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2016-05-12 第190回国会 参議院 環境委員会 9号 公式Web版

  1. 平成二十八年五月十二日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月十日     辞任         補欠選任      浜野 喜史君     徳永 エリ君  五月十一日     辞任         補欠選任      櫻井  充君     礒崎 哲史君      徳永 エリ君     浜野 喜史君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         磯崎 仁彦君     理 事                 高野光二郎君                 滝沢  求君                 水野 賢一君                 市田 忠義君     委 員                 尾辻 秀久君                 小坂 憲次君                 鴻池 祥肇君                 佐藤 信秋君                 林  芳正君                 松山 政司君                 森 まさこ君                 礒崎 哲史君                 芝  博一君                 直嶋 正行君                 浜野 喜史君                 杉  久武君                 山口 和之君                渡辺美知太郎君    国務大臣        経済産業大臣   林  幹雄君        環境大臣     丸川 珠代君    副大臣        環境副大臣    平口  洋君    大臣政務官        環境大臣政務官  鬼木  誠君    事務局側        常任委員会専門        員        櫻井 敏雄君    政府参考人        内閣府大臣官房        審議官      中西 宏典君        経済産業大臣官        房審議官     三又 裕生君        資源エネルギー        庁次長      高橋 泰三君        環境大臣官房廃        棄物・リサイク        ル対策部長    鎌形 浩史君        環境省総合環境        政策局長     三好 信俊君        環境省地球環境        局長       梶原 成元君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改  正する法律案(内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 磯崎仁彦

    ○委員長(磯崎仁彦君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として礒崎哲史君が選任されました。     ─────────────
  3. 磯崎仁彦

    ○委員長(磯崎仁彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、環境省地球環境局長梶原成元君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 磯崎仁彦

    ○委員長(磯崎仁彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 磯崎仁彦

    ○委員長(磯崎仁彦君) 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 森まさこ

    ○森まさこ君 本日はよろしくお願いいたします。自民党の森まさこでございます。  法案の質問に先立ちまして、先般黙祷もいたしましたけれども、熊本地震に関する御質問をしたいと思います。  熊本地震による災害廃棄物等のごみ問題については、環境省の担当であり、様々な対応をしていると承知をしております。現地では、なお今も本当に大変な思いをしている方々がたくさんいらして、いろいろな御意見も出ていると思いますけれども、東日本大震災のときに現地におりました一人として見ておりますと、そのスピードについては大変な早い対応をしていただいているなと思います。  そこで、熊本地震の今回の災害廃棄物処理について環境省がどのような対応をしているかということをお聞きしたいと同時に、東日本地震についての教訓がどのように生かされているのかということをお聞かせいただきたいと思います。
  7. 鎌形浩史

    政府参考人(鎌形浩史君) 熊本地震についてのお尋ねでございます。  今般の地震の被害、非常に甚大なものであるというふうに判断いたしまして、東日本大震災時に実施いたしました現地支援、このノウハウを活用いたしまして、発災の翌日から、環境省職員と災害廃棄物対策に関する専門家で構成される現地支援チーム、これを熊本県庁に派遣いたしまして、生活ごみやし尿の収集・処理体制を始め、廃棄物対策に関する技術的な支援をまずさせていただいているというところでございます。  特に、ごみ処理施設の一部が稼働停止いたしまして生活ごみの収集、処理が困難となった熊本市につきましては、東日本大震災時のノウハウを生かして、県外の自治体やあるいは一般廃棄物処理の業界団体などに御協力を要請いたしました。これを受けまして、県外の自治体から約六十台、民間事業者からも休日を中心にごみ収集車が派遣されるなど、市全体の収集・処理体制の強化が図られているところでございます。  また、財政支援の観点からでございますが、東日本大震災時におきましてはよりスピード感のある対応が必要であったと、こういう反省を踏まえまして、家屋の解体の関係でございますが、通常は補助対象としていない半壊家屋の解体費についても速やかに補助対象に追加することとしたところでございます。  また、この災害等廃棄物処理事業費補助金に関して説明会を直ちに開催いたしまして、補助金の効果的な活用について丁寧に周知を図っているところでございます。  また、これから災害廃棄物の処理が本格化してまいるわけでございますが、東日本大震災では約三千百万トンの災害廃棄物が発生いたしまして、およそ三年で処理したということで技術的なノウハウが蓄積されてございます。それを生かしまして、まず、環境省独自に最新の知見を活用して災害廃棄物発生量の推計をいたしました。およそ百万トンから百三十万トンという推計を昨日公表させていただいているところでございます。  また、発生量が特に多い地域につきまして、処理フロー全体の円滑な実施という観点から、県が市町村から事務委託を受けて処理を行う、あるいは、広域処理が必要な場合には環境省が積極的に受入先の調整を行うことを提案してございます。こうしたことも、東日本大震災での経験を生かして先手先手に支援を行う、そういうことが必要であると、そういう観点からの対応を行っているところでございます。  今後とも、県や市との連携を更に深めつつ、次なる重要ステップであります災害廃棄物処理実行計画、この策定が必要になります。これにつきましても、現地支援チームと本省が一体となってより積極的に支援を実施していきたいと、こういうふうに考えてございます。
  8. 森まさこ

    ○森まさこ君 ありがとうございました。  福島県の場合は震災から五年をたってまだまだ復興の道半ばでございますけれども、直後のあの苦しい思いを思い出しますと、その教訓を踏まえて、熊本を始めとする被災地ではなるべく早い復旧をという願いでおります。  今ほど質問した災害廃棄物以外にも、生活ごみの問題もございます。私、当時ボランティアの皆様方と一緒に生活ごみの片付けをした経験から、非常に悪臭が出て、有毒ガスが発生した箇所もございました。環境省がしっかりと処理をしていただきますようにお願いを申し上げます。  それでは、法案の質問に入らせていただきたいと思います。  私は自民党で現在環境部会長をお預かりしておりますので、この法案、政府の提出の前に党内で審議をさせていただきましたが、大きなやはり議論があったところでございます。昨年十二月のパリ協定の採択を受け、その実施に向けて今年は世界が新たなスタートを切る年でございます。地球温暖化対策、この中でこの法案が果たす役割について改めて伺いたいと思います。
  9. 平口洋

    副大臣(平口洋君) お答えいたします。  二〇三〇年度二六%削減達成に向けて、特に家庭・業務部門においては四割という大幅削減が必要でございます。そのため、規制、税制、補助金といった施策に加え、国民一人一人の意識の変革やライフスタイルの転換をお願いするための普及啓発を抜本的に強化する必要があります。このため、地球温暖化対策計画に記載すべき事項として普及啓発を法律上明記し、これを強化するという国の方針を国民にはっきりと示しつつ、取組を強化してまいります。また、二国間クレジット制度など地球規模での温室効果ガス削減に貢献する国際協力や、地方自治体による広域的な連携の取組を進めるために必要な措置についてもこの法案に規定しております。  今回の法改正によって、地球温暖化対策の基盤を強化するための重要な施策としてこれらを積極的に推進してまいります。
  10. 森まさこ

    ○森まさこ君 是非よろしくお願いします。  さて、地球温暖化対策や施策を取りまとめました地球温暖化対策計画、政府の方では間もなく閣議決定をされようとしていると承知しておりますが、改めて、この計画の基本的な考え方と地球温暖化対策に具体的にどう取り組んでいくのかを伺いたいと思います。
  11. 平口洋

    ○副大臣(平口洋君) お答えをいたします。  地球温暖化対策計画は、パリ協定を踏まえ、二〇三〇年度の二六%削減目標の達成に向けて各主体が取り組むべき対策や国の施策、我が国が目指すべき長期的な目標を盛り込むことにより、我が国の地球温暖化対策を総合的かつ計画的に推進するための計画でございます。そのために、地球温暖化対策の基本的な考え方として次の三つのものを位置付けております。  一つは、環境、経済、社会の統合的向上に向けて施策の推進を図ることでございます。二つ目に、パリ協定を踏まえ、技術のイノベーションや社会構造、ライフスタイルの変革など、長期的、戦略的取組について検討していくことでございます。三つ目に、全ての主体の意識の改革、行動の喚起、連携の強化を図ること等でございます。この三つを位置付けております。  二六%削減目標の達成方策としては、とりわけ次の二つの点が必要となるわけでございます。一つは、家庭やオフィスビル、商業施設など民生部門からの排出量を約四割削減する必要があることから、国民一人一人、各企業が徹底した省エネを行うことでございます。二つ目に、二〇一三年度と比べて二〇三〇年度に太陽光は約七倍、風力、地熱は約四倍など、地域の自然資源でありエネルギーの自立にもつながる再エネルギーを最大限導入することでございます。  温対計画には、こうした省エネ、再エネ対策やこれらを進めるための国民運動、地域での取組等をしっかりと位置付けました。今後これらの対策、施策を着実に実施するとともに、毎年進捗状況を確認し、三年に一度計画の見直しを検討することとしており、しっかりフォローアップ、PDCAを行ってまいります。  以上でございます。
  12. 森まさこ

    ○森まさこ君 ありがとうございます。  今副大臣がおっしゃられたように、二六%削減のために民生部門で四割の削減が必要であるということで、国民一人一人そして企業の徹底した省エネが必要だと、今副大臣がおっしゃられたとおりであると思います。  地球温暖化ということが、温度が上がっていくことによって人類がどうなっていくのかということを考えますと、今世紀最大の深刻な課題であると私は認識しておりますが、このことを国民の皆様そして企業にどうやって認識を広げていくのか、その普及啓発について、法案の中には普及啓発の強化というのは盛り込まれているわけでございますが、どのように具体的に普及啓発の強化に取り組まれていくのか、お聞かせをください。
  13. 鬼木誠

    ○大臣政務官(鬼木誠君) お答えいたします。  今般の法改正においては、温対計画に定める事項として地球温暖化対策の推進に関する普及啓発等を追加し、普及啓発国民運動を抜本的に強化するとしているところです。  まず、地球温暖化の影響が既に現れており、手をこまねいていると危機的状況になるということを更に分かりやすい形で国民に発信し、取組強化の機運を醸成してまいります。さらに、具体的には、低炭素型の製品、サービス等の賢い選択を促すクールチョイスをより効果的に展開するため、環境大臣がチーム長となり経済界などをメンバーとしたクールチョイス推進チームを設置し、これを軸として関係省庁が一丸となり、経済界やメディア、自治体、NPO等とも十分に連携し、具体的なメニューやメリットなど的確な情報を全国津々浦々に発信してまいります。また、環境省において普及啓発の目標、指標を含む国民運動実施計画を策定し、その進捗状況を評価していきたいと考えております。  このように、御審議いただいている法改正により、国の方針を明確にしつつ、幅広い方々の御協力をいただきながら、国民一人一人の意識や行動の転換をより一層強くお願いしてまいります。  以上です。
  14. 森まさこ

    ○森まさこ君 今国の取組の方針をお聞かせいただいたんですけれども、もう一つ踏み込んでいただきたいと思うのは、CO2を削減するということで国民の皆様に、生活がどうなっていくのかということ、御不安もあると思います。むしろ、生活の質を上げていきながら同時にCO2も少なくなるというようなことを環境省が具体的にお示しをして、そして国民の意識を、国民の認識をまた上げていっていただくということが必要になると思うんですけれども、その辺についての工夫がもしあればお聞かせいただきたいと思います。
  15. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 御指摘のとおり、地球温暖化対策を国民の方々にお願いする上におきましては、単に我慢を強いるといったようなことではなくて、生活の質の向上に資するものであるといったようなことをしっかりと提示をしていくというのは非常に大切なことだと考えてございます。  例えば、冷蔵庫やエアコンの新製品につきましては、様々な機能に加えまして、省エネ性能が大幅に向上しております。新製品の中でそういった省エネ性能の高いものに買い換えますと、光熱費を節約できます。そういったことで、便利になるだけではなくて、長期的には生活コストも低減できるということを示していきたいと思います。  また、白熱電球から例えばLED照明に買い換えていただく場合に、約八〇%の省エネになることに加えまして、その寿命につきましても四十倍延びるということで、これにつきましても、長く使えて経済的であるということが言えると思います。  省エネリフォームにつきましては、窓やサッシを高断熱にすること、そしてこのことを通じて、冷暖房の光熱費を節約できるということに加え、さらには、室温の差が小さくなるということで急激な温度変化によります体への影響も緩和できる、そして快適で健康的な過ごしやすい生活が送れるということがございます。  こういったような形で、生活の質の向上や生活のコストの低減、そして快適で健康的な暮らしができるといったようなことのメリットをしっかり説明して、そして、そのことと同時にCO2削減ができるということをアピールをしながら効果的な国民運動を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  16. 森まさこ

    ○森まさこ君 是非、今のようなことも含めて、子供たちを含めて全世代への普及啓発、よろしくお願いしたいと思います。  さて、二六%削減の達成のためには電力部門の対策強化も必要でございます。電力部門の目標達成のために法律の厳格な運用も含めて責任を持って取り組むことについて、経産省に確認したいと思います。
  17. 高橋泰三

    ○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、温暖化目標の達成に当たりまして、電力部門の果たす役割は大変大きいものがございます。先般電力業界は、国の温暖化目標とも整合的な自主的な枠組みを公表をいたしました。政府といたしましても、その自主的な枠組みの実効性を確保していくために、発電段階では省エネ法により発電効率の向上、それから小売段階ではエネルギー供給構造高度化法によりまして販売する電力の低炭素化を図ることといたしました。  具体的に申し上げますと、省エネ法におきましては、発電設備を新設する際の効率に関する基準を設けまして、新設される発電設備については効率の高いものに限定していくと。それから、あわせまして、既存設備につきましても発電効率の目標を掲げまして取組状況を毎年評価することとしております。これによりまして、結果といたしまして、古くて効率の悪い火力発電設備の休廃止と稼働減を促していきたいと考えております。  また、エネルギー供給構造高度化法におきましては、非化石電源についての高い導入目標を掲げるとともに、目標達成に向けた取組状況を毎年評価するということを通じまして、小売電気事業者によります非化石電源の調達の拡大を促していきたいと考えてございます。  これらの法律の運用に当たりましては、例えば省エネ法におきましては、発電事業者が合理的な理由なく効率の悪い既存の設備を稼働し続ける場合、あるいは改善に向けた具体的な計画が明らかにできないような場合につきましては、法律に基づく指導、助言、場合によっては、それに従わない場合には更なる公表、命令といった対応を取ることとしているところでございます。  このような厳格な法律の運用を通じまして、電力分野における温暖化対策に対しまして、エネルギー政策を担当する立場として責任を持って進めてまいりたいと考えてございます。
  18. 森まさこ

    ○森まさこ君 今経済産業省から厳格な運用を責任を持って進めていくという決意表明をいただいたわけでございますが、今るる目標を掲げて、そしてそれを毎年評価する、目標を掲げて毎年評価するというふうに項目ごとにおっしゃっていただきましたけれども、これについて、環境大臣と経済産業大臣が合意に至るまでの間、私も環境部会長として、何回も経済産業省に私の事務所に来ていただきましてそこを詰めた経緯がございます。是非、環境大臣からの要請があった透明性を高めるための追加措置、こちらについてしっかりと御認識をいただいて、国民の皆様がその取組をしっかりと見える、そういう運用に努めていただきたいというふうに重々お願いをしたいと思います。  次に、地方自治体の取組の推進についてお願いをしたいと思います。  複数の地方自治体が広域的に連携することが地球温暖化対策の観点から有効な場合があると考えます。本法律案において、地方公共団体実行計画の共同策定が可能であるというふうに明示されておりますけれども、これによってどのように広域的な取組が進んでいくのか、そして環境省としてどのように地方自治体の取組を後押ししていくのか、お聞かせください。
  19. 三好信俊

    ○政府参考人(三好信俊君) お答え申し上げます。  これまでの経験でございますけれども、法律に基づきます地方公共団体実行計画の策定や実施が進められる中で、区域をまたぐ公共交通機関の利用促進や、農村部で得られた再生可能エネルギーを都市部で積極的に利用するなど、複数の地方自治体が広域的に連携した取組が有効な事例があるということが分かってまいったところでございます。  具体的な共同取組といたしましては、都市と農山漁村が連携をいたしまして、農山漁村からの再生可能エネルギーの供給によりまして都市のエネルギー需要を賄う一方、都市は資金、人材、ノウハウ等を農山漁村に提供するということでございますとか、経済的に緊密な関係を有する複数の自治体が都市と工業団地とを結ぶ次世代路面型電車、いわゆるLRTやバス等の公共交通ネットワークを共同で整備、利用促進することでございますとか、また、一つの観光エリアに属します複数の自治体が共同して電気自動車の充電スタンド等を整備をいたしまして、周辺地域や首都圏からの電気自動車を利用した観光客の獲得につなげることなどを想定をいたしているところでございます。  環境省といたしましては、こうした取組を後押しをするために、実行計画の策定、実施に意欲的に取り組む自治体に対しまして予算上、実務上の支援等を行うこととしているところでございます。  具体的には、平成二十八年度予算によりまして、再エネ、省エネに係ります設備導入や取組の計画策定に関する財政支援を予定をいたしておるところでございます。これは計画の共同策定や施策の共同実施にも活用が可能でございます。また、現行の地方公共団体実行計画の策定マニュアルにつきまして、平成二十八年度、今年度中を目途に改定をいたしまして、共同策定の趣旨、狙いについて記載をするとともに、共同策定の具体的なプロセスイメージや自治体間の役割分担を始めとする留意事項についても明記し、丁寧に説明していくことを予定いたしております。  これらの施策を通じまして、地方自治体間の共同取組を促進してまいりたいというふうに考えているところでございます。
  20. 森まさこ

    ○森まさこ君 是非、地方公共団体の方によく説明をして御理解をいただいてください。  それでは次に、福島新エネ社会構想について伺いたいと思います。  未来の新エネルギー社会実現に向けたモデルを福島で創出、モデルを世界に発信、そして福島を再生可能エネルギーや未来の水素社会を切り開く先駆けの地とするという福島新エネ社会構想、先般、安倍総理が福島県に視察にいらしたときに発表をされました。  この構想を推し進めて水素社会を実現していくために環境省としてどう取り組んでいくのか、具体的な事業の内容などをお示ししながら御説明をお願いしたいと思います。
  21. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) お答え申し上げます。  福島新エネ社会構想につきましては、今先生おっしゃられたように、再生可能エネルギーを活用した水素を中心とした新しいエネルギー社会のモデルとなるものであると解しております。この事業につきましては、福島の復興を一層後押しをするということはもちろんでございますけれども、地球温暖化対策という観点からも大変な大きな貢献となるものと考えているところでございます。  そして、本構想につきましては、環境省といたしましても、技術の実証あるいはその社会実装面で積極的に貢献をしてまいりたいというふうに考えております。具体的には、本年度の事業で申し上げますと、環境省予算によりまして、福島県郡山市におきまして再生可能エネルギー由来の水素ステーションを整備することとしております。  環境省といたしましては、再エネ由来の水素ステーションを始めとして、特に再エネ由来の水素の利用側での取組を拡大するという観点から、本構想の実現に向けまして役割をしっかりと担ってまいりたいというふうに考えているところでございます。関係省庁を始め関係者の皆様方と連携をいたしまして、構想の具体化に向けた検討に取り組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  22. 森まさこ

    ○森まさこ君 この福島新エネ社会構想というものが福島の復興の要になるということについて、福島県民の期待は高いものがございます。  事故が起きて、福島という名前が世界的に知られることになりました。今般私がアメリカに出張したときにも、もう福島と言っただけで皆さんがお分かりになるわけです。しかし、事故当時のニュースばかりが世界に大きく発信され、その後の復興のニュースは余り届いておりません。そのような中で風評被害に大変苦しんでいるわけでございます。新しいエネルギー、再生エネルギーの先駆けの地と福島県がなることで、また新たな福島の名前を世界に知らしめたいというふうに思っているわけでございます。  まだまだ、この福島新エネ構想の具体的な内容について県民の方にまだ認識が深まっておりませんので、どうぞ環境省の方もその説明、そして具体的事業化に力を尽くしていただくようにお願いをしたいと思います。  さて、少し通告の順番が違いますけれども、少し戻りまして、国際協力の推進についてお伺いをしたいと思います。  今般の法案を受けて、途上国での排出削減のために二国間クレジット制度の活用について環境省がどう取り組まれていくか伺いたいと思いますが、二国間クレジット制度、JCMの拡大に向けて環境省がどのような取組をされていくのか、お聞かせください。
  23. 鬼木誠

    ○大臣政務官(鬼木誠君) お答えいたします。  優れた低炭素技術の海外展開により排出削減を推進することは、相手国のみならず我が国も含め双方の温暖化対策と経済成長の両立に貢献することができます。JCMでは、これまでにアジアを中心に十六か国がパートナーとなっております。また、インドネシアにおける廃熱利用発電やベトナムでの送電網の効率化など、十四か国で約七十件の排出削減等のプロジェクトが実施されております。パリ協定においても、JCMを含む市場メカニズムの活用が可能となり、JCMを展開していく上での国際的な位置付けが明確になりました。  今後も、世界に先駆けて取り組んできた経験を活用しながら、様々な技術を生かした、より広い分野におけるプロジェクト形成の支援、プロジェクトの実現可能性を踏まえたパートナー国の拡大、具体的な成果についての国際的な情報発信、これらの取組によりまして、優れた低炭素技術による世界全体の排出削減に向けてJCMをより一層推進してまいります。  以上です。
  24. 森まさこ

    ○森まさこ君 是非よろしくお願いしたいと思います。  今、鬼木政務官がおっしゃったパリ協定、こちらの方では長期目標としての二度目標が設定をされたわけでございますけれども、先ほど触れました温対計画にも、二〇五〇年八〇%削減を目指す点についても記載されました。二〇三〇年二六%削減のための取組の延長で二〇五〇年八〇%、これはなかなか難しい目標だというふうに考えますけれども、環境省は二〇五〇年の八〇%削減の実現に向けてどのようなお考えでいらっしゃるのか、それをお聞かせ願いたいと思います。
  25. 平口洋

    ○副大臣(平口洋君) お答えをいたします。  二〇五〇年八〇%削減に向けた大幅な排出削減は、従来の取組の延長では実現が困難でございます。このため、抜本的排出削減を可能とする革新的技術の研究開発、普及などのイノベーションによる解決を最大限に追求するとともに、国内投資を促し国際協力を高め、国民に広く知恵を求めつつ、長期的、戦略的な取組の中で大幅な排出削減を目指し、また世界全体での削減にも貢献していくこととしております。  環境省としましては、今後の長期大幅削減に向け、社会構造やライフスタイルの変革などを含めた目指すべき社会の絵姿を示すため長期低炭素ビジョンの検討に着手したい、このように考えております。  以上でございます。
  26. 森まさこ

    ○森まさこ君 今、平口副大臣がおっしゃられたように、従来の取組の延長では実現が困難であるということは環境省も認識をしているということでございます。その中で、今一番最初に革新的技術の研究開発、普及などのイノベーションによる解決を最大限追求するというふうにおっしゃいました。先ほど触れました福島新エネ構想では、この点の考え方を取り入れて従来の国の取組を前倒しして取り組むというふうになっているわけでございますので、福島の方でも、その責任を自覚しながら、重大な問題だということで一生懸命に頑張ってまいりたいと思います。  国と、そして国民、企業が一体となってこの地球温暖化対策に取り組んでいくということ、私も実現に向けて努力していくことを申し上げまして、質問を終わりにしたいと思います。  ありがとうございました。
  27. 水野賢一

    ○水野賢一君 民進党の水野賢一でございます。  今日は、強力な温室効果ガスであるフロンガスの問題を取り上げます。  二酸化炭素というのは最も代表的な温室効果ガスですけれども、温室効果ガスというのは別に二酸化炭素に限られるわけではないわけですよね。現に、政府が発表している日本の温室効果ガスの排出量が十三億六千四百万トンといっているときも、これは二酸化炭素を含む七つのガスの排出量の総量として発表しているわけですけれども、この十三億六千四百万トンのうち、フロン類はどのぐらいの排出になりますか。
  28. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) お答え申し上げます。  二〇一四年度の温室効果ガスの中に占める代替フロン等四ガスの排出量でございますが、二酸化炭素換算で約四千二百万トン、これは全温室効果ガス排出量のうちの約三・一%を占めておるところでございます。
  29. 水野賢一

    ○水野賢一君 今代替フロン等四ガスというふうにおっしゃいましたけれども、特に代表的な代替フロンともいうべきHFCの排出量というのはかなり急激な増加をしているわけですよね。
  30. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 今御指摘のHFCの排出量でございますけれども、二〇〇五年度の千二百八十万トンから二〇一四年度には三千五百八十万トンと大幅に増加しているところでございます。そのため、今後、このHFCの削減対策が非常に重要だというふうに考えておるところでございます。  平成二十五年改正していただきましたフロン排出抑制法によりまして、ガス製品分野のノンフロン・低GWP化、フロン使用機器の管理者に対する点検の義務化、一定以上の漏えい量の場合の報告義務等、HFC対策を強化して削減対策に取り組んでいるところでございます。
  31. 水野賢一

    ○水野賢一君 今いみじくも代替フロンという言葉が出ましたけれども、これは代替というのはどういうことかというと、いってみれば、本来のフロンとか元々のフロンというものの代替品という意味なわけですよね。元々のフロン、これは具体的な名前で言えばCFCとかそういうものになるわけですけれども、これはオゾン層を破壊するということで規制が掛かってきて問題になってきたからオゾン層を破壊しないタイプに代替されてきたという、そういうことですよね。ただ、この代替フロンであっても、確かにオゾン層は破壊しないかもしれないけれども、極めて強力な温室効果ガスだという欠点はあるというわけですよね。  一方で、元々のフロンというのは、これはオゾン層も破壊すれば極めて強力な温室効果ガスという二つの欠点を持っていたんですが、これも局長で結構ですけれども、お伺いしたいのは、代替フロンの排出量というのは、四ガスの排出量は今三・一%で四千二百万トンという話ありましたが、元々のフロン、つまりCFCとかHCFC、これも強力な温室効果ガスですけれども、この年間の排出量というのはどれぐらいですか。
  32. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 今御指摘のCFCそしてHCFCでございますけれども、平成二十六年度におきます排出量につきましては、これはCFCでいきますと千四百七十八トン、HCFCは一万二千五百五十二トンということになってございます。ちょっと年度は違いますけれども、これを二酸化炭素換算量で申し上げますと、平成二十五年度では、CFCでは二酸化炭素換算では一千百二十七万トンのCO2に該当することになり、またHCFCにおきましては二千二百二十四万トンのCO2に相当する量になるということでございます。
  33. 水野賢一

    ○水野賢一君 ということでいうと、つまり、三千万トン、四千万トンという単位がこのCFCやHCFCで二酸化炭素換算で排出されているということですよね。しかし、これは例えば、じゃ近々にも閣議決定されるとかと言われている地球温暖化対策計画とか、そういうところでは排出削減とかの目標に何か組み込まれていますか。
  34. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) CFCとHCFCについては、地球温暖化対策推進法の対象になってございませんので計画には含んでおりませんけれども、HFCの方につきましてはフロン等の四ガスの中でしっかりと位置付けて対応させていただいているところでございます。
  35. 水野賢一

    ○水野賢一君 いや、HFCは計画に入っているのは知っているんですよ。だから、それは代替フロンが入っているのは知っているんだけれども、元々のフロンは、それだけ極めて大量なものが放出されているにもかかわらずこの計画には入っていないという、そういう理解でいいわけですよね。
  36. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) おっしゃるとおりでございます。
  37. 水野賢一

    ○水野賢一君 それは、大臣、排出量の公表のところからまず聞きたいんですけれども、この政府の発表しているのでは、さっき梶原さんがCFCやHCFCの二十五年度、二十六年度でおっしゃっていましたけれども、そういう数字って基本的に今まで公表していなかったんじゃないかと思いますけれども、これは公表しなくてよろしいのかというところからまず伺います。
  38. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) CFC、HCFCの排出量については、化学物質排出把握管理促進法に基づくPRTR制度によって得られるデータの一部として毎年度公表されております。  なお、CFC、HCFCの排出を抑制することは重要な課題であることから、フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律、フロン排出抑制法でございますが、では、CFC、HCFCを含むフロン類を使用する機器から一定量以上の、これは一定量というのは二酸化炭素換算で一千トンになりますけれども、この量以上のフロン類の漏えいを生じさせた機器の管理者には、フロンの種類ごとの漏えい量を国に報告することを求めています。そして、その報告された漏えい量は、事業者別、業種別、都道府県別にフロン類の種類ごとに、国、これは環境省及び経済産業省が集計をして例外なく公表することとしております。このような集計結果の公表によって事業者によるCFC、HCFCの排出削減が図られると考えております。
  39. 水野賢一

    ○水野賢一君 漏えい量と排出量は必ずしもイコールの話じゃないから、ちょっと私は今の答弁はいかがかとは思うんだけれども。  じゃ、もう一個伺いたいのは、地球温暖化対策計画を近々閣議決定するわけですよね、パブコメは終わったそうでありますけれども。こちらにはそういう元々のフロン、代替フロンじゃないですよ、元々の本来のフロンというべきCFCとかの排出量の削減のことは書いていないんだけれども、さっき梶原さんが認めたように、それはそれでいいんですか、大臣。
  40. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) これは、これまでの取組もございまして、このフロン排出抑制法の下、PRTR制度によって既にデータが公表されてきている中で努力が重ねられてきておりまして、一定の枠組みとして機能してきているという認識もございますので、これはこの制度の中でしっかりとこれからも取組を進めていくということになろうかと思います。
  41. 水野賢一

    ○水野賢一君 要は、この地球温暖化対策計画というのは、昔は京都議定書目標達成計画と言ったわけですよ。それで、京都議定書の対象物質には確かにそういう元々のフロンは入っていないんですよ。だから、それをそのまま何となく引き継いでいるから、京都議定書上は確かに対象物質じゃないですからね、それはモントリオール議定書とかの対象物質だったからということであって。だから、京都議定書の目標達成計画には書いていなかったというのは分かるんだけれども、それは、条約上は守ったって、極めて強力な温室効果ガスなんだから、条約上それを守っても温暖化が進んじゃ意味がないわけですから、私はこれもきちっとCFCとかについても取り組むべきだと思いますが。  ちょっと話を先に進めますけれども、このフロンというのは人工的に生産されているんですけれども、これは、今日、この前本会議御欠席だった中で、いろんな経緯の中で、林経産大臣にも来ていただいてありがとうございます。大臣に伺いますけれども、フロン類の生産量というのは国内で年間どのぐらいになりますでしょうか。
  42. 林幹雄

    ○国務大臣(林幹雄君) HCFCの生産量は平成二十六年に五千百十七トンになっておりますし、またHFCの生産量は二万一千五百八十八トンとなっております。
  43. 水野賢一

    ○水野賢一君 今御答弁にあった五千百十七トン、例えばそのHCFCの話ですけれども、といっても、これ極めて強力な温室効果ガスだから、二酸化炭素で換算をしたら五千百十七トンじゃなくてもっとすごいCO2、CO2トンという言い方をしますけれども、そういうふうになるというふうに思いますけれども、いかがですか。
  44. 林幹雄

    国務大臣(林幹雄君) 地球温暖化係数を用いて計算した場合ですが、CO2に換算して約七百六十万トンに相当するということになります。
  45. 水野賢一

    ○水野賢一君 そうですよね。つまり、実際のトンは五千トン台であっても、これは極めて強力な温室効果ガスだから、二酸化炭素の何千倍も温室効果をもたらすから、CO2に換算すれば七百六十万トンに相当するものがつくられているんですが、ところで、ちょっとここは通告していなくて申し訳ないけど、そもそも論なんですけど、林大臣に伺いますが、フロンというのは自然界にそもそも存在するものなんでしょうか。
  46. 林幹雄

    国務大臣(林幹雄君) フロンは、まあ素人なんですけれども、科学的に極めて安定した性質で、扱いやすく人体に毒性が少ないといった性質を有していることから、冷凍空調機用の冷媒や電子機器の洗浄剤などに活用されておりまして、そういう意味では、自然界にあるものじゃなくて人工的に作られたものというふうに理解しております。
  47. 水野賢一

    ○水野賢一君 おっしゃるとおり、自然界に存在しないわけですよ。だから、自然界に存在しないものを、これだけ温暖化対策ということが叫ばれて、これだけCO2排出削減というのを各地各地にいろいろ呼びかけて、普及啓発も呼びかけるために法改正している中で、自然界に存在しない極めて強力な温室効果ガスをわざわざ作って売ってもうけるということが果たして許されるのかということを、これは本会議で丸川大臣にはお伺いしたので、このことについて林大臣に、こういう、つまり生産すること、そもそもそういうことは倫理的にも許されるのかという問題意識について、経産大臣にお伺いします。
  48. 林幹雄

    国務大臣(林幹雄君) まず、フロン規制について基本的な考え方という形でお答えをさせていただきたいと思いますが、経産省では、オゾン層保護や温暖化防止と経済活動を両立させるという観点からフロン類の排出の抑制に取り組んでいるところでございます。  このため、昨年四月に施行したフロン排出抑制法に基づきまして、フロンについて製造から破壊に至るまでの総合的な対策を進めているところでございます。具体的には、まず、フロン類を製造するメーカーと、またこれを使用した製品を製造するメーカーの両方に対しまして、国が削減目標を示してより環境負荷の低いものへの転換を促しております。そして、製品のユーザーに対しましては、フロン類が大気中に漏えいしていないか点検を実施するなどしまして、適切な管理を求めているところでございます。  今後とも、こうした取組によりまして、フロン類の対策に万全を期してまいりたいというふうに思っております。
  49. 水野賢一

    ○水野賢一君 要は、もちろん万全な対策は取ってもらいたいわけだけれども、フロンを、わざわざこの人工物質を作って売ってもうけるということ自体は構わないという、そういう御認識ですか。
  50. 林幹雄

    国務大臣(林幹雄君) もうけて構わないという認識ではございませんけれども、先生御指摘のように、フロン類はCO2と比較して高い温室効果を持っておりまして、中長期的には廃絶されるということが望ましいというふうに考えております。  しかしながら、現時点ではフロン類は、先ほど申し上げましたように、冷凍空調機を中心に広く使用されておりまして、安全性や経済性と両立する代替物質が今のところ存在しませんで、フロン類を使用せざるを得ない分野、例えば家庭用エアコンなどでありますけれども、こういうのも存在するわけでございます。  このため、経産省といたしましては、まずは地球温暖化係数が小さい代替物質の技術開発をしっかり進めることが重要だというふうに考えております。そして、この状況を踏まえつつ、フロン類を製造するメーカー、そしてフロン類を使用した製品を製造するメーカー、それぞれにおいてフロン類の生産の削減が図られるよう取組を進めてまいりたいというふうに考えています。
  51. 水野賢一

    ○水野賢一君 フロンの製造に関しては、製造は経済産業省が所管しているわけですが、今でもいろいろ持っているデータというのがあるわけですよね。  さっき、HCFCで五千百十七トン製造していると言っていましたけど、これ具体的には、経産省に聞くと旭硝子とダイキン工業の二社が製造しているということなんですね。それぞれのメーカーがどれだけ製造しているかというデータは一応公表されているんですけど、HCFCと一言で言っても、そこにはいろいろ、より詳細なデータ、つまりHCFCというのはそれらの総称みたいなものですから、HCFC22とか123とかいろいろあるわけですよ。そういうようなものが、どれだけ旭硝子が作った、ダイキン工業が作ったということは経済産業省は持っているんですよね。持っているはずですけど、持っていますね、そういうデータは。
  52. 林幹雄

    国務大臣(林幹雄君) そういう報告は受けております。
  53. 水野賢一

    ○水野賢一君 政府が持っているデータというのは、基本的には、よっぽどのことがあれば別ですけど、情報公開法なんかで公開をされるのが当然なわけなんですけれども、これについては持ってはいるけど公表しないという態度を取っていらっしゃるというふうに思いますけれども、事実関係はそれでよろしいですか。
  54. 林幹雄

    国務大臣(林幹雄君) 国が製造業者などから実績報告を受けたHCFCの製造量等のデータにつきまして、各社の製造量等の合計値を公表することで各社の削減の取組が明らかになります。削減の取組を一層促進する効果があることから、オゾン層破壊物質の削減という法の目的に達する上で必要となる情報を公表することに意味があるものと考えておりまして、その分は公表してございます。  他方、事業者数が二社と少ない中でのガス種別の製造量合計データや企業別のガス種ごとのデータは公表しておりません。これは、情報公開法における、公にすることにより、法人の権利、競争上の地位その他の正当な利益を害するおそれがあるものに該当すると考えられるためでございます。
  55. 水野賢一

    ○水野賢一君 いや、それは大臣自身だって中長期的には廃絶されるのが望ましいと言っているようなものをわざわざ作っているわけですよね。作っていて、情報公開法のことを今おっしゃいましたけど、情報公開法は第七条で、仮に不開示情報が記載されている場合でも、公益上特に必要があると認めるときは、大臣は行政文書を開示することができるというふうにあるわけですよ。ですから、こういうものをわざわざ作っているということに関しての情報というのは少なくとも全部公開されるべきじゃないですか。  じゃ、大臣、伺いますけど、どういう不利益が、これ公表すると企業が潰れちゃったりとかでもするんですか。
  56. 林幹雄

    国務大臣(林幹雄君) 企業別のガス種ごとのデータは、ライバル会社といいますか競業者にとって、自社のフロンガスの製造設備あるいは生産量の調整に用いることが可能になります。それが一点。そしてまた、事業者あるいは供給者にとって、事業者との製品などの価格交渉等において交渉の材料となる情報になります。こういうことから、関係者にとって有益な情報となり得ることなど、全てのデータを公表することは適当ではないというふうに考えているところでございます。
  57. 水野賢一

    ○水野賢一君 それは一般論の話であって、これだけ問題なものを作っているわけですから、そういうことについてはしっかりと公表すべきだと思いますが、時間ですので最後の質問にしますけれども、環境大臣に伺いますが、フロンというのは回収、破壊なども必要になってくるわけですよね。これ、この前のPCBの話とやや似ているところがあって、この世の中にないものをわざわざ作って売ってもうけたというのがあって、それで、その処理に今PCBも困っている、フロンも回収、破壊やっていかなきゃいけないという問題があるわけですよね。その中で、やや似ているんだけれども、この回収、破壊なんかに関しては、フロンをわざわざ作ったメーカーが一定の費用負担とかそういうことはする必要はないかどうか、大臣の見解をお伺いして、私の質問を終わります。
  58. 磯崎仁彦

    ○委員長(磯崎仁彦君) 丸川環境大臣、時間ですので、お答えは簡潔にお願いします。
  59. 丸川珠代

    国務大臣(丸川珠代君) はい。  もう委員御承知のことも多いと思いますので手短に申し上げますと、平成二十五年の中央環境審議会の答申では引き続き検討が必要と、この費用負担に関しては言われた後で、このフロン抑制法のところでは、回収、破壊などに要する費用については引き続き機器の管理者などが負担することとしているわけですが、一方、この改正のときの附帯決議に、フロン類の生産抑制、排出抑制に向け、関係者の回収インセンティブの向上への効果、負担の公平性及び必要とされる行政コスト等を総合的に勘案しつつ、経済的手法の在り方について検討を進めることとありまして、附則において施行後五年の見直しが規定をされておるところでございます。  ですので、法の施行状況等も踏まえて、制度の見直しについての検討を行う際には、御指摘の点も含めて経済的手法を総合的に検討をしてまいります。
  60. 水野賢一

    ○水野賢一君 終わります。
  61. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 民進党の浜野喜史でございます。本日は、法律の改正に加えまして、温暖化対策全般に関してお伺いをしたいと思います。  まず、今回の法改正についてでございます。  二〇三〇年二六%削減の約束草案を達成するための措置であり、国民運動、普及啓発の強化を図ることを柱とすると説明されました。国民意識の向上のために具体的にどのようなインセンティブ策を検討しているのか、また、国民運動の展開に向けて、関係省庁との連携、その調整はどのように進める予定なのか、まずお伺いをしたいと思います。
  62. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 国民運動におきますインセンティブ付与と関係省庁の連携についてお尋ねがございました。  まず、一点目でございますけれども、国民の方々に温暖化対策の必要性を御理解をいただき、そして実践をしていただくという上では、経済的なメリットを含めた様々なインセンティブというものは非常に重要な点だと思っておりまして、普及啓発などにおきましても、その具体的なメリットをお示ししながら御理解を賜りたいというふうに考えてございます。  家庭でできる温暖化対策のメリットの例を挙げますと、冷蔵庫やエアコンなどを省エネ型のものに替えますと光熱費が節約できるといったようなこと、そして結果的には生活コストが低減できるということ、LED照明に買い換えていただく場合には、白熱電球からの場合は約八〇%の省エネになることに加えて寿命も延びるということで、これも長く使えて経済的であると、あるいは、省エネリフォームによって高断熱な住宅にしていただくことによって、光熱費が節約できるだけではなくて、いわゆるヒートショックのない快適な健康的な生活ができるといったようなこと等についてもしっかりと御説明をしていきたいというふうに考えておるところでございます。  関係省庁との連携でございますけれども、こういった国民の方々にいろんな形でお願いをするという上では、関係省庁の連携が極めて重要だというふうに認識しておりまして、地球温暖化防止のための国民運動に係る関係府省庁連絡調整チームというものを設置することとしております。  さらには、環境大臣にチーム長となっていただきまして、様々な関係者をメンバーとするクールチョイス推進チームを設置しまして、関係省庁のみならず自治体あるいは経済界等の方々とも連携をして、全国で国民運動を展開してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  63. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 続いて、昨年十二月に合意に至りましたパリ協定についてお伺いをいたします。  昨年十二月十八日の環境委員会で丸川大臣は、京都議定書のその後のてん末を反省として、全ての国が参加する公平で実効的な枠組みをつくることを我々ずっと申し上げてまいりましたとコメントされております。  そのコメントに関連してでありますけれども、京都議定書の反省点というのはどのような内容で、それが今回のパリ協定ではどのように改善をされているのか、御説明を願います。
  64. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 京都議定書につきましては、我が国が議長国として取りまとめたものでございまして、歴史上初めて温室効果ガスの排出削減に関する法的拘束力のある国際枠組みであるということで、その意義は非常に評価されるべきものだというふうに考えてございます。  しかしながら、一方では、京都議定書自体が一九九〇年代の排出実態を踏まえて先進国のみに排出削減義務を課したというふうに、一方で、中国、インド等の新興途上国の排出量が二〇〇〇年代になって急増したといったような点、さらには、この京都議定書採択当時、世界最大の排出国でございました米国が最終的には議定書を締結しなかったといったようなこと等から、現在そして将来に向けての世界全体の排出削減を目指す上では十分なものではなくなったということがございました。  こういう認識の下で、我が国は、全ての国が参加する公平で実効的な枠組みの必要性を長く訴えさせていただいたところでございます。そして、今般合意されたパリ協定におきましては、先生御承知のとおり、世界共通の長期目標として二度目標を設定すること等の目標について合意をするとともに、全ての国が排出目標を五年ごとに提出、更新すると。また、各国が対策の実施状況について報告をしてレビューを受けると。そしてまた、こういったような取組を推進するという意味で、五年ごとに世界全体の状況を確認をするという仕組みを入れたことなど、全ての国が参加する公平で実効的な枠組みとなったものと評価しているところでございます。
  65. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 今御説明がありましたように、今回のパリ協定に当たり、我が国は、新たな枠組みは全ての国が参加する公平かつ実効的なものであるべきとの主張をし続けてこられました。その努力もありまして、今回の協定は全ての国が参加するものとなりました。しかしながら、現時点におきまして、実効性及び公平性について確保されているとは言い難いとも言えます。  実効性、公平性、それぞれについて今後どのような取組を通じて確保をしていくのか、考え方をお伺いをいたします。
  66. 鬼木誠

    ○大臣政務官(鬼木誠君) お答えいたします。  パリ協定は、全ての国が削減目標を設定し前進していく仕組み等を位置付けており、公平で実効的な枠組みであると考えておりますが、その詳細ルールは今後の交渉に委ねられております。  委員の問題意識にもおありのように、公平性、実効性を確保するためには今後のルール策定が重要となっております。具体的には、各国の取組に関する報告、レビューといった透明性に関するルールや、各国の貢献に関する規定などを今後定めていく必要があります。我が国としても、その交渉に貢献していきたいと考えております。  また、人材育成等の支援を通じてパリ協定に途上国の更なる積極的な参加が得られるよう、我が国としても引き続き取り組んでまいります。  以上です。
  67. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 パリ協定の批准についてお伺いをいたします。  批准につきましては、京都議定書の教訓を踏まえ、米国の動向を注視する必要があり、具体的には、来年発足する新政権がその方針を引き継ぐのかどうかを見極めるべきであるとの意見もございますけれども、大臣の見解をお伺いいたします。
  68. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 我が国としては、主要排出国の参加を得つつパリ協定の早期発効を目指すことが重要であると考えております。現在、締結に向けた準備を進めておるところでございます。  アメリカ政府は、四月の二十二日にパリ協定への署名を行っておって、本年中のできるだけ早い時期にパリ協定を締結するための国内措置をとる方針であると承知をしております。  来年初めに成立する新政権の対応については、予断することは差し控えますけれども、いずれにしても、アメリカを含む主要国の動向を引き続きしっかり注目をしてまいります。  また、今週末から開催されますG7富山環境大臣会合において、またあるいは様々な国際的な交流の機会を捉えまして、各国に対しては早期の締結と着実な対策の実施を呼びかけてまいりたいと存じます。
  69. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 続きまして、原子力と地球温暖化対策との関係についてお伺いをいたします。  政府が掲げております二〇三〇年度二六%削減という日本の温室効果ガス削減目標は、原子力発電の利用なくして実現可能というふうにお考えなのかどうか、見解をお伺いをいたします。
  70. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 御存じのとおり、我が国では、約束草案におきまして、二〇三〇年度に二〇一三年度比で二六%を削減するといったような目標を掲げているところでございまして、これにつきましては、経済産業省の長期エネルギー需給見通しで示された電源構成、いわゆるエネルギーミックスと整合的なものとなるように策定しているところでございます。  そして、この原子力発電につきましては、二〇三〇年度の総発電電力量に占める割合を二〇から二二%程度というふうに見込んでおるところでございます。
  71. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 原子力発電につきましては、エネルギー基本計画におきまして重要なベースロード電源と位置付けられております。また、二六%削減の前提となるエネルギーミックスにおきましても、再生可能エネルギーとほぼ同等の水準である二〇から二二%の利用を織り込んでおります。  このように、政府としては、原子力の活用を明確に位置付けているにもかかわらず、地球温暖化対策計画における記載は不十分であり、安全を最優先にしっかりと活用していくことを政府として正々堂々明確に記載すべきだというふうに考えますけれども、見解をお伺いいたします。
  72. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 今現在、策定作業を進めております地球温暖化対策計画の案におきましては、安全性が確認された原子力発電の活用という項立てをいたしまして、その中で以下のような表現をしておるところでございます。原子力は、運転時には温室効果ガスの排出がない低炭素のベースロード電源である、原子力発電所の安全性については、原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、原子力規制委員会により規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進める、その際、立地自治体など関係者の理解と協力を得るよう取り組むと記載しているところでございます。
  73. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 記載はされておりますけれども、基本的な考え方の中には原子力の利用という表現は一切ございません。政府の方針にのっとって、正々堂々基本的な考え方の中にも盛り込むべきであるということを申し上げておきたいと思います。  質問を続けます。  本年三月九日に、大津地方裁判所で下された高浜原子力発電所に関する仮処分決定につきましては、温室効果ガス削減という点でも大きな問題をはらんでいると考えます。これまで、事業者は新規制基準をクリアし更なる安全性向上のために巨額の安全対策投資をしてきました。今回の仮処分の決定文では、そのよりどころとなる新規制基準が否定されており、事業者としてはもはや何を信じてよいのか分からない状況です。  電力会社は、本年四月からの全面自由化を踏まえ、ますます資本市場を意識した経営を行う必要があり、司法リスクのある巨額の設備投資など事業として成立し得ない可能性があります。そういう状況を踏まえると、司法リスクによって、二〇三〇年度原子力二〇から二二%というエネルギーミックス、ひいては温室効果ガス二六%削減という政府目標の実現は非常に困難になったとの見方もありますけれども、その点についてどのようにお考えなのか、環境省そして経済産業省、それぞれの見解をお伺いします。
  74. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) お答え申し上げます。  原子力利用に係ります安全規制につきましては、三条委員会でございます原子力規制委員会が環境省の外局として設置されておりまして、独立をして業務を行っているところでございます。そのことの重要性に鑑みまして、原子力発電の将来の稼働状況等につきましては予断を与え得るような発言は差し控えさせていただきたいと思ってございます。  いずれにいたしましても、環境省といたしましては、徹底した省エネルギーの推進、そして再生可能エネルギーの最大限の導入、また国民運動の強化など国民一人一人の対策の強化などを通じまして二六%削減目標の達成に向けて温暖化対策を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
  75. 高橋泰三

    ○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  御指摘ありましたエネルギーミックスにつきましては、その実現に向けまして、省エネ、再エネ、原子力など各エネルギー分野に応じまして法律、予算、税制などの各種政策措置を総合的に講じるとともに、エネルギー政策に対する国民理解を高めていく努力も進めてまいりたいと考えてございます。  御指摘の原子力につきましては、自由化の中で様々な事業環境の整備というものも必要だと考えておりまして、私ども取組を進めてきておりますけれども、御指摘の司法リスクにつきましては政府として具体的な将来の判断を予断するようなコメントは差し控えたいと考えてございますけれども、原子力発電所の再稼働につきましては、高い独立性を有する原子力規制委員会が専門的な見地から長い時間を掛けて科学的、技術的に審査をした、その上で安全性が確保されることが確認された原発を再稼働をしていく、その判断を尊重し再稼働を進めていくというのが政府の一貫した方針でございます。またその上で、事業者といたしましても更なる安全性の向上、あるいは政府といたしましても地域の原子力防災対策の充実などに取り組んでいるところでございます。  政府といたしましては、こうした安全最優先の取組を進め、またこれを丁寧に御説明することによりまして原子力の社会的信頼を回復する、こういった取組を通じましてエネルギーミックスの実現あるいはCO2削減目標の達成に向けて努力をしてまいりたいと考えてございます。
  76. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 こういった状況に関しまして林経済産業大臣は、本年四月一日の衆議院経済産業委員会で民進党の近藤洋介議員の質問に対しまして、政府としても危機感を持っており、どういう対応ができるかどうかも含めて検討してみたいと答弁をしておられます。具体的にどういった検討をなされるおつもりか、検討状況も含め御説明願います。
  77. 高橋泰三

    ○政府参考人(高橋泰三君) 御指摘の高浜原発の運転差止めの仮処分が出た際、政府として改めて重要だと感じましたところは、やはりまず原子力の再稼働については国民各層の皆様方に様々な御意見があるということ、したがいまして、まず政府の対応といたしましては、原子力発電について国民の信頼の回復に向けまして、安全最優先を旨としてその理解が幅広く得られるように粘り強く取り組んでいくことが最も重要であると考えてございます。  具体的な取組といたしましては、先ほども御説明しましたように、再稼働については原子力規制委員会が専門的な立場から長い時間を掛けて検討した判断を尊重して再稼働を進めるということに加えまして、原子力事業者が自主的な安全性向上に絶え間なく取り組むことを私どもとしても求めていきたいと考えてございます。  また、原子力防災対策につきましても、国として、自治体に対するサポートをすることに加えまして、原子力事業者に対しましても積極的に原子力防災対策に取り組むことを求めているところでございます。原子力事業者に対します原子力防災対策の充実につきましては、林経産大臣から直接事業者に要請をいたしましたところでございます。  こうした取組につきまして、安全最優先で政府、事業者とも取り組んでいるということにつきまして丁寧に説明をする、そのことによって国民的理解を得ていくという取組を更に充実させていきたいと考えてございます。
  78. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 続きまして、日本の約束草案を実現するために現在策定中の地球温暖化対策計画についてお伺いをいたします。  この計画につきましては、四月十三日までパブコメが募集されておりました。パブリックコメントではどのような意見が上がったのか、概要について説明いただきますとともに、今後の計画策定の見通しについて御説明を願います。
  79. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 今御指摘を賜ったように、地球温暖化対策計画の案につきましては、三月の十五日から四月の十三日までパブリックコメントを実施したところでございます。この案に対しまして二百四十四件の御意見を賜っております。  代表的な御意見を申し上げますと、まず二〇三〇年度二六%の中期目標につきまして、もっと高い目標を掲げるべきであるといったような御意見もありますし、また野心的であり評価できるといったような御意見もございます。また、二〇五〇年八〇%を目指すという長期目標を掲げたことにつきましては、それを評価する御意見や、十分な議論が尽くされていない中で掲げるべきではないといったような御意見もいただいておるところでございます。そして、電力分野につきましては、原発を再稼働すべきではないといった御意見をいただく一方で、再稼働に関して明確に記載すべきであるといったような御意見もいただいているところでございます。そして、国民運動につきましては、これはしっかりと位置付け実効性を高めるべきといったような御意見を賜っているところでございます。こちらの方は一致した御意見であったかというふうに思っております。このような御意見を賜っているところでございます。  温暖化対策計画案につきましては、近日中にも閣議決定をするということで今作業を進めておりまして、その際に、併せてパブリックコメントへの回答も公表するということを予定しておるところでございます。
  80. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 今ほど御説明がありました長期的な削減目標についてお伺いをしたいと思います。  長期的な削減目標というものをどう考えるのかということにつきましては、我が国の今後の温暖化対策を考える上において極めて重要なテーマであるというふうに認識をいたしております。今日までの経過を知っておくということとともに、どのような意味合いがあるのかということを冷静に吟味をしておく必要があるのではないかというふうに思っております。その問題意識の上に立って御質問をさせていただきます。  二〇五〇年までに八〇%削減を目指すこととなった過去からの経過及び科学的根拠について御説明願います。
  81. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 我が国の長期目標につきまして、過去の経緯についてお尋ねでございます。  二〇〇七年の第一次安倍内閣の際でございますけれども、世界全体の排出量を二〇五〇年までに現状比半減をするといったような目標を全世界で共通した目標とすることについて当時の安倍総理が提案をされたという、これがまず二〇〇七年でございます。  二〇〇八年でございますけれども、福田総理から、日本としても二〇五〇年までの長期目標として現状から六〇から八〇%の削減を掲げ、世界に誇れる低炭素社会の実現を目指すといったような長期目標が掲げられました。  そして、二〇〇八年に開催されましたG8の北海道洞爺湖サミットにおきましては、二〇五〇年までに世界全体の排出量を半減するビジョンを各国と共有するといったようなコミュニケが出されているところでございます。  その後、二〇〇九年のG8のラクイラ・サミットの首脳宣言におきましては、先進国全体で二〇五〇年までに八〇%又はそれ以上を削減するとの目標を支持するといったような合意や、また二〇〇九年の十一月の気候変動交渉に関する日米共同メッセージにおきましては、両国は二〇五〇年までに自らの排出量を八〇%削減することを目指すといったような合意がなされるといったようなことがございます。  そして、二〇一二年四月に閣議決定いたしました第四次環境基本計画におきましては、長期的な目標として二〇五〇年までに八〇%の温室効果ガスの排出削減を目指すと位置付けたところでございます。  また、その後のサミットの合意内容や昨年のパリ協定におきまして、二度目標が世界の共通目標になったことなどを踏まえまして、地球温暖化対策計画の案におきましても、長期的な目標として、二〇五〇年までに八〇%の温室効果ガスの排出削減を目指すと位置付けたところでございます。  こういった長期的な大幅な削減の必要性につきましては、これまでのいわゆるIPCCの評価報告書で示された科学的な知見に裏打ちされた議論として進められてきたものというふうに理解をしているところでございます。
  82. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 今ほど御説明いただきましたように、先進国が二〇五〇年に八〇%削減するという目標は、二〇〇九年のラクイラ・サミットにおいて、世界全体で五〇%削減するという目標とセットで支持されたものでありました。しかしながら、二〇一五年六月のエルマウ・サミットにおきましては、世界全体の削減目標が四〇から七〇%の上方と、五〇%から変更されております。この変更に関する経緯と科学的根拠について御説明願います。
  83. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) まず、サミットの場所で首脳間でどういったような御議論をされたのかということの詳細については残念ながら承知していないわけでございますけれども、ただ、最近のIPCCにおきます知見についてはちょっと御説明をさせていただきたいと思います。  IPCCが公表した化石燃料起源の二酸化炭素排出量につきましては、二〇〇七年の第四次評価報告書におきましては、二〇〇〇年から二〇〇五年の平均でございますけれども、二百六十四億トン排出されているというふうにされてございます。その後、七年後の二〇一四年には第五次評価報告書が出るわけでございますけれども、これでは、二〇〇二年から二〇一一年の平均でございますが、三百四億トンに増加をしているということでございます。  そして、この二〇一四年の第五次評価報告書におきましては、温室効果ガス濃度が二一〇〇年に約四五〇ppmの二酸化炭素換算又はそれ以下になるというシナリオにおきましては、産業革命以前の水準に対する気温上昇を二十一世紀にわたりまして二度未満に維持できる可能性が高いということ、そして、これらのシナリオにつきましては、世界全体の人為起源の温室効果ガスの排出量が二〇五〇年までに二〇一〇年と比べて四〇から七〇%削減されるといったような特徴があるということを示しておるところでございます。  この第五次報告書におきましては、今申し上げましたような数字的な話に加え、気候システムに対する人為的な影響に関する証拠は、第四次の報告書、七年前の報告書以降増加し続けていること、そして、二十世紀後半以降の世界平均地上気温において観測された気温上昇の半分以上は温室効果ガス濃度の人為的増加等によって引き起こされた可能性が高いというふうに示されているところでございます。  こういったような科学的な知見が一般に公表されているところでございます。
  84. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 通告しておりました質問を少し飛ばさせていただきまして、御説明いただきましたが、いずれにいたしましても、二〇一五年のエルマウ・サミットにおいて先進国についての目標は設定されておりません。また、昨年十二月のパリ協定においても、産業革命前と比べプラス一・五度から二・〇度という温度目標や今世紀後半の人為的排出と吸収のバランスといった定性的目標は盛り込まれましたものの、世界全体での定量的削減目標は設定されておりません。パリ協定を機に国際的な取組はリセットされたと言えるのではないか、そう考えるべきではないかというふうにも思われます。  そのような状況におきまして、日本が八〇%削減目標ということを継承していくということは、世界規模での温室効果ガス削減という意味でも実効性に乏しく、また国際公平性の観点からも不適切であるとの意見もありますけれども、見解を伺います。
  85. 鬼木誠

    ○大臣政務官(鬼木誠君) お答えいたします。  昨年のエルマウ・サミットやパリ協定においても、二度目標の達成に向けて世界全体で大幅な排出削減が必要であるという点は一貫しているものと承知しております。  イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ等の先進国は、二〇五〇年までに八〇%前後の削減をするとの目標を掲げて、長期的な、また戦略的な取組を進めているものと承知いたしております。我が国も先進国の一員として、二〇五〇年までに八〇%の削減を目指すことを掲げることは国際公平性の観点からも不適切ではないと考えております。  以上です。
  86. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 丸川大臣にお伺いをいたします。  大臣は、昨年十二月十八日の環境委員会において、COP21パリ協定を総括をして、先進国と途上国の立場の違いを乗り越えて、歴史上初めて全ての国が参加する公平な合意が得られたことを高く評価しますと答弁をしておられます。  そんな中で、先進国のみが八〇%削減目標を目指すことを先行的に決め付けるということは、パリ協定で生み出されましたせっかくの全ての国が参加するとの枠組みを崩し、京都議定書における先進国と発展途上国という構図、責任の押し付け合いといった世界への後戻りを誘発するのではないかとの意見もありますけれども、どのようにお考えか、見解を伺います。
  87. 丸川珠代

    国務大臣(丸川珠代君) パリ協定では、先進国、途上国といった区別をせずに、世界全体の長期目標として二度目標や今世紀後半の排出と吸収のバランスといった内容が位置付けられております。パリ協定の目標に向けて全ての国が長期的、戦略的に対策に取り組むことが重要です。  そうした中で、優れた環境技術やノウハウを有する先進国が野心的な削減と低炭素、低排出な社会の実現に向けて率先して取り組み、世界をリードしていくことが極めて重要であると考えております。
  88. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 質問を続けます。  二〇一五年のエルマウ・サミットにおける世界全体の目標は、四〇から七〇%と非常に幅を持っております。これにつきましては、温室効果ガス濃度が倍増した場合、気温が何度上昇するかを示す気候感度について不確実性が高いことによるものと理解をしております。気候変動というテーマにつきましては科学的に解明されていない部分も多く、依然として不確実性が高い分野であります。そのため、環境省でも精力的に研究開発がなされており、これらに関する成果は環境行政に反映していくことが期待されています。  こういった科学的不確実性が高い状況を踏まえますと、長期目標を八〇%と決め打ちしているのは合理的、科学的とは言えないとの意見もあります。今後新たに科学的知見が得られました際には適宜目標を見直していくべきものと考えますけれども、御見解をお伺いします。
  89. 梶原成元

    政府参考人(梶原成元君) 地球温暖化に関する科学的な知見、これは温暖化そのもの、そして対策にわたる科学的な知見という両方ございます。  今先生御指摘のところは将来予測に関する知見ということだったかと思います。これらの知見につきましては、これまでIPCCにおきまして、第五次にわたる評価書もございますようにどんどん改善をされてきたというのは事実でございます。その一方で、科学的な知見に一部不確実性があるからといいまして国が長期的に目指すべき方向を明確に示さない、それで対策が遅れた場合には、気候変動による将来のリスクを高め、大きな対策コストを将来支払うことになるという可能性もございます。こういったような点についても世界では様々なレポートが出ているところでございます。  私どもといたしましては、まず国といたしまして国民や事業者の方々に長期的に目指すべき方向をしっかりとお示しをして、社会構造やライフスタイルの変換、これは時間が掛かるものでございますので、こういったような変革につきまして促していくことが必要だと考えておるところでございます。  環境省といたしましては、最新の科学的な知見、これの自分たちで蓄積をするといったようなことも含めまして、その知見を踏まえまして長期的な大幅削減に向けた戦略的な取組を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  90. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 確認をさせていただきますけれども、科学的知見が積み重なっていく、それだけじゃないと思いますけれども、それも含めて様々な状況変化が起こった際に適宜目標を見直していくということは、私はもう当然のことだというふうに思いますけれども、そのことについて再確認させてください。
  91. 梶原成元

    政府参考人(梶原成元君) 科学的な知見であるとか、あるいは対策の進捗状況であるとか被害の発生状況であるとか、様々なものを勘案して、今後、関係省庁、国内だけではなくて、世界全体の中の各国と連携をしながら長期的、戦略的な取組を進めていく必要があるというふうに考えております。
  92. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 通告しております質問を少し飛ばさせていただきます。  長期的な削減目標につきましては、国際的公平性や技術的実現可能性、経済への影響について十分検証を経た上で設定されるべきであると考えますけれども、今回の八〇%という長期目標につきましてはそれぞれどのように検証がされてきたのか、検証しているのか、御説明願います。
  93. 梶原成元

    政府参考人(梶原成元君) 今、国際的な公平性とか実現可能性という形の検証ということの御指摘かと思います。  国際的な公平性につきましては、先ほど鬼木政務官の方からお答えしていただきましたように、イギリスとかフランスとか、あるいはドイツアメリカ等といったような先進国につきましても二〇五〇年までに八〇%前後の削減目標を掲げて進めているということでございます。そういう意味では、我が国のみが高い目標を掲げているものではないというふうに考えておるところでございます。  そして、この八〇%削減目標をどうやって達成していくのかといったようなことでございますけれども、本件につきましては今後大幅な削減を長期的に目指すといったような目標として盛り込んだものでございまして、この実現のためには社会構造やライフスタイルの変革などを含めた大きな動きが必要だと思ってございます。そういったような目指すべき社会の絵姿をしっかりとお示しをするために、長期の低炭素ビジョンの検討に着手をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  94. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 続きまして、排出量取引制度についてお伺いいたします。  地球温暖化対策計画の案の中にも記載のある排出量取引制度につきましては、二〇〇五年以降EUで先行して導入されており、数多くの問題点が指摘されていると承知をしております。  これらについてどのように評価をされているのか、見解をお伺いします。
  95. 梶原成元

    政府参考人(梶原成元君) お答え申します。  今御指摘のEUの排出量取引制度におきましては、対象となる施設設備からの排出量につきましては、二〇〇五年から二〇一四年にかけまして約六億トン、率にいたしまして二四%削減をしているという実績が出てございます。この二四%減といったような実績につきましては、例えば経済の低迷等の影響もございますでしょうから、その全てがEUETS、EUの排出量取引制度効果であるというふうに言い切れるかどうかというような議論もあるわけでございますけれども、実際の削減に効果的に貢献しているとの研究報告もなされているところでございます。  そして、よく言われる課題でございますけれども、排出枠の価格が非常に下落をしているといったようなことが言われてございます。これにつきましては、EUにおきましては余剰排出枠の管理という形で市場に出回る排出枠をコントロールするという市場安定化リザーブといったような制度を導入する等の設備改善も図られているところでございます。  いずれにしましても、排出量取引制度につきましては、排出の削減を確実かつ費用効果的に実現することができる有効な手法であるというふうに認識をしているところでございます。  現在、排出量取引制度につきましては、一番先行いたしましたEUだけではなくて、例えば韓国でも導入され、また中国でも二〇一七年度から国土全体に対しての制度導入が予定をされているところでございます。自治体レベルでは、アメリカとかあるいはカナダにおきましても州レベルで導入をされているということでございます。  環境省といたしましては、このような世界の動きをしっかりと見ながら、どのような課題があってどう対応できるかといったようなこと、そして効果といったようなことについても調査研究を更に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
  96. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 御説明いただきましたけれども、私は排出量取引制度について、有効な制度であるというような認定といいますか評価が国際的にも定着しているというふうには考えられません。検討に当たっては、是非慎重にも慎重を期していただいて、十分な調査検討を行っていただくということもこれ当然のことだと思いますので、要望をさせていただきたいと思います。  締めくくりに、丸川大臣に御質問をさせていただきます。  二〇五〇年八〇%削減という長期目標を掲げることにつきまして私が懸念をすることについて改めて申し上げますと、目標を達成するために排出量取引や炭素税の強化といった規制強化に走り、その結果、経済活力が奪われイノベーションが実現できず、結果的に削減目標も達成できないという悪循環が生じないかということです。今後二〇五〇年の八〇%削減に向けた長期ビジョンを策定されるのであるならば、科学的知見の蓄積を踏まえ適宜目標を見直す、経済産業活力を維持強化しつつイノベーションを生み出す、科学的知見、イノベーション等の先々の状況変化を踏まえ適宜ビジョンや方策を見直すといったことが重要と考えます。  御見解をお伺いをいたします。
  97. 丸川珠代

    国務大臣(丸川珠代君) 地球温暖化対策計画案で掲げた二〇五〇年八〇%削減を目指すとの長期目標の実現は容易ではありませんが、地球温暖化対策と経済成長を両立させながら最新の科学的知見も踏まえつつ、長期的、戦略的な取組を進めてまいります。  議員御指摘の排出量取引制度やあるいは炭素税といったカーボンプライシングは、経済的インセンティブによって企業や消費者による効率的なCO2排出削減を促す有効な政策手段であると認識をしております。  温室効果ガスの長期大幅削減に向けては、我が国としても革新的技術研究開発とその社会実装、環境価値を織り込んだ低炭素投資の拡大等を進めていくことが重要であり、こうした社会構造のイノベーションは、我が国の経済社会が抱える問題の同時解決にもつながるものと考えております。世界各国、また企業の間では、全ての国が参加をする枠組みであるパリ協定を受けて、既に世界的に大きな脱炭素市場が登場するという見通しを持って脱炭素化に向けたイノベーションが始まっているという認識をしております。  今後環境省において長期低炭素ビジョンの検討を行う中で、長期大幅削減が実現した社会の絵姿やそこに至る道筋について議論をし、広く共有する努力を積み重ねていきたいと思います。
  98. 浜野喜史

    ○浜野喜史君 目標でありますとか方策でありますとか、そういった類いのものについて、決め打ちといいますか、固定的にそれを決め付けることなく、様々な分析、検討を踏まえて方策を確立をしていただきますことをお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  99. 杉久武

    ○杉久武君 公明党の杉久武でございます。  本日は、地球温暖化対策推進法の一部改正案に関連いたしまして、順次質問をしてまいりたいと思います。  まず、本年は我が国はG7サミットの議長国でございまして、今月五月の二十六日から二十七日に開催されます伊勢志摩サミットの首脳会議を控えまして、先日以降、閣僚級の会合が目まぐるしく開催をされているところであります。環境大臣におかれましても、一九九九年以降毎年開催されております日中韓三か国環境大臣会合が先月二十六日と二十七日の両日、静岡で行われたところでございます。  今週末の十五日、十六日にかけましては、いよいよG7の環境大臣会合が富山で行われる、このような状況でございます。世界が注目する中、我が国が地球温暖化対策の取組を主導しアピールをする絶好の機会であると思いますので、環境大臣には是非とも御奮闘いただきますよう、私からも強く念願する次第でございます。  そこで、冒頭、環境大臣に質問いたします。  まずは、先月行われました日中韓三か国環境大臣会合の成果につきましてお伺いしますとともに、今週末のG7環境大臣会合に向けました大臣のお考えや決意につきまして、併せて御答弁をいただきたいと思います。
  100. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 先月、第十八回日中韓三か国環境大臣会合を開催いたしまして、韓国の尹環境部長官、そして中国の陳環境保護部長とお会いをして、トップ同士で三か国間の協力関係を更に発展させていくということを確認をいたしました。  会合では、前回の会合で取りまとめをいたしました三か国共同行動計画に基づく協力プロジェクトの進捗を確認いたしまして、それぞれ継続、拡大することをトップレベルでコミットをするとともに、私たちの国が蓄積をしました災害廃棄物処理などのノウハウや経験を三か国で共有する機会を設けることを提案して合意をいたしました。これについて共同コミュニケを取りまとめることができました。  今後も、今回のこの日中韓三か国環境大臣会合での新たな合意を下に三か国の協力関係を強化していく所存でございます。  また、G7環境大臣会合については七年ぶりの開催となります。昨年の持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダやパリ協定などの重要な成果を受けた後の最初の会合となりますので、大きな意義を持つと考えております。  今回の会合では、昨年の重要な成果を受けた最初のG7として、まさに行動元年、実施元年として、持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダ、資源効率性・3R、生物多様性、気候変動及び関連施策、化学物質管理、都市の役割、海洋ごみといった各議題の取組を推進する力強いメッセージを世界に発信したいと考えております。  持続可能な社会に向けたG7各国あるいは各国間で協調した取組を更に促進できるよう、会合の成功のために全力を尽くしてまいります。
  101. 杉久武

    ○杉久武君 大臣には、ハードなスケジュールが続きますが、リーダーシップを存分に発揮をしていただきまして地球温暖化対策の推進に大いに御活躍いただきますよう、よろしくお願いをしたいと思います。  それでは、続きまして、法案の中身について何点か伺ってまいりたいと思います。  まず、今回の法改正におきましては、大きくクローズアップされておりますのは、地球温暖化対策に向けた国民運動の機運を高めるということでございまして、地球温暖化対策に向けた国民一人一人の皆様によります自発的な行動を促進する普及啓発の強化ということになろうかと思います。この点は、昨年採択されたパリ協定を踏まえまして、我が国がどのように地球温暖化対策を推進していくのかという最重要課題に対する一つの回答として環境省から提示をされたのが本法案である、私はこのような認識を持っております。  これは、要するに地球温暖化の問題を国民一人一人のレベルに落とし込んでいくということでございますので、地球温暖化が私たちの問題であると認識すると同時に、私たちの未来、私たちの子供たちに地球環境をどう継承していくのか、そして私たちの世代が未来に責任を果たすために、未来に確かなバトンを渡すためにも、今考え、今行動しようといった意識を国民全体で強固なものにしていこうというものでございますので、これはこれで全く異論はないものであります。  しかしながら、一方で、パリ協定をどう実現をしていくのかという観点、すなわち、先ほど来質疑にもありますとおり、地球温暖化対策計画案の中にある長期的な目標として、二〇五〇年に八〇%の温室効果ガス削減が位置付けられており、その前段階として二〇三〇年度の中期目標、あと十四年後でございますが、二六%の削減という目標に対し、我が国のエネルギー政策とどのように調整を図りながら着実に達成していくのか、そのために本案が果たす役割は一体何なのかとなりますと、本法案はやや具体性に欠ける部分もあるのではないかといった懸念もございます。  そこで、環境省に質問をいたします。  本法案の理念、方向性には異論はございませんので、これが漠然とした精神論で終わることのないよう、また国民運動の実績、成果がどういうものか定量的に表れるよう、実効性あるものにするため具体的にどのように取り組んでいかれるのか、伺いたいと思います。
  102. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 今般の法改正につきましては、普及啓発等を温暖化対策計画の計画事項として追加をして、普及啓発国民運動を抜本的に強化をしたいということでお願いをしているところでございます。  この点につきましては、今先生がおっしゃられるとおり、今後大幅削減を実現していく上では、改めて国民一人一人の方々、そして企業も含めてでございますが、この削減について支えていただく必要があるということで、非常に基盤的な重要な施策だと考えてございます。  具体的にどうやって進めていくのかという御指摘でございますけれども、まず地球温暖化の影響、この問題の中身について御理解をしていただくということが非常に重要だと考えてございます。既に影響が出ておって、このままでは危機的な状況になるおそれがあるということをしっかりと分かりやすい形で理解をしていただくということが第一点。そして、対策という意味におきましては、国民一人一人が行う行動によって実際の対策が取れるんだと、例えば低炭素型の製品、サービス等の選択をしていただくということでできるんだといったようなことを訴えていきたいと。このために、環境大臣がチーム長となっていただきまして、自治体、そして有識者の方々、そしてさらには経済界の方々を入れたクールチョイス推進チームというものを設定しまして一丸となって進めていくといったようなことを考えているところでございます。  そして、絵に描いた餅にならないようにということの御指摘でございました。これについては、環境省におきまして、実際にどういったような形で進めていくのかといったようなことにつきまして国民運動実施計画を策定をしてまいりたいというふうに考えてございます。そして、その実施計画の進捗管理をするという形でPDCAを進めてまいりたいというふうに考えてございます。  今回の法改正、いずれにしましても、国の方針を明確に出した上で国民の方々に御理解を賜りながら進めてまいるということで提案をさせていただいてお願いをさせていただいたところでございます。その趣旨に沿うようにしっかりと運用してまいりたいというふうに考えてございますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
  103. 杉久武

    ○杉久武君 しっかりとこの運用の取組を進めていただければと思います。  次に、CO2の排出削減の観点から質問したいと思います。  本法案におきましては、先ほども触れましたとおり国民運動の強化をうたっているものでございまして、具体的には、地球温暖化対策の普及と啓蒙を推進するため、特に家庭・業務部門におけるCO2の削減に重点を置いたわけでございますが、家庭・業務部門の削減は約四割という大変大きな排出削減が必要でございます。  私が危惧しておりますのは、地球環境対策という理念は大変重要である、これについては論をまたないわけでございますが、一方で、どの分野でどういった削減目標を定めて対策を講じるのかという点について具体的に各目標を国民生活の一つ一つに落とし込んでいったときに、CO2削減のために国民生活にどれほどの負荷が掛かるのか、どれほどのコストが生じるのかという点が明らかになりませんと、本当の意味で削減目標を達成できるか検討する余地がございません。  昨年末に行われました本委員会の閉会中審査におきまして、私は、LED照明機器のトップランナー制度につきまして経済産業省に確認をいたしました。その際、経済産業省からは、二〇三〇年時点においてLEDなど高効率照明をほぼ一〇〇%に近く普及していくことを目標を立てているとして、なるべく早く高効率なものに切り替わっていくことを期待していると積極的な答弁がありました。  しかし、その際私が指摘したのは、このような目標は、最終消費者である国民の皆様にLED照明機器への事実上の強制買換えといった負担となって、ある日突然急激に押し寄せる可能性があるのではないか、国民への過度なしわ寄せになりませんかと、このような懸念を指摘をさせていただいたところであります。  国民の皆様に過剰な経済的負担が起こらぬようしっかり配慮をしながら、その上で目標達成に向けて全力を尽くす、このバランスを取りながら両立させていく、このことが何よりも大切であろうかと思います。そのためにも、制度設計をきっちり立てていかないと大変危ういことになるのではないか、このようにも考えます。  そこで、環境省に確認をいたします。家庭・業務部門における削減については、国民の皆様に過剰な経済的負担が起こらないようしっかり配慮をしながら進めていただきたいと強く要請をしておきたいと思います。またあわせて、国民負担の観点から、国民一人一人のコストはどの程度なのか、しっかり精査をしていただき、省エネという観点からはコストだけでなく経済的なベネフィットもありますので、その点もきちんと明示をしていくべきであると考えますが、これらの点について環境省の見解を伺います。
  104. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 先生御指摘のとおり、家庭・業務部門については大幅な削減をお願いをするということを今計画をしているところでございます。  まず、この内訳でございますけれども、家庭・業務部門共に約四〇%の削減をするという形で今計画しておるわけでございますけれども、家庭部門で申し上げますと、そのうち、電力の排出係数の改善を通じまして二六%分の改善を行う、そして省エネということで一四%の削減をお願いするということにしております。そして、この一四%の省エネについては、例えば新しい機器を買い換えていただきますとかあるいは省エネ対策をしていただきますとか、そういう形で御負担を申し上げることになります。私どもといたしましては、そういったような対策については予算措置等も講じながら支援をする、そして対策のコスト自体が安くなっていくといったようなことに取り組んでいきたいと思ってございます。  そして、国民の方々にお願いする上では、単にコストということだけではなくて、ベネフィットもあるんだということもしっかりと御説明をして御理解を賜っていきたいと思ってございます。例えばLED照明でございます。現在は二千円ほどしようかと思いますけれども、ただ、白熱電球からの交換でございますと八〇%ぐらいの省エネ、電気代の節約になります。そして、これを計算しますと九か月程度でコストが回収できる、そして寿命も四十倍近いといったようなこともございます。こういった点についてもしっかりと説明をしながら低炭素な製品、サービス、そして行動の選択を促して、御理解を国民に賜りながら対策を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
  105. 杉久武

    ○杉久武君 今御説明いただきましたとおり、やはり国民一人一人にどういったことをお願いをして、でも、その結果としてこういったベネフィットもあるんだということがお一人お一人に理解をしていただけるよう、しっかりとした啓発、また説明をお願いをしていきたいと思います。  次に、二国間クレジット制度について伺いたいと思います。  この二国間クレジット制度、いわゆるJCMにつきましても昨年末の閉会中審査で質問をいたしました。このJCMは私ども公明党としましても大変期待をしている制度でございまして、日本の低炭素技術による地球温暖化対策への貢献という大変重要なチャンスであると主張してまいりました。昨年の質問の際にも、JCMの取組につきましては環境省からは大変力強い御答弁をいただいたところでございます。今回の法案でも、国際協力を通じた地球温暖化対策の推進に関する事項を地球温暖化対策計画に新たに明記することが盛り込まれておりますが、JCMはその筆頭に挙げられる大変強力なツールであると認識をしております。  そこで、環境省に質問いたします。  現在、我が国が諸外国で取り組んでいる地球温暖化対策関連のプロジェクトについて確認をいたしますとともに、特にJCM事業として行っているプロジェクトにつきまして具体的に伺っておきたいと思います。あわせて、今後の事業展開につきましても確認をしたいと思います。
  106. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) JCMについての御質問でございます。  これまで、パートナー国での案件の発掘調査でございますとか、あるいは具体の削減事業におきます資金支援等を通じまして、インドネシアにおきます廃熱利用の発電でありますとか、あるいはベトナムでの送電線網の効率化等、そのほか再生可能エネルギーの利用といったようなことも含めまして、これまでに十四か国で約七十件の排出削減のプロジェクトを実施をしているところでございます。今後これについては拡大をしてまいりたいというふうに考えております。  具体的には、様々な日本の技術を中心とした低炭素技術を使ってより広い分野でプロジェクトの形成を進めていくといったようなこと、そしてプロジェクトの実施実現性を踏まえてパートナー国の拡大も進めていく、そして具体的な成果についていろんな国に御理解いただくというのは非常に重要なことだと思っておりまして、そういったような情報の国際発信といったようなことも進めていきたいと。そういうことを通じまして、優れた低炭素技術によって世界全体での排出削減ができるよう、一層JCMを推進していきたいというふうに考えておるところでございます。
  107. 杉久武

    ○杉久武君 今JCMの成果の国際発信も進めていきたいというお話もありましたが、このJCM事業の鍵となりますのは、やはり環境省を中心としながらも他省庁を巻き込んで政府一丸となって行っていくことが大事でありますし、さらには、民間資金をどう取り込んでいくのかという観点も極めて重要であります。またさらには、PDCAサイクルをきっちりと回しながら着実に事業実績を積み重ねていくということも求められているところでございます。  そこで、これらの点について現在どのような取組が行われているのか、環境省の見解を伺います。
  108. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 様々な御指摘を賜ったところでございますが、まず一点目、政府一丸としての取組ということでございます。これは極めて重要なことだと思っております。我が国が政府一丸となることによって相手国も一丸となって対応していただくということで、大きな強い連携になるんだというふうに考えてございます。  そして、現在は、両国政府の代表者から構成されます合同委員会を各国ごとにつくっておりまして、その中には関係省庁が入りまして、いわゆるオールジャパンという形で対応させていただいてございます。これについては現在も大きな効果を出しているものというふうに理解をしております。  そして、今後の広がりを考えたときに、民間の資金をどういう形で活用を進めていくのかといったようなものも私ども課題だと考えてございます。そして、そういう意味におきましては、民間資金の更なる活用というものをしっかりと考えて具体的なプロジェクトの実施を進めていきたいというふうに考えてございます。  そして、PDCAについても御指摘を賜りました。今後地球温暖化対策計画にのっとりまして、毎年地球温暖化対策本部等において政策の評価を行うことになってございます。その中で、JCMを通じまして実現しました排出削減あるいは吸収源、あるいはプロジェクトの数といったような点についてしっかりと評価を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
  109. 杉久武

    ○杉久武君 このJCMの事業に対しまして、今様々答弁いただきましたように、やっぱりその時点時点でしっかりと今の進捗を見ていただきながら、成果が確実に上がっているのかどうか、こういった点についてしっかりPDCAサイクルを回して進めていただきたいと思います。  あと、通告ではもう一つ、地球温暖化対策税について準備をしていたんですけれども、ちょっと十分な時間がありませんので、この点については次回にさせていただきたいと思います。  少し早いですが、以上で質問を終わります。
  110. 磯崎仁彦

    ○委員長(磯崎仁彦君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時三分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  111. 磯崎仁彦

    ○委員長(磯崎仁彦君) ただいまから環境委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  112. 市田忠義

    ○市田忠義君 日本共産党の市田忠義です。  今日は、電力業界の温暖化対策と二国間クレジットの問題についてお聞きしたいと思います。  地球温暖化対策計画案では、二国間クレジットについて、温室効果ガス削減目標積み上げの基礎とはしないが、日本として獲得した排出削減・吸収量を我が国の削減として適切にカウントするとされています。そして、パリ協定を踏まえて我が国の二六%削減目標の達成に二国間クレジットを活用するとして、政府事業により二〇三〇年度までの累積で五千万から一億トンを見込んでいます。  そこで、環境省に確認しますが、京都議定書は六%削減目標の達成の際、二〇一二年度に九〇年比で六・五%増、二〇〇八年からの五か年平均でも一・四%が増加しました。ところが、森林吸収源三・九%、京都メカニズムクレジット六・二%を加味して八・七%減となり、六%削減目標が達成したとされていると、これは間違いありませんか。
  113. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 今の先生がおっしゃったことは事実でございます。
  114. 市田忠義

    ○市田忠義君 京都メカニズムクレジットとは、政府事業により取得した約九千七百四十九万トンで一・六%、また民間事業により取得した約二億九千四百九万トンで四・六%、この政府取得と民間取得合わせて六・二%が削減目標の達成のために活用されました。  政府の一・六%取得のための予算措置は約一千六百億円、民間の四・六%取得のための費用は電力業界で約二百四十億円程度となっています。民間取得のうち約二億七千万トンは電力業界が取得したものだと思いますが、これも間違いありませんか。
  115. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 間違いございません。
  116. 市田忠義

    ○市田忠義君 電気事業連合会は、二〇〇八年から二〇一二年の目標を九〇年比二〇%削減で排出原単位を〇・三四キログラムに引き下げることを自主行動計画として示しておられました。しかし、二〇一一年三月の東日本大震災の影響もあって、二〇一二年度の排出原単位は〇・四八七キログラムとなりました。  そこで、五か年で取得した京都メカニズムクレジットを反映させて〇・四〇六キログラムとしましたが、それでも二・六%削減だけで、目標を達成できなかった。これも事実ですね。
  117. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 事実でございます。
  118. 市田忠義

    ○市田忠義君 以上の事実を確認した上で大臣の認識をお聞きいたしますが、この電事連の自主行動計画に定められた排出原単位〇・三四キログラムの削減目標は、原子力発電の稼働に依存していたこと、そして日本国内の石炭火力発電の排出増加を京都メカニズムクレジットに依存して相殺していたことになります。  電力業界が取得した約二億七千万トンのクレジットは、九〇年比で二〇一二年度までに増加した二億一千万トンよりも大量なんですね。しかも、二〇一二年の電力業界の排出量四億八千六百万トンの五五・六%ですから五割を超えると。こういう原発や石炭火力に依存しながら、大量の京都メカニズムクレジットで穴埋めしても自主行動計画で示した削減目標を達成できなかった、そういう電力業界の責任は大変私は重いと考えるんですが、大臣も同じ認識でしょうか、どういう認識でしょう。
  119. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 電力事業者の皆様に対して、私も、大臣に就任してから、電気事業分野におけるCO2削減についての一定の結論を見るまでの間、様々なお話をさせていただいたり、あるいは事業者の皆様自体の取組を拝見をしてまいりました。  今後のことが重要でありますので、それをどう評価するかということについては差し控えさせていただきますが、少なくともパリ協定が合意に至ったということ、それから電力の市場における状況が全く一変をしたということ、そして震災後の世の中がどのように動いてきたか、そしてそれらを総合して電力事業者が今後どのように取り組んでいくべきかということを恐らくはきちんと自覚をしていただけたものと思っております。  そして、その自主行動計画のみならず、経済産業省がしっかりと省エネ法でお取組をいただけるということでもございますので、その取組を毎年確認をさせていただきながら、しっかりと責任を果たしていただけるようにしたいと思っております。
  120. 市田忠義

    ○市田忠義君 今、大臣、今後が大事だとおっしゃいました。私も大事だと思うんですね。その場合に、やっぱり過去どうだったかということをきちんと見ることが、そこから教訓を酌み出して今後どうするかということにつながると思うんですね。  電力業界はちゃんと自覚していらっしゃいますということを大臣言われました。しかし、そもそも京都メカニズムの活用については、国内対策を基本として補足性の原則、これはもう言うまでもない、釈迦に説法ですけど、国内対策はあくまで基本で、それでもなおかつ達成できない場合の補足性の原則、これは京都メカニズムの考え方だったと思うんですね。ところが、事実はどうかというと、補足どころか四・二%という削減の主役だったんですね。この四・二%がなかったら六%削減目標は達成できなかったわけですよ。  二〇一三年十一月の産構審と中環審の資源・エネルギーワーキンググループでは、委員からこういう意見が出たんです。本来の趣旨に鑑みればクレジットを使わない方がよいのではないかと、こう指摘された際に電事連の代表は何と答えたかというと、クレジットに頼ることなく取り組むことが第一、次の計画策定に当たり、まずはクレジットに頼らず何ができるか考えたいと、一応こういう言い訳をしていたんです。  そこで、引き続き大臣に考え方を問いますが、電力業界は二〇一〇年度時点で、九〇年に比べて温室効果ガスの排出量を九千九百万トンも増加させています。ところが、電事連の電気事業における環境行動計画を読んでみますと、京都メカニズムクレジット等の最大限の取組により、国の京都議定書目標達成に向けて貢献してきたものと考えておりますと自慢しているんですね。すなわち、自らの削減目標はできなくても、クレジットで国の削減目標に貢献したと言っているわけですね。これは、国内で大量の温室効果ガスを排出増加させても、海外の事業でもうけてクレジットを取得すれば国に貢献できたんだと言って開き直っているのと私は同じだと思います。こういう姿勢は温暖化対策に逆行するものと言わざるを得ません。  電力業界のクレジットが目標達成に貢献したとして国内での排出増加を容認するような姿勢は取るべきではないと考えますが、大臣、いかがでしょう。
  121. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 電力業界に今後お取組をいただく上で、私どもも、二六%削減、これは二〇三〇年目標ですが、これを達成する上でそれを積み上げるベースにクレジットを入れていないということは明示をしております。あくまでそれは補足的なものであるという意味合いと理解していただいてもいいのではないかと思いますが、まずもって二六%削減していただくというために積み上げていく努力というものが大前提だろうと思います。  その上で、世界的な規模でこの地球温暖化対策に取り組まなければならないわけでありますし、私どもの国はそれに貢献できる技術を持っているわけですので、そうした形で、世界各地で私どもが貢献をしていく中でそうした活用をしていただくということは重要な考え方だと思います。
  122. 市田忠義

    ○市田忠義君 国内での排出増加をクレジットで穴埋めをする、そういう電力業界の姿勢は私は到底容認できない。国内対策で目標を達成するよう、排出総量の削減、そういう施策をやっぱり私、見直すべきだと思います。  環境省に聞きます。  今回のパリ協定を踏まえた対策計画案では、政府事業による二国間クレジットで五千万から一億トンのクレジット取得を見込んでおられます。また、産業界の取組として、優れた技術の普及等を促進するとともに、こうした取組による削減貢献分を見える化して示していくとされています。これにより、二〇三〇年度に全世界で少なくとも年間十億トンの排出削減ポテンシャルが見込まれると、そう明記されていますが、これは間違いありませんね。
  123. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 現在取りまとめ中の地球温暖化対策計画の案の中では、今先生御指摘のような記載がされているところでございます。
  124. 市田忠義

    ○市田忠義君 環境省にまたお聞きしますが、電力業界はこれまで京都議定書で定められた共同実施、クリーン開発メカニズムでのプロジェクト、世界銀行の炭素基金や日本温暖化ガス削減基金などへの出資でクレジットを取得してきました。今回も民間事業による貢献分として、電力業界や鉄鋼業界などが先進的な電力技術、優れた省エネ技術、設備などで取得するJCMも想定されているんでしょうか。
  125. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 今、海外における削減について協力をするといったようなことが現在の低炭素実行計画には書いてございます。ただ、それが国内分を相殺するというふうに必ずしも書いてあるというわけではないと認識しております。
  126. 市田忠義

    ○市田忠義君 検討中ということですね。  これは経産省に確認しますが、排出削減ポテンシャルについては、電事連が電気事業における環境行動計画の中で、二国間オフセットメカニズムを含む国際的な制度の動向を踏まえ、地球規模での低炭素化を目指すとしておられます。高効率のプラント導入等により、二〇三〇年度における石炭火力CO2削減ポテンシャルは年間最大九億トン。日本鉄鋼連盟は、優れた省エネ技術、設備の普及により地球規模でCO2削減に貢献するとして、二〇三〇年の貢献は約八千万トンと推定している。  この対策計画案で示されている産業界の取組としての排出削減ポテンシャル、年間十億トンと言われていますが、この積み上げ数値はどうなっているか、業界と削減ポテンシャル量はそれぞれどうなっているかを簡潔に述べてください。
  127. 三又裕生

    ○政府参考人(三又裕生君) お答え申し上げます。  今先生御指摘の、少なくとも年間十億トンCO2の内訳でございますけれども、発電分野約六・五億トン、家電分野約二億トン、化学分野約一億トン、その他産業分野約一億トンとなってございます。
  128. 市田忠義

    ○市田忠義君 次、大臣にお聞きしますが、電力業界は高効率の石炭火力発電などの排出削減ポテンシャルを示して、また鉄鋼業界は優れた省エネ技術、設備の普及で排出削減ポテンシャルを示していらっしゃいます。しかし、日本の約束草案によりますと、国内の排出削減・吸収量の確保により、二〇三〇年度に二〇一三年度比二六%削減、排出量を約十億四千二百万トンに引き下げるということにしています。  この削減水準に匹敵するような二国間クレジットによる排出削減ポテンシャルを対策計画案に示すというのは一体どういうことなのかと。安倍総理は、低炭素技術の普及と称して原発や石炭火力のトップセールスを進めて、インドとは原発輸出の前提となる原子力協定を結びました。また、エジプトなどでは丸紅などが石炭火力の増設計画に参画をしています。  私は、福島原発の収束も原因究明もまだ、いまだに十万人の人がふるさとに帰れない、あの原発事故が地震が原因か津波が原因かもいまだに分かっていない、原子炉の中に誰も入れていない、そういう状況の下で原発輸出を推進をして、その事業の排出削減クレジットを日本の削減目標の達成に活用するなどということは到底容認できないと。この点についての大臣の基本的な考え方、いかがでしょう。
  129. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 石炭、原子力などのエネルギーインフラの輸出については、一義的には経済産業省の担当という認識をしております。  一方で、省エネ法に基づいてしっかりとこれを規制し、また自主的にも行動していただくということについては、私たちの国の約束である二六%をまず自分たちの国内の努力でクリアするということに邁進をしていただいてということが私どもからお願いをすることでありまして、クレジットをどうするかというのはまさに、補足性の原則ということをおっしゃいましたけれども、私どもの国が世界に対してどう貢献するかということかと思います。  高効率の石炭火力発電設備については、様々な途上国の状況の中で、例えば供給安定性等の観点から石炭火力を選択せざるを得ない国もある中で、より地球温暖化対策に資する選択肢として私どもの国の技術を生かすという観点から、一つ温暖化対策になり得るものであると考えております。
  130. 市田忠義

    ○市田忠義君 電力業界自身が、京都議定書の目標達成で、クレジットに頼ることなく取り組むことが第一だと、次の計画策定に当たり、まずはクレジットに頼らず何ができるか考えたいとも口では一応言っていたわけですよね。ところが、いわゆる京都議定書の際にも、そのクレジットで言わば相殺して、国内での削減は少なくとも削減できたとすると。今度のパリ協定に基づく新しい方向の中でもそういう方向性が全く否定されていないと。  大臣にお聞きしますが、例えば、民間事業によるJCMや産業界による取組で取得するクレジットについてですけれども、海外での原発建設によるクレジット取得、これは少なくとも除外すると断言できますか。
  131. 丸川珠代

    国務大臣(丸川珠代君) JCMにおいてどのような事業を進めていくのかということについては、まさに相手国のある話でございますので、相手国との議論の中でどうしたものを事業として取り入れていくか、あるいは実現していくかということになろうかと思います。  いずれにしても、我が国は、貢献としてこれを行っていくものでありますので、相手国との協議がまず一義的に必要になるかと思います。
  132. 市田忠義

    ○市田忠義君 原発はJCMから除外するとは断言されませんでした。今後の二国間での協議によって決まっていくというふうに今おっしゃって、これ重大だと思うんですが、京都議定書削減目標達成でも、政府取得だけではなくて、電事連などの民間取得も加味してやっと達成させたんですね。原発は対象にしていないと断言しなかったことは、私、重大で、石炭火力発電のクレジットだけでなく原発によるクレジットも除外しないのは、やっぱり今度のCOP21でも示された世界全体の流れである脱石炭火力ですね、それから脱原発の国際的な広がり、いつ、即原発ゼロにするか将来ゼロにするかは別にして、少なくとも脱原発の方向へ行こう、脱石炭火力の方向に行こうということにやっぱり逆行する考えだと思うんですね。  内閣府にお聞きします。これ事実確認ですけれども、政府の対策計画案では、世界全体の温室効果ガスを削減していくには、世界全体で効果的な削減を実現する必要がある、環境エネルギー技術革新計画等を踏まえつつ、開発、実証を進めるとしていると。その踏まえつつとされる総合科学技術会議の計画にどう書かれているか。短中期で、短い期間、中期的、短中期ですね、で実用化が見込まれる技術の世界的な普及を図るとして、高効率石炭火力発電原子力発電などが挙げられているんですよ。  二国間の協議で決まると環境大臣はおっしゃったけれども、対策計画案でそれに環境エネルギー技術革新計画などを踏まえてと、こう対策計画案に書かれているんですが、その踏まえる総合科学技術会議の計画にどう書かれているかというと、高効率石炭火力発電原子力発電など挙げられているわけですね。また、革新的技術の海外における普及促進施策に二国間オフセット・クレジット制度を挙げて、これまで実現可能性調査を既に、エアコン導入のような民生部門から超超臨界石炭火力発電の導入といった電力部門まで三十か国百七十七件、多岐にわたって実施してこられました。さらに、低炭素技術を用いたインフラ輸出における公的資金戦略的活用として、具体的にはまず高効率火力発電原子力発電などの海外移転を進めると明記されているんです。これは事実ですね。
  133. 中西宏典

    政府参考人(中西宏典君) 現在、先生御指摘のとおりの記述になってございます。
  134. 市田忠義

    ○市田忠義君 結局、過去も今後もそういう方向で行くということがレール敷かれているんですよ。二国間の協議で決まると環境大臣はおっしゃったけれども、やっぱり相変わらずこういう方向なんですよ。  それで、技術会議の計画では、海外移転を進めるためにODAを通じて促進する、また、国際協力機構、JICAなどの海外投融資、国際協力銀行、JBICなどの公的金融による支援を活用していくとされています。政府の対策計画案でも、国際協力銀行、JBICなどと連携したJCM特別金融スキームの活用等を行うと、これは明記されています。  これはまさに高効率火力発電原子力発電などの海外移転プロジェクトの実施に向けて、JICAなどの支援を受けてその実施によるクレジットを我が国の削減目標の達成に活用しようと、それ以外に受け取れないです。大臣、認識どうですか。
  135. 丸川珠代

    国務大臣(丸川珠代君) 温室効果ガスの排出削減に資する技術をどのように移転していくかということについては、各国のそれぞれの状況に応じてということが大前提になろうかと思います。加えて、国際的な理解が得られるかどうかということも考慮した上で、その国と向き合って、一体どんな手法が一番望ましいかという議論がなされるべきものであると思います。  少なくとも現時点では、JCMとして実施している石炭火力発電、また原子力発電の具体的な事業はなく、また今後も予定しているものはございません。
  136. 市田忠義

    ○市田忠義君 現時点では考えていないとおっしゃる。ごまかしたら駄目だと思うんですよ。対策計画案、政府の、まだ閣議決定はされていないけれども、対策計画案では環境エネルギー技術革新計画を踏まえつつ開発、実証を進めると明記されているんですよ。その計画では、高効率火力発電原子力発電などを海外移転するためJICA等の支援を行うと、これ明記されているんです。だからさっき確認したんですよ。私が勝手に言っているんじゃなくて、事実としてお認めになりました。対策計画案の二国間クレジット制度の位置付けも全く同じなんですよね。高効率火力発電原子力発電が含まれていることはもう明らかで、これは私、到底容認できないと。  福島原発事故の原因解明もされていないまま、事故の収束も見えていないのに、原発を国際協力として推進すると。建設をしたら四十年間稼働して大量の温室効果ガスを排出し続ける石炭火力発電を国際貢献として推進することになる。これは私、パリ協定の今世紀後半には温室効果ガスの排出実質ゼロと、これ日本合意してきたわけですよ、この合意に相反するものだと、そう考えますが、大臣はいかがですか。
  137. 丸川珠代

    国務大臣(丸川珠代君) パリ協定は、世界全体で全ての国が参加して、それぞれの環境に応じて自らの目標を立て、そしてそれを五年ごとに前進をさせていくというものであります。お互いにどのような努力をしているかを透明性を持って見合いながら削減努力を進めていくわけでありますので、当然のことながら、どのような支援をし、また技術移転をしていくかということについても、お互いにそれを世界で見合いながら進んでいくわけでありまして、私どもの技術移転もまた世界での理解を得ながら進んでいくべきものと考えております。
  138. 市田忠義

    ○市田忠義君 先ほどは、途上国には石炭火力を要望するところ、選択するところもあるだとか、国際的な協力関係で話合いの中で決まるんだと。国際協力と言いながら実際は国益優先、企業利益優先の姿勢で、私は、パリ協定にも相反するもので到底容認できないと。  まだまだ追及したいことはありますが、二回目に譲って、時間が来ましたので今日は終わります。
  139. 山口和之

    ○山口和之君 日本を元気にする会・無所属会の山口でございます。よろしくお願いいたします。  まず初めに、大臣にお伺いしたいと思います。  日本の約束草案、二〇三〇年に二〇一三年度比マイナス二六%で作成した考え方、根拠について伺いたいと思います。また、他の先進国と比較して削減に貢献する内容となっているのか、ジャパンブランド、トップランナーにふさわしい値なのか、イメージがよく見えないところがありますので、お答え願いたいと思います。
  140. 丸川珠代

    国務大臣(丸川珠代君) ありがとうございます。  昨年七月に国連に提出をいたしました日本の約束草案は、COP21に向けて国際的に遜色のない野心的なものとすると同時に、エネルギーミックスと整合的なものとなるよう裏付けがある対策、施策や技術の積み上げによる実現可能なものとすることが重要であるという考え方の下で、中環審、産構審の合同専門家会合での御議論も踏まえて策定されたものです。我が国の目標には裏付けがあるということがまず重要なポイントだと思います。  そして、他の先進国の目標と比較をする上においては、単に削減量あるいは削減率だけではなくて、人口一人当たりの排出量はどうか、あるいはGDP当たり排出量はどうかといった様々な指標を総合的に勘案することが必要であります。  我が国は、現在、GDP当たりの排出量また一人当たり排出量共に先進国の中では最高水準にあります。このことを踏まえて、我が国の削減目標はそれらを更に改善していくものであって、他国に比べても野心的なものであると考えております。
  141. 山口和之

    ○山口和之君 ありがとうございます。  約束草案では、昨年の長期エネルギー需給見通しとしてセットになっている二〇三〇年の電源構成で原発が二〇%から二二%ということになっております。これは本当に現実的なのか、あえて大臣に伺いたいと思います。よろしくお願いします。
  142. 丸川珠代

    国務大臣(丸川珠代君) 原子力利用に係る安全規制について、三条委員会である原子力規制委員会が環境省の外局として設置をされて独立して業務を行っています。そのことの重要性に鑑みまして、原子力発電の将来の稼働状況等について予断を与える発言は差し控えさせていただきたいと思います。
  143. 山口和之

    ○山口和之君 規制委員会を抱えているから答弁できないということですが、規制委員会を環境省に置いていること自体にもしかしたら問題があるのではないかと感じます。  一昨年の大飯原発差止め請求事件での福井地裁判決にいわく、福島原発事故は我が国始まって以来の最大の公害、環境汚染であると。最大の公害、環境汚染を起こすリスクに対して環境大臣が発言できないというのはやはり問題があるのではないかと思います。  資源エネルギー庁によると、約三十基ぐらいの原発が八〇%の稼働率で動いて電源の二〇%が達成されるということでした。国民の多数の納得ができていない、再稼働に反対している中で、四十年を超える老朽原発を含めて三十基も動くようになるとはとても思えない、しかも八〇%で稼働すると思えないというふうに考えると、膨大なリスクを持つトイレのないマンションに頼るレベルでは、世界のイノベーションリーダーにはならないのではないかと思います。  大臣はどう考えるかお聞きしたいところですけれども、ここは答えられないということですので、提言させていただきたいと思います。  CO2排出量では二割にすぎない家庭部門でマイナス四〇%を求めています。半分程度を占める産業部門ではなぜマイナス六・六%にとどめているのか、お伺いしたいと思います。
  144. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 我が国の二〇一三年度のエネルギー起源CO2排出量は、家庭部門がおよそ一六%、そして産業部門がおよそ三五%を占めております。二〇三〇年の各部門の排出量の目安は、このような現在の排出量の状況や、産業部門が一九九〇年以降およそ一五%排出を減らしてきている一方で、家庭・業務部門はこれまで大幅に増加をしてきております。こうした状況を踏まえて決めているものであります。しかも、家庭部門の四割削減のうちの二六%は電力部門の排出係数の改善努力によるものでありまして、産業界を保護して国民だけに負担を強いるということでは決してないという認識でございます。  産業部門については、削減率で見れば比較的小さいのですが、我が国のエネルギー起源CO2排出量のおよそ三五%を占めているということですので、今後も着実に排出削減を進める必要がございます。ですので、現在策定作業中の地球温暖化対策計画では、産業界による自主的取組として個別の業種ごとに低炭素社会実行計画を策定していただいて、そして温室効果ガス排出削減の目標を定めて、利用可能な最善の技術の最大限の導入を始めとする具体的な対策の実施を促すことにしております。
  145. 山口和之

    ○山口和之君 最近増加傾向である家庭や業務部門、つまり民生分野で思い切って削減していくことは確かに重要だと思います。そのことを否定するわけではないんですけれども、産業の六・六%減というのは本気で削減する気があるのかというところに少しやっぱり疑問が湧きます。本当に雑巾を絞って乾き切っているのかといえば、そういうふうにも捉えられないところもあるのではないかと思っています。家庭に思い切った削減をお願いする機運を高めるとするならば、こちらの方もしっかり削減していくことをしなければ、機運に水を差すようなことが起きるのではないかと思っています。  マイナス二六%を産業、運輸、業務、家庭などの部門の要素に分けると、それぞれ何%ということになるのか、お伺いしたいと思います。
  146. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 二〇三〇年度の二六%削減目標のうち、エネルギー起源のCO2の削減がそのうちの二一・九%を占めてございます。そして、さらに、その二一・九%を今先生御指摘のように部門別で分けますと、産業部門では二・〇%、業務その他の部門では七・九%、家庭部門では五・六%、運輸部門では四・四%、そしてエネルギー転換部門で二%の削減というふうな内訳になってございます。
  147. 山口和之

    ○山口和之君 もう一度確認しますが、産業部門が二%、業務部門が七・九%、家庭部門が五・六%、運輸部門四・四%、エネルギー転換部門が二%というふうになると、やはり排出量から比べて、産業部門の削減は少な過ぎるのではないかというやっぱり印象になります。  削減寄与度に直すと、業務が三〇%、家庭が二二%、運輸が一七%と来て、産業はたったの七・七%、家庭の三分の一にしかならないというふうに考えます。これで国民に四割削減をみんなで機運を盛り上げてやっていきましょうというふうにするとしても、なかなか乗ってこないことも考えられるのではないかと思いますが、もう一度大臣に伺いたいと思います。
  148. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 国民の皆様にといったときに、それは日々の生活の中での選択はもちろんですけれども、ビジネスの場面においてどのような選択をしていただくか、個々人の御事業の中で設備投資をしていただくときにどのような選択をしていただくかということも非常に重要な観点かと思います。御自分の事業が持続可能なものであるためにと考えたときに、長い目で見て、費用対効果で考えたときにはCO2対策をしておくべきだというような意識を持っていただけるような国民運動ができたら、それは我々にとっても大きな成功ではないかと思っておりますので、引き続き努力をしてまいりたいと思います。
  149. 山口和之

    ○山口和之君 繰り返しますけれども、家庭部門の思い切った削減を否定するものではございません。むしろ思い切ったキャンペーンをやって、更にインセンティブも付けて削減に取り組むべきだとは思います。そういうことによって産業も発展して、大きなイノベーションにつながってくるとも思っています。この二六%の内訳については、やはりちょっと数字的にどうかなというふうに思いますし、大きなイノベーションを考えていく上でもいろんな対策があるのではないかなと。電源の二二%を原発で賄う前提もやはり納得できないところであります。しかし、既に国際約束をして帰ってきたわけですから、そのことを保留しながら質問を続けたいと思います。  個々の対策、単独の寄与分を切り分けることは困難だということは承知しておりますけれども、家庭・業務部門において四割削減の中身がイメージできるように主な対策ごとに寄与度を示してほしいと思いますが、いかがでしょうか。
  150. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 今の家庭・業務部門の四割削減の内訳をということでございます。  まず、家庭部門で申し上げますと、電力の排出係数の改善によって二六%分をカウントしておりまして、いわゆる省エネ対策等におきましては一四%分をお願いをしたいというふうに考えてございます。  そして、実際、家庭・業務部門について、最終エネルギー消費の削減という形での省エネについては二千三百八十七万キロリットル、重油換算でございますけれども、そういった省エネをお願いすることにしておりまして、この内訳でございますが、更にブレークダウンをしてしまいますと、例えば住宅の新築あるいは建築物における省エネ基準適合の推進という形での省エネ改修等々で約三〇%、そしてLEDとか有機ELなどの高効率照明を入れていただくところで一八%、そしてHEMSとかBEMSといったような省エネ、エネルギー管理で一七・三%、またトップランナー制度等による機器の省エネ性能の向上で一七・三%、そしてエネルギー効率の高い給湯器を入れていただくので一三・八%、大体これぐらいで九割を超えるものをカバーしているというふうに考えてございます。
  151. 山口和之

    ○山口和之君 今答弁いただいた内容は後で資料としていただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。  四割削減のイメージが大分分かってきましたけれども、特に家庭部門の削減においては、国民運動やライフスタイルの転換といった精神論、気合だけではやっぱり不十分です。いかにインセンティブを効果的に付けるかということが重要だと思います。目先のお金と長期的に考えたときに、買い換えましょうといってもなかなか大変なことがありますので、それについてどのように考えますか、参考人の方にお伺いしたいと思います。通告していませんがよろしくお願いします。いかにインセンティブを効果的に付けていくかに懸かっていると思うんですけれども、そこについてどのような考えがあるか。
  152. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 申し訳ございませんでした。インセンティブの話については、本当に身近な取組に移していただくためには大変重要なことだと考えておりまして、実際にいろんな財政支援等をさせていただくということはおいておいて、それ以外に、実はLEDに替えたらこれだけ得するんですよと、あるいは九か月でペイしますよとか、電気の消費量半分になりますよとか、あるいは冷蔵庫でありますとか空調を替えてもこんな動きがありますとか、特に費用的には結構まとまったお金が必要な断熱とかリフォームなんかでは、それに燃料費だけじゃなくて、例えばヒートショックがなくなって非常に快適な住まいになります、あるいは騒音が、非常に音が静かな住宅になるといったようなことについてもしっかりと御説明して、御理解を賜りながら協力を求めてまいりたいというふうに考えております。
  153. 山口和之

    ○山口和之君 突然で申し訳ないですけれども、ありがとうございました。ただ、目先のお金であったり、急に出すというとなかなかできない、ローンと同じような考え方でいくと、長期掛かっても、少しお金が掛かっても、今手持ちのお金のことを考えるとそう簡単にはいかないということなので、それを超えるようなインセンティブを是非やっていただきたいなと思います。  環境省で三月に、家庭からの二酸化炭素排出量の推計に係る実態調査の速報値を公表しましたけれども、調査の狙い及び家庭における排出削減策に参考となりそうなデータを示していただきたいと思います。
  154. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) 本年三月に、家庭からのCO2の排出実態でありますとかエネルギー消費実態を調査したものを発表をしております。これは、今後大規模に調査をするためのいわゆるはしりの調査といったような位置付けでございます。従来から、いろんな家庭の中でどういう形でエネルギーが消費されているか、あるいは家庭の住まい方、人口構成、あるいは借家とか持家という、そういったような違いによる細かなデータというのは、実は余り統計的なものはございませんでした。そういう意味で、今後こういう分野にもきめ細かな対策が必要ではないかということで調査をさせていただいているところでございます。  今回発表させていただいた調査については、現地に調査員が行っていただいた御家庭、そして電子的にお答えしていただいた家庭、それぞれ六千件ずつ程度あるのでございますが、その中で、例えば世帯人数が多くなるほど一人当たりのCO2が少ないであるとか、戸建ての四人世帯の一人当たりのCO2は単身世帯の約半分であるとか、あるいは省エネ活動を実施されているかどうかということもお聞きをしておりまして、十八の項目にわたりまして省エネ行動を取っていただいている方々では、それ以外の方々よりもCO2排出量が一〇から一五%低いといったようなデータも出てきているところでございます。  今後この対象の数をどんどん増やして大規模な形で統計を取っていくことによって、より細かな対策が設計できるのではないかというふうに期待しておるところでございます。
  155. 山口和之

    ○山口和之君 削減する側とすれば、見えやすいし分かりやすいし、家庭の中でモチベーションというのも上がってくると思います。冷蔵庫に詰め込み過ぎない、台所で使うお湯の温度を抑えるなど十八項目の省エネ対策の実施状況を尋ねたところ、八割以上の項目を実施している一戸建ての住宅の排出量は実施が二割以下の世帯に比べて三割少なかったという、家庭で四割削減していく際の参考になるかもしれないので、これは非常に大切な調査だったと思います。家庭で使用している電気機器の使用年数なども調査しているということですので、それとCO2の削減量の相関関係も今後明らかになってほしいと思いますし、そのメリットを更にプラスアルファにするような支援をしていただければと思います。  最後に、今回の改正は、中期的には二〇三〇年の約束の実現のためなんでしょうが、その先の道筋は、二〇五〇年の世界半減、先進国全体八割減の目標につながっていなければなりません。そういう厳しい道のりのはずですけれども、改正案は先を見据えた本格的な改正とはなっていないようなイメージがあるんですが、大臣はどういうふうに捉えていらっしゃいますでしょうか。
  156. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 今回の法改正は、普及啓発、国際協力、そして地域における対策を強化するということで、長期大幅削減に向けた出発点であるという認識をしております。  二〇三〇年約束を実現するためにも、我々は今まさに地球温暖化対策計画をこれから正式に決めさせていただくわけでございますけれども、その中で、国民の皆様に意識を変えて取り組んでいただかなければいけないことが多くございます。ですので、まずその目標をクリアするためのスタート地点としてこの法律の改正がございまして、更に言うと、二〇五〇年八〇%というのは、この目標に向かっていくためには、これまでの従来の取組の延長では実現が困難であると認識をしております。  これまでの取組の延長ではないというとどういうことになるかといいますと、イノベーションが必要であります。このイノベーションは、科学技術におけるイノベーションはもちろんのことでありますが、私たちの社会構造のイノベーションが必要だという御提言を私の長期戦略懇談会からもいただいております。ライフスタイルの変革、消費行動の変革など、構造そのものが地球温暖化対策に対して良い結果をもたらすような変革を起こさなければならないと。恐らくそうした変革は、我が国が抱えている人口減少やあるいは地域を活性化していかなければならないといった課題に対しても同時に解決をもたらすものではないかという見通しもいただいておるところでございます。  ですので、二〇五〇年八〇%削減というところに向かっていく上においては、これから、今度は長期低炭素ビジョンというものに対して検討を、つまり、長期的な我々の行動はどうあるべきかというものを作っていくということに取り組んでまいりたいと思っておりますので、どうぞまた御指導よろしくお願いいたします。
  157. 山口和之

    ○山口和之君 ありがとうございます。  五年ごとの削減目標の提出、更新を考えて出し惜しみをしているということではないと思いますが、大型炭素税あるいは温暖化対策税の抜本強化、それから、さらには排出権取引など、課題は山積していると思います。大臣の方向性や決意、思いがいま一つ伝わらないところが非常に残念と思います。八割減を見据えると、環境エネルギー分野の大イノベーションが欠かせないところでありますし、改正案にはその辺りの強化策も、先のことでしょうけれども、見当たらないと。  これについてはこれ以降質問していきたいと思いますけれども、原発に頼らない、東日本大震災のときに日本中が節電の思いで動いた実績があります。みんなで力を合わせることによって可能なことはたくさんあると思いますので、原発に頼らない大イノベーションも視野に入れて、是非とも検討していただきたいと思います。  これで質問を終わります。ありがとうございました。
  158. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。  質問の通告の順番を変えさせていただきます。二番目のクールチョイスの質問から始めていきたいと思っております。  二〇一五年のCOP21、パリ協定の合意を受けて、我が国もより一層の地球温暖化対策の推進が必要な状況であります。本法案の柱の一つは、国民運動の強化と伺っております。クールビズは、当時の環境省の提唱によりサラリーマン層に一気に広まり、かなりうまくいった運動だったかと思っております。  一方で、クールチョイス、昨年の七月から始めているということでありますが、もちろんまだ昨年始めたばかりであります、しかし、クールビズに比べて勢いがちょっと足りないのではないかといったお声も聞いております。  そこで、まず、クールチョイスは広がりを見せているのか否かという環境省の御見解と併せまして、今回の法改正を受けてクールチョイスをどのように広げていくおつもりなのか、見解を伺いたいと思います。
  159. 鬼木誠

    ○大臣政務官(鬼木誠君) お答えいたします。  クールビズは平成十七年度にスタートいたしました。十年以上を経て、今や多くの方々の理解を得て、着実に効果を上げていると考えております。先生の御指摘のとおり、成功事例の一つと考えております。  昨年七月に開始した国民運動クールチョイスについても、定着するにはある程度時間を要すると考えております。クールビズのように定着するまで腰を据え、取り組んでいく考えでございます。  今回の法改正により、地球温暖化対策計画に定める事項として普及啓発を法律上明記し、これを強化するとの国の方針をはっきり示した上で、今後取組を更に強化してまいります。具体的には、クールチョイスを推進するため、総理の指示を受け環境大臣がチーム長となり、経済界、地方自治体などをメンバーとしたクールチョイス推進チームを設置いたします。その中で、LED照明や省エネ家電、エコカー、省エネ住宅といった分野ごとに関連する民間企業等と連携して、生活コストの低減や快適で健康的な暮らし等のメリットを国民に分かりやすく伝え、クールチョイスを具体的な行動に結び付けてまいります。さらに、クールビズのように様々な普及啓発の手法を検討し、実施してまいります。  こうした取組を積み重ね、クールチョイスを更に広めていきたいと考えておりますので、渡辺委員の御協力も、またお力をお借りしたいと思います。よろしくお願いします。  以上です。
  160. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 御答弁いただきました。クールチョイスは、確かにクールビズと比べて実際に目に見えにくいものでありますので、なかなか難しいところはあるとは思いますが、是非クールビズでの成功例、ノウハウなどを活用して広めていただきたいと思っております。  それでは、次の質問に入らせていただきます。  我が国の二六%削減目標達成には民生部門で四割削減しなければならないと伺っております。民生部門四割削減と言われると、人によっては非常にハードルが高く感じられる、本当にできるのかといった印象を持つ国民の方もいらっしゃるのではないかと思います。  そこで伺いますが、民生部門四割削減をどのように達成しようとしているのか、環境省の御見解を伺いたいと思います。
  161. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) お答え申し上げます。  例えば、家庭部門での四割の削減でございますけれども、電力会社によります電力排出係数改善の取組で二六%相当を計画しておりまして、家庭側での省エネ努力については一四%分をお願いをしたいと考えてございます。  そして、その実現のための対策でございますが、まず、三割の住宅で窓の断熱化等を実施していくということ、そしてこれは二〇三〇年度までということでございますけれども、LED等の高効率照明をこれは一〇〇%ストックで導入をするということ、そして省エネ型製品への買換え促進等をお願いするといったような対策の導入が必要であると考えてございます。  これらの対策を実施する上で、例えば省エネ法に基づきます家電、あるいは家電の製品の省エネ性能の向上、あるいは住宅等の規制を導入をする、現在、建築物に入っておりますけれども、これを対象の拡大をしていくといったようなこと、省エネ住宅や省エネリフォームへの減税等の税制の措置、家庭エコ診断等の支援といったようなことを実施することに加えて、先ほど来御指摘をいただいております今回の法改正によって強化をいたします普及啓発等を効果的に実施することでこの一四%相当の省エネ分の達成を推進していきたいというふうに考えておるところでございます。
  162. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 是非達成に向けて御尽力いただきたいと思っております。  減税措置など、いろいろな省エネにインセンティブがあるというのは私分かっているのですが、結構、民間の方々知らない方もいらっしゃるので、是非周知徹底にも努めていただきたいと思っております。  今回の改正案には地域における対策の強化も盛り込まれています。今回、都市機能の集約、いわゆるコンパクトシティー化が法律に規定されております。自治体の中でも関係する取組がいろいろあるとは思いますが、今回の改正を契機として都市機能の集約をどのように進めていこうとお考えなのか、環境省の御見解を伺います。
  163. 三好信俊

    ○政府参考人(三好信俊君) お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、今般の温対法の改正案には、地方公共団体実行計画における地域環境の整備及び改善に関する記載事項の例示といたしまして、都市機能の集約、いわゆるコンパクトシティー化の促進を規定をさせていただいているところでございます。  これは、公共施設を始めといたしまして、住民が社会生活を営むために必要な都市機能につきまして、集約を促進する取組が温室効果ガスの排出の抑制等に資するという観点から適切な場合があれば、これを実行計画に記載していただくという趣旨でございます。  環境省といたしましては、今年度に地方公共団体向けの計画策定マニュアルを今般の法改正を受けまして全面的に改定する予定でございます。その際には、都市機能の集約に関わります施策につきましても、全国での優良事例を踏まえまして効果的な取組方法などを盛り込みまして、全国の地方公共団体に発信していきたいというふうに考えているところでございます。  また、地方公共団体が庁舎などの公共施設に省エネルギー設備を導入する際に補助を行う地方公共団体カーボン・マネジメント強化事業という予算事業を今年度から開始をしているところでございます。この予算事業の中で、例えば公共施設の集約化と併せてコンパクトシティー化の促進を図ろうとする先進的な取組につきましては、積極的に採択し、支援をしていくことを考えているところでございます。  加えまして、都市計画法でございますとか都市低炭素の促進に関する法律を所管いたします国土交通省と適切な連携を図りまして、都市機能の集約に効果的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
  164. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 都市機能の集約、これ私の地元でも活発な議論がなされておりますが、都市機能の集約、またカーボンマネジメントといった周辺の施策と一丸となって、是非コンパクトシティーと一体となって推し進めていただきたいなと思っております。  地域における対策の強化のため、複数の地方公共団体が実行計画を共同で策定する旨を法律で規定をすることになりまして、バイオマス発電など、広域的に連携した取組を今回促進するとしたことは評価ができるのではないかと思っています。  しかし一方で、実際に自治体が取り組むには当然財源が必要となるわけでありまして、法律を改正して、あとは自治体の皆さんで頑張ってくださいというのであると、財政状況の厳しい自治体にはなかなかこれは難しい問題ではないのかなと思っております。そこで、積極的に温暖化対策に取り組む自治体に対し、資金支援など、どのように考えておられるのか、環境省に伺いたいと思います。
  165. 三好信俊

    ○政府参考人(三好信俊君) お答え申し上げます。  御指摘いただきましたとおり、今回の改正案におきまして複数の地方公共団体が地方公共団体実行計画を共同で作成することができる旨を規定することとさせていただいております。これによりまして、バイオマス発電などに関わります広域的連携による取組が関係地方公共団体の計画に体系的に位置付けられることによりまして、より持続的、戦略的なものとなることを促していきたいというふうに考えているところでございます。  先生の御指摘の資金的な支援の点でございますけれども、環境省といたしましては、地方公共団体が地産地消の形で再生可能エネルギーを導入する場合に、その事業化に向けた検討や設備導入に対する補助を行う再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業という事業を今年度から開始をさせていただいているところでございます。この予算事業の中で、複数地方公共団体の連携による再生可能エネルギー導入案件につきましても、モデル性と費用効果の高い優良なものを積極的に採択をし、支援をしていきたいというふうに考えているところでございます。
  166. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 バイオマス発電を始め再生可能エネルギー、大変関心のあるところであると思っておりますし、また地産地消についてもやはり同様に地方では今闊達な議論がなされていると思います。しっかりと環境省におかれましては普及に御尽力いただきたいなと思っております。  では、次の質問に入りたいと思います。  今回の法改正には国際協力の強化も盛り込まれています。その中心となるのが二国間クレジット制度であります。我が国の優れた環境技術を応用しつつ、地球規模での削減を実現し、我が国の貢献分に応じた削減量を我が国の削減としてカウントする二国間クレジットは積極的に進めていく必要があると考えております。しかし一方で、地球温暖化対策計画案においては五千万トンから一億トンのクレジット取得を目指すと書かれていますが、今のペースでやっておりますとクレジットの取得がどのぐらいできるのかというのが少し疑問に思っております。  今後どのぐらいの量のクレジット量を確保していくお考えなのか、環境省の御見解又は戦略などを伺いたいと思います。
  167. 梶原成元

    ○政府参考人(梶原成元君) JCMにつきましては、先生御指摘のように、世界全体での温室効果ガスの排出削減を進めていく上で非常に重要な施策として位置付けておりまして、政府の事業といたしましては、二〇三〇年度までの累積で五千万から一億トンの排出削減を見込んでいるところでございます。これまで、十六のパートナー国がございますけれども、その案件の発掘調査や具体的な事業ということの実施をしておりまして、現在のところ十四か国で約七十件のプロジェクトを実施しているということでございます。この七十件のプロジェクトではまだ二〇三〇年度までの累積の排出削減量は三百万トン程度でございます。  今後、パートナー国と我が国、両方でございますけれども、それと実際にその事業に関わります事業者も入れまして、制度の活用の習熟というものによって事業の実施が迅速化をしていく必要があると。そしてまた、実際に資金支援事業を行っているんですが、その執行につきましても効率的にやっていく必要がある。そして、JCMのプロジェクトの実施において民間資金を更に活用していくといったようなことを進めることによりまして、プロジェクトの形成そしてその実施をスムーズにしていくということを努めていきたいと思っております。そのような努力を通じて温対計画案で考えております数字の達成に努めてまいりたいというふうに考えております。
  168. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 民間資金などを上手に活用していただいて計画を進めていただきたいなと思います。  今回の改正案でありますが、温室効果ガスの長期的な大幅削減に向けてもう少し踏み込むべきではないのかといった見解もあります。地球温暖化対策計画案において二〇五〇年八〇%削減を目指すと書かれておりますが、この二〇五〇年八〇%削減を目指して効果的に対策を打っていく必要があるのではないかと考えております。長期目標の達成に向けて環境省はどのように取り組んでいこうとお考えなのか、大臣の御見解を伺いたいと思います。
  169. 丸川珠代

    ○国務大臣(丸川珠代君) 二〇五〇年八〇%削減に向けた大幅な排出削減は、これまでの取組の延長では実現することが困難です。科学技術のイノベーションとともに社会構造のイノベーションを進めていくことが大変重要でございまして、これらをどのように進めていくかということについては長期的かつ戦略的に取り組んでいかなければならないと考えております。革新的技術の研究開発に、あるいはその普及については最大限に追求していくという姿勢が必要です。  加えて、国内の投資についても、グリーン化を進め、あるいは国際競争力を高める場面においても温暖化対策ということを念頭に置いて進んでいくことが必要であろうと思います。  加えて、パリ協定が実施をされていくに当たっては、世界的に低炭素化あるいは脱炭素化を目指す大きな市場、世界的な市場ができるということになりますので、こうした視点を持って民間の皆様にもお取り組みいただくことが重要だと考えております。  そして、何よりも国民の皆様の中にある知恵を広くいただいていくこと、先ほど家庭でのお取組という話もございましたけれども、家庭において、あるいは業務部門において国民の皆様に広く知恵を求めながら取り組んでいくことが重要であると考えております。  環境省としては、社会構造やライフスタイルの変革などを含めた目指すべき社会の絵姿を示すために、長期低炭素ビジョンの検討に着手をしたいと考えております。
  170. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 大臣御指摘のとおり、技術革新だけではなくて社会構造のイノベーション、なかなか困難が伴うかとは思いますが、そういった社会構造のイノベーションや国内の投資、そして、国民の皆様が低炭素化又はそういった省エネの意識を持って今後推し進めていただけるようにお願い申し上げまして、少し時間は余っておりますが、私の質問を終えたいと思います。  ありがとうございます。
  171. 磯崎仁彦

    ○委員長(磯崎仁彦君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後二時五分散会