっぱり地方の中小企業の開廃業率をもっと上げていきたい。後継者がいないから泣く泣く廃業、これはよくないですからしっかり支援していかなきゃいけないと思いますが、もう駄目だという分野に関しては、そこにしがみついているのではなく、例えば今回の地域経済牽引事業を見て、こういう分野でこの地域は進んでいくのか、であればその裾野であるこの分野にチャレンジをしようというような取組をしっかり進めて、前向きな開廃業というのをしっかり進めていく姿に持っていきたい。日本は、残念ながらまだ開業率、廃業率ともOECD諸国に比べて非常に低いレベルにある。その中には、なかなか未来の展望が持てなくて、今の仕事にもうしがみついて一生懸命やっているんだけどなかなか展望を開けない、そういう人たちに、こっちでやるともっといけますよというような、そういうことをできるように持っていければなというふうに思っております。
  29. 吉川ゆうみ

    ○吉川ゆうみ君 済みません、てんこ盛りでしたのにありがとうございました。  終わります。ありがとうございます。
  30. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 よろしくお願いいたします。民進党・新緑風会の平山佐知子でございます。  まずは、先日は、おとといですね、委員長を始め理事の皆様、多くの皆様の御配慮で埼玉県への視察に行かせていただきましたこと、誠にありがとうございました。先ほど吉川委員からもありましたけれども、日本にいながら世界一を目指すという突破力とか行動力、驚きましたし、それからまた、地域を牽引していくんだというその力強さとかそういうものを感じて、大変頼もしく、興味深く現場をしっかりと見させていただきました。その視察も踏まえて、今日は地域未来投資促進法案について質問をさせていただきたいと思います。  今回の法案は、平成二十八年十二月の産業構造審議会地域経済産業分科会の報告書におきまして、現行の企業立地促進法では、企業立地や産業集積には一定程度寄与したとされている一方で、地域経済への波及効果が十分ではなかったという点、それから支援措置の対象が製造業中心であったという、この二つの課題等があると指摘されて改正案の提出に至ったと理解をしております。  現行の企業立地促進法ですが、産業の集積を図って効率よく開発それから企業立地を促すものであると思います。一方で、今回の地域未来投資促進法案ですが、地域経済を牽引する事業を促進するということで現行法とは全く違う目的のようにも思えます。  その辺のまずは大臣の見解を伺うとともに、またあわせて、今回、新法ではなくて改正法で提出されたこの理由についても伺いたいと思います。
  31. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 現行の企業立地促進法は、今御指摘のとおり、やはり産業集積というところに視点を置いていた法律だというふうに思っています。産業集積という面では一定の効果がありました。既に累計で五千七百件以上の事業計画が承認をされていますし、特に地域の雇用ですとか企業誘致といった面では一定の効果があったんだろうというふうに思います。  ただ、どうしても産業集積ということに目線を置いていましたので、地域経済への波及効果とか地域経済への付加価値の広がり、こういったところが少し弱かったんだろうということで、今回はそこに着目をして、新たに地域経済自体を盛り上げていくという事業というところに着目をして、この地域経済牽引事業に支援の軸足を置いて地域経済の活性化を目指すということになります。  ただし、国が自治体の策定する基本計画に同意をして、そして自治体が地域事業者による事業計画を承認して支援をするという基本的なフレームワークは維持をされているわけであります、今の立地促進法のフレームワークは維持をされているわけであります。  また、現行法で支援してきた産業集積の機能というのも、これもやめるわけではなくて、引き続きこれは産業集積を進めていくという視点も持って、地域未来投資の促進を目指していくということになるわけでありまして、現行法を全部否定して作り直しているわけではなくて、現行法の発展形、悪いところは改め、いいところはより強くしていくという意味でありますので、今回、形式としては企業立地促進法の改正という形を取らせていただきました。
  32. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 その地域の特性を生かして産業をバックアップしていくというのは私も大賛成でございます。  その一方で、今までそれぞれの地域で開発を進めて、結果使われていない工業用地などもたくさん見受けられると思います。先日の衆議院の委員会質疑において、経産省では、遊休の工業用地、この把握をしていないということで、その際、世耕大臣は把握するかどうか少し検討を行うというふうにおっしゃっていました。やはりPDCAサイクルという観点から見ても、私は、絶対この把握は必要だと思います。  その後の検討を含めて、御所見をお伺いしたいと思います。
  33. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) これは、衆議院の経産委員会で御党の篠原議員から御質問を受けました。このとき、私の隣の衆議院の大串政務官が本当に木鼻の答弁を渡されてそれを読んでいて、私は、幾ら野党の御指摘であっても、いい御指摘はしっかり受け止めたいと思っていまして、これだけ予算を使って工業団地などを整備してきていて、その幾つかが、どれぐらいが遊休地になっているかとか、そういうのを把握するのはちゃんとやればできるわけですから、それをやっていないというのは、私はよくないと思いましたので、野党の御質問ではありましたけれども、いや、これはもう積極的にデータちゃんと集めますということを申し上げて、すぐその日のうちに指示を出して、今やらせているところであります。  分かってきているところもありまして、この企業立地関係の法律に基づいて、経産省所管の中小企業基盤整備機構が造成した団地は全国に二百件あります。全体の分譲面積が六千六百三十三ヘクタール。そのうち、まだ分譲されていないところは四百九十六ヘクタールとなりまして、分譲面積全体の八%程度がいまだ分譲されていない土地ということになります。ただ一方で、この二百団地において、一旦立地したんだけれども、その後それが出ていってしまって遊休化をしたという用地については、これはまだ把握ができていないという状況でありますので、これも今私が指示をして、分譲後の利用実態も含めた調査をするようにしているところであります。  今回御議論いただいているこの法律が施行されるまでには何とか二百団地における遊休地の実態を把握をして、そしてその情報を自治体やあるいは立地を考えている企業に提供できるようにしていきたいというふうに思っています。  企業団地というのは、まだこれだけではないんですね。いろんな仕組みがありまして、中小企業基盤機構が造成した団地以外の産業用地、これは、経産省で工場立地法に基づく工場適地調査などの実施によってその動向の把握に努めてきているところであります。  工場適地調査では、毎年三ヘクタール以上の全国の工場適地を調査、公表しています。これは、開発したとかしないじゃなくて、例えばインターチェンジのそばにこれだけ空き地がありますよとか、ここ使えるんじゃないかみたいなことも全部含めて押さえていまして、平成二十七年度の調査結果によっては、全国の適地面積は約六万一千ヘクタール、そしてこのうち立地未決定面積が二万三千ヘクタール。これは、だから造成したわけではありませんので、こういうところがいいんじゃないかというところを全部足したら六万一千ヘクタールが適地で、そのうち使われていないところが二万三千ヘクタールということになります。  また、日本立地センターというのがありまして、ここが産業用地ガイドというのを出しています。ここは自治体がやっている分譲中の用地の情報提供をやっていまして、これが平成二十八年の調査結果によりますと、全体計画面積は六万八千ヘクタール、うち分譲可能面積が一万二千ヘクタールということになっているわけであります。  これ、何か調査がばらばらで非常に分かりにくいですので、今後、遊休産業用地の活用の必要性というのがあるわけですから、工場適地調査の調査項目などを見直して、中規模以下の未分譲地ですとか遊休地を調査対象に加えることも検討していきたいというふうに思いますし、これらの調査結果については、地域未来投資促進法の施行に向けて設置するホームページのサイトにおいて、自治体や企業に対して分かりやすい形で、一元化した形で情報発信を行っていきたいというふうに思っています。  このように、野党の先生方と建設的で前向きな質疑を是非今後もさせていただければというふうに思っています。
  34. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございます。  建設的な前向きなお答え、そして素早い真摯な対応、本当に感謝を申し上げたいと思いますし、様々な情報も今私伺って、勉強になりました。  そういうことも踏まえてですけれども、私の地元の静岡県を振り返ってみても、例えば工業団地、歯抜けになって遊休地になっていたり、あと工場跡地になっていたりとか、また、この前の決算委員会でも御指摘させていただきましたけれども、中心市街地の商店街とかも空き店舗になっていたりシャッター通り化されていたりとか、そういう空いているところがたくさん目立ちますので、工場跡地等含めて、中心市街地の空き店舗になっているところとかそういうところも含めて、今まずは空いてしまっているところを有効活用していくというのも一つ案だと思いますけれども、これについてはいかがでしょうか。
  35. 松村祥史

    ○副大臣(松村祥史君) まず、遊休地の利用については、先ほど大臣からも御答弁ありましたとおり、的確な御指示が出たところでございます。  委員御指摘のとおり、やはり工場跡地であったり空き店舗などの遊休地を活用していくことは、これはもう重要であると私どもも考えております。実は、経済産業省も毎年工場立地動向調査を行っております。これは、三ヘクタール以上ということで、比較的中規模な工場になるわけですけれども、こういった工場の立地面積というのは実は増加傾向にございます。また、商店街の実態調査、これもやっておりますけれども、これも空き店舗率というのは、減少はしております。ただ、一定程度の空き店舗が引き続き存在もしております。  それと、加えて申し上げるとすれば、二〇〇四年の頃、大体百二十四万社ほど小売業がいらっしゃいましたが、既に十年ほどで二十一万社ほど減っておりますので、こういった細かな部分も見ていかなければ、一概に空き店舗率が少なくなったということは言えないと私も思っております。  こんな中で、中心市街地の空き店舗につきましては、中心市街地活性化法、これに基づきまして認定を行うことでいろんな面的支援をしてまいりました。加えて、この中活法は非常にハードルが高いという方々もいらっしゃって、なかなか認定を受けられない方がいる。じゃ、そこにもう少しブレークダウンした施策が必要ではないかということで、これは補正であったりいろんな部分で、まちづくり補助金でありますとか、地域・まちなか商業活性化支援、こういったもので支援をしてまいりまして、例えば広島の三原市でいいますと、呉服店の古民家をリノベーションしてレストランに変えたりとか、商店街の活性化、こういったものに独自に取り組んでいただいたりと、こういう支援をしてきたところです。  ただ、長年これに携わっておりまして、私も一つ思いますのが、私の地元でございましたけれども、熊本の商店街にこんなの使いませんかといいますと、歯抜け状態で、リーダーの方はやりたいとおっしゃるんですが、まとまらなくて、いわゆる補助金は受けられても、その間のリスクマネーを受けるのが嫌だとおっしゃる方々もいらっしゃって、単に何もしていないということではなく、なかなか地元がまとまらないと、こういう悪循環のところもあることも把握をしているところでございます。  そういう意味では、地域未来投資促進法の施行に当たっては、遊休地の活用促進は重要であり、平山委員の御指摘の部分では同じ問題意識を持っておるところでございます。  また、先ほど大臣からも答弁いたしましたが、工場適地調査の見直しについては素早く大臣から御指示をいただきましたので、早速取り組みまして、そのことをしっかりと公表し、遊休地の活用を促進してまいりたいと思っております。  その上で、今回の地域未来投資促進法では、国が策定する基本方針の中で、土地利用の調整のための仕組みを導入することとしておりますので、こういったものと併せて、遊休地の活用や中心市街地との連携についても具体的に明確化することとしていきたいと、このように考えております。
  36. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございます。  熊本県の御地元のお話もありましたけれども、全国各地でこういうことが、空き店舗の問題、歯抜け状態になっている状態というのがあるんだなというふうに改めて思いましたので、しっかりとお願いをしたいなというふうに思いますし、重ねてになりますけれども、この法案が施行された後も、その遊休地の活用がしっかりと実行されているかどうかというのをしっかり検証をしていただきまして、また把握した後、もし活用がされていないというときには更に進めていくことをお願いしたいと思いますけれども、重ねてお答えいただけますでしょうか。
  37. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 遊休地利用の点でございますけれども、この法律では、国が策定する基本方針で土地の利用の調整の仕組みというものを導入いたしまして、遊休地の活用を図ることとしております。それを基本方針の中でも明確化したいというのがまず一点でございます。  具体的には、基本計画を作成する都道府県、市町村、それから個別の土地の利用に関しましては市町村が土地利用調整計画というのを別途作りますが、これらの計画を自治体レベルで作っていく際に、遊休地を把握し活用を促進する必要があると、この旨をしっかり基本方針に明記をさせていただきたいと考えておりまして、私ども国は、自治体が策定する基本計画をチェックするのが法律上の仕組みでございますので、そのチェックのところで担保していきたいと思います。  それから、二番目でございますが、繰り返しの御答弁になりますけれども、大臣の指示に基づきまして、工場適地調査の調査項目の見直し、あるいは中規模以下の未分譲地や遊休地を調査対象に加えることをしっかり検討いたしまして、これを一覧性の高い、分かりやすいホームページ情報等で自治体の皆様、事業者の皆様に提供してまいりたいと考えてございます。  立地動向調査につきましても、跡地の立地状況につきましてしっかり見ていくとか、こういう運用をすることによりまして、仮に、今委員御指摘のように、遊休地の利用が思わしくないというような例えば地域とかが見付かったりした場合には、そこに対して必要な指導をしてまいりたいと考えております。
  38. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございました。  また、先日、我が党の党内部会においても、あと衆議院での質疑でも議論になった部分でございますけれども、今回の法案でいわゆる農振地域へ工業が進出してくるといったことを危惧する声がこれ結構たくさんございました。  農振地域は農振地域として守るといった歯止め、どのように担保されているのか、また、今回の法案は農業の六次産業化をバックアップするといった意味合いもあるように思いますけれども、農業と商工業の調和で地方を活性化していくといったものにしていくためにも、経産省と農水省が決して足の引っ張り合いをすることはなく、手を取り合って協力していくべきだというふうに考えますけれども、御意見をお願いいたします。
  39. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 本法案におきまして、まず農水省とも事前によく協議をいたしまして、制度的な仕組みを既に法律の案文の中に盛り込ませていただいております。  具体的には、先ほどの御説明と若干かぶりますが、基本方針の中でも、農業の効率的な利用、これに支障が生じないようにするということをまず明記をさせていただきたいと考えておりますし、また、その基本方針で、都道府県、市町村が作る基本計画、この基本計画が私どもの基本方針としっかり適合しているかということについて経産大臣、農水大臣の同意という仕組みが入ってございます。また、個々の自治体の中では、さらに土地利用調整計画というのを市町村にお作りいただきまして、この中で具体的な土地利用の調整をしていただくわけでありますが、これにつきましては県レベルでチェックをしていただくという二重のチェックシステムを入れております。  また、法律の文言といたしましても、農業地域振興整備計画との調和を保つべきである、保たれなければならないということをしっかり明記をしてございまして、すなわち、基本計画とかをお作りになる段階で、それぞれの御地元がお持ちの農業振興地域整備計画との調和を保ったものを作ってくださいというのを法律の条文としても明記してございますので、こういった法律上の様々な仕掛けによりまして優良農地の確保は基本的には図られると考えております。  もう一つの委員の御質問でございますが、農水省との連携、まさに今回の法案は、これまでの製造業中心だった企業立地法のターゲットを非製造業分野、あるいは第一次産業の農林水産業関連、これをしっかりターゲットに入れていこうというのが今回の目的でございまして、私ども、個別の事例、候補を拝見しておりましても、地域地域の民間企業、中核企業が農協と連携いたしましてアジア・マーケットに販売を掛けていく、こういう地域商社をつくっておられるケースでありますとか、あるいは地域で取れた非常に鮮度のいい、おいしい野菜とかお魚をコールドチェーンをしっかりつくって、空輸あるいは海路を使ってやはり周辺国に出していくようなかなり戦略的な設備投資の試みでございますとか、あるいはITの技術を使いまして農産品の生産環境を制御して安定的な年間を通じて生産を模索されるベンチャー企業でございますとか、非常に農業と親和性の高い様々な地域の取組を既に私ども幾つも事例を聞かせていただいておりまして、これは、まさに農水省さんの様々な支援措置とも連携しながら、私ども経産省としても取り組んでいきたいと考えているところでございます。
  40. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 しっかり連携を取っていらっしゃるということで、分かりました。  ただ、優良農地の十分な確保というのは非常に大切な部分でございますし、衆議院において、優良な農地が十分に確保できないと認めるときは所要の措置を講じるものとするという規定を追加する修正がされています。  政府として、この優良な農地が十分に確保できないというのはどのような状況が想定されているのか、また、十分に確保できないと認める場合はどのような措置を講ずることが想定されるのか、詳しくお伺いしたいと思います。
  41. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 今委員御指摘の修正案が衆議院の方で御提案をいただき、修正の議決をいただいたところでございます。  この内容でございますけれども、優良な農地の確保ということであります。これはまさに農政の基本でございますけれども、国内の農業生産の増大を図り、国民に対する食料の安定供給の確保に資するという農地法の大きな趣旨がございまして、この農地法の趣旨を踏まえつつ、政府として総合的に評価させていただくことではないかと私どもも認識しているところでございます。  したがいまして、これはまさに農政の基本でございますので、農水省とも連携をいたしまして、先ほど申し上げた法律上の枠組みとして様々なことを入れてございますけれども、とりわけ優良農地の確保というものをしっかり基本方針で明記をさせていただきます。  その上ででございますけれども、政府といたしまして、仮に委員が御指摘のような優良農地が十分に確保できない状況が、これまず生じないように対応していくというのが極めて重要でございまして、まずそういうことでしっかり取り組みさせていただきますし、先ほどの委員の御指摘のとおり、農水省さんとは特に日々連絡を密にして、法の執行状況、優良農地の確保の状況につきましては、農水省からの様々なアドバイス、協力もいただきながら、まず状況をしっかり見ていくということだと思っておりまして、その上で、仮に何らかの措置が必要となった場合には、土地利用調整の、今申し上げたかなり法律に基づくきめ細かい運用手続がございますので、この手続をしっかり見直していく、改善していくということではないかと思っております。
  42. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 是非、きめ細やかな対応をお願いをしたいと思います。  視点を変えまして、現在、経産省を始め政府では、特区制度それから地域再生制度など、今回の法案以外にも様々な地方創生の制度があるかと思います。例えば、私がぱっと思い浮かんだのが、地元静岡県、まさに岩井理事の御地元でもあると思いますけれども、県の東部の地域を中心に、医療健康産業の集積を目指すファルマバレー事業というのがございます。こちらも私、先日、視察に行ってまいりましたけれども、これまでに、内閣府のふじのくに先端医療総合特区ですとか、文科省の地域イノベーション戦略支援プログラムなどの国の支援を受けて、三十を超える新規企業が参入を果たしたり、あと、八十を超える製品がそこから生み出されています。そうしたことから、地元のことで恐縮ですが、静岡県の医薬品、医療機器の合計生産金額は六年連続で全国一位、特に医療機器については、二位の二倍近く、断トツの一位になるなど着実に成果を上げているところでございます。  このように、今回の法案がなくても、ほかのこれまでの制度をこれまでも利用しながら実績を上げている地域というのは実際にあるわけでございます。その制度を充実させていくだけで、何も新しい制度をつくらなくても十分だという御意見もあるのも実際でございます。  経産省として、今までの国の制度にはない、先ほども吉川委員からもありましたけれども、本法案でなければいけない、できない、目新しく、かつ効果が大きい支援措置何か、教えていただきたいと思います。
  43. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) これまでも大臣等が御答弁申し上げていることでございますけれども、まず最大のポイントは、製造業のみならず、サービス業あるいは今御質問ありました農林水産業関係などの成長分野を促すために幅広く支援措置を拡充したということがございまして、支援の類型といたしましては、事業者の地域経済牽引事業、人のニーズ、物のニーズ、お金のニーズ、情報のニーズ、あるいは規制改革のニーズ、様々なニーズございまして、これらに対して一応の手だてを講じたパッケージの支援をこの法律として組ませていただいております。  具体的に申し上げますと、財政面あるいは設備投資といったものの支援に関しましては、今回、非製造業分野も含めました設備投資減税というのを復活あるいは新たに設けさせていただきましたことに加えまして、地方自治体が行う地方税を活用した減税支援措置に対しましては、国の方から交付税でその減収分を補填するという減収補填制度、それから、先ほども御説明申し上げました地方創生交付金と連携して設備投資などを応援する、こういった資金面の支援のパッケージが一つでございます。  それから、これからの新しいブランド戦略等を考えましたときに、地域の団体商標の有効活用あるいは特許権の活用などが大事でございまして、こういった面での地域団体商標の適用範囲の拡大でございますとか特許料の減免措置などを新たに講じております。  それから、面的な点、土地利用の有効活用策といたしまして、先ほど御質問がありました農地転用許可でございますとか市街化調整区域の開発許可に対する配慮規定の創設がございます。  それから、規制改革面に関しましては、事業環境を自治体が様々に整備されることに対して、事業者の方からの提案制度というものを新たに設けさせていただきましたり、あるいは補助金適正化法の対象となっております財産処分制限に関しましての手続の簡素化、こういったものを盛り込ませていただいております。  今申し上げましたような様々な法律上の支援措置を業種を問わずパッケージでワンストップで使えるようになっているというのが一つの最大の特徴でございます。  加えまして、先ほど来の御質問でも出ておりますように、例えば、この法律と連動いたしまして、候補企業二千社をしっかり公表して、奮起を促すといいますか応援していく。地域の中堅・中核企業はやはり認知度が低いというのが非常に一つのポイント、ハードルとしてあるかと思います。そういった方々の認知度向上のきっかけにもこの法律がなることを期待している次第でございます。
  44. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございます。  ただ、やっぱりまだはっきりしないという部分もありまして、今回の法案と特区制度や地域再生制度など、そのほかにも地域創生に関係ある制度たくさんあって、使う側から見ると、何が違うのか分からないとか、それぞれどこの窓口に相談していいのか分からないというのもやっぱり多々あると思います。  先日視察に行った企業さんでは、様々な制度をたくさん利用して、うまく利用してどんどんどんどんステップアップしているという本当に成功例でございましたけれども、一方で、そういうふうに使いこなせる企業ばかりではないというのが実情だとも思います。  使う側の観点から、やっぱり制度の整理統合をしていく必要というのもあるのではないかというふうに思いますが、その点についていかがでしょうか。また、今回の法案とこれら地方創生関係の制度との連携をどのように取っていくと考えているのか、お聞かせ願いたいと思います。
  45. 松村祥史

    副大臣(松村祥史君) まず、お答えする前に、先ほど私、工場立地動向調査は三ヘクタール以上と申し上げたんですが、これは千平方メートルの間違いでございました。三ヘクタール以上の調査というのは工場適地調査ということでございましたので、まずは訂正をさせていただきたいと思います。  その上でお答え申し上げさせていただくと、まず、地方創生につきましては、これは先生も御承知のとおり、まち・ひと・しごと創生法に基づきまして、町づくり、人づくり、仕事づくりを総合的に支援をしていく取組でございます。この中で、例えば特区法につきましては、全国レベルの先駆的なモデルの構築や他地域への横展開などを目的としまして、特区の認定をもらえた地域においては、規制の特例を主な支援手法として事業を推進できるものでもございます。また、地域再生法につきましては地域の活力の再生を目的としておりまして、地方創生推進交付金等を活用して、地方公共団体が行う自主的かつ自立的な取組を推進するものでもあります。  これらに対して、今回提出いたしております地域未来投資促進法案は、地方創生との関係におきましては、特に地域における仕事の創出の観点から、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、地域の事業者に対する経済効果を及ぼす地域経済牽引事業を集中的に支援をしていこうというものでもございます。  いずれにしても地方創生に資するものでございますが、各制度目的や手法は異なり、それぞれ個々の意義を有していると思っております。  実は、私もこの御質問をよく受けます。したがいまして、自治体の皆様方には、まず何がやりたいんでしょうかと逆にお尋ねをいたします。したがって、そのお答えで、こういうものを使えますというようなお話をしておるんですが、少し丁寧な説明が必要ということは、これは私も理解をしております。  これらの制度がどんな連携を取っていくのかということでございますけれども、これにつきましては、本法案の第三十一条におきまして関連する施策との連携について措置をしたところでございます。その一環として、予算では内閣府と連携をしまして地方創生推進交付金を活用できる仕組みにいたしまして、地域経済牽引事業者を重点的に支援ができるようにしたところでございます。  引き続き他省庁とも連携をしてまいりたいと、このように考えております。
  46. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 地域の特性を生かした産業のバックアップでその地域ならではの町づくりを推進していくというのは大変いいことだと思いますし、進めていくべきだと思うんですが、その一方で、やっぱり基幹産業があるところとか、言ってみれば今成功しているところを更に支援することになってしまって、逆に今厳しいというところとの差ですよね、地域間格差、これがますます広がってしまうんじゃないかというやや心配面もございます。  今回の法案では地方の減収補填措置も引き続き講じられるようですけれども、これに限らず稼ぐ力、これが特に弱い地域を引き上げるための支援策、これを講じる必要があるのではないかというふうに考えるんですが、大臣、どうでしょうか。
  47. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 必ずしも、地域の成長の芽というのは基幹産業があるかないかと直結しているわけではないと。逆に、企業城下町のようになっていると、その一番トップにいる大きな工場が縮小されたりすると途端に地域経済は駄目になってしまうという、そういう脆弱性も抱えているという面もあるわけですね。  ですから、基幹産業のあるなしにかかわらず、やはり成長の芽を各地域でしっかり自ら意思を持って見付けていくということが非常に重要なんだろうというふうに思っていまして、そしてそれに対して国がしっかりサポートする。特に、この法律では八条に国の情報提供の努力義務というのが定められておりますので、そこでいろんな情報を市町村に提供して、自治体がちゃんと気付けるようにしていきたいと思っています。  大きく二つありまして、一つはやはりRESASを使って地元地域にどういうものがあるかということを分析をしていってもらう、あるいは我々の方で地域中核企業候補二千社というのをこれから公表していきたいと思います。これは、例えば帝国データバンクのデータなんかを使って、地域の中でみんな余り気付いていないんだけどすごくやっぱり地域の中での取引関係が大きい企業とか、あるいは、そういう数字には出てこないんだけどきらりと輝いているようなとか新しいチャレンジを始めているような企業というのを経産省の方で、これ決してお仕着せではなくて、気付きのお手伝いをするために二千社ほど候補を挙げていきたい。  そんな中から、例えば今基幹産業はないんだけれどもやっぱり観光でやっていこうとか、あるいは、よくよく調べてみたらみんなばらばらでやっていたけれども、実は航空機の部品、うちの町ってすごくたくさん作っているからそれを連携させて集積していこうとか、そういう気付きが各自治体持ってもらって、地域経済の牽引事業というのが出てくればいいなというふうに考えております。
  48. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 今大臣がおっしゃってくださったようなコーディネートをしていくとか、今弱い地域もばらばらでやっているところも気付かせてというお話もありましたけれども、まさに私もそういうようなことを今考えておりまして、国全体をやっぱり俯瞰できるプロデューサーのような方の人づくりというのも重要なポイントじゃないかなというふうに思っています。  私、以前いろんな企業さん、取材をさせてもらったときに、例えばすばらしい、やる気のある企業があって、技術者がいて、オンリーワンの商品を作り出したんだけれども、結局販路が、どこにどういうふうに売り出せばいいのか分からないということで、結局そのオンリーワンの商品も衰退してしまったということもございましたし、そういう企業もたくさんあるように思いました。  先日の視察では、TAMA協会がそういうコーディネートの役割も果たしているというお話も伺いましたけれども、例えばもっと広い目線で国全体を外から俯瞰をして、あなたの地域はこういうのが向いているんじゃないですかとか、まだまだ気付いていないところに、外から見てこういうところを今国では先を見越してやっているんですけれどもどうですかというアドバイスをしたりマッチングをしたり、戦略的に全体的にプロデュースをしていくということも大切かなというふうに考えておりますけれども、その辺りも含めて、人づくりとか、全体のプロデューサーをつくるという点でお答えいただけたらと思います。
  49. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) これ、地域の中にいるか外にいるかを問わず、やはり国全体の動向ですとか地域の実情、両方に通じて具体的に事業をプロデュースしていくような人材というのは非常に重要だというふうに思っています。  そういう人材を確保するという意味で、経済産業省の地域中核企業創出・支援事業では、各地のプロジェクトを支援する人材に対して、国内外の最新の動向ですとか、あるいは分野固有の課題と対応策ですとか、あるいは政策の動向、国としてこういう支援を考えていますよとか、あるいは支援ノウハウといったものを提供して、地域の支援人材のスキルアップを図ってきているところであります。  また、こういう人がやっぱり集まっていろいろ情報交換をしたり専門性を深めるということも重要ですので、例えば食の海外展開ですとかロボットですとか、医療といったテーマを決めて分野別の会議を開催をしたり、あるいは異分野連携を図るという意味で地域ごとの会議みたいなのを開かせていただいております。  また、そういう人材をさらに、候補になるような人を育てるという意味で、e―ラーニングによって提供している地方創生カレッジなんというものもつくっていますし、あるいは市町村に対して、非常に知見とか能力を有した国家公務員や市町村長を補佐するようなプロデューサー役を派遣をする地方創生人材支援制度などの取組をやってきています。  ただ、これ、言うのは簡単ですけれども、実際我々地域を見ていて、やっぱりその人柄とかリーダーシップというのもありますし、またその人を応援する周りの雰囲気とか、あるいは首長さんのやっぱり固い決意とか議会との関係とか、いろんな複雑なファクターがあると思いますが、取りあえずこういうメニューはしっかりそろえていますので、これをあと市町村でどういうふうに御活用いただくかということに尽きているというふうに思います。
  50. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございます。  例えば、グローバル・ネットワーク協議会という組織も設置されていますけれども、やはりビッグネームでこれだけのたくさんすばらしい方をそろえてすばらしいなというふうに思うんですが、今おっしゃってくださったように、その地域地域の、肩書はなくてもその地域のことをよく知っていて、これからのアドバイスをしていただけるようなコーディネーターもやっぱり地域ごとにつくっていくというのも大切じゃないかなというふうに思います。  今日はちょっといろんな質問を用意していたんですが、最後にちょっと短くですが、現行法は支援措置が製造業中心であったというお話がありました。それを本法案はサービス業などの非製造業を含む幅広い事業を対象に支援していくとされていますけれども、具体的に本法案ではどのような政策効果を発揮をして、非製造業の利用割合をどの程度まで増やせるのか、お伺いしたいと思います。
  51. 星野岳穂

    政府参考人(星野岳穂君) 支援の考え方といたしましては、産業集積に着目しておりました現行法の企業立地促進法では全ての業種を支援対象にしておりますけれども、実際の主な支援措置が製造業中心で限定列挙されたということに対しまして、本法案では、地域経済を牽引する事業内容に着目をして、業種限定を掛けることなくサービス業等の非製造業における牽引事業も支援対象にするとしたものでございまして、具体的には、従来は主として製造業の事業者に限定されておりました課税の特例、これは一旦平成二十五年で廃止をされましたけれども、本法案で新しくまた新設をされました。  及び、地方税の減収補填措置、これにつきましても業種による限定というものを取り払いまして、これによってサービス業等の事業者も利用できるように拡充したものでございますし、また、公共データのインターネット等による公開を自治体による事業環境整備の一部として第四条において措置をいたしておりまして、これによって、非製造業を含めた、例えば第四次産業革命への対応を促すなど、非製造業への支援パッケージの充実を図っているところでございます。  この拡充によりまして、現行法では、これまでに承認された約五千七百の事業計画のうち約九割以上が製造業になっておりましたけれども、本法案におきまして、この非製造業分野というものを大幅に増加するということを目指してございます。  いずれにしましても、現場に密着した、例えば地域経済産業局等も通じまして、事業者の方々あるいは自治体の取組をきめ細かくサポートすることによってこの法案が広く活用されることを目指してまいりたいと思っております。
  52. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございます。  ほかにも質問用意していましたけれども、時間が来ましたのでこれで終わりたいと思います。  ありがとうございます。
  53. 浜口誠

    ○浜口誠君 皆さん、大変お疲れさまでございます。民進党・新緑風会の浜口誠でございます。  まず冒頭、文科省の総括審議官にも来ていただいておりますので、少し加計学園の件につきまして触れさせていただきたいと思います。  加計学園の件については、五月十九日、松野大臣の方から、報道各紙が取り上げましたいろいろな文書がございました。官邸の最高レベルが獣医学部の新設について言っていることだとか総理の御意向だとか、こういった文書が本当にあったのかどうかということについて文科省の中で調査をして、五月十九日、公表されました。  しかし、今回の調査対象、高等教育局長始め七人、たった七人です。それも基幹職レベルの方、こういった文書を本来だったら一般的に言えば書くような立場のない方だけを調査している。さらには、調査したファイルも共用ファイルのみで、個人ファイルに対しては一切調査をされていないと。こういう実態の中で、そのような文書については、このヒアリングを通じてその存在は確認できなかったということが、五月十九日、公表されました。しかし、昨日から今日にかけて、当時の文科省の事務方トップであります前川前事務次官は、その文書は本物だと、こういうことを明確にいろんなメディアに話しておられます。  この事実関係をやっぱりしっかりと、国民の皆さんも真実を知りたいという声は強いというふうに思っておりますので、文科省として、今回の件についてもっと対象範囲を広げて、例えば専門教育課の企画係係長以下、そういった一般の職員の方、あるいは大学設置に深く関わっている大学設置室の室長補佐、そして係長以下の職員の方、こういった人たちにも調査の範囲を広げていく、あるいは個人ファイル、ここもしっかりと確認していく、こういった追加の調査をやっていく意向があるのかどうか、その辺に対して現状のスタンスをお伺いしたいと思います。
  54. 義本博司

    ○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。  五月十九日に文部科学省が行いました調査につきましては、五月十七日の夕刻に民進党から御提示あった文書及び五月十八日の朝日新聞の一面に掲載された関連内容に係る調査を行ったところでございます。  その調査方法につきましては、担当する部局の担当者、具体的には、この問題を担当します専門教育課の課長、企画官、課長補佐及び専門教育課の上司の高等教育局長、それから大臣官房審議官、あわせて、特区の窓口の担当でございます行革推進室の室長、室長補佐のヒアリングを対象にしたところでございます。  と申しますのも、この該当文書につきましては、特区の問題につきましての内閣府と文科省のやり取りを中心にしたものでございますので、この新設の問題につきましては、高等教育局の専門教育課が担当部局として内閣府と折衝しておりまして、この折衝は担当部局の補佐以上の職員でやったところでございます。  それから、その調査につきましては、各担当者から、該当する文書は作成したのか、あるいはその文書を共有したことがあったのかについてそれぞれ確認いたしまして、共有したこともあるいは作成したこともその当該文書についてはないというふうな回答を得たところでございます。  それから、あわせまして、当該部局の共有ファイル及び共有の電子フォルダの中に該当する文書があるかどうかということについても確認したところでございます。該当する文書がなかったところでございますし、また、ヒアリングにおきましては、いわゆる共有している行政文書だけでなくて個人メモも含めてその存在についての確認をさせていただいたところでございます。ですから、こういう点から精査いたしまして、結論としては、該当する文書は確認できなかったというふうな結論が出たところでございます。  これによりまして、該当する文書の存在が確認されなかったということで調査の目的は達成したと認識しておりまして、これ以上の対象を広げて調査するということについては必要はないというふうに考えております。
  55. 浜口誠

    ○浜口誠君 これまでの国会審議の中で、我が党の同僚議員もいろんな方に質問させていただいております。例えば、義家副大臣もそのメモの中でやり取りの記録が残っていたんで、義家副大臣にどういう方とやり取りしたんですかというような質問をされたときに、今回の件については事務方もいろんなレベルで調整をしていたという発言ですとか、あるいは政府参考人の文科省の方からは、その専門教育課の、課の職員の中のメンバーとやり取りもやっていたというような答弁もあります。  だから、今回の七人ではなくて、もっと幅広く、係長以下の方、一般の職員の方にも今回の件に関わっていた方はあるんだろうと、そう推測されるような御答弁もありますので、これしっかりと、やっぱり国民の皆さん、国会の中でも疑問を晴らしていただかないといけないというふうに思います。  前川前次官も本物だと言っているんですが、どなたかが事実と違うことを言っているんです。これはちゃんとはっきりしないといけないと思いますよ。うそは、偽りは墓場まで持っていくことはこの件に関してはできないというふうに思いますので、しっかりとした真実の究明を、文科省として、政府として、国会としてやっていただくことを是非お願いを申し上げたいというふうに思っております。  この件についてはこれまでにしたいと思いますので、義本総括審議官については御退席をいただいていいと思います。
  56. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) 義本総括審議官については、御退席して結構です。
  57. 浜口誠

    ○浜口誠君 では、続きまして法案の方に入らせていただきます。  まず、一昨日はありがとうございました。小林委員長を始め、あと理事の皆さん、さらには委員部の皆さん、経産省の皆さんに非常に御尽力いただきまして、埼玉の地域中核企業二社の方を訪問させていただきました。本当に社長の皆様のリーダーシップ、さらには、本当に地域のそれぞれの強みある企業をうまく束ねながらリーダー企業として総合力で地域の力を発揮していこうと、こういう姿に大変力強く感じましたし、感銘も受けた次第でございます。    〔委員長退席、理事石上俊雄君着席〕  一方で、視察の中で少し感じた点についてまず冒頭お伺いしたいと思うんですけれども、それぞれ二社共に、国内だけじゃなくていかに海外に販路を広げていくか、海外との取引を増やしていくか、この辺が非常に大きな課題になっていると。グローバルコーディネーターの方と連携取りながら、あるいはアドバイスをもらっているということも非常に力になっているというような御意見ありましたけれども、やはり中小の皆さんからすると、海外に出ていく壁というのは改めてすごく高いんだなというふうに実感をいたしました。  今後も、この地域の中核企業あるいは地域のそれぞれの中小・小規模事業者の方の支援をしていくために海外支援というのは物すごく重要なポイントになってくるというふうに思いますので、これに対して、今後の取組等について、世耕大臣の御認識なりこれからの進め方についてお伺いしたいと思います。
  58. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、特に地方は人口が減っていっていますし高齢化も進んできますから当然需要は縮小してきますから、そういう意味で海外需要をしっかりと取り込むということが非常に重要になってくるんだろうというふうに思っております。  中小企業の海外展開支援については、それぞれの段階というのがあります。初めて行くところもあれば、もう既に支店はあってようやく取引が始まっているというようなこともありますから、そういった段階に応じてきめ細やかな支援をしていきたいというふうに思っておりまして、例えば、まず情報収集が必要な段階、これはもう一番最初の段階だと思いますが、そこでは、ジェトロが把握する海外の最新の市場動向などを無料で提供する、あるいは中小企業支援ポータルサイト、ミラサポで施策情報を提供するというようなことをやっていきます。また、海外事業に関心を持たれた企業が相談をできる窓口をジェトロ、中小機構によって全国五十五か所に設置をしておりまして、これは二十八年度で六万八千件の海外展開の相談に対応をしております。  その次に、じゃ、いよいよ計画、準備をするという段階に入った企業に対しては、戦略策定を支援をするとともに、新商品、新サービスの開発やブランドづくりを支援をしていきます。  そして、いよいよ進出するとなった段階は、展示会への出展ですとか海外バイヤーの招聘を通じた具体的な販路開拓の支援ですとか、ジェトロの海外事務所を通じた現地での法務、労務、知財の問題の解決などを実施をしていきます。  ジェトロ、中小機構、商工会、商工会議所などの支援機関が結集して設立された新輸出大国コンソーシアム、ここにおいて各機関が相互に連携をして様々なニーズに応じた支援を行っておりますけれども、地域にありながら海外展開に関心のある中堅・中小企業にとっても身近な支援機関による丁寧な支援が提供されておりますし、これからも充実をしていきたいというふうに思います。    〔理事石上俊雄君退席、委員長着席〕  それに加えて、やはりTPPであります。当然これ、複雑な通関手続を国別にやれる中小企業はありません。各地で模倣品対策をそれぞれの法律に対応するために弁護士を雇って対応できる中小企業もありません。こういったものがTPPによって統一化されると。今、ようやくTPP11という形でその交渉妥結を目指して取り組むということが先般ハノイで石原大臣が出席した閣僚会合で決まりましたので、TPPをしっかりと進めていくということも中小企業の海外展開にとってプラスになる対策だというふうに考えております。
  59. 浜口誠

    ○浜口誠君 ありがとうございます。  様々な課題がある中で、今の自由貿易圏をしっかりつくっていく。TPPに限らず、RCEPあるいは日EUのEPA等々やらなきゃいけない課題もたくさんあると思いますので、引き続きしっかりと政府並びに国会の中でも議論をさせていただきたいなというふうに思っております。  じゃ、続きまして法案の中身の方に入らせていただきたいと思います。  まず、基本計画の方ですけれども、地域の特性も踏まえながらということで現行法の中でも基本計画作られています。ただ一方で、今の基本計画、指摘されているのが、結構似通った計画が各地域から出てきている、余りオリジナリティーがないんじゃないかというような御指摘もあります。  今回は、とりわけその地域の特性を生かした事業を育てていこうという法案の基本スタンスになっておりますので、この法案の中でいかにその地域の特性を反映した基本計画にしていくか、これは物すごく重要な点になってくると思います。そうした地方の特性を生かすための措置としてどのようなことを今後やっていこうと考えられているのか。  また、基本計画では国の同意が必要になるというふうになっていますので、仮に出てきた計画が地域地域の特性だったり主体性、独自性のないような基本計画については同意しないというようなこともあるのかどうか、この辺について確認をさせていただきたいと思います。
  60. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 現行の企業立地促進法では、一基本計画当たり製造業を中心として平均二十六業種が集積業種に指定されるなど、必ずしも地域の特徴を生かさない計画になってしまっていた、これが課題の一つであったわけであります。  今回、この改正法案では、市町村及び都道府県が作成する基本計画において、産業の集積や観光資源、特産物、人材といった地域の特性とその戦略的な活用分野を記載していただくことを国が基本方針において示すというふうに検討を今進めております。  具体的には、航空機部品産業の集積、あるいはインターチェンジですとか新幹線といった交通、物流の利便性を活用した成長分野の物づくり、あるいは豊富な温泉地や野生生物、自然の景観、こういったものを活用した観光、あるいは高いITスキルを持つ人材を育成する大学があるという強みを活用したビッグデータ解析サービス等の第四次産業革命関連分野といったことをしっかりと記載してもらうことを想定をしています。  この基本計画を作るに当たっては、商工会、大学、関係企業、地銀、専門家といった地域の様々なステークホルダーを構成員とする地域経済牽引事業促進協議会で協議を行ってもらって、地域の有識者の英知を結集してこの計画を作成していただきたいというふうに期待をしております。また、国は先ほども申し上げた八条で情報提供の努力義務がありますので、RESASですとか、あるいは候補企業二千社の提示といったことをやって基本計画の策定をサポートをしていきたいというふうに思います。  万が一、今おっしゃるような特性を生かしていないような計画、あるいはもう明らかにあそこのコピペだろうというような計画が出てきた場合は、これは国として同意しないという判断もあり得ると思っております。
  61. 浜口誠

    ○浜口誠君 しっかりと国の同意に向けてのステップだったり、その計画に織り込んでほしい内容を各地方公共団体の方にも示していただけるということなんで、その点についての周知徹底を是非ともよろしくお願いしたいというふうに思っております。  また一方、今の現行法の中でももう一つ課題として指摘されているのが、今の現行法においても、国と協議したり、あるいは国との同意を取らないといけないと。そのリードタイムが非常に掛かっていて、企業立地なんかも迅速にやりたいんだけれども、結構そういうスピード感で、申請された事業者の方からすると何でこんなに手続に時間が掛かるんだというような、こんな声もあるというふうに聞いております。  とりわけ、今回の法案は、先ほど来いろいろな御議論あるように、先進の物づくりだとかあるいは第四次産業革命だとか、本当にスピードを持ってやっていかなきゃいけない、そういう産業をそれぞれの地域で育てていこうということになりますので、そういった手続についてもこれまで以上にスピーディーにやっていくことが非常に重要だというふうに思っておりますが、そういった面で、国として、今ある課題、スピード感ということに対してどんな工夫だったり対応をされようとしているのか、この点について確認したいと思います。
  62. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 現行の企業立地法におきましても国の同意の標準処理期間というのは実は三十日と定めておったのでございますが、やはり個別の関係省庁との協議その他でこれを超えてしまうというような事態もあったと承知しておりまして、私どもが行いました自治体や企業のアンケートの際も、是非迅速な手続を進めてくれと、こういう声があったことは委員御指摘のとおりでございます。  さらに、まさに第四次産業革命などの分野は非常に製品のライフサイクルなどが短期化しておりまして、こういう事業者の方々のスピード感のある事業を迅速に基本計画それから個別の牽引事業の承認のプロセスで応援していく必要がございますので、今申し上げました国としての標準処理期間、これは恐らく個別の調整などでやはり最大三十日ぐらい掛かるということはあるかと思いますが、これをしっかり我々自身、特に今回、同意プロセスで関係大臣も増えることもあり得ますので、関係省庁間の連絡をやはり密にいたしまして迅速な手続を進めていきたいと考えます。  それから、前法では、土地の利用の調整の関係でやはり大分お時間が掛かっていたようなケースもあるようでございますが、今回はまさに事前に、先ほどちょっと御説明申し上げましたように、市町村さんがある意味事業を重点化したい地域をあらかじめ設定をいたしまして、そのエリアを、それを先に都道府県で調整して、その地域に集中的に事業をやっていただこうという事前処理手続的な仕組みも今回盛り込んでおりますので、こういうものによりまして面的調整についてはスピードアップが図れるかなと考えております。  それから、当たり前のことでございますけど、これからこの法案が成立いたしました際には、自治体それから各経産局、それから、先ほど来ございますように、様々な、金融機関でございますとかあるいはTAMA協会のような支援センター、こういった方々に、この法律の仕組みを分かりやすく、それから簡易な申請手続なども用意いたしまして、時間が掛かってしまうということがないように様々な観点で取り組んでまいりたいと思っております。
  63. 浜口誠

    ○浜口誠君 是非スピード感を持って、本当に申請される民間事業者の方も早くいろいろなことに着手したいと、そういう思いの中で事業申請されるというふうに思いますので、今言っていただいたような手続面での対応を是非ともよろしくお願いしたいというふうに思います。  あと、もう一点、今の現行法の中で、基本計画百九十一あるというお話ございました。今の法律でも五年という一つの期限が区切られているというふうに思いますけれども、今回法改正されて、また改めて各都道府県、市町村から計画が出てくるということになると思うんですけれども、新しい基本計画と現行の基本計画、これ、併存することになると思うんですけれども、今の基本計画に対する措置はどのような形になっていくのか、その点について確認したいと思います。
  64. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 御指摘のとおりでございまして、現行の企業立地法に基づいて、まだ百九十一の計画が現役の計画として存在いたします。これらの計画期間は、例えば平成三十三年度末までを計画期間としているような自治体さんもおられますので、こういうものは、それぞれの計画期間内であれば基本計画そのものの有効性というものは担保すべく附則で措置をさせていただいております。  それから、現行法の基本計画に基づきまして個別の事業計画、企業立地の計画がまだ出てまいるかと思いますが、これに関しましては、改正法の施行までに都道府県に申請、承認されたものにつきましては、その企業立地計画に基づく措置が有効ということになっておりまして、具体的に申し上げますと、現行法の基本計画に基づきまして行われます工場立地法の特例でございますとか、あるいは現行の企業立地計画に基づきます様々な法律上の支援措置につきましては、今言った時間軸の中で承認されたものについては引き続き有効という整理になっております。
  65. 浜口誠

    ○浜口誠君 是非、新旧の移行措置の円滑化、これを各都道府県の方にもしっかりと徹底をいただきたいなというふうに思っております。  続きまして、今回、法に基づいて各都道府県が基本計画を作られます。大きな自治体はいろいろ人的な面でも対応できるかと思うんですけれども、少し規模の小さな自治体からよく聞かれるのは、国が基本方針を作って、各自治体にいろんな計画作ってくださいということで下りてくるんだけれども、もうマンパワー足りなくて、なかなか作りたくてもそこまで人的工数が掛けられないと、こんな声もよく聞かれます。  まさにこうした、とりわけ規模の小さな自治体に対して基本計画を作るための負荷軽減に向けたサポート、取組、こういったものも国としてしっかりと配慮していただく必要があるんではないかなというふうに思っておりますので、是非、そうした規模の小さい自治体へのサポート施策として今後どういったことを国として考えておられるのか、この点について確認をさせていただきたいと思います。
  66. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 本法案の第八条で、国からの様々な情報提供というものを行っていくということでございまして、最大の情報提供の中身は、先ほど御説明ありましたとおり、まず、RESASを使いまして、それぞれの自治体さんの持っておられる産業の賦存状況でございますとか資金のいろんな流れ、あるいは、その産業の強み弱みをそれぞれ相対的に評価できる、こういったツールの御紹介や、具体的な情報の提供のアドバイス、そういうマクロ的なアドバイス、それから、それぞれの地域におられる実は目立っていないけれどもすごい頑張っている立派な企業、まさに御視察いただいたような企業、これを二千社ほど候補企業ということで御提示をさせていただきまして、マクロ的な情報、ミクロ的な情報、これをしっかりお手伝いで流していくということを考えております。  加えまして、各地方経済産業局、これをフルに活用いたしまして、私ども霞が関本省にいる数十名の職員に加えまして、各経産局合わせますとこの関係で多分百名ぐらいの人員が様々な形でサポートに入れると思っております、この地方経産局の部隊による個別の相談対応、こういったことをやらせていただきます。  それから、この法案は、地方銀行さん、それからTAMA協会のような産業支援機関、こういう方々を地域経済牽引事業促進協議会ということで、いわゆるステークホルダーと申しますか、その地域の産官学金の関係者の方々を一堂に会しまして、どういう戦略でこの当該地域を伸ばしていくかと、これを積極的にそういう協議会の設置を促したいと考えておりまして、こういう地域の様々な有識者の方々からの情報、インプットも含めて自治体の基本計画策定を御支援していただきたいなと、こう思っているところであります。
  67. 浜口誠

    ○浜口誠君 ありがとうございます。  是非、規模の小さなところはやりたいけどやれないというような本当にジレンマ抱えているところもあると思いますので、しっかりとしたサポートをよろしくお願いをしたいというふうに思います。  じゃ、続きまして地域経済牽引事業計画の方ですね、そちらの方に移らさせていただきます。  現行法においても、企業立地計画ですとか事業の高度化計画、これ、民間事業者の方から都道府県の方に申請があって都道府県としては承認する、こんなステップがあるんです。実際、都道府県ごとにその計画、現行法で見たときも、多い県は四百五十件ぐらい承認している、あるいは少ないところはもう一桁と、こんなに非常にばらつきがあるんですね。これ実態なんですよ。  このばらつきがある実態に対して現行法の中でどのような受け止めを政府としてされているのかどうか。新しい今度の法改正後の事業計画、都道府県ごとに出てきたときに、ばらつきがあったときに何らかの措置をとっていくのかどうか。この点について確認したいと思います。
  68. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 御指摘のとおり、現行企業立地法に基づきます計画の件数でございますけれども、多いところで例えば兵庫県だと四百四十四件、長野県で三百三十八件、北海道三百三十一件。他方で、少ないところで沖縄県六件、それから東京都は十七件、京都府二十一件、こういうことでございました。  これ、様々な要因があるかと思いますが、一つは、やはり地域地域の基本計画、これは兵庫だと二十を超えるような計画、非常に各基礎自治体が競い合ってお作りになられたりとか、他方、東京都は大田区だけが企業立地促進法では手を挙げられたということで、国の制度を使う必要はなかったということかもしれませんけれども、やはりそういう御地元御地元のいろんな温度差とか首長さんのリーダーシップとか、そういうこともあったのかなと考えてございます。  こういうことの反省に立ちまして、若干繰り返しでございますが、今回の地域未来投資促進法案におきましては、やはり徹底した周知活動を行いつつ、それぞれの地域ごとにRESASの有効活用、これは非常に意味があると思っていまして、千七百基礎自治体別に全ていろいろ分析が今可能なシステムができ上がりましたので、やはりこれを徹底活用するということと、二千社の情報、これは当然、全国津々浦々におられる企業を我々も発掘していきたいと思っていまして、そういうことでしっかり事前のまずプロモーションを図ると。その上でまた、先ほど来申し上げているPDCAをしっかり毎年回すことによって少し動きの弱いところは更に後押しをするということではないかと考えております。
  69. 浜口誠

    ○浜口誠君 是非、都道府県ごとに、首長のリーダーシップのお話もありましたけれども、いろいろなケースがあると思いますので、国の方としても、経産省さんとしても、よくよく各都道府県の状況というのを把握をしていただきたいなというふうに思います。  続きまして、報告の徴収ということを法案の中にも、第六条、第三十六条等で記載されています。主務大臣の方が事業計画の進捗状況だとか実施状況について確認することができるというような文言で入っておりますが、どういったときに進捗の確認を取られるのか、そのときに見るポイントは何なのか、さらに、進捗が芳しくないというようなときに何らかの措置をとられる予定があるのかどうか、その辺の中身について具体的にお教えいただきたいと思います。
  70. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) まさに今、今回の法案の一つの目玉がやっぱりPDCAを回していく。ですから、ちゃんと報告を聞いて、そしてそれに対するフィードバックをしていくということが非常に重要だというふうに思っています。  まず一つは自治体と事業者の間のやり取りでありまして、事業計画が始まった後、実際に地域への経済的波及効果が及んでいるかなどの事業の実施状況を自治体が把握することができるように、自治体が事業者から報告を受けることができる規定、これが三十六条でありますが、設けております。  そしてまた、実際に地域への経済的波及効果が及んでいるかどうかなど各事業の実施状況を把握をして必要な助言ですとか指導を行える、これが三十五条でございます。これが自治体と事業者の関係です。  もう一つは国と自治体の関係でありまして、自治体に対して国が自治体の基本計画の進捗状況を報告徴収ができる規定を作っております。これが六条であります。そしてまた、その実態を把握したことで国による自治体への必要な助言を行えるように、これは八条で定めさせていただいております。こういったことで、国も関与して三十六条に基づく自治体の報告徴収の実効性を高めていきたいというふうに思っています。  基本的に、こういう報告は、両方とも少なくとも毎年は実施をしていきたいというふうに思いますし、その結果として把握した自治体と事業者の状況を踏まえて法律全体の定期的な評価、見直しを行っていきたい。何か、国が今言っただけですと偉そうに見えるんですが、国自身も、全体としてやっぱりちょっと目標達成率が悪いというときは、場合によっては国が事業全体の在り方を見直していかなければいけないということもあり得るというふうに思っております。
  71. 浜口誠

    ○浜口誠君 ありがとうございます。  しっかりと事業者の状況あるいは都道府県の基本計画の状況なんかもウオッチをしていただきたいと思います。  そんな中、現行法の中でも、工場が地域に来てくれた、よかったなと思ったんだけれども、その工場が閉鎖されて、あるいは撤退してしまった、それも短い期間でそういうことが起こっているケースもあるというふうに聞いております。今回も、より地域に根差した、地域の特性を生かした産業を地域でつくっていこうということなので、やっぱり地域に一定程度いてもらうというようなことも非常に僕は大事だと。  とりわけ、今回はサービス業だとか観光業だとか、いろんなサービス業に横展開していくということになりますので、そういう地域への定着性というのが非常に重要になってくるかなというふうに思っているんですけれども、実際の事業計画を作っていただく段階にその地域に一定程度いるというのを事業計画の要件だったり条件にしていくようなことを考えられているのかどうか、その辺に関して何か今のスタンスがあればお伺いしたいと思います。
  72. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  地域経済牽引事業計画では、この法律上は、促進地域において地域経済牽引事業を行おうとする者が都道府県に計画の承認を申請することができるものと第十三条で定められておりますので、都道府県が計画の承認をする際には、当然のことでございますけれども、この地域経済牽引事業者がその事業を促進区域内で実施するということを確認するということになります。  また、本法案では、PDCAの一環といたしまして、支援対象になる事業者への指導、助言を行うという規定や事業者から報告を徴収するという規定も措置しているところでございますので、地域に根差した事業というものがしっかりと行われるように私どもとしても対応してまいりたいと考えているところでございます。
  73. 浜口誠

    ○浜口誠君 もう一点、法案の中身で、第三十九条に罰則の規定がございます。この罰則の規定は、三十六条の報告の徴収、これは事業者だとか支援機関に対しての罰則規定ということになっております。第六条の地方の自治体等にはこれ掛かっていないということなんですけれども、実際の事業計画見ると、民間事業者の方が計画する事業と、もう一つは官民一体で、官と民で連携しながら作る事業計画、両方あるんですけれども、官民のときにはこの三十九条はどんな扱いになるんですかね。  官民の一体の事業計画のとき、報告があって、その報告が虚偽だったり、しっかりとした報告になっていなかったとき、それはもう民間の事業者だけの罰則になるのか、官の方には何ら罰則の規定は掛からないのか、その点について確認したいと思います。
  74. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) 国と自治体との関係でございますけれども、これは、第六条に基づく報告徴収の規定におきましては、主務大臣が市町村及び都道府県に対して、主務大臣が同意をした市町村及び都道府県による基本計画の進捗状況についての報告を求めるものでございますので、本規定、まさに国と地方公共団体との措置であるということから罰則規定というのは特段措置していないものでございまして、一方、今御指摘の三十六条の事業者の方については罰則規定ございますけれども、連携して行う場合におきましては、まさに地方自治体がしっかりと一体となってやるものでございますから、そうした状況の起こらないように国と自治体、それから事業者としても一体になって頑張っていきたいと、こういうことでございます。
  75. 浜口誠

    ○浜口誠君 是非、官民のところは国がしっかりチェックして、なおかつ地方公共団体の皆さんの方が民間事業者とそんな状況にならないように、しっかりとした指導だったりチェック体制を築いていただきたいなというふうに思います。  ちょっと時間がありませんので少し質問飛ばさせていただきまして、地域の経済活性化へ向け様々な事業がやられております。そんな中で、もう根本的にやはり地域の経済を活性化していくために、主権型の道州制度、こういったものもこれから本当に議論していく必要があるのではないかなというふうに思っております。やっぱり地域のことを一番分かっているのは地域の皆さんなので、その地域の皆さんにいろんなことを考えてもらっていろんな権限も与えていく、こういう仕組みの大きな構造転換がこれから本当に必要になってくるのじゃないかなというふうに思っております。  こんな中で、国、政府として、これまで十年間ぐらいで、この地域主権型道州制の議論というのはどのような感じで進めてこられたのか、この点について、まずは御報告をいただきたいと思います。
  76. 境勉

    ○政府参考人(境勉君) お答えいたします。  道州制の議論につきましては、平成十八年の二月に、第二十八次地方制度調査会におきまして、道州制のあり方に関する答申が出されました。その後、平成十八年の九月に政府に初めて道州制担当大臣が置かれまして、その下に、平成十九年の一月に道州制ビジョン懇談会が設置をされたところでございます。この懇談会は、平成二十年の三月に中間報告をまとめておりますが、その後の政権交代などによりまして、最終報告を出さずに終わっております。  このような政府における検討と並行いたしまして、道州制につきましては各党各会派におきまして様々な御議論がなされているところでございます。  いずれにいたしましても、道州制は国と地方の在り方を根底から見直す大きな改革でございますことから、その検討に当たりましては、地方の声を十分にお聞きをしつつ、国民的な議論を行っていただきながら丁寧に進めていくことが重要かと存じます。政府といたしましても、与党における検討の状況を注視しつつ、連携して対応してまいりたいと考えております。
  77. 浜口誠

    ○浜口誠君 ありがとうございました。  直近ではなかなか、国会の中あるいは各党の中でもこの地域主権型道州制の議論というのは盛り上がっていないというのが僕も実感としてあるんです。でも、本当に地域のことを考えたときには、広域経済圏をつくってその中でしっかりと地域のことを判断してもらう、単なる主権だけではなくて、課税自主権も含めた財源も併せて移譲していく、そのことによって地域の中で地域のことを考えていろんな政策が各道州制の中でやれるんじゃないかなというふうに思っています。  地域の経済の活性化、さらにはそれぞれの地域が輝くことによって日本全体も輝いていくことができると、こういう状況に持っていくことができる一つのステップではないかなというふうに思っておりますが、是非、世耕大臣として、地域主権型道州制、それも経済の面で見たときにどのようなお考えをお持ちなのか、是非とも御所見をお伺いしたいと思います。
  78. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 今回も地域経済活性化のためにこの法案、法律をお願いをしているわけでありますけれども、幾ら道具をそろえても、やはり地域が自主的にやる気がなければ地域経済の活性化というのは進捗しないというふうに思っています。  だから、そういう意味で、地方分権推進していくということも、地域に自覚を持ってもらうという意味で経済政策上も非常に重要だというふうに思っています。特に、単位自治体の対応ではもう間に合わないような広域的課題もたくさん出てきていますので、そういう意味で道州制といったことも一つ視野に入ってくるのかなというふうに思っています。  今回のこの法律は結構広域対応というのを意識をしておりまして、必ずしも都道府県とか市町村に限らず、またがったいろんな取組ができるようになっている。観光なんかは特にそれを意識をしておりまして、都道府県をまたがった地域でやってもらっても構いませんという形でさせていただいているところであります。  ただ一方で、全部分権してしまっていいのかというとそうではなくて、特に第四次産業革命対応の部分なんというのはやはり国が音頭を取って、施策を集中させながら、方向性を示しながらやっていくという分野も重要で、その両方のバランスが非常に重要なのかなというふうに思っております。
  79. 浜口誠

    ○浜口誠君 まさに今おっしゃっていただいたように、国の役割と地方の役割、これをしっかり明確化していくことが本当に大事だというふうに思っております。  その中で、やっぱり地方議員の皆さんと意見交換していても、もっと国として地方に、俺たちに権限くれよと、財源も含めて。そうしたら、俺たちもっとやりやすいこと、やりたいことあるんだと、こういう意見も根強くあるというのはこれまた事実なものですから、やっぱり地方を、本気で自分たちの地元を考えてもらうためにも、今申し上げた地域主権型道州制というような議論も是非国会の中でも盛り上げていきたいということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  80. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二十分休憩      ─────・─────    午後一時二十分開会
  81. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  82. 石川博崇

    ○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。  引き続き、地域未来投資促進法案の審議、どうぞよろしくお願い申し上げます。  今回の法案、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、地域への経済的波及効果を及ぼす地域経済牽引事業を促進することを目的として、法案としても様々な支援メニューがそろえられております。大変に期待も高いところでございますが、具体的な詳細な制度設計というのは今後の国でまとめられます基本方針、あるいは市町村、都道府県でまとめられる基本計画に委ねられているところもございまして、現場の事業主の方々からしますと、果たして自分がこの法案の対象として手を挙げられるのかどうか、そういったところがいまいち明確でないところがございます。今検討中のところも多いかと思いますけれども、そこをできる限り明確にして多くの方々に関心を持っていただく、それに資するような質疑とさせていただきたいというふうに思っております。  まず冒頭、そもそもこの地域経済牽引事業、午前中の質疑にもございましたが、その定義とは何なのかということをもう少し深掘りをさせていただきたいと思います。  先ほど申し上げましたが、地域の特性を生かすというのは具体的にどういう意味なのか。また、高い付加価値を創出するということですが、付加価値といいましても、東京の事業主の方々がもたらしておられる付加価値と地方の事業主の方々がもたらしておられる付加価値では差もございます。あるいは、地域への経済的波及効果、これをどのような観点から見るのか、取引額で見るのか、売上げで見るのか、あるいは雇用への影響で見るのか。こうしたところを今のところどのように考えておられるのか、具体的な数値要件を設けるのかどうかも含めて、経産省より御説明をいただきたいと思います。
  83. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  地域未来投資促進法案の第二条第一項におきまして、地域経済牽引事業を、今御指摘ありました地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、かつ、地域の事業者に対する相当の経済効果を及ぼすことにより、地域の経済活動を牽引する事業という定義をしてございます。  具体的な要件でございますが、これは今後国が策定をいたします基本方針におきまして、地域経済牽引事業の促進の具体的な目標に関する事項として自治体に対して目安を提示する予定でございます。その詳細な要件でございますが、まず国が基本方針において大枠を示しまして、その上で自治体が地域の特徴や経済実態を勘案して基本計画で定めるということになります。  当該地域の経済規模あるいは環境といいますのは、今御指摘いただきましたようにまちまちでございますので、国としていわゆる全国一律の数値基準というのを求めることは考えてはございませんけれども、他方で、高い付加価値の創出につきましては、例えばその地域の中で新しい事業所が一つ立地するのと同等の付加価値が創出されるということなどについて今検討中の段階でございます。  また、地域の事業者に対する相当の経済的効果につきましては、地域内の取引の拡大、受注の機会の拡大、その他として、例えば雇用者への給与の支払や雇用者数の増加といった数値を通じまして、地域の事業者に対して相当の経済的効果を及ぼすということを確認させていただく予定にしてございます。
  84. 石川博崇

    ○石川博崇君 今検討中ということでなかなか明快なことは言いにくいんでしょうけれども、できるだけ早く地域の方々に明確な基準というものを示していただいて、多くの方々がこの制度を活用していただけるように取り組んでいただきたいというふうに思っております。  そして、今回様々な支援措置を設けていただいております。その中で、支援メニューの中で、財政面の支援措置といたしまして、地域経済牽引事業への補助の中で地方創生推進交付金を活用するということが掲げられております。この地方創生推進交付金は二十九年度予算として一千億円計上されているわけでございますが、この地域未来投資促進法案と地方創生政策、これまで自公政権として目玉施策として進めてきたわけでございます。  この関係が一体どうなっているのかということの御説明と、それから、この地方創生推進交付金、重点配分を行うということでございますが、既に平成二十九年度の予算執行は始まっております。そして、第一次の採択で五百億円近い事業の採択が既に行われているという現状でございまして、これから夏にも第二次募集が行われるということでございますが、その夏に向けた、第二次募集に向けた調整作業も既に始まっていると思います。  この法案成立いたしましても、施行が三か月後、そしてさらに、その後、地方における基本計画の策定等まだまだ時間を要すること等を考えますと、この地方創生推進交付金が果たして重点的に活用できるのかということについて若干疑問を感じるわけでございますが、この点につきまして内閣府、そして経産省の御説明をいただきたいと思います。
  85. 奈良俊哉

    ○政府参考人(奈良俊哉君) お答えいたします。  地方創生は、地域の人口減少と地域経済の縮小を克服し、将来にわたって成長力を確保することを目的としており、その更なる深化には、地方に仕事を呼び、人が仕事を呼び込む好循環を確立することを通じました地方の平均所得の向上を実現する必要がございます。  このため、これまでも、ローカルアベノミクスの推進に向けた地方公共団体の取組を地方創生推進交付金で支援することによりまして、地域経済に人材と資金を呼び込めるよう、生産性が高く、活力にあふれた産業の形成の促進を行ってきたところでございます。  今後は、こうした流れを更に推進するため、地域経済を牽引する事業の投資促進に取り組む地方公共団体に対し地方創生推進交付金で支援してまいる所存でございまして、この一環といたしまして、経済産業省と連携し、この地域未来投資促進法案、成立をお認めいただいた場合におきまして、この制度と地方創生推進交付金を有機的に組み合わせた地方公共団体の取組を重点的に支援する枠組みを現在検討しているところでございます。  なお、地方創生推進交付金につきましては、平成二十九年四月に第一回募集の採択事業を公表したところでございまして、この夏をめどに第二回募集を実施したいと考えてございます。  このため、今後、この地域未来投資促進法案の成立をお認めいただければ、この法案、制度と地方創生推進交付金を効果的に組み合わせて地方公共団体がいろいろ取り組んでいくことができますよう、第二回募集に向けた相談に対しましては、経済産業省と緊密に連携し積極的に対応してまいる、このように考えてございます。
  86. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) お尋ねでございますこの地域未来投資促進法案と地方創生政策の関係でございますけれども、この法案は、地方創生の中でも特に地域における仕事創出の観点から、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、経済的な波及効果を及ぼす事業を集中的に支援するものでございまして、このために、自治体の基本計画の作成に当たりまして調整が必要な制度あるいはその調整の方針につきましては、今後、国が定める基本方針あるいは実施要領にしっかりと位置付けた上で、自治体による計画作成が円滑かつ速やかに進むように、私どもの説明会等において丁寧に説明をしてまいりたいと思っております。  また、自治体や事業者の計画作成に関する負担軽減を念頭に置きまして、全国に所在いたします地方支分局の活用ですとか、省庁間の連携、あるいはRESAS等での国からの自治体への情報の提供、さらには契約等の申請について簡易な申請システムを整備する等々をもちましてしっかりとサポートをしていくことによって、内閣府を始めといたします関係省庁とも連携しながら、できるだけ早期にこの地域経済牽引事業を支援してまいる体制を整えまして、この地方創生政策と地域未来投資法案との関係もしっかりと築いてまいりたいと考えております。
  87. 石川博崇

    石川博崇君 御指摘させていただきましたけれども、この地方創生推進交付金、夏に二次募集ということで、三次募集というのは基本的に予定していないというふうに認識をしております。この中でしっかり今回の法案が生かされるように、両省連携をして御尽力をしていただきたいというふうに思います。  続きまして、支援機関に関してお伺いをさせていただきたいと思います。  今回の法案におきましては、地域において地域経済牽引支援機関と、そして、その支援機関による連携支援というものを計画を立てていくことが盛り込まれているところでございます。  そもそも、各地域におきましては、商工会、商工会議所、あるいは経産省で取り組んでおりますよろず支援拠点、地域金融機関や公設試などなど、様々な支援機関が既に存在しているわけでございます。  今回、法案の対象としている地域未来投資を進めていくには、こうした様々な支援機関の関与を得ていくということが極めて重要であるというふうに思っておりますので、この枠組み自体は大変重要かと思いますが、その支援機関が一体となってそれぞれの強みを生かしながらどのように体制を構築していくのかということが問われるのではないかというふうに思っております。  新たに地域経済牽引支援機関を定義して、支援機関が連携支援計画を策定した場合にその計画を国が承認する制度を創設することとされているわけでございますが、この支援機関が行う連携支援というのは一体どのような支援なのか、あるいはどういった機関を想定しているのか。特に、先ほど申し上げましたとおり、様々な支援機関が存在している中で、どの機関が軸となってこの支援計画を取りまとめていくのか、その方向性をある程度与えないと何も動き出さないのではないかということも懸念されるところでございます。  この辺について、経産省どのようにお考えか、お聞かせいただければと思います。
  88. 星野岳穂

    政府参考人(星野岳穂君) お尋ねの地域経済牽引支援機関でございますが、この法案の第二条第二項に定義をされておりまして、その主体は、今御指摘がございましたように、例えば公設試験研究機関、産業支援センター、商工会あるいは商工会議所、地域の大学、地域の金融機関などが想定されるところでございます。  この事業者が地域経済牽引事業計画に取り組む際に、こうした地域経済牽引支援機関がばらばらではなく、十分に連携を取って一体的かつ事業段階に応じた支援というものを有機的に行うこと、また地域内にとどまらず広域的に連携してノウハウを共有するということが極めて重要だと考えております。  そのため、地域経済牽引支援機関が連携して支援する事業のことを連携支援計画として国としてもこれを承認し、取組を促すことと第二十七条で定めてございます。これによりまして、具体的には、公設試験研究機関や大学で行います共同研究技術の支援、あるいは地域内外の金融機関等が共同出資した企業による地域の観光振興機関と連携した観光開発の支援、さらには産業支援センター等による販路開拓ですとかあるいはマーケティングの支援など、それぞれの技術力、資金力、ノウハウなどを結集いたしまして、地域の経済牽引事業を総合的に支援する事業の体制が各地域で構成されることが期待されております。  この連携支援計画の実施によりまして地域内の地域経済牽引事業が促進されるということは、これは自治体の基本計画におきます目標達成にも資するものでございます。こういった観点から、各地域におきましてその支援機関のどの機関が代表といいましょうか核になるのかというのはそれぞれ御事情がありましょうけれども、まずは自治体が、この基本計画における目標達成に資するという観点から、地域の支援機関の方々に対しまして連携支援計画の策定を促していただくということも国として期待しているところでございます。
  89. 石川博崇

    石川博崇君 今御答弁いただきましたとおり、まずは自治体がこの基本計画を定める際に、各支援機関にある意味呼びかけて、そしてどの支援機関がどの役割を果たすのかということをそれぞれ相談しながら地域ごとの特性に合わせて決めていただくというその道筋を政府としては期待しているということを明確に御答弁いただいたんだというふうに思います。  このような連携をして各支援機関が支援をいただくということは大変に重要だというふうに思っております。しかしながら、今回の法案を見させていただいて、様々な事業者に対する支援スキームというのは設けられているんですけれども、支援事業を行っていただく支援機関に対する制度あるいはインセンティブというものは若干物足りないのではないかなというような印象を受けております。  今回、法案では、連携支援事業を行う一般社団法人等について、中小企業信用保険法の特例を受けられるようにする、また財産処分の制限に関する承認手続を簡素化するというこの二項目が盛り込まれておりますが、商工会、商工会議所を始め、ふだんから大変忙しく地域の支援活動業務に追われているそれぞれの機関が、ボランティアで支援してくださいと言われても、なかなか対応が難しいのではないかというふうに懸念をするわけでございます。  こうした支援機関がしっかりと連携して取り組んでいただくために、連携支援の体制構築、あるいは支援自体の充実のために、法案に明記されているこの二点の措置以外に、どのような国として積極的に支援を行っていく考えか、政府の御所見をいただきたいと思います。
  90. 星野岳穂

    政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  複数の地域経済牽引支援機関が相互に連携して切れ目なく地域経済牽引事業を支援する場合には、より効果的、効率的な支援を提供できるということから、複数の支援機関が連携支援計画を作成して国の承認を得た場合には国としての支援措置を講じるということが第二十七条に規定されてございまして、具体的には、補助金等適正化法の特例ですとかあるいは先ほど御指摘いただきました中小企業信用保険法の特例、これは第三十条でございますけれども、を措置することとしてございます。  また、これに加えまして、例えば経済産業省では、平成二十八年度の当初予算におきまして地域中核企業創出・支援事業というのを措置しているところでございまして、この地域経済牽引支援機関が地域中核企業を支援する際には本事業を活用することも可能でございます。  また、さらに本法案の施行後に、まずこれらの支援措置の活用状況というのを私どももしっかりと確認してフォローアップをいたしまして、連携支援計画に対する支援の在り方につきましては必要に応じて引き続き検討を行ってまいりたいと考えております。
  91. 石川博崇

    石川博崇君 引き続き、支援機関がしっかり前向きに取り組めるような支援メニューというものを御検討いただきたいと思います。  午前中の質疑でもございましたが、今回の地域未来投資促進法案、目玉の一つはやはりPDCAサイクルをしっかりと回していくということだというふうに思っております。  基本計画について、地域の関係者が知恵を出し合って地域の特性をしっかり打ち出していく、そうした計画を立てていただくわけですけれども、そうしたことを随時改善していくという流れを是非とも築いていただきたいと思います。そのために、法案では、国あるいは地方公共団体が報告を徴収するということとなっておりますけれども、あわせて、今回組織されることとなる予定の地域経済牽引事業促進協議会というものが設置されますので、これを是非御活用いただきたいと思います。  現行法では地域産業活性化協議会という同様の枠組みがあるわけでございますが、これまでこの協議会、基本計画を策定した後なかなかその後開催がされない、あるいは計画の進捗管理が行われていない協議会もあるというふうに指摘もされているところでございます。  この協議会が進捗管理についてもしっかりワークするよう、国として協議会の組織の状況や開催状況について定期的に把握したり、あるいは改善を促したりしていただくべきかと思いますけれども、経産大臣、いかがでしょうか。
  92. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、現行の企業立地促進法は、そもそも支援対象事業の事前審査の仕組みがなかった、あるいは基本計画の実施状況の事後評価の仕組みもなかったということで、そもそもPDCAが回せる仕組みになっていなかったわけでありますので、今回の地域未来投資促進法案ではPDCA評価、これが一つの肝だというふうに思っております。  その中で、今御指摘の地域経済牽引事業促進協議会、これは自治体が作成する基本計画の進捗管理に関して重要な役割を果たしていってもらいたいというふうに考えています。具体的には、国が基本方針において、自治体が自ら事後的な評価等を通じてPDCAを回すように明記することを踏まえて、この協議会において原則として毎年基本計画の進捗を評価をし、改善内容を検討することとしております。また、事業者から実際に地域への経済的波及効果が及んでいるかなど、各事業の実施状況に関する報告を受けて、自治体が必要に応じて実施する指導助言の内容を検討すること、こういったことがこの協議会で行われることを想定をしているところであります。  また、自治体における基本計画の進捗状況を国が報告徴収する規定を新設をしました。各自治体の実施状況を把握することで、国による自治体への必要な助言をより的確に行われるよう措置しているところでありますが、この協議会の開催状況もしっかりチェックをして、自治体のPDCA状況についても国として原則毎年確認していきたいと思っております。
  93. 石川博崇

    石川博崇君 ありがとうございます。  今おっしゃっていただいた事業促進協議会、これには地域のそれぞれ支援機関も入ることが想定されているわけでございます。それぞれ地域で関係者が集まって、しかもそのメンバーでPDCAサイクルを回していくという姿が望ましいのではないかというふうに思っております。  最後に、今回の法案では、これまでにも御説明ございましたが、製造業のみならず非製造業にしっかりと対象を広げていくということが重要な視点でございます。観光等、サービス業全般に広げていくという観点からいえば、関係省庁としっかり連携をしていただくということも中央省庁としては大変重要でございます。  今日は、その関係省庁を代表する形で観光庁にお越しいただいておりますけれども、例えば、観光分野を振興していく上で、地域の観光プロジェクト、これを推進していくためにどのようにこの地域未来投資促進法案を活用していくのか、その点について、また経産省とどのように連携していくのかお聞かせいただきたいということと、経産大臣からは各省との連携に向けての御決意をいただきたいというふうに思います。
  94. 菅井雅昭

    政府参考人(菅井雅昭君) 観光庁では、観光産業の振興のために観光関連ファンドを活用した観光地の再生、活性化等を行っているところでございます。  今回、地域未来投資促進法におきます支援が観光分野でも適用されますので、更なる地域の観光振興に向けまして、具体的な案件発掘やフォローアップのため関係省庁連絡会議、これが設けられるということでございますので、こういった場を活用し、また、経済産業省を始めとします関係省庁との連携をしっかりと図って活用してまいりたいと考えております。
  95. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 関係省庁が連携していけるように関係省庁連絡会議を立ち上げて、ここでPDCAを回していきたいと思います。具体的には、この連絡会議において関係省庁における関係施策一覧を作ったり、ベストプラクティス集を作成をしたり、あるいは法律全体の定期的評価をこの連絡会議で各省が地方からの声も吸い上げながら検討する、そういうこともやってまいりたいと思っています。
  96. 石川博崇

    ○石川博崇君 以上で終わります。ありがとうございました。
  97. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。  今日は、地域未来投資促進法案の審議ということで、企業立地促進法の改正法ということですけれども、まず、現行法の果たしていた役割について確認をさせていただければと思っております。  この現行法におきましても、地域経済の基盤の強化を図ることが当該地域の経済の活性化にとって重要である。特に、地域が主体性を発揮してそれぞれの強みを生かした地域経済の振興に取り組むことにより地域経済の発展を目指してきた。この地域が主体性を発揮して、強みを生かして地域経済の振興に取り組む、地域経済の発展を目指すという大きな方向性自体は現行法と今回の法案とでは変わらないかと思いますが、ただ、その中で、今回の法案は名前も変えて目的も一部変更されるというふうになっております。  午前中からの質問と少しかぶるところもありますけれども、まず、この現行法におきまして、地方自治体によって百九十一の基本計画が策定され、うち二つは広域連携の計画というふうになっております。また、これまでに承認された企業立地と事業高度化の計画は、平成二十七年度末時点で五千七百二十八件と順調に推移しているというふうに評価も示されております。  この企業立地計画及び事業高度化計画の承認状況については、午前中もありましたが、各都道府県ごとにかなりの差が出ております。平成二十七年度末までの承認実績として、都道府県別では、多いところからは兵庫県が四百四十四件、次が長野県の合計三百三十八件、他方で、一番少ない沖縄県が六件、次が東京都の十七件、京都府の二十一件というふうになります。  東京は、そもそも基本計画を策定したのが大田区のみで、企業立地及び事業高度化の計画が合計十七件というふうに少ないというのが現状ですが、ただ、これは恐らく企業立地を誘致しなくてもいいだろうという環境にあることが影響しているんじゃないかなというふうに推測されるところでもあります。  ただ、その他の都道府県において基本計画の策定状況、また都道府県の承認実績に関してかなりの差が生じてしまっているのはいかがな理由によるものなんでしょうか。また、実際に利用実績が多い都道府県、兵庫県であるとか長野県であるとか、そういう都道府県ではどのような効果を得ることができていたのかということについてお教えいただければと思います。
  98. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 今委員御指摘のとおりでございまして、基本計画の数の大小にも連動する形で、それぞれの企業立地計画の大小もある種相関している点がうかがえると思います。  若干答弁ダブりますが、まさに今議員がおっしゃっていただきました兵庫県が一番企業立地等の件数多いわけでございますけれども、ここは基本計画そのものが二十三件を出していただいておりまして、各市町村で、ある種いい意味で競争原理が働いてということがございます。  それから、これも御指摘いただいておりますように、東京都など、あるいは福岡県、広島県などもそうでございますが、基本計画の数が一件というケースもございます。これの結果といたしまして、当たり前でございますが、基本計画の件数が多いことによって当該都道府県の中でのカバレッジが広がりますので、それに連動して企業立地の件数が増えているという基本的な傾向、因果関係がございます。  ただ、ちょっと一点、これ技術的な話でございますけど、福岡県などは当該県域全てを基本計画の対象にされておられまして、これはかなりまた県知事のリーダーシップもおありになったと承知しておりまして、基本計画の件数の大小が直ちに当該地域のある種熱意とかやる気とか戦略の優劣を表しているものではないという点はございますけれども、やはり基本的には、基本計画の数が多い地域はエリアのカバレッジも広いので企業立地の件数が多いという結果になっております。  今委員の御質問がございました、例えばその具体的な効果ということでございますけれども、基本計画それから事業者の承認件数が一番多うございました兵庫県につきましては、平成二十七年度末時点で新規企業立地件数が二百三十四件、新規の雇用創出数が約六千五百人、こういうデータであると承知しておりまして、これはやはり相当のリアルな経済へのインパクトがあったかなというふうに認識をしております。
  99. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 ありがとうございます。  私も兵庫県選出なんですが、全然、正直、今回勉強させていただくまで知らなかったところもありましたので、またそれも地元にしっかり伝えていきたいと思っております。  今、個別の評価をいただいたんですが、全体としてこの基本計画の実施状況や実績について国がどのように評価をされているのか、また、そこで出てきている課題、この結果とか評価が今回の法改正にどのようにつながっているのかということについて、世耕大臣、よろしくお願いいたします。
  100. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) ちょっと午前中の答弁の繰り返しになってしまいますが、二十八年度末時点で全都道府県で百九十一の基本計画、このうち二十七年度末までに終了して評価を行った百七十二の基本計画、一計画当たりの実績値、これは平均になりますが、それぞれ約五十件の新規事業立地、そして約千人の新規雇用の創出をもたらすなど、一定の効果があったんだろうというふうに思っております。  しかし一方で、付加価値額増加率、これは残念ながら、一計画当たりの平均値では当初の計画を大きく下回っているという状況になっておりまして、必ずしも計画どおりうまくいったというわけではないというふうに思っております。  要因としては、リーマン・ショックとか東日本大震災があって、少し景気の落ち込みなんかがあったことも大きいかと思いますが、一方で、地域の強みを生かした産業分野の指定が必ずしも行われていなかったということと、PDCAサイクルを回す仕組みが弱かったという点が挙げられるというふうに思っております。特に、現行法の支援策は製造業が中心であって、地方でウエートの大きいサービス業など非製造業向けの支援策が十分でなかったということだと思っております。  こうした課題を克服をして、地域経済の基盤強化を図るという意味で、地域未来投資促進法案では、地域の特性を生かして高い付加価値を創出をして、地域経済への波及効果が大きい事業に対して、人、物、金、情報、規制改革などの施策をパッケージにして集中的に支援をしていきたいというふうに思っています。  そういった実効性を確保するという意味で、国の基本方針を基に、自治体の基本計画において付加価値額や地域への経済的な波及効果の面から要件を定める、そして、自治体の計画策定や案件発掘をRESASの活用による情報提供などを通じてサポートをしながら、自治体の基本計画の実施状況を報告徴収する規定を新設をしてPDCAサイクルを回す仕組みをこの法律自体に入れていく、そして課税の特例など主要な支援措置はサービス業等の非製造業でも利用できるようにしていく、こういった改善を行っているところであります。
  101. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 御丁寧な答弁ありがとうございます。  ちょっと話が変わりますが、おととい、委員長始め理事の皆様、また経産省、委員部の皆様のお力で視察に二社行かせていただきまして、本当にありがとうございました。大変勉強になりましたし、感じるところもたくさんあったところです。  行かせていただいた二社は、平成二十八年度の地域中核企業創出・支援事業の成功例ということで視察に行かせていただいたのかと思うんですけれども、あの二社に行かせていただいて、実際、現行法の下でも十分地域経済を牽引する力を持っておられる企業があるんだ、また、そういう企業を押し出していくことができるんだということもまた逆の意味で示していただいたのかなというところも思っております。  いずれの会社も、豊かな発想力、また行動力、そして確かな技術ということで、本当にそういう力のある企業が地域の企業と連携していくのを後押ししたものというふうに見させていただいたんですけれども、各地域にこのような企業が満遍なくなく存在しているのかというと、そういうわけではないと思われます。  今回の法案では、このような力のある企業を後押しするためのものなのか、あるいは、このような中核企業がない地域であっても適切な牽引企業や中核となる企業を生み出すことができるようになるのを目指すものなのか。先ほど大臣の答弁の中でも、パッケージを集中的に支援していくというような話もありましたけれども、今ある企業を後押しするというのがベースになるものかどうかというところに関連して、現行法の課題の克服に対して本法案がどのように改正されているのか、特徴についてお答えいただければと思います。
  102. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 視察に行かれた井口一世は私も就任直後に一回行っていまして、大変な感銘を受けたところであります。  行かれた広域多摩地域は、元々大手企業の下請から派生した技術、能力にたけた中小企業が集積している地域ではあるんですけれども、いわゆる中核となるような規模の企業というのは逆に存在をしていない、あるいは認識をされていないという状況の地域もあるというふうに思っております。  ただ、その中核となる企業がなければ地域経済牽引事業ができないかというと、そうではなくて、例えば、少しRESASなどを使って、あるいは帝国データバンクのデータなどを使ってそういうのを見付けていく、あるいは、一つ一つはばらばらなんだけど連携させることによって強みを生かしていくとか、いろんな取組方がある。それを自治体にやっぱり気付いてもらうことが非常に重要だというふうに思っています。  特にこの法案は、地域の特性を生かして高い付加価値を創出をして、地域経済への波及効果の大きい事業を、いろんな施策をパッケージして集中的に支援をしていきたいというふうに思いますし、その際には、基幹産業が見当たらない地域であっても成長の芽を育てていく、そういう意欲のある自治体をしっかり応援をしていきたいというふうに思っています。今回は、ですから、製造業だけではなくて、観光とか農林水産も含む非製造業の事業者でも利用できるようにさせていただきました。  各地域の経済環境の変化に対応した新たな挑戦を応援していきたいと思いますし、RESASを是非活用をしていただいて、一体どういう企業がどういうふうにつながっているのか、あるいは、帝国データバンクによって取引状況を見て、地域にインパクトの大きい企業はどこなのか、あるいは、そういったことを含めて我々が中核企業候補として二千社ほど公表させていただきたいと思いますから、それをたたき台にして地域で考えていただく、こういうことを丁寧に対応していきたいというふうに考えております。
  103. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 ありがとうございます。  必ずしも、現在中核企業、基幹産業がない地域であっても本当にそのアイデアと工夫次第でしっかりとこの法案を生かしていくことができるというふうにお答えいただいて、心強い限りかと思います。  今大臣からもあったんですが、今回の法案において定められております地域経済牽引事業が、要件としては三つあるんですかね、地域の特性を生かして高い付加価値を創出をして、地域の事業者に対する相当の経済効果を及ぼすことにより、地域経済を牽引するものということでいただきました。  この地域の特性を生かすということについて少し確認をさせていただきたいんですけれども、特に製造業などにおいて力を持った企業あるいは中心に頑張っていこうという企業が地域で連携をしながら物を作っていくというような場面で考えたときに、地域の企業と連携して事業を展開していくというのは、必ずしも一般的な言葉で言う地域の特性を生かしたとまでは言えないのではないかと。観光で場所を使うであるとか、いろんなスポーツ振興でもいろんなドームとか球場を使いましょうとか、そういうような、そこで、そこだからこそできるものというのは地域の特性を生かしたというのが分かりやすいところではあるんですけれども、複数の企業で連携をして事業を展開していくからといって、必ずしも地域の特性を生かしたとは言えないのではないかというふうに、一つ疑問としては思うところがあります。  実際に、またほかにも、地域の産業で複数企業や自治体も連携しての戦略を後押しするという制度は、中小企業経営強化法とか中小企業地域資源活用法、また特区制度などほかにもある中で、今回の法案がほかの制度とどのように異なるのか、またこの法案で言う地域の特性というのがどのような趣旨なのか、またそこで言う地域の範囲についてお答えいただければと思います。
  104. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) この法案におきましては、地域の特性につきましては、第一条において、産業の集積、観光資源、特産物、技術、人材、情報など様々な観点からの地域の特性というのを挙げさせていただいております。  先ほど御指摘ありました例えば製造業におきましても、この法案におきます地域の特性の中には産業の集積というのが含めてございますが、これは、単にとある地域に優れた企業が一、二社あるいは二、三社存在すればいいというわけではなくて、もちろん優れた企業は非常に地域にとって重要でございますけれども、ここで申し上げます地域の特性としましては、例えば、相当数の優れた技術を持った企業を含めて地域の産官学金のネットワークが構築されているような状況を想定しているものでございます。  また、現行の企業立地促進法では、一計画当たり製造業を中心として平均して約二十六業種が集積業種に指定されております。これ、必ずしも地域の特徴というものが生かされていない計画になってしまったという課題、教訓を踏まえまして、今回は自治体が自らの地域の特徴や優位性というものをしっかりと認識した上で、それを生かした事業を推進するということが地域経済にとって大変重要だと考えておりまして、そういった法案の枠組みに考えてございます。  また、この法案におけます支援対象といいますのは、言わば地域経済を牽引していく、地域への経済的な波及効果というものがある事業を集中的に支援をするというものでございまして、お尋ねの中小企業関係の施策、例えばものづくり補助金等々は、中小企業が取り組む事業の革新性あるいは生産性の向上を踏まえますけれども、これは個社を支援していくというものでございます。  もちろん、様々なこういった施策を組み合わせて、しっかりと地域で地域経済事業が確実に発展していくように、有機的に連携を取りながら進めていきたいと考えております。
  105. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 ありがとうございます。  続きまして、地域経済牽引事業に対する補助についてお伺いします。  その効果として地方創生推進交付金の活用ができるというお話が先ほども出ておりました。今回、地域未来投資促進法の承認を受けた計画については内閣府と連携し重点的に支援するということで、先ほど来、有機的に内閣府と経産省の支援を組み合わせるとか効果的に組み合わせるというお話もありましたけれども、ここで言う重点的に支援するというのはどういう意味なのか、普通に地方創生推進交付金を受けることとどういう違いがあるのかということについてお教えいただければと思います。
  106. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) お尋ねの内閣府の地方創生推進交付金、これはローカルアベノミクスの推進に向けました地方公共団体の取組を支援する交付金でございます。この地域の成長発展の基盤強化を図るという地域未来投資促進法案の趣旨を踏まえまして、地方公共団体が地域経済全体に効果をもたらす自らの取組に加えまして、この地域未来投資促進法案の承認を受ける場合には、地方公共団体が地域経済牽引事業に対する設備投資などを促進する取組にもこの交付金を活用することができるとしているものでございます。  さらに、地方の平均所得の向上の観点から地方創生への高い効果が見込まれる場合には、この交付金の上限額ですとかあるいはハード事業への要件を緩和するといいました地方創生交付金の運用を弾力化することとしておりまして、こうした取組、内閣府を始めとする関係省庁としっかりと連絡、連携を取りながら、効果的に地域未来投資の促進を図ってまいりたいと考えております。
  107. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 ありがとうございます。時間ですので終わらせていただきます。
  108. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。  企業立地促進法改正案について聞きます。  まず、地域牽引事業者の承認についてお聞きしてまいります。  政府は、まず最初に二千余りの企業を選定すると、こういうふうに言っていますけれども、まず、どのようにその二千社余りは選定されるのか、お答えください。
  109. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  地域未来投資促進法案における支援を効果的に進めていくためには、地域経済牽引事業の担い手を発掘するということが非常に重要だと認識しております。地域の企業の中には、ポテンシャルは高いものの自治体等から十分に認識されていない企業もあると考えておりまして、地域の関係者に対して地域中核企業の候補について政府が情報を提供することにより、まず、企業に対して地域未来投資促進法案の支援措置を活用した地域経済牽引事業への挑戦を促すことや、あるいは自治体、地域の産官学金のステークホルダーに対しまして、基本計画の策定や各地域での事業計画、環境整備に取り組む契機となる、きっかけとなるということを考えてございます。  この地域中核企業の候補の抽出に当たってでございますけれども、具体的な選定の基準というのはこれから今後詰めていくということになりますけれども、まず、RESASの企業データベースの活用ですとか、それから、経済産業省の地方経済産業局を始めといたしまして全国に所在する関係省庁の地方支分局による案件や情報の発掘、それから、地域の実情や特性を最も身近で把握しておられます自治体による案件の発掘あるいは情報収集などによって得られましたデータ、情報等を活用いたしまして、地域の中核企業の候補として約二千社程度を抽出して、この夏頃を目途に公表したいと考えているものでございます。
  110. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 様々な政府の政策で、トップダウンでやっていって失敗した政策というのはたくさんあると思うんですよ。地域の実情、事業を一番よく知っているのは、私はやはり自治体だと思うんですね。  大臣に改めてお聞きしますけど、なぜ最初から企業選定過程に関わって自治体にさせないのか、これを聞きたいと思います。
  111. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 自治体は、御指摘のように、地域の実情や特性を最も身近で把握していることから、地域中核企業の候補を抽出するに当たっては、自治体からも情報提供をいただきながら選定をしていきたいというふうに思っています。  一方で、先ほども申し上げたように、地域企業の中では、ポテンシャルは高いものの自治体から十分に認識されていない企業もあると考えておりまして、具体的な選定の基準の詳細は今後詰めさせていただくことになりますけれども、自治体の情報と併せて、RESASの企業データベースですとか帝国データバンクのデータですとか、あるいは経産省の地方経済局を始めとする全国に所在する関係省庁の地方支分部局によって案件を発掘することによって得られた情報などを活用して、地域中核企業候補として二千社程度を抽出して、夏頃を目途に公表したいと思っていますし、これは何も強制するわけでもないので、あくまでも候補ですから、あとは自治体が、最終的には自治体が判断をされるということになるんだと思います。
  112. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 やはり当法案の立て付けを見てみますと、基本方針を策定した国が自治体の策定した基本計画を同意するということになっています。つまり、自治体が策定する基本計画は国の基本方針に沿うことが義務付けられているわけでありまして、強制することはないと大臣おっしゃいましたけれども、国が選定をした企業を外すことは、なかなか自治体にとって困難な状況が生まれかねないんじゃないかと私は思うんですね。  松村副大臣も、本年の第六回未来投資会議において、本年夏までに関係省庁一体で案件を発掘し、約二千社の地域中核企業の候補を発表するんだ、予算や税制、リスクマネー供給など政策を総動員し、今後三年間で約二千社を集中的に後押ししていきたいと、こういうふうに述べているわけですけれども、これでトップダウンに本当にならないのかということが非常に分からないんですね。  副大臣おっしゃる関係省庁一体で、この中に有識者会議という話も出てきているんですけれども、この中に自治体は含まれるんでしょうか。念のため確認したいと思います。
  113. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) まず、国と自治体の関係でございますけれども、国が定めます基本方針というのは、地域経済牽引事業全体の促進の目標をどう設定していただくかでありますとか、あるいは地域の特性というのを例えばどういう基準でお選びいただいたらいいのかとか、ある意味この法律を使っていただく上でのベースとなりますいろんな基本計画の設計に対するまず方針を示させていただきまして、それに対して各自治体が、自分たちはこういうものを地域特性と考える、そういう枠組みで私ども国の方に同意を求めると、こういう立て付けでございますので、今委員御指摘のお話で、個別の企業A社、B社というものについて、別に国が一々同意を与えるわけではございません。あくまでマクロな、例えば長野県の飯田地域では、航空機産業の集積を自分たちの地域特性と認識して応援していきたいんだという長野県と飯田市からの基本計画に私どもが同意を与えると。その上で、A社、B社という個別の航空機プロジェクトの企業はあくまで県の方で認定していただいて、そこに国は介入いたしません。  ただし、じゃ、その航空機の企業A、Bというときに、非常に有名な企業もあるけれども、実はこの企業は精密加工でどんどん例えば三菱重工から受注を取っているというような企業が、私どもが、先ほど大臣申しましたビッグデータの中で結構そういう情報が、国として承知している情報がございますので、これはこれでお示しをするということでありますので、それぞれの役割に応じてこのスキームが回っていくのではないかと考えております。  その上で、副大臣に答弁いただきました関係省庁連絡会議、まさにこれまでの御議論でもございましたように、観光庁からは観光関係の様々な優良事例の御紹介をいただく、それを政府全体で取りまとめて、これも参考情報として自治体にお流しするということでございます。  それから、専門家の会議というのは、私ども経産省の中に設けます、二千社の発掘の際に、我々役人だけでやるのではなくて、やはりファンドの専門家でございますとか海外マーケットに精通した専門家でございますとか、こういう方々のお知恵を借りたいという、そういう整理になっております。
  114. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 ですから、二千社を国が選定するといったときに、関係省庁という中には自治体は含まれないということだと思うんですね。ですから、やはりそのスキーム、流れから見るとトップダウンではないかと、こう言われかねないと思うんですね。  この法案については、様々、衆議院でも農地に関して質疑がありました。農水省は、地域未来投資促進法の施行に合わせて農地法の施行令を改正をし、これまで原則できなかった第一種農地、これの転用を認める、そういう方針を明らかにしております。  農水省に確認しますが、そもそも優良農地はなぜ原則転用が不可なんでしょうか。
  115. 新井毅

    ○政府参考人(新井毅君) お答え申し上げます。  食料の安定供給は国の最も重要な責務の一つでございまして、平成二十七年三月に閣議決定されました食料・農業・農村基本計画におきましては、平成二十五年に三九%であった食料自給率を平成三十七年度に四五%に引き上げることが目標とされております。これを達成するため、食料自給率向上に向けた重点的な取組の一つとして、国民に対する食料供給のための生産基盤であります優良農地、これは集団的に存在する農地及び基盤整備事業対象農地でありますけれども、この優良農地の確保を推進するということとしているものでございます。
  116. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 農業生産にとって最も基礎的な資源であって、食料自給率にも関わってくる、だから優良農地、原則転用不可なんだということでありました。  これに関わって多くの懸念が出されたと。大臣は、国が定める基本方針において、土地利用の調整について、まず既存の遊休地の活用を優先するよう明記している、このことが優良農地を確保させる歯止めになるということを繰り返しておられますけれども、これ果たして本当に、大臣、実効性あるんでしょうか。
  117. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) この法案では、国が策定する基本方針等により、土地利用の調整のための仕組みを導入することによって遊休地の活用を図ることとしております。基本方針における土地利用の調整に関し配慮すべき事項として、遊休地の活用について明確化する予定であります。  具体的には、基本計画を策定する都道府県及び市町村、また土地利用調整計画を作成する市町村は遊休地の把握及び活用を促進する必要がある旨を基本方針に明記するとともに、本法案の土地利用調整の仕組みの中で基本計画等が基本方針に適合していることを国や都道府県が確認していくことになります。さらに、国においても、今後、工場適地調査の調査項目等を見直して、中規模以下の未分譲地や遊休地を調査の対象に加えることを検討していきます。また、これらの調査結果については、この法案の施行に向けて設置する地域未来投資促進サイトにおいて自治体や企業に対して情報発信を行って、遊休産業用地の活用を促進をしていくわけでございます。その上で、工場跡地への立地調査については、工場立地法に基づく工場立地動向調査も活用して把握をしていきます。  こうした取組によって、遊休地の活用の促進についてPDCAをしっかり回していきたいというふうに考えています。
  118. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 ですから、大臣冒頭おっしゃったように、配慮なんですね。配慮した結果その場所しかないということになれば、これ優良農地の転用が認められてしまうということになります。しかも、地域経済牽引事業者側から土地利用調整計画の提案もできることになっているわけです。  現行規定、これを見てみましても、第十三条に、同意企業立地重点促進区域への工場等の立地に対し、農地転用の際の手続を省略できる規定というのがあります。基本計画に土地利用調整事項を定めているものは、現在で四十三計画あるわけですね。これに基づいて農地の転用が行われるとしているのは十六計画あるわけであります。この十六計画で農地転用された農地について、農地の種別と、そして転用面積はどうなっているのか、お答えください。
  119. 星野岳穂

    ○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  現行の企業立地促進法の配慮規定といいますのは、自治体の基本計画に位置付けられた重点促進区域内におきまして農地法等による処分が迅速に行われるよう適切に配慮をするというものでございます。本規定はあくまでも手続の迅速化の規定でございまして、また、自治体の基本計画に位置付けられた重点促進区域内の農地で行う工場及び事業所等の整備全てが農地転用の迅速化の配慮の対象となっているものでございます。  このうち、重点促進区域内で実際に農地転用があったと承知しております十六計画につきましては、計画で合計約三百二十五ヘクタールの農地が基本計画に位置付けられているところでございまして、このうち、計画の段階で種別が明らかな百八十五ヘクタールの農地につきまして集計をいたしますと、少なくとも、第一種農地が約二十一ヘクタール、第二種農地は約十四ヘクタール、第三種農地が百五十ヘクタールでございまして、百八十五ヘクタールのうちの約八割を第三種農地が占めているという数字になってございます。
  120. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 その中でも第一種農地があるわけですね。今回の改正案では更にそれを拡大強化するということになるわけであります。これでは、本当に優良農地というのはきちんと確保できないと私は思うんですね。  しかも、改正案第十七条では、土地利用調整の対象施設を現行第十三条の工場等から事業の用に供するに拡大をする、つまり用途制限なしだと。そして、配慮の内容を事務手続の迅速化から施設整備が円滑に行われるよう適切な配慮へと拡大しようとしているわけですね。つまり、これ、原則認められない優良農地の転用を含め、あらゆる支援を行えるようにするというのが今回の法改正の中身だというふうに思います。これでは優良農地は守れないと私は言わなければなりません。  続いて、この本法案第四条の二項六にある、事業者への自治体が持つ公共データの提供について取り上げたいと思います。  自治体が基本計画を定める際に、公共データの民間公開の推進、その他の地域経済牽引事業の促進に必要な事業環境の整備に関する事項について規定をすることができることになっております。  そもそも、この公共データの公開のニーズというのは一体どのようなものがあるんでしょうか。
  121. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 本法案におけます公共データの民間公開は、地域経済牽引事業促進のための事業環境整備の一環といたしまして、自治体の判断で基本計画に記載をしていただいた上で当該データを活用した事業を促進していただくということを想定しているわけでありまして、具体的なケース、ニーズとして今私どもが想定しておりますものとして、例えば会津若松市におきましては市内各所にセンサーを設置いたします。このセンサーから取得される公共車両の走行情報等のデータ、これが一義的には自治体に集約されるわけですが、このデータを公開することによりまして、いろいろな渋滞状況でございますとか、あるいは観光関係の様々な人流、物流の動きなどを把握することによって、そういうデータを生かしたビジネスへの活用の可能性を検証しようと。これは今、会津若松市の方で、市と関係する企業の方で連携してお取組を進められようとしております。  あるいは、北九州でございますけれども、ここではスタジアムにスポーツを見にお客様がいらっしゃるわけですが、そのお客様たちがスポーツの試合が終わって出てきた後どういう流れになるか、これをやはりセンサー等によりまして歩行者の様々な移動形態をフォローして、そこを見える化するとともに、その歩行者の方々に様々な逆に提案をすることによりまして、例えばスポーツミュージアムから即家に帰ってしまうのではなくて、レストランとかほかの施設に誘導するといったような、そういう新しいビッグデータ活用型の町づくり、これもお取組が進んでいるというふうに聞いております。  そういうような様々な公共データを活用した新しい町づくり事業、これに対しましてベースとなります公共データ、オープンデータ、これを使っていこうということを今回、この四条でもうたわせていただいておるところでございます。
  122. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 公開方法なんですけれども、これインターネットその他の方法によりとあるんですけれども、これによらなくても、個社に、一社だけにこの公共データを渡すことは可能なんでしょうか。
  123. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 公共データの民間公開に当たりましては様々な手法があるわけでございまして、一般的には機械判読型のデータで様々な自由編集ができるような利用ルールの下でインターネットを通じて公開する、これがオープンデータの基本形ではあると思っております。  他方で、余り広く一般公開をすることが適切でないようなケースにおきましては、限定した関係者で共有を図る限定公開、こういう手法も、今後こういった官民にございます様々なデータの活用の手法の一つとしては活用の仕方があるということで考えられておるところでございまして、この個別の地域経済牽引事業の前提としての基本計画でどのようなデータの公開の仕方をしていくのかということにつきましては、一義的にはやはり当該地方公共団体の下で御判断いただくことになるのではないかと考えております。
  124. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 つまり、可能だということなんですね。一般にインターネットで公開するということではなくて個社にということになれば、これは企業ですから、営利企業ですから、ほかの企業にこういう情報を渡したくないということになれば、うちだけに下さいということが可能になるということであります。  今日、資料にお付けしましたけれども、二〇一三年に経団連は公共データの産業利用に関するアンケート調査というのをしておりまして、それの結果なんですね。あくまでアンケートですから、ここには企業からどのようなニーズがあるのか、公共データが非常に高いニーズになっているということが示されており、不動産取引の判断材料の多様化、正確化なども活用の一例としているわけであります。これ、住民票とか、非常にパーソナルな情報も欲しいんだと、こう企業は思っているということなんですね。  大臣にお聞きしますけれども、これ、つまり基本計画で公共データの公開推進を規定することになる、その基本計画の実行のために選定された企業がデータが欲しいとなると、結局、これ拒めないんじゃないかと。推進の立場で、こういう公共データを公開することになるんじゃないでしょうか。
  125. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) この法律では、自治体は、基本計画を推進する立場から、十五条に定めている手続によって、地域経済牽引事業の実施に当たって必要な事業環境の整備としてデータ提供を求められた際は適切に検討をすることが求められています。  一方で、このデータ提供の提案を受けた場合、地方公共団体の長は、地域経済牽引事業計画の実施に資するものであると認められ、かつ、当該提案を踏まえた措置を講ずる必要があるときにデータの提供を行うということになっていますので、必ずしもデータを提供しなければいけないという制度にはなっていませんし、そもそも、この法律に基づくデータの公開は地域経済牽引事業の促進のための環境整備の一環として自治体の判断の下で行われるわけですけれども、例えば個人情報を含む機微情報などについては、個人情報保護法を始めとする各種法律や自治体の条例に基づく適切な保護の下で行われることが前提になるというふうに思っています。
  126. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 ですから、自治体の判断でオーケーだということなんですね。基本計画で定めて、それで牽引事業で選定しているわけですから、その企業が欲しいということになれば、しかも個別で個社だけに欲しいということになればなかなか拒めないというふうに思うんですね。これ、やっぱり公共データの問題というのは非常に大きいと思うんです。  続けて、廃止された種子法についても、少し農業に関わってですけれども、確認したいと思います。  非常に重要な問題だと思うんですね。都道府県の農業試験場は種苗の生産に関する様々なデータを保有しております。こうしたデータも地域経済牽引企業の求めに応じて提供する対象になるんじゃないでしょうか。どうでしょうか。
  127. 菱沼義久

    ○政府参考人(菱沼義久君) お答えいたします。  本法案に基づき承認されました事業計画に基づき事業者が事業を実施する際に必要とする情報につきましては、都道府県の判断により事業者に提供されるものと承知しております。  この中で、公的研究機関が試験研究によって得られる知見につきましても、都道府県の判断により提供することができるというふうに承知しております。
  128. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 ということなんですよ。これ、とんでもない話なんですね。  今国会において種子法というのが廃止をされました。これは主要農産物の種を安定供給するための公的責任を放棄し、外資系企業を含む民間参入種子ビジネスを促進するものだとして我々反対したわけであります。生産者、消費者、専門家の間で、多国籍企業による種子の独占につながりかねない、食の安全や食料主権が脅かされると危惧が広がっているわけであります。また、同じく今国会で成立した農業競争力強化支援法には、都道府県が有する種苗の生産に関する知見の民間事業者への提供を促進するとあるわけですね。  こうした中で、今日の議題であるこの地域未来投資促進法、これ第十五条に基づいて地域経済牽引企業から種苗のデータを求められることになるわけですね。  大臣、特定企業の利益のために農業試験場が種子に関するデータを提供するということは、これ我が国の食料主権にも関わる重大問題、そういう認識はありませんか。
  129. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 今御指摘の種苗のデータについて、種苗法に基づいて品種登録されたデータについては、品種登録簿により公開をされているわけであります。また、関連の研究データなどについては、公開の判断はこれを所有する自治体の判断であると理解をしています。  したがって、関連の研究データ等を活用した地域経済牽引事業の提案があった場合、データを保有する自治体において地域の成長発展の基盤に資するものとして地域経済牽引事業の要件に該当すると判断すれば事業の承認を行うことは可能でありまして、データの内容によって一概に本法律の適用が否定されるものではないと。ただ、あくまでも地域のためだということでありまして、一つの企業の利益のためにやっているわけではないということは明確に申し上げておきたいと思います。  なお、都道府県などの公的研究機関の知見の利用に関しては、知見の提供の公平性を確保する観点から、農水省が策定したガイドラインの中で、非独占的な実施許諾を原則として、特定の者に独占的な実施許諾を行う場合には、このことを公示をして、他に実施許諾を希望する者がいないかどうかを一定期間確認する等の一定の配慮が求められているわけでございます。
  130. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 いや、ですから、できるわけなんですね。  大臣、今ガイドラインをおっしゃいましたけれども、実際にどのような許諾をするのかというのも都道府県の判断になるわけであります。これ結局、国民の胃袋を営利企業に、これ外資も含みますけれども、つかませる農業競争力強化支援法のような規制緩和を更に強力に進める役割をこの法律が果たすことになると私は言わなければならないと思うんですね。  改めて確認しますけれども、今、外資系の企業という話もありました。これは、本法案では、承認される事業者に対しては規模の制限といいますか規定というのはありません。確認しますけれども、これ、大企業であっても地域経済牽引事業者に選定され得るということでよろしいですね。
  131. 鍜治克彦

    政府参考人(鍜治克彦君) 本法で地域経済牽引事業の担い手となる企業の資本金等の規模に制限はございません。当然のことながら、本法の支援措置の一環といたしまして、中小企業者にのみ適用が可能な信用保険制度のインセンティブとかそういうのはございまして、大企業がおのずから使えない支援措置はございますけれども、事業の主体として特に制限はしてございません。
  132. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 ということなんですね。ですから、様々な問題がこの法案にあるということだと思います。  続いて、データの提供に関してですけれども、学力テストの公表問題についてちょっと確認をしたいと思うんですね。  例えば、承認された地域経済牽引事業者であるディベロッパーとか不動産とか、そういう事業者が地域の特性を調査する一環として地域の学力テストの結果の提供を地方公共団体に求めることができるのではないでしょうか。いかがですか。
  133. 鍜治克彦

    政府参考人(鍜治克彦君) 本法案は、これまでも御説明申し上げてきましたとおり、地域経済牽引事業を促進する観点から、地域経済牽引事業として、自治体の判断の下でその地域の特性を生かして付加価値を高めて地域経済に波及効果の高い事業を認定するわけでございますので、ディベロッパーの方がどう教育に関するデータをそういうふうにお使いになるのかちょっと承知しかねますが、あくまで法律の要件を満たした地域経済牽引事業者のお取組を自治体が、県が承認すると、そういう構造でございます。
  134. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 ディベロッパーだけではなくて、例えば塾関係者とか、やはり所得の状況を知りたいんだ、学力テストの状況を知りたいんだということは、私はあり得るというふうに思うんですね。  我々は学力テストの実施そのものに反対をしてきました。子供の学力状況であれば抽出調査で事足りるわけですが、今はもう全員調査ということでやっております。更に重大なのは結果の公表ですね。これ、二〇一四年からは学校別の平均点の公表も解禁をしているわけであります。このことによって更なる序列化を進めることになるわけなんですね。  文科省に確認しますけれども、今、市町村における市町村全体のテスト結果、市町村立学校における各学校の学力テストの結果公表の数はそれぞれどのようになっていますでしょうか。
  135. 白間竜一郎

    政府参考人(白間竜一郎君) お答え申し上げます。  平成二十六年度に実施をいたしました全国の学力・学習状況調査の結果の公表に関する調査結果、これを基にお答え申し上げますと、自らの市町村全体の結果を公表している自治体は、公表予定を含めまして千五市町村、全体の約五八%、また、市町村立学校の結果を公表している自治体は、公表予定を含めまして百十二市町村で全体の約六%となっておるところでございます。
  136. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 ですから、今のところ、市町村レベルで見ますと、各学校、この学校の平均点はどのようになっているかということを公表しているところというのは六%ですから、非常に少なくなってはいるんですね。  しかし、当法案によって、一民間企業を、それら各学校、若しくは各地域、市町村ではなくて何々町とか、ここの所得を知りたいとか、学力テストを学校ごとに知りたいということを首長に要求をして、そして市町村の教育委員会がその公表を認めた場合は、これテスト結果が提供されることになるということだと思うんですね。  大臣、こうなると、これ建前でも子供の学力を調べると言っている学力テストが、一民間企業のもうけのために使われてしまうことになるんじゃないでしょうか。
  137. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) さっきから、この法律に視点を当てて説明をすると、そういうデータの利活用は地域経済牽引事業の要件に該当すれば否定されないという答弁になるんですが、その前に、別のちゃんと法律やガイドラインがあるわけです。例えば、住民票データを全部提供したとか、税のデータを全部個人名付きでやったなんということになったら、これはもう完全に個人情報保護法違反ですから、そこで必ず引っかかるわけであります。  この学力・学習状況調査についても、この個票データについては、文科省が定める状況調査に関する実施要領において調査の趣旨や取扱配慮事項等が定められているわけでありますから、教育委員会の判断を踏まえてデータを保有する自治体が判断をするということになって、それは自治体が一般に公開しているもの以上のものを出すということは、これはもう普通は考えられないわけであります。
  138. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 大臣、当然、個別を識別できる、そういう所得の情報であるとか学力テストの情報であるとか、これが提供され得ることがないというのは当然であります。しかし、個別が識別されない状況で、ひも付けできない状況で出すことは、これ市町村の条例などでできるわけですね。都道府県などがやるんだということであれば、これ首長などがやるんだということになればできるということだと言わなければなりません。  この情報についても様々な問題があると。この十五条に関連して、私は改めて民泊問題というのをちょっと取り上げたいと思うんですね。  政府は、牽引事業の例示の一つとして観光というのを挙げております。今、違法民泊、すなわち旅館業法によらずに自らの自宅を使用して人を宿泊させることになりますけれども、これが問題になっております。この民泊を解禁する法案が今国会に提出をされております。これにはホテルや旅館業界からは当然反対の声が上がっております。主にホテル、旅館であれば建築基準法や消防法に基づいて避難経路を定めなければならないとか様々な規制があるわけですけれども、民泊となれば一般の家で基本できるわけですから、これイコールフッティングの観点からどうなのかと、こういう声が出るのは当然だと思うんですね。  仮にこの民泊新法が可決をされますと、民泊サービスを行おうとする者は都道府県知事への届出が必要となる、仲介業者というのがあるわけですが、これも登録が必要となると。ただし、今回の法案では、民泊の年間提供日数の上限というのがこれ最大で百八十日と定められております。これ、あくまで上限ということでありまして、この日数については各自治体の条例で定めることになっていると。ですから、自治体によっては三十日しか認めない、六十日しか認めないと、こういう条例ができていくんだろうと思うんですね。  確認しますけれども、第十五条における牽引事業者が首長に行う提案の中には、これ条例改正も含まれるということでよろしいでしょうか。
  139. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 事業者からの様々な事業環境整備の提案の中には条例改正の提案についても含まれ得ると考えております。  ただし、それはあくまで提案でございますので、その上で、自治体としては、当該地域への波及効果につきまして、自治体としてこれが意味があると思うこと、さらにその提案を踏まえて実際に条例改正するかどうかというのは、当該自治体の行政長としての判断あるいは地方議会の御判断、こういったものが当然合わさった上での御結論にはなってくると承知しております。
  140. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 ですから、となると、仮に民泊事業者あるいは仲介事業者が牽引事業者に選ばれて、例えばこの年間三十日、六十日としか認められていない年間提供日数の上限を百八十日いっぱいまで認めてほしいという提案ができると、こういうことですね。
  141. 鍜治克彦

    ○政府参考人(鍜治克彦君) 繰り返しでございますが、そういう御提案は当然できるわけでございますけれども、まさにその百八十日の上限を当該自治体の御事情で下げておられる自治体の長が個別事業者の御提案でまたそれを上げるというのは、一般的には余り考えにくいとは思います。  すなわち、今回の、元々の企業立地法におきましても、工場の緑地規制について国の基準あるいは自治体の基準に対して更に特定の地域でその緑地規制の基準を緩和するというような仕組みもございますので、アナロジーとしては同じようなことが論理的にはあり得るわけでございますけれども、当然、民泊についての適正な宿泊日数の上限というのは総合的な判断で当該自治体の長が、あるいは議会が御判断になることでございます。提案はできるということがこの法案でございます。
  142. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 考えにくいですか。これ考えますよ。考えますよ、当然。全く考えにくくないと思うんですね。  しかも、この十五条の二項において、もし当該提案をこれ必要ないというふうに認める場合でも、その旨及び理由を遅滞なく当該提案をした者に通知するよう努めると。これ理由を付さなきゃならない、努めなければならないということになっているわけであります。  大体、この法案というのは地域型の特区みたいなものですから、先ほど、元々条例で決めた上限を、首長がそれを規制緩和することは考えられないというんだったら、この法案そのものを否定することに私はなると思うんですよ。結局、牽引事業者からの提案を受ければ政治判断を迫られて、これ提案を認めない場合も行政手続にのっとる必要が出てくると、こういうことだと思うんですね。  確認しますけれども、これ事業者に大きな権限を私は与える法案だと思います。この事業者の承認の取消しというのはどのように規定されていますでしょうか。
  143. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) これは、法律の第十四条第二項に基づいて、承認された地域経済牽引事業計画について、この計画を実施する者が計画どおりに地域経済牽引事業のための措置を行っていないと認める場合にその承認を取り消すことができる旨を規定をしております。例えば、計画に位置付けられた資金調達のめどが立っておらず、事業計画を行う意思も見られない場合などがこれに該当します。  なお、自治体による事業の実施状況の把握は、三十六条の報告の徴収によって担保することになります。
  144. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 計画で示された目標に達していなければ、これ必ず承認を取り消すことになるんでしょうか。この辺が非常に私は曖昧だと思うんですけれど、例えば、景気が少し悪くなったので目標に達していない、だけど、それはまあ認めましょうと、こういうことになるんでしょうか。その辺、どうですか。
  145. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) そこはいろいろあると思います。景気状況によって悪かったり、あるいは全体的に悪ければ、これは国自体のやり方を見直さなければいけないというところも出てくるというふうに思いますので、計画の数字に達していないから即承認を取り消すということはありません。どちらかというと、計画で例えばきちっとやりますと言ったことを全くやる意思が見られないとか、そういう場合があったときに取り消すということだと思います。
  146. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 とりわけ十五条に規定されているとおり、この承認事業に認定される、承認されるということは、これ一企業に非常に大きな権限を私は与えることになると思うんですね。これを、承認を取り消されるということも一民間企業にとっては非常に命取りになると思うんですよ。  牽引事業者となれば、税制優遇始め補助金も入ります。規制緩和を自ら求めることもできるわけですね。先ほどあったとおり、他社に出さない形で公共データなども入手ができると。至れり尽くせりだと私は思うんですよ。これでは私、政治家とこの事業者との癒着が生まれるんじゃないかと、こういうふうに思うんですね。  総務省に一応確認します。これ、例えば知事の所属する政党や政治団体に対して地域経済牽引事業者が政治献金をすること、これも可能ではないでしょうか。
  147. 大泉淳一

    ○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。  一般論としてでございますが、政治資金規正法上は、会社、労働組合その他の団体は、政党及び政治資金団体以外の者に対しては、政治活動に関する寄附をしてはならないということとなっておりますので、相手方は政党でございます。その上で、企業の求めに応じていろんなことがあった場合に、企業について政治資金規正法上規制があるかということにつきましては、それは特段の規定はございません。
  148. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 大臣、これ、企業・団体献金をこの部分では禁止するなど、何らかの歯止めが必要じゃないでしょうか。
  149. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 先ほどから、辰巳議員はあたかも特定の一社を応援するためにこの我々法律をやっているように言われるんですけれども、これ地域全体が裨益するわけです。そういうことを前提にした我々は基本計画を認定していくわけでありますし、当然、都道府県や市町村が基本計画を定めてやる中では、その地域の特性ですとか地域経済に対する効果に関して基本計画の中できちっと説明責任を負っているわけですから、何か特定の企業に献金をもらってその企業に便宜を図るというようなことは実質できないというふうに思っております。
  150. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 できないというなら法的な規制が必要だと思います。  以上です。終わります。     ─────────────
  151. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、丸川珠代君が委員を辞任され、その補欠として中西哲君が選任されました。     ─────────────
  152. 石井章

    ○石井章君 日本維新の会、石井章、通告に従いまして企業立地法改正法について御質問いたしたいと思います。    〔委員長退席、理事石上俊雄君着席〕  衆議院で可決されました修正案、我が党は原案に対してずっと賛成で、部会の方でもしたんですが、どうも途中から怪しくなってきまして、どうも農林族の方から修正案の中に加えてくるよというような情報が入りましてその様子を見たんですが、やっぱりそのとおりになりまして、それを前提に農地という観点からの質問が中心になると思うんですけれども、衆議院で可決された修正案には、優良な農地が十分に確保できないと認めるとき、所要の措置を講ずるというふうにされていますが、まず優良農地の定義についてお伺いいたします。井原政務官。
  153. 井原巧

    ○大臣政務官(井原巧君) お答え申し上げます。  委員御指摘の本法案の附則の修正案ですけれども、衆議院においては修正案提出者から御提案されたというものでありますので、提案者が本来はひょっとしたら回答する立場なのかも分かりませんが、政府としては、一般的に優良な農地といえば、農振法に基づく農用地区域内の農地及び集団的に存在する農地その他の良好な営農条件を備えている農地、農地法ではいわゆる第一種農地と言うんですけれども、それを優良農地というふうに理解をいたしております。
  154. 石井章

    ○石井章君 そのような答弁でありますけれども、例えば、私ども茨城県などは日本一を誇るいろんな生産物があります。例えば、クリとかメロン、レンコン、挙げたら切りがないんですけれども、白菜とかたくさんあるんですけれども、決して、例えば第一種農地とかじゃなくて、税制面の優遇を受けるために白地の調整区域でもたくさんのクリを作ったりメロンを作ったり、そういう昔からの畑にそういったものを作っているのが現状でありますけれども、そういったことからすれば、優良農地の先ほどの井原政務官の線引きというか答弁は、多少曖昧な点が多分出てきているんじゃないかなと思います。  それで、農地についてはいろんな考え方があるんですけれども、十分に確保できないときというのが条文の中に入っています、修正案の中にですね。十分に確保できないというのはどのような状況を政府は考えているのか。確かに、修正案なので政府が答弁というのはちょっとあれかもしれませんが、これも井原政務官に御答弁をお願いいたします。
  155. 井原巧

    ○大臣政務官(井原巧君) 御指摘の、十分に確保できないというその意味はということでありますが、政府としては、農地の確保の状況については、国内の農業生産の増大を図り、国民に対する食料の安定供給の確保に資するという農地法の趣旨を踏まえて総合的に評価されると、こういうふうになっております。    〔理事石上俊雄君退席、委員長着席〕  私も現場で働いていたことがありますけれども、昔から都市計画と農業振興というのは非常に対立軸のところがありましたが、今回、政府の方針というのは農政の方も総合的に評価するということなので、前は何ヘクタール減ったら何ヘクタールというふうになっていましたが、かなり農水省の方も地域の調和の取れた都市形成という中で歩み寄りをし、また経産省の方も歩み寄りをし、基本方針の中でそれを示してというふうな流れがなっております。  そういう意味で申し上げますと、総合的に評価されるということで、十分に確保できないというものについては検討するということになっておりまして、また、国が策定する基本方針において、優良農地の確保をその基本方針の中で明確化するということでございます。  このような枠組みの下で、政府としては、委員御指摘のような優良な農地が十分に確保できない状況が生じないように総合的に評価をして調整を図ってまいりたいというふうに思っておりまして、本法案の施行後の優良農地の確保の状況についてはしっかりと関係機関と検討し、その時々の状況に応じて必要な措置を講じてまいりたいと、こう考えております。
  156. 石井章

    ○石井章君 ありがとうございます。  今の答弁も一部曖昧で、ちょっとグレーゾーンがあると思うんですけれども、所要の措置ということでありますが、その対策方法となっているわけですけれども、特に子細の方はこれからいろいろ決定されてくると思うんですが、今の段階ではこの修正案は多分農業への配慮としか私は印象が持てないわけなんですが、今回の改正による市街化調整区域や都市計画法上の開発許可、あるいは農地転用などの土地利用規制の弾力化は、これまで多くの自治体が抱えてきた産業適正地整備の困難さを解消する、せっかく一助となることが期待されていたわけですね。  しかし、農業を取り巻く情勢が国際的に大きく変化する中で、日本の農業の国際競争力の向上、重要な政策課題となっているのは言うまでもありません。TPPなどもこれからまた十一か国で推進しようということでありますから、中でも経営規模の拡大とそれを通じた農業の生産性の向上が急務とされていることは私も十分承知しております。非常に大切なことであると認識しておりますが、しかし、今回の経産省所管の法案に優良農地への配慮とわざわざ明記することは、本改正案の効果を低減させざるを得ないというふうに私は思いますけれども、経産省として、井原政務官の御答弁をいただきたい。
  157. 井原巧

    ○大臣政務官(井原巧君) 今回の法案は、農林水産省とも十分連携をしまして、法律上の枠組みとして農業上の土地利用との調整のための仕組みを導入するとともに、国が策定する基本方針において優良農地の確保を明確化する、これはもうそもそも基本方針ではしっかりやろうということでございました。こうした仕組みの導入を前提に、調整が整った施設については農用地区域からの除外とか、あるいは農地転用が可能となるよう地域経済牽引事業の促進のために施設整備の円滑化を図ることにしております。  したがって、配慮をわざわざ明記することとありましたが、基本的には地方自治体も当然のことながら、調和の取れたものは考えて当然基本計画を立てるし基本方針の政府とは一体となります。やみくもな乱開発というのはそもそも地方自治体も考えているというふうに思っておりませんから、そういう意味でいうと、附則に明記はされておりますけれども、十分優良農地の確保と、そしてまた地域経済牽引事業の促進というのは、これは両立できるような内容になっているというふうに私どもも考えておりまして、委員御懸念のように後退するというような事態にはならないのではないかというふうに考えております。
  158. 石井章

    ○石井章君 確かにそのとおりだと思うんですけれども、東京とかあるいは大阪とか名古屋、福岡、仙台、いわゆる都市部においては若者が流入してきて人口流入があって、しかし私の茨城県とか、それから多分ほかの山形とか政務官の四国とかは担い手がいないんですよ。ミカン作る人がいなかったり、うちもレンコン作る人がいなかったり、近所のおじいちゃん、おばあちゃんが、章ちゃん、田植手伝ってくれと私のところへ来るんですね。それだけいないんですよ。みんな八十歳以上なんです、大体。八十歳以上の農家の担い手というのが七割以上、茨城県でもいるわけなんです。  そして、日本の国土三千七百七十九万ヘクタールのうちの三・八%しか市街化区域の家の建てられるところは日本国土全体でないわけであります。ということは、ほとんどがもう農地とかあるいは山間、湖沼ということでありますから、特に地方においては若者が流出してしまって、やっぱり今回の法案のように、地方のためのこれは法案だと思います。  この間視察に行った、二番目のindustriaですか、舌かみそうな名前なんですけど、industriaの高橋社長さん、実際にお名刺交換しましたんで、すばらしい起業家だと思います。しかし、最後に社長がおっしゃったのは、土地はたくさんあるんだけれども、調整区域で建物建てられないんだよと一言言ったんですよ。  だから、せっかくこれ経産省が肝煎りでやろうとしているのに、余り農水省の顔色見なくても、それじゃなくたって農林の規制というのは物すごいですからね。関東農政局なんというのは絶対許可下ろしませんから。例えば、大きなスーパーを造ろうといっても、排水が駄目だとかいろんな面でいちゃもん付けて、十年、二十年たってもなかなか建物を建てられないのが実際なんですよ。だから、農政局というのは非常に大きな力を持っていて、いまだに、御党の農林部の小泉進次郎さんもいろんな改革をやろうとしていますけれども、後ろで鉄砲を撃つ人もいれば足を引っ張る人もいるやに聞いておりますけれども。  やっぱり、私は経産委員会の一人として、経産省で出した法案はしっかりとこれは日の目を見て、若者が地方に戻ってきて、担い手、いわゆる兼業農家でもいいんです。ほとんど我が茨城県、今、朝の番組で連ドラやっていますけど、福島県に近いところ、「ひよっこ」とかやっていますが、あれもやっぱり、元々は我が県は、これはほかの県も一緒ですけれども、父ちゃんも母ちゃんもじいちゃんもばあちゃんも、みんなして農家やっていた。  ところが、安倍総理のおじいさんの岸内閣のときの、それからその後の総理大臣、池田勇人さんとか、いわゆる所得倍増論、これ十年間の計画だったんですが、七年間で計画が達成できたんです。これはなぜかといったら、やっぱり常磐線であるいは東北線で田舎からいろんな働き手が来た、そのために、農家が父ちゃんがいなくなって三ちゃん農家と言われるようになったんです。三ちゃん農家だったのが、今度、地方に工業ができて、母ちゃんがパートに行き始めて二ちゃん農家になって、今は本当にじいちゃんかばあちゃんが一人でやっているのが現状なんですね。  そこでお伺いいたしますけれども、農業政策と本法の関連について大臣にお伺いいたします。  農地の転用収入についての期待についてでありますけれども、これは、農地を農地以外の事業用地として転売した場合の価格差が余りにも大きくて、農家が事業用地として売却を期待して、なかなか耕作放棄地などを手放さないことにより農地の集積などが進まないという問題であります。  独法経済産業研究所の分析の結果、転用目的での農地売却価格が耕作目的での売却価格にまで低下すると、平均的な稲作の作付面積は約三〇%増加し労働生産性も約二三%向上するという結果が出ております。まさに、農地の転用収入への期待が農業経営規模の拡大や生産性向上を妨げているというのが実証されたわけでありますが、この農地転用への期待の原因は、まさに期待というところにありまして、現実にはハードルが高い農地転用のもうけ話をずっと待ち続けてしまうのが要因でもあります。  今回、本法に農地転用許可に関する配慮が追加明記されているわけでありますが、この曖昧な状況に拍車を掛けることになり、農家の農地転用収入への更なる期待値を高め、農業政策にとってもマイナスであるとともに、本法改正の効果を妨げるものと私は危惧しておりますけれども、政府はその辺をどのように考えているか、大臣にお伺いいたします。
  159. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) やはり、いろいろ用地を、地域によってはまだまだ不足をしているというところがあるわけでありますから、そういうところに柔軟に対応していかなきゃいけない。しかし一方で、優良農地の確保ということも政策としてしっかり行っていかなければいけないということで、この法律、元々政府案では、農林水産省とも連携をして、法律上の枠組みとして、農業上の土地利用との調整のための仕組みを導入するとともに、国が策定する基本方針において優良農地の確保を明確化するということにしているわけであります。  その上で、この法案の成立後、農水省において農地法施行令及び農振法施行令を改正をして、他の地域整備法と同様に、調整が整った施設について、優良農地の確保を前提に、農用地区域からの除外や農地転用が可能になるように措置される予定というふうに承知をしておりまして、これにより、農地法等による処分に際して、地域経済牽引事業に供する施設整備が円滑に行われることになると考えています。  一方で、衆議院で修正が行われまして、本法案の附則第七条二項において、政府は、本法案に基づく土地利用調整の状況について検討を加え、優良な農地が十分に確保できないと認められるときは所要の措置を講ずるものとされたところであります。これは、この法案の枠組みによって地域経済牽引事業の実施に際しても優良農地が確保されていくという、これは元々政府原案の考え方と同じ趣旨であると理解をしております。  この法案の施行後の優良農地の確保、そして地域経済の活性化、しっかりと農水省と連携をしながら、バランスを取ってやってまいりたいと思います。
  160. 石井章

    ○石井章君 幾つか質問はあったんですけど飛ばしまして、最後に、今回の法案のインセンティブの一つとして、地方創生推進交付金の適用がうたわれております。この制度は非常に使い勝手が良く、私の地元でもこれまでにない取組を行うことができており、着々と地方の活性化に寄与することが成果として出ているのも事実であります。  この地方創生推進交付金の予算規模は約一千億円ということであります。地方自治体からも人気を博しており、申込みが非常に多く、予算が不足しているとも聞いております。そのため、さきの予算委員会で、地方創生推進交付金の予算規模一千億円を、よりもっと拡充した方がいいんじゃないかということで私は麻生財務大臣に質問いたしましたが、大臣は、予算拡充は難しいと簡単に一言でおっしゃっていましたけれども、今回、特に地方創生推進交付金等の利用ということもありまして、その抱き合わせの中でどのように交付の枠を確保していくのか、松村副大臣に最後に御答弁をお願いいたします。
  161. 松村祥史

    ○副大臣(松村祥史君) 地方創生推進交付金については、今、石井委員がおっしゃったとおり、大臣とのやり取りの中で、一千億という枠が予算措置されておるわけですけれども、委員の御指摘は、じゃ、この一千億のうち、今回この法案で承認を受けた事業、これは、じゃ、幾ら使えるんだと、このように分けてあるのかというような御指摘かと思いますけれども、これにつきましては、特定の分野についてあらかじめ一定の金額を交付枠という形では確保はいたしておりません。ただ、地域経済牽引事業というのはローカルアベノミクスの推進に資するものであると、こうした位置付けをしておりますので、地方創生推進交付金を十分に活用していただけるように重点的に支援することとしてございます。  具体的には、地方創生への高い波及効果が見込まれる場合には地方創生推進交付金の運用を弾力的にいたしまして、例えば交付上限額やハード事業の要件を緩和することとしております。さらには、地方公共団体が自ら取り組む事業も、これはもちろんのことでございますけれども、地域経済牽引事業に対して設備投資等への支援を行う場合にもこのように交付金を活用することができることとしておるところでございます。  いずれにいたしましても、重点支援の枠組みを設けることで地方公共団体の方々に広く交付金を活用していただけるように取り組んでまいりたいと、このように考えております。
  162. 石井章

    ○石井章君 ありがとうございました。  地方創生の推進の担当は恐らく内閣府でありますけれども、経済産業省からの出向で行っている方がキャップでやっていますので、その辺しっかり指導しながら拡充の方をよろしくお願いしまして、私の質問を終わりにします。  ありがとうございました。
  163. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  164. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 私は、日本共産党を代表して、企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案に反対する討論を行います。  政府は、この十年間、企業立地促進法の下、大企業の工場が立地すれば地域経済が活性化するという地域経済政策を進めてきましたが、立地企業の撤退と地方の疲弊が進み、格差は拡大しました。本法案が、このように破綻した呼び込み型の企業誘致政策の反省をすることなく更に進めようとしていることは問題です。  反対理由の第一は、特定の地域中核企業に支援を集中する一方、地域の雇用と経済の担い手である産業集積を法律の目的、理念から削除し、切り捨てるものだからであります。本法案の支援対象となる地域牽引企業は僅か二千社にすぎません。一握りの稼ぐ力と言われる中核企業が伸びれば地域全体が潤うというのは幻想にすぎません。特定企業の成長が国民経済の好循環にはつながりません。地域の内発的な成長支援を応援するべきです。  第二は、地域牽引事業者の事業環境整備に係る措置の提案制度は、言わば地方版特区制度であり、特定企業への支援策ということです。地域経済牽引企業が様々な条例による規制の緩和、撤廃を直接求めることは、住民の命や暮らし、環境保全より特定企業の利益を優先させるもので、地方自治の本旨に反するものであります。  第三は、地方自治体が保有する公共データを地域牽引事業者の求めに応じて提供する問題です。企業にとって情報、データは利益を生むものであり、喉から手が出るほどと言われるほど欲しい情報です。特定企業の利益を優先し、住民が知らないままデータが提供されるおそれが生じますが、個人情報を保護する保証は明らかではありません。  第四に、地域経済牽引企業のために優良農地の転用を可能にすることです。衆議院で一部修正されていますが、転用の歯止めにはなっていません。  最後に、真に地域経済を発展させる道は、産業集積の面としての役割に光を当て、内発的、持続的な発展につながる地域循環振興政策へ根本的に転換すべきだということを指摘して、討論といたします。
  165. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  166. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、石上君から発言を求められておりますので、これを許します。石上俊雄君。
  167. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 私は、ただいま可決されました企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。  一 地域の特性や強みを生かした地域経済牽引事業を促進するため、成長が期待される地域の中核事業の特定等に必要な情報提供や助言のほか、海外展開等様々な分野の専門人材の育成・派遣を行う等地方公共団体に対する支援の一層の充実強化に努めること。また、業種横断的な取組が適切かつ円滑に実施されるよう、関係府省庁間において一層緊密に連携を図ること。  二 地方公共団体の基本計画において、地域の特性を生かした多様な事業分野が対象とされるよう周知するとともに、地域経済牽引事業促進協議会の枠組みが有効に機能するよう促すこと。あわせて、地方公共団体の計画立案負担の軽減を図ること。また、計画の実施による地域への経済的効果等について、適切な指標に基づく検証を継続的に実施し、必要に応じて各種支援策の強化等を行うことにより、計画の実効性確保に努めること。  三 重点促進区域の設定及び土地利用の調整に係る配慮事項として、国が定める基本方針において、市街化区域内など農用地区域外での開発を優先すること及び土地利用調整区域に農地が含まれる場合には農業上の効率的な利用に支障が生じないようにすることを明記すること。  四 地域における人材やノウハウが不足している中で、産学官金等が連携して支援することが重要であることに鑑み、地域経済牽引支援機関による連携支援事業が有効に活用されるよう、内外の優良事例の周知を始め支援の充実に努めること。また、創業及び新事業展開を含め、地域経済牽引事業に対する積極的な資金供給が行われるよう、地域金融機関等による地域密着型金融の取組等を一層推進すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  168. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) ただいま石上君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  169. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) 多数と認めます。よって、石上君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、世耕経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。世耕経済産業大臣。
  170. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) ただいま御決議のありました本法案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重してまいりたいと考えております。
  171. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  172. 小林正夫

    ○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時七分散会