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2015-04-02 第189回国会 参議院 予算委員会 16号 公式Web版

  1. 平成二十七年四月二日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  四月一日     辞任         補欠選任      福岡 資麿君     北村 経夫君     三原じゅん子君     長峯  誠君      森本 真治君     田中 直紀君      新妻 秀規君     長沢 広明君      寺田 典城君     川田 龍平君      小池  晃君     田村 智子君      和田 政宗君     松沢 成文君     渡辺美知太郎君    薬師寺みちよ君      福島みずほ君     又市 征治君  四月二日     辞任         補欠選任      安井美沙子君     福山 哲郎君    アントニオ猪木君     山田 太郎君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         岸  宏一君     理 事                 石井 準一君                 岡田  広君                 古賀友一郎君                 馬場 成志君                 堀井  巌君                 小川 敏夫君                 那谷屋正義君                 若松 謙維君                 小野 次郎君     委 員                 石田 昌宏君                 猪口 邦子君                 大野 泰正君                 太田 房江君                 北村 経夫君                 佐藤 正久君                 島村  大君                 高野光二郎君                 高橋 克法君                 堂故  茂君                 長峯  誠君                 二之湯武史君                 三木  亨君                 三宅 伸吾君                 山下 雄平君                 大久保 勉君                 大塚 耕平君                 田城  郁君                 田中 直紀君                 福山 哲郎君                 藤田 幸久君                 水岡 俊一君                 蓮   舫君                 長沢 広明君                 矢倉 克夫君                 横山 信一君                 川田 龍平君                 田村 智子君                 大門実紀史君                 井上 義行君                 山田 太郎君                 松沢 成文君                薬師寺みちよ君                 又市 征治君                 平野 達男君    国務大臣        財務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(金融)        )        麻生 太郎君        総務大臣     高市 早苗君        法務大臣        国務大臣     上川 陽子君        外務大臣     岸田 文雄君        文部科学大臣        国務大臣     下村 博文君        厚生労働大臣   塩崎 恭久君        経済産業大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(原子力        損害賠償・廃炉        等支援機構))  宮沢 洋一君        環境大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(原子力        防災))     望月 義夫君        防衛大臣        国務大臣     中谷  元君        国務大臣        (内閣官房長官) 菅  義偉君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)        (内閣府特命担        当大臣(防災)        )        山谷えり子君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(規制改        革、少子化対策        、男女共同参画        ))       有村 治子君    内閣官房副長官        内閣官房副長官  世耕 弘成君    副大臣        内閣府副大臣   平  将明君        財務副大臣    宮下 一郎君        厚生労働副大臣  山本 香苗君    事務局側        常任委員会専門        員        小野 亮治君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       藤山 雄治君        内閣官房内閣参        事官       小澤  仁君        内閣官房内閣審        議官       北村 博文君        内閣府大臣官房        独立公文書管理        監        佐藤 隆文君        原子力委員会委        員長       岡  芳明君        消費者庁次長   川口 康裕君        総務省自治税務        局長       平嶋 彰英君        外務省アジア大        洋州局長     伊原 純一君        国税庁次長    佐川 宣寿君        文部科学省研究        振興局長     常盤  豊君        厚生労働大臣官        房年金管理審議        官        樽見 英樹君        厚生労働省老健        局長       三浦 公嗣君        経済産業省産業        技術環境局長   片瀬 裕文君        経済産業省製造        産業局長     黒田 篤郎君        資源エネルギー        庁省エネルギー        ・新エネルギー        部長       木村 陽一君        資源エネルギー        庁資源燃料部        長        住田 孝之君        資源エネルギー        庁電力・ガス事        業部長      多田 明弘君        環境省水・大気        環境局長     三好 信俊君        防衛大臣官房長  豊田  硬君        防衛省運用企画        局長       深山 延暁君    参考人        日本放送協会会        長        籾井 勝人君        預金保険機構理        事長       三國谷勝範君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○参考人の出席要求に関する件 ○平成二十七年度一般会計予算(内閣提出、衆議  院送付) ○平成二十七年度特別会計予算(内閣提出、衆議  院送付) ○平成二十七年度政府関係機関予算(内閣提出、  衆議院送付)     ─────────────
  2. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成二十七年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本放送協会会長籾井勝人君及び預金保険機構理事長三國谷勝範君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 平成二十七年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は、一般質疑を百二十三分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党十分、民主党・新緑風会四十八分、公明党十一分、維新の党十分、日本共産党十分、日本を元気にする会無所属会十分、次世代の党六分、無所属クラブ六分、社会民主党・護憲連合六分、新党改革無所属の会六分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。     ─────────────
  5. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 平成二十七年度一般会計予算、平成二十七年度特別会計予算、平成二十七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。  これより質疑を行います。長峯誠君。
  6. 長峯誠

    長峯誠君 おはようございます。自由民主党長峯誠でございます。  質問の機会をいただきました先輩、同僚議員の皆様方に心から感謝を申し上げたいと存じます。  まず、地方創生についてお伺いをいたします。  地方創生は、国のばらまきであってはなりません。同時に、地方自治体の積み残し事業の在庫処分であってもいけません。成熟社会における日本人の生き方そのものが問われているんではないかと私は考えております。過疎も過密も、どちらも課題がございます。したがって、人口の集中を緩和し、都市と自然が調和した美しい環境の中で地域社会の皆さんと支え合いながら持家を保有し子供を育てる、そんな豊かな社会を目指して地方創生を進めていくべきと考えます。  今般、企業移転を促進する法人税優遇税制や、地方の財政負担を増やさずに高齢者人口の移転を図るCCRCなど、今までにない踏み込んだ人口移転政策に大いに期待をしているところでございます。  御案内のとおり、地方の人口構造というのは十八歳でがくんと人口が減ります。東京、埼玉、千葉、神奈川の四都県の私大、短大、大学院、この学生数は全国の学生の四八%、学生の半分はこの首都圏にいるということでございます。これに大阪、京都、兵庫、愛知を加えました三大都市圏で考えますと七五%、実に四人に三人は三大都市圏の学生であるということでございます。人口でいいますと三大都市圏は四七%ですから、この学生だけが七五%いるというのは、これはもう明らかな偏在と言えるかと思います。  これに対しまして、私学助成金の交付要件を変えてこの都市部への集中を是正することを文部科学省では検討されているということを報道でお伺いしました。具体的にどのような取組になっていくのか、お伺いしたいと存じます。
  7. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 大学の設置、改廃や移転については、学生の需給見込み等も勘案した上で、学校法人等の設置者が主体的に判断することではありますが、地方においても大学教育を受ける機会が確保されることは、これは長峯委員御指摘のように大変重要なことであると思います。  十八歳人口の減少や大都市への人口流出に伴う地方衰退への懸念が高まる中、地方の私立大学等が立ち行かなくなれば、人口流出に更に拍車が掛かるおそれがあります。大都市圏において定員超過をしている大学が多数あるという現在の状況を踏まえまして、学生数や入学者数が定員を大きく上回っている大学に対しましては、私学助成金を不交付とする措置を行ってきたところでございます。  今後、入学定員超過の実態や適正化した場合の効果を分析しつつ、まち・ひと・しごと創生総合戦略等も踏まえまして、入学定員超過の適正化、しっかりと図ることによって、そのようなことがないような対処をしてまいりたいと思います。
  8. 長峯誠

    長峯誠君 具体的な検討内容については、報道で出ているところでは、定員超過一三〇%を超えると私学助成金がなくなる、これを一二〇%までしましょうという内容だというふうに報道では出ております。  ところが、このやり方では、定員超過一二〇%までは従来どおりということでディスインセンティブが働かないということになって、相変わらず都市部の学生は増えていくということになるんです。ですから、思い切って踏み込んで、やはり首都圏の定数自体を減少させて地方を増やしていくというような方策が取れないのか、お伺いをいたします。
  9. 下村博文

    国務大臣下村博文君) できるだけ、これ定数があるわけですから、その定数に沿った定員になるようにこちらの方としても指導をしてまいりたいと思います。  ただ、地方の大学に対して、例えば定員を、都市の大学を減少させてそして地方の大学を増やす施策ということについては、基本的には、これはそれぞれの学校法人、設置主体が判断することでありますが、ただ、地方の大学の活性化のために、昨年十二月二十七日に閣議決定されたまち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、地方大学活性化のために、一つには、地域の課題解決や地域が必要とする人材の育成等に積極的に貢献しようとする大学の取組に対して支援をする、また、地域産業の担い手となる学生の定着を促進するため、これは新たな制度でありますが、無利子奨学金の優先枠の創設をする、また、地方に就職した場合には、そもそもその奨学金そのものを学生が返還しなくてもいいような返還支援を行う、それから、大学等と地元の企業等と連携した人材育成の取組について熱心な大学に対して、地方大学等創生五か年戦略として取りまとめて支援をするということをしております。  このような形で、地方の大学が元気になっていくような、そしてそのことに対してフォローアップをすることによって、結果的にそれがそれぞれの地方の活性化へつながっていく、そのような施策について支援をしてまいりたいと思います。
  10. 長峯誠

    長峯誠君 今回、企業移転税制につきましては、一国二制度という批判を打ち破って、まさに異次元の取組をしていただきました。この大学の定数についても、非常に人口の偏在という意味では根本的な課題でございますので、是非ともまた踏み込んだ取組をお願いしたいと存じます。  続きまして、南海トラフを始めとした防災対策でございます。  巨大災害や複合災害といった危機事象に対応するべく、アメリカにはFEMA、連邦緊急事態管理庁というのがございます。これは縦割りの行政組織の中で、その上に指揮命令権限を持つ常設の機関を置くことによって、強大な権力で迅速に様々な危機事象に対応していこうという組織でございます。  今までも、国会でも、法案や附帯決議などでこのアメリカのFEMAを参考にした日本の危機管理体制を構築すべきということがずっと求められてまいりまして、今般、内閣で議論をいただいて、今回結論を得たということが報道で出たところでございます。どのような結論を得たのか、山谷大臣にお伺いいたします。
  11. 山谷えり子

    国務大臣(山谷えり子君) 三月三十日に、内閣府の赤澤副大臣を座長として関係省庁の副大臣等で構成する会議において、政府危機管理組織の在り方についての最終報告を取りまとめたところでございます。  この最終報告におきましては、平時から大きな組織を設けることについては、現段階では積極的な必要性は直ちに見出し難いとしつつ、大規模災害等が発生した非常時に国、地方を通じた関係機関が持てる力を最大限に発揮できる体制を構築することが重要であるとしたところでございます。  そのための具体的な対応方策として、緊急災害対策本部や現地への派遣職員、交代要員も含めて十分に確保し、研修、訓練を通じて災害発生時に機能するよう備えること、市町村に派遣される各省庁の出先機関等の職員をあらかじめ特定し国を代表する職員とする仕組みを設け、自治体との連携を強化すること、自然災害に対処する緊急災害対策本部と原発事故への対応を行う原子力災害対策本部は実質的に一体的に機能させるものとし、複合災害に備えることなどの取組によって、大規模災害発生時には必要とされる人員、組織が速やかに動き出し、機能するよう体制を構築することが重要としております。  今後とも、これらの取組の進捗状況や成果を検証しながら、組織体制の見直しも排除することなく、必要な体制の検討と実践を図り、より良い危機管理体制を目指していく必要があると考えております。
  12. 長峯誠

    長峯誠君 FEMAについてはアメリカでもいろいろと問題も指摘されているんですね。ですから、日本の議院内閣制と大統領制の違いもありますし、日本の行政機構に合った危機管理体制、不断の見直しを進められるということでございましたので、是非とも今後とも検討を加えていってもらいたいと存じます。  先週末、同じく、南海トラフ巨大地震に向けた応急対策活動計画がまとまったということで、これは新聞でも大きく報道をされました。どのような内容なのか、山谷大臣にお伺いいたします。
  13. 山谷えり子

    国務大臣(山谷えり子君) 東日本大震災後、大規模地震の被害想定の見直しを順次行っております。南海トラフ地震についても、平成二十四年から二十五年に新たな被害想定を提示しました。死者数は最大三十二万人超えると東日本大震災と比べても桁違いの被害が想定されており、被災県だけでは十分な対応ができず、救助活動、医療活動、物資の調達、燃料供給などにおいて全国からの応援が必要となってまいります。  このため、先月、三月三十日ですが、南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画を策定し、災害発生時には、被害の全容把握、被災地からの支援要請を待たずに全国からの応援活動を迅速に行えるよう、あらかじめ被災地に入るための道路等の確保、救助、消火等を行う警察、消防自衛隊等の部隊、DMATなど医療チームの進出方法、活動拠点などを具体的に定めました。  例えば九州で最も大きな被害が想定されるのは宮崎県の沿岸部ですが、警察、消防自衛隊等の応援部隊は、九州自動車道、宮崎自動車道を通って被災地に入ることを想定しております。長峯委員が市長をなさられていた都城、内陸の都城市には部隊進出のための進出拠点、物資供給のための広域物資輸送拠点などを位置付けることとしており、内陸部と沿岸部の応援、受援が円滑に進むことを期待しています。  今年度以降、この具体計画を基に、関係省庁、地方公共団体と連携して、図上そして実動の各種訓練を行い、発災時の対応能力を高め、被害を最小化できるように努めてまいります。
  14. 長峯誠

    長峯誠君 大臣、この報道の中でちょっと地方自治体のインタビューというかありまして、地方自治体から少し戸惑いの声が出ていたんですね。自分たちは自分たちでいろいろと計画していたんだけれども、国の方でぼんと計画が出てきたものですから。  その辺のコミュニケーションといいますか、それは十分にされているのかなというのがちょっと心配になったものですから、その辺をまた大臣、御答弁いただけますでしょうか。
  15. 山谷えり子

    国務大臣(山谷えり子君) 必要なコミュニケーションを不断に図っていくということは重要だと思います。  南海トラフ地震のような大規模災害時には、被災地方公共団体による応急対策のみでは対応が困難であり、被災地外から応援部隊を投入する、応援を受け入れるなどの体制を整える必要があります。  今般策定した南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画では、例えば医療面では、被災地内のみでは対応し切れない膨大なニーズに対応するため、重症患者を航空機等により被災地外に搬送、治療することとしており、こうした患者を受け入れる広域後方医療活動を非被災地域の役割として明確に位置付けたところでございます。こうした応援・受援活動の円滑な実施については、地方公共団体は共同訓練の実施など必要な措置を講ずるよう努めるものとされており、あらかじめ計画を策定し、訓練しておくことは重要であります。  地方自治体とのコミュニケーションを図り、内閣府としても必要な情報の提供、助言など、できる限りこれから支援をしていきたいと考えております。
  16. 長峯誠

    長峯誠君 去る二月十三日、私の地元で宮崎県南部地域大規模災害対策連携推進協議会というのができたんです。これは、十の市と町が連携して協議会をつくりまして、南海トラフ沿岸部と内陸部が協議会をつくっております。大災害に備えまして、ボランティアの受入れ体制の整備とか、情報管理システムの検討でありますとか、災害医療マニュアルの策定など、相互の応援計画を策定しようということで動き出したところでございます。東日本大震災時に後方支援拠点として活躍をいたしました岩手県遠野市の本田敏秋市長さん、それから、くしの歯作戦を率いました国交省の徳山技監をお招きしてシンポジウムを開催したところでございます。  このような自治体同士の連携による後方支援、南海トラフに対する後方支援、こういったものが独自に進んでいる部分もあるんですが、こういったところに、当然、計画をしたり備蓄をしたりすれば財政負担も掛かりますので、財政支援も含めて必要な支援を行っていくべきではないかと考えますが、大臣の御見解をお伺いします。
  17. 山谷えり子

    国務大臣(山谷えり子君) 応援する自治体にとっては、備蓄物資等を応援した場合負担が生じるということでございますが、自治体相互の応援、受援の場合、その応援に要した費用は受援側の自治体が負担することとされています。その上で、国による財政支援は受援側の自治体に対して行われるのが原則となっております。今、協議会等々も具体的な動きをしていただきまして、本当に心強い限りでございます。  応急対策に活用できる人員、施設、物資などの資源といった要素を踏まえながら、地域の実情に精通した地方公共団体職員自身が関係する機関と綿密な調整を行ってこれからも取り組んでいく必要があると考えておりますので、国としては、こうした策定作業に対し、必要な情報提供、助言を行ってまいりたいと考えております。
  18. 長峯誠

    長峯誠君 ありがとうございます。  それでは続きまして、医薬分業についてお伺いをいたします。  医薬分業は、薬物療法における医師と薬剤師の相互確認によりまして患者の安全の確保と質の向上を図るもの、これはもう皆さん周知のことだと存じます。  ただ、薬剤師側からチェックを掛けるのは疑義照会という形で掛けていきます。処方箋に対して、これじゃこのお薬、おかしいんじゃないですかということをお医者さんに問う、これはやはり医療機関からの独立性が担保されていなければなかなか実効性が上がりません。  この医薬分業は、長い歴史の中で、医師、薬剤師そして国民の皆さんの御理解をいただきながら着実に進んでまいりまして、今や分業率は六七・〇%というところまで来たところでございます。このことによりまして、かつて言われておりました薬価差益を目的とした薬漬け医療というのは大きく改善されたというふうに考えております。  また、今ジェネリックに移行しようということを国としても進めているんですが、患者さんがジェネリックに変更した、この変更した理由は何ですかと聞きますと、六六・一%が薬剤師からの説明ということをおっしゃるんですね。つまり、お医者さんは薬を出したけれども、薬剤師さんがこれならジェネリックでも大丈夫ですよと言って薬局で薬が変わったということで、これも大きく薬剤費の低減に貢献していると思います。また、お薬手帳等で薬歴管理をしておりますので、重複投薬の抑制なども、これも適正化と薬剤費の低減に効果を生んでいるのではないかなと思います。  ですから、これまでのこの医薬分業がどのぐらい社会保障費の抑制に貢献してきたのか、これを塩崎大臣にお伺いしたいと存じます。
  19. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 薬剤師でもあられた御父君とは参議院で御一緒させていただいて、共に学ばせていただきました。懐かしい思い出がたくさんあります。  今、医薬分業については、医師とそれから薬剤師のそれぞれの専門性を生かすということで、薬物療法の有効性、安全性を向上させることが目的ということでありますけれども、これに加えて、今お話があったジェネリックへの使用促進への貢献とか、あるいは服薬指導等を通じた残薬の解消などによりまして社会保障費の適正化に寄与するものだというふうに考えております。  これらの中で、これまで医薬分業を進めてまいりましたけれども、薬剤費の適正化等のために市場実勢価格に基づく薬価改定を行ってきておりまして、医薬費に占める薬剤費の比率というのは、平成五年度の二八・五%から平成二十三年度の二一・九%まで低下をしてきているところでございます。さらに、薬剤費の適正化を進めていくために先発品と比較して価格の安い後発医薬品の使用を促進することが重要と認識をしておりまして、保険薬局に対して後発医薬品に関する説明を今おっしゃったように適切に行うことを義務付けるとともに、後発医薬品の調剤数量が一定以上の薬局を調剤報酬で評価をする、高い点数を付けるということなどの対応を行ってきているところでございます。  患者が後発医薬品に切り替えたきっかけの、今の約七割の皆さんが薬剤師からの説明で納得をしたと、こういうことでありますから、医薬分業を進めることによって、後発医薬品の使用促進など薬剤費の適正化を進めてまいりたいと思います。
  20. 長峯誠

    長峯誠君 今般、規制改革会議で門前薬局に対しての御指摘があるんですね。確かに、そういう御批判はごもっともだと思います。しかし、この医薬分業というのは、一遍に面分業まで行くのは非常に難しいんです。ですから、現状はその面分業に至るまでの一プロセスと、まずは院外処方、それから面分業というようなプロセスで進んでいくんだろうというふうに思っております。  したがいまして、今後は、やはりかかりつけ薬局体制をしっかりと構築していく、このことが患者さんにとりましても、また医療費の適正化、地域医療にとりましても必要なことだと思っております。  今、厚生労働省が介護から保健、医療まで全体を含めて地域包括ケアというのを進めておりますが、ここにおきましてもこのかかりつけ薬局というのは非常に重要で、またセルフメディケーションの拠点としても非常に重要な位置付けがあるわけでございます。このかかりつけ薬局の推進というものを具体的にどのように進めていかれるのか、お伺いをいたします。
  21. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 現在、院外処方の割合を示す、いわゆる医薬分業率というのは約七割にも達してきているわけでありますけれども、医療機関の近隣に多くのいわゆる門前薬局というのが乱立をしている現状というのがありまして、特定の医療機関からの処方箋が集中している薬局については調剤基本料を引き下げておるわけであります。患者の状態や、あるいは服用する医薬品を一元的、継続的に把握して処方内容をチェックするという医薬分業の本来のメリットが患者にとってやや感じにくい感じになってしまっているのじゃないかというふうな指摘もございます。  一方で、残薬管理や、それから薬の重複あるいは飲み合わせの確認の必要性はもとより、在宅患者への対応、あるいは抗がん剤など高度な管理を要する医薬品の処方が今後ますます増えていく高齢化社会では、今、面的分業というお話がありましたが、まさに地域における薬局がしっかりと役割を果たす必要があって、医薬分業の原点に立ち返って取組を進めることが必要だと思っております。  国民医薬分業によるメリットを最大限享受できるよう、現在、調剤報酬においてかかりつけ薬局を評価をしているところでありますけれども、今年度から実施をしております、かかりつけ医との連携や、あるいは地域住民の健康づくりを支援をする健康情報拠点推進事業、これにも取り組みながら、患者が服用する薬を一元的に管理をして、地域の方が薬や健康についてふだんから気軽に相談できる本来のかかりつけ薬局というのをつくる体制を地域包括ケアシステムの中で構築してまいりたいと思います。
  22. 長峯誠

    長峯誠君 今般、保健医療二〇三五、二〇三五年の医療体制へのビジョンをつくるということで、これは大臣肝煎りでスタートされました。私は、これは塩崎ビジョンと言ってもいいかと思います。この中で、毎年毎年の場当たり的なビジョンなき削減では、国民健康はこれは守れません。しかし一方で、効率的な医療の方向性というのもやっぱり示していかなければいけないわけでございます。そのバランスの中でも、この医薬分業、かかりつけ薬局体制というのは非常に重要な位置付けになるかと思います。  そこで、この保健医療二〇三五、この中にかかりつけ医は位置付けるというようなことを報道で伺っておりますが、是非ともかかりつけ薬局体制についても位置付けていただきたいなと思っておりますが、塩崎大臣の御見解をお伺いいたします。
  23. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 今、保健医療二〇三五にお触れをいただいてありがとうございます。  人口の高齢化、あるいは生活習慣病の増加、あるいは医療費増大による財政問題など、実は、今やこれはグローバルな喫緊な共通課題として各国直面をしているわけでありまして、高齢化社会、高齢化先進国とも言ってもいい我が国がどのようにしてこの保健医療上の課題をその先陣を切って克服するのかということを実は世界が注目しているということを、この間ダボスに行ってよく分かりました。  このため、二十年後の二〇三五年を見据えた保健医療政策のビジョンを明らかにした上で、順次、短期、中期、長期の政策課題に着手することが必要ではないか、ビジョンなき、まあ何というか、医療切りみたいなことをやられたのでは困るので、国民が、私の下で保健医療二〇三五策定懇談会というのを二月に設定をいたしました。この懇談会は、若手の有識者や若手厚生労働省職員で構成をされておりまして、平均年齢四十二・七歳という大変若い方々でありまして、これまでにない、官民の垣根も世代の垣根も越えた構成にしておりまして、六月中に報告書の取りまとめを目指しております。  これまで三回の会合、開催をいたしましたけれども、二〇三五年を見据えて保健医療政策において優先的に取り組むべき課題について構成員から意見発表や議論を行っている段階でありますけれども、二〇三五年のビジョンを検討し政策課題を整理していく中で、御指摘のかかりつけ薬局、これは言ってみればプライマリーケアの一部を構成すると考えていいんだろうと思いますけれども、地域医療において薬局がどのような役割を今後担うべきなのかということについても議論していくことになるのではないかと私も思っているところでございます。
  24. 長峯誠

    長峯誠君 大変御丁寧な御答弁ありがとうございました。  以上で私の質問を終わります。
  25. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 以上で長峯誠君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  26. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。
  27. 福山哲郎

    福山哲郎君 おはようございます。民主党・新緑風会の福山でございます。  各閣僚におかれましては、連日の予算委員会の審議御苦労さまでございます。官房長官、大変お忙しく、記者会見もあると伺っておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。  非常に残念なことがありまして、お手元にお配りした資料を御覧いただきたいと思います。  これ、北海道新聞に三月二十七日に掲載されたものでございますが、帯広で開催された地方創生フォーラムの記事と政府広報がセットで掲載されております。フォーラムが開催されたのは三月一日だったにもかかわらず、掲載は三月二十七日でございます。御案内のように、三月二十七日は北海道知事選の、翌日でございます、もう告示があった後でございます。傍線を付けさせていただいておりますが、現職の高橋はるみ知事、確かに高橋はるみ知事は現職でいらっしゃいますから、表記としては間違っておりません。しかし、もう選挙は始まっているから候補者のお一人でございます。  これ実は、北海道新聞に問い合わせたところ、中央から、東京の方からこういう話があって、なおかつ高橋はるみ知事の写真まで実は最初は掲載予定だったと。北海道新聞はさすがに配慮して写真を取ったということでございますが、これは政府広報とはいいながら、まさに地方創生が争点のさなかにこういったものを政府広報として国民の税金を使って選挙の告示日の次の日に掲載をするというのは、政府広報としては著しく公平性、中立性を欠く配慮の足りないものだと考えますが、官房長官、このことに対する御認識をいただきたいと思います。
  28. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) まず、事実関係を申し上げたいと思います。  まず地方創生でありますけれども、昨年末に長期ビジョン、そして総合戦略を策定をいたしました。これに基づいて全ての都道府県及び市町村は今年度中に地方人口ビジョン、地方版総合戦略の策定を努めることになっております。このため、本年の一月から三月の間、全国九か所で地方創生フォーラムを開催をし、あわせて、地方創生の施策について御理解と御協力をいただくため新聞広告を行うことにしたのであります。  このような広告については、地方創生フォーラムの概要を伝える記事と併せて広告掲載を行うことが効果的であることから、記事部分の掲載時期等について新聞社の判断となり、一般に記事の掲載まで一か月程度の日時を要することから、結果的には掲載日が三月二十七日になったものというふうに報告を受けています。  高橋知事、今御指摘ありましたけれども、名前が出ている記事は、ここは政府広報ではなくて新聞社の記事であって、その内容については新聞社の責任で編集されているものというふうに理解をいたしております。
  29. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) ちょっと福山さん、平副大臣に、いいですか。
  30. 福山哲郎

    福山哲郎君 いいです。  私も官邸で実は政府広報の担当をしておりました。なるべく野党にはこういったことを指摘されないように配慮するべきだということをずっと私は政府広報室に実はお願いをしていました。なぜなら、こういったことで変に疑義をされたり、国民の税金ですから、大切な政策の広報ですから、こういったことをされること自身が私は非常に残念に思っています。  お手元のページの二枚目を見ていただきますと、官房長官言われたように、開催日は、フォーラムの開催日があるんですけど、三月に入ってからずっとこれ新聞広告、掲載されるわけです。統一地方選挙があることはもう自明なわけです。地方創生は自民党が掲げる統一地方選挙の争点です。これは、今の官房長官の話があったとしても、非常に私は中立性、公平性に欠くものだと言わざるを得ません。  次のページ見ていただきますと、昨年度と比較しても、政府広報というのは大体年度が始まってから順繰りに出ていきます。これを御覧いただければ、二十六年度、圧倒的に一月以降、そして採録時の広告でいうと二月、三月に一気に増えます。これブロックと書いてありますが、ブロックということはその地域の全体を例えばカバーします。北陸ブロックの場合には新潟日報、北日本新聞、北國・富山新聞、福井新聞、北陸中日新聞、日刊県民福井、こういったものに全部に載るわけです。まさにこれは国民の税金を使って選挙広報しているんじゃないかと、政府広報が選挙広報しているんじゃないかと言われても私は仕方ない状況だと思います。  私は、自民党さんが党のお金でどれだけ広告を打とうが構いません。しかしながら、地方創生を掲げて、現実に告示になっている北海道知事選挙の次の日にこういったものを出すというのは余りにも政府広報としての配慮に欠いたものだと言わざるを得ませんし、選挙に対してのある種の妨害だと言えると思うんですが、官房長官、いかがですか。
  31. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 先ほど申し上げましたけれども、記事部分の掲載の判断というのはそれぞれの新聞社の判断ということになっておりまして、一般に一か月程度要するということを報告を受けています。  また、政府広報は、政府の施策についてその背景、必要性、内容等を広く国民に周知をして、これらの施策に対する国民の理解と協力を得ることを目的としたものであって、そこは政党の広報とは異なるものであるというふうに私ども認識をいたしております。
  32. 福山哲郎

    福山哲郎君 私は、これは多分水掛け論になると思っていました。しかし、こういった姿勢自身が問題だと思います。衆議院選挙の前には、自民党は各メディアに公平な報道をしろという申入れをされた。統一地方選挙の前にはこういった形で税金を使って政府広報をする。今、テレビ朝日の問題やNHKの問題が出てきている中で、国民のメディアに対する不信感というのは高まっています。  だからこそ、こういったことに対して、政府広報については配慮するべきだと思いますし、これ今、新聞突き出しの広告、これだけ出していますが、現状で執行状況、幾らになっていますか、副大臣
  33. 平将明

    副大臣平将明君) 済みません、予算の額について事前に御質問いただいておりませんので、調べて御報告をさせていただきます。
  34. 福山哲郎

    福山哲郎君 済みません、委員長、事前質問しました。  執行額と申し上げました、今。
  35. 平将明

    副大臣平将明君) 御質問いただいていた部分は、一月から三月に執行が集中しているように思われると、これはメディアコントロールではないかという御質問をいただいておりましたが、今回確認をいたしましたところ、平成二十六年度の新聞広告については新聞記事下広告は、全国七十紙において各紙六十七段から八十九段まで、新聞突き出し広告については全国七十紙において各紙五十一回実施したものでございます。(発言する者あり)  失礼いたしました。新聞記事下広告につきましては年間契約額は十二億三千万円、新聞突き出し広告の年間契約額は六億七千万円でございます。(発言する者あり)
  36. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) ちょっと、福山先生、執行額。  ちょっと速記を止めてください。    〔速記中止〕
  37. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。  平副大臣
  38. 平将明

    副大臣平将明君) 失礼いたしました。  執行額は、まだ予算が全部執行済んでおりませんので、執行額としては算出はまだできておりません。
  39. 福山哲郎

    福山哲郎君 三回すっとぼけた答えをして、結局出てきませんというのはひどいんじゃないですか。  じゃ、執行の見込みは。大体それは出てくるでしょう、執行の見込みは。
  40. 平将明

    副大臣平将明君) 三月末からの集計がまだできておりませんので執行額はお答えできませんが、予定額は先ほど申し上げた年間の契約額になります。
  41. 福山哲郎

    福山哲郎君 じゃ、二月までで幾らか教えてください。
  42. 平将明

    副大臣平将明君) 二月までの執行額もまだ算出をされておりません。(発言する者あり)
  43. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  44. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。  平副大臣
  45. 平将明

    副大臣平将明君) 繰り返しになりますけど、三月末までで締め切った分の計算はまだできておりませんし、また月次で締めて精算をしているわけではありませんので、二月末までと言われても、月次では締めておりませんので、その額を示すことはできません。(発言する者あり)
  46. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  47. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) じゃ、速記を起こして。
  48. 福山哲郎

    福山哲郎君 官房長官、記者会見と承って、四十五分退席と承っておりますので、一言だけ。  こういう不誠実な態度でありますし、政府広報の在り方については、官房長官、是非、余り与野党を通じて疑義を持たれるような状況にならないように、政府広報としては今後御検討なり、それから御対応いただきたいと思いますが、官房長官、いかがですか。
  49. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 委員の御指摘のとおりだというふうに思いますので、私の下でそこはしっかり精査して、またきちっと御報告できるようにもしたいと思っています。
  50. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) じゃ、いいですね。
  51. 福山哲郎

    福山哲郎君 はい。官房長官、御退席ください。
  52. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 待って、委員長が言ってから。  官房長官は御退席いただいて結構です。
  53. 福山哲郎

    福山哲郎君 委員長の仰せのとおりでございます。失礼をいたしました。申し訳ありません。  副大臣、あなたは全く誠実じゃないんだ。はい、ちょっと答えて、もう一回。じゃ、いつまでだったら出せるんですか。
  54. 平将明

    副大臣平将明君) 一年間という区切りの年間の契約の中で今現在どこまで執行されているか、今現時点で分かる分を至急計算して御報告をさせていただきたいと思います。(発言する者あり)至急調べます。もう、すぐ調べて御報告をさせていただきたいと思います。
  55. 福山哲郎

    福山哲郎君 これね、不誠実なんですよ。執行額は幾らかと、僕、昨日事前質問しているんですよ。そうしたら、事前質問されていないとまず答えた。なおかつ、数字出せるんだったら何で今持ってこない。おかしいでしょう、これは。まあ出てこないものは仕方がないのであれですけど、これ、選挙前にこういったことで国民の税金を使うというのは甚だ僕はけしからぬと思いますよ。そのことだけ指摘して、次行きます。  NHKの問題に行かせていただきます。  籾井会長にお忙しい中御足労いただいておりますが、まず、「クローズアップ現代」のやらせ疑惑について、昨日、やらせをやらされて犯罪者であるかのように放送されたという男性から訂正報道を求めたという報道がありましたが、このことについてはどう思われるのか、そしてどう会長として対応されるのか、お答えください。
  56. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。  この問題につきましては、取材プロセスの確認を進めておりますが、やらせがあったと主張している男性に関しては、昨日、弁護士立会いの下で聞き取りに応じていただきました。ただ、その内容とNHK関係者や番組で取材した別の男性の話にかなりの食い違いがあるという報告を受けております。指摘されたようなやらせがあったかどうかや、取材、制作の進め方、表現の仕方が適切であったかどうかについては、我々としましては先入観を持たずに今調査を更に進めております。  来週には、それまでに把握できた事柄を途中段階でありましても何らかの形で御報告したいというふうに思っておりますが、いずれにしましても、我々としましては、取材の内容やプロセス、演出を含めて調査するように指示すると同時に、調査委員会を立ち上げまして徹底的に行いたいというふうに思っております。その結果については第三者にチェックをしてもらうということも考えております。
  57. 福山哲郎

    福山哲郎君 随分踏み込まれたんですが、その調査というのは、放送法九条による訂正放送請求に対する対応の調査をするということで結構ですね。
  58. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 放送法第九条というのは、事が実行されてから三か月ということになっておりますので、それは既に過ぎております。したがいまして、その九条を基に調査をするということではないと思っておりますが、我々としましては、いずれにしましても、これは非常に大きな問題でございますので、今御報告しましたように、徹底的に、先入観を持たずに、調査委員会を設けたいというふうに思っております。
  59. 福山哲郎

    福山哲郎君 ということは、会長、もう一回確認します。おっしゃるように、要件的に言うと、一つ、三か月以内請求というのが欠けているんです。佐村河内事件のときには三か月超えていたんですが、NHKはそこについて調査をして訂正をされたので、あれと同じ扱いをするということでよろしいですか。
  60. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 多少繰り返しになるかもしれませんが、放送法第九条第一項に基づく調査は放送のあった日から三か月以内の請求が要件となっていますので、厳密に言えば放送法第九条に基づく調査とは言えないというのは今御報告したとおりでありますが、ただ、指摘があれば放送事業者として調査を行うのは当然だというふうに思いますので、先ほどのような答弁になりました。
  61. 福山哲郎

    福山哲郎君 それはよく理解して、踏み込んでいただいたと思っているんですが、それは放送法九条による要件足りないけれども、三か月以降になっているけれども、それに見合う調査をするということでよろしいですねと確認をさせてください。
  62. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 御指摘のとおりでございます。内容的には同じような調査を行うつもりでおります。
  63. 福山哲郎

    福山哲郎君 NHK会長の言動を含めてNHKの信頼が失われている中で、そういう調査委員会を立ち上げていただくことについては多としたいと思います。  続いてお伺いします。  会長、何度も国会では全会一致でと言われておられました。参議院は残念ながら、総務委員会は可否同数です。本当にこれは残念なことだと思いますが、会長、ずっと全会一致、全会一致とおっしゃっていましたが、どこかでは自民党さえ賛成してくれればそれでいいんだという発言もあったやに聞いておりますが、この可否同数で委員長裁決だったということの事実についてどう受け止められますか。
  64. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 委員御指摘の発言については、まずそういうことはしておりませんので、これをまず申し上げたいと思います。  それから、全会一致につきましては、我々は常に全会一致で可決していただくことを強く望んでいるわけですが、私の問題等々もいろいろありまして、残念ながら全会一致をいただけなかったということは非常に残念であり、来年は是非という気持ちでおりますが、いずれにしましても、二十七年度はいよいよ発足しましたので、放送法にのっとり、なおかつ新三か年経営計画の初年度である二十七年度の予算、事業計画の達成に邁進し、NHKの使命、役割をしっかりと果たして、視聴者・国民の皆様の期待に応えてまいりたいと思っております。
  65. 福山哲郎

    福山哲郎君 可否同数で、来年は何とかしたいとおっしゃいましたが、その責任の大部分は会長にあるんだということの御自覚はおありですか。
  66. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) ただいまの委員の御指摘についてはしっかりと肝に銘じて、今後、NHKの放送をきちんとやっていきたいというふうに思っております。
  67. 福山哲郎

    福山哲郎君 いや、御自身のいろんな言動が問題で委員会では可否同数になったということについての御自覚はおありかと聞いています。
  68. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) いろいろ委員会の反対答弁の中で、籾井の問題について指摘する意見が多々ありました。それは、私としましても、肝に銘じてやっていきたいというふうに思っております。
  69. 福山哲郎

    福山哲郎君 私、言った言わないとか、言ってくれというのは余り好きじゃないのでもうこれ以上やめますが、そのことはしっかり自覚していただいていると認識します。  問題になっておりますいわゆる調査の問題です。  NHK関連団体ガバナンス調査委員会、一体弁護士に報酬は幾ら支払われたのか、国会に提出をしていただけたようなので、会長の口からそのことについて詳細御報告ください。
  70. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。  調査は、小林弁護士ら三人のほかにも、五人の弁護士と十六人の事務職の皆さんに担当をしていただきました。稼働時間は、弁護士が延べ千三百七十時間余り、事務職の方が延べ五百二十時間余りでございました。この稼働時間にそれぞれの方の時間単価を掛けた消費税込みの金額が五千六百万円余りでございますが、そこから源泉税を差し引きまして、四千六百万円余りを弁護士事務所にお支払い申し上げました。
  71. 福山哲郎

    福山哲郎君 五千六百万でした。高いかどうかというのもこれから判断なんですが、私は五か月余りの報酬としては高いと思っています。  今、単価の話が出ましたが、それぞれの単価について御提出をいただくことは可能でしょうか。
  72. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 御報告します。  私としましては、単価の問題は勘弁させていただきまして、総額で御納得いただければ大変有り難いと思っております。
  73. 福山哲郎

    福山哲郎君 なぜでしょうか。
  74. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) やはり、それぞれの弁護士というのは、弁護士会の中では単価ベースで皆さんやっておられますので、いろいろビジネスもおありでしょうから、私どもが私どものケースだけで発表するのは余り妥当ではないんじゃないかというふうに考えております。
  75. 福山哲郎

    福山哲郎君 ただ、もう五千六百万で時間の数までおっしゃられたということは、それぞれが何時間働いたかを明示していただければ割り算すれば出てくるわけで、大体おおよそのところは分かるわけですから、その部分は、もうここまで出されたら出してくださいと申し上げています。
  76. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) これにつきましては何回か御答弁させていただいておりますが、調査費用につきましては、小林弁護士が所属する事務所の報酬基準により時間制で払っております。個別の契約に関するため、その個々の単価まで公表させていただくのは、これは我々としては控えさせていただきたいというふうに思います。  今回、料金につきましては、総額については、弁護士と鋭意話しまして、最終的に弁護士の御了解をいただけましたので、この場で御説明することといたしたわけでございます。
  77. 福山哲郎

    福山哲郎君 委員長、これは理事会で是非協議をしていただきたいと思います。
  78. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 後刻理事会において協議いたします。
  79. 福山哲郎

    福山哲郎君 ここからです。  一つの弁護士事務所に発注された随意契約、五千六百万円でございました。この調査委員会の設置について、会長は理事会に諮られましたか。
  80. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えします。  理事会にはかけておりませんが、副会長と理事に集まってもらい、委員会の性格や諮問内容を説明し、議論をしております。
  81. 福山哲郎

    福山哲郎君 理事会にかけていないということは、あなたはこの問題が軽微な問題だというふうに考えられたということですか。
  82. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) もちろん、そういうふうには思っておりません。  非常に大事な問題と思うからこそ、新聞でこの問題が更に不正があるという報道がなされましたので、至急こういうことを、調査をやろうということを決めたわけでございますが、同時に、やはりこういう問題については、いろんな人が絡んでおりますので、これは、会長と数名の理事で決めさせていただきました。
  83. 福山哲郎

    福山哲郎君 それはいつのことですか。
  84. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 日付までは持っておりませんが、三月の半ばだったというふうに思います。  それで、その当時、やはり我々の、NHKの関連企業での不正についていろいろ本当に問題になっておりましたし、同時に、昨年の私どもの状況からしまして、やはりこういうものが新聞に出たということを放置するわけにはいきませんでした。したがいまして、これは可及的速やかに調査をしようということで、早速に調査委員会をやろうということで決めさせていただいたわけでございます。
  85. 福山哲郎

    福山哲郎君 NHKの定款には、理事会は次の事項を審議する、ただし、定例に属する事項及び会長が軽微と認めた事項についてはこの限りではないということで、会長が軽微と認めたものは理事会に諮らなくてもいいと言われています。  先ほど会長は、軽微ではなく大切だと言われました。ということは、これ、理事会に諮る事項に入るのではないですか。どうですか。
  86. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えします。  先ほども申しましたように、私は決して軽微とは思っていないから、こういう調査委員会をつくったわけでございますが、先ほどもちょっと触れましたけれども、こういう問題についてはいろんな人が絡んでおりますので、やはり限られたメンバーでやるのが妥当と、こういう判断を私はいたしました。
  87. 福山哲郎

    福山哲郎君 理事会は執行機関で限られているはずですよ。その理事会にかけないで自分らだけの周辺だけで決めたなんというのは意思決定にならないじゃないですか。
  88. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 言うまでもないことですが、理事会は執行機関ではなくて審議機関でございます。そして、会長がそれを総理するということで、最終的には会長が決定するわけでございます。
  89. 福山哲郎

    福山哲郎君 だって、理事会へかけてないんでしょう。理事会へかけてないんでしょう、理事会に、このことは。  いいですか、定款の五十九条、会長は、業務の執行に関し諮問するため必要と認めるときは、学識経験者を、有する者によって組織する委員会を置くことができる。確かに置くことができるんです。しかし、その五十九条の設置は、いいですか、理事会運営規程によると、理事会に諮らなければいけないものの別表付きなんです。つまり、あなたがつくった委員会は理事会に諮るべきものなんですが、諮っていないというのは問題あるんじゃないですか。
  90. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えします。  先ほどからもう何回か申し上げておりますが、あの当時、昨年の三月頃でございますけれども、NHKの関連団体で不祥事が続いたために、外部の専門家に客観的な視点で調査をしてもらい、提言をいただきたいと考えました。今後の業務執行の参考とするために、会長の特命としまして外部の専門家に調べてもらうことにしたものでありまして、理事会に諮らなかったということは、理事に知らしめなかったということでもないわけでございます。
  91. 福山哲郎

    福山哲郎君 僕は、報告したか知らせたかなんて聞いていないですよ。なぜ理事会に諮らなかったかと聞いているんですよ。
  92. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 御承知のとおり、こういう不正とかいうものにはどういう人が絡んでいるか分かりません。そういう中で、本当に秘密を守って調査をするためには、やはりある程度スモールグループでの検討が必要ということであります。  これにつきましては、会長の特命として専門家に調べてもらうように決定いたしました。(発言する者あり)
  93. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  94. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。  籾井参考人、どうぞ。
  95. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。  定款の三十六条に、会長等の職務という部分がございます。それによりますと、会長は、本協会を代表し、NHKを代表し、経営委員会の定めるところに従い、本協会の業務を総理すると、こういうふうになっておりますので、この部分に基づきまして、会長特権と言っておりますけれども、会長の権限として決めさせていただきましたし、同時に、経営委員会にもこの件については説明をさせていただいております。
  96. 福山哲郎

    福山哲郎君 特権って何ですか、特権って。
  97. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 済みません。特権って言いましたですか。(発言する者あり)ごめんなさい。特命です。
  98. 福山哲郎

    福山哲郎君 いやいや、もう一回、じゃ、答弁して。もう一回答弁してください。
  99. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 定款三十六条に、会長等の職務というくだりがございます。そこで、「会長は、本協会を代表し、経営委員会の定めるところに従い、本協会の業務を総理する。」と。これに基づきまして、これは急ぐことでもございましたので、私がこの総理するというところを使わせていただきまして決めさせていただきました。
  100. 福山哲郎

    福山哲郎君 先ほど、経営委員会で説明されると言いましたけど、経営委員会に説明をすれば特権が行使できるというのは、何を根拠に言われているんですか。
  101. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 今も申しましたように、三十六条で「本協会の業務を総理する。」というふうに決められておりますので、この総理するということを使いまして会長として決めさせていただきました。そして、それを経営委員会にきっちりと説明したわけでございます。
  102. 福山哲郎

    福山哲郎君 だから、「経営委員会の定めるところに従い、」と三十六条に書いてあるじゃないですか。それを、何の根拠であなたは経営委員会への説明だけで勝手に特権が行使できるんですか。お答えください。
  103. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 見解の相違というところもあるんじゃないか、解釈の相違もあるんじゃないかな、これ。  速記を止めて。    〔速記中止〕
  104. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。  籾井参考人。
  105. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えします。  今回の案件につきましては、私どもは理事会案件には当たらないというふうに思っております。  小林調査会は定款五十九条の諮問機関ではございませんので、そういうふうに考えたわけでございます。
  106. 福山哲郎

    福山哲郎君 諮問機関ではない根拠は何ですか。
  107. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 小林委員会は、諮問機関ではなくて、NHKの会長に対する調査機関というふうに我々は位置付けしております。
  108. 福山哲郎

    福山哲郎君 言葉気を付けてください。会長に対する調査機関だったら、あなたを調査することになりますよ。  もう一回答えてください。
  109. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 先ほどから申しておりますけれども、これは会長の特命として調査委員会を設けたということでございますので、是非御理解をいただきたいというふうに思います。
  110. 福山哲郎

    福山哲郎君 全く理解できません。特命の根拠は何かと聞いているんです。  あなたは三十六条に基づいてと言うから、三十六条の経営委員会の定めるところに従ってだったら、経営委員会の何に定めるところに従ってこれを設置したのか。それが五十九条ではないというんだったら、何を根拠に五十九条と違うということを言われているのか、ちゃんと説明してください。
  111. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  112. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。  ちょっと説明してから。  速記を止めて。    〔速記中止〕
  113. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。  籾井参考人。
  114. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えします。  放送法の第二十九条、これは経営委員会の権限等というのがあるわけでございますけれども、これがたくさんずっと事例が並べてあります。したがいまして、私としてはじゃなくて、要するに、会長は、これ以外のことについては会長が総理するということになっておりますので、この条項に基づき、会長はいわゆる調査委員会をその特命として立ち上げたということでございます。  ただし、先ほど言いましたように、何に基づいてとかいうことじゃなくて、しかるべく経営委員会の皆さんにもこういうことをやりますよということは説明してございます。
  115. 福山哲郎

    福山哲郎君 NHKというのはいつから、五千万もの掛かる調査を、数人だけ会長が集めて決めたら、何もかけなくて、経営委員会には説明するだけでできるようになったんですか、会長。何を根拠に、だから、あなたは、特命の委員会がこの五十九条と違うのかと聞いているじゃないか。教えてください。
  116. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) ちょっと速記を止めて。    〔速記中止〕
  117. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。  籾井参考人、今、質疑者の了解も得られると思いますから、今日中にNHKとして、この会長特命で調査する委員会をつくるという法的根拠をもう一回正確に書面で当理事会に提案すると、理事会として福山さんに今日中に説明すると、そういうことにいたしたいと思いますから、答弁は要りません。よろしいですか。  じゃ、福山先生、よろしいですね。
  118. 福山哲郎

    福山哲郎君 本来よろしくないですけど、尊敬する委員長の采配でございますので、従います。  ただ、一方で、会長、聞きなさい、あなたは。横ばかり見ていないで。にやにやしない。  いいですか、あなた、先ほど、経営委員会に説明したとおっしゃった。三月に一応設置された、三月の半ばだとおっしゃった。四月の経営委員会でどんな議論があるか分かりますか。今回は会長特命という形でやることになりましたけれども、受信料を使って行うという立場からすると、営利団体監査というのは一定程度の限度というのはあると思っています。これは理事です、当時。この理事は、会長が相談をした理事ですか、それとも外された理事ですか、どっちですか。
  119. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 相談した理事だと思います。
  120. 福山哲郎

    福山哲郎君 なぜこの人にだけ相談されたのかも問題だと思いますが、一定程度の限度があるとその相談された理事も言っている。  で、次、問題は経営委員会の委員。役員の執行を監査することになっていますのでと、その視点というのはやはりある程度置いた上で行わないといけないと思いますと。つまり、あなたが調査をしようとした団体や子会社は、関連会社は、実はあなたの執行なんです。つまり、監査委員会は、経営委員会は、あなたの執行を監査するんだ。つまり、あなたが実はその関連団体の管理監督責任があるわけ。  次、見てください。執行を監査する対象が、関連会社管理という執行の職務なのです。それから、関連団体運営基準も会長指示事項なのです。職務執行そのものなんです。つまり、あなたは職務執行を関連会社にしているわけ。しているあなたが調査をするというのは、簡単に言うと、何かの指示している人間が、何か起こったときに、じゃ自分らで調査しますと言っているようなものなんですよ。  さらには、いいですか、私は、会長はやっていけないということはないと思いますけれども、次です、本来であれば、調査委員会は経営委員会の下で、あるいは監査委員会の下で、そこから依頼されて設置されるのが筋だと思います、経営委員会はこう言っているんですよ。あなた、説明したと言うけど、全然経営委員会は納得していないじゃないですか。  NHKというのは、いつから、経営委員会がこうやって疑義を発言しているのにそれを吹っ飛ばして、会長の特命だといって五千万円ものお金、それも公表もこの国会が始まるまで出さない。そんなことが、いつから五千万円ものものが勝手に会長が理事会にも諮らないで数人でできるような組織になっているんですか、お答えください。
  121. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 委員に是非当時のことをよく振り返っていただきたいと思います。(発言する者あり)いや、本当にそのとおりでございます。  といいますのは、NBCにしろ出版にしろ、不祥事が起こったわけです。本当に起こったわけです。私は、それではいけないと。  私は当初から、NHKはグループ経営だと、こういうことを申し上げてきております。しかしながら、それ以前はグループ経営ができていなかったと思います、率直に申し上げて。しかし、私はグループ経営が大事だと思っております。そういう意味におきまして、やはり新聞で大きくNBCで更に不正があると言われたときに、やはり会長として私は、今委員がおっしゃったとおり、グループ会社も私の責任の下にあるということは強く認識しております。当時からそのとおりでございます。したがいまして、これは直ちに調査をしなきゃいけないと、しかも第三者にやってもらうのが妥当だと、こういうふうに判断をいたしました。  そして、いろいろ相談の結果、これを直ちにやろうということになったわけで、理事会を無視してとかあるいは経営委員会を無視してとかいうことではなくて、経営委員会にももちろん今おっしゃったような御意見もあったでしょう、けれども、私はやはりきちんと報告をし、我々が何をやろうとしているのかということについて御説明しました。大半の方は、やはり今NHKという冠をかぶった会社にまた不正が起こったときにはこれはとんでもないことになるということで、それに基本的には賛同してくれたわけでございます。
  122. 福山哲郎

    福山哲郎君 いいですか。理事会を無視し、諮らなかった、無視してと自分でおっしゃられました。経営委員会に疑義の声が上がっているのに、説明をして、私の気持ちさえあれば、NHKは、会長は何でも勝手にできるんですか。そういう組織になったということですか、会長。
  123. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) ただいまも申しましたように、経営委員会の中にもいろんな意見を持っておられる方はおられます。しかしながら、総意として御納得いただいたというふうに私は思っております。  会長の事務の執行に当たりまして、一般に外部の専門家に意見を聞くということは特別禁じられておるわけではないし、また、客観性を持たせるという意味では、そういう外部の意見を取り入れるということは非常に重要なことだと思っております。この調査はコンサルティングの依頼として位置付けております。
  124. 福山哲郎

    福山哲郎君 さっきは提言だと言ったのに、今回はコンサルティングですか。前の国会答弁ではアドバイスをもらうと言ったんですよ。一体どれなんですか。だから、そんなことを言うから五十九条の委員会と区別が付かなくなるんだ。  五十九条の委員会は第三者委員会でしょう、これは。今あなたが説明したのだったら五十九条に当たるじゃないか。理事会へ諮らなきゃいけないじゃないか。
  125. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 申し上げます。  五十九条に該当する機関とは思っておりません。
  126. 福山哲郎

    福山哲郎君 思うとか思わないじゃないでしょう。そんな子供みたいな答弁があるか。  さっきから同じことを言っているからもういいけど、じゃ、公表についてはどうですか。これ、八月にできましたね。できたとき、なぜ公表されなかったんですか。
  127. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。  まず、報告書の概要はNHKのホームページで開示しております。  ガバナンス調査委員会の報告書には外部に公表しなければならないような不正の事実は含まれていなかった。つまり、この委員会の主たる目的は、このNBCあるいは出版に更なる不正があるかどうかということが主たる目的でございました。したがって、こういうふうな不正の事実は含まれていないということははっきりしたわけでございます。  仮に全文を公表した場合、やはりプライバシーの問題が生じたり、関連団体の経営に支障を来したりするおそれがございます。こうしたことから、差し障りのある部分については開示を控えているということでございます。
  128. 福山哲郎

    福山哲郎君 あなたが委員会をつくった後の三月の十八日に小林委員長自ら記者会見をして、改めて検証し、原因を掘り下げ、七月をめどに再発防止策の提言を公表すると委員長が言っていたのに、公表しなかった理由は何ですか。
  129. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) NHKの判断として公表しませんでした。(発言する者あり)
  130. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  131. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。  籾井参考人。
  132. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) もとより、弁護士がブリーフィングのときに、これはNHKが発表するんだろうと、こういうふうにおっしゃったことは存じ上げておりますが、我々としましては、やはり外部に公表しなければならないような不正の事実は含まれていませんし、これがメーンポイントでございましたから。また、仮に全文を公表した場合に、プライバシーの問題が生じたり、関連団体の経営に支障を来したりするおそれがある。こうしたことから、差し障りのある部分については、というより、まずはこの公表は控えようということにし、さらに、最近ではマスキングをしたものを公表するということを決めたわけでございます。
  133. 福山哲郎

    福山哲郎君 会長、いいかげんなことばっかり言っちゃ駄目だよ。更なる不審があるかないかが、何と言った、主要なポイントだとかおっしゃいましたね、今。おっしゃいましたね。  調査委員会の調査項目は本当にそれなのかどうか。あなた、調査報告書を御覧になっていますか。
  134. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 何回も繰り返しておりますけれども、そもそもの発端は、三月中旬の報道にありました更なる不正があるというかなり断定的な記事であったわけでございます。それではいけないということで調べたわけで、我々としましては、一番の問題は不正があるのかないのかというのが一番のポイントでございました。  もちろん、それ以外のガバナンスの問題であるとかいろんなことが書いてあります。けれども、一番のポイントはその不正があるかないか。これは不正がないというところで新聞報道をはっきりと打ち消すだけの根拠が、材料ができたわけでございますから。
  135. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 参考人、ちょっと、報告書を見たかどうかという答えです。報告書を見たかどうかをお答えください。
  136. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えします。  NHKが弁護士に依頼しました。そして、私がやろうということでやりました。そういう中で、それを見ないわけがないじゃないですか。
  137. 福山哲郎

    福山哲郎君 あんな失礼な答弁ないでしょう。あんな失礼な答弁ないでしょう。(発言する者あり)
  138. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  139. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。
  140. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) ただいまの発言を取り消させていただきます。  私は、報告書を見ております。
  141. 福山哲郎

    福山哲郎君 更なる不正や不審がないことが確認されたんだったら、何でこんな黒塗りなんですか。おかしいでしょう。更なる不正がないんだったら出せばいいじゃないですか。何でこれ、全部こう黒塗りなんですか。おかしいじゃないですか。何で黒塗りなんですか、じゃ。不正がないんでしょう。
  142. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 黒塗りのところには、人の名前とか会社の名前とか、そういうものがいろいろ入っております。そういう意味におきまして、報告書には、外部に今も言いましたように公表しなければならないような不正はございませんでした。また、仮に全文を公表した場合、プライバシーの問題が生じたり、関連団体の経営に支障を来したりするおそれがあると、こうしたことから公表を差し控えさせていただきました。
  143. 福山哲郎

    福山哲郎君 あなたは、NBC事件の適正化委員会が作った報告書は御覧になられましたか。
  144. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 適正化委員会の調査報告書というのは、NBCが設置しました適正化委員会からNBCに対して報告されたものでございます。調査報告書には個人名や取引先名が記載されており、開示した場合、プライバシーの問題が生じたり、NBCの経営に支障を来すおそれがあるため、開示できません。(発言する者あり)
  145. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 質問書を見たかどうかだけ答えればいいよ。見たかどうかだけ。籾井参考人。
  146. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) もちろん読みました。
  147. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) それでいいよ、それで。
  148. 福山哲郎

    福山哲郎君 この適正化委員会の調査報告書が適切かどうかがこれ判断なんです、この調査報告書の検証項目は。実はそれが、これマスキングで全然見えないんです。見えないんです。適正化委員会の調査報告書がそれなりに詳細にできているとすれば、ここに何が書いてあるのか重要なんです。それによってこの調査報告書のクオリティー、品質も確認できます。  この適正化委員会の調査報告書、国会に提出してください。
  149. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 先ほども御紹介、御報告させていただきましたけれども、調査報告書には個人名や取引先名が記載されております。開示した場合のプライバシーの問題とか、NBCの経営に支障を来すおそれがあるため、全面開示はしておりません。
  150. 福山哲郎

    福山哲郎君 いや、国会に提出していただけるかどうか。
  151. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) もう一回、じゃ、提出してくださいというのに対して答えてください。できませんなら、できませんでいい。
  152. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 調査報告書には個人名や取引先名が記載されておりますので、プライバシーの問題が生じたり、NBCの経営に支障を来すおそれがあるため、開示しておりません。(発言する者あり)
  153. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 適正化委員会の。  ちょっと速記を止めて。    〔速記中止〕
  154. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。  籾井参考人、簡潔にお答えください。
  155. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 何度も言っておりますように、先ほどから申しております理由のために、我々としては提出できません、(発言する者あり)適正化委員会の報告書につきまして。
  156. 福山哲郎

    福山哲郎君 これ、提出いただけますように理事会で協議いただきたいのと、本当にプライバシーの問題があるなら、理事会、秘密会にしていただいても結構ですので、そのようにお取り計らいいただきますように協議いただけますでしょうか。
  157. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 後刻理事会で協議いたしましょう。
  158. 福山哲郎

    福山哲郎君 NHKは、インサイダー取引のときの第三者委員会は全部公表しています。そして、プライバシーのところはアルファベットで、Aさん、Bさん、Cさんです。会社名も分からないようにしています。でも、全貌、こんなべた黒塗りではありません。  それから、NHK出版の件については、三月六日、もうNHKは具体的な氏名を入れて処分者、懲戒処分の具体的な名前を出しています。もうプライバシーはありません。これ、NHKが発表していますから。  つまり、こんなにべたで黒く塗る理由がよく分かりません。だから、逆に、適正化委員会の調査報告書と、会長が理事会にも諮らないで五千万も使った報告書をちゃんと突合してどの程度のクオリティーだったのかを検証しないと、この五千万が、まさに受信料の五千万が的確に使われているかどうかについて検証が必要だと私は考えておりますので、是非、理事会協議お願いしたいと思います。
  159. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) はい。もう答えておりますから。どうぞ、福山哲郎君。
  160. 福山哲郎

    福山哲郎君 籾井会長、私は余り軽々に辞めろとかなんとか言うのは好きじゃないんですが、私は、NHK好きです。子供の頃からNHKはやっぱり信頼できると思って、いつもニュースを父親が見ているのを見てきました。国民全部そんな気持ちだと思いますよ。あなたの存在だけでNHKの信頼がこれだけ失墜している。そのことについて、私は個人的にあなたに恨みは何にもないけれども、NHKの信頼とか、NHKで報道されたことが本当かなとか、籾井さんの意向掛かっているんじゃないかなと思われるだけで、現場のスタッフは大変な嫌な思いをしている。そういったことに対して、もっとしっかりあなたは心をちゃんと砕くべきです。  いいですか。あなたがやらなきゃいけないのは、例えばプロ野球がいいのかサッカーがいいのかすらあなたは言っちゃいけないんだ、立場としていえば。分かりますか。それが不偏不党であり、中立ということなんだ。従軍慰安婦の問題については、慎重に検討しなければ、慎重に検討しなければいけないということすらあなたは言っちゃいけないんだ。そのことの自覚がなさ過ぎる。申し訳ないけど、早く経営委員会の皆さんにも監査委員会の皆さんにも決意いただいて、お引取りをいただきたいと思います。  時間ありませんが、総務大臣、一点だけお願いを聞いてください。  実は、選挙年齢の満十八歳以上への引下げとかがあって、公選法の改正が今議論されています。実は、聴覚障害者の方が政治参加のときに、いわゆる手話通訳はようやく報酬の対象になったんですけど、要約筆記についてはまだ対象になっていません。このことについて何とか総務省としても具体的に検討いただきたいのと、ついでに申し上げれば、実は手話通訳要約筆記等の機材とかは、これは選挙に参加するための必要な聴覚障害者の方の権利の行使だということで、例えばそのことに対する公費負担とか、そういったものに是非お力添えをいただきたいと思いますし、総務省が投票環境の向上方策等に関する研究会の中間報告をこの間出されたことを私は評価をしておりますので、その中で、この聴覚障害者の方々に対する対応について、来年の参議院選挙まで、是非御検討を前向きにいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  161. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 時間が過ぎておりますから、簡潔な御答弁を。
  162. 高市早苗

    国務大臣高市早苗君) 選挙運動は原則として自発的に無報酬で行うものとされておりますので、選挙運動に従事する方に対して当選を得る等の目的を持って報酬を支払うということは、車上運動員や手話通訳者など一定の者に支払う場合を除いて、公職選挙法上、買収罪として禁止されております。  それで、選挙運動に従事する者に対する報酬支払ですね、これをどこまで認めるかという範囲につきましては、先般からインターネット上での選挙運動が解禁されたり、あとは演説会において映写などを使えるようになったというような技術化、専門化というそういう事情がある一方で、報酬を候補者の方から支払うということになると選挙運動にお金が掛かる要因になるという、この調和をどう考えるかということです。  そもそも、最高裁判決から、手話通訳者についても元々は報酬を支払えないということになっていたんですが、議員立法によりまして、まずは手話通訳者それから車上運動員、ここは報酬支払可能ということになりましたので、まずはやはり各党各会派でも御議論をいただきたいと思います。私どもでも、できるだけ多くの方に御投票いただくための研究会開いておりますので、検討を続けてまいります。
  163. 福山哲郎

    福山哲郎君 終わります。済みません、ありがとうございました。
  164. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  165. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 次に、小川敏夫君の質疑を行います。小川敏夫君。
  166. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 民主党の小川敏夫です。  籾井会長にお尋ねしますが、会長の前任者の会長の段階で、NHKの職員給与が高いという国民の声を受けて給与を削減するということを実行していると聞いておりますが、その詳細について説明してください。
  167. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。  給与制度改革は、平成二十五年度以降、全職員を対象として、年功序列的な要素を抑え、努力や成果をより反映させるよう見直すものでございます。改革を進めるということで、賃金カーブを抑制し、基本賃金、これは基本給と賞与でございますが、の一〇%を目安におおむね五年で引き下げる方針であるというふうに引き継いでおります。  NHK職員給与につきましては、国会で承認を受けた給与費予算の範囲内で実行しております。
  168. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 ところで、昨年の年末ですか、会長は、NHKの役職員に対して所定の賞与に加えて特別な一時金を支給したというふうに聞いておりますが、その詳細について説明してください。
  169. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 私が職員に対して加算金を上乗せしたということは全く事実無根でございます。
  170. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 その加算した事実はないんですか。
  171. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 昨年冬の賞与は、職員給与等の支給の基準にのっとって、通常どおり、勤務成績や業績の評価に基づいて支給をいたしました。
  172. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 昨日、質問に当たってNHKの方が来られてそれで打合せをしましたが、私が昨年のその特別な賞与について質問するというふうに言いましたところ、ああ、あの所定外のあの件ですねと、こういう説明であったんですがね。  その所定外の賞与を、では、払った事実は全くないんですか。
  173. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 今も申しましたように、職員給与等の支給の基準にのっとって、通常どおりの勤務成績や業績の評価に基づき支給いたしました。
  174. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 例えば、その勤務成績の付け方、評価について、その前年と比較して付け方が変わっているようなことはないんですか。
  175. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 賞与につきましては、人事担当役員が各期の事業運営を踏まえ決定した方針に基づき、上位者については会長がそれを承認すると、一般管理職は人事担当役員、一般職は部局長が決定しております。
  176. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 ないと言うんだから、ここで押し問答をしてもしようがないけど、職員は二、三万円、管理職は三十万、五十万ぐらい、これを加算したといって、現場の人も確かにそういう割増しがあったと言っておりますので、まず、では、その事実を確認しますので、個別具体的なことは別にして、今回の賞与の支払について、規定とそれからどの程度の賞与を支払ったのか、それについての資料を提出してください。
  177. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 加算と申しておりますのは、NHKの場合は評価給といいましょうか、そういう類いのものでございまして、更にその上に乗っけているというものでもございません。  決算額の推移を申しますと、二十六年度はまだちょっと最終的に決算が固まっておりませんので言えませんけれども、二十五年度は職員給与は千百八十一・一億円でございまして、これは対前年比三十五・二億円の減と、こういうことになっております。
  178. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 ちょっと分かりにくい答弁でしたが、評価について加算した、それ以外の加算はないということでしたけれども、例えば評価に当たって全職員について評価加算金を付けたと、こういう事実はないですか。
  179. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 先ほども申しましたように、通常の評価に基づいて、働きのいい職員といいましょうか、実績のある職員については評価が高く、悪いと言ったらおかしいですけど、余り良くない人については相対的に低い評価になっております。
  180. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、その評価加算金を一律に付けたことはないかと聞いているんです。
  181. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 一律でやったことはございません。
  182. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 その資料を提出していただけますね。そのというのは賞与支払のです。
  183. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) それについては、ちょっと即答できませんので、検討させていただきたいと思います。
  184. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 即答がないということですから、断られる可能性もありますので、これを提出するよう、理事会の方で協議していただきますようお願いいたします。
  185. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 後刻理事会において協議いたします。
  186. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 宮沢経産大臣にお尋ねしますが、これは前回も聞きました。その前の安倍総理に対する私の質問で、貿易収支が赤字になっているという私の質問に対して、指摘に対して、安倍総理は、民主党政権時代、円高を放置したことによって国内の生産設備がどんどん海外に出ていった、それが安倍政権になって改善したと、こういう答弁がありました。これはおかしいと思って再三言っておるわけですけれども。  経産大臣、そうしたことについて、安倍総理のその説明は正しかったのかどうか、まずお答えいただけますか。
  187. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) 民主党政権時代は、産業界は六重苦とか五重苦とかということをよく言っておりまして、過度な円高、また法人税率が高い、さらに温暖化対策で現実的でない温暖化対策の方針が出てくる、さらに電力料金等が高止まりしている、さらにTPP等が遅れていると、こんなことで、産業界は六重苦、五重苦というようなことを言っておりました。  そして、安倍総理は、たしか海外設備投資比率が二〇〇九年半ばから二〇一二年にかけて大きく上昇し、また一方で、安倍政権が発足して以降、二〇一三年半ばまでは上昇が続いたけれども、二〇一三年半ば以降は頭打ちになっていると、こういうことをおっしゃったと思います。  二〇一二年までは、まさに円高が進行する中で海外投資が大きく増加する一方で、国内設備投資は横ばい圏で推移いたしました。一方、一三年以降は、海外設備投資が若干の増加はありますけれども頭打ちになる一方、それ以上のペースで国内設備投資が増加をしていると、これが現状だろうと思っております。
  188. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 この資料の海外設備投資比率、これ、経産省からいただいた比率ですけれども、これについて説明してください。
  189. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) これは前回も御説明いたしましたけれども、海外設備投資比率というのは、国内設備投資の額プラス海外投資の額を分母といたしまして、分子に海外設備投資額を設けるものでありますけれども、この二枚目の資料でございますね、二〇一三年以降下がってきている、半ば以降下がってきていると、こういうことだろうと思っております。
  190. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 これ、何か経産省が作ったとき、この点線を見ると、点線と点線の間があたかも民主党政権みたいに見えるけど、民主党政権は二〇一二年の終わりだからね。民主党政権終わってから安倍政権になって急激に高くなっているじゃないですか。しかも、その後の推移も全部民主党政権時代より高い。これで何で、民主党政権よりも安倍政権の方が良くなった、あるいは経産大臣は幾らか改善されたと言うけれども、比率で見ても全く改善されていないじゃないですか。これはどうですか。
  191. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) 設備投資というのは、企業において検討するわけでありますけれども、政策が変わったからすぐにということではなくて、恐らく一年前後は間違いなく時差があると、こういうことだろうと思っておりまして、こういう説明をしております。
  192. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 増えたかどうかは実数で決まるんですよ。ですから、この一枚目の表紙を見てください。これ、真ん中が実際の実数値です。実際の金額です。  民主党政権時代、まさに麻生政権時代から見てがくんと減って、まあリーマン・ショックでしょうけど、それから二〇一二年の終わりまでやや上昇基調にありますが、その後、安倍政権に替わってから、民主党政権時代より明らかに実数が増えているじゃないですか。だから、これが生産設備が我が国から海外に行った根拠だとするなら、安倍政権になってからの方がもっとひどいじゃないですか。民主党政権時代はその前の麻生政権よりも更に少なく、改善している。  ですから、総理が言っていることは全くでたらめですよ。ですから、総理に、この答弁を訂正して、民主党を事実に基づかないことで誹謗したことについて謝罪するように伝えておいてください。
  193. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) 先ほど申し上げましたように、政策が変更されてから実際に設備投資が行われるまで一年程度の時差があるということを考えますと、やはり海外設備投資というものは頭打ちになり、一方で国内設備投資というものはかなり多くなっている、これは事実だろうと思っております。
  194. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    正午休憩      ─────・─────    午後一時開会
  195. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  平成二十七年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。小川敏夫君。
  196. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 下村文科大臣にお尋ねしますが、前回、地方にある博友会の性格が政治団体に当たるということを確認する意味でいろいろお尋ねしました。  これからは、その地方の博友会について、大臣あるいは大臣側の関与がどのようなものであるかについてお尋ねしますが、大臣はこれまで地方の博友会に関して、大臣側は一切関与していないというような説明をしていましたが、それを変更するというお考えはありませんか。
  197. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 今まで申し上げてきたとおりでございます。
  198. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 例えば、地方の博友会は年に一回講習会を開くと。今年の二月十三日に大臣の方でこの地方の博友会の幹事等を集めて全国博友会幹事会なるものを開催したと。そこで大臣サイドは、二〇一五年活動計画という案を作って、そこで全国の地方の博友会がいつ講習会をやるかということを協議して決めておりますね。
  199. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは前回申し上げたとおりでございまして、毎年二月の時期に、今年は二月十三日、全国の代表者の方々に集まっていただきました。内容は、地方に博友会が六つございまして、年間スケジュールを決めていただく会でございます。そういう意味では、毎年、年間スケジュールとそれから私の教育や政治についての話をさせていただいているということをしております。
  200. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 ですから、地方の博友会が行う主要な行事のこの講習会について大臣側が関与しているということにほかならないんじゃないですか。(発言する者あり)
  201. 下村博文

    国務大臣下村博文君) いや、ちゃんと答えています。  関与ということじゃなくて、年間スケジュールを決めさせていただいているという会であります。
  202. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 まあ関与以外の何物でもないですがね。  次に、地方の博友会の会員、この会員の名簿を、大臣サイドではこれを保持して管理しておりますね。
  203. 下村博文

    国務大臣下村博文君) これ、年に一度、自民党東京十一選挙区支部から寄附のお願いをしております。その寄附のお願いの名簿として、地方の博友会からこの方に案内をお願いをしてもいいということでの名簿について預かっております。
  204. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 それは会員名簿とは違うんですか。
  205. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 例えば、近畿博友会は会員名簿でございます。また、群馬博友会は必ずしも明確な会員という位置付けがある博友会ではございません。これは年に一度、私が講演に行くときに御案内する方々の名簿というふうに聞いております。
  206. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 大臣の説明はこれまで、会員と寄附をくれた人は違うんだと。会員に寄附の案内を出したと言っているんだから、会員の名簿がなければ会員に出せないじゃないですか。ですから、会員の名簿は把握しているんですねと聞いているわけです。
  207. 下村博文

    国務大臣下村博文君) いや、そういうことは申し上げておりません。私の方で今まで申し上げているのは、今まで縁のあった全国の方々に対しても、年に一度、政党支部から寄附のお願いをさせていただいていると、その中に地方の博友会六つも入っているということを申し上げているわけであります。
  208. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 じゃ、聞き方を変えましょう。  その十一支部の方にいろんな方から寄附がある。しかし、大臣は、この二月十三日に配られた資料、これは今日配付しております四枚目の資料ですか、それぞれの博友会からの会費の納入状況、人数を把握しております。これは、十一支部への寄附を、正しくは寄附を、年会費等を記載したということですね。  そこで、いいですか、いろんな方から寄附がある。その中から会員かどうかということを区別するためには、大臣サイドで会員の名簿を持っていなくちゃ区別できないじゃないですか。どうですか。
  209. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは、先ほど申し上げていますように、例えば近畿博友会では二十六人会員の方がおられると。この方々に対して政党支部から寄附の案内を出していただいていいという、そういう名簿ですね。それから、先ほど申し上げました例えば群馬博友会であれば、年に一度、私が行ったときに講演会を開いていただく、そのときに案内を出す名簿が約三百九十でありますけど、そういう意味での名簿は、これは私の事務所の方で当然、寄附の御案内を出しますから持っております。
  210. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 じゃ、大臣が言っている会員というのは、寄附の御案内ができる住所を把握している人のことだけを言っているんですか。
  211. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 会員というのは、ですから、それぞれの地方の博友会でちょっと位置付けが違うということを申し上げたいと思います。  先ほどは具体的なことを申し上げました。ですから、年に一度、地方の方々に対しても寄附のお願いをさせていただいていますが、必ずしも全員が会員とか、そういう位置付けではございません。
  212. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 この資料で、どこそこの会の年会費の人間が何人だとカウントしているわけですよ。その博友会の中の何人が寄附をくれたということをカウントできるということは、すなわち会員の名簿を持っていなければカウントできないじゃないですか。たくさん数が、何百件も寄附があるんですよ。その中でこの博友会の会員の寄附だと数をカウントできるためには、名簿を持っていなくては照合できないでしょう。大臣の方で名簿を持っているから、この地方の博友会の会員だと、この数をカウントできるわけですよ。だから、大臣の方で名簿を持っているということじゃないですか。
  213. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは先ほども申し上げているとおりでございまして、そして、前回も小川委員から質問があって、これは資料でお出ししていると思います。  例えば、東北において会員及び寄附の御案内を出す相手先数ということの中で、例えば東北ですと三十二件あると。それに対して、実際に寄附をいただいたのが十一件あると。そういうことで一覧表をお出ししていると思います。
  214. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、数ある寄附の中で、これはどこそこの会員だということをどうやってカウントしたんですか。
  215. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは、先ほどから申し上げておりますが、近畿博友会では二十六人会員がいると。この方々に対して寄附の案内を出してほしいと。それから、例えば群馬博友会は明確な会員というのは存在していないと。しかし、年に一度、私が講演に行くときに案内を出している方々が三百九十人いると。この方々に対して政党支部から寄附の案内を出していいと、そういう名簿を預かって出しているということを申し上げているわけであります。
  216. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、そういう名簿が会員名簿じゃないんですか。
  217. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 全部を含めて会員名簿とは言えないと思います。それぞれの地方の博友会の位置付けとして会員名簿と言える名簿もあるかもしれませんが、年に一度、講演会に行くときの案内を出す相手先ですから、それは必ずしも会員というふうには言えないと思いますし、また先ほど申し上げた例えば群馬博友会も、会員とは皆さん認識されていないと思います。
  218. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 年会費、しかしこれは大臣は寄附だとおっしゃっている。  この資料を見てください。近畿博友会の規約です。年会費をこの十一支部に納めて払うと、このような規約になっている。こういうことじゃないんですか。
  219. 下村博文

    国務大臣下村博文君) これは私も、先週の金曜日、衆議院の文部科学委員会で資料提出されておりまして、初めて拝見をいたしました。それはうそ偽りなく、今までも小川委員にも申し上げておりましたが、地方の博友会に対してその規約とか会則とか人事については私も私の事務所も全くタッチしておりません。ですから、どういうものがあるかどうかというのは承知しておりませんでしたが、先週の金曜日ですね、近畿博友会のその会則、規約等が出てきたわけでありまして、その中身を見ればそのとおりだと思いますが。  ただ、これは、私の方の事務所は、これはきちっと寄附としてのお願いをさせていただき、そして、当然ですけれども、振り込んでいただいた方には寄附としての領収書を出させていただき、また、全ての方々がこの寄附をしていただいているわけではなくて、そのごく一部でありますから、これはいわゆるそういう後援会の会費ということを、私どもの事務所はそういうことではなくて、寄附として、政党支部の寄附として処理をさせていただいていると。これはもう事務手続上も、また法的にも明らかでございます。
  220. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 大臣、でたらめ言っちゃいけませんよ。大臣側で作った資料でですよ、大臣の政務秘書官、榮秘書官が作った資料でですよ、寄附を、年会費納入状況って、自ら寄附が年会費だと解して処理しているじゃないですか。
  221. 下村博文

    国務大臣下村博文君) そもそも二月十三日の書類だというふうに思いますが、これはうちの事務所の方で、それぞれの地方の博友会の方々が会費、年会費という言い方をされているので、その方々がそう言われる言い方で書いておりますが、実際のところはこれは寄附として処理をしているし、また寄附としてのお願いもさせていただいているということは、これは手続上も明文ではございます。
  222. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 大臣、おかしなこと言っちゃいけませんよ。政党の支部の十一支部で寄附金として受け取って収支報告している。寄附金だと言うんだったら、何で年会費というふうに処理するんですか。全くつじつまが合わないじゃないですか。
  223. 下村博文

    国務大臣下村博文君) これは今日の委員の資料の中に入っておりませんが、二月十三日に全部で八枚資料を配付しております。その中の表紙として、例えばこれがあるんですが、これは全国博友会後援会の御協力御案内、この中でこのピンクのところ、これが各地で開催される講演会、これはまさに講演会である。下のところは、それぞれの後援会に所属をされている方々の、個人的にお願いしている、この年会費というのが実際は寄附でありますが。それから、博友会セミナー、これは東京の博友会セミナーに対して、これはまさに年に一度ここで政治資金パーティーをやっております、それの御協力のお願い。それから、清和政策研究会、これは私が所属している派閥でありますが、それも年に一度資金集めパーティーをしております。  こういうことに対して、その名簿というのは、それぞれの会からどれぐらい個人的に参加していただいたのかという御協力をいただいた件数を書いてありますので、会としてはこのピンクのところで、あとはそれぞれ個人としての御協力でありますし、これは年会費という、地方の方々はそういう言い方をされていますので、うちの事務所の秘書がそういう書き方をしていますが、これは寄附のことでございます。
  224. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、政党支部で寄附金として処理しているんだったら、誤解している人がいるんだったら、誤解している人に正しい認識をさせるのが筋でしょう。誤解している人に合わせて全部を、寄附金を年会費として処理するということは普通あり得ませんよね。どうなんですか。
  225. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 通称、年会費という言い方を地方の博友会の方々が言われていますが、誤解はされていません。誤解されていないというのは、これは先ほどから申し上げていますように、それぞれの中で実際に寄附として御協力いただいているのはごく一部でございまして、それから、これは自民党の十一選挙区支部として寄附のお願いをしているということも皆さん御存じでありますし、ですから、当然、政党の十一選挙区支部としての領収書も出しているということも御存じでありますから、これはもう寄附ということは皆さん御存じのことであります。
  226. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 皆さん御存じって、大臣は今まで、一部に寄附を年会費として誤解している人がいるから、だから、本当は寄附なんだけれども年会費と書いたと、これまでそういうふうに言っていたじゃないですか。今は誤解している人がいないって、誤解している人がいないのなら、寄附なら寄附納入状況と書けばいいじゃないですか。何で寄附を、しかも収支報告をしている寄附を年会費と表示したんですか。
  227. 下村博文

    国務大臣下村博文君) この資料は二月十三日、全国博友会後援会の御協力御案内の中の一つで、参加されている方々で誤解されている方はいらっしゃらない。しかし、そういう中で、今まで年会費と、実際は寄附でありますが、年会費という言い方をされておられる方が何人もいらっしゃるので、私の事務所の秘書がそういう書き方をしたわけでありますが、繰り返すようですけれども、寄附というのはこれは御存じのことだと思いますし、こちらの方もそういうふうに当然処理しているわけであります。
  228. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 先ほど近畿博友会の規約を議論しました。年会費を、近畿博友会の会費を十一支部への寄附として納めていると。まさにそういう事実状況になっちゃっているんじゃないですか。十一支部に納めた寄附が、はい、その近畿博友会の年会費ですよ、年会費として納められましたよと。まさに規約にぴったり合っている、そのままの事実関係じゃないですか。
  229. 下村博文

    国務大臣下村博文君) その規約、私も先週金曜日に配付されたときに見ましたが、その前に、申込書をもって会員とするというのがその近畿博友会の中にも書いてあったと思います。  実際に申込書をもって会員とする数が二十六人いると。ですから、この方々に対して政党支部から寄附の案内を出していいということで、うちの事務所の方に連絡をいただいています。実際に寄附していただいたのは十二人ですから、全員が近畿博友会の会費がイコールそういうふうな寄附という認識でなくて、皆さんそれぞれ判断されて、これは、寄附は寄附だから、実際にするかしないかはそれぞれが判断されると、その結果がその十二件だというふうに思います。
  230. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 全く説明になっていませんよね。  要するに、年会費を総支部への寄附金として納めていると。産経新聞の取材にも、近畿の男性の方がそういうふうに言っている。規約だけじゃなくて、そういうふうにしているんだと言う人がいらっしゃる。実際に十一支部に納められた寄附金が収支報告書にも載っていますよ。その寄附金が大臣サイドで作成した資料では会費になっているんですよ。  だから、地方の博友会の会費が、要するに十一総支部で取っているということじゃないですか。それ以外の何物でもないですよ。  大臣は関係ないことをいろいろ述べて問題をごまかしているだけで、どうなんですか。
  231. 下村博文

    国務大臣下村博文君) これは、事実関係と書類の届出について、私は正確に申し上げております。  まず、その産経新聞の記事については、三月五日の記事だと思いますが、これは事実ではないということで、その取材を受けた方が産経新聞に対して抗議したということを聞いております。  それから、小川委員のおっしゃっている例えば近畿博友会ですね、その二十六人の会員が全員がそういう形で寄附をしていると、その数が二十六と二十六で同じじゃないかということでもしあれば、それは御指摘は当たると思いますが、実際のところは、実際に振り込んでいただいているのは十二人ということで、つまり、それは会費じゃなくて政党支部からの寄附としてお願いをしていて、そして、それに対して政党支部の寄附ということを理解していただいて、それで振り込んでいただいていると。ですから、当然、数字が違うというのは、会費ではなくてそれぞれ振り込んでいただいている方は、これは政党支部の寄附と認識をしていただいているというふうに思います。
  232. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 数とか認識とかいうんじゃなくて、とにかく納める方は会費を、年会費を寄附として納めている、受けている方も寄附だけれども、内部資料では年会費として扱っている、まさにそういうことじゃないですか。年会費を大臣側が全部吸い上げている、こういうことですよね。  この中には博友会も載っている。これは東京の博友会。これは大臣が直接関与している団体ですね。
  233. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 何をもって直接関与と言う意味が分かりませんが、東京の博友会は、これは政治団体として届出、収支報告をしております。
  234. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 大臣の関与はないんですか。
  235. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 具体的にどういうことを関与とおっしゃっているのか、言っていただければと思います。
  236. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 例えば、大臣が代表を務める十一支部がある。そこの会計責任者と同じ方が会計責任をやっているんじゃないですか。
  237. 下村博文

    国務大臣下村博文君) これは東京都選挙管理委員会に届け出ている政治団体でありますから、事務所の方でも適切に処理をしています。(発言する者あり)
  238. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 下村大臣。
  239. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 記載がそういうことであれば、そういうことだと思います。
  240. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 博友会がパーティーを行った収益は博文会あるいは十一支部に寄附されていますね。
  241. 下村博文

    国務大臣下村博文君) そのように認識しております。
  242. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 この博友会は年会費はどうなっていますか。
  243. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 東京の博友会でありますが、これについても明確に決まっているわけではございません。  いずれにしても、政党支部として、寄附としてお願いしております。
  244. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 いや、東京の博友会が会費を受けているかどうかを聞いているんです。
  245. 下村博文

    国務大臣下村博文君) これは処理の仕方として、東京の博友会に所属していただいている方々に対しても東京十一選挙区支部から寄附のお願いをしております。
  246. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、博友会は会費を集めているかと聞いているんです。
  247. 下村博文

    国務大臣下村博文君) そういう意味では集めるということをしていません。
  248. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 つまり、東京の博友会は、非常に多くの会員がいらっしゃる、会費は納めていない、しかし多くの方が寄附をしている。まさにこの大臣の資料で、二〇一四年は百十六名、二〇一三年は八十九名。この方は全部十一支部に寄附をしているわけですね。
  249. 下村博文

    国務大臣下村博文君) そのとおりです。
  250. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 つまり、博友会に帰属しているあかしというものは、結局、博友会に会費を納めるんじゃなくて、十一支部、こちらに寄附すること、これが会員のあかしになっているじゃないですか。
  251. 下村博文

    国務大臣下村博文君) その会費、寄附をするから初めて会員という位置付けでは全くございません。
  252. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 近畿博友会も大臣が直接関与する博友会も結局同じですよね。博友会独自としては会費は徴収しないと。しかし、近畿は会費を十一支部に寄附しているんだと。東京の博友会も、これ規約は入手できていませんから分かりませんけれども、同じように直接会に納める会費はないけれども、ほとんどの方が、多くの方が十一支部に寄附していると。  すなわち、大臣は、地方東京も博友会の会費に当たるものを十一支部の寄附金として受け入れている、まあ言葉は悪いけれども、吸い上げている、そういう構造になるじゃないですか。
  253. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それはまさに言葉が悪いというふうに思います。吸い上げているとか、そういうことでは全くございません。  東京の博友会と地方の博友会が何が違うのかということについては、これは地方の博友会は、今までも何度も申し上げていますが、年に一度伺って、私の教育やあるいは政治について話を聞かせろと、もう昔からの仲間の会でございます。東京の博友会は、これは選挙管理委員会に届け出ている政治団体で、二か月に一度程度、私が講演する場合もありますし、外部の方々が来ていただいて講演をしていただいていることもあります。それからさらに、年に一度、政治資金パーティーもしている。これは政治団体でございます。
  254. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 大臣は、この資料ですよ、寄附金として受け入れたものを年会費として書いている。これまでこう言ってきましたよ、寄附金なんだけど年会費として誤解している人が一部にいるから、だから、誤解している人がいるから年会費として書いたんだと。  私は、前々回ですか、テレビが入っているときに、じゃ、誰が誤解しているんですか、一部というのはどういう範囲の人ですかということをお尋ねしましたら、大臣は分からないと即答しなかった。だから、調べてくるようにそのとき言いました。どうですか、誤解しているという一部の人はどういう一部の人ですか。
  255. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 元々その資料を作ったのは、私の秘書地方の方々の声を聞いて、それを取りまとめて作ったものでございます。ですから、どなたがどういう形で言われたというのは私も承知しております。ただ、その後、刑事告発がございました。私は報道等で知り、また国会質問の中でその中身については承知をしております。  そういう中で、これは地方の博友会の方々も被告訴人として対象になっておりますから、その内容については、捜査に差し障りがあると申し訳ございませんので、申し上げるわけにはいきません。
  256. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 地方の人で誤解している人がいると。東京の博友会では誤解している人がいない。なのに、なぜ東京の博友会も寄附金を年会費として記載しているんですか。
  257. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは、データ、資料として一覧表で作ったということで、名目上、秘書がそういうふうに作ったんだと思います。
  258. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 大臣、それは無理ですよ、そういう弁解は。だって、収支報告で寄附だとしているんだから。  じゃ、もう一回聞きますけど、誤解している人がいると、だけど、事実は寄附なんだから、収支報告もしているんだから、だから、誤解している人に、あなた誤解ですよ、寄附ですよとはっきり徹底させるのが本来の在り方でしょう。何で、収支報告で寄附としてもう正式に届け出ているもの、事実、正しいものは寄附なのに、年会費として誤解している人がいるからといって全てを誤解している人の方に合わせてしまうんですか、おかしいじゃないですか、全然つじつまが合わないことを言っていますよ。
  259. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは小川委員の質問が途中から変わっているんですよ。  私が申し上げているのは、寄附なのにもかかわらず、なぜ年会費という書き方をしているのかと、そういう質問から来ているわけですね。元々は寄附だけれども、それは皆さんが年会費という言い方を今まで通称言われているので私の事務所の者が年会費という書き方をしているということですが、寄附は寄附として、誤解されている方はその中にはいらっしゃいません。
  260. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 大臣の答弁が変わりましたね。  じゃ、今まで寄附という言い方をしてきたんですか、あっ、いや、失礼しました、これは寄附なんだけど、年会費という言い方をしてきたと今答弁しましたね、皆さんがね。それは、皆さんが年会費としてという言い方をしてきたというのは、年会費だから年会費として言ってきたんじゃないですか。
  261. 下村博文

    国務大臣下村博文君) いや、それは先ほどから申し上げていますが、地方の博友会の方々の何人かからこれは年会費という言い方をされているので、それで私の事務所の者が年会費という書き方をしたということを申し上げましたが、しかし、これは寄附だというのはその地方の方々もよく理解されていることだと思います。その当日の資料を配った方々に対しての話で申し上げているわけでありますが。
  262. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 全くおかしいですよ。誰もそんなこと信じませんよ。寄附なんだと、地方の方の何人かが年会費として誤解している方がいらっしゃるからと。誤解している人に寄附ですよと説明すればいいものを、何で作る資料に、わざわざ年会費として誤解している人に合わせた資料を作らなくちゃいけないんですか。全く支離滅裂じゃないですか。
  263. 下村博文

    国務大臣下村博文君) いや、そのことを誤解している方々はいらっしゃらないです。皆さんが寄附として処理されているにもかかわらず年会費という言い方をされているのでということを申し上げているわけで、誤解されている方はいらっしゃいません。
  264. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 この資料は、大臣サイドで作成した資料ですよ、取りまとめ資料ですよ。寄附として処理しているものを年会費として処理して表示するということについて全く合理性がない。  結局は、近畿で規約がある、近畿の人が言っている、年会費を寄附として納めていたと。すなわち、その博友会の年会費に当たるような資金が大臣の政党に寄附されていると。まさに、その地方の会の、あるいはこの博友会という会の会費に当たるべきお金が十一支部に吸い上げられている。まあ吸い上げられているというのは、意図しないで、本人も承知してやっていることだからね、吸い上げられているという言い方は若干あるかもしれないけれども、やっぱり吸い上げているんだよね。  だから、大臣は、この博友会に全く関与していないというんじゃなくて、まさにそのそれぞれの博友会に帰属するべきお金を十一支部に結局吸い取っているじゃないですか、全部受け取っているじゃないですか。資金を、全て大臣の方でこれを吸収して、そして当然、寄附を受けたんだからといって自由に使っておられる。まさにこれは、関与がないどころか、この会そのものを傘下に置いている、こういう構造になるんじゃないですか。
  265. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 小川委員も司法に長くいらっしゃった方ですから、これは正確に言葉を言っていただきたいと思うんですね、吸い上げているとかいう言い方をされましたけれども。  それはそうではなくて、今までも申し上げましたが、例えば、東北博友会でこの寄附のお願いを、してもいいという方に対して、三十二人に寄附を、させていただいて、今日の資料の中にも入っていますが、二〇一四年、十一人が寄附をいただいていると。それから、群馬博友会は三百九十人に対して御案内をしていただいて九人が寄附していただいている。中部博友会は二十九人のうち十一人。それから、近畿博友会は二十六人のうち十二人。それから、中四国博友会は三十二人のうちの十九人。それから、九州沖縄博友会は二十四人のうちの十四人。  つまり、これは、そういう意味での会費イコールということではなくて、政党支部から寄附の御案内をさせていただいて、その中でそれぞれの方々が政党支部に対して寄附をしてもいいということを御理解いただいて実際寄附をしていただいているわけでございます。当然、これは十一選挙区支部からお願いをし、領収書も十一選挙区支部から出しておられる。それ以外にも、個々の地方の博友会でも、会費を取って、まあ事務的な経費での会費ですけど、そういうところもあります。  ですから、実際寄附していただいている方々は分かって当然寄附していただいているわけですから、吸い上げているとか、そういうことは全く当たりません。
  266. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 寄附だということが分かっている人を相手に何で年会費と表示したこういう資料を作るんですか。
  267. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは、先ほどから申し上げているように、寄附についても地方の博友会の方々が年会費という言い方をされておられたので、分かりやすく事務所の者が年会費という書き方をしておりますが、これは明文にも、寄附というのは手続上も明らかでございます。
  268. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 まあ全く国民に理解し難い説明で押し通すということはかなり問題だと思いますが。  例えば、この収支報告書を見ますと、これは広島の方なんだけれども、一万二千円と四万八千円を同じ日に寄附している。中四国の規約、会費はどうなのかと見ますと、この資料、中四国は、個人一万二千円、法人四万八千円と、こういう区別がある。この会社が同じ日になぜ四万八千円と一万二千円を分けて六万円の寄附をしてくるか分かりますか。
  269. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは多分、会社としても個人としても寄附をしようということで寄附していただいたんだと思います。
  270. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 まさに一万二千円、年会費、四万八千円という、この決められた年会費の金額を納めているじゃないですか。
  271. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは、個人も寄附をするし、それから会社としても寄附するということでしていただいたんだと思います。
  272. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 寄附者は両方とも会社ですよ。同一会社ですよ。同一会社がなぜ、一つの会社が同じ日に六万円を一万二千円と四万八千円と二口に分けているんですか。すなわち、一万二千円と四万八千円という、個人と会社の分をまとめて六万円だけど、そういう個人と会社の趣旨だよというふうにしか読み取れませんがね。  一人の方が、一人の会社が同じ日に六万円を一万二千円と四万八千円に分けて寄附しているんですよ。これはもう年会費そのものじゃないですか。
  273. 下村博文

    国務大臣下村博文君) いや、ですから、個人としても寄附をしよう、会社としても寄附をしようということで寄附していただいた数字ではないでしょうか。
  274. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 この三枚目の紙も、年会費納入一覧表となっています。大臣が作った資料です。なぜ、寄附を受け入れた一覧表じゃなくて年会費納入という言葉を使っているんですか。
  275. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは、先ほど来申し上げているとおりでありまして、寄附を地方の博友会の方々が年会費という言い方をされていたということで私の事務所の方で年会費という書き方をしたわけですが、これは書類上も、手続上も、領収書からも、それから御案内からも、寄附というのは明らかであります。
  276. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 これ、そもそも全部博友会という名前になっているんだけど、何で全部博友会という名前になっているんですか。
  277. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは、私も先ほどから申し上げているように、人事とか規約規則について私の事務所も私もタッチしておりませんので、どういうふうな経緯で付けたのかは承知しておりません。
  278. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 例えば八枚の資料組みですね、全国博覧会というお名前を使っている、あっ、博覧会じゃない、失礼しました、全国博友会というふうに称している。全国博友会という団体の実態はないと言っていらっしゃるけれども、この全国博友会と称して地方の幹事を招集した、そうした事務を行っているのは、これは大臣側ですね。
  279. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 今、小川委員もおっしゃったように、全国博友会というのは実態的にはございません。にもかかわらずなぜ使っているのかということについては、これは先ほど申し上げましたが、東京の届け出ている政治団体が年に一度政治資金パーティーをします。そのときに全国の方々にも御協力をしてよりいただきやすくするために全国博友会と、そのパーティーのときですね、付けているという経緯がございますが、実態として全国博友会という政治団体があるわけではございません。
  280. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 いやいや、パーティーをやるときだけじゃなくて、地方の幹事会を、地方の幹事を集めたその内輪の会でも全国博友会幹事会という、全国博友会という会を使っていらっしゃる。使っているのは大臣サイドですよ。  ですから、大臣の認識の中で、地方の博友会は結局は御自分が束ねている、そういう会なんだという認識があるんじゃないですか。
  281. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 当然、私を応援していただいているため、それぞれの地域の方々がそういう地方の博友会をつくっていただいているということは事実ではありますが、それが組織として一本化されているということではありません。
  282. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 ただ、地方の博友会では、支部であると、こういうふうに明言している、ホームページなどで表示している、そういうところがありますね、これはどうなんですか。
  283. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは事実ではありません。事実ではないというのは、つまり、記載はあるかもしれませんが、政治団体としてそのような位置付けがされているわけではないという意味です。
  284. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 しかし、大臣は、これまで大臣御自身がツイッターなどで全国にある私の後援会と、このようなことを表現してきたんじゃないですか。
  285. 下村博文

    国務大臣下村博文君) そのとおりでありますが、これは、東京の博友会は政治資金届け出ている政治団体として届け出ている、地方の六つの博友会は、これは任意の団体として応援していただいていると、そういう位置付けであります。
  286. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 いやいや、大臣が自分の後援会だと、全国にある自分の後援組織だというふうに表現してきたんじゃないですかと聞いているわけです。
  287. 下村博文

    国務大臣下村博文君) そういう意味で、広い意味での後援会という意味ではそのとおりであります。
  288. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 大臣のこの大臣挨拶状で、全国博友会のネットワーク強化とともにということを述べていらっしゃる。ここで言う全国博友会のネットワークとは何ですか。
  289. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは、それぞれの立場で、それぞれの位置付けの中で私を支援をしていただいていると。私自身もまた、私自身の教育とか政治に対する思いを多くの方々に伝えたいと、そういう意味での組織あるいは集まりとして是非お願いしたいと思っています。
  290. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 大臣自身が全国博友会あるいは博友会合同後援会というふうに称しているわけですよ。すなわち、地方の博友会を含めたこの全国のネットワークが、結局は大臣を応援する、そして大臣御自身が私の後援会だと称する、そうした性質の後援会なんじゃないですか。
  291. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 今日の小川委員の資料の中に入っていませんが、二月十三日ですね、八枚の中の一つとして、ここにありますが、各博友会後援会の位置付けと講演会開催についてというのがございます。これは、今まで申し上げたとおりでありますが、ただ、地方の博友会は年に一度ホテルでやって、あたかも政治資金パーティーのようにお金を集めて、そして私のところに偽装献金とか迂回献金とかいう形で行っているかのような報道がありましたので、そして、そういう報道について、このままでは誤解されていますから、完全な一〇〇%事実無根でありますけれども、そういうことがありましたので、改善案というのを多くの地方の博友会の方々にお聞きして作ったものが事務所のこの資料であります。  その中の改善案の一として、東京の博友会の下部組織にして年に一度の講演会の収支報告を入れるような形がいいのではないかと。改善案が三つあるんですが、そのうちの改善案一の、そういうことにしたらどうかということがそのときに話合いとしてありました。ただ、実際にどういう組織にするかどうかはそれぞれの地方の博友会の方々が持ち帰って判断していただくということになりますが、そういう誤解のないようにこれは私の方も対処していただきたいと思うし、またお願いできたらというふうには思っています。
  292. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 いや、マスコミに問題にされた後どうしようこうしようと相談したことなんかは聞いていませんよ。  要するに、大臣自身がこの地方の博友会、そうしたものをまとめて全国博友会として御認識したんじゃないですかと。そして、事務処理においてもそういう表現をしてきたんじゃないですかと聞いているわけです。
  293. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 私自身、一本化して大きな後援会にしようという、そういう認識は持っておりません。
  294. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 大臣は、二十六年でこの寄附について会費という領収書を作成したということを言っておりました。この経過について説明してください。
  295. 下村博文

    国務大臣下村博文君) これは二〇一三年以前はそういうことはなかったんですが、二〇一四年に経理担当者が替わりまして、ある一件、政党支部から出す領収書のところのただし書に、ただし年会費としてということを書いてほしいと頼まれた、それで書いたと。それ以降、その新しい経理担当者が気を利かせてほかの方々にも書いたと。それが八十一件ありました。  しかし、それは望ましいことではない、不適切なことですから、それがほかの事務所の秘書が見付けて、九月になってそれについての、当然ですけれども、寄附ですから、ただし書においても年会費と書くということはやめていると、それで現在に至っているということでございます。
  296. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 それで、その年会費という領収書を書いたのが八十一件あるという。しかし、寄附自体は八十一件どころじゃなくて、もっと数がたくさんあるわけです。その数ある寄附の中で、なぜこの地方博友会の人の分だけ八十一件が年会費と書かれたんですか。単なる間違いなら、地方の博友会だけじゃなくて、全部の寄附について間違えなくちゃいけない。  地方の博友会に限定して年会費として間違えたというのは、単なる事情を知らない人の単純ミスだとは思えないんですがね。
  297. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは、なぜその八十一件、それに限定したのかどうかということについては私自身も承知しておりません。
  298. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 おかしいでしょう。事務を間違えたんだったら全般的に間違えるわけで、地方の博友会から来た寄附についてだけ八十一件抜き出して間違えているんですよ。おかしいじゃないですか、単なる事務の間違いにしては。
  299. 下村博文

    国務大臣下村博文君) これは、ある地方の博友会の方だということを名のって、そして二〇一四年の寄附について、寄附のところの領収書のただし書に年会費として書いてくれということを頼まれたということで、その経理担当の新しい秘書が八十一件、これはどういう形で選別したのかどうかというのは承知しておりませんが、まあ本人としては気を利かせて書いたつもりだったんではないかと思います。
  300. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だって、数ある中で地方の博友会だけ八十一件間違えたというのなら、地方の博友会だけ取り出さなきゃいけないわけで、地方の博友会だけ年会費として書いたというのは、大臣の説明じゃ納得できませんがね。  全く質問と話題を変えますが、NHK会長、昨年の賞与の支払についての科目を教えてください。
  301. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 事業費でございます。
  302. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 いやいや、じゃ、もう少し聞きますけれども、職員に、役職員賞与を払った、その賞与の支給の明細項目を教えてくださいと言っているわけです。
  303. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 事業費の中の職員給与として処理いたしております。(発言する者あり)
  304. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  305. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。  籾井参考人。
  306. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 賞与については賞与として支払っております、科目として。
  307. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 午前中の質疑の中で、職務に精励した人についてはそれを評価して支給するというようなお話がありました。そういうような、職務精励者に対する加算金のようなものはないんですか。
  308. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 御説明いたします。  賞与は基本額と加算額により構成されます。したがって、基本額がありましてその上に加算額というものが、勤務成績や業績に応じて変動するんですが、これが加算されるということでございます。
  309. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、その加算なんですよ。  午前の質問で、私は一律に加算していないかと聞いたところ、ないと言った。その私が言った一律というのは、金額が一律じゃないですよ。役職員にみんなにという意味で一律に加算したことはないかと聞いているわけです。金額が一律かどうかじゃないです。
  310. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 分かりましたね。籾井参考人。
  311. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) この加算金というのは、勤務成績や業績に応じた変動をする金額でございますので、一律にみんな幾らということはございません。
  312. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、金額じゃないと言っているじゃないですか。昨年の暮れに職員全員に加算したんじゃないですかと聞いているわけです。
  313. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 加算金は、全員一緒でもなく、全員に対してでもなく、やはり通常どおりの、勤務成績や業績の評価に基づき支給しておりますから、人によってもちろん当然違うわけでございます。
  314. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、個人名はいいですけど、その加算した加算金の総額と、加算金を支給した人数と、それから、個人名はいいですから、具体的に加算金を支給した役職とか、そうした資料を出してください。
  315. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) やはりこれは総額ぐらいでしか出せないと思いますけれども、全員に対する明細は、これは出せないと思います。
  316. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 じゃ、その資料の提出については、提出するよう求めますので、理事会で協議をお願いいたします。
  317. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 後刻理事会で協議をいたします。
  318. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 大臣、今日はこれで質問を終わりますけれども、大臣って文科大臣ね、今日はこれで質問を終わりますけれども、大臣は全く地方の博友会に関与していないとおっしゃるけど、しかし、主たる行事である講演会について、みんなを集めたところでスケジュールを調整して開催日を決めていると。それから、会員の名簿も把握している、あるいは会員の中のどなたが寄附してきたかも分かる、そうした基本的な資料を持っておられる。それから、一番の問題だけれども、どうやらこの規約とかこういう事実関係を見ると、払う方も納める方も、年会費はその会の会費が大臣の支部に来ているようだと。  こうした関係からいうと、大臣が全く関与していないとは到底言えない。少なくとも国民はそういうふうに理解しないと思うんですが、いかがですか。その答えをいただいて、私の質問を終わります。
  319. 下村博文

    国務大臣下村博文君) それは全く違います。その十一選挙区支部から、それは会費のお願いとして出しているわけじゃないですから、寄附のお願いとして出していただいて、その中のそれぞれ何割か、何人かの方々が了承していただいて寄附をしていただいていますから。そういう関係でございます。
  320. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 じゃ、これで終わります。
  321. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 以上で小川敏夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  322. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 次に、矢倉克夫君の質疑を行います。矢倉克夫君。
  323. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 公明党、矢倉克夫です。よろしくお願いいたします。  時間の関係もあり、早速質問に入らせていただきます。  水素社会という言葉が希望を持って語られております。宮沢経済産業大臣より、まずこの水素社会実現の意義を御説明いただきたいと思います。
  324. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) 水素は、まず様々なエネルギー源から製造することが可能でありますし、また利用段階ではCO2を出さないということで、エネルギーセキュリティーの向上や環境負荷の低減につながる将来の有力なエネルギー源、エネルギーの一つであると認識をしております。  先般、昨年決定いたしましたエネルギー基本計画におきましても、将来の二次エネルギーでは、電気、熱に加え、水素が中心的な役割を担うことが期待されるとの方針を示しております。加えて、燃料電池車を始めといたしまして、燃料電池分野での競争力、我が国は大変高いものがありまして、産業政策の観点からも水素のエネルギーの利活用は大変意義あるものだと考えております。    〔委員長退席、理事岡田広君着席〕  こうした水素の利活用に向けまして、昨年六月、経産省といたしましても、産学官の役割分担や具体的な取組を明確化した水素・燃料電池戦略ロードマップを取りまとめたところでございます。これに従いまして、燃料電池自動車を始めとして、足下で実現しつつある燃料電池技術の拡大をしていくとともに、将来、再生可能エネルギー海外の未利用エネルギーを用いて製造した水素を安価で安定的に供給するシステムを確立することを視野に入れ、今から必要な技術開発などを着実に進めていこうと考えております。
  325. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 水素社会実現に向けた第一歩は、水素技術を利用した製品の実用化、商品化の促進であると思います。  目下、一番取組がなされているのは、エネファームと燃料自動車、特にこの燃料自動車については、御案内のとおり、トヨタがいち早くミライ、市場投入をいたしました。燃料自動車をめぐる国内外の自動車メーカー等の動きについて御説明をいただきたいと思います。
  326. 黒田篤郎

    政府参考人(黒田篤郎君) お答え申し上げます。  燃料電池自動車は、航続距離や燃料の充電時間についてガソリン車と同程度の利便性を持ちまして、走行時にはCO2を排出しない有力な次世代自動車でございます。自動車メーカー各社、実用化に向けて取り組んでおります。  昨年十二月、トヨタ自動車が新型の燃料電池自動車ミライを発売いたしました。今後は、ホンダが二〇一五年度中に、また日産自動車は早ければ二〇一七年中に、それぞれ燃料電池自動車の発売を予定してございます。また、これら我が国自動車メーカーは、二〇〇五年から二〇〇九年における燃料電池関連の特許出願件数で世界上位五社中三社を占めるなど、国際的にも強い競争力を有しているところでございます。
  327. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 技術は、トヨタ始め日本が先行しているということを理解をいたしました。ただ、日本の課題は、やはり売る力、優れた技術がガラパゴス化しないように先手を打たなければいけないと思います。今、特許のお話等もありました。鍵となるのは、企業のマーケティング力強化と、もう一つ、特に燃料自動車はさらに水素ステーションの関係もありますが、部品も含めた関連製品が国際市場の標準となること、つまり国際標準化であると思います。  標準化といいますと二つ意味がありまして、ここで問題としているのは、官民一体の取組としては、かつてマイクロソフトのウィンドウズがそうであったように、市場経済競争を勝ち得た結果としての事実上の国際標準化、デファクトスタンダードではなく、ISOなど公的な機関による認定を通じた標準の国際化、いわゆるデジュールスタンダード、これを目指す動きが大変に重要であるというふうに思っております。  私の問題意識としては、日本はこの分野において他国、とりわけ米欧よりは遅れているという、問題意識が薄いという理解もありますが、現状の政府の一般的な取組についてお伺いをしたいと思います。
  328. 片瀬裕文

    政府参考人片瀬裕文君) お答え申し上げます。  我が国の技術を広く世界に普及させるためには国際標準化への戦略的な取組が必要だということで、御指摘のとおりでございます。こうした観点から、具体的に今、第一として、研究開発段階から標準化に一体的に取り組むということで、我が国にとって重要な技術を早期に見定めて他国に先んじて標準化提案を行っていくということを行いましたり、第二に、欧州内で規格が統一される前に欧州の一部の国と連携して標準化を進める、あるいはアジア諸国と連携して標準化提案をする、そういった形で戦略的に国際標準化活動を実施しております。  これらの取組によりまして、日本の国際標準化活動は国際幹事引受数などにおきまして欧米に並びつつあるということでございますし、個別技術分野におきましても、超電導あるいは光触媒、LED、生活支援ロボットといった我が国が非常に得意な技術の標準化、この戦略的な標準化に成功しているところでございます。  こうした取組を更に強化をするため、昨年五月に、官民トップが参加する標準化官民戦略会議におきまして標準化官民戦略を取りまとめたところでございます。これに基づきまして、官民が緊密に連携して、国際会議で幹事を務める標準化人材の育成、それから、業界団体に加えて優れた技術を持つ個々の企業を含めた官民の連携強化、あるいはアジア諸国との国際標準の共同開発等を通じて取り組んでまいりたいと思っております。
  329. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 今政府参考人から説明のありました、国際幹事引受件数の増加という話がありましたが、表にまとめております。お手元の資料を御覧をいただきたいと思います。数としては非常に、右側の資料なんですが、日本の数がどんどん今増えている。また、標準の提案数もどんどん増えているという状態であります。  私、幸いにも、この分野、前職で少し関わる機会も得まして、とりわけEUのISOに対する影響力の強さというのはよく言われています。EUはEU規格というものをつくって、それをISO規格にする術に非常にたけております。特に、ISOというのは一国一票制度でありまして、EUは規格をEUでつくった時点でもう既に加盟国分投票権があると。EUは二十八票これ持っているわけなんですよね。対して日本は一票と。そういうような状況で、このEU規格との戦いというのは最初から不利であるわけですが、今現状、政府としてもその問題を認識した上でいかにこの分野で勝っていくのかということを、着実に成果を上げられているという認識は今させていただきました。  それでは、先ほど申し上げた水素技術におけるこの分野での取組、改めて御説明をいただきたいと思います。
  330. 片瀬裕文

    政府参考人片瀬裕文君) お答え申し上げます。  水素技術分野は、今後産業化が急速に進んでいく新しい分野であるということで、研究開発と一体的に戦略的に標準化を進めるということが国際標準化の主導権を握る上で非常に重要だと思っております。  このような観点から現在取組を進めているところでございますけれども、その結果、水素技術関連の国際標準化は、国際標準機構、ISOにおきましては二つの専門委員会で行われているわけでございますけれども、まず燃料電池自動車分野を扱う専門委員会、この場ではこれまで七つの規格が開発されましたけれども、そのうち五つの規格については我が国の提案がそのまま採用されているということでございまして、残りの二つの規格につきましても我が国の技術を十分反映したものになっているというふうに認識しております。  また、もう一つの専門委員会である水素の品質や水素ステーションなどを扱う委員会におきましては、二十四の作業グループで現在まだ標準化作業が進められているところでございますけれども、そのうち五つについては我が国が座長を務めるということで主導権を持っております。残りの作業グループにおきましても、日本からは規格の専門家のみならず、特別に技術専門家を積極的に派遣するということをやっておりまして、日本の技術を十分に反映した形で国際標準化をするべく積極的に取り組んでいるところでございます。
  331. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 着実に進めていただきたいと思います。  御案内の方も多いかもしれませんが、WTOのTBT協定というのがありまして、その二・四条等におきましては、WTO加盟国は、国内の強制規格等を定めるに当たりまして、関連する国際標準をその基礎として用いなければならないという趣旨の規定が定められています。これは、つまり製品の国際標準を押さえさえすれば、途上国を含めたWTO加盟国の国内規格はそれに準ずることになりまして、世界市場を席巻するのに有力な力になるということです。  今日は質問等はいたしませんが、経産大臣におかれましては、この国際標準化戦略というのがマーケティング戦略と関わる優れた産業政策であるということを改めて御理解、御認識をいただければと思っております。  さて、次に行きたいと思います。  燃料自動車の普及の話を更に進めたいと思いますが、この燃料自動車普及の最大の課題の一つは、インフラである水素ステーション、この普及であります。この両者は卵と鶏の関係のようなもので、もうどちらかが進まない限りどちらも進まないという。この点、この普及をどうされるのか。環境省所管の小型水素ステーションの普及も含めまして、経産省、環境省よりいただければと思います。
  332. 木村陽一

    政府参考人(木村陽一君) 水素ステーションの整備でございますが、平成二十七年度中には百か所程度整備するという目標を掲げてございます。官民一体となって取組を進めているところでございまして、政府としても整備に対する予算措置を講じております。現時点で五十四か所分につきまして補助金の交付決定を行っております。現在整備中ということで承知をしてございます。  水素ステーションの整備に当たりましては、やはり整備に係る費用をまず低減していかなくちゃいけません。あわせまして、水素ステーションの用地を確保していくということも必要でございます。このため、例えば既存のガソリンスタンドを活用する水素ステーションでございますとか、あるいはスペースを取らない、あるいは低コストな一つのパッケージに必要な装置を収めたパッケージ型でございますとか、あるいは移動式の水素ステーション、そういったものを機動的に活用しながら普及を進めていきたいというふうに考えてございます。  こうした整備に当たりましての課題、一つ一つ克服しながら支援策を講じてまいりたいと考えてございます。
  333. 三好信俊

    政府参考人(三好信俊君) お答え申し上げます。  環境省における水素ステーションの整備の取組方針でございますが、私ども環境省では、低炭素社会の実現の観点から燃料電池車を始めとする次世代自動車の普及促進を図っているところでございます。今御答弁ございました中に平成二十七年内に百か所程度の水素ステーションの整備という目標がございました。私どもも、この目標を受けまして、環境省といたしましては、地域で水素の製造が可能となる再生可能エネルギー由来の水素ステーションの整備を支援するための予算を平成二十七年度本予算に盛り込まさせていただいているところでございます。  経済産業省とも連携をいたしまして、燃料電池車の普及促進に向けまして全国的に水素ステーションの整備の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。
  334. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 この燃料自動車の関係ではトヨタの特許無償化も話題となりました。面白いと思ったのは、特許を無償化した中でこの水素ステーション関係の特許だけは無償化を無制限としているというところなんですよね。それだけ、インフラである水素ステーションは建設が急務であり設置も急務であって、より多くのプレーヤーを入れ込むこと、重要性があるということを認識をしている、示すことであると思います。この分野、更にしっかり進めていただきたいと思います。  一点だけ要望させていただきたいのが、水素ステーションの設置に当たりましては、既存のガソリンスタンド、この活用も図っていただきたいという点。昨年四月のエネルギー基本計画でも、この分野におけるガソリンスタンドの多様な役割、言及もされております。この点は是非、御協力をしっかりまたいただきたいというふうに思います。  最後、また経産大臣にお伺いをしたいんですが、お手元の資料を一つまためくっていただきたいと思います。  私の地元のさいたま市、ここにおける小型水素ステーション導入の取組が出ております。ごみ発電を伴う廃棄物焼却施設とまた水素製造をマッチしたような形なんですが、再生可能エネルギーに由来する水素を二次エネルギーとして活用するということ、これはまさに究極の二酸化炭素フリーであります。これなどが典型でありますが、水素社会が生み出す価値の一つというのは環境負荷をやはりなくしていくこと、これが大きな意味があると思います。また、再生可能エネルギーという部分に関しますと、この再生可能エネルギーは元々時間変動があるわけですが、それによって生まれた余剰電力、これを利用して水素をつくっていくということ、これは再生可能エネルギーの弱点克服にもなるかと思います。  この再生可能エネルギー等を由来とする水素製造を進めることを水素社会の実現の一つの目的としていただきたいと思うんですが、これに向けた研究の課題と展望を大臣よりいただきたいと思います。
  335. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) 水素社会を実現するためには、やはり水素をどうやって製造するかというのは大変大事な問題であります。その中で、今委員御指摘のように、再生可能エネルギー由来の電気を用いて水素を製造するということにつきましては、まさに製造段階を含めてCO2を排出しないエネルギー源とするということでございまして、極めて重要な技術であると考えております。また、今おっしゃいましたように、天候の変化等による発電量の変動という再生可能エネルギーの課題の一つにつきまして、この変動を水素製造によって吸収するということも大変大事なことだろうと考えております。  ただ、問題は、この技術を本当に実用化するためには極めてコストが今高いということでありまして、低コストで効率的、安定的に水素を製造する電気分解装置の開発などの研究開発が必要であります。  このため、経産省といたしましては、二〇一三年度から十年計画で革新的な水素製造技術研究開発に取り組んでおります。計画期間終了後の二〇二二年度には、再生可能エネルギー由来の水素を現行の水素と競合可能な価格で製造する基礎的な技術を確立することを目標として、これからも研究開発をしっかりと進めてまいります。
  336. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 ありがとうございます。  これで終わりますが、今、再生可能エネルギーに関しては大臣おっしゃったコストがやはり問題だと思います。それをしっかりと克服する技術の粋を集めて、是非積極的に更に推進していただきたいことを御要望いたしまして、質問を終わります。  ありがとうございます。
  337. 岡田広

    理事(岡田広君) 以上で矢倉克夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────    〔理事岡田広君退席、委員長着席〕
  338. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 次に、横山信一君の質疑を行います。横山信一君。
  339. 横山信一

    ○横山信一君 公明党の横山信一でございます。私も、限られた時間でございますので、早速質問に入らせていただきます。  我が国は四方を海に囲まれておりまして、水産資源から物流、あるいは観光まで様々な面で海の恩恵を受けてまいりました。海は日本を豊かにしてくれますけれども、一方で、海洋資源調査というものに目を向けますと、大変にお金の掛かるという実態がございます。この海洋資源開発について、その必要性についてどう考えるのか、海洋政策担当大臣に伺います。
  340. 山谷えり子

    国務大臣(山谷えり子君) 我が国は四方を海に囲まれ、領海及び排他的経済水域の面積が世界第六位という海洋大国でございます。こうした我が国にとってメタンハイドレート等の海洋鉱物資源の開発、利用の推進を図ることは大変重要な課題と考えております。このような認識の下で、海洋鉱物資源の開発、利用の推進については、平成二十五年四月に閣議決定いたしました海洋基本計画に基づき、関係省庁が一体となって取り組んでいるところでございます。  今後とも、海洋基本計画に基づき、海洋鉱物資源の開発、利用を積極的に推進し、海の恵み、海の価値の創造を図ってまいりたいと考えております。
  341. 横山信一

    ○横山信一君 力強い御発言をいただきまして、大変に心強く思っております。  長期的な視野に立ってみれば、この海洋資源というのは、経済的な価値も高く経済成長に有益なものだというふうにも考えられるわけですが、これを商業化のベースに乗せていかなければ経済成長に結び付いていきませんので、そういう意味では民間事業者の設備投資というのは不可欠だというふうに考えます。  文科省では、現在、SIPですか、戦略的イノベーション創造プログラムを進めておりますけれども、民間事業者への技術移転あるいは海洋資源調査に関連する産業創出、これが今どうなっているのか、文科大臣に伺います。
  342. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 海洋産業の振興と創出は、平成二十五年四月に閣議決定された海洋基本計画におきまして重点的に取り組むべき事項とされており、文部科学省としても海洋分野の政策における最重要事項の一つというふうに認識しております。  このため、文科省では、海洋資源調査産業の創出に向け、複数のセンサーを組み合わせた効率的な広域探査システム等の研究開発を推進し、民間企業への技術移転を行うこととしております。  また、内閣府が主導する、今御指摘ありましたSIP、戦略的イノベーション創造プログラム、この課題のうち次世代海洋資源調査技術につきまして、文科省及び所管機関であります国立研究開発法人海洋研究開発機構、JAMSTEC、これが主要機関として参画をしておりまして、この課題において開発した技術が着実に民間企業で活用されるよう、昨年十二月には文科大臣としてこの課題に参画する民間企業の技術研究組合の設立を許可いたしました。  文科省としては、今後とも、これらの取組を通じ、海洋資源調査産業の創出に貢献してまいりたいと思います。
  343. 横山信一

    ○横山信一君 大変重要な分野だというふうに思っております。  と申しますのは、今後の海洋資源の開発につきまして、今御答弁をいただいたような、民間事業者がどういうふうに関わってくるのかということと、それともう一つ、研究者、技術者をどうやって育てていくのか、この二つが今後の海洋資源開発には重要な取組だというふうに考えております。  そのことが象徴的に見て取れるのがメタンハイドレート開発だというふうに考えております。メタンハイドレートには、砂層型とそれから表層型というツータイプあるんですが、砂層型は二〇一三年に世界初の海洋産出試験が行われました。平成三十年代後半の商業化プロジェクトを現在目指しております。  一昨年の予算委員会で私は総理にこのことを質問いたしまして、総理はMH21が中心となってオールジャパン資源開発に取り組むというふうに答えていただいたんでありますが、実際には採算性の問題があってなかなか民間事業者の意欲を引き出せないでいるというふうに感じております。  今後どうしていくのか、これは経産大臣に伺います。
  344. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) 委員おっしゃるとおり、メタンハイドレートというのは大変我が国にとって希望が持てる資源でありまして、私も一度白いシャーベットみたいなのが本当に燃えるところを見て感激した思いがございます。  砂層型につきましては、日本周辺には相当量存在するということがもう既に分かっております。ただ、残念ながらまだ商業以前の段階でありまして、政府が主導して調査、研究開発を実施しております。具体的には、JOGMECと産総研によって研究コンソーシアムをつくって、そこで実施者として実施に当たっていただいているわけです。他方で、研究開発の検討や産出試験の実施に当たっては、資源開発やエンジニアリングに関する知見を有する民間企業、大学等の協力を得ながら当然のことながら行っております。  また、昨年の秋、十月には、砂層型メタンハイドレートの次回の産出試験などに向けまして、国内の石油開発会社及びエンジニアリング会社十一社が参加するメタンハイドレート調査株式会社が設立され、民間企業の協力体制がやっと整ったという段階でございます。  商業化に向けまして、民間の企業の知見、技術等がどうしても不可欠でありますから、民間企業等と十分な連携を図って進めてまいりたいと考えております。
  345. 横山信一

    ○横山信一君 もう一つの、日本海側に表層型というメタンハイドレートがあるんですが、これは先ほど山谷大臣がおっしゃられた、海洋基本計画に基づいて現在資源量把握の調査が行われております。その調査の中で、メタンハイドレートそのものではないかと思われているようなガスチムニー構造というのが多数発見をされるなど、着実な成果が出ているというふうに思っております。これも今年度、最終年度という形になるわけなんですが、今後の開発体制をどうしていくのか、まず伺います。  あわせて、我が国の有望資源、今まで日本は資源のない国だということだったわけですが、このメタンハイドレートの開発が進みますと、初めて資源を持つわけでございます。そういう意味では、我が国のこの有望資源であるメタンハイドレートを開発するのに研究者が非常に少ない。とりわけ表層型の、海洋資源の研究者そのものが少ないんですが、メタンハイドレートの表層型は更にその中でも少ないという現状がございます。  この先、資源回収技術というのを確立を目指していくのであれば、こうした研究者、技術者の養成というのは急務だというふうに考えますが、併せて経産大臣にお伺いいたします。
  346. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) 砂層型につきましては、先ほど申し上げましたように相当量が確認されているわけでありますけれども、表層型につきましては、まず今、資源量の把握ということをやっておりまして、平成二十五年度から三年間程度掛けて資源量の調査を集中的に行っております。資源量調査の結果や今後の方向性の議論を踏まえ、表層型メタンハイドレートの生産技術の本格調査、研究開発等に着手する予定であります。  他方、今後の生産技術の本格調査、研究開発などの可能性も視野に入れ、学識経験者、石油開発会社やエンジニアリング会社などが参加するシンポジウムや学会を通じて、これまで政府が実施した表層型メタンハイドレートの調査結果を積極的に学問の世界の方とも共有を今しているところでございます。  まずは、表層型メタンハイドレートの資源量把握に向けて集中的に資源量調査を行い、その結果、生産技術の本格調査、研究開発を行うに際しては、御指摘のとおり、アカデミックな世界も含めてしっかりとした体制を取り組んでいきたいというふうに考えております。
  347. 横山信一

    ○横山信一君 この人材育成という観点では、せっかくですので文科大臣にも伺いたいと思うんですが、文科省の中には、海洋資源調査ということに限らず、若手研究者を育成するプログラムがあるのは承知しておりますけれども、やはり先ほども申し上げたように、メタンハイドレートというのは国策を担っていく、将来、そういう分野になっていく可能性が非常に高いわけであります。そういう意味では特別の人材育成プログラムがあってもいいんではないかと私は考えるわけでありますけれども、こうした海洋資源調査を担う研究者の養成について、文科大臣に伺います。
  348. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 我が国の成長に資する海洋資源開発を持続的に行っていく。特に、メタンハイドレート、大変に大きな可能性があるのではないかと、それを支える研究者等の人材育成は、おっしゃるとおり大変重要であると文科省でも認識しております。  平成二十三年度より海洋資源利用促進技術開発プログラムを実施いたしまして、我が国の大学等における技術シーズを民間企業等で活用される技術として高度化すべく、大学等の研究者が主体となる研究開発プログラムを推進をしております。このプログラムは、成果の利用者となる民間企業等のニーズを踏まえながら実施しておりまして、次世代を担う若手研究者の実践的な養成の場ともなっているところでございます。  文科省としては、今後ともこのような協働的な研究開発プログラムの着実な実施を通じまして、海洋資源開発を支える研究者等の人材育成に努めてまいりたいと思います。
  349. 横山信一

    ○横山信一君 メタンハイドレートの開発というのは、先ほども申し上げたように、資源のなかった我が国が初めて資源を持つ可能性が高い、そういう分野であります。  一方で、調査が進んでまいりますと、その調査をしている向かいの県といいますか地域が、非常に期待が高まるんですね。事実、調査には協力します、協力をさせてくださいという要請なんかは既に来ている自治体もありますけれども、私も、いろんな地域、日本海側あるいはまた北海道地域回りますとそういう声をたくさんいただきます、自治体の首長さんたちからですね。  そういう意味では、単に国全体のということだけではなく、地域そのものが非常にこのメタンエネルギーに懸ける思いが盛り上がってくる、そういう課題でもございますので、なお一層足下を固めながらこの開発に取り組んでいただきたいと思います。  以上で終わります。
  350. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 以上で横山信一君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  351. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 次に、川田龍平君の質疑を行います。川田龍平君。
  352. 川田龍平

    ○川田龍平君 維新の党の川田龍平です。よろしくお願いいたします。  まず、仙台で開催されました第三回国連防災世界会議について、議長を務められた山谷大臣に、会議の概要と成果、感想を簡潔にお伺いいたしたいと思います。
  353. 山谷えり子

    国務大臣(山谷えり子君) 第三回国連防災世界会議には、百八十七か国、二十五名の首脳を含む百名以上の閣僚、関連事業を含めますと延べ約十五万人以上の参加があり、日本で開催された国連関係の国際会議で過去最大級となりました。都市化やグローバル化等が進み災害リスクが増大していく中で、事前防災や被害の最小化の取組に世界の関心が高まっているということの表れだと感じております。  会議で採択されました仙台防災枠組ですが、今後十五年間における世界の取組を示したものです。我が国が推進している防災の主流化、より良い復興、そして多様な主体の参画を含んでおりまして、災害による死者数の削減など七つの目標を定めております。  また、会議では安倍総理が、防災分野における国際社会への貢献策として仙台防災協力イニシアティブを発表し、今後四年間で計四十億ドルの資金協力と四万人の人材育成を表明し、日本の知見と技術を世界と共有する方針を打ち出しました。私も、この機会を捉えまして各国の関係閣僚等と積極的に会談し、国際協力の在り方などについて意見交換を行うとともに、東日本大震災の被災地におけるスタディーツアーへの参加をお勧めし、復興の現状、災害に強い体制づくり等を御覧いただきました。  幾多の自然災害を経験し、高い技術力を有する我が国は、この分野で更に国際社会に貢献し、リーダーシップを発揮していく責務があります。引き続き、世界の防災の主流化のため政府一丸となって努めてまいりたいと考えております。
  354. 川田龍平

    ○川田龍平君 ありがとうございます。  重要な国際交渉が続くので、流会とならなかったことは大変評価をしたいと思います。しかし、私は、国連やNGOの代表を通じ幾つか懸念、問題点を共有いたしましたので、以下、お伺いいたします。  日本も作成に参加をしました草案に元々あった、多国間の環境合意気候変動、生物多様性などに関連する政策と防災政策に整合性を持たせるという文章が、議論の結果削除されてしまいました。その経緯と、削除により防災と開発、環境との関連性が薄くなってしまったのではないかとの評価についての見解を伺います。
  355. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 仙台防災枠組につきましては、様々な国々の考え方をまとめつつコンセンサスを形成いたしました。その交渉過程については、交渉参加国との関係もありますので詳細を説明することは控えたいと思いますが、最終的に合意された文書において、防災と開発あるいは環境との関連性、これは確保されていると考えております。  具体的には、この文書の中に、関連する政策、計画、施策や仕組みの開発、強化、実施は、持続可能な開発と成長、食料安全保障健康と安全、気候変動、そして変動性、環境管理、災害リスク削減の各アジェンダにわたって適当な場合、一貫性を目指す必要がある、災害リスク削減は持続可能な開発の達成に不可欠である、こうした文言も加えられていますし、個別の論点、例えばパラグラフ三、四、十九、二十三、二十八あるいは四十七、こうしたパラグラフの中に、環境あるいは開発そして防災の重要性、言及されております。  こういった全体を見る限り、この防災と環境そして開発の関連性は確保されていると考えております。
  356. 川田龍平

    ○川田龍平君 アメリカ政府が、この文書はポスト二〇一五年開発アジェンダや気候変動を先取りするものではない、アメリカ政府は追加的な義務は一切負わず、気候変動その他の国際交渉の前提となるものは一切認めないという旨の発言をしたのは事実でしょうか。また、この発言をどのように受け止めていますでしょうか。
  357. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) まず、米国が、この仙台防災枠組のコンセンサ合意参加した上で、技術移転や国際協力のパラグラフなど、この文書の一部について立場の説明を行ったということ、これは事実でございます。  米国は説明を行ったわけですが、技術移転は強制されたり知的所有権を侵害するものであってはならない、また、この枠組み文書における技術移転に関する記述が将来の交渉文書にとっての先例として取り扱われることに合意しない、あるいは国際協力については今回の枠組みが支援の数値目標を設定するという解釈は受け入れない、また気候変動枠組条約を含め継続中の交渉に予断を与えるような解釈は受け入れられない、これらの留保はあるが防災の能力向上に貢献することをコミットする、このように発言をしております。  こうした説明はありましたが、同時に米国は、仙台防災枠組採択のコンセンサスに参加するとともに、防災に向けた能力強化のために全てのパートナーと協力することをコミットしており、今後とも、防災分野での国際協力において我が国としても米国と協力していきたいと考えております。
  358. 川田龍平

    ○川田龍平君 今後の各種国際交渉において、この防災の枠組みが縛りや足かせにならないようにしたいといった意図が感じられますが、一部の先進国の国益と国際政治の力学が被災者よりも優先されてはならないと思います。  その点、災害によって離散された人々、パーソンズ・ディスプレースト・バイ・ディザスターズが削除されたことも問題です。東日本大震災による家族離散やコミュニティーの崩壊といった経験からも、そして世界の紛争で多くの難民や国内避難民が発生していることからも、移民と並ぶ重要なステークホルダーとしてこの離散させられた人々に言及すべきだったのではないでしょうか、いかがでしょうか。
  359. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、災害による避難民、パーソンズ・ディスプレースト・バイ・ディザスターズへの言及につきましては、全ての参加国によるコンセンサス形成を確保するための交渉の結果、文言においてはこの枠組み文書には入りませんでした。  一方、この前文におきまして、災害リスクに対してはより人間中心のアプローチが必要であるとの文言があり、また防災の取組は包摂的かつアクセス可能なものであるべき、こういった文言もあります。このような文言の中に、この災害避難民への配慮、これも含まれているものと考えています。なお、個別の論点としては、災害復興と災害リスク管理の統合は災害避難民の仮定住についても適用されるべきである、こうした災害避難民に対する言及も入っております。
  360. 川田龍平

    ○川田龍平君 先ほども大臣からもありました防災主流化、リスク開示、計画策定段階での住民参加などの今回の会議の成果を、ポスト二〇一五年開発アジェンダやCOP21などの国際交渉において今後どのように活用していくのかを、再度、山谷大臣に見解を伺いたいと思います。
  361. 山谷えり子

    国務大臣(山谷えり子君) 仙台防災枠組には、様々な政策に防災の視点を導入する防災の主流化や、それに基づくより良い復興、多様な主体の参画など我が国が提唱している施策が盛り込まれ、我が国の知見が十分に反映されるものとなりました。リスク開示や計画策定段階での多様な主体者の関与も含まれております。非常に熱心な議論がありまして、問題意識を共有していくことが大事だというふうに思います。先月、三月十八日のお昼ぐらいに終わるはずの会議が十九日の午前零時半まで掛かったということも、本当にみんなで問題意識を共有しようじゃないかということで、最後、満場一致で終えられたということは非常に意味があったというふうに思っています。  これらの第三回国連防災世界会議の成果については、関係閣僚とも協力し、政府一体となって、本年秋以降の国際開発目標、ポスト二〇一五年開発アジェンダやCOP21の議論においても重要な視点として積極的に発信し、防災の主流化を一層推進してまいりたいと考えております。
  362. 川田龍平

    ○川田龍平君 ありがとうございます。是非お願いいたします。  一方、原子力防災担当の山本審議官が、安全神話から決別して事故を想定した対策を進めるとの発言をしたことは大変評価できますが、この決別とは具体的にどのような対応なのか、明らかでありません。万一、福島のような原発事故が起きたらどのような事態が発生するのか。政府は、原発立地自治体の住民に丁寧に説明し、それを踏まえて地域住民、コミュニティーが原発再稼働の是非を判断することが福島原発事故の教訓の一つではないでしょうか。いかがでしょうか。
  363. 望月義夫

    国務大臣望月義夫君) ただいま先生の御指摘の安全神話からの決別ということでございますが、その観点からは、万が一、原子事故が起きた場合を想定して、その準備として、緊急時の具体的な対応を計画し、その内容をあらかじめ住民に周知しておくことがこれはもう重要なことであると、認識を同じように持っております。  まず、万が一事故が起きた場合の準備に当たっての基本的な考え方としては、原子力規制委員会が原子力防災対策指針、これマニュアルでございますが、これを策定をしております。指針では、おおむね五キロ圏内、PAZですね、それから、おおむね五キロから三十キロ、UPZの住民の屋内退避といった予防的な防護措置を実施、あるいはまた、放射性物質放出後のモニタリングの結果に基づく住民の一時移転の実施について定めております。  さらに、指針の考え方に沿った具体的な対応の計画については、地域の実情を踏まえて作成する必要があるため、各地域に、今まではワーキングチームという名前でやっておりましたが、今回からは位置付けをしっかりして、地域原子力防災協議会を設置いたしました。そして、国の関係省庁とそれから関係自治体が一体となって取り組んでいくと、こういう形でございます。計画におきましては、避難の実施単位、緊急時の避難先、避難ルート、それから移動手段、そして屋内退避場所などの具体的な事項について定めております。  こうした指針や計画の内容の住民への周知については、国としても、関係自治体が行う定期的な防災訓練や広報を通じた周知の取組を引き続きしっかりと支援してまいりたいと、このように思います。
  364. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) 原子力発電所につきましては、再稼働の申請を事業者が規制委員会にするわけでありますけれども、規制委員会におきまして世界最高水準の新しい規制基準に適合すると認められた発電所については再稼働を進めていくというのが政府の方針であります。  もちろん、おっしゃいましたように、絶対の安全、一〇〇%の安全というものはないわけでありまして、やはり再稼働をしたとしても、事業者及び規制当局が常に新しい技術を導入する等々があったり、常に安全に最大限配慮していくということが大変大事だと思っております。  一方で、再稼働に当たりまして、地元の同意法令上必要となっておりません。一方、原発の再稼働に当たっては地元の理解を得るということは大変大事なことであります。ただ、その範囲や方法につきましては、立地自治体ごとに各地の事情が様々でありますので、国が一方的に一律に決めるのではなく、各地とよく相談して対応をするということにしております。したがって、今後、関係者とよくコミュニケーションを取りつつ地元の理解活動を進めてまいりたいと思っております。
  365. 川田龍平

    ○川田龍平君 ありがとうございます。  是非、立地自治体だけではなく地域住民やコミュニティーも含めて、しっかり防災対策を進めていただく上でも、この再稼働の判断の是非をしていただきたいと思います。  次に、この災害対策について、来年五月にトルコのイスタンブールで開催をされます世界人道サミットでも議論される予定です。  日本は昨年、事前協議東京で開催をしましたが、原発事故の教訓について取り上げられていません。今後の人道支援のスキームでは、防災同様、NGOを含む幅広い関係者が協力して取り組む必要があります。福島原発事故の教訓を生かし、より良い人道支援や防災に取り組むことについて、どのように考えていますでしょうか。
  366. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の世界人道サミットですが、今、委員から触れていただきましたように、来年五月、トルコ・イスタンブールで初めて開催されることが予定されています。  そして、昨年は、七月に東京で、北そして南東アジア地域準備会合、このサミットの準備会合を開催いたしましたが、その開会式に私自身出席をしてステートメントを行わさせていただきました。  そして、そのステートメントの中で申し上げたことですが、日本は東日本大震災から多くのことを学びました、避難所に授乳や着替えをするための場所がなく、女性の避難生活に支障を来すことがありました、また高齢者だけの世帯や母子・父子家庭障害者の方など、異なる多様なニーズへの対応が課題となりました等、こうした例に触れさせていただきまして、防災について、あるいは様々な支援について申し上げさせていただきました。  我が国は、福島第一原発事故を含む東日本大震災を経験し、自主避難民や離散された人々を含む被災者への対応を始め、多くの教訓を得たと考えています。我が国は、自らが多くの災害を経験し乗り越えてきた被災国として、また一方で、海外で人道支援を積極的に実施する援助国として、自らが得た教訓や知見を関係者と共有し、世界人道サミットの議論に是非積極的に貢献していきたいと考えております。
  367. 川田龍平

    ○川田龍平君 今回の原発事故の教訓をやっぱりしっかりと世界に共有していただきたいと思いますし、まさにこの日本の知見というものが大変世界にとって非常に優れたものがあると思いますので、環境ですとかそういったものも含めて、これをこの次のサミットに生かしていけるように是非しっかりやっていただきたいと思います。ありがとうございます。  次に、インクルーシブ教育予算について伺います。  障害のある子供が学校活動に参加する際に、保護者が付添いを強いられている実態があります。普通学校だけでなく、特別支援学校でも同じです。学校は自立の第一歩を踏み出す場所であり早急に解消すべきですが、まずは実態調査をすべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
  368. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 御指摘のように、障害のある児童生徒の学習や特別活動等に際して、設置者や学校が保護者による付添いを求めるケースもあるというふうなことは承知しております。  このような保護者の付添いについては、当該児童生徒の障害の状況や学校の施設整備、人的配置等の状況を踏まえ、設置者や学校が真に必要と判断する場合に、保護者の理解を得た上で付添いを求めることもあり得ると考えます。その上で、平成二十四年七月の中教審初等中等教育分科会報告におきまして、例えば、設置者及び学校が学校における保護者の待機を安易に求めるなど、保護者に過度の対応を求めることは適切でないとの指摘もされているところでありまして、これらの点について教育委員会に対してしっかりと周知していく必要があると考えております。  また、文科省において、障害のある児童生徒の学校生活上の介助や学習活動上のサポートを行う特別支援教育支援員の配置に係る地方財政措置を実施しているところでありますが、御指摘の保護者の付添いに関する実態調査については、その内容も含め今後検討してまいります。
  369. 川田龍平

    ○川田龍平君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。  次に、二〇一三年に障害のある子供の就学の仕組みが改正されたことについて、十分周知されていないようです。  ダウン症児の御両親が、学校側の不十分な対応により地域の小学校への就学を断念したことについて、三月三十日に大阪市の教育委員会が両親に謝罪、校長を指導したとのことですが、この事件から、今までの周知方法の何が不十分だったのか、今後どのような取組を行うつもりなのかを伺います。
  370. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 御指摘のように、平成二十五年八月、学校教育法施行令の一部を改正し、障害のある児童生徒の就学については、特別支援学校への就学を原則とし、例外的に小中学校への就学も可能としていた従来の仕組みを改めました。新たに、個々の障害の状況等を踏まえ、総合的な観点から就学先を決定する仕組みというふうにしたわけでございます。  この改正の趣旨については、各自治体に対する通知行政説明会によって周知を図るとともに、文科省が作成いたしました詳細な解説資料でございます教育支援資料を全ての都道府県市町村教育委員会に配付をいたしまして、その周知徹底を図っているところでもございます。各教育委員会は、これを受けて、市町村向けの説明会や研修会の開催、通知の発出など、域内関係機関への周知を図っているというふうに承知をしております。  文科省としては、この新制度の理念等が、御指摘のように正確に各自治体に共有され、その趣旨を踏まえた教育相談等が実施されるよう、更に必要な指導、支援を行ってまいります。
  371. 川田龍平

    ○川田龍平君 是非、周知徹底を徹底していただきたいと思います。  次に、子宮頸がんワクチンの副反応被害を受けた女子高生五人から、私も三十一日に話を伺いました。学校での適切な配慮を受けられず、また周囲の差別などで不登校になってしまっています。是非、実態を再調査して、改善に取り組んでいただけないでしょうか。
  372. 下村博文

    国務大臣下村博文君) この子宮頸がん予防ワクチンについては、小学校六年生から高校一年生が定期接種の対象となることから、ワクチンの接種に関連したと思われる症状も含め、生徒や教職員ワクチンに関する正しい理解を得ることは重要であるというふうに考えております。  これまでも、文科省では、平成二十五年度に子宮頸がん予防ワクチンの接種に関連した欠席等の状況調査を実施いたしました。学校の欠席状況や医療機関の受診の有無等の実態把握を行うとともに、各都道府県教育委員会や養護教諭を含む教職員に対し、参考となる学校における個別の配慮の例を示した上で、個々の生徒の心身の状況に応じた、学習面を含め学校生活の様々な面で適切に配慮すること、それから、ワクチン接種後に体調の変化が認められた生徒が医療機関市町村又は保健所等の行政機関に相談したことがない場合については、当該生徒やその保護者に連絡をして関係機関への受診又は相談を勧めることなどについて周知を図ってきたところでございます。  他方、子宮頸がん予防ワクチンの安全性については、現在、厚労省における審議会で科学的評価について再度精査されているというふうに聞いているところでございます。今後、厚労省における検討状況も踏まえつつ、ワクチン接種に関連したと思われる症状がある生徒に対する正しい理解の普及や、また当該生徒に対する適切な対応がなされるように努めていきながら、厚労省の状況を見ながら文科省としても考えていきたいと思います。
  373. 川田龍平

    ○川田龍平君 ありがとうございます。接種後二年を経過してから副反応被害が出たり、重篤な被害が全国的に起こっていることもあって、またテレビでうそだと言っていたということでいじめに遭ったりとか、そういったことも実際に起こっていることですので、是非そういったことも含めてしっかり文科省の方でも取り組んでいただきたいと思います。  次に、三月四日に、この参議院、本院に提出をした我が党の臨床研究適正化法案では、臨床研究の範囲を広く取って、いわゆる観察研究も対象としております。  アルツハイマー病の克服を目指す全国規模での臨床研究、J―ADNIは、観察研究とはいえ、被験者は髄液を取られたり、被曝を伴うPET検査、またより侵襲性の高い検査があり、被験者保護の観点からも法規制の対象とすべきと考えます。  まず、このJ―ADNIの事業概要、目的、国の関与について、三省から御説明ください。
  374. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘のADNI研究は、アルツハイマー病の病態を反映する指標を作成するために、アルツハイマー病の方の脳画像診断などの検査所見等の変化を数年間にわたって追跡をし、データを集積する研究ということでございます。  今お話がございましたJ―ADNI研究というのは、米国のUS―ADNI研究を、米国、ヨーロッパオーストラリア及び日本の世界四極で統一して行う研究の日本版でございまして、三十八の我が国の医療機関参加をして行われたものでございます。  厚生労働省は、データの集積等に係る研究体制の確立等に要する費用について、厚生労働科学研究費補助金の中で補助を行ってきております。
  375. 黒田篤郎

    政府参考人(黒田篤郎君) お答え申し上げます。  ただいま厚生労働大臣からも御説明がありましたとおり、J―ADNIのプロジェクトは、アルツハイマー病の早期発見を行うために、患者や健常者の方々の脳画像や問診データ等の臨床データを蓄積、解析をする省庁間連携事業となっております。  経済産業省では、NEDOを通じましてアルツハイマー病の患者である被験者の方々の脳画像や問診データを収集し、データベースやシステムの構築を行ってまいりました。  具体的な作業は、厚生労働省が設置した研究班の指示を受けつつ、バイオテクノロジー開発技術研究組合において実施をいたしました。
  376. 常盤豊

    政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。  文部科学省からはJ―ADNIに対しまして直接的に研究経費を支出しておりませんが、科学技術振興機構の事業におきまして、研究成果を広く共有することを目的として、本研究で得られたデータを他のプロジェクトのデータと併せて公開用データベースとして整備するための経費を支援しているというところでございます。
  377. 川田龍平

    ○川田龍平君 この研究に携わる分担研究者からデータ改ざんなどが内部告発され、国会でも取り上げられ、厚労大臣の指示により、昨年十二月に第三者委員会の報告書が出ました。  この研究データはいつ公表するのでしょうか。
  378. 三浦公嗣

    政府参考人(三浦公嗣君) ただいま御質問いただいた件でございますけれども、J―ADNI研究につきましては、昨年の一月に報道等でデータの改ざん等の疑義が指摘されたということもございまして、厚生労働省といたしましては、本研究の研究代表者の所属する東京大学に対しまして、外部の有識者から構成される委員会を設置して、調査、検証を行うよう依頼したところでございます。  また、御指摘ございましたとおり、昨年十二月に取りまとめられたJ―ADNI研究に関する第三者調査委員会の報告書の中では、改ざんと言えるデータや不適切に修正されたデータは存せず、登録された被験者の適格性の判断についても何ら問題は存しないものと考えるということや、データについては、適格性や組入れには影響しない手順の逸脱等についてデータベース上付記するなどの配慮をした上で、このままデータ公表を行っても問題ないものと考えるというような見解が示されております。  このため、厚生労働省といたしましては、J―ADNI研究班に対して、報告書の指摘を踏まえた上で速やかにデータ公表が行われるよう要請しているところでございます。
  379. 川田龍平

    ○川田龍平君 この報告書から三か月、見込みさえいつ公表するか把握していないのは無責任ではないでしょうか。  老健局にはこの深刻さが分からないのかもしれませんが、こういうことをしているから日本の臨床研究のデータが海外から信頼されなくなってしまうのです。海外での新薬承認に影響することを恐れて、国際共同治験から日本が除外されることにもつながりかねません。ドラッグラグ解消という国策にも反します。補助金を交付した以上、分担研究者にも関与させて、データが正しく修正され、公開されるように積極的に対応すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
  380. 三浦公嗣

    政府参考人(三浦公嗣君) 昨年十二月の第三者調査委員会の報告書では、データについては、適格性や組入れに影響しない手順の逸脱等についてデータベース上付記するなどの配慮をした上でそのままデータ公表を行っても問題ないと、先ほど申し上げたような見解が示されているところでございます。これにつきましては、私ども理解しているところは、US―ADNI、アメリカにおけるADNI研究や、国内の認知症関係の六学会、これらの皆様方に、被験者の適格性、組入れについて照会を行った上でのものと承知しておるところでございます。  厚生労働省といたしましては、研究班に対しまして、報告書の指摘を踏まえた上で速やかにデータ公表が行われるよう要請しているところでございます。
  381. 川田龍平

    ○川田龍平君 第三者のチェックを入れての修正など工夫はできるはずで、公表に当たりデータを正しくする方法を考えないのはやはり無責任だと思います。  問題発覚以降、厚労省はデータの保全を要請しましたが、その後にも、固定されていた被験者データについて六百件以上の書換えがあったと聞きます。この点、第三者委員会はなぜ調査をしなかったのでしょうか。
  382. 三浦公嗣

    政府参考人(三浦公嗣君) 私ども、昨年の八月に、東京大学に対して、調査、検証を要請したところでございますが、その中の事項の一つといたしまして、厚生労働省からのデータ保全要請後のデータ修正の適否、これを調査、検証いただくようにお願いをしているところでございます。  昨年の十二月の第三者調査委員会の報告書によりますと、データ保全要請後に行われた全てのデータの修正に関しまして、修正前後の内容を独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構が確認し、また第三者調査委員会も、その確認の結果に加えて、第三者委員会そのものが当該データの修正趣旨を記載した全ての記録を自ら確認した上で、厚生労働省からのデータ保全要請後にデータ登録や修正等が行われたケースは、いずれも通常の品質確認作業の一環で行われたものであり、不当な改ざんや意図的な修正が行われたケースは確認できなかったという見解が示されております。
  383. 川田龍平

    ○川田龍平君 これは全く答弁になっていません。報告書を見ると、あえて関係者から指摘されたものと違うデータをサンプル調査したのみではないですか。  問題発覚後に凍結されている後継研究のJ―ADNI2について伺えば、指摘してきた数々の問題を踏まえれば、再発防止のための検証は不十分であり、現時点で予算の凍結の解除は間違いではないでしょうか。いかがでしょうか。
  384. 三浦公嗣

    政府参考人(三浦公嗣君) 平成二十五年度に開始されたJ―ADNI2と、こういう研究がございます。これにつきましては、平成十九年から二十四年度に行われましたJ―ADNIの研究に関し、先ほど来ございましたように、昨年一月の報道などでデータの改ざんなどの疑義が指摘されたということから、二十六年度予算における取扱いは保留ということにしておりました。  その後、厚生労働省の要請を受けて、先ほど来の報告書、第三者調査委員会の報告書の中で、改ざんと言えるデータや不適切に修正されたデータは存しないなどとされた一方で、マネジメント体制の不備などについて、研究班における責任の所在や再発防止等の指摘がなされたところでございます。  厚生労働省といたしましては、プレクリニカル期におけるアルツハイマー病に関する客観的画像診断・評価法の確立を目指す研究として、現在、二十七年度以降の実施に向けて公募を行っているところでございますけれども、再発防止策を踏まえた適切なマネジメント体制の整備が必要と考えているところでございます。
  385. 川田龍平

    ○川田龍平君 この後継の研究からは内部告発した研究者を外す動きがあるようですが、事実でしょうか。そのようなことは、内部告発者の保護目的とする公益通報者保護法上、極めて問題がある対応ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
  386. 三浦公嗣

    政府参考人(三浦公嗣君) 現在、プレクリニカル期におけるアルツハイマー病に関する客観的画像診断・評価法の確立を目指す研究として公募を行っていると御説明したとおりでございますが、現在公募を行っているという段階でございまして、厚生労働省として具体的な研究班の構想があるというわけではございません。
  387. 川口康裕

    政府参考人(川口康裕君) 公益通報者保護法の適用についてのお尋ねがございました。  公益通報者保護法におきましては、法において定義されました公益通報をしたことを理由とする公益通報者の解雇無効等を定めるものでございます。本件の事案、私どもが承知しているところによりますと、公益通報の幾つかの要件のうち、労働者が通報したということ、また通報対象事実等の要件を満たさないため公益通報者保護法に規定する公益通報には該当をしないと。その結果、法の適用は受けないものと考えておるところでございます。
  388. 川田龍平

    ○川田龍平君 内部告発者としてこの公益通報者保護法の対象にはならないということなんでありますが、この内部告発をした人が結局もう研究には携われないというようなことになってしまうと、内部告発をする人がこれからもう出てこないということになりかねません。こういった問題について、是非しっかりと対処していただきたいというふうに思います。それは、しっかりとこの法律を変えるということなども考えなきゃいけないのではないかとも思いますが、是非こういった問題について今後も取り組んでいきたいと思っています。  そして次に、目先の体面にこだわって問題に蓋をするような対応ということでは、今後の日本の臨床研究への信頼が大きく損なわれてしまうのではないかと心配をしています。国費を使っての国際的な研究として恥ずかしくない成果を上げられるよう責任ある対応をお約束するように、是非、厚生労働大臣質問をしたいと思いますが、いかがでしょうか。
  389. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 今、老健局長からもるる説明をさせていただいたところでございますけれども、このJ―ADNI研究に対してデータの改ざん等の疑義が指摘をされた問題でスタートしたわけでありますが、昨年八月に東京大学に対して厚生労働省として第三者調査委員会の設置を要請をしただけではなくて、あわせて、研究に参加した三十八医療機関認知症関連六学会などの関係機関にも協力を要請をすることで、疑義等を客観的に調査、検証できる体制の整備に向けて厚生労働省として責任を持って対応したというふうに考えております。  その結果、昨年十二月に取りまとめられたのが第三者調査委員会の報告書であって、この報告書に沿って速やかにデータ公表が行われるとともに、再発防止策を踏まえた適切なマネジメント体制が整備をされて、本研究が適切に実施されることが重要だというふうに考えておるところでございます。  新たに策定をいたしました認知症施策推進総合戦略、いわゆる新オレンジプラン、この中でも研究開発の推進は七つの柱の一つに掲げておりまして、本研究等を通じて認知症の診断方法の確立につなげていきたいと考えておりますし、臨床研究が非常に大事だという先生の御指摘はそのとおりだと思いますので、今後とも、このような問題が起きないように注視をしてまいりたいというふうに思います。
  390. 川田龍平

    ○川田龍平君 この速やかなデータ公表というのが三か月たってもまだ行われていないというのみならず、やっぱりこの臨床研究において被験者の保護をしっかりとしていくための法制化も、これもずうっとこれまで私も立法したいと思ってきました。  そして、今、ディオバンの問題も二年前の夏に起きまして、さらに、最近も群馬大学の医学部の腹腔鏡手術の問題もございました。そういった臨床試験における被験者保護をしっかりとする、さらには研究の国際的な信頼回復をしっかりとしていくためにも、是非、この臨床試験の法制化というもの、ほかの国でできているものはやっぱり日本でも進めていただけるように是非よろしくお願いいたします。  どうもありがとうございました。
  391. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 以上で川田龍平君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  392. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 次に、田村智子さんの質疑を行います。田村智子さん。
  393. 田村智子

    ○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  この四月から年金支給額にマクロ経済スライドが実施され、実質目減りが始まりました。公的年金への国民の信頼を失わせるものだと、昨日、我が党、小池副委員長が厳しく指摘をいたしました。  年金業務に対する信頼回復、これも大きな課題です。この観点から、日本年金機構の雇用問題を取り上げます。  年金機構は、社会保険庁の正規職員を大幅削減し、職員体制の五割から六割超を非正規雇用としてまいりました。ところが、この非正規の職員を二〇一二年度以降、就業規則に契約更新回数の上限を定めているということを理由に次々と今雇い止めを行っているところです。厚労省、その人数、二〇一二年度以降、年度ごとに示してください。
  394. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) お答え申し上げます。  日本年金機構における契約更新回数が上限に達したことによる有期雇用職員の退職者数というお尋ねでございますけれども、二〇一四年度末につきましては、全体の退職者数が約二千九百人程度、うち雇用更新回数が上限に達したことによる退職者数は約千二百人ということでございます。  二〇一二年度及び二〇一三年度につきましては、契約更新回数が上限に達したということによる退職者数は日本年金機構において集計していないということでございますが、年度末の退職者全体の数は、二〇一二年度が二千三百八十六人、二〇一三年度が二千七百九十六人と、以上のようになってございます。
  395. 田村智子

    ○田村智子君 二〇一四年度は、三月末、一千二百人が不更新条項で雇い止めと。それだけでなく、実は十二月末にも同様の理由で六百人が雇い止めをされています。  一方で、機構は二千四百人の無期転換にも努力をしたというふうには聞いていますが、それでは、無期転換を希望した人は昨年度何人だったのでしょうか。
  396. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 有期雇用職員のうち無期雇用への転換に応募した方の数、約四千人というふうに承知をしております。
  397. 田村智子

    ○田村智子君 そうすると、これ千五、六百人の方が無期転換にもなられずに切られてしまったということなんです。安倍総理は、希望すれば正規にということを何度もおっしゃっておられますが、厚生労働省のお膝元でこういうことが、事態がそのまま放置されていたら、どうして希望すれば正規にと言うことができるんでしょうか。  私のところには、実は今回の雇い止めの直前に有期雇用の方からメールが届きました。社会保険庁時代から有期契約で働いてきた、年金記録問題で苦情や批判が殺到し、つらくて何人もの職員が辞めていく下でも真面目に頑張ってきた、年齢や業務経験を考えても転職は困難、助けてくださいという内容でした。  厚労大臣は昨年、衆議院厚生労働委員会で雇い止めについて聞かれて、次のように答弁しています。働くことが家庭の幸せにつながるようにしなきゃいけない、不合理な形で雇い止めと言われていることが起きるならば、それは生活をしていく上にも大きな影響を与えてしまう。  年金機構の雇い止めは、まさに労働者家庭に大きな影響を与えているのではないですか、大臣。
  398. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 日本年金機構の有期雇用職員の雇用契約については、有期雇用職員の正規雇用職員への積極的な登用や無期雇用への転換など、雇用の安定にも配慮をした人事管理を実施をした上で、不合理な形での雇い止めにならないように、機構と本人との間で契約期間や契約更新等の諸条件を締結するなど、労働関係法令にのっとって適切に対応してきたというふうに考えているところでございます。  今後とも、不測の事態が本人の了解もなしに起きるということがないようにするという姿勢で対応してまいりたいと考えておるところでございます。
  399. 田村智子

    ○田村智子君 聞いていることに余りお答えいただいていないんですよね。昨年度だけで一千八百人が、これは雇い止めに遭っているんです。この雇い止めが合理性があるのかということ、これ、しっかり見なければならないと思います。  契約更新上限を理由に雇い止めとなった人は昨年度末で一千二百人でした。それでは、この四月一日での採用は何人なんですか、新規採用、厚労省
  400. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 日本年金機構におきまして有期雇用職員についての採用ということでございますけれども、昨年十一月に前倒し採用ということもいたしまして、それを含めますと約千九百人採用したというふうに承知をしてございます。
  401. 田村智子

    ○田村智子君 昨年度切ったのは千八百人で、新たな採用は千九百人なんですよ。ただ人を入れ替えただけじゃないですか。  大臣、なぜ経験のある職員を雇い止めにする、その理由はどこにあるんですか。
  402. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 日本年金機構の有期雇用職員につきましては、就業規則によりまして更新回数に上限を設けた上で一年ごとに契約が締結をされていると承知をしております。また、機構では、有期雇用職員の正規雇用職員への積極的な登用や無期雇用への転換など、雇用の安定にも配慮をした人事管理を行っているものと承知をしております。  他方で、昨年度末の有期雇用職員の契約終了については、平成二十年七月に閣議決定をいたしました日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画、この基本計画に基づいて職員の必要人員を管理する必要があること、そして、記録問題などの業務が減少する中で業務量に応じた体制を計画的に構築をしていく必要があることを踏まえた上で、日本年金機構として更新回数の上限の取扱いを変更しないとこれまで判断されてきたというふうに考えているところでございます。
  403. 田村智子

    ○田村智子君 これは、分かりやすく解説してみれば、業務は現に縮小していないので新たに千九百人入れた、今のところ縮小の具体的な計画もない、しかし、今後備えておくことが必要だ、職員数をスムーズにそのときには減らせるように、有期雇用職員には無期雇用転換を申し込む権利もその期待権も発生をさせない、そのために就業規則で契約更新の上限を置いて機械的に雇い止めをすると、そういう説明ですよ。こういうのを雇用の調整弁というんじゃないですか。  こんなやり方に厚労省がだんまりを決め込むのならば、政府非正規雇用労働者を雇用の調整弁とすることを、これ是認しているのと同じだと思いますが、大臣、いかがですか。
  404. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 日本年金機構の有期雇用職員の雇用契約につきましては、機構と本人との間で契約期間や契約更新等の諸条件を締結していると承知をしております。  その上で、日本年金機構の個別の雇用契約については、先ほど申し上げたとおり、平成二十年七月に閣議決定をいたしました日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画、これに基づいて職員の必要人員を管理する必要があること、そして、記録問題などの業務が減少する中で業務量に応じた体制を計画的に構築をしていくという必要性があるということなどを踏まえて更新の有無を判断されているものと考えているところでございます。
  405. 田村智子

    ○田村智子君 余りに機械的な御答弁ですよね。  これ、就業規則で更新の上限が決められちゃっている。別に個々の業務の関係で決められているわけでも、個々の労働者条件に応じて決められているわけでもないんですよ。この就業規則認めなかったら雇ってももらえないんですよ。こういうのを機械的な雇い止めというんじゃないんですか。  年金機構の有期雇用職員の状況を資料として配付しています。資料一です。  就業規則では、更新回数は四回が上限なんです。ということは、今年度以降も毎年一千五百人から二千人の規模で雇い止めが続くということになるんですよ。こうやって毎年大量に雇い止めをして、そして大量に採用する、これ、ブラック企業と同じじゃないですか。こんなブラックなやり方を政府のお膝元で認めるということですか、大臣。機械的じゃない答弁をお願いします。
  406. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 日本年金機構の有期雇用職員の雇用契約については、これは先ほど来申し上げているとおり、機構と本人との間で契約期間とか契約更新などの諸条件を締結するなど労働関係法令にのっとって対応してきたものでありまして、それ以上に説明のしようもないというところがあるわけでございまして、また、有期雇用職員の正規職員への積極的な登用や無期雇用への転換など、雇用の安定にも配慮した人事管理を行っているものと承知をしておりまして、今後とも労使関係の法令にのっとって人事管理がなされるように対応をしてまいりたいというふうに考えます。
  407. 田村智子

    ○田村智子君 委員長、ちゃんと答えさせていただきたいんですけど。
  408. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) もう一回、じゃ質問してください。
  409. 田村智子

    ○田村智子君 大量に首切りながら大量に採用している、これではブラック企業と同じではないですかとお聞きしているんです。
  410. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 繰り返し申し上げているように、契約期間、契約更新の諸条件を満たして対応をしているというふうに考えております。
  411. 田村智子

    ○田村智子君 それでは、大量の雇い止めと大量に新規の人を入れていると、そのことは年金業務に影響を与えていないと言えるんですか、大臣。
  412. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 年金業務という意味におきましては、この日本年金機構では、業務の中核となるべき正規職員の効率的な配置とか、あるいは知識、経験の向上を図ることがまず肝要ということであるほか、年金相談などの経験を有する職員を障害年金など難易度の高い年金相談や業務に優先的に配置をする、あるいは業務の外部委託というものも推進をすることなどによって、業務の確実な実施や年金事務所の窓口サービス等の向上に努めているところでございます。  このため、有期雇用職員の雇用契約終了によって直ちに年金業務の運営に支障が生じるというものではないというふうに考えております。
  413. 田村智子

    ○田村智子君 では、もう少し具体的に聞きます。  昨年度末は自主的退職者も多くて、先ほど非正規の方二千九百人が辞められたという御報告ありました。それでも雇い止めしたんだよね。自主退職が多いのに雇い止めもやったわけですよ。そうしたら、四月に千九百人採用しても、現状でも欠員になっているんじゃないんですか、厚労省
  414. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 最初に申し上げましたとおり、二十六年度末で約二千九百人の方が退職、採用については千九百人ということでございますが、同時に、例えば年金記録問題への対応というものについて昨年二十五年度末で大きく予定をした業務がほぼ終了したと。それの残務といいますか、それに伴う業務が二十六年で峠も越えるということで約千人の定員の減をやっております。そういうことを考えますと、この構造から欠員が出るということでは必ずしもございません。  ただし、昨年度から、更新回数の上限というのにはならないけれども、御本人の意思でお辞めになる方というのが年金機構の人事当局の想定よりも多かったというふうに聞いておりまして、そういう意味で欠員というものが生じているというのは事実でございます。
  415. 田村智子

    ○田村智子君 欠員が生じても雇い止めをやったということですよ。  それだけじゃないですね。人手が足りなくて、やむを得ず派遣労働者も入れているのではないですか。厚労省
  416. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 欠員への対応でございますけれども、まず採用の努力ということを続けていると。そういうことで、先ほど申し上げましたように、思ったよりも御本人の意思でお辞めになった方が多かったということでございますので、その部分を埋めるように採用の努力を続けるということで年金機構からは聞いております。  それから、先ほど大臣から答弁がありましたように、正規職員の効率的な配置、あるいは知識、経験の向上、あるいは業務の外部委託の推進といったようなことによって業務に支障が生じないようにということで取り組んでいるところでございます。  ただ、今派遣というお話がありましたが、一部の拠点あるいは事務センターでは、例えば繁忙期など、そういうところで簡易な業務に限ってそれを手伝ってもらうということで派遣労働者を受け入れるということもやっているというのは承知をしてございます。
  417. 田村智子

    ○田村智子君 あるブロックのブロック所長・センター長会議では、現在も全ての退職者を補充するだけの採用には至らず難航している、派遣職員の配置について本部に要請を行うと、こういう資料も配られているというふうに聞いております。それでも雇い止めすると。  これ、合理性全くないということは私が言っているだけじゃないんです。機構の理事長御自身が今年の年頭の会議で、当面の一番大きな問題は雇い止め対策だと、年度当初には相当数の欠員が出る懸念がある、四月以降の業務運営に大きな影響を及ぼす懸念があると、こう発言をしておられます。国民への直接サービスや複雑で多岐にわたる年金業務の正確性、迅速性に直結する問題だと言わざるを得ません。  雇い止めされたある女性の言葉を是非、大臣、聞いてほしいんです。毎年新たな有期雇用契約を増やす意味が分かりません、まだまだ年金問題は未解決、何年も掛けてスキルアップをし、マニュアルだけでは対応できない、長年の勘も含めてのお客様サービスです、お客様のクレームなどでつらい時期もありましたが、年金の仕事が大好きです、多くの知識も与えていただきました、定年までお客様への思いやりの対応をと思っていたのに十年以上働いた職場を解雇されます、全国には不採用にされ同じ思いをしている方がいらっしゃると思います、まだまだ年金機構に貢献できる人間は残していただくべきだと思いますと。当然の声ですよ。  毎年毎年、経験を積んだ意欲ある職員を切り捨て、毎年毎年、新しい職員を大量に雇い入れる、これでどうして年金の業務が向上できるんですか。大臣。
  418. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来申し上げているように……
  419. 田村智子

    ○田村智子君 先ほど来はいいです、もう。
  420. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) いや、先生、聞いてから言ってください。  無期転換の推進や正規雇用職員の積極登用ということもやっているということを申し上げたと思いますけれども、例えば今年の四月から無期転換に転換された方々は千八百七十二人おられるわけでありまして、これは、もちろん年金機構は民間の組織でございますので、先ほど申し上げたとおり、法令にのっとって契約を締結をした上でそれを履行しているということでございますので、大事な年金の仕事であることは先生御指摘のとおりでありますから、そこにきちっとした対応ができる体制を組織として取っていただくことは当然のことでありますけれども、今何度も申し上げているように、この雇用契約の問題については法令にのっとって行われているというふうに理解をしておるところでございます。
  421. 田村智子

    ○田村智子君 契約更新に一律に上限を設けるというやり方は、余りに不合理なんですよ。  これは正規職員の方々からもたくさんの声が上がっています。年金問題のときも、バッシングの中、共に業務に当たってくれていた大切な貴重な仲間です、そんな人たちを有期雇用の期限が来たからというだけで雇い止めしていいのでしょうか、就業規則を改正すればいい話ではないのでしょうかと。また、年金相談業務等はマニュアルを見たからといってすぐにお客様対応ができるわけではないことをどうして分からないのか不思議です、事務処理誤りをなくすように強く求めていながら、これだけの数の有期職員を減らすとは現場軽視も甚だしいと思います、大量な雇い止めによる職場の混乱は誰が見ても明らかであり、その責任は誰が取るのかと。こういう声が現場の正規の職員の方々からも次々と上がっているんですよ。  大臣、改めてお聞きします。そもそも、年金記録問題の最大の教訓というのは、事務処理誤りを起こさないということではないのですか。
  422. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) この年金記録問題が起きたのはまさに第一次安倍内閣で、私は官房長官をやっておりまして、これに対応したのでよく覚えているわけでありますが、御指摘のように、事務処理誤りが発生をすること自体が大変問題であることは間違いないわけでありますが、それをまた社会保険庁本庁としても十分把握をしていなかった、対応もできていなかった、こういうことが年金記録問題の最大の問題であったというふうに、私どもも痛みを感じながら、このことは教訓として得たわけでございます。  そのために、平成二十二年の日本年金機構発足後は、事務処理誤りの発生の防止に努めるとともに、本部として集計、公表し、改善策を講ずるという方針で取り組んでまいったところでございます。  残念ながら、事務処理誤りの数については、平成二十五年度まで年間二千件程度で、大きな減少が見られなかったことから、昨年秋、日本年金機構において、緊急再発防止策として、特に事務処理遅延や書類の紛失などを根絶する取組を組織全体で進めておるところでございます。この結果、二十六年度の後半については、前半に比べて発生件数が確実に減少するなど一定の成果が出ているというふうに聞いているわけでございまして、厚生労働省としてもしっかり指導監督を行ってまいりたいというふうに考えます。
  423. 田村智子

    ○田村智子君 大臣の御答弁のとおり、資料の二でお配りしましたが、事務処理誤りの発生状況というのは、機構になってからほとんど減ってはいないです。資料三も見てほしいんですが、年金に関する処分を不満とする審査請求の件数、これは機構発足時に増加してそのままなんです。申立ての棄却や却下も多いけれども、機構の判断を覆す容認という件数も増えているわけです。  ある審査官のOBはこう指摘をしています。年金事務所に電話しても、分からないとか教えてもらっていないと言われたという人が多数いるんだと。機構に経験や知識のない人が多い、あるいは、事務処理誤りを恐れて最初から責任を回避して答えないのではないかと、こう思われる。特に障害年金、これは機構の判断が覆って容認となる件数が機構発足後急増したままなんです。  これは、事実認定法令解釈が不適切で不支給決定や低い等級での決定が行われたのではなかろうかと、こう想像ができると思いますが、大臣の見解をお聞きしたいと思います。
  424. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) この障害年金につきましては、障害等級に該当する場合に支給することとされておりまして、日本年金機構の認定医、医師ですが、が認定基準を基に医学的知見によって障害等級の認定を行っているところでございます。  審査請求の件数が多い一つの理由としては、老齢年金や遺族年金というのは要件の判断が相対的に比較的容易であるというのに対し、障害年金は障害等級についての医学的な判断が必要で、そこの判定が難しいという点があると考えているところでございます。  したがって、日本年金機構職員の雇い止めによって障害年金の認定事務が不十分になっているというようなことはないというふうに考えております。
  425. 田村智子

    ○田村智子君 機構が発足してから、五百件を超えるその機構の判断が覆る決定というのがずっとやられているということなんですよね。医学だけじゃないと思いますよ。これ、年金の支給権に関わる問題ですから、審査請求して年金の支給がちゃんと認められたとか等級が上がったとか、これで済めばいいということではないと思います。  機構の中に、やはり経験や知識のある人、法令解釈や行政実例に明るい人、こういう知識と経験を積んだ人が必要なんですよ。にもかかわらず、非正規の人が五割、六割で、しかもその人たちを五年でどんどん取り替えていく。この切られた人の三分の二は、しかも女性です。こういうことを厚生労働省の下で是認をしておいて何が女性の活躍なのかと。このことを厳しく指摘をして、今日はここで質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  426. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 以上で田村智子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  427. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 次に、井上義行君の質疑を行います。井上義行君。
  428. 井上義行

    ○井上義行君 日本を元気にする会の井上義行でございます。  まず、朝鮮総連中央本部の関係についてお伺いしたいと思いますが、この間、朝鮮総連本部の建物が売却されたんですが、まだまだRCCとして朝鮮総連の返済義務、これが相当な、何百億残っているわけでございます。  この朝鮮総連の返済義務の額と、そして履行義務の内容について、今日は預金保険機構理事長来ておりますので、是非お答え願いたいと思います。
  429. 三國谷勝範

    ○参考人(三國谷勝範君) お答え申し上げます。  預金保険機構は、朝銀の破綻処理に当たりまして、救済金融機関への金銭贈与と整理回収機構による資産の買取りの資金援助を行ってきたところでございます。  整理回収機構は、買い取った不良債権のうち、真の借入人が朝鮮総連である元本合計約六百二十八億円の債権について、朝鮮総連の債務承認を得たところでございます。さらに、朝鮮総連に対しましてこの債権の返還を求める訴訟を提起し、元本約六百二十七億円の支払を命じる判決を得たところであります。この六百二十七億円につきまして、これまで担保物件の競売等により約十億円を回収しましたほか、整理回収機構におきまして、中央本部ビルの土地、建物の真の所有者が朝鮮総連であることを訴訟で明確にした上で中央本部ビルの競売を申し立て、その配当金により約二十七億円を回収しており、合計約三十七億円を回収しているところでございます。  このため、現在、朝鮮総連に対します債権の元本残高は、現在約五百九十一億円でございます。
  430. 井上義行

    ○井上義行君 いや、相当な額ですね。五百九十一億円、この支払が残っていると。  そして、報道によれば、不動産高松市のマルナカホールディングスから山形県の倉庫会社グリーンフォーリストに転売されたんですね。そして、朝鮮総連が建物を使用しているということ、そうであれば、本来賃貸で払っているはずなんですね。だけど、その賃貸の現金というのはRCCが回収をしなきゃいけないお金なんです。今言った五百九十一億円ありますから。  そうなると、このRCCというのは、もし賃貸関係が発生しているとすれば、その現金は取立てになるんではないか。理事長、いかがでしょうか。
  431. 三國谷勝範

    ○参考人(三國谷勝範君) 預金保険機構は、これまで、債権回収の端緒となる情報などを丹念に収集しまして、厳正な債権回収に努めてきたところでございます。  個別債務者からの具体的な回収方法を明らかにすることは今後の債権回収に支障を及ぼすおそれがあるためコメントを差し控えたいと思いますが、私どもといたしましては、今後とも、様々な債権回収に必要な端緒情報等を丹念に収集し、朝鮮総連が債務弁済に充てられるような資産を有していることが判明すれば、最大限の回収に努めてまいりたいと考えております。
  432. 井上義行

    ○井上義行君 もし、現金があればRCCが回収をすると。現金がなければ無償で貸しているということになるわけですね。  そうしますと、このグリーンフォーリストが所有をして朝鮮総連が無償で借りているということになれば、総連とグリーンフォーリストどちらか、あるいは両方、課税が掛かるというふうに思っておりますが、国税庁次長、どうでしょうか。
  433. 佐川宣寿

    政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。  まず、個別にわたる課税関係につきましてはお答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、その上で、建物の賃貸につきまして一般論として御説明申し上げます。  普通法人が建物を無償で貸し付けている場合には、法人税法上、受け取るべき家賃相当額は収益として計上されることになります。他方、建物を無償で借り受けている側でございますが、それが普通法人の場合は、家賃を払わなくて済んだということで収益が計上されますが、その一方で、現に使用しているということから同額の家賃相当額が費用として計上されることになります。したがいまして、収益、費用が相殺されるために課税関係は生じないということになります。  もう一つ申し上げますと、建物を無償で借り受けている側が普通法人ではなくて公益法人あるいは人格のない社団等という場合もございますが、その場合には法人税法に定める三十四の収益事業から生ずる所得についてのみ課税されるということになりますので、建物を無償で借り受ける行為というものはその収益事業に該当しないということになりますので、やはり普通法人同様に課税関係は生じないということになります。
  434. 井上義行

    ○井上義行君 そして、朝鮮総連で持っている不動産、今度はグリーンフォーリストが所有者になるわけですね。そうすると、固定資産税を課すことになると思うんですが、これは総務省の税務局長、お願いします。
  435. 平嶋彰英

    政府参考人(平嶋彰英君) お答えを申し上げます。  朝鮮総連中央本部ビルに対する固定資産税の課税につきましては、過去に東京都の減免不許可をめぐって訴訟になったことがございますので、その点で御報告しますと、朝鮮総連中央本部ビルの土地、建物については、朝鮮総連関連会社が保有していた平成十五年度から東京都が減免を取りやめまして、固定資産税等を課税してきているというように承知しております。  その後、競売の結果、昨年十一月に所有権が移転しているというふうに報道されておりますけれども、いずれにしても、その移転後の固定資産税につきましては、今年の一月一日時点の保有者について平成二十七年度で課税をするということになってございますので、東京都で今後適切に賦課処分が行われるというように考えております。
  436. 井上義行

    ○井上義行君 是非、この五百九十一億、これが返済として残っておりますので、我が国は法の下に資金の回収、そして税金の徴収に向けてしっかりと法執行を行っていただきたいというふうに思っております。  そこで、拉致問題がいまだ進展していない状況でございますが、拉致問題担当大臣である山谷大臣、拉致被害者帰国の見通しはいかがでしょうか。
  437. 山谷えり子

    国務大臣(山谷えり子君) 北朝鮮による拉致問題は、北朝鮮による国家的犯罪であり、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であります。拉致被害者の心身の状況を思うにつけ、また御家族のことを思うにつけ、一刻も猶予がならないというふうに思っております。  残念ながら、現在のところ、北朝鮮側から拉致被害者についての具体的な情報を含む調査結果の通報が行われておりません。こうした事情も踏まえまして、先月末には対北朝鮮措置の延長を閣議決定したところであります。  政府としては、引き続き、北朝鮮に対して拉致問題が最重要課題であるということを強調するとともに、迅速に調査を行い、その結果を速やかにかつ正直に通報することを強く求めてまいります。  安倍内閣になりましてから、国連に北朝鮮の人権問題と拉致問題に関する調査委員会ができまして、四百ページ近い報告書が出まして、昨年の末の国連総会では、この問題を解決しなければならないという強いレベルの、高いレベルの文言の決議が賛成百十六か国、反対二十か国で採択されました。また、三月二十七日にも人権理事会でそのようなことが採択されたわけでありまして、安保理の議題にもなっております。国際的な理解、そして解決しなければという機運は非常に高まってきているというふうに思っております。  私も、国際連携を通じた圧力という観点から、昨年の九月にジュネーブでも訴えましたが、今年の五月にもアメリカに行きまして米国政府関係者と意見交換を行うほか、日本政府主催で北朝鮮による拉致を含む人権侵害に関する国際シンポジウムを開催する予定であります。私が基調講演を行い、またマルズキ・ダルスマン国連北朝鮮人権状況特別報告者や拉致被害者御家族等にもスピーカーとして御参加いただく予定であります。こうした機会を通じまして、拉致問題の解決、強く国際社会訴えていきたいと思います。安倍内閣の最重要課題であります対話と圧力、行動対行動の原則の下に全力を尽くしてまいりたいと思います。
  438. 井上義行

    ○井上義行君 そこで、政府は、圧力と対話という路線で、この度、北朝鮮に対する輸出入禁止措置制裁の延長に踏み切ったわけですが、この延長は拉致という問題が入っているというふうに思っているんですが、大臣、その場所をお教え願いたいと思います。
  439. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) 経産省としては、従来より対北朝鮮輸出入の禁止措置を実施してきております。二年前の四月十三日から二年間ということで禁輸措置を延長しておりましたが、これにつきまして国会承認が必要でありましたけれども、先月、御承認をいただきました。その承認を求める提案理由におきまして、拉致問題に関する具体的な進展は一切見られないなど、北朝鮮をめぐる情勢を総合的に勘案し、措置を実施するということを私から委員会で御説明をいたしました。  また、現行措置が今月の四月十三日で期限が到来することですので、その後また二年延長をする、四月十四日以降二年延長をするということを先日閣議決定いたしましたけれども、その閣議決定におきましても、拉致、核、ミサイルといった諸懸案に対する北朝鮮の対応などに鑑み、措置を講ずることを明記をしております。
  440. 井上義行

    ○井上義行君 まさに拉致、ミサイル、核という、これが全く進展していない中で制裁を掛けたんですね。  一方で、一部制裁を解除して、今まで三百万ですか、送金を三千万まで引き上げたということであります。一方で制裁をして、一部解除して、そのお金が北朝鮮に渡ってしまうわけですね。その渡ったお金が例えばミサイル開発やあるいは核の開発に使われている可能性もあるわけですね。外務大臣として、そうしたことはないという証拠はありますでしょうか。
  441. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 昨年七月の対北朝鮮措置の一部解除は、北朝鮮向けの支払報告及び支払手段等の携帯輸出届の下限金額を他国と同様の金額に戻したものであります。届出の下限金額を戻したということですので、これまで認められていなかった支払がこの措置の解除によって認められるようになったというものではありません。  また、一方、北朝鮮に向けた支払については、これは金額にかかわらず、従来から、送金を取り扱う金融機関により犯罪収益移転防止法上の厳格な顧客管理が行われておりますし、また安保理決議等による資産凍結等の対象でないかについて外為法に基づく確認義務が厳格に履行されております。この点につきましては措置の解除前と何ら変わっていません。こういった対応を続けながら、把握している限り、我が国としまして、昨年七月の北朝鮮措置を一部解除して以降、資金の流れに大きな変化があったということについては承知はしておりません。
  442. 井上義行

    ○井上義行君 私としては、拉致被害者が一向に帰ってこない、こういう状況の中で、たとえその一部解除であっても、感情的には私としては了承するというわけにはいかない。今までずっと制裁解除は早いということを言ってまいりました。本来であれば、拉致被害者が帰ってきてから制裁を解除するならまだしも、調査委員会が開いただけで解除してしまった。僕はここに、北朝鮮に足下を見られているのではないかというふうに思います。  そこで、やはりここはもう一度リセットする必要があるのではないかと。制裁を元に戻す、そういう政策を、やはりかじを切るべきだというふうに思っておりますが、これは山谷大臣、いかがでしょうか。
  443. 山谷えり子

    国務大臣(山谷えり子君) 長く閉ざされていた日朝協議の場がやっとこじ開けられました。そして、拉致問題は解決済みということから、調査をするというふうに北朝鮮は言っているわけですけれども、実際にはまだ報告が来ないという状況にあります。  拉致問題の解決のためには、北朝鮮自身にこの問題を解決しなければ北朝鮮の未来を描いていくことは困難であると認識させるということが必要でありまして、このため対話と圧力の基本姿勢でこの問題の解決に取り組んできました。  今後の対北朝鮮措置の在り方については、北朝鮮側から諸懸案解決に向けた前向きな具体的行動を引き出す上で何が最も効果的であるかという観点から、引き続き不断に検討を行っていきたいと考えております。
  444. 井上義行

    ○井上義行君 そこで、なぜこの拉致問題が進展しないのか。外務大臣、今の交渉状況、いろいろ世間には言えないということもたくさんあると思いますが、なぜ進展しないのか。それは、組織の、北朝鮮側の問題なのか、それともいろんな様々な、ミサイルとか核とかその関連で出せないのか、あるいは全くだまされてしまったのか、どういう思いでこの進展がないのか、率直にお伺いしたいと思います。
  445. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 我が国の対応につきましては、今、山谷大臣の方から説明があったとおりであります。対話と圧力、行動対行動の原則に基づいて今日まで取り組み、圧力につきましても、国連の安保理決議に加えて我が国独自の制裁を科してきた、そして対話につきましても、一年四か月ぶりに対話を再開し、そして特別調査委員会の調査が始まった、こういったことでありました。  我が国としまして、この基本的な方針はこれからも変えるべきではないと思っています。しかし、今御質問の中で、どうして進まないのか、こうした御質問をいただきました。  北朝鮮側の実情について様々なものがあると思いますし、様々な要素が国際的にも絡んできているとは存じます。しかし、我が国としましては、北朝鮮に対しましてしっかりとメッセージを発すると同時に、国際社会と連携しながら、何が最も効果的なのか、これを考えていかなければならないと存じます。  こうした調査の進み具合、北朝鮮の前向きな対応については、今現在具体的なものが示されていませんが、是非、引き続き基本的な方針を守り、国際的な連携を重視しながら対応を続けていきたいと考えています。
  446. 井上義行

    ○井上義行君 この問題は、何も日本を追及しようなんていうのは私、全く考えていないんですよ。ただ、やっぱり拉致問題が進展していないということは、どこかにやはりミスというか、例えば情報の誤りだったりあるいは解釈のミスだったり、そういうものがあるというふうに私は思っているんですね。あのときの合意のときに制裁を解除すべきじゃないということは私は言ってまいりましたが、やはり北朝鮮のトップが決断しなければ拉致被害者は帰ってこないわけですね。まだそういう状況じゃない状況の中でストックホルムの合意がなされた。  このストックホルム、皆さんのお手元に配付しておりますけれども、私、この文書が、非常に、北朝鮮の隠れた意図はすごく見えてくるんですね。日本の拉致被害者、調査をするのは要請をしたというふうにまず一番最初に出てくるんです。双方は、拉致被害者及び行方不明者を含む全ての日本人に関する調査を要請したと。その要請をした、それに対して北朝鮮側は、従来の立場はあるもののということで、これは北朝鮮側が一旦死亡というふうに言った、だけど私たちは、日本側が、今まで拉致問題、自分たち北朝鮮側がやってきたことを評価して、こういう立場で調査をします、そして日本人に関する全ての問題を解決すると書いてあるんですね。  だから、拉致被害者を帰すとか、そして日本側が今までの調査でいいよということを認めて評価をしてしまったこの文書が私は非常に前から気になっておりまして、そして一番決定的なのは、日本側、一枚目、第二のパラグラフで、調査を開始する時点でなんですね。特別調査委員会が立ち上げて調査を開始する時点で制裁を解除すると言っているんですね。  伊原局長、やっぱりここは粘って、拉致被害者が帰ってきた時点で制裁を解除するというふうに書くべきだったと思うんですよね。なぜこういう表現になったんでしょうか、局長。
  447. 伊原純一

    政府参考人(伊原純一君) 今の先生の御指摘に関してでございますけれども、先ほど山谷大臣の方からも申し上げたとおり、北朝鮮は、拉致問題については長らく、これはもう解決済みであるということを言っていたわけでございます。このストックホルムでの合意の私どもにとっての一番重要な点は、先ほど先生も御指摘になった、従来の立場はあるものの、つまり拉致問題は解決済みと彼らは言ってきたけれども、そういう従来の立場はあるものの、包括的な全面的な調査をするということを言明した。  そういった合意をつくるに当たって、政府としては、この問題の解決に向けて前進させるために、すなわち北朝鮮から前向きな具体的な行動を引き出す上で何が最も効果的かという観点から検討を行った結果として、政府全体として日本政府がとるべき措置について決定をしたものであるというふうに考えております。
  448. 井上義行

    ○井上義行君 私は、そこが甘かったと思うんですね。やっぱり北朝鮮側を期待して、そこに乗ったということなんですね。  だけど、北朝鮮側は取るものは取っているんですよ、調査時点で制裁を解除するとかですね。だから、やっぱり、向こうは、一部の調査のみを優先するのではなくと、つまり拉致問題を優先するものではなくというふうにちゃんと、きちんときちんと北朝鮮側は詰めて書いているんですよ。だけど、日本側は、場合とか何かで、ニュアンスでそれを勝手に受け取っている。私は、そこに今、拉致被害者が帰国を果たしていない最大の原因があるというふうに思っていまして、ここはもう一度リセットをして、ストックホルムのこの文書ではない口頭の了解は破棄して、もう一度リセットをするべきだというふうに思っておりますが、大臣、いかがでしょうか。
  449. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のストックホルムでの合意文書ですが、この合意文書の意味につきましては、従来、北朝鮮側、拉致問題は解決済みだという主張を続けていました。しかし、にもかかわらず、こうした合意を確認することによって、引き続きこの問題について調査をする、努力をする、こうした扉を開けたという意味では、これは一つの意義はあったと考えています。  いずれにしましても、引き続き全ての拉致被害者の帰国を目指して努力をしなければなりません。この一歩を一つの手掛かりとしながら、是非、具体的な前向きな行動を北朝鮮から引き出すべく最善を尽くしていきたいと考えています。
  450. 井上義行

    ○井上義行君 本当に、拉致被害者は家族も高齢になりました。もう時間がないんですね。私は、この間のイスラム国のように、緊迫した、政府がオールジャパンというんだったら、本当、二十四時間もう官邸にみんなが残って、あるいは全部職員を配置してまでも取り戻すということを是非やらない限り進展がないというふうに思いますが、最後、山谷大臣、決意をお願いしたいと思います。
  451. 山谷えり子

    国務大臣(山谷えり子君) 政府、そしてオールジャパンで全面解決のために全力を尽くしてまいります。
  452. 井上義行

    ○井上義行君 終わります。ありがとうございました。
  453. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 以上で井上義行君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  454. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 次に、松沢成文君の質疑を行います。松沢成文君。
  455. 松沢成文

    松沢成文君 次世代の党の松沢成文です。  今日は、たばこ問題ではなくて、安全保障の問題で質問をしたいと思います。  まず、今年一月に内閣府自衛隊防衛問題に関する世論調査というのを行っています。そのうち、自衛隊が今後力を入れていく面という問いに対する回答のまず上位三つを教えていただきたいと思います。
  456. 中谷元

    国務大臣(中谷元君) この調査は昭和四十四年以降三年ごとに実施をしておりまして、今回十六回目でございます。  御質問の、自衛隊が今後どのような面に力を入れていったらよいと思いますかという質問に対する回答、上位三項目は、第一位、災害時の救援活動、緊急の患者搬送など災害派遣が七二・三%。第二位、周辺海空域における安全確保、島嶼部に対する攻撃への対応などの国の安全確保が六九・九%。第三位、国内の治安維持、これが四八・八%。以上が三位でございます。
  457. 松沢成文

    松沢成文君 国民が今自衛隊に最も期待していること、あるいは安全保障上最も関心を持っていることというのは、周辺海空域における安全確保、島嶼部に対する攻撃への対応、ここなんですね。  今回の安全保障法制、今与党の方でもいろいろ議論をしていますけれども、確かに自衛隊国際的な活動の面で様々法整備をしていこうと議論が進んでいますけれども、国民が一番心配している島嶼部の防衛ですよね。具体的に言うと尖閣とか小笠原、こういうところの防衛に対する法整備が、グレーゾーンと元祖言われていました。ここのところがすっぽり抜け落ちていると思うんですけれども、なぜ島嶼部の防衛に対する法整備が議論されないんでしょうか。
  458. 中谷元

    国務大臣(中谷元君) 昨年の七月の閣議決定を踏まえまして、政府においては、武力攻撃に至らない侵害への対処につきまして関係省庁間で総合的な検討を実施をしてまいりました。現時点におきましては新たな法整備が必要という認識には至っておりませんが、この理由としては、当該の事案に対しては、警察機関と自衛隊の基本的な役割分担を前提として、治安出動また海上警備行動等の発令手続を経ている間に不法行為による被害が拡大することがないよう、手続の迅速化のための方策を含めた運用の改善をすることにより対応可能であると考えた次第でございます。
  459. 松沢成文

    松沢成文君 尖閣では、ここ数年というか今でも、本当に毎日のように領海侵犯が続いているんですよ。もう海上保安庁大変です。それから、昨年の末には小笠原に二百そう以上の中国の漁船がやってきて、それで、海上保安庁対応できないから一週間ぐらい居座られちゃって、海底のアカサンゴを全部持っていかれちゃったんですよ。全くこれは日本対応できなかった。勝負でいえば負けているんですね、完全に。  例えば、偽装漁民が尖閣に上陸する、それでまた尖閣でも大変なことになる、小笠原でもああいうサンゴの事件みたいなのが同時に起きた、こんなことも想定できるわけですね、現にあったわけですから。こういう状態の中で、今、海上保安庁の力ではこれ対応できていないんです。誰が見てもそう思います。  大臣、なぜ自衛隊の力使わないんですか。平素から海上自衛隊領海警備任務を与える、そういう法律をきちっと作るべきですよ。じゃないと日本の島嶼部、領海、守れません。いかがでしょうか。
  460. 中谷元

    国務大臣(中谷元君) 領土領海治安維持につきましては第一義的には警察や海上保安庁が対応いたしますが、この警察機関で対応できない場合に自衛隊治安出動、海上警備行動の発令を受けて警察機関と連携しつつ対応することになりまして、御指摘のとおり、近傍に警察力が存在しない場合や警察機関が直ちに対応できない場合の対応が課題とされておりますが、政府といたしましては、治安出動や海上警備行動の発令手続を経ている間に被害が拡大することがないように、この手続の迅速化のための方策を含めた運用の改善を検討しているところでございまして、現時点におきましては、こういった運用の改善で適切に対応してまいりたいと考えております。
  461. 松沢成文

    松沢成文君 自衛隊は日頃の監視業務を自衛隊法の調査研究という任務でやっているんですね。何か事が起こって、今大臣おっしゃったように、自衛隊に海上警備行動が発令されても、この自衛隊の艦船の武器使用というのは正当防衛を軸とする、これ警察官職務執行法の準用なんですね。治安出動でもそうですよ。ですから、自衛隊が行っても警察権限しか使えないわけです。片や中国軍は軍ですから、もう好きなときに、好きなときって失礼だけど、武力攻撃してくるわけですよ。これ勝負にならないでしょう。  なぜ自衛隊に、国土を守るために、国際法規あるいは慣例に基づいた武器使用基準、認めないんでしょうか。認めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
  462. 中谷元

    国務大臣(中谷元君) 各国の紛争などを見ていますと、いろんな突発事態でお互いにエスカレートしてしまうということでございますが、こういった国境等の問題におきましては第一義的には警察機関が対応するわけでございますが、仕組みとしては、それで対応できない場合に自衛隊が海上警備行動等によって必要な対応、行動を取ることができますが、その際に、これ警察の権限におきまして、その事態に応じて合理的に必要と判断される限度で武器使用ができることになっております。  このように、特定の行動を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官には、現行法におきましても事態に対処するために十分な武器使用権限が与えられておりまして、御指摘のような事態に対しても支障がなく対応できるものであると考えております。
  463. 松沢成文

    松沢成文君 我々次世代の党では、領域警備法の法案をもう準備しておりまして、これは、自衛隊に平素から領域警備の任務を与えて、治安出動だとか海上警備行動の下令なくあらゆる事態に対応できるように、国際基準の部隊行動基準、そして武器使用権限をきちっと平素から与えておくと。これこそがシームレスな私は対応であると思いますし、逆に、こうした権限を与えることが抑止力にもつながると思っていますので、ここは質問はしませんが、是非とも政府の方でも御検討いただきたいというふうに思います。  最後に、これは大臣、電話ですぐに迅速に閣議決定できるようにしたと、これ運用改善だというんですが、グレーゾーン事態というのはその場に権限がないともう遅いんですよ。これも、中国の海警が入ってきた、それを救うために軍が入ってきた、それから、あっ、まずいというので、じゃ、出動していいでしょうか、内閣、決定をお願いしますと。そこではもう尖閣、占領されちゃっているんです。即応ができなきゃいけないので、これは内閣の閣議決定を電話で迅速化するんじゃ遅いんですね。常に現場に権限を与えていないと対応できないんですが、そのことについてはいかがお考えでしょうか。
  464. 中谷元

    国務大臣(中谷元君) これこそ、省庁間の協力ではありませんが、情報の共有や、またお互いの連携を強化することによって速やかに体制が移行できるようなことでやってまいりますので、手続の迅速化も含めまして、こういった対応につきまして現在与党で対応を検討しておりますが、今日、委員が御指摘になったスムーズな対応ができますように更に検討してまいりたいと思っております。
  465. 松沢成文

    松沢成文君 じゃ、更に具体的に聞きますが、尖閣諸島は日本の実効支配下にあると言えるんでしょうか。実効支配下にあるということはどういう状態のことをいうんでしょうか。外務大臣、お願いします。
  466. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も我が国固有の領土であり、現に我が国がこれを有効に支配していると従来説明をしております。政府は、従来から、尖閣諸島周辺海域において、我が国の国内法令に基づいて厳正かつ適切な警備を実施している、これを有効に支配していると説明している次第でございます。  そして、今御指摘ありました実効支配という言葉、これは、こうした言葉も様々なところで使われていますが、これは国際法上、一般に、ある領域に対する領有権が法的に確立するためには実効支配が必要である、こういった文脈で使われることが多いようであります。ですから、実効支配という言葉、これは語感の問題ですが、実効支配という言葉を使いますと、解決すべき領有権の問題が存在するというニュアンスが出てしまいます。  尖閣諸島については、解決すべき領有権の問題がそもそも存在しないことから、なおかつ国内法が適用されていることから、政府としましては、基本的に実効支配という言葉を用いず、前述のとおり、有効に支配していると説明をしております。  そして、有効に支配しているという例としまして、国内法が適用されて警備、取締りが実施されているということ、土地所有者に対する固定資産税が納付されているということ、また国有地としての管理が行われている、さらには政府及び沖縄県の調査、これは環境ですとかあるいは漁場等の調査が行われています、こういった例を挙げて有効に支配していると説明をしている次第です。
  467. 松沢成文

    松沢成文君 有効に支配されているという状況、私は、やはり世界中の人々にとって、そこに日本の施政権が及んでいると、これがやっぱり見えなければ有効な支配にならないと思うんですが、防衛大臣、例えば先ほど言った調査、動植物の環境調査、これやったんでしょうか、最近。それから、例えば漁民が避難する船だまりを造る、さらには安全運航のための灯台や通信施設を造る。これは尖閣地域の海の安全のためにみんな必要な施設ですよね。日本が有効に支配しているんだったら、こういう施設をきちっと造っていくべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
  468. 中谷元

    国務大臣(中谷元君) 政府におきましても、尖閣列島、これが我が国固有の領土であるということはもう歴史的にも国際法上も疑いのないところでありまして、現に我が国はこれを有効に支配をしております。  こうした立場は、天気予報や環境調査、また船だまり等を設置するか否かによりいささかも影響を受けるものではございません。  防衛省自衛隊といたしましても、この尖閣諸島を含む我が国周辺海空域の警戒監視活動に万全を期すことなどによりまして、我が国の領土領海領空、これを断固として守り抜いていく所存でございます。
  469. 松沢成文

    松沢成文君 そのためには日米同盟も有効に使わなきゃいけないと思うんですね。尖閣防衛のために、日米合同軍事演習を先島諸島かあるいは南西諸島周辺で行うべきじゃないですか。いかがでしょうか。
  470. 中谷元

    国務大臣(中谷元君) 日米間では、米軍と自衛隊、様々な形で相互の運用性の向上を目的として共同訓練を行っておりまして、この地域におきましても、必要に応じて沖縄等の南西諸島周辺でも共同訓練を実施をしたことがございます。  自衛隊といたしましても、様々な事態を想定した日米共同訓練を実施することによりまして、島嶼部を含めた我が国の防衛に係る能力の向上に努めてまいりたいと思っております。
  471. 松沢成文

    松沢成文君 外務大臣、竹島、北方領土、あるいは南シナ海の西沙、南沙諸島、これ、幾ら自分の国だ、自分の領土だと叫んでも、一度他国に実効支配されてしまったらもう二度と返ってこないんですね。これが国際政治の現実なんですよ。もしかして、それを取り戻すとしたら、戦争を仕掛けて取り戻すしかないですよ。尖閣をこのまま放置すれば、中国に侵略される可能性は私は否定できないと思います。  一刻も早く日本の施政権を物理的に行使して実効支配の下に置かなければならないと考えますが、外務大臣、いかがでしょうか。
  472. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 中国公船による度重なる領海侵入、これは遺憾であり、まず外務省としましてはその都度厳重に抗議をしているわけですが、今防衛大臣からの答弁にもありましたように、これ、領土領海領空は断固として守り抜く、こういった決意で、やはり政府を挙げて、関係省庁連携した上で毅然かつ冷静に対処していくことが重要であると考えます。  外務省もその一員として努力をしなければならないと思いますが、加えて、外務省の立場からやらなければならないこととして、まさに今委員が御指摘になられましたように、この尖閣諸島、これが疑いなく日本の領土であるということ、これを国際社会にしっかり理解してもらわなければなりません。是非、この効果的な発信という部分につきましてしっかり努力をしていきたいと考えます。
  473. 松沢成文

    松沢成文君 時間ですので終わります。どうもありがとうございました。
  474. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 以上で松沢成文君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  475. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 次に、薬師寺みちよさんの質疑を行います。薬師寺みちよさん。
  476. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。今日もどうぞよろしくお願いいたします。  今日は、社会的養護の在り方について質疑をさせていただきたいと思います。  時間もございませんので、まず副大臣にお尋ねしたいと思います。  年間、虐待死というものは何件ぐらい起こっているのか、虐待死が一番多いのは子供が何歳の頃で、その年齢の虐待死は全体の何%を占めるのか、教えていただけますでしょうか。
  477. 山本香苗

    副大臣山本香苗君) 厚生労働省におきましては、平成十六年から社会保障審議会児童部会児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会におきまして死亡事例の検証を行っておりまして、一番虐待死が多いのはゼロ歳児です。そして、そのパーセントは心中を除きますと約四割となっております。
  478. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  この事実は余り知られておりません。実は、資料一に準備いたしましたけれど、四割の子供がゼロ歳、それもゼロ日、生まれたばかりで虐待死を受けてしまうということでございます。  いろいろ私もこの事例調べてみましたら、この産むという行為に関しまして、医療機関では産んでいない、自宅、学校などで出産をいたしまして、それを周囲に隠すために虐待死に至る行為に及んでいる母親が、若しくはその近親者が多いということでございます。このような望まない妊娠による虐待死というものを防ぐためにも、妊娠中からの支援が必要ではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。
  479. 山本香苗

    副大臣山本香苗君) 御指摘のとおり大変重要なことだと思っておりまして、児童虐待による死亡事例を見てみますと、妊産婦健診を受けていない、また、望まない妊娠、母子健康手帳が未発行だといった問題が浮かび上がってまいります。御指摘のとおり、虐待を予防するためには妊娠期から着目して支援につないでいくことは極めて重要だと思います。  こうした考えに基づきまして、昨年十二月に取りまとめました、関係府省庁におけます児童虐待防止対策に関する副大臣等会議におきましては、妊娠期からの切れ目のない支援といたしまして、妊娠期から子育て期にわたる総合相談等の実施や子育て支援事業の積極的な活用、いわゆる子育て世代包括支援センターです、また、見守りなどが必要な妊婦に関する情報を医療機関から行政が入手しやすい工夫等に取り組むこととされておりまして、厚生労働省として、しっかりと妊娠期からの対策の充実に努めてまいりたいと考えております。
  480. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  今副大臣からも御説明いただきましたように、虐待死に至る事例というのは、やっぱり妊娠を周囲に隠したり、高校生の場合では気が付かなかった、前日まで体育の授業をやっていたというふうなケースも多いということでございます。  気が付いた場合も、周囲の目があってなかなか相談ができないといって、実は、皆様方も御存じ、こうのとりのゆりかごで有名な熊本の慈恵病院は、慈善活動の一環として二十四時間の無料電話相談を引き受けております。二十五年は千四百四十五件、二十六年はこの二月までの統計では三千六百一件とかなり増えてきているんですね。これは全国から寄せられているということです。  資料六を御覧いただきたいんですけど、これ、愛知県の実はコンビニエンスストアのトイレにこのようなカード、思いがけない妊娠でお悩みの方へというものも置いて、なるべく広く周知徹底しているんですけど、まだまだ受け身の状況です。  では、もう一問お尋ねしてみたいと思います。  いわゆる乳児院、ゼロ歳から二歳という子供たちが入所する施設でございますけれども、二千人以上が毎年こちらに入所される。現在は三千人以上の子供たちが常時養育されているということでございます。入所児童数、施設数も増加傾向にございますけれども、このように乳児院に入り、しかし里親委託をされないような生後一か月未満の子供たちがいる都道府県というのは何県ぐらいございますでしょうか、教えてください。
  481. 山本香苗

    副大臣山本香苗君) 平成二十五年度中におけます新生児等の新規措置の措置先に関しまして、都道府県、指定都市及び児童相談所設置市に対して調査を行いました。その結果ですが、生後一か月未満の新生児について措置をしたケース、すなわち乳児院に預けたというケースがあったのは四十四都道府県でありまして、うち全てのケースを乳児院に入所措置したのは二十六都府県と承知しております。
  482. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  乳児院に入ってしまうと、なかなか里親に委託されずに、乳児院に入ったままこれから児童養護施設に預けられてしまう、これがもう何か自動的なシステムのように今の日本はなっているということをちょっと問題提起をさせていただきたいと思います。  資料三を御覧いただきたいと思います。  実はこれ、都道府県によっても全く違うんですね、六・二%から四四・七%。これはかなり問題があると思うんですけれども、副大臣、どうしてこのように差が生じているんでしょうか、教えていただけますでしょうか。
  483. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 社会的養護が必要な児童を里親委託するかあるいは施設入所とするかについては、児童相談所が個別のケースに応じて判断をしているというところでございますけれども、新生児の場合は、未熟児や医療的ケアが必要なケースがあること、あるいは看護師などの医療専門職が配置をされている乳児院において新生児の疾病、障害等の状況を確認した上で里親委託を検討する取扱いをする場合もあるなどの要因によって、乳児院への措置が多くなっている場合があるのではないかというふうにも考えられるわけでございます。  厚労省としては、里親への早期の委託は、特定の大人との愛着関係の下で養育をするということによって児童の健全な心身の成長や発達を促すことができるものというふうに認識をしておりまして、極めてこの時期の愛着形成というのは大事だというふうに考えております。  このため、平成二十三年に里親委託ガイドラインというのを策定をして、里親委託優先の原則というものについて定めるとともに、全国児童福祉主管課長会議において、新生児、乳児の里親委託乳児院から里親への措置変更を推進するように各自治体に要請をしているところでございまして、今後とも、早い段階から家庭的な環境の中で養育が行われるように、里親委託の取組をしっかりと進めてまいらなければならないというふうにも考えておるところでございます。
  484. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  今、新生児のところは答えていただいたんですけれども、都道府県による差というところを、副大臣、お願いできますでしょうか。
  485. 山本香苗

    副大臣山本香苗君) 資料三に示していただきましたとおり、里親委託率はもう自治体によってかなり差がございます。  里親委託とするかどうかということは、措置権者である児童相談所におきまして児童の個々の状態等を踏まえて判断することになりますが、このように自治体によってかなり差が生じていることにつきましては、一つには地域におけます里親制度の認知度が低い、新規委託可能な登録里親が少ないといったこともあります。また、里親と児童とのマッチングが非常に難しいといったこともありまして里親委託が進まないといったことなどの要因があると伺っておりますが、こうした中で、最近、里親委託を大幅に増加させておりますところがあります。例えば、福岡市や大分県などの自治体では、児童相談所への専任の里親担当職員を置いたり、また里親支援機関の充実、体験発表会、市町村と連携した広報、NPOや市民活動を通じた口コミなど、また、様々なこういった努力を行って里親登録の増加や里親支援の充実を図っているところがございます。  私たちといたしましては、こうした取組を全国会議等を通じてしっかりと周知をしているところでありますけれども、更に幅広く事例を吸い上げまして周知してまいりたいと考えております。
  486. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  では、資料二、五、八と、ちょっとばらばらでございますけれども、御覧いただければと思います。  実は先日、この予算委員会でも公明党の荒木先生御紹介いただいたんですけれども、愛知県方式というものがございます。特別養子縁組で妊娠中に既に養子を仲介いたしまして、生まれてきたらいわゆる育ての親から名前を付けてもらって、産みの親が届け出、そしてそのまま育ての親が自宅に連れて帰りましてそこで養育をしていくというものでございます。  養子縁組と里親の主な違い、表にまとめましたけれども、戸籍長男、長女というふうに記入がされます。ということを考えると、赤ちゃんは一生の親に巡り合え、赤ちゃんに恵まれなかった夫婦も不妊治療の苦悩から脱却できますし、予期せぬ妊娠、出産をした女性も自責の念から解放される、本当にこれは三方よしの制度だと思います。  先ほど副大臣からも御答弁いただきましたように、通知を出していただいたり、里親委託ガイドラインなどに載せてもいただいておりますけれども、なかなかこの施設依存という体質が改善できません。大臣、何かいいアイデアはございませんでしょうか。お言葉をください。
  487. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) この施設依存度が高いという問題、私も同じように問題意識を持っているところでございまして、保護者のいない児童や虐待を受けた児童など、社会的養護が必要な児童についてはより家庭的な環境で養育をしないといけないという大事な問題がございます。  このため、平成二十三年に里親委託ガイドライン、先ほど申し上げましたけれども、里親委託優先の原則などについて定めるとともに、新生児の時期からの里親委託の事例の一つとして、いわゆる先ほど出ました愛知方式を紹介をしているところでございまして、これらの取組の結果、里親やいわゆるファミリーホーム、この委託割合は年々増加をしているんですけれども、残念ながら、平成二十五年度末の現在でもまだ一五・六%という水準でとどまっておりまして、要因を考えると、先ほど副大臣から答弁を申し上げたとおり、社会的養護を必要とする子供の数と里親の数のミスマッチというか、があることと、やはり複雑な課題を抱える子供に対して対応できる専門的な、言ってみればノウハウを持った里親、この数が足りないというようなこともあるんだろうというふうに思います。  このため、新たな里親の開拓や里親の質の向上などの取組によって、平成二十七年度から平成四十一年度までのこの十五年間の間に、里親等への委託社会的養護全体のおおむね三分の一とすることを目指していくところでございまして、諸外国から比べますとそれでも随分レベルが低いわけでございますので、我々としてはますますもって真剣に取り組んでいかなきゃいけないというふうに思います。
  488. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  私、調べましたところ、費用負担の問題も大変大きいというところでございます。実費でも七十万から百万くらいを養親が負担をしなければならない。諸外国ではこのような費用負担なども国が行っているところもございます。このような支援の仕方も検討が必要ではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
  489. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) この補助を、国がどうサポートするかという問題でありますけれども、いろいろな場面でのサポートというのがあり得ると思いますが、例えば養子縁組というのが海外では多いわけで、家庭に恵まれない子供に安定した温かい家庭を提供する方法の一つだということでこれまた重要だと思うわけでありまして、養子縁組のあっせんは、児童相談所のほか、第二種社会福祉事業として民間事業者も実践をしているわけでございまして、養子縁組の少ない児童が適切な支援を受けられるようにすることが重要だと思っております。  これも養子縁組の問題ですが、厚労省では、二十六年度から、養子縁組あっせんの支援の質の向上を図ることを目的として、厚生労働科学研究による調査研究を開始をしておりまして、海外における養子縁組を取り巻く状況についても調査研究をしているところでございます。  それから、今後、調査研究の状況も踏まえて、児童、実親、養親や、それから事業者に対する支援も含めて、養子縁組あっせんの在り方について検討を行ってまいりたいと思っておりますが、里親についてもこれまで様々支援をやってまいりまして、様々な御希望も来ていることはよく分かっておりますけれども、今の養子縁組の問題も含めて、さらにどのような支援が可能なのかということも考えていかなきゃいけないなというふうに思っております。
  490. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。じゃ、立法化も含めて御検討いただきたいと思います。  では、法務大臣にお尋ねいたします。  親権という問題があってここに大きく立ちはだかるんですけれども、親権喪失は二十五年二十一件、停止は六十五件、余りにもまだまだ少な過ぎるのではないのかな、親権制限が少な過ぎやしませんかという思いが私ございますけれども、御意見いただきたいと思います。
  491. 上川陽子

    国務大臣(上川陽子君) 親権の喪失及び停止の制度でございますが、いずれも親権者によります児童虐待等から子を保護することを目的とするものでございます。親権を行使させることが不適当と認められる場合につきましては、親権を喪失させる、そして、又は二年以内で裁判所が定めた期間これを停止するという制度ということでございます。  喪失制度につきましては、明治三十一年に民法が制定された当時から存在するということでございましたが、適切に親権制限することができないというような御批判もございまして、これを受けまして、平成二十三年の民法等の一部改正法によりまして新たに親権の停止制度を創設することになりました。さらに、親権停止制度におきましても、親権喪失制度と同様に、児童相談所長からも申立てができるような制度になったところでございます。  二十四年の四月からスタートということで停止制度もスタートしたわけでございますが、御指摘のように、申立て件数が百十一件の中で認容につきましては二十一件ということでございますし、また停止の場合には百八十五件の申立てがございまして、そのうち許容したということにつきましては六十五件ということでございます。いずれも、児童相談所長さんからの申立てということにつきましては大変うまく活用されているなということでございますので、制度が幅広く使うことができるようにしていくということが大変大事ではないかと思います。
  492. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。是非これからもチャイルドセンターというところで御協力いただきたいと思います。  では、最後に一問。  実はこの特別養子縁組、雇用保険の育児休業給付金の対象となっておりますが、監護中は法律上の子供ではないために育児休業というものが取得できません。もうちょっと柔軟な制度改正が必要ではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
  493. 塩崎恭久

    国務大臣(塩崎恭久君) 雇用保険の育児休業給付金、まず給付金の方ですが、給付金については、平成二十五年十二月の労働保険審査会の裁決におきまして、特別養子縁組の監護期間、この期間においては育児休業給付金を支給することは、実態として現に子を引き取り養育をする者を援助するという点で、給付制度の趣旨に沿ったものだということの判断がなされておるわけでございまして、したがって、支払われるようになっているわけでありますが、このため、二十六年の一月から、特別養子縁組の監護期間については特例として育児休業給付の対象として、今申し上げたように支払うことになっているということでございます。  一方で、この育児・介護業法の育児休業の方ですね。この休業の方は、労働者から休業の申出があったときは事業主はこれを拒むことができない強い権利として成立しているわけでありますけれども、事業主にとっては義務を課されることから、労働者の福祉と事業主の負担との調和を図った結果、法律上の親子関係にある子のみを対象と今しているわけでございます。  しかし、いろいろな御意見が私の元にも寄せられていて、私も長らく児童養護の問題をやってまいって、議連の会長を今自民党の中でやっておりますが、なおこういう問題が残っているがゆえに、さらに、育児・介護業法についても、現在、今後の仕事と家庭の両立に関する研究会というのを開催をしておりまして制度の見直しについて検討しているところであり、今先生御指摘の点についても検討課題として取り上げてまいりたいというふうに思っております。
  494. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  現在、三万人の子供たちが施設そして里親家庭で生活をいたしております。これは本当に私は異常な状況だと考えております。しっかりと家庭生活、愛着というものを身に付けていかないと、社会生活、成人になって出たときにも、なかなか家族を持てない、そして会社の就職にも失敗するというような事例が私の元にも届いておりますので、今後とも柔軟な検討をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。
  495. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 以上で薬師寺みちよさんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  496. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 次に、又市征治君の質疑を行います。又市征治君。
  497. 又市征治

    又市征治君 社民党の又市です。  今日は、短い時間ですが、アジア外交について伺ってまいりたいと思います。  まず、官房長官に伺ってまいりますが、安倍総理は年頭会見で、戦後七十年総理談話を出す、こういう意向を示されたわけですが、その意義について改めてまず伺いたいと思います。  あわせて、その後、二十一世紀構想懇談会を設置をし提言を要請されたわけですけれども、この提言と七十年談話との関係についても伺っておきたいと思います。
  498. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 総理がこうした委員会の中を始め様々なところで申し上げておりますように、戦後七十年を機に、これから日本がどのような世界を地域をつくっていこうとしているのか、こうしたことに明白にしていく必要があるという、戦後七十年の日本の歩み、世界の中での日本の歩みを示していくことが必要であるとの考え方から談話を発出するということであります。  そしてまた、先般立ち上げました二十一世紀構想懇談会でありますけれども、自由闊達な御議論をしていただくために、歴史政治に造詣の深い学者、また言論界、ビジネス界など幅広い分野の方々から、さらに、様々な世代の方々に委員を就任をいただいております。この懇談会において、二十一世紀の世界の在り方、その中で日本が果たす役割等に、こうした議論をいただいて、そうした議論の結果、意見を伺った上で、政府として新たな談話を出したいということであります。
  499. 又市征治

    又市征治君 談話を出すかどうかは政府の判断でありますから、出されるとすれば、やはり日本国民の総意ができるだけ反映できるようなものにされるべきだろうと、このように思います。  そこで、報道によりますと、アメリカの国務省のサキ報道官は、村山談話や河野談話に触れつつ、この談話での謝罪は日本が近隣諸国との関係改善に努める上で重要な一章だと述べ、また、先日訪日されたドイツのメルケル首相は、過去の総括は和解の前提、こう述べたというふうに報じられております。さらに、潘基文国連事務総長は、アジア太平洋地域の一層の平和と調和とともに、より円満な関係に向けた未来志向の内容になることを期待する、このように述べていますし、加えて、先日の日中韓外相会議でもそれぞれの立場から談話に言及をされているようであります。  このように七十年談話は各方面から注目を浴びている、この理由を政府としてはどのように認識されておりますか。
  500. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 新たな談話について、一部の外国政府関係者がコメント等を行っていることは承知をいたしておりますが、その理由を含めて、これら外国政府関係者の受け止め方について日本政府として説明する立場にはないというふうに考えています。
  501. 又市征治

    又市征治君 つれない御返事でございますが。  これまでの、少なくとも日本は平和憲法に基づいて非軍事的人道支援というものを一生懸命やってきた、これはもちろんのこと、あのさきの大戦を反省しての上でありますけれども、これがアジアを始め発展途上国から日本への信頼と尊敬を得てきたことはもう紛れもない事実であります。  他方、今日、日本政府がこれまでの安全保障政策やあるいは発展途上国への支援の枠組み、これを変更しようとしているということについて、危惧も含めて注目を集めていることもまた否めない事実だろうと思いますから、この点を踏まえながら慎重な対応を求めたいと思います。  そこで、三点目に、総理は未来志向の内容にしたいとも繰り返し述べられておりますが、だとすれば、私は、中国とは昨年の十一月のAPECでの顔合わせ程度、韓国ともアメリカの仲介での顔合わせ程度の首脳会談しか開かれていない。何か冷え冷えとした現状だ、こう見ざるを得ません。七十年談話以前に、やはりこの近隣国との関係改善に全力を挙げるべきでありますし、談話を出した後でも、日中韓の関係が改善なければ、これは出さなかった方がよかったんじゃないか、こういう結果になりかねないということを思うんですが、この点についてはいかがお考えですか。
  502. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) いずれにしろ、新たな談話の内容については、さきの大戦への反省、戦後平和国家としての歩み、今後日本としてアジア太平洋地域や世界のためにどのような貢献をしていくかと、こういう観点から新たな談話を書き込んでいくというふうに考えております。  そしてまた、国際社会において日本の役割に対する期待と注目が集まっている中でありますので、これから世界に向けて日本がどのように歩んでいくかということを明確にしたいというふうに思っております。
  503. 又市征治

    又市征治君 もちろん、今お話ありましたように、国民に対するメッセージでもあろうし、もちろん世界に対するメッセージでもありますが、私は、アジア、とりわけ東アジアにおける政治経済等の安定的な発展のために日中韓の連携が今日不可欠なわけでありますし、その関係発展に寄与することが談話の一面では最低限の役割でもあろう、このように思うわけでして、是非そうしたものが実るように努力をされることを祈念したいと思います。  次に、外務大臣にお伺いをしてまいります。  まずは中国関係ですが、安倍総理は、前提なき首脳会談やるべきだ、窓口はうちはオープンだと、こう繰り返されるわけですが、中国の王毅外交部長がさきの外相会談で、これから真の意味で関係を全面的に正常に発展できるかは、双方が昨年十一月の四項目を遵守できるかどうかだ、こういうふうに述べられておりますね。  昨年六月に我が党も訪中団を出しまして、政府要人あるいは共産党ともいろいろと論議をいたしました。政府が結んだ四項目の合意、この中身についても我々も大筋一致をしてまいりました。  その中心的なやっぱり課題は、何といっても歴史認識だと思うんです。中国は、これまで双方が合意をしてきた四つの基本文書の諸原則と精神、これが日本がどうも外れていっているのではないかの危惧の念を強めている、その点はどのように分析をされているのか。今、私は、必要なのは、前提なき首脳会談ではなくて四つの基本文書の原則を踏まえて日本政府がどのようなボールを投げるかだ、こんなふうに思うんですが、いかがでしょうか。
  504. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 日中関係につきましては、まず昨年十一月、北京APECの際に首脳会談、外相会談を行いました。戦略的互恵関係の原則を確認し、関係改善に向けて大きな一歩を踏み出したと受け止めています。そして、その後、各種の対話、協力が再開し、日中関係は改善の方向に向かっている、このように考えています。  そして、御指摘いただきました三月二十一日の日中外相会談の場におきましても、王毅外交部長との間において、日中改善の良い流れ、これは確かに出てきている、しかしまだ不十分であると、是非この良い流れを定着させるべくお互いに一層努力していく、こういった点で一致をいたしました。よって、日中の間の問題、例えば歴史認識が日中関係改善の阻害要因になって日中関係改善が進まないということではないと考えています。  ただ、その日中外相会談の場におきましても、中国側から歴史認識について言及がありました。そして、私の方からは、安倍内閣は歴代内閣歴史認識を全体として引き継いでおり、これからもそうしていく、こうしたことをこれまでも何度も表明している、こういったことにつきまして丁寧に説明をさせていただきました。  今後とも、日中間でこうした意思疎通をしっかり図りながら、日中双方が国際社会が直面する共通の課題に未来志向の協力関係を発展させる姿勢こそ重要なのではないかと考えています。是非、中国側に引き続き日本側のこうした立場を丁寧に説明していきながら、日中関係前進させていきたいと考えています。
  505. 又市征治

    又市征治君 次に、報道によりますと、外務省は、ホームページにおける韓国に関する記述の中で、我が国と、自由と民主主義、市場経済等の基本的価値を共有するという文章を削除された。これについて韓国外務省は、どのような経緯で修正されたか日本政府が説明しなければならないとのコメントを出したと伝えられているわけですが、この点についての説明をいただきます。
  506. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のホームページの改訂は、当該ページを定期的に改訂してきております。こうした定期的なホームページの改訂の中で、施政方針演説あるいは外交演説、こうした最近の動きに合わせる形で行ったということであります。  いずれにしましても、韓国は我が国とともに米国の同盟国です。また、民主主義、市場経済の国でもあります。こうした点に関する認識は全く変わっていないと考えています。
  507. 又市征治

    又市征治君 認識変わっていないのに文章をここで変えると、相手の外交省が、何でこんなふうに修正したのかと日本政府に聞かなきゃならぬと、こういうふうに言われるようなやり方というのはちょっと稚拙ではないか、こういうふうに言わざるを得ません。  そこで、最後にいたしますが、北朝鮮との関係の問題です。  昨年の五月の、先ほど井上さんからもありましたが、五月二十九日にストックホルムで日朝両国の合意ができたということは大変良かったんですが、その後なかなか進展がない。そういう中で、まだ五月二十九日来ないうちに、今度は三月三十一日に北朝鮮への独自経済制裁二年延長の閣議決定された。こんな格好で相手に口実を与えて包括的な報告が受けれない、それを白紙に戻される危険性はないのかと大変心配です。粘り強くやるべきじゃないのかということを思うわけですが、この点についての見解をお伺いしたいと思います。
  508. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 岸田外務大臣、簡潔にお願いいたします。
  509. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 政府としましては、日朝平壌宣言にのっとって、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算し、国交正常化を図るべく努力していく、こうした方針につきましては全く変わっておりません。是非、核・ミサイル問題についても具体的な行動を北朝鮮に求めていかなければならないと思っていますし、立ち上がりました特別調査委員会の調査につきましても、通報を速やかに行うべく強く求めていかなければならないと思っています。  対話と圧力の一貫した方針の下、今委員から御指摘がありましたように、粘り強く交渉を続けていく考えであります。
  510. 又市征治

    又市征治君 時間が来ましたが、いつまでにその報告を欲しいということは、これは時期を明示しているんですか、どうですか。その点だけお答えいただいて、私、質問を終わりたいと思います。
  511. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) たしか昨年の九月だったと思いますが、特別調査委員会の調査を始めてから一年程度という言及が北朝鮮側からあったと記憶をしております。ただ、まずは特別調査委員会から正直に、そして迅速に通報を得るべく、しっかり働きかけていかなければならないと考えます。
  512. 又市征治

    又市征治君 終わります。ありがとうございました。
  513. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 以上で又市征治君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  514. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 次に、平野達男君の質疑を行います。平野達男君。
  515. 平野達男

    平野達男君 今日は、原発に関連しまして核燃料サイクルの実態についてお伺いしたいと思います。  若干、テクニカルタームとワーディングの問題で、様々な専門用語が出てきますので、専門用語の説明を冒頭聞かせていただきたいと思います。  まず、高速増殖炉、軽水炉、これは何でしょうか。
  516. 多田明弘

    政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。  軽水炉と高速炉の違いでございます。  まず、原子力発電について御説明いたしますが、核反応で生じます中性子によりまして連続した核反応、これを発生させまして、それによって生じますエネルギーを利用して発電を行う、これが原子力発電でございます。  この核反応を連続的に発生させる際に水を減速材として使いまして速度を落とす、中性子の速度を落とす、これを利用した原子炉が軽水炉と申します。他方で、減速材を用いないで核反応で生じました、これは秒速二万キロに及ぶ高速の中性子をそのまま利用する原子炉、これを高速炉と申します。
  517. 平野達男

    平野達男君 燃料は何を使いますか。
  518. 多田明弘

    政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。  軽水炉の場合、天然ウランから燃えるウランでありますウラン235の含有量を三%から五%程度に高めました濃縮ウラン燃料として使用する場合と、他方で、ウランとプルトニウムの酸化物を混合した燃料、いわゆるMOX燃料というものを使う場合とがございます。(発言する者あり)  お答え申し上げます。  高速増殖炉につきましても、通常、MOX燃料を使います。
  519. 平野達男

    平野達男君 余り丁寧な説明じゃないし、親切じゃないね、今の説明。もうちょっときちっと、きっちり説明してください。もう今時間がないから次に進むけど。  二〇一一年の一月一日、五十四基の商業用の原子炉がありました。これ全部軽水炉ですね。誰でもいいです。
  520. 多田明弘

    政府参考人(多田明弘君) そのとおりでございます。
  521. 平野達男

    平野達男君 使用済核燃料の再処理、日本は全量再処理、方針になっていますが、使用済核燃料の再処理というのは何をするんでしょうか。
  522. 多田明弘

    政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。  再処理と申しますのは、使用済燃料から有用物質でありますプルトニウムそしてウラン、これを化学的に分離、回収し、残った高レベル放射性の廃棄物、廃液でございますけれども、これをガラス固化してガラス固化体というものに変えること、これを再処理と申しております。
  523. 平野達男

    平野達男君 もう一つ、プルサーマル核燃料サイクルについて説明してください。核燃料サイクルについては、資料の一ページ見ながらちょっとお聞きいただきたいと思います。
  524. 多田明弘

    政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。  プルサーマルでございますけれども、先ほど申し上げました軽水炉と高速炉ございますけれども、軽水炉、これ、先生配付していただいている資料の上の方に軽水炉燃料サイクルとございます。こちらで使いました、この発電所から発生します使用済燃料を、軽水炉の燃料、再処理をいたしまして、先ほど申し上げました再処理工程で、右下の方に廃棄物が出るわけでございますけれども、ここからMOX燃料加工と、下に行っております。ここで加工いたしましたMOX燃料を右の方のピンクの矢印、上の方に向かっております過程でもう一度戻していく、軽水炉の方に戻していく、こうした使い方をする工程を我が国におきましてはプルサーマルというふうに申しております。
  525. 平野達男

    平野達男君 冒頭、高速増殖炉ということを説明しろと言ったんですが、あなたの説明は高速炉しか説明しなかったよね。だから、そういう説明するから駄目なんだよ。いつもそうだけど、資源エネルギー庁は。  それから、原子力委員会の岡委員長に質問いたします。  原子力開発利用長期基本計画、累次にわたって策定していますが、これはどういう位置付けなんでしょうか。
  526. 岡芳明

    政府参考人(岡芳明君) お答え申し上げます。  高速増殖炉については、実用化の技術的難易度が高く、研究計画の進捗状況に応じて、あっ、ごめんなさい、失礼しました。  位置付けの御質問でございます。  先生御承知のとおり、日本は原子力基本法に基づいて原子力利用を進めております。我が国における原子力の研究、開発、利用は、原子力基本法に基づき、厳に平和目的に限り、安全の確保を前提に、将来におけるエネルギー資源を確保し、学術の進歩と産業の振興を図り、もって人類社会の福祉と国民生活の水準向上に寄与するということを目的としております。  原子力委員会は、この目的を達成するために、国の施策が計画的に遂行されることを期しまして、昭和三十一年以来、おおむね五年ごとに計十回にわたって原子力開発利用長期計画や原子政策大綱を策定してまいりました。
  527. 平野達男

    平野達男君 その長期計画の中で高速増殖炉の位置付けはどうなってきたんでしょうか。資料の二ページ目を見ながらちょっと聞いていただきたいと思います。
  528. 岡芳明

    政府参考人(岡芳明君) お答えいたします。  高速増殖炉についてでございますが、位置付けにつきましては、核燃料有効利用等の観点からプルトニウムに関する研究開発を行うということになっておりまして、その中で位置付けられております。現在のところ、高速増殖炉、実用化の難易度が高く、研究計画の進捗状況に応じて実用化の時期を見直してきております。  それから、最近でございますが、「もんじゅ」につきましては、保守管理不備等を受けまして、日本原子研究開発機構が保守管理体制の見直しを行っております。原子力委員会におきましても、本年三月、同機構の中長期目標について意見を求められておりまして、その際に、「もんじゅ」の保守管理体制及び品質保証体制の再構築などを強く求めております。  今後、原子力委員会といたしましては、今後の進め方などにつきまして状況を聴取して管理運営の観点から意見を述べるとともに、動向を適切に把握しつつ、政策上の位置付けも含めた検討を進めてまいりたいと存じております。  以上でございます。
  529. 平野達男

    平野達男君 元々高速増殖炉は将来の原子炉の主流という位置付けだったという理解でよろしいですか。
  530. 岡芳明

    政府参考人(岡芳明君) そのとおりでございます。
  531. 平野達男

    平野達男君 目標年次はどんどんどんどん後にずれましたね。本当だったら、今頃は日本の中で、どこかで高速増殖炉が動いたはずだった。ところが、全く実現されていません。これはなぜですか。
  532. 岡芳明

    政府参考人(岡芳明君) 先ほどちょっと申し上げましたけれど、実用化の技術的難易度が高いということもございまして……(発言する者あり)技術的な難易度が高く、研究開発の進捗が遅れているということは事実でございます。そのために計画が遅れてございます。
  533. 平野達男

    平野達男君 これ、一九六〇年の長期計画は、昭和六十年代初期に実用化目標と言っていたんです。二〇〇五年の長期計画では二〇五〇年頃。今は、高速増殖炉の高速の増殖という言葉も消えていたんです。だから私は高速増殖炉という定義を聞いたのに、先ほど高速炉しか説明しなかった。こういう言葉の変えを具体的に説明しないままやっているというのがこの長期計画ですよ。  経産大臣、五十年たっても実用できない技術というのはどういうふうに評価されます。
  534. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) お答えする前に、先日委員から、執筆されました冊子、「動的日本列島と原子力利用」というのをいただきまして、ありがとうございました。まだ序章しか読めておりませんけれども、あの震災の日当日何をされていたかから始まって今に至る思いが書かれている。これから週末にでもしっかり読ませていただきまして、いろいろ参考にさせていただきたいと思っております。  それで、高速増殖炉「もんじゅ」をやっておるわけですけれども、実験炉としての位置付けでございますが、臨界まで行ったこともありましたけれども、いろいろ問題が起こってきて、まだ正直再開のめどが立っていないという状況であることは確かでありますけれども、エネルギー基本計画におきましても、昨年決定されました基本計画におきましても、「もんじゅ研究計画に示された研究の成果を取りまとめることを目指し、そのため実施体制の再整備や新規制基準への対応など克服しなければならない課題について、国の責任の下、十分な対応を進める。」ということにしております。  そうした「もんじゅ」への取組に加えて、これは高速炉ということになろうかと思いますけれども、ASTRID計画への参画等を通じまして着実に進めていきたいと思っておりますが、五十年できなかったものですが、何とかできるようにしていかなければいけないと思っております。
  535. 平野達男

    平野達男君 目標年次というのは定まっているんですか。高速炉は実現されるという、そういう目標年次というのは定まっていますか。
  536. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) 具体的なスケジュールについては定まっておりません。
  537. 平野達男

    平野達男君 元々の日本の原子力利用は高速増殖炉を中心とした核燃料サイクルの構築でした。ところが、高速増殖炉が全くできない。その代わり、その一方で軽水炉はどんどんどんどん増えて、使用済核燃料がどんどん増えてくるわけです。  全量再処理という原則は生きる。再処理することによってプルトニウムが出てきます。さあ、このプルトニウムをどういうふうに利用するかということで出てきたのがプルサーマルということになるわけですが、このプルサーマルの長期計画上の位置付けを、委員長、ちょっと説明してください。
  538. 岡芳明

    政府参考人(岡芳明君) お答え申し上げます。  プルサーマルにつきましては、これまで長期計画におきましていろいろ位置付けられてきています。最初に述べられましたのは昭和三十一年でございます。その後、一九八二年にプルサーマルが具体的に言及されております。そのときは、実証を一九九〇年代中頃までに終了するということを目標に進めることとしておりました。さらに、一九九四年、原子力利用長期計画におきまして、二〇〇〇年頃までに十基、二〇一〇年頃までに十数基のプルサーマル導入を述べております。  御指摘の二〇〇五年策定の原子政策大綱におきましては、プルサーマルの位置付けにつきまして、我が国においては、使用済燃料を再処理し、回収されるプルトニウム、ウラン等を有効利用するという基本方針を踏まえて、当面、プルサーマルを着実に推進するというふうにされております。  このように、原子力委員会としては、核不拡散への貢献の観点から、利用目的のないプルトニウムを持たないとの原則に基づきましてプルサーマルの推進を図ってきたところであります。
  539. 平野達男

    平野達男君 具体的なプルサーマルの実施計画というのは電気事業連合会、電事連が作っています。これ、どういう計画で、どういう推移で、実績はどうなっているでしょうか。三ページ目の資料を見ていただきながら説明聞いてください。
  540. 多田明弘

    政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。  電事連が、電気事業連合会が作成、公表いたしますプルサーマル計画でございますが、こちらにつきまして、最初の計画、これは資料の三ページにございますけれども、一九九七年に作成されております。これは、九七年の一月に原子力委員会の方で決定がございまして、それに基づき作成されたものでございます。その後、二〇〇三年の十二月、そして二〇〇九年の六月と、二回見直されたものと承知をしております。  その中で、この計画の中では、二〇一〇年までに十六基から十八基でプルサーマルを導入することが計画をされておりました。これは九七年の時点でございます。その後、直近の見直しの二〇〇九年、こちらにございますけれども、二〇一五年度までに導入を目指すと。十六基から十八基という数字は変わってございませんが、目標の年次が変わったということになっていると承知をいたしております。(発言する者あり)  失礼しました。実施状況、こちらにつきましては、これも先生の資料にございますけれども、震災前、実機といたしまして四基でプルサーマルが実施されております。うち一基が東電の福島第一原発の三号炉であるというところはこのとおりでございます。
  541. 平野達男

    平野達男君 今お聞きになりましたように、プルサーマルは元々は一九九〇年代中頃までに実用化を目指すだったんです。それで、十六から十八基までということで電事連が計画を作って、それをどんどんどんどんまた後にずらすんです。そして今、二〇一一年の東日本大震災が来る直前まではたった四基です。  このプルサーマルの実施のめどということも、今の段階では付いていますか、付いていませんか。これは大臣にお伺いします。
  542. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) 計画につきましては電気事業者が作るわけでありますけれども、今の時点で、電気事業連合会としましては、十六から十八というものは変えないけれども、二〇一五というのは、これは少し変えなければいけない、これは当然のことだと思いますけれども。したがって、今検討中だろうと思っております、いつまでということにつきまして。
  543. 平野達男

    平野達男君 そのプルサーマルの実施自体も今はもう立てられないと思います、再稼働がどこまで進むか分かりませんから。  それからもう一つ、当面とおっしゃいました、先ほど、さっきのこのプルサーマルは。当面の先に何があるか。これは高速炉なんでしょうけれども、高速炉の実施のめども立たない、そういうことですね。だけど、基本方針は全量再処理になっています。全量再処理をやりますと、今、使用済核燃料は一万七千三百トンたしかありますが、これ一%が大体プルトニウムですから、それだけでも百七十トン、プルトニウムが出てきます。あと、その前に、フランスとイギリスにもう再処理委託していますから、四十四トンぐらいのプルトニウムがたまる計算になります。だけど、全量再処理という方針がありながら、使う目的が全く決まっていない。これは元々は高速増殖炉です、繰り返しですけれども。できないからプルサーマルプルサーマルの実施のめども立たない。  しかし、その一方で、六ケ所村ではMOX燃料の加工工場も今建設進んでいます。それから、六ケ所村の再処理工場、フランスのラアーグのをモデルにしたやつですが、これも間もなく竣工予定です。だけど、工場を再稼働させるための前提条件が全く崩れているんですね。何でこんなことになったのかということです。  原子力は、元々できるだろうと始まったんですよ。できるだろうと思って、小泉元首相の言葉を借りますと、技術を信じたんですね。だけど、五十年たって、できないものはできないんですよ。プルサーマルについても実施のめども立たない。だけど、片一方でMOX工場とか再処理工場だけは進んでいく。物すごいこれは乖離というか、計画と実態の乖離、これからどうするんだという話ですよね。  それからもう一つは、核燃料サイクルというふうに言っていますが、今の日本ではどういう核燃料サイクルを目指しているかという姿さえ明らかじゃないですよ。今日はちょっといろいろ言いませんでしたけれども、仮にMOX燃料を使ってプルサーマルをやれば使用済MOX燃料が出てきます。この処理方針について何か決まっていますか。
  544. 宮沢洋一

    国務大臣(宮沢洋一君) まず、現在、プルサーマル計画を有する原発九基について、規制委員会におきまして新規制基準への適合性の確認が行われております。適合すると認められたときには再稼働を進めていく、プルサーマルについても再稼働を進めていくということになります。このようにプルサーマルが進展いたしますと、当然、使用済MOX燃料が発生いたします。政府としては、その処理の方策について中長期的に検討すべき課題と考えておりまして、決まっているかと伺われれば、決まっておりません。
  545. 平野達男

    平野達男君 これだけ本当に核燃料サイクルの世界というのは決まっていないことが多いんです。私に言わせれば、決まっていない、決めないことに慣れていると思う。行政の無駄とか何かいろいろありますけれども、ひょっとしたら、これだけ行政の無駄をやっているところないかもしれないですよ。  これは、経産大臣、是非、本当ならこれ国会で検証委員会を立ち上げたいぐらいなんですよ。ここまで五十年やって何やってきたんだと、これから何するんだということも含めて。ただ、経産大臣も原子力委員会もこれはきっちり今までの経過というのを検証すべきですよ。ただただ、だらだらだらだら計画作って、やります、やります、やりますと言って。今、電気料金の中からお金取ってそれを回していますから。こういう状況もしっかり踏まえてこれは検証していただくことを強く要望しまして、今日の質問を終わります。  ありがとうございました。
  546. 岸宏一

    ○委員長(岸宏一君) 以上で平野達男君の質疑は終了いたしました。(拍手)  次回は来る八日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時九分散会