運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2016-11-22 第192回国会 参議院 文教科学委員会 5号 公式Web版

  1. 平成二十八年十一月二十二日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  十一月十七日     辞任         補欠選任      那谷屋正義君     舟山 康江君  十一月十八日     辞任         補欠選任      野田 国義君     蓮   舫君      舟山 康江君     宮沢 由佳君  十一月二十一日     辞任         補欠選任      橋本 聖子君     朝日健太郎君      大島九州男君     神本美恵子君      蓮   舫君     平山佐知子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         赤池 誠章君     理 事                 石井 浩郎君                 堂故  茂君                 斎藤 嘉隆君                 吉良よし子君     委 員                 朝日健太郎君                 今井絵理子君                 上野 通子君                 衛藤 晟一君                 小野田紀美君                 水落 敏栄君                 山本 順三君                 神本美恵子君                 平山佐知子君                 宮沢 由佳君                 河野 義博君                 三浦 信祐君                 片山 大介君                 木戸口英司君                 松沢 成文君    国務大臣        文部科学大臣   松野 博一君        国務大臣     丸川 珠代君    副大臣        復興副大臣    橘 慶一郎君    大臣政務官        財務大臣政務官  杉  久武君    事務局側        常任委員会専門        員        戸田 浩史君    政府参考人        内閣官房東京オ        リンピック競技        大会・東京パラ        リンピック競技        大会推進本部事        務局総括調整統        括官       芦立  訓君        内閣府大臣官房        審議官      生川 浩史君        内閣府地方創生        推進事務局審議        官        青柳 一郎君        文部科学省生涯        学習政策局長   有松 育子君        文部科学省初等        中等教育局長   藤原  誠君        文部科学省高等        教育局長     常盤  豊君        文部科学省科学        技術・学術政策        局長       伊藤 洋一君        スポーツ庁次長  高橋 道和君        文化庁次長    中岡  司君        厚生労働大臣官        房審議官     吉本 明子君        厚生労働省労働        基準局安全衛生        部長       田中 誠二君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関  する調査  (我が国におけるサブカルチャーの振興施策に  関する件)  (学校における色覚検査の在り方に関する件)  (通学時における児童生徒の安全対策に関する  件)  (特定国立研究開発法人が今後目指すべき方向  性に関する件)  (国立大学法人運営費交付金を増額する必要性  に関する件)  (教員の多忙化及び精神疾患による休職者数の  現状並びに対応策に関する件)  (東日本大震災被災児童生徒への支援を継続す  る必要性に関する件)  (東京オリンピックのゴルフ競技会場選定に関  する件)     ─────────────
  2. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、那谷屋正義君、野田国義君、大島九州男君及び橋本聖子君が委員を辞任され、その補欠として宮沢由佳君、神本美恵子君、平山佐知子君及び朝日健太郎君が選任されました。     ─────────────
  3. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局総括調整統括官芦立訓君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 おはようございます。  本日は、大きく三点、ちょっと駆け足になってしまいますが、質問させてください。  一つ目。まず、TPPの締結に伴う関係法律の整備に関する法律案の中で、著作権等侵害罪一部非親告罪化についてお伺いします。  TPPに関しては今まさに特別委員会が行われている最中でありまして、その中でもこの非親告罪化のことについては再三質問があることも十分承知しているところではあるんですけれども、文化を守るという視点から、観点から、文教科学委員会のこの場においていま一度確認をさせてください。  著作権等侵害罪の一部非親告罪化等の措置を講ずるという話が出てから、二次創作、同人かいわいというのはずっと不安に打ち震えておりました。御承知のとおり、非親告罪化にする範囲については、三つの条件、要件を全て満たすことというのを課すことによって海賊版などに限定されて、二次創作物に関しては除外されることは明らかであります。大臣の御答弁でも政府が公開している資料でも再三そのように説明がされています。ですが、今でもまだ多くの同人かいわいの方々が、TPPにより自分たちの生きがいが奪われるんじゃないかというふうに不安でいます。  TPPによって同人文化が奪われることはないんだということを、これまでも何度も御答弁いただいているとは思うんですけれども、この場でいま一度確認をさせてください。
  7. 中岡司

    ○政府参考人(中岡司君) お答え申し上げます。  TPP協定におきましては著作権等侵害罪を非親告罪とすることが求められておりますが、その範囲につきましては、二次創作活動への萎縮効果を生じないよう、市場における著作物等の利用のための権利者の能力に影響を与える場合に限定することができるとされております。  これを踏まえまして、改正法案におきましては、非親告罪の範囲を海賊版の販売等の悪質な侵害行為に限定をするということとしておりまして、具体的には三つ要件を課しておりまして、一つ目は、対価を得る目的又は権利者の利益を害する目的があること、二つ目には、有償著作物等について原作のまま譲渡、公衆送信又は複製を行うものであること、三つ目は、有償著作物等の提供、提示により得ることが見込まれる権利者の利益が不当に害されることとなる場合であることの全てに該当する場合に限りまして非親告罪とすることとしてございます。  委員御指摘の同人誌などの二次創作につきましては、一般的には原作のまま著作物等を用いるものではないこと、また、三つ目の要件でございます、市場において著作物等の正規品の販売等と競合するものではなく、有償著作物等の提供、提示により得ることが見込まれる権利者の利益が不当に害されることとなる場合との要件に該当しないため、非親告罪とならないと考えるものでございます。  こういったことにつきましては、そういった二次創作者におきまして不安にならないように、改正法の施行に当たりましても、二次創作活動への萎縮効果が生ずることがないよう、非親告罪化の趣旨や要件の具体的内容につきまして十分に周知を図ってまいりたい、このように考えております。
  8. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 済みません、ちなみに、質問通告していないんですが、このTPPの件、将来的にその三つの要件がなくなったりとか、非親告罪化の範囲が広がるようなこともないですよね。確認させてください。
  9. 中岡司

    ○政府参考人(中岡司君) 先ほどの三つの要件がございましたけれども、こういったことにつきましては、先ほど申し上げましたように、TPP協定におきまして、市場における著作物等の利用のための権利者の能力に影響を与える場合に限定をするという日本の主張を踏まえてそういうような協定になったものでございますけれども、そういったものを踏まえての法律改正の趣旨でございますので、このTPP協定という対応につきましては、この要件自体が今後なくなるとか、そういったものは考えておりません。
  10. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 安心をいたしました。この資料にも、親告罪のままとなる行為の中に漫画等の同人誌をコミケで販売する行為と、コミケだけにかかわらずオンリーも含め同人即売会全てでしょうし、漫画のパロディーをブログに投稿する行為、これピクシブも入ると思うんですが、そういうところも含み大丈夫だよとしっかり明記されている、そして将来にわたってもそれが確立されているということをお伺いできて私も安心しましたし、皆さんもほっとしてくださるのではないかと思います。  ただ、ちょっと考えていただきたいことがありまして、ここまで公に何度も大丈夫だよという御答弁をいただいているのに何でいまだに多くの方々が不安に震えているのかというその思いに少しだけ寄り添っていただけたらうれしいなと思うんです。  我々の業界に降りかかってきそうな理不尽なピンチというのは、この非親告罪化だけではないんです。今回、この非親告罪化のことに関してはピンチを回避しましたけど、例えば表現の規制の問題であるとか、非実在青少年の取扱いについてですとか、我々の業界はいつも無知と偏見からくる弾圧におびえているんです。  クールジャパンだ、漫画、アニメ、ゲームは海外で受ける、力を入れようというお考えはすごくうれしいんですけれども、例えば文化振興に向けた政策立案機能強化のために平成十三年に設けられた文化審議会の文化政策部会のメンバーにサブカルチャー界の方はいらっしゃるのでしょうかと。恐らくいらっしゃらないと思うんですね。いろいろな文化に精通されていらっしゃる有識者の方でも、このサブカルまで網羅して内容、状況を分かっている方というのは希有な存在だと思います。このまま、この業界というのはちょっとある意味特殊なところがありまして、実情を分かっていただけていない場合、この業界が表に出れば出るほど首を絞められるようなことにもなりかねないなという、そういうジレンマもあって、文化として認めていただきたいという一方で、でもあんまり深くは触れないでほしいというこのデリケートで複雑な思いを抱えている業界でもあります。  日本を好きになる海外の若者の多くは日本のアニメやゲームがきっかけというくらい、ゲーム、アニメ、サブカルチャーは世界と日本をつなぐすばらしい文化であるということは間違いないと私は思っております。是非、先ほど御答弁の中にもありましたが、業界が萎縮したり足かせを付けられたりすることがない文化振興施策を今後とも業界の声に寄り添って御配慮いただきながら行っていただきたいと考えます。  今後も様々なピンチが予想されますが、サブカルチャーの文化振興をどう考えていらっしゃるか、文化振興、文化を守る文部科学大臣のお考えをお聞かせください。
  11. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 我が国の漫画、アニメ、ゲームを含むメディア芸術は、広く国民に親しまれているだけでなく、海外からも高い評価を受けているものであります。このようなメディア芸術は、我が国の文化振興はもとより、産業や観光の振興、地方創生、国際文化交流の推進にも大きく寄与するものと考えております。  文部科学省では、メディア芸術祭を開催し、我が国の優れたメディア芸術を国内外に発信するとともに、優秀な若手クリエーターやアニメーターの人材育成を図っているところでございます。  また、委員御懸念の同人誌やパロディーなどの二次創作活動、我が国の多様で豊かな文化の形成において重要な意義を有しており、この度のTPP協定に伴う著作権法の改正法案においては、先ほど答弁をさせていただきましたが、これらの二次創作活動への萎縮効果等を生じないよう、非親告罪の範囲を海賊版の販売等の悪質な行為に限定をすることとしております。  理解が進んでないんではないかという御指摘に関しては、これから私たちも積極的に理解をいただきますように周知を徹底をしてまいりたいというふうに考えております。
  12. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 ありがとうございます。  我々の業界も、アピールできるところはいっぱいアピールして、またアンダーグラウンドでいた方がいいところはきちんと自重しながら、しっかりとこの文化振興に向けて取り組んでいきたいと思っておりますので、これからも御理解と御協力をよろしくお願いいたします。  続きまして、放課後児童健全育成事業、いわゆる放課後子どもプランと私のいた自治体では呼んでいたんですが、前職で地方議会に身を置いておりまして、本事業については、事業条件の地域格差だったりとか、あとは少人数にならざるを得ない地域への補助の在り方とか、あと学校への負担であるとか、まだまだ様々な課題を抱えていると私は思っているんですが、本日は一点だけ、実施施設の確保についてお話を伺いたいと思います。  本事業、拡充いたしまして対象児童が一年生から六年生になりました。そのことによって今までの施設では足りなくなっているところが出てきているんですけれども、余裕教室であるとか学校施設を徹底活用した実施促進に向けて、各自治体もちろん全力で取り組んでいますけれども、急な人口増によってそれでも賄い切れないところに関してどのような選択肢があるのか、教えてください。
  13. 吉本明子

    ○政府参考人(吉本明子君) お答え申し上げます。  平成二十六年七月に文科省と共同で策定いたしました放課後子ども総合プランに基づきまして、学校施設も徹底活用しつつ、平成三十一年度末までに約百二十二万人分の受皿を確保すべく、体制整備を進めているところでございます。  そうした中で、ただいま御指摘がございましたけれども、学校施設以外の地域の施設、例えば児童館や保育所、民家、アパート、地域の実情に応じまして様々な場所を活用して実施されているところでございまして、余裕教室がない場合につきましては、こうした地域の施設を確保しながら取り組んでいただきたいというふうに考えております。  国といたしましても、こうした小学校以外の資源も必要に応じて活用しつつ、放課後児童クラブの設置促進を図るために、学校外での整備につきましても、整備費や既存施設の改修費、また賃借料に対する補助等を行っているところでございます。
  14. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 いろいろお話しいただきましたその学校外への施設を確保、賃借料も含めた整備、助けていただいているというところで、余裕教室の活用とあと施設、その公共施設の活用又は新設に関しても国庫補助の対象になっているのはもう承知しているところなんですけれども、もう一つありまして、リースという方式を取っているところがあります。  これはグラウンド、学校の敷地外ではなく内に工事現場で使うプレハブのようなもののもうちょっといいものをどんと置いてプランの教室として活用するというところを実施しているところがあるんですが、このリース方式は補助の対象外なんですよ。  何でこれを採用しているかというと、急な住宅整備だとか、タワーマンションができたりして、一気に子供の数がどんと増えて千人規模の小学校になっていたりするところが、一年生から六年生までやりましょうと言われてもなかなか余裕教室は当然ないと、かといって公共施設も使えそうなところがない、じゃあと考えたときに、新設というその補助が出る手段もあるんですが、その急な住宅事情で子供が増えた場合、計算してみると、どうも数年後にはまたがくんと子供の数が減ることが予想されていると。そうなったときに、新しい施設をお金を掛けて新設した後にそれどうするのということもあって、五、六年だけリース契約ができたならば、工事の時間も掛からず、子供たちがすぐに使える環境を整えて、しかもコスパもいいというようなことができるのではないかというので実施している自治体がある。  でも、これが補助の対象ではないというところで頭を抱えているところもあります。このリースに対する補助、どのようにお考えでしょうか。
  15. 吉本明子

    ○政府参考人(吉本明子君) ただいま御指摘のございましたリース方式でございますが、現在の賃借料に対しましては、先ほどちょっと申し上げましたけど、放課後児童クラブ運営支援事業というものがありまして、それによる補助をさせていただいているんですけれども、リース方式につきましては、財産取得の側面が強い所有権移転の条項が付されている賃貸借契約の場合は補助対象とならないという取扱いをさせていただいているところでございます。  ただ、ただいま御指摘の例につきましては、そうした条項が付いていないとすれば、個別のケースに、具体的な実態に応じて判断させていただくことになろうかというふうに考えております。
  16. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 おっしゃるとおり、今のリースの契約はきちんと返すもので財産にはならないものですので、そういった冒頭申し上げたいろいろな課題も含み、結構地域の実態をもうちょっと見ていただいて、せっかく、より節約しながらいい方法でやろうとしているところがあるのであれば、個々の実態に応じたサポートであるとか御支援というのをいただけるように私からお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。  最後に、ALT、外国語指導助手について、ちょっと時間もないので簡単に御質問させていただきます。  ALTは地域の実態に応じてJETプログラムであるとか直接任用であるとか労働派遣契約など様々な契約形態で採用されているんですが、その人材への研修というところが非常に気になっております。JETプログラムの方々は来日後にオリエンテーションで研修は受けていると思うんですけれども、JETプログラムは国が推進していますが、それ以外の方式を取っている学校というのが半数以上だと私は把握しておりまして、そうなってきたら、その人たちの研修どうなっているのかと。  外部人材を利用する専門スタッフ配置状況の資料によると、ALTに関して、必要資格のところに、なしと書いてあるんですよ、なし、資格なし。じゃ、どういう研修、どういう判断でそれを採用しているのか、ちょっとお答えいただければと思います。
  17. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  委員御指摘のJETプログラムにより招致をしたALTにつきましては、御指摘のとおり、来日後に三日間の研修を行っているところでございますが、地方自治体が独自に任用しておりますALTの研修につきましては各自治体の責任において実施しているところでございます。  文部科学省といたしましては、平成二十五年にALTハンドブックを作成いたしまして、各自治体で研修に活用するように促しているところでございます。また、各自治体におきましては、副教材の作成や教員と協力しての指導案作成の研修など、ALTの指導力向上のための研修が行われているものと承知をしております。  また、民間企業との契約によるALTでございますが、契約の際にALTに対する研修実施を当該企業に義務付けている例がございます。具体的には、採用時における学習指導要領や教科書、教材の理解のための研修や、あるいは配置後の校種別のフォローアップ研修などが継続的に実施されているものと承知しております。
  18. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 今、副教材の研究の作成であるとかいろいろなところで義務付けされている例もあるというふうに聞いていますが、実態としてはなかなかそれが徹底されていないというふうに声を聞いております。  例えば、来て、しゃべって、帰るだけ。これ、子供たちのためにもうちょっとこういうカリキュラムを取りたいんだけどどうかなと言ったら、それは契約に入っていませんから私はしませんとか、なかなかその扱いに困っているという学校の話を聞くこともありまして、このALTの質の問題というのは非常に問題で。私たち日本語話せますよね。でも、国語教えられますか。教えられないと思います。英語がしゃべれるただの外国人、研修を受けていない、資格も持っていない方が現場に来て、例えばJETであれば年収三百六十万円ぐらい、結構な予算を割いているんですけれども、なかなかそれが子供たちの英語力の向上にいかないようなサポートしかできないような方も中にはいらっしゃるという話を聞いています。もちろん頑張っていらっしゃる方もいらっしゃいますけれども、この点において、自治体の判断によってちゃんとやっているだろうという信頼も分かるんですけれども、国が推進している事業なのであれば、国としてやはりある程度のクオリティーを維持する仕組みをつくらないといけないのではないかと思っております。  このALTに関しては、もう五年、十年の事業ではなくかなり長い間やっているにもかかわらず、じゃ、日本人の子供たちの英語力、そんな上昇したかといったら、残念ながら、ううんというところがあると思うんですね。この英語を小学校からやるということに関して自体、正直私はそんなことより国語や日本文化やろうよという立場ではあるんですが、せっかく予算を使うのであれば、ちゃんと目標値やゴールを決めて、それに向かってきちんと結果を出せるスタッフの配置、研修、資格、又は事業としてやっていかなくてはいけないんではないかと非常に思っております。  このALTの質、在り方について、今後、実態、これもまた実態に応じてきちんと御指導いただきたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。大臣。
  19. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) ALTなど、ネーティブスピーカーの方を授業に参加していただく、この方式は外国語のコミュニケーション能力を高める上で極めて有効な手法であると考えております。また、委員の方から御指摘があった、現状の英語教育の中でどれほど今の日本の生徒児童の英語力が向上しているのかという御指摘に関しては、やはり新たに英語教育の四つの要素の観点から今改善を進めているところでありますが、それはもう、より効率的な手法を検討していかなければならないことはもう当然であります。  先生の問題意識の、ALTの研修を含めた、よりALTの皆さんを実際の授業の中で有効にその能力を発揮をしていただくということに関しては、もうこれは極めて重要なことであります。  先ほど答弁の中で、ALTハンドブック、小学校外国語研修ガイドブック等で文科省からも指導をしているというお話をさせていただきましたけれども、現場の御意見を更にお聞きをしながら検討を進めてまいりたいと考えております。
  20. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 せっかく目標を持ってしてくださる事業であれば、是非精査していただいて、しっかりと子供たちの教育に役立つ仕組みにしていただければと思います。  終わります。
  21. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 おはようございます。民進党・新緑風会の神本美恵子でございます。  文教委員会、久しぶりですけれども、よろしくお願いします。松野大臣も初めて御質問させていただきます。  今日は、学校における色覚検査について質問をしたいと思います。傍聴席にも、当事者の方も今日は傍聴に来ていただいております。  色覚検査といえば、委員の皆さんも松野大臣ももちろん小学校のときに受けられた経験があるのではないかというふうに思います。この色覚検査、私も教員として二十数年前まで小学校に勤めていたときにはやっておりましたが、正直言って、自分自身、この色覚検査がどういう意味を持つのかというのもよく分からないままに恥ずかしながらやってきたという経緯があります。  この色覚検査というのは、日本では、一九一六年、大正五年、石原忍陸軍軍医が徴兵検査用に色覚検査表、今では石原表と言われますが、を考案して、これが一九二〇年から学校の身体検査でやるようになったのが始まりだというふうに聞いております。それからですから、八十年以上やっていたわけです。  これが、日常生活で特に支障のない人まで異常の烙印を押され、プライバシーの確保も不十分な中で、色盲とか色弱というような言葉で、色が見えないのではないかというような臆測や差別、偏見が続いていたということがありまして、まず、そこで文科大臣に改めて、これはおさらいになるかもしれませんけれども、この色覚検査が、二〇〇二年の学校保健法施行規則改正によって二〇〇三年より学校健診の項目から削除されました。これは大変画期的なことだと当事者の方たちも喜んでおられたわけですけれども、その削除の理由、背景はどのようなものであったのか、御説明をお願いしたいと思います。
  22. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 色覚検査については、色覚異常の有無及び程度を明らかにすることを目的に、学校保健安全法施行規則に基づき、昭和三十四年度から平成十四年度まで学校における定期健康診断の必須項目として実施をしてきました。  そうした中、厚生労働省は、平成十三年七月十六日付けの「労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行について」の通知において、色覚異常についての知見の蓄積により、色覚検査において異常と判別される者であっても、大半は支障なく業務を行うことが可能であること、色覚検査において異常と判別される者について、業務に支障がないにもかかわらず、事業者において採用を制限する事例も見られることなどの理由から、雇入れ時健康診断の際の色覚検査を廃止をしました。  これらの背景を踏まえ、文部科学省としても検討を行い、色覚異常についての知見の蓄積により、色覚検査において異常と判別される者であっても、大半は支障なく学校生活を送ることが可能であること、文部科学省として手引を作成し、色覚異常を有する児童生徒への配慮を指導してきたことなどの理由から、学校保健法施行規則を改正し、平成十五年度からは学校における定期健康診断の必須項目から削除し、希望者に対して個別に実施することとしております。
  23. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 ありがとうございます。  御説明いただきましたように、きっかけはその前年に行われた労働安全衛生法、厚労省の方の所管ですが、この施行規則が改正されて雇入れ時の健診から削除されたということで御説明がございましたが、改めて厚労省の方で、この経緯は簡単で結構ですので、その後の対応についても御説明をお願いしたいと思います。
  24. 田中誠二

    ○政府参考人(田中誠二君) お答えいたします。  労働安全衛生法では、労働者を雇い入れる際に、雇い入れた労働者の適正配置や健康管理の基礎資料を得るために雇入れ時健診の実施を事業者に義務付けております。この雇入れ時健診の項目の中に色覚検査が含まれておりましたが、二〇〇一年に労働安全衛生規則を改正して色覚検査を削除しております。その理由は先ほど大臣から御答弁されたとおりでございます。  その二〇〇一年の後でございますけれども、私ども、色覚異常の方に対する採用差別防止に関して、企業に対し、応募者に広く門戸を開き、適性、能力に基づく公正な採用選考を行うようパンフレットを配布するなどによりまして周知啓発を実施しているところでございます。
  25. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 厚労省としては、この改正以降、パンフレットを作ったりして採用差別防止のための取組をされているというふうな御説明が今ございました。  ところで、この学校保健法施行規則改正で当事者を長年苦しませてきた学校における一斉色覚検査は廃止されたにもかかわらず、それから十年後、二〇一三年ですが、その秋に、その前年より設置されていた文科省の今後の健康診断の在り方等に関する検討会で突然、その検討項目にはなかった色覚検査について眼科医が突然プレゼンを行って、最終報告に色覚検査復活が必要だというような趣旨の内容が入ってきたというふうに聞いておりますが、この経緯について簡単に御説明をお願いします。
  26. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 学校における健康診断全般については、文部科学省が設置した眼科医や学校医、学校関係者等の有識者で構成する検討会において、平成二十四年五月から平成二十五年十二月まで九回にわたり様々な専門的見地から今後の健康診断の在り方について議論を重ねました。  色覚に関しては、平成二十五年十月三十日に開催した第八回の検討会において、日本眼科医会から、各学校での希望調査による検査の実施時期については現場の事情に合わせて実施して差し支えない旨を通知してほしい、進学、就職直前の実施では混乱が予想されるので、中学一年に対して希望調査による検査を実施すべきである、色覚に不安を覚える児童生徒及び保護者への対応は事前に同意を得た上で随時個別に検査を行うことといった要望書が提出され、これを基に議論がなされました。その際、委員からは、必須項目から削除されてから、一部の地域では、色覚検査を行うことは差別を生む、事後措置ができないなどの認識から、実施をしてはいけないといった誤解が生じていること、色覚検査は重要であり、学校の定期健康診断とは別に、希望者があれば色覚検査ができるような状態を実現することを文部科学省として言わなければならないといった意見がありました。  これらの議論を踏まえ、平成二十五年十二月六日に出された検討会の報告書において、色覚については、色覚検査が必須項目から削除されてから約十年が経過した現在、自身の色覚の特性を知らずに卒業を迎える子供が増加している、色覚による就業規制がある職業もあるため、子供たちが自身の色覚について知っておいた方がよいとの内容が盛り込まれたものと承知をしております。
  27. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 眼科医会からの通知を出してほしいという要望、実施してはいけないという学校現場での誤解があるというようなことを受けて通知を出したというような御説明がございましたが、その通知の中に、保健調査に色覚に関する項目を新たに追加するなど、より積極的に保護者への周知を図る必要がある、これは一旦廃止した検査をまた奨励するような通知になっている。しかも、それを追うように、同じ二〇一四年の六月には、その事務連絡で、色覚検査を希望を取らなきゃいけないので、申込書を配って、そしてその申込みの同意に関する返事を回収するというようなのが実際に学校の中で起きているんですね。自治体によっては、全校にその申込書を配付して、そしてそれを回収して、そして検査が教職員の手によって行われているというような自治体もあるやに聞いております。  健診項目から削除された経緯は皆さんも御存じ、今御説明あったとおりなんですが、削除されたはずのものが、学校が申込書を配って、同意する人は返事をしてくださいというような形であれ、学校でその回収したものを基に健診が行われているということについて、これは非常に大きな問題ではないかというふうに私は思っております。  しかし、文科省の御説明聞きますと、書いているのは、学校医による健康診断において個別に検査、指導というふうに書かれているんですけれども、実際には教職員の手によって以前行われていたような検査が行われている自治体、学校もあるということを聞いております。これでは本当に、先ほど厚労省も、就職差別につながらないように、事業主が採用を制限するようなことがないようにと、毎年そういうことを通知して、通知といいますか、パンフレット等で周知していただいているのと逆行していると私は思うんですね。  そこで最後に、お願いも含めてなんですけれども、改めて大臣の方で、学校での教職員による色覚検査は行わないと、希望する人が早く知りたいということで眼科医に行って、そこで検査を受けるんならいいんですけれども、これは是非出していただきたいと思います。  今お手元に「色覚検査のすすめ」という、これを私、大変これを皆さんにお配りするかどうかちゅうちょしたんですけれども、色覚検査をやりましょうというポスターなんです、眼科医会が出したものなんですけれども。そして、全国の眼科の病院などに広く貼るようにキャンペーンがされているようですけれども、私は問題だと思うのは、下に、色覚の異常の程度による業務への支障の目安ということでたくさんの職業がそこに書かれています。もし、色覚検査を小学校あるいは中学、眼科医は中学校で受けさせてと言っていますが、受けて、そしてこれを見たら、ああ、自分はもう、もし色覚特性がある、差異があるというふうに分かった時点でこの進路を諦めなさいと言わんばかりのポスターだと私は大変な怒りを感じながらこのポスターを見て、皆さんに御紹介をしているわけです。  あと時間がもうありませんので、大臣、是非これは通知を出し直していただいて、あくまで本人が受けたいなら受けに行く、ただ、学校で一斉に教職員の手によってやるものではないということを改めて通知を出していただきたいのですが、松野大臣の御決意を是非お願いします。
  28. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 昨年、教育委員会や学校に対し色覚検査に関する様々な要望や意見が寄せられ、学校現場では混乱が生じているとの情報が文部科学省に寄せられました。このため、文部科学省は、平成二十七年十二月四日付け事務連絡を発出し、平成二十六年に発出した色覚検査に関する通知趣旨を再確認するとともに、不明な点がある場合は文部科学省に相談するよう依頼をしました。また、学校での健康診断を行う保健主事や養護教諭を対象にした研修会や、教育委員会から要望があった場合に文部科学省の担当者を派遣するなど、学校における適切な対応が図られるように周知をしてきました。  これらの取組により、本年度の学校での健康診断において教育委員会や学校から色覚検査による混乱が報告されていないため、新通知の発出については今のところ考えておりません。
  29. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 もう時間が来ておりますが、今出された通知は、文科省の方針は二〇一四年四月三十日の通知のとおりですので変わっておりませんというだけなんですよね。これでは、さっきの同意書、申込書を配って回収する時点と変わっていないと。それによって学校で行われているという今現状をお伝えしましたので、是非これは改めて、色覚検査を学校で一斉にやるものではない、教職員の手でやるものではないということを、学校医がやる健康相談においてやるものだということを是非改めて通知を出していただきたいということを強く要望しまして、質問を終わります。
  30. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 民進党の斎藤です。よろしくお願いをします。  先月の二十六日ですけれども、私、愛知なんですけれど、地元の一宮で下校途中の小学生が、スマホを操作しながら運転をしていたというトラック、こういう男性にはねられて亡くなるという非常に痛ましい事故がありました。実は、この小学生の父親というのが地元の特別支援学校の先生でありまして、同様の事故防止に向けて、今地元も含めていろんな活動をされているんです。  その先立つ十月には、横浜の市道で、これは八十七歳の男性が運転する軽トラが小学生の列に突っ込んで一年生の子が亡くなるという事故もありました。あれは映像が出ていましたけれども、狭い道を本当に指導どおり、多分一番前に六年生、次に一年生、多分二年、三年、四年、五年生と並んで最後にまた六年生と、こういう列できちんと歩いていた子供たち、二番目に歩いていた一年生の子が事故に巻き込まれて亡くなる、こういうことがありました。こんなことが本当にあっていいんでしょうか、いつまでもいつまでも。  私は、二〇一二年の京都亀岡で起きた通学途中の子供や付添いのお母さんが亡くなるという事故を受けまして、党内に議連を立ち上げました。で、対策強化に取り組んだ。当時私ども与党でしたので、文科省それから国交省、警察庁、大変な御協力をいただいて全国で通学路の緊急合同点検を行い、それ以降、危険箇所について順次対策を行ってきていただいています。恐らく、今ではほぼ九〇%以上、ほとんど何らかの対策が実施されているのではないかというふうに思いますけれども、それでも今回の横浜の事故や一宮での事故、こういうことが起きるんですね。  例えばこの横浜での事案ですけれど、この事故現場は、合同緊急点検で危険箇所と認定されていた場所で既に何らかの対策が終了していた場所であったんでしょうか、お知らせをいただきたいと思います。
  31. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  文部科学省におきましては、国土交通省及び警察庁と連携して、委員御指摘のとおり、平成二十四年度に全国の学校、教育委員会、道路管理者、警察に対し、通学路の緊急合同点検を実施するように指示いたしましたところ、この度の横浜市の事故現場につきましては危険箇所としての報告はなされておりませんでした。  その理由といたしましては、この度の事故現場は、平成二十四年の緊急合同点検実施の前に、路側帯の内側を緑色に舗装するグリーンベルトの対策が既に取られていたため、危険箇所としての報告がなされなかったものと承知しております。
  32. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 一二年の調査以降、既に四年がたちました。対策も進んでいるということなんですけれども、事故が後を絶たない。今の政権下では全国的なこういう調査も行われていないと認識をしています。  こうした事故をなくしていくために今どのような対策が必要だと考えられるのか。もちろん、国交省がやること、警察庁がやること、いろいろあると思いますけれども、文科省としてはどのように捉えていらっしゃるか、お答えをいただきたいと思います。
  33. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  学校や教育委員会が行う通学時の交通安全対策といたしましては、地域ボランティアや保護者による見守り活動や、児童生徒に対する危険箇所に関する安全指導等が有効と考えられるところから、これらに取り組む自治体への支援を通じて、引き続き各地域の取組を促しているところでございます。  また、通学路における交通安全の確保は、学校や教育委員会だけで進められるものではないところから、道路管理者や警察と密接に連携して、地域の実情に応じた取組を進めることが効果的であると考えております。  文部科学省におきましては、平成二十五年度から、通学路の安全確保の取組を進めるため、国土交通省、警察庁と連携して、教育委員会、学校、保護者、警察、道路管理者が通学路を合同で点検し、改善の取組を実施するための体制の構築を進めているところでございまして、引き続き地域の関係機関が連携した対策を促してまいりたいと考えております。
  34. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 是非委員の皆さんにも共通の認識をしていただきたいと思うんですけれども、小学生が、例えばですよ、小学生が車が通る場所を歩いて通学をする、こういう風景そのものが実は問題だと私は思っています。  通学路を車が通る以上絶対に事故は起きます、また。なので、時間を決めて車と子供たちをもう分離をしてしまう、こういうことか、あるいは通学路ではスピードを出したくても出せない、基本的には三十キロ以下でしか通行ができない、そういう仕組みを強制的に私はつくる必要があるというふうに思っています。警察庁もゾーン30という取組をしていただいていますし、よく言われるように、ハンプという施設を造るとか様々な仕組みがあるんですけれども、是非三省庁が連携してこういう取組を進めていただきたいというように思っています。  参議院に過去五回、こういったことを盛り込んだ通学安全確保法案というものを議員立法で提出をさせていただきましたが、一度としてつるしが下りることはありません。今、内容を更に詰めて、通常国会でまた六回目の提出をさせていただくべく今準備をしていますので、是非中身をしっかりこの委員会でも皆さんの御協力をいただいて議論をしていただきたい、そんなことを最後に要望させていただきたいというふうに思います。  ちょっと今日は時間がないので、本当は大臣にもこのことをお聞きしたかったんですが、ちょっとやめさせていただいて、残りの時間で教職員定数のことを財務省の方と議論させていただきたいと思います。  十一月四日の財政審の分科会を経て建議が先般出されたというのは、もう皆さん御承知のとおりだというふうに思います。先週も含めてこの委員会でも多くの委員から定数改善の必要性が様々指摘をされまして、複数回にわたりこの委員会で決議も全会一致でなされた。今回の建議の中身を精読をいたしましたけれども、残念ながらそれらを反映をしたものとは言えない。財務省のこういう姿勢は私は極めて遺憾であるというふうに思っています。  資料を用意をしましたので是非見ていただきたいと思いますが、よく教員一人当たりの児童数で定数の国際比較というものがなされます。財政審でも、日本のこのPT比がG5各国と比較して極めて高水準、要するに数字がちっちゃくてこれ以上の改善に必要がないというような、あたかもそのような言及がなされていますが、私、財務省さんがよく言ういわゆるエビデンスに基づかない現状把握であるので、そのことをちょっと指摘をしたいというふうに思います。  表を是非見てください。PT比を主要先進国と比較した表であります。左上の表ですけれども、確かにおおむね大差はないんです。教員一人当たりの、PT比というのは遜色ない、これは事実だというふうに思います。ただ、財務省さんの大好きな、例えば学力との比較等々は、ここではなぜか言及がされていません。日本と遜色のない主要国のいわゆる学力はどうであるのかというものもこの表で示させていただいていますので、見ていただきたいと思います。  日本は数学、読解、科学的リテラシー、それぞれ二位、一位、一位。アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスの順位を、読み上げませんので見ていただきたいというふうに思いますけれども、日本より明らかに学力が低い、こういう国と遜色ないので、PT比が、これ以上定数改善の必要がないという論がどこに成り立つのか、そのエビデンスを財務省さん、お聞きをしたいと思います。
  35. 杉久武

    ○大臣政務官(杉久武君) お答えいたします。  今先生御指摘のとおり、この定数の数字と学力の関係について今御指摘がございました。この点につきましては、PISAの実施主体でございますOECDのレポートにおきまして、PISAの結果において学級規模と成績との関連性を示すデータはないという結論が出されておりまして、そういった意味におきまして、他のPISAとの比較の方がより有益であるとか、そういったようには考えておりません。  なお、例えば、韓国はPISA調査の結果は日本と並びトップレベルである一方、PT比は日本より悪い条件となっております。  以上です。
  36. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 韓国はそうかもしれません。ただ、日本と同様に学力が高いと一般的に言われている国々はここに示した主要国と比べて明らかにPT比は低いんですよ、低いんです。PT比を更に低くしなければいけないという根拠が私は明らかにここにあるというふうに思うんですね、思うんです。ところが、そのことには言及はされておらず、日本より一般的に学力が低い国とのPT比だけを比較して、もうこれでいいんですよと、こういうことですので、こういう資料で議論されている財政審というのが本当に正しい議論がされているのかどうかということを改めて申し上げたいというふうに思うんですね。  例えば、これ見てください、黄色でちょっと塗りましたけれども、日本よりPT比が高い、つまり一人の教員が多くの子供を指導しているとされているこのイギリスです。これ、私、これまでも予算委員会などでも指摘をさせていただいてきましたけれども、もう一度指摘をさせていただきたいんですが、イギリスの教員一人当たりの児童生徒数は確かに小学校でいえば二十人を超えていて、日本の十七・四人と比較をすると確かに大きいんです。ところが、ところが、イギリスは補助教員、スクールサポートスタッフ、こういった方々の割合が非常に高くて、二〇一三年の調査では教員とこういうスタッフの数がほぼ同じです。アメリカも同様の状況で、この資料一の右上の円グラフで示させていただきましたけれども、日本だけが突出して教員の率が高いんですね、高い。こういう状況の下で比較をするこのPT比というのが本当に比較の材料になるのかどうかというふうに疑問を持たざるを得ません。  これ、財務省さんの御認識は、現状認識はいかがでしょうか。
  37. 杉久武

    ○大臣政務官(杉久武君) 御提示いただいたお尋ねのこの統計自体そのものは、これOECDが公表しているものを財政審の分析の一資料として提示をさせていただいたものでございます。  教育現場においてはサポートスタッフや外部人材も活用されている一方で、そうした人材の取扱いは国それぞれに異なるため、教員に着目をした分析であるというように考えております。例えば日本におきましても、補習等のための指導員人材事業において、平成二十八年度は一万一千五百人の退職教員等を活用して補習などを行っておりますが、この統計にはそういったものも含まれておりません。  こういったところは認識をしておりますが、OECDが出している統計情報を基に財政審の分析資料として御提示をしたということでございます。
  38. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 いや、そういう、教員以外のスタッフも確かに年々少しずつ充実はしてきているんですけれども、それでもこういう主要国の現状と比較をするとかなり割合が低いということを是非御認識をいただきたいと思います。  イギリスの場合、二〇一三年を例にして、こうした職員、数に入れてPT比を単純に出すと、教職員一人当たり十一・三人、二十人どころか十一・三人ということになります。それでも、それであっても、いわゆる国際的に比較できる学力というのは日本よりかなり低位だということなんですよ。  こういう状況下の下で現場の多忙化が進んでいるということを、是非もうちょっと現場の認識を、もう少し現場に近い議論を財政審の場でも是非していただきたいなというふうに思います。  もう一点。今の教育の現場で私は非常に困難さを増している課題というのは、やっぱり子供の実態や個々の子供の持つ課題が多様化をしていることだと思います。その中で、個々の児童生徒への対応が昔以上に重視をされていて、保護者の期待や要請も大きい。私は、とりわけこの十年ぐらいがそういった傾向が極めて顕著だというように思っています。私は、愛知県なんです。今最も困難な課題は日本語指導が必要な児童生徒の激増です。もう一点は、どの地域の教員からも伝えられますけれども、発達障害などの特別な支援を要する子供に対する指導、またその増加ということだと思います。  今回の文科省さんの資料なんかを見ても、資料二に示させていただきましたけれども、この十年間で、通級指導を受ける子供の数というのは十年間で二・三倍だというふうにお知らせをいただきました。日本語指導が必要な外国人の児童生徒はこの十年間で一・四五倍、今や二万七千人近い、全国でいます。これは外国人の児童生徒であって、実は日本語指導が必要な日本国籍を持った児童生徒というのはこの中に入っていません。こういった子供たちが、お聞きをしますと、三万四千人ほどこの数に追加してあるということなんです。  財務省さんは、平成に入ってからこの二十数年間で児童生徒四十人当たりの教職員の数は四〇%増えたと、こういうことをおっしゃっています。これ事実だと思います。財政審での指摘もこういうことを基に議論されていましたが、じゃ、この十年間では四〇%のうち何%分が増えているんでしょうか。
  39. 杉久武

    ○大臣政務官(杉久武君) 済みません、具体的な数字については通告をいただいておりませんでしたので、また改めて調べて御報告させていただきます。
  40. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 済みません、ちょっと具体的に通告をしていなかったので、申し上げます。  十年間、それ以前は教職員定数改善計画というものに基づいて学級規模の縮小等々も含めなされてきましたので、かなり教員が増えてきた時代でありました。先ほど平成に入ってから四〇%ということを申し上げましたけれども、実はこの十年は二%、そのうち二%しか増えていないんです。数にすると、児童生徒四十人当たり増えた教員はこの十年間で〇・〇四人です、〇・〇四人。一年にならすと、子供四十人当たり〇・〇〇四人ですよ、どこかの国の金利じゃないんですから。本当に、これで教職員定数が増加をし続けているという論が本当に成り立つんですか。こういう議論でなされて、結果として建議が出されてくるこの財政審の議論というのは、何度も繰り返しますが、本当に正しいんでしょうか。  申し訳ありませんが、文科大臣の、この議論、今の数字も含めて、このことに対する見解やお考えを是非今お聞かせをいただきたいと思います。
  41. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 結論から言いますと、財政審の平成二十九年度予算の編成等に関する建議に対しての私の意見、反論は、斎藤先生と方向、思いを同じくするものであります。  今回財務省が示した現在の教育環境を継続させた試算では、加配定数について現状の割合を維持した上で、クラスの数の減に合わせて十年間で八%減らすこととなっています。しかし、教職員定数のうち加配定数は、各学校が抱える課題等に対応するために予算上措置をするものであり、機械的に算定するものではありません。また、この財務省の試算の中には、発達障害のある児童生徒や日本語指導が必要な児童生徒等がこの十年間で増加していることを踏まえた今後の傾向が反映されておらず、文部科学省としては、現在の教育環境を継続させた場合の試算にはなっていないものと考えます。  文部科学省がお示しをしている「次世代の学校」指導体制実現構想は、教職員定数をいかに増やすかという定数増ありきの考え方ではなく、我が国における学校の現状を踏まえ、更なる対応が必要な課題を考慮し、次世代の学校指導体制を実現するために真の必要の高い事項に限定して教職員定数の充実を図ることを目指すものです。  平成二十九年度概算要求では、学習指導要領改訂に向けた対応や、多様な子供一人一人の状況に応じた教育への対応などのために必要な教職員定数の改善を要求をしており、学校指導体制の充実に向けて全力を尽くしてまいります。
  42. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 私は、本当に、今文科大臣も言っていただきましたけれども、むやみやたらに先生の数増やせなんてことを言っているんじゃないんです。  今の現場の状況を見ると、特にこの十年間、余りにも困難性を増しているので、その原因に、さっき申し上げた十年で、財務省さんは増えた増えたというこの教員が、実は四十人当たり一年〇・〇〇四人しか増えていないという、こういう実情、現実を知っていただきたい。そして、そのことによって現場が大変今疲弊をして様々なところに新たな問題が生じていて、その中で、いじめやさっきの通学路の問題、こういったことで命を失ってしまうような子供まで生まれてきている、そんな現状があるんだということを是非財務省さんの議論の中に反映をしていただきたいというふうに思うんです。  私は、日本語教育が必要な児童生徒あるいは通級指導、元々これは、財務省さんと多分文科省さんの議論の中で、基礎定数化をしていくんだということで様々な角度から議論がなされていたというふうにお聞きをしています。是非、これ基礎定数に加えていただいて、必要な人材がきちんと確保ができるようにしていただきたい。  というのも、どうもこのところの議論を聞いていると、財務省さんの、建議なんかを読んでも、通級教室を設置しなくても対応している例があるとか、通級指導だけが選択肢ではないとか、外部人材の活用を含め検証した方がいいとか、あるいは日本語指導については、外部人材でなく教員でなければ学習効果が上がらない段階はどこか検証が必要だとか、工場が立地している地域の経済団体や企業がお金を出して日本語指導の提供をすべきだとか、そんなことが建議の中あっちこっちに盛り込まれているんですね。本当に、先ほど申し上げた現状を踏まえて、国として対策をするおつもりがあるのかどうか、甚だ疑問でなりません。  今政務官にもうこの場で明確な答弁を求めるつもりはありませんけれども、是非省の方に持ち帰っていただいて、今後の文科省さんとの議論に生かしていただきたい、予算編成期に向けてということを改めて要望したいと思いますが、政務官、いかがでしょうか。
  43. 杉久武

    ○大臣政務官(杉久武君) 今日いただいた様々な御意見を踏まえて予算編成過程に臨んでいきたいと思います。ありがとうございます。
  44. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 是非よろしくお願いをいたします。  以上で終わります。
  45. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 公明党の三浦信祐でございます。  初めに、東京電力福島第一原発事故で福島県から横浜市に避難された生徒がいじめを受け続けてきました。生徒さんや保護者の方のことを考えますと、胸が引き裂かれるような思いです。いまだ多くの児童生徒が避難を余儀なくされております。避難生徒を含め、学校生活の状況把握とともに、放射性物質や避難者の生活について教育方法を強化すべきだと思います。  加えて、いじめ防止対策推進法の施行から三年が経過をしておりますが、実効性が問われるような事案です。教育委員会と他の行政機関との連携の強化、法律の運用改善や改正も視野にしてしっかりと取り組んでいかなければならないと思います。  松野大臣の認識と決意を伺います。
  46. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 横浜市のいじめ重大事態については、私としても非常に重く受け止めております。横浜市から直接詳細を聞き取り、指導を行うために、昨日、義家副大臣及び担当者二名を市に派遣をいたしました。  いじめ防止対策推進法については現在施行後三年目を迎えており、国のいじめ防止対策協議会から示された議論の取りまとめにおいては、学校内の情報共有、組織的対応の推進、いじめ重大事態の調査の進め方についてガイドラインの策定を含む、学校による対応を促すための対策が提案をされています。現在、文部科学省において、いじめ防止対策の充実に向けた事業、作業に着手をしているところであり、今回の事案の教訓や再発防止策を施策に盛り込んでいきたいと思います。  また、委員から御指摘が受けた放射能等に関する改めての教育の充実でありますが、文部科学省としては、児童生徒が放射線に関する科学的な知識を身に付けることができるよう、放射線副読本を作成、配付し、その活用を促しているところであります。さらに、本事案を受けて、文部科学省より全国の自治体に対して、こうした被災児童生徒に対するケアの必要性について改めて周知をしております。
  47. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 是非実効性が上がるように省を挙げて取り組んでいただきたいと思います。大臣の是非リーダーシップに御期待を申し上げます。  総理は、本国会所信表明演説で「若者こそ我が国の未来。若者への投資を拡大します。」と話されました。現在、税制改正要望のうち子供の貧困対策に係る教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税措置について、内閣府も厚生労働省も積極的に取り組まれております。文部科学省も共同要望事項となっています。  これまでは、祖父母等が孫等に対して一括贈与された教育資金について、一人一千五百万円まで、平成三十一年の三月末まで贈与税の非課税措置となっております。これを、受贈者が貧困状況にある子供であれば、贈与者を祖父母に限らず適用拡大するという内容です。すなわち、篤志家が貧困状態にある子供に税負担のない希望を贈ることができるようになると思います。また、寄附文化の定着につながる制度だと思います。  全国知事会からの要望としても、貧困の世代間連鎖を断ち切るために、贈与税における教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税措置の拡充など、子供の貧困対策の更なる充実強化を図るべきであるとあります。私、全くそのとおりだと思います。  そもそも、教育資金のことであり、どこの省庁よりも積極的に文部科学省が取り組んでいかなければいけない要望であり、制度だと思います。松野大臣の認識と決意、お伺いさせてください。
  48. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 全ての子供が家庭の経済状況にかかわらず希望する質の高い教育を受けられるということは大変重要であります。  今回の要望は、篤志家が貧困の状況にある子供に対して教育資金を一括贈与した場合の贈与税の非課税措置により、貧困の連鎖や世代間格差の解消を図ろうとするものであり、内閣府、金融庁、厚生労働省と共同で要望をしています。  この税制により、一人でも多くの貧困の子供に質の高い教育の機会が与えられ、また社会全体で次世代の育成を支える機運が醸成されるよう、その実現に向けて積極的に協議を進めていきたいと考えております。
  49. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 是非よろしくお願いしたいと思います。大人がしっかり子供に希望を与えられる社会をつくることが日本の未来を明るくしていくと思います。是非お願いいたします。  さて、本年十月、文部科学省所管の理化学研究所及び物質・材料研究機構が特定国立研究開発法人へ移行しました。日本の科学技術、基礎研究の発展のために大いに活躍できる、貢献できる組織に更に成長していただきたいと期待するものであります。  その上で、従来の国立研究法人と何が違うのか、また今後の目指す方向について、内閣府生川審議官からお答えをいただければと思います。
  50. 生川浩史

    ○政府参考人(生川浩史君) お答えいたします。  独立行政法人につきましては、独立行政法人通則法におきまして、行政執行法人、中期目標管理法人、国立研究開発法人の三つに類型化されているところでございます。このうち国立研究開発法人は研究開発の成果の最大化の確保を目的とした法人でございまして、その中でも特定国立研究開発法人は、国家戦略に基づき世界最高水準の研究開発の創出と普及、活用を促進し、我が国のイノベーションシステムを強力に牽引する中核機関との位置付けとなっているところでございます。  このため、特定国立研究開発法人においては、特に理事長の強いリーダーシップの下、民間資金を呼び込みイノベーションのプラットホームを構築していくこと、また優れた研究者には世界水準の処遇を実現するなど、業務運営の改善、向上を行っていくことといった先駆的な取組について、ほかの二十四の国立研究開発法人を先導していく役割を担っているところでございます。
  51. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 ありがとうございます。  先日、横浜にあります理化学研究所を視察させていただきました。大変有用な研究と熱意に基づいて研究に臨まれている皆様方の姿に日本の未来が見える思いでありました。  一方で、日本では基礎研究と応用、実用化との間にはギャップがあります。また、その中から仮に飛躍的な成果が出たとしても、産業化や事業化というのは研究者にとって決して得意なことではありません。今後、日本が世界と競争に打ち勝っていくためには、基礎研究の産業化、事業化への橋渡し、これが大切だと私は思います。現状と取組について、大臣、是非御答弁いただければと思います。
  52. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 特定国立研究開発法人は、研究開発成果の創出のみならず、成果の普及及び活用の促進等、我が国のイノベーションシステムを強力に牽引する中核機関としての役割を果たしていくことが期待をされています。  このため、物質・材料研究機構では、外部連携部門に九つの企業との連携センターを設置するなど産業界との連携を進めているほか、今後、化学業界や鉄鋼業界との業界別オープンプラットホームの構築に取り組むこととしております。また、理化学研究所においては、産業連携本部の下、七つの企業との連携センターの設置、企業研究者をリーダーとする融合的連携研究の推進、理研ベンチャーの創設などに取り組んでいます。  文部科学省としては、これらの法人が産学官連携の先導的モデル機関としてイノベーションを牽引できるよう、特定国立研究開発法人を始めとする研究開発法人の産学官連携機能の強化を積極的に支援をしてまいります。
  53. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 ありがとうございます。積極的にということは大変心強い御発言だと思います。是非よろしくお願いしたいと思います。  その上で、大学や研究機関共に教員や研究者が様々なタスクが多いために、自身の研究時間の確保が最大の課題となっているように伺っております。その上で、研究者の特許申請の支援体制はいかがでしょうか。また、大切な国の資産となる研究成果の公開、非公開、あるいは特許取得の有無などのハンドリングは誰が行っていくのか、特定法人こそここを大切にしなければいけないと思いますし、これがモデルケースに育てていただきたいと思います。現状認識と今後の取組について、大臣にお伺いいたします。
  54. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 先般閣議決定された特定国立研究開発法人による研究開発等を促進するための基本的な方針において、特定国立研究開発法人には、知財マネジメントを適切に行いつつ、大学、産業界との連携、協力のための枠組みを構築することが求められています。このため、物質・材料研究機構や理化学研究所では、知的マネジメントを行う組織を設け、専門的な人材を配置し、オープン・クローズ戦略も踏まえて特許出願を行うための取組を実施しているところです。  文部科学省としては、引き続き特定国立研究開発法人における知財マネジメントの構築に向けて積極的に支援をしてまいります。
  55. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 ありがとうございます。このハンドリングを行う人材を育てるということも国として大切なことだと私は思います。この問題についても今後取り上げさせていただければなというふうに思います。  神奈川県、横浜市、川崎市では、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区にて、産官学による革新的医薬品、医療機器の創出を目指して積極的に取り組まれており、ここで五年が経過しようとしております。ここからあらゆる成果が出て継続するためには重要な段階に来ていると思います。この当面のスキームと支援体制について、内閣府に伺います。
  56. 青柳一郎

    ○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。  総合特区制度は、産業の国際競争力の強化等に関する地域の包括的、戦略的なチャレンジを、規制の特例措置や税制、財政、金融の支援措置等により総合的に支援するものでございます。  京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区については、委員御指摘のとおり、平成二十四年度から二十八年度までの計画ということで、特に成果を生み出すまでに時間を要するライフサイエンス分野において、各種の支援措置等を活用することで研究開発イノベーション創出拠点の形成を進めて、実用化、産業化に向けての意欲的な取組がなされているところでございます。  今年度までということでございますので、新しい計画の申請を受けまして認定を行って、このような意欲的な取組を内閣府としても引き続き積極的に支援してまいりたいと考えております。
  57. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 ありがとうございます。積極的な支援をしていただけること、これ、働かれている方、研究者にとっては大変希望のある話です。是非お願いしたいと思います。  その上で、ここで、地域で働かれている研究者にとって、この支援が途切れることや適切な評価がされているかどうかということが常に気にされていることだというふうにも伺いました。私もそう思います。今後、継続的に発展ができるように全力で応援していただきたいということを重ねてお願いしたいと思います。  また、評価に当たっては資金を出している省庁が判断されることになるとは思うんですけれども、縦割りによってプロジェクトが分断されてしまわないようにすること、また、適切な評価ができる人材と体制づくりにも不断の努力を是非していただきたいと思います。加えて、このようなリサーチコンプレックスの全体評価をする、そういう責任の所在というのが実は不明確だという話もたくさん伺っています。是非、今後もリーダーシップを取る、責任の所在を明確にする、その上で人材育成に是非携わっていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  次に、基礎研究を支える博士課程に関して伺いたいと思います。  現在、日本人博士後期課程進学者と卒業生の推移、進路、雇用状況について、文科省から御説明をいただきたいと思います。
  58. 常盤豊

    ○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。  学校基本統計に基づいてお答えをしたいと思います。まず、進学の状況でございますが、修士課程を修了した学生の博士後期課程への進学者数につきましては、平成十六年までは増加傾向にございましたが、平成十六年の九千九百十二名をピークといたしまして年々減少傾向にございます。平成二十七年は七千七十二名でございます。  また、卒業者の進路でございますけれども、博士課程修了者及び所定の単位を修得したけれども学位を取得しなかったいわゆる満期退学者の人数を合わせますと、社会人あるいは留学生も含めまして、平成十九年までは増加の一途をたどっておりましたが、平成二十年以降は一万六千名前後を推移しており、平成二十八年は一万五千七百九十二名でございます。  平成二十六年度の博士課程修了者及び満期退学者の主な就職状況でございますが、大学教員が約一六%、民間企業等への就職者が約一三%、医師、公的研究機関、官公庁などその他機関への就職者が約二一%、ポストドクターが約一二%。全体を通じて、任期のない職に就いた者が約四割、任期のある職に就いた者が約二割となっております。就職者以外の残りの約四割のうち約一二%が従前より職に就いていた社会人でございますが、二六%程度はアルバイトなどの一時的な職に就いた者、進学者及び就職状況が分からない者等となっておりまして、博士課程修了者の多くが希望に合った就職先を見付けにくいという状況にあるというふうに認識しております。
  59. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 ありがとうございます。  これは今年の高校生の就職率ですけれども九七・七%、大学等の学部生の就職率九七・三%に比べて圧倒的に低い数字だと思います。この現状を変えていかなければ、基礎研究も継続性が難しくなりますし、大学で教官として教鞭を執って未来の学生さんを育成する、社会を支えるような人材を育てることが立ち行かなくなっていくと思います。是非対策を講じる検討を真剣に行っていただきたいと思います。  その上で、博士課程の卒業生のキャリアパスが不安定、不透明、継続的雇用が担保されなければ、そもそも博士後期課程に進学するというふうに考える方、実際に進学をする方が減少するという懸念があると思います。加えて、必要な収入が卒業後得られなければ、高額な授業料に対して借用した奨学金の返済にたちまち行き詰まってしまうリスクがあると思います。現状認識を松野大臣に伺います。
  60. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 経済社会のグローバル化への対応や新産業の創出が求められる中、大学や公的研究機関のみならず、民間企業や国際機関において、新たな知を生み出し、社会全体を牽引する人材として博士号取得者を増やすことが重要と考えております。  しかしながら、委員から今御指摘をいただきましたけれども、博士課程への進学者数は伸び悩んでおり、その大きな理由は、大学や公的研究機関における若手研究者ポストの多くが任期付きの雇用であることや民間企業の多くが博士号取得者の採用に積極的でないことであり、博士号取得者のキャリアパスが不透明になっていることが大きな課題であると認識をしております。  このため、文部科学省においては、産官学にわたりグローバルに活躍する人材の養成のため、産業界の参加を得つつ、専門分野の枠を超えた教育を行う博士課程教育リーディングプログラム事業を平成二十三年から実施をするとともに、優れた若手研究者が安定かつ自立したポストに就いて活躍することを促す卓越研究員事業を本年度から実施をしております。特に、博士課程教育リーディングプログラムにおいては、学生が多様なキャリアパスを身近に感じるとともに、企業関係者も博士号取得者の採用に対する関心を高め、民間企業や官公庁に進む博士号取得者がより多くなっています。  今後とも、これらの取組を通じて博士課程修了者のキャリアパスを多様化し、優秀な学生が博士課程に進学するよう努めてまいりたいと考えております。
  61. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 私が調べた範囲では、国立大学の教官となるポストというのは、四十歳未満ですと大体一万六千人、一万人が任期があって、六千人が任期がないと。ということは、ほとんどが多くの場合、任期に心配があるという方だと思います。  研究者の雇用状態が常勤ではなく時限ポストが増加している、このままでは基礎研究の継続性が極めて困難となる可能性があります。また、博士後期課程進学者が減少する原因をつくっていくことになると思います。  この財源となる運営費交付金の拡充というのが私は絶対に不可欠だと思います。何としても文科省はしっかり運営費交付金の拡充、確保に真剣に取り組んでいっていただきたいと思います。端的に大臣の決意をいただければと思います。
  62. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 国立大学法人の法人化の後、運営費交付金が千四百七十億円減少する中で、国立大学の四十歳未満の若手教員の雇用状況は、任期なしの教員が減少する一方で、任期付きの教員が増加をしております。  文部科学省としては、研究者が安定して研究活動に専念できる環境づくりを行うために、教員の安定的雇用を支える基盤的経費の確保が極めて重要であると考えております。このため、平成二十六年度からは、国立大学改革強化推進補助金により、国立大学の若手教員の安定的ポストを確保するための支援をしています。  今後とも、各大学が人事・給与システム改革を進めていく中で、若手教員のポスト拡大を図る取組を支援するとともに、運営費交付金の確保に努めてまいります。
  63. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 大変にお力強い言葉、ありがとうございました。未来の日本を支える教育、科学技術発展のために諸問題を解決するべく、大臣のリーダーシップの下で是非全力で取り組んでいただきたいと思います。  以上で終わります。
  64. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  十一月十七日に財政制度等審議会が、平成二十九年度予算の編成等に関する建議を発表しました。この建議は、国立大学法人運営費交付金について、法人化以降、一千四百七十億円減額との批判があるとした上で、マクロ的に見れば、附属病院の赤字補填、退職手当の減などが大宗を占めており、国立大学の教育研究活動に係る費用を圧迫しているとの批判は当たらないなどと、大学の厳しい現状とは懸け離れた認識を示しているわけです。  先ほど大臣も、運営費交付金、確保が必要だというお話があったわけですけれども、実際には運営費交付金は実質一千億円以上減らされてきていると、これは事実のはずなわけです。  ここで文科省に伺いますが、この国立大学法人運営費交付金が削減されてきたことによってどのような問題、影響が生じているとお考えか、お答えください。
  65. 常盤豊

    ○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。  国立大学法人運営費交付金につきましては、過去十二年間で千四百七十億円減額されてきたところでございます。運営費交付金の減少等によりまして常勤教職員の人件費が圧迫をされまして、特に若手教員の安定的なポストが減少するなど、国立大学の教育研究基盤への影響ということが生じているというふうに考えております。また、若手教員の安定的なポストの減少ということの中で、博士号取得後のキャリアパスの不安定さ、不透明さ等もございまして、博士課程入学者が減少しているというふうなこともございます。  国立大学法人運営費交付金の減少による影響については以上でございます。
  66. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 まさにこの運営費交付金が減少することによって、その人件費が圧迫されているということが本当に問題だと私は思うわけです。常勤職員の人件費が圧迫されることにより、教職員の雇用の不安定化も懸念されているとの指摘もあったかと思うわけです。  実際、この間、こうした基幹経費が減少する中で、例えば北海道大学では、二〇二一年度までに教授二百五人分に相当する人件費削減計画案というものが浮上していると。また、東北大学では、全職員一万人のうち三千二百人を超える非常勤職員を順次雇い止めするという計画が問題になりました。なお、この東北大については、教職員組合の奮闘もあって、大学側が原点に立ち返って見直し、年内には新たな方針を示したいという表明もしたというわけですけれども、やっぱりそういう方針転換をさせるためにも運営費交付金の確保に向けては是非努力をしていただきたいと思うわけなんです。  ただ、一方で、文科省は今年度から、国立大学運営費交付金に対して機能強化の方向性に応じた重点支援をするとして係数を設定して配分していると。このことは、私、見過ごせないと思うわけです。  これについて国立大学協会は、八月二十四日に発表しました国立大学関係予算の充実についての要望の中で、「平成二十八年度からは機能強化の方向性に応じた重点配分が導入されたことにより、各国立大学は三つの重点支援枠及び人件費率によって〇・八%から一・六%の係数が設定され、この係数によって捻出された財源が、重点支援の評価に応じて機能強化経費として各大学へ再配分されました。結果として、国立大学の教育・研究を実施する上で最も必要な基幹経費は減少することになり、このままでは、教育・研究の基盤維持にも困難が生じ、我が国の基礎研究の水準が、諸外国に著しく立ち遅れることになります。」との危惧を表明しているわけです。  是非とも、この運営費交付金確保だけではなく、基盤経費が減ってしまいかねないような配分をやめる、教育研究を支える常勤職員を雇用し続けられるように、この機能強化係数を掛けて基幹的経費を減らすようなことはやめるべきではないかと思うのですが、大臣、いかがでしょうか。
  67. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 平成二十八年度からの第三期中期目標期間の国立大学法人運営費交付金の配分においては、委員からレジュメをいただきましたが、三つの重点支援の枠組みを創設し、各大学から拠出された財源を活用して、各大学の強み、特色を踏まえた機能強化に積極的に取り組む大学に重点的に支援を行う運営費交付金の再配分の仕組みを導入をしています。  文部科学省としては、この再配分の仕組みによる重点支援を通じて、各大学がマネジメント改革や学内資源再配分による機能強化の取組を進めることで個性を明確にし、社会の変化に対応した教育研究組織づくりなど、国立大学の機能強化を着実に進めてまいりたいと考えています。  また、三つの重点支援の枠組みによる経費のうち、過去からの優れた実績のある機能強化の取組については、評価に基づいて基幹経費に組み込むことができるよう検討を進めております。
  68. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 マネジメント強化の見直しなどのための係数だと、機能強化の係数だとおっしゃるわけですけれども、結果としては、やはりそうした基盤維持に困難が生じるんじゃないのかと、そういうのが国大協の指摘なわけなんですね。そういう意味では、そういう指摘が行われるような係数配分というのはやはり見直すべきだと思うわけです。  今年ノーベル医学・生理学賞を受賞された大隅良典東京工業大学栄誉教授は、十月十二日の自民党の部会の中でも、日本の研究環境は劣化している、このままいくとノーベル賞受賞者が十年後二十年後には出なくなると訴えたと言われています。国立大学の運営費交付金などが減らされて、また政府の助成対象として産業や医療への応用研究が重視されている現状についてとても危惧しているということを指摘して、技術のためではなく、知的好奇心で研究を進められる大事な芽を大学に残してほしいと、基礎研究の充実、これを訴えられたわけなんですね。この大隅氏の警鐘を重く受け止めるならば、交付金の確保をすることはもちろん、やっぱりこの機能強化係数というものも見直すべきだということを重ねて私指摘したいと思うわけです。  また、大学をめぐってはまだ問題がありまして、この基礎研究の危機や教職員の雇用の不安定化とともに、やはり高過ぎる学費、貧困な奨学金制度によって、学生や院生、ひいては中高校生が高等教育を受ける権利が脅かされると言ってもいい深刻な事態があるということも私指摘をしたいと思うわけです。  先ほどの運営費交付金の減少の中でも、博士号取得後のキャリアパスの不安定さ、不透明さなどから博士離れが進んでいるというような状況も報告されたわけなんですけれども、先週末、金曜日に、国会前で学生たちが奨学金の問題について、学生ローンじゃないんだと、本物の奨学金を求めたいという緊急アクションを行いました。私もここに参加したわけなんですけれども、約二百人が詰めかけて、給付制の奨学金の創設、これを訴えるとともに、教育は権利だ、学費を下げろと、こういうコールもしていたわけなんです。  これから、文科省、給付型奨学金の創設に向けて検討を進めていく、その方向性が一定示されるということは私も伺っているわけなんですけれども、それと併せて、やっぱりこの高過ぎる学費、これを引き下げるということも政府として是非とも進み出していただきたいと思うわけです。そのためにも、やはり必要なのはこの基盤的経費を増やしていくことだと私は思うんです。  私たち日本共産党は、この授業料の標準額等を引き下げるということを目的にして、国立大学の運営費交付金は毎年百六十億円程度ずつ増やすのであれば、毎年二万六千円程度、十年後には二十六万円学費が値下げできるということを提案しております。また、私立大学については、私学助成の中に学費値下げ緊急助成枠をつくり、また私学助成を毎年九百億円程度引き上げていけば、十年後には授業料半減化するということができるという提案もしているわけです。  私は、こうしたような提案にあるように、日本の学術研究の中心である大学などの基盤的経費を増額していく、見通しを持った計画というのを文科省が持って、学生たちにその未来への展望を示していくということが今必要なんじゃないかと考えますが、この基盤的経費を増額していく方向性について、大臣の考えはいかがでしょうか。
  69. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 国立大学法人運営費交付金は、国立大学が継続的、安定的に教育研究活動を行うための基盤的な経費であります。第三期中期目標期間の初年度である平成二十八年度予算においては対前年度同額を確保しましたが、これまで過去十二年間減額をされてきたところです。  文部科学省としては、国立大学が我が国の人材育成、学術研究の中核として継続的、安定的に教育研究活動を実施できるよう、運営費交付金等の基盤的経費の確保に努めてまいりたいと考えております。
  70. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 確保するというのはやはり大事なことだと思うんですけど、確保だけにとどまらず、やはり今後の見通しを見て、本当に今の学生の状況というのは、もう五割を超えて奨学金をローンしなくては大学に進学できない、卒業後には数百万の借金を背負って卒業しなければならないと、そういうのが実態なわけですよ。やはり、そういう学生たちを支援するというのは、決してその学生たちのためだけではなくて日本の未来にとっても必要なことなわけですから、奨学金だけじゃなくて、やっぱり学費そのものを下げる、そのためにも運営費交付金や基盤的経費を広げると、そういう決意を持って挑んでいただきたいと思うわけです。  何よりも、日本政府は高等教育の漸進的無償教育導入を求めた国際人権規約の十三条二項(c)の留保を二〇一二年に撤回したわけなんですから、そうした立場に立って基盤的経費の増額というのを検討すべきだということを重ねて訴えて、最後にもう一問、今度は義務教育における通級指導の必要性についても伺っておきたいと思うわけです。  これについては、先ほど来も必要性というのは訴えられているわけですけれども、昨年、国立特別支援教育総合研究所が行った発達障害のある児童生徒の指導等に関する全国実態調査が行われまして、その調査結果を私、見ました。すると、全体の七六・五%が通級指導教室は発達障害のある児童生徒の指導の場として有効に活用されていると思うと答えているのです。その理由として、通常の学級において通級による指導の効果が現れているからだと皆さん答えているわけです。また、今後の指導等でも、必要とする児童生徒数に見合う通級指導教室の新設及び増設がそのトップに挙げられ、指導等全般の課題の中でも、上から二番目に発達障害への指導、支援に関する教職員の理解が必要ということが言われているわけです。  まさに、この通級指導教室が足りない、その担当教員の確保や配置が必要というこの現場の声を受けたものが今回の基礎定数化という概算要求につながったと思うわけです。待ったなしの課題であるこの通級指導の基礎定数化への実現に向けた大臣の御決意、伺いたいと思いますが、いかがでしょう。
  71. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 発達障害などにより、通常の学級に在籍しながら障害の状態に応じた特別の指導を受ける児童生徒は十年間で二・三倍に増加、日本語指導が必要な児童生徒は十年間で一・六倍に増加するなど、学校を取り巻く課題が複雑困難化をしております。きめ細やかに対応することが重要だと考えております。  このため、文部科学省としては、平成二十九年度概算要求において、「次世代の学校」指導体制実現構想を策定し、発達障害等の児童生徒への通級による指導や外国人児童生徒等への日本語指導に関わる教員の基礎定数化など定数改善を要求をしており、このことにより、安定的、計画的な採用が行われるとともに、子供たちにきめ細やかな指導が行われるよう取り組んでまいりたいと考えております。
  72. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 この通級指導については、是非とも、今まで設置者任せにされてきたところが、基礎定数化の要求というのが出されたわけですから、これをきっかけに国が責任持って整備を行うことを強く求めたいですし、やはり、きめ細やかな対応が必要というお話もありましたが、本当に、学生にしても義務教育にしても、子供たちの未来のためにしっかりと教育予算付けていただきたいということを重ねて申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
  73. 片山大介

    ○片山大介君 日本維新の片山大介でございます。  今日は、教員の多忙化、長時間労働について質問させていただきたいと思います。私が委員として実は一番気になっている問題でもあります。早速始めさせていただきたいと思います。  教員の多忙化、長時間労働、これをまず世界の各国と比較してみると、OECDが三年前に行った調査、これだと日本の教員の一週間当たりの勤務時間というのは五十三・九時間。三十四の国と地域がこれ調査を行ったんですが、このうち五十時間を超えている国というのはもちろん日本だけ、もう断トツの一位になっているんです。そして、この長時間労働の傾向というのは時代とともに激しさを増してきている、こういう実態があります。  文部科学省は、教員の勤務実態調査というのを、昭和四十一年、それから四十年後の平成十八年と二回にわたって行っているんです。この二回のデータを比較してみると、教員の一か月当たり、今度は一か月当たりの残業時間なんですが、昭和四十一年はたったの八時間でした。これに対して、平成十八年は四十二時間と五倍以上に膨れ上がっている。そして、厚生労働省が発表している一般企業の平均的な残業時間のデータというのは十二時間ですから、これ教員の残業時間というのはもうとてつもなく膨れ上がっている、こういうことになっているんですね。  そして、この教員の勤務実態調査、実は今これ三回目の調査が行われているというふうに聞いています。これ、十年ぶりになります。これ、十年ぶりに行うことにした理由、そして発表はいつ頃になるのか、更に言えば、これをどのように活用していくおつもりなのか、まず最初にお伺いしたいと思います。
  74. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 教員の長時間勤務の実態が指摘される中、学校業務の適正化を行い、教員が子供と向き合う時間を確保することは極めて重要であると考えております。また、本年二月の経済・財政一体改革推進委員会のワーキンググループにおいて、教員の勤務実態の改善は急務であり、教員の勤務時間を把握、検証する必要性について指摘されています。このため、今年度から実施する教育政策の実証研究の一環として、今回、十年ぶりに教員の勤務実態を調査し、実証分析を進めることとしたところであります。  調査分析の結果については、学校現場における業務の適正化を始め、教育の質の向上につなげてまいりたいと考えております。
  75. 片山大介

    ○片山大介君 そして、その教員が多忙を感じている理由、これ何に負担を感じているのか、こちらの方については、去年文部科学省が調査をして発表もしている。  それによると、教員が負担に感じていること、まずこれ一番多かったのが、図らずも、国や教育委員会からの調査やアンケート、これに答えることが一番負担だと言っている。二番目については、研修会などでの事前リポートの作成や報告書を作ること、これが二番目。そして三番目になって、地域やそして保護者からの要望や苦情に応えるのが大変だと言っていると。  要は、その身内の中での出来事が一番負担に感じているということなんですけれども、それが図らずもまた調査で分かったということなんですが、調査で教員を余り困らせるというのは良くないというふうにもちろん思いますけれども、では、実際に調査やアンケートというのは、これどれくらい多いのかというのをちょっと知りたいんですが、例えば国であれば、通常の調査、それから緊急の調査、それから教育委員会の調査とかあるんですが、教員一人当たりが大体一年間にどれくらいやらなきゃいけないのか、そしてこれを減らすために何か考えているのか、次はこれをお伺いしたいんですが。
  76. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  教員がこなす一年当たりのもろもろの調査、国からの調査、県からの調査、いろいろありますが、それについての、どの程度負担が掛かっているかということについて、ちょっと今手元に資料がないので、追って御報告申し上げたいと思います。
  77. 片山大介

    ○片山大介君 それで、二つ目の質問が、減らすための、そうした負担を減らすための何か取組というのはあるのかどうか、これいかがでしょうか。
  78. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  委員御指摘の、お尋ねの件につきましては、文部科学省でタスクフォースを設置しておりまして、今年の六月に「学校現場における業務の適正化に向けて」という報告を取りまとめたところでございまして、その内容について各教育委員会に周知を図るとともに、学校における取組への支援を要請しているところでございます。  この報告の中で、具体的な改善の方策といたしまして、統合型校務支援システムの整備による校務の効率化、あるいは給食費等徴収管理業務の自治体への移管の推進、休養日の設定など部活動の運営の適正化、あるいは勤務時間管理の適正化や教職員の意識改革の推進などを示しているところでございまして、それを受けて、文部科学省におきましては、平成二十九年度の概算要求で所要の経費を要求しているところでございます。
  79. 片山大介

    ○片山大介君 実は次にそれを聞きたいと思っておったところなんですが、この報告書、今年の六月に堂故委員が大臣政務官として中心になっておまとめになって、是非これを実効性のあるものにしていただきたいと思います。  それで、それについては、私、配付資料で今配っているこれがまさにそうなんですが、今年度それから来年度も概算要求含めて予算措置を付けようという話ですが、ここで、右下にある長時間労働という働き方を見直す、これについてお伺いしたいんですが、これ、少し聞いてみたら、二十のモデル地域を選んで、その地域内の学校で教員の勤務管理、これをタイムカードやICで試験的に行おうと。それで、教育の現場では、これもう驚くことなんですが、これまで労働時間の管理というのが十分に行われてこなかったので、これを試験的に行うということ自体は私、評価してもいいんじゃないかと思っています。これを、勤務実態を把握して、これどのように生かしていこうとお思いなのか、次お伺いしたいんですが。
  80. 藤原誠

    ○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。  委員お尋ねの学校現場における業務の適正化の推進に係る概算要求の中で、長時間労働という働き方を見直すということにつきましては、具体的には、文部科学省から都道府県あるいは政令市に重点モデル地域という形で委託をいたしまして、それを受けて、重点モデル地域に対する教職員や業務アシスタント等の配置ということをすると。すなわち、その重点モデル地域というのは市町村でございまして、それぞれの自治体の業務改善ポリシーの策定あるいは業務改善の取組の実施ということで、具体的には教員の行う業務の明確化ということで、事務職員や他のスタッフ等との連携、分担等、あるいはその時間管理の徹底、研修の実施などということを実施することでございます。  そのお取組を受けまして勤務時間の改善の成果を分析するということでございまして、勤務時間、すなわち総勤務時間、あるいは事務作業、部活動に関する時間などでございますが、それや、あるいはその負担感の変化、それから新しく生み出した時間による教育面での効果の反映などの成果についての分析をしたいと考えております。
  81. 片山大介

    ○片山大介君 分かりました。  そして、この勤務実態の把握というのを突き詰めていけば、教員の時間外勤務に対して何らかの対処をしなければいけなくなってくるのではないかと思っています。その教員の時間外勤務の手当については、もう皆さんも御存じのように、勤務内の時間と勤務外の時間の区分けが余りしづらいということなので、時間外手当というのは付けないで、その代わりに教職調整額といって、給料、月額給料の四%を上乗せして全ての教員に支払う、こういう制度がずっと行われてきたと。これについて賛否はあります。それで見直し議論もあったんだけれども、結局立ち消えになってそのままになってきているということです。  本気でこの長時間労働の実態把握、これを行う覚悟があるのであれば、教職調整額の在り方というのについても検討せざるを得なくなってくるのではないかと思いますが、これについてはどのようなお考えでしょうか。
  82. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 教職調整額のこれまでの経緯については、委員から今お話をいただいたとおりであります。教育調整額の見直しは、単に給与の問題にとどまらず、学校の組織運営、教員の勤務時間管理、教員の時間外における勤務の在り方にも大きく影響する問題です。今後、学校の在り方や業務の適正化も含め、引き続き検討すべき課題であると考えております。
  83. 片山大介

    ○片山大介君 今、財政的にも大変厳しいというのはよく分かっています。ただ、教員の多忙化の問題というのは業務の適正化だけで終わる話では絶対ないと思います。いわゆるブラック労働のようにならないように十分な配慮をしていただきたいというふうに思います。  それで、次の質問に行きます。  次は、多忙と健康の問題、要はメンタルの問題についてちょっとお伺いしたいんですが、私の知っている学校でも、五年間で四人の教員が休職をして、そのうち二人が退職しているんですね。今、やっぱりこういうふうに増えてきているんです。  それで、今、資料の二枚目として教員の精神疾患に伴う休職者の数というののデータを出させていただきました。これ見ると、平成十四年から十五年ぐらいからもう右上がりに急激に伸びてきているんですね。それで、その後、今五千人ぐらいを毎年推移をしている。内訳を見ると、毎年三千人ぐらいの方が新たに休職者になって、それから前の年から引き続いての休職者二千人と足して五千人になっていると。それで、文部科学省の方は、長時間労働が背景にあるということはまあ十分認識をしていて、三年前にはその対策も打ち出している。だけど、それでも五千人の休職者の数というのは変わっていないんですね。  そういうことを考えると、対策の効果、成果が出ていないと思うんですが、これについてどのようにお考えなのか、お答えください。
  84. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 文部科学省が実施をしている調査では、平成二十六年度における精神疾患による病気休職者は五千四十五人となっています。例えば、平成十二年度に二千二百六十二人であったことを比較しますと、その後の増加により近年は五千人前後で推移し高止まりしていることは委員から御指摘があったとおりであります。  教職員の精神疾患の背景としては、文部科学省に設けられた教職員のメンタルヘルス対策検討会議が平成二十五年三月にまとめた報告において、業務量の増加や業務の質の困難化、教諭間の残業時間のばらつき、業務改善や職場コミュニケーションの状況に関し校長等とその他の職員との間の認識に差があることなどが挙げられているところであります。
  85. 片山大介

    ○片山大介君 是非実効性のあるものにしてほしいというふうに思います。  それで、さきに述べたその業務の適正化の報告書には、これまでの献身的な教員像だけでは、これを前提とした学校の組織体制であれば質の高い学校教育の持続的発展は困難だと書いているんです。私、全くそのとおりだと思うんですね。教員の多忙は結局のところ子供にしわ寄せが来ると。ですから、是非、この多忙化、長時間労働の解消に向けて、実現をさせていただきたいと思うんですが、最後に大臣の覚悟、これを聞いて終わりたいと思います。
  86. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 私も教員の長時間労働というのは極めて重要な問題だと思いますし、これは日本のいわゆる学校という教育制度の持続可能性に関わる問題だと考えております。  個々、今までの調査に基づく分析等は申し上げたとおりでございますが、具体的に、これから部活動指導であったり校内業務のICT化の問題であったり、また、もちろん最大の要因は定数改善であったり、これらの問題に取り組みながら、長時間労働、これを是正をしていきたいと考えております。
  87. 片山大介

    ○片山大介君 分かりました。  ありがとうございました。
  88. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 希望の会(自由・社民)、自由党の木戸口英司でございます。  まずは冒頭、今朝、福島沖で大きな地震がありました。東北、関東地方を中心に大きな揺れがあったところであります。また、今朝の段階で被害の状況は分からないところでありますけれども、けが人も出ているという報道もありました。被害に遭われた皆さん、また仮設住宅、避難所等で恐怖に震えている方々もいらっしゃると思います。まずは冒頭、お見舞いを申し上げたいと思います。  私からは、東日本大震災からの復興における教育課題について何点かお伺いしたいと思います。  東日本大震災の発生から五年八か月が経過いたしました。被災地での安全の確保、暮らしの再建、なりわいの再生等、復興の歩みは国内外からの多大な支援をいただきながら着実に進んでおります。その中で、学びの場の確保と再建は最優先課題として、国、県、市町村と連携し取り組んできており、文部科学省においても手厚い支援策を講じてきていると承知しております。  一方、復興まちづくりはこれからが本番であり、被災した学校や社会教育施設等の復旧の遅れも見られ、引き続き課題解決に向け取組が必要となっております。いまだ応急仮設住宅等に生活している方々は、これは岩手県の数字で恐縮ですが、岩手県において約一万六千名。長期化が見込まれる児童生徒においては、十分な学習環境の確保が困難となっております。応急仮設住宅から恒久的な住宅への転居による生活環境の変化、こういう子供たちに影響も大きいと考えております。  仮設住宅により校庭が使用できない学校もまだ多くあります。被災した市町村立小中学校の中で移転新築工事が必要な学校において、いまだ復旧していない学校もあります。公立小中学校で被災施設数は六十七校ありましたけれども、今年度、平成二十八年度末復旧見込み施設十四校、そして平成二十九年度以降復旧見込み施設が二校となっております。  そこで、お尋ねをいたしますが、児童生徒の心のサポートについてであります。被災地における児童生徒の心のサポートについては中長期的な取組が必要と考えます。スクールカウンセラー、臨床心理士等の派遣等、継続した支援が必要となっております。岩手県においては、平成二十七年九月実施、心とからだの健康観察、これは対象、公立の小中高校生、特別支援学校の児童生徒十二万八千人余となっておりますが、ストレス反応、過覚醒、再体験、回避・麻痺、マイナス思考のうち一項目が該当するということ、これは県内全体で一一・五%でありますけれども、内陸に比べて沿岸被災市町村、二・七ポイント高い数字が出ております。同観察を今後も継続し経年変化をデータ化することで、人的支援等対策を講じることが重要となっております。  そこで、児童生徒の心のサポートの取組に対する評価と今後の必要性について文部科学大臣の所見をお伺いいたします。
  89. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 木戸口委員から、被災した児童生徒の心のケアについては中長期的に継続して取り組むことが重要という御指摘がありました。私も同じ考えであります。  そのため、文部科学省としては、被災直後の平成二十三年度から現在までスクールカウンセラー等を派遣するための事業を全額国庫負担として実施しており、平成二十三年度から平成二十七年度までに、岩手県、宮城県、福島県教育委員会において延べ四千二百七十七人のスクールカウンセラーが学校等に派遣され、延べ約六十六万四千件の相談対応を行ったところであります。  また、平成二十三年度以降、岩手県においては、東日本大震災により児童生徒が抱えているストレスの状況を把握し児童生徒の心のサポートに生かすことを目的として、心とからだの健康観察を実施していると承知していますが、この経費につきましても全額国庫負担の対象とさせていただいております。  例えば、この心とからだの健康観察において、四種類のストレス反応項目のうち一項目でも該当する児童生徒の割合は学年の進行とともに減少に転じているなど、これまでのスクールカウンセラー等の派遣は児童生徒の心のサポートに大きく寄与していると考えています。  引き続き、被災した児童生徒に寄り添った心のサポートについて、被災地の要望等を踏まえながら、適切な支援が行われるよう可能な限りの取組を進めてまいりたいと考えております。
  90. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 被災地における児童生徒の心のサポート、これを国の支援もいただきながらしっかり進めていただいているところであります。今後ともお願いをしたいと思います。  この対応のためにこれまで教職員の加配措置が行われてきております。これからも中長期的な教職員の加配措置、必要と考えますが、この対応についてお伺いいたします。
  91. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 被災した児童生徒に対するきめ細やかな学習支援と心のケアに継続的に取り組むことや、学校再開に向けた指導体制を整備することは極めて重要であります。このため、震災対応のための教職員定数の加配措置については、平成二十三年度から過去六年間、関係県からの申請とおり措置をしております。  文部科学省としては、被災した児童生徒に対する学習支援や心のケア、学校再開に向けた指導体制整備については中長期的に継続した対応が必要であることは申し述べたとおりでありますけれども、平成二十九年度概算要求においても前年と同数の千人の加配措置を計上をしております。  今後とも、被災地からの要望等に踏まえ、息の長い支援に努めてまいりたいと考えております。
  92. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。  スクールカウンセラー等の派遣及び活用のための事業について、今大臣からもお話しいただきましたとおり、中長期的な取組が必要だということ、認識をいただきました。引き続き、要する経費の十分な財政支援、継続する必要があると考えますが、復興庁の所見をお伺いいたします。
  93. 橘慶一郎

    ○副大臣(橘慶一郎君) 復興庁からお答えいたします。  初めに、福島県沖を震源とする早朝の地震に関することにつきまして、被害状況を復興庁としても把握し、適切に対応してまいりたいと考えております。  今お尋ねのこの被災地における児童生徒の心のケアを図ることにつきまして、復興庁におきましては、文部科学省と連携をして、緊急スクールカウンセラー等活用事業により被災地の学校等にスクールカウンセラー等を派遣しているところであります。  来年度も引き続き事業を実施できるよう概算要求を行っているところでありまして、本事業を通じて被災地における児童生徒の心のケアに取り組んでまいりたいと考えております。
  94. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 是非よろしくお願いいたします。  じゃ、引き続き、お伺いいたします。児童生徒の放課後の安全、安心な居場所の確保についてお伺いいたします。  沿岸被災地においては、仮設住宅での生活の長期化、災害公営住宅の整備に伴う転居や仮設住宅の集約等による生活の変化で、児童生徒の放課後の安全、安心な居場所の確保及び児童生徒が自学自習に取り組む場の確保が今後も重要であります。被災地においても様々な取組、国と協働しながら進めているところであります。  当事業に取り組む民間団体も多く出てきておりまして、大変、行政そして団体、教育委員会もそうでありますが、協働した取組ということ、非常に定着してきていると考えております。こういった団体は、今年発生した熊本地震においても熊本に行ってその支援に動いているということ、非常にいい取組が進んでいると思っております。  このような取組に対する評価と今後の必要性について、文科大臣の所見をお伺いいたします。
  95. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 被災地において、民間団体やボランティアの協力により児童生徒が放課後に安心して学べる場を確保したり家庭教育支援を実施することは大変重要であると考えています。  このため、文部科学省においては、被災地における学びを通じた被災地の地域コミュニティ再生支援事業により、地域と学校の連携、協働による放課後や週末の学習支援活動や家庭教育支援の事業を実施してきました。東日本大震災から五年が経過をし、学習環境の向上のための取組が進められておりますが、委員からお話があったとおり、仮設住宅における児童生徒の学習環境はなお厳しいと承知をしており、引き続きこのような支援が必要であると考えております。  このため、平成二十九年度概算要求においては、地域の実情に応じてより効果的、効率的に本事業を実施できるよう、復興庁所管の被災者支援総合交付金のメニューとして必要な経費を計上しており、引き続き、被災地において児童生徒の学習環境の向上や家庭教育支援を通じたコミュニティーの復興を支援してまいりたいと考えております。
  96. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 被災地においては、地元の大学生あるいは地元の教員経験者等を講師としたそういう学習支援等の取組も非常に活発になってきております。やはり、こういう取組をサポートしていくこと、非常に大事だと思っております。  そういった意味で、被災児童生徒のための放課後の安全、安心な居場所の確保、地域の教育力を活用した学習支援の取組、今後もなお重要だと今大臣からもお話がありました。ここも、やはり財政支援ということ、これまでもいただいてきているところでありますが、今後なお必要だということで、復興庁からその継続ということについての御所見、必要と考えますが、お伺いいたします。
  97. 橘慶一郎

    ○副大臣(橘慶一郎君) 御指摘のように、被災児童生徒のための放課後の安全、安心な居場所の確保や地域の教育力を活用した学習支援の取組は大変重要であると考えております。  今年度も、仮設住宅の再編等に係る子供の学習支援によるコミュニティ復興支援事業において学習支援などを実施しているところでありますが、来年度につきましても、被災者支援総合交付金において引き続きこのような事業を実施できるように概算要求を行っているところであります。  文部科学省と連携をし、引き続き、被災者に寄り添った支援を行ってまいりたいと考えております。
  98. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 どちらも大事な事業でありますので、よろしくお願いを申し上げます。  それでは、最後にですけれども、一点、復興教育の取組についてということであります。  配付資料を配らせていただきました。これは、岩手の復興教育の副読本であります。小学校低学年用、高学年用、中学生用と三種類ありまして、今日は高学年用を皆様にお配りしたところであります。後で御覧をいただければと思います。  東日本大震災からの復興に当たって、震災、津波の経験を後世へ語り継ぎ、津波、震災の教訓から得た教育価値を育てる復興教育、防災教育、岩手県内、こういう取組、全ての学校で取り組んでいるところであります。この岩手の復興教育の取組について、文科大臣の所見をお伺いいたします。
  99. 松野博一

    ○国務大臣(松野博一君) 岩手県においては、いわて復興教育プログラムに基づき、充実した復興教育が行われていると認識をしております。  御指摘のあった震災、津波の教訓から得た三つの教育的価値である、生きる、地域と関わる、災害に備えるのそれぞれについて岩手県ならではの素材を盛り込んだ副教材は、大変教育効果の高いものであると考えております。  例えば、中学生用の副教材においては、「いきる」では失われた命と新たな命の双方に向き合った医師や自衛隊の援助・支援活動、「かかわる」では田野畑村の復興子ども会議、「そなえる」では応急手当ての基本などをそれぞれ扱っております。  このような副教材を各教科や道徳、総合的な学習の時間で活用することにより、子供たちが命の大切さを知り、地域の一員として防災活動などに主体的に取り組む態度や意欲を育むことは大変重要なことであり、今後とも文部科学省としては、専門的な職員を派遣して助言するなど、これらの取組を支援してまいりたいと考えております。
  100. 木戸口英司

    ○木戸口英司君 もう時間になりましたので、最後、要望とさせていただきますが、この復興教育の取組、地域性もありますけれども、非常に普遍的なテーマであろうと思います。全国的に災害が頻発する中で、やはり防災教育の必要性というのは高まっているということであります。  しかし、この予算については、復興特別会計で見てきていただきましたけれども、二十六年度までということで、二十七年度には岩手県の配分がなくなっており、今年度は復興教育支援事業が廃止されております。  やはり、文部科学省としてもこういった教育について検証をしていただいて、また復興庁、そして内閣として今後の取組しっかりと検討をしていただければと思います。  また、文科大臣には、先般、いわて国体に、岩手においでいただきましてありがとうございました。こういった教育の取組様々ございますので、是非被災地の方をまたお訪ねをいただければと思います。  以上でございます。
  101. 松沢成文

    ○松沢成文君 無所属クラブの松沢成文でございます。  私は、この委員会で取り上げておりますオリンピックの会場問題、引き続き質問をしていきたいと思います。  まず、ゴルフ場の会場問題についてであります。  実は、私、丸川大臣にも予算委員会でも関連の質問をさせていただきました。やはり、オリンピックをやるには、その後、全ての皆さんがプレーできる、ある意味でレガシーに残る施設でやるべきだと。そういう意味では、プライベートの会員制のゴルフ場は好ましくない、会員中心にしか運営しませんから。やはりパブリックコースでやるべきだということで、若洲ゴルフリンクス、すぐ近くにあっていいじゃないかということを申し上げてきました。  現にブラジルのリオ大会でも、一度プライベートコースでオリンピックの会場は決まったけれども、やはりこれではゴルフの将来の普及につながらない、パブリックの誰でもできるゴルフ場を造ってやろうということでゴルフ会場を造ったわけですね。  さあ、そこで、丸川大臣、お伺いしますが、今予定されている霞ケ関カンツリー倶楽部は、大臣、女性は正会員になれないって御存じでしたか。女性、正会員になれないんです。女性がなれるのは、週日会員と家族会員。正会員のみがそのゴルフ場の運営を決める総会の議決権持っているんですね。ですから、女性は正会員になれないどころか、プライベートのカントリークラブの運営にも参加ができないという、ある意味で、言い過ぎかもしれませんが、女性に対して差別をした運営をしているカントリークラブなんです。その事実をまず知っていましたか。
  102. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 知りませんでした。
  103. 松沢成文

    ○松沢成文君 ここで、もう一つ大変重要な話をします。一九九六年、アトランタ大会、オリンピックありました。そのときに、実は、アメリカでやりますから、ゴルフをどうしても競技に入れたい。このアトランタでやるんだから、ジョージア州のあのマスターズをやるオーガスタ・ナショナル・カントリークラブ、あんなすばらしいところがあるんだから、あそこでゴルフ競技をやりたいと提案したんです。  さあ、そのときのIOC会長、サマランチさん、様々考えたんでしょう。しかし、それを承認しませんでした。  その最大の理由は、オーガスタ・ナショナルは世界に冠たるすばらしい伝統的なゴルフクラブであると、しかし女性を認めていない。つまり、女性を排除しているんですね。それから、それまで黒人も有色人種も入れていなかった、これはオリンピックの精神に反する。つまり、オリンピックというのは、性別、人種、民族を超えてみんなが参加できる、その祭典にしなければ意味がないんだということで、世界一と言われているきれいで名門なオーガスタ・ナショナル、ここでやるのは絶対に駄目だと言ったんです。私は、オリンピックの理念、精神をすばらしく反映した決断だったと思いますよ。  さあ、今回、霞ケ関カンツリー倶楽部、まあオーガスタと一緒とは言いません、人種の問題はありませんから。でも、女性が議決権を持たない、正会員になれない。つまり、女性の運営を差別している。私は霞ケ関を非難するつもりはないんです。日本には結社の自由がありますから、霞ケ関が自分たちでお金を集めて自分たちでクラブ運営するのはいいんです。しかし、オリンピックをやるべきではないんです。  オリンピックというのは全ての人が参加しなきゃいけない。特に最近では、女性も男性も全てのスポーツで参加しなきゃいけないと言っているんです。だから、ラグビーでもボクシングでも女性をつくっているんですよ。それなのに、ゴルフをやる競技場が、女性を排除している競技場でできるのか。私はこれは好ましくないと思いますけれども、大臣はいかがお考えでしょうか。
  104. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 東京大会における個々の競技会場の選定については、大会組織委員会の権限と責任で行われるものでありますので、残念ですが、私がお答えする立場にないことは御理解をいただきたいと思います。  アトランタのその競技会場について当時のIOC会長が御判断されたということでありますが、競技会場は最終的にはIOCの議決を経るものと理解をしておりますので、今回、霞ケ関カンツリー倶楽部に決まるときもIOCで了解を得ているものと理解をしております。
  105. 松沢成文

    ○松沢成文君 残念ながら、国際ゴルフ連盟もIOCもこの事実知らないんです。こんなにいいクラブがありますよ、だからここでやりますよ、ああ、いいクラブですね、はいってなったんですよ。  じゃ、四者協議やりますね、これから。IOCの方も来ますね。その四者協議の場で、霞ケ関はこうこう会員の運営としてこういうことになっている、アトランタのときと比べてどうでしょうかとIOCに意見を聞いてみてください。いかがですか。
  106. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 重ねて申し上げますが、競技会場をどう選定するかについては組織委員会とIOCで御議論していただいておりますので、そのような意見があったことはお伝えしたいと思います。
  107. 松沢成文

    ○松沢成文君 それを総合的に判断して、オリンピックとしていいのかどうか、そこをきちっと整理するのが大臣の役目じゃないですか。私の管轄じゃありませんからって、それは言いますけれども、私は知りません。これじゃ、オリンピック成功できませんよ、言っておきますけれども。  さあ、二点目行きます。  皆さん、このペーパー御覧になってください。大臣も見てください。これは、今ゴルフ会場になっている霞ケ関カンツリー倶楽部と若洲ゴルフリンクス。私は、選手村のすぐそばにある東京都所有のパブリックコース、若洲ゴルフリンクス、十分にオリンピックができます。倉本プロゴルフ協会会長も十分にできると太鼓判を押しています。さあ、その気温を調べたんですね。過去三年間調べました。過去じゃないや、今年と去年とおととしですから、この三年間を調べたんです。これは念のため言っておきますけれども、気象庁の観測所で一番この二つのゴルフ場に近いところの数字を取りました。  さあ、霞ケ関カンツリー倶楽部、何と三十五度以上の日が、これ全部で三十日統計取っていますけど、二十二日あるんです。すごいですよ、これ、七〇%以上ですね。それに比べると、海の中にある若洲ゴルフリンクス、三十五度以上の日は一日しかありません。平均を見ても、このオリンピックをやる日の平均を見ても、何と四度も差があるんですね。風、ここが重要なんです。これ、若洲ゴルフリンクスはかなり風が吹いて、平均五・三六メートル。しかし、霞ケ関は暑い上に風も吹かない、一・二九ですね。風が吹くと体感温度は下がりますから、選手もギャラリーもしのぎやすいんですね。  この数字を比べて、選手のコンディション、あるいはギャラリーの方のコンディション、観客の方ですね、これオリンピックの会場として、アスリートファースト、あるいはギャラリーファーストの視点から見るとどちらがふさわしいと思いますか。もう連日のように三十五度を超える、風も吹かない。恐らくこのままだと熱中症患者続出です。それに比べて、若洲ゴルフリンクスはかなり気温も低いし、風でしのぎやすい。さあ、アスリートファーストとしてどちらが好ましいと思いますか。
  108. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 東京大会は、七月から九月の暑さが特に厳しい時期に開催され、我が国の夏の暑さに慣れていない多くの外国人や障害者の皆様への対策が重要だと考えております。ですので、七月から八月にかけて、内閣官房のオリパラ事務局の職員が施設管理者等の協力を得て、屋外の競技会場で観客等の多くが長時間日陰部分の少ない屋外に滞在することが想定される場所や、最寄り駅からの移動時間が長くなることが想定される霞ケ関カンツリー倶楽部、江の島ヨットハーバー、有明地区の三か所で、暑さ指数、WBGTの測定を行いました。これは、人体に与える影響の大きい湿度、日射等からの輻射熱、気温の三つを取り入れた指数で、熱中症のかかりやすさの参考とすることができる数字であります。  その結果、速報値としては、霞ケ関カンツリー倶楽部において、有明、江の島と比較しても飛び抜けて高い値は出ませんでした、ほぼ同じような状況でございました。現在、専門家の意見を聞いて数値の有効性の確認を行っているところでありまして、近日中にこれを公表させていただく予定としております。  いずれにしても、競技会場における暑さ対策、また応急体制の整備、そして、特に暑さに慣れていない外国人の皆様に対して、熱中症の一般的な知識や暑さ対策グッズの紹介などの予防、対処方法について情報発信をしっかり行うなど、大会の成功に向けて関係機関と連携して暑さ対策に取り組んでまいりたいと存じます。
  109. 松沢成文

    ○松沢成文君 どちらがふさわしいかという答えは全くありませんでしたけれども。  大臣、今日も、今朝も地震がありました。津波、どれぐらいの被害になっているか心配ですけれども、例えば地震だとか台風だとか豪雨というのはいつ来るか分からないわけです。だから、不可抗力ですね、これに対応するというのは。だから、オリンピックのこの期間だって来るかもしれませんよ。  しかし、猛暑というのは予測可能なんですよ。これ見てください。この三年間のデータ見て、もうこっち真っ黄色じゃないですか。連日三十五度を超えるんですよ。暑い日は三十六度、三十七度になるんですよ。ですから、日本一暑い季節に日本一暑い場所でなぜ屋外の競技を強行してやらなきゃいけないのか。これ、判断間違っているんですよ。そこに気付かなきゃ、大臣ならば。じゃないと、オリンピック成功できません。  というのは、まず、環境省も三十五度を超えると、運動に関する指針で、運動は原則中止という指示を出しています。気象庁も高温温度注意情報ということで、三十五度以上に発表して熱中症の注意を呼びかけるんですね。そうなると、これ競技できなくなりますよ。それでも強行してやるんですか、環境省もやめろ、気象庁も危険だと言っているのに。そうなると、これ、どんどんどんどん、今日は暑過ぎてできません。  これ、選手はいいかもしれません、まだ鍛えていますから。ギャラリー一万人行くんですよ、ここに。ばったばったと熱中症で倒れますよ。救急車何台あっても足りません。強行できないという判断をせざるを得なくなると思いますよ、こういう場所を選んでいたら。そうなったら、閉会式までにゴルフ競技終わらないですよ。そういう意味で、大会が大失敗する可能性が大なんです。政治家だったら、そこをきちっと判断して、四者協議の中できちっとこれを言ってこの表を見せてください。このままやっていいんですかと、それが言えなければオリンピック成功できません。  今まで法則どおり決めてきましたからって、そればっかりじゃないですか。でも、新国立どうですか。そのとおりにやってきて、最後、結局、このままやったらまずいという判断をそのときの下村文科大臣と安倍総理大臣がして、森組織委員長に、これはまずい、やり直す、いいねと言ったんですよ。その判断で今どうにか新国立は頑張っているわけでしょう。  こういう大きな間違いがあるときは大臣がきちっと判断しなきゃ駄目だと思いますけれども、この気候の問題、じゃ、これで十分やっていけるんですね、ゴルフ競技場は。いかがでしょうか。
  110. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) まず、今ここでお示しいただいている気温でございますが、これ鳩山町の観測所でありまして、鳩山町というのは、東京ゴルフ倶楽部、済みません、これ向かいです、霞ケ関カンツリーの向かいですけど。霞ケ関カンツリーがある川越からですと、そこから日高を越えて、鶴ケ島越えて、毛呂越えて、毛呂山ですね、毛呂山町、その先が鳩山町なんです。町四つぐらい先の地域の気温でございます。  一方、若洲ゴルフリンクスの方の、この江戸川の方のですが、これ、実際に江戸川の臨海観測所があるのは葛西臨海公園のところでございまして、若洲とは風向も違いますし、周りにこれ天然の浜もありますので環境が違いますので、やはり実測をすることが必要ではないかということも言えるわけでございます。  それから、ゴルフ競技というのは大体四時間ぐらいで終わりますので、開始時間をどのようにセットするかということによって、一日中この最高気温で移行しているわけではありませんので、こうしたスポーツができない時間帯を外すという設定ができます。
  111. 松沢成文

    ○松沢成文君 それをやるのも大変ですけどね。朝、電車がないですよ、早朝からやろうとしても。  そこで、今度、今日の読売新聞に「五輪施設・警備一・二兆円」という記事がどおんと出ておりました。さあ、その中で、高速道路の通行制限に高速道路会社への補填費百七十四億円などが加わり、これがどおんと増えてきていると、交通費がね、そういう情報がございました。  さあ、この高速道路オリンピック専用レーンを使って、そこで損害は補填するという形を取るということで、これでほぼ明確になっているんですけれども、これをやる競技は何と何でしょうか。恐らくボートの競技はこの対象には当時は入っていませんからね。そうなりますと、ゴルフ、最も大きな対象になると思いますけれども、それはいかがでしょうか。
  112. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) 時間が来てまいっておりますので、簡潔にまとめてお答えをいただきたいと思います。
  113. 芦立訓

    ○政府参考人(芦立訓君) ゴルフは、一点、招致ファイルに書いてあるところでございます。それに……(発言する者あり)ゴルフは書いてあります。それ以外には、例えば都内の移動などにつきましてオリンピックレーンを使用すると、かような内容で立候補ファイルに記載されているところでございます。
  114. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) それでは松沢委員、時間が来てまいりますので、おまとめください。
  115. 松沢成文

    ○松沢成文君 はい。  質問は終わりますけれども、是非とも早く、IOCに報告する前に国会にオリンピックの開催経費を提示していただきたいというふうに思いますので、改めてお願いをしておきます。
  116. 赤池誠章

    ○委員長(赤池誠章君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後零時二十三分散会