運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2017-03-09 第193回国会 参議院 文教科学委員会 3号 公式Web版

  1. 平成二十九年三月九日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         赤池 誠章君     理 事                 石井 浩郎君                 堂故  茂君                 斎藤 嘉隆君                 吉良よし子君     委 員                 今井絵理子君                 衛藤 晟一君                 小野田紀美君                 橋本 聖子君                 水落 敏栄君                 山本 順三君                 大島九州男君                 宮沢 由佳君                 蓮   舫君                 河野 義博君                 三浦 信祐君                 高木かおり君                 木戸口英司君                 松沢 成文君    国務大臣        文部科学大臣   松野 博一君    副大臣        文部科学副大臣  水落 敏栄君    大臣政務官        総務大臣政務官  冨樫 博之君    事務局側        常任委員会専門        員        戸田 浩史君    政府参考人        文部科学大臣官        房文教施設企画        部長       山下  治君        文部科学省生涯        学習政策局長   有松 育子君        文部科学省初等        中等教育局長   藤原  誠君        文部科学省高等        教育局長     常盤  豊君        文部科学省高等        教育局私学部長  村田 善則君        文部科学省研究        開発局長     田中 正朗君        スポーツ庁次長  高橋 道和君        資源エネルギー        庁資源エネルギ        ー政策統括調整        官        小澤 典明君        国土交通大臣官        房審議官     石田  優君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○教育文化スポーツ、学術及び科学技術に関  する調査  (文教科行政の基本施策に関する件)     ─────────────
  2. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学大臣官房文教施設企画部長山下治君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  5. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 民進党・新緑風会の斎藤嘉隆です。  早速質問に入りたいというふうに思います。今日は、今大変な話題になっています森友学園の件につきまして冒頭お伺いをさせていただきたい、確認をさせていただきたいというふうに思っています。  一つは、系列の幼稚園での教育の内容についてであります。まあ、何も分からない幼稚園児に教育勅語を暗唱させること、あるいは運動会ですか、何かの宣誓で子供たちに、安倍総理頑張れ、安保法制国会通過よかったですと、このような宣誓をさせる、こういう発言を公衆の面前でさせるような教育が行われていたということであります。  幾らこれ私学であっても、公的な教育機関でこのような教育が行われている、特定の政党あるいはその政党の代表を褒めたたえる、エールを送るような、こういう教育が行われていることについては、一般的にこれ教育基本法十四条に照らし合わせて私は政治的中立を逸脱した法違反だというふうに思いますけれども、大臣としての御見解はいかがでしょうか、まず冒頭お聞かせをいただきたい。
  6. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。  教育基本法では、第十四条第二項では、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他の政治活動をしてはならないとされているところであります。塚本幼稚園における具体的な活動が政治教育に該当するか否かは一義的には所轄庁であります大阪府が判断をし、適切に指導を行うものと考えております。  なお、大阪府による森友学園に対する調査に対し、同学園からは、運動会の選手宣誓については、教育の政治的中立性については今後十分に配慮したい旨の回答があったものと聞いております。  文部科学省としては、今後、大阪府において確認した状況を踏まえ適切な対応がなされるものと考えており、その対応状況を注視をしてまいりたいと考えております。
  7. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 大臣としての、あるいは文科省としての御見解が今あったのかなかったのか、私はもう政治的中立を逸脱した法違反ではないかというふうにお聞きをしているわけです。  今回、この案件と別に、この塚本幼稚園で保護者向けに憲法改正に賛成をする署名活動を展開をしていたということも報道等されています。保護者に対して私学助成の拡大を求めるとか、あるいは自治体に対して教育条件整備を求めるとか、こういう類いの署名活動は理解できますし、多々あると思います、あると思います。しかし、まさに国論を分けるような憲法改正の問題というのはこれ政治課題だというふうに思いますけれども、このことについて署名を学園を通じて保護者に展開をすると、このことは一般的に、これが事実であれば政治的中立を逸脱した行為ですね。この確認をさせてください。
  8. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 教育基本法における政治的中立の解釈に関しましては先ほど答弁をさせていただいたとおりであります。そして、これが実際にその当該行為が違反に当たるかどうかに関しましては、例えばその署名行為でありますれば署名の内容、そして署名の対象、そして対象者の数、署名させる状況等を総合的に勘案して、これが違反となるかどうかを判断をしていかなければなりません。そういった判断は、それぞれ一番直接的な指導権限がある大阪府において判断をされるのが適当であるというふうに考えております。
  9. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 いや、大臣、これはやっぱり文科省として、まだその事の真偽についてはもちろん大阪の方でこれからもっと明らかになってくるんだというふうに思いますが、私が今申し上げたことを前提とすれば、これはやっぱり学校における政治的中立を逸脱した明らかに行為だと思うんですよ。そのことは私は一般的にお聞きをしているわけで、そのことについてお認めがされないというのはちょっと理解ができないんですけれども。  今回のこの小学校の認可に当たって、私学審議会の議事録を読まさせていただきました。実は、この審議会での多くの委員から、この偏った教育の在り方についていろんな心配の声がこの審議会の場で出ているんです。  ちょっと私が驚いたことを申し上げますけれども、この学校、新設を予定をしている学校ですけれども、一年生の子供たちを対象に、一年間に通常、学習指導要領の基準でいえば三十五時間のところ五十時間の道徳教育をする。十五時間ですから、年間、まあ許容範囲かなというふうにも思いますけれども、これ以外に週三時間、年間百五時間の特別活動という時間があるんです、府に提出をした資料によるとですね。しかも、それ以外にも一年生対象に外国語活動の時間まであるんですよ。一体何時間、これは通常の学習指導要領に上乗せをして行うということですから、一体何時間の授業をやるのか、常識的に考えてあり得ない、小学校一年生に対して、と思うんですね。こんなことも議論をされていて、しかも、その特活の三時間については恐らく幼稚園で行っていた思想的な教育を行うのではないか、本当に大丈夫かと、こういう議論が私学審議会、府で、具体的になされているんです、なされているんです。  このいわゆる審議の内容、あるいは新しく認可をされる予定であるこの小学校での学習の内容について文科省は認識をしていらっしゃったんですか、いかがですか。
  10. 村田善則

    ○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。  この小学校の設置認可につきましては、今先生から御指摘がございましたとおり、大阪府の私立学校審議会において御審議が行われているわけでございます。  この審議会では、平成二十七年の一月に臨時会を開きまして設置認可について審議をし、認可適当との答申が出されたということでございます。ただ、この際には御指摘いただきましたいろいろなカリキュラムについても御議論があったということで、この一月の認可適当との段階では、幾つか条件を付して認可適当と。その条件について引き続き進捗状況を審議会で報告をし、審議をしていくということで認可適当の答申が出されたということで承ってございます。  その後、累次の私学審議会で進捗状況を報告され、現在までも審議が続いているわけでございます。そうしたカリキュラムの問題も含めて、最終的にそれがどのような形になっているのかということを確認をし、最終的な認可の判断がなされるというふうに私どもとしては承知しているところでございます。
  11. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 その認可の判断についても、現状でいえば認可が適当だという判断がなされているわけですね。今私が申し上げたような学習内容、授業時数の取扱いも前提に認可適当だという判断がなされている。  もう一点、別の視点からいうと、一般的にです、一般論で結構です、この私学の審議会に対して提出をした財務状況などの報告があります。これが意図的に虚偽の報告がなされていたと、こういうことが明らかになった場合はこの小学校の設置は、認めることは基本的にはあり得ないというように考えますが、一般的にはいかがでしょうか。
  12. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) まず、私立の幼稚園に対する教育内容に対する指導、助言でありますとか私立小学校の設置認可に関しましては、これは都道府県の自治事務に属するものであります。私は、地方のこの自治事務は尊重をしていかなければならないというふうに考えておりますし、同時に、今回、この所轄庁は大阪府でありますが、大阪府が適切な判断をされるものと信頼をしております。  その意味において、現在、この設置認可等に関して大阪府の審議会で実際に協議をされている最中でございまして、今月中に、それも生徒児童の今後の活動を考えた時期に判断をしたいと、大阪府の方からそういった事情を聞いているところであります。その中において、今の段階で文部科学大臣として所轄庁が今審議中である内容に関して見解を表明するというのは、これは差し控えるべきものだというふうに私は考えているところでございます。
  13. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 大臣、そうではなくて、私がお聞きをしているのは今回のこととは別にです、別にです。  一般的に、各都道府県の私学審議会に対して学校の設置の申入れがあり、そこで審議をされて最終的に認可が下りるということだと思いますが、そうした場合に、財務状況などの報告に意図的に虚偽の内容が含まれていて、それが実際の学園の運営とは違う、懸け離れていたものであったと。そういう状況の中で認められた認可というのは、これはあり得るんでしょうか。私は、それを認めることは基本的にはあり得ない、それが事前に発覚をした場合ですよ、というふうに考えますが、これはいかがでしょうか。
  14. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 当然のことながら、一般論で言って、そういった申請、届出等に関して虚偽の事実はあってはならないということはもう委員のおっしゃるとおりであるかと思います。  ただ、後段に関して、先ほど申し上げましたとおり、現在、所轄庁である大阪府がこの設置認可に関して協議、審査をしている最中において、それに影響を与えるような、文部科学大臣が設置認可の件に関してお話をさせていただくことは控えさせていただきたいということでございます。
  15. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 ちょっと、今回の件、資料を作ってきましたので、是非御覧をいただきたいというふうに思います。  資料の一枚目ですけれども、実はこの小学校の建築に当たっては、もう既に報道等されていますけれども、一部国交省のサステナブル事業の補助を受けています。補助金が出ているのは周知のとおりだというふうに思います。これ、国交省から補助のいわゆる認可が出るというのは、先ほど来申し上げておりますけれども、提出された書類などが正確であるということがもう大前提だというふうに思っていますが、このことについて疑念の声が出ているんですね。  これ、資料を見ていただきますと分かりますけれども、校舎の建築費について国交省の補助金を受けるために国に申請した金額、これは役所の方にお聞きをしましたけれども、二十一億八千万円ということで申請が上がってきています。これを、この事業の様々な補助金を決定するスキームがありますので、それに合わせて計算をしていきますと、この額の建築費の場合は、補助対象の事業費として一億一千八百七十五万円、計算上こうなるわけです。そして、その後、予算全体の枠とか様々なものを勘案しながら査定をして、最終的にどうなったかというと六千百九十四万四千円、上限ですけれども、ここまでの補助をこの新設をする学校の建築費の補助として充てるということが決定をいたしました。これは、あくまでも二十一億円余りの建築費に対して決まった額です。  ところが、私学審議会に対しては、この二十一億余りの建築費を七億五千六百万円ということでなぜか報告をしている。同じ日付の同じ契約書が二通出ている。  今日の報道だと、三通目の契約書が関西エアポートに対して提出をされて、そこからも助成を受けている。この金額は十五億円余りと、このちょうどど真ん中なんですよ、ちょうど真ん中なんです。ちょうど真ん中の金額がほかの第三者に提示をされている。もう何が本当か分からない。  私は、業者の証言によると、この十五億円余りの関西エアポートに出された契約書の金額が正しいという証言も出ているようですけれども、これ、仮にこの二十一億余りの申請が虚偽で、実際にはこれだけの費用が掛かっていない、掛からない、最終的にという場合に、学園側はその部分については返還をする約束を国としていると、こういうことを表明をしているわけですが、これは事実で、この返還を求めると、こういうことでいいんでしょうか。
  16. 石田優

    ○政府参考人(石田優君) お答えさせていただきます。  約束という言葉がどういうことを指しているか分かりません。我々としては、まだ向こうの方から返還云々というお話はいただいてはおりません。  ただ、制度的に一般論で申し上げますと、建設工事の補助の場合、現場の状況等によって予定していた設計内容が変更されるようなことが間々ございます。それによって当然補助額が変わるということは生じます。そういったときに、先ほど、上限額は決まっておりますけれども補助対象となる金額が減額となる場合について、あと今回のように工事費に対して一定の補助率で支援を行うということになっている場合には、その支援等対象となる金額に応じた補助金額になるということになります。補助金適正化法におきましても、支払うべき補助金の額を超える補助金が既に交付されているような、そのような場合には期限を定めてその返還を命じなければならないというふうになっているところでございます。
  17. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 ちょっと確認させてください。工事というか、建設が進められている途中で減額という判断になるのか、あるいは最初の段階でもうその上限額が決まって、支給の前の段階でですよ、それで大体決まってくるのか、あるいは全部の事業が終わって、建築そのものが終わってそこで検査をした上で、いや、これは二十一億円ではない、やっぱり十五億円だということで、そのことでその差額を返還というか、まだ支給していない部分を支給しないのか、これは分かりませんけれども、そういう対応をするのか、ちょっとそこのところを教えてください。
  18. 石田優

    ○政府参考人(石田優君) 制度的に申し上げますと、今回のサステナブル補助金でございますが、設計費も補助になっておりますので、まず最初、概略の設計の段階で申請をいただくことになります。その段階での見積り等に応じて上限額を査定等をさせていただいております。それを通知した後、実際の詳細の設計を行い建設工事に入ってまいりますので、当然、詳細な設計の段階で金額が変わってくるとか、実際、工事に入ってみると現場の状況が想定と違うので、若干途中で工事内容の変更があるというようなことが出てまいります。それに応じて金額が上がったり下がったりというのが最終的には生じてまいります。それによって上がった場合には、もう上限決まっておりますので、その上限についてはもうお支払はできない、超えるものはお支払できない。下がった場合に、補助率を超えた形でお支払することはあり得ませんので、下がった金額に応じて最終的な額を確定し、それに応じて最終的な額と、不正に過払いがあればそれは精算をするということになりますが、なるべくそういう過払いがないように努めておりまして、今回であれば、途中段階で契約書をいただいて、それを見て二十一億八千万円というのをその段階では確認をさせていただいて動いていたところでございますが、今回、お話しのような事情がありましたので、今現在、事実関係について、代理申請者に対して事実関係の確認等について今話をさせていただいているところでございます。
  19. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 二十一億の申請が国に出ていて、私学審議会に対しては七億余りということなんですね。これは国交省さんとして現段階で二十一億の申請が正しいと、こういう認識でよろしいわけですね。
  20. 石田優

    ○政府参考人(石田優君) この補助制度でございますが、プロジェクトを公募して学識経験者の評価を、委員会で評価いただいて補助を決めております。その申請の段階で、先ほど資料に書いていただきました二十一億八千万という建設設計事務所の算定による金額が出てまいりました。その後、詳細設計を経て、工事請負契約書、これは我々に出ているものでございますが、これに基づいて、契約書から補助対象外の消費税や外構工事を除いた金額はやはり約二十一億であるということを確認して事業を進めてきております。  なお、我々としては、建築着工統計なんかを見ましても、学校の平均的な平米単価は約三十万円でございます。それに対して、今回のやつは先導的ということで平均三十八万円ぐらいということで、余り大きな違和感は感じておりませんでした。ちなみに、例の七億五千万円を割ると約平米当たり十三万円ということになります。  本事業においてそういう形で進めてきておりましたけれども、我々に対して出したもの、大阪府の教育庁に対して出された建築費に大きな違いがあるというような情報を踏まえまして、申請代理人、先ほど申し上げましたけれども、申請代理人である建築設計事務所に改めて確認をさせていただきました。その設計事務所の方からは、工事契約請負額は既に国土交通省に提出した請負契約書のとおりであるとの回答を実は得ております。  ただ、今回、両方の契約書が出てくるということがまた起きましたので、更に大臣から事実関係を早急に調査するようにとの指示がありまして、今現在、早急に請負契約の経緯やその履行状況などにつきまして申請代理人を呼んで調査を行っていきたいと思っているところでございます。
  21. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 仮定の話で恐縮でありますけれども、六千百九十四万四千円のうち、二十七年度にもう既に五千六百四十四万八千円が支出をされています、学園に対して。残りは五百四十九万六千円ということで、もし建築に係る費用が、二十一億が高い申請がされていて、減額をして改めて査定をし直すということであると、この五百四十九万六千円のうちでそれが対応できればこれ以上支給しないと、こういうことになろうかというふうに思うんですが、補助金の交付規程、これ資料に載せさせていただきましたけれども、を見ますと、虚偽その他不正な行為をした場合は補助金の全部若しくは一部の返還を命じるというふうにあります。  ゼネコンなどとのやり取りによって、仮にですよ、不正に多く見積もった金額、あるいは正しくない金額を申請していたことが明らかになった、明らかになった場合は、これは全額を返還させると、こういうことでよろしいでしょうか。
  22. 石田優

    ○政府参考人(石田優君) 仮定としての議論はちょっと答弁を差し控えさせていただきたいと思っております。  ただ、一般論として申し上げますと、我々として、事実関係に基づいて適切な額を計算をし、それに対して交付決定をして、差額等があれば返還をいただくなり支給を一部止めるなりということにさせていただくことになります。  また、法制的に、当然、ここに書いてあります、その資料に書いていただいておりますけれども、要綱等に違反しているような事実がある案件に関しましては、それに基づいて適切に対応するということでございますが、まず、本件に関して言えば、事実関係を今確認をしているところでございますので、まず事実関係を確認することが第一であるということで、そのように頑張ってまいりたいと思っているところでございます。
  23. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 もう一点ちょっと確認をさせてくださいね。  小学校の設置認可というのはこれからなんです。これ、もし府の方で、小学校、四月からの開校を認めずと、先送りではなくて無認可だということが決定をした場合に、補助金の返還というのはどうなるんでしょうか。  いろんなケースが考えられると思います。建物が取り壊されずに国に返還をされる、国が買い戻すと、こういうケースも一般的にはあろうかと思いますが、こういった場合も含めて補助金の返還についてはどのような形になるのか、お願いします。
  24. 石田優

    ○政府参考人(石田優君) 先ほど申し上げました、サステナブル建築物等先導事業は、先導的な設計・施工技術が導入される木造化プロジェクトを支援するというものでございます。現段階で設置の認可、不認可がどうなるか、仮定の議論をお答えすることは我々としては困難でございますけれども、一般論で申し上げますと、補助金適正化法の規定に基づきまして、補助金の交付の目的に従って補助事業を行われない場合などには補助金の交付の決定を取り消し、返還を求めることができるということになっております。本事業でいいますと、例えば補助対象である建物が除却されてしまうというような場合にはもう完全に目的不達成がはっきりいたしますので、当然そういう場合にはこれに該当することはもう明確かと思います。  ただ、いずれにしましても、今後の事態、よく分かりませんので、推移を注視いたしまして、その状況に応じて我々としては対応してまいりたいと思っております。
  25. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 これ、とんでもないことが起きているというふうに思います。学校の認可を取るために、府に対してはひょっとしたら実際に掛かった金額よりも安い金額を報告をした、報告をしている、あるいは国の補助金を一円でも多く得るために実際に掛かった建設費よりも高い額を補助金の申請で出している、あるいはその両方のことを行っている。この三つのうちのいずれかだというふうに思うんですね。こんなことがこの社会の中で本当にまかり通るのかと。事の真偽を確かめて厳正に対処すべきだというふうに思います。  私学の審議会に対しても、恐らく学園側は、いいかげんな報告であっても、七億ですよ、さっき言われましたけれども、平米十三万円の建築費ですよ。普通あり得ませんよね、そんなの、あり得ません。そんな誰が見ても分かるような額を報告で出して、そのことが審議会を通っていくわけです。通っていって、結果として今、認可適当という状況になっている。海陽学園、愛知県の海陽の推薦枠の問題についても、関係者の話で虚偽であるということも分かりました。  うそにうそを重ねて、でも結果として学校の設置の認可が通っていってしまうと、こういう現状が現実にあるんです。このことについてどう対応していくのか、これは文科省の責任だというふうに思いますが、いかがでしょうか。
  26. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 今委員の方から御指摘をいただいた事案に関しまして大阪府に文部科学省から問い合わせたところ、大阪府から学校法人森友学園の方に事実関係を確認をしているということでございました。大阪府においてその事実関係を確認し、精査をした上で法律にのっとって適切に対応されるものというふうに考えております。
  27. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 繰り返しになりますが、今後様々な事実が明らかになってくる、それを踏まえた上で、同様の事案が再発をしないようにしかるべき措置を省としても政府としても是非お願いをしたいというふうに思っています。  今日は大臣所信に対する質疑ですので、実は予定をしていたのはこれではなくて別のことですから、ちょっと別の話題についても質問させていただきたいというふうに思います。  極めて教育的な質問をちょっとさせていただきたいというふうに思いますが、学習指導要領の改訂案、二月十四日に公表されました。小学校、二〇年度から、中学校、二一年度から完全実施ということです。これ、教育課程に関わる事項の決定権というのはまさに松野文科大臣にあります。これは学校教育法三十三条、指導要領は一定の法的な拘束力を持つものだというふうに思っていますけれども、この今回の改訂案の中にも必要最小限の大綱的基準という記載があります。大綱的基準ですから、指導に当たってこの基準を前提としながら各学校や各教員に基本的にその裁量が与えられていて、指導の在り方や工夫が創意されると、こういうような考え方だろうというふうに思いますけれども、私は今回の指導要領に関して一つだけ問題だなと思うことを申し上げさせていただくと、どのように学ぶか、評価として何ができるようになるか、こういうことも含めて今回新たに書き込まれている、結果として指導要領のボリュームが従来の一・五倍ほどにもなっているということが特徴だというふうに思います。  これ、子供の実態は様々である中で、今申し上げたようなことまで指導要領の中に書き込んでいく、これは逆に学校の創意工夫というのを妨げることになりかねないか、そんなことを思っておりますが、このことに関しての文科省としての考え方を教えていただきたいと思います。
  28. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 学習指導要領の性格に対しましては、今、斎藤委員の方からお話をいただいたとおりでありまして、大綱的にその目的、方向性を学習指導要領の中にしっかりと記載をする中で、もちろん現場の先生方の教育指導に当たっての裁量権はあるわけであります。  今回の学習指導要領についてでありますけれども、子供たちの知識の理解の質を高めるための指導の改善や教科書などの教材の工夫を後押しをしていくということで、各教科等で育成を目指す資質、能力を三つの柱で整理をし、それぞれの教科や内容においてどのような力を育むかを明確にいたしております。  しかし、具体的にどのように指導を、これ先生方がそれぞれの教室において指導するのはまさに教員の創意工夫によるものでありまして、今回の改訂においても具体的な指導方法は規定をしておりません。  なお、これまでも、創意工夫を後押しする観点から、例えば社会科で社会との関わりを意識した課題を追求する学習を行うことや、数学において日常の事象を数理的に捉えること、理科において見通しを持って観察、実験を行うことといった指導上の工夫を学習指導要領上に規定しております。今回、これらを整理をして引き続き規定をしておりますが、その内容に関して大きな変更はありません。したがって、各学校で具体的な指導方法を過度に縛ったり創意工夫を奪うものではなく、むしろ授業の創意工夫を後押しする方向であると考えております。  文部科学省としては、各学校において児童生徒や学校の実態に応じた創意工夫が引き出されるよう、全国の様々な優れた実践例の収集、共有といった支援も充実をしていきたいと考えております。
  29. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 今回の指導要領、中身の分厚い話もさせていただきましたけれども、主体的、対話的で深い学びを追求をするということが一つのメーンだというふうに思います。今の大臣のお話の中にもそれに類する話があったわけですけれども、やっぱり子供たちのまさに自発的な学びというのを引き出そうと思うと、私は何か、すごく効率性に相反する部分というのがあって、非常に多くの時間が掛かる、その中で学びの深みというのは追求されていくものだというふうに思うんですけれども。  今回、指導要領の改訂で、小学校でいえば時数、こま数が増えます。高学年、通常は一週間二十八こまというのがほぼ限界だというふうにずっと指摘をされてきている中、今回二十九こまが標準になると。英語が増えますので二十九こまが標準になると。年間百十五時間です。六年間で五千七百八十五時間。これ、もし分かれば教えていただきたい。この授業時数は、指導要領の改訂でいえば何年の改訂と同水準なんでしょうか。
  30. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  委員御指摘の今回の改訂による小学校の標準授業数の数字につきましては五千七百八十五時間ということで、これは平成元年のときの学習指導要領の改訂のときの五千七百八十五時間とほぼ等しいという状況でございます。
  31. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 その年とも等しいんですけれども、実はこれ、一九七七年の改訂も全く同じ数字なんです。一九七七年というと私まだ中学生でしたけれども、学校は土曜日、毎週ありました。三時間、授業がありました。そのときと比較をして全く同じ水準ということなので、土曜日の三時間分が月曜日から金曜日までにそっくりそのまま乗ったという、こういうことなんですね。このボリュームアップを一体どのように教育の現場は吸収をしていけばいいかということなんです。  そんな中で、今回この指導要領の改訂に当たって、各学校ごとのカリキュラムマネジメントという言葉、このことが求められているんです。これ、私、読ませていただいて特に問題だと思うことを一点申し上げますと、教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保するとともにその改善を図っていくこと、このことを学校に求めているんですね。これは現場がやることでしょうか。学校の現場で教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保する、このことが一学校の努力、校長のリーダーシップの下で本当にできるんでしょうか。これは教育行政の役割放棄ではありませんか。いかがでしょうか。
  32. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 学校の教育現場をよく御存じの斎藤委員からの御指摘、今回の学習指導要領の改訂に当たって、その実際の理念をどう学習現場に根付かせていくかと、そのボリューム、スタミナとの関連からの御指摘だと思います。極めて重要な御指摘だと思いますし、その問題意識は今、私たち文部科学省も共有をしているところでございます。  今回は、例えば英語教育の充実に伴う授業時間数の増加もございますし、各教科における授業改善、特別支援教育など、子供たちの発達の支援の充実なども盛り込んでいるところであります。新学習指導要領への円滑な実施に向けた各学校の取組を支えていくためには学校指導体制の充実が必要不可欠と考えており、平成二十九年度予算案においては、小学校専科指導を含む合計八百六十八人の教職員定数の改善を盛り込んだところであります。また、当委員会でも御議論になっておりますように、教員の多忙化の問題に対しても対応していかなければならないということで、あわせて、この新学習指導要領の円滑な実施も含めて、教職員の定数改善と併せ、教員の業務負担の軽減も喫緊の課題であると認識をしております。  二十か所程度の重点モデル地域を指定し、学校現場の業務改善加速プロジェクトを開始をする、部活動の適正化の推進、業務改善等に知見のある有識者や教育関係者を業務改善アドバイザーとして派遣することなどを柱とする業務の適正化に向けた取組方針を本年一月に発表をしたところであります。  現在、学習指導要領の改訂につきましては、三月十五日までパブリックコメントを行い、広く国民の皆様の御意見をいただいているところであります。その中でも私は特に、授業時数が増加する小学校において、平成三十年度から三十一年度の移行措置期間や三十二年度以降の全面実施以降において授業時数を確保するために更にどのような工夫が必要かを、これらの御意見や教員の勤務実態などをしっかり踏まえて判断をしていきたいと考えております。
  33. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 文科省として、そして松野大臣として、今おっしゃっていただいたように様々な努力をしていただいているのはよく分かります。  ちょうど今多忙化の話が出ましたので、このことについても触れたいというふうに思いますが、後ほどもう一枚の資料も是非委員の皆さんにも見ていただきたいというふうに思いますけれども、連合総研の調べの一部を図になったものを用意をしました。  これ、連合総研の調べだと、月八十時間以上の時間外勤務をしている、時間外労働をしている教員が小中学校七割から八割ということがあるんです。過労死ラインで働いている教員が七割、八割ということですから、もう今異常な状況だというふうに思います。  今回の学習指導要領の改訂によって、残念ながらこの状況がますますひどくなるんではないかという不安の声が非常に大きい。そんな中で、文科省として定数増の問題も本当に懸命に取り組んでいただいて、一定の成果を今回の予算案の中でも出していただいている、このことは基礎定数化も含めて理解をしておりますけれども、ただ、単純に数字を見ると、今回の予算案も教職員の自然減を上回る四年連続の定数純減なんです、純減なんです。こういう状況をやはり条件を改善することなく極めて高い理念を教育の現場に求めていく、これは必要なことだというふうに思いますが、これはやっぱり両立をしていくべきだというふうに思います。  そこで、今日はちょっと大臣に一点、時間外労働の上限規制について最後に一問御質問させていただきたいというふうに思いますけれども、今、学校の教員というのは基本的に時間外勤務の手当はありません、ありません。これは一九七二年に施行された給特法に基づいて、教員は超勤、休日給を支払わないということが決まっています。代わりに教職調整額を支給するというふうにされています。四%の調整額が教員に支給をされている。  これは、五十年前、一九六六年の教職員の勤務実態に合わせて算出をされました。当時の時間外勤務は月平均八時間です。今は、先ほど申し上げたように八割が八十時間ということです。これ、もう状況が極端に変わってきています。そんな中で、教育課題が多様化している、新たな教科やあるいは学力・学習状況調査への対応、地域連携、こういった新しい課題もどんどん増えていく中で、何々教育という概念ももう百を超えて教育の現場に持ち込まれていると、こういう状況です。  是非、文科省の皆さんにはこの実態を直視をしていただいていると思いますが、改めてしていただいた上で、大臣、これは、この給特法は私はもう見直すべきだというふうに思っています。様々な見直しの観点がありますけれども、その一歩は中教審での審議を再開をすることではないか、この給特法の見直しについて。このことがまずこの現場の多忙化解消に向けての第一歩になるのではないか。  今、働き方改革というのがずっと議論されていますが、残念ながら、教職員も含めて、公務員もそうなんですけれども、対象に除外されています、対象から。こういったことを、いわゆる今の働き方改革の議論の中にも教職員も含めて議論するように文科省として働きかけをしていくことも、これも二つ目の観点として必要ではないかというふうに思います。  給特法の見直しについて、そして今の働き方改革について最後に文科大臣の御見識をお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
  34. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 斎藤委員から御指摘をいただきました、まず教員の働き方の問題でありますけれども、私も参加をしております官邸における働き方改革の会議においても教職員の現状の労働時間の問題も含めて指摘をいただいているところでありますし、この問題はまさに直視をしていかなければならない問題だと認識をしております。  そして、給特法の状況に関しては委員から御説明をいただいたとおりでありますが、職務と勤務態様の特殊性に基づき、本給の四%分の教職調整額が支給をされるという形になっております。文部科学省では、教員の超過勤務の実態を踏まえ、これまでも教職調整額の支給を定めた給特法の在り方について検討してきましたが、結論を得るには至っていません。  教職調整額の在り方は、単に給与の問題にとどまらず、学校の組織運営、教員の勤務時間管理、教員の時間外における勤務の在り方にも大きく影響する問題です。今後の学校の在り方や業務の適正化も含め、引き続き検討すべき課題であると認識をしております。
  35. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 終わります。
  36. 大島九州男

    ○大島九州男君 民進党の大島でございます。  今日は大臣所信に対する質疑ということでございます。まずそれをさせていただきますが、森友もしっかりとやらせていただきますので、答弁は簡潔にお願いいたしますね。  今、斎藤委員の方からありました働き方改革、まさに安倍総理が今最大のチャレンジとして言い続けている働き方改革の教育現場における働き方をどういうふうに考えているかということを最初にお聞きをしたいんですね。  まず、この働き方改革、これは、昔、ゆとり教育というのがありましたよね。戦後の詰め込み教育の批判を背景に、一九七〇年代に日本教職員組合がゆとりある学校を提起して、一九八〇年代に中曽根内閣における民間有識者で構成される臨時教育審議会で、個性の重視、生涯学習体系への移行、国際化、情報化への変化などの対応というようなことでゆとり教育の基本となる答申がまとめられ、一九九六年には橋本内閣の中央教育審議会の答申で、校内暴力や非行、社会問題を背景に、これからの社会に求められる教育の在り方の基本的な方向として、総合的な学習の時間など、思考力を付けることを目的とした生きる力を育成する教育ということが盛り込まれ、一九九八年には小渕内閣で、生きる力を重視して完全学校週五日制を実施すると。学習内容や授業時間を削減するゆとり教育をスローガンとする学習指導要領が成立をし、そして、その結果、学力が低下したというふうな指摘を受けて、二〇〇四年、OECDの生徒の学習到達度調査など国際学力テストで順位を落としたことなどから、理念や目標に間違いはない、しかし、その狙いが十分に達成されていないと。その後、マスコミは脱ゆとりを報道して、小泉内閣小坂文科大臣が、第一次安倍内閣伊吹文科大臣も、ゆとり教育の理念や方向性には賛同するけれども、安倍内閣の教育再生会議について初めてゆとり教育の時間、授業時間が問題視をされ、二〇〇七年の教育再生会議の報告書において、授業時間の一〇%増、必要に応じて土曜授業の復活などが盛り込まれて、安倍内閣骨太方針二〇〇七には授業時間数の一割増しが明記をされ、二〇〇八年、今までの内容縮小の流れとは逆に、内容増加の学習指導要領が告示、二〇一一年から二〇一三年に完全施行され、脱ゆとりということで転換をされたと、こういう流れになっているんですけれども。  私は元々、この学校週五日制というのは私の観点からいうと週休二日制だと。それは教員の、これ今ちょっと資料の一に付けていますけれども、これはいろいろ皆さん議論はあると思うんですが、今学校の先生以外、サラリーマン、いろんなところで働く人は、週休二日は当たり前なんですよね。ところが、学校の先生というのは寝食惜しんで、もう子供のためにと、夜もなければ土日も関係なく働くのが先生だというような、そういう何かイメージがあって、この週休二日というようなことは打ち出せなかったなと。いや、だから、まあそういえば詰め込み教育があるし、この詰め込み教育をちょっとこれはゆとりある教育にしようといって、土日、先生を休ませてあげようかなとかいう気持ちが少しは文科省にあったのかなと、その当時の政治家に。それだったら、最初から学校の先生たちを週休二日にするために、月曜から金曜日まで子供たちをどのように指導をするかというような観点で入っていけば、そのゆとり教育という言葉にならず、学力低下を招いていなかったというのが私の持論であります。  そういうことから考えて、今の現状、今の現状ですね、先生たちは週休二日完全実施になっているのかと。今の現状を文科省どのように把握されているか、教えてください。
  37. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  文部科学省におきましては、毎週どの程度の教員が週末、休日に出勤しているかにつきまして、詳細に把握したデータは持ち合わせておりません。しかしながら、例えば平成十八年度に実施いたしました教員勤務実態調査によりますと、一か月、八回の土曜日、日曜日のうち、いずれか少なくとも一回でも出勤しているその教員の割合につきましては、小学校で三三%、中学校で五九%という結果が出ている状況でございます。
  38. 大島九州男

    ○大島九州男君 今のような状況になっている原因ですよね、その原因はどのように捉えていらっしゃいますか。
  39. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  先ほど御説明申し上げました十八年度の文科省実施の勤務実態調査の中で、例えばそのときの十月下旬から十一月中旬までのデータを見ますと、平日の残業時間につきまして、小学校では、授業の準備、それから成績の処理、中学校につきましては、授業の準備、部活動、会議打合せなどの時間が長いという結果が出ております。とりわけ、運動部の活動の顧問をしていらっしゃる中学校の先生でございますが、ほかの中学校の先生と比較いたしまして休日の残業時間が多いという実態が示されております。
  40. 大島九州男

    ○大島九州男君 私が資料の二に付けておりますこの部活動編、文部科学省はチームとしての学校ということを今打ち出していらっしゃいますけれども、これ分かりやすく言うと、今の月曜日から日曜日までの間の、月曜日から金曜日、一限目から六限目の黄色い部分、これはしっかりと学校の先生が子供たちに向き合って授業をする時間だと。緑の部分で示しているここの放課後、本来であれば、ここは先生たちが次の学校の準備したりとかいろんなことをやらなきゃいけないんでしょうけれども、いろんな諸問題がある、いじめの問題があったり、いろんなことがある、そういうことにも関わらなければならない放課後の時間に使い、なおかつ土日はクラブの引率で使いというような形になって、結果としていつが休みか何か分からないというような感じになっちゃうものですから、先生たちの負担、そしてそういったものから精神的にいろいろ病んでいく先生が増えているという現状を見たときに、やはり気持ち的にしっかり分けられることが大事だと。  だから、私の思いは、この黄色と緑を分けたときに、緑のところは、これ部活動編と書いてありますけど、部活動だけを取ってみたら、ここは部活動指導員という形でしっかりこの部活動を専門にやる人が行くと。じゃ、教員の先生の中でも部活やりたいんだという人はこの部活動指導員という立場の中でその仕事をしていくというふうに、チャンネルを切り替えられるものが必要だという、そういう認識を持っているわけですね。当然、生活指導、いろんな家庭の問題、そういうところにも先生は実は関わっていかなければならない、そうすると放課後も土日もなくなっちゃうんです。だから、当然そこはやらなきゃいけないけれども、ここは、じゃ、生活指導編としたときには、ここの緑の部分をピンク色に変えて、じゃ、違う、ソーシャルワーカーだとか専門家がリーダーとしてそれに当たりながら、先生はそのフォローをするとかいうような形に明快に位置付けてあげるだけでも精神的ゆとりが大分出てくると思うんですね。  だから、そういう意味でのチーム学校というような切り分け方を僕はした方がいいんじゃないかという話をしたときに、文科省がおっしゃったのは、この緑も黄色も全部チームですよと。いや、それは分かると。その黄色のところもチームだけど、そうすると切り分けがなくなっちゃって、先生はもう土日も放課後も全部チームとして一緒に関わらなきゃいけないって、精神的チャンネルの切替えができないと。だから、そういう形でチーム学校というのはもうちょっと分かりやすく整理した方がいいんじゃないかというふうに言ったら、三番のこういう資料をいただいたわけですね。  この資料、非常にたくさん書いてありますけど、これを簡潔に、私が今言ったような部分も含めて、こういうチーム学校を概念として取り入れているのか、そこをちょっと簡潔に教えてください。
  41. 藤原誠

    政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  委員御指摘の平成二十七年十二月の中央教育審議会において取りまとめられましたこのお手元にお示しいただいている答申でございますが、この答申におきましては、チームとしての学校が求められる背景といたしまして、まず第一に、新しい時代に求められる資質能力を育む教育課程を実現するための体制整備、第二に、複雑化、多様化した課題を解決するための体制整備、第三に、子供と向き合う時間の確保等のための体制整備が必要であるということをまず挙げております。また、その具体的な改善方策といたしまして、まず一つ目として、教職員の指導体制の充実、二つ目に、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど教員以外の専門スタッフの参画、第三に、地域との連携体制の整備、これらによる専門性に基づくチーム体制の構築が提言されているところでございます。  そのような流れにおきまして、まさに今委員御指摘のように、教員という学校の中核の職種、それからスクールソーシャルワーカーや、あるいはその部活の指導とか、それぞれ専門的な立場でのスタッフ、それらがきちんと役割分担しながら、全体としてチーム学校としての運営体制を築いていくということが大事だということがこの答申で示されている次第でございます。
  42. 大島九州男

    ○大島九州男君 その役割でいうと、特に部活動指導員というと、今までもそういう外部から人を入れて指導してもらったらどうかとあったけれども、事故があったらどうだとか、いろいろ、責任はどうだというようなことがありました。だから、みんな地方も二の足を踏んでいたんですけれども、ここは明快にその部活動指導員の役割とか、そういう何かあったときの責任というのはどのように整理をされているのか、具体的に教えてください。
  43. 高橋道和

    ○政府参考人(高橋道和君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘いただきました平成二十七年十二月の中教審答申においては、部活動の指導、顧問、単独での引率等を行うことを職務とする職員を部活動指導員として法令上位置付けることを検討するとの提言がなされました。これを受けまして、部活動指導員の制度化について本年一月にパブリックコメントを行いまして、生徒の指導の充実や教員の負担軽減につながるなど、多数の賛成意見をいただきました。  現在、文部科学省では、部活動指導員の名称及び職務を学校教育法施行規則に規定するとともに、その職務、任用、研修等の留意事項に係る施行通知を発出するための準備を行っているところでございます。今後、三月中下旬には施行規則の改正省令を公布し、四月一日からの部活動指導員の制度化を予定しているところでございます。
  44. 大島九州男

    ○大島九州男君 是非それをしっかりと法律で規定して、安心してできるようにと。  民間教育との関わりを私は非常に提言してきた。それは何かというと、土曜日、どうしてもやっぱり授業をしなきゃならないという首長が、やはり土曜授業というふうに言っちゃうんですね。私もこれは初めて知ったんですけど、土曜授業と言うと、授業だから学校の先生がやらなきゃいけないそうですよ。土曜学習なら民間でいいと。あっ、それなら、これは皆さん是非、首長さんに、政治家の皆さん、土曜授業と言わないで土曜学習と言っていただいて、それを推進していただくと、学校の先生は、ああ、土曜日、自分は授業から離れられるんだなというふうに受け取れるということを教えてもらったので、是非それは皆さんにお伝えをしたいのと、その土日の関わり、まさに民間教育というものはやはり大事なんですよ。  私は、さっき斎藤先生がずっとお話しされていた中で大阪の審議会の話がありまして、実は私、この大阪の審議会の議事録をちょっと読ませていただいておりまして、大阪府、ちょうどこれが私立審議会、平成二十六年十二月の定例議会の議事録なんですが、まあ、例のごとく黒塗り黒塗りで、いろいろ黒塗りがしてあるので誰が言ったか分からないんですけど、ちょっと皆さんに是非聞いていただきたいのは、いかにも何か審議会の先生たちがいいかげんな審議をしてあの森友学園の認可をしているようにマスコミ報道では受け取っていますけど、中身見たらこんなことですよ。  いやいやいやと、普通、学校、私立学校会計基準はですねと、まあ、もう第二号基金という形で毎年積んで、そして、ちゃんと学校を建設するときにはそういう二号基金というのを積んでやっておかなくちゃいけないんですけど、森友さんってそんなのやっていますかっていうふうに質問されたら、いやいやいや、ゼロですとかいう、事務局答えているんです。えっ、そんな、二号基金も積んでいないような、思い付きで始めたような、そういうものをつくっていいんですかとかいうようなことを審議会で言っているんですよ、人が。誰か分かりませんよ、黒塗りだから。でも、全部黒塗りなので、これ、一人の人が言っているわけじゃないと思うんですよね。多くの人がその指摘をしているんですよ。いやいやいや、そして今、たくさん学校経営者の中で、小学校だけつくろうという発想がなかなか珍しいような気がしますねとかいう、審議会でそういう発言されているんですよ。  毎回、同じページじゃないですよ。次のページ、次のページをめくっても、いや、財政的に基盤が安定しているかどうか、審議会の判断材料としては一つありますよねとか、もうまさに疑問を呈する話ばっかりですよ。いや、もう、うまく返済ができなければ更地返還だと書いてあるわけですねと。ということは、十年間運営が順調にいって、そのお金が、底地を買い上げる費用がきちんとできたときはその先十一年目があるんですけど、そうでなければ、残念ながら更地になったので皆さん退学してください、そういうふうな憂き目に遭う人が出てくる可能性もあるわけですよと。だから、そのことをもって考えても、私どもがこれを認可の方向で物事を進める気には私はならないんですというふうに説明しているんですよね。  いや、だから、こういう議論がある審議会で、何で認可が適当という結論が出るのかがこれまた不思議と。  いや、まさにこれは、委員長、やはり私たち、この日本の文部科学行政を取り仕切る委員会として、この審議会で議論をされた委員の皆さん、出席委員は十三人いらっしゃいます。この十三人、欠席五人ですけれども、この十三人のうちの何人かでもやはりここで証言をしていただいて、いろいろお話を聞かせていただく、参考人としてお呼びをいただきたいというふうに思っているので、その参考人の要求をさせていただきたい。
  45. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をさせていただきます。
  46. 大島九州男

    ○大島九州男君 ということですね。それからまた、斎藤先生の話にありました、私立学校審議会への提出資料が七億五千六百万、国土交通省への補助金の申請資料が二十一億八千万、そして新たに三本目が出てきたと。これは、今工事しているんですから、工事契約書コピーをもらえば済む話なんですよ。  だから、これ、委員長、委員会として、この工事契約書の写しを提出をいただくように御尽力いただきたいと思うんですが、その要求もさせていただきます。
  47. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) その件につきましても、後刻理事会において協議をさせていただきます。
  48. 大島九州男

    ○大島九州男君 まあ、まさにもうああ言えばこう言うというような感じのことを言われて、私は、鴻池先生は大変尊敬する先生ですけど、あの鴻池先生がこうだとはっきりおっしゃいましたよね。それに対してその反論が出ていましたね。まさしく、鴻池先生は男気がある政治家として、その政治家の面を金で張り倒すようなそういう教育者があってはならぬと、そういうふうにおっしゃったわけですよ。それを、反論として、誰かが書いてありませんでしたけれども、度重なる献金の要求があったなんていうことをホームページで反論したり、そして、自治省に、何ですか、出向と書いたのか出張と言ったのかとかいうのを何か経歴に書いてあるというふうにありましたが。  今日は、お忙しい中、総務省から冨樫総務大臣政務官においでをいただいておりますので、先生は秋田の県議会で議長も務められたもうばりばりのたたき上げの政治家ですから、やはり我々政治家に対してですよ、鴻池先生に対してああいうふうに私は反論するというのは、鴻池先生の名誉も傷つけるし、そして、理事長として、その子供たちに、安倍総理頑張れとか安保法案通ってよかったねとか、そういう、個人的な意見だと思いますよ、あれ。教育的指導というよりは、自分の思想。まさに、あの方が所属する団体はすばらしい団体だと思います、私は。でも、あの方がああいうふうに出てくると、その団体までもおかしく見られるし、学校自体もおかしく見られるし、だから個人の資質がどうなのかと、私はそういうふうに受け取っているんですよ。  ああ言えばこう言うで、必ず、何ですか、責任は人に転嫁しますよね。その何か、この補助金の関係はコンサルが何か適当にやったんだとか、それで、その出向とか出張とかああいうのはアルバイトが書き間違えたとか言っていますよね。だから、そういう部分を、先生、それを受けてどう思うかと。  それと、今言うように、総務省に出張とか、そういうのを経歴に普通書きますか。だから、そこら辺のところを、何か非常に僕らはマスコミでいろいろ聞かれているんですけど、大臣政務官はそこのところをいろいろお調べになっていると思うので、そこら辺のところをちょっと見解も含めて教えてください。
  49. 冨樫博之

    ○大臣政務官(冨樫博之君) まず、総務省に入省した事実があるかないかというお尋ねでありますから、お答えをさせていただきます。  森友学園の籠池氏について、当省で保管している人事録等により確認したところ、昭和五十一年四月に旧自治省の職員として新規採用した記録はないところでございます。  それと、常識的な話になりますけれども、籠池さん個人の思い込みだと思いますので、そのことについてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
  50. 大島九州男

    ○大島九州男君 いや、もうまさしくそのとおりですよね。まあ平気で、平気でとは言いませんよ。だから、今回、学校法人の校舎建築費の関係も、さっきの審議会の議論からいくとやっぱり財政的に心配されていると。現実にお金がなかったんでしょう。だから、審議会には安いお金ですよと。それで、補助金をもらうところには高い見積り出して補助金もらおうとする、その心は、お金がないんですよ。お金が欲しいんですよ。学校を認可してもらいたいから審議会には安い金と。自分のところは財政は安定していますよという、そういう基金も積んでいなくて平気でそういうことが言える、まさにその人の資質の問題ですよ。だから、本来、教育勅語を、教育を本当にきちんとやる人だったらこんなことあり得ませんよ、教育勅語に反する行動をしているわけですから。  だから、そういう意味からおいても、この森友学園の理事長さん、まさに予算委員会には来なくても、この文教科学委員会で釈明をするか説明をすることが絶対に必要だというふうに思います。  是非理事長の参考人をお願いしたいと思いますが、委員長、よろしくお願いします。
  51. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) その件につきましても、後刻理事会で協議をさせていただきます。
  52. 大島九州男

    ○大島九州男君 やはりこれはその本人、当事者に聞かなかったら、文部科学省は大阪府を指導していました、大阪府は審議会で議論していましたというふうにして、最終的には、その理事長といろいろやり取りした審議会の人たちが何か大した議論もしなくて認可しているんじゃないかと。この審議会の人たちのメンバーの名誉にも関わる問題ですから、だからちゃんとその事実を明らかにして、悪いことは悪いんです、いいことはいい、誤れば、過ちはしっかり直してそして立ち直っていくという、そういう指導をしていけばいいわけですから、その森友学園の理事長さんもそのような形でしっかりと襟を正してやり直せばいいわけですよ。それを、うそにうそを重ねたように思われるような、思われるような、そういうやり取りを第三者を通じてやっていても、らち明きませんから。  だから、僕は、ある意味、昭恵さんもかわいそうだと思いました、奥さんも。まあ僕の思いですけど、利用されていますよね、明らかに。いや、それは、政治家の家族はみんな、選挙で応援してもらおうと思ったら、それは協力できることはやりますよと言うし、現実に呼ばれりゃ講演にも行きますし、だから、それを正しい心でちゃんと受け止めてくれればいいけれども、今言うように、ある方向、こっちへ持っていこうとする方向で利用されたとしか言いようがない。  だって、安倍総理を支える内閣の人たちは、当然、安倍総理を支えるためにいろんなことをやろうとするのは当たり前ですよ。その内閣を支える行政マンは、当然、自分のトップを支えようとするのは当たり前じゃないですか。だから、そこに安倍昭恵さんが名誉校長である学校の認可申請が出てきたとか補助金申請が出てきたと思ったら、それは少しでも協力してあげようというふうに思うのが人情じゃないでしょうか。それは私は、もし私がその行政マンの立場としたら、どこまでやるかは別として、少しでも便宜を図れるものなら図ってあげようというふうに思うんですよ。そこをうまく僕は利用していると思いました。(発言する者あり)いや、それを財務省がそこまでやるということは、今言うように、上から圧力が掛かったという話になっちゃうわけですよ。  だから、それを言うなら、今言う政治家の圧力がなければ財務省、役人たちはそういった今まで過去にない異例な対応をすることはないんだと。いや、だからそこに政治的圧力が掛かっていると、そういう話になっちゃう。だから、もうそれだったら当事者を呼んでしっかり話を聞いたらいいというただそれだけの話でありまして、しっかり先生方にはその御尽力をいただきたいというふうに思っているわけであります。  引き続き行きますが、土曜学習、教員と地域や民間のサポートとの役割を切り分ける配慮、先ほど言いましたように配慮なんですよね、その思いをどういうふうにいくかと。極端な話が、その首長さんが、ああ、学校の先生を、土曜日やっぱり休んで、ゆとりある本当に生活の中でしっかりとした教育をしてもらいたいと思えば、土曜授業と言わずに土曜学習と言うこの配慮が必要だと。そして、そこに教員の働き方を、この意識を変えていくというのは、やはり国、県、市、そのトップの首長がその意識を変えなければ変わっていかないんですよ。  教育長と首長とが総合教育会議をつくって、そして首長の意向がしっかりとその教育に、地方の教育に反映される仕組みをつくったんですから、そういう意味では、その政治家にそういった意識をしっかり持っていただくことが必要だと。そのためには、やっぱり大臣が率先してその発信をしっかりやっていただくことが僕はすごく大事だと思うので、そこのところの大臣の決意をお聞かせいただきたいと思います。
  53. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 本来、土曜日を休みにするという意義は、地域の中において地域の総合力で子供たちの健全育成に資するためというのが導入時の目的でございました。その目的から考えれば、当然、委員がお話をされたように、地域全体で学校運営であるとか生徒の健全育成のためにいろいろと協力をいただくための環境づくりというのは重要な観点であるというふうに考えております。  文部科学省も、今、その方向に向けて学校と地域の協働をより進めるための施策を進めておりますけれども、そういった面をしっかりと取り組みながら、委員の思いと今文部科学省の方向性というのは一にするものだと考えておりますので、取り組んでまいりたいと考えております。
  54. 大島九州男

    ○大島九州男君 私は、やっぱり分かりやすいところから始めた方がいいと思うんです。だから、チーム学校、その地域と学校の先生や専門家が連携していくというのはもう当然理想で、そこを目指していくんですけれども、やっぱり一番最初に切り分けて分かりやすいのは部活なんです。だから、部活を、まず最初にしっかりと部活動指導員を法律に明記して、これから進めるところを周知すれば、なるほどと、こういう形でいろんな生活指導とかいうのも地域の専門家と連携していけばいいんだというふうに分かりますからね。  だから、最初から何かひっくるめてぼんと言っちゃうと、みんながそれぞれ迷っちゃうんですね。だから、特に県、市、町というふうに下りていくときにだんだんだんだん薄れていっちゃいますから、明快にそれは発信をしていただきたいということを要望をしておきます。  それから、最後に、専門職大学というのを今度つくられるということで、まだ法律が出ておりませんので細かいことは聞きませんが、この専門職大学をつくる理念とその意義とか目的を教えていただければと思います。
  55. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 文部科学省では、現在、新たに専門職大学及び専門職短期大学を制度化する法案を今国会に提出するため所要の準備を進めております。  産業構造が急激に変化する中、それぞれの職業分野で業務の改善、革新や新規分野の開拓が求められ、より高度な実践力と新たな物やサービスをつくり出す創造力を有する人材の育成が喫緊の課題となっております。  こうしたことを踏まえ、専門職大学等は、新たに大学制度の中に実践的な職業教育に重点を置いた枠組みとして制度化しようとするものであります。これにより、アカデミックな教育と並ぶ実践的な職業教育の新たな選択肢を提供することができると考えております。
  56. 大島九州男

    ○大島九州男君 私は、大変それはすばらしいことだと思うんですね。やはりアカデミックな学術的なものを勉強する人、そしてまた物づくりのことを技術的に学んでいく人、そういう人たちが相まってちゃんと社会が構築されていると。  私がよく言っているお花を生ける剣山ですけれども、お花を生ける剣山があって、そこにきれいな花があるんですけど、結局、その花だけ見て、ああ、きれいだなと、世の中だけ見ているんですけど、その根本は何かというと、この社会をつくっているのは人材であります。その人材を剣山に例えるならば、全て同じ高さなんです。プロフェッショナルな教育とアカデミックな教育を受けた人、分かりやすく言うと大学教授と職人さんはと、こういうふうに錯覚している人が多いんだということです。  だから、全ては同じ貴い人材がこの社会をつくっている、だから大学を出た人も専門職大学を出た人も同じと。これは、同じ大学だから同じだというふうに受け取る人はいますけれども、専門学校と大学というと、どうもこういうふうに受け取る人たちが多いと。  だから、そういう意味において、専門職大学という名前で一般の方が、あっ、大学だからアカデミックな、学術な人も物づくりの人も一緒なんだなというふうに、こう思うようになる効果はあるんだろうなとは思っているんですが、現実的には、専門学校で物づくりを学ぶ人たちが、専門職大学にその通っている学校がならなくても、同じようにしっかりと社会の人たちが認識をし、そして、特に中小企業だとか地方の企業は専門学校を出た人たちが即戦力として働いていただくことの方が貴いんだと、まさにそういう人材はすばらしいという声がたくさんある中で、そこの部分をもっともっと国民の皆さんに周知をしていただくためにも、この専門職大学をつくることに対してはそういう効果をもっともっと狙っていただかなければならない。ただ仕組みというか機関だけをそうやってつくって、それで終わりではなくて、これからそういう、国民の皆さんにそういった思いをみんな持って、貴い人材なんだと、だからそういう貴い人材を育てる教育が大事なんだと、だからその教育者、その教育者の倫理観や教育理念が問われる。  私学の精神はまさに建学の精神でありますから、そういった意味において、森友学園の建学の精神は何だったのかということをもう一度あの理事長には原点に返ってもらって、そしてその教育勅語の精神をしっかりと遵守していくならば、その矜持を持って国会へ出てきて証言すればいいんです。そして、本当に自分が間違えていると思えばそのことはわびて、そして新たに出直せばいい。それが私たち教育に携わる人間が、ただ責めるだけではなくて、ちゃんと過ちは過ちとして認め、そしてそれをどう改善をしていくかということをしっかりとみんなで助け合いながら、そして支え合っていくという、これが教育の一つのあるべき姿であるというふうに思います。  そういった意味において、特に今回、この委員会では、委員長、委員長も教育に携わった経験のあられる先生ですから、是非その関係者を呼んでいただいて委員会でやると。もし、こういう公式の場で出てくるのが嫌だとおっしゃれば、非公式でもいいじゃないですか。特にこの文教科学委員会でそういう人たちとちゃんと話をして、そしてマスコミ偏重のいろんなことではなくて、事実をしっかりとその関係者である人たちが共有をして、そして新たにスタートできるような、そういう場にしていただきたいというふうに思うところであります。  二分ぐらい残っておりますけれども……(発言する者あり)代表からの御指示でございますので、そうすると、あと二分お話をさせていただきます。素直なことが一番大事ですからね。(発言する者あり)はい。  ということで、大臣、今私が種々述べたことに対する所感があれば、ちょっと感想を述べていただければというふうに思います。
  57. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) まず、委員会の運営に関しては委員会において御協議をいただければと考えております。  委員の方からお話をいただいた、全ての方々がそれぞれの個性、能力、志に応じて活躍をするための教育的な環境づくりをというのはまさしくおっしゃるとおりだと考えております。  今回の専門職大学院もその一環としてより高度な実践力というのをしっかりここで学んでいただき、また、その高度な実践力を支える例えばITの知識であるとか、そういった知識も併せて勉強することによってより御活躍をいただくための高等教育機関であるというふうに認識をしているところであります。  委員もお話がありましたとおり、これはもう専門職大学院に望まれる機能もありますし、専門学校に望まれる機能もあって、それぞれの教育機関としての個性、仕組みの中で充実した教育をお進めをいただければというふうに考えておりますし、まさに今、安倍内閣で推進をしております一億総活躍というのは、先ほど申し上げましたとおり、それぞれの個性を最大限に発揮をしていただきながら社会参加をしていただくということでございますので、それを支える教育制度の構築に向けて文部科学省としてもしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  58. 大島九州男

    ○大島九州男君 じゃ、最後に一言。  一般論として、やはり教育者として、その理事長であったり教育に携わるトップに立つ人は、うそがあったり虚偽を申請したりとかするようなことであってはならないというふうに私は考えるんですが、文部科学大臣、どうでしょうか。
  59. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) 時間が来ておりますので、簡潔に、大臣、お答えをいただきたいと思います。
  60. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 一般論として、教育に携わる方は高度な倫理観が必要とされるというふうに認識をしております。
  61. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  最近、教育勅語を教育方針に掲げる学校などが話題になっております。それに関わって私も一問伺っておきたいと思います。  一九四八年に国会は、衆議院で教育勅語等の排除に関する決議、参議院では教育勅語の失効確認に関する決議、それぞれ上げております。衆議院の教育勅語等排除の決議においては、その指導原理的性格を認めないということを宣言しておりますが、ということは、今も学校教育法下の学校等において教育勅語を指導原理とした教育が行われることはあってはならないということでよろしいでしょうか、大臣。
  62. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 教育勅語については、日本国憲法及び教育基本法の制定等をもって法制上の効力が喪失をしております。  御指摘の昭和二十三年の衆議院本会議における教育勅語等排除に関する決議では、憲法第九十八条の本旨に従い、教育勅語等の詔勅を排除し、その指導原理的性格を認めないことを宣言したものと承知をしております。  現行の学校教育法上の学校において、教育勅語を我が国の教育の唯一の根本とするような指導を行うことは不適切であります。また、憲法や教育基本法等に反しないような適切な配慮の下で取り扱うことまでは否定するものではないと考えております。
  63. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 教育勅語というのは失効していて、唯一の根本とすることは不適切であるということであり、つまりは、学校の教育方針として教育勅語を掲げることは今も認められていないということ、これは大変重要なことだと私は思うわけです。また、この決議に先立つ一九四六年十月には、その教育勅語を今後は読まないことにすることという文部次官通牒が出されていることも私は重要であると思います。  とりわけ最近、一部、政府の中でも、この教育勅語で掲げられている例えば徳目、親孝行や兄弟仲よくすることなどの中身は普遍的であるのでいいとかいうような議論が出されているようではありますが、これらの徳目の結論はどこに行くか。「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」。つまり、重大事態があれば天皇のために命を投げ出すというところにつながっていると、これが教育勅語の核なわけです。戦前の教育は、この教育勅語を子供たちに徹底的に教え込むことで戦場に送り出していくようなことになっていたと。  ましてや、この教育勅語、天皇を主語としていて、「朕惟フニ」から始まっていて、国民を「我カ臣民」と呼んでいると。これは、今の憲法がうたう国民主権とは絶対に相入れない物言いであるわけです。  だからこそ、戦前の痛苦の反省から生まれた現行憲法の下で教育勅語が失効されたとされるのは当然のことでありますし、私は、今こそ現行憲法が掲げる平和主義、国民主権、個人の尊厳や基本的人権を尊重した教育を守り進めることこそが重要であるということをこの場で指摘しておきたいと思います。  その上で、私は今日は、文科省の再就職、天下りあっせんの問題について伺いたいと思います。  そもそもなぜ天下りが駄目なのか。幹部の公務員が関連のある団体などの幹部などとして再就職すれば官庁と団体が癒着することになり、公正な行政運営がゆがめられるからであります。二〇〇八年十二月に改正された国家公務員法では、許認可や補助金の交付などで利害関係にある相手方に対し、在職職員による再就職のあっせんなどを禁じております。  今回明らかとなった文科省の天下りあっせんというのは、まさにそうした文科省、天下り先が、前局長の仕事と密接に関わる大学に対して職員が退職前から求職活動を行って、その人事課の職員が履歴書作りなどに関与したというやり方の点でも極めて悪質ですし、さらに、調査に当たった内閣府設置の第三者機関、再就職等監視委員会に対して隠蔽工作まで行っていたということは本当に問題だと思うわけです。  大臣、この天下りあっせんというのは、報告書等を見ますと、ここ十年近く、代々の幹部職員やOBらの関与によって省を挙げて行ってきたということだそうですが、組織ぐるみとも言われるこの問題の原因、どこにあるとお考えか、どのように再発防止するおつもりか、お答えください。
  64. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。  教育をつかさどり、法を遵守すべき立場にある文部科学省の職員が再就職等規制に違反する行為を行ったことに加え、その隠蔽を図ったことは、文部科学行政に対する国民の信頼を著しく損ねたものであると考えております。  今回の問題は、省全体として、再就職等の規制の理解が不十分であったこと及び関係法令の遵守の意識が不足していたことが背景にあると考えております。このため、二度とこのような事態が起きないよう、まずは三月末までに行う最終報告に向けて、全容の解明に向けて徹底した調査を進めるとともに、調査結果に応じて厳正な処分を行ってまいります。その上で、職員に対する実効的な研修の実施、営利企業や退職者からの働きかけへの対応方針の検討、再就職等規制についての関係団体や、退職者等への周知等の再発防止策を検討し、着実に実行してまいります。
  65. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 様々述べられました。  そもそも、じゃ、この問題の原因はどこにあるかというところでは、大臣、省全体としての法の理解不足と、法令遵守の意識が不足していたことだとおっしゃいましたが、私、それだけかと言いたいと思うわけなんです。  二月六日に再就職等問題調査班が発表した「特定OBを介した再就職等あっせんの構造について」の中では、その二〇〇八年の現国家公務員法が施行されるまで、非営利法人である学校法人に再就職する者が中心であったことから、その学校法人等に再就職するためのあっせんを大臣官房人事課において業務として行っていたが、法改正によって学校法人がその禁止対象に含まれたことから、退職者に再就職に関して配慮してもらうことを期待していたということが書かれているわけです。こうしたことを読む限り、文科省は、国家公務員法を改正した後の配慮とは言っていますが、その天下りのあっせん自体をやめようということは考えていなかったのではないかと、そういうことが明らかになっているのではないかと思うわけです。  そこで、私、伺いたいんですけれども、今も文科省ではそうした一定のキャリアを積んだ幹部職員に対しては、退職後、省外に一定のポストを用意すること、業務として再就職というのが必要不可欠だとお考えなのでしょうか。
  66. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) まず、公務員の再就職に関しましては、再就職自体が問題とされているわけではないと認識をしております。  今回の文部科学省の再就職等規制違反は、現職の文部省の職員が再就職に携わったこと、また、現職の職員が在職中に利害関係のある分野に関して自ら求職活動を行ったことにおいて規制違反を問われているわけでございまして、公務員として培った見識、経験をまた新たな場で生かしていただくことは、それは意味のあることであろうというふうに考えております。  しかしながら、今、文部科学省が一連の違反行為と隠蔽行為の中において国民の信頼を大きく損なっている状況である、省全体を挙げて猛省をし、再発防止策に取り組んでいるわけでありますが、自らの襟を正す意味においても、来年度四月一日からの文部科学省の再就職者に関しましては、文部科学省の許認可の対象である団体、法人、また文部科学省から支出がある団体、法人に対する再就職に関しては、国民の方から納得をいただける再発防止策が確立できるまでの間、自粛を求めているところでありまして、しっかりと国民の信頼回復に努めてまいりたいと考えております。
  67. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 自粛というお話がありましたけど、その個々人の対応に任せるという立場ではやっぱり違うと私思うんですね。そもそも、じゃ、原因がどこにあったのかというところをしっかり見詰めて、その姿勢を見直すということが再発防止に何より重要だと。  何より、省ぐるみだと言われているわけですけど、例えばその二月二十一日に公表された中間まとめでいえば、再就職等監視委員会から指摘されたものだけで三十七件あるわけですけれども、それぞれの事案から見えてくるのは、幹部職員は天下りさせるということがもう前提にされているという構図なわけですよ。よくよく見ていると、事案の中では、既に再就職しているOBがその職場を退職するに当たって、後任となる文科省のOBを紹介、リストを渡すといったような例が目立つわけです。  例えば明治薬科大、私立大退職金財団ではOBが自身の後任として後輩を探して求人を依頼したというようなことがあります。また、秋田公立美術大学ではOBである学長がOBを再就職させる目的でOBの情報を依頼し、上智大学では現役の出向の退任に当たって職員がOBを採用させようとしたというと。共通するのは、自分のポスト若しくは周りのポストを文部科学省OBの指定席とするかのような構造なわけです。そこからは、省を挙げて天下り、再就職を再生産していく、更に拡大していくという絵が見えてくると思うわけです。  こういった天下り先の再生産や拡大ということこそが最大の問題であるし、それを改めねばならないと私は思うわけですが、大臣のお考え、いかがでしょうか。
  68. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) まず、今回の再就職等違反に関しまして、その違反が問われているのは現職の文部科学省職員の行為でございます。再就職先の法人、団体又はOBの行為に関しては違法性があるということではございません。今回の一連の中で、私たち文部科学省として、再就職先についてそのお名前を公表させていただきましたけれども、この件に関しては先様の方には大変な御迷惑をお掛けをしたと思っておりますし、また、おわびをしているところでございます。  再就職の意義に関しては、冒頭申し上げましたとおり、再就職自体が禁止をされているわけではないわけでありますが、今回の二十九年度予算案に関しても、計上されている予算に関しては例えば私学助成等を始めとしてしっかりとした算定方式によって出されているものでありますし、第三者による厳正な審査を経ているものであります。  あわせて、先ほど申し上げましたとおり、再就職先の法人、団体は何ら違法行為があるわけではありませんので、その予算を執行することに関しては問題はないものというふうに考えておりますが、いずれにしろ、国民から信頼を失っている状況の文部科学省でありますから、再発防止に向けて厳正な処分をし、また、その防止策の構築をしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  69. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 職員の行動がそもそも問題だということですけれども、じゃ、でも、確かに、法律上では現職の職員の情報が再就職先にまで到達しなければ違法にはならないと、そういう仕組みになっているということですけれども、だからといって、それが、じゃないから、違法じゃないからいいのかと。結局、そこまでに行かなければ違法じゃないからということで情報を渡していたことが違法に今回つながったということなのではないのかと。そういう意味では、やはりその再就職を業務のように、扱いにして、やらねばならぬとやっていた文科省の姿勢が今問われていると言わざるを得ないわけです。  さらに、やっぱりそれは、そうした文科省の姿勢というのは大学側にも影響していると。中間まとめによれば、大学側からの働きかけ、再就職を依頼する働きかけもあったようなわけです。文科省側が当たり前のように再就職、天下りありき、動いていたからこそ、その法改正の後も大学側の認識も省内の認識も改まらずに、OBの求人紹介というのがそのままずうっと続いてきて違法につながっているということなのではないか。  こうした自らが、文科省自らが天下りありきというようなやり方、これをきっぱり改めること必要じゃないかと思うんですが、大臣、もう一度いかがでしょうか。
  70. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 先ほど申し上げましたとおり、今回の違法を問われているのは文部科学省の職員の行為に関するものであります。  大学からの採用活動に関しては、まさにこれは大学の自治の上において大学の御判断によるものであろうかというふうに考えております。最大の、私、問題点は、今回の行為において、厳正に執り行わなければならない教育行政、その執行に当たってゆがみがあるのではないかと、そういう疑念を国民の方々に持たれたことにあるんだろうというふうに思います。  現時点において、それぞれの予算執行、また許認可等については厳正に行われているものというふうに考えておりますけれども、更に今調査も進めているところでございますから、しっかりと全容を解明をし、国民の皆様の疑念を払えるような体制を構築をしてまいりたいと考えております。
  71. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 私、やっぱりこの天下り先ありきの考え方、それを改めることが必要だということを再度申し上げておきたいと思うわけです。  そして、大臣、先ほど来、予算執行には関係ないということをおっしゃっているわけです。しかし、やっぱりこの天下りというのは、文科省と再就職先である大学や団体との癒着関係、これがやっぱり重大な問題になっているのは明らかだと思うわけですね。この癒着関係というのもきっぱり絶たなくてはならないと。それこそ、大臣がおっしゃられている信頼性の問題ですからね。  そういう意味で、じゃ、本当にそうした予算執行等、また大学の自治に対して何の問題もないのかというと、そういうわけでもなさそうだと思うんです。というのが、中間まとめの事例の四や五なんですけれども、滋慶学園副学長に関する事案、磯田文雄氏に関する事案についてなんですけれども、この滋慶学園の運営する滋慶大学の設置審査に関わる情報がその設置審査とは関係ない部署の職員に提供されたということがこの報告書によると分かっています。その上で、文科省の職員は、ほとぼりが冷めるまで磯田氏については副学長でと大学の人事についても口を挟んだということが書かれておりました。これは、天下りあっせんや再就職というところにとどまらない、大学の自治を侵しているような、絶対にあってはならない重大な事案ではないかと思うわけです。  中間まとめでも、公務員の信用失墜行為の禁止に違反すると書かれております。この案件については、天下り問題とはまず別に調査、報告等すべきではないかと思うのですが、大臣、いかがでしょうか。
  72. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 中間まとめにおきまして、平成二十六年三月末に申請のあった滋慶大学の設置に関わる審査過程で、審査に関する情報や是正意見に対するアドバイスが、設置審査とは関係がない部署にいる職員に提供された事実が記載をされております。中間まとめでは、審査の過程における嶋貫氏からの不当な働きかけや、嶋貫氏を副学長等に就任させることを目的とした文部科学省から滋慶学園に対しての不当な働きかけはなかったとされており、また、結果的に本申請は同年七月に自主的に取り下げられているものの、このような行為は、設置審査の信頼を著しく損なうとともに、官職への信用を失墜させるものであり、誠に遺憾であります。  このような行為があったことは決して許されるものではなく、中間まとめにおける指摘を十分に踏まえて、この行為に関わった者に対して厳正な処分を行うとともに、今後、二度とこのような行為が起きないよう、資料の取扱いの改善や職員の意識改革を含め、設置認可の審査に係る情報管理の徹底に関する具体的な方法を検討し、早急に実施をしてまいりたいと考えております。
  73. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 重大な事案だと大臣も思っていらっしゃると。まるで事件は全部分かったかのようなお話でしたけれども。  ただ、磯田氏について言えば、その前に早稲田大学の常勤講師に、非常勤から常勤にと就任させるように室長級の職員が大学側に依頼したという話であるとか、その人事に口を挟むことも行っているわけですし、その後、磯田氏本人は茨城大の学長選に出馬したり、若しくは二〇一四年に名古屋大アジアサテライトキャンパス学院長に就任されていると。しかし、この学院長就任について文科省職員が関係したかどうかという点もまだ明らかにはされていないわけです。そういう意味でも、こういう案件、しっかり調査して解明していかなければならないと思うわけです。  いずれにしても、こうした文科省と大学との癒着構造、あるのではないかと、そういう疑念が国民の中に広がっているのは明らかなわけですから、そうしたところをしっかりメスを入れると。何より、こうした文科省と大学との再就職の過程において公正な行政運営がゆがめられているのではないかとか、大学の自治や学問の自由を侵害しかねないのではないかとか、そうした疑問に答える対応を取っていただきたいと私は思うわけです。  その上で、もう一つ伺いたいのは今後の対応なわけです。今後の対応については、先ほど大臣からも三月末をめどに最終報告をまとめるということを説明受けましたが、先ほどの件も含めて、全容解明へ責任を果たすということでよろしいでしょうか。
  74. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) まず、文部科学省において、これまでも、学問の自由や大学の自治、私学の自主性、建学の精神を尊重しつつ大学行政を行ってきたところでありますが、これはもう当然のことでございますので、今後もこの理念に基づいてしっかりと高等教育行政を取り扱ってまいりたいと考えております。  中間報告においては、再就職等監視委員会から指摘をいただきました三十七件の案件をまず先行して調査をして公表させていただきました。今後、最終調査、三月の末を目途にとしておりますけれども、その最終調査においては、その三十七件以外の事案に関しても当然調査をいたしまして公表させていただきたいというふうに考えております。その上において厳正な処分を行い、そして、先ほど来繰り返し申し上げておりますが、何よりも再発防止に向けた体制をしっかりと構築をしてまいりたいと考えております。
  75. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 全容解明へ向けて頑張るというお話でしたけれども、やはり三十七件で終わりにしてはならない、しっかりこの際うみを出し切る、疑惑をちゃんと解明していくということが何よりも再発防止のためにも必要だと思うわけですが、その全容解明のためにやはりどのような調査が必要かと。  例えば二月二十四日の質疑で、大臣は、調査の書面に、虚偽回答の場合には懲戒処分等の量定に影響が出る可能性があると記載したと。その趣旨は、自らの行為について隠すことがない回答を促進する観点からの記載だと。また、他の職員の再就職等規制違反行為等については証明できるものが必要と記載したと。その趣旨は、情報提供により懲戒処分につながる可能性があることから、調査の正確性を担保することが必要との観点からと述べられているわけですが、もちろん、自らの行為について隠すことがない回答を促進することや調査の正確性、どちらも大事な点ではあるとは思うのですが、とはいえ、本当にうみを出し切る、組織ぐるみとまで言われている文科省の天下りの全容を解明するためには、懲戒ありきとか調査の正確性を先に求めるというよりも、まずは真偽の分からないささいな情報も全て手のひらに乗せるというところから始めてこそ全容解明になるのではないかと、そういう発想の転換で、職員が自由に意見表明できる環境を整えた調査を行っていただきたいですし、そして全容解明していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
  76. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 二月六日付けで実施をしました全職員調査については、その様式に関しては外部有識者の指導、判断の下に実施をしているところであり、調査の内容等については適切なものであると考えております。  しかしながら、調査の書面に、虚偽回答の場合には懲戒処分等の量定に影響が出る、証明できるものが必要と記載した趣旨が職員に十分に伝わっていないのではないか、また、回答者個人のプライバシーへの配慮が十分でない回収方法だったのではないか等の御指摘を受けたところであります。  調査の書面に、虚偽回答の場合には懲戒処分等の量定に影響が出る可能性があると記載した趣旨は、委員からもお話がありましたが、自らの行為について隠すことのない回答を促進する観点から記載したところであります。また、他の職員の再就職等規制違反行為について証明できるものが必要と記載した趣旨は、情報提供により懲戒処分につながる可能性があることから、調査の正確性を担保することが必要との観点から記載したことであります。  このように、これらの記載を含め、本調査の意義が回答する職員に明確に伝わるようにするため、回答者個人のプライバシーに十分配慮をした回収方法とすることが適当であると判断をして再調査を行ったものであります。  また、書面に加えてヒアリングなど、更に徹底した調査を実施をしておりますし、匿名で情報を提供できる窓口も設置をいたしているところでございまして、これらの内容によってしっかりと全容解明に努めてまいりたいと考えております。
  77. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) 時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
  78. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 本当に職員が自由に発言できるように、ささいな情報も含めてしっかり集めて全容解明していただきたいですし、やはり私、最終報告出して終わりではなくて、ちゃんとそれが果たして再発防止につながるように、引き続きの審議は最終報告が出された後も必要であるということもこの場で申し上げまして、私の質問とさせていただきます。  ありがとうございました。
  79. 高木かおり

    ○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりでございます。私は、日頃より女性の視点、また母親の視点で物事を捉えて、特に教育関連には大変関心を持っておりました。今回、文教委員会で初めての質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いをいたします。  それでは質問に入らせていただきますが、天下り問題についてでございます。先ほど、吉良委員の方からも様々ございました。重なる部分は省かせていただきまして、一点御質問をさせていただきたいと思います。  今回、子供たちの教育をつかさどる文部科学省からこのような法律違反が出たというのは本当に残念でなりません。子供たちには示しが付きません。今調査中で、今月中に全容解明されるとお聞きをしておりますけれども、そもそも第一次安倍内閣のときに公務員制度の法改正を行い徹底した天下り規制を導入したにもかかわらず今回のような事例が発覚したことに対して、どこに問題があったのかと。それに関しては、先ほど、原因といたしましては、理解が不十分であった、また関係法令の遵守が、その意識が不足していたという御答弁もございました。やはり私は、今回、組織の在り方、またこの隠蔽体質、公務員の身分の保障、そして年功序列といった現在の公務員制度の仕組みが問題なのではないかと思っております。  民間企業では終身雇用制が崩壊し、グローバル競争の中で生き残りを懸けて必死に闘っています。ですけれども、これは裏を返せば、能力があれば引き立ててもらえる、頑張っている人が認めてもらえる、そんな職場環境が仕事の活性化、効率化、そして生きがいにつながっていくのではないかというふうに私は思っております。  我が党は国家公務員法改正案も提出をさせていただいておりますけれども、元々優秀な人材が多い公務員の方々です。年功序列や手厚い身分保障をそのまま残すのではなくて、制度改革はもちろんですが、今こそ意識改革が必要なんではないでしょうか、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
  80. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 今回の文部科学省の再就職等規制違反に関しましては、委員御指摘のとおり、文部科学行政に対する国民の信頼を著しく損ねたものであり、省を挙げて猛省をし、信頼回復に努めてまいりたいと考えております。  委員の方からお話をいただきました、まず、この再就職問題等の背景としての人事の仕組み等に関してでございますけれども、文部科学省では、平成二十一年度より、能力・実績主義による人事評価に基づき人事を行ってまいりました。また、平成二十七年度より、幹部職員の候補となり得る管理職員として、その職責を担うにふさわしい能力及び経験を有する職員を総合的かつ計画的に育成するための幹部候補育成課程も導入をしているところであります。  こうした制度をしっかりと運用することにより、能力・実績主義を踏まえた採用年次等にとらわれない人事を推進することで職員の意識改革を図ってまいりたいと考えております。
  81. 高木かおり

    ○高木かおり君 是非とも全体的な意識改革というのも、今後も今回の事件踏まえてしっかりと行っていただきたいと御期待を申し上げて、次の質問に移らせていただきたいと思います。  次に、大学改革についてでございます。  先日の予算委員会で、大学教育の無償化につきまして、そして大学の今後の在り方について質問をさせていただきましたが、大学についての教育の無償化については賛否が分かれていることはしっかりと認識する必要があるかと思っております。  大学で学ぶ学生たちが、将来、国や地方、企業、その他あらゆる社会におきまして必要とされる人材として育成されていくことは、今後の日本にとって大きな資産であると考えております。  大学教育を無償化するということは、未来への投資でもあります。それには、大学自体も投資し得る対象でなければならないと考えます。今求められている大学の役割をもっと明確化し、大学の存在意義を国民の皆様に知っていただくことが肝要であると考えております。大学は、国立、私立、公立とあり、それぞれ課題はあるかと思いますけれども、特に今回は国立大学、こちらは運営費交付金という形で税金が多く投入されておりますので、今回、国立大学に注目して見ていきたいと思っております。  平成十六年にこの国立大学法人として法人化されたときの運営費交付金はどのような基準で金額が決められましたでしょうか、お聞かせください。
  82. 常盤豊

    ○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。  平成十六年度における国立大学法人運営費交付金でございますが、平成十六年度はちょうど国立学校から国立大学法人へと転換をする年でございます。その際、国立大学法人法に関しまして国会の附帯決議がございまして、「法人化前の公費投入額を踏まえ、従来以上に各国立大学における教育研究が確実に実施されるに必要な所要額を確保するよう努めること。」とされていることを踏まえまして、平成十五年度予算と実質的に同水準を措置しております。  具体的には、各法人の法人化前の予算を基礎といたしまして、個々の法人からの要求も踏まえて、法人化に伴い新たに必要となる経費については加算をいたします、そして、法人化に伴い法人外の例えば一般会計の方で直接に負担するようになる部分は減算、減額をいたします。そういう調整を行いまして所要額を算定したということでございます。
  83. 高木かおり

    ○高木かおり君 そこから毎年一%が効率化係数として削減されてきたことは承知いたしております。国家の財政出動を削減するという行政改革の一環として行われ、経済効率を上げるために法人化に際しては再編統合され、百一校あった国立大学も八十六校まで現在減りました。大学も生き残りを懸けて様々な改革を行ってきたのだと聞き及んでおります。  先日視察で伺った山梨大学でも、財政的に厳しいんだと、そういった状況だとおっしゃっておられました。そんな中、今年度予算は国立大学法人運営費交付金等が二十五億円増額され、一兆九百七十億円の予算が付いております。  そこで、松野大臣にお伺いしたいと思います。  運営費交付金による支援に加えて、意欲的な教育研究組織整備等を支援する国立大学法人機能強化促進費が今年度四十五億円となっておりますけれども、大臣所信にも改革を進める大学を重点的に支援するとあるように、各大学の強みですとか特色、こういったものを生かした機能強化とは具体的にどのような取組をして支援していくんでしょうか、お聞かせください。
  84. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 平成二十八年度からの第三期中期目標期間の国立大学法人運営費交付金においては三つの重点支援の枠組みを創設し、各大学から拠出された財源を活用して、新設する国立大学法人機能強化促進費と併せ、各大学の強み、特色を踏まえた機能強化に積極的に取り組む大学に評価に基づく重点支援を行う再配分の仕組みを導入をいたしました。  各大学は、第三期中期目標期間において特に重点的に取り組む内容を踏まえた取組構想を自ら策定し、地域のニーズに応える人材育成研究、分野ごとの優れた教育研究拠点やネットワークの形成、世界トップ大学と伍した卓越した教育研究等の機能強化を実現するための積極的な取組を推進をしております。  文部科学省としては、こうした重点支援を通じて各大学がマネジメント改革や学内資源再配分による機能強化の取組を進めることで個性を明確にし、社会の変化に対応した教育研究組織づくりなど、国立大学の機能強化を着実に進めてまいりたいと考えております。
  85. 高木かおり

    ○高木かおり君 本当に、この重点支援に対しましての予算を付けていただいたというのは本当に大きな前進だと思っております。本当に、法人化されてから、国立大学の方では様々な研究費ですとか、そういったお金の面で苦しい状況だというのもよくお聞きをいたしております。  そのほかに、数理・データサイエンス教育の強化、これにも六億円が新規で予算が付いています。やはりこれも人材育成という観点ももちろんあるかと思いますけれども、これらを強化することによってどのような効果が得られるのでしょうか、この分野に投資する理由をお聞かせください。
  86. 常盤豊

    ○政府参考人(常盤豊君) 大学の数理・データサイエンス教育の強化ということでございます。  今日、データが非常に豊富に入手できるという時代でございます。その中で、データの有する価値を見極めて効果的に利活用するということが、学問の発展だけではございませんで、新産業の創出、経営力強化ということにもつながっていく可能性を広げていくということが期待をされているわけでございます。  そういう観点から、数理やデータサイエンスをツールとして活用する力が幅広い分野で求められていると考えております。このため、従来の文系、理系の枠を超えまして、全学的な数理及びデータサイエンス教育を実施する組織を整備いたしますとともに、標準的なカリキュラムの作成あるいは教材の開発等を通じまして全国の大学へ普及、展開する拠点形成に必要な経費といたしまして、国立大学法人運営費交付金に六億円、平成二十九年度予算案として計上しているところでございます。
  87. 高木かおり

    ○高木かおり君 これに関しましては、本当に時代に即したところにもきちんと必要なところに財源を投資していくという意味では、本当に評価されるところだと思っております。  そして、この各国立大学は法人化以来、本当に自由度が増した反面、先ほどから申し上げているように、財政面では本当に自助努力が求められていると思います。そんな中で、国立大学法人法の一部を改正する法律が今年四月一日から施行されますけれども、その中の国立大学法人等の財政基盤の強化を図るための措置について御説明ください。
  88. 常盤豊

    ○政府参考人(常盤豊君) 国立大学の財務でございますけれども、運営費交付金などの公的資金の充実に加えまして、寄附金の拡大など財源の多様化を図って財務基盤の強化を図るということが必要だと考えてございます。  その中で、様々な各大学での取組もございますし、また税制改正等の取組もございますが、今御指摘をいただきました国立大学法人法の一部改正の関係でございますが、今回、昨年の春に改正をしていただきまして、その中で、国立大学の資産の運用といたしまして、寄附金等を原資とする余裕金の運用については従来よりもより収益性の高いものにも拡大をできるということで改正をしていただきました。この規定はこの四月一日から施行されるということで、現在準備を進めているという段階でございます。
  89. 高木かおり

    ○高木かおり君 先ほどおっしゃっていただきました公的資金に当たらない寄附金、この寄附金ということに関しまして、またちょっと後ほど詳しくお聞きをしたいと思うんですけれども、資産の有効活用を図るという、これはもう是非とも推進していただけるようにお願いを申し上げたいと思います。  また、少し次に行かせていただきますが、今までの既存の大学はもちろんなんですが、今後新しく大学ができる場合、大学の質を担保するためにもしっかりとした認可基準が必要だと思います。現在、どのような過程でどのような審査が行われているんでしょうか、また、この審査は大学の質を保つための機能がしっかりと備わっているとお思いでしょうか、お聞かせください。
  90. 常盤豊

    ○政府参考人(常盤豊君) 大学の量的拡大や個性、特色の多様化ということが進んでいる中で、大学教育の質の確保ということは非常に重要な点だというふうに考えてございます。特に学修の質を確保するという観点からは、学修者の保護であるとか、あるいは国際的通用性の確保ということを図るために、大学の設置認可審査を始めとする高等教育の質の保証ということが重要であるというふうに考えてございます。  具体的には、大学の設置の場面で申しますと、新たな大学の設置を認可するに当たりましては、文部科学大臣は、大学運営に関する有識者や各学問分野の専門家により構成をされております大学設置・学校法人審議会に諮問をするということになっております。そして、大学設置・学校法人審議会では、これは大学を新たに設置する場合、それから既に設置されている大学が学部等を設置する場合でスケジュール等異なってまいりますけれども、いずれにいたしましても、教育課程であるとか、あるいは教員組織、施設設備、財務状況、こうしたものが学校教育法あるいは大学設置基準等の法令に適応しているかということにつきまして、学問的、専門的な観点からの審査を行っているということでございます。
  91. 高木かおり

    ○高木かおり君 是非とも、新しくできる大学に関しましては、この審査の基準等しっかりと、大学の質を保つためにしっかりと機能が備わっているという状態にしていただいて、今後、慎重に取り組んでいただきたいというふうに思っております。  今まで大学に対しての様々改革について等お聞きをしてまいりましたけれども、次に、学生への取組についてお伺いをしたいと思います。  これまで国立大学法人の制度改革について、あっ、ごめんなさい、先ほど質問してきました。学生自身ももっと大学に自らの求める探求心ですとか知識欲の価値を見出していっていただいて、社会貢献できるような人材育成、そういったことを行っていかなければならない。本当に繰り返しにはなるんですけれども、大学の教育の無償化ということにもこれは大きな意味を持つと私は思っております。  学生への教育改革に対する取組、こういったものはどのようなものがございますでしょうか、お聞かせください。
  92. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 特に国立大学においてでございますけれども、知識基盤社会を支える多様な人材を育成する中核機関として、社会からの要請に応える人材育成の充実に努めることが重要であると考えております。  各国立大学では、社会から求められる学生を輩出するため、少人数クラスによる能動的な学習や実社会の問題を題材とした演習など、学生の主体的な学びを促進する取組がなされるとともに、学修過程や学修成果を記録することにより学生や教員が教育の成果を客観的に把握する仕組みや学生による授業評価なども行い、教育機能強化に積極的に取り組んでいます。  また、国立大学においては、社会経済の変化に対応した教育機能の充実に積極的に取り組んでおり、平成二十二年以降、約四割の学科が新たな学科へ転換するなど、教育組織の改組が行われています。これらにより、地方自治体や産業界と連携しながら、地域のニーズに応じた人材を育成する学部や文理融合による幅広い視点からの社会の課題解決を図る人材の育成を目的とした学部が設置されるなど、意欲的な取組が行われているところであります。  文部科学省としては、今後も各国立大学における教育の機能強化に関する積極的な取組を促していきたいと考えております。
  93. 高木かおり

    ○高木かおり君 今大臣から様々御答弁をいただきました。国立大学法人として本当に様々改革を行って、全力で取り組んでいただいているというふうに感じております。  学生の教育を行うわけですから、学生の皆さんもやはりそれに応えて今まで以上にしっかり勉強をしていただきたいわけでございます。試験は、よく日本は入るのは難しいけれども出るのは簡単だというようなことを、まあ諸外国に比べてですけれども、そういったようなことも言われます。試験は厳正に行って、達成度の低い学生はもう卒業できないよという、そういった方向に持っていくというような、しっかりと学生さんたちにも大学改革に対して応えていただける、そういった大学の環境をつくっていくべきであると考えております。  先ほど、寄附金について後ほどお伺いしたいと思いますと申し上げました。先ほどの財政基盤の強化を図るための措置のところでも、公的資金に当たらない寄附金を、自己収入の運用対象範囲、これを一定の範囲でより収益性の高い金融商品にも拡大すると、そういったことで、この寄附金、運営費等交付金以外の寄附金という形で、大学はこれを自分たちで運用しながら、管理運用しながら、様々、研究費ですとか学生のために使うですとか、そういったことを行っているというふうに聞いております。  実は、この文部科学省が実施しておられます大学等における産学連携等実施状況について、こういったちょっとグラフがあるんですけれども、国立大学における寄附金収入について、これは国立大学における寄附金収入はほぼ現在横ばいで推移しておりまして、寄附金収入における日本とアメリカを比較すると、日本は非常に寄附金が少ないという現状であるということが分かります。  大学が改革の中で予算を削るというのもやはり限界があるかと思います。国立大学といえども独自の方法で運営費を捻出すること、これもしっかりと、やはり法人化されたわけですから考えるべきだというふうに思っております。  先ほどの法律に関しましても、自分たちで管理運用もできるということですので、これを利用しない手はないということで、例えば弘前大学の方では自治体と地元企業の寄附によるグローカル人材の育成を目的とする特別基金の設立等を行っている、また、徳島大学におきましてはクラウドファンディングの仕組みを活用した新たな取組も行っている、要するにネットで寄附者を募る、そういった新しい取組も行っていると。やはりこれは社会全体で国立大学、この大学教育を支えていくという方向にしっかりとこれを期待し、そしてまた、文科省といたしましても尽力をしていただきたいなというふうに思います。  時間がございませんので、あともう一つ、幼児教育の重要性に移らせていただきたいと思います。  我が党は、幼児教育から大学進学まで教育の無償化を行っていくべきだというふうに主張させていただいておりますが、この教育の中で子供の成長過程におきまして、その時々での育児の課題も出てきますし、そのときにしか学ぶことのできない、そういった経験もたくさんありますので、そういった意味で、教育においてはどの段階におきましても教育投資は大変重要だというふうに考えているわけですけれども、その中でも人格形成の基礎となる幼児教育は大変重要だと思っておりますけれども、政府として、この幼児教育の意義、簡潔にお答えいただけますでしょうか。お願いいたします。
  94. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 幼児教育は、教育基本法にも規定をされているとおり、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであります。また、幼児教育については、海外において、質の高い幼児教育を受けることがその後の基本的な学習到達率の向上や将来の所得向上、生活保護の受給率の低下につながるという教育的、社会経済的効果があるとの研究結果も得られているところであります。  幼児教育の無償化を進めることは、家庭の経済状況にかかわらず、全ての子供に質の高い幼児教育を受ける機会を保障するとともに、子育て世帯の経済的負担の軽減に資するものであり、教育効果とともに併せ極めて意義があるものだと考えております。
  95. 高木かおり

    ○高木かおり君 今大臣の方から御答弁をいただきましたように、本当にこの幼児教育の無償化というのは、今後例えば貧困ですとか虐待、また、そういった様々な課題に対しても大変効果のあるものだというふうに私も認識しております。  我が国の公財政教育支出、OECD諸国と比べて、御存じかと思いますが最低水準であり、特に就学前教育と高等教育の私費負担割合が高いという状況になっております。今、政府といたしましても段階的に無償化を進めているということは承知しておりますけれども、この幼児教育の無償化に関しまして、平成二十九年度予算を含め、今後のスケジュール感を是非ともお聞かせください。
  96. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 幼児教育無償化への取組についてという御質問をいただきました。  幼児教育無償化に関する関係閣僚・与党実務者連絡会議を毎年開催をし、今後の取組の方向性を示しつつ、平成二十六年度以降段階的に取組を進め、幼稚園、保育所、認定こども園の全てにおいて、生活保護世帯の全ての子供や全ての世帯の第三子以降の保育料を無償としてきました。平成二十九年度予算においても、市町村民税非課税世帯の第二子無償化や、年収約三百六十万円未満相当世帯の更なる負担軽減の取組を行うこととしております。  今後とも、財源を確保しながら、幼児教育無償化の実現に向けて、関係省庁と連携しつつ、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  97. 高木かおり

    ○高木かおり君 是非とも、そのまた財源に関しても様々議論はあるかと思いますけれども、この幼児教育の無償化、今後も拡充していっていただきたいと思います。  時間が参りましたので、まだまだ御質問したいことは多々ございましたけれども、次の機会に譲りたいと思います。本日は誠にありがとうございました。
  98. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) 午後二時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十四分休憩      ─────・─────    午後二時三十分開会
  99. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  100. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 自由民主党の石井浩郎でございます。  大臣所信に対して質疑をさせていただきますが、その前に、まずは文科省の天下り問題についてお聞きしたいと思います。  文科省における再就職等規制違反の問題につきましては、衆議院におきましても多くの議論が行われたところでございますし、また国民の関心も非常に高いところでございます。文科省職員が国家公務員法に定める再就職等規制に反する行為を行ったこと、そして、あろうことか、再就職等監視委員会の調査に対し、人事課職員が隠蔽工作を行ったことは、教育行政を所管する省庁として言語道断と言わざるを得ません。  教育はこの国の未来そのものでありますし、安倍総理も教育再生を内閣の最重要課題の一つとして掲げられておられます。それほどに重要な教育をつかさどる文科省においてこのような行為が行われれば、その影響は単に違法行為があったということにとどまらず、甚大でございます。  午前中の質疑におきましても、吉良委員、そして高木委員からも御指摘がございましたが、与党としても看過できないという大事な問題でありますので、重複するかもしれませんが、あえてお聞きしたいと思います。  いま一度、この問題につきまして御説明をいただくとともに、この度の再就職等規制違反の問題で国民の信頼を失った文科省が再び国民から真に信頼される文科省になるために、今後どのようにリーダーシップを取って対応されていくのか、水落副大臣に決意を伺います。
  101. 水落敏栄

    ○副大臣(水落敏栄君) 教育をつかさどり、法を遵守するべき立場にあります文部科学省の職員が、国家公務員法に規定する再就職等規制に違反する行為を行ったこと、さらには再就職等監視委員会の調査に対して隠蔽を図ったことは、国民の文部科学行政に対する信頼を著しく損ねるものであり、省を挙げて猛省するとともに、文部科学省の責任者として心よりおわびを申し上げたいと存じます。  この再就職等規制違反につきましては、本年一月十九日付けの再就職等監視委員会の調査報告書で指摘を受けて以降、文部科学省に再就職等問題調査班を設置し、法律やコンプライアンスの専門家である特別班員四名の指導、判断の下、調査班員として十五名の弁護士の方々にも参画していただきまして徹底的な調査を進めております。  まず、二月六日に、国会における御審議にも資するよう、組織的な再就職あっせん構造について、その時点で把握できた事実を公表したところでございます。その後、引き続き調査を進め、二月二十一日に、組織的な再就職あっせん構造や三十七件の個別事案について、その時点で把握できた事実関係を整理した中間まとめを公表したところでございます。  今後、文科省、外部へ出向している者も含め、全職員や退職者等に関する徹底的な調査を進めて全容を解明し、調査結果に従って厳正な処分を行うとともに、再発防止策を着実に実行してまいります。また、これに併せて、国民からの疑惑を払拭できる体制を構築するまでの間、退職者の大学等への再就職の自粛を要請しております。  このような取組を通じまして、一刻も早く文部科学行政への国民の信頼を取り戻すことができるよう、省を挙げて全力で取り組んでまいります。
  102. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ありがとうございました。  私は、人口減少に伴いまして生産労働人口が減少する中、また、一億総活躍社会を目指す中におきまして、公務員の方々が長年にわたり培った知識や経験、そしてまた見識を民間で遺憾なく発揮していただいて、そして活躍していただくことは大変重要なことだと思っております。だからこそ、しっかりと法令を守って、ルールに沿って再就職していただきたいと思いますし、このような事案が二度と文科省内で起こらないようにしっかり対応していただきたいと思っております。  それでは次に、道徳教育の充実についてお聞きしたいと思います。  先日の松野大臣の所信の中でも道徳教育の充実について言及されました。古今東西、これからの時代を生きていく子供たちには、教育基本法に示されているように、知徳体をバランス良くしっかりと育んでいくことが重要でありまして、また普遍のことであります。  先月、当委員会の委員派遣で山梨県に行ってまいりましたが、そのときに懇談させていただいたノーベル医学・生理学賞を受賞した大村智教授は、地方創生は教育からだと、道徳教育が大事であるとおっしゃっておられました。大変感銘を受けたところでございました。  徳に当たる道徳教育につきましては、これまでの道徳の時間が新たに特別の教科として位置付けられることになりました。新たに教科書も作られ、児童生徒は人間としての在り方を自覚し、人生をより力強く生きるためにその基盤となる道徳性を学んでいくわけでありますが、重要なことは、実際に授業を行う教師がこの趣旨を理解して指導の力量を高めて、考え議論する道徳へと質的転換を進めていくことだと思っております。  各学校において道徳教育の質的転換が行われ道徳教育が充実していくようにするため、文科省としてどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。
  103. 水落敏栄

    ○副大臣(水落敏栄君) お答えいたします。  従来の道徳の時間は、読み物の登場人物の心理理解に偏った授業、分かり切ったことを言わせたり書かせたりする授業になりがちという問題がありました。  平成三十年度からの特別の教科化を機に、児童生徒が道徳に関する問題を自分のこととして考え議論する道徳へと質的な転換を図っていく必要があると考えています。具体的に、例えばいじめはいけないということを頭で理解するだけではなくて、具体的な例などを基に、なぜいじめはいけないと分かっていても止められないのか、どうすれば止められるのかといったことを自分自身の問題として受け止めて、多面的、多角的に考えるような授業が求められています。  こうした道徳教育の質的転換を促すため、新たに各学年ごとに導入される教科書を用いることで全国の小中学校で確実に質の高い授業が行われるようにします。また、各学校における取組を後押しするため、文部科学省としては、一、各都道府県が行う教員の研修や郷土教材の作成への支援、二つ目として、各地域の道徳教育の指導者となる教員に対する研修、三つ目に、優れた実践例を映像等で紹介する指導資料作成、四に、優れた実践例を収集しインターネット上で紹介するアーカイブセンターの開設などの取組を進めてまいります。  平成三十年度からの全面実施に向け、様々な機会を活用して道徳科の評価などの趣旨についてしっかりと周知を徹底してまいります。
  104. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ありがとうございます。  教育の最終目的は社会で立派に活躍できる人材の育成であると思っております。私も、昨年の参院選の期間中、学力はもちろん大事であるけれども、しっかりと道徳の充実が必要であると訴えてまいりました。  平成三十年度から小学校で、平成三十一年度からは中学校で特別の教科としての道徳が始まりますが、保護者の中には、道徳が教科として位置付けられるために数値で評価されるのではないか、またあるいは、特に高校進学を控えた中学生の保護者は内申点をどう評価するのかなど、不安に思っている方が多くいらっしゃると思います。  現在、各学校においても保護者会や学校便り等でそうした評価や内申点ではないと説明をしておりますが、まだまだ不十分であるなと感じております。評価を始め改訂の趣旨を我々学校関係者だけが理解するのではなく、保護者や地域の御理解を得ながら連携して道徳教育を進めるべきと考えておりますので、これから始まる道徳教育の評価の在り方、そしてその周知について、いま一度御説明をお願いしたいと思います。
  105. 水落敏栄

    ○副大臣(水落敏栄君) お答えいたします。  道徳教育の充実のためには、学校の力だけではなく、家庭や地域における取組も大変重要でございます。  御指摘のように、道徳の特別の教科化の趣旨を広く共有して進めていくことが必要であると考えております。特に評価の在り方については、数値による評価や他の児童生徒と比較した評価ではなく、文章記述により、一人一人の成長の様子を認め、励ます個人内評価として行うものになるなど、他の教科にない特質を持っています。こうした道徳科の評価は、他の生徒と比較して合否を決める入学者選抜になじまないものであることから、道徳科の評価を入試で用いたり調査書に記載したりしないよう、昨年七月に通知を発出し、都道府県教育委員会等に対して徹底しているところでございます。  こうした評価の在り方も含めて、道徳の特別の教科化の趣旨を学校関係者だけではなく保護者や地域の方々に広く知っていただくため、文部科学省としては、一つに、道徳教育の指導方法や評価をテーマにした公開シンポジウムの開催、二つ目として、都道府県教育委員会等が行う親子道徳の日といった家庭、地域との連携強化のための取組の支援といった取組を行ってまいりました。これらに加えまして、評価などについて分かりやすく説明する保護者向けのリーフレットの作成や配付、道徳教育の優れた取組例等を紹介するアーカイブセンターの開設などの取組を進めてまいります。  こうしたことを通じて、学校と家庭、地域が連携して道徳教育の充実が図られるよう、文部科学省としても全力で取り組んでまいります。
  106. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ありがとうございます。  いま一度道徳教育の重要性と趣旨、そして目的や評価の在り方について周知を図る必要があると思いますので、より一層の正しい情報発信をお願いしたいと思います。  次に、給付型奨学金についてお伺いさせていただきたいと思います。  安倍総理は、施政方針演説におきまして、返還不要な給付型の奨学金制度を新しく創設いたしますとおっしゃいました。また、松野大臣も大臣所信におきまして、家庭の経済事情にかかわらず、誰もが能力に応じて大学を始めとする高等教育機関で希望する教育を受けられるよう、昨年末、我が国初となる給付型奨学金を平成二十九年度政府予算案として取りまとめましたとおっしゃいました。  給付型奨学金の創設、大変喜ばしいことだと思っております。来年度から一部先行実施されることとなっておりまして、法案も今国会提出されているところでありますけれども、その概要と意義について御見解を伺います。
  107. 水落敏栄

    ○副大臣(水落敏栄君) お答えいたします。  意欲と能力があるにもかかわらず、経済理由によって進学を断念せざるを得ない者の進学を後押しするため、我が国として初めて、学生向けの返還不要の給付型奨学金を創設することといたしました。  生徒の進学を後押しするという観点から、平成三十年度の進学者から本格実施することとし、特に経済的に厳しい方、具体的には、私立の大学や専修学校に自宅外から通学する方や児童養護施設退所者等の社会的養護を必要とする方を対象として平成二十九年度進学者から一部先行実施することにいたしております。本格実施時の給付対象者は、一、住民税非課税世帯であって、各高校が定める学力・資質基準を満たす者として各高校が推薦する者とし、全体で、一学年約二万人を対象とすることといたしております。給付月額につきましては、学生生活費の実態を踏まえて、国公私立といった進学先や、自宅、自宅外といった通学形態の違い、また、対象とならない世帯との公平性等を考慮の上、月額二万円から四万円と設定しております。  加えて、平成二十九年度予算案においては、一つは、二十九年度の大学等進学者から、無利子奨学金について、低所得世帯の子供に係る成績基準を実質的に撤廃するとともに、残存適格者を解消することといたしております。二つ目として、返還の負担を大幅に軽減するべく、新たに所得連動返還型奨学金制度を導入することといたしました。  こうした一連の施策を進めることで、低所得世帯の子供について、大学進学の後押しが大幅に進展するものと考えております。
  108. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ありがとうございます。  こうした返済義務のない給付型であれば、能力があって未来のある若者が夢を諦めなくてもいいようになりますし、また、大学進学へのモチベーションも更に上がるものと思いますので、私どもも全力を挙げて協力してまいりたいと思いますので、更に力強く前へ進めていただくようお願い申し上げます。  次に、スポーツ産業について伺います。  二〇一九年ラグビーワールドカップ、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会など、国内で我が国において予定がありまして、スポーツには人に勇気と感動を与える大きな力があります。また、地域の活性化や国民の健康増進による社会保障費の抑制など、様々な分野の社会的課題を解決する可能性を秘めております。私は、特にスポーツを通じた経済の活性化が重要と考えております。  政府は、日本再興戦略二〇一六におきまして、安倍政権の掲げるGDP六百兆円の達成に向けた取組の柱の一つとしてスポーツの成長産業化を打ち出しました。そして、具体的な目標として、スポーツの市場規模を現在の五・五兆円から二〇二五年までに十五兆円まで拡大することを目指しております。  スポーツ市場の規模の拡大を実現するためには、スポーツ庁を始めとする関係省庁と各スポーツ団体が一丸となって、スポーツ産業が我が国の基幹産業の一つとなるようスポーツ産業の活性化を大胆に進めていくべきと考えておりますが、今、松野大臣来られましたので、松野大臣の御見解をお聞かせください。
  109. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) スポーツ産業が活性化すれば、その収益をスポーツ団体や環境の充実に再投資する好循環を生み出し、国民の健康増進や地域の活性化を図ることも可能となります。  このような観点も踏まえ、昨年閣議決定された日本再興戦略二〇一六においてはスポーツの成長産業化が盛り込まれたところであります。これを踏まえ、文部科学省としては、平成二十九年度予算案において、官民が一体となった収益性の高いスタジアム、アリーナ整備の推進、スポーツ団体等の経営人材の育成、大学スポーツ振興に向けた体制整備等の施策を盛り込んでいます。  今後、官民が連携した協議会を開催するなど、関係省庁やスポーツ関係者等とも十分に協力して、施策の具体化に取り組んでまいります。
  110. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ありがとうございます。  スポーツ産業を伸ばすためには、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの成功が重要なポイントになることは言うまでもありません。その東京オリパラを成功に導く上で、私自身大変懸念していることがございます。これはゴルフ会場の問題であります。この問題におきましては既に松沢先生から御指摘をいただいておりますけれども、問題意識は全く一緒でございます。  現在問題になっているのは、霞ケ関カンツリーが女性を正会員にしない、また、日曜日には女性がプレーできないということが女性差別に当たりまして、男女平等が原則でありますオリンピック憲章に反するということであります。今、IOCから改善要請が出されているところでありますけれども、この点だけでも、霞ケ関でやるべきでないんだろうなというふうに思っております。  東京都には、先生方も大臣も御存じのとおり、若洲ゴルフリンクスというのがあります。選手村からももう五分、十分。また、霞ケ関は七月末から八月の上旬にかけてもう三十五度、平均の最高気温が三十五度を超えると。ゴルフ場はもう四十度を超えるという状態になると思います。  選手の体調面を考えても、またその距離のことを考えても、またレガシーという点でも、霞ケ関カンツリーは、私も過去に一回だけやったことありますけれども、名門のプライベートコースでありまして、オリンピックが終わった後はほとんどの、九九%の国民はプレーできない。若洲ゴルフリンクスはパブリックコースでありますので、もう一〇〇%の国民、都民がプレーできると。これも、どちらのレガシー、霞ケ関カンツリーのためのレガシーになってしまう、国民のレガシーにはならないということを申し上げたいと思います。  もう時間がありませんので答弁は要りませんけれども、もう一度検討していただいて、東京都の財産である若洲ゴルフリンクスでなぜやらないのか、私はもう理解できない。また、万が一、霞ケ関カンツリーであの猛暑の中でやって、アスリート、選手が万が一事故があったときには、これは大変なことになるなということを私は大変懸念しております。是非もう一度、大臣、副大臣、もう一度考えていただいて、このゴルフ場、会場の問題を検討していただきたいということを心からお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。  ありがとうございました。
  111. 河野義博

    ○河野義博君 公明党の河野義博です。  まず、松野大臣に伺います。教育無償化についた取組を伺います。  公明党は、長年教育の無償化を訴えてまいりました。平成二十四年の自公連立政権合意以来、幼児教育の無償化は段階的に進められてまいりました。高等学校に関しましても、就学支援金の拡充によりまして公立の実質無償化を終えまして、私立の拡充も図っているところでございます。そして、高等教育におきましても、今般の給付型奨学金の創設、また無利子奨学金の成績基準の廃止、所得連動の返還型の奨学金の創設と、着実にその歩みは進めてきたわけでありまして、無償化、あと一歩というところまではまだ来ていないかもしれませんけれども、ようやくゴールがおぼろげながら見えてきたんじゃないかなと、そういった感覚を持って、私、見ておるところでございます。  公明党内でも教育費無償化に伴う財源を検討するプロジェクトチームが立ち上がりまして、私も事務局次長として参加をさせていただいております。東京都でも、この度、私立高校の無償化に向けた取組が進んでいると承知をしておりますし、大阪府でももう既に導入がされております。  各地の自治体で努力によって無償化が進んでいる状況というのは評価される一方、地域ごとに格差を生んでいるという状況は看過してはならないというふうに思います。東京におきましても、千葉や埼玉、神奈川から通っておられる学生さん、たくさんいらっしゃる中で、住んでいるところによって学費が変わっていくというのはやっぱり考えていかなければならない問題だろうと思います。  したがいまして、国が先頭に立って無償化の旗というのはやっぱりしっかり掲げてその財源を確保していく、こういったことが重要ではないかと考えますけれども、大臣の御所見を伺います。
  112. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 誰もが、家庭の経済状況に左右されることなく、希望する高い質の教育を受けられることは大変重要なことであると考えております。  また、各地方自治体においても、今委員から御紹介をいただきましたけれども、それぞれの地域の実情を踏まえた取組がなされていることを承知をしております。国としても、幼児期から高等教育段階までの切れ目のない形での教育費負担軽減として、平成二十九年度予算におきましては、特に幼児教育無償化に向けた取組の段階的推進、高校生等奨学給付金の充実、大学等における授業料減免等や給付型奨学金の創設を含めた大学等奨学金事業の充実等に必要な経費を盛り込んでいるところであります。  今後とも、必要な財源を確保しつつ、教育費負担軽減に向けた取組を文部科学省としてもしっかりと進めてまいります。
  113. 河野義博

    ○河野義博君 必要な財源を確保しつつ、教育費負担軽減に向けた取組を進めるという力強い御決意をいただいたわけでありますけれども、財源確保は公的なお金、そしてプライベートなお金と二種類大きくは分かれるんだろうなと思いますけれども、まずは公財政に関する教育支出拡充に向けた取組を伺います。  世界教育フォーラム二〇一五では、教育への公財政支出を増加させ、GDPの四ないし六%又は公財政支出において一五ないし二〇%を教育へ分配することを目指すということが採択されました。OECDは、昨年九月に平成二十五年の加盟各国GDPに占める教育機関への公的支出の割合を公表いたしました。加盟国平均は四・五%ですが、我が国では残念ながら三・二%、比較可能な三十三か国中最下位のハンガリーに次ぐ三十二位というような状況であります。また、公財政支出に関しましても、OECD平均一二・九%に対して九・一%という状況であります。  この数字だけ捉えて非難してはならないと思いまして、やっぱり総人口に占める在学者の割合というのは、日本は少子高齢化が進んでおりまして相対的に低い、また、国民負担率も比較的低いという状況と総合的に照らし合いながら勘案せねばなりませんけれども、子供が減っていって少子化が進むから予算減らしていいということは全くなくて、子供を増やしていくためにやっぱり教育予算というのはしっかりと公的な予算も確保していくべきだと私考えます。  公財政教育支出の拡充に向けた大臣の御所見を承ります。
  114. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 教育が未来への投資であり、極めて重要なものであるということに関しては、委員と私は考え方を同じくするものであるかと思います。  平成二十七年の七月に取りまとめられました教育再生実行会議第八次提言におきまして、教育財源確保のための方策として、既存の施策の見直しや優先順位付けによる予算の質の向上、重点化や民間資金の効果的な活用に取り組んだ上で、それでも十分な財源を確保できない場合には税制の見直しを検討するといったことが掲げられています。また、こうした方策を実現をするためには、広く国民の間で教育投資の効果や必要性について認識が共有をされていることが不可欠であります。  今後とも、国会においても御議論を深めていただきながら、必要な財源を確保しつつ、教育投資の充実にしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
  115. 河野義博

    ○河野義博君 国民の間で教育投資が必要なんだということは既に定着したものじゃないかなと、私、個人的に思っておりまして、次はもう決める段階に来ているんではないかなというふうに思います。しっかりと協力をさせていただきますので、公的な財源の確保をやっていきたいというふうに思います。  続いて、民間資金ほかの活用でございます。  公的支出に加えまして、寄附金ですとか学校自体の事業収益、自主財源、またスポーツ振興による収益など、公金以外での財源確保にも注力していかなければなりません。これまでの取組、そしてその成果、また今後の方針に関して御所見を伺えればと思います。
  116. 有松育子

    ○政府参考人(有松育子君) お答え申し上げます。  教育再生実行会議の第八次提言におきましても、教育財源確保のための方策の一つとして民間資金の活用が掲げられております。公財政による教育投資を補完するものとして民間資金を活用していくことは重要と考えております。  この提言を踏まえまして、例えば今年度から、寄附税制の見直しによりまして、国立大学法人等への個人寄附のうち学生等に対する修学支援事業に充てられるものについては税額控除の対象とすることといたしました。また、大学における民間資金の導入を拡大を図るために、民間企業との共同研究の促進にも取り組んでいるところでございます。  今後とも、民間資金の活用を含めまして、教育投資の充実に必要な財源確保に取り組んでまいりたいと考えております。
  117. 河野義博

    ○河野義博君 寄附税制を拡充して、他国と遜色ないレベルまで来たと思います。また、様々な取組を通じて民間企業にも働きかけをいただいて、資金を確保する努力はしていただいているんだろうと思います。大事なことは、これをやっぱり広げていって定着させていく国民運動を文科省が旗振り役となって広げていくことだろうと思います。  また、様々な場面でお願いしておりますが、集める金額の目標というのをなかなか決めたがらない傾向におありなようですので、しっかりとやっぱり目標を決めて、ゴールに向けて官民挙げて取り組んでいくということが大事なんじゃないかなというふうに思います。  続きまして、文教施設整備の拡充に関して伺います。  国公立学校施設の老朽化が進んでおります。築二十五年以上経過した学校施設はこの二十年間で急増しておりまして、施設面積の七五%以上にも上ります。築三十年を超えますと不具合発生率が急増することから、長期的な施設整備計画が求められます。公立高校の耐震化はほぼ終了いたしましたが、非構造物の耐震化、また私立学校の耐震化の促進というのは喫緊の課題であります。そのほか、空調施設の拡充、老朽化したトイレの改修など、私も地元の学校を回らせていただいておりますけれども、文教施設の施設整備全般に関する要望というのは本当に枚挙にいとまがありませんで、ほぼ、施設老朽化に関するテーマというのは必ずどこに行っても聞かされる話でございます。  施設整備は長期的な計画の下、行われるべきものと承知をしておりますけれども、従来、補正予算頼みというような状況をやっぱり排してしっかりと十分な予算を当初予算で確保していく、そして、そのことによって予見可能性を高めていくことが大事なんだろうなというふうに考えておりますけれども、方針をお聞かせいただけたらと思います。
  118. 山下治

    政府参考人(山下治君) お答え申し上げます。  学校施設は子供たちの学習、生活の場であり、その安全性、機能性確保は不可欠でございます。加えて、災害時には地域住民の避難所にもなる極めて重要な施設です。  公立学校施設耐震化についてはおおむね完了しましたが、御指摘のとおり、築二十五年以上を経過し改修が必要な建物の面積が全体の約七割となり、安全面、機能面に支障を来すなど老朽化が深刻な状況でございます。また、私立学校施設につきましても、国公立学校に比べ大幅に遅れており、耐震化の早期完了が喫緊の課題であると認識していることから、平成二十六年度から耐震改築事業の制度を創設するなど集中的な支援を強化しているところでございます。  このため、文部科学省では、公立学校施設整備費として、平成二十八年度第二次補正予算において約一千四百億円を、平成二十九年度予算案において約七百億円を計上するとともに、私立学校施設耐震化のための予算として、平成二十八年度第二次補正予算において約三百億円、平成二十九年度予算案において約五十億円を計上したところでございます。  委員御指摘の当初予算で確保すべきとのことにつきましては、十分理解してございます。文部科学省といたしましては、厳しい財政状況の中、設置者が計画的に施設整備を行えるよう、あらゆる機会を捉えて必要な予算の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
  119. 河野義博

    ○河野義博君 与党議員の一員としても、しっかり当初予算の獲得に向けて応援してまいりたいというふうに思います。  障害者のスポーツ、文化振興に関して伺います。  先日、福岡県にあります知的障害者の障害福祉サービス事業所JOY倶楽部というところを訪ねてまいりました。音楽活動とアート制作を行う二つのグループから成りまして、音楽やアートを素材に人との出会いを重ねられております。障害をお持ちではありますけれども、独自の感性で芸術活動を行っておりまして、全国的にファンも多いというふうに聞いております。  私もお邪魔をしまして、その際、たまたまコンサートに行かれておりましたので音楽は聴くことはできませんでしたが、アート作品を見せていただきました。私、絵に造詣が深いわけでもありませんが、非常にインパクトのある絵でして、インパクトのある絵というのは何となく人を寄せ付けないような絵が多いように思いますけれども、インパクトはあるんだけれども非常に心が寄せ付けられるような非常にすばらしい絵がたくさんございまして、本当にすばらしい取組をされているなというふうに感じて勉強になって帰ってきた次第であります。  大臣所信の中にも、障害のある子供が、学齢期に充実した特別支援教育を受けるのみならず、一生を通じて自らの可能性を追求できる環境を整え、地域の一員として豊かな人生を送ることができるように取り組むことが重要であるというふうに述べられております。障害者のためのスポーツ、文化の振興などに総合的に取り組むというふうにございますけれども、その具体的な方策をお伺いできればと思います。
  120. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 障害のある方に対する支援として、特別支援教育の生涯学習化という新たな考えに基づき、文部科学省全体として、生涯を通じてスポーツや文化などの様々な機会に親しむことができるよう総合的な取組を推進することとしております。  その中で、例えば二〇二〇年に全国の特別支援学校でスポーツ、文化、教育の祭典を開催するスペシャルプロジェクト二〇二〇に向けた取組を推進をしております。このプロジェクトは、二〇二〇年にアスリートやプロの芸術家が全国の特別支援学校で開催される運動会や文化祭に参加をし、障害児が本物のスポーツ、文化に触れる機会をつくるなどの取組を行うものですが、これに向け、祭典開催のための自治体やスポーツ、文化関係団体等の連携体制の整備、具体的な先進事例を蓄積するためのモデル事業の実施、特別支援学校を活用した地域における障害者スポーツの拠点づくり、特別支援学校を対象とした全国的なスポーツ、文化大会の開催支援を行うこととしております。  さらに、障害者スポーツにつきましては、文部科学省障害者スポーツ推進タスクフォースを設置し、障害者スポーツ団体への民間企業からの支援の充実等について具体的な取組を関係団体と連携して進めています。先月は水落副大臣が千葉県の企業を訪問して、障害者スポーツ団体への支援を要請をしましたが、引き続き、文部科学省政務三役を始め関係議員の先生方にもお願いをし、企業訪問を始めとする取組を進めていきたいと考えております。  また、障害者のための文化の振興に係る方策としては、優れた文化芸術活動の国内外での公演、展示の実施、助成採択した映画作品のバリアフリー字幕や音声ガイド制作への支援、特別支援学校の子供たちに対する文化芸術の鑑賞、体験の機会の提供など、障害者の文化芸術活動の充実に向けた支援に取り組んでいきたいと考えております。  これらの取組を通じて、障害のある方の一生を通じたスポーツ、文化の取組の推進に努めてまいりたいと考えております。
  121. 河野義博

    ○河野義博君 特別支援学校の生徒さんに向けての具体的な方策というのを中心に御説明をいただきました。大臣の御発言の中でも改めてございましたが、一生を通じて自らの可能性を追求できる環境、非常に大事なテーマだと思います。文科省のみならず厚労省、また総務省とも連携が必要なテーマでありますので、是非大臣のリーダーシップに期待をさせていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。  次に、公立高校の対応に関して伺います。  生徒のニーズが様々多様化する中、公立高校がいろいろな取組を行いまして、その魅力を高めていくということは大変肝要だと思います。私学の授業料負担軽減措置に伴いまして、公私間の授業格差が少なくなったこと、これも一つの原因となりまして、一部の地域では公立高校離れを懸念する声もあるというふうに聞いております。  公立高校が自らその魅力を高めていくことに関して文部科学省としてはどのように後押しをしていくのか、その方針をお聞かせいただきたいと思います。
  122. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  高校進学率は約九九%に達しておりまして、生徒の能力や適性が多様化する中で、公立高校につきましてはこれまでも各教育委員会や各学校におきまして、必ずしも大学への進学一辺倒ではなくて、例えば東京都におけるエンカレッジスクール、これは全日制の高校を対象としたものでありますが、またチャレンジスクール、これは定時制高校を対象としておりますが、こういったところでの学び直しを直視した教育の実施、あるいは地域との関わりを踏まえた様々な教育活動が展開され、多様な人材育成や地域社会に資する成果の創出がなされているところでございます。  文部科学省におきましては、多様化した生徒の状況やニーズにできるだけ対応して、一人一人の力を高めていくために、より柔軟な教育を実施できるように、平成六年には総合学科の創設、平成十一年には中高一貫教育の制度化など、多様な学びの選択肢を提供するための制度をこれまで整備してきたところでございます。  文部科学省といたしましては、今後とも、各教育委員会や各学校において生徒の実態に応じた様々な取組が進められるよう、その成果などをよく分析いたしまして、優良事例について積極的に情報発信することなどを通じて、公立高校がその特色を十分に発揮し、魅力を高めていくことができるように支援してまいりたいと考えております。
  123. 河野義博

    ○河野義博君 各教育委員会の取組、各学校の取組をモデルケースとして広めていくということでありますが、正しいことなんだろうと思うんです。  一方で、圧倒的に公立優位であった地方においても私学に生徒を取られて、中下位校では定員割れを起こすということも実際に起こっているわけでありまして、やはり文部科学省としてどうするんだと、公立高校をどう盛り上げていくんだというビジョンを示していくということが非常に大切なことではないかなというふうに考える次第でありまして、是非とも協力して知恵を出し合って進めていきたいなというふうに思います。  御発言の中にもありました、公立高校の一貫教育推進に関しまして伺います。  平成十一年より、六年の学校生活の中で計画的、継続的な教育課程を行って生徒の個性、創造性を伸ばしていくと、こういう目的としまして中高一貫教育の公立高校を設立できるようになりました。  先日、私も中高一貫教育の県立高校を訪問してまいりました。一貫教育のため、高校生が自然に手本となって中学生にいい影響を与えてくれる、また、中学生にとっては、中学校一年生にとっては六年後の自分のビジョンというのを非常に描きやすい身近な存在として先輩が同じ学校にいるということで将来像を描きやすい、また、先生方も中高を超えて授業に行くケースもありますので、六年という長い時間にわたって生徒のことを深く知り関われる、こういったメリットは非常に大きいという話を伺ってまいりました。  公立高校における小中一貫、また中高一貫教育の取組状況を教えてください。
  124. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  中高一貫教育制度につきましては、六年間の学校生活の中で計画的、継続的な教育課程を展開することによって生徒の個性や創造性を伸ばすことを目的としておりまして、平成十一年度の導入以降、毎年着実に増加してきておりまして、平成二十八年度現在、全国で六百四校、そのうち公立は二百二校となっているところでございます。  中高一貫教育につきましては、高校入試がないことによる学習意欲の低下などの課題が挙げられる一方で、学力の定着向上や海外留学などの国際化への対応や、地域の特性を重視した教育の実施、そして委員御指摘のとおり、異学年、異年齢の交流による生徒の育成などに成果が見られるところでございます。  また、小中一貫教育でございますが、昨年四月から九年間の義務教育を一貫して行う義務教育学校の設置等を可能とする制度改正を行う中で、取組が行われている学校におきまして、いわゆる中一ギャップの緩和を始めとした成果が見られるところでございます。  文部科学省といたしましては、これら優良事例をよく分析し、広く情報発信することを通じまして、一貫教育を導入しようとする各設置者や各学校がその特色を生かした教育を行えるように引き続き支援してまいりたいと考えております。
  125. 河野義博

    ○河野義博君 県立高校が新たにその附属の中学校をつくるといった場合に、やはり教育委員会が、所管が違いますので、先生の確保などなど、様々な問題も起きているようでございますので、是非きめ細かいサポートをお願いしたいというふうに思います。  続きまして、国際科学オリンピックへの対応でございまして、これはお願いなんですけれども、先日、スーパーサイエンスハイスクールの先生とお会いしてお話を聞きました。国際大会に生徒を引率して行かれているんですけれども、海外に行きますと、あまねく、ほとんどの大会では国王であるとか大統領クラスが出てきたり、国家主席が出てきたり、皇室が出てきたりと、非常に格調の高いものになっているという印象を受けたということでありました。  これがやっぱり生徒さんにとっても大きなモチベーションとして大きく寄与しているんだというふうに先生おっしゃっておられまして、次回、本邦で開催される国際科学オリンピックといいますのは来年つくばで開催される国際情報オリンピックというふうになる予定と聞いておりますけれども、従来の皇室の皆様や文科大臣の御出席に加えて、是非とも総理にも御出席いただけるような環境を整えていただきたいというふうに思いますけれども、御所見をお聞かせいただきたいと思います。
  126. 水落敏栄

    ○副大臣(水落敏栄君) お答えいたします。  次代を担う科学技術人材を育成する観点から国際科学オリンピックの重要性を認識しており、文部科学省では各実施団体を支援してきたところでございます。これまで日本国内におきましては、数学、生物学、化学、地理、地学の分野におきまして合計五回の国際科学オリンピックが開催されております。  文部科学省としても、このような大会の開催に当たりましては、各実施団体の意向や要人の御公務等の状況を踏まえながら開会式や表彰式へ皇族の御臨席を賜るとともに、文部科学大臣等が出席しておるところでございます。  なお、昨年八月には、文部科学大臣からの命を受けた私が三重県で開催された国際地学オリンピックの開会式に出席したところでございます。平成三十年、委員が御指摘のように、二〇一八年には、茨城県つくば市で開催される国際情報オリンピックにつきましても、実施団体の意向や諸状況を踏まえつつ、文部科学省としても積極的に支援してまいりたいと、このように思っております。
  127. 河野義博

    ○河野義博君 積極的に支援というお言葉を、有り難いお言葉をいただきましたので、期待をしておきたいというふうに思います。  最後に、業務多忙化の改善に関しまして、さきの国会でも質問させていただきましたけれども、最後に質問させていただきます。  先日、地元の中学校に行った際に、業務多忙化の中でも様々、部活動や複数、先生方が兼務されている点もあったんですけれども、やっぱり行政からの実態調査の報告が非常に多い、回数が多いと。特に議会中は頻発しておりまして、負担の声も大きいということでありました。報告内容は既に提出したものというのが多いんだというようなお話もありまして、そういったものは是非とも過去分で対応して、確認をしてから、足りない部分に関しては聞いてほしいというような率直な要望をいただいてまいりました。  当局としても業務多忙化の対応というのは様々行っていただいておりますけれども、改めまして、現状認識と対応方針を承っておきたいと思います。
  128. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  平成二十六年度に文部科学省が実施した教職員の業務実態調査がございます。そこにおきましては、例えば、いろいろな項目があるんですが、保護者あるいは地域からの要望あるいはクレームへの対応など比較的教職員にとって負担感が多い事項もあるんですが、その中でも突出して高いのが、今委員御指摘のとおり、国や教育委員会からの調査やアンケートへの対応ということで、この事項については非常に負担感が高いということの結果が示されている状況でございます。  したがいまして、文部科学省といたしましては、学校現場を対象とした、特に文科省自身が行う調査の見直しを従来から実施してきておりますとともに、各教育委員会に対しましても独自で行う調査の見直しについて要請をしているところでございます。  文科省が学校を対象として行う定期的な調査の件数でございますが、平成十八年度につきまして三十三件ございましたが、平成二十八年度現在は二十三件まで絞っているということでございます。  文部科学省といたしましては、教員が子供と向き合える時間を確保して、教員一人一人が今まで以上に誇りとやりがいを持っていける学校現場の環境を実現するために、学校現場における業務の適正化を着実に推進し、学校教育の質の向上に努めてまいりたいと考えております。
  129. 河野義博

    ○河野義博君 学校事務を含む経営全般と、子供に向き合う時間というのは、やっぱり違った視点で捉えてもいいのかなというふうに私は思っておりまして、やっぱり先生方はしっかりと子供さんに向き合えるような環境をつくる、そしてそういうマネジメントを行うという取組がもう少しあってもいいやに私思っておりまして、引き続き議論をさせていただきたいと思っております。  ちょうど時間となりましたので、終わります。ありがとうございました。
  130. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 希望の会(自由・社民)、自由党の木戸口英司でございます。  早速質問に入ります。  私からも森友学園の問題についてお聞きをいたします。  冒頭、関係する子供たち、小学校に入学を希望した子供たち、幼稚園に通園をしている子供たち、大変不安、動揺が容易に想像できるところであります。四月の小学校の開校は今困難な状況にあります。また、不認可の公算も大きいという報道もあります。四月以降、新学期となりますが、この子供たち、学校生活、しっかりと生活が送れるように、文科省として適切な対応、寄り添った対応を強く求めるところであります。  そこで、質問に入りますが、憲法第八十九条、「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」とされています。他方、教育基本法第八条では、「私立学校の有する公の性質及び学校教育において果たす重要な役割にかんがみ、国及び地方公共団体は、その自主性を尊重しつつ、助成その他の適当な方法によって私立学校教育の振興に努めなければならない。」とされています。  私学への入学者数の増大や私学の特色ある教育への評価の高まり等を受けて、私学教育の充実やその公共性の確保に対する社会的要請に応えるべく、憲法第八十九条の趣旨も踏まえつつ、先人たちが種々の工夫を凝らしてきた結果、私学助成など今日の私学行政が築かれてきたと言えます。  このような経緯を踏まえると、文部科学省は、多額の公金が投じられている私学行政に対する国民の信頼を維持するためにも、私学の自主性を最大限尊重しつつ、私学における教育が教育基本法の内容にのっとっているかどうかや、私学に対する認可、助成等の手続が公平なものとなっているかどうかについて注意深く見守り、最大限努めていく必要があると考えます。  しかしながら、今回の森友学園の問題では、教員による度重なる他国への憎悪的表現、園児に対する政治的発言の強要、体罰と断じざるを得ない指導法など、教育基本法や学校教育法にも抵触しかねない教育内容が立て続けに報じられ、私学における教育の在り方やそれを所管する文部科学省の対応について国民の疑念を生じさせています。  また、小学校設置認可に関連して、学園側の意向に沿った不自然な国有地売買契約や、異例とも言える条件付での認可適当答申、さらには安倍昭恵内閣総理大臣夫人が新設予定の小学校の名誉校長に就いていたことなどが報じられ、認可のプロセスが適正であったかどうかを含めて私学行政の公平性に対する国民の疑念が高まっています。  今回の問題は、天下り問題に引き続いて、私学と政治、行政との関わりという点において、私学教育、私学行政に対する国民の信頼を根底から揺るがすおそれがあります。基本的には所轄庁である大阪府において対応すべきことであるとしても、信頼回復に向けて、教育基本法を始めとする各種法令を所管する文部科学大臣としてできることは本当にないのか、政府全体の問題として捉える必要があると思いますが、文部科学行政に長く携わってこられた松野大臣の政治家としての生の声を国民に届けることこそ信頼回復の第一歩ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
  131. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。  まず、私立学校法と憲法八十九条についてでございますけれども、私立学校法は、私立学校の自主性を尊重する教育行政組織の体制を確立をすること、私立学校の経営主体の組織運営を定めてその公共性を高めること、憲法八十九条、委員から御説明いただきましたけれども、八十九条との関係において、私立学校に対する公の助成の法的可能性を明確にすることを狙いとして昭和二十四年に制定をされたものであります。  一般的に言えば、私立学校の設置主体である学校法人には、私立学校法の精神を十分に踏まえ、我が国の未来を開く教育研究を担う学校の設置主体としてふさわしい公共性、公益性を十分に踏まえた不断の努力が必要であり、また、そうした取組を通じて社会からの信頼と支持を得ていくことが重要であると考えております。  各学校法人においては、こうした私立学校法の理念を踏まえ、適切な運営に努めることが求められるわけでありますが、これらの関係法規等において今回の大阪における森友学園に対する一連の関係をどう捉えるかという委員の御指摘、質問でありますけれども、何よりもこれはしっかりと守らなければいけないのは、委員からもお話があったとおり、児童生徒が安全で健全な環境の中で学園生活、学校生活を送っていくこと、そのことをしっかりと担保していくことであるというふうに認識をしております。  その中において、これはもう委員御案内のことでありますが、私立の幼稚園に対する指導、また私立の小学校の設置認可は、これは都道府県の自治事務になっております。これは決して文部科学省としてこの事案に関して突き放して言っているわけではありません。私は、自治事務、ひいては地方自治は、これはもう文部科学省として尊重していかなければならないものだというふうに考えておりますし、都道府県、今回の場合においては大阪府でありますが、大阪府の行政に対してこれはもう適正な行政手続をいただけるものと信頼をしております。小学校認可の問題においては、今月中に大阪府としてその可否を決定するということでございます。  文部科学省としての姿勢を更に示すべきだという委員からの御指摘もいただきました。様々な、地教行法であるとか地方自治法において、文部科学省が地方の教育行政に関して指導、助言であるとか又は是正の勧告等の方法はありますけれども、これは基本的に自治事務に属するものに対してでありますから、明らかな、例えば大阪府の行政事務に違法性があるとか著しく不適切な状況にあるといった場合は、これらの法律を通じて文部科学省はしっかりと対応をしていかなければならないと考えておりますが、現在、審議会を設置をしてその中において御議論をいただいているという状況でございます。  そういった中に、文部科学大臣として、例えば学校の設置について言及する等のことは、やはり時期的に差し控えるべきであろうという認識を私自身持っているところでありますし、お話があった幼稚園の教育内容に関しても、これは教育内容が適正で行われることはもう当然でありますし、その中において政治的な中立を守っていただくことも、これも当然のことでありますけれども、一方で、私立の学校の運営の方針、内容に関して公権力がそこに口を出していく、発言をしていくということも慎重にやらなければいけないということも、これも恐らく委員とここの部分に関して共通する思いではないかというふうに考えております。  その意味において、一番近くで指導の立場にある、所轄庁である大阪府が適切に進んでいただけるものというふうに私は信頼をしておりますので、大阪府の活動に関して注視をしてまいりたいと考えております。
  132. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 憲法は、立憲主義の下に政治、行政の在り方というものを律しているものだと思います。その政治というのは、いわゆる内閣と言っていいんだと思います。私立の、私学の独自性、自主性というのはそのとおりでありますけれども、森友学園の問題もそのとおりでありますが、今問われているのは政治、いわゆる内閣、そして行政がどうそこに携わってきたかという、そういう問題が今大きく取り上げられているんだと思います。その点を私はしっかり、内閣の中で文部科学省が先頭を切って、この憲法そして教育基本法を踏まえてどのようにこれから対応していくかということ、しっかりと議論をしていくべきだということを申し上げたいと思っております。  それでは、加計学園についてお伺いをいたします。やはりこちらも私学と政治、行政との関わりという点で疑念の声が上がっている問題であります。  文部科学省に対しては、まずは五十年ぶり、約五十年ぶりと言われる獣医学部新設、これが国家戦略特区の諮問会議で、一月二十日ですか、決定をしたということ、認定されたということ、報道がありました。この獣医学部新設における経過について御質問をさせていただきます。
  133. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 獣医学部新設につきましては、平成十九年以降、愛媛県今治市より構造改革特区提案がなされ、内閣府からの検討要請に基づき、文部科学省において検討を継続的に行ってきました。平成二十七年六月以降は、内閣府において今治市から国家戦略特別区域の事業として提案を受け、内閣府を中心としつつ、農林水産省や文部科学省と調整が行われてきました。その後、平成二十八年十一月に内閣府の国家戦略特区諮問会議において追加規制改革事項がまとめられたことから、内閣府と共同で告示を改正し、内閣府における公募手続を経て、特定事業者の選定が行われたと承知をしております。  文部科学省においては、今月末に、区域計画に沿った設置認可申請がなされた場合には、大学設置・学校法人審議会における学問的、専門的な観点からの厳正な審査に基づき、認可の可否について判断をすることとなります。
  134. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 文科省としてはそういうことだということ、分かりました。  これまで定員を変更すべき客観的事由がないということで認可をしないで来たということを聞いております。今回、長年の加計学園と今治市の悲願が達成しつつあるということ、この辺はこれからまた議論をしていかなければいけないことだと思っております。  それでは、質問を変えます。「もんじゅ」について質問をさせていただきます。  政府は、昨年十二月二十一日、原子力関係閣僚会議を開き、日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」を廃炉にすることを正式決定いたしました。夢の原子炉と呼ばれた「もんじゅ」は、核燃料サイクル政策の要の施設として一兆円超の国費がつぎ込まれてきましたが、一九九四年の初臨界以来、僅か二百五十日の稼働実績しか残せないまま役割を終えることになります。  一方、政府は、核燃料サイクル政策を続ける方針は変えず、高速炉開発を進めることも決定いたしました。原子力関係閣僚会議が決定した高速炉開発の方針と「もんじゅ」の取扱いに関する政府方針は、昨年九月二十一日に設置された高速炉開発会議で検討されてきた内容でありますけれども、同会議は、経済産業大臣、文部科学大臣、日本原子力研究開発機構及び高速炉開発に携わる民間事業者により構成され、会議は非公開、四回の会議で計二時間半、開発ありきの会議であったと言えます。  そこでお伺いいたしますが、松野文科大臣は廃炉決定後の会見で、「もんじゅ」について、多額の国費を投入したにもかかわらず当初期待の成果に届かなかったとして、原子力機構を所管する文科省の責任を認め、議員歳費を除く就任以降の大臣給与と賞与五か月分、計約六十六万円、自主返納するとしております。金額の多寡を申し上げるつもりはありませんが、この事態の責任の取り方として妥当であるか非常に疑問に思うところでありますが、まずは大臣の所感をお伺いいたします。
  135. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 「もんじゅ」につきましては、国産の自主開発技術によって設計手法や製作技術の基盤を確立をし、四〇%出力運転を達成するなど、高速増殖炉原型炉の発電プラントシステムを成立するための基盤技術を獲得をしており、その開発を通じて貴重な人材、知的資産の形成に貢献をしてきたところであります。  これらの成果については、有識者会議において専門的見地から妥当との評価を得ており、原子力関係閣僚会議で決定された高速炉開発方針及び「もんじゅ」の取扱いに関する政府方針においても、今後我が国が高速炉を実用化していく上で重要な知見として評価されるところです。  一方、「もんじゅ」の廃炉については、我が国の高速炉開発を取り巻く環境について近年大きな情勢の変化があったことを踏まえてのものでありますが、結果として、多額の国費を投入したにもかかわらず当初期待された成果のレベルに至らなかったことは事実であり、政策責任者としての結果責任へのけじめとして給与及び賞与の自主返納を決断したものであります。  今後は、安全確保に着実に取り組み、昨年十二月に原子力関係閣僚会議で決定された政府方針に基づく作業を進めてまいりたいと考えております。
  136. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 今大臣が申されたとおり、そういう積極的な評価というものが随分なされております。我が国は、世界の中でも高速炉開発の先進国としての地位を築いてきたという評価もされておられます。  一方、平成七年十二月に発生したナトリウム漏えい事故、そして同事故における通報漏れや虚偽報告、情報隠し等の不適切な対応、その後長期にわたり停止する状況。平成二十二年八月には、燃料交換に用いる炉内中継装置を落下させる事故。これは大変大きな事故でありました。平成二十四年十一月、約九千点の機器の点検漏れも発覚と。原子力規制委員会は、平成二十七年十一月、文部科学大臣に勧告をしております。機構に代わって「もんじゅ」の出力運転を安全に行う能力を有すると認められる者を具体的に特定すること、特定することが困難であるならば、「もんじゅ」という発電用原子炉施設の在り方を抜本的に見直すこと。  これまでの機構のマネジメントの問題について、文部科学大臣の所見を伺います。
  137. 田中正朗

    ○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、平成二十七年十一月に原子力規制委員会が、原子力機構に代わって「もんじゅ」の出力運転を安全に行う能力を有すると認められる者を具体的に特定すること等を旨とする勧告を文部科学大臣に対して発出をいたしました。これを受けまして、文部科学省では、「もんじゅ」の在り方に関する検討会を設けまして、平成二十八年五月に、「もんじゅ」に係る課題の抽出や運転再開を目指す場合に運営主体が備えるべき要件などについて検討を行い、報告書に取りまとめたところでございます。  この報告書の中で、原子力機構のマネジメントの問題につきましては、特に主な課題としまして、拙速な保全プログラムの導入や脆弱な保全実施体制、長期停止の影響や人材育成の課題、情報力や統率力の課題、東京電力福島第一原子力発電所事故を経ての社会的要請の変化への適応力不足などの点について指摘がなされているところでございます。  これらの指摘事項につきましては、これまでも原子力機構において対応を進めているところではございますけれども、今後とも、引き続き原子力機構において改善を図っていくべきものと認識しているところでございます。
  138. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 「もんじゅ」の取扱いに関する政府方針では、「実証炉以降の将来炉に向けた、新たな保守・修繕技術、安全技術の獲得がなされるとともに、ナトリウム漏えい事故等、様々なトラブル等により稼働時間が短くなっていることは事実であるが、これらへの対策を通じた、各種保守・修繕技術等の知見も蓄積されている。 更には、「もんじゅ」を活用した研究開発を通し、燃料供給等に係る高速炉関連技術や、人材育成基盤の構築といった、多岐にわたる成果が得られている。」と掲げています。  余りにも楽観的に過ぎるのではないでしょうか。一兆円以上の費用を投じ、二百五十日の稼働にとどまった「もんじゅ」に対して、様々なトラブル等への対応で知見が蓄積され、多岐にわたる成果が得られたとの総括では到底国民に理解されないと考えますが、いかがでしょうか。
  139. 田中正朗

    ○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。  「もんじゅ」につきましては、御指摘のとおり、トラブルや機器点検の不備などの結果、十分な運転ができていないということは事実でございますが、これまでに行われました、設計、建設、運転、保守点検などを通じまして、貴重な成果が多数蓄積されてございます。これらの点に関しましては、科学技術・学術審議会の下に設置されておりますもんじゅ研究計画作業部会において、専門家の視点から御評価をいただいたところでございます。一方、先ほど申し上げましたように、原子力機構のマネジメントの在り方について、様々な課題も指摘されてきたところでございます。  これらの経験を通じて得られた課題あるいは教訓といったもの、それから「もんじゅ」の成果、これらにつきましては、「もんじゅ」の在り方検討会や高速炉開発会議を通じて検証、総括されておりまして、今後の高速炉開発の中で生かしていきたいというふうに考えているところでございます。
  140. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 機構のマネジメントの問題ということが大きく指摘されているわけでありますが、それはそのとおりだと思います。しかし、本質は技術的な問題であろうと、これは世界的にもそのように言われているところであります。  そこで、大分時間もなくなってきましたので少し飛ばしまして、経済産業省にも来ていただいていますので、少し経済産業省に質問をさせていただきますが、核燃料サイクルの主要施設、再処理工場、MOX燃料工場、高速増殖炉の三つであります。「もんじゅ」は廃炉となり、ほかの二つの施設も完成遅れと未完成であります。サイクルは技術的にも経済的にも破綻しているのではないでしょうか。  日本が国内外に保有するプルトニウムは約四十八トン、原爆六千発分になります。プルサーマル発電で核燃サイクルを維持する方針でありますけれども、プルサーマルの導入も原発の再稼働も進まない状況であります。六ケ所村の再処理工場は二〇一八年度上期の操業開始を目指すとしていますが、フル稼働するとして、年約四トンのプルトニウムが抽出されます。核燃料サイクルの現状への認識について、経済産業省の所見を伺います。  それから、二〇一八年に日米原子力協定が期限を迎えます。プルトニウムの保有量増の問題も更新に影響があると考えられますが、いかがでしょうか。
  141. 小澤典明

    ○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。  我が国は、高レベル放射性廃棄物の量の減少や放射能レベルの低減、そして資源の有効利用などの観点から、エネルギー基本計画で閣議決定したとおり、自治体や国際社会の理解を得つつ、核燃料サイクルを推進する方針でございます。このような核燃料サイクルとしては、まずは、委員御指摘のとおり、プルサーマルの実施を通じた軽水炉サイクル、これを実現することが重要でございます。  プルサーマルにつきましては、現在、プルサーマルを行う計画を有している原子力発電所のうち、原子力規制委員会へ十基の申請がなされております。このうち、実際にMOX燃料を使用してプルサーマルを行っている伊方原子力発電所三号機など三基が審査を終え、七基が審査を受けている状況でございます。この審査が進めば、プルサーマルを実施する原子力発電所の再稼働も増え、プルトニウムの消費も進んでいくものと見込まれると考えております。  いずれにいたしましても、直面する課題を一つ一つ解決しながら核燃料サイクルを推進していく方針でございます。  なお、最後に日米原子力協定の御指摘がございました。日米原子力協定は我が国の原子力活動の基盤の一つを成すものであり、極めて重要であるというように認識しております。政府としては、米国との間で円滑かつ緊密な原子力協力を確保すべく、引き続き米国との間で緊密に連携して対応していく考えでございます。
  142. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 それでは、もう時間になりましたので、いずれこの高速炉の開発については、もう先進国では全てストップしている状況、フランスにおいても、今検討なされておりますけれどもストップしている状況であります。マネジメントの問題もそのとおりでありますが、経済性、そして技術的にも大きなまだクリアしなければいけない課題というもの、むしろ見えない課題が多くあるという中で、これ、「もんじゅ」のまずは廃炉をしっかりやっていかなければいけないという問題があろうかと思います。  いずれ、まだ高速炉開発の問題、あと「もんじゅ」の廃炉の問題について質問を用意しておったんですが、また次の機会にさせていただきます。  以上でございます。
  143. 松沢成文

    ○松沢成文君 無所属クラブの松沢成文でございます。大臣、副大臣、御苦労さまでございます。  私も恒例の五輪のゴルフ会場の問題を質問しようと思いましたが、先ほど石井理事からすばらしい要望がありました。私も全く賛同でございまして、是非とも大臣におかれましては、今後組織委員会の森会長やオリパラ担当大臣ともこうした議論を進めていただいて、適切に御判断いただきますようお願いをいたします。  今日は、大臣の所信を受けてということでありますので、先ほど河野委員からも質問がありましたが、まず教育の無償化について大臣の見解を伺いたいと思います。  この教育の無償化の問題は、単に行政の政策としての無償化にとどまらず、今、政治の場では憲法改正してでもやるべきだというような、ある意味で政治問題化しているところもあるわけですね。そこで、今日は大臣に、文科省の代表の大臣というよりも、ある意味で政治家松野として、松野先生として、是非ともこの教育の無償化に対する政治家としての考え方を伺いたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。  今、国会の方でも各政党での教育の無償化の議論が盛んですが、まず最初の質問は、大臣はこの問題に対してどのように考えているかということであります。  そして、二番目に通告した問題にちょっと加えますけれども、今、教育の無償化という場合、国会での議論の中では例えば高校の、公立高校の無償化とか、こういう部分的なものじゃなくて、もう幼児教育から初等中等教育、高等教育まで含めて全てを無償化にするんだと、つまり、日本で教育を受ける以上、日本人がと言った方がいいかもしれませんが、もう教育の、お金が掛からないという形に完全に無償化するんだという意見が国会の方では大きいわけですけれども、大臣は、このことも併せて、教育の無償化についてどのような御見解をお持ちでしょうか。
  144. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 大臣の立場を離れて個人としてというお話もいただきましたが、なかなか今私が委員会において個人としてという発言をすることも難しいわけでございますが、まず、誰もが家庭の経済状況に左右されることなく希望する質の高い教育を受けられる、これはもう大変重要であるというのは当然のことであると思います。  そして、家庭の教育費負担を軽減をしていくということは、教育政策のみならず、少子化対策等の社会政策としても私は極めて効果が高いものだと考えております。  その中において、先ほど憲法においての位置付けに対してもどう考えるかということもいただきました。今、行政の立場にある人間としては、これもう答えは、憲法の遵守義務も背負いながら行政をやっている立場として、現状の中において財源をしっかりと確保して、教育費負担の軽減を図っていくということしか答えようがないわけでありますけれども、しかしながら、この憲法の問題に関しては、国会の場において、委員会においてそれぞれ御議論をいただくことが肝要かと存じますし、無償化における問題に関しては、もちろんこれは前提として財源の問題がございます。  この財源の問題も今各党各会派で活発に御議論をいただいていると承知をしておりますが、先ほども答弁させていただきましたけれども、この財源を考えるに当たっては、国民の皆様にどういった形で御負担をお願いするかということにつながってくる議論でありますから、無償化に対する政策的な意義でありますとか、無償化と負担の問題をそれぞれ国民の皆さんにお考えをいただく中でまた御理解を進めていただく、御判断をいただくということが必要だと思いますので、そのためには情報をしっかりと国会から発信をしていくということは重要であろうというふうに思います。  そして、文部科学大臣の立場として、幼児教育から、幼児期から高等教育までの切れ目のない形での教育費の負担軽減に今文科省は取り組んでいるところであり、二十九年度予算におきましては、幼児教育無償化に向けた取組の段階的推進、高校生等奨学給付金の充実、大学等における授業料減免、給付型奨学金の創設を含めた大学等奨学金事業の充実に対して、今回二十九年度予算案の中に計上させていただいているわけであり、教育費の負担軽減という観点からしっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。
  145. 松沢成文

    ○松沢成文君 大臣、先ほど憲法の問題というのは憲法の遵守義務があるから答えにくいとおっしゃっていましたが、私は是非とも政治家としての考え方をお聞きしたいんですけれども、無償化を完全な形でやっていくとしたら、やはり国の基本法である憲法にきちっとそれを位置付けていかなければいけない、そして、そうしないと、政権が替わったりして、また普通の法律のままだと、政策論のままだと変えられてしまう可能性もある、だから憲法の位置付けは大事なんだという意見と、いや、教育の無償化というのは最大の問題は財源なんだと、だからきちっと法律で規定して財源をしっかりと担保できればそれで進んでいくんだから、憲法を変える、あるいは憲法に新たな条文を加える必要はないと、この二つの大きな考え方があるわけですね。  大臣、政治家として、これどういう形でやるのが望ましいか、ここはお答えいただけないでしょうか。
  146. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) どういう形がというのが、方法に関して今すぐ私が答えを持っているわけではございません。松沢委員からお話があったとおり、これはもう憲法に書き込むことによる政策の安定性の問題から入るべきか、また財源の問題からと、両方のアプローチがあるんであろうというふうに思います。  一方で、憲法に関する問題というのは、これはもう慎重な議論が必要であることは、これは委員全員が共有している思いだと思います。そういったことにおいて、今後この問題に関しては、各党各会派においてしっかりと御議論をお進めをいただくということであろうかと思いますし、文部科学省としては先ほど申し上げました方向、家計の教育費負担軽減の方向に向けて、まずは財源を確保をしつつ着実に進めていくということに取り組みたいと考えております。
  147. 松沢成文

    ○松沢成文君 財源を確実に確保しつつとおっしゃっていましたけれども、それではこの無償化、完全な無償化を推進するとして財源はどれぐらい掛かるのかということを、これはちょっと文科省の立場にまた戻っちゃいますが、文科省としてこれまでしっかりと検討したことがあるのか。そして、恐らく完全な無償化を幼児教育から高等教育までやるとしたら、完全に兆単位ですよ。それも、私は、五兆、六兆近く掛かっちゃうんじゃないかと思います。そうなると、単に行革でちょっと財源をというわけにいかないわけです。大きな財源をどおんと用意できないと、これ実現できないわけですね。  そうすると、一つは教育国債みたいなものを国民から集めると。でも、これは負担の先送りだという批判もありますよね。また、教育国債の中に、例えば相続税の掛からない無利子非課税国債みたいなアイデアでお金を教育に集めやすくするなんていう議論もあるでしょうし、あるいは増税、増税だって半端な量じゃないですよね、ひょっとしたら消費税増税分、一〇%を一二%にしなきゃいけない、あるいは今まで社会保障に目的税化して使うという約束を、教育にも使うから一二%まで上げさせてくれぐらいのことを言わないとできないわけです。あるいは、大胆な歳出削減ですよね、行革ですよね。  やっぱりこれ、どういう形でやるかということをしっかり国民に説明できなければ説得力ないわけですけれども、この辺り、大臣はどうお考えでしょうか。
  148. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) まず、教育無償化に必要な財源の試算でございますけれども、無償化の対象範囲によりますので一概には言えませんけれども、例えば三歳から五歳児の幼稚園、保育所、認定こども園の保育料として約七千億円、公立・私立高等学校、これは全日制でございますが、について高等学校等就学支援金の対象となっていない所得制限を超える層の支給等として約三千億円、国公私立大学の学生納付金としては約三兆一千億円でありまして、これらを合わせると四兆一千億円が追加的に必要になるということを試算をしているところであります。  その財源確保でございますけれども、平成二十七年の七月に取りまとめられました教育再生実行会議の第八次提言において、教育財源確保のための方策として、既存の施策の見直しや優先順位付けによる予算の質の向上、重点化、民間資金の効果的な活用に取り組んだ上で、それでも十分な財源を確保できない場合には税制の見直しを検討するといったことが掲げられておりますが、これも、先ほどお話をさせていただきましたけれども、国民に財源、税制を通じて財源負担をお願いするということになりますと、国民の皆さんの中に教育に対する未来への投資としての認識と負担、そのバランスの御理解を進めていただかなければいけません。そのためには、繰り返しになりますけれども、情報をしっかりと国民の皆さんに提示をさせていただくということが肝要かと思います。  その意味において、教育財源に対する今様々な教育国債の問題、また税制改革の問題、また大胆な行財政改革によるもの等々、各派が御意見を出していただいておりますけれども、更にその御議論をお進めをいただきながら国民の皆様に御理解をしていただき、そしてその延長線上に教育財源に対しての判断をいただくということではないかと考えております。
  149. 松沢成文

    ○松沢成文君 時間がないので次に行きますが、新学習指導要領、この改訂案についてですね。  私はこの委員会でももう何度となく歴史教育が重要だということを取り上げてきて、実は私、神奈川県知事のときに全国で初めて高校日本史の必修化を実現をしました、教育委員会レベルですけれどもね。それを全国でやるべきだと訴えてきて、そういう中、歴代の文科大臣も前向きに検討していただいて、今回の指導要領改訂に高校日本史、特に近現代史という新しい科目も創設して必修化をするという方向が出た。大変私は有り難く思っています。評価をさせていただいております。  ただ、具体的にその中を見ると、私、近現代史を重要だと言っていますが、古代史も重要なんですね。細かく見ていってちょっと驚いたのは、聖徳太子の名称記載が今度変更されるんです。今までは聖徳太子と書いてあったのが、今度は聖徳太子(厩戸王)とかですね、あるいは中学校になると厩戸王というのが表に出てきて、(聖徳太子)と、こうなるわけですね。  まずお聞きしたいのは、聖徳太子のこの名称表記がなぜ変更されるのか、そして小学校と中学校でこの表記が異なるのはどういう理由なのか、お聞かせいただきたいと思います。
  150. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 現在パブリックコメントを行っております学習指導要領改訂案では、現行学習指導要領において聖徳太子としている表記を、小学校社会科において聖徳太子(厩戸王)、中学校社会科において厩戸王(聖徳太子)としております。  これは、聖徳太子という表記をなくそうとしたり聖徳太子が不在だったという考え方に立ったりするものではなく、中学校の社会科において今回新たに日本書紀、古事記、風土記を明記をし、神話、伝承などの学習を充実をしようとする中で、日本書紀や古事記には厩戸皇子などと表記をされていることに触れ、聖徳太子について史実としてしっかり学ぶことを重視しているということから、こういった表記が出てきているということでございます。
  151. 松沢成文

    ○松沢成文君 これ極めて分かりにくくて、小学校で教えるのが聖徳太子(厩戸王)、そして中学校は厩戸王が出てきて(聖徳太子)ですね。だんだん聖徳太子、小さくなっていくわけですよ。そうしたら、今度、次に改訂される高校の学習指導要領では厩戸王だけになっちゃう可能性も私は心配しているんですね。  というのは、聖徳太子の偉業を歴史の中で教えていくというのは、これ連続性がなきゃいけないわけです。それが、小学校段階と中学校段階、表記が違う。また、高校も変わっちゃうかもしれない。これは分かりませんよ。これは非常に歴史の継続性、あるいは歴史教育の普遍性という意味でも私は問題があると思うんですね。  なぜこういう議論になったか。いろいろあると思うんですが、これは歴史学者の論争があるわけです。十数年前には聖徳太子虚構説というのも出まして、聖徳太子がやったことは、あんなの全部やっていないんじゃないかとか、こういう説も出たわけです。でも、これは今少数派です。やっぱり聖徳太子というのは、確かに名前ができたのは百年後の日本書紀なんかに書かれているものかもしれないけれども、その間にも聖徳という呼び方があって、そしてそれ以降、聖徳太子としてずっと日本の歴史の中で教えられてきたわけだから、聖徳太子というのはある意味で通称だけれどもこれで教えるのが正しいんだというのが今歴史学の通説なんですね。  私は、歴史論争で、いろんな学者さんの意見があります。でも、それに過度に歴史教育は影響されてはいけないと思うんです、歴史教育というのはやっぱり普遍性がありますから。だって、親の代が教わったことと子供の代が教わったことが違ったら、これ親子の歴史対話は成り立たないですよ。  冗談かもしれないけど、子供がお父さんに、厩戸王ってすごい人やったね、知っている。お父さん、誰だ、それはと。いや、古代には聖徳太子というもっとすばらしい人がいたんだよなんて、こんなことになっちゃうでしょう。だから、そういう意味では、学者の論争に影響されない普遍的な価値を伝える歴史教育、ここはしっかりと考えなきゃいけないと思うんですが、いかがですか。
  152. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 松沢委員御指摘のとおり、歴史教育における連続性というのは極めて重要な観点だというふうに思っております。  先ほど申し上げましたとおり、今回の表記の問題に関して、決して聖徳太子不在説であるとか、その業績に対して否定的な見解を持っているということでは全くありません。より日本書紀でありますとか古事記、風土記等の日本の古代史に対してしっかりと理解を進めよう、その理解を進めるに当たって、その中に、今表記をされている厩戸王ということもこれは併せて理解を進めなければということにおいてこういった形になったわけでありますが、しかしながら、御指摘の点、継続性の問題等々は重要なことだと考えております。  現在、この問題に関してはパブリックコメントを実施しておりまして、国民の皆様から広く御意見をいただいている最中でございますので、そのパブリックコメントを行っている最中において、お願いしている文部科学大臣がこのことについてはこういう方向を考えている等々、発言というのはできないわけでございますけれども、いずれにしても、しっかりとパブリックコメントによる国民の皆さんの御意見をお聞きをし、また、今日、松沢委員の方からも様々な観点からの御指摘もいただきました。そういったことを踏まえて、私の責任においてしっかりと公示をしてまいりたいと考えております。
  153. 松沢成文

    ○松沢成文君 言わずもがなですが、聖徳太子の古代において成し得たことというのは、歴史上、大変私は大きいというふうに思っています、古代において国家を形成した礎になっていますのでね。ですから、もう十七条の憲法からそうですし、あるいは外交にしても遣隋使を送って対等外交を目指した、これもすごいことだと思いますし、あるいは仏教伝来で、仏教を排除せずに神道と融合をもって日本の中で位置付けさせた、これも大変なことです。これはみんな聖徳太子の偉業として学んできているんですよね。  ですから、ここを大事にしないと、これは例えばおくり名であって本名ではないとか、こういうことでどんどん名前変えていったら、例えばその後に出てきた大化の改新をやった中大兄皇子だって葛城王というある意味では本名があるわけですよ。江戸時代の絵師だった歌川広重だって本名は安藤重右衛門ですよね。あるいは、戦国大名だった北条早雲だって、これ、北条早雲というのは、北条という名前は二代の氏綱のときから使った名字ですから、例えば北条早雲が出てきて活躍していたときは伊勢新九郎盛時、これが正しいわけですよ。  ですから、そうやって名前のことをいじくり始めちゃうと、いろんなところで噴出しちゃいます、問題が。だからこそ、歴史において、こういう偉業を成し遂げた人、その業績については普遍性を持っていないと私は歴史が成り立たないというふうに思っております。  そこで、今パブリックコメントということをおっしゃっていましたから、もうすぐ、十五日ぐらいまでですよね、全国からいろんなコメントが届くでしょう。ただ、この学習指導要領は、たしか三月の終わりぐらいに最終的に大臣が判断して公示するわけですね。これ、でも、最終的に決めるのは中教審ではありませんから。中教審から学習指導要領の答申をいただいて、そして最終的に決めるのは大臣ですから。今、国会の方でも、昨日も衆議院で民進党の笠議員が取り上げたと聞きましたよ。ここまで国会の方でも議論がある。これ、パブリックコメントもそうだと思います。恐らく、賛否両論来ると思いますよ。私は反対の方が多いんじゃないかと思いますがね。  その辺りもよく見ていただいて、ここまで問題があるのであれば、私は、今回の指導要領にはこれはまだまだ議論が足りないということで改正は見送って、聖徳太子として続けて、今後、次の改訂に向けて国民的な議論をやっていくべきだと思いますが、大臣はいかがでしょうか。
  154. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 先ほど申し上げましたとおり、国民の皆様に広く御意見をこの案件に関してもいただいているところであります。その御意見、上がってきたものをしっかりと精査をさせていただき、今日の御議論もあり、また、衆議院の方でも御議論をいただきました。学習指導要領の公示に関しては、文部科学大臣の権限と責任という上において公示をすることになっておりますので、それらの広く御意見をいただいた上で、私の責任においてしっかりと判断をしてまいりたいと考えております。
  155. 松沢成文

    ○松沢成文君 もう時間がないので要望しますが、ほかにも議論が必要なところは私たくさんあると思うんです。  例えば江戸時代の幕府の政策であった鎖国というのが、鎖国というのはドイツ人のケンペルがドイツに帰った後に鎖国論というのを出して、そこから何ていうか江戸に返ってきたわけで、徳川幕府が正式に使っていたのではないということで、今回は幕府の対外政策という言い方になるとか、あるいは日華事変が日中戦争になるとか、こういう歴史上の事象をどう捉えて、それを後世につなげていくか。まだまだ僕は議論が足りないところがあると思うんですね。  最後、要望にいたしますけれども、どうか、この聖徳太子という名は私たち日本人の誇りであり、ある意味では信仰にもなっています。太子講なんていう相互扶助組織は聖徳太子の太子を取っているわけですから、やっぱりこうしたところをしっかりと認識していただいて、今回の学習指導要領では聖徳太子は変えないという決断を大臣の権限でもってしていただきたいということを最後にお願いいたしまして、質問を終わります。  ありがとうございました。
  156. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時九分散会