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2014-04-03 第186回国会 参議院 国土交通委員会 7号 公式Web版

  1. 平成二十六年四月三日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  四月一日     辞任         補欠選任      石上 俊雄君     田中 直紀君      清水 貴之君     室井 邦彦君  四月二日     選任          田中  茂君  四月三日     辞任         補欠選任      前田 武志君     金子 洋一君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         藤本 祐司君     理 事                 赤池 誠章君                 渡辺 猛之君                 田城  郁君                 広田  一君                 魚住裕一郎君     委 員                 青木 一彦君                 江島  潔君                 大野 泰正君                 太田 房江君                 北村 経夫君                 酒井 庸行君                 豊田 俊郎君                 中原 八一君                 野上浩太郎君                 森屋  宏君                 金子 洋一君                 田中 直紀君                 野田 国義君                 前田 武志君                 河野 義博君                 田中  茂君                 和田 政宗君                 辰已孝太郎君                 室井 邦彦君                 吉田 忠智君    国務大臣        国土交通大臣   太田 昭宏君    副大臣        国土交通副大臣  高木  毅君        国土交通副大臣  野上浩太郎君    大臣政務官        復興大臣政務官  小泉進次郎君        国土交通大臣政        務官       坂井  学君        国土交通大臣政        務官       土井  亨君        国土交通大臣政        務官       中原 八一君    政府特別補佐人        公正取引委員会        委員長      杉本 和行君    事務局側        常任委員会専門        員        田中 利幸君    政府参考人        公正取引委員会        事務総局経済取        引局長      松尾  勝君        文化庁文化財部        長        山下 和茂君        厚生労働大臣官        房審議官     大西 康之君        国土交通大臣官        房長       武藤  浩君        国土交通大臣官        房技術審議官   森  昌文君        国土交通大臣官        房官庁営繕部長  鈴木 千輝君        国土交通省総合        政策局長     西脇 隆俊君        国土交通省土地        ・建設産業局長  毛利 信二君        国土交通省住宅        局長       井上 俊之君        国土交通省鉄道        局長       瀧口 敬二君        国土交通省自動        車局長      田端  浩君        国土交通省港湾        局長       山縣 宣彦君        海上保安庁次長  岸本 邦夫君    参考人        独立行政法人鉄        道建設・運輸施        設整備支援機構        理事長      石川 裕己君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○建設業法等の一部を改正する法律案内閣提出  ) ○建築基準法の一部を改正する法律案内閣提出  ) ○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査  (公共工事の品質確保の促進に関する法律の一  部を改正する法律案に関する件)  (公共工事の品質確保の促進に関する決議の件  )     ─────────────
  2. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る一日、石上俊雄君及び清水貴之君が委員を辞任され、その補欠として田中直紀君及び室井邦彦君が選任されました。  また、昨日、一名欠員となっておりました本委員会の委員として田中茂君が選任されました。     ─────────────
  3. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  建設業法等の一部を改正する法律案及び建築基準法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省土地・建設産業局長毛利信二君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  建設業法等の一部を改正する法律案及び建築基準法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構理事長石川裕己君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 建設業法等の一部を改正する法律案及び建築基準法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 大野泰正

    ○大野泰正君 おはようございます。  私は、自由民主党の岐阜県から選出されました大野泰正でございます。本日、初めての国交委員会での質問でございます。本日はお時間いただいたこと、誠にありがとうございます。頑張らせていただきたいと思いますが。  まずは、昨日チリで大きな地震がありました。とても対岸の火事とは思えません。また、今朝ほど津波も到達しているという中、一層の防災、本当に日本の国土を守ることに取り組んでいかなきゃならないだろうという思いをしっかりとしたものでありますが、何よりチリの皆様にまずはお見舞いを申し上げたいと思います。  また、今日の質問に先立ち、まずは、先日の沖ノ鳥島の事故で亡くなられました皆様に御冥福を心よりお祈りいたしますとともに、御家族の皆様に心よりお悔やみを申し上げます。そして、いまだ行方不明の方のいっときも早い発見と、けがをされた方の一日も早い回復をお祈りしたいと思います。  それでは、質問に入らさせていただきます。  ただいまお話をしました沖ノ鳥島は、日本の国土より広い約四十万平方キロメートル以上の排他的経済水域を有するとともに、中国の海洋進出が活発化する中、海洋資源の確保だけではなく、日米安全保障上も大変重要視されている島であります。  今回の事故は大変不幸なことではありましたが、事業を完成させることが国益を守ることになり、決してやめるわけにはまいりません。事前の曳航実験の不備なども指摘されていますが、今後の事業継続に対して、安全の確保は当然でありますが、国益を守る観点からも、政府の対応について大臣のお考えをお聞かせください。
  9. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) まず、お亡くなりになりました五名の方の御冥福をお祈りするとともに、負傷された四名の方々、そして御家族の方々にお見舞いを申し上げたいと思いますし、何よりも、現在、海上保安庁の巡視船、航空機を派遣しまして、行方不明になっております二名の方の捜索に全力を当たらせていただきたいと思っております。  御指摘のように、沖ノ鳥島は我が国の国土面積三十八万平方キロを超え、四十二万平方キロの排他的経済水域を有しておりまして、小笠原諸島ということからいきますと、排他的経済水域の三割を有するというところでありますし、周辺海域にはコバルトリッチクラストなどの海底資源もありますし、御指摘のように、何よりも安全保障上も極めて重要なところでございます。  この事業は、排他的経済水域における資源開発などの活動拠点を整備する、そうしたことを主眼として大変重要な事業でありますし、この事故が起きたことは誠に残念なことでありますけれども、今後とも、事業を安全かつ確実に進める必要があると思います。  工事事業者から施工方法の詳細や事故当日の施工手順、安全管理、そうした体制の聴取や確認を含め、そして原因究明を一刻も早くいたしまして、技術設計をしっかりまたさせていただき、早急に技術的検討も行い、工事の完成に向けて進みたいというふうに思っているところでございます。
  10. 大野泰正

    ○大野泰正君 どうもありがとうございます。安全に確保していただいて、しっかりとお進めいただけること、お願いを申し上げます。  次に、建築業法改正に対する質問をさせていただきますが、この質問をするに当たり、まずは、避けては通れない問題が発生いたしましたので、この件について伺わせていただきます。先日の北陸新幹線融雪設備官製談合問題についてであります。  今回のことで、まだこの業界はこんなことをやっているのか、国民の皆様が感じられたと思います。特に官製談合などは言語道断であり、どのような言い訳も通用しませんが、期日が迫って完成させなくてはならなかった等の言い訳ばかりが目立ちます。今更こんなことを言っているようでは、建設業全体のイメージダウンは避けられません。これでは建設業を目指す若い人たちが夢がなくなり、誇りを持てなくなってしまいます。このことは、すなわち国土を守り地域を守る担い手がいなくなるということであり、大変に深刻な問題であります。  額に汗して働く人が、そして正直者がばかを見ないようにするためには、現在のような段階を追った行政指導では抑止力として機能していないことは明白であります。国がしっかりとした今日まで以上の実効性のある再発防止策を考えていただかなくてはならないと思います。  昔から談合があると、指導しました、改善しますと言っていますが、長い歴史から見れば改善されていないからこそ今も同じ問題が起きているのではないでしょうか。国交省として防止策について今までと次元の違う意思を示さないと、国民の皆様から建設業全体が負のイメージを負ってしまいます。四月から国民負担が上がったところであります。特にこうしたことには非常に厳しく見られていると思います。地域を守る大切な人を育て、地域の安心、安全に御努力いただくためにも、誇りある職場であるように環境を整えていかなくてはなりません。  今回の問題について、国交省としての対応と再発防止策、そして、新聞報道でもされているように、天下りの問題も含め、大臣のお考えをお聞かせください。
  11. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 入札談合等の不正行為は絶対にあってはならないし、とりわけ、官製談合ということは断じてあってはならないというふうに思っております。  官製談合防止法、二〇〇二年、作りましたときに、私はその制定に強く関わってきたものですから、こうしたことがあってはならないという、そうした仕組みもつくらせていただいて今日まで来ました。その中での今回の件でありまして、本当に残念であり、遺憾であるというふうに思っておりますが、三月十九日に機構に対しまして、徹底した調査を行って厳正に対処するとともに、入札に係る不正な行為の再発防止策を取りまとめて確実に実施するなどの一層の努力を求め、厳重注意をし、文書をもって直接やると同時に注意をしたところでございます。  第三者委員会等も設置して対応しているという状況のようでありますけれども、今日もお話が出るというふうに思いますけど、この辺はしっかり、二度とこういうことがないようにということを業界そして関係の機構等に対しまして徹底していきたいというふうに思っております。  国交省としては、組織を挙げてコンプライアンスの徹底や不正を発生しにくい入札契約手続の実施等を通じて、官製談合の根絶に向けて強い決意を持って臨みたいというふうに思っているところです。
  12. 大野泰正

    ○大野泰正君 ありがとうございました。大臣の大変強い御意思を聞かせていただいて、何としても再発防止、しっかりとやっていただきたいと思います。ありがとうございます。  ここからは今回提出されている法案について伺ってまいりたいと思います。  皆さんも御存じのとおり、公共事業が政治的に大幅に削減された時代には、地方の小さな工事にまでゼネコンが仕事を取りに来ていました。当然のことながら、地元の中小建設事業者は体力もないため、たたき合いになれば負けてしまいます。今回の改正によって、現場で一生懸命働く人が報われるように、そして将来の担い手である子供たちが希望と誇りを持つことのできる建設業になるように願ってやみません。少子高齢化が進む日本で地域を守る力を確保するためにも、今回の改正がしっかりと機能することを願っています。  そこで、私は今回、特に地域を守ること、そして何より命を守ることを主眼に質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。  まず、先日大臣がおっしゃった入札における透明性の確保についてであります。  透明性の確保という観点だけで見れば、一般入札における低価格入札方式は大変分かりやすいと思いますが、しかしながら、この方式によってダンピングが横行し業界全体が疲弊した実情に鑑みれば、価格重視の現行制度では価格競争のしわ寄せが下請、孫請を直撃することは明白であります。体力が弱い事業者が最初に駄目になってしまいます。また、地方自治体は地方自治法により最低制限価格を取り入れることができますが、国は会計法上それができないという中で、入契法においてしっかりとした説明をしなくては総合評価方式に対して国民の理解を得ていくことが難しいと思います。  私は、総合評価方式に、地域を守り命を守るための災害時の対応や地域情報の蓄積による信頼性の確保など、地域要件に目配りした入札要件の整備が必要だと思います。建設工事における品質の確保は当然ですが、少子高齢化が急速に進む中、日常的に地域を守るという観点はこれまで以上に大きな考慮要件になるべきだと思います。  総合評価方式については、いまだ技術点などが非常に重視されており、特にAランクなどの入札に必要な技術点では経験値からいっても大手ゼネコンが優位だと思いますが、地方の公共事業では地方の業者でないと十分に把握できない歴史的な地盤の状況や気象条件など様々な地域特性があるということも事実であります。また、その地域において消防団に参加している、災害協定を締結している、災害時に実際に対応しているなどといった点も十分考慮して地域の業者を生かして育てていくことは、今後の公共事業におけるウエートがインフラの老朽化対策に軸足が置かれることを考えればますます重要になるのではないでしょうか。  地域要件、つまり、地域における情報蓄積の状況、地域の安全確保への貢献度などを適切に評価し、総合評価方式を改善していくことが必要だと思いますが、お考えをお聞かせください。
  13. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 公共事業の調達に当たりましては、価格だけでなく品質が大事であるということで、平成十七年の公共工事の品確法、品質確保法の制定を契機に、総合評価方式の導入を進めてきました。また、地方公共団体におきましても、この品確法に基づいて国が閣議決定した方針に基づいてその普及拡大を図ってきたところです。  この総合評価方式の運用に当たっては、議員御指摘のとおり、発注者が恣意的に運用しないよう透明性を確保するということが大事であります。このため、発注者が総合評価の評価項目を設定するに当たって、事前に公表したり第三者のチェックを受けることとしているところです。  今後とも、総合評価方式の実施に当たっては、適時適切な見直しを行うことによりまして、公正性、競争性の担保はもとより、透明性の担保に努めていきたいというふうに思っているところです。
  14. 高木毅

    ○副大臣(高木毅君) 委員の御質問後段の部分でございます。入札及び総合評価について地域要件などを適切に評価して総合評価方式を改善していくことが必要だという御意見かというふうに思いますけれども、言うまでもなく、災害時、あるいはまた除雪作業、そしてまたインフラの維持管理に当たりましては地域の建設企業がまさに地域の守り手として重要な役割を担っておりまして、建設企業の地域への貢献度を適切に評価するということが重要だということはまさに委員御指摘のとおりだというふうに考えているところでございます。  このため、国交省の直轄工事におきましては、工事の内容に応じて、施工箇所の近隣地域における会社の本支店や営業所の有無などの地理的条件を参加要件として適切に設定するとともに、総合評価におきまして、地域の精通度として、災害協定の締結、あるいは協定に基づく活動実績などを加点しているところでございますが、さらに、有識者委員会を設置いたしまして、地域のインフラを支える企業の確保を目的として、非常時に迅速かつ的確に対応するための人員やあるいは資機材を有する企業の評価の在り方について検討を進めているところでございます。  今後、当委員会におきまして、検討を踏まえて地域の建設企業の評価を適切に実施し、地域の守り手としての役割を十分に果たしていただけるよう取り組むとともに、地方自治体に対しましても国の取組について今後周知を図っていきたいと、そのように考えているところでございます。
  15. 大野泰正

    ○大野泰正君 ありがとうございます。  透明度と本当に地域を守るということは大変バランスを取るのが難しいと思いますが、どうか皆様の御努力でよろしくお願いをいたしたいと思います。  次に、通達のフォローについて伺いたいと思います。  私は、地元を回っておりまして様々なところで聞くわけですが、通達がなかなか一番市町村の末端まで下りていないというお話を聞きます。特に、今回、国交省から地方自治体に対して歩切り禁止等の通達が出されているわけですが、実際には現場に十分伝わっていないということも国交省の方も把握されていると思います。  歩切り禁止を徹底するためにいかに指導していくのか。今日までのやり方では、先ほども申しましたが、隅々まで届いていないのは明白であり、改善を求めたいと思います。国交省からのこのような通達を市町村の隅々にまで徹底指導していただくために何とぞ御努力をお願いしたいと思いますし、今回の質問で何より大切なことは、現場で額に汗して働く真面目な人たちが正当な賃金が支払われるとともに、健全な建設業全体の発展と地域の安心、安全がしっかりと守られることであります。  今回の改正に対する強い思いをお聞かせいただきたいと思います。
  16. 高木毅

    ○副大臣(高木毅君) 委員御指摘のとおり、歩切りにつきまして、国交省では、入札契約適正化法第十八条に基づきまして、歩切りを厳に慎むよう、総務省とともに地方公共団体に対して繰り返し要請をしているところでございます。  また、今回、議員立法で検討されております品確法改正案におきましては、市場実態等を的確に反映した積算による予定価格の適正な設定を発注者の責務として位置付けていただいていると承知をいたしているところでございます。  さらに、本法案による入札契約適正化法の改正では、適正な金額での契約の締結を法目的として明確化しているところでございまして、これらを踏まえて歩切りの根絶に向け地方公共団体への働きかけを更に強化してまいりたいと、このように考えているところでございます。
  17. 大野泰正

    ○大野泰正君 どうもありがとうございます。  それでは次に、今後の課題として、地域のインフラの老朽化対策や耐震補強対策を計画的に実施していくことが地域を守り、若い人たちの雇用を生み出すものだと考えますが、地域を守る建設業について、私は、農業の地産地消のように、建設業も管内の発注物件は管内業者が受注して地元に活力が生まれるようにしていただくことが重要であると考えています。  特に、これから建設業の中心となっていくことが想定される老朽化対策も平準化して仕事を発注しなければ、業者にとっては先が見えず、計画が立てられず、安定した雇用ができず、計画的な設備投資もできません。仕事量を一度に増やしたり突然減らしたりすることがないよう、国策として取り組むことが重要だと思います。  そして、地域の地盤特性や気候などの地域特性を熟知した地元の業者が対応すれば無駄の削減につながる可能性も高く、最終的に必要となる公共資金も少なくて済むかもしれません。例えば、地方の事情を知らないコンサルが来て、ここは五十年たったから直しますといって直さなくていい道路を直す一方、三十年で直さなくてはならない橋を見落としてしまうこともあります。毎日その道路や橋を使っている現地の事業者の方がより細かい具体的な状況を把握していることは言うまでもありませんし、国として、こうした点を十分に考慮して指導していかなければならないと思います。  老朽化対策の計画的発注により地域を守る力を創出していくことについてのお考えをお伺いしたいと思います。老朽化対策は建設の地産地消であり、地域の安全のみならず、雇用や経済をしっかりと支えるためにも大切だと思うのですが、大臣のお考えをお聞かせください。
  18. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 先日、ある県の地元の業者とも話をしましたら、自分の建設会社はこの何とか道路というのをおじいさんの代にやって、そして五十年間、点検とかそういうことを何もやってこなかったんだけれども、今回、孫の自分が社長となってこれをやっているようになったと、この道路には物すごく愛着があると。何とかこの道路の渋滞という、工事におけるという、なくすために、あえて夜でも、少なくなったときにやっていただいて、全部、橋であったり短いところであったり、いろんなことを状況が分かって今点検と修繕というのを、仕事をしているという声を聞かせていただきました。  老朽化対策やメンテナンス、修繕、維持更新、こうしたことは今老朽化が進む中で極めて重要でありますけれども、よく地元を熟知した業者が、言わば大学病院ではなくて町医者として自分たちはよく分かっていて、しっかりこれを維持、修理、点検というものをしていくんだという仕事をしていただく、そこには使命感と地元への愛情と愛着というものがあって、魂のこもった、また誇りある仕事ができると思います。若い人がなかなかいないということが今言われているわけですが、このところでこういう仕事をこんなふうにやって、こんな貢献をしているということを見ていただくこと自体が、私は地元の業者にとって、またそこに従事する若者にとって非常に大事なことだというふうに思っているところです。  入札時の適切な地域要件の設定や、あるいは地元建設企業の受注機会の確保を図っていくこと、そして複数年契約の導入など、そしてまた、各発注機関に私もいろいろ聞きますと、国はこう仕事を出し、県はこう出して、市はこう出していくというばらばらよりも、見通しを聞いて我が社の算段をしたいということがありまして、各発注機関の発注見通しをまとめて公表してほしいという願いもありまして、そういうことをさせていただいたりしております。  今後とも、地域の雇用、経済を支えるために、地域の建設企業の確保、育成ということにしっかり取り組んでいきたいと思っています。
  19. 大野泰正

    ○大野泰正君 ありがとうございます。  大変現場を御存じで、本当に大臣がそのようにお答えいただけたことに地域も大変喜んでいると思いますし、本当に愛情を持っている皆さんですので、これからもしっかりと地域を守っていただくための元気さを皆さんとともにつくり出していっていただきたいと思います。  それでは、もう一つ、現在建設業界で大きな問題となりつつあることについて伺います。  東日本大震災からの復興と加速は当然のことでありますが、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを同時進行で進めるために、今、人手不足の懸念があります。当然、しっかりと進めていかなくてはならない事業ではありますが、働き手を地方から全て持っていかれては、地域の特性に合った技術の継承のために残された時間が今大変切迫している中、地域を守る人材の育成が今後不可能になってしまいます。  今こそ、地方の仕事量も計画的に出していくことが必要だと思いますが、こうした観点から、若者が地域を守ることのできる技術の継承とともに、担い手が地域に根付く環境づくりを大臣はどうお考えになるか、お聞かせいただければ有り難いと思います。
  20. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 今もお話をさせていただきましたが、若い人がなかなか入ってこないという状況があります。それは、まずその仕事に誇りを持てない、そして未来性が感じられない、そして、その上に処遇が賃金を含めて良くないということがそろいますと、なかなかこの建設を始めとする業界に若い人が入ってくるということはないと思います。その上に、そうしたことが元々、作業員というのがこれから二十年、三十年たちますと、日本の若者が、建設であれ、あるいは電気関係であれ機械であれ、あるいは自動車であっても整備工とかいうような、現場のそういうことを誇りを持って処遇が改善されてあるという日本にしないと、本当の現場力がなくなってくるということを私は危惧しておりまして、そこをバックアップすることが大事だと思います。  そういう意味では、処遇改善、技能労働者の労務単価の引上げや社会保険加入の徹底、そして、国始めとして予算が急に増えたり急に下がったりというようなことではなくて、安定して持続的に仕事があり、そしてまた誇りある仕事であるという、いろんな総合的な面からバックアップしてこそ若い人が技術を身に付けて、時間掛かります、そこが伝承されていくんだというふうに思っておりまして、その辺の将来の見通しを明確に示しながら、若い人がこの仕事に従事していけるような環境をしっかりつくっていきたいというふうに決意をしております。
  21. 大野泰正

    ○大野泰正君 どうもありがとうございます。  大変力強い決意をお聞きし、うれしく思いますが、時間が押し迫ってまいりましたので、大変申し訳ありませんが、一問飛ばさせていただき、最後の質問にさせていただきます。  昨年、私の地元、岐阜県下呂市で燃焼実験が行われ、その結果を踏まえて今回の木造建築関連基準の見直しがされました。  木造の大規模化が認められたことは、森林国日本にとって、今後様々な展開を考えられる大きな出来事であると私は感じています。今、建材としてCLTなどが注目されていますが、コスト面等からまだまだ普及には厳しい面があります。しかしながら、山を守り、森林を守り、中山間の雇用や活力を呼び込み、林業を成長産業として再生させるとともに、木という再生可能な資源を活用し、日本の伝統文化に裏打ちされた技術者を生かすことで日本全体が元気になるオールジャパンの取組をお願いしたいと思います。  まずは学校などの公共建築を木造にする取組を始めていただくとともに、日本の技術のすばらしさを世界に向けて発信するために、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの施設もできるだけ木造化していただければ有り難いと思っています。大臣のお考えを伺わせてください。
  22. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 住宅建築物における木材の利用は、木材の全供給量の四割を占めているということになっております。そうしたことからいいまして、木造化の促進というのは木材利用の促進に大変効果があると。それはまた、日本の森林を大事にする。森林を大事にするということは、自然というものを守ったり、あるいは風雪の調節機能というものの力というものを増していくということにもなっていきます。  我が国の建築物は、風水害や地震や、あるいは火災ということに対して柔軟に対応するというような特性を持っている上に、非常に心地よい、日本の風土に合っているということがあります。ネックは、これは大きいものになりますと耐震という、その強さということなんですが、意外と木材は強くて、特に今御指摘のあったCLTなどは欧米、特にヨーロッパなんかではもう本当に高いビルが建つというような状況になっておりますが、何分、日本は地震ということと火事、火災ということに耐えなくちゃなりません。  普及ということになりますと、この防火ということが非常に大事で、大規模な火災実験を二十三年度からやって、今回、大規模なそうした木造建物でも、学校は今までそういうものがありませんでしたが、それが三階が建てられるということを今日ここで審議をいただいている法律で決めさせていただきたいというふうに思っております上に、三千平米という以上のものについてもこの木造を使えるという体制をつくらせていただいたのが今回の法律でもございます。  先導的な技術、そしてCLT、そうしたことも大きく進めるとともに、オリンピック・パラリンピックもありますし、様々な形で木材というものが利用されて、国民に、また諸外国の人にも理解をいただいて、ああ、日本はいいなという国にしなくてはならないというふうに思っております。
  23. 大野泰正

    ○大野泰正君 どうもありがとうございました。  大変力強いお言葉をいただきました。日本は本当にすばらしい国であります。日本にあるこのすばらしい資源を使って、建設業もそうですが林業も、本当にこれから一層成長産業として皆さんとともに育てていただけることを心からお願いして、質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。
  24. 田中直紀

    ○田中直紀君 民主党の田中直紀でございます。  建設業法、建築基準法、両法の改正に関係いたします問題につきまして質問をさせていただきます。  まず、建築基準法の第十二条でございますけれども、防火対策について、建築基準法と消防法の関係についてお伺いをいたしたいと思います。  建築基準法は、建築物の安全を確保するために基準を定めているわけでありますが、今回の平成二十五年の十月に発生した福岡市の診療所の火災というのは大変被害が拡大をした、こういう状況下にあって今回基準を強化すると、こういうことであります。  建築物の防火については、建築基準法、国の基準でありますが、消防法の関係もございます。消火活動との連携について、この両法の関係というのはどういうふうにお互いに機能がされておるかということについて、まず伺いたいと思います。
  25. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  建築基準法は、言うまでもなく建築物の安全に対する基準、最低基準でございますけれども、これを定めまして、そして新築のとき、それから維持管理の段階においてもしっかりこれが守られるようにというふうになっておるものでございます。  また、消防法については、消火活動あるいは消防設備ということで、建築物においても消防、消火のための例えばスプリンクラーのような設備等についての基準が設けられているというふうに承知をしております。  両方の法律をしっかりすり合わせをして、あるいは運用面では人事交流も行った上で、そごがないように努めているつもりでございます。
  26. 田中直紀

    ○田中直紀君 診療所の防火戸が稼働しないで大変な被害が拡大したと、こういう状況の中で、報告を見ますと、四十年間点検をされなかった、こういう診療所があったと、こういうことなんですね。  基準法では国も方針を出しておる、消防活動もしておる、しかし火災になったらこういう事態だという、大変、そういう面ではこの法律を改正しただけでこういう事態、四十年も点検しないで火災が起きたら十人も亡くなるというような、こんな、今の時代こういうことが起こるということ自身が、大変進んだ社会でありますけれども、一方、その管理ができていないと、国がどういう指示を出していたかということなので、信じられないような状況なんですが、これはどうして起こったんですか。
  27. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  御指摘のように、防火戸が今回の火災で機能しなかったということは誠に遺憾なことだというふうに思っております。また、あってはならないことだというふうに思っております。  実は、建築基準法の中で、診療所などの就寝の用途に供する建物なんかについて定期的に維持管理状態を調査をしていただいて、行政庁の方に御報告いただく制度がございます。このどういう建物を報告対象にするかということについては、地方公共団体の方に委ねておりました。  火災の起こりました福岡市では、診療所は比較的病院に比べれば規模が小さいということで、報告はしなくていいというふうに当時なってございました。この結果、今の防火戸の問題でありますとか、あるいは違法な増改築が行われたということについて行政庁が知ることができずに是正の指導もできなかったということでございます。  今回の法改正の中では、こうした事案を踏まえまして、一定以上の規模のものとか、あるいは診療所のような体の弱っておられる方が夜お休みになるような施設については、国で一律に報告を求めるように措置をしたいというふうに思っております。  また、防火戸については、これは動かないと意味がございません。センサーが付いておったり、あるいはさびついて動かなくなるということもあり得ますので、これも今回の法改正の中で、三年に一回程度でございますけれども、実際に動くかどうかの稼働試験をしっかりしていただくような制度の導入を図りたいというふうに思っております。
  28. 田中直紀

    田中直紀君 建築基準法の関係からいきますと、特定行政庁で建築主事がおられて、こういう方々が基準法に従って地域行政を動かしておるということですから、国土交通省から言えば、こういう方々をしっかり動かして、そして行政全体に行き渡るような形が取られていなかったということがまず第一に感じられるわけでありますし、そしてまた、一方、各建築物においては、防火管理者という方がおられますわね、年に二回は消防署に点検の報告を出すんじゃないんですか。そういうことを怠っておるということをチェックするのがやっぱり行政ですし、そのチェックを怠っているもとになっているのは、国がしっかりと各都道府県あるいは政令市ににらみを利かせてよというのはあれですが、やっぱり行政が行き届いていないというのが今回の、まあ改正をすることは重要でありますけれども、まず実態を改善、どのように火災から国土交通省としては、大臣、改善されたんですか。  この火災を受けて、国土交通省としての管轄として、基準法をつかさどっている省としてはどういう通達をし、どういう注意をし、そしてどういう指示をしたということになるんでしょうか。
  29. 井上俊之

    政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  国が一般的なルールを決めて、それを自治事務ということでございますけれども、公共団体が適切に運用していただく、消防法建築基準法もこういう仕組みの上に成り立っているんだと思います。  まず、今回の火災でとった措置でございますけれども、同様の事故が同じように発生することは許されませんので、まず、診療所について全国一斉に点検を、これは消防庁あるいは厚労省とも協力して行わせていただき、違反、不適切がある事例については是正のお願いをこれ公共団体を通じて行っておるところでございます。  制度的に足らないことにつきましては、先ほど御説明させていただいたように、今回の法改正の中でしっかり措置をさせていただきたいというふうに考えてございます。  御指摘のように、とにかく国と公共団体が一体、連携をして取り組まなければ、現場はしっかりとした対応ができません。このことを肝に銘じて今後ともやってまいりたいと思います。
  30. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 先生がおっしゃるとおり、消防庁の管轄で見ていくこと、消防法上、それから、この診療所のように厚生労働省が見ていくこと、それで、国土交通省建築基準法に違反しているかどうかという角度で見ていくということがありまして、ここは、それで、地元として、特定行政庁としての報告というものはしなくていい状況になっていたという、非常に穴があったということが明らかになったんだと思います。  今回は、そういう意味で、厚生労働省とも消防庁ともよく連携取って、こうした診療所ということについて、これからまた介護施設やいろんなものがありますから、その辺をどういうふうに対応するかということで、今回、国交省としてはこの法律改正ということをさせていただいているということでございます。
  31. 田中直紀

    ○田中直紀君 基準法を改正するわけでありますから、この第十二条は、対象は政令で定めると、こういう文章になっておりますが、やはり私は、具体的にいわゆるこの事故を受けて改正するのでしたらどういう政令になっていますか、まず中身を伺いたいと思います。どういうことを想定されていますか。
  32. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  先ほども申しましたように、定期調査報告の対象の建築物は今法律には何の定めもなくて、公共団体が自由に定めていただけるようになってございます。多くの公共団体では、病院でありますとかデパートでありますとか、そういう大規模な人が集まる施設、あるいはお休みになる施設、こういうものについては指定をしていただいているということだと思います。  今回は、例えば病院、診療所のように体が弱った方がお休みになるような施設とか、それから、特に大きな大規模集客施設、こういうものについて、具体的な基準はおっしゃったように政令で定めることになりますけれども、国で統一に、この範囲までは報告をしてくださいということを全国統一基準としてお示しすることを想定しております。
  33. 田中直紀

    ○田中直紀君 この建築基準法の今回の改正につきましても、政令は幾つあるんでしょうか。  私は、こういう法律、基本でありますから、三十一も政令で決めるなんていう法律ではなくて、もっと国の基準でありますから具体的に最初から、この法律は診療所あるいは病院、こういうものを対象にしてこれからしっかりと基準を守ってもらうんだという、これから決めるんだではなくて、ある程度念頭に置いていると言いつつも、具体的に私はもう少し、今後のこともありますが、表示をして、そして我々が責任を持って法律の成立を果たすと、そして地元においてもその法律に従ってやってもらっているのかなということをチェックしていくということが大事だと思いますので、三十一も政令の、これから定めますよという法律では実際どういうふうになるんだと、こういうこともありますので、これは成立させていくわけですが、至急、三十一の政令はどういうものが対象になってどういうものをやっていくんだということを報告をしてもらえればと思っておるところでありますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。  次に、事故といいますとエレベーターの事故があります。震災のときもあって、この十二条も、もう一つは立入検査、調査を拡大強化していこう、対象を増やしていこうと、こういうことでありますけれども、最近、エレベーターあるいはエスカレーター、また遊戯施設ですね、私も後楽園の横を通ると道路の上にジェットコースターがこうあって、車で走っていてもおっこってきたらこれは大変だなと、大変な、この都市でよく認可したなと思うんですが、東京都はやっているんでしょうか。中の方で事故もありましたけれども、こういうエレベーターやエスカレーターや遊戯施設の事故、危険の管理というのはこの基準法でどういうふうに定めているんでしょうか。各、このものについてどう対処されているんでしょうか。
  34. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  まず、エレベーターあるいは遊戯施設については、新しく新設する場合の基準を建築基準法及びそれに基づく法令、告示等も含みますけれども、において定めているところでございます。また、これも先ほどの定期報告の対象ということで、エレベーターについては多くの自治体、年に一回ということでございますけれども、法定の点検調査をしていただきまして、適合性について御報告をいただいているというふうなことだと思います。  その他、事故の調査につきましては、これは港区竹芝のエレベーター事故以来でございますけれども、大きな事故が生じましたら、私どもと特定行政庁と必ず警察と一緒に現場に入ってしっかり事故原因の調査をし、そして、そのための対策、これは審議会で御審議いただきまして、御指摘をいただきまして、これもルールの改正などにつなげているところでございます。
  35. 田中直紀

    ○田中直紀君 これの法改正で立入検査の対象を拡大していくと、こういうことで、なかなか法律のこの効き目がといいますか、事故を起こしたのになかなか製造メーカーに立入検査ができないというような事態があるということですし、事故を起こした製造メーカーから拒否されたなんという事態もあったと、こういうふうにちょっと聞きましたけれども、この改正でそういうことはもうないと。エレベーターの事故なんかがあった場合にはそのメーカー一に限られていたようでありますが、もう立入検査ができるということの改正になるわけですね。
  36. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたように、事故が起きますと現場へ行き、あるいはエレベーターメーカーから設計図面等の技術的資料を提出をしていただくというようなことを通じて調査をしているところでございます。  御指摘のように、従来は法的な立入り権限が国には全くございませんでした。また、エレベーターメーカーに対する調査権限は、これは公共団体も含めて権限はなくて、これは任意の御協力をいただいていたということでございます。  御指摘にありましたように、メーカーの方から拒否をされるというような事例はこれまでございません。大体は御協力をいただいておりますけれども、中には御協力いただけないケースもあるということで、今回、そういうものについても法律上の権限を明確化してしっかり調査ができるように措置をしたということでございます。
  37. 田中直紀

    ○田中直紀君 調査ができるように通知したということでありますから、調査はできるということでいいわけですね。  では次に、容積率の制限の合理化ということで、第五十二条の、老人ホーム、福祉ホームを対象といたしまして容積率の制限を緩和しようと、こういう内容が織り込まれていますね。住宅についてはもう既に緩和されておると。共同住宅、マンションもそうですね。  お手元の資料の建築基準法における規制緩和・民営化事項についてという中に、集団規定という、緩和、民営化というのをちょっとまとめて国土交通省にいただきました中に、平成六年に、住宅の地下室について住宅部分の床面積の三分の一を限度に容積率対象となる面積に不算入をしましたということですね。平成九年には、共同住宅の共同の廊下等を容積率対象となる面積に不算入にしたと。こういうことで、都市部のマンションに住まわれる方々に提供していけるようなことを規制緩和をしたと、こういうことでありますが。  しかし、崖地、東京もそうなんです、崖地に地下三階、高台から行くと三階ですよ、だけど崖地の下から見ると七階だとか六階だとかということで、いつの間にか、地下になっているんでしょうか、高層マンションが住宅街にどんと建つような崖地の状況が生まれましたね。相当トラブルで、特に神奈川県の横浜辺りは崖地が多いわけですから、相当そのトラブルがあって各地域で条例を出したようでありますが、まだやはり場所によっては解決をしないし、私の近所のを言ってもあれですが、そういうの、こんな細い道の奥に高層マンションが建つからおかしいなと思ったら、やはり地下室を活用して、事故も起こしましたけど建てて、建て売り、もう売り切っちゃったようでありますが、やはりそういう不法に近いような建物が住宅街に建ってきたんですね。どういうふうに解決をされ、現状、どういうふうな状況なんですか。  そういう中で、老人ホームだとかいわゆる福祉ホーム、この福岡のように逃げられない方々といいますか、お年寄りの方々が住まわれるものに緩和して、大変私は心配になるわけですが、まず私は、前回の緩和でそのトラブルをどう解消してどういうふうになっているかということをちょっと御説明いただきたいと思います。
  38. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  御指摘のように、平成六年に、住宅の地下室について全体の面積の三分の一まで容積率に不算入とすることができるという緩和措置を講じました。この住宅と申しますのは、御指摘にもございましたが、戸建て住宅だけではなくて共同住宅も含むということでございます。  この法律が施行されました後に、御指摘にございましたように、特に横浜市辺りが最初だったと思いますけれども、斜面地で地下室に該当するかどうかということをその地盤面の取り方で決めることになるわけでございますが、この仕組みをうまく活用してかなりボリュームの大きなマンションが建って、近隣の紛争等の問題が生じたということでございます。  横浜市等からも強い御指摘をいただきまして、その後でございますけれども、たしか平成十六年だったと思いますが、条例で地盤面の取り方などについて別途の措置を講ずることができるように法律改正を行いました。これによって、問題が生ずると思われる自治体の方では条例をしっかり定めていただいて、マンションの高さをめぐる近隣紛争というのはこの地下室活用のものに限らずあるわけでございますので、紛争がなくなったということではないと思いますけれども、行政から見て不適切なマンションは建たないように措置ができるようにしたということでございますし、現在、その条例の制定等も適切に行われているのではないかというふうに思っております。
  39. 田中直紀

    ○田中直紀君 地下室マンションという名称で、ずっといろいろトラブルが続いたんですね。ですから、うまく活用するというよりはずるく活用して、それでマンションを造って、そのまま売るわけですから、売り逃げちゃうというようなマンションですから、東京都の直下型の地震が来たら崖のマンションは大変な、どうなんですか、耐震診断しているんでしょうか。耐震診断、ホテルだとか旅館もするようでありますが、そういうマンションも、私は、どのぐらいが崖の、ずるく活用して造ったマンションはどのぐらい、地下室マンションというのはどのぐらいあるんでしょうか。
  40. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  全国的な数はちょっと定かではございませんけれども、横浜市においては、延べでございますけれども、五百件程度、これは問題になったものだけではございませんけれども、地下室を適用したものがあるというふうに承知をしております。  なお、安全の問題につきましては、これは容積の問題とは全く別に基準法の構造規定の中で、崖に建てる場合も含めまして基礎などの基準を定めてございますので、そちらの方の問題は生じていないというふうに考えております。
  41. 田中直紀

    ○田中直紀君 ですから、私はこういう規制緩和は時限立法でやった方がいいと思うんですよね。こういうまた同じような老人ホームや福祉ホームというのが、緩和するということになれば、特に東京なんかも今少し崖の方は造っていますよ。  そういうことから考えると、ずるく立ち回るような、そしてまた将来危ないようなマンションを、幾ら需要があるといっても、どんどん建てていこうという規制緩和は私はやはり慎むべきだというふうに思いますし、やるんであれば法律で、ここでもう出てきておりますから、しかし、これはやはりある程度時限立法的な項目として二、三年はよく監視をしながら、そして本当に危なくなく、基準ぎりぎりのものを建ててくるようなものはしっかりと行政とチェックをしていただいて、地震に耐えられるようなものにしていかなければ、こちらから見れば三階だ、向こうから見りゃ七階だ、八階だなんというんじゃ、この地下室マンションについては監視を逆にお願いをいたしたいと思います。  木造建築三階建ての学校を進めていこうと、こういうことでありますので、先ほどの御質問で大体内容は分かりました。  三階建ての住宅というのはどのぐらいできてきているんでしょうか、木造建築は。学校にも三階建てということで木造建築が、学校でありますから、しかし、三つ、四つ、五つぐらいが並んで実際に学校ができ上がるという構造なんでしょうかね。これを緩和すると、どのぐらいの木造比率で建築できるんでしょうか。木造専門の建築家もいらっしゃるわけでありますから、そういうことも工夫をしていただければと思いますが、三階建てというのはどの程度の状況なんでしょうか。
  42. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  まず、木造の住宅でございますけれども、これはもう三階建てで普遍的に建っているというふうに理解をいたしております。  また、学校でございますが、年間約千棟程度新設、まあ改築が多いんだと思いますけれども、されている中で、今二割ぐらいが木造だというふうに承知をいたしております。今回、三階建てに新たに道を開くということで、この比率は上がると思います。特に目標というものはございませんけれども、木材利用促進のためにこれを十分活用してまいりたいというふうに思っております。
  43. 田中直紀

    ○田中直紀君 あと、これは第八十六条で、第三条のこれも政令で定める範囲ということでありますが、建物の移転について引き家技術が進んできたからということなんですが、これも政令で、例えば自分のうちを少し十メーターぐらい引き、やるんだとか、また、できれば文化財については解体して移動して造ろうと、こういう需要も出てきておりますから、私は、政令の中で、道路を造るときに住宅もっと下がってくれなんということでこれを使うまでにはならないんだと思いますけれども、この政令の中身だけちょっと御説明ください。
  44. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  現在の規定では、引き家ということで別の敷地に移す場合にはこれは新築というみなしでございまして、その土地でのいろんな規制、現行の規制に全部合わすことが必要になるということでございます。  今回の改正は、これは物は変わらないわけでございます、引き家でございますので、ということでこれを緩和をしたいということでございまして、政令の中では、具体的には、構造ですとか衛生ですとか防火でありますとか、こういう、単体規定と呼んでおりますけれども、これについては現行のままでいい、既存不適格の扱いをしようと。一方で、容積率など、これ周辺関係に影響が出てまいりますので、これにつきましては新しい土地でのルールに従っていただこうというふうに決める予定でございます。
  45. 田中直紀

    ○田中直紀君 よろしくお願いいたします。  建設業法の中で、解体工事業が認定業務になったと、こういうことで大変関係者の皆さん方も更に張り切ってやっていこうと、こういうことになるんだと思いますし、解体工事の完成高は二千七百二十三億円という非常に大きな規模になっておるということでありますから、妥当な改正ではないかと思います。  私が伺いたいのは、太田大臣も、メンテナンス元年と、こういうことで、これから高速道路も修繕していかなきゃいかぬ、あるいは、特に社会資本のハードあるいはソフトについても維持管理をしていく、修繕、直すという、今までは造るという仕事でしたけれども、これからは直していく、維持していくと、こういうことでありますから、私は、いわゆるインフラのメンテナンスというのは解体工事と同じぐらいの規模になるのではないかと思うんですね。それをやはり私は、地域の皆さん方にしっかりと技術を建設業の皆さん方も取得をしていただいて、地域のことは地域で工事をやると。そういうことを考えていきますと、大変なメンテナンスの産業というものが育ってくるんだと思いますね。  そういうことからすれば、私は将来の認定の業種に育てていくものではないかと思っておりますし、道路なんかの改修はどのぐらい掛かるんでしょうか、全体の社会資本のメンテナンスというのはどのぐらいの規模になるのか、そしてまたそれを受注できるような地場建設業というものをどういうふうに育てていくかということについて若干お伺いをしたいと思います。
  46. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 昨年十二月に有識者会議で試算をしていただきますと、維持更新の費用というものは現段階では約三・六兆円、そして二十年後には五兆強というところに行くであろうと。これは国の予算というものではなくて事業費でございまして、地方自治体の事業等々も全部含まれているわけですけれども、そうした規模になります。  そうしてみますと、相当技術革新をしていかないとこの維持更新だけで全て終わってしまって、新規のものとかそういうものにお金がないということになりますから、このメンテナンス技術ということについて、私は、打音ということはかなり職人芸でありますけれども、そのほかにも様々な、センサーを使ったり磁気を使ったり、簡単にある意味では見れる、直接のこの目視ということが一番大事なんですけれども、そうしたメンテナンス技術というものを様々開発する、世界最先端のものをしていくということが、課題先進国と言われますけれども、その日本の特性になっていくんだというふうに思います。  解体業におきましても、相当目に見える形で、密集の中にある建物、ビルを壊すということで、諸外国のようにダイナマイトでぼおんと崩すというようなことではない、騒音とか様々なものを考えている技術が最先端になっているということからいきまして、そうしたことが認定されると同時に、その技術者というものが、いろんな技術者が関わると思いますが、国として認定をしていくというような方向というものは今後検討すべき課題ではないかというふうに思っているところです。
  47. 田中直紀

    ○田中直紀君 メンテナンス工事業者といいますか、そういうものをしっかりと育成をしていただいて、それだけの需要があるわけでありますので、そしてまた地域、地域のことについては地元の方々が取り組めるようなそういう産業に、この解体工事業者、事業の方々もこれから張り切ってやられますが、そういう産業もこれから国土交通省として育成していただければと思いますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。  改正タクシー特措法についての実施についてお伺いをいたしたいと思います。  先般、改正タクシー特措法が成立をいたしまして、地域によってはタクシーの皆さん方、業者と共々、運転手の方々も何とか生活レベルになるような給料にしていこう、そして指定を地域をしていくと、こういうことで、特定指定をしていくその段階の前に準特定指定と、百五十五の地域でしょうか、準特定になっているんですね。  しかし、いつまでたったって特定にならない。地域、需給調整をして、この法案ができたんですから、速やかにやっていただいて、そしてその地域の実情というものに反映をしていただかなきゃいけないんですけれども、どうもこの関係者に聞きますと、やるのかやらないのか分からない、この法律が施行されるのかどうか分からないというような反応しかないんですね。どうなっているんでしょうか、この実施方針は。
  48. 田端浩

    ○政府参考人(田端浩君) お答えいたします。  昨年の臨時国会におきまして議員立法で成立をいたしましたタクシー特措法の改正法でございますが、一月二十七日に施行されました。この施行に伴い、委員今御指摘のとおり、全国百五十五か所ありました改正前の特措法に基づく特定地域につきましては、いずれも改正後の改正法の準特定地域の指定基準を満たしますので、準特定地域として指定をいたしております。  御質問のありました新たな特定地域の指定基準でございますけれども、両院の附帯決議の趣旨などを踏まえ、まずは、昨年来の経済の好転状況がタクシーの需要にどのように波及しているかを平成二十五年度の各種データでしっかりと検証した上で、このタクシーの供給過剰が発生していることを判断するための具体的な指標や、その数値を定めていくこととしております。このため、今後、タクシー市場に関する平成二十五年度分の各種データを速やかに集計し、これを踏まえて指定基準の策定作業を鋭意進めていくこととしております。  具体的な地域の指定につきましては、この当該指定基準の策定後、法が定めます運輸審議会の諮問を行った上で進めていくこととなります。
  49. 田中直紀

    ○田中直紀君 前の法案もありましたけれども、なかなか改善されないので改正タクシー法というのができた、そういう趣旨だと思うんですね。ですから、手をこまねいていたのでは困りますので、やはり、もう年度も替わってきました、速やかに対処をしていただいて、タクシー業界の再建のために後押しをしていただくということでないと、これせっかくの、議員立法でありますが、法案を作っても、手をこまねいていて、いつやろうかと、これからのんびり基準を考えてなんていうことじゃなくて、至急私はやっていただくことが大事だと思っております。  またちょっと地元のことで大変恐縮でありますが、公正取引委員会の判断だと思いますけれども、新潟市のタクシー業界にとっては課徴金を、前回の改正タクシー法によって課徴金を課せられるというような、今審査中でありますが、その点についてもしっかり判断をしていっていただきたい。業界も、非常に今負担を被るということは大変だと、こういうことのようですが。  新しい改正タクシー法で、公取と話をして、国土交通省、こういう問題については引っかかるよ、こういう問題については公取から理解を得ているよという基準を通達を出したということなんですが、中身が言えないわけではないと思いますので、国土交通省、どういう通達の中で公取と折衝をされてこの改正法の円滑な運用に寄与しようとされておりますか、具体的に伺いたいと思います。
  50. 田端浩

    ○政府参考人(田端浩君) お答えいたします。  独禁法の適用関係につきましては、昨年の臨時国会の改正特別措置法に関わります両院の附帯決議に基づきまして、タクシー特措法に基づく行為として独禁法上何が問題とならないのか、何が問題となるのかということについて明確になるよう、本年一月、法律が施行するときに、公正取引委員会と連携をいたしまして私どもの方から通達を発出いたしました。  公正取引委員会との連携というのは極めて私ども重要と考えております。引き続き、密接な連絡、協力を図っていきたいと考えております。
  51. 田中直紀

    ○田中直紀君 これは改正タクシー法の円滑な運用のためには公表していただいて、前回、国土交通省と、これは、この問題が起きたのはやはり公正取引委員会と国土交通省がよく連携していないからですよね。それを、指導の下にやったら公取から御注意があって課徴金を課せられたというのは、これは国土交通省が解決すべき問題ですから、真剣に、大臣、この新潟のタクシー業界の公取との問題は国土交通省で解決していただかなきゃいかぬと思いますが、いかがですか、法律に基づいているんですから。
  52. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 新潟の問題は、現在、公正取引委員会において審判中でありまして、個別事業についての言及は差し控えるべきものと考えておりますが、先生の言われていることはよく分かりますので、検討をさせていただきたいと思います。
  53. 田中直紀

    ○田中直紀君 よろしくお願いをいたしたいと思います。  それから、耐震改修促進法の改正の実施状況で伺います。  例えばのことで大変恐縮でありますが、新潟は政令市、中原政務官も新潟市でありますが、政令市ですね。ですから、独自のこの耐震診断の制度、御存じだったら言っていただいても結構でありますが、県では、負担をして、そして耐震診断を促進をしようということで新潟県がやっているわけですが、なかなか名のりを上げないということなんですね。これはどうも、やはり当初心配されたように、耐震診断はするとしても、こういう制度を使うと名前が出ちゃうと、ホテルだとか旅館は。そうすると、やはり耐震診断やって、危ないんじゃないかと、改築してもらわなきゃなかなかホテルや旅館に行けないじゃないかということで、名前が出るのが大変、おもんぱかるには、心配をして、この制度が運用がなかなか進んでいないという、来年の末まで診断してもらおうと、こういうことでありますから、実情が一つと。  それから、私は、費用が掛かったらまず費用を自分で調達をできて、旅館についても診断をすると。しかし、それを、そのために診断をしたのであれば年度内にでも報告をすればその費用は県から負担してもらう、国からも還元してもらうというんでしょうか、その適用を、余り名前が出たらこれは大変だということがあるのではないかと、こういうふうに思いますが、一つはその実情、大臣にその運用方法について御配慮いただけるかどうかということを質問いたしたいと思います。
  54. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) では、まず実情から。
  55. 井上俊之

    政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  耐震改修促進法につきましては昨年の十一月二十五日に施行をされておりまして、御指摘のように、旅館ホテルを始めとする大規模な建築物について耐震診断義務付け、所管行政庁の方に御報告をいただき、所管行政庁が用途ごとに取りまとめて、これは多少時間を空けることが可能だと思いますけれども、公表するという仕組みが導入をされました。  御指摘のように、診断については、これは義務化をされるわけでございますので、国の方では二分の一助成をし、公共団体が残り二分の一を助成していただければ全額補助できるような形で昨年度予算から措置をしているところでございます。  現在のところ、旅館ホテルについてですけれども、所管の物件がある全都道府県政令市において、補助率の多寡はございますけれども、新潟市含めて耐震診断については補助をするということで、三月議会までに措置をしていただいたところでございます。  公表の話でございますけれども、補助について積極的に公表をするという考えは国も持ってございませんし、これまで公共団体の方でもそういう運用をされたということは承知しておりません。診断結果の公表という制度が既にございますから、これをしっかりと運用していくということだと思います。
  56. 太田昭宏

    国務大臣太田昭宏君) 去年の通常国会で審議をしていただきまして、耐震改修促進法というのが成立をさせていただきました。そのときも、診断をして、そして公表するということは、明らかになってお客さんがホテル等でも来なくなるのではないか、あるいはまた、診断ということができても、改修ということについては多額の費用が掛かってなかなか、そういうことが義務付けられるようなことが、実質的に義務付けられるということになるととてもやっていけないというような声が様々ありました。焦点は地方自治体がこれを、国が半分、そして地方自治体がこれに関わってくれるかどうかということでありましたが、今御報告のあったとおり、かなりのところが補助をするということになったものですから、診断については義務化すると同時に、ほとんどゼロということでできるということになり、そして公表については、今積極的に公表をするということは考えておらないというこの法律の趣旨はそのまま継続をしています。  少し誤解があったり、現状はどうかということでありますものですから、私どもとしては、できるだけこの制度がどういう幅があってどうかということを丁寧に、ホテルとかそういうことも大規模なものでありますものですから、各県にしますとそんなに物すごく多くのものではありませんものですから、地方整備局を通じてきちっと御相談に応じていくようにということを指示しておりますので、その辺の法の仕組みの徹底ということと御理解をいただくように御相談を受けていきたいというふうに思っております。
  57. 田中直紀

    ○田中直紀君 都道府県のみならず、政令指定都市も制度をつくっておりますので、よく国土交通省の方から説明をしていただいて、まずは耐震診断が進むように御努力をいただきたいと思います。  建築家の坂茂さんがプリツカー賞を受賞されると、こういうニュースを伺いまして大変うれしく思いますし、伊東豊雄さんに続き七人目ということで、我が国の建築家の世界的な活躍というのは大変誇らしい思いをするわけでございます。  当然、代表作のポンピドー・センターの分館がございますが、我が国においては、もう震災のとき、そのときにパリから帰ってこられまして、各震災地に行きまして、住み心地が良い仮設住宅の建設と、こういうことで御努力をいただいて、国土交通省なり関係の方々、自治体も、そうは言ったってなかなかこういうことを認めていないんだからということであったんですが、東日本大震災で、この新聞をちょっと見ていただきますと、提案が取り入れられまして、非常にプライバシーを保護できる、取りあえずですよ、仮設住宅の中で、体育館の中でできるようなこういう姿も、これ阪神大震災以降御提案いただいていたのがやっとこういうふうな形で実を結ばれたということで、役所の方々も理解をしておられる状況になったと、こういうことで。  こういうことについても、震災対策ということについて緊急性があるわけですが、いろいろな提案をはねのけないで、そして、やはり実験をしながらもこういう姿になっていく、こういう努力も評価されてプリツカー賞を受賞されると、こういうことでありますので、この機会に是非、宮城県では輸送用コンテナを活用した二、三階建ての仮設住宅も建設をしたと、こういうことでありますので、基準法で設定するわけにはいきませんが、緊急のときには柔軟にこういう対応をしていくということのお願いをしていきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  58. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) プリツカー賞、建築界のノーベル賞と言われるこのプリツカー賞、昔は丹下健三先生とか安藤忠雄さんとかそういう、二十年前ぐらいになりますが、しばらくそれが途絶えておりましたが、昨年も伊東豊雄さんが受賞されたりしまして、日本人が建築界で活躍するということが世界に証明されているというふうに思います。  私、特に、坂さんの仕事ですばらしいポンピドー・センターということを超えて、被災地において避難所でプライバシーって、こう、どうやって区切りを付けるかというので紙を使ってそうしたことができるように、紙と布で簡易な間仕切りをやるとか、あるいは女川で、さっきの崖とは違うんですけれども、コンテナを使って見事に住み心地の良い三階建ての仮設住宅を建設したとかいうことで、こういう人たちはびっくりするような大きな建物のデザインということかと思うと、そうではないということを感銘をしました。そうしたことについては我々はできる限りこの行政の中でも反映するようにいたしたいというように思っております。
  59. 田中直紀

    ○田中直紀君 時間になりましたので、最後に、海外ではこういうすばらしい建築を日本の建築家が手掛けておるということなんですが、最後になりますが、新国立競技場、ザハ・ハディドさんが設計をして、決めたわけですよ。いろいろ決めて、これを実施しようということになったら、いろんな方々の御意見はあると思いますけれども、私はやはり世界に対して、こういう建築を提案していただいてデザインコンペで決めたわけでありますから、これはこれで実施すれば私はいいと思いますし、国土交通省もそのぐらいのことを後押しをすることも考えたらいいんではないかと思います。  結局、日本の設計がコンペで安ければいいというようなことが定着した時期もあるわけですが、やはりすばらしいものを造るということのコンペに公共建築は進めていかなきゃいけない。その代表的なものはこれになるわけですから、国土交通省で予算を計上してこれを実現できるように是非、大臣、お願いしたいと思います。
  60. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 太田大臣、時間が来ていますのでコンパクトにお願いします。
  61. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 私どもの予算ではないんですけれども、その辺は建築行政にも携わる私どもとしては、今の先生の趣旨というものを十分把握して、そして担当の下村文部大臣にもしっかりお伝えしたいというふうに思います。
  62. 田中直紀

    ○田中直紀君 終わります。
  63. 野田国義

    ○野田国義君 おはようございます。民主党・新緑風会の野田国義です。先週に引き続き、質問させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  まず、この建設業法の改正の背景になっている点の事実関係について幾つか確認をさせていただきたいと思います。  それで、委員の皆様方のお手元にも資料を提出しているところであります。一番目の資料を見ていただきたいと思いますが、確認の意味も含めて、現在の全国の建設業者数及び建設業就業者数をお伺いし、いわゆる人手不足などによる工事の延滞や入札不調などが続いている現状の建設工事実態等の認識についてお伺いをさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
  64. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) お答えをさせていただきます。  まず、現在の建設業許可業者数でございますけれども、先生の資料にもございますが、平成二十四年度末、これが最新でございますが、約四十七万業者でございます。また、就業者数につきましては、次のページにもございますけれども、暦年、平成二十五年平均で約四百九十九万人というふうになっているところでございます。  そこで、入札不調等の問題の現状認識ということもお尋ねでございますけれども、入札不調の現状を見ますと、まず、被災地におきましては、発注工事の増加に伴いまして条件の悪い工事を中心に発生が見られます。しかし、こうした工事につきましても、再発注するときにロットを束ねる、大型化するという工夫を行うことによりまして、最後はほぼ契約に至っているという状況にございます。工事の実際の現場では事業量が増えてまいりますと人手の不足感が強まりますけれども、再入札等によりまして一部工期の延伸は生じますけれども、工事は着実に進んでいるというふうに考えております。  また、全国で見ましても、平成二十五年度の入札不調でございますが、これは二月までのデータでございますが、平均で七・八%の不調発生率でございます。これは、前年度の一年間の四・九%と比較しますと若干上昇しておりますけれども、不調率は元々月ごとに事業量が変わりますので変動するのが通常でございますので、特に大きな問題がある状況ではないと考えております。  また、現在、特に入札不調が起こっておりますのは土木工事ではなくて、むしろ建築工事が中心でございまして、特に公共団体発注の大型の建築工事におきまして繰り返し不調となるものが多く見られております。  この一番の原因でございますが、やはり人や資材の不足といいますよりは、予定価格が実態の価格に合っていないことであるというふうに考えております。このため、私どもとしましては、予定価格の積算方法について、例えば労務単価の見直し、積算基準の見直しなどを重ねて行っております。こうしたことが、例えば被災地における入札不調の改善に向けて効果を発しているように聞いておるところでございます。  したがいまして、人材や入札不調などの動向は十分注視していく必要がありますけれども、現在までのところ、公共工事の円滑な施工が図られているという認識でございます。
  65. 野田国義

    ○野田国義君 私、この建設業の在り方について非常に思いがあります。  先週もいろいろ質問もさせていただいたところでございますが、私の経験から、御承知のとおり、皆さん、平成三年にバブル、二月だったでしょうか、バブルが崩壊をしたということでございます。私が市長になりましたのが平成五年、一九九三年から十六年間やらせていただいたわけでありますけれども、その後も経済対策ということで、この表を見ていただければ分かりますように、建設投資のピークは、バブルが崩壊をいたしました平成三年から平成四年がピークになっておるんですね。  そこで、この当時よく言われておりましたのが、景気が良くなれば税収は増えて問題は解決に向かうとか、景気を悪化させないためには歳出は削減できないとか、景気を良くするには現時点での国債残高増加はやむを得ないとか、そんなような風潮があった。それで、各基礎自治体にも、県を通じて、この工事やりませんか、あれやりませんかと、ちょっとお金が余っているからやりませんかとか、そういう背景があったような気がいたします。  ですから、私は、建設業、これ当然、市長ということは血税でありますから、市民の税金をどこにどう有効に使うかと、一円たりとも無駄にはできない、そういう思いでやってまいりまして、もうけてもらわなければ、これは当然、業者、駄目です。しかしながら、やっぱりちゃんとした競争をやっていただくということが私は一番大切なことではないかな、そういう思いでありました。  それで、予定価格というのがありますね、積算いたしまして。それで、例えば私のところに、市民が市長室に来まして、建設業って全然何か競争していないって聞くけど本当なのと、そういうような話をよく聞いたものです。その方は商売されている方なんかなんですけれども、俺たちはな、半値七掛けぐらいで商売しているぞと、そんなことを聞いたものです、当時ですね、当時。  ですから、私は、やっぱりちゃんとした競争の中に公共工事をやっていかなくちゃいけないな、そういう思いで、今だから言えるのかも分かりませんが、例えば、よく札を入れるわけでありますけれども、その辺りのところをちょっと下げた金額で入れさせていただいたことを思い出しているところでございますけれども、当時から、ですから、私が言いたいのは、非常に状況が変わったということですね、このことをまず押さえていかなくちゃいけないんじゃないかなと。  ですから、平成二十三年、東日本大震災が起こって、やっぱりここで本当にその建設業の在り方自体も見直していかなくちゃいけないということ、それからまた中長期的な展望に立った見方をしていかなくちゃいけないんじゃなかろうかな、そういうことを、私が言ったのは十数年前の話でございますけれども、そのような時代もあったということでございますので、是非とも国土交通省にはその辺りのところをよろしくお願いをしたいなと思っているところでございます。  それで、この表を見てもらえば分かりますように、東日本大震災を境に就業者数はちょっと横ばいでございますけれども、右肩上がりと申しますか、それがちょっと表れてきているような状況になっているのではないかと思っているところでございます。  そこで、一番大切なのは、私は、建設業者数ですね、当時よく言われていたのが、日本は建設業者が多過ぎるということもよく言われておったんじゃないですか。ですから、今はその建設業者数については国土交通省としては適正な数であると認識をされているんでしょうか、もっと淘汰した方がいいと認識されているんでしょうか。
  66. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 御指摘の建設業者数、適正な数ということでございますけれども、御承知のとおり、建設業者は規模や工種、まさに多種多様でございまして、その時々の建設投資額に対応した総数だけで適正な業者数というのを議論することはなかなか難しいんじゃないかというふうに考えております。  例えば、先生御指摘の資料にはございませんけれども、ちょうどバブル崩壊ぐらいの平成四年、建設投資のピークの頃といいますのは建設業の利益率というものは四%ぐらいあった時代でございました。ところが、その後ずっと低落を続けておりまして、底になりますと、最近これが四分の一、一%に下がってきておりました。つまり、企業はその間に利益を削って競争をして、その結果何があったかと申しますと、将来の担い手の確保の財源を失う、そういう余裕がなくなるということで、必ずしも数が減っていくことでもって、需要に応じて数が減っていくことでもっていい面ばかりではないということも、こういう面でもあろうかと思います。実際、地域を代表する企業が倒産する、あるいは賃金が下がって若年入職者も大幅に減少をしたと、あるいは災害対応力も失っていったという、この間の大きな負の面がございます。  したがって、私どもとしましては、まず災害対応やインフラの維持等で必要な町医者のような地域の企業を確保する、あるいは技術と経営に優れた建設企業は残れるということ、それから担い手の育成に取り組む建設企業、こういった企業が適正な、おっしゃっておられますような適正な競争環境の下で健全な経営が続けられるような状態にするような、私どもができることは入札契約制度を工夫していくこと、こういうことではないかというふうに考えております。
  67. 野田国義

    ○野田国義君 今後考えていかなくちゃいけませんのは、当然、老朽化対策という、メンテ、維持ですね、このことは私、非常に大切なことであろうと思っております。しかしながら、日本はこれから人口減少になっていく、このことも大きな、いわゆる建設業とどうしても私は兼ね合いが非常に大きいんではなかろうかな、そういうことを思っているところでございますので、今後の、いわゆるどういう方向に建設業を持っていったらいいかというようなことにつながっていくかと思いますけれども、その辺りのところを十分考えていただいて、また、先ほども論議やっておりましたけれども、その予測が立たないから、なかなか規模を大きくしたりとか建設機器を買ったりとか、そういうこともできないというような現場の声も聞こえるわけでございますので、よろしくお願いをしたいと思っております。  それから、この中で、バブルがはじけてずっと右肩下がりに建設投資が来ておりますけれども、これはもう一目瞭然でございますけれども、ダンピングですね、ダンピング受注が工事の手抜き、賃金の低下を招いたというようなことになっているわけでございますけれども、このダンピングの基準として、その弊害が本当にあったのかどうか、このダンピングによっていろいろ事故等が起こったのかどうか、その辺りのところをお聞かせいただきたいと思います。
  68. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) ダンピングと、それからその弊害ということでございますけれども、まずダンピングは、その金額では通常公共工事の適正な成功が見込めない価格での応札であるというふうに考えておりまして、現在例えば設定をしております低入札価格調査基準というのがこれの判断の目安になるというふうに考えております。  御指摘ありましたように、近年の建設投資の急激な減少を背景にしまして、先ほども利益率の大幅な減少の数値を申し上げましたけれども、ダンピングの横行など競争が激化したというふうに認識をしております。現在でも、都道府県の発注工事におきまして、これは平成二十三年度のデータですけれども、約三割が低入札調査基準価格や最低制限価格を下回る価格で応札されていたり、あるいは昨年十一月時点のアンケートでも、事業者団体からはこのダンピング対策の徹底を求める意見が出されているほどでございました。  そこで、このダンピングの弊害でございますが、これは先ほども数字で申し上げましたように、ダンピングを重ねることで、削るところは利益の部分と。その利益が何に回るかといいますと、やはり労働者への賃金あるいは担い手の育成ということでございます。あるいは、実際に地域で町医者のような役割を果たしていく、除雪などの役割を果たしていくときのその担い手でございます。こういった方々が、あるいは事業者がいなくなる、あるいは担い手の育成ができなくなるということがこのダンピングが重ねてきた大きな弊害であるというふうに考えております。
  69. 野田国義

    ○野田国義君 これは、私、国民目線というか、そういうことも忘れずに、先ほど私も申し上げましたように、当然もうけていただかなくちゃ業者はいけません。しかしながら、やっぱり適度な競争が私は必要である。このことをしっかりとかみしめて、よろしくお願いをしたいと思っております。  それから、今回、入札時に入札金額の内訳の提出を義務付け、発注者はそれを確認することとされております。この新たな措置は、今御指摘いたしましたダンピングの防止など入札の透明性を高めるもので評価できるものでありますが、かねてから言われているように、地方自治体、特に小さな市町村は技術者が不足しており、入札の内訳を十分に評価できるだけの体制が整っていない側面も実情ではなかろうかと思います。  他方、受注者側も入札する段階から積算資料をそろえるという負担が増えることによりまして、ここのところ各地で、今お話しいただきましたように、入札不調も発生する中、震災復興やオリンピックを前にして大きな工事が続いていく中で、地方に限らず、大きな利益が期待し難い事業についてはもう手間が掛かって入札参加を取りやめようかというようなことにもなりかねないかなと。今回の改正は、理想とはしておりますけれども、実際の運用面において現実とのギャップが課題として残されるのではないかなと、そういう思いがしておりますが、いかがでしょうか。
  70. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) まず、内訳書の現状から御説明いたしますが、入札に際しまして内訳書の提出を求めている自治体というのは現在実は増えております。何らかの形で内訳書の提出を求めているという市町村も全体の四分の三ぐらいに相当いたしております。国交省の直轄事業におきましては、既におおむね全ての工事で実は内訳書の提出を求めているところでございます。  また、御指摘のありました少額の公共工事についてまでこれは詳細な内訳書の提出が必要とは考えておりませんで、自治体の発注能力もあります、小さな市町村もありますので、発注者そして受注者双方の負担も考慮いたしまして、各発注者の体制や工事の規模、内容に応じて、必要な内容の内訳書の提出を求めるようにしっかり運用していく考えでございます。  いずれにしましても、御評価いただきました入札金額の内訳の提出というのがその目的に沿って効果的に運用されるということが大事ですが、事業者にとって過度の、あるいは発注者にとって過度の負担にならないように適切に運用したいという考えでございます。
  71. 野田国義

    ○野田国義君 それじゃ、引き続いて、三月の二十七日、先週ですか、総合評価方式について、ちょっと私、恣意が入る可能性があるんじゃないかと、加算される点数が、そういうことを指摘したところでございますけれども、これ大臣から、入札制度については適時適切な見直しを行っていくことが大切であると答弁をいただきました。  その中で、透明性というようなことも大切であるということを言っていただいたわけでありますけれども、今回の入札契約法改正の中の入札金額の内訳提出が談合防止の歯止めになるということも言えるかと思いますが、国交省としてはどうお考えになっておるか、お聞きしたいと思います。
  72. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 談合等の不正行為は決してあってはならないという考え方に立ちまして、かねてより、入札契約適正化法におきまして、全ての発注者に対しまして入札契約情報の公表、談合情報の公正取引委員会への通知等を義務付けるなど不正行為の防止のための制度を整備してきたところでございます。  この度、改正法案出しております入札金額の内訳書につきましては、御指摘のとおり、この提出を義務付けることは、これを発注者が確認することで談合等の不正行為の防止の観点からも有効であるというふうに考えております。具体的には、これによって談合情報が寄せられた場合など談合の可能性が疑われるときには、内訳書を比較するなどによりまして入札手続を中止する、関係機関に内訳書を提出するといった対応が、取ることが可能になります。これによりまして、より一層の談合の防止、排除につながる効果が見込まれるものというふうに考えております。
  73. 野田国義

    ○野田国義君 しっかりお願いしたいと思います。  それから、引き続きまして、今回の改正、私も再三この委員会で述べさせていただいておりますけれども、いわゆる中間搾取の防止ですね、施工体制台帳の作成提出義務を小規模な工事にも拡大して、受注者全てに適用するとされております。最近、人件費の高騰もあり、公共工事の設計労務単価比が引き上げられることは承知しておりますけれども、現場の労働者、特に地方は賃金が少しも上がっていないと、いわゆる中間搾取されているのではないか、そういう話を度々聞きます。全ての受注業者の施工体制台帳の提出によって不当な中間搾取が防止され、それによって人件費の透明化が図られ、賃金上昇に跳ね返ることを強く期待するものでありますけれども、このことについてはどう国交省お考えになっておりますでしょうか。
  74. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 元下関係をつまびらかにいたします施工体制台帳でございますが、御指摘のように、人件費そのものを直接記載するものではありません。しかしながら、社会保険の加入状況を記載していただき、それから契約金額を含む下請契約の契約書の写しを添付するように求めております。これによりまして、この度、小規模な工事までその作成、提出の範囲を拡大いたしますので、工事体制の確認が可能になる、それから元下関係の契約関係の透明化も図られる、それから社会保険加入状況等も確認できると、こういった大きな効果が見込まれると考えております。  それで、適正な賃金水準の確保と中間搾取の防止といった御指摘がございましたけれども、こういった観点につきましては、今回の施工体制台帳制度の拡充と併せまして、引き続き市場の状況を的確に反映した予定価格を適正に設定するということ、それから現在取り組んでおります下請からの標準見積書の活用の促進、それから事業者団体等に対する適正な賃金支払の要請、こういった取組を併せて行いまして御指摘のような課題に応えていきたいというふうに考えているところでございます。
  75. 野田国義

    ○野田国義君 皆さんにお配りしております資料②を見ていただければ分かりますように、労務単価、随分と上げていただいておるということでございますので、本当にこれが職人さんたち、現場のですね、そういう方々まで、隅々まで、また全国津々浦々まで届くように、ひとつしっかりと国土交通省、頑張っていただきたい、努力をお願いをしたいと思うところでございます。  それから、先ほど田中委員の方からも御質問ございました解体業ですね、これ、本当に私も市長時代困っておりました。この業種がないんですよね。それで、どこにしようかというようなことで非常に困ったことを思い出しておったところでございますけれども、しかし、今回、四十三年ぶりにこの解体工事業を追加するということになったわけでございますけれども、この業界に対する取組を促していくとともに、その支援策等、国土交通省、何かお考えでもあればよろしくお願いしたいと思います。
  76. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 数多くの構造物ができる、そして大きなものができるということで、解体業という、我々の今の現実の感覚からいきますと、これが業種区分の一つになっていないということの方が不思議な感じがするぐらいの今の状況だと思います。  解体工事につきまして、やはりその技術をしっかり認めていくということが大事であるとともに、これから老朽化対策や維持、特に更新というようなことが民間のビルも含めてございますものですから、そうしたことからいきますと、これを認めていくと同時に、さらに事故がないようにということについて、解体現場でのコンクリート破片が落ちて頭に当たるとか、いろんなことが現実にはありましたし、また技術者がしっかり認められていくということも大事でありますので、とび・土工から独立して解体業ということを業種区分に入れさせていただいたということでございます。  今回の解体工事業の新設に合わせまして、こうした取組の更なる充実を促して普及を図るとともに、国としてその活用を促すよう支援を行っていくよう業界団体とも連携して、解体工事における安全対策、解体技術の向上に更に努めていきたいというふうに思っているところです。
  77. 野田国義

    ○野田国義君 この解体業はリサイクル法との関係とかいろいろありまして、そうすると、あと産廃場ですか、産廃最終処分場とか、そういうところが非常に今、日本全国少なくなっているというような問題も地域で起こっておることも多いようでございますので、そしてまた暴力団との関係とかいろいろございますので、その辺りのところもしっかりと指導をお願いをしたいと思うところでございます。  そして、何といいましても、私も再度聞かせていただいておりますけれども、この担い手の確保、技能労働者を始め建設業への若手の入職者の減少、そしてまた高齢化が、この資料三番目、付けさせていただいておりますが、非常に顕著になってきておるということでございますので、この対策として、なかなか難しい問題でありますけれども、どういうことを国土交通省として考えていただいておるのか、お願いしたいと思います。
  78. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) この担い手という言葉を初めて法律に今回出させていただいて、そこを一つ重視しています。また、ダンピングということも初めて書かせていただいたりという、今回新しいそうした言葉遣い自体が法的に位置付けられたということは大きいと思います。  赤字受注やダンピングの横行などの競争が激化して経営環境が大きく悪化した結果、業界全体が疲弊しているという状況にあるというふうに思っています。高年齢化しているというのはこうした業種全てがそうでありますけれども、その人たちが離職したり、倒産ということで離職したり、あるいは処遇が悪いということで離職してほかのところに行ったりという傾向が続きました。また、若い人からいきますと、未来性、将来性がこの業種にはないのではないか、魅力がない、あるいはその上に処遇が悪いと。  昔は、我々が土木工学科を出てホワイトカラーでやっていた頃は、我々よりも職人さんの方が二倍ぐらい給料が良くて、職人さんがベンツで現場に行くなんということが現実にあったんですが、それは行き過ぎかもしれませんが、それだけ職人さんとかそういう人たちを大事にするという社会であったと思うんです。その辺が、もうあらゆることが遅れてきて、追い込まれてきて、ダンピングもあり、倒産もあり、そうした高齢化も進みということの離職が随分行ったというふうに思います。  そういう意味では、入札不調とかそういう現象も起きているわけでありますけれども、本当に適正な規模の財政制約の中で公共事業あるいは、景気によって民間というのはいろいろ動きますけれども、きちっと防災・減災、老朽化、メンテナンス、耐震化ということをメーンストリームにしながらも、あらゆる面でこの業界が技術が伝承されていくようにするには、今言った処遇を始めとするいろんな問題があろうと思います、総合的にそうしたことをよく見て、何のパラメーターを重視していったらいいのかということも含めまして支援体制を取って、現場で働く人に処遇が改善されて、とにかく誇りを持って仕事ができるという業界に戻していくということが今非常に大事なことだというふうに思っているところです。
  79. 野田国義

    ○野田国義君 しっかりと支援をし、改革もお願いをしたいと思っております。この法案が実体性の伴う法案になりますようによろしくお願いをしたいと思います。  それから、ちょっと時間も迫っておりますけれども、先日来、北陸新幹線の談合問題についても質問をさせていただきました。  質問した三月二十七日でございますか、第三者委員会を立ち上げるというような話でございましたけれども、どういうメンバーになっているのか、そして在宅起訴の二人はどうなったのかというようなところをお伺いをさせていただきたいと思います。
  80. 石川裕己

    ○参考人(石川裕己君) お答え申し上げます。  三月二十七日に御答弁したとおり、同日、第三者委員会を立ち上げました。メンバーは、元大阪高等検察庁検事長の頃安健司弁護士、それから元東京高等裁判所長官の吉戒修一弁護士、もう一人が元公正取引委員会の委員の三谷紘弁護士でございまして、このうち、頃安弁護士が委員長でございます。  翌日の三月二十八日に第一回委員会が開催され、私から、職員二名が起訴されたこと、公正取引委員会から機構へ出された改善措置要求や申入れの内容などについて報告をいたしました。第三者委員会では既に関係者からの聞き取り調査などを進めております。今後、さらに、今回の事案等の調査、検証、再発防止策の検証、提言を取りまとめを行う予定となってございます。  それから、今御質問の起訴された二名でございますが、一名は在宅起訴、一名は略式起訴ということでございます。両名とも東京支社付けにしてございます。それで、在宅起訴された者はこれから公判が行われるということで起訴休職ということでございます。それから、略式起訴された者につきましては既に罰金を支払っております。  以上でございます。
  81. 野田国義

    野田国義君 それで、やっぱり、国民から見ますと、こういう事件が起こるということは本当に、消費税が四月からもう上がっておるわけでございますので、この辺りのところをちゃんと正していかなくちゃいけないと思います。  そういう意味からすると、やっぱりこの再就職ですね、天下りというのがもうずっとここ何十年か問題になってきて、これが温床になっておるということはもう言うまでもないわけでございますので、ここを断ち切るということも私は一つの決断ではなかろうかと思いますけれども、いかがお考えになりますでしょうか。
  82. 太田昭宏

    国務大臣太田昭宏君) 機構ということにつきまして申し上げますと、現在は機構に対して再就職に関する規制というものはございません。  しかし、実は昨年の暮れでありますけれども、閣議決定をされました、独立行政法人改革等に関する基本的な方針という閣議決定をさせていただきまして、そこでは、再就職あっせん等に関する規制を導入するというふうにされています。そのことを今後どう具体的に詰めていくかということになります。  また、一方、先日も答弁で申し上げましたとおり、この鉄道・運輸機構におきましては、第三者委員会を設置して、今回の事案の事実関係、背景の検証や再発防止策の検討を進めていくということになります。  このように、閣議決定に基づく規制の導入に係る検討状況、そして鉄道・運輸機構における第三者委員会の検証状況等を踏まえまして適切に対処したいというふうに思っております。
  83. 野田国義

    ○野田国義君 太田大臣のリーダーシップに期待をいたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  84. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十六分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  85. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、前田武志君が委員を辞任され、その補欠として金子洋一君が選任されました。     ─────────────
  86. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 休憩前に引き続き、建設業法等の一部を改正する法律案及び建築基準法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  87. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。  まず初めに、この三月三十日、沖ノ鳥島における港湾係留施設の工事の事故が発生をいたしました。五名がお亡くなりになり、また行方不明者も二名だというふうに承知をしているところでございますが、心から御冥福を申し上げるものでございます。  九州からこの桟橋をずっと曳航してきて、そしていよいよこの台船から引き出す作業中にひっくり返したということでございますけれども、この事故の概要と、一体那辺に、これをわざわざ九州から引っ張ってきて沖ノ鳥島まで持ってきたのに、この最後のところでこういう事故が起きたのか、原因について御答弁をいただきたいと思います。
  88. 山縣宣彦

    ○政府参考人(山縣宣彦君) お答えいたします。  まず、亡くなられました五名の方の御冥福をお祈りいたしますとともに、負傷されました四名の方々にもお見舞いを申し上げる次第でございます。現在までに、海上保安庁の巡視船、航空機を派遣いたしまして、行方不明者二名の捜索に全力を尽くしているところでございます。  事故の概要でございますが、平成二十六年三月三十日午前七時三十分頃に、沖ノ鳥島におきまして、中央桟橋として据付けを予定しております構造物、これを台船から引き出す作業中にこの構造物が転倒いたしまして、上に乗っておりました作業員十六名が海に投げ出されたわけでございます。  今後の対応ということで、現在、受注者から施工方法の詳細、あるいは事故当日の施工手順、安全管理体制等を聞き取りをいたしながら、事故原因の徹底的な究明と再発防止策の検討を行っていきたいと考えてございます。  また、事故の工事への影響ということにつきましても少なからずあると思ってございますけれども、我が国にとってこの沖ノ鳥島の事業というものは大変重要な事業だというふうに認識してございます。安全かつ着実に事業を推進できるよう、全力を尽くしてまいりたいと考えてございます。
  89. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 今もお話の中にございましたけれども、排他的経済水域を含めて大変重要な作業をずっとやってきていること、心から敬意を表するものでございますが、この工事自体は去年の八月二十一日から今年の九月三十日、あと半年という状況になるわけでございますけれども、これからこの地域は台風がいっぱい来るんですね、発生したりあるいは通過するという。これ、ひっくり返ったって、やっぱり波が高かったとか、そういうこともあったんではないのかなというふうに推察されるわけでありますが、これ大幅にこの工期が遅れるということもあり得るんではないのか、この辺はいかがでございましょうか。
  90. 山縣宣彦

    ○政府参考人(山縣宣彦君) お答えいたします。  工期は確かに、先生御指摘のとおり八月末ということでございます。当日は非常に波は穏やかであったというふうに聞いてございますけれども、まずはどうしてこういうことになったのかという原因究明が大事だと思ってございます。  先ほど申しましたが、この事業、今後の工事への影響ということについては、原因究明がまず先だと思ってございますけれども、今後の工事への影響というのは少なからずあるだろうと思ってございます。しかしながら、先ほども申しましたけれども、安全にかつ着実に進めていくということでこれからも進めてまいりたいと思います。
  91. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 次に、建設業法等、また建築基準法等の一部を改正する法律案についてお聞きをしたいと思いますが、午前中も出ておりましたけれども、チリの地震並びに津波ということがございましたが、大変大きな地震があって、ただ、現時点、このチリにおける亡くなった方、六名だというふうに聞いておりまして、そのうち四名が心臓発作で、二名が瓦れきで下敷きになったというふうに聞いておりますが、このでかい地震の割には被害者が少ないなという、そんなイメージが現時点持っているわけでございますが、どうもいろんな報道を見ると、カリフォルニアと同じような建築基準で対応してきたと、だから被害が少なかったのではないのかというような、そういう分析もあるようでございまして、今私たちが審議しているこの建設業法あるいは建築基準法、非常に大事な、命を守るという観点からも、しっかり議論をさせていただきたいと思っております。  また、日本に津波が予想されるところでございまして、まだ解除になっておりません。十分にお気を付けていただきたいと思います。  建設産業、非常に今厳しい状況にあるところでございまして、建設投資の急激な減少や競争の激化、あるいは、それに伴って技術者等の処遇が悪化して、若年入職者の減少とかあるいは技能労働者の高齢化、深刻な問題に直面をしているわけでございまして、こういう状況の中で、建設工事の適正な施工をするために最も大事な点は担い手を確保することだ、そういうふうなことが今回の建設業法の改正の大きな目的だというふうに承知をするところでございます。  また、一方で、もう既に指摘されているところでございますけれども、この大震災の復興、またオリンピック・パラリンピックの開催、あるいは防災・減災等々、そういう観点からいっても、やはりこの技能者が、しっかりその担い手を確保するということが非常に大事になってこようと思っているところでございまして、先般、三月二十八日に、公明党の日本経済の再生に資する技術者・技能者の確保・養成等のあり方を検討するプロジェクトチームから、建設分野における外国人人材の活用に関する緊急措置についての提言を太田大臣、また官房長官に申し入れたところでございます。  この中には、外国人の登用といいますか、技能実習生の在留資格を特定活動という形で、しかも一層の技術向上などを望む建設分野の外国人技能実習生に関して、最長三年の滞在期間が終了した後の滞在の延長、あるいは実習が修了して母国に帰った後のまた再入国を認めるように要望をしたところでございます。  もちろん外国人ですから言葉の壁というのがあろうかと思っておりまして、それは建設現場等で意思疎通が厳しくなるねというようなことから、なるべく使いたくないというようなこともありますし、また、平成二十年のリーマン・ショック後の不況で外国人が大量に職を失って、帰っていただかざるを得ないような、そういうような事態もあったわけでございますが、取りあえず、まずこの人材、担い手確保という観点から、このさきに申し上げた公明党の提言に対して、今後この点に関して、見通しについて御答弁をいただければ有り難いと思っております。
  92. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) ただいま先生から御指摘ありましたとおり、先月、太田大臣は、二十六日の日でございましたが、公明党の日本経済の再生に資する技術者・技能者の確保・養成等のあり方を検討するプロジェクトチームから、直接、建設分野における外国人の活用に関する緊急措置についての提言をいただきました。折しも、東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う一時的な建設需要の増大に対しまして、これに的確に対応するために政府としても外国人技能実習生の活用を検討してはどうかということが課題になっておりまして、一月二十四日以来、関係閣僚会議等で検討が行われてきているところでございます。  外国人の技能実習生につきましては、御承知のとおり、毎年五千人程度が建設分野に新規に実習を開始しまして、実習期間が三年間とされておりますので、毎年一万五千人程度が在留しておるわけでございますが、適正な管理を前提にして、その活用を拡大するという方向について検討しているわけでございます。  一方で、御指摘ありましたけれども、外国人技能実習生一般の問題としまして、適切な賃金が支払われていなかったり、生活上のトラブルや不法滞在など問題のあるケースも生じているというふうに認識しているところでございます。さきの公明党の提言におかれましても、緊急措置により在留する者の雇用主は、その者の人権に十分配慮し、身分及び待遇等の安定に努めること、労働災害の増加のおそれ等、様々な懸念に対応するため、政府は雇用主の適格要件を明示し、必要な場合には立入検査を実施する等、厳格かつ実効性のある管理体制を構築することというふうにされておりました。  外国人技能実習生の活用の検討に当たりましては、この御提言の内容にも十分留意しながら、法務省などとの関係省庁との調整を現在大詰めを迎えているところでございます。
  93. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 是非よろしくお願いしたいと思います。  それで、人材確保、担い手確保という観点からいうと、外国人よりもといいますか、日本人の離職者も多くいると思いますが、その離職者が帰ってきていただくということも重要ではないのか。既にその離職者は技能を習得しているわけでございまして、即戦力というふうになろうかと思っているわけでございます。  ただ、問題はやっぱり何で離職したのかということでございますけれども、やはりまず収入が低い、仕事がきつい、作業環境が厳しい、休日が少ない。いろいろな方に話聞いてみると、この技能者、ある意味では生活保護予備軍みたいな、そういうことをおっしゃって教えてくれた方がいるわけでございますが、やっぱりそこが一番のポイントではないかなと思っておりますが、日本人離職者の復帰を促す観点から、国土交通省としてどういうような取組をしていくのか、伺いたいと思います。
  94. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 建設投資の一つは急激な減少ということがありましたし、そしてその結果として仕事がない、賃金が払えない、あるいは倒産に至る。そして、特に高齢者が非常に多いということもありまして、その高齢者がそうした機会というか、そうしたこともあって、このときにもう離れようという、倒産等は余儀なくされるわけですが、この機会にということが大勢ありました。  現在のところ、被災地の復興事業の本格化ということもありまして、一旦離職した人が再び戻りつつあるという現象です。外国人のそうした方たちを活用というか活躍していただく場とか、あるいは若い人たちがというのとは現在のところ別角度で、むしろ離れた人が多いという、高齢者を中心にというのが今の全体の技能労働者の状況でありまして、平成二十二年、四年前でありますが、三百三十一万人でありましたのが二十五年には三百三十八万人、一旦ずっと減っていきまして、七万人ほどこの三年間で増えてきているという状況にございます。  この現下の建設分野における人手不足を解消するためには、まずはこうした技能労働者の適切な賃金水準の確保ということが大事である。また、抱える側からいくと、急に公共事業が増えたり減ったりというんではなくて、見通しが利くようにというふうになって初めて人を抱えたり重機を得るということになるということ。そうしたことで、賃金水準の確保を始めとする処遇の改善ということが極めて重要だというふうに思っています。  このため、昨年の四月と今年の二月に労務単価を引き上げさせていただいたり、あるいは社会保険にしっかり入るようにということを指導したりしておりまして、建設産業を担う人たちがまず戻ってきてということ、そういう傾向にありますから、更に力を発揮していただけるように環境を整えたいというふうに思っておるところでございます。
  95. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 技能労働者をベンツでお迎えする必要はないかもしれませんけれども、やっぱり従業員、従業者を増加させるには建設業自体、魅力ある産業に育てていくということが不可欠だと思っておりますけれども。  建設業、今も、重複するかもしれませんけれども、建設業、今後どのような産業へ育成をしていくのか、この点についての御答弁をいただきたいと思います。
  96. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 午前中もございましたけれども、長らく続きました建設投資の縮小の中で、建設業界というのは利益を削って自分たちの余裕がない中で受注を繰り返しておりましたので、次の担い手を確保するという余裕が全くございませんでした。そういう中で、先ほど大臣からも御答弁ありましたように、技能労働者が三百三十一万人を底にして七万人増えてきている状況がようやくございます。  私どもとしましても、設計労務単価を引き上げる等によりましてその処遇環境の改善に努めておるところでございますが、この建設業界、この度の法案で盛り込んでおりますように、建設工事あるいは公共工事の品質の担い手でございまして、その担い手を将来にわたって確保していけるように、若い人がまた入職してこれるような、そういう魅力ある産業にしていかなければいけない、そういうふうに考えているところでございます。
  97. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 今、品質というお話ございましたけれども、この後、公共工事の品質確保法改正案について委員会提出法律案としてまとめられるというふうにも承知をしているところでございますが。  今から二十年以上前でございますけれども、平成五年前後、多発した入札談合問題というのがございましたし、また海外からの建設市場への開放要求等を受けまして、平成六年以降、一般競争入札の適用が拡大された。一方で、その結果、低価格の入札が急増をし、それに伴って工事中の事故、あるいは手抜き工事、あるいは下請業者や労働者へのしわ寄せ等によって公共工事の品質の低下が懸念されるようになってきたということがございました。そのために、価格だけではなくして建設企業の技術を評価する、それで、低価格入札を防止して工事の品質を確保するために平成十七年に公共工事品質確保法が制定されたということでございますが、いわゆる総合評価方式、また入札に当たり技術が重視されることになり、画期的な改革として評価するところでございます。  ただ、この総合評価方式でも、評価値の最も高い入札者が落札することになっておるわけでございますが、評価値の算定に当たり技術点を入札価格で割る除算方式が採用されていること、また、総合評価方式だとしても、会計法の適用を受けるために予定価格を定めなければならない、そして、その予定価格が落札の上限価格とされている関係で、特に公共工事が減少傾向にある中では価格の下落傾向を招きやすくなってしまう、その結果、技術を評価するという総合評価方式のメリットが十分に生かされていない、こういうことが問題点として指摘されてきたところでございます。  今回、いろんな入札方式が議論をされ、それが採用できるようにしていこうという状況であるわけでございますが、新たにいろんな、技術提案・交渉方式でありますとか段階選抜方式でありますとか、より技術を評価する方向で改正していこうという方向であるわけでございますが、大臣、新たに導入される多様な入札契約制度がこの建設産業の振興にどのような影響を与えるか、どういう評価しているか、お聞きをしたいと思っております。
  98. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) ただいま御指摘がございましたが、品確法は平成十七年に、価格のみならず品質双方に優れた入札契約方式、すなわち総合評価方式を導入するという目的の下に国会において提出されて成立したというふうに理解をいたしております。また、会計法の予定価格の上限拘束性という御指摘もありましたが、上限拘束性というルールの中ではありますけれども技術を重視するという、こういう観点が入札方式に、入札制度の中に導入されるきっかけになったものでございます。  また、この度、品確法の改正が予定されていると伺っておりますけれども、その中では、基本理念としまして、公共工事、建設生産物の現在だけではなくて将来の品質を確保する観点から、中長期的な担い手の確保、これが基本理念に明確に位置付けられるということ、それから、発注者に対しましても予定価格の適正な設定や実効性のあるダンピング対策を求めること、それから、今御指摘ありました事業の特性などに応じて選択できます多様な入札契約方式の導入、活用を図ること、こういったことが盛り込まれるということで、総合評価方式の導入だけから大きくかじを切っておられるというふうに考えております。  これらが適切に運用されますことによりまして、現在でも一部の発注者に残っております安ければいいという意識を変えていって、多様な入札契約方法から適切な方法が選択されることによりまして、行き過ぎた価格競争の是正ですとか地域の維持管理の担い手確保への配慮にもつながることから、建設産業の発展、建設産業の担い手確保に大きく寄与するものというふうに考えているところでございます。
  99. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 いずれ会計法や地方自治法も視野に入れた検討を加えていかなきゃいけないというふうに思っております。  次に、建築基準法の一部を改正する法律案に関連してちょっとお聞きをしたいと思いますが、今から八年ほど前でしょうか、建築基準法の改正がございました。いわゆる耐震偽装、姉歯事件とか、私もすぐぱっとそういうマンション見に行きました。本当に低いな、天井低いなとかいろいろあって、これ建て直すといったって、もうえらいことになるなと思っておりまして、この平成十八年の改正になったわけでございまして、建築確認検査の厳格化を図るために、一定規模の建築物について第三者機関による構造計算適合性判定の義務付けが行われた。  実は翌年、平成十九年は参議院の改選期でございまして、私、改選期だったんですけど、いろいろ回っていますと、建築士の事務所に行ったら、えらいことになっていますよと。何かといえば、この建築基準法改正されて、全然書類が前に進まないといいますか、確認が下りないといいますか、そんな状況になってしまって、建築基準法不況だと、何やってくれてんだという、えらい怒られた記憶があるわけでございますが。  この建築確認手続の混乱や遅れ、住宅着工の減少が生じて、これに対して国土交通省において様々な運用改善が図られてきたというふうに承知をしているわけでございますが、そこで、構造計算適合性判定制度に対してこれまでどのような批判や評価がなされてきたのか、また、見直しの議論の経緯について御説明をお願いをしたいと思います。
  100. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  平成十九年に改正基準法を施行いたしまして、建築確認を厳格化する、それから新たに構造適判というダブルチェックの仕組みを導入すると、このことの準備が正直言って不足した面が多かったと思いますけれども、大変な混乱を来したのは御指摘のとおりでございます。  その状況を踏まえまして、運用改善でできることについては、順次でございますけれども、いろんな現場の声を聞きながら手直しをしてまいりました。ちなみに、平成二十年三月時点、これ改正施行後九か月後でございますが、構造適判を要する確認の案件は、事前相談から確認が下りるまで百日でございました。現在では、ここ二、三年は五十日ということで、安定して推移をいたしております。  それから、法律上の措置、見直しということについては、実は二十二年三月から、運用改善のみならず、法的にもどういう見直しをしようかということで、検討会を設けて、この適判についても議論したところでございます。対象範囲をどうするか、あるいは手続、例えば別々の機関に確認と適判を出せということになっていますが、これワンストップでできないのかとかいう御指摘もいただきました。正直なところ、緩和を求める業界側と緩和には慎重であるべきだという消費者側の意見が対立しまして、結論が出なかったということでございます。それで時間を要しましたが、二十四年九月に審議会でもう一回この議論を始めまして、成案を得て、消費者側も理解できるという形で今回の法改正に至ったということでございます。  なお、構造判定の適合判定の効果でございますけれども、サンプリング調査ということで、適判物件の法適合、厳正にちゃんと動いているかどうかということを行っておりまして、こういうものに関わっていただいている構造の専門家からは、この適判制度導入以来、構造検査ないしは構造設計の質は格段に向上したという評価をいただいておりまして、制度の導入自体は正しいものだったというふうに思っております。
  101. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 次に、仮使用承認制度について質問をさせていただきます。  工事完了前の建築物の使用は原則として禁止されているわけでございますが、例えば賃貸用オフィスビルなどで、未入居部分に本来必要のない暫定的な内装仕上げをして完了検査を受けるというような、そういう無駄を省くという観点から、仮使用承認手続あるというふうに承知をするわけでございますが、現行制度、特定行政庁による仮使用承認の審査がなされているわけでございますが、どのような基準で行われているのか、また、民間の指定確認検査機関はこの仮使用承認を行うことが認められていないということでございますが、その理由について御説明をいただきたいと思います。
  102. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答えを申し上げます。  御指摘のように、テナントが一部しか決まっていなくて、決まらないところの内装は完成させないで置いておきたいと、決まったところだけ開業したいというような場合に、仮使用承認ということで一部使用を認める制度が現在ございます。この今の制度は、特定行政庁、これ行政そのものが幅広い裁量権を持って、個別にこれならいいだろうということで承認をする仕組みでございまして、民間確認検査機関では客観的な審査ができないということで、これまでは対応できないということにしておったところでございます。  今回は、民間確認検査機関でも対応できるようにあらかじめ基準を決めまして、判断が客観的にあるいは明確に行えるように措置をした上で民間にもできるようにしたいということでございます。具体的な基準としては、例えば、仮使用部分で安全に使っていただかなければいけませんが、工事部分で例えば火災が発生したというような場合に、工事部分と仮使用部分をしっかり防火上区画しているというふうな基準を定めて、安全を確保しながら民間にも対応していただくようにしたいと思っております。
  103. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 もう余り時間がございませんが、一問だけ。  三十八条というのが何か、前の改正、十年の改正では削除されて、また今回復活するということでございます。本来、現行の建築基準では対応できない新建築材料や新技術について、国土交通大臣の認定によってこの導入は図ることということの規定が復活するわけでございますが、法律の制限を国土交通大臣の認定によって適用除外できるという非常に法律的には面白い規定だなというふうに認識をしておりますが、この復活に至る要望とか議論とかその辺のいきさつ、また、大臣の認定の手続について御説明をいただきたいと思います。
  104. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答えを申し上げます。  平成十年に建築基準法の大規模改正を行いまして、いわゆる性能規定化というのを導入いたしました。建築物に使われるいろんな技術とか材料、いろんな要素についてあらかじめ基準を定めて、基準に定めた性能を満たせれば認めていくという仕組みでございました。この中で、従来ございました新技術の認定制度につきましても、それぞれ基準をあらかじめ定めて認めていくようにすればいいではないかということで、この三十八条というものを一回削除をしたわけでございます。  やってみますと、基準を作るためには実は相当な労力、時間も要しますし、知見の蓄積も必要になるということで、弾力的な制度運用が結果としてはなかなか難しかったということでございまして、今回、新技術を円滑に導入できるように、条文的にはほとんど復活でございますけれども、新たにこういう規定を入れさせていただいた次第でございます。  実際の認定は、そうはいっても安全性に関するチェックということはしっかり求められますので、例えば従来あるものと同等の安全性を有するような実証、シミュレーション、こういうようなものを科学的にしっかりやっていただくということを求めたいと思います。その上で、学識経験者等の御意見も伺いながら大臣認定という手続を進めてまいりたい、こういうふうに思っております。
  105. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 その代表的な例が東京ドームみたいな大規模な空気膜構造建築物というふうに言われているわけでございますが、これからオリンピック等を考えるとこれから活用されていくのではないのかなと思って、大いに期待をするところでございます。  以上で終わります。ありがとうございました。
  106. 和田政宗

    ○和田政宗君 みんなの党の和田政宗です。  昨日のチリの大地震により、津波注意報が出ています。東北沿岸の東日本大震災の被災地を中心に対応に追われているところです。  災害によって人の命が奪われないよう、また、安全がしっかり確保できるように、政府においては情報を発信したからそれで終わりではなく、また、一通りやったからこれでよしではなく、一人一人の元に情報が届き、命を守り、避難ができるようにしっかりとやっていただきたいというふうに思います。また、そうした体制の構築をお願いしたいというふうに思います。  これは、東日本大震災を現地で経験した者の悔しさでも実はあります。私も当時メディアにいてアナウンサーとして防災について取り組んでおりましたし、防災士としても地域の防災活動を支えてきました。しかし、それが十分であったかどうか、やった気になっていたんじゃないか、これはメディアや学者を中心に大きな悔いとして残っています。私も大きな悔いでございます。ですので、メディアも学者も行政も当然政治家も、災害が起きても命が失われることのないよう、そこまでやるかというところまで取り組んでいかなくてはならないというふうに思っております。  では、質問に移ります。  まず、建設業のいわゆる下請企業に対する評価制度について聞きます。  下請企業を客観評価する制度については、どのような制度をつくるのか有識者会議で検討するということになっていますが、一向に進んでいないという声が現場からは上がっています。この制度のメリットについて考えてみますと、公共工事において発注者が元請企業を選定するに当たり、その下請企業の評価も含めて適格性を評価することにより、元請企業は安ければ良いという安易な下請企業の選択ができなくなります。すなわち、健全な下請企業の育成が図られるわけです。  下請企業に対する客観評価制度の導入について、進捗はどうなっているでしょうか。
  107. 土井亨

    大臣政務官土井亨君) 人を大切にする、施工力のある専門工事業者などが建設市場におきまして生き残り、能力を発揮できる環境を整備することは大変重要だというふうに考えております。  一昨年七月の建設産業戦略会議におきまして、技能労働者雇用育成の促進や工事の適正施工による品質確保、さらには重層下請構造の是正に資するような専門工事業者などの新たな評価の仕組みの導入に向けて検討を開始すべきという御提言をいただいております。これを受けまして、昨年一月に、学識経験者、元請団体、専門工事団体を構成とするワーキングチームを設置をいたしまして御議論をいただいているところでございます。  具体的には、公共工事の発注者が元請企業の選定に当たってその下請契約の相手方まで含めた適格性を評価する際に用いることを想定し、昨年三月に専門工事業者などを評価をする仕組みづくりに向けた基本的な考え方を取りまとめたところでもございます。また、昨年度は、八月のワーキングチームで専門工事業者などにおける労働者雇用実態などを内容とするアンケート調査を御審議いただき、十月に約七千六百社を対象にアンケート調査を発送し、その結果が近々取りまとめられる予定になっておりまして、今後、そのアンケート結果を踏まえ、評価を求める時点など、具体化に向けまして鋭意検討を進めているところでございます。
  108. 和田政宗

    和田政宗君 それで、この制度の内容については、下請企業の健全評価と育成のために、売上高や利益といった経営状況のみではなく、従業員の研修制度があるとか、とび職や左官といった技術者を何人雇っているかも評価の対象とするべきだと考えますが、これについてはいかがでしょうか。
  109. 土井亨

    ○大臣政務官(土井亨君) 御指摘いただきましたように、従業員の研修制度の有無や技能労働者などの雇用状況などを含めた担い手の確保に着目した項目を評価する方向で御議論をいただいておりまして、担い手の確保、育成に向けた取組の一つとして専門工事業者などが評価される仕組みの具体化に向けまして更に検討を進めております。
  110. 和田政宗

    ○和田政宗君 現場からは要望が高いですので、しっかりと進めていただければというふうに思います。  そして、建設現場でお話を聞いていますと、現場は人手不足傾向が見られるわけですが、現在、そして将来の担い手確保の面からも、私は女性を建設現場に登用できたらと思っています。これは力仕事というわけではなく、施工管理など、女性の高い技能を生かせる部分が幾つもあると思います。建設現場での女性の登用と女性が働きやすい環境づくりについて大臣にお尋ねいたします。
  111. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 建設産業の担い手確保、育成という点で女性が大事だということを発言していただいたのは、今日が国土交通委員会では初めてじゃないかというふうに思うんですが、本当に非常に重要だというふうに思っています。  それで、私が大学で土木工学科に入っていた昭和四十年代は、土木工学科で誰も女性はいませんでした。建築は一人ぐらいいるかいないかという時代だったんです。ところが、それからしばらくたってきてから、土木という名前がなくなったということもあるかもしれませんけれども、地球環境学科とかちょっと格好のいい、女性が働くようになって、今大手ゼネコンの中でもかなり女性の技術者が役割を果たしているという傾向が出てきました。  これをもっと進めていかなくてはならないというふうに思っていまして、女性の技能労働者の数は平成二十四年度の時点で約九万人、全体の二・七%にとどまっているんですが、三月、ついこの間ですが、日建連が女性技能労働者活用のためのアクションプランというのを決定しまして、そこで女性技能労働者数について五年以内に倍増を目指そうという打ち出しをしました。  その実現のためには、時差出勤であるとか帰宅制度などの出産や子育てのサポートであるとか、あるいは、現場は男ばかりの世界だということで、トイレをどうするかとか、着替えをどうするかとかいうようなことも含めて、大手ゼネコンを始めとして日建連がそういう取組をしようということを打ち出しました。  若手をどう育てるか、それから高齢者でももっと働いていただいたり、あるいは離職しても戻ってきてもらうというようなこととか、外国人の労働者ということが今日も話題になっていますが、もう一つ、実はこの女性に是非とも、建築土木関係にも非常に優秀で技術が優れていて努力家であるというこの女性の良さというものがもっともっと取り入れられていくということが大事だと思います。  私は、この四月に国交省として何らかの形で、今朝、何か四月に、ゴールデンウイーク前に、この建設産業に女性の技能者が集まるようにと、日建連だけに任せておくんじゃなくて、私も何らかの形で、どういう形になるかまだ検討ですが、発信をしたいというふうに思っておるところです。
  112. 和田政宗

    ○和田政宗君 ありがとうございます。大臣から力強いお言葉をいただきましたので、その発信について私もしっかりと勉強をさせていただきたいというふうに思います。  次に、被災地の建設工事現場での人手不足、資材高騰などの問題について聞きます。  国土強靱化などにより全国で大型公共事業が行われています。そのために、被災地では慢性的な人手不足、資材の高騰、入札不調が起きています。政府はこうした問題について改善策をどのように考え、どのような措置をとっているのでしょうか。
  113. 小泉進次郎

    ○大臣政務官(小泉進次郎君) 先生におかれましては、被災地に積極的に関わっていただいているのでよく御存じのことだと思いますが、今四半期ごとに、これは自治体ごと以上、自治体の中でも地区ごとに、今住まいの復興工程表も四半期ごとに改定をしながら順次、遅れが出ているかどうか、進捗は、予定どおり進んでいるか、こういったことを把握をしております。遅れが出ないように、こういった取組をしっかりやって的確な情報発信に努めていきたいと思います。  ちなみに、この復興の進捗状況については、高台移転は約九割で、地区でもう着工していまして、災害公営住宅でも約七割で着工段階に入っています。引き続き、これを加速して取り組んでいきたいと思います。
  114. 和田政宗

    ○和田政宗君 進捗状況をチェックしていただいているとは思うんですけれども、被災地では三年たってもまだ、津波が襲った後、瓦れきが撤去されただけの荒涼とした風景が広がっている場所、幾つもあります。被災地の方々は、何も進んでいないのではないか、人手不足や資材高騰などにより復興のまちづくりが遅れるのではないかという懸念を持っているわけです。  今答弁いただいた小泉復興政務官は自民党青年局のチーム・イレブンで、被災地に毎月十一日に入っていましたし、実は私も、みんなの党の青年局長として自民党を上回る活動をしようということで、被災地を毎月十一日に訪問し、視察をするだけではなく、見たり聞いたりした課題を必ず改善活動につなげていくというACTION11と名付けた青年局の活動を行っております。小泉政務官も現場でお話を聞けば、復興は計画どおり進んでいるのか、そういった不安を多く聞くというふうに思います。  では、チェックはしているということですけれども、復興の進捗状況が明らかに遅れているという事例が分かった場合、どのように対処をする考えでしょうか。
  115. 小泉進次郎

    ○大臣政務官(小泉進次郎君) まず、大前提としてあるのは、復興の遅れが明らかになる前に的確に政策を打ち込んでいくと、そういった発想の下、今、根本大臣の下にタスクフォースをつくりまして、そのタスクフォースで四回にわたる加速化措置を講じています。  ただ、委員が御指摘のとおり、被災地の中で様々遅れに対する不安があることも事実です。例えば、私も先月も被災地に行ったときに、大船渡、陸前高田、この二つの仮設住宅で意見交換をさせていただいたときに、両方の仮設住宅の方から上がった不安としては、東京オリンピック・パラリンピックによって被災地の復興が遅れるのではないかと、そういった不安が多く寄せられましたので、こういったことがないようにしっかりと取り組んでいかなければいけないと、そういったメッセージも発する必要があると思っています。  ただ、今、例えば人員不足、これに対しては、復興ジョイントベンチャーの導入、また労務単価の引上げ、発注ロットの大型化、主任技術者の配置基準の緩和、そして発注見通しを統合して公表することなど、人材をできる限り効率的に活用するような、そんな取組をしています。  そして、資材の不足、これについても、生コンプラントの設置、地域ごと、資材ごとに関係者によるきめ細やかな需給見通しの情報共有など、また、各発注者において資材価格の調査を毎月行って、価格を改定して最新単価を予定価格に反映するなど的確にやっていますので、それでもまだまだ不安はあるということを前提に、少しでも不安が払拭できるようにこれからも精力的に取り組んでいきたいと思っています。
  116. 和田政宗

    ○和田政宗君 小泉政務官も現地に足を運んでいるというのは私も認識をしておりますし、被災された方々の思いというのは、現地にもっと政治家が足を運んでいただいて状況把握をしてほしいと、それで改善すべきところは改善してほしい、進めるところは進めてほしいというふうな考えであるというふうに私は捉えております。巨大防潮堤の問題など、現地で現在反対の声が大きく上がっているものもありますので、そういったことをしっかり把握して復興を進めていただければというふうに思います。  今のお答えいただいたこととも関連するんですけれども、被災地では、やはり復興を進めるために建設現場の人手を何とか確保しようと賃金を高くするという状況が起きています。これ、なかなか企業努力だけでは対応できないという状況になっておりますが、国としてどのような支援や対策を行っていくんでしょうか。
  117. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 御指摘ありましたように、被災地におきます復興事業を円滑に進めていく上で、技能労働者の賃金を被災地の実情に応じまして適正な水準に引き上げる、こういうことが重要であると考えております。  このため、昨年四月、十六年ぶりに公共工事設計労務単価を引き上げた際には、被災三県におきましては、入札不調の増加を加味して二一%、全国平均は一五%でしたけれども、大幅に引き上げたところでございました。加えて、その後の状況を見ますと、更に技能労働者の賃金が上昇傾向にあるということに鑑みまして、本年二月、被災三県では全国平均七・一%を上回る八・四%の引上げを再度行ったところでございます。  この二月に、宮城県知事、あるいは仙台市長さんを始めとする被災自治体の方々、あるいは地元の建設業界の代表者の方々が出席した復興加速化会議におきましては、この設計労務単価を引き上げたことにつきまして、技能労働者の確保を通じまして円滑な事業執行に有効であるというふうに受け止められていたと思っております。  引き続き、被災地におきます技能労働者の賃金につきましてきめ細かく注視しながら、適正な賃金水準確保の取組を講じてまいりたいと、こう考えております。
  118. 和田政宗

    ○和田政宗君 さらに、被災地の問題についてお聞きします。  被災地では、復興関連工事の入札に当たって地元建設業者が優先されることが多くありますが、地元でない外部の建設業者を排除したために復興のスピードが遅れてしまった事例があります。被災者からしますと、こうした入札条件は地元業者への配慮であって被災者への配慮になっていないと感じています。地元であろうと外部であろうと、早く復興工事が行われて、しかもお金がなるべく掛からないようにしてほしいというふうに地元の方は思っております。  被災地の自治体ごとに、地元業者のみですとか、市内に支店がないと駄目だとか、入札に対する条件が違っています。復興が計画どおり進んでいるところはそれでよいかもしれませんが、復興がそうした入札条件によって遅くなっているところは、チェックして、国として指導するべきではないでしょうか、政府の見解を聞きます。
  119. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 被災地の復旧復興事業の的確な実施、これを図るためには、地域の実情に精通した建設企業が施工することが望ましいという工事については、各発注者におきまして入札時に適切な地域要件を設定している、こういうふうに承知をいたしております。しかし、一方で、入札不調が発生する場合には、地域要件の拡大等の対応を行って発注の遅れを最小限にとどめる工夫は是非とも必要だと思います。  国土交通省といたしましても、復旧復興事業の円滑な施行を確保するため、地域内の企業に受注余力がないと認められる場合には、地域外の企業の入札を認めるなど、地域要件の設定範囲を拡大するように、このことを被災地の地方公共団体に対して指導してきているところでございます。
  120. 和田政宗

    ○和田政宗君 実態を把握してしっかりとした対処を取っていただければというふうに思います。  この後、建設業法等の質問になりますので、小泉政務官、公務もおありでしょうから。
  121. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) では、小泉政務官は退室して結構です。
  122. 和田政宗

    ○和田政宗君 ありがとうございました。  では次に、建設業法等の一部を改正する法律案について聞いていきます。  この法案では、公共工事のダンピング受注防止のため見積りの提出を義務付けていますが、一方で懸念材料もあります。それは、業者間で談合を行って、本来は一億円で工事ができるものを全ての業者が二億円の見積りを出して、発注者側に一億円では工事ができないと思わせて予定価格などの不当なつり上げが行われるのではないかという懸念です。  そうしたことが行われた場合の対処、また、行われないようにどのように対策をするのでしょうか。
  123. 松尾勝

    ○政府参考人(松尾勝君) お答えいたします。  一般論として申しまして、競争入札や見積り合わせに参加する事業者があらかじめ受注予定者や最低入札価格を決定するいわゆる入札談合、これらにつきましては独占禁止法に違反する行為に該当するものでございます。このため、公正取引委員会といたしましては、入札談合が行われていないか情報収集に努めるとともに、独占禁止法に違反する入札談合に対しましては独占禁止法の規定に基づきまして厳正かつ積極的に対処してきているところでございます。  また、公正取引委員会は入札談合の未然防止を図るため、従来から発注官庁において公正取引委員会との連絡担当官というものを指名していただいておりまして、同担当官との間で連絡担当官会議も開催してきているところでございます。また、これに加えまして、発注担当者を対象とした研修会の実施、また発注官庁が開催する研修会への講師の派遣など、様々な取組を行ってきているところでございます。  公正取引委員会といたしましては、今後とも、入札談合を含む独占禁止法違反事件に対しましては厳正かつ積極的に対処するとともに、入札談合の未然防止のための取組につきましても積極的に推進していきたいというふうに考えておるところでございます。
  124. 和田政宗

    ○和田政宗君 建設業の健全な発展のためにしっかりと対応をしていただければと思います。  次に、木材の利用の観点から建築基準法の改正案についてお聞きします。  日本は、大型木造建築の技術、とても優れていると思います。千三百年以上がたつ法隆寺の五重塔、お城の木造の天守閣など、すばらしい建物がたくさん今も残っています。こうした建築技術をもっと生かして大型木造建築物を増やしていけば、木材消費も増え、林業の振興にもつながると思います。  大型木造建築、これは耐火性との兼ね合いがあると思いますが、スウェーデンでは、お手元の資料のとおり、八階建ての木造マンションが建っています。なかなかいいデザインで、木材の温かさというのもあるというふうに思っております。  大型木造建築物については、耐火性についての検討を続けて、基準を見直せるところは見直して建築を促進していくべきと考えますが、今後の計画や見通しについてはどうでしょうか。
  125. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  木材利用促進の観点から、建築基準法等の規制を見直して使いやすくする、一方で地震や火災に対する安全性も確保するという両者を、両立を図りながら進めていくというのが非常に大事なんだというふうに思っております。  そういう観点で、今回、三階建ての学校につきましては、実大の火災実験を三回行いまして、安全性、こういうことをやれば安全だろうということをしっかり把握した上で三階建てへの道を開いたわけでございます。実は、法律上は個別の認定ということで学校以外の用途についても道を開いてございますけれども、これは科学的知見が現在のところでは十分ではございませんので、これからの取組の道を開いたというふうに御理解を賜りたいと思います。  また、三千平米以上の木造建築も、一律にこれ禁止をしておりましたけれども、防火壁をきちっと間にかませていただいて、それからラッチ付きの、火災があってもむやみに開かないような防火戸を設ければ延焼が起こらないということ、これも実大火災実験の中で確認をいたしましたので、こういう措置をとることによって三千平米以上の木造建築も可能としたところでございます。  今後とも、先ほど申しました両立を図りながら、できるだけ木材利用の促進を図るようにしっかり取り組んでまいりたいと思います。
  126. 和田政宗

    ○和田政宗君 大型の木造建築物を造る技術というのは日本の誇るべき技術だと思いますし、お城の天守閣、例えば江戸城の天守閣を忠実に木造で再建するとなりますと五層の天守になりますので、歴史的建造物の復元の観点からも規制を緩和できるところはしていただくよう、お願いをできればというふうに思います。  次に、建設、建築業界における伝統技能の継承と担い手の確保について聞きます。  国宝や重要文化財などの歴史的建造物の修復に当たっては、宮大工を始め、ひわだで屋根をふいたり、しっくいをきれいに塗れる職人など、伝統的な技能が伝承されていかなければなりません。そうした職人が絶えてしまったり、極端に少なくなったりしてしまいますと、歴史的構造物の修復もできなくなってしまうと思います。政府として、どういった支援や育成のメニューを考えて行っているんでしょうか。
  127. 山下和茂

    ○政府参考人(山下和茂君) お答え申し上げます。  国宝、重要文化財など、文化財建造物の保存を図る上で、御指摘のように高度な専門的調査や、あるいは特殊な技法による再現、修復が必要でございまして、特に建造物修理、あるいは木工、あるいはひわだぶき、こけらぶき、あるいは左官といったような領域におきましては、伝統的な技術者あるいは技能者による施工が不可欠でございます。このため、文部科学省におきましては、こうした技術のうち、保存の措置を講ずる必要があるものを選定保存技術として選定をするとともに、その保持者又は保存団体を認定をいたしまして、当該保持者、保存団体が行う伝承者養成、あるいは技術、技能の錬磨、あるいは記録作成といった事業に対しまして国庫補助を行ってきているところでございます。  今後とも、これら技術者、技能者の確保とともに、継承者の養成に積極的に努めてまいりたいと考えております。
  128. 和田政宗

    ○和田政宗君 それにも少し関連いたしますけれども、現在の住宅の形状を見てみますと、純和風的、昔ながらの日本家屋が少なくなっているように感じます。財力、財産のある方は、日本家屋よりお屋敷ということになると思いますけれども、そうした方は武家屋敷のように立派な木造の門や大きな木造の母屋の建築をして、それを増やしていけば宮大工などの職人が増えるきっかけにもなるでしょうし、日本の歴史的な風景を取り戻すことができるというふうに思います。  そうした住宅建設を推進していくというのも考え得る手段だというふうに思いますが、政府の取組や考え方はいかがでしょうか。
  129. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  地域の気候あるいは風土、こういうものに育まれてきたそれぞれの地域の中での建築材料とか技術、こういうものがあるんだと思います。これが木造建築の中にしっかり生かされて後世に伝えていく、これが非常に大事だというふうに思っているところでございます。  木造住宅への支援ということでは、木材供給者、川上から川下の設計工務店、これが地域で連携をしていただいて、そして優良な住宅の認定制度でございます長期優良住宅に合致するものを造っていただく場合に一戸百万円の補助を現在出しております。地域型住宅ブランド化事業という名前で取り組んでいるところでございます。この事業の中で、できるだけその地域の風土、歴史を生かした住宅というものも進めていただきたいと、こういうふうに思っているんですが、昨日、念のためこれまで出てきたものを調べましたら、多少予想はできたんですけれども、比較的モダンなデザインのものが多うございました。  実は、今年度の募集はこれからでございますので、先生の御指摘も踏まえて、そういう地域に根差したものもこの事業の中で支援していけるように工夫をしてまいりたいと思います。
  130. 和田政宗

    ○和田政宗君 やはりそういった地域の伝統ですとか歴史に倣ったものですとか、日本の伝統や歴史に倣った建築物というのは、これは観光資源にも私はなるというふうに思いますので、是非取り組んでいただきたいというふうに思いますし、そうしますと、育っていく子供たちも日本の風景ですとか建築はすばらしいなというふうに感じるでしょうし、そういったすばらしい風景の形成に寄与できるというふうに思いますので、しっかりと取組をお願いできればというふうに思います。  最後に、ちょっと御意見といいますか、申し述べたいというふうに思うんですけれども、やはり復興を進めていくためには、これはその担い手をしっかり確保していただいて、さらには復興を進めていくための、これは生活再建ということが私は重要であるというふうに思っています。すなわち、まちづくりがしっかりと行われて、そこに住む人が生活をその場で住居を確保して再建ができるということが重要であるというふうに思っております。  この委員会でも何度も取り上げていますけれども、私は巨大防潮堤が先ではないというふうに思っております。防潮堤を造るべきところは造らなくてはならないというふうに思いますし、必要ないところは必要ないというふうに思っております。  高知の黒潮町の事例、これは大臣もよく御存じかというふうに思いますけれども、ソフトによって、夜間の避難訓練も行って、住民が、三十メートルを超える津波が襲われるという地域で、何としても全員の命を救うんだというふうに思われて活動をしております。避難道路を造る、逃げられないときのために避難タワーを造る、その後に、じゃ、時間を稼ぐための防潮堤を造ろうと、そういうような順序であるというふうに私は思っております。是非、被災地でも、まず被災された方々の生活再建が優先である、復興まちづくりが優先であるというふうに私は思っております。  ですので、そういった観点からも、巨大防潮堤事業については再検討ということで順序なども考えていただければというふうに思いますので、それを最後に申し述べて終わりにしたいというふうに思います。
  131. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 日本共産党の辰已孝太郎です。  今回、建設業法等の一部を改正する法律案、またこれから提案されます品確法の一部を改正する法律案は、ダンピング受注や下請いじめの抑制、建設業界における若者の確保、公共工事の品質確保などのためのものであります。今日は、それらを一体的にどう運営し、また実効性のあるものにしていくのかということで、国交省の姿勢などを問うていきたいと思います。  とりわけ、品確法の改正案には、基本理念に、公共工事の品質確保に当たっては、ダンピング契約の排除、下請契約を含む請負契約の適正化、公共工事に従事する者の賃金その他の労働条件、安全衛生その他の労働環境改善、調査、設計の能力を有する者の活用促進等に配慮するということが加わりました。これは私たちも求めていたものですので、前進だと考えております。また、同時に、受注者の責務に関しては、若年技術労働者等の育成、確保と、これらの者の賃金その他の労働条件、安全衛生その他の労働環境の改善、適正額での下請契約での締結に努めることといたしました。これらをどう実効性のあるものにしていくのかということが一番重要だと思います。  言うまでもなく、建設業界、人手不足であります。とりわけ若者離れは深刻でありまして、全就業者数というのはピークが六百十九万人で、現在は四百九十九万人と。ところが、二十九歳以下だけで見ますと、一割に過ぎないわけですね。この若者離れのやはり大きな原因、要因の一つに挙げられるのが、建設業界における賃金の低下だと言われております。二〇一二年の全産業の男性労働者の平均賃金が五百二十九万円であるのに対し、建設業であれば三百九十一万円で、百三十八万円も低くなっております。  これらを補おうと、設計労務単価がこの間、引き上げられていますけれども、まず大臣にお聞きしたいんですが、この設計労務単価の引上げ、また今回の法律の改正で、本当に現場で働く労働者の賃金は上がっていくんでしょうか。
  132. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 現場で働く人たちの処遇の改善ということが人手不足の一番大事なことだというふうに思います。この職場が若い人にとりまして、処遇という、賃金が安いと、しかもきつい。最近の若者は休みがきちっとないというのは困ると、イレギュラーなのはということもあったりします。その上に、俺はやったぞ、私はやったぞという、こういう胸の中に誇りがなければ仕事がないということからいきまして、公共事業は無駄であり悪玉であるという大合唱の中では、なかなかそういう誇りは生まれないということもあると思います。  雇う側にとりましては、先ほど質問の中にもありましたけれども、いわゆる景気対策の調整弁のような形で急に予算が上がったり下がったりというようなことではなくて、企業経営からいきますと、ずっと安定的に持続的に見通しが利くということがあって初めて人を入れられる、そして育成ができる、期間が掛かりますということだと思います。  労務単価の引上げはその一環としてやらさせていただいておりますが、労務単価というものは先行的に上げるものではありませんで、市場の中で現状この賃金がどうなっているかということを的確に反映して、労務単価として表現するということです。それがずっと滞ってきたということは、賃金が下がり続けてきたから。この下がるという、そこを調査してまた下がるという、こうした賃金が下がっていくというスパイラルに陥っていたのを、やっとここで少し上がっていくということに転じてきた状況だと思います。  私は、これが、労務単価を引き上げたというこの率がそのまま現場の一番最前線で働いている人にしっかりと還元されるように、そして社会保険に入っていただくということの中で安定した職場であるということの両面に、しっかり現場に還元されていくということを口を酸っぱくして企業に申し上げていることでございますが、徐々に上がってきていることは間違いない事実だと思います。
  133. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 今、労務単価の話がありましたけれども、これまでの労務単価でいえば、今回は社会保険の分もきちんと加味して入れたということだと思うんですね。逆に言えば、これまでは社会保険などのそれらの必要経費というのが余り加味されていなかったということで、不当にそのものが引き下げられてきたということでもあると思うんです。  私、本当に現場の実態というのをしっかり見ておく必要があると思っておりまして、例えば、神奈川県建設労働組合連合会が去年の九月に県の公共工事の現場での賃金調査を行っております。ある道路改良工事では設計労務単価よりも二千七百円から六千七百円ほど低いと、賃金がですね、こうなっているわけですね。ある高校の整備事業などでも五千円から一万二千円も低いと、こういう実態となっております。本当にこの末端の労働者賃金が確実に上がっていくという政策、これがなされることが何よりも重要だと思うんです。  今回、入契法という法律の改正も出されております。この中で、ダンピングの防止というのが盛り込まれておりますけれども、このダンピングというのは、ダンピングが行われればそのしわ寄せが労働者に回ってくる、賃金の引下げになってくるということで、このダンピングの防止、これが盛り込まれましたけれども、じゃ、このことで賃金が適切に支払われることになるんでしょうか。その辺はどうでしょう。
  134. 毛利信二

    政府参考人(毛利信二君) 今回の提案させていただいております法案の中で、御指摘のとおり、入札契約適正化法第一条の目的の中にダンピング防止を明文化をいたしているところでございます。  今回の改正では、これを目的の中に追加するだけではなくて、具体化させるために、まず建設業者に対し入札金額の内訳の提出を求めることとしております。これによりまして見積能力がないような業者は排除する、こういったことでダンピング防止には一定の効果があるというふうに考えております。  加えまして、ダンピング防止の実効性を更に確保するためには、発注件数の多くを占めます地方公共団体にダンピング防止の取組を促していくと、こういうことも非常に重要でございます。このため、改正法が施行されますと、入札契約適正化法の権限に基づきまして、ダンピング防止の必要性の認識と対策の強化につきまして総務省とともに連名で公共団体への要請を強く行っていきたいというふうに考えているところでございます。これによりましてダンピング防止を盛り込んだ改正法の趣旨が達成される、これによって現場の労働者の方々の賃金の上昇につながっていくものというふうに期待をしているところでございます。
  135. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 ダンピングの防止というのは当然でありまして、むしろ私もこのような条文がこれまでなかったということの方が不思議に感じております。  あわせて、今回の入契法の改正では、施工体制台帳の作成や提出義務、これが広げられます。この目的については何なのかということをちょっとお聞きしたいと思います。
  136. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 御指摘の施工体制台帳でございますが、現在、建設業法によりまして、公共工事に限らず三千万円以上の下請契約を締結した場合にはこの施工体制台帳の作成を求めておりまして、入札契約適正化法の方は公共工事について、さらに作成だけではなくて提出を求めているところでございます。  今回の改正におきましては、近年、工事一件当たりの規模が小さい維持修繕工事の割合が増加いたしているところでございまして、こういった小規模な工事につきましても、下請契約の金額を問わず施工体制台帳の作成、提出を求めることによりまして、小規模な工事において施工体制の確認が可能となるだけではなくて、公共工事における元下間の契約内容ですとか、あるいは下請企業の社会保険加入状況等も確認できるという効果が見込まれまして、こういった狙いでもって改正を提案しているところでございます。
  137. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 非常に大事なことだと思うんですね。  ただ、では、この施工体制台帳の提出義務が広げられたと。では、その下請、元請間できちんとそれに見合った賃金が支払われているのかどうかというのはこれで確認できるんでしょうか。そこ、どうでしょう。
  138. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 施工体制台帳は、適正な施工体制の確保という目的から、元請に一定の義務付けをしているものでございます。したがいまして、現場におきます賃金の具体的な支払状況まで、これを元請に責任を持って記載させるということは、これはなかなか難しいという問題があるところでございます。
  139. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 やはりもう一歩私踏み込んで、発注者がそういう賃金が適正に支払われているかどうか把握して、そして指導する権限というのを持たせていくということも私は必要ではないかなというふうに思っております。  今回、この建設業界の問題に関しては、やはり社会保険料の未加入問題というのが深刻だと思っております。まず、年金、医療、雇用のこの三保険全てに加入している業者、労働者の割合というのを、ちょっと報告お願いします。
  140. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 社会保険の加入状況でございますが、企業別の加入状況、これは三保険全てで見ますと、三保険全てでは八七%、これが加入をいたしております。これを労働者別に見ますと数字が変わってまいりますけれども、三保険全体で見ますと八七%の企業が何らかの形で加入をいたしているというふうになっております。ただ、これは労働者別で見ると、また下請状況によっては変わってくるという状況でございます。
  141. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 元請が七九%で、労働者別ですと、一次下請が五五、二次下請が四六、三次が四八ということで、だんだんだんだんやっぱり下がっていくわけですね。なぜ下がるかといえば、やはり結局負担ができないということでありまして、やはりここには、重層的な下請構造の下で、労働や材料費に見合う額での受注が下請企業にはなかなかできていないということの反映だと思っております。  今回、法定福利費が、社会保険等のですね、法定福利費が確実に確保されるために、社会保険等の内訳を明示した標準見積書、これが下請から、下から元請に提出されることになりました。これ昨年の九月から始まったということでありますが、全ての直轄工事でこの標準見積書は出されているんでしょうか。どうでしょう。
  142. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) ただいま御指摘のありました標準見積書と申しますのは、御指摘のとおり昨年九月末から、この法定福利費というのが内訳としてまず明示をされないで、言わば丼で見積りが出てくる中で支払が行われてはよく分からないということで、下請団体がそれぞれの様式で作成しているものでございまして、現在は、その見積書を下請が元請に提出する取組というのを官民一体で取り組んでいるという状況にあります。したがいまして、まだ直轄全てにおきましてこの見積書の採用を義務付けているという状況ではございません。
  143. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 どれぐらい出されているかということは調べるつもりはありませんか。調べる必要が僕はあると思うんですけれども、どうでしょう。
  144. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 標準見積書の意義というのは非常に大きなものがございまして、まず標準タイプで、下請が個別には元請に物が言いにくいという中にありますが、標準的なものだということでその利用を促進するという大きな効果があると考えております。  ただ、その標準見積書におきまして、今どのような使用状況にあるのかという段階のまだ前で、まだ昨年九月末からこれを取組を推進しているという状況でございますから、もう少し定着を見ながらその活用状況を把握してみたいというふうに考えております。
  145. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 是非調べていただきたいと思います。  やっぱり、下請の代金が保障されることが何よりも重要だと思いますし、また、末端の労働者のところにまで賃金がきちんと保障されること、これなしには業界の人手不足、若者の業界離れというのは私は解消できないと思いますし、ひいては公共工事の品質確保にも、確保することはできないと思います。  そういう意味では、やはり上からということじゃなくて、やはり現場で働く人たちの賃金、つまり、これ以下の賃金は駄目だよと規定する。今現在では全国十の自治体で公契約条例というのが制定をされていますけれども、私は、やはり国としても公契約法の制定に向けて、研究も含めて踏み出すべきだということを申し付けたいと思います。  さて、今日はもう一点、建築基準法改正に関わって、違法貸しルーム、いわゆる脱法ハウスのことについて質問をしたいと思います。  今の脱法ハウスの調査の最新の数字はどうなっていますでしょうか。
  146. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  本年二月末の状況を御報告申し上げます。  私どもの方で、民間の方からいろんな違法貸しルームの情報を寄せられました。この調査対象物件が千八百一件でございます。そのうち、調査中の物件が八百六十三件、建築基準法等の違反が判明した物件が七百六十五件、建築基準法等の違反がなかった物件、これが五十五件、それから、調査に行ったけれども、もう既に閉鎖をされていたとか、あるいは違法貸しルームのような用途ではなかった、こういうものが百十八件という内訳でございます。  建築基準法等の違反が判明しました物件七百六十五件についてでございますが、このうち是正指導準備中、まだ相手方にこうしなさいということを言っていないものが五十五件、是正指導を既に行って対応を待っているものが六百九十九件、是正済みの物件が十一件、こういう内訳でございます。
  147. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 建築基準法違反が判明した数だけで七百六十五件あると。是正済みというのが十一件しかないわけですね。非常に私は、この脱法ハウス問題が発覚してもう一年ほどたちますけれども、なかなか進んでいないんじゃないかというふうに感じております。  私は、体制の不十分さというのもやはりここで指摘しておきたいと思うんですね。例えば東京の豊島区のこの調査人員、調査する人の人員というのはたった二人なんですよ。課長を含めて三人の体制でやっているということなんで、私、これではなかなか追い付かないというふうに思いますし、やはり人員の確保を含めて国交省が指導性を発揮するべきだと思います。  今日は、この脱法ハウス問題で少し新たな事実が分かったので取り上げたいと思うんですね。  私は、この問題、昨年の臨時国会でも取り上げましたけれども、マンボーという会社が都内に幾つか持っている違法貸しルーム、脱法ハウスの一つに直接行きまして調査しまして、質問もここでさせていただきました。違法に人を住まわせていたということで、居住者は解約を迫られて退去せざるを得なくなったわけですね。居住者の一人に話を聞くと、どこに行ったのか聞くと、九割の人が、出ていった、出ていかざるを得なかった九割の人が同様の脱法ハウスに行っているということで、このこともこの委員会で取り上げさせていただきました。  ところが、先日、このマンボーという会社が運営をする池袋の物件があるということが分かりました。現在ではプライベートルームと称しているんですけれども、ホームページを見ますと、二畳ほどのスペースに共同のシャワー、トイレ、キッチン、ランドリーが完備されていて、これまで脱法とされてきた物件と酷似しているわけです。というか、もうほとんど一緒なんですね、これ。  この物件は、池袋の物件は以前から、これ問題になる以前から人を住まわせている物件だけれども、この物件に関して、先ほど調査の結果、数字を言っていただきましたが、これ是正の指導というのは行ったんでしょうか。行ったとすれば、どのような指導を行ったんでしょうか。
  148. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  御指摘いただいた物件と恐らく同じ物件だと思います。区の方から事情を伺いました。  この物件につきましては、昨年の四月にまず消防署が立入調査を実施しているということでございます。消防署の実施のときに区も一緒に入る旨通知をしたところ拒否をされたということでございます。その後、七月に豊島区の方が相手方に事情聴取をしまして、立入調査を要請したところ相手方は拒否をしたということでございます。拒否の理由は、事務所に使っているので住宅ではないという、よく報道等でも指摘をされたような言い方をしたようでございます。  その上で、池袋消防署の方には、消防の指摘については是正をしましたと、一部閉鎖をしたということでございますけれども、豊島区にその後どうしたのかというふうに伺いましたところ、先ほどの御指摘もございました、人数が限られる中で、ほかにも多く物件があるので、スムーズに行くものをまず調査をしてからということで、この物件についてはその後は接触をしていない、これが現状でございます。
  149. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 いや、私、そんな悠長なことを言っていて本当にいいのかなというふうに思うんですね。もちろんこのマンボーという企業が非協力的だと、調査を拒否しているというのが一番の大問題でありますよ。  先日、私、この物件に実際に行きました。中も入りました。全くこれまで問題になってきた脱法ハウスと一緒なんですね。貸し物件、オフィスだということを言うんですけれども、元々脱法ハウスというのは、賃貸で貸し出さずにオフィスとして貸し出して人を住まわせて、窓もないというところで住まわせるわけですから脱法ハウスなわけですよ。それが問題になったこの企業で、何の反省もなくそのまま同じようなことをやっているということで、私、本当に憤りを感じております。こういう脱法行為をもう許したらあかんと、駄目だというふうに思うんですね。  今年一月には横浜で、是正指導中の脱法ハウス、貸しルームで火災があったと。このビルは鉄筋七階建て、各階を五から八の部屋に区切りましてシェアハウスだと、合計四十六の部屋があって約四十人がそこに住んでいたと。この火災で男女五名が病院に搬送されたということなんですね。私、この問題はやっぱりもう本腰を入れて取り組まないと同様の事故が、事件が起こらないとも限らないというふうに思っております。  今回の建築基準法の改正において、法令違反状態にある疑いが強い建築物に対して報告や立入検査を求め、そしてそれが拒否されるようなケースに対して罰則が強化されたということでありますけれども、具体的にはどのようなものなんですか。
  150. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  特定行政庁が、違反状態にある建築物について是正命令などが必要だということで、報告徴収ないしは立入りをするという必要がございます。これにつきましては、従来から、拒んだ者につきましては五十万円以下の罰金ということが規定をされてございました。ただし、住居についてはプライバシーの問題等ございますので、これは承諾が必要だと。拒否できるというふうにも解せるわけでございますけれども、五十万円の罰金ということでございました。  今回は、こういった安全の確保の取組を一層強化するために、調査円滑化という観点から、同じような形での法定刑を罰金五十万円を一年以下の懲役又は百万円以下の罰金というふうに強化をさせていただいております。
  151. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 こういう悪質なケースは、従わない場合にはより厳しい罰則で臨むべきだというふうに思います。また、一方で、国民のニーズが多様化する中で、新しい居住のスタイルを求める流れが若者の間では出てきております。健全なゲストハウス、シェアハウスを維持発展してもらうためにも、やはりこうした悪質な脱法ハウスをなくす手だてというのを取らなきゃ駄目だというふうに思います。  じゃ、なぜこういう脱法ハウスにとりわけ若者が集まるのかということであります。脱法ハウスに居住をされている方に話を聞きますと、大体共通しているんです。それは、敷金、礼金が不必要、そして保証人が要らないということなんですね。ここに脱法ハウスに行かざるを得ない、とりわけ若い人たちの大きな理由の一つがあるというふうに思います。  ここでやっぱり大臣に聞きたいんです。この脱法ハウスを出たい、また出なければならないという人に対して行政が応援する仕組み、そして、そもそもこのような居住の実態、住まいの貧困をなくすためには、敷金や礼金、保証人といった初期費用を行政が手当てする私は制度設計が急がれていると思いますけれども、いかがでしょうか。
  152. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) かなり時代が変わって、これ、東京の方と大阪の方とかなり従来のシステムも変わっているというふうに思いますけれども、まずは、そうした時代の状況というものは、それなりの対応ということについては考えてきている状況だというふうに思いますが。  そこで、この敷金、礼金、保証人をどうするのかという角度ではなくて、むしろ、本当に仕事が何らかの形でなくなった、そして保証人がいない、そうした状況の中での、広くそうしたことについて考えるというよりも、就労対策とか就労支援とかいうような一つの角度を付けていくということが大事で、それは、例えば公営住宅の目的外使用等によってサポートするというような方向性を出すということが私は大事なことだというふうに思っています。  現在も、公営住宅の目的外使用につきましては、組織としての入居の、離職をして入居の初期費用が払えない人とか雇用を求めている人ということで公営住宅の目的外使用というものもありますし、そして就労支援のための住宅支給の給付というのを、これ厚生労働省の方でありますけれども、やっているというようなものがありまして、そうしたことを活用するということができるものというふうに承知をしています。  住宅行政の観点から申し上げますと、広く民間賃貸住宅に対して敷金、礼金等について直接支援するということは、福祉や就労支援等の他の施策との整合性を図るという必要、というよりもそちらの方でやるということ、そして地方公共団体の取組や考え方を踏まえる必要があるということで、私は慎重に対応する必要があるのではないかというふうに思っておりますが、そうした離職をして入居の初期費用が払えないという人については何らかの支援をしていくということは必要なことであり、検討をすべきものであろうというふうに思っております。
  153. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 大臣おっしゃられたその就労支援という話なんですが、それはそれとして必要なんです。だけど、この脱法ハウスにお住まいの方というのは、別に仕事がない人ばかりじゃないんです。むしろ、仕事はあるんです。ただ、その仕事が派遣や様々なアルバイトという形で、脱法ハウスを抜けたいと思って次の家も探したいんだけれども、また、脱法ハウスというところは一時的な居住として住み始めたんだけれども、しかし、仕事はあるんだけれども、敷金、礼金、保証人がないのでそこに住み続けざるを得ないという人が多いのがこの脱法ハウスの問題ですから、もちろん各自治体でいろんな施策はあるんですが、やはりここは国交省が、住まいの貧困をどうするのかということを考えるならば、やはり前面に出て、国交省、厚労省、縦割りじゃなくて、住まいの貧困をなくすために公営住宅、建てられない、足らないというんだったら民間の住宅を借り上げて一時的にそこに住んでもらうであるとか、民間の家賃の補助制度、こういうところに是非踏み出すべきだということを訴えて、私の質問を終わります。
  154. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 日本維新の会の室井です。よろしくお願いいたします。  私は、最初に、この解体工事業の新設についてお伺いをしたい、このように思っております。それぞれ委員の先生方のところには、私からの資料が二部ございます。どうかお目通しをいただければ幸いであります。  まず、この解体工事業の新設についての質問でありますが、その前に、残念な御報告をしなくてはいけないことがあります。それは、今日お昼、十一時十分頃、兵庫県の神戸の三宮近くで五階建てのビルの解体がやっております。その解体の現場で足場が崩れ、一般の通行人が二名下敷きになったというような報告を聞きました。幸いにして命には別状がなかったということであります。まさにこれからこの解体業に関する法案のまたお願いとか国土交通省の御指導、考え方をお聞きをする段階で、こういうことであるということは非常に残念には思いますけれども、どうか行政の方の更なるまた御指導をよろしくお願いをしたい、このように思います。  それでは、私なりの思い、考えを少し申し述べさせていただいて、質問に入りたいと思います。  高度経済成長期に整備された高層建築マンション、御承知のとおり、随分多くは老朽化し、まさにこれから本格的な更新を迎えることになっております。この解体工事は今後ますます重要性が増してくるところであります。  私は麹町の議員宿舎に住んでおりますけれども、赤坂プリンスホテル、すごいホテルがございました。今はもう全くなくなって影も形もございませんが、その麹町の議員宿舎から一週間に一度地元に戻り、また東京に戻ってくる、その一週間の間に、だんだんその高層の赤坂プリンスホテルが削られ、どんどん低くなっていくという、それを楽しみにというか、すごい技術だなと。  聞くところによると、国交省のあの建物、免震にするために基礎を削ってゴムを入れたと。そして、その国土交通省の建物は戦艦大和ぐらいの重量があると。そうすると七万八千か、すごいなと。それを、日頃の国土交通省の皆さん方は仕事をしながら、基礎を切り取ってゴムを埋め込むという、これはすごい技をするんだな、こんなことも、私も興味がありましたもので地下に潜って見ました。見事なものでありました。  そういうことで、この赤坂プリンスホテルを、コンクリートを砕き、鉄筋、鉄骨を搬送するというと、素人の考えで計算したら、まあこれが全て解体されるまでに一万、二万のダンプカーが出入りするんだなと、そんな勝手な想像をしておったんですが。実際、私も議員宿舎に、朝国会に行ったり、また早めに議員宿舎に帰ったりすることあるんですけれども、そんなに多くのダンプとは擦れ違うというようなことはなかなか記憶になかったんですが、まさに日本の解体の技術力というのは世界に冠たるものなんだな、このように感心をいたしております。  また、もう一点、東京駅の丸の内の隣にある鉄鋼ビル、これもまた、この鉄鋼ビルの私も現場を視察をさせていただきました。この鉄鋼ビルのまず九階の屋上に上げていただきました。何と九階の屋上に、二十トンクラスのバックホーという解体専用機が十八台屋上にあるんですよね。それが本当に人間の手のように動きながら解体をしていくという、これでこのビルの底が抜けないのかなという。八階、七階にまた下りてみましたけれども、こういうパイプが数百本支えているんですよね。そうして、下を見ると、ふだんどおりの交通量、そしてサラリーマンの方が歩道を歩いていると。それほどの工事をしている、こんなことはもう想像もできない、そういう状況を見てまいりました。  ちなみに、少しお聞きをしますと、一日に十トントラックが三十台、それも近くのリサイクル工場、現場を五往復すると。少なくとも一日百五十台の十トントラックが出入りをしているということになります。それ掛ける、その鉄鋼ビルの解体が百日で済んだのか二百日で済んだのか分かりませんが、すごい技術力だなと。公害の苦情とかそういうふうな問題が一切なかった、こういうことでありまして、私が、この解体業が一業種に入っていないというのは本当に不思議で、むしろ、この技術力を海外にパッケージにして輸出をしてもいいんじゃないのかなと、こんなことを大臣にお聞きしたいなと思っておるわけでありますが。  そういう現状を見て、早速、感想を述べながら質問をさせていただきますが、大臣、この解体工事についての認識と、今回、解体工事業を新設する目的を大臣に是非お伺いをしたいと思います。
  155. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 我が国では、高度成長期に造られましたこうした建造物が更新期を迎えておりまして、確かに赤プリがいつの間にか、ジャッキダウンして、徐々に徐々にしていくという、こうした工法ができる。しかも、本当にいつの間にか、そのトラックが物すごく行っているわけではないというぐらい、密集している日本のその中で、ハンディがあるからこそ技術革新が行われてきて、世界一のこうした解体技術というものができ上がってきたんだと思います。あそこは大成がやり、そして、この解体業の中心者であります高山工業というところが担ってやっているわけでありますけれども、それぞれのテコレップ工法とかシミズ・リバース・コンストラクション方法とか、鹿島はどうだとか、竹中はどうだとか、その関連のところが全部技術革新をしてお互いに競争し合ってやって、今日の解体業というのができ上がってきたんだと思います。  そういう意味からいきますと、とび・土工の中の一業種ということではなくて、きちっと業種別区分に入れるということは、私は当然のことであろうというふうに思っておりまして、今回提起をさせていただいたところです。  ただ、冒頭に、先生、今日のお話をされておりましたが、この解体工事につきましては、何分、人がまだ通っている中でやるという難しい工事であることは事実でありますものですから、市民を巻き込むような重大な事故の発生とか、あるいは廃棄物の分別とか適正処理などの環境面の課題等、これらを含めた解体業としての意識、役割というものをこの区分で明確にすることによって更に意識を高めてやっていただけるようにという期待を込めて、今回は解体工事業を新設するということにさせていただいたところでございます。
  156. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 ありがとうございます。  現在、解体業者は約一万三千社ある、このように聞いております。解体工事の業界にとっても更なる責任を自覚をしていただき、誇りを持って仕事をできる、これは非常に重要な改正であり、是非、大臣の指導力をもって推し進めていただきたい、このように願っております。  次の質問に入ります。  解体工事業を新設をし、その適切な施工を確保するためには、許可を取る業者の能力が一定の経験や資格を有する優れた技術者によって裏打ちされている必要があると考えております。解体工事に係る業界団体である解体工連、全国解体工事業団体連合会が運営する解体工事施工技士、いわゆる建設リサイクル法による登録試験として位置付けられております。その資格保有者は約一万七千人に上ると聞いております。今回の法改正を受けて、この資格者、この資格を有効活用し、国家資格として格上げすることは、この業界にこそ社会的責任を更に自覚していただき、解体工事の適正な施工を確保し、通行者などの第三者が災害に巻き込まれる公衆災害の防止につながるものと考えております。  国土交通省においてはこの資格をどう評価しておられるのか、そして今後どのように取り扱っていくのか、御説明をお願いを申し上げます。
  157. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 建設工事の品質、そして安全の確保という適正な施工の確保、これが非常に重要でございまして、そのためにはそこで主要な技術を担う技術者の技術、技能の向上というものが欠かせないところでございます。業界団体におきまして技術、技能の向上のために独自に技術者の資格制度を実施しているような事例がございまして、御指摘のありました解体工事施工技士につきましても、解体工事に係る専門技術の向上に有意義な資格だと私どもも考えております。  御指摘がありましたこの試験につきましても、平成五年から二十年間で約一万七千人の合格者を数えております。平成十三年からは五百万円以下の軽微な解体工事に必要な建設リサイクル法上の技術管理者の資格としても位置付けられてきているところでございます。  今回の解体工事業の新設に伴いまして、新たな技術者資格の設定が必要になってまいりますけれども、こうした業界団体のこれまでの取組を踏まえながら、どういった資格がふさわしいかということはしっかり検討してまいりたいというふうに考えております。
  158. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 よろしくお願いを申し上げます。  この超高層ビルと言われるものは、調べてみますと六十メートル以上のビルが超高層ビルというふうにいうそうでありまして、この東京都内に約、その超高層ビルは千四棟あるようであります。その中にはもちろん新しいものもあれば、もう古い、もう五十年以上たっておる超高層ビルもあるかと思います。  先ほど申し上げたように、この日本の解体の技術はすばらしいものがございます。大臣にもう一度要望、お願いをしたいんですが、先ほど冒頭に申し上げましたように、この解体の技術力というのはすばらしいものがございます。もちろん、東南アジアの国々においても、大都市においても高層ビル、超高層ビルがかなり古くなり、そろそろ解体またしていかなくちゃいけない、こういうときにこの日本の高度な解体技術を、申し上げましたように、一つのパッケージとして技術力を輸出するというか、海外に展開していくというのもこれは一つの経済活性化につながっていく、ことにつながっていくんじゃないのかな、このように思っております。どうかまたいろいろとお調べいただきまして、是非またお力添えをいただきたい、このようにお願いを申し上げます。  少し今度は視点を変えまして、ダンピング対策について御質問をさせていただきます。  このダンピングは、それぞれ各先生方、特に野田先生、民主党の、市長という立場でいろんな御経験をされていることを私もいろいろと勉強させていただきましたけれども、また重複をして申し訳ございませんが、この工事、ダンピングによって工事の手抜き、また下請へのしわ寄せ、労働条件の悪化、これを招くものであります。その排除は極めて重要であります。本法案においてダンピング対策を強化することについては、大変意義があることであると考えております。しかし、ダンピングについては以前より特に問題になっており、これまでにも様々な国土交通省として対策を練ってこられました。この対策を講じてきたものと、そういう状況を国土交通省としても練ってこられました。  そこで、これまでのダンピング対策としてどのようなことにまずは取り組んでこられたのか、まずはお聞かせをいただきたいと思います。
  159. 毛利信二

    政府参考人(毛利信二君) 御指摘のとおり、ダンピング受注は建設業の健全な発展を阻害いたしますし、特に工事の手抜き、下請企業へのしわ寄せ、労働条件の悪化、さらには安全対策の不徹底等につながりやすいことから、その排除が非常に重要な課題でございます。  このため、国土交通省におきましては、低入札価格調査基準をこれまで何度も引き上げてきておりまして、特に昨年五月には一般管理費等の算入率を〇・三〇から〇・五五へと引き上げたところでございます。この基準につきましては、公共団体など他の発注者に対しましても、これを踏まえた低入札価格調査基準等の見直しを繰り返し要請してきているところでございます。  また、ダンピング対策の実効性を強化するために、平成十八年には、品質管理体制を厳格に調査する特別重点調査、あるいは品質確保のための施工体制を評価する施工体制確認型の総合評価、こういったことも導入いたしてきております。  また、発注者に対しましては、入札契約適正化法に基づいて、従来から適正化指針や公共団体の要請に基づきまして入札の際に、この度は法律義務付けようとしておりますが、これまでは適正化指針によりまして入札金額の内訳を提出させるように努める、こういったダンピング対策を求めてきたところでございますけれども、残念ながら、いまだ公共団体の中にはダンピングを十分に妨げないような、ある意味では低い基準を設定している、こういった公共団体が見られる中で今回法案を提案させていただいているところでございます。
  160. 室井邦彦

    室井邦彦君 関連の質問をあと一、二させていただきますが、このダンピング対策の一つとして、入札に参加しようとする者に対して入札金額の内訳を提出させるよう努めることを発注者に求めてきたとのことでありますが、今回、これを義務付けることとしている。入札金額の内訳書の提出を義務付けることによってダンピング対策の一助となるよう期待をしたいが、したいがですね、一方で、建設業者の多くは中小の業者であります。全ての入札について内訳の提出を義務付けることは、これらの中小の業者にとっては負担増になるのではないか、このように思っているところであります。いかがでしょうか。
  161. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 既に午前中も御説明いたしましたけれども、現在におきましても入契法に基づく適正化指針の中で内訳の提出をしてもらうように努めるものとするということで記載してきたこともありまして、入札に際しまして内訳書の提出を求めている自治体は増えてきております。また、国交省の直轄事業におきましても、既におおむね全ての工事について内訳書の提出を求めているところでございます。  また、御懸念のありました少額の公共工事についてまで詳細な内訳書の提出が必要とは考えておりません。各発注者の体制や工事の規模、内容に合わせまして、発注者、受注者双方の負担にならない程度のものの提出を求めるように運用していきたいと考えております。  いずれにしましても、入札金額の内訳の提出が目的に沿って効果的に運用される、こういうことがまず第一でございますが、あわせて、発注者、事業者にとりましても過度の負担とならないような適切な運用を心掛けてまいりたいと考えております。
  162. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 ダンピングの質問でもう一つ御質問しますが、先ほど答弁の中で毛利局長がおっしゃられたことと重複するところがございますが、ひとつ御理解をしていただきたいと思います。  このダンピングの排除を徹底するためには、今回の入札金額の内訳書の提出義務だけではなく、低入札価格調査基準や最低制限価格の適切な設定など、地方公共団体におけるダンピング対策の強化が極めて重要である、このように考えております。しかしながら、特に市区町村では、いまだにいずれの制度も導入していないところが相当数ある、このように、それぞれの答弁からも私も何回もお聞きしておりますけれども、それは承知をしております。  本法案においては、このダンピングの防止を入札契約適正化の柱として位置付けることをうたっているが、どのように実効性を担保していくのか、お伺いをいたします。
  163. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) この度の改正によりまして、見積能力がない業者が最低制限価格で入札するような事態、こういうものを排除することができるようになりますので、一定の効果があるというふうに考えております。また、ダンピング防止のためには、いまだ一部発注者にあります安ければいいという意識をやはり変えて、適切なダンピング防止措置を各発注者においても講じていただく必要があるというふうに考えております。  このため、今回の改正の趣旨を盛り込んだ入契法に基づく適正化指針、これを定めまして周知徹底を図っていく、そして各発注者の措置状況の把握もしていくと。また、同じく入札契約適正化法に基づきまして、国土交通大臣と総務大臣によります文書による公共団体への要請、こういったことも行ってダンピング対策の実効性を上げてまいりたいと考えております。  加えまして、議員立法として御検討されておられます品確法の改正、この中で、今御指摘のありました低入札価格調査基準あるいは最低制限価格の適切な設定を発注者の責務として追加されるというふうに承知しております。  この改正品確法の適切な運用と一体となりましてダンピング対策の実効を上げていきたい、こういうふうに考えております。
  164. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 是非、万全を期して進めていただきたいと思います。  やはり、今の環境は、先生方おっしゃるとおり、公共事業の予算が下げ止まっておるところで、やはり発注量は回復傾向にあるというような安易な考え方、そしてまた、建設業界においての人手不足、また資材不足からくる入札不調となっている現状下、ダンピングについては余り危惧することはないというような考えもあるというふうにも聞いております。しかし、やはり業者にとっては、必ずこの工事は落としたいということになると、業者間で激烈なやはり競争があります。是非ダンピング対策について、今お聞きしましたけれども、粘り強くしっかりと万全を期して進めていただきたいと思います。  続きまして、木造建築関連基準の見直しについて質問をさせていただきます。多少私の思い、感じたことを述べさせていただき、質問に入ります。これは和田政宗議員からも質問されまして、これも重複少ししておりますけれども、御勘弁をいただきたいと思います。  法隆寺は、現存する世界最古の建築物であります。一千三百年に及ぶ輝かしい伝統を今に誇り、一九九三年、法隆寺地域の仏教建物としてユネスコの世界文化遺産にも登録をされております。また、建造間もなく火災に遭って再建された、このような諸説もありますが、年輪年代の測定の結果、法隆寺金堂、五重塔、中門に使用されたヒノキまた杉の部材は六六七年から六六九年頃に伐採された、五重塔の心柱の用材は五九四年に伐採されたと推定をされております。  当時の卓越した木造建築のたくみの技もさることながら、木材の持つ耐久性の高さを実証しておるということであります。  また、平成二十三年十二月の内閣府による森林と生活に関する世論調査がありました。これには、住宅を建てる場合の工法については、八一%が木造住宅を選びたいという世論調査の結果が出ております。まさに、木材利用に対する国民の意識が非常に高いということであります。  そこで質問に入りますけれども、今回のこの法改正によりまして、学校、劇場、病院、ホテル、百貨店等、多数の人たちが利用する建築物等で一定規模以上のものについて木材利用の促進が図られることになっております。まさに、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックには海外より多くの外国人旅行者が訪ねてきます。今から最高のおもてなしのための準備が必要であります。言うまでもなく、我が国は国土面積六六%の森林が占め、緑豊かな国であり、我が国の特性を生かしたおもてなしとして、公共施設に木材利用の推進を図り、木材の持つ心地よさ、温かさ、日本の魅力を随所で体感していただくための環境づくりを推進していけばという国交省に対する私は強い願望を持っております。  そこで、大規模な公共建築物に木材を利用する新技術の導入や木の質感を生かす多種多様な計画、設計を可能とする木材利用の促進策について、国土交通省として今後どのようなことに取り組んでいくのか、まずお伺いをいたします。  もう一点続けて質問いたします。  私は、公務で北欧に行かせていただきました。そして、デンマークのコペンハーゲン国際空港のターミナルビルのショッピングエリア、通路の床が木材だった印象が非常に強く残っております。非常に温かく、美しいものでありました。これは、世界の美しい空港の一つに、イギリスの情報機関でありますけれども、挙げられております。  我が国の良質な木材の拡大策として、特に海外の玄関口になる羽田、成田、関西国際空港、中部国際空港において壁そして柱、床その他の建築物の部材として木材使用を推奨し、日本の伝統的建築文化のすばらしさを海外旅行者等に認識していただく絶好の機会だと考えております。どうか、大臣の御所見を是非お伺いをしたいと思います。
  165. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 木材は、御指摘のとおり、健康的でぬくもりがある。これから住宅を造るにしましても、また世界の人をお招きするにしましても、高齢社会ということは、単にもう相当住宅自体が変わってくるというふうに思います。  子供が多い時代は小さい部屋をいっぱい造ったけれども、高齢社会になるとそれを取り払うという、そこにもいろんな規制がありますから、緩和したりいろいろ変えていかなくちゃいけないと思いますが、ゼロエネ住宅とか、そういうだけでなくて、温かさというか住み心地の良さというものが特に高齢者には必要になるというふうに思います。そういう点では、あらゆるところに木の文化、日本としての、木材を利用していくということは非常に大事なことだというふうに思っています。  今回、学校における三階建てというのが可能になった。三千平米を超えるものについても、今まではできなかったけれども、木造でできるようになったということはかなり大きなことだと思いますし、先ほどから出ておりますCLTという新しいものが、具体的に高知ではもうこの間でき上がったということもありますし、ここに座っていると、耐火実験が行われたという岐阜県のこともありますし、いろんな方にお世話になって、この木材ということが大きく表現されていく必要があるというふうに思います。  なぜ日本人は木材というのがいいだろうというのは、木が好きである、青空が好きである、桜が好きである、そうした日本人というのは、泥の文明と砂の文明と石の文明というようなことがよく言われるんですが、この泥の文明の中の東南アジア・モンスーン地帯の中で米を作って、そして木が生じてくるという、日本人が文化という中に、実は自然風土、木材というものがあるということは、私は非常に、そこにこそ安らぎがあるというふうに思っています。  そういう意味で、日本の文化というものを世界にする場合には、そこの文化の象徴であるものの一つである木ということについて、大いに空港を始めとして発信をする必要があるというふうに考えております。
  166. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 ありがとうございました。  質問終わります。
  167. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。  先日の沖ノ鳥島桟橋設置工事において大変痛ましい事故が発生をいたしました。改めて、犠牲となられた方々にお悔やみを申し上げ、御冥福をお祈り申し上げます。  大変難しい、厳しい条件の中での工事であることはよく分かりますけれども、素人が見ても非常に不安定な構造の中での工事だなということを感じました。改めて原因をしっかり究明をしていただきまして、工法を見直して、所期の目的を達成していただきますように、これは質問ではありません、強く要請をしたいと思います。  さて、本題であります建設業法等の一部を改正する法律案、建築基準法の一部を改正する法律案につきましては、基本的な方向性として賛成でございます。  特に建設業法改正案は品確法の入札契約制度の改革と一体で建設工事の適正な施工と担い手の確保を目指しておりまして、必要な改正であると評価をしております。  そこで、まず基本的な認識を伺いますが、建設工事の適正な施工と担い手の確保に当たっては建設産業の労働環境の改善が不可欠と考えます。大臣、まずその御所見を伺います。
  168. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 建設業の置かれている状況を考えますと、技能労働者の賃金を始めとする処遇の改善というものは喫緊の課題であるというふうに思います。建設投資の急激な減少やあるいはダンピング、こうしたことが横行するというような競争の激化で、建設企業の疲弊や下請のしわ寄せ等々が現場の技能者の就労環境の悪化というものを招き、そして離職者の増大という、そうした構造的な問題が発生しているという認識です。  また、建設工事の適正な施工にも影響が懸念されているところでありますが、このため、まずやらなくてはならないのは、公共工事設計労務単価を上げるということだと思いまして、昨年の四月、そして本年の二月と二度にわたって、これ十六年ぶりであったわけなんですが、大幅に引き上げるとともに、社会保険への加入徹底の取組を進めているところです。  かなりきつい仕事でもありますし、また大事な仕事でもあるという中で、それ相応の誇りある仕事というものに対応する、そうした処遇の改善というものは極めて重要だというふうに思います。
  169. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 改めて、現状の労働環境のどういった点が問題だと考えますか、伺います。
  170. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) まず、働いている人にとっては、その労働に対しての賃金というものが、適正な相応の賃金が得られない、そして、仕事自体は大変きつい仕事である、その上に、公共事業は何か無駄なものであるというようなことがありまして、誇りが失われているというようなこともありますから、これは必要な事業であるということを多くの人に認めていただいた上で、具体的な処遇ということについての改善も図るということが大事だし、そして労務単価を上げたということを申し上げましたが、それが一番最前線で現場で働いている人たちにしっかりと、社会保険も加入し、そして賃金がそのまま還元されるというところまで持っていくということが、まず最初にやらなくてはならないことだと思っております。
  171. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 それでは、具体的な課題について何点か伺います。  その一つの社会保険未加入問題について、この間、どのように取り組んでこられたのか、伺います。
  172. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 御承知のとおり、建設産業界は雇用関係が不安定だという要因もありまして、雇用、医療、年金保険、いわゆる社会保険に未加入の企業はまだ多数残念ながら存在する状況にあります。このことが若年入職者減少の一因になっているという御指摘もありますし、また、適正に法定福利を負担する事業者ほどこれが競争上不利になってしまうという矛盾した状況も招いておりました。  社会保険への加入促進に向けましては、平成二十九年度に建設業許可業者の加入率一〇〇%を目標にいたしまして、建設業界と一体となって取組を進めてきております。  国交省といたしましては、建設業許可や経営事項審査など様々な機会を捉えまして社会保険への加入を指導してきているところでございますが、更に強力に社会保険への加入を促進するために、保険料を負担できるようにしていくことがまず重要と考えて、昨年四月と本年二月の二度にわたり引上げを行った公共工事設計労務単価には、技能労働者の保険料負担分を含む額というふうにいたしたところでございます。  また、昨年四月には、大臣自ら社会保険への加入徹底等を事業者団体のトップに要請いただきまして、その後も、高木副大臣から機会を捉えて繰り返し働きかけを行っていただいているところでございます。  また、社会保険加入促進に向けました取組を加速させるために、国土交通省発注工事につきましては、本年八月より、元請及び一定規模以上の工事の一次下請を社会保険加入企業に限定することといたしております。さらに、予定価格に含まれる法定福利費が元請から下請までしっかり行き渡るようにするため、昨年九月末から、法定福利費が内訳としてしっかり明示された見積書を下請から元請に提出するような取組を官民一体となって推進しておるところでございます。引き続き、こうした取組を進めてまいりたいと考えております。
  173. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 この社会保険未加入問題においては、いわゆる一人親方の問題が大きくクローズアップされることになりました。一人親方については、基本的な技能や経験もあり、自発的に一人親方としての働き方を選択している方とは別に、経験も浅く実態として労働者に近いにもかかわらず、企業が雇用者責任を果たさず、景気の調整弁として都合よく使うために不安定な働き方を強制されているという例も増えています。後者は若者が希望を持てる働き方とは言えませんし、また、技術の承継や工事の品質確保の面でも改善が必要と考えます。  まず、厚生労働省に伺いますが、一人親方問題は何が問題なのですか。
  174. 大西康之

    ○政府参考人(大西康之君) 委員御指摘の一人親方でございますけれども、実態として労働者であるにもかかわらず一人親方というようなことで就労している方の問題であるという具合に考えております。  私ども、労働基準監督機関といたしましては、この労働基準法上の労働者に該当するかどうかということにつきましては、契約の形態にかかわらず、この指揮命令の下での労働であるかどうか、あるいは報酬が時間を基礎として支払われるかどうかとか、そういった実態を勘案して、総合的に判断しているところでございます。  御指摘の一人親方につきましても、この労働基準法上の労働者に該当するという、そういう判断をいたしました場合にはこの労働基準関係法令が適用されるという、こういったことになるわけでございますので、こういった法令の遵守に向けて労働基準監督署としてもしっかりと監督指導に取り組んでまいりたいと考えております。
  175. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 それでは、国土交通省に伺いますが、国交省としては、いわゆる一人親方についてどのように考えておられますか、また、これまでどのように取り組んでこられたか、伺います。
  176. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 一人親方の問題でございますが、今、厚生労働省から答弁ございましたけれども、私どもとしましても、個人の職能を生かして自発的に独立する場合、これは個人の働き方の問題、これは先生の御指摘のとおりですし、しかし、一方で自発的ではなくて、例えばコスト削減という名目のために雇用関係がありながら一人親方として扱う、こういうことになりますと、偽装請負といった労働関係法令違反のおそれがあるほか、技能労働者の処遇の観点からも、例えば社会保険加入が進まないといった問題が生じると考えております。  このため、国交省としましては、これまで一人親方の労働者性を判断する上で、その基準につきましてパンフレットを作成しまして、本人向けとそして企業向けに作成して周知を図ってまいりました。引き続き、ただいま御説明ありました厚労省とも連携をしながらこの問題に取り組みまして、建設作業におきます適切な雇用関係の構築を進めていきたいと、こういうふうに考えております。
  177. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 今、毛利局長が言われたパンフレット、社会保険加入に当たっての判断事例集というんですかね、これやチェックシートを私も読ませていただきましたが、結果として、もし一人親方が自分は適切な社会保険に入っていないということが判明した場合、加入手続は労働基準監督署や職業安定所、年金事務所で行ってくださいと案内しているだけなんですね。雇用主と労働者という力関係の中で一人親方という働き方を強いられている方に余りにも不親切ではないかというふうに思うんですよ。もう一歩踏み込んだサポートが必要ではないかと考えますが、いかがですか。
  178. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 先ほど申し上げましたこのパンフレットは、本人向けと企業向けにも作っております。そして、企業向けの部分につきましては、例えば会社の保険料の負担を軽くするために社員として雇用していた技能労働者を一人親方として独立させ会社との請負のような形にすることは、請負契約の形式であっても実態が雇用労働者であれば偽装請負として職業安定法等の労働関係法令に抵触するおそれがあることには留意する必要があります、こういったことも企業の方にも併せて促しております。したがいまして、両方にこういった認識を持たせるという努力は私どもとしてしているところでございます。
  179. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 是非関係機関と協力をしてもう一歩踏み込んだサポートをしていただくように要請をしたいと思います。  次に、建設業の、先ほど大臣からもお話がございました労働賃金について伺います。  業界団体、一般社団法人日本建設業連合会の建設業ハンドブック二〇一三によれば、二〇一二年の建設業、男性生産労働者の年間賃金は三百九十一万六千円となっています。全産業平均と比較すると七四%であり、担い手の確保が困難になる大きな要因となっておりますし、大臣から先ほど答弁のあったとおりでございます。建設労働者、とりわけ技能労働者の賃金水準について、大臣、先ほどお話がありましたけれども、改めて基本的な認識をお聞かせください。
  180. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 建築業の賃金水準は製造業など他の産業よりも低い水準にあるため、担い手を将来にわたって確保をしていくためには賃金を適正な水準に引き上げていくということが重要だというふうに思っています。  最近の賃金動向を見ますと、昨年の労務単価の大幅な引上げや技能労働者不足により現在上昇傾向にありますし、なかなか職人さんを確保するというのが大変だという市場の中の原理によって上がる傾向にあると思いますが、これが本人たちにとってみますと、今上がっても将来どうなるだろうかとかいうようなことがありますから、もっときちっとした、落ち着いた、賃金も仕事もそうなんですが、急に上がるとか急に下がっていくとかいう不安定さよりも、持続的に将来が見通せるということが、雇用、仕事という点では、私、物すごく大事なことだというふうに思っています。  そういう点では、現在上昇傾向にあるとはいえ、私はその辺はしっかり安定したものにしていかなくてはならないというふうに思っておりますし、また、建設産業全体からいきますと、確かに賃金はこの四月でも上がるという方向性のところが過半数以上になっているわけですが、これが本当に現場に賃金が引き上がるようにということが私は大事なことだというふうに思っています。
  181. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 平成二十五年度公共工事設計労務単価は、型枠大工で一万八千三百五十六円、とび工で一万八千四百三十一円など、前年比一五・一%アップとなりました。このこと自体は高く評価をしていますけれども、しかし、お配りしております資料を見ていただきたいんですが、公共工事設計労務単価を基にした年収の試算と厚生労働省平成二十五年賃金構造基本統計調査の建設業の職種別給与を比較しますと、型枠大工で約百七十万円、とび工で約百五十万円など、軒並み実勢の年収の方が低くなっているわけでございます。  厚生労働省の調査は、私どもがお聞きしている、三次、四次などの中小零細建設会社に雇われているような労働者の賃金水準や実感に近いものであります。せっかくの設計労務単価の引上げが現場労働者の賃金に適切に反映されていないと言わざるを得ません。  これらの資料を御覧になって、大臣、改めてどのようにお感じになりますか。
  182. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 実質的に私も現場の人たちと随分話をさせていただいております。そういう点では、労務単価を引き上げていただいてありがとうございますと、まず言われるんです。その後に、いつまでこういうことがいきますかね、どの程度になりますかねという安定性ということにすごく不安を抱えているということは事実でありますから、この、今は上がっていく傾向にあるということと同時に、労務単価の引上げを始めとする処遇改善の私たちの目標というものが本当に現場の中に実感として得られるというところまで持っていくということが大事なことだと思います。
  183. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 改めて、国交省はこの要因についてどのように分析をされておられますか、これだけの差が出ると。
  184. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) まず、公共工事設計労務単価は、先生も御承知と思いますけれども、技能労働者約十六万人の賃金につきまして、賃金台帳等で確認して調査して一日当たりの単価という形で決定をいたしております。そして、昨年の四月の引上げに続いて、今年の二月には、昨年十月時点の技能労働者の不足等に伴う賃金動向を把握した上で、これを反映させて全国平均で七・一%の引上げという結果になったものでございます。  この引上げが現在の現場労働者の実際の賃金にどの程度反映されているか、こういうことを見ていく必要がございますけれども、御指摘のような統計の中で比較することは限界があるのではないかというふうに考えております。  例えば毎月勤労統計調査につきましては、これは企業ごとに、技能労働者に限らず、企業に勤める管理職から事務員まで含めて建設産業就労者全体の超過勤務も含めた現金給与という形で調べて、しかも申請主義という形で調べておられると。結果的には、例えば変動という場合でも余り大きく変動するものではないだろうと思われます。  それから水準につきましては、技能労働者の場合は約七割が日給制ということで、御承知のとおり変動しやすいという特徴がありまして、その年収につきましても、本日先生の資料では、実働日数を調べられて、これを単価に掛けて計算されておりますので、三百六十五日とされたわけではないわけでありますけれども、しかし一概にどの程度ということはできずに、月給制の、まして事務職の年収との比較もなかなか難しい、こういうことじゃないかと思っております。  しかしながら、大臣から答弁されたとおりに、最近の賃金動向を見ると、やはり現在上昇傾向にあるということは間違いない事実でありまして、この動きが下請も含めました技能労働者に確実に行き届くようにすることが私どもにとっては大事なことではないかというふうに考えております。
  185. 吉田忠智

    吉田忠智君 社団法人全国建設業協会が二〇一三年九月に公表した適切な賃金水準の確保等の取組み状況に関するアンケート調査結果では、下請単価は需要と供給により決まるので公共工事設計労務単価の上昇、下落には直接連動していない、波及の時期は今後の工事発注量次第とする建設業者の意見が多く寄せられております。  恐らく、多くの中小建設業者は同様の意見を持っているものと思われますが、これについて国交省としてはどのような見解をお持ちですか、また、こうした中小建設業者に対してどのように働きかけているのでしょうか、伺います。
  186. 高木毅

    副大臣高木毅君) 今委員御指摘をいただきましたアンケート調査でございますが、これは昨年四月に、先ほど来話があるとおり、大幅に労務単価上げさせていただきましたけれども、まだその引上げからさほど間がない頃に行われたものというふうに認識をいたしておりますし、労務単価というものが必ずしも反映されていなかった、まだ浸透が行き届いていなかったのではないかなと思ったりもいたしますし、また、その後、二月にも再引上げさせていただきましたけれども、それは当然入っていないわけでございまして、委員御指摘のような意見もある、これはもう承知をいたしておりますけれども、また、約八割の建設企業が評価するとされておりますし、この労務単価上げたことについては評価するというふうにされておりますし、また、下請技能労働者の給与の引上げには、更なる労務単価の引上げやあるいはダンピング対策の強化を望む企業が多いとされておりまして、このような声も踏まえて、先ほど申し上げましたけれども、本年二月の更なる引上げ、そしてまた今回、法案を今審議していただいておりますけれども、ダンピング防止や担い手の育成確保等を目的として、建設業法、入契、入札契約適正化法の改正をお願いしているというところでございます。  また、今後の波及という話でございましたけれども、技能労働者の適切な賃金水準の確保などの処遇改善を進めるとともに、インフラの維持管理などの仕事が、先ほど来大臣が度々申し上げておりますけれども、これからも持続的、安定的にそういった仕事を確保され、そして企業が将来を見通せるようになれば、賃金の上昇やあるいはまた雇用の増加につながっていくというふうに考えているところでございます。
  187. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 言うまでもなく、建設産業は重層的な下請の問題を抱えております。下請の次数を経るだけ、いわゆる中抜き、ピンはねが横行しております。末端の労働者の人件費、賃金にしわ寄せが行く構造となっているわけでございます。中小の建設業者は、恐らくこうした重層的下請構造の恩恵からは外れたピンはねされる側でしょうからこういう実態になっているのでしょうし、大多数の建設労働者が働いているのは三次、四次、ひどい場合には六次、七次なんて当たり前のように横行しているわけでございます。  こうした重層的下請構造を抜本的に改革する必要があると思いますし、そのために下請の次数制限や直接受注の増加促進など、諸外国における重層的下請構造改善の取組について、先日の委員会では韓国の建設産業基本法の下請制限の評価についても伺いましたが、EUにも同趣旨の取組があるというふうに聞いております。是非国交省としても研究をしていただいて、情報を提供していただきたいと思っております。これは要望しておきたいと思います。  大臣にはこの問題については以前もお聞きしましたが、やはり適正な賃金を確保するためには、公契約法の制定や自治体における公契約条例の制定促進や支援が必要であると考えます。公明党さんも、ILO九十四号条約、公契約に関わる条約の批准を含む公契約の見直しを機関誌で提言をされておられますから、是非前向きに検討していただきたいと思いますが、大臣、改めていかがですか。
  188. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) この件について機関誌をちょっと読んでいないものですからあれですけれども、公契約法、私の地元であります足立区もこの四月一日から公契約条例をスタートさせました。これで、全国では既に条例を運用しているのは九つの自治体ということになります。  国や地方公共団体の発注する契約において適正な賃金を確保するというのは非常に重要なことなんですが、一方で、賃金等の労働条件は基本的に労使間で自主的に決定するということもありまして、今地方自治体でこれが条例が可決されているところと、いや、否決されるというようなところもありまして、結構なかなか議論を呼んでいるところだというふうに思っています。  今後も幅広い観点から慎重な検討が必要ではないかというふうに思っているところでございます。
  189. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 本来ならば、ILO九十四号条約の批准、それから公契約法の制定、そして自治体の条例制定という手順なんですけれども、国の対応を待てずに、大臣からお話のありましたように、自治体がもう条例制定ということで、だんだん今増えて、検討している自治体もかなりに上ると、そのようにも聞いておりまして、従来どおりの答弁じゃなくて、是非、太田大臣のときに踏み込んだ検討をしていただきたいと思っています。今日は、もうこの問題についてこれ以上議論しません。  今回の入契法改正で、受注者に公共工事の入札の際の入札金額の内訳を記載した書類の提出を義務付け、発注者はその書類の内容を確認、その他必要な措置をとることとされております。また、施工体制台帳の作成、提出義務を小規模工事にも拡大することとなりました。  こうした入札金額の内訳書や施工体制台帳など、見える化、透明化を図って、現場の労働者の実際の賃金を確認し、設計労務単価に近づけていくことが可能ではないかと考えますが、改めて伺います。
  190. 毛利信二

    ○政府参考人(毛利信二君) 今回の改正法の柱でございますダンピング防止ということ、それに伴って内訳書の提出義務を課しておりますし、また施工体制台帳の作成、提出義務の拡大を行っているところでございます。  先生のお言葉をお借りすれば、見える化の拡充といいますか拡大ということでございますが、先ほど来御議論がありますように、内訳書の提出義務につきましては、見積能力がない業者が最低制限価格で入札するような事態は排除すると、こういったことを通じてダンピング防止を行って、ひいては健全な経営を促して、元請から下請への代金の適切な支払、ひいては現場の技能労働者への適正な水準の賃金支払に寄与するものだというふうに考えております。  また、一方で、施工体制台帳は、労働者へ支払われる賃金までは見える化することは予定しておりませんけれども、契約金額を含む下請契約の契約書の写しを添付を求めておりますし、また社会保険の加入状況も記載すると、こういうふうにしておりまして、これによりまして大きな効果が見込まれるというふうに考えております。  こういった取組と併せまして、引き続き建設業者団体等に対しまして適正な賃金支払への要請を行ってまいりますし、また、新労務単価フォローアップ相談ダイヤルというものも国交省においては置いておりまして、相談対応を行っております。  いずれにしましても、適正な水準の賃金が技能労働者に行き渡っていくように、法改正事項そして運用を通じて取り組んでまいりたいと考えております。
  191. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 最後の質問ですが、今年の春闘に当たりまして、公明党さんが進められて提唱されてきました政労使会議で、賃上げに向けた合意文書が取りまとめられたと聞いておりますし、官製春闘などという言葉も出ておりますが、一定の成果も出ているとは思っております。  そこで、大臣、今こそ建設産業版の政労使会議で適切な賃金水準確保の合意をまとめればいいというふうに私は思いますが、その点いかがですか。
  192. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 検討させていただきます。
  193. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 ありがとうございました。  以上で終わります。
  194. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  まず、建設業法等の一部を改正する法律案の採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  195. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、建築基準法の一部を改正する法律案の採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  196. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、田城君から発言を求められておりますので、これを許します。田城郁君。
  197. 田城郁

    ○田城郁君 民主党・新緑風会の田城郁です。  私は、ただいま可決されました建設業法等の一部を改正する法律案及び建築基準法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党、日本共産党、日本維新の会及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     建設業法等の一部を改正する法律案及び建築基準法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、両法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。  一 公共工事設計労務単価の引上げが一次下請以下のすべての建設労働者の賃金の支払いに確実に反映されるよう、賃金の支払い状況の把握に努めるとともに、所要の対策を講ずること。  二 公共工事における施工体制台帳の作成・提出の義務付けに当たっては、一次下請以下の施工体制の的確な把握により、手抜き工事や不当な中間搾取などの防止、安全な労働環境の確保などの適切な施工体制の確立を図ること。  三 建設労働者の社会保険の加入が早急かつ確実に実現されるよう指導監督を強化するとともに、所要の対策を講ずること。  四 建築物における木材利用の促進を図るため、大規模木造建築等を可能にする新たな木質材料であるCLT(直交集成板)について、構法等に係る技術研究を推進し、CLTによる建築物の基準を策定するなど、その早期活用・普及に向けた取組を進めること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いをいたします。
  198. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) ただいま田城君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  199. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 全会一致と認めます。よって、田城君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、太田国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。太田国土交通大臣。
  200. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 建設業法等の一部を改正する法律案及び建築基準法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝申し上げます。  今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。  ここに、委員長を始め理事の皆様、また委員の皆様の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。大変ありがとうございました。
  201. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  202. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  203. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 次に、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のうち、公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律案に関する件を議題といたします。  本件につきましては、理事会において協議いたしました結果、お手元に配付いたしておりますとおり、草案がまとまりました。  この際、公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律案の草案の趣旨及び主な内容について御説明申し上げます。  公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律案趣旨を説明いたします。  建設産業においては、近年の建設投資の急激な減少や受注競争の激化により、いわゆるダンピング受注などが生じています。そのため、地域の建設企業の疲弊、下請企業へのしわ寄せ、現場の技能労働者等の賃金の低下を始めとする就労環境の悪化に伴う若手入職者の減少、さらには、建設生産を支える技術・技能が承継されないという深刻な問題が発生しています。このような状況の下、今後、公共工事の品質確保の担い手や将来にわたる公共工事の品質の確保に大きな懸念が生じています。既に地域においては、災害対応を含む地域の維持管理を担う建設業者が不足し、地域の安全・安心の維持に支障が生じていることが指摘されています。  また、公共工事の発注者側においても、発注関係事務に携わる職員が年々減少し、一部の発注者においては、発注関係事務を適切に実施できていないのではないかとの懸念も生じています。  さらに、現在の入札契約方式が、時代のニーズや政策目的に対応し切れていないこと、民間の技術やノウハウを必ずしも最大限活用できていないこと、受注競争の激化による地域の建設産業の疲弊や担い手不足等の構造的な問題に十分な対応ができていないことなどの課題が指摘されています。  本法律案は、東日本大震災からの一日も早い復興、防災・減災、インフラの適切な維持管理などの重要性が増す中、これらの課題に対応するため、所要の改正を行おうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。  第一に、目的規定において、公共工事の品質確保の担い手の中長期的な育成及び確保の促進について明記するとともに、将来の公共工事の品質確保の促進を図ることを明記することとしています。  第二に、基本理念において、施工技術の維持向上及びそれを有する者の中長期的な育成及び確保、完成後の適切な維持管理、地域の担い手の育成及び確保への配慮、ダンピング受注の防止、適正な額での契約の締結と公共工事に従事する者の労働環境の改善への配慮、点検・診断を含む調査設計の品質確保などについて明記することとしています。  第三に、発注者の責務として、担い手の中長期的な育成及び確保に配慮しつつ、予定価格の適正な設定、不調不落による再度入札等の場合の速やかな契約の締結、ダンピング受注の防止措置、計画的な発注及び適切な工期の設定を行うことなどについて定めることとしています。  第四に、受注者の責務として、現在及び将来の公共工事の適正な実施のために必要な技術的能力の向上、技能労働者等の育成及び確保と労働環境の改善、適正な額での下請契約の締結に努めることを定めることとしています。  第五に、発注者は、競争参加者の中長期的な技術的能力の確保に関する審査等に努めるとともに、段階的選抜方式、技術提案の審査及び価格等の交渉による方式、複数年契約や共同受注など地域における社会資本の維持管理に資する方式など、多様な入札契約方法の中から適切な方法を選択することができることとしています。  第六に、国と地方公共団体は連携協力することとし、国は、発注者を支援するため、地方公共団体や民間事業者等の意見を聴いて、発注関係事務の運用に関する指針を定めるものとするとともに、地方公共団体が講ずる施策に関し、必要な援助を行うよう努めなければならないこととしています。  第七に、調査及び設計の発注者は、公共工事に準じ、その品質の確保に努めなければならないこととするとともに、国は、調査及び設計に関し、これらに係る資格等の評価の在り方などを検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすることとしています。  以上が本法律案の趣旨及び内容の概要であります。  それでは、本草案を公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律案として本委員会から提出することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  204. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、本会議における趣旨説明の内容につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  205. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  和田君から発言を求められておりますので、これを許します。和田政宗君。
  206. 和田政宗

    ○和田政宗君 みんなの党の和田政宗です。  私は、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党、日本共産党、日本維新の会及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による公共工事の品質確保の促進に関する決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     公共工事の品質確保の促進に関する決議(案)   政府は、公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。  一 発注者の予定価格の設定に当たっては、経済社会情勢の変化の反映、公共工事に従事する者の労働環境の改善、公共工事の品質確保の担い手が中長期的に育成され及び確保されるための適正な利潤の確保という目的を超えた不当な引上げが行われないよう、関係機関にその趣旨を徹底すること。  二 多様な入札及び契約の方法の導入に当たっては、談合などの弊害が生ずることのないよう、その防止について十分配慮するとともに、入札契約における透明性、公正性、必要かつ十分な競争性を確保するなど必要な措置を講ずること。  三 段階的選抜方式の実施に当たっては、恣意的な選抜が行われることのないよう、案件ごとに事前明示された基準にのっとり、透明性をもって選抜を行うこと等その運用について十分な配慮を行うこと。  四 発注者を含む関係者が連携し、公共工事の受注者が、適正な額の請負代金での下請契約の締結、公共工事の適正な実施のために必要な技術的能力の向上、技術者、技能労働者等の育成及び確保、これらの者に係る賃金その他の労働条件、安全衛生その他の労働環境の改善に努めるよう適切な措置が講じられること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
  207. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) ただいまの和田君提出の決議案の採決を行います。  本決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  208. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、太田国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。太田国土交通大臣。
  209. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分に尊重し、努力してまいる所存でございます。
  210. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十二分散会