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2015-04-22 第189回国会 参議院 地方・消費者問題に関する特別委員会 4号 公式Web版

  1. 平成二十七年四月二十二日(水曜日)    午前十時二十分開会     ─────────────    委員の異動  四月六日     辞任         補欠選任      那谷屋正義君     西村まさみ君  四月二十二日     辞任         補欠選任      西村まさみ君     安井美沙子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         西田 昌司君     理 事                 太田 房江君                 岡田 直樹君                 藤川 政人君                 江崎  孝君                 森本 真治君                佐々木さやか君     委 員                 青木 一彦君                 江島  潔君                 尾辻 秀久君                 島田 三郎君                 滝沢  求君                 松下 新平君                 三木  亨君                 森屋  宏君                 山田 修路君                 若林 健太君                 金子 洋一君                 斎藤 嘉隆君                 野田 国義君                 藤末 健三君                 安井美沙子君                 横山 信一君                 寺田 典城君                 大門実紀史君                 和田 政宗君                薬師寺みちよ君                 福島みずほ君                 平野 達男君    国務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(消費者        及び食品安全)        )        山口 俊一君        国務大臣     石破  茂君    大臣政務官        総務大臣政務官  あかま二郎君        総務大臣政務官  長谷川 岳君        厚生労働大臣政        務官       高階恵美子君        農林水産大臣政        務官       佐藤 英道君    事務局側        常任委員会専門        員        藤田 昌三君        常任委員会専門        員        小野  哲君    政府参考人        内閣府消費者委        員会事務局長   黒木 理恵君        警察庁長官官房        審議官      島根  悟君        金融庁総務企画        局審議官     西田 直樹君        消費者庁次長   川口 康裕君        消費者庁審議官  河津  司君        消費者庁審議官  岡田 憲和君        消費者庁審議官  菅久 修一君        総務大臣官房審        議官       橋本 嘉一君        文部科学大臣官        房審議官     佐野  太君        厚生労働大臣官        房審議官     成田 昌稔君        厚生労働省医薬        食品局食品安全        部長       三宅  智君        農林水産大臣官        房審議官     川島 俊郎君        経済産業大臣官        房商務流通保安        審議官      寺澤 達也君        経済産業大臣官        房審議官     高田 修三君        国土交通大臣官        房物流審議官   羽尾 一郎君        国土交通大臣官        房審議官     田村  計君        国土交通大臣官        房審議官     海堀 安喜君        国土交通省水管        理・国土保全局        次長       加藤 久喜君        環境大臣官房審        議官       早水 輝好君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○地方の活性化及び消費者問題に関しての総合的  な対策樹立に関する調査  (地方活性化の基本施策に関する件)  (消費者行政の基本施策に関する件)     ─────────────
  2. 西田昌司

    ○委員長(西田昌司君) ただいまから地方・消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日までに、那谷屋正義君が委員を辞任され、その補欠として安井美沙子君が選任されました。     ─────────────
  3. 西田昌司

    ○委員長(西田昌司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地方の活性化及び消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府消費者委員会事務局長黒木理恵君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 西田昌司

    ○委員長(西田昌司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 西田昌司

    ○委員長(西田昌司君) 地方の活性化及び消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題とし、地方活性化の基本施策に関する件及び消費者行政の基本施策に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 岡田直樹

    ○岡田直樹君 自民党の岡田直樹でございます。  本日は、大臣所信に対する質疑として、石破大臣、山口大臣の順で質疑をさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。  この地図を今配付をしていただいておりますけれども、去年の臨時国会の予算委員会でもこの地図をお示しをいたしましたので、石破大臣、御記憶のことかもしれません。都道府県を人口の大小で表現をした地図であります。ただし、都道府県の輪郭はそのままでありまして、単純に拡大、縮小をして貼り付けたというもので、当然隙間も空いております。もしこれを市町村別に人口地図を作ったら、もっと極端に変形をした異様な日本地図ができるのではないかというふうに私は思っております。  人口減少社会における一極集中、また人口の偏在、過疎と過密ということは、その双方の地域にとって大変深刻な問題であると思っております。この地図を見ると、何かメタボリックシンドロームのような、そんな感じがいたしますけれども、この人口地図のゆがみを極力直していくことが、すなわち地方創生の一つの眼目ではないかと思っております。  地方は、住宅もゆったりしておりますし、子育て環境も比較的整っている。地方に住む人が増えれば、日本全体の人口減少にも歯止めが掛かるのではないか。しかし、そのためには何よりも地方に働く場所が必要なのでありまして、去年の予算委員会でも私は石破大臣に御質問を申し上げました。それは、企業の本社機能の一部や生産拠点の地方への分散を図るためには、たとえ一国二制度と言われても構わないから、大胆にインセンティブとして税制上の優遇措置を講ずることができないかとお尋ねをしたわけであります。  この質問に対して、大臣の御答弁、非常に印象的でありました。そのとき大臣は、我々政府として、できません、なぜならばと言うのが仕事ではないと、できるためにはどうすればいいかを考えることが政府の仕事であると。この御答弁、非常に力強く感じましたし、その意気込みが、今般、企業の地方拠点化税制につながったということを高く評価をしたいと思っております。  その上で、御質問を申し上げます。  石破大臣、今年三月十四日、北陸新幹線開業の日でありますが、石川県小松市の重機メーカー、コマツ、旧小松製作所を視察をされました。安倍総理も四月十一日に視察をしておられますけれども、このコマツの坂根相談役、地方創生本部の有識者会議メンバーでもあろうと思いますが、随分以前から、持論として、自分の会社の調達本部であるとかあるいは研修センターであるとか、こうした本社機能の一部を東京から創業の地である小松に移転をしたわけであります。このことが一つの先進事例のように見られておるわけでありますけれども、こうした流れを幾つかの会社にとどめるのではなくて全国的な大きな流れに拡大をしていくためにはどういうことが必要か。優遇税制ということもございましょう、そのほかにどういう仕掛けが国として必要であろうか。そのことを、大臣、コマツを視察された印象も併せて御答弁いただければ幸いと存じます。
  7. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 是非、小松市におけるコマツは多くの委員の方に御覧をいただきたいと思っております。こういうことはもっと全国展開をするべきだと思います。  税制の御指摘がございました。例えば五億円を投資をして東京から地方に本社機能の一部を移転しました。何も全部移転しなくていいのですから。五億円を使って地方へ移転しましたと。そうすると、税額控除七%を選択をすると、オフィス減税分として法人税の負担は三千五百万減りますと。で、三十人が東京から地方に転勤をする、地方で二十人雇うということになりますと、雇用促進税制の特例として最大五千五百万の法人税額を控除しますと。つまり、五億円投資をして地方に行って、そして三十人が転勤し二十人をそこで雇っていただけると、五億円投資で九千万の減税ということになって、かなりお得なはずなんです。  私、昨日経団連にもお願いをしたんですが、コマツの例がよく取り上げられる、そうすると、ああ、コマツは小松発祥の企業だからね、以上おしまいということになるんですが、じゃ、東京にある、本社がある会社のうちで東京発祥の会社なんて一体幾らあるんですかと。ほとんどないはずなんです。大阪が発祥であったり北海道が発祥であったりするんです。  これは、私どもとしては、こういう税制をしきました、かなりお得だと思います。しかし、なぜ移転ができないかというのは、それぞれの会社にそれぞれの事情があるんだと思います。何で移転できませんか、どうすれば移転できますかということは民の理屈で教えていただきたいと思っていまして、これは本当に本気で取り組まなければなりません。各社どういう事情があって、何も全部移転してくれと言っているんじゃない、研修部門、研究部門、そんなのは工場に近い方がいいに決まっているわけです、なぜですかということを今お尋ねしておりまして、政府の施策としてできる限りのことをしたいと思っております。
  8. 岡田直樹

    ○岡田直樹君 やはり、インセンティブ、優遇税制はあってもやはり仲人という人がいなければなかなかお見合いは成立をしないということはあると思います。今、なぜ地方に出ることが難しいかという問いかけを政府からしていただくということは非常に有効な手段だと思いますので、どんどんお進めをいただきたいと思います。  次に、私どもの北陸地方は、人口は少ない地域でありますけれども、今申し上げたコマツであるとかYKKであるとか、そういう地元の雇用促進あるいは仕事と子育ての両立などに対する取組、これは全国的に見ても熱心な部類に入ると思うんです。このような取組には全国、地域によって差があると思いますけれども、この人口減少に歯止めを掛けるには、いわゆる働き方改革、このことを推し進めることが最重要の課題であると思います。各地方における取組を是非国としても強力に御支援をいただきたいと思いますが、大臣の御所見をお伺いいたします。
  9. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) これは、具体的には地方版総合戦略、今各自治体で策定をしていただいておるわけですが、そこにおいて働き方改革の項目を盛り込んで取り組んでいただきたいというお願いをいたしております。これはもう、出生率とかそういうものは今委員御指摘のようにそれぞれの地域で違います。県ごとに違いますし、市町村で違います。そこにおいて、今地方版総合戦略をお願いしているわけで、そこにその項目を是非入れていただきたいと思っておりますし、地方創生先行型交付金のメニューで地域しごと支援事業というものがございますが、それを活用して自治体の働き方改革に資する取組をお願いしたい等々、あるいは助成措置等々、いろいろ盛り込んでおるところでございます。  これは、例えば、先ほど来お話が出ていますが、同じコマツという会社を見ても、女性社員の出生率は、小松のコマツの場合には一・九人、同じコマツであっても東京だったら〇・七ということになるわけです。これも企業に今、経団連等々にお願いをしているのですが、それぞれの会社においてどうなんでしょうかということだと思います。総論は幾らでも語れるんですが、各論の部分をきちんきちんと押さえていかないと総論として成り立たないと私は思っていまして、地域においてどうなのか、あるいは企業においてどうなのか。じゃ、大企業、都会の大企業ならばいっぱいそういう施策が充実しているのでいっぱい子供が生まれると思いきや、決してそうではないという数字もございます。ここはよくデータを押さえて対策を講じたいと考えております。
  10. 岡田直樹

    ○岡田直樹君 この四月の十一日に、先ほど申し上げた安倍総理が、コマツだけではなくて、高齢者や障害のある子供などが同じ敷地内で暮らす日本版CCRC、金沢市にシェア金沢というのがあるんですけれども、そこを視察をしました。私も同行いたしました。何というか、多世代ごちゃ混ぜ福祉タウンというふうに言っていましたけれども、日本版CCRCがこれまでの高齢者住宅や介護施設とどう異なるものと考えているか、地方にとってこれがどのような効果があると考えるのか、大臣の御見解を伺いたいと思います。
  11. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) これ、まだ耳慣れない言葉かもしれません。今、岡田委員がおっしゃいましたCCRCというのは、コンティニューのC、ケアのC、リタイアメントのR、コミュニティーのC、このCCRCという、こういう頭文字を付けたものでございます。  何だそのCCRCはというふうに言われるわけですが、今までのそのようなものというのはどういうものであったかというと、そういう要介護状態になってから移住するというのが多かったわけですね。どうも介護必要になったな、でも東京はいっぱいだし、じゃ地方においてそういうような介護を受けようかみたいな話でしたが、この新しいCCRCというのは、もちろん御本人の希望に応じますが、まだ健康なときから移住をする、地方に移住をする、五十代、六十代、健康なうちから移住をして、生涯現役、生涯学習、そういうふうにアクティブな高齢期の生活を営んでいただきたいということが違いの一つ。  二番目は、高齢者の方々は従来、ともすればサービスの受け手というふうに考えられていた。今度はそうではない。その地域において学習をし、あるいは自ら教え、あるいは仕事の体験を伝授をし、あるいは社会活動に参加をする等々、受け手ではなくて、その地域において社会生活に積極的に参加をしていただきたい。  三番目は、今委員がごちゃ混ぜとおっしゃいましたが、まさしくごちゃ混ぜで、高齢者の方だけがぽんといるのではなくて、そこに若い方もいる、あるいは働き盛りの方もいる、そこにおいてコミュニティーというものを形成をしていただきたいというところでございます。そこが従来とは全く異なった考え方でございまして、シェア金沢というのは一つのモデルだというふうに考えておるところでございます。  これは地方にとって、まさしくこれはもう、どんどん時系列を進めていきますと、昨日から稼働いたしましたビッグデータを使いましたRESASというもの、皆様方にもいつでもお使いをいただけますが、あと十年たったらどうなるだろう、二十年たったらどうなるだろうというのがパソコンをクリックするだけでだあっと出てくるわけでございますが、これから先、地方にとって、人口が増えるのみならず、消費が喚起をされる、あるいは雇用が生まれるということもございます。そして、多くの世代が交流することによって地域が活性化するということがございます。  今、私の下に有識者会議をつくりまして検討を進めていますが、アメリカにもCCRCというものはあります。ありますが、どちらかといえば、年齢がもう少し上である、あるいは所得の高い方々が対象であるということなので、そういうことではなくて、どういう層の方々にこれを利用していただけるか、日本においてどのようにしたらいいのかという制度設計も含めまして今議論を詰めておるところでございます。  どうか委員各位におかれましても、このCCRCにつきまして、また御見識を御披瀝いただき、御教示を賜りたいと思います。
  12. 岡田直樹

    ○岡田直樹君 人口の少ない北陸でありますけれども、我々、地方創生の先進地域と自ら位置付けて頑張ってまいりたいと思いますので、トップランナーという位置付けを大臣からいただいて御支援をいただければ幸いと思います。一言お願いします。
  13. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 北陸三県、富山、石川、福井というのは、例えばいろんな幸せ度数で測っても大体上位に出てきます。我々山陰はその次辺りでありまして、日本海側はよく働くというか何というか、いろんな考え方があるなと思いますが、この北陸における事例というのはこの働き方もそうです。じゃ、新幹線が走って、それが本当に集客効果を生むのであって、バキューム効果とかストロー効果ではないというのは、まさしく、私、初日に行って、ああ、こういうことなんだということをよく拝見をいたしました。  この北陸三県の取組というのは、日本全体に広げていく必要があるだろうと思っております。まさしくトップランナーであります。ですから、いろんな北陸三県の事例に学んでいきながら、それが全国展開できないか、そして、これが全国展開できないとするならばなぜなのかということをきちんと詰めていかないと、総論ばかりがふわふわ行っているうちに時間が徒過してしまうだろうという恐怖感を私は持っています。勝負はあと五年、十年でございますので、よく北陸の例に学びながら私ども政策を展開をいたしてまいります。
  14. 岡田直樹

    ○岡田直樹君 山口大臣にお尋ねをいたします。  先般の大臣所信を伺いましても、消費者行政、これまでは体制の整備あるいは法律の整備、随分進んできたと思うわけでありますけれども、なお課題も山積をしておるものと存じます。  それとともに、改正景品表示法、景表法と申しておりましたけれども、これができて、課徴金制度が導入されることになって非常に人手も要るのではないかなというふうに思っておりますし、地方における消費者行政の窓口あるいはセンター、そういったものを支援していくことの重要性を考えると、こうした課題に対応するためには、消費者庁、人員を含む体制面あるいは予算面での更なる頑張りというか、積極的に求めていくことも必要ではないかと思いますが、山口大臣の見解をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。お願いします。
  15. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) ありがとうございます。  ただいま岡田先生の方からお話をいただきましたように、平成二十一年、消費者庁の創設以来、皆様方の御支援、御協力をいただきまして体制整備も進みまして、各種法律の制定とか地方の消費者行政体制の強化、多くの成果が上がっておるというふうには思っておりますが、ただ御指摘のとおり課題は山積をしておるわけでございます。  人員のお話もいただきました。これは当初二百二名で発足をしたわけですが、現時点では三百名強というふうなことで、予算に関しましても、御指摘の地方公共団体の取組を支援をする地方消費者行政推進交付金、これが三十億円、そして全体では百二十四・八億円、これを計上、今年度させていただいておるわけでありますが、これは来年度、御指摘これもいただきましたが、課徴金制度を導入をする改正景品表示法とか、あるいは高齢者等を地域で見守る改正消費者安全法等、これらが施行される予定でございます。  こうした課題にしっかりと対応して消費者行政を充実を強化をしていくというふうなことで、各方面の御支援とか御指導をいただきながら、是が非とも二十八年度につきましても必要な予算と機構定員、この要求を検討してまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
  16. 岡田直樹

    ○岡田直樹君 終わります。
  17. 山田修路

    ○山田修路君 自由民主党の山田修路です。岡田議員に続きまして、選挙区は石川県ということでございます。  石川県は、三月十四日に北陸新幹線が開業いたしましたので大変にぎわっておりますけれども、そういうことで、御配慮いただいて続けてまた石川県の質問をさせていただくということで、感謝をいたしたいと思います。  地方創生につきましては、今、岡田議員もお話をされたので、消費者問題について質問をしたいというふうに思います。  まず、機能性表示食品の問題でございます。  四月一日から機能性表示食品制度がスタートをいたしました。おなかの調子を整えるといった健康に役立つ機能を表示するというもので、早ければ六月にも新しいその表示の食品が店頭に並ぶということであります。  この機能性を表示できる制度としては、これまでもいわゆる特保、特定保健用食品、そして栄養機能食品の二つの制度があったわけでございます。しかし、これらの制度は若干使い勝手が悪いというような評価もありました。例えば、栄養機能食品の制度ではビタミンやミネラルといった表示できる成分が限定されておりますし、特保の場合には安全性、有効性に対する臨床試験が必要ということで、時間と費用が掛かる、なかなか中小事業者には利用しにくい、ハードルの高いものであったと言われております。  成長戦略の一つとして新たな表示制度、これは今申しました機能性表示食品制度でございますが、これは企業等の責任で表示ができるということで、企業などにとっては便利な制度でございます。  一方で、消費者の誤解を招かないようにする必要があると思います。この制度では、販売日の六十日前に消費者庁に届出をする。その内容を消費者庁が公表するわけでございますが、まず、これまでのところ、この事前の届出がどの程度なされているのかについてお伺いしたいと思います。
  18. 岡田憲和

    ○政府参考人(岡田憲和君) お答えいたします。  機能性表示食品制度につきましては、四月一日より食品関連事業者から消費者庁への届出が可能となっておりまして、昨日、四月二十一日の時点で、事業者の判断で自主的に取り下げたものも含めまして、百二十八件の届出資料が郵送されているところでございます。  届出資料につきましては、消費者庁において記載事項の抜け落ちがないかなどの確認を行っておりまして、昨日の時点までに資料が整った八件の届出情報を消費者庁のウエブサイトにて公表しているところでございます。  引き続き、それらの品目に係る届出書類の確認や届出情報の公表を鋭意進めてまいりたいというふうに考えております。
  19. 山田修路

    ○山田修路君 ありがとうございました。  公表されたものが既に八件あると、それから資料の提出があったのが百二十八件ですか、大変皆さん注目されて、利用されようとしている制度だと思います。  この機能性、おなかの調子を整えますといったこういう機能性について、科学的な根拠、これは今度の制度では過去の論文でもいいと、先ほど言いましたように、特保のように臨床試験をしなくても表示ができるということなんですけれども、この販売になる前の段階で消費者庁としてこの科学的根拠についてどのようにチェックをするのかということについてお伺いしたいと思います。
  20. 岡田憲和

    ○政府参考人(岡田憲和君) お答えいたします。  本制度におきましては、事業者において、人を対象とした臨床試験又は既存の論文を基にいたしました研究レビューという方法で食品の機能性を評価するということにいたしております。  このうち、研究レビューにつきましては、事業者に都合の良い論文のみが恣意的に抽出されることなどがないように、論文の検索、評価方法等をガイドラインで定めるとともに、事業者が行った研究レビューの内容を公表することとしておりまして、客観性、透明性の高い仕組みとしているところでございます。  また、届出情報の公表後に機能性表示食品の機能性に関しまして合理的な疑義情報が寄せられた場合には、消費者庁におきまして必要に応じ調査を行い、その上で当該食品において表示している機能性が科学的根拠に基づかないものであることが明らかになった場合、当該食品は機能性表示食品として販売してはならないということになるわけでございますので、消費者庁から事業者にその旨を連絡するということになるというふうに考えております。  以上のような対応を取ることによりまして制度を適切に運用してまいりたいというふうに考えております。
  21. 山田修路

    ○山田修路君 今のお答えで、消費者庁としても事前の段階でできる限りチェックをしていくということなんですが、やはり先ほど言いましたように、過去の論文が本当にどれだけ科学的根拠があるかというのはなかなか分かりづらい面もあろうかと思います。是非、事前の段階でいろんな情報がありましたら、その段階でしっかりチェックをしていただきたいというふうに思います。  それと併せて、この機能性表示食品が販売されるようになった段階で、そこでまたその科学的な根拠が不十分であるということが判明をするということもあろうかと思います。そういう場合に、どのように消費者庁としては対応するのか。また、販売をされている食品の表示について、実際の表示が適切なのかどうか、また食品の内容とその表示が一致しているのかどうか、これを十分にやはり監視をしていく必要があるというふうに思います。  消費者庁、先ほどの質問にもちょっとありましたけれども、組織がやはり規模の小さい組織でもありますので、この辺に十分手が回っていくのか心配される点もあります。是非、その辺についての対応についてお伺いしたいと思います。
  22. 菅久修一

    ○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。  機能性表示食品が販売された後でございますが、販売した後にその食品の表示についての科学的根拠、これが不十分であると判明した場合には、食品表示法に基づきまして指示、命令などの適切な措置をとるということになります。また、この情報については消費者庁のホームページで公表されているわけでございますけれども、この届出のあった食品について販売後そのような疑いが生じた場合の調査についてでございますが、報告徴収でありますとか立入検査、商品買上げ、成分分析などによりまして必要な調査を行う、その上で適切な措置をとるということになろうかというふうに考えております。  また、機能性表示食品の監視についてでございますが、消費者庁に加えまして全国百四十一か所にあります保健所などの保健衛生部局が連携いたしまして、適切な表示が行われるよう監視する体制を整えているところでございます。
  23. 山田修路

    ○山田修路君 ありがとうございました。  特に、販売後の監視というんでしょうか、チェックをしっかりやっていく必要があると思いますし、今保健所の話もありましたけれども、様々なところからいろんな情報がやっぱりあると思うんです。そういったものをしっかりとやはり消費者庁の方でも、関係の機関あるいは関係省庁もあるかもしれませんが、そういうところと是非連携をしっかりしていただいて、せっかく成長戦略の一環としての制度でございますので、国民の皆さんが信頼できるような形で運用をしていっていただきたいというふうに思います。  それから、特にこの機能性食品については、先ほど来申しておりますけれども、栄養機能食品とかあるいは特保の制度と違って、国自身がしっかりとお墨付きを与えるというものではなくて、むしろ透明性を確保しながら運用していこうというような仕組みでありますので、表示についても企業の判断で行うということでございます。  この点について、やはり消費者の方にもよく理解をしていただく必要があると思います。今、既に新聞などでも随分PRがなされているというふうに思いますけれども、やはり今までと同じようなつもりで消費者の方が購入をして、いや、これは制度が違うんだよと言われて、また、ちょっと、何というんでしょうか、期待に沿っていないということがないように、是非消費者への周知をしっかり進めていただきたいと思いますけれども、この辺についての方針をお伺いしたいと思います。
  24. 岡田憲和

    ○政府参考人(岡田憲和君) お答えいたします。  機能性表示食品を含みます食品の機能性を表示する制度の内容につきまして、消費者の理解の増進を図っていくことは消費者の自主的かつ合理的な商品選択を確保する上で重要なことであるというふうに考えておりまして、本年三月に閣議決定されました消費者基本計画においてもその旨明記されているところでございます。  これまでも消費者庁といたしましては、機能性表示食品制度を含む新たな食品表示制度に係る全国説明会の開催や、機能性表示食品制度に関する消費者向け普及啓発用資料の作成等を行ってきたところでございます。  平成二十七年度予算におきましても、新たな食品表示制度に関する消費者向け普及啓発用資料を作成するための事業予算を計上しておりまして、当該事業も活用しながら、今後とも、機能性表示食品制度など新たな食品表示制度についての普及啓発に努めてまいりたいというふうに考えております。
  25. 山田修路

    ○山田修路君 どうもありがとうございました。  この機能性食品表示の制度、これは、先ほども言いましたけれども、成長戦略の一環として、今までの消費者の保護ということと企業の便宜を考えて制度化したものでありまして、これはやはり大変運用も難しいし、あるいは活用していただければ大変いい制度であると思います。是非、この新しい試みがうまくいくように、審査の段階あるいは消費者へのPR、それから監視体制、こういったものをしっかりやっていただきたいというふうに思います。  それと併せて、この食品表示の問題として、一昨年ですか、二〇一三年、レストランの表示、あるいは大手ホテル、百貨店などにおきまして、メニューの表示と異なる食材が使われている問題が相当大きくクローズアップされました。このような、何と言っていいんでしょうか、偽装表示と言っていいのかどうか、ありますけれども、この表示問題、最近余り大きく取り上げられることがなくなってきているように思いますけれども、その後の、最近の発生状況についてお伺いをしたいと思います。
  26. 菅久修一

    ○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。  御指摘の平成二十五年に発生しましたいわゆる食品表示等問題のその後の状況でございますが、当時に比べますと落ち着きが見られるというのは事実でございますけれども、残念ながら、散発的にレストランなどにおきまして不当表示事案が発生しているところでございます。  例えば、昨年の十月には株式会社木曽路の件、またもう一つ、株式会社豆千待月に対する件、また、今年の二月には株式会社ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツに対する件、それぞれ景品表示法に基づく措置命令を行ってきたところでございます。  消費者庁といたしましては、このような不当表示に対しましては、今後も引き続き、そのような事実が見付かった場合には厳正に対処していきたいというふうに考えております。
  27. 山田修路

    ○山田修路君 ただいま、その後、景品表示法の措置命令等が依然として散発的にあるというお話でございました。  ちょうど昨年の三月の二十六日に消費者特別委員会の方でこの問題について私質問をさせていただきましたけれども、そのとき、ちょうどそのガイドラインですね、メニュー、料理等の食品表示に関するガイドラインというのを策定中であるということで、二日後ですか、三月二十八日にそのガイドラインが公表されております。  そのときの質問でも申し上げたんですけれども、レストラン等の表示については、抽象的になかなか言っても分からないということで、個別具体的な事例を示しながらレストランやあるいはホテルなどに対して周知徹底を図る、このことがやはり大変有効なことだということで評価をしていたところです。  このガイドラインをどのように普及させてきたのか、この点についてお伺いをしたいというふうに思います。
  28. 菅久修一

    ○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。  御指摘のガイドラインでございますが、三月二十八日に成案を公表いたしましたけれども、これをまず全国の事業者団体、消費者団体などに配付をいたしまして、またそのほか、各種の事業者団体などが行います景品表示法の説明会、ここからの講師派遣要請なども多々ございましたので、それらに対しまして、当庁の職員を講師として派遣をして説明を行ってきたというところでございます。  また、平成二十六年六月には、各都道府県の景品表示法担当部局に対しまして、景品表示法に係る講師養成研修を実施いたしました。これによりまして、広く地方公共団体の職員もガイドラインの内容の説明などを含みます景品表示法の普及啓発が行えるよう支援を行ったところでございます。  消費者庁といたしましては、今後も引き続き、こうした景品表示法違反行為、この未然防止のため、積極的に説明会での説明を行うなど、普及啓発に努めていきたいというふうに考えております。
  29. 山田修路

    ○山田修路君 ありがとうございます。  先ほど言いましたけれども、ガイドラインというのは非常に大事であるし、それから、レストラン等にとっては非常に貴重なデータというんでしょうか、参考資料でございます。是非また、このガイドラインでいろいろうまくその後の事態が進んだということも事例としてありますので、ガイドラインの普及についてはしっかりまた努力をしていただきたいというふうに思っております。  二〇一三年頃起きていたこの表示問題、大分鎮静化はしているということでございますが、このガイドラインなども利用しながら、更にトラブルを避けるための取組、これも今後ますます重点的にしっかりやっていく必要があるのではないかというふうに思っております。  関係業界、レストランの業界あるいはホテル業界、様々な外食の業界もあろうかと思いますが、そういった方々もいろいろな自主的な取組をされているのではないかというふうに思います。お聞きするところでは、セミナーを業界として開催したり、あるいは相談窓口を設置するというようなことも事例として行われているというふうに聞いております。  こういった動きについては、もちろん各業界を所管する省庁の取組も非常に重要なものと思いますけれども、消費者庁としてもそういった関係省庁の取組を促すとか、あるいは消費者庁としても自らそういう業界に対応していく、そういったことも消費者行政のまた一つの面として重要な役割ではないかと思います。その点について、消費者庁として今の業界の取組についてどういう対応をされているのか、お伺いをしたいというふうに思います。
  30. 菅久修一

    ○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。  いわゆる食品表示等問題が発生した際に、業界の自主的な対応というのが極めて重要という御指摘もあったところでございます。消費者庁といたしましても、こうした関係業界におきまして、今御指摘ありました業界内での事業者向けへの説明会、こうしたことがそれ以降盛んに行われております。これらにつきまして、当庁の職員を講師として派遣をし、説明を行ってきたというところでございます。また、相談の窓口というのも設けておりますが、食品やメニューに関する表示の方法、また内容について様々な相談が寄せられております。これらの相談に対しても積極的に対応しているところでございます。  今後も、消費者庁といたしましては、引き続き、こうした関係業界における表示の適正に向けた取組、様々な取組、大歓迎でございますので、消費者庁からも積極的に支援をしていきたいというふうに考えております。
  31. 山田修路

    ○山田修路君 どうもありがとうございました。  消費者行政に取り組む大臣の姿勢についてお伺いをしたいというふうに思います。  今までお話をしましたように、四月一日から機能性食品表示の制度がスタートしたと。これから本格的に実施をしていくことになりますし、それから、二年ほど前の食品表示の偽装問題というんでしょうか、こういった問題もやはり消費者に直接影響を与える大変重要な案件であるということだと思います。こういったことについては、当然、消費者行政としては、消費者の目線に立って、消費者にとってどういう害があるのか、あるいは消費者にとってどれだけ使いやすいものになっているのか、こういったことも極めて重要なポイントであるというふうに思います。  それと併せて、今回の機能性表示食品の制度、あるいはレストランの偽装表示問題なども、やはり経済の成長の問題、成長戦略と大変密接に関係のある、まさに消費者の反対側にというんでしょうか、消費者に対応した業界なり企業なりの対応ということもこの消費者行政にとっては大事な側面であるというふうに思います。  消費者政策、これは当然、消費者目線、先ほど言いましたように大事なことなんですが、あわせて、経済活動というんでしょうか、地方の創生あるいはデフレからの脱却、様々な経済の課題がある中で、そういった消費者対応が過度に事業者の負担にならないようにしていくことも重要な行政のポイントではないかと考えております。こういった消費者の目線、それから関係業界の対応がスムーズにできるようにと、こういった両方の視点も踏まえた中でこの消費者行政にどのように取り組まれるのか、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
  32. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) ただいま山田先生御指摘のとおりなんだろうと思います。  これは、消費者行政におきましては、これ行政だけでなくて、事業者とか事業者団体も含めて、消費者を取り巻く全ての関係者というか主体の皆さん方が消費者のことを十分に考慮して行動していく、そういった社会をつくっていくということが必要なんだろうと思っております。これは、安全な商品、サービス、これを提供することが、実は、消費者の利益になるだけではなくて、顧客の満足とか信頼、これを獲得をするために、事業者にとっても結局健全に物が売れるということでありますから、大変重要なことであろうと考えております。  また、事業者に過度な負担を掛けるというふうなことは、結局は消費者のニーズに応じた多様な商品とかあるいはサービスの提供を萎縮をさせてしまうということから、産業の発展と消費者の利益の擁護あるいは増進、これが両立をするというふうなことが大変大事なことなんだろうというふうに思っております。そのためにも、消費者を重視をした事業活動、すなわち消費者志向経営の促進とか、あるいは事業者、事業者団体による自主的な取組をしっかりと支援したり促進をする一方で、悪質事業者に対しては厳正にこれは対処して、まさに健全な市場の実現と消費者の利益の擁護、増進、これを実現をしていくということが大変大事であろうということで、そういった思いで消費者行政にこれからも努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
  33. 山田修路

    ○山田修路君 どうもありがとうございました。  今、大臣から、消費者志向経営というお話もあります。まさに生産者あるいは販売をする方は消費者の目線に立ってやはりいろんな活動をしていかないといけないし、また消費者行政も、消費者の目線、そしてそれに対する販売をする方あるいは生産をする方にも目を向けながらやっていくことが本当に重要なことというふうに思っております。  先ほど、岡田議員からもお話がありました。消費者行政を担当している消費者庁、非常にやはり小さい組織で、しかも予算も大変限られているということでございますけれども、やはり国の行政の中では非常に重要な役割を担っているというふうに思います。是非、この食品表示の問題もそうですし、ほかの消費者行政一般についてそうなんですけれども、やはり関係行政機関、他の機関をとにかく巻き込んで、いろんな協力をお願いするとか、あるいはいろんな情報提供をしてもらうとか、そういったことで、できるだけ消費者行政が、消費者庁だけの問題ではなくて政府全体の問題として取り組んでいくんだというようなやはり動きを加速するようなことも、これは消費者行政を発展させる上からも非常に大事なことではないかというふうに思っております。そういったことも重ねてお願いをいたしまして、私の質問といたします。  本日はどうもありがとうございました。
  34. 江崎孝

    ○江崎孝君 大臣、初めて質問をさせていただきます。消費者行政、非常に重要なものだということで消費者庁ができて、全国に向けて消費者庁が発信をしながら、消費者行政の進化を御努力いただいていることに心から感謝を申し上げます。  しかし、消費者庁、人数も増えて、これから更に消費者行政を各自治体含めて全国津々浦々に発展をさせていきたいと、そういう思いで御努力いただいているわけですけれども、どうもそれに反して、自治体においてはそうはならないような運営がされていることに対して少々危惧を抱いております。基金もあったし交付金もあったんですけれども、それが本当に適切に使われているかどうかというのを少々危惧をしているんですけれども。  そんな中で、先ほど来ありました地方消費者行政のガイドラインというのをパブコメもいただきながら作られたわけですけれども、その中に、「営利を目的とする団体に委託しようとする場合には、上記の観点から、慎重に判断することが求められる。」という一節が、これは「公正・中立な事務の実施」という中で設けられておりますけれども、この趣旨、目的は一体どういうものであるかということを改めて説明をいただきたいと存じます。
  35. 川口康裕

    ○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。  消費生活相談等の事務の民間委託でございますが、専門性を有する民間団体のノウハウの活用等のために行われてきた例もございますけれども、最近では、行政改革の一環として民間委託が選択される例、あるいは価格を重視して一般競争入札により受託者が決定される例などが見られるところでございまして、消費生活相談の質の低下も懸念されているところでございます。  昨年の改正されました消費者安全法におきまして、民間委託について全国一律の制度的要件を示す必要があるということで、事務を適切に実施できるものとして内閣府令で定める基準に適合する者に委託することができるという規定が盛り込まれたところでございます。改正法を踏まえまして、本年三月に公布いたしました内閣府令において民間委託の具体的な要件を示したところでございますが、同日公表した地方消費者行政ガイドライン、これがただいま御指摘、御質問をいただいたところでございます。  この中におきまして、民間委託の際の留意事項として三点を示しているところでございます。一点目、委託先の活動目的又は活動方針に鑑み、消費者トラブルに直接的な利害関係を有する者又は有する可能性がある者でないか、二点目、過去の活動実績が消費者の権利の尊重及びその自立の支援に資するものであるか、三点目、委託を受ける消費生活相談、あっせん等の事務を積極的に行う意思があり、かつ体制が整っているか、こうしたことを踏まえて判断することが必要であるという旨を定めているところでございます。  特に、営利を目的とする団体が委託先とすることについては、民間委託についての様々な懸念、これが特に御指摘されているところでございますことから、ガイドラインにおきまして、これらの団体、営利を目的とする団体に委託する場合には、消費者の権利の尊重及び自立の支援の観点から、公正かつ中立に事務が実施されるよう、先ほど申し上げました三つの観点から慎重に判断することが求められると、その旨規定したところでございます。  以上でございます。
  36. 江崎孝

    ○江崎孝君 詳細に説明いただきましてありがとうございます。  それで、質問通告していなかったかもしれませんけれども、現段階で営利目的とする団体に対して委託をしている自治体というのは幾つぐらいあるか把握をされていますか。なかったら結構です。もし把握されているんだったら、どうぞ。
  37. 川口康裕

    ○政府参考人(川口康裕君) 全て網羅的に現時点で把握しているかどうかははっきりいたしませんが、従来より指摘されているところとして二つはあると、市町村レベルでございますけれども、あるというふうに認識しております。
  38. 江崎孝

    ○江崎孝君 私は民間委託そのものを全然否定するわけではございません。民間がやって、より効率的にやれるという部分も十分にあると思いますけれども、この消費生活相談というものは、やはり企業側との関係でのトラブルも含めて、極めて民間委託になじまないものではないかと常々思っておりました。  そこで、今二つあるとおっしゃったんですけれども、全国いっぱい自治体がある中で、私が把握しているのは福岡市と渋谷区だというふうに考えています。その中で、私の地元の福岡市の事例を少々お話をさせていただきながら、消費者庁としての判断をお聞きしたいと思うんですが。  お手元に、西日本新聞、地元の地方紙の新聞のコピーを付けさせていただきました。地方紙も、今回のというか、これ五年契約しているんですね、福岡市が、ですから、この企業委託で少々疑問を呈する記事を再三書いております。また、県の弁護士会も問題点を指摘する意見を出しているわけですけれども。  そもそもなんですが、福岡市はNPO法人にこの消費生活相談というのを委託をしていまして、元々これは福岡市も関連しながらつくったNPO団体ですけれども、いろいろ組織が変わりますけれども、約四十年ぐらいずっとここに消費生活相談というのをさせていたんですね。それを突然、今回、民間に委託をするということで、実はそのとき三千七百万円という委託費を提示をして、実はそれではとてもじゃないけどやれないということで、競争入札をしたわけですけれども、やれないということで実は辞退をしているわけですね。  そして、一つの企業が受けたということが実態でありますけれども、一つ、特定非営利活動法人消費者支援機構福岡というものがあって、そこは意見書ということで福岡市長の高島市長に出していまして、契約予定額である三千七百万円の範囲内で指針とされる委託内容を実現可能か否かについて、いかに様々なパターンで数々の試算を重ねても、当機構が考えるあるべき消費生活相談業務の実現は不可能であると、こういうふうに言っているわけですね。  福岡市は、それまで四千百五十六万円ぐらいだった契約額を一気に四百五十万円ぐらい減らして、ここに投げているわけですね。ですから、これだけ見ても消費者行政を縮小させていくという状況にあると思いますし、この民間団体は元々消費生活相談を全くやっていません。ですから、相談員さんもいらっしゃらなかったので、市は今までやっていたNPO法人の消費生活相談員をそのままこの民間団体に移管をして実は業務委託を開始をしたということなんですね。  果たして、そういう状況から見ても、先ほど川口次長おっしゃいましたけれども、三点ありますね、営利を目的とする団体に委託しようとする場合云々と質問したときに、委託先の活動目的又は活動方針に鑑み、消費者トラブル云々という、この三つの観点がありますけれども、果たして今の私が指摘した中だけでも極めて疑義がある民間委託ではないのかなというふうに思うんですが。  もう一つ指摘をさせていただきますと、偽装請負なるものが心配をされまして、実は、これは、私も現場に行って一回きちっと把握しようと思っていますけれども、新聞記事によると、やはり市の職員と一緒に仕事をして、そこに民間企業で働いている消費生活相談員さんたちが一緒にやっているということとなると、当然、市の職員からの指示命令が入ってきますから、これは当然、偽装請負ということになります。ですから、それにならないように、壁を一枚造って、形だけでもそういう状況にしている。ただ、それではうまく回らないわけですから、この新聞記事の下から二段目のところに書いていますけれども、「業務を委託した福岡市は偽装請負にならないよう、隣り合う市職員と相談員の部屋を壁一枚で仕切っている。相談員が相談内容を把握し、市職員の関わりを促す場合も、まず「連絡票」を作成する必要がある。何ともまどろっこしい。」と。  これは、消費者庁がここで指摘をされている、ガイドラインで指摘されている、本来というか、営利を目的とする団体に委託しようとする場合には、上記の観点から、慎重に判断するということなんですけれども、果たしてこういう委託で消費者庁はよしとされるのでしょうか。お聞かせください。
  39. 川口康裕

    ○政府参考人(川口康裕君) ただいま御指摘をいただきましたが、ガイドラインそのものについて当てはめて消費者庁が個々判断をしてそれを自治体に促していくということではなくて、まずはこのガイドラインにつきまして、今御指摘の、御質問の点も含めまして若干詳しめのガイドラインになっておりますので、これの趣旨を地方自治体に御説明をして、地方自治体の方で判断をしていただくということを促していくということでございます。  それを基本といたしておりまして、その結果、さらに、地方自治体の方でしっかりした説明責任、委託先の選定後に理由を公表するとか適切なモニタリングをする、そうした形で適切な委託を促していくという仕組みでございますので、具体的な現時点での判断を消費者庁としてするということは差し控えさせていただければと思います。
  40. 江崎孝

    ○江崎孝君 いろいろ、多分立場上そういう話になると思いますけれども。  もう一つ指摘しますと、これも新聞記事の下から三段目に、これはっきり、民間委託のメリットとして市側は雇用問題と説明をしていると。これ、記者の方と電話で話しましたので、はっきり雇用問題だと言ったということであります。    〔委員長退席、理事藤川政人君着席〕  果たして、その雇用問題というのはいかなるものかと。これは推測するには、この記者も同じように推測しているんですけれども、「非正規で相談員を直接任用した場合、契約を更新するほど「雇い止め」しづらくなる。だが民間委託だと、雇用責任は委託先に生じ、市は雇用問題に関与しないですむ。」と。直接これは市が言ったわけではないんですけれども、雇用問題と断言するというのであれば、当然、それはこういう考え方であるのではないのかというふうに我々は思わざるを得ないのでありますけれども。  そこで、また別の視点でお聞きをしますと、この消費生活相談員さんというのは、NPO法人から移られて、これ十一人が九人に減らされているんですね。時間給も減らされています。ただ、雇用時間が長くなったので実際の月例給は増えているということですけれども、時間当たりの単価は下げられているんですね。九人ではなかなかできない。これ、ガイドラインでも、研修に行かせていただきたいとか様々な参酌基準をされていますから、そう考えると、九人では回らないから臨時の雇用の方が増えているということですし、当然、これが五年間ということになると、今の消費生活相談員さんがひょっとして替わっていく可能性もある。そうなると、これ、PIO―NETに全員接続できるわけでありますから、極めて重要な情報に民間の会社の社員が接続できるという状況になっています。  そこで、これも疑義があったんですけれども、この会社は、実に、委託した後、これは先ほどの資料の新聞の一段、最初の方に書いているんですけれども、市の委託先企業が、これは会社ですね、二〇一三年の十一月に市内で開催したセミナー、告知では、消費者トラブル防止を経営に生かすということで、この業務委託をされた会社が消費者トラブルを生かすということでセミナーをやっているんですね。ですから、中ほどに弁護士のお話もあるように、本来、株式会社だと、受託した事業を何らかの形で利益に結び付けようとするのは当然であると。ですからこういう問題が生じてくると。これは、現在の業務が云々というものではなくて、極めて消費者行政に対する消費者の信頼をなくす行為だと思うんですね。    〔理事藤川政人君退席、委員長着席〕  ここまで現実としてあっているのに、やはり消費者庁として、何らかの問題提起あるいは中身の調査みたいなようなことはやるつもりはないんでしょうか。これは指導、助言という問題じゃなくて、現実を把握するという意味で何かそういう行動を起こすという予定はないのでしょうか。
  41. 川口康裕

    ○政府参考人(川口康裕君) 私どもも、実態については今までもいろんな機会にお聞きをして、適切に対応すべしというふうに考えておりますが、それらも踏まえて今回のガイドラインを定めているところでございます。  ガイドラインの中では、一般論でございますが、今委員御指摘の点につきまして、事務の民間委託により生ずる可能性がある問題といたしまして、受託者が特定の個人を識別できないような形で、事務を通じて取得した情報や消費生活相談等の事務の実施により得られた情報を自らの事業のために活用したり、第三者に提供したりするといった問題も懸念されるということを指摘した上で、ほかの更に幾つかの懸念も列記した上で、各地方公共団体においては、これらのことを認識した上で事務の民間委託を実施するかどうかを判断することとし、委託を実施する際には、規則で示される基準により適当と認められる者を選定しなければならない、また、委託を実施する際に生ずる可能性がある問題に対しては、対策を講じることが必要であるということをガイドラインに明記しているところでございますので、こうしたことをよくいろんな機会に周知をして御理解をいただいた上で、各自治体において説明責任を果たしていただきたいというふうに考えているところでございます。
  42. 江崎孝

    ○江崎孝君 この問題はこういうやり取りになるだろうという想定はしておりましたけれども、最後に大臣にお聞きしますけれども、今のやり取りを聞いていただいて、大臣の現在の御見解で結構ですから、今、先行事例がありますから、実際二つのところで民間委託やっているわけですね、営利企業に。それをやめなさいというのはなかなかそういう意味では言えないんですけれども、このガイドラインを作られた趣旨そして中身、それから考えれば、営利目的団体への消費生活相談業務の委託を禁ずる、禁止することはもちろんできませんけれども、できれば、できれば望ましくないというぐらいのお考えは示せないものなのか、最後にお聞きします。
  43. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) もう御案内のとおりと思いますけれども、消費者の安全、安心な暮らしを確保をするためには、どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制を整備をしていくというふうなことが大変重要でありまして、お話しの民間委託によってこの消費生活相談等の事務の質が低下をするということがあってはならないと当然考えておるところでございます。  先ほど来次長の方からも答弁をさせていただきましたが、本年三月には地方消費者行政ガイドライン、これを策定し、同時に、民間委託により懸念される問題点、これも指摘をさせていただいておるわけでありまして、民間委託の際の全国一律の制度的要件というのを定めさせていただいております。  また、このガイドラインも含めまして、この改正消費者安全法に関する説明会、これをできるだけ行う、地方公共団体の方に御理解をいただくように促進に努めてきたというふうなことがありますが、ただいま先生の方からもいろいろ、るるお話をお聞かせをいただきました。今後は、この改正法の来年度の施行ということになりますので、この福岡市を含めて各地方公共団体において、この法改正の趣旨とか関係規則にのっとって適切に対処されるようにというふうなことをしっかりと注視をしていきたいと思っております。
  44. 江崎孝

    ○江崎孝君 五年契約ですから、まだ多分続きます。何か問題が起きないかどうか、ちょっと私も注視をしながらまた委員会で質問させていただきたいと思いますので、どうぞ消費者庁も是非アンテナを張って、福岡といったらもう九州の一番大きな都市ですから、そこの消費生活相談業務ですから、これでいいのかとずっと僕疑問を持っていますので、是非よろしくお願いをしたい。  それじゃ、次の質問に移りますけれども、今日は国交省おいでになっていると思いますが、宅急便というか宅配便というか、ああいう市場というのはどんどんどんどん今拡大をしていっておりますけれども、国土交通省は平成二十七年度の予算要求の中で、再配達、今問題にしたいと思っているのは、増えていますから、今どんどんどんどん再配達が増えているんですね。いらっしゃらないからまた行かなきゃいけないと、もう二回も三回も行く。ちょっと物流業者から悲鳴が上がっているわけですけれども、この再配達の現状というものを、国交省、把握されているのであれば是非お聞かせください。
  45. 羽尾一郎

    ○政府参考人(羽尾一郎君) お答え申し上げます。  近年、電子商取引市場、いわゆるEコマース市場の規模が、二〇〇八年から二〇一三年度までの五年間で見まして一・八倍と急速に拡大しております。これに伴いまして、宅配便の取扱いの実績も、同期間、二〇〇八年から二〇一三年度までの五年間で三十二億一千万個から三十六億四千万個と、五年間で一三%増加いたしております。  お尋ねの宅配便の再配達の状況でございますが、総合物流施策大綱といいます、二〇一三年―二〇一七年を視野とした大綱、これ平成二十五年六月に閣議決定いたしておりますが、これに基づきまして、総合物流施策推進プログラムというのを定めております。この最新のプログラムにおきましても、物流分野における労働力不足が懸念されている中、インターネット通販市場の拡大に伴い、宅配貨物の不在再配達が増加していることから、物流効率化のため再配達削減に向けた方策を検討するというふうにされているところでございます。
  46. 江崎孝

    ○江崎孝君 そこでですけど、私も、これ指摘されるまでは、なるほどな、本当に思っていなかったんですけれども、通販業界でよく送料無料と出ています。これは聞くところによると、定かじゃございませんけれども、アマゾンさんが最初に始めたみたいな話をちょっと聞いたんですけれども、これは定かじゃございません。少なくとも、今送料無料というのが通販業界で主流になってきている。それで物流業界の、物流の関係の方からお聞きすると、いや、送料無料じゃないんだと、送料はちゃんと払ってもらっていると、だけど送料無料というふうに言われちゃうと、まるで送料にお金が掛かっていないように取られてしまうと。これは実際に働いている、持って行っている、そしてお金をいただいている側からすると、極めてゆゆしき状況だということなんですね。  そこで、送料無料が果たして本当なのかどうかということなんですけれども、これは消費者庁とお話をさせていただいたんですが、仮に送料無料ではなくて送料は金額の中に入っている、込み込みの金額だとすると、送料無料というのはこれはうそになっちゃう。消費者側の負担になっているわけですね、送料無料と書いていても、中に送料が込みの値段であれば。しかし、送料無料というふうに書いている可能性もある。そうなった場合に、消費者庁として景品表示法とかそういう問題として何かそこで規制を掛けるとかという形にはならないのでしょうか、それをお尋ねします。
  47. 菅久修一

    ○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。  景品表示法上の違反になるかどうかということでございますけれども、商品の代金、これを明瞭に表示した上で送料無料という表示があるという場合でございますが、この場合、一般消費者は、その商品を入手するためには表示された代金のみを支払えばよい、更に追加の支払をすることはないという認識をするものと考えられます。したがいまして、実際に表示された代金とは別に追加の支払をするということがないということであれば、その表示だけですと、直ちに不当表示として景品表示法上の問題になるということはなかなか難しいんじゃないかというふうに考えております。
  48. 江崎孝

    ○江崎孝君 という回答なんですね。しかし、この送料無料というのがもう全国的に当たり前になっていますから、そのことが、物流に対する費用はほとんど、何というか、送料コストがないというふうに消費者が考えてしまうと、ついつい再配達にしてしまう。もう二回も三回も。実際、そこにコストが掛かっているわけですけれども。  極めてそれは問題であろうと思いますけれども、これは通販業界をされています経産省、お見えになっていると思いますけれども、その辺の指導というのはできないものなんでしょうか。
  49. 寺澤達也

    ○政府参考人(寺澤達也君) お答えいたします。  通信販売業界を所管しています経済産業省としましては、委員から御指摘がございました再配達については、これはもう関係省庁と連携しながら必要に応じて実態の把握などに今後努めていきたいと考えております。
  50. 江崎孝

    ○江崎孝君 というように、それぞれができないと言うんですよ。ただ、送料無料というのは、本当の実際の表示の仕方ではないのはこれは事実なんですね。必ず送料というのは入っているわけですから。ですから、当社負担か送料込みか、というように書かないと、これはうその表示をしていることになるんですけれども、それが全然今の現状では取り締まれないと、こういうことになってしまうんですよ。  しかし、それが再配達に仮につながっているとすれば、これは消費者の教育の面からもやっていかないといけないし、そう考えると国交省も、再配達の削減に効果的な配送方法や消費者行動の誘導方策等を検討するというふうにしているんですね。  ですから、大臣、これは消費者庁が音頭を取りながら、こういう問題を今日提起しましたから、できればその送料無料という問題に対する何かの動きを消費者庁が中心になって、経産省そして国交省一緒になって何か動きができないものなんでしょうか。そのことを最後に大臣にお聞きします。
  51. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) 実は、私もちょいちょいネットで買物をするものですから、価格ドットコムというのがありますね、あれで検索をすると、安いんだけれども送料は掛かると、程々だけれども送料は掛からないと、いろいろあるわけで、試しに足してみたら余り変わらないんですね、値段が。そういった経験があるんですが、確かに先生御指摘のような面もあろうかと。つまり、これ送料無料というふうに表示をされておる場合も、配達にはその都度コストあるいはその配送のためのいわゆる環境負荷等がこれは生じておると、これはもう当然のことなんだろうと思います。  消費者の皆さん方も、これ送料無料というふうな表示があったにしても実際には配送コストが生じておるということを理解をした上で合理的な消費行動を行っていただくというのが望ましいんだろうと思いますけれども、御指摘の点もございます。これ、関係業界とかこれを所管する省庁、これが配達のコストの低減等に関して消費者への対応を検討するというふうな際には、是非とも消費者庁も連携をしてまいりたいというふうに思います。
  52. 江崎孝

    ○江崎孝君 もう簡単なことです。送料当社負担ですとか送料元払いですとか送料込みとか、そういう表現に、当たり前の表現にするだけの話ですから、これは必ずできると思いますので、是非よろしくお願いをします。  最後の質問になりますが、これも物流業界に関係するんですけれども、送り付け商法について、もう時間がありませんので、端的に質問をさせていただきますけれども、簡単に御説明いただきたいと思いますが、現在、消費者庁で送り付け商法、詐欺というか、それの把握、どういう状況になっているかということだけお聞きしたいと思います。
  53. 菅久修一

    ○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。  全国の消費生活センターに寄せられております平成二十六年度の送り付け商法に関する相談でございますが、健康食品については五千百九十七件、カニなどの魚介類については二千二百六十九件でございます。平成二十五年度にはそれぞれ約三万件と三千件超でございましたので、これらよりは件数は減少しているわけでございますが、依然として多数の相談が寄せられているものと認識しております。
  54. 江崎孝

    ○江崎孝君 私も、これ聞き取りしただけの話ですから正確な数字ではないんですけれども、少なくとも私が聞いた範囲では、やっぱり高齢者に多いんですね、被害に遭われている方は。例えば、高齢者の方で一年間で十七件、約二十件近く送られて四十万円近く支払われている、別に注文したことないんだけど送り付けられてくるから支払わなきゃいけないということなんですね。これって結構多くて、ほとんど高齢者ですよ。これ大変な問題なので、消費者庁としても是非強く対策してほしいんですけれども。  実は、警察庁来ていただいていますけれども、警察庁がこの送り付け商法に対して、物流業界を集めて対策を取られていると思いますけれども、その状況をお聞かせください。
  55. 島根悟

    ○政府参考人(島根悟君) お答えいたします。  警察庁におきましては、いわゆる送り付け商法の被害が急増いたしました平成二十五年にこの犯行に利用されます宅配便の事業者等においでいただきまして、送り付け商法に利用された疑いのある代金引換サービスや配達取引そのものの解約、あるいは代金引換サービスが申し込まれた場合の審査の厳格化等につきまして要請をしているところでございます。
  56. 江崎孝

    ○江崎孝君 これ、簡単なことだと思うんです。物流業界でいくと、もう三つか四つなんです、大手は。そこさえ、そのデータ持っているというふうに業界は言っていますから、そのデータを持ち寄ってお互いが公開し合うと、一つだけやっても契約もう分かるらしいんですね。ああ、これはおかしいと、この業者は。だから、A社さんはそれはもう契約なしとすると、そのA社じゃない物流業界にそれは行ってしまうということなので、これ共同でそのことをやらなきゃ意味がない。これ業者側は、行政主導でそれをやっていただくと、それには前向きに対応したいというふうに思っているらしいので、この前やられた、平成二十五年にやられたようなそういう動きを消費者庁そして国交省そして警察庁合わせて連携をして、そういうデータを持っているわけです、業者は。だから、その業者ははっきりこの送り付けする人たちはおかしいというデータを持っているらしいから、それさえお互いが共通で突き合わせれば排除できるわけですね。  だから、すぐに犠牲は止められる、被害は止められるという、少なくとも避けられるという状況にありますから、大臣、その辺は、消費者を守るという立場で是非そういう連携をした取組をしていただきたいんですけれども、これは警察庁にも要請したいと思いますし、時間がありませんから、大臣、代表して、その動きをつくっていただきますことをお願いしたいと思いますが、どうですか。
  57. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) こうした問題に限らず、当然私どもとしては関係各省庁、特に業法を持っているところとしっかりと連携をし、当然警察の方とも連携をして取り組んでまいりたいと思います。
  58. 江崎孝

    ○江崎孝君 時間が来ました。  これからもウオッチしていきますから、是非すぐに対応を取っていただきますことを、また確認したいと思いますから、どうぞよろしくお願いします。  終わります。
  59. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 民主党の斎藤嘉隆でございます。  これまでも消費者問題についてずっとこの委員会で議論をしてまいりましたけれども、今回再編をされて、今日は地方の活性化という視点に絞って少し質問をさせていただきたいと思います。  その中でも、これまでももう他の委員会でも幾度となく議論をされてきたというふうに思います、既にスタートをしております今年度の税制について、地方創生という観点から、これは来年度の税制論議にも是非生かしていただきたい、そんなことで議論をしてまいりたいと思います。  一点、まず最初に、地方活性化という観点から、私自身どのようにこれ捉えていいのか少し分かりづらいんでありますけれども、今回の例えば軽自動車の増税について、四月から税額が一・五倍ということでありますけれども、これ四月一日に所有のユーザーに掛かってまいりますので、実際には来年度の課税かなというふうに思います。  言うまでもなく、これ軽自動車税を例えば一つ例に挙げれば、これは地方税でありますから、これも私の記憶では、市長会ですとか市町村会などは、これまでもこの自動車税の引上げというのを要望をずっと政府・与党に対してしていらっしゃったというようにも認識をしています。これは、つまりこの措置というのは、今回、地方のこういう首長さんたちの声に応える、つまり地方の声を重視した政府・与党の税調中心の決定ということでよろしいんでしょうか。まず、確認をさせていただきたいと思います。
  60. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 必ずしも私が答えるべきか分かりませんが、それは私ども政府・与党といたしまして、いろいろな地方の方々の御意見というものは承って、税制というものは決定をしてまいります。  しかしながら、それは地方の方々の、特にこの自動車に関する税制はそうなのですが、地方の方々のいろんな御意見がある、あるいは多くの労働者がそこに働いておられる自動車産業の方々の御意見もある。いろんな御意見を対比しながら、何が一番、どちらの御意見も満足、一〇〇%とは行かないまでも、そこでアウフヘーベンするような、そういうような税制の決め方というのは常に心掛けておるところでございます。
  61. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 地方の活性化を図っていく上で、首長さんたちは財政的な考えの中でいろんなお声があるというふうに思いますけれども、やはり地方の声というのは地方に住む皆さんの声であるというふうに思います。自治体の長の声のみが地方の声ではありません、当然でありますけれども。  また、税制、税については、納税をするのは、もちろん企業もそうではありますけれども、やはり一人一人の住民だというふうに思いますので、この軽自動車税の増税について、地方に実際住んでいらっしゃる方の声というのはどうであるというふうに、今の大臣の御答弁の一部をちょっと引用させていただくと、その声、その部分、地方に住む住民の皆さんの声というのはどうであるというふうに大臣御自身御認識をされていらっしゃるんでしょうか。
  62. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 軽自動車に限って申し上げますと、それは地方の方が軽自動車の普及率は高いわけでございます。ですから、人口千人当たりの軽自動車の保有台数でいえば、トップが沖縄、次が佐賀、その次宮崎、その次は鳥取と、こういうことになってくるわけで、軽自動車をお持ちの方が地方に多いというのはこれは歴然たる事実であると。そういう軽自動車を利用される方々にしてみれば、軽自動車に掛かる税金は安い方がいいと、これはもう当然のお話でございます。  他方、自治体の方々は、そういう自動車保有される方々もありますが、いろんな方々の思いというもの、あるいは自治体の将来像というものを踏まえていろんな要求をされるわけでございます。  そこで、お言葉を返すつもりは全くありませんが、首長の声が住民の声ではない、確かにそういう面もございましょう。ただ、首長は全体を俯瞰しながらいろんな政策を立てていくわけでございまして、私どもとして、住民の方々から選ばれた首長の方々の意見というものを傾聴するのもまた当然のことだと考えております。
  63. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 ここで今まさに大臣のお言葉の中にもありましたけれども、例えば軽自動車というのは、まさに地方の皆さんにとって生活必需品にもなっているわけです。  ちょっと資料の方も用意をさせていただきましたけれども、若干古いものになりますが、平成二十五年の十二月末現在ということで自販連のホームページからちょっと引っ張ってきたものでありますけれども、軽自動車の保有台数と世帯当たりの普及台数ということであります。  これもう見ていただければ分かるように、本当に地方が上位にずっと並んでいるわけですね。東京についてはもちろん四十七都道府県中最下位、最下位というか最も少ないということでありますし、そこにはもう十倍近い差があるということであります。  これは、私は愛知県に住んでいます。愛知県というのはもうそもそも軽自動車の保有台数そのものが最も多いということもありますし、日々の生活にもやっぱり自動車がないと本当に、例えば会社に行くのも、もう自動車がないと会社にも行けない、通勤もできない、就職をした途端に若い人たちが車を買うということに多くの場合なるというのが地方だと思います。自動車がないと仕事もできない、こんな状況もあると。持たざるを得ないわけであります。  先ほど申し上げたみたいに、東京などとは状況が違う。これはもう十分御認識であるというふうに思います。地方住民の少なくとも負担が増えるような税制の改正であったというふうに思いますが、ここと地方の活性化、地方創生との整合を私自身も一人の政治家としてどう捉えていいのかというのが本当に分からないんですね。  大臣、まさに鳥取の御出身で、選出でいらっしゃって、ここの表にもありますように、二十五年現在でいえば、鳥取って全国の中でも二番目に一世帯当たりの台数は多いわけでありますけれども、改めて、こういう地方の住民の皆さんへの負担と、例えばこの軽自動車税ということについてどのように感じられるかと、改めてお聞きをしたいと思います。
  64. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 平成二十六年度の税制改正におきまして軽自動車税の税率の見直しを行った。内容は繰り返すことはいたしません、御存じのとおりのことでございます。  これは地方公共団体の御要望があったということもございますし、同時に、今の軽自動車というのは、昔は軽というと三百六十と相場は決まっておったものでございます。私が高校生、大学生の頃に走っていた軽は本当に軽っぽい軽でございました。ホンダN360とか、スズキのアルトとか、ホンダZとか、マツダのキャロルとかいろんなものがございましたが、あれはもうまさしく軽自動車でございますと。ところが、今は排気量も上がりました。今の軽自動車というのは、本当にこれ軽自動車ですかねと、昔の概念から全く違う、千㏄クラスの小型車に近づいたものだと思っております。  そうしますと、小型自動車と、かなり性能がアップした、居住性がアップした軽自動車との税の負担というものがこんなに離れていいのというものも一つの眼目であったというふうに思っております。ですから、地方の自治体の方々の御要望もある。と同時に、小型自動車と軽自動車の税負担というものを、余りに乖離があるというのは実態と違うのではないかと、そういうようなことがございました。  ですから、地方の方々にしてみれば、私もそうですが、地方の場合には働き手の数だけ車があるわけですね。地方へ行くと、都会の方々が、あれっ、車が四台もある、すごいねなんて言うんですけど、それは働き手の数だけ車は要るんです。お父さんもお母さんもお兄さんもお姉さんも働いているわけですから、四人働き手がいれば車は四台要るわけで、そういう方々にとって税負担が少ない方がいいということは、それは実感としてよく分かっております。  ですので、軽自動車に対する負担というものをどのようにしてまた別の観点から軽減していくかということも今回は講じておるものだと私は認識をしております。
  65. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 確かに、エコカーに対する軽課とか、そういったものを併せて実施をしていただいているということでありますし、それからグリーン化の観点からいえば、購入後十三年を経た車については、軽自動車税も二〇%、これは逆に重課をするということでありまして、そういった点で、様々な措置を共に講じていていらっしゃるのは事実だと思います。  資料の二をちょっと見ていただきたいと思います。  私、もう一点ちょっと心配をしておることがありまして、ここにありますように、これは自動車新聞の抜粋でありますけれども、家計の支出の中で、この自動車、新車に費やす割合というのが物すごく減少をしている状況があります。これは消費増税以降、国内の自動車販売数というのが御案内のように大変低い水準でずっと推移をしてきています。自動車メーカーの好況ぶりというのは伝えられておりますけれども、国内ではどちらかというとむしろ不振が続いているという状況であります。  今回の軽自動車の増税というのは、四月以降の新車の販売を少なくとも一定程度抑制をする、これは私は明らかだというふうに思います。仙台とか熊本とか三重とか、製造の拠点っていろいろございますけれども、私、もう一個危惧をしておりますのは、地方経済への影響というか、地方の雇用への影響ということでいえば、製造もそうなんですけれども、販売の分野での雇用、これ実は、ここに非常に大きな影響があるのではないかということをちょっと今日は御指摘をさせていただきたいと思います。  資料の三も併せて御覧をいただければ有り難いと思います。  これは、いわゆるディーラーさん、販売店に勤める皆さんの総従業員数、これを形にさせていただいたものであります。先ほど申し上げたみたいに、今年の一月の新車販売の状況については、さっきの商業紙の記事によると、前年同月比で四〇%を超える減少だということであります。消費増税の駆け込み需要があったので、一月についてはそれぐらいだろうという見方もあるかもしれませんが、消費増税の駆け込み需要という影響がなかった一昨年と比較をしても、実は二〇%近い減となっています。  こんな状況の中で、自動車の販売店というのは全国津々浦々にあって、山陰とか四国とか、製造だけでなく、地方にとって大きな雇用の、ここで見ていただいても二十六万人ですから、大きな受皿であるということは明らかだというふうに思います。新車の販売というのが低下をし続けている中で、今回の税制が地方の雇用、製造も含めた地方の雇用というものに大きな影響があるのではないか。海外で幾ら車が売れても国内で売れなければこうした点でマイナスの影響がある、このことを私自身大変危惧をしておりますが、この件についてはいかがお考えでしょうか。
  66. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 自動車の場合に、関連産業、整備等々も含めますとすれば、五百四十七万人の雇用があるということでございます。それは明らかな事実であって、裾野も広いということもよく承知をしておって、地方の雇用に与える影響は極めて大であるというふうに思っております。  幾つか申し上げたいんですが、一つは、昨日からRESASという、いろんなデータを使いましたビッグデータを用いた形の情報提供というものを、全ての自治体のみならず、全ての国民の皆様方に御提供いたしております。  昨日、私、記者会見で申し上げたんですが、例えば、群馬県の太田市にはスバルの工場があると。じゃ、その関連産業というものは、群馬県のみならず、埼玉県でありますとか茨城県でありますとか、いろんなところにあるわけですね。どうやってその関連企業を支援していったらいいのかということが、群馬県の持っている情報、埼玉県の持っている情報あるいは茨城県の持っている情報、それをうまく組み合わせた形で支援の政策というのを更に充実することはできないか、更にコストを下げていくということはできないかということが一つございます。  もう一つは、委員御案内のとおりかと思いますが、トヨタの自動車を一番造っているのは当然愛知県であります。二番目に造っているのは福岡県であります。三番目に造っているのは、なぜか岩手県でありますと、こう来るわけですね。じゃ、何で岩手県でトヨタの自動車が三番目に生産され、多くの雇用が創出をされているかといえば、岩手の工業高校においては、高校三年間の間に、トヨタの少し古くなったライン、あるいはトヨタをリタイアされた方、そういう方々が工業高校の生徒たちにいろんな勉強をさせると。そして、高校を出たらすぐにトヨタの社員としてばりばり働けるというような、いろんなやり方があるんだろうと私は思っております。  自動車についていえば、とにかく壊れなくなりました。私たちが若い頃は、車はすぐ壊れました。ですけど、今はほとんど壊れません。長もちします。これをどうしますかということもございまして、それ自体はとてもいいことなのですが、それが新車が売れなくなったという原因の一つでもあろうかと思います。それもメーカーの方々がいろいろお考えになることで、我々政府があれこれ申し上げるわけではありませんが、支援の仕方あるいは自動車産業に雇用される方々をどうやって地方に増やすかということは、私どもとして本当にあらん限りの知恵は絞りたいと考えております。
  67. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 大臣がこの産業について大変造詣が深いということは、今のお話でもよく理解をしました。  メーカーのためではないんです。私も、やっぱりユーザーの目線で、特にユーザーとそれからそのメーカーに勤める働く者ですね、この視点でやっぱり常にこの議論というのはしていかなければいけないし、地方の創生、活性化を扱う委員会であるがこそ、総務大臣にこのことをお聞きすると、すぐ地方の例えば道路の財源が云々とか、そういう話になってしまうんです。そうではなくて、やはり発想としては、我が地方を活性化して、地方間の格差をどう是正していくかとか、じゃ、そのための税制というのはどうあるべきかという観点を是非担当の大臣、そして部署として今後の議論に向けて踏ん張っていただきたいと、そういうエールを込めて今日はちょっと御質問をこの点についてはさせていただいた次第であります。  ちょっともう一点、もう少し時間がありますので、違う視点から、地方の雇用という視点から御質問をさせていただきたいと思います。  資料の四を御覧をいただきたいと思います。これは、地方創生の総合戦略に盛り込まれました地方に就職した学生に奨学金の返還を免除するという仕組みであります。これは総務省の予算で一部措置をされるということだと思いますが、これ、済みません、概要で結構です、時間も余りありませんので、特に新たに導入を、新たにというか、導入をする減免の部分について、これ総務省さんが担当だと思いますが、状況をお聞かせください。
  68. 橋本嘉一

    ○政府参考人(橋本嘉一君) では、お答えいたします。  奨学金を活用した大学生の地方定着の取組に係る総務省の支援策ということですが、まず地方公共団体と地元産業界が、地元産業界に必要となる人材に係る資格等を決定した上で、地方公共団体が中心となりまして基金を設置いたします。この基金造成に係る地方公共団体の負担に対して、私ども総務省といたしましては特別交付税措置により支援を講じることとしております。地方公共団体は、支援対象者となり得る学生を日本学生支援機構に推薦し、学生支援機構が無利子奨学金の優先枠を設けるなど優遇措置を講じた上で貸付けを行います。その上で、当該学生が地元企業に就職した場合には基金から所要額を拠出して奨学金返還の全部又は一部を免除すると、大体こういう仕組みを考えております。  以上です。
  69. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 ということは、普通、こういう学生を道府県が推薦をする場合は、多分入学前だと思うんですね。高校生の段階で推薦をして、そして奨学金を、その状況も含めて学生たちが奨学金を受け、金額ももちろん定めるわけでありますけれども、そして卒業をしてそれが一部免除をされるということになると、これ五年後ということですか、実際に効力を発するのは。これはどういう状況でしょうか。
  70. 橋本嘉一

    ○政府参考人(橋本嘉一君) 基本的に学生支援機構の無利子の奨学金を受けて行いますので、その返還時期に合わせて基金から拠出をして支援をするという仕組みでございます。したがって、通常は卒業してからということになろうと思います。
  71. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 そうしますと、例えば、いいですか、今年の三月に卒業した子供たち、学生というのは、就職、四月からして、返還が十月でしたかね、秋から始まるということになりますけれども、この子たちというのは対象外ということでしょうか。
  72. 橋本嘉一

    ○政府参考人(橋本嘉一君) 基本的に、今大きな基本形を申し上げましたけど、あと細部に至りましてはそれぞれ地方団体が地域の実情に応じて制度設計できますので、そこはよく地方団体の皆さんから御意見聞いて、なるべく地方団体が対応しやすい仕組みで支援をしていきたいと考えております。
  73. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 機能するようにしていただきたいんですけれども、例えば卒業したての子についても、この秋からのいわゆる返還のときにこういう予算を使って、基金を使って返還が減免をされるということは、これは望ましいことだと思うんです。  ただ、となれば、受入れ手の企業が、どの新入社員が奨学金を受けていたのかとかそういったことを知る必要があると思うんですね。例えば、東京の大学に行っていて鳥取の企業に勤めたと。じゃ、その企業は、その東京の大学に行っていた学生が本当に奨学金受けていたのかどうか知る必要がありますよね。その上で、道府県と何らかのやり取りをして、道府県通じて推薦がされて減免につながるんだろうというふうに思いますが、そこのところの、何というか、周知というのがすごく、これ実効性あるものにしていくためには必要だと思うんですが、そこはどうなっているんでしょうか。
  74. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 制度の詳細については今、総務省ですか、答弁があったとおりであります。これは、私どもと文科省あるいは総務省とよく詰めていかなければならないものだと考えております。要は、早くこれが適用されるにこしたことはないわけです。  大学進学率が今大体五割というふうに承知をいたしておりますが、一人しか親御さんがおられない家庭においては大学の進学率は二割ということもございます。あるいは、みんなが大学に行くようになったなったと言いますけれど、やっぱり経済的にかなり苦しい状態にある方々でも大学に行っていただけるということは必要なこと、もし望まれるのであれば、そういうことだと思います。であらばこそ、こういうイメージ図を作っているわけで、これも、何か大学生が黒いてるてる坊主みたいな不思議な絵になっていますが、これはもうちょっと大学生っぽく絵を直そうと思っているのですが。  これはそれぞれの自治体において補正予算で対応されることになりますので、愛知県なら愛知県、鹿児島県なら鹿児島県、鳥取県なら鳥取県でいろんな制度を仕組んでいくんだろうと思っております。また、総務省において、特交というものをどのように活用するかという制度はなるべく早く詰めていかねばならないし、実際に就職したいね、進学したいねと思っている子供たちあるいは親御さんにちゃんとメッセージが正確に届くようにしていかねばならないというのは委員御指摘のとおりでございます。  ですから、これは例えて言えば、それは自治体の御判断ですが、今年就職をしましたと、東京の大学とかあるいは地元の大学でもいいんですが、それで地元に就職してくれましたと。例えば、一年間そこに勤め、定住をいたしましたと。さすればと、そういうことが分かったとするならば、今までの奨学金の一部か全額か知りませんが、免除しようというのは、それはそれぞれの設計においてあり得ることだと思います。  これから先、制度設計をどうするかは、総務省あるいは文科省、自治体の方々よく協議をしながら、分かりやすい周知というものを図らねばならないし、これによっていかなる地方創生の効果を狙うのかということは、やはり納税者の方々にもよく御理解をいただかねばならぬ、そしてまた、基金を造成するに当たっては民間企業の方々にもお金を出していただかねばならぬわけです。やはり地元に子供たちが戻ってきて勤めるということであれば、それぞれのいろんな企業さん、そういう方々がお金を出していただくということもお願いをしていかねばならぬのであって、いずれにしても制度の趣旨、そして使いやすさ、そして周知というものが必要だと認識をいたしております。
  75. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 これちょっと文科省さんにもお聞きしたいんですけど、高校生向けでないと、高校生向けにも周知をしないと、地方の子供たちが、高校生が地方の大学に進学をする、みんながみんな東京とか京都とかばかりでなくて、そういったことも一個の狙いであると思うんですね。であれば、高校生向けにこのことは周知をしていく必要があるというふうに思いますけれども、今回のこの政策によって地方の大学に進学をする地方の高校生も増やしていくという、そういう意図もこの中にはあるんですよね。また、それに対する対策というのはどうでしょうか。
  76. 佐野太

    ○政府参考人(佐野太君) 先生おっしゃったとおりでございまして、この制度につきましては、大学進学時における支援といたしまして、地元大学等に進学する学生や特定の分野の学位を取得しようとする学生などに対して日本学生支援機構が実施する無利子奨学金事業におきまして、特別枠として地方創生枠を設けて優先的に無利子奨学金を貸与するということになってございますので、地方の地元の大学に進学するということも、地方の先ほどの基金のつくり方なんですけれども、地方公共団体と地元の産業界がその地元の大学等に進学する人も対象にするということであれば、そういうふうなことになろうかと思っております。
  77. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 アイデアとしては私はいいんではないかなというふうに思います。  ただ、奨学金の返還、債務のですね、返還を免除云々ということで若干ちょっと、そういったもので地方に誘導するというのは若干ううんどうなんだろうと思うところはありますけれども、ただアイデアとしてはいいので、非常にこれ機能するような形に是非していただきたいと思います。  あわせて、これまでの質疑の中でも大臣からも御答弁をたくさんいただきましたけれども、やっぱり地方に働く場がないので、若者たちが、幾ら奨学金を返還を免除するんで地方に戻ってこいというような政策的に誘導をしても、結局働く場がなければなかなか戻れないということでありますので、そちらの政策と併せてこれをやっていかないと根本的な解決にはならないということが一点と。  それから、奨学金というのは僕はもうずっと昔から、無利子の枠を増やすということももちろん必要ですけれども、返還をもう免除をする。所得によって、所得に連動して免除をする、猶予をするというシステムはあります。あわせて、この地方創生の観点から免除をする、猶予をするということとか、いろんなメニューを組み合わせて、多分奨学金自体が今のシステムだと給付型にはならないと思います、なっていかないと思います。なかなか給付型にはなっていかないと思いますから、いろんなメニューを組み合わせて、少しずつ準給付型というか給付型に近いものにしていく、こういうのも必要ではないかなというふうに思います。  質問にしたいんですが、もうお昼時間ですので、ここで質問せずに、最後に御意見を申し上げて、更なる努力をお願いをして、質問を終わりたいと思います。
  78. 西田昌司

    ○委員長(西田昌司君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時五分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  79. 西田昌司

    ○委員長(西田昌司君) ただいまから地方・消費者問題に関する特別委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、地方の活性化及び消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題とし、地方活性化の基本施策に関する件及び消費者行政の基本施策に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  80. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。よろしくお願いいたします。  今日は、商品先物取引の不招請勧誘禁止の例外について質問をいたします。  経産省と農水省は、今年の一月に、商品先物取引の不招請勧誘の禁止の例外を緩和する改正の省令を公布をいたしました。これは、年収ですとか資産、理解度確認などを条件にして、六十五歳未満の人には不招請勧誘を禁止をしないという改正になっております。一定の条件を満たす場合に限って不招請勧誘を禁止しないという改正のようにも思えますけれども、消費者委員会や日弁連からは、実質的に勧誘を全面的に解禁するものではないか、不招請勧誘を原則禁止した法律の委任の趣旨に反するのではないか、また、消費者保護のために設けた条件や理解度確認などの手続も不十分と、こういった問題点を指摘をする声が上がっております。  消費者庁は、消費者保護の観点から今回の省令の改正について様々関わってきたことと思いますけれども、これまでの経緯、それから委託者保護に欠けるおそれはないと判断した理由についてお伺いしたいと思います。
  81. 川口康裕

    ○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。  平成二十五年六月十四日に規制改革実施計画の中に、まず、勧誘等における禁止事項について、顧客保護に留意しつつ市場活性化の観点から検討を行うという旨が盛り込まれたところでございます。  これを受けまして、経産省、農水省において、不招請勧誘規制の改正につきまして、二十六年四月に商品先物取引法施行規則等の改正案についてパブリックコメントの募集が行われたところでございます。パブコメ時の案につきまして消費者庁は関与しておりませんが、この内容につきましては、顧客保護につき懸念があったところでございます。このため、消費者庁より経済産業省、農林水産省に対して協議を申し入れ、三省庁で担当課長会議を開催するなど協議を行ってきたところでございます。消費者庁といたしましては、顧客保護に留意がなされているかという観点から意見を述べてきたところでございます。  三省庁で継続して議論を行ってきた結果、協議が調いまして、それに基づいて、本年一月二十三日、両省において省令改正がなされたということでございます。  商品先物取引はリスクの高い取引でございます。省令改正については、取引において損失が生じても生活に支障が及ばないという観点から、重層的に顧客保護の仕組みが盛り込まれております。顧客保護に留意した内容になっていると考え、了承したところでございます。  以上でございます。
  82. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 顧客の保護に留意をした内容になっているということでございましたけれども、法律上は、不招請勧誘の禁止といいますのは、勧誘受諾意思の確認も含めて接触自体禁止をしていると。ですから、かなり厳しい規定になっております。  しかしながら、今回の改正省令では、誰にでも勧誘受諾意思の確認というものは可能になります。受諾意思の確認も法律上は勧誘として禁止をしておりますけれども、今回、その勧誘の一部である受諾意思の確認が誰にでもできるようになるという点がちょっと分かりにくいなと思うんですね。  さらに、消費者から条件を示さないと、年収ですとか年齢、資産、そういったことの契約をするための条件というものを消費者の側から申告を積極的にしない限り、その勧誘受諾意思の確認の後に行われる契約に向けた具体的な勧誘ということもできる仕組みになっております。  法では、先ほど申し上げたように、接触自体禁止するという厳しい規定になっておりますけれども、契約に向けた具体的な勧誘というのも事実上誰にでもできると。これがどうして許されるのかというところが分かりにくいと思います。法律上、不招請勧誘として禁止される勧誘と、あと、今回誰にでも認められることになる勧誘受諾意思の確認と、さらに、その後に行われる改正省令百二条の二第二号イ、第三号イの勧誘と、それぞれの定義を含めた関係性について説明をいただきたいと思います。
  83. 寺澤達也

    ○政府参考人(寺澤達也君) お答えします。  まず、勧誘の定義でございますが、これは監督指針上明記をされています。具体的には、顧客の意思形成に影響を及ぼす程度に取引を勧める行為、これが勧誘として定義付けられております。今回の改正省令におけます勧誘の定義は、この監督指針の定義に沿ったものでございます。  その上で、こうした勧誘をする前に、行う前に、勧誘に先立って勧誘を受諾する意思の確認を顧客に対してする、これは法律上求められております。この顧客の意思の確認というのは、法律上の義務でやらなきゃいけないことになっています。  他方で、委員から御指摘がございました、接触も含めて一切の行為を禁止する、こういう規制がございます。ただ、この規制はあくまでも不招請勧誘が禁止される類型についてに関するものであって、不招請勧誘の禁止の例外となる今回の改正省令の類型などについてはこの禁止は該当しない、こういう整理になっております。
  84. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 法律上は勧誘受諾意思の確認だとか適合性の原則、こういったこともありますけれども、それにかかわらず一切接触を禁止をしてきたわけでございまして、にもかかわらず事実上の勧誘ができてしまうと、しかも誰にでもというところがちょっと分かりにくいなと思っていて、そこに対する直接的な説明はちょっとなかったかなと思うんですけれども。  今回の改正省令というのが法には反しないんだと、法の委任する趣旨には反しないんだという、そこの実質的な理由というのは、消費者庁からもありましたけれども、やっぱり委託者の保護に欠けるところはないんだと、消費者の利益をきちんと保護をした上でのものなんだというところなんだと思うんですね。ですから、様々そのための手続、また条件、事業者に対する規制等々ありますけれども、やっぱりこういったことがしっかりと実効性を持って守られなければいけないと思っております。  かつ、経産委員会の方でも申し上げたんですけれども、契約をするための、不招請勧誘によって契約をするための条件の確認義務というものが契約が成立するまでとなっていると。勧誘の開始の初期の段階では、それは業者の方から確認する義務が課せられていないという仕組みになっておりますので、口頭でもいいですからしっかりと確認をするようにしていただきたいなというふうに思っております。  そうしたことに関連して、先ほども申し上げたとおり、事業者の不正行為の防止というものは防ぐと、これを徹底しなければならないと思っておりまして、例えば収入とか資産要件についても、実際より多く記載をするとか正確性を欠く記載がされないようにしなければなりませんし、あと、理解度確認テストについても、答えを誘導するといった、そういったことが行われないようにしないといけません。こうしたところについては、以前こうした不招請勧誘による被害が多発していたときに実際に被害の例としてあったものですから、危険性は否定できないと思いますので、そうしたことを踏まえてしっかり行っていただきたいと思います。  業者とのやり取りの録音を義務付けるべきじゃないかと、こういう声もあるところですけれども、こうした不正行為の防止のためにどのように取締りを行っていくかというところを聞きたいと思います。
  85. 寺澤達也

    ○政府参考人(寺澤達也君) お答えします。  まず、録音してはどうかという御示唆がございました。現在、商品先物分野においては、外務員が、営業マンですね、二千人以上おります。こうした二千人を超す外務員が様々な営業活動をしている中で、その営業活動の全てについて録音をするというのは、膨大な量になるので現実的なものではないと考えております。  他方で、委員御指摘のように、事業者の不正な行為を防止する、これは非常に重要なことだと思います。そのため、私ども何重もの手当てをしています。  一つは、例えば、勧誘の条件について説明を受けたということを顧客自らが書面に記入する、あるいは年収とか金融資産の金額についてこれもまた顧客自らが書面に記入するなど、いわゆる書面化を徹底をいたします。その書面について、書類については事業者に保管義務を掛けるということで、まずエビデンスをしっかり取るということにします。  次に、委員から御指摘があった、じゃ、その記入に当たっていろいろ誘導があるんじゃないかという御懸念ですけれども、例えば、テストの答えを誘導したり、あとは年収金額を誘導したりするようなことはやってはいけないということは監督指針で明記をします。  さらに、じゃ、違法行為があった場合はどうなのかということでございますけれども、違法行為が万が一あった場合、厳しい行政処分を科すことに加えまして、そういう違法な行為によって行われた取引で損が出た場合、その損失は事業者の負担に属することになります。私ども知る限りは、ほかの分野では余りない、非常に厳しいペナルティーでございます。もちろん、消費者保護にも資するわけでございますけれども、こうした強力なペナルティーがあるということが抑止力になると考えております。  更に重要なのは現場現場の外務員の行動でございます。私ども、ちょうど本日から、勧誘を行う全ての外務員に対して、全国七か所で二十一回、経産省と農水省、行政がそうした外務員全てに研修を行うと。これも多分例がないことだと思います。この研修を受けなければ勧誘もできないということで、末端までこの趣旨を徹底をしたいと考えております。  以上、何重もの措置を講ずることによって、事業者による不正な行為の防止に最大限努めてまいる所存でございます。
  86. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 じゃ、消費者庁にお伺いしたいと思います。  こうした不招請勧誘の禁止の例外化ですね、新しく、施行が六月からですかね、予定になっておりますけれども、そうすると、先ほどから申し上げているように、これまでとは違って、六十五歳以上の人も含めて誰にでも勧誘をしようとする業者からの電話とか訪問は来るということになってまいります。その場合に、不招請勧誘により契約が締結される条件、年齢ですとか資産だとかということの説明はされますけれども、勧誘開始時に業者の側から積極的に、あなたはこの条件満たすんですかと、そういうふうなことを確認する義務を課すという制度にはなっておりませんので、勧誘が開始されたというところで消費者の側から、私はその条件は満たしていませんと、ですから勧誘は結構ですというふうに断らなければ勧誘が続くことになるわけですね。  ですから、そうしたことも踏まえて、やっぱり消費者の側にしっかりと、こうした制度が変わるのだということですとか、こうした先物取引ということのリスクも十分に分かっていただくということが重要であると思います。業者側の規制ですとか指導も大切なんですけれども、消費者側にこの新しい制度についての周知をしっかりと行って、リスクについても啓発をしていただきたいと思いますけれども、消費者庁としてはどのように取り組まれるか、お聞きしたいと思います。
  87. 川口康裕

    ○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、商品などの先物取引でございますが、損失の生じた場合には高額になるリスクの高い取引でございます。こうしたリスクの高い取引に対して消費者に対する周知を十分行っていくということは消費者庁においても重要なことだと考えておりまして、国民生活センターと連携いたしまして、今回の省令改正の内容、あるいは、取引の際にはリスクについて十分な理解が必要であることなどにつきまして、被害の未然防止の観点から注意喚起を行ってまいりたいと考えております。  具体的には、これにつきましては経産省、農水省の方でも御努力されるものと期待しているところでございますが、消費者庁におきましても、消費者庁や国民生活センターのウエブサイトにおける広報、あるいは、チラシを作成し、消費生活センターや消費者団体と協力いたしまして御指摘のありました高齢者等にも配布するといった取組を検討しているところでございます。さらに、全国の消費生活センター等における相談が適切に行われるよう、消費生活相談員への周知についても行っていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。
  88. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 消費者庁のホームページに書くとか、チラシを発行してどこかの窓口に置いておくとか、これも大切なんですけれども、情報を取りに行かないと消費者の側が得られない、また被害に実際に遭って相談をしないと情報がないということでは、事前の防止として不十分なのではないかという懸念もありますので、できる限り積極的に消費者に情報が行き届くように行っていただきたいなと思います。  それで、被害が生じないようにしなければいけないんですけれども、仮に生じてしまった場合には迅速な被害救済が行われなければなりません。委託者の保護に欠けるおそれがない場合にのみ不招請勧誘禁止の例外というものを法律は許容しているわけですので、委託者の保護に欠けるおそれが生じた場合には省令の見直しということも含めて必要になってくるかと思います。  仮に被害が生じてしまった場合のそうした救済、それから省令の見直しについても、消費者庁としてはやはり消費者の側に立って被害の把握、救済ということも迅速に行っていっていただきたいと思いますので、この点について大臣の方からお聞きをしたいと思います。
  89. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) ただいま御指摘ございましたように、省令に定められた説明、確認、これを行わないなど、事業者が今回の規則に反して取引を行った場合、当該取引というのは事業者の計算によるものとみなすこと、先ほど経産省の方から答弁があったとおりでございます。これによって生じた損失は事業者が負担をする、これも相当意味があるんだろうと思っておりますし、また、消費者向けの相談窓口でありますが、これは、経産、農林の方におきまして、トラブル一一〇番、これを開設をするほか、自主規制機関ですね、日本商品先物取引協会、これが行いますいわゆるADR、紛争仲介制度、これも強化をされるというふうにも聞いております。  また、私どもの方としても、全国の消費生活センターなどにおいても相談の受付が可能ではありますけれども、消費者庁としましては、消費者の相談が適切に行われるように、相談員への今回の改正内容あるいは紛争仲介制度の周知等に取り組んでまいりたいと思っております。  また、今回の省令改正につきましては、施行一年後を目途に実施状況を確認というふうなことにはなっておりますが、委託者保護に欠ける深刻な事態、これが発生をした場合には一年を待たずとも省令改正を含む必要な措置を講ずるというふうなことにもなっておるわけでございます。  そうしたことから、私どもとしても、被害の状況を注視をして、深刻な事態、これが発生をした場合には速やかに必要な措置がとられるように主務省に申入れを行うなど、しっかりと対応してまいりたいというふうに思います。
  90. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 よろしくお願いいたします。  次に、食品の機能性表示制度についてなんですけれども、今日午前中も話題に出ましたけれども、四月から新しい食品の機能性表示制度が始まります。これについては、成長戦略の一環ということもございますし、消費者に対して健康に資するような食品についての適切な情報を提示をするという、こういう制度でございますけれども、機能性の表示をするということで食品の付加価値が高まると思いますし、その分、今後の状況を見ないと分かりませんけれども、食品の商品の値段も少し上がるかもしれません。ただ、これは国の方で特保のように個別に許可したものではないということで、あくまでも事業者の責任でございます。  ですから、そうした、消費者に制度の内容が正しく伝わらないと、効果を期待して買ったのに、高いお金も払ったのに余りそういう効果がなかったとか、そういうトラブルが生じるおそれもあるかとは思いますので、しっかりと制度の内容についての周知と、また、仮に事後的なトラブルが生じた場合には相談体制も整備をしていただきたいと思いますけれども、この点について消費者庁に伺います。
  91. 岡田憲和

    ○政府参考人(岡田憲和君) お答えをいたします。  御指摘のとおり、事前審査の制度ではございませんので、正確な情報を消費者が入手できるようにすることは大変重要でございます。  本制度におきましては、食品関連事業者において機能性を評価する方法などをガイドラインにおいて規定した上で、機能性に係る科学的根拠に関する届出情報につきましては、販売される前に消費者庁のウエブサイトにおいて公表いたしまして、公表に当たっては消費者向けの情報欄も設けるといったことをしておりまして、客観性、透明性が高く、かつ一般消費者にも分かりやすい仕組みとしているところでございます。また、商品の購入前に届出情報を消費者の方に確認していただきますよう、啓発用パンフレットにもその旨を記載したところでございます。  それからまた、事後の対応といたしまして、機能性食品表示では、通常の食品において義務表示事項とされている食品関連事業者の名称に加えまして、事業者の電話番号も義務表示事項というふうにいたしております。消費者が問合せ又は相談できるよう措置したところでございます。  なお、消費者庁等の行政機関においては、機能性表示食品の機能性に関する疑義情報の受付もすることにいたしておりまして、必要な体制を整えたというところでございます。
  92. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 この食品の新しい機能性表示制度なんですけれども、これまでの特保というのは、取得するのにかなりのお金が掛かったので事実上大企業しかできなかったと。今回の新しい制度というのは、中小企業ですとか小規模事業者さんについても比較的費用の面では取得を、申請をすることが容易になるということで、広く中小企業による活用も期待をされるのではないかなと私は思っております。  また、地域の農産物を使ったような新しい商品を開発をして、それに健康にもいいということで機能性の表示をしたりとか、そうした意味で、地方の活性化、地域の活性化と新しい商品の開発というところにも私はつながってくるのではないかなと思っております。  最後に、石破大臣にお伺いしようと思うんですが、この機能性表示制度には限らないんですけれども、実際にこういう機能性に着目をして、例えば長野県の飯田市の市田柿という商品はブランド化に成功しているようなんですが、食品の機能性、干し柿の健康にいいという面にも着目をしているそうでありますけれども、こういう例もございます。  機能性には限りませんけれども、様々なそうした地域の取組を応援をしていって、地域の特産品を使用した商品の新しい開発ですとか販路の拡大ということを応援をしていくことは地方の創生にとって非常に重要だと思いますけれども、こうした取組をどのように応援をしていくのか、大臣のお考えをお聞きをしたいと思います。
  93. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) これは、先ほど来御説明がある、あるいは委員から御指摘がありますように、決して大企業には限らない、中小のそういうような方々にも使っていただける、それが簡易であるがゆえにそれが消費者の信頼を裏切らないようにということは極めて肝要だということは、そのとおりでございます。そうでございますので、大企業のみならず、地方のいろいろな名産品、特産品というものにこの機能性表示食品という制度を使うことによって付加価値を付けるということは意義のあることだと思っております。  今、飯田の御指摘がありました。あるいは、北海道においても、これは随分、乳製品が主体だと思いますが、この制度を利用していると。北海道の場合、たしか私の記憶では、特区を使った、フードバレーのような、そういうものだったと思いますが、必ずしもこれは制度上特区を使わなければいけないものかどうか、ちょっと私は必ずしもそうではないというような気がするんですが。これが、例えば委員の神奈川県におかれても、お茶とかそういうものがございます。そういうものが、こういうような制度を使うことによって消費者の信頼を得た上で付加価値を増していくということは極めて肝要なことだと思っております。  私ども、これは交付金を使うものですから、税金なもので、国としてあれを応援します、これを応援しますということはいたしかねるのでございますが、こういうようないろんな名産品というものを発掘することによって地方が活性化する。ただ、そのときに気を付けなきゃいかぬのは、在庫一掃みたいなことをしてはいかぬということと、特定の業者さんを応援するようなことをしてはいかぬということはよく認識をしながら、国全体としてそういうものを応援する仕組みというのは、また委員の御教導をいただきながら整えてまいりたいと考えております。
  94. 佐々木さやか

    ○佐々木さやか君 以上で終わります。  ありがとうございました。
  95. 寺田典城

    ○寺田典城君 維新の党の寺田典城でございます。よろしくお願いします。  石破大臣にお聞きしたいと思うんですが、私、東北六県を主体に各地区からいろんな方々の意見をよく聞くんですが、聞いて回るんですけれども、日本の財政、一体もつのという声もあります。大丈夫だかということですね。それと、地方創生とよく言うけれども、何をやるのと、コンパクトに制度がと言うんだけれどもなんとかという話も出てきます。いろんな、出ます。それと、あとやはり政治不信ですね、行政は何やっているのとか政治、だから投票率も地方もあんなに落ち込んでいると思うんですが。相変わらず貧乏暮らしだよという声もたくさんあります。  それで、私、何というんですか、石破大臣がつかさどるまち・ひと・しごと創生本部の基本的な考え方を聞き、これから委員会たくさんあるでしょうから、その意味で、大臣に、貧困と貧乏暮らしの違いをどのように捉えているか、大臣からお答え願いたいと思います。
  96. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 済みません、辞書を引くと、貧乏、貧困のこと、貧困と引くと貧乏のことと、こうやって出たりして、時々辞書を引くとそんなのが出てくるわけですが、そんなことを言っても話になりませんで。やはり貧困という方がどちらかというと法律的な感じがいたしますですね、貧困率とかそういうようなことで。貧乏というのは決して法律になじむような言葉ではございません。  貧乏だけど貧困じゃないというカテゴリーは、私はあると思うんです。確かにお金はないかもしれないよねと。だけれども、本当に暮らしに困っていて貧困かいというと、貧乏だけど幸せだよねというのは、私はそういう概念はあるんだろうと思っております。  ですので、これ、委員の問題意識と私は一致しているかどうか自信はありませんが、例えば地方の方が暮らしやすいというのは、たとえ所得が低くても、物価も安いわけですし、おうちも広いわけですし、空気もきれいなわけですしという、貧乏だけど貧困じゃないよということはあるのかもしれない。ただ、政府の側として、貧乏だけどそれでいいじゃないというのは口が裂けても言えない話でございまして、ここはまた委員の問題意識を承りながら政府としてどのような物の運び方をしたらいいか考えてまいりたいと思います。
  97. 寺田典城

    ○寺田典城君 大臣のおっしゃったこと、私も同じような認識しているんですが、お金がなくてもハッピーだとか、田舎の方に行けばですね、そして所得が低くても都会にない豊かさがあるとか、春になると、今なんか山菜なんかおいしいもの全然ほかの人は食べれないよねなんていう話もするんですが。  今、これからの時代、右肩上がりはそんなになるわけでもないし、経済成長なかなかしないと、難儀だと思います。  それで、大臣の考える豊かさというのはどういうことですか、地方創生も含めた豊かさですね。
  98. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) それは人によって価値観は違います。また、おまえの考える豊かさとは何だという問いでございますので、個人的な考えになったら恐縮です。  私、育ったのが鳥取県鳥取市でございますが、やはり春になるとフキノトウを取ってきて、あるいはツクシを取ってきてお浸しにしたりみそにしたりというのは今でも覚えています。すごく懐かしくて幸せな体験だったと思います。あるいは、夏休みとかそういうときにもっと郡部の方に参りますですね、そうすると本当に楽しかったという思いがあります。そのときは、昭和三十年代、四十年代のお話ですが、日本全体は間違いなくもっと貧しかったんだろうと思います。貧しかったけれども幸せだったというのは、何も子供の頃のノスタルジーだけで申し上げているのではありません。私は、そういうものは間違いなく人間の世界にあると思っております。
  99. 寺田典城

    ○寺田典城君 私から今言えることは、日本人というのは質素で倹約して頑張って生きてきた国民なんですが、それこそ借金しないことが豊かさの一つじゃないかなと。これは、日本国が今やっていかなきゃならぬことだと思っているんですよ、財政的に、これ以上借金しないということですね。それによって基礎、ベースが決まるんじゃないかなと、そう思っています。  それで、もう一つ行きますけれども、中山間地域と限界集落について大臣はどのように考えていらっしゃるか、それをお聞きしたいと思います。
  100. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 限界集落なるものは、六十五歳以上の高齢者の方々の割合が五〇%を超えると、こういうものを限界集落という、別に法定用語ではございませんが、そのように考えております。  中山間地域においてはそういうようなところが多いということでございまして、これをどうやって維持をするのかというのは、憲法に保障された居住とか移動とかという自由と、そしてまたそれぞれの人々に最低限の文化的な生活を保障しなければならないということと、さてそれを維持するためのコストというものを誰がどのように負担すべきかという、幾つかの要素をどのように考えて、これから先の中山間地あるいは限界集落という問題は論ぜられるべきものと認識をいたしております。
  101. 寺田典城

    ○寺田典城君 限界集落でも、中山間地もだんだん落ち込んでいくでしょうから、どうやって維持するのかとか、それからその維持するためのコストですか、そういうことだと思うんですが、私が見るには、例えばよく今国土交通省なんかではコンパクト・プラス・ネットワークだとかコンパクトビレッジだとか、いろいろな形で集約しようとかと言っているんですけれども。  私は、もうあの人方というか、よく話見ていると、前は、五十歳の頃は私はそう思いませんでしたけれども、何とかしてそこを活性化させようなんというつもりはないけれども、やはりみとる感覚、介護するというつもりじゃない、みとるというか、そういう感覚で、集落が一軒になってもやっぱり道路を維持するとか、そういう感覚で自然な形でやった方が一番いいんじゃないかなと。意図的に集めるというのは無理があるんじゃないかなと、この頃そう思いますが、大臣、いかがですか、それは。
  102. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) それは委員と私も全く同じ考えでございます。  私の選挙区にもそういう限界集落があるんです。そういうところに行くと、何年かぶりで行くと、本当に誰もいなくなっちゃったというものを実感して持っております。ただ、そういう方々が高齢化をされて、車も運転できません、そしてまた介護のマンパワーにも限界がございますので十分な介護もできませんということになったときに、その方がもしお望みになるとするならば、コンパクトビレッジといいますか、小さな拠点といいますか、つまり歩いて行ける距離に医療とか介護とかあるいは郵便とか買物とか、そういうものがきちんと整っていますということを整えることも我々行政の責任ではないかと思っております。  無理やりにそのようなこと、移住してくれとか移ってくれとか、そういうことを言うつもりはございません。しかしながら、そこはもういろんなものの相克の中でこのコンパクトビレッジ、小さな拠点というものはやはり私は必要なものだと認識をしておるところでございます。
  103. 寺田典城

    ○寺田典城君 私、心配しているのは、各市町村が活性化しようとして競い合えばまた同じ過ちをたくさん犯すんじゃないかなと、そう思っています。ですから、これからの時代は、私は、自治体みたいな組織だとか、それから企業、会社、もちろんそういう組織体よりも、個の能力をアップすることが地方創生に一番つながると思うんです、個人の能力をアップすると。個人が能力があればどこで働いてもそれなりの所得が得れると。人材がいれば地方だって生き残れるんですよ。  ですから、そういうことで、子育てだとか教育だとか人材育成、これを徹底して、こういう、一兆四千億ですか、こういうばらまきだとかこういうのはやめて、地方だって、見れば、一兆円地方創生に掛けたって言うんですけれども、そんなことはやるべきじゃないと思うんですよ。やっぱり人材育成に一本に絞るとか、そういう的の絞り方がこれから私は日本の再生につながるんじゃないかなと意見を申し述べて、別に移らせていただきます。  石破大臣、非常に軽自動車に詳しい、私は軽自動車の増税というのはやむを得ないと思っています。昔の話、私、二十代だったか三十代だったですか、マツダクーペやスバルが自動車ならば、トンボ、チョウチョウは鳥のうちという、そういう、アメリカの言葉ではやった言葉があるんですが。  ただ、一つお願いしたいのは、一国二制度じゃないですが、積雪・山村地帯には軽自動車の4WDというのは絶対欠かせないんです、これ生活を維持するために。ところが、4WDになりますと、簡単に言うと、燃料が余計食う、それから購入するときは一割、二割高いと。ですから、エコカー減税の対象にならないし、グリーン化減税にも対象は、ますます差が付くと。減税、エコカー減税というかグリーン化減税も、やっぱり4WDについては、軽の4WDについてはこうだとかという、要するに、創生本部というのは内閣の重要な政策の総合調整の仕事ですから、石破大臣、それ振るってみてくださいよ。いかがですか。
  104. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) これは財務、総務の管轄でございまして、私がお答えするのは必ずしも適切ではないと思いますが、これは委員も百も万も御案内のとおりで、グリーン化特例につきましては、環境性能に優れた車の普及を図る観点から、エネルギーの使用の合理化に関する法律に基づく燃費基準に対する達成度に応じて減税率を定めているというものでございます。そうすると、この制度の趣旨にはのらないということは委員も御案内のとおりで、委員がおっしゃっておられるのは、地方において必要不可欠な4WDを、その観点に着目をして新しい税制が仕組めないかという御指摘だと思います。  4WDを地方の寒冷地、積雪地帯において使った場合に、そういうようなものができるかどうかは考えてみます。これは政府としてそういうものを考えるわけじゃなくて、私個人として委員と議論をしながら考えてみたいと思いますが。じゃ、4WDを持っていても、積雪寒冷地じゃないところで使ったらどうなりますかねという話に必ずなってくるわけですし、それには、そのグリーン化特例みたいな、そういう環境を良くするという、それを何というんでしょう、全地球的なそういう公益を追求するに値するような、何かそういうみんなが納得するような税制上のメリットがあるかどうか、そういうことだと思っております。  積雪寒冷地、過疎地域において4WDが必要であると、そういう方の御負担をどう減らすかということは、午前中の御質問にも関連することでございますが、税制以外の支援策というものもまた考えられるのではないか。とにかく、そういう積雪寒冷地において人々が暮らしやすいような環境を整えるということを第一義的に考えてまいりたいと存じます。
  105. 寺田典城

    ○寺田典城君 地方創生にだけはまっちゃって、消費者庁の方に行けなくて誠に申し訳ないんですが、この次に行きたいと思いますから、ひとつ堪忍してください。  それで、やはりそれから、この前も本会議で一度質問したことあったんですが、例えば、第二東名みたいなのがキロ三百億掛かって、東北地方とか北海道だとかキロ三十億とかで高速道路、自動車専用道路を造っているんです。これは同じ料金です。北海道なんかは一日五、六百キロ走らないと用足らないんですよ。  だから、それは東北地方もそうですよ。だから、やはりそういうことで、同じ制度で物を維持するというのは地方創生にならないと思うんです。やはり条件の悪いところについては、やはりそれなりの考え方するのがこれからの日本の行政の在り方として正しいんじゃないのかなと思うので、その辺も、大臣、腹据えて、今日結論を聞きたいと思いますので、よろしくお願いします。
  106. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) やっぱり原因があって結果があるので、私はあんまり残った時間がないと思っているんですね、あと十年ぐらいなんだと。この十年ぐらいに、地方の高齢化と並行して進むのは、首都圏のもっとすごい高齢化なんです。昭和三十年から四十五年までに地方から都会に人が出てきた、なかんずく、多くは東京であったと。その裏返しがこれから十五年で起こるわけですね。  そうすると、東京も大変、地方も大変で、地方創生というのは、東京の富を地方に移転するとか、そんなけちなことを言っているんじゃなくて、日本全体をどうしますかということなんです。あと十年でこれに解決の方向性を見出さなければいかぬと。それには今までと同じことをやっては駄目だということはよく承知をしておりますし、総理がよく申します異次元というのはそういうことだという認識をいたしております。  何で地方はこうなったのかということをよく分析をするとともに、時間がないという危機感の下に異次元の政策を展開しなければ地方創生は成就しないと認識をしております。
  107. 寺田典城

    ○寺田典城君 なぜこうなったのかというのは、私は、平成十八、十七年ですか、一国二制度を知事会で提案したこともあったんですが、やっぱり分権を認めなかったからですよ、自立させなかったからですよ。そして、各省が省益を競ったと、簡単に言うとそういうことなんです。ですから、国会も責任あるんです。  そこをひとつ考えて、十年じゃない、来年辺りで変えるということで走っていただきたいなと思います。  以上でございます。どうもありがとうございました。
  108. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 大門です。  前回、パチンコ店への銀行ATMの設置問題を取り上げましたけれど、ちょっと重要な問題なのでもう一度取り上げておきたいと思いますけど、パチンコがギャンブル依存を招いて、それが多重債務の一つの原因になっているということで、多重債務対策は消費者庁、消費者特のテーマでもあるということで、前回、山口大臣からも重要な問題だという点で答弁をいただいている問題でありますけれど、同じく政府の多重債務対策本部のメンバーであります金融庁、警察庁がこの問題を放置してきたために、既に全国のパチンコ店の一割を超えているんじゃないかと思いますけれど、この銀行ATMの設置がもう進んできてしまっていると。  資料をお配りいたしましたけれど、こういうおぞましい光景が、このまま放っておきますと全国のパチンコ店に銀行ATMが置かれるということになりかねないという問題でありますので、今ストップを掛けて撤去しろという方向に、かつて撤去したこともあるわけですから、切り替えていく必要があるというふうに思っております。  もちろん、前提として、ギャンブル依存は自己責任の部分も大きいわけですし、人間の弱さが現れるという部分でもあるわけですが、だからといって、そういう人の弱みに付け込んで、更にギャンブルに引き入れて、依存症にしてもうけようというのは、まあ普通の企業はやるべきことではないと思いますけれど、これに関係しているのがIT関連企業の大手のその子会社でありますトラストネットワークと、何と公的資金を受けた東和銀行だということで、公共性もへったくれもないなと思いますけれども、ひどいことが進んできていると思います。  このパチンコ店の中に置くという意味の問題点は、パチンコを私もずっとしばらく、もう大分やっていないんですけど、山口大臣と同じぐらいやっていないんですけど、負けた人は悔しいからまたやりたいと、そのときに外のコンビニのATMまで行ってお金を下ろそうと、その間に頭を冷やして、ああばかだったな、やめようといって家に帰るかも分からないですよね。ところが、パチンコ店の中にありますと、もう夢中ですから、頭がもうかっかなっていますから、ぱっと下ろして、またパチンコ台の前にぱっと座ってしまうということを狙っているわけですね、この仕組みというのはですね。だから、ほかのATMと同じようには考えられないということであります。  そういうふうにさせて、もうかるのは誰かというと、パチンコ店とこのシステムを開発したさっき言ったトラストネットワークという会社とIT企業と、そして手数料を稼ぐ銀行、東和銀行と、こうなるわけですね。こういう何か人の弱みに付け込んでハイエナのように、何と、悪徳企業のやり方と、それほど悪徳商法と変わらないというふうに思って、情けないことが進んでいるなと思います。  前回そのことを警察庁に指摘をして対応を考えてほしいと言いましたけれど、その後どういう対応をされるんでしょうか。
  109. 島根悟

    ○政府参考人(島根悟君) お答えいたします。  現在、銀行ATM設置運営会社におきまして、銀行ATMに関するアンケート調査や利用客の利用実態に関する調査を進めておりまして、五月をめどにその結果がパチンコ営業者の業界団体に報告されるものと承知をしております。  警察庁といたしましては、その結果報告を参考にいたしまして、業界団体に対し所要の助言をしてまいりたいと考えております。
  110. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 今おっしゃったのは、さっき言った運営会社ですが、今私が指摘したトラストネットワーク社に自分たちがやっていることのアンケートを取れと、どこかのパチンコ店へ行って抽出的にアンケートをやるのか知りませんけれども、そんな調査、信用できるものなのかということですよね。元々、このトラストネットワークは、お客様の利便性を向上するためにATMを置くんだというようなばかなことを言っているわけですね、最初から。だから、どんなアンケート結果が出てくるか分かりませんけれども、大体知れたものでありまして、まあ何か分からないけれども、お客さんの六十何%は便利になったと。それはそうですよね。負けてすぐ下ろしたいという人には便利ですよね。  そうしちゃいけないということを申し上げているわけだけれども、例えばそんな結果が返ってくるとか、あるいは一か月十五万円という制限を掛けていますけれども、別に十五万といったって、ほかで下ろしたら幾らでも下ろせるわけですよね。その場で下ろしてしまうというところがのめり込み、依存症につながるということなんですよね。まず、自分の手持ちのお金がなくなってから借金をするわけですからね。  そういう点でいきますと、例えば十五万利用する人が少なかったと、だから警察庁として十万円に下げることを指導したとかね。何かもう目に見えているんですね、皆さんのやることは。そういう何かお茶を濁すような対応で今回の話は済むわけではないというふうに、もうやる前からですけれども、指摘しておきたいと思いますし、そうはいっても、せっかく私の質問をきっかけにそういうことをやられるんだったらば、五月中ですか、結果が出て、本当にどう警察庁が対応されるのか見守りたいと思いますけれども、そう甘い話で済まないということは申し上げておきたいというふうに思います。  もう一つは、金融庁なんですけれども、この東和銀行には二〇〇九年十二月に公的資金が注入されております。実は、このパチンコ店にATMを置く戦略も同じときにスタートをしております。つまり、この東和銀行が起死回生の次の再生戦略の目玉の一つに据えたのがこのパチンコ店にATMを置くということでありまして、これ大変重要なことだと思っておりまして、公的資金を入れるときは金融庁として経営計画をチェックされる。当然それは、いろんなチェック項目に入っているかどうかは別として、どういう企業戦略を立てるのかということは見ておられるはずなんですね。さっき言った多重債務対策本部の一番柱の官庁が金融庁であります。その金融庁がこんな戦略を立てた東和銀行の経営計画、経営戦略に何もアドバイスしなかったのかと、見て見ぬふりをしたのかと、その辺はどうなっているんでしょうか。
  111. 西田直樹

    ○政府参考人(西田直樹君) お答えいたします。  御案内のとおり、東和銀行には金融機能強化法に基づく資本参加を行っております。金融機能強化法に基づく資本参加といいますのは、金融機関の金融機能を高めることによって地域経済、中小企業を支援するということを目的としたものでございます。  ATMの設置等の業務運営について特に特別な対応はその中では求められていないわけですけれども、私自身もそう思うんですが、そもそもやっぱり金融機関においては、公的資金による資本増強の有無にかかわらず、高い公共性を有していますし、健全かつ適切な業務運営というのは求められていると思っております。  そうした観点から、各金融機関においては、やはり自らの社会的信用でありますとか、あるいは金融機関の利用者からの信認ということも十分勘案した上で、業務運営に係る検討なり適切な判断というのが行われることが重要であると認識しているところでございます。
  112. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 西田審議官とは被災者の金融問題とかいろいろ一緒にやってきましたから、是非、信頼していますので、ちょっとこの方向は、東和銀行としてこれからもやり続けるのか、どう考えているのか。  それと、これはネットワークシステムですから、全銀協のネットワークシステムともつながるというようなことがありますし、銀行によってはこれには参加しないというところもあるわけですから、とにかく銀行業界全体のモラルとしてしかるべき、まず聞き取りなり調査してもらって対応も考えてもらいたいというふうに思います。金融庁もいろいろやってくれそうなので、ちょっと対応を見守りたいと思っております。  問題は、このトラストネットワークというのは、次の資料でちょっと、見てもよく分からない資料なんですけれども、このトラストネットワーク社が特許を取ったその資料ですけど、何をやろうとしているかが分かると思うんですけれど、今、パチンコというのは、三店方式といいまして、直接お客さんの出玉をホールが現金に換えますと、これは賭博罪になります。したがって、迂回するといいますか、一旦それを景品に交換してもらって、景品を景品交換所に持っていって、そこで景品を買い取ってもらって現金をもらうと。これも本当にこれが合法的なのかといつも問われるグレーゾーンの問題でありますけれども、しかし、仮にも一応それで賭博罪の適用を免れていると。  ただ、この合法性には疑義がいろいろ挟まれておりまして、証券取引所は、この三店方式の合法性が曖昧だということでパチンコホールの上場を認めないということになっているわけで、非常にグレーゾーンな問題なんですけれども。  ところが、このトラスト社はもっとすごいことを考えておりまして、もう景品を交換所に持っていって現金にしてもらうというのをやめて、景品交換所で金券を発行してもらうと。その金券をまたパチンコホールに戻ってさっきのATMに今度入れると、それが銀行の残高にカウントされるというシステムの特許を取ったわけですね。  つまり、何がしたいかというと、まず、景品交換所に現金があるとよくこの間狙われていますから、現金を置かなくて済みますよと。これは景品交換所、まあホールといいますか、一体ですから事実上、にとってはメリットがあると。今度は、現金をもらえないで金券しかもらえないと、またホールに行ってそれをATMで入れて自分の口座を増やすと。それを今度は、パチンコどうしてもやりたいですから現金で引き下ろすと、手数料また払わなきゃならないというようなことを考えているわけですね。  つまり、この銀行ATMを置くというのは、単に取りあえずの問題ではなくて、そこまで考えられている戦略だということなんですね。これは、今までの三店方式、辛うじて警察が、これ元々警察官が考えたんですよね、大阪の、もうパチンコ業界と癒着しているわけですよ、そもそも。それで一生懸命やってきた三店方式さえも乗り越えて、もう違法ビジネスそのものを考えているようなIT企業が展開しているのがこの銀行ATMだということなんですよね。  そこまでの認識は警察庁は持って今までこれ見て見ぬふりしてきたんでしょうか。
  113. 島根悟

    ○政府参考人(島根悟君) お答えいたします。  企業が一定の特許権の設定登録をすることにつきましては当庁はコメントする立場にございませんし、また、特許の内容や当該装置を用いて提供されるサービスの内容につきまして、ただいま資料の御提示いただきましたけれども、その詳細を把握していないのでコメントは差し控えさせていただきたいと存じますが、御指摘のとおり、風営適正化法におきましては、営業者の商品買取り行為の禁止規定というものがございますので、営業者の関与の対応いかんによりましては、その関係で問題となるおそれがあるのではないかと考えております。
  114. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 とにかく、そういう根の深い、これに、この企業は投資家に対して、こういう戦略を持っていますからといって投資を相当集めているんですよね。そういうことも含めて考えると、社会的に影響の大きいことが進んでいるわけですので、きちっとした対応をしてもらいたいというふうに思います。  大臣に一言いただこうと思いましたけど、前回お答えいただいたとおり、この問題をきちっと消費者庁としても、多重債務対策本部の一員でありますので、ウオッチングしていっていただきたいということをお願いだけ申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。
  115. 和田政宗

    ○和田政宗君 次世代の党の和田政宗です。  まず、台湾による日本製食品の輸入規制強化についてお聞きしたいというふうに思います。  これ、地方創生の観点からも大きな問題になると思っておりますが、どういった規制かといいますと、台湾政府は、福島第一原発の事故の後、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の五つの県で生産された食品の輸入を停止しているわけですが、五月中旬からは、宮城、岩手、東京、愛媛の一都三県の魚などの水産品のほか、静岡、愛知などの茶類、それに宮城などの乳幼児向け食品など、特定の地域から輸入される一部の食品について新たに放射性物質の検査を義務付けるとしているわけでございます。日本政府も、正しい科学的根拠に基づいてほしいというふうに台湾のこの規制強化に疑問を呈しておりますけれども、私も台湾には大変な誤解があるというふうに思っております。  お聞きしたいのですけれども、国内の食品における残留放射能の傾向はどうなっているでしょうか。減少傾向にあるんでしょうか。
  116. 三宅智

    ○政府参考人(三宅智君) お答えいたします。  食品中の放射性物質につきましては、原子力災害対策本部で決定しましたガイドラインに基づきまして、地方自治体においてモニタリング検査を実施しております。モニタリング検査では、出荷制限の対象となっている食品も含め、放射性物質に関する基準値を超過する可能性が高いものを重点的に検査することとしていることなどから、食品全体の推移を正確に反映しているものではございませんが、基準値超過率につきましては、平成二十四年度は〇・八五%、平成二十五年度は〇・三一%、平成二十六年度は〇・一八%と低下してきております。
  117. 和田政宗

    ○和田政宗君 そのように、実質的に残留放射能の傾向が減少しているということもありますし、今の答弁にありましたように、基準を超えたものについては流通しない仕組みとなっておりまして、輸出される食品の安全性も確保されるわけでございます。  台湾政府はなぜこのような規制強化を行ったと考えるか、また、規制強化とならないようにこれまで日本政府としてどのような働きかけを行ってきたのか、お願いいたします。
  118. 佐藤英道

    ○大臣政務官(佐藤英道君) 御指摘のとおり、台湾当局が、日本からの輸入食品に原産地を偽装した食品が見付かったといたしまして、四月の十五日水曜日付けで新たな日本産食品の輸入規制強化措置を公告したところでございます。この輸入規制につきましては、対象地域や品目の選定理由につき、台湾側から科学的データの提供やWTO、SPSの協定上の明確な根拠も示さず一方的になされたものであると認識をしているところであります。  これを受けまして、先週十七日金曜日に食料産業局長が大臣の命を受けて台湾を訪問いたしました。そこで二点申入れをしたところでございます。一点目が、原産地の偽装問題と放射性物質に係る輸入規制は別問題として扱われるべきものであること。二点目に、今回の輸入規制強化は科学的根拠に基づかない一方的なものであり、即時撤回すべきことについて強く申入れを行ったところでございます。  この申入れを行った結果としまして、二点。まず一点目は、産地偽装問題については日台が協力して事実関係の究明を行うこと。二点目に、規制強化の撤回については平行線に終わったのでございますけれども、台湾側は今回の措置に関する科学的データを整理し日本に速やかに提供することになったとの報告を受けたところでございます。  いずれにいたしましても、台湾側の規制強化措置の施行、五月十五日まででございますので、もう時間がございませんので、迅速かつ的確に対応していきたいと考えております。
  119. 和田政宗

    ○和田政宗君 台湾というのは当然親日国でありまして、様々な誤解ですとかそういったもの、又は原発事故に対する誤解、さらには規制に対する誤解ということがあるというふうに思うんですけれども、これ、日本にとっては世界第三位の農林水産物の輸出先であるわけですね。台湾と国交がないというゆゆしき事態によりまして、交流協会を通して事務レベルでしかできないというようなことで、これ事務レベルで行って平行線だったわけですけれども、私は台湾との国交を回復をすべきだという論者でございますけれども、現状の枠組みの中であれば、事務レベルで駄目なときは特使などを派遣して、これ速やかに政治レベルで、もっと高いレベルでやるべきだというふうに思いますが、政府の考え、いかがでしょうか。
  120. 佐藤英道

    ○大臣政務官(佐藤英道君) 今回の輸入規制の強化措置は科学的根拠に基づかない一方的なものでありまして、関係者と連携し、即時撤回すべきことを台湾側に申し入れたところでございます。  今後とも、今御指摘ございましたけれども、科学的根拠がないという台湾側の不当性をあらゆる機会を捉えて訴えて、政府一丸となって台湾側に規制強化の再考を求めてまいります。
  121. 和田政宗

    ○和田政宗君 あらゆる手というようなことの言及がありましたので、これは本当に地方にとっても死活問題だというふうに思いますので、是非しっかりとした対処をお願いしたいというふうに思います。  次に、被災地における建築資材価格の高騰などについて聞いていきます。  これは、被災された方が住宅を再建するときに当初の見込みの額よりも多額な費用負担を強いられる状況でありまして、私はこれは消費者保護の観点からもおかしいというふうに思いますので、それについて聞いていきたいというふうに思いますが、岩手、宮城、福島の被災三県で標準的な木造住宅を建設する場合に、震災前に比べて建築資材費や人件費などの建築コスト、どれくらい上がっているんでしょうか。
  122. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  被災三県におけます木造住宅の持家の建設工事費を見ますと、被災前の平成二十三年一月から三月の平均は一平方メートル当たり十五万七千円でしたが、直近の平成二十七年一月から二月の平均は十七万六千円でございます。上昇額は一平方メートル当たり一万九千円、率といたしましては一二・四%ということでございます。
  123. 和田政宗

    ○和田政宗君 そうしましたら、RC造りのマンションでは建築コストどれくらい上がっているんでしょうか。
  124. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  被災三県におきますRC造のマンションの建設工事費を見ますと、震災前の平成二十二年一月から十二月の平均が一平方メートル当たり十七万円、平成二十六年の平均は二十二・四万円ということで、上昇額は一平方メートル当たり五・四万円、上昇率といたしましては三一・九%ということでございます。
  125. 和田政宗

    ○和田政宗君 それでは、岩手、宮城、福島において、沿岸地区の生コンクリートの価格、どれくらい上昇しているんでしょうか。
  126. 田村計

    ○政府参考人(田村計君) お答えいたします。  被災三県沿岸のそれぞれの地区におきます生コンの実勢価格につきまして、震災直前であります平成二十三年二月から平成二十七年三月にかけての上昇率が最も高い地区は、岩手県におきましては宮古地区で約一・七倍、宮城県は仙台地区で約一・七倍、福島県におきましては南相馬地区の約一・二倍となってございます。  また、これらの地区におきまして、最近の生コン価格は、宮古地区では本年三月から遡って十か月間、仙台地区では同様に二十二か月間、南相馬地区では二十一か月間、価格は横ばいで推移をしております。
  127. 和田政宗

    ○和田政宗君 いずれにしても上昇しているわけでありまして、これは住宅購入などの際に、当初、被災された方々がいろいろなものをためて買おうとしたものができなくなりつつあるということだというふうに思っておりますけれども、これ上昇がなぜ起きているのか原因を考えた場合に、私はこれ被災地の巨大防潮堤の事業というところがあるというふうに思っております。これ、人が住まないところに二百三十億円も掛けて十四・七メートルの防潮堤を造る計画を始めまして、巨大な防潮堤を延々と被災地沿岸に造るために膨大なコンクリートを使うわけであります。人も資材も取られています。  四月七日の国土交通委員会における政府答弁では、防潮堤の建設費ですとか海岸復旧関連費の総額、当初予定の八千六百億円から現在は一兆四百億円と千八百億円も増えております。このときの答弁では、建設費が増加している理由として、建設資材単価及び労務単価の変動などが原因であると述べているわけです。  では、国土交通省にお聞きしますけれども、巨大防潮堤の建設に当たりまして、当初予定より事業費が増えた上位五か所はどこで、どれぐらい増えたんでしょうか。
  128. 加藤久喜

    ○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。  委員からただいま巨大防潮堤との御指摘をいただきましたが、被災地は極めて脆弱な状況になっておりまして、防潮堤の復旧を速やかに行うことが求められております。  三陸海岸におきましては、明治三陸、昭和三陸、チリ地震など、三十年から四十年に一度程度の間隔で津波が発生しております。防潮堤につきましては、東日本大震災のような災害クラスではなく、このような比較的発生頻度の高い津波を対象に設計を行っております。  御質問のございました増加額上位五海岸でございますけれども、まず州崎海岸、これが五十五億円、それから高田海岸、これが五十一億円、それから仙台塩釜港雲雀野海岸、これが四十六億円、角部内海岸、これが四十億円、小沢海岸が四十億円となっております。  また、これまでの質疑で建設資材や人件費の御指摘が委員の方からございましたけれども、もちろんこれらも要因の一つでございますが、御指摘のございましたただいまの国土交通省の所管の五事業、これの主な増加要因は、一日も早い復旧を行うため地質調査を査定前ではなく復旧工事着手後に実施したこと、生コンの入手が困難であったためコンクリートの二次製品を使用することにしたことなどであると県からは伺っております。
  129. 和田政宗

    ○和田政宗君 私は防潮堤事業全体を否定しているわけでなくて、造らなくてはならないところは造らなくてはならないというふうに思うんですが、これが余りに大きくなり過ぎていて、もうこれは被災地の環境のみならず、漁業ですとかそういった観光ですとか、そもそも住環境自体を脅かすものであるというふうに思っております。  これ増額分を、上位三か所を見ますと、宮城県東松島市の州崎海岸、これ五十九億が百十四億に五十五億円跳ね上がっておりまして、陸前高田市の高田海岸は三十八億が八十九億円、これは倍以上ですね、石巻市の雲雀野海岸は十二億円だったのが五十八億円ということで五倍近くになっているわけですけれども。こうした増額も震災復旧事業費などで適正であれば全部認められるという答弁が、私の質疑に対して財務副大臣が答弁しているわけですけれども、すなわち、各省庁は適切であるという説明がなされますので、もうこれは全部増額分については認められるということで、これ恐ろしいことになっていくなというふうに思っています。  林野庁所管の防潮堤関連事業もありますけれども、そちらは百億円以上増えているところもあるわけです。お手元の資料にありますように、これ国と宮城県の調整ミスという、そういった単なるミスで八千二百万円もの追加工事が生じているわけでございます。  すなわち、巨大防潮堤事業を行うことによりまして巨大防潮堤自体も費用が増大をしまして、そちらにコンクリート、人や資材、建築関係者が取られるということで、住宅などの価格が上がるということがもう如実に見えるわけでございます。被災者の住宅再建や住宅購入による生活再建というのが、私は、政権もこれは最優先であるというふうに思っておりますけれども、必要のない巨大防潮堤事業などで建築資材費や人件費の高騰を招いて被災者の住宅再建の費用の負担が増えるのはおかしいのではないかというふうに思っております。  被災地の消費者保護の観点から、消費者担当大臣、どのようにお考えになるでしょうか。
  130. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) 消費者庁としましては、この生活関連物資の価格の動向、これにつきましては関係省庁としっかり連携をして、引き続き注視をしていく。  実は、御案内だと思いますけれども、私どもとしては物価モニター調査というのをやっておりまして、これで生活関連物資の価格の調査や監督を行っております。そういったもの等をしっかりと利用しながら注視をしていきたいというふうに考えておるところでございます。
  131. 和田政宗

    ○和田政宗君 消費者庁所管ですと、国民生活審議会ですとかそういったところで、こういった住宅価格が高騰することに関しては改善をすべきだ、抑制をしていくという論点でやられておりますので、これは消費者庁がしっかりと見ていただいて、各省庁にも、これ被災者の方々が住宅を再建する、安心して住環境をもう一度取り戻していくということが重要だというふうに思いますので、消費者保護の観点からもしっかりと注視をして、各省庁にも調整を図っていただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  以上、終わります。
  132. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。  実は、三月三十一日、厚労省の方から大変面白い報告がございました。家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告におきまして、小児の誤飲事故が、医薬品、医薬部外品というもの、昭和五十四年以降調査を行っていて、初めてたばこを抜いて報告件数が一位になったというものでございます。私は、医療者としても一人の母親としてもこれ見逃せないなという報道でございましたので、今日はこのことにつきまして議論をさせていただきたいと思います。  近年、喫煙者という皆様方、減少してまいりました。誤飲も減少傾向にある一方で、医薬品は毎年変わりなく誤飲事故が発生をいたしております。その医薬品、子供たちにとってはたばこ以上に危険なものもございます。例えば血糖値を下げるもの、ああいうものを飲んでしまうと、まず血糖が子供たちが下がってしまって、まあ倒れてしまうぐらいだったらいいですけれども、本当に緊急な手当てが必要なものもございますし、循環器用剤、いわゆる血圧を下げるお薬、心臓に作用する薬、また、最近は向精神薬なんかも結構処方なさる先生方が多いものですから、そういうものを子供たちが口にすることによってかなりの被害が出ているということでございます。  実は、消費者庁の方でも様々な調査をしてくださっておりまして、二十六年の十二月十九日にも消費者安全調査委員会で子供による医薬品誤飲事故の報告がございました。この中で私が大変気になりました報告内容といたしまして、保護者に、誤飲事故又は誤飲未遂事故発生前に子供たちにこのように医薬品の事故が発生していますよということを知っているかいないかという調査で、知らなかった方々が三分の一、このように誤飲事故を経験した保護者に誤飲時の対応方法について知っていたかと確認したところ、六五%の保護者が知らなかったと回答しているところでございます。  子供がこのように医薬品を誤飲した場合、対応方法などについてどのように周知をなさっているのか、まずは教えていただきたいと思います。
  133. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) 先生御指摘のとおり、医薬品の誤飲、これはもう大変大きな健康被害を及ぼす、まさに命にも関わる話でございまして、これは御指摘のとおり、残念ながら多発をしております。このために、誤飲事故を防ぐための適切な管理の必要性、これを周知をするだけでなくして、もし誤飲をした場合には専門の相談機関に相談すべきこと、これも周知をするということも重要であろうと考えております。  そのために、消費者庁としましても、報道発表をまずやって、あるいはメールマガジン、これ、いろいろと登録をしていただいたお母さん方、約二・七万人でありますが、その方々にメールマガジンの配信をしたり、あるいは自治体への通知等によって誤飲事故の防止策と誤飲時の対処方法、これを併せて今周知をしておるところでございます。
  134. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  それでもなかなかその情報に手が届かない母親が多いということが一つ言えるのではないでしょうか。  例えば、誤飲をした場合に、応急手当て、どこにまず電話をするか、私も昨日インターネットをいろいろ検索してみました。私ども医療者であればすぐに、日本中毒情報センターというものがあるのでそこに電話してくれと、母子手帳にも書いてあるような情報なんですけれども、やはり、ここだなというターゲットを絞ってそれを検索していかないとここに行き着かない。ここでしたら二十四時間電話相談を行っております。子供の医薬品の誤飲などの事故というものが、厚労省の方の管轄の小児救急電話相談、掛けてみようかなと思うお母様方もいらっしゃるかと思いますけれども、実は深夜までやっていないような都道府県もございます。  このように、どのような窓口があるのかというのをどのような方法で消費者に知らせているのか教えていただいてよろしいでしょうか。
  135. 河津司

    ○政府参考人(河津司君) お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、この誤飲に関しまして相談をするといった場合には、大きく今の二つでございます。一つが小児救急電話相談、これは自治体が主催をしてございまして、御指摘のとおり、場所によって営業、営業といいますか受付時間が違ったりもしておりますが、ただ、番号が統一でございまして、シャープの八〇〇〇番、これは厚労省も広報しておりますのでお聞きになられた方もいらっしゃると思いますけれども、ここが一つございます。ただ、これ、時間が深夜まででないところもある。もう一つが中毒情報センター、中毒一一〇番でございます。ここは、ただ、大阪とつくばの二つでございますものですからなかなかすっと頭に入らない。  そういうことでございますので、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたとおり、メールマガジンでありますとか、あるいはプレスリリースをしました資料、これも簡潔にまとめてございます。それから、先ほど御指摘のありました報告書でも書いてございまして、これも随分報道でもされましたので、そういう意味では広まってきているのではないかと思いますけれども、それだけで十分ということではないと思いますし、それからお母様方も世代が代わっていかれますので、そういう意味では継続的に私どもとしても広報していくことが重要だと考えておるところでございます。
  136. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  是非、もうこれはなかなか、誤飲をして中毒情報センターという、ちょっとネーミングからしても結び付かないところもございます。ですから、是非是非いろんな方法で、アプリなんかも活用しながら若い世代のお母様方にも周知徹底をお願いしたいと思います。  その誤飲防止というものを考えた際に、どうしても子供というのは手に触ったものを口に入れてしまう。これはもう反射的に、もう仕方がないことでございます。ですし、口の中が一番感覚が発達していますので、何か物を確認しようと思ったら必ず口に入れてしまうというこの習性を考えましても、手の届かないところに保管するといったような問題ではなく、まず誤飲が起こらないように、もう海外でも、日本でももちろん取り入れられていますけれども、チャイルドレジスタンス、いわゆるCR包装というものが大変役に立っているということがございます。大切なのは、医薬品を誤って飲もうとしても飲めない包装を使うという、こういう考え方に日本も早く至ってくるところなんではないのかなと思います。  既に欧米諸国では多くの国々が法的に採用いたしております。これが大変な効果を上げているという報告もございます。私も、子供の熱冷ましを開けようとしてもなかなか、一回プッシュして、押さないと開かない。何か大人でもちょっと開けにくいなと思うようなことがあるんですけど、やっぱり子供が、それだったら確実に予防ができるということも、そういうもの一つ取っても私も確認をしております。  このような方法で防止をする、いわゆる法的なものも既にもう整っている国もある。もうそろそろ日本も導入するべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
  137. 河津司

    ○政府参考人(河津司君) お答えさせていただきます。  先ほど御説明申し上げました中にございましたけれども、消費者庁に消費者安全調査委員会がございまして、消費者事故の原因究明、再発防止の調査を行う機関でございます。そこで子供による医療品誤飲事故につきましても調査を進めておるところでございまして、その中で、御指摘のチャイルドレジスタンス包装についても調査を進めておるところでございます。  御指摘のとおり、アメリカでは、医薬品それから化粧品なども含まれておるようでございますけれども、家庭用製品の特定のものについてチャイルドレジスタンス包装とすることが義務化をされていると承知をしております。ヨーロッパでも、EU全体では義務化はされていないようでございますけれども、国によってはそれを義務化している国もあるということでございます。  調査委員会といたしましても、誤飲事故を防ぐための医療品の包装容器面での対策ということで、今後更に検討するということにしてございます。十二月に経過報告を出してございますけれども、その中でも引き続き検討するということを明記しておるところでございます。  現在の状況でございますけれども、チャイルドレジスタンス包装容器の開発あるいは普及ということを検討するに当たりましては、子供が開けにくいということと、それから、本来飲まなければいけない、特に高齢者の方々にとっては開けられなければいけないと、こういう両面のバランスをどうするんだというような課題もございます。そういうことがございますものですから、今、調査委員会の方では様々なサンプルを用いまして実際に開封試験を行っているところでございます。  今後、この開封試験の結果なども踏まえまして、誤飲事故の再発、拡大防止に向けた報告書を取りまとめることで進めておるところでございます。
  138. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  では次に、ちょっと話題を移しまして、医療機関ネットワークの方の質疑をさせていただきたいと思います。  私もこれ消費者庁のホームページをいつも拝見いたしまして大変有益な事業だなというふうに感じているんですけれども、皆様方にも資料をお配りをさせていただいております。  この医療機関ネットワーク、消費生活上の事故情報を医療機関から収集する枠組みを構築しておりまして、必要に応じて更に医療機関及び被害者、関係者からの事情を聴取し、事故現場そして事故の現物の実地調査などを行って事故を防止するための取組を推進するという、大変これは面白い取組だなというふうに私は感じておりました。  しかし、これ残念なことながら、参加をしていただいている医療機関が全国でもまだまだ二十八機関しかない。私も地図に書いてあるものも見ておりますけれども、滋賀だとか岐阜、福井、三重、兵庫、四国に至っては一県も参加がないと。こんなに有益なものであればもっともっと多くの病院に参加をしていただくべきではないかと考えておりますけれども、なぜ事業開始から四年半たってもこのように少ないのか、その事情についても教えていただけますでしょうか。
  139. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) 先生から御指摘をいただきましたように、医療機関から事故情報を収集をするというのは大変重要であろうと考えておりまして、このお配りいただきました資料にも書いてありますように、これは平成二十二年十二月から消費者庁と国民生活センターの方でいわゆる医療機関ネットワーク事業、これを開始をしたわけでございますが、当初は十三病院でございました。  何とか順次拡大をしていって、現在は御指摘のとおり二十八病院というふうなことでありますが、いかんせん、私、徳島ですが、四国はまだでございまして、やはりもう少し拡充していきたいというふうな思いはありますが、同時に予算の制約等もありまして、そういった中で、できるだけ今までネットワークを組んでいただいた各病院からもっと中身の濃いいろんな情報をしっかり出していただくというふうなことで、参画の各病院に研修等もしっかり実施をしてまいりたい、そういうことで中身を充実させていきたいと考えております。
  140. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  これ中身見ると医療事故かなと皆さん思われるかと思うんですけれども、そうではないですよね。  例えばベビーカーを折り畳むときに指を挟みやすいというようなことがこういうところから分かってきたり、洗剤で今も問題になっておりますけれども、大変きれいな洗剤で透明なものを詰めたら、それが誤飲事故につながっていますよというような情報が収集されたりということであれば、本当に私ももっともっと連携すべきではないのかなと考えまして、厚労省の方で同じようなものがないか、先ほどちょっと御紹介いたしましたけれども、家庭用品等に係る健康被害病院モニター事業というものが厚労省にも一方であって、皮膚科で全国で七施設、小児科で全国で九施設から情報を得て、プラスアルファ、先ほども御紹介したような日本中毒センターの情報と合致をさせた上で更に分析を行っていくということをやっている。  ということは、厚労省も同じような事業をやっていて、消費者庁も同じような事業をやっている。もっともっとお互いに協力をしていくことによって更に相乗効果があるのではないのかなと思うのと、先ほど予算の話を大臣なさいましたけれども、例えば厚労省の管轄で、また様々な指定病院というものがございますね。特定機能であったり、地域支援だったり、若しくは救急指定であったり、そういう病院というのは税制優遇を受けていたり、若しくは診療報酬上プラスアルファというものをもう既に付けられている。であれば、もっと厚労省とタッグを組むことによって、既に優遇措置を受けているような病院に対してできるだけこういう情報を提供するようなということでお声掛けをいただくとよろしいんではないのかなと私は考えたんですけれども、大臣の御意見いただけますでしょうか。
  141. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) お話しのとおりでございまして、消費者安全法等に基づきまして各省庁あるいは地方公共団体等から消費者事故等の情報が消費者庁の方に集約をされる仕組み、これが構築をされておりまして、年間約三万件の様々な事故情報が寄せられておるわけでございまして、お話しのとおり、今後とも厚生労働省始め関係機関にしっかりと働きかけをしまして、事故情報の収集を強化をしていくというふうなことが重要だと考えております。具体的には消費者安全法の通知徹底の要請、あるいは医療機関の学会と連携をした情報収集等、これらを推進をしてまいりたいというふうに考えております。  いずれにしても、より多くの事故情報が収集できることで、より効果のある情報発信、我々としてもできると考えておりますので、御指摘のとおりだと思います。そういった方向で頑張らせていただきたいと思います。
  142. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  人体に係る消費者の皆様方の事故というものはこれからもますます増えていく可能性がございます。先ほどのCR包装のことにつきましても、今後御検討いただきまして、なるべく早く導入いただきますよう私からお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  143. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  先日もトランス脂肪酸について少しお聞きをしましたが、今日、まずトランス脂肪酸からお聞きをいたします。  二〇一三年四月に、日本動脈硬化学会、日本高血圧学会を始め七つの学会が、工業製品としてのトランス脂肪酸は表示のみでなく販売規制を設けることを内閣総理大臣及び当時の消費者庁長官に要望しております。この要望に対する見解はいかがでしょうか。
  144. 岡田憲和

    ○政府参考人(岡田憲和君) お答えいたします。  本年四月から施行されました食品表示基準の作成に当たりましては、御指摘の要望を始め様々な御意見も踏まえた検討を行ったところでございます。  トランス脂肪酸に関します表示につきましては、食品表示の国際基準を策定しているコーデックス委員会におきまして、トランス脂肪酸の摂取量の水準が公衆衛生上の懸念となっている国は、栄養表示においてトランス脂肪酸の表示を考慮する必要があるというふうにされているところでございます。  我が国におきましては、中立的な観点から専門家がリスク評価を行います食品安全委員会が食品に含まれるトランス脂肪酸について評価をしているところでございまして、これによりますと、日本人の大多数のトランス脂肪酸の摂取量は世界保健機関、WHOの目標である摂取エネルギー比の一%未満を下回っており、通常の食生活では健康への影響は小さいというふうにされているため、消費者庁といたしましては、公衆衛生上の懸念となっているとまでは言い難いというふうに考えたわけでございます。  以上のことから、現時点ではトランス脂肪酸の表示を義務とする状況にはないというふうに考えている次第でございます。
  145. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 いや、平均的な摂取量ではなく、若い人や女性など、トランス脂肪酸の影響は大きいと思うんですね。  三月二十日、消費者委員会食品ワーキンググループでは、帝京大学臨床研究センターの寺本さんを招き、トランス脂肪酸についてヒアリングを行いました。その受け止めはどういうものでしょうか。
  146. 黒木理恵

    ○政府参考人(黒木理恵君) お答え申し上げます。  消費者委員会では、御指摘の食品ワーキンググループにおいてトランス脂肪酸に関する検討を進めております。御指摘の寺本先生のヒアリングは三回目に行われたものでございます。  お話の内容でございますけれども、一点目として、動脈硬化の要因としてトランス脂肪酸がリスクの一つであるという点、それから、二つ目に、動脈硬化が完成するには何十年も掛かるということがあるので子供の頃から気を付けていく必要があり、予防医学の視点が重要であるという点、三点目として、その予防医学には社会システムの完備というものが必要であり、そのシステムの一環として、トランス脂肪酸を飽和脂肪酸、コレステロールと併せて表示することを御提言ということがございました。  お話のポイントといたしましては、トランス脂肪酸の含有量が多いものは取らないという消費者への意識付けが重要ということであったものと認識してございます。  委員会としましては、これまでのその他のヒアリング結果も踏まえまして、報告書の取りまとめ作業を進めているところでございます。
  147. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 そのとおり、消費者委員会の中で、トランス脂肪酸、表示すべきであると、表示をしなければ消費者は選択ができないということになりますので、これは消費者庁の見解をはっきり示してほしい。トランス脂肪酸に向かって一歩踏み出してほしい。消費者担当大臣、いかがでしょうか。
  148. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) 先ほど来御答弁を申し上げておりますように、これは、WHOの目標である一%未満、これを下回っておるというふうなことで、いわゆる表示の義務付けは必要ないのではないかというふうなことでありますが、これも消費者委員会の方でまた様々な検討をしております。そこら辺での議論を踏まえてさらに私どもとしても判断をしていきたいと思います。
  149. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 日本人の中でも様々な食生活があり、外国の人と同じような食生活をしている人もいると思うんですね。  トランス脂肪酸は問題があり表示が義務化されている国もあり、日本から食品を輸出している事業者は、企業の規模の大きさとは関係なくトランス脂肪酸の表示を実際しております。他国の消費者には表示できても日本の消費者には表示できないというのはおかしいのではないですか。
  150. 岡田憲和

    ○政府参考人(岡田憲和君) お答えいたします。  各国の栄養成分表示の表示事項につきましては、それぞれの国の食習慣あるいは栄養摂取の状況、生活習慣病の状況などを踏まえて設定されるものと理解してございます。  このため、各国間におきまして栄養成分表示の事項が異なることはあり得るものと考えておりますし、現にあるという状態でございます。
  151. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 ちょっと私の問いにうまく答えていただいていないと思うんですが、外国に輸出する場合は表示しているわけですよね。だとしたら、日本の中で表示したっていいじゃないか。いかがですか。
  152. 岡田憲和

    ○政府参考人(岡田憲和君) 食品の表示でございますので、各国の制度の中で義務が掛かってくるということでございます。日本の場合は日本の、輸入されるものにつきましては日本の食品表示制度が適用されると、こういうことかと思っております。
  153. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 トランス脂肪酸を取っていると、長年の間にやっぱり心筋梗塞とか起きやすい。要するに、医療の学会等が示唆して、言っているわけですよね。外国に輸出する場合はそれを表示する、日本の国内では表示しない。やっぱりおかしいと思うんですよ。それを望むか望まないかは別として、消費者の安全の権利、消費者の選択の権利を保障するために表示の義務化ということが言われていて、表示の義務化が当然だと思います。これによって選択できるわけですし、あっ、トランス脂肪酸って何なんだろう、飽和脂肪酸って何なんだろう、コレステロールって何だろうと、人の意識も高まるかもしれません。  大臣、これは、日本の中で表示の義務化、是非踏み切っていただきたい。外国の輸出品には書いてあるわけですから。いかがでしょうか。
  154. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) 基本的には先ほどお答えをさせていただいたとおりでありますが、これは摂取量の水準が、これはコーデックス委員会のガイドラインですが、公衆衛生上の懸念となっている国では表示を検討すべきというふうなことで、さきにも申し上げましたように、我が国では取り立てて懸念とはなっておらないという判断をしておりますが、ただ、先般も、実はある会合の席上で、麻生大臣がちょうどワシントンから帰られて、ともかくアメリカの人は、いわゆるハンバーガーにしてもあるいはフライドチキンにしてももう食べる量が違うと、日本も気を付けないと、そろそろ食生活も変わってきておるのでみたいな話題もございました。  そういったこと等も踏まえて、さっき申し上げましたように、消費者委員会の方でいろいろこれから議論もしていただくわけでありますので、そこら辺を見ながら判断をさせていただきたいと思います。
  155. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 子供たちは、ポテトチップやハンバーガーやそういうものを食べる世代も出ていて、やっぱり外国において表示しているのであれば日本においても表示をすべきである。これは、消費者庁がまさに企業の立場に立つのではなくて消費者の立場に立つべきであると。これは、安全か安全でないかというのとはまたちょっと違って、表示の問題ですから、これは消費者庁、頑張ってやってくださいよ。消費者庁をつくった意味は、消費者の立場に立ってやるんだという役所が必要なんだというところですので、是非トランス脂肪酸の表示についてよろしくお願いします。  消費者の安心、安全のスタンスこそ重要であると、早くこれが表示されることを本当に心から望んでおります。  ネオニコチノイド農薬についてお聞きをいたします。  これについては、例えば米環境保護局、EPAは、四月二日、蜜蜂の大量死が疑われるネオニコチノイド系農薬の使用を原則禁止ということになりました。この問題で原則禁止というふうになったと。このことを例えばどう受け止めていらっしゃるんでしょうか。  私も二〇一三年度からずっと質問してきましたが、クロチアニジンの残留基準引上げに関して、千六百件余りのパブリックコメントが提出されたにもかかわらず、再審議の後に残留基準案が下がるどころか新たに引き上げられました。外国では、ニコチンというか、蜜蜂の脳を刺激、おかしくなって帰巣本能が奪われるとあって、そういうものを使った農薬を散布することで本当にいいのか、蜜蜂がいなくなると授粉ができなくて環境系にも圧迫を加えるということで、非常に大問題になっているわけです。にもかかわらず、日本は新たに引き上げられたと。消費者の安心、安全をどう考えていらっしゃるんでしょうか。
  156. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) この食品安全に関する施策というのは、消費者の安全確保が最も重要であるというふうな基本認識の下に講じなくてはならないと考えております。  御指摘のクロチアニジン、これを始めとする食品中の残留農薬、これによって消費者の安全が損なわれないように基準値が設定をされる必要があろうと考えております。  この食品安全委員会による科学的知見に基づいて、食品健康影響評価、これを踏まえまして関係省庁において検討が行われた、その結果、今回の残留基準の改定案が策定をされたものというふうに認識をしておるところでございます。
  157. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 一般的に農薬の使用量が日本は極めて高いというのもあるわけですが、私はやっぱりネオニコチノイド農薬が神経系を侵してしまう農薬であると。水から農薬を吸い上げて、そしてその葉っぱやいろんなものを食べたものが脳を、神経系がやられて、ニコチンですから、やられて亡くなってしまうと。蜜蜂も本当にこれで害を得ると。そういう例えば食べ物を食べて本当にじゃ人間も大丈夫かという根本的な批判が出ているわけです。  今年四月にEUの欧州アカデミー科学諮問会議が、生態系サービス・農業・ネオニコチノイドという報告書を出しました。ネオニコチノイド農薬が天敵などとして害虫の発生を抑えてくれる生態系システムを壊すために害虫問題を悪化させているというのもあります。国際自然保護連合に助言する科学者グループも、浸透性農薬、吸っていくわけですから、タスクフォースが、ネオニコチノイド系農薬などの浸透性農薬の影響について世界的な総合評価書を発表しております。たくさん出ているわけですね。  環境省と農水省は、具体的にどういうことをこれで検査、あるいは取り組んでいらっしゃるのか、教えてください。
  158. 川島俊郎

    ○政府参考人(川島俊郎君) 先生御指摘の報告書がこの四月に公表されていることは承知をしております。  農林水産省といたしましては、ネオニコチノイド系農薬を含む農薬の蜜蜂への影響を把握するために、平成二十五年度から平成二十七年度までの三年間で農薬によります蜜蜂の被害事例に関する調査を実施しております。  平成二十五年度に報告のあった事例を取りまとめた結果でございますけれども、蜜蜂被害は水稲の開花期に多く、水稲のカメムシ防除に使用した殺虫剤を直接浴びたことが原因の可能性があること、農家と養蜂家との情報共有が不十分であったり、被害を回避するための対策が取られていないことなどが明らかになっております。こうしたことを踏まえまして、平成二十六年六月に、当面の対策としまして、蜜蜂が殺虫剤を浴びないように、農家と養蜂家が都道府県、関係団体等を経由して情報を共有すること、周辺を水田に囲まれた場所にはできるだけ巣箱の設置を避けるなどの対策を講じることを指導しておるところでございます。  現在、平成二十六年度の被害事例の調査結果を取りまとめているところでございまして、その結果も参考に今後の対策を検討してまいりたいと考えてございます。
  159. 早水輝好

    ○政府参考人(早水輝好君) 環境省からお答えいたします。  御指摘のように、IUCNやEUからネオニコチノイド系農薬による生態系への影響についての指摘がなされていることは承知しております。このため、環境省としましては、我が国におけるネオニコチノイド系農薬の生態系への影響についての実態を把握する必要があると考えております。  このため、平成二十六年度から、ネオニコチノイド系農薬等が日本における生態系の重要な指標であるトンボの生息状況にどのような影響を及ぼしているか把握するための調査を実施しておりますし、また、同じく二十六年度から、競争的資金である環境研究総合推進費によりこの農薬による陸域昆虫等に対する影響評価研究が実施されているところでございます。これらの調査の結果、生態系に深刻な影響を及ぼしていることが懸念される場合には、農水省とも連携いたしまして必要な対策を検討してまいりたいと考えております。
  160. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 環境省は承知しているとおっしゃいました。でも、環境省、これ水生生物のトンボの生息調査をやっていて、全国九か所しかやっていないんですよね。  だから、今まで農薬って、やっぱり厚生労働省、農水省に任せるのではなく、環境省もしっかりもっと調査をする。いかがでしょうか。
  161. 早水輝好

    ○政府参考人(早水輝好君) 環境省は、特に生態系の関係について農薬についての確認をしていく、必要だ、非常に重要な役割だと思っておりますので、この農薬についてもしっかり調査をしてまいりたいと思っております。
  162. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 農水省、先ほどおっしゃいましたように、二十六年六月に中間取りまとめをやっております。でも、これ不十分だと思うんですね。蜜蜂の巣箱がまくところにないようにといったところで、蜜蜂はあらゆるところに行くわけですし、虫も飛ぶ。ネオニコチノイド農薬の問題点はこれほど世界で指摘され、もう使用禁止、実質上使用禁止までなっているのに、なぜ日本ではむしろ基準を上げ、たくさん使うのか、理解ができません。消費者庁、ネオニコチノイド農薬と、それからトランス脂肪酸、私が消費者担当大臣のときから実は取り組んでいて、まだ解決できていないんですね。  消費者庁は、やはり業者の立場ではなく消費者の立場、安全の立場から果敢に動いて存在感を示してほしい、どうでしょうか。
  163. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) 確かに、資料を拝見しますと、福島先生、大臣当時、有識者のヒアリングをするように指示をしたりいろいろやっておられたということも承知をいたしておりますが、先ほど申し上げましたように、食品中の残留農薬により消費者の安全が損なわれないようにということで我々しっかりやっていきたいと思いますが、先ほど農水省、環境省等の答弁も聞きながら、やはりいわゆる生態系に与える影響等も踏まえた検討がなされるのであれば、そういう中で我々もしっかり関与していきたいと思います。
  164. 西田昌司

    ○委員長(西田昌司君) 福島みずほ君、時間となっております。
  165. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 はい。  環境省、もっと予算取って、もっとしっかり調査をやって、環境の立場からこれをストップできるようにお願いします。消費者庁もよろしくお願いします。  以上で終わります。
  166. 平野達男

    ○平野達男君 平野達男でございます。  今日は、石破大臣にまた、またと言いましたらあれですけれども、地方創生について、基本的な考え方についてちょっとお伺いをしたいと思います。  今まで地域振興策あるいは地域振興法というのが様々作られておりまして、例えば過疎法でありますとか、山村振興法でありますとか、半島振興法でありますとか、離島振興法でありますとか、かなり歴史の長いものもあります。そういった特定の地域に注目したもの以外に、例えば農振法でありますとか、あるいは都市計画法でありますとか、そういった法律に基づいた計画というのはかなりの法律があると思います。  それぞれ目的があって、地域活性化とか、地域の様々な経済の活力の維持とか向上とか、そういうことを多分目標にして、目的にしてやってきたんですけれども、こういった今までの政策について、どこが良くてどこが問題があったのかという、そういう総括的なことを今回の地域創生を始めるに当たってやっておられるのかどうか、あるいは石破大臣としてどのような見解を持っておられるのか、まず一問目、ちょっと漠とした質問で申し訳ございませんが、お聞かせ願いたいと思います。
  167. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 昨年十月以降、私の下で基本政策検討チームというものをつくって、委員御指摘のように、従来の地方政策はどうだったのかねというような検証はやりましたところ、どういうことになったかというと、従来の政策は、府省庁、制度ごとの縦割り構造による重複、小粒な事業が乱立をしていた、地域特性を考慮しない全国一律的な手法が取られた、効果検証を伴わないばらまきが多かった、地域に浸透しない表面的で単発的な取組が多かった、中長期的な展望、プランを持たない短期的な効果を求める施策が多かったと、もうそこまで言うかという話ですが、というような御指摘を受けておるところでございます。  私は、ずっと当選以来この仕事をやってきて、全てが駄目だったとは申しません。薬を飲んで効かなかったじゃないかとよく言われるんですけれども、飲まなかったらもっとひどくなっていたでしょうという議論もあるわけで、全てが駄目だったとは言いませんが、今申し上げたような縦割りだとか、一律だとか、ばらまきだとか、表面的だとか、そういうところがあったということは内部から指摘を受けるようなことであって、そういう部分があったんだろうというふうに考えております。また、そのときは正しくても、時代が変わっちゃったので政策そのものが適合しなくなったという部分もあろうかと思います。  中山間の振興みたいなものを考えたときに、産業政策としての農政でよかったかといえば、そうじゃなくて、どこかからか社会政策的な農政というものがあってしかるべきだったというふうに、これは昔農水大臣のときに委員と議論をしたかもしれませんが、そういうような反省も私自身は持っておるところでございます。
  168. 平野達男

    ○平野達男君 かつて、今申し上げたような計画以外に多極分散型国土の形成とかですね、一極集中はまずいんだということでいろんなことを、あるいはテクノポリス構想でありますとか、次から次へといろんなことを打ち出してきて今日の状況に至っているということなんだろうと思います。  今回の地域創生というのは、そこに今度は人口減少というのが加わってくるということだろうと思うんですが、いろんなことをこれから考えるに当たって、今回の地域創生というのは人口減少が始まっていく中での長い取組になるんだろうと思います。  その前段として、これまでの取組というのがどこに問題があったのかということについては、もうちょっと時間を掛けて議論してみることもやっぱり大事なのではないかというふうに思いますが、その点、どうでしょうか。
  169. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 地方の人口減少というのは、何も今日ただいま天変地異のごとく始まったものではないと。先ほどの答弁でも申し上げましたが、一九五五年、昭和三十年から一九七〇年、昭和四十五年までの十五年間に八百万が地方から大都市に移動したのでありますと、そのうちの五百万は東京圏に移動したのでありますと、その裏返しで地方というのは過疎化が進み、高齢化が進んだのでありますと。  ということは、もうその時代にそういうことが起こっているわけで、今年は昭和で言えば九十年ですから、昭和三十年に十五歳で東京に来られた方が今年は七十五歳になっているわけで、これから先、十五年ぐらい掛けて東京の高齢化は物すごく進むということが起こるわけでございます。  そうすると、これはもっと早くに分かっていたことで、人口減少対策とかそういうことは、政府は何も安倍内閣になって急に取り組むよりも、もっと早くにそういう問題意識を持ってやるべきではなかったかと。しかし、出生率とかそういうことに国があれこれ言うと、また産めよ増やせよ地に満てよみたいな話になって、それはやっぱり良くないのではないだろうか、あるいは東京の一極集中というのはそれは集積のメリットがあるのではないだろうか、東京対地方の対立をあおるのかとか、いろんな話がございました。  もっと時間を掛けるべきだという御指摘はあちこちからいただいているわけですが、もう余り時間は残っていないんだという思いがあります。そして、いろんな立場からこの人口減少というものをどう考えるかという論説はもう山ほどあるわけで、これをどのように分析をし対策を講ずるかというのは、まさしくこういう委員会において、こういう方向であるべきではないかと、私どもとして、人口減少に対する対策、つまり、急に出生率が上がったとしても、今年生まれた女性の方がお子さんを産んでいただくまでに二十年近く掛かるわけで、それまでお子さんを産む女性の数はどんどん減り続けるわけで、一番早く効果が発現されたとして二十年後なんですね。だとするならば、今何をするべきかということは、なるたけ早く濃密な議論を行う必要があるのではないかと思っております。  時間が足りないのではないかという御指摘は、そのとおり甘んじて受けますが、今までそういうことに正面から取り組まなかった分、いかにして全精力を集中してこの問題に対する解を見出すかが私の仕事だと思います。
  170. 平野達男

    ○平野達男君 一つはやっぱり、地方から都市への流入というのがなぜ止まらなかったのかということについては、これはもう少ししっかりとした検討が私は必要ではないかというふうに思っています。  ちょっと時間がありませんので、次の、今の石破大臣の言われた人口減少ということにちょっと触れさせていただきますけれども、その人口減少対策というのは、やっぱり私は三つの観点があるんだろうと思うんです。一つはやっぱり石破大臣が今言われましたけれども、少子化対策というのがあると思います。かつては二・〇九、合計特殊出生率、今二・〇七と言っていますが、その二・〇七を下回りますと人口減少が起こるというふうに言われています。  御案内のとおり、一九七五年、一九七五年だったというふうに記憶していますが、もうそのときから二・〇九、約二・〇をずっと下回りまして、四十年近くずうっと下回り続けているわけです。一番低いところでは一・二六になりまして、今一・四一ぐらいでしょうか、若干回復しましたけれども。  この四十数年間の中に二・〇七を下回っているという構図がずっと続いていますから、人口構造の中に人口減少というのはもう完全にビルトインされています。実際に人口減少が始まったのは二〇一〇年ぐらいだったと思います、全国的には。それは、日本はその間、長寿社会になりましたから、二・〇九を割ってから実際に人口減少が起こるまでにはタイムラグがありました。ただ、恐らく地方ではもっと早い段階から人口減少が始まっていると思います。  一つ大事なのは、どうしても、この一・四一ですけれども、どこかで二・〇七まで戻さなくちゃなりません。そうでなければどんどんどんどん人が減り続けていますから。これは国家的な課題であるというのはもう間違いないと思います。  それからもう一つは、やっぱり、繰り返しになりますけれども、東京もこれから高齢化が進むという、その前に、高齢化の前に、二つ目は、そういう少子化対策をやったとして、これは予算委員会でも申し上げましたけれども、来年に二・〇七に仮に回復したとしても、これはもうあり得ない話なんですけれども、人口減少は止まらないということです。これから三十年、四十年、五十年、ずっと人口は減り続けるということでして、特に田舎というのは、繰り返しになりますけれども、その状況の中に入っている。その人口減少の中でどういう地域づくりをしていくかということについては、これは本当に、ある意味では試行錯誤でやっていくしかない世界なんだろうと思います。  だから、少子化対策をして、そして人口減少の中でどういう地域対策をしていくか。若者の流入人口を増やすとか交流人口を増やします、これ大事です。大事ですが、三千の市町村の中で既に人口減少が始まっている中で、例えば新しい若者のIターンで年間何人来ますかということですね。来てもらえますと、これは象徴的な意味がありますから大変活気付きます。だから、これは反対しません、やらなくちゃなりません。ただ、やっても人口減少そのものについてのこれは歯止めは掛からないんです。  これも予算委員会で申し上げましたけれども、首長さんは、まあ被災地もそうなんですけれども、おらほの村のところは人が減っていくということは、なかなか今の中では言えないんですね。それを言った途端に、何で人が減るのを、何でそんなことを認めてしまうんだということで、頭の中で分かっていても、例えば選挙のときでも様々な村長としての、町長としての方針を示すときに、私の村はこれから急激な人口減少をしていきますということはなかなか言えない。言えないんだけど、実際にそれを前提とした地域づくりを進めなくちゃならないというのはもう待ったなしなんです。  だから私、地域創生の中の一つの大きな柱は、是非お願いしたいと思うのは、人が減るというのはどこでも恥ずかしいことじゃないと、これは日本全体の中でビルトインされたということだと。それを地域の中で、町の中で、町レベルで、市町村レベルの中で首長さんも減るという前提でどういう町づくりをしていくか。どこだって減る具合には程度があると思います。そういうことも、環境づくりというか雰囲気づくりというのがやっぱり必要じゃないかと思います。人が減るところが、あそこの首長さんが駄目だとか地域の取組が足りないんだというんじゃなくて、この国の全体の中にもうビルトインされた構図だという中で、これはやむを得ないと。  その中でも、なおかつその地域の中で、先ほど寺田委員が言われましたけれども、人づくりをする中で、地域のものを生かしてやっていくということが大事だというような雰囲気を是非つくっていくということをこの地域創生の中での大きな柱に据えていただきたいと思いますし、そういった意味で私はこれは長い取組になると思います。  長い取組になって、多分試行錯誤の連続だと思いますけれども、またちょっと長々と申し上げましたけど、石破大臣の御見解をちょっとお伺いしたいと思います。
  171. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) そこがまさしくポイントで、しばらく人口は減るんです。人口減ることを所与のものとした政策は受けないけれどやらなきゃ仕方がないだろうと、住民に対してうそを言っていても仕方があるまいと。  昨日から動き始めましたRESASというシステムがあって、これを使うと、じゃ、岩手県の盛岡市はどうなりますか、花巻市はどうなりますか等々、我が町はこれから五年、十年、十五年で人口は一体どうなりますのでしょうかというのが誰でも分かります。それがコンピューター上にばあっと出てきますので、それを全ての住民が持つ、あるいは地方議会の方々が持つと、市長、あんたそうは言うけどねという話に必ずなるはずなんです。  まず、きちんとしたデータを持っていないと議論にならないということがあって、そうするとどんなに夢みたいなことを言ってもそうはならないということが分かります。そこから初めてコンパクトシティーとは何だという話になってくる。つまり、広がり過ぎた町を、これからは撤退戦とは言いませんが、縮小することを考えていかなければなりません。縮小するためにはそれなりのコストが掛かります。そのコストを一体誰が負担するのかというお話をしていかなければなりません。  同時に、自然減は止まりませんが、じゃ、社会減をどうするかというのはまた別の議論だと思っております。自然減は止まらないとするならばどうやって社会減を減らしていくのかということで、人口も因数分解しながら議論していくことになるだろうと思います。  やはり若い方々に来ていただくためには仕事がなければどうにもならぬでしょうと。過去の就業構造と今の就業構造と、過去と現在と比べてみてどのように就業構造が変わったのか。だとすれば、今まで、製造業があるよ、あるいは公共事業があるよということで、持てる潜在力を最大限に発揮してこなかった産業に、その潜在力を最大限発現することによって何が変わるんだというような議論は、やはり市町村を経営する上においてきちんとそれを詰めてなされることが必要です。  これから先、人口は減るのだということを所与のものとした議論というものを覚悟を決めて展開することが全ての市町村において求められますし、そのことを国もよく認識した上で政策を展開いたします。
  172. 平野達男

    ○平野達男君 時間ですので。
  173. 西田昌司

    ○委員長(西田昌司君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後二時五十五分散会