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2014-10-16 第187回国会 参議院 内閣委員会 2号 公式Web版

  1. 平成二十六年十月十六日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  十月十四日     辞任         補欠選任      中泉 松司君     鴻池 祥肇君  十月十五日     辞任         補欠選任      世耕 弘成君     石井 正弘君  十月十六日     辞任         補欠選任      石井 正弘君     世耕 弘成君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         大島九州男君     理 事                 石井 準一君                 上月 良祐君                 藤本 祐司君                 山下 芳生君     委 員                 石井 正弘君                 上野 通子君                 岡田 直樹君                 岡田  広君                 鴻池 祥肇君                 山東 昭子君                 松下 新平君                 山崎  力君                 相原久美子君                 芝  博一君                 蓮   舫君                 若松 謙維君                 井上 義行君                 浜田 和幸君                 山本 太郎君    国務大臣        国務大臣        (内閣官房長官) 菅  義偉君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)    山谷えり子君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(経済財        政政策))    甘利  明君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(消費者        及び食品安全、        規制改革、少子        化対策、男女共        同参画))    有村 治子君        国務大臣     山口 俊一君        国務大臣     石破  茂君    副大臣        内閣府副大臣   西村 康稔君        厚生労働副大臣  永岡 桂子君    大臣政務官        法務大臣政務官  大塚  拓君    事務局側        常任委員会専門        員        藤田 昌三君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       福井 仁史君        内閣官房内閣審        議官       渡邊 一洋君        内閣官房内閣審        議官       北村 博文君        警察庁長官官房        審議官      鈴木 基久君        警察庁情報通信        局長       佐野  淳君        消費者庁審議官  岡田 憲和君        総務大臣官房審        議官       橋本 嘉一君        文部科学大臣官        房審議官     佐野  太君        厚生労働大臣官        房審議官     福島 靖正君        厚生労働大臣官        房審議官     苧谷 秀信君        厚生労働省医薬        食品局食品安全        部長       三宅  智君        厚生労働省社会        ・援護局障害保        健福祉部長    藤井 康弘君        国土交通大臣官        房審議官     舘  逸志君        原子力規制委員        会原子力規制庁        長官官房核物質        ・放射線総括審        議官       片山  啓君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○内閣の重要政策及び警察等に関する調査  (まち・ひと・しごと創生本部の役割及び設置  の趣旨に関する件)  (労働生産性と賃金体系の関係に関する件)  (地方創生関連施策の内容・方向性に関する件  )  (東京一極集中の是正に関する件)  (子ども・子育て新制度の推進に関する件)  (ギャンブル依存症の危険性に関する件)  (内閣官房及び内閣府の組織の肥大化に関する  件)  (消費税率引上げ判断における課題に関する件  )  (二〇二〇年東京オリンピックに向けたIT利  活用の戦略的推進に関する件)  (食品中の放射性物質についての安全基準に関  する件)     ─────────────
  2. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、中泉松司君及び世耕弘成君が委員を辞任され、その補欠として鴻池祥肇君及び石井正弘君が選任されました。     ─────────────
  3. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官福井仁史君外十三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 おはようございます。民主党・新緑風会の藤本でございます。  本日、十四日の大臣所信をお聞きしまして、その大臣所信についての質疑ということですので、根が非常に真面目で正直なものですから、その大臣所信についてのみ今日は質問をしたいというふうに思っております。  大臣所信というのは、この国会のみならず、今後のいろんな政策、政府の考え方であるとか基本的な方向性を示す大事な文章だというふうに思っております。ですから、若干、読んでみても何を言っているのかよく分からないところが、この間の十四日に限らず時々出てしまったりとか、あるいは私の理解とそれが正しいのかどうかというのが若干確認しないといけないようなことというのも実は多々あります。  今後、最初の委員会ですので、これから様々な政策やあるいは法案が出されてきたときに、最初で誤解を生じたまま行ってしまうと、恐らくいろんなところでかみ合わない、質問をしても答弁と全然かみ合わないということが生じてしまいかねないなというふうに思っておりますので、今日は本当に基本的なところにのみ焦点を当てながら大臣所信の意味を可能な限り理解を正しくして、これから審議をしていく上での大臣との情報の、情報というか認識の共有化を図っていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。つまり、法案、今後出てくるであろう法案、あるいは政策のその理念であるとか基本的考え方とか政策意図とか政策を立案したその背景、この辺りについて、基本的な事項について議論をしていきたいというふうに思っております。  裏を返せば、今日は私、政府参考人をお呼びしておりませんが、大臣所信のことですし、その基本的なところだけに集中しようと思っておりましたので、それに対してお答えができないということになれば、むしろその政策を理解されていないんじゃないかなというふうに疑わざるを得ないような、そういう意味では基本的なところしか聞きませんので、是非大臣が御自身でお答えいただければというふうに思っております。  まず、菅官房長官の方にお聞きします。官房長官、記者会見があるということで、四十五分には退出をされるということですので、先に菅官房長官に対して質問をさせていただきたいと思います。  官房長官の大臣所信の頭、冒頭で、引き続き、経済最優先で、景気回復の実感を全国津々浦々まで届けるとともに、地方の創生、女性が輝く社会の実現など我が国が抱える困難な諸課題への取組を更に加速させてまいりますという所信がございました。恐らく地方の創生、あるいは女性の輝く社会をどう実現させていくのかというところが今後の重要な課題であるということに位置付けられているんだろうというふうに思っております。  新聞情報も含めてなんですが、それぞれ内閣官房あるいは内閣府に、地方の創生に関する組織体あるいは女性が輝く社会の本部なりなりを設置をしているというふうに承知をしておりますが、地方の創生につきましては、まち・ひと・しごと創生本部事務局を新たに立ち上げて、これは八十七名の体制でやられているというふうに承知をしています。八十七名のうち四十二名は兼任で四十五名がそこに専任、専門部隊といいますか専従で進めていられるというふうに思っています。  その本部には、閣僚と民間有識者十二名で構成される創生会議、そして石破地方創生担当大臣を議長とする創生本部幹事会が設置されていて、それを全体でまち・ひと・しごと創生本部ということになるんだろうというふうに思います。  具体的な細かな仕事の内容につきましてはおいおい、石破大臣が担当されていると思いますのでお聞きするとして、今日のところは全体の話として、官房長官がこの間の大臣所信で、内閣官房及び内閣府は、内閣の重要政策に関する企画立案及び総合調整を図る役割を担っているということをおっしゃっておりますので、その創生本部に関しての、何というんですか、ミッションですね、この具体的なまち・ひと・しごと創生本部のミッションと、創生本部を設置した意図、これをお答えいただきたいと思います。
  7. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 委員も内閣府の副大臣としてお仕事された経験があるということで承知しております。そういう中で、昨今、省庁横断的な政策が物すごく多くなってきておりまして、どうしても内閣官房、内閣府に仕事が集中してきているということも事実であります。  そして、今回のこのまち・ひと・しごと創生本部というのは、二次改造内閣の中で地方創生として何としてもやり遂げたいという強い思いの中で設置をしたわけですけれども、どうしてもこの地方対策というのは、かつては総務省が中心であります。しかし、中小企業対策、地域の中小企業対策というのは経済産業省。経済産業省では、例えば農地、果物の輸出とかそうしたものまで経済産業省が所管、入っています。さらには、福祉の問題というのはまさに厚生労働省が取り組んでいる。  地方の創生を考えたときに、やはりこの縦割りの弊害をなくし、政府全体としてのこの政策を一元化して実行に移していく、まさにそうした企画立案というのが必要だという考え方の中でこの内閣に本部を設置をさせていただいたということであります。
  8. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 大臣所信のとおり、この内閣官房、内閣府というのは企画立案あるいは総合調整という役割を担っていらっしゃるということで、まち・ひと・しごと推進本部も恐らくそこの部分についてはやっぱり企画立案が主、主なというか、それが全てなんだろうと思いますが、それはそうすると、この現業、実際に事業を進めていくという上では、これは仕組み上、各省庁であったりあるいは各地方自治体だったり、そうするものであって、企画立案を主に、主にというか、ミッションとしているという理解でよろしいんでしょうか。
  9. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) その企画立案の中で、まさに無駄というんですかね、それぞればらばらなどうしても縦割りの中の政策がありますから、一つに方向性をまとめて物を進めていくということも大事な役割だというふうに思っています。
  10. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 地域活性化というのは大変重要な課題であるということは恐らく誰も否定することではないんだろうと思いますが、その一方で、もう一つ、地域活性化あるいは地域再生という視点では、もうかつてから内閣官房に地域活性化事務局というのと、内閣府に地域活性化推進室ですか、これ百三十三名体制で、それぞれ兼務しながらですけれどもやられているというふうに認識をしておりまして、ここのところで内閣官房地域活性化事務局あるいは活性化推進室があるにもかかわらず、まち・ひと・しごと推進本部というのを別個にまた八十七名、両方足すと二百二十名ということになるわけなんですが、これがあって、どうしてその活性化事務局なり推進室の方でやれないのかなというのは、外から見ると素朴な疑問として出てくるんですね。ですから、ちょっとその前に、活性化事務局なりの組織体のミッション、ここはどういうミッションをやられているのかということを説明をいただきたいと思います。
  11. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) まさに地域活性化の中で、町づくりとかそうしたものを行ってきているということも事実だというふうに思います。しかし、今回この本部を立ち上げたというのは、そうした従来のものも含めて、政権として各省庁をやはり束ねてやることが必要だという思いの中で今回立ち上げたということであります。
  12. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 ちょっと済みません、私の理解が、よく分かっていないんですが、分かったような分からないようなことで。  確かに両方大事なんだけれどもということは分かるんですが、どうしてこの地域活性化事務局の方にこのまち・ひと・しごとの機能というのを入れて一緒になって、恐らくこれ、連携しますよという発想はあるんだろうと思いますけれども、それは、言葉は非常に使いやすい言葉で、連携強化とか連携してやっていくというのは、まあそれだけ聞くとなるほどと思ってしまうんだけれども、総勢二百二十名にして別個にやっていく、別個にやりながらまた途中で連携するという、そこのところの仕組みが、役割分担といいますか、そこのところがちょっとよく分かりにくい。その結果として、内閣官房なり内閣府がどんどんどんどん肥大化をしていくというのも現実には起こっているわけですね。  だから、その辺りについてもうちょっと明確に、石破大臣でも結構ですが、お答えいただきたいと思います。
  13. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 今の統合事務局に何か不備があるからとか、そういうお話ではございません。これは全然ばらばらの仕事をするわけではなくて、相互に連携をしながら、両方兼ねておる者もたくさんおりますので。  今、官房長官から答弁がありましたように、各省庁横断的に調整をするという機能を持たねばなりません。これは、委員おっしゃるように、企画立案も極めて重要であります。あわせて、総合調整という機能を法律に根拠を持った地域創生本部というものが担うことによってより大きく効果が発現できるというものだと私は承知をいたしております。ですから、今までの統合事務局というものと緊密に連携を図りながらやっていかねばなりません。  これから先、実際に動かしていく上において、更にこうした方がいい、ああした方がいいというお話は出てくるんだろうと思います。しかし、今のスタート時点において、この地方創生という大きなプロジェクトをやっていく上で、総合調整の機能を持つ、そういう本部を法律によって位置付けるということは極めて肝要なことであったというふうに認識をいたしております。
  14. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 まだ立ち上がったばかりですので、これから具体的にいろいろまち・ひと・しごと創生本部は進めていくんだろうというふうに思いますが、そうなってくれば、今後の進捗によっては、かなりここは連携度が高まったり、あるいは機能を移し替えたりということもあり得るという認識を持っていていいんでしょうか。
  15. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) それは官房長官がお答えになることかもしれませんが、実際にやってみて、こうした方がいい、ああした方がいいというのは当然出てくることを否定をいたしません。ですから、よりこちらの方が、つまり私が思っていますのは、地方にとって使いよい組織でなければならないということです。霞が関で使い便利がよくても、地方にとっては何が何だかよく分からぬ、どこに行って何をすればいいんだかよく分からぬということはよろしくないことなので、できるだけ地方創生というものがワンストップでうまくいくようにしていく、そういう仕組みは今後もまたあり得るだろうと思っています。  ですから、今、相互連携というものが確実にうまく機能するようにということが私が配意しておることでございます。
  16. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 確かに地方自治体が動きやすいようにということでありますが、地域活性化統合事務局の方はかなり地方自治体の方にも加わっていただいていて、今いる国家公務員よりも多分多いんじゃないですかね、国家公務員が五十九名に対して地方自治体は六十四名というふうに認識をしているんですが。その代わりといってはなんですが、まち・ひと・しごとの場合はまだ国家公務員が七十七名、地方公共団体は四名ということで、地方公共団体の方々の数は人数的に非常にまだまだ少ないということなんですね。  だから、そこのところは、今後やはり地方自治体が動きやすいようにということであれば、地方自治体の発想と現状を見ながらやっていかなきゃならないということになれば、まち・ひと・しごとの地方自治体の数が非常に少ないところは、逆に活性化統合事務局の企画立案能力というので補い合いながら、結局一体となってこれやっていかないと、実際にはうまく進まないんではないかなというふうには思っておりますけど、いかがでしょうか。
  17. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) それは委員御指摘のとおりでございます。  創生本部は、もうくどいようでございますが、総合調整の機能を負っておりますし、全体の企画立案をしていかねばなりません。その場合には実際に地方公務員の方々の知見というものも最大限生かしてまいりますが、むしろこちらの方は国家公務員主体ということが望ましいのだろうと。統合事務局の方は、まさしく地域地域をいかにして活性化していくかという、より現場に近い仕事をいたしておりますので、そこは現場のことをよく知悉した地方公務員の数の方がウエート的には多いということだと思っております。  ですから、委員御指摘のように、一体的に運営をいたしてまいりますし、今後、こうした方がいい、ああした方がいいという御指摘を承れば、それは真摯に検討したいと存じております。
  18. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 官房長官にちょっとお聞きしますが、今のまち・ひと・しごと創生本部、あるいは女性の推進室、これ有村大臣が担当されるんだろうと思いますが、それ以外でも、かなり内閣府、内閣官房というのは、全体として、先ほど冒頭でおっしゃったように、いろいろの省庁横断的にやらなきゃならない業務が増えて、あるいは単独の一つの省庁だけでは賄い切れない、あるいは業務的にもほかの業務との連携しなきゃならないところがあるので、だんだんだんだん結局増えつつあるわけですよ。  これ、私が副大臣のときも、岡田副総理から、ここのところはやっぱり何とかしないといかぬなというような話はあって、具体的に着手をし始めていたところだったんですけれども、認識として、いや、それはそれでやっぱりこれだけの業務が複雑化しているんだから内閣官房、内閣府に置いておくのがいいんだと思っていらっしゃるのか、やはりこの肥大化は何とかしないといけない、むしろ効率が悪くなるんじゃないか、業務効率も悪くなるし、うまく進まなくなってくるんじゃないかというような御認識はお持ちかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。
  19. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 私、今のままでいったらなかなか難しくなってくるというふうに思っています。不断に組織の見直しというのは行わなきゃならないと。  今委員からお話がありましたけれども、かつて民主党政権のときに肥大化防止のための基本方針というものを決定をされていました。そういう中で、実は私、今回、アルコールの健康障害について、これも実は警察あるいは厚生労働省ということでずっとやってきたんですけれども、最終的にはどうしても内閣でということだったんです。ここに初めてサンセット化というのを実は入れさせていただきました。問題意識というのは十分持ちながらしっかりやっていきたいと思います。
  20. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 やっぱり肥大化であるといろんな業務効率が悪くなったりする部分だったり、いわゆる企業体でいうと本社機能みたいなところなんですね。企画立案をしたり、あるいは研究開発をしたりして、それを現業部隊で実際に実施していくということになって、頭でっかちになり過ぎると、やっぱり現業の方もだんだん弱くなってくるということが起きるだろうというふうに認識をしておりますので、そこのところはやっぱり不断の見直しを進めていただきたいと思っています。  ただ、その一方で、IRの検討班なるものがつくられて、これも内閣官房長官の下というんですか、直属というか官房副長官補のところでやられているんですが、これも二十八名、うちアルバイト三名というふうに聞いておりますが、ですから実質では二十五名がやられていると。総理なんかの答弁を聞いていると、IRは推進していくんだということの中で、内閣官房の中でいわゆる勉強会というか検討部会をつくっているというふうに認識をしているんですが、これ、何でこれが、これも内閣官房なのかなというのがちょっと素朴な疑問でありますので、ちょっと教えてください。
  21. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) これについても、観光ということを考えれば国土交通省、また青少年の対策も必要ですし、また治安の問題も必要、そういうことを考えれば警察庁、文部科学省とか、どうしてもそれぞれの縦割りということの中で、やはり内閣官房でそうした勉強することが適当だろうという形で内閣官房にさせていただいたということであります。
  22. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 先ほど、石破大臣が、法律的にきちっとやっていくことがむしろそれを機能的に更に推進するんだということですが、今のIRのこと、これは別に法律的にどうのという話ではないんだろうというふうに思います。  ただ一方で、もし万一、万一と言っちゃおかしいですけど、IR法案が成立した場合には、場合にはですよ、これはまだ全くこれ議論になっていないので今後どうなるかというのは分かりませんが、そのときの担当大臣、環境整備をするということがあった場合の担当大臣は太田国土交通大臣が担われるというふうに承知をしております。答弁者ということになるんでしょうが。その後、それを補佐するのも国土交通の副大臣がやられると、それを補佐する大臣政務官も国土交通省がやられるというのであれば、これ、内閣官房じゃなくて国土交通省の方できちっと、あるいは観光庁になるんでしょうか、の方で精査する、あるいは検討するということがむしろ自然なのではないかなというふうに思ってはおるんですね。  観光というのは、御承知のとおり、もう私が言うまでもなく、私もずっと専門でやってきたのですけれども、様々な分野にまたがっているということは、これは別に今始まったことではなくて、もう過去ずうっと前からそれがあるんです。それが何で今回だけ、この件だけ内閣官房なのかと。国土交通大臣の下、あるいは国土交通省の中でちゃんと勉強してやっておけばいいものが、内閣官房なのかなというのは非常に疑問なんですね。  だから、そういうことをやりながら、結局、内閣官房が本社機能としての権限、権力に集中するような形になっていくという、これをまず改めていかないと、肥大化どうのこうのと言って、言葉で肥大化をやめた方がいいとか、肥大化問題だと言っても何か余り現実味がなくて、本当にそう思っているのかいなというちょっと疑問が湧くんです。  ですから、さっき縦割りの弊害をというふうにおっしゃっておりました。縦割りの弊害をなくすのであれば、むしろそれを内閣官房でやるんではなくて、もう内閣官房でやるということは、縦割り弊害あるけど縦割りしゃあないなと、もうこれそう簡単には直らないから、取りあえず権限を持っている内閣官房に置いておくかという発想でやっているとしか思えないんですけど、いかがですか。
  23. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) それは、このように御理解をいただきたいんですけど。内閣でやることについて、総理決定、閣議決定、さらに法律で決定をする、こうあるわけですよね。そういう中で、今回これ初めてのことですね、IRについて。先ほど申し上げましたけれども、警察とか文部科学省とか、そういう縦割りの中でそこを一つ束ねるというのは、やはり内閣でまさにこの企画立案というんですか、方向性はやはり決めた方がいいだろうという考え方であります。  そして、委員は観光の重要性についても今お触れになられましたけれども、昨年、ビザの緩和を実は行いました。これについても従来はどうしても、国土交通省でやっていましたけれども、なかなかできなかったわけですから、そこを関係の大臣が集まって方向性を出させていただいたんです。これは、法務大臣とか国家公安委員長というのは、これビザ緩和反対でした。しかし、近隣諸国と同じようにして治安を良くするというのがある意味で当然のことだったというふうに私も思っていましたので、そうしたことでここはスムーズにいったんだろうというふうに思います。  今回、IRについてはそういう中で初めてのことでありますので、官房で調整をさせていただく、そういう考え方であります。
  24. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 今のお話をお聞きして、本当は質問したり話するつもりはなかったんですが、ビザの緩和、これ、実は民主党政権でやはり同じような問題意識があって、私が政務官のときに各省庁に集まってもらって観光連携コンソーシアムというのをつくったんですね。当時、前原大臣の下でやらせていただいたんですが、そのとき、国土交通省の政務三役が中心になって関係省庁、例えば経済産業省であるとか、例えば旅館とかホテルの営業許可はこれは厚生労働省ですから厚生労働省であるとか、あるいは観光資源として活用できるといえば美術館、博物館だったり様々な文化的なものであって文化庁、当然文部科学省なんかも入っていただいたり、先ほど、今おっしゃられた国家公安委員会、あるいは入国管理という意味では法務省、ビザ発給云々というのはこれは外務省ですから、こういったところに全部入ってもらいながら、大臣、副大臣、並びに私だったんですが政務官が中心になって、それぞれ皆さんどうですかという中で実はビザ、中国人ビザの緩和は当時やっているもので、別に自民党になったからやっているわけではなくて、その前からこれはやり出しているんです。  このときもやっぱり国家公安委員会なり法務省は、いろんな意味で中国人のビザ緩和、経済要件を撤廃するとか、表面的には経済要件というのはなかったものですから、実質的にあったわけですけれども、そういうものであるとか、ビザ発給する領事館の数を増やすとか、それをやって、それが続いて今があるということはちょっと認識しておいていただきたいんですが、そのときもやっぱりそういういろいろ反対がありました。  ただ、当時の外務大臣は岡田外務大臣で、福山副大臣なんかともいろいろやってその中国人のビザ緩和を進めたということも現実としてあるんですね。これは、特に内閣官房、内閣が権限があるからみんなを束ねたというよりは政治が主導で、大臣、副大臣、政務官同士で、これはちゃんと我々がやった方がいいということで、必ずしも内閣官房とかに司令塔を置かなくても実際にはやってきたんですよ。  だから、そういう意味では、どうしても内閣官房や内閣府に置いておかなければ、そういう権限が集中しておかないとみんなが動かないというのは、それは多分既成概念にとらわれ過ぎちゃっていて、やってみたらできることなんだと思うんですね。安倍総理はやればできると必ず言っていますが、やればいいんですよ。むしろ、やろうとしていない、はなから諦めているんじゃないかなとしか思えないので、その辺りはやっぱりやってみるという価値はある。だから、そういう意味では、内閣官房、内閣府から離して、本来の一番重立ったところでやっていくということをやっていかないと、恐らく現業の方がだんだんだんだん弱まってしまうんだろうというふうに私は思います。  石破大臣が地方創生の中で、東京圏の一極集中は近年になって急に発生したものではないと、なぜこのような状況になったか、これまで行ってきた施策について検証する作業が必要ですというふうにおっしゃっています。要するに、中央集権が起こってきているというのは、中央が自分がやらないと何もできないじゃないかと、自分が権限を全部持たないとうまく動かないぞというところから、今、本社機能がどんどん頭でっかちになって、内閣官房、内閣府が大きくなってしまって現業から人が出てきているというようなのと実はそっくりなんですね。  だから、過去の施策をどうのこうのと言う前に、今自分の政府の中で、足下で内閣官房、内閣府にどんどんどんどんいろんな機能が集まりつつある。それを見ると東京一極集中はなぜ起こったかというものの一つの理由というか、原因というのが分かってくるんだろうと思いますので、そういうことも含めて、ちょっとこの見直しなり財源と権限ですか、それをやはり地方へ移していくということを考えていくということは重要だと思います。  それと同じような発想でやっぱり内閣官房、内閣府の肥大化というのはやっぱりもうどんどんどんどん是正をしていくような方向で進めていっていただければというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
  25. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 観光のビザ緩和については、私もそういうことでできたということも当然認識しておりました。  今言われましたことについては、私、組織の見直しというのは当然のことだというふうに思いますので、そうしたことをしっかり踏まえながら対応していきたいというふうに思います。
  26. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 菅官房長官、ありがとうございました。  官房長官におかれましては、四十五分、記者会見ですので、私からの質問はあと三十分残っていますがございませんので、退出してよろしいと思います。委員長、どうぞ、お願いします。
  27. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) どうぞ。官房長官、お疲れさまでした。
  28. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 さて、じゃ、次の質問に移りたいと思いますが、ちょっと大臣所信を聞いていて、十四日のことだけではなくて全般的になんですが、二十九日の総理の所信も含めてなんですけど、何か言葉が躍っているというか、何というんですか、言葉遊びじゃないかとか、正確に言葉を理解していないんじゃないかと思われるようなことが幾つかありました。それは後々また御指摘させていただきたいと思うんですが、今回の大臣所信で、残念ながら山口大臣のサイバーセキュリティーの強化の部分に関しても若干配慮に欠けたような、あるいは誤解を招くような表現があったということも事実です。  それがどこのところかというと、ちょっと読み上げますが、サイバーセキュリティーの強化については、サイバー攻撃の脅威の深刻化が進み、重要な課題となっていることを受け、ここまではいいんです、サイバーセキュリティ基本法案により設置されるサイバーセキュリティ戦略本部に関する事務を適切に行うための必要な法制の整備を含む体制の強化を進めてまいりますと。まいりますと、ここである意味断定的に進めていくんだぞということを大臣所信でおっしゃっているんですが、サイバーセキュリティ基本法案と書いてあることが示すように、サイバーセキュリティ法案というのは参議院で継続審議になっておりまして、まだ審議に入っておりません。簡単に言えば成立をしていないものなんです。成立していないものを前提に体制の強化を進めてまいりますというのは、いささか私はちょっと言葉がフライングぎみの表現ではないかなというふうに思っておりますが、山口大臣、いかがでしょうか。
  29. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) ただいまの藤本先生から御指摘の私の発言につきましては、当然これは国会において継続審査とされておりますサイバーセキュリティーの基本法案が今後、参議院において審議をされて、そして成立をした場合に、政府としても本法案を踏まえて法制の整備を含む体制の強化を進めていくというふうな趣旨で発言をさせていただきました。  当然、この法案につきましては、立法府において今後審議がなされていくというふうなことはもう十分認識をしておるところでございますが、お話のとおり、非常に誤解を招きやすい表現であったということは心からおわびを申し上げたいと思っております。  中身はもう十分承知をいたしておりますので、ひたすら審議をお待ちをいたしております。
  30. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 そのことは、まだ成立していない、審議に入っていないということは認識をされていたということだろうとは思いますが、本法案は衆議院で議員立法で提案されて、幾つかの修正を経て委員長提案となるというふうには承知をしています。ただ、全会派が賛成ではないということも事実としてあります。ですから、反対をする会派にとっては、これをちゃんと審議をした上できちっとみんなの採決を採った上で初めて成立するものであり、参議院で審議をした後、もう一回これ衆議院に戻りますので、そこのところまで行かないと、この強化をいたしますみたいな表現というのは不適切だというふうに私は思いますので、ちょっとこの後また対応は考えたいと思いますけれども、このようなことがないように是非今後も進めていっていただかないといけないというふうに思います。  実際にこのサイバーセキュリティ基本法案を審議するかしないかというのは、我々この委員会で決めていくことですので、対応いかんによっては、これは審議をしないという選択肢だって残っているわけですから、そこのところは是非慎重にといいますか、真面目に、こういう答弁、答弁といいますか所信については、これ残るものですから、やっていただきたいというふうに思っています。  やはり参議院を、我々に対してという、野党に対してという以上に、やはり参議院の委員会を軽視しているんじゃないかというように考えられるところもありますので、そこのところは十分、本当に十分注意をしていただきたいというふうに思っています。  山口大臣にはまた別の質問をしますが、先ほど、所信で結構言葉が浮ついているんじゃないかという話をさせてもらいました。私もずっと議場で聞いていて思わずずっこけた表現が幾つかありまして、これは総理の所信なんです。  総理の、何かずっこけてというよりも、えっと思いながら思わず笑ってしまった表現があったんですが、根室のサンマのこのくだりなんですね。これ、クールジャパンに実は関係するんですが、今が旬のサンマはベトナムではトマト煮が大人気、北海道の根室から輸出されています、地元漁協や商工会議所の皆さんによる一体となった売り込みが、ここまではそうなんだろうなと思いますが、ここまではよかった。その次、根室のサンマを世界ブランドへと発展させましたと来た。これにはちょっと私もずっこけてびっくりしましたけれども、世界ブランドなんですよ、世界ブランド。  この世界ブランドというのを、ここのところをやっぱりちょっとどう捉えるのかというのは、実は、クールジャパンのところとやはり非常に関連してきておりまして、このクールジャパン戦略では、山口大臣は、日本というブランドの価値と言っているんです。これ、いわゆる日本ブランドなんです。クールジャパンは日本ブランドを世界へ向けて発信するというのがクールジャパンで、いきなり世界ブランドというのにはちょっと私は驚いたんですが、そこでちょっとお聞きします。世界ブランドとは何でしょうか。
  31. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) もう委員も御案内のとおりで、やはりクールジャパンというのは、元々外国の皆さん方から見て、日本の伝統とか文化とか、あるいは様々な科学技術等に裏付けをされたコンテンツ等々、この度、例の日本食についても世界遺産ということで、クールじゃないか、格好いいじゃないかというふうな中から始まったわけでありますが、せっかくそうやっておっしゃっていただいておるわけですから、しっかりとこれを世界の、まさに日本ブランドが世界で認められるようなブランドになるように売り込んでいこうと。  で、結果として経済発展につなげていきたいと思いますし、同時に、様々なコンテンツをこれしっかり発信をしていくことによって、やはり日本のライフスタイルとか、そういったもの、日本に対する理解も深まっていくだろうと。同時に、これ二〇二〇年、東京オリンピック・パラリンピックがあるわけですが、それに向けて外国の皆さん方にもっと日本に来ていただこう。さらには、各地方にいろいろな、大事な、これもやっぱり伝統とか文化に裏付けをされたものとか、あるいはコンテンツ等々がありますので、そういったものも併せて売り込んでいこうと、発信をしていこうということでございますので、世界に認められる日本の誇るべきコンテンツとかものとか物品なんだろうと思います。
  32. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 私が聞いているのは、世界ブランドって何ですかという裏は、日本ブランドを発信するのと世界ブランドは、これ全然違うものなんです。世界ブランドの意味というのは何ですかってお聞きしているんです。その世界ブランドの意味っていうのを共通理解しないで、世界ブランドに発展しましたと言うのは、余りにも言葉の使い方が安易である、そう思っているんですね。世界ブランドと、じゃ日本ブランドの違いは何でしょうか。
  33. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) やはり、日本だけでこれ評価を受けておる、あるいは日本だけで非常に著名だというのではなくて、世界で認められるようなものといいますか、食も含めて、そういったものが世界ブランドなんだろうと思います。
  34. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 先ほど冒頭で、私の認識が正しいのか、あるいは一致するのかを確認させてもらいたいということを申し上げましたが、これもまさにそうなんですが、クールジャパン戦略を考えるときに、世界ブランドって、私の認識は全然違うんです。私の認識では、世界ブランドっていうのは、どこが基かどうかが分からなくなって、もう世界全体で通じるようなもの。  仮に、例えば、個別名を挙げるとどうなのかもしれませんが、マクドナルドのハンバーガーとかコカ・コーラとか、これアメリカだよというのは分かっているけど、世界どこへ行ってもあるし、それで世界でもこれがアメリカが発信しようと何だろうと全然関係なく世界に普及しているというのか、発展していると、これがいわゆる世界ブランドなんだろうと思うんですね。  例えば、日本でいえば、最近ノーベル文学賞の話がいつも毎年毎年話題になっていますが、村上春樹さんの小説なんか五十か国で翻訳されているとか、あるいは漫画が、アニメーションが非常に日本的で、日本の魅力になっていると言われて、「NARUTO」という漫画はこれ三十三か国で翻訳されているとか、もうこれ、将来的にはこれ日本発かどうか分からなくなっちゃっているようなものが実は世界ブランドなんですよ。日本ブランドというのは、あくまでも日本の特徴で日本のものだねというのが世界に向かって発信できているのが日本ブランドだから、クールジャパンは恐らくそれをやるんでしょう。  ただ、もっと大事なのは、これ石破大臣は多分お気付きだと思いますが、地域ブランドなんですよ。この地域のブランドを世界にどうやって、あるいは日本国中にどう発信できるのかというのがまさに地方創生の一つの問題の解決案になるのかもしれないなと思っていますので、世界ブランドと日本ブランドと地域ブランドは、これ正確に使い分けないと、ごちゃごちゃにしてしまうと恐らく今後の議論の中で訳分からなくなっちゃうんですよね。  だから、ここのところは非常にこの言葉の使い方、安易だと。世界ブランドというのは何者だと。根室のサンマが世界で仮に通用して、どこへ行っても根室のサンマは有名になって、これは根室の地域ブランドなんです。これを世界ブランドが上で地域ブランドが下だなんていうふうに考えて、世界ブランドに発展しましたって胸張られたって困っちゃうわけなんですよ。だから、そういうところはやっぱり正確に言葉というのは理解をしていただきたいなというふうに思っております。  続きまして、それに関連するというか、甘利大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、この経済再生というところ、非常に難しいところではあるんですけど、経済再生をしていくという上でも、かつてと大分違って、人口が増えてきた時代あるいは労働生産人口が横ばい若しくは増えていた時代と大分違ってきているんだろうと思います。それは、経済のグローバル化というのと経済のローカル化という、こう二極分化している部分というのが出ていて、かつてはグローバル経済の中で企業が、ローカル経済もそこに割と連携性が非常に保たれていた時期があったんだろうと思うんですが、産業構造が変わって大手の製造業というのはある意味GDPに占める割合がだんだんだんだん小さくなってきている。  それはなぜかというと、外へ、フットルースですから、人件費が安いなとか技術がある程度できたなと思うと海外へ移転していってしまう。となると、グローバル経済はグローバル経済で国際競争にさらされるんだけれども、一方で、地方はむしろそれとは関係なしにサービス業とか非製造部門というのが七割、八割の雇用者になってきているとなると、地域密着型で要するに経済活動をしていかなきゃならなくなるわけですよね。  これを、何かグローバル経済、グローバル企業が上で、地域で一生懸命やっている中小企業が下だみたいな、今の世界ブランドの話ですよ、に近いんです。そういう多分意識があるからああいう発言になっているんだろうと思うんですが、そうじゃなくて、地域の経済を元気にするためには、その地域のサービス業であるとかそういったところをどうするかというところに関わってくる。  むしろ、大手企業だけで何かやっていこう、やっていけば日本を引っ張っていけるんだなんという発想はもう古いわけで、実際に産業構造はそう変わってきちゃっているわけなんですけれども、そこのところを経済再生としてはどういうふうにお考えになっていらっしゃるのかというのを、今までの関連としてちょっとお聞きしたいと思うんですが。
  35. 甘利明

    ○国務大臣(甘利明君) まず、物づくりとサービス産業の比率は、物づくりの比率が減りつつあって、サービス産業が増えつつあります、日本国内経済を見ますと。  ただし、物づくりというのは、ある種コアの技術になっているところがあります。そして、日本の強みであります。ですから、コアの物づくりの強みを失わずサービス産業とどう関連付けていくか、あるいはサービス産業自身の生産性をどう上げていくか。特に、地域経済というのはサービス産業の比率が高いと思います。  そこの生産性を上げていくということで、今競争力会議の中でも、サービス産業の生産性を上げていくということを中心に議論しているワーキンググループがあります。それから、石破大臣のまち・ひと・しごと創生本部でも、地域を元気にするには一次産業とサービス産業をどう元気にしていくかということでありますから、私どもの方ででき上がった方策をまち・ひと・しごと本部の方にインプットしていくという作業も続けてやっていきたいと思います。  端的に言いますと、IT化が足りないということがよく言われます。欧米のサービス産業と、日本のサービス産業の生産性が低いところは、どこまでIT化が進んでいるかということがよく指摘をされます。それは、具体的にハードとしてのITを入れるのか、あるいは運営を含めたソフトとしてのIT化を図っていくのか。今や農業でも、オランダの農業はもうあれはIT産業ですよと言われるくらいになります。製造業、一次産業のIT化も含めていかなければならないと思います。  この間、あるIT企業の若手の社長に、日本のローカルのサービス産業を生産性を上げるためには何をしたらいいとあなたは思いますかと言いましたら、すぐに返ってきた答えが、全ての零細企業まで含めてウエブサイトを持つことですという答えが返ってきました。つまり、残業代を払わなくても深夜労働を要請しなくても、ウエブサイトは自分一人で仕事をしていますからと、二十四時間営業と一緒ですと。これも一つのアイデアですということを言われました。  その種の、思い付きも含めていろんなアイデアを募って、それが本当に実効性のあるものかどうかを少しもんで、いろいろアイデアを昇華をさせて、石破大臣の方に使えるものは使ってもらいたいというふうに思っております。
  36. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 大臣がおっしゃるように、労働生産性というところを考えると、製造業の労働生産性は比較的高いというふうに認識をしているんですが、非製造部門というのがやっぱり海外と比べると低くなってしまっているというところで、そこの労働生産性をどうするのかというのは大きな課題なんだろうというふうに思いますが。  大臣の所信でちょっと、読んでいて一か所、私、止まっちゃったところがあったのは、労働生産性に見合った賃金体系の在り方という表現があります。ちょっと確認をしておきたいんですが、労働生産性というのは何をもって労働生産性というふうにおっしゃるんでしょうか。
  37. 甘利明

    ○国務大臣(甘利明君) これをどうやって測るのかというと、今簡単に測るのは、付加価値割る労働時間ということで、時間当たり付加価値が同じような業種を比べてみてどっちが高いかということで測っているはずです。
  38. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 付加価値額というのは何で構成されているんですか。
  39. 甘利明

    ○国務大臣(甘利明君) 企業でいえば利潤だと思います。利益。
  40. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 企業利益であると。日本全体でいうと、日本全体の利益の積み上げというのが付加価値額だということですよね。  ということは、労働者を分母にして付加価値額を割る、労働者分の付加価値額イコール労働生産性。どうですか。
  41. 甘利明

    ○国務大臣(甘利明君) 利潤はそのうちの一つで、要するに、付加価値全体が労働賃金、賃金が上がることも付加価値が増えることですね。全体の付加価値が去年と比べて今年はどれぐらい大きくなったかというのがGDPの成長になりますし、企業にしてみれば、去年の労働賃金、去年の利潤、要するに生産費を外したいわゆる付加価値部分が去年から今年に比べてどのくらい伸びたか、同業の業種に比べてこっちとこっちでどちらが大きいかということだと思います。
  42. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 最初、利潤というふうにおっしゃったので、営業利益、要するに企業利益だけではないと私は認識をしておりまして、それでお聞きしたんです。人件費であるとか役員報酬も入るんですかね。あるいは、人件費の中に福利厚生費というのは当然入ってくるわけなんで、それらも含めて足し込んだ分が付加価値額、その付加価値額を労働者数で割ったものが労働生産性と大まかには考えられると。何でそこで人件費が入ってくるかといえば、その人件費を使って実際にはその地元や地域にお金を、消費を回していくということになるので、全体として日本国内全部で見るとそういうところに入ってくるんだろうというふうに理解をしているわけなんですが。  その点で、この労働生産性に見合った賃金体系という、見合ったというところの意味がよく分からなくて、むしろ労働生産性を向上させるんだと、労働生産性を上げて、労働生産性を上げた上での賃金体系の在り方というのであれば分かるんですが、このまま額面どおり読むと、労働生産性が低いところは賃金を抑えろみたいなふうに捉えられてしまうんではないかと思ったので、この真意は何ですかというのをちょっとお聞きしたかったんです。
  43. 甘利明

    ○国務大臣(甘利明君) 労働生産性に見合った働き方に対するものとしては、時間に見合った給与、つまり、今の日本の給与体系はどれくらい働いたかによって給与が決まると。何時間残業しましたから残業代が幾ら増えました、これは一つの考え方なんですけれども、要するにどれくらい付加価値をこの仕事は生んでいるか。付加価値を生んでいる人も生んでいない人も同じだけ時間を働いたら給料が同じですということは、労働生産性にとってプラスではないと思うんですね。ですから、働き方は自分の得意な働き方にしてくださいと。その中でミッションを達成したものについて、それに対する対価を払うという考え方が入ってもいいんではないかということで議論しているわけであります。  人によっては、働き出して、ある時点から、自分の、何というか働き方、発想がターボモードに入ってくると。しかし、十時になりましたから、はいもう深夜労働に入りますから帰ってくださいと。また一から、あした出てきてスイッチを入れ直して、暖機運転が始まって、ちょうど頭の回転が最高潮に自分が達したなというときにまた帰らなくちゃならないと。だとしたら、自分としては、ここのところにはスイッチが加速モードに入った後も働かせてくれと。その代わりに、じゃ、あしたはいつから、その分だけ遅く出ますよというのは、自分自身がこういう働き方をしたいという要望に対して道が開けるということもあっていいんではないかという問題提起であります。
  44. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 私も十五年ほどシンクタンクにいまして、基本的には裁量労働制の拡大で結構やってきたんですね。そうすると、夜中に働いている人、朝働いている人、これいろんな人が実はいたんですが、これって本当に一握りであるということが一つと、実際には、欧米ではそれは通用するのかもしれないけど、日本の労働環境を見たときに、有給休暇も満足に取れない、今四七%ですよ、有給休暇も満足に取れない。年次有給休暇をヨーロッパなんか二週間、三週間当たり前に取る、しかも長時間労働、要するに時間外なんかはゼロですから、時間外労働なんてほとんどないので、ほとんどないところなのでゼロだろうと五倍だろうと何の関係もないところの欧米の社会と、日本のように、そこのところが逆に、これから生産年齢人口がどんどん減っていく中でどう賄っていくのかというのは労働生産性を上げるだけでは恐らくできなくて、結果として長時間労働へつながっていくという危険性というのはあるということは認識されていますか。
  45. 甘利明

    ○国務大臣(甘利明君) 私がいろいろな識者からヒアリングをしましたときに、ある企業では残業禁止令を出したんですね。ふだん残業禁止を出すと仕事終わらないですから、自宅に持って帰っちゃいます。そうすると何の意味もないです。残業禁止令を出し、仕事を自宅に持って帰っては駄目と、そうすると、時間内にどうやって終わらせようかということを自分で一生懸命考えると。そうすると、その中で自分なりの労働生産性が上がって、時間内に残業していた部分まで含めて仕事が終わったと。そうすると、残業代を時間内賃金の中に織り込むことだってできるわけですね。そうしますと、それだけ多く休めるわけですから、ワーク・ライフ・バランスも良くなると。そういう発想も必要ではないかということです。  それから、今、政労使の中で問題提起をしているのは、実は支出が一番必要なところに給与が厚く行っていない。そして、支出がそれほど必要じゃないという言い方は語弊があるかもしれませんが、まあ住宅ローンも終わった、子供の手も離れたと、そういうところに給与が厚く行っている。で、子育て世代に、一番支出が必要なときに給与が行かないと。この賃金カーブを変えていくということも、実は長い目で見れば少子化対策にもつながっていくし、この子育て世代の人たちは労働生産性に見合った給与になっていないし、あるいは手が離れた人たちは労働生産性以上の給与をもらっているという言い方もできると思うんですね。  そういう賃金カーブも含めて、本当に必要なところに賃金が手厚く行くという問題提起も今しているところであります。それは、総額は変えないで配分カーブを変えていこうということも議論をしていいんではないかと思っております。
  46. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 今日はこの質問、本当はするつもりはなかったんですけれども、そういう話の流れになりましたので、時間も、済みません、あと五分程度になってしまいまして、私も一年四か月ぶりの質問なものですから、時間配分をちょっと間違っておりますが、石破大臣や有村大臣にもいろいろお聞きしようと思ったんですが、また次回以降でいろいろお聞きしたいというふうに思いますが。  甘利大臣、その前者の例というのは分からないわけではないんですよ。というのも、それって本当に特殊なところで、上からこれだけのものをやりなさいという目標を設定されてしまうと、これはそれが本当に見合っているかどうかというのは実は分からなくて、結局それを何とかやらなきゃならないということで時間外をやったりということにつながっていってしまうんですね、現実には。  私もシンクタンクにいたときに、もう一年間分の仕事の量と休みを全部最初に決めちゃって、あなたはここから十日間休みねというのを全部決めてしまうと、実は計画的に休みが取れて、ほかの人もこの人はいつ休みだというのが分かるので、いついつまでにどういう仕事をやっていこうというマネジメントができやすいという意味ではできたんですが、これってね、本当に、むしろその方が例外的な仕事のやり方なんだ、仕事の職種なんだろうと思うんです。これを一般的に当てはめてしまうと非常に大きな問題が起きてしまう。自分で全部コントロールできる人たちばっかりが働いているならいいんですけど、そうじゃない人たちが非常に多いの。これは年収の問題ではないんですよ。職種、やっている仕事の中身の問題だったり、組織の問題だったりするわけですね。  だから、目標設定をするときに、ちゃんと労使がコミュニケーションできて、お互いが納得して、あなたの分はこのぐらいですねというのを納得すれば、そこは何とか自分も決めたんだからやらなきゃならないというのはできるかもしれないけれども、これは、やっぱり日本の場合は横並びで、隣の人がこうだから、俺、これ断るわけにいかないよねみたいな話になってくると、そこのところで長時間労働なり負荷が、物すごいオーバー労働になってしまうということも起きるんです。  だから、その有識者の方にお聞きになったというのは、非常に逆に言うと特殊な例をお聞きになっているのであって、私も実は特殊な例の一部だったのかもしれませんが、それをもって一般論とするのは非常に難しくて、むしろ労働生産性というのが下がる可能性はある。  労働生産性、先ほどおっしゃったように、人件費というのは労働生産性に加わってくるので、ただ賃金を下げれば労働生産性は上がるわけではないということだと思いますし、機械化なりIT化をすることによって人をどんどん逆に言うと減らしていくことになると、むしろ労働生産性は下がるということも起こり得るので、そのバランスって言葉で言うほどは簡単ではないんじゃないかなというふうには思っておりますけど、甘利大臣の御認識をいただいて、今日の質問を終わりにします。
  47. 甘利明

    ○国務大臣(甘利明君) おっしゃるように、一律にできることではないと思います。  それで、成果に対する働き方というのは、そのまず仕事がそういう仕事であるか、つまりミッションがはっきりしているかということ、それから、やっぱり年収要件も物理的要件として設定をします。それから、本人がそういうことを希望する、自分はこういうやり方の方が働きやすいからと、それを尊重するということ等々、対象要件を明確にしていく必要があろうかと思います。  基本的に、現業職の人にそれをこうしなさいということは、それは無理があるんじゃないかと思いますから、当然、対象とする仕事がそれに見合った、見合ったといってもなかなかこれがそうであれがそうでないというのは言いづらいところはありますけれども、この外形要件を明確にして、それから本人意思を尊重するというところはしっかり見ていかなきゃならないというふうに思っています。
  48. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) 時間です。
  49. 藤本祐司

    ○藤本祐司君 あと一分ありますが。  有村大臣にもいろいろ質問させていただきたかったので、大変申し訳ないです。時間がなくなってしまって、大変申し訳ございません。  今後、また法案が出てくる中で、地方創生そして女性の活躍社会というのは非常に重要なテーマだということは官房長官の大臣所信からも分かりましたので。ただ、これ、女性の活躍と地方創生って全然別々な話じゃなくて、これ経済再生も同じなんですが、今日質問させていただいたクールジャパンなんかも全部同じなんです。これ全部つながっている話で、単独で切り離してできる話ではないので、それぞれの関連性なんかも含めて、今後ちょっと質問させていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  50. 上月良祐

    ○上月良祐君 自由民主党の茨城県の上月良祐でございます。  本日は、まず最初に、地方創生につきまして石破大臣に一問、その所信といいますかちょっとお考えをお聞きしたいと思います。  アベノミクスの恩恵というのはまだまだ地方には行き渡っていない状況かなと思っております。私も、地方創生に関しましては、大臣ほどのキャリアはないんですが、四半世紀、一生懸命関わってきたつもりでございます。ただ、これまでも一生懸命やってきたけれども、なかなか有効な処方箋というのが書き切れなかった難しい、古くて新しい問題ではないかなというふうにも思っております。  総理の御指示の七点ほどあった中にも、人口減につきましては改めて着目された、注目されているという面がありますが、地方の個性を尊重するとか、地方団体間の連携をちゃんと取れとか、あるいは現場に出向けといったようなことは、これは以前から言われている問題でもあろうかなというふうに思います。  そして、だからこそというわけではないんですけれども、せっかく今回、地方創生が大きなテーマになったこの時期だからこそなんですけれども、決して、何というんでしょうか、目先の小さな、まあ相対的に小さな結果というんでしょうか、それにこだわらないで是非いただきたいなと私は思っております。小さな家を弱い地盤の上にたくさん建てるのではなくて、大きなものが建つような基盤、基礎をきちっとつくっていただきたいと私は思っております。まあ、例えて言えば、もう家を造るのではなくて家を造る人をつくってもらいたい、家を造る部材がちゃんと供給できるようなシステムをつくってもらいたいというふうなのが私の思いであります。  そして、もう一つ、大変重要なことだと思っておりますのは、私は茨城県内でいろんなところへ行ってお話しするときに必ず申し上げておるんですけれども、アベノミクス、まだまだ感じてないんだよなという声があるときに、私は、感じてないんだよな、まだ来ないんだよなと思っているところには来ませんよと、自分で取りに行かなきゃ来ないものなんだと、そういうものじゃないでしょうかと。  要するに、地方創生とか地域の振興というのは、自分たち自身がそれを絶対にやるという固い決意がないと、安倍総理や石破大臣の力をこっちから引っ張り出してくるんだというぐらいの覚悟がないと、絶対に私は成就しないものだと思っているんです。そういう意味では、地方自身が頑張らないといけないということもこの機会に、誰かが何かやってくれるんだろうというんじゃなくて、この機会に再認識するということも大変重要な点ではないかというふうに思っております。  ただ、やっぱり地方の疲弊感は非常に大きいものもあったりしますので、やっぱりいやが応にも期待が大きくなっている面もあるんだと思うんです。特に、次元の異なる取組とかという言葉だけを聞くと、何かやってくれるんじゃないか、何か何もしなくたって景気良くしてくれるんじゃないかみたいなあらぬ期待を生んでしまっている面がないのかなと心配している面があります。  そういう意味で、次元の異なる取組とかと言われておりますけれども、石破大臣のお考え、これからどういう方向にどんな内容にしていくのかなという概括的なお考えを是非お聞かせいただきたいと思います。
  51. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 本会議でも申し上げたと思いますが、政府の姿勢としては、今まで、ともすれば地方からいろんな御要望がありますが、できませんとまず言って、なぜならばということを言って、何となく仕事をしたような気になっていると。それは駄目で、それをやるためには何をすればいいのかというのを考えないと、中央省庁というのはその役割を果たしたことになりません。できません、なぜならばを言うのではない、こうすればできますということを言う、そうならねばならぬということ。  それから、もう委員と同じ認識だと思いますが、そんなに時間が幾らでもあるわけではないので、戦力の逐次投入というのが一番駄目で、地方創生のために考えられるありとあらゆることをしなければ地方なんか創生しないと。  もう私も議員になって二十八年を過ぎましたが、みんなが地方を良くしましょう、地方を元気にしましょうと選挙のたびに言わない人はいないんですよね。みんなが言っているのに何でできないんだということは何か原因があるに違いないということで、本当に人づくり、土台づくりからやっていかねばならぬと。  端的に言えば、要するに地方に仕事をつくるためにはどうすりゃいいのということだと思うんです。まず仕事があって、そこに人が来て、そこに町、村ができるのであって、その逆は絶対にあり得ない。どうやって地方に仕事をつくりますかということを念頭に置きながら、今ある補助金とか交付税の仕組みで地方が、もう委員が一番御存じのことだと思いますが、あれが欲しい、これが欲しい、あれが欲しいと言って、それが取れた首長が偉いんだというような嫌いが今まであったと思うんですね。  そうではなくて、地方において我が町をこうしたいということがあり、そして、それをやるためには何をすればいいかというのを地方が考え、今までの補助金体系ですと、ある町ならある町でいろんな役所がいろんな補助事業をやりますが、それが年次をまたいでいるものですから、一体それがどういう効果を発現したかを誰も検証のしようがないということになるわけです。その検証の仕組みまで自らやるということで地方は臨んでいただきたい。待ってりゃ国が何かしてくれるわけではない。  地方がそういう計画を作るに当たりましては、国の方からいろんなデータを提供したいと思っております。正直言って、いろんな市町村の役場あるいは役所というのは、とにかく日々の仕事に忙しくて我が町をどうするかなぞということを本当にじっくり考えるような、そういう体制ができているところは少ないんだと思うんです。そういうようなデータも提供しましょう、必要であれば人材も提供しましょう、それを考えてくださいというのを地方にはお願いしたいと思っております。  地方はそうなるんだが、じゃ、中央はそれに対してどう応えるんだいというのは、中央の補助金の仕組み、あるいは交付税の仕組み、それも改めていかないと、地方に応えることに相なりません。地方にそれをお願いし、中央もどのように変わっていくかということを今集中的に考えていかねばならないことだと思っております。  昨日、衆議院でも申し上げたことですが、こういう考え方があるではないか、こういうアイデアがあるではないか、こういう仕組みはどうだということを是非委員始め地方のことに通暁せられた方々が御提案をいただいて、それを受けて私ども新しい仕組みというのを考えていきたい。異次元というのは、何も言葉だけ躍るわけじゃなくて、仕組みをどう変えて、どうやって地方に仕事をつくるか、私はそれに尽きるのだと思っております。
  52. 上月良祐

    ○上月良祐君 ありがとうございました。  そのお考えは本当に一致しているなということで、少し安心をいたしました。できません、なぜならばは言わないということですが、地方も頑張ってくれないとできませんということだけは是非言っていただきたいなというふうに思っております。  いろいろ、特区の関係とか農林水産業との関係とかいろいろお聞きしたいことがあるんですが、今日はちょっとほかに聞きたいことがあるものですから、石破大臣の質問はここまでにしたいと思います。もしよろしければ石破大臣は。
  53. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) じゃ、大臣、退出を。どうぞ。
  54. 上月良祐

    ○上月良祐君 ありがとうございます。  引き続き、養護老人ホームの関係につきましてちょっとお聞きをしたいと思います。  内閣府で担当していらっしゃる共生社会政策の中の高齢化社会対策の中で地方分権と交錯する場面だと私は思っておりまして、このことを前からちょっと聞きたいと思っておりました。  養護は、昭和三十八年のあの老人福祉法でできた、今なお残る措置施設でございます。措置の意味が何なのかということも時間があればちょっとお聞きしたかった、議論したかった面もありますけど、それはもうおいておいて、経済的理由というのと要介護度合いという二つの次元で切ったときに、特養でもカバーできない、有料老人ホームでもカバーできない、生活保護でももちろんカバーできない、軽費老人ホームでもカバーできない、その、何というんでしょうか、非常に独特な場所を養護ってカバーしているんだと私は思うんです。  実は、今回の質問は、私、反省も込めてやっているんですけど、自分自身がただ養護にどれぐらい、これに関わってきた割にはあんまり着目していなかったかということもちょっと反省もいたしております。  というのは、養護は今、時間がないので質問をちょっと飛ばしますけれども、九%、一〇%近い定員割れの状況になっているわけです。このなぜこうなっているかという要因というんでしょうか、なぜなのかというところをどういうふうにお考えになっているか、そこをちょっとお聞きしたいと思います。
  55. 苧谷秀信

    ○政府参考人(苧谷秀信君) お答え申し上げます。  今先生御指摘のように、養護老人ホームの入所率につきましては、社会福祉施設等調査によりますと、平成二十四年十月一日時点で、これは公営と民営にちょっと分けさせていただきますと、地方自治体が直接運営する施設は、定員数一万四千百六十二人、入所者数一万一千三百四十人で、入所率が八〇・一%でございます。社会福祉法人等が運営する施設、これは公設民営も含みますが、これは定員数が四万七千六百四十六人、入所者数四万五千五百二十人で、入所率九五・五%ということになってございます。  公営と民営で差が付いておるわけでございますけれども、実はこの理由につきましてはまだ明確な理由が把握できておりませんが、いずれにいたしましても、厚生労働省といたしましては、入所措置すべき方の把握あるいは措置が確実に行われることが必要であるというふうに考えておりまして、各自治体に対して全国会議の場等におきまして理解と協力をお願いしているところでございます。
  56. 上月良祐

    ○上月良祐君 公立と社会福祉法人立の差は初めて聞いた数字かもしれません。かなりあるのはまた別の問題があるんだと私は思っております。今日はもうそこは聞きません。  総務省にお聞きしたいんですけれども、私は、ここで今厚労省の方ははっきりおっしゃらなかったんですが、現場を回っていて非常に感じることがあります。それは大変誤解が蔓延しているんではないかということです。どういう誤解かといいますと、三位一体改革、平成十七年で一般財源化されました、措置費が。国費が来なくなった。そして、市町村に全額一般財源でやらなきゃいけなくなった。措置をすると市町村が全部自分で持ち出さなきゃいけない、だから措置をしちゃうと損しちゃうんだ、だから措置しない方がいいんじゃないかというような誤解があるように思います。  そこでちょっとお尋ねしたいんですが、三位一体改革後、交付税を中心にというんでしょうか、交付税においてどういうふうにこの養護の措置費が措置されているのか、そこを教えていただきたいと思います。
  57. 橋本嘉一

    ○政府参考人(橋本嘉一君) 養護老人ホーム措置費に対する交付税措置についてお答えをいたします。  養護老人ホーム措置費に係る国庫負担金につきましては、今議員御指摘のとおり、三位一体改革の中で平成十七年度に一般財源化されました。一方、交付税の算定におきましては、当該措置費が老人福祉法に基づく義務的経費であることに鑑みまして、従来の国庫負担金分も含めた地方負担の全額について基準財政需要額に適切に措置されるよう、養護老人ホームの被措置者数に応じた補正を行っております。したがいまして、各市町村に対しては、被措置者数の多寡に応じて適切に財源措置がなされております。  以上です。
  58. 上月良祐

    ○上月良祐君 今の御説明のとおりなんです。  資料でお配りしたものの、その後ろに二枚付いている部分に、これは総務省の資料の部分を厚労省が引用した部分でありますけれども、大変難しい算式がいろいろあります。これを読み解くと要するに今審議官がおっしゃったような内容でありまして、端的に言うと、私、ポイントは何かというと、措置したらちゃんとお金がもらえる、逆もある、措置しなかったらちゃんとお金が引かれる、そのことの引かれるという方を意外に気付いてないんですね。措置したら損するんじゃないかと、そんなこともないんです。措置したらちゃんと措置見合いのものがきちんと措置される。私が知るところ、最も堅い財政措置をしていらっしゃるんだと私は思っております。なので、しかし一方で、措置しなかったら自分たちが交付税が差っ引かれているんだということを意外に分かっていない。措置しちゃったら損するんだとだけ思っていて、そこに大きな誤解があるんだと思っております。  茨城県では、そういったことも含めて、通知を出されているときに今年はもう少し踏み込んで書いていただきました。財政措置の内容も少し踏み込んで書いていただきました。  しかし、そのことも含めてなんですが、厚労省に是非お願いといいますか、今、これからよくその辺のことは周知するみたいなお話は言われたんですが、財政措置の誤解で、要するに分権しているわけです。市町村の権限になっている、一番基礎自治体である市町村の権限になっている。しかも、一般財源化されている。ある意味で最も進んだ分権なんですよ、これは。なのに、なのに、それだからこそ誤解が生じて、措置されているのにちゃんと伝わっていなくて、措置しちゃったら損しちゃうぞと、俺たちに全部押し付けられているんだというようなもう大誤解ですよね。そういったことで養護が使われない、あるいは措置されないということになる、いわゆる措置控えが起こるようなことになるというのは、分権のあれにももとっちゃう大変重要な事態だと思いますので。  厚労省にまずお聞きしたいと思いますが、今後、その点、よくそういったことを念頭に置いて、何というんでしょうか、福祉部局と財政部局の連携も含めて是非よく取っていただくように、御指導といいますか、御援助をいただきたいのでございますけれども、よろしく、どんな感じでしょうか。
  59. 苧谷秀信

    ○政府参考人(苧谷秀信君) 先生がおっしゃられましたとおり、養護老人ホームにつきましては、地方分権推進の観点から、いわゆる三位一体改革により施設整備費や運営費の一般財源化を行ったところでありまして、御指摘のとおり、市町村の福祉担当部局の職員が地方交付税の仕組み等の財源的な裏付けについて理解することは重要であると考えております。  確かに、財政部局の方はよく御存じなんですけれども、福祉部局の方がそれほど理解が足りていないというのは先生御指摘のとおりでございます。こういうこともございまして、厚生労働省といたしましても、総務省とも適宜連携をいたしまして、自治体の部局間の連携の必要性等につきまして機会を捉えて周知をしてまいりたいと考えております。
  60. 上月良祐

    ○上月良祐君 今、財政部局の方はよく理解していると思うんですがというふうに言っておられましたけれども、正直、必ずしもそうではないと思います。これをきちんと読み解いて理解しているというのは、財政の担当者も少ない中ではなかなか難しいんだと思います。  要するに、一般財源化もして市町村の権限になっている。それは市町村が一々国にお伺いを立てなくても、そして自分で措置したときに補助金の申請、負担金の申請をしなくてもいいような最も進んだ姿なので、その趣旨が十二分に生かされるように、何というんでしょうか、御通知、御援助をいただきたいと思いますし、総務省には御要望しておきたいと思います。  財政サイドにも。三位一体で一般財源化されたものはたくさんあると思います。そして、そういうものについては同じようにきちんと措置されているんだと思います、一個一個私は検証していませんけれども。そういったことをちゃんとやっているから、きちんと使うときにはそういったことを理解して使ってくれということは、会議なんか、財政の関係の会議とかあると思いますので、そういったところで是非御周知をいただきたいということを、これは総務省には御要望いたしたいと思います。  最後に、永岡副大臣に、郷里の大先輩でありますが、茨城の、永岡副大臣においでいただいておりまして、今後の養護の在り方、使われ方、使っていき方、どういうふうに活用していくのかということについて、一言御見解いただきたいと思います。  超高齢化の時代にもなっております。人口減少や過疎化と相まって、いろんな問題が複雑に深刻になっている。生活困窮者も増えたり単身の高齢者が増えたり、孤立や虐待、あるいは認知症の方なんかも増えていくというような中にあって、この養護が占めている独特のところ、ポジションをやっぱり使わない手はない。今ある政策や施策、施設を私はまずは最大限に活用すべきだ、新しい施設や何かを考える前に、それをちゃんと使うべきだと、これは自分の反省も込めてですけれども、思っております。  空いたところは、例えばもう一歩進んで、私的契約で例えばショートなんかで使うようなこともあっていいのかもしれませんが、そういったことも含めて、永岡副大臣の今後の御見解をお伺いしたいと思います。
  61. 永岡桂子

    ○副大臣(永岡桂子君) 上月先生、いろいろ御提言ありがとうございます。  まず、養護老人ホームにつきましては、地域包括ケアシステムの構築に当たって住まいが非常に重要な課題になりますので、特に自宅での生活が困難な低所得高齢者などに対しまして、この養護老人ホームというのはこの機能を非常に生かしていける、そして一定の役割を果たすことができるということを考えております。  また、この養護老人ホーム、今後の在り方につきましては、平成二十五年度に、これはちょっと長いんですが、老人保健健康増進等事業ということを活用いたしまして調査研究を行いました。今年の三月に報告書が出ておりますが、今後の養護老人ホームは、ソーシャルワークを生かした専門的支援機能を強化するということと、あと、入所者のみならず地域で暮らす高齢者なども対象として社会生活上の課題解決を支援をして、そして関係者との強力な連携の下で地域福祉のフロントランナーとしての役割を期待しているということになっております。  今年の調査研究におきましては、各地域のニーズでありますとか課題を踏まえまして、養護老人ホームに期待される役割などの実現に向けまして課題の整理を行うことになっております。ただいま先生からいただきました御提言なども、きっとこの整理をするときに入っていると思います。  厚生労働省といたしましては、報告書の提言内容、このホームにつきましての今後の役割について、様々な機会を通じまして自治体の担当者、施設の関係者に周知するとともに、入所措置すべき高齢者の把握ですとか措置が確実に行われるような、そういう仕組みにつきまして、引き続き自治体に対して理解と御協力をお願いしていきたいと、そういうふうに考えております。
  62. 上月良祐

    ○上月良祐君 ありがとうございました。  終わります。以上です。ありがとうございます。
  63. 若松謙維

    ○若松謙維君 公明党の若松謙維です。  内閣委員会、大臣の方大勢御参加で、貴重な時間ですので有意義なものにしたいと思っております。  まず最初に、有村大臣にお尋ねいたしますが、ちょうど資料を使いながら質問を進めていきたいと思います。皆様にお配りしました資料二、これは内閣府の、内閣府はとにかく、内閣の重要政策に関する企画立案、総合調整等を任務として平成十三年に発足いたしまして、その後多くの事務を所管することになり、定員自体はそれほど増減はないんですが、併任者が平成十三年度のとき、たしか二百二人が、二十五年度六百十六人ということで約三倍に増加していると。  ということと、あと資料一が、同じく内閣官房でありますけれども、省庁再編前が定員、併任者の合計八百人程度だったんですが、二十五年度が三倍の二千四百人ということで、両組織とも非常に肥大化というのが、若しくは重複、重複もあるんじゃないかということが指摘されておりますけれども、先日の有村大臣の所信挨拶の中でも、この内閣官房、内閣府の業務見直しについて、あるべき姿の実現に向けて果敢に取り組むと、こういう意欲を示されましたが、そこで、大臣の考えられる両組織のあるべき姿、どのようなものか、またそれをいつまでにこの業務見直しを行われるのか、そのお考えをお尋ねいたします。
  64. 有村治子

    ○国務大臣(有村治子君) 御指摘ありがとうございます。  先ほどの藤本委員の御指摘にもございました、何でもかんでも内閣府、内閣官房ということではないということを私も所信から冒頭申し上げております。  御指摘いただきましたように、所管する業務が省庁再編当初に比べて莫大になっております。例えば、私も常々御紹介をしているところなんですけれども、内閣官房、内閣府、平成十三年の編成当時は合計数で約三千五百名いらしたところが、十三年後の平成二十六年の実員で五千九百名というふうに非常に増えています。そういう意味では、今、特に与党・自民党においても、行政改革推進本部において、この三か月間で九回にわたって四十六事務、内閣府及び内閣官房の事務について担当部局よりヒアリングを進めていただいているというふうに聞いておりますけれども、本来の役割を十分発揮できるようなスリムな機動的体制にすべく見直しをしていきたいというふうに考えております。  そして、時期についてでございますけれども、これは恐縮でございますが、九月に内閣改造がありまして、そして与党の中も人事の異動がありまして、行革推進本部に河野太郎先生がお就きになって、そして自民党、公明党の政府との連携ということで、そこの議論をしっかりと踏まえて、共に歩んだ上での結論を出させていただきたいと考えております。  以上です。
  65. 若松謙維

    ○若松謙維君 本来ですと、この官房なり府のいわゆる部、局、室ですか、なりの明細をいただきたかったんですけど、明細ですね、これ、いや、いいんですけど、ちょっと時間掛かるということなので、是非お願いしたいんですけど、やはりこれだけじゃはっきり言って分析できないんですよ。ということなので、かつ、そういう資料が実は出ないということ自体が、もっとしっかりと、果敢な見直しが行われているということなので、ちょっとそういう観点から、本来、この質問を官房長官ですか、だから、本人は恐らくいろんな所管をやるのに必死だと思うんです。  やっぱりそうすると、第三者チェックという意味で有村大臣に聞きましたので、そういう意味も含めて、日々ちゃんと分析しながらPDCAをしっかり回していきたいということなんですけど、何かありますか。
  66. 有村治子

    ○国務大臣(有村治子君) 通告の中で資料が出せていなかったという報告をちょっと私伺っておりませんでしたので、今伺って、事実関係を確認いたしまして、当然ながら、スタッフの皆さんも情報を出さないという意図ではないと思いますので、しかるべき情報をしっかりと整えて先生に御報告するように指示をいたします。
  67. 若松謙維

    ○若松謙維君 了解いたしました。  それでは、次の質問に移ります。  石破大臣でしょうか、御苦労さまです。  まず、東京一極集中是正という観点から質問をいたしますが、地方の人口減少の最大の要因は東京への若者の流出ということで、ここ数年、特に二〇一三年ですと約十万人ぐらい東京人口が増えていると。そのほとんどが十五歳から二十九歳ということであります。この東京一極集中の弊害ですか、これまずどういうふうに考えているのか。特に、東京にこうやって若者が集まるのは何が理由かということについてお尋ねいたします。
  68. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 東京一極集中と言われるんですが、委員御指摘のように、どの年代が、あるいはどの性別が何で集まっているんだろうということだと思います。その年代が集まっているのは、やはり大学進学率が上がってきました。特に女性の大学進学率も物すごく上がってきて、その年代の人が東京に来て、それが地方に帰らないまま東京にいるということがこの大きな要因の一つだと思っております。  それは、東京でなきゃ勉強ができないのかといえばそうでもないのだが、地方における教育機関がやはりもっと、東京でなくてもその地方独自の、あるいは、そこで学べば地方できちんと就職ができるというようなそういう形にしていかなきゃ駄目なんだと思っていますが、まず第一にそういうことが挙げられるんだろうと思っています。そして、地方に仕事がないので東京で学問をしても地方に帰れないということですから、先ほど上月委員の質問にもお答えをしたんですが、どうやって地方に仕事をつくるかということが議論の焦点だと思っています。  一極集中の弊害というのは、既に世界の中でもこういうことが起こっているのは、全部の町を見たわけじゃありませんが、多分東京とソウルなんだと思っております。ニューヨーク一極集中とかベルリン一極集中とかローマ一極集中とかパリ一極集中とか、そんな話は聞いたことがありません。東京一極集中の弊害というのは、人もお金も東京に集まるということによって地方が疲弊をする、地方が人口供給力を失って、最終的には日本全体が縮小していくということだと思っています。  そして、東京において、私も実際東京でサラリーマンやったことがありますが、非常に通勤時間が長いということがございます。それによって仕事の質というものが必ずしも良好ではないということが起こるでしょう。あわせて、余りに一極集中しますと、集中のメリットというものが限界点を超えて、デメリットがたくさん出てくるんだと思っております。  そして、東京に限って申し上げれば、災害に対するリスクがかなり高いのではないだろうか。首都直下型地震もあしたあってもおかしくないと言われますが、そこに人とお金が集中しているということがいかに危険なことなのかということは国家全体の観点からきちんと論じなければいけないことであって、東京から地方に人を移すとか、そういうような東京対地方という概念ではなくて、東京と地方がどうやって両方が共存できるような体制をつくるかということが地方創生の一番大きな観点として論ぜられるべきだと思っております。
  69. 若松謙維

    ○若松謙維君 今の大臣の御説明の中で教育ということを強調されましたが、確かに、先ほどの十万人ですか、の東京への増加ということで、二〇一三年を見ますと、十五歳から十九歳二万七千人、二十歳から二十四歳五万七千人ということで、高校生なり大学生なり、あと新入社員ですか、ということでの増加というのは恐らくすぐ分かると思います。  そうしますと、じゃ、地方の教育というんですか、一つのギャップということ、条件不利ということを実は解決するためにe―ラーニングがあると思うんですね、e―ラーニング。いわゆるプログラムを常にデータ化してどんどんアクセスすると。これ結構、日本、比較すると、今話聞きながら私思い出したんですけれども、弱いと思います。そこは是非検討していただきたいんですけど、これはちょっと今日の趣旨とは違いますのでまた別の形で議論していきたいと思いますが。  あわせて、また資料にちょっと戻りますけど、ちょっと順番があっち行ったりこっちで申し訳ないんですけど、まず資料五を見てください。資料五は年次別の婚姻率ということで、千人当たりのいわゆる婚姻率はどうかということなんですが、先ほど言いましたように、今、人口増、ある意味で東京だけですので、かつ若い方が集まっているということで、当然東京は、ずっと見ていただきますが、六・八ということで一番であります。これ当たり前と言えば当たり前なんですね。そして、資料の三、ちょっと行ったり来たりして済みません、資料の三を見ますと、今度は年次別の出生率ということで、人口千人に対してということなんですが、じゃ、東京はというと、九番なんです、九番。ということは、若い人は集まっているけれども、今度出生率になると下がるのが見えてくると。さらに、資料四で、この特殊出生率という、いろいろ私たちが使ったりよく人口減少の最大原因とも言われる、これは東京は一・一三ということで四十七位、これが地方は疲弊し、いわゆる東京も、何ですか、いわゆる個化、個々の世帯化、個人化というんですかね、そういう現象が起きているということなんですが。  先ほど一極集中の主要なリスク、災害ということがありますけれども、私は、いずれにしても、この人口減少という見方がいいのか、先ほど東京と地方、ウイン・ウインの関係をつくりたいということなんでしょうけれども、是非とも、この三つの観点から見ても、やっぱり一極集中で結果的には、何というんですか、出生率に示すように、いわゆる活力が出ない社会構造になっているということなので、ここに何をすべきか、ちょっと大変難しい質問を簡単に言うのも申し訳ないんですけれども、取りあえず漠としたことで結構ですので、ひとつ大臣のお考えを聞きたいと思います。
  70. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) これの答えができれば、もうこの問題は済んだようなものなのでございますが、要は、やはり地方に仕事をつくるということに尽きるんだと私は思っているんですね。例えて言えば、トヨタ自動車が一番自動車を造るのはもちろん愛知県である、その次は福岡県である、三番目は何と岩手県であると。何で岩手県がトヨタ自動車の日本第三番目の生産県になっているかというと、岩手の職業高校では卒業したら、もちろんみんながみんなじゃありませんが、そういうトヨタの社員として十分働けるスキルを身に付けるということになっている。それじゃ海外に出るよりも岩手に工場を出した方がいいよねというような、これは一つの教育と就業のマッチングのお話だと思っております。要は、地方が持っている優位性をいかに生かすかということで、優位性が生かされ切ってないんだと思います。  私は、農林水産の仕事も長くやりましたが、じゃ、農業の持っている可能性を最大限に引き出したか、漁業の持っている可能性を最大限に引き出したか、林業の持っている可能性を最大限に引き出したかといえば、引き出す努力というものを十分にしてこなかったし、それはそれでよしとされてきた面があるんだと思います。高度経済成長期はそれでよかったんでしょうが、今になってみるとそうはいかないと。地方で多くの就業を引き受けていた自動車とか電機とか、そういう工場が相当撤退していることを考えると、それに代わる就業の場をつくるときに地方の優位性をいかに生かすかということだと思っています。    〔委員長退席、理事藤本祐司君着席〕  観光でも、今までの日本の観光のやり方とがらっと変えていかないと、地方の持っている優位性を生かすことにならない。今まで地方というものの持っている可能性を最大限に引き出すようなシステムであったかというと、それが必ずしもワークしていない。それと教育というものを併せ考えたときに、地方の創生の一つの解決策が見えてくるのではないかと私は考えております。
  71. 若松謙維

    ○若松謙維君 大変難しい質問をお答えいただきまして、ありがとうございます。  実は、質問を用意したのが、今後につなげるためにあえて聞かせていただきますが、じゃ、ちょっと随分先の話になるんですが、東京一極集中が是正されたときの最大のメリット、これどういうふうにお考えでしょうか、いわゆるターゲットですね。
  72. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) それは国がもう一度再生力を取り戻すということなのだと思っています。これは増田さんのリポートにもあるんですが、地方が衰退し東京が栄えるというんだったら、それは一つのモデルとして成り立たないわけではありません。ですが、このままいくと限界集落と言われるものが限界市町村になる。そして、地方から高齢者がいなくなったときに、そういう方々の医療とか介護に従事してきた人が、東京にはまだ高齢者がたくさんいますから、そちらの方に移っていく。その東京が一番出生率が低いわけで、そうすると地方も衰退し東京も衰退しということはニアリーイコール国の衰退ということになっていくわけで、この東京と地方、両方蘇生していくことによって国の力というものをもう一度取り戻す。人口を維持するのは不可能ですが、どうやって再生産可能なシステムをつくっていくのかということだと思っております。  東京も地方も両方ともメリットがあるということを示していかないと、東京が栄えて地方が衰退するという一つのモデルがこれから先続かないということをよく認識をして、これからの対策を打っていかないと時間的に間に合わないのだと思っております。
  73. 若松謙維

    ○若松謙維君 分かりました。今再生力というお言葉、私も真剣に考えていきたいと思います。  あわせて、地方活性化、また地方創生について更に大臣に質問したいと思いますけれども、地方に今住んでいても、例えば東京都の都市部に企業が在籍している例が多いわけでありますけれども、例えばICTを活用して仕事ができるという、何というんですか、いわゆるまさに地方でも仕事ができるというやっぱり職場環境整備のために具体的にどういう施策を考えているのか、取りあえず地方創生担当の石破大臣にお伺いします。
  74. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 横文字を使って恐縮ですが、一つはテレワークモデルなんだと思っております。もう一つは、これは委員の御地元でやっておられることですが、いわゆるスマートシティ構想というものをどうやって進めていくか、多分これはテレワークと一体のものだというふうに思っております、一体と言っていけなければ非常に連関を持ったものだと思いますが。そういうITを使った新しい町づくり、それから、これは多分コンパクトシティーとどこかで重複するところがあるんだろうと思いますが、スマートシティーというもの、そういうものをつくっていくことによって東京に行かなくても地方で仕事ができますよ。これは徳島県の神山町なんかも一つのモデルなんだと思いますが、そういうものを使って、より良い居住環境、より良い就労環境の中でより質の高い仕事というものが地方でできるということを確立したいと思っております。
  75. 若松謙維

    ○若松謙維君 ちょうど、いわゆる会津若松市、私と名前が一緒だからではないんですけれども、そこで今おっしゃったスマートシティーということを進めております。    〔理事藤本祐司君退席、委員長着席〕  ここに何が起きたかというと、ちょうど震災直前、前後ですか、アクセンチュアといえば世界最大規模のコンサルティング会社が、あえて日本の最大のリスクは東京一極集中だと定義して、そこで大変、工学のいわゆる専門家を会津若松市に送ったと。何ができるかというと、自ら投資をして、それでいろんなアイデアを出していった。そこに会津若松市の市長、室井市長といいますけれども、ある意味飛び付いたというか、お互いにコラボをして非常にスマートシティーのモデル的なものがどんどん今出始めております。  そういう中、やはり何十人という方が実は会津若松市で仕事をしている、そのアクセンチュアですね。かつ、皆さん喜んでいると。御存じのように、アベノミクスの中でも、四割、若者は地方で働きたいと。ところが、じゃ、その働く環境を誰が整備するのかというのがちょっと組織的に見えないんですけれども、そこはどういうふうに、どこがやるべきなんでしょうか、石破大臣。
  76. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) そこは人材をどうやって活用していくか、あるいは人材をどうやって生み出すかというときに、やはり地域の大学が果たす役割というのが非常に大きいんだと思っております。公立大学法人会津大学ですか、ここと会津若松市、そしてアクセンチュア、これのうまく融合した取組というものが人材を生み出す。  やはり、地域で生まれた人材が地域で勤められるということが大事で、移住ということももちろん積極的に推進していきますが、やっぱりそこで生まれ育った人がそこで就業できる仕組みというものをよりきちんと確立することが必要だと思っております。
  77. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非石破大臣も会津若松市に訪ねていただきたいんですが、要は、私、実は何度もアクセンチュアの方のお話聞きましたが、やっぱり非常に高度な戦略性というのですか、それもただの思い付きじゃなくてかなり分析した上で、やっぱりこれしかないという結論的なものを今どんどん出しているわけですね。こういうところ、実は会津若松市だけじゃなくて、もっともっと地方に行っていただきたい。そこをどうするかということなんですけれども、ちょっと、大臣、思い付きの質問で申し訳ないんですが、どうでしょうか。
  78. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) そういうのを横展開するためにはどうしたらいいんだろうかということだと思います。  私も、ごめんなさい、会津若松、選挙のときしか行ったことがないので、きちんと見ていないので申し訳ないんですが、そういうのを横展開する、あるいはこの会津若松のモデルのみならず、いろんなところでいろんな発想があると思うんです。  今回、法改正をいたします、地域再生法の改正案というのを提案をさせていただき、御審議をお願いすることにいたしておりますが、いろんな地方公共団体から提案とか紹介があるんだけど、これ経産省なんでしょうか、農水省なんでしょうか、文科省なんでしょうか、よく訳分かりませんねということでは駄目なんで、そういう提案や紹介について内閣総理大臣が一元的に対応する。これは法の第十七条でございます。あるいは、地域活性化関連計画の認定等の手続もワンストップ化する。  といっても、内閣総理大臣が一元的に対応するといっても、安倍さんの携帯に電話したら何とかなるという話でもありませんので、そこはもう地方にとって一体どこへどうすればそういうことができるようになるのかということを分かりやすく提示をしていかないと、法律では内閣総理大臣が一元的に対応と書いてありますが、それが地方にとって、ああそうなんだということが分かりやすく提示できるようにいたしてまいりたいと考えております。
  79. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非、地方のいろんな悩み、しっかり受け付けていただけるようなやっぱり組織づくりなり体制づくりなり人材づくりをお願いしたいと思っているんですけれども。  時間がなくなってきたのでちょっと順番を飛ばしまして、総務省、自治体CFOについてちょっと質問して終わりたいと思いますが。  やっぱり、地方自治体の知恵出しというのは、番頭さんというんですか、昔で言う、やっぱり財務をしっかり把握して有効にお金を活用できるかということなんですが、実は日本の行政の、何というか、いわゆるCFO的な能力というのは結局担保されていないわけですね。  そこで、例えばイギリスですとCIPFAと言われているんですけど、英国勅許公共会計士、百三十年前からできている公認会計士みたいな、だけど、公認会計士は企業専門ですけど、公共に勉強した方々が約二、三万人おります。自治体には必ずそういう自治体CFO、このCIPFAという資格を持った方を入れなければいけないと義務化しているんですね。だから、イギリスは、やはり日本と比べて、どう考えても非常にお金の使い方が効率もいいし、それで見える化もしていると。やっぱりそういう制度が日本にも必要じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
  80. 橋本嘉一

    ○政府参考人(橋本嘉一君) 自治体CFOについてお答えをいたします。  総務省では現在、地方公会計基準の統一化に取り組んでおりまして、来年一月頃までに具体的なマニュアルを作成した上で、原則として平成二十九年度までの三年間で全ての自治体において統一的な基準による財務書類等を作成するよう要請する予定でございます。このような財務書類等を活用した財政マネジメントの強化につきましては、今年の骨太方針にも盛り込まれているところでありまして、事業別、施設別といったセグメント分析等による財政の見える化を進めることで自治体の財政健全化につながることが期待されております。  このためにも人材の育成が大事ということでございます。自治体の幹部職員に財務の専門家を登用すべきとの御指摘も踏まえまして、自治体の幹部職員も含めた各種研修事業を今後とも充実強化してまいりたいと考えております。
  81. 若松謙維

    ○若松謙維君 終わります。ありがとうございました。
  82. 岡田広

    ○岡田広君 自由民主党の岡田広です。  石井筆頭理事、上月理事の御配慮をいただき、質問の時間をいただきましたことに感謝をしながら質問をさせていただきます。  来年四月施行予定の子ども・子育て支援新制度について伺います。  新制度の大きな柱の一つが認定こども園制度です。この移行について、施設関係者、事業者から不安の声が聞こえてきています。事業者においては、確実な収入が見込めず、認定こども園の返上を検討したいという声が上がっている状況もあります。新制度の円滑な施行のためにはこうした事業者の懸念や不安を払拭することが大変必要で、財源をしっかり確保して円滑に安定的にスタートさせることが必要だと考えます。事業者が引き続き認定を受けるか、それとも返上するかを決断する時期も迫っており、この問題に関しては早急な対応が求められると考えます。  まず、有村大臣にこの対応についてお尋ねをしたいと思います。
  83. 有村治子

    ○国務大臣(有村治子君) まずもって、子ども・子育て支援新制度の担当副大臣として、岡田委員が今まで真摯に取り組んでこられたお姿に心からの敬意と感謝を申し上げます。専門的な御知識をお持ちであるにもかかわらず、数々の会合で、じっと最後まで発言をされずに議論を見守っておられた姿、それ自体に多くのメッセージを発出されるものだと認識をしておりました。心から感謝申し上げます。  お問合せいただきました子ども・子育て支援新制度については、予定どおり平成二十七年四月に実施をさせていただくということを明確に打ち出してやっていきたいと思っております。幼児期の学校教育、保育、地域の子育て支援の充実を図るための財源確保は、御指摘のとおり極めて重要な課題だと認識をしております。  せんだって、十月七日の予算委員会、全国中継がございました。岡田委員からの御質問に対して安倍総理からも、財源の確保については、消費税分はもちろん、それ以外のものも含めてしっかりと対応してまいりたいとの御答弁がありました。担当大臣として、率直に申し上げて大変有り難い答弁だったと認識をしております。引き続き、予算確保に向けて最大限努力をしてまいりたいと存じております。  また、後半御指摘をいただきました認定こども園の返上ということ、これは全国的に注視をされている大変問題のあることだと私も認識をしております。新制度の内容、なかんずくこの認定こども園を取り巻く関係については動揺もございます。その現場で寄せられた御意見を真摯に受け止めて、引き続き正確な周知や予算編成過程での必要な調整を行ってまいりたいというふうに考えております。
  84. 岡田広

    ○岡田広君 ありがとうございます。  やっぱり、総理も答弁をされておりましたけれども、消費税以外の部分、それ以外の財源、それでも三千億超足りないということでありますので、この制度をしっかりとしたものにするためには財源が一番大事だと考えるわけですけれども、やっぱり来年度スタートですので、そのスタートの年にできるだけ一般財源というのも取っていただいて円滑なスタートをしていただきたい、これ要望しておきたいと思います。  本年の九月二十九日に公表されました都道府県別の私立幼稚園の子ども・子育て支援新制度への移行に関する調査においては、全国六千八百三十三の私立幼稚園のうち、平成二十七年度に新制度に移行するとしている幼稚園は千五百十五園で全体の約二割にとどまっています。また、この新制度への移行については都道府県により大幅なばらつきが見られることが明らかになりました。新制度に移行する割合が最も高いのは私の地元の茨城県であり、県内の七一・三%が移行するとしているのに対し、最も低いのは奈良県、二・三%にとどまっています。これらのばらつきが見られる要因として都道府県が行っている私学助成の上乗せ額が関係していると推測されるわけでありますけれども、このような状況が明らかになった中で、政府は今後私立幼稚園に対してどのように新制度への移行を促していくのか、文科省呼んでおりませんので、有村大臣にお尋ねしたいと思います。
  85. 有村治子

    ○国務大臣(有村治子君) 御指摘ありがとうございます。  認定こども園を含む私立幼稚園の子ども・子育て支援新制度への移行に関する調査については、新制度への移行率に御指摘のとおりばらつきがございます。これは、平成二十七年度からの移行を判断するに当たって、率直に認めます、現時点で未確定な要素が少なくない中で、地域ごとに各園を取り巻く少子化の状況や保護者の就労条件が異なること、また、委員から御指摘のありましたように、現行の私学助成による財政支援の水準が全国四十七都道府県でばらつきがあること、また、地方自治体によって準備状況に進捗のばらつきがあることなどが背景にあるというふうに考えております。  そこで、まず、現行の私学助成の状況、これは四十七都道府県によってばらつきがあるんですけれども、その現状の助成内容を継続的に新制度に移っても応援をしていただきたいということをお願いを申し上げました。九月の都道府県向け説明会において公表をして、そして検討をしていただきたいということを要請し、また、今月に入りましても、事務連絡で改めて要請をさせていただきました。  内閣府といたしましては、引き続き、私立の幼稚園が正しい情報に基づいて適切に判断できるように、また希望する私立幼稚園が新制度に円滑に移行できるよう、関係の省庁と連携しながら新制度の制度設計に鋭意努力をしたいというふうに思っております。
  86. 岡田広

    ○岡田広君 有村大臣から答弁がありましたように、やっぱり都道府県ばらつきありますけど、やっぱり正しい情報というのはとても大事だと思うんです。情報が大事なのは言うまでもないわけでありますけれども、この子ども・子育て新制度のスタートが迫る中で、その内容の理解をやっぱり促進することも大変大事だと考えています。  内閣としては、これまでに分かりやすい説明資料を作成したり、事業者向けの説明会あるいはフォーラムを各地で開催するなどやってきました。それで、内閣が各県に訪問して、地方公共団体の担当あるいは施設関係者、事業者を呼んで説明をされているわけですけれども、なかなかやっぱり、後で聞いてみると、話が難しくて分かりづらかったという、そういう答えが返ってきます。分かりやすいというのは、やっぱりやさしいという意味、やさしいという意味は、分かりやすいと心の優しいと二つあるんだろうと思いますが、一般の利用者にもまさにこの広報が私は大事なんだろうと思っています。依然として事業者からの問合せが地方公共団体には殺到している、自治体にはかなりの負担になっていると聞いております。  是非、新制度の開始までに、早急に事業者の理解度を調査して、理解不足が生じている部分、その要因を分析して再度説明会を開催するなど、国民への理解促進のための工夫を考えていくべきだと考えますが、有村大臣のお考えをお尋ねいたします。
  87. 有村治子

    ○国務大臣(有村治子君) 御指摘を真摯に受け止めます。委員御指摘いただきましたところで、まだ自治体への問合せがかなり続いておる状況を私も理解をしております。  その中で、よくお聞きいただける質問をフリークエントリー・アスクド・クエスチョン、よくある質問ということで、これホームページにも内閣府で事業者向けに発表をしておりますが、これも順次リバイズして、更新をしております。事業者パンフレット、また今度、自治体の負担も多いということなんですが、市町村で行っていただくべき準備事務についてチェックリストも作成し提示をいたしました。  しかし、全国で延べ五十か所以上で説明をして、また関係団体の要請にも応じて派遣をしているところでございますが、まだまだ不安が多いというところは、四月に向けて最後の最後までこだわって、皆様が少しでも安心して新制度に移行できるように鋭意努力をしていきたいと考えております。
  88. 岡田広

    ○岡田広君 是非、情報をやっぱり全国民の皆さんにも流していくというのはとても大事だと思いますので、更に一層の努力をお願いをしたいと思っております。  女性が活躍する担当大臣で、今日ですかね、女性が輝く推進室の看板掛けも終わり、本格的なスタートという報道がなされておりました。女性が輝く社会を実現するためには、安全で安心して児童を預けることのできる環境を整備することも大変重要です。  安倍内閣においては、本年六月に改訂した日本再興戦略二〇一四において、放課後子ども総合プランを策定し、放課後児童クラブを拡充し、平成三十一年度末までに約三十万人分の受入れを増やすことにしています。また、放課後に子供たちが過ごせる場所を確保する一体型の放課後児童クラブ、放課後子供教室を一万か所以上にとの目標も立てているようであります。  女性活躍担当大臣の有村大臣におかれましては、この働く女性の声、ニーズを適切に反映すべく積極的な取組が期待されると考えますが、これに対する有村大臣の決意をお尋ねしたいと思います。
  89. 有村治子

    ○国務大臣(有村治子君) 委員御指摘のとおり、働きながら子育てを希望する女性のニーズに応えることは大変重要なことだと認識をしております。  先週金曜日、十月十日に取りまとめました全ての女性が輝く政策パッケージにおいても、働きたい、再就職したい、あるいは就業を継続したいという方々に対する仕事と家庭の両立支援に向けた企業の取組、また官の取組を促進する施策などを盛り込ませていただきました。  せんだって取材をしていただいた大手新聞社の記者さんも子育て中の働くお母さんでありましたけれども、まさに委員がおっしゃっていただいた放課後児童クラブ、いわゆる学童でございますけれども、それが行政区において小学校三年生までで来年から大変だなと、どうしようというふうに思っていたところで、小学校六年生まで見てもらえるように、そういうことがごく最近変わって非常にうれしかったという個人的な御意見も伺いました。その層を厚くして、特に学童ということの充実、そして質と量の充実ということを図っていきたいと考えております。
  90. 岡田広

    ○岡田広君 是非よろしくお願いしたいと思います。  今年の七月、佐賀で行われた全国知事会議、少子化対策がもう最大の課題であるということで、知事会議の前に知事会の会長の山田知事、私、陳情を副大臣のときに受けまして、この少子化、特に婚活予算、これ森大臣のときに補正予算で三十億という予算を確保して、全国で今展開をしてもらっているわけですけど、やっぱり少子化を解決するためには結婚してもらうって当たり前のことなんですが、今まではどうしても結婚して妊娠、出産、子育てという、こういうことに対して国はいろんな政策的支援をしましたけど、やっぱり結婚をしてもらう環境もつくっていくということもとても大切なことだろうと思いますから、来年度予算に向けて百一兆という数字が、概算が出ているようですが、是非少子化対策予算につきましては満額要望を、これは獲得できるように努力をお願いして、もう時間ありませんので、要望だけしておきたいと思っております。  いずれにしても、女性が輝く社会というのは、やっぱりデンマークとかノルウェーにしてもそうでありますけど、基本はやっぱりワーク・ライフ・バランスというのが基本になっているんだと思います。私、三分の一バランス論という話をしました。八時間仕事、八時間は睡眠、残りの八時間は自由な時間、自分の自由な、このバランスが崩れなければ病気にならないと言われていると、そんな話しましたけれども、この八時間労働が十一時間、十二時間になると、どうしても寝る時間、睡眠か自分の自由な時間から取られてしまう、バランスが崩れてストレスがたまって病気になる、悪循環になるということなので、やっぱり社会保障、デンマークやノルウェー、スウェーデン、北欧の国々と日本の国、社会保障制度、国民負担率も違います。違いますけれども、やはり北欧の国にあるやっぱりいろんな政策の基本的な考え方は、ワーク・ライフ・バランスが基本にあって政策がつくられているということを、私はデンマークやノルウェーを少子化対策会議で訪問をして、そんな感じを受けましたので、女性が輝く社会、まあこれ時間ありませんから言いませんけれども、やっぱり経済の効率性だけ求めるということではなくして、ワーク・ライフ・バランスが大事だということを再認識していただければと考えています。  もう一つだけ、公文書館についてお尋ねをしたいと思います。公文書管理の在り方、特に公文書館の整備についてお尋ねをいたします。  私の地元常陸大宮市というところで先週の八日の日に、廃校になった小学校の校舎を再利用して市の文書館の竣工式が行われ、十日から開館、約三万点の文書の所蔵があるということでありますけれども、全国の地方自治体では少子化による児童生徒数の減少などの影響から多くの廃校が発生して遊休施設化し、その施設の有効活用が課題、議題になっているとも聞いておりますけれども、私はこの茨城県の常陸大宮市のケースは、廃校舎活用のモデルとしては大変いい例ではないかと思っております。鉄筋コンクリートの三階建てで、ここを文書館に改修した費用は事業費約九千七百万ということでありますけれども。  これ、公文書館の法律ができて、一九八八年でありますけれども、それから四半世紀が経過をしているわけですけれども、本年四月現在、地方自治体が設置する公文書館の数は六十八館という数字であります。四十七都道府県の三十六はできていますけれども、十一県はまだできていません。これ、しっかりと、この地方自治体における公文書館建設の現状あるいは課題についてどのように認識をしているのか、そしてまた、地方自治体に対する国の支援をこの法律は定めているわけでありますけれども、政府は地方自治体に対してどのような支援を行ってきたのか。  そして、最後に、時間ありませんから併せてお願いしたいと思います。  国立公文書館も満杯状態になっています。資料を配付させていただいておりますので、諸外国の国立公文書館の比較、これは職員数、施設総床面積あるいは所蔵量、全てにおいてもう説明をしなくても一目瞭然であります。歴史公文書が、通常は国民が直接目にすることはできませんけれども、なかなか歴史公文書が分散して機能、施設の面でも諸外国と比べて著しく見劣りし、国民に利用されておりません。  やっぱり、これしっかりと、大臣の所信の中でも国立公文書館の機能や施設の調査検討とありますが、これはもう五年ぐらいで満杯になるわけですから、新しい公文書館を造るという考え方で述べられておるのか。  そしてまた、国会周辺に国立公文書館新館建設に向けてということで、谷垣前法務大臣を会長にして、これの議員連盟が超党派でできております。やっぱり国会見学に来た方々にも見てもらうということで、国会周辺に新しく造るときにはこれを造られたらどうかという、そういう考え方だけお尋ねして、時間が来ましたので終わりたいと思います。  以上です。
  91. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) 有村国務大臣、あと二分しかありませんから、簡潔に。
  92. 有村治子

    ○国務大臣(有村治子君) はい、分かりました。短くいたします。  地方自治体が設置する公文書館の数は、都道府県三十六、そして委員が御指摘いただいた市町村の設置は二つ増えて三十四で、合計七十施設というふうに理解をしております。  公文書が民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源であるという認識が徐々に浸透することは大変有り難いことだというふうに思っております。同時に、地方自治体のみならず、日本国はどうかということなんですが、国立公文書館の機能、組織の水準については、御指摘のとおり、諸外国と比べはるかに見劣りする現状であるというのは素直な私の実感でもございます。そういう意味では、公文書管理、民主主義のインフラであり、将来世代への責任であることを踏まえると、政府としても、重要な公文書を広く利用していただくこと、課題だというふうに認識をしております。  超党派の議員連盟が本年二月二十日に結成をされ、そしてその会長は谷垣現自民党幹事長でいらっしゃるというふうに理解をしております。やはり、国立公文書館、展示・学習機能を充実させるということを始めとして、活発な御議論をいただいて、また省庁としても広く検討を進めて、何が適切な姿なのか、どのくらいの量なのかということをしっかり精査してまいりたいと考えております。
  93. 岡田広

    ○岡田広君 終わります。
  94. 山下芳生

    ○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  十月九日、最高裁は、大阪泉南アスベスト国家賠償請求訴訟の判決で、戦後の高度成長期にアスベストを扱った元労働者の健康被害について、国の責任を初めて認めました。アスベストから労働者を守る対策が遅れたと指摘をしたわけであります。アスベストは既に全面禁止をされておりますけれども、病気を引き起こすまでの潜伏期間が数十年と長く、今も被害は広がっております。官房長官は、判決直後の記者会見で、国の責任が認められたことについては重く受け止めていると述べられました。  そこで、伺いますが、最高裁の判決はこう言っております。労働大臣の上記各法律に基づく規制権限は、粉じん作業等に従事する労働者の労働環境を整備し、その生命、身体に対する危害を防止し、その健康を確保することをその主要な目的として、できる限り速やかに技術の進歩や最新の医学的知見等に適合したものに改正すべく、適時にかつ適切に行使されるべきものであると、国の行政権限、規制権限の行使の在り方について非常に重要な見地が示されたわけですが、この点についての官房長官の認識、いかがでしょうか。
  95. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 国民の生命、健康に危害が生じるような状況の下では、行政権限の行使は適時適切に行われるべきだというふうに考えます。
  96. 山下芳生

    ○山下芳生君 非常に重要な指摘であり、また官房長官もその認識に立っているということでありました。  角度を変えて伺いたいと思います。泉南アスベスト訴訟というのは一陣と二陣で争われました。実は、この一陣の大阪高裁判決は、健康被害の増大などの弊害が懸念されるからといって厳格な規制をすれば、工業技術の発達、産業社会の発展を著しく阻害するのみならず、労働者の職場自体を奪うことになりかねないとして、これは被害者敗訴としたわけであります。しかしながら、今回の最高裁はこの立場を支持しませんでした。  そこで、官房長官に伺いますが、産業の発展と国民の命や健康をてんびんに掛けてはならないというこの最高裁の判断についてどう受け止めますか。
  97. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) いずれにしろ、今回の判決については、先ほど委員から発言がありましたけれども、原告の方について国の責任を認められたということは、ここは重く受け止めているところであります。  いずれにしろ、所管行政庁であります厚生労働省において、この判決に従って適切に対応するだろうと、このように考えます。
  98. 山下芳生

    ○山下芳生君 私が問うているのは、産業発展のためなら国民の命や健康が損なわれても仕方がないという立場を最高裁は退けたわけですね。  これ、非常に重要だと思うんですが、この点について角度を変えて官房長官の認識を伺っているんですが、いかがでしょうか。
  99. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) いずれにしろ、今申し上げましたように、こうした国の責任が認められたことについてはやはり重く受け止めて、所管の省庁でそれは適切に対応すべきということに尽きると思います。
  100. 山下芳生

    ○山下芳生君 命や健康と産業発展をてんびんに掛けてはならないという点はそのとおりだという認識でいいですか。
  101. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 今申し上げたとおり、やはりこの国の責任が認められたことについては重く受け止めなきゃならないというふうに思います。
  102. 山下芳生

    ○山下芳生君 第一問目の答弁に包括されているというふうに理解したいんですが。  裁判は、大阪府南部の泉南地域にあった工場の元従業員や遺族が起こしたものであります。泉南地域は、戦前から、輸入したアスベストを原料に糸や布などを生産する紡織産業が盛んで、最盛期には全国の生産の八〇%を占めておりました。このアスベストの製品は熱や摩擦に強いために自動車や船舶などの部品として広く使われ、戦後の経済発展を下支えしてきたわけであります。ところが、アスベストの白い粉じんが空中を漂い、全身が真っ白になるなど、工場の劣悪な労働環境が労働者のみならず家族や地域住民の健康をむしばむこととなりました。  国は、昭和四十六年に、空気中の粉じんを取り除く排気装置の設置を義務付けました。しかし、今回の最高裁判決は、昭和三十三年にはアスベストを扱う工場の労働者に肺を患う人の割合が高く、相当深刻な状況であることが分かっていた、その時点で有効な対策である排気装置の設置を義務付けるべきだったと指摘をし、国の対策が十三年間遅れたことを違法であると認めたわけであります。  そこで、官房長官に伺いますが、アスベスト製品の生産現場での対策が遅れたことが、その後、アスベストを扱う様々な分野での被害を拡大してきたと言わざるを得ません。したがって、厚生労働省、環境省、国土交通省、経済産業省、文部科学省など、それぞれの省がアスベストに関する過去の対応について、今回の最高裁判決を踏まえて改めて検証する必要があると思います。  官房長官として、関係する各府省にその旨指示するなど、イニシアチブを発揮すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
  103. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 今回の最高裁の判決というのは、アスベストに関して過去の一時期における国の規制権限不行使が違法とされたものであるというふうに受け止めています。  アスベストに関する過去の対応の検証については、これ既に行っているところでありますので、今回の判決を踏まえて、厚生労働省を中心に関係省庁において改めて確認をすべきものというふうに承知をしています。
  104. 山下芳生

    ○山下芳生君 大事な御答弁だったと思います。  これは、川上での対策の遅れが様々な川下での被害を拡大したことになっているだろうと。そのことを今回は国の責任として、川上での対応の遅れを断罪したわけですから。そうすると、各川下分野での対策についても今回の最高裁判決を踏まえて検証すべきは当然であると、そういう重要な認識が示されたと思います。  そこで、提訴から八年余りもたっているわけですね。既に被害者原告五十九名のうち十四名の方が命を落とされました。一陣原告のOさんは、五十歳から二十四時間酸素吸入が必要です、働ける年なのに仕事にも行けません、眠るときも真っすぐに休むことができません、せき込みが強いときには横にもなれないので何日も座ったままでしか眠れないときもあります、毎日真綿で首を絞められるように少しずつ弱っていくのを感じ不安でなりません、国がしっかりと指導していれば私はこんなに苦しんではいないと思います、生きているうちに解決してほしいと訴えておられます。  官房長官、判決を重く受け止めるというのであれば、もうこれ以上裁判を長引かせるべきではありません。一陣、二陣一括して解決をして被害者を救済すべきだと思いますが、官房長官として、これ官僚任せにしてはならないと思います。政治決断として一括した解決へのイニシアチブを発揮すべきではありませんか。
  105. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 最高裁判決では、第一陣訴訟について大阪高裁において差戻し審理をすることになっておりますが、いずれにしろ、まずは所管行政庁である厚生労働省において最高裁の判決に従って適切に対応すべき問題だというふうに思います。
  106. 山下芳生

    ○山下芳生君 十三年間国の対策が遅れたわけですよ。またこれ以上救済を遅らせるのかということが問われているんですね。それで政治の責任が果たせるのかということを私は問うているわけです。  各紙の社説、主張などを見ましても、毎日新聞、「石綿被害判決」、「国の怠慢もう許されぬ」として、「政府は今回の最高裁判決を重く受け止め、裁判による決着を待たずに新たな補償の枠組みを検討すべきではないか。」。産経新聞、「視点」、早期解決には和解が必要、「国は差し戻し審の結論を待つことなく、和解など早期の解決を探るべきだ。」と。  もうこれ、一陣の差戻し審を待たずとも、二陣で明確な決着が出たんですから、この判断は覆ることはありませんよ。いたずらに裁判に委ねてこれ以上被害者の救済を長引かせることなく、これちゃんと国として政治決着付けるべきだ、一気に解決すべきだという世論が今高まっていますけど、この切実な世論、被害者の願いに応えるのが政治の責任じゃありませんか、官房長官。
  107. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 私、先ほど、冒頭の質問に申し上げましたけれども、原告の方について、国の責任が認められたことについては政府としてこれは重く受け止めております。そして、まずは行政官庁であります厚生労働省において適切に最高裁の判決に従って対応すべきであるというふうに考えています。
  108. 山下芳生

    ○山下芳生君 最高裁の判決に従うのは当然なんですよ。しかし、いたずらに差戻し審に委ねることなく早期の解決が求められているわけです。それは政治判断でやらなければならないんですよ。検討もしないんですか。
  109. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 国の責任については重く受け止めると私何回か申し上げています。その上で、まずは厚生労働省、これは所管省庁でありますから、そこで適切に対応すべきだということを申し上げているんです。
  110. 山下芳生

    ○山下芳生君 その上で政治判断必要じゃないかと。官房長官として、そこは本当に判断が要るんですよ。一省庁ではなくて、これは政治決断、これまでだって総理がこういう問題いろいろ決断されてきましたよ。そういう決断が求められているということを私は問うているんですよ。検討もしないんですか。
  111. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 私、何回か申し上げていますけれども、そこについて国の責任というのは重く受け止めていると。まず、その上に立って、やはり行政官庁である厚生労働省で適切に対応していくということが、これは当然のことじゃないでしょうか。
  112. 山下芳生

    ○山下芳生君 非常に残念ですけど、しかしこの声は非常に強まっておりますから、引き続き検討をして、そういう一括解決に踏み出すべきだということを強く求めておきたいと思います。  次に進みたいと思います。カジノ、賭博場の解禁問題について質問します。  六月に改訂された安倍内閣の成長戦略で、カジノ、賭博の解禁が書き込まれました。既に、自民、維新、生活の党による議員立法も提案されております。しかし、今でさえ賭博による害悪が社会問題になっているのに、新たな賭博を増やすなどとはとんでもないと私は考えます。  全国各地でカジノ誘致反対あるいは賭博解禁駄目だという声が広がっておりますが、資料一枚目御覧になっていただければ、これ八月の厚労省研究班の報告によりますと、日本でギャンブル依存の疑いのある人は男性八・八%、女性一・八%、全体で四・八%、人数にして推計五百三十六万人に上っております。諸外国ではギャンブル依存症の有病率は一%前後であるのに対し、日本は異常に高いんですね。もう既に世界屈指のギャンブル依存症大国に日本はなっていると言わなければなりません。  厚労副大臣に確認しますけれども、ギャンブル依存症は精神疾患であるということが認識されつつありますが、どういう病気なのか、簡潔に御説明ください。
  113. 永岡桂子

    ○副大臣(永岡桂子君) WHOによりますと、国際疾病分類によると、ギャンブル依存症というものは日常生活を損なうまでに多くの回数賭博を行うことと定義されております。  ギャンブル依存症になりますと、仕事への悪影響が出たり、多額の借金に陥ったりということがあります。それにもかかわらず、賭博をしたいという強い欲求というものを抑えることが難しくなるとされております。
  114. 山下芳生

    ○山下芳生君 今あったように、ギャンブル依存症というのはなかなか深刻なんですね。  例えばWHO、世界保健機関でも病的賭博という病名で精神疾患に分類されている病気であります。賭博による刺激を繰り返し経験する中で、だんだん脳の機能に異常が生じて、賭博への衝動が制御できずに、本人の意思だけではやめることができずに治療が必要になる、病気だというんですね。  にもかかわらず、医師など多くの専門家は、ギャンブル依存症の特徴として、賭博を続けるためにうそをついて借金を繰り返す点を指摘しております。そのために、経済的に破綻寸前の事態になるまで表面化しない、本人も周りも病気との認識に至りにくく、なかなか治療に向かわないという特徴もあります。  さらに、この病気は本人だけではなくて周りを巻き込んで被害を及ぼします。仕事がおろそかになって職場でのトラブルが増えます。借金問題で友人、同僚、親族に迷惑を掛けます。家庭では借金やギャンブルを続けるためのうそが繰り返され、配偶者がうつ病になっていく比率も高い。家庭崩壊で子供が育児放棄、虐待を受けるケースもあり、子供たちの人生にも大きな影響を及ぼします。  その上、治療も簡単ではありません。一度ギャンブル依存症になってしまうと、改善はしても完治は困難、再発しやすいことが指摘されております。  官房長官、今私が幾つか述べましたギャンブル依存症の深刻さについて、これ、ちゃんと認識されているんでしょうか。
  115. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 政府としては、現在国会でこれから審議をいただきますこのIR推進法案の状況やIRに関する国民的な議論を踏まえる中で、ギャンブル依存症への対策を含めて、そこはまず関係省庁で検討を進めていきたいというふうに思っています。
  116. 山下芳生

    ○山下芳生君 対策というけど、深刻さについては語られませんでした。  もう一つ、資料二枚目に、ギャンブルと関係した犯罪事件の一覧を配付しております。これ、国会図書館に依頼して、過去二年間に新聞報道されたものをピックアップしてもらったんです。新聞報道だけでもこれだけあるわけですね。  今月の初めには、公益法人の幹部が一億円以上横領して競馬に使ったと自供しております。ベネッセの顧客情報が漏えいした事件では、容疑者がパチンコによる借金苦を供述しております。それから、ここにはありませんが、記憶に残るところでは、四年前、大王製紙の元会長が子会社の金をつぎ込んでマカオやシンガポールのカジノで百八億円すったということが発覚して、会社法違反で逮捕されました。このほか、詐欺、強盗、殺人、報道されない事件に至っては家庭内の窃盗や表沙汰にされなかった横領事件などなど、もう山ほどあると言わなければなりません。  官房長官、明らかにギャンブルが犯罪を引き起こす温床になっている。この点、どう認識されていますか。
  117. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) そのような意見もあるということは我々も承知をしておりますけれども、犯罪がいかなる要因によって発生をしたかについては、これは一概に申し上げるのは困難な面というのはあるだろうというふうに思います。  いずれにしても、国民の生活を犯罪から守るための取組というのは、これは当然やるべきであり、大事だと思います。
  118. 山下芳生

    ○山下芳生君 原因は一概に言えないということですが、それでは確認しますが、法務政務官、そもそもなぜ賭博が刑法で禁じられているのか、説明してください。
  119. 大塚拓

    ○大臣政務官(大塚拓君) お答え申し上げます。  刑法百八十五条に賭博についての定めがあるところでございますが、賭博行為は、勤労その他正当な原因によらず、単なる偶然の事情により財物を獲得しようと他人と相争う行為を指すと解しております。そして、国民の射幸心を助長し、勤労の美風を害するばかりでなく、副次的な犯罪を誘発し、さらに国民経済の機能に重大な障害を与えるおそれすらあることから、社会の風俗を害する行為として処罰することとされているものと理解をしております。
  120. 山下芳生

    ○山下芳生君 ちゃんと言っているじゃありませんか。ギャンブル、賭博が副次的な犯罪を誘発すると、だから刑法で禁止しているんですよ。これはっきり認めるべきですよ。  今でも公営ギャンブルやパチンコなどによる害悪がこれだけ生じている。諸外国と比べてもギャンブル依存症は多い。官房長官、何でこういう状況なのにカジノ解禁で新たな賭博を増やすんですか。
  121. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 私たち政権は、六月二十四日に日本再興戦略というものの閣議決定を行いました。それは、総合リゾートについては、観光振興、地域振興、産業振興等に資することが期待される。また一方で、その前提となる犯罪防止、治安維持、青少年の健全育成、また依存症防止等の観点から問題を生じさせないような制度上の措置の検討も必要なことから、この推進法の状況だとかあるいは国民的な議論を踏まえ、関係省庁において今検討を進めているわけであります。  委員の発言はこのギャンブル依存症のことだけでありますけれども、そうしたことについての対策も当然行うわけでありますし、また我が国の観光振興だとかあるいは地域振興、産業振興、こうしたものに、ギャンブルというのではなくIR全体の仕組みの中で、私たちは、議員立法も今提出をして考えていることについて、その状況を見ながら政府としては検討を進めているということであります。
  122. 山下芳生

    ○山下芳生君 IR全体と言われましたけど、今日の朝日新聞の特集でも言っていますよ、シンガポールのIRの特徴について。総面積のうちカジノが占めるのは三%にすぎないが、年間売上げの八割はこのカジノが稼いでいるんですよ。全体といったって、全体のほとんどがカジノなんですよ、IRの中心は。  それから、観光と言われましたけど、賭博目的の目が血走った人たちが町の中を闊歩するようになったら、これまでの観光客が離れるんじゃないかという指摘も観光地からは今広がっていますよ。  それから、犯罪防止、依存症対策と言いますけど、これ防止することができないから刑法で禁止されているんですよ。さっき言ったように、防止できないんですよ。一旦なったら抜け出すことができないんですよ。  そもそも賭博というのは人から金を巻き上げることによって成り立っているんですよ。賭博がはやればはやるほど不幸になる人が広がるんですよ。何でこれが成長戦略なんですか。本当にこれおかしい。まだ時間ありますから、どうですか、そこは。
  123. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) まず、委員のその主張というのは、これは一方的な私は主張だというふうに思います。  例えばこのシンガポールのIR施設、多くの方がここは視察にも行ってきています。私は視察に行った方からも話も伺っています。観光客はかなりの部分で増えているということも事実でありますし、町全体として活性化してきているということも私は報告で受けております。そして、今心配されているこの依存症についても、その対応策というのはしっかり取っておられて、そういう問題になっていないということも報告を受けています。
  124. 山下芳生

    ○山下芳生君 それは認識が少しずれていると思いますよ。  シンガポールでは、ギャンブルの電話相談が、このIRが開設される前の四倍に増加していると、そういうことも報告されておりますよ。立入禁止・制限を受ける対象者も二十一万五千人超に上っている、依存症が増えているからですよ。だから、そういうことをしっかり見ないで、何かこう一面的だ、一面的だと言う方こそ一面的ですよ。私はそう言わなければならない。  それから、カジノというのは、他のギャンブルとは桁違いにギャンブル性が高い危険なものですよ。例えば、一回の勝負が早いということがあります。一時間に賭けられる回数、プレーできる回数が、これ多くて制限がないんですね。  例えば、競馬などは開催日が週末などに限られております。一日十二レース、賭ける回数がもうこれで限られてくるわけですね。ところが、カジノというのは一日二十四時間、もう夜昼なしに営業されておりますから、客にできるだけ多くの回数を賭けてもらえるような特別の空間を演出して、のめり込ませるためのサービス、テクニックを駆使しております。だから、有り金がなくなるまでとか負けを取り戻すまでプレーし続ける人が出てくるんですよ。だから、しかも賭け金がどんどんエスカレートしても、カジノ側から止めることは絶対にありません。  ですから、こういうことがだんだん広がるにつれて、知られるにつれて、例えば朝日の七日付けの世論調査では、カジノ解禁法案について、賛成は三〇%、反対五九%、大きく上回りました。内閣支持層や自民党支持層でも反対の方が多かったという結果が出ております。  賭博の解禁が成長戦略などというのは、もう私は政治の堕落だと言わなければなりません。アスベスト被害の救済には消極的な政府が、ギャンブル依存症の拡大には積極的にのめり込むと、もっと人間を大事にする政治への転換が必要だということを述べて、質問を終わります。
  125. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時三十分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会
  126. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。  この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、石井正弘君が委員を辞任され、その補欠として世耕弘成君が選任されました。     ─────────────
  127. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  128. 石井準一

    ○石井準一君 午前中に引き続き質疑となりました。どうかよろしくお願いをいたします。  私の方からは、内閣官房、内閣府の肥大化問題について改めてお伺いをしたいと思います。  さきの予算委員会、また午前中の藤本筆頭理事の方からも指摘があったわけであります。我が自由民主党も、政府・与党として総裁直属の行政改革推進本部で議論が開始をされておると聞いております。平成十三年の中央省庁再編では、官邸の機能強化のため内閣官房の機能強化が図られるとともに内閣府が新設をされ、これにより総理のリーダーシップの下、内閣の重要課題について取り組む体制が整備強化をされました。しかし、その後、歴代内閣が交代をするたびに内閣官房と内閣府には様々な事務が追加をされ、今や所管分野が多岐にわたるほか、各省のすみ分けなど非常に複雑になり、国民から見ても分かりづらいものになってしまっております。  内閣委員会におきましても、所管大臣が七人もおり、中には有村大臣のように非常に多くの分野を一人で担当されている大臣もおります。このような状況で、果たして本当に効率的に行政を進めていくのか疑問であります。  複雑化する、多様化する社会に対応するため、官邸主導で総合的な政策の実現を図っていくことは、意義は十分理解をできますが、今の内閣官房、内閣府の姿は再編時に想定されたものとは異なり、逆に弊害が大きくなっているのではないかと危惧する面もあります。  官邸が真のリーダーシップを発揮をし、効率的な行政を進めていくためには、内閣官房と内閣府の事務の見直し、整理は重要なポイントでありますが、政府といたしましてはこの問題にどのように取り組むのか、有村大臣の所見をお伺いをしたいと思います。
  129. 有村治子

    ○国務大臣(有村治子君) 委員の御指摘、敬意を持って、また共感をしながら拝聴いたしました。まさに御指摘いただきましたとおり、省庁再編時の理念に照らして能率的な業務遂行が可能となっているかどうかという意味では、現時点の在り方というのは問題があるというふうに私も思っております。  特に、与党の自民党行革推進本部においては、自民党で延べ九回にわたり、既に四十六事務の内閣官房、内閣府の担当部局よりこの三か月間で集中してヒアリングをしていただいているというふうに理解をしておりますが、本来の役割を十分発揮できるよう、スリムで機動的な体制にしていくべく果敢に取り組んでいかなければならないと思っております。  具体的に申し上げますが、例えば、内閣府、内閣官房の中で、例えば与野党の議員による超党派での議員立法、例えば自殺対策とかあるいは危険ドラッグという、与野党の先生方、また行政も、それから自治体も大変緊張感とそれから危機感を持って共有してくださっているこの危険ドラッグに関しても、薬物という意味では厚生労働省、取締りという意味では警察、国家公安委員会、そしてその防止、啓発という意味では内閣府というふうに、現下の課題にどのように対応するかという、また議員立法で超党派ということは大変大きな意味を持っておりますので、何を残して何を省庁にまた返していくのかということに関しては、与党の議論も踏まえつつこの秋にも提言を出していただけると思っておりますけれども、今申し上げた議員立法との対応をどうするかも含めて御議論いただければ有り難い、またそれを尊重してこちらも意思決定をしていきたいというふうに考えております。
  130. 石井準一

    ○石井準一君 午前中の菅官房長官の答弁でも同趣旨の答弁がなされたように確認をしておりますが、二月五日の菅官房長官の記者会見の中でも、組織が非常に複雑になっている、今のままではいいとは思わないと述べられ、内閣府の業務の整理を検討することを表明をされております。  当時の稲田朋美行政改革担当大臣も、所管しているものが増えており、省庁再編時の理念に照らして改めて検討することが必要だと指摘をされております。特に内閣府は、併任を含めた出向者も増え、生え抜きの職員がなかなか育たないという弊害もあるように思われるわけであります。  先ほど申したとおり、我が自由民主党も、総裁直属の行政改革推進本部で議論をこれから展開をしていくということでありますので、更に早急な役割分担、組織の見直しに取り組まれ、より良き行政改革が進むよう、大臣にはよろしくお願いをいたします。  次に、地方創生大臣、石破大臣にお伺いをしていきたいというふうに思います。  まずはスケジュールでありますが、アベノミクスの温かい風を全国津々浦々に届けるとして、地方創生は安倍内閣の最優先課題の一つとされております。その地方創生のため、まち・ひと・しごと創生総合戦略や長期ビジョンを年内に策定をし、来年度に予算に反映をさせると聞いておりますが、どのようなスケジュールで地域経済にアベノミクスの温かい風を届けるのか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
  131. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 石井委員御指摘のとおり、五十年後、随分先の話ですが、五十年後に一億人程度の人口を維持する、これは、一億人という人口を維持すればそれでいいというわけではなくて、その一億人の中身をどうするかということなのですが、日本の人口動向を分析し将来展望を示す委員御指摘の長期ビジョン、これが五十年、それからもう一つは五年計画となります実効性の高い施策のメニューを提示する総合戦略、これをまち・ひと・しごと創生本部におきまして十二月に取りまとめるということにいたしておるところでございます。  そしてまた、委員御指摘の、これは地方の話ですので、今のは中央のお話をいたしましたが、地方におきましてもどのような形でこれに対応した地方版総合戦略というものを定めるかというのが重要であります。市町村が主役だと言っているからにはそういうことになるわけでありまして、市町村の数、すなわち千七百八十八通り、これの総合戦略を作っていただきたいと、このように考えております。  これは、単なる作文ではなくて、それぞれの地域の特性、千葉県にも幾つも市町村がありますが、その特性に応じまして政策目標を設定をしていただく、そして地方において効果検証というものをやっていただく、それも含めたものでございます。これを二十七年度中に提示をしていただきたいというふうに考えておりまして、これが両々相まってこの戦略が進んでいくものと、このように考えております。
  132. 石井準一

    ○石井準一君 東京圏と地方のあるべき姿、この点について大臣にお伺いをしたいわけでありますが、東京一極集中の歯止めは確かに必要であると思いますが、かといって東京圏が活性化しないでよいわけではないというふうに思います。東京圏以外に、それ以外の地域が活性化する必要性があると思うが、最終的に地方と東京圏についてどのような形、どのような関係性が理想であると考えているのか、お聞かせをいただきたいと思います。  具体的に言いますと、千葉県は三方を海に囲まれ、利根川、江戸川で県境の境もはっきりしております。現在は六百二十万県民を有する県勢を誇っておるわけでありますが、実は、このうち一五%の地域に三百二十万人以上の方々が住んでいるわけであります。向いている方向は東京だと言われております、千葉都民とやゆされる部分もあるわけでありますが。  その地方と創生、地方を、どの部分を指して地方というのか。それぞれ、昨日も県議会が終わったばかりでありますが、四十万都市、中核都市、政令市、いろいろな形の中で自治体の姿もあるわけであります。その地方創生とはどの部分を指している、自治体を指しているのか。また、四十七都道府県によりましても県勢の力というのは違うわけであります。大臣の地元の鳥取県と千葉県では人口密度も違いますし、いろんな形の中で、その都道府県に対する手当てでありますとかそうしたことも含めて、大臣のお考えをお聞かせいただければ有り難いなというふうに思います。
  133. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) この地方創生を論ずるときに、県の果たす役割、都道府県と言ってもいいのかもしれませんが、これをどういうふうな役割として位置付けるべきかというのは、またいろいろと委員の皆様方の御所見を承りたいと思っております。  おっしゃいますように、私の鳥取県は全部合わせても五十八万人しかいないのであります。これと千葉県と比べると十倍以上違うのであります。そうすると、その県の果たす役割というのは、主役はあくまで市町村ですから、それの総合調整とか取りまとめとか、そういう役割として位置付けるべきなのかなというふうに今思っております。この県の果たす役割はどうあるべきなのか、例えば上月議員のように県に出ておられた方々も委員の皆様方におられるわけで、是非とも御教示をいただきたいと思っておるところでございます。  私も松戸市に住まっておったことがありますが、千葉県民だという意識を持ったことはございませんで、実は。それは、銀行の寮にいましたので、夜遅く帰ってきて朝早く出ていくみたいなことで、余り千葉という感じを持ったことはないわけでございます。それが委員おっしゃいます千葉都民、あるいは埼玉都民とか神奈川都民とかそういう方もおられるわけですが、やはり地方というのを考えましたときに、人口が一極集中している首都圏、なかんずく二十三区というものとそれ以外という考え方なんだろうと思っております。首都圏といいますと、千葉県全部入っちゃうわけですし、埼玉県全部入っちゃうわけですし、神奈川県全部入っちゃうわけですし、それは違うだろうという感じがあるんだろうと思っております。どこの地域を地方創生の対象とするかといえば、やはり人口集中しているところ以外ということだと思います。  じゃ、その東京はどうでもええんかいといえば、そういう話には全然なりませんで、午前中の議論にもありましたが、東京の災害に対する脆弱性をどう克服するか、東京の持っている昼間人口と夜間人口の差をどのようにして解消、あえて解消という言葉を使えば職住接近というのはそういうことなんだと思っています。それをどのように実現をするか。そして、東京が更に日本経済の牽引車として、安全で快適で、そして活気に満ちた町にしていくということも地方創生の裏表というか、一体というか、そういうテーマだと認識をいたしております。
  134. 石井準一

    ○石井準一君 大臣が今御答弁なされたように、地域が自主的な行動を取るための仕組み、今日午前中の上月議員からも指摘があったわけであります。  週末、地元に帰りましたら、ある首長がこのようなことを申しておりました。地方ほど疲弊しているところはないんだと。いわゆる昔は三世代が同居をしてにぎわいのある家庭があったと。今は、家があっても家庭がない、時間があっても余裕がない、現代を生きるが夢がないと、そのようなことをとうとうと述べておりました。  そうした地方創生のあるべき姿も指摘をしっかりとしながら、地方だからお年寄りや家族が一体となって三世代が住んでいるというようなことを想像する場面が多いんですけど、地方ほどそうした家族間の希薄な状況が生まれつつあるということもしっかりと認識をしていかなければいけないんだなというふうに思っておるわけであります。  そこで、魅力ある地域をつくるには、国が主導して全国一律に同じ施策を行うのではなく、地域自身が現状や課題を把握した上で、自ら施策を考え、実行することが必要であると上月委員も午前中に述べておりました。地域同士がお互い施策を競い合うことでより良い施策が生まれると考えるが、地域が自ら施策を提案するような仕組みや、地域同士が切磋琢磨するような仕組みをどのように考えているのか、最後、お伺いをしたいというふうに思います。
  135. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 地方にいろんなことをお願いしているわけですが、じゃ、国はどうするんかいということですね。地方で自分で計画作ってちょうだいと、そしてまた自ら検証してちょうだいと言っているわけですが、それは、中央に来ると、補助金の仕組みも今までどおりです、交付税の仕組みも今までどおりですというと、これは一体何であるかという話になるわけでございます。  そうすると、すぐ一括交付金の話が出るんですが、それだけではなくて、交付税の機能をどのように考えていくべきなのか。補助金というものも、同じ政策目標でありながらいろんな省庁にばらばらっとなっているものもございます。そうすると、それを統合することはできないのだろうかとか、国の在り方を変えていかないと、地方の熱意に応えることには全くなりません。  そこにおいて、私考えていますのは、竹下内閣のふるさと創生の検証というのを今ずっと読んでいるところなんですが、あれこそ一億円ばらまきだと言われるんですけど、自ら考え自ら行うというのが正式な名前でございました。じゃ、あれによって、本当に自ら考えて今に至るまで連綿と地域が活性化してきたところもきちんとあるんです。何だかよく分からないことをやっちゃって、今はもう何も残っていないというのもあるんです。やはり基本は、自ら考え自ら行うというものをどれだけ国としてサポートしていくかという視点が極めて肝要なのであって、そうであらばこそ地域住民が参加する、町長さんに任せておけば、市長さんに任せておけばということにならない、本来の民主主義というのがそこにおいてできるのではないかと思っております。
  136. 石井準一

    ○石井準一君 一部報道では、今回の地方創生がばらまきになるのではないかと危惧する報道もあります。大臣におきましては、一元的、効果的、効率的に施策を実施できるようしっかりと、ばらまき型にならないよう政策をまとめていただきたくお願いを申し上げ、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
  137. 井上義行

    ○井上義行君 みんなの党の井上義行でございます。  今日は、限られた時間の中で多くの大臣に質問をさせていただきたいと思いますが、まずは、拉致問題について山谷大臣にお伺いしたいと思いますが、今、私も拉致議連入っておりますし、政府・与野党協議会にも参加をさせていただいております。  今話題になっているのが、北朝鮮から、調査団を派遣させて北朝鮮で話を一回聞いてみろということを北朝鮮は言っていると。しかし、いろんな場で北朝鮮はもう拉致は終わったとか、そういうことを言っているわけですね。そうすると、家族の中にも非常に慎重の発言もあります。あるいは、各議員によっても非常に慎重な意見があります。  私も実は、この調査の派遣についてはもうちょっと水面下でしっかり話合いをして、そして派遣をするべきだという慎重な考え方でございますが、最終的には、安倍総理がこれまで拉致問題ずっと取り組んできました、その考えに私は一任をしたいというふうに思いますけれども、もし仮に北朝鮮に行く場合には、やはり捜査という目という、これが私はすごく必要だというふうに思います。  私も直接、北朝鮮と交渉をいたしました。やはり北朝鮮というのは、私の眉毛一本揺れるかどうかで心を見抜く、そういうこともするわけですね。ですから、今まで捜査の経験のある、そういう人たちを派遣して、日本が厳しい意見を言ったときにはぴくっとしたとか、あるいはペンを置いたとか、そんな細かいところまで全部把握をしてやはり交渉に臨むべきだろうというふうに思います。  今回の派遣に当たって、北朝鮮に派遣団を送るとすれば捜査員を派遣するべきだというふうに考えておりますけれども、山谷大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
  138. 山谷えり子

    ○国務大臣(山谷えり子君) 九月二十九日の瀋陽の会合で、まだ初期段階だからそれ以上は答えられない、詳しいことは平壌に来て、特別調査委員会のメンバーと会ったらどうかというような話がありまして、その現状について説明がなかったのは非常に残念であります。  拉致問題の解決に向けては政府全体で取り組んでいるところでありまして、今後の具体的な方針については、被害者の御家族を始めとした各関係方面からいろいろ御意見を聞きながら、しっかりと耳を傾けながら、政府として総合的に判断をしていきたいというふうに思っています。  その中で、警察としては関係省庁と連携を密にして対応するように、国家公安委員会として警察、督励してまいりたいと思います。
  139. 井上義行

    ○井上義行君 是非、捜査員を含めて専門家をしっかりと入れて、政府全体で拉致問題の解決に向けて取り組んでいただきたいというふうに思っております。  その中で、圧力と対話という日本の方針がありますけれども、やはりしっかりとした対話とともに、圧力というものはやはり必要だろうというふうに思います。その中で、いろんな圧力があると思います。制裁だけに限らず、いろんな法執行の厳正化とか、いろんなものがあると思いますが、警察庁としてはこの圧力をどのように生かしていくのか、お聞かせ願いたいと思います。
  140. 山谷えり子

    ○国務大臣(山谷えり子君) 政府といたしましては、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の解決に向けた北朝鮮の前向きで具体的な行動を引き出すため、我が国独自の措置及び国連安保理決議に基づく措置を着実に実施することとしております。措置の執行に当たってですが、関係省庁緊密に連携し、厳格に対応していくこととしておりまして、警察による対北朝鮮措置に係る違法行為の厳正な取締りは措置の実効性を確保するために重要なことだと認識しております。  各都道府県警察に対する指導、関係行政機関との緊密な連携を通じて、対北朝鮮措置に係る違法行為の取締りを徹底するようにしっかりと頑張ってまいります。
  141. 井上義行

    ○井上義行君 是非そのようにお願いをしたいと思っております。  次に、消費税の問題について甘利大臣からお伺いをしたいと思いますが、やはり今回のこの消費税の八%から一〇%に上げるか上げないか、こういう議論の中で、私も地元を歩いていますと、五%から八%に上げるときは、我々は消費税凍結を訴えてきましたが、八%、井上さん、どうせ上がるんでしょうという声が多かったと思います。しかし、今八%から一〇%に上げるの、これできないでしょうという声が非常に強いんですね。  特に、私は地方の小田原というところにいまして、やはり飲食、数字的にも飲食非常に悪いですね。食事をしに行っても、やはり店がお客さんがいない、非常に悲鳴を上げている。やはり、こうした状況の中で、今、消費税の落ち込みで、私の感覚的にはL字になっているような気がするんですね。このLをUという形に本当にできるかどうかという非常に極めて大事な時期だというふうに思っております。  このような認識の中で、多分、甘利大臣、九月の五日ですね、インタビューの中で、いろいろ手を尽くしても経済が縮小に戻る危険性があるときは相当慎重になると、仮に上げることが選択できなかった場合、財政再建の見通しがなくなるようなことは絶対に避けなければならない、そして、引上げが見送られた場合の課題として、増収分の使途として定まっている社会保障充実のための予算手当て、いつまでに引き上げるか明確にする必要がある、このような発言が報道をされています。  甘利大臣もやはり先行きの経済に対して、せっかくアベノミクスで上がってきたこの経済を何とか失速させないような手だてを打つ、そのために、消費税を導入したためにそれが失速して、せっかく成長してきた自然増の税収が下がってしまったら、結局プラスマイナスゼロということになり、やはり次の年にはまた経済が下がってしまう、このような経済をつくってはいけないというのがアベノミクスだろうというふうに思っております。  そこで、この九月五日のインタビューの甘利大臣としての認識を是非お聞かせ願いたいと思います。
  142. 甘利明

    ○国務大臣(甘利明君) おっしゃるように、デフレ脱却を第一命題にしてアベノミクスは取り組んでいるわけです。経済規模が縮小していく中では全てが成り立たないと。ですから、経済規模を連続的に拡大していくような、名目GDPが大きくなるような手だてを打つ、デフレからの脱却、これがなされない、元のもくあみに戻ってしまっては、何のための経済改革かということになります。そこで、消費税をどうするか、これは非常に、五パーを八パーに上げたとき以上に慎重な判断が必要だということは総理が自らおっしゃっていることです。  そこで私が申し上げたのは、上げる場合も上げない場合もリスクがあります。そのリスクを検証して、どちらの選択をした場合にもリスクが顕在化しないような手だてを打っていく必要があるわけですね。上げない場合には、じゃいつまで延期するのかを明記した方がいいと申し上げたのは、無期限延期ですということになりますと、いわゆる日銀総裁がおっしゃっているようなリスク、まさに日本国債の信用が失墜してアンコントロールになると、そういうリスクがあります。ですから、我々は財政再建を放棄したわけではないと、そして社会保障の安定的な運営を放棄したわけではないということを明確に市場に向かって発信をしなければならないわけです。  ですから、いついつを目途にして、ここは経済が成長軌道に乗るために見送って、しかし、財政再建目標はきちっと、じゃいつまでを目途として掲げますよということを発信をしていけば、リスクの顕在化は少しでも抑えられるという意味から申し上げたところであります。
  143. 井上義行

    ○井上義行君 私も同じような考え方なんですね。我々は消費税凍結を訴えておりますけれども、将来の増税については否定しているわけではないんですね。ですから、消費税の増税をする前にやるべきことがあるというのは、まさに甘利大臣が言った、いつまでに期限を決めて、それまでに例えば行政改革をこれだけ進めますとか、あるいは社会保障の改革をこれだけやりますとか、あるいは経済の成長を何%に置きますとか、こういうものをきちんとメニューとして出して、その目標に向かって国全体がそこに向かっていくと。  結果的に、それを、目標を達して安定した雲の上を飛行機が安定飛行したときに消費税を導入した方がいいんじゃないか、こういう考え方でございますので、是非、こうした消費税を五%から八%といった次元を超えた、その八%から一〇%のときには本当により一層慎重なお考えの上で、我々はあくまでも消費税凍結ということをお訴えさせていただきたいと思いますけれども、最後に甘利大臣の御発言をお願いしたいと思います。
  144. 甘利明

    ○国務大臣(甘利明君) 最終的に判断されるのは、この政府を代表し、内閣を代表する総理の御判断です。我々は、総理が判断しやすいような材料を、できるだけ経済指標をそろえる、そして有識者の声を届けるということをしっかりしていきたいというふうに思っております。  どちらにしても悩ましい判断になると思いますけれども、どちらの判断を取ったときにも、リスクを検証して、それが顕在化しないような措置を併せて打っていくということになることは間違いないと思います。
  145. 井上義行

    ○井上義行君 是非、正しい方向に努力していただきたいというふうに思っております。  次に、石破大臣にお伺いをしたいと思います。  地方創生、私も大いにやるべきだというふうに思っております。そして、やるためにはどういうような機能を備えていくかというのが非常に重要だというふうに思っております。  私も内閣府に六年、内閣官房に十四年おりましたけれども、その中に中央省庁の内閣官房と内閣府の切り分けというのもありました。当時、上月先生ともいろいろ協議をしてやってまいりました。  私も内閣官房にいてすごく感じたのは、やっぱり時の政権、それぞれの内閣によってやはり当然、政治の課題、こういうものがどんどんどんどん来るわけですね。また、世の中の要請というものも来る。そうすると、どうしても内閣官房からどんどんどんどん生まれて、昔でいうと国土庁であるとか、あるいは環境庁とか、古くは沖縄もそうですけれども、どんどんどんどんできてきたんですね。ここで一回立ち止まって、一回ちょっとスリム化していこうよというのが中央省庁の再編の趣旨だったというふうに思っております。  そこで、国際社会の中でいろんなことがある、その中で日本というのは少子高齢化、人口減というものにぶち当たった。ここでこの人口減をどうやって食い止めるかということで、石破大臣のまち・ひと・しごと、こういうものができたんだろうというふうに思っております。  そのときに、どうやってこれを動かしていくか、地域に反映させていくかということになると、例えば地域に関連する仕事だけでも、本部だけでも、都市再生、構造特区、中心市街地、総合特区推進、それから、まち・しごと、少子化、子育て支援、クールジャパン、あるいは今度TPP、それに対する国内対策もできます。あるいはODA等、国内雇用、いろんなことでいっぱい会議があって、その支えている人はいっぱい上司がいるわけですね。そうすると、多分、ほとんどの職員は大臣に説明に行くときに多分紙を持って、ええっと、誰が担当だったっけと言って行っているはずなんですね。本来であれば、やはり組織というのは、ピラミッドでつくっていくべきだというふうに思っております。  そこで、私も内閣官房副長官補のときに、それぞれ持っていた本部を整理統合したんですね。ですから、私がいたときにはたしか新規は一個もなかったと思うんですけれども。やはりこういう大仕事を一回しないと、大臣の命令で動かすときに、実際いいことをやろうとしているんだけど動かない状態になり得る場合があるので、こうした本部の統合を是非していただいたらいいんではないかというふうに思っていますが、本部の一本化についてお伺いしたいと思います。
  146. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) むしろ私よりも官房長官が答弁された方がいいのかもしれませんが、何が何だかよく分からないというのは余りいいことではない。今委員御指摘のように、働いている人間も一体誰が上司なのであるかというのが分からない。上司にしても、これは一体誰に言えばいいんだというのがよく分からない。  今委員が例示として挙げられました、かつて国土庁というのがあって、あそこに防災局というのがある、あるいは地域振興局というのがあって、それなりに仕事をし、プロパーの職員が育ち、いろんな文化というのかスキルというのか、それが伝承されていた。それが何か切れてしまうということも余りいいことではないと思っております。  要は、霞が関の理屈ではなくて、午前中も申し上げましたが、使う側、国民にとってどうなんだと。やっぱりユーザーは国民ですので、それが使いやすいというものであるということを念頭に置いてやっていかねばならぬということだと思っております。ただ、私のまち・ひと・しごと創生本部でも各省からいろんな人が来ていますが、それなりにもう昼夜兼行、三百六十五日、土日なしでやっております。  ですから、与えられたミッションというのは各省にまたがりますので、今こういう仕組みというのはそれなりに必要なものだと思っておりますが、更により良い効果が発現できる組織というものは常に考えていくべきものだと思っております。
  147. 井上義行

    ○井上義行君 せっかく、それぞれが個別でいいことをやっているんですね。だけど、やはり大臣が言ったように、地域からするとまたそれぞれの担当部局と協議をしなきゃいけない、一つのプロジェクトができないと全体ができない、そういうことになっている。そのために、本来であれば内閣府という、あるいは内閣官房という総合調整を使って、その使い勝手のいい方に持っていこうねというのが今回の趣旨だというふうに思います、今までの趣旨だというふうに思っております。  そうすると、究極的にいくと、やっぱり地域に権限と予算をやはり移し替えた方がより伸びるところもあるんですね。その権限と予算をもらっても人材がいない、それができないという地域もあるでしょう。そこはしっかり国と支える。そうした地域に渡せるものはちゃんと権限と予算を渡して、ちゃんとしっかり自立をしてやっていただきたいという、新たなもっと大局的な観点から整理をした方が早道の場合もあるというふうに思います。  そこで、我々は地域型道州制を訴えているんですが、やはり究極的に議論をしていくと、そういうところまで議論をしていかないと整理統合というのはなかなかできてこない。みんな総論賛成各論反対なんですよ。だけど、やっぱり国で地方を、いろんなことを考えたときに、TPPの問題もそうです、あるいはODAもそうです。例えば、ODAで高速道路を例えばベトナムに造ります。そうすると、海外に工場がどんどんどんどん進出しやすくなる。しかし一方で、工場がなくなる。やはり国内と海外、こういう問題も一緒に併せて地域を考えていかないと、例えば小田原は良くなったけど隣の平塚が駄目になっちゃったとか、そういうことだってあり得ると思うんですよ、地域。  だから、やはり総合調整というのは、世界を見て日本を見る、日本の中でも地域をそれぞれ見る、あるいは産業も衰退していくところもあれば伸びていくものもある。こうした総合調整というのは、まさにこうした大局的に立った政策だというふうに思っておりますので、是非地域主権型の道州制についてのお考えをお願いしたいと思います。
  148. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 私は道州制も担当いたしておるわけでございます。党におりましたときも、政調会長、幹事長時代にいろんな道州制をめぐる議論がございました。いま一つこれがクリアになってこないのは、そうなったときに、じゃ今の中央省庁はどうなるんだろうねと。国は外交であり国防であり、あるいは財政であり教育の根幹でありというようなことになると、じゃほかの省庁はどうなるのでしょうねと。そうすると、国会も衆議院が四百八十、参議院が二百四十二ということには全然ならないのだろうと。それが地域に住んでいる人たちにとってどのように変わっていくのだろうというイメージがいま一つ湧いてこないというところがあるんだろうと思っております。  私もいろんな本を読んでみましたが、こうなるんだというものをクリアに書いたものが余りない。と同時に、もう一方において、地方創生の主役は市町村であるということを申し上げましたが、その町村会はもう絶対反対ということであるわけで、そこはまだイメージがよく分からない、何がどう変わっていくのか分からないということがあるのだろうと思っております。  ただ、地方のことは、先ほど小田原と平塚の例をお挙げになりましたが、地方がどうなるかというのは、それはやっぱり地方に近い方がよりリアルに分かるだろうということがございまして、そういう利点は確かに納得ができるところでございます。イタリアなんというのはそういう形でやっていると思いますが、私、農林水産大臣のときに世界農業大臣会議というものがあってローマに行ったときに、ローマの農林省というのはEUとの調整しかしない、あとは全部その地域でやるんだという話を聞いたことがあって、南北に長い国でローマで全部できるわけないだろうがと言われたことが強烈に印象に残っております。  ですから、この議論を進めていく上において、あくまでこれは、政治主導といいますか、それぞれの党の御議論で進められていくべきものだと思いますが、それによって何がどう変わるんだというイメージを更に具体化していかないと、この議論はいつまでたっても収れんをしないのではないか。自分なりによく勉強したいと思っております。
  149. 井上義行

    ○井上義行君 まさにそのイメージ、大局観という、地域はこうあるべきだというリーダーシップの下に、是非まち・ひと・しごとを進めていただきたいというふうに思っております。  最後に、官房長官、私も官房長官の秘書官をやったときに官房長官の忙しかったの、もう本当にすごい分かるんですね、もう、時間的にもうない。多分、官房長官の頭の中には二十四時間じゃなくて三十六時間欲しい、そういうふうに思っているというふうに思います。  これだけ内閣官房の、今の議論の中でもそうですが、非常に世界から来る課題あるいは内閣の課題あるいは政治的課題、たくさんあります。そういうときにやはり私一番感じたのは、総理とか官房長官、これはやはり一人で考える時間というのはすごく大事なんじゃないかというふうに思うんですね。やはり一時間自分なりに頭で整理をし、大局観を持って判断をしていく、こういう時間というのを非常に大切にすごく思うんです。そのときに、何々会議出席、何々会議に、これをずっとやっていては、やはりこうした時間も取れませんし、もっと多くのやはり重要な課題を総理とじっくり話をする時間も必要ですし、あるいはこうした地域あるいはTPPのそうした時間をしっかり取らなきゃいけない、あるいは海外の危機管理についてもしっかりじっくり話す時間というのはすごく必要だというふうに思います。  そこで、今までも議論となっておりますけれども、やはり内閣官房と内閣府の役割をしっかりこの時期につくっていただきたいというふうに思っているんです。それはやはり私のイメージでは、内閣官房というのはそれぞれの緊急課題、それぞれ総理大臣が替わるごとにやはり政治の課題というのはあります。一方で、内閣という中長期にわたる重要な課題もある。こうしたことはやはり内閣府の方に渡してしっかりじっくりやってもらう。そのためには担当も個別の担当ではなくて、今内閣官房でやっている内政とか外政とか、あるいは生活だとか防災だとか、そうした生活だとか大きな視点で分担管理をして……
  150. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) 時間になりました。
  151. 井上義行

    ○井上義行君 総合調整をさせるということを是非考えておりますので、官房長官、最後に一言決意のほどをよろしくお願いします。
  152. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) まさに総理大臣官邸を知り尽くしている井上議員の私は発言だというふうに思っています。まさにそうしたことを十分留意しながら、しっかり仕事をしていきたいと思います。
  153. 井上義行

    ○井上義行君 ありがとうございました。
  154. 浜田和幸

    ○浜田和幸君 新党改革・無所属の会を代表して、まずは山口大臣に、東京オリンピック、それを成功させるためのICTの活用についてお伺いしたいと思っています。  ただ、その前に、一つお考えをお聞きしたいんですけれども、元々オリンピックというのは、クーベルタン、当初はオリンピックというのはスポーツと芸術の合体ということが発祥のときから言われていたんですね。ですから、当初は、スポーツ競技だけで競い合うんじゃなくて、様々な芸術作品ですとかそういう文化の面でも競い合っていた。それがずっとしばらく忘れ去られていて、前回のロンドン・オリンピックのときから、スポーツだけではなくて芸術の競い合いということも新たに導入されました。  そこで、お伺いしたいのは、来るべき二〇二〇年の東京オリンピックに向けて、せっかくロンドンではそういうスポーツと文化、スポーツと芸術という意味での新しいアプローチが行われたわけなんですけれども、日本らしい芸術や文化もオリンピック、スポーツ競技に加えていくというようなお考えがおありかどうか、まずそこからお聞かせいただきたいと思います。
  155. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) オリンピックの在り方自体ということになりますと、直接私の担当ということではございませんが、しかし、私どもとしても、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、一つはITの様々な諸問題、同時にまた科学技術関係をせっかくですからここでしっかりと発信できるように持っていこう等々、いろいろ東京都とも一緒になってやっておりますので、またそういった場でお話もさせていただきたいし、先生のおっしゃるとおり、やっぱりせっかくですから、クールジャパンも私担当しておりますので、しっかりとそういうことに取り組んでいきたいと思います。
  156. 浜田和幸

    ○浜田和幸君 是非、そういう柔軟かつ創造的な発想で東京オリンピックを成功させるという取組をお願いしたいと思います。  それでは、本来のオリンピックとICTの活用ということなんですけれども、御承知のように、今テロに関する不穏な動きですとか、あるいはウイルス関係、はたまた地震や津波ということも喫緊の課題となっています。そういう問題が東京オリンピックの前後に起こる可能性も否定はできません。  そういった意味で、様々な危機管理に関する情報というものを競技に参加する選手だけではなくて、応援団ですとか、その際、今二〇二〇年までに二千万人の外国人を日本に呼び込もう、まさにクールジャパンとして取り組んでおられるわけですけれども、そういったことで、外国から日本に来る人たちに向けての日本の危機管理に関する情報の提供でICTをどのように活用されようとしているのか。今の取組、課題についてお教えください。
  157. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) 特にサイバーセキュリティー云々ということに関してのみならず、元々、先生も御案内の、これ世界最先端IT国家創造宣言ということで、今年改定をいたしまして、二〇二〇年、これに向けてしっかり取り組んでいきたいということでやっております。  同時に、お話しのいわゆるセキュリティーの問題に関しましても、実は、つい先般、ある会合でイギリスのそういった担当の大臣にもお目にかかりました。やっぱり、イギリスの、ロンドンのオリンピック等も参考にさせていただいて、いろいろ協議をする中でしっかりとした体制を組んでいきたいと思っておりますが。  同時に、先般、宣言という中で、実はいろいろと何種類かITに関して取り出しておりますが、一つはオープンデータの利用促進ですね。これは、やはり観光情報とか、これは地方公共団体もこのオープンデータに取り組んでいただくことによってより身近ないろんな情報が手に入るということで、大変これも、オリンピックでおいでいただいた方々あるいは外国人の観光客の皆さん方のお役に立つだろう、これを一つ進めております。政府としても、先般、本格的にホームページを開設をさせていただいたところでございます。あるいは、世界最先端のITS技術、これによりまして自動走行システムのサービスを試行していきたいと。これは民間のたしかトヨタだったと思うんですが、来年には高速道路を中心にそういう格好の車を出したいというふうな話もあります。これはオリンピックに向けてしっかり対応していきたい。  同時に、これも日頃から外国人観光客の方々からのお話があるんですが、無料の公衆無線LANですね、これが非常に少ない、使い便利が悪いということがございます。これも二〇二〇年に向けて、もうそれこそ全国津々浦々いろんなところで無料の公衆LANに入れるという形をつくっていきたいということが一つと、それと、これも結構話題になっております多言語翻訳システムです。実は前職のときに、自民党の勉強会で東大の新井先生という女性の方に来ていただきました。ロボットは東大に受かるかプロジェクトをやっておられる方ですが、その方のお話でも、二〇二〇年までにはウエアラブルでもう多言語できますよと。彼女は大変極端で、だからもう英語教育やめたらどうですかみたいなお話もあったわけですが、是非とも多言語の翻訳システム、これもしっかりと実用に供するように持っていきたいということも考えておるところでございます等々、それと、御指摘いただいたサイバーセキュリティーの対策ですね、これをしっかりと図っていきながら、せっかくの機会でございますのでしっかりと世界に日本の姿を発信をしていきたい、そういったオリンピックにしていきたいということでございます。
  158. 浜田和幸

    ○浜田和幸君 是非、ビッグデータも活用し、WiFiもネットワーク網を広げていただきたいと思います。  今、大臣、クールジャパンを担当されているということでした。やはり日本ブランド、これをどうやって世界にアピールする、それが日本の経済の再生、これにもう直結する課題だと思うんですね。  今、外国から一千万人を超える外国の観光客が来ています。いろいろと調査をしてみますと、日本に来る最大の動機は和食と答える人、もう圧倒的に多いんですよね。ですから、この和食に関する情報、こういったものをもっともっと海外に広める。今おっしゃったように、政府も様々なウエブサイトを運営されている。特に和食に関してはワンハンドレッドトーキョーという、和食だけじゃないですけれども、日本の国内で行われているいろんな文化的行事といったものを情報発信している。そういうものをどれくらい実際には外国の方々が目にしているのか。また、それがどれだけ効果的に外国の方が日本に来るようになる動機付けになったのか。確かに来日観光客増えてはいますけれども、二千万人という大きな目標をクリアするには更に一層の努力と工夫が必要だと思うんですね。  そういった意味で、このクールジャパン、そしてIT、これをどう結合して外国の観光客を増やすためのそういう秘策をお考えなのか。その点についてお聞かせください。
  159. 山口俊一

    ○国務大臣(山口俊一君) お答えをいたします。  秘策と言うほどのものではないのかも分かりませんが、もう御案内のとおりで、クールジャパンの対象というのは、もうコンテンツから食、ファッション、伝統文化、とりわけ昨今は、ユネスコの世界遺産に和食がということで、とりわけ食に関する関心も高まってきております。同時に、私の地元も実は酒どころなんですね。そういったこともございまして、お酒の方も何とかもっと売り込めないか等々いろんなお話を聞かせていただいておるわけですが、もうともかく各府省が、そこまで広がってきていますので、協力をしながらいかに日本の魅力を発信をしていくかということなんだろうと思うんですが。  実は私の前任者の稲田大臣の当時に、初代クールジャパン担当大臣だったわけですが、昨年、クールジャパン推進会議というのを開いていただきまして、アクションプランというのを実は決めていただいた。具体的には、私どもの方では、国際的に注目が集まるいろんなイベント、オリンピックもそうなんでしょうが、関係府省が連携をして日本の魅力をトータルに発信をするジャパンプレゼンテーション事業というのがございます。あるいはまた、クールジャパン戦略担当大臣による海外向けの情報発信、前大臣はかわいらしい格好をして一生懸命頑張られたわけでありますが、そういったこともやっておりますし。  今ちょうど御質問いただきました日本食に関してですが、これは農水省が直接やっておりますけれども、海外におけるテレビ番組を活用した日本の食文化や食材の広報をやっております。あるいは、海外の料理人を活用した和食セミナーとか料理教室会の開催も実はやっております。さらには、国際的な会議等の機会を利用して和食のレセプションの開催、とりわけ総理が出席をしていただくようなレセプションでは和食をこうずっとおすしとか並べてやらせていただいたり、また、IT絡みで、インターネットを活用して外国人向けの和食の魅力の紹介ということもいろいろやっておるところでございまして、ともかくコンテンツから食から文化からいろいろ広がりがある話でございますので、関係府省をしっかりと私どもの方で横串を刺しながら対応していきたいと思っております。
  160. 浜田和幸

    ○浜田和幸君 是非、その和食と日本のお酒、酒蔵ツアーのようなものも、全国あらゆる地域に特産のお酒ありますから、そういうのも魅力をもっともっと海外にアピールしていただきたいと思います。  それで、ちょっとオリンピックに関連して、医療通訳のことについても厚労省の方が来られているのでお聞きしたいと思います。  先ほど大臣が多言語のサービスということがありましたけれども、やはり日本に来て日本語ができる外国人の方が少ないと思うので、万が一病気になったとか、そういうときの医療通訳の必要性はますます高まっていると思います。おもてなしの重要な一要素でもあると思うんですね。  実際に今のところは、医療通訳に関してはボランティア的な形で関わっている方が大変多いわけです。例えば神奈川県ですと、NPOのMICかながわ、ここは多言語で対応できるということでとても評判が高いんですけれども、ボランティアの方々は一時間千円の報奨金。その千円の中に交通費を含めての千円ですから、そういう条件で本当にいいのかどうか。やはりその資格制度もしっかりとつくった上で、アメリカの場合ですと国際医療通訳協会ございます。国家資格として認定されているんですね。日本で見れば、地方自治体が様々な形でこの医療通訳の人たちの育成を図っているんですけれども、まだまだ数が少ないと思います。  実際、神奈川ではどういった言語の通訳がニーズが高いかというと、一番多いのは、昨年の場合だとスペイン語なんですよね。次が中国語、英語、ポルトガル語、タガログ語とつながるわけなんですね。必ずしも英語だけでは不十分。そういった意味では、まず多言語の医療通訳の制度というものをもっともっと広めるためには国がある程度そういった制度に、資格を取る人を応援するというか、財政的な支援も必要だと思うんですけれども、どういうような今現状になっているのか、お考えをお聞かせください。
  161. 福島靖正

    ○政府参考人(福島靖正君) 医療通訳のことについてお尋ねでございますけれども、これから東京オリンピック・パラリンピックに向けて一層外国人の方が日本にお見えになると、そういうふうに考えておるところでございますけれども、これに対しまして安心して医療を受けていただくために、厚生労働省では、医療通訳育成のためのカリキュラム、それから標準的なテキスト、こういうものを、これは昨年度の補正でございますけれども作成しまして、この九月に公表しております。また、外国人の患者さん向けの問診票とその説明用の資料というものを、英語、中国語、ポルトガル語、スペイン語、こういうものでの翻訳もしております。それに加えまして、今年度からでございますけれども、医療通訳や外国人向けの医療コーディネーター、こういうものを配置した拠点病院の整備を始めたところでございます。  今後とも、こういう取組を通じて、外国の方が安心して日本で医療を受けていただけるように進めてまいりたいと考えております。
  162. 浜田和幸

    ○浜田和幸君 ありがとうございます。  是非、せっかく日本においしい和食や日本酒を楽しみに来て、ちょっとおなかを壊したとか、そういうことだってやっぱりあり得るわけですから、万全の体制で情報提供と万が一のときの医療サポート体制というものをしっかりと進めていただきたいと思います。今年度から新しい、新規の予算を、今御説明があったように、通訳の育成カリキュラム、外国人患者向けの説明資料の標準化、是非進めていただきたいと思います。  次に、山谷大臣にお伺いしたいと思います。  今、サイバーの空間での様々な問題が起こっております。警察庁の方でも、そういったサイバー犯罪を防ぐためのアメリカとの情報交換ですとか、特に最近はイスラム系の、イスラム国のような過激な動きに日本人も関わっているというような情報もあるぐらいでありますので、そういった日本の置かれている状況を考えますと、いかに日本の大事な情報を守っていくのかということが欠かせない要素だと思うんですね。  しかも、二年ぐらい前に、アメリカのスノーデンという人が暴露本を出しましたよね。ああいうものを見ると、日本の政府機関、特に日本の政府が外交交渉をするときのデータというか情報がかなり盗まれていたというようなことも、真偽のほどは確認できませんけれども、そういう指摘があります。  そういったことを考えると、やはり今の日本の政府が使っているコンピューターのシステムですとか、自前の国産の暗号化ですとか、そういうことをもっともっと真剣に考えないと、重要な情報というものが盗まれ続けるということになりかねないと思うんですけれども、そういったことに対する大臣の危機感、あるいは対応策についての基本的なお考えをまずお聞かせください。
  163. 山谷えり子

    ○国務大臣(山谷えり子君) サイバー空間の脅威への対策といいますか、基本的なところでございますが、サイバー空間が国民生活や経済活動に不可欠な基盤となる中、サイバー犯罪やサイバー攻撃の手口が悪質、巧妙化するなど、サイバー空間における脅威が深刻化しております。  サイバー空間の脅威への対処は、警察における重要な課題であります。今後とも、関係機関や民間事業者、外国捜査機関等と連携し、対処能力及び体制的基盤を強化するとともに、サイバー空間における違法行為の取締りの徹底等の取組を推進するよう、国家公安委員会として警察庁を督励してまいります。  総合的対策が大事だと思っております。平成二十六年度予算では、サイバー対策について二二%ほど増額しているところでございます。引き続きしっかりと取り組んでまいります。
  164. 浜田和幸

    ○浜田和幸君 是非、国家戦略特区、これもこの委員会でずっと扱っているんですけれども、海外から優秀な頭脳ですとか、あるいは成長が見込まれる企業を誘致するときにも、やっぱり日本の国家戦略特区の中でどうやって情報がしっかり守られているのかということがとても大事な要素になると思うんですね。ですから、予算も二〇%強化されるということですから、是非とも、国産のそういった暗号システムや防御システム、これも検討材料に入れていただきたいと思います。いかがでしょうか。
  165. 山谷えり子

    ○国務大臣(山谷えり子君) 情報セキュリティーシステムについては、警察の特殊性を踏まえつつ、内閣官房情報セキュリティセンターが策定した政府機関の情報セキュリティ対策のための統一基準群に準拠した警察情報セキュリティポリシーを策定いたしまして、この警察情報セキュリティポリシーに基づいて情報の流出等を防止する観点から、内部のネットワークとインターネット等の外部のネットワークを物理的に分離するなど、技術的環境の整備を図るとともに、職員の規範意識の徹底を図っているところでございます。  各都道府県警察においても、規範意識の徹底、また技術的環境の整備を図っているところでございます。
  166. 浜田和幸

    ○浜田和幸君 ありがとうございます。  災害について、西村副大臣がお越しですので。  先週の参議院の予算委員会で私、総理に、御嶽山のことも大変深刻な脅威でしたけれども、世界を見渡すと、すぐ近くの北朝鮮と中国の国境にある白頭山、この噴火の予兆が極めて今問題になりつつあるんですね。こういう状況を見ますと、やはり新しい積極的平和主義の外交の一環としても、科学外交、防災外交という観点で、この北朝鮮の白頭山の噴火のための予兆の監視体制、その情報の共有、万が一大きな噴火が起こった場合、間違いなく日本が五センチから六センチの火山灰で覆われるということは過去の例から明らかなわけですから、日本の安全保障にとっても、日本の経済にとってもとても重要な問題だと思うんですね。  是非、国際的な協力体制の下でこの白頭山の噴火の動きを監視するということが必要だと思うんですけれども、お考えはいかがでしょうか。
  167. 西村康稔

    ○副大臣(西村康稔君) 御指摘の白頭山についてでありますけれども、御指摘のとおり、過去何度か噴火があるようでありまして、特に十世紀に発生した噴火では日本の東北地方にも約五センチの火山灰が堆積したとされておりまして、我が国においても、東京大学や東北大学において、どういう構造でマグマが上昇してくるのか、実は太平洋のプレートとかと違うところに火山があるものですから、そうした構造についても基礎的な研究、あるいはその十世紀の噴火のときの様式とか、あるいは過去の履歴、噴火の履歴、こういったことについて研究が行われているということでございます。  御指摘の監視体制、あるいは外交、国際的な協調、この点でありますけれども、気象庁は「ひまわり」で仮に噴火があった場合にはそれは見れますので、そのことについて、これは航空路にも影響を与えますから、航空路に対してのそういう情報、噴火があったという情報、火山灰の情報を提供するようなことの仕組みができておりますので、そういったことはしておりますけれども、全体として監視体制をどうするかとか、これは直接、外務省なりあるいは文科省、研究の文科省、あるいは気象庁、こういったところの関係部局、関係省庁とよく相談をしながら、どういう仕事ができるのか、これは今後また考えていきたいというふうに思います。
  168. 浜田和幸

    ○浜田和幸君 是非、「ひまわり」の気象情報、そういうものも、中国も同じように白頭山の噴火を空から監視体制をつくっているわけですよね。ですから、お互いに共有し合うということのメリットがあると思います。  また、運悪くというか、しかしかなり高い確率で噴火が間近に迫っていることは世界の地震学者の共通の認識ですから、大きな噴火が起こったときの災害の救助、あるいは復興に日本がどう関わっていくのかということもある程度前もって準備をしていくことが必要だと思うんですね。最近、北朝鮮と韓国ですら、この白頭山の噴火が起こったときの合同の避難訓練を二回行っているぐらいですから、かなり深刻な状況が迫っていると思います。  そういった意味で、同じアジアの国の科学技術の先進国で災害に様々な教訓を持っている日本が世界に向けてそういった災害の予防と復興に取り組むんだということは、まさに積極的平和主義外交の一番の要になると思うんですね。十一月の北京のAPECの総会のときに、是非、安倍総理と習近平主席の間でも、そういう環境やそういう災害についての議論を進めていただきたいと思うので、是非そういうバックアップ体制を西村副大臣にはお願いしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
  169. 西村康稔

    ○副大臣(西村康稔君) まず、噴火があった場合、日本に対する影響、これは、先ほど申し上げたとおり、火山灰が飛んでくる可能性もありますので、これに対しては我々は万全の体制をしいて、日本の国民の安全、生命の安全をしっかり守っていきたいというふうに思います。  その上で、国際的な協調については、これは外務省、気象庁、それぞれ関係省庁ありますので、先生からいただいた御意見しっかり伝えて、相談していきたいというふうに思います。
  170. 浜田和幸

    ○浜田和幸君 以上で終わります。ありがとうございました。
  171. 山本太郎

    ○山本太郎君 参議院議員になってもう一年がたつのに、相変わらず独りぼっち、政党要件は満たしておりませんけれども、次の衆議院選挙後は国会議員十五人以上の政党をつくりたいと決意しておる新党ひとりひとり、山本太郎です。よろしくお願いします。  まず、特定秘密保護法について内閣官房に質問します。  情報公開法、すなわち行政機関の保有する全ての行政文書を対象として、誰でもその開示を請求することができる権利、法律でありますけれども、この法律に基づいて行政機関の保有する行政文書を開示請求する場合、その開示請求の対象が特定秘密であっても罪に問われることがありませんでしょうか。また、特定秘密情報を開示請求したものの、不開示の場合、不服申立てをすることができ、それでも更に不開示の場合に訴訟を提起することができますが、このような場合も特定秘密保護法によって請求者が罪に問われることはないということで、内閣官房、よろしいですか。
  172. 北村博文

    ○政府参考人(北村博文君) お答えいたします。  ただいまお尋ねの情報公開法に基づく開示請求があった場合、また不開示になりましてそれに対して不服申立てを行った場合、さらには、不服があり訴訟に訴えるということになった場合、いずれにつきましても処罰されるということはございません。委員御指摘のとおりでございます。
  173. 山本太郎

    ○山本太郎君 ああ、よかった。  次に、同じく内閣官房に伺います。  国会議員が国政調査権に基づいて行政機関に資料請求をする場合なんですけれども、その請求資料が特定秘密情報であっても、資料請求した国会議員及びそのスタッフが特定秘密保護法によって罪に問われることはないということでよろしいですか。
  174. 北村博文

    ○政府参考人(北村博文君) お答えいたします。  いわゆる国政調査権でございますけれども、憲法第六十二条に規定されております国会の権能でございます。そのような国政調査権に基づきまして資料請求等行われた場合、議員あるいはそのスタッフというものが処罰されるということはございません。委員御指摘のとおりでございます。
  175. 山本太郎

    ○山本太郎君 菅官房長官、今の二つの件なんですけれども、情報公開法による開示請求、不服申立て、訴訟及び国会議員の資料請求について、その請求対象が特定秘密情報であっても特定秘密保護法によって請求者が罪に問われることはないということを政府見解として確認していただけますか。
  176. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 私の所管外であり、お答えする立場にはないというふうに思います。
  177. 山本太郎

    ○山本太郎君 一応政府のスポークスマンとして、政権のスポークスマンとして活躍されている菅官房長官のお声を聞きたいという部分もあったんですね。それ、一応打合せのときというか、質問取りのときに言われたんですよ、これはちょっと違う、立場が違うから言えないということになるかもしれないよって。でも、一応お声を聞きたいということもありまして。でも、まあ今お答えいただきましたからね、大丈夫だということですよね。はい、ありがとうございます。  続いて、食品の安全基準、安倍総理いわく世界で最も厳しい基準について質問してみたいと思います。  安倍総理、去年九月のオリンピック招致プレゼンテーションで、我が国の食品や水の安全基準は世界で最も厳しい、厳しい基準でありますとおっしゃっていました。去年九月も現在も食品の安全基準は同じですよね。一キロ当たり百ベクレルですよね。  安倍総理の演説、こう続きます。食品や水からの被曝量は日本のどの地域においてもこの基準の百分の一であります、つまり健康問題について、今までも現在も、そして未来も全く問題はないということをお約束いたしますと発言されました。  我が国の食品の安全基準、先ほど申したとおり、一キロ当たり百ベクレル、安倍総理がおっしゃったこの基準の百分の一ということは、一ベクレルということになりますよね。日本のどの地域においても基準の百分の一、つまり一ベクレルでありますということですよね。これ、事実なんですかね。  厚生労働省、安倍総理の、食品や水からの被曝量は日本のどの地域においてもこの基準の百分の一であります、この発言、事実確認をお願いします。
  178. 三宅智

    ○政府参考人(三宅智君) 平成二十五年九月に開催されましたIOC総会におきまして、安倍総理より、食品、水の被曝量は日本のどの地域でも基準の百分の一であるとの御発言がございました。  厚生労働省では、平成二十四年九月から十月までに、各地で流通する食品を購入しまして食品中の放射性セシウムを測定するマーケットバスケット調査、これは市場の生鮮食品はできるだけ地元のものを買い、マーケットで売っているものを買って調査を行うものでございます。  この測定結果を基に、これらの食品を摂取した人が一年間に受ける線量を推計した結果、一ミリシーベルトの一%以下、つまり百分の一以下と推計されたところであり、安倍総理の御発言はこの推計結果を踏まえて行われたものと承知しております。
  179. 山本太郎

    ○山本太郎君 では、総理の言ったことは間違いではない、若しくはうそではないということですか。
  180. 三宅智

    ○政府参考人(三宅智君) はい。今申し上げましたように、測定結果の結果は一%以下であったということでございます。
  181. 山本太郎

    ○山本太郎君 先ほどのお話によると、マーケットバスケットという方式を使っていて、で、大丈夫だよと、数値も低いんだから安心してくださいと、そのほかにも陰膳という方法もやっているんだという意味で、安全です、大丈夫ですとおっしゃりたいんですよね。
  182. 三宅智

    ○政府参考人(三宅智君) はい、そのとおりでございます。
  183. 山本太郎

    ○山本太郎君 先ほど、マーケットバスケットの話、そして私の方から陰膳という話をしましたけれども、これ、結局薄めているんですよ。いろんなものを混ぜ合わせて、数値低くなるに決まっているじゃないですか。汚染されたお米、汚染されていないお米、混ぜ合わせたらどうなります、数値下がりますよね。牛乳も一緒ですよ。全部一緒なんですよ。マーケットバスケットといったって、陰膳ですといったって、それぞれをミックスして混ぜ合わせたら数値下がるに決まっているんですよ。こんないいかげんな方法で安全ですと言われたって信用するわけにはいかない。そんなに、それでも安全だ、大丈夫だというんだったら、どうして安全基準がゆるゆるのまんまなんですか、緩いまんまなんですか。その基準、その緩い基準であり続けるということを決めている人たち、その人たちがまさに風評被害を生み出しているということにならないんですかね。  国産食材の安全性を消費者にアピールしたいなら、たくさんの国々が行っている東日本産食材の輸入停止をやめさせたいなら、早急に安全基準、厳しくするべきじゃないですか。一キロ当たり一ベクレルでもいけるんじゃないですか。一キロ当たり〇・一ベクレルでもいけるんじゃないですか。それができないのであれば、その理由、教えてください。
  184. 三宅智

    ○政府参考人(三宅智君) 現行の基準値は、食品の国際規格を策定しておりますコーデックス委員会が採用している年間線量一ミリシーベルトを踏まえるとともに、食品安全委員会による食品健康影響評価を受けて設定をされてございます。  具体的には、この一ミリシーベルトを基に、男女別、年代別の食品摂取量と国際放射線防護委員会ICRPが設定しました代謝や体格を考慮した線量係数を用いて計算した結果、最も厳しい値となった十三から十八歳の男性の一キログラム当たり百二十ベクレルを更に安全側に切り下げた一キログラム当たり百ベクレルを一般食品の基準値として設定しております。  このため、現行の基準値により全ての性別、年代において安全性は十分に確保されており、現行の基準値を更に厳しくすることは考えてございません。
  185. 山本太郎

    ○山本太郎君 なるほど。世界的な基準から見ても日本の食品は安全だと、だからその数値を世界中で似たような数値にしているわけだから、それをわざわざ下げる必要はないんだよということをおっしゃりたいということですよね。
  186. 三宅智

    ○政府参考人(三宅智君) ただいま申し上げましたように、国際的なコーデックスの基準、これはもう世界での標準になっております。それに基づいて定めておりますので、十分安全は確保されていると考えております。
  187. 山本太郎

    ○山本太郎君 先ほどの調査も併せて、日本の食材はもう安全であるということなんですよね。
  188. 三宅智

    ○政府参考人(三宅智君) 調査をいたしまして、百ベクレルを超えるような食品については、出荷の停止ですとかそういうような、廃棄ですとかそういうようなことをして取っていただいておりますし、市場に出回っているものは安全なものが出回っているというふうに考えております。
  189. 山本太郎

    ○山本太郎君 なるほど。じゃ、世界から見ても、世界基準で見ても、今流通しているものに関しては世界基準で見て安全だと言えると。
  190. 三宅智

    ○政府参考人(三宅智君) そのように考えてございます。
  191. 山本太郎

    ○山本太郎君 これ素朴な疑問なんですけれども、だったら、どうして同盟国のアメリカ、日本の農産品、これ輸入停止にしたりするんですか。二〇一一年の事故後、福島県含む八県、これ輸入停止にしていましたよね。で、二〇一三年になってどうなりましたか。十四県に拡大しませんでしたか。これ安全なんですよね、世界的な基準で見ても。どうしてこれ輸入停止にするんでしょう。これ、風評被害つくっているのアメリカだという話になっちゃいますよね、これじゃ。どうしてなんですかね。世界基準で見て安全なんですよね。  でも、やっぱり世界から見た今の日本の安全基準の作り方というものにはやはり首をかしげるところがあると。先ほど言われていた陰膳であったりとかマーケットバスケット方式であったりとか、要はセシウムだけ測ったってしようがないだろうって。アルファ核種とかそういうものを測れるようなものをどんどんやっていかなきゃいけないんじゃないかって。ベータはって。時間が掛かるということで逃げてないかということだと思うんですけれども、いかがでしょう。
  192. 三宅智

    ○政府参考人(三宅智君) 食品に関しては、セシウム以外の核種についても考慮を入れた線量で設定をしてございます。
  193. 山本太郎

    ○山本太郎君 考慮なんですよね。実際には測っていないんですよ。大体これぐらいの量に対してこれぐらいしか混ざっていないだろうという話で言っているんですよね。  二〇一一年、もっと厳しかったじゃないですか。これ多分もうホームページに残っていないと思うんですけれども、厚労省の。だって、例えば放射性セシウム五百というものに対して、これ摂取制限に関する指標値ですよ、それぞれの核種の。放射性セシウム、野菜とか穀類とか肉類とか、放射性セシウム五百という数値に対して、プルトニウムとか超ウラン元素、このアルファ核種に関しては十という数値になっているんですよね。  ということは、特に気を付けなきゃいけないよと、破壊力強いぜということを言っているわけですよね。今の日本のスタンスであるならば、海外が、それは輸入という部分に関して、日本からのものに対して受け入れようと思う部分に関して、それを受け入れようとなかなか思いづらいですよ。十四県といったらどれぐらいの広さですか。東日本一帯ぐらいですよ。それぐらいまでちょっとリスクがあるかもしれないという判断をされているということですよね。これ、本当にどうか変えていっていただきたいんです。  先日、十月七日の河北新報のインタビュー、田中原子力規制委員長、一般食品は一キログラム当たり百ベクレル以下だが、欧米では千ベクレル超えだぜって、基準がということを言われているんです、言葉遣いはちょっと僕が勝手に今言いましたけれども。とにかく、日本の防護基準を国際的なレベルに見直す議論はすぐにはできないけれども、いずれしなきゃいけないと言っているんですよ、この方、何の権限があるのか分からないけれども。この方がおっしゃったこと、安倍総理の発言とは真逆じゃないですか。信憑性のあるなしは一旦おくにしても、安倍総理がどや顔で世界で最も厳しい食品の基準だということを言ったのに、真逆のことを言ってしまっているって、本当どうかしちゃっているんじゃないかなと思っちゃうんですよね、何か。  これ、田中規制委員長、まだ言っているんですよ。除染の長期目標としている年間追加被曝線量一ミリシーベルトという水準は、一ミリ以下でないと生活できないとの誤解を招いてしまったと、だから年間二十ミリシーベルトなら問題ないんだと。二十ミリシーベルトなら問題ないって、避難指示解除の目安となっている二十ミリですよ。じゃ、事故前の世界的なコンセンサスはどうだったという話になると思うんですよ。一年間の被曝、一ミリシーベルト以内に抑えるという話でしたよね。その考え方を捨てて、年間二十ミリ以内であれば人々帰還させてもいいって、その政策を推し進めている方々に本当にお聞きしたい。  規制庁、帰還された人々、二十ミリ以内だったら戻っていいよということにされてしまって、戻った。戻った後、どうなりますか。自給自足に近い状態で毎日の食事を取り続ける方もいらっしゃいますよね、流通しているものではなく。流通しているものが安全、危険という議論はおいておいてですよ。流通しているものではなく、自給自足という形で毎日の食事を取り続けられる方々のリスク、これ、考えられているんでしょうか。
  194. 片山啓

    ○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。  原子力規制委員会では、平成二十五年の十一月に帰還に向けた安全・安心対策に関する基本的考え方をお示しいたしました。  この中では、住民の帰還に当たっては、空間線量率から推定された年間積算線量が二十ミリシーベルト以下になることに加えまして、避難指示の解除後、住民の被曝線量を低減し、住民の健康を確保し、放射線に対する不安に可能な限り応える対策をきめ細かに示すことが必要だという考え方を示しております。この中で、個人の内部被曝の低減対策としては、出荷されている食品の放射能濃度の継続的な測定に加えまして、今委員が御指摘されたような、自家消費でありますとか自家栽培作物等の放射能濃度測定を簡易に行うことが可能な仕組みも必要だといったようなことを指摘させていただいておりまして、このような考え方にのっとって関係各省で様々な取組が行われているというふうに思っております。  委員御指摘の河北新報のインタビュー記事での田中委員長の発言は、今申し上げたような規制委員会の考え方ですとか関係各省の取組を踏まえた上での発言だというふうに受け止めております。
  195. 山本太郎

    ○山本太郎君 なるほど。じゃ、規制庁としても田中委員長のおっしゃるとおりだという話なんですね。
  196. 片山啓

    ○政府参考人(片山啓君) 原子力規制委員会で示された考え方にのっとって、関係各省が帰還に向けた安全・安心対策を今進めているところだというふうに考えてございます。
  197. 山本太郎

    ○山本太郎君 先に進みます。  食品の安全基準は現在のような全国一律でいいんでしょうか。平均的個人というくくりで安全基準を作っていいんでしょうか。我が国の放射線業務従事者の安全のための電離則というものがありますよね。電離放射線防止規則などの参考にもなっているICRP、国際放射線防護委員会でさえも、パブリケーション一一一の中で、平均的個人の使用は汚染地域における被曝管理には適切でないことが経験により示されている、経験により示されていると断言していますよ、これ。  当然ですよ。ライフスタイル、誰かと全く同じですなんて人なんて一人もいないはずなんですよね。そこに平均的個人、いわゆる全て一律で決めてしまうというのは余りにも乱暴過ぎるでしょうと、そんなの安全基準なんですかと、そう思いませんか。  例えば農村部にお住まいの方、都市部にお住まいの方で暮らし方は全然違う。農村部にお住まいの方、自給自足されている方々、食卓に三食自分の作ったもの並ぶという方もいらっしゃいますよ。家庭菜園を楽しまれている方、自分の育てた作物が食卓に上がりますよ。でも、それを簡易の測定器をそのうち設置しようかなという話になっておりますという、すごくゆるゆるな話をされていると思うんですね。  この長期低線量被曝のリスクについて、この内閣委員会に参考人で出席された専門家の先生方も、この長期低線量被曝のリスク、まだよく分かっていないとおっしゃっているんですね。まだよく分かっていないと専門家がおっしゃるそのことに関して、どうしてここまで大胆なことをやっていけるのかなというふうに心配になっちゃうんです。  ここで、食べ物による内部被曝のリスクについて、貴重な研究、皆さんに少しだけ御紹介させていただけないですか。  既にもう皆さんには資料としてお渡ししています。琉球大学大瀧研究室が二〇一二年に既に発表した論文では、沖縄で生まれたヤマトシジミというチョウチョウの親世代が産んだ子世代に対して、汚染度の高い餌を与え続けた結果、生存率が五〇%以下になった。内部被曝の影響があったとする研究だったんですけれども、今回の研究は、汚染度の高い餌を食べ続けて内部被曝の影響が見られた子世代が産んだ孫世代に対して、採取場所が異なる餌を与えて、孫世代が受ける影響を同研究室が今年発表したものなんですね。  ヤマトシジミって何なんだよと。チョウチョウなんですよね。これ、フリップにさせていただきました。(資料提示)チョウチョウなんだと。どうしてヤマトシジミを使うのかという話なんですけれども、これ、北海道以外の日本中にいるんですって。北海道以外、日本全国に広くいるよ。移動範囲が狭い。ということは地域性を物すごく反映しやすいと。地面の付近で生活している。人の生活空間と同じ。しかも、餌は全国どのヤマトシジミも一種類、そうなんですよね、カタバミというクローバーみたいなものしか食べないんだという話なんです。とにかく小型で飼育に適していると。命のサイクルが短い、一か月ぐらいだと。色模様、色とか模様の判別がしやすい。これ、模様というのはチョウチョウにとってはすごく大きな意味合いを持つらしいんですね。模様というのは、ただのシマウマのしまだったり、犬のぶちとかというものとは全く違って、骨格を意味する、形成するような意味合いが模様とかにも現れるらしいんです。とにかく外で捕りやすいということですよね。何代にもわたって飼育方法を確立しちゃったんだと。三十代続けて飼育を確立されていると。とにかく、環境指標生物としても、そして色模様研究のモデル生物としても適しているということでヤマトシジミなんですという話なんです。  で、また話戻りますね。まず、沖縄生まれ沖縄育ちの親世代から生まれた子世代をグループに分けるんです。このヤマトシジミの親世代から生まれた子世代をグループに分ける。どうやって分けますかということなんですけれども、餌で分けますよ。さっき言いました、餌は先ほど言ったこのクローバーのようなカタバミなんです。要は、取ってくる場所によって分けるよ。じゃ、どこから取ってきたのということなんですけれども、二枚目になります。郡山から取りました。福島県郡山、福島県本宮、そして沖縄、この三種類の餌を使ったよという話なんです。郡山の餌ばかり食べるグループ、本宮の餌ばかり食べるグループ、沖縄の餌ばかり食べるグループというふうに三つに分けましたという話なんですね。  それぞれ同じ餌を食べ続けた子世代、その子世代の生き残った個体からいい状態の成虫を選んで交配をさせたと。そこから生まれた孫世代をまた再びグループ化するんですと。郡山の餌ばかり食べた親から生まれた子に対して、郡山の餌を食べる子と沖縄の餌を食べる子に分ける。そして、本宮の餌ばかり食べてきた親から生まれた子供に対して、本宮の餌ばかり食べる子、そして沖縄ばかりの餌を食べる子に分ける。そして、沖縄の餌ばかり食べて育った大人に対して、そこから生まれた子供に対して、次は、本宮、沖縄、郡山と三か所、合計七か所ですよね、七つのグループに分けましたよと。観察したところ、結果がはっきりと出たという話なんです。  汚染度の低い餌を食べたグループと汚染度の高い餌を食べたグループ、生存率、正常率共に驚くほどの違い、開きがグラフから見ることができると。くっきり分かれていませんか、上下にくっきりと。これ、汚染度の高い餌を食べたグループの生存率、〇・八%から二〇・九%。生存率〇・八%というのは、子世代も孫世代も汚染度の高い餌を食べ続けた結果なんですよね。汚染度の高い餌を食べ続けた孫世代の特徴。幼虫の次の段階である前蛹、そしてさなぎ、そして羽化前といった状態で、成虫になる前に命を落とすものが半分もいたらしいんですよ。  これ聞くとちょっとやばいなと思っちゃうかもしれないんですけれども、でもこの研究から見えることは、絶望じゃなくて、僕、希望だなと思うんですよ。例えば親が内部被曝していようと、汚染度の低い食べ物を子供たちに与えることによって生存率、正常率は上げられるんだなって。それを証明したすばらしい研究と言えると思うんですね。  皆さん御存じのとおり、内部被曝をしているのはチョウチョウだけじゃないですよね。ニホンザルの研究、二十八、二十九年にわたってニホンザルの研究を行っていた日本獣医生命科学大学の教授が発表されました。福島の東電原発から六十キロ、八十キロ離れている山林で捕獲された猿も内部被曝していましたと。造血機能の異常が確認されたと。筋肉中のセシウム量が高い個体ほど赤血球と白血球の数が減っていたと。免疫力が半分にまで落ちていたケースがある。事故後に生まれた子猿でも同様の傾向が見られた。  海外でも最近ニュースが入ってきましたよね。三十年前のチェルノブイリ事故の影響。今も内部被曝している動物がいるとノルウェーの政府機関が発表したんですけれども、チェルノブイリから数千キロ離れているノルウェーでトナカイの肉に含まれる放射能濃度が急上昇、食肉として消費するのは不適格となったと。届いたんですね、数千キロも放射性プルームが。そして、三十年たった今もセシウム量が急増したと。これ内部被曝ですよね。食べている餌によってそのようになったと。これ本当に今真剣に考えなきゃいけないことだと思うんですよ。内部被曝に対してもっと真剣に慎重に予防原則にのっとって対策しないと、絶対ツケ回ってきますよ、これ。  今政治に関わる者が誰のために政治を行うのかという根本に立ち返って、判断を間違えず、内部被曝を平均的個人でくくらず、細かく分類し、早急に大幅に安全基準を引き下げ、土壌調査を広範囲にわたって詳細に行い、その結果が出るまでは東日本の子供の給食の安易な地産地消というのは待ってほしいんですよ。汚染が認められた地域には避難の権利を与えたり、そういう政治が当たり前の行動をしなきゃいけないよということをこの動物たちの内部被曝から僕たちは知ることができるんじゃないかなと思うんです。  官房長官、ここで振るなという感じだと思うんですけど、済みません、先頭に立って基準変更の旗振りを是非お願い、していただきたいんです。是非、子供たちを救うヒーローになっていただきたいんです。
  198. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) 時間になりました。
  199. 山本太郎

    ○山本太郎君 ありがとうございます。  子供たちを守りたいお母さんのアイドルになってください。よろしくお願いします。  ありがとうございました。
  200. 大島九州男

    ○委員長(大島九州男君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時一分散会