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2017-06-01 第193回国会 参議院 総務委員会 16号 公式Web版

  1. 平成二十九年六月一日(木曜日)    午後一時十七分開会     ─────────────    委員の異動  五月三十一日     辞任         補欠選任      佐藤  啓君     片山さつき君      島田 三郎君     松川 るい君  六月一日     辞任         補欠選任      松川 るい君     今井絵理子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         横山 信一君     理 事                 大沼みずほ君                 柘植 芳文君                 森屋  宏君                 江崎  孝君                 山本 博司君     委 員                 今井絵理子君                 片山さつき君                 こやり隆史君                 古賀友一郎君                 関口 昌一君                 塚田 一郎君                 二之湯 智君                 松川 るい君                 松下 新平君                 溝手 顕正君                 山崎 正昭君                 伊藤 孝恵君                 杉尾 秀哉君                 那谷屋正義君                 森本 真治君                 吉川 沙織君                 宮崎  勝君                 山下 芳生君                 片山虎之助君                 又市 征治君    国務大臣        総務大臣     高市 早苗君    副大臣        総務副大臣    原田 憲治君        国土交通副大臣  末松 信介君    大臣政務官        総務大臣政務官  冨樫 博之君    事務局側        事務総長     郷原  悟君        常任委員会専門        員        小野  哲君    政府参考人        内閣府大臣官房        審議官      田中愛智朗君        総務省行政管理        局公共サービス        改革推進室長   福島  章君        総務省自治行政        局長       安田  充君        総務省自治財政        局長       黒田武一郎君        総務省情報公開        ・個人情報保護        審査会事務局長  山内 達矢君        消防庁長官    青木 信之君        文部科学大臣官        房総括審議官   義本 博司君        国土交通大臣官        房審議官     石田  優君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○地方自治法等の一部を改正する法律案内閣提  出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、佐藤啓君及び島田三郎君が委員を辞任され、その補欠として片山さつき君及び松川るい君が選任されました。     ─────────────
  3. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地方自治法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官田中愛智朗君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 地方自治法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. こやり隆史

    ○こやり隆史君 自由民主党のこやり隆史でございます。本日は、地方自治法の改正案について御質問をさせていただきます。  先日も審議がございましたけれども、本改正案につきましては、事務の適切性の確保の要請が高まっていると、そうした観点から、それぞれの地方公共団体の長あるいは監査委員、議会、住民それぞれの役割を分担をして、それぞれの強みを生かしながらガバナンスを強化すると、それによって住民からの信頼を向上させる、そういうことが目的であるというふうに認識をしております。  そこで、今回措置された各措置が各主体の意識あるいは機能をいかに向上させていくか、そして、全体として、全体としてですね、いかに効率的、効果的にそれが機能していくか、そういった観点から幾つか質問させていただきたいというふうに思っております。  まず、内部統制について御質問させていただきます。先日も議論がございました。各主体それぞれ見直しが行われておりますけれども、行政というのは一義的にはまさに地方公共団体、長を始め団体自らが責任を持って進めていく、そういうことであるというふうに認識をしています。したがいまして、隗より始めよではないですけれども、住民からの信頼の向上、これを得るためには、自治体自らがそのガバナンス、これを向上させていく、その姿勢を明確にしていく、これがやっぱり第一なんだろうなというふうに思っております。  仮に外部からのチェックをしていただくにしても、組織の内部の統制システムがどうなっているかということが明確になっていないと、仮に何らかの問題が見付かってもそれぞれ一つ一つ対症療法的になってしまって、その内部統制システム全体の見直しとか改善につながらないのではないかなというふうに感じております。  そうした観点から、今回の改正におきましては、内部統制システム、それの方針を明確にする、あるいはそのための体制を整備していく、そうした義務付けが都道府県知事と政令指定都市に限って義務付けをされて、中核市を含むその他の市町村については努力義務にとどまっております。その点について、改めて理由、御見解を伺いたいと思います。
  7. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  御指摘のように、本来、全地方公共団体に内部統制に関する基本方針の策定及び内部統制体制の整備が求められるものと考えているところではございますけれども、今回の改正では、地方公共団体にとって過度な負担とならないように、まずは、組織や予算の規模が大きく、その必要性が比較的高いと考えられる都道府県及び指定都市に対してのみ義務付けるということにいたしまして、その他の市町村は努力義務としたところでございます。
  8. こやり隆史

    ○こやり隆史君 確かにコストとベネフィットがありまして、過度な負担を避けるという意味では、一定の仕切りを持って、まず余裕があるところから始めていくというのは確かにそうだとは思います。  ただ、やっぱりほかの、全体のシステムとの整合性というのもやっぱり大事なのかなというふうに思っております。例えば、内部統制のシステムを整備するということと外部からのチェック、監査を受けるということは、相乗効果といいますか、それぞれ一対になるというふうに考えております。  今、包括外部監査というのが一部自治体に義務付けられています。これは、監査委員等による監査に加えて、異なる観点から外部の専門家がその監査を行っていくというものであり、より的確な監査が可能となるというふうに思っております。  そこで、外部包括監査の義務付けは中核市までが対象になっていると。あるいは、例えば監査委員の四人と二人の区切りも例えば二十五万人という一定の規模で区切られています。私、先ほど御指摘しましたように、内部統制システム自体は、基本的な根幹、基本であるべきだと思うんですけれども、それがあえて政令指定都市までに区切られていて、その他の監査システムは更に小さい市町村まで義務付けられている。その点については少しやっぱりちぐはぐな感じを覚えざるを得ないんですけれども、その辺のその考え方について更にお伺いできればと思います。
  9. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  監査委員監査は各地方公共団体の監査委員が行いまして、また、内部統制体制の整備は長が行うと、こういう違いはございますけれども、両者とも地方公共団体の事務の適正性を確保すると、こういう目的は共通しているものと認識しております。  御指摘のございました包括外部監査制度でございますが、これは、平成九年の第二十五次地方制度調査会答申におきまして、監査機能の独立性、専門性を一層充実すると、こういう趣旨で導入されたものでございまして、その処理している事務の性格、団体の規模などを勘案して、都道府県、指定都市、中核市に導入すべきというふうに答申されまして、同年の地方自治法改正により導入されたものでございます。  今回導入することといたしました内部統制制度につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、本来全ての地方公共団体において実施することが求められるものでございますけれども、地方公共団体の過度な負担とならない観点から都道府県と指定都市ということにいたしたわけでございます。  これは、既に包括外部監査が中核市以上に導入されているということ、それから、先ほど二十五万以上で扱いが異なる部分もあるということ御指摘ございましたけれども、そういうことも踏まえての検討ではございますが、今般の内部統制制度は全庁的なお取組が必要でございまして、導入に一定のコストが掛かるということがまずございます。それから、これを踏まえて、全国市長会からも、内部統制の制度設計に当たっては、全国一律ではなく自治体の規模や実態を踏まえ、過度な負担とならないようにすべきとの要望が出されていること、こういうことを踏まえまして、中核市を含む他の市町村は努力義務にとどめることとしたものでございます。  今後、実施状況を踏まえまして、中核市の取扱いについては検討してまいりたいというふうに考えております。
  10. こやり隆史

    ○こやり隆史君 ありがとうございます。  一律に導入していくというのは確かに難しい面があるとは思うんですけれども、やっぱり先ほど御指摘しましたように、全体としていかに効果的に効率的にこういうシステムを導入していくか、単に入れればいいというものではないと思うんですね。やっぱり、外部からの指摘に対して、どうやってその統制システムを強化していくかということを応えようと思ったら何らかの、一律のものではもちろんないですけれども、何らかの統制システムというのは必要ですし、現にあるんだと思います。全ての市町村に統制システム自体はあるんだと思うんですけれども、それを整合的に文章として明記をして、それを全職員がまさに認識をして一つの方向に向かっていく、そういうことが、その自治体の姿勢が地域の住民に対する信頼感の向上にやっぱりつながっていくのではないかなというふうに思っています。  今回は、そういう意味で、統制システムについては一定の仕切りを設けられたということでございますけれども、何度も申し上げますように、やっぱり団体自らの規律というのが第一であるべきだというふうに私は思っています。そういう意味で、義務付けはしなくても、努力義務であっても、やっぱり規模の大小を問わず、あらゆる自治体が規律を高めていく、制度をまさに明文化をして、全職員にそれを、認識を統一していくという取組はやっぱり大事だというふうに思っております。  今回、監査基準については、全ての地方公共団体の監査についてその基準を作ってそれを公表するというのがこれは義務化をされています。その義務化に当たって、やっぱり各自治体で能力の差がありますから、総務省がガイドラインを作ってそれを示していくということになっています。まさに内部統制システムというのは、先ほどもおっしゃいましたけれども、強制的にやっていくことがいいのかどうかというのは確かに賛否両論分かれると思うんですけれども、せめて政令指定都市以外についてももっとより積極的に導入が進んでいくような措置というのは大事なのかなと。  前回の審議の中では、他の市町村については例えば成功事例を示していくとかいう措置を行っていくということをお伺いをしておりますけれども、監査基準に触れましたけれども、例えば、やっぱり規模の小さい、中規模、大きいもの、それぞれ段階があってもいいと思うんですけれども、ある一定のガイドラインを示すなりをして、それを積極的に総務省として各自治体に働きかけをしていく。こういうひな形があるけれども、それぞれの実態に応じてやっぱりそういうものを作っていこうじゃないかという、より積極的な姿勢というものが求められているんじゃないかなというふうに思います。  その点について御見解をいただきます。
  11. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  指定都市以外の市町村における内部統制体制の導入は、各団体において地域の実情に応じて検討されることになりますけれども、これらの団体も内部統制体制を整備する努力義務を課すことにいたしておりますし、また、適正な事務の執行を考えれば、その導入は望ましいものと考えているところでございます。  このため、総務省としましては、先行的モデル事例や都道府県、指定都市の取組を紹介するほか、各都道府県向けに説明会を開催し、各都道府県を通じて必要な情報提供や技術的助言を行い、その導入が進むよう支援するとともに、今後、必要に応じましてガイドラインの策定などについても検討してまいりたいというふうに考えております。
  12. こやり隆史

    ○こやり隆史君 ありがとうございます。  内部統制とかこういうものは、私も行政の方にいた経験もありますけれども、なかなか自ら積極的に入れていこうとかいうことになりにくい分野であるんですけれども、一方で、やっぱり全体として統治力というのを高めていこうとすると一つの大きなツールになるというふうに思っています。  そういう意味で、今御答弁いただきましたけれども、より積極的に、やっぱりこういうものが必要なんだということを分かっていただくこと自体が大事だというふうに思いますので、積極的に働きかけをしていただけたらいいなというふうに思っております。  次に、全体の今回のシステムの改革の中で、住民訴訟制度について一点確認をさせていただきたいなと思います。  前回の議論でもあったところでありますけれども、今回、内部統制のシステム、あるいは議会、あるいは監査委員等、そのチェック体制というのを高めていくという措置が盛り込まれております。したがって、システム全体としては、不適切な事務を抑止するという力は高まっていくはずであり、仮にそれができないと、この制度を改正をした意味がないんだろうなというふうに思っております。  その中で、やっぱり住民監視というシステムが今も住民訴訟制度として設けられておりますし、今回も制度改正が盛り込まれておりますけれども、そもそも、前回の議論でもありましたけれども、この住民訴訟制度というのは、その本来の趣旨は、職員個人をまさに罰するということではなくて、まさに地方財務行政、これを適正化をしていく、その役割を果たすというのが本旨だというふうに認識をしております。  ただ、この住民訴訟制度というのは、前回の参考人の方ももう大変でやめるというようなお話もありましたけれども、これは行政側あるいは住民側にとって相当の労力なりコストが掛かっているということもやっぱり忘れてはならない課題だというふうに思っております。  現状を調べますと、これは十三年に改正されておりますけれども、改正前の原告勝訴率が七%、改正後でも勝訴率が五%というふうに低位に水準しているというふうに認識をしています。国賠、国家賠償法の職員への求償権は重過失以上のものが対象になっておりますし、また今回、先ほど御答弁もありましたように、相応のコストを掛けてこの統治システムあるいは監査委員制度を見直しすることによって事務の適正化を図っていくということがなされようとしています。  そして、まさに今申し上げましたように、二十件のうち一件しかまさに勝訴率がないと、その二十件のうちの十九件はそういう意味では結果が出ていない。そういうことを考えますと、システム全体として、やっぱりこの住民訴訟制度についても、国賠との並びで今回少し見直しはされていますけれども、やっぱり重過失以上、例えばですね、に限定をして、住民の監視というのはよりそういう、集中していただいて、事務の全体の適正化に寄与していただくというようなことも考えていく頃に差しかかっているのではないかなというふうに考えておりますけれども、その点について御見解を伺います。
  13. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  第三十一次地方制度調査会答申では、長や職員への萎縮効果を低減させるため、軽過失の場合における損害賠償責任の長や職員個人への追及の在り方を見直すことが必要とされていたものでございます。  しかしながら、地方公共団体の長などの責任追及につきまして、軽過失の場合には免責するという方向での見直しにつきましては、日本弁護士連合会などから、事後的に違法な財務会計行為を是正し及びこれを抑止するという住民訴訟の機能が失われるといった強い反対の意見が寄せられてきたものでございます。  これを踏まえまして、法案化に当たりまして、再度有識者から成る懇談会を開催いたしまして、住民訴訟制度の見直しの具体的な方向性について議論をし、取りまとめを行ったものでございます。これによりまして、長や職員の責任要件を故意、重過失に限定することは慎重であるべきと、しかしながら、個人責任として過酷である等の問題を解決するためには損害賠償額を限定する措置を講ずることが適当であるとの意見が取りまとめられたものでございまして、今回の改正法案を御提案申し上げているところでございます。
  14. こやり隆史

    ○こやり隆史君 ありがとうございます。  確かに、そういう御意見もあるし、そういう考え方もあると思います。萎縮効果をできるだけ抑制する、そういう観点もあると思いますけれども、やっぱりそもそもこの制度はどういうためにあるのか。やっぱりこれは地方公共団体の事務の適正化を全体として図っていくということが基本であると思います。そのときに、何でもかんでもやればいいのかというと、そうでもなくて、やっぱりそれぞれの役割の強みを生かしていただきながら、全体としていかに効率的に、効果的にそのシステムをつくっていくか、これは多分日々改善をしていかねばならない、そういうものであるというふうに思っています。  そういう意味で、住民訴訟制度というのはまさにその大きな根幹の一つでありますし、そう軽々にいじっていくというのは確かに難しい制度ではあると思いますけれども、先ほど申し上げましたように、やっぱり二十件のうち十九件は要するに住民側が敗訴をしているというようなこともあり、その労力をもっと重大なものに集中していただくということもやっぱり政府としては考えていくべきではないかなというふうに思っておりますので、是非また御検討をいただければというふうに思っております。  今、内部統制を中心に質問をさせていただきました。先日の参考人の富山市長のお話もありましたけれども、あそこはもちろん指定都市ではありません。ありませんけれども、要するに住民からの信頼をやっぱりいただくためには自ら律していく、自らそういう統治システムを構築していくのは当然であるというふうなお話もされておりました。私ももちろんそうなんだというふうに思っております。自ら律する姿勢を示すことによって、それに補完する形で議会あるいは監査委員のチェックが働き、最終的に住民がそれを全体を監視していくという機能をつくっていく、これがやっぱり大事なんだというふうに思っています。  特に今、まさに特に規模の小さい地域、地方公共団体において人口減少が激しくなって厳しい状況にさらされています。そういう地域が今まさに地方創生に向けて人口をもう一回増やしていこう、そういう目的を持って本当に真剣に取り組んでいただいているところです。そういう取組を進めるためには、まさにその取組の中核が地方公共団体であり、その職員さんでありますから、それをできるだけ一つになって、一体となって一つの方向に進んでいくためにも、まさにその中核となる地方公共団体に対する住民の信頼感、これがやっぱり基礎であるべきだというふうに思っております。  今回の改正の方向性であるとか各措置については賛同するものでありますけれども、やはり先ほども御指摘させていただきましたように、今回措置された以外にもいろんな手法、手段で、まさに総務省として、幾ら小さい地方公共団体であってもやっぱりそういうことが大事なんだと、一つになるためには自分自らを律する、そのためのツールとしてこういうものがある、これをやっぱり積極的に導入していかねばならないんだということを一つでも多くの自治体に理解をしていただいて、それに取り組んでいただくというのがやっぱり大事であるし、まさにそれができるのは総務省さんだと思います。  そういう意味で、そういう観点から、今後こうした取組について、総務省の取組なり方針について最後お伺いしたいと思います。
  15. 原田憲治

    ○副大臣(原田憲治君) 地方自治に関する法令は、時代の変化に応じ、その都度地方制度調査会などの御議論をいただきながら、制定以来数次の改正を行ってきたところでございます。例えば、地方公共団体のガバナンス強化に資する改正について申し上げれば、監査制度の導入を始めとする監査制度の見直し、通年会期制の導入を始めとする議会制度の見直しなどを行ってきたところでございます。  現在、御議論いただいておる地方自治法等の一部を改正する法律案についても、自治の力により一層高めるため、地方公共団体のガバナンス強化など、今後の地方公共団体に必要となる改正を御提案をしているところでございます。  総務省としては、地方公共団体によるガバナンスの強化に資するよう、社会経済の変化を踏まえながら不断に努力を続けてまいりたいと思います。
  16. こやり隆史

    ○こやり隆史君 ありがとうございます。  こういうシステムは一長一短あり、導入する側がまさに自ら導入しなければならないということを理解していただいて初めてまさに効果的に動いていくシステムだというふうに思っております。  ただ、やっぱり地方に行けば行くほど、こういうシステムの存在だとかそういうシステムの意義も含めてやっぱり理解しにくい状況であることも確かですので、今回の法改正を契機に、理解していただくべく、総務省としても、今御答弁いただきましたように積極的に導入を促進していただくという取組をしていただきたいというふうにお願いをいたしまして、私の質問とします。  ありがとうございました。
  17. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 民進党の吉川沙織でございます。  今回の改正案は、第三十一次地方制度調査会答申、「人口減少社会に的確に対応する地方行政体制及びガバナンスのあり方に関する答申」を踏まえたものです。  第三十次地制調答申を受けた平成二十六年改正においても私質疑に立ちましたが、ちょうどその日の夕刻、第三十一次地制調への総理の諮問が行われております。その内容は、「人口減少社会に的確に対応する三大都市圏及び地方圏の地方行政体制のあり方、議会制度や監査制度等の地方公共団体のガバナンスのあり方等について、調査審議を求める。」というものでありました。後者はもう随分この委員会でも議論になっておりますが、前回改正の基となった第三十次地制調も、答申の背景は、人口減少社会における地方自治を見据えての制度改革のはずでございました。  今回の改正で第三十次地制調の積み残しも含めて結論が出たのかどうか、総務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
  18. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 三十一次地方制度調査会でございますが、今、吉川委員が指摘していただいたような諮問を踏まえて御議論いただいてまとめられた答申でございますが、その中で、前者の人口減少社会に的確に対応する地方行政の在り方ということにつきましては、主に、地方独立行政法人の活用、連携中枢都市圏の推進、連携中枢都市圏以外の広域連携というものが盛り込まれております。  まず、地方独立行政法人の活用につきましては、地方独立行政法人の業務に申請等関係事務の処理を追加する内容の改正法案をまさに今国会に提出をしまして、現在御審議をいただいているところでございます。  また、連携中枢都市圏の推進につきましては、既に、答申を踏まえまして、隣接する二つの市が連携し核となる都市の役割を担う複眼型の連携中枢都市圏を導入しており、これまでに圏域が二か所形成されています。  それから、連携中枢都市圏以外の広域連携も、さきの地方自治法改正で導入した連携協約を活用した新たな広域連携手法の検討のため国費による委託事業を実施しております。  ですから、第三十一次地方制度調査会答申に対しては、おおむねでございますが、対応できていると考えております。
  19. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 おおむね対応できたと総務大臣から答弁をいただきました。  ちょうど三年前、五月十五日の当総務委員会での前総務大臣の答弁では、「本日は、三十一次の地制調、これから開かれるわけでありますが、その中でつまびらかになりますけれども、少なくとも今回は人口減少社会における三大都市圏と地方圏の地方行政体制の在り方、これがメーンイシューになります。」と。もちろん、後段の部分も大きな議論になっているわけですけれども、まああらかた対応できたということでございました。その中で、地方独立行政法人法の一部改正も地制調の答申内容を踏まえたものだというお話もありましたが、実はそうではない内容もございます。  それは後ほど問うていきたいと思いますが、ここからは、政省令委任事項への立法府の関与の在り方を含め、立法府と行政府の関係について見ていきたいと思います。  最近、委員会会議録を見ておりますと、当委員会においても政府参考人の答弁が非常に多くなる傾向にありますが、平成十一年の国会審議活性化法の成立以降は、政治主導の政策決定システムを確立するため、従来の帝国議会から続いておりました政府委員制度が廃止され、委員会における質疑は原則として国務大臣、副大臣又は大臣政務官、いわゆる政務三役と立法府の議員同士、つまり議員対議員で行うことが、決まりとして、原則としてそうなっています。ただ、行政に関する細目的、技術的事項について説明をどうしても聴かなきゃいけないときに限り政府職員を政府参考人として出席を求める、これは参議院規則第四十二条の二並びに参議院規則第四十二条の三に規定があります。この結果、政府職員は、私も今日、自治行政局長を政府参考人として求めておりますので着席になっていますが、政府職員は質疑者の要求に基づき理事会で協議を行い、必要と認めた場合には、委員会で議決し、その出席を求めるという制度となっています。いつもいつものことですので当たり前のようになっていますが、政府参考人が出席して政府の職員が委員会で答弁をするというのは例外でございます。本日も委員会の冒頭に政府参考人の出席要求に関する件として全会一致で、異議なしで議決をされています。  そんな中、去る五月三十日、参議院法務委員会において、組織犯罪処罰法改正案の審査中、法務省刑事局長を政府参考人として出席を求めることを理事会の合意なきまま多数で議決しました。基本は政務と立法府の議員で議論し、細目的、技術的事項についてどうしても説明を聴く必要があるときに限り政府参考人として政府職員の出席を許し、委員会の議決の上、委員会で発言させるとする政府参考人の本来の趣旨からすると、法務委員会の議決は立法府の自殺行為であると言っても過言ではないと思います。  そこで、参議院事務総長に伺います。  法務委員会の例のように、反対会派がある中で、出席を求める政府職員を特定し、議案の審査中、包括して政府参考人として出席を求める議決を行った例はありますでしょうか。
  20. 郷原悟

    ○事務総長(郷原悟君) お答えいたします。  政府参考人制度は、第百四十六回国会召集日の平成十一年十月二十九日から施行されておりますが、お尋ねのありました、特定の政府職員を、特定の議案審査中、政府参考人として出席を求める議決を賛成多数により行った例は、去る五月三十日の法務委員会の例、一件でございます。
  21. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 平成十一年に国会を活性化させるためにできた法律の下、政府参考人制度はちゃんと全会一致の議決に基づいて基本的に行ってきました。それを、その法案の審査中、包括して多数をもって議決を行うということはあってはならないことだと思います。政府側の都合で政府職員を委員会に出席させることを可能にするということにもつながり、事実上、政府特別補佐人と同じ効果を生むことになるのではないかと、立法府の立場として危惧しています。政府参考人制度の趣旨と政府特別補佐人制度は本来明確に異なります。  そこで、政府特別補佐人制度について参議院事務総長に伺います。
  22. 郷原悟

    ○事務総長(郷原悟君) 御説明申し上げます。  政府特別補佐人につきましては、国会法第六十九条第二項において、「内閣は、国会において内閣総理大臣その他の国務大臣を補佐するため、両議院の議長の承認を得て、人事院総裁、内閣法制局長官、公正取引委員会委員長、原子力規制委員会委員長及び公害等調整委員会委員長を政府特別補佐人として議院の会議又は委員会に出席させることができる。」こと、また、同法第七十一条におきまして、委員会は政府特別補佐人の出席を求めることができる旨定められております。
  23. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今の答弁、国会法第六十九条を引用して答弁をされましたが、政府特別補佐人は、今答弁がありましたとおり、人事院総裁など五名に限って内閣側から委員会に出席させることができることを定めています。つまり、政府参考人は、ここで毎回冒頭議決をしていただいているとおり、例外的なことですから、この人を呼ばないと技術的、細目的なことが聞けないから議決をした上で例外的に出席を求めて答弁をしていただいていますが、今事務総長から答弁があった人事院総裁等五名については、内閣側の都合で、これは必要だから、内閣側の都合で議決を委員会でしなくとも出席をできるという、こういうことになっています。  例えば、この国会の会期の直前、一月十八日の参議院議院運営委員会理事会でも、政府特別補佐人の承認に関する件として、今答弁があった五名について内閣官房副長官から申出を受け、私も、議院運営委員会の理事会でこれを参議院として了承しました。  今回の法務委員会における政府参考人の包括議決は、特定の政府職員をあたかも政府特別補佐人のごとく政府の意を酌んで委員会に出席させることを可能にするという意味で国会審議活性化法や政府参考人制度の趣旨に反するものであり、立法府の対応として非常に問題であると思っています。  私は、立法府に身を置く議会人の一人として、与野党を問わずここは矜持を持つべきだと思いますし、先ほども少し申し上げましたとおり、平成十一年までは政府委員制度で、政府委員であれば基本的に委員会が議決をして求めなくとも勝手に座って答弁をさせることができる制度でした。それを改めたのは、やはり議員対議員で国会を活性化して、議員同士のやり取りで立法をしていくという趣旨でしたので、それを、政府職員をその法案の審査中ずっと出席させる議決を包括的に行ったということはその趣旨に本当にもとるものですから、悲しい思いでいっぱいです。  与野党の議席のバランスが大きく崩れている状態が続く中、内閣提出法律案も、数の上では、国会に提出をされ、それが委員会に付託をされ、審議が始まれば数の力で恐らく通っていくんでしょう。だからとは言いたくないですが、行政府の緊張感が欠けているということは言いたくありませんが、最近、こんな事例がございました。  先日、五月十六日、当参議院総務委員会でJ―LIS法改正の質疑が行われました。政府参考人である自治行政局長の答弁、会議録をよく読んで分かったことがあります。  マイナンバー法の成立は平成二十五年です。しかし、そのとき法律で定められたJ―LISの事務はマイナンバーの付番とその通知事務だけであり、それ以外は省令に委ねられました。これに従って、平成二十六年、地方公共団体の事務であるマイナンバーカードの発行についてJ―LISに委任することができるとする省令が規定をされました。結果として、省令によってJ―LISの業務が大幅に拡大し、業務が拡大してガバナンスの強化が避けて通れなくなって先日の法改正に至ったものと考えています。  要するに、平成二十五年に法律を制定するときの立て付けが甘く、その多くを省令に委ねた結果、今次国会におけるJ―LIS法改正は、省令を規定してその省令に合うように法律を改正したという、省令が決まって法律改正になるというおよそ逆の手順になったとも考えられます。  今回のてん末について、五月十六日、当委員会で答弁をしている政府参考人である自治行政局長の答弁を求めます。
  24. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  御指摘のございましたように、制定当初のマイナンバー法に明記されておりましたJ―LISの事務は、マイナンバーとすべき番号の生成及び通知事務のみでございましたが、準備段階におきまして、経済的な効率性の観点、J―LISが住基ネットやLGWANの運用、マイナンバーとすべき番号の生成事務を行うこととされていることから、各地方公共団体からの要望も受けて、J―LISが市町村からの委任によってマイナンバーカードの発行に関する事務を行うこととし、その旨をマイナンバー法に基づく省令に規定してJ―LISの業務として追加したものでございます。  今般の法改正、先日御審議いただき可決していただきましたけれども、マイナンバーカードの発行に関する事務も含めましてマイナンバー法に基づきマイナンバー制度が順次施行されていく中で、今後、J―LISについては、マイナンバーカードの利活用拡大に伴い発行事務の円滑、適正な実施が求められることなどから、更に事務の適正性を確保するための方策を講じることが必要との認識を踏まえたものでございます。  このため、具体的には、マイナンバー法改正によりまして、マイナンバーカードの発行に関する事務も含めまして、J―LISがマイナンバー法に基づき実施する事務を機構処理事務として総務大臣の監督権限等の対象にしたものでございます。
  25. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 長々と答弁いただきましたが、どっちにしてもマイナンバー法制定当時の内容が少なく、それを、それ以外は省令に委ねて、省令を変えて業務増えて、その結果法改正という流れは、その全体の流れは余り変わりないんですね。
  26. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) ただいま申し上げたとおりでございまして、法律制定時点においては、マイナンバー法に明記されていたJ―LISの事務としては番号の生成、通知事務ということでございました。  省令に委任規定がございまして、その後の検討の中で省令でカードの発行事務をJ―LISに委任するという規定を置き、実際に委任がなされていると、こういうことでございます。
  27. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 制定当初はマイナンバーの付番と通知事務だけであって、それ以外は省令に委任をされて、省令委任事項で市町村の発行事務をJ―LISが受けて、そうしたら業務拡大したと。業務拡大したことによって結局ガバナンスの強化が求められて今回の法改正であったという流れは恐らく間違いないことだと思います。ですので、何でもかんでも右から左に法案をこの立法府が通して、後は全部政省令に委ねるというのは、立法府の在り方として、この国会での審議の在り方として、私はちゃんとそこは見ていく必要があるんだと思っています。  今回の地方自治法等の一部を改正する法律案については、手続面は法律の条文に規定される一方、内容に関してはその多くが政省令等に委任されています。衆議院での審議、一昨日の当委員会での審議でも、論点とされた改正内容は政省令に関する部分が多いです。ただ、その内容が明確にされたとは考えられません。  そこで、具体的に事例を挙げてお伺いします。例えば、今回の改正案では、先ほど総務大臣から答弁ありましたとおり、地方独立行政法人の業務に公権力の行使を含む窓口関連業務を追加されることになりますが、これについては、定型的な事務として法案の別表に掲げたものとされています。別表を見ますと、一から二十四までありますが、例えば「五 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)による証明書の交付に関する事務であって総務省令で定めるもの」というように、そのほとんど全てが政省令で定めることとされています。  省令に委任する内容は国会審議を通じてある程度は明確にする必要があるとの立場から、例えば今申し上げた地方税法による証明書の交付に関する事務はどのようなものを想定されていますでしょうか。
  28. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  まず、法別表の事務でございますけれども、これは、内閣府が平成二十七年六月に示しました民間事業者に委託することが可能な業務の範囲等に関する通知というのが出されております。それを踏まえた上で、改めて関係府省の意見を聞いた上で必要な調整を行い、受理や決定といった公権力の行使に係る部分を含めて実施できるように規定したものでございます。  御指摘のございました地方税法に基づく事務でございますが、これは地方税法に基づく納税、内閣府の通知でどういう整理されているかということで申し上げますと、地方税法に基づく納税証明書の交付に関する事務でございまして、具体的には、証明書の交付請求の受付、証明書の作成、証明書の引渡しその他の補助的業務と、こういうものが内閣府の通知に掲げられておりまして、基本的にこういう内容を想定して、今後、関係府省と協議しながら具体的に定めていく考え方でございます。
  29. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今回の地方自治法等の一部を改正する法律案の地独法の窓口関連業務の追加の事務、定型的であって法律の別表に掲げるもの、一から二十四まであると言いました。そのほとんどが、何々であって政省令で定めるもの。具体的に五番目の地方税法については何を想定していますかとお尋ねをしましたら、平成二十七年六月四日、内閣府公共サービス改革推進室、「市町村の出張所・連絡所等における窓口業務に関する官民競争入札又は民間競争入札等により民間事業者に委託することが可能な業務の範囲等について」、これ事務連絡でございますが、ここに至極、今答弁ありましたとおり、細かい内容、ほぼ定型的な事務と考えられるものが事細かに羅列をされています。  国会に提出する法案の別表に掲げる事務は全部政省令で定めるものとしておきながら、内閣府の事務連絡では、ほとんど内容重なっています。二十四項目のうち十六、実はこの二十七年の内閣府の通知に細かく事務が定められています。  ですので、なぜ、内閣府が二十七年に出して、今総務省の所管だと伺っておりますけれども、民間に窓口の委託できる事務を事細かに、細かく何ができる、何ができる、何ができると書いておきながら、国会に提出する法律の方ではなぜほとんど全部政省令に投げてしまっているのでしょうか。見解ありますか。
  30. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  内閣府の通知におきましてはこのように書いてあるわけでございますけれども、これを法律なり政省令に落としていくという作業が必要になってまいります。こうなりますと、当該法律や政省令に規定されている事務もございまして、当該法律あるいは政省令に規定されている事務を、各条項を引きながら、しかもその全てではなくてその一部という場合もありまして、限定を掛けながらこれを記述していく必要があるということがございまして、極めて細目にわたるということで、大枠を法律に書いた上で省令に委任して省令で具体的に書いていくと、このように考えている次第でございます。
  31. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 大枠と細かい話とおっしゃいましたが、例えば、今、一から二十四ある五番目の地方税法による証明書の交付に関する事務であって政省令で定めるものは何を想定されていますかと伺いましたところ、平成二十七年の内閣府通知に実は一番から四番まで書いてある、その内容を今答弁なさいました。ですから、基本はおおよそ決まっているんだと思います。ですので、本来は国会に明らかな形で出してほしかったですし、出すべきではなかったかと思います。  この別表に関連してまた伺います。  例えば、十二番の「住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)による住民基本台帳及び戸籍の附票に関する事務であって総務省令で定めるもの」における事務は何を想定されていますか。
  32. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  これも内閣府の通知に書いてあるものでございますが、さらにもう少し敷衍して申し上げますと、住民票の写しの交付の請求の受理、その交付、閲覧の請求の受理、その承認、それから住民票の記載関係では、届出による住民票の記載、職権による住民票の記載のうちの一部、記載事項に係る調査、質問のうちの一部、住民票コードの記載と、こういったものが想定しているところでございます。  ただ、この中で、例えば記載事項に係る調査等につきましては、申請書等の突合による単純な字句の修正と、こういったものは地方独立行政法人の対象業務として想定しているわけでございますけれども、住民票の住所欄が空欄となっている場合に、その者の居住実態も含めて住所について調査を行い、職権により記載する事務につきましては、裁量性のある、判断の余地が大きいものというふうに考えておりまして、地方独立行政法人の対象事務から除外することを想定しているものでございます。  すなわち、やはり個々の事務ごとに裁量性の大きなものを仕分けていく必要があるということで、かなり細かな規定が必要になるということで省令に委任させていただいているということでございます。
  33. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 なぜ住基のものを伺ったかといいますと、今答弁の中でおっしゃったので少しは安心したんですが、五月十六日の衆議院総務委員会での局長答弁に、「例えば、住民基本台帳に関する事務については、記載事項の調査のうち、申請書等との突合による単純な字句の修正は地方独立行政法人の対象業務となると考えられますけれども、」としかおっしゃらなかったので、これだけかいと思ったので、今聞きました。  地方独立行政法人の業務に公権力の行使を含む窓口関連業務を追加することになりますが、定型的な事務としては、今議論しておりました法案の別表に掲げたものとされています。  では、続いて伺いますが、定型的な業務とは何でしょうか。
  34. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  定型的な事務でございますけれども、私どもといたしましては、客観的、外形的に一定の手順で処理が可能なもの、内容について裁量性の判断の余地が小さいもの、こういうものを指すものと考えているところでございます。
  35. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今、内容について裁量性のある、判断の余地が小さいものというお答えだったかと思いますが、五月十八日の衆議院総務委員会の局長の答弁では、例えば申請、届出の受理、書面等の交付決定など、専門性は高いけれども定型的な業務が含まれている。ですので、定型的な業務は裁量性の判断の余地が小さいものというのはそういうものも含まれるということでよろしいですね。
  36. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) 御指摘のとおりでございます。
  37. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 定型的な事務を政省令で定めるに当たって、今やり取りしましたけれども、別表の書き方として、○○に関する事務であってという形で一段階絞り込んでいる等の答弁を衆議院段階でも局長されていますけれども、定型的なものまで政省令に委任してしまうということは、私は立法府の立場からいかがなものかと思っています。  例えば、何とでもなる解釈を付けておけば実質的な制約はなくなり、国会ではいかようにも解釈できる答弁で、法律が国会を通過した後、全て行政府にお任せくださいというのは余り好ましいことではないのかと思います。  今挙げたような政省令制定過程を国会等に報告する、立法府に報告するという機会はありますか。
  38. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) システムとしては、これは、政省令は、政令であれば閣議で決められると、省令であれば大臣の決裁ということになりますけれども、一般質疑等で御質問があれば、もちろんお答えさせていただきたいというふうに思っております。
  39. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 私、初当選以来、この総務委員会でずっとお世話になっています。ただ、経済産業委員長の任にあった間は、もちろん常任委員会の所属は経済産業委員会にありました。そのときに、電気事業法等の一部を改正する等の法律案、これは重要広範議案でありましたけれども、電力システム改革の総仕上げの法律でございました。ここでも政省令委任事項の在り方について質疑が行われ、私、本会議の委員長報告の際に、「政省令委任事項への国会の関与の在り方」というのを自分の思いも入れて追加をしました。  そのやり取りの中で、当時の経済産業大臣は、こういうやり取りの中で同じような問いを、大臣が答弁したとき何と言ったかといいますと、「法律が通ってしまえば全てが内閣が決めていいというわけではないと思っておりまして、与党を含めまして政省令の内容につきましてしっかり事前に御説明をして、また御意見をいただく機会をつくっていきたいと考えております。」と答弁なさっております。  大臣、何か御見解ありますか。
  40. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 今、吉川委員の御指摘、様々伺いまして、しっかりと受け止めさせていただきました。問題意識については理解をいたしました。  いずれにしましても、総務省令を定めようとするときには、私に、大臣に協議をするということが義務付けられておりますし、適切に、やはりこれから省令を定めるという段階において、この国会でいただいた御議論、特に三十日のこの委員会でも様々な御指摘を賜りましたし、それを十分に参考にしながら、そしてまたさらには有識者の御意見も伺いながら慎重に定めてまいりたいと思っております。
  41. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 慎重に定めるということはしっかり答弁いただきましたけれども、なかなか、法律が一たび通ってしまえば立法府として関与する機会が少ないのは、先ほど局長、一般質疑の機会もあればとおっしゃいましたが、まあひどいものだと思います。  今回、政省令委任事項は多いんですが、例に挙げたのは地方独立行政法人法の改正案に関するものでした。本日議題となっておりますのは、実は地方独立行政法人法の一部改正案ではなくて地方自治法等の一部を改正する法律案です。  そこで、今度は立法府たる国会への法案提出の在り方について伺います。  今回、内閣から国会に提出されておりますのは、今申し上げましたとおり地方自治法等の一部を改正する法律案で、本則で三本以上の法律を束ねて国会に提出しているということが見て取れます。  どのような法案が何本束ねられているのか、総務省に伺います。
  42. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  今回の地方自治法等の一部を改正する法律案では、地方自治法、地方公営企業法、地方独立行政法人法、市町村の合併の特例に関する法律、市町村の合併の特例に関する法律附則第二条第一項ただし書の規定によりなおその効力を有するものとされた同法、最後非常に技術的なものでございますが、この五法律を改正することにいたしております。
  43. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 去る五月二十五日の当委員会で、総務大臣は本法案の趣旨説明で、「この法律案は、地方制度調査会の答申を踏まえ、」とし、「第一は、地方自治法等の一部改正に関する事項」、間中略して、「第二は、地方独立行政法人法の一部改正に関する事項」とお述べになりました。だがしかし、後者の地独法の改正は第三十一次地制調の答申を踏まえた改正、これ冒頭大臣から答弁もありましたが、これだけではなくて、実は平成二十六年に国の独法通則法が改正になっています。これを踏まえた改正であるということは、この白表紙の総務省が出してきたやつにもちゃんと書いています。  ですから、必ずしもその法案の趣旨説明が正しいかといえば、全てが地制調の答申の内容を踏まえたわけではなくて、平成二十六年の国の独法通則法の改正を踏まえた内容があると書いてあるんですから、その認識で、局長、合いますね。
  44. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) 御指摘のとおりでございまして、提案理由、趣旨説明におきましてもその点は触れさせていただいているというふうに思っております。
  45. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今回、国の独法通則法の改正を踏まえて出されたものは、実は国の独法通則法は平成二十六年に改正になっています。地方独立行政法人制度の改革に関する研究会というのがあって、その報告書は平成二十七年の十二月に出されています。であれば、昨年の常会、若しくは昨年の臨時会に法案は提出できたと思うんですが、なぜ今回、地方自治法の大きい改正と一緒にまとめて出してきたんでしょうか。
  46. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  二つあると思っておりますけれども、一つは、地方独立行政法人制度を、人口減少社会において外部資源の活用という点で第三十一次地方制度調査会でその活用について議論がなされていたと、並行して議論がなされていたということが一つでございます。  もう一つは、今回の地方自治法の改正でも、地方公共団体のガバナンスの強化ということが主な内容でございます。御指摘ございました平成二十六年の国の独立行政法人通則法の改正も、独立行政法人のガバナンスの強化ということでございました。したがいまして、この地方独立行政法人のガバナンスの強化の改正内容と地方自治法のガバナンスの強化の内容、通ずるものがあるということで、今回まとめてこれを改正するということでお願い申し上げているということでございます。
  47. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 国の独法通則法は平成二十六年の常会で成立をしています。その前段の基となっているのは「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」で、これは平成二十五年十二月二十四日に閣議決定されています。国の独法通則法の一部改正は、平成二十五年十二月二十四日に基となる閣議決定がなされて、半年以内の平成二十六年の法律で改正になっています。  片や、地方独立行政法人のガバナンス強化を含む改正案は、その基となる研究会報告書が平成二十七年の十二月に出されながら、去年の常会には出ずに、今回地制調の答申を踏まえた内容と一緒くたに出てきました。しかも、その内容はガバナンスの強化であります。先ほど、J―LIS法の改正を例に取りましたけれども、J―LIS法の改正も、ガバナンスの強化が必要ということで、今回、もう通過していますけれども、法律が改正して成立をしております。  今回も、先に地方独立行政法人のガバナンス強化を、去年法律をちゃんと出して、質を高めた上で、今回いろいろ議論ありました。窓口業務の追加は様々な論点があります。ですから、地方独立行政法人を受皿とするのであれば、そこのガバナンスを強化した上で、今回は今回で別の法律として出してくるべきだったんではないかと思いますが、総務省、どうでしょう。
  48. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  先ほどと同じようなお答えになってしまうかもしれないのでございますけれども、今回の地方独立行政法人のガバナンスの強化、これ地方自治法の地制調答申を受けてのガバナンスの強化と通ずるものがございましたので、併せて今回改正をお願いしているということでございます。
  49. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 最近、去年は何回か大臣にもお伺いしましたし、自治行政局長が自治財政局長のときにも実はお伺いしているんですが、国会に法律をまとめて出してきて、「等」で三本以上くくって出してくることが多くなっています。そうなると、法案名、議題となっている法律に関してはしっかり議論がある程度、論点も明確で、なされるんですが、その中に入ってしまうと、どんなに大きい論点があっても隠れていて、ほとんどこの立法府の場で審議すらされないということも残念ながら散見をされています。  ですから、本来、国の独法通則法はそれだけで審議をしてガバナンスの強化が図られています。それと、地方独立行政法人も、今回いろんな業務を結局政省令にほとんど委ねられていますけれども、追加するのであれば、それは、去年ガバナンスの強化でちゃんと法律を出して、今回は第三十一次地制調の答申を踏まえた内容で出すべきであったのではないかというのが私の思いであります。  今日は、地方自治法等の一部を改正する法律案を中心に、立法府と行政府の在り方と立法府の中のルールについて主に質問をさせていただきました。私は、立法府に身を置く者の一人として、しっかりと、右から左、今の議会構成を見ればもう一目瞭然で、国会に法律が提出をされ、付託をされ、審議に入れば、よほどのことがない限り右から左に通っていくような状況であるのは、残念ながら否めない、否定できない側面だと思っています。でも、だからこそ、議会としてのチェック機能を果たしていくのが私たちの役割ということを申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  50. 森本真治

    ○森本真治君 民進党・新緑風会の森本真治です。  私からは、まず学校法人加計学園の獣医学部新設計画についてお伺いします。  この問題についての一連の経過については、不透明な部分も多く、政府には国民が納得できるよう丁寧に説明責任を果たしてもらう必要があります。我々としても、国会のあらゆる機会を通じて説明を求めていきたいと思います。その意味で、総務省は国民に対する政府の説明を全うする情報公開制度を推進する所管省でありますので、本日はまずこの問題に関してお伺いします。  今日は配付資料を付けさせていただいております。資料の一、加計学園計画、文科省に記録文書ということで、安倍晋三首相の知人が理事長を務める加計学園、文部科学省が、特区を担当する内閣府から、官邸の最高レベルが言っている、総理の御意向だと聞いているなどと言われたとする記録を文書にしていたことが分かったという記事でございます。さらにその後、当時の事務方トップ、前川前事務次官が文書の存在を認めていらっしゃいます。  そこでまず、今日、文科省にお越しいただいておりますけれども、この文書、開示が義務付けられている行政文書だと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。
  51. 義本博司

    ○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。  委員御指摘の朝日新聞の記事の文書でございますけれども、その出所やあるいは入手経路等について明らかでない文書でございますが、民進党から御提示いただきまして文科省の判断でその存在について調査したところでございます。その過程におきまして、担当部局等の担当者に関するヒアリング、それからいわゆる共有しているかどうかについてのファイルの調査と併せて行いまして、文書については存在を確認できなかったというふうな結論が出ているところでございます。  そういう性質上、御指摘いただいた文書については、その文書が行政文書であるかどうかについてのお答えは差し控えたいと思っております。
  52. 森本真治

    ○森本真治君 今日は内閣府にもお越しいただいております。  公文書管理法というのがあります。この所管が内閣府ということでお伺いしたいと思いますけれども、法律の中で公文書の定義がありまして、公文書等という中で行政文書が公文書に含まれておりまして、当然にこれは文書の保存をしておく必要があるということになります。第四条から十条、三十一条、行政文書の管理ということで項目が、行政文書の管理ということで規定がされておるわけでございます。  今回新たに獣医学部を新設するという意思決定、この経緯、意思決定に至る過程というものは行政文書の管理の中で作成が義務付けられておるわけでございますけれども、これは行政文書に当たるという理解でよろしいんでしょうか。
  53. 田中愛智朗

    政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。  御指摘のとおり、公文書管理法二条に行政文書についての定義がございまして、「行政機関職員が職務上作成し、又は取得した文書であって、当該行政機関職員組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。」というふうにされておるところでございます。
  54. 森本真治

    森本真治君 ちょっと、ごめんなさい、今質問と答弁が食い違っていたようでございますけれども、今回新たに獣医学部を新設するという意思決定が行われたわけでございますね。それに対して、その意思決定に至る経過というものは作成をしなければいけないというのが法律義務付けられていると思うんですけれども、今回文科省の前事務次官がこの文書については存在するというふうに言われている文書は、これは行政文書になるという理解でよろしいのか、もう一度確認をしたいと思います。
  55. 田中愛智朗

    政府参考人(田中愛智朗君) お答え申し上げます。  公文書管理法におきましては、行政が適正かつ効率的に運用されるようにするとともに、国の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責任が全うされるようにするという目的がございまして、これに照らしまして文書を作成していくということになります。  その中で、行政の行いますことにつきまして、跡付けすることができるように文書を作るということになっているところでございます。
  56. 森本真治

    森本真治君 もう一度確認しますけれども、政策決定をする意思決定過程については文書に作成をしておかなければいけないというのは当然ありますよね。ですから、文科省としては、今回の例えば新たな獣医学部を新設するということについては、その意思決定過程は記録に残しておく必要はありますよね。
  57. 田中愛智朗

    政府参考人(田中愛智朗君) お答え申し上げます。  作成に関しましては、四条に規定がございまして、先ほど少し申し上げましたけれども、行政機関事務及び事業の実績を合理的に跡付け又は検証することができるよう文書を作成しなければならないということでございますので、意思決定過程がそういう跡付けですとか検証をすることができるように文書は作成しなければいけないと、こういうことになるわけでございます。
  58. 森本真治

    森本真治君 もう一点、ちょっと内閣府にお伺いしたいんですけれども、今回文科大臣がちょっと気になる発言をしているんですけれども、これはちょっと配付資料にはございませんけれども、行政文書定義をちょっと自ら説明しているような記者会見の内容があるんですね。行政文書文科省共有フォルダ等に入って共有されている、そこに存在がなかったから行政文書はないというような云々の、記者会見でこれ述べられていると思うんですけれども。  ちょっと確認したいんですけれども、共有フォルダに共有されているものが行政文書共有されていないものは行政文書ではないというこういう文科省の判断、これは政府全体の判断基準として行政文書定義として統一化されているんですか。
  59. 田中愛智朗

    ○政府参考人(田中愛智朗君) お答え申し上げます。  先ほど少しお答えいたしましたけれども、行政文書の定義のところに組織的に用いるものというところがございまして、組織的に言わば共有されているような状況にあるかどうかというところが、それが行政文書であるかどうかということの判断する要素になってくるということでございます。
  60. 森本真治

    ○森本真治君 行政文書の保存方法については、統一の基準というのがあるんですか。
  61. 田中愛智朗

    ○政府参考人(田中愛智朗君) 行政文書の管理につきましては、それぞれ各行政機関におきまして文書管理規則というものを定めております。この文書管理規則に従いまして文書を管理していくということになってまいります。
  62. 森本真治

    ○森本真治君 再確認ですけれども、各それぞれの機関、だから、各省庁ごとに保存や管理のルールというのは決めておるということで、政府で統一した基準はないということでよろしいんですね。もう一度確認です。
  63. 田中愛智朗

    ○政府参考人(田中愛智朗君) 文書管理規則につきましてはそれぞれの行政機関で定めておりますけれども、その文書管理規則につきましては、行政文書の管理に関するガイドラインというものを内閣府で作っておりまして、それに沿って各行政機関が決めているということでございますので、その意味で、ガイドラインによって統一的に文書管理規則は作られているというところでございます。
  64. 森本真治

    ○森本真治君 統一のガイドラインは一応示していると。共有フォルダに保存をしていない文書は行政文書ではない、だから、ちょっと分かりましたかね、今。要は、行政文書は、共有フォルダ以外のところにあった場合はそれはもう行政文書じゃないんですよということで、文科省は今そういう見解を示しているわけですよ。これって適切な判断ですか。
  65. 田中愛智朗

    ○政府参考人(田中愛智朗君) 行政文書であるということについては、組織共有性が必要になるということでございます。    〔委員長退席、理事柘植芳文君着席〕  それで、組織共有性につきまして、具体的にどのような形でそれが言わば共有されていたかというのは個々具体的に判断していくということでございます。それは形式的なものではございませんで、実質的にその具体的な様態に基づいて判断するということになります。
  66. 森本真治

    ○森本真治君 本当に、今回、文科省の姿勢については大いに疑問を持っております。共有フォルダの調査、そこになかったからということですね。職員の聞き取りもされたということでございますけれども、やはりこれは十分ではないと思います。  さらに、その調査の後に前事務次官が、これは確実にあるんだという発言もされておるわけでございますから、共有フォルダにないものも当然これは行政文書としては存在するわけでございますから、ちょっともう一度、じゃ文科省に確認しますけれども、行政文書というのは共有フォルダに入っているものだけを行政文書としているんですか。
  67. 義本博司

    ○政府参考人(義本博司君) 内閣府の方で御答弁ありましたように、組織として管理している職員共有のものとして判断するのが、個々具体の判断ですけれども、メルクマールというふうに伺っておりますので、私どもとしては、先ほど申し上げましたように、共有フォルダでの文書の確認とともに、個人文書も含めまして関係職員のヒアリングの中で存在が確認できなかったということでございますので、そういう結論を得たところでございます。
  68. 森本真治

    ○森本真治君 ちょっと今の御答弁、少し擦れ違いましたけれども、共有フォルダに保存していない行政文書って文科省にはあるんですか。もう一度お伺いします。
  69. 義本博司

    ○政府参考人(義本博司君) 先ほど申しましたように、行政文書の判断につきましては、それぞれの作成あるいは保有の状況等に個別に判断するものでございますけれども、一般的に申し上げますれば、組織として管理している職員共有のこの場所に保存しているというのが一つの目安でございますので、それに基づいて私どもとしては判断しているところでございます。
  70. 森本真治

    ○森本真治君 文科省としては独自に一応基準は作っていますね、行政文書としてのルールというか。  ちょっともう一度確認です。各省庁でやられていると。
  71. 義本博司

    ○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。  公文書の管理に関する法律に基づきまして、文科省においては文部科学省行政文書管理規則というのを定めておりまして、それによりまして文書の種類に基づいての保存期間ですとか、その管理等についての定めをしているところでございます。
  72. 森本真治

    ○森本真治君 委員長にお願いです。  文科省としてのこの行政文書の管理に関するルールというのを示して、そこはしっかりと対応しているというふうに思いますので、文科省としてのそのルールについての文書を総務委員会に提出していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
  73. 柘植芳文

    ○理事(柘植芳文君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
  74. 森本真治

    ○森本真治君 今回のケースに限らず、今、安倍政権になって、本当に、行政文書のこの範囲ですね、これが恣意的に狭められているのではないかというような声が多く上がって、今これが非常に問題視をされるようになってきております。これまでも、内閣法制局の想定問答などが行政文書ではないということで公開を拒否をしたものが、これは総務省の方になりますけれども、審議会ですね、審議会の方でこれは開示するようにというようなことも出ておりますし、森友学園の問題などでも、その行政文書の管理について、保存の期間なども含めて非常に問題にもなっていると思います。  資料の二にも付けさせていただいております。これは総務省の方でございますけれども、行政機関情報公開法に係る諮問庁の判断が妥当ではないとか一部妥当ではないと判断される事例が、これは平成二十六年度ですけれども、合わせて四十二件と百三十五件ということで、私はこれは非常に多いなというふうに率直に思いました。  なぜこのような判断が出るのかということで、やはり保存とか公開の対象となるこの行政文書の範囲などが、非常に不明確というか統一的基準になっていなくて、それぞれの省庁で独自に判断をしているということが大きな要因にもなっておると思うんですけれども、まずその辺りについての、情報公開の仕方について各省庁が独自に判断をしているというこの現状とこの結果ですよね、これちょっと総務省の方にこれについて率直に見解をお伺いしたいと思うんですけれども。
  75. 山内達矢

    ○政府参考人(山内達矢君) お答えいたします。  委員御指摘の資料は平成二十六年度のものでございますが、平成二十七年度の答申件数は合計九百三十一件でございます。そのうち、諮問庁の判断は妥当であるとしたものは七百八件、諮問庁の判断の全部又は一部を妥当でないとしたものは二百二十三件でございます。  この数字についてでございますが、事案ごとに争点が異なるなど審査請求事件には様々なケースがございますので、一概に件数だけに着目した見解を述べることは困難であると存じます。
  76. 森本真治

    ○森本真治君 事務局長の方からは事実の説明しかできないのかなというふうにも思っておりますけれども、ちょっとこれは率直に、この情報公開を積極的に進めなければいけない所管省、総務省の大臣の方に、やはり国民への説明責任がしっかりと求められているその中でこのように、これはやはりルールというものが厳格になっていないというようなことも大きな私は問題だなというふうに今回のケースを通じても思ったわけですね。やはりこれは、しっかりと政府が国民から信頼をされる、その行政を進めていくためにも、これは各省庁に判断を任すのではなくて、やはり全体としても統一のしっかりとした厳格な基準ということも明確にこれする必要があるんではないかと私は思っておりますけれども、大臣、率直にどのように思われるでしょうか。
  77. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) ちょっと突然の御質問でございますけれども、まず、先ほど来委員がおっしゃっていた行政文書、これは、「行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。」とされています。    〔理事柘植芳文君退席、委員長着席〕  総務省の文書管理についてでしたらお答えができるんですが、公文書管理法に基づいて内閣府が定めるガイドラインに準拠して総務大臣が総務省行政文書管理規則を制定します。この規則において行政文書の保存期間基準ですとか保存期間満了時の措置を定めて、個別の文書の取扱いについては部局ごとに文書保存期間基準を定めています。例えば、法律の制定ですとか改廃また経緯というものは三十年保存ということで、郵便法に基づく許認可というのは、これ許認可の効力が消滅する日以後五年というようなことで、三十年、十年、五年、三年、一年と定めているんですが、基準の定めのない軽易な文書は一年未満で廃棄をしております。  各省様々な類いの文書があると思いますので、この内閣府が定めるガイドラインによって、所掌事務もかなり違いますので、これでそれぞれの大臣が基準を決めていくということになっているんだろうと思っております。
  78. 森本真治

    ○森本真治君 済みません、内閣府の方にもちょっと同様の質問になりますけれども、もう一度、これは内閣府の方が所管をまず基準の部分はされるということでございましたから、大臣にはちょっと突然で申し訳なかったんですが、ちょっともう一度、これって再検証する必要ありませんか、このルールについては、基準については。
  79. 田中愛智朗

    ○政府参考人(田中愛智朗君) 行政文書の定義、どういったものが行政文書なのかということにつきましても、内閣総理大臣決定による行政文書の管理に関するガイドラインというものの中で説明をしているところでございまして、その中に判断に関する留意事項も示しているところでございます。このガイドラインによりまして各省庁の判断を統一的に行えるような仕組みにしているところでございます。  したがいまして、今後とも、この法律の定義ですとかあるいはガイドラインに示した考え方について周知徹底をしっかり図ってまいりたいというふうに考えております。
  80. 森本真治

    ○森本真治君 ガイドラインに基づいて文科省が今このような対応をされているのであれば、更に私はこれが全省庁にまたがって同じような事案が発生したときには文科省と同じような対応を取られるということになったら、それは更にもっと私は憂慮すべき問題だというふうに思っております。  この問題、その情報公開の観点からいっても行政文書の管理という観点からいっても、この総務委員会でも非常に重要な問題でございますから、文科省におかれましても、引き続きこの総務委員会でも質疑をさせていただきたいというふうに思っております。  では、法案の方に移らせていただきたいと思います。  まず、財政審の建議についてはちょっと後に回させていただいて、窓口業務の外部委託についてお伺いしたいと思います。  政府の方で昨年末に経済・財政再生計画改革工程表と言われる、二〇一六改定版というのが発表されております。その中で、窓口業務のアウトソーシングを進める自治体の数、二〇一四年十月現在二百八団体であるものを二〇二〇年度には四百十六団体とするとのKPIが示されています。総務省としては、窓口業務のアウトソーシングを積極的に進める立場ということでよろしいんでしょうか。
  81. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  御指摘のとおりでございまして、アウトソーシングを進めるために助言等を行っているところでございます。
  82. 森本真治

    ○森本真治君 積極的に窓口業務はアウトソーシングをするということが総務省の立場ということですね。  もう一点、トップランナー方式でございますけれども、この窓口業務のトップランナー方式導入というのは、今回の地方独法、この導入ということがあるので、少しこれについては先送りになっているということでございますけれども、先ほどアウトソーシングを積極的に進めるということは、この窓口業務へのトップランナー方式の導入ということを現在も考えていらっしゃるということでよろしいんでしょうか。
  83. 黒田武一郎

    ○政府参考人(黒田武一郎君) トップランナー方式につきましては、現在作業中の平成二十九年度普通交付税の算定におきまして、新たに青少年教育施設管理、それから公立大学運営の二業務に導入を行うこととしております。  御指摘の窓口業務につきましては、その業務改革の進捗状況等を踏まえまして引き続き検討を行って判断したいと考えております。
  84. 森本真治

    ○森本真治君 検討を進めるというのは、基本的にはやるということで検討するということなんですね。
  85. 黒田武一郎

    ○政府参考人(黒田武一郎君) 基本的にはその方向で検討させていただきたいと考えております。
  86. 森本真治

    ○森本真治君 以前に私も質問をさせてもらったことがあったんですけれども、今回の地方独立行政法人への窓口業務の委託というものは、国が推し進めるものではなくて、あくまでも自治体が判断されるものというふうに御答弁を何度か大臣もされているというふうに思いますけれども、先ほどのアウトソーシングを積極的に進めるというようなことと、これ矛盾しませんか。
  87. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) あくまでも、これは地方自治体の御判断でございます。その最適な方法を各地方自治体の実情に応じて選んでいただくということでございます。矛盾するものではないと考えております。
  88. 森本真治

    ○森本真治君 最適に選んでいただくというのは、この地方独立行政法人を選んでいただくのか民間を選んでいただくのかということを最適に選んでいただいてアウトソーシングを進めるという意味ですか。
  89. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) 今回の地方独立行政法人制度というのは、選択肢の一つを提示するということでございますけれども、直営のまま移行するのか、あるいは民間委託を選択するのか、あるいは今回制定、制度化いたします地方独立行政法人制度を活用するのか、これについて、それぞれの地方公共団体が実情に応じて選択していただくと、こういう趣旨でございます。
  90. 森本真治

    ○森本真治君 そのKPIの目標がありますけれども、基本的にはそれぞれの自治体の判断で、直営もそれは当然判断だという今の御答弁でしたけれども、じゃ、これ、KPIの実現ってどのように進めていくんですか。
  91. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) 御指摘ございましたように、骨太方針でKPIというのが設定されております。このKPIは総務省の政策を進捗管理するためのものでございまして、個々の地方自治体に具体的な取組の実施を義務付けるものではないというふうに認識しております。  それでは、どのように対応するのかということでございますけれども、総務省といたしましては、既に総務大臣通知を発出してございまして、特に、住民サービスに直結する窓口業務の見直しを重点的に検討していただくように要請している、あるいは都道府県を含む複数の自治体による業務改革の自主的な事例研究などの取組について事例収集、情報提供を行うと、こういったことを通じまして地方自治体の自発的な取組を促していきたいと、このように考えているところでございます。
  92. 森本真治

    ○森本真治君 もう既に、多くの自治体で民間の窓口、民間に委託をしているというようなところもあるわけでございますけれども、今回新たに地方独立行政法人にこの窓口業務を委託することを可能にするということで、ちょっと先ほどと重なるかもしれませんけれども、先ほどはそれぞれ自治体の判断で選択をしてもらうということでございますけれども、例えば、民間の窓口業務、民間委託がいろんな課題があって、できれば、よりちょっと比較的公共性の高いというか、この地方独立行政法人の方にやはり移行してもらうのが望ましいとか、そのようなところというのはどのように考えていらっしゃるんですか。
  93. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  繰り返しの答弁になってしまうかもしれないのでございますが、今回の制度、新しい選択肢を提示したということでございまして、民間委託あるいは直営、この新しい地方独立行政法人制度、その中で一番効率的でその自治体にとってふさわしいもの、これをそれぞれの地方公共団体において判断していただくべきものと、このように考えているところでございます。
  94. 森本真治

    ○森本真治君 地方独立行政法人が担うことのメリット、民間、まあ民間が悪いとは、いろんな課題はありますけれども、民間では駄目なんです、地方独立行政法人だったらこのようなメリットがあるんですよとか、ちょっと直営とは比較はしませんけれども、そことの比較の中で何かメリットというのはあるんですか。
  95. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) 今回、民間委託に加えてこの地方独立行政法人制度という選択肢を用意いたしましたのは、各市町村等の意見を聞いてみますと、やはり民間に移行できない理由といたしまして、一つには、民間委託の場合には審査とか決定とか、こういういわゆる公権力の行使に当たる部分というのは委託できませんので、事務のフローが途中で途切れてしまうという、こういう課題があると。それから、委託をしようにもなかなか委託先が見付けづらいと、こういう声もあったということでございまして、この地方独立行政法人制度という新しい選択肢を用意することでそういう課題にも応えられるようにしたいと、これが一つの狙いでございます。
  96. 森本真治

    ○森本真治君 委託先がなかなか見付からないという、そういう自治体の声もあるということでございましたけれども、もう既に検討をされているような自治体であったり、これは広域連携というんでしょうか、近隣の市町でやっていこうと準備をされているようなところがどのぐらいあるのか、今総務省として把握をどのぐらいされているでしょうか。
  97. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  現時点におきまして、市町村の制度活用の見込み数は把握していないところでございます。  ただ、先ほど申し上げましたように、外部資源の活用に際して課題を抱えている市町村は多いものと承知しておりまして、そうした中からこういう制度を活用するという自治体も出てくるのではないかと、このように考えている次第でございます。
  98. 森本真治

    ○森本真治君 新たにこの地方独立行政法人を設立して窓口業務を担っていくということになろうかと思うんですけれども、そこの職員さんへの課せられる責任というか、そういうところについても少し確認をしたいと思いますけれども、今回のこの窓口業務を担う地方独立行政法人の職員さんは、これは公務員になるのか非公務員であるのかというところですね、ちょっとそこも説明いただきたいと思います。
  99. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  今般の改正法案におきましては、窓口業務を行う地方独立行政法人の役職員の身分を非公務員、公務員のいずれかに特定する規定は設けられておりませんで、地方独立行政法人法の現行規定によりまして各団体が選択できる、決定できるということにしているところでございます。  すなわち、地方独立行政法人の役職員の身分は、非公務員を原則としながら、現行制度がそうなっているわけでございますけれども、その業務の停滞が住民の生活等に直接かつ著しい支障を及ぼすため、あるいはその業務運営における中立性及び公正性を特に確保する必要があるため、その役職員に地方公務員の身分を付与する必要があるものとして地方公共団体が当該地方独立行政法人の定款で定めるものについて公務員とすることができると、このようにされているわけでございまして、こういう規定を踏まえて各地方公共団体において判断されるべきものと、このように考えている次第でございます。
  100. 森本真治

    ○森本真治君 民間の委託と比べても、この地方独立行政法人の職員さんが担える役割というのはちょっと多くなるのかなというふうにも思っておるんですけれども、その中で、例えば守秘義務であったり個人情報の取扱いなどについても、しっかりとその職員さんはかなりここは注意をしていただいて取り組んでいただかなければならないんですけれども、その辺りに対してのしっかり担保をどのように取っていくのかというところ、今どのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
  101. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  まず、守秘義務についてでございますけれども、公務員型の場合にはこれは当然地方公務員法の規定が掛かりますので、公務員法上の守秘義務が掛かるということになります。また、非公務員型の地方独立行政法人につきましても、その役職員には地方公務員と同等の守秘義務が、これは地方独立行政法人法の中で規定されているところでございます。  また、個人情報保護の関係でございますけれども、これは地方公共団体と同様に、地方独立行政法人の場合には条例で規定されるということになっております。現行でございますと、ほぼ全ての地方独立行政法人について、個人情報保護条例上、個人情報の保護に関する規定が設けられておりまして、これによって対応していただけるものと考えている次第でございます。
  102. 森本真治

    ○森本真治君 どちらにしても、新たな法人ですね、地方独立行政法人でこの窓口業務を担っていただこうと考える団体については、新たにどちらにしても団体を設立をするということですね。  さらに、ちょっと先ほど申し上げましたような、例えば職員さんについてのいろんな研修というか、そのようなところもあって、これについてはまず相当のやっぱりコスト、費用も捻出をしていかなければならないわけでございます。結局、じゃ、その行政が新たなそういう費用を捻出する中において、人件費であったり、自治体自体のですね、その辺りの削減等というものも当然これはされていくのかなというふうにも思っております。その辺りについての不安に対してはどのようにお考えでしょうか。
  103. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  御指摘のように、窓口業務に地方独立行政法人を活用する場合には、各種窓口業務の集約化などの業務全体の再構築でございますとか、設立準備等の準備に係る事務負担、出資等の財政負担が一定程度生ずることになりますけれども、一方で、この地方独立行政法人は行政から独立した自律的、自主的な業務執行が可能という点は期待できるものと考えております。  こうしたコストが人件費の削減につながるのではないかと、こういう御指摘でございますけれども、地方独立行政法人の職員の給与は、この地方独立行政法人法で定められました給与決定原則を踏まえまして労使交渉により決定されるものでございまして、その結果により給与決定が行われるものと考えている次第でございます。
  104. 森本真治

    森本真治君 ちょっと幾つか立て続けで確認もしたいことを聞かせていただいたわけでございますけれども、どちらにしても、今回、例えば、今お話もあった、民間に委託をしたくてもそれがなかなか見付からないというような中で、例えば地方の市町なんかで今回このようなことが検討されるようなところがあるかもしれません。その中で、連携中枢都市ということで、一自治体ではなかなかこれが難しい場合、近隣の市町で一緒になってこの事業を進めていこうというようなことも今回可能なわけでございますね。  私、ちょっと一つ懸念しているのが、やはり、これまでもそうでしたけれども、市町村合併なんかもそうでしたけれども、どんどんと合理化をしていくことによってそれぞれの地域行政サービスというものがどんどんと手薄になっていってその地域が衰退していくという歴史を繰り返したというようなことを考えたときに、またこれも一つの広域化、広域化を進めていく一つの手段になっていくというようなこともあったときに、じゃ、行政窓口なんかも、どんどん連携をする中によってどんどんどんどん縮小されていくというようなことも私はあり得るんじゃないかということも思っておるんですね。  やはり、そういう地域が衰退していく、自治体がどんどんと縮小されていくというような流れにこれがならないかということをちょっと不安に思うんですけれども、ちょっと時間になりましたけど、最後に端的にそれについての御説明いただきたいと思います。
  105. 安田充

    政府参考人(安田充君) お答えいたします。  今後の市町村の行政サービス体制の在り方についての私どものスタンスでございますけれども、私どもとしましては、自主的な合併、市町村間の広域連携、都道府県による補完などの中からそれぞれの市町村が自ら選択できるようにしていくことが必要と、これが基本的なスタンスでございます。  こうした中にあって、今回の法案でございますけれども、市町村は自ら地方独立行政法人を設立しなくても、連携中枢都市等が設立した地方独立行政法人に窓口業務を行わせることを可能とするものでございますが、これは合併につながるという手法というよりも市町村間の広域連携に新たな手法を設けたものと、このように認識しているところでございます。
  106. 森本真治

    森本真治君 もう時間になりましたので。
  107. 宮崎勝

    宮崎勝君 公明党宮崎勝です。  私は、地方自治法等の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。  本法律案は、第三十一次地方制度調査会の答申を踏まえて、人口減少社会において、最小の経費で最大の効果を上げるよう地方公共団体のガバナンスを強化すること、また、資源が限られる中で持続可能な行政サービスの提供を確保するため、外部資源活用の新たな選択肢を示すものとされております。  そこで、最初に、ガバナンスの強化に関連いたしまして、内部統制に係る体制の整備について御質問させていただきたいと思います。  本法律案では、内部統制のための方針の策定について、都道府県知事及び指定都市の市長には義務付け、その他の市町村長には努力義務とすることとしております。  総務省が行った地方公共団体における内部統制体制の整備、運用の取組状況についてという調査によりますと、既に内部統制の仕組みが整備されているのは都道府県の二七・七%、指定都市の三五%、一方、市区町村では六・八%ということでございます。かなり低いといえば低いと思います。また、その一方で、内部統制の今回の体制整備につきましては、先ほどもありましたけれども、全国市長会から事務の増加や費用対効果の懸念が示され、各地方公共団体の自主性を尊重し、実情に合わせた対応ができるようにすべきだという意見もあるということでございます。  そこで、今回の内部統制体制整備の法定化はこうした現状の整備の実態や懸念を踏まえたものと思いますけれども、その認識を総務省にまず確認をしたいと思います。
  108. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  内部統制体制の整備に関する声といたしましては、第三十一次地方制度調査会におきまして、地方六団体からヒアリングを行った際に、体制整備による事務の増加や費用対効果について考えるべき、あるいは長が何をすべきか具体的に示すべきなどの意見をいただいているところでございます。  これらの御意見も踏まえまして、答申では、「内部統制への過大な期待により、コストと効果が見合わない過度な内部統制体制の整備につながらないようにすべきである。」ということが示されているところでございます。  また、長が具体的に何をすべきかにつきましては、各地方公共団体が地域の実情に応じて主体的に取り組むことが重要でございますけれども、今後、先行的モデル事例の紹介などによりまして支援していくとともに、必要に応じて国においてガイドラインの策定などについても検討してまいりたいと考えております。
  109. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 現状を踏まえて徐々に広げていくという考え方ということだと思います。  この内部統制に関する方針ですけれども、長が策定するということになってございますが、その方針には長も拘束されることになります。自分が拘束される方針を自分でつくるということになっております。  また、長は、毎会計年度少なくとも一回以上、内部統制体制の評価報告書を作成するということにもなっています。ここでも自分がつくった体制について自分で評価すると、そういうことになっております。  こうした仕組みにおいては、長が適切な方針を策定して実効性のある評価を行うことをどのように担保するのかということをまず伺いたいと思います。また、長が行うべき評価についてどのような着眼点で評価を行えばよいのか、説明をいただければと思います。
  110. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  今回の制度改正の内容として、長は内部統制に関する方針を公表するとともに、毎会計年度一回、当該方針に基づき整備した体制について評価した報告書を作成いたしまして、当該報告書を監査委員の審査に付して議会に提出し、公表しなければならないと、このようにしているところでございます。これによって、住民への説明責任と議会、監査委員によるチェックによりまして内部統制の適正な運用を担保することにしているところでございます。  また、評価の着眼点という御質問でございますけれども、内部統制体制の運用状況に改善すべき点はないか、具体的には、リスクの把握、評価が時宜にかなったものかどうか、リスクに対する対策が妥当かどうか、監査などで指摘された事項の全庁的な共有が図られているかどうかなどといった点が考えられるわけでございまして、こうした評価を繰り返すことで、内部統制体制が定着し、洗練していくものと考えているところでございます。
  111. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ありがとうございます。  続きまして、監査制度の充実強化について伺いたいと思います。  本法律案では、監査基準を各地方公共団体の監査委員が策定することとされております。また、新たに内部統制評価報告書、今ありましたけれども、この審査なども監査委員の新たな任務として加わることになっております。一方、監査委員の定数は、都道府県及び人口二十五万人以上の市で四人、その他の市町村で二人ということになっております。条例で定数を増加できるということはありますけれども、監査に掛けられる資源は限りがあるということでございます。  この今回の法律案では、この監査委員に監査専門委員を置くことができることとなっております。これによって監査体制が強化されるのは非常に良いことであるとは思いますけれども、監査専門委員は専門の学識経験を有する者から選任するということでございますので、人材確保が大丈夫なのかなという懸念もございます。これについて、今後の対応方針を伺いたいと思います。
  112. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  監査委員として監査を行うにふさわしい人物が選任されるものの、当該監査委員が監査の対象となる事務全てについて対応できる専門性を有しているとは限らないと、このように認識しております。このため、監査委員の独立性を確保しつつ、専門性を高める観点から、必要に応じ監査専門委員を選任し、調査を委託できる仕組みを設け、監査に必要な専門性を補完することができるようにしているところでございます。例えば、高度な専門性が求められるICTでございますとか建築などの分野、あるいは財政援助団体監査における財務状況の調査のために公認会計士を活用するなど、様々な専門家や特定の事項に精通した方を選任するということが想定されるものでございます。  この監査専門委員でございますけれども、臨時に置くということもできるものでございまして、調査事項に応じて地域外の方々を選任するということも可能だと考えてございます。こうしたものも含めて、地域の実情に応じて、調査事項にふさわしい人材を確保していただきたいと考えているところでございます。
  113. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 実情に応じて人選ができるということで、それほど懸念はないということなのかと思います。  次に、決算が不認定となった場合の措置ということも今回規定をされております。この法律案では、地方公共団体の長は、決算不認定の場合、不認定を踏まえて必要と認める措置を講じたときは、その内容を議会に報告するとともに公表しなければならないというふうにされてございます。この規定は、第三十一次地方制度調査会の答申において、監査委員の意見が付された決算を議会が審議した結果、議会が決算認定をせず、その理由を示した場合については、議会が長に対して指摘した問題点について長が説明責任を果たす仕組みを設けることとすべきであると、こう指摘されたことを踏まえて設けられたものと承知してございます。  しかしながら、本法律案は、不認定を踏まえて必要と認める措置を講じたときの報告規定を整備するものであり、特に何も措置を講じない場合については何ら規定されておりませんが、これで説明責任を果たす仕組みとして十分であるかどうか、総務省の御見解を伺いたいと思います。
  114. 冨樫博之

    ○大臣政務官(冨樫博之君) お答えいたします。  今回の改正案では、決算審議を通じ、議会の監視機能をより適切に発揮させ、議会と長との関係を活性化させるため、議会が決算を不認定とした際に長が当該議決を踏まえて必要と認める措置を講じたときは議会に報告するとともに公表しなければならないこととしております。  委員御指摘のとおり、何も措置を講じない場合には報告、公表義務はありませんが、長からの報告がなかった場合には、議会は長からの報告がないことをもって長が不認定の議決を参考に措置を講じたか否かを把握できるため、措置を講じなかったことについて再び議論が可能となるものであります。  こうしたことから、何も措置を講じない場合においても長と議会との関係の中で必要な説明責任は果たされるものと考えております。  以上です。
  115. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ありがとうございます。  続きまして、損害賠償責任の最低責任限度額の基準について伺いたいと思います。  この法律案では、条例において、長や職員等の地方公共団体に対する損害賠償責任について、その職務に善意でかつ重大な過失がないときは、賠償責任額を限定して、それ以上の額を免責する旨を定めることを可能にしております。  例えば、前回の委員会でも議論がありましたけれども、類似の制度である会社法では、代表取締役又は代表執行役は年収額の六倍を最低責任限度額とする規定が設けられているということでございます。  前回の委員会でもありました、政令で定める参酌基準においても年収額の何倍という定め方をするとの答弁がございましたが、その場合、いつの時点の年収額が基準となるのかと。原因となる職務を行ったときの年収額なのか、それとも賠償額が確定したときの年収額なのかということをまず伺いたいと思います。  また、年収額といっても、例えば不祥事の責任を取って首長が給料を自主返納したり特例条例により給料を減額したりすることもございます。こうした場合には減額後の年収額が基準となるのか、それとも本来の給料に基づく年収額が基準となるのか、この辺について御説明をいただければと思います。
  116. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  参酌基準についてでございますけれども、他の立法例を参考にいたしまして、年収額を基準として職責などを考慮した一定の乗数を乗じて算出した額とするということが考えられるわけでございますが、具体的には政令で規定するということにいたしているところでございます。  いつの時点での年収額を基礎とするかという点につきましても、したがいまして政令で規定するということになりますけれども、住民訴訟などを受けて恣意的に最低責任負担額が操作されるということがないようにするために、責任の原因となる行為の時点で支給されている給与の額を基礎として算定するということが考えられるものと思っております。この場合には、行為の時点で現に支払を受けている給与の額が基礎となるため、その後に給与の自主返納や減額があったとしても、本来の給与に基づく年収額が基準となるものと考えている次第でございます。
  117. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ありがとうございます。原因が発生した時点の給料が基準になるということでございます。  それから、ちょっと一問飛ばしまして、次に、地方独立行政法人法の改正案について質問させていただきます。  本法律案では、市町村の長その他の執行機関に対する申請、届出その他の行為の処理に関する事務であって定型的なもの等を処理することを地方独立行政法人の業務に追加することとしております。この地方独立行政法人制度以外にも、指定法人制度や指定管理者制度というものもございますけれども、なぜ地方独立行政法人を窓口業務の委託先とすることとしているのかをまず伺いたいと思います。  また、地方独立行政法人に窓口業務を委託できるようになることで、窓口業務を受託しようとする民間企業にとっては、この申請等関係事務処理法人の創設が民業圧迫となるのではないかという懸念もありますけれども、この辺についてお伺いしたいと思います。
  118. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  市町村の窓口業務には審査や交付決定等の公権力の行使が一部含まれておりまして、これらを含めて一括して外部の主体に取り扱わせるようにするためには法律によって授権する仕組みが必要でございます。この際、こうした業務には各種行政サービスの基礎となる行為が含まれ、特に適切な実施が求められるものと考えております。  指定管理者制度のように、一定の要件を満たす法人を指定して、これらの業務を市町村の関与の下に取り扱わせる指定法人制度を設けることも考えられるわけでございますけれども、株式会社、一般財団法人等の私法人を指定法人とした場合には、定款の作成とか代表取締役や理事長の選任、解任等、組織運営の根幹について地方公共団体の関与は必ずしも確保できないということと考えております。  一方、地方独立行政法人は、地方公共団体が財産的基礎を出資して設立し、定款の作成、理事長の任免等、組織運営の根幹について地方公共団体の関与が制度として担保されておりまして、地方公共団体の責任において組織運営の適正を確保することが常に可能だというふうに考えております。こうしたことから、市町村の窓口関連業務を一括して取り扱わせるようにする主体として地方独立行政法人が適切であると判断したものでございます。  また、窓口業務を行う地方独立行政法人の設立でございますけれども、これはあくまで当該地方公共団体の自主的な判断によるものでございますが、民間委託の活用を含め、他の方法と比較して地方独立行政法人を設立して行わせる方が適切と判断される場合に活用されるべきものでございまして、民業圧迫になるとは考えていないところでございます。
  119. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ありがとうございます。  また、この地独法の活用と偽装請負ということがこれまで民間委託の中で指摘されてきました。  平成二十八年四月一日現在において、窓口業務のいずれかを民間委託している市区町村数は千七百四十一団体中二百七十五団体、一五・八%となっております。総務省が市区町村に対して実施したアンケート調査、これ平成二十六年ですが、によれば、窓口業務の民間委託に関しては労働者派遣法のいわゆる偽装請負との関係で委託をちゅうちょしていることがうかがえるという指摘もされているところであります。  この窓口業務の民間委託において偽装請負はどのようなケースで発生をするのか、また、偽装請負を防止するためこれまでどのような取組を行ってきたのか、さらに、地方独立行政法人への委託によって偽装請負の懸念はどの程度減少するのか、これについてお伺いしたいと思います。
  120. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  地方公共団体の窓口業務の民間委託におきましては、契約上は請負とされているものの、発注者である地方公共団体が民間事業者の労働者を指揮命令し、実質的に労働者派遣法の労働者派遣事業に該当すると、いわゆる偽装請負であると、こういう指導を受ける例がございました。  民間においては直接指揮命令を受けないようにするために様々な工夫がなされておりまして、例えば、委託事業者と市町村職員とで区分された執務スペースを確保する、判断基準書の作成による委託事業者の事務処理範囲を明確にすると、こういう例があったものと承知しているところでございます。  地方独立行政法人が窓口業務を行う場合であっても、市町村の職員から地方独立行政法人の職員に対し直接指揮命令を行えば、民間事業者の場合と同様、労働者派遣法上の労働者派遣に該当することになりますので、民間委託の場合と同様、これは行うことができないものでございます。  地方独立行政法人による場合も、この場合に民間委託の事例を参考にして取組を行うということができると考えておりますが、地方独立行政法人の場合には、公権力の行使の有無で事務処理の主体が切り替わることがないことから、業務フローが交錯することが少ないという点では民間委託の場合よりは直接指揮命令を受けるリスクは低いと、このように考えているところでございます。
  121. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 交錯することが少ないということでございますが、更にちょっとその件でお伺いしたいと思いますが、窓口関連業務には住民に関する各種行政の基礎となる事務が含まれているため、これまで地方独立行政法人が行ってきた病院や大学等の業務とは性質が異なることから、業務の安定的で適切な実施を確保する必要があるという、このために法律案では、申請等関係事務処理法人による窓口関連業務に対し、市町村がきめ細やかな関与を行うため、情報提供、指導助言、報告徴収、立入検査、監督命令、停止命令及び直接執行の規定を整備するとしております。  この法律の規定に基づく市町村のきめ細やかな関与と偽装請負となるような関与とはどこがどう違うのか、そこが明確にされないと、市町村も偽装請負となることを懸念してきめ細やかな関与ができなくなるのではないかというふうに思います。どのような関与が偽装請負となり、どのような関与であれば法律の規定に基づくきめ細やかな関与になるのか、その辺についても御説明をいただければと思います。
  122. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  御指摘のように、今回の法律におきましては、市町村長その他の執行機関は、地方独立行政法人に対して資料の提供、指導及び助言、監督上必要な命令をすることなどができるとしているところでございます。  これらの権限行使でございますが、これはあくまでも設立団体などから地方独立行政法人に対して行われるものでございますので、市町村の職員から地方独立行政法人の職員に対する指揮監督ではないと、あくまでも法律上の要件に該当する場合における市町村から地方独立行政法人に対する権限行使として行われなければならないものと考えているところでございます。
  123. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ありがとうございます。  それから、前回の委員会でも出ていた問題ですが、市町村の職員が専門性を失わないための工夫ということについて伺いたいと思います。  市町村によるきめ細やかな関与を行う上で必要になるのが窓口業務に関する専門的知識であると思います。専門的知識がなければ適切な指導助言も行えませんが、外部委託を続けていれば市町村の職員の専門性が失われてしまうのではないかという懸念もあります。  また、本法律案には、申請等関係事務処理法人において窓口業務の確実な実施が困難であると認める場合には、市町村が関係事務を自ら処理するとしております。しかしながら、外部委託を続けていれば、職員の専門性が失われてしまって、いざ市町村で処理しようと思ってもノウハウがなくてできないという事態が起こるのではないかという懸念もございます。  こうしたことにならないように、外部委託後も市町村の職員の専門性が失われないような工夫、例えば市町村と法人との間で人事交流などを進めるといった対策も講じるべきではないかと考えますけれども、今後の対応方針について御説明をいただきたいと思います。
  124. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  窓口業務の民間委託の事例では、委託した後も引き続き行政としての責任を果たすために、必要なノウハウや専門性を維持、涵養するための取組、例えば受託事業者との間の定期的な協議、判断基準や業務報告の定期的なチェックなどがなされているというふうに承知しております。地方独立行政法人が窓口業務を行う場合も、市町村は指導や助言などの関与を適切に行い、窓口業務についての市町村の責任を果たす必要がございます。  このため、委員御指摘のとおり、市町村の職員には引き続き一定のノウハウや専門性が必要でございまして、目標評価による業績管理でございますとか報告徴収、指導助言などの市町村の役割を適切に果たす過程を通じて、こうしたノウハウや専門性を維持、涵養することになるというふうに考えてございます。また、窓口業務の中には引き続き市町村において直接処理される事務もございまして、これらを実施する過程においてもノウハウや専門性は維持、涵養されるものと考えております。このほか、御指摘ございましたような窓口業務を行う地方独立行政法人への出向なども有効な手法であるというふうに考えております。
  125. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ありがとうございます。  それから、この法律案によりますと、設立団体の長は、議会の議決を経て、申請等関係事務処理法人が達成すべき業務運営に関する年度目標を定めて、法人にこれを指示すると。これを受けて、法人は目標達成のための計画を作成し、設立団体の長の認可を受けて公表する、さらに、法人は事業年度ごとの業務実績について設立団体の長の評価を受けなければならないというふうにされております。  ただ、窓口関連業務については、達成すべき目標を立てたり実績の評価をするというのは、どういうふうな形で評価とか目標を立てるのか、なかなか、結構想定しづらい部分もあるのかなというふうに感じております。  設立団体としてのガバナンスを強化するという観点からこのPDCAサイクルを回すということは理解できますけれども、具体的にどのような内容をこの中で想定をされているのか、説明をいただければというふうに思います。
  126. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  目標、評価による業績管理というものが法律上義務付けられておりまして、今回の改正法案では、従来評価主体が評価委員会であったものを法人に目標を指示する長に改めて、目標を基礎としたPDCAサイクルをより実効的なものにするというふうにしているところでございます。  窓口業務法人については、申請等関係事務処理法人につきましてはこれは中期目標という制度を取っておりませんで、年度ごとに目標を管理するということになっておりますが、設立団体の長は単年度の年度目標を具体的に設定し、法人はその年度目標に基づいた事業計画を作成する、地方団体の認可を受ける、ここまでがPでございます、プランでございます。そして、その計画を実行に移していただく、これがドゥーになるわけでございます。その上で、法人は、毎事業年度の終了後報告書を作成し、設立団体の評価を受けるということにされておりまして、これがCに当たる、チェックに当たるということでございます。長は、評価の結果に基づいて必要があると認めるときは法人に業務運営の改善等を命ずるという規定がございまして、これがA、アクトになるということでございまして、こういうPDCAサイクルを回してガバナンスを強化していくということでございます。
  127. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 済みません。終わります。     ─────────────
  128. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、松川るい君が委員を辞任され、その補欠として今井絵理子君が選任されました。     ─────────────
  129. 山下芳生

    ○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  前回に続いて、自治体のいわゆる窓口業務を地方独立行政法人に委託できるようにする問題について質問します。  法案は、委託できる窓口業務の範囲を申請等の受理、処分、処理に関する事務であって、定型的なもののうち別表に掲げるものとしております。そこで、今日は別表にある母子保健法に関わる窓口業務について具体的に聞きます。  別表では、妊娠の届出、母子健康手帳の交付、低体重児の届出又は養育医療の給付等を独法に外部委託できる対象としております。実は、この妊娠届の受付に関する業務あるいは母子健康手帳の引渡業務等は、既に二〇〇七年度に発出された内閣府の通知によって市町村の判断に基づき民間事業者に取り扱わせることが可能である窓口業務とされてきました。  そこで、総務省に伺いますが、現在、妊娠届や母子健康手帳の引渡業務などを民間委託している市町村は幾つありますか。
  130. 福島章

    ○政府参考人(福島章君) お答えいたします。  内閣府は、平成二十八年一月に民間委託の実施状況について全千七百四十一市区町村を調査いたしておりまして、七七・七%に当たります千三百五十二市区町村から回答を得たところでございます。  調査結果によりますと、妊娠届の受付及び母子健康手帳の交付に係る事務につきましては、民間委託を実施している市区町村は三十二ございます。回答のあった市区町村の二%となっております。一方、民間委託を検討したが実施しなかった市区町村は百十二でございまして、回答のあった市区町村数に対する割合は八%となっております。
  131. 山下芳生

    ○山下芳生君 僅か二%しかないということなんですね。なぜかと。私は、母子保健法に基づく自治体の業務というのは窓口業務だけを切り出すことができない業務だからだと、そう思います。  関東のある自治体で母子保健の業務を担っている職員の方に話を聞きました。この自治体では、健康推進課母子保健係の幹部職員に保健師を配置し、市庁舎と同じ敷地内にある健康センター、ここで母子保健業務を担うわけですが、この健康センターには保健師が六人、栄養士が一人、それから歯科衛生士一人、計八人の有資格者が配置されています。ここでは妊娠届の手続に来た人にその場で保健師が直接声を掛け、短時間でも面接するようにしています。面接では、子育て支援の情報を共有、提供しながら、兄弟姉妹の状況あるいは既往症などもアンケートに記述してもらうようにしています。対応者が保健師ということもありまして、安心して自分の状況を話してくれ、行政の側もそれに合わせてその人への支援をプランニングしていくことができるということであります。  なぜこんなことをやっているのか聞きますと、赤ちゃんが自分のおなかの中で日々育っていくけれども、出産まで無事に行けるのか、生まれたらどうしたらいいのかなどなど、お母さんになっていく人たちの不安は大きい、妊娠の届出に来たときの様子や話し方などから落ち込みなど精神的状況が分かる人もいる、知られているように子供への虐待はその四割が母親によるものであることからも、妊婦さんの出産や育児への不安を解消する支援が重要となるという認識で仕事に当たっているということでした。そして、ここでは、妊婦相談会があるよとか、子ども家庭支援センターでもこんな取組をしているよとか、一人親へのホームヘルパー支援もあるよなどなど、情報を伝えて不安が解消できるようにしているということでありました。  それから、妊娠届を保健師のいない出張所に届ける場合もあります。それから、妊婦さんではなくて家族などによる届出がされる場合もありますが、こういう場合も必ず妊婦さん本人が面接できるようにその予約を入れてもらうようにしているそうでありまして、希望があれば妊婦さんの御自宅への訪問もされているそうです。  そして、赤ちゃんが生まれたときには戸籍係への出生届とは別に母子保健係に出生通知を出してもらうようにしておりまして、妊娠届から見てもうぼちぼち出産ではないかと思われる方なのに出生届が出されていない場合は電話するなどして、出産後の訪問など切れ目のない一人一人への支援につないでいっていると。非常に丁寧に、安心して相談から支援へとつながるようにされておりました。  少し長くなりましたけれども、私自身聞いておりまして大変感動しましたので、全部紹介させていただきましたけれども、そこで、総務大臣、このような自治体の努力、どう評価されるでしょうか。
  132. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 私も今お話を聞いていて大変感動いたしました。  窓口業務というのは、住民の皆様の状況を直接に把握すること、それからやはり自ら行政の情報を直接お伝えすること、そしてまたさらには様々な情報を得て施策につなげていくこと、そういう重要な役割を担っていると思っております。
  133. 山下芳生

    ○山下芳生君 ありがとうございました。本当そう思うんですね。  私は、この職場の皆さんから聞いた、妊娠届の受理はお母さんになる人と自治体の担当者の初めての出会いの場ですという言葉に大変印象を持ちました。母子一人一人に対する愛情のある、そして切れ目のない支援の出発点が窓口での妊娠届の受理です。ですから、そこを切り離して、そこだけ独法に委託してしまったらこうした支援ができなくなるんじゃないかと。具体的な話、聞けば聞くほど、この妊娠届の受理業務の切離し、独法への委託というのはそういう支援をできなくするんじゃないかなと思わざるを得ないんですが、いかがでしょうか。
  134. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 地方独立行政法人制度でございますが、住民の生活の安定並びに地域社会及び地域経済の健全な発展に資することを目的とするものでございます。これは法律上の規定でございます。  ですから、今委員が様々御紹介いただきましたように、やはり住民の皆様にとってより親切な対応をしていく、それからまた保健師の方や栄養士の方におつなぎをしていく、そういう工夫はそれぞれの窓口によって対応可能なものだと思っております。  五月三十日に、本委員会におかれまして参考人質疑をされたということでございますが、富山市長から、住民に身近な場所に市の職員を配置して、住民とのきめ細やかな接点を設ける取組が紹介されたことも承知しております。  また、衆議院の方でも現地視察で板橋区に行かれたということですが、民間委託によって捻出した人的資源を投入して住民の相談窓口を充実させて、また、窓口数を増やして待ち時間を短縮されるといった効果のあった取組が紹介されたと思っております。  いずれにしましても、民間委託の事例であっても、定型的な申請、届出というのは民間委託の対象としながらも、住民の方々の御相談については市町村職員が直接担当するという取組であったり、また、責任者レベルの定期的な協議といった工夫がされていると思っております。  この地方独立行政法人では、定型的な業務を処理するものではあっても、法律上はこれは市町村の事務とされているけれども一部を民間委託するという場合とは異なっていて、市町村長の関与を受けながら、法律上自らの業務として窓口業務に当たるものでございますから、工夫した取組というのは期待できると思っております。  個別の優良事例、今委員がおっしゃったようなお話もございますけれども、今後個別の優良事例についても横展開を図ってまいりたいと思っております。
  135. 山下芳生

    ○山下芳生君 個別の優良事例、あったら教えてほしいんです。民間委託した母子保健の窓口で、私が言ったような、委託していない、職員があるいは保健師が直接窓口で妊娠届の受理の段階からさっき言ったようなサポートをしている、そういうことを民間委託した自治体でやれているところありますか。
  136. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  今の事例については承知していないところでございます。調べておりません。
  137. 山下芳生

    ○山下芳生君 調べてもないと思いますよ、私。どうしたらそんなことができるか、あったら具体的に教えてほしいんですけど、今ないということでした。  このさっき私が紹介した自治体では、妊婦さんが窓口に来るのを職員の皆さんが大歓迎で温かく包み込むようにして待っているというんですよ。いやいや、本当ですよ、私はそういう印象を受けたんです。私は、この人たちから命を生み出す性と新しく生まれてくる命への慈しみを感じました。そういう方が、母子保健に係る様々な専門知識と経験を持った職員がお母さんになる人と初めて接するのが妊娠届の受理の場なんですよ。  確かに受理という業務だけを切り離してみれば定型的かもしれません。書いたペーパーを一枚受け取るだけですからね。しかし、受理のその瞬間、その場で、専門知識と経験ある職員が、母子への愛情あふれる職員が話を聞いて、不安を軽減して、必要な支援の出発点にしている、それが現場の実態なんですね。受理業務だけを定型的として切り離したら、こういう包摂的なサポートへの道が遮断されることにこれなるんじゃないかと。いかがですか。
  138. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) 今回の地方独立行政法人制度の改正、窓口業務を行う法人の設立でございますが、これはあくまで新しい選択肢を用意したということでございまして、かつ、その別表に掲げた事務についても、全ての事務をこの制度を活用する場合に行わなければならないということではございません。  幾つかの選択肢がある中で、当該市町村の工夫によって制度を活用していただく、そのための選択肢の一つとして用意したものでございまして、市町村の工夫によって適切な業務を行えることを期待しているものでございます。
  139. 山下芳生

    ○山下芳生君 工夫ってどんなのですかと、民間でどんな工夫しているんですかとさっき聞かれたときに、区分したスペースの利用だと、そうしないと偽装請負になるから、独法だってそうなるんだと。今さっき私が言ったような、もう愛情を持って窓口で待っている人を区分したスペースに切り離しちゃったら、もうそれ包摂できないじゃないですか。これは私、どう考えても、母子保健法が述べている「母性は、すべての児童がすこやかに生まれ、かつ、育てられる基盤であることにかんがみ、尊重され、かつ、保護されなければならない。」、そして、都道府県及び市町村はそのために必要な措置を講じなければならないということからして、この出生届の切離しはそのことから大きく後退せざるを得ないと申し上げておきたいと思います。  それからもう一つ、衆議院の答弁で局長は、法律の別表からは非定型的な事務が除かれる、生活実態の確認が必要となる生活保護の受給申請の受理、こうしたものは市町村長の指揮監督権の下で職員が引き続き処理することが適当であるために除外していると、こう答弁されました。  生活保護の申請の受理を非定型的な事務としているのはなぜですか。
  140. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  生活保護の受給申請の受理に当たりましては、保護を必要とする者の確実な保護を実施できるように、収入や生活状況の把握を行い、法の趣旨や他法他施策の活用について丁寧に説明し、真に急迫状態となっていないかの把握、こうしたものが必要となることから、市町村長の指揮監督の下で職員が引き続き処理することが適切であると判断し、法律の別表から除外しているものでございます。
  141. 山下芳生

    ○山下芳生君 私、定型か非定型かという形のことを言っているんじゃないんですよ。要するにこれは、生活保護の申請というのは、本来、本人が住所、氏名、そして生活保護の受給が必要な理由、これを書いて出せば受け取るべきなんですよ。受け取らなければならないんですよ。水際でそれを申請させない、受理しないようにしているという問題が、この間、政府、厚労省の生活保護受給の抑制政策の中で実際に窓口で起こってきました。北九州では、おにぎりが食べたいと餓死した、そういう事件も起こりました。  私、今回のこの法律に基づく別表の仕分は、生活保護については窓口独法に委託してこれ定型的に受理させてはならないんだということなのかと思いましたよ。ほかの申請については簡単に委託対象としつつ、ここだけはそうしない。これまでどおり、職員に水際作戦をやらせて生活保護の利用者を抑制するということが意図じゃないんですか。
  142. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  今回の別表の規定を作成するに当たりましては、最初に御指摘もございましたように、平成二十七年度の内閣府の通知、民間事業者に委託することが可能な窓口業務の範囲ということを検討のベースにいたしまして、各省とも協議の上で別表案を規定させていただいたということでございます。  内閣府通知の中にも生活保護についての規定がございませんで、新しく今回の検討の中でそれを加えるという意見もございませんでしたし、また先ほど言いましたような説明もございましたので、今回別表には入れていないということでございます。
  143. 山下芳生

    ○山下芳生君 今おっしゃったようなさらっとした話だとそういうふうに聞こえるんですけれども、これまでの歴史があるわけですよね。窓口で申請を受理しないというふうに抑制してきた歴史がある。しかし、生活保護の申請というのは憲法二十五条に基づく国民の権利ですよ。ですから、行政は申請を受理した上で調査を行い、審査を経て保護の決定をすればいいわけで、申請の受理を権力的に抑制することは憲法上許されない、窓口での申請抑制を前提にした不当極まりない私は意図的な定型、非定型の仕分も許されないと、これ見ながら強く感じました。  ですから、私はもう今回の総務省の窓口業務の位置付けがよく分かりました、いろいろ考えてみて。一つは、定型業務の独法移行で、先ほど言った母子保健の業務のような、住民の様々なニーズを行政が窓口ですくい上げて必要なサービスへとつないでいくことを遮断してしまうと。それからもう一つは、意図的な仕分で生保を水際作戦で抑制するなどの、非定型業務を意図的に定義すると。結局、いずれにしても窓口で国民の権利保障を抑制するということにこれは客観的になっているんじゃないかと、そう言わざるを得ません。これ、やり取りしても仕方がないので次に行きたいと思いますけど。  それで、設立される窓口業務を委託される独立行政法人は、これ効率化などが目的であることからすると、当然人件費の抑制が前提とされることになります。行政から運営費交付金の削減圧力を受ければ職員の処遇を下げることになって、職員の非正規化、流動化が起こらざるを得ないのではないかと思います。  衆議院で安田局長は、職員の勤務条件や給与などを柔軟に設定できる、繁閑期に応じた人員配置などが期待できると答弁されています。  そこで聞きますが、窓口独法が職員を有期労働契約として雇用することは可能か、また、民間の派遣会社から派遣労働者を受け入れることは可能か。いかがでしょうか。
  144. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  公務員型の特定地方独立行政法人につきましては、任用に関しまして地方公務員法が適用されますので、地方自治体と同様に、正規職員のほか、臨時・非常勤職員、改正地方公務員法施行後には会計年度任用職員ということになりますが、この任用が可能でございます。  また、非公務員型の一般地方独立行政法人につきましては、地方公務員法の適用はありませんで、民間事業者と同様、正規職員のほか、臨時職員、非常勤職員を含めて様々な雇用形態が可能だというふうに考えております。
  145. 山下芳生

    ○山下芳生君 短期契約労働であっても派遣労働であっても可能だということであります。そうしますと、その時々の業務量に応じて短期の契約で入れ替わるということが大いにあるということなんです、窓口独法の職員は。  そうすると、大変な疑念が私、生じると思います。扱うのは戸籍法、障害者手帳、国保、年金、母子保健、住民基本台帳、マイナンバーなどなど、住民の個人のプライバシーに関わる申請等を外部委託するわけですから、これ、幾ら守秘義務を契約上掛けたとしても、次々と人が入れ替わるわけですから、これは、多数の様々な人が住民の個人情報に接して、それから独法から辞めていって一般の人になっちゃうと。これは個人情報保護という点で大きな漏れを生じさせるおそれはありませんか。
  146. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  地方独立行政法人が派遣労働者を雇用したり、また有期の職員を雇用するというケースはもちろんあるというふうに思いますけれども、個人情報保護の観点から、その委託した業務に係る個人情報の保護に関する規定はきちんと整備していくということは重要なことだというふうに考えています。  このため、総務省といたしましては、地方公共団体について、委託先においても個人情報が適切に保護されるよう必要な措置を講ずることを当該地方公共団体に義務付ける等の規定を設けることとすべきであるという助言をしておりますほか、窓口業務を含む業務の民間委託の推進に当たっても個人情報保護の配慮は重要との観点から、平成二十七年八月に発出した総務大臣通知におきましても、委託の実施に当たっては、個人情報の保護に十分留意し、必要な措置を講ずることとされておりまして、各地方公共団体においては、こうした通知を踏まえて、それぞれの個人情報保護条例の中で、委託でございますとか派遣労働者等についても適用になるような必要な規定の整備を行っている例があるというふうに考えているところでございます。
  147. 山下芳生

    ○山下芳生君 公務員の場合は厳格な守秘義務があって、これ違反したら刑事罰ですよ。ところが、民間委託であれ独法委託であれ、そんな守秘義務は課せられないんですね。  実際、私、大阪で、前回紹介しましたけど、地方税の部署で民間委託された職員の方が辞めさせられるわけですよ、繁閑期がありますからね。そうしますと、いろんな思いがあるんでしょう。自分が得た個人情報を実際に相手へ送り付けるということまで事件としてあったんですね。  だから、これは本当にそういうことが、幾ら手だてをしても、人ですから、個人情報を漏らすのは、一層そのリスクは高まらざるを得ないというふうに指摘しておきたいと思います。  最後になりますが、今回、複数の自治体が連携して一つの窓口独法を設立できるということになったと理解しておりますが、具体的にどのような形になるんでしょうか。例えば、各自治体の窓口にそれぞれ独法の職員が今までどおり配置されるのか、あるいは、中心自治体に窓口職員が全部一つにまとめられて集約されることも可能なのか。いかがですか。
  148. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) この一つの地方独立行政法人を他の市町村が活用する場合の形態ということについては、法律に特に規定はございませんけれども、私ども想定しておりますのは、各市町村においても直接職員が執行しなければならない業務というのは残りますので、各市町村の窓口に、地方独立行政法人の業務というのが、職員も張り付いて業務というのが行われると、こういう形態が一般的であろうというふうに想定しているところでございます。
  149. 山下芳生

    ○山下芳生君 一般的であろうと想定と言うんですが、これはもう実際に法律上は規定していないんだよね。  委託された複数の自治体から、大きな委託先の独法ができたとしますよね。しかし、地方自治体が出資するわけですから、そんなむちゃくちゃなことはやらないかもしれませんが、貧すれば鈍ですから、そういうことにならないとも限りません。一つの窓口にもう集約してしまえということが起こらないとも限らない。そうなったら、次はもう自治体の新たな合併ということになっていかざるを得ない。それを私、危惧しますし、ならなくたって、一つの独法になったら、当然職員間の入替えはあるわけですから、これまでだったら窓口で業務している方はその自治体の職員だった、入れ替わったとしてもその自治体の職員としてずっとやっていたのが、今度はもう別の自治体で働いている人が次々次々に窓口に入れ替わる可能性もあると。それでさっき言ったような住民に親切な、親身な、要求を酌み上げてニーズにつないでいく、サービスにつないでいくということができるのかというと、余計できにくくなるんじゃないかというふうに思わざるを得ません。  時間が参りました。これは、本当に非常に大きな、自治体とは何ぞやという点に関わってくる問題を非常にはらんでいる重大な法案だと、もっと審議が必要だということを申し上げて、終わります。
  150. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 一昨日の積み残しからまず質問させていただきたいと思うんですが、例の住民監査請求、住民訴訟による損害賠償責任ですね。  一昨日も申し上げましたが、平成十四年の改正で、公務員個人だったものを地方団体に直した、大変制度が乱暴なものをまともにした一つの改正だった。それから今回の改正ですよね、善意で重過失でないものについては条例で上限を決めて免責できると。それから、議会の権利放棄の議決もあるんですけれども、これで、まず行政局長に聞きますけれども、民間並みになったと思いますか。民間と比べてまだ過酷かね。民間はとにかく保険制度に大体入って、保険料も企業が持って、上限は年収の六倍といって会社法に書いてあるようですけれども、あなたが見て、この二回の改正で損害賠償責任については民間並みになったと思いますか。
  151. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  民間との比較ということでございますけれども、民間の株式会社におきましては、役員などの株式会社に対する損害賠償責任の一部免除を可能とする制度が設けられております。また、役員などが株主代表訴訟において責任追及を受けた場合に保険制度も発達しておりまして、かつ、この場合に会社が保険料を負担することも一定の場合でございますけど可能だという整理がされているというふうに承知しております。  今回、地方公共団体の長や職員につきましては一部免責をするという制度を設けられたわけでございますが、一方で、保険制度につきましては、地方公共団体が公金で長や職員個人の保険料を負担することは困難であるというふうに考えられるわけでございまして、民間企業のような保険が普及しにくい状況が続いているというふうに考えております。  したがいまして、今回の見直しを踏まえてでございますけれども、損害賠償責任の一部免責という点については萎縮効果の低減が図られるということになったものと考えておりますが、保険制度は普及していない状況でございまして、また、地方公共団体が保険料を負担することも困難であると考えられる点は民間とは異なるというふうに考えております。
  152. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 やってみにゃ分からぬというところはあるわね、これから。  ただ、地方団体の場合には権利放棄が議会の議決でできるんで、これについては、この間の参考人の先生方も大変な議論があったわね。衆議院でも修正案その他いろんな意見があったようなので、これが残るということ、どういう運用になるかというのは大変大きいんですよね。それで、こういう新しい制度になって、議会が権利放棄するということがしょっちゅうありますか。極めて珍しいケースなのか、どうですか。
  153. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  今後どのようなケースで権利放棄なされるかというのを全て見通すということはなかなか困難でございますけれども、今回新しい免責制度が導入されたということで、今後の放棄に当たりましては、こういう制度を踏まえて、なぜ更に免除が必要なのかという説明責任が必要になるというふうに考えられますので、十分な議論が行われることになるというふうに考えている次第でございます。
  154. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 そこで監査委員の意見を聴くんでしょう。監査委員の意見を聴くのが前提条件で、それを聴いてから決めるわけでしょう。すると、これが歯止めになるかな。あるいは、まあちょっと答えて。
  155. 安田充

    政府参考人(安田充君) 今回、監査委員の意見を聴いた上で議決をいただくということになっておりまして、この監査委員の意見はこの議決の過程において公表されることになります。それを踏まえての議会議決ということでございますので、なぜその議決が必要なのかということは、これは議論の俎上に上るだろうというふうに考えておりまして、これは一定の歯止めになるのではないかと思っております。  また、この結果については、最終的には、訴訟において裁判所でその議決有効か無効かと判断されるケースが出てくるわけでございまして、その際にこの監査委員の意見というものをどう踏まえたかということも、これは判断材料になってくるのではないかと考えております。
  156. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 監査委員の意見というのがどれだけの歯止めになってきちっと牽制になるのかということなんだけど、監査委員の中に議会も入っているんだわね、考えてみると。これはもう一種の自己矛盾なんでね。  だから、その監査委員がどういう意見を出すかということについて、何か皆さんの方でも指導するなり方針を出す必要が場合によってはあると思うけど、どういう考えですか、今のところ。
  157. 安田充

    政府参考人(安田充君) 監査委員が意見を述べるに当たりまして、今回、これも新たに制度化をすることにいたしております監査基準というものを作ることにしておりますが、この監査基準の中で、この監査委員の意見、今回の損害賠償請求権の放棄に係る監査委員の意見についても書いていただくということを想定しております。  私どもといたしましては、指針を作り助言をするということになっておりますので、その指針あるいは助言の中で触れていきたいというふうに考えている次第でございます。
  158. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 だから、一昨日も言ったんだけれども、監査基準というのは、地方の自主性は尊重せないかぬけれども、かなりきちっと技術的に権威のあるものを作らないと。それに基づいて監査委員が意見を言って、それが議会に対しても大きなブレーキになるような、そういう監査基準にしなきゃ意味がないと思うよ。  いかがですか。まずあなたが答えて、大臣
  159. 高市早苗

    国務大臣(高市早苗君) しっかりとした監査システムというものができていくように、私どもの責務として一定の指針を示させていただきます。助言をさせていただきます。  その上でしっかりと、また、議選の監査委員を必ずしも置かなくてもいいということになります。ここは地方自治体の御判断、地方の御判断でございますけれども、より今回ガバナンスを強化させていただくということ、それから、監査制度をより有効に機能的に発揮していただくということを共に、こうやって御議論をいただき法制化するということによって実効性というものができてくると思っております。  しっかりと対応してまいります。
  160. 安田充

    政府参考人(安田充君) 今大臣が御答弁申し上げたとおりでございますけれども、指針を策定するに当たりましては、監査の実務者、つまり、都道府県や市の監査委員代表の方々に御参加いただくほかに、公認会計士など学識経験の方々にも御参加いただいて、議論した上でこれ作っていきたいというふうに考えておりまして、御指摘も踏まえて、監査に関する指針の策定をしてまいりたいと考えております。
  161. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 それから、これも一昨日言ったあれだよ、地方独法への窓口業務の委託ですよね。  私は、地方独法は少し無理筋じゃないかと言ったんだけど、本当は民間委託が一番いいんですよ。窓口業務なんというのは役所がやるより民間がやった方がずっといいわ。そういう例がいっぱいあると思いますよ。サービスが良くなる、窓口で楽しくなる、コストは安くなる、それから、あなたが言ったように、いろんな人の配置が簡単になる。また、勤めたい人も、午前中だけだとか昼だけとか土曜日だけとか、いろんな人がおるんだから、新しい働き方があるんだよね。だから、山下さんに悪いけど、窓口業務はどんどん民間委託すべきなんだ。  だから、どういう例があるか、ちょっといい例を言ってくださいよ。
  162. 安田充

    政府参考人(安田充君) お答えいたします。  窓口業務の民間委託によりまして、より効率的、効果的に窓口サービスを提供している事例といたしまして、例えば神奈川県海老名市におきましては、証明書等の発行、住民異動、戸籍届出等の市民総合窓口と、保険、国民年金、児童、高齢者、障害者福祉等の福祉総合窓口への集約、ワンストップ化を並行して行うことによりましてコスト削減が図られるとともに、手続のワンストップ化、番号発券システムコンシェルジュの配置、待合スペースの増加など市民満足度が向上し、窓口での苦情が減少したと、こういう効果があった事例があるというふうに聞いているところでございます。
  163. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 聞いているだけじゃ駄目よ、自分で見て分からないと。  ところが、民間がないんだよね、今。民間委託を地方団体が、地方自治体がしたくても、そういういい民間がないんですよ。だから皆さんは、地方独法をいい民間にしようとしているんだよ。地方独法というのは元々そういうあれじゃないんだけど、拡大するわけだ、今度、ガバナンスを強化して。うまくいけば私はいいと思うよ。そういう発想でしょう。いかがですか。
  164. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  御指摘ございましたように、今回の地方独法の制度化といいますのは、今まで民間委託が進まなかった市町村の声を聞きましたところ、一つには、公権力の行使というのが民間には委託できないので、一連の事務を全て委託することはできないという不都合があるということ、もう一つは、民間委託しようにも相手方がいないという声があったと。こういうことも踏まえまして、今回、地方独立行政法人に窓口業務を行わせると、こういう制度設計をして御提案申し上げている次第でございます。
  165. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 だから、地方独法を広げて窓口独法というのをつくるんですよ。元々の発想は違うんですけどね、それは民間委託したくてもないんだからしようがない。民間を育てようという発想なんですよ。  それで、今、中枢何とか都市圏という難しい名前のやっているわね、広域都市圏。私は岡山県なんだけど、岡山県でも大きく岡山市と倉敷市中心の市町村のグループができてきているんですよ。そういうところで、広域中枢都市圏か、そこでこういう独法をつくって、窓口事務をそこで全部やらせるということは私はあると思うんだよ。それで、各市町村に窓口を置けばいいんだから、その窓口独法の窓口をまさに各市町村に置くんだよ。それで人を入れ替えたりなんかしてね。そういうことの実験やらないと。新しいあれを考えなさいよ。いかがですか。
  166. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) 連携中枢都市圏というものだと思いますけれども、今回の窓口独法の制度で従来と異なる点は、まさにその点も一つございます。従来、地方独立行政法人を市町村が活用しようとすると、必ず設立団体にならなければいけなかったわけでございます。今回の制度はそうではなくて、他の市町村がつくった団体、独立行政法人を、他の市町村が規約を結ぶことによって使用できる、使えるようにすると、こういう仕組みをつくりました。  想定しているのは、まさに御指摘ございました、連携中枢都市圏の中心市などがそういうものを設立して周辺市が使うと、こういうイメージでございますけれども、今後この運用の中でそういう動きも促進してまいりたいと考えております。
  167. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 まあ役所がやることで、うまくいくかどうか分からないんだけどね。  ガバナンスを強化して、公権力の行使は委託できないなんというのはやめなさいよ。公権力の行使というのは、最後に決める段が公権力の行使なのよ。それまでは別に民間的なものがやっても構わないんだから。私は考えを変えるべきだと思うので、研究してくださいよ。議論があって、両方の先生方から怒られているんだよ、共産党の先生や社民党の先生に怒られているんだけどね。いやいや、だから、思い切っていろんな発想を変えていかないと、公権力の行使でも広く広く取ると何にもやれないよ。それはかえって後退なんだ。  大臣、どうですか。同感するでしょう。
  168. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) いや、もう今、山下先生のお顔と、それからこの後質問に立たれる又市先生がいらっしゃいますので、汗かきながら伺っておりました。  それで、地方独立行政法人の評価主体というものを各設立団体が設置する評価委員会から目標を設定する主体でもある設立団体の長へと変更することで目標と評価の一貫性、実効性を高めたこと、それからまた、肝腎の調査権限の明確化ですとか役員の不正行為等の報告義務、また、設立団体の長による不適正な業務運営に対する是正措置を規定することによって片山先生が最初にお触れになった法人のガバナンスというものもしっかり強化して、あくまでもこれは地方が最適なものを、最適なスタイルをお選びになることでございますから、選択肢の一つとしてお示しをしたいと思っております。
  169. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 一応それで一つ終えて。消防庁長官、済みません、あなたの方も積み残しで、大分積み残しが長くなりまして恐縮ですが、糸魚川の火事以降、火事が多いんじゃないの、ちょっとこのところ。何かはやっているんじゃないですか。どうですか。
  170. 青木信之

    ○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。  例えば十二月から三月までの出火件数で比べますと、平成十七年度は二万二千件程度、その十年後の平成二十七年度は一万四千件程度ということで、三割程度は減少しているわけでありますが、その翌年の平成二十八年十二月から平成二十九年三月まではやはり一万五千件程度ということで、前年から比べて四%程度の増ということではあります。  したがって、出火件数が著しく増えているということではないんですが、お話にもあります十二月二十二日の糸魚川の火災、それから二月の埼玉県三芳町の大規模倉庫の火災、ゴールデンウイークに入りまして、福島県浪江町、それから岩手県の釜石市で大規模な山林火災もございました。また、北九州市で共同住宅の火災もあり、規模が大きく鎮圧、鎮火に時間を要した火災が多かったというのは事実だろうと思います。  今後ともしっかり警戒をしてまいりたいと考えております。
  171. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 私は、少なくとももう大きい火災はなくなったと思ったのよ。ところが、糸魚川以降、今あなたが言うように、いろんな形は違うけれども火災が増えているので、もう一遍、消防庁はいろんな分析をして今後の対策を練り直す必要があると思いますよ。  それから、常備消防の在り方もいかがですか。少し反省をしてくださいよ。
  172. 青木信之

    ○政府参考人(青木信之君) 糸魚川の市街地火災について、また三芳町の倉庫の火災につきましては、専門家の方々あるいは消防の現場の方々も入って検討会を設け、いろいろな改善点を含めて議論をいただいてまいりました。  糸魚川の市街地火災につきましては、その報告もまとまり、その内容も地方団体に御通知を申し上げ、これからの対応の協議を図ってまいりたいと考えておりますが、何よりも、いざこういう場合にどうするのかというのは、やっぱり事前計画が重要だと思います。実際に最大瞬間風速二十七メートルございましたので、現場では大変だったと思います。相当の努力はしていただきました。ただ、そのときに、いつ応援を呼ぶのか、どういう体制で消火活動に当たるのか、水はどう確保するのかというのは、やっぱり事前にきちっと決めていないと簡単には動けないということでございます。  したがいまして、これからこうした経験を踏まえましてそれぞれの地域でそうした取組が進むように、消防庁として、小さな消防本部には研修会も設けて、しっかりした対応が進むように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
  173. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 国交の副大臣に来てもらっていますけれども、糸魚川みたいな駅の周りに密集住宅街、住宅だけじゃない、あれは飲み屋含めていろんな、繁華街みたいなもの、密集市街地、そういう場合によっては糸魚川になり得るようなところが何十か所もあるというんです、全国で。どういう国交省は把握をしておりますか。それに対する対策は進んでいますか。
  174. 末松信介

    ○副大臣(末松信介君) 一月に糸魚川の方にも行ってまいりまして、今先生から大変重要な御指摘いただきましたのですが、特に重点的な改善が必要とされる地震時に著しく危険な密集市街地というのは、平成二十八年度末時点で三十六市区町、百十二地区、約四千ヘクタール存在をいたしております。これらの地区につきましては、不燃化、避難路の確保によりまして最低限の安全性を確保しようということで、平成三十二年度末に、住生活基本計画におきまして、おおむね三十二年度末までにおいてこれを解消しようとする目標を定めておいております。  糸魚川につきましては、住宅戸数密度や道路の状況によりまして、上記の危険な密集市街地には該当していなかったと。していなかってもあのような火事になってしまうということであります。  国土交通省におきまして、地方公共団体と連携しまして、先ほど申し上げましたが、地震時に著しく危険な密集市街地の解消に向けまして、また、その他の密集市街地全般の対策に取り組んでおります。内容は、具体的に申し上げますと、自治体と連携しまして、延焼を抑制して避難路等となる道路の整備、道路を造るということですね、そして二つ目は、避難場所となる公園、空き地の整備、三つ目は、老朽化した建築物の除却や共同建て替えの促進、そして四つ目は、大きくは建築物の不燃化、こうしたことを中心にしまして密集市街地の改善整備の取組を推進しているところでございます。  昨年末、糸魚川の災害を受けまして、本年一月に全地方公共団体に通知を出しました。密集市街地対策に取り組んでいる地方公共団体への説明会を開催しまして、糸魚川市の被害状況調査の概要、それと自治体の先進的な取組事例や国の支援制度の概要、そしてハザードマップの周知による住民へのやはり意識啓発ということ、それと、強風によります延焼危険性の高い市街地の有無の再確認について周知をしているところでございます。  こういった努力もいたしておりますんですけれども、大変時間の掛かる事業でございまして、先生よく御理解いただいていると思いますけれども、しっかり頑張っていきたいと思っております。
  175. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 あれは関係者の同意を取るのがなかなか大変だしね、権利のあれに関するから。それからお金が掛かるわね、第一。だから後回しになっちゃうんですよ、どうしても。それに、日本というのは、事が起こるとこれは大変だということになるんだけれども。なかなか大変ですけど、連携をしてやってくださいよ。  あれは、住宅の火災報知機の義務化って今どのくらい進んでいますか。火災報知機の義務化やっているでしょう。もうあれは義務化の年限切っているはずよ。
  176. 青木信之

    ○政府参考人(青木信之君) 住宅の火災警報器につきましては義務化をして十年がたちまして、十年がたってその警報器がきちっと作動するように、関係の消防本部なり事業者から、問題がないようにチェックをしてもらっていると、そういう段階でございます。
  177. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 それで、今問題はね、時間がだんだんなくなってきたんだけど、消防団員がだんだん減っているということですよね。糸魚川のときも、どこかの企業のミキサー車があれをやってくれたんでしょう、水を集めてくれてというのか給水してくれて。  そういうふうに企業を丸ごとこの中に、防災や防火あるいは火災のあれに利用できるようなことを考えたら。機能別消防団員というのをやっているわね。だが、あれも細か過ぎると思うんだよ。もっと柔軟な、消防団と常備消防の真ん中みたいなものをつくっていくなり、何かいろいろ考えたらいいと思いますが、どうですか、機能別消防団、場所と時と特定のことだけをやらせる柔軟な形の。
  178. 青木信之

    ○政府参考人(青木信之君) 今、片山委員御指摘のとおり、企業側が災害時いろんな協力をいただいておりますが、消防団員に消防団の活動にできるだけ積極的に参加をしていただくということも大きな貢献だと思います。  高市総務大臣から、一昨年、経済界に書簡を発出していただき、我々はそれを携えていろいろ御要請をしましたけれども、事業所のある場所に就業時間帯を中心に消防団として活動すると、そういう機能別の消防団はかなり生まれ始めております。  また、サラリーマンの方だけでなく、女性や学生の方も、こういうことの場合は必ずきちっと消防団活動に参加します、災害があったらやれることは全部やります、ただ、日頃の消火活動は全部行けないこともあるのは御容赦といったようなことも含めて、機能別の消防団が増えてきてまいりまして、今、毎年毎年二千人ずつ機能別消防団増えておりますので、今、片山委員御指摘の点を踏まえて、更に多くの市町村で機能別消防団の制度を取り入れていただけるように、更に柔軟な対応をしていただけるように要請をしてまいりたいと考えております。
  179. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 やっぱりそういう自主防災組織というのをもう少し、今ありますよ、組織化は。だけど、なかなか中身まで行き届いてレベルが上がっていないわね。そういうものと初期消火ですよ。あれ、空だきでしょう、糸魚川も、最初は、ラーメン屋さんかなんかの。あれを最初止めておけば、あんなことにならないんだよね。それは誰かがちゃんと止めるとかなんとかという、そういう認識を持つように、そういう訓練というのかな、そういうことを私はやるべきだと思うので、自主防災組織の組織化は進んでいるんだけれども、中身はこれからですよね。そういうことについても、全体でですよ、そういう災害、火災は止めていく、事故は止めていくということがみんなの認識として必要だと思いますけれども、大臣、いかがですか、最後に。
  180. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) おっしゃるとおりだと思います。  今、企業の中で消防団を組織していただいているような場合にも、それぞれの企業の社員としての立場を活用しながら、一緒に働く仲間たちに対する啓発活動などをしていただいているところもございますし、また自警団などでも消防団と連携したり、また市町村と連携をしながら、様々な啓発活動に努めていただいています。また、女性の消防団の方々も最近熱心に啓発活動をしていただいていますので、住民啓発ということにも私どもも力を入れて御協力をお願いしてまいりたいと思っております。
  181. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 いろいろ注文はありますけれども、法案には賛成いたします。  終わります。
  182. 又市征治

    ○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。  地方自治法等の一部改正案、二回目の質問ですが、今回はまず損害賠償責任の見直しについてお尋ねをしたいと思います。  今回の改正では、条例によって自治体の長、委員会委員、職員等の損害賠償責任について、善意でかつ重大な過失がないときは、賠償額について政令で定める額以上で当該条例によって定める額を控除して得た額については免れさせることができるようになるということですね。また、議会は、住民監査請求後に監査委員の意見を聴けば、損害賠償請求等を放棄できることになっています。これは、事実上、住民訴訟制度を骨抜きにするのではないかと私は懸念を強くするわけです。  このような改正を行う前に、そもそもなぜこのような損害賠償責任制度が確立をされてきたのか、また、これまで地方の行政をチェックする上で住民訴訟制度が果たしてきた役割がどうであったのか、その役割は住民訴訟制度のどのような機能によって果たされてきたのかの総括が必要だと思うんですが、この点について簡潔にひとつ考え方をお聞かせいただきたいと思います。
  183. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  住民訴訟制度は、アメリカで判例法上形成され、州法に取り入れられた納税者訴訟を範といたしまして、昭和二十三年の地方自治法の改正により導入されたものでございまして、昭和三十八年の改正において大幅な見直しが行われ、現在の制度にほぼ近い形になったものでございます。  また、平成十四年改正におきましては、四号訴訟について、長や職員個人が裁判に伴う各種負担を負わざるを得ないことが問題とされまして、四号訴訟の被告を長や職員個人から地方公共団体の執行機関などに変更するなどの見直しが行われたものでございます。  住民訴訟制度は、住民自身が訴訟を提起することを通じまして、地方公共団体の財務の適正性を確保することを目的とする制度でございますが、制度導入以来、制度の課題を解決するための見直しを行いつつ、不適正な事務処理の抑止について一定の役割を果たしてきたものと、このように認識しているところでございます。
  184. 又市征治

    ○又市征治君 私は、現行の住民訴訟制度は幾らか問題があるとしても、住民訴訟制度そのものは市民が首長や職員の行動を監視する上で大きな役割を果たしてきている、こう思います。したがって、問題点は是正するにしても、基本的機能というのは当然維持されるべきだということです。  さて、今回の改正によって、善意でかつ重大な過失がないときは一部賠償責任額を免れることができるようになるわけですけれども、それは裁判所の判断を求めるということになるのか。もしそのような場合、訴訟は、第一に過失があったかどうか、第二にそれが職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときに当たるのかどうか、これが争われることになるんだろうと思いますが、この点、もう少し説明ください。
  185. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  善意でかつ重大な過失がないときとは、具体的には、地方公共団体の長などが違法な職務行為によって地方公共団体に損害を及ぼすことを認識しておらず、かつ認識していなかったことについて著しい不注意がない場合を指すものと考えているものでございます。  この認定につきましては、住民訴訟の中で当事者から条例の適用に関する主張がされることによりまして、裁判所によって判断がされるものでございます。  具体的には、まずは長や職員の不法行為責任の存否が争点となるため、長や職員に故意又は過失があるかどうかが争われることになります。その上で、過失がある場合には免責条例の適用の有無が問題となるため、職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときの要件について争われることになるものと承知しております。
  186. 又市征治

    ○又市征治君 恣意的に過失の軽重が判断されることのないように、裁判制度、司法の判断というのはやっぱり重視されるべきだろうと思うんですね。  しかし、参考人質疑でも意見が表明をされましたけれども、第三十一次地制調答申では、四号訴訟の対象になっている損害賠償請求の訴訟係属の放棄については禁止する必要についてかなり明確に述べられているわけですけれども、今回の改正案では全くこれは無視されているんではないかというふうに思います。  この点については、日弁連も危機感を持って、住民訴訟確定前の放棄を認めることについてはこの制度の意義を著しく損なう、こういうふうに断じています。また、監査委員の意見聴取についても、その意見については客観性、合理性が担保されているとは言えないと、こういうふうに主張していますね。なぜなら、監査委員が当該請求権の発生を否定したからこそ住民訴訟の対象になっているからだということなわけで、私もこの点については全く同感であります。住民訴訟判決確定前に放棄が認められるようになれば、首長を支持する多数派によって恣意的な損害賠償の放棄が可能になる、住民訴訟制度が事実上骨抜きになるということになりかねないという危惧があるわけです。  そこで、大臣にお伺いしますが、第三十一次地制調答申と内容が変更になったこの議論の経緯、また日弁連のような当然の反対意見についてはどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
  187. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) まず、第三十一次地制調の答申、四号訴訟の対象となる損害賠償請求権の訴訟係属中の放棄を禁止することが必要であると指摘をしていますが、その後の検討で、住民訴訟の係属中に限って権利放棄を禁止するということは、むしろ住民監査請求中や住民訴訟提起前の権利放棄を誘発することになりかねないなどの課題があるということ、それから、たとえ訴訟係属中に放棄されたとしても、平成二十四年最高裁判決の枠組みに照らし、その有効性について訴訟の中で判断されることとなることということから、今回の改正においては制度化を行いませんでした。  日本弁護士連合会からは、住民訴訟の係属中に放棄を認めることは、司法手続を通じて違法な財務会計行為を是正しようとするこの制度の意義を著しく損なうものとして、特段の事情がない限り禁止すべきであるという意見書が提出されているということは承知しております。  しかし、権利放棄の議決については、平成二十四年最高裁判決の枠組みに照らし、訴訟の中でその有効性が判断されるということに加えまして、今回の改正案で免責条例制度が導入されましたら今後はより一層慎重かつ厳格な判断が求められることとなることから、住民訴訟制度の意義を著しく損なうという御指摘は当たらないと考えております。
  188. 又市征治

    ○又市征治君 内部統制その他のガバナンスの強化によって、違法、不適切な事務処理の抑制を図るにしましても、重要なことは、やっぱり市民の目線、そして司法の客観的な判断だろうと思うんですね。  そもそも損害賠償額の負担の軽減を認めた上に、さらに請求権の放棄までもし認めるならば、住民訴訟の意義は全くなくなってしまうんではないのかと、先ほども申し上げたことですけれども、大変このことは懸念をされるわけで、是非、今後の指針を出していくに当たってはその点を留意をいただきたい、このように思います。  次に、先ほどから大変意見が違うんですが、片山さんとまた意見が違いますけれども、窓口の業務等に地方独法を活用することについて意見を述べ、また見解を伺いたいと思うんです。  今回の地方独法法の一部改正によれば、どうも私は、総務省というか政府は、行政に支出する予算、とりわけ人件費、少なければ少ないほどいいんではないのかと、こう思っている、そういう旧態依然の思考方法があるんじゃないのか、こううがって見ざるを得ない、こういう気がいたします。  先般の地方公務員法並びに地方自治法の一部改正ではそれなりきに努力をいただいて、臨時・非常勤職員の処遇改善について、まあ不十分であってもそれなりの試行錯誤、前向きな姿勢を感じたんですが、今回のはもうとても評価できる代物じゃない。また新たな官製ワーキングプアをつくり出す危険性があるんではないのか、こう言わざるを得ません。  これまでも法的に地方独法でできなかったことをできるように法改正をするわけですけれども、これまで役所の窓口業務において公権力の行使に関わるものはなぜ委託ができないとしてきたのか、その理由を改めてもう一度見詰め直す必要があるんじゃないのか、その理由を明確にもう一度説明をいただきたい。  また、今回の窓口業務の委託は、自治体の財政支出軽減が一つの目的になっているんではないかと思いますが、これによって本当に軽減されるのかどうか。その点についてもどのようにお考えか、伺っておきます。
  189. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  市町村の窓口業務には審査や交付決定等の公権力の行使が一部含まれておりまして、これらを含めて一括して外部の主体に取り扱わせるようにするためには、法律によって授権する仕組みが必要だというふうに考えております。この際、こうした業務には各種行政サービスの基礎となる行為が含まれ、特に適切な実施が求められるものでございます。  この点、地方独立行政法人は組織運営の根幹について地方公共団体の関与が制度として担保されておりまして、地方公共団体の責任において組織運営の適正を確保することが常に可能だと考えております。その上で、地方独立行政法人が行うことができる窓口業務を定型的な事務として法律の別表に掲げたものに限定し、市町村の強い関与の下に業務を行うこととしております。  これらの措置を講ずることによりまして、公権力の行使に当たるものを含めて、市町村の窓口業務を一括して地方独立行政法人に取り扱わせることができると判断したものでございます。  また、もう一つの質問でございますけれども、人件費が削減されるんではないかというお話ございました。  地方独立行政法人は行政から独立した自主的、自律的な業務執行が可能でございまして、これを活用することによって、業務運営の効率化だけでなく、住民サービスの向上が期待できるということを期待しているものでございます。職員の給与等につきましては、これは地方独立行政法人法に定められた給与決定原則に基づいて、労使交渉によって決定されるべきものであって、その水準というのはその結果によるというふうに考えている次第でございます。
  190. 又市征治

    ○又市征治君 公権力が行使されるということの意味、あるいは公権力とは何を意味するかということは考える必要はあるんだろうと思うんですが、一昨日のこの場での参考人質疑で、たまたま私の地元の森富山市長が行政運営の中で、半径二キロ圏内、市内七十九か所で平均四人の正規職員を配してこの窓口業務に当たっている、そのことによって住民に対応し、そういう意味では大変好評を得ているということについて、ここでは説明をいたしました。  確かに、私も地元で聞いてみて、市町村合併を、七市町村かな、合併をしたということもあるんですけれども、そういう意味では、しっかりと正規職員をそこに配置をして様々な住民の声を聞く、こういう努力をしているわけで、そういうところがこの地方独法に移されていく、あるいは、もっと極端に言うならば民間に移されていった場合に、本当に住民の声をもろに聞くことはできない、こういうことになっていくんだろうと思うんですね。  そこで、総務省は窓口業務で定型的なものは地方独法でよいというふうに言われているわけですけれども、しかし、国民健康保険や年金、戸籍や住民基本台帳などは社会保障の根幹や権利の証明に関するものであって、自治体の重要な職務、職責ですね。それぞれの法令の趣旨に沿った専門的な知識や経験を要するものであって、専門的な職員によって遂行されている、こういう状況だということであります。  また、現在役所で、とりわけ小規模な自治体の窓口業務においては、自治体職員が窓口を挟んでの市民との対話から行政にとっても重要な行政に対する意見、感想をつかんで、それを行政に生かす、このような点が地方独法への移行によって失われる、もっと言うならば、行政サービスの低下を招くのではないのかということを感じざるを得ないわけで、この点はどのようにお考えなのか。  また、この地方独法が窓口業務を遂行する場合に、それは地方独法の正規職員である必要があるのか、もしそうならばその理由を示してもらいたいし、それが今回の改正で正職員でもないということなのか、その場合に、また逆にその理由も聞かせてもらいたい。言うならば、非常勤職員でもよいということであるならば、総務省はまたまた安上がりの労働力をつくり出すという批判を招くわけであって、そんなことがあってはならないのではないのかと、こう思うわけですが、そういう立場からこの質問をしています。お答えいただきたいと思います。
  191. 安田充

    ○政府参考人(安田充君) お答えいたします。  まず、今回の地方独立行政法人法の改正によるいわゆる窓口独法の制度の創設でございますけれども、これはあくまで選択肢の一つとして制度化するものでございまして、各地方公共団体におきましては、それぞれの地域の実情を踏まえまして、直営あるいは民間委託あるいはこの窓口独法の活用、どの方法が一番適切であるのか、そしてその運用の仕方も含めて御検討いただくべきものでございます。  それともう一つ、臨時職員といいますか非正規の職員も窓口業務に従事することができるのかという御質問もございました。この点につきましては、公務員型の特定地方独立行政法人につきましては、任用に関しまして地方公務員法が適用されますので、地方自治体と同様、正規職員のほか、臨時・非常勤職員、あるいは会計年度任用職員と今後なるわけでございますが、この任用が可能でございます。一方で、非公務員型の一般地方独立行政法人につきましては、地方公務員法の適用はなく、民間事業者と同様、正規職員のほか、臨時職員、非常勤職員を含めて、様々な雇用形態が可能でございます。  安上がりの職員を生むのではないかというお話でございましたけれども、勤務条件につきましては交渉事項になっておりまして、労使交渉の結果によりまして給与、勤務条件等が決定されるべきものと、このように考えております。
  192. 又市征治

    ○又市征治君 今回の改正の趣旨に、業務のノウハウの蓄積、あるいは職員の専門性の確保等ができるということがあるようですけれども、こんなことを非正規の地方独法の職員に要求されるということは、これはあってはならぬと、こう思うんですね。  総務省は職員ではなく地方独法に要求をするということなんでしょうけれども、地方独法はそれこそ経費の節減をやっぱりどうしても図ろうとする、となれば、賃金はなるべく安くして多くの成果を期待をするということになるわけで、こんなことは経済の当たり前の原理であります。  そういう意味では、私は、いや、これは選択肢の一つだと、安田さんそうおっしゃるが、むしろあなた方は、これまでもいろいろと自治体に行革合理化推進をしていくために、こういうことをやったら、是非これをやれやれと、随分とそのことを強く指導してきたんじゃないですか。むしろ、そういう意味でも、これまでやられてきた行革合理化などというものをやってきた様々な問題についてしっかりとやっぱり見詰め直す必要が私はあると思いますよ。そういう点、これは強く申し上げておきたいと思う。  そこで次に、今回のこの地方独法の一部改正の背景として人口減少問題に対応するということがあるようですけれども、しかし、現実問題として、大規模な自治体、人口が増大している自治体においても窓口業務を地方独法に委託することも十分想定できるのであって、今回の改正が地方独法への業務の委託範囲の拡大に向けた弾みになるんではないか、こう思いますが、いかがなのか。改正案に掲げられている別表を見ると、政令で何でもかんでも委託できるようになるとの印象を持たざるを得ないわけで、さっき山下さんからもその話が出ました。  業務の定型化が委託可能な理由になっているようですけれども、窓口業務以外にも業務が定型化しているならば、今後公権力の行使であっても委託できる範囲は更に広範囲になっていくのかどうか、そういう考えがあるのかどうか、この点については大臣からお答えいただきたいと思います。
  193. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 先ほど又市委員が指摘されたとおり、今回御提案している改正案ですが、第三十一次地方制度調査会の答申を踏まえて、人口減少社会の中で住民の皆様の多様な行政需要に的確にお応えしていくために外部のマンパワーやノウハウについても積極的に活用していこうとするものでございます。  具体的には、業務運営の効率化ですとか住民サービスの向上が期待できる場合に、地方自治体の判断によって窓口業務における地方独立行政法人の活用を可能とするというものであります。地域を問わず、総務省としてその活用を強制するというものではございません。  この窓口業務に限らず、住民サービスの提供の在り方というのは、住民の福祉の増進に努めながら、最小の経費で最大の効果を上げていくように各地方団体が自主的に判断をされるべきものであります。合理化を一斉に進めるということでは決してないということを御理解賜りたいと思います。
  194. 又市征治

    ○又市征治君 先ほども申し上げましたが、これまで民間委託だ、指定管理者制度だ、あるいはPFIだ、公共サービスに民間の力を導入するということが続けられてきたわけで、何としてもやっぱり安上がりにしろよというのがどうも総務省が取ってきた路線、こういうことがありますが、本当にいい住民サービス、この場でも一度紹介をいたしましたが、私の出身の富山県の高岡市というところで、前の市長は衆議院議員の橘慶一郎さんですが、全国的に見ると学校給食などは民間委託がどんどん進んでいるわけですが、ここの場合は逆に民間になっておったものを、センター化されたものをみんな直営にして、単独校方式に切り替えていった。  その理由は何か。簡単に言うならば、ほかの市にいた警察官の子供さんが、そこは全くもう民間委託でやられた給食、高岡市へ来てみたら非常においしい、食べ残しがない、こういう学校が出てきたということから、それを母親たちが、是非これを全部直営でやるようにということを大きな運動になっていって、それが全体としては直営になってきた。こういう学校があるわけですから、やっぱりそういう意味で、食育のためにも非常に大事だと、こういうふうに言われています。つまり、今申し上げたように食べ残しがない。やっぱり自分の単独校でやっていることによって、そこでぷうんと昼食の匂いがする、今日は何かな、そういう子供たちが楽しみを持つ、自分たちで、やはりそういう意味では食事を、昼、昼食をみんなで取りに行く、こういうことなどがあって、大変に食育上もいいということを言われて、評価をされて、住民からも、それは高く付きますよ、確かにそれは。だけども、そのことが住民サービスにとっていいんだ、こういうことを言われてきているわけでありまして、是非そういう点もしっかりとやっぱり考えてみる。  何かしら民間委託やって良かった、安上がりだったことの成果のところばかり調べておったんではこれ駄目なので、今申し上げたようなことも是非考えてもらいたい。  これは大臣も御存じかと思いますが、日本公共サービスという組織があります。この組織のモットーは、民間にできることは民間でやるから、民間にできないことを民間にできるようにするという、こういうモットーだそうでありまして、こういうモットーで行政サービスの継続的な質的な維持ができるとは、とてもじゃないが思えませんよ。  先ほど申し上げたように、この間のこうした行革合理化、公共サービス、その担い手の労働と生活はどうなったか、こういう面をしっかりと真剣に検証した上で、全くそういう意味では、先ほど局長言ったように、一つの選択肢としてはあるということであればいいけれども、そのことを、それこそ笛や太鼓で推進するような話であってはならないということを申し上げて、終わりたいと思います。
  195. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  196. 山下芳生

    ○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、地方自治法等改定案に反対の立場で討論を行います。  反対理由の第一は、地方自治体のいわゆる窓口業務について、公権力に関わるものも含めて業務の流れから切り出し、地方独立行政法人に外部委託できるとしたことであります。  戸籍業務の民間委託化を導入した足立区で、戸籍法違反や偽装請負の実態が明らかになり、委託した相当部分を直営に戻すなどのケースが起こったことから、自治体のアウトソーシングを進めるために、地方独立行政法人のできる業務を拡大して委託させようとするものです。  これまで、公権力に関わる窓口での業務は民間委託できないとしてきたものを、公権力に関わる業務であっても、定型的とされれば総務省令によって地方独立行政法人に担わせることとなります。住民要求をすくい上げ、必要な施策につなげるという極めて重要な役割を持つ窓口業務を切り離し、職員と遮断するならば、住民の基本的権利を守る自治体の役割と機能は大きく後退します。  政府は、市町村による独立行政法人への強い関与、きめ細かい関与ができると説明しますが、現場で自治体職員と法人職員が業務上で直接やり取りすることは違法な業務請負となり、さらにかえって非効率、不合理で住民負担を増やすことになりかねません。  さらに、複数の市町村の窓口業務が一法人に集約され、自治体の統廃合が加速される点、また、独立行政法人の業務や組織の見直し規定で、窓口独法の改廃、再委託等に向けた検討が強化され、将来の民間委託化に道が付けられようとしている点も看過できません。  参考人の指摘にもあったように、人口減少社会への対応のためとしながら、かえって地方再生の要となるべき行政の力と役割を弱体化させることになり、地方における人口減少が更に進むようなことになれば本末転倒であります。  反対理由の第二は、住民監査請求権と住民訴訟提起権を抑制する仕組みを設けることです。  監査請求が提起された後、議会が監査委員の意見を聴けば損害賠償請求権等を放棄する議決ができることや、条例で軽過失の一部免責をあらかじめ定めることができるなどとすることは、国民の参政権に関わる権利である住民監査請求権と住民訴訟提起権の機運をそぐこととなりかねません。  住民訴訟の係争中、長などの適法行為の真偽が争われているさなかに議会が損害賠償請求権等を放棄することで違法性の究明が断ち切れとなり、住民訴訟が事実上閉ざされるような事態が問題となっています。特段の理由のない限り、訴訟中の議会の放棄決議に明確な歯止めを掛けるべきです。  反対理由の第三は、総務大臣が監査基準の策定、変更についての指針を定め、地方自治体に必要な助言をするなど、地方自治体に対する国の関与を更に強めようとしていることであります。  以上を述べて、反対討論とします。
  197. 又市征治

    ○又市征治君 私は、希望の会(自由・社民)を代表して、地方自治法等の一部改正案に反対の討論を行います。  反対の第一の理由は、地方公共団体の長等の賠償責任の見直し等が、住民訴訟制度が持つ違法な財務会計行為に対する是正効果や抑止効果を減殺し、住民訴訟の意義を損ねかねないからであります。  住民監査請求後に請求権を放棄する場合、監査委員から意見聴取が必要ですが、それだけでは放棄の客観性、合理性を担保するには十分とは言えません。また、第三十一次地方制度調査会の答申には住民訴訟の判決が確定するまで放棄を禁止することが明確に示されていましたが、改正案にはこの点が盛り込まれませんでした。首長を支持する多数派による恣意的な損害賠償の放棄が行えないように、住民訴訟の係属中は特段の事情がない限り議会の議決による放棄を禁止すべきであると考えます。  反対の第二の理由は、国民健康保険や年金、戸籍や住民基本台帳などに関する窓口業務を地方独立行政法人へ委託できるようになっていることです。  これらは、社会保障の根幹や権利の証明に関する重要な職責であり、それぞれの法令の趣旨に沿った専門的知識、経験に基づく判断を必要とする事務であり、専門的な職員によってこそ行うべきです。また、窓口業務の委託が進むことによって地域住民の状況や行政への要望を把握する機能が失われ、法令や条例の問題点を指摘し業務改善を行うことが困難となります。さらに、窓口で住民の声を直接聞く機会がなくなるため、職員の人材育成面でも悪影響が予想されます。窓口業務が独立行政法人の下での低賃金で短期間雇用の非正規雇用者によって担われることになれば、業務の専門性が蓄積されなくなることも懸念されます。そして、何よりも、臨時・非常勤職員の処遇改善によって官制ワーキングプアを減少させるためのさきの地方公務員法並びに地方自治法の一部改正の趣旨に反することにもなります。  以上の理由から本法案に反対するものであります。
  198. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  地方自治法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  199. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、江崎君から発言を求められておりますので、これを許します。江崎孝君。
  200. 江崎孝

    ○江崎孝君 私は、ただいま可決されました地方自治法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     地方自治法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。  一、内部統制体制の整備及び運用は、全ての地方公共団体の長がその権限と責任に基づいて適切に実施することが求められるため、本法において努力義務とされた指定都市以外の市町村においても内部統制に関する方針が早急に策定されるよう引き続き検討を行うこと。  二、総務大臣が策定する監査基準の指針については、監査を実施する基本原則、留意事項とともに、全国的に共通な基準や技術的な基準など的確・公正な監査が実施できるものとなるよう努めること。監査基準は当該地方公共団体の監査委員が策定するものであり、地域の実情を踏まえた適切な基準については尊重すること。  三、監査委員等の専門性を確保し、監査の品質向上を図るため、監査を支援する組織・体制の在り方について引き続き検討を行うこと。  四、地方公共団体の長等に対する賠償責任額の限定措置により、地方公共団体の長等の職務遂行に影響が出るのではないかとの声に対し真摯に向き合い、本法施行後の状況を注視しつつ引き続き検討を行うこと。  五、申請等関係事務の処理及びこれに附帯する業務を担う地方独立行政法人の設立に当たっては、地方公共団体の自主性を最大限尊重すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  201. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) ただいま江崎君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  202. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 多数と認めます。よって、江崎君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、高市総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。高市総務大臣。
  203. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいります。
  204. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  205. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時四十分散会