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2016-03-16 第190回国会 参議院 厚生労働委員会 5号 公式Web版

  1. 平成二十八年三月十六日(水曜日)    午後一時三十一分開会     ─────────────    委員の異動  三月十五日     辞任         補欠選任      牧山ひろえ君     石橋 通宏君  三月十六日     辞任         補欠選任      井原  巧君     木村 義雄君      小西 洋之君     田城  郁君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長        三原じゅん子君     理 事                 島村  大君                 高階恵美子君                 羽生田 俊君                 津田弥太郎君                佐々木さやか君     委 員                 赤石 清美君                 有村 治子君                 石井みどり君                 太田 房江君                 木村 義雄君                 武見 敬三君                 藤井 基之君                 古川 俊治君                 足立 信也君                 石橋 通宏君                 小西 洋之君                 田城  郁君                 西村まさみ君                 森本 真治君                 長沢 広明君                 小池  晃君                 東   徹君                 川田 龍平君                 福島みずほ君                薬師寺みちよ君    事務局側        常任委員会専門        員        小林  仁君    参考人        全国社会福祉法        人経営者協議会        副会長      武居  敏君        江別市長     三好  昇君        公益社団法人日        本介護福祉士会        副会長      内田千惠子君        障害者の生活と        権利を守る全国        連絡協議会事務        局次長      家平  悟君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○社会福祉法等の一部を改正する法律案(第百八  十九回国会内閣提出、衆議院送付)(継続案件  )     ─────────────
  2. 三原じゅん子

    ○委員長(三原じゅん子君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、牧山ひろえ君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君が選任されました。  また、本日、井原巧君が委員を辞任され、その補欠として木村義雄君が選任されました。     ─────────────
  3. 三原じゅん子

    ○委員長(三原じゅん子君) 社会福祉法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。  御出席をいただいております参考人は、全国社会福祉法人経営者協議会副会長武居敏君、江別市長三好昇君、公益社団法人日本介護福祉士会副会長内田千惠子君及び障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会事務局次長家平悟君でございます。  この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。  本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。  参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。  次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。  なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。  それでは、まず武居参考人にお願いいたします。武居参考人。
  4. 武居敏

    ○参考人(武居敏君) 私は、社会福祉法人の全国組織であります全国社会福祉法人経営者協議会の副会長をいたしております武居でございます。  本日は、このような機会をいただきまして、誠にありがとうございます。  全国社会福祉法人経営者協議会、業界内では省略して全国経営協というふうに呼んでおりますが、全国の社会福祉法人の中で約七千二百の社会福祉法人の経営者が加盟する組織でございます。その社会福祉法人の経営者組織の立場から、今回の法改正案、特に社会福祉法人制度の見直しについて発言させていただきたいと思います。  まず、全体を通して申しますと、この改正の内容を前向きに捉えており、真の公益法人としての役割が果たせるようにしていきたいと考えております。そして、改めて国民の皆様に社会福祉法人というものを知っていただき、社会福祉法人が国民の皆様にとって必要なものであるという認識を深めていただく良い機会になるように努力していきたいと考えております。  以下、法案の内容について四点意見を述べさせていただきたいと思います。  まず第一点目でありますが、法人組織のガバナンスの強化についてでございます。  社会福祉法人は、設立以来、その運営について、担当する行政の監査を受けてその適正性を担保してまいりました。一方、社会福祉事業の主たる民間事業者として自律的な経営を目指してまいりました。そのような中で、近年、社会福祉法人の一部の心ない法人による不祥事を契機にいたしまして、社会福祉法人に対する批判的なマスコミの報道等がございました。指摘された内容は真摯に受け止め、正すべきところは正していかなければなりません。  一方で、報道された不祥事は全国の約二万の法人のほんの一部の法人の問題でございまして、それを繰り返し報道し、社会福祉法人に対する誤った認識を植え付けられてしまったのではないかと、日頃適正に、しかも献身的に事業を行っております大多数の法人にとっては大変腹立たしい思いもしたところもございます。  こうしたあらぬ批判を受けないためにも、ガバナンスを強化する法人組織の見直しは必要であるというふうに考えております。全ての社会福祉法人が自律的な経営組織となるために、法人組織の各機関を適切に働かせて適正な経営を行うことが必要であると考えております。ただし、一定の小規模の法人もございますので、支援の方法や猶予が必要ではないかと考えております。  二つ目は、財務規律の強化についてでございます。  数年前から、社会福祉法人には多額な内部留保があるという御指摘がございました。内部留保については明確な定義がないままに、表面的な金額の多寡だけが独り歩きをしたという感じがございます。財務諸表をどう読むかというような違いが、多額なというような誤解を生じたものではないかと考えております。そこで、今改正で適正な財務規律が確保されるような整理をした上で、いわゆる内部留保の定義を明確にすることは是非とも必要なことだと考えます。  この件につきましては、法人の資産から現在使用している施設など、建物の再生産費用など事業を継続していくのに必要な資産を計算するというようなルールが示されております。そして、もし残る資産がございますれば、それは社会福祉法人の本来業務である福祉サービスに再投下をするということを明確にするような内容になっておるところでございます。これらの具体的な取組については、法人が所在をします地域の実情など違いがございますので、そういうものに即した実践になるよう、各法人の主体性や自律性が損なわれないようにすべきではないかと考えております。  三つ目、経営情報の公開についてでございます。  今まで私たち社会福祉法人は、サービスの提供場面でこれを利用する方やその関係者の皆様に対してサービスの内容を十分説明するということを行ってまいりました。しかしながら、財務状況等を広く知っていただくような努力は不足していたものと反省をしております。広く国民の皆様に説明責任を果たすことは当然のこととして、情報開示をし、説明責任を果たして法人のことを広く知っていただくようなことを行っていけば支援をいただけるようになるのではないかというふうに思っております。  ここまで御説明をいたしました三つのことを進めていく場合に、法人としての事務負担等も増えるわけでございまして、できるだけ事務を簡素化するとともに、法人本部の機能の強化や事務的な能力の向上、それらのための資金的な裏付けなどについても更に詰めていく必要があるのではないかと考えております。  四つ目でございますが、地域における公益的な取組についてであります。  かつて、志の高い社会福祉法人の先輩たちが日々の地道な実践の中から制度がない中で新たなニーズを見付け、それに対応するような福祉サービスを行ってきました。そして、それらが公的な制度として位置付けられ、全国に広がっていくというような経緯があったと思います。在宅福祉サービスや特別養護老人ホームなどがその例であります。  近年、新しい福祉課題が生まれておりますが、どうも社会福祉法人はそれらの対応に消極的ではないかという批判も聞こえてまいります。全国の大多数の社会福祉法人においては、通常の社会福祉事業に加えまして、今法案に明文化されております地域における公益的な取組という新しい福祉課題に対応するような努力を大なり小なり行ってきたという実態がございます。しかしながら、特別アピールすることもなく、つつましく実施してきたという実感がございます。  そのため、残念ながら国民の皆様には十分知られていないのではないかと思います。例えば、特別養護老人ホームにおける低所得者に対する利用料の軽減、大阪の生活レスキュー事業に代表されるような生計困難者に対する複数の社会福祉法人による支援の活動、その他、保育園での地域の子育て支援活動や児童養護施設等が行う施設退所者のための自立支援の援助、介護保険制度以外で行っている生活支援サービスなどでございます。  私どもとしましては、今改正を機に、地域社会の関係の在り方も考えまして、今後、社会福祉の主たる担い手としての役割を果たしていくという決意とともに、それぞれの社会福祉法人が広く地域社会に向けて自らの実践を発信していく必要があると考えております。  なお、例えば都市部などで必要がない福祉サービスであっても、山間地では必要とされるというようなものもございます。法案の二十四条の二項の地域における公益的な取組の責務についても、サービス事業所のある地域との関係性やその地域性を考慮できるような制度にしていただきたいと思います。そして、個々の法人の創意工夫が生かされるようなことを期待したいと思います。社会福祉法人がそれぞれの地域に関わり、その関係の中で地域に必要な取組を進めていけば、地域の方々、つまりは国民の方々の社会福祉法人に対する理解も深まっていくものと考えております。  また、行政の指導といたしまして、措置の時代においては、本業たる社会福祉事業以外の仕事をしてはいけないでありますとか、運営費もちゃんと使い切ってしまいなさいというような指導や監督が長く続いてまいりました。今改正を機に、行政、所轄庁においても、ガバナンスが整った法人が自律的に行う地域のニーズに対応するような取組を妨げることなく、是非後押しをするような姿勢になっていただきたいというふうに思っております。  さらに、人員配置の問題や施設設備基準、運営費等の取扱いについてもまだ検討を要するところがあるのではないかというふうに思っております。  さて、私たち社会福祉法人経営者協議会は、施設種別の全国の組織の方々にも協力をお願いをしまして、昨年末から三か月を掛けて、四十七都道府県で、会員のみならず全ての社会福祉法人の役職員を対象にいたしまして、法改正の背景と法案の概要の説明会を行ってまいりました。制度改正に向けて各々の社会福祉法人が適切な準備をしてもらうためのものでございます。三か月間行って、全国で延べ八千五百人余の方々の参加をいただきました。様々な質問もございましたが、それだけ関心も高く、おおむね前向きに取り組んでいただこうとしていることが伝わってまいりました。来年度もこのような説明を重ねていきたいと考えています。  今回の改正を機に、私たち社会福祉法人は、改めて襟を正すとともに、地域社会の福祉の拠点となるべく努力をしてまいります。そして、そのように我が国の福祉サービスに前向きに取り組んでいる法人がしっかりと生かされ、支持されるような制度にしていただきたいとお願いをするものであります。  以上でございます。
  5. 三原じゅん子

    ○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。  次に、三好参考人にお願いいたします。三好参考人。
  6. 三好昇

    ○参考人(三好昇君) ただいま御紹介賜りました北海道江別市の市長の三好でございます。  本日は、皆様の御配慮によりまして発言する機会をいただきましたこと、誠にありがとうございます。  福祉サービスを受ける市民の立場と、法人を監査、指導する立場から発言させていただきたいと思います。私の説明が皆様方にとりまして釈迦に説法という形になろうかと思いますけれども、若干、その法人の経緯から含めてお話しさせていただきます。  社会福祉法人は、戦後の混乱期からこれまで福祉サービスの中核として各種福祉サービスの向上を目指し、様々な努力をされてこられました。しかし、近年の少子高齢化、家庭の機能の変化、経済の発展などに伴い、市民の福祉へのニーズも多様化、高度化し、その質、量共に大きく変化するとともに、そのサービスは、これまでの限られた人への給付から日常的、普遍的サービスに変化してまいりました。  その供給体制は、社会福祉法人からNPO、民間企業と多様化し、それに伴い、それまでの施設中心から利用者の意向を踏まえた在宅に移行するなど、多様なサービスの提供が進めてこられました。特に高齢者に対しましては、介護保険制度が導入され、措置制度から契約制度へと転換され、保険受給者の自己決定の下に利用することとなりました。  利用者本位への制度の転換は、利用者から安心という信頼が得られ、社会福祉法人には、これまでの行政に代わってのサービスから、自立した利用者から選ばれるサービスへと入ることとなりました。利用者から信頼を得て契約を得るためには、常に利用者と向かい合い、ニーズを把握し、時代の流れを感じ取る法人運営が求められております。行政は、利用者であります市民のニーズを把握した上で、サービスの量を確保し、必要なサービスを提供する体制が求められております。  これらの流れは介護認定者の増加によりまして一段と強くなって、その流れを敏感に感じ、ガバナンスを発揮できる法人が評価されることとなり、地方においては依然として措置制度の考えを引きずっている法人も散見され、そこの意識改革が急務となっていると考えております。  ここ数年、地方においてもグループホームやサービス付き高齢者住宅などが設置されまして、サービスの質が問われ始め、同時に、市民の選ぶ意識の高まり及び市町村を超えた各種福祉情報を求める動きは一段と強まりを見せ始めております。その思いに社会福祉法人が応える意識を持ってもらう仕組みづくり、これも大事だと考えております。  その思いの下に、二点に絞ってお話をさせていただきたいと思います。  まず一点目は、市民が利用者として自己決定のために必要な情報公開等の問題でございます。  地域主権改革に伴いまして、社会福祉法の改正により、平成二十五年四月一日から、市内に主たる事務所を置き、事業が市内の区域を越えない社会福祉法人の所轄庁が都道府県から市に移行となり、市が指導監査業務を行うこととなりました。今年で三年目を迎えますが、ほとんどの市は国の指導に基づきまして二年に一度の頻度で指導監査のスケジュールを組み実施されておりますことから、大体今年で一巡をすることとなります。  そこで、主に当市と道内の市の例を挙げまして、法人の指導監査の結果を踏まえ、そこから見えた法人の現状と課題についてお話をしたいと思います。  市内の法人数は十一法人、設立時期では古くは昭和四十三年から、サービス事業総数は九十二、最も多いのは高齢者施設の三十九の事業数でございます。  監査の指摘の主なものを申し上げますと、理事長の専決規程や、さらには議事録の記載など、定款、理事会など組織に関わる指摘と、予算上の執行など、会計上の不備の問題がほとんどでございます。これらの指摘は組織運営に関する事項と会計と大体二分するところでございます。  これらの指摘は一部の法人でございますが、必然的に起きていると考えております。そのほとんどが、過去の年次と決算等の比較をするために過去の慣例により処理されていることが原因でございます。これらのことは決して作為的ではございませんが、このような法人につきましては、やはり職員の資質向上が急務であると考えております。  その課題に対する対応といたしましては、前例踏襲にならない法令遵守の体制をつくる必要があること、情報開示等の意識を高める必要があること、内部監査の徹底等による組織内牽制の強化を図ること、特に評議員会の役割は極めて大きいものと考えております。理事、監事、職員の研修による質の向上を図ることなどでございます。多分、これらの指摘は、都道府県の指導監査時代からも指摘され続けてきたのではないかと考えております。  これらの結果からも御理解いただけると思いますが、法人としての法令遵守の思いはありますが、理事者が過去との会計等の運営比較するために前例踏襲の事務処理を求めていること、また、事務担当者も法令遵守を指摘できなかったことが課題ではないかと考えております。また、その前例踏襲は情報開示の意識を低くしておりまして、決して開示しない、利用者の要請に応えたくないということではございませんが、前例として全体を覆っている考えは、特養の待機に象徴されますように、施設側の入れてあげる、利用者からは入れてもらうとの姿勢ではないかと思っております。  しかし、一方で、利用者からの積極的な情報開示を求める動きも少ないことも事実でございまして、その意味では、利用者も法人も変わらなければならないものと考えております。情報を持っておりますのは法人ですので、まずは法人側の方から情報を発信していただければと考えております。  加えまして、社会福祉法人の社会福祉施設は地域の貴重な資源でありまして、宝でございます。透明性を高め、市民の信頼に応え得る、市民の要請に応え得る、その仕組みづくりが大事であると考えております。そのことからも、今回の改正案の中には情報公開が義務付けられましたことは極めて意義が大きいものと考えておりまして、私ども行政としては大いに期待をしているところでございます。  私から、もう一点申し上げたいと思います。  この情報開示に関連してということになりますが、これまでも国から、会計や運営に関し、統一した指標、様式により情報開示がされるよう指導されております。この情報関連開示が義務化されますと、これまで難しかった全国との比較、道内での、また、地域ごとのサービス料の比較が容易になります。選択する立場の市民からは、限られた市内の施設の比較ばかりではなく、他の地域との比較を可能にしまして、利用者の選択の幅を広げるものと考えております。また、比較される法人の運営、意識改革にも必ず結び付いていくものと思っております。  さらに、各法人の運営実績、財務等のデータは、今後の社会福祉施設の運営にとりましての財産でございます。それらを蓄積しまして次の福祉サービスに生かす、その仕組みをつくられることをお願い申し上げたいと思います。そして、私は、その役割といいますのは都道府県にあるものと考えております。  次に、指導監査をする立場として発言をいたします。  今までも申し上げましたように、第二次地方分権一括法によりまして、平成二十五年四月から社会福祉法人の認可等の権限が都道府県から一般市に譲渡され、間もなく三年の実績が出るところでございます。これまでの実績から、法人における課題は、今ほど申し上げましたように、中には過去の慣例によって誤って処理が続けられることが散見され、法人理事者と職員の意識改革、法令遵守の取組が必要なことを指摘いたしましたが、指摘する側の市の体制はどうかといいますと甚だ疑問でもございます。  市の規模も様々でございまして、例えば道内の例で申し上げますと、人口規模では、人口四千人台から十八万、これは一般市でございますが、の市がございます。四千人から一万人の市は全国的にはまれかもしれませんが、例えば人口一万の市には、法人の職員数が約六百人以上、売上げが四十五億円以上を超える社会福祉法人がございます。その市では社会福祉事業というのが、人の採用もありまして、市の主要産業となっているところでございます。その法人に何がしかの問題が生じた場合、監査をする市は専門知識を持って毅然とした姿勢で対処できるだろうか、心配のし過ぎかもしれませんが、心配しているところでございます。  現実問題としまして、人口十二万の江別市もそうでございますが、法人の指導監査、専任職員の配置は、現実問題困難でございます。どうしても兼務での対応となります。特に、法人の規模、業務の種類によっては、監査を受ける法人には会計の専門家が対応することとなります。監査をする市側は、専門職員を配置しての対応が極めて難しいことから、ここは社会福祉法人の監査でございます、基本は性善説に立っての監査と理解して対応しているところでございます。  今回の改正には、一般市の所管する社会福祉法人の指導監督の体制強化が盛り込まれております。地方の行政機関として最も苦手にしております会計の専門的分野におきまして外部監査方式を導入されたこと、長年の実績を有し専門的知識を持つ都道府県からの重層的な支援体制が盛り込まれております。市によって指導監査の方法が異なるとの指摘に応えることも可能ではないかと考えております。市としまして大変期待をしている内容となっておりますので、是非成立をお願い申し上げたいと思います。  あわせまして、ある程度の法人施設運営を抱えている市には専任の職員を是非配置できるような御支援も賜ればと考えていますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。  最後に、もう一点申し上げます。  社会福祉事業には、高齢者、障害者の入所施設のように年間の事業費が数億円の施設から、小規模授産施設や保育所のように年間事業費が二千万を切る事業所まで様々でございます。全ての法人に一律の義務を負わせることは無理と考えております。小規模法人には、市民のためにとの思いの下に、ぎりぎりの予算と体制で努力されている法人も数多くございます。新たな会計方式などの義務等につきましては、負担とならないように、運営ができなくなることも懸念されますので、是非とも実施時期を遅らせるなどの御配慮をお願い申し上げたいと思います。  私からは以上でございます。お聞きいただきまして、誠にありがとうございます。
  7. 三原じゅん子

    ○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。  次に、内田参考人にお願いいたします。内田参考人。
  8. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) ただいま御指名いただきました公益社団法人日本介護福祉士会の副会長をしております内田千惠子と申します。  本日は、参議院厚生労働委員会においてこのような発言の機会をいただきましたこと、誠に有り難く感謝申し上げます。  まず、日本介護福祉士会の紹介をさせていただきたいと思います。  日本介護福祉士会は、介護福祉士の職能団体として平成六年に設立した団体で、四十七都道府県に支部がございます。私どもは、常に新たな時代の介護ニーズに対応するため、介護福祉士の職業倫理の向上、介護に関する専門性の向上、介護福祉士の資質の向上などに努め、国民の介護サービス向上と介護福祉士の専門性や社会的評価の確立に取り組んでまいりました。  私どもの生涯研修体系として、介護福祉士初任者研修やファーストステップ研修があり、昨年機構を立ち上げました認定介護福祉士の研修をその上の研修として位置付けております。専門分野の研修としては、認知症専門研修や障害者支援のための研修を設けております。  各支部においては、サービス提供責任者や実習指導者研修、あるいは先ほど申し上げました介護福祉士初任者研修、ファーストステップ研修など、様々な研修を実施しております。  また、当会には日本介護学会という学会がございまして、会員の研究の報告の場となっています。  先ほど触れました認定介護福祉士ですが、生活を支える専門職としての介護福祉士の資質を高め、利用者のQOLの向上や介護と医療との連携強化、地域ケア推進など、介護サービスの高度化に対しての社会的要請に応えることや、介護福祉士の資格取得後のキャリアパスの形成、また、勉強する意欲に応え長く働き続ける意欲を持たせるような研修の仕組みとして、業界の他団体と一緒になって準備をしてまいりました。おかげさまで、昨年十二月、認証・認定機構を設立いたしました。  認定介護福祉士には、介護事業所や施設において、介護職チームへの指導や介護サービスマネジメントなどの役割が期待できます。  さて、社会福祉士及び介護福祉士法が制定されて二十五年以上が経過して、介護福祉士の登録者数は、平成二十八年一月には、累積ですが、百三十九万人を超えるような状況になりました。この間、少子高齢化の進行あるいは介護保険制度の創設、自立支援法の施行など、制度に伴う新たな介護サービスの導入などもあり、介護を取り巻く状況は大きく変わってまいりました。  また、介護福祉士制度も、二〇〇七年に介護福祉士の定義規定や義務規定、資格取得方法の見直しなど法律の一部改正が行われ、二〇一一年には喀たんの吸引など一部の医療行為が可能になるなどの法律改正が行われて、時代のニーズとともに、介護予防から医療的なケアあるいはおみとりまで、介護福祉士に求められる役割は大変幅広くなり、介護福祉士には、より高度な知識、技術と高い倫理観が求められるようになってまいりました。また、五年前の東日本大震災では被災地にボランティア派遣をいたしましたが、災害時の介護福祉士の役割、あるいは避難所での介護予防の大事さなどを痛感いたしたところです。  それで、次に、介護福祉士の担う介護あるいは介護の専門性についてお話をさせていただきたいと思います。  御存じのように、介護福祉士は利用者の日常生活全般の支援をするものです。そのために、利用者の心身状態の適切なアセスメントを行い、それに基づいて心身の状態に合った生活を再構築する支援をしています。利用者の中には意思表示が十分ではない方も多く、表情や言動から気持ちや考えを推察し、尊厳や自尊心を大事にしながら支援するのは当然のことです。また、介護福祉士は、利用者のできないところをただ補えばよいかというとそうではなく、自分でできるところを発見したり、あるいは自分でできるように側面から支援することが求められております。そのため、利用者の気持ちや感情、行動に働きかけて、心を動かすことが大事になってまいります。  介護福祉士は、利用者の命を守り健康を維持することだけでなく、安心や安全、自立にもつながるように支援しております。介護を通して利用者御本人だけではなくて家族をも支援、支えています。これらのことは個別性も大変高いことで、やることややり方を一律に決めることはできないことです。介護は単なる肉体労働ではなく、利用者の意思を尊重し、尊厳を守るという職業倫理を持って行う頭脳労働です。介護福祉士には、高い倫理観と次のような能力が求められていると考えています。  まずはアセスメント力、また、そのアセスメントからニーズを引き出し、根拠のある介護を実践する能力、コミュニケーションの力や人間関係を構築できる力、実際的な介護技術と介護の実践能力、そして、いろいろな関係する人々との連携する能力などがあります。介護福祉士は、その職業倫理として、このような力を磨き続けるということが求められていると私は思っております。  さて、介護現場においての介護福祉士の位置付けですが、昭和六十二年に社会福祉士及び介護福祉士法が制定されて二十五年以上、四半世紀が過ぎております。介護福祉士は、介護の専門国家資格として介護の現場にとって欠かせない中核的な人材となっています。地域包括ケアシステムの中で、一番身近で利用者に接し、生活全般を把握しているのが介護職です。医師や看護師など他職種と連携しながら、生活を支える重要な役割を担っています。  介護ニーズはますます多様化して、認知症の方や医療ニーズの高い方などが増えています。認知症高齢者に対しては非薬物療法による介護が求められておりまして、認知症になっても尊厳が守られ、その方らしい暮らしを継続できる支援が必要です。  認知症や障害のある方が地域で最後まで暮らし続けることができるためには、単純な、排せつ、食事介護、入浴だけではない介護が求められます。必要な医療的な知識や関連領域に関する知識を持って、応用力のある介護実践ができる人材が必要になってまいります。介護保険制度の安定的発展のためにも、漫然とした介護をするのではなく、効率的、効果的なケアが求められます。それを担える介護人材が必要です。  介護現場では介護福祉士がおおむね四割を占めるようになって、その専門性も認められ、介護保険制度では体制強化加算の対象ともしていただいています。しかし、介護人材の不足が深刻化する中で、介護ニーズの多様化あるいは高度化に対応した質の高いケアを担保していくためには、介護福祉士の担う役割というものも考え直す時期に来ているのではないかというふうに思っております。  介護現場の今後についてですが、今後、中高年や主婦など介護の経験のない方々が介護現場に来られると思います。介護職の機能分化を考えることも重要なことです。富士山型の裾野の広い介護人材の中で中核的な存在としての人材がいなければ、介護現場は混乱して介護サービスの質は低下してしまうと考えられます。  しかし、近年、介護現場では、待遇面あるいは労働環境の悪化などを理由に、介護福祉士の資格を持ちながら介護現場に入職しない、あるいは早期に退職する者が増えるなど、資格取得者数の四割が潜在介護福祉士となっていると言われるような残念な状態になっております。  介護はきつい仕事、3Kあるいは低賃金などというマイナスイメージが先行して、本来はやりがいのある社会的にも意義の高い仕事なのに、それらが忘れられがちです。マスコミが言うように際立って悪い報酬ではないのに、そのイメージが定着しているというようなことも残念なことだと思っております。  日本介護福祉士会では、このマイナスイメージを払拭するために様々な取組をして情報を発信しておりますが、国民には伝わり切れていない状態です。介護について正しいことが国民に伝われば評価も変わるはずですし、また、変わらなければいけないというふうに思っております。  今回の社会福祉士法の改正案に対する意見として、今まで述べましたことを踏まえて、会としては社会福祉士法の一部を改正する法案に対して意見を述べさせていただきたいと思いますが、様々な事項が盛り込まれていることを承知した上で、会としては資格の一元化に絞って発言させていただきたいと思います。  資格の一元化ということでは、二十八年度から実務ルートでの受験者に実務者研修が付加されております。残っているのは、養成校卒業生に対しての試験義務付けです。早く資格取得の一元化を進めていただきたいというふうに思っております。  過去三回延期されておりまして、これ以上の引き延ばしは、資格に対しての社会的評価を下げて、人材確保がますます困難になる原因になるというふうに考えられます。人材確保は量の確保だけでなくて質的な確保も必要で、これらの好循環を生み出すための環境整備を進めていくということが重要なことだと思っておりますので、このことは是非国を挙げて全力で取り組まれるように御要望いたします。  それで、養成施設卒業生への国家試験義務付けは、教育課程での知識や技術の修得状況を国が確認するということで、介護福祉士の質の向上とかあるいは社会的評価のためには必要なことです。試験も受けずに取得できるような資格に評価が高まるというふうには考えられません。  確かに、国家試験義務付けというのは養成校への入学者を減らすのではないかという懸念もあるとは思います。しかし、目先のことではなくて、長い目で見れば、介護福祉士という国家資格に対しての評価や信頼性が高まることで希望者を増やすということは可能であるというふうに考えております。  ここで、その教育の重要性について述べたいと思いますが、平成二十五年度高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果というのを厚生労働省が報告しておりますが、その虐待の発生要因として全体の六割以上が教育や知識、介護技術等に関する問題だというふうに挙げています。このことから、介護の質の担保あるいは人権擁護といった観点からも、介護に関わる専門的な教育は介護職員には欠かせない要素であるというふうに思われます。  そして、実務者ルートについては二十八年度から実施されるわけですけれども、元々、実務経験者は即戦力にはなるが理論的には不足するところもあるというふうに言われております。単に介護をするのではなく、なぜその介護を選んでいるのか、なぜするのかというところが大事なことですので、実務者研修は非常に大事なことだというふうに考えられます。  とにかく、介護の質の担保あるいは人権擁護といったようなことは非常に重要で、これらは介護職へのためばかりではなくて、事業所の提供する介護サービスの質を上げる、あるいは、もっと大きく言えば利用者の方の幸福にもつながると考えております。  今後の介護福祉士会としての取組を最後に申し上げたいと思います。  介護福祉士資格取得後の教育や研修受講の状況から、介護福祉士の成長も一律ではありません。専門職にとって、教育や訓練は生涯を通して重要なことです。資格取得後も継続的に教育を受ける仕組みが大事で、これらのことが介護福祉士に対しての社会的評価を更に上げて、介護福祉士自身が自信や誇りを持って働けることにつながると考えています。  日本介護福祉士会では、更に生涯研修制度を充実させ、介護福祉士の資質向上に努めてまいります。また、国には、介護職の労働環境整備や処遇改善に引き続き御尽力いただけますようお願いするとともに、会としては、国民の介護に対しての不安を払拭して、介護に対してのイメージの改善などを国とともに努力し、より良い介護の実現に努めてまいりたいと思います。
  9. 三原じゅん子

    ○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。  次に、家平参考人にお願いいたします。家平参考人。
  10. 家平悟

    ○参考人(家平悟君) 本日は、法案に対する参考人の発言の機会をいただき、本当にありがとうございます。  私は、障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会、略称で障全協という団体に所属しております家平といいます。  私たち障全協は、一九六七年に結成して以来半世紀にわたり、障害者の生活と権利を守るため、生きる権利、学ぶ権利、働く権利、政治参加の権利、この四つの旗を掲げ、権利としての社会保障、障害者施策の実現を目指して運動してきました。  私たちのような障害者団体がなぜ現在審議されている社会福祉法等の一部を改正する法案について意見を述べさせていただきたいのかというと、それは、この法案は決して社会福祉法人だけの問題ではなく、今後の社会福祉事業の在り方を大きく左右するものであると考えているからです。  社会福祉事業の在り方を大きく変えてしまう、なぜそう思うのかと申しますと、第一に、同法案の最大の問題である地域公益活動の義務化は、本来社会福祉制度で対応すべき課題を社会福祉法人に転嫁するものであり、こうした内容が法律上明記されれば、ただでさえ低い水準の障害者福祉サービスはますます低下し、障害者の人権を脅かす事態を今以上に生み出すものとなるからです。  第二に、今回の社会福祉法人制度改革は、法人の公益性や非営利性を確保することが強調されていますが、一方で、政府は、福祉を更に市場化、営利化し、もうかる産業へとつくり変えていく構想を打ち出しています。こうした福祉の産業化は、お金のない人の支援とお金のある人の支援を区分するものであり、福祉の大原則である無差別平等を根底から覆すことになるからです。  第三に、社会福祉事業は人が人を支える事業です。私たち障害者は、支援してくれる人がいて初めて人間らしい暮らしができます。しかし、その支え手が今福祉現場に来ないという本当に深刻な実態がある中で、人材確保とは真逆の方向にある退職手当共済制度の廃止を障害者福祉にも行うことは許し難いものがあります。  以上のように、同法案には社会福祉事業をゆがめる根本的な問題があるだけに、私たち障全協はまずもって強く反対することを表明します。  さて、まず、現行の障害福祉サービスの現状ですが、例えば入所施設では、頑張って職員配置をしている法人でも、週に三回程度お風呂に入れるか、また、月一回の外出ができるかというのが生活の実態です。これは、現行の報酬単価で最も手厚い支援体制を取ったとしても、一人に掛けられる支援時間は三時間程度しかない、そうした確保しかできないために、結局、生きるために必要最小限な食事や排せつ、入浴などといった支援を提供することが精いっぱいという水準の報酬にしかなっていないことに根本的な原因があります。  また、グループホームでは、職員配置が少なく、アルバイトやパートで働いてくれる支援者を確保することさえ困難を極めています。そうした状況の中で、体調を崩し仕事や作業所を休んでも、日中ホームで見守ってくれる職員がいない、また、土日の支援ができないため自宅に帰ってもらうようにしなければならないなど、いまだに暮らしを支える場としての継続した支援が着実に行えるような体制には程遠く、それゆえに、より重い障害者を受け入れることが非常に困難なのが実態であり、これも不十分な報酬でグループホームを運営が強いられていることに最大の問題があります。  このように、障害者の暮らしを支える制度の実態はまだまだ不十分極まりない中、人間としての基本的人権さえ守られることが難しく、常に綱渡りの支援が強いられているのが障害者福祉の状況であり、国連障害者の権利条約の締約国として胸を張って障害者の権利を保障しているとはとても言い難い水準にとどまっています。  こうした実態があるにもかかわらず、障害者福祉においても、サービス提供の主たる担い手である社会福祉法人に対し地域公益活動の義務化を行えば、本来利用者の支援のために使われるべきお金が私たち障害者、家族が知らない間に勝手にほかに流用されていることになることは火を見るより明らかです。  そもそも、現行の報酬単価で余るほどのお金があること自体おかしいものであり、私たち障害者、家族の立場からすれば、社会福祉法人にしろNPOにしろ営利企業にしろ何にしろ、必要以上のお金をもうけるようなことがあるならば、それはやはり行政機関がきっちりと、利用者の支援の質が担保されているのか、また、福祉労働者の労働条件や処遇が真っ当な水準にあるかなど、そういう監査、指導を徹底して行うようにすることこそ求められています。  しかし、こういう主張をすると、今回の法案には、社会福祉充実残額、いわゆる内部留保、余裕財産を明確にし、しかも、それがあった場合には、一番初めに本体の社会福祉事業に再投下するようになっているので皆さんが心配されるようなことはないですよと政府、厚労省の方は説明されるんだろうと思います。  が、しかし、しかしですよ、それならば、なぜそれでも余った場合には地域公益活動に使うような道をわざわざつくっておかないといけないのですか。しかも、法律で義務化までして強制できるような仕組みをつくるのですか。やはり、そこには政府の明確な意図があるとしか思えません。  なぜなら、この法人改革の目的が、国民会議の報告書の、社会福祉法人は非課税扱いにふさわしい国家や地域への貢献が求められている、や、社会福祉法人在り方検討会がまとめた中にある、政府や市場の失敗を補完する機能が非営利組織にあるとする、これらの詭弁を具体化する法案になっているからです。  しかも、政府は、国の責任はこれまでと何ら変わることありませんよと昨日の答弁なんかでもおっしゃっていますが、現実には雇用改悪や社会保障改悪が次々に行われ、その結果、生活困窮者を生み出し、医療難民や介護難民を大量につくり、制度の谷間を政策としてつくった挙げ句、それを自己責任や住民同士の助け合い、そして社会福祉法人の使命などという手前勝手な強弁で社会福祉制度における公的責任を歪曲させて、予算削減した支援を社会福祉法人に肩代わりさせるのではないですか。  こうした法人改革への違和感は、私たちだけではなく、現場で福祉を担っている法人の方々からも同様の意見が寄せられています。その声がはっきり出ているのが、私たち障全協、日本障害者センターが昨年行った法人改革に対するアンケート調査結果でも明らかになっています。  回答をいただいた二千百五十六法人の九三%が地域公益活動の義務化に反対しています。これは、自由記述を分析するとよく分かりますが、何も各法人さんが地域や社会への貢献をやらないと言っているのではなくて、むしろ、これまでもこれからも、社会福祉法人の使命として地域福祉を担っていくことは当然だとしています。しかし、それは目の前にいる支援を必要としている人たちのためであって、国や行政と連携することはあっても、それは強制されることではないという強い憤りがこうした結果につながっていると言えます。  社会福祉制度を穴だらけ、隙間だらけにするのではなく、生活困窮者や制度の谷間に置かれている人たちをいかにして制度の対象にしていくのか、そういう姿勢を今こそ国が示すことが必要ではないでしょうか。  次に、私たちが今回の法人制度改革において許せないもう一つの理由に、政府の都合の良いイコールフッティング論があります。社会福祉法人の公益性や非営利性を高める改革だと政府は主張し、非課税扱いにふさわしい地域貢献や、支援を要する者に対する無料又は低額の料金で福祉サービスを提供することを責務として規定しようとしています。具体的には、利用者負担の軽減、無料又は低額による高齢者の生活支援などが示されています。  その一方で、営利企業等の競争の公平化を理由にして社会福祉施設職員等退職手当共済制度を福祉分野からも廃止させることは、今回の制度見直しの目的からも矛盾しています。政府が社会福祉法人にやらせたいことだけは公益性や非営利性を利用して強制しながら、その担い手の身分は、保障は、知りません、あとは自分たちで何とかしてくださいよなどという法改正がまかり通ること自体、信じ難い思いでいっぱいです。  この公費削減の影響を受けるのは、福祉労働者はもちろんですが、その新たな負担を捻出するためにこれまでの支援を削らざるを得なくなることは自明の事実であり、これは、私たち制度利用者が受けているサービスの質を低下させることに直結しているという深刻性を本当に皆さんは理解されているのか、疑問を感じますし、怒りを覚えます。  また、社会福祉法人を低所得者や生活保護等の対応先だと考えること自体、大きな問題です。なぜなら、そもそも福祉の原則は、公的責任、必要十分、無差別平等であり、社会福祉事業を担う事業者全てが同じ水準のサービスを提供できるようにすることこそ国の役割であるはずです。それを、お金のない人は社会福祉法人で、お金のある人は営利企業でなどという発想自体、日本の社会福祉事業を変質させるものにほかなりません。営利企業が利益追求した社会福祉サービスの実態は本当にひどいものがあります。真面目に事業に取り組んでこられている企業もあることは十分承知していますが、営利企業の目的が利潤追求にあることを踏まえれば、営利企業などにも必要以上のもうけを出さないよう規制を掛けるべきではないでしょうか。  この数年で多くの企業が参入した障害児の放課後児童デイサービスでは、障害のある子供を部屋に閉じ込め、極力少ない職員で時間を過ごさせ、ただ預かるだけの支援が横行しています。このほかにも、もうけ主義を徹底し、法制度の趣旨に反する運営がされているサービスがあることは厚労省も把握しているはずです。  今回の法改正は、社会福祉法人の見直しだということはよくよく分かっていますが、今、国がやるべきことは、社会福祉法人のみに国の都合の良い規制を課すのではなく、福祉サービスの提供主体全体に障害者や高齢者、保育を受けている子供たちの支援を質をいかに底上げしていくかという供給基盤の整備、人権を守る規制を掛けること、そういう改革こそ必要であると考えます。  支援を必要とする人たちの人権を保障し、そうした観点が全くない社会福祉法等の一部を改正する法案には、私たち障全協は断固反対することを改めて表明して、私の発言とさせていただきます。  ありがとうございました。
  11. 三原じゅん子

    ○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。  以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  12. 高階恵美子

    ○高階恵美子君 参考人の皆様、今日は貴重な御意見をありがとうございました。  私からは二点、御質問を申し上げたいと思います。  特に、内田参考人の発言には深く感じ入るところがございました。介護は生活を再建する、そういう仕事なんだというお話がございました。人の手によるケアの大変さ、それからその中身の質の高さ、当たる職員一人一人の高い倫理観というんでしょうかね、こういったところについてはなかなか見えにくいものですし、試験をしっかりやるべきだという御主張、まさしく私たちも深く受け止めなければいけないというふうに思いました。ありがとうございます。  現在、登録者の四割しか就業ができていないということの指摘がございましたけれども、振り返ってみますと、二〇〇〇年以降、介護保険の全面実施以降、この介護の分野というのは非常に従事してくださる方々の求人も多くなりましたし、拡充してきましたので、急速な拡大というんでしょうか、こういう時間的な問題も背景にはあるんだと思うんです、制度がなかなか追い付いていない。そこを追い付いていくためには、様々な分野からの知恵出しというのが必要になっていくんだと思います。  そういう点でいいますと、日本は世界最長寿国でもありますし、まだまだ高齢者の人口増えてまいりますので、日本のきめの細かい介護というのが世界に誇れる日本オリジナルの介護の専門分野なんだということ、これからいよいよそういう時代に入っていくんだなと、私はそのように思っています。  先ほどの発言の中で、資格を取ってもらえるような形にしたいのだという話があったんだと思うんですけれども、なりたい職業、取りたい資格にしていただくための試験の在り方というんでしょうか、こういうふうな試験の体制にしてもらいたいという、少し踏み込んだお話などもいただけると有り難いなと思うんです。  と申しますのは、私、看護職なんですけれども、学年定員が大体六万四千人おります。年に一回の試験で、全国の都道府県の中で、各都道府県で実施できるわけではなくて、十一か所だけで実施されているという状況にあるんですね、ブロックごとに試験が行われて、そこの会場に学生たちが集まってきて受験すると。結構大変な準備が必要になってまいります。  こうした点について、この五年間の間に一元化に向けた準備を進めていかなければいけないわけですから、こういった一時的な集中ということにも堪え得るような試験の体制を考えていかなければいけないんだと思うんです。何かこの点に関して、受験者のメリットであるとか、あるいは受けていただきやすくするような取組についてお考えになっていることがございましたらお伺いしたいのが一つ。  それから、武居参考人には、先ほど内田参考人から生涯教育の必要性などの話もございました。これは、団体だけでできるものではなく、経営する側のというか、持っている方々の側からの支援も必要なんだと思うんです。この点に対して、何かアイデアあるいは公的な支援の必要性など、思っているところがありましたら伺いたいと思います。
  13. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 取りたい資格ということになりますと、本当に今の介護に対してのイメージが3Kといったようなイメージがあって、本人もそれから家族も、仕事として介護を選んでいいのかどうかというような、そういう考えを持っている方も結構多いような気がしております。  ですから、やっぱり真っ先にやるべきことは、介護福祉士という資格に対しての社会的な評価というものを上げていくということがまずは一番なのではないかと。意見の中にも申し述べさせていただきましたけれども、やっぱりきちんと試験を受けるというようなことで国が一定レベル以上の能力を持っているということを確認するといったような、そういうことがまずは必要なのではないかというふうに思っておりますので、まず最初にこの一元化という話があると思います。  それと、先ほど実務者研修のことについても触れさせていただきましたけれども、やっぱり、しつこく申し上げましたとおり、単に、何でしょうか、親切で優しく介護をすればいいというものでは全然ない。優しさも当然必要なんですけれども、ですけど、根拠がある、なぜそれをするのかというきちんと理論に裏付けされた、そういう介護をしなければもう絶対に効果的なものにはならないと思っておりますので、教育をとにかくきちんとするといったようなことで社会的な評価を高めるというようなことになるかと思います。  ただ、教育といっても、今現場では、人手不足だからということもあって、なかなか出せないと言ってもいます、現場では。ですから、やっぱり教育などで、何か通信のようなものであったりとかということで、受けやすくするような、そういう仕組みが必要なのではないかというふうに考えておりますが。
  14. 武居敏

    ○参考人(武居敏君) 御質問いただきました内容についてお答えをさせていただきます。  私ども福祉関係のところの職員、特に介護職員についての不満ないしは転職の理由という中に、やはり待遇の問題等もございますが、教育システムというか、教育の問題も含まれている。たしか、ちょっと今手元に資料がないんですが、三位か四位だったんではないかというふうに思われます。そういう意味で、教育の重要性というのは非常に感じております。  特に、やはりこの職場に就いて生涯どのようなキャリアが描いていけるのか、つまり、目の前にどういう教育を受けるかという話ではなくて、将来的に自分がどういうキャリアを描いていけるのか、そういうことが非常に大事なのではないかなと思います。つまり、個人の生涯を通じてのキャリアがある程度示されるような状況というのが必要なのではないかなというふうに思っております。  現在のところ、もちろん、先ほどのお話がありました介護福祉士会のような専門職団体、それから県や全国の社会福祉協議会等も教育に随分熱心にやっておりますし、各組織の内部での教育も一生懸命やっております。これらについて是非いろいろな形で御支援をしていただければ大変有り難いと、こんなふうに思っております。  以上でございます。
  15. 高階恵美子

    ○高階恵美子君 ありがとうございました。  以上で終わります。
  16. 森本真治

    ○森本真治君 民主党・新緑風会の森本真治でございます。  参考人の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。今日は貴重な御意見を伺いまして、ありがとうございます。  まず、武居参考人にお伺いしたいと思います。  今回の改正案で、政府の方は、その目的として、福祉サービスの供給体制の整備と充実を図るということを目的に今回の法改正の提案をされております。  一方、法人の経営状況ですね、これ昨年、報酬改定時に私もいろいろ議論させてもらったんですが、収支差率、これが昨年の改定前、その段階で、厚労省の調査であったり、これは私の記憶では、全老施協さんなんかの調査も私見たんですね、改定前であっても三割の法人が赤字であると。今後、昨年の改定後の、全老施協さんなんかの予測では五割の法人が赤字に転落をするのではないかというような懸念が、昨年いろいろ議論をさせていただきました。  それで、参考人にお伺いしたいんですが、昨年の改定後、この間、経営状況、会員の皆さん、どのような状況になってきているか。また、本改正案が経営に与える影響をどのように今考えていらっしゃるかをまずお伺いしたいと思います。
  17. 武居敏

    ○参考人(武居敏君) 御質問いただきました経営状況についてでございます。現在手元に具体的な数は持っておりませんが、経営的には確かに、特に介護保険の減収の問題等でその影響はあるというふうに考えております。  それから、今回の改正の結果としてどういう影響があるかということでありますが、確かに様々な事務負担等が増額する可能性があるというふうに思います。しかしながら、先ほどお話をさせていただきましたように、ちゃんとした法人体制を整えて国民からの信頼を得る、このために最低限必要なものはやっぱり確保していきたいというふうに思うところでございます。  経営については、やはり先行きに対するある種の不安のようなものが現行の経営者の中にはある、そこがやはり一挙に給料を上げるというようなところに行きにくいのが現状ではないかと思っております。  以上でございます。
  18. 森本真治

    ○森本真治君 ちょっと経営の問題、時間が限られているので、もしもう一度できればちょっと後でまたお伺いしたいと思います。  三好参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。  ちょっと御意見を伺った内容とは異なるんですが、市長さんということで是非その立場でお伺いしたいんですけれども、地域づくりの観点で、この社会福祉法人の今回の改革などについてなんですが、これまでも社会福祉法人というのは地域社会の中核として担ってこられて、本当に地域の中でも大きな役割を担われているところが多いというふうに思いますね。  その中で、今改正案で地域での公益的な取組を実施する責務というのがある意味、法文上規定されるということでございますけれども、なかなか法人の自主性というところで、どこまで行政が関わっていいのかという問題はあろうかと思いますが、行政施策を進めていく上で、今後、社会福祉法人との連携であるとか新たな役割、期待することですね、地域福祉計画の資料もいただきましたけれども、市長さんとしてのお考え、もしあればお伺いしたいと思います。
  19. 三好昇

    ○参考人(三好昇君) ありがとうございます。  どこの市町村も地域福祉計画を作っております。これは全国、制度に基づいて作っておるわけでありますが、その中では必ず、地域の福祉を提供している側の人たち、受ける人たちの立場、さらには地元では専門的な知識を持たれている大学の先生等が出席をした上で作られております。  その中で、今回こういう形で福祉施設としての情報開示をされる、さらには経営としての状況がお示しされる、そしてその中での対応の可能性が福祉法人の方から出される、公益的なもの、御支援としてこういうものができるぞということを言われますと、それを前提に地域福祉をもう一度考え直すことができる、それは市民のため又は地域のために福祉法人がお手伝いをするという形になるのではないかと思っています。  ましてや、私ども一番気にしていますのは、小さな事業で非常に事業実施が難しいという点がかなりの数でございます。そういうところに手助けができるという形になりますと、地域の福祉法人の役割というのはますます高まってくる、そういう形になりますので、今回の改正によりまして地域の公益的な活動が更に活発化することを今回御期待しているところでございます。
  20. 森本真治

    ○森本真治君 ありがとうございます。  続いて、内田参考人にもお伺いをさせていただきたいと思います。  私からは、今回新たに福祉人材の確保の促進の中で福祉人材センターの機能強化というのがあって、離職した介護福祉士の届出制度、これを創設していこうということが提案されているんですね。  それで、現在、もう私も先日、地元の福祉人材センターお伺いしましていろいろとお話伺ってきて、これまでもこの就労支援というかそういうこともされていると思いますが、私は地元広島なんですけれども、介護人材センター、またハローワークもそうなんですけれども、そこを通じて就労する方というのは今非常に少ない。今、じゃどういう形で就労、職場を探されるかというと、多くが有料の民間職業紹介所、これを通じて今大体就職をされているという実態が私の地元ではあります。これ、いろいろとちょっと課題も出てきていて、年収のもう何十%という手数料を介護の施設とかがその事業者に払うというようなことで、経営の負担にも今もうなっているという悲鳴なんかも非常に多くなっているんですね。  例えば、この何十%も加算される手数料がそのまま賃金の方に回れば、当然ながら介護の人たちの給料も上がっていくということで、福祉人材センターであったりハローワークであればこんな高い手数料なんか取られるということはないわけで……(発言する者あり)取らないんですけれども、ですから、やはりここをいかにもっと活性化させていけるかということは、政府の方も今回やろうとされているのか、また質疑の中でもやっていかなければいけないんですけれども、ただ、実態としてはほぼ今利用されていないという実態があるんですね。  そういう中で、今回の福祉人材センターの機能強化、届出制度などについて、内田参考人の立場で、今の課題とか、こういうふうにすればもっとここが機能していくというようなところのもしお考えがあれば、お伺いをしたいというふうに思います。
  21. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 福祉人材センターやハローワークの利用が少ないということですが、やっぱり使いにくいといったような何か点があるのではないかなというような気がいたしております。  実際に今度、募集する側もやや使いにくい点があって、非常に事細かく何か決まり事があったりして、そういうこともありますので、やっぱりもっと気楽に使えるような何か仕組みが必要なのではないかということと、それから、ハローワークと福祉人材センターの連携を何かもっとうまくできないのかなというのは常日頃から感じているところです。  それと、今回、離職した介護福祉士等を登録するということで、私はそれは必要なのではないかというふうに思っております。何かの理由があって辞めてしまったとはいえ、介護がもう非常に嫌になったというわけではありませんので、何かそういう方々にもっと、もう一度来てもらおうというような働きかけができるというのは、やっぱりそういう仕組みがないと全くできませんので、必要なことだというふうに考えておりますが。
  22. 森本真治

    ○森本真治君 済みません、ちょっともう時間が来ましたので、終わらせていただきます。ありがとうございます。
  23. 長沢広明

    ○長沢広明君 公明党の長沢広明です。  参考人の皆様方、今日は貴重な御意見をいただき、ありがとうございました。  短い限られた時間ですので、十分に皆様にお伺いできない点もございますことを先に御容赦いただきたいと思います。  私も、今、森本委員の質問と重なる部分もありますが、この法案によるいわゆる地域における公益的な取組の点でございます。  この法案が提出された背景の一つに、いわゆる一部の社会福祉法人の不祥事、あるいは社会福祉法人の内部留保の問題と。これはいろんなある意味誤解があった面も私は多々あると思うんですけれども、この社会福祉法人全体に対して、公益性あるいは非営利性という、それに見合うような経営組織、財務規律、これを実現する、その下に国民に対する説明責任を果たすということが求められたということもあります。ほとんどの社会福祉法人はこの批判がそのまま当たるわけではなくて、これまでも地域に根付いた福祉に真摯に取り組んでこられてきたというのが実情であると、私はそういうふうに理解をしております。  福祉サービスに民間事業所とか多様な事業体が今参入してきている中で、イコールフッティング論なども取り上げられて、社会福祉法人も変革が求められる時代ではあります。このイコールフッティング論もちょっと、それを盾に取ったいろんな別の議論があったりなんかして、これはまた別の話があると思いますけれども、その一方で、社会福祉法人だからこそできるサービス、役割ということも大きいと。  そういう地域に根付いた福祉の担い手として社会福祉法人の役割が今後ますます大きくなり、それに基づいて、この法案では社会福祉法人に地域における公益的な取組を実施する責務というものが今回設けられているというのが大きな特徴の点です。  この点について、昨日の委員会で、私、塩崎厚生労働大臣にこういう質問をいたしました。この社会福祉法人の地域における公益的な取組に力を入れるという努力義務を課すことによって、その一方で、国とか地方公共団体が行ってきたあるいは行おうとしている福祉サービス、その制度化から公が手を引いてしまうのではないかという心配の声があることも事実であると、社会福祉法人がこのニーズに応えるということは大事だけれども、一方で、国や地方公共団体が引き続きその責任をきっちり果たしていくべきだと、すなわち新たな福祉サービスの制度化とかそこへの公的資金の投入、こういうことはしっかり適切に行っていくことが必要だと、このように塩崎大臣に申し上げました。  塩崎大臣から見解を伺ったところ、厚生労働大臣からは、今回規定した責務は社会福祉法人の本旨というものを明確化をしたものであって、これを契機として行政の役割が変わるということはないというふうに考えていますと、行政としては、引き続き、国民や地域住民のニーズを踏まえて、必要と判断される場合には支援等が必要とされる人々に対して福祉サービスの適切な制度化、事業化を図っていかなければならないというふうに思っていると、こういう答弁があったところです。  そこで、武居参考人と三好参考人にお伺いしたいと思います。  武居参考人、社会福祉法人だからこそできる役割、また、今後どのように社会福祉法人は変革していくべきかということと、いわゆる地域において行う公益的な取組としてどういうニーズが高いというふうに見ていられるか、お考えをお聞かせいただきたいということです。  もう一つ、三好参考人にお伺いをしたいのは、その裏返しですけれども、行政の立場として社会福祉法人が行う公益的な取組に期待する点と、すなわち、それと併せて行政の役割の変化と、こういうことについてお考えをお伺いしたいと思います。  じゃ、続けて、武居先生からお願いします。
  24. 武居敏

    ○参考人(武居敏君) 社会福祉法人は、まさに現場で対利用者と接している仕事をしているというふうに思います。そして、基本的には制度の中の仕事を提供しているというふうに思います。  しかしながら、やはり制度の中にある仕事というのは、制度の枠の中のすれすれのラインや関連をしたところに新しいニーズというのがきっと転がっているといいますか、いつもあるだろうというふうに思います。そして、それをやっぱり現場にいる者が早く見付けて、何とかそれのために対応したい、これが今まで行ってきた新しいニーズへの対応だったのではないかというふうに考えております。言ってみれば、大きく言えば、それが地域における公益的な取組の一つなのではないかというふうに思います。  だとしますと、それは、制度をちゃんと進めていく役割の行政ももちろんそうなんですが、その周辺にある新しいニーズに敏感に感じるのはやっぱり現場にいる部分からの意見や感覚ではないか、それにいち早く対応できるのはやはり現場で対応している社会福祉法人ではないかなというふうに思います。  ところが、既存の制度の枠の中でそれをやろうとすると、余分なお金を使ってはいけないとか、当然人を出してはいけないという話になりますので、そういう、少し表現が適切かどうか分かりませんけれども、実験的な取組にもある程度応援をしていただくような体制が必要なのではないかというふうに思っております。  以上でございます。
  25. 三好昇

    ○参考人(三好昇君) 行政としての役割ということでございますけれども、先ほども申し上げましたけれども、行政は常に市民の求めに応じて、その求めを把握した上で、そのサービスの量、サービスの性質、それを提供していかなければならない役割がございます。時代とともに大きくサービスの中身も、求められる中身も変わってまいります。その求められるサービスを常に敏感に把握した上でそれを提供していく、それを市民の皆さんたちが更にということであれば、それを修正して提供していく、そういう積み重ねがこれから行政に求められていく役割と思ってございまして、福祉法人や関連する法人との調整、それを踏まえて提供していくことが必要だろうと思っています。  そもそも、社会福祉法人は公益性、社会性が非常に高い非営利法人として社会的弱者を支援する事業でございます。その範囲といいますのは、これも先ほど申し上げましたけど、一般的なところから全体に対するサービスというふうに変わってまいりました。しかも、そのサービスとしては、必要な人に全て行き届く、そういうサービスがあるからこそ公的資金が賄われているものだと考えてございます。そういう考え方の下に福祉法人は様々な形で活動されますので、それを一緒になって支援していく立場が行政ではないかと思っております。その考え方の下にこれからも進めるべきと考えてございます。  以上でございます。
  26. 長沢広明

    ○長沢広明君 ありがとうございました。終わります。
  27. 小池晃

    ○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  参考人の皆さん、ありがとうございました。  家平参考人にまずお伺いしたいと思うんですが、今の社会福祉事業の現状からすれば、お金が余るなどということはないような実態だし、そういうのがあるのであれば、本来の事業あるいは労働者のため、利用者のためということだろうと、私も本当にそう思うんですが、社会福祉充実残額なるものを今度の法案で出してきているわけですね。この算定方法とか基準が法律上は書かれていないわけです。政府に聞くと、これは厚生省令で決めると。このことについてどういう問題点を感じていらっしゃるか、まずお聞かせをいただきたいと思います。
  28. 家平悟

    ○参考人(家平悟君) 私の最初の発言にも述べさせていただいたんですが、元々の支援をよそに回す、お金を、原資をよそに回すということ自体がやっぱりおかしいんじゃないかということを言わせていただいて、そんな余裕があるような実態じゃないということで、それを国で地域公益活動の義務化として義務で強制するというのはおかしいんじゃないかという発言をさせてもらったんですが、それをどのようにしていくのかというよりかは、それをどの程度やりなさいというふうなことになるのかというのがこの社会福祉充実残額なるもので決まっていくと思うんですね。  そうすると、それがどの程度の基準で、算出方法でやられるのかというのは本当に今時点では分からないですし、じゃ国会のこの審議でそれが明らかにされないまま、白紙委任で、国会を運営されている皆さんが知らない間にそれを白紙委任するということはどういうことになるんだろうというふうに思うんですね。それをもしするのであれば、まずはこのような算出方法ができましたよということで示されて、それが妥当なのかどうなのか、本当に法人の運営を、そしてその支援が他に流用されるようなことにはならないのかと、そういうことをしっかり議論をするということがまずもって大事だと思うんですが、そのことを抜きに、今回、政省令に任せていくということは本当におかしいことだなというふうには僕は感じています。
  29. 小池晃

    ○小池晃君 ありがとうございました。  その問題点は、ちょっと国会、これからの審議でも問題にしていきたいなというふうに思います。  内田参考人にお伺いしたいんですが、介護福祉士の国家資格の一元化、この間、三年延ばして一年延ばしてと、もう本当に先送り先送りで来たわけですね。今回、五年というのは長過ぎると思いませんか、この経過措置。やっぱり直ちにやる、そしてこれ以上は絶対に遅らせないということがもうどうしても必要だと私は思うんですが、やはりこれ、現場の資格の問題、地位向上ということにもなるし、きちっと基準化することが、国家試験化することがやっぱり労働条件の改善につながっていくと、先ほども主張あったのでね、私はやっぱりもっと迅速にやるべきだと思うんですが、いかがでしょう。
  30. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 今おっしゃっていただいたことは、介護福祉士の資格制度にも大きく関わることですので、私どもも是非ともしっかりと御検討いただきたいというふうに思っております。
  31. 小池晃

    ○小池晃君 ありがとうございました。  もう絶対これ以上の先送りというのは私は許されないというふうに思います。ちょっと五年というのは長過ぎるんじゃないかなと、いかにもというふうに思います。  もう一度、家平参考人にお伺いしたいんですが、担い手の問題で、先ほどのお話の中で退職手当共済制度のことに触れられました。これやっぱり、介護で公費助成をなくし、今度は障害者分野と、保育についてもこれから廃止の方向での検討ということで、やはり今、福祉労働者、障害者分野での労働条件はこれだけ大変だと言われている中で、私は逆行ではないかというふうに思うんですが、この公費助成廃止の問題点をもう少し、参考人の考え方をお聞かせ願えませんでしょうか。
  32. 家平悟

    ○参考人(家平悟君) 結局、三分の二今まで出ていたものがなくなれば三分の二を負担すると、それは月にすれば一万何ぼということで、年間通しては十数万円ということで聞き及ぶんですが、その原資というのが支援がなくなるということに直結するという話じゃないですか。  それで、元々この退職金制度というのは、公的なサービスを担うことが社会福祉法人に役割としてあるわけですから、それを公務員並みにちょっとでも近づけるために、公的な事業を担ってもらうためにあったと思うんですけれども、それがなくなるということで、本来ならば、人材確保の問題だとか、いろんな法案が今も出ていますし、やっぱり、社会福祉事業だとか介護も保育も含めて人材をどう確保していくのかというときにやられるようなことなのかと。  もっと言うならば、例えばそれが社会福祉法人だけにするのではなくても、民間企業の営利企業だって非常に賃金が低いというふうなことは、社会福祉法人でも非常に低いというような実態があって、社会福祉法人がお金を人材にちゃんと使っているという反面もあるんですが、そういう実態はないということで、営利企業であればそういうところにも制度を広げてこの人材を守っていくということがあってもいいんじゃないかというふうなことを個人的には思いますし、それで言うならば、そういうことの方向でいくならば、金もうけの材料にするような営利が今は入っているんですから、そこに規制をしっかりと、質を担保できる規制を掛けていくことがやっぱり重要なんじゃないか、その二面が必要なんじゃないかなというふうに思います。
  33. 小池晃

    ○小池晃君 ありがとうございました。  イコールフッティングというんだったら、全体をイコールフッティングにして、何か社会福祉法人のところだけ外す、廃止するというのは、やっぱりこれは全体の政策方向と逆行するんじゃないかと私も思います。  武居参考人にちょっとお伺いしたいんですが、先ほど、社会福祉充実計画のところだったと思うんですが、やっぱりその自主性、自律性を尊重するような対応を自治体には求めたい、行政には求めたいという御発言がありましたが、参考人の立場で行政に対して望まれることがあったらお聞かせください。
  34. 武居敏

    ○参考人(武居敏君) 特に充実残額についてということでございますので、充実残額は、社会福祉事業、本来の事業をやって、その事業にある程度必要なお金を投入した後に残るものをどう計算するかという話になるんだろうと思います。基本的には、現在やっている事業を継続していく、これはもう最低限必要な費用になるんだろうと思います。特にそこでの費用の算出、現在の事業をどう継続していくか、その費用の算出というのがいろいろな計算方式が出てくる可能性があるんだろうと思います。その点について二つ方法をお話をさせていただきたいと思います。  一つは、規模が大きくて、自分のところの細かい例えば再生産の費用などを専門家に計算してもらえるような、そういう能力を持っているような組織は自主性を是非尊重していただきたいという意味合いがございます。  一方、事務職員もおらずに法人の職員もいないような組織も一方ではございますので、そういうところについては何とか簡便な方法で計算できるような、これも一方で必要なのではないか、その辺りを併せてお願いをしたいと、こんなふうに思っております。  以上でございます。
  35. 小池晃

    ○小池晃君 ありがとうございました。終わります。
  36. 東徹

    ○東徹君 おおさか維新の会の東徹でございます。  参考人の皆さん、今日は大変お忙しいところ、誠にありがとうございます。  内田参考人にお聞きしたいと思います。  先ほどるるお話を聞かせていただきました。本当に、私もいい上司に巡り合えて良かったなと今本当に思っております。二十年前、特別養護老人ホーム大塚みどりの郷で、何の経験もない私を当時採用していただきまして本当にありがとうございました。ここで、ここで出会えるとは全く思ってもみませんでして、本当にいい上司に出会えて良かったなと思います。  そんな中で、当時たしか課長職をやっておられたかと思うんですけれども、見ておられて、本当に課長が明るく元気に当時仕事をなさっておられまして、課長が来るともう職員もみんなぴりぴりして余計仕事をするというような状況でありましたけれども、先ほどの話の中で、介護の仕事に対するやっぱり夢を持つことのできるような社会でなかったらいけないなと本当につくづく思うわけでありまして、やっぱり介護福祉士という資格に対する誇りであるとか、そういったことも必要であるというふうに思います。本当に、介護の仕事は非常にマイナスイメージがあるというふうにおっしゃいますけれども、ただ、やはり現実的には大変な部分も、肉体的にも精神的にも結構大変な部分というのは大きいというふうに思っております。  介護福祉士に対する夢を持つことができるような、そういう社会にしていくためにはどうしたらいいのか、改めてお聞きしたいと思います。
  37. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 話が大変大きいので何とお答えしたらいいのか分からないのですが、とにかく私が一番申し上げたいのは、やっぱり介護というのは頭脳労働なんですね。決して肉体的につらくないとは申し上げませんけれども、ですが、そこは、この方はこんなふうにしたら非常に、何というんでしょうか、御利用者も、それから介護する側も、例えば楽に動くことができるとかということを考えながらやるわけで、それをなしに力任せにやっているから腰が痛くなったりとかということになるんだと思うんですね。ですから、やっぱりきちんと考えるということを日々やっていくということが介護を面白くするということにつながるのだというふうに私は信じてずっとやってまいりました。  ですから、やっぱりもう介護に就こうとする方々にはきちんとした教育というものが必要で、やっぱりその教育こそが介護というものを社会に認めさせ、あるいは介護というものをやってみようかなというふうに思わせる一番のもう本当に根底にあるものじゃないかというふうに思っております。
  38. 東徹

    ○東徹君 ありがとうございます。  もう一つお聞かせいただきたいと思うんですけれども、今回の法案の中で、先ほども小池委員の方から話がありましたけれども、やっぱり五年というのは、五年を掛けてというのは非常にこれは長いなというふうに思います。本来、国家資格ですから、やはり試験をして合格した人たちが介護福祉士になれるということでなかったら本来おかしいわけでありまして、それは早急に実施すべきだというふうに私なんかは思っております。  当時、いっときなんですけれども、十年ぐらい前だったと思うんですけれども、十年か十年ちょっと前、介護ブームのときってありましたですよね。養成施設に、私も当時、養成校におりましたので、介護福祉の学科というのはもう人が勝手に集まってくるときがあったんです。それは介護保険が導入されるぐらいのときだったと思うんですけれども、当時というのはそれぐらい、勝手に集まってくるような時代があったんですけれども、今はなかなか集まらないと。この現象というのはどういうことだというふうに考えておられますか。
  39. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 介護保険導入の辺りから、やっぱり介護人材がかなり事業所が増えていった関係で散らばっていったというふうに思います。非常に以前は優秀な介護職員がいて、実際に介護現場も取りまとめ、それから後進の育成もできるといったような方々がいたわけですけれども、そういう方々が散らばってしまって介護事業所の中で教えることができなくなってきたというような現実があったのではないかなというふうに思っております。そういうことが、やっぱり例えば実習とかに行ったときに余り介護の現場が面白くないといったように映ったかもしれませんし、それから、やっぱり介護保険ということでかなりその以前と比べればいろいろなことに対しての制約等も生まれて、そこら辺のところも、何というんでしょうか、事業所の方がいろいろ制約をつくってしまっているところももちろんあるんですけれども、そういうことがやっぱり介護の魅力を見えなくしていったという可能性もあるかなというふうに思っております。
  40. 東徹

    ○東徹君 ありがとうございます。  最後に、実務研修のことなんですけれども、実務経験ルートで試験される方なんですけれども、先ほどやっぱり理論的な裏付けというのが大事だというふうにおっしゃっておられました。私もそのとおりだと思っていますし、実務研修は大事だというふうに思っています。  研修のカリキュラム、私もちょっと見たんですけれども、本当にこれだけの時間数が要るのかなとか、こんな内容でいいのかなとか思ったりもするんですが、何か具体的にこういう項目を入れるべきだというふうにあればお話ししていただければと思うんですけど。
  41. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 時間数は、私は四百五十時間が適切かどうかというのは、ちょっと分かりませんというよりも、少ないくらいではないかというふうに思っております。実際、四百五十時間の中にたんの吸引等の演習等も入っていますので、それを考えるとそんなに長い時間というふうには思えないというふうに感じております。  内容についてですが、内容はやっぱり今後実際にどういうものがもっと必要なのかというのは検討していったらよいと思うのですが、私は是非とも入れてほしいのは、介護福祉士というその国家資格に対して責任がある、なおかつ、やっぱり誇りを持って資格取得後は働かなきゃいけないというような辺りを教えていただければなというふうに思っておりますが。
  42. 東徹

    ○東徹君 ありがとうございました。
  43. 川田龍平

    ○川田龍平君 まだ維新の党の川田龍平です。そろそろ党が変わるそうですが、それでは質問させていただきます。  准介護福祉士についてということなんですが、このままこの法改正がされないと、地震があったりして国会が開かれなくなったりしてしまうと、法案が通らないと、この四月から准介護福祉士という新しい資格ができてしまうんですが、それについて、内田参考人、それからこの准介護福祉士についてどのようにこれはするべきだとお考えでしょうか。いまだに内容について決まっていないところが多いと思うんですが、どのようにすればよいとお考えでしょうか。
  44. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 以前から日本介護福祉士会では、やっぱり准介護福祉士というものが介護福祉士の資格制度を非常に複雑化するし、それから評価にも大変影響するものというふうに思っておりましたので、なるべく早くやめていただきたいということを申し述べているところです。ですから、今回のことは本当に慎重に御検討いただければというふうに思っております。
  45. 川田龍平

    ○川田龍平君 それから、内田参考人に集中して申し訳ないんですけれども、この人材の確保ということからもやっぱりキャリアパスをしっかり確立していくことが大事なのかなと思うんですが、是非今後、本当にこういうキャリアパスをどのようにして、先ほど、介護に対するイメージというのがやっぱり3Kできついと、それから処遇も、給与の面でも悪いというイメージがやっぱり広がっていて、なかなか介護を続けていく先が見えないのではないかというところについての、やっぱりキャリアパスのあることが若い人たちにとってもとても夢のある仕事になると思うんですが、是非、どのようなイメージを描いていけばより介護が魅力のあるものになるんでしょうか。
  46. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 先ほども少し申し上げましたが、介護人材は今、富士山型へというふうに言われておりまして、まんじゅう型から富士山型へと。今までやっぱり介護福祉士であろうがあるいは資格がなかろうが同じ仕事をしていたというような現実があったと思いますけれども、やっぱり機能分化というようなことも考えて、介護福祉士には介護福祉士の仕事、もちろん何もほかのことはしないということではありませんけれども、そのように役割分担といったようなものを進めていくといったようなことが一つあると思いますし、それから、実際私ども日本介護福祉士会で行っておりますようなやっぱり研修制度といったようなものを使っていくといったような、そういう方法もあるかと思います。
  47. 川田龍平

    ○川田龍平君 それから、今後、外国人の介護への、この現場に外国人の人に入っていただくというようなこともこれからどう考えるのかと。それから、特に今、技能実習の話なども今国会でも出てきております。これは法務委員会の方で出ているので、この厚労委員会でも、多分合同ということになるかと思うんですが、そういった外国人についてどういうように考えておられますでしょうか。
  48. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 技能実習制度につきましては、今までほかの産業で非常に労働環境が悪いとか処遇が悪いといったようなことも言われておりまして、そういう点はとにかく改善していただかないと、そうやすやすと外国の方に来てくださいというのはいかがなものかなというふうに会では思っております。  やっぱり日本人並みの処遇というか、そういったものを確保しないと大変失礼にも当たりますし、それから、今後、人口減少に伴って外国の方に介護をお手伝いいただくという場面は恐らく想定できることだろうというふうに思っておりますが、やはり今度、我々受け入れる側の方が、単に労働者ということではなくて、もっと人として外国の方を理解するといったような態度がないと、来ていただいてもがっかりさせてしまうというようなことがあるので、その辺は会としても十分考えていきたいと思っております。
  49. 川田龍平

    ○川田龍平君 集中して申し訳ありません、内田参考人に、人材確保のために、今育児などで離職した潜在介護士に対しての今後の有効な対策ということで、特に育児中であっても働きやすくなるように職場の近くに保育所を整備するというようなことも内田参考人、この雑誌「月刊介護保険」でも述べておられますが、私、富山方式といいまして、富山で、どの委員会だったかちょっと、予算委員会と掛け持ちして分からなくなるんですが、富山で、たしか介護とそれから育児、保育を同じ施設でやっているというようなところを富山でかなり多く進めているということがあって、そういった施設についてどうお考えでしょうか。
  50. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 小規模なところで、それなりの能力を持った職員がおられればそれも可能にはなるかなとは思いますけれども、やはり介護には介護の、保育には保育の専門性があって、それを、中途半端な能力でどちらにも関わるとどちらに対しても良くないといったようなことが起こるのではないかという心配はしております。  ただ、やっぱり高齢者にとって子供がそばにいるというのはとてもいい話ですし、それから子供にとっても高齢者がそばにいるというのはマイナスなことではありませんので、そこは本当にきちんと能力を持った人たちにやっていっていただければいいのではないかというふうに思いますが。
  51. 川田龍平

    ○川田龍平君 今、まだ維新の党と民主党と共同でやっているんですけれども、今度、介護職員の処遇改善加算についてもまた更に法案を提出して、これ野党と一緒に出していますので、是非こういったものをまた更にやっていきたいと考えているんですが、それについて、武居参考人、内田参考人、いかがお考えでしょうか。
  52. 武居敏

    ○参考人(武居敏君) 処遇改善加算についてでございます。  現場としては、法人を扱う側としては大変有り難い制度だと思います。もちろん報酬全体が上がることは必要なことですし、職員の処遇も改善していきたい、人材の確保のためには大変重要なことの一つではないかと思います。ただ、経営者として考えるに当たっては、職員にみんな配ってしまうというわけにはなかなかいかなくて、やはりサービスを考え、将来の継続性を考える中でどう職員に配分していくのかというふうに考えておりますので、その中では、ある種の限定した処遇改善加算のようなものは大変有効だというふうに考えております。有り難く思っております。  以上でございます。
  53. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 先ほど述べましたように、介護は非常に給与が低いようなイメージがありますけれども、マスコミが言うほどのとんでもない低さのものでは絶対ないと思うんですね。ただ、そうはいっても、やっぱり事業所間で格差があることは事実で、かなり高い給与を出しているところもあれば比較的低めのところもあるといったような現状の中で、処遇改善加算というものがあるというのは非常にやはり有り難いことかなというふうに思っております。  なおかつ、処遇改善加算は職員の給与にしか使えないといったような限定したものですので、非常に良いかなと、続けていただきたいなと思っております。
  54. 川田龍平

    ○川田龍平君 三好参考人にも、今、保育園落ちた、日本死ねというブログによって、大変この国会でも、保育士の処遇改善なども大変ほかの産業と比べて十万円ぐらい開きがあるということで、保育士の処遇改善もという話で今検討させていただいているんですが、三好参考人、市長として、公立と比べて、やっぱり民間やこの社福も含めた保育園の職員の処遇改善加算についてどのように考えますでしょうか。
  55. 三好昇

    ○参考人(三好昇君) 江別市におきましては、保育所は社会福祉法人、学校法人、さらには公設という形、一か所個人がございますけれども、そういう形で運営しておりまして、全部で二十三の施設を運営しております。  その中で、処遇改善加算ということでございますけれども、私どもで掌握している中では、給与全てを、民間も福祉施設も含めて全て把握しているわけじゃございませんが、私どもの公設の施設から申し上げますと、今回、そういう形で一つの位置付けがされますと、その経費を処遇改善に是非使っていきたいと。そういう意味では、一つのインセンティブをいただけるものとしまして歓迎しているところでございます。  以上でございます。
  56. 川田龍平

    ○川田龍平君 もう終わります。  家平参考人、済みません、時間の都合でちょっと質問回らなかったんですけれども、私も障害児の特に放課後デイの問題、大変、大変共感しております問題だということで、特に、聞いた話では大変もうかるということでいろいろ宣伝もされておりますし、それから、今、ドライブといって、もう車で連れ回すだけで、これ家に連れていくだけで、もうそれで事業として成り立ってしまうようなことも聞いておりまして、もう本当、それでいろいろと問題が起きていることもあるということも承知の上で、これからしっかりこういった問題にも取り組んでいきたいと思っていますので、よろしくお願いします。  ありがとうございました。
  57. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。  もう時間もございませんので、質問に移らせていただきたいと思います。  まず、家平参考人、そして三好参考人にお伺いをさせていただきます。  家平参考人、昨日の多分議論を聞いていただいているので分かるかと思うので、私も同じ問題意識を持っておりまして、今回の法案というのがどうしてもハード面、外形的な部分はかなりきっちりと整備をされるということが言われておりますけれども、じゃ、一方内部はどうなんだ、ソフトの部分はどうなんだということになってくると、全くその項目というものの中にやっぱり質の担保というものが入っていない、それは大変私も心配をいたしているところでございます。  本当に、福祉サービス、私もいろんなところに見学、視察に行ってまいりますけれども、かなり施設によって差がある。これから、やはりそういったソフトの面でもしっかり質の担保をしていかなければならないということで、何かいいアイデアがございましたら教えていただけますでしょうか。私もこれは本当に大切な問題だと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
  58. 家平悟

    ○参考人(家平悟君) ありがとうございます。  質の担保でいうと、やっぱり社会福祉事業というのは人が人を支える事業だというふうなことは、もうこれは皆さん共通の思いだと思うんですね。そうすると、そこにどれだけ人に対して手厚く労働条件や賃金を出しているのかというのがまずもって指標があるべきやと思うんです。  それがどこまで、介護保険導入後、営利企業も入ってくる中で、それが法人にしろ何にしろ基準がなくなってしまったと、最低基準はあったとしても、じゃ人材、ここまで八〇%まで、僕らの知っているところなんかでいったら、賃金の保障をするために八〇%の人件費を出しているというところも少なからずあるわけですよね。一方、五〇パー、半分ぐらいしか出していないと、報酬に見合わぬというところもあるわけですよね。じゃ、それが本当にそういう基準を、質を担保するためにはどこが必要なんだということはやっぱり明らかにしていく必要があると思うんですね。  僕らも、こういう困難な中で厚労省さんにいろいろそういう要請をしたりだとか、聞くんですが、サービスの質を測る指標というのはないんだと、それは非常に難しいというふうに言われているんですけど、でも、僕らでいうと、国連の障害者権利条約という条約があって、人権を守るための指標があるわけなんですよね。それに照らして、じゃ、本当にその生活が人間らしい、障害がない人と同じような暮らしができているのかという、見る物差しというのはあるはずやと思うんです。  でも、そのことが何も議論もされず、そういう土台に乗ってこないということ自体がやっぱりおかしいし、余裕があるかないかなんというお金の面だけの問題ではなくて、そういう質を、本当に人権として守られているのかという視点をやっぱり社会福祉事業でこそ守るべきことなので、それをちゃんと測る指標というのは政府か厚労省、国会として是非つくっていただきたいというふうに思います。
  59. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  同様に、三好参考人、地域の大切なインフラだというふうに先ほどおっしゃっていらっしゃいましたので、ということはやっぱり質の担保というものが必要かなと私は考えておりますけれども、どのようにその質の担保というものを考えていらっしゃるのか、少しアイデアがございましたら教えていただけますでしょうか。
  60. 三好昇

    ○参考人(三好昇君) 質を担保する指標といいましょうか、その基準は何かということではないかと思いますけれども、それぞれの質をどのレベルで、どの指標でというのは、今お話があったとおり非常に難しい問題だと思っています。  例えば、高齢者でいきますと、介護者に対しては保険という一つのレベルの担保があります。さらには、私も、子供やそういう保育事業につきましては、内部の研修又は公の様々な研修で、そこで質を保つような努力をしております。そういう様々な研修の仕組み、さらには保険があれば保険での仕組み、それを全体で評価していくしか私は今のところないんではないかと思っています。  常に、地域で必要なものをどのレベルまで上げるかというのは、我々のこれからも含めて長い課題ではないかと思っています。多分、市民、住民の方は常にレベルの高いものを求めていきますから、それに応えていかなければならないのが私も行政の役割かと思っています。  以上でございます。
  61. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  じゃ、内田参考人、お伺いをしたいんですけれども、私も人材の確保、大変これは重要な問題だと考えております。私もいろんな学生と接しまして思うことは、介護の現場も知らなければ子育ての現場も知らない、子供を抱いたこともなければ高齢者に声を掛けたこともない、だから怖いというような意識がまずあると思うんですね、そこに壁が。  でしたら、中学校、高校、小学校もそうですよね、もっと小さい頃からそういった高齢者であったり子供に接するような機会をもっともっとつくっていけば、介護というもの、そして保育というものにもっと接したような職場というところに将来選択肢を求めてもらえるんじゃないかなというふうに考えておりますけれども、そういったもう少し低年齢型の教育というものについて内田参考人はどのような御意見をお持ちなのか、お聞かせいただけますでしょうか。
  62. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) おっしゃるとおりだと思います。  やはり高校生になってからではちょっともう遅いかなと。例えば、介護ということでいきますと、これはもう本当に国民全体として考えなければいけないようなことだというふうに思っておりますので、一部の方の問題ではないと思います。ですから、かなりの幼少期から介護というものがこういうものであるというようなことの教育というものが、ちょっと時間は掛かりますけれども、後々、介護という仕事を選択してみようかなということにもつながってくるのではないかなというふうに思います。  今のままですと、やっぱり介護というのが誤解を受けたまま、どうも何かちょっとできそうもないなと、必要だけどもちょっとできそうもないなというようなことで終わってしまいそうですので、本当に幼稚園、小学校辺りから、何かもっと高齢者と触れ合うとか介護の体験をしてみるとかといったようなことがあればよいのではないかと考えております。
  63. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  では、最後に武居参考人にお伺いさせていただきたいんですけれども、私は産業医でございまして、いわゆる産業保健といった目で見ましたら、中小企業の皆様方が大変、中小規模の皆様方が大変多いということが大変悩みだと思っております。今後、どういう労働環境の整備をしていくべきなのか、その辺り、御意見をいただければ大変うれしゅうございます。
  64. 武居敏

    ○参考人(武居敏君) 確かに規模の小さい法人が多うございます。そういう意味で、十分職場環境に対して隅々までちゃんと目を行き届かせるような知識を持った人が少ないという現実もございます。そういう意味では、職場環境の改善は必要だと思います。  特に人材の確保という意味では、どういう職場であるべきか、どういう職員待遇をするのか、その一環としてやはり労働環境を改善することは非常に重要なことだと思いますし、我々も常にそういうような研修の場所を用意していきたいというふうに思っております。  以上でございます。
  65. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  終わります。     ─────────────
  66. 三原じゅん子

    ○委員長(三原じゅん子君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、小西洋之君が委員を辞任され、その補欠として田城郁君が選任されました。     ─────────────
  67. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  社会福祉の現場で頑張っていらっしゃる四人の参考人の皆さん、本日は本当にありがとうございます。  まず初めに、昨日、厚生労働省に内部留保の定義について聞きました。すると、定義はないというお答えなんですね。定義がないのに、無理やりつくって、そして地域公益活動をやらせるのかというのはやはり理解ができません。  もちろん、営利と非営利では税金の仕組みが全く違いますが、法人税、法人で税金を払っているところは三割ぐらいですし、それから、これから法人税減税をどんどんやっていくわけです。他方、この非営利の方の社会福祉法人については、もうけがあるんだったら、それで地域公益活動をせよという。だったら、法人がため込んでいる内部留保はどうなるのかと。私はアンフェアみたいに思うんですが、家平参考人、これについてどうお思いでしょうか。
  68. 家平悟

    ○参考人(家平悟君) 僕は、今、企業、法人が三割しか税金を払っていないというのは初めて聞きましてびっくりしていますが、やっぱり、簡単に言えば、企業が税金を払っているんだから、税金分は社会貢献しなさいというのが言いたいところなのかなというふうに思うんですが、それは、発言もさせていただきましたけれども、そのことが社会福祉事業を受けている障害者の支援の質を削ってしまうことになるんだということに、やっぱり原点を思っていただきたい。  この法人改革の中で議論されてきた中で、障害者の生活、その受けているサービスの実態だとか、高齢者の皆さんの介護保険を受けているサービスの実態だとか、保育を受けている子供たちの生活と支援の実態だとか、そんなことの質の問題だとか、そんなことは何のことにも議論がされなかったというのは非常に残念ですし、そのことがあってこそ、この内部留保というか、それをどうしていくかということを、本当にあるのかないのかということも含めて議論がされるはず。  その出発点が、何のために社会福祉事業があるのかということ自体が、やっぱりそこを使っている支援の必要な人たちのためにあるんだという、何か出発点が違うように思いますので、そういう議論をしていただきたいなというふうに思っています。
  69. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 もし余裕財産があるのであれば、利用者のサービスをもっと良くすることや、働いている人たちの報酬をちゃんとすることにやるべきだと思いますが、家平参考人、いかがでしょうか。
  70. 家平悟

    ○参考人(家平悟君) それが本当に本旨だなというふうに思っていますし、一応というか、今明かされている審議会等々の中でも、一番初めに本体の社会福祉事業に使っていくということにはなっているんですが、じゃ、それやったら、何でほかに流用していくような義務化を法で強制せなあかんのかというのには疑問がありますし、今だって社会貢献活動ということでできているわけですよね。そのことをもっと前進させるのが、強制で義務にしていくことで前に進むとは僕は到底思えないと思います。
  71. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 この地域公益活動なんですが、去年、医療と介護の改正法案が国会で成立をしました。要支援一、二の通所と訪問サービスが介護保険給付から外されて、地域包括支援センターに移行すると。今、審議会の中などでも、じゃ、要介護一、二も外したらどうかとか生活支援もやめたらどうかなんという議論が出ています。  私は、やはりどんどん介護保険給付から外してボランティアでやれみたいな方向に非常に危機感を感じております。二〇二五年、厚生労働省は、要支援一、二の通所と訪問サービスに関して半分はボランティアでやるという試算をこの委員会にかつて提出をしました。  ですから、地域公益活動というと、私が疑っているのは、社会福祉法人にボランティアでやれと、そういう地域包括ケアシステムの中で無償でやれ、低額でやれ、ボランティアでやれという、そういうふうに組み込まれてしまうのではないか。つまり、国の責任というものなどを軽くするというか代替する手段としての地域公益活動ではないかと思っているんですが、いかがでしょうか。
  72. 家平悟

    ○参考人(家平悟君) 僕も全くそのとおりだと思っていて、そういう不安が、私たち利用者、家族も含めて、支援者とこのことを学んでいく、これまでも学んできたんですが、やっぱりその本質が見えるということが非常に危惧されますし、もう一つ、併せて言えば、介護保険の場合でいえば、利用者負担というのが今度もう一割から二割に、一部はなっていますし、次の改正で二割になるんじゃないかというふうなことが言われている中で、全くこの法案には、低額、無料のサービスを法人にしていけということで、大体障害者の九〇%以上は非課税世帯であって、本当にお金のない人たちなんですよね。そういう意味では、介護保険の利用者の皆さんだって六割が非課税世帯やというふうに聞いていますし、そういう意味では、そういうことをまた法人のお金でやっていくということになるのではないかなと。そうすると、さらに、法人が支出するお金というのは、原資が福祉サービスの報酬ですから、その質がまたまた下がっていくというような悪循環になってしまうんだろうというふうなことが非常に危惧されます。
  73. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 この地域公益活動は無責任になりかねないのではないか。つまり、地域の中でその活動を例えばボランティアで始めた。しかし、経済が逼迫したり報酬を上げなくちゃいけないという状況になって、やめたいんだけれども、始めたら、やっぱりいろんな障害のある子供とか面倒を見ていて撤退ができない、期待もされているしというふうなジレンマに陥ってしまう。  こういう点についていかがお考えでしょうか。家平参考人、お願いします。
  74. 家平悟

    ○参考人(家平悟君) 昨日の回答とか聞かせていただいても、国は、公的責任ということはこれまでよりも後退することはないんだというふうに言われますが、じゃ、地域公益活動を義務化して、それを代替するようなシステムができ上がってしまったときに、本当に制度化に向けてどのような取組がされるのか、どのような国として応援をするのかということ自体は一切何も出てこないわけですよね。それでまた介護難民や医療難民がどんどん出てきていると。  そういうこともない中で、明らかにしないでこれをしてしまうということのひどさということは、やっぱり制度化になっていかないんじゃないかなと、それは道を断ってしまうことになるんじゃないかなという不安を感じざるを得ません。
  75. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 内田参考人にお聞きをいたします。  私は実の父と母と義理の母が介護保険のお世話になって、本当にお世話になってきています。それで、処遇改善加算なんですが、これはやっぱり恒久化しないと経営者としてもやっていけないんじゃないかというのが一点。  それから、処遇改善加算について、十円ほど上がっているんですが、ヘルパーさんの、例えば、しかし思ったほど上がっていない。つまり、十年前、二十年前に比べて実は報酬が下がっている、特に訪問ヘルパーさんが。やっぱりこれ効いていないんじゃないかということ。マージン率とか公表して、しっかり、人件費グロスではなくて、実際、訪問ヘルパーさんにどれぐらいお金がちゃんと行き渡っているかというのを公表すべきではないか。こういう点についていかがでしょうか。
  76. 内田千惠子

    ○参考人(内田千惠子君) 全くそうだと思います。  去年の十月にたしか調査が行われたと思いますけれども、十月の時点ではまだはっきりと数字が出ているのかどうかというのは、出るのかどうかというのも分からないのですけれども、やはり本当にきちんと介護職員たちに渡っているのか、あるいは幾ら本当に増えているのかということを明らかにしていくというのは、それは事業主の責任だと思いますので、それははっきりさせていただきたいと思います。
  77. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 時間ですので終わります。ありがとうございました。
  78. 三原じゅん子

    ○委員長(三原じゅん子君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。  参考人の方々には、長時間にわたりまして貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十五分散会