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2016-03-29 第190回国会 参議院 本会議 15号 公式Web版

  1. 平成二十八年三月二十九日(火曜日)    午後四時一分開議     ━━━━━━━━━━━━━ ○議事日程 第十五号     ─────────────   平成二十八年三月二十九日    午後四時 本会議     ─────────────  第一 平成二十八年度一般会計予算  第二 平成二十八年度特別会計予算  第三 平成二十八年度政府関係機関予算     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、日程第一より第三まで  一、所得税法等の一部を改正する法律案(内閣   提出、衆議院送付)  一、関税定率法等の一部を改正する法律案(内   閣提出、衆議院送付)  一、地方税法等の一部を改正する等の法律案(   内閣提出、衆議院送付)  一、地方交付税法等の一部を改正する法律案(   内閣提出、衆議院送付)  一、雇用保険法等の一部を改正する法律案(内   閣提出、衆議院送付)  一、国立国会図書館長の任命に関する件      ─────・─────
  2. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これより会議を開きます。  日程第一 平成二十八年度一般会計予算  日程第二 平成二十八年度特別会計予算  日程第三 平成二十八年度政府関係機関予算  以上三案を一括して議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。予算委員長岸宏一君。     ─────────────    〔審査報告書は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔岸宏一君登壇、拍手〕
  3. 岸宏一

    岸宏一君 ただいま議題となりました平成二十八年度予算三案の審査の経過と結果を御報告申し上げます。  平成二十八年度予算三案は、去る一月二十二日、国会に提出され、二月二日に財務大臣から趣旨説明を聴取し、衆議院からの送付の後、三月二日より質疑に入りました。  以来、基本的質疑、一般質疑に加え、五回にわたる集中審議を行ったほか、三月十日には公聴会を開催し、三月二十二日及び二十三日には各委員会に審査を委嘱いたしました。また、予備審査中の二月八日及び九日の二日間、三重県及び愛知県に委員を派遣し現地調査を行うなど、本日まで熱心に審査を行ってまいりました。  質疑は、経済再生と財政健全化への取組、一億総活躍社会実現の具体策、消費税率引上げと軽減税率をめぐる課題と問題点、マイナス金利政策の効果、TPP協定の影響、待機児童問題への対応、子供の貧困対策、給付型奨学金制度の必要性、憲法改正問題、我が国の安全保障の在り方、北朝鮮核開発及び拉致問題、震災復興の現状と課題、地域活性化に向けた取組、今後のエネルギー政策の在り方、政治資金をめぐる諸問題など、多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。  本日をもって質疑を終局し、討論、採決の結果、平成二十八年度予算三案は賛成多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。  以上、御報告を申し上げます。(拍手)     ─────────────
  4. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。野田国義君。    〔野田国義君登壇、拍手〕
  5. 野田国義

    野田国義君 民進党の野田国義です。  今日は安保法案の施行日ということでございまして、これから日本の形がどうなっていくのか、大変心配をいたしております。  我々は、一昨日、この国において政権交代可能な政党の結集が必要であるということで、民進党を結党をいたしました。しっかり頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。  私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成二十八年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。  アベノミクスの旧三本の矢が打ち出されてから、はや三年以上が経過いたしましたが、その成果に大きな疑問を持たざるを得ません。  まず、第一の矢である金融緩和を続けても、物価上昇率はいまだ目標の二%には遠く及ばず、第二の矢である財政出動は、一時的に需要を拡大するのみで、むしろ不要不急な公共事業の温存といった弊害をもたらしております。第三の矢である成長戦略に至っては、具体性や実効性に乏しく、昨年十月から十二月期の実質成長率は再びマイナスに陥るなど、成長力向上の兆しは全く見られません。その上、実質賃金平成二十四年以降四年連続で減少しており、さらに、平成二十六年四月に行った五%から八%への消費税増税により明らかに国民の消費は落ち込み、我が国の景気回復は遅れております。これらのことから、アベノミクスは事実上既に失敗に終わったのではないでしょうか。  それなのに、ほとんど効果のないマイナス金利が導入をされ、預貯金の手数料などの形で国民に負担が及ぶのではないかとの不安の声が上がるなど、国民生活は一層苦しさを増していくばかりであります。  挙げ句の果てに、官房長官に至っては、先月の記者会見で、消費税一〇%への引上げを再び見送ることを言い出しているのではないでしょうか。まさにアベノミクスが失敗したことを認めたに等しいわけではありませんか。  海外経済についても、中国を始めとした新興国経済が減速しており、先行きが見えない状況です。昨年秋以降、日本の輸出が減少傾向に転じるなど、既にその悪影響が現れております。  このままアベノミクスの失敗を放置し、効果検証や反省も不十分なまま編成された、国民生活の安心につながらない平成二十八年度予算は断じて認められません。  反対の第一の理由は、格差拡大を放置した予算である点にあります。  日本における子供の貧困率は何と一六%まで悪化し、子供の六人に一人が貧困状態に陥っています。さらに、一人親世帯貧困率は五〇%を超えるなど深刻な状況にあります。にもかかわらず、安倍内閣は、二十七年度補正予算では高齢者に対して三万円のばらまきをする一方、二十八年度予算では消費税率引上げの影響緩和を目的とした子育て世帯向けの給付金を廃止をいたしました。  また、非正規労働者の割合は年々増加し続け、特に女性に限れば実に六割近くまで達していますが、この問題に対し、安倍政権には真剣に取り組む姿勢が全く見られません。  昨年末に閣議決定された第四次男女共同参画基本計画で掲げられた女性活用の成果目標は、達成までの道のりが不明瞭なままであるほか、鳴り物入りで任命したはずの女性活躍担当大臣を設置から一年余りで一億総活躍担当大臣などとまとめてしまいました。  安倍政権の施策では、ますます高く分厚くなる格差の壁を解消するには到底及ばないと言わざるを得ません。私たちは、全ての人に居場所と出番がある共生社会をつくってまいります。  反対の第二の理由は、新たな三本の矢である政府目標と、実現のための手段が具体性を欠き、掛け声倒れになっております。  昨年九月に突如打ち出された新三本の矢の数値目標はいずれも実現の見通しが立っていません。二〇二〇年頃までに名目GDP六百兆円と言いながら、内閣府の試算では名目三%の高成長を前提としても到達できないではありませんか。  希望出生率一・八の達成には子育て支援の拡充が不可欠ですが、待機児童問題一つ取っても、保育園に入れなかった母親のブログに対し、安倍総理が、匿名である以上本当かどうか確かめようがないと他人事のように冷たく答弁するなど、政府が真剣に取り組むつもりがあるのか、疑問が拭えません。  介護離職ゼロについても、現在の介護サービス拡充は箱物整備に偏っており、低賃金にあえぐ介護職員の待遇改善は全く不十分であります。  さらに、社会保障関係費の自然増を抑制するために診療報酬を八年ぶりにマイナス改定いたしましたが、これにより病院や薬局の運営が圧迫され、特に地方における医療機関の不足を助長するおそれが否めません。  聞こえの良い目標を乱立させるスローガン政治で、効果が薄い施策ばかりを打ち出すようでは、税金の無駄遣いが増加するばかりであります。  反対の第三の理由は、政府が国民との約束をほごにしている点であります。  平成二十四年の税と社会保障の一体改革では、民自公の三党合意により、社会保障の自己負担額に上限を設け、低所得者の負担を軽くする総合合算制度が法律に盛り込まれました。しかるに、安倍政権は、消費税率引上げの際、軽減税率を適用し、その財源として総合合算制度の導入を取りやめることを決定をいたしました。  軽減税率制度は、低所得者よりもむしろ高所得者にその恩恵が手厚くなる傾向があり、総合合算制度の導入取りやめと併せて、弱者の負担を更に増加させるものと言わざるを得ません。さらに、軽減税率導入の財源探しを選挙後に先送りしていることも全く無責任であり、国民を愚弄するものであります。  TPP交渉においても、農林水産品のうち二割を関税撤廃の例外とすることにとどまり、重要五品目等を除外又は再交渉の対象とするよう求めた国会決議はほごにされました。一方で、TPPの影響を緩和するため、対策については、数値目標を伴った実効ある具体的対応策がいまだに策定をされておりません。このように、社会保障の充実を図るどころか、国民にうそをつく安倍内閣には政権を担う資格はなしと言わざるを得ません。  反対の第四の理由は、財政規律を軽視した予算となっている点であります。  入るを量りて出るを制す、財政の基本的な心構えであります。本予算公共事業関係費は、民主党政権が編成した平成二十四年度当初予算に比べ三割も増加をいたしております。防衛関係費も初の五兆円台に達するなど、聖域化の傾向が強まる一方で、日本経済を下支えしている中小企業を支援する予算は減額をされております。  また、税収について、前年度当初予算と比べ三兆円の増加を見込んでいますが、選挙を控え、抜本的な歳出削減を避ける一方、専ら税収増という希望的観測に依存しており、財政健全化を成し遂げるどころか、むしろ悪化させる予算であると断じざるを得ません。  子供、教育、雇用、男女間に、分厚く高い格差の壁がそびえ立っております。私たちは、一人一人がかけがえのない個人として尊重され、多様性を認めつつ互いに支え合い、全ての人に居場所と出番がある、強くてしなやかな共に生きる社会をつくっていくことをお誓い申し上げ、私の反対討論といたします。  ありがとうございました。(拍手)
  6. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 堀井巌君。    〔堀井巌君登壇、拍手〕
  7. 堀井巌

    堀井巌君 自由民主党の堀井巌です。  私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となっております平成二十八年度予算三案につきまして、賛成の討論を行います。  まず、本予算案の委員会審議においては、与野党を通じ、国民のための真摯な議論を積み重ねてまいりました。予算委員会の一員として敬意を表します。  さて、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略、このアベノミクス三本の矢を柱とする政策の推進により、雇用や所得環境が改善しつつあります。そして、我が国の経済は、基調としては緩やかな回復基調が続いております。  確かに、中国を始めとするアジア新興国、資源輸出国等の景気の下振れなど、世界経済は不透明感を増しております。また、我が国においても、株価の変動、個人消費や民間設備投資の動向などに注意を払う必要があります。しかし、総合的な判断として、日本経済のファンダメンタルズはしっかりしていると認識をしております。  その上で、政府は、希望を生み出す強い経済、夢を紡ぐ子育て支援、安心につながる社会保障の実現に向け、昨年十一月に一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策を取りまとめました。これにより景気回復を後押しし、デフレ脱却に向け更なる前進が見込まれております。  デフレ脱却・経済再生への取組を加速させ、景気回復を確実なものとするためには、平成二十七年度補正予算と併せて、この平成二十八年度本予算を速やかに執行することが重要です。そして、切れ目のない経済政策が迅速に実行されることを心から期待をしております。  以下、本予算案に賛成する主な理由を二点申し述べます。  賛成する第一の理由は、本予算が我が国の重要課題に適切に対応し、国民のために必要な施策を盛り込んでいるという点であります。  まず、誰もが生きがいを持って充実した生活を送ることができる一億総活躍社会の実現に向けての取組です。  少子高齢化、人口減少という構造的な問題について正面から取り組み、希望出生率一・八、介護離職ゼロに直結する施策に重点的に予算措置がなされております。特に保育に関しては、政権交代後間もない平成二十五年四月から取り組んでいる待機児童解消加速化プランが、本予算案の成立により更に迅速に進むことを期待します。国と地方自治体が協力し合って、子育て世代の皆さんが働きながら安心して生活できる環境が整えられていくことを心から願っております。  次に、東日本大震災からの復興への取組であります。  震災発生から五年が経過し、二十八年度は復興・創生期間初年度になります。これを踏まえ、被災者支援や住宅再建・復興まちづくり、原子力災害からの復興再生など、復興の加速を図る予算も計上されております。あわせて、災害対策、例えば局地的豪雨等に備えた事前防災・減災対策の充実や老朽化対策など、国土強靱化を進める予算も計上されております。  そして、地方創生もいよいよ本格的に展開されます。また、投資の促進や生産性向上を図るための様々な施策も盛り込まれています。さらに、攻めの農林水産業のための輸出促進、教育の質の向上、科学技術の基盤強化など、国力の活性化を図る施策も盛り込まれています。  次に、外交・防衛分野であります。  我が国は、国連安全保障理事会の非常任理事国に再び就任しました。本年五月には、伊勢志摩サミットの議長国を務めることになります。このように、国際社会において重要な責務を果たし、安倍内閣の地球儀を俯瞰する外交を推進するために必要な予算も計上されております。防衛関係費についても、中期防衛力整備計画に沿って適切な予算措置が行われております。本日施行された平和安全法制と併せて、我が国の安全保障体制が更に充実することを期待しております。  以上述べてきたように、本予算案は、今の日本に欠かせない重要な施策が数多く盛り込まれており、大いに評価できる内容であります。  本予算に賛成する第二の理由は、さきに述べた必要な施策を進めながら、同時に財政健全化を着実に進める予算となっている点です。  国民の安心、安全の基礎にもなる国家財政への信用を確実にしていくために、改革工程表に基づいて社会保障の支出に対して徹底的な重点化と効率化等に取り組むことになっております。さらに、歳出削減のためのあらゆる施策を組み込んでいます。その結果、一般歳出を前年度と比べ四千七百億円増にとどめ、国債発行額も前年度から二・四兆円減額するなど経済財政再生計画の初年度にふさわしい内容となっております。  平成三十二年度、すなわち二〇二〇年度基礎的財政収支黒字化の目標に向け、一歩一歩前進していると認識をしております。  以上、本予算案に賛成する理由を申し述べました。  国民の安全、安心な生活と我が国の将来のために、本予算案の成立が必要不可欠であります。多くの皆様方の御賛同を賜りますよう強くお願い申し上げ、私の賛成討論といたします。(拍手)
  8. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 田村智子君。    〔田村智子君登壇、拍手〕
  9. 田村智子

    ○田村智子君 日本共産党を代表して、二〇一六年度一般会計予算案外二案に反対の討論を行います。  反対する第一の理由は、消費税一〇%への増税を前提とし、破綻が明らかなアベノミクスにしがみついた予算だということです。  総理は、消費税八%増税の下での個人消費の落ち込みについて、予想以上に大きく、予想以上に長引いていると認めました。来年四月に再増税に踏み切れば、僅か三年間で五%から一〇%への大増税です。国民一人当たり年間八万一千円、平均的な世帯で十八万四千円ものすさまじい負担増となります。国民の暮らしと日本経済を奈落の底に突き落とす一〇%への増税はきっぱり中止するしかありません。  アベノミクスの破綻もはっきりとしてきました。異次元の金融緩和は、マイナス金利という奇策を弄さなければならないほど行き詰まりが明白です。アベノミクスの三年間で大企業の利益は確かに急増しました。ところが、GDPは、二〇一四年度には年間でマイナス一・〇%、二〇一五年度も直近の十から十二月期には、年率換算で前期比マイナス一・一%に落ち込んでいます。しかも、肝腎要の労働者の実質賃金は下がり続けているのです。どこが経済の好循環の実現なのでしょう。  ところが、予算案は、相も変わらず法人税減税など大企業応援路線をひた走っています。こうしたアベノミクスに国民は見切りを付け始めています。最近の読売新聞、日経新聞の世論調査でも、アベノミクスを評価しないは五割から六割にも達しています。安倍政権の経済路線の大転換を強く求めるものです。  第二の理由は、国民の暮らしの願いに応えず、格差と貧困を更に深刻にする予算となっていることです。  予算案審議では、保育所待機児童問題が大きな焦点となりました。新年度を目前にして、今も多くの保護者が、このままでは職場復帰できないと深刻な声を上げています。  私は、公的施設を利用するなど自治体責任で緊急保育を確保すること、認可保育所増設のため国が新たな財政措置をとることなどを繰り返し求めました。ところが、政府が示した緊急対策は、保育の質を保障するための保育士配置や保育面積自治体基準を緩和し、今ある保育施設に子供を詰め込めと求めるものです。  保育は子供の育ちの場です。預かる場所があればいいのではありません。認可保育所増設のため、土地確保への支援、保育士の処遇の抜本的な改善、公立保育所への直接補助等に踏み出すことが求められています。本予算案はこうした切実な声に応えていません。待機児童対策の根本的な転換と強化を強く求めるものです。  高過ぎる学費、奨学金という名の巨額の借金が若者を追い詰めています。しかし、本予算案にはこの問題を解決する姿勢は見られません。国民の強い要望である給付制奨学金の導入に応えず、国立大学運営費交付金、私立大学等経常費補助も据置きです。日本共産党は、十年間で学費を半額にする、給付制奨学金を創設するなどを提案しました。この実現に全力を尽くす決意です。  貧困と格差は、社会保障切捨て路線によって深刻さを増しています。既に安倍内閣の三年間で、小泉内閣時をはるかに上回る社会保障予算自然増の圧縮が強行され、更に強められようとしています。本予算案では、診療報酬の実質的なマイナス改定、高齢者医療の窓口負担増が盛り込まれ、マクロ経済スライドの改悪で年金を更に削減する法案も提出されました。その上、財政制度審議会では、要介護一、二の通所介護サービスを保険外とする、年金支給年齢を引き上げるなど、社会保障の大改悪が検討されています。  政府・与党は制度を持続するためと説明しますが、保険料負担が生活を追い詰める、費用が払えず介護サービスや医療が受けられない、この事態を仕方がないというのでしょうか。格差と貧困を更に拡大し、個人の尊厳をないがしろにする政治をこれ以上続けさせるわけにはいきません。  本予算案がTPP協定の発効を前提にしていることも重大です。TPP協定は国会決議違反であること、農林水産業への悪影響を過小に評価した政府の影響試算がでたらめであることも審議の中で明らかになりました。日本農業に壊滅的な打撃をもたらし、食の安全、医療、雇用、保険・共済、政府調達、ISD条項など、あらゆる分野で日本の経済主権をアメリカに売り渡すTPPの批准阻止のため全力を挙げるものです。  東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故から五年、被災した方々はなお多くの困難に直面しています。被災地支援策の打切り、縮小は絶対に許されません。原発再稼働を強引に推し進める一方で除染と賠償の打切りに動くなど、原発事故はもう終わったと言わんばかりの政策を進めていることも到底容認できません。被災者の生活となりわいの再建に国が最後まで責任を果たすこと、原発再稼働を直ちにやめることを強く求めます。  第三の理由は、安保法制、戦争法を強行成立させた下で、五兆円を超える軍事費を盛り込み、アメリカ戦争支援体制を強化していることです。  本日三月二十九日、安倍内閣が日本国憲法九条を真っ向から踏みにじる安保法制を施行したことに強く抗議するものです。憲法違反が明白な集団的自衛権行使に踏み出し、日本の自衛隊が戦後初めて海外で殺し殺されるという現実的な危険が迫っています。我が党議員有事の際に民間の船員、船舶を動員する計画を追及しましたが、重要影響事態や存立危機事態で米軍の人員や物資の輸送を想定していることは重大です。  本予算案には、新型ステルス戦闘機F35、新型空中給油機、イージス艦、オスプレイ、無人機グローバルホークなどの軍備拡大を盛り込んでいます。米軍と一体となった自衛隊の海外派兵体制を進めるものと言わなければなりません。  新たな日米協定に基づき、米軍思いやり予算を増額し、米軍への提供施設整備に何の積算根拠も示さず、最低でも毎年度二百六億を支出するとしています。さらに、米軍が配備を進めるF35戦闘機のアジア地域での重整備拠点を置くための財政負担まで行おうとしています。対米従属極まる予算案を認めることはできません。  沖縄県民の民意を無視して強行してきた名護市辺野古への米軍新基地建設の中止を断固として要求するものです。  さらに、我が国の宇宙開発軍事利用に公然と乗り出し、宇宙における米国の軍事戦略を補完する役割を果たそうとしていることが明らかとなりました。日米ガイドラインの下、米軍との一体化を深め、海外戦争をする国づくりを進めることは断じて認められません。  今、戦争法廃止と立憲主義の回復を求める声は深く力強いうねりとなっています。原発再稼働反対、TPP協定撤回、雇用破壊許すな、社会保障の拡充など、国民の暮らしの現実から湧き上がる声は、安倍自公政権の暴走ノーの世論に発展しつつあります。  日本共産党は、この声に応え、国民との共同、野党共同を更に進め、安倍政治に代わる新しい政治の扉を開くため全力を尽くす決意を述べ、反対の討論を終わります。(拍手)
  10. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  11. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これより三案を一括して採決いたします。  表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。    〔議場閉鎖〕    〔参事氏名を点呼〕    〔投票執行〕
  12. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。    〔投票箱閉鎖〕
  13. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。    〔議場開鎖〕    〔参事投票を計算〕
  14. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数        二百三十九票     白色票          百四十四票     青色票           九十五票    よって、三案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  15. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) この際、日程に追加して、  所得税法等の一部を改正する法律案  関税定率法等の一部を改正する法律案   (いずれも内閣提出、衆議院送付)  以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  16. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 御異議ないと認めます。  まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長大家敏志君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔大家敏志君登壇、拍手〕
  17. 大家敏志

    大家敏志君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  まず、所得税法等の一部を改正する法律案は、経済の好循環の確立、消費税率引上げに伴う低所得者への配慮、少子化対策・教育再生、地方創生の推進、国際課税の枠組みの再構築、震災からの復興支援等の観点から、国税に関し、所要の施策を一体として講じようとするものであります。  委員会におきましては、安倍内閣総理大臣に対する質疑を行うとともに、低所得者対策として軽減税率制度を導入することの意義、軽減税率制度導入に必要な財源の確保策、法人実効税率引下げの効果及び今後の法人税改革の方向性、所得再分配機能を回復するための税制の在り方、三世代同居に係る税制上の軽減措置の適用要件の妥当性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終了し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会を代表して尾立源幸委員、日本共産党を代表して紙智子委員、日本のこころを大切にする党を代表して中山恭子委員より、それぞれ反対する旨の意見が述べられました。  討論を終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。  次に、関税定率法等の一部を改正する法律案は、最近における内外の経済情勢等に対応するため、関税率等について所要の改正を行うとともに、税関における水際取締りの強化、貿易円滑化に係る税関手続の改善等を行おうとするものであります。  委員会におきましては、不正薬物の摘発増加に伴う税関への影響、税関の業務処理体制の強化等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  18. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) ただいま委員長報告がありました議案のうち、所得税法等の一部を改正する法律案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。礒崎哲史君。    〔礒崎哲史君登壇、拍手〕
  19. 礒崎哲史

    ○礒崎哲史君 自由と共生、そして未来への責任を理念として結党いたしました民進党の礒崎哲史です。  会派を代表しまして、ただいま議題となりました政府提出の所得税法等の一部を改正する法律案に反対の立場から討論を行います。  一年前の三月三十一日、私は、この場において、同じく所得税法等改正案の反対討論に立ちました。そのとき、私は次のように述べました。我が国は、少子高齢化、巨額の財政赤字という難問を抱えています、これらを解決するには、与野党の垣根を越え、国家国民のために知恵を結集しなければならない、何としても、持続可能な社会保障制度の確立と、それを支える財源を確保する社会保障と税の一体改革を成し遂げなければならないと。  その思いは、今もなお全く変わりません。であるからこそ、我々は、介護職員や保育士を始めとする方々の給与を引き上げることで、社会保障制度の充実強化を目指す法案を提出をいたしました。同時に、格差是正によって経済の底上げを図るための格差是正・経済成長税制措置法案を本日議題の法案の対案として提出をいたしております。  同じく一年前、私はこのようにも述べました。法案に反対するのは、消費税引上げの際の景気判断条項を削除するからだと。ところが、安倍総理が、条項を削除しながら、一方で、経済は生き物だなどといって再引上げの先送りを示唆してきたことは明らかに矛盾があります。  一昨年末の衆議院解散時、安倍総理は、来年、私たちが国会に出す法案において、この景気判断条項を削除します、当然、今回のような景気判断による再延期は行わない、これは明確でありますと言い、二〇一七年四月に消費税を一〇%にすることを国民に約束いたしました。  仮に消費税の再引上げを更に先延ばしすることになれば、これは安倍政権の経済政策が失敗だったと認めることになるのではないでしょうか。法改正や政治判断は軽いものであってはなりません。  二〇一四年の実質成長率はゼロ、二〇一五年は〇・五%、足下の二〇一五年十―十二月期の実質成長率は年率換算でマイナス一・一%と、民主党政権時よりも経済は低迷しているとはいえ、我々の反対を押し切って景気判断条項を外した経緯を踏まえれば、法律の規定どおり消費税の再引上げを行うことが筋です。それが政治判断のあるべき姿であるはずです。現下の経済状況は決していいとは言えませんが、内閣の皆様が言う、リーマン・ショック級、大震災級の事態には全く至っておりません。  以下が、本法案に反対する理由です。  第一に、我々は、軽減税率導入を前提とした消費税再引上げには反対することを表明しています。  消費税には所得の少ない家計ほど消費税負担率が高くなるという逆進性が存在し、その影響をできるだけ取り除くための低所得者対策が社会保障と税の一体改革の最重要課題の一つでありました。  しかし、本法案により導入される軽減税率については、購買力の高い高額所得者の方が負担軽減額が大きくなり、格差是正効果が極めて乏しいことは明らかです。しかも、酒、外食を除く食料品を八%に据え置くだけでも一兆円もの巨額な財源が必要となります。対象品目の線引きが難しく、利権発生の源になりかねません。帳簿の複雑化、小売の現場の混乱など、事業者、特に中小企業・小規模事業者に大きな負担を与えることなど、問題が多過ぎます。負担感を軽減するためだけに与党はどれほどの弊害を生み出すつもりなのでしょうか。  我々は、最も効果的な逆進性対策である給付付き税額控除を導入する法案を既に国会に提出しております。給付付き税額控除は、低所得者層に対象を絞って消費税の負担を払い戻すことで、格差是正効果に優れるだけでなく、対象品目の線引きも必要なく、事業者の負担も生じず、所要財源もはるかに少なくて済みます。  こうした案を、国会はおろか、政府・与党の議論の俎上にまともにのせることもなく排除してきたことは、安倍政権が国家国民よりも選挙、政局にしか目を向けていないあかしです。  消費税の再引上げが再延期され、軽減税率導入も白紙に戻ったとしても、それでも万事解決とはなりません。我が国は、巨額の財政赤字を抱え、それに加えて、高齢化により社会保障費が増大し、少子化により労働力人口が減少していく中、将来見通しが不透明なものになっています。  社会保障の充実、安定化を図り、将来世代に借金を押し付けない社会保障と税の一体改革の重要性、必要性は日を追うごとに高まっていることは指摘しておかなければなりません。また、安倍政権が、国民の前で約束した議員定数の大幅削減を含む身を切る改革をいまだに実行しようとしないことも併せて指摘しておきます。  第二に、本法案は、格差是正に対する視点が欠落していることも問題です。  生まれた環境によって将来が大きく左右されるような状況を放置すれば、格差の固定化は必至です。将来を担う若者の多くが頑張りようもない、頑張っても報われないと感じる社会には安定も活力も望めません。大きな格差は、不利な環境に置かれている個人の教育機会を奪い技能開発を妨げるため、労働生産性の足を引っ張り中期的な成長に悪影響を及ぼすことはOECDも指摘しています。  三世代同居ができるような住宅を持った裕福な家庭にリフォーム費用の一部を減税するといったメニューを新たにつくるぐらいなら、日本の将来を担う人財育成に向けた中長期的な格差是正に資するための政策を真摯に検討すべきです。金融所得課税や資産課税を見直す余地もあるはずです。  第三に、地域社会経済の活性化の観点から、自動車関係諸税の負担軽減、簡素化は待ったなしのはずですが、本法案には何ら措置が講じられていないことが問題です。  自動車は、特に地方において生活の足であり、国民生活に直接関わるものです。また、自動車産業は我が国の基幹産業であり、経済を大きく左右すると同時に、広く雇用に影響を及ぼします。しかしながら、自動車税の環境性能割などという複雑かつ新たな負担を生む増税をあっさりと決めようとしています。消費税増税から二年、販売は低迷し、個人消費の落ち込みがいまだ改善しない現場実態をどのように受け止めているのでしょうか。  そもそも、自動車関係諸税は、三%の消費税導入時に整理し、二重課税の問題を解決しておくべきでした。だからこそ、我々は、自動車取得税の廃止、自動車重量税の当分の間の特例税率の廃止など、車体課税の抜本見直しを度々求めてきたのであります。  第四に、医療、介護等の控除対象外消費税の問題についても、国民に良質な医療を提供する観点などから早急に解決策の提示を求めてきたにもかかわらず、いまだ解決策が示されていないことを厳しく指摘しておきます。  経済政策や社会保障政策のアドバルーンばかりを上げても、現場視点を持ち合わせず、なかなか実質的な成果を出せない安倍政権に将来の日本を託していいものでしょうか。  民進党は参議院選挙を勝ち抜き、生活者、納税者、消費者、働く者の立場に立って、公正、公平、透明なルールの下、多様な価値観や生き方、人権が尊重される自由社会、誰もが排除されることなく共に支え、支えられる共生社会、未来を生きる次世代への責任を果たす社会を実現することをお約束をして、私の討論を終わります。  ありがとうございました。(拍手)
  20. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 倉林明子君。    〔倉林明子君登壇、拍手〕
  21. 倉林明子

    ○倉林明子君 私は、日本共産党を代表して、所得税法等改正案に対して、反対の討論を行います。  反対する第一の理由は、来年四月の消費税一〇%増税を前提とした改正となっているからです。  今回の消費税の増税は、五%から連続的に一〇%に増税するもので、短期間に総額およそ十三兆円、一世帯当たり十八万四千円、国民一人当たり八万一千円、世界でも例のない増税となります。  安倍総理は、消費税八%増税の影響について、予想以上に落ち込んだのは事実であり、また予想以上に長引いているのも事実だと認めざるを得ませんでした。さらに、消費税を一〇%に上げれば、影響が拡大することは火を見るよりも明らかです。  三月に政府が発表した月例経済報告では、国内の景気判断を五か月ぶりに下方修正しました。その大きな要因は、国内総生産の六割を占める個人消費の低迷です。勤労者世帯の実質世帯収入は、アベノミクスの三年間で五%も落ち込んでいるのです。これで家計消費が上向くはずがありません。期待された春闘でのベースアップも小幅にとどまり、今後も消費が上向く見通しは極めて厳しい状況となっています。もはやアベノミクスの失敗は明らかです。総理は、アベノミクスの破綻を認め、消費税増税をきっぱり中止すべきです。  提案されている軽減税率は、負担の軽減ではなく、低所得者への増税のダブルパンチであり、今後の増税にも道を開く狙いが明らかになりました。  八%への増税の際に低所得者対策として導入した簡素な給付措置を今回廃止するとしています。これは、食料品の消費税率を五%に据え置くため、負担が増えた分を低所得者に戻すというものでした。簡素な給付措置の廃止は、給付金の対象者にとって、負担軽減どころか、食料品もそれ以外も増税のダブルパンチとなるものです。  与党幹部は、将来、消費税率は一五%、二〇%となっているかもしれない、そのときでも食べ物は八%に据え置かれる、今回たった二ポイントの軽減だが、将来この幅は大きくなる、そのときに初めて軽減税率の意味が出てくると発言しています。結局、低所得者対策と言いながら、実際は消費税の更なる税率引上げの条件づくりではありませんか。  現在の八%の負担でも、中小零細事業者の実態は深刻です。売上げが低迷する中、消費税を払いたくても払えず、廃業に追い込まれる事業者が少なくありません。軽減税率は、中小企業・小規模事業者に大きな負担を負わせるだけでなく、取引からの排除につながることも審議を通じて明らかになりました。  今回、軽減税率の導入でインボイスへの対応が中小・小規模事業者にも求められ、事務負担が二倍、三倍になると、事業者からは悲鳴の声が上がっています。インボイスを発行できない免税事業者は取引から排除される可能性が高まります。さらに、農家の約九割は免税事業者ですが、政府の答弁では、そのうちの一割が取引から排除される可能性があることも明らかになりました。免税事業者は、課税業者への選択を強いられ、市場からの撤退を迫られることとなるものです。  国民生活も中小企業・小規模事業者の営業も破壊する消費税の一〇%増税は、きっぱり中止することを重ねて強く求めるものです。  反対する第二の理由は、庶民に増税を押し付ける一方で、黒字の大企業に一層の減税を行うなど、何の道理もないからです。  法人税の実効税率引下げは二〇一五年税制改革から始まり、二年目の今回、二〇%台へと大幅に引き下げ、減税額は来年度分だけでも二千三百九十億円となります。その上、研究開発減税でも大企業優遇が続いています。二〇一四年度実績では、資本金百億円以上の企業で約八〇%を占め、何とトヨタ一社で一千八十三億円、全体の六分の一を占めています。  その一方、実効税率引下げの財源確保策として外形標準課税が強化されました。中堅企業は、赤字であろうとも、課税所得一億円以下の企業まで軒並み増税となるもので、人件費率が高い中堅企業ほど負担が重くなり、賃下げやリストラにつながりかねません。  巨大企業一社に一千億円以上も減税する優遇税制が残される一方、赤字や業績悪化に苦しむ中堅企業一万社には四百五十億円もの増税です。  政府は、稼ぐ力のある企業への減税で、前向き投資、継続的賃上げが可能な体質への転換を促すとしましたが、三年余りで、大企業は、稼いだ分を内部留保に三十兆円積み増し、株主への配当金の拡大に回しただけで、労働者には賃下げの悪循環をもたらしました。大企業を優遇すればいずれ庶民に滴り落ちるというトリクルダウン政策は、完全に行き詰まっています。  さらに、驚くのは、経団連に参加する大手大企業への特別待遇です。経団連の税制改正の責任者は経済誌の中で、実効税率引下げによる減税と租税特別措置法の見直しによる増税の影響を経団連の主要企業ごとに試算し、差引きで減税になるよう、少なくても増税にはならないようにしたと述べています。自分たちが得するように制度設計をしたと政策決定の内幕を語っているのです。政府はこの事実を否定しませんでした。結局、安倍政権の法人税改革とは、言い出したのも、制度設計したのも経団連、減税の恩恵を受けるのも経団連ということになるではありませんか。これでは、大企業の大企業による大企業のための減税政策にほかならないと厳しく指摘するものです。  法人実効税率の引下げについて、総理は他国への減税競争にはならないと答弁しました。しかし、お隣の韓国では、現在、法人税の引上げが議論になっています。野党や市民団体が、福祉予算の確保、少子高齢化の財源として法人税の引上げを求めたのに対し、韓国の政府・与党は、日本は財政状況が韓国よりはるかに悪いのに法人税を引き下げる計画があるとして反対しました。日本の実効税率引下げが他国への競争上の圧力となっている事実を認識すべきです。  日本は、アジアに減税競争をもたらす法人実効税率引下げを行うべきではありません。競争を防ぐ国際協調への努力こそ日本に求められる役割です。  アベノミクスの株価つり上げにより、富裕層への富の一極集中が進みました。証券優遇税制の期限が切れ、株式譲渡益に対する税率は現在二〇%になったものの、所得が一億円を超えると税負担率が急激に下がる状況は残されたままです。格差是正を進めるためにも、株式譲渡益には欧米主要国並みの三〇%税率へ引き上げ、配当所得には総合課税を速やかに適用すべきです。  消費税に頼らず、大企業と富裕層優遇の税制を改めること、家計と中小企業の支援で内需拡大を進める経済政策へと転換すべきです。貧困と格差を抜本的に是正するためにこの道こそ進むべきだと指摘し、反対討論といたします。(拍手)
  22. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  23. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これより採決をいたします。  まず、所得税法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  24. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  25. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十九     賛成             百四十     反対             九十九    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  26. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 次に、関税定率法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  27. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  28. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十九     賛成           二百三十七     反対               二    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  29. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) この際、日程に追加して、  地方税法等の一部を改正する等の法律案  地方交付税法等の一部を改正する法律案   (いずれも内閣提出、衆議院送付)  以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  30. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 御異議ないと認めます。  まず、委員長の報告を求めます。総務委員長山本博司君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔山本博司君登壇、拍手〕
  31. 山本博司

    山本博司君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  まず、地方税法等の一部を改正する等の法律案は、経済の好循環を確実なものとする観点から法人税改革の一環として法人事業税の所得割の税率の引下げ及び外形標準課税の拡大等を行い、地方創生の推進に向けて、税源の偏在性を是正するための法人住民税の法人税割の税率の引下げ及び地方法人特別税等に関する暫定措置法の廃止並びに認定地方公共団体の寄附活用事業に関連する寄附をした場合の法人住民税の法人税割及び法人事業税の税額控除制度の創設を行うとともに、自動車取得税の廃止並びに自動車税及び軽自動車税における環境性能割の導入等並びに遊休農地等に係る固定資産税及び都市計画税の価格の特例及び課税標準の特例の創設等を行うほか、納税環境の整備、税負担軽減措置等の整理合理化等を行おうとするものであります。  次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等に鑑み、平成二十八年度分の地方交付税の総額の特例措置を講ずるほか、地方交付税の単位費用等の改正、普通交付税と特別交付税との割合の変更及び震災復興特別交付税の返還等に係る規定の整備を行うとともに、地方債の協議不要対象団体の要件の緩和等及び退職手当の財源に充てるための地方債の特例の期限の延長並びに将来負担比率に算入する項目の追加等を行おうとするものであります。  委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、安倍内閣総理大臣に対する質疑を行うとともに、地方一般財源総額を実質的に同水準確保することの意義、臨時財政対策債の早期解消と交付税の法定率引上げの必要性、トップランナー方式導入が交付税や地方公務員の削減につながる懸念、国と地方の税源配分を五対五とするための方策、外形標準課税の適用対象法人拡大等の方向性、固定資産税における設備投資減税の在り方等について質疑が行われました。  質疑を終局し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会を代表して石上俊雄理事、日本共産党を代表して吉良よし子委員、社会民主党・護憲連合を代表して又市征治委員より、それぞれ両法律案に反対する旨の意見が述べられました。  討論を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  32. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 両案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。石上俊雄君。    〔石上俊雄君登壇、拍手〕
  33. 石上俊雄

    石上俊雄君 民主党・新緑風会石上俊雄でございます。  私は、会派を代表して、ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する等の法律案並びに地方交付税法等の一部を改正する法律案の二案に対して、反対の立場から討論を行います。  冒頭、まず申し上げたいのは、本予算同様、国民生活に直結する地方財政の審議に際し、政府は、法案を提出したということでより良き答えの追求をやめるのではなく、常に真摯かつ柔軟な態度で臨むべきだということであります。いたずらに国民の関心をそらすようなあおりの発言や、誤解や錯覚を招きかねない一面のみの情報伝達は厳に慎むべきではないでしょうか。  というのも、安倍総理は、今般の法案審議において、来年度の地方税収は、アベノミクスのおかげで政権交代前と比べて五兆円以上も増加し過去最高だと何度も自画自賛し、高市総務大臣は、地方交付税は前年度同程度を確保、臨財債発行は大幅に抑制と、二人そろって自分の成果はどうだと猛烈な自己PRになっておるのであります。テレビの世界では、数年前から、どうだ、すごいだろう、どうだ、格好いいだろうと言わんばかりの得意げな顔つきを一般にどや顔と言っているようですが、これではまさに政治の世界におけるどや顔状態、言わばどや顔政治と皮肉られても仕方がないのではないでしょうか。  このどや顔政治の弊害の一つに、本来重要であるはずの政策論争から国民の注目がそらされてしまうこと、逆に言えば、非本質的な俗人的エピソードやその人の瑣末な立ち居振る舞いなどへ問題が矮小化される危険性を専門家も指摘しているようであります。また、その影響を受けてか、官僚スタッフからも、政策に関する客観的事実をより多面的に国民に提供し、合理的な判断を促そうという真面目さが影を潜めてしまうのも大きな問題の一つになっております。  例えば、総務省の平成二十八年度地方財政対策のポイントであります。A4一枚紙に問題の本質を凝縮したはずの資料には、一般財源総額の確保と質の改善とか地方財政の健全化とか、良いことずくめが羅列されるだけとなっています。  細かく言えば、一般財源総額に関する記述、前年度を〇・一兆円上回る六十一・七兆円を確保は確かに間違いではありません。しかし、ここで強調すべきは、この総額に既発の臨財債の元利償還という巨額の使途限定分三・三兆円が含まれていることで、地方にとって全額が自由に使える財源ではないという事実でございます。それだけではなく、その元利償還額は今後増加する見込みである一方、一般財源総額の方は骨太の方針二〇一五で事実上蓋がされており、結果として地方の財政運営は年々圧迫されてしまうという構造的な問題こそ、この地方財政に潜む真のメーンテーマとなっているところにあるわけであります。  更にもう一例挙げれば、臨財債発行に関する前年度比〇・七兆円減の大幅な抑制という記述も、それ自体に間違いはありませんが、やはり一番重要なのは、その累積残高が発行開始の平成十三年度から一度も減少することなく、平成二十八年度にはついに五十二兆円まで積み上がってしまうという途方もない全体像なのではないでしょうか。  私は、現政権下で実現する、前年より僅かでも前進した側面まで意味がないと切り捨てるわけではありません。良い一面もきっとあるのでしょう。しかし、問題は、そういう良い悪いの主観的な評価ではなく、仮に来年度案の前進を何年度繰り返してみたところで到底真の解決には至らないほど地方財政問題の根が深くなっていることにあるのではないでしょうか。にもかかわらず、ある一面だけを針小棒大にあげつらい、どや顔が過ぎる余り、木を見て森を見ず、もっと真摯に対処すべき問題からは目を背けたまま。残念ながらこれが現在の政府・与党の政治姿勢と断ぜざるを得ません。  我々民主党・新緑風会は決して逃げません。借金返済のために借金を重ねる臨財債膨張の構図に全力で歯止めを掛けます。一般財源歳出と臨財債の双方を賄うための自立的かつ持続的な地方税、地方交付税の確立を何よりも重視してまいります。  実際、地方財政計画に計上されている歳出の多くは、国が法令で実施を義務付けたり、基準を設定したりしているものです。それゆえ、必要な財源確保は本来国の責務であるはずです。交付税特別会計借入金残高三十二兆円や臨財債残高五十二兆円という膨大な借金を地方に負わせること自体、そもそもおかしいのです。その場しのぎの臨財債に依存するという古い発想はもう終わりにして、地方交付税の法定率引上げや対象原資の再検討など、新しい時代にふさわしい真の改革を新しい政治体制の下で大胆に始めようではありませんか。  以上が私の二法案に対する主な反対理由でありますが、その他各論における問題点をあと三点ほど短く申し述べさせていただきます。  まず一点は、地方交付税の算定に導入されるトップランナー方式についてであります。  実際の現場において、自治体が直営、民間委託、指定管理者制度のうちどの方法を選択するかについて制限されているわけではありませんが、新方式が導入される業務は民間委託が標準的な在り方となるわけで、このことは交付税措置というお金の配分と引換えに地方の行革を進めようとする方策にほかならず、地方交付税法の本来の目的に照らし大いに疑問を感じるところでございます。  二点目は、地方税法改正案における法人事業税の所得割の税率引下げと外形標準課税の拡大です。  外形標準課税で負担増となる法人の数が増えることは紛れもない事実であり、そのこと自体が成長戦略に反する形となることは間違いありません。また、外形標準にはそもそも報酬給与額が用いられることから、地域の雇用や給与水準に悪影響を与えるのではないかとの懸念も強く残ります。  三点目は、消費税の軽減税率の導入の影響です。  軽減税率の導入で、地方交付税に充てられる消費税の法定率分が減収となることや、同様に地方消費税にも穴が空くことは自明の理であります。にもかかわらず、政府はいまだに代替財源の確保など具体的な措置を明示しておりません。これは、地方税、地方交付税の根幹に関わることであり、到底容認できず、断固反対であります。  以上、地方税法等改正案、地方交付税法等改正案の二法案について、どや顔政治を決め込む現政権が、深刻な地方財政の現状を前に木を見て森を見ずの情けない態度を取り続ける問題や、軽減税率導入について代替財源の明示など一切行わず放置したままの無責任政治をひたすら貫く、あり得ない政府・与党の政治姿勢をいま一度強く批判する一方、我が民主党・新緑風会は、借金返済のために借金を重ねる臨財債膨張の構図から逃げず、ひるまず、きっちりと、地方の心に寄り添いながら、問題解決にしっかりと立ち向かう真の国民政党たらんとの決意を重ねて強調して、私の反対討論とさせていただきます。  どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)
  34. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  35. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これより採決をいたします。  まず、地方税法等の一部を改正する等の法律案の採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  36. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  37. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十九     賛成            百五十二     反対             八十七    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  38. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  39. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  40. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十九     賛成            百五十四     反対             八十五    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  41. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) この際、日程に追加して、  雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  42. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 御異議ないと認めます。  まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長三原じゅん子君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔三原じゅん子君登壇、拍手〕
  43. 三原じゅん子

    ○三原じゅん子君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、少子高齢化が進展する中で高齢者、女性等の就業促進及び雇用継続を図るため、六十五歳以上の者への雇用保険の適用拡大、雇用保険の就職促進給付の拡充、シルバー人材センターの業務拡大、育児休業及び介護休業の取得要件の緩和、介護休業給付の給付率の引上げ、妊娠・出産・育児期を通じた事業主への雇用管理上の措置の義務付け等を行うとともに、失業等給付に係る保険料率の引下げ等の措置を講じようとするものであります。  委員会におきましては、雇用保険の国庫負担及び基本手当の在り方、両立支援制度の利用を促進するための方策、介護休業の休業期間及び分割回数の在り方、職場におけるハラスメントの防止策等について質疑を行うとともに、参考人より意見を聴取いたしましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  44. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  45. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  46. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十九     賛成           二百三十九     反対               〇    よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  47. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) この際、国立国会図書館長の任命に関する件についてお諮りいたします。  国立国会図書館長大滝則忠君から辞任願が提出されております。  つきましては、後任の国立国会図書館長に羽入佐和子君を両議院議長において任命いたしたいと存じます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  48. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 御異議ないと認めます。  よって、本件は承認されました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時三十六分散会