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2015-05-28 第189回国会 参議院 総務委員会 11号 公式Web版

  1. 平成二十七年五月二十八日(木曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  五月二十七日     辞任         補欠選任      柘植 芳文君     島村  大君      横山 信一君     石川 博崇君  五月二十八日     辞任         補欠選任      石川 博崇君     横山 信一君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         谷合 正明君     理 事                 島田 三郎君                 堂故  茂君                 藤川 政人君                 藤末 健三君                 横山 信一君     委 員                 井原  巧君                 石井 正弘君                 礒崎 陽輔君                 島村  大君                 関口 昌一君                 二之湯 智君                 長谷川 岳君                 山本 順三君                 石上 俊雄君                 江崎  孝君                 難波 奨二君                 野田 国義君                 林 久美子君                 片山虎之助君                 寺田 典城君                 吉良よし子君                渡辺美知太郎君                 又市 征治君                 主濱  了君    国務大臣        総務大臣     高市 早苗君    副大臣        総務副大臣    西銘恒三郎君    大臣政務官        総務大臣政務官  長谷川 岳君    事務局側        常任委員会専門        員        小野  哲君    政府参考人        内閣官房内閣人        事局内閣審議官  堀江 宏之君        総務省行政管理        局長       上村  進君        総務省情報通信        国際戦略局長   鈴木 茂樹君        経済産業大臣官        房審議官     黒澤 利武君        経済産業大臣官        房審議官     石川 正樹君        国土交通大臣官        房技術参事官   中神 陽一君    参考人        日本放送協会会        長        籾井 勝人君        日本放送協会専        務理事      板野 裕爾君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法  案(内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、柘植芳文君及び横山信一君が委員を辞任され、その補欠として島村大君及び石川博崇君が選任されました。  また、本日、石川博崇君が委員を辞任され、その補欠として横山信一君が選任されました。     ─────────────
  3. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に横山信一君を指名いたします。     ─────────────
  5. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣人事局内閣審議官堀江宏之君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会会長籾井勝人君外一名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  9. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  10. 石井正弘

    ○石井正弘君 自由民主党岡山選挙区の石井正弘でございます。  それでは、早速でございますが、議題となりましたこの機構法案につきまして、順次質問をさせていただきたいと存じます。  まず最初に、総務大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。  御承知のとおり、もう我が国は少子高齢化が進んでおりますし、そしてその中で人口減少社会に突入、とりわけ生産年齢が非常に減少してきている、こういう状況の中にありまして、国内市場の伸びというものはこれからは余り大きく期待できないということになりますれば、成長著しいアジアを中心とした外国に向けまして、我が国が持っておりますすばらしい成長産業のその芽となるような、伸びていく、こういう事業の需要、これを海外においてしっかりと我が国の事業者が取り込んでいくと。こういう発想で海外に向けての事業展開、これを政府一丸となって後押しをしていくという意味におきまして、今回、特にその中でも市場の拡大が見込まれております通信それから放送、さらには郵便、この事業の需要というものを我が国事業者が取り込んでいく本機構の目的にはまずもって大いに賛同し、そしてまた大いに期待をさせていただきたいと、このように考えているところでございます。  ただ、こういった大きな課題に挑戦していくわけでございますから、関係の業界がどのようにこの機構の設立に関しまして期待を持っておられるのかということも併せお聞かせいただきたいと思っておりますが、御案内のとおり、我が国の企業は情報通信分野において大変優れた技術を持っております。ただ、グローバル市場における製品化とかあるいはサービス化という側面では、やはり欧米とか、あるいは中国、あるいは韓国、こういった企業に押されているというのが現状ではないかと思うんです。  したがって、今般の機構のように、政府が先導して、民間企業が海外への一歩を踏み出していくそのきっかけとか仕掛け、流れ、こういったものをつくっていく、その背中を後押しするということは、大変私は関係業界にとりましてもインパクトがある取組ではないかと、このように考えておりますが、まず最初に、この法案を提案するに至ったその背景、そして本機構設立の目的、意義、さらには、先ほど申し上げました通信・放送・郵便各業界からの期待というものをどのように受け止めておられるのか、総務大臣にお伺いをいたしたいと存じます。
  11. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 本法案を提出するに至りました背景、目的、意義については、もうまさに今、石井委員がほとんどおっしゃっていただいたと思います。我が国企業にとりまして、国内市場に比べて大きな伸びが見込めるアジアを中心とする海外の通信・放送・郵便事業の需要を取り込むということは重要でございます。  通信・放送・郵便事業は規制分野でございますから政治的影響を受けやすいなどのリスクがあること等から、公的性格を有する機構が資金供給や専門家派遣等を通じて支援を行い、こうしたリスクの軽減を図ることが必要であります。  機構の支援を受けた我が国の通信・放送・郵便事業者が潜在的な海外需要を積極的に開拓するということを通じて、我が国事業者の収益性の向上を図り、我が国経済の持続的な成長に寄与するということを目的として本法案を提出させていただいております。  なお、通信・放送・郵便分野の関係企業からでございますが、やはり民間のみでは十分な資金供給ができない事業へのリスクマネー供給という資金的な支援に加えまして、公的組織の関与による政治リスクの軽減という事業運営上のメリットについて大きな期待が寄せられております。
  12. 石井正弘

    ○石井正弘君 関係業界からも大変大きな期待が寄せられているとのお話でございました。是非、その期待に応えるような機構設立を願いたいと思います。  それでは、機構の支援対象について、順次、局長にお伺いいたしたいと思います。  今般、機構が支援対象と考えておりますICT分野でありますけれども、電気通信事業と放送事業それぞれに関しまして、まずは国内における市場規模、これがどのような傾向に今あるのか。そして、それに対しまして世界における市場規模というものがどのような傾向にあるのか。これについてお伺いをいたしたいと思います。
  13. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えさせていただきます。  我が国の通信・放送事業に係ります国内市場、この規模でございますが、それは全体としては縮小傾向にございます。例えば二〇〇八年度と二〇一三年度を比較した場合に、電気通信事業の売上高は約十四兆四千億円から十三兆六千億円に減少しておりますし、放送事業の売上高は同三兆六千億円から三兆三千億円に減少しているところでございます。  一方、このような国内の状況下におきましても、我が国の大手電気通信事業者の海外売上高は増加傾向にありまして、また世界の通信市場の規模といったものは、二〇一二年におきまして約百六十兆円でありますけれども、それが二〇一七年までには年平均で約二・一%成長をするという見込みでございます。また、世界の放送産業の市場規模も、二〇一三年において約三十九兆円でございましたものが二〇一七年までに年平均約四・二%成長するということで、国際の方は成長する見込みになってございます。
  14. 石井正弘

    ○石井正弘君 今の御答弁をお伺いいたしますと、やはり国内に比べまして海外の方の需要が非常にこれから高まっていくということでありますから、将来の日本企業、日本経済にとりまして海外の需要を取り込むことが不可欠な状況であると、このように改めて認識をいたしました。  それでは、これに関連いたしまして、ICT分野における我が国の事業者が持っておりますいわゆる強みということにつきまして、長谷川大臣政務官にお伺いいたしたいと思うんですが、と申しますのも、日本企業の強み、私が知り得る限り、非常に情報通信分野において優れた技術を持っております。  ただ、先ほど申し上げましたけれども、グローバル市場においては製品化とかサービス化、こういったような側面ではまだまだ欧米とか中韓の企業に押されていると、こういう状況でありますし、とりわけ、中国の企業は、御存じのとおり安い人件費、これを背景として価格競争力が高い、日本企業が苦戦を強いられている、こういった大きな要因になっていると、このように承知をしているところであります。  こういった中で、日本の企業は、ASEANに進出している方から聞きましても、非常に丁寧に故障を直したり、あるいは組立てとか使い方の指導を含めて機器を提供していくなど、非常に日本人あるいは日本企業の持っております、きちょうめんさとかあるいはきめ細やかさ、こういったものが威力を発揮するのではないかと思うんですね。  そこで、長谷川大臣政務官にお伺いいたしたいんですが、製品だけではなくて、今申し上げた丁寧かつ良質なアフターケア、誠実なサポートなどとセットにして、いわゆるパッケージにして相手国にアピールをしていく、こういったビジネスモデルをこの機構は支援をしていくべきではないかと、このようにも考えておりますが、具体的にどのようなものを想定しておられるか、お伺いをいたしたいと思います。
  15. 長谷川岳

    ○大臣政務官(長谷川岳君) 石井委員にお答えをいたします。  ICT分野における我が国の事業者には、光ファイバーによる家庭向けのデータ通信サービスであります超高速ブロードバンド、それから光ファイバー並みの高速伝送が可能な移動通信LTE、それから技術面の強みがありまして、長年の安定的な放送実績を有する地デジ日本方式、これはワンセグでの視聴、データ放送、緊急警報放送が可能であります。あるいは、東日本大震災の教訓を踏まえた高度な防災システムなど強みがあると考えております。こうした技術面の強みに加えて、委員の御指摘のとおり、良質なアフターケアや誠実できめ細かなサポートなどもまさに日本企業の強みであると考えております。  総務省といたしましては、これらの強みを十分意識しながら、ICTインフラ整備からその後の運用、維持管理、そしてサービス、コンテンツの提供までというパッケージによる海外展開を特に支援してまいりたいと思います。
  16. 石井正弘

    ○石井正弘君 まさにそうだと思うんですね。今御説明がありましたけれども、私たちは日々このブロードバンドとかあるいは携帯電話、さらには地デジといった技術サービス、これを我々安定的に今提供を受けているという中で生活をしているわけでございますが、こういったものは我が国事業者が持っております強みということとして世界にもアピールできると思うんですね。是非そういう方向で海外における事業展開、支援を拡大していただきたいと思っております。  それでは、今度は具体的に局長に支援機構の中身についてお伺いしたいんですが、まず本機構につきまして、産投出資としての二百億円、政府保証枠としての七十億円、二十七年度予算として確保していると聞いておりますけれども、その活用に関しましての具体的な要望、案件、こういったものがどの程度あるのか、お聞かせいただきたいと思います。
  17. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えいたします。  機構の支援に対します具体的な要望のお話としましては、産業界からは、例えばタイやフィリピンなどのASEANの国々におきまして、現地の事業者が利用する光ファイバー通信網やケーブルテレビ網の整備、運営及び維持管理を請け負うような案件、衛星を活用した地上デジタル放送の中継網の整備、運営及び維持管理を行う案件などの御提案がございます。  なお、郵便につきましては、すぐにということで二十七年度に想定しているというようなものはございませんけれども、将来的にはミャンマー、ロシア、ベトナムなどで案件化の可能性があると認識してございます。  事業者からは、民間のみでは十分な資金供給ができない事業へのリスクマネー供給という資金的な支援に加えまして、公的組織の関与によります政治リスク等の軽減という事業運営上のメリットにつきまして大きな期待が寄せられているところでございます。
  18. 石井正弘

    ○石井正弘君 今、企業からの提案とか、あるいは今後の見込みについて御回答いただいたんですけれども、もう少し具体的に、今まで進んでおりますビジネス、どこかの国でどこかの日本企業が行っているビジネスということで例を挙げて、この機構の支援対象としてイメージできるような、そういう事例というものがもしもおありになりましたら、それを紹介していただけますと大変分かりやすいんですが、いかがでしょうか。
  19. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答え申し上げます。  昨年の九月からですが、KDDIと住友商事がミャンマーで相手国の国営の郵便・電気通信事業体、ここと共同で取り組んでおります携帯電話を中心とする電気通信事業、これはKDDIと住友商事が現地に法人を設立いたしまして、中長期的に国営事業体向けのインフラの整備、運営等を行っているものでありまして、本機構の支援対象事業のまさにそのイメージに合うものだというふうに考えてございます。  仮にこの事業がスタートする前にこの機構ができておれば、支援対象になった可能性は十分にあると考えてございます。
  20. 石井正弘

    ○石井正弘君 非常に分かりやすい例として御紹介いただきました。是非、こういった例もこれからどんどん出てくると思いますので、事業展開、後押しをしていただきたいと思いますが。  それでは、次に西銘副大臣に対しまして御質問させていただきたいんですが、今お話が出ました地デジの日本方式、海外展開に非常に積極的に総務省取り組んでこられたと、このように承知をしているわけでありますけれども、今般のこの機構は放送事業を支援対象の柱の一つとして位置付けておりますけれども、今回の機構の設立と地デジの海外展開とはどのような関係に立つのか、副大臣にお答えいただきたいと思います。
  21. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) 総務省では、これまでICTの分野における我が国企業の海外展開支援をしております。特に地デジの日本方式の海外展開に力を入れまして、総理を始めとするトップセールスを進めてきたところであります。  その成果として世界十七か国が日本方式を採用し、六億三千万人の市場規模に達しているところでございます。これまでも日本企業による海外でのデジタル送信機の受注の実績は累計で一千八十三台に達するなど、方式を獲得してその成果が現れ始めております。  中南米のチリ、コスタリカ、アジアのフィリピンでは、まさにこれから地デジのインフラ整備が本格化しようとしているところであります。また、ブラジルやペルーなど既に都市部での放送がスタートしている国におきましては、地方都市でのエリア整備が今後本格化するものと考えられております。  これまでの地デジ方式の海外展開で培った人脈等も生かして、衛星を活用した地デジ放送の中継網や光ファイバー通信網等のICTインフラのほか、そのインフラを活用した防災のシステムあるいはスマート農業など、ICT分野全体の市場拡大につなげることが可能な状況となってきております。  通信・放送・郵便事業は非常に可能性のある分野だと思っております。総務省としては、まさに機が熟した今、このタイミングを逃すことなく機構を設立して、我が国企業の支援を行いたいと考えているところであります。  以上です。
  22. 石井正弘

    ○石井正弘君 今お答えをお聞きしながら、地デジの日本方式、非常に世界に向かって中南米中心に展開が広がってきている。是非ともこの方式を、日本方式ということで取っていくということだけではなくて、実際にインフラの構築とかあるいはサービスの提供、こういったところに日本企業が入っていくんだと、このような流れを創出をしていただきたいと強く願うところでございます。  それでは次に、今まで通信とか放送ということについて質問してまいりましたが、この度のこの機構法案は、御案内のとおり、海外通信・放送と並んで郵便事業というものもはっきりと名称の中に入っているということでありますので、この郵便事業につきましてお伺いをさせていただきたいと、こう考えております。  若干私も今までの動き、報道等で承知をしているところでございますけれども、昨年の十一月には、日・ASEAN首脳会合でミャンマーにおいて滞在中でありました安倍総理が、総務省と日本郵便が進めておりますミャンマーでの郵便分野の協力を激励していくという目的でヤンゴンの中央郵便局を訪問されまして、高市総務大臣宛てにはがきを送ったと、このようにもお聞きしたわけでございますし、また、昨日の新聞報道を見ておりましても、ミャンマー政府との間において、高市大臣が今後の郵便分野での協力強化の覚書に署名したと、このような報道にも接しているところでございます。また、ベトナムの方でも日本郵便とベトナム郵便の協力というものが具体化をしていると、こう聞いておりますし、また、この五月には大臣が訪問されまして、タイの方においても郵便分野の協力が始まったと、このような報道にも接しているところでございます。  そういう意味におきまして、ASEAN各国で日本式の郵便システムというものの展開が、非常にこの動きが盛んになってきているように思いまして、非常に我々もうれしく思っているところでありますけれども、国際協力にとどまらず、ビジネス分野も視野に入れましたこういった新しい取組、これは、トールを買収するなど国際分野に進出をしております日本郵便の将来戦略にとっても非常に有効だと、このように考えているところでございます。  そこで、西銘副大臣にお伺いいたしたいんですが、日本郵便を始めとする様々な企業が、この機構が持っております支援スキーム、これを十分に活用しながら日本式郵便システムの海外展開というものを促進をしていくべきだと、このように考えておりますけれども、郵便分野の持っております海外展開、この可能性につきましてお考えをお伺いいたしたいと存じます。
  23. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) 石井委員御指摘のとおり、総務省では現在、日本の優れた郵便システムのノウハウを活用しましてミャンマーあるいはベトナム等の国々に郵便改革を支援する取組を進めているところであります。  郵便分野における海外への展開は、相手国の国民の利益につながるだけでなく、日本郵便を含む我が国の様々な企業の相手国への進出にもつながると考えております。このような取組を進めていくことで、例えば相手国の郵便事業体と共同事業の契約等によりまして、郵便区分センターの設置、運営、あるいは郵便輸送網の整備など、機構の出資対象ともなる様々な案件が形成される可能性は極めて高いと考えております。  以上です。
  24. 石井正弘

    ○石井正弘君 ありがとうございました。  是非、期待をしておりまして、実際のビジネスの展開に広がっていくということを願っているところでございます。  それでは、機構の今度は組織について、考え方を事務当局から説明願いたいと思うんですけれども、まず、機構の設立の時期、いつ頃なのか、それから設立時の職員の数、こういったものはどの程度想定しておられるのか、局長にお伺いいたしたいと思います。
  25. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 本法案の成立後に機構の設立に向けまして具体的に取り組むということになりますのですが、機構の設立の時期につきましては、法の施行に当たって必要な政省令の制定や支援基準の策定、それから民間出資金の調整、あるいは内部規定の作成及び職員の募集等の機構設立に向けた準備行為に相当の期間を要するというふうに見込んでございまして、既存の官民ファンドの例も参考にすれば、本年の十月か十一月頃に設立に至るのではないかというふうに想定をしてございます。  また、設立時の職員数につきましては、案件の発掘、形成、あるいは審査、内部管理など、想定される業務内容や既存の官民ファンドの設立時の規模等も踏まえまして、二十人程度でスタートするのではないかというふうに想定してございます。
  26. 石井正弘

    ○石井正弘君 それでは、これに関連いたしまして長谷川大臣政務官にお伺いしたいのは、機構の社長あるいは取締役としてどのような人材を想定しておられるかということであります。  申し上げるまでもなく、この機構というものが多くの皆さんの期待に応えてしっかりと機能していくためには、何といっても人が重要ではないかと思います。社長を始めとする取締役にどういった方が就かれるのか、資質の高い職員をいかに集めるのか、この機構の成否が掛かっていると言っても過言ではない、このように思いますが、長谷川大臣政務官のお考えをお伺いいたしたいと思います。
  27. 長谷川岳

    ○大臣政務官(長谷川岳君) 石井委員にお答えをいたします。  法案成立後に機構設立に向けて準備を進めることになりますけれども、機構の社長、取締役には通信・放送・郵便分野に精通した方、あるいはプロジェクトあるいはファイナンス、法務、企業会計等について豊富な知識と経験を有する方に就いていただきたいと考えております。有能な人材の確保は非常に重要であることから、通信・放送・郵便分野の関係企業、金融機関等とよく相談してまいりたいと、そのように考えております。
  28. 石井正弘

    ○石井正弘君 いろいろお尋ねをしてまいりましたが、最後にまとめて大臣にお伺いをいたしたいと思います。  今議論してまいりましたけれども、一番大事な点は、この支援対象をどのように選定をしていくかということではないかと思うんですね。大臣からの御答弁も一部冒頭あったんですけれども、海外において通信・放送基盤を整備するといった場合、大変大きな初期投資を必要とするということでございます。大変、長期的には安定的なリターンが見込めるといった一方で、今申し上げたとおり、大きな初期投資が必要。  しかも、一部お話もございましたけれども、相手国の法制が変更されるなどのいわゆる政治リスクというものがやや懸念材料としてあるのではないか。あるいは、もちろん地震とか台風等の、こういった自然災害のリスクといったものも存在するのではないかといったようなこともありまして、民間だけで参入をちゅうちょしてきたという今までの経緯があろうかと思うんですが、しかしながら、しっかりとこういったものに対してもリスクを軽減しながら進出を後押しをしていかなければいけないと、このように考えているところでございます。収益確保の見込みというものをどのように捉えながら対象の選定が行われるのか。  そしてまた、一部には、余り公的な機関が支援対象を広げていくと金融機関等のいわゆる民業の圧迫になるのではないかという懸念の声というものも一部には聞こえるわけでございますが、こういった点、もろもろ含めて最後に大臣の御見解を求めて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
  29. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) まず、支援対象事業者の選定でございますが、これは候補案件について、法案成立後に策定予定の支援基準に従い、機構内に置かれる海外通信・放送・郵便事業委員会で審議、決定された後、総務大臣の認可を受けて支援が確定することになります。  そして、石井委員が御指摘のとおり、通信・放送事業は比較的大きな初期投資を要しまして、また規制分野であることから政治的影響を受けやすいというリスクがございます。一方で、収益確保の見込みという点でいえば、通信・放送事業には一定の契約者数を確保できれば安定的に利益を見込めるという事業特性がございますので、中長期的には一定のリターンが期待できる分野だと考えております。  それから、民業圧迫にならないかという話ですが、本機構は、我が国事業者の積極的な海外展開を促す観点から、公的資金を呼び水として民間資金を誘発するために期間を限定して設立するものでありますから、民業圧迫になるとは考えておりません。
  30. 石井正弘

    ○石井正弘君 先ほど来の御答弁いただきました本機構は、大いに我が国事業者の海外事業展開につながっていくということを改めて賛同させていただき、期待をさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  31. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 民主党・新緑風会の石上俊雄でございます。  今日は、支援機構法の提案ということでございまして、海外に展開する企業をしっかり支援をしながら国益につなげていこうという、そういう提案だというふうに認識いたしております。  大変、電機産業を始め日本の産業というのは苦しい立場にあるわけですが、要はこれを起爆剤にして日本全体が活気付くような、そういうふうなことになればいいなという期待を込めた形での質問にさせていただきたいというふうに考えております。全体的には石井委員と、議論とダブるところもあるかというふうに思いますが、ちょっと御容赦をいただきたいと思います。  まず、高市総務大臣に御質問をさせていただきたいんですが、この支援機構が必要とされる日本の今、関連の産業の現状と、その分野が世界的な競争の中でどういう感じになっていて、今後どういうふうな形になっていこうとするのでこの機構が必要なんだと、やっぱりつくっていこうというふうな御認識か、そのところを御説明いただきたいと思います。
  32. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 世界のインフラ全体の市場というのは拡大が続いておりますけれども、インフラ整備業者が海外で受注した額を企業の国籍別のシェアで見ますと、日本のシェアは年々低下している状況です。ちなみに、二〇一二年時点で世界で四%、アジア地域でも一〇%といった状況です。  その原因ですけれども、過去の円高等の為替の状況に加えまして、人件費を始めとする経費が安くて価格競争力がある中国ですとか、あと韓国の企業が国を挙げた支援も受けて台頭してきているということが挙げられますので、このような中で、相手国に現地法人を設立するなどして、当該国のICTインフラを整備するだけではなくて、その運営や維持管理、さらにはそのインフラを活用してサービスや放送コンテンツの提供をすると、パッケージで展開していく中長期的な事業というのが日本の強みを発揮するものになるのではないかと考えております。
  33. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 ありがとうございました。  今日は、議論を深めさせていただこうと思って、ちょっと多過ぎるんじゃないかというぐらいに資料を準備させていただきました。  まず、資料一ですが、私、電機産業に属しておりましたので、その悲惨さをちょっと皆さんに知っていただきたいということで作らせていただきました。  日本というのは初めはいいんですね、作るもの。初め出たときはいいんですけど、あっという間にコモディティー化して海外に持っていかれているというのがこの資料一の①であります、自虐ネタになってしまいますが。要は、技術で勝ってビジネスで負けているというのがこれなんですね。  それを言い表しているのがその下の②なんですが、これを受け止めて、出てくる書籍も日本的には結構何かつらいタイトルしかないんですが、海外は、フェイスブックもありますし、グーグルもあるんですけど、あとアップルもありますけど、そういう飛躍するところががっと行くわけですね。ですから、書籍も力強いような題目になってきているわけであります。  資料二は、先ほど高市大臣にもちょっと御説明をいただきましたけれども、これ総務省からいただいたやつですが、国内的にもこの伸び代が、もう人口減少等もありますので限られてきていると。やはり海外のところに目を向けていくとまだもう少し伸び代があるんだと。海外の伸びと同じぐらいにしっかりと対応していけば、大体今の売上げ規模の四分の三、十七・五兆円ですかね、それぐらいは見込めるんだということで、これが今回の、ここの部分をしっかりとやっていく必要があると。しかし、要は、売り切り型だとコスト競争になっていくので、やはりパッケージでしっかりやっていく必要があるなということの意味での提案だというふうに考えています。  確かに、せんだって、どこかの講演を聞いたら、物と事、要は物だけじゃなくてサービスも必要なんだと、事というのはサービスですけど、そういう方針を掲げている企業も結構あるようですから、やっぱり物だけではなくてサービスも一緒に付けてということですね。  それを言い表しているのが資料二の②ですけれども、これは、ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会というのを高市大臣の前の新藤大臣のときに設立したんです。そのときにNECの遠藤社長がいいことを言っているんです。これに凝縮されると思うんですね。やっぱりパッケージで持っていかなければ駄目だよということです。さらには、ODA等、これを待っているとやっぱり時間が掛かるので、すぐ中国さんとか韓国さんに持っていかれちゃうんだと、だからしっかりと早くやらないといけないということ、こういうところを言っているわけであります。  そんな中で今回の支援機構がつくり上げられてきたということでありますが、この支援機構、経産省さんのところ、今日、経産省さんにも来ていただきましたし国交省さんにも来ていただきましたが、同じように支援をする機構があって、この支援機構の内容をしっかり審議する中で、財政投融資分科会という中でしっかり、要は違いが何なんだとか、これ大丈夫なのかと議論された経過を読ませていただきました。要は、しっかりと投資をしていくわけですから、それに見合った形での成果が必要だということですね。  一部では、省庁の肥大化につながるんじゃないかとか、官僚の天下り先になるんじゃないかというような話も質問とかで出てきているわけでありますが、それはもう言語道断の話なんですけど、要は、何というんですか、省益の確保の姿勢はなかったとか天下りもゼロだった、でも、何も成果が出なかったというのが一番まずいわけですね。  ですから、しっかりと支援機構を動かして、やっぱり国民の皆さんのお金を使うわけですから、それがしっかりと回る形で国の利益というか収益に上げていくようにつなげていっていただきたいなと、そういうふうに考えています。  そういった意味で、先輩の支援機構というんですか、それぞれ経産省さんと国交省さんから一つずつお聞きしたいと思いますが、経産省さんではクールジャパン機構というのをつくり上げられて今やられておりますが、その内容、規模的なところと、今どんな状況にあるのかといったところを御説明いただきたいと思います。
  34. 石川正樹

    ○政府参考人(石川正樹君) お答えさせていただきます。  ただいま御指摘いただきましたクールジャパン機構でございますが、おっしゃられますとおり、日本の優れた地域産品ですとか日本食、ファッション、コンテンツといったようなものを海外に積極的に出していこうということで、リスクマネー供給を目的といたしまして設立をされておりまして、現在までで案件として十二件、総額約三百二十億円の支援決定を公表させていただいております。  事業の具体的な内容、規模につきましては、規模的には少し幅がございまして、例えば大型の案件でありませば、中国において、日本の優れた地域の産品などを始めとして日本の商品を並べるようなジャパン・モール、これは日本側の企業全体の総事業規模としては約二百億円程度を想定しております。また、最近の案件でございますと、長崎県の地域のお茶ですとかお菓子といったようなものを取りまとめてブランド化いたしましてアメリカなどで展開をするという事業については、むしろ約五億円程度の事業規模ということでやや小さめの規模というふうになっておりまして、多様にわたっております。  また、機構としての一つの強みをどうつくっていくかというポイントにつきましては二点あると思っておりまして、一つは、やはり日本各地の優れた中小企業などの品物を取りまとめてブランド化をする、単品というだけでは、ブランド化をして波及効果の高い案件に磨き上げるようなハンズオン支援。また、もう一点といたしましては、そういったハンズオン支援をするためには、やはり国際的なビジネスの経験も豊富な人材を機構の職員として確保させていただくといったような点が重要だというふうに考えております。  以上でございます。
  35. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 そうですね、クールジャパン機構さんは、物はいろいろあるんですけど、それをしっかりと世界展開につなげるのにいろいろエキスを入れていかないといけないので、人材をしっかり投入しないといけないということであります。  それと同じように、国交省さんのJOINの機構さんですね、ここの内容についてもちょっと御説明をお願いします。
  36. 中神陽一

    ○政府参考人(中神陽一君) お答え申し上げます。  JOINでございますけれども、海外交通・都市開発事業支援機構と申します。海外における交通・都市開発事業に対する我が国事業者の参入の促進を図ることを目的といたしまして、昨年の十月二十日に設立されたものでございます。  具体的な事案といたしましては、これまでJOINに対しまして四十三件の出資相談がございます。分野別といたしましては、港湾、鉄道、都市開発など各分野から幅広く相談がございます。また地域別では、ASEANを始めといたしまして、中東、アフリカ、それから中南米など広い範囲の案件について相談が来ていると、こういう状況でございます。まだ現時点では支援決定に至った事案はございませんけれども、今年度早期の支援決定に向けて今努力をしているところでございます。  なお、強みといいますか、インフラ市場におきます我が国の強みでございますけれども、民間事業者が有するハードそれからソフト一体といいますか、パッケージとなった質の高い技術やノウハウといったものが強みではなかろうかというふうに思っているところでございます。  また、一方、インフラ事業につきましては、非常に長期にわたる整備、それから完成後の需要リスクといった特性がございますので、我が国の民間事業者のみでの参入では困難な場合がございます。したがいまして、JOINといたしましては、出資と事業参画を通じまして、このようなインフラ事業への民間事業者の参入を強力に促進してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。
  37. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 ありがとうございます。  今御説明をいただきましたように、クールジャパンもそうですしJOINもそうですけど、それぞれにここぞという勝負どころというのがあって、そこにしっかりと力を注ぐということであります。したがって、今回の総務省がつくろうとしている支援機構についても、やはりここの勝負どころというところがあるわけであります。どのように展開をしていこうとお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
  38. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 私ども、やっぱり情報通信・放送・郵便分野でございますと、単なる機器の売り切りということではありませんで、そういったもののインフラを構築をして、なおかつ運営をし、維持管理をし、その上でのサービスあるいは放送コンテンツといったものをパッケージでという、まさに先生のおっしゃる、それを一体的に、長期間、中長期的にやるということで初めて事業が成り立つものだろうというふうに考えてございます。
  39. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 ありがとうございます。  まさしくそこが一番難しいと思うんですね。ICT分野においてもなかなか、それぞれの国での規制というのがあるわけで、そこにいかに入り込んでいくか、さらには、最後の後段の方でもう一回質問させていただきますが、郵便事業にとってもやっぱりそれぞれウイン・ウインの関係にならないと導入といかないですし、要は郵便事業を展開することによって、それに付随する様々な仕組みが入ることによって日本の国益につながってくるのかなというふうに思いますので、そこというのは本当に難しいわけでありますけれども、これを進めるのはやっぱりトップセールスというのも重要なので、是非工夫しながらやっていただければというふうに考えています。  そんな中で、ちょっとずつ分かりやすくするために具体的な議論の方に入らせていただきたいと思いますが、三つ分野がありますので、それぞれ区切って言いたいと思いますが。  まず、電気通信事業の内容についてお聞きしたいと思います。  資料五をちょっと御覧をいただきたいと思うんですが、私なりに今まで説明していただいた内容を総合して、こういうものは当たるのかということをちょっと出させていただきました。①であります。要は売り切りというのが駄目だということですね。ということは、①の現地合弁会社を作って光ファイバー網の整備、運営をやる、これは支援機構の対象になる。さらには、③の漏水監視ネットワークの構築とサービス販売というのをやるということですね。これは、配管にセンサーを作って、当方の電機メーカーのNECが得意としているところでありますけれども、発電所の配管にも付けて漏水というか漏れを検出するんです。アメリカのテキサス州では水道事業の三分の一の費用を漏水対策に使っているというぐらいですから、日本の漏水ということの低さというのは、漏水率って一番低いんですけど、それを展開していく面で、こういうこともセットにしながら海外に展開していくというふうに考えていってもいけるのかなと。この辺、ちょっと三つぐらい絵に描かせていただいたんですが、これは支援の対象になるのかどうか、その辺についてお聞きをさせてください。
  40. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えさせていただきます。  個々の事業がまさに支援の対象になるかどうかというのは、具体的なネットワークの構成であるとかあるいはサービスの内容といったものを踏まえて判断することになると思いますが、委員御指摘のとおり、製品単体の売り切りというのは支援の対象ではございませんで、まさに相手国に現地法人を設立して、ネットワークインフラを構築、運用し、その上で今御例示をいただきましたようなサービスといったものを一体的に販売を行うという、こういったものは機構の支援対象となる可能性があると考えてございます。
  41. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 本当に今まで、確かに売り切りでなかなか利益が得られなくてコスト競争になるというのはやっぱり一番避けたいところなので、仕組みとしてしっかり持っていきたいというふうに考えるわけですが。  その下の光海底ケーブル、ファイバーということで、このことについてちょっと質問も展開していきたいと思うんですが、日本のクラウドベンダーは展開が遅れたのでアメリカの方の方々にちょっと入り込まれてしまっているんですけれども、これから展開できるだろう東南アジアの方はまだまだ商機があるんじゃないかというふうに思っておるんです。  そんな中で、今膨大にデータ量が増えていまして、衛星系の通信網、これと海底ケーブルというか光海底ケーブルですね、これとの、昔は一対一ぐらいの割合であったんですが、今は一対九十九ぐらいの割合にもうがらっと変わっていまして、全国にその光海底ケーブルが張り巡らされてきているということであります。しかし、これ、先ほど言った単体売りになってしまっては元も子もないので、ここをしっかりと取り込んでいかないといけないというふうに思うわけでありますけれども。  この海底ケーブル事業、これ世界で三社で牛耳られているんですが、一つはフランスのメーカーでアルカテル・ルーセント社というんですね、あとアメリカのタイコ社、もう一社が日本のNECさんなんです。アジア太平洋地域ですとNECがトップなんです。ということで、この海底ケーブル事業をうまく使って、今回の支援機構に入れる、そして展開をすることによってこれが国益につながってくるような気がするんですが、この辺、支援機構の対象になるかどうか、ちょっとお聞きしたいというふうに思います。
  42. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) 石上委員御指摘のとおり、近年、ブロードバンドの世界的な普及、データ通信量の増加に伴いまして、光海底ケーブルの敷設が世界規模で進んでいると承知をしております。このような状況の中で、昨年、我が国の企業がインドネシア―米国間、またブラジル―アンゴラ間、それぞれ二百六十億円規模、百八十億円規模の海底ケーブルを受注をしております。  本機構の成立後は、こうした光海底ケーブルの敷設、運営事業のようなICTインフラ整備事業を我が国企業が受注できる可能性が高まるものと期待をしております。  以上です。
  43. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 是非、この日本の地位を高める意味でも、光海底ケーブル、この事業について展開をお願いしたいと思います。  それでは次に、放送事業についてお聞きしていきたいと思います。  先ほどの石井委員の質問にもあったかというふうに思いますが、総務省はこの十年、民主党政権時代も含めて地デジの普及といったところに注力をされました。南米の方に展開をしていったということでありますが、この展開が次のステップに進むような時期に来ているんじゃないかと思うんですね。中継伝送網を衛星も使って普及させるというところに来るんだというふうに思うわけでありますが、今回の支援機構ができることによって、普及させてきたことがどんなふうに今後展開されていくのか、この点についてちょっと教えていただければと思います。
  44. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えさせていただきます。  地上デジタルテレビ放送日本方式、これはもう先生、皆様御承知のとおり、日本の強みを相手国に示したことによりまして、世界で十七か国、約六・三億人の市場にまで拡大をしました。これに伴いまして、直接的には海外でのデジタル放送の送信機の受注が増加をしていると。海外で初めて日本方式が採用された平成十八年以降の九年間の送信機の受注が一千八十三台、金額的にいいますと百十四億円程度に達しまして、一定のその成果が現れつつあると理解してございます。  まさに先生おっしゃいますように、じゃ、地上でデジタル送信所を造る、しかしそこまでの伝送路がないということになりますと、やっぱり衛星を使った地上デジタルテレビ放送の中継網というのをつくらないといけないとなりまして、この地上デジタルテレビ放送の中継網の整備、運営及び維持といったような案件がまた新たなビジネスになってくると思いますので、こういったものは、今回の支援機構ができましたらその対象になる可能性が高いと考えてございます。
  45. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 是非、そちらの方を展開した方が、デジタル放送といっても、何か受像機というかテレビは韓国勢のものだったりとかいろいろあるみたいなので、そういう展開の方が国益につながるんじゃないかと思うんですね。  今、衛星という話を出させていただいたので、資料の六の下の方にも付けさせていただきましたが、日本の衛星って、これなかなかなもので、今ひまわり八号が活躍していますけれども、その「ひまわり」の運営というのは、いろいろなところでお金を出し合って、「ひまわり」を運営する事業体をつくって、そこで運営しているんですね。まさしく今回の支援機構にどんぴしゃ、国内だから駄目でしょうけど、これは同じようなことを海外へ展開していけばうまくいくんじゃないかと思うんですね。言わば気象衛星もそうですし、地域を観測するような衛星もそうですけれども、日本は十分各国の要望に応えられるような技術力、もう既に持っているというふうに私は思っているので、是非この今回の支援機構をうまく活用しながら展開をしていっていただきますと、何かうまく国益につながってくると思うんです。  ICTで今国際展開を進めておられる総務省として、大臣としてこの辺、こういうふうにしていきたいんだという思いがありましたら、是非お聞きしたいと思いますが。
  46. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 総務省では、今、アジア、中南米地域を中心にトップセールスを積極的に推進しております。今局長から答弁がありました地デジの日本方式の国際展開で培った協力関係をICT分野全体に広げていきたい、で、日本の優れたICTインフラやサービスの国際展開に取り組もうとしております。  衛星に関しましても、トルコやカタールで日本企業の受注実績がございますが、カタールにつきましては、更なる受注を目指して、本年二月にヘッサ情報通信技術大臣との間でICT分野の協力に関する覚書に署名をしたところでございます。また、今年の五月上旬には西銘副大臣がチリを訪問してくださいまして、衛星の受注に向けた取組を継続しております。  私自身はゴールデンウイークにタイに参りましたけれども、プラユット首相やポーンチャイ情報担当大臣と会談をしまして、ICT全体についての協力を推進するということで、情報通信分野における協力に関する共同声明に署名をしてまいりました。  このとき、タイに同行された日本企業五十五社とともに、日タイICT官民ビジネス対話など三つのイベントを開いたんですが、タイ企業に対して、やはり日本のICTシステムの強みですとか、放送コンテンツの魅力のアピールはできたと思いますので、我が国企業のタイにおける事業展開の大きなきっかけをつくることはできたと思います。  ただ、先ほど委員が、地デジせっかく取れても、その後のテレビはという話だったんですけれども、タイに行きましたときも、展示会を日本のメーカー等のほかにもサムスンも出品しておりまして、4Kテレビでも形が違いました。日本は家族みんなで見るということでフラットな画面で、サムスンが展示していたのはマイテレビという感じで曲面の、自分一人でテレビを楽しむというタイプのもので、どちらが現地で受けるのかということを考えますと、やはりこれから私たちも、この法案を成立させていただきましたら、新たに設立される機構を活用してICTの国際展開、更に加速化されることを期待しますが、メーカーさんにおかれましても、やっぱり現地のニーズをしっかりと把握していただいて、そしてやはり研究開発の収益力の向上に取り組んでいただきたいと思っております。  委員が御活躍だった東芝におかれましても、その昔iPodがすごく売れたときに、恐らくあの部品の半分以上は東芝が供給されたと思いますが、東芝のもうけは四分の一ぐらいだったんじゃないかなと記憶をしております。では、残りはどこがもうかったかというとアップル社でありまして、アーキテクチャー設計のところ、そういう提案がきちっとできる、それからやっぱり物を売るだけではなくて、その後のメンテナンスまで含めたパッケージ展開、こういったところにしっかり取り組んでいけば非常に日本にはまだまだ大きな可能性があると思っております。
  47. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 ありがとうございました。是非お願いしたいと思います。  やはり、先ほどもちょっと申し上げましたが、今回の支援機構のきっかけというか、題材というか、何をやっていくんだというきっかけをつくるのは、確かにやっぱりトップセールスで培った人脈とかその辺をうまくきっかけとして展開していかないといけないというふうに思いますので、是非よろしくお願いします。  最後でありますが、郵便事業の展開であります。最後、資料七に付けさせていただきましたけれども、郵便システムのあゆみ、麹町郵便局とかあります。最後に、大臣から、郵便事業をうまく展開するというのは難しいと思うんですね、是非このことについての意気込みをお聞かせいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
  48. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 郵便分野におきましては、成長過程にある国々との協力関係の進展というのを重視しております。もちろん、大変郵便量の多い先進国、ここに我が国の区分機などを売っていくというのも大事ですけれども、成長過程にある国への協力というのは相手の国の国民の利益にもつながりますし、様々な日本企業の進出にもつながりますから、今後しっかりと取り組んでまいります。トップセールスも必死でやってまいりますので、よろしく御指導ください。
  49. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 終わります。ありがとうございました。
  50. 藤末健三

    ○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末健三でございます。  本日は、株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案につきまして御質問申し上げたいと思います。  まず一番初めに、高市大臣に、五月二十六日、つい先日来日しましたミャンマー連邦共和国のミャッ・ヘイン通信・情報技術大臣と会合されまして、昨年四月に締結した日本とミャンマーとの間の郵便分野における覚書に基づく協力の成果を同大臣に伝えられるとともに、この覚書を更新されました。引き続き、この郵便インフラシステムの海外展開を推進することを期待しますけれども、具体的にどのような組織で、人員でこの郵便インフラシステムの海外展開を取り組んでいかれるのか、また、特にそのトップセールスを含めまして、大臣がどのような役割、リーダーシップを果たされるかについてお答えいただきたいと思います。お願いいたします。
  51. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 委員に関心を持っていただいて大変うれしく思いました。ミャンマーとの間では、五月二十六日火曜日、ミャッ・ヘイン通信・情報技術大臣との間で協力の覚書を締結しまして、更なる協力を進めていくことに合意をしました。  この日本型郵便インフラシステムの海外展開につきましては、どのような人員でという体制ですけれども、現在は郵政行政を所掌する部局に担当ラインを設置しまして、つまり郵便課国際企画室に企画官始めそれを担当するメンバーを設置いたしまして、日本郵便を始めとした関係企業と密接に協力しながら積極的な取組を進めております。担当者には、相手国の信頼を得ることに努めること、ニーズをよく理解して適切な協力関係を構築するよう指導しております。  今後、政策の進捗状況を見極めながら必要な体制構築にも努めてまいります。また、大臣として、積極的なトップセールスを通じまして相手国の政府及び郵便事業体との交流を図り、協力関係の枠組み構築を主導しているところであります。  ミャンマー以外では、やはり先日訪問したタイにおきまして、情報通信技術大臣との間で共同声明を締結し、郵便協力の開始に向けて合意をしたところですので、今後も様々な国との協力を進めてまいります。
  52. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非、大臣におかれましてはトップセールスをやっていただきたいなと思っております。このミャンマーとの協力におきましても、前新藤大臣がトップセールスでどんどんどんどん進めていただき動きましたので、タイの話も取りかかりをつくっていただきましたので、是非進めていただきたいと思います。  実は私、割と海外に行きますと郵便局に伺っていまして、十一の国の郵便局を伺わさせていただきました。その中で、アジアでいいますと、フィリピンとインドネシアでございますが、やはり伺って実際に現場を見ますと、コンピューター機器がほぼ入っていません。入っていても使えないような状況でございまして、是非ITシステムを含めたものを入れていただきたいということと、もう一つございますのは、インドネシアもフィリピンも小包がどんどん増えているんですね。そして、その行き先を見ると、何と日本と韓国、中国で八割以上を占めているという話でした。  どういうことかと申しますと、小包がどんどん増える中で、恐らく日本からアジア、ASEANに対するパーセル、そういう小包便の需要はこれからどんどん増えるのではないかと思いますので、例えばASEANの情報通信大臣会議とかもございますので、高市大臣がアジアのいろんな要人に会われるとき、若しくはマルチのいろんな会議があるときに、是非大臣からこの郵便システムというものをちょっと売り込んでいただきたいなと思います。  なぜかと申しますと、ミャンマーを始めとして同じようなシステムを使うことにより、恐らく小包の流通のみならず、やはり郵政グループの強みは何かと申しますと、金融を持っていることだと思います。ですから、海外のアジアの国々でも、やっぱり郵便局に保険であり貯金、貯金というか銀行機能を持った郵便局が非常に多うございまして、その物を運ぶということと、例えば決済をする機能、そして安心をくっつける機能というものを一体にできるのはやっぱり郵便でございますので、そのようないろんな手続もございますけれども、特にITシステムなんかも含めたものを御協力いただけますと、今後、日本がアジアの国々に様々な意味で協力するプラットホームになるんではないかというふうに考えますので、是非よろしくお願いしたいと思います。  私たちの国はやはり課題先進国でございますので、日本は今高齢化や少子化ということに直面していますけれども、実はもうシンガポールもほとんど同じ状況になっています、例えばシンガポールは。そして、今人口がどんどん増えているベトナムでありインドネシアでも、今は増えていますけれども、実は三十年後を見ると、もう人口減予測が起きているわけですね、高齢化の予測が。  同じように、恐らく高齢化、少子化となる中で、地方をどう支えるかとか様々な問題に今我々が先んじて対面している。そして、その経験を生かして、私たちは、例えばアジアの国々が日本の同じような状況になってきますので、我々の課題を克服した知恵を欲しがると思いますので、そのときのためにも、今大臣がいろいろな国々と、タイを始めとする国々といろいろリーダーシップを持っていただき、広げていただいていますけれど、先を見越したいろいろな展望、ビジョンを語っていただければ、もっともっと協力が広がると思いますので、是非大臣におかれましてはよろしくお願いしたいと思います。  今、タイの話が出ましたけれど、ほかにもミャンマーとベトナム、あとロシアという、現在進行中の郵便インフラシステムの海外展開について動いていただいていますけれど、これは西銘副大臣にお聞きしたいんですが、具体的にどのような支援がこの支援機構から行われるかということ、どういう想定があるかを教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
  53. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) 藤末委員御指摘のとおり、ミャンマーは総理のトップセールス、そしてタイは高市大臣のトップセールス、ベトナムも先般、私、行ってまいりました。  総務省では、現在、我が国の優れた郵便システムのノウハウを活用しまして、これらの国々と取組を進めているところであります。ベトナムとのコンサル契約も近々進むという情報に接しております。郵便分野における海外展開は、相手国の国民の利益につながるだけでなく関連する我が国の企業へも様々なチャンスつながるものと考えております。このような取組を続けていけば、区分センターの設置、運営や郵便輸送網の整備など、機構の出資対象ともなる案件が形成される可能性は極めて大きいと考えております。  ロシアにつきましては、例えば、先般、UPUのフセイン事務局長とお会いしてお話をする中で、ロシアの側から、逆にフセインさんから、ロシアの側に貯金の事業なども、保険の事業なども進めてほしいという話をしてくれないかという情報に接する機会がございました。藤末委員御指摘のように可能性は極めて大きいと思いますので、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  以上です。
  54. 藤末健三

    ○藤末健三君 西銘副大臣におかれましては、この機構をせっかく作っていただきますので、是非活用していただきたいと思います。  そのときに、私は、是非、西銘副大臣、沖縄というのは鍵だと思うんですね。例えば、私が御質問したいのは、これから先ほど申し上げましたようにアジアの全体のネットワークがどんどんどんどん進んでくると。恐らくアジアの物流はまだまだ伸びると思います、私は。いろんな物流が伸びてくると。そういう中で、沖縄に例えばある航空会社は基地を造ったりしていまして、沖縄が恐らくアジアのハブになっていくのではないかなと私は思っております、実際に。  そういう中で、アジア全体のネットワークを見据えた中で、例えば達成期限や手順の設定とか含めた郵便インフラのシステムを海外展開するために、私は、やっぱり官と民、株式上場の話が出てございますけれど、官と民が連携して計画的、戦略的に取り組むべきではないかと思います。  何を申しますかといいますと、今、郵政が例えば株式の上場の準備をしています。その中におきまして、やはり郵政がアジアなんかのネットワークの形成のために、官と協力しながら、政府と協力しながらきちんとやっていきますよということを示すことにより、また一つの付加価値を生むと思うんですね。  是非、この機構の利用を、そういう官民の連携で計画的に、かつ戦略的に使うということについて推進していただきたいと思うんですが、いかがでございましょうか。お願いします。
  55. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) 藤末委員御指摘のように、今現在、那覇の空港の夜中の部分を活用して、航空便、全国から夜中に那覇に貨物が集中しまして、翌朝、三時間以内には中国、アジアの各地域に物が届くという体制が取られております。  そういう意味では、官民連携をして、また、那覇空港の滑走路は今工事が着々と進んでおりますけれども、その地域にも航空機に関する敷地を確保してという動きがございます。そういう意味では、官民連携をして、この日本郵便の動きも見ながら、この機構をうまく活用することによって、アジアの活力を我が国の持続的な経済成長に取り込むことが十二分に可能だと考えております。全力で取り組んでまいりたいと思います。頑張ります。
  56. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非お願いしたいと思います。  私は、この郵政というものは、UPUという万国の郵便組織があるように、やはり世界共通の議論ができる場所が、もうプラットホームができておりますので、そういう場所を活用していただきたいと思いますし、また、別途アジアの国々の郵便関係者が集まるようなまた場もあるというふうにお聞きしておりますので、その国際的な協力というものを、国際的な物流がきちんとできるように、また郵便がきちんと配達できるように是非設計していただきたいと思います。そのときに、やはり我々はこのアジアにおいて中心的な存在になるのではないかと考えておりますので、是非ともお願いしたいと思います。  特に私が御提案申し上げたいのは、郵便事業だけではなく、やはり、繰り返しでございますけれど、この郵政の強さは何かと申しますと、金融機能を持っているところ。ですから、物の移動ということも、あと手紙の移動ということもございますけれど、プラスそれに決済機能を付けることができる。お金の決済ができるし、また同時に保険により安心を提供することも私はできると思っています。  ですから、そのような全体的なパッケージを海外に対して提供していただきたいと思いますし、そのときにやはり重要なのは、先ほど私がインドネシアとかフィリピンに伺ったときの経験を申し上げましたけれども、フィリピンはコンピューターは一応ありましたけど、ほとんど連動していませんでした。インドネシアも何かあるようなないような感じでございまして、当然バーコードみたいなものは使われていないんですね。同時に、韓国とか中国も伺っているんですけど、韓国は大分進んでいましたけれども、中国についてもそれほどではないです、ITシステムは。  私は思いますのは、情報処理システムを日本から提供することにより、やはり同じ情報システムを使えば相当なコストが低い状況で情報の流通ができる、それに合わせまして物流、物の流通、そして資金の流通などを行うインフラが整うと思うんですけれど、是非ともその日本の郵便制度とそして情報システムなどを統一してアジアに構築するようなゴールセッティングをできないかと思っておりますが、いかがでございましょうか。
  57. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) 藤末委員の御指摘はすばらしいと承りました。  現時点でこの機構の支援対象は通信・放送・郵便を考えておりますが、保険や貯金等につきましても、郵便局の安全、安心をつくる我が国の優れたシステムはアジアの地域でも将来の可能性として、将来的な課題として保険や貯金の分野も期待できるものと思っております。  ICT全般にわたりまして、アジアの国々、大臣が署名をしたり、私もベトナムと署名をしたりしておりますから、そういう意味では、ICT全般と、この通信・放送・郵便の機構を使ってアジアの展開をしていくというのは可能性が極めて大きいと認識をしております。御指摘ありがとうございました。  以上です。
  58. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非、西銘副大臣、そしてもう一つ御検討をお願いしたいのは、ODAの活用をちょっと組み合わせていただくことが大事じゃないかなと思っております。  実際にフィリピンに伺ったときに、日本製のOCR、番号読み取り機が導入されているということだったんですが、実際は使われておりませんでした。それは日本の支援で入れられたと。何が大事かと申しますと、やはりODAなどで継続的に研修生を受け入れ、そして人材を交流し、育成していくことが大事だと思っておりますが、そういうODAの活用とか人材の育成についてのちょっと御見解をいただきたいと思います。お願いします。
  59. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) 総務省では、平成二十六年度に、調査事業の一環としてミャンマーに郵便専門家を派遣をしております。同国の主要な三都市に郵便局に対する技術指導を行っております。現地の郵便局員を我が国に招聘して研修等も行っております。  それらの成果といたしまして、速達の書留郵便の送達日数が平均二、三日掛かっていたものが平均一・一日に改善をされております。また、郵便の送達率、これは十日以内に宛先に到着する率と言われておりますけれども、この送達率が八七・八%から九九・三%まで改善をしているという実例も挙がっております。  このように郵便の専門家の活用は郵便分野の協力において非常に有効であると考えておりまして、ODAあるいはJICA等々の研修機関も含めて総合的に取り組んでいきたいと考えております。
  60. 藤末健三

    ○藤末健三君 副大臣の本当にイニシアティブでやっていただきたいと思いますし、また、沖縄はアジアのハブとなる性質の都市だと思いますので、是非進めていただきたいと思います。  それでは、今度は鈴木局長にちょっと技術的な話をお聞きしたいんですけれど、この機構を使った事業が行われた場合に長期的な取組が行われることになると思います。支援機構が解散する際にこの役割、人材、政府や関連事業者にどのように引き継ぐか、支援機構の解散の後の処理を是非教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。簡潔にお願いします。
  61. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 鈴木局長、簡潔にお願いいたします。
  62. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えします。  公的資金を呼び水としまして、我が国企業によります通信・放送・郵便事業の海外展開、これが自立的に進められるようになったというときには機構の目的は達成されたということで機構は解散することとしてございますけれども、機構が担ってきましたリスクマネーの供給等の役割、そういったものは民間の事業者や民間金融機関に十分ノウハウとして引き継がれるというふうに考えてございますし、また、機構で働いた人材につきましては、通信・放送・郵便事業の海外展開、支援において培ったそのノウハウを生かして、主に民間部門で活躍していただくということを期待してございます。
  63. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非、鈴木局長には、今後きちっと議論していただきたいなと思いますのは、昔、NTTが株式を上場したときに、NTTの上場益で産投を使って様々な研究開発会社をつくったんですね、当時の郵政省と当時の通商産業省が。私、通商産業省にいさせていただいて、あれだけつくられた会社、どれだけ赤字になったか覚えておられますか。閉めるの大変だったんですよ。国の金と民間の金が入って、民間は閉めちゃうと赤字計上しなきゃいけない、そうすると会計が傷む、閉めたくない。国はずっとこのままほっておけないから閉めたい閉めたいといって、どえらい調整をしてなかなか決着付かず、つくるより閉める方が私は労力掛かったと思います。  ですから、今こうやっていろんな役所がつくっておられますけれど、私は閉めることをきちんと考えずにつくるということは是非やめていただきたいと思いますので、もういろいろ御経験のあります鈴木局長におかれましては、やはり閉めるときの想定をきちんとやって後々の方々のために制度を残していただきたいということをお願いしたいと思います。  続きまして、株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案でございますけれど、放送ということでございますので、今日は公営放送の籾井会長、NHKの方々にお越しいただいています。  私自身、やはりこの機構を是非、公営でございますのでNHKでも利用していただきたいということをまずお願いさせていただくということがございますが、ちょっと時間がないので、その前に是非とも「クローズアップ現代」の問題をちょっとさせていただきたいと思います。  この「クローズアップ現代」の問題につきましてはBPOが審議入りを決定しましたけど、その理由というものをどのように聞いているかというのを、今度は板野専務理事にちょっとお聞きしたいと思っています。  ですから、NHKの調査委員会が最終報告書を出されたわけでございますけれど、その報告書が不十分であるのか、客観的であるのかと、そういうところに疑問符が付いているのかどうかということや、また、BPOからどのような資料提出が、まあなかなか言えないと思いますけれど、どのような協力要請を受けているのか、是非教えていただけないでしょうか。よろしくお願いします。
  64. 板野裕爾

    ○参考人(板野裕爾君) お答えいたします。  BPOの放送倫理検証委員会は、今回の番組について放送倫理に違反している疑いがあるとして審議を行うことになったと聞いております。  放送倫理検証委員会には四月二十八日に公表いたしました調査報告書などを提出しましたほか、取材、制作を担当した関係者へのヒアリングにも応じております。また、放送人権委員会には今回の問題についての経緯と見解をまとめた書面などを提出しております。BPOの調査には引き続き協力をしてまいる所存でございます。
  65. 藤末健三

    ○藤末健三君 済みません、もし可能であったら教えていただきたいんですけど、NHKが調査委員会をつくり最終報告書を出したわけじゃないですか。それなのにBPOが入っているということについて、どうなんですか、事実関係は。
  66. 板野裕爾

    ○参考人(板野裕爾君) 私どもが独自に調査委員会を立ち上げたというのは、これはやはり取材、制作に関わることでございますので、報道機関としてまず自ら調査をすることが大切だというふうに考えて設立した次第でございます。  BPOの対応につきましては、私どもは放送倫理に違反している疑いがあるという以上のことは聞いてはおりません。これから委員会で具体的に審議が行われるというふうに理解をしておりまして、引き続き協力をしてまいりたいというふうに思っております。
  67. 藤末健三

    ○藤末健三君 板野専務のお答えだとちょっと何も答えていただいていないような気がするんですけど、とにかく、いずれにしましても、NHKが最終報告書を決定、公表した後にBPOが審議に乗り出したということは重大な事態だと私は思うんですけれど、籾井会長はどのようにお考えか教えていただけないでしょうか。お願いいたします。
  68. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) BPOの決定はBPOで本当に判断されたことなんですが、我々としては、本当にこれは厳粛に受け止めております。今後とも調査には協力していく所存でございます。
  69. 藤末健三

    ○藤末健三君 籾井会長も、先ほど専務がお答えいただいたように、独自の調査とBPOの調査というのは違うんだからという見解をお持ちなんですか。いかがでしょうか。
  70. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) これはBPOが自主的に判断されておりますので、我々の調査とどういうふうな関係にあるかというのは我々はちょっと知る立場にもないんですが、あくまでもBPOが自主的に判断されたことであるというふうに思っております。
  71. 藤末健三

    ○藤末健三君 じゃ、板野専務にお聞きしたいんですけど、私はこの場で、BPOが独自に調査に乗り出し、審議を始める前に、NHKの方から審議をしてくれと言うべきじゃないかということを申し上げているんですけど、それについてはいかがですか。
  72. 板野裕爾

    ○参考人(板野裕爾君) BPOへの申立てをすべきだという御質問でございましたので、規約や規則では放送事業者が申し立てる制度がないということを念頭に、審議や審理を求める仕組みになっていないとはお答えいたしました。  ただ、以前、藤末委員が御指摘なさいましたように、放送倫理検証委員会の規則では、審理の対象となり得る番組を放送事業者が報告できることになっております。ただ、この場合も、放送事業者の求めに応じて審理を行うのではなく、審理をするかどうかはあくまでも委員会が決めることになっていると理解しております。
  73. 藤末健三

    ○藤末健三君 じゃ、専務は、ちゃんとBPOに対してやったんですか、要求を。したならしたと答えてください。やっていないならやっていないと答えてください。
  74. 板野裕爾

    ○参考人(板野裕爾君) こちらの方からは報告はしておりません。
  75. 藤末健三

    ○藤末健三君 やれることをやってから言ってほしいなと思うんですけどね。ここではちょっと時間が切れますので終わりますけれど、やっぱりNHKのガバナンスというものが非常に失われていると思いますので、ちょっとそこは是非もっときちんとやっていただく、会長にやっていただきたいと思います。  同時に、ちょっと質問はできませんでしたけれど、この海外通信・放送・郵便事業支援機構というのができますので、放送が入っていますので、是非NHKも協力していただきたいことをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。  ありがとうございました。
  76. 横山信一

    ○横山信一君 公明党の横山信一でございます。それでは、早速質問に入らせていただきます。  ICT分野の海外展開につきましては、今までの質問の中でも出てまいりましたけれども、官民連携で地デジの日本方式の普及に向けて取組が行われてまいりました。そのほかにも、経産省とも連携をして、放送コンテンツの海外展開に対する支援なども行われてきました。  この背景には、少子高齢化、生産年齢人口の低下が見込まれる我が国のICT関連企業にとって、成長を持続するためには海外需要を取り入れることが重要だという判断がございます。今後、ASEAN地域などの新興国の経済成長が更に進展をし、市場が拡大していくことが見込まれておりますが、拡大した市場をめぐって激しい国際競争も予想されます。ますます我が国のICT関連企業の国際競争力強化が求められてまいります。  そこで、これまでの総務省におけるICT海外展開に係る取組をどのように評価をしているのか、まずこれは大臣に伺います。
  77. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 総務省は、インフラシステム輸出戦略などの政府全体の取組の一環としてICT分野における海外展開支援に積極的に取り組んでおります。  放送分野に関しましては、もう先ほど来も話がありましたが、地上デジタルテレビ放送の日本方式の採用国が十七か国ということで、これに伴って日本企業による海外でのデジタル放送送信機の受注が増加中ということでございます。過去九年間の放送送信機の受注実績が合計百十四億円に達しております。  通信インフラにつきましては、インドネシア―米国間及びブラジル―アンゴラ間の海底ケーブルの受注、これはそれぞれ約二百六十億円と約百八十億円です。それから、ミャンマーにおける現地国営通信事業者の業務提携及び円借款による通信網の改善事業でございます。これも、先に申し上げた方が投資額二千億円、そしてまた後の方が供与限度額百五億円ということで、こういった案件の形成に成功しております。  また、防災ICT分野では、インドにおいて固体化気象レーダーの受注に成功しました。  ですから、我が国のICTの国際展開については、地デジ日本方式、通信インフラ、防災ICTなどで着実に成果を積み重ねてきたと考えております。
  78. 横山信一

    ○横山信一君 着実に成果を積み上げてきたという大臣の評価をいただきました。  本法案では、新たに機構を設立をして対象事業者に出資等の金銭的な支援あるいは専門家の派遣、助言等の支援をすることになっております。例えば、コンテンツ産業というのは経済波及効果が大きいというふうに言われているわけですが、デジタルコンテンツ協会では、コンテンツ産業の市場規模に比べて非コンテンツ産業への波及市場は一・七倍というふうに試算をされているんですが、残念ながらそういう分野での日本の市場というのは海外輸出比率は五%ということで、非常に低いと。  そこで、総務省としては、このICT関連企業が海外展開を行う上での、ただいま評価をいただいて、確かに実績を上げている事実をお聞かせをいただきましたが、今後これを更に進展をしていくための課題というのをどのように認識をされているのか、これも大臣に伺います。
  79. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) やはり世界のインフラ全体の市場が拡大しているんですが、インフラ整備業者が海外で受注した額、これを見ますと、日本のシェアは年々低下しております。二〇一二年において世界で四%程度、アジア地域で一〇%程度にとどまっている状況です。  この原因は、過去の円高等為替の状況に加えて、やはり中国や韓国の企業が国を挙げた支援も受けて台頭してきているということが挙げられると思います。ですから、相手国に現地法人を設立するなどして、当該国のICTインフラを整備するだけではなくて、その運営や維持管理、さらにはそのインフラを活用してサービスや放送コンテンツの提供などパッケージで展開する中長期的な事業というのが日本の強みを発揮するものだと考えております。  ですから、今回御提案申し上げております機構がこのようなパッケージ展開を出資や運営支援という形で後押しすることによって、我が国の事業者の収益性の向上を図って、ひいては我が国産業、経済の持続的成長に寄与をしてまいりたい、このように考えております。
  80. 横山信一

    ○横山信一君 コンテンツの海外展開について伺いたいんですが、これまで政府の支援を受けた放送コンテンツの海外展開促進機構、BEAJというのがありました。このBEAJは、クールジャパン戦略などに基づいてASEAN主要国での日本の放送コンテンツの継続的放送などに取り組んでいるというふうに承知をしております。  総務省は、このBEAJを通じたこれまでの放送コンテンツの海外展開についてどのように評価しているのか、またあわせて今後、機構による支援が行われるとすれば、こうしたBEAJによる今までの取組等の役割分担や連携というのをどのように考えているのか、これも大臣にお伺いいたします。
  81. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) BEAJの成果、非常に上がってきていると思います。総務省も、クールジャパンの推進、訪日外国人観光客の増加、地方の創生、これに積極的に貢献したいということで、BEAJと密接に連携しながら日本の魅力あるコンテンツを海外に継続的に発信する取組を進めております。例えば、ASEAN六か国の地上波で日本各地の観光地や特産品などの紹介番組ですとか、ドラマを継続的に放送するという取組が進んでいるということで、着実な成果だと申し上げました。  この機構とBEAJの関係ですけれども、放送コンテンツの海外展開において相互補完の関係にあると考えます。機構は放送インフラの整備などを支援することを想定していますけれども、このインフラを活用して行われる放送の枠の一部をBEAJが進めておられる日本の放送コンテンツ発信のために確保してまいりたい、そういう形で有機的な連携を図ってまいりたいと考えます。
  82. 横山信一

    ○横山信一君 次に、ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会が出されているICT国際競争力強化・国際展開イニシアティブという報告書があるのでありますが、それについてお聞きをしたいと思います。  先ほど大臣の方からも、国際競争力の中では国を挙げて支援している国々があって、そうしたところとも競争していかなくてはいけない、またそうした国々が伸びているというお話もございましたけれども、この報告書は、ICTによる日本経済の成長と国際社会への貢献を同時に達成するための二〇二〇年に向けたビジョンと、そのための戦略と施策がまとめられております。  この中で、戦略については、「何を戦うか」、「どこで戦うか」、「どこと戦うか」と、そういったタイトルが付けられて検討がされているわけでありますが、例えば日本の強みには、鉄道とか高速道路といったインフラについては他国にはない正確さや安全性といったものがあるわけであります。こうした日本の強みをどのようにして生かしていくのか。  また、地デジ日本方式を採用した国には入り込みやすいかもしれませんが、市場によっては他国の企業との競争を強く強いられるところもあると思います。こうした場合、どのような取組を考えているのか、これは副大臣に伺います。
  83. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) この機構が対象とする市場としましては、当面、成長が著しいASEANの諸国、インド、そして地デジ日本方式の採用国が多い中南米、さらには親日国であるトルコ等を市場としては想定をしております。  さらに、御質問の日本の強みといたしましては、光ファイバーを用いた超高速ブロードバンド、また光ファイバー並みの高速伝送が可能なモバイル移動通信LTE、そして技術面の強みがあり、長年の安定的な放送実績を有する地デジの日本方式、さらには東日本大震災の教訓を踏まえた高度な防災システムなどがあると考えております。私が訪問した国々でも、ICTの分野とともに、防災に対する関心は極めて強いものがあったと認識をしております。  さらに、相手国のニーズに応じて、このICTのインフラ整備のみにとどまらず、運用からサービス、さらにはコンテンツの提供までをパッケージで展開することで他の国の企業と競争していくことが十二分に可能だと考えております。  以上です。
  84. 横山信一

    ○横山信一君 ASEAN地域では、先ほど来出ている、競合する国の政府が官民連携で受注獲得に動いていると。そういう中で、やはり我が国でも官民連携のトップセールスというのが成果を上げているというふうにも承知をしております。  そこで、これは長谷川政務官にお聞きをしたいんですが、総務省として機構を活用しながらどのように企業の海外展開の支援を行おうとしているのか、伺います。
  85. 長谷川岳

    ○大臣政務官(長谷川岳君) 横山委員にお答えをいたします。  総務省は、これまで地デジ日本方式の国際展開を始めとして、ICTの海外展開に積極的に取り組んでおります。  具体的には、大臣によるトップセールス等の官民ミッションの派遣、海外における実証事業の実施等により日本のICTの強みをアピールするとともに、相手国に十分に理解してもらうための取組を推進しております。また、地デジの国際展開で培った協力関係をICT分野全体で強力に広げ、インドネシア―米国間の海底ケーブル、あるいはインドにおける気象レーダー等の受注に成功しているところであります。  本法案が成立した暁には、トップセールスや実証事業の実施に加えて、機構による支援を活用することで事業化を加速をさせ、日本のICT分野の国際競争力の更なる強化に取り組んでまいりたいと考えております。
  86. 横山信一

    ○横山信一君 では次に、視点を機構そのものにちょっと変えまして、この機構による支援は民業圧迫にならないかというところなんでありますけれども、昨年六月に財政制度審議会でまとめられました財政投融資を巡る課題と今後の在り方というのがあるんですが、その中には、政府が特定の事業に財政上の関与を行う以上、政策的必要性が高い事業分野を対象に、民間金融市場が機能しづらい状況において最低限必要とされる範囲内に基本的にとどめ、民業圧迫とならないようにすべきだ、こういうふうに記されているわけであります。  今回の機構につきましても、今後、総務省で支援基準というのを策定されるというふうに承知をしておりますけれども、こうした民業圧迫についてどのように考慮されているのか、伺います。
  87. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) この機構は、我が国の事業者の積極的な海外展開を促す観点から、公的資金を呼び水として民間資金を誘発するために期間を限定して設立するものであり、民業圧迫になるとは考えておりません。  委員御指摘の支援の基準につきましては、法案成立後に策定するものでありますけれども、既存の官民ファンドなどを参考にしまして、支援対象となる事業が満たすべき基準、そして支援に当たり機構が従うべき基準などを規定する予定にしております。この支援基準は総務大臣が策定することとなっておりますので、民間にできることは民間に委ねるという民業補完の原則を踏まえた内容としてまいりたいと考えております。  以上です。
  88. 横山信一

    ○横山信一君 期間限定なので大丈夫だというお話なんですが、それでは、国と民間の出資の割合といいますか役割分担についてお聞きをしたいんですけれども、海外に進出する企業に投資するには、投資資金を毀損するリスクが存在をするわけです。民間企業はそのため投資に慎重になります。そういうことで今回国が出資をして機構を設立するわけですが、民間が負担し切れないリスク分担をこの機構がするということになります。  それでは、機構においては官民の適切なリスク分担というのをどのように担保するのか、民間からの出資の確保の見通しを伺いたいと思います。これは大臣にお願いいたします。
  89. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 海外において設立される事業体につきましては、民間企業による出資を中心としながら機構からも出資をして設立されるということを想定しております。  それから、既存の官民ファンドにおきましては、法案成立後に策定する支援基準におきまして民間事業者のイニシアティブの確保を規定している、こういった例もありますので、それらも参考にしてまいりたいと思っております。
  90. 横山信一

    ○横山信一君 順調に来まして、ここまで来ると思ってなかったんですが、最後の質問になりますけれども、機構の資金源となる産業投資の原資は、国が保有するNTT株とかJT株の配当、あるいはJBICの国庫納付金という公的資金であります。機構の活動は、国民に説明責任が果たされるようにならなければなりません。  そこで、国は機構に対して支援内容及び支援実行後の状況の報告をどのように求めていくのか、また、機構においてはどのように支援の決定時の情報開示及び支援実行後における評価を図っていくのか、伺います。
  91. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えさせていただきます。  法の第三十二条におきまして、機構は、毎事業年度終了後に、その事業年度の貸借対照表及び損益計算書と併せまして事業報告書を総務大臣に提出しなければならないということにされてございます。また、法の第三十六条におきまして、総務大臣は、機構の事業年度ごとの業務の実績について評価し公表をすることとされているところでございます。  さらに、官民ファンドの運営に係りますガイドラインにおきましては、投資決定時におきます適切な開示に加え、投資実行後においても、当該投資について適切な評価、情報の開示を継続的に行い、国民に対しての説明責任を果たしているかということが項目として記載されているところでございまして、これらの規定に基づきまして適切に報告等を取ってまいりたいと思います。  以上でございます。
  92. 横山信一

    ○横山信一君 以上で終わります。
  93. 寺田典城

    ○寺田典城君 寺田でございます。よろしくお願いします。  高市大臣は、先ほどもお話がありましたけれども、ゴールデンウイークにタイを訪問して、情報通信技術分野における協力に関する共同声明に署名なされました。  日本とタイのICTの事業を比較して何を感じましたか、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
  94. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) タイを訪問して、プラユット首相やポーンチャイ情報通信技術大臣と会談し、閣僚レベルの関係構築を図るとともに、いろいろ議論をする中で、先方から特に防災ICTについて高い関心が示されました。この分野を含むICT全般についての協力関係を推進するために共同声明に署名をしたわけでございます。  特にタイの場合は、二〇一一年に大規模な洪水が発生して大きな被害が発生したところですから、既に日本企業が防災ICTソリューションの展開に取り組んでおりまして、今回の訪問によって具体的なビジネスにつながるということを期待いたしております。
  95. 寺田典城

    ○寺田典城君 私は、ASEANとかインドに対して日本の国が技術協力して、そういう国が豊かになることによって日本のビジネスも拡大すると、そのように考えておるんです。それをずっと前から主張してきているんです。  今回、大臣は、親善国のタイに伺ったというのはいいことだなと思うんですが、ただ、タイの一人当たりの所得に比べると通信費がちょっと高いのかなというような、インドネシアなんかに比べてみるとですね。日本も、要するに、NTTドコモ、au、ソフトバンクが寡占状態で非常に通信コストが高くなっているというか、国民の負担割合が多くなっていることは事実なので、その辺は、大臣、どのようにお考えになりますか。
  96. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 例えばローミングの料金なんかも非常に高いので、この低廉化に向けて協力をしていきましょうといったお話もさせていただきました。非常に、やっぱり所得に対していかにリーズナブルなコストにしていくか、こういった面も大事だと思います。
  97. 寺田典城

    ○寺田典城君 大いに、何というんですか、ASEANなりインドなり、そういう国が日本のノウハウによって豊かになるように通信技術の方でも頑張っていただきたいなと、そう思います。  それでは本論に入らせていただきますが、株式会社海外通信・放送・郵便支援機構、今度は支援機構とずっと言わせていただきます。相当する機関は海外では何か国にあり、主なものではどの程度の規模で行っているのかと。  それから、アップルやグーグルといった企業は、海外の進出に当たってアメリカ政府から何らかの優遇措置を受けているのか。受けているのだとすれば、どのような優遇措置なのか。これの説明をいただきたいと思います。
  98. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えいたします。  本機構に相当しますような海外における通信・放送・郵便事業を出資を通じて支援するという組織の存在については、承知をしておりません。  また、アップルやグーグルといった企業が、海外進出するに当たりまして米国の政府から特段の優遇措置を受けているのかということにつきましても、大変申し訳ありませんが、把握をしてございません。
  99. 寺田典城

    ○寺田典城君 支援機構には総務省から何人出向いたしますか。何か二十人程度で出発なさるということなんですが。
  100. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えします。  機構の設立時のトータルの人員として二十名程度ということを想定していますが、まだこれから、人員の話も全然されておりませんし、役所からも、どういったところにどうするかということは全く検討が進んでいない状態でございます。
  101. 寺田典城

    ○寺田典城君 うちの党はこの官民ファンドについては反対なんですよ。役所の権限強化になるし民業圧迫にもつながるわけですしね。  そして、役人はビジネスの訓練は受けていないんですよ。私はそれをずっと見ているんです。だから、それをこういう大きなファンドをつくってする自体がちょっとおかしいじゃないのかなと思うんですが、どう考えますか。
  102. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) こういった機構につきまして、特に先行しているファンドを参考にいたしますと、そこの役職員などを中心に民間の産業界からの方をお招きしているというか、民間の産業界の方に就いていただいている。民間のノウハウ、知識、経験というのを活用しているというふうに見られますし、今回の通信・放送・郵便事業支援機構におきましても、設立のときに中の役員、職員になっていただく方には、やはり通信・放送・郵便分野の専門家あるいはファイナンス等々の……
  103. 寺田典城

    ○寺田典城君 さっき聞いていないよ、それは。さっきから聞いていないよ、そんなの。
  104. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 専門家という方々に入っていただくと思いまして、政府の職員が入るとしますと、職員として先行のファンドなどに行っている例がございますけれども、規制や何かに関します、規制及び政策に関する専門家として、例えば出資した事業体が相手国企業とのいろんな許認可、規制のやり取りをするといった場合の専門家みたいなことが想定されるかと思います。
  105. 寺田典城

    ○寺田典城君 国内市場には限界があるから、先ほどから話していまして、だからグローバルな対応というか、通常、企業というのは、海外の規制だとかそれから市場というのは自ら調査します。そして、これはこれからの将来、この企業にとってはプラスになるというと進出します。  それから、役人が天下りは駄目だとかって、私はそんな固いこと言わないんですよ。定年退職したら、もう二十年も生きなきゃならないんだから、やはり生きる道は探していかなきゃならないのは役人だって民間だって同じなんです、それが。  ただ、こういうファンドをつくって成功した例は、役人というのは、だから何回も言うんです、商売はしてきていない。ただ規制。ただつくった会社の中の規制係になるんだったら、ファンドなんかつくる必要ないんですよ。出向も必要ないんですよ。だから、どこかおかしいと思うんです。  私、たまたま二〇〇九年にインドに行っておりましたら、タタ・テレサービスですか、NTTが出資したということで、二千五百億円、みんなそれ話題になっておりました。携帯電話なんかは秒単位で今度料金が来るとか、へえなんという話聞いてきたんですけど、これは見事にNTTさんは失敗しています。二千億以上飛んでいるような感じなんですが。  それで、支援機構は企業としてどのような目標設定を行って、どのようなコミットメントを出せるのか。総務省、局長、ひとつそれを説明してください。
  106. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 本機構はこれから設立するものでございますけれども、仮に、官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議の幹事会におきます官民ファンドの運営に係るガイドライン、これに基づいて監督をすることになると思いますが、そうしますと、運用目標や政策目的の達成状況につきまして、事後に検証可能な指標を設定し、その指標に基づき、評価、検証を行っていくということになります。  既存の官民ファンドなどでは、収益性あるいは波及効果、それから民業の補完等を指標といたしまして、これに基づく具体的な数値といったものを目標としてございます。こうした事例を参考にしまして、本機構におきましても、目標を設定し、その達成に向けて取り組んでいただくことを想定してございます。
  107. 寺田典城

    ○寺田典城君 企業というのは、一般的に目標を設定するのを先行してするわけなんですよ。そして、コミットメントを出すと。  だけれども、いろんな機構とかなんかを見てみると、成り行き管理みたいな形に役所というのはなっちゃうんですよ。タイム・イズ・マネーも考えないから。それは、役所の物すごい欠点なんですけれども、タイム・イズ・マネー考えないというのは、それだけ、ある面では親方日の丸、赤丸背負っているというような形になっちゃう。そういう感覚になっちゃっているんですよ。  だから、私は五十歳まで事業をやってきたから、役所の感覚というのはよく分かるんですが、いずれにせよ、今からでも遅くないから、この法律は取り下げたらいかがですか。
  108. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 我が国の国内のマーケットは、残念ながら縮小傾向でございます。  一方で、先ほどからも何度も答弁しておりますように、海外の需要はまだ拡大を、特にアジアを中心に拡大している。日本が経済成長を続けるためには、このアジアの成長を取り込まないといけない。しかしながら、我が国の産業は、当該事業がいずれも規制業種であっていろいろなリスクがあるということで、直接的な事業の投資についてちゅうちょされているということから、私どもとしては、是非ともこの機構を設立させていただきまして、民間企業に対する出資を通じて一押しをすることによって、実際にビジネスは民間の方々にやっていただき、海外の需要を取り込んでいただいて、その収益性を高め、その果実を日本国内の方に還元していただくことができればというふうに考えてございます。
  109. 寺田典城

    ○寺田典城君 出向させるんだったら、出戻りないような形でしたらいかがですか。
  110. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) まだどういう体制、どういう職員というのを考えてございませんので、これから考えさせていただきたいと思います。
  111. 寺田典城

    ○寺田典城君 大体、出向すると、どうにも役に立たない人をよこしたりするんですよ、そうなんです。それを周りでカバーするのが大変なんですよ。だからそういう、確かに、例えば十人いれば全部十人が能力ある人というのは、それは無理ですよ。何人かは仕方がないんですよ。だからそれは外に出さないで、内輪で誰か付けて、何というか、サポートするしかないんですよ。  ところが、役所というのは使い物にならない者をどんどん出して、課長になれないからとあっちへ出したりと、こうなんですよ。よく分かっているでしょう、局長。どうなんですか。
  112. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えいたします。  私どもは、今回は、日本経済の持続成長のためにこういった機構をつくり、その事業をさせていただきたいと思っていますので、是非とも成功させたいと思っていますから、官民から集めていただきます方々には、大変優秀な方々にお集まりいただくということを強く考えてございます。
  113. 寺田典城

    ○寺田典城君 二百億もお金を出して、それから七十億も政府保証して、それは成功しなきゃ大変なことになりますよ。  今、過去で、昭和六十年に総務省が関わりました産業投資に基盤技術研究促進センターってあるんです。これ、出資額三千五十六億円中、二千六百八十四億円を償却しちゃっているんですね、これ。だから、総務省の下で新たな産業投資を行っても、いいですか、もう一回言うんです、まだ遅くないから、やめた方がいいですよ。
  114. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 寺田先生が御指摘の組織は確かに大きな赤字を残して解散したものでございますけれども、当時、産投から出資をしまして研究開発を進める、研究開発の成果の特許を取って、その特許収入でもって産投出資を回収するというビジネスモデルをつくりまして、民間に出資をし、研究開発進めたものでございますけれども、残念ながら特許収入だけでは当初想定するような収入が得ませんで、結果として欠損を出して解散をしたというような状況でございます。
  115. 寺田典城

    ○寺田典城君 やっぱりそうでしょう。私も県知事時代、研究所はあったんですよ。やっぱり無理なものは無理だったと、要するに。記憶装置なんか東北大学から持ってきてやったりなんかしているんですが。  それで、そうしたらこれ、どうしてもやりたいんだったら、やっぱり日本政府が入ることによっていろんな面で円滑に進む場合もあると思うんですが、これ、官民ファンドじゃなくて、いろいろな機構があるでしょう、何というんですか、国際協力銀行だとか日本政策投資銀行だとかね。だから、すごく何か不自然なんだよな、この会社のつくり方が。使い物にならない人を出してやるために、どうなのか、私、その辺は分からぬけれども。局長、その辺どうなんですか、そういう、JBICだとかそういうところを使ってやるとかって。
  116. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 確かに既存の政府系金融ございますのですけれども、融資を中心としますJBIC、それから開発協力を行いますJICA、こういった公的機関による支援のみでは十分に民間が事業展開することが困難なプロジェクトといったもので、そこのところを支援するという形で是非とも今回設立をさせていただきたいと考えてございます。
  117. 寺田典城

    ○寺田典城君 JBICでもJICAでも、歴史がありますから総務省の人よりもスタッフはそろっているんですよ。それからチェック機能もあるしね。ただ規制とかそういうことだったら、別にこういう会社つくる必要ないでしょう。私、何ぼしても納得いかないの。いや、鈴木局長が自分の会社にしたいんだったら話分かる。あなた辞めて、あしたからそっち行くとかというんだったら。そのくらいの度胸ありますか。
  118. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 機構ができてから人事体制等は考えるということでございますけれども、先行ファンドも含めまして役人というのは余り行っていませんで、職員として行っているというのが行っている者のほとんどだと思いますが、今度つくりますファンドに私どもの役所のOBといいますか退職した方々に入っていただくというのは想定してございません。
  119. 寺田典城

    ○寺田典城君 大臣、漫談を聞いていると思っていると思うんですけれども、本当に、役人はビジネスの訓練を受けていないので、あと、やめさせた方がいいですよ。  ということは、経済産業省も国土交通省も海外のインフラ整備に向けた官民ファンドを設立しております。だけど、各省庁別に設立する必要があるのかという、その理由ですよ。それから、既存の政府金融機関を活用する場合、官民ファンドは新たに立ち上げる必要何もないんですよ。だから、支援機構は、必要とする理由というのは、それをはっきり説明していただきたいの。局長、どうぞ。大臣答えますか。じゃ、どうぞ。
  120. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 夏の人事前に局長に大変シビアな御提案をいただきまして、まあそれもいいアイデアかと思いながら伺っておりましたが。  今回の機構について是非御理解いただきたいのは、既存の官民ファンドとは政策目的も支援の対象分野も異なっております。やはりそれぞれのファンドが専門性に基づいて機動的、柔軟に業務を行って、投資分野に即した目利き能力を発揮すること、それからノウハウの蓄積というのが優良案件の発掘、組成、事業の成功のために効率的かつ効果的だと考えております。  ただ、いろんなファンド間の情報共有など、これを阻むものではありません。日本全体の国益にとってこれはいい情報を得たなとか、いい人脈つかんだなと思ったら、これはしっかりと適時適切に情報共有をしていくべきだと思います。  また、やはり融資を中心とするJBICですとか開発協力を行うJICAとは、そういう公的機関の支援だけでは十分な実施が困難なプロジェクトを支援するための機構の設立をお願いしておりますので、寺田委員におかれましては、何とぞ御理解の上、御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
  121. 寺田典城

    ○寺田典城君 時間です。それで、シビアじゃないですよ、優しい質問したつもりなんですけどね。  役所というのは、最後になると理屈付けて、専門性だとか機動性だとか有用性だとかって飾り言葉を使ってこういうことでやりますと言うんだから、もうとにかく早くやめることを考えてください。  以上です。終わります。どうもありがとうございました。
  122. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 日本共産党、吉良よし子です。  今回議題となっております機構の創設の意義、目的について、大臣は、一つ目、アジアを中心とする海外で今後の市場の拡大が見込まれている通信・放送・郵便事業の需要を取り込むこと、二つ目として、通信・放送・郵便事業というものは規制分野であるとともに政治的な影響も受けやすいというリスクがあるからその軽減を図る、その二つを挙げられました。しかしこれは、アジアへの投資の重要性を述べたものとしては理解はできますけれども、官民ファンドをどうしても新たにつくらなければならないという根拠にはならないと思うわけです。  先ほどもありましたとおり、衆議院の議論でもこれは明らかになっていることですけれども、日本以外の国において、この機構のような、海外における通信・放送・郵便事業を出資により政府が支援するような組織はないということでした。そういう外国にも例がないような組織を立ち上げていく、わざわざ立ち上げるということについて私は違和感を感じるのですが、なぜあえてこの立法措置を講じてまでこうした機構が必要なのか、局長、お答えください。
  123. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 繰り返しになりますけれども、今、吉良先生がおっしゃいましたように、やはり大きな需要を取り込む、国内の需要はどんどん減少する、日本が持続的経済成長をするためには外国の需要を取り込まないといけないという必要性がございます。  他方で、外国のそういうマーケットに出ていこうと、市場に出ていこうとしますと、規制分野であることから政治的な影響なんか受けやすい。現に、先ほども言及されましたNTTドコモさんがインドに出ていったというときには、一遍免許された周波数が取り消されたという政治リスクもございます。  WTOでも必ずコミットメントしていないという途上国たくさんございますので、そういったところになかなか民間だけでは進出をしない、出資をしないということですから、公共性を有する新しい機構が資金供給だとか専門家派遣等を通じまして一押しをするということにもよりまして、民間企業はリスクを取ってそういったところに投資をし、ビジネスをし、その成果を是非我が国に還元していただくということを期待しまして、今回法案を提出させていただくものでございます。
  124. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 いろいろおっしゃられたわけですけれども、改めて総務省は、財政審財政投融資分科会において、最近のICTインフラ分野におけるビジネスパターンとしてマネージドサービスというものを説明されております。これがどういうものか、特にモバイル分野ではどのようになっているか、簡潔にお答えいただければと思っております。
  125. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えさせていただきます。  委員御指摘のマネージドサービスというのは単なる機器の売り切りではございませんで、機器メーカーが通信インフラの全てを整備し、保有し、通信事業者へ貸し出した上で自らその運用、管理の全てを代行するといったサービスのことが言われてございます。  特に世界では、移動通信の分野におきましてこのマネージドサービスを行う企業が増えているということで、例えばスウェーデンのエリクソンという会社は世界のマネージドサービス市場で約七〇%のシェアを占めていると。主に、途上国の移動体通信事業者に対し、ネットワークを構築し、提供し、さらに運営まで行う、そういった事業を展開しているところでございます。  資本力のない途上国では、インフラの投資から資金の回収までに長時間を要しますのでなかなかそういったものを自らできないということで、先進国がインフラの整備を請け負い、さらに中長期的に維持管理まで行うことで次の更新の機会にも受注を獲得するという、先進国のそういった目的が可能になるものでございまして、我が国の事業者におきましても、インフラを整備するだけでなく、運営や維持管理、さらにはインフラを活用したサービスや放送コンテンツの提供をパッケージで提供するということによりまして中長期的な事業を展開できる可能性が出てくるんだというふうに考えてございます。
  126. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 たくさん説明していただきましたけれども、要するに、こうやって機器を売り切るわけではなくて、全てをワンパッケージでサービスを提供すると。これも総務省がこの機構立ち上げの理由の中の説明としておっしゃられているその事例の一つだと思うわけですけれども、先ほどおっしゃられましたように、この分野ではエリクソンが世界の約七〇%、六八%のシェアを取っているというお話です。ですが、このエリクソンがあるスウェーデンには、今提案されているような機構というのは先ほど確認したとおりないわけです。ということは、この六八%のシェアという成果というのは、事業者の努力で達成したものだと思われるわけです。そうしてみると、問題は国の関与の在り方というよりも専ら事業者の努力に関わっているのではないかと思うわけです。  また、ICT分野のインフラ輸出に関わるのは、ほとんどがやはり大企業だと思う。とりわけ日本を代表するような大企業がそのほとんどであって、海外への事業展開も含め余力は十分にあると考えられるわけです。その企業努力についての検証や分析もなく、そうした大企業を含む事業者などによるICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会から、国際展開に資する資金供給等の仕組みの整備を求められたからということで、それに従って官民での機構を立ち上げて支援する、そういうやり方というのは、大企業言いなりとか大企業に甘い対応と言えるのではないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
  127. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 実際に海外に進出する事業者だけではなくて、その企業が海外に進出してビジネスが成り立つことで、部品などの関連機器を納めているほかの国内事業者にもメリットが生じる、雇用の拡大にもつながるものと考えております。  実際に、郵便の海外展開の話の中で、付随して発注されたものとして郵便を運ぶ箱があったんですが、それを受注したメーカーは従業員数人の小さな企業でございました。小規模の事業者でございました。  やはりこの機構による支援を受けた企業にのみ恩恵があるんじゃなくて、その企業が発展して収益を上げることによって税金も払ってもらいます、雇用も拡大します、また、賃金の上昇によってそのお金を使ってもらうことによってまた事業者、国民、消費者にも還元されていく、家計で景気を実感していただける一助になると私は考えております。
  128. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 大企業に融資することでそれが関連企業や国内にも還元されていくのではないかと、いわゆるトリクルダウンの発想だと思うんですけれども、じゃ、それが本当にそうなるのか。そこの保証はやはりないと思うわけですね。私はそこに疑問があるんです。  改めて伺いますが、機構への出資の原資というのはどのようになっているか、局長、お願いいたします。
  129. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 本機構への政府出資分につきましては、平成二十七年度予算におきまして、財政投融資特別会計分として産業出資の二百億円、それから一般会計分として政府保証借入れで七十億円を予算計上してございます。
  130. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 要するに、国のお金を投入すると、二百億円、それから一般会計から七十億円ということですね。  その二百億円の産業投資については、二〇〇七年の財政審では、民間投資その他の状況を勘案し、その廃止を含めて検討するとされております。その中で、民間でできることは民間でという原則も出されているわけです。そういう原則からすると、むやみに官民ファンドを立ち上げるということは、もっとそれに対して抑制的であるべきではないかと思うわけです。それが、今回の機構を含め、今や全部で十二ものファンドが乱立するということになってしまう。メディアの中でも、主要九省庁のうち厚生労働省と外務省を除く七省が官民ファンドを持つことになる、一般会計の増額が認められないため代わりに資金を確保しようとしている、省益の拡大を狙っているなどの批判の声が上がっております。  こうした批判に謙虚に耳を傾けるべきではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
  131. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 官民ファンドをむやみに乱立させて権益を拡大しようと、そんな考えは持っておりません。  特に通信・放送・郵便分野、これは規制分野ですから政治的影響を海外で受けやすいというリスクが高いことから、特に支援が必要だと考えてこの通信・放送・郵便分野に特化した機構を新たに設立するものです。  そして、既存の官民ファンドとは政策目的や支援の対象分野も異なっておりますから、各ファンドがそれぞれの専門性に基づいて機動的、柔軟に業務を行い、投資分野に即した目利き能力を発揮してノウハウを蓄積するということが優良案件の発掘、組成及び事業の成功のために効率的かつ効果的であると考えております。  それで、例えば総務省の職員をその機構の役員で送り込むというようなことも考えておりませんし、機構が設立されました際には、その機構の業務が効率的に、効果的に、それから透明性を持って行われて、国民の皆様に疑念を持たれることのないようにしっかりと監督をしてまいります。
  132. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 省益の拡大等を狙っているわけではないという説明で、とりわけ政治的なリスクに対応するためだという御説明だったわけですけど、やっぱりそこは納得できないわけですね。民間資金で対応できないほどのリスクというのが何なのか。  例えば、商業的リスク、自然災害リスク、政治的リスク、三つぐらい挙げられると思うわけですけど、例えば商業的リスクについて責任を負うというのは、やはりそれこそ事業会社であって、その責任を軽くしてあげようというのは逆に事業計画の甘さにもつながるわけで、リスクが逆に高まっていくのではないかという点もあるわけです。自然災害については、これはもう外国であろうと国内であろうと、いつどこで起きるか分からないというものですから、それを理由にするなら、国内、海外問わず、あらゆる事業で官民ファンド立ち上げなければならないということになるわけで、それも矛盾があると思うわけです。もう一つ、政治的リスクというものがあると思いますけど、これも官民ファンドで対応するしかないのかというところに疑問が残るわけです。  ここで経産省に伺いたいんですけれども、経産省が所管する日本貿易保険とはどのような保険事故、リスクに対応するものとなっているんでしょうか。簡潔にお願いいたします。
  133. 黒澤利武

    ○政府参考人(黒澤利武君) 経産省でございます。  貿易保険についてお尋ねがございました。貿易保険は、日本企業が海外へ輸出する場合、あるいは海外に投資、融資、こういうものをいたします場合に、これを支援する観点から、通常の保険では引き受けることのできないリスクをカバーするものでございます。  具体的に申し上げますと、いわゆる非常リスク、すなわち戦争、内乱、革命、あるいは為替取引の停止といったようなリスクが顕在化した場合の損害、これを主といたしますが、それ以外にも例えば海外の相手方が破綻したような場合の信用リスクの顕在化した場合の損失、このようなものをカバーすることを目的としております。
  134. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 二つ、非常リスク、信用リスクということが挙げられまして、それが戦争や内乱、つまり、いわゆる政治的なリスクも含めて引き受ける、そういう仕組みがもう既にあるわけです。新たな官民ファンドをつくるというのは、そういった仕組みがあるにもかかわらずつくるということですから、やっぱり大企業言いなりとか大企業優遇という批判、免れないのではないかと思いますし、なおかつ、この貿易保険の場合は、利用企業は先に保険料を支払うということが前提なわけですから、そういう自己責任原則がそれなりに貫徹されていると思うわけです。  ところが、今提案されている機構においては、その点、自己責任原則というのが曖昧になってしまうのではないか、その点が懸念されるわけですが、大臣、いかがでしょうか。
  135. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 機構と民間企業が出資して海外に設立される現地法人は、出資する民間企業が主体となって株式会社等として設立され、当該会社等の責任において事業運営が行われるというものでございますから、その事業に係るリスクはその当該会社等が自己の責任で負うことになります。  いずれにしましても、機構の支援によって一押しすることによって海外事業の成功事例というものをしっかりとつくってまいりたいと私どもは考えております。
  136. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 当該会社、事業者が責任を負うというのは当然のことなわけですけれども、やはりそれを展開する際に、何のリスクも負わずにただ資金提供だけ受けて、もし、たとえ失敗したとしてもそのリスクは被らないようにするというのは、やっぱりこの自己責任原則というのが曖昧にされてしまっているような形じゃないのかと。しかも、それは国民の税金なわけですから、やっぱりそれは納得がいかないわけです。  政治的リスクの対処という場合には、機構を立ち上げるまでもなく、いろいろ方法がある。さっきの保険などもあるわけですから、やっぱりそこには納得できませんし、政治的リスクということを考えるときに、その低減を図るために一番必要なのは、日本政府が各国から国際的な批判を受けないような外交政策を進めることにあるのではないかと思うわけなんです。歴史認識の問題などもありますし、やっぱりそういう意味では、機構という形で国民の血税を投入する仕組みをどんどんつくっていくやり方にはやはり賛同できないということを申し上げまして、私の質問を終わります。
  137. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。  私も、官民ファンドがどんどんどんどん増えていく、これは私も反対の立場であります。寺田先生、吉良先生もおっしゃっていましたが、まずは、政治家や役人の方がビジネスが分かるのかと、そういったターゲティングポリシーの批判、それから特定の企業を優遇してしまうのではないかという話がございました。経産省のクールジャパン機構は、出資した株主のジョイントベンチャーに結果として出資額よりも多くの出資をいただくという矛盾をしているのではないかという批判も出てきております。  まず伺いたいのは、今回の機構、類似する官民ファンドの関係性について伺いたいと思っています。  昨年の十月二十四日の財務省の審議会でも、今回の機構についての議論が行われた際に、日本企業の海外展開を支援する機構は既に複数存在している、こうした機関では、通信・放送事業、そういった海外参入を促進することはできないのか検証する必要があるのではないかという指摘がありました。そこでまず、この審議会で指摘をされたことに対して総務省はどのような回答、説明を行ったのか伺いたいと思っています。  そしてまた、先ほど私申し上げましたが、経産省所管のクールジャパン機構、それから国土交通省所管の株式会社海外交通・都市開発事業支援機構との業務の重複はないか伺いたいと思います。
  138. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 御質問いただきました財政投融資分科会におきましては、私の方から、通信事業は規制分野であり、特にWTOなどの自由化が義務付けられていない途上国では様々な参入の制約があること、電波に関しては国際調整が必要となること、無線や光ファイバーの敷設等には技術的、専門的なノウハウが必要になることなどの理由から、この分野に特化した知見を有する、既存の官民ファンドとは異なる体制で取り組ませていただきたいというふうに説明をしたところでございます。  また、クールジャパン機構等との業務の重複はないのかとの点につきましては、本機構は、我が国の優れたICT技術を活用して、海外で行われます光ファイバー網や衛星を活用した地デジ中継網等のインフラの整備、運営や、それらを通じて行われる電気通信事業や放送事業を支援し、我が国の通信・放送インフラからICTサービス及び放送コンテンツまでのパッケージの海外展開を促進しようとするものであるのに対しまして、クールジャパン機構は、コンテンツあるいはファッション、和食という我が国の生活文化の特色を生かした魅力ある商品又はサービスの海外展開事業を支援するもの、またJOINは、海外におきます交通・都市開発インフラの整備運営事業を支援するものということで、クールジャパン機構及びJOINと本機構は、その基本的な目的とかあるいは支援の対象は異なっておりますけれども、実際の事業者の支援に当たりましては、必要に応じまして機構間で情報の共有や事業の展開における相互協力等を進めてまいる所存でございます。
  139. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 この機構に対しての御批判、もう先生方がおっしゃっているので私からは割愛したいと思うんですが、このファンド、ほかのファンドとは役割分担できているとおっしゃっていますが、逆に、総務省の例えばICT国際競争力強化・国際展開イニシアティブでは、ICTのパッケージ展開を提言しておりまして、衆議院における答弁でも、我が国の通信・放送インフラからICTサービス及び放送コンテンツまでのパッケージでの海外展開を促進しようとするものでありますと答弁されています。  パッケージのこれは展開であるということを考えれば、例えば放送のインフラは今回のこの機構が支援をすることになりますが、放送コンテンツについては先ほど来申し上げておりますクールジャパンが支援しますということになりまして、民間から見るといかにも縦割りでありまして、申請や審査も二度手間になるんじゃないかという批判もあります。  国土交通省のインフラファンドとの関係でも、都市開発はインフラファンドだが、都市開発に合わせて整備しようとする例えばケーブルテレビは今回のファンドで行うということで、激しい国際競争の中で、このような縦割りが、本当にパッケージ展開、円滑、迅速に進められるのかという懸念があります。  こういった懸念に対して、総務省としてはどのように考えられているのか、見解を伺いたいと思います。
  140. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 機構によります支援を民間で御利用いただくということに関しましては、利用しやすいものとなりますように関係機関間の連携を図るということは大変重要だと認識してございます。  ただし、投資案件に直接関係します情報というのは、その投資案件がゆえの守秘義務というのが掛かりますので、関係機関間で共有することというのは難しいのでございますが、現地の政治情勢だとかあるいは法制度だとか、あるいは現地でのICTに対する需要などの一般的な情報は機関間で共有することは可能と考えてございます。  また、関係府省と有識者から成る官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議の幹事会、こういったような場も活用しまして、関係機関間で情報の共有、それと連携といったものを図ってまいれると考えてございます。
  141. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 この情報共有や連携は具体的にはどのようなことをお考えなんでしょうか。
  142. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 案件がございます当該国におきます政治情勢だとか、あるいは規制、政策の動き、そういったものなどが一番共通の情報ではないかと考えてございます。
  143. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 では、ちょっと質問を変えまして、今回設立される機構は法人の類型でいうと認可法人に分類されるということですが、認可法人については、平成十三年の特殊法人等整理合理化計画において特殊法人と同時に整理合理化が行われることになり、多くの法人が廃止、民営化、独法化されることになりました。  平成十三年の特殊法人等整理合理化計画では認可法人として八十六法人が対象となっていましたが、今現在、認可法人の数は幾つになっているのか、また、そのうち安倍政権が発足した平成二十四年十二月以降に新たに設立された法人の数と名称を教えてください。
  144. 上村進

    ○政府参考人(上村進君) まず認可法人の数でございますが、今委員御指摘の特殊法人等整理合理化計画によります整理を進めた結果、現在十四法人になっておると承知しております。  このうち、御指摘の第二次安倍政権発足、二十四年十二月でございますが、その後に法案を提出して設立された法人は四法人ございます。個別に申しますと、株式会社民間資金等活用事業推進機構、株式会社海外需要開拓支援機構、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構、それと電力広域的運営推進機関の四法人でございます。
  145. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 官民ファンドがどんどん乱立をしておりまして、そうなるとやはり新たな天下り先になっているのではないかと懸念があります。  そこで、いわゆる官民ファンドである認可法人、民間資金等活用事業推進機構、それから株式会社農林漁業成長産業化支援機構、株式会社海外需要開拓支援機構、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構、株式会社地域経済活性化支援機構、株式会社産業革新機構、この認可法人の役員に就いている退職公務員の現状について、内閣人事局に伺いたいと思います。
  146. 堀江宏之

    ○政府参考人(堀江宏之君) 内閣人事局では、独立行政法人等の役員に就いている退職公務員等の状況につきまして、毎年十月一日現在の数字を取りまとめて公表しているところでございます。  最新の平成二十六年十月一日現在の取りまとめに基づきまして、お尋ねの認可法人のうち調査日以降に設立されました株式会社海外交通・都市開発事業支援機構、これを除きました五つの法人について見てみますと、常勤役員数が全体として十五名、そのうち退職公務員はゼロ名、いないということでございます。それから非常勤役員は全体で三十四名、そのうち退職公務員は二名ということになってございます。
  147. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 これまでも天下りの説明というのがありまして、これは本人の経験や能力を相手先から望まれたものであるというのが今までの天下りの理由付けでありました。  今回も、十月二十四日の、先ほど来申し上げております財務省の審議会で、鈴木局長が、規制業種であるので、そういった規制面での知識、あるいは相手とのパイプのあるような役人というのも入っていくということもあろうと思っています、これは理由付けが全く同じなんですね。違いというか、従来の天下りとの、同じという認識なんでしょうか。
  148. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) 天下りという点に関しましては、今度設立します機構に関しましては、私どもからOB等を役員等に就任していただくということは想定をしていないところでございます。
  149. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 ちょっと大丈夫かなと思ったんですけど、意味不明な話でした。  やはり局長の答弁聞いておりますと、これ従来とそんなに変わりがないんじゃないかという印象を受けまして、大臣にもちょっと伺いたいんですけど、やはりこの官民ファンドの乱立は、縦割りの弊害、組織の肥大化、そういった懸念があります。そういった懸念に関して大臣はどのようにお考えなのか、御説明いただけますでしょうか。
  150. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 今回、先ほどから何度か申し上げておりますけれども、もう通信・放送・郵便分野というのは各国で規制分野ですから、そのリスクが高いということでこの分野に特化した機構を新たに設立するというものでございますから、既存の官民ファンドとは政策目的も支援の対象分野も違います。乱立という言い方をされたら、もう本当に切ないものがございます。私どもは、必要性があって、そして必ず大きな花が咲くその日に向けて、まずは呼び水としてこのファンドを活用し民間資金をしっかりと引き出していく、そしてリスクを軽減しながら、最終的には国内の下請企業にもメリットが及んでいくような形を取ってまいりたいと思っております。  それから、局長からいわゆる天下りの話について答弁がありました。先ほど寺田委員からは、夏の人事に向けて局長をこの機構にという御提案もいただいたんですが、大臣の関与といたしまして、取締役、監査役の選任及び解任の認可というものがございます。私の権限でできるものですから、これは決して総務省のOBを役員などとして送り込むということはいたしません。
  151. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 ちょっと通告はないんですけど、先ほど来答弁を聞いておりますと、今回のこの機構はほかの官民ファンドとは違うとおっしゃっています。しかし一方で、ほかの御質問に対して、既存のファンドなどを参考にしてとおっしゃっておりまして、そこちょっと矛盾するように思われるんですが、それについて説明できる方、ちょっと御答弁いただきたいと思います。
  152. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 平成二十五年の九月二十七日に、これは官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議で決定されたものがございまして、官民ファンドの運営に係るガイドラインというものがございます。ですから、これまたその後、平成二十六年の十二月二十二日にも一部改正をされているんですけれども、これはかなりしっかりとした運営に係るガイドラインだと思っておりますので、機構を設立させていただいた後には、これらのポイント、このガイドラインに書かれてあるポイントをしっかりと私自身もチェックをしながら、国民の皆様に疑念を持たれるようなことのないような透明性のある機構をつくっていきたい、こう考えているということでございます。
  153. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 時間になりましたから、私の質問は終えたいと思います。是非、国民の疑惑を払拭されるようにしていただきたいと思います。  終わります。
  154. 又市征治

    ○又市征治君 社民党の又市です。  この種の法案になると争点がはっきりしているわけでありまして、みんなダブる質問になるかもしれませんが、再確認の意味を含めて幾つか伺っておきたいと思います。  資料などによりますと、海外における通信・放送・郵便事業は大きな発展が見込まれるけれども、多額の初期投資、政治的リスク、自然災害リスクが存在することがこの法案を提出する背景だと、こういうふうに伺いました。このようなリスクというのは、日本だけではなくて海外においても、同様な事業展開を考える他の国にも言えることだろうと思うんですね。競争力には当然差異があるわけでありまして、世界経済フォーラムによるICT競争力ランキングによりますと、二〇一三年に日本は二十一位で、フィンランド、英国、米国、韓国が日本より上位に来ています。  そこで、この日本の競争力の弱さというのは何に由来するというふうに考えているのか、ここのところが大事なところでありますが、まずこの点。それから、他国でも今回日本が設立しようとしているようなこうした機構が設立されている例があるのならば、どういう内容なのか、それは伺っておきたい。以上、二点です。
  155. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えさせていただきます。  我が国産業の国際競争力が弱くなっている原因といいますのは、過去の円高等の為替の状況、それに加えまして、人件費を始めとする経費が非常に安い価格競争力のある中国や韓国の企業が国を挙げた支援を受けて台頭してきているということなどが挙げられてございます。  海外におきまして、今回のように、通信・放送・郵便分野におきまして出資という形で支援を行うというものについては承知をしてございません。
  156. 又市征治

    ○又市征治君 海外にないような機構、さっきから出ていますように、にもかかわらず、国がこの企業、業界の面倒を見る必要は私はないと思う。総務省が行うような話じゃないんだろうと思うんですね。おまけに、円安になって労働力が云々という話というのは、これは逆になってきているんじゃないですか。いずれにしても、そうした私は必要性はないというふうに考えます。  そこで、更に進めてお聞きしますが、この機構の設立によって、さっきも述べたように、企業が取るリスクを軽減をする、あるいは国が引き受けるというのが提案の一つの趣旨だろうと思いますけれども、世界で今後拡大するであろうこの分野での成長を日本に取り込むための政策を全面的に否定するつもりはもちろんありません。  しかし、事業で得られる利益というのは、最終的にはやっぱり各企業の利益になるわけですよね。したがって、市場経済の下での事業活動というのは、それぞれの企業が自己責任において展開するのが原則なわけですよ。企業の発展が日本経済の発展、あるいは国民生活の改善につながるという発想は、さっきも出ましたけれども、まさにトリクルダウン理論そのものであって、その誤りというのは、この間の日本の経済の動きの中でこれはもう明らかになってきていると思います。  一方において、財政健全化の名の下で、社会保障や福祉、介護、医療の分野で国民の負担の増加が経済財政諮問会議などでは声高に叫ばれておって、さらには、現在でも不十分と言われている教育予算が、教員数の削減によって更に削減しようと財務省から主張されるような中で、海外の企業活動の支援に国民の税金が使われるというのは、これは国民の理解を私は得られるとは思えません。資金提供ではなくて公的資金を呼び水として民間資金を誘発すると、こうおっしゃるんですが、企業の代わりに国がリスクを引き受けるならば、同じような話だと思うんですよね。この点、私はよく理解ができない。この点の御説明をいただきたい。
  157. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) やはり、もう今からの時代、日本の経済ということ、持続的な成長路線へ乗せていこうと思いますと、内需だけに頼っているわけにはいきません。やはり外需をしっかりと開拓しなきゃいけません。  そして、アジア、特にこの通信・放送・郵便分野で可能性が大きいのはアジアや南米地域であると、こう考えておりますので、世界市場に進出をしていってもらうときに、やはりこれは日本でも一定の規制がありますが、よその国でも規制分野であり、また政権が急に替わったときに対応が変わったりする、そういったリスクが高いということで、公的性格を有する機構が出資などを通じてほんの一押しをすることで事業者の海外展開を拡大しようとするものです。  それで、その大企業だけが物すごいメリットを受けるというのではなくて、やはりそこできちっとビジネスにしていただいたら、その下請なども含めてメリットが国内の取引先にも及んでいくということ、これは実際に実績が上がっております。  それから、機構と民間企業が出資して設立される現地法人ですが、出資する民間企業が主体となって株式会社等として設立され、当該会社等の責任において事業運営が行われますから、この当該事業に係るリスクは当該会社が自己の責任で負うというものでございます。
  158. 又市征治

    ○又市征治君 民間主体でとおっしゃっていますけれども、これも後で取り上げますけれども、しかし、国が過半数を出資するわけですから、これはやっぱり丸抱えといっても、そういう批判があって当たり前だろうと思うんですね。  この機構は一面では民間企業に対する金融業務も行うわけですから、その方面のエキスパートが必要になってまいります。また、海外通信・放送・郵便事業委員会において民間企業の支援の審査を行う、こういうふうになっていますね。さらには、進出する国との交渉も行うことになっている。  そうすると、先ほどからも出ていますように、これらの人材を、じゃ、どこに求めるのか、こうなってくると、特に委員会メンバーは、民間企業を審査するだけに、個別民間企業の利害とは無関係な人材を募る必要があるとなってくると、政府からのやっぱり出向などというものも当然想定されてくるんじゃないか。  大臣は先ほどから、天下りなどは絶対ありませんと、私の権限でそれはしませんと、こうおっしゃっているんだが、本当にこれ、進出する国との交渉、じゃ、そういうのは誰がやっていくのか、本当に金融専門家か、こういった問題など含めて、どうもこれは疑問に思えてしようがない。この点についてどのようにお考えなのか、もう一度改めてお聞きをします。
  159. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) 私が申し上げたのは、私の権限の中で、法律第十一条、第十四条になりますが、取締役及び監査役の選任及び解任の認可、これは総務大臣が関与するところでございます。ですから、総務省出身者をこの機構の役員に就任させることはないということを申し上げました。  現役職員が、その経験や専門知識を生かして機構職員も一職員として働いていただくということについて、これはもし必要があればですけれども、出向させることを否定するものではありません。OBの天下りということでは、一切私はそういうことはさせません。
  160. 又市征治

    ○又市征治君 つまり、そういう意味での、先ほどから出ているように、省益もあるんじゃないのか、こういう疑問が出てくると、こう言われているわけで、単に七名以内の役員、委員会のメンバーだけの問題ではないということです。  そこで、次に、この機構への出資金については、先ほどからお話ありましたが、二百億円、財投特会で出します、政府保証で七十億円、こういうふうに言われているわけでありますけれども、今、率直に言うならば、財界では企業の内部留保全体が三百兆円超えたと、こう言われている。だとすれば、業界でむしろそうした資金というものをお互いに出し合って何とかやっていくという、こういう努力をさせるべきではないのか、こういうことが求められるのではないかと思うんです。  こうやって政府は金は出しますけれども、一定期間後に利息をもって国庫に償還をするということになるが、うまくいかなかった場合、これは、一体全体、元本割れといった事態を招いた場合はどういう処理をされるのか、そのことについて考えを伺います。
  161. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えさせていただきます。  投資をしました案件につきましては、当該機構が十分なモニタリングを行いまして、個別の企業ごとにそのリスク管理に努めていくということになってございます。  また、個別の案件ごとのリスクの状況を見定めながら、出資全体としての元本確保を図るというポートフォリオマネジメントといったものを用いまして、出資した資金が回収できなくなること、出資金の毀損といったものを回避し、株式配当だとかあるいは株式の売却といったものを通じて一定の利益を確保できるように、しっかり監督してまいりたいと思います。
  162. 又市征治

    ○又市征治君 時間が来ましたから終わりますが、初期投資は民間、総額で二十億程度でしょう。国の方は二百億円。こういう格好なわけで、さっきも申し上げたように、もうこの業界としては大変な内部留保を持っておられる。そのことを、しっかりと出させる努力をこそすべきであって、税金を投入するということは国民の理解を得ることはできないということを強調して、今日の質疑は終わりたいと思います。
  163. 主濱了

    ○主濱了君 生活の主濱了であります。  早速質問に入ります。まずは、機構の存続期間についてお伺いをいたしたいと思います。三点、お伺いしたいと思います。  まず第一点は、法案の説明の段階では、この機構の存続期間は二十年間、こういうふうな説明を受けたわけですが、この存続期間二十年間の法文上の根拠規定はどこにあるのか、これが第一点目。  第二点目、存続期間を二十年間とする理由。支援しようと考えている事業がそこで途切れちゃうのか、二十年間で完了しちゃう見込みなのか、これが第二点目。  それから、第三点目なんですが、これは吉良委員や渡辺委員からお話があったんですが、平成二十五年十月設立されました株式会社海外需要開拓支援機構とか、それから二十六年十月に設立されました海外交通・都市開発事業支援機構などが既に存立済みなわけであります。このほかにもまだあるわけですよね。こういうふうな海外支援機構を一本化できないだろうか、一つの支援機構にまとめることはできないだろうかと、こういうことなんですが、これはおいておいて、三つ目の質問として、存続期間を限らず需要がある限り存続させることについて問題があるのかどうか。というのは、先ほど申し上げました海外交通・都市開発事業支援機構は、存続期間はなし、無期限と、こうされているんですが、当方の機構と、それから国土交通省の機構、何か違いがあるのか、この三点について伺いたいと思います。
  164. 長谷川岳

    ○大臣政務官(長谷川岳君) 主濱委員の方から御質問三点いただきましたが、最初の存続期間が二十年となっている根拠、それから二十年間で完了する見込みなのかという質問について、二問、私の方で答えさせていただきたいと思います。  まず一つは、第二十七条第二項におきまして、「機構は、経済情勢、対象事業者の事業の状況等を考慮しつつ、平成四十八年三月三十一日までに、保有する全ての株式等及び債権の譲渡その他の処分を行うよう努めなければならない。」と規定しております。本規定に基づいて、機構は二十年後の平成四十七年度末までに業務を終了するよう努める必要があると、そのようになっております。  それから二番目の、存続期間を二十年とする理由は何か、支援しようとしている事業が二十年間で完了する見込みなのかという御質問につきましては、機構の存続期間につきましては海外における通信・放送・郵便事業が軌道に乗り、投資の回収が見込める期間がおおむね十年、十五年であることを踏まえて、既存の官民ファンドの例も参考に二十年としたところでございます。  以上でございまして、引き続き三問目につきましては……。
  165. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) 主濱委員、三点目の質問にお答えをいたします。  まず第一点、需要がある限り存続させることに問題はあるのかという点でございますけれども、本機構は、我が国事業者の積極的な海外展開を促す観点から、公的資金を呼び水として民間資金を誘発するために期間を限定して設立するものであり、民業補完の観点からも民間事業者が自立的に事業の海外展開を行うようになった段階で撤退をすることが適当と考え、二十年間の存続期間を設けているところであります。  二点目の、海外交通・都市開発事業支援機構の期限なしと聞いておるが、存続期間に関する違いは何かという点でございますけれども、御指摘の海外交通・都市開発事業支援機構の支援対象である交通・都市開発事業は、通信・放送・郵便事業と比較しましてプロジェクトが長期にわたることから、存続期間を設けない代わりに五年ごとの見直し規定を置いているものと承知をしております。  以上です。
  166. 主濱了

    ○主濱了君 私が言いたいのは、一本の機構にして、それぞれ分野分野でやらせたらいかがかと、そうすると、その中で存続期間というのを決めたらよろしいんじゃないだろうかと、こういうふうな意向なわけですので、これはお考えいただければよろしいかなというふうに思います。  次は、支援対象企業の選定について伺いたいと思います。支援企業選定の手順の概要、これをまず御説明をいただきたいと思います。  どこをポイントにお話をいただきたいかというのは、手挙げ方式、要するに手を挙げてそれを申請して認めてもらうのか、あるいは機構自身が独自調査で機構の方が発掘をしていくのか、こういうふうなところです。もう一つ実は心配なのは、もうあらかじめ任せる企業、対象企業を決めておいてから、形式だけではないだろうなと、こういう懸念も含めて御説明をいただきたいと思います。
  167. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) 支援対象の事業につきましては、民間企業から機構に、機構成立した暁にはこの機構に対して支援の申請がある場合を基本と考えております。  支援対象事業者選定の手順としましては、候補案件について、法案成立後に策定予定の支援基準に従い機構内に置かれる海外通信・放送・郵便事業委員会で審議、決定された後、総務大臣の認可を受けて支援が確定することとなりますので、委員御心配のあらかじめどこどこの事業が決まっているということはないものと考えております。  以上です。
  168. 主濱了

    ○主濱了君 ありがとうございます。  一般的に選定ということになりますと利権につながりやすい、こういう問題、そして不正の温床にもなり得ると、こういうことなんですが、こういう観点から、法律二十五条第一項の支援の決定に当たっては公正性を確保しなければならないというふうに考えます。本法案の支援機構並びに十六条で設置される、支援の対象となる事業者及び支援の内容を決定する海外通信・放送・郵便委員会においてこの公正性の確保をどのように考えているかというのが第一点です。  もう一つ、同様に、総務大臣が認可するわけですが、総務大臣にもやっぱりきちっと公正性を持ってもらわなくちゃいけないし、それから、協議を受ける外務、財務、それから経産大臣、各大臣にも公正性を確保してもらわなくちゃいけないという、この二点、どう確保しようとしているか、伺いたいと思います。
  169. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) 公正性の確保は極めて重要だと思っております。支援の対象事業者及びその支援の内容につきましては、法律第十六条に基づき機構に設置される海外通信・放送・郵便事業委員会において、支援基準に基づき、事業の将来性や収益性について審査された上で決定をされます。  委員会の決議につきましては、特別の利害関係を有する委員は議決に加わることができない旨を十九条第四項で規定をしております。委員会は取締役である委員三人以上七人以内で組織をされますが、案件の組成を担当する取締役が支援決定の意思決定の過程から除かれるよう、当該取締役は委員にしないことを想定をしております。こうした審査体制を整備することにより、客観的、中立的に支援決定ができる、公正性を担保できるものと考えております。  二点目の、総務大臣あるいは外務、財務、経産大臣等の公正性の質問がございましたが、この支援事業の決定に当たりましては、総務大臣は当該案件が総務大臣の定めた支援基準に適合しているかを審査をし、認可を行うこととなります。しかし、その支援基準の策定に当たりましては、意見募集、パブコメを通じて広く意見を求めることにしております。その策定後はこれを公表いたしますので、法律第二十四条三項に基づいて公表いたしますので、透明性、客観性を確保できるものと考えております。  なお、総務大臣の認可に当たりましては、外務大臣、財務大臣、経済産業大臣に協議を行うのは、我が国の外交、経済産業政策が密接に関連すること、また複数の関係プロジェクト間の連携が必要な場合などがあるためでありまして、公正性を損なうことはなくて、公正性は当然担保されると考えております。  以上です。
  170. 主濱了

    ○主濱了君 この法律には罰則規定があります。ちょっとこの罰則規定と刑法の罰則規定比べてみたわけなんですが、若干甘いという、私、そういう感じがしたんですけれども、その辺も含めて、きちっとこの公正性の確保についてはお願いをしたいなというふうに思います。  最後の質問ですけれども、支援企業の選定を中心に、機構の役職員の職務というのは公正性の保持などかなり重い職務であるというふうに考えます。これら役職員の構成、役職員の選任の基準、この辺どうお考えになっているのか、最後に伺いたいと思います。
  171. 西銘恒三郎

    ○副大臣(西銘恒三郎君) 法案が成立しましたら、機構設立に向けた発起人を中心に準備を進めることになります。  機構の役職員には、通信・放送・郵便分野に精通した方、あるいはプロジェクト、ファイナンス、法律、企業会計等について豊富な知識と経験を有する方に就いていただきたいと考えております。また、特定の企業に影響力を行使する人物ではなく、大所高所から業界全体のことを考えて業務を遂行できる人材であることも重要だと考えております。通信・放送・郵便分野の関係企業、金融機関等ともよく相談をしてまいりたいと考えております。公正性の担保は極めて重要だと認識をしております。
  172. 主濱了

    ○主濱了君 ありがとうございます。終わります。
  173. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  174. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 私は、日本共産党を代表して、株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案への反対討論を行います。  本法案は、支援機構を設立し、海外において電気通信事業、放送事業又は郵便事業を行う者に資金や専門家の派遣、助言等の支援を行うもので、その設立のため、財政投融資特別会計で二百億円の予算を確保し、七十億円の政府保証を付けています。しかし、海外での電気通信・放送・郵便事業のインフラシステムの輸出などに参加する民間事業者は、自ら海外展開を位置付け、進めてきた事業者です。こうした一部の大手企業に対し、既に様々なインフラ海外展開の支援機構があるにもかかわらず、電気通信・放送・郵便分野に特化した支援を新たに手厚く行う必要はありません。これが本法案に反対する第一の理由です。  反対理由の第二は、そもそも電気通信・放送・郵便事業は、我が国のユニバーサルサービスや公共の福祉を支える重要な役割を担っており、こうした事業者に収益性の向上を求め、官民一体となってリスクの大きな海外展開を進めれば、本来役割を果たすべき国内事業にも重大な影響を及ぼすことにもなるからです。  第三に、電気通信・放送・郵便事業は、各国の政治情勢の変動や制度の変更などによりリスクが高い分野です。この分野への支援を特化すれば、大きな損失につながりかねません。大きな損失を出した場合、その支援機構の損失を国民の血税で賄うことになることも反対の理由です。  なお、市場の確保に当たっては、各国の規制の在り方や主権に関わる問題に踏み込みかねないという重大な事態も危惧されることを指摘し、反対討論といたします。
  175. 又市征治

    ○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案に反対の討論を行います。  反対の理由の第一は、基本的に自己責任で事業を進めるべき大企業の露骨な支援であることです。国民に税や保険料の負担増を押し付ける一方で、大企業の海外進出を手厚く支援していくことは認められません。機構の目的は、「我が国及び海外における通信・放送・郵便事業に共通する需要の拡大を通じ、当該需要に応ずる我が国の事業者の収益性の向上等を図り、もって我が国経済の持続的な成長に寄与すること」とされており、企業の利益拡大のための機構であって、国民生活の向上のためではありません。  反対理由の第二は、国民負担増の懸念があることです。案件が不調になったり、対象事業者が撤退等をしたりした場合の措置はどうなるのか、明らかではありません。政府は国民負担を増やすことはないと言いますが、リスクが小さいなら民間が自主的に進めればいいはずであります。また、民間だけでは乗り出せないほどリスクが大きいのであれば、国民負担増の懸念が残ります。  反対理由の第三は、海外で通信や放送・郵便事業を展開する日系企業の支援のための官民ファンドと言いますが、JBICやJICA、既存の支援機構とのすみ分けが不明確であり、結果として官民ファンド乱立の一つになることです。日本は現在加わっていませんが、アジアインフラ投資銀行が活動を開始した後の機構の事業への影響もつまびらかではありません。  反対理由の第四は、投資先の決定は委員会に白紙委任されかねないこと、機構の公正性や透明性の確保、専門家の確保などに懸念や課題があることです。  最後に、日本もこれまで地デジ規格の日本方式を広めるなど官民連携の取組を行ってきました。通信・放送・郵便事業の海外展開というのなら、一番見込めるのはアジアの市場です。しかし、歴史認識と集団的自衛権行使でアジア諸国の信頼を損なっている今、安倍政権の外交姿勢の転換が必要であることも指摘をし、本法案への反対の討論といたします。
  176. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  177. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、石上君から発言を求められておりますので、これを許します。石上俊雄君。
  178. 石上俊雄

    ○石上俊雄君 私は、ただいま可決されました株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、維新の党、無所属クラブ及び生活の党と山本太郎となかまたちの各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。  一、機構が海外における通信・放送・郵便事業の支援を行うに当たっては、我が国及び海外における通信・放送・郵便事業に共通する需要の拡大を通じ、当該需要に応ずる我が国の事業者の収益性の向上等を図り、もって我が国経済の持続的な成長に寄与するとの目的に沿い、また、民間が行えることは民間に任せるという基本的考えの下、民業補完の観点から、民間のニーズを適切に把握し、特に我が国中小事業者の参入促進に資することとなるよう努めるとともに、「官民ファンドの運営に係るガイドライン」に従って機構の活動の検証を適時的確に行うこと。また、組織の肥大化を招かないよう、機構の組織の在り方について適宜見直しを行うこと。  二、機構が支援する対象となる事業者への投資、融資等の金融機能が機構の主要な事業となることに鑑み、専門知識を有する民間の人材の確保及びその積極的な活用等が図られるよう努めるとともに、相手国との人的ネットワークの構築に積極的に取り組むこと。  三、機構が支援する対象事業については、我が国の通信・放送・郵便事業に関する技術等が十分活用され、投資事業全体として長期収益性の確保が図られるよう、これらの考え方を明らかにした支援基準を早急に定めること。  四、機構に設置され、支援の対象となる事業者及び支援の内容の決定等を行う海外通信・放送・郵便事業委員会は、機構が対象事業の支援を適正に行う上で重要な機関であることに鑑み、同委員会の客観的・中立的な判断や運営が確保されているかを含め、機構に対し必要な監督を行うこと。  五、機構の取締役の人選等に当たっては、いやしくも機構が新たな天下り先との疑念を持たれることのないよう厳正に行うこと。  六、コンテンツの海外展開などに関し、機構と他の官民ファンド等との間において、役割の分担を行いつつ、密接な連携と協力を図るなど施策の効果的な実施に努めること。また、海外市場において我が国の企業の直面する課題や諸外国の取組、組織の実情等を把握し、機構を含めた支援体制の在り方について適宜必要な見直しを図ること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  179. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) ただいま石上君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  180. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 多数と認めます。よって、石上君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、高市総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。高市総務大臣。
  181. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
  182. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  183. 谷合正明

    ○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時散会