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2015-07-24 第189回国会 参議院 本会議 33号 公式Web版

  1. 平成二十七年七月二十四日(金曜日)    午前十時六分開議     ━━━━━━━━━━━━━ ○議事日程 第三十四号     ─────────────   平成二十七年七月二十四日    午前十時 本会議     ─────────────  第一 公職選挙法の一部を改正する法律案(溝   手顕正君外九名発議)(委員会審査省略要求   )  第二 公職選挙法の一部を改正する法律案(羽   田雄一郎君外五名発議)(委員会審査省略要   求)     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、特別委員会設置の件  以下 議事日程のとおり      ─────・─────
  2. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) これより会議を開きます。  この際、特別委員会の設置についてお諮りいたします。  我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案及び国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案を審査するため、委員四十五名から成る我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会を設置いたしたいと存じます。  本特別委員会を設置することに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  3. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 過半数と認めます。  よって、本特別委員会を設置することに決しました。  本院規則第三十条の規定により、議長は、議席に配付いたしました氏名表のとおり特別委員を指名いたします。     ─────────────      ─────・─────
  4. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 日程第一 公職選挙法の一部を改正する法律案(溝手顕正君外九名発議)  日程第二 公職選挙法の一部を改正する法律案(羽田雄一郎君外五名発議)   (いずれも委員会審査省略要求)  両案は、いずれも発議者要求のとおり委員会審査を省略し、一括して議題とすることに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  5. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 過半数と認めます。  よって、両案を議題といたします。  まず、発議者から順次趣旨説明を求めます。片山虎之助君。     ─────────────    〔議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔片山虎之助君登壇、拍手〕
  6. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案につきまして、自由民主党、維新の党、日本を元気にする会・無所属会、次世代の党及び新党改革・無所属の会を代表し、提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。  参議院選挙区選出議員の選挙制度については、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差が、平成二十二年の国勢調査の確定値によれば、最大で一対四・七五となっており、平成二十六年十一月二十六日の最高裁判所判決においては、平成二十五年の通常選挙における投票価値の不均衡は違憲状態であるとされ、都道府県単位の選挙制度を改めるなど、現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置によって違憲状態を速やかに解消することが求められていたところであります。  そこで、参議院では、議長の下に開催された選挙制度の改革に関する検討会及びその下に設けられた選挙制度協議会において鋭意協議が行われてきましたが、各会派の意見の一致が得られず、来年の通常選挙に間に合わせるためには今国会中に公職選挙法の改正が必要となることから、各会派において法案化作業を行うこととされたものであります。  これを受け、各会派内及び各会派間において調整を行ってきた結果、私どもとしましては、都道府県単位の選挙制度が地方の意見を国政に反映させる重要な役割を果たしてきたことを十分に踏まえつつ、憲法が求める投票価値の平等の要請に応えるため、参議院議員の選挙制度の抜本的な改革の第一歩として、四県二合区を含む十増十減による較差の是正を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。  本法律案は、都道府県単位の選挙制度を一部改めるものであり、まさに平成二十六年の最高裁判所の判決が求めている現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置に該当するものであります。  本法律案により、議員一人当たりの人口の較差は、平成二十二年の国勢調査の確定値によれば、最大で一対二・九七となり、大幅に縮小されることになります。  参議院議員の任期を六年の長期とし、解散もなく、三年ごとにその半数を改選するという憲法の規定の趣旨を踏まえれば、参議院議員の選挙に求められる投票価値の平等は、衆議院議員の選挙とはおのずと異なるところがあると考えられます。  また、憲法制定直後に制定された参議院議員選挙法に基づく最初の選挙における議員一人当たりの人口の較差が最大で一対二・六二であったことからすると、憲法は、較差が二倍台であることは、その制定当時から許容していたものと考えられます。  したがって、本法律案により較差がこの程度に縮小することにより、違憲状態は解消されるものと考えます。  次に、本法律案の内容の概要を御説明申し上げます。  まず第一に、参議院選挙区選出議員の選挙区及び定数について、長野県、宮城県及び新潟県の定数を二人ずつ削減するとともに、鳥取県及び島根県、徳島県及び高知県をそれぞれ合区し、定数二人の選挙区とし、兵庫県、北海道、東京都、福岡県及び愛知県の定数を二人ずつ増加することとしております。  第二に、合区された選挙区における参議院選挙区選出議員の選挙の候補者の選挙運動等について、選挙事務所の数、選挙運動用自動車の台数、新聞広告の回数等を他の選挙区の二倍とする等の特例を設けることとしております。  第三に、合区された選挙区における参議院選挙区選出議員の選挙に関する事務を管理するため、選挙区内の二の都道府県が共同して参議院合同選挙区選挙管理委員会を置くこととしております。  第四に、五会派が合意に至る上で非常に重要な点でありましたが、平成三十一年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、参議院の在り方を踏まえて、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとしております。  なお、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して三月を経過した日から施行し、来年の通常選挙から適用することとしております。  以上が本法律案の提案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。(拍手)     ─────────────
  7. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 羽田雄一郎君。     ─────────────    〔議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔羽田雄一郎君登壇、拍手〕
  8. 羽田雄一郎

    ○羽田雄一郎君 ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案につきまして、民主党・新緑風会、公明党、無所属クラブ及び生活の党と山本太郎となかまたちを代表いたしまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。  参議院選挙区選出議員の定数につきましては、平成六年、平成十二年、平成十八年及び平成二十四年に較差是正を図る等の改正が行われたものの、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差は最大一対五前後が常態化しております。平成二十二年国勢調査人口によれば、現在の較差は最大で一対四・七五となっており、憲法の投票価値の平等の要請に照らし看過できない状況にあると言えます。  また、参議院選挙区選出議員の定数配分規定に関する平成二十四年十月十七日の最高裁判所判決におきましては、平成二十二年の通常選挙当時における選挙区間の投票価値の不均衡は、違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態に至っていたと判断され、都道府県を単位として各選挙区の定数を設定する現行の方式をしかるべき形で改めるなど、現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置を講じ、できるだけ速やかに違憲の問題が生ずる不平等状態を解消する必要があるとの指摘がなされております。  参議院といたしましては、こうした状況に鑑み、いわゆる四増四減の改正を内容とする平成二十四年の改正公職選挙法の附則に、平成二十八年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、参議院の在り方、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、結論を得るものとする検討規定を設けました。  その上で、平成二十五年七月の通常選挙後には、正副議長及び各会派の代表により構成される選挙制度の改革に関する検討会及び同検討会の下に実務的な協議機関として選挙制度協議会を設置して、選挙区選出議員の定数較差問題を始め選挙制度の見直しについて検討を重ねてまいりました。しかし、平成二十五年九月から平成二十七年五月までの間に、選挙制度の改革に関する検討会及び選挙制度協議会が合わせて四十回近く開催されたにもかかわらず、一部の会派が最後まで最終案を提案できなかったことなどもあり、各会派が一致する結論を得るには至りませんでした。  一方で、平成二十六年十一月二十六日の最高裁判所判決において、平成二十五年の通常選挙当時における選挙区間の投票価値の不均衡についても、違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態に至っていたと判断され、具体的な改正案の検討と集約が着実に進められることが求められております。また、参議院議員の半数の任期満了日である平成二十八年七月二十五日が約一年後に迫っております。  こうした状況を受け、選挙区選出議員の定数較差問題について抜本的な解決を図るため、選挙制度協議会における合意事項や、大多数の会派が二倍を超える較差は許容されないとしていたことなどを踏まえた、いわゆる二十県十合区による二倍以内案を内容とするこの法律案を取りまとめ、提出した次第であります。  以下、この法律案の内容の概要を御説明申し上げます。  第一に、参議院選挙区選出議員の選挙区及び定数について、二十県に関し、隣接する二の都道府県の区域を区域とする選挙区を設ける、いわゆる二十県十合区の改正を行うとともに、六都道県について定数を二人ずつ増員することとし、全体として、二十県十合区による十二増十二減の較差是正が行われることとなります。  これにより、選挙区選出議員の選挙区間における議員一人当たりの人口の較差は、平成二十二年国勢調査人口において最大で一対一・九五三に、さらに平成二十七年一月一日現在の住民基本台帳に基づく日本人住民の人口では最大で一対一・九四五まで縮小することになります。  第二に、合区された選挙区における参議院選挙区選出議員の選挙候補者の選挙運動等について、選挙事務所の数、選挙運動用自動車の台数、新聞広告の回数等を他の選挙区の二倍とする等の特例を設けることとしております。  第三に、合区された選挙区における参議院選挙区選出議員の選挙に関する事務を管理するため、選挙区内の二の都道府県が共同して参議院特定選挙区選挙管理委員会を置くこととしております。  なお、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して三月を経過した日から施行し、この法律の施行日以後その期日を公示される参議院議員の通常選挙並びにこれに係る再選挙及び補欠選挙について適用することとしております。  以上がこの法律案の提案の趣旨及び内容であります。  何とぞ、この二倍以内案に御賛同いただきますよう心からお願いを申し上げます。(拍手)     ─────────────
  9. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 質疑の通告がございます。順次発言を許します。末松信介君。    〔末松信介君登壇、拍手〕
  10. 末松信介

    ○末松信介君 おはようございます。自由民主党の末松信介でございます。  私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案について、自民党発議者に質問をいたします。  平成二十二年と平成二十五年の参議院通常選挙に対し、二回連続して違憲状態という最高裁判決を受け、参議院としても、選挙制度の改革に関する検討会及びその下に設けられた選挙制度協議会において協議が行われてきました。さらに、自民党でも様々な党内協議を続けてまいりました。当選期別ヒアリング、党内検討会の実施、全議員懇談会、議員総会など、多くの議論の中では、人口の多い都道府県の区域の一部を人口の少ない都道府県の選挙区に編入する区域調整案や奇数の定数配分を導入する案など、多くの議員から様々な案について提案があり、話合いが行われました。  しかし、どの案を考えるときにも、まず論点となるのは、いわゆる一票の較差について、具体的には何倍以内にしなくてはならないのか、どの程度が許容範囲と判断しているのか、これらを党としてどう判断しているのかということでありました。  今回の改正では、最大較差は二・九七倍となります。これは合憲判決を得られるに十分なものか、まずお伺いをいたします。  次に、当初、自民党は、参議院が担ってきた地域代表的な使命を重視する観点から、現存の広域地方自治体である都道府県を単位とする選挙区を極力尊重するという考え方を軸に、六増六減案で各会派と交渉してきました。しかし、今月に入り、急遽、二合区を含む十増十減で、維新、元気、次世代、改革の四党と合意し、今回の改正案を提出するに至りました。  今回の改正案では、特に合区対象県である鳥取県及び島根県、徳島県及び高知県では、市町村県議会等関係者から多くの反対決議が提出されています。参議院自民党執行部は、この改正案を取りまとめる過程で地元自民党県連にお伺いしました。そこで地域の方々から、合区反対、地方が崩壊する、地方切捨てで都市部と地方の格差がますます広がっていく、地域の代弁者がいなくなってしまったらその地域特有の課題、問題点を伝えるのは誰なのか、人口だけで一票の較差の平等と言えるのかとの心からの怒りの声を直接お伺いをしました。そして、改めて、政治、経済の中心は都道府県であると痛感し、文化や歴史もそれぞれ異なり、それを生かして、今まさに地方創生に向け知恵を出し合っているさなかなのです。  そのような状況の中、たとえ隣の県といえども、異なる政治、経済、文化、歴史を持つ二県から一人の参議院議員しか選出されないという二県合区は、国の形を変えてしまうかもしれないという苦渋の選択と感じざるを得ませんでした。それでもなぜこの四県二合区を含む十増十減に踏み切ったのか、その経緯をお聞かせください。  合区対象県で非常に危惧していることは、自分の県から参議院議員が一人も輩出できなくなってしまうのではないかということです。我々一人一人、必ずいずれかの都道府県の出身者であり、住人であり、その地域の発展や安全な暮らし等に希望と責任を持っています。その希望を政治家に託し、責任を持って投票し、議員を国政に送り出しているのです。だから、私たちはここで仕事をさせていただいています。その送り出す候補が、自分の生まれ育ったふるさと、愛着を持った土地から輩出できない。これは、地域に住み、生きる人たちの尊厳に関わることかもしれません。  昨年末、選挙制度協議会に提出した参議院自民党選挙制度改革案では、二十八年参議院選挙に向けては現行憲法で対応しつつ、近い将来の憲法改正を掲げ、全ての都道府県が三年改選ごとに少なくとも定数一を確保し、全国比例代表とともに参議院を構成するよう明記することを目指すと示しています。  アメリカも上院議員の定数は、人口にかかわらず各州二名とされています。人口が合衆国最大の三千八百万人であるカリフォルニア州でも、最少人口五十七万人のワイオミング州でも、州から選出される上院議員は二名であるため、一票の較差は六十八倍にも及びます。  憲法改正は我々自民党の党是であります。自民党は、国民政党として、地域の声を聞き、地方こそ成長の主役として、今日、政権与党としての立場があるわけです。今回の改正は非常に苦渋に満ちた決断ではありますが、我々が行うべきことは、憲法改正をもって、必ず各都道府県から一名以上の参議院議員が選出されるよう取り組むことであります。その決意についてお聞かせください。  先日、自民党内で行われた部会において、茂木選挙対策委員長より、憲法改正にしっかり取り組む、しかし次回参議院通常選挙までには憲法改正は間に合わない、このような状況においては、合区対象県から各県の代表を確実に出せるよう執行部として責任を持って対応したいとの趣旨の発言がありました。  また、谷垣幹事長からも、国政を担っていく与党第一党としての責任を持って結論を出さなければならない、しかし地方創生をうたう我々自民党が自分のふるさとから代表を送りにくくなってしまうかもしれない、その一方で、最高裁は、選挙制度を考えるときに都道府県制が前提とはなっていないとの判断を下しました、我々の矛盾をどのように調和させるのか、完全な調和は難しいかもしれない、しかし少しでも調和ができるような道を追求していかなければならないとの発言がありました。  選挙は、国民の生活を豊かにする政策を実現するために、党員、地方議員、国会議員、全党挙げて取り組むべきもので、党本部が示す方向の下で戦い抜きます。そのための策を幹事長、選挙対策委員長より示されると全幅の信頼を置いております。そしてまた、参議院自民党執行部も、合区対象県である鳥取県及び島根県、徳島県及び高知県の参議院議員を最大限サポートすることをお願いし、私自身もできる限りの対応を約束しまして、私の質問を終わります。  御清聴大変ありがとうございました。(拍手)    〔鶴保庸介君登壇〕
  11. 鶴保庸介

    ○鶴保庸介君 末松先生から三問御質問をいただきました。  十増十減に踏み切った経緯と、一票の較差が二・九七倍で合憲判決が出るのかというお尋ねがありました。  まず、四県二合区を含む十増十減案に至った経緯を御説明いたします。  最高裁判所は、二十二年の参議院議員選挙の較差五・〇倍、二十五年の参議院通常選挙の較差四・七七倍について、二回連続して違憲状態という判決が下されました。今後、抜本的な参議院議員選挙制度の見直しが行われなければ、違憲、選挙無効の判決が出る可能性が否定できない状況にあることから、参議院で選挙制度の改革に関する検討会や選挙制度協議会で真剣に議論が行われてまいりました。  自民党でも、較差の許容範囲、ブロック案、合区案、選挙区域調整案、奇数区案などについて検討を行ってまいりました。主な論点は、都道府県単位を維持すべきであり、将来的には憲法改正を目指す、限定的な合区は避けられない、最高裁の判決では容認される較差の範囲が明確でない等々、真剣な議論を行ってまいりました。  その結果、我が党は、歴史的、経済的、文化的にも、政治、行政は都道府県単位が基本であり合区は考えられないとして、六増六減案、較差四・三一を強く主張してまいりました。しかし、四倍を超える較差は各会派の合意を得る見込みがなく、断腸の思いで二県合区と六増六減を決断したものであります。  そこで、較差二・九七倍で合憲判決が得られるのかというお尋ねでございますが、最高裁判所は判決の中で較差の具体的な数字を示しておりません。今回の改正で較差が四・五七倍から二・九七倍に縮小し、さらに参議院始まって以来の合区という大改革を行っており、これは最高裁の評価に堪えられるものと確信しております。さらに、現行の参議院議員選挙で最初に行われた選挙における較差が二・六二倍であったことからも、今回の二・九七倍は合憲の判決が出る蓋然性は高いものと判断しております。  次に、憲法改正をして必ず都道府県から一名以上の参議院議員が選出されるようにすべきであるというお尋ねでございます。  御質問にもあったように、私どもも、本来全ての都道府県から参議院議員が選出されることが重要だと考えております。地方創生が安倍内閣の一丁目一番地であり、地方の声、特に人口減少に悩む地方の声を聞くことは、地方が抱える問題解決にとって重要であることは十分認識しております。人口が少ない地域ゆえに、抱える問題は大都市よりも深刻であると考えております。後継者問題や過疎に伴う高齢者対策、消滅するかもしれない町や村にとって、政治が救いの手を伸ばすのは当然であります。そのような声を聞くためには、都道府県から必ず参議院議員を選ぶことが重要であるということは十分認識しております。  参議院議員選挙は、都道府県から改選ごとに最小でも一議席選出するという憲法改正を視野に入れ、自民党の憲法改正推進本部の改正草案に、改選ごとに各広域的な地方公共団体の区域から少なくとも一人が選出されるよう定めなければならないという規定を盛り込んだところであります。  以上でございます。(拍手)     ─────────────
  12. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 足立信也君。    〔足立信也君登壇、拍手〕
  13. 足立信也

    ○足立信也君 民主党の足立信也です。  会派を代表して、二法案につきまして質問をいたします。  私は、選挙制度協議会のメンバーとして、平成二十五年九月から平成二十六年十二月にかけて、三十一回にわたって開催されました会議に参加しました。その協議会の協議内容と、平成二十六年十一月二十六日の最高裁大法廷の判決、そして提出二法案の内容を照らし合わせながら発議者に質問をいたします。分かりやすくするために、四会派提出のいわゆる民公案を十合区案、五会派提出案を十増十減案と呼びます。  この二法案の違いは、一、合区される選挙区の呼び方が、十合区案では特定選挙区、十増十減案では合同選挙区である点。二、今年一月の住民基本台帳による人口での一票の較差は、十合区案が一・九四五倍、十増十減案が三・〇二〇倍であること。三、最も大きな違いは、十増十減案の附則第七条に、四年後の通常選挙に向けて、選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとすると明記してあるように、十合区案が抜本的な見直し案であるのに対して、十増十減案は一時しのぎのびほう策であることを宣言していることです。十増十減案は抜本改革案であるのか否か、伊達発議者に質問します。  最高裁の判決について申し上げます。安倍総理も、憲法の番人である最高裁が下した判決こそ我々がよって立つべき法理である、法理を超えた解釈はできないと発言されています。  最高裁が我々に明確な宿題を課したのは、平成二十四年十月十七日の最高裁大法廷判決です。判決では、投票価値の著しい不平等状態が生じていたと断じ、都道府県を単位として各選挙区の定数を設定する現行の方式をしかるべき形で改めるなど、現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置を講じ、できるだけ速やかに違憲の問題が生ずる不平等状態を解消する必要があると指摘されました。  昨年の判決では、現行のいわゆる四増四減法では違憲ですが、自ら期限を切って抜本改革をすると宣明したことに対する事情判決だという裁判官の意見もあります。言わば三年間の執行猶予だったということです。先送りは決して許されません。  法理として、最高裁は、一、憲法は投票価値の平等を要求している。二、しかし、平等が唯一絶対ではなく、国会の裁量権として立法による平等性の一定限度の譲歩があっても憲法に違反するとは言えない。三、衆議院については、選挙区間の人口較差が二倍未満となることを基本として定められている以上、参議院議員の選挙であること自体から直ちに投票価値の平等の要請が後退してよいという理由はない。四、司法権と立法権の関係上、違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態に至っている旨の司法の判断がされれば、国会はこれを受けて是正を行う責務を負う。五、都道府県を各選挙区の単位としなければならない憲法上の要請はない。六、偶数配分を前提に、都道府県を各選挙区の単位とする仕組みを維持しながら投票価値の平等の実現を図るのは著しく困難であるとしています。  そして、現行の選挙制度は、投票価値の不均衡は違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったものであるが、前回の選挙が平成二十四年の大法廷判決の言渡しから九か月後であり、抜本的見直しを宣明していることから立法権の裁量の限界を超えていないとされたものです。つまり、今回の改正内容が来年の選挙の違憲、合憲の判断に重要な要素になるということです。  羽田発議者に質問します。来年の参議院通常選挙が違憲無効とならないために今回の改正案に含まれるべき最低限の要件は何か、そして、提案された二法案はその要件を満たしているか、お答えください。  それでは、協議会の協議内容に照らして質問します。  まず、協議会においておおむね合意した項目、それは何か、羽田発議者にお聞きします。  次に、協議会においては、二倍を超える最大較差は許容されるか協議しました。自民党以外は許容できないという結論でした。加えて、途中に出されましたたたき台の案、較差は二・六六倍は許容されるかについても、自民党以外は許容できないという結論でした。提出案の較差三・〇二倍はなぜ許容されるのか、維新の党、次世代の党、新党改革の各発議者に伺います。  二・六六倍が許容されるとした伊達発議者にお聞きします。最大較差は何倍まで許容されるとお考えですか。  今回の判決では、偶数配分を前提に、都道府県を各選挙区の単位とする仕組みを維持しながら投票価値の平等の実現を図るのは著しく困難であると、偶数配分を前提にという条件が付いています。偶数配分を前提としなければ、連記制や奇数配当区などが考えられます。民主党も都道府県単位を維持するために奇数配当案を提案しましたが、会派の案としては取り下げました。新党改革は奇数配当案を党の案として提出されましたが、今回なぜ十増十減案になったのでしょうか。今後、見直し案として検討する予定でしょうか、荒井発議者にお聞きします。  最後の質問です。  平成二十五年九月からの選挙制度協議会並びに検討会において、結局、第一会派の自民党から案が提案されることはありませんでした。第二会派の我々は提案はしましたが、法案提出は断念しました。自らの提案を取り下げて公明党案とすり合わせをした理由と、最後まで自主的な法案提出に至らなかった自民党の姿勢に対して率直な感想を羽田発議者からいただきたいと思います。  先日、早稲田大学において開催された十八歳選挙権に関するシンポジウムにシンポジストとして参加しました。学生たちは突然のことに戸惑いながらも、真摯に受け止め、きちんと勉強して一票を投じたいと思っています。その初めての選挙を違憲無効にしてはならない。もし無効になったなら、彼らの抱く政治への不信感は計り知れないと思います。  憲法上の要請と若者の期待、何より第三者に検討を委ねた衆議院とは異なり、我々自身で憲法上の要請に応えようと決意した上に提出された法律案であることを肝に銘じて、恐らくそれは協議会の前座長の脇雅史議員も同感だと思います。議員各位の誠意ある投票行動に期待します。会派の規律も大事ですが、我々が問われているのは司法権と立法権の関係の再確認と、憲法の要請に我々は応えなければならないということです。合憲案である十合区案、二倍以内案なのか、違憲案である十増十減案、三倍超え案なのか。今日に続いて来週月曜日の本会議も、違憲立法を許すわけにはいきません。  重ねて申し上げます。参議院の自殺行為とならないよう、議員の皆様の良識に訴えて、私の質問を終わります。(拍手)    〔伊達忠一君登壇、拍手〕
  14. 伊達忠一

    ○伊達忠一君 足立先生から二問御質問をいただきました。  まず、四県二合区を含む十増十減案が抜本改革案であるのか否かについてのお尋ねがありました。  本法律案は、昭和二十二年の参議院議員選挙法の制定以来一貫して維持されてきた、都道府県を単位として各選挙区の定数を設定する現行の選挙制度を一部の選挙区において改め、合区を行うものであり、我が党としては抜本改革案であると考えております。  次に、最大較差は何倍まで許容されると考えるのかについてのお尋ねがございました。  これまでの最高裁判所の判決において、具体的に何倍までの較差であれば許容されるといった言及はなされておらず、具体的な数値について回答することは困難であります。しかし、憲法制定直後に制定された参議院議員選挙法に基づく最初の選挙における議員一人当たりの人口の較差が最大で約二・六二倍であったことからすると、憲法は、較差が二倍台であることは、その制定当時から許容していたものと考えられます。  また、参議院議員の任期を六年の長期とし、解散もなく、三年ごとにその半数を改選するという憲法の規定は、多角的かつ長期的な視点から民意を反映させ、衆議院との権限の抑制、均衡を図り、国政の運営の安定性、継続性を確保するという趣旨に立つものであります。  このことを踏まえれば、参議院議員の選挙に求められる投票価値の平等は、政権を形成する機能を有するがゆえに民意と議席の数ができるだけ一致するような投票価値の平等が求められ、較差二倍未満が法定されている衆議院の選挙とはおのずと異なることがあると考えられます。  こうしたことなどから、参議院議員の選挙については、最大較差を二倍未満とすることまでは求められていないと考えております。  以上でございます。(拍手)    〔片山虎之助君登壇〕
  15. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 足立議員にお答えいたします。  大体似ているんですけれども、我々の案でも二・九四ですよね。だから、二倍台にはとどめているんです。  そこで、私などがなぜこれに一緒にやったかといいますと、私は衆議院と参議院は少し違うと思うんです。今も話ありましたが、参議院は半数改選なんですよ。それからもう一つ、参議院の性格は、全国単位の職域代表と都道府県単位の地域代表という、この性格、憲法制定のときからぴしっと位置付けてきているんですよね。それを今度は崩すんですよ、合区で。だから、我々は、過渡的には二倍台でも最高裁は許容できるんじゃないかと。  それは低い方がいいですよ。低い方がいいけれども、だから二段階で、取りあえず今回は二倍台にして、その後に抜本的改革。そのためには都道府県制度そのものを見直さなきゃいけません。そういうことを含めての大きい議論になる。それから、衆議院も選挙制度をこれから直そうと言っている。衆参二院制ですから、これは両方セットで考えた方がいい。  そういうことを含めて、今回は、憲法制定の経緯を考え、二・六二倍だったというスタートを考えたときに、これでも憲法は許容できるんじゃなかろうかという、こういう判断に立ったわけでありまして、是非御理解を賜りたい。(拍手)    〔中野正志君登壇、拍手〕
  16. 中野正志

    ○中野正志君 足立議員にお答えいたします。  選挙制度協議会において、二倍を超える最大較差について自民党以外の会派は許容できないという結論を出していた中で、今回の改正案における最大較差が許容される理由についてのお尋ねがありました。  我が党としては、今回の改正により実現する最大較差では国民の皆様から選挙制度の抜本的な改革を十分に成し遂げたとの評価を得ることは難しいと考えてはおりますが、平成二十八年の通常選挙が来年に迫っているという時間的な制約がある状況下におきまして、会派間の合意が得られないことにより公職選挙法の改正ができないという不作為状態に陥ってしまってはならないという思いから、現実的に取り得る案として今回の案を提出した次第であります。  今回の改正後の較差が憲法上許容される理由については、次のように考えております。  憲法制定直後に制定された参議院議員選挙法に基づく最初の選挙における議員一人当たりの人口の最大較差が約二・六二倍であったことからいたしますと、憲法は、較差が二倍台であることは、その制定当時から許容していたものと考えられます。  また、参議院議員の任期を六年の長期とし、解散もなく、三年ごとにその半数を改選するという憲法の規定の趣旨を踏んまえれば、参議院議員の選挙に求められる投票価値の平等は、衆議院議員の選挙とはおのずと異なるところがあると考えられます。加えて、参議院選挙区選出議員の改選定数は七十三人であり、衆議院小選挙区選出議員の定数が二百九十五人であることと比べて大幅に少なく、衆議院に比べて較差の是正が困難であります。  そもそも、これまでの最高裁判所の判決は、参議院議員の選挙における較差を二倍未満にすべきと明示しているわけではありません。こうしたことから、参議院議員の選挙については、二倍を超える較差が許容されないものではなく、今回の改正案における最大較差は許容されると考えております。  御指摘の較差三・〇二倍という数字につきましては、平成二十七年一月一日の住民基本台帳の日本人住民の数に基づき算定したものかと思われますが、参議院においては、従来から、国勢調査人口に基づき定数是正を行ってきておりますことなどから、今回の改正についても国勢調査人口により議論を行うことが適切であると考えており、その場合の最大較差は約二・九七倍になるものと承知をしております。(拍手)    〔荒井広幸君登壇、拍手〕
  17. 荒井広幸

    ○荒井広幸君 足立議員にお答えをいたします。  二ついただきました。  まず、選挙制度協議会においては、二倍を超える最大較差について自民党以外は許容できないという結論であったにもかかわらず、なぜ提出案の較差は許容されるのかという考え方についてでございます。  これは、議員各位御存じのとおり、最終的に議長の下での検討会、最後の二回の段階で、それぞれ自分たち党の持っている案を一旦は脇に置いてでも合意しようと、各党会派がそのような気持ちでこれを言葉に出したんです。ですから、まずはみんなで合意をしていくというところを皆さんと努力をしてきたわけでございます。  選挙制度の改革については、御案内のとおり、衆議院議員選挙制度において衆議院は第三者委員会に委ねております。しかし、私ども参議院は、本当にそれぞれ当事者の皆さんを含め、各党各会派、身を切るような本当の思いで二つの案としてやっとここまでまとまってきているということは、私は、自ら判断をする良識の府参議院として高く評価できるところだと考えております。  その上で、最高裁判決を踏まえまして、単に一部の選挙区の定数を増減するにとどまらず、制度上、合区に踏み切ることで較差を二倍台に抑えた今回は大改革と言えます。先ほどからもお話がありました点は恐らくここだと思います。  足立さんは、住民基本台帳の人口に基づいて言われております。これは、衆議院も参議院も、戦後、選挙制度は国勢調査に基づいて定数是正をしてまいりました。この一点は皆様方きちんと押さえていただきたい。何ゆえであるか。それは、制度の安定性を持たせるためなんです。よって、国勢調査の人口に基づいてこれを計算するというのは至極当たり前のことでありまして、二・九七倍の較差ということになります。  また、合区をこれ以上増やしますと、どうしてその相手と合区をしたかという合理的根拠を全く失っているんです。この点を考慮して、今回このような形になったわけです。  二つ目についてお答えをしたいと思います。  今回、なぜ我が党が四県二合区を含むいわゆる十増十減案になったのか、今後、見直し案として偶数配分を前提としない奇数配分等を検討する予定があるのかとのお尋ねがありました。  御指摘のとおりです。私たち新党改革といたしましては、合区による較差是正する案、いわゆる脇雅史座長案とともに、参議院の役割を考慮しました。そして、都道府県単位を最も重視をいたしましたので、民主党さんと同じ、六年一人区制を含むいわゆる奇数区制度の提案を具体的な数字をもって既にお示しをさせていただいたところであります。最大較差は一・八九倍となっています。  しかし、先ほど申し上げましたように、幅広く合意を求めるためには、一旦、自らの党、会派のその理想とする案を脇に置いて、最大合意できる可能なところを追求し、努力し、やってきたのではありませんか。その結果、二つの案になったのではありませんか。これは残念ではありますけれども、国民の声を代弁するにふさわしい次善の案を模索するということで五党は一致したのでございます。選挙区の声も十分に反映すれば、四県二合区までが適当と判断したわけでございます。  今回、提出に至らなかった私どもの六年一人区導入など、定数の奇数配分区などにつきましても、国民の皆様の意見を聞きつつ、皆様とともに次の抜本的見直しに生かしていただきたいと思います。(拍手)    〔羽田雄一郎君登壇、拍手〕
  18. 羽田雄一郎

    ○羽田雄一郎君 足立信也議員にお答えをさせていただきます。  足立信也議員よりは三問の質問をいただいております。  来年の参議院通常選挙が違憲無効とならないための最低要件について、また、今回議論されている二法案がその要件を満たしているか否かについての御質問がございました。  最高裁は、投票価値の著しい不平等状態が生じ、かつ、それが相当期間継続して是正措置を講じないことが立法裁量の限界を超えたと判断される場合に違憲と判断するものと考えております。  昨年出された最高裁判決では、参議院の役割がこれまでにも増して大きくなっていることに加えて、衆議院が較差二倍未満となることを基本とする区割りの基準が定められていることを引用した上で、参議院についても適切に民意が反映されるよう投票価値の平等の要請に十分に配慮することを求めています。  さらに、参議院議員の選挙だからといって投票価値の平等が後退してよいという理由はないとしていることから、最高裁が許容するいわゆる一票の較差は二倍未満であると言えます。これを踏まえれば、まさに較差を二倍未満とすることが最高裁が違憲無効と判断しない最低要件と考えられます。足立議員の言う十合区案、つまり我々の二倍以内案はこの基準をクリアしていると言えると思います。一方、十増十減案は、直近の人口推計である平成二十七年一月一日現在の住民基本台帳に基づく日本人住民人口によれば、最大較差が三・〇二倍であることが分かっていることから、違憲無効となる可能性が極めて高いと考えております。  また、平成二十四年の改正公職選挙法の附則に来年の参議院選挙までに抜本改革を行う旨を規定していることから、不平等状態は既に相当期間経過していると考えられます。つまり、今回の改正案が抜本改革に見合うものでなければ当然違憲と判断されると思いますが、十増十減案は再び抜本的な見直しが必要になるびほう策にすぎず、合理的期間内に制度改正を行ったというには程遠いものと言わざるを得ません。  これらを踏まえると、我々の二倍以内案は十分に合憲となり、十増十減案は違憲状態や違憲無効となる可能性が高いと言わざるを得ません。  次に、選挙制度協議会における合意事項についての質問がございました。  選挙制度協議会においては、平成二十六年五月三十日の第二十回協議会までに、現行憲法下で検討を行うこと、現行定数を念頭に置き検討を行うこと、及び平成二十四年十月の最高裁判決にのっとり検討を行うことの三点について合意いたしました。その後、選挙制度の枠組みや一票の較差、選挙区設定方法について協議し、最大較差では自民党以外の会派はほぼ二倍以内で合意するなど、昨年の夏、脇座長の下では議論が大分進み、煮詰まってきていると感じておりました。  最後に、自らの提案を取り下げて公明党案とすり合わせた理由と、最後まで自主的な法案提出に至らなかった自民党の姿勢についての御質問がございました。  今回の法改正において、民主党・新緑風会としては、一票の較差を二倍未満に抑え、かつ定数削減案を含む、昨年十月三十一日に選挙制度協議会に提出した案が現時点でベストであるとの考えは変わりません。しかし、私たちの考えを一方的に主張するだけでは多くの会派の賛同を得られないこともまた事実であり、何らかの合意を得るためには互いに歩み寄ることも必要です。  公明党は、元々ブロック案を提案していましたが、多くの会派の合意を得るために自らの案を棚上げし、較差を二倍以内とする合区案を提案してくれました。来年の参議院選挙に向けて抜本改革を行うためには、私たちの案に固執するのではなくて、公明党同様に、自らの案を棚上げし、合区で較差を二倍以内にすることが第一であると考え、公明党と合意したところであります。  また、平成二十二年国勢調査人口における最大較差は一・九五三でしたけれども、平成二十七年一月一日現在の住民基本台帳に基づく日本人住民の人口では一・九四五まで縮小することが分かったことなどから、二倍以内案として、無所属クラブ及び生活の党と山本太郎となかまたちの皆様にも共同提出者に御賛同いただき、提出の運びとなったところであります。  そもそも、今回議論がされている選挙制度改革は、前回の四増四減のような小手先の改革にならないよう、次回選挙は抜本改革したもので行うことを全会派一致して法改正の附則に盛り込んだことに始まります。  その後、検討会や協議会が設置され、特に協議会はフルオープンで議論を深めてまいりました。協議会では、脇座長が公平公正に議事運営をし、さらに座長案を示すなど、強いリーダーシップを発揮してくれました。これによって、自民党以外の会派も案を提示でき、議論が深まるように見えましたが、脇座長を更迭した挙げ句、自民党だけが最後まで独自のまとまった案を提案できなかったため、協議会では成案を得ることができませんでした。自らの案を取りまとめることすらできず、最後の最後になって野党四党が提出した妥協案に便乗することしかできなかった自民党には失望の念を禁じ得ません。  最後に、昨年の最高裁判決では、衆参同等であるということを改めて認めてもらい、参議院議員の一員として名誉なことであると受け止めており、司法の要請にはしっかりと応えなければならないと考えます。  来年の選挙は、投票権年齢が引き下げられ、十八歳以上の若者が初めて投票することになります。このような重要な選挙が万一違憲無効となったら、参議院は必要ないと言われてしまいます。一人一票の重みを我々一人一人の議員が考えなければならないということを最後に付け加えさせていただき、答弁とさせていただきます。(拍手)     ─────────────
  19. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 室井邦彦君。    〔室井邦彦君登壇、拍手〕
  20. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 維新の党の室井でございます。  会派を代表いたしまして、ただいま議題となっております参議院の選挙制度改革に関する公職選挙法改正案につきまして質問をさせていただきます。  参議院の選挙区選挙における一票の較差は、昭和二十二年の参議院議員選挙法制定当初は二・六二倍でありました。しかし、その後、人口異動等により拡大をし、平成六年以降、較差是正を図るための公職選挙法改正が行われてきたものの、五倍前後を推移し、現在は四・七五倍となっております。  こうした較差の状況や累次の最高裁判所の判決等にも鑑み、平成二十四年のいわゆる四増四減の公職選挙法改正が行われる際に、その附則において、平成二十八年に行われる参議院の通常選挙に向けて、参議院の在り方、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて検討を行い、結論を得るものとするとの検討規定が設けられました。  これを受けて、平成二十五年九月以降、正副議長及び各会派の代表により構成される選挙制度の改革に関する検討会及びその下に設置された選挙制度協議会において選挙制度の抜本的な見直しに関する検討を進めてまいりました。この検討の過程においては、各会派から、ブロック単位の選挙区制の導入や奇数配当区の導入を始めとする様々な選挙制度改革案が提案をされました。我々も、平成二十六年六月二十六日の選挙制度協議会におきまして、議員定数を現行から一割削減をして合計二百十八名とするとともに、選挙区選出議員の選挙区を全国十一ブロックに改めることを内容とする選挙制度改革案を提示をしておりました。  しかし、選挙制度の改革に関する検討会等においては、残念ながら各会派が一致する成案を得られず、五月末に検討会等における協議は一区切りとされたところであります。  その後、各会派内及び会派間における協議の結果、今回の公職選挙法改正案が提出をされました。これまでブロック単位の選挙区制の導入を提唱していた会派もありましたが、最終的に提出された法律案はいずれも合区を内容としたものであります。  我々のように、本来はブロック単位の選挙区制の導入を主張していた会派が、今回、合区を内容とする法律案を提出するに至った背景には、平成二十八年通常選挙までに選挙制度の改革を是非とも行わなければならないという強い決意があり、その上で、各会派において重い決断がなされたものと思っております。  そこで、代表して維新の党の発議者に、法律案の提出に至る検討の経過と、なぜ今回は四県二合区を含む十増十減を内容とする法律案を提出することとしたのか、考え方をお伺いをいたします。  次に、今回導入される合区について、特に四県二合区を含む十増十減案に関して質問をいたします。  この案においては、鳥取県及び島根県選挙区と徳島県及び高知県選挙区の二合区を設けることとしております。ここで合区の対象となっているのは、四十七都道府県のうち、最も人口が少ない方から四県であります。一方で、一票の較差の更なる是正を図るためには、この四県に限定せず、より多くの県を対象として合区を設けるべきだと、こういう主張も存在しております。  そこで、今回提出されている案において、合区の対象をこれらの四県に絞った理由と、もし、合区の対象を二十県十合区案のように徳島県の次に人口の少ない都道府県である福井県などに拡大することとなる場合、何らかの問題が生ずるおそれがあるのか、発議者の見解をお伺いいたします。  また、四県二合区を含む十増十減案においては、改正後の最大較差が二・九七四倍となります。平成二十六年十一月二十六日の最高裁判所の判決においては、選挙当日の最大較差が四・七七倍であった平成二十五年の通常選挙における投票価値の不均衡について違憲状態であるとの判断が下されているところであります。今回の改正後の較差の状況が最高裁判所判決の趣旨に沿うものであるか、発議者の認識をお伺いをいたします。  最後に、今後の選挙制度の見直しについて質問をいたします。  四県二合区を含む十増十減案には、平成二十四年改正公職選挙法と同様に、附則第七条として、平成三十一年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、参議院の在り方を踏まえて、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとするとの検討条項が付加されました。  この検討条項は、今後、選挙制度の抜本的な見直しについて、参議院の在り方や果たすべき機能も含めて検討を進め、改革を更に前進させようという本院の決意を表明するものであると考えます。  そこで、この検討条項をどのような思いを持って付すこととしたのか、また、今後の参議院選挙制度改革に関する検討の在り方と方向性について発議者の認識をお伺いをいたします。  以上で質問を終わらせていただきます。  御清聴ありがとうございました。(拍手)    〔清水貴之君登壇〕
  21. 清水貴之

    ○清水貴之君 室井議員にお答えをいたします。  まず、四県二合区を含む十増十減案の提出に至る検討の経過、また、なぜ今回は四県二合区を含む十増十減案を提出することとしたのかについてですが、参議院選挙区選出議員の選挙制度については、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差が、平成二十二年の国勢調査の確定値によれば最大で一対四・七五となっており、平成二十六年十一月二十六日の最高裁判所判決においては、平成二十五年の通常選挙における投票価値の不均衡は違憲状態であるとされ、都道府県単位の選挙制度を改めるなど、現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置によって違憲状態を速やかに解消することが求められていたところです。  また、いわゆる四増四減の定数是正を行った平成二十四年の公職選挙法の一部を改正する法律の附則において、平成二十八年の通常選挙に向けて、参議院の在り方、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて検討を行い、結論を得るものとすることが規定されていたところであります。  そこで、参議院では、議長の下に開催された選挙制度の改革に関する検討会及びその下に設けられた選挙制度協議会において鋭意協議が行われてきましたが、各会派の意見の一致が得られず、来年の通常選挙に間に合わせるためには今国会中に公職選挙法の改正が必要となることから、各会派において法案化作業を行うこととされたものであります。  これを受け、各会派内及び各会派間において調整を行ってきた結果、私どもとしましては、現行の都道府県単位の選挙区をできる限り尊重しつつ、憲法が求める投票価値の平等の要請に応えるため、四県二合区を含む十増十減による較差の是正を行うこととし、本法律案を提出した次第です。  本法律案は、都道府県を単位として各選挙区の定数を設定する現行の方式を一部の選挙区において改めるものであり、まさに平成二十六年の最高裁判所の判決が求めている現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置に該当するものであります。  次に、合区の対象を鳥取県、島根県、徳島県、高知県の四県に絞った理由、また、合区の対象が福井県などに拡大することとなる場合に何らかの問題が生ずるおそれがあるのかどうかについてですが、人口の少ない都道府県は、少ない方から順に鳥取県、島根県、高知県、徳島県であり、これらは互いに隣接する人口の少ない県同士での組合せが可能であることから、鳥取県及び島根県と徳島県及び高知県をそれぞれ合区することにしたものです。一方、徳島県の次に人口の少ない都道府県は福井県ですが、福井県に隣接する府県のいずれも人口がそれほど少ないわけではなく、これらの府県と福井県とを合区することとした場合には、これらの府県と人口のより少ない県との間で不公平さを生じさせることになります。  次に、四県二合区を含む十増十減案により最大較差は縮小いたしますが、この較差の状況が最高裁判所判決の趣旨に沿うものかどうかについてのお尋ねにお答えいたします。  本法律案は、都道府県単位の選挙制度を一部改めるものであり、合区を行って最大較差をおよそ二・九七四倍に縮小させるものであります。  参議院議員の任期を六年の長期とし、解散もなく、三年ごとにその半数を改選するという憲法の規定の趣旨を踏まえれば、参議院議員の選挙に求められる投票価値の平等は、衆議院議員の選挙とはおのずと異なるところがあると考えられます。  また、憲法制定直後に制定された参議院議員選挙法に基づく最初の選挙における議員一人当たりの人口の較差が最大で一対二・六二であったことからすると、憲法は、較差が二倍台であることは、その制定当時から許容していたものであると考えられます。したがって、本法律案により較差がこの程度に縮小することにより、違憲状態は解消されるものと考えます。  以上のことから、本法律案は、平成二十六年の最高裁判所の判決が求める現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置に当たるものであると考えています。  さらに、四県二合区を含む十増十減案における検討条項をどのような思いを持って付すこととしたのか、また、今後の選挙制度改革、さらに参議院改革に関する検討の在り方と方向性につきましては、今回、合区の導入というこれまでにない内容の法改正を行っていますが、我が党としては、依然として検討課題が残っており、今後も、総定数の削減やブロック制の導入などによる更なる一票の較差の是正等について引き続き検討されるべきであると考えています。  このことから、附則において、平成三十一年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、選挙制度の抜本的な見直しについて何らかの結論を得るという思いを込めて、「必ず」という文言を付した検討条項を設けた次第であります。  以上です。(拍手)     ─────────────
  22. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 井上哲士君。    〔井上哲士君登壇、拍手〕
  23. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  会派を代表して、参議院選挙制度改革に関する二つの法案について発議者に質問します。  まず、両法律案が、発議者より委員会審査省略要求を付して提出され、政治倫理・選挙制度特別委員会での審査を省略してこの本会議で採決されようとしていることを強く抗議するものであります。  選挙制度の改正内容の周知期間を一年間は確保するために、本日までに参議院で可決することが必要だという理由で委員会質疑が省略されましたが、これは本末転倒の議論であります。選挙制度をどうするのかということは、国民の基本的権利の問題であり、議会制民主主義の根幹に関わる問題であって、委員会における国民に開かれた議論は不可欠です。しかも、五年間の各党協議で合意に至らなかったものであり、国会における十分な質疑を行ってこそ、その内容を国民は知ることができます。  それは、会派間協議で代替できるものでも、国会における会派の多数で合意さえすればよいというものでも決してありません。しかも、両案の内容である十合区案、二合区十増十減案は、いずれも選挙制度検討会が五月末に打ち切られて以降に提案されたものであり、その具体的内容について検討会や協議会の場で一度も協議されておりません。  本会議における質疑に加え、委員会での一問一答の質疑を行ってこそ、法案の理念や内容、問題点、執行に当たっての必要な措置等が明らかになることは、国会議員であるならば当然の共通認識であるはずです。とりわけ、基本的権利に大きな影響を受ける合区対象の県の有権者や選管などの関係者から十分な意見を聞くことは不可欠であります。  その立場から我が党は、倫理選挙特別委員会での必要かつ十分な質疑、公聴会や参考人質疑などの国民の意見を反映する審議を要求しました。参議院の歴史を見ても、委員会審査が省略されたのは国会法や人勧に関する法案などで、全会派一致のごく限られたものだけであります。国民の基本的権利に関わり、しかも賛否の分かれる議案で委員会審査が省略された例はありません。参議院の自殺行為にも等しいものであります。  自民提案者に聞きます。党内調整を理由に改革案の提案を遅らせ、一年間の周知期間が困難な事態を生んだ責任をどう考えているのですか。  自民、民主の提案者に聞きます。委員会審議を省略するような審議の在り方が有権者の理解を得られると考えますか。委員会における審議や参考人、公聴会質疑が必要ではありませんか。  今回の参議院選挙制度改革は、二〇〇九年九月の最高裁判決が、最大較差が五倍前後に達している参議院の選挙区定数配分規定について、投票価値の平等の観点から選挙制度の仕組み自体の見直しを提起したことを契機とするものです。以来、私は一貫して各党協議に参加をしてきました。  日本共産党は、この間の参議院選挙制度改革の協議に当たり、第一に、今回の制度改革の根幹は、一票の較差是正であり、議員定数の削減は行わずに較差是正を実現をすること、第二には、選挙制度を考える上で最も重要なことは、多様な民意を議席に正確に反映させることであるという基本的見地を取り、その見地からいって、新しい選挙制度は、得票数が議席に正確に反映される比例代表を中心とした制度とすべきだと主張してきました。  その上で、当時の西岡議長の提示した当初案は、総定数を維持し、ブロックごとの比例代表制によって較差是正を実現しようとするもので、これをたたき台として議論することを提案をしてきました。協議が合意に至らず、今日の事態を生み出していることは極めて残念であります。  憲法第四十三条に、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」と明記されているように、国会議員は全国民の代表です。同時に、国会議員をどのように選ぶかは法律で定めるものとされ、参議院においては、全国比例代表と都道府県選挙区によって選挙が行われてきました。  最高裁は、国民の投票価値の平等への要求の高まりと社会情勢の変化を受け、投票価値の平等を重視し、二〇〇九年に続く二〇一二年の判決では、二〇一〇年参議院選挙を違憲状態とし、参議院は衆議院とともに国権の最高機関として適切に民意を反映する責務を負っていることは明らかであり、参議院議員の選挙であること自体から、直ちに投票価値の平等の要請が後退してよいと解すべき理由は見出し難いとし、都道府県を参議院選挙の選挙区の単位としなければならないという憲法上の要請はなく、上記の仕組み自体を見直すことが必要になるものと言わなければならないと述べました。  我が党が、一定の地域性は維持しつつ、特定の県のみに較差や不公平感を生み出すことなく一票の較差を是正するブロック制をたたき台にするよう主張してきたのは、この提起に応えたものであります。  一方、一部の県のみを合区することは数合わせ感が否めず、合区対象県から、地方切捨て、地方軽視などの反発を招いています。  自民、民主の提案者にお聞きします。二〇一二年の最高裁判決をどう受け止めているのですか。一部合区という案は、都道府県単位の選挙区が基本だという理念なのですか。そうであるならば、その理念が特定の県には適用されないという制度は著しく公平性を欠くのではありませんか。  また、合区による較差の是正は、今後の人口変動の予測を見るならば、近い将来の新たな合区が必要となることをどう考えるのですか。民主党提案者に答弁を求めます。  自民・四野党案には、附則で、平成三十一年選挙に向け、選挙制度の抜本的な見直しについて検討を行い、必ず結論を得るものとしています。どのような協議の結果、この附則を付けたのですか。維新の提案者にお聞きいたします。  自民・四野党案は、従来の何増何減方式に一部合区を組み合わせて当面の較差を三倍に収めようというものにすぎず、三年前の四増四減案に続いて抜本改革を更に先送りするものです。事実上、一人が三票持つような制度で一票の価値の平等が実現されると考えているのですか。自民提案者にお聞きします。また、与党である公明党提案者にも、自民・四野党案への評価をお聞きいたします。  公明党は、選挙制度協議会で、理想は十一ブロックの大選挙区制と発言してきました。その理想とは大きく違う合区にかじを切ったのはなぜですか。また、ブロック制を取る理由として、一部県のみの合区ではない、公平性の確保を挙げていました。一部合区という民主、公明などの法案で公平性が確保できているのですか。  同案は、都道府県の合区が恣意的なものにならないようにとして、一票の価値の大きい都道府県から順次、隣接する人口の少ない都道府県と機械的に合区するという内容となっています。その結果、岐阜と富山など、社会的、地理的つながりがほとんどないような県を合区することによる様々な矛盾を生じることになっております。この点をどう考えるでしょうか。  日本共産党は、一票の較差を是正し、国民の声が正確に反映する選挙制度の抜本改革を目指して引き続き奮闘する決意を述べ、質問を終わります。(拍手)    〔鶴保庸介君登壇〕
  24. 鶴保庸介

    ○鶴保庸介君 井上議員から四問御質問をいただきました。  まず、法案の提出時期についてのお尋ねがありました。  本院では、議長の下に開催された選挙制度の改革に関する検討会及びその下に設けられた選挙制度協議会において鋭意協議が行われてまいりましたが、残念ながら各会派の意見の一致は得られませんでした。しかしながら、来年の通常選挙に間に合わせるためには今国会中に公職選挙法の改正が必要となることから、各会派において法案化作業を行うものとされたものであります。  そして、昨日、五会派、自民、維新、元気、次世代、改革の五会派で公職選挙法改正案を共同提出する運びとなり、本日、参議院の本会議の場で御審議いただくことになりました。  参議院任期満了の一年前の前日に当たる本日、参議院で審議されることになり、仮に本法案が早期に可決、成立するならば、十分に周知期間が確保されるものであると考えます。したがって、先生の御指摘は当たらないものだと考えております。  次に、審議の在り方についてお尋ねがございました。  国会法五十六条第二項ただし書には、「特に緊急を要するものは、発議者又は提出者の要求に基き、議院の議決で委員会の審査を省略することができる。」と規定されています。  本法案は、参議院の発議者の所属する五会派が十分審議の上、合意したものでございます。参議院の任期満了日まで明日で残り一年となります。周知期間を十分に確保するため、本法案の早期成立が是が非でも必要となっております。したがって、本法案は緊急を要するという案件であり、御指摘は当たらないものと考えております。我々は、一日も早い本法案の成立を期すために全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。  次に、平成二十四年の最高裁判決の受け止め方についてお尋ねがございました。  平成二十四年の最高裁判決は、選挙当日の有権者数に基づく五・〇倍の最大較差について、いわゆる違憲状態判決を下したものであります。さらに、議員御指摘のとおり、単に一部の選挙区の定員を増減するにとどまらず、都道府県を単位として各選挙区の定員を設定する現行の方式をしかるべき形で改めるなど、現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置を講じ、できるだけ速やかに違憲問題が生ずる不平等状態を解消する必要があるとの指摘がなされたものと承知をしております。平成二十六年の最高裁判決においても同様の指摘がなされております。  我が党としては、まさにこれらの最高裁判決の指摘を重く受け止めたからこそ、都道府県を単位として各選挙区の定員を設定する現行の方式を一部の選挙区において改める合区に踏み切ったものであります。  その合区の理念についてもお尋ねがございました。  我が党が合区を行うこととしたのは、都道府県単位の選挙区を極力尊重しつつ、最高裁判決を踏まえて較差是正を目指すという考え方に基づくものであります。一部の県が合区の対象となり、対象となる県には誠に申し訳ない思いでございますが、最高裁判決を踏まえ、較差是正を目指すため、苦渋の決断として合区を行うものとしたものであります。  また、公平性という観点からは、仮に全ての隣接選挙区を合区したとしても、有権者数の偏在からこれを完全に実現することは困難であると同時に、今回我が会派の方から提出の四県以外の合区を行った場合、同様の問題が起きるものと考えております。  次に、一票の価値の平等が実現されると考えているのかどうかについてお尋ねがございました。  今回の改正により、議員一人当たりの人口の最大較差は、現行の約四・七五倍から約二・九七倍に大幅に縮小されることになります。憲法制定直後に制定された参議院議員選挙法に基づく最初の選挙における議員一人当たりの人口の較差は最大で約二・六二倍であったことからすると、憲法は、較差が二倍台であることは、その制定当時から許容していたものと考えられます。  また、参議院議員の任期を六年の長期とし、解散もなく、三年ごとにこの半数を改選するという憲法の規定は、多角的かつ長期的な視点からの民意を反映させ、衆議院との権限の抑制、均衡を図り、国政の運営の安定性、継続性を確保するという趣旨に立つものであります。  このことを踏まえれば、参議院議員の選挙に求められる投票価値の平等は、政権を形成する機能を有するがゆえに民意と議席の数ができるだけ一致するような投票価値の平等が求められ、較差二倍未満が法定されている衆議院議員選挙とはおのずと異なることがあると考えております。  こうしたことなどから、本法案により較差がこの程度に縮小することにより、違憲状態は解消されるものと考えております。  以上でございます。(拍手)    〔清水貴之君登壇〕
  25. 清水貴之

    ○清水貴之君 井上議員にお答えをいたします。  自民・四野党案において附則に検討条項を置いた経緯についてですが、この法案の提出に向けた協議の中で、今回の改正後においても選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討する必要があるということについては五党が認識を共にするところでありましたので、このような附則を設けることとした次第です。  なお、今回、合区の導入というこれまでにない内容の法改正を行っておりますが、我が党としましては、依然として検討課題が残っており、今後も、定数の削減、ブロック制の導入などによる更なる一票の較差の是正等について引き続き検討されるべきであると考えています。  このことから、附則において、平成三十一年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、選挙制度の抜本的な見直しについて何らかの結論を得るという思いを込めて、前回の平成二十四年の公職選挙法改正案の附則には入っていなかった文言、「必ず」という文言を付した検討条項を設けた次第であります。(拍手)    〔羽田雄一郎君登壇〕
  26. 羽田雄一郎

    ○羽田雄一郎君 井上哲士議員の質問にお答えします。  井上議員より三問の質問をいただいております。  委員会審議を省略した理由に関する質問がありました。  選挙制度改革に関する議論は、主に選挙制度協議会において行われました。協議会は、倫選特に議席を持たない少数会派を含む全ての会派が参加し、本来ならば昨年末までに成案を得るべく、各党実務者が集まり、計三十一回協議してまいりました。この間、フルオープンで参考人質疑や選挙制度の枠組みなどの議論を重ね、自民党以外の会派間では多くの点で合意が見られたと思います。特に、一票の較差を二倍以内とすることは、自民党以外全ての会派が合意していました。以上のことから、委員会における必要な審議の多くはフルオープンの協議会で行われてきたと認識をしております。  その上で、より多くの会派の賛同を得るためには、自らの案を主張するのみでなく、相互の歩み寄りが大事であると考えています。そこで、協議会において、最終的に多くの会派が一考の価値ありとし、脇座長も示していた合区を基本とした法案を本日ようやく本会議において御議論をいただいているところであります。  次に、二〇一二年最高裁判決と合区の受け止めに関する質問がありました。  国会議員は、全国民を代表するとしつつ、参議院の地方区選出議員は都道府県代表の意味合いが非常に強いことは言うまでもありません。二〇一二年最高裁判決においては、都道府県が地方における一つのまとまりを有する行政単位として認めつつ、参議院議員の選挙区の単位としなければならないという憲法上の要請はないとし、むしろ、都道府県を選挙区の単位として固定した結果、投票価値の不平等状態が長期にわたって継続している場合、上記の仕組み自体を見直すことが必要と指摘しております。同様の趣旨は二〇一五年最高裁判決にも引用されています。  そこで、協議会での議論を踏まえ、都道府県という単位を可能な限り残しつつ較差を是正するには、合区するしかありません。私たちの案は、人口の少ない県と、その周囲で最も人口の少ない県を作為なく単純に合区し、二倍以内を達成したものであります。一方、ブロック案は、都市部中心の選挙となり、合区以上に議員を輩出できない県が生じるおそれがあることを指摘しておきます。  最後に、合区による較差是正は、今後新たな合区が必要となるのではないかとの質問がございました。  私たちの二倍以内案の一票の較差は、平成二十二年国勢調査人口で計算すると最大で一・九五三倍でしたが、直近の人口推計である平成二十七年一月一日現在の住民基本台帳に基づく日本人住民人口では最大で一・九四五まで縮小しています。この流れを踏まえれば、近い将来新たな合区が必要となることは想定しておりません。(拍手)    〔西田実仁君登壇、拍手〕
  27. 西田実仁

    ○西田実仁君 井上哲士議員から三問いただきました。  自民・四野党案への評価についてお尋ねがありました。  自民・四野党案は、合区という点では私ども提案と同じ方向性であると認識しております。ただ、一票の較差が三倍に達する改革案では、憲法が求める投票価値の平等の要請に応えるには不十分であると考えます。  次に、公明党の理想とは違う合区にかじを切った理由及び一部合区による公平性の確保についてお尋ねがありました。  御指摘のとおり、公明党は長年にわたり全国十一のブロックによる大選挙区制の抜本改革案を掲げてまいりました。その理想は今も変わりません。しかし、最高裁から違憲状態との判決を重ねて受け、この機会に一票の較差を是正する抜本改革案をまとめなければ、司法からはもちろん、国民の皆様から厳しく指弾されることは必定であります。そのため、理想とする抜本改革案は一旦棚上げにして、より幅広い合意形成が可能となる合区を許容して、一票の較差を二倍未満とする抜本改革案をまとめました。その後、各会派とも協議を重ねてまいりました。  議長より各党各会派において合意形成のための協議を図るべしとの御指示をいただいた以上、何ら提案もせず、合意形成にも汗をかかないという姿勢は取るべきではないというのが我が党の思いであります。  最後に、合区による矛盾が生じることについてお尋ねがありました。  私どもが提案した抜本改革案は、一票の較差が二倍未満となるよう、人口の少ない都道府県から順次、隣接する都道府県のうち人口が最も少ない都道府県と合区するという極めて単純、機械的な組合せであります。それは、合区の組合せにおける恣意性を排除するためであります。  なお、御指摘の岐阜と富山の両県には、東海北陸道や高山線など、高速道や鉄道の整備による社会的、地理的、そして人的交流も活発であると認識しております。  以上でございます。(拍手)     ─────────────
  28. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 井上義行君。    〔井上義行君登壇、拍手〕
  29. 井上義行

    ○井上義行君 日本を元気にする会・無所属会の井上義行です。  ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案、四県二合区を含む十増十減について、日本を元気にする会・無所属会を代表して質問をいたします。  まず、今回の法律案提出の経緯についてお伺いいたします。  参議院の選挙制度については、最高裁において、前回、前々回の選挙における一票の較差について、著しい不平等等が生じている状態である、違憲状態にあるとの判決が下されています。このような状況の中で、このまま、違憲状態のままで来年の参議院選挙を行うことになってしまう危機感から、自由民主党、維新の党、日本を元気にする会、次世代の党、新党改革の五党会派は、今回の法律案の中身で合意をしたと承知をしております。  五党会派の皆様、限られた時間の中で法律案の作成に御尽力いただいたことに、まずもって感謝申し上げます。また、この法律案に御賛同いただいた国会議員の皆様、苦渋の中で御理解いただいた地方の皆様にも改めて敬意を表します。  日本を元気にする会・無所属会では、ブロック単位での一人一票比例代表制を従来から主張してまいりました。しかしながら、自らの主張を貫き通すよりも、まずは、違憲である状態を解消するために、まずは一旦自らの主張を下ろし、各党が合意できる案として今回の四県二合区を含む十増十減の提案をしたと承知をしております。  そこで、そういった経緯を含め、今回どのような内容になっているか、日本を元気にする会発議者から御答弁を願います。  次に、今回の選挙制度の変更は次回の参議院選挙限りであるという点においてお伺いいたします。  今回の提案は、長野県、宮城県、新潟県の定数の削減、鳥取県及び島根県、徳島県及び高知県の合区、兵庫県、北海道、東京都、福岡県、愛知県の定数の増加により、一票の較差は、現行の最大四・七五倍から二・九七倍と、二倍台に縮小いたします。  日本を元気にする会・無所属会は、最終的には、較差のない完全に一人一票となる選挙制度を今後目指していくべきだと考えております。今回の法律案は次回平成二十八年の参議院選挙に限定的に適用し、次々回の選挙である平成三十一年の参議院選挙までには更に抜本的な改革を行う必要があると考えておりますが、この点、日本を元気にする会の発議者はどうお考えでしょうか。  また、今後の参議院の選挙制度改革はどのようになっていくのでしょうか。例えば、道州制の導入を見据えた選挙制度、参議院の独自性を考えながらの選挙制度など、憲法の改正まで含めた選挙制度の改革になるのでしょうか。どのような抜本的な見直し策をお持ちか、現時点で案があれば併せてお教え願います。  次回の参議院選挙より選挙年齢が引き下げられ、十八歳以上への選挙権が認められます。若い方々がますます政治に興味を持ち、政治に参加できるようになることを本当にうれしく思います。日本を元気にする会もまた、若い方々から支持をいただいております。是非、多くの若者に対し、日本を元気にする会発議者からメッセージがあればお願いしたいと思います。  国権の最高機関である国会の構成員である国会議員を選ぶ選挙制度は極めて重要なものであります。つきましては、ここにいる全ての参議院の皆様、この公職選挙法の一部を改正する法律案、四県二合区を含む十増十減案に是非賛同いただければ幸いでございます。  今後も引き続き、参議院選挙制度改革の、さらには参議院全体の改革についての議論を行っていくべきであると主張し、私の質問を終わります。(拍手)    〔山田太郎君登壇、拍手〕
  30. 山田太郎

    ○山田太郎君 日本を元気にする会・無所属会の山田太郎でございます。  発議者を代表して、井上義行議員にお答えいたします。  まずは冒頭、前回、前々回の参議院選挙についての最高裁判決で、一票の較差が違憲状態にあるとの判決がありながら抜本的な改革が行われなかったという点について、本来、参議院議員として、もっと早くから時間を掛けて抜本的な対策を行うべきでありました。国民の皆様には深くおわび申し上げたいと思います。  さて、選挙制度改革法案の経緯についてのお尋ねがありました。  今回の選挙制度は、当初、参議院議長の下、各党の合意を目指して、選挙制度の改革に関する検討会が開催されてきました。ところが、自民党から党としてまとまった案がいつまでたっても出てこないという経緯もあり、最終案が決められない状態に陥っていました。その後、維新の党、日本を元気にする会、次世代の党、新党改革の四党で、今回提出を行った四県二合区を含む十増十減の提案を取りまとめたものであります。  日本を元気にする会は、元々、一人一票比例代表ブロック制を主張してまいりました。しかしながら、来年の参議院選挙を違憲状態のまま迎えるわけにはいかないという強い思いから、一旦は自らの主張を下ろし、今回の一票の較差を二倍台にまで縮小させる案に合意するに至りました。  その後、自民党が加わり、最終的に五党で法案を提出するに至りました。五党の協議の中では、比例の選挙方法に変更を加えないことや、次々回の平成三十一年の参議院選挙までには選挙制度の抜本的な見直しを行い、必ず結論を得るなどという話が行われ、合意いたしました。  本来であれば、こういった経緯や内容は国民の皆さんにきちんと開示するべきであり、参議院政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会で民主党、公明党の案と並行して議論されるべき内容であります。今回、こういった形で委員会の審議が得られないまま本会議で採決されることは、密室政治と言われかねない、非常に残念な思いであります。  本法律の位置付けについてお尋ねがありました。  先ほど少し触れましたが、本法律案は平成二十八年の次回参議院選挙一回限りの法案であるとの位置付けです。五党の会議の中でも、その内容については特に議論され、最終的には附則七条に検討事項として明文化されています。附則七条には、平成三十一年に行われる参議院の通常選挙に向けて、参議院の在り方を踏まえて、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとするとあります。  次々回の選挙までと、検討期間についての明確化を図りました。また、参議院の在り方を踏まえて抜本的な見直しを行うこと、さらには必ず結論を出すということまでを明文化しております。参議院として、課題を先送りせず、最低限、自分たちのことは自分たちで決めるという決意を示す、それを約束したものです。  今後の選挙制度改革の抜本的な見直し策をお持ちかとのお尋ねがありました。  最近の選挙では、投票率が六〇%を割り込むことが当たり前のようになり、全体的にも投票率の下落傾向が続いています。また、世代間の投票率の差異も顕著です。このような状況を解決するために幾つかの具体策はあるかと考えています。  例えば、インターネット投票です。これにより、自宅にいても旅行期間中であったとしても、インターネットさえつながっていれば投票できるという仕組みの導入です。インターネットがつながらなくても、これにより、例えば駅やコンビニでの投票が可能になるなど利便性が増し、投票率の向上に寄与すると考えています。それ以外にも、世代別投票の導入や将来を担う十八歳未満の子供たちに疑似的に投票権を与えるドメイン投票方式の導入なども考えられます。  最近、新聞社が行った世論調査によれば、一票の較差是正ということだけではなく、都道府県単位で地域の代表を一人以上国会に送り出すことが必要だという声もあり、参議院の独自性、自律性としてその検討も必要かと考えております。そして、それは将来的に道州制が導入されることとなれば、各地域ブロックの代表という位置付けの検討も必要になるのでしょう。  附則七条にある、参議院の在り方を踏まえてということについて追加して申し上げます。  現状の参議院は、衆議院の決定を追随するだけで、そのカーボンコピーだと言われかねない状況にあると考えています。参議院の独自性を発揮するためには、例えば党議拘束の仕組みを制限し、政党の党利党略にとらわれない各議員の良識に任せた投票行動を行うのも一つでしょう。参議院の一部の議席を裁判員裁判制度に似せた抽せんによる参政員制度によって選ばれた有権者に割り当てて、市民感覚を国会に取り入れ、あらゆる人が政治参加できるようにすることや、被選挙権年齢の引下げなどについても議論を行うべきであると考えています。  最後に、若者に対してのメッセージのお尋ねがありました。  今の政治はシルバーデモクラシーとやゆされています。これは、有権者のうち高齢者が占める割合が高いため、高齢者の意見が過度に政治に反映されやすいのではないかという状況を示しています。実際に、前回の参議院選挙における全投票者に占める六十歳以上の投票者の割合は四七・一%に達していて、今後更に上がることが予想されます。  しかし、考えてください。平均余命等を考えれば、政治の影響を最も受けるのは若い世代なんです。そして、我々や先輩たち世代がつくってしまった国の借金を背負うのは、結局、今の若い世代です。医療、介護、年金制度など、将来の国の社会保障制度に若い世代は大きな不安を持っているのも事実です。  今回の十八歳選挙権年齢引下げによって、新たに二百四十万人の若者が選挙権を持ちます。次回の参議院選挙は、引下げ後、初の記念すべき選挙です。若者には、是非とも積極的に投票し、政治に意見を届け、自分たちの問題として積極的に政治に参加してもらいたいと思っております。  そして、若い世代の方々にとって息苦しい社会をつくるのか、自由な社会をつくるのか、制約の多い社会をつくるのか、誰もが認められる社会をつくるのか、チャンスが同じにある社会をつくるのかは、それを決めるのは、国会議員ではなく若い方々を含めた国民皆さんなんです。シルバーデモクラシーとやゆされる状況を壊して新しい社会をつくっていくのは若い世代の方たちなんです。我々も全力で応援します。政治を諦めずに是非一緒に頑張っていきたい、こう思っております。  以上で私の答弁を終わります。ありがとうございました。(拍手)     ─────────────
  31. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 浜田和幸君。    〔浜田和幸君登壇、拍手〕
  32. 浜田和幸

    ○浜田和幸君 皆さん、こんにちは。次世代の党の浜田和幸です。  今、話題になっています合区の対象県、日本で一番人口の少ない鳥取県、人口は少ないんですけれども、妖怪の数ではナンバーワン、「名探偵コナン」もいます、「ゲゲゲの鬼太郎」もいます、アニメの主人公も一番、しかも、鳥取砂丘に暮らしているラクダの数は全国一です。確かに人口は少ないんですけれども、鳥取県には鳥取県のすばらしい歴史や文化があるんです。そういうものをしっかり国政で生かす、それが参議院の役割だと思っております。  幾つか発議者に質問をしたいと思います。  まず第一、一票の較差ということでありますけれども、もう度々議論になっていますように、五倍の較差、これこそ最高裁が繰り返し違憲状態と言っているじゃありませんか。こういう状況をほっといていいんですか。今の安保法制の議論においても、合憲か違憲かというようなことがしばしば言われています。安保法制だけではなくて、この一票の較差、参議院の在り方もしっかりと国民に分かるように議論をすることが私たちは欠かせないと思っています。  我々次世代の党は、議員定数一割削減、今、日本の人口はどんどんどんどん減っているわけですから、それに合うように議員定数の削減も欠かせないと思っています。また、抜本的な選挙制度の改革のために、全国比例代表制そして十一ブロックの選挙区制の組合せによって最大較差を一・一三六倍、そこまで下げる提案をしてきております。  そういう観点でいけば、我々次世代の党だけではなくて、今回五党派がこういう形で合意をした。新党改革・無所属の会、私も昨年までお世話になっていました、荒井代表のこの改革に対する案、考え方についても、是非我々と国民と情報共有をしていただきたいと思います。  次には、やはり我々は未来世代に責任を持つ次世代の党であります。そういう意味で、一年後に迫った参議院通常選挙に向けて、やはり四県二合区を含む十増十減、これについて我々共同提案しました。改めて、我が党の中野議員からも、その背景について詳しく分かりやすく説明をしていただきたいと思います。  そして、最大の問題は、鳥取、島根、なぜ人口の少ないところをやり玉に上げて合区するのかということですよね。鳥取県と島根県、青木議員もいらっしゃいますけれども、歴史的に見てなかなか根深い対立が存在している、そういう県民性の違いがあるんです。しかし、そういう違いはあるにせよ、鳥取県と島根県が一緒になって共存共栄を図る、地方創生のためには、今こそ政治が決断をして新しい選挙区制度をつくるということも欠かせないと思うんですね。  そういう点につきまして、我々は、なぜ今回、鳥取、島根、そして徳島、高知、この四県だけに合区ということになったのか、このことについても改めて発議者の意見を聞きたいと思います。もし本当に一票の較差、違憲状態を解消するとなれば、もっと合区の数は増やすべきではありませんか。  しかし、取りあえずということで今四県が合区になったんですけれども、これからどういう形を考えていくのか、是非考えをお聞かせいただいて、安保法制ともこれは絡んでいる問題なんですよ。合憲か違憲か、しっかり参議院が結論を出す、それが問われていると思います。  最後に、必ず結論を出すということを言われていますが……
  33. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 浜田君、時間が来ております。
  34. 浜田和幸

    ○浜田和幸君(続) もし結論が得られなかった場合、どういう責任を取るのかということも改めて質問をさせていただいて、私の代表質問は終えたいと思います。決戦の金曜日、よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。(拍手)    〔荒井広幸君登壇〕
  35. 荒井広幸

    ○荒井広幸君 胸中をお察ししつつ、浜田議員に二問、お答えいたします。  抜本的改革案として、私ども新党改革は、いわゆる脇座長案とともにもう一つ、参議院の役割を熟慮し、全国比例代表制と都道府県単位の選挙区を尊重する案を考えておりました。これは、都道府県選挙区での県民の声を吸い上げる一方、較差を最低限度に抑えることがポイントだったわけです。一つの県が六年で一人だけ当選者を出すという六年一人区制を含むいわゆる奇数区制度を具体的に提案しておりました。最大較差は一・八九三倍となります。国民の意見を聞きつつ、次の抜本見直しに皆さんとともに生かしていただければと願うものであります。  私が一九九三年に衆議院に当選した当時は、選挙制度改革が政治改革の主テーマとなり、自民党を始め、党を分裂するなど苛烈を極める状況にありました。政策が遅々として進まず、国民に多大な負担を掛けていた時代であったと思います。しかし、今回、参議院では、公民案も同じと思いますが、何とか実現するため、次世代、元気、維新、そして自民党、関係する県や各位の御心労、御調整には頭が下がる思いですし、また一方で、関係する県の皆さんには申し訳ないという気持ちもございます。  本法案の意義は、衆議院が第三者機関で検討しているところを、参議院は自ら身を切る決意をしたところです。そして、合意形成のために努力を続けてきたことです。そのため、全党全会派がまずは自らの理念を脇に一旦置いて、国民の声を代弁するにふさわしい次善の策は何であろうかと模索し、苦悩し、努力し、自らの力でまとめ切ったところにあると思います。  結果は大きく二つの案とはなりましたが、しかし、これはそれぞれの案の長所短所を次の抜本的見直しに生かす有意義な課題、有意義な示唆として前向きに受け止めていくべきだろうと考えております。(拍手)    〔中野正志君登壇〕
  36. 中野正志

    ○中野正志君 浜田議員にお答えいたします。  まず、なぜ四県二合区を含む十増十減案の提出に至ったのかというお尋ねがありました。  参議院議員の選挙については、平成二十四年と平成二十六年の二度にわたり最高裁判所から違憲状態との判断を受けており、また、いわゆる四増四減を行った平成二十四年の公選法の一部を改正する法律の附則において、平成二十八年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、参議院の在り方、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、結論を得るものとすることが規定されている中で、平成二十八年の通常選挙が来年に迫っているという時間的な制約がある状況にあります。  我が党といたしましては、このような状況におきまして、会派間の合意が得られないことにより公職選挙法の改正ができないという不作為状態に陥ってしまってはならないという思いから、最大会派である自民党の理解を得た上で、現実的に取り得る案として今回の案を提出した次第であります。  次に、合区の対象を鳥取県、島根県、徳島県、高知県の四県とした理由についてのお尋ねがありました。  人口の少ない都道府県は、少ない方から順に、鳥取県、島根県、高知県、徳島県であり、これらは互いに隣接する人口の少ない県同士での組合せが可能であることから、鳥取県及び島根県と徳島県及び高知県をそれぞれ合区することといたしました。  一方、徳島県の次に人口の少ない都道府県は福井県ですが、福井県に隣接する府県のいずれも人口がそれほど少ないわけではなく、これらの府県と福井県とを合区することとした場合には、これらの府県と人口のより少ない県との間で不公平さを生じさせることになります。  そこで、本法律案においては、合区の対象を鳥取県及び島根県と徳島県及び高知県の四県としております。浜田議員は該当選挙区となり御苦労されるわけでありますけれども、重ねての御理解をお願いします。  次に、今回の改正により較差が二倍未満にならなくとも憲法違反とならない理由についてのお尋ねがありました。  憲法制定直後に制定された参議院議員選挙法に基づく最初の選挙における議員一人当たりの人口の最大較差が約二・六二倍であったことからいたしますと、憲法は、較差が二倍台であることは、その制定当時から許容していたものと考えられます。  また、参議院議員の任期を六年の長期とし、解散もなく、三年ごとにその半数を改選するという憲法の規定の趣旨を踏んまえれば、参議院議員の選挙に求められる投票価値の平等は衆議院議員の選挙とはおのずと異なるところがあると考えられます。加えて、参議院選挙区選出議員の改選定数は七十三人であり、衆議院小選挙区選出議員の定数が二百九十五人であることと比べて大幅に少なく、衆議院に比べて較差の是正が困難であります。  そもそも、これまでの最高裁判所の判決は、参議院議員の選挙における較差を二倍未満にすべきと明示しているわけではありません。こうしたことから、参議院議員の選挙については、最大較差を二倍未満とすることまでは求められていないと考えております。  さらに、今後の改革に向けた意欲についてのお尋ねがありました。  我が党としては、今回の改正により実現する最大較差二・九七倍では、国民の皆様から選挙制度の抜本的な改革を十分に成し遂げたとの評価を得ることは難しいと考えております。昨今、国会の動きが特に注目されている状況にあることを踏まえますと、更にあり得べき選挙制度の抜本的な見直しを、参議院の在り方なども含めてできるだけ速やかに行うことが必要であると考えております。  以上でございます。(拍手)
  37. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) これにて質疑は終局いたしました。     ─────────────
  38. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 溝手顕正君外九名発議に係る公職選挙法の一部を改正する法律案は、予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。総務大臣高市早苗君。    〔国務大臣高市早苗君登壇、拍手〕
  39. 高市早苗

    ○国務大臣(高市早苗君) ただいま意見の聴取の求めがありました公職選挙法の一部を改正する法律案につきましては、政府としては、特に異議はございません。(拍手)     ─────────────
  40. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 討論の通告がございます。順次発言を許します。郡司彰君。    〔郡司彰君登壇、拍手〕
  41. 郡司彰

    ○郡司彰君 民主党・新緑風会の郡司彰です。  私は、会派を代表して、ただいま議題となりました自由民主党、維新の党、日本を元気にする会・無所属会、次世代の党、新党改革・無所属の会が共同提案した公職選挙法の一部を改正する法律案に対して反対、民主党・新緑風会、公明党、無所属クラブ、生活の党と山本太郎となかまたちが共同提案した公職選挙法の一部を改正する法律案に対して賛成の立場から討論をいたします。  まず冒頭、参議院選挙制度改革に関する議論がここまで長引いてしまった責任の所在について明らかにしなければなりません。選挙制度は、有権者が制度を理解して適切な判断ができるよう、通常一年以上の周知期間が取られています。来年改選を迎える議員の任期満了の一年前は、明日七月二十五日。実際の選挙を考えれば、既に一年を切ってしまっています。ここまで結論が得られなかった最大の理由は、議会第一党である自民党が最後の最後まで独自の案で党内を取りまとめられなかったことにあります。  そもそも、議論をされている参議院選挙制度改革は、平成二十四年の公職選挙法改正の際の附則に、平成二十八年の参議院選挙に向けて抜本的な見直しを行い、結論を得るよう規定したことによります。これを受けて、参議院では、平成二十五年九月から、選挙制度の改革に関する検討会及び選挙制度協議会でおよそ四十回にわたって議論をしてきました。  選挙制度協議会では、当初、昨年末までに成案を得るべく議論が続けられ、昨年夏頃にはおおむね各党が案を提案するなど、取りまとめの機運が高まっておりました。しかし、自民党は、一票の較差が三倍を超える三案までしか示すことができず、各党の案を取りまとめようとするそぶりさえ見せませんでした。今年になって開会された検討会でも同様の姿勢を崩しませんでした。党としてまとまった案を示せず、最後の最後になって、野党四党が提案した今回の改正案に便乗することでしか党内をまとめ切れず、各党協議を進められない自民党には、もはや議会第一党としての資格はありません。  さて、自民党ほか四党が提出した案に賛同できない最大の理由は、投票価値の平等を求める最高裁の要請に応えることができないからであります。  直近の人口推計である平成二十七年一月一日現在の住民基本台帳日本人人口を基に一票の較差を計算すれば、自民ほか四党案は最大較差が三・〇二倍になります。かつて最高裁は、参院選については較差五倍を超えても合憲と判断をしていました。しかし、昨今は判断を厳格化して、較差が五・〇〇倍だった平成二十二年の参議院選挙、同じく四・七七倍だった平成二十五年の参議院選挙の二回連続で最高裁は違憲状態との厳しい判断をしています。  昨年出された最高裁判決では、参議院の役割がこれまでにも増して大きくなっていることに加えて、衆議院が較差二倍未満となることを基本とする区割りの基準が定められていることを引用した上で、参議院についても適切に民意が反映されるよう投票価値の平等の要請に十分に配慮することを求めています。さらに、参議院議員の選挙だからといって投票価値の平等が後退してよいという理由はないとしています。これらを勘案すれば、最高裁が許容する較差は、衆議院と同等の二倍を一つの基準として考えるのが妥当ではないのでしょうか。  今回、自民党ほか四野党が共同で提案している案は、較差が三倍を超えるものなので、最高裁が違憲とする可能性を否定できません。立法府の一員として、違憲の可能性がある法案の成立にくみすることはできません。  また、来年の参議院選からは、十八歳、十九歳の若者も選挙に参加できるようになります。初めて投票した選挙が違憲と判断をされたならば、若者たちはどう思うのでしょうか。参議院が本当に良識の府であるならば、最高裁及び大多数の国民、有権者が合憲と判断できる改革案を成立させるべきではありませんか。  そもそも、三十一回の議論を重ねた選挙制度協議会では、自民党以外の会派は全て較差を二倍未満にすべきと主張していました。今回提出をした会派には改めて伺いたいと思います。  現時点で最大較差が三・〇二の改正案について、自信を持って最高裁は合憲の判断をしてくれると考えているのか。なぜ主張を変えて三倍を超える案を提出するに至ったのか。選挙制度協議会での合意事項や、自民党以外の会派が較差二倍未満とすべきとしていたことなどの考えを取り入れた多くの会派が賛同しやすい案、それが我々四会派が共同提出した二倍以内案であります。この案ならば、最高裁にも合憲と判断をしていただけると確信を持っています。  司法と国会が互いに敬意を表せる制度を成立させることが、参議院の権威と尊厳と英知を示すことではありませんか。  我々四会派が共同提出をした二倍以内案への賛同をお願いを申し上げて、私の討論といたします。  ありがとうございました。(拍手)
  42. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 石井正弘君。    〔石井正弘君登壇、拍手〕
  43. 石井正弘

    ○石井正弘君 自由民主党の石井正弘です。  私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました溝手顕正君外九名発議の公職選挙法の一部を改正する法律案について、賛成の立場から討論を行います。  参議院選挙区選出議員の選挙制度においては、選挙区間における議員一人当たりの人口較差が最大四・七五倍となっており、最高裁判決において違憲状態であるとされ、現行制度の見直しが求められてきました。四増四減を行った公選法改正の附則においても、抜本的な見直しの検討規定が置かれております。  こうした中、私ども自由民主党といたしましては、従来より、現行の都道府県単位の選挙区を極力尊重しつつ、最高裁判決を踏まえて較差是正を目指すという方針で臨んでまいりました。  その結果、憲法が求める投票価値の平等の要請に応えるには、四県二合区を含む十増十減による較差是正を行う必要があると判断をし、維新の党、日本を元気にする会・無所属会、次世代の党、新党改革・無所属の会とともに、本法案の共同提出に至った次第であります。  私は、知事の経験者といたしまして、常に地方の声を大切にすることを政治信条としてまいりました。それゆえ、当該対象県の地方の皆様方のお気持ちを考えますと、まさに苦渋の思いでありますが、この度はぎりぎりの決断であったことをどうか御理解をいただきたいと存じます。  本法律案により、議員一人当たりの人口の較差は最大で二・九七倍となり、現行の四・七五倍から大幅に縮小されることになります。憲法制定直後に制定された参議院議員選挙法に基づく最初の選挙における較差が二・六二倍であったことからいたしますと、較差が二倍台であることは十分許される範囲であるものと考えられます。  また、参議院議員の任期を六年とし、解散もなく、その半数を改選するという憲法の規定は、多角的かつ長期的な視点からの民意を反映させ、衆議院との権限の抑制、均衡を図るという趣旨に立つものです。  これを踏まえれば、参議院議員の選挙に求められる投票価値の平等は、衆議院の選挙制度、すなわち、政権を形成する機能を有するがゆえに民意と議席の数ができるだけ一致するような投票価値の平等が求められ、較差二倍未満が衆議院議員選挙区画定審議会設置法に明記されているものとはおのずと異なるところがあると考えられます。  したがいまして、本法律案により較差がこの程度に縮小することにより、違憲状態は解消されるものと考えます。  なお、私どもといたしましては、憲法改正を行い、改選ごとに各広域地方公共団体の区域から少なくとも一人が選出される旨を規定をし、全ての都道府県から代表を選出したいと考えておりますことも付言をしておきたいと存じます。  我々は、参議院の在り方そのものについても十分な議論を重ねて、あるべき選挙制度の姿を考えてまいらなければならないということも申し上げ、本案に対し多くの皆様方の御賛同を賜りますよう強くお願いを申し上げ、私の賛成討論といたします。(拍手)
  44. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 仁比聡平君。    〔仁比聡平君登壇、拍手〕
  45. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、参議院選挙制度に関する自民党、維新の党、日本を元気にする会、次世代の党及び新党改革提出のいわゆる二合区十増十減案、民主党、公明党、無所属クラブ及び生活の党と山本太郎となかまたち提出の十合区案に、いずれも反対の立場から討論を行います。  まず、審議の在り方について、同僚議員の皆さんは、先ほど来の不十分極まりない質疑のみで立法府の責任を尽くしたというのでしょうか。我が党は、両案を政治倫理・選挙制度特別委員会に付託し、必要かつ十分な審議を行うことを強く求めましたが、この後採決されようとしていることに改めて厳しく抗議をするものです。  そもそも、選挙権は国民の参政権の根幹を成す基本的権利であり、選挙制度は議会制民主主義の根幹であって、その改革に当たっては、何より主権者国民に開かれた議論が不可欠です。  憲法四十七条は、「選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定める。」としていますが、ここに言う法律で定めるとは、投票価値の平等を保障する憲法十四条、選挙権を国民固有の権利として保障する憲法十五条、国会議員は全国民の代表であることを明らかにした憲法四十三条を始めとする憲法の要求にのっとって選挙法を定めなければならない国会の責任を規定したものです。  およそ選挙制度を変えようとする法案であるなら、それが憲法の要求に沿うのか、理念や内容、問題点、執行に当たっての必要な措置などについて国会における必要かつ十分な審議が尽くされなければならないのは当然です。それは会派間協議で代替できるものではなく、まして現在の多数会派が合意したからと押し切ることがあってはならないのです。  しかも、今回の選挙制度改革は、二〇〇九年九月の最高裁判決が、最大較差が五倍前後に達している参議院選挙区定数配分規定について、投票価値の平等の観点から選挙制度の仕組み自体の見直しを提起したことを契機とし、国会、とりわけ参議院の国民に対する責任が問われてきた大問題です。  二法案は、いずれも選挙制度検討会が打ち切られた後に提出されたものです。審議が尽くされていないために、両案の立法者意思と合理性のあるなしは明らかになっていないと言わざるを得ません。いずれかの案による改定後の選挙が、皆さん、裁判所の憲法判断を受けることになったなら、到底司法審査に堪えられないのではないでしょうか。  日本共産党は、今回の改革の根幹は一票の較差是正であり、議員定数の削減は行わずに較差を是正すること、選挙制度を考える上で最も重要なのは、多様な民意を議席に正確に反映することとの基本的見地から、得票数が議席に正確に反映される比例代表選挙を中心とした制度とすべきだと主張してきました。その上で、総定数を維持し、ブロックごとの比例代表制によって較差是正を実現しようとする当時の西岡議長案をたたき台として、各党の合意が形成されるよう努力をしてまいりました。  各党協議が開始された後の二〇一二年の最高裁判決で、一層厳しく、参議院が衆議院とともに国政の最高機関として適切に民意を反映する責務を負っていること、参議院の選挙であること自体から、直ちに投票価値の平等の要請が後退してよいと解すべき理由は見出し難いことが厳しく指摘をされ、さらに、都道府県を参議院選挙の選挙区の単位としなければならないという憲法上の要請はなく、その仕組み自体を見直すことが必要になるとして、都道府県選挙区の在り方に踏み込んだ憲法判断が示されました。  我が党が、一定の地域性は維持しつつ、特定の県のみに一票の較差や不公平感を生み出すことなく較差を是正するブロック制をたたき台にするよう主張してきたのは、この提起に応えたものです。  協議が合意に至らなかったことは極めて残念です。同時に、改革案の提案を先延ばしにし、今日の事態を生み出している自民党の責任は重大であると指摘をせざるを得ません。  自民、維新などの五会派案は、従来の何増何減方式で当面の較差を三倍に収めようというものにすぎず、三年前の四増四減案に続いて抜本改革を更に先送りするものと言わざるを得ません。各党協議においては、自民党以外の会派で基本的に最大でも二倍を超えない範囲との共通認識も得られている中で、三倍の較差を残しながら一票の価値の平等が実現したとは言えません。  附則に規定された平成三十一年選挙に向けた抜本的見直しも、先ほどの答弁では、何らかの結論を得るとか二合区は一回限りだとかいうもので、どのような見直しか明らかになっていません。  また、五会派案に盛り込まれた二つの合区について、対象の四県から、地方切捨て、地方軽視などの強い反発を招いていますが、それは、二〇一二年最高裁判決によって見直しが必要だとされた都道府県単位の選挙区の仕組みを全国的、基本的には維持しながら、人口の少ない県、隣接する県には適用しないという矛盾から生まれる制度上の著しい不公平なのではないでしょうか。それでは数合わせ感は否めません。  この点で、合区はどのような理念に基づくのか、一部合区後の選挙区はどのような理念に基づくのかについての先ほどの御答弁を聞いても、一部合区の矛盾を解決する合理的なものではありませんでした。さらに、合区によって較差を一旦是正しても、今後の人口変動の予測を見るなら、近い将来、新たな合区が必要となり、制度の矛盾は一層拡大、深刻化することとなってしまいます。  一方、民主、公明など四会派共同案は、一票の較差は二倍以内に収まっていますが、合区については自民など五会派案と同様の問題が生ずることになります。しかも、合区の対象は二十県と全体の四割に及んでおり、単独の県と合区対象の県の不公平感は一層顕著になります。また、合区が恣意的にならないようにとして、一票の価値が大きい県から順次、隣接する人口の少ない県に機械的に合区することにしたことから、歴史的、地理的、社会的なつながり、条件がほとんどない合区による様々な矛盾を生じることになります。  また、両案共に、合区対象県の選挙の執行、例えば選挙管理委員会の在り方や、届出先、届出順の判定、開票の在り方はどうなるのかの点も明らかになっていません。  これらは選挙制度の根幹に関わる重大な問題であり、都道府県単位の選挙区を維持しながら、一部の合区によって較差を縮小することは新たな矛盾と困難をつくり出してしまうことを示しています。  日本共産党は、多様な民意が正確に反映される比例代表選挙を中心とした選挙制度への抜本改革のために奮闘する決意を述べ、両案に反対の討論といたします。(拍手)
  46. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  47. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。  まず、溝手顕正君外九名発議に係る公職選挙法の一部を改正する法律案の採決をいたします。  足立信也君外五十七名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。  現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。  よって、表決は記名投票をもって行います。本案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。    〔議場閉鎖〕    〔参事氏名を点呼〕    〔投票執行〕
  48. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。    〔投票箱閉鎖〕
  49. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。    〔議場開鎖〕    〔参事投票を計算〕
  50. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数        二百三十四票     白色票          百三十一票     青色票            百三票    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  51. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) ただいまの溝手顕正君外九名発議に係る公職選挙法の一部を改正する法律案の議決の結果、羽田雄一郎君外五名発議に係る公職選挙法の一部を改正する法律案は議決を要しないものとなりました。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十二分散会