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2017-03-22 第193回国会 参議院 農林水産委員会 3号 公式Web版

  1. 平成二十九年三月二十二日(水曜日)    午後一時一分開会     ─────────────    委員の異動  三月十五日     辞任         補欠選任      進藤金日子君     滝沢  求君  三月十六日     辞任         補欠選任      滝沢  求君     進藤金日子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         渡辺 猛之君     理 事                 舞立 昇治君                 山田 修路君                 徳永 エリ君                 紙  智子君     委 員                 礒崎 陽輔君                 進藤金日子君                 中西 祐介君                 野村 哲郎君                 平野 達男君                 藤木 眞也君                 山田 俊男君                 小川 勝也君                 櫻井  充君                 田名部匡代君                 舟山 康江君                 竹谷とし子君                 儀間 光男君                 森 ゆうこ君    国務大臣        農林水産大臣   山本 有二君    副大臣        農林水産副大臣  礒崎 陽輔君    大臣政務官        農林水産大臣政        務官       細田 健一君    事務局側        常任委員会専門        員        大川 昭隆君    政府参考人        内閣府地方創生        推進事務局次長  川上 尚貴君        内閣府地方創生        推進事務局審議        官        藤原  豊君        総務大臣官房審        議官       池田 憲治君        財務省主計局次        長        茶谷 栄治君        文部科学大臣官        房審議官     松尾 泰樹君        農林水産大臣官        房長       荒川  隆君        農林水産大臣官        房総括審議官   山口 英彰君        農林水産大臣官        房総括審議官   水田 正和君        農林水産省消費        ・安全局長    今城 健晴君        農林水産省食料        産業局長     井上 宏司君        農林水産省経営        局長       大澤  誠君        農林水産省農村        振興局長     佐藤 速水君        農林水産省政策        統括官      柄澤  彰君        林野庁長官    今井  敏君        水産庁長官    佐藤 一雄君        国土交通省鉄道        局次長      水嶋  智君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○平成二十九年度一般会計予算内閣提出、衆議  院送付)、平成二十九年度特別会計予算内閣  提出、衆議院送付)、平成二十九年度政府関係  機関予算内閣提出、衆議院送付)について  (農林水産省所管)     ─────────────
  2. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進事務局次長川上尚貴君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 去る十五日、予算委員会から、本日一日間、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。  山本農林水産大臣から説明を求めます。山本農林水産大臣。
  5. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) ありがとうございます。  平成二十九年度農林水産予算の概要を御説明申し上げます。  平成二十九年度農林水産予算の総額は、関係府省計上分を含めて二兆三千七十一億円、その内訳は、公共事業費が六千八百三十三億円、非公共事業費が一兆六千二百三十八億円となっております。農林水産予算の編成に当たりましては、農林水産業・地域の活力創造プランに基づきまして、農林水産業の成長産業化に向けて、強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村を実現していくための施策の展開に必要な予算を重点的に措置したところでございます。  以下、予算の重点事項につきまして御説明を申し上げます。  第一は、担い手への農地集積、集約化による構造改革の推進でございます。  農地中間管理機構による担い手への農地集積、集約化を加速するとともに、農地利用の最適化に向けた農業委員会の積極的な活動を支援してまいります。また、次世代を担う人材など多様な担い手の育成確保に向けた支援を実施してまいります。  第二は、水田フル活用と経営所得安定対策の着実な実施でございます。  飼料用米、麦、大豆等の戦略作物の本作化による水田のフル活用を進めていくため、飼料用米等の数量払いなどの支援を実施するとともに、水田地帯における収益性の高い野菜生産への転換を支援してまいります。また、安定的な農業経営ができますように、経営所得安定対策を講じてまいります。  第三は、強い農林水産業のための基盤づくりでございます。  農地中間管理機構との連携等によりまして、農地の大区画化や、老朽化した農業水利施設や漁港施設の長寿命化・耐震化対策、山地災害対策等を進めるとともに、強い農林水産業づくりに必要な施設の整備を支援してまいります。また、農業従事者の中でもとりわけ過酷な労働条件にある酪農家の労働負担軽減、省力化につながる取組を支援するなど、畜産、酪農の体質強化を進めてまいります。このほか、品目別生産振興や、農林水産分野におけるイノベーションの推進に向けた取組を支援してまいります。  第四は、農林水産業の輸出力強化と農林水産物・食品の高付加価値化でございます。  農林水産業の輸出力強化を一層進めるため、オールジャパンの輸出サポート機関を創設し、国内での事業者発掘や輸出相談窓口のワンストップ対応、海外での商談支援など、輸出に取り組む事業者を継続的かつ一貫して支援するとともに、輸出促進に資する動植物検疫等の環境整備を進めてまいります。また、食育の推進や食品ロスの削減、六次産業化支援対策を講じてまいります。  第五は、食の安全、消費者の信頼確保でございます。  国産農畜水産物の安全性の向上や、農作物の病害虫や家畜の伝染病の発生予防等の取組、畜産・水産分野における薬剤耐性対策を進めてまいります。  第六は、人口減少社会における農山漁村の活性化であります。  中山間地の特色を生かした多様な取組を後押しするため、地域コミュニティーによる農地等の地域資源の維持、継承や、多様で豊かな農業と美しく活力ある農山村の実現に向けて総合的に支援してまいります。また、増大するインバウンド需要を農山漁村に呼び込み、所得向上を図るため、農泊等の取組を推進してまいります。このほか、多面的機能支払交付金など日本型直接支払を着実に実施するとともに、鳥獣被害対策を講じてまいります。  第七は、林業の成長産業化・森林吸収源対策の推進であります。  間伐、路網整備や木材加工流通施設の整備など、地域の実情に応じた川上から川下までの取組を総合的に支援するとともに、林業の成長産業化を実現するため、地域が提案する明確なビジョンの下での取組を重点的に支援してまいります。また、林業の低コスト化に向けた施業集約化の取組や多様な担い手の育成確保を支援してまいります。さらに、森林吸収源対策を推進するため、森林整備、保全を進めてまいります。  第八は、水産日本の復活であります。  浜の活力再生プランの着実な実行を推進するため、地域の創意工夫に基づく漁業収入の向上、コスト削減の取組や担い手の育成確保を支援してまいります。また、資源管理、資源調査の強化を図りつつ、漁業の構造改革を推進するとともに、漁業経営安定対策や増養殖対策を講じてまいります。このほか、就労環境の改善や漁港施設の有効活用等につながる漁港機能の増進を図ってまいります。  次に、特別会計については、食料安定供給特別会計等に所要の予算を計上しております。  最後に、財政投融資計画につきましては、株式会社日本政策金融公庫による財政融資資金の借入れ、株式会社農林漁業成長産業化支援機構への出資など、総額二千五百六十四億円となっております。  以上で平成二十九年度農林水産予算の概要の説明を終わります。  以上でございます。
  6. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  7. 舞立昇治

    ○舞立昇治君 自由民主党の舞立昇治でございます。  早速、時間もございませんので、入らせていただきます。  まず一点目は、本年一月、二月の大雪に係ります農林漁業被害への対応につきまして、諦めずお願いさせていただきたいと思います。  本年は、十干十二支でいうと六十年に一度のひのととりの年でございます。火と金の組合せで革命の年とも言われ、不安定で変化が激しい年とも言われます。良くするも悪くなるも何事も選択次第でございます。そのような年におきまして、トランプ大統領誕生におけますTPPの漂流、日米の二国間経済連携協定の交渉に移る危険性など、一つ一つの政策課題に慎重に正しい選択を行い、国の基である農林水産業の持続的な発展につなげていく必要があると考えております。  そこで、昨年を振り返りますと、もう御案内のとおり、四月の熊本大地震、秋の北海道、東北地方を襲った台風被害、そして十月の私の地元鳥取県中部地震、そして十二月の糸魚川の大規模火災と、実に多くの災害が発生いたしました。もう災害がないようにと祈りつつ迎えた新年でございますが、弱り目にたたり目といいますか、鳥取では一月二十三日から大雪となり、畳みかけるように二月九日からは断続的大雪によりまして鳥取市内では実に三十三年ぶりに九十センチを超える積雪となるなど記録的な豪雪に見舞われました。そして、今回は、鳥取県全域に加えまして、約三十、二十九府県もの多くの府県におきまして農林水産業で深刻な被害が発生しております。  そうした中、今、自民党におきましては農林水産関係雪害対策ワーキンググループを設置し、今冬の大雪被害への対策を検討中でございますが、やはり多くの府県が要望しております被災農業者向け経営体育成支援事業につきまして、農水省は、過去に例のないような甚大な気象災害が発生した場合に限って発動しており、まずは被害状況をしっかり把握した上で、その状況に応じ必要な支援策を総合的に検討すると答弁されておりまして、今、現段階では国がどこまで親身に対応してくれるのか、とても不安な状況でございます。  また、農水省は、二十七年の二月に共済制度の拡充等をしたということでもって理解を求めようとされておりますが、当然ながら、それ以後の大規模な災害では発動された実績があることに加えまして、確かに共済の拡充は良いことでございます。加入促進も進めなければなりません。しかしながら、やはりそもそも加入の要件が厳しいと。一農家が例えば保有するハウスは全棟加入が前提でございまして、多くのハウスを保有する担い手農家であればあるほど共済加入コストは増大するところでございまして、例えば拡充前と拡充後で、拡充後におきまして、拡充分全て保険でカバーするとなると倍の掛金額になるといったような事態でございます。  そうした事情もありまして、そして国も把握されているとおり、今回の主な被害地域は比較的災害の少ない地域で、加入率は余り高いとは言えず、近年むしろ低下傾向でございます。また、最近、ハウスの建設費が高くなっているなどの理由で、再建するにしても、共済の加入率も高くなく、農業所得も低い中、さらには高齢農家が多い中では、なかなか再建する気になれなくて、この際もう農業をやめてしまおうかといったような話は私も多く聞いているところでございます。  そのような中で、今、生産資材価格の引下げや収入保険の創設によります収入安定策の向上など、昨年の農業競争力強化プログラム、これが法改正を受けてこれから本格的に実施される予定であると思いますけれども、何分まだ始まっておりませんので、今回被害のあった農家の方には無意味で、届きません。何とか頑張ってやりたいところを、将来に向かっていい取組がこれからスタートしていくのに、むしろ地元では営農をやめるリスクの方が高い状況でございます。  更に言いますと、昨年の中部地震で一番大きな被害のあった倉吉市におきましては、来月に予定されております災害査定を経て、ようやく局地激甚災害の、局激の指定を受ける見込みでございまして、昨年のこの甚大な地震被害に加えまして、それから間もなくの記録的な豪雪と、本当に皆一様に疲労こんぱいしている状況でございます。  話を元に戻しますと、二十七年二月の共済制度拡充後の近年の国の対応としては、二十七年の台風十五号で局激の指定がされた際、ハウスや畜舎等の被害が約四十億円の状況でも、今回被災地が要望している本体ではございませんが、通常の支援事業の優先採択を実施していただきました。前回の鳥取中部地震では、この対象経費につきましては約一億円ほどでございましたので諦めておりましたけれども、台風や地震と異なりまして、大雪災害では激甚になりにくいのは皆様御案内のとおりでございます。  そのような中で、今回は、地震での局激に加えまして三十三年ぶりの記録的な豪雪、さらに二十府県という多くの県で大きな被害が生じており、既にその額は少なくとも五十億円を超えていると、もうその規模に達しております。激甚であれ、台風であれ、地震であれ、豪雪であれ、被害を受けた方にとっては同じ苦しみでございます。  この過去に例のないような甚大な気象災害が発生した場合につきましては、今回、それと似た事例と整理可能ではないでしょうか。現時点で少なくとも五十億円もの被害が発生しております。前例にすると今後も同様の災害に対応せねばならないというふうな感じで消極的にならずに、ひのととりの本年におきまして、何とか選択を誤らず、むしろこれから収入保険やコスト効率化の取組が始まり対策が強化される一環として、当然みなしも含めて、共済加入を前提とした上で、五十億円以上もの大きな被害が生じた際は国としても災害の種類を問わずしっかりと万全の支援を行うと、温かいメッセージを全国の農業関係者、農林漁業関係者に発信していただきたいと思っております。  まとめますと、多くの被災農林漁業者の皆様も含め、これから関係者一丸となって農政新時代歩んでいけますように、今回の大雪被害に対し多くの県から要望がある経営体育成支援事業に特段の御配慮を賜りたく、是非、山本大臣には、最低限通常事業での優先採択も含めまして、所管の経営局へ的確な指示を出していただくとともに、豊富な人脈と強いリーダーシップ、そして農林水産業を守る最後のとりでは自分だという熱い情熱で総理や財務大臣と是非調整していただきまして、熊本地震などと同様、万全の措置を講じていただきたく切に要望させていただきますが、大臣の御決意をお願いいたします。
  8. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 今般の大雪、現在把握している範囲で、日本海側を中心に農業用ハウスの被害が生じております。被災されました農業者の皆様に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。  災害への対応につきましては、農業共済への加入など事前の備えが基本でございますが、これに加えまして、委員御指摘の営農意欲を大事にするような災害対策事業、こういったものがしっかりと整備をされていなければなりません。その意味で、被災農業者向けの経営体育成支援事業というのは大事な措置でございますが、採択要件等々ございます。そんな中での悩みの中からの御質問でございますが、私もできる限り被災者に寄り添った措置を考えていきたいと思っております。  平成二十五年十一月からの大雪被害を踏まえて、園芸施設共済につきましては、御指摘の平成二十七年二月から耐用年数の見直しや補償価格の引上げといった補償の拡充を行ってまいりました。その上で、事前の備えに加えて、委員の御要望のとおり、今般の大雪による災害にどのように対応するかにつきましては、まず、大雪における農業関係者の被害状況の把握に努めることに今力点を置いております。それを踏まえまして、総合的に関係省庁と検討をしていく所存でございます。  さらに、勇気付けられるようなメッセージをというところでございますが、今のところ、被災者に寄り添って、そして総理が言う災害被災者に対しては何でもするというそういう観点から、事後的にどのように対処するかということを見極めながら、関係各省庁、特に総務省としっかりとした議論を重ねてまいりたいというように思っておるところでございます。
  9. 舞立昇治

    ○舞立昇治君 ありがとうございました。今までで一番温かいメッセージを本当に、大臣、ありがとうございました。  是非とも、今回、地元の鳥取だけじゃなくて、渡辺委員長の地元の岐阜もそうでございます。兵庫や京都、そして山形など、本当に二十府県もの多くの県で切実な要望がございますので、是非とも前向きな対応をよろしくお願い申し上げます。  続きまして、二点目でございますが、青年就農給付金の関係につきまして質問させていただきます。  この事業につきましては、やはり農業の就業の平均年齢六十六歳を超えて非常に厳しい状況の中、世代間バランスの取れた農業就業構造にしていくために、平成三十五年までに四十代以下の農業従事者を四十万人に倍増するという目標の下で、対象要件、これにつきまして、私、原則四十五歳未満から五十歳未満にすべきだとか、親元就農も対象にすべきだとか、前年所得が二百五十万円で給付金打切りのところをもっと引き上げるべきだとか、様々な政策提案を行わせていただき、その都度、農水省には真摯に改善に努めてきていただいたところでございます。そのかいもあってか、先日の紙先生の資料にもございましたけれども、平成二十七年度には四十代以下の新規就農者が約二万三千人に増えるなど、着実に成果を上げてこられました。  さらに、この度、農業競争力強化プログラムにおきまして、青年就農給付金を含む新規就農・経営継承総合支援事業を衣替えいたしまして、農業人材力強化総合支援事業の名称となり、予算も来年度は約八億増額して約二百二億円確保されたことは評価したいと思っております。  本事業は大変重要な事業でございます。また、今回制度が衣替わりするものでございますので、是非、農業をやろうと思っている全国の若い方々に対し、この事業の説明につきまして、これまでの課題を整理した上で、今回拡充、改善した点を中心に改正内容の分かりやすい説明を大澤局長からお願いします。
  10. 大澤誠

    ○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。  まず、先生の御指摘にありました青年就農給付金事業、これ平成二十九年度から、御指摘のとおり、農業次世代人材投資事業、名前を変更する予定でございますけれども、この事業につきましては、従来、新規参入者に対する就農初期の所得確保支援という原則は踏まえながらも、御指摘を踏まえながら、現場の課題に対応した改善に努めてきたところでございます。  本年度の、二十九年度からの見直しにつきましては、昨年末にまとめた農業競争力強化プログラムに沿いまして主に二点改善をいたしております。  まず一点目ですが、課題として、新規就農者から、資金面での手当てはこの事業で確かにされているけれども、ほかに農地の確保、営農技術の習得、こういうものを総合的に支援してもらいたいというような御指摘がございました。こういうことを踏まえまして、今後、資金を活用する個人ごとに、普及員などの経営技術面でのサポートスタッフ、それから更なる資金面での公庫等のスタッフ、それから農地中間管理機構の農地のサポート、こういう三分野でのサポートスタッフというのを一人ごとに、要するに就農者一人当たり三名のサポートスタッフを付けるという体制を明確化するということにいたしまして、更に新規就農者のサポートに努めてまいりたいというのが一点目でございます。  二点目につきましては、これは資金で活用するものが、五年間、事業を使えるわけですが、なるべく早期に本格的な経営に移行していただきたいわけでございますので、そういう方を促進するために、早期に交付金を卒業する際にはグローバルGAPの取得等にも使えるような一時金を交付すると、こういうような改善もいたしているわけでございます。  さらに、この関係の事業としては、農の雇用事業、農業経営確立支援事業とございますが、農の雇用事業につきましては、これまで年間五千人利用されていまして、雇用就農の促進に役立ってきた一方で、定着率が低いというような課題もございました。こういうことを踏まえまして、今度、事業を実施する希望法人等の要件を、過去の定着率を考慮して採択の可否を判断するということによりまして、この事業の趣旨がより一層明確化するように改善をいたしました。  それから、農業経営確立支援事業につきましては、これまでインターネット上で手軽に受講できる農業経営講座の配信などを行ってまいりましたけれども、さらに、就農後に体系的に農業経営を学びたい、学び直したいというような御要望が非常に強かったものですから、二十八年度補正予算からでございますけれども、農業経営塾という学び直しの場の開講準備を支援しているところでございます。
  11. 舞立昇治

    ○舞立昇治君 ありがとうございました。  是非、更なる若い新規就農者の増加に努めていただきますように、よろしくお願いいたします。  その次に、三問目でございますが、ちょっと林業予算に移りたいと思います。  森林環境税の具体的な制度設計につきましては、来年度税制改正で結論を得る関係の話につきまして、前回、進藤先生が御質問されましたところでございますが、その前の一昨年の与党税制改正大綱で地球温暖化対策税について、木質バイオマスのエネルギー利用の本格的な普及に向けたモデル事業や技術開発、調査への活用の充実を図ることとし、経済産業省、環境省、林野庁の三省庁は連携して取り組むと記述されたことを受けまして、一昨年の大綱ということでなかなか本年度は時間が足りなかった状況でございまして、本年度は三省にとって準備、検討期間だったと思いますが、来年度からは本格的な取組をしていただけるものと期待しているところでございます。  そこで、まず、森林吸収源対策として、林野庁の森林整備事業の予算は、二十八補正、二十九当初を合わせて、昨年の二十七補正と二十八当初と比較しましてどの程度増額確保されたのか伺いますとともに、次に、エネ特会、エネルギー特会でございますが、その予算を活用しまして本年度から来年度に向けましてどのように施策や予算が拡充されたのか。さらには、本年度新規に地方財政措置されました五百億円は引き続き来年度も措置されることになったのか、何か拡充されるものはあったのか。林野庁から、今井長官からまとめて御答弁をお願いいたします。
  12. 今井敏

    ○政府参考人(今井敏君) お答えいたします。  森林吸収源対策につきましては、昨年五月に閣議決定されました地球温暖化対策計画に基づきまして、間伐等の適切な森林整備や木材、木質バイオマス利用の推進等に取り組んでいるところでございます。  そこで、お尋ねの財源措置についてですけれども、まず、間伐等を推進する森林整備事業につきましては、二十九年度当初予算案と二十八年度補正予算を合わせた予算規模は千五百十三億円となっておりまして、補正予算が増額されたこともありまして、前年度の当初・補正予算の合計額に比べまして百四十億円の増額となっているところでございます。  次に、エネルギー対策特別会計の予算についてですが、二十八年度の与党税制改正大綱におきまして、木質バイオマスのエネルギー利用や木材のマテリアル利用への活用の充実を図るとされたことを受けまして、経済産業省や環境省と連携して検討を行った結果、二十九年度から新たにCLTの木質部材を用いた建築物の整備等を支援する新規事業を計上するなど、予算枠を拡大しているところであります。  さらに、地方財政措置につきましては、与党税制改正大綱等も踏まえ、森林の整備等に関して一定の知識を持つ林業技術者の活用に要する経費を追加するなどの見直しを行った上で、昨年度に引き続き地方財政計画におきまして、森林吸収源対策等の推進として五百億円が計上されたところでございます。  農林水産省といたしましては、引き続き関係省庁とも連携を取って森林吸収源対策に取り組んでまいりたい、このように考えております。
  13. 舞立昇治

    ○舞立昇治君 ありがとうございました。  いずれも増えているということで、是非、森林整備予算につきましては、私の地元も含めまして広く全国に増額を普及させていただきますようによろしくお願いします。そして、やはり経産省や環境省の予算につきましては、なかなか林業関係者、知らないことが多いとまだまだ聞いておりますので、是非周知の面も徹底いたしまして、より改善、拡充に努めていただきますよう、地方財政措置の件も併せましてお願い申し上げたいと思います。  四問目、もう一回林業予算しようと思ったんですが、ちょっと時間がありませんので飛ばさせていただきたいと思います。林業産出額が二十六から二十七にかけてちょっと落ちているという中で、ちょっと森林整備予算が増えてもなかなかこういうところが伸びないと厳しいんじゃないかとか、そういったような質問で、林業、木材産業の成長産業化に向けて質問をさせていただきたいと思いましたが、また次回以降に譲らせていただければと思います。特用林産物の件も含めていろいろとやりたいと思いますので、また次回に譲りたいと思います。済みませんです。  その次、水産の関係に移りたいと思います。  水産日本の復活に当たりまして、水産庁を始め関係者の皆様方に、できる限り現場の要望を反映した施策、予算づくりに努力していただいておりますことに感謝申し上げたいと思います。一方、いまだ解決すべき課題は多々ありますので、一層の御活躍、御尽力をお願いしたいと思います。  一点目でございますが、この度、五年に一回の改定作業を進められている水産基本計画についてでございます。  これまでの検討過程で重要な論点は既に幅広く網羅されていると思いますけれども、以前から申し上げているとおり、昨年の年末、地元では漁船が転覆して四名が死亡、五名が行方不明の状態という痛ましい事故が発生いたしました。その際に鮮明になったのが漁船の老朽化であり、漁船建造への国の支援がなかなか十分ではないという問題でございます。  漁船の法定耐用年数は最大のものでも十二年ということでございますが、船齢三十年を超える漁船は全国に数多く存在します。例えば、遠洋沖合主体の中・大型の漁船につきましては全国に約千四百隻ございますが、船齢二十年以上が六割、二十六年から三十年経過している船が最も多い状況でございまして、いかに危険な状態で漁師さんたちが船に乗っているか、これはなかなか幾ら安全対策を講じても限界がある問題だと思っておりまして、大地で行う農林業と異なり、漁業の場合、もし漁船が故障したり転覆した場合は命に関わる問題でございますので、早急な対応が必要と認識しております。  そのような中で、漁船建造に関する必要性や重要性、緊急性は十分承知いただいていると思いますので余り長々とは話しませんが、幾ら漁港、漁場、そして漁村の環境を良くしても、漁師さんたちの生命線でございます漁船が余りに古く、そしてとても清潔とは言えない環境では、危険なことはもちろんでございますが、効率性の問題のほか、やはり漁への意欲、若い新規漁業者の確保がこれも重要課題である中で、今の状況では新たに漁業をやろう、やりたいという気になかなかなれないんじゃないかと私的には思っております。  浜の再生を確実に行い、水産日本の復活を果たすため、さらには十兆円以上とも言われる水産の多面的機能の発揮、そして食料や外交防衛上の安全保障の観点からも、漁業者がいなくなっては元も子もございませんので、漁船の老朽化問題などを契機といたしまして、漁船建造の計画的な更新やそれに対する国の重点的な支援の必要性等に関します対応方針につきまして水産基本計画の重要な柱の一つに入れていただき、現行の漁船建造に対する国の支援策を大幅に拡充していただきたいと考えますが、礒崎副大臣の御見解と御決意をお願いいたします。
  14. 礒崎陽輔

    ○副大臣(礒崎陽輔君) お答えいたします。  御指摘のように、指定漁業漁船につきましては、建造後二十年を経過したものが全体の約六割を占めておりまして、漁船の適切な更新は、水産業の体質強化と担い手確保の点からも大きな課題であると認識いたしております。  そのため、漁業構造改革総合対策事業、いわゆるもうかる漁業創設支援事業におきまして、収益性向上の実証への取組を支援いたしておりまして、平成二十八年度補正で三十四億円、平成二十九年度当初予算で四十億円を計上して、省エネ、省力化や居住性に優れた高性能漁船の導入を図っているところでございます。  また、水産業競争力強化漁船導入緊急支援事業におきまして、地域の中核的漁業者に対しリース方式による新たな漁船の導入等を支援しており、平成二十七年度補正で七十億円、平成二十八年度補正でこの倍額の百四十三億円を措置しておるところでございます。  農林水産省といたしましては、これらの事業を活用しつつ、こうしたことを通じて漁船の更新が一層進みますよう、予算の獲得に努力をしてまいりたいと思います。  なお、水産基本計画の策定についても御指摘をいただきました。水産政策審議会等の議論を踏まえつつ、現在鋭意検討しておりますので、御指摘も踏まえながら適切に対応してまいりたいと思います。  以上です。
  15. 舞立昇治

    ○舞立昇治君 ありがとうございました。  これまでも何とか拡充に努力されていることを評価しつつ、なお一層の対策の強化をしていただきますようによろしくお願いいたします。  最後でございますけれども、資源管理の問題について、二年前にも触れさせていただきましたが、再度質問させていただきます。  このクロマグロの資源管理の関係につきましては、資源保護派、いやいや現実派と、いろんな話がございましたけれども、これにつきましては冷静に科学的な根拠に基づきながら、そして高度回遊魚でありますので、日本だけじゃ対応し切れる問題じゃなく、国際的な枠組みに基づいてしっかりと資源管理をやっていく必要があると。そのためには、やはり関係者がいろいろと納得できるしっかりとした資源調査、評価が重要だということでございますが、ここのところ、この資源調査、研究評価体制の予算につきましては、二十七当初の約二十五億から二十八当初約二十八億、そして来年度当初で約三十一億円と着実に予算を増額確保していただいていることには感謝申し上げたいと思います。  なかなか時間がなくなってまいりましたので、ちょっとはしょってまいりますけれども、御承知のとおり、先ほど、クロマグロの関係につきましては、高度回遊魚であるとか国際的な枠組みだとかいろいろと言ってきたところでございます。そうした中で、現在、科学的な根拠に基づきまして、国際的な枠組みの下で二年取り組んでいるところでございますけれども、この二年ほど、日本海生まれ、南西諸島生まれのクロマグロの加入量のモニタリング調査では、二十六年から二十七年にかけて増加、そして速報では二十八年も二十七年から増加の見込みでございまして、未承認や未報告による不適切な漁獲があった長崎や三重でもクロマグロが捕れるから捕っているという状況であることからも、また二年前以上からの自主的な取組の成果もございまして、私はクロマグロの資源は少しずつでございますが着実に増加しているものと考えております。  そうした中で、本年、次の二〇三〇年までの中間目標を作成することになっている関係上、簡潔に言うと、再度目標を作るに当たりまして、現場が混乱するような、日本の水産業が衰退するような中間目標だけには絶対しないでいただきたいということでございます。当然、現場とは、漁業者だけでなく、卸、仲買、製氷、運送、飲食業等、裾野が広い水産関係者のことを指しますが、厳しい資源管理措置下で、水産日本の復活と地方創生に今関係者一同一丸となって必死に取り組んでいる中、そして資源は着実に回復してきている途上におきまして、私は今以上の厳しい管理を行う必要はないと考えておりますし、現在の取組を継続していくことでも、仮に低加入が、低加入が続いた場合でも、暫定回復目標でございます歴史的中間値、四万一千トンでございますが、これは六割以上の確率で達成可能でございます。そして、二〇三四年には平成一桁時代のかなり多く捕れた時期の約六万トンまで回復する見込みであることを十二分に踏まえるべきだと思っております。  今回、WCPFCからの示唆とはいえ、初期資源量という非現実的な仮定で、その二〇%、実に今の資源量の十倍の十三万トンでございます。それを二〇三四年までに早急に回復させなければならないといったような示唆というのは、その根拠は甚だ私は不明であり、疑問であると考えております。  まとめますと、四月にISCの太平洋クロマグロに関するステークホルダー会合の議論を踏まえまして、本年、北小委で作成することになっております次期中間目標に向け、水産庁には是非、現場の関係者に悪影響が生じないように、科学的根拠に基づいた冷静な議論を展開していただくとともに、人類そして漁業の営みは永遠に続くものでございますので、中長期的視点で現実的に取組可能な目標を作成していただくようお願いしたいと思いますが、佐藤長官の御見解と御決意をお願いいたします。
  16. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁をお願いします。
  17. 佐藤一雄

    ○政府参考人(佐藤一雄君) ただいま先生の方から御指摘あったわけでございますけれども、我が国といたしましては、ISCによる科学的な検討結果を踏まえつつ、国内漁業者に対する影響が最小限となるような次期中間目標にすべく、関係国と議論していきたいと、このように考えておるところでございます。
  18. 舞立昇治

    ○舞立昇治君 ありがとうございました。終わります。
  19. 櫻井充

    ○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井充です。  前回に引き続いて、国家戦略特区についてちょっとお伺いさせていただきたいと思いますが、国家戦略特区の目的というのはそもそも一体どこにあるんでしょうか。
  20. 川上尚貴

    ○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。  国家戦略特区の目的でございますけれども、国家戦略特別区域法第一条にあるとおり、規制改革その他の施策を総合的、集中的に推進することにより、経済社会の構造改革を推進し、産業の国際競争力の強化、国際的な経済活動拠点の形成を図るものということでございます。
  21. 櫻井充

    ○櫻井充君 そのとおりなんです。「目的」のところに、今あったとおり、「経済社会の構造改革を重点的に推進する」、「産業の国際競争力を強化するとともに、国際的な経済活動の拠点を形成することが重要であることに鑑み、国家戦略特別区域に関し、」と、そう書いてあるわけですが、どうしてこれが獣医学部の新設につながるんですか。
  22. 川上尚貴

    ○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。  お尋ねの新たな獣医学部の設置でございますけれども、これにつきましては、今治市への立地、集積を含め、我が国の創薬産業の活性化を図るとともに、食の安全の確保による畜水産業の競争力向上等を図ることを目的に行おうとするものでございます。  もう少し具体的に申し上げますと、創薬との関係で申せば、近年の創薬プロセスにおいては、基礎研究、応用研究と、人を対象とした臨床研究の間に行う実験動物を用いた研究、こういうものが重要となってきておりまして、このため、実験動物の開発や育成管理、実験動物を用いた研究の評価分析等を担うことができる獣医師の需要が高まっているというふうに承知をしてございます。  また、食の安全との関係で申せば、国境を越える人や物資の交流拡大を背景にいたしまして、人と獣、人獣共通の感染症や家畜感染症が国境を越えて拡大するリスクが大きくなってまいりまして、食の安全やバイオテロへの危機管理意識が国際的に高まる中、家畜、食料等を通じた感染症に対する危機管理、水際対策を適切に行い得る体制を確保することが食品貿易の安定的拡大を図っていく上で重要な基盤となっているというふうな認識でございます。  このように、獣医学部の設置は、創薬や畜水産業の分野で、国家戦略特区の目的である産業の国際競争力の強化、国際的な経済活動拠点の形成の寄与に合致するものというふうに考えているところでございます。
  23. 櫻井充

    ○櫻井充君 立派なことをずっとお話しされていますが、現在の獣医学部ではそれが実現できないんでしょうか。できない根拠を教えていただけますか。
  24. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。  平成二十九年一月に内閣府が行った公募に関しまして学校法人加計学園から応募のあった構想でございますけれども、これは平成二十八年十一月九日に内閣府の国家戦略特区諮問会議においてまとめられました追加の規制改革事項、これに基づいたものでございます。  教育面におきましては、今内閣府からの御答弁あったとおり、国際的な獣医学教育拠点形成、ライフサイエンスと公共獣医事に重点を置く獣医学教育拠点形成に係る構想であり、具体的な対応といたしまして、アドバンスト科目の設置、当該分野への就業を促進するための工夫、国際的な教育環境づくりが提示されております。  こうした点がこれまでの既存の大学・学部に比べまして特徴的なものであること、これは有識者を含めた今治市分科会において確認され、区域計画の認定がなされたものと承知しております。
  25. 櫻井充

    ○櫻井充君 済みませんが、質問に答えてください。委員会止まりますよ。委員会止めますからね。  私がお伺いしているのは、既存の獣医学部でできないのかということを聞いているんです。そのことについてイエスかノーかで答えてください。
  26. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) 既存の獣医学部、大学・学部に比べまして特徴的な取組、これが今回の構想でございます。  これが具体的には、トランスレーショナルリサーチやレギュラトリーサイエンスなどの先端的なアドバンスト科目の重点化、それから国際的な獣医学教育拠点形成としての、海外経験を有する教員を積極的に採用する、またアドバンスト科目の一部を英語で実施する、ないしは、そのほか公衆衛生分野への就業を促進するための体系的な体験学習と。そういったことが既存の大学・学部に比べて特徴的な取組というふうになってございます。
  27. 櫻井充

    ○櫻井充君 繰り返しお伺いします。  既存の大学ではできないんですか。既存の大学にそういうことをやらせれば済むことであって、何も特別なことでは私はないと思いますが、繰り返しになります、既存の大学ではできないんですか。
  28. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) 今回、国家戦略特区で認められたものにつきまして私どもとして対応しているものでございまして、既存の大学・学部に比べて特徴的な取組を行うということでございます。(発言する者あり)
  29. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  30. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。  この際、委員長より申し上げます。  政府は、質疑者の質問に的確、適切にお答えいただくようお願いいたします。
  31. 川上尚貴

    ○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。  先ほど文科省の方からも御答弁ございましたけれども、新しいニーズがあるわけでございます。それについて、これまでの学部では十分に対応ができていないというところで今回御議論があったわけでございます。  その中身としまして、先ほど文科省からもお話ございましたけれども、地域での水際対策や先端ライフサイエンス研究などについての新たに取り組むべき分野のニーズが新しく出てきているということ、それから、これは農水大臣の方からも以前御発言もいただいたところでございますけれども、例えば感染症に対する水際対策を担う産業動物獣医師の確保が困難な地域が現に存在しておって獣医師の地域偏在が存在していること、さらには、先ほど文科省さんからもお話ございましたアドバンスト科目等々の充実した教育というのがなかなか今できていないということ、こういうことを踏まえまして、今回の特区の諮問会議におきまして、広域的に獣医学部が存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とするというような判断がなされたということでございます。
  32. 櫻井充

    ○櫻井充君 広域的に要するにそこに獣医師がいないのと、今ずっと理由言ったのは全く別物ですからね。  それから、済みませんが、現時点において、例えば何でもいいんです、SARSでも鳥インフルエンザでも結構ですが、水際対策はやってきているんですよ。そうすると、今までの水際対策は不十分だったということになるんですね。  もう一点、もう一点申し上げておきますが、何か新しいことに対応しなきゃいけないというのはこれは当然のことなんですよ。じゃ、そのために新しい大学全部つくるんですね。ほかの大学が新しいことをやろうとするんじゃなくて、新しい大学つくって全部対応するということですね。そういうことですが、それでいいんですか。
  33. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 誰がお答えになりますか。
  34. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。  今般の獣医学部につきましては、新たな需要を踏まえて、全体的な需要の動向も踏まえて新設を可能とするということで対応したものでございます。それにつきましては、地域の偏在ということもございます。それで、全体的な需要のこと、それから空白地があるということで、一校に限り新設を可能とするということにしたものでございます。
  35. 櫻井充

    ○櫻井充君 済みませんが、地域の偏在で四国が一番足りないというわけではありません。これは、小動物に関してもいろいろ衆議院でも議論になっていますが、まずそこは全然違うということだけは申し上げておきたいと思います。  それで、今まで獣医学部を卒業された方が、例えばここに書いてあるライフサイエンスとかで新しい薬とかを作られている方がいらっしゃるかどうか、それを御存じでしょうか。
  36. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) 今データがございませんので、お答えできません。
  37. 櫻井充

    ○櫻井充君 今までの言い方だと、要するに、新しいライフサイエンスの分野で獣医学部を卒業された方がまるで何もやってこなかったのように御答弁されています。  ちなみに、アステラス製薬の前の前の社長さんか会長さんになられるかと思いますが、この方は獣医学部の卒業ですからね。獣医学部の卒業でアステラスの社長も務められて、新薬を二つ作られています。もう既にこういうことはやられているんですよ。  ですから、皆さんがおっしゃっているような理由は、結局は、ここに獣医学部を新しくつくるために後付けで理由を付けた、それに、もう本当にそのことしかないんですよ。だって、実際に国家戦略特区のところで八代さんが何でもいいから理由をつくれと、そうすると、国際医療福祉大のときと同じように、特別なものをつくれば認められるんだから特別なことを付けろよといってやっただけの話じゃないですか。何でこんなことが起こるんでしょうか、私は非常に不思議でならないんですが。  ここのところについて、一校に限るというふうに認められているんですが、じゃ、いつ、どこで、誰が決めたんですか。元々これについて一校とは一つも出ていなかったのにもかかわらず、内閣総理大臣と文部科学大臣の名前で一校に限るというふうに決めてまいりました。これはどこで誰がどう決めたのか、教えてください。
  38. 川上尚貴

    ○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。  一月四日の告示で決めたというふうに承知してございます。
  39. 櫻井充

    ○櫻井充君 済みません、告示って決めることですか。日本語正しく言ってください。告示って決めることですか。
  40. 川上尚貴

    ○政府参考人(川上尚貴君) 告示という形で決められたというふうに承知してございます。
  41. 櫻井充

    ○櫻井充君 繰り返します。告示という意味はどういう意味ですか。告示という意味はどこですか。
  42. 川上尚貴

    ○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。  全体として、この一校に限るという決定の経緯ということで申し上げますと、獣医学部の設置につきましては、全体の獣医師の需要も踏まえ、また長年実現できなかった岩盤規制の改革に対する慎重な御議論もあったということから、一校に限る制度改正ということで一月の四日の告示ということになったというふうに承知してございます。
  43. 櫻井充

    ○櫻井充君 済みませんが、この国家戦略特区における獣医学部新設において、ワーキンググループ、諮問会議、区域会議、今治市分科会において、一度も一校に限るとは全く議論になっていないんです。  どこで、いつ、誰が決めたんですか。ちゃんと答弁してくださいね。(発言する者あり)
  44. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  45. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
  46. 川上尚貴

    ○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。  一月の四日の告示は、内閣府と文科省の共同告示でございます。共同で決めたということでございます。
  47. 櫻井充

    ○櫻井充君 いつどこで決めたんですかと。誰がどういう形でどこで議論して決まったんですかと。先ほど申し上げたとおり、いろんな会議体があるけど、そこの中で一つも議論が出ていなくて、急に一月四日にそうなったんです。誰が決めたのかと聞いているんですよ。(発言する者あり)
  48. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  49. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
  50. 川上尚貴

    政府参考人(川上尚貴君) 再度お答えを申し上げます。  この一校に決めたことにつきましては、先ほどもちょっと申し上げましたように、全体の獣医師の需要を踏まえ、また、長年実現できなかった岩盤規制の改革に対する慎重な御意見もあったということから、省庁間の調整を経まして、文科省内閣府の共同告示という形で一月四日に決めたということでございます。
  51. 櫻井充

    ○櫻井充君 資料の提出をお願いします。そこで文科省と各省庁でのやり取りがあったというふうに今説明がありましたから、それのメモでも結構でございます。文書にて提出をお願いしたいと思います。
  52. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 後刻理事会で協議いたします。
  53. 櫻井充

    ○櫻井充君 なぜこういうことを申し上げているのかというと、特区を利用して大学をつくってきているわけです。国際医療福祉大学も本当は、例えば医師会を始めとして大学関係者もみんな反対していました。これは厚生労働省文部科学省も反対しておりました。その中で、でき上がってきた。獣医学部も全く同じで、獣医師会も反対してきている、文部科学省も、それから農水省もおかしいと思っているけど、でき上がってきていて、用地は、これは国際医療福祉大の場合には二十三億程度ですが、無償譲渡され、それから、この獣医学部に関しても三十六・七億円相当が無償譲渡されると。それから、市の負担がありまして、医学部の場合には建設費百六十億のうち八十億が補助され、さらに病院用地造成費用のために十億円程度補助金が出ていると。それから、獣医学部に関して言うと、最大で九十六億円の補助金が出ていると。  これ、真っ当に造られているのならいいんですけど、これ税金ですよ。公的なお金ですよ。そういうことをやっていいのかどうかということだと私は思っているんです。  それで、今日は総理がいらっしゃいませんから、皆さん参考のために聞いておいていただきたいと思いますが、総理が挨拶に行った学校というのは、御自身が卒業された大学に二回行かれています。それからあとは防衛大学など、要するに公的なところにも行かれていますが、なぜかよく分かりませんが、学校法人加計学園五十周年式典で挨拶をされ、千葉科学大学というのは、これも加計学園グループですが、開学十周年の看護学部の開設記念式典で挨拶をされてきていると。  要するに、特別な関係にあるんですよ。元々が留学先で知り合っている方ですし、それから、森友学園と同じように、安倍昭恵夫人がこのグループの幼稚園の名誉園長も務められていると。ここの決定の名前は総理大臣文部科学大臣の名前になっていることと、国家戦略特区のトップは安倍総理大臣ですから、何らかの関係があるからこうやって特別に認可されてしまうんじゃないかと私は思えるような節があるんですが、政治家のこういった、何というんでしょうか、介入があったんでしょうか。これについてお答えいただきたいと思います。
  54. 川上尚貴

    ○政府参考人(川上尚貴君) 今回の獣医学部の新設についてでございますけれども、まさに当該自治体からの熱意ある具体的な特区提案に基づきまして、関係省庁等との実務的な議論、調整を経て、省庁間合意が得られたものについて措置をしたということでございます。
  55. 櫻井充

    ○櫻井充君 済みませんが、熱心な要望は今までもずっとありましたが、特区では認めてこられませんでした。特区では認めてきていないんですよ。文部科学省、それでいいですよね。
  56. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) 今治市からの御提案でございますけれども、これは平成十九年、構造改革特区の方に御提案がございまして、これにつきましては、入学定員につきまして認めてございません。ただし、特区ではない形での提案の実現に向けて当方として対応を検討する旨、協力者会議を設けるなどして検討をしてきたわけでございます。
  57. 櫻井充

    ○櫻井充君 今お話があったとおり、特区で認めてこなかったんですよ。つまり、それに値するものではなかったからです。それがなぜ国家戦略特区になると認められることになるんですか。
  58. 川上尚貴

    ○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。  新しいニーズということでは、先ほど文科省からもお話のあったとおりでございますけれども、そのような獣医師を取り巻く状況は近年になって大きく変化するという中で、最終的に、広域的に獣医学部が存在しない地域に限り今回新設を可能とするというふうにしたということでございます。
  59. 櫻井充

    ○櫻井充君 広域的に存在しないと言っていても、元々は全国的見地から対応することが適切であると、これが文部科学省の見解なんですよ。そうやってやってきているのを誰かの力でねじ曲げたとしか思えないのが今回の国家戦略特区なんですよ。  こういうことをやっていて本当にいいのかどうかです。私はおかしいと思うんですよ。誰かの力でこうやってゆがめられていって、隣の国の韓国が利害関係だといって、何というんでしょうか、こちら側からすると朴大統領おかしいんじゃないかと、そういう話をされている方もいらっしゃいますが、我が国でも同じことが起こっているということですよ。  こういうことを変えていかない限り何とも私はならないんじゃないかと思いますが、その特別な人たちを養成するといって、例えば医学部の場合には定数二十、特別枠設けました。これは三省合意の中でそういう二十の枠を特別枠つくっていますが、今回の獣医学部では特別枠はあるんでしょうか。
  60. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。  加計学園の方から応募があった構想でございますけれども、これは国家戦略特区として新設する獣医学部の入学定員百六十名がライフサイエンスや国際的視野で公共獣医事などに取り組む獣医師を養成する旨の記載がございます。
  61. 櫻井充

    ○櫻井充君 そうはいったって、卒業した後、普通の獣医師になることは可能ですよね。
  62. 松尾泰樹

    ○政府参考人(松尾泰樹君) 想定されますのは、先ほど申し上げましたライフサイエンス分野、国際的視野での公共獣医事でございますが、個々の学生の就職につきましては職業選択の自由がございますため、結果として、新たな分野以外の分野に対応する人材となること、これを妨げることは難しいと思います。  したがいまして、内閣府及び農水省と検討を行いまして、全体の獣医師の需給を踏まえまして、広域的に獣医系養成大学の存在しない地域の一校に限り新設を可能とするとしたところだというふうに理解をしてございます。  今後とも、三府省におきまして、獣医師の需給の動向を踏まえて十分な検証を行っていくということになろうかと思います。
  63. 櫻井充

    ○櫻井充君 もう時間が来たので終わりますが、とにかくこういう形でゆがめて行政を変えていくということは僕は本当おかしいと思っているので、役所の皆さんもこういうことをやりたくないことは重々承知しておりますが、こういうことがこれからないようにきちんとまたチェックをさせていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。
  64. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 大変お疲れさまでございます。民進党・新緑風会の徳永エリでございます。  私も六年半、農林水産委員としてこの委員会に出席をいたしておりますけれども、この委員会が止まるということはほとんどないわけでありまして、そもそもが農林水産業の振興のために前向きな建設的な議論をするのがこの場でありますので、疑念を抱かれてこういう委員会が止まるようなことが起きたりしないように、役所の方々も誠実に答弁をしていただきたいと思いますし、そもそもこういうふうになるのはどこに原因があるのかということを与党の先生方にもしっかりと受け止めていただきたいということを申し上げたいと思います。  さて、大臣ももう御存じだと思いますけれども、トランプ政権のUSTRの代表に指名されているロバート・ライトハイザー氏は、十四日に米国議会の上院での公聴会の中で、米国の農産物輸出で日本が第一の標的になると発言をいたしました。これを受けて、米国の畜産団体、それから米の団体などが日本のFTA交渉に踏み出すように求める共同書簡を発出したということであります。  農林水産大臣として、このロバート・ライトハイザー氏の発言、それから米国の農業関係の団体の動き、どのように受け止めていらっしゃるでしょうか。
  65. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 米国の閣僚人事の議会承認の手続の一つでございます公聴会、ここの場におきまして、ライトハイザー次期USTR候補の発言がございました。しかしながら、先日の日米首脳会談における一連の会談を含めまして、米国政府から二国間のFTAについての要請はいまだありません。そしてまた、米国内で米国の農業団体等が発出した書簡もあるということは存じ上げていますけれども、これへのコメントはする立場にございませんので控えさせていただき、いずれにしましても、日米間の経済関係につきましては、今後、経済対話の中で議論を深めていくことになるというように合意していると承知しておるところでございます。
  66. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 今、経済対話の中でとおっしゃいましたけれども、これ大変な問題だと思います。来月、第一回の会合が行われまして、麻生財務大臣とペンス副大統領との経済対話の会合が行われるということですけれども、第一回目は農業分野は議論しないというふうに聞いておりますが、経済対話の中でというお話ですと、今後、農業の分野も議論されることになるんでしょうか。となると、この経済対話が事実上の日米のFTAになるのではないかということを大変懸念していますけれども、いかがでしょうか。
  67. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) この経済対話でございますが、麻生財務大臣とペンスさんの間で三つの分野、これをしっかりと議論していくと、そう合意されておりまして、一つはマクロの経済政策、二番目がインフラ投資やエネルギー分野での協力、三番目が貿易・投資ルールということでございます。現在まで調整しておられるわけでございますが、農林水産省の関係する分野はこのワシントンでの会合の中にはなかったということで、農林水産省は次官級を呼ばれていないという整理でございます。  いずれにしましても、日米経済対話の具体的な構成内容につきましては、引き続き両国間で調整をしていくものでございまして、外務省とはしっかりとした連携を取りながら対処してまいりたいというように考えておるところでございます。
  68. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 農業の交渉のことをお聞きしたら、今後、日米対話の中で議論されていくと大臣おっしゃったんですよ。ですから、今後この日米対話の中で農業の分野のことも議論されるということですね。
  69. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 段階を踏んで、そして農業分野に言及がある時期が来るというように予測しております。
  70. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 いずれ来るということで間違いないですね。
  71. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) これは日米間の経済協議の中で重要な項目でございますので、私はいつ、いつにということは、私は所管でありませんから申し上げるわけにいきませんが……(発言する者あり)いやいや、所管というのは、違います、違います、その所管じゃありませんよ。総合的なスケジュールを決めるという意味での所管ではございません。その意味では、今、岸田外務大臣が鋭意御努力されているというように承知しております。
  72. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 スケジュールを決めるところに入らないというのも変な話ですけれども、とにかく、農業分野もこの日米経済対話の中で議論される可能性があるということは、やはりFTAと同じようなものであるというふうに受け止めざるを得ませんし、大変危機感を感じております。  先日、国会の中で超党派の会合がありまして、そこに米国の弁護士さんのトーマス・カトウさんという方に来ていただきました。米国のトランプ政権は、法人税減税とそれから相続税の廃止をしたいということでありまして、この減税分を日米の貿易赤字、これをゼロにすることで補填したいと言っているそうですから、相当厳しい内容がこの農業分野で突き付けられるのではないかということを大変懸念をいたしておりますので、農林水産大臣として、農業をしっかり守るというお立場で頑張っていただかなければ困るんです。もうTPPの水準でもぎりぎりですから、あれ以上高い要求をされたら、とてもじゃありませんけれども日本の農業続けていけません。大臣、いかがですか。
  73. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 私も、国益をしっかり守って、センシティビティーに配慮しながら頑張るつもりでございますので、いたずらにアメリカで圧力が掛かったからということによって譲るつもりは全くありませんので、よろしくお願いします。
  74. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 譲るつもりは全くないとおっしゃいました。皆さん、聞きましたね。是非、大臣のお言葉を信じたいと思いますので、しっかりしていただきたいと思いますし、また、このFTAと日米の経済対話の関係についてもまた明らかにしていきたいというふうに思っております。  ちょっと時間がないので進んでいきたいと思いますが、このTPPが発効しなくなったことによっていろんな影響があると思いますが、一つだけ確認させていただきたいと思います。TPPの合意に伴って、本来はTPPと関係のない日本のWTOでの米に関する約束で、ミニマムアクセス米の運用改善がされました。皆さんのお手元に資料を配りましたけれども、並行協議は、TPPが発効しなくても法的拘束力はないけれども日本の判断で進めていくということでありましたが、このサイドレターに書かれているミニマムアクセス米の運用改善、これは行うのでしょうか、それともやらないのでしょうか、はっきりしていただきたいと思います。
  75. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) WTO枠内の中粒種・加工用SBS六万トン、これについての御指摘でございます。  まず、TPP協定に記載された国際約束ではございません。しかしながら、TPP交渉の機会を含めて様々な意見交換の場において、国内の実需者や輸出国等から要望があったことを踏まえまして、我が国として主体的に実施することといたしました。TPP大筋合意、平成二十七年の十月五日と同時に公表したところでございます。  こうした経緯も踏まえまして、中粒種・加工用SBSの実施時期につきましては、今後、米をめぐる国内外の諸情勢を踏まえながら慎重にこれから見極めてまいりたいというように思っております。
  76. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 昨日、農林水産省の御説明ではやらないと、はっきり言えますねと、やらないというふうにおっしゃっていたんですけれども、これ、米国に配慮して運用するということを今大臣はおっしゃったということでよろしいんでしょうか。これ大問題だと思いますよ。
  77. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) この御質問は、WTO枠の中粒種・加工用SBS六万トンを合意したということは……(発言する者あり)いやいや、枠内で、WTOの枠内、七十七万トンの枠内で合意したということを先ほど申し上げた次第でございます。  そして、もう一つ、あえて申し上げるならば、交換公文の取扱いについて更に申し上げますと、TPP協定が発効しない場合、米の米国、豪州の国別枠などTPP交渉において合意された関税分野の措置は実施されませんということでございます。  また、米の国別枠の運用を含めた交換公文、いわゆるサイドレター、これにつきましては、TPP協定の発効時に効力を生ずるものというようにTPPの中に明記されておるわけでございます。そして、このため、TPP協定が発効しない場合は当該交換公文についても発効しないということになるわけでございます。  以上でございます。
  78. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 じゃ、TPPが発効しなければ、この米国に配慮した運用改善はなされないということでよろしいですね。七万八千四百トンは追加輸入しないということでよろしいですね。
  79. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) そのとおりでございます。
  80. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 ほっといたしました。  それでは、次の質問に行きたいと思います。  平成二十九年度の農林水産関係予算の総額は、二十八年度より二十億円減の二兆三千七十一億円です。直近の最高だった平成十二年度三兆四千二百七十九億円から一兆円以上も減額されています。  二十九年度予算、非公共は前年度対比の九九・四%、減額になっていますが、公共事業費は前年対比の一〇一・一%、そしてその中でも農業農村整備事業は三千八十四億円で前年度比のプラス、一〇四・一%です。しかも、農業農村整備事業関係予算として見ると、二十八年度より二百億円増の四千二十億円、農山漁村地域整備交付金のうち農業農村基盤整備分七百一億円、農地耕作条件改善事業二百三十六億円が含まれています。これに平成二十八年度第二次農林水産関係補正予算、農業農村整備事業一千五百八十億円と農地耕作条件改善事業百七十二億円を加えると、合計で五千七百七十二億円になります。  平成二十一年度、自民党さんが至上命題としていた平成二十一年水準に戻していくということが今回実現できたということになるわけでありますけれども、もちろん、生産性の向上、それから災害対策、老朽化対策でそれだけ事業費が必要だということはよく分かりますけれども、今国会では土地改良法等の一部を改正する法律案が審議されることになっています。中間管理機構が借り入れている農地について、農業者からの申請によらず、都道府県が農業者の費用負担や同意を求めずに基盤整備事業を実施できる制度を創設しますが、その理由として、基盤整備が十分に行われていない農地については担い手が借り受けないおそれがある、貸し付けた所有者は基盤整備のための費用を負担する用意はなく、このままでは基盤整備が滞り、結果として担い手への農地の集積、集約化が進まなくなる可能性があるとしています。  これまでも、中間管理機構との連携では、集積率八割を目標に多額の予算が使われています。公共予算の農地整備事業と中間管理機構との連携は予算額ベースで平成二十七年度は四割、五百六十六億円のうち二百四十七億円が配分されました。  二十八年度の配分は予算額ベースで何割なのか、そして二十九年度の機構絡みの配分はどのくらいの見込みになるのか、お答えいただきたいと思います。
  81. 大澤誠

    ○政府参考人(大澤誠君) 御指摘の農地整備事業、公共事業に関係します予算額ベースでの機構絡みの配分ということでございますが、見込みでは約五割、大体今積み上がっている段階で二百十七億円程度になる見込みでございます。
  82. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 二十九年度の見込みはいかがでしょうか。
  83. 大澤誠

    ○政府参考人(大澤誠君) 失礼いたしました。  二十九年度はまだ見込みとしては数字は把握してございません。
  84. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 今国会で法案が審議されて、恐らくまた予算が相当使われるんじゃないかと思いますが、あくまでも老朽化対策とかそれから災害対策とか生産性の向上という部分に視点を置いていただいて、しっかりと既存の農家の方々、その農地を整備するために使っていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。  借り受ける担い手が、米を作るのか、野菜を作るのか、どういう目的でその農地を使うかどうかも分からないのになぜ先に整備するのかというのも非常に不思議ですし、それから、以前も御質問させていただきましたけれども、農業法人化する場合などは出し手と受け手が同じ場合もあります。それはいいとしても、ともするとこの制度を悪用される可能性もなきにあらずということで、そこもしっかり考慮していただきたいと思いますし、今日は時間がないので法案審議のときにいろいろと御質問させていただきますが、お金を使って基盤整備はしたものの、結果、借り手が付かず、そのまま塩漬けになってしまうという可能性も十分にあるのではないかということも御指摘をさせていただきたいと思います。  次に行きたいと思います。  米の直接払い交付金、十アール七千五百円が今年度をもって廃止になります。稲作農家への影響について農林水産省の見解をお伺いいたします。
  85. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 米の直接支払交付金につきましては、平成二十五年末の経営所得安定対策の見直しの中で、米は麦、大豆等と違って十分な国境措置がございます。諸外国との生産条件の格差から生ずる不利益はないという認識でございます。そして、全ての販売農家を対象としているこの制度では、農地の流動化のペースを遅らせる側面がございます。また、米につきましては、潜在的な生産力が需要を上回っている状況等にあること等の政策的な課題があるというように思っております。  このため、米の直接支払交付金は平成二十六年産から単価を削減させていただき、平成二十九年産までの措置とした上で、その間、強い農業の実現に向けまして、農地中間管理機構による担い手への農地集積、あるいは需要のある麦、大豆、飼料用米の生産振興を図ることによって農地のフル活用を図るなど、前向きな政策を強化させていただきました。このような中で、二十七年産、二十八年産におきましては、各産地における主食用米から飼料用米を始めとする作物への転換が図られることによりまして、二年連続で全国の過剰作付けが解消されました。  米の需給及び価格は現在安定してきておりまして、米の直接支払交付金が廃止される三十年産以降におきましても引き続き農業者が安心して需要に応じた生産に取り組めるよう環境が整ったと、こう認識しておりまして、今後ともこうした米政策、しっかりと進めさせていただきたいというように思っております。
  86. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 稲作農家の心配は、直接払い交付金は生産数量目標に即して生産を行う場合に交付されていたので、その目標を皆さん守っていましたけれども、直接払い交付金が廃止されたら生産者が作りたいだけ作ってしまって米が余る、そして結果、米価が下がるということになるのではないかということです。また、飼料用米の需要や生産、水田活用の直接払い交付金が今後どうなるのかということも心配な材料です。  政府は、飼料米の潜在的な畜種別利用可能量は少なくとも四百五十万トンに上ると試算しています。そして、平成三十七年度百十万トンの達成に向け飼料用米の生産拡大を推進することとしていますけれども、飼料用米の生産の進捗状況と今後の見通しについてお伺いしたいと思います。
  87. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 三十七年度までの飼料用米の交付単価について維持できるかどうかという特に御指摘があったと、こう認識しておりますが、我が国におきましては主食用米の需要が毎年おおむね八万トンずつ減少しているわけでございます。食料自給率、食料自給力、あるいは飼料自給率の向上を図るためには、主食用米から麦、大豆、飼料用米などへの転換によりまして水田のフル活用を進めることが重要であろうというように思っております。  こうした中、水田活用の直接支払交付金につきまして、二十九年度予算案において、麦、大豆、飼料用米などの戦略作物助成の単価を維持して、前年対比七十二億円増となる三千百五十億円を計上したところでございます。三十七年に百十万トンとする生産努力目標を掲げておるわけでございますが、この水田活用の直接交付金の単価につきまして、毎年度の予算編成過程において決まるわけでございますけれども、これに予断することなく、しっかりとこの価格を守っていきたいというように思っております。  そして、見通しでございますけれども、今後の見通しは、二十八年産において百二十万トン程度の受入れが現在飼料業界から可能であるというように主要四団体から申入れをいただきました。安心して生産に取り組んでほしい旨の励ましもございました。今後とも、十分な需要があるとのメッセージが公表されたわけでございますので、需要に応じた生産拡大を図る必要がございます。  政府といたしましては、まず、水田活用の直接支払交付金による支援、多収品目の開発導入、新たな栽培体系の実証、畜産農家への供給に至る流通の効率化、こうした取組を行いまして、二十五年の十一万トンから平成二十八年には四十八万トンに達する見込みでございます。今後とも、飼料米の生産努力目標の確実な達成を目標としつつ、生産コストの低減あるいは飼料用米を給与した畜産物の高付加価値化を通じた販売価格の向上、こうしたことができるように努力してまいりたいというように考えるところでございます。  以上です。
  88. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 今御説明をいただきましたけれども、二十九年度の関連予算として、水田活用の直接払い交付金、三千百五十億円が計上されています。農業競争力強化プログラムの実現に向けて、飼料用米の交付単価を減らす、あるいは廃止するということは少なくとも平成三十七年まではないということを確認させていただいてもよろしいでしょうか。
  89. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 単年度単年度の予算編成でやることはもう御存じのとおりでございますが、私ども減らすことは決してあり得ないというように思って財政当局としっかりと連携してまいりたいというように思っております。
  90. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 確実性がないので皆さん不安になっているんだと思うんですけれども、今大臣のお言葉にありましたけれども、減らすことがないようにしっかり取り組んでいきたいということですから、本当にしっかりとこの水田活用の直接払い交付金、飼料用米の生産が続けられるようにお願いをしたいということを改めて申し上げたいと思います。  ちょっと時間がなくなりましたので、一つ飛ばさせていただきます。  米の直接払い交付金が今年度で廃止になるわけですが、七百十四億円、これを何に振り向けるかということなんですけれども、一つ提案をさせていただきたいと思います。  先日、NHKの放送で業務用米が足りないという話がありまして、それが国の政策によって飼料用米を作っていることとブランド米を作っていることで米の価格が上がってしまったと、このことが影響しているんじゃないかということなんですけれども、そういったことも受けて、私は産地交付金を見直していただいて予算を振り向けていただきたいと思うんです。地域の事情に応じた生産ができるようにしていただきたいんですね。  業務用米が足りないということですから、直播などの高い技術を活用した低コスト米の生産に充てるとか、それから世界的にも大変評価が高くなった日本酒、酒米や、それから特別な肥料などを使わなければいけない有機米の生産、こういったものをしっかり支援をしていただきたいと思います。  恐らくこの七百十四億円、財務当局からの削減圧力の標的になると思いますけれども、強い意思を持ってこの七百十四億円をしっかりと農業者のために使っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  91. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 先ほど御指摘の業務用米の不足感、こうした、米が需給バランスが全体としては取れておるものの、中食あるいは外食等のユーザーからは希望する価格で調達が難しいというような御指摘でございます。  また、委員おっしゃるように、この直接支払交付金で余剰になった財源をうまくこうした施策に転用できるかどうか、これも含めて検討してまいりたいというように思っております。
  92. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 日本は瑞穂の国でありますから、是非米に振り向けていただきたいということを繰り返しお願いを申し上げたいと思います。  最後になりますけれども、実は、私の地元北海道の鉄道会社JR北海道は昨年十一月に、単独では維持困難な線区十路線十三区間、千二百三十七キロを公表いたしました。これ、北海道の鉄道のおよそ半分なんです。半分が見直しの対象になっているんです。JR北海道は、道庁や関係自治体と廃止も含めた事業範囲の見直しに向けて話合いをしています。しかし、この問題は旅客だけの問題ではないんですね。見直し対象の十三区間のうち四区間では、貨物列車が運行していて、道東や道北の農産物を関東や関西を中心に運んでいるんです。  お手元に資料をお配りしましたので見ていただきたいと思いますが、これ最後の三枚目の資料なんですけれども、ここに見直しを検討されている線区が記されております。三十五万トンのタマネギ、十万トンのバレイショ、これが鉄道貨物がなくなってしまったら全国に届かなくなってしまうと。ほかにもいろいろあります。水産物、林産物、いろいろございます。  以前もこの委員会でお話しさせていただきましたけれども、全国的にトラック不足、運転手不足であります。北海道でも農産物を運ぶトラックが不足しているという声が各地で上がっています。そんな中、物流業界における労働力不足に対応するという観点から、この鉄道貨物輸送への期待が大変に高まっているということはもう皆さんも御案内だと思います。鉄道貨物の優位性、特に食料基地である北海道における重要性について国土交通省にお伺いしたいと思います。
  93. 水嶋智

    ○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。  貨物鉄道は、二酸化炭素排出量が営業用トラックに比べますと約八分の一ということでございまして、地球環境に優しいということでございます。また、それに加えまして、貨物列車一編成で営業用トラックの六十五台分の貨物を輸送できるということでございまして、物流の生産性向上を図るという上でも重要な役割を担っておるということでございます。こうした観点から、農産品の輸送を含めまして貨物鉄道へのモーダルシフトを進めていくことが重要であるというふうに考えているところでございます。  また、特に北海道との関係におきましては、貨物鉄道は、北海道から全国の消費地に向けてタマネギやジャガイモなどの農産品を始めといたしまして多岐にわたる物資を運んでおるということでございまして、安定的に食料品を供給するライフラインとして重要な役割を担っているというふうに認識をしております。  国土交通省では、昨年十月に施行されました改正物流総合効率化法というのに基づきまして、農産品を含めた貨物の輸送につきまして、貨物鉄道へのモーダルシフトを行う取組を認定いたしまして、認定を受けた計画に基づく事業につきましては運行経費の一部の補助を行っているということでございます。  また、二十九年度予算におきましても、新規に環境省と連携をいたしまして、最新の鮮度保持技術を活用した冷蔵・冷凍コンテナの導入に対する補助を設けたいというふうに考えているところでございます。これによりまして、貨物鉄道で輸送される農産品の鮮度が向上することに加え、従来は貨物鉄道による輸送が難しかった農産品も今後は貨物鉄道により輸送できるようになるのではないかというふうに考えているところでございます。  引き続き、農林水産省とも連携をいたしながら、貨物鉄道を利用した農産品の効率的な輸送の促進に取り組んでまいりたいと考えている次第でございます。
  94. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 ありがとうございます。  そうなんです。貨物列車が一回走れば十トントラック六十五台分の荷物が運べるんです。つまり、一人の運転士さんで六十五人分の仕事ができるということなんですね。  昨日、農水、それから経済産業省、国交省でつくる農産品物流対策関係省庁連絡会が中間取りまとめを公表いたしました。ここにも鉄道それから船舶へのモーダルシフトというのが盛り込まれております。農林水産省も農業団体などの声を受けて、平成二十七年度から物流関連の予算を計上いたしました。どういう予算で、平成二十九年度はどのくらい計上されているのか、お伺いします。
  95. 礒崎陽輔

    ○副大臣(礒崎陽輔君) お答えいたします。  農水省では、青果物流通の合理化、効率化を図るため、平成二十七年度予算において青果物流通システム高度化事業を措置し、トラックから鉄道への輸送手段の転換や、段ボール箱から鉄コンテナへの切替え等による流通コストの低減に向けた実証支援を進めるとともに、こういった合理化、効率化につながる取組について、現地勉強会やセミナー等の開催を通じた情報発信を行ってきたところでございます。北海道でも本事業による取組が実施されており、トラックから鉄道への転換等による輸送コストの低減が図られております。  青果物流通をめぐる状況は、トラックドライバーの不足等により依然として厳しいことから、平成二十九年度においても青果物流通システム高度化事業を引き続き実施し、青果物の流通体制の強化に努めてまいる考えでございます。
  96. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 ありがとうございます。  鉄道は一本につながっていなければその機能を十分に発揮することができません。分断されてしまっては効率も大変に悪くなってしまいます。トラックから鉄道へ、船舶へ、あるいは航空機へ、抜本的な物流体系をこれから見直していかなければいけないというときに、北海道から鉄道がなくなってしまっては大変なことであります。  是非とも、国土交通省だけではなくて経産省も、それから環境面からは環境省も、特に農林水産省は、農産品物流の効率化、これ農業競争力強化プログラムの中にも入っていますので、しっかりと北海道の鉄路を守るということに応援をいただきたいということを申し上げたいと思いますが、大臣から一言応援のメッセージをいただいて締めたいと思います。
  97. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 簡潔に御答弁をお願いします。
  98. 山本有二

    国務大臣山本有二君) 農林省で大手のトラックの経営者の方に御講演をいただきました。その方も北海道について鉄道の活用ということをかなり期待をされておりまして、言わばモーダルシフト、そういった観点から、北海道貨物輸送について我々は、食品流通、特にタマネギ列車等、大変重要なものであるという認識の上に立って頑張っていきたいと思っております。
  99. 徳永エリ

    徳永エリ君 ありがとうございます。終わります。
  100. 竹谷とし子

    竹谷とし子君 公明党竹谷とし子です。  前回に引き続き、最初に都市農業振興に関連して質問をさせていただきます。  都市農業は、都市の住民に新鮮な農作物を供給するという役割にとどまらず、市民農園や食育、防災、福祉など多面的な機能があります。都市の住民にとって重要な機能を持つ都市農地を確保するため、また都市農業振興のために、意欲能力のある者への都市農地の貸借を進めていく必要があると考えております。現在は貸借すると納税猶予が適用されなくなるため、進んでいません。この改善を都市農家の皆様が強く求められております。  昨年来、公明党都市農業振興プロジェクトチームでこの問題について議論してきた際に、保全すべき都市農地について貸借しても相続税納税猶予の継続を認めることとする場合に、三大都市圏特定市以外の市町村で適用されている二十年間の営農継続による相続税の免除措置の調整、これが必要と説明を受けてまいりました。  この件についてどのように対応をしていくのか、農水省に伺います。
  101. 細田健一

    大臣政務官細田健一君) ありがとうございます。  改めまして、竹谷先生におかれましては、都市農業の振興について大所高所から御意見をいただいていることに、まず改めて心から御礼を申し上げます。  私ども、先生と同様、都市農地の利用については、市民農園や学童農園、福祉農園としての利用など様々なニーズがあり、このようなニーズに対し、所有者以外の者による利用ができれば都市農地の一層の有効活用が図られるものと、こういうふうに考えております。この点では先生の御認識と全く認識を共有をしております。したがって、この所有者以外の者による利用の阻害の要因というのがございますが、これをできるだけ取り除くという方向で検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。  今御指摘ございましたいわゆる相続税の納税猶予制度の適用でございます。確かに御指摘であったとおり、三大都市圏の特定市あるいは三大都市圏の特定市以外の部分で様々な制度の差がございまして、これが一つの阻害要因になっているのではないかというような御指摘がございます。これについては、平成二十一年の農地法の改正等々について農業振興地域等の農地に関してある一定の措置がとられたと認識をしておりますが、このような措置を、このような前例を踏まえまして、また先生の御指摘も踏まえて、都市農地相続税納税猶予制度の在り方について早期に関係者との調整を図り、その実現に向けて努力をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。
  102. 竹谷とし子

    竹谷とし子君 今、早期にという御答弁をいただきました。是非お取組を進めていただきたいと思います。  また、都市農地の貸借について、三大都市圏特定市以外の市町村との調整のほかにも課題が指摘をされていました。農地の貸借をした場合に、貸借を受けた側、借りた側の権利が強いということが貸す側の心理的な阻害要因にもなっているということでございます。この件について農水省としてはどのように対応するのか、伺いたいと思います。
  103. 細田健一

    大臣政務官細田健一君) ありがとうございます。  まさに竹谷先生今御指摘になったとおり、都市農地について所有者が貸借により活用を図ろうとしても、農地法の法定更新の規定により農地の借り手の権利が保護されるために、農地の貸し手である所有者が貸借をためらう状況にあるというふうに認識をしております。したがって、先ほど申し上げたように、私どもとしてはこのような阻害要因をできるだけ取り除いていくという基本的な考え方を持っております。  このため、都市農地の貸借を促進するための制度の検討というのを今後行いますが、この検討に当たっては、農地法の法定更新の規定の適用が除外され、円滑な貸借が可能となるよう、これも早期に関係者の調整を図り、その実現に向けて先生の御指摘も踏まえて努力をしてまいりたいというふうに考えております。
  104. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 今、御答弁の中で、三大都市圏特定市以外の市町村で適用されている二十年間の営農継続による相続税の免除措置との調整、また借りる側の権利との調整につきまして早急に検討をしていくという御答弁をいただきました。是非、お取組を進めていただきたいと思います。  これを放置しておくと、貴重な農地が都市部から失われていってしまうことになります。近年、都市部でも空き家が増えております。農地の宅地化、この必要性は以前ほどないと思います。むしろ、緑地が必要であり、農地の多面的機能に期待が以前よりも高まっております。是非、お取組のほどよろしくお願いを申し上げます。  続きまして、花粉症対策のための発生源抑制の取組について伺いたいと思います。  花粉症の季節でございます。先週末は東京も春の陽気が漂って、今日も暖かい一日でございますが、同時に花粉も大量に飛散しているということを体感いたします。厚生労働省の資料によると、花粉症だけでは統計はありませんが、アレルギー性鼻炎に関する平成二十六年度の医科医療費を見てみますと、一千七百億円と膨大になっています。花粉症は今や国民病であります。農水省で花粉症発生源対策としてこれまで事業を行ってきていると思いますが、これまでの事業の成果、そして来年度予算に計上されている事業とそれによる期待効果を伺いたいと思います。
  105. 今井敏

    ○政府参考人(今井敏君) お答えいたします。  杉花粉症は、国民の三割が罹患しているとも言われ、社会的、経済的にも大きな影響を及ぼしておりますので、政府を挙げて対応すべき重大な課題であるというふうに認識しております。  このため、農林水産省では、花粉発生源対策といたしまして、まず、杉人工林の伐採と、その伐採木の木材としての利用を促進する、そして伐採後に花粉の少ない苗木に植え替えるための花粉症対策苗木の供給の拡大、そういった取組に加えまして、菌類を利用した薬剤の散布による杉林の花粉の飛散を防止する技術の実用化、こうしたことも進めているところでございます。このうち、花粉症の対策苗木の供給拡大の取組についてですけれども、平成十七年度には僅か九万本であったものが、平成二十二年には百十八万本、平成二十七年度には四百二十六万本にまで増加したところでございます。  そうした中で、平成二十九年度予算案におきましては、こうした花粉症対策苗木を大量に供給するための施設整備への支援を更に拡充いたしますとともに、花粉飛散防止技術の実用化に向けた実証試験の実施等を新たに予算計上したところでございます。これらによりまして、引き続き花粉発生源対策に全力で取り組んでいきたいと考えております。
  106. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 今、苗木等の予算を充実させてきて、その出荷というものが増えてきているというお話がありました。そういったことも非常に重要であると思っておりますが、伐採をして木材として利用していくということが何よりも重要ではないかというふうに思っております。  東京都の多摩地域、ここには水源を含む豊かな山林があります。この週末、東京で木材を扱う事業者の方の御意見を伺いました。一定の年齢を超えた木から大量の花粉が発生しているということでございました。具体的には、例えば杉、植えてから五、六十年たったものから大量に花粉が発生をしているということでございました。花粉症というのはこの二十年ぐらい大変多くなっているというふうに感じておりますけれども、やはり戦後、大量に植えた杉から五、六十年たって花粉が発生しているというのも実感として理解ができるお話でございました。しかし、それらを伐採して植え直すという今インセンティブが働かない状況にあるということでございました。  東京の多摩地域、斜面に生えているものが多いということでございます。林道、道もなく、それを何十年かぶりに伐採するといっても、それを売ってもうかるというインセンティブがなければやらない、放置をしているという状況も少なくないということでございます。確かに、斜面に生えており、木材としての価値というのもほかに比べると低い、また輸入材が安いと、全体的に、ということもあり、わざわざ東京産の木材を使うインセンティブというのがない状況下では、伐採をして、そして新しい苗木を植えるというサイクルが回っていかないということでございます。しかし、東京には大勢の人が住んでおり、この花粉に悩まされている、苦しんでいるという状況は看過してはならないと思います。  木材として利用をされていく好循環を生み出していかなければならないと思います。そのためには、東京産の、また、その地域で伐採をした木材を使った家を建てるときには助成をするとか、それを使うことに対して助成をするということが必要なのではないかというふうに思っております。今回の予算でも一部にはそうしたことに利用できる予算もあるとは思いますけれども、全体の予算の制約があるということも重々承知をしているところでございます。  農水省、また林野庁の花粉発生源抑制対策、これを着実に進めていくとともに、再来年以降の取組に関して関係省庁との連携、花粉を発生させる木材というものを伐採することによって花粉症が抑制をされていくということをきちんとエビデンスを取って、そして他省庁と連携をして取組を進めていく必要があるのではないかと思いますが、農水省に見解を伺いたいと思います。
  107. 今井敏

    ○政府参考人(今井敏君) お答えいたします。  花粉症対策につきましては、今先生から御指摘されましたように、原因究明、そして予防、治療、さらには発生源に関する対策、多方面の課題がありますので、関係省庁が一丸となった取組が必要であるというふうに考えております。  このため、平成二年から関係省庁が連携を図りつつ取り組む体制を政府では整え、原因究明、予防、治療については文部科学省なり厚生労働省、花粉量の予測、観測については環境省と気象庁、さらに花粉発生源対策については林野庁といった分担で対応してきておりますけれども、今委員の提案も参考にさせていただき、更に関係省庁が連携した対応を行ってまいりたいと考えております。  また、先ほど東京の多摩産材の取組の御紹介がありましたけれども、東京都では平成十八年度から森林循環の促進を行う事業を行っておりまして、その事業におきましては、森林所有者から花粉発生源となっている杉、ヒノキの立木を買い取り、用途に合わせて仕分け、販売を行い、伐採跡地には花粉のない杉等を植栽すると、これを森林所有者に費用負担が生じないような取組内容として行ってもらっております。  林野庁におきましても、昨年度から、花粉発生源の立木の伐倒、除去、花粉症対策苗木の植栽に必要な経費の一部を支援するという事業を始めているところでもございまして、こうした面におきましても、林野庁と東京都の取組、うまく連携をしながら進めていく、そのような考え方でやってまいりたいと考えております。
  108. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 今、東京都の取組についての御紹介がありましたけれども、やはり東京都と林野庁の連携というのは非常に重要であると思います。  各省との連携も必要であると思いますし、東京都がやはり東京都民にとっては非常に影響が大きい事業を行っているということもありまして、私が木材の事業者の方とお話を伺った際も、やはり一番身近な東京都の政策について御意見を伺うことが多かったです。その中で、国の取組はこう、都の取組はこうというふうにきちんと連携をしたり、また役割分担をしているということを説明する必要があるというのも痛感をしてきたところでございます。  政府内の各省との連携及び東京都との連携ということで、東京だけではありませんけれども、木材としての価格的な競争力が非常に厳しい多摩産材について、特にまた住民が多い東京都については、花粉症対策としての森林循環というものを政策の中でも重視して進めていっていただきたいということをお願い申し上げます。  来年度予算について、私どもは、公明党としては賛成をいたします。しかし、執行に当たっては、国民の血税を使わせていただくということを絶対に忘れてはいけないと思っております。農林水産省だけではありませんが、真に国民に役立つ予算執行、これを適切に行っていくために、PDCAサイクルを回して常に改善に努めていかなければならないと思います。  行政のPDCAサイクル、また予算執行のPDCAサイクルを回していくに当たって、独立した機関である会計検査院からの改善要求というのは非常に示唆に富むものが多く含まれていると思っております。会計検査院から改善の処置が要求されている事項について、農水省の対応を最後に伺いたいと思います。  都市農村共生・対流総合対策事業というものについて、平成二十八年十月二十七日付けで農林水産大臣に宛てて会計検査院から改善要求が出ております。この内容について概要、そして農水省の見解を伺いたいと思います。
  109. 佐藤速水

    ○政府参考人(佐藤速水君) お尋ねの昨年十月二十七日付け会計検査院から農林水産宛ての文書でございますが、会検の方、指摘といたしましては、一つは、数値目標の設定方法を定めるなど数値目標を適切に設定すること、二つ目に、取組の実施ですとか数値目標の達成率が低調となっている事業主体に対して適時適切な重点指導を行うようにしたりするなどして事業が適切に実施されるようにすること、三つ目に、事業完了後に自立的、継続的な取組が実施されていくこととなるようにすること、こういった内容の改善の処置が要求されたところでございます。  農林水産省といたしましては、この会検の御指摘の趣旨を踏まえまして、都市農村共生・対流対策事業並びにその後継事業であります農山漁村振興交付金事業の適切な運用に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
  110. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 当然、指摘をされて改善していくと。具体的にここまで会計検査院が、数値目標の設定についてこういう目標の設定の仕方はおかしいよということであったり、また、達成をしていない、達成率が低いところへの指導をきちっと行ってくださいということ、また、事業の終了後に補助がなくても自立的にこうした取組が成果を出していくようにしてくださいと、ごくごく当たり前のことを言われているので、それを達成していくのは当然のことであるとは思いますけれども、この指摘を受けて、来年度の予算執行において具体的にどのように改善をして、そして今までと違う成果を出していくと考えているのか、伺いたいと思います。
  111. 佐藤速水

    ○政府参考人(佐藤速水君) 会計検査院からの御指摘を踏まえまして、地域協議会などの事業実施主体ですとか地方農政局長に対しまして、この事業の趣旨の周知徹底や指摘内容の是正処置を図ることとしたところでございます。  具体的には、この事業の実施要綱などを改正することといたしまして、一つには、数値目標を適切に設定することや、事業年度の三年目に予定する取組内容や資金の調達計画をきちんと記載させていただく、こういったことを周知徹底をいたしたいと考えております。また、二つ目に、目標年度であります三年目の取組内容ですとか資金計画をきちんと審査した上で計画を承認するといったこと。三番目に、事業の完了後に自立的、継続的な展開が図られるように、事業評価におきまして活動実績が低調な場合には国が改善を促すための指導、助言をしていきたいというふうに考えてございます。
  112. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 今回、会計検査院から指摘を受けたことによって具体的に改善の計画を立てられていることと思いますが、今回指摘された事業だけではなくて、全ての事業において、会計検査院が全てに入って調査をされたとしてもきちんとやっているというふうに思われるような執行のやり方というふうに変えていっていただきたいと思います。外部から指摘を受ける前に改善するべきことはないのか、国民の大切な税金を使うに当たってこのやり方で本当にいいのかということを職員の方お一人お一人に自覚をしていただいて、見直しをしていただいて、本当に農水の振興に役に立っていく税金の使われ方がしていくように、大臣以下、御指導をお願いしたいと思います。  質問を終わります。
  113. 紙智子

    ○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  TPP関連政策予算についてお聞きします。  二〇一五年の十月五日のTPP大筋合意後、政府は、十一月の二十五日に総合的なTPP関連対策大綱を決定をし、十二月十八日には総額で三千四百三億円、農林水産分野では三千百二十二億円の補正予算を決定しました。農林水産物の影響試算を公表したのが十二月二十四日ですから、公表する前に予算案を決定したことになります。その補正予算が成立したのが二〇一六年の一月二十日です。  そこで、まず財務省にお聞きしますけれども、TPP協定に調印したのは二〇一六年二月四日です。調印する前に大綱を決定したこと、大綱に基づく補正予算を成立させたことが過去のEPAなど経済連携協定にあったでしょうか。
  114. 茶谷栄治

    ○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。  経済連携協定に調印、署名する前に関連予算を措置した事例としましては、外務省予算において日・ASEAN経済連携協定を推進していくための予算を平成十八年度補正予算に計上した例がございます。具体的には、当該予算を含めた平成十八年度補正予算が平成十九年二月六日に成立し、その後、平成二十年四月十四日に日・ASEAN経済連携協定に調印、署名しているところでございます。ただし、大綱は作成しておりません。
  115. 紙智子

    ○紙智子君 大綱は作成していないということですね。  それから、これは、ウルグアイ・ラウンドということはどういう経緯だったんですか。
  116. 茶谷栄治

    ○政府参考人(茶谷栄治君) ウルグアイ・ラウンドのときには、平成六年四月十五日にWTOの協定を署名しました後、補正予算は平成六年十二月二十日に閣議決定をしておるところでございます。
  117. 紙智子

    ○紙智子君 日・ASEANについては大綱は作っていなかったということですよね。それから、ウルグアイ・ラウンドについても、私も調べてみたんですけれども、これは農業合意の受入れを表明したのが一九九三年の十二月ですね。WTO協定に調印したのは一九九四年の四月と。そして、ウルグアイ・ラウンドの農業合意の関連対策大綱を決定したのはその半年たった後、十月二十五日ですね。ですから、調印してから予算を決めていると、このときはですね。やはりそういう意味では、協定を調印する前に大綱を決定し予算を成立させたというのは今回が初めてではないですか。もう一回、財務省、確認します。
  118. 茶谷栄治

    ○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。  おっしゃるとおり、調印前に対策を取りまとめて大綱を策定した例というのはございませんで、それに基づく予算を措置した例もございません。
  119. 紙智子

    ○紙智子君 初めてですよね。  そこで、農林水産大臣にお聞きします。なぜそんなに急いだのか。TPP協定を既成事実化するために急いだのではないかというふうに言われてもしようがないと思いますけれども、いかがですか。
  120. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 御指摘のように、TPP大筋合意の後、一昨年十一月に決定させていただきました総合的なTPP関連政策大綱、この策定を待って、まず第一番に、TPPの発効を見据えた、これに備えることをきっかけとして、協定の発効を前提とせずに、発効を前提とせずに取り組むべき体質強化策、これを考えました。次に、TPP協定発効後に必要となる関税削減等の影響、特に影響試算に基づいて経営安定対策の充実、この二種類の対策を打つ必要があるというようにTPP大綱からは出てくるわけでございます、読み取れるわけでございます。  こうした中で、前者の体質強化を加速する対策というものにつきましては、農林水産業の活性化が待ったなしの状況の中で緊急に実施していく必要がありました。そこで、二十七年補正、これに加え、二十八年二次補正において所要の予算を措置させていただいたという経緯でございまして、あくまでTPPを見据えた上での体質強化策は喫緊の課題であって一刻の猶予もならぬというようなそうした緊急性に基づくものでございます。
  121. 紙智子

    ○紙智子君 体質強化のためには待ったなしなんだと、だから前提にして、決まっていないけれどもやる必要があるということで進めたという話なんですけど、今回のように経済連携協定で調印前に急いだということは過去になかったと思います。  TPPのこの大筋合意というのは二〇一五年の十月五日だったわけですね。私たちはそのときに臨時国会を開会するように要求していましたけれども、政府は年内には国会を開こうともしませんでした。TPP対策大綱のまともな議論も国民への説明もないまま補正予算まで組んだわけです。それは要するに、TPPへの不安が高いままでは翌年の参議院選挙を戦えないという政治的な判断があったんじゃないのかというふうに思うわけですよ。  そこで、これだけ急いだTPP予算がどうなったかということについてお聞きしたいと思います。  ちょっと資料を配付させていただきました。資料を見ていただきたいんですが、これは平成二十七年度、二〇一五年の農林水産省の予算書と財務省の決算書から作りました。二十七年度補正予算の各目明細書の赤字を見てください。総額ではこれ三千百二十二億円で、実は技術会議分とか林野庁とか水産庁分もあるんですけれども、ちょっとびっしり書くともうますます字が小さくなってしまうので、ここでは農林水産省本省分だけをピックアップしました。  それで、見てもらって分かるように、合計では約一千八百七十五億円、TPP関連政策予算、その隣ですけれども、一千八百五十九億円ですから、ほとんどがTPP関連政策予算ということです。補正追加額を(A)とします、赤字にした部分ですけれども、そして、右の欄にちょっと移っていただいて見てほしいんですが、二十七年度の歳出決算報告書にあります翌年度繰越額というのがあって、これは赤で(B)としています。どれぐらい翌年度に繰り越したのか、その割合を示したのが赤い字で書いているA分のBというところです。例えば三番目のところで、目の区分のところはブルーにしているんですけれども、ちょっと見やすく色を付けているんですけれども、その三番目のところですね、国産農畜産物・食農連携強化対策整備費補助金の補正予算額は約四十五億円で、金額的にはそのまま繰越しされています。  農林水産本省の目の区分は全部で十五あるんですけれども、補正予算と同額以上の繰り越したものの、これ赤字で示しているんですけれども、A分のB、ここの部分が一〇〇%を超えているのが七つもあるんですね。九〇%以上を含むと十一あるわけです。  つまり、これ予算は単年度主義ですから、年度内に使い切れない予算を無理に決めたことになるというふうに思うんですけれども、これについての大臣の見解を求めたいと思います。
  122. 荒川隆

    ○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  今先生から配られましたこの資料でございますけれども、お話ございましたように、目に着目して歳出予算の金額と、それから決算報告書で目ベースでまとめてあるものでございます。  一方、TPP大綱を実現するための予算、二十七年度の補正で三千百二十二億あるわけでございますけれども、これらにつきましては目の中の更に細かい数字になっておりまして、私どもで計算をしたところによりますと、この三千百二十二億円の補正予算額のうち、二十七年度末の時点で支出済みになっておる歳出額が一千九百七十六億円、それから翌年度へ繰り越した金額が一千百四十二億円ということになってございます。  一方、先生の資料の方は、先ほど申しましたように目ベースでやられているものですので、TPP大綱実現予算以外のものも入っておる、あるいは前年度、二十六年度から二十七年度に繰り越したものといったものも入っておるので、数字に若干の異同があるんではないかと考えております。
  123. 紙智子

    ○紙智子君 私、だから農水省には早々から是非その決算ベースの資料を出していただきたいと言っていて、なかなか、時間掛かりますということだったので、こちらの方でやらせてもらったんですけれども。  それで、TPP以外のものも入っていると言ったんだけど、この数字で見ると、確かにちょっと数字のあれは違いますけれども、やっぱり多くはTPPということになっていると思うんですね。それで、この中で見ていきますと、不用額というところも出てきていて目に付くんですけれども、これ不用額というのは何でしょうか。これ説明していただきたいと思います。
  124. 荒川隆

    ○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  不用額と申しますのは、その年度中に執行をされずに、かつ繰越明許で翌年度に繰越しされなかったもので、最終的にその年度に使われなかったものを不用として計上するものでございます。  先生の資料の方のこの不用額の(C)という数字、二百二十三億という数字が見て取れるわけでございますが、これも、先ほど申しましたように、私どもの三千百二十二億円の二十七年度の補正額ベースで申し上げますと、先ほど申しましたように、三一二二のうち支出したものが一九七六、それから繰り越したものが一一四二でございまして、不用額は四億円ということになりまして、あえて申し上げれば、この二百二十三億円のうち四億円がいわゆるTPPの関連予算の三千百二十二億円に関する部分と、それ以外は、それ以外のTPP対策以外の部分、あるいは二十六年度からの繰り越したものの更に不用になったものといったものであると認識をしております。
  125. 紙智子

    ○紙智子君 ちょっとよく分からないんですけれども。  それで、ちょっともう一回資料を見てほしいんですけれども、繰越しもせずに不用になった額、(C)というところで表しているんですけれども、補正予算を組んだけれども、どれぐらい不用額が出たかと。もちろん、前年度の今話ありましたけど繰越額も入るわけですけど、赤字のこのA分のCのところ、一番右端ですね、ここを見てもらうと、ここを見て、全体の流れで五番目のところ、ブルーで色を変えていますけれども、そこの項目を見ると、農業・食品産業強化対策整備交付金となっています。繰越額が約百十一億円、不用額は三十二億円と。補正予算の七三・三%が不用額というふうになるわけですね。それから、その下の欄の六番目、農業経営対策地方公共団体事業費補助金、この不用額は百四十七億円で、割合は二七三%、二・七倍と。それから、もうちょっと下に下がって十三番目のところも青にしていますけれども、農山漁村六次産業化対策事業費補助金、これは四億五千五百万円で、割合は四五五六%、四十五倍と。  なぜこれだけの不用額が発生したと思うか。これ、ちょっとずっと今事務方ばかり答えているので、大臣、なぜこんなに不用額が出ているというふうに思われますか。
  126. 荒川隆

    ○政府参考人(荒川隆君) 大臣の御答弁の前にちょっともう一度事実関係を御説明させていただきます。私の説明が下手くそで申し訳ございません。  二十七年度のTPPの補正予算額は三千百二十二億円でございまして、このベースで二十八年の三月三十一日分で支出済みになっておりますものが千九百七十六億円、それから繰り越したものが千百四十二億円、不用額が四億円ということで私ども認識をいたしております。  一方、先生、この目ベースで整理をされたものは、目の、例えば今お話ございました五番の農業・食品産業強化対策整備交付金の補正予算額四十二億というものの中には、TPP補正ということで三千百二十二億円の中に入っておりますものと、それから、元々TPP補正ではなくて当初予算に入っていたものをTPPじゃない形で補正をしたものの二つございまして、その数字がTPP補正より大きくなっているんだと認識をしております。  したがいまして、この不用額のところでそれぞれ出ております数字で、二百二十三億円と私が申し上げておりますこの四億円の差というのは、TPP補正予算の不用ではなくてそれ以外の一般の予算の不用であると、そういう御答弁をさせていただきたかったのでございます。
  127. 紙智子

    ○紙智子君 何で数字が違うのかというところも含めて、だから最初からちゃんと出してほしかったわけですよ。それで、私はやっぱり、平成二十七年度の補正の繰越額、不用額の資料をずっとお願いしていたんですけれども、時間が掛かりますということを言われていて、間に合わないということもあるので、財務省が公表している決算データを基に質問しているわけですよ。  なぜこの資料で見て、補正の二・七倍、四十五倍も不用額が出るのかと。今のお話だったら、そんなに不用額はないんですと言われたんだけれども、それであれば、是非決算データに基づいた資料の提出を、出していただきたいと要求をしておきたいと思います。よろしいでしょうか。
  128. 荒川隆

    ○政府参考人(荒川隆君) 先生から資料なり御説明の要求があって、私ども真摯に対応させていただいておったつもりでございますが、結果的に、昨日、私どもから、今私が答弁申し上げているような形の資料をお出ししたのが昨晩になってしまいまして、誠に申し訳ございません。遅くなったことはおわび申し上げます。  今御指摘をいただいたことを踏まえまして、改めてしっかり整理をいたしまして、また御説明をさせていただきたいと存じます。
  129. 紙智子

    ○紙智子君 本当に、だから分かりづらいので、やっぱり分かるように、今まで誰もみんな何回も聞いているんですよ、この予算の問題は。だけどよく分からない、分からないまま推移しているわけで、ちゃんと分かりやすいものを出していただきたいと思います。  それで、TPP予算を公共、非公共、基金ということで分類すると、三分の一ずつになっているという話を聞いています。それで、基金というのは団体に渡してしまっていますから、その先どうなっているか分からないということもあると。それで、基金にある産地パワーアップ事業などは、これは現場から聞こえてくる声は、予算が来ないという意見が出ています。ところが、これ、TPP予算は発効の見通しがないわけですよね。だから、既に予算が付いている人と付かなかった人も出てくると、だから不公平感が出てくるわけですね。それから、公共事業でも事業がストップする可能性があると。  TPP協定がこれ発効する見通しもないのに急いで予算を組んでしまった、こういう予算の組み方、税金の使い方としておかしいんじゃないかと思うんですけれども、大臣、これ、いかがでしょうか。
  130. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 御指摘の産地パワーアップ事業あるいは畜産クラスター事業、いずれもこれ基金でございます。これらの事業につきましては、機動的、効率的に対策が実施されるということが現場で必要だという認識でございまして、生産現場で安心して営農等ができるように、弾力的な執行、そういうものを目指して基金化を行ったところでございます。  こうした基金も含めまして、これまで措置した予算というのはTPP発効を見据えたものでございます。これに備えるべきことをきっかけとして、協定の発効を前提とせずに、先ほど申し上げましたように、取り組むべき農林水産業の体質強化を加速するという対策でございまして、執行を停止することなく、引き続き実施していく必要があろうというように考えております。特に、公共事業、継続性がなければ、継続がなければ完成しない事業なんかは、特にこうしたものに留意しながら、完成した目的を達するように努力したいと思っておりますし、今後とも、農林水産業の体質強化に必要な施策は着実に講じてまいる所存でございます。
  131. 紙智子

    ○紙智子君 私、今お聞きしたことは、やっぱりこういうふうに、まだ発効する見通しもないものを前提にして、もう無理して組んでしまったことによっていろいろなそごが出てくると。こういうふうな予算の組み方とか税金の使い方がいいのかということを言っているわけですよ。こういうことをちゃんと反省しないと、また同じことをやることになるわけですよ。そこのところをお聞きしたかったわけですが、こういうやり方というのは私はやっぱりよくないと思いますよ。いかがですか。
  132. 荒川隆

    ○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  TPPの政策大綱に基づきます予算につきましては、冒頭、大臣からも御答弁いたしましたように二つ種類がございまして、TPPの発効を見据えてはおりますけれども、協定の発効を前提とせずにも取り組むべき体質強化を加速するべき対策というものと、それから、TPPが発効した後に必要となります、関税が下がってくることに伴っていろいろな影響が出てくることを支えていく経営安定対策というものの二種類がございまして、後者の経営安定対策、発効後に必要となる経営安定対策の金目というのは我々要求をしておりません。  我々要求をしております畜産クラスターですとか産地パワーアップ事業といいますのは、発効を見据えてはおりますけれども、協定の発効を前提とせずにも継続的に取り組むべき体質強化を加速する予算ということでございますので、これまでも実施しておりますし、引き続き基金等で対応して、できるものは措置してまいりたいと思っておるところでございます。
  133. 紙智子

    ○紙智子君 全く納得しませんけれども。まだ平成二十七年度の決算しか今のところ出ていません。けれども、やっぱり要望のない、使うめどもないのに急いで予算を組んだ結果、多額の繰越額や不用額が出たんじゃないかというふうに思うわけですよ。  私は、農林水産省の予算というのは、これまで三兆数千億という時代がありましたから、そういう意味では、もう二兆三千億ですか、まで減ってきているわけですから、本来はもっと増やすべきというふうに考えているわけですけれども、特に、農家が切実に求めているマルキンですとか、米価の支援だとか、あるいは家族経営を支援する予算をもっと増やすべきだというふうに思っていますよ、日頃から。でも、このTPP発効の見通しもないのに予算を組んで既成事実化すると、これは問題だし、そうした予算の組み方はおかしいということを繰り返し指摘をしておきたいと思います。  次に、漁業についてお聞きします。  新規の漁業就業者対策なんですけれども、農業において青年就農給付金は農家の子弟を支援の対象にしていますけれども、漁業についても農業並みの支援を検討すべきではないかということを要求してきました。この現状についてちょっと端的にお話しください。
  134. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 御指摘の農家並みの支援ということでございますが、現在、研修後の独立就業への支援及び漁家子弟に対する支援を指しているものでございますが、現在、独立型の新規就業を目指す者に対しましては、計画的に漁業経営を拡大していくための基礎となる様々な技術、知識の習得のための長期研修支援を行わせていただいておるところでございます。  この独立型の長期研修につきましては、平成二十五年度より研修期間を、一番長いもの、最長で三年間、年間最大三百三十八万円に拡充しているところでございまして、三年間の研修を終えた研修生が平成二十八年度に初めて就業しているところでございます。これらの研修生が今月末で就業後一年を迎えることになります。まずは、本年四月以降、これらの者の独立後の経営状況を調査することをしっかりやっていきたいと思っております。  一方、漁家子弟に対する支援ということでございますが、平成二十九年度予算案につきまして、新規漁業就業者総合支援事業、このうち漁家子弟を含めて利用可能な経営・技術向上支援事業を拡充強化しているところでございます。第一に、研修内容を充実し、拡充し、経理、税務等のみならず、流通やマーケティング等を含む経営管理全般を追加することといたしましたし、二番目に、座学のみならず、熟練漁業者の技術やノウハウも習得できるような短期実地研修も実施できるよう、メニューを拡充させていただいたところでございます。  いずれにいたしましても、農業並みに支援ができるよう努力をさせていただければというように思っております。
  135. 紙智子

    ○紙智子君 JFマリンバンクは、国の支援事業は漁家子弟が支援の対象外になっているということで、新規に漁業就業する者を研修生として受け入れる漁業者に対してその費用を助成する事業を創設したというふうに聞いています。昨年、森山大臣が、質問したときに、新規漁業就業者総合支援事業という国の制度の実情をよく調べてという話を言われていたので、是非今後とも前向きな検討をお願いしたいというふうに思います。  それから、水産基本計画について最後にお聞きしたいんですけれども、次期計画の策定作業が行われていますが、沿岸漁業について小規模な漁業者が多数存在することは価値あることで、評価すべきという意見も出ているというふうに聞いています。沿岸漁業や小規模漁業、家族漁業の役割を大臣はどう認識されているのか、どのように位置付けようとしているのかということをお聞きしたいと思います。
  136. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
  137. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 私の地元も小規模経営者ばかりでございまして、全国津々浦々の漁村では沿岸漁業、こうした経営体の脆弱さなるがゆえに後継者がいないというような、大変漁村としましては極めて限界集落的な環境になっております。  その上で、浜の活力再生プランや広域浜プランの取組を進めることによりまして、全体として地域が、こうした漁業者も含めまして、しっかりとした水産資源の確保に取り組めるように頑張ってまいりたいというように思っております。
  138. 紙智子

    ○紙智子君 時間になってしまって、また新たな、次のときに聞きたいと思うんですけれども、沿岸の漁業者の皆さんの、先日、国会内でフォーラムが行われて、沿岸漁民の視点からクロマグロの漁業規制を考えるというのがやられました。  その中で、資源をきちっと評価して管理するということにはもちろん異論はないんだけれども、一律にこの資源管理ということでやると、本当に漁業で生活が成り立たなくなる、漁村地域の活性化も図れないという問題が提起をされていて……
  139. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
  140. 紙智子

    ○紙智子君 そうした皆さんのやっぱり窮状をつかんでいただいてしっかりと対応していただきたいということを最後に申し上げて、この問題、またこの次にやらせていただきますけれども、ということをお願いをして、質問を終わりたいと思います。
  141. 儀間光男

    ○儀間光男君 日本維新の会の儀間です。  予算の委嘱審査でありますから、ほんのちょっぴり予算に触れさせていただいて、懸案の事項を扱いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  まず、農林水産物の輸出について、これは、これも積み上げてきまして、今日を最後にしたいと思うんですが、前回も少し聞いて少しダブる点もありますけど、お願いしたいと思います。  政府は、農林水産物あるいは食品の輸出額を平成三十二年までに一兆円をやるんだということでスタートをいたしまして、順調に推移したこともあってか、一年前倒しで三十一年にセッティングしたんです。ところが、やってみるというと、平成二十七年度においては前年度から千三百三十四億円増えてまいりまして、トータルで七千五百億余りを達成しております。ところが二十八年度を見るというと、対前年度に比べて五十二億円しか伸びていないんですね。ここに読み違いがあったと思うんですが、農林水産物ですから自然災害との戦いもいろいろあったりして変動するのはそれはやぶさかじゃないと思いますけれども、特にホタテガイの加工品、これが恐らく、昨年、東北六県、北海道を襲った台風の被害等があってのことだと思いますが、これを中心に輸出が伸びなかったということを前回言っておられましたけれども、水産資源等の関係から、ホタテだけじゃなしに、マグロ、カツオ、サンマ、サバ、最近になってはイカですね、こういうのが非常に漁獲が少なくなってきております。  そういう影響があってのことだと思うんですが、一体どういうふうにして挽回をしていくのか、数値の見直しをするのか、そのまま挽回する気はあるのか、その辺の所見をいただきたいと思います。
  142. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) まず、〇・七%、五十二億円の増でございますが、その分析をさせていただきます。  一番に農産物、これでございますが、ここは、米、畜産物、青果物、茶など、ほぼ全ての品目が、和食人気や日本産のおいしさという認識の広まり、健康志向等によりまして増加をいたしております。過去最高でございました。ところが、御指摘のように水産物は、ホタテガイ、サケ等の水揚げ量の減少、さらに真珠等が為替の円高等によりまして減少したことが考えられております。  ホタテガイを申し上げますと、爆弾低気圧の被害、オホーツク海での減産、二十七年秋の大しけ、北海道噴火湾での大量死等が考えられておりまして、この分析を今鋭意進めさせていただいております。  次に、二十九年一月、今年の一月の輸出額が実は前年比一一・八%の減少になってしまいました。これについての分析が必要でございますので申し上げますと、プラス要因は、畜産物が二七%増、イチゴが九〇%増、緑茶が二八%増、林産物が四二%増で大幅増となっているわけでございますが、しかし、リンゴが五〇%減、ナガイモが二二%減で、これは作柄の不良で減産となったわけでございます。さらに、ホタテガイでございますが、爆弾低気圧の被害、オホーツクのホタテの減産というのが響いておりまして、さらに、今年の特徴でございますが、中華圏での春節が暦の中で前年よりも早くなってしまったこと、これによっていわゆる買入れというのがやや鈍って、ピークが鈍ってしまったということでございました。というようなことから一割の減少となっております。  そこで、今後、一兆円の目標に対してしっかりやれるのかということでございますが、まず、農林水産業の輸出力強化戦略というものを立てさせていただきまして、さらに、その後に農林水産物輸出インフラ整備プログラムというものを作っているわけでございまして、具体的に申し上げますと、海外市場のニーズ把握がまだ十分でありません。それから、需要の掘り起こしも十分でありません。そうしたことをさせていただくとともに、国内の農林漁業者、食品事業者への相談体制の強化、あるいは商談会出展等への支援、そして生産物を海外に運ぶ物流の高度化への支援、輸出先国・地域の輸入規制の緩和、撤廃に向けた交渉、政府が主体的に行う輸出環境の整備、こういったことを鋭意頑張っていかなきゃならぬというように思っております。  今後、こうした取組を強化するために、日本産品の輸出サポート、プロモーション、ブランディングを一貫して行う組織が必要でございまして、今、組織をつくり、さらにそれに人を充てる、人材を充てるという作業を行っております。さらに、空港や港湾に近い卸売市場、生産物の流通加工施設の輸出対応施設の整備を現在行っているところでございまして、こうしたことが実現できれば輸出が更に増加するというように考えるところでございます。
  143. 儀間光男

    ○儀間光男君 今、多くの計画案を語られましたけれども、なかんずく大事なのは、いわゆる海外マーケットを目指すわけですから、そのバイヤーとの接触等を含めて、輸出のインフラが大事だという指摘、そのとおりだと思うんです。  これで見ますというと、いわゆる国際空港及び国際港湾、この近辺を輸出拠点と指定して、そこでいろいろ衛生面の検査やら何やらを強化して迅速化していくというような計画があるんですが、こういうことになりますというと、あくまでも国際空港及び港湾近辺ですから、そこの卸売市場が輸出拠点ということになりますから、場所が限定されてくるわけです。  そうなると、今の段階でそういう適当な場所、対応できる場所、どこそこあって、どうなっているか、現況を伝えていただきたいと思います。
  144. 井上宏司

    ○政府参考人(井上宏司君) 委員御指摘の事業は国際農産物等市場構想推進事業かと思われますけれども、これは国際空港等に近接する卸売市場の輸出拠点化を推進するための事業でございまして、これには大きく二つのメニューがございます。  一つは国際農産物等市場推進計画策定支援という事業でございまして、これは、卸売市場で取り扱う国産農林水産物について海外市場の調査を行ったり、あるいは輸送、在庫管理等の物流管理システムの実証調査を行って、輸出を推進するための計画を策定するものを支援するものでございます。  もう一点が卸売市場輸出対応型品質管理高度化支援というメニューでございまして、これは、輸出にも対応が可能な鮮度の保持あるいは衛生管理に資する低温管理設備等をリース方式で設置する場合に、これに対する支援を行うものでございまして、今年度、二十八年度につきましては総額二億円、また二十九年度の予算案におきましては二億二千万円を計上させていただいてございます。  具体的にどういう場所を対象にしているのかというお尋ねでございます。  今申し上げました前者の計画策定支援につきましては、平成二十七年度以降、成田空港に近接する成田市公設地方卸売市場、羽田空港に近接する東京都中央卸売市場、中部国際空港に近接する愛知豊明花き地方卸売市場など、合計五か所の卸売市場を対象に実施をしてございます。  また、後者の品質管理高度化支援につきましては三か所で実施をしておりまして、一つは東京都中央卸売市場大田市場において青果用の冷蔵庫を導入する事業、また愛知豊明花き地方卸売市場、また関西国際空港に近接する大阪鶴見花き地方卸売市場の二か所について花卉用の冷蔵庫をリース方式で導入する場合に支援を行ってございます。
  145. 儀間光男

    ○儀間光男君 これ、もちろん国際空港、港湾が指定でありますから、限定があると思うんですね。全て国際空港あるいは港湾ということじゃないと、その近隣じゃないと駄目なわけでしょう。そういう認識でいいんですね。  そうしますというと、今三つか四つ言ったんですが、あと、福岡があったり、あるいは那覇があったりしますけど、その辺はどうなっているんですか。
  146. 井上宏司

    政府参考人(井上宏司君) まず、那覇につきましては、先ほど申し上げました事業は、国際空港等に近接する卸売市場について輸出拠点化を推進する事業でございますので、他方で、那覇空港の場合には、近接する卸売市場にとどまらず、全国の特産物を那覇空港に集約をして、オールジャパンの取組として輸出することを志向されているということで、先ほど申し上げました事業の対象にはなっておりませんけれども、これについても非常に重要な事業ということで、昨年の四月以降、那覇空港農産物輸出拠点化構想に関する連絡会を設置をいたしまして、農林水産省のほか、内閣府等の関係省庁、あるいは沖縄県、物流事業者といったメンバーが入りまして、輸出拠点化の構想づくりに取り組んでいるところでございます。
  147. 儀間光男

    儀間光男君 確認でございますが、これいわゆる民間ベースでやっていくということで、国はこれに参加をしないと。いろんな政策的な手伝い、補助、あるいは、やっていくけど、事業には国は参加しないという認識でいいですか。民間を促進していくという認識でいいですね。
  148. 井上宏司

    政府参考人(井上宏司君) ただいま申し上げました那覇空港輸出拠点化につきましては、この連絡会には農林水産省内閣府等の関係省庁、あと沖縄県、関係の民間の事業者が入った形での検討を進めておりまして、具体的に今の状況でございますけれども、この構想づくりのための基礎固めとしての必要な調査を行っておりますけれども、この調査につきましては、国が行っている事業とそれから沖縄県が行っている事業がございまして、農林水産省で行っております調査につきましては国の予算も活用して行っているものでございます。
  149. 儀間光男

    儀間光男君 那覇空港、二十四時間稼働しておりまして、今、ANAを中心にカーゴが十二時以降入ってまいりまして、多くの商品を扱って、潤っているというか活気が非常に満ち満ちています。そういうことで、これからもどんどんそういうことを促進してほしいと、こういうふうに思っているところです。  さて、ちょっと質問を変えてみたいと思います。またあれば今のに戻りますが、獣医学部学科ですか、これの許認可について少し聞きたいと思います。  これは、私は、平成二十八年の五月の十二日に本委員会において、当時は森山農林大臣だったんですが、畜産学部学科、これの認可についての質疑を行ってまいりました。畜産農家の現状で、産業動物を診る獣医が逼迫をしていると。私は西日本を主に回ってきましたから、全く足りないんだという議論で、持ち帰ってきていろいろ、あるいは調査もしてみましたら、当時の森山大臣は、獣医については全国くくりで逼迫している状態じゃない、十分ですと。これ、文科省も同じ意見でした。ということで、全く新設する必要性を認めない、感じていないというような内容の答弁でございましたが、今不足しているという認識に山本大臣はあるのかどうか、ちょっと所見をいただきたいと思います。
  150. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 犬や猫というペットの飼養頭数が現在減っておりまして、その意味における獣医さんの数というのは十分充足しているというように思っております。  ただ、獣医さんの仕事の中に産業動物の獣医師さんが活躍される分野がありますけれども、地域によってはその確保が困難でございまして、森山前大臣も同旨のお答えを申し上げていると聞いておりますけれども、今回の獣医学部の新設というのは、先ほどの御議論の中にありましたとおり、先端ライフサイエンス研究というのが一つの大きな特徴になっております。獣医師さんが新たに取り組むべき分野における具体的需要に対応するということになっておりまして、農林水産省は、こうした地域的課題、これにつながる仕組みになればと、そう期待をしておったということでございます。  私自身の身の回りからすれば、高知県ではちょっと不足感がございます。
  151. 儀間光男

    ○儀間光男君 これは、大臣、高知だけじゃないんですよ。東海、信越を東として近畿が西とすると、西は不足しているんですよ、不足している。東は余っているんですよ。トータルのくくりでは十分だ、充足しているということなんですね。  それで、前のやり取りの中で、東側が余っているからといって、首根っこ押さえて、あんた西行ってやれなんていうことはできるはずがない、したがって、私は西のために獣医学部をつくる必要があるんじゃないかという議論をしたわけですね。そんな強制はできませんから、西を充足させるために獣医学部をつくって充てたらどうかという議論をしたんですが、文科省も、我がこの委員会、大臣もそんな必要はない、日本獣医師会との連携の下でバランスして対応していきたいと、こういうことだったんですよ。その後、その努力があったかというと、見受けられないんです。それで今度のことなんですね。  それを、内閣府でいいから、ちょっと時系列的に簡単に言ってくれませんか。一月何日かに認可が出ましたね。戦略特区のことです。その系列を少し時間で。
  152. 藤原豊

    ○政府参考人(藤原豊君) ただいま委員御指摘の経緯について御説明申し上げます。  獣医学部の新設につきましては、過去からでございますが、平成十九年以降、今治市が愛媛県と共同で十五回にわたりまして構造改革特区を活用した提案を行ってこられました。政府として、これ平成十五年に制定されました文科省の告示がございまして、これ制度改正をそれは行ってこなかったという経緯がございます。  近年、鳥インフルエンザあるいはエボラ出血熱など、動物由来の人獣共通感染症の国際的拡大、こういった、対する危機意識が高まったということを受けまして、平成二十七年六月三十日に日本再興戦略におきまして、政府として獣医学部の設置を検討するということを閣議決定をさせていただきました。  その後、これに基づきまして関係省庁で議論を重ねまして、昨年十一月の特区諮問会議でございますが、先ほど申し上げました人獣共通感染症の拡大に伴います地域での水際対策の強化、また、先ほど山本大臣がおっしゃっていただきました新薬の開発などの先端ライフサイエンス研究の推進など、獣医師が新たに取り組むべき分野の具体的需要の高まり、これを受けまして、獣医学部の設置の特例をこの国家戦略特区の規制改革のメニューとして追加するということを、関係大臣も御出席の上、決定をさせていただきました。  その後、一か月間のパブリックコメントを経まして、先ほど申し上げました文科省の告示の特例措置となります共同告示を本年一月四日に制定をさせていただきました。特区法の規定に基づきまして構成員の公募手続を行った結果、学校法人加計学園より応募がございまして、その後、追加の申出の手続等も行わせていただきました。  その後、本年一月十二日の分科会におきまして事業者の最終的な確認を行った上で、一月の二十日でございますが、区域会議、また同日の諮問会議を受けまして、今治市の事業計画について認定を行った次第でございます。
  153. 儀間光男

    ○儀間光男君 事ほどさように、例えば、私が質問したのは二十八年の五月です。それから二十九年の一月まで。たったの五か月ですよ。その間に何が急変したんですか。創薬の仕事をさせるからといって新たな学校をつくる必要性がどこにあるんですか。ですから、この五か月間、一体何が、どこで、誰が、何をしてこうなったのか、そこを知りたいわけですね。どうなんでしょう。
  154. 藤原豊

    ○政府参考人(藤原豊君) 今委員の御指摘ございましたけれども、獣医師の需給も含めて、先ほど大臣からもお話がございました産業動物獣医師の確保が困難な地域が現実にあるということもございます。こういった地域的課題の解決につながる仕組みということで、この国家戦略特区におきまして議論が進みまして、また、そういった熱意ある自治体、事業者からの提案、これを真摯に受け止める形で、スピード感を持ってその実現を図ることが重要ということで、今回、広域的に獣医学部が存在しない地域に限り設置可能とするという、そのための関係制度の改正を行ったものでございます。
  155. 儀間光男

    ○儀間光男君 質問にちゃんと答えてほしいんですが、今言ったことは質問の内容じゃないんですよ。この五か月間、何があったかと聞いているんですよ。どういう背景の変化があったか、これを聞きたかったんです。簡潔に一言。(発言する者あり)
  156. 藤原豊

    ○政府参考人(藤原豊君) いえ、こちらです。  お答え申し上げますが、九月二十一日には、これは文科省及び農水省も出席の下、第一回今治市分科会というのをさせていただきましたが、その提案者である今治市から、獣医師が新たに対応すべき分野や既存の大学・学部では対応困難であることなどについて大変具体的な構想の御説明をいただきました。また、十月四日の諮問会議では民間有識者等々から、これは人をゴールにした創薬の先端研究や鳥インフルエンザ、SARS等の人獣共通感染症に係る最先端の研究のため、獣医学部の新設が必要という御議論もございました。  これらを踏まえまして関係府省で検討したという結果として、十一月九日の特区諮問会議におきまして、申し上げました、広域的に獣医師系養成大学等が存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とすると、そういった判断に至ったものでございます。
  157. 儀間光男

    ○儀間光男君 議会を構成する一員として、この委員会を構成する一員として極めて残念な話なんです。現場の声が全然吸収されていないんですよ。獣医師会からも抗議があったはずなんです。やり取りする中で、充足しているから増やす必要はないといって五か月。しかも、その間、この委員会に何の報告もないですよ。獣医師は文科省の、学校ですから関係でしょうけど、獣医師たちが順調に行く先は畜産農家ですからこの委員会の所管になるんですよ。それなのに、その間何の議論もされなく、本委員会で、文科委員会はやったかどうか分かりませんが、本委員会では少なくとも一回もされていないままに今日に至るということ。一体この委員会の存在価値をどこに、存在意義はどこに求めるんですか。これ、法定委員会ですよ、法定委員会ですよ。法律でもってここで議論されて、本会議へ持っていって、向こうは討論の場、賛成反対、討論の場。ここは実質審議して、この委員会で物事を決めぬといかぬのに、大事な獣医師の話何一つない。どこで誰が決めているんですか。見解を求めたいと思います。
  158. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 獣医師の需給あるいは地域の偏在、そういった問題点というのは私も獣医師会の皆さんや議員連盟の皆さんからお伺いをいたしておりました。また、そうしたものに対応する方法が何らかあるのではないかというようにも思っておりました。しかし、様々な御議論を経て、今治という地域が特に、特に……(発言する者あり)この農林水産委員会という意味でのそうしたもの、情報を、しっかりとこれを御提案させていただくということは、所管は、私は獣医さんの部門については所管でありますけれども、大学設置ということになりますと委員会が異なるわけでございまして、その意味で連携が不足しておったということを御指摘になるならば、それは甘んじて受けざるを得ないかなというように思っております。
  159. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますので、質疑をおまとめください。
  160. 儀間光男

    ○儀間光男君 はい。  農水委員会、文科委員会、日本獣医師会、全く連携取れていませんよ。戦略会議の意のまま、議会の委員会が存在それでしていると思うんですか。もう少しやっぱり真剣に、皆さんも辞めたら一委員ですから、そのように自分たちの帰る先も考えてきちっとやっていただきたいと思います。  ありがとうございました。終わります。
  161. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 希望、自由党の森ゆうこでございます。  今の儀間先生の怒りをそのまま受け取って質問をしたいと思います。  私も先生が昨年質問をされた議事録を取り寄せて読んでみました。先生今おっしゃったとおりなんですよ。一体、この儀間先生の質問には、要らないと、新しい学部の新設等も要らないと答えておきながら、何があったのか。  先ほどの内閣府の御説明はちょっと許せない部分があったんですね。お聞きしますけれども、どうしてそうなったという、そのいつのところで、まず九月の二十一日に今治市分科会があった、そこに農林水産省も文部科学省も出席したと書いてあります。確かに出席しましたけれども、この方たちに反論する発言権はありましたか。
  162. 藤原豊

    ○政府参考人(藤原豊君) 区域会議分科会に御出席をいただきまして、御発言も頂戴いたしました。  以上が事実でございます。
  163. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 議事録を見ても発言はないんですけれど、ありましたか。(発言する者あり)
  164. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  165. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
  166. 藤原豊

    ○政府参考人(藤原豊君) 九月二十一日の分科会でございますが、文部科学省専門教育課長様、それから農水省の調査官の方から御発言をいただいた次第でございます。
  167. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 最後の方で、言われたことは認めるという発言のところだけですよね。でも、この前のワーキンググループの会議では、とうとうとこの間の議論について反論しているわけですよ。だけど、それがいきなり、本当に先ほどの儀間先生のお話のように、議論が抜け落ちていて、いきなり認めるという話に変わっていくわけです。余りにもおかしいと言わざるを得ません。  ところで、通告していないんですけど、内閣府に伺いますが、国家戦略特区会議の議長はなぜ安倍総理なんですか。
  168. 藤原豊

    ○政府参考人(藤原豊君) 平成二十五年十二月に国家戦略特区法が制定されておりますが、国会での御審議の中でこの法律が制定いたしましたが、特区の諮問会議という組織が法定化されております。その中で、こういった経済系の諮問会議、過去には経済財政諮問会議等々ございますが、そういったものを参考に、この特区の諮問会議も安倍総理が議長という形で国会の御審議をいただき、成立した次第でございます。
  169. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 要するに、度々会議の中でも出てきますけれども、岩盤規制をトップダウンで突破すると、そういう非常に強力な推進を持った会議だという位置付けだと度々御発言がございますけれども、要は総理をトップとして、そのトップダウンで、内閣の指導力で岩盤規制を突破する、そのために内閣総理大臣が議長なんでしょう。
  170. 藤原豊

    ○政府参考人(藤原豊君) 国家戦略特区法の目的でございますが、産業の競争力の強化、また国際ビジネス拠点の形成ということに鑑みまして、関係の閣僚それから民間有識者の方々を構成員といたしますそういった会議体という形で総理に議長をお願いしている次第でございます。
  171. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 それで、この会議のところで麻生大臣が、第二十五回の国家戦略特区諮問会議、平成二十八年十一月九日で、規制緩和はとてもいいことだけど、その結果の責任を取れと。この間も予算委員会でその御発言がございました。  その結果の責任をどのように取るのか質問したいと思いますが、文科省と農水省に伺いますけれども、今後一挙に、今まで九百三十人の定員だったところを、獣医学部で百六十人、そして看護学で六十人ということで二百二十名も増えます。約二〇%も定員が増えるということになりますが、今後、獣医師の国家試験合格率の見込み、そして卒業者の進路展望、これはどのように考えていらっしゃいますか。
  172. 今城健晴

    ○政府参考人(今城健晴君) お答えいたします。  獣医師の国家試験、これにつきましては、最近実施されております平均の合格率というものは大体七九%ということになっております。  そういう意味で、この国家試験におきましては、獣医師法に基づき、農林水産大臣の監督の下、学識経験者等から構成される獣医事審議会が実施しておるということで、その合否の判定基準ということについて、必要な獣医師の知見ですとかその学問知識、そういうものが的確な水準に設定されるということでございますので、そういう意味で、数の観点からやっているものではございませんので、絶対的なレベルの水準というものを同じにしていくということになると思います。
  173. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 そうはおっしゃいますけれども、二年前でしたっけね、薬剤師の国家試験合格率、大変問題になりました。社会問題化いたしました。大幅に合格率が下げられた。ある大学では半数以上の卒業生が国家試験に合格しないというような事態が生じました。当然レベルというふうに、それは当然おっしゃるでしょうよ。ただ、この需給バランスというのを考えてやっぱり試験をやられると思いますよ。そういうことは絶対しないということでいいんですか。そんなことはあり得ないと本当に断言できるんですか。
  174. 今城健晴

    ○政府参考人(今城健晴君) 獣医師国家試験のシステムといたしましては、今申し上げたとおり、必要な知識、知見、そういうものについて、学識経験者等から構成されます獣医事審議会で全てお決めいただいているところでございます。私どもがそこに、こうしてほしい、ああしてほしいということではない形で運営されておりますので、しっかりとした知見の方が合格されるというシステムが形作られているというふうに認識しております。
  175. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 先ほどからこの今の獣医師学部の新設の議論を聞いておりますと、ちょっと二つの問題をごっちゃにしてお答えになっているのかなというふうに思います。  まず、その地域的な偏在、これについてなんですけれども、これについては東の人を西に引っ張っていくことはできないというようなお話もありましたが、それと同時に、地域的な偏在とともに、小動物が減っている、人口も減っている、そしてその中で産業医が足りないんだ、産業医が足りないんだというその不足感、それについてその獣医師学部の新設で対応できるんですか。大臣、いかがですか。
  176. 今城健晴

    ○政府参考人(今城健晴君) 委員おっしゃられたとおり、先ほど来御議論いただいております獣医師としての数そのもの自体ということと、産業動物獣医師という、いわゆる田舎で家畜の診療に当たっておられる獣医師というのを分けて考えなければならないと思っております。最近、家畜及び犬猫のペット共に飼育頭数は減少傾向にございまして、そういうことから申し上げても、全体の獣医師の数自体というものに不足があるという状態ではないところでございますけれども、一方、産業動物獣医師につきましては、これは地域的に偏在があり、確保が困難な地域があるということでございます。  したがいまして、私ども、その地域で就業していただくということを条件としたいわゆる修学資金とかそういう制度を設けておりまして、そういう形で、地域で確保が難しいことになっているというところに産業動物獣医師の方が就業していただくというような取組を行っているところでありまして、そういう観点から、今回の獣医学部の方々がそういう形も活用していただいて産業動物獣医師の方に行っていただくということはあり得るものと考えております。
  177. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 その対策費は来年度も計上されておりますけれども、要はそれで新設というところに飛躍するということが全然理解できないわけであります。  そして、先ほど来議論になっておりますライフサイエンスというような話なんですけれども、農林水産省が平成二十八年四月に出しました獣医事をめぐる情勢というこの報告書でも、既に獣医師がそういう分野に幅広く活動していると自ら報告書を出しているじゃないですか。全部書いてありますよ。だから、さっきからの説明が何の説得力も持たないんですけれども、それでも、特別なものが必要だったんだと、だから結果の責任も取れるんだというふうにおっしゃるんでしょうか。農水大臣、お答えください。
  178. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) あくまで私どもは、御意見を求められれば、全体としての需給は足りている、しかし地域に偏在があるという観点で申し上げてきたわけでございまして、あと、新設の大学をつくるつくらないについては申し上げる立場にはありません。
  179. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 本来責任を持つ立場の大臣が全然関係ないというような答弁をすること自体、この問題がいかにおかしいかというふうに言わざるを得ないと思います。  それで、資料を今日はお付けしているんですが、加計学園による大学の設置例ということで、結果責任というのはいろいろあると思うんですけれども、この学部誘致による自治体への影響についてということで、千葉科学大学、そして岡山理科大学、今回の獣医学部、これどちらも加計学園、安倍総理の腹心の友が経営する学園でございます。  銚子の方にお聞きしますと、この千葉科学大学の誘致によって非常に銚子の財政が厳しくなって、それが住民生活に大きく影響しているというふうなお話も伺っておりますし、また、いっとき問題になりました銚子の市立病院のお話もそういうことが遠因となっているというふうに指摘をされる向きもございます。  そういう意味で、総務省に伺いたいんですけれども、この今治市の財政規模に対して、あるいは過去にこの銚子市の財政規模に対して、こういうふうに学校を誘致して、学部を誘致して助成を行うと、これは地方債を起債すると思うんですけれども、これは適切なのか、その財政への後年度への影響等について御見解を伺いたいと思いますし、あわせて、今、地方創生の関係で、普通の交付税のほかに地方創生拠点整備交付金とか地方創生推進交付金とか様々な地方への財源の手当てというものがありますので、これからですけど、岡山理科大学の獣医学部は、特別扱いで何か補助金というか交付税が付くのでしょうか。それも併せてお答えください。
  180. 池田憲治

    ○政府参考人(池田憲治君) お答え申し上げます。  まず、今治市におきましては、大学立地事業費補助金の支出といたしまして、平成二十八年度から三十五年度までを期間といたしまして、九十六億円を限度額とする債務負担行為を含む予算について市議会の議決を得たと承知しております。  地方団体の財政の健全性を表す指標といたしましては、地方公共団体財政健全化法に規定されました四つの指標があるわけでございますが、債務負担行為を設定いたしますと、四つの指標のうち将来負担比率の算定に影響してまいります。  債務負担行為を設定する前の平成二十七年度決算におきます今治市の将来負担比率、これは二四・二%でございますが、九十六億円の債務負担行為を将来負担額に含めてこれを機械的に試算をいたしますと、この比率は四九・一%となります。類似団体の平均値は一三・七%でございますので、それに比べると高いわけで、市の財政全体としてそのことに留意した財政運営に努める必要はあるわけでございますけれども、健全化法上、自主的な健全化に取り組まなければならないとされております早期健全化基準は三五〇%でございますので、これには達していないものでございます。  また、銚子市でございますが、銚子市は、これは平成十六年度、十七年度に七十七・五億円の補助を行っております。その際の財源といたしましては、六十九・六億円を地方債を充て、残額は財政調整基金等を充てていると承知しております。  同じように、銚子市の将来負担比率、そして実質公債費比率、これは過去の推移を見ますと、将来負担比率、十九年度に一五一・七%であったものが二十二年度に二〇七・一%まで上昇し、その後低下を続け、二十七年度では一六八・四%となっております。実質公債費比率でございますが、十九年度に一二・二%であったものが二十二年度に一四・九%になり、その後低下を続け、二十七年度では一三・九%となっております。これらの指標、類似団体と比べますと高い傾向にはございまして、引き続き財政健全化に努める必要はあるわけでございますが、それぞれの早期健全化基準、法律で定められている二五%あるいは三五〇%には達していないところでございます。  そして最後に、今回の今治市の債務負担行為に係る歳出に対する財源の話がございました。  実際の補助金の支出に当たりましては、各年度において予算化することになりますけれども、その財源につきまして、予算審議が行われた市議会におきましては、愛媛県から一部助成を受けること、また一般財源として市の合併振興基金や財政調整基金の活用を検討していると説明をされていると伺っているところでございます。
  181. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 この間の予算委員会で安倍総理は、安倍総理に質問できないのが残念なんですけれども、私はこの件に関して質問する機会ないと思うんですが、福島みずほ委員の質問に対して、この件に関して自分が関係していたら辞めますよとまた恫喝していたんですけど、もうはっきり言って、既に関係していますよ。関係しているんですよ。裏で関係していないかもしれませんけど、堂々と正面突破でこの国家戦略特区の議長として関係しているんですよ。関係していたら辞めますじゃなくて、関係しているんですよ、既に。国家戦略特区自体がそういう内閣総理大臣の強力なリーダーシップの下に岩盤規制を突破するとさんざん政府言っているじゃないですか。だからこそ、一つの事業主体、一つの企業、一つの私法人に対して便宜を計らうようなことが疑われてはならないという、そういう問題なんです。  この問題については更に今後も取り上げさせていただきたいと思っておりますが、先般も通告して残念ながら時間切れで質問できなかったので、食料自給力と日米二国間交渉について質問をさせていただきたいと思います。  ちょっと食料自給力については後回しにさせていただきたいと思いますけれども、日米二国間交渉について先ほどもお話がございました。それで、経済対話、全然中身、農水大臣お分かりじゃないと、何も声が掛かっていないということなんですけれども、先ほど連携を外務省と行ってやっていきたいというふうにおっしゃっていたんですけれども、まず中身、どういうものが行われるのか全然御存じないということでよろしいのかどうか。そして、外務省と連携をすると言っていますけれども、具体的にどのような連携を行うんでしょうか。教えていただきたいと思います。
  182. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) 先々週、日米経済対話の準備等を目的といたしまして、外務省、財務省、経済産業省、国土交通省、各省次官級が訪米いたしました。米側と調整を行ったと承知をしております。経済対話におきましては、首脳会談で合意されましたとおり、一、経済政策、二、インフラ投資やエネルギー分野での協力、三、貿易・投資ルールについて議論していくことというようになるわけでございます。今回の調整の中で農林水産省の関係する分野はなかったものというように承知をしているところでございます。  そして、今後、外務省と必要な連携を取らせていただくわけでございますが、その折におきまして、FTAあるいはTPP、あるいは二国間でやるのかあるいはマルチでやるのか等につきましても、外務省の事務方と今現在国際局が、農林省国際局が鋭意話合いをしているところでございます。
  183. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 皆様にも資料を配らせていただきました。毎日新聞の三月十五日の夕刊でございますけれども、先ほどもお話がありましたように、アメリカにとって、米国にとって、農産物の交渉をめぐっては日本は第一の標的だということなんですね。だから、その話からしますと、今の大臣の御答弁、そんなにのんびりしていていいのかなと思いますけれども、米国の農業団体はTPPの離脱を受けて対日貿易交渉を強く求めております。牛肉を中心に対日農産物輸出のライバルであるオーストラリアは日本との間でEPAを既に発効させておりまして、当てにしていたTPP発効も見通せなくなって、米国農業者は焦りを感じているのではないでしょうか。来月の日米経済対話では、米国は農業分野の二国間交渉を求めてくるんじゃないかと私は心配しております。  日米間の農産物交渉につきましては、牛肉やオレンジの自由化など、過去に厳しい要求をのまされてきた歴史があります。我が国は、TPP交渉を通じて既に農産物の関税撤廃や削減について米国と一定の合意を行った形となっております。ライトハイザー氏が明確に表明したように、日本は第一の標的だ、すごいと思いますけどね、こういうふうに表明したように、米国はTPPの合意内容を最低水準として追加要求を行ってくることが懸念をされます。  本来、TPPの合意内容も国会決議に立ち戻って見直しの交渉を行うべきところであり、今後の日米間交渉でTPPよりも更に譲歩することなどあってはならないと思いますけれども、農林水産大臣のお考えを伺いたいと思います。
  184. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) ライトハイザーさんの上院での公聴会でございます。就任してからの発言に注目をしておるわけでございます。また、フロマン前USTR代表が来日されまして、TPPへの期待感を表明されました。というようなことから、今後、予断を持ってこの日米間の交渉に当たることは避けたいと思っておりまして、ともかく、国益を守り、センシティビティーを守るという立場で、国会決議の視座に立って頑張っていきたいというように思っております。
  185. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 大丈夫でしょうかね。  それで、本当は自給率のところをもう少し詳しく聞いてからこの質問に移りたかったんですけれども、これ通告していないんですけど、大臣、今般、ブラジルの不衛生肉というんですか、腐っていた肉を発がん性物質の入っている化学薬品で臭いを消して、そして輸出していると。地球の裏側のブラジルに、そんなに割合は多くはないですけれども、でも二割、特に鶏肉は二割それを頼っている。鶏肉の分野でいえばかなり大きいと思うんですけれども、輸入に頼るということはこういうことなんですよね。食の安全、そして食の安定的な確保、これを外国に頼っているって、これで本当にいいんでしょうか。農業政策で最も大切なことは、そのブラジルの今回の肉のことについてまずお聞きします。済みません。
  186. 山本有二

    ○国務大臣(山本有二君) ブラジルにおきまして、食肉業者が衛生検査官に賄賂を支払い、衛生基準に満たない食肉等を国内外に流通させていたことが発覚いたしました。そして、ブラジル政府が我が国も含む主要輸出国等の大使に説明した内容によりますと、基準違反等の問題があった二十一施設を特別監視下に置き、そのうち三施設を操業停止にするとともに、問題に関わった三十三名の検査官を解任したものと聞いております。監視対象下の二十一施設のうち、一施設は冷凍鶏肉の対日輸出実績があるものと承知をしております。  ブラジルは世界有数の食肉輸出国でございまして、とりわけ鶏肉は我が国の総輸入量の約八割を占めるなど、ウエートが大きいわけでございます。国内総供給量のうち輸入品が占める比率は四分の一にとどまること、監視対象下の一施設、セアラ社のラパ処理場からの輸入量はブラジルからの全輸入量の約二%にとどまると見込まれております。輸入鶏肉の国内在庫も十万トン以上と比較的潤沢でございます。  当面、国内の鶏肉需給に大きな影響が生じるものとは考えておりませんが、引き続き、厚労省と連携して食の安全確保のために適切に対応するとともに、国内の需給及び価格への影響について注視してまいりたいというように思っております。
  187. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 全然お答えしていただきたい答弁がなかったんですけれども、要は、地球の裏側にある国に我が国の食料の安定供給とそして食の安全を任せっ切り、それでいいんですかという。だから、そういう視点に立って今回のブラジルのこの不衛生肉の輸出についてどう考えるかという……
  188. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
  189. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 官僚のペーパーを読んでくれなんて誰も頼んでいませんよ。しっかりしていただきたいと思います。  農業政策で最も大切なことは、農業の成長産業化や競争力強化ではなくて、国民に安定的に食料を供給していくことなんですよ。食料・農業・農村基本法においても、基本理念の最初に食料の安定供給の確保が規定されているんです。そういうことについて答えていただきたかったんですけど、官僚のペーパーを読んじゃうから、何かもう時間がなくなっちゃいました。  まとめさせていただきますけれども、そういう、何というのかな、日本の食料の安定確保、安全を守るために是非しっかりとやっていただきたいと思います。  最後に、ちょっと驚いてしまったんですけれども……
  190. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますので、質疑をおまとめください。
  191. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 はい。  一言だけ言わせてください。もう答弁は結構ですけれども、明日、いよいよ森友学園の籠池理事長の証人喚問が行われますけれども、驚いたことに、衆議院の農水委員会が、あしたの参議院のこの証人喚問の時間帯に開かれます。さらには、衆参でやるということで、間に衆議院の本会議が入るって、こんなの前代未聞ですよ。自民党、一体何考えているんですか。  ということを申し上げまして、質問を終わります。
  192. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 以上をもちまして、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  193. 渡辺猛之

    ○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時二十分散会