運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2017-05-11 第193回国会 参議院 厚生労働委員会 15号 公式Web版

  1. 平成二十九年五月十一日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月九日     辞任         補欠選任      自見はなこ君     中泉 松司君  五月十日     辞任         補欠選任      中泉 松司君     自見はなこ君      谷合 正明君     三浦 信祐君  五月十一日     辞任         補欠選任      三浦 信祐君     谷合 正明君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         羽生田 俊君     理 事                 島村  大君                 そのだ修光君                 高階恵美子君                 足立 信也君                 山本 香苗君     委 員                 石井みどり君                 小川 克巳君                 太田 房江君                 木村 義雄君                 自見はなこ君                 馬場 成志君                 藤井 基之君                三原じゅん子君                 宮島 喜文君                 石橋 通宏君                 川合 孝典君                 川田 龍平君                 牧山ひろえ君                 熊野 正士君                 谷合 正明君                 三浦 信祐君                 倉林 明子君                 片山 大介君                 福島みずほ君                薬師寺みちよ君    国務大臣        厚生労働大臣   塩崎 恭久君    副大臣        厚生労働副大臣  橋本  岳君    大臣政務官        厚生労働大臣政        務官       堀内 詔子君    事務局側        常任委員会専門        員        吉岡 成子君    政府参考人        警察庁長官官房        審議官      小田部耕治君        厚生労働大臣官        房技術国際保        健総括審議官   福田 祐典君        厚生労働省健康        局長       福島 靖正君        厚生労働省社会        ・援護局障害保        健福祉部長    堀江  裕君        厚生労働省保険        局長       鈴木 康裕君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一  部を改正する法律案(内閣提出)     ─────────────
  2. 羽生田俊

    ○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、谷合正明君が委員を辞任され、その補欠として三浦信祐君が選任されました。     ─────────────
  3. 羽生田俊

    ○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長堀江裕君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 羽生田俊

    ○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 羽生田俊

    ○委員長(羽生田俊君) 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 川合孝典

    ○川合孝典君 おはようございます。民進党・新緑風会の川合孝典でございます。  私、四月の十一日の日に質疑をさせていただいてからかれこれ一か月間、ほかの委員の先生方の質疑、やり取りを聞かせていただいてまいりました。この質疑を続けている中で、本来の論点が見えなくなってきてしまっているようなこと、何が一体問題なのかということも含めて、かなりこんがらがってしまっているように感じておりますので、いま一度、問題の所在がどこにあるのかということをきちんと整理をさせていただきたいと思っております。  質問に入ります前に改めて申し上げておきたいのは、私はためにする反対をするつもりはございません。医療の問題については、国民の健康福祉に資するものであれば積極的に議論に関わっていいものをつくり出すというのが我々の役割だと思っております。したがいまして、ただ反対をするということではなく、一体何が問題なのかということについてのみ本日は質疑をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  まず最初の質問でありますけれども、今回この法案が非常に紛糾をいたしました理由が、法案の審議が始まってから法案概要の資料の中身が書き換わってしまったという、ここに一つ大きな問題があったわけでありますが、この一か月間議論を聞いておりまして、法的根拠がないから別にいいんだといったような趣旨の説明がされておりましたが、いま一つ、私それを聞いておりまして、本当にそうなのかということが理解できませんでしたので改めて確認をしたいんですけど、この法案概要の位置付けというものを厚生労働省としてはどのようにお考えなのかということをまず確認をさせていただきたいと思います。
  7. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 精神保健福祉法の改正法案を始めといたしまして、厚生労働省のこの法案概要、資料につきましては、各種説明の場において法案の概要を分かりやすく説明するために作成をしているものでございまして、法案提出に向けて説明をする際に使わせていただいたものだという位置付けでございます。
  8. 川合孝典

    ○川合孝典君 という答弁をしてこられたわけでありますが。  では次に、もう一つ確認なんですけれども、途中で資料の書き換えを行うということを行っても法案の条文に対する影響が生じないと考えていらっしゃる理由についても、もう一度確認をさせてください。
  9. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) これは何度も申し上げてまいりましたけれども、今般の法案概要の資料の見直しを行ったわけでございますけれども、法案の趣旨とその内容をそれまでの答弁に沿った形でより正確に表現をするということ、そして誤解を招かないようにしたものでございまして、法案の趣旨やあるいは内容を変更を加えるというものではないということでございまして、そういうことから、法案条文に対する影響はないというふうに考えているところでございます。
  10. 川合孝典

    ○川合孝典君 これも、済みません、何度も御答弁をいただいた内容なわけでありますが。  そこで、確認をさせていただきたいんですけれども、そもそも、改正法案の法案自体とこの法案の概要の説明の資料というのはどっちを先に作っていらっしゃるんでしょうか。
  11. 堀江裕

    政府参考人(堀江裕君) 法案を国会に提出するに当たりまして、法案の内容を見ながら説明資料も作っていくという意味では、どちらが先ということではございませんで、同時並行で作っているものでございます。
  12. 川合孝典

    ○川合孝典君 法案の、では概要説明資料の方が先に作られる可能性もあるということですか。
  13. 堀江裕

    政府参考人(堀江裕君) そういうことではございませんで、法案の例えば審査とか御説明とかをする際に、どういう説明資料で御説明していくのがよろしいかという意味で、基本的には外に出すときには同時並行でお出しするわけでございますけれども、大体法案の内容がこういうものですということが、例えば法制局とかと調整しつつ、じゃ、今度国会政党の方にも御説明しますよというようなときには、じゃ、どういう説明資料を使いますかという意味では、大体一緒に外には出していくということになるのでございます。  ただ、コンテンツといいますか中身自体は法案が先にあるのは当然でございますので、大体こういう法案に即した説明資料はこういうふうにしようと、こういうことでございます。
  14. 川合孝典

    ○川合孝典君 今の答弁をお聞きいただいていて、全ての問題の本質がここにあるということをお気付きいただいたと思うんですが。  言うまでもなく、法案の概要というのは、法案を作ってその法案の中身を分かりやすく説明するために整理するというのがこれ当然のことでありまして、当然のことながらその法案概要には、その法改正に当たっての、込めた立法者の思いがここには必ず入っていなければおかしいわけであります。にもかかわらず、今回こうした手続を残念ながら取られてしまったことで混乱が生じてしまっているということだというふうに私は理解をいたしております。  要するに、誤解を招かないようにということで大臣も御答弁はいただいているわけでありますけれども、つまりは、法案の条文を組み立てて、その条文の内容を、法改正、法律のプロである厚生労働省の皆さんが概要説明という形で組み立てられた結果としてああいう内容になっているということでありまして、したがって、この概要自体を書き換えるということだけで、誤解を解くためにやっているんだということだけでは、基本的な法案自体の、現在の法案自体の立て付けが何も変わっていない。  つまりは、言い方を変えますと、今の法案をそのまま成立させて外へ出して、それをほかの方々が、我々ですら分からないわけですから、ほかの自治体の皆さんや関係者の皆さんが読まれたときには、元々あったその法案の趣旨の説明の中身というものをこの法案からは感じるということだと私は理解しているんですけど、私の認識、おかしいでしょうか。
  15. 橋本岳

    副大臣(橋本岳君) まさに、何というんですか、法案を作ってそれを説明するための資料であるというのは大臣、部長で答弁申し上げたとおりでございます。  その上で、当然ながら法案を提出前にも、あるいは提出してから委員会での御審議等も踏まえて、様々な、当然ながらその上で注意すべき点であるとかいろんなことを答弁を申し上げたり、あるいは提出前であれば法案の方も見直しをするというようなこともありますので、それに応じて説明資料というのを作り替えていくということは一般的にあることだということは御理解いただけることだと思います。  ただ、最終的に法案が成立をさせていただいた場合、当然それをもって自治体の皆様にはそれで施行してくださいということをお願いすることになるわけですから、そこに誤解がないように、改めて、当然ながら審議中にいただいた御意見等、あるいは附帯決議等もいただくことが仮にあればそうしたことを踏まえて、ガイドライン等もちゃんと作っていって、自治体等にはきちんとそうしたものを、最終的な形のものを誤解のないようにお示しをすることが大変大事なんだろうというふうに考えているところでございます。
  16. 川合孝典

    ○川合孝典君 審議が始まってから概要が変わるということはそもそもあり得ないということであります。  今の副大臣の御答弁が仮にそうなんだとすれば、ほかの委員会も含めて各委員会が、省庁が出してくる法案の趣旨説明は変わる可能性があるということを前提として審議しなければいけなくなってしまいませんか。
  17. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 今回、いずれにしても混乱をもたらしたことは大変申し訳ないというふうに思っているところでございます。  その上で申し上げれば、今御指摘をいただいておりますこの法律案の概要資料は、先ほど申し上げたとおり、法案を審議をいただく前、国会で審議をいただく前段階で与党なりそしてまた野党の皆さん方に説明をする際に使うものとして、法案を持ちながら、そしてそれを概要説明として分かりやすくするために一枚紙にしているというようなことでやってきているわけでありまして、最終的にはそれで、正直、これは、法案はもうもちろん、党内プロセスでも、あるいは野党の皆さん方との話合いの中で事前には変わり得るわけでありますから、そういうことで、今回使っていたものが出た後にまた変わったということは、混乱を招くということでは非常に申し訳なかったわけでありますけれども、最終的には国会に趣旨説明を私から申し上げたわけでありまして、これが最終的なものとして出てきているもので、先ほど申し上げたように、既に前から使っていた概要資料の一部を削除をしたり修正をしたりすることにおいては、中身が全く変わらないという前提で、今回、誤解を招かないようにするために、より分かりやすくするためにこの部分を削除したり訂正したりすることが必要なのかということで、また数々御指摘も頂戴をいたしました、この審議の中でも、そういうようなことで今回の判断をしたわけでありますけれども。  いずれにしても、中身は、特に法案に、あるいは条文に変更をもたらすものではございませんけれども、いずれにしても、皆様方に解釈にいろいろなぶれが出てくるようなことを強いてしまったということをおわびをしないといけないなというふうに思います。
  18. 川合孝典

    ○川合孝典君 一か月前に指摘をさせていただいた本人でありますので、そういう意味では若干複雑な気持ちでもあるんですけれども。  いずれにしましても、今るる大臣御答弁いただきましたけれども、趣旨説明の資料の変更が可能なのはやっぱり法案が提出されるまでの話でありまして、出してしまって、野党や各党の皆さんと審議が始まってから変えるということは許されないことだと思います。あしき前例をこれは残してしまうことになるということは指摘させていただきたいと思います。  それともう一点、この件に関して確認させていただきたいんですが、今回、この法案の趣旨説明資料については修正していただきましたけれども、ゴールデンウイーク期間、時間があったものですからいろいろ調べてみましたところ、厚生労働省の様々なアップされている資料の中には、いまだに再発防止ということが書かれたポンチ絵付きのPDFのファイルなんかが実はいっぱい載ったままになっております。今後、この法案の議論や説明をしていく上で、恐らく関係者の方々は厚生労働省のサイトにアクセスして様々な検証をされることになると思いますが、全てのものが書き換わっていないと、今後、今の当事者の方々は御理解されているかもしれませんが、二年たち三年たち、人が入れ替わっていく中で本来の法改正の趣旨というものが変質してしまうおそれが極めて大きいわけでありますが、この厚生労働省に現状残されている古い方の資料の取扱いについてどのようにされるのか、この問題について最後に確認させてください。
  19. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のとおり、一貫性のないものがホームページ等々に載っているのは決して好ましいことではないと思いますので、あらゆるものを見て点検をして、そして必要であれば統一をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
  20. 川合孝典

    ○川合孝典君 次の問題に移らせていただきたいと思います。  精神障害者支援調整機関、精神障害者支援地域協議会、このいわゆる新たに法改正の中で検討されている組織について確認をさせていただきたいと思います。  皆様のお手元にも資料を配らせていただきましたが、資料の一番、五十一条十一の二の四項ですね。ここに、「都道府県知事は、協議会を構成する関係行政機関等のうちから、一に限り精神障害者支援調整機関を指定する。」と、このように書かれております。  今回、この法改正に対して様々な不安の声を上げていらっしゃる方々は、警察の関与が今後どうなるのかということについて非常に心配していらっしゃるわけでありますが、この一に限り指定することができるというこの機関は具体的に何を指すものなのか、もう一度確認をさせてください。
  21. 橋本岳

    副大臣(橋本岳君) 御指摘の精神障害者支援調整機関でございますけれども、これは条文にございますように、協議会全体の事務を総括するとともに、保健所設置自治体の地域全体において適切な支援が実施されるよう地域全体を見渡す立場から、個々の個別ケース検討会議における支援対象者に対する支援の実施状況を把握し、課題等が生じている場合に、必要に応じて退院後支援の関係者との連絡調整を行うという業務を担う機関でございます。このため、協議会を構成する関係行政機関等のうちから一に限り都道府県知事等が指定をすることとしております。  具体的にどういうものを指すのかということでございますが、こうした役割が十分に果たされるように、国民精神保健の向上のための施策を講ずる義務を負い、現行でも精神障害者に対する一般的な相談、指導を行っている自治体の機関、例えば具体的には、自治体精神保健福祉の所管課あるいは保健所、精神保健福祉センターなど、精神保健福祉に関する業務を行っている機関を想定しておりますけれども、そうしたものが支援調整機関として指定されることを想定しているものでございます。
  22. 川合孝典

    ○川合孝典君 今御答弁いただいた内容であれば合理性のある説明になっているんですけど、この条文だけだとなかなかそうも読めないわけでありまして、好意的に読まずにうがった物の見方をすれば、一に限りというものが場合によっては警察になる可能性があるんじゃないのかという、そういう実は懸念の声も上がっているわけであります。  仮に今の説明がそのとおりなのであれば、各都道府県の都道府県知事は、いわゆる精神保健福祉に関わる行政機関のうちの一つと、本来こう書くべきなんじゃないかと思いますが、いかがですか。
  23. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) 何と申しますか、それは、例えば第五十一条の十一の二でその協議会の組織について規定をしているわけでございますが、そこで、精神障害者に対する適切な医療そのほかの援助を行い、精神障害者の退院による地域における生活への移行の促進等を図るためという目的規定が置かれています。やはりそれにのっとって合理的にその指定をされるべきだろうということになりますので、私たちとしては警察等がそれに指定されるのではないかということを想定しているものではないということでございます。
  24. 川合孝典

    ○川合孝典君 善意でそうしようとしていらっしゃることについては、私否定するものではないんですが、そもそも再発防止というところが冒頭に、最初にどかんとあって、その上でこう書かれているわけでありますから、そうすると、監視強化目的で、場合によっては調整機関を警察がやるということについてもその選択肢として認められているのではないのかという、こういう受け止め方になってしまうんだということを御理解いただかないといけないわけであります。  そのことも踏まえて、この一に限りというのを、改めて聞きますけれども、きちんと保健福祉機関であるということを明示するということについて、この点についてどのように御認識されますでしょうか。もう一回確認させてください。
  25. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 私どもが説明を今このような形ですることで誤解が招かないようにするということで今申し上げているわけでありますけれども、精神障害者支援調整機関ということでありますので、これは何度も申し上げているように、警察がこの支援機関であることはまず普通はないわけでありまして、私どもはそういう認識だったものですから、ここで精神障害者支援調整機関と言えば、よもや警察を指すというように取られるということもちょっと想定外であったものですから、こういう形になっています。  当然のことながら、支援調整機関は、当然この精神障害の問題にたけている、そして専門的にやっているところでなければ調整機関であるわけがないわけでありますから、そこの点については、今後法律が成立をさせていただいた後にガイドラインにおいて明確にしてまいりたいというふうに思っておりますし、今、橋本副大臣から答弁をしたような具体的なあり得べきところというのは限られるわけでありますので、そういうようなところを明示をしてまいりたいというふうに思います。
  26. 川合孝典

    ○川合孝典君 この時点ではかなり踏み込んで御発言をいただいたと理解したいと思いますけれども、そうした実は大切な部分というのが、本来条文に明示されていなければいけないような肝の部分が、多くのことがガイドラインの方に実は依存してしまっているという、このこと自体が実はこの法案、法律自体のそもそもの立て付けの問題だと思っております。  マストで必ず書くんだと今おっしゃっていただきましたので、納得はしておりませんけれども、これ以上この問題は追及はいたしませんけれども、この問題に関してそうした懸念の声があるということは重く受け止めていただきたいと思います。  次の質問に移りたいと思います。  今回、これも警察に関わる話であります、代表者会議に警察が参加することについて、治療に対しての妨げになる懸念の声が実は上がってきております。どういうことかと申しますと、代表者会議に警察が参加することによって薬物依存症の治療を妨げるおそれがあるということを実は検討会メンバーの方がおっしゃっているわけであります。  何でかということなんですが、調整会議で議論される患者のいわゆる薬物に関わる情報がどの程度この代表者会議に報告されるのかということ、これ明確ではないんですけれども、実際、薬物使用というこの行為自体が犯罪の構成要件になってしまうわけでありますので、警察としては、この薬物使用を知れば職務としてもう摘発せねばならない、マストでやらなければいけなくなるということなわけであります。  したがって、実務上の問題として、どのケースをどういった形で代表者会議に報告するのかの判断が極めて難しいと、こういう声が実は上がっておるわけであります。この指摘について、厚生労働省としてどのように対応するお考えなのか、これを是非お聞かせください。
  27. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。  まず、御指摘の中で、その代表者会議でどういう議論がされるのか分からないと、個別のケースについてどういうというお話がございましたが、私どもとしては、代表者会議において個別のケースの検討をするということは考えておりません。これは累次御答弁を申し上げているとおりでございます。その上で、ただし警察は参加をするということになっているということで御懸念があるということで御答弁を申し上げますが、まず大前提として、違法な薬物の使用や所持は犯罪行為でございますので、警察において適切な対応がなされる必要があるということは申し上げます。  その上で、一方で、薬物依存症の患者の方については治療継続の観点も重要でございます。医療関係者の方などからは、治療中の患者について、違法薬物の使用を把握した場合の警察の情報提供の在り方については慎重に検討すべきという御意見もいただいております。この点、措置入院中に違法薬物の使用を把握した医療機関や自治体が警察に情報提供をするか否かについては、現在は医療機関や自治体の判断に委ねられております。その結果として、医療機関や自治体ごとに取扱いにばらつきがあるという状況でございます。  このため、厚生労働省としては、公務員の告発義務に、今御指摘いただきましたように公務員には告発義務が掛かっているわけでございますが、しかしながら、一定の裁量が認められるという見解もございます。それも踏まえまして、薬物依存症の患者の治療継続に配慮をした警察への情報提供の在り方について検討し、全国的な対応方針を示すことができないか、今検討しているところでございます。  そのような検討に際しては、どの程度の犯罪の疑いがあれば情報提供をすべきということになるのか、あるいは医療現場にどのような影響を与えるかを考慮すべきなのか、そうしたことをも考えていかなければ、考慮していかなければならないと考えております。  また、一部の医療関係者等からは、治療継続による改善が期待できると医師が認めた場合には必ずしも警察に通報を要しないことができないかという御意見も伺っているところでございまして、こうした御意見も踏まえつつ検討を進めてまいりたいと考えております。  代表者会議におきましては、国が今後示す全国的な対応方針を踏まえつつ、地域の関係機関間の連絡体制の強化など、より具体的な対応方針を協議をしていただくものでございます。このため、事案にはよりますけれども、少なくとも患者の薬物使用に関する情報が一律に警察に提出されるようなことはないのではないかと考えているところでございます。
  28. 川合孝典

    ○川合孝典君 ないのではないかと考えているとおっしゃいましたけれども、そこが実は問題でありまして、実際現場での運用がどうなっていくのかということについてはやはり条文の中にきちんと明示的に書き込んでおかないと、これをせねばならないというところを書き込んだ上で、あと細部の部分をガイドラインでどう埋めていくのかということでありますけれども、今御指摘させていただいた内容はこれ肝に当たる部分であります。現場での運用が、なかなか厚生労働省、立法者の思いどおりに運用がなされていないということがそもそもこうした懸念の背景にあるわけでありますから、そうした事実があるということを受け止めていただきたいですし、今の答弁は全くそういう意味では十分な答弁になっていないということを残念ながら指摘させていただかなければいけないと思っております。  時間の関係がありますので、この問題についてもう一点だけ確認させていただきたいと思いますが、警察の皆さんが医療情報等にアクセスできる、参加するということで、本来医療関係者が守らなければいけない守秘義務に抵触するのではないのか、そしてまた、措置入院者を始めとする対象者の方々と治療者との間の信頼関係が壊れるのではないのかという、こういう実は指摘も医療の現場からは上がってきているわけでありますが、この指摘について、副大臣で結構です、いかがでしょうか。
  29. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) 御指摘をいただきましたように、医療者には守秘義務が掛かっております。また、公務員についても掛かっているというのは、それはもうそのとおりでございます。その上で、まず、だから代表者会議において個別のケースの話はされないということでございますので、そこには掛かってこないというふうに考えております。  また同時に、今、先ほどの答弁についてはですけれども、要するに刑事訴訟法の解釈の問題ということになりまして、厚生労働省とほかの政府機関の間での検討をした上で、もう少しそうしたらきっちりとお話ができるようになるんだと思いますが、そうした調整をしっかりと進めさせていただきたい。その上で、先ほど申し上げたように、例えば、治療継続による改善が期待できると医師が認めた場合には必ずしも警察に通報を要しないことができないかといった御意見もございます。そうした御意見もあるということは私たちも承知をしておりますので、鋭意その調整をさせていただきたいというふうに考え、そうしたものを受け止めて調整をさせていただきたいと考えております。
  30. 川合孝典

    ○川合孝典君 個別の話は代表者会議ではしないとおっしゃいましたけれども、非常に大事な話でありまして、本来それが書かれていないといけないわけなんですよ、法案の中、条文の中に。これを明示するという、この行為を明示するということをしておけばこういう議論にもならなかったということを指摘させていただきたいと思いますし、刑訴法の話が出てまいりまして、私、実は大学では刑訴法を専攻しておりましたので、どこで対応するのかということについて議論させていただけるものならさせていただきたいところなんですが、本日はちょっと趣旨が違いますので、それは次の機会に回させていただきたいと思います。  では次、警察が関わることによって今後監視強化につながるのではないのかという多くの指摘について、改めて幾つか確認をさせていただきます。  現在、措置入院の在り方について、医療の現場からは、例えば薬物依存症の患者さんの場合、幻覚とか妄想だとかという今起こっている症状に対する治療だけ行って、本来この病気の根底にある依存症対策、依存症治療というものが十分支援計画等なされないまま措置解除して退院させてしまうという、こういうことが実はこれまであったわけであります。したがって、今回の法改正によって退院後の支援計画をきちんと整備しましょうというこの考え方自体は、実は私理解しておるわけであります。  ところが、しかしながら、この支援計画というのは決して監視であってはいけないわけでありまして、あくまでも退院後いかにして地域に戻っていただいて日常生活により近い形で生活していただけるのかという、ここの部分の体制整備で本来なければいけないということなわけでありますが、様々な検討会の議論の中ではそうした議論がなされていることも議事録で一応確認はしておるわけでありますけれども、今回の法改正ではそうした重要な施策について何の実は規定もなされないまま警察の参加が認められてしまっているという、このことから監視強化だという、こういう指摘につながっているということだと私は理解しておるんですけれども、この指摘について、大臣の御認識を是非改めてお伺いをさせていただきたいと思います。
  31. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) この退院後の支援計画につきましては、今、基本的な考え方は御理解をいただけるというお話を頂戴をいたしましたが、この計画の対象としている措置入院者は、一旦は精神障害による自傷他害のおそれがあるという判断をされて措置入院をするということになったわけでありまして、そうすると、一旦、地域での暮らしを中断をするという格好になります。したがって、この退院後の支援計画は、こういうような状況に置かれた措置入院者、この方が退院後に再び円滑に地域生活に戻れるかどうかということが問題になってくるわけで、私どもとして、やはりこの社会復帰ができるように、容易にスムーズにいくように、患者が必要に応じて医療やあるいは地域福祉やあるいは就労支援や、そういったような様々な支援を確実に受けられて、また再び孤立をするということがないようにしていきたいという、そういう発想でございました。  この計画は、措置入院者の地域生活への今申し上げたような円滑な移行のための支援が実際に機能するようになれば、これはもう当然終了するわけでありまして、精神保健福祉法の第四十七条、これはいわゆる一般的な相談、指導、こういうことでありまして、もう法的には何も、もう措置は終わっているわけですから、それに基づいて保健所設置自治体が行う一般的な相談、指導に移行するということを想定するわけでございます。  このため、支援期間は、前も申し上げましたけれども、基本的には半年以内に終わるということが基本ということを考えておるわけでございまして、仮に延長しても一回まで、一年以内には地域生活に移行するということで努めていかなければならないというふうに思いますから、永続的な監視強化という御指摘は当たらないのではないかというふうに考えております。  それで、警察の関与の御指摘が今ございましたが、代表者会議には、もうこれは一般的なことで、個人情報が共有されることはこれはあり得ないということを申し上げました。個別ケース検討会議においても、これはもう例外の例外であって、警察は保健所設置自治体が御本人そして御家族から意見を聞いた上で、警察以外の援助の関係者で合意が得られた場合に限って、そして、これは患者の支援を目的として例外的に参加することがあり得るということで、これを可能性を排除しないということでございますし、大前提は御本人が拒否をした場合にはこれはもう警察は参加しないということでございますので、いずれにしても、今御指摘のような永続的な監視強化ではないのかという御懸念は当たらないということで御理解を賜りたいというふうに思います。
  32. 川合孝典

    ○川合孝典君 今の大臣の御答弁を拝聴している限り、ごく真っ当なことをおっしゃっているんですが、問題は、この条文、法案を見てそれが読み取れないということなんです、私が申し上げたいのは。要は、御説明されている内容とこの法案自体、そういう意味では、に乖離が生じてしまっているということを感じているから、こんなことを指摘させてもらっています。  何で監視強化になるのかということについて、私もるる考えてきたんですが、今、たまたま先ほどの御答弁の中で、自傷他害のおそれということをおっしゃいましたけど、実は、この自傷他害のおそれというこの考え方自体にそもそも問題があるのではないのかということを実は考えたわけであります。  どういうことかということを御説明する前に、まず自傷、それから他害、この違いというものをどのように捉えていらっしゃるのかをお聞かせいただきたいと思います。
  33. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) これは、精神保健福祉法で規定をいたします自身を傷つけというのは、自殺を企図するとかいう、自分の命あるいは体を害する行為、これを指すわけでございます。また、他人に害を及ぼすというのは、他人の命、そして身体、自由、貞操、名誉、財産などに害を及ぼすというものを指すということでございます。  その自身を傷つけるというのが自己に対する行為である一方で、後者の他人に害を及ぼすというのは、これは他人に対する行為であるという点で大きく異なるわけでございます。
  34. 川合孝典

    ○川合孝典君 おっしゃるとおりで、大きく異なるわけであります。にもかかわらず、元々この二十三条通報は、自傷他害のおそれというのがその要件になっているわけですよね。  今回の法改正では、この自傷と他害という概念が一くくりになってしまっていて、根本的な違いというものが全く無視されてしまっているんです。その結果、どういうことになっているのかというと、他害というのは当然犯罪につながりかねない行為でありますから非常にデリケートな問題になってくるわけでありますが、自傷のおそれというものまでがこの対象になってしまっているということで、自傷のおそれのある方々で、それを、自傷を理由として措置入院になった方までが退院後にこの対象になってしまうという、そういう立て付けになっているわけなんです。  なぜ自傷の方までが対象になってしまっているのかという、この切り分けができていない理由というのはどういうことなのかをお聞かせいただきたいと思います。
  35. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) これ、医療観察法などでも同じような問題がクローズアップされて随分議論が行われたことを記憶をしております。私自身、議員修正をして法案を通すという場におりましたので、そういうことを記憶しているわけでありますけれども。  患者の方が自傷のおそれを有していたのか、あるいは他害のおそれを有していたのかというのは、あるいはその両方を有していたのか、いろいろケースがあり得るわけでございまして、私どもとしては、いずれの場合にあっても、退院後に必要となる支援の内容というのは、今申し上げたような自傷の可能性、それから他害の可能性、あるいは両方の可能性、こういったことを併せ考えた上で、それぞれのその方の、患者の持つ医療ニーズあるいはその他の支援のニーズというものを考えていかなければならないと思うわけで、そういうケース・バイ・ケースによりまして随分必要な対応の仕方、医療的な対応の仕方も変わってくるのではないかというふうに思っております。  これは、こういうことを踏まえていきますと、退院後の支援の方法などについても、患者が自傷なのかあるいは他害なのか、まあそのおそれですね、を法律上区別するということをするよりも、やはり個々の患者のニーズに適切に対応するということがどう提供できるのか、仕組みとして、支援の仕組みとしてですね、そういうことが大変大事だというふうに思っておりますので、その個々の患者さんのニーズに合った仕組みを構築することが重要ではないかというふうに思っております。  今回の法案では、社会復帰の促進などに向けて患者さんが医療あるいは地域福祉や就労支援や様々な暮らしていく上での支援を確実に受けることができて、自治体で、その地域でもって自立していけるようにする、そういうための個々の患者支援のニーズを十分踏まえた上で退院後の支援計画というものを作っていかなければならないというふうに考えておりまして、それを自治体に作ることを義務付けたということでございます。
  36. 川合孝典

    ○川合孝典君 個々の事例に応じて対応というお話をされましたけれども、そもそも他害のおそれのある方というのは、一般的にはやっぱり薬物依存症による精神障害の方々を始めとするそういういわゆる犯罪の懸念が生じる方ということなんだろうと思いますけれども、この自傷というのはそれとは全く違うわけであります。  私が指摘させていただきたいのは、いわゆるリストカットというか自殺のそういうおそれがあって、悩んでいらっしゃる方が、退院後まで枠組みとしては監視の対象とし得る立て付けになっているわけなんですよ。このこと自体が、この自傷行為で苦しんでこられた方々を退院後まで精神的に追い詰めることにつながるんです。だから、そうしたところに配慮をして、きちんと自傷他害というものを切り分けた上で法律の中にきちんと明示するということの必要性があるんだと私は考えているわけであります。  今のこの立て付け、条文だけ読んでいますと、間違いなく自傷行為に苦しんでいらっしゃる方々を追い詰めちゃいます。この点について、大臣、どうお考えになりますか。
  37. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 先生今おっしゃっているのは、自傷と他害と全く違うということは私も申し上げましたが、しかし、どちらも起こらないようにしていくことが大事だということにおいては共通しておるわけでございまして、他害の場合には、今おっしゃるように犯罪行為につながり得るということがあり得るという意味においては先生おっしゃるとおりだと思いますが、さりとて、じゃ、自傷はそのままでほっといていいのかというと、やっぱりそれは違うだろう。いずれも精神障害やあるいは医療的ニーズがあって、それが十分じゃないがゆえに自傷行為に出たり他害行為に出たりするということがあると推定されるわけでありますので、そのやっぱり根本的な必要な医療やその他のニーズについてきちっとした支援計画の下で提供できるようにしていくということが大事なのではないかというふうに思いますので、もちろん今おっしゃったように、他害のおそれはないけれども自傷のおそれが若干ある方が追い込まれるようなこと、それは支援計画自体が適切なものではないということになるわけでありますから、当然これは作られるまでによく御本人やあるいはその他の多職種の医療関係者あるいは福祉関係者の皆さん方と一緒にその計画がふさわしいものになるように直していくということが大事なんだろうというふうに思います。
  38. 川合孝典

    ○川合孝典君 結局、そうした肝の部分が現場任せ、現場の判断に委ねるという立て付けなんです、これ。結局、そういうことになってしまっているわけであります。法律の条文を読んだだけでは、大臣が今おっしゃったような話は結局読み取れないということなわけであります。  このこととは別になりますけれども、現在のこの精神保健福祉法について幾つかこれ問題があるなと気付いた点があるので、この際ですから問題提起させていただきたいと思います。  精神障害者による例えば犯罪といった言葉が割と安易に委員会の中では使われているわけでありますけれども、元々、刑法における犯罪の定義が何かというと、構成要件該当性というものと、それから違法性、さらには有責性ですね、いわゆる刑事責任能力があるかどうかということ、この三点がきちんと全てそろっているということをもって犯罪と刑法では定義付けているわけであります。  ところが、この精神保健福祉法では、この刑法について非常に曖昧な表現にとどまっていて、明示的に犯罪というものがどういうものなのかということについては実は定義されていない。刑罰法に要は準拠するような行為といったような書き方にしかなっていないわけであります。  立て付けはそういうことなんですけど、私が指摘させていただきたいのは、今の法律では、他害の事実があった場合の有責性、責任を有しているかどうかということについての取扱いについて明示的に条文に示されていないわけであります。これ、ちょっと後で厚生労働省の方が調べていただければいいんですけれども、この明示的に有責性の扱いが明示されていないということ自体が、今回実は相模原の事件が起こったときにも様々なその後対応に瑕疵が生じた一つの原因になっているんじゃないのかと私は思っております。  何を言っているのか訳分からないかもしれませんけれども、整理して申し上げますけれども、今の現行法では、例えば二十四条通報をすることで、措置入院の対象となった場合、医療機関は当然のことながら入院を拒むことができません。しかしながら、これ一旦入院すると、措置入院をするということになってしまうと、これ実はこの措置入院の対象者が既に逮捕されているような事例でもない限りは、刑事司法の手から完全に離れます、離れることになるんです。したがって、病院側にその責任が全て移るという、こういう立て付けになっているわけであります。  具体的に、その有責性がどうなのかと、今後、刑事司法がどういった形で関わるのか。要は、対象者の有責性、相模原の事件がそうでしたが、対象者の有責性についての判断が保留されていて、今後どういう取扱いに変わっていくのかといったようなことも含めて、この現在の法律の中に有責性についてのどういう判断を行うのかという定義、基準というものが明示されていない、このことが実は非常に現場の混乱を生じさせる理由になっているというふうに実は私読みました、様々な資料を見て。  したがって、このいわゆる有責性をどう明示していくのかということ、これをきちんと書き込まない限り、どこまでが警察の責任で、どこまでが医療機関の責任で、どこまでがどこどこの責任なのかといったような、ここが曖昧な状況なものですから、結果的に、病院側としてみれば措置入院の人が来たということで取扱いに困って、結果的にそのことがいわゆる身体拘束を始めとする様々な取扱いにもつながってしまっている、こういう実はことがあるのではないのかと私感じているわけであります。  どうせ法改正するのであれば、現在の精神保健福祉法が抱えているこういった課題についてもきちんと見直すという手続をするべきなんじゃないのかと、このように考えるんですけど、いろいろ言いましたが、これ通告しておりませんからきちんとした答弁は求めませんけれども、今の話聞いてどうお感じになられますでしょうか。
  39. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の津久井やまゆり園のケースの場合にも、これは裁判になるわけでございまして、今の有責性についての判断は最終的には精神鑑定を含めて裁判の中で確定をしていくことであります。  私どもが今改正をお願いをしているというのはこの精神保健福祉法の改正でございまして、これは、やはり精神障害者の福祉、この第一条にありますように、これも何度も申し上げましたように、社会復帰をするために支援をどうするかということが主眼の法律であるわけでありますので、その法律としては、私どもとしては、これ、医療のニーズがどういうものであるのか、あるいはそれをどういうふうに入手可能にして、支援をしながら社会復帰を、そして自立を促すことがより有効に機能していくのかということを定める法律であろうと思いますし、今回それを計画という形で、措置入院に関しては、その後に関してはそういう形で有効に社会復帰がなされるようにしていこうと、こういうことでございますので、通告がないので私も今知っている範囲内で考えているわけでございますが、この有責性を法律で定めるのがこの法律の趣旨に合っているものなのかどうかということについては、私どもとしてはやはり、むしろ医療や福祉などによる社会復帰の有効性を私どもとして御用意をするのがこの法律だろうというふうに考えております。
  40. 川合孝典

    ○川合孝典君 突然の通告で失礼をいたしました。  私が申し上げているのは、刑事法関連諸法のように、この法案の中に具体的に何かを書き込めと言っているわけではないんです。あくまでも、この措置入院の対象者の方の有責性の有無について判断が保留されているかどうかということについて、こういうことを保留されているかどうかといったようなことを含めて今どういうことなのか、どういう状況になったときにはどうするのかということをきちんと法律の中に明示する必要があると言っているんです。これを明示せずに解釈の部分でやろうとするから、あらゆるところにいざというときには警察が出ていけるという枠組みをつくらざるを得なくなっているわけでありまして、そのことが結果的に、良かれと思ってやっていることが監視強化につながるという指摘につながっているということでありますので、是非この点については検証を深めていただきたいんです。後ろの方、よろしくお願いします。具体的な作業をした上で政務三役の皆さんに是非とも資料を御提示いただきたいと思います。  それと、ちょっと視点を変えて確認させていただきたいと思うんですけど、もう一点、物すごく基本的な話なんですけれども、精神科救急、これの定義って何ですか。これ通告しておりませんけれども、基本的な話なので、堀江さん、もし御答弁できれば。
  41. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 急性期の医療の中に精神科救急で申し上げれば、精神障害の……(発言する者あり)いいですか。
  42. 川合孝典

    ○川合孝典君 はい。  じゃ、鈴木さん、お願いします。
  43. 鈴木康裕

    ○政府参考人(鈴木康裕君) 精神科救急入院料について申し上げますけれども、通常、精神科の入院ですと、例えば医師の基準が四十八対一、患者さん四十八人に対して一人になっておりますが、精神科救急の場合は十六対一ということで、お医者さんの人数も多くなっております。  それから、通常、精神科の入院基本料の中には日数に応じた変化というのはございませんけれども、精神科救急の場合には三十日までが多額、三十一日以上になると低くなると、言わば救急の時期に応じた非常に重症な患者さんを対象にした入院料ということでございます。
  44. 川合孝典

    ○川合孝典君 済みません、突然振ったから混乱されたみたいでありますけれども。  実は、精神科救急の明確な定義って調べてもない、書かれていないんです。ないんですよ、実は。だから堀江部長が答弁できなくても仕方がないんですけど。  私が指摘させていただきたいのは、実はこれ、措置入院というのは強制権が働く話ですよ。身体拘束を含めて強制力が働く、そういう要は行為であるにもかかわらず、そのいわゆる精神科救急のそもそもの定義というものがきちんと明示されていない。警察ですら実際に逮捕して立件するかどうかというところ、逮捕状を出す手続もそうですけれども、様々な手続を追わなければ身体拘束できない状態になっているんですけど、実は精神科のこの救急に関してだけは物すごく簡単に拘束できてしまう、強制権が発動できてしまう。この実は法律の立て付けが今大変大きな様々な問題の根底にあるという指摘がされているわけでありますけれど、この点についてこれまで何か議論されたことはございますでしょうか。
  45. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 精神科救急に限らず、措置入院するには指定医二名の判断によりまして知事がこの措置を行うというような形で、要件としてはしっかり決まっているものでございますので、医療保護入院についてはこう、あるいは任意入院についてはそれはないわけでございますけれども、そうした手続をしっかりすることで、多分先生がおっしゃっているのは患者さんの人権についてどう配慮されているかということなんだと思いますけれども、手続が一つ一つ定められているものだと思っています。
  46. 川合孝典

    ○川合孝典君 時間がいよいよなくなってきましたので、次のちょっと質問に入りたいと思います。お手元に資料をいっぱい配ったんですけど、何も使っていないことに気が付きました。  資料の二枚目をちょっと御覧いただきたいんですけれども、ちょっと事実関係だけ皆さんと認識を共有させていただきたいと思います。十万人当たりの精神病床の数のグラフであります。一目瞭然でありまして、日本、突出して多いわけであります。これ、わあ多いなというふうに皆さん御覧になられると思いますけれど、おおよそ日本は現在、精神科病床数三十四万四千床ほどあると言われておりまして、全世界の精神科の病床数、およそ百八十五万床あると言われております。つまり、言い換えますと、世界の精神科のベッドの五分の一が日本にあるんです。実はこういう、要は極めて異常な実は数字になってしまっているんですけど、そもそも何でこんなに日本の精神科ベッド数が多いのかということ、このことの議論もさせていただきたいと思っておったんですが、それをやってしまいますとそれで終わってしまいますので、そういう事実があるということをまず問題提起をさせていただきたいと思います。  それからもう一つは、精神障害の患者さんの平均入院日数と全疾病の平均入院日数とを実は調べてみました。これ三枚目の資料の方に、ちょっと非常に見にくいパワーポイントの写した資料なんですが、国際比較を載せさせていただいております。よく分からないけど、日本だけ異常に入院日数が長いということは御覧いただけると思います。  こういう状況に実はなっているわけでありまして、ちなみに、日本の平均入院日数、現在およそ二百九十六日らしいです。世界、OECD平均は六十日強で、さらには五十日を超えている国自体がポーランドと日本だけだという、こういうことでありますので、そもそも、いわゆる精神疾患ということの概念自体が他国と日本とは全然違ってしまっているという実態が現状あるということは是非御認識をいただきたいと思います。  その上で、最後に質問させていただきたいと思うんですが、第五期の障害福祉計画というのをこの間策定されたと思います。この基本指針の中に重度かつ慢性という実は文言がございます。資料の五番のところに、ちょっと分かりにくいんですけれども、検討会の資料を載せさせていただきました。真ん中のところに太字で重度かつ慢性と書かれているわけでありますけど、この重度かつ慢性という文言。  これ更に六枚目の資料をめくっていただきますと、この重度かつ慢性の判断基準として掲げられているのが、六枚目の資料に書かれている問題行動の二十七行動と言われているわけであります。御覧いただきますと、もちろん重度な問題行動とおぼしきものもありますけれども、それ以外にも、我々でも一つや二つ該当するのではないのかと思われるような実は項目もこの中に含まれてしまっているわけであります。  実は、私素人なんで何とも言えないんですけれども、どういう判断基準で重度かつ慢性と判断するのかというと、この問題行動二十七の行動のうちどれか一つでも月一、二回症状が認められれば重度かつ慢性と、こう判定するということらしいんです。これって一体どういうことなんでしょうか。この判断基準というのは果たして適正なものなのかどうなのか。これは専門家の方々の間からも指摘の声が上がっておりますけれども、果たしてこれが重度かつ慢性なのかということについて見解を伺いたいと思います。
  47. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) 御指摘をいただきましたように、精神病棟に入院後、適切な入院治療を継続して受けたにもかかわらず一年を超えて引き続き在院をした患者のうち、精神症状が一定の重症度を満たし、行動障害及び生活障害のいずれか又はその両方が基準を満たす場合に、御指摘の重度かつ慢性の基準を満たすと判定するものでございまして、お示しをいただいた資料は、行動障害という今申し上げました中で自傷行為や身体的暴力等の問題行動が月に一から二回程度以上の評価である、その具体的な項目は二十七項目、ここにお示しをいただいたということでございます。  こちらの基準の作り方でございますけれども、これはその精神症状、行動障害、生活障害、身体合併症について重症度を評価するものでございますので、精神医学の専門的な知見を有する医師等が中心となって作成をしていただいたものであるというふうに認識をしておりますので、この基準そのものについては、そうした専門的な見地に立って定めていただいたものだというふうに考えております。
  48. 川合孝典

    ○川合孝典君 ここで指摘させていただきたいことなんですが、この重度かつ慢性の基準化というのを行った研究会あります。厚生労働科学研究補助金の対象研究ということでありますが、この基準化を行った研究会のメンバーが実はこれからの精神保健医療福祉のあり方検討会の構成員も兼ねていらっしゃいます。検討材料をつくった方が実際の検討にまで関わっていらっしゃるということでありまして、これ自体が研究上の利益相反に当たるのではないのかという指摘があるんですが、この点について、済みません、大臣の、最後、御認識を伺いたいと思います。
  49. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 今、重度かつ慢性の基準についてのいろいろなお考えを頂戴をいたしました。  先ほど、橋本副大臣から御答弁申し上げましたけれども、専門的な知見を有するお医者さん方が中心となって作成をした様々な症状、行動障害などについて重症度を評価するということで、月に一、二回出るということでこれを定義することがいかがなものだろうかという御指摘だったというふうに思いますが、私どものこれからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会では、この基準を満たすことを理由に地域移行へ向けた取組の対象から外れるようなことがあってはならないということ、それから、当該症状を有する精神障害者にはより手厚い入院医療を提供することでできる限り地域移行に結び付けていくことが方向性として確認をされているわけでありますので、この重度かつ慢性といいながら、やはりこれは早く脱して地域移行を図るということがやはり大原則であるというふうに私どもは考えていかなければならないというふうに思っておりまして、この精神科病院の医師が作成したことが御指摘のような利益相反に当たるというふうには考えておりませんが、むしろ、どう社会復帰を早くしてこの重度かつ慢性というものを克服することができるのかということを私どもは更に考えていかなければいけないんじゃないかというふうに思います。
  50. 川合孝典

    ○川合孝典君 私は利益相反に当たるのではないのかということについての指摘をさせていただいたわけであります。  時間が参りましたのでこれで終わりたいと思いますけれども、是非ちょっとお願いしたいんですけれども、この一連の研究を行うに当たっては研究倫理審査報告書というのを必ず厚生労働省の方で各研究者の方から集めていらっしゃると思いますけれども、この研究倫理審査報告書の、この検討会のメンバーの方々の報告書の情報の開示を大臣にお願いしたいと思いますが、それだけ、イエスかノーかだけお答えください。
  51. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 個人情報などには十分配慮をしながら、何ができるのかということを考えてまいりたいというふうに思います。
  52. 川合孝典

    ○川合孝典君 これで終わりますが、この点については是非理事会でも御議論いただきたいと思います。  どうもありがとうございました。
  53. 羽生田俊

    ○委員長(羽生田俊君) 理事会で協議させていただきます。
  54. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 民進党・新緑風会の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。  今回は政府提出の精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案、いわゆる精神保健福祉法改正案について質問させていただきたいと思います。  本法案の概要を説明した四枚組資料につきまして、その一枚目冒頭には相模原事件と二度と同様の事件が発生しないようと記載されています。そして、二枚目、三枚目の精神障害者支援地域協議会の参加者の本人や家族の扱いや、代表者会議と個別ケース検討会議における課題や結論を相互に反映という文言も消去された資料が先月十三日になって配付されました。  十三日の質疑においても、各先生方から苦言や抗議が示されましたように、変更される前の資料の下で行われたこれまでの質疑、そして参考人質疑は一体何だったのかなと思うんですけれども、また、ポンチ絵の修正のほとんどが都合の悪い説明について消去して隠してしまおうという態度であって、法案の中身自体は何も変わっていないというのが現状です。御都合主義としか言いようがないと思うんですね。精神障害者の人権尊重という理念を掲げておきながら、結局は相模原事件のような犯罪を防止するために提出した法案としか受け取れないと思うんです。  塩崎大臣は、四月十一日の川田委員の質疑に対してこう言っています。事件が発生しなければ法改正はなかったと思うと言ったり、また、事件は法案提出の契機ではありますけれども、犯罪防止が目的ではないとの答弁をされています。では、事件が起こらなかったら本法案の提出そのものがなかったということなんでしょうか。大臣の御答弁をお願いします。
  55. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 元々、今回は大きな柱として三本あるわけで、指定医の問題、それから医療保護入院の問題、そうしたことは元々予定をされていたことでございます。  それに加えて、今回の事件を契機に、きっかけに、この措置入院後の支援の在り方というものがほとんどと言っていいぐらいできていない、六十七の措置入院権者の中で、たしか七つの自治体しか退院後の支援の計画というもの、計画というかそのプログラムを、ごめんなさい、七つじゃなくて八自治体でしかこの支援を退院後に行うプログラムを持っていないということも分かりましたし、そしてまた、もちろん今そういうところにも表れている全国のばらつきというものが、支援の在り方として課題が大きな課題としてあるということが分かってまいりましたので、そういうことで今回この法律を、先ほど申し上げた指定医の問題と医療保護入院の問題に加えて御提起を申し上げて御審議を賜っていると、こういうことでございます。
  56. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 大臣、やっぱりすごく無理があると思うんですね。答弁に矛盾があると思います。  四月十三日の参考人質疑において田村参考人は、平成二十五年の改正の三年後見直しが予定されており、事件がなくても法改正が必要であったとおっしゃいました。ただ、本法案では、厚生労働省が差し替えた一枚紙の概要ペーパーを見ても、二十五年法改正を受けた改正は、五の医療保護入院の入院手続などの見直しの三行程度しか見当たらないんですね。結局は、そのほとんどが措置入院者の退院後支援の名を借りた治安維持のための施策と精神保健指定医の資格不正取得事件を受けた施策のための法改正となっているんです。  民進党は事件後の八月二日に、当時の、次の内閣、ネクスト厚生労働大臣であった川田議員の名において、政府は相模原事件を受けて、施設の安全確保の強化、措置入院後のフォローアップなど再発防止策を検討しているが、事件の詳細が不明確なまま、被疑者に措置入院の経歴があることだけをもって短絡的に精神医療の在り方の見直しと警備の強化のみに再発防止を求めるべきではない、政府は、事件の背景にある障害者に対する差別意識を根本的に解消していくことなど、個人的な案件に落とし込むことなく、社会的な対策を打ち出すとともに、共生社会の理念を強く発信していくべきという、こういった文言での談話を発表をされています。  事件から二週間後の八月十日に第一回会合が開かれた相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チームは、その年の十二月八日に報告書を取りまとめております。検討に当たって、共生社会の推進、それから退院後の医療などの継続的な支援を通じた地域における孤立の防止、それから社会福祉施設等における職場環境の整備、この三つの視点を重視したとしていますけれども、その多くが措置入院者の退院後の支援についての対策であり、残念ながら、我が党が当初示した心配、懸念のとおりに事件の検証がなされてきたのではないかと思えるんですね。  多くの障害者団体も本法案について強い懸念を示されているということは御承知のとおりだと思います。障害者の方々にこういった強い懸念や不安を覚えさせてしまった本法案について、そもそも事件の検証経過、それから立法経過からして既に誤りだったのではないかと思うんですが、改めて塩崎大臣の見解をお伺いしたいと思います。
  57. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の相模原の事件の発生を受けて、今御指摘のように、昨年八月以降、関係省庁とともにこの検証チームというのを立ち上げました。事件の検証と再発防止策の検討を実施したことはそのとおりでございまして、これだけの事件が起きて、繰り返し同じようなことが起きていいと考えることはあり得ないわけでございます。検証、検討の結果、被告人は、措置入院から退院をした後に、医療機関とかあるいは地方自治体から必要な医療等の支援をほとんどと言っていいぐらい受けることがなく一人孤立をしていたと、こういう現状であります。  この孤立をしているような制度的な枠組みをそのままにするかというと、やっぱりそれは、その方々にとって孤立を避けるためのプログラムというものがやっぱり必要なのではないかということを考えるのはごく自然の考え方ではないかというふうに思っておりまして、こういうことで、厚生労働省で実施をした調査結果でも、現行の精神保健福祉法第四十七条、これは一般的な相談、支援、指導を各自治体の取組に求めているわけでありますけれども、これについても非常にばらつきが全国でございます。  それから、措置入院者が退院した後に、医療とかあるいは地域福祉、就労、そういった様々な支援を確実に受けるということができないという、そういうことも判明をしてきたわけでありまして、措置入院後の患者さんについて、措置入院によって地域生活は中断をするわけでありますから、それを、またもう一回社会に戻っていくという、そのために、退院後の医療などの、福祉などの支援を確実に受けて、地域で孤立することなく、また元の生活に戻るようにするために、私どもはこの法案を提出したわけでございます。  こういうことから、相模原の事件の検証を含めた本法案の立案過程に誤りがあったという御批判は全く当たらないと考えておりますし、一方で、様々な御懸念が払拭されるように、本法案が精神障害者の社会復帰の促進を主な目的とするものであるという趣旨とか制度の説明に十分さがなかったということは御指摘を受けているわけでありますが、そういう意味で、その説明にしっかりと努めるということが大事であり、また、今後、各種ガイドラインを作るわけでありますから、そういうところで、先ほど来も川合先生からも御指摘をいただきましたようなことの誤解や分かりにくいところについてしっかりと明確な考えをお示しをさせていただいて、そのガイドラインにのっとった実際の運用が全国でばらつきがないようにしながら実際に行われるように、私ども、自治体への周知徹底を図っていかなければならないというふうに思っているところでございます。
  58. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 実際のところ、今回の改正に障害者団体の皆さんは非常に強い懸念を持っているということは事実なんですね。当事者に強い不信感を生んでしまっている、このこと自体が政策的な失策ではないかと思うんです。    〔委員長退席、理事島村大君着席〕  これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会の報告書を見ますと、まとめの章である「おわりに」のところにおいて、家族負担軽減策や非自発的入院者の意思決定支援などの権利擁護の在り方について引き続き検討することというふうに書いてあるんですけれども、今回の改正案においても、附則に検討規定が設けられていますけれども、見直しの時期は法施行後五年以内とされているんですね。これらの課題は次の五年以内の見直しまで先送りされてしまうんでしょうか。今後の検討スケジュールをお伺いしたいと思います。
  59. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただいた今回の法律に附則がございますが、そこの中で、政府は、この法律の施行後五年以内に、改正法案の施行状況等並びに精神保健及び精神障害者の福祉を取り巻く環境の変化を勘案をして、措置入院者の退院後の医療等その他の援助の在り方等について検討を加えて、必要があると認めるときはその結果に基づいて所要の措置を講ずるということにしているわけでございます。  今御指摘をいろいろいただきましたけれども、そういう課題を含めて現時点で今後の検討スケジュールを今すぐお示しをするということはもちろん難しいわけでありますけれども、今後、この法律が成立後、施行をされて、どういう施行が行われるか、そしてまた継続的なそういった施行状況の把握を行いながら、適時適切な対応に努めたいというふうに考えているところでございます。
  60. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 平成二十五年度の前回改正以前から積み残している課題が多いということから、前回改正時と同じく三年以内の見直しが妥当だと私は考えます。附則の変更を御検討いただきたいと思いますし、またそれが難しいのであれば、五年以内との記載なので、やはり早い時期にこれらの課題についての検討を開始すべきだと思います。  障害者権利条約第四条第三項では、締約国は、この条約を実施するための法令及び政策の作成及び実施において、並びに障害者に関する問題についてのほかの意思決定過程において、障害者を代表する団体を通じ、障害者と緊密に協議し、及び障害者を積極的に関与させるというふうに書いてありますが、障害者権利条約の加盟国である日本は、政府、立法府共に障害当事者の参画が求められているということです。  ですが、これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会の構成員には精神障害当事者の参画が得られてはいるものの、三十名中の二名にすぎないんですね。これは決して高い比率とは言えないと思うんです。また、障害者団体からの推薦を得て構成員に委託された精神障害当事者は実は一人もいないということです。結果からいっても、精神障害当事者の声がほとんど反映されていないということになります。  今後、条約の趣旨に沿って当事者の人数枠を高めたり、あるいは障害者団体からの推薦を得た精神障害当事者を構成員にしていくことなどについてもやはり前向きに検討すべきだと考えますが、当事者参画の拡大についての大臣の御所見をお聞かせいただければと思います。
  61. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘のように、この当事者の参画など、関係者の参加によって法律を作るあるいは制度を考える、こういうことは大変重要であることはもうそのとおりでありまして、今回の法案の立案過程でも、精神障害者の当事者の視点を検討に反映できるようにということで、これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会で精神障害者の当事者二名の方に構成員として御参加をいただきました。二名が少ないという御指摘も今いただきましたが、少なくとも二名の方には御参加をいただいておりまして、このあり方検討会のほかに、相模原事件の検証チームにおいても精神障害者当事者団体からのヒアリングというのはもちろん行っているわけでございます。    〔理事島村大君退席、委員長着席〕  当事者の皆様方の御意見を踏まえた制度の立案等の検討を行うというのは、先ほど申し上げたとおり大変大事なことでありますので、引き続き、この検討会を開催するに当たりましては、当事者の参画を得て、その御意見を丁寧に伺って政策に反映をしてまいりたいというふうに思います。
  62. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 障害者権利条約の要請もありますので、特に障害者施策については、精神障害者の参画をより拡大させる方向性を明確にかつ具体的に打つべきだと思いますし、そうしていただきたいと思います。  相模原殺傷事件の検証チームにも精神障害の当事者は委員には入っていないんですね。当事者が検証チームに入っていないから、法律案概要の修正という前代未聞の状態に至る流れの軌道修正ができなかったのではないかなと思うんです。このことに対して大臣の御意見をお聞かせいただければと思います。
  63. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げましたように、私どもとしては、精神障害者当事者団体の皆さん方からも、今回の検証チームにおいても、これらの公開でもヒアリングを行って、御意見を賜って、そういう御意見を踏まえて今回の制度設計や法律に至っているわけでございますので、決してそういうことに耳を傾けないというようなことは全く当たらない御指摘ではないかというふうに思っています。
  64. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 これだけ重要な法律について、その立法事実そのものに疑念を持たれるような状況をつくってしまったことに関して、大臣はもっと深刻に受け止めるべきだと私は思います。  今回の件だけではないんですけれども、特に政策の意思決定過程について、当局に、当事者参画をより実質的なものにしていこうとか、当事者の意見を聞いてより実態に即したいい政策にしていこうという、こういった熱意を全く感じられないんですね。形だけのアリバイ的な当事者参画ではないかと感じることが多々あります。  当事者の参画はアリバイ的な形だけのものであってはならないと思いますし、また、いい意見はしっかりと政策に反映されるような状況をつくっていくことが大事ではないかと思いますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
  65. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) それは、いい意見をしっかりと取り入れるということはもうそのとおりでありますので、引き続き、これまでもやってまいりましたけれども、更に努力をしてまいりたいというふうに思います。
  66. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 是非努力していただきたいと思います。  前回の平成二十五年の改正では、衆参において附帯決議が付されています。その項目の中には、医療保護入院などの患者の退院後における地域生活への移行促進のため、相談対応、あるいは必要な情報提供、あるいはアウトリーチ支援等、その受皿や体制整備の充実を図ることなどが規定されています。また、昨年の障害者総合支援法の附帯決議におきましても、相談支援、アウトリーチ支援、ピアサポートの活用などの取組をより一層推進する旨が規定されています。そして、今回の改正で、精神障害者の地域移行を促進するための施策につきましては、国や地方公共団体の義務として十分に配慮しなければならないという規定が設けられました。それ自体は推進すべき方向性ではありますけれども、これも理念規定であって、今後もさほど進まないのではないかと私は心配しております。  本法案の改正のどの部分が精神障害者の地域移行促進のために効果があるものなのか、具体的に御説明いただければと思います。
  67. 堀内詔子

    ○大臣政務官(堀内詔子君) 本法案は、措置入院者の社会復帰の促進等のために、入院中から退院後における医療福祉等の支援の内容を関係者間で十分協議の上、退院後の支援計画を作り、そしてまた、退院した後には、退院後支援計画に基づき医療福祉などの支援を行うこととするとともに、精神障害者支援地域協議会において退院後支援計画の実施に関する連絡調整を行うことなどとしており、措置入院者が退院後に医療福祉などの継続的な支援を確実に受けられる仕組みを設けさせていただくこととしております。  このほか、本法案は、精神障害者支援地域協議会において、精神障害者の適切な医療その他の援助を行うために必要な体制について協議することとしており、精神障害者の方々に対する地域の支援体制の充実に資するものと考えております。
  68. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 地域移行促進策というならば、医療保護入院や任意入院を除外した措置入院の場合のみの制度設計になっているのはおかしいのではないかなと思うんですね。  主な精神障害者地域生活支援広域調整等事業として、平成二十七年度の実施状況、これによれば、四十七都道府県、それから二十の政令市のうち、精神障害者地域移行・地域定着推進協議会を設けているのが二十八都道府県・政令市、ピアサポートの活用が二十五の都道府県・政令市、アウトリーチ事業が三都道府県・政令市にとどまっております。  これらから考えますと、まだまだ地域生活支援は根付いていないと思いますけれども、いかがでしょうか。大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
  69. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、今回、先ほど申し上げたとおり、この事件を一つのきっかけに、改めて現在の精神障害者の皆様方の地域移行が進んでいないということについては同様の認識を持っているわけでありまして、精神病床に一年以上入院をされている長期の入院患者数を見ますと、平成十七年度の二十二万人から平成二十六年度には十八・五万人ということで減少はしているわけでありますが、しかし、引き続いて大変高水準で長期入院者がおられるということは現在でも変わっていないというふうに認識をしなければならないと私は思っております。  この背景としては、精神障害者の地域移行を具体的に進めるに当たりまして、御本人の抱える複合的な課題を解決するためのあらゆることに対応できるような仕組みというものが地域地域で十分に用意をされていないということがあって、その一つの例が、先ほど申し上げた措置入院後の、退院後の地域復帰への対応をプログラムとしてちゃんと持っているのは六十七のうちの八つの自治体しかないというところに端的に表れているわけでございます。  地域での生活を支援をしていくためには御本人の意向を最大限にこれ尊重しなければならないわけでありまして、そして同時に、医療面だけではなくて、お住まいとか、あるいは、所得を得る必要がありますから当然働くことについての支援も必要だ、それから一般的に生活をするための様々な知恵も必要なので、力も必要なのでありますので、こういった課題について様々な課題があるわけで、その支援に当たる関係機関がきちっと緊密に連携、調整をしながら解決を図る必要がやはりあるんだろうなというふうに思います。  そういう意味で、それが十分ではないという現状を踏まえながら、精神障害者の地域移行支援をしっかりと進めなければならないというふうに思っております。
  70. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 四月十一日の質疑におきまして、石井委員が取り上げられたACTなどのアウトリーチ支援の取組につきまして、堀江障害保健福祉部長はこう言っています。ACTを含め多職種連携による包括的支援の取組は有用であると評価する、こういった旨の答弁をされました。  しかし、現状としてはなかなか広がっていないんですね。こういった取組が諸外国で広がって、日本においても有用であると言われるようになってから随分と経過しているんです。現状はまだまだ不十分という現状認識に基づいて、地域移行、アウトリーチ支援の促進のため、より一層の実効的な取組が必要ではないかと私は考えております。  当事者は、精神障害者が地域で暮らせる社会を望んでいます。そのために必要なのが、入院を余儀なくされている障害者が、人権を尊重され、障害が重くても地域で暮らす場が確保され、長期入院から解放される社会のこういった仕組みです。精神科病院からの地域移行と地域生活基盤整備の飛躍的拡充が重要だと思います。  ですが、特に福祉への費用投入額は、医療に比べて御承知のとおり僅かです。日本精神障害者対策予算の九割は医療で、大半は病院に回っているという有識者の指摘もございます。地域移行の促進のためには、早速来年からでも、福祉枠、具体的には地域での支援に充てる財源を増やすことが必須と考えますが、そのことに対する大臣の御所見をいただきたいと思います。
  71. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 今年の二月に取りまとめられました有識者検討会、これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会でございますが、この報告書の中で、精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるように、医療はもとより、障害福祉、そして介護、高齢化が進んでいますから、この介護の問題、そして社会参加、あるいは住まい、そして地域の助け合い、あるいは教育であったり、こういうことが包括的に確保された地域包括ケアシステムの構築を目指すということを理念として掲げているわけで、独り高齢化に対することだけではなくて、この精神障害を持たれた方々の社会復帰に関してもやっぱり地域で包括的なケアシステムを設けるべきじゃないかと、こういう提案をいただきました。  平成二十九年度からは新たな事業を立ち上げて、地域包括ケア推進の実践の経験を有する保健あるいは医療福祉、こういったアドバイザーが自治体支援を行うことになっておりまして、平成二十九年度予算でこれは新たに手当てがされているところでございます。  こういうような取組を通じて精神障害者が地域で安心して生活できる体制を整備していくとともに、今後も、今御指摘のあったように、やっぱり必要な財源、これを確保することが重要だというふうに思っているところでございます。
  72. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 今年度の予算において、地域移行の促進への大きな予算措置はなかったです。必要な方に必要な支援が行き届くことがやはり重要だと思いますし、そういった福祉の底上げが遅れているのに措置解除後のフォローばかりを強調する、これでは説得力が乏しいんではないかなと思います。  措置入院先病院の管理者が選任する退院後生活環境相談員については、どのような資質が必要とされ、そしてどのような人が選任されることを想定されているんでしょうか。
  73. 堀内詔子

    ○大臣政務官(堀内詔子君) 退院後に、それまで入院していた方々が地域で安定した生活が維持できるようにするためには、医療的な支援以外にも、精神障害者が地域生活を送るために必要な様々な支援のニーズについて適切にアセスメントをして、そして、今まで入院して病院の中で生活を送ってきた方々への退院後の支援体制を整えるために、様々な職種の方々、いわゆる多職種の連携の調整を図っていくことが必要であると思っております。  退院後の生活環境相談員は、この取組において中心的な役割を果たすことが求められております。現在、医療保護入院者の退院後生活環境相談員としては、いわゆる精神保健福祉士の方のほかに、看護師や作業療法士、社会福祉士などの資格を持っている方々で、その資格の実務経験を有する方などを選任することとさせていただいておりまして、措置入院先病院の管理者が選任する退院後生活環境相談員についても同じような資質を持つ方が選定されるということが想定されております。
  74. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 今おっしゃったとおり、やはり誰でもいいというわけではなくて、高い専門性が求められる業務だと思います。御答弁されたとおり、精神保健福祉士などの積極的な活用も視野に入れて制度設計を行うべきかと考えます。  しかしながら、中核的な役割を担う保健所では、その半数近くにおいて精神保健福祉相談員が任命されていない状況にあります。円滑な運営を目指すならば、全保健所に精神保健福祉士を配置する必要があるかと思います。また、これら医療、保健、福祉のチームを構成する専門職種者の更なる資質と専門性の向上のために所定の研修受講も検討すべきだと思います。  退院後支援計画は原則入院中の策定であり、退院後の策定は例外的に認められているにとどまります。個別ケース検討会議でといっても、短期間で関係者に集まってもらうのは難しいと思います。退院後支援計画の存在によって退院が必要以上に長引く、あるいは措置入院期間が不当に長期化することが懸念されています。  退院後支援計画の作成に必要な期間の目安はどの程度だと思いますでしょうか。最短で何日ぐらい掛かるんでしょうか。
  75. 堀内詔子

    ○大臣政務官(堀内詔子君) 御指摘のように、退院支援後計画の作成に時間を要して不当な入院の長期化ということは避けなくてはならないと思っております。退院後支援計画は、措置入院患者の皆様が退院後に社会復帰の促進に向けた支援を確実に受けることができるように、自治体に計画作成などを義務付けるものでありまして、患者の方御本人や御家族の意向を十分に踏まえて作成していく必要があると思っております。  計画の作成に必要な期間については、多くの要因によって異なってまいります。例えば、初回入院で計画を初めて作っていく、そういった初めて作成するというときとか、又は同様の病状で措置入院を繰り返していて既に計画を作成したことがあるのか、そしてまた病状の重症度がどのぐらいの程度であるのか、また計画を作成することに関して御本人や御家族がどのぐらい御協力していただけるのか、また、措置解除後に直接退院となるのか、それとも医療保護入院などで入院が継続となるのかなど、本当に様々な要因によって異なりますので一概には申し上げられないと、また一概に設定できないと思っております。
  76. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 当局の説明では新しい制度イメージが全く具体的に想像できません、今の説明では。  当局は、今までの参議院における審議で、入院期間が短いなどの場合には退院後速やかに計画を作成するため、計画作成の遅れを理由に措置入院期間が長くなることはないと説明しております。では、目安として、何日以下の入院ならば、入院中ではなく退院後の計画作成とするんでしょうか。また、それは誰がいつ判断するんでしょうか。
  77. 堀内詔子

    ○大臣政務官(堀内詔子君) ただいま御説明申し上げましたとおり、計画の作成に必要な期間は個々の方々のケースによって異なるために、一概に設定できないと考えさせていただいております。  法律上、都道府県知事は、入院を継続しなくても精神障害による自傷他害のおそれがないと認められる場合に至ったときには、直ちに措置入院を解除して、そして退院させなければならないことから、この退院の要件を満たした時点で退院後支援計画が作成できていなければ退院後の計画作成となります。  なお、退院後に支援計画を作成する場合といたしましては、先ほどおっしゃったように、入院期間が短い場合とか、また退院直前に帰住先の変更などにより支援内容を修正しなければならなくなった場合などを想定させていただいております。
  78. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 今の御説明ではやはり具体性が見えないと思います。退院後支援計画の存在によって退院が必要以上に長引く、あるいは措置入院期間が不当に長期化する、こういった懸念は全く今の御説明では払拭されないと思います。  支援を受けなければならない義務患者や家族にはないと、当局は退院後支援計画について説明しています。ですが、退院後支援計画に対する本人の受入れ拒否が措置解除の判断材料となるケースは当然想定されていますよね。大臣、いかがでしょうか。
  79. 橋本岳

    副大臣(橋本岳君) 先ほど政務官の答弁でもございましたが、本人が支援計画を拒否したことや支援計画の作成に時間を要していることを理由として措置入院を延長することは法律上認められておりません。  都道府県知事は、入院を継続しなくても精神障害による自傷他害のおそれがないと認められるに至ったときは、直ちに措置入院者を退院させなければならないとなっております。
  80. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 建前論では何とでも言えますけれども、事実上の影響が全くないということは断言できないのではないかなと思うんですが、現状でも措置入院は一か月未満あるいは三か月未満の短期で終わる方が一般的だと思います。支援計画の存在が退院阻止要因になる危険は避けなければならないと思います。  改正案で措置が義務付けられている精神障害者支援地域協議会の代表者会議に警察も参画することが想定されています。警察の関与に関しましては、精神保健福祉法の趣旨である障害者福祉を超えて治安対策になるとの懸念があります。代表者会議のみならず、個々の患者の具体的な支援計画を作る個別ケース検討会議に警察が関わる可能性があることが審議の中で明らかになりました。  厚労省の堀江裕障害保健福祉部長は、我が党の川田議員の質問に対し、こう言っています。例えば自殺のおそれが認められるとか、繰り返し応急の救護を要する状態と認められるといったような場合で、保護を行ったり地域生活の継続を支える観点から警察協力が必要になる場合には、例外的に個別ケース検討会議に参加することもあり得る、こういった答弁をされているんですね。  個別ケース検討会議に警察関係者が入るケースとして例示されている自殺防止や応急救護に警察がどう役立つのかということも聞いてみたいんですけれども、そもそもこうしたケースへの対応は警察にしかできないことなんでしょうか。具体的に御説明いただければと思います。
  81. 堀内詔子

    ○大臣政務官(堀内詔子君) 法案の内容を検討するに当たりまして、自治体の取組をヒアリングする中におきまして、個別ケース検討会議に警察参加することにつきまして、措置入院を繰り返すような状況があるときに警察官患者本人の症状や状況を共有させていただくことで、精神症状による行動であると理解した上で対処して、そして医療機関や保健所などの関係機関と円滑に連携することが可能となり、そしてまた、患者御本人の地域生活の維持を図ることができる効果があるとのことでございます。  個別ケース検討会議には、患者の支援を目的に保健所設置自治体が本人や御家族からの御意見を十分に聞いた上で、警察以外の援助の関係者で警察参加についての合意が得られた場合に、例外的に援助の関係者として警察参加することがあり得ますけれども、御本人自身が警察参加を拒否した場合には警察参加させない取扱いとしたいと考えております。  個別ケース検討会議への警察参加はこのようなプロセスを経て初めて行われる本当に例外的なものであり、御本人やそして援助してくださる関係者の方々が、警察が関与することが患者の支援の観点から効果が見込まれない、そういった御判断をなさった場合につきましては警察は関与しないこととなるということになっております。
  82. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 患者の治療を第一義とする精神保健福祉法の中で規定しなければならない御説明としては、今の御説明だと説得力は感じません。  これらは例示なので、そのほかの場合でも警察が参加する可能性があるとの御答弁でした。警察を個別ケース検討会議に参加させる場合には、保護を行ったり地域生活の継続を支える観点から警察の協力が必要になる場合との要件が示されています。第一義的には援助関係者がこの要件に該当するか判断するという想定だと思われますけれども、例外として、この要件に該当しているかということを二次的に検証する仕組みなどはお考えでしょうか。大臣。
  83. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 今、堀内政務官から御答弁申し上げたとおり、警察の関与というのはごくごく例外的であって、その例外的な関与が、支援の立場からそういう関係者として警察が入る場合に限って、そしてまた御本人、御家族が意見をよく聞いた上で決めるということでございまして、もちろん本人が警察の参加を拒否するということは、繰り返し申し上げますけれども、そういう場合は警察は参加をしないと、こういう扱いになるわけであります。  こういうことを、先ほど来申し上げているとおり、これガイドラインで秋頃をめどに明らかにしてまいりたいと思っておりますが、退院後の支援のガイドラインとしてですね、このガイドラインに基づいて、各自治体においてこの法律の趣旨にのっとった運用が行われるよう周知徹底をするとともに、施行状況の把握、そして分析に努めていきたいと考えているところでございます。
  84. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 大臣、今例外というふうにおっしゃっていましたけれども、では、例外とは言いながら、事実上警察の関与に制約がないということにならないでしょうか。だとすると、援助関係者の合意、援助の関係者から参加を求められた場合という手続的な要件が唯一の歯止めとなるわけだと思います。  個別ケース検討会議への警察の関与の判断者となるこの援助関係者とは、具体的には誰が想定されているんでしょうか。そして、この援助関係者と個別ケース検討会議のメンバーは同一でしょうか。また、警察の参画につきましては、援助関係者全員の合意を要件とするんでしょうか。つまり、一人でも反対したら原則どおり警察は参画しないということでよろしいでしょうか。
  85. 堀内詔子

    ○大臣政務官(堀内詔子君) 個別ケース検討会議には、医療その他の援助の関係者として参加することを想定されている方々を挙げさせていただきますと、都道府県、政令市の職員、そしてまた措置入院先の病院、そして措置入院者の帰住先の保健所設置自治体の職員、また、措置入院者の帰住先の市町村の職員、退院後の通院先医療機関、その他支援NPO団体、障害者福祉サービス事業者の方々などです。こうした参加者の間で合意が得られた場合に限って個別ケース検討会議に警察が参加することとするものでございます。  なお、患者の御本人が警察の参加を拒否した場合には、先ほど塩崎大臣からも御答弁がありましたように、警察を参加させない取扱いとさせていただきたいと考えております。  また、警察の参加について、援助関係者全員の同意を要件とするのか、一人でも反対したら原則どおり警察は参加しないということかという先ほどの牧山議員の御質問でございますけれども、個別ケース検討会議に警察が参加するのは、援助関係者全員の同意が得られた場合に限られ、援助関係者のうちに反対者がいた場合は警察は参加いたしません。こうした旨を秋頃をめどに発出する予定の退院後支援のガイドラインにおいて明示してまいりたいと思っております。
  86. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 では、警察の参画の判断が行われるのは個別ケース検討会議のメンバーが確定してからでしょうか。それとも、保健所等がメンバーを選定する段階になされることもあり得るんでしょうか。また、援助関係者の合意はどのような手続と形式でなされることが想定されているんでしょうか。
  87. 堀内詔子

    ○大臣政務官(堀内詔子君) 個別ケースの支援の内容の協議を行う個別ケース検討会議の構成員は支援対象者の退院後の医療その他の援助の関係者のみとされており、防犯の観点から警察が参加するということはありません。例外的に警察が参加するのは、警察が医療その他の援助の関係者に該当する場合に限られるものであります。こうした趣旨に鑑みても、警察の個別検討会議への参加に係る判断を保健所設置自治体が単独で行うことは想定しておりません。  いずれにいたしましても、このような例外的な警察の参加の取扱いについては、秋頃を目途に発出する予定の退院後の支援のガイドライン、先ほど申し上げたように、そのガイドラインで明示してまいりたいと存じております。  そして、警察の参加の要件とされている援助関係者の合意はどのような手続と形式でなされることが想定されているのかという御質問に対しましてお答え申し上げますと、個別ケース検討会議に警察が参加することに係る援助の関係者の合意については、それがあったことが客観的に担保されるように書面等によって行われることが必要であると考えております。こうした旨と手続の例につきましては、先ほど来述べてもおりますように、秋頃を目途に発出する予定の退院後支援のガイドラインにおいてこれから明示してまいりたいと思っております。これにより、各自治体において、援助の関係者の合意がなされたことが客観的に担保される手続が取られることとなると思っております。
  88. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 個別ケース検討会議への警察の関与は、精神病患者を医療から遠ざけてしまうこともあり得る極めて影響の大きな論点だと思います。このような重要な点につきましても法律に規定されないというのはどういうことなのかなと思います。  前回委員会での審議で、本人が警察の参加を拒否した場合には警察を参加させない取扱いにしたい、それを退院後支援ガイドラインに明記したい、このような答弁がありました。ですが、ガイドラインの改定は行政の判断で可能であり、国会の審議が不要なんですね。また、二種類の会議の具体的な運用は自治体や協議会の判断に委ねられているので、厚労省がガイドラインを示しても、その範囲内の運用になるとは限らないことも併せて御指摘させていただきたいと思います。  個別ケース検討会議におきまして主導的な役割を果たすのは、患者帰住先の保健所であるとの説明を受けました。保健所にこの業務量拡大に対応できるだけの人員や体制のリソースは一体あるんでしょうか。  委員会の審議で、平成二十九年度から全国の自治体で二百人程度の精神保健福祉士を新たに雇い入れることが可能な地方交付税措置を講じたと、こういった答弁がございました。これで十分な対策と本当にお考えでしょうか。二百人の根拠も併せて御認識を御教示いただければと思います。
  89. 堀内詔子

    ○大臣政務官(堀内詔子君) 退院後の支援といたしまして、退院前に行われる面談、そして退院後支援計画に関する調整会議、そして退院後の面談や、そして通院医療機関、相談支援事業者との連携等の新たな業務が都道府県において発生することとなります。平成二十九年度に見込まれる措置入院者全てに新たに発生する業務が必要となると想定いたしまして、その退院後支援計画策定、退院後のフォローアップに係る経費から必要となる人員を常勤換算いたしますと、おおむね二百人となります。  このため、現時点の措置としては十分と考えておりますが、今後、本法案の施行に向けて、平成二十九年度における自治体の対応状況を踏まえ、平成三十年度に向けても、適切な退院後支援を行うために適正な人員体制が確保できるように努めてまいりたいと存じます。
  90. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 措置入院や緊急措置入院患者の移送に対応するために、保健所職員は二十四時間待機を余儀なくされ、疲弊しているという現場の声もございます。今回の法案の成否にかかわらず、保健所の人員体制につきましては検証を行っていただきたいと思います。  今回の措置で業務量の拡大が見込まれているのは、保健所や自治体だけではありません。退院後支援計画の作成に関与する医療機関においても従来よりも責任や業務量が増加します。そのために、同様の財政的な措置が不可欠ではないかと思います。  前回の精神保健福祉法改正時に、医療保護入院患者に対して退院後生活環境相談員を選任することとなりましたけれども、医療機関の業務量が増えたにもかかわらず、財政上の評価はされませんでした。今回の措置に伴って、病院側の費用負担はどのようにカバーする方針でしょうか。
  91. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、今回導入をいたします退院後支援の新たな仕組みに伴って、自治体だけではなくて病院の方にも負荷が掛かるではないかと、こういうことでありますが、ある意味それはおっしゃるとおりだと思います。  措置入院先の病院において措置入院者に対して、入院中から退院後の生活の相談に応じる退院後生活環境相談員を選任を病院の中でするわけであります。そして、患者の退院後の支援のニーズについて多職種でアセスメントを病院においてするということも新たに行われるようになるわけでありますし、それから、精神障害者支援地域協議会に参加をして退院後支援計画の作成に病院自体も協力をすると、こういうふうになるわけでありますので、こういった様々な対応が病院に求められるわけでありますので、役割自体は大きくなるということはそのとおりでございます。  措置入院先の病院がこういった一連の取組をしっかりと実施できるようにするために、現在、厚生労働科学研究として、措置入院者の退院後支援や診療内容等に関するガイドライン、これの検討を進めさせていただいております。措置入院時の病院の取組に対する支援、今様々新たなことが行われることになるわけで、説明を申し上げたとおりでありますけれども、こういったことについては診療報酬も含めて必要な対応を検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
  92. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 措置入院先病院におきましては、措置入院患者に退院後生活環境相談員を選任して、かつ、退院後支援ニーズアセスメントを行わなければならないと思います。このような新たな業務を行うことに対する評価はそれなりに必要ではないかと思うんですけれども、精神保健指定医制度の見直しについて次にお伺いしたいと思います。  今回の改正内容を裏返しにすると、指定の不正取得を生んだ原因となります。指定の際に書類審査のみに偏重し、研修も座学のみ、更新の際にも実績を必要とせず、言わばペーパードライバー状態の継続を認め、聴聞通知後に指定医を辞退するようなケースを見逃すという実態です。不正取得が発覚しなければ制度の見直しもなかったかもしれないと思います。  市民の自由を拘束することになる重要な判断をしなければならない指定医について、なぜこのような状態が生じて、そして放置されてきたんでしょうか。
  93. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、精神保健指定医が措置入院の判断を行って、人権を制限をするという可能性のある医療的判断を行う、こういう重要な役割を担うのが精神保健指定医であるわけでありますが、今回、多数の指定医がその不正取得によって指定取消処分という事態になったことは大変遺憾なことで、残念であります。  厚生労働省としては、今回の不正取得の問題には、指定医の申請を行う医師とその指導に当たる指導医に、指定医とは措置入院等の患者の意向に反した処置を行える権限を持つ重要な資格であるという、この認識自体、意識自体が希薄であったということを言わざるを得ないというふうに思いますし、指導医の役割の重要性がこれまた十分に認識をされていなかったということもあります。そして、指定医申請時の実務経験の確認をケースレポートによる書類、書面の審査のみで行っていたという手続上の問題もクローズアップされてまいったわけでありまして、こういった様々な要因が影響してこういう事態に陥ったと、こういうことだと思います。  今回の法改正では、こうした事案の再発防止を図るとともに、指定医の資質を確保するという重要な観点を見直しておりまして、これによって精神保健指定医制度に対する国民の信頼を回復をできるように努めてまいらなければならないというふうに思っているところでございます。
  94. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 今回の改正は、法の根幹に関わる項目までガイドラインに規定するとしているのは、お配りした資料を御覧いただければ一目瞭然だと思います。これでは法律が精神障害者の人権を守る担保として機能しないと思うんですね。  また、そもそも精神科医療の役割は病状の改善など精神的健康の保持増進であり、精神保健福祉法の改正もこの視点に立って行われるべきで、犯罪の防止を目的として精神保健福祉の改正を行うべきではないと思います。ボタンの掛け違えから始まった今回の改正案を政府の立場を守るために強行するのではなくて、潔く廃案をすべきだと強く申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
  95. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 民進党の石橋です。  今日は、四月の二十五日に審議止まって二十分失われてしまったやつを理事会のお取り計らいで戻していただきました。感謝を申し上げたいと思いますが、まだまだ質問、実は何時間もできる分用意をしておりますので、今日はそのうち二十分だけ追加で質問をさせていただきたいと思いますので、政府方、よろしくお願いしたいと思います。  今、牧山委員が最後に申し上げたことが全部だと思います。もう大事なことは全部ガイドライン、ガイドライン、ガイドライン、いや、秋まで待ってくださいと。だったら、出し直して秋審議しましょう、もうそれしかないと思いますよ。こんな何にもないすかすかじゃ、審議できません。当然、これが本当に大丈夫なのかどうかも含めて、これ、今やるべきじゃないですよ。だったら、引っ込めていただいて、ちゃんともう少しきちんとしたものを出していただいて、で、秋に審議し直す、それしかないと思います。  そのことを含めて、改めて追及、確認をしていきたいと思うんですが、これも牧山委員の答弁で、私がすごく違和感を感じていたことをまた大臣答弁されたので、重ねて確認をしたいと思います。  立法事実に関わるところで、大臣、津久井やまゆり園の被告人、被疑者が措置入院後に孤立をしていたと、孤立をしていたという事実、これ何に基づいて孤立をしていたとおっしゃっているんですか、エビデンスを教えてください。
  96. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 端的な例は、医療が中断をしてしまっていた、そして、御案内のように、消退届にもありましたように大麻に関わっていた方であったにもかかわらず、その大麻へのアクセスがそのまま続いていたということが結果として後で分かってきているということは、やはり孤立をして自らだけで行動されていたのではないかということを十分推測をされることではないかというふうに思うわけでございます。
  97. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 大臣、それは相当論理に飛躍がありませんか、無理がありませんか。大麻に関わる云々、これ刑事事件でしょう。何でこれ、精神医療の下での支援、孤立になるんですか。  これは検証チームの中間取りまとめ、これ大臣もちろん読まれていると思いますが、これるる退院後の御本人の状況書かれているんです。退院後、自らハローワークに行っておられます、職を求めに。そしてまた、生活保護の受給を求めて市役所にしっかり出向いておられます。御両親と何度も会って一緒に食事をされて、御両親は措置入院前よりも本人の状態は良くなっているという、そういう評価をされております。  孤立ですか。
  98. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) はっきりしていることは、これ相模原市は元々先ほど申し上げた六十七の自治体の中で八つ退院後の支援のルールを持っていましたが、実際、これ、御案内のように八王子に行かれるということで、このルールすら充てられていない、充当されていないわけで、特にこの支援をまとめて相模原市としてやっていたわけでもないわけでありますので、医療についても自ら一人で判断をし、来なくなってしまったということは明らかになっているのはこの報告書にも書かれていると思います。  そういうことで、もちろん、それは動いていらっしゃって、いろいろな方とお会いになることはそれはそれであると思いますが、私どもが申し上げているのは、やはりきちっとした社会復帰への支援を計画的に行われるべきではないのかという意味においては、やはりこれは医療の支援も滞っておりましたし、それから、先ほど申し上げたとおり、この消退届の中での病名についてはもう何度も出ているとおりでありまして、それについて、本来自治体の方から、あるいは保健所の方から、あるいは精神保健福祉センターの方からそういった薬物依存についての指導があってしかるべきではないかというふうに思いますので、そういったことはプログラムがありますよということを御両親にもお伝えをしたようでありますけれども、それは何ら有効な手だてにはなっていなかったということだというふうに思います。
  99. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 大臣、これ修正した方がいいですよ、これ。孤立という、じゃ、何をもって孤立という根拠があったのか。  今、大臣すごく無理のある答弁をされている。大臣の論理でいくと、じゃ、医療の継続がなかった、つまり、それによる、結局、精神障害のための起こした事件だ、そういう論理構成ですか。それが、孤立が犯行の原因なんですか。そういう趣旨で大臣はおっしゃっているんですね。
  100. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) これは、措置入院から退院をされる際に、既に通院治療を行うということでアポイントも入っていた、アポも入っていたわけでございます。それが途中で中断をしてしまうということになっているわけでありますので、本来、治療に行っていただくことが望ましかったのが、医師の指導によるそういう指導が行き届いていないで途中で止まったということだというふうに思いますし、ハローワークに行かれたことはそのとおりだということで、それは我々も分かっておりますが、これも就労支援として相模原市なら相模原市が計画的におやりになっていることではなかったわけでありますので、そういう意味で手厚い支援を地域で行うということがなされていなかったということであり、また、元々消退届の中で八王子市に行っていることになっているわけでありますから、全くそこも食い違っているということでございます。
  101. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 大臣、ストレートにお答えいただきたい。医療が中断したこと、それが犯行の原因なんですね。
  102. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) そのようなことは申し上げておりません。医療が中断をしているという事実を申し上げただけでございます。
  103. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 だって、孤立が原因なんでしょう。孤立が原因だ、じゃ孤立、何ですか、医療の中断です。じゃ孤立、医療が中断して孤立した、そして犯行に至った、その再発防止、そういうことですか、大臣。
  104. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたように、就労支援にしても特に行政の方から計画的に与えていたわけでもないし、医療にしてもこの個人の言ってみれば判断でもっておやめになっていたということでもありますし、どこに住んでいるのかもよく分からないままに、こういう形で御自身で動かれていたということでありまして、そういった意味では、本当の意味で、もう仕事は辞めているわけでありますから、そういう意味できちっと社会に復帰ができるということについての支援があったということではないので、そういう意味で孤立をしているというふうにも言えないわけではない状態であったということが問題ではないかというふうに思います。
  105. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 これ、大臣、分かって答弁されているのか。ここでるるガイドラインでガイドラインでと先ほど来言われていたことと、ぶち壊しの答弁今されていますよ。それが立法事実だとしてこの法案を出してきたということになると、今ここでやっている議論、すっ飛びますよ。  じゃ、医療が中断したことが問題だった、結局強制的に医療をやらせるということを大臣はおっしゃっているんですか。そのために、医療が中断させないように、そして本人がどこへ行かれても追っかけて、医療が強制的に行われるようにこの法案を作りました、それが立法事実ですとおっしゃっているのであれば、全部ぶっ壊れますよ、大臣。そういうことですか。  いや、これ、訂正しないと。だって、先ほどずっとそれをおっしゃっているんですよ。孤立をしていたんです、孤立をしたんです、医療が中断したんです、だから中断させないようにという、そういうことをおっしゃっているのであれば、大臣、これ、答弁修正しないと、全くもって先ほど来の説明が説得力なくなりますよ。
  106. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) これ、何度も申し上げているように、今回の支援計画をお作りをしても、御本人がどうしてもそれについてはのめないということであれば、それは強制をされるような筋合いのものではないということは明確に何度も申し上げてきたところでございまして、今、孤立は医療だけのことを言っているわけではないことは繰り返し申し上げているわけでありますので、そういう意味で、医療を押し付けるとかそういうことでももちろんないわけであります。  しかし、やはりこの措置入院後の地域への復帰のための支援計画を御本人を交えてお作りをして、そして医療関係者、福祉の関係者、就労の関係者、そして地域のいろいろなお世話をされる方々も入った上で、多職種で支援計画を作るということを御提起申し上げているわけで、これはもう既に措置入院は終わっているわけでありますから、当然これはこの四十七条の一般的な相談、指導の世界になっているわけでありますので、これは何も押し付けるものではないのはもう当然のことでありますので、そういう中にあって、どこまでいい計画ができるのか、そのことによって、社会復帰がよりやりやすくなるようにしていこうと、こういう考え方で今回の御提起を申し上げているわけでありますので、何もしないままの方がいいというならばいざ知らず、そうではやはりないと。  やはりいろいろな支援をしていく、もちろん、本人は結構ですということであれば、それはしようがないということでありますが、やはり我々としては地域でしっかりと御支援を申し上げるようなやっぱり仕組みをつくっておくことが大事ではないかというふうに思います。
  107. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 結局、途中で説明資料を変えた、立法事実が消えうせた、いや、立法事実はあるんだ、そういうふうに強弁されるので、どんどんどんどん論理矛盾で、後から付け足しで、そういう解釈でやられるわけです。  だったら、事前のその孤立が云々、そういう説明は、これ言い方修正、それもされないと、結局そこと整合性取れませんよ、大臣。結局それが理由でこの法律作っている、出てきている。もう検証チームもそれ前提で議論されている。結局そうなんでしょう。だから、この法案自体が問題だと、引っ込めなきゃいけないと我々は主張しているわけです。  いろいろ本当は聞きたいんですが、時間ないので、大臣、重ねて、エビデンスないんです、ここに出てきていないんですよ。  大臣、幾つか確認したいと思いますが、措置入院者の入院中死亡、どれだけ厚労省は把握されているんですか。措置入院者の入院中死亡、とりわけ自殺など、死亡原因も含めてちゃんと把握されているのか、教えてください。
  108. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 平成二十六年の患者調査によりますと、九月の一か月間において精神病床から退院した患者が三万三千二百人おりまして、このうち、死亡退院者は二千人でございました。  この調査では、入院形態、死因による内訳は把握してございません。
  109. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 分からないんです、措置入院者の状況が。調べていないんです、全然。措置入院者がどういう状況で死亡退院、入院中の自殺、自殺の原因、調べていないんです。  じゃ、もう一個聞きましょう。措置入院者が退院された後に死亡された事案、自殺も含めて把握されていますか。
  110. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 厚生労働科学研究によりますと、平成二十一年におきます精神科医療機関の外来患者における推定自殺発生率は、外来患者十万人当たり百一人と報告されておりまして、同じ年の国民全体の自殺死亡率二十四人と比べて高くなってございます。  退院後に限定した自殺者数は把握してございません。
  111. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 把握していないんです。  大臣、措置入院者の再入院の状況についてどこまで把握されていますか。
  112. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 厚生労働科学研究によりますと、平成二十六年七月に精神病床から退院した患者約二万六千人のレセプトデータを対象として分析したところ、退院後三か月時点の再入院率は二三%、退院後六か月時点の再入院率は三〇%、退院後一年時点の再入院率は三七%という研究結果を得てございます。  また、他の厚生労働科学研究によりますと、平成二十二年度に措置解除となった統合失調症の患者二百三十六名を対象として調査したところ、退院後六か月時点の再入院率は二一%、退院後一年時点の再入院率は三五%という研究結果を得てございます。
  113. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 措置入院者に限って例えば検証チームで改めて問題検証されたんですか、調査されたんですか。されていないでしょう、古いデータばかり出して。  大臣、どこまで、じゃ、措置入院の方が退院された、繰り返しさっきから孤立孤立といろいろ言われていますけど、措置入院された方が再入院に至ってしまった、じゃ、都道府県でどういう実態があるのか、なぜ再入院に至ってしまったのか、退院後に亡くなられた方がおられるんです、自殺された方もおられるでしょう、なぜ自殺に至ってしまったのか、調査したんですか。そのエビデンスに基づいてこれ法案出ているんですか、出ていないでしょう。それを僕らは問題視しているんです。  大臣、それ調査されたんですか。大臣、繰り返し、検証チームで措置入院制度の問題を改めてあれを契機に調べて、それを分かった。何にもエビデンスないじゃないですか。どういうふうに自治体が退院後の支援をされたのか、なぜ再入院に至ってしまったのか、何が不足していたのか、何にも分からないじゃないですか。そのままにこれ出してきて、どこがエビデンスですか。  大臣、全くもってこの法案、まともな法案じゃない、そう思いませんか。
  114. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) これは何度も申し上げているように、エビデンスベースで物事を考え、そしてまた新たな制度をつくるということについては、そのとおり大事なことだと思っておりますが、しかし、このデータあるいは数値的なデータのみがエビデンスではないわけでありまして、例えば措置入院、これは前も申し上げましたけれども、例えば東京であれば措置入院をする病院というのは八王子地区に多いというふうに聞いておりまして、それを例えば二十三区の方で受ける側、つまり、元々二十三区にお住まいになっていた方が戻ってきても全く何の情報もなくその方はお一人でおられるということで、就労支援の手が差し伸べるわけでもなく、そして医療を自らの判断で行くか行かないかをお決めになるだけ。もちろんお住まいのことでお困りになるかも分からない。そういうことについていかに困っているかという話は、私は現場の先生方も含めていろいろな話を聞きましたし、それから、先ほどお話があった、かねてから申し上げている兵庫にしても滋賀にしても、あるいはイギリスでも同じように、非自発的な入院をすることになった精神障害者が出た後、退院をした後、やはりこれはNHSの下で、これは多職種、多機能の連携による退院後支援サービスというのが支援計画の下でやられております。  こういうイギリスの仕組みなどももちろん参考にしながら、いずれにしてもはっきりしていることは、退院をした後、どこに行っても特に計画的な支援のプログラムが待っているということではないということが明らかになったわけでありますから、私どもは、今回のあり方検討会と検証チーム、こういったところでの御専門の方々あるいは当事者の皆さん方の御意見を聞いた上で、そして実際に私どもで歩いてお話を聞いてきた、そういうところでの政策ニーズを含めて、そしてまた、例えば消退届の中で地域に戻ったときにどうするのかというところが何も書いていないでも平気で措置解除がされてしまうという、そういう現状を見れば、やはり何がしかの手を打たない限りは、これは大変孤独な方々が社会に復帰ができないままにお困りになることがあるんだろうということを考えた上で、今回提案を申し上げているわけであります。
  115. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 時間が来たので、また大臣、時計使われちゃいましたけど、検証チームで視察に行ったのは兵庫だけです。八王子、イギリスまで行っていませんね。後付けでいろんなことを、こうだこうだ、ああだああだと多分事務方で一生懸命調べて出してきているんでしょうけど、結局、エビデンスに基づいて検証チーム議論していないんですよ。だから言っているんです。なぜ都道府県できちんと、じゃ、措置入院後の実態がどうなのか、なぜ再入院に至ってしまったのか、どこがどうで、何が悪いのか、そういうことを全部エビデンスに基づいて調査していない。だから駄目だと申し上げているんです。  このままでなし崩し的に行って、前回も、おとといも言いましたけど、本当に恥ずかしいものを世に出しちゃいますよ、大臣。重ねて、このまま走らずに、一旦立ち止まって廃案にして、作り直して一からやるべきだ、そのことを申し上げて、もし審議続けるならまだまだ徹底的に審議続けていきますから、そのことを申し上げて、質問を終わりにします。ありがとうございました。
  116. 羽生田俊

    ○委員長(羽生田俊君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二十二分休憩      ─────・─────    午後一時二十分開会
  117. 羽生田俊

    ○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、三浦信祐君が委員を辞任され、その補欠として谷合正明君が選任されました。     ─────────────
  118. 羽生田俊

    ○委員長(羽生田俊君) 休憩前に引き続き、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  119. 小川克巳

    ○小川克巳君 自由民主党の小川克巳でございます。よろしくお願いいたします。  いろいろと申し上げたいことたくさんあるんですけれども、もうほぼ議論も出尽くしたかなという気がしておりまして……(発言する者あり)していませんか。はい。これまでの議論で本改正案の疑義については細かな事項を除いてはほぼ出尽くしたかなというふうに考えております。  これまで様々な問題が指摘されましたが、それらの問題を大きくまとめますと、一つは個人の人権をどう守るのかということ、もう一つは精神疾患に対する医療というものの基本的な姿勢や考え方という二つの問題ではないかと個人的には思っています。  前回の本委員会の質疑を含め、措置入院者の人権保障をどう担保するのかについて多くの時間が割かれましたし、監視なのか息の長い医療・福祉サービスなのかについても見解が分かれたと感じています。各委員から指摘された懸念や不安について私も同様に感じる点もありますし、国民に対する社会保障を預かる政府の努力も理解できます。本日午前の質疑においても、審議に多少の混乱があるとの御指摘がありました。私も全く同様に感じていましたので、ここからは、私自身の考えを整理する意味も含めて、本改正案審議のコアである幾つかの点について確認をさせていただきます。  様々に指摘を受けてきました今回の改正に至る立法事実については、私もさせていただきましたが、多くの委員から質疑がなされました。その結果、当初示された改正案の概要に記載されていた改正の趣旨の前文は改正の本来の趣旨に誤解を与えるということから見直され、また、退院後支援計画の策定には当の本人又は家族の主体的関与が必要ということについても多くの指摘の下で確認されると同時に、精神障害者支援地域協議会についても、代表者会議と個別ケース検討会議のそれぞれの性格と両者の関係性について誤解を避けるべく見直された結果、塩崎大臣の謝罪と併せて法案提出の趣旨について改めて説明がありました。正直なところ、私自身もその唐突さというのでしょうか、少し驚きましたが、本委員会における多くの指摘を前向きに御理解いただいての見直しと肯定的に受け止めているところでございます。  さて、今回改正の対象となっている精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第一条には、その目的として、「精神障害者の医療及び保護を行い、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律と相まつてその社会復帰の促進及びその自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行い、並びにその発生の予防その他国民の精神的健康の保持及び増進に努めることによつて、精神障害者の福祉の増進及び国民の精神保健の向上を図ることを目的とする。」と定められています。つまり、精神障害者の医療及び保護を行うことによる社会復帰支援、その福祉の増進及び国民の精神保健の向上を図る、こういったことを目的とした法律であります。  これに基づき、今回の改正案も、わざわざ一番目の項目に「医療の役割を明確にすること」と書かれ、「医療の役割は、治療、健康維持推進を図るもので、犯罪防止は直接的にはその役割ではない。」と、言ってみれば余計な誤解を与えないようにと至極当たり前のことを丁寧に述べています。  個々人に応じた適切な医療並びに福祉サービスを効率的な連携を持って提供し、その人がその人らしく健康で生き生きとした生活ができるよう支援する、これは医療や福祉に身を置く者であれば全ての人たちに共通する考え方であり、姿勢であると思っています。その人が住み慣れた地域において健やかな暮らしを営むことができれば、その結果として犯罪の防止にも当然結び付くでしょう。要は、再発防止が主眼ではなく、あくまで医療や福祉を基盤として、それらサービスのあるべき姿を具現化し、きめの細かいサポートを展開することによって社会的孤立を防ごうとする改正であろうと理解します。  そのために、本人や家族を含め彼らの意思を尊重した支援計画を策定し、寄り添っていこうとする趣旨であると承知しますが、厚労省、今回の改正案提出の趣旨についてはそういう理解でよろしいか確認させていただくと同時に、議論の対象となっている立法事実について再度しっかりと説明をお願いいたします。
  120. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) 今、小川委員からるる私たちの立法における考え方、趣旨につきまして御指摘をいただきまして、まさにそのとおりだなと思いながら伺ったところでございます。  まず、この法改正については、措置入院後の支援の話、それから医療保護入院の話、それから指定医の話とあるわけでございますが、措置入院のことについて申し上げるならば、相模原市の事件の発生を受け、昨年八月以降、関係省庁とともに検証チームを立ち上げ、事件の検証と再発防止策の検討を実施したところでございます。  検証、検討の結果、被告人は措置入院から退院した後に医療機関や地方自治体から必要な医療等の支援を十分に受けることなく、ちょっと先ほどここは御議論がありましたが、私たちとしては、孤立をしていたという、が明らかになったというふうに認識をしております。二回通院はしましたけれども中断をしている、あるいは、例えばこの委員会の議論でもアウトリーチの支援だとかそういう手厚い寄り添った支援は大事だという御指摘もいただいておりますが、そうしたものを受けていなかったということはそこで明らかになっているわけでございます。  一方で、その被告の話だけではなくて、これを受けて、改めて制度全体をちょっともう一回再点検をしようということで、厚生労働省で調査を自治体等を対象に行いましたが、現行の精神保健福祉法第四十七条に基づく一般的な相談、指導は各自治体の取組に大変なばらつきがある、退院後の医療等の支援について明文化したルールを設けている都道府県や政令市は約一割、八自治体にとどまっているということ、あるいは、例えば消退届を措置解除のときには出すわけですけれども、直接通院となるケースの全体の三割程度は訪問指導等に関する意見が空欄になっているでありますとか、そうしたことが改めて確認をされたわけでございまして、やはりそうしたことがそのままであれば、医療や地域福祉、就労支援などの支援を確実に受けることが必ずしもできないのではないか、こういう課題が明らかになったわけでございます。  そうしたことを踏まえまして、また、かつ措置入院というのは、行政が措置によってその人を入院をさせるということになりますので、ある意味で行政の措置入院によって地域生活が中断をさせられてしまった方という表現もできるんだと思います。  したがいまして、措置入院者の方が退院をされたというときに、やはりこれきちんと社会復帰につなげていくというのも私たちの責務としてもう一回確認をされるべきではないのか、そういうふうに考えたところでございまして、社会復帰に向けた医療、地域福祉、就労支援などの支援を確実に御提供申し上げること、そして、地域でそうした方々が孤立することを防ぎ、むしろ地域生活への移行を円滑にサポートする、このために本法案を提出したわけでございます。  本法案は、検証チームやあり方検討会における議論、措置入院者の支援の現場への視察、あるいは担当者との意見交換を重ね、有識者の方々により合意をいただいた各種報告書に示された方向性に沿って立案したものでございまして、そうしたことに基づいて私たちは立法しているということでございます。
  121. 小川克巳

    ○小川克巳君 ありがとうございます。  あくまで医療ベースである、福祉ベースであるという基盤を失いますと妙な論議に発展するかというふうに思いますし、それから地域医療全般に申し上げて、やっぱり社会的孤立というのは非常に大きな課題になっております。だから、そういう意味で、精神疾患あるいは精神障害者においても同様のことが言えるんじゃないかなというふうに私も思っておりますが、今副大臣の御説明で具体的に御紹介ありました。ありがとうございました。  続きまして、前回、私が質疑に立たせていただいたときにも申し上げましたけれども、我が国医療制度の基本を定める医療法の第一条の二には、「医療は、生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係に基づき、及び医療を受ける者の心身の状況に応じて行われるとともに、その内容は、単に治療のみならず、疾病の予防のための措置及びリハビリテーションを含む良質かつ適切なものでなければならない。」、今回のテーマとなる事項について明確に定めています。  また、同法第二項には、「医療は、国民自らの健康の保持増進のための努力を基礎として、医療を受ける者の意向を十分に尊重し、病院、診療所、介護老人保健施設、調剤を実施する薬局その他の医療を提供する施設、医療を受ける者の居宅等において、医療提供施設の機能に応じ効率的に、かつ、福祉サービスその他の関連するサービスとの有機的な連携を図りつつ提供されなければならない。」というふうに定めています。  精神疾患に対する医療の提供に関する基本姿勢は個々に定められており、個別条項ごとに記載されなければこの基本的な考え方が変わるということではないというふうに承知しますが、この認識でよろしいか、大臣にお伺いいたします。  あわせて、これまでの本案審議において指摘された問題点について、特に基本的な問題について、どのように認識し、それらについてどのように国民の懸念や不安を払拭するのかについて明確に御説明をいただきたいと思います。
  122. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) これまでの御審議で懸念が幾つか示されたところでございまして、本法案は犯罪防止を目的としたものではないかとか、あるいは退院後支援に名を借りて、本人不在の中での監視が行われて、それが永続的に続くのではないか、あるいは本人の権利保障の観点が不十分ではないのか、新たに設けられる精神障害者地域支援協議会に警察が広く参加をして、そこで精神障害者の個人情報が広く共有されてしまうのではないかと、こういうような御懸念が示されてまいったところでございます。  これまでも繰り返し説明をしてまいりましたけれども、この法案は措置入院者の社会復帰の促進、そして自立と社会経済活動への参加の促進を目的とするものでありまして、犯罪防止やあるいは措置入院者の監視のためのものでは決してないということでございます。  この法案によりまして、精神障害者に対する医療が病状の改善など精神的健康の保持増進を目的とすることを明記をしておりまして、その趣旨に沿った運用とすることが何よりも重要だと思っております。  このため、これまで答弁をさせてまいりましたとおり、退院後の支援計画につきましても、本人には計画に基づく支援を受ける義務がないこと、そして計画を協議する個別ケース検討会議には本人と家族も参加をすべきであって、患者本人の意向も十分踏まえて計画を作成、そしてその理解と納得を得ることが何よりも重要だということでございます。それから、計画に基づく支援期間は半年以内程度を基本としまして、延長する場合でも原則一回、つまり一年以内というのが地域生活への移行への期間だということを基本としたいというふうに思っているところでございます。  協議会への警察の関与につきましては、代表者会議に警察が参加するのは地域の精神障害者の支援体制の構築に係る協議のためであって、代表者会議で個々の患者への具体的な対応について共有されることも、あるいは患者の個人情報が共有されることもないということであり、また、個別ケース検討会議でも、警察は、保健所設置自治体が御本人そして御家族からの意見を聞いた上で、警察以外の援助の関係者で合意が得られた場合に限ってのみ、患者の支援を目的として例外的に参加するのみでございまして、本人が拒否した場合には警察は参加しないと、こういうことを申し上げてまいりました。  こういった法の運用に関しては、しっかりと今申し上げたことをガイドラインに改めて明記をいたしまして、法案の趣旨については、引き続き丁寧に説明をして御理解をいただけるよう努力をしてまいりたいと思います。
  123. 小川克巳

    ○小川克巳君 ありがとうございました。  ガイドラインについては、午前中にも指摘がございました、今大臣のお話にもありましたけれども、そのガイドラインの重要性というのはこれまでの審議で非常に高まってきているというふうに思います。その分、逆に言うならば、午前中も指摘がありましたように、本則の方で言葉足らずであったりちょっと抜けがあったりと、そういうふうな状況があるのかなというふうにも思いますけれども、そういう意味でも、遅滞なくあるいは遺漏なく進めていくためには、やっぱりガイドラインでしっかりと穴埋めをしていただきたいというふうに思います。  それともう一つ、どんな制度であっても完全無欠な制度というのは多分ないというふうに私思います。私自身もこれまでいろんな組織の制度構築であったり運営について関わってきましたけれども、あちらを立てればこちらが立たないということはよくあるというお話ですので、できれば、そのメリットが明確であるならば、それを足し上げて、それを少しずつ、そのデメリット、要するに否定的な部分を少しずつ改善していくという姿勢でつくり上げていく、完成度を高めていくということが必要なんだろうというふうに思っております。  そういう意味で、本法案につきましても見直しが重要になろうかと思いますが、これも午前中、五年じゃ長過ぎるという御指摘もあります。これはもう診療報酬も介護報酬も二年と三年という見直しをやっているわけですから、そういう意味では、この非常に大きな意味のある法案に関しても、是非、五年と言わず、少し短いスパンでお考えいただけると有り難いなというふうに思います。いかがでしょう。
  124. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) ただいま委員の方から退院後支援ガイドラインの重要性、そして見直しについてお尋ねをいただきました。  退院後支援のガイドラインでございますけれども、厚生労働省では、措置入院者などに対します退院後支援計画に基づく支援の実施に向けて、患者の円滑な社会復帰等が促進されますよう、具体的な内容を盛り込んだガイドラインを秋頃をめどに作成させていただこうということでございまして、その内容には、審議の中でも何度も議論されて積み重ねられてまいりましたが、支援計画の作成開始時期、支援計画に基づく支援期間の目安、支援の終了あるいは延長の考え方、支援計画の作成の有無が措置解除の判断基準にならないこと、それから、個別ケース検討会議に患者本人、家族が参加すべきこと、個別ケース検討会議への弁護士等の代理人の参加に関する考え方、措置入院者に係る退院後生活環境相談員の役割、支援計画作成に当たっての患者本人又は家族の意向確認、説明に関する考え方、そして個別ケース検討会議に警察が例外的に参加する場合や本人が拒否した場合の不参加に関する考え方などにつきまして具体的にお示しすることになると考えてございます。  こうしたガイドラインを国としてお示しすることによりまして、全国の自治体において患者本人の人権とプライバシーに十分配慮して、地域生活への円滑な移行に向けた適切な支援が実施されるようにしていきたいというふうに考えているところでございまして、先ほど申し上げましたように、法の施行時期にもよりますが、本年秋頃をめどにそのガイドラインを発出することになろうかというふうに考えてございます。  それから、改正法案の施行後の見直しでございますが、この改正法案におきましては、附則に施行後五年以内の見直しの検討規定が置かれてございます。今回の新設いたします措置入院者の退院後の医療等の支援の在り方、精神障害者の適切な医療等の支援を行うための関係行政機関等による協議の在り方を中心に、施行状況をよく踏まえながら検討を行うことを考えております。  具体的には、措置入院者に対します退院後の医療等の支援が患者の円滑な地域移行につながっているか、精神障害者支援地域協議会におきます地域の関係者での支援体制の協議や個別の支援内容の検討が適切な医療の支援につながっているか、法の運用を行う自治体の体制が十分かといったことにつきまして留意いたしまして検討を行ってまいりたいと存じますし、また、医療保護入院の実態につきましても、継続的に検証を行って、家族等同意の在り方を含めまして、引き続き検討を行ってまいりたいと考えてございます。
  125. 小川克巳

    ○小川克巳君 ありがとうございます。  ちょっと時間来ちゃいましたけれども、そのガイドラインの中に、今幾つかの条項についてお話がありました。午前中の牧山先生の資料にもそういったガイドラインの項目が挙げられていると思うんですけれども、これはこれまでの審議の中で更に加える必要があるというふうに考えられたものも、今後、既に提示されているものに加えていくという考え方でよろしいですか。
  126. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) もちろんでございまして、これにつきましては現在厚生労働科学研究で検討を進めてございまして、この国会の審議の中で明らかになった論点も含めまして、それから、そのほかの論点も含めまして検討してまいりたいと考えてございます。
  127. 小川克巳

    ○小川克巳君 ありがとうございます。  その際に、是非、これも午前中といいますか、これまでの議論の中で問題になりましたいわゆる警察の関与について、その功罪についても是非触れていただきたい。まあ功罪と言うとちょっと言葉強過ぎますけれども、効果とそれからデメリットの部分、不利益を生じかねない部分、その部分についても是非触れていただきたいなというふうに思います。  これで質問を終わります。ありがとうございました。
  128. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 参議院議員の自民党の自見はなこです。よろしくお願いいたします。  精神保健福祉法の改正案につきまして、再度質問に立たせていただく機会を頂戴いたしましたことに感謝申し上げます。  前回、私も同様に、四月の十一日の厚労委員会で質問に立たせていただきました。その際、精神科医療を取り巻く環境に関してですけれども、近年その疾病構造が大きく変わってきているということを指摘をさせていただきました。  その際挙げました大きな変化といたしましては、高齢化の進展に伴う認知症の増加と、それから新薬などによる統合失調の軽症化と、そして人格障害や気分障害などの多様化した疾患群が出てきた、これら三つの変化ということを挙げさせていただきました。そして、この三つの変化でございますが、これによって、患者様がより病院から外来へ、あるいは地域で暮らしていけるんだという時代へと急速に変わってきております。  ところが、現状では、これらの急激な変化を精神科医療の提供体制の方が現在は少し急ぎ足で追っかけているのかなと言われるような状況であるというふうに感じております。  本来であれば、もっともっと多職種連携を深めていただきまして、多くの精神科医、そして看護師、薬剤師、心理士、作業療法士、そして精神保健福祉士や保健師や、年齢によっては時にはケアマネなどにも、また様々な業種が関わって、トータルでサポートしていく体制を充実して整えるべきところだと考えておりますが、申し上げたように、まだまだ現行の精神科医療の退院支援の在り方に関わる診療報酬の形態がもう一歩不十分であったり、あるいは地域包括ケアの中での精神科疾患の立ち位置の確立がまだまだ課題であったりと、改善をできる点が大変多いのが現実であるかなというふうに感じております。  そのことを前回の質問では指摘をさせていただきましたところ、塩崎大臣からは、私は大変心強い言葉をいただいたと思っております。入院中心だったかつての精神科医療、これを地域生活中心へという基本的な方向性の中で、入院医療を担う精神科病院と連携して外来診療において多様な精神疾患に対応して、かつ地域に根差した活動ができる精神科医療機関が増えていくことが望ましいのではないかという方向性ということに言及をされた上で、かつ地域を大切にした、そして地域で暮らしていけるための患者様のための精神科医療だということだと思いますというふうなお言葉を頂戴をいたしました。  ついでに申し上げますと、大臣は、それらを踏まえた上で、平成三十年度の診療報酬の改定に向けても関係者の意見もしっかりと聞いて検討してまいりたいとも同時に述べられておられました。私は、これは決してお世辞ではなく、大臣が患者様が地域で暮らしていくことということに言及してくださったのは大変すばらしい姿勢であると思っております。  特に精神疾患に苦しんでいる患者様や御家族は、病気になりましたこのつらさと、加えては言葉では言い難い社会からの偏見や差別などに大変な苦しみを経験していることが多くの場合には実情でございます。当たり前のように自宅で過ごすことや、当たり前のように地域で買物に行くということ、また当たり前のように地域の行事に参加するといったこと、これら普通の人にとってはどれも当たり前だと感じられているこれらの一つ一つの事柄に対して大きな制約を覚え、そして病気になった苦しみのほかに、社会から拒絶されているのかもしれないという壮絶な苦しみに直面してきた歴史でもあったというふうに思っております。  歴史的にも、呉秀三が、我が国の十何万人の精神病者はこの病を受けたるの不幸のほかに、この国に生まれたるの不幸を重ぬるものと言うべしという有名な一節を述べましたのは一九一八年のことでございます。約百年前のことでございます。ここから始まりました我が国の精神科医療の歴史と同様に、患者様そして御家族が歩んできた歴史、これを私たちは常にこの課題を人間の英知で乗り越えて、より良い精神科医療や、そして社会を展開していかなければいけないというふうに考えております。  そして、言葉は、実に多くの人々に安らぎも与えますが、同様に多くの人々を傷つけたりもいたします。そして、どのような方々でも私たちのひとしく社会の構成要員なんだと、ひとしく尊重されるべきなんだということは、特に立法府そして行政府にいる私たちは最も大切にすべきことだと思っておりますし、相手を思いやる心を真ん中に持った政治、行政を心掛けていかなければいけないんだろうと思っております。  今回のことは、その真意がどこになるのか、私は中身が何よりも大切であると思っておりますし、そこに対しての真摯な議論が尽くされるように願っておりまして、質問に入らせていただきます。  一問目でございます。  本人の意思に反した入院でございます措置入院や医療保護入院に関しましては、第三者が入院の必要性の審査を行う仕組みが大変重要だと認識をしております。今回の改正では、新たに措置入院時にも精神医療審査会の審査を行うこととしておりますが、その趣旨についてお伺いをいたします。
  129. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 今回の法案におきまして、都道府県知事、政令市長は、措置入院を行ったときに措置入院の必要性について精神医療審査会の審査を求めなければならない仕組みを新たに設けたわけでございまして、これまでの医療保護入院にもあった仕組みを今度措置入院の方にも広げたということでございます。  これは、患者から退院等の請求がなされない場合であっても、措置入院を行った時点で速やかに法律に関する学識経験者も入った精神医療審査会によって措置入院の必要性についての審査を実施するものでございまして、患者の権利擁護、適正手続の確保をより一層図る趣旨でございます。
  130. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 ありがとうございます。  措置入院を精神医療審査会の審査の対象としていただいたことは大変意義の深いことであると思っております。是非、このような新しい仕組みを今回取り入れたんだということを周知をしていただきたいというふうに思っております。  次の質問に移ります。  地域によっては、精神医療審査会の審査が三か月を超える場合があるなど、非常に時間を要しているところもあるというふうな声も聞こえてまいります。より迅速な実効性がある審査を行うべきではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。
  131. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 厚生労働省では、精神医療審査会における審査については審査会の運営マニュアルにおいて迅速な審査を求めておりまして、具体的には、請求等あってからおおむね一か月以内に行われますよう都道府県等に周知しているところでございます。  厚生労働省で調査したところ、請求受理から審査結果の通知までの日数は、平成二十七年度では平均三十三・五日というふうになってございます。一方で、この調査では、委員の予定の確保等の関係から、請求受理から審査結果通知まで二か月を要している自治体などもございまして、審査期間にばらつきが生じているのは御指摘のとおりでございます。  今後、審査に時間が掛かっているとの課題に対応するため、予備委員の積極的な活用の周知を行ってまいります。また、今回の法改正により、指定医の更新要件に業務経験を追加するわけでございまして、精神医療審査会への参加もそこで評価することにしてございますので、指定医をより確保しやすい環境を整備したいというふうに考えているところでございます。  あわせまして、各自治体におけます運営の実態を把握するとともに、平均処理日数の共有、好事例の紹介などの取組を進めることによりまして、審査の迅速化を図ってまいりたいと考えてございます。
  132. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 ありがとうございます。実に具体的に様々実効性のある要素を組み入れていただいたことに感謝を申し上げます。  ただ、このことは、人権擁護の観点からこの一日一日というものが非常に大切になってまいります。是非これらの自治体それぞれの取組を分かりやすい形で見える化をしていただきまして、精力的に進めていただくように切にお願いを申し上げます。  次の質問に移ります。  退院後の支援計画は、措置入院の患者が措置解除となり、引き続き医療保護入院となった場合においても自治体が作成する義務はあるのでしょうか。
  133. 堀江裕

    政府参考人(堀江裕君) 今回の法案におきます退院後支援の仕組みの下では、措置解除後に医療保護入院となっている方も含めまして、原則全ての措置入院者について措置入院中から退院後支援計画を作成いただくことになります。  措置解除後に医療保護入院となる場合は、退院後支援計画には、支援期間のほか、医療保護入院中に期待される医療の内容等が記載されることを想定しておりまして、そしてその後、医療保護入院から退院して地域で生活する場合には、医療保護入院先の病院の管理者から連絡を受けます都道府県等の自治体患者の帰住先の保健所設置自治体に連絡を行いまして、当該自治体において個別ケース検討会議を開催して、医療、地域福祉、就労支援等の内容を記載した退院後支援計画を作成することになります。  このように、措置解除後、医療保護入院となった場合でも、その退院後には、限定的ではございますが、支援期間のほか、医療保護入院中の期待される医療の内容等を記載していただいて支援を行うことを考えてございます。
  134. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 ありがとうございます。  これらの議論はもう出尽くされているというコメントもございましたけれども、やはり退院後支援計画というものは、みんなであなたのことを考えていますよと、一緒にみんなで多職種で考えていますと、どの地域に行ってもそこでもちゃんと引継ぎもいたしますし、そしてあなたが社会、地域で暮らしていけるように考えていますよという、この温かいメッセージの下にあるんだと、これを是非前面に打ち出していただきたいと思っております。  特に、先ほど冒頭も申し上げましたように、精神科患者様、そして御家族は社会から断絶されてしまったという強い感覚を持ちながら治療に向かっているというのも事実であります。その中で、やはり議論に出ておりましたような監督されているんじゃないかというような妄想も、これも一つの病気の症状でありますので、是非ここは一貫して、みんなでサポートをしているんだと、温かい治療計画なんだというメッセージを国としても、そしてそれぞれの末端に及ぶまで送っていただきたいと切に願っておりますので、よろしくお願いをいたします。  次の質問に移ります。  平成二十九年度から地方交付税措置を行った精神保健福祉士の配置について、自治体に対してその配置促進を働きかけていく必要があると考えておりますが、いかがでしょうか。また、自治体の退院後支援を行う人材の専門性を向上させるため研修を行う必要があると思いますが、いかがでしょうか。
  135. 堀江裕

    政府参考人(堀江裕君) 地域におけます精神障害者の方への支援体制を構築する上で、保健所や精神保健福祉センターの役割は非常に重要だと考えてございます。さらに、今回の法案においては地方自治体に対しまして退院後支援計画の作成等を義務付けておりまして、退院後支援に関してその役割が一層大きくなることと考えてございます。  こうしたことから、平成二十九年度の地方交付税措置におきまして全国の自治体で二百人程度の精神保健福祉士を新たに雇い入れることができるよう予算措置をしてございまして、保健所等において精神保健福祉士の増員が確実に行われ、退院後の支援に取り組めますよう、自治体に対して引き続き要請してまいりたいというふうに考えてございます。  さらに、今後、二十九年度の自治体の状況を見ながら平成三十年度予算に向けまして対応を検討いたしまして、地域で適切な医療等の支援が行える体制を確保できるように努めてまいりたいというふうに考えてございます。  人数だけではないということでございまして、また、患者の退院後に適切な医療や地域福祉、就労支援等の支援を提供するためには、退院後支援等の調整の役割を担います保健所設置自治体職員等に対し、退院後支援の趣旨、内容等の理解を促進し、その専門性を向上させることが重要だと考えてございまして、今後、厚生労働省におきまして、退院後の医療等の支援等に係りますガイドラインを作成する予定でございまして、その普及や専門性の向上のため、自治体職員に対する研修を行うなど具体的な対応を検討してまいりたいというふうに考えてございます。
  136. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。  それぞれの都道府県でも随分と、措置入院になった数、そして診察を受けた方の数、そして通報件数を入れますと、十倍以上の開きがあるのではないかとも言われております。  また、昨年度の衛生行政の報告によりますと、全国の新規の措置入院は七千百六名でございまして、実は、そのうち東京で措置入院となった方は一千七百四名であると言われております。これは全国の二四%、約四分の一が東京での新規の措置入院だったということであります。  このような中、先ほどの午前中の討議でもございましたけれども、全国で二百名の方々のPSWを新たに雇い入れるというようなことを、地方交付税措置を平成二十九年度からされているということではございますが、全国の四分の一の新規の措置入院に対応している東京の保健所には、実は、御承知のとおり、これらの恩恵は直接的には届くものではありません。今都市部の保健所が大変だと、ブラックなんじゃないかと、対応に追われているという、ほかのことでも対応に追われているという声を聞いております。  そして、地方の行政の長にこの問題をどの程度御納得いただいて、御理解いただいて、そして議会と一緒になって予算配分をしていただけるかということが、実のあるこの政策の実行には大切でございます。是非このような都市部における保健所の現状というものも頭に入れていただいて、国家全体の措置入院のみならず、精神科医療の向上を考えていっていただきたいと思いますし、そして、先ほど来から申し上げております多職種の連携、何より大事であります。  ちょうど百年前というふうにお伝えをいたしました呉秀三の、本当に一連の動きから百年、私たちは次の百年に何が残せるかという幅広い視点から精神科医療の向上というものを、是非塩崎大臣の下、皆で考えていけたらと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。  ありがとうございました。
  137. 山本香苗

    ○山本香苗君 お疲れさまでございます。  まず最初に、大臣にお伺いいたします。  今回の改正案第二条第二項におきましては、国及び地方公共団体義務といたしまして、精神障害者に対する医療精神的健康の保持増進を目的として行われるべきことを認識するとともに、精神障害者の人権を尊重し、地域移行の促進に十分配慮すべきことという新たな規定を盛り込んでおります。この趣旨を、新たに追加された趣旨をお伺いさせていただきたいと思います。
  138. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 今の第二条第二項でございますけれども、有識者、あるいは当事者、そして家族会などが参画をいたします検討会での議論がございまして、相模原市の事件も踏まえて医療の役割や、患者の治療、そして健康維持推進、これを図るものであって、犯罪の発生防止ではないことを十分に踏まえて、措置入院から退院した患者に対する医療の充実を図ることが重要であると、こういう御意見を頂戴いたしました。  また、入院医療中心から地域生活中心という政策理念、あるいは精神保健福祉法のこれは基本的な理念、これに基づきまして精神障害者の一層の地域移行を進めていく、こういう方向性も確認をされたわけでございます。  こういうような議論を踏まえて、今回の改正では、国と地方公共団体義務として、一つは、精神障害者に対する医療は病状の改善など精神的健康の保持増進を目的とすることを認識すべきこと、そして、精神障害者の人権を尊重をし、地域移行の促進に十分配慮すべきことと、こういうふうな法律上の明記となったところでございます。
  139. 山本香苗

    ○山本香苗君 入院中心の精神医療を地域生活中心とした医療に変えていくと。病院での治療が優先されて、治療のために生活が制限されるのは仕方がないとかやむを得ないといった精神医療から、精神障害を持っていても地域社会の中で自分らしい生活を実現、維持できる精神医療へと変えていくと、こうした方向転換を行ってきたわけですけれども、国、地方自治体に対してこうした方向転換を更に前に進めるための規定ということでよろしいですね。
  140. 橋本岳

    副大臣(橋本岳君) 過去の経緯から少しお触れをしたいと思います。  精神保健福祉法につきましては、これはもう今から二十年以上も前になりますが、平成七年の改正によりまして、第一条において、この法律が精神障害者の社会復帰の促進及びその自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行うことを目的とすること、そして、第二条において、国及び地方公共団体精神障害者の保健医療福祉政策を総合的に実施することにより、精神障害者が社会復帰し、自立と社会活動の参加ができるようにするよう努めることをそれぞれ条文に追加をしておりまして、精神障害者の地域移行について法の目的に掲げ、それ以降、特に法第二条を通して推進を図ってきておるわけでございます。  今回の改正、先ほど大臣が二条二項につきまして答弁を申し上げましたが、御指摘をいただきましたように、これまで進めてきた精神障害者の地域移行という政策理念をいささかも揺るがすものではなくて、むしろ、その方向性を強化をし、政策を更に推進をするという観点から行うものと考えております。
  141. 山本香苗

    ○山本香苗君 であるとすればですよ、一番大事なのは支援対象者になる本人であって、その本人を中心とした運用が担保されなくてはならないと私は思います。  この法律というのは、先ほど申し上げたように、入院を中心につくり上げられてきた従来の考え方、治療のために制約してもいいんだ、そういう考え方、これに立つものではなくて、支援対象者本人を中心とした考え方がベースにあって、そして、個々の条文に明示的に書かれていないけれども、本人中心とした支援を提供しなくちゃいけないんだと。実態は私は不十分だと思っておりますけれども、法律上は国、地方自治体に対してそうした運用を担保しなきゃいけないんだと、そういう義務が課されていると認識してよろしいでしょうか。
  142. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) まず、その理念について申し上げれば、入院医療中心から地域生活を中心にするという政策理念というものを掲げているということは先ほど申し上げましたが、これは、まさに地域において患者の方御本人の希望に応じた生活を送っていただくことを目指すということでございますので、これはその患者の方御本人を中心とした政策理念であると、これは私たちもそのように考えているところでございます。  ですので、今回の法改正で導入をする措置入院者の退院後支援の仕組みにつきましても、こうした政策理念の下、御本人の方あるいは御家族の方の御理解、御納得をいただいた上で必要な医療、地域福祉、就労支援等の支援を確実に受けられるようにすることで退院後の円滑な社会復帰を図ることを目的としているものでございますし、そうした理念がしっかりと実際自治体において運用されるに当たっても実行していただけるようにガイドライン等でこれからも引き続きお示しをしていきたいと考えております。
  143. 山本香苗

    ○山本香苗君 それでは、本人を中心の考え方に立った運用がなされるのかどうかを確認的に質問をさせていただきたいと思います。  まず、今までも随分議論になりました、本法案におけます警察の役割は何ですか。
  144. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 精神科医療の役割は、精神障害者に対する治療、健康の維持増進を図るものでございまして、犯罪の発生防止ではございません。一方で、精神科医療の現場において、他害のおそれが精神障害によるものかについて判断が難しい、いわゆるグレーゾーンが存在するということもございます。相模原事件の検証チームにおける検討においては、精神科医療の現場でこうした事例が存在し、警察との役割分担が難しいケースが生じていることから、関係者の間で共通認識を持つ必要があることなどが指摘されたものでございます。  自治体によっては、地域の関係機関が日頃から地域における課題について協議できる場を設けている例もございまして、例えば兵庫県では、精神障害者地域支援協議会を設置し、そのうち行政・警察・医療連絡会議において、警察も参加して、管内の現状の課題について共有を図るとともに、精神科救急医療に係る支援体制等についても検討いたしまして、関係機関の連携強化を図っているものと承知しております。  グレーゾーンへの対応としては、例えば、措置診察の時点で他害のおそれが精神障害によらない可能性が高いと認められる場合には、措置入院による対応ではなく、警察において必要に応じて可能な対応を行ってもらうなどといったことが考えられるものでございます。  こうしたグレーゾーン事例についての全国的な対応方針、今後、厚生労働省において作成いたします協議会の運用通知でお示しいたしまして、この方針に沿って、精神障害者支援地域協議会の代表者会議の場において、自治体、医療関係者、警察等の間で、地域の関係機関間の連絡体制など具体的な対応方針をあらかじめ協議し、取り決めていただくことを想定しているものでございます。これによりまして、治療や健康の維持増進を図る医療と犯罪防止を行う警察との役割分担が地域において明確化されて、適切な対応がなされることを期待しているものでございます。
  145. 山本香苗

    ○山本香苗君 今のは代表者会議の話ですね。  もう一つの個別ケース会議の方はどうですか。
  146. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 個別ケース検討会議につきましては、犯罪防止を目的とするものではございませんということは累々申し上げてきたところでございまして、ただ、そうした場合でも、例えば、自殺のおそれが多いというようなことで、支援の実施者として警察に入っていただいた方が御本人のためにいい場合というのも考えられるということが指摘されているところでございまして、今回のこの個別ケース検討会議の運用におきましては、本人、家族の御意向を聞いた上で、他の構成員の方と協議を行って参加していただく場合も例外的にはあるんだろうということで御答弁させていただいているところでございます。ただ、その場合でも、本人が拒否したような場合には参加をしないということを考えてございまして、その旨今後明らかにしてまいりたいというふうに考えてございます。
  147. 山本香苗

    ○山本香苗君 代表者会議、また個別ケース検討会議、どちらにしても、この具体的な運用というのは自治体であるとか協議会の運用に委ねられるわけであります。今部長がおっしゃっていただいたように、本人が拒否した場合、警察は参加しない。これは検討会議の方でありますけれども、ガイドラインに書き込んで厚生労働省が示したとしても、その範囲内の運用になるとは限らないんじゃないかと、こうした懸念が強くあるから、これだけ議論がなされているんだと思います。  この懸念を払拭するために実際の運用をフォローするということは、私は極めて重要なのではないかと考えておりまして、法律が、これが通って施行された場合に、この警察の支援の状況など都道府県に任せることなく、厚生労働省としてもきちっとフォローしていただいて、ガイドラインを逸脱した運用がないようにしていくことが重要だと思うんですが、しっかりやっていただけますでしょうか。
  148. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 制度の運用が法の趣旨にのっとって適切に行われますよう、ガイドライン等により運用の在り方を明示するとともに、都道府県等における施行の状況を把握することが大変重要だと考えてございます。  今回の改正について、新たに導入した仕組みの施行状況を踏まえ、必要に応じて速やかに見直しの検討を開始することができますよう、五年以内の見直し規定を置いてございます。  こうした検討に資するためにも、個別ケース検討会議への警察の参加や代表者会議の運用など、施行後の状況につきましては継続的に把握できるようにしてまいりたいと考えてございます。
  149. 山本香苗

    ○山本香苗君 続いて、措置入院後の退院後支援についてお伺いしたいと思いますが、滋賀県では平成二十一年から措置・緊急措置対応というのを実施されておりまして、入退院を繰り返す方がおられる実態を踏まえて、精神保健福祉センターと保健所が協力をして措置入院患者フォローアップ体制というものをもう既につくられていて、言わば今回の法改正で想定されているような内容を先取りしたような体制がつくられております。  この中心者である辻本さんというセンター長の方に先日の参考人質疑で来ていただいたわけでありますが、その際のお話の中で、なぜ措置・緊急入院を繰り返す患者さんがいるのかということについて、精神障害者の病状悪化というのは医学的要因だけではなくて社会的要因が大きいと指摘されていました。生活困窮だとか就労だとか高齢・介護、教育、住まい、その他様々なストレスが誘因となって精神不調を来して、治療を中断、誰にも相談しなくなって更に病状が悪化して自傷他害行為を起こしてしまうと。つまり、措置入院を繰り返す方というのは医療だけではなく社会からも疎外されていくと、措置症状を出さざるを得なくなるのは社会からの孤立に対するSOSでもあるんだというようなお話を伺って、改めて精神障害のある方の生活の安定と孤立しない体制づくりというのが極めて重要なんだと痛感をいたしました。  だから、今回のこの退院後支援が大事なんですが、実際としては、従来はもう病院の自主的な努力に任されてきたと。どっちかというと、自治体がもう病院に押し付けてきたような傾向が強かったわけですが、ここを今回改正して自治体に義務付けると、私はここは大変大きい変更であると思っております。  そこで確認をさせていただきたいんですが、この退院後支援計画というのが今回義務付けられるわけでありますけれども、午前中もちょっと話ありましたが、本人の同意を得るように努力する、最大限努めると繰り返し御答弁がありますけれども、本人が退院後支援計画を拒否した場合、退院が実際延ばされてしまうのではないか、支援計画ができるまで解除されない、簡単には退院させないという運用になってしまうのではないかという懸念の声が大変大きく寄せられております。こうした懸念にどう対応していくのかということと同時に、また、万々が一懸念されるような運用がなされた場合に、本人を中心とした運用がなされない場合にどう是正を図っていくのか、具体的にお答えいただきたいと思います。
  150. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の法律では、都道府県知事は、入院を継続しなくても精神障害による自傷他害のおそれがないというふうに認められるに至ったときは直ちにこれは措置入院者を退院させなければならないと、こういうふうになっているわけでありますが、一方で、退院後の支援計画、これは原則として患者の措置入院中に作成をするということになっておりますけれども、入院期間が短いというケースの場合には、退院後に速やかに計画を作成するということを改正法で明記をさせていただいております。  したがいまして、本人が支援計画を拒否したこと、あるいは支援計画の作成に時間が掛かってしまっていること、こういったことを理由として措置入院を延長するというようなことは法律上認められないということでございます。  さらに、こうした法の趣旨にのっとった適切な運用がなされるように精神医療審査会、ここにおきまして措置入院者の定期病状報告等を審査する、その際に、入院継続の判断が退院後支援計画の拒否などを理由としていないかなどについても当然これ確認をする取扱いということになっております。  法の施行に当たりましては、措置入院の退院の要件あるいは精神医療審査会での審査における留意事項について、自治体そして医療機関への周知を徹底をするとともに、そもそもこの支援計画に関しても本人の理解を得られないことがないように退院後の支援内容について丁寧に説明を本人にする。そして、本人の同意を得ることに最大限努力を傾けるということなどを退院後支援のガイドラインに明記をすることによって、今御懸念をいただきましたけれども、そういったことがないようにしてまいりたいというふうに思います。
  151. 山本香苗

    ○山本香苗君 懸念がないようにしていただきたいと思いますが、先日の足立委員の質問の中で、措置入院後の、すぐ退院じゃなくて医療保護入院というケースが約半数という話がございました。さっき、たしか自見委員のところでお話がありました。ここは切れ目なく、たとえ措置入院から医療保護入院等に切り替わったとしても、ここは義務が解除されるというわけではなくて、ちゃんと支援が継続的にできるように計画が策定されるということでよろしいでしょうか。確認です。
  152. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 今回の法案におきます退院後支援の仕組みの下では、措置入院後に医療保護入院となる方も含めまして原則全ての措置入院者について措置入院中から退院後支援計画を作成することとしてございます。
  153. 山本香苗

    ○山本香苗君 退院後支援計画については、支援対象者が希望する地域社会生活、支援対象者の退院後の医療等の支援の内容、担当者名、医療等の支援を行う期間などを盛り込むことを想定していると答弁されておりますが、精神障害者の地域生活への移行につきましては、障害者総合支援法において地域移行支援計画というものを作成することになっております。ここにおいても似たような内容を記載することになっておりますが、この地域移行支援計画と退院後支援計画のこの関係性というのはどうなるんでしょうか。整理してお答えしていただきたいと思います。
  154. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) 今回の退院後支援計画と障害者総合支援法における地域移行支援計画の関係性についてお尋ねをいただきました。  退院後支援計画は、措置入院者が退院後に円滑に地域生活に移行し、社会復帰、自立と社会経済活動への参加ができるよう、医療、地域福祉、就労支援などの必要な支援を確実に受けられるようにするためのものでございます。  今お話もございましたが、内容としては、地域社会での生活に関する支援対象者の御希望、それから支援対象者が退院後に利用する医療・福祉サービス、就労支援などの支援の内容、医療等の支援を行う関係機関名と連絡先、退院後支援計画に基づいて支援を行う期間等を盛り込むことを想定をしております。  こうした内容については、医療機関等の退院後の援助の関係者をメンバーとする個別ケース検討会議で、支援対象者本人、御家族等の参加の下、協議していただき、自治体が決定をすることとなります。  一方で、御指摘をいただきました地域移行支援計画の方ですが、これは地域支援事業者が、退院後の住居の確保に向けた活動や福祉サービス事業所の見学など、地域移行に向けた活動や福祉サービス事業所の見学など、地域移行に向けた入院中の活動を記載するものでございまして、この計画の期間は精神科病院の退院までの間でございます。  ですから、この地域移行支援計画というのは精神科病院の退院までの間に何をするのかという計画を立ててくださいということであるということと、今回の法律で作るところの退院後支援計画というのは退院をした後にどういう支援をするのかという計画をするもので、その期間が違うということになるわけであります。  本人の希望を踏まえて地域移行を円滑に進めるという観点から、これらの計画の内容は当然整合的である必要がございます。このため、措置入院者が地域移行支援事業を利用する場合には、地域移行支援事業者を個別ケース検討会議の参加者として加えるなど、両計画の整合性を確認するための対応が必要であるというふうに考えておりまして、こうしたことも退院後支援ガイドライン等でお示しをしてまいりたいと考えております。
  155. 山本香苗

    ○山本香苗君 期間が違うという話なんですが、実際のところはかなり実務的にはかぶってくるところが多いんですね。措置入院で入られたってすぐ出るケースもありますし、いろんなケースがありますので、ここは是非自治体の実務のところを見ていただいて、切れ目なく、かぶることなく、連携はきちっとやってもらわなくちゃいけませんけれども、これ法律が二つにまたがることによって生じてしまっている問題でもありますので、しっかりここはやっていただきたいと思います。  退院後支援計画に当たって二つまとめて聞きますが、障害福祉サービス事業者も参加することになっておりますけれども、これが、そういった福祉サービス事業者が参加しても何ら報酬上は今評価される仕組みになっておりません。でも、福祉と医療が連携しなければ、先ほど来より御答弁いただいているような地域社会の中で本人が希望する生活を実現することはできません。是非、ここはしっかり福祉サービス事業者が確実に参加できるような手だてを講じていただきたいと思います。また、策定に当たって、あり方検討会の報告書などにおきまして、インターネット環境等の活用等によって軽減する、策定の負担をですね、集まったりする、このところにつきまして運用上の工夫が必要とされておりますが、そもそも病院にそういった十分な施設がありませんと、このためだけに新たに設置することは難しいと。実態に合った運用面での負担軽減を是非図っていただきたい。二点、併せて伺います。
  156. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 退院後支援計画の作成に当たりまして、措置入院者が退院後に実際に支援の提供を受ける福祉事業者や医療機関の関係者に個別ケース検討会議に参加していただくことが重要なわけであります。しかしながら、福祉事業者あるいは医療機関の方に会議に参加していただく際には、事業者の人的な負担が生じる一方で、会議は実際の支援提供に先立って行われますために、障害者サービス報酬とか診療報酬は支払われないということになっているわけでございます。  このため、支援を提供する関係者が個別ケース検討会議に参加しやすい環境を整備することが必要と考えてございまして、今年度より地方交付税におきまして個別ケース検討会議の参加者の委員報酬を計上いたしてございまして、今年度の状況を見ながら、また平成三十年度以降での対応も検討していきたいというふうに考えてございます。  また、支援対象者の退院後の帰住先と措置入院先の病院が離れている場合など、支援を提供する関係者が個別ケース検討会議に参加することが物理的に困難な場合も想定されます。個別ケース検討会議に参加していただくのが原則でございますけれども、インターネット環境や電話による参加方法についてよく検討して、退院後支援のガイドラインの中でお示ししていきたいというふうに考えてございます。
  157. 山本香苗

    ○山本香苗君 今回のこの退院後支援計画、実効性をしっかりと担保をしていかなくてはいけないわけであります。そのためには、もう各党からも御質問の中でありましたが、やはり保健所における専門職の配置というものが必要不可欠だと思っております。しかし、保健所において専門職の配置は十分ではないと。精神保健福祉士も必ず配置しなければならないとはなっていないと。配置基準にすらなっておりません。精神保健福祉相談員の配置も進んでおりません。今年度、約二百人分の地方交付税云々という話が先ほど来ありますけれども、現場でこの専門職が増員されるような状況は全く見受けられません。  患者数に見合った形で精神保健福祉士だとか精神保健福祉相談員等専門職の配置を実現するために、私は、配置基準を設けるなどして具体的に人員体制の強化を図っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  158. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) 問題意識としては十分に認識を私たちもするところでございます。ただ、その保健所における人員配置につきましては、地域保健法施行令において、医師、保健師等の職種は例示、列挙をされてはおりますけれども、何人、誰を配置しなさいということを義務付けているものではございませんし、これはその地方自治体の人事の問題ということになりますので、なかなかそういうことも難しいのだろうというふうに考えております。  ただ、さはさりながら、その各地方公共団体の長は、地域の実情に応じて精神保健福祉士を含め必要な人材を確保していただくものというふうに認識をしておりまして、それを私たちとしてもサポートをするというような気持ちを表すという意味で、この施行令に、職種列挙において、今、精神保健福祉士というのは実は具体的に文字としては書いておりませんので、それを明記をしていくといった必要な対応について、これは今後検討していく必要があるんだろうというふうに思っております。  また、今回の法案では、地方自治体に対して退院後支援計画の作成等を義務付けておるわけでありまして、精神障害者への支援に関し、保健所設置自治体などで精神保健福祉士の役割がより重要になると考えておりますので、先ほど来御答弁申し上げておりますように、地方交付税措置におきまして措置をしているということでございます。  交付税措置ですから、これが実際にそういうふうになるかどうかというのは各自治体の判断ということにはなりますが、私たちとしては、しっかりと精神保健福祉士が保健所、精神保健福祉センター等に確実に増員をされていくように自治体に対して働きかけをしっかり行ってまいりたいと考えておりますし、また、その法律の例えば施行後一定期間を経過後に、実際どのような体制が取られているかということについて把握をするなど、実態把握にも努めながらしっかりとした体制が取られるように私たちも努力をしてまいりたいと考えております。
  159. 山本香苗

    ○山本香苗君 業務は確実に増えるわけです。保健所の機能強化というのが図られなかったら、支援といっても単なる監視だとか管理になりかねない、ここは是非、大臣には答弁は求めませんが、是非、大臣、よろしくお願い申し上げたいと思います。  最後に、アウトリーチの話を一点お伺いしたいと思います。  これは絶対にやってもらわなくちゃいけないといいながらも、たった三県しかやっていない、三自治体しかやっていないということでございますが、何でじゃ進まないんだろうという形で聞いてまいりました。そうしますと、このアウトリーチ推進事業というのは平成二十六年度から地域生活支援広域調整等事業におけるメニュー事業となっているわけですが、実施要綱において、原則二十四時間三百六十五日の相談支援体制を取れることを要件とするなど、かなりハードルが高いと、そのためなかなか実施できないんだといった声を自治体の方から伺いました。  この事業を将来的に、私は、メニュー事業というよりも、任意事業というより、全ての自治体でもう実施しなければならないと思っていますが、そのためにはまず実施自治体というものを増やしていかなきゃいけないと。もうゼロか一〇〇かの世界じゃなくて、少しでもやってもらえるところを増やしていかないといけないと思っておりますが、もう少しこの現場の実態踏まえて要件を見直して、実施自治体数を増やしていくということも必要じゃないかと思うんですが、早速やっていただけないでしょうか。
  160. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) アウトリーチ事業におきまして、精神疾患を有する方の急激な症状の悪化等、緊急時の支援体制を整備するため、原則二十四時間三百六十五日の相談支援体制を補助要件としているものでございますが、ただし、休日、夜間は電話による相談対応でも可というのが現状でございます。  一方、厚生労働省としては、地域生活支援事業を活用したアウトリーチ支援を幅広く普及していきたいという考え方は委員御指摘と同じでございます。自治体の取組が進んでいない要因について、一部の自治体、聞いてみますと、事業の予算化がなかなか困難だとかいうようなことをお聞きしてございますが、更に自治体からよく実情を詳しくお聞きいたしまして、実施上の課題などを分析、整理して、現場の実態に即した事業となるよう、補助要件の弾力化を含めまして検討を進めていきたいと考えております。
  161. 山本香苗

    ○山本香苗君 終わります。
  162. 倉林明子

    ○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。  前回までの質疑、そして今日午前中からこれまでの質疑でも、警察の関与、ここに関する質疑がやっぱり出てくるわけですね。  そこで、改めて、地域協議会、法上、原則をどう扱っていくのかという説明はされてきたかと思います。警察、個別ケース検討会議については例外にすると。いろいろガイドラインについて権利擁護の観点から整備していくという趣旨の説明がされているかと思うんですけれども、一方、警察との役割分担をどう進めていくのかというのが今度のポイントでもあるんですね。  その場合です。やっぱり前回も質疑させていただきましたけれども、大臣は、薬物使用、この犯罪についてどう扱っていくのかということについて、措置入院の原因が規制薬物の使用によるものである場合、これを症状消退届に書くんだと、記載していくんだと。何も書いていなかったから問題で、これ書くようにしていくんだという答弁があったわけですね。つまり、この消退届は公務員が受け取るわけですね、もちろん、消退届ですから。つまり、消退届を受け取った公務員は、犯罪行為があった場合、この消退届を受け取った時点で知るという仕組みをしっかりつくっていくんだと、こういうことでよろしいですか、堀江さん。
  163. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 違法薬物の使用、所持が犯罪行為であって、警察において適切な対応がなされることが必要であると考えてございます。  一方で、薬物依存症の患者については、治療継続の観点も重要であって、医療関係者等から、治療中の患者について違法薬物の使用を把握した場合の警察への情報提供の在り方については、慎重に検討すべきであるという御意見もいただいています。  こうした点、現在は、措置入院中に違法薬物の使用を把握した医療機関や自治体が警察に情報提供をするか否かについては医療機関や自治体の判断に委ねられていて、医療機関、自治体ごとに取扱いにばらつきがあるということで、一般に公務員の告発義務はあらゆる場合に課されるものではなく、告発を行うか否かについては、犯罪の重大性、犯罪があると思料することの相当性、今後の行政運営に与える影響等の諸点を総合的かつ慎重に検討して判断されると解する見解がございまして、また、その案件を告発して刑事司法のルートに乗せることがかえってその後の行政運営に重大な支障が生じると見られ、かつ、行政上の措置によってその違法状態が十分是正し得る場合には行政機関の裁量により告発を見合わせることができるとも解されてございまして、告発を行うか否かの判断には一定の裁量が認められていると考えているところでございまして、こうした公務員の告発義務に一定の裁量が認められると見解があることも踏まえまして、厚生労働省としては、薬物依存症の患者の治療継続に配慮した警察への情報提供の在り方について検討し、全国的な対応方針を示してまいりたいというふうに考えているところでございます。
  164. 倉林明子

    ○倉林明子君 いろいろ配慮するということはこの間、説明重ねてきているんだけれども、要は、消退届にきちんと書くようにするということになれば、公務員はこの消退届を受け取った時点で犯罪情報を知るという立場になるわけですよ。いろいろ裁量はあるんです。だけど、公務員には告発義務も課されているわけですよね。医療機関には、民間医療機関である場合はこの告発義務ありません。  ところが、この措置解除に伴って必ず提出される消退届を受け取るのは公務員なわけですよ。この犯罪情報を徹底して必ず公務員には知らせるというこれ仕組みになることは間違いないわけです。公務員から警察への情報提供を必ず得ることにしておいて、どういう情報提供のルールをしていくのか、こういうルールを作っていくということがこれ見えてきたなというふうに思うんです。  さらに、グレーゾーンのところをどうするのかという話で、これもばらつきがあると言うんだけれども、説明の中ではっきりしてきたのは、確固たる信念を持っている者と、こう判断した場合の対応は警察も入った協議会の中で相談していくんだと、事前に決めていくんだと。どういうものが犯罪に該当するのかということですよね、これを事前に協議する場には警察も入るということです。  個別のところには警察は原則入らないという繰り返し説明受けているんだけれども、個別のケースの検討の会議で具体的に、これはグレーだ、確固たる信念を持って犯罪を企図しているという判断が私はこれ迫られてくるんじゃないかと思うんですよ、ケース検討会議で。それは、警察が入った中でこれはグレーということを一定整理して臨むということですから、要は、そのラインを明確にした上で、確固たる信念を持った犯罪を企図する者をこれは警察に情報を通報するということになるんじゃないですか、どうですか。
  165. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 個別ケース検討会議は支援のために行うものでございますから、そこの場に防犯の立場から警察が入ることはございませんので、警察に通報することはありません。
  166. 倉林明子

    ○倉林明子君 いや、確固たる信念を持った犯罪を企図する者、このグレーゾーンの対象となる者をはっきりさせていこう、こういう考え方なんじゃないですか。つまり、色分けしなあかんわけですよ、これは妄想か、これは幻聴か、それとも確固たる信念を持って犯罪を企図している人なのかと。これをケース検討会議でやらなかったら、できないと思いますよ。どうですか。
  167. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 個別ケース検討会議はあくまで支援のための会議でありまして、確固たる信念を持って犯罪を企画するということであれば、している方であれば、それは医療の対象というよりは、犯罪を非常に企図している方ですということであれば、もうその個別ケース検討会議の外で、入る前に自治体が警察と協議する、そういうことになると思います。
  168. 倉林明子

    ○倉林明子君 今、共謀罪の議論があります。犯罪は何をもって成立するか、実行をもって成立するんですよ。確固たる信念を持って犯罪を企図している段階で警察に通報が措置入院の場合届くという、これを本当に精神障害者の方々は心配しているんですよ。つまり、自分が妄想している、あるいは混乱している、幻聴があると、これと、確固たる信念を持ったというふうに判定されたら、犯罪やっていないのに犯罪をするかもしれない者として監視対象になるんじゃないか、この懸念は全く私この間の議論で払拭されているとは思いません。いかがですか。
  169. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 精神保健福祉法に今回規定させていただこうとしています個別ケース検討会議は、本人の医療等の支援のための会議でございますので、そうした議論はいたしません。
  170. 倉林明子

    ○倉林明子君 じゃ、グレーゾーンの議論というのを改めて私詰めて議論をやり直したいと思いますので、これは引き続きの課題に取っておきたいと思います。  ただ、ここなんですね、警察の監視対象にされるんじゃないか、グレーゾーンという誤解、それこそ、その犯罪につなげるというところに医療が介入する、これが治療が必要な方々を医療からも遠ざけることになる、これが最も精神医療にとって避けなければならないことだと思うんですよ。治療から遠ざけ、事態の悪化につながるような懸念があるということを改めて指摘し、引き続きこの点をはっきりさせたいと思います。改めて、継続支援に名を借りた監視体制づくりということにこれはつながりかねないということは強く指摘をしておきたいというふうに思います。  そこで、本来、精神保健福祉法でやるべきことは何だったんだということをこの際しっかり議論しておく必要が私はあるだろうというふうに思っています。先ほども山本理事の方から指摘があった、今回、新設条項として盛り込まれた法二条二項、ここには精神障害者の人権を尊重するほか、精神障害者の退院による地域への移行が促進されるよう十分配慮しなければならない。私、これはずうっとこの間続いてきた考え方を改めて入れ込んだという点で大事な条項だと思っているんですね。  そこで、この精神障害者の人権尊重、こういう観点から、現在の措置入院の仕組み、これ見直すべき点は今回の法改正で提案されているような中身なのだろうかと、もっと人権尊重という観点から大きく抱えている問題があるんじゃないかということを指摘したいと思うんですね。  その一つが、措置入院の適用の問題なんです。先ほど自見委員の方からも若干触れられましたけれども、これ資料で入れております。主な自治体ごとに新規の措置入院の患者数を人口十万人当たり上から順番にこれ並べているもので、東京新聞が調べて記事にしたものを付けておきました。  つまり、措置入院、自治体によって、自傷他害のおそれがあるということで、本来やるべきではない人権制限、強烈な人権制限をやるということなんだけれども、ところが、その入口の時点でこれだけ自治体によってばらつきがあると。これは私、重大な問題であろうと思っているわけですが、現状のこういう権利侵害の程度に自治体によってばらつきがある、こういう状況を厚労省は把握しているんでしょうか。
  171. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 今の資料にあります措置入院の割合ですとか、あるいは措置入院の端緒となります警察官通報に関して、これまでそれぞれの自治体の実情に応じた運用が行われておりまして、自治体ごとのばらつきがあるということについては承知をしております。  この警察官通報に係る部分でございますが、現在、厚生労働科学研究の研究班におきまして、都道府県、指定都市や警察庁に対しまして警察官通報に係るヒアリング等を行ってございまして、この結果、本年秋以降に取りまとめる予定でございまして、研究結果を踏まえまして、警察庁とも警察官通報の地域差を含めた実態の共有あるいは協力を図りまして、警察官通報に関する国としての考え方や対応方針等を運用通知として示してまいりたいというふうに考えてございますし、今、東京新聞のコピーでということでお示しありました措置入院につきましても、またよくその状況を把握して自治体に情報提供をしていきたいと考えてございます。
  172. 倉林明子

    ○倉林明子君 こういう状況があってはならないというふうに思うわけですよ。これだけ権利侵害、公の自治体によってやられる。法に基づいてやられている権利制限措置なわけですよ。これ、最高のさいたま市、最低の札幌市、二十七・六倍の格差があるんですよ。こうした格差、自傷他害のおそれの判断、こういう判断が自治体でこれだけ、居住しているところでこれだけ異なっている、大変重大な問題だと私は思って指摘しているんだけれど、直ちに解消していくべき措置入院制度の問題じゃないかと。大臣、認識いかがですか。
  173. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、ばらつきがあるというのは私ども冒頭から申し上げてまいったところでございまして、それは二十三条通報のこれもばらつきが大きくあり、一方で、今お話がありましたように、措置入院の比率についてもばらつきがあるといったようなことが見られるわけであります。  おっしゃるように、基本的な統計について十分な統計がなされているかと……(発言する者あり)そもそも最初にはまずデータを集めなければいけないのであって、それについて今まで長らくそういうことが必ずしも整っていないままに、措置入院から解除をされた後の、どういう入院、退院、これについても悉皆的なデータがないということであれば、やっぱりこういうものをきちっと押さえた上で私どもは更なる適切なる判断をするということが大事なんだろうというふうに思いますので、ばらつきをなくすために私どもは、自治事務といえども少なくとも大体全国こういう考え方でやっていただきたいということをガイドラインで示していこうということで、これは措置入院の在り方あるいは通報の在り方等々についてもやっていこうというふうに考えているところでございます。
  174. 倉林明子

    ○倉林明子君 自治事務とおっしゃるけれども、この自傷他害のおそれの判断、ここが各自治体で違うような扱いをこのまま認めてきたのが政府でもあるわけですよ、厚労省でもあるわけですよ。こういう人権はどこに住んでいてもひとしく尊重されるべきものなんですよ。こういう措置入院という自治体による権利制限、この格差解消こそ、まず私はしっかり取り組むべき、この法改正の趣旨に沿ってやるべきことだったんじゃないかということを強く言いたいわけです。精神障害者の人権擁護、この観点が欠落していたんじゃないかと厳しく指摘をしておきたいと思います。  そもそも、改めてこの法改正に求められていたものについて、二〇一六年一月七日に、精神保健医療福祉のあり方に関する検討会、これ初回が開かれております。ここで、部長、前の部長ですけれども、当時の障害保健福祉部長がこれまでの経緯ということで説明をしているわけです。この中身はどういうものだったでしょうか、その部分をまとめて簡潔によろしくお願いします。
  175. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 簡潔に説明させていただきます。  昨年一月七日の、これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会の初回会合におきまして、精神保健福祉に関するこれまでの経過について当時の障害保健福祉部長からは、平成十六年に精神保健福祉施策の改革ビジョンが決定され、入院医療中心から地域生活中心へという基本的方策の実現を掲げて精神科医療の改革や地域生活支援の強化に取り組んできたこと、平成二十五年に精神保健福祉法が改正され、精神障害者の医療に関する指針の策定や医療保護入院の見直し等が行われたこと、平成二十六年に長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会により示された長期入院精神障害者に対します支援や病院の構造改革といった方向性を踏まえた取組を進めていることについて、当時の障害保健福祉部長から説明がございました。
  176. 倉林明子

    ○倉林明子君 そのとおりで、これまでの流れを受けて、長期入院患者を本当に地域へという流れをつくっていくという方向と、あと中身が、そういう考え方、検討の方向性というのが示された中身だったかと思います。  医療保護入院の患者について退院を促進させていこう、こういう措置が、そういう流れの中で、二十五年の改正で盛り込まれたということになっているわけです。この法改正のときに、既に退院促進のための措置が盛り込まれました。これは精神科病院の管理者に義務付けるというものでした。この中身、何だったでしょうか、簡潔に。
  177. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 平成二十五年の改正におきまして、医療保護入院者につきまして退院促進措置として、病院管理者に三つの内容のことを設けてございます。  一つ目が退院後生活環境相談員の選任ということでございまして、医療保護入院者の退院に向けた相談支援や地域援助事業者等の紹介、円滑な地域生活の移行ための退院後の居住の場の確保等の調整等の業務を行います退院後生活環境相談員を精神保健福祉士等から選任しなければならない。  二つ目、地域援助事業者の紹介。医療保護入院者が退院後に利用する障害福祉サービス及び介護サービスについて、退院前から相談し、医療保護入院者が円滑に地域生活に移行できるよう、特定相談支援事業等の事業や事業の利用に向けた相談援助を行う地域援助事業者を紹介するよう努めなければならない。  三つ目、医療保護入院者退院支援委員会の設置。主治医、看護職員、退院後生活環境相談員、医療保護入院者及び家族等が出席し、医療保護入院者の入院継続の必要性の有無とその理由、入院継続が必要な場合の委員会開催時点からの推定される入院期間、及び当該期間における退院に向けた取組等を審議する医療保護入院者退院支援委員会を設置しなければならないとされたものでございます。
  178. 倉林明子

    ○倉林明子君 つまり、前回改正で既に医療保護入院者に対しては、設置が義務付けられた退院促進の仕組み、社会復帰支援の枠組みというのが整備されたんですよ。問題は、それを更にどう促進していくかということが今回の改正では問われていたわけですね。  これ、義務付けから三年、退院支援委員会の開催件数は確かに増加してきております。医療保護入院、じゃ減ったのかといいますと、これがなかなか、増加傾向ですね、全体としてはです。更なるこの改善、どう進めていくかという点では、具体的な提案というのが私は今回の法改正の中身では見えていないと思うんですね。  この医療保護入院者退院支援委員会、これはメンバーは、御紹介あったとおり、本人はこの退院支援委員会には希望した場合だけ参加するという枠組みになっているんですね。権利擁護の観点から調べておいでです、どのぐらい参加されているかと。そうすると、本人の参加実績というのは、参加したことがあるというのが六二%、ところが、その件数が一件しかないというのが多いんですね。まだまだこの退院支援委員会なるものが本人の権利擁護も含めて不十分だというのが現状じゃないかというふうに思うわけです。  改めて、法改正から三年たっています、入院から地域へ、この転換を目指してつくった、医療保護入院者、この退院支援の、退院促進の仕組み、この委員会の活用、経過、そして実績、改めてきっちりした総括と検証が必要ではないかと考えますが、されたんでしょうか。
  179. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) まず、実績の方は先ほど、まだなかなかということでございましたけれども、平成二十六年四月の改正法施行以降、医療保護入院患者数につきまして、施行前の二十五年六月と比べまして、十三万六千六百八十人から十三万一千九百二十四人と四千七百五十六人減少するなど、退院の促進の効果が出ているのではないかというのが一点ございます。  お尋ねのことでございますけれども、医療保護入院者の支援委員会をこれまで開催してきたことによりまして、医療機関での退院支援に向けた多職種の連携、あるいは地域の関係者間の顔の見える関係づくりは進展しているものと考えてございまして、このような蓄積は措置入院者について個別ケース検討会議の開催によります退院後支援計画の作成に当たりましても活用できるものと考えているものでございます。  今回の改正で、まず、措置入院者につきまして自治体に退院後支援計画の作成等を義務付けることになりますが、医療保護入院者につきましても退院後の円滑な地域生活への移行を図ることが重要であることはそのとおりでございまして、引き続き医療保護入院者退院支援委員会の開催を始めといたしました退院促進措置の有効な活用を促してまいりたいと考えてございます。
  180. 倉林明子

    ○倉林明子君 いや、私は、この法改正に向けた最初の入口でも、この医療保護入院、入院から治療へという流れをどうやって進めていくのかということで法改正の方向性を検討してくださいという話で始まっているんですよ。  今、退院支援委員会の成果も出ているという紹介でした。しかし、振り返ってみてくださいよ。二〇〇四年、改革ビジョンで掲げた目標は、二〇一四年時点では七万床のベッド減少だったんですよ。退院目標、十年たった後でも二五%しか達成できていない。その後も余り変わらないんですよ。実績と言えるような実績ではないんだと。その上に立って、どうやってそれを進めていくのかという検討が、私はこの法改正、求められていた課題だということははっきりしていると思うんですよ。  そこで、今議論した医療保護者退院支援委員会、入院者支援委員会、これと措置入院者の関係について私確認したいと思うんです。  先ほども指摘ありました、措置入院者が入院中に措置を解除されて医療保護入院となる場合があります。五割ぐらいかという指摘でした。この場合、医療保護者退院支援委員会、実際に今機能している退院促進、社会復帰支援の枠組み、これの本来対象と今現行ではなっているんじゃないでしょうか。
  181. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) それはそのとおりでございます。
  182. 倉林明子

    ○倉林明子君 私、措置入院者の退院後の孤立を防ぐ、社会復帰を支援する、この法改正の目的からすれば、もう既に整備されている医療保護入院者、この退院支援委員会、ここをもっともっと活用して現実的に生かしていくと、こういう方向を考えるべきじゃなかったのかと。権利擁護を軸に置きながら、警察の関与はないわけです、ここ。これこそ社会復帰支援の枠組みとして使うべきだったんじゃないかと思うんです。どうですか。
  183. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 措置入院の方について申し上げれば、やっぱり自傷他害のところまで至った方だというのが一つございますし、それから、自治体の方で措置をしているわけでございますので、しっかりとその自治体が責任を持って退院後支援を行っていくという仕組みが今回御提案させていただいているものでございまして、病院の中におきましては、おっしゃる委員会はそれはそれで医療保護入院については活用されているものだと考えます。
  184. 倉林明子

    ○倉林明子君 いや、やっぱり改正目的が途中から変わったんですよ。犯罪防止と、こういう目的が検討委員会にも持ち込まれた。これによって、措置入院には別枠で警察が犯罪情報をどうしたらつかめるかと、やっぱりそういう担保を検討されているわけですよ。  私、本当に権利擁護、障害者の権利を擁護して入院から地域へと、この流れをつくってきたこれまでの取組さえ壊しかねない改正になる、強く指摘を申し上げまして、終わります。
  185. 片山大介

    ○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。  私は、今日はまず、措置入院とほかの入院形態での対応の違いについてお話を伺いたいと思います。    〔委員長退席、理事島村大君着席〕  これまでの審議でも、ほかの委員の方からもさんざん質問が出ていると思うんですけれども、退院後支援計画について、措置入院者に対して今回の法改正で適用される一方、そのほかの医療保護入院者などに対しては適用がされないと。その理由について、厚労省としては、今回の法改正が相模原事件を踏まえて、そして措置入院制度に対する不備、課題を直していこう、こういうことだからというふうに言っているんですが、ただ、先日の参考人質疑で、精神福祉士の団体の代表として登壇した田村参考人は、精神医療全体の質の向上から考えれば、そうした枠にとらわれずに全ての入院患者に対して、同意の下が前提ではあるんだけれども、ひとしく行われるべきだというような意見も出している。  そこで、まず最初に伺いたいのが、何でこの退院後支援計画というのを措置入院患者だけ対象にしたのかと、改めて伺いたいと思います。
  186. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) 御指摘をいただきましたように、精神保健福祉法に基づく入院には、措置入院のほか、任意入院や医療保護入院という入院形態がございまして、円滑な社会復帰等の観点からは、措置入院以外の入院形態から退院した患者の方に対しても退院後の支援が実施されるということは望ましいというのは、これは御指摘のとおりだと思います。  その上で、先ほど倉林委員の御議論の中で、医療保護入院から退院をされる方については退院後生活環境相談員の選任が義務付けられているとか、地域援助事業者の紹介をする努力義務でありますとか、医療保護入院者退院支援委員会の開催をすることが義務付けられている、こうしたサポートが既にあるわけでございます。  また一方で、今御指摘をいただきましたように、今回の法改正は相模原市の事件が一つの契機となっているということではございますけれども、その措置入院者の退院後の支援ということについては実はその後の規定というものが法律上はなくて、いきなり四十七条の一般的な相談、指導の義務というものになってしまっているということがあったわけでございます。ですから、医療保護入院の方には、前回の改正で、先ほど倉林委員からいろいろ御指摘ございましたが、手当てがあったところ、措置入院から退院をされる方にもやはり支援が要るだろうということになったということを踏まえて、今回の法改正を申し上げているということでございます。    〔理事島村大君退席、委員長着席〕  措置入院の至るまでの病状となった方、これはその入口のところ、入院の契機になったところではやはりそれ相応の病状になっていらっしゃるということですから、地域生活あるいは働く場などなどにおいても、戻ったときに円滑に戻れるような環境を整える必要性がより高いのではないかと考えられること。また、措置入院というのは都道府県知事などがまさに措置として行うものでございますから、退院後の支援についても自治体が関わりを持つ必要性もより高いと考えられるというふうに思っております。  それは、先ほど医療保護入院者退院支援委員会のメンバーの話がございましたが、ここには自治体の関係者等は入っておりません。ですから、そういう違いがあるわけでございまして、措置入院の退院をされた方に対してはその自治体に対して退院後支援計画の作成等を義務付けるということは適当であろうと、このように考えて今回の提案を申し上げているということでございます。
  187. 片山大介

    ○片山大介君 実は今、副大臣が言われたその答弁、これまで何度も審議では言われてきていて、私、実はその答弁聞くたびにちょっと違和感を持っているのが、まず、措置入院は都道府県知事などが入院させたものだから退院後も自治体が中心になって行うべきだと言われていることに対しては、余り精神障害の当事者目線ではない話だなというのが一点。自治体の手続上の話でしかないなというのと、あと、症状が悪化して措置入院になったんだから、退院後の支援もやはりやる、自治体が円滑に地域移行できるためにやるべきだというんだけれども、入院時においてそうだったけれども、退院するということは、自傷他害のおそれがなくなったという判断の下で初めて退院が行われるわけだから、その時点において入院時の形態でそれで退院後もそこで区別する必要があるのかというのは、私いつも聞いていてそれを思うんですが、その点についてはどうでしょうか。
  188. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) 今御指摘をいただきましたように、まさにそれは入院時点でどういう病状だったのかということで手続上違うというのがどうなのかということで御指摘をいただいているわけでございますけれども、ただ、これは繰り返しにならざるを得ませんが、もちろん、退院されたときにはその自傷他害のおそれが消えているから措置解除ということになるということでございますし、場合によってはそのまま医療保護入院ということになる場合もあるわけでございますし、そのまま退院ということになる場合もある中で、しっかりとその自治体が事務局役を務めて関係者の間でのきちんと調整をしながら、まさに患者の方に寄り添った、医療だけではなくて福祉の面あるいは就労支援等の面も含めた様々な包括的な個々のケースに応じた体制をつくってサポートをしていく、一定期間でということですけれども、そうしたことの必要性がより高いということを私たちとしては思ってこうした御提案をしているところでございます。
  189. 片山大介

    ○片山大介君 それで、もう一つ気になったのが、これは堀江部長がこれまでの審議で答弁されたんですけれども、医療保護入院者などでも、その後、退院後の支援の必要性があった場合にはその自治体の判断において同様の計画を作ることができるという答弁を言っているんですけれども、これ自治体に判断任せるといっても、そんなルールないのにそうしたことが本当にできるのかどうか。仮にそれでそれやったとしても変にまた地域のばらつきという問題が出るんじゃないかと思うんですが、これについてはどのようにお考えでしょうか。
  190. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 前回の繰り返しの部分もございますが、円滑な社会復帰等の観点からは、措置入院以外の入院形態から退院した患者に対しましても退院後の支援を実施することが望ましいということでございます。  本法案においては、精神障害による自傷他害のおそれが認められるまでの状態となり、また地域での生活が中断されたという状況にあるその措置入院患者について退院後支援計画の仕組みを創設するものであって、これは、現在の自治体間でのばらつきのある措置入院からの退院後の支援の提供を自治体の義務とすることで地域間の格差をなくすことを目指すものです。  一方、お尋ねの主体的な取組として、他の入院形態の患者に退院後支援を行う自治体があれば、厚生労働省としても先進例の御紹介ですとかいろいろと応援をしたいとは考えてございますが、自治体にはその措置入院者の退院後支援計画策定に準じた支援を行っていただきたいとは考えてございまして、また、厚生労働省では、そうした情報を集めまして、その後の状況を把握しつつ、また対応を考えていくことにしたいというふうに考えます。
  191. 片山大介

    ○片山大介君 そうすると、それもまたガイドラインに入れたりするような話なんでしょうか。そこら辺はどうなんでしょうか。
  192. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 今回いろいろなところで情報がもう少し集められているといいなということも反省の一つにあるわけでございますが、今、医療保護入院などに対します退院後支援の取組状況というのをよく集めて、例えば厚生労働省で自治体の取組を応援するような仕組みもございますので、そうした中で対応することもあり得るのではないかというふうに考えてございまして、ガイドラインというのは、ある意味情報であったりメルクマールであったりということですけど、それだけではなくて、どうやって御支援できるかということはまた検討課題じゃないかというふうに考えてございます。
  193. 片山大介

    ○片山大介君 その医療保護入院者、今回、退院後支援計画作られないんだけれども、前回の平成二十五年の法改正のときは先行して退院後生活環境相談員というのがつくられたんですよね。それで、退院後生活環境相談員、今回、措置入院者に対しても導入されるわけですけれども、これと退院後支援計画の関わりというんでしょうか、これについてちょっと説明いただきたいんですが。
  194. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) ある意味、目的としては退院後支援というのは一緒でございますので、今回の措置入院の仕組みについても、退院後生活環境相談員が病院の中で病院管理者を支援して退院後支援ニーズアセスメントにつなげていくとか、あるいは、そうした退院後支援を行っていくということについて申し上げれば、医療保護入院で先例があったものを今回ここの部分については措置入院の方に導入していこうということでございますし、三年前の医療保護入院の仕組みの退院促進措置については、またその把握をしながら更に進めていただきたい、こういうふうに考えてございます。
  195. 片山大介

    ○片山大介君 要は、私が思ったのは、三年前のときは医療保護入院に対しての力を入れて、今回は措置入院に対して力を入れているというか、そのときそのときで何か動いているというか、何かトレンドを変えているというか、何かそういう感じがしたんですけれども、そこら辺はどうでしょうか。
  196. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 前回の二十五年の改正においては、当時の調査において、精神病床に入院している患者のうち受入れ条件が整えば退院可能とされる患者は約一八%とされていて、こうした患者の早期退院が課題であったところでございまして、措置入院者は約千五百人で減少傾向にあったのに対しまして、医療保護入院者が約十四万人で増加傾向にあったことから、入院医療から地域医療へという方針の下、特に医療保護入院について精神医療福祉の充実による退院促進の取組を求められたものでございまして、医療保護入院者数を減らすために精神科病院内においてその方の生活環境の調整が行われることがまず重要であると考えて、平成二十五年の改正においては、まずは医療保護入院者を対象に退院後生活環境相談員の選任を行うなどしたものでございまして、今回は、その退院後生活環境相談員の役割の重要性や退院促進の効果が認められたため、措置入院制度においても選任を医療機関の方に義務付けることとしたものでございます。
  197. 片山大介

    ○片山大介君 要は、やはり全体の精神医療の質の向上を考えた上で動いてほしいなというのがあって、厚生労働研究の調査によると、措置入院者はそれ以前にほかの形態で精神科医療を利用したケースが多いという何かデータがあって、それが二〇一〇年度のデータなんですが、これ先ほど堀江さんも言われたんですが、措置解除となった統合失調の患者さん二百五十五人を調べたところ、措置入院の前に精神科の治療歴があった人が二百八人に上ったというデータがあるというんですね。実に八割の人が継続して措置入院に移ったという話なんですけれども。  それで、これ先ほど話した田村参考人は、この中には、それまでの精神科の治療だとか保健福祉の対象だとかいった人が、そのときにきちんとした十分な支援を受けられなかったことで措置入院になったというケースもあり得るというふうに言っているんですけれども、こうした点を踏まえれば、将来的には、入院形態の違いによって決めるんではなくて、全体として、本人の同意の下という前提はもちろんあるんですけれども、それで支援を考えていった方がいいというふうに思うんですけれども、これについてはいかがでしょうか、大臣。
  198. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 医療保護入院から地域移行に、地域社会に復帰をするために、前回の改正の際に三つの手だてを義務ないしは努力義務で入れたということは、まさに今先生おっしゃっているように、いかなる入院形態であろうとも、地域に戻るということをスムーズにするために支援をしっかりとやっていこうということで、考え方は全く今回と同じだというふうに思います、基本的な考え方は。  ただ、今お話がございましたが、今数字を少し申し上げましたけれども、今回、二つあると思うんですね。一つは、人数としてかなり、この医療保護入院あるいは任意入院からの退院の場合と、それから措置入院からの退院という場合には丸が二つぐらい違うというぐらい少ないということで、もう一つは、やはり今御指摘をいただいたように、この措置入院の前に既に何らかの形で精神科医療に関わっておられる方が多いということと、それからもう一つは、これは橋本副大臣から申し上げたように、措置入院の場合にはやっぱり行政が絡んでいるということということで、実は、例えば医療保護入院の際のこの三つの手だては、基本的には病院中心でなされる地域移行への支援ということになるわけで、この医療保護入院者退院支援委員会も、基本的には医療関係者並びに地域、あるいはもちろん本人、家族は当然意見を聞かれるわけでありますけれども。  そういう中で、何度も申し上げますけれども、例えば東京の場合だと、八王子で措置入院されていた方が二十三区のどこかに帰ってくるということになると、恐らくこの医療保護入院におけるこの手だてでは情報がまず行かないということになりますから、その暮らすところの地域でもって支える枠組みはつくられないということになりかねないわけでありますので、もちろん、だから八王子の方々がずっと二十三区までいつも来てくれればいいですけれども、それはなかなか、基礎自治体でやっぱりきっちり生活を見ていくというのが一番の基本でしょうから。  そういう意味で、私どもとしては、今回はそういった意味で、何重かの意味で優先的に計画を作って、地域への生活復帰を支援をする枠組みをつくっていくべきではないかということを申し上げているわけであって、私が都内で拝見をさせていただいたところでは、多機能型精神科地域ケアによる医療継続支援と、こういうふうに銘打っておりますが、そこで支援をしている対象者は、措置から退院してきた方もおられれば、医療保護入院から退院してきている方もおられるし、任意で入院されていた方が出てきて支援を受けている、そういうケースもあれば、入院もしていないで支援を受けているという、そういう形があって、それを地域ぐるみでやっているというところが一番大事なので、それをどうやってどこに移ってもちゃんとそれがつくられるようにしていくかということは、やはり誰かが責任を持っていなければいけないということで、私どもは、やっぱりその保健所所在の自治体に責任を持ってバトンを渡してもらおうということで、その医療等の支援が継続的になされるようにして孤立をしないようにしていただきたいと、こういうことで今回のような仕組みにさせていただいているということでございます。
  199. 片山大介

    ○片山大介君 時間がないので、ちょっと次の質問に行きたいと思いますが、これ、ほかの先生もこれまで言ってきているんですが、やっぱりガイドラインのことが私も気になっていて、それで、今回の法に対してガイドラインが一体幾つ作られているのか実はよく分からなくて、それでこれ通告も昨日したと思うんですが、一体ガイドラインって幾つ作るおつもりなのか、教えていただきたいのですが。
  200. 堀江裕

    政府参考人(堀江裕君) ガイドライン、審議の中でお答えしてきたものは、措置入院の退院後支援ガイドライン、それから精神障害者支援地域協議会に関しますその運用の通知、それから措置入院の診療のガイドライン、そして警察官通報の在り方などにつきましての措置入院の運用のガイドラインと、四つのガイドラインを議論させていただいているかと考えてございます。
  201. 片山大介

    ○片山大介君 まだほかにもあったような感じもしたんですけど、要は、今言った四つだけでも、非常に大切なことなんだけれども、それが全部ガイドラインになって後で決めるということだから、やはり今回のは議論がなかなか深まらなかったというところがあると思うんです。  それで、あと、実際に間に合うのかなと、そんなたくさんのガイドラインを、秋で。それから、法が通ったとしても、施行一年後だとして、実際に周知含めて、作成も含めてできるのかと思うんですが、そこら辺はどのように考えているんでしょうか。
  202. 堀江裕

    政府参考人(堀江裕君) 退院後支援のガイドラインなどを、既に厚生労働科学研究研究班立ち上げてございますので、よく情報共有しながら進めていただけるようにして、秋頃に明らかにいたしますとしたものができるようにして、かつ、自治体にしっかり周知ができるようにしてまいりたいというふうに考えてございます。
  203. 片山大介

    ○片山大介君 立ち上げているんだったら、もう少しいろいろお話ししていただけたのかなとかという気持ちもあります。  それで、さっきの四つのうちの一つで、おととい大臣も言われて、措置入院の診療内容に係るガイドラインも作るとおっしゃったんですけど、これは何で作るのか、ちょっと改めて聞きたいんですが。
  204. 堀江裕

    政府参考人(堀江裕君) 措置入院についての診療ガイドライン医療の質の向上を図るというのが、簡単に言えばその一言に尽きるわけでございますが、例えば、今回も明らかになりましたように、必ずしもそれぞれの分野について詳しいという場合でない場合もあって、薬物の関係とか、そうしたものがしっかりとした医療につなげられるように措置入院の診療ガイドラインを作成していこうと、こういうことだったと考えてございます。
  205. 片山大介

    ○片山大介君 そうすると、その前提となる質の実態、全国の措置入院に対する診療の実態というのはどのように把握しているのかを聞きたいんですが。
  206. 橋本岳

    副大臣(橋本岳君) 実態につきまして、それは、今医療の現場において個々の患者の状況に応じて診療が提供されているんだろうと考えております。  ただ、例えば今回の相模原事件の検証の検討会におきまして、今容疑者という立場にありますが、その人が薬物の使用をしていたという検査の結果があった、しかしながら、それが適切にその薬物の依存に対する治療というものにつなげられていなかったということが一つ見えてきたわけであります。その事実を踏まえて検証の会議の方でも議論をさせていただきましたが、やはり精神科救急の現場におきましてそうした様々な症例に対してきちんと対応が必ずしもできていないという現実があるのではないかという御指摘がございました。  そういうことも踏まえて今回の診療ガイドラインというものを検討しなければならないというふうに考えた次第でございまして、当然ながら、今、厚生科学研究のということを部長は答弁を申し上げましたが、そうした中でその現状についてしっかりと把握をし、診療がどの医療機関におきましてもきちんとできるようにそうしたガイドラインで示していきたいということを考えているものでございます。
  207. 片山大介

    ○片山大介君 是非実態把握に努めてほしいと思うんですね。  それで、おとといの審議の中でも、措置入院者の受入れ設置機関の設置基準についての遵守状況の確認をするだとか、六月をめどに身体拘束などを行っているケースの実態などを調べていると言っているんであれば、もう治療行為全体の質についても同じようにやっぱり調べるべきだと思うんですけれども、そこについてはどうでしょうか。
  208. 堀江裕

    政府参考人(堀江裕君) 措置入院中の診療に関わるガイドライン、考えています内容をもう少し整理して申し上げますと、詳細な生活歴の把握や心理検査等の実施、それから多職種のミーティングによる治療方針の決定、それから多様な疾患特性に対応した治療プログラム等の提供、院内の多職種による退院後支援ニーズアセスメントによる治療方針の検討、そして、薬物使用に関連する精神障害が疑われる患者など、多様な疾患の特性に応じた対応等が考えられるわけでございまして、それぞれにつきまして、研究班の方でもう把握できているもの、あるいは私どもの方に情報があるもの、よく持ち合わせて、それから必要に応じて、委員御指摘のように、必要な調査を、実態をもう少し把握して対応していくことになるかと考えてございます。
  209. 片山大介

    ○片山大介君 これも参考人質疑のときに田村参考人が言われていたんですけれども、措置入院者もほかの形態の入院者と同じ病棟で同じような治療になっているケースもあるというふうに言っているので、だとしたら、やはりそれはきちんとした実態把握をして、それを基にそのガイドラインを作るのであれば、しっかりやらないと、本当に意味のあるガイドラインになるのかどうかというのを指摘させていただきたいと思います。  それで、時間なくなってきたので、あと、私も退院後生活環境相談員についてちょっとお伺いをしたいんですが、これ、措置入院者に対しての具体的な役割も、これもまた今後ガイドラインで決めていくという話なんですけれども、それで、今、その相談員というのは先行して医療保護入院者に対してはもう導入をされていると。  それで、それのデータとしては、相談員一人当たりが持つ患者さんの数というのが結構多いと。上限値の平均で三十三人、五十人以上の患者さんを持っている相談員も一五%ほどいるというふうにデータが出ているんですけど、これはちょっと多過ぎるんじゃないかなと思いますけど、どのようにお考えなんでしょうか。
  210. 堀江裕

    政府参考人(堀江裕君) データはおっしゃるとおりでございまして、目安として五十人までというふうに決めているものでございます。
  211. 片山大介

    ○片山大介君 いや、そうすると、患者さん一人一人に目が行き届かなくなるんじゃないかと。今後、措置入院者に対する相談員も増えるというか、措置入院者に対してもやらなきゃいけなくなってきて、退院後支援計画にももちろん関わってこなきゃいけないから、業務量として増えていくのは間違いないわけですよね。  そうすると、患者さんに目が行き届かないとか信頼関係がつくれないとかという問題出てくると思うんですね。信頼関係というのはやっぱり時間を掛けてつくらなきゃいけないものなのに、これ以上業務負担が増えたとした場合にそれができるのかどうかという不安もあるし、それは患者さんの懸念もあると思うんですけど、そこについてはどのようにお考えでしょうか。
  212. 橋本岳

    副大臣(橋本岳君) 御指摘のとおり、今回の法改正も含めて、医療機関に求められる役割、また退院後生活環境相談員の業務負担等というのは増えていく、増えていき得るということなんだろうというふうに思っております。  まずは、一つのサポートとしてそうした取組が適切に実施できるように、これもまたガイドラインという話になりますが、措置入院者の退院後支援あるいは診療内容等に関するガイドライン等をお示しをすることで、余り迷いなく仕事をしていただけるような環境をつくっていくというのが一つだろうと思っています。  また、その人員配置等も、当然ながら良質な精神科医療を提供できるようにしていかなければならないというのは全くそのとおりだと思っておりまして、これは診療報酬等での対応ということも含めて今後必要な対応は検討してまいりたいと考えております。
  213. 片山大介

    ○片山大介君 具体的に、今、例えば受持ちの患者さんの上限をもっと下げたりだとか、そういったことは今具体的な検討を行っているのかどうか、そこはどうなんでしょうか。
  214. 橋本岳

    副大臣(橋本岳君) これはやっぱり今後の検討課題だというふうに、実際始めてみて実際にどうなのかということを踏まえてしっかりと対応してまいりたいと考えております。
  215. 片山大介

    ○片山大介君 あともう一つ、副大臣も先ほど言われましたけれども、やっぱり質の課題もあって、やはりこれからより重要性が高まってくるわけだから、スキルアップというか、そういう場もきちんと設けなきゃいけないと思うんですが、まあ研修なのか、そこら辺についての考え、何かあるんでしょうか。
  216. 橋本岳

    副大臣(橋本岳君) 御指摘のとおり、質の方もやっぱり担保は必要なんだろうというふうには同じように考えております。これはやっぱり退院後生活環境相談員の専門性向上のために必要な研修というものは考えなければいけないと考えておりまして、今後具体的にそれを詰めてまいりたいと考えております。
  217. 片山大介

    ○片山大介君 あと、ちょっともう時間がないので、ちょっと精神保健福祉に飛ぶんですけれども。  これも先ほどからずっと質問が出ているんですが、二百人分の交付税措置をやったと言って、それで政務官が……
  218. 羽生田俊

    ○委員長(羽生田俊君) 時間ですので、まとめてください。
  219. 片山大介

    ○片山大介君 はい。また、じゃ、質問します。  どうもありがとうございました。
  220. 福島みずほ

    福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  本案に先立って二つちょっとお聞きをしたいと思います。  一つは、事実婚カップルへの不妊治療支援の問題です。四月二十日の当委員会で事実婚カップルに対しても不妊治療費の助成を行うべきではないかと質問したところ、塩崎大臣は、閣僚クラスにヨーロッパで会いますと、パートナーでちゃんと子供もいるという方がいかに多いかというのでびっくりするという経験を披露した上で、社会はどんどん変化をして、家族観も変化をしているということでありますし、社会情勢の変化もあって、子育て支援というのが今一番の優先課題でもあるとおっしゃっていただきました。  事実婚カップルへの不妊治療費助成に向け具体的検討に是非着手してほしい、たくさんの人も期待をしております。改めて大臣の意気込みを教えてください。
  221. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 四月二十日にこの委員会で御答弁を今のような形で申し上げたわけで、実際そのとおりであったのを随所で拝見をして、そのように感じたわけでございます。  一方で、日本産婦人科学会の倫理指針におきましても、平成二十六年の六月に倫理指針の内容を変えておりまして、事実婚の者に対する体外受精を認めることとしたと、こういう医療の現場の変化というものも日本の国内で既に起きているということがございます。  そういうことでございますので、この間御答弁申し上げたとおり、事実婚の方への補助対象を拡大することについては、今、出生率が低いということが大問題の日本であって、子育て支援こそ最大の私たちの内閣としての政策の一つであるわけでございますし、一方で家族の在り方も多様化をしているということもこれまた事実で、LGBTの問題も含めていろんな変化が起きているわけでありますので、そういう中でこういう問題についてしっかりと考えていくべきではないのかというふうに思っているところでございます。
  222. 福島みずほ

    福島みずほ君 本当に前向きの答弁、ありがとうございます。  是非これが一日も早く実現するように、産婦人科学会も事実婚に関して不妊の治療をやるんだというふうにもう変わっておりますし、是非よろしくお願いいたします。  次に、子宮頸がんワクチンについて一言お聞きをいたします。子宮頸がんワクチンについて厚労省が把握している最新の接種者総数、副作用届出人数、重篤者数はそれぞれ何人か、教えてください。
  223. 福島靖正

    政府参考人福島靖正君) 子宮頸がんワクチン、HPVワクチンの接種者数でございますが、平成二十二年十一月から実施した子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業における接種者数と、平成二十五年四月からの予防接種法上の定期接種として接種した接種者数の合計が、二十八年の三月までで二百六十二万人でございます。  それから、副反応の報告数、副反応疑いの報告件数でございますが、販売開始から二十八年十一月までで全体で三千二十六件、うち重篤なものは千六百七十五件となっております。
  224. 福島みずほ

    福島みずほ君 重篤の件数も出ていて、副作用被害者が現在、東京名古屋、大阪、福岡の四つの地方裁判所において裁判を行っています。十日、昨日は東京地裁で第三回期日が開かれました。  被害者、重篤の方もたくさん出ています。今、子宮頸がんワクチンについて、接種希望者の接種機会は確保しつつ、適切な情報提供ができるまでの間は積極的な接種勧奨を一時的に差し控えるべきとしておりますが、先ほど答弁であったように、実際、接種している人もたくさんいるわけですね。  保護者とそれから本人に任せますといっても、現に重篤の方がたくさん出ている状況では、これは被害の広がりと深刻さを考えた場合、接種自体の一時中止を考えるべきではないでしょうか。
  225. 福島靖正

    政府参考人(福島靖正君) このHPVワクチンの安全性について、審議会におきまして定期的に科学的な評価を行っているわけでございます。この取扱いに関する議論を進めるに当たりまして、今審議会でも様々な議論をしておるわけでございます。  この積極的勧奨の取扱いを含めたHPVワクチンの接種の在り方については、引き続き審議会において科学的な議論を行った上で総合的に判断してまいりたいと考えております。
  226. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 厚労省がやった疫学調査においても、明らかに接種した人たちで高い割合を示しております。是非これは検討して、中止をしていただきたいということを強く申し上げます。  本案について質問をいたします。  相模原事件の検証・再発防止策検討チームのことなんですが、これは再発防止等検討チームで、再発防止についてるる書いてあります。この検討チームのメンバーのお一人である国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長の松本俊彦さんにお話をお聞きをいたしました。彼は、松本俊彦さんは、薬物依存治療の専門家の立場から、司法ではなく医療をすべきと強く訴えていらっしゃいます。  ほかの精神科医、薬物依存については、いろいろ取り組んでいる精神科医の方にもお話をお聞きしました。薬物依存というのは、それを克服する過程で失敗することもある、ですから、治療ではなく犯罪というふうに重きになると薬物依存の本当の解決にはならない、犯罪ではなく治療だと、司法ではなくきちっと医療をすべきだというのが私のお会いした精神科医の皆さんの意見でもあります。  今回の法案が成立すれば警察による監視強化が進み、精神科医療そのものが大きく損なわれてしまうのではないでしょうか。いかがでしょうか。
  227. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 今回の法案の目的は、あくまで患者の退院後等支援を強化しようということでございまして、患者さんを監視しようとするものではございませんし、その医療の役割、目的につきましては法の二条のところにも明記して、そうした疑念が生じないようにしているものでございます。  薬物等のことにつきまして申し上げておりますのは、違法薬物の使用、所持は犯罪行為であって、警察において適切な対応がなされる必要がありますということでございまして、それは今回の退院後支援の話と別で、薬物についての犯罪行為があったときにどういう取扱いをするのかということでございまして、今回の精神保健福祉法の退院後支援の中身とは別のものでございます。  そうした一方で、薬物依存症の患者さんにつきまして治療継続の観点も重要であって、医療関係者等から、治療中の患者について、違法薬物等の使用を把握した場合の警察への情報提供の在り方について慎重に検討すべきという観点からの御意見をいただいておりまして、るるは繰り返しませんけれども、本来、警察において適切な対応をされるものと、情報の取扱いについてどうしていくかということについて検討をしていく必要があるのではないかということでございまして、繰り返しですけれども、精神保健福祉法の退院後支援については、監視をするものではございません。
  228. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 しかし、この委員会の中で議論になっているように、協議会、この条文は私は欠陥があると思いますが、代表者会議と個別ケース協議会を分けずにぐちゃぐちゃに書いてあるのでどれがどれだかよく分からないという、仕分も十分できていないので欠陥法案だと思いますが、しかし、この代表者会議には警察が入る、そして個別ケース協議会にも警察が入り得る、情報の共有もあり得るわけで、それはやっぱり監視、情報がそこで共有されるということになると思います。  相模原事件再発防止検討チームの報告書では、措置入院先病院からの退院後に支援を継続的に受けられる確実な仕組みがあれば事件の発生を防ぐことができていた可能性があるという認識を前提に再発防止策を提言しています。この提言に基づいて構築される支援の確実な仕組みは、措置入院の対象となった者に犯罪行為を犯させないための防犯、あるいは再犯防止のための確実な仕組みではないでしょうか。それによってこの法案が出てきたと。  それが証拠に、その支援は再発防止のための支援にすぎないので、本人の希望や同意や意向は全くこの条文の中に入っていません。本人と家族に対しては一方的に理解を得るようにさせるだけであって、協議会に関する必須だというのもありませんし、支援計画についても本人の同意が不可欠だというのも一切ありません。私がこの法案が欠陥法案だと思うのは、本人はまさに支援、括弧、医療等の客体であって主体とはなっていない、これが全く間違っていると思いますが、いかがですか。
  229. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 協議会については構成員を定めたものでございまして、支援対象者は当然に参加するものだというふうに、個別ケース検討会議については本人、家族が当然に参加すべきものだというふうに理解しているものでございます。繰り返しですけれども、構成員を書いたものでございます。
  230. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 いや、この条文にはないんですよ。それから、初めの説明にもなかったんですよ。同意は不可欠、必須要件ではないんですよ。この法案そのものが再発防止、括弧、医療等の支援ということに重きを置いて、それに基づいて組み立てられている。その本人、患者というかその本人は主体ではなくて客体なんですよ。支援を受ける客体、再発防止をしないための客体ということで、だからこの法案は瑕疵があるというか、問題だと思います。  提言とそれに基づく精神保健福祉法の改正は、国連障害者権利委員会はもとより、自由権規約委員会、拷問禁止委員会、様々なところから厳しい批判が出るだろうというふうに思います。ですから、この法案はこのままごり押しをせずに廃案にすべきだと思っています。再発防止のために組み立てた法案を、再発防止のポンチ絵だけ削って、しかし法案は再発防止を前提に組み立てているというところがもう致命的な欠陥だというふうに思います。  それで、現行の都道府県の精神医療審査会に出されている処遇改善に関して、厚労省は、その全体件数や、身体拘束、隔離、虐待、暴行など、内容について集計、把握をしているでしょうか。
  231. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 都道府県に設置されている精神医療審査会は、精神保健指定医、精神障害者の保健福祉に関する学識経験者、法律に関する学識経験者から構成され、措置入院患者やその家族等からの退院請求や処遇改善請求及び病院管理者からの定期病状報告等に基づいて入院継続の適否を審査するものでございまして、精神医療審査会で取り扱う案件のうち、精神保健福祉法三十八条の四に定めます精神科病院に入院中の者に関する処遇改善請求については、患者の隔離及び身体拘束の実施に関する事項、閉鎖病棟の使用に関する事項などを取り扱うことを想定としてございまして、例えば入院中の者に対します虐待や暴行についても処遇改善請求の対象に含まれるものでございます。  平成二十七年度の衛生行政報告例によりますと、平成二十七年度に精神医療審査会で審査された処遇改善請求は全国で三百六十件と把握されておりますけれども、そのうちにどれだけの虐待、暴行が係る数があるのかは把握してございません。
  232. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 るる聞いておりましたが、最後の把握しておりませんというのでちょっとがっくりと、こうなったんですが、やはりこれ、こういうのはきちっと把握をすべきではないですか。把握していませんと、そこで終わるとですね。  それで、以前この委員会で配付した資料で、長谷川利夫杏林大学教授の調査によると、身体拘束は二〇〇三年の五千百九人から二〇一三年の一万二百二十九人へ、十年で二倍以上になっております。これが緊急入院やそういうものが増えているからかというので一度質問をいたしました。  今日は拘束具を持ってきました。(資料提示)これは本物なんですね。ベッドにこれを、だから本人の腰に巻き、そしてこれを端っこをベッドの端にくくり付け、きちっとぱきっとやって手と足と四つ拘束をするというものです。じゃ、トイレなどはどうなるかと聞いたところ、おむつをするかカテーテルでやるということなんですね。これ、どうですか。物すごい拘束ですよね、分厚いですし。  なぜ今日これを皆さんに見ていただくかといいますと、私はかつて法務委員会で革手錠のことをやっぱり、そのときはレプリカですが、国会で質問をして、これは規約人権委員会から廃止すべきだというのがあり、そして監獄法の改正を百年ぶりにする前に法務省は実は革手錠の廃止をやりました。刑務所の中における死亡例を全部段ボールに何十箱ともらって、分析をして、保護房、革手錠、虐待、死亡について医療の問題などをみんなで洗ったんですね。そういう中で、監獄法は百年ぶりに改正になりましたし、革手錠も廃止になりました。  これは、規約人権委員会から、余りに拘束度が強いと。物すごくやると内臓が破裂したりとか、しかも全く動けなくなってしまう。私はこれを見てやっぱりショックで、これだとベッドにくくり付けられたまま身動きが全く取れないんですね。こういう拘束がこの十年間で二倍以上になっている。やっぱり、もし精神障害者の問題で解決すべきだとしたら、そういうことこそ解決すべきじゃないでしょうか。どうですか。
  233. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほども申し上げましたけれども、例えば退院をした後どういうふうに生活をされているかとか、あるいは制度の施行状況につきましても、必ずしもこれ悉皆的なデータがないというようなこともございます。  そして、今御指摘をいただいているこの拘束の問題などについても、今お話がありましたが、全国での悉皆的なデータとしては把握をしていないということを部長が申し上げましたが、やはりここは、精神医療機関あるいは精神保健福祉センターあるいは精神医療審査会の関係者の皆様方に広く御意見を聞いて、そして必要に応じて実態把握の手法をどうするかということについては検討していかなければいけないというふうに考えているところでございますので、これまで長らくこういう形でやってきて、十分な悉皆データもないというものが随所に見られるというのはやはり問題でもありますし、これは今回、私どもも改めて今回の悲惨な事件を契機に点検をしていろいろな問題点が明らかになってきた。そういう中で今回この法案を提案をしているわけで、それと同時に、今御指摘の点を含めて、今後どういうような改善の仕方があり得るのか考えてまいりたいというふうに思います。
  234. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 是非見てください。  この拘束具の使用の人が十年間で二倍以上になっている。むしろ少しずつ減っていくべきじゃないですか。それは規約人権委員会などからも指摘されているので、強制入院は問題ではないか、あるいは身体の拘束が余りにどんどん増えているのは問題ではないかというのを私たちは考えて、やっぱりどうしても身体拘束が必要な局面はあるかもしれません、でも、拘束の割合とか時間とか人数とか考えるべきだと。今大臣が、やはりこういうのは、さっきも部長からデータは分かりませんという答えで、それは何か私自身は実はショックなんですが、やっぱり大臣がおっしゃったように、とにかく事実把握からやっていただいて、その数字を例えば減らしていくとか、何をすれば減っていくのか、それこそが精神障害者の人権問題のことじゃないでしょうか。  私たちがもし相模原事件から教訓を引き出すとすれば、措置入院者に全員支援計画を立てて、警察も入るかもしれない個別のケーススタディーでやるんだというのではなくて、まさに人権侵害をなくしていく、優生思想を克服する、精神障害者に対する差別を本当に克服していくことにこそあるんじゃないか。大臣、いかがですか。
  235. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 私どもは全く優生思想とは無縁のことを考えてこうやって提案を法律改正についてさせていただいておるわけでありますし、この人権の問題については先ほど御指摘を、これは山本香苗委員からも御指摘がありましたが、この第二条の二項、「精神障害者の人権を尊重するほか、」というのを新たに入れ込んでいるように、私どもは当然障害者の人権を重視しながら、そしてスムーズな社会復帰ができるにはどうしたらいいのかと、そういうことを、まずこの措置入院をされた方が退院をする際に今回は限ってこの支援計画というものを作って、それを責任を持ってもらうのは地方自治体、保健所の所在の自治体に責任を持ってもらって、こういう形でスムーズな社会復帰をその地域で皆で関係者が集まって支えていくという、そういう中で自らの自立を勝ち取っていただけるようにしようと、こういう考え方でございますので、問題意識は共有しているのではないかというふうに思っております。
  236. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 優生思想や精神障害者に対する差別、生きづらいことをどう克服するかがテーマであるというのは大臣と共有ができたと思います。  ただ、この法案の問題点は、措置入院の問題に問題をすり替えちゃっているということだと思います。そして、この措置入院者に対して警察が入る。警察というのはやっぱりこれは監視ですよ。再発防止ということがやっぱりこの中に入ってくる。だとすると、措置入院で入院して退院した人間は場合によっては警察に常時見張られる、共謀罪は二人以上だけれども、措置入院の退院者は一人でも監視されるというのであれば、やっぱりこれは症状も悪くなるだろうというふうに思います。  それで、グレーゾーン症例ということで、これがよく分からないんですね。グレーゾーン症例って何ですか。
  237. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) いわゆるグレーゾーン症例というのは、他害のおそれが精神障害によるものか判断が難しい事例のことを意味してございまして、相模原事件の検証チームにおける検討においては、精神科医療の現場においてこうした事例が存在し、警察との役割分担が難しいケースが生じていることから、関係者の間で共通認識を持つ必要があることなどが指摘されているものでございます。  グレーゾーン事例への対応として、例えば、措置診察の時点で他害のおそれが精神障害によらない可能性が高いと認められる場合は、措置入院による対応ではなく、警察において必要に応じて可能な対応を行ってもらうなどといったことが考えられるものでございます。  代表者会議は、改正法案によります改正後の五十一条の十一の二の精神障害者の適切な医療その他の援助を行うために必要な体制を構築するものでございますけれども、このグレーゾーンというのはこの規定の対象になる精神障害者に当たるか当たらないかが不分明なものなので、地域におけます精神障害者に対します必要な支援体制を構築する上で、グレーゾーン事例が生じた際に、治療と健康の維持増進を図る医療と犯罪防止を担う警察との役割分担が地域において明確化されて適切な対応がされますよう、あらかじめ協議を行い、取組をしておくことが必要だというふうに考えているものでございます。(発言する者あり)
  238. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 矛盾しているんじゃないかというのがほかの委員から今声が出ていますが、やっぱり分からないんですよ。  グレーゾーン症例って、例えばこれまた精神科医やいろんな人によっても定義が違うんですね。  違法薬物使用あるいは合法薬物使用、これは入りますか。
  239. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) この代表者会議というのは、累々御説明、御答弁させていただいていますように、個人性を排除した形で、こうした事例についてはどうしようかというのを議論する場でございますので、そこでもって適切な対応をあらかじめ決めておいていただいて、実際の事例が生じて、医療で行う場合には個別ケース検討会議で行いますし、そうでない場合はその協議会の外で対応していただくということでございまして、その内容によると思います。
  240. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 いや、全く分からないですね。答弁聞けば聞くほど全く分からない。全く分からないです。本当に分からないです。こんな答弁で成立させたら駄目ですよ。  私はこう聞きました。違法薬物使用、合法薬物使用、いろいろありますね、これはグレーゾーン事例ですかと聞いたら、それには答えないんですよ。  しかも、私はおかしいと思いますよ。これがグレーゾーンかどうかを各都道府県の代表者会議で何で決めるんですか。各都道府県によって全くばらばらになるかもしれない。ある県は違法薬物もグレーゾーン、ある県は、いや、これがグレーゾーン、ある県はグレーゾーン、だからグレーゾーンで分からないというのかもしれませんが、区々じゃないですか。グレーゾーン症例を代表者会議で決めることそのものもおかしいと思いますよ。  代表者会議で決めることがあるとすれば、例えば保健所と自治体といろんなものでどういうふうにそれをフォローアップするかだけれど、私たちの最大の違和感はそこに警察が入っているということですよ。グレーゾーン症例について、今答弁からいうと、各代表者会議で決めるのであれば、それこそ何が入るか分からないじゃないですか。違法薬物も入るんでしょう。
  241. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) これは部長も答弁を申し上げましたが、まず、そもそも今回の法改正、あるいはそれによって設置をしようとしている協議会、その代表者会議、これは精神障害者の適切な医療そのほかの援助を行うために必要な体制を構築するものということで、それは法律上そう書いてあります。したがいまして、ここに当てはまるものは要するにこの協議会の中で、個別のケース検討会議でしっかりとサポートをしていくということになるわけです。  ただ、ということは、合法か違法かということは、今いろいろなケースがありましたけれども、まずその治療をすること、あるいはサポートをするということでそれが改善をするということがある、あり得る、期待をされるということは、そのように取り扱われるべきなんだろうというふうに考えているということ。それと、それが違法なのかあるいは合法なのかということで、警察に通知をするかしないかということについては、違法か合法かということでも話が違ってくるだろうと思いますし、ちょっとどなたかの今日の質疑の中で御答弁申し上げましたが、どのぐらいそうした情報が確からしさがあるのか、あるいは今後の医療等に対してどういう影響を与えるのかということも勘案しながら、どういったケースで医療機関や自治体が警察にその情報を連絡をするのかということについては、私どもと政府の中でも調整をし、お示しをしていくということで考えていることでございます。
  242. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 政府の中で調整して考えるということなわけですよね。  それから、相模原事件は、本人が大麻の使用歴があって、しかしそれが共有されていなかったというのがこの検討チームの中で共有されているんですよ。つまり、薬物の使用などは全部、代表者会議でも、それは合法薬物も含めて共有されることになるんですよ。しかも、もしそうなるとすれば、何で各都道府県の代表者会議なんですか。各都道府県の代表者会議で区々の扱いになるんですか。それと、その代表者会議と個別のケースとの関係についてもよく分からない。  とにかく、ちょっともう時間ですので、この法案が再発防止というのをポンチ絵から削ったものの再発防止を前提に組み立てている、これは患者さんは客体であって主体とは全く考えられていないということについて、あと警察が協議会に両方入るということも含めて、再発防止のための法案であり、看板と説明していることが矛盾して、もたないというふうに思っています。  廃案にするよう強く求め、質問を終わります。
  243. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。  まだまだ様々な問題、議論されておりますけれども、今日は、私はアウトリーチについてまずは議論させていただきたいと思っております。  今回、この改正の趣旨としましても、社会復帰につながるように、そして地域に移行するための支援だよということは何度も大臣も答弁をいただいたところでございますけれども、そもそも地域に移行する、じゃ受皿は本当にあるのか、ないのに無責任に厚労省は進めようとしているんじゃないだろうなというところを確認させてください。  長期入院の患者というものが、まだまだその数が減っていきません。その地域移行が進まぬ原因をどのように分析していらっしゃるのか、まず部長、お教えいただけますか。
  244. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 御指摘のとおり、措置入院患者の地域移行支援は今回の法改正の重要な目的の一つでございます。  日本では、入院患者全体のうち一年以上の長期入院患者が六四%を占めてございまして、その原因といたしまして、長期に入院している精神障害者の地域移行を具体的に進めるに当たって、本人の抱える複合的な課題を解決するための仕組みが不十分だというふうに考えているものでございます。このため、本人の意向を最大限尊重し、医療面だけではなく、住まいや生活面、家族関係、就労など、様々な課題を調整しながら解決を図っていく必要がございます。  こうしたことから、入院先の精神科病院だけでなく、退院後に患者を支える家族、職場、市町村、保健所、医療機関、介護福祉事業所の関係者が入院中からチームとなって患者を支援するとともに、あわせて、地域で暮らしている精神障害者の方がピアサポーターとして支援することを通じ、今後とも一人一人の精神障害者に寄り添いながらその地域移行をしっかり進めていくことが大事だと考えているところでございまして、今回の法改正で措置入院者に対して退院後支援計画を作成することとしていますが、その目的はまさに退院後の社会復帰、自立と社会経済活動への参加の促進でございまして、説明した内容を支援計画に基づきまして支援の関係者が制度的に実施するものでございます。
  245. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  では、そういう状況が整わないがために社会的に入院されている患者はどのくらいだというふうに調査なさっていますか。部長、お願い申し上げます。
  246. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 精神科病棟におきます社会的入院について一概に定義することは困難でございますので、その数を明確に申し上げることはできないのですが、地域移行を促す基盤整備が整えば必ずしも入院医療を要しない患者が一定数いるという認識でございます。  厚生労働科学研究におきまして、認知症を除く一年以上の長期入院患者のうち、精神症状、行動障害、生活障害、身体合併症の観点から判断して重症とされる者の評価基準が作成されまして、当該研究班の実施した全国調査等によりますと、認知症を除く一年以上の長期入院患者のうち約四割がその評価基準に該当しないと報告されておりまして、厚生労働省としては基盤整備を推し進めることで四・七万人から六・二万人の長期入院患者が地域移行できるというふうに想定してございまして、いずれにしても、こうした基準に該当するしないにかかわらず、精神障害者が自分らしく地域で暮らせるように地域の精神保健医療福祉体制の強化を進めていく必要があると考えてございます。
  247. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  だから、約五万人が入院する必要もないのに入院しているということになるじゃないですか。  じゃ、そういう方々がどういう環境の中に置かれているのか。終日閉鎖をする環境下に置かれている患者数というものは今どのくらいいるというふうに、部長、調査結果出ておりますか。
  248. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 障害保健福祉部において毎年実施しておりますいわゆる六三〇調査というものでございまして、二十六年六月三十日時点におきます精神科病院在院患者数が二十九万四百六人でございまして、そのうち、今御指摘のいわゆる終日閉鎖、すなわち調査上のこれ定義にもよるのですが、原則として終日病棟の出入口を施錠している病棟に入院している患者さんは十九万三千五百九十三人でございます。
  249. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  二十九万人の入院患者のうち十九万人が一日中閉鎖した環境にいるということ、これ異常ですよね。グローバルスタンダードに照らし合わせてみても、この異常な環境をまずどうにかしなければならないというふうに私は思っていただきたいと思います。  外から施錠されているわけですよね。自由に行動することもできません。じゃ、そこから出るにはどうしたらいいのか。そこをしっかり考えていただきたいんです。だったら、どうしても職員の皆様方に気に入られようとしたり、どこかが都合がいいように、きっといいふうに解釈してくれるだろうなと思うような行動に出る、これは当たり前の発想ですよね。どうしても弱い立場になってしまうんです。拘束をしている、先ほど身体拘束の話がありましたけれども、終日閉鎖された病棟というのは精神的に拘束されている状況なんですよ。そこをしっかりと改善をしていかなければ、なかなか問題の解決にもなりません。  そういう環境下にいらっしゃる方がいきなり、じゃ、社会、オープンな場に出ていけるか、それは無理ですよね。まず、しっかりと今の病棟の在り方と拘束の在り方、そしてまさに閉鎖病棟の在り方というものを議論すべきだと私は考えております。そういうことを進めながら、地域の受皿というものの整備、十分であるのかなということも心配になっておりますが、橋本副大臣、いかがですか。
  250. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) 先ほど部長から答弁をしましたように、厚労科研での推計によれば、精神病床の一年以上の長期入院患者のうち、地域移行を促す基盤整備を推し進めることで四・七万人から六・二万人、先ほど委員から五万人ぐらいという話がありました、の長期入院患者が地域移行できると想定しておりますし、さらに、薬の普及だとか認知症施策の推進などによりまして更に追加的にもっと増えるだろうということで、七・九万人から九・八万人ぐらいの方が地域移行できる長期入院患者になるんじゃないかということを見込んでいるところでございます。  これらの数値目標を達成していくためには、住まいや障害福祉サービスなど、地域の基盤整備を一層強力に推進していくことが不可欠であると認識しておりますし、今現在、じゃ、この人数の方々を受け止められる基盤があるのかという、十分であるのかということを言われれば、やはりまだ十分とは言い難い現実があるんだというふうに思っております。  このため、平成三十年度から三か年の第五期障害福祉計画において平成三十二年度末における地域移行を促す基盤整備量を明確にしまして、平成三十年度から開始する医療計画、介護保険事業計画とも相まって計画的に基盤整備を進め、地域移行を更に進めてまいりたいと考えているところでございます。
  251. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 では、どのようなグランドデザインを描いていらっしゃるのか、そこをもう少し詳しく教えていただけますか。
  252. 橋本岳

    ○副大臣(橋本岳君) 本年二月に、これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会の報告書を取りまとめられました。この中では、精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、医療、障害福祉、介護、社会参加、住まい、地域の助け合い、教育、そうしたものが包括的に確保された地域包括ケアシステムの構築を目指すということを理念として掲げていただいておりますし、私どももそれを踏まえて、第五期障害福祉計画に係る国の基本指針においてもこの概念に基づき成果目標を設定しようというふうにしているわけでございます。  これを踏まえまして、あるべき地域精神保健医療福祉体制を見据えて、平成三十年度から開始する医療計画、障害福祉計画、介護保険事業計画の策定プロセスを通じて、新たな中長期の目標である入院需要及び地域移行に伴う基盤整備量を明確にすることとしているところでございます。また、平成三十二年度末までに多職種チームによる支援体制を構築するため、全ての圏域及び市町村ごとに保健、医療、福祉の連携に向けた協議の場を設置することを目標としております。  こうした取組を通じまして、厚生労働省といたしましては、精神障害者の方が地域の一員として安心して自分らしく暮らすことができるように、先ほど言った多職種、いろいろな面からの包括的な支援ができる体制というのをしっかり取っていく、そうした環境を整備してまいりたいと考えております。
  253. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  でも、保護入院さえもその入院者数は増えているわけでしょう。それに、更に重症化したような措置入院の方々をじゃ外に出しましょうといってもなかなか出せないというのがこれが現実じゃないですか。  しっかりとその地域支援を行っていただかないと、先ほどおっしゃいました七万人近くの方が無駄に医療費使っているわけですよね。これ、元々医療費じゃなくていいわけですよね。もっと介護、福祉にそのための費用というものは付け替えられるじゃないですか。まさにそこは問題意識としてしっかり持っていただかないと、これからの医療費がどんどんかさんでいきますよ、だって無駄に使っているからというふうに、そこが解消されないと。だったら、その方が本当に必要な支援を的確に支援として与えるための方策はどうしていけばいいのか、私もいろいろ調べてまいりました。  それで、まず、堀江部長にももう一度お伺いしたいんですけれども、やはり疾病管理というような観点でいくと、もっともっとほかの疾病管理やっていますよね。どのような疾病管理というものが地域支援で挙げられて、効果が上がっているのか、教えていただけますか。端的に、済みません。
  254. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) 疾患を有する方を多職種がチームとなって支援することで地域生活が可能となるような効果的な取組を展開している事例といたしまして、糖尿病性腎症重症化予防プログラムですとか、認知症初期集中支援チームとかがございます。  前者の糖尿病の予防プログラムは、各自治体が医療機関と連携した体制整備に取り組み、重症化するリスクの高い糖尿病患者等に対しまして受診勧奨、保健指導を行うことで人工透析への移行を防止するなど、疾病の重症化を予防する効果があるとのことで、日本医師会、日本糖尿病対策推進会議と厚生労働省の三者で協定を策定してございまして、その結果、二十八年三月時点で実施市町村は百十八であったものが、二十九年一月には八百十六まで増えていると。  それから、認知症の初期集中支援チームの方は、在宅で生活をしている認知症の方やその家族等を複数の専門職で支援することで適切なサービスや医療につなげる効果が見られるということで、平成二十八年度末時点でおおむね七百五十市町村に設置される見込みでございまして、平成三十年度末までに全市町村に設置することを目標としているものでございます。
  255. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  支援になるか、そして監視になるかという問題、同じなんですよ。やっぱり監視してやらせるというのと、やっぱり支援をしながらこれだけ成果を上げていく。精神疾患だからというわけではないです。ほかの疾患もやっぱり同じようなものです。首根っこつかんで病院に連れていくわけに、診療所に連れていくわけにいかないじゃないですか。そこをどう促していくのか。  やはりしっかりと今までの成功事例というものを分析することが私は必要だと思いますけれども、大臣はこの成功の秘訣がどこにあるとお考えになりますでしょうか。お願い申し上げます。
  256. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほどのこの糖尿病性腎症の重症化予防プログラムというのは、呉の国民健康保険が先鞭を着けて、あるいは協会けんぽの広島も同じような形でやっておりますけれども、なかなか対象者全員にやるというわけにはいかないで、御苦労をされながら今広げつつあると、こういうことになっているんだろうと思います。  重症化予防などで効果を上げている例を見ますと、その成功要因は、今申し上げたこの重症化予防の、糖尿病のですね、プログラムも、あるいは認知症の初期集中支援チームも、取組の実施に当たって、かかりつけ医、それから専門医療機関、支援チーム、行政、これはですから保健師さんとか、今、薬剤師さんを使っているケースもありますが、こういうところが連携をしっかりして、そして地域の支援体制を整えているところは比較的うまくいっていると。  それから、個別の患者への対応については、受診勧奨、家族へのサポート、それから保健指導など、本人と御家族などの多様なニーズに適切に応じられるような複数の専門職が支援チームを組んでアプローチをして、そして絶えず接触をしていくということが大事だというふうに聞いております。  当該事業に取り組む自治体が事業の実施から評価までを行って、事業の進捗管理等について責任を持って行っていること、こういう責任主体がいるということですね。この場合は、今の場合であれば呉市とか呉の国民健康保険とか、そういうようなことだろうと思いますが。今回の法改正も、何度も申し上げているように、関係行政機関、そして医療機関など関係者による支援の体制を整えるということ、そして個々の措置入院者に対して退院後の支援計画に基づくチームでの対応を行って、これについて自治体が計画作成から連絡調整まで責任を持って実施する、そしてお引っ越しをされた場合には、その行政主体が次の移転先の保健所のある自治体にバトンを渡して、その責任をまた果たしていってもらうと、こういう基本的な考え方をやっていないとなかなかうまくいかないんではないかと、そういうふうに思います。
  257. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  ですから、同じですよね。同じような体制を同じようにやってくれというように言っていただければいいんですよね。だから、精神疾患だからこそというような特別扱いではなく、やっぱりそれも一つの一環として、しっかりとこうやってチームで支えながら保健指導を、そして信頼関係を一番そこで構築していただきながら、患者様が自主的にいかに動いていただけるその行動というものを、まさに範囲をだんだん広げていっていただけるのかということではないですか。  それに当たりまして、じゃ、どのようにこのアウトリーチというものを、今回もそうですけれども、精神障害者の皆様方に対して設けていらっしゃるのか。資料一にもこれは準備させていただいておりますけれども、まず、鈴木局長、教えてください。ここに書かれておりますアウトリーチに関する制度、①精神科重症患者早期集中支援管理料というものはどのようなものなんですか。
  258. 鈴木康裕

    ○政府参考人(鈴木康裕君) ただいまお尋ねのありました精神科重症患者早期集中支援管理料、いわゆるアウトリーチ管理料でございますが、これは平成二十六年の診療報酬において新設された管理料でございまして、長期入院後の患者さん、それから入退院を繰り返す患者さんの地域移行を促進する観点から、精神科医、看護師、精神保健福祉士等で構成されたチームが自宅で暮らす重症な精神疾患患者を訪問して行う医学管理、それから二十四時間体制の支援を評価をしております。  平成二十八年度改定におきましては、この管理料について、障害福祉サービスを利用中でも拡大して使用できるようにしたこと、それから、チーム員がほかの業務を兼務できるようにということで、専従要件を緩和をしたということでございます。
  259. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  でも、これなかなか進まないんですよね。そこに、皆様方にも準備してありますが、実績は七医療機関だけ、六病院、一診療所でございます。これ、桁が全然違うんじゃないかと私は最初目を疑いましたけれども。  では、その次、アウトリーチの政策の第二として挙げております精神障害者地域生活支援広域調整等の事業というものについて、どのようなものか御紹介いただいて、あと事業規模と実績も簡単に、済みません、かいつまんで、部長、お願いできますか。
  260. 堀江裕

    ○政府参考人(堀江裕君) お尋ねの事業につきましては、精神障害者に対する地域生活への移行に向けた支援や地域生活を継続するための支援及びアウトリーチ支援等を推進するため、保健、医療、福祉の関係機関が広域的な調整の下、連携できる体制を地域において構築することを目的として、都道府県又は指定都市に対しまして事業の経費を補助するものでございまして、主な事業としては、精神障害者地域移行・地域定着推進協議会、アウトリーチ事業、ピアサポート事業、災害派遣精神医療チーム体制整備事業等がございます。  事業規模につきましては、地域生活支援事業の内数となってございまして、詳細についてお示しすることは難しいんですが、二十七年度の実績としまして、六十七自治体が対象となる中、精神障害者地域移行・地域定着推進協議会は二十八自治体、アウトリーチ事業は三自治体、ピアサポート活用は二十五自治体で実施されているものでございます。
  261. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  それを資料二に付けさせていただきましたけれども、結局、全然うまくいっていないんですよ。それは認めていただきたいと思います。だからこそ、それを進めずしてなぜ地域移行の政策ですというふうに私は言えるのかなと大変疑問に思っております。これ、もう少し考えなきゃいけないんですか。  私は、診療報酬を付けたって駄目だ、もっと要件緩和しなければと。でも、緩和し過ぎても意味がないですよね。だから、どこまでどういうふうにこれを構築すべきなのか、もう一度真剣に考えていただきたいんですけれども、特にこの予算を見てください、〇・五億円です。これ、先ほどの七万人の入院費から積算しても、この五千万でじゃ何ができるんですかという話ですよ。しっかりと予算も付けるべきところに付けて、システム的に制度化して、そのようなことも私は実際にもう動かしていかなければ、どんどんどんどん出てきてくださいよという上の制度はできても、下が準備できていないです。だからこそ私は心配しているんですけれども、大臣の見解をお伺いさせていただけますでしょうか。
  262. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 長期に入院をされる精神障害者の地域移行というのが今大きなテーマになっておるわけでありますけれども、御指摘のように、グループホームなどの受皿づくりを進めるとともに、アウトリーチなどによって地域定着の取組を進めて再入院を予防していくということが必要なんだろうというふうに思います。  アウトリーチを自治体で実施していただくことを目的として、平成二十六年度からの障害者総合支援法に基づく地域生活支援事業としてアウトリーチ事業を位置付けてその経費を補助しているわけでありますけれども、平成二十七年度に実施しているのは三自治体、これは東京都、富山県、静岡県、たった三自治体ということでありまして、極めて少ない状況でございます。  三十年度から開始をされます第五期の障害福祉計画では、精神障害にも対応した地域包括ケアシステム、この構築についても盛り込むように自治体に求めておりまして、このアウトリーチ支援を含めた地域の受皿づくりを推進していくべきであるというふうに考えております。  今後、地域生活支援事業を活用いたしましたアウトリーチ支援の取組が自治体で進んでいない要因について自治体とよく話合いをして、そしてその問題点を突き止めて、実施上の課題などについてしっかり調査分析の上で問題解決をしてこの利用が進むようにしなければならないというふうに考えておりますので、今のような現状ではまだまだでございますから、このブレークスルーをどうつくっていくか、私どもが汗をかかなきゃいけないんだろうというふうに思います。
  263. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  大臣もお認めになっていただきましたけれども、やはりここが一番の要ではないですか。精神科医療を語る上で、やはり医療費として付けるのではなく、せっかくここで退院できるということが分かっていながら、地域に移行できると分かっていながら、できない方々がこれだけだぶついていらっしゃる。だから、まずそこを解決していかなければ、これから先に私は精神医療というものは進めないと思います。しっかりと厚労省もその問題意識を持っていただいて、調査研究していただくのはいいですけれども、実行可能性が高いものに施策として落とし込んでください。  少し私も問題を作っておりましたけど、問いを作っておりましたけれども、そのお話をさせていただきます。  私も、産業医として何人もの今精神障害者の皆様方の雇用を支えております。その中で、そんなに簡単なことではないんですよ、人手も要ります。それに関して、様々な信頼関係を構築していく上でも大変難しい。言葉一つで本当に、先ほどもございましたけれども、へこんでしまわれる方もいらっしゃいます。そういうものを丁寧に丁寧にいかにやっていけるのか。だからこそ、私は先ほど予算と申しましたけれども、そういう核になる方々、しっかりとした私は財政的な支援もしていただきたいんです。それなしで、じゃ、包括支援やれ何やれと言われたって、それは人、物、金、しっかりと、そこがないと動くものも動きません。  先ほどから何回も、私も前々回も取り上げさせていただきましたけれども、じゃ、保健所にそのような方々、精神保健福祉士を配置します。一般財源で入ります。本当にそういう方々は雇用されたんでしょうかということまで、先ほどようやく答弁いただきまして調査もしていただけるようでございますけれども、やはりそういう方々がまずしっかりいなければならないという認識が今までなかったということ自体がおかしいんじゃないですか。だからこそ、私がいつも、やっぱりこういった分野というのが何か取り残されている。じゃ、片や、厚労省はがんゲノムというところで世界最先端を目指そうとしている。だけれども、その一方で、医療の中でどうも置いていかれている部分、まだまだ古典的な中でやられているんじゃないかなと。だからこそ、こちらを走るのもいいですけど、しっかりとボトムアップを医療の面でもしていかなければならない、そういう考え方をバランスよく私は持っていただきたいと思います。  ですから、就労支援するにしても、私も、今回の退院支援計画もそういうものがあって、きっちりとこういうものの中で私は治療を今受けていますよというものがあれば、ある程度証明書として私どもも安心して引き受けることができると思います。だからこそ、それが決して悪いものだとは考えません。その上でお話をさせていただきますけれども、でも、それを強制していくものではありません。  最後は結局、人なんですよ。人と人ですから、いかに信頼できる人間がそこにいて、心を開いて話ができるか。システムをつくっても何にもならないんですよ。結局それに、先ほど警察が入るからというような、結局そういう議論になってしまいますけれども、本当にそこに信頼できる人間が一人でもいい、それが保健師でも看護師でも誰でもいいんですよ、しっかりとその方々が支えてくださる、それで、外で問題が起こって、私どもが、じゃ地域の皆様方、誰に相談したらいいかというときにちゃんとそう支えてくださる方に支援を求めることができれば、そこでもちろん企業も引き受けやすくなりますし、かつ地域の皆様方も外で起こっている問題がよく分かるわけです。  じゃ、なぜそういった拘束が行われなければならないか、結局は措置入院にならなければならないか。原因があるんですよ。私も数名の方、職場ですごくストレスを抱え込み過ぎて、結局は数名やっぱりそういう状態になった方々いらっしゃいます。でも、職場のそのストレスというものをじゃいかに解消していくのかということを、そこを問題解決しない限り、結局はその症状を薬で抑えればいい、そういうわけではないんですよね。ですから、その背景にあるものは何なのかということをしっかり誰かが分析し、そしてそれを解消することによって症状が落ち着いていく。だから、お薬だけではないんです。様々なものを、社会的な背景も分析しながら医療、治療をしていかなければならないということは、これは精神疾患だけではございませんけれども、やはり特に精神疾患の場合の皆様方には起こりやすいということは私も本当に何度も何度も経験してきております。  だからこそ、やっぱり人をいかに育成していくのか、人をいかにつないでいくのかということを今回真剣に私は考えていただきたいと思っております。そのためのこれが法案であるならば、その支援体制というものも、先ほど申しましたように、精神疾患だからということでがちがちに決め込まずに、ほかの疾患と同じように、しっかりと患者様が自発的に、こういう人だったら話をしよう、こういうところだったら行ってみようというところで、その環境整備をするということが一番肝腎なことでございます。  それに対して、じゃ一体何が必要なのか、そういうガイドラインであってほしいと私は思っております。誰がいればいい、何を構築すればいい、先日もお話ししましたように、病院を指定するにも、結局、誰が何人いればいい、そういう話じゃないんですよね。だから、そういうところまできめ細やかにやっぱり配慮できるような形の文言で、しっかりとその地域の皆様方にも分かっていただけるように、そこで誰か一人が気付けば、これおかしいよねと言えるんですよ。これは監視じゃないかというふうに誰かが言えばみんながそこで気付けるような体制をつくっていく、それが今回、私は、監視なのか支援なのかという、そこの分かれ道だと思います。  ですから、これからまだまだ議論は続くというふうにほかの野党の先生もおっしゃっていますけれども、やっぱり人をいかにそこでつくり込んでいけるのか、それを、その支援する方の心が摩耗しないように、バーンアウトしないように支えていくサポートもまた必要なんです。ですから、そういったところまでしっかりと今回は法案のこの裏側にあるものとして受け止めさせていただければというふうに今日は議論をさせていただきました。  あと残りました質疑につきましては次回に回したいと思いますので、ありがとうございました。
  264. 羽生田俊

    ○委員長(羽生田俊君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時二十九分散会