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2017-05-22 第193回国会 参議院 決算委員会 9号 公式Web版

  1. 平成二十九年五月二十二日(月曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月十五日     辞任         補欠選任      中西  哲君     古川 俊治君      石橋 通宏君     斎藤 嘉隆君      小西 洋之君     古賀 之士君      伊藤 孝江君     里見 隆治君      高瀬 弘美君     新妻 秀規君      福島みずほ君     又市 征治君    アントニオ猪木君     行田 邦子君  五月十六日     辞任         補欠選任      堀井  巌君     片山さつき君  五月十九日     辞任         補欠選任      片山さつき君     佐藤  啓君      田村 智子君     大門実紀史君  五月二十二日     辞任         補欠選任      佐藤  啓君     片山さつき君      吉良よし子君     田村 智子君      大門実紀史君     小池  晃君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         岡田  広君     理 事                 二之湯武史君                 松下 新平君                 山田 俊男君                 大島九州男君                 河野 義博君                 田村 智子君     委 員                 阿達 雅志君                 片山さつき君                 佐藤  啓君                 進藤金日子君                 そのだ修光君                 西田 昌司君                 藤井 基之君                 古川 俊治君                 松川 るい君                 丸山 和也君                 宮本 周司君                 森屋  宏君                 石上 俊雄君                 礒崎 哲史君                 古賀 之士君                 斎藤 嘉隆君                 平山佐知子君                 里見 隆治君                 新妻 秀規君                 吉良よし子君                 小池  晃君                 大門実紀史君                 石井 苗子君                 片山 大介君                 又市 征治君                 行田 邦子君    国務大臣        財務大臣     麻生 太郎君        総務大臣     高市 早苗君        文部科学大臣   松野 博一君        厚生労働大臣   塩崎 恭久君        農林水産大臣   山本 有二君        環境大臣     山本 公一君        防衛大臣     稲田 朋美君        国務大臣        (内閣官房長官) 菅  義偉君        国務大臣        (復興大臣)   吉野 正芳君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(規制改        革、地方創生)        )        山本 幸三君        国務大臣     鶴保 庸介君    内閣官房副長官        内閣官房副長官  萩生田光一君    副大臣        財務副大臣    木原  稔君        文部科学副大臣  義家 弘介君        農林水産副大臣  齋藤  健君        経済産業副大臣  松村 祥史君        国土交通副大臣  田中 良生君    大臣政務官        文部科学大臣政        務官       樋口 尚也君        厚生労働大臣政        務官       堀内 詔子君        経済産業大臣政        務官       井原  巧君         ─────        会計検査院長   河戸 光彦君         ─────    事務局側        事務総長     郷原  悟君        常任委員会専門        員        秋谷 薫司君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       横田 真二君        内閣府地方創生        推進事務局長   佐々木 基君        内閣府知的財産        戦略推進事務局        長        井内 摂男君        総務省行政評価        局長       讃岐  建君        総務省自治行政        局長       安田  充君        総務省自治行政        局選挙部長    大泉 淳一君        総務政策統括        官        新井  豊君        外務大臣官房参        事官       大鷹 正人君        財務省主計局次        長        茶谷 栄治君        財務省主税局長  星野 次彦君        財務省理財局長  佐川 宣寿君        文部科学大臣官        房総括審議官   義本 博司君        文部科学省生涯        学習政策局長   有松 育子君        文部科学省初等        中等教育局長   藤原  誠君        文部科学省高等        教育局長     常盤  豊君        文化庁次長    中岡  司君        厚生労働省医薬        ・生活衛生局生        活衛生・食品安        全部長      北島 智子君        厚生労働省職業        安定局長     生田 正之君        厚生労働省雇用        均等・児童家庭        局長       吉田  学君        農林水産大臣官        房総括審議官   山口 英彰君        農林水産省消費        ・安全局長    今城 健晴君        農林水産省食料        産業局長     井上 宏司君        農林水産省生産        局長       枝元 真徹君        農林水産省経営        局長       大澤  誠君        農林水産省政策        統括官      柄澤  彰君        水産庁次長    長谷 成人君        経済産業大臣官        房審議官     田中 茂明君        経済産業大臣官        房審議官     竹内 芳明君        中小企業庁長官  宮本  聡君        中小企業庁事業        環境部長     吾郷 進平君        国土交通省道路        局長       石川 雄一君        国土交通省航空        局長       佐藤 善信君        観光庁長官    田村明比古君        環境大臣官房審        議官       正田  寛君        環境大臣官房審        議官       早水 輝好君        防衛大臣官房審        議官       西田 安範君        防衛省防衛政策        局長       前田  哲君        防衛省統合幕僚        監部総括官    辰己 昌良君    説明員        会計検査院事務        総局次長     岡村  肇君        会計検査院事務        総局第一局長   鈴土  靖君        会計検査院事務        総局第二局長   腰山 謙介君        会計検査院事務        総局第三局長   戸田 直行君        会計検査院事務        総局第四局長   堀川 義一君    参考人        株式会社商工組        合中央金庫代表        取締役社長    安達 健祐君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び  各省各庁所管使用調書(その1)(第百九十回  国会内閣提出、第百九十三回国会衆議院送付) ○平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び  各省各庁所管使用調書(その2)(第百九十回  国会内閣提出、第百九十三回国会衆議院送付) ○平成二十七年度一般会計歳入歳出決算平成二  十七年度特別会計歳入歳出決算平成二十七年  度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十七  年度政府関係機関決算書(第百九十二回国会内  閣提出)(継続案件) ○平成二十七年度国有財産増減及び現在額総計算  書(第百九十二回国会内閣提出)(継続案件) ○平成二十七年度国有財産無償貸付状況総計算書  (第百九十二回国会内閣提出)(継続案件) ○理事補欠選任の件     ─────────────
  2. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十九日までに、中西哲君、高瀬弘美さん、伊藤孝江さん、アントニオ猪木君、福島みずほさん、石橋通宏君、小西洋之君、堀井巌君及び田村智子さんが委員を辞任され、その補欠として古川俊治君、新妻秀規君、里見隆治君、行田邦子さん、又市征治君、斎藤嘉隆君、古賀之士君、佐藤啓君及び大門実紀史君が選任されました。     ─────────────
  3. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、以上二件を一括して議題といたします。  まず、財務大臣から説明を聴取いたします。麻生財務大臣。
  4. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) ただいま議題となりました平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)及び平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明させていただきます。  まず、平成二十七年度一般会計予備費予算額三千五百億円のうち、平成二十七年四月三日から同年十二月二十二日までの間において使用を決定しました金額は一千七百九十一億円余であり、その内訳は、消費税の軽減税率制度の円滑な導入、運用に必要な経費等の十八件であります。  次に、平成二十七年度一般会計予備費予算額三千五百億円のうち、平成二十八年二月一日から同年二月五日までの間において使用を決定いたしました金額は八億円余であり、その内訳は、選挙人名簿の登録制度の見直しに伴う選挙人名簿システムの改修に必要な経費等の二件であります。  以上が、予備費使用総調書についての概要であります。  何とぞ御審議のほどよろしくお願いを申し上げます。
  5. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 以上で説明の聴取は終わりました。     ─────────────
  6. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) これより平成二十七年度決算外二件及びただいま説明を聴取いたしました予備費二件を一括して議題とし、質疑を行います。  なお、本日の平成二十七年度決算外二件の質疑は准総括質疑でございます。  質疑のある方は順次御発言願います。
  7. 山田俊男

    ○山田俊男君 自由民主党・こころの山田俊男であります。  今決算におきまして三回目の質疑に相なる次第でございますが、どうぞよろしくお願いします。  アベノミクスは、経済財政、それから成長戦略で一定の成果を出されたということでありますので、その点については多く評価するところであります。  ところで、この第二次安倍内閣でありますが、規制改革一点張りの政策推進にはどうも納得できないところがありまして、初回目の私の質疑でもそのことを中心にやらさせていただいた次第であります。我が国の農政において規制改革という魔物が跳梁しているのではないかと、ちょっと言い過ぎでありますが、かくのごとく心配をしているところであります。この三年余りにわたります農協攻撃や全農攻撃、これは本当に目に余るものがあると、こんな思いであります。  加えまして、五月十日の規制改革推進会議の農業ワーキング・グループにおきまして、漁業権に関する規制改革の議論がなされたやに報道されております。農業は攻撃し尽くしたので、今度は漁業ということなのか。また、当日は、林業についても改革を進めるということであります。どんな方向で進めることになるのかということは明らかにされていませんが、本当に大事な日本を壊すことにならないのかという心配であります。  とりわけ、漁業権につきましては、御案内のとおり、東日本大震災におきまして、水産業復興特区で宮城県の浜の漁業権を地元漁民とそれと水産物会社に合同で、合同会社をつくって進めたという経緯があります。相当な議論を呼びましたが、そういうことでありました。しかし、その合同会社が最近ルール破りがあったということでトラブルが生じているというふうに聞いております。浜の資源を生かすルールをきちっと守った取組が必要になるわけでありまして、規制改革推進の取組は全て正しいというわけにはなかなかならないという実態をよく踏まえて進めていただきたいわけであります。  当日の会議には山本幸三大臣が出席されておられたわけでありますが、大臣の考えをお聞きしたいと思います。
  8. 山本幸三

    ○国務大臣(山本幸三君) お答え申し上げます。  規制改革推進会議では、五月十日に開催いたしました農業ワーキング・グループにおきまして、林業及び水産業の現状と課題について農林水産省からヒアリングを実施したところであります。その中で、農林水産省から、水産資源の不足が懸念される中、漁業の成長産業化や数量管理等による資源管理の充実を進めるために必要な施策について検討していくとの説明がございました。  これらの説明を踏まえて、出席した委員、専門委員の間では、規制改革推進会議において引き続き検討すべき事項であるとの認識が共有されましたが、個別の改革項目についての議論にまではその時点では至っていないというふうに理解しております。
  9. 山田俊男

    ○山田俊男君 また、山本農水大臣は、事前に相談があった話なんですかね。漁業権の問題につきましては、これは大変浜では大きな問題でありますのでよくよく考えていただきたいんですが、山本大臣の御意見をお聞きします。
  10. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 事前に相談はございません。  水産庁からは、水産業をめぐる事情と、四月に閣議決定されました水産基本計画に沿って漁業の成長産業化と資源管理の高度化を進めるために必要な施策について検討していく旨の説明をこの規制改革推進会議農業ワーキング・グループにしたわけでございます。このような中で、御指摘の新聞報道については承知をしておりますけれども、漁業権といった個別の改革項目についての議論にまでは至っていないと承知しております。  農林水産省といたしましては、漁業の成長産業化を図るため、今後、遠洋、沖合、沿岸、養殖、これにつきまして、資源管理や生産性の問題も含めて多角的、丁寧に検討してまいる所存でございます。
  11. 山田俊男

    ○山田俊男君 これまでの農政の基本政策の推進は、食料・農業・農村基本法に基づきまして、食料・農業・農村審議会で議論されてきておりました。平成十一年七月に新たな食料・農業・農村に関する基本法が制定されまして、その際、四つの項目決めているわけです。それは、一つは食料の安定供給、二つは農業の多面的機能の発揮、三つは農業の持続的な発展、四つは農村の振興ということであったわけでありますが、その後、政権交代がありました。さらにまた、その後、平成二十四年末に第二次安倍内閣が誕生したということであります。  第二次安倍内閣では、新しく産業競争力会議や規制改革会議が設置されまして、攻めの農林水産業の展開について議論された。当然、これまでの審議会や部会も設置されていることから、これら委員からは、産業競争力会議ではなく当部会で議論すべきとの指摘が多く出ていたわけです。しかし、政府は更に重ねて新たに国家戦略特区も設置して、その際、安倍総理でありますが、総理からは、強い農林水産業をつくり上げるため、産業競争力会議等での議論を踏まえる、規制や補助金などの現行の施策を総点検し、政策を抜本的に再構築する等の指示がなされ、この間、審議会や部会は開催されなかったわけであります。  お手元に、これは二枚つづりの表を出しておりますが、平成二十五年、平成二十六年、そして平成二十七年、二十八年、二十九年のこれは食料・農業・農村審議会企画部会等の開催状況、それから右の欄に規制改革会議等の開催動向が書いておりますが、これ見れば明らかに、ここの左側の各年の食料・農業・農村審議会はもう開催されていない、まさにこんな事態にあるわけであります。農林水産省を始め、これは内閣府の担当、お役人もそうだったというふうに思いますが、全部右側の規制改革会議等の仕事に忙殺されてきた。そして、この中身たるや、それぞれ、農業関係者や農協の関係者や、これら関係者に大きな大きな負荷を背負わせて、そして過ごしてきているという実態がこのことで非常に明らかだ、こんなふうに思うところであります。  ここの見直しをきちっとやらない限り、いつまでたっても、実はこのメンバーたるや、食料・農業・農村審議会のメンバーは各界からきちっと選んで、そして運営されております。御案内のとおり、規制改革推進会議その他においては、今まで例えば農業については御発言があったかなかったかと考えてみますと、ほとんどない委員が選ばれて、そして同じ議論が何度でも繰り返されるということがあるわけであります。どうぞ、この運営の仕方を直さない限り、本当にいろんなことが解決しない、こんなふうに確信するところであります。  こういう進め方で本当に大丈夫なのか、農水省の頭越しに進んでいるということじゃないのかということであります。農林水産省内ではきちんと議論されていることなのか、場合によったら農林水産省内も、規制改革推進会議や産業競争力会議でこの議論を進めることで、これで了としている動きがもしかしてあるんじゃないのかということを大変心配するわけでありますが、山本農水大臣にお聞きします。
  12. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) まず、米政策の見直しでございますが、平成二十五年十一月二十二日の産業競争力会議におきまして委員提出資料の中で国が設定する生産数量目標及び、あっ、食料・農業・農村政策議会の開催もない中で規制改革推進会議による農業政策を決めるということに対する私の考え方というようにお聞きしました。  この問題につきましては、基本法に基づきまして、基本法の規定により、権限に属された事項の処理、あるいは農林水産大臣等からの諮問に応じて、基本法の施行に関する重要事項を調査審議するというように設置されておりますものでございます。農業の基本政策につきましては、食料・農業・農村基本計画として五年ごとに定めているものでございます。  今回の規制改革推進会議において議論されました生産資材の価格の引下げや流通加工構造の改革、生乳流通改革につきましても、二十七年三月に閣議決定されました食料・農業・農村基本計画におきまして政策の方向性が決められておりまして、これに沿って具体的な施策についての議論を行って、二十八年十一月、農林水産業地域の活力創造本部におきまして農業競争力強化プログラムとして取りまとめております。  この過程におきまして規制改革会議から意見は出されておりますけれども、農業政策の企画立案に当たりましては、その権限は農林水産省にございます。農林水産大臣たる私が責任を持って対応してまいる所存でございますので、是非とも御理解をいただきたいというように思います。
  13. 山田俊男

    ○山田俊男君 大臣、今大臣に御説明いただいたところでありますが、例えば、後ほども議論しようと思っていましたが、酪農につきましても、これは党の本部、それからさらに政府の閣議等で決めてくる取組をちゃんとやっているよと、こんなふうにおっしゃっているんですが、同時に、規制改革推進会議から何度も提言を受けて、そしてまとめたんだと、こうおっしゃっているわけでしょう。  大臣、私が質問しているのは、食料・農業・農村政策議会、さらには関係部会は、それじゃ、酪農関係についてちゃんと開催したんですかと。これ前回もお聞きしたんですが、大臣は、いや、開催していないというお言葉でありました。  それじゃ、これはもう審議会やめようじゃないですか、酪農部会もやめようじゃないですか、もうきちっと規制改革推進会議で進めるなら進めるというふうに言おうじゃないですか。だったら、そのときに規制改革推進会議のメンバーの在り方なり十分議論して、そして進めるということでない限り私は駄目だと思うんですよ。その点について改めてもう一回お聞きします。
  14. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 私ども農林水産省の政策を進める上におきまして、食料・農業・農村政策議会、これは重要なものでございます。私の方でこのメンバーにつきましては選任をさせていただきまして、それぞれ分野分野で詳しい専門家でという位置付けをしております。  しかし、規制改革会議の方は、広く国民一般、消費者も含めた形でのそういう組織でありまして、一般的にこういう専門分野の皆さんとは違う物の考え方もあろうというように思います。全ては、その制度の仕組みというのはPDCAサイクル、そして国民一般の誤解も含めて、そうしたものにおきます議論もしていただいているわけでございまして、この意味におきまして、私ども、一般的な国民の皆さんに理解を深めていただけていない分野があるならば、謙虚に受け止めて政策を推進していきたいというように思っております。  その意味で、これからの議論、しっかりとかみ合うような形をもって議論させていただくことが一番大事でございまして、その意味におきます私どもの謙虚さと、さらに相手方、国民一般に、規制改革会議の皆さんが我々苦労して農政を進めているという苦労の分野についても御理解をいただけるようにしっかり努力していきたいというように思っております。
  15. 山田俊男

    ○山田俊男君 大臣、実は、食料・農業・農村審議会におきましても、それからそれぞれの各部会におきましても、消費者並びに消費者団体代表はちゃんと入れてあるんですよ。だから、専門家だけ集めているというわけでは決してない。逆に言うと、規制改革推進会議の方が、それじゃ、そういうふうに消費者代表ちゃんと入れて、生産者代表入れて、ちゃんと見ていますか。そんなことになっていないじゃないですか。だから、そこの在り方も含めて、私は、これだけ大事なことを議論いただくということであれば、中身の在り方について見直しをしてもらわなきゃいかぬというふうに思うんです。  関連して次の課題について申し上げますが、いま一つ大変大きな問題が出ているんです。それは、平成二十五年に設置したばかりの産業競争力会議の民間委員から米の生産調整の廃止について突然提起されました。そして、それがそのまま通ってしまいました。この民間委員は、到底農業の専門家とは言えない方でありますが、規制改革会議の委員も兼務されておりまして、元々議論があったとはいえ、タイミングよく民間議員から提案された。私は、提起された内容は相当丁寧なものであって、これは相当の経緯を承知した関係者によって周到に準備されたものというふうに言わざるを得ないものでありました。そして、このことは内外で大きな論議を呼んで、しかし、このこと、五年たちました、提起された後。五年たって、もう来年から実はこの米の生産調整の国による配分については廃止するという形で、もう来年にそのことが迫ってきたわけであります。  もちろんのこと、農林水産省内では、来年には国による生産調整目標の配分が行われないことに対する対策をそれぞれ講じているというふうに私も承知していますが、地方の農業者の不安は、大臣も御存じのとおり尋常じゃないですよ。すなわち、国がそれぞれ各段階で協議会を設けて、そして自主的な生産調整を推進するということの取組なんです。  しかし、これは後刻、今日、大変有り難いことに、先ほど提出資料を理事懇で見させていただきました。維新の片山大介委員がこれらのことについて質問いただけるという話ですから、大変頼もしいというふうなことで期待しているんですが、要はこれらのことについての十分な詰めが今の段階に至ってもできていないんじゃないかということなんです。我が国の農政史上にとりましても、このことは大変大変大きい話ですよ。  しかし、このことは、何といいますか、産業競争力会議のこのメンバーに質問をさせて、意見提案をさせて、そしてそれを推進する形にしてしまっている。この間、食料・農業・農村政策議会、一回も開催されていないですよ、一回も。一回も議論を聞いていないんですよ。そして、その間、この競争力会議の方は何度も何度も議論して、そしてこれを煮詰めてきて、農林水産省の事務方とも相当のやり取りがあったんだろうというふうに思います。しかし、事務方はそこに対抗できないわけだから、なかなか対抗できない、意見を求められるだけで。そして、発言したって、あれが駄目だこれが駄目だ、あれが駄目だこれが駄目だということの繰り返しじゃないですか。これは、丁寧に議事録を読ませていただいて、私が受け止めた感触であります。  どうぞ、この大事なことを、外部からの受け止めの話だけで進めるということでやっていて、農林水産省としての値があるんですか。そのことを物すごく心配することであります。この戦後農政の大転換ともいうべき大事に向けて、農政の基本を論議すべきこの審議会が開催されていないということ、繰り返しになりますが、本当に残念であります。  そして、これ、もう私の偏見で物を言います。これまでの一連の、この間の三年余りにわたる農協改革や全農攻撃、これは、この戦後農政の最大のテーマであります国による生産調整の廃止という問題を乗り切るために、農協や全農の努力不足や失敗のせいにして乗り切るための戦略じゃないかと、そこまで私は思ったりするんですよ。さらに、うがって考えると、各国とのより自由貿易協定締結を迫られるという中で、国内の農業の生産、流通の自由化を進めておかないと問題の解決ができないという大きなどこかの戦略が背後にあるんじゃないかとまで考えてしまうところであります。  大臣、この問題が提起された後五年間、改めて聞きます、農水省の審議会は開催されているんですか、部会は開催されているんですか、お聞きします。
  16. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 農政の専門家の山田委員の御理解がいただけるような農政改革を進めたいと基本的に私も思っております。しかし、まだまだ、御指摘いただくように、十分な点が整っていないということでございますので、謙虚に反省しながら農政の改革を推進していきたいと思っております。  次に、平成二十五年十一月二十二日の産業競争力会議における委員提出資料の中で、国が設定する生産数量目標及び米の直接支払交付金を廃止する等の提言が行われました。これを受けまして、農林水産省におきましては、食糧法の四条四項の規定に基づいて、毎年定める米穀の需給及び価格の安定に関する基本方針について意見を聞くため、食料・農業・農村政策議会食糧部会を同年十一月二十八日に開催し、この中で米政策の見直しについても御議論いただいた上で、同年十二月十日の農林水産業地域の活力創造本部におきまして決定された農林水産業地域の活力創造プランの中で、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも需給に応じた生産が行える状況になるよう取り組む旨を定めたところでございます。  米政策の見直しにつきまして数多くの場で議論を積み重ねてきているところでございますが、引き続き、あらゆる機会を通じて丁寧な説明や意見交換を進めてまいりたいというように思っております。
  17. 山田俊男

    ○山田俊男君 大臣おっしゃいますように、それぞれ対策本部、党の対策本部、さらには政府におかれましてもそのことを追認するといいますか、その取組がなされたことはよく承知しています。私も、当然のこと、党の部会に出まして議論させてもらったのは間違いありません。しかし、その際も、これは大丈夫か、あれは大丈夫かということを提起させてもらっておりました。  今も、現にここまで進んできた今におきましても、多分間違いなく、国が目標を配分しないことによって生ずる事態に対しまして、農水省としても相当の準備をしているんじゃないかというふうに思います。むしろ、担当部局におきましては、それはもう夜眠れないぐらい悩んでいると思うんですよ、どんなふうに手当てすればいいかと。しかし、もう手足本当にないぐらい縛られて、そして身動きできない形で対処しなきゃいかぬ環境にあるんじゃないかというふうに思うんです。政策担当者はもう本当に悩んでいるというふうに思いますよ。  この点、農林水産省の事務方の柄澤さんお見えでありますから、悩みがあるんなら悩みがあるとおっしゃった方がいいよ。いやいや、これはちゃんと進むんだ、心配ないんだというふうに本当におっしゃるんなら、説得してください。
  18. 柄澤彰

    政府参考人(柄澤彰君) 米政策の見直しに関するお尋ねでございます。  まず、この米政策の見直しにつきましては、先ほど大臣申し上げましたように、平成二十五年十二月の農林水産業地域の活力創造プランにおきまして、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも需要に応じた生産が行える状況となるよう取り組むということが決定されたわけでございます。その後、例えば昨年六月、二十八年六月の日本再興戦略改訂二〇一六というものにおきまして、二〇一八年産を目途とする米の生産調整の見直しに向けた工程を確実に実施するというような閣議決定がされております。政府としての方向は既に繰り返し明確になっておりますので、私どもとしてはこれを着実に実行する考えでございます。  農水省としましては、そのための環境整備といたしまして、まず、全国の需給見通しに加えまして、各産地における販売や在庫の状況などに関するきめ細かな情報提供を行う、また、麦、大豆、飼料米等の戦略作物の生産に対する支援などを進めているところでございます。そして、その間、全国各地に私どもの担当職員を派遣しますいわゆるキャラバン活動というものを繰り返し実施しておりまして、全国各地におきまして三十年産以降の米政策につきまして御説明すると同時に、様々な関係者の御意見を拝聴し、意見交換を進めております。  そうした中、実態を申し上げますと、二十七年産、二十八年産の主食用米の状況は、二年連続でおかげさまで全国の過剰作付けが解消されております。また、足下、本年二月末現在におけます二十九年産の作付け意向、各地の作付け意向を聞き取りますと、三十六都道府県におきまして生産数量目標の達成が見込まれているという状況でございます。  このように、需要に応じた生産が自主的に行われるということが私どもが考えております三十年産以降の姿そのものでございますので、言ってみれば、この数年間、予行演習を各地で行っていただいているということでございます。このような取組を引き続き三十年産以降進めていければというふうに考えているところでございます。  一方、ほとんどの県当局におきましては、国からの情報提供ですとか支援措置を踏まえまして、各産地、生産者が主体的に需要に応じた生産を進めることができるような三十年産以降を見据えた検討が進められておりまして、例えばある県におきましては、主食用米の減少を前提に将来の麦、大豆の具体的な作付面積まで決めるというような事例もございます。  農水省としましては、引き続き各地に出向きまして丁寧な意見交換をさせていただくと同時に、こうしたいい事例をほかの自治体に御紹介するというようなことで、生産者にも安心して三十年産以降も取り組んでいただけるように引き続き努力してまいりたいと存じます。
  19. 山田俊男

    ○山田俊男君 こういう場所ではなかなか議論しづらい、言いづらいということなのかもしれませんが、柄澤さんはどうもきれい事を並べているんじゃないかというふうに思うんですよ。  確かに、今は目標達成できているよというふうにおっしゃっている。そうはできていますよ。だって、現在配分した目標があるんですよ。配分した目標と、それと七千五百円の直接支払は連動しているんですよ。目標達成しなかったら七千五百円もらえないんだよ。それから、さらには、ナラシという品目横断経営安定対策がある。これもちゃんと連動していますよね、目標達成と。目標達成と連動した仕組みがあるからという側面があるじゃないですか。  この点はどうなんですか。これ、目標配分をやめたときにこの二つは残るんですか、お聞きします。
  20. 柄澤彰

    政府参考人(柄澤彰君) まず、現在の状況でございますが、今、生産数量目標という数字の更にその下の水準に、自主的取組参考値という数値も併せてお示ししてございます。今委員御指摘の七千五百円などにつきましてはあくまで生産数量目標の達成が要件になっているわけでございますけれども、実際の多くの都道府県におきましては、単にこの生産数量目標を達成すればいい、七千五百円とリンクした生産数量目標を達成すればいいということだけでは必ずしもなくて、多くの県でこの自主的取組参考値を更に下回るような水準の作付けがされているということでございますので、そういった意味で、私ども行政の申し上げていることを守るだけというよりも、むしろ需要に応じて、自分の産地銘柄がどの程度売れるかということを自らお考えになってこういった現象が生じているというふうに分析しているところでございます。  したがいまして、確かに今現在、まだ二十九年産までは生産数量目標がございますが、二十七、二十八、二十九とかなりこういった自主的な動きが進んできているというふうに見ているところでございます。
  21. 山田俊男

    ○山田俊男君 どうぞ、今は余り悩んでおられない、悶々とされていないような雰囲気なので、それはそれで健康でいいかというふうに思いますけど、これから一年たつ中で、一体どんなことをどんなふうに考えるかということをもっともっと幅広く議論していただきたいと、こんなふうにお願いします。特に、これは過剰がもしかして発生したような場合、豊作になった場合の扱いについてどうするかということを詰めていないでしょう。扱い対策がなかなか詰め切らないでいると思うんだよ。だから、例えばそういうことを考え出すと大変なことが起こりかねないという危機感を持って、どうぞ更なる検討を深めてもらいたいというふうに思います。  さて、酪農制度の改変のことにつきまして一つどうしてもお聞きしておきたいことがあって、先ほど来も山本農水大臣との間で少しやり取りさせてもらいましたけれども、この酪農制度に関しましても農水省は規制改革会議から様々な注文が付いて、その仕組みの改変に大変な苦労を重ねているというふうに承知しております。そして、この間、何度も繰り返しますが、審議会や部会は全く議論されていないところであります。  こうした、我が国の農業にとどまらず、酪農という、そして生乳、それから乳製品、これらは国民の食や健康に関わる大変重要な作物でもあります。これらのことについて、それこそ、言っちゃあれですが、多分規制改革推進会議のメンバーは十分御存じない。もちろん、いろんなヒアリングはされているというふうに思いますけれど、御存じない中で、一定の、酪農制度を圧倒的に見直すんだ、自由化するんだという方向だけで私は突き進んでいるんじゃないかというふうに思います。  苦労しているのは、実務的に一番苦労しているのは生産局なんだというふうに思うんですが、生産局お見えになりましたら、局長お見えになりましたら御意見をお聞きしたいというふうに思います。今、生乳の生産、流通、消費の特徴を踏まえた制度の仕組みや運営は内々実現できているんですか。将来に大きな禍根を残す心配はないんですか、これを聞いておきたいと思います。
  22. 枝元真徹

    政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。  今先生からもお話ございました様々な議論を踏まえまして、生乳流通改革につきまして、平成二十八年十一月の農業競争力強化プログラムに酪農、乳業関係の方、関係団体等との様々な方と議論をいたしまして位置付けたものでございます。  現状でございますけれども、現在、衆議院の方にそれを踏まえた法案を御審議いただいている段階でございまして、今後、その法案成立いたしますれば、また運用の方で年間販売計画の基準等々ございます。これらは政省令事項でございますので、法案成立後に、関係者と調整の上、できるだけ速やかに定めていきたいというふうに考えてございます。
  23. 山田俊男

    ○山田俊男君 局長さん、当然のこと、今おっしゃったのは極めて模範解答なんだろうというふうに思いますが、その政省令を定めていく中で、きちっと農業者、酪農家が心配ないような形で定められるんですかということなんだよ、一番は。そこが、やっぱり制度全体、法律で定める制度とそれと運用のことがきちっと連動していない限りうまく進まないんだというふうに思います。悩み深いのは分かっているつもりでありますけれど、どうぞここでやっぱり失敗することのないように是非是非留意していただきたいと、こんなふうにお願いするところであります。  続きまして、これは、私は二回目の質疑のときに一度やらせていただいたわけでありますが、高知県のJA土佐あきの公正取引委員会による排除措置命令につきまして、実はJAが五月二日に東京地裁に命令取消しの訴訟をしました。要は、公取の排除措置命令については不満だということであります。内容につきまして、かなり詳細に反論をしているところであります。私は、丁寧に読ましてもらう限り、地域の実情をこうして踏まえて、園芸産地として歴史的に発展してくる中でこういう取組の仕方がつくられてきたということについて、私は正当なものというふうに思っているわけです。  一方、農林省は公取の措置に伴いまして局長通達をお出しになっているわけですが、今後これはどういう扱いになるのか、どう対処するのか、これ農林大臣にお聞きします。
  24. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 御指摘の、農林水産省が三月三十一日付けで農協系統組織に対しまして、独占禁止法の遵守について再徹底し、各農協に自己点検を求める通知を発出したところでございます。具体的にどのように自己点検を行うかにつきましては、各農協の判断により独占禁止法遵守のための取組を行っていただきたいと考えております。  なお、各農協に対する指導監督につきましては各都道府県の知事さんにお願いすることになっておるところでございますので、こうした推移を見ながら更に検討を深めていきたいというように思っております。
  25. 山田俊男

    ○山田俊男君 どうぞ、大臣、地域の実情というのはよく見てもらって、そして規制改革会議その他が、もう公取に調査に入るべきだとか、きちっとやれとかみたいな形で議論されているじゃないですか。そのことが議事録に載っかっちゃったりして、あおっているようなところもあると思うんですよね。そういうことでなくて、やっぱり地域の実情をきちっと踏まえていく。踏まえて運営なされているんですから、そんな悪いことしようなんて思ってやっている農業者なんか全然いませんよ、JAの関係者もいませんよ。そのことに信頼を置いて、そして進めてもらいたいと、こんなふうに切にお願いするところであります。  続きまして、京都の京山の中国産米混入報道であります。これで農水省も立入検査に入ったというふうに聞いています。衆議院の農林水産委員会でも取り上げられたわけであります。食の安全、安心についてこれほど大事なことはないといって高々と農林水産委員会で取り上げられたわけじゃないですか。  ちょっと待ってくださいねと。今、当事者である米卸京山からは、中国産米が混入されていたという検査結果を出していた、報道された同じ同位体研究所とそのほか二社による同様の検査では、一切中国産は混入されていないという結果が出されたというふうに聞いています。違う米を持ってきて、そして検査してもらったんだろうということでは決してないわけです。当たり前のことです。誰でも分かる話ですよね。そうじゃなくて、もちろん、在庫されていた同じ袋の米の検査をやってもらったわけですから、それで、もう一切混入されていないよということであります。  農林水産省は、消費・安全局長がお見えでありますが、これ、今、消費者の信頼を得ることが最も大事であるにもかかわらず、こういう形について立入検査をおやりになった農水省はきちっと結果を報告しなきゃいかぬじゃないですか。一体どうなっているんですか。
  26. 今城健晴

    政府参考人(今城健晴君) お答えいたします。  お尋ねの件、京都の方で起こりました、報道に端を発することでございますけれども、農林水産省といたしましては、現在、具体的な米の購入それから販売、そういうことに関する事実関係、これを委員御指摘のとおり、立入検査も含めまして、京山そのもの、それから京山の取引業者先を含めまして徹底的に調査をしておるわけでございます。  したがいまして、この調査を踏まえまして、できるだけ早くこの事実関係を明らかにしていくということで対応しているところでございます。
  27. 山田俊男

    ○山田俊男君 ちょっと局長、これはいつまでこうして放置しておくんですか。どんな立入検査を行っているんですか。
  28. 今城健晴

    政府参考人(今城健晴君) お答えいたします。  まず、現在、徹底的に事実関係を調査しているところでございますので、できるだけ早くということしかちょっと申し上げられないということを御理解いただきたいと思います。  また、どんなということでございますが、先ほども申し上げましたとおり、具体的にどういう米が混入したことがあるのかないのかということは、米の具体的な出入り、これをチェックしないと解明できませんので、そこをしっかりと調査しておるということでございます。
  29. 山田俊男

    ○山田俊男君 一定の予断を持たずに率直にきちっと検査を進めて、早く結論を出して信頼を回復させるようにしてもらいたいというふうに、単に京都だけの問題じゃないというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。  さて、もう一つ、規制改革推進会議委員の国会同意人事問題についてですが、私は三月二十八日の当決算委員会におきまして質疑しまして、官房長官は、規制改革推進会議委員について国会同意人事にすべきだという私の質問に対して、法律で定める必要があり、それらも含めて各方面の意見を幅広く聴取しながら検討しなければならない、こうおっしゃっておられるわけであります。  このことについて今後どういう検討を行うつもりか、山本規制改革担当大臣にお聞きします。
  30. 山本幸三

    ○国務大臣(山本幸三君) これは、国会同意人事については、これまでの一応のルールがありますので、そういうルールにのっとって、そして関係者の意見を聞きながら判断していきたいと思います。
  31. 山田俊男

    ○山田俊男君 どうぞ、今まで若干申し上げたこととも関連しますが、大変重要なことをそれぞれの規制改革推進会議で決めてきているわけですね。それをもっと大きな力でもってうんと押して実現すべく動きが出ているわけです。よほどしっかり、規制改革推進会議の委員のメンバーも含めまして、在り方を国民全体のものにしていくという取組をどうするかということにしっかり留意されて進めてもらいたいというふうに思うんです。  会計検査院長にお聞きしますが、当決算委員会におけるこうした質疑事項のうち、検討課題にしていただきたいというふうに私が申し上げた事項や、ないしは政府が検討しますと答弁していることについてきちんと記録されて課題に上らせておくということはされるんですよね。改めてお聞きします。
  32. 河戸光彦

    ○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院では、国会、とりわけ決算委員会との連携につきましては、かねてから重要な事柄であると受け止めさせていただいているところでございます。  そして、決算委員会には幹部職員を出席させるなど、国会での御議論には常に留意することとしておりまして、御議論で取り上げられました検査対象機関の会計上の問題点につきましては、適時適切に会計検査に反映させることができるよう配慮してきたところでございます。  会計検査院としては、今後とも、国会における御議論を十分に踏まえた会計検査を行ってまいりたいと考えております。
  33. 山田俊男

    ○山田俊男君 もう一点、これは規制改革推進会議でないのですが、国家戦略特区で議論されて、それでつくり上げられた、農外の株式会社の農業参入、これは一定の基準があればそれはそれで可能だという方向を出したわけでありますが、同時に、どうも、農外の株式会社も参入して、それで農業者も若干加わってつくり上げられる農地所有適格法人なんという名前の制度があるんですが、御存じだと思うんですよ。農地所有適格法人ですよ。  これ見ていると、もう誰でも農地、誰でもと言わないんですね、要は株式会社が農地所有してどんどんやれるよみたいな印象を与えて、何ともはや、名前の付け方が私は問題じゃないかというふうに思っていつも提起しているんですが、これらについても、食料・農業・農村審議会開催されれば、そういう専門家は、おいおい、そういう名前の付け方はないんじゃないか、もっと品のいい名前の付け方はないのかということはあってしかるべきだと思うんですよね。この名前で読みますと、農地所有適格法人ですよ、一体どんな日本をつくろうとしているのか、ここはもう、ちょっとやっぱり不安になっちゃうわけです。  農水大臣、省内でこの文言に対する抵抗はないんですか、お聞きします。
  34. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 今のところ省内の抵抗を聞いてはおりませんが、食料・農業・農村政策議会というのは、食料・農業・農村基本法で定められるところでございます。  そして、農地所有適格法人の要件緩和、これにつきましては直接審議会で議論いただいたものではありません。審議会の意見を聞いて定めた食料・農業・農村基本計画におきまして、経営資源の有効利用等を図るため、農業経営の多角化、複合化を推進するというように定められておりまして、その観点から見直しを行わさせていただきました。  また、一般的に、企業の農業参入につきましては、特に担い手が十分いない地域におきまして、企業地域農業の担い手になることによって農業、農村の安定にも寄与し得るものだというように考えておるところでございます。  一方、企業が農業から撤退したり産廃置場になるのではないかという農業、農村現場の懸念もあります。これまでも実態を見ながら見直しを進めているところでございますが、そうした懸念のないように十分配慮しながら推進させていただきたいというように思っております。
  35. 山田俊男

    ○山田俊男君 最後の質問にさせてもらって、最後にお願いなんですが、麻生財務大臣、今日はお忙しいところ、日夜もう大変な予定でいっぱいなところ、一日こうしていていただけるというのは大変有り難いことであります。  十分意を尽くさなかったんですが、規制改革推進会議等の運営につきまして、問題意識いっぱい持っております。これは私だけの問題意識ではなくて、地方から多くの意見が実はあるんです。どうぞ、副総理、財務大臣として、聞かれていてどういう感想と印象をお持ちなのか、お聞きしたいと思います。
  36. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 質問通告をいただいていないんであれですけれども、今、山本農林大臣と山田委員との話を伺っていて、規制改革でいろいろやっておる割には、片方の反対側の審議会では、農林部会等々含めまして、いろいろそういったものの審議がなされていないのではないかというのが一番の問題なので、そこらのところの連絡はよくできていないんだなという感じだけは率直な実感として持ちましたけれども。  山田先生、一つだけはっきりしていることは、これ、農業は今までのまんまじゃ駄目なんですよ。だって、これだけ人口が減ったんだもの。更に減り続けているんですよ、高齢化が更に進んでいますから。私もあの大島先生と同じ地域にいますけど、間違いなく農林人口は減っていますよ。もう急激に減っていますな。  そういったところで、耕作農地が放棄されているという状況になっているまんまというのは、これ何かしなきゃいかぬという事態だけは、これはもうはっきりした現実だと、私も地方におりますので、その点だけは深刻な問題だと思っております。
  37. 山田俊男

    ○山田俊男君 財務大臣、どうもお忙しいところ質疑いただきまして、ありがとうございました。  以上で終わります。ありがとうございました。
  38. 二之湯武史

    二之湯武史君 自由民主党二之湯武史でございます。  私もこの一連の決算委員会、本日で三回目の質疑となります。准総括質疑ということでございます。今までの省庁別審査を踏まえて、私の政治家としての考え、理念に基づいて幾つか質問をさせていただきたいと思います。  政治の世界に身を置いて約四年になりますけれども、痛感をしている二つのことがございます。  一つ目は、前回も申し上げましたように、国会ではお金を使う話ばっかりで、お金を生む話、つまりこの社会経済や若しくは様々な活力をどう維持していくか、新しい価値をどう生み出していくかという議論が極端に少ないなという話でございます。  もう一つは、これも政策分野問わずですけれども、どちらかというと各論の積み上げで、全体を見ようというグランドビジョンがないなというような感想を持っております。全体最適ではなくて部分最適の積み上げで全体を見ようとしているような議論が多い。そして、それぞれ個別具体的なところに問題意識を持った質問や若しくは様々な提案がなされているなと。しかし、実は、その各論同士がうまくかみ合えばいいんですけれども、場合によっては合成の誤謬といいますか、組み合わせれば逆にマイナスだと、そんな話も率直に私は痛感をしております。  そういう意味で、今日はこの二点を踏まえて、まず最初はお金を生み出すテーマで、かつ部分最適ではなく全体最適につながる議論をしたいと思います。具体的に言いますと、一つの政策テーマなんですけれども、これは各省庁に事業がまたがっている、それが各省庁にまたがって執行されているんだけれども、共通のビジョンに基づいてもっと連携するべきではないかという話であります。  まず申し上げたいのは、政治家がよく行政の縦割りというものを批判されることがあるんですけれども、私はもう率直に行政というのは縦割りだというふうに思っております。それぞれの部や課において法律や、またそれに基づいた省政令があるわけですから、そういったものに基づけば必然的に縦割りと言われるような状況になっても仕方がないわけでありまして、それを排するのがまさに政治家であります。政治家の着眼が大局であれば、そしてリーダーシップがあれば縦割りなんというのはもう十分排することができるというふうに思うんですね。それは、政府であれ党であれ関係がないと思います。ですので、政治家が行政縦割りだと批判するのは、己自身に批判をしているのにほかならないというふうに思っております。  まず、では、私が党の方で取り組んでいるクールジャパンという分野について質問をしたいと思います。  この分野は、我が国の文化的な魅力をブランドイメージしながら外貨を獲得できる非常に有望な成長産業分野であります。具体的には、アニメゲーム、デザインやファッション、観光、食又はビューティー産業など、産業規模でいいますと百兆円にも及ぶような非常に大きな産業なんですが、この分野を担う人材が十分に育成されているとは言えないというふうに思います。特に、クリエーターやプロデューサー、またそういった価値をビジネスにできる人材、こういったものが足りないわけですね。  当然、こうした状況を踏まえて各省もそうした人材育成、取り組んでいただいているというふうに思いますけれども、まずは簡潔に、各省から今申し上げた分野の人材育成について、頭と尻尾は要りませんので、もうその事業の中身だけについて簡潔に答弁をいただきたいと思います。経産省観光庁、農水省、文化庁だと思いますけれども、よろしくお願いします。
  39. 竹内芳明

    政府参考人(竹内芳明君) お答えいたします。  経済産業省におきましては、コンテンツ産業の国際展開及び国際共同制作を推進するため、海外の最先端のノウハウを習得するための海外企業実務研修の機会の提供あるいはセミナーの実施といったことを実施してございます。  このほか、ファッションの分野では、若手デザイナーの登竜門とされておりますファッション・ウィーク東京の実施を支援するとともに、各種の服飾専門学校生を対象としたコンクールへの経済産業大臣賞の授与なども行っております。  また、デザイン分野では、大学と連携をいたしまして、高度デザイン人材を育成するためのカリキュラム開発に対する支援を行っております。さらに、観光、食の分野におきましては、カリキュラム開発に加えまして、海外大学と連携した人材育成を実施しております。
  40. 田村明比古

    政府参考人(田村明比古君) 観光産業に関わる人材育成につきまして、観光庁におきましては、我が国の観光産業を牽引する経営人材の育成、それから地域観光産業を担う中核人材の育成といった取組を行ってきております。  我が国の観光産業を牽引する経営人材の育成につきましては、観光に特化したMBAプログラムを一橋大学及び京都大学平成三十年度に開設する予定であり、産業界の方々や文科省経産省も交えまして、カリキュラムの策定に向けたワーキンググループを設置し、検討を行っているところでございます。  地域の観光産業を担う中核人材の育成につきましては、宿泊事業者の経営者等を対象に、財務会計やマーケティングなどの経営ノウハウをレクチャーし現場力を鍛える支援を、地域大学とともに、今後、本教育モデルを他大学にも展開いたしたいというふうに考えています。  また、産業界のニーズに合う観光系大学等のモデルとなるカリキュラムポリシーの策定を促進させるため、ワーキンググループを今後立ち上げ、文科省の進める専門職大学の制度化とも連携しつつ、検討を進めてまいります。  こうした動きの中で、観光に携わる中核人材や実務人材の育成を図ってまいりたいと考えているところでございます。
  41. 井上宏司

    政府参考人(井上宏司君) 農林水産省におきましては、クールジャパン関連の人材育成といたしまして、日本食、食文化海外に普及する外国人の料理人の育成に取り組んでいるところでございます。  具体的な事業の内容でございますけれども、我が国の調理師学校を卒業した外国人につきまして、卒業後更に二年間、日本料理店において就労しながら学ぶことができるよう在留資格要件を平成二十六年に緩和をしましたほか、平成二十八年度からは、日本料理に関する知識、調理技能を習得度合いに応じて認定する制度を創設をいたしまして、外国人料理人の技能向上を促進するとともに、外国人料理人を我が国に招聘し、日本料理の研修等を行う事業を支援しているところでございます。
  42. 中岡司

    政府参考人(中岡司君) お答えいたします。  文化庁におけるクールジャパン人材の育成に関する取組といたしましては、若手芸術家や演出家、舞台技術者、アートマネジメント人材など、新進芸術家等の育成や若手映画作家等の育成漫画アニメゲームなどのメディア芸術に関わる人材の育成に取り組んでいるところでございます。
  43. 二之湯武史

    二之湯武史君 簡潔な答弁に御協力いただきまして、ありがとうございました。  私は、これを聞いて問題意識を、これ数年にわたって取り組んでいるんですけれども、要は、そういった各省いろんなことをしていただいているんですけれども、それが果たして横連携できているのかと、こういう問題意識を持っておりました。  特に、今各省からありましたように、人材育成というのはこれ教育機関を外しては考えられないわけですね。大学や専門学校、そういった教育機関にしっかりと主眼を置いて人材育成されているのかと。  実は、昨年のクールジャパンの人材育成の検討には文科省が入っていなかったと、こういうことを私はお聞きしておりまして、党の方で素早く三月に、クールジャパン人材育成プロジェクトチームというのを立ち上げました。その前の二、三か月の段階において各省の担当者、今日お見えの皆さんと綿密に話合いをしながら、やはり文科省高等教育局がそこに絡まないと今のような横連携というのはしっかりできないんじゃないかということで、党の方も含めて、政府の方にもクールジャパン人材育成検討会というのを立ち上げてもらったというふうに思っております。  今日は、知財の井内さんお見えなので、その育成検討会でどのようなことが可能になったのかということをちょっと端的に御説明いただけますかね。
  44. 井内摂男

    政府参考人(井内摂男君) お答え申し上げます。  今先生御指摘ありましたように、内閣府といたしまして、コンテンツやファッション、デザイン、食など、今後の経済成長の原動力となりますクールジャパン関連産業を担う人材の育成や集積の在り方について検討を行うため、本年二月に、クールジャパン戦略担当大臣の下、クールジャパン人材育成検討会を立ち上げたところでございます。  この検討会では、関連いたします様々な省庁に加えまして、ゲームやデジタル芸術、食、芸術などの各分野におきます有識者の方々に御参画いただきまして、クールジャパン関連産業に求められる人材像をいろいろ明確化した上で、高等教育産業内における人材育成に関する在り方や方策のほか、外国人クールジャパン人材の集積、活用や地域クールジャパンのプロデュースを担う人材の確保に向けた方策などについて、分野横断的な観点も踏まえ議論を行ってきているところでございます。  主な論点といたしまして、例えば、海外の優れた教育機関との連携でございますとか、産業界との連携なども挙げられているところでございまして、現在、第一次取りまとめ、明日行うべく、今最終的な調整を行っているところでございます。
  45. 二之湯武史

    二之湯武史君 ちょっと論点がよく分からなかった。私が申し上げたかったのは、要は、そういう提言によってしっかり横連携ができるようになったということを特におっしゃっていただきたかったわけであります。  特に、平成三十一年度、今から二年後に、専門職大学という制度、これは戦後初めて新たな大学種をつくるというわけなんですが、その分野に、恐らくこのクールジャパン人材、具体的には言わば観光大学でありますとか食の大学でありますとかファッションの大学でありますとか、こういうものが想定をされているはずなんですね。こういう業界の皆さんとお話しすると、要はそういった役所との連携、特に文科省高等教育局との連携が本当になされていないんです。  ですので、この人材育成検討会、内閣府にありますが、こういった枠組みをしっかりと利用して、二年後のその専門職大学の立ち上げに、しっかりと迎えられるように。そうでないと、恐らく、このままだと本当に、制度だけできて実体ができないなんていうこと、そんな恥ずかしいことが起こったらこれは大変なことでありますから、これからもこういった枠組みをしっかり活用して、実体が動くように横連携をしっかり進めていただきたいというふうに思います。  次は、観光の、特に町づくり、観光地の魅力づくりという観点でも、これ各省様々な取組をされているんです。  私も、党の方で文化GDPというコンセプトを立ち上げ、そのプロジェクトチームを立ち上げましたんですが、その観点は主に、文化財を保護から活用へ、そしてそれを町づくりや観光へという観点であります。  しかし、文化財というのは、やはり寺社や仏閣、また美術館の中に閉じたものでありまして、それだけ修復したりそれだけ磨いても町や観光という面的な広がりにはならないわけでありまして、そこには例えば景観の修復も必要です。電柱の地中化でありましたり石畳化でありましたり、また建物の美装化でありましたり、また、それぞれそういったことができたとしても、魅力的な商店がなければなりませんし、そういった商店街の活性化という観点も必要です。そして、それをパッケージで情報発信をする、特に海外であれば、多言語で、また様々な媒体を使ってと、こういう非常に多角的な取組をしなければ観光地なんというのは簡単にでき上がらないわけです。しかも、その事業一つ一つを少ない予算で多数の件数ばらまきますと、これも効果が非常に上がらないと。  今、私はそういった状況が生まれているのではないのかなというふうに思っておりますけれども、今申し上げましたように、ハードからソフトに至るまで各省庁連携で観光地の魅力をしっかりつくっていこうと、こういう施策が今どういった枠組みでされているのかということを、これは観光庁長官でいいんですかね、お聞きしたいと思います。
  46. 田村明比古

    政府参考人(田村明比古君) 今の御質問のお話でございますけれども、まさに昨年三月に、官邸主導で明日の日本を支える観光ビジョンというものを策定いたしました。  まさに、今、二之湯先生が御指摘いただいたような問題意識に基づきまして、やはり政府全体、省庁の壁を越えて一つの目的のためにいろいろな資源を集中投下していくということが重要でありますし、なかんずく、文化財というものについては保存から活用へ、そして文化財の周辺の環境整備というものも一体的にやっていく必要があるということで、今まさに、明日の日本を支える観光ビジョンでまとめられた観光戦略を、内閣官房に設けられましたタスクフォースを通じまして省庁横断的に実践していこうとしているというところでございます。
  47. 二之湯武史

    二之湯武史君 そこの枠組みの中に、今申し上げた、私は、ハード、ソフトといいますと、主には国交省そして観光庁となるんでしょうけれども、もてなしやサービス、また日本の観光地が非常に弱いのは特産物、要は物ですね。海外の土産物屋さんや若しくはそういったお土産に比べると、質や、また価格も非常に安いですし、こういう特産物の開発というものは非常に重要であります。これは恐らく経済産業省の分野だと思いますけれども、この分野についてもしっかりその枠組みに入っていただいて議論しているんでしょうか、それだけ確認したいと思います。
  48. 竹内芳明

    政府参考人(竹内芳明君) お答えいたします。  経済産業省では、商店街組織が行います歴史的建造物を活用した交流施設の整備でございますとか、古民家を活用した宿泊施設の整備などへの支援も行っております。  これに加えまして、今お尋ねのありました商品開発でございますとかいろんなブランド確立、こういったものにつながるような事業についても支援を行っておりまして、具体的には、地域資源の磨き上げ、ブランディング、あるいは海外への誘客プロモーション、セールスなどについても支援を行っているところでございます。
  49. 二之湯武史

    二之湯武史君 そういうことではなくて、その各種、具体的な個別の事業じゃなくて、それは分かっているんです。それを今官房で事務局のある、その一緒の枠組みに入ってされているんですかということを聞いているんです。
  50. 竹内芳明

    政府参考人(竹内芳明君) 失礼いたしました。  内閣官房のタスクフォースなどの会合に私どもも毎回一緒に出席いたしまして、役割分担に基づいて一枚岩で進めております。
  51. 二之湯武史

    二之湯武史君 ありがとうございます。  やはり、町づくりに取り組みたいという自治体側、地域側からすれば、国交省であれ経産省であれ観光庁であれ、それはいいんです。要は、一つの窓口から、今申し上げたようなハードからソフト全般にわたる政策事業がしっかり目に見えて、一つのことに取り組めばそれが全体につながっていくと、こういう枠組みが必要だと私は思っています。ともすると、観光庁を見ますと、美装化だけやっているとか文化財の補修だけやっているとか、今おっしゃったように、商店街の活性化だけやっているとか情報発信だけやっているとか、こういう姿がやっぱり目に付いて仕方がないわけですね。これ決算委員会ですから、本当にそういった税金を使う効果ってどうなのか、費用対効果は上がっているのかと。  そういう観点で申し上げますと、今のような重要な枠組みで、しかもしっかりと件数を絞って、そして目利きをしっかりつくって、本当に投資効果のあるところだけ選択と集中で、どっとこれを投資すれば明らかにその地域は変わっていくと。それを見てほかの地域は羨ましがりますから、競争原理が働いて、あの事業に採択されようと、こういうものがなければ、なかなか、今この日本全部、地方創生イコール観光みたいになっていますけれども、そんなことが成功するわけはありませんので、やっぱりそういうしっかりと目利きを高く、ハードルを高く、その代わり、ハードからソフトまで全部支援しますよと、こういう形で思い切って施策を進めていただきたいというふうに思います。  それでは、今申し上げた二つの論点については、私が冒頭申し上げましたような、縦割りというのをうまく排して、しっかりと求心力を持った政務、政治の力で横連携をしっかり進めていただいているという例だというふうに思っております。  次にお伺いしたいのが、さきの外務省等々の省庁別審査でも出ておりました、日本の魅力の発信、特に海外への発信ということについてお伺いしたいと思います。これもたくさんの省庁がたくさんの事業をされております。  私は、昨年、党に国家ブランド戦略プロジェクトチームというのをつくりまして、実はこのアイデアの基になっているのが、九七年に英国で誕生したブレア政権が行った一連の国家ブランド刷新運動、クール・ブリタニカというものを着想を得ております。当時のイギリスの世界におけるイメージというのは、英国病で衰退したかつての大国と、こんなイメージだったわけですね。その当時、ちょうど、フォーブス、五百社のアンケートで、その七〇%以上の経営者が、国家イメージというのはその国の貿易や観光や投資、こういった経済活動に影響を与えるというような報告があり、それに問題意識を持ったシンクタンクからそういった国家のブランドイメージをしっかり刷新しなきゃいけないというような提言がブレア政権になされたわけです。  一方で、当時の九〇年代の英国というのは、確かに英国病で衰退した老大国、こういうイメージ、実態もあるわけですけれども、一方で、ITや音楽、ファッション、またデザインやスポーツといったクリエーティブ産業と言われる産業が非常に活性化していた、そして人種や言語、また文化の非常に多様な多文化多人種社会が生まれていた、こういったポジティブな実態とネガティブなイメージの乖離が余りにも大きい、その乖離がイギリスの国益を損しているんじゃないかと、こういう発想からクール・ブリタニカという一連の政策が生まれたわけです。  それを私は、この日本でもしっかりとやっていきたいと。十五年前に、私、松下政経塾の塾生のときからロンドンに何度も赴き、そういった報告書も書き、そして、ようやくこういう立場を得て、党の方にようやくそういったプロジェクトチームを立てることができたと、こういう状況なのでありますけれども、まずはお伺いしたいのは、各省、これも簡潔にお願いしたいんですが、日本の魅力の海外への発信、こういう事業について、それぞれどういうことをしていただいているのかということを、外務省、国交省ですかね、そして文化庁、この三庁からお願いできますでしょうか。
  52. 大鷹正人

    政府参考人(大鷹正人君) お答え申し上げます。  日本の魅力、文化の発信でございますけれども、外務省では、対日理解促進、親日派の形成を目的として、在外公館ですとか国際交流基金を通じまして日本の多様な魅力を発信しております。  まず、在外公館におきましては、茶道武道等のデモンストレーション、映画の上映会などの日本文化を紹介する在外公館文化事業を実施しております。また、国際交流基金におきましては、文化芸術交流事業、日本語教育事業、日本研究・知的交流事業などを実施しているところでございます。
  53. 田村明比古

    政府参考人(田村明比古君) 外国人旅行者の誘客には、食や文化等、地域が磨き上げた魅力的な観光資源外国人目線で海外情報発信していくことが重要でございます。そのため、訪日誘客のための情報発信を広く海外ネットワークを持つJNTOを通じて行っておりますけれども、多様な日本の魅力の発信には関係機関と連携したオールジャパン体制で臨むことが重要でございます。  例えば、国連総会開催時に、現地在外公館や農水省と共催で世界の政財界のリーダー層を招いた和食レセプションを開催して観光と食の魅力を発信したり、それから、文化庁が米国の美術館と現地で共催した特別展と連動した訪日PRを実施し、観光と日本文化の魅力を発信したり、あるいは、外務省が日本文化発信のための拠点としてロンドン等に開設するジャパン・ハウスにおいて、国際交流基金等とともに観光や文化の魅力を一体的に発信する予定でございますけれども、こういった海外現地の関係機関とも連携しながら、訪日PRと連動した食や文化日本の魅力の発信を行っているところでございます。
  54. 中岡司

    政府参考人(中岡司君) 簡潔に申し上げます。  文化庁におきましては、伝統文化から現代のポップカルチャーまで多彩な日本文化の魅力を海外に向けて発信するために、国宝重要文化財等の我が国の優れた文化財を海外に紹介する取組や、一流の芸術家、文化人を文化交流使として海外に長期間派遣する取組、あるいは漫画アニメ、映画等のメディア芸術を海外に紹介する事業等に取り組んでおるところでございます。
  55. 二之湯武史

    二之湯武史君 ありがとうございます。  これは、私は、明治の開国以来の日本の大きなジレンマというか、もどかしさだと思うんですね。  当時の明治の知識人たち、例えば新渡戸稲造や岡倉天心といった方々は、我が国の非常に深い文化、文明、また信仰や様々な生活スタイル、こういったものについて英語で書籍を発表し、そして世界で日本の国柄をしっかり理解してもらおうと、こういうことを、我々、近代国家以来百四十年間ずっと続けてきているんですが、今もそしていろんな事業をされているということをお話を聞いたんですけれども、やはり、まだまだ世界における日本の理解が進んでいるのか、若しくはそういった正しい我が国の理解者、若しくはそういったエリート層における我が国のシンパ、こういったものが構造的、戦略的につくれているかといいますと、残念ながらそういう状況にはないと私は言わざるを得ないと思うんです。  そして、今それぞれの役所で言っていただいたんですが、気になるのが、政府全体に、例えば日本語教育もそうだし伝統文化もそうだし食もそうなんですが、そういった個別のものを超えた政府全体の統括した戦略があるんだろうかと。どんな国でどんな年齢層にどんなイメージをPRしたいのか、そして、その事業ごとのKPIの設定でありましたりPDCAサイクルの徹底、こういったものが本当にされているのか、これは大変私疑問だというふうに思っております。  先ほど紹介したクール・ブリタニカを提案した報告書にも、当時の英国政府で、政府全体で八億ポンドもの広報費が戦略なく無駄遣いされているという厳しい指摘があったわけですけれども、今我が国も、そこまで私は厳しいことは言いませんが、しかし同じような問題意識共有すべきなのではないかという私は問題意識を持っております。  そういった意味で、先週、政府に私の国家ブランド戦略プロジェクトチームから幾つかの大臣に提言をさせていただきました。そして、その中に、国家ブランド戦略を議論する有識者会議を設置してください、こういう提言も入れさせていただいております。一度、政府全体で、様々な資産、資源、人的ネットワーク、そして文化資源、魅力、こういうものがあるんですけれども、これ一回整理して、どのような時間軸で、そしてどのようなターゲットで、どのようなメディアでその日本の価値をPRし、そして、いついつまでにどのような効果をどのような国でどのような年齢層に、こういういわゆる民間が行っているようなPR戦略をしっかり作るべきなのではないかなというふうに思っておりまして、より具体的な提案をこれから政府の方にもさせていただきたいと思いますので、是非楽しみに待っておいていただきたいと思います。  最後に質問したいのが、義務教育について決算の観点から質問をしたいというふうに思っております。  義務教育、特に教育の中でも義務教育というのは国の基であり、未来への投資であるということは論をまたないわけでありますが、誤解を恐れずに率直に申し上げれば、社会の変化に対して最も対応の遅れている世界の一つではないかと、また、費用対効果も思うほど上がっていないのではないかというのが私の仮説であり、問題意識でございます。  これからその仮説を徐々に検証していくわけでありますけれども、特に、文科省でも最近例えばチーム学校というようなコンセプトで、それぞれの専門性を持った多様な人材が学校運営に関われると、そういった改革を目指しておられると思いますが、まずは、こうした専門人材の職種についてどんな方が想定されているのか、簡潔に御説明いただけますでしょうか。
  56. 藤原誠

    政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、学校が複雑化、多様化する課題に対応して教育活動を充実していくためには、まさに専門家、特に外部専門家との連携が大事でございまして、そのため、文部科学省におきましては、今般の学校教育法の改正によりまして事務職員の職務規定の見直しを行いました。また、スクールカウンセラーあるいはスクールソーシャルワーカー、部活動指導員につきましては省令上の規定を先般整備いたしました。さらに、本年度の予算におきましては、教職員の指導体制の充実とか専門スタッフの配置促進のために必要な経費を措置しておるところでございます。
  57. 二之湯武史

    二之湯武史君 ありがとうございます。  今お話があったのは、事務職、スクールカウンセラー、ソーシャルワーカー、そして部活動指導員、この四類型だったと思います。  主に、最近、党の方でもこういった学校の専門人材について議論される観点が、最近、やはり障害を持った生徒、また特別支援を必要とする生徒さんが増えている、また家庭環境等々により学習に遅れが出ている、こういう生徒さんが増えて、そういった方への対応という、言わば福祉的な観点における専門人材登用という枠組みがこのような形で充実しているということは大変喜ばしいことだというふうに思います。  一方で、例えば特別な才能に恵まれた子供たち、いわゆるギフテッドと言われるような非常に能力の高い子供たち、こういった生徒に対する専門人材、若しくはそういったフォローの体制というのは検討されているんでしょうか。
  58. 藤原誠

    政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  特別な才能を持った人材に対する養成の体制ということでございますが、私どもとしては、例えば教科指導を担当するような教員について今後充実していきたいというような希望を持ってはおりますが、これまでのところ、まだ具体的な対応は十分取れていないんじゃないかというふうに考えております。
  59. 二之湯武史

    二之湯武史君 率直な答弁で、ありがとうございます。私もそのように思います。  憲法二十六条には、「その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。」と規定がございます。今申し上げたようなフォローが必要な子供たち、こういった子供たちへのまなざしは随分と私は改善されてきていると思いますが、一方で、もうあり余る才能を持て余しているような子供たち、こうした将来の我が国を牽引していくような、スーパーエリートになるような、そういう子供たちへの対応もこれ同じく憲法教育を受ける権利保障されているわけですね。そういう観点を義務教育で私はもっとするべきなんじゃないかと。一言で申し上げれば、そういったギフテッドたちの居場所ってこの国の義務教育にあるんでしょうか。そうした才能をある段階で海外に流出をして、我が国の損失となっているのかもしれません。こうした人材育成、しっかりと私は義務教育でもやっていただきたいというふうに思います。  二〇二〇年に今度は英語やプログラミングという科目が必修になります。これらの科目を果たして現在の教職員が指導できるんでしょうか。  私の友人にダンスの教室を大々的にやっている友達がいます。数年前、ダンスも必修化されました。これ大変皮肉な話を申し上げますが、ダンスが必修化されて以降、学校でダンス嫌いの子供が増えたと、こういうことを彼は言うんです。ダンスを学校で教えるからみんなダンスが嫌いになったと、こういうことを言うんですね。これ、英語やプログラミングでも同じことが起きるんじゃないかなと、私、率直にそう思っているんです。  私、今子供三人いまして、四年生、そして年長、三歳と三人いるんですけれども、本当に、幼稚園までのときの知的好奇心といいますか前向き感と、学校というところに行って勉強という構える形になってからの後ろ向き感のこのギャップ、これ、皆さん、本当に真剣に私は考えるべきだと思うんですね。  そう申し上げますと、やはり人間というホモサピエンスの知的な好奇心、これはもう元々ナチュラルボーンで植え付けられているわけですけれども、それをどちらかというと止めているんじゃないかと思えるような、私は、こういうアプローチ、いかがなものかなというふうに思っておりまして、やはりもう教職員だけで対応できるというその発想をまずのけた方がいいんじゃないかなと、そういう制度設計ではもう駄目なんだというふうに私は思うべきだと、ダンスの今の例を引いて申し上げたいんです。  もう一つ申し上げたいんですが、今、義務教育の教職員、実は四〇%弱がもう五十代なんですね。ですので、最も経験やキャリアを積んでいる方々がこれから大量退職の時代に入ります。そして、その代わりに、二十二、三歳の大学の教員養成課程で免許を持っている若い子たちが四割、逆に入ってくると。このときの義務教育の質若しくはそれに対する対応って、今、文科省でどう考えておられるんですかね。
  60. 藤原誠

    政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、教員の大量退職が今後見込まれておりまして、平成三十年度辺りがピークになっていくというふうに想定しております。  教員の適切な年齢構成というのは非常に重要だと私どもも考えていまして、特に、児童生徒の実態に応じて多様な教育活動を展開するためには、年齢とか経験のバランスが取れた構成である必要があるというふうに考えております。  その観点から、文部科学省といたしましては、例えば、教員の採用試験における年齢制限の緩和をするということを促したり、さらには特別免許状制度の積極的な活用というようなことで、できるだけバランスが取れるように努力しているところでございます。
  61. 二之湯武史

    二之湯武史君 私は、それがそもそも、だから、もう変えるべき考え方だと。つまり、教職免許を持った公務員だけで義務教育を運営するという考え方自体を一回シャッフルしたらどうだと。これは物すごいハードルの高い意見のように聞こえますが、これ、これから本当、私、党でしっかり議論したいと思っています。  やはり、そういう話になりますと、学校の教職員の要は能力というものは、教科を教える教科力というものと、学校経営でありましたり学級経営でありましたり、また広く社会教育という観点での教職力というような二つに分けられると。ですので、学校は勉強するところだけじゃないんだ、一人一人の個性を育む社会そのものなんだというような学校聖域論、教職聖職論が始まるんですね。そういう、私は、もう発想もどうだろうと。  例えば、その教科を教える力という意味でいいますと、もう塾の方が圧倒的に高いわけです。今、中学校三年生の通塾率って、全国で、民間の調査でも結構ですから、何%ぐらいですか、今。
  62. 有松育子

    政府参考人(有松育子君) お答え申し上げます。  全国学力・学習状況調査にそのようなデータがございますが、平成二十八年度に学習塾に通う中学校三年生、六〇・六%でございます。
  63. 二之湯武史

    二之湯武史君 私が持っている民間のデータでは七〇%を超えています。かつ、その七〇%の内訳に私立や国立の学生は含まれておりません。ですので、これを含めると、事実上四人に三人がもう塾に通っていると。  一方で、今、文部科学省の白書ですね、教育白書、ここに塾の記載ってありますか。
  64. 有松育子

    政府参考人(有松育子君) 詳細覚えておりません、私、担当局長で編集をしておりますけれども。民間の様々な学習活動との連携というものはあったと思いますが、塾の、このこと自身についての記述が現実にあるかは、申し訳ありません、把握しておりません。
  65. 二之湯武史

    二之湯武史君 済みません、意地悪な質問をしまして。ほとんどございません、というか、全くございません。  それは塾だけじゃなくて、例えば日本には民間の教育がずっと昔から根付いております。例えば、そろばん塾でありましたりピアノの先生でありましたりバレエの先生でありましたり、スポーツも非常に活発であります。そういった民間の教育は、これはオフィシャルな国という観点での教育からすると、これ、連携とおっしゃいますが、そして事実上、教科は、つまり、ある学生が受験で自分の志望する高校に行きたい、大学に行きたいとなった時点で、残念ながら、学校はほとんど信頼を失っているわけです。これが今の率直な現状であります。  そういった中で、私は、これからもっと柔軟に、もっと頭をシャッフルしてそういった義務教育の仕組みを考えないと駄目なんじゃないかということを、非常に簡単な、そして、かつ分かりやすい話をしているんです。  一方で、最も優秀、優秀というか経験のある人たちが約四割を占め、その人たちが五年、十年で皆さん退職される、そして経験のない若い方々が教育現場に入ってこられると。今でさえ、中学校三年生の七〇%を超える人たちが塾に通わないと自分の志望する高校に行けない、こういう今義務教育の現状に更に私は拍車が掛かってしまうんじゃないかなというふうに思うんですね。  そして、更に議論を進めたいのは、いわゆる教職免許ということであります。これは、人生における十八歳から二十二歳の四年間にそういった教育を受けたか受けていないか、はっきり言ってそれだけであります。先ほど私申し上げました教科力と教職力という観点でいいますと、例えば、地域で二十五年や三十年、例えばそういった学習塾を開いている、ピアノ教室をやっている、そして地域の保護者から物すごく信頼がある、こういう人たちは教職力がないんでしょうか、これは一般論ですけれども。
  66. 藤原誠

    政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  地域の人材で非常に専門的な素養を持っていらっしゃる方につきましては、現在でも、義務教育の仕組みにおきましては特別非常勤講師という制度がございまして、たとえ教員免許状を有していない方であっても、地域の人材や多様な専門分野の方について、任命して学校の現場に立ってもらおうということで、その方を届出することで非常勤講師として登用し、教科の領域の一部を担任させるという仕組みが昭和六十三年度から創設していまして、現在まで運用されてきているということでございます。
  67. 二之湯武史

    二之湯武史君 今の非常勤講師ということですが、これも、やはり私からすると、学校というコアなところの周辺を任せているというふうなイメージなんですね。そのコアのところには入れないと、こういうやっぱりメッセージに私は聞こえて仕方がない。  でも、特別免許状というのがございますよね、そういう制度が。これは、いわゆる十八歳から二十二歳の間に教職免許を持っていない人たち、そして教育に大きな能力のある優秀な人たちを学校教育に入れようと、こういう枠組みだと私は理解をしているんですけれども、これの例えば免状の交付数とか、これって実数でどんなものですか。
  68. 藤原誠

    政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  委員お尋ねの特別免許状制度でございますが、教員免許状は所有していないけれども特定の分野についての高度の専門性を有し、教員としての熱意を有する社会人などを教員として登用する制度でございまして、これも昭和六十三年から制度化されております。  平成二十七年度までに延べ九百十五件の特別免許状が授与されていまして、二十七年度直近のデータについては二百十五件ということで、徐々に増えてきているということでございます。
  69. 二之湯武史

    二之湯武史君 全部の教職員数って何ぼですか、何人ですか。二百十五件ということですけど、全部は。
  70. 藤原誠

    政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  義務教育段階の公立学校の教職員で六十数万人だと思います。
  71. 二之湯武史

    二之湯武史君 もう、一%とか〇・一%に満たないわけですね。  もう一回、私、最後にちょっと整理したいんですが、今、義務教育は教科指導力という意味で信頼を大きく失っている、そしてこれからスキルや経験を持ったベテランの教職員が大量に退職されていく時代に入っていくと、そういう前提がまずある中で、私は、その義務教育の担い手をもっと多様化するべきだというふうに思っております。民間でこれだけ支持をされて、そして長い年月、地域社会に根を張って、そして結果を出し続けている、そういう教育の担い手がいるにもかかわらず、その方々がしっかりとその義務教育に関われる枠組みが今余り機能していないと、こういう現状について非常に危機感を持っております。そして、そういったものがやはり国民意識からどんどん乖離していくと、はっきり申し上げると、民間の教育を受ける経済的な余裕のある家庭はいい教育が受けられるけれども、そうじゃなければ非常にハンディを背負うと、こういう事実も、現実も生まれているわけですね。  ですので、そういう私は枠組みをもうそろそろ取っ払って、非常にフラットなところから制度設計する、それを全体でまず始めるんじゃなくて、まずはそういったパイロット事業的なものをつくり上げる、こういうことが重要なんではないのかなというふうに思っていまして、最後に私が申し上げたいのは、そういった一つのパッケージにしてほしいと。義務教育という場は維持しながら、そのプレーヤーは、大学で教職免許を取ったという方だけではなくて、民間で地域社会の信頼を得ながら、そして非常に高い能力を持ちながら活躍されている、例えば音楽教室や絵画の教室英語塾やスポーツ関係者、また学習塾などのようなそういった専門人材に特別免許状をもっと交付して、そして、経験を持ったその大量退職時代に備えると、そういうやっぱり私は政策パッケージをつくるべきじゃないかなと。もっと言うと、もうコンセプトを、私は、ティーチャーというものを、もうむしろコーディネーターに近い役割がこれから学校の先生に求められるんじゃないかなと思っているんです。  やはり戦前若しくは戦後間もなく、そういう時代の、私は、実は祖父が師範なんですね、戦前の。当時の師範や大学進学率というのはもう本当数%です。数%の言わばそういった社会の、まあ言葉は選びませんけれども、エリート層が学校現場で教職を執っていた、今は、専門学校、短大を入れますと七五%の方々が高等教育に通う時代になっていると。そんな中で、能力や価値観も多様化していますし専門性も多様化していますし、必ずしも学校の先生が知識情報を独占して、それを一対マスの形で子供たちに教授すると、こういう仕組みやシステムが果たして今の時代に必要なのか、合っているのか、こういうような問題意識も私は必要だと思いますし、そういうような時代の変化でありましたり社会構造の変化でありましたり、また、これから先の社会を生き抜く上で子供たちが必要とする資質、こういうものをもっと厳密に見極めながら、様々な多様なやはり私は教育の在り方というものがこれから必要なんじゃないかと、こういうふうなことを最後に提起をさせていただきたいと思います。  是非、今日は政務の方々に御答弁をお願いしたいなと思ったんですけれども、最後に、政務官いらっしゃっていただいていますので、この一連の私の最後の義務教育についての考え方について、御意見がございましたら。
  72. 樋口尚也

    大臣政務官(樋口尚也君) しっかりと聞かせていただきました。これまでの義務教育日本において果たしてきた役割というものがある、しかし、先生おっしゃるように、新しい時代になり、教育イノベーションということが必要ではないかという御意見だというふうに承りました。  党の方でも御議論いただけるということでございますので、私たちも、文部科学省としてこれまでやってきたこと、そして今やっていること、これからやっていくこと、様々なところで今議論をしておりますので、しっかりと検討してまいりたいと思いますし、これからも御意見をいただきたいというふうに思います。  ありがとうございました。
  73. 二之湯武史

    二之湯武史君 ありがとうございます。  最後にあえて重ねて申し上げますが、今の義務教育の改革の方向性、これは広く、何というんですかね、状況が非常に厳しい家庭環境の子供であったり、また支援が必要な、そういった子供たちへの配慮、まなざし、これは非常に私は評価されることだと思いますが、一方で、この国を引っ張っていく、そういう突出した個性に対する、ギフテッドの子供に対する支援若しくはサポート、こういったものは義務教育の大きな課題だと私は思っておりますし、そういった人材が海外に流出したりしないように、この国でしっかりと根付いて我が国の社会に継続的にイノベーション、新しい価値を生み出す、そういう我が国の義務教育になりますようにこれからも提言を続けていきたいと思いますし、役所の方でも、これまでの常識にとらわれない発想で物事を進めていただきたいというふうに思います。  以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
  74. 大島九州男

    大島九州男君 民進党大島九州男でございます。  まず冒頭、北朝鮮がまたミサイルを発射したと。まさに国民の不安をあおるこの暴挙に対して、民進党代表して強く抗議をさせていただきたいと思います。  そして、今日はその件に対して質疑をということで、大変、委員長そしてまた松下筆頭には御配慮をいただきまして、防衛大臣に通告をしていなかったにもかかわらず答弁をいただけるということで、さっき防衛大臣いたんですが、今いませんけど、いいですか。──いらっしゃいました、失礼しました。ありがとうございます。防衛大臣にもお忙しい中においでをいただいたことに感謝を申し上げて、質問をさせていただきますが。  今回の北朝鮮の対応に対して政府はどのような対応をされたかということと、先週に引き続きということでありますから、当然、日本防衛省もいろんな意味でそこら辺をウオッチしていたと思うんですが、そこら辺、どこまで情報として察知をしていたかというようなことも含めて御答弁いただければと思います。
  75. 稲田朋美

    ○国務大臣(稲田朋美君) まず、防衛省がどのようにウオッチをしていたということですけれども、北朝鮮のミサイル発射に関する動向については、防衛省としても、平素から重大な関心を持って情報収集、分析に努めているところであります。  今回の北朝鮮ミサイルについて事前にどの程度兆候を把握をしていたかということについては、個々の具体的な情報の内容について我が国の情報収集能力が明らかになりかねないため、お答えは差し控えたいというふうに思います。  その上で、どのような政府が対応をしていたかということでございますけれども、昨日十六時五十九分頃、北朝鮮より弾道ミサイルが日本海に向けて発射をされた模様である旨、発射後直ちに私は報告を受けたところです。その後、私より、引き続き情報収集及び警戒監視に万全を期せという指示をいたしました。さらに、私は、十八時二十一分頃から国家安全保障会議に参加をし、本件について協議をしたところでございます。  また、防衛省内においては、関係幹部会を二度開催をし、しっかりと対応をし、引き続き情報収集、警戒監視に万全を期すという態勢をしいているところでございます。  さらに、政府としては、今回の北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、直ちに北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議を行い、強く非難をしたところでございます。  今後とも、防衛省自衛隊としては、引き続き、米国、韓国とも緊密に連携をしつつ、重大な関心を持って情報の収集、分析に努め、我が国の平和と安全に万全を期す所存でございます。
  76. 大島九州男

    大島九州男君 まずは国民の安心、安全ということで、国民が不安に陥ることのないように、正しい情報、速やかな情報の提供と、そして今後の対応を要望いたしまして終わりますが、こうやって不測の事態に対して早急に対応する、今回、今日の決算委員会に大臣が通告もないのにおいでをいただいたということは、国民に向けて大臣の口からしっかりとお話をいただくということで大変重要なことでもありましたし、また、そういう大臣が国民に向けて直接発信をされるということはすごく大切なことだと思いますので、今日おいでいただいたことに心から感謝を申し上げます。引き続きしっかり頑張っていただきたいと思います。  もう大臣には質問ありませんので、委員長、お取り計らいをお願いします。
  77. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 稲田大臣は御退席いただいて結構です。
  78. 大島九州男

    大島九州男君 それでは、公文書の管理について質問をさせていただきたいと思うんですが、行政文書というのは、もう皆さんも御存じのように、行政機関の職員が職務上作成をし又は取得した文書ということで、いろんな意識を持って、イメージを持ってみんなが理解をしているものがあると思うんですね。公的に残す、まさに売買契約書の決裁文書だとか貸付契約書の決裁文書というようなものについては公文書管理法によって何年というふうに決められておりますけれども、それがそれぞれ各省庁によって、省庁の中でまたいろいろ決まりがあるらしいんですね。  今回、森友学園の国有地処分に関する行政文書というふうに言われるものについては、六件あるというふうに教えていただいておりますけれども、六件以外には存在していないのか、そしてまた、この行政文書と言われるもの、この六件、当然、公開を求められれば公開をされるんだと思うんですけれども、全て公開されているのか、もし公開されていないものがあればそれはどれなのかというのを教えていただきたいと思います。
  79. 佐川宣寿

    政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。  今回の森友学園に関連します行政文書ということでございまして、先生の方から御指摘をいただきまして、私ども、森友による国有地の取得要望の提出から貸付け、売払いというこの最初から最後の一連のプロセスの中で、現在保存してございます主要な行政文書について、そのリスト六件を先生の方に御提出させていただいたところでございます。  そういう意味では、この六件が大変このプロセスの中では重要な行政文書でございますが、今先生の御指摘でありますと、全部出したかと言われますと、実は、この六件のうち、ついこの間、五月の八日に、結構大部でございましたが、売買契約の決裁文書を提出させていただいたところでございます。それ以外で、提出をしてございますが、一件だけこの中で提出していないものがございまして、貸付契約書の決裁文書というものがございまして、この点につきましては、いまだ一生懸命作業をさせていただいているところでございます。  森友に関しましては、大変先生方や報道の方から説明とか資料の提出がございまして、一生懸命可能な限り作業をしているところでございますが、やはり不開示事由の有無の確認など内容の確認の事務がありますので、これらの作業を丁寧に行うということで一定の時間は要しますが、また、その出していない貸付けにつきましても一生懸命作業をさせていただきたいというふうに思ってございます。
  80. 大島九州男

    大島九州男君 今お話にありました五月八日の売買契約書の決裁文書、私も見ましたけれども、一般的に言われる、のり弁と言われるような文書でございましたが、あれを見ていろんなものを判断するというのは我々には無理だなと。  会計検査院は、いろんな意味で、その支出が適正であるというものについてちゃんと調査を行うと。まさか会計検査院が検査するときにはああいう決裁文書が黒塗りののり弁当状態ではないと思うんですけど、これはもう一般的に、当然、会計検査院が検査するときにはああいう黒塗りというのがあるのかないのか、教えていただけると有り難いんですが。
  81. 戸田直行

    ○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。  会計検査院が行う会計検査の目的は、会計検査院法第二十条第二項に規定されているとおり、会計経理を監督し、その適正を期し、かつ是正を図ることにございます。そして、この会計検査の目的を踏まえますと、各府省において会計経理の裏付けとなる行政文書が適切に作成され、管理されるべきものというふうに考えておりまして、その部分については私どもに提示をいただけるものというふうに考えております。
  82. 大島九州男

    大島九州男君 黒塗りじゃないというふうな理解ですね。  それで、いろいろ確認をしていきますと、その支出が正しいかどうかというものを理解をするのに、当然、周辺資料というのがあるわけですよね。それは何かといえば、官僚の皆さんがそのプロセス、決裁に至るまでのいろんな交渉経緯であったり、そしてまた、それを売るとか貸すとかいうふうな判断をするために必要な資料、まさにそれがメモであったり、いろんな共有ファイルの中に入っている省庁内で確認をしたり担当者間が確認をする連絡事項で使う文書、こういうものも私的には行政文書として保管されるべきものだという、個人的にはそう思うんですが、財務省としては、財務省のその文書管理でいくと、いや、個人のメモはもう一年もなくて廃棄していいんだというような、そういう発想というか、そういう管理だと思うんですが、そこら辺の認識、私との認識のずれがあると思うんですが、ちょっと教えていただければ。
  83. 佐川宣寿

    政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。  財務省におきましては、公文書管理法に基づきます行政文書管理規則にのっとりまして、行政文書につきましては、今先生おっしゃいました売買契約などの決裁文書につきましては保存期間を三十年などとして、保存すべき重要な経緯等の文書はきちんと保存しているところでございます。  ただ、今先生御指摘の個別の面会の記録等でございますが、こうしたものにつきましては、組織で共有した後に、最終的には決裁文書の形で組織としての意思決定として集約されていくということでございまして、保存期間は一年未満とされまして、保存期間の満了時期につきましては、時期明確化の観点から事案の終了後という取扱いでございますので、森友に関しましては、昨年六月の売買契約締結をもって事案の終了と判断しているところでございます。
  84. 大島九州男

    大島九州男君 そういう判断ですから、当然、その決裁文書で残さなければならないものについて、そしてまた貸付契約書の決裁文書については早急に出していただきたいと思うし、いろんな個人情報の問題だとか言われて黒塗りに全部されていますけれども、できるだけ我々が客観的に判断できるような資料として提出をすることを要望しておきます。  会計検査院にちょっと確認なんですけれども、当然、会計検査院は、国民の財産であったり税金であったり、それをしっかりと支出されているかどうかを確認するのに、いろんな出てきた文書だけをチェックする、これはでもどうなのかなと思うことについては当然だんだん下に下りていく。それは何かといったら、公的に共有されているいろんな共通のファイルに入っている文書であったり、そして、それがまたそこで確認ができなければ、当然、そこに至るプロセスの個人が保管をしているそういったメモだとか、そういうものまで確認をして、そしてその妥当性を調査する必要があると思うんですけれども、当然、そういう文書はあったにこしたことはないですよね。そういう質問
  85. 戸田直行

    ○説明員(戸田直行君) お答えいたします。  文書の記載内容次第でございまして、個別の文書ごとに判断されるべきものというふうに考えております。  ただ、一般論として申し上げれば、会計検査院といたしましては、会計経理に係る書類では、会計検査院の検査に必要なものにつきましては、保存され、提示されるべきものというふうに考えております。
  86. 大島九州男

    大島九州男君 だから、はっきり言うと、これはおかしいかなとか疑義があるなというものに対して、検査をする会計検査院の立場からすれば、全てその交渉に関わる個人的なメモだろうが共有ファイルであろうが、あった方が望ましいんですよ。それは、検査される方は、それは都合の悪いやつはないにこしたことはないんですよ。だから、都合が悪いと思われるようなものは破棄をしたいというのはそれは人情ですからね、もし私でもそうするでしょう。  だから、私みたいな一般個人で考えるものじゃなくて、省庁として、それが仕事としてやられる部分の個人的なメモは、あくまでも私は、個人ということではなくて、業務上、まさに国家公務員としてのその個人の私は公文書だという、そういう認識ですから、これは公文書管理法の中にしっかり、個人のそういうメモであろうが公務員が職務上やった、いろんな記録したものは残すべきなんだというのが私の主張です。そうでなければ、今後何があっても、全部、いや、それは個人のメモだからそれはありませんとなったら、真実は解明されませんよ。  ここで一つ、これ本当に大事なことなんですけれども、普天間移設問題に関する米側からの説明文書といって、これは原口一博さんが五月十日及び五月十二日に衆議院の外務委員会で質問したんですよ。その内容は何だったかというと、鳩山元総理がレクチャーで受けたその文書のことです。当時そういう文書はないと言われていたけれども、いやいやいやいや、六十五海里以内にしか移設ができないという内容でいろんなことが専門的に書かれているんですよ。私はそれを見て、ああ、これは、それは聞いたらなるほどなと。だから、鳩山元総理が、いろいろ勉強すると六十五海里を超えてまさに普天間の移設はできないというのを断念したと、まさにそういう政権を覆すような、そういうレクチャーをしたその文書がないんだと平気で言う、元総理にそういう説明をして、そういう文書を出せと言われても、そういうものはないと。  公文書の書式については、各省庁いろいろ聞いたら、これが正式なフォーマットだというのはないというわけじゃないですか。だから、さっき言うように、個人が、というのは国家公務員ですから、みんな、国家公務員個人というのは公の人です。そういう人が職務上いかなる文書でも、そうやって大臣や総理大臣に説明をするとかいうようなものは確実に残しておかなくちゃいけない。だから、そういう公文書の管理の仕方を、それぞれ自分たちが恣意的に廃棄できるようなものにしていくような、そういう管理は駄目だということですよ。  この件については今日はちょっと、これを本当は深く深掘りするつもりだったんですけれども、違う問題をやらなければならないので、これは後日にやりますけれども、外務省、この問題については徹底的に時間を掛けてやりたいというふうに予告だけしておきます。  それでは、今までの流れからいくメモ、役所がいろんなことを打合せしたりいろんな共有したそういう流れの中から出てきたものだろうというものについて、この加計学園の獣医学部新設に係る内閣府の伝達事項という、そういうものを一つ一つちょっと確認をしていきたいと思います。  平成三十年四月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい、成田市ほど時間は掛けられない、これは官邸の最高レベルが言っていること、山本大臣もきちんとやりたいと言っている、文科省メーンで動かないといけないシチュエーションに既になっている。国家戦略特区における獣医学部新設に係る方針については、以下二パターンが考えられる、今週、来週での対応が必要、内閣府文科省、農水省による方針を作成、例、成田市、医学部新設、国家戦略特区諮問会議による方針の決定、例、民泊、諮問会議には厚労大臣も出席。今治市分科会において有識者からのヒアリングを実施することも可能、括弧、成田市分科会では、医師会は呼んでいないが、文科省厚労省選んだ有識者の意見を聴取、括弧、反対派は呼んでいない。獣医学部新設を一校に限定するかは政治的判断である。こういう伝達事項がありましたと。  これを私は客観的にどういうふうに受け取るかというと、先ほども言いましたように、国家公務員が業務上しっかりと、いろいろ忘備録も含めて、そしてまたそれを人に伝える、共有するために起こしたものだというふうに理解をして、山本大臣、きちんとやりたいと、官邸の最高レベルと。私、官邸に入ったことないので最高レベルというのはどこら辺のことを言うのか分かりませんが、一般的に官邸の最高レベルというのはどこを指すのか教えていただきたいのと、大臣がきちんとやりたいというのは大臣としての職務でしょうから、そこの決意があったと思うので、そこのところをお聞かせいただきたいと思います。
  87. 山本幸三

    ○国務大臣(山本幸三君) お答えいたします。  報道に取り上げられております文書につきましては、文部科学省の調査の結果、既に該当する文書の存在は確認できなかったとのことであります。出元も分からず、その信憑性も定かでないこうした文書について、内閣府としてはお答えする立場にありません。  その上で申し上げますと、報道にあるように昨年秋頃ということであれば、九月二十一日に第一回目の今治市分科会が開催されたこともあり、関係各省とその後の進め方などについて事務的な議論を行っていたと聞いております。その中で、規制改革を担当する担当省庁として、地域ニーズに応えて、規制改革の制度化と事業の実施をスピーディーかつ法令に基づいて行う必要があるとの問題意識を持ってスケジュールの議論を事務的にしていたと聞いております。しかしながら、その際、内閣府として官邸の最高レベルが言っているとかなどという発言を行ったことはなく、また、総理からもそうした指示は一切ありません。  私は、規制改革担当、国家戦略特区担当として、岩盤規制を何としても打ち破らなきゃいけないと、そういう気持ちで、法令に基づきスピーディーにしっかりとやっていくということを常に心掛けているわけであります。
  88. 大島九州男

    大島九州男君 大臣、私が聞いているのはそういうことじゃなくて、官邸の最高レベルというのはどういう人のことをいうのかというのを聞いているだけのことなんですから、そのことについてお答えしていただけませんか。
  89. 山本幸三

    ○国務大臣(山本幸三君) そういう報道の文言について、私はきちっと定義できるというような立場にはないと思っております。
  90. 大島九州男

    大島九州男君 いやいやいや、麻生大臣、先生、最高レベルというのは総理大臣のことですかね、官房長官のことなんですか。だから、私はそこが分からないんですよ。官邸の最高レベルというのは、最高責任者というのは官房長官でいいんですかね。これ、ちょっと麻生先生、教えていただくことは可能でしょうか。
  91. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) そういうことを聞きたければ、あらかじめ細かに聞いておく。質問通告を出さないのはあなたもしょっちゅうやるけど、仲がいいからと余りいいかげんなことはしない、ちゃんと言わな。  官邸の最高レベルという言葉は、役所用語としては存在しないと思います。新聞でつくられている用語ですから、度々人によって違うから、一概には、今、山本大臣が答弁したように、官房長官であってみたり官房副長官が最高レベルみたいに書かれてみたりいろいろしますので、一概に言えないと思います。
  92. 大島九州男

    大島九州男君 ありがとうございます。  だから、今言うように、受取で違うんですよね。だから、それを総理だと言う人もいれば、官房長官、副長官という話になるので、これは、官邸の最高レベルという定義を是非きっちり今度教えていただきたいと思います。  次に行きます。  義家副大臣レク概要、獣医学部の新設ということですが、平成三十年四月開学で早くやれと言われても、手続はちゃんと踏まなければいけない。国家戦略特区諮問会議決定について、教育民泊は違う、一緒にされては困る。農水省や厚労省は逃げているのか。官邸はどうなっているのか萩生田副長官に聞いてみる、やれと言うならやるが、閣内不一致、麻生財務大臣反対をどうにかしてくれないと文科省が悪者になってしまうと。農水副大臣にも需給はおたくの話でしょうと話してみると。本件は預かる、また連絡するという、こういうふうなやり取りがあったというふうに、私は、なるほど、そういうことはあるんだろうなと。  義家副大臣、当然、その大学設置、まあ手続は当然必要なことですから、ちゃんとやらなきゃいけない。この手続を踏まなきゃいけないという手続というのは、具体的にはどういう手続のことでしょうか。
  93. 義家弘介

    副大臣義家弘介君) 設置審に諮問するまで、様々な要件を満たしていかなければなりません。  例えば教育の内容、それから研究施設の構想、あるいは教授の人数であったり研究の種類、テーマ、それらを担保できる状況。例えば獣医学部でいえば、需給のバランスから文部科学省は認可をずっとしてこなかったわけでございまして、そういった意味では、獣医学行政を所管しているのは農水省ですから、当然、農水省とも調整しなければなりませんし、そういった設置審にかける前のもろもろの手続のことでございます。
  94. 大島九州男

    大島九州男君 今回、内閣府主導で、最終的に何か文科省にさじを投げられたというか、最後は何か文科省がやらなきゃいけないという、農水省や厚労省は逃げているのかというような、そういう文科省だけに何かそれを投げられたというような印象がここで受け取れるんですけれども、官邸はどうなっているのか萩生田副長官に聞いてみる、やれと言われればやるが、閣内不一致、これをどうにかしないと文科省が悪者になってしまう。もし文科省の立場からすると、私は、副大臣が言っていることはまともなことだと思うんですね。  萩生田副長官、義家副大臣からその件について問合せがあったり質問があったりして議論をいろいろされたと思うんですけれども、そこではどういうふうな印象を受けて、いやいや、これは農水省、厚労省文科省とみんなで一緒にやってもらわないと困るねとか、いやいやいや、麻生財務大臣は反対と言っているけれども、それは閣内不一致だというふうに言われて、いや、そんなことはないよと調整したのか、そこら辺の経緯を教えていただけると。
  95. 萩生田光一

    内閣官房副長官(萩生田光一君) 義家副大臣から、この時期、構造改革特区の獣医学部の新設について相談をされたことはございます。  その場で、いろんなメモが新聞にも出ていまして、中には、私が詳しく何か文部科学省を思いかばったような発言のメモもありましたし、一方のメモでは、聞いてみたけれども余り大した反応はなかったという答弁のメモもありまして、義家副大臣とは日頃から様々な行政課題について話合いをしていまして、この内容でどなたが反対しているとか、どこの役所がどういう環境だとかというようなやり取りをした記憶は私はございません。
  96. 大島九州男

    大島九州男君 多分、これを書いている人は、自分が受け取った部分で書いたりとか、やっぱりその事実をメモしたりというようなことがあったと思うんですけれども、誰が書いたかというのは、これはもうはっきり言って分かりませんし、どういう経緯なのかというのも、それは僕らも分かりません。ただ、現実的に進んで、大学ができるような方向になっているわけですから、そこに当然いろんな経過があったということは推察されるわけですよね。  次に、大臣御指示の事項ということで、以下二点につき内閣府に感触を確認してほしいと。平成三十年四月に開学するためには平成二十九年三月に設置認可申請する必要があるが、大学として教員確保や施設設備等の設置認可に必要な準備が整わないのではないか、平成三十一年四月開学を目指した対応とすべきではないかと。麻生副総理森英介議員など獣医学部新設に強く反対している議員がいる中で党の手続をこなすためには、文科、農水、内閣府の部会の合同部会若しくはPTを設置して検討を行うべきではないか、少なくとも衆院福岡六区補選、十月二十三日投開票予定を終えた後に動くべきではないかと。鳩山二郎、括弧、鳩山邦夫総務相次男、前福岡大川市長、蔵内謙氏、括弧、日本獣医師会長長男、林芳正前農水相秘書が候補者という、こういうメモがあるんです。私も、福岡ですから、この選挙をやっていたのは十分理解をしています。  当然、皆さんも御存じでありましょうけれども、蔵内さんのお父さんは、この獣医師会会長の蔵内県会議員、私の大学の先輩でもありますが、こういったときにこういうのをやらないで、これは選挙終わった後がいいんじゃないかと、これは、まさしくまともな判断だと私は非常に理解をするし、ここにいろんなものをやろうとすると、反対する先生もいれば推進する議員もいらっしゃると。そういう中でいくと、党のPTとかを設置してやらなきゃいけないと、これはもう至極まともな話だと思う。でも、そういうことがやれないで一気に進んでいるというところに疑問を感じるんです。  次に、義家副大臣の御感触ということで、齋藤農林水産副大臣は、そのような話は上がってきていない、確認をしていくということだったと。萩生田内閣官房副長官にも話をしたが、余り反応がなかったと。大臣の御指示どおり内閣府の確認を進めてほしいという、こういうくだりがあるんですね。  次に、大臣御確認事項に対する内閣府の回答ということで、設置の時期については、今治市の区域指定時より最短距離で規制改革を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理の御意向だと聞いていると。規制緩和措置と大学設置審査は独自の手続であり、内閣府は規制緩和部分は担当しているが、大学設置審査は文部科学省、大学設置審査のところで不測の事態、平成三十年開学が間に合わないことはあり得る話、関係者が納得するのであれば内閣府は困らないと。国家戦略特区諮問会議決定という形にすれば、総理が議長なので、総理からの指示に見えるのではないか、平成三十年四月開学に向け、十一月上中旬には本件を諮問会議にかける必要ありと。農水省、厚労省への会議案内等は内閣府で事務的にやるが、前面に立つのは不可能、二省を土俵に上げるのは文部科学省がやるべき、副長官のところに文部科学省、厚労省、農水省を呼んで指示を出してもらえばよいのではないかと。獣医は告示なので党の手続は不要、党の手続については文科省と党の関係なので、政調とよく相談していただきたい、以前、官邸から、内閣としてやろうとしていることを党の部会で議論するなと怒られた、党の会議では、内閣府は質疑対応はあり得るが、メーンでの対応は行わない。官房長官、官房長官の補佐官、両副長官、古谷副長官補、和泉総理大臣補佐官等の要人には一、二か月単位で議論せざるを得ない状況と説明してあると、こういう回答であったと。  これは、まさしく、いろんな流れがあったときの文書を、みんなに報告をしたりとか共有したりするときに書くような書きっぷりになっているわけですよ。  それで、また次に、十月四日、義家副大臣レク概要。私が萩生田副長官のところにちゃんと調整してくれと言いに行く、アポ取りして正式に行こう、シナリオを書いてくれと。齋藤農水副大臣に農水省が需給の部分をちゃんと責任を持ってやってくれないと困るよと話した際に、何も聞いていない、やばい話じゃないかという反応だったと。まさにこういう反応だったという報告を上げた文書だろうなと、これはそういう推察をするということです。  次に、十月七日、萩生田副長官御発言概要。再興戦略改訂二〇一五の要件は承知している、問題は、既存の大学学部では対応が困難な場合という要件について、例えば伝染病研究を構想にした場合、既存の大学がうちの大学でもできますよと言われると困難になる。四国には獣医学部がないので、その点では必要性に説明が付くのか、感染症も一義的には県や国による対応であるとの獣医師会の反論を説明。平成三十年四月は早い、無理だろうと思う、要するに、加計学園が誰も文句が言えないような良い提案ができるかどうかだな、構想をブラッシュアップしないといけないと。学校ありきでやっているという誤解を招くので、無理をしない方がいい。福岡六区補欠選挙、十月二十三日が終わってからではないか。文科省だけでこの案件をこなすことは難しいことはよく分かる、獣医師会や農水関係議員との関係でも農水省などの協力が必要と。私の方で整理しようと。  私が何でこれ細かく読んでいるかというと、まさにこれ、資料として提出しても、どこで出てきているわけでは、分からないから資料として提出できないので、読んで議事録に残すために一生懸命読んでいるんです。  じゃ、最後のペーパーになります。  十月十九日水曜日、北村直人元議員、石破元大臣同期の、専門教育課牧野さんという名前が書いてあります。十八日、石破元大臣と会って話をした、御発言は以下のとおり、党プロセスは今後どうなるのか、党プロセスを省くのはおかしいと、総務会に上がってくるマターではないのか、もし課題に上がってこないなら私が総務会の場で持ち出すことはやぶさかでない、タイミングを教えてくれと。総務会は、村上誠一郎議員や北村誠吾議員、自民党獣医師問題議連事務局長が在籍と。政治パーティーで山本国家戦略特区担当大臣と会って話をした、御発言は以下のとおり、四条件がきちんと守られるようウオッチすると、ただ、新設のためのお金がどうなるのかを心配している。麻生大臣は野田秘書に以下のように話していたとのこと、自分は総理から本件関係で何も言われていない、この話を持ち出すこともない、持ち出されたこともない、だからもうやらない方向で決着したのだと思っていたくらいだ、括弧、野田秘書から最近の状況を話し、括弧、そうかとおっしゃったと。  こういうのが一連の文書なんです。中身については、さっき萩生田副長官に、おっしゃったように、結構、ああ、なるほど、そうだなと、まともな話なんですよ。  だから、これがまるっきり関係のない文書なのかと。それは、文科省の公文書管理でいえば公文書として残すような文書ではなかったメモかもしれないけれども、一連の話で私が言わせていただいたように、ちゃんとこういうものを正しい文書として残していく、そういう文化というかそういう決まりにしないと、いざこうなってもめたときに、これはないとか関係ないとかいう話になるわけです。  文部科学省、松野大臣、調査をされましたと。そうしたら、そういうものはありませんでした、調査をしたのは共有ファイルだったと。じゃ、個人のメモとかそういうものは調査をしていないということですよね。そのままでいいのかということです。  これがいろんなことでぼろぼろぽろぽろ出てくるわけですよ、今どきはパソコン消しても復旧したりする技術もいっぱいあるわけですから。そうなったときに、これは文部科学省の何か職員が悪いような話になったら困りますよね、義家副大臣。誰が悪いのかという犯人捜しじゃなくて、事実がどうなのかというのを国民にちゃんと示すのが我々の仕事なんですから。そういう意味からしたら、松野大臣、まだまだ確認をする作業が必要なんですよ。  だから、誰が作ったとかじゃなくて、そういうやり取りが現実にあったのかどうなのかということを示すための調査をするということは必要なことだと思うんですけど、大臣の見解をお願いします。
  97. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 大島先生にお答えをいたします。  まず、大島先生の方でお引きになった文書に関しましては、文部科学省によって所定の調査をした結果、確認をすることができなかったということでございますので、その内容に関してコメントをする立場にはございません。  その中において、従来より、政策決定機関における各省庁間のやり取りに関しては、これはもう公表をしていないというのが従来から、先生御承知のとおりでございます。  あわせて、先生の方から、これ大臣確認事項ということに関しての御指摘もいただきました。  これも、まずお話をするに当たって前提事項として述べさせていただきたいと思いますが、例えば、私が委員会で答弁をしたとかどこかの講演で話をしたとか、また公的な記者会見において話をしたということであれば、そのことに関して委員会の場においても説明申し上げるということになるかと思いますが、例えば文科省内において、この例でいいますと国家戦略特区について、私がその国家戦略特区の仕組みについて説明を受けるに当たって疑問に思ったこと、質問をしたこと等々について個々委員会の場でお話をする種のものではないんだろうというふうに思います。  その上で、大島先生の方から御指摘をいただきましたので、例えば私の場合ですと、国家戦略特区とこの大学設置の関係、最初からもうすぐに理解をしていたわけではございませんので、まず、どういったことが書き込まれていくのかという話を、説明を受ける中において、期日という話もありましたから、大学の設置に関しては、これはもう先生御承知のとおり、大学の設置審によってこれは専門家による審査がなされるわけでございます。その審査というのは、もうこれも客観的に行われるわけでありますから、設置が認められる場合も認められない場合もあると。そのときに、先に設置目標、期日目標を書き込むということは整合性が取れるのかという問題意識を持っておりまして、それについて質問をした記憶がございます。  それに対する答えは、これは内閣府からではなくて文科省の職員からの説明の中において、これは国家戦略特区としての目標であるということだという説明を受けましたので、その面に関して理解をしたということでございます。
  98. 大島九州男

    大島九州男君 これは国家戦略特区としてのという、まさにその大方針、これは、当然、総理がトップで、議長というか会長で進めていくわけですね、その会議を。そうすると、当初にルールが決まっていて、そのルールどおりに粛々といきましたよということではなくて、途中でルール変更をしているでしょう。まさに、自分でルールを決めて試合をやるわけですから、絶対勝ちますよね。こういうやり方が本当にいいのかということですよ。  それは、当然、京都産業大学の皆さんやほかの人たちはふつふつたる思いを持っていると思いますよ。だから、それが、この国のトップである総理がそのお友達と言われる理事長さんの学校を度重なるルール変更によって勝利に導いたという、そういう構図になっているから国民やマスコミの皆さんがどうなっているのと。  だから、その説明責任を果たすのは総理自身ですよ。はっきり、いや、そんなことはない、自分がトップで決めたルールだけど、これは、加計と京都産業大学が仮に立候補している、そうしたら、あえて京都産業大学が勝つようなルールにすればそれは拍手ですけど、まさにその申請書類にしても、誰が見ても京都産業大学の方が、ああ、これは実績もあるし、いいんじゃないかと思うようなものを、加計学園が勝利するような、そういうルール変更をして勝たせたことに問題があるということを指摘したいと思います。  本来、決算委員会ですので、最後は予備費の件について質疑をさせていただきます。  だから、加計問題についてはまた時間を掛けてしっかりとやっていきたいと思いますので、そのときには、是非、萩生田副長官も義家先生も、何を守るのかと。国民を守るのと、そしてやっぱり国家公務員として真面目に大臣に仕えたり、真面目にこの国のために愚直に働いている職員を守らなくちゃいけないんですから、その観点から今後進めていただきたいと思いますよ。安倍総理を守る必要はないんですから。だから、そこのところだけしっかりとお伝えをしたいと思います。  では、ちょっと簡潔に、もうぱたぱたっと質問します。  消費税の軽減税率制度の円滑な導入、運用に必要な経費として九百九十五億円、そしてまた、自衛隊の部隊が実施するソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動に必要な経費七十一億円、自衛隊の部隊が実施する南スーダン国際平和協力業務に必要な経費十四億円、選挙年齢引下げに伴う新たに有権者となる主権者等の、自衛隊の部隊が実施する南スーダン国際平和協力業務に必要な経費十四億円というのは、予備費はもう当然可及的速やかに使うものという認識であります。  だから、この部分が今回予備費として挙げられていることについて、これは、本来であれば補正予算を組んだり、しっかり議論をしてやるべき予算だというふうに私は認識をしているわけであります。  種々説明はちょっと聞きましたので、答弁については、まず、この消費税の軽減税率制度の円滑な導入についてのみ、ちょっと答弁をお願いします。
  99. 宮本聡

    政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。  平成二十七年末に与党の税制改正大綱が決定されるまで、消費税軽減税率制度の対象品目を始めとする制度内容が具体的に固まっておらず、どのような支援策を行う必要があるのか、この時点で予見し難い状況にございました。  その後、同大綱の決定によりまして、結果として三十三万件ものレジの導入やシステム改修の支援が必要であることが明らかになったわけでございますが、これに対応するために、例えばレジメーカーやシステムベンダーの製造あるいは販売の能力、それから補助金申請の処理能力、こうしたものを勘案しますと、少なくとも一年以上の支援期間が必要であることが見込まれました。  また、実際にこの支援を開始できるようになるまで、支援体制の整備のために一定の準備期間が必要であったところでございます。具体的には、一か月間の公募期間を経て、補助金の申請受付等の事務局を担う事業者との業務委託契約締結、それから補助金の申請受付業務を迅速かつ誤りなく実施するための業務処理システムの開発、さらには事業者からの問合せに対応するためのコールセンターの設置、こうしたことで、予算を確保した後に少なくとも三か月の準備期間が必要であると見込まれたところでございます。  大綱が決定された平成二十七年末時点で平成二十九年四月の制度実施まで一年三か月であったことから、まさにぎりぎりのタイミングでありまして、一刻も早く支援体制の整備に着手できるよう、直ちに予備費を使用することが必要だったということでございます。
  100. 大島九州男

    大島九州男君 レジの購入がほとんどだという話を聞いたんです、システムの開発と。じゃ、この九百九十五億円のうちレジにちゃんと本当にどれだけ執行したか、その数字を教えてください、もう簡潔に。
  101. 宮本聡

    政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。  受付開始した昨年の四月から今年四月までの合計で、申請件数二万五千件、申請金額約七十二億円となってございます。
  102. 大島九州男

    大島九州男君 九百九十五億円で七十二億円しか使っていないものが何で予備費なんですかという話なんですよ。だから、そういうお金の使い方をしていては国民の信頼は得られませんということなんです。  だから、今回のこの予備費の使い方については、もっともっとしっかりと議論をして、国民が納得するような形で支出をするような一般会計だとか補正予算だとか、そういうところでやるべきものとして使うべきものであると。そういう議論をしっかりしながら、そして、予備費というような形で、特に防衛だとかそういう外交に関わるようなものも可及的速やかに出さなければならないものがあるのは分かります。しかし、これが全てそうであるかというのは、説明を聞いた段階では、ちょうど七月というその時期によって一年間の計画が決まるからというような話も伺いましたけれども、そういうのが毎年続くのであるならば、その年度替わりのしっかりと予算を作るとか、知恵を使って国民にきっちり説明ができる予算にすることを要望して、私の質問を終わります。  以上です。
  103. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二十三分休憩      ─────・─────    午後一時二十分開会
  104. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、佐藤啓君及び大門実紀史君が委員を辞任され、その補欠として片山さつきさん及び小池晃君が選任されました。     ─────────────
  105. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 休憩前に引き続き、平成二十七年度決算外二件及び予備費二件を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  106. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 民進党・新緑風会の礒崎哲史でございます。  決算委員会准総括質疑ということでございますが、まず質疑に先立ちまして、先ほど午前中の質疑で大島委員からもありましたが、昨日の夕刻になります、北朝鮮からまたミサイルが発射をされたという報道がございました。午前中、大臣の方からも、十六時五十九分頃発射を確認したというお話がございました。  改めて、これまで再三にわたってこうした挑発行為を続けてき、我々としても断固として抗議をしてまいりましたけれども、二週連続こうしたミサイル発射ということで、世界のこうした安全あるいは秩序に対する重大な反対する行為だということを改めて私からも抗議の思いをお伝えさせていただきたいというふうに思います。政府におかれましては、今後一層、様々関係機関との情報共有化あるいは連携を深めていただき、毅然とした態度で対応していただきたいと思います。  また、先週の経産委員会におきましては、外為法という法律が改正をされました。我々も賛成をした法律でございます。様々な機微な技術、あるいは情報技術、あるいは製品の輸出や、様々なこうした経済制裁にも関わる大切な法律でございます。こうした法対応もしっかりと行った上で世界平和に向けて活動を我々としてもしっかりと取っていきたい、改めてそのことは伝えさせていただきたいと、そのように思います。  それでは、早速、准総括質疑に入ってまいりたいと思いますが、私も、今期の決算委員会、これで三回目の質疑ということになりました。実は昨年のこの准総括質疑にも立たせていただきまして、まず冒頭は、その件について、昨年行ったことについての刈取りということで質疑をさせていただければと思います。  やはり、この決算委員会は、予算の使われ方、どのように使われたのか、あるいは様々な政府政策に対して今どういう状況にあるのか、そうしたことをしっかりと振り返っていく、そしてその中身を次年度の予算あるいはそうした政策の具体的な中身にフィードバックしていくのが大切な役割だと思いますので、私自身も昨年の自分の質疑のPDCAサイクルを回させていただきたいと思います。  ちょっと質疑の順番が入れ替わって大変恐縮ではありますが、高速道路について昨年ここで質疑をさせていただきました。暫定二車線の高速道路安全性ということでここで質疑をさせていただきまして、皆さんも、高速道路を走行すれば、立派な中央分離帯があって片側二車線、三車線という、いわゆる高規格道路についてはよく御存じだというふうに思います。その一方で、地方を走っておりますと、対面通行の高速道路があることも皆さん御存じだと思います。  この高速道路につきましては、将来四車線あるいは六車線になっていくことを見越して、ただ、今の段階ではミッシングリンクなどをつないでいくということを目的に、まずは暫定という形で対面通行の高速道路を造っている、これがこの暫定二車線の高速道路ということになります。  昨年、そこで問題を提起させていただいたのは、この暫定二車線における交通事故あるいは死亡事故がどれぐらい発生しているかということをこの場で取り上げさせていただきました。数字のまとめ方によっていろいろな数値がございますが、国交省からは、事故率という観点でいくと、通常の高速道路に比べておよそ二倍の事故率であるということがそこでは報告をされました。また、決算資料などを見ますと、その中には、事故率ではなくて事故件数、具体的な事故件数でいくと、通常の高速道路の数十倍の事故が、死亡事故が起きている、こうした数値もございました。そこで、私の方からは、その際、石井大臣の方にも、併せて暫定二車線における高速道路安全性対策をお願いしたところでございます。  そのときに大臣から、安全性向上に向けた検討をしてまいりますという御答弁をいただきましたので、一年ぶりにその検討状況について国交省の方に確認をさせていただきたいと思います。
  107. 石川雄一

    政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。  高速道路の暫定二車線区間につきましては、その大部分がラバーポールで上下線を区分する構造となっておりますが、反対車線への飛び出しによる正面衝突事故が発生するなど安全性の課題が指摘されているところでございます。  昨年五月九日の当委員会におきましても、委員より、今のラバーポールよりもう少し安全性の高い柵というものもあろうかと、そのような問題提起もしていただいたところでございます。  本件につきましては、平成二十四年度から北海道の道東道等におきまして中央帯一・五メートルを確保した形でワイヤロープを試行設置したところ、接触事故はあったものの、反対車線への飛び出し事故はありませんでした。  このため、正面衝突事故等の防止対策として、現行幅員のまま、これ中央部分が〇・八メートル程度になりますが、ここにラバーポールに代えましてワイヤロープを設置することについて、その効果や課題の全国的な検証を実施することといたしました。昨年十二月の有識者委員会における検討も踏まえまして、高速道路会社におきまして、磐越道、浜田道など全国十二路線、約百キロメートルの区間で正面衝突事故の防止効果を走行性、維持管理面などの課題の有無について検証を行うこととしております。  関係機関と調整の整った箇所から順次ワイヤロープの設置を開始しておりまして、現在八路線、約四十六キロメートルで設置を完了し、運用を開始したところでございます。
  108. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 昨年の問題提起に対して予算も付けていただいて、実際の行動に入ったということで今お伺いをいたしました。大変安心をいたしました。  私の周りの方にも、こういった件をお話をしますと、確かに高速道路で怖い思いをしたという方はいっぱいいらっしゃいまして、こういう安全対策をやってもらうことは本当に歓迎ですということをいただいておりますので、国交省の皆さんにもお伝えをしておきたいと思います。  今、走行性や維持管理についてそうした検証が必要だということでお話がありましたけれども、具体的に今後どのように検証を行っていくのか、その点だけあと確認をさせていただきたいと思います。
  109. 石川雄一

    政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。  今回の試行設置に係る検証では、有識者委員会の議論を踏まえまして、軟らかいラバーポールに代えて硬性のワイヤロープを設置することによる効果や課題につきまして、走行性、維持管理、事故防止、緊急時対応の四つの視点から評価することとしております。  具体的には、走行性につきましては、車両の走行位置や走行速度、運転者が感じる安心感や圧迫感等をETC二・〇データやアンケート調査により把握し、評価をいたします。維持管理面の視点からは、車両の接触等により損傷した支柱の交換頻度、除雪作業のしやすさなど、道路管理者による維持管理への影響を把握し、評価いたします。また、ワイヤロープへの接触や衝突事故の発生状況を定点ビデオにより撮影し、事故防止効果を分析いたします。さらには、事故発生時の救急、消防活動や復旧活動につきまして、作業記録や警察等の関係機関へのヒアリングから活動に支障がなかったかなどを確認いたします。これらにつきまして、有識者の御意見をいただきながら検討を進めてまいりたいと考えております。
  110. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 具体的な検証、結構自動的に情報が集まるわけではなくて人の手で集めなければいけないというお話も事前にお伺いをしております。国交省の皆さんには、引き続き、お手数は掛かるかもしれませんけれども、是非、人の命ということに関わる問題でもありますので、検証後の活動を進めていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。  この件については以上とさせていただきまして、次は、商工中金の不正取引という観点で質問をさせていただければと思います。  既に先週の時点で、経済産業委員会におきまして、商工中金の社長にも来ていただいて、この不正取引について集中の審議もさせていただいたところでございます。新聞報道等がされておりますけれども、本来であれば、危機対応業務という、危機対応に関係したお金の貸出しについて様々な条件があるわけですけれども、その条件を満たしていないにもかかわらず、満たしていない人に対して、書類を改ざんすることによって貸出しができるように装い、そしてお金を貸し出してしまったという事案でございます。  既に第三者委員会の報告書も提出をされておりまして、先月の、四月の二十五日になりますが、提出をしております。そこについては、現場における書類の改ざんがあったということが赤裸々に記されておりました。この点については、先週、しっかりと商工中金の社長を含めて質疑はさせていただきましたけれども、まだまだ解明しなければいけない点は多いというのが私の印象でございます。  本日は、商工中金ではなく、逆にそれを管理する立場である中小企業庁あるいは財務省の観点において質問をさせていただきたいと、そのように思っております。  まず、今回問題になりましたお金というのは、先ほど申し上げました、危機対応に関するものということになります。  まずデータの確認をさせていただきたいんですが、商工中金における危機対応業務に実際に公金、一般予算の中からお金を出資をしております。その日本公庫への出資金の推移について、まずは中小企業庁の方に確認をさせていただきたいと思います。
  111. 吾郷進平

    政府参考人(吾郷進平君) お答えいたします。  危機対応業務は、大規模な経済危機や自然災害等に対応するため、指定金融機関である商工中金が日本政策金融公庫からの損害担保を受け、危機事象により影響を受けた中小企業等に貸付けを行う仕組みでございます。  中小企業者が返済不能になった場合には、国の施策として、日本公庫が商工中金に補償金の支払を行い、また、事業者に対して利子補給金の支給等を行っているわけでございます。  したがいまして、国からの出資は日本公庫に対して行っておりまして、年度ごとの出資額の推移を申し上げますと、平成二十年度二百六十二億円、二十一年度千三百四億円、二十二年度百億円、二十三年度二千五百十一億円、二十四年度九百十五億円、二十五年度三百七十億円、二十六年度二百四十九億円、二十八年度百十八億円、制度が開始された平成二十年度以降の累計にいたしますと、五千八百二十九億円となっております。
  112. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 今数字を確認させていただきました。  数値が大きかった年度といたしましては、平成の二十一年度と平成の二十三年度ということが一千億以上のお金、平成二十三年度は二千五百億ということでありました。この二つの年度は、それぞれリーマン・ショックへの対応あるいは東日本大震災への対応ということで大きく数字が膨らんだということであります。  そして、東日本の震災以降はこの金額については徐々に減ってきておりまして、平成二十七年度においてはゼロということでもありますので、一般会計の予算から日本政策金融公庫に出資をしているお金の推移としては、危機対応が徐々に徐々に収束に向かいつつあるということを示している数字だというふうには認識できるなというふうに今の数字を見て思っております。  ただ、その一方で、実はこの数字を自分なりに調べようと思って、財務省のホームページの中から、毎年度の予算決算という資料の中から探し出そうとしたんですが、実はなかなか見付かりませんでした。というのは、ある年度においては危機対応円滑化業務出資金という名称で予算が確保されている。あるいは、ほかの年度になりますと、この危機対応円滑化業務出資金という項目がなくて、日本政策金融公庫への出資金という形になっていたり、年度によってその費目の書き方がちょっと違っていたということがありました。  私、ちょっと内部のお金の処理の仕方までは完全に把握し切れておりませんけれども、こうした予算日本政策金融公庫に出す段階でこうした項目が年度によって違っていたことが、もしかして、現場で最終的にお金を割り振りをしていく、それこそ商工中金の中で割り振りをしていく際に何か明確な位置付けができなくなっていた可能性はないのかなと、これはあくまでも可能性です。それによって、結果として、危機対応業務というお金と、そうではなくて、通常、日本政策金融公庫から商工中金に出されているお金の性格が少し曖昧になっていた可能性はないのかなというふうに思いました。  先週の集中審議の中では、商工中金、大丈夫なんですかということで確認はさせていただきましたが、今後、様々解明をしていく段階においては、中小企業庁の方にお願いですけれども、是非、中小企業庁から、一般会計の中からお金を出していく際のその出し方の年度の表現の違いによって、もしかして現場に何か混乱を与えていた可能性はないのか、そうした検証も是非行っていただきたいと思います。これについては要望でございます。  大臣に一つお伺いをしたいと思っております。  先ほど、商工中金の不正については現場で書類の改ざんがあったというお話をいたしましたが、実はもう一つ大きな問題がありました。これも第三者委員会の報告の中で指摘をされておりますけれども、現場であった不正について確認をしなければいけないコンプライアンス統括部あるいは監査部といった部署が、実は、言葉としては少し厳しい言い方にしますけれども、組織的な隠蔽行為を行っていたのではないかと、こういった疑いがありました。具体的には、実際に改ざんをしていたんだけれども、さも改ざんがなかったかのような誘導質問をすることによって結果的に問題がないという結論に導いていったということでございます。  この第三者委員会の報告書にも、改ざんについてと、そして、改ざんがなかったかのように装う、そうした本部の対応について、この二点について大変厳しい指摘がなされております。具体的には、不十分な事実調査というレベルの問題ではなく、事実を覆い隠すための積極的な虚偽証拠の作出行為と評価するほかない、これほど厳しい表現が実はなされておりました。  そこで、大臣にお伺いしたいところは、今回は商工中金ということで中小企業庁の管轄ではありますけれども、金融関係として、やはりお金の使い方は大変シビアでなければいけないし、あるいは、政府からのお金が入った形での運用というわけですから、これは、一つ大きな関与としては、政策金融を統括している立場の省庁として、財務大臣として、今回の不正、先ほど第三者委員会での厳しい指摘もございました。今回の不正をどのように受け止めていらっしゃるのか、率直な御意見をいただきたいと思います。
  113. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今回の商工中金のこの危機対応業務という話ですが、これ、資料を改ざんするなんて話のほかですけれども、いずれにしても甚だ遺憾なことなんですが、今、第三者委員会の中でこの危機対応業務についていろいろ指摘がされているんですけれども、制度の趣旨の徹底が不十分だったとか、また、制度趣旨に沿った適正な運用を確保するためのガバナンスの評価というものが整備されていなかったんじゃないかという点が一番の、今二つ目のお話なんだと思うんですが。  いずれにいたしましても、これは徹底的な、よくもう一回そこを、本当にそれだけかということにもなろうと思いますので、そういった意味では全容を解明するということは必要なんですが、継続的に更に、これ言われたからというだけじゃなくて、ほかにもあるのかもしれませんから、そういった業務改善命令というのを出したところでもあります、金融庁として、出しております。  そして、今回の業務改善命令によって特定をされました根本原因などを踏まえて、更にガバナンスのきちんとした強化をするとか、また、職員というか役職員ですな、これは、役員の責任の明確化等々を更に対応を求めていかねばならぬ、商工中金に対して対応を求めていかねばならぬところだと思っております。
  114. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 大臣、商工中金に対してというお話もされましたけれども、あってはならないことですけれども、本当に商工中金だけの特異な例だったのかどうかという観点も、厳しい目線で見ればやはり見ていかなければならないと思いますので、是非、統括する立場として厳しい目で引き続き見ていただきたいと、そのように思います。  今回の事態を受けまして、やはりこの危機対応業務など、そもそものその役割の重要性、こうしたものは当然認知をしながら、ただ、やはり政府金融機関について今後どうしていくのか、大きな方向性としては、商工中金については今後民営化という流れも大きくあるわけではありますけれども、なかなか難しい観点が必要なんだと思います。やはり危機対応業務というものは必要だし、その性格上必要だと思います。  そうした役割の重要性も認識しながら、やはり今後政府金融機関どうあるべきか、そうした見直しというものもいま一度必要なのではないか、そうしたことも思うわけでありますけれども、大臣としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
  115. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) さっきリーマンの話が出ていましたけれども、このときを思い返してみますと、あのときたまたま総理大臣をしていたので、いわゆる商工中金とか政府金融機関というものがもし仮になかったら、多分アメリカに出ていった中企業、小企業はほぼ全員軒並みというようなほど極めて厳しかった状況に生き残った企業は、トヨタ始め数社しか残らなくて、あとは全部資金繰りが全く詰まったろうという感じがするほど現場から全く現金がなくなりましたから、あのときは。キャッシュが市場からキャッシュフローとしてはほとんどゼロになりましたので、日本が急遽出したというところもあるんですが。  いずれにしても、政府金融機関というのは、ああいった事態が二度と起こらぬという保証はありませんので、どんなことが起こるかということを考えて危機対応業務というものはやっぱりきちんとした形で持っておかないかぬのですけれども、民間の金融機関だけでそういったときに間違いなく危ない話を、金を貸せるかという話は極めて難しいと思っておりますので、いわゆる民業の補完という意味においては、そういった意義をきちんと理解をしつつ、必要な役割を果たしていく必要があるんだと思いますが。  商工中金につきましては、これはいわゆる民営化の方向というのは決めているんですけれども、民間金融機関による危機対応業務が今できるかと言われれば、それはもう極めて危ない、危ないというか不安定、信用性がないと、貸してくれないかもしれないということがありますので、当分の間、危機対応業務というものを義務付けて政府が必要な株式を保有しておかないと、義務付けてもそのことをやらないかもしれませんから、そういったものをきちんと持っておいた上で、引き続き商工中金に一定の役割が必要であろうというように認識をしておりますし、事実、商工組合中央金庫法によってそれは定められていると記憶をしております。  いずれにしても、業務改善命令が出されておりますので、根本原因をきちんともう一回やった上で、この危機対応業務の在り方についても議論をしていく必要があるということははっきりしておると思っておりますので、政府系の金融改革の中におきましても民間の自発的な活動を最大限に引き出すというのを基本的な理念ということにいたしておりますので、そういった意味で、今後とも、経済情勢、社会情勢の変化等々に備えて私どもとしてはきちんと対応させていきたいと考えております。
  116. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 この点についてもしっかりとまた議論を続けさせていただきたいと思っておりますが。  この商工中金については、報告書、最後こういう言い方もされています。  先ほど本部の不祥事について私お話ししましたが、この報告書の中では、その指示命令系統が実は明確になっていなかった。それは何を言っているかというと、トップから隠せという指示はなかったということも指摘をされています。じゃ、何でこういうことが起きたのかというと、本部の対応は、明確な形での決断や指揮命令のないまま場の空気で何となく行われる集団的な隠蔽行為であったと。こういうことがなかったらいいな、不正の件数が減っていたらいいなという、みんなのそういう共通した認識の中で、思いの中で、ちょっとずつちょっとずつ隠す行為が行われていて、結果としてこのような大きなことにつながってしまったということがこの第三者委員会の考察の中に含まれています。  そして、この報告の中では、こうしたことも言われています。  このような隠蔽行為は、商工中金だけに発生する特殊、例外的な事案ではなく、日本型不祥事の典型であると考えると。同質集団が罪の認識を欠くまま進行していく、自ら止まることもなければ、それを止める人もいない。その結果、自覚症状のないまま、いつの間にか組織はむしばまれ、致命的な状況にまで陥ってしまう。この意味で、決断に基づく悪事に比べてよりたちが悪いと。こういう言い方をされております。  どこかの明確な命令ではなくて、組織全体が何となくというその勢いで最悪の方向に進んでいくという事例がつい先日、こうした形で出てきたということであります。こうした点もしっかりと踏まえた上で、本件含めて様々な案件についてチェックをしていきたいと、そのように思っております。  そうした点も踏まえまして、次の質問ですけれども、ちょっと順番を入れ替えますが、国家戦略特区の加計学園について質問させていただきたいと思っております。  既に午前中、大島委員のやり取りの中でもお話がございました。今日は文科大臣と、あと義家副大臣にも御出席をいただいておりますけれども、既に先週の五月十八日の農水委員会の中で、櫻井委員と義家副大臣の間で、マスコミに先週報道されましたメモとも思えるペーパーについてのやり取りされております。  率直にまず義家副大臣の方にお伺いしたいんですが、メモと思われるこのペーパーについてですけれども、このペーパーそのものは直接見たことはございますでしょうか。
  117. 義家弘介

    副大臣義家弘介君) ございません。
  118. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 今もう明確に見たことはないということでお話をいただきました。  あわせて、この中でもう一つ確認をしたいんですが、この真贋は別といたしまして、この中で義家副大臣やり取りをされていて、獣医学部の設置についてということで確認のやり取りをされているわけですけれども、この点について、このペーパーではなくて、そういうやり取りを実際にされたかどうか、その事実関係について確認をさせていただきたいと思います。
  119. 義家弘介

    副大臣義家弘介君) 大臣の指導の下で様々な調整作業をさせていただきました。
  120. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 今調整作業をされたということでお伺いをいたしました。前回の農水委員会の中でも、副大臣そうした答弁をされておりました。したがって、このペーパーの中身、直接は見ておりませんが、獣医学部新設についての調整そのものは大臣とも連携を取りながら行われていたということ、そのことは事実であるというふうにお話をいただいたというふうに理解をしております。  では、これ実際に調整なんですけれども、調整というのは、ここに登場いたします農水省あるいは内閣府内閣官房、そうしたところと直接副大臣がやり取りをされていたんでしょうか。
  121. 義家弘介

    副大臣義家弘介君) 事務方も各レベルで調整しておりますし、また私自身も、農林水産省、そして内閣府、とりわけ政治の部分については私がしっかりと担っていかなければならないので、様々な調整をさせていただきました。
  122. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 では、副大臣副大臣御自身も実際に調整に動かれていて、その上で大臣や担当者とも様々情報共有もされていたんだろうというふうに推察をいたします。  では、もう一つなんですけれども、実際に文科省の中で副大臣いろいろお話はされていたと思うんですが、具体的に、副大臣文科省でいくと、この獣医学部の設置についてはどなたとやり取りをされていたと覚えていらっしゃるでしょうか。義家副大臣文科省の中で、実際にどういうやり取り、どなたとやり取りをされていましたでしょうか。
  123. 義家弘介

    副大臣義家弘介君) 随時担当課から報告を受け、そして判断を仰がれ、様々な懸案についての指示、調整を行ってきたところでございます。
  124. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 担当課というのはどこの課になるんでしょうか。あと、実際に義家副大臣とやり取りをされていた方はどなた、役職だけでも結構なんですけれども、どなたになりますでしょうか。
  125. 常盤豊

    政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。  文部科学省の中で獣医学教育大学における獣医学教育について担当しておりますのは、高等教育局の専門教育課という課でございます。その中の職員と、それからその局の長でございます私が大臣や副大臣といろいろお話をさせていただいていたということはございます。
  126. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 今の案件については高等教育局ですね、専門課長を含めて担当の職員の方とお話をされていたということでお話をお伺いいたしました。  こちらの文書についてなんですが、先週の金曜日になります、文科大臣、大臣が記者会見もされて、実際に報道でされているメモと思われる文書について記者発表されておりまして、存在は確認できなかったというお話をされておりますけれども、このヒアリングの実施者や対象者、あとはヒアリング項目、これをお決めになったのはどなたになるんでしょうか。
  127. 義本博司

    政府参考人(義本博司君) お答え申し上げます。  先週金曜日に行いましたヒアリングにつきましては、その対象者、それからやり方につきましては、大臣、副大臣とも相談しながら文科省として決めたところでございます。  ヒアリング対象者につきましては、その前に、この国家戦略特区における獣医学部新設については高等教育局専門課が内閣府と折衝しておりまして、今回の調査につきましては、該当する文書の作成、職員間の共有などの行政文書の存否を確認するためのものでございますので、それを担当する部局の課長、課長補佐、それからその上司である局長、それから担当審議官、あわせて特区担当の窓口である行革推進室の室長、補佐に対してヒアリングをすると同時に、当該担当部局の専門教育課において、共有ファイルがあるか、あるいは電子情報として共有するフォルダがあるかどうかについての確認を併せてさせていただきまして、その結果としまして、該当する文書はなかったというふうなことでの結論を出したところでございます。
  128. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 今、該当文書はなかったというふうに言いましたけれども、これ、報告書には、存在の確認はできなかったと書いてあるんです。なかったのか、確認できなかったのか、どっちでしょうか。大臣、どちらなんでしょうか。確認できなかったんでしょうか、それとも、ないと言い切っていいんでしょうか。
  129. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 礒崎先生にお答えを申し上げます。  方法に関しましては今政府参考人の方からお話をさせていただいたとおりでございますが、その対象とした行政文書の中に、紙媒体、電子フォルダの中に存在がなかったということと、あわせて、ヒアリングを通して、作成、共有の有無についてヒアリングをしておりますので、そこにおいて確認ができなかったということでございます。
  130. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 そうすると、確認ができなかったということなんだと思いますが、これ、ヒアリングの項目の中で民進党から示された資料に関しというふうに書いてあるんですけれども、これ、私の認識では、最初に一部のマスコミが報道をし、その報道された資料を我々民進党の方で入手をして、その後議論をしていったという認識なんですけれども、五月十八日のマスコミ報道されたものは我々も持っていないんですが、実際、これ、ヒアリング項目で民進党から示された資料ということは、五月十八日のマスコミ報道された資料は、これは調べていないということでしょうか。
  131. 義本博司

    政府参考人(義本博司君) お答え申し上げます。  正確には、民進党からお示しされた資料と併せて、五月十八日付けの朝日新聞、これは写真としてその一部が示されたものでございますけれども、そのものにつきましてそれぞれの職員に示しまして、その作成をしたことがあるか、あるいはその文書を他の職員と共有したことがあるかについての調査をさせていただいたということでございます。
  132. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 そうすると、五月十八日の新聞報道の資料も調べたということですから、細かい言い方かもしれませんが、民進党から示された資料を調べたのではなくて、マスコミから報道されて、マスコミに報道された資料について調査をしたということが私は正しいのではないかなと思いますが、ちょっとここの表現については違和感がありましたということはお伝えしておきたいと思います。  それと、ヒアリングの対象者なんですが、今回七名です。局長、審議官、課長あるいは課長補佐、室長補佐、室長、こうした方々が対象者になっているんですけれども、これ、七名で事足りるんでしょうか。認識について確認をさせていただきたいと思います。大臣、いかがでしょうか。
  133. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。  その前に、先生の方から、民進党調査チームから示されたということよりも報道によるものではないかという御指摘をいただきました。  十七日の夕刻に開催されました民進党のチームによる提示時点において、文科省に対してこの入手経緯について御説明をいただかなかったものでございますので、私たちの認識といたしましては、民進党チームの方から御提示をいただいたものと新聞各紙が報道したものが同一のものであるかどうかということに関してその時点では承知できなかったということで、民進党のチームから御提示をいただいたものを文科省の判断で調査をさせていただいたということになっております。  あわせて、七名のヒアリングで十分と言えるかという御指摘でございますけれども、国家戦略特区におきます獣医学部新設の課題につきましては、先ほど参考人の方からお話をさせていただきましたが、高等局の専門教育課が担当しております。  今回の調査は、該当する文書の作成、職員間の共有などにつきまして行政文書としての存否を確認するものであり、この問題を担当する専門教育課の課長、企画官、課長補佐及び専門教育課の上司である高等局の局長、担当大臣官房審議官、あわせて特区の窓口であります行政改革推進室長、室長補佐をヒアリングの対象としたものでございます。この調査の中で該当する文書の存在が確認されなかったということで、この存否に関する調査目的は達成できたものと考えております。
  134. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 先ほど私、義家副大臣とのやり取りの中で、どういう方とこれは話をしてきたんですかと、調整業務を行ってきたんですかということで、答弁は文科省の方からありましたけれども、その中で、専門教育課長ですとかその他職員の方ということでお話がありました。そうですよね、普通こういうのって担当者が一緒にやると思うんですよ。職員の方、一緒に、私、これ話をしていると思うんです。これがもしそういう打合せのときのメモだとすれば、多分メモを作るのは課長ではなくて、課長補佐ではなくて、僕は担当者の方じゃないかなと思いますけれども、職員の方じゃないかなと思います。  そうすると、そもそも局長や審議官や課長に文書を作成したことがありますかと聞いたって、ないんじゃないですか。そもそもメモを作る立場ではないんじゃないかと思いますけれども、あるいは、当該文書を他の文科省の職員の間で共有したことがあるかって、これもやるのは実際にメモを作った多分担当者の役回りであって、局長とか審議官、やらないんじゃないですかね。  つまり、そもそもやらない人たちにやりましたかと聞いたって、やりませんでしたと答えが返ってくるだけのような私は気がするんですけれども、余りにもスコープが狭過ぎるし、狭過ぎるどころか、最初からこういう答えが返ってくることが分かった上での僕は誘導のヒアリングでしかないような気がするんですけれども、この点についていかがでしょうか。
  135. 義本博司

    政府参考人(義本博司君) お答えいたします。  国家戦略特区におきます獣医学新設の問題につきましては、高等教育の専門課が担当部局として内閣府あるいは農水省など他省庁と折衝しているところでございます。この折衝につきましては、担当部局の補佐以上の職員で行われたところでございます。  それを踏まえまして、今回の調査は、該当する文書の作成や関係職員間の共有などの行政文書の存否を確認するものであり、もちろん担当部局の専門教育課の課長あるいは補佐についての作成あるいは共有有無についても確認すると同時に、その上司でございます高等教育局長、審議官についても、作成だけではなくて、あるいはその文書自身を共有したことがあるかどうかについても併せて確認をさせていただいたところでございます。
  136. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 結局、作った人に作りましたかと聞かないと意味はないと思います。それと、もしこの人たちに聞くのであれば、こういった内容のメモを見たことがあるか、あるいは報告書を見たことがあるか。見たことがあるかという質問がやっぱり僕は入っているべきだと思いますが、見たことがあるかという質問がそもそもないということも大変不思議です。  義家副大臣には冒頭見ましたかと聞いたら、見ていないとはっきり答えてくれました。聞くんじゃないですか、普通は、見ましたか、というのが私は常識的なこうした調査だと思います。その意味では、今回のこの調査の内容というのは極めて不十分ということは改めて指摘をさせていただきたいと思いますし、引き続き調査をするようにお願いをしたいと私は思います。  ちょっと時間がありませんので、加計学園、ほかに聞きたいこといっぱいあるんですが、これぐらいにさせていただいて、続いて大阪府豊中市の国有地売却についてということで質問させていただきたいと思いますが。  済みません、質問通告をしていたものはいっぱいあったんですけれども、今朝また一部のマスコミからニュースが出ておりました。中身については、森友へ売却前の国有地評価ということで、財務局が五億円減も要請していたのではないかというものであります。二〇一六年四月に土地の売却価格の評価を不動産鑑定士に頼んだ際、ごみ焼却費八億一千九百万円に加え、地盤改良費約五億円も差し引くよう求めていたということでここの記事には書かれているんですけれども、財務局、この件については事実なんでしょうか。
  137. 佐川宣寿

    政府参考人(佐川宣寿君) 先生、お答え申し上げます。  今朝の報道でございましたので、報道があったことは承知してございますが、報道についてのコメントは差し控えたいと思います。  その上で、本件について御説明申し上げますが、二十八年三月に新たな地下埋設物が発見され、早急に対応する必要があったということで、近畿財務局から大阪航空局に対しまして地下埋設物の撤去費用の見積りを依頼したところでございますが、同時に、本件土地の地盤については、軟弱な地層を含むものであったことがこれはもう既に明らかとなってございましたので、二十七年五月に締結をしました貸付契約においてもボーリング調査の結果を踏まえて賃料を算定し反映をされてきたところでございましたので、売却時も同様に地盤の状況に関する資料の提出を依頼したところでございます。  その結果、大阪航空局より、航空局が合理的に見積もりました地下埋設物の撤去費用の見積りが提出されるとともに、地盤の状況に関しましても業者から入手をしたボーリング調査の結果などの資料の提出を受けたところでございまして、本件土地の状況として私ども不動産鑑定士に提示して、鑑定評価を依頼したということでございます。それで、その地盤の状況に関する資料の中で業者の資料というのが出ておるんですけれども、それは、既に受け取っておりましたボーリング調査の結果とともに、学園側が高層の建築を行う場合のくい打ちに関する資料というのも含まれていたところでございます。  ただ、高層の建築と先方資料に入っておりますけれども、私どもは、森友学園、申請時、貸付時のその申請時から、利用計画においては、この学校は校舎はそもそも三階建てという利用計画で、現に今建っているのも三階建てなんですが、そういう三階建てでなってございまして、また、この三階建てを前提としまして、もう既にその時点で九・九メートルのくい打ち工事が行われているということでございます。したがいまして、高層建築を前提として計算されたような工事費用というものは、そもそもその建築をしようとしている建物とは関係ないというのはもう明らかでございましたので、そういう意味では、そういうものが考慮されることはないと私どもは考えてございました。  さらに、不動産鑑定評価と申しますのは、その地盤の評価につきまして、土地の購入者がその土地にどういう工事をしようかということとは直接に関係ないところでございます、不動産鑑定評価というのは。したがいまして、近畿財務局としましては、地盤の資料の中にボーリング調査が含まれておりましたものですから、それをもちまして大阪航空局に提出された資料全体をそのまま鑑定士に提出をしたというところでございます。  それで、不動産鑑定士に渡して、そこから提出いただきました鑑定評価書がございますが、その鑑定評価書も、地下埋設物の撤去費用についてはもちろん言及されるとともに、意見価格として示されております。また、地盤に関する評価につきましても、ボーリング調査の結果が言及され、鑑定評価額に反映されているところでございまして、その他の点については言及されていないという、こういうことでございます。
  138. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 長々と答弁して、質問の時間本当になくなっちゃったんですけれども、ちょっとこの件についてはしっかりと調べていただきたい。先ほどの言い方だともう調べるつもりないような言い方になっていますけれども、これ、しっかりと事実確認をもう一回させていただきたいなと思っております。  四月の十日のこの決算委員会の中で私が提出を求めた資料がございました。実際に地下埋設物が大量に出てきたと。その状況を大阪の近畿財務局の方が写真を撮ったときのそのデータの資料ですけれども、十七枚中十枚の資料が間違っているという指摘がありましたので、私は正しい資料の提出を求めましたけれども、この件についてもう一か月以上たちますが、いまだに正しい資料の提出を受けておりません。  この件について今どういう状況にあるのか、御説明をいただきたいと思います。
  139. 佐川宣寿

    政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。  四月十日の本委員会におきまして先生の方からお尋ねのありました資料につきましては、委員会の理事会協議というふうになりましたものですから、理事会の御指示に従いまして対応させていただいているところでございます。  それで、その中で、平成二十八年三月三十日の現地確認時の資料につきましては、四月の十七日の理事会におきまして、私どもの方から、平成二十八年三月三十日の現地確認時の写真については、現地に大量の廃棄物が存在していたことを記録に残すことを主眼として撮影したものであり、その写真撮影位置については、担当者が執務室に戻った後、記憶に基づいて図面上に記したものであるため、精緻に位置を記せていなかった可能性があることを御報告申し上げます、現在となっては、一つ一つの写真が図面上のどの位置で撮影されたものかを正確に確認することは極めて難しいことにつきまして御理解賜りますようよろしくお願い申し上げますとの御報告を理事会において申し上げたところでございますが、いずれにしても、理事会の御指示に従って対応しているところでございますけれども、先生に御説明を申し上げなかったということにつきましては、今後とも丁寧に御説明申し上げることが重要でありますので、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
  140. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 これまで、局長含めて、お話は、現地に行って、向こうの工事業者のヒアリングと、実際に見てきたこと、そしてその写真が証拠なんだということを再三にわたって皆さん御説明されてきたわけでありまして、その点について、おかしいというものに対して、大切な証拠についておかしいという指摘に対してやはりきちんとした説明がなされないということは、大変私は不誠実な対応だということを、改めてそれは言わせていただきたいというふうに思います。  本件については今日質疑通告したものが一切できませんでしたので、引き続き別の場でもこの件については確認をさせていただきたいということを言いまして、私の質疑を終わりにさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  141. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 質問に先立ちまして、我が党からも、昨日の北朝鮮のミサイルの発射は国連の安保理の決議に対して明確な違反でありまして、現実の脅威であり、強く抗議をするとともに、政府におかれましては、国民の安心、そして安全のため、アメリカ、韓国、中国、ロシアはもちろんのこと、今週のG7の場なども積極的に活用して、国際社会と緊密に連携をして事態に対処し、そして、国民に対しては迅速かつ十分な情報提供をお願いをしたいと思います。  質問に入ります。  まず、補正予算の執行状況についての検査院の指摘について伺いたいと思います。  平成二十七年度の決算検査報告は、補正予算の執行状況等について調査を行い、以下のような指摘をしています。  一点目、補正予算により追加された予算については翌年度の繰越率が高い傾向。二点目、事業内容別に見ると、基金が単年度では完結しない事業を実施する場合に設置等されるものであることを反映して、補正予算が成立した現年度中に基金等から取崩し等決定がなされたり支出されたりしたものはほとんどなく、その実施率はおおむね一割未満。三点目、一般会計の補正予算で確保した財源の四六・八%は国債の追加発行である公債金によっていて、新たな国の債務が生じていた。そして、これに伴い、当初予算よりも補正後予算の方が公債依存度が上昇する年度が多い状況となっている。  そして、この三点を踏まえた上で、結論として、検査院は、補正予算における財源の四六%が公債金によって確保されている中、大規模な経済対策の決定や災害の後に作成された補正予算歳出追加額が多額となる傾向であり、補正予算に計上された予算の翌年度繰越率が高い傾向であることなどを踏まえて、今後とも、補正予算に計上された予算の適切かつ効率的、効果的な執行に努める必要があり、以上のような補正予算の傾向や財政への影響に鑑み、その執行状況等について引き続き注視していくこととするとしています。  この検査院の指摘をどう受け止めますでしょうか。また、今後、補正予算を計上することがあれば、財政健全化の目標に鑑みて、本当に必要で緊要性が高い事業に限るよう精査すべきという含みがあるようにも思いますが、財務大臣の御所見をお願いをしたいと思います。
  142. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これまでも補正予算につきましては、財政法の二十九条に基づいて、その時々の経済情勢等々を見極めながら、かつ策定された経済対策の実施とか、また台風等々、災害復旧などの費用など追加財政需要への対応ということが基本なんですが、緊要性の高い経費に限って上げてくるということになっております。  その上で申し上げさせていただければ、今回の会計検査院の決算報告で指摘をされておりますとおりに、平成二十四年度から二十六年度の補正予算の執行において、結果として当初予算よりも繰越割合が高くなる事業が生じたことは事実であるが、いずれの補正予算も年明けの二月に成立をしております、補正予算が。したがって、年度内執行を前提として計上したものも、地元との調整とか気象条件等々ありましたものですから、翌年度に繰り越されたものだと考えております。  いずれにいたしましても、補正予算の編成というものにつきましては、先ほど申し上げましたように、時々の経済情勢とか追加財政需要とか、そういったようなものを踏まえて判断すべきものだと思いますが、その編成に当たりましては、新妻先生の御指摘のありましたとおりに、これは財政健全化目標というのをきちんと踏まえながら、その上で、緊急性、緊要性の高い、そういったものから計上するようにということはきちっと精査していかねばならぬところだと考えております。
  143. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 ありがとうございます。  続きまして、決算書での予算額の表示に係る提案について触れたいと思います。  この検査報告では、補正予算について以下のように指摘をしています。  まず一つ目、補正予算は既定の予算と一体として執行される。二点目、各府省等が支出等に係る予算を執行するに際し、それが当初予算に計上された予算額に基づくものであるか、歳出追加額に基づくものであるかを区分して行うこととはなっていない。三点目、このため、補正予算により追加された予算を特定して、その執行状況を具体的に確認することは原則としてできない。こういう指摘なんです。  そこで、この検査報告では、予算の区分の一つである目に着目しました。  ここで、資料三を御覧ください。  この資料三の一番左の列が組織・項・事項とありまして、その右側、左から二列目は目の区分とありますね。ここに着目したんです。この目に着目しまして、補正予算で新たな目が設定されたものを主に検査の対象として執行状況を確認したというのが今回の検査院の検査なわけなんです。  一般的には、補正予算が計上した事業について、当初予算に同じ目があれば、この資料一の赤枠に示されますように、歳出予算額は合算されちゃうんですよね。混ぜこぜになっちゃうわけなんです。区別することができません。内訳を知るためには、この資料三の、これは予算書なんですけれども、資料三の予算書を手繰らないと、結局、当初予算だったのか補正予算だったのかというのが分からないわけなんですね。  ここで、資料の二を御覧ください。  この資料の二は、決算書に予算書記載の当初予算額と補正予算額を併せて示したものなんです。こんな感じで、決算書においても各目ごとに当初予算額と補正予算額を分けて記載すれば、項目ごとに補正予算計上の必要性、また緊要性を確認する手掛かりとなって、決算審査の充実につながるのではないかと考えますが、財務省の所見を伺いたいと思います。
  144. 茶谷栄治

    政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。  決算書は、財政法第三十七条の規定によりまして、各省各庁の長が財務大臣が定めた様式に基づき作成した決算報告書を取りまとめ、作成しているものでございます。  同様式におきましては、歳出については、歳出予算額、前年度繰越額、流用等増減額、歳出予算現額、支出済歳出額、翌年度繰越額、不用額等を記載することとしておりまして、政府としては、法令等に基づき決算書を作成しているところでございます。  委員御指摘の決算書の各目に当初予算額、補正予算額を記載することにつきましては、いわゆる決算額である支出済歳出額は、当初予算に加え、補正予算、移替え、繰越し、流用などの金額を加減算した後の歳出予算現額に対する支出でございまして、支出済歳出額につきましては単純に予算と比較できるものではないことから、その必要性のほか、現実に実施する場合の制度面やコスト面などの問題など様々な課題があることを御理解願いたいと考えております。  しかしながら、委員御指摘のとおり、決算情報について分かりやすい形でお示しすることは大変重要と認識しておりまして、財務省としては、引き続き決算についてしっかりと説明責任を果たしてまいりたいと考えておるところでございます。
  145. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 確かに、今おっしゃったように、一対一対応は取れないということは分かるんですけれども、それでもやはり決算参議院ですから、このトレーサビリティーがなかなかないということは、そのまま、はいそうですかというわけにいかないと思うんですよね。なので、分かりやすい決算の表示について、これからも議論を深めていきたいと思います。  次に、決算書に対する各目明細書の検討状況と分かりやすい決算の示し方について伺いたいと思います。  決算審査の充実のためには、決算書でも、この資料三の予算書をもう一回御覧ください、この予算書の一番右の列に積算内訳とありますよね。こうした各目明細があることがやはり決算審査の充実のためには大変望ましいと思います。  これについては、平成二十八年の一月二十日の参議院本会議において、総理より以下のような答弁が出ています。  決算の各目明細書の作成については、実務的な問題点も含め各省庁において検討を行ってきた。二点目、国の会計処理が広範多岐にわたっている中にあって、全体の予算額全ての執行実績を詳細に管理、把握することについては、作成事務の効率性も含め、様々な課題が出てきた。三点目、したがって、その作成、国会への提出の可能性について確たることを申し上げることはできる状況ではない。四点目、いずれにせよ、充実した決算審査が行われるためにも、できる限り分かりやすい形で決算をお示しできるよう努めていく。こういう御答弁でした。  麻生財務大臣も、この前年、平成二十七年の一月二十八日の参議院本会議で以下の答弁をされていらっしゃいます。  決算について予算と同様の各目明細書を作成することにつきましては、どのような記載内容とするというのが適切か、また各目の内訳レベルの執行実績をどう管理、把握していくのか、また作成事務の効率性をどう高めていくかなどなど、実務的な問題も含めて、各府省の協力も得ながら検討を行っている、こういう御答弁でした。  決算書の各目明細書の作成に当たって、現在の検討状況と課題について財務省に伺いたいと思います。  また、総理答弁の、できるだけ分かりやすい形で決算を示していくよう努めるとのことですが、具体的にどのようなことを想定していらっしゃるのか、財務大臣に伺いたいと思います。
  146. 茶谷栄治

    政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。  御質問の決済の各目明細書を作成することにつきましては、実務的な問題点も含め検討を行ってきたところであり、その中で様々な課題が出てきているところでございます。  具体的には、一つ目として、国の会計処理が様々な執行手続を経て行われており、支出済歳出額は、当初予算に加え、補正予算、移替え、繰越し、流用などの金額を加減算した後の歳出予算現額に対する支出額であり、先ほど申し上げたとおり、単純に当初予算や補正予算と比較できるものではないことや、二つ目に、現行の国の予算の執行管理が法律に基づき配賦された項、目ベースの予算で管理し、その範囲内においてある程度の経費間の融通を可能としていることから、必ずしも予算各目の内訳レベルに一対一で対応した執行実績とはならず、その予算積算を、正当性等をチェックできるものではないこと。三つ目に、地方官署等も含め、膨大な事務量やコストの面からの効率性での課題があり、決算書の早期提出にも多大な影響を及ぼすことも考えられることなどの実務的に難しい課題が改めて判明したことから、現時点においてその作成については現実的にはなかなか難しいと考えているところでございますが、決算情報について分かりやすい形でお示しすることは大変重要と認識しておりますので、引き続き決算についてしっかりと説明責任を果たしていくよう努めてまいりたいと考えておるところでございます。
  147. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今、新妻先生から御指摘がありましたとおり、これは平成二十八年の一月二十日の参議院の本会議の話だと思いますが、これは充実した決算審査というものが行われるために、まあただでさえ小さな字でいっぱい書き連ねてありますので、会計士でもやっていたらともかく、なかなかこういう細かい字じっと全部見るなんというのもなかなか難しい話なんではありますけれども、とにかく分かりやすく示すというのは極めて重要なものだと、私どももそう認識をいたしております。  したがいまして、こうした観点から、これまでも決算の説明というものにおける記載内容の充実ということで、例えば二十四年、二十五年度の決算書から、復興関係とか沖縄関係のやつは別に書かせていただくとか、それから政策体系別の決算額の公表というのを、これは平成二十年度から実施をさせていただいておりますが、決算情報の開示の充実というものを図らせていただいているところであります。  いずれにしても、実務的にちょっと絶対量の、えらい多いものですから、そういった意味では実務的に対応が困難、もう時間的なものもありますしで困難なものもありますけれども、事務負担等々を考えながらも、できるだけ分かりやすい形での決算情報というものは、これは極めて大事だと思っておりますので、今後ともそういった観点に立って説明責任を果たしてまいりたいと考えております。
  148. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 事務負担とか様々な課題もあるんだなということがよく分かりました。  ただ、やはり今IT化という、そういう使えるツールも、今その速度を上げるためにはツールもそろってきたと思うので、また、何が本当に必要なのか、何が本当に分かりやすくてトレーサビリティーが取れたことになるのかということは、またしっかり議論を深めていきたいと思っております。  最後に、決算検査報告での指摘事項の他省庁への水平展開について伺いたいと思います。  今回の決算検査報告では、複数の省庁で同様の指摘を受けている例が目立ちました。例えば、内閣官房及び内閣府本府における重要物品のずさんな管理という指摘と、国交省における道路事業等において取得した電気通信設備の物品管理簿への不適切な記載という指摘、これは共に物品管理簿に国の物品の管理状況が記録されていないという指摘については全く同じなんです。  同様に、金融庁における預金保険機構の金融機能早期健全化勘定における多額の利益剰余金という指摘や、厚生労働省における生活福祉資金の貸付事業に係る保有資金という指摘といった資産、基金等のストックに関するものは、省庁は異なるんですけれども本質的に同じであって、類似の制度や資金等について、適切な資金規模の判断基準の設定や余裕資金の有効活用、国庫返納を可能にするための規定の準備などが共通している課題です。  今回は、同様の指摘が同じ年度に重なってしまいましたが、検査院が指摘をする発生原因とか是正策を、今回直接は指摘を受けなかった府省庁もきちんと理解をして、もしも自らの府省庁に当てはまる事業があったら自発的に是正をすべきであると考えます。つまり、人のふり見て我がふり直せということなんです。二十八年度以降の決算検査報告では、今回、つまり二十七年度と同じ指摘を受ける府省庁がないことを期待したいと思います。  府省庁の枠を超えた是正の展開については、この決算委員会の四月十日の省庁別検査についても、私、指摘をさせていただきました。具体的には、過去、総務省の行政評価局が国交省に対して社会資本の維持管理がなっとらぬぞという、維持管理の不徹底ということを指摘しまして、その中に港湾の維持管理がなっとらぬという、そういう指摘をされたんです。港湾と漁港、農水省所管の漁港って非常に似ているんですね。その漁港は、今回の決算検査報告で指摘を受けました。こうした過去の指摘がちゃんと生かされていないじゃないかという指摘をこの前させていただきまして、政府に対応を求めたところです。  他府省庁への指摘を自らの省庁での該当する事業に当てはめて是正を展開するということは、つまり、先ほど申しました人のふり見て我がふり直すという、一義的にはその府省庁自身の責任です。  ただ、ここで資料四を御覧ください。この赤枠に書いてあるとおり、財務省としても、これは財務省の主計局がこの一月に発行した予算編成のPDCAサイクルの取組という文書なんですけれども、主計局が会計検査院の決算検査報告をこの赤枠のように予算編成に反映させるとしているんです。  ここで、財務省の取組として、このプロセスにおいて、検査院からの指摘を、担当する府省庁別になっている主計局の主計官が他の府省庁への検査院の指摘を他山の石として、我が事と捉えて自らが担当する府省庁に原因分析、是正対策を展開できれば、つまり、人のふり見て我がふりを直させるように担当府省庁に働きかければ、同様の指摘を次年度に受けることが、済むのではないかと考えますが、財務大臣の所見を伺いたいと思います。  次に、政府一丸の取組として麻生副総理に伺いたいと思います。  検査院からの決算検査報告による指摘を受けた際には、他府省庁への指摘であっても、縦割りを排して自発的な改善、是正に取り組むよう、各府省庁にこれまでよりも一歩踏み込んだ対応を促していただきたいと思うんですけれども、御所見をお願いします。
  149. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) この予算のPDCAというんですか、このサイクルの観点から、決算結果とか検査院の報告等々を翌年度以降の予算編成等々に適切に反映するということは、これは予算の効率化であり、厳正化でもあるでしょうし、ひいては予算の、というか財政の健全化につながっていくんだということで極めて重要なんだと、私どももそう思っております。  決算検査報告において会計検査院から指摘を受けていること、これは甚だ遺憾なところなんですが、総理からも私からも、また各予算の編成にこういったものはきちんと反映をするようにということの要請を行ってきているところですが、今、新妻先生おっしゃったように、会計検査院の決算検査報告の活用については、これは我々財務省の主計局においてはこれまで予算編成に活用するように取り組んできておりまして、担当の省庁に対する指摘事項に限らず、いわゆるその他の省庁にも、指摘事項にも目を配りつつ、目に特に目を配りつつ、目と目と重なりますけれども、目に目を配りつつ、幅広い観点からこれは活用していかないかぬかと、私どももそう思っております。  また、御指摘が今ありましたように、指摘を受けた省庁だけじゃなくて、その他の省庁でも、さっきの漁港と港湾なんかいい話と思いますし、農道道路とかいろんな話もありますので、同種の事業の改善にはこれ自発的に取り組むことが重要なので、何か自分のところ減らしたくないものですから、いろいろ感情的な話もあるんですが、今後とも各省に対してここの点については周知徹底やら要請やらということを行っていく必要があろうかと考えておりますので、いずれにいたしましても、こういった問題というのは、財政健全化の意味で無駄な話になるというのは避けねばなりませんので、そういった意味では細目にわたりましてきちっとした対応を努力していかねばならぬと思っております。
  150. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非、今大臣がおっしゃったような取組を前に進めていただきたいとお願いして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  151. 里見隆治

    ○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。  先月の省庁別審査に続き、二度目の質問の機会をいただきましてありがとうございます。本日は、三月で政府決定された働き方改革実行計画に関連してお伺いをいたします。  最低賃金の引上げに関連して実行計画では、「最低賃金については、年率三%程度を目途として、名目GDP成長率にも配慮しつつ引き上げていく。これにより、全国加重平均が千円になることを目指す。」とされております。  内容的には、これまで経済財政諮問会議などでも議論、決定されたことはございましたけれども、労使のトップを含め、政労使を構成員とする働き方改革実現会議において最低賃金の引上げの目標を明記した計画が決定されたのは、約四年半前に政権交代してから初めてのことでございまして、大変重要な意義を持つと思います。塩崎大臣が十年ほど前に第一次安倍政権で官房長官として御尽力された、やはり政労使で構成されます成長力底上げ戦略円卓会議における最低賃金引上げの目標より更に踏み込んだ目標設定がされております。  塩崎大臣に、今回の最低賃金引上げについての合意の意義とその実現に向けての御決意を伺いたいと思います。
  152. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 御質問ありがとうございます。  最低賃金の引上げにつきましては、経済の好循環を実現する観点で大変重要だということで、安倍内閣、今回、第二次内閣以降四年連続で大幅に引上げを行ってまいりました。特に、平成二十八年度は、時給表示となってから過去最高となります加重平均で二十五円という引上げを行っているわけであります。  今お話をいただきましたように、この三月二十八日に決定をいたしました働き方改革実行計画では、年率三%程度を目途として、名目GDP成長率にも配慮しながら引き上げて、全国加重平均が千円となるということを目指すことを明記をしているわけであります。これは、働き方改革実現会議において、総理自らが議長となり、また労働界と産業界のトップの合意を得て決定をされた。今お話があった十年前のときには、かなりやっぱり中小企業の皆さん方が心配をされました。そういう意味で、今回、大変意義のある決定がなされたというふうに思っております。  その十年前もそうでしたが、やはり大事なポイントは、中小企業の生産性をどう上げていくか、どう実効性を持って上げていくかということが大事であり、その支援を図るということが極めて重要であり、それが経済の底上げにつながるということだというふうに思います。  したがって、私どもも、関係省庁としっかりと連携をして、最低賃金引上げに向けた環境整備にしっかりと取り組んで、中小企業も皆底上げができ、そしてこの働く人たちの暮らしが充実するように頑張っていきたいと思います。
  153. 里見隆治

    ○里見隆治君 今大臣から御答弁をいただきました中小企業の生産性の向上への支援、また中小企業がしっかりと経済の中で活躍をいただけるような取引条件の改善、これに政府としてもしっかり取り組んでいただきたいと思います。  この中小企業支援に関しては財政支援も重要でございます。この取引条件の改善につきましては、中小企業等に先駆けて、中央省庁、各省庁、また地方自治体で率先垂範をいただくことが重要と考えます。その意味で、厚生労働省のみならず、経済産業省財務省総務省などがそれぞれの立場で推進をいただく必要がございます。  例えば、過去四年間の中央最低賃金審議会の答申において、行政機関が民間企業に業務委託を行っている場合に、年度途中の最低賃金額改定によって当該業務委託先における最低賃金の履行確保に支障が生じることがないよう、発注時における特段の配慮を要望するとございます。  その意味するところ、また、この答申を踏まえての厚労省の対応状況についてお伺いいたします。
  154. 堀内詔子

    大臣政務官堀内詔子君) 地域別最低賃金は、中央及び地方の最低賃金審議会において議論の上、その改定額は毎年十月頃に発効させていただいているところでございます。このため、行政機関から民間企業へ業務委託する場合に、こうした年度途中の最低賃金額の改定に対応して委託先が最低賃金額以上の賃金を支払うことができるよう中央最低賃金審議会の答申において要望がなされているところでございます。  この答申を踏まえ、厚生労働省では、毎年度、最低賃金の改定額の発効前に各省庁や地方公共団体に対して通知を発出し、年度途中の最低賃金額の改定に伴い業務委託先が最低賃金法違反を発生させることがないよう協力依頼を行っているところでございます。  加えて、公共建築物のビルメンテナンス業務については、平成二十七年にビルメンテナンス業務に係る発注関係事務の運用に関するガイドラインを作成し、各省庁、地方公共団体に発出しております。  このガイドラインでは、入札参加者に対して最低賃金制度の周知を図ることや、最低賃金の改定等を注視し、必要があると認める場合には代金の額の変更を検討するよう要請しており、引き続き、ガイドラインに基づいた取組が促進されるよう、周知徹底を図ってまいりたいと存じます。
  155. 里見隆治

    ○里見隆治君 こうした状況を踏まえまして、他省庁でも相当の対応が求められておりますので、各省庁に順に伺いたいと思います。  まず、経済産業省に伺います。  最低賃金を始め、賃金の引上げについては、特に支援の必要な中小企業への配慮が重要だと思います。官公需法に基づく中小企業者に関する国等の契約の基本方針においては、適切な予定価格の作成が明記されていると承知をしておりますけれども、その趣旨、また中央省庁地方公共団体にどのように徹底をされているか、お伺いいたします。
  156. 井原巧

    大臣政務官井原巧君) お答えを申し上げます。  官公需法に基づき閣議決定する国等の契約の基本方針の中では、中小企業・小規模事業者の受注機会の確保の観点から講ずるべき基本的な事項を幾つか定められております。その一つとして、品質の確保や賃金の引上げに向けた環境整備の観点から、もう一つはダンピングの防止対策ということで、御指摘のとおり、発注に当たっては、需給の状況とか原材料及び人件費等の最新の実勢価格等を踏まえた上で、その積算に基づき、適正な予定価格を作成するということになっております。  この法律は、地方自治体にも、国に準じて取り組むという努力規定も設けられておりますし、ちなみに、この発注額を挙げていくと、平成二十七年度では、国等の官公需は七兆一千億、うち中小企業・小規模事業者は三・六兆です。そして、地方はもっと大きくて十四・二兆、うち中小・小規模事業者は十・六兆と、こういう大きなものでございますから、この周知を図るということが非常に重要だというふうに思っております。  毎年、基本方針の閣議決定後に、経済産業大臣名で、各府省、独立行政法人等の機関地方公共団体の長などに対して協力要請の文書を発出しております。加えまして、全都道府県で基本方針の説明会を開催いたしておりまして、国の地方部局やあるいは地方公共団体の発注担当者に対して、措置の内容を解説するとともに協力の要請を行っているところであります。  今後とも、関係省庁や地方公共団体と連携し、適切な予定価格の作成を含めた国等の契約の基本方針について周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
  157. 里見隆治

    ○里見隆治君 こうした厚生労働省、また経済産業省からの通知を踏まえて、総務省にお伺いをいたします。  我が国の経済を支える中小企業を支えるべく、国、地方公共団体が率先して賃上げを考慮した価格設定を行うべきだと考えます。総務省の御認識、またこれまでの対応状況、そして今後の対応方針についてお伺いをいたします。
  158. 安田充

    政府参考人(安田充君) お答えいたします。  ただいま御答弁ございましたように、官公需法に基づく基本方針には、国等は、需給の状況、原材料及び人件費等の最新の実勢価格を踏まえた積算に基づいて、適切に予定価格を作成することとされているところでございます。  地方公共団体につきましては、官公需法におきまして、「国の施策に準じて、中小企業者の受注の機会を確保するために必要な施策を講ずるように努めなければならない。」とされておりまして、総務省といたしましては、地方公共団体に対しまして、適切な予定価格の作成を含め、基本方針の周知徹底について通知を発出してきたところでございます。  今後も、平成二十九年度の基本方針の閣議決定に合わせまして、総務省としても、通知を発出するとともに、地方公共団体の担当者を集めた会議での周知等、地方公共団体に対する周知徹底について、関係省庁と連携を図りながら適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
  159. 里見隆治

    ○里見隆治君 こうした各省庁の対応を受けて、最後に財務大臣にお伺いをいたします。  最低賃金引上げについて、経済財政に与える好影響、まずこれについてどのように御認識をされているか、また中小企業や小規模事業者の従業員の賃金を引き上げていく上で官公需部門の果たす役割をどのようにお考えか、御見解をお伺いいたします。
  160. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、最低賃金がパーセントで約三・一%、額で二十五円ということになって上がっており、まあ四年連続上がって、引上げ、八百二十三円ですかね、に上がったんだと記憶をしますけれども、いずれにしても、この最低賃金につきましては、加重平均ですよ、加重平均で、四年、まあ五年連続きちんと上がっていったということはこの四年間の成果としては非常に大きなものだったと、私はそう考えております。  その上で、この最低賃金を含みます所得の引上げとか、同じくやっぱりそういったものが消費の喚起というものにつながっていくということになるためには、これはやっぱり今年で終わりかというんじゃこれは止まっちゃいますので、やっぱり先もずっといくであろうというようなものが出てこないとなかなかそういった気にはならぬと思っておりますので、そこが一つある。  それから続いて、下請等々の中小企業の取引条件というのが、これだけ何も相変わらず額は変わらぬというのでは、これはなかなかうまいこといきませんので、中小企業に対しては、高い賃上げというものを行う中小企業に対してはいわゆる税額控除を拡充しますということで、固定資産税の軽減措置の拡充というのがありましたし、また、生産性を向上させるために設備投資というものを行ってくれた中小企業に対しては助成金というような支援をすることなど、税制とか予算とかそういったようなものでいろいろ総合的に策を講じることといたしておりますが、今、それに加えて、国のいわゆる、何というの、調達、公共工事等々の国の調達というものもありますけれども、この契約事務を行います、今御質問された各省各庁において取引の実例価格というのが出ますので、そういったものの需給の状況等を総合的に考えて予定価格を適正に定めるというのはこれはすごく大事なところだろうと思っております。  そのほか、中小企業のいわゆる受注するチャンス、機会を増やすということをやるためには、毎年、中小企業・小規模事業者向けの契約する目標額というのをアバウト決めているんですけど、目標比率も決めておりまして、大体ここのところ五五%ぐらい、半分以上、昔はもうはるかに下だったんですけど、だんだん上がってきて五五%ぐらいまでに今上がってきていると思いますけれども、そういった意味で、きめ細かな取組というものを、中小企業の賃上げとかいうのをいったって生産性が上がらなきゃ賃上げなんかできませんので、そういった意味では、生産性の向上に役立つように、かつ、成長と分配、そういったものを考えて好循環というものが生まれていくためにやっていくというところが一番肝腎なところだと思っておりますので、そういったところを配慮して実現をさせてまいりたいと考えております。
  161. 里見隆治

    ○里見隆治君 ありがとうございます。  麻生財務大臣におかれては、この中小企業への財政支援、また取引等に関して官公需、しっかりとお支えいただくようお願いをいたします。  こうした今テーマといたしました最低賃金の引上げ、また同一労働同一賃金の実現、これは正規、非正規の格差是正ということにはつながりますけれども、まだまだこうした取組では手が届かない労働者がおります。それは雇用関係によらない働き方、すなわち労働基準法や労働組合法などの労働関係法令が適用されない働き方で生計を立てている労働者の皆様方です。自営業という意味では、従来にも、そうした委託や請負といっても実際に取引先に従属しているような働き方、これまでもございましたけれども、近年、フリーランサー等々と呼ばれるインターネットを通じて業務契約を結ぶ労働者が増加をしております。  こうした雇用関係によらない働き方について、この三月、経済産業省の研究会が報告書をまとめたと伺っております。その内容について端的に御報告をいただきたいと思います。
  162. 井原巧

    大臣政務官井原巧君) お答えを申し上げます。  昨年九月の働き方改革実現会議におきまして柔軟な働き方についても検討項目として挙げられたということから、経産省におきましても、民間の有識者の参画を得て、雇用関係によらない働き方に関する研究会を開催し、実態や課題を整理した上で本年三月に報告書を取りまとめたところでございます。  育児介護など人生のそれぞれのステージにおける働き手のニーズに応じて、時間、場所、契約にとらわれない多様で柔軟な働き方を実現すること、そして、それによって働き手一人一人の能力を最大限に引き出すことが必要となってきます。そのような観点から、御指摘のフリーランサーといった働き方についても、働き方の選択肢の一つとして位置付けられるべきものと考えております。女性を中心としてこのような働き方への関心は高まっておりまして、実際に増えているものと承知をいたしております。  その一方で、その研究会から様々課題を指摘されております。一つには、教育訓練については、働き手がスキルを身に付けていくための手段、職業訓練支援が正社員などと比べると限定的であるということ。二点目には、働き手の環境整備ということでありますけれども、報酬が低い場合があることや、働き手のセーフティーネットとなる社会保障制度の多くが現行の制度では企業に雇用されているのを前提として組み立てられているということ。三点目は、さらに、企業の取組については、不適切な条件での取引、契約ですね、が排除される仕組みが必ずしも十分でない場合があること。加えて、中長期的には労働法制や社会保障制度の中でこのような働き手をどのように位置付けるか議論を深めていく必要があるといった指摘をいただいております。  これらの報告書の指摘を踏まえ、厚労省などの関係省庁ともしっかり連携し、新たな働き方につきましての対応について更に検討を進めてまいりたいと考えております。
  163. 里見隆治

    ○里見隆治君 私も、今お話をいただきました、御答弁をいただきました報告書、拝見をいたしまして、様々今後打つ手ございますけれども、まず、この実態を把握すること、政策判断の基盤となる現状把握、これが重要だと考えます。  時間もございませんので、総務省に、この雇用によらない働き方に関して今後更に詳細な統計上の把握を検討すべきと考えますけれども、この点いかがでございましょうか。
  164. 新井豊

    政府参考人(新井豊君) 我が国の政府統計におきましては、ILOが定めました従業上の地位に関する国際分類の区分を取り入れた形で統計調査を実施し、結果表の作成を行っておるところでございます。  この国際分類につきましては、我が国も参加するILOの会議におきまして、二〇一八年の改定に向けた議論が進められておるところでございまして、多様な働き方の把握についても検討課題の一つとなっておると承知しております。  総務省といたしましては、引き続き、この国際分類の改定の動向を注視しつつ、現在見直しを進めております公的統計の整備に関する基本的な計画におきまして、分類の改定内容を踏まえた調査が行われるよう必要な検討課題を盛り込み、様々な働き方の把握に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
  165. 里見隆治

    ○里見隆治君 この統計上の把握、非常に今後の対策を考える上で重要だと思いますので、是非研究、早急にお願いをしたいと思います。  もう時間がございませんので、厚労大臣には、通告をしておりましたけれども、最後お願いだけしておきます。  厚生労働省におかれては、非雇用型テレワークについてガイドラインをこれから策定するというふうに承知をしておりますけれども、非雇用型、あるいは雇用類似の働き方、非常に多様化しております。そういった意味で、それにとどまらず、雇用類似の働き方の検討をしっかり進めていただきたいと、そのことを申し上げて、私からの質問を終わります。
  166. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  初めに、先週末、衆議院法務委員会で共謀罪の強行採決されたことには断固抗議したいと思います。その上で、今日はこうした暴走を続ける安倍政権が看板政策として掲げている働き方改革について取り上げたいと思います。  先ほどもお話がありましたが、政府は働き方改革実行計画の中で柔軟な働き方がしやすい環境整備を掲げ、非雇用型テレワーク、若しくは雇用関係によらない働き方とされているいわゆるフリーランスなどと呼ばれる働き方について言及をしています。  ここで厚労大臣に確認しますが、現在、千六十四万人が働いているこの雇用によらない働き方、いわゆるフリーランスなどと呼ばれる働き方というのは、非労働者、つまり労働法制の保護を受ける労働者ではないということでよろしいでしょうか。大臣、いかがでしょう。
  167. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、労働法制、現行の労働法制の対象ではないということでございます。
  168. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 そうですよね。個人事業主などと呼ばれる働き方で、つまり、こういう働き方をしている人は八時間労働の原則も適用されませんし、労働時間管理をする必要がないとされていると。残業代もないし最低賃金も適用されないし団体交渉もできないなど、普通の労働者であれば当然保障されるべき権利保障されないと。今回の働き方改革の長時間労働規制の対象外になってしまうということです。  しかし、じゃ、この在宅のフリーランスなどで働いていれば長時間労働にならないのかと。そうではないと思うわけです。  お配りした資料の三枚目、見ていただきたいと思うんですが、私は、この間、フリーで働く十三人の方にその働き方について伺いました。例えば、在宅で翻訳をしているある方は、朝九時から夜十時まで毎日働いていて土日も基本は休みなし、月の残業時間で考えると百時間超えるのは珍しくないといいます。同じく在宅でウエブライターをしている方は、一日平均十三時間、週六十時間、月二百五十時間働いているといいます。どちらも八時間を超える労働が常態化していると思うんですが、この十三人の平均取ってみても一日平均九時間から十一・二時間というのが現状であるわけです。  このように、フリーであっても長時間労働が常態化しているという実態、これを政府は御存じでしょうか。この働き方実行計画に非雇用型テレワークを盛り込んでいる厚労大臣、また、雇用関係によらない研究会をいち早く立ち上げた経産大臣にお答えいただきたいんですが、いらっしゃらないので副大臣、それぞれお答えいただければと思います。
  169. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) お配りをいただいた資料のこのアンケート調査ですね、十三人分集計ということで、実態調査と書いてありますが、どういう実態調査なのか、にわかに明らかではないわけでありますが、雇用によらない働き方をしている方の就業時間、これにつきましては、実際にそのような働き方をしている方を対象とした、これ経産省がアンケート調査をやっておりますが、平均で見ますと、雇用をされた働く方の労働時間よりも短くはなっているけれども、一部には相当長い時間で働いていらっしゃる方もおられるということ、そしてまた、就業時間が長いことに御不満を感じていらっしゃる方ももちろんおられるというふうにこの調査結果から読み取れるところがございます。  私ども厚生労働省では、企業に雇用されずにテレワークで働く方の就業時間、これにつきましては、仕事を発注する企業が最低限守るべきルールとして、ガイドラインの中で、これ平成十二年に作っておりますが、一日の就業時間は八時間を目安として作業時間が長時間に及ばないようにすべきことを示して、それを周知をしているところでございます。  このような働き方を希望する方の中には、健康面での課題とか、あるいは家庭生活との両立であったり、様々な事情を抱えておられる方もおるわけでありますので、適切な環境の下で安心して希望する形で働けるようにしていくことがこれは重要な課題ではなかろうかというふうに考えております。
  170. 松村祥史

    副大臣松村祥史君) お答え申し上げます。  まず、昨年九月の働き方改革実現会議において柔軟な働き方についても検討事項として挙げられましたから、経産省においても、民間の有識者の参画を得まして雇用関係によらない働き方に関する研究会を開催をいたしましてヒアリングや実態調査を行いまして、本年三月に……(発言する者あり)失礼いたしました。  フリーランスなどの労働時間につきましては、この研究会で調査をいたしまして、働き方の状況や実際の働き手が文字どおり多種多様でございますから、それぞれのライフステージに応じてその姿も大きく変わるために一概に申し上げることは難しいところです。その上で、昨年実施をいたしました、研究会での実施した調査によりますと、週当たりの労働時間は平均で三十二・四時間となっておりまして、企業に雇用されている者全体と比べてそれほど長い長時間労働ではないとなっているとの結果が出たところであります。
  171. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 どういう調査か分からないということですが、私が調べた十三人というのは、直接、また聞き取りを事務所で行った、そういう一人一人にお話を伺った上での調査だということは伝えておきたいと思いますし、具体的にそういうふうに長時間労働に従事している方、長時間労働になっている方がいるというわけです。休憩時間がほとんどないとか年末年始ないとか毎日残業しているとか、そういう形になっている人がいるということなわけです。  問題は長時間労働だけではないわけです。例えば収入の問題もあります。私たちが調べたところによると、時給に換算すればウン十円になるだろうとか、例えば時給でいえば五百円程度になるとか、最低賃金を下回るような報酬状況だ、収入状況だと回答した方は少なくありません。仕事によって報酬は全く違っていたり、打合せなどの経費は全て自己負担とか、仲介業者への手数料が二五%、三〇%で実入りが少なくなっているなどの声もありました。実際、平均月収、専業でも七万三千二百六十八円とか、副業では三万二百四十九円というような調査もあります。また、口約束での契約も多い中で、最初は三十万円と言っていたのに最終的には十五万円とされたとか、報酬に消費税を上乗せしてくれないなどの契約トラブルもあると伺っております。  経産省の研究会の資料でも、収入の水準や収入の安定性についての満足度が低い、個人請負の約八割が業務委託先から全く福利厚生も受けていない、三割が依頼主に比べて立場が弱いと回答しているなどの問題点を数々挙げられているわけです。こういう様々な問題が指摘されているような働き方を、何の対策もないままに政府は今後どんどん増やすということになるのかということが私は疑問なわけです。  そこで、まず経産副大臣にお伺いしたいんですけれども、雇用関係によらない働き方研究会報告書によりますと、そのフリーランスを活用している企業は二割にとどまっているという話です。報告書の中ではこの企業の活用を促進をするという言葉もあるわけですが、それはフリーランスを利用する企業を増やしたいということでしょうか、簡潔にお答えください。
  172. 松村祥史

    副大臣松村祥史君) お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、私どもの研究会での調査でも、現在活用している企業が二割程度という調査結果となっております。このような働き方については、多様な働き方の選択肢の一つとして位置付けられるべき一方で、課題の一つとして、先生御指摘のように、収入が不安定性、こういったものも挙げられております。研究会においては、このことにおいて、取引環境の健全化を図りつつ企業の活用を促していくこと、こういったことが提言をされました。  このような働き方に関する企業の活用状況や割合については、具体的な数値目標などを置くことは想定をしておりませんが、働き手にとっても企業にとっても利益のある形での活用が望ましいと考えております。
  173. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 一定そういう利用する企業を増やしていきたいという回答だったと思うわけです。とすると、こういう働き方、いわゆるフリーと呼ばれる働き方を増やしていくという話になると思うんです。  実際、これだけじゃなくて、兼業・副業を通じた創業・新事業創出に関する調査事業研究会提言というのを経産省で出されていますが、その中でも、非労働者として働く自営型副業を促進することが重要となると書いていることからも、そういった働き方を増やしたいんではないかと思うわけです。  ここで改めて厚労大臣にも伺いますが、様々な問題が指摘されているような働き方、何の対策もないままに増やしていくということなのでしょうか、いかがでしょう。
  174. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 雇用によらない働き方というのが昨今大分増えてきているという御指摘でございますが、個人の都合に合わせて働くことができるというメリットもある一方で、発注企業との間で、今お話も少しいただきましたけれども、仕事内容の一方的な変更とか、あるいは報酬が低過ぎるとか、そういうような声もあることは承知をしているところであります。  厚生労働省としては、雇用によらない働き方を増やすための政策を進めるというようなことは考えておらないわけでございますが、このような働き方に対するニーズ自体は、働く方からも、あるいは仕事を依頼する企業の側からも今後増えていくのではないかというふうに考えているところでございます。
  175. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 結局、今後増えていくのではないかと、それはしようがないことなのかなというふうな印象を受けるんですけど、確かに私たちも、ネット環境が広がる中で、こういったフリーと呼ばれるような働き方が一定増えていくような環境にある、世界的にそういう動向にあるのは知っておりますし、それ自体を全面的に否定するわけではありませんけれども、しかし、現時点で、そういう個人事業主とされている働き方が大変保護されない状況にあるというのは問題だと、そういうところに対してちゃんと対策を打てるような働き方実行計画になっているのかというと甚だ疑問であると言わざるを得ないわけです。  というわけで、具体的な事例を踏まえて伺いたいわけですけど、まず低収入の問題なんです。  実際にサービスを提供しているクラウドワークスというところのサイトを見てみました。そこには時給制という仕事が紹介されており、報酬が最も安いところの水準というのは時給七百円から千円とされていると。お配りした資料四枚目、見ていただきたいんですけど、その中では、時給七百円、時給の字がちょっと違うんですけれども、として募っているものがありました。現在の地域別最低賃金と比較してみても、最も安い七百十四円、宮崎や沖縄ですけれども、よりも低い時給が公然とまかり通っているのが実情なわけです。  厚労省在宅ワークの適正な実施のためのガイドラインでは、こうした報酬の額については最低賃金を参考にすることも考えられるという記述になっており、この発注元もそうしたURLを示した上で、それを基に時給七百円とすると述べているわけですが、こんな今ある最低賃金を下回るような低報酬での仕事の依頼、野放しにしてしまってよいのでしょうか。  これ、本当は経産省にも伺いたいところではあるのですが、厚労大臣に伺いたいと思います。やっぱりこうした最低賃金、下回らないようにする保証が私必要だと思うんですけど、例えば、家内労働者の労働条件の向上を目的とした家内労働法には最低工賃という項があるわけです。これ適用されるということでよいのか。もしされないということであれば、これを使ってちゃんと規制すべきと考えるのですが、いかがでしょうか。
  176. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 家内労働法というものについて今御指摘をいただきましたが、これは、企業から材料を提供をしておうちでお仕事をする、物品の製造や加工に携わる方を対象としているわけであります。企業に雇用をされずにテレワークで働く方には、例えばの話でありますが、この物品の製造や加工ということではないわけでございますので、この家内労働法は適用されないということになります。  企業に雇用されずにテレワークで働く方に対しましては、厚労省としては、契約締結の際に発注側が守るべきルールを、先ほども申し上げましたけれども、ガイドラインとして定めて、この中で、収入面の課題に対応するために、働く側の適正な利益が確保されるように報酬を決定することを求めているところでございます。  また、家内労働法の適用対象の拡大につきましては、過去に有識者検討会において検討をされたことがございました。その際には、就業実態や就業内容も多様であること、そして、クラウドソーシングの出現など働き方に変化が見られることから、現時点で機が熟しているとは言えないのではないかと、こういうことで立法化を見送ったという経緯があると理解をしております。  今年の三月にまとめられました働き方改革実行計画、ここにおきましては、こうした働き方全般について実態を把握をして、法的保護の必要性を含めて中長期的に検討するということになりました。  そのために、厚生労働省としては、雇用によらない働き方につきましては、その実態等に精通をしている専門家、現にそのような働き方を実践をされている方々、こういった方々が参画をする検討会を立ち上げようということになっておりまして、実態を把握した上で課題を整理をし、法的な保護の必要性を含めて必要となる支援についてしっかりと検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
  177. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 要するに、現行の家内労働法では、こうしたフリーランスと言われている人たちは対象外であるということです。じゃ、ガイドラインを作るということですが、ガイドラインというのは法律ではありませんから、強制力はないということですよね。労働者の保護については中長期的に検討していくということで、全く白紙であると。そういう状況の中で、働き方実行計画の中にはこのフリーランス、雇用によらない働き方については書き込んであって、それを利用する企業はどんどん増やしていく方向性を示していると、こういう形では対応が遅過ぎるのではないかと私思うわけです。現に、もう最賃を下回るような報酬での依頼がされているわけです。何か問題があってからの対応では遅過ぎると。そもそも、最賃も適用されない、家内労働法も適用されないままで、こうしたフリーで働く皆さんの低収入を始めとした様々な問題というのは、私、解決されないと思うわけです。  考えてみれば、そもそもこうやって時給などの形で定期的に報酬を受け取るような依頼を受けているわけです。そういう意味では、その働き手は個人事業主というよりも労働者というくくりにしてしまっていいのではないかと思うのですが、厚労大臣、いかがでしょうか。
  178. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 労働者というくくりにすべきだという御主張をいただきましたが、それは言ってみれば労働基準法の下に置くべきではないかという御見解かなというふうに思いました。  この労働基準法上の労働者に該当するか否かというのは、これ、契約の名称にかかわらず、仕事の依頼とか業務指示等に対する諾否の自由はあるのかどうか、それから業務を遂行する上で指導監督を受けているかどうかなどの実態を勘案して総合的に判断することとしておりまして、雇用によらない働き方をされる方についても、引き続き、実態を踏まえて個別具体的に労働者性を判断をして、労働基準法上の労働者と認められた場合には必要な保護を行ってまいるべきというふうに考えているところでございます。
  179. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 私、すぐにでも広げるべきだと思うんですけれども、先ほど大臣がおっしゃった労働者の判断基準というのは一九八五年に日本で定められたものなんです。しかし、もうその後、国際社会見てみれば、そうしたいわゆる在宅ワーカーみたいなフリーランスの働き方が増えている中で、もう基準を変えようという議論がされているわけです。  ILOでは、二〇〇六年、雇用関係に関する勧告というのが出され、そこの中で労働者性を判断する新たな基準を示しています。様々、業務が他の当事者の指示及び管理の下で行われているなど、およそ十五の基準を示して、そのうち一つでも該当すれば労働者として労働法の適用をするべきだということを求めているわけです。  こうしたILOの勧告踏まえて、一九八五年の労働者の判断基準というのを今こそ見直して対象を拡大していくべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
  180. 塩崎恭久

    ○国務大臣(塩崎恭久君) 今、ILOの第百九十八号の勧告を指しておられるのかというふうに思いますが、労働基準法上の労働者性の判断につきましては、先ほども申し上げましたけれども、これ、様々な要素を総合的に勘案をして個別具体的に判断をするということを今までやってまいったところでございます。この手法、現行の手法が妥当であるというふうに私どもは考えているところでございまして、これを見直すことは考えておらないということでございます。
  181. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 見直すことは考えていない、とんでもないと思うんです。世界から見ても余りに遅れているんじゃないでしょうか。フリーランスを広げると言いながらも、こういうところに対しては後手後手に回っていると。  ILOの基準というのは、お配りした資料にもあるんですけど、一つ又はそれ以上の関連する指標が存在する場合にはということで、一つでも該当すれば労働者として認めるということにしてあるんです。総合的に判断という日本の指標とは全く違うと。そこをやっぱり見直すべきですし、イギリスなどでは、そうしたスマートフォンアプリを通じたようなサービスで働いているフリーランスの皆さんの、働き手の皆さんの労働者性認める判断も出ているわけですから、そうした国際的な動向も踏まえて、労働者性、今こそ広げるべきであるということを申し上げて、私の質問を終わります。
  182. 小池晃

    ○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  安倍首相が腹心の友と呼ぶ人物が理事長の学校法人加計学園が愛媛県今治市獣医学部を新設することになった経過について聞きます。  五月十七日に、マスコミが政府部内での検討経過を示す文書を報道いたしました。菅官房長官は日時も明らかでない怪文書だと言っておられましたが、翌十八日には、平成二十八年九月二十六日十八時半から十八時五十五分まで、打合せ概要という文書も報道されております。  官房長官、このような会合開かれましたか。
  183. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 私は全く知りません。
  184. 小池晃

    ○小池晃君 知りませんで済む話じゃないでしょう。  文書が事実でないというふうに言うんであれば、それを反証する責任があるんですよ。それなのに知りませんで済ませると。こんなことは許されるわけないです。  我々は政府関係者から独自に文書を入手いたしました。それは、全て今まで報道されているものもありました。それ以外のものもありました。私どもが入手した九月二十六日の打合せ概要には、対応した官僚の氏名も明記されておりました。内閣府の対応者は、藤原審議官、佐藤参事官とあります。  両者に直ちに問いただしていただきたい。昨年九月二十六日に文科省との打合せを行ったのか、そこで内閣府としてどのような主張をしたのか、調査して公表していただきたい。
  185. 山本幸三

    ○国務大臣(山本幸三君) 九月に今治市の分科会というのをやっておりますので、それを踏まえて、事務的にはいろんな打合せ、やり取りがあったと承知しております。  その日時は、はっきりと、今、現時点ではちょっと資料がありませんけれども、そういう打合せをしておりますが、しかし報道にあるようなものとは全く違います。
  186. 小池晃

    ○小池晃君 おかしいじゃないですか。今資料がないのに、ここにあるのは違いますって。全く矛盾した答弁ですよね。  私は、具体的に日時も示して誰が出ているのかも言ったんですから、それをちゃんと調査してくださいと言ったんですよ、調査するかどうかを答えてください。
  187. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 私、小池委員が言っていることが全くよく分からないんですけれども、私どもは、民進党に示された、そこを私ども、八枚紙来ています。それについて私が、出元も分からず、信憑性も定かでない、ですから、少なくともこの文書については怪文書みたいな文書だということを申し上げたんです。  その八枚紙の中に、私の部分と、私の、官房長官補佐官という部分があったんです。これについては、全く説明を受けた覚えもないし、また、私の補佐官に問いただしても、会ったことさえない、こういうふうに言っていました。
  188. 小池晃

    ○小池晃君 いや、そこだけ否定しているだけで、それ以外のことは何も言っていないんですよ。逆に言ったら、それ以外は否定できないということになりませんか。  しかも、私は具体的に言っているじゃないですか、九月二十六日に会合があったと。これは最初に出た八枚とは別ですよ。その翌日に一部マスコミで報道されたものですよ。それで、私はそれを持っています。そのことについてちゃんと調査してくださいって言っているんです。九月二十六日に十八時半から内閣府の藤原審議官と佐藤参事官、参加している打合せがあったのかどうか、そこで内閣府はどういう主張をしたのか、調査をしてほしい。
  189. 山本幸三

    ○国務大臣(山本幸三君) ただいまお話がありましたように、出元がはっきりしない、信憑性も定かでないという文書に基づいて私どもが何らかのお答えをする立場にないと考えております。  ただ、その頃に各省の間でいろいろやり取りがあったということは、それは私も承知しております。
  190. 小池晃

    ○小池晃君 だから、出元がはっきりしないからいいかげんだというんだったら、その日に会議がないということをちゃんと言えばいいじゃないですか。調べもしないでそれを否定することはできませんよ。しかも、えたいの知れない文書だというけど、私どもは、私どもはメディアからじゃないんです、直接政府関係者から資料をもらっているんです。これ、はっきりしているわけですよ。でたらめな文書でも怪文書でもないわけです。  文科省に聞きますが、私たちが入手した一連の資料を見ますと、内閣府からは、官邸の最高レベルの意向だとして、平成三十年四月開学を目指して、逆算して最短のスケジュールを作成せよと迫られたことがうかがえます。  文科省は来年四月の開学は無理だと主張しております。その理由として三つ。一つは、成田市での国際医療福祉大学のケースと比べて方針の決定が三か月遅れていること。これは、獣医師の需給については農水省が判断すべきなのにそれをやっていないということだと思います。だから、成田の場合、医師の問題は厚労省とは一定の合意があったから、だからこれ三か月遅れていると言っているんだと思う。それから第二に、事業者を公募して競合があった場合に事業者選定に更に時間が掛かる見込みであること。第三に、教員の確保や施設整備等の準備が間に合わない可能性があること。  文科省として、こういった懸念を内閣府には伝えていましたね。
  191. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。  今先生から御指摘のそれぞれの項目に関して詳細な通告をいただいていなかったものですから、個々に関して私の方でお答えがかないませんけれども、当時の文科省の立場としては、先生御承知のとおり、大学の設立の申請というのは原則自由でございますが、医師と歯科医師獣医師船舶乗船員に関しては需給の観点から抑制が長くなされてきたものでございます。  国家戦略特区の中において内閣府の新たなこの需給運用に関する考え方が示されて、それが全体としての需給に、関係省庁の判断でないということが私たちのこの国家戦略特区を判断する前提となるという考え方をお伝えしていたものと承知をしております。
  192. 小池晃

    ○小池晃君 今私が言ったような懸念を伝えていたことは間違いないわけですよ、これ。  実際に、加計学園での獣医学部新設に向けた今後のスケジュールという文書を私ども入手をいたしました。ここにはわざわざ赤い字で今私が述べた三つの懸念が書き込まれているわけですよ。ところが、これ全て、これ全て、大臣聞いていてくださいよ、全てこれ総理の御意向で一蹴されたと、再来年の四月じゃないと無理だというふうに文科省は言っていたのに来年の四月で押し切られたと、そういう経過ですよね。
  193. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。  まず、今先生がお引きになっている文書自体の存在が確認をされてございません。当時の文科省内であった議論は、先ほど私が申し上げましたとおり、まず、これを前提としての需給の問題等々に関して省内議論があり、それを内閣府、農水省と調整を進めていたということでございます。
  194. 小池晃

    ○小池晃君 その調整ができていないまま突っ走っていったわけじゃないですか、これは。結果として、まさに総理の意向を錦の御旗にして内閣府が来年の四月に開校だということを推し進めたわけですね。  もう一点重大な問題が国家戦略特区諮問会議での決定であります。十一月九日に安倍首相を議長とする国家戦略特別区域諮問会議が開かれて、今日、配付資料の三枚目にありますように、現在、広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能にすることが決まりました、そういう経過です。  我々はこの決定の原案を入手いたしました。内閣府が示した原案であります。この原案には、広域的にという言葉と限りという言葉がないんですよ。原案にそれがなかったことは、大臣、認めますか。
  195. 山本幸三

    ○国務大臣(山本幸三君) まず初めに、総理からの指示とかそんなことは全くありません。私が決めているわけであります。内閣府特命担当大臣として実質的な責任を私がやっておりまして、私が指示して、指揮をしてやっているわけであります。  昨年十一月の諮問会議取りまとめの原案に至る経緯、原案から諮問会議に至る調整の経緯でございますけれども、昨年の十月の下旬頃、特区ワーキンググループでの文科省、農水省との議論や獣医師会などから提出された慎重な意見などから総合的に判断して、まずは地域を限定することで意見に十分配慮することが適当であると私が判断、決断いたしました。その上で、内閣府の事務方に取りまとめの原案作成を指示いたしました。  昨年の十月二十八日に内閣府の事務方が文科省高等教育局、十月三十一日に農水省の消費・安全局に原案を提示いたしました。農水省からは原案についてのコメントはございませんでした。文科省からは、昨年十月三十一日に内閣府に対し意見の提出がございました。翌十一月一日に内閣府から文科省に最終調整案を提示いたしました。翌十一月二日に文科省から内閣府に意見なしの回答があり、特区ワーキンググループ委員、関係省庁間での事務的な調整を終えたわけであります。最終的に私が内容を確認して、十一月九日の諮問会議取りまとめに至ったということであります。
  196. 小池晃

    ○小池晃君 私が聞いたことに一切答えていないんですが、最初の原案、内閣府作られたことを認められました。その原案には広域的にという言葉と限りという言葉はありませんでしたね。
  197. 山本幸三

    ○国務大臣(山本幸三君) 各省間のやり取りはいろいろございます。しかし、その途中の段階のものを、そのことをお出しするというようなことは将来のいろんな決定事項に影響しますので、そういうことは、途中段階のものは答弁は差し控えさせていただきます。
  198. 小池晃

    ○小池晃君 否定できないわけですよ。私ども入手したのには広域的にという言葉ないんです。  広域的にという言葉が加わった、「現在、広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り」と決定されたことによって何が起こったか。  当時、京都産業大学獣医学部新設を提案しておりました。京都産業大学は加計学園とは比べ物にならない詳細な設計構想を示し、京都大学のiPS研究所との連携など、もしも獣医学部を新設するというのであれば、よりふさわしい大学であったことは衆目の一致するところだと思います。しかし、広域的に獣医学部存在しない地域に限るという条件が盛り込まれて、既に大阪府立大学獣医学部があるがために京都産業大学は断念せざるを得なくなった。加計学園に一本化されたわけです。  国家戦略特区会議の決定が、こういった経過がまさに加計学園に獣医学部を新設させるための決定だった。これは明らかじゃないですか、大臣、この経過からいって。
  199. 山本幸三

    ○国務大臣(山本幸三君) 昨年十一月九日の諮問会議取りまとめで空白域に限るといたしましたのは、感染症に対する水際対策を担う産業動物獣医師地域ごとの偏在があり、確保が困難な地域もある一方で、獣医師会などからの慎重論があることを踏まえて、産業動物獣医師地域偏在に対応するとともに、獣医師が新たに取り組むべき分野に対応し得る獣医学部をいち早く実現するために、まずは地域を限ったものであります。こういうふうに進めようという意見と、それから慎重な意見を考えたときに、まず空白地から始めるということを考えるのは当然だというふうに私は思います。  この広域的に獣医学部がない地域に限るとなったのは、長年実現できていなかった岩盤規制改革に慎重な議論があったためであり、今治市や加計学園ありきで制度を改正したわけではありません。
  200. 小池晃

    ○小池晃君 これは本当に無理のある説明だというふうに思うんですね。総理もそんな答弁しているんですけど、これ言い逃れできませんよ、もう。  我々が入手した今後のスケジュール、これは十一月九日の今の諮問会議の決定前に作られたものですよ。しかし、今治市分科会の予定まで書き込まれているんですよ。今治市、加計学園ありきでスケジュールが組まれていたことは明白なんですよ、これ。  それだけではありません。今大臣が答弁した中で、文科省から内閣府の原案に対する意見が出されたということをお認めになった。その文科省から内閣府に出された意見も私ども入手いたしました。そこに何を書いてあるか。修正案、修正案を提案しているんです、文科省は。文科省が提案した修正案には、以下の対応がなされることを前提としたものだと書かれている。その以下の対応の中には、今治市の構想が適切であると書かれているんですよ。  いいかげんなことを言っちゃいけませんよ、後でこの文書を全部私ども公開しますから。後で大変なことになっても知りませんよ。正確に正直に答えていただきたい。今治市ありき、加計学園ありきで国家戦略特区諮問会議の決定が行われた動かぬ証拠じゃありませんか、これ。はっきり認めた方がいいと思います、もう。逃れようがないと思いますよ。
  201. 山本幸三

    ○国務大臣(山本幸三君) その御指摘になる文書がどういうものであるか、全くありませんからコメントのしようがありませんが、私どもは、先ほどから申し上げておりますように、空白域に限るとしたのは、感染症に対する水際対策を担う産業動物獣医師地域ごとの偏在がある、確保が困難な地域もあると、そういう一方で、獣医師会などからの慎重論があることを踏まえて、産業動物獣医師地域偏在に対応するとともに、獣医師が新たに取り組むべき分野に対応し得る獣医学部をいち早く実現するためには、まずは地域を限って始めようということで出したものであります。
  202. 小池晃

    ○小池晃君 先ほど大臣、文科省内閣府の原案に対して意見を持ってきたとおっしゃいましたね。その中には私が言ったようなことは書かれていましたよね。確認します。
  203. 山本幸三

    ○国務大臣(山本幸三君) 先ほど申し上げましたように、各省とのやり取りはいろいろございます。そのやり取りについて、一々いつどうだったというような話は、これは途中段階のお話でありますので、申し上げることはできません。
  204. 小池晃

    ○小池晃君 必要な資料を出せと言ったら出さないわけですよ、我々が入手して示すと怪文書だとかって言うわけですよ、具体的に指摘をするとそれは分かりませんと言うわけですよ、こんな無責任な話ないじゃないですか。  やっぱりこの途中経過が重要なんですよ、何でこんな決定がされたのか。誰がどう見たって理不尽な、これまでの獣医師の養成はこれはしないんだと言ってきた文科省の方針、農水省の方針全部ひっくり返して、それでやったわけでしょう。だとすれば、その途中経過が重要じゃないですか。  文科省は、国家戦略特区会議に向けて、獣医学部新設の条件として、既存の大学学部では対応が困難な獣医師養成の構想が具体化することと、それから近年の獣医師の需要の動向も考慮する、このことを修正案で求めましたね。
  205. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。  今先生の方で御指摘の点、どちらの書類の方からお引きになっているのか私の方で承知をしておりませんので、それに関しては私の方からコメントは差し控えさせていただきますが、一貫して申し上げていますとおり、国家戦略特区の方向性、比較に関してはこれは内閣府でお決めをいただいていることでございますし、それを受けて、全体の今までの抑制理由であった獣医師の需給関係に関しての影響に関しては農水省の方で御判断をいただかなければならないというのは一貫して申し上げているところでございます。
  206. 小池晃

    ○小池晃君 それを一貫して言っていたけれども、全部ひっくり返されたわけでしょう、文科省は。石破氏が地方創生大臣だった当時の日本再興戦略改訂二〇一五年のいわゆる四条件の二つですよ、これ。加計学園はこの四条件を突き付けられたら絶対満たせないところなんですよ。しかし、この文言もついにこの国家戦略特区会議の最終決定には盛り込まれなかったわけですね。そして、ついに昨年十一月九日、安倍首相が議長を務める会議で最終決定が行われたわけです。  全体としてこういう経過ではありませんか。結局、文科省が言っていたことを全部総理の意向の一言で。いや、直接言ったかどうかというのは、そこを否定しているけれども、これ、総理の意向ということを盾にして、内閣府文科省から突き付けられている要求を全部はねのけてきたわけでしょう。それで今までの決定を覆す。私は、この経過は、今までの国会での関係閣僚の答弁、総理も含めて全て虚偽だった可能性があるわけですよ。これ、極めて重大です。  加計学園にしても森友学園にしても、国政の私物化ですよ。一部の人間が利権にありつくような、そんな国にしていいんでしょうか。公務員というのは全体の奉仕者なんですよ。これに対して疑問を持っている霞が関の官僚いると思います、私。今まで自分たちが築き上げてきたものが本当にごく一握りの政治家によってひっくり返される、こんなこと許していいんですか、霞が関の皆さんは。  私は、本当に真剣に考えるべきだと思いますよ。本当に正直にこの間の経過を明らかにする、これが必要だと思います。公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者であってはなりません。関係者の国会招致、総理も含めた集中的な審議が必要だというふうに思います。  この文書、私ども公開をこれからいたします。徹底的な追及をこれからも続けてまいりますので、よろしくお願いします。  以上で終わります。
  207. 片山大介

    ○片山大介君 日本維新の会の片山大介でございます。  私は、今日は二つのテーマに絞ってお話を聞きたいと思います。  まずは、今年をもって終わりになる、来年産から廃止になる米の生産調整について伺いたいと思います。午前中も山田議員質問をしましたので、私も引き続き問いただしていきたいと思っています。  それで、この生産調整は、かつては減反と呼ばれて、そして昭和四十四年度から始まりました。そして、これまで半世紀近くにわたって行われてきたけれども今年をもって最後になる、来年産からは廃止になる。ですから、農業政策の大転換だというふうに言えると思います。元々この制度というのは、農家の方たちが水田で作ってきた主食用の米をほかの作物に転換だとか、あとは転作だとかしたりした場合に交付金がもらえるというものなんです。  それで、配付資料の一枚目を見ていただきたいんですが、これまでの制度と、あと来年産からどうなるのかというのを違いを比較したのがこの図なんですが、これを見ると、左側の方で、これまでは国が生産数量の目標値というのを設定してそれを下ろしてきた。そして、来年以降はこれがなくなるというんです。だけど、これがなくなる以外のところは実はそんなに変わらない。だから、それでも今回その生産調整をまずやめるということにした理由が実は私はいま一つよく分からない。これについてまずきちんとした説明をいただきたいと思うんですが。
  208. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 御承知のとおり、日本の主食用米の需要というのはトレンドで毎年八万トンずつ減少しております。そして、こうした傾向と一致させるために需要に応じた生産を進めるということが米の暴落を防ぐということにつながるわけでございまして、水田のフル活用を図る観点から、需要のある麦あるいは大豆、飼料用米等の生産を拡大するということに大きく方針を転換いたしました。また、経営感覚あふれる農業者により消費者ニーズに細かく対応した米の生産が行われるためには、農業者の創意と工夫が最大限引き出される環境を整えていくというのは他方で重要でございます。  そうした観点から、米政策の見直しは、まず、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも生産者自らの経営判断で需要に応じた生産を行えるように環境整備を進めるということにし、二番目に、主食用米から需要のある麦、大豆、飼料用米への転換を進めるため、水田のフル活用を図り、食料自給率と食料自給力、これを向上させるというようにしているところでございます。
  209. 片山大介

    ○片山大介君 今大臣が言われた行政の関与という話なんですが、ただ、これ国の関与はやめても、この一枚目の資料の二枚目にある県協議会だとか地域議会、これやっぱり行政が絡んでいるんですよ。だから、行政が入るのは変わらないんですよね。  だから、それで国だけがやめるという理由がいま一つ分からないのと、もう一つ、この半世紀にわたる生産調整に費やされたお金というのが、国から農家への交付額なんですが、合わせると実に九兆円を超えているんですよ。これだけの巨額なお金を使ったことに対して、生産調整の評価というんでしょうか、功と罪あったと思いますが、これについてはどのようにお考えなのか、これもお伺いしたいんですが。
  210. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 委員の資料二枚目にございますとおり、昭和四十四年から平成二十六年までの間の十五対策で九兆円を超える措置が行われております。いわゆる米の生産調整に係る対策につきましては現在まで継続しているわけでございますが、これまで農業者の所得確保、米の需給の適正化に寄与するとともに、需要が減少している主食用米に代わって需要のある麦、大豆、飼料用米への転換を促進する等の成果があったものというように評価をしております。  一方で、これまで一貫して行政が米の生産数量の調整に関与してきたわけでございますが、今後は、農業者の創意と工夫が最大限引き出される環境を整えていくという観点から、三十年産を目途に、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも生産者自らの経営判断により需要に応じた生産が行われますようにというところで、こうした行政の関与を排除したわけでございます。
  211. 片山大介

    ○片山大介君 それで、その生産調整の毎年の達成状況というか、これもやはりきちんと見たいなと思っているんですけど、実は余りこれまで達成されてこなかった。それで、ようやく終わりかけたこの二年で達成できたんだけれども、それは二つ要因があって、米の価格が大幅に下がったから自然にそのほかの飼料米などへの転換が進んだことと、あともう一つは、その生産数量の目標値を設定したけれども、更にそれよりも自主的に農家の人たちに減らしてもらうよう促したことによって、最終的なトータルで帳尻が合ったというだけにすぎないわけなんですよね。  生産調整はこれまで都道府県によっては全く達成してこなかったところもありますし、そういう意味では、これから行政の関与はなくすとは言っていても、やっぱり行政の関与はあったと思うし、それから、これまで達成できなかったことも、どういうふうにこれを検証してそれを翌年の生産調整に反映させてきたのかというのも、これしっかり検証していっていただきたいんですが、これについてはどうお考えでしょうか。
  212. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 委員おっしゃるのは、これまでの生産数量目標、この設定についてのメカニズムをはっきり答えろというところであろうかと思います。  政府は、米穀の需給及び価格の安定を図るため、米穀の需給見通しを策定し、これに基づいて、整合性を持って米穀の需給の均衡を図るための生産調整の円滑な推進を図ってきているところでございます。この需給の見通しについてのメカニズムでございますが、農林水産統計による主食用の生産量に全国の民間業者が保有する在庫数量の増減を加味することによって策定しているものでございます。また、このうち民間在庫量の増減につきましては、生産、販売の各段階の全国千五百以上の民間業者に対しまして継続的に調査を実施した上で把握をしております。需給見通しにつきましては的確な方法であるというように認識しております。  なお、生産調整が達成できなかった理由は、産地によって取組意欲が異なっているという点も原因として挙げられると思いますけれども、需給見通しの策定手法は、この千五百の民間事業者への調査というものは比較的正確性を担保できているというように考えておりますので、ほぼ私どもこの方法で間違いはないというように考えるところでございます。
  213. 片山大介

    ○片山大介君 いや、だとしたらもっと達成率は良かったと思うんですよね。やはりそれで今、直販なんかも増えているから、もう在庫量も実はそんなにきちんと把握できなかったんだと思います。だから、そういう意味では生産調整がなかなかもう意味を成さなくなってきたという事実はあると思うんですが、時間がないのでちょっと先に進みますと、大臣が先ほど資料の二枚目で見ていただいたので、この二枚目で私が言いたいのは、九兆円掛かったというのもそうなんですが、この半世紀近くの間に生産調整の制度の中身が十五回も変わっているわけなんですよね。これは、そのときそのときの政治情勢で変わってきたわけですね。言い換えれば、かなり政治情勢に振り回された感があるわけです。  その都度その都度、何が交付金の対象になるのか、そしてその交付水準はどうなのか、それが変わっていった。そうすると、農家の人たちは何を作ればいいのかという迷いが生じて、その結果、農家の体力が私は奪われていったんじゃないかというふうに思っている。これが生産調整の私はマイナス面だったというふうに思うんですけれども、これについてはいかがでしょうか。
  214. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 確かに、制度の変更については現場の混乱を招く観点もあろうかと思いますが、いわゆる生産調整の制度につきましては、例えば、平成十六年に、主食用米を作らない面積を配分する方式から作る数量を配分する方式に変更をさせていただきました。需要に応じた生産を促すなど、必要な変更を行っているというように考えております。  需要が減少する主食用米から麦、大豆など海外から輸入に頼っている作物等への転換を行った際に、主食用米との所得差も踏まえつつ一定の支援を行うという基本的な考え方は、一貫して今のところ変更しているわけではございません。すなわち、基本的な考え方は維持しつつ、その時々の政策課題や現場ニーズに応じまして適切に制度の調整や運用改善を図ってきたところでございまして、こうした対応が農家の体力や、現場の混乱を招いたというほどのものではないというように思っております。
  215. 片山大介

    ○片山大介君 いや、じゃ、ちょっとこれもいいんですが、一貫してということでおっしゃったんですが、例えば、じゃ飼料米を簡単に例に挙げると、飼料米は今戦略作物と言われていて助成が付いていますけれども、これ、かつては余り作るべきじゃないという考えだったわけですよね。それで、それが最近になってから米からの転換というのを奨励して、逆に過剰になりつつあるわけですよね。  こうしたことを踏まえると、余りこれは一貫性があったという話でも私はないなというふうに思うのと、その一貫性のなさで言えば、やはり国の関与について私は気になっていて、これ三枚目の資料になるんですが、それで、生産調整が廃止されると同時に、この直接支払交付金、これも同時になくなります、これ十アール当たり今七千五百円なんですけれども。ただ、その一方で、米から転作だとかした場合の俗に言うゲタ対策というその交付金だって、それから戦略作物、これ飼料米の場合は十アール当たり八万円ぐらいになりますよね。こうしたような助成は継続して行うとなると、結局、国は関与したいのか関与したくないのか、これよく分からない。どっち付かずになっている。  これ、同じように午前中の審議でも山田議員おっしゃったんですけど、私もやっぱり一貫性がないと思うんですけれども、これについてはどのようなお考えなのか。国はだから関与をしたいのかしたくないのか、そこはどうなるんでしょうか。
  216. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 物の値段というのは、我が国、基本的には需給のバランス、特に適正な市場経済原理に基づく価格決定というものが基本であるというように思っております。そして、米におきましてもこうした原理原則が、これが維持されるということにおいて、私どもは農政も基本的に全ての農作物についてそのようなことが基本に置かれるものというように思います。  特に最近では、八万トン消費が減少しているということとともに、さらにはWTOの枠もございますし、さらにはまた新たな需要の拡大というものも、畜産関係でもWCSを補助するというような意味でも更に伸びているわけでございまして、様々なニーズの中で、また新たな需要が伸びているところは業務用米、全体主食用の三分の一でもございます。  というようなことからしまして、様々な判断で、主食用米を作ればこうだ、あるいはWCSを作ればこうだ、あるいはそのほかの作物に切り替えればどうだというような各種の選択肢があるわけでございまして、その意味における農家の皆さんの経営判断、これは非常に大事でございますし、情報を提供する、国は行政指導でそうした作付面積を決めるというんではなくて、情報をいっぱい提供するということにおいて農家の皆さんの所得が向上できるというような考え方の下にあるというように思っております。
  217. 片山大介

    ○片山大介君 情報提供ということになれば、やっぱり農家の方が一番知りたいのは来年産以降の米の需給の見通しってどうなるのか、それを一番知りたいと思っているんですね。農家の人の間には、やはり先ほどの直接支払交付金がなくなる、それでみんなが自由に米を作れるようになるということで、やっぱり米の価格が大幅に下落するんじゃないかというような不安を持っている人というのは多いわけですよね。だから、その予測について、農水省はどこまできちんと予測しているのか、これをお伺いしたいんですが。
  218. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 二十七年産、二十八年産を振り返りますと、各産地で行政による生産数量目標の配分に頼らない自主的な取組が進んで二年連続で全国の過剰作付けが解消されるなど、需給に応じた生産が進んだ結果として米の需給及び価格は安定したものとなりました。こうした二十七年産、二十八年産の取組というのは、三十年産以降の姿そのものでございます。三十年産以降におきましても、こうした施策を継続することによりまして米の需給及び価格の安定が図られるというように考えております。  国といたしましては、三十年産以降におきましてもきめ細かな情報提供、水田フル活用の支援等を行いまして、農業者に安心して需要に応じた生産に取り組んでいただくように引き続き努めてまいりたいというように考えております。
  219. 片山大介

    ○片山大介君 大臣、どうもやっぱり分かりづらいんで、だから、予測としては今までと変わらないということなのか、それはやっぱり下がるのか、減るのか、そこはどうなんでしょうか。情報提供をしていただけるのはよく分かりました。だから、その結果どうなる予測を立てているのか。これしっかりと、政策の大転換なんだから、農水省は予測して分析して、それをやっぱり周知したり、みんなに啓発をした方がいいと思いますけど、どうでしょうか。
  220. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 国が考えることに対しまして、県の協議会、再生協議会地域議会、それぞれ様々な情報交換をお互いにいただいて、そして農家の皆さんと勉強を続けていただいております。そういうような考え方の下に、私どもは、適切な需給のバランスが取れるというように思っております。また、トレンドとしての八万トンの消費減というものはあくまでございますので、そうした意味におきまして、過剰にならないように誘導を再生協議会がしていただければというように考えておるところでございます。
  221. 片山大介

    ○片山大介君 それで、先ほどからちょっと言わせていただいているその直接支払交付金なんですが、これは十アール当たり七千五百円、これがどうなるのかというのも実は農家の方はすごく気にしていて、まだこれがどういうふうに今後その予算規模が、この三枚目の資料だと、右上にある平成二十七年度予算だと七百六十億円なんですよね、だから結構かなりの予算規模があるんだけれども、これがどう使われるのかもまだ決まっていない。  それで、これがどうなるかによって、農家の方たちにおいては引き続き米を作るべきかどうかというのを迷っている方も多いと思うんですよね。これ、そろそろ、この国会が終われば概算要求、来年度の概算要求の時期にもだんだん来るとは思うんですけれども、これについてはどのように考えているのかを教えていただきたいんですが。
  222. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) この米の直接支払交付金の予算額は二十九年度で七百十四億ございます。この農水省予算は、毎年度、その時々の行政ニーズに応じて各施策の予算額を増減するなどして全体の編成を行ってきております。米の直接支払交付金は平成三十年度から廃止するということにしておりますので、三十年度の農林水産予算の編成過程において、この予算の廃止も踏まえて全体としてどのように予算措置をしていくべきか、今後の検討でございます。単年度単年度、それぞれのニーズに合わせるわけでございまして、今、そうした意味で、予断を持ってお答えできるものではないというように御理解をいただきたいと思っております。
  223. 片山大介

    ○片山大介君 私は是非早めにそれを決めていただきたいと思いますし、維新が言っているのは、農家の体質強化に使ってほしいというのは維新は前から言っているんですね、農家予算。是非そういったものに使えるようにしていただきたいと思うんですが、それで、農家の米の生産コストという、これも今後十年間で農水省は四割削減するという目標を立てているんですよね。これもかなり意欲的で野心的だと思うんですが、こういうものを是非達成していっていただきたいと思うんですが、これに対する大臣の最後に覚悟というんでしょうか、それを教えていただきたいんですが。
  224. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 米の生産コストの削減をすることによって農家所得が上がるということを念頭に置いて、平成二十五年六月に決定した日本再興戦略におきまして、三十五年産までに担い手の米の生産コストを二十三年産の全農家平均六十キロ当たり一万六千一円の四割削減する九千六百円にするという目標を掲げました。この目標の達成に向けまして、具体的には、農業競争力強化支援法に基づき、肥料農薬農業機械に要する費用を少しでも低く抑えることに加えまして、農地中間管理機構による担い手への農地集積や農地の大区画化、さらには省力栽培技術の導入等の取組による労働費の引下げも併せて推進していく必要があるというように考えております。  一定層である担い手の米の生産コストは、二十三年産の全農家平均六十キロ当たり一万六千一円に比べ三割低い水準にありまして、四割削減の目標に向けまして更なる削減を図ってまいる所存でございまして、実現につきましてしっかりやっていきたいというように思っております。
  225. 片山大介

    ○片山大介君 是非しっかり頑張っていただきたいと思います。これで米の生産調整については終わりたいと思います。  次のテーマに行きたいと思います。  次は、長年国会で進まないペーパーレス化の取組についてお伺いしたいと思います。  私は、去年参議院議員になって一番驚いたのが国会における紙文化なんですよね。民間では当たり前のようにペーパーレスが行われているのに、もう国会では根強い紙文化が残っていて、それで議員会館の私の事務所にももう毎日のように大量の紙が投げ込まれて、とてもじゃないけどそれ読み切れないし、恐らくここにいらっしゃる議員さんも同じ考えを持っていらっしゃると思うんです。  じゃ、国会や霞が関で一体どのくらいの紙が使われているのかというのをちょっと調べたら、これ環境省がこのデータを取っていました。それで、環境省がコピー用紙の使用量というのをまとめていて、これが資料の四なんですが、それで各府省庁全部合わせると大体五万トンになるんですね。この五万トン、ほかに比較できるものがないので、余りこれが多いのか少ないのかということは分からないんですが、それは毎年五万トンぐらいで推移していると。  こんな中で、総務省は四百七十四トンなんですが、総務省は今現在働き方の、働き方改革の一環としてペーパーレス化に取り組んでいるというのを聞いているんですが、どのようなことをやっていらっしゃるのか、まずお伺いしたいんですが。
  226. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 総務省で取り組んでおりますペーパーレス化でございますけれども、まず執務室や会議室への無線LANの整備、それから職場のパソコンやウエブ会議などを利用してペーパーレス会議、打合せを行える環境整備に重点的に取り組んでいます。ペーパーレス化というのは、業務の効率化ですとか印刷コストの削減に加えまして、テレワークもしやすくなる、働き方改革にも貢献できると考えております。  さらに、ペーパーレス化の効果をより高めるために、複数の部局でオフィス改革を実施しております。具体的には、会議室にモニターを導入することで会議開催の効率性の向上、それからグループデスクの導入に併せまして、資料の電子保管を徹底しております。つまり、それは場所にとらわれない働き方の実現になっていると考えております。
  227. 片山大介

    ○片山大介君 分かりました。でも、残念ながら、これ政府全体でやっている取組というのは幾ら取材しても、聞いても分からなかったんですね。  それで、国会の方が、じゃ、一体どれぐらい使っているのかとなると、国会の方は次の五ページ目になるんですが、これ参議院平成二十七年の決算額なんですけれども、四億二千三百万円、これだけ印刷費が掛かっているんです。これ、衆議院と合わせると実に十二億円掛かっているんですよね。  それで、じゃ、印刷されているものをちょっと具体的に見ていくと、削れなくないものが結構多いんですよね。例えば、今全ての委員会の会議録というのがこれ全ての議員に配られているんです。ですけれども、これは皆さん御存じのように、イントラネットで同じものが見れるようになっている。しかも、イントラだと、まあ未確定版なんだけれども、未確定版だと翌日にもうこれアップされているんですよね。もちろんプリントアウトされている。それなのに、その二週間後に改めて紙の会議録というのが全ての議員に配られている、こういう状況なんですね。  それで、次に聞きたいのが、イントラが導入されたのがいつ頃からどういう理由で導入されたのか。そして、その際には、紙に取って代わることを想定して導入されたのかどうかというのを聞きたいんですが、短くお願いします。
  228. 郷原悟

    ○事務総長(郷原悟君) お答えいたします。  会議録情報につきましては、議院運営委員会理事会での御承認に基づきまして、平成十年十月一日から本会議及び予算委員会の確定稿会議録情報のイントラネット掲載を開始いたしました。  その際は、会議録情報をできるだけ早く提供するという目的で行ったものでございまして、先生方の間で将来的なペーパーレス化というような観点に基づきまして検討が行われたという記録はございません。
  229. 片山大介

    ○片山大介君 そうなんです。やっぱりないんですよね。  ですから、もちろんイントラの方が検索もできるからすごく使い勝手がいいのはもちろんなんだけれども、それでもこうした、余り意味がないと言っていいのかどうか分からないけど、こうした併用がずっと続いてきたというのがあるんですね。  そしてもう一つ、会議録じゃなくて法律案とかの議案の方も一つ問題があって、こちらの方はどうなっているかというと、これ資料の六枚目なんですが、どういう流れかというと、これ内閣の方で閣議決定をされたら、その原本がそれぞれの院の方に届くと。そして、その院の方が各議員分を刷ってそれぞれこれ配ることになっている。でも、これが、これとは別に内閣の方で、各府省の方でその同じ議案を直接議員に配っている。要は二重配りもあるんですよね。  これ、総務省にも尋ねたら、総務省も同じことやっていると言っていたんですが、これ何でこういうことをやっているのか聞きたいんですが。
  230. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 総務省の所管法案国会提出に当たりましては、法案の内容の御審議ですとか段取りの参考としていただくために、総務委員会の委員の先生方、あと議院運営委員会理事の先生方、各党の国会対策委員会の先生方に法案関係資料をお届けいたしております。
  231. 片山大介

    ○片山大介君 だから、ここも二重配りになっているんだったら、何らかの形でこれを削減していくことというのはできるんじゃないかなというふうには思っています。  それで、こうした紙をたくさん配ることということによってその印刷費というのが、国会とそれから各府省庁、立法府と行政府の違いはあるけれども、やはりお金が掛かっている。しかも、それが税金が使われているということには間違いないわけですから、そこは別に立法府への介入でも行政への介入でもなく、それは減らしていけることができるんじゃないかというふうに私は思っている。  それで、国会の方でいえば、なぜペーパーレスが進まないのかというと、六枚目の資料にある議院規則、それからもう一つ、先例などによると。この二つによってやはり紙で配ることが続けられているというふうになっている。  それで、この議院規則は、これ参議院の場合は参議院規則なんですが、これは昭和二十二年に作られたもので、それでその議院規則の中身を抜粋したものが七枚目のページにあるんですが、ここに書いてあるように、もう「印刷して各議員に配付する。」と、こういうふうに書かれているわけですね。だから、もうこれをやることになってしまっている、規則として。  それ以外、規則にとらわれない文書というのもあるんですが、それについては、規則ではないんだけど、先例で配っているので、それを踏襲して配っているだけにすぎないんですね。だから、こちらの方も変えれるはずなんだけれども、これまで変えてこなかった。  それで、こうしたことを、これまで国会の場とかで変えていこうというような議論が出たことがあるのかどうか、ちょっとこれについて確認をしたいんですが。
  232. 郷原悟

    ○事務総長(郷原悟君) お答えいたします。  印刷配付に係ります本院の規則につきましては、議院法規に関する事項を所管する議院運営委員会におきまして、これまでのところ、印刷配付を見直すという観点でその規則の改廃が検討されたという記録はございません。
  233. 片山大介

    ○片山大介君 やはりそれもないんですね。  だけれども、これから国会の方ではそれを変えていくいい機会になるんじゃないのかなというふうに思っていて、今各党ではみんなペーパーレス化の取組というのを独自に始めていまして、例えば我々維新であれば、もちろんタブレットを使って、それから勉強会などの資料も紙を使うのはやめてタブレットの画面を通してやりましょうというふうにやっていますし、ほかの政党も皆さん同じようなことをやり始めているので、これについては皆さん一致できるのかなというふうに思っているんですよね。  それで、先ほどの参議院規則なんですが、一人の発議者と十人の賛成者がいれば発議ができて、そして議運を経て本会議で可決されれば規則を変えることも可能だというふうに言っているわけですね。それで、今参議院では改革協議会というのも行われていますから、それで維新の方ではペーパーレス化をテーマとして取り上げるようには要望しておりまして、是非これを実現させていきたいというふうに思っています。  そして、国会の方はそれでやっていきたいし、あと政府の方にもお願いをしたいと思っていて、政府の方は、実は電子決裁というのを始めている。これは、決裁は裁可の方の決裁なんですが、これを紙じゃなくて電子決裁を行うという取組を平成二十五年度から始めているというんですが、これの進捗は一体どうなっているのか教えていただきたいんですが。
  234. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 電子決裁を推進するために、まず閣僚懇談会で私から各省大臣にお願いをしました。各府省の内部規則において電子決裁を原則化していただくということなどトップダウンで取組を行っていただきました。それから、総務省から各府省に対しまして提供している電子決裁用のシステムにつきましても、決裁者が決裁文書の概要がすぐに分かるように画面のデザインを改善いたしました。  これら取組を続けてまいりまして、電子決裁が各府省に定着しまして、平成二十五年度は電子決裁率は五五・三%でしたが、平成二十七年度には八三・九%に向上したところでございます。
  235. 片山大介

    ○片山大介君 八四%、これ結構高いなと思っていて、それで私もちょっと調べたら、全府省庁の年間の決裁数というのは七百六十万件に及ぶというんですね。その七百六十万件の八五%が電子決裁になって紙を使わなくなっている。これはやはりそれなりの効果だと思うので、こうしたことが政府全体としてのペーパーレス化にも進めていけるんじゃないかと思っているんです。  それで、電子決裁を進めたきっかけというのが、政府平成二十五年度に閣議決定をした世界最先端IT国家創造宣言の下で進められたというんですね。それで、その世界最先端IT国家創造宣言には、同じようにペーパーレス化についても書かれていて、これを会議などで進めていくということがきちっと書かれているわけですよね。だから、そう考えると、ペーパーレス化というのを政府の方でもしっかりやっていけないはずはないと思うんですが、これの担当大臣が鶴保大臣なので、鶴保大臣にそのお考え、意気込み等を聞きたいと思いますが。
  236. 鶴保庸介

    ○国務大臣(鶴保庸介君) 委員御指摘のとおり、ペーパーレス化の推進につきましては、業務の効率化あるいは行政コストの削減に対する重要な取組であると認識をしておりますが、御指摘のとおり、世界最先端IT国家創造宣言において、去年の五月ですかね、閣議決定もされ、これを強力に推進すると方針を定めております。  残念ながら、委員が今お感じになっておられるような状況は私も感じておりまして、つらつらこの電子化が進まない理由について事務方ともいろいろお話をさせていただくこともあります。セキュリティーの問題や、そしてまた文化の問題等々のことをいろいろ言われるわけでありますが、まずはできるところから始めるべきだというふうにも思います。  具体的に、私が担当しておりますIT部局の会議におきましても、ちょうどあしたですね、新戦略推進専門調査会というところで官民データ活用推進基本計画実行委員会というのがございますが、その合同委員会ではタブレットを使ってやらせていただくような取組も進めておるところであります。  現在取りまとめ中の官民データ活用を推進するための基本計画におきましても、ペーパーレス化を含む行政の業務プロセスの見直しを横断的な取組として盛り込む予定でありますので、このような取組について、もちろんこれは技術的、セキュリティーの問題等技術的な社会インフラの発展等々にも呼応するものでありますが、それを見ながら政府全体として積極的に推進してまいりたいというふうに思います。
  237. 片山大介

    ○片山大介君 是非お願いしたいと思います。  やはり紙の、ペーパーレスというのは、行財政改革はいろいろ難しい問題あると思いますけど、一番取っかかりやすいというか、やりやすくて、しかも国民の目にも分かりやすいということがあると思います。ですから、政府の方でもしっかりやっていただいて、我々国会の方もしっかりそういう議論をして、是非民間並みにペーパーレス化が進むようにしていきたいと思います。  これで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。     ─────────────
  238. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、吉良よし子さんが委員を辞任され、その補欠として田村智子さんが選任されました。     ─────────────
  239. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  240. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に田村智子さんを指名いたします。     ─────────────
  241. 又市征治

    ○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。  最初に、除染事業に関わる贈収賄事件の問題と、それに関連して除染事業検証の必要性についてお尋ねをしたいと思います。  今年三月に、除染事業をめぐって、除染作業の監督に当たる環境省福島再生事務所の職員が収賄容疑で逮捕をされるということがありました。この職員は、ある業者から旅行や飲食等の接待を受け、その見返りにこの業者が除染作業の下請に参入できるよう入札の便宜を図った、こういうことのようであります。  復興事業を食い物にしたこのような不正事案の発生というのは極めて遺憾、こう言わねばなりませんが、この件についてまず環境大臣、そしてまた復興大臣の所見を求めておきます。  事件が起こった背景には、職員の倫理観の欠如というのはもう当然のことあるんでしょうけれども、そういった職員の犯罪を防止、抑止できなかった組織体制にも問題があったんではないのか。環境省は、今回の贈収賄事件の要因をどのように分析をして、どのようにこの再発防止措置をとったのか、これは環境大臣の方からお答えいただきたいと思います。
  242. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) まず初めに、福島の皆様及び復興に取り組まれている多くの関係者の皆様、国民の皆様の信頼を大きく揺るがせるような事態を生じてしまったことについて、深くおわびを申し上げたいと存じます。  福島環境再生事務所が行っている除染、中間貯蔵施設事業などは福島の再生復興に不可欠な事業でございまして、地元を始め関係する皆様の御理解と御協力がなければ進めていくことができないものであります。それにもかかわらず、このような事態を招いたことは極めて残念であります。改めて綱紀の粛正、適正な業務執行に取り組み、信頼回復に努めてまいりたいと思っております。  なお、原因等々についてでございますけれども、今回の事案は基本的には当該職員の倫理観の欠如によるものでございまして、同様の不正事案が生じないよう、事務次官による福島環境再生事務所職員への訓示や、福島環境再生事務所の全職員を対象とした倫理保持についての個別指導を行うなど、綱紀の確保、公務員倫理の徹底等に努めているところでございます。  一方、御承知のように、組織が急拡大する中でこのような不祥事が生じてしまったところでございまして、地元の信頼の下で事業を進めていくためにも組織管理体制の強化が急務と考えております。このため、引き続き職員研修などにより公務員倫理の徹底を図るとともに、事務所における管理職の適正な格付を始め人員の充実及び体制の強化などについて前広に関係部署と相談しながら、末端まで管理が行き届くような管理体制を整備していきたいと考えております。
  243. 吉野正芳

    ○国務大臣(吉野正芳君) 福島復興に関する事業でこのような事態が生じましたことは、福島選出の一人として誠に遺憾でございます。  復興庁といたしましても、関係省庁に対し、改めて綱紀の粛正、厳正な保持と適正な執行について求めたところでございまして、今後とも強く求めてまいる所存でございます。
  244. 又市征治

    ○又市征治君 山本大臣からありましたけれども、倫理観を喚起したり、それから受注者側からの通報体制の整備も当然必要なんですけれども、もう一つは、やはり本省と福島環境再生事務所との関係がきちっとチェック体制が取れているのかどうか、この点の点検というものも是非必要だと思うので、その対処をよろしく求めておきたいと思います。  加えて、この除染作業で生じた排水が不適切に処理をされ、また除染廃棄物が不法に埋設されたなど、四件の不適正な除染が確認をされています。環境省は、除染手抜き報道を受けて、当時の石原大臣の指示によって二〇一三年一月に除染適正化推進本部を設置をして、そして除染適正化プログラムを作成をしているんですね。にもかかわらず、また今回の問題です。これでは、これまでの取組の有効性について疑問符を付けざるを得ない、こう言わざるを得ません。  不適正事案が繰り返し起こって、それを防止できていないことをどのようにお考えになっているのか、今後の具体的な対策、どのようにお考えなのか、環境大臣、お答えください。
  245. 山本公一

    ○国務大臣(山本公一君) 除染作業というのは過去に例のない大規模な事業でございまして、特に初期の段階では、先生御指摘のように、洗浄水の不適正な処理や除染廃棄物の不法埋設があったことは事実でございます。  このような事態を受けまして、不適正除染一一〇番を整備するとともに、各不適正事案に対して、事業者に対する追加の除染の指示、再発防止策の報告指示、施工管理体制の改善指示、現場監督員の増員による監督体制の強化などの措置を講じることで不適正除染の防止に努めてきたところでございます。
  246. 又市征治

    ○又市征治君 是非、このプログラムの再度点検する必要もあるんではないかと、こう思いますから、しっかり取り組むように要請をいたしておきたいと思います。  次に、この除染事業の実施が町の復興にどう寄与をしておるかということについて伺っていきたいと思うんですが、環境省は、今年四月に、国が除染を実施する除染特別地域十一市町村全てで除染が完了したと、こういうふうに発表されました。  除染事業の予算案は、今年度分を含めますと、国直轄分が約一・六兆円、市町村分が一・四兆円の合わせて計三兆円です。しかし、昨年、経産省が見直した福島第一原発事故の処理費用によると、除染費用は最大で四兆円まで増大するというふうにされているんですが、他方で、避難解除された地域の住民帰還状況は、報道によると、例えば田村市、川内村、楢葉町、葛尾村、南相馬市全体で昨年末から今年の一月時点までで一三・一%、こういうふうにとどまっているというふうに伝えられています。  住民が本当に心から安心、安全な環境で暮らせるか。そのためには除染事業は不可欠であり、国が責任を持って行うべきでありますけれども、しかし、これだけ巨額の予算をつぎ込んで行われてきた除染事業ですけれども、費用に見合う効果、本当に住民が戻れる環境になっているのか。もちろん、それは除染事業だけの問題ではありません。総合的な対策が必要なんだろうと思うんですが、そこで復興大臣に伺いますけれども、住民の帰還が進まない要因と対策、そして帰還したくても帰還できない住民への支援についてどうお考えなのか。また、この除染完了後の事後モニタリングの適時適切な実施についてどのようにしていくのか、これは環境大臣の方からお伺いをしたいと思います。
  247. 吉野正芳

    ○国務大臣(吉野正芳君) 復興庁が実施しております住民意向調査によれば、帰還を判断する際に必要な支援として、医療介護福祉施設の充実、商業施設の再開、充実などが共通して上位に挙げられております。  避難指示が出ていた、あるいは出ている区域の住民の方々に対しましては、帰還していない方々をも含め、例えば固定資産税等の地方税の減免、医療費介護保険料の減免、高速道路の無料化、生活支援相談員等による見守り支援やよろず相談支援等をそれぞれの制度の趣旨等を踏まえて支援をしているところでございます。  国といたしましては、いまだ避難を続けられている方々への目配りをしっかり行いつつ、戻りたい、戻ってよかったと思える町づくり、医療介護、買物環境、教育等の生活環境整備、産業、なりわいの再生などを更にきめ細かく支援をしてまいります。
  248. 早水輝好

    政府参考人(早水輝好君) 除染完了後の事後モニタリングについてお答えいたします。  現在、除染終了後おおむね半年から一年後に事後モニタリングを実施しているところでございます。今後も、避難指示が解除された地域も含めまして、必要な場所のモニタリングを実施してまいります。
  249. 又市征治

    ○又市征治君 子ども・被災者支援法は、支援対象地域での居住、他地域への移動、帰還を自らの意思で行えるよう、いずれ選択しても適切に支援することを求めているわけでありまして、帰還した人の生活基盤を整備することはもちろんのことですけれども、種々の理由で帰還したくても帰還できない人への支援も着実に行うよう、間違っても前の今村復興大臣みたいなばかげた発言がないように、しっかりと対応いただくように求めておきたいと思います。  次に、先ほど礒崎委員からも質問がありました商工中金における不正融資問題についてお尋ねをしたいと思います。  昨年十月に、商工中金鹿児島支店で、資料の改ざんに端を発した危機対応融資に係る不正行為が発覚をいたしました。それを受けて発足した商工中金の第三者委員会の報告が本年四月二十五日に公表され、同様な事例が全国三十五支店で八百十六件存在し、不正融資総額は百九十八億円に上ることが明らかになりました。また、この不正融資は、関わった職員が九十九名に達しており、商工中金の組織的、構造的問題だと、こう指摘せざるを得ません。  特に池袋支店では、二〇一四年十二月から翌年一月の本店による監査で百十件の資料改ざんが発覚したにもかかわらず問題ないとして処理をされ、未公開とされました。また、この件は、二〇一四年十二月の時点で中小企業庁金融課にも報告されていたということであります。  第三者委員会で今回調査できたのは全口座の一二・六%でありますから、今後もこの不正融資の金額規模はもっと拡大をするのではないのか、そういう可能性があると思います。  会計検査院はこの件について、二〇一一年度の検査報告で、商工中金が貸付けに際して十分な審査及び確認を行わないまま事業の実態がない者に貸付けを行っていたことを不当事項として指摘をしております。  そこで、監督官庁の経産省に、この事態をどのように受け止めておられるのか、その認識をまず伺います。また、このような隠蔽行為は重大な問題であり、商工中金内部での管理監督体制が十分に機能していないと思いますけれども、再発防止に向けてどのように取り組むつもりなのか、伺っていきたいと思います。
  250. 松村祥史

    副大臣松村祥史君) まず、商工中金におきまして、危機対応業務の融資の際に、先生御指摘のように、職員が試算表等の数字を改ざんしたことの事案が発生したことについては、誠に遺憾であると考えております。  本事案につきましては、先生御指摘のように、第三者委員会から四月二十五日に報告書が出されたところでございます。  一方で、本件につきましては、過去何年にもわたり、現在でも延々と続けられてきた問題であると認識をしておりますし、今日までは商工中金がこれまで自らの調査に基づいて処分を発表しておりましたが、今の役員の方々の減給処分をするだけで解決できるという問題ではないというふうに認識をしております。この問題を根絶すべく、経営陣には、まず徹底的に問題を洗い出し、全容を解明することを求めていく考えでございます。  このために、世耕大臣から、五月九日に、商工中金に対しまして業務改善命令を発出をいたしまして、危機対応貸付けについて一二・六%しかまだ調査をしておりませんので、全件調査を実施し、問題の所在とその根本原因を特定することなどを求めたところでございます。その全容解明の結果を踏まえた上で、直接関与した職員の処分や担当役員の管理責任の明確化、またガバナンスの根本的な強化に向けた組織体制の見直しの検討など、商工中金に対して更なる対応を求めてまいりたいと思っております。  加えて、国の監督の在り方についても検証をいたしまして、立入検査の頻度を増すであるとか、あるべき検査体制について検討してまいりたいと、このように考えております。
  251. 又市征治

    ○又市征治君 改善命令、そしてまたこの再発防止策、今お話がありましたけれども、ちゃんとこれが実を結ぶように、しっかりと取り組んでいただくように求めておきたいと思います。  安倍政権の経済政策の中心的な柱が、異次元の金融緩和で日本経済の成長を促すことにありました。しかし、日銀がどんなに金融緩和をしても、資金需要が実際に増えない限り貸付額が増大することはなく、経済成長も夢物語にすぎないということはもうはなから分かっておったわけで、そのような状況の下で今回不正な方法で危機対応融資が水増しされたことは、単なる金融緩和によって資金需要の創出を狙ったこうした政策のやっぱり無力さを私は示しているんじゃないのか、このように思います。  第三者委員会の報告書では、事業規模を目標とした実需に合わない割当てが現場で過大のノルマとなり、それが不正の原因になっていたと、こう指摘をされています。商工中金の融資残高に占める危機対応融資の割合は約三割を占めておりますが、商工中金法にも責務として定められた重要なこれは業務です。商工中金による主務省への予算要求の状況を見ると、東日本大震災の対応が一段落した頃から、事業規模を確保するために積極的に要望を行っていたことが明らかになっております。  危機対応融資に係る事業規模は本来上限であって、危機が収まり危機事象に起因する資金需要が低下してきた場合は、事業規模は無理に達成しなきゃならないものではない、減って当たり前ということなんですが、商工中金内部では、融資実行額が事業規模を下回れば責務を果たしていないんではないかと、こう非難をされるんではないか、次年度の予算も削られてしまうんではないかという、こうした認識、あるいは商工中金と経産省の間であうんの呼吸の認識があったんではないのかと、こういう疑念が拭えません。予算要求を膨らます商工中金のやり方について経産省の審査が適切に行われていたのかどうか、この点も改めてお聞きをしたいと思う。  報告書の中で商工中金の杉山社長、これは元々経産省事務次官をなさっていた人ですが、危機対応業務の予算数字は行政府意思として執行を求められているという趣旨の発言をされているわけで、毎年度の補正予算では危機対応融資に多額の予算が追加されてきましたけれども、政府の側からも商工中金に過大な予算の計上を求め、その消化に対する暗黙のプレッシャーがあったんではないのかと、こう疑われる面もありますが、この点、財務大臣、どのようにお考えになっているか。  また、景気回復期にある現在、民間金融機関との競合も強まる中、危機対応融資はどのような役割を期待されているのか、その重要な業務で大きく信頼を損ねてしまったこの商工中金を今後どのように立て直していくのか、これは経産副大臣に伺うことだと思いますが、以上二件、よろしくお願いします。
  252. 吾郷進平

    政府参考人(吾郷進平君) 商工中金からの要望に対してどのように対応したのかという部分でございますけれども、過去に商工中金の方から要望をお受けしたことはございますけれども、これは、あくまで現場の中小企業の資金需要を始めとした情勢の分析について経済産業省へ報告があったものとして捉えております。  危機対応業務の実施に必要な予算及びその事業規模については、こうした情報を参考にしつつも、主にその時々の経済金融情勢等を反映した経済対策に従って、業況が悪化している中小企業・小規模事業者の資金繰りに万全を期す観点から十分な措置を講ずるという形でやっております。  なお、こうした事業規模でございますけれども、これは、あくまでも予算上の融資実行額の上限として国から商工中金に伝えているものでありまして、達成目標として伝達しているという事実もございません。
  253. 松村祥史

    副大臣松村祥史君) 今後どのように立て直していくのかというような御指摘であったかと思いますが、まず、危機対応業務というのは、やはり危機時における備えでございますから、これはもう必要なことだと委員も御理解のことだと思います。  その上で、平時においてもこれは危機対応業務を実行しつつ、いずれにしても、今後、まず全件の調査による全容解明の結果を踏まえて、どのような分野で融資が行われているのかということをよく見て、商工中金のガバナンスの在り方などについて検討していく中で危機対応業務の在り方についても議論をしてまいりたいと、このように考えております。
  254. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) この危機対応業務の予算の話ですけれども、これは、その時々の経済とか金融情勢とか、そういったようなものを反映した経済対策などというものに従って、業況が悪化している中小零細企業等々に対してその資金繰りに万全を期すというのがこれは本来の目的でありまして、したがいまして、そのために過大な予算計上があったとの指摘は当たらないのではないかと思っております。事業規模を確保するためにとかいうのは、ちょっと順番が全然違っていると思っております。  また、危機対応業務の事業規模というのは、これはあくまでも予算の実行、いわゆる予算の実行額の上限というように理解していただければよろしいので、そういった意味では、実際の資金需要を超えてまで融資を実行すべきというのは、これは全然話が違っておるのであって、ないんですから、そこは。安くても金利は払わないけませんから、それだけ、無理に借りたらその分だけ経費が掛かりますので、あほらしくて借りる方も借りないんだと思っております。  また、商工中金において危機対応業務の実績を職員の業績評価の対象にしていたということになっておるんだそうですけれども、これは制度の趣旨というものが本来全然分かっておられぬのであって、そういった意味では、徹底できていなかったというところが一番問題なところだと思っております。  いずれにいたしましても、業務改善命令というのが今度出されておりますので、特定されましたこの原因というのがいろいろ出てくるんだと思いますけど、先ほどどなたかの質問の中にあっていましたけれども、上から命令した人はいない、何となくなったと。さきの第二次世界大戦、大東亜戦争に突入するときも、アメリカと対米決戦をしろといった議事録は一つもない。何となくその場、これはやらねばならぬという雰囲気になった。有名な山本七平の書いた「「空気」の研究」という本がありますけれども、多分、同じようなことがやっぱり日本の持っておるホモジニアスの世界でよく起きる世界なのかなと思って先ほどの話を聞いていたところだったんですけれども。  いずれにしても、ガバナンスというものを、統治というものをきちんとやっていかぬと、話が全体におかしなことになって、怪しげな金を使っているようなことになって、本当に金で困っている中小零細企業の資金繰りにいわゆる影響を与えるというようなことになると本末転倒も甚だしいということになりかねぬと思って、注意して対応してまいりたいと考えております。
  255. 又市征治

    ○又市征治君 いろいろと御答弁ありましたが、実際上は、商工中金の本部そのものがノルマと思っているかどうかは別としても、現場レベルでは、これはやっぱり消化しなきゃならぬという格好でこうした不正が現実問題としては行われてきたというのが実態でしょうから、これはやっぱりとことん調べていただいて、そして、こんなことが、ばかげたこと、今、麻生大臣からありましたけれども、こんなばかげたことが起こらないように是非しっかりとやっていただきたい。  本当に今おっしゃった答弁どおりだとすれば不正融資が起きるわけがないわけでありまして、是非、そういう意味では、経産省財務省、それぞれの景気の実態を正確に認識をされて、この商工中金の危機対応融資、それらのしっかりとやっぱりチェックをするということも一面では大事だろうと思います。  私は、この中小零細企業者は、景気回復過程にあると言われる現在でも本当は大変苦しんでいる、こういう実態があると思うんですね。いつでもやっぱり危機状況に置かれていると言っても過言じゃない。政府政策がそういった事業者に適切に向けられているかということもこれは疑問なわけで、しかし、それは融資動向という問題だけではないわけで、いわんや不正融資など論外であります。政府金融機関として、民間銀行では相手にもされない疲弊したやっぱり事業者に光を当てるように、これは強く求めておきたい、このように思うところであります。  最後に、時間の関係がありますから、防衛費について防衛大臣にお伺いをします。  検査院は、二〇一五年度決算検査報告で、防衛省関係では、不当事項三件、九千七百四十三万円、意見を表示し又は処置を要求した事案一件、約七十六億円、指摘に基づいて改善の処置を講じたものが、十三件、約百二十億円が指摘をされています。当然、これは改善、防衛省でやらなきゃならぬことだと思いますが、他方で、この核なき世界の実現を目指す国際世論に背を向けて挑発行動を続けている北朝鮮、極めてけしからぬ話でありますけれども、この動きを背景にして、弾道ミサイル防衛について、その有効性、費用対効果について種々論議があるにもかかわらず、強化をして当然であるとして、報道によれば、導入費が一基七百億から八百億円という新迎撃ミサイル導入の検討を防衛省は開始した、こういうふうに伝えられています。  また、安倍総理は三月の参議院予算委員会で、安倍政権においてはGDPの一%以内に防衛費を抑えるという考えはない、こういう趣旨の発言をされています。実際には、安倍政権の発足以降、防衛費は拡大の一途をたどっているわけでありまして、今年度はついに五兆円を超える、こういう格好になっています。  現在の防衛費は防衛大綱あるいは中期防に基づいて編成をされていますけれども、大綱、中期防の見直しが取り沙汰されているこの状況にあるわけですが、防衛大臣、この点はどのように現在お考えになっているのか、まずこの点を伺い、また、GDP一%の枠に抑えないという場合、防衛費の歯止めはなくなっていく、情勢に応じて、それこそ青天井にさえなっていく危険性だってあるのではないのかと。この点はどのようにお考えなのか、防衛大臣と財務大臣に予算の関係を含めてお聞きをしたいと思います。
  256. 稲田朋美

    ○国務大臣(稲田朋美君) 今委員からも質問の中で御指摘いただきましたように、北朝鮮の核、ミサイルの脅威、新たな段階に入っていると思っております。そうした我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、我が国の防衛力の在り方については不断の検討を行うことが必要であると、このように考えております。  一方、現時点で防衛計画の大綱の見直しについて具体的な検討を行っているわけではありません。また、次の中期防衛力整備計画については、いまだ具体的な内容は決まっておりませんが、今後しっかりと検討していく必要があるというふうに考えております。  その上で、防衛費、防衛関係費が歯止めがなくなり青天井になってしまうのではないかという委員の御懸念についてでございますけれども、防衛関係費の規模、在り方については、我が国を取り巻く安全保障環境、そしてその時々の財政事情等を勘案する必要があると考えております。  各年度の予算は、我が国の安全保障の基本方針である国家安全保障戦略や、防衛力の基本指針である防衛計画の大綱の下に定められた五年間の防衛力整備計画である中期防に規定する防衛関係費の総額の枠内において、我が国の平和と安全を確保するために必要な経費を計上しているところであります。  現中期防においては、我が国を取り巻く安全保障環境の変化に対応して、五年間で実質毎年平均〇・八%伸ばす計画になっており、防衛関係費が青天井で際限なく増大化するというような御指摘は当たらないというふうに考えているところでございます。
  257. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 又市先生から御指摘のありました一%、これは、我々の世代なら、五十二年ぐらいから六十年、六十一年ぐらいまでの間、何となく一%という話が採用されていたという記憶がありますけれども、それを別に、これ正式に決めたというわけではないというように思っております。  それから、今、北朝鮮の話が出ましたけれども、昨日もICBMの実験をしておりますし先週もやっておりますけれども、少なくとも、ちょっと常人とは思えない指導者が極めて危険な兵器を持って隣にいるという状況は全く変わっておらぬわけですから、その状況は、先週はなかったからもう大丈夫だなんというような状況は全然違っておりますので、全く今までと状況は変わっていないというところに我々はいるわけですから。  したがいまして、防衛大臣から話がありましたように、中期防の話も出ておりましたけれども、少なくとも、今、いろんな計画したものをきちんとその範囲内でここまで確実にやらせてきていただいておりますので、私どもとしては、総額で、平成二十五年の十二月の閣議でやらせていただいたと記憶していますけれども、この中期防の計画に基づいて、その範疇できちんと、その範囲内できちんと毎年度のあれも決められておりますし、少なくとも、防衛費がこのままでいったら青天井になるのではないかという御指摘は当たらないと思っております。
  258. 又市征治

    ○又市征治君 時間が参りましたが、ただ、これは、国民的な合意として一%を突破することは許されないということははっきり申し上げておきたいと思います。  なお、本日はこの予備費の質問もあったんですが、時間の関係で、これについては討論の中で見解を述べたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。
  259. 行田邦子

    行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。  私が最後の質疑者となります。どうぞよろしくお願いをいたします。  昨日も北朝鮮が弾道ミサイルを発射をいたしました。今年で八回目ということでありますけれども、このような情勢を不安定化させるような挑発行為というのは断じて許されるべきものではないと思いますし、また、我が国政府におきましては、国際社会としっかりと連携し、また協力をして事態の対処に当たっていただきたいと思っております。  また、それと同時になんですけれども、我が国の領土領海内を弾道ミサイルが飛来し、また落下するおそれもゼロではないということで、政府においても様々な備えを行っているところであろうかと思います。そこで、今日は幾つか、まず最初に北朝鮮による弾道ミサイル発射時の避難について伺いたいと思います。  弾道ミサイルが我が国の領土領海内を飛来し、また落下する可能性があると政府が判断したときにはJアラートが作動されます。まずお聞きしたいんですけれども、仮に弾道ミサイルが東京二十三区方面に向けて発射されていると判断をした場合、どの地域までJアラートは発信されるんでしょうか。
  260. 横田真二

    政府参考人(横田真二君) お答え申し上げます。  政府としては、北朝鮮から発射されたミサイルが我が国に飛来する可能性があると判断したときは、直ちに、飛来する弾道ミサイルに注意が必要な地域国民の皆様に幅広くJアラートを使用して緊急情報を伝達することといたしております。緊急情報の伝達は迅速性の観点からブロック単位で行うことを基本としておりまして、仮に東京二十三区方面に向けて発射されていると判断した場合は、関東地方の一都六県及びその隣接県など、弾道ミサイルに注意が必要な地域に幅広く緊急情報を伝達することになります。  政府といたしましては、いかなる事態においても国民の生命、身体、財産を守るべく万全の体制を取っており、Jアラートなどにより、国民の皆様や地方公共団体等に対し直ちに必要な情報伝達を行うことができるよう万全を期すこととしておるところでございます。
  261. 行田邦子

    行田邦子君 かなりの幅広い地域にJアラートが作動されるということであります。  そして、これまでは、大体ミサイルが発射してからどこかに落下するまで十分ぐらいだという説明を受けていたんですけれども、先週の五月十四日のときには違いました、三十分と。そしてまた、昨日は、いつもと違ってといいますか、これも大体早朝であったり朝にミサイルが発射されることが多かったんですが、昨日は午後四時五十九分頃ということでありますので、時間も異なってくるし、また発射から落下までの時間というのもその時々変わってくる可能性もあると。そうすると、どのような想定で避難をしたらよいのかという、これは見極めは大変かなというふうには思っております。  そうした中で、秋田県の男鹿市でも三月に避難訓練が行われたということでありますけれども、むしろ私は、もちろんあらゆる地域で避難訓練をすることは必要だと思いますけれども、都市部においてどのような避難訓練ができるのかなということを考えております。  ミサイル発射、ミサイル発射、直ちに避難してくださいというようなアラートが突然なされるわけであります。そうすると、普通の国民であればかなり慌てると。これが例えばここら辺の都市部で起きた場合に、私は、相当混乱をしてしまうのではないかということを思っておりまして、特にこういった都市部というのは、住民もいるけれども、平日日中はオフィス住民もい、そしてまた、たまたま通行して、何かの用があって歩いている方もいると。そういう中でどのような避難ができるのかということでありますけれども、伺いたいんですが、都市部におきましてどのような避難訓練が有効だとお考えでしょうか。
  262. 横田真二

    政府参考人(横田真二君) お答え申し上げます。  弾道ミサイルを想定した住民避難訓練につきましては、それぞれの地域の特性を踏まえて訓練を実施することが必要だというふうに考えております。  御指摘の都市部における訓練でございますが、一つには、実施する区域に居住していない方も参加することが考えられますために、実施する区域に居住していない参加者の方にどのように訓練を周知していくかというのが一つ課題になると考えております。また、都市部におきましては、地下に避難する訓練、これも当然考えられるところでございますが、その場合には、地下鉄でありますとか地下街でありますとか、地下施設の管理者、こことよく連携協力して行うことが重要になるものというふうに考えております。  いずれにいたしましても、今後訓練を実施する地方公共団体とそれぞれの地域の特性を踏まえた訓練の実施について相談してまいりたいと考えております。
  263. 行田邦子

    行田邦子君 先週も国土交通委員会で御答弁いただきましたけれども、地下鉄地下街など、避難民が押し寄せると思われる、可能性のある受入れ側というんでしょうか、ともうまく連携を取って訓練をしていかなければいけないと思っております。  その避難施設について伺いたいんですけれども、国民保護法、武力攻撃事態等の際に国民を保護する目的の法律でありますけれども、この第百四十八条には、都道府県知事による避難施設の指定が義務付けられています。国民保護ポータルサイトに全部載っているんですけれども、じゃ、どこが避難施設として指定されているかといいますと、これが恐らくほとんど全部同じだと思うんですけれども、災害基本法の、いわゆる地震などの災害が起きたときの避難所とほぼ同じということです。  ほぼ同じなのは理由があるのならいいんですけれども、じゃ、どういうところが指定されているのかというのを見ますと、結構これが、公園とか広場とか、場合によってはゲートボール場という屋外が割と多く指定されています。実際の国民保護法の施行令でも、どういったところを避難施設として指定するかという基準なんですが、「公園、広場その他の公共施設」というふうに書いてありまして、これだと、今政府が、最も今武力攻撃事態として想定され得るものというのが弾道ミサイルということですので、とにかく屋内に、地下鉄地下街などの地下に避難してくださいということを言っておきながら、都道府県が指定している避難施設の場所が公園というのは、ちょっとこれは整合性が取れていないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  264. 横田真二

    政府参考人(横田真二君) お答えいたします。  御指摘の避難施設につきましては、国民の保護に関する基本方針、これに基づきまして、各都道府県知事、また指定都市の市長が地域の実情を踏まえて、発生の可能性のある様々な事態を念頭に置いて、市町村と連携しつつ指定しているものでございます。  その避難施設に関してでございますが、国民の保護に関する基本指針の中で、避難施設の指定を行うに当たっては、ミサイル着弾時の爆風や破片などによる被害を避けるために、一つにはコンクリート造り等の堅牢な建築物を指定するよう配慮すること、都市部においては地下街又は地下駅舎を必要に応じて指定することなどを定めておるところでございます。  いずれにいたしましても、弾道ミサイル落下時におきましては、必ずしも指定されている避難施設に逃げる必要はなく、避難施設として指定されているかどうかにかかわらず、近くの頑丈な建物や地下へ避難するように国民の皆様に呼びかけているところでございます。
  265. 行田邦子

    行田邦子君 国民保護ポータルサイトを見るとすぐに出てきます。結構屋外が多く指定されていると。こういうのを国民が見たときに、何なんだろうか、政府が言っていることと今このサイトで示されていることは違うんじゃないか、政府は、国民を保護するやる気があるのか、また、もしかしたらあおっているだけなんじゃないかというふうにも思われかねませんので、是非、ちょっとここは考え直して、検討し直していただきたいと思っております。  それでは、北朝鮮のミサイル発射時の避難については質問を終わりましたので、内閣官房さん、御退席いただいて結構です。
  266. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 横田内閣審議官、御退席いただいて結構です。
  267. 行田邦子

    行田邦子君 次に、国有地の定期借地契約に係る情報開示について伺いたいと思います。  国有地は、大体年間四千件ぐらい売却されているということでありますけれども、一方で、定期借地の契約を結ぶということも例外的に行われています。平成二十八年度では十七件の契約が新規に結ばれたということで、今大体貸されている国有地というのは約七十件あるということであります。  まず伺いたいと思うんですけれども、国有地を売却せずに定期借地として貸出しを行うその理由や目的、また契約や賃料の決定の方法について伺いたいと思います。
  268. 佐川宣寿

    政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。  国有地の売却に当たりましては、国民共有の財産であることを踏まえまして、まず優先的に地公体等からの公的な取得要望を受け付けます。地方公共団体等から利用要望がない場合には一般競争入札で売却するということでございますが、そうした中、現在、介護離職あるいは待機児童といった政策課題に対応するため国有財産の有効活用を推進するという観点から、地方公共団体社会福祉法人に対しまして、随意契約によりまして保育所あるいは介護施設等の施設用地として定期借地による国有地の貸付けを積極的に進めているところでございます。  なお、定期借地によります貸付料につきましては、不動産鑑定士による鑑定評価額を基に算定しているところでございます。
  269. 行田邦子

    行田邦子君 公共随契ということでありますけれども、国有地、使われていない国有地は売却が基本ですけれども、ただ、保育所が足りない、そしてまた介護施設が足りないといった都市部は国有地も高くなってしまうので買えないと。だったら貸せばいいじゃないかということで、私は、国有地の定期借地というのは、これは理にかなったものかなと思っています。ただ、やはりしっかりとオーナーである国民情報を開示すべきだと考えております。  そこで、続けて伺いたいんですけれども、国有地の売却額は、これはホームページにも開示がされています。ただ、定期借地賃料については、これは開示されていません。それぞれ理由をお聞かせいただけますでしょうか。
  270. 佐川宣寿

    政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。  未利用の国有地を売却した場合の契約金額につきましては、今先生がおっしゃいましたように、行政の透明性確保を図るという観点から、財務局のホームページにおきまして原則開示をしておるところでございます。他方、定期借地契約の結果につきましても、その財産の所在地、面積、契約年月日や期間、契約相手方の名称等については開示をしておりますが、貸付料については、御指摘のとおり、開示をしてございません。  この理由でございますが、都市部において地価が高く土地購入が難しいことから、定期借地への需要が高いところでございますが、保育介護などの社会福祉分野について積極的に国有地を定期借地で提供しようとしている中で、事業者の経営に関わります情報でございます賃料の開示を前提として事業者を募る場合には、事業者側が国有地の利活用をちゅうちょする懸念もございまして、待機児童あるいは介護離職などの政策課題への対応に影響が出かねないということから、積極的には開示をしないという運用にしているところでございますが、ただ、賃料につきましては、個別の照会があった場合につきましては、情報公開法の規定も踏まえながら、貸付けの相手方の同意を得て開示をするということは可能であると考えているところでございます。
  271. 行田邦子

    行田邦子君 国有地の売却額については、これは開示をして、国民の皆さん参考にしてくださいということであります。ただ一方で、賃料は開示しないという今理由を御答弁されましたけれども、本当にそうなんでしょうか。やはり国有地というのは、オーナーは財務省ではないです、国民がオーナーです。そのオーナーが幾らでこの土地を貸しているのかということを本当に開示してしまうと、その福祉施設を営んでいる団体、法人にそれほど競争上の地位やまた正当な利益を害することになるのかということは、これしっかりもう一度考え直していただきたいと思っております。  そこで、大臣に伺いたいと思います。  国民の財産である国有地でありますので、私は賃料についても開示をすべきだと思いますし、逆にどのようにしたら開示ができるのかということを考えていただきたいと思うんですけれども、例えばなんですけれども、定期借地契約の際に、その条件として賃料を開示しますということを加えたらいかがでしょうか。
  272. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今、理財局長の方から答弁をさせていただきましたけれども、これは貸付けする相手方の同意を得れば開示ができるんですからね。そこのところだけ、まず最初に、この同意を得ないとというところで申し上げておるので。  待機児童とか介護離職等々の話が政策課題として挙げられてきておりますので、これに対応するために、保育とか介護とか、そういった社会福祉の分野においては、特に地方よりは都市部の方にこういった需要が多いものですから、当然のこととして、賃料も、というよりか、買う、購入するには高過ぎるので賃料という話になりますので、そういった貸付けという需要が多いので、それに積極的に対応していこうとしているところでありまして。  今おっしゃったとおりに、どのような影響があるのかとちょっとよく考えないかぬところなので、ほかの商売のところ、うちは、あの人は借りられて、こんな安く借りられたからあそこの介護料はこんな安くて、うちは隣なんだけどこんなに高いというような影響が出てくることになりかねませんので、この開示の在り方につきましては今後の検討課題として、今御指摘のありましたように、需要があることは確かだと思っておりますので、この開示の在り方については引き続き検討させていただきます。
  273. 行田邦子

    行田邦子君 最初から賃料は開示しませんと言って、後から開示してもいいですかと言ったら、いや、いえいえいえ、やめてくださいと言うかもしれませんけれども、最初から賃料を開示することが契約条件ですよと言ったらまた違ってくるかもしれませんので、そこはよく検討していただきたいと思っております。  それでは、租税特別措置について伺いたいと思います。租税特別措置、国の特定の政策目的を実現するために税を軽減するという特例の措置であります。  まず、ちょっと個別の件で伺いたいと思います。私、租税特別措置、これ、うまく使えば非常に良い政策だと思っております。ただ、やはり透明性が重要だということであります。  そこで、まず所得拡大促進税制について伺いたいんですけれども、労働者の賃金アップの呼び水効果として私は非常に効果が高いと思っていますし、また、いろいろ実績見ますと、非常にこれは中小企業にも広く使われているということで、私はこれは優れた租特だと、このように思っております。ただ、租特である以上はやはり税の例外措置でありますので、租特がなくても本来だったらば賃上げがなされて、そしてまた賃金が上昇していくということが健全であって、また望ましい姿であるということは言うまでもないんですが、まずそのことを、大臣の御所見を伺いたいと思います。  それから、さらになんですけれども、こういった効果のある租特ほど出口を見出していくのが大変なのかなと思うんですが、ただ、租特である以上、やはり常に出口を見付けていかなければいけないと思います。この出口戦略についても大臣に伺いたいと思います。
  274. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) この所得拡大促進税制というのは、これ、給料のアップ、賃上げの後押しをするという意味からは、これはかなりいろいろ御批判はあったんですけれども、これは思い切った税制改革というのをやらせていただいて、平成二十六、二十五ですかね、二十五年度の税制改正のときにこれを決定をさせていただいたんだと思いますが、その後も更に拡充をさせていただいて、昨年は、昨年というか、今年度の改正において、インセンティブ、こういうのに効果的なものを与える機能というのを更に強化する必要があると思って、めり張りをもっと付けないかぬということで、二%プラスでやったところにはもっと出しますというようなことをやらせていただいたんですが。  おかげさまで、ベースアップもこれで、政権交代前は全くベースアップというのは長いことなかったので、デフレが長く続いておったせいもあるんですけれども、そういった結果、この内閣になって、この税制開始してから二十六、七、八と、三年間連続して間違いなく、いわゆるベアという言葉が、ベースアップという言葉を久しぶりで新聞に出てくるほどになりましたので、それなりの効果があったということが、行田先生にも言っていただきましたけれども、私どももその点はそう思っております。  ただ、これは歴代、例外的な、租特ですから例外的な特別措置なので、二十九年度末にはこれは期限を迎えるということになります。したがって、来年度の税制改正に向けて、これは経産省を始め、そういった企業における賃上げの動向とか、また、どうですかね、賃上げの促進に向けたものというと、この間、企業の経常利益は史上空前と言われ、その中で内部留保が二十五、二十四、七十三兆、七十五兆ぐらいたまったにもかかわらず、賃上げは三兆ですから、これはどう考えてももうちょっとやったっておかしくないんじゃないんですかという話になるんだと思いますので、必要性を検討するという、これ以外のものがもっとあるのではないかとかいろんなことを考えないかぬと思っておりますので、いろいろ今後検討していきたいというように考えております。
  275. 行田邦子

    行田邦子君 効果が高いものほど本当にやめるのは難しいと思います。ちょうど本年度末で一旦、一旦というか期限が切れますので、そこでよくこれまでの効果を検証していただきたいと思っております。  次に、また個別の租特について伺いたいんですけれども、障害者を雇用する場合の機械等の割増し償却について伺いたいと思います。  内容を私も説明を伺いまして、この達成しようと思う政策目的、本当に大切なことだと思いますし、そのためにこの租税特別措置を使うということは私は否定はしません。ただ、実績を見ますと問題があると思います。  平成二十七年度の実績なんですけれども、適用件数は三十九件でした。法人税の適用額は約八億円ということでありますけれども、適用額の九七・七%が上位十社で占めているということ、それだけではなくて、何と一連結法人だけで九二・五%を占めているということです。これは余りにも特定の連結法人、企業に偏り過ぎではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  276. 生田正之

    政府参考人(生田正之君) お答えいたします。  委員御指摘の特別措置につきましては、総務省によります平成二十七年十月の租税特別措置等に係る政策評価の点検結果におきまして、本税制を活用する上位十社の適用額合計の割合が八割超であり、想定外に一部の法人のみが恩恵を受けていないか、更なる検証が必要であるとの御指摘を受けてございます。  このように、また委員御指摘のように、適用額が一部の企業に偏っていた要因といたしまして、当時、障害者が使用しない資産も含めまして割増し償却の対象としていたということ等が考えられました。  このために、厚生労働省では、委員御指摘の実績となりました平成二十七年度の翌年度でございます平成二十八年度から、割増し償却の対象となる資産につきまして、障害者が労働に従事する事業所に設置等されているものに限って、限定して対応することにいたしまして、これにより適用額の適正化を図っているところでございます。
  277. 行田邦子

    行田邦子君 平成二十八年度の結果、実績というのはまだ見えてこないんで何とも言えませんけれども、この平成二十七年度の実績を見ると、やはりこれは制度設計に問題があるんではないかなということを指摘をしておきたいと思います。  それで、この障害者を多数雇用する場合の機械等の割増し償却制度なんですけれども、各府省庁が財務省に対して要望する租特について事前評価というものをしています。その事前評価を見てみたんですけれども、拡充するときの事前評価を見てみたんですけれども、これを見ますと、特定企業に偏っているといったことの表記が何にもありませんでした。  そこで総務大臣に伺いたいんですけれども、この今申し上げた租特だけじゃなくて、適用企業に偏りがあることの説明がなかったりとか、あるいは過去の事前評価における減収見込みとそれから実績、予算決算がすごく乖離があるのに何も説明がなされていなかったりとか、あるいは減収額の予測そのものがなかったりとか、それから租特をやることによってどういう効果があるのかという記載がなかったりあるいは不十分だというものが結構見受けられました。  この政策評価の制度そのものを所管する総務省として、もっと租特が合理性、有効性、それから相当性に照らして検証が可能となるように、例えば分析ツールの開発とかあるいは効果的な検証方法の情報提供など、取組を行うべきではないでしょうか。
  278. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 租税特別措置に係る政策評価の精度の一層の向上というのは非常に重要だと考えております。  総務省では、各府省の評価におきまして、合理性、有効性、相当性に照らした検証を行うためのガイドラインをお示ししております。それから、各府省の評価の実施に当たりまして、評価に必要なデータの算定の考え方など、事前に御相談を受けてアドバイスも行っております。それからまた、各府省の評価の内容を点検する過程において、必要な場合には、根拠となるデータや分析の追加、補足を求めるといった取組を行っております。  一定の効果は出てきているんですが、一方でやはり、委員が御指摘のとおり、分析が不十分な評価というのが依然として見受けられます。  今後、この評価の精度を一層向上させるために、点検を通じて把握しました各府省の優れた分析方法の横展開といったことを始めとしまして、各府省の御協力を得ながらしっかりと取り組んでまいります。
  279. 行田邦子

    行田邦子君 税制単独でどれだけの効果があったのかというのを見るのはなかなか難しいとは思うんですけれども、補助金や交付金、また規制の改革や強化などとセットでいろんなものが達成すると思うんですけれども、ただ、やはり税の公平性、中立性、簡素性ということを踏まえて、国民に説明がしやすいような、そのような評価制度として精度を高めていただきたいと思います。  それでは、会計検査院にお越しいただいていますので伺いたいと思います。  会計検査院においては、毎年度切り口を変えて租税特別措置の検査を行っています。昨年度は、会計検査院として初めて所得税関係の適用状況を網羅的に検査をしていますけれども、このような切り口で検査を実施したその理由と主な指摘点を簡潔にお願いいたします。
  280. 鈴土靖

    ○説明員(鈴土靖君) お答えいたします。  会計検査院は、租税特別措置(所得税関係)の適用状況等につきまして会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報告書をまとめて、平成二十八年十二月に報告しております。  会計検査院は、所得税関係の租税特別措置につきまして、平成二十七年度の減収見込額が約二兆二百五十億円と多額に上るとされる一方で、法律上、政策評価が義務付けられていないこと、また適用実態調査が実施されていないことなどを踏まえて今回網羅的な検査を行ったところでございます。  関係省庁及び財務省による検証状況につき検査いたしましたところ、関係省庁において二十二年度から二十七年度までの間に政策評価及び税制改正要望の際の検証をいずれも行っていないものは、政策等の単位二百九十六件のうち八十件となっていました。そこで、所得税関係の租税特別措置については、減収見込額が多額に上っていることを踏まえて、関係省庁において検証を行い、国民に対する説明責任を果たしていくこと、財務省において今後とも十分に検証していくことが望まれると所見において記述したところでございます。
  281. 行田邦子

    行田邦子君 租特透明化法の対象となっている法人税は大体二兆円の減収になると。所得税はというとやっぱり同じぐらいの減収見込みということで、結構な減収がなされているわけでありますけれども、なかなかしっかりとした効果検証がなされていないということであります。  お手元にお配りをしているものを見ていただくと分かるんですけれども、大体、平成二十七年度でいきますと、法人税と、それから法人税以外でいうとどのぐらいの税金が減収になっているかというと、ざっくり七兆円程度ということで大変大きな額であります。  一方ですけれども、法人税関係以外、そのうち所得税も入っていますけれども、これについては決算の数字等には出ていません。厳密に言うと出せないと、物理的に、技術的に出せないということだと思いますけれども、今の税の徴収制度だとみんながみんな確定申告をするわけじゃないんで、所得税などについては決算がなかなか出せないということは理解はしますけれども、ただ、せめてなんですけれども、予算についてはしっかりと予算の審査をするシーズンに、次年度の租特についてはこのぐらいの見込みになりますよというのを出してもいいかと思うんですけれども、実は、平成二十九年度、もう始まっていますけれども、平成二十九年度の法人税関係以外の租特の見込みと、減収見込みというのは出ていません。いつ出るんでしょうか。
  282. 星野次彦

    政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。  法人税関係の租特につきましては、御指摘のとおり、毎年、法人の事業年度終了後一年程度が経過した二月頃に取りまとめられます租特の適用実態調査の結果に関する報告書を基に各租特の減収額を試算し、国会にお示ししているところでございますけれども、これに対しまして、法人税関係以外の租特による増減収見込額、例えば所得税の場合ですと、課税対象となる暦年の終了後一年強経過した後、試算に利用可能なデータが出そろうことから、これを基に各租特の増減収見込額を計算し、例年七月頃に国会にお示しをしているところでございます。  申告時に適用額明細書の提出を求めている法人とは異なりまして、事務負担を求められない個人ベース、これの利用実態、これはなかなか把握ができないことから、試算に必要な個人の所得税の申告に係るデータですとか、地方自治体の税務データ等、集計に時間を要するものも多数収集する必要があることから、租特の増減収見込額をお示しすることには時間が掛かることを御理解いただきたいと思っております。  平成二十九年度の法人税以外の租特の増減収見込額につきましては、現在、鋭意試算作業を行っているところでございまして、作業が終了次第提出させていただきたいと思います。  なお、予算における税収は租特の適用後の課税実績等を基に見積りを行っておりますけれども、税制改正により新設や制度の拡充、見直しを行った租特につきましては、例年、年末に閣議決定される政府税制改正大綱において改正増減収の見込額をお示ししておるところでございまして、国会におけます予算や税法の審議の参考にさせていただいているところでございます。
  283. 行田邦子

    行田邦子君 国民にしっかり説明ができる情報開示、また国会でしっかりと審議ができる情報提供をしていただきますことをお願いを申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。
  284. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 他に御発言もないようですから、平成二十七年度決算外二件の本日の質疑はこの程度といたします。  予備費二件につきましては、質疑を終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  285. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 御異議ないと認めます。  これより予備費二件を一括して討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  286. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 民進党・新緑風会の石上俊雄でございます。  私は、会派を代表して、平成二十七年度予備費関係二件について、反対の立場から討論をいたします。  平成二十七年度予備費においては、一部必要と思われるものも含まれておりますが、その大部分は、本来であれば当初予算や補正予算で対応すべきものであります。特に、使用額の半分以上を占める消費税の軽減税率制度の円滑な導入、運用に必要な経費については、国民生活に直結する大きな制度変更に伴い必要となる費用であり、必要性及び制度そのものの是非について国会で審議した上で支出がなされるべきものであると考えます。  平成二十七年は、安倍内閣が野党各党からの度重なる臨時国会の召集要求を無視するという暴挙に出た年でありました。このような安倍内閣国会軽視の姿勢が、本来は国会の審議を経た上で支出すべき費用についても予備費で支出せざるを得ない要因となったと言えます。  また、二十七年は安保法制の審議のために通常国会が大幅に延長された年でもありました。予備費のうち、自衛隊の部隊が実施するソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動に必要な経費等については、まさに安全保障に関するものであり、その支出の必要性については国会において丁寧な説明と審議がなされるべきものであったはずです。  さらに、選挙年齢の引下げに伴う新たに有権者となる主権者等への教育等及び選挙人名簿システムの改修に必要な経費など、我が国の在り方に関する諸施策であり、既に関連法案が成立していて支出が予測される費用についてまで国会の審議を経ることなく予備費として支出されるという安倍内閣の姿勢は、まさに国会軽視そのものであり、財政民主主義の原則を否定するものであると考えます。  予備費とは、予見し難い予算の不足に充てるための経費として、予算成立後において歳出に計上された既定経費に不足を生じたりした場合に内閣責任において支出するものであり、その必要性は認識していますが、安倍内閣により二十七年度予備費として支出された経費の多くは、内閣に与えられた裁量を大きく逸脱するものであり、改めてこのような予備費の支出には反対であることを申し上げ、私の討論を終わります。  以上です。
  287. 田村智子

    ○田村智子君 私は、日本共産党代表して、二〇一五年度予備費二件に反対の討論を行います。  第一に、自衛隊ソマリア・アデン湾の海賊対処経費、南スーダン派遣経費などが含まれていることです。  予備費支出が行われた二〇一五年の南スーダンは、停戦合意が守られず、武力衝突が継続するなど、PKO五原則が崩れており、撤退を決断すべきでした。ところが、安倍内閣は、派遣を継続し、翌二〇一六年には安保法制、戦争法による駆け付け警護任務付与まで行ったのです。このような憲法違反の支出を認めることはできません。  第二に、消費税軽減税率実施経費が含まれていることです。  この経費支出が閣議決定された十二月十八日には、二〇一五年度補正予算案が閣議決定されています。また、既に消費税増税は二〇一九年度へと大幅に延長されており、緊急の経費でもありませんでした。このような支出は、予算の事前議決主義を潜脱するもので認められません。そもそも、軽減税率は消費税の一〇%への増税を前提とするものであり、景気への悪影響や税負担の逆進性を強め、格差貧困を一層深刻にしかねず、増税そのものをやめるべきです。  最後に、建設アスベスト訴訟の控訴に伴う保証金を計上していますが、国は、控訴による裁判の長期化で被害者の苦しみを長引かせるのではなく、補償制度の創設に一刻も早く足を踏み出すべきです。  以上で反対討論を終わります。
  288. 又市征治

    ○又市征治君 私は、希望の会(自由・社民)を代表して、二〇一五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)及び(その2)に対し、不承諾の立場から討論を行います。  まず、その1の消費税の軽減税率制度の円滑な導入、運用を図るための経費は、消費税の一〇%への引上げが前提であり、認めることができません。  さらに、税法の成立前の予備費の執行は、租税法律主義の観点で疑問が残ります。訟務費の不足を補うために必要な経費のうち、課徴金納付命令の審決取消しの判決に伴う払戻しや法人税更正処分取消等請求事件に係る訴訟用印紙類購入費については、所管省庁の責任をただす必要があります。  さらに、賠償費償還及び払戻金の不足を補うために必要な経費のうち、初度費請求上告受理事件の費用は、AH64D戦闘ヘリコプター、いわゆるアパッチヘリの調達が頓挫した問題の裁判富士重工業の請求に一部認容したことに伴う経費であり、プロジェクトの総額も納期も決めずに装備調達が行われていることの異常さを示し、調達失敗の責任も厳しく問われなければなりません。  自衛隊の部隊が実施するソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動に必要な経費やPKO五原則が崩れていると言わざるを得ない南スーダン国際平和協力業務に必要な経費は認めることができません。  次に、その2のうち、保証金の予備費の不足を補うための経費は、二〇一四年一月二十二日の関西建設アスベスト訴訟賠償請求事件第一審判決及び同月二十九日の京都建設アスベスト損害賠償請求事件第一審判決で国が敗訴したことに係る仮執行宣言に伴い生じた担保を立てるための経費です。  いたずらに長引かせることではなく、国及び建材企業判決を真摯に受け止め、原告らに謝罪し、速やかに賠償責任を果たすとともに、全ての建設アスベスト被害者が早期に救済されるよう、建設作業従事者に係る石綿被害者補償基金制度、仮称を創設すべきです。  以上の理由から、その1、その2共に問題が多く、承諾できるものでないことを申し上げ、討論を終わります。
  289. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  290. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、以上二件を一括して採決を行います。  これら二件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕
  291. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 多数と認めます。よって、これら二件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。  なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  292. 岡田広

    ○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時十六分散会