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2014-06-12 第186回国会 参議院 外交防衛委員会 23号 公式Web版

  1. 平成二十六年六月十二日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  六月十一日     辞任         補欠選任      大塚 耕平君     白  眞勲君  六月十二日     辞任         補欠選任      山口那津男君     河野 義博君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         末松 信介君     理 事                 佐藤 正久君                 松山 政司君                 三木  亨君                 福山 哲郎君                 石川 博崇君     委 員                 宇都 隆史君                 岡田 直樹君                 小坂 憲次君                 島尻安伊子君                 牧野たかお君                 脇  雅史君                 北澤 俊美君                 白  眞勲君                 藤田 幸久君                 牧山ひろえ君                 河野 義博君               アントニオ猪木君                 中西 健治君                 井上 哲士君                 糸数 慶子君    国務大臣        外務大臣     岸田 文雄君        防衛大臣     小野寺五典君    内閣官房副長官        内閣官房副長官  世耕 弘成君    副大臣        外務副大臣    三ッ矢憲生君        文部科学副大臣  西川 京子君        農林水産副大臣  江藤  拓君    大臣政務官        外務大臣政務官  牧野たかお君        国土交通大臣政        務官       坂井  学君    政府特別補佐人        内閣法制局長官  横畠 裕介君    事務局側        常任委員会専門        員        宇佐美正行君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       武藤 義哉君        内閣官房内閣審        議官       澁谷 和久君        内閣府国際平和        協力本部事務局        長        高橋礼一郎君        外務大臣官房地        球規模課題審議        官        香川 剛廣君        外務大臣官房審        議官       金杉 憲治君        外務大臣官房審        議官       山上 信吾君        外務大臣官房参        事官       水嶋 光一君        外務省アジア大        洋州局南部アジ        ア部長      石川 和秀君        外務省中南米局        長        山田  彰君        外務省中東アフ        リカ局長     上村  司君        外務省中東アフ        リカ局アフリカ        部長       岡村 善文君        外務省経済局長  片上 慶一君        文部科学大臣官        房審議官     義本 博司君        水産庁資源管理        部長       枝元 真徹君        国土交通省航空        局次長      甲斐 正彰君        海上保安庁警備        救難部長     中島  敏君        防衛大臣官房長  黒江 哲郎君        防衛省運用企画        局長       中島 明彦君        防衛省経理装備        局長       伊藤 盛夫君        防衛省地方協力        局長       山内 正和君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○投資の促進及び保護に関する日本国とサウジア  ラビア王国との間の協定の締結について承認を  求めるの件(内閣提出、衆議院送付) ○投資の相互の自由化、促進及び保護に関する日  本国政府とモザンビーク共和国政府との間の協  定の締結について承認を求めるの件(内閣提出  、衆議院送付) ○投資の自由化、促進及び保護に関する日本国政  府とミャンマー連邦共和国政府との間の協定の  締結について承認を求めるの件(内閣提出、衆  議院送付) ○航空業務に関する日本国政府とビルマ連邦政府  との間の協定を改正する議定書の締結について  承認を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、大塚耕平君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君が選任されました。     ─────────────
  3. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  投資の促進及び保護に関する日本国とサウジアラビア王国との間の協定の締結について承認を求めるの件外三件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官武藤義哉君外十九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 投資の促進及び保護に関する日本国とサウジアラビア王国との間の協定の締結について承認を求めるの件、投資の相互の自由化、促進及び保護に関する日本国政府とモザンビーク共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、投資の自由化、促進及び保護に関する日本国政府とミャンマー連邦共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び航空業務に関する日本国政府とビルマ連邦政府との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、以上四件を一括して議題といたします。  四件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 おはようございます。自由民主党、島尻安伊子でございます。  まず冒頭、今朝のこれは朝刊に中国軍機また異常接近という記事が載っておりまして、もうこれは前回に引き続きということでありますけれども、これは本当に偶発的な事故につながりかねない大変危険なものだというふうに思いますけれども、まず外務大臣からお願いいたします。
  7. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 六月十一日午前十一時頃及び十二時頃、東シナ海の公海上空において、中国軍の戦闘機が航空自衛隊機及び海上自衛隊機に対して異常接近する事案が発生いたしました。中国軍機による自衛隊機へのこの近接飛行については先月二十四日にも発生したばかりであり、その際に外交ルートを通じて中国側に厳重な抗議と再発防止を強く求めたにもかかわらず、同様の事案が発生したことは極めて遺憾だと考えております。  本件は、我が国周辺海空域における偶発的事故の発生につながりかねない非常に危険な行為であり、こうした行為が再度発生したことにつき、中国側に対して極めて厳重に抗議し、再発防止を強く求めた次第であります。  昨日、まず東京におきまして外務省アジア大洋州局参事官から在京中国大使館公使参事官に申入れを行ったところでありますが、本日、是非レベルを上げてしっかりと申入れを行いたいと思っております。  また、昨日、北京におきましても、我が方の公使から先方アジア局長に対しまして抗議を行ったという次第であります。
  8. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 レベルを上げての抗議ということで、当然だというふうに思います。  今、与党PT内で、宇都委員もかなり御熱心に御議論されているというふうに思いますが、空におけるグレーゾーンに対するこの議論が活発に行われているというふうに聞いております。やはり、空においても法の支配というのは大変大事だというふうに思いますので、政府におかれましてはきちんとこの対処の方もよろしくお願いしたいというふうに思っております。  それでは、本日は投資協定に関しての質問を進めさせていただきます。  まず、サウジアラビアについての質問をいたします。  サウジアラビアは世界最大の石油あるいは天然ガスの産出国でございます。米国の中東におけるプレゼンスの低下ということも耳にしておりますけれども、サウジアラビアの対米関係にも若干の変化が見られるとの指摘もございます。  このような背景で、この度の我が国との投資協定によって、我が国の企業活動の環境の整備に加えまして、我が国の中東外交にどのような影響をもたらすものなのか、あるいはどのようにこれを位置付けるのか、お聞きをしたいと思います。
  9. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) まず、サウジアラビアですが、日本のエネルギー安全保障上最も重要な国の一つであり、原油の約三割はサウジアラビアから輸入しているということであります。また、サウジアラビア、地域の大国であります。中東全体の平和と安定に影響力を有していると認識をしています。我が国としましては、政治、経済、文化等、幅広い分野で重層的な協力関係を強化していく考えであります。  今回のこの投資協定の締結は、サウジアラビアに進出する企業に対して適切な法的保護を与えるものであり、これら企業の投資環境の整備に資するものであります。また、サウジアラビアにおきましては、製造業を中心に外資投入による経済多角化が目指されています。日本企業のサウジアラビアへの進出をこの投資協定が更に後押しする、こういった期待もあるところです。  我が国とサウジアラビア、中東地域の平和と安定に向けた連携も今進めているところであり、日・サウジアラビア投資協定の締結は、こうした連携を含む日・サウジアラビアの包括的パートナーシップの更なる強化に資するものになると考えております。
  10. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 それでは次に、モザンビーク及びミャンマーについてもお聞きをしたいと思います。  この二つの国は、我が国ODA支援の重要対象国であるというふうに聞いております。今後、このODA等の支援と今般のこの投資協定締結による我が国の企業活動の環境整備、うまくこれを連携させていくということが大切だというふうに考えております。  一方で、また二国それぞれ、アフリカあるいはASEANに対する我が国の外交という視点からどのような影響を与えるのかということをお聞きしたいと思います。
  11. 三ッ矢憲生

    ○副大臣(三ッ矢憲生君) ODAと民間の投資の促進、この連携、委員が今御指摘いただいたとおりだと思います。  モザンビークにつきましては、一九九二年の和平協定締結後、国内の政治的安定を維持しながら着実に民主化と経済発展を遂げてきているところでありますが、近年、一層資源国としての存在感を高めてきております。一方で、依然として貧困問題を抱えておると。このため、我が国は、地域経済の活性化、あるいは人間開発、防災・気候変動対策を三本の柱としてモザンビークに対してODAを実施してきておるところでございます。  他方、ミャンマーにつきましては、同国政府が現在まで進めてきている民主化あるいは法の支配の強化、国民和解、経済改革に向けた改革努力を更に後押しする必要がございます。そのためには、改革の配当を多くの国民が実感できるよう支援を行っていく必要があると認識しておるところでございます。こういったミャンマーにおける民主化等の動きを含めて、引き続き改革努力の進捗を見守りながら、国民の生活向上支援、人材の能力向上や経済社会制度の整備支援、あるいはインフラ整備等、三つの柱を中心にバランス良くODAを実施してきているところでございます。  今般、これら両国との投資協定の締結によりまして、相手国における投資環境の予見可能性が高まるということで、投資の更なる保護、促進につながることが期待されるところでございます。  他方で、両国共に開発分野での協力が引き続き重要でございまして、今後とも、ODAによる貧困削減やインフラの整備、それから投資環境の改善等を進めるとともに、官民による投資の促進の努力等を通じて相手国の経済成長に貢献していきたいと考えております。  モザンビークに対しましては、近々、官民の合同ミッションも派遣することにしておりまして、そういった活動を通じまして、政府のODA支援と民間企業の投資活動が相乗効果を生むように取り組んでいきたいと思っております。  それから、アフリカ外交とASEAN外交に与える影響ということでございますが、モザンビークは今申し上げましたように非常に豊富な資源に恵まれた国でございます。世界有数のガス田や、あるいはアフリカ有数の炭田、石炭ですね、を有する国でございまして、我が国企業も既にモザンビークに進出をしておるところでございまして、投資環境の整備を求める声が非常に強かったところでございます。  日本とモザンビークの投資協定は、実はサブサハラで、これ、アフリカの中で実は、今までエジプトとは締結しておりますが、それ以外のアフリカの国では初めての締結でございまして、今後、TICADⅤの開催後初のこの協定の締結になるものですから、これは言わばひな形として、今後ともアフリカへの投資の促進が進むように、ほかの国とも投資協定の促進等に努めてまいりたいというふうに考えております。  それから、ミャンマーにつきましては、申し上げるまでもなくASEANの中でも非常に重要な親日国でございます。人口も六千万人を超えておりますし、我が国の民間企業の投資意欲も非常に高いところでございまして、今回の投資協定の締結によりまして経済関係の更なる進展が期待されるところでございますが、このミャンマーとの投資協定の締結によりまして、ASEAN、十か国ございますが、全ての国との投資協定がこれで締結されることになるわけでございます。  こういった枠組みも活用しながら、世界の成長センターであるASEAN諸国との経済関係を一層強化していきたいというふうに考えておりますし、来年二〇一五年は、ASEAN共同体の構築が俎上に上っておるところでございますので、それを念頭に、更に一層ASEANの連結性や開発格差の是正に向けて引き続き日本としても支援をしていきたいと、このように考えておるところでございます。
  12. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 やはり、せっかくODAで支援をしてきている我が国でありますから、そこからうまくフェーズ1、2と広げていくようなスムーズな連携というのが必要だというふうに思いますので、引き続き御努力をお願いしたいというふうに思います。  実は、私、自民党のミャンマー議連というところにおりまして、今日、小坂憲次先生おられますけれども、御指導の下に、この議連に入らせていただいております。  特にこのミャンマーにおいては、先ほど副大臣からもございましたけれども、この投資熱、日本からの投資熱が大変熱を帯びているわけでございます。私も何度か伺いましたけれども、初めて行ったときと比べて、初めて行ったのが多分五、六年前だったというふうに思いますけれども、比べて、もう本当にたった数年間で目覚ましく変化をしているというふうに思っております。  民主化ということの影響が大変に大きいということは言うまでもございませんけれども、例えばネピドーのあのすばらしい空港、例えば片道十車線ぐらいあるような滑走路にもなりそうな道路でありますけれども、そういったもの、空港もそうですけど、いわゆるインフラ整備だとか、まあ中国の巨大な資本が入っているというふうにも聞きましたけれども、日本として他国にないようなやっぱり誠実な投資というのがこれからミャンマーの発展に寄与していくんだろうというふうに思っております。  最近行ったときに、実は在ミャンマーのアメリカ大使館にもちょっと表敬をさせていただきました。そのときに聞いて驚いたのは、アメリカ大使館のスタッフを二百人増員する予定だということでありまして、どれだけ米国がこのミャンマーに対して力を入れているのかということが分かりました。USAIDなどの活動も活発に行われているということでございます。  一方、今回の協定で、対ミャンマーに対してはユニークな項目が入っていると思っております。それは、行政手続の迅速化、明確化及び透明性の向上に努める義務という項目が入っております。  そこで、御質問いたしますけれども、この項目を入れた目的あるいは狙いというのはどこにあるのか、教えていただきたいと思います。
  13. 石川和秀

    ○政府参考人(石川和秀君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、この日・ミャンマー投資協定には行政手続についての規定がございます。これは、議員御指摘のとおり、今大変投資熱が高まっておりますけれども、そのミャンマー国内において日本企業が事業を行う上で今最大の障壁の一つというのが、例えば事業に必要な許認可を得るための行政手続の不透明さにあると、このように考えられております。  このことから、本協定では、このミャンマーにおける行政手続の透明性を向上させる、こういう目的を持ってこの規定を設けることといたしました。  具体的には、我が国の行政手続法の考え方を踏まえまして、申請への対応あるいは許認可基準の設定、標準処理期間等についての規定を設けたところでございます。この規定によりまして、ミャンマー側の行政手続の透明性が格段に向上する、ミャンマー側が向上に努めることを確約するということで、日本企業にとっての投資活動について更に予見可能性が高まるということを期待しているところでございます。
  14. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 私は、ある意味ミャンマーとの様々な連携を考えると、ここが担保されないと意味がないというふうにも思っております。  これまでも、日本の企業が自らの努力でどんどん入っていって、例えば情報インフラだとか様々な方面で本当に企業努力をされている、耳にも聞きますし、直接私も現地でそれを見させていただきました。ただ、その最後のところ、例えば国の入札等々があって、最後のところでどんでん返しを食らうといったことがこれまでも何度もありまして、例えば韓国に取られたとかタイに取られたとか、そういうことを聞いているわけであります。  そこは何らかの理由があってからの結果だというふうに思うんですけれども、その理由が明確に説明ないままで、結局何がどうなってこうなったというのが分からないままにただ引かざるを得ない状況というのがあるということでございまして、ここのところ、例えばミャンマーの国内法の整備、あるいは国際的なルールを我が国が主導して指導していくということで信頼性や安定性が担保されるのではないかと、結果的に日本からの投資が促進されるということだというふうに私は認識をするんですけれども、この件に対して、できれば大臣、御所見をいただけますでしょうか。
  15. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) ミャンマーにおける国際入札事業の中には、御指摘のとおり、我が国の企業が優先交渉権を獲得するに至らなかった大型案件が存在いたします。その点につきましては、まず政府としては残念に思っております。  国際入札のプロセスでは、一般に価格、技術等の複数の要素が勘案されます。個々の案件について、我が国民間企業が受注に至らなかった理由、一概に申し上げることは困難であると思っておりますが、ミャンマーにおける入札を含む行政手続の透明性を向上させる必要性については政府として強く認識をしているところです。本年三月、私もミャンマーを訪問させていただきました。その際に、こういった問題意識等はミャンマー側にしっかり申入れを行っているところです。  本日御審議いただいております日・ミャンマー投資協定においては、そういった点も踏まえて行政手続に関する規定を設けるということにさせていただきました。是非、我が国のこの行政手続法の基本的な考え方を踏まえて、申請への対応ですとか許認可基準の設定ですとか、あるいは標準処理期間等についての規定、こういったものが設けられておりますが、是非、このことによって透明性が向上し、日本企業が可能な限り競争力を発揮できるよう努めていきたいと考えております。
  16. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 ミャンマーといえばもう親日の国だということは、これ周知の事実と言っても過言ではないというふうに思いますので、より一層のこの信頼関係の構築ということは、是非取組を強化をしていただければというふうに思っております。  ミャンマーといえばティラワの経済特別区でありまして、先日、この特別区に初めて進出する企業が日本とアメリカの企業だということに決定をいたしました。我が国としても長年掛けてこの地区の開発に努力をしてきた、政府としてはもう本当に大変な御苦労があったというふうに思いますけれども、ここに対しての御感想をいただければと思います。
  17. 石川和秀

    ○政府参考人(石川和秀君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、ティラワ、大変重要な案件だというふうに認識をしております。御指摘のとおり、当初から、ミャンマー政府の要請を受けまして、日本は官民を挙げてこの事業を進めてきたところでございますし、可能な限り早期にこの経済特区を稼働させるということで努力をしております。  最近の状況でございます。御指摘のとおり、五月の十九日から土地使用権の販売が開始をされました。今月の六日に進出企業に関する初の契約が締結をされました。歓迎をしたいと思います。現在、日本、それから他国の企業、多くの企業が進出に関心を有しているというふうに承知をしておりますので、今後とも一つでも多くの契約の締結ということに至るように期待をしたいと思っております。
  18. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 ティラワ、まず先にこの四百ヘクタールの開発からということを聞いておりまして、私、四百ヘクタールといってもどのぐらいの広さかなと、普天間基地が四百八十ヘクタールということで、ああ、あのぐらいの広さなのかというふうに思いましたけれども。伺ったときに、もう何にもない原っぱでございまして、道路もない、それこそライフラインも何もない。水をくみ上げると海水が混じっている。工業用に開発をするというのに海水の混ざった水ということで、本当に一体これどうなるんだろうというふうに思いましたけれども、実際にここに進出する企業が決まったということでよかったなと私も思っておりますけれども。  ただ、ここが始まりでありまして、今後また参入予定の企業があるかどうか、あるいは日本国政府として、企業にどのように誘致を働きかけていくのかということをお聞かせいただきたいと思います。
  19. 石川和秀

    ○政府参考人(石川和秀君) ティラワの経済特区への日本企業誘致に関してでございますけれども、まず今年三月にジェトロ主催の投資ミッションを派遣をいたしました。この際に、日本企業四十六社が参加をいただいております。そのうち数社から既に早期進出の関心表明がございました。  それからまた、ミャンマー・ティラワ経済特別区情報連絡会というものを設けております。ここで企業の皆様方に、例えばティラワの開発から完成までの一連の情報でありますとか、それから工業団地の入居に関する情報でございますとか、あるいはより一般的なミャンマーの情報と、こういったものを提供するという努力をしているところでございます。  これらの結果、これまでに日本企業二十三社を含みます計四十六社が進出に関心を表明をしていただいているところでございます。  今後とも、このような取組を通じまして一社でも多く日本企業の参入実現図ってまいりたいと考えているところでございます。
  20. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 是非、ミャンマー・ティラワですね、これまでの努力がきちんと実って果実が取れるように、そして本当に様々な国とミャンマーの発展につなげていける、ウイン・ウインになっていくような御努力をしていただきたいと思います。  一方、ティラワの経済特区のほかにダウェーという地区がございまして、その開発ということも大変私として興味のあるところであります。この地区の可能性については、例えば巨大船が行き来できる港を整備をして、工業団地を整えて、さらに、ベトナムのホーチミンからプノンペンからバンコクを通って、そしてもう横一線にダウェーがあるので、そこまでの陸路をつなげてダウェーからインドのチェンナイまで海路をつなげるということをやれば、メコン地区全体だけではなくて、これはそれこそ日本にとってもかなりインパクトのあるインフラ開発だということ。  これは、これまでも様々なシンクタンクでも報告がされておりますが、運がないというか、この開発案、開発途中で企業が撤退したりとか、いろいろな様々なトラブル等があったやに聞いておりますけれども、この地区の可能性というのは本当に大きいんだというふうに思っていまして、この地区の開発、我が国としてどのように認識しているのかということについてお聞かせいただきたいと思います。
  21. 石川和秀

    ○政府参考人(石川和秀君) お答え申し上げます。  ダウェーでございます。委員御指摘のとおり、これは東南アジアとインド洋を結ぶ戦略的に非常に重要な地位にあります。特に、メコン開発では我が国は南部経済回廊というのを大変重視しております。今委員御指摘のホーチミン等々を結ぶ南部経済回廊、これの重視をしておりますし、これはメコン地域全体の発展にとっても大変有意義なものというふうに私どもも認識をしております。  一方で、委員も御指摘のとおり、いろいろな経緯がございます。それから、大変長期的かつ大規模な開発でございます。資金も大変たくさん掛かるというふうに聞いております。  そういったことから、日本企業の要望もよく聴取をしながら、現実的な事業から着手をして柔軟性を持って対応していくというのが重要ではないかと、このように考えている次第でございます。  本年三月に岸田外務大臣にミャンマー訪問をいただきました。その際に、ダウェーとタイ国境を結ぶ幹線道路に関しまして円借款の協力準備調査を実施するということを決定をしまして、これを先方に伝達をしたところでございます。  この調査によりまして、このメコン地域の連結性の向上、あるいはダウェー開発に必要な基礎インフラの整備、こういったものに資することを期待をしているところでございます。
  22. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 現実性のある施策からということで、余り現実性がないという裏返しの御答弁かもしれませんけれども、本当にインパクトとしてはすごく大きいものがあると思いますし、ここを突破口にして本当にメコン全体が開発されるということは様々なシンクタンクでも報告をされているところでございまして、是非、ティラワの開発が主にこれからも進められるだろうというふうに思いますが、実効性のある、あるいは現地の役に立つものというふうなそういう捉え方をしていただいて、是非是非、このダウェー、あるいは先ほどのお話にもありましたベトナムのホーチミンからの陸路、あるいはインドまでの海路、これをつなげていくということを是非お考えをいただきたいというふうに思います。  一方、ミャンマーは、民主化の中で、二〇一一年九月に中国の支援を受けておりました水力発電用のダムの建設中止を発表しております。このことから中国離れを図っているということも見解としてあるわけでありますけれども、また加えて、本年の五月から南シナ海で続いております中国、ベトナムの船舶衝突事件を受けまして、ASEANは、中国の一方的かつ挑発的な海洋進出活動を許さないという明確な意思を迅速に示しました。  この点、ミャンマーのASEAN議長国として果たした役割は大変大きいというふうに思いますけれども、現在のミャンマーの外交姿勢について、外務大臣の見解をお聞きをしたいと思います。
  23. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 先般のASEAN首脳会議におきまして、この南シナ海をめぐる問題を念頭にASEANとして一体性のあるメッセージが出されたこと、このことにつきまして我が国としましても高く評価をしております。この過程において、委員御指摘のとおり、ミャンマーは議長国として采配を行ったわけですが、この采配、公平な采配であったと承知をしております。  ミャンマーは、中国とそしてインドの間に位置する地政学的に重要な親日国であると認識をしています。ミャンマーが民主的で市場経済に立脚した安定した国として発展していくということ、このことは我が国にとりましても、また地域にとりましても大変重要なことであると認識をいたします。  三月に私もミャンマーに訪問させていただいた際に、先方の首脳と一致したこととして、是非、今後ともASEAN関連会合に向けて議長国を務めるミャンマーとしっかり連携し、そして日本としてもしっかり協力をしていきたいというふうに考えておりますし、また、是非、ミャンマーにおいて今進められている様々な改革、諸改革の努力、これをしっかりと支えていきたいと考えております。
  24. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 最後の質問に移らせていただきます。  ASEANの対日意識と今後の対ASEAN外交についてお聞きをします。  本年四月に外務省が香港の調査会社に委託をして行ったASEAN七か国における対日世論調査につきましては、回答者の九割以上が日本との友好関係を重要とし、現在及び将来に重要なパートナーとして日本は第一位という結果だったというふうに聞いております。積極的平和主義がアジアの平和に役立つという回答も九割に上っていると。同時に、アジアの発展に日本のこれからの経済・技術協力が必要であるということ、日本の企業進出が必要だということへの期待は今なお強いということも明らかになっております。  先日のシャングリラ・ダイアログといったことも、いわゆる高レベルでの交流というのも大事ですけれども、ASEANの各国の国民レベルでの対日意識が肯定的であるということ、これは我々としても大変歓迎すべきものだというふうに思っておりまして、ここに至るその原因といいますか、何が功を奏してこういった対日理解度が進んでいるということかということを大臣にお聞きをしたいと思います。加えて、政府として、今後、この対日理解促進にどのように取り組んでいくおつもりなのかということをお聞かせいただきたいと思います。
  25. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 今回の世論調査におきましては、対象国全体において日本とASEAN諸国との友好関係を重要と回答した割合、九六%ということでありました。日本に対して大変好意的な結果となっております。また、十一か国から最も信頼できる国を選ぶ設問では日本が三三%を占めトップとなっており、対日信頼度の高さが示されております。ASEAN諸国にとって現在及び将来における重要なパートナーを問う設問では、いずれも全体の過半数以上、現在においては六五%、将来においては六〇%が日本を選択し、対象十一か国のうち一位でした。また、回答者の九五%が日本企業のASEAN諸国への進出を歓迎し、日本とASEAN諸国との関係がより良い方向に発展していること、こういったことをうかがうことができると感じております。  このような結果が出た背景ですが、日本とASEAN諸国との伝統的な友好関係ですとか戦後の長期にわたる協力の積み重ね、また現地に進出している日本企業の努力、そして日本企業の経済貢献に加えまして、安倍総理も全ASEAN諸国を訪問するなど、我が国がASEAN諸国と関係強化に努めてきた、こういったことが理由、背景として挙げることができるのではないか、このように考えております。  外務省としましても、我が国の良好なイメージ増進の観点から広報文化外交に積極的に取り組んでおります。また、クールジャパンを含めた我が国の強み、魅力、日本的な価値への国際理解を増進することを目的にJENESYS二・〇等も実施をしております。また、これ以外にも、関係省庁や国際交流基金との連携等を通じまして、対日理解の促進に今後ともしっかりと努めていきたいと考えております。
  26. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 時間が参りましたので、ここで終わらせていただきます。大変にありがとうございました。     ─────────────
  27. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、山口那津男君が委員を辞任され、その補欠として河野義博君が選任されました。     ─────────────
  28. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 おはようございます。民主党の藤田幸久でございます。二十分でございますので、簡潔に答弁をお願いいたします。  集団的自衛権行使の問題に関しまして、横畠法制局長官に伺います。  まず、一九七二年の政府見解でございますが、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛のための措置に限って集団的自衛権を行使できるという考え方は、現行の解釈では憲法上許されるのかどうか、お答えいただきます。
  29. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 御指摘の昭和四十七年の政府見解は、憲法第九条の下において我が国に対する武力攻撃が発生した場合には例外的に武力の行使が許されるとするその理由、考え方を述べたものでございます。  お尋ねは集団的自衛権の行使に関わるものでございますが、いわゆる限定的な場合における集団的自衛権の行使の問題につきましては、総理から示された基本的方向性に基づいて現在与党協議が進められているところであり、現時点において予断的なことを申し上げることは差し控えたいと思います。
  30. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 いいえ、ですから、与党協議の前の段階における法制局の見解を言ってほしいと言っているわけです。
  31. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 先ほどお答えしたとおり、昭和四十七年の政府見解は、憲法第九条の下において我が国に対する武力攻撃が発生した場合、すなわち個別的自衛権の発動に限り武力の行使が許されるとする説明をしたものでございます。
  32. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 ということは、この必要な自衛のための措置に限って集団的自衛権を行使するということは許されないということでよろしいんですね。
  33. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 御指摘の昭和四十七年の政府見解は、集団的自衛権の行使が許されるとするものではございません。
  34. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 ということは、許されないならば、これを政府解釈を変更するということで憲法上許されるとすることは可能でしょうか。
  35. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) この昭和四十七年の政府見解において示されております、我が国に対する武力攻撃が発生した場合においてなぜ武力の行使が許されるのか、憲法の規定においては一見すると武力の行使はおよそ許されないかのような読み方も見方もできるわけでございますけれども、その憲法第九条の規定の下においても一定の場合には武力の行使が許されるとするその理由について詳細に述べたものでございまして、それは、これまでの政府の考え方のまさに基本でございます。  それとの関連、つまりそれを踏まえた考え方として、いわゆる限定的な場合における集団的自衛権の行使の問題についてまさに現在検討が行われているところであると承知しております。
  36. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 全然答えていないんですが。  だから、許されないならば、それを解釈を変更することで憲法上許されることとすることは可能かどうかについてお答えください。説明は結構ですから。
  37. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) この昭和四十七年の政府見解のベースになっている基本的な考え方というものについては変更するということはないと思いますけれども、それがどこまでの射程距離を持っているのかということについてまさに検討が行われているというふうに承知しております。
  38. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 ちょっと先に行きますが、十日の委員会で法制局長官は、佐藤委員の質問だったと思いますが、いわゆる与党協議における八から十五の事例については個別的自衛権でも警察権でも対応できないと答弁をしましたが、これは、いわゆる与党協議あるいは法制懇等が始まる前の解釈と同じなんですか、それとも最近になって、場合によっては横畠あるいは小松長官になってから解釈を変えたんでしょうか。
  39. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 御指摘の答弁は、憲法第九条の下においては我が国に対する武力攻撃が発生した場合における個別的自衛権の発動としての武力の行使以外の武力の行使は許容されないという従来からの政府の憲法解釈のとおりをお答えしたものでございます。
  40. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 従来の解釈であるならば、これはたまたま公明党の北側副代表が幾つか事例を挙げて、平時とか周辺事態とか日本有事とか分けて、これは個別的自衛権で対応できるのではないかと言っていますが、じゃ、北側さんの解釈は、つまり、小松さんなり横畠さんが来る前の解釈上も、そうすると北側さんの解釈は間違っていたということですね。
  41. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) ちょっとお尋ねの具体的な解釈というものが何を指しているのか承知しておりませんので、お答えをすることはできません。
  42. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 法制局長官の役割あるいは法制局の役割というのは非常に大切で、脚光を浴びております。  集団的自衛権行使を限定的に認めて憲法解釈の変更を提起する閣議決定という原案がありますが、それを法制局は既に了承しているんでしょうか。
  43. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 一部報道については承知しておりますけれども、個別の報道について逐一コメントすることは差し控えたいと思いますが、いわゆる限定的な場合における集団的自衛権の行使の問題については、現在、与党協議が進められており、まだ結論が得られていないところであると承知しており、当局として何かを了承するとかしないとかということではない状況にございます。
  44. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 実質的に内々了承していた、したがって、いわゆる与党協議の方に政府の方で提示ができているという見方がありますが、そういうことはまるで根拠がないことでしょうか。
  45. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) まさに与党協議の途上にございまして、当局として何かを了承するとかしないとかということではございません。
  46. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 法制局は憲法の番人とも言われております。行政から独立をして法解釈あるいは法理論に忠実に憲法等の法律判断を行うのか、それとも、行政の一部として時の内閣の意向や指示に基づいて法判断を行うのか、どちらでしょうか。
  47. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 憲法の番人という言葉の意味内容について御説明する立場にはございませんが、内閣法制局は、内閣法制局設置法に基づき、「閣議に附される法律案、政令案及び条約案を審査し、これに意見を附し、及び所要の修正を加えて、内閣に上申すること。」、「法律問題に関し内閣並びに内閣総理大臣及び各省大臣に対し意見を述べること。」などを所掌事務とする内閣の補佐機関であり、行政府による行政権の行使について、憲法を始めとする法令の解釈の一貫性や論理的整合性を保つとともに、法律による行政を確保する観点から内閣等に対し意見を述べるなどしてきたものであり、今後とも適切にその職責を果たしてまいります。
  48. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 ここに最近出ました新聞記事がございまして、見出しが、人事握られ抵抗困難、内閣法制局の変貌鮮明という記事がございます。  第一次安倍内閣のときに、当時の宮崎法制局長官が、政府が自由に憲法解釈を変更できる性質のものではないとおっしゃって、安倍総理に立ち塞がったと言われております。最近は、小松前長官、外務省から言わば引っこ抜いて法制局長官にしたと。人事権を握られた、これは圧力に屈したのではないかという言われ方もしておりますけれども、法制局の皆さんは法と日本国民の命を守るために、皆さん方は大変重要な職務を、歴代の長官もやってこられた。  ところが、この人事権でもって一つの政権の圧力に屈してしまうということになりますと、今までの法制局の長年の努力と権威を失ってしまうということになりかねないと思いますが、いかがでしょうか。
  49. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) そのようなことはないと思います。
  50. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 憲法ばかりではなくて民法も、後で質問しますけれども、刑法も、やっぱり法制局、つまり内閣の考え方で変えられてしまうという、これ大変重要なことです。人事ということであるならば、事前に長官が就任される前にどんなお話あったかどうか知りませんけれども、歴代の長官あるいは法制局の皆さんが守ってきたことが、もし人事その他のことも含めまして、時の政権の大変強い意思に従ってしまうということになりますと、今まで築き上げた客観性、自律性、それから一貫性といったものを失ってしまって、これは法制局の権威というものが大変失われてしまうと。ですから、憲法の番人なのか、安倍内閣の番犬なのかというような話も出ておりますけれども、私はそれは非常に重要な意味だろうと思います。  もし人事の件で何か圧力があったならば、それを拒否をされ、次の候補の方も拒否をされれば、私ははね返せるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
  51. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 御指摘は全く当たらないことでございます。我々としては、与えられた職責をしっかりと果たしてまいります。
  52. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 この法制局に関して、十日でしょうか、ワシントンで飯島内閣官房参与が講演でお話をされておられます。これは報道ベースですけれども、集団的自衛権をめぐる憲法解釈の変更について、飯島内閣官房参与は次のようにおっしゃっていると。  公明党と創価学会の関係は政教一致と騒がれてきたが、内閣法制局の発言の積み重ねで政教分離ということになっている、しかし、法制局の発言、答弁が一気に変われば政教一致が出てきてもおかしくないと。ですから、憲法、刑法、民法、そしてここまで、実は法制局が変わればいろいろ変えられるんだと。これは、私は非常に今までの法制局と違った法制局の対応ということがいろんな意味でクローズアップされていると思いますけれども。  それで、まず長官に伺う前に世耕官房副長官、内閣官房参与の飯島さんの発言は、これは官邸の意思であるいは意向を受けてワシントンでこんな発言をされたんでしょうか。
  53. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) 御指摘の飯島内閣参与の発言については、政府として事実関係は承知をしておりませんし、また、官邸あるいは内閣の指示ということはありません。(発言する者あり)  済みません、言葉足らずでしたが、報道で知っているだけでございます。そういう意味で、報道を通じては知っておりますけれども、政府として何か指示をしたというようなものではありません。
  54. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 もし官邸の意向と違っているならば、これはかなり時間たっていますから、厳重注意をするなり、あるいはこれは官邸の意思でないということを表明されるべきであるわけですけれども。まして、今まさに重要な局面ですね。事実関係、確認していないんですか。  それから、事前に、世耕さんは知らなかったけれども、安倍さんと飯島さんの間で話をした上で、ワシントンで、まあよく日本の政府がやる手ですが、外で発信をさせて国内に打ち返してくるといういつもの手段ですけれども、そういうやり方はしていなかったんですか。その確認はしたんですか。
  55. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) 少なくとも、今御指摘の発言について内閣として飯島参与に何か指示をしたということはございません。
  56. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 先ほど承知していないと言いながら今そうおっしゃったということは、確認をしたんですね。誰と確認をしたんですか。
  57. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) ですから、官邸としてそういう指示をしたことはないということでございます。
  58. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 指示はしていないけれどもこういう発言をするということは、了解を誰かが取っていたと、飯島さんの方でですね。その辺はちゃんと確認したんですか。世耕さんの知らないところで、もっと上の方の確認を取った上で発信をしていたと。
  59. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) 少なくとも、了承をしたとか指示をしたということは、官邸としてはございません。
  60. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 確認したんですか。確認したんですか、官邸の中の関係者。
  61. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) ですから、報道に出ているような発言を飯島参与にするような指示をしたとか、あるいは事前に飯島参与からこういう発言をしますがよろしいかと言われて了承をしたというようなことはありません。
  62. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 ありませんということはあなたがおっしゃっているだけで、確認したんですか。総理あるいは官房長官、もう一人の副長官、確認したんですか。
  63. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) 昨日、質問通告をいただいておりますので、官邸の中で確認をしております。(発言する者あり)
  64. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) じゃ、もう一度ちょっと御質問いただけますか、先生。
  65. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 確認をしたのかと。総理、官房長官の確認をしたんですか。この発言、飯島さんの発言に関することで総理、官房長官と直接確認を取ったんでしょうか。
  66. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) ですから、先ほどから申し上げているように、まず、飯島内閣参与の発言については、報道で我々も知っているだけであります。その報道されている内容について官邸から指示をしたり、あるいは官邸から事前に了承をしたりというようなことは、先生から質問通告をいただいた時点でそういうことはないということを確認の上、今答弁をさせていただいているところでございます。
  67. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 御納得できませんですかね、藤田先生。
  68. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 できません。  ですから、総理、官房長官に確認をしたかということを三回質問したけれども答えていないので、質問を続けられません。ちょっと、答えてください。あるいは、その統一見解を出してください。  何回も言っていますけど、総理、官房長官と確認を取ったんでしょうか。(発言する者あり)
  69. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 質問者以外は静かにしてください。
  70. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 総理、官房長官と確認を取ったんでしょうか。
  71. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) 少なくとも、私は直接は総理には確認取っていません。ただ、官房長官には直接確認を取っています。  ただ、当然これは、私は今日は官邸を代表して内閣官房の立場で答弁をしておりますから、内閣官房としてそういう指示をしていないということを明確に申し上げているつもりでございます。
  72. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) そこまでの確認をして今御答弁されているんですけど、どうなんでしょうかね、先生。
  73. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 最初に承知をしていないと、質問通告をしたにもかかわらず。そして、官房長官は確認をしたと。(発言する者あり)
  74. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 御静粛に。
  75. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 それで、内閣官房を代表しているということは、総理も代表して、そういう確認をしていないということですね。  最初の答弁を取り消してくれますか、承知していないというやつを。
  76. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) 最初の答弁はもう既に取り消したつもりでございますが、承知をしていないというのは、飯島参与の発言を、どういうところでどうやったかというのを全部読んでいるわけではないということでありまして、あくまでも報道されている範囲では、当然私も報道を読んでおりますから知っております。  その報道に基づいて、今日は藤田委員から御質問通告をいただいておりましたので、官邸としてきっちり答えなければいけない。私が官邸を代表して出ているわけでございますから、この委員会には。官邸として確認をして、そしてそういう、飯島参与に対して指示を出したり、あるいは事前に了承を行ったりした事実はないということを確認の上、今日ここで答弁をさせていただいております。
  77. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 矛盾しているのは、その報道ベースしか確認をしていないという話ですけれども、実際に御本人と飯島さんには電話なりでつながるわけですから、実際に何を話したのか、どういうことだったのかということの確認を取っていないということですね。
  78. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) それは、私は報道でしか知り得ておりません。(発言する者あり)
  79. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) お静かに。
  80. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 これだけ重要なことを何か人ごとのような話で直接確認を取っていないということは、私はこれは内閣にとって非常に重要な話だろうと思いますけれども。  それで、こんな状況の中で、あした十三日に、いわゆる与党協議で閣議決定をされるという文案をこういう状況の中であした提示する予定でしょうか。
  81. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) これは、与党での検討過程に当たりますので、私の方で今の段階であしたどうなるかということをコメントすることはできません。
  82. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 しかし、与党協議を一生懸命推進して指示を出したのは総理自身ですから、そんな人ごとのようなことを言ったらまずいんじゃないんですか。一番与党協議を推進してほしいと言ったの官邸自身じゃないんですか。
  83. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 世耕副長官として責任持ってお答えになっておられますけれども、改めて答えられますか。
  84. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) いずれにしても、ちょっと、与党での検討過程とかあしたどうなるかについては、今の段階ではコメントはできません。  ただ、与党で協議を進めていただいているところでありますので、その結果に基づいて政府としての対応を検討して閣議決定等をしていきたいというふうに考えております。
  85. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 時間が参りましたので、質問を終わりますが、しっかり官邸としても機能を発揮していただきます。
  86. 白眞勲

    ○白眞勲君 民主党の白眞勲でございます。  まず、防衛省に中国軍戦闘機の異常接近事案についてお聞きをいたします。  先月、五月二十四日にも同じようなことが起きているわけですけれども、前回と今回、機種は一緒のような感じがしますけれども、これ、どうでしょうか、一部報道によりますと、前回は異常接近したのが同じパイロットだったんではないかと、二回ほどやったときですね。今回との関係とか、その事実関係について、お答えをください。
  87. 中島明彦

    ○政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。  まず、五月二十四日の事案でございますけれども、五月二十四日、東シナ海の公海上におきまして、海上自衛隊機OP3Cと航空自衛隊機YS11EBに対する異常な接近を行いました中国軍の戦闘機につきましては、これは機体番号を確認した結果、二件とも同一の機体ということでございます。それで、今回、六月十一日の事案でございますけれども、これにつきましても、機体番号を確認した結果、同一の機体でございます。  ただ、前回及び今回の写真を比較いたしましたところ、それぞれの機体番号につきましては異なっておるというところでございます。
  88. 白眞勲

    ○白眞勲君 これ、パイロットはどこまで確認できる、三十メートル、顔の確認といってもヘルメットかぶっているからどの程度というのは分からないんですけれども、その辺についてはどうでしょうか。
  89. 中島明彦

    ○政府参考人(中島明彦君) 写真につきましてはホームページでも公開しておりますけれども、当然ヘルメットとバイザーを付けております。これ以上、詳細につきましては我が方の情報収集能力との関係もございますので、お答えはちょっと差し控えさせていただきますけれども、少なくとも機体番号につきましては先ほど申し上げたとおり異なっているということでございます。
  90. 白眞勲

    ○白眞勲君 防衛大臣にお聞きしたいんですけれども、今回の事案を受けまして、これは中国軍パイロットが、一部の跳ね上がり者がやっているんではないかというような報道も一部ありますけれども、組織的にやっているにせよ、危険なことは間違いないという中で、また、この日本側の飛行機というのは、私もよく詳しいことは分かりませんが、ほとんど丸腰、ほとんど武器を持っていない飛行機であるということを考えると、例えば、何人か乗っているでしょうから、日本側の飛行機にはですね、ビデオを持たせたりとか、そういったことというのは考えられるんではないかなとも思うんですね。  ただ、もちろん何かの支障があってはいけない、その辺慎重にしなければいけないけれども、そういったことというのは検討の課題としてあるのだろうかというふうにも私も思うんですけれども。カメラでは撮れる、写真は撮っているわけですから。ビデオカメラということはどうなのか、あるいは持っていたのか。あるいは、まあこれどうなのかもうよく分かりませんが、護衛機を付けるとか、そういったことというのは考えることはあり得るんでしょうか、その辺をお答えください。
  91. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 通常の警戒監視を公海上で行っていることに関して、これはどの国もそうでありますが、このような異常な接近が行われるということは通常想定されることではありませんが、今回二回続いたということであります。  今後、しっかりとした対応も必要だと思いますが、ただ、そこで、例えば護衛機を付けるというようなことになるかどうかというのは、まだ現時点でお答えできるような状況ではないと思います。
  92. 白眞勲

    ○白眞勲君 ビデオカメラ持たせるというのはどうでしょうか。
  93. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 様々なことを想定して、しっかり対応できるようにしていきたいと思っています。
  94. 白眞勲

    ○白眞勲君 ちょっと、運用局長ですか、何か手挙げたそうな顔していたので、もしよろしければちょっとしゃべってください。
  95. 中島明彦

    ○政府参考人(中島明彦君) 先ほど申し上げました画像情報収集機のOP3にしろYSにいたしましても、クルーが当然のことながら本来の警戒監視のためにやるような作業の当然教育訓練もやっておりますし、現実に実任務をやっておるところでございます。  現在、そのカメラで撮りました画像につきましては公開させていただいたところでございますけれども、動画と申しますか、ビデオ画像を撮るにつきましては、それなりの要員の教育、それから本来の任務との兼ね合いといったいろんな要素を考慮すべき必要があろうかとは思います。  ただ、御指摘は御指摘として受け止めさせていただきたいと思います。
  96. 白眞勲

    ○白眞勲君 それを受けて、防衛大臣、どうでしょうか、少しそういったビデオをもし撮影する、やっぱりこれはベトナムの海域における中国艦艇との関係でベトナムがやっぱり出していたりしていますし、こういった危険なことというのを国際社会にしっかりと訴えるという必要性もありますので、是非御検討いただきたいと思うんですけれども、防衛大臣、いかがでしょうか。
  97. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 事案が続いておりますので、委員の御指摘も踏まえながら、しっかり対応していきたいと思います。
  98. 白眞勲

    ○白眞勲君 防衛大臣はここまでで結構でございます。いたければいてもいいんですけれども。
  99. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 防衛大臣は御退席いただいて結構でございます。お疲れさまでした。
  100. 白眞勲

    ○白眞勲君 ミャンマーとの航空協定についてお聞きいたします。  これは、今回の航空協定には、航空の安全に対する措置というのが定められていないようなんですけれども、この辺りいかがなんでしょうか。
  101. 金杉憲治

    ○政府参考人(金杉憲治君) お答えいたします。  先生御指摘のとおり、航空安全の問題、非常に重要でございますけれども、日本とミャンマーの場合は国際民間航空機関、ICAOの加盟国、いずれも加盟国でございます。かつ、ICAOが作成している関連の主要条約、航空の安全を定めている主要条約にいずれも締結しているという状況にございます。  また、ミャンマーに限らず日本に乗り入れを行う外国航空会社につきましては、航空法に基づいて運航する路線、使用航空機、整備の施設、それから運航管理施設などを審査をいたしまして、その航空会社において運航の安全が確保されていることを確認した上で事業認可を行うということを行っております。さらに、立入検査等も行っております。  このような取組を通じまして、航空の安全については、ミャンマーを含めて万全を期していきたいというふうに思っております。  以上でございます。
  102. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、今のお答えというのは、衆議院でも同じようなお答えで、ICAOに入っているんだと、だから大丈夫なんだみたいな趣旨の御発言はあるんですけれども、だけど、マカオやサウジ、ウズベキスタンとの航空協定では、それでもなおかついわゆる第十五条という中に航空の安全に関する措置が定められているわけですよね。今回抜けているわけですよ。  ですから、ICAOを理由に今回抜けているというのは私はおかしいと思うんですが、その辺、いかがなんでしょうか。
  103. 金杉憲治

    ○政府参考人(金杉憲治君) ミャンマー側との交渉をしていく中で、ミャンマーと我が国との間で折衝した結果として今回テキストを提示させていただいているということで、繰り返しになって恐縮ですが、基本的にはICAOできちんと認証されている条約等々に加盟していることで安全については確保できているものというふうに認識しております。  以上でございます。
  104. 白眞勲

    ○白眞勲君 それでは、西川副大臣にお聞きしたいと思います。  六月二日、お手元の資料に皆さんあるかと存じますけれども、西川副大臣におかれましてはこうおっしゃっていますね。慰安婦制度というのは、これは過去においては公的に認められている制度で、どこの国にもあったわけですね云々というふうになっていますけれども。  まず、お聞きします。副大臣は、慰安婦制度と公娼制度をここで分けてお話しされていますけれども、この違いって何ですか。
  105. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) 公娼制度ということを、そういう一つの歴史的な立場の方々が慰安婦制度と言っていたと思います。同じことだと思います。公娼制度、そういう、言わば公のそういう制度のあれを慰安婦という、公娼の人たちのことを慰安婦と言っていたと思います。
  106. 白眞勲

    ○白眞勲君 つまり、もう一回確認しますけれども、ここで、じゃ、なぜ分けて言っているんですか、副大臣は。  慰安婦制度というのは、これは過去において公的に認められた制度で、どこの国にもあったわけですね、こういう制度、これは、ですから、と言いながら、最後、公娼制度ということであったわけですと。これ、二つ分けているんですけれども、なぜですか。
  107. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) 別に他意はありません。
  108. 白眞勲

    ○白眞勲君 他意はない。  じゃ、どこの国でもそういうことを利用していたと答弁されていますけれども、これって、日本維新の会の橋下代表がこうおっしゃっています。なぜ日本の従軍慰安婦制度だけが取り上げられるのか、当時は世界各国が持っていたという発言されたり、これ、橋下発言、同じですね、内容的に。あるいは、NHKの籾井会長も、フランス、ドイツの名を挙げて、どこの国にもあったと発言しているんですけれども、お考えは同じということでよろしゅうございますか。
  109. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) 考えは、それぞれ個人でいろいろな思いは持っていますから同じということはないと思いますが、売春制度というのは日本でも、昭和三十八年でしょうか、それまではあったわけで、今は、公娼制度というのはどこの国でもあっただろうということを申し上げたということです。
  110. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、私の質問は、これは橋下代表とか籾井会長と同じ考え方なんですかと聞いているんですよ。
  111. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) それは御本人たちに本当確かめてみないと分かりませんことで、私は、少なくとも歴史の過去の中で、戦争も含めてその中で、女性のそういう厳しい売春制度という中で女性の方々が大変厳しい思いをしたというのは事実で、そのことはしっかり私も認識しているところでございまして、慰安婦問題についても、それぞれそういう立場の方々が大変つらい思いをされたと、そういうことは国会でも政府として答弁されていることでございますので、この問題は余り政治問題、外交問題としないで学者の方々の研究に任せるというのが政府の見解ですし、私もそう思っております。
  112. 白眞勲

    ○白眞勲君 どこの軍でもそういうことを利用していたとおっしゃっていますよね、憲法審査会で。これ、具体的にどこの軍隊が利用していたんですか。
  113. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) 私は、このとき、公娼制度はどこの国にもあったということを申し上げることが一番の主眼だったと思うんですが、このどこの軍でもということに関しては、私もこれに関してはちょっと勇み足だったかなという気がいたしますので、以後、発言に注意したいと思います。
  114. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、ちょっと待ってくださいよ。勇み足じゃ済まないですよ、これ。何言っているんですか。  これは日本だけでは、どこの軍でもそういうことを利用していたわけですね、ですから、そういう歴史的な事実はあったと申し上げているのですと、ここまではっきりおっしゃっているんですよ。  ですから私は、じゃ、どこの国があったんですかということを聞いているわけですよ。勇み足だったら、このときにすぐに、どういうことなんですか、これ。もう一回お聞きします。
  115. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) 公娼制度があったということは、歴史的にそれは事実だったと思うんですね。ですから、それぞれ個人の立場でそういうところを利用したということは多分あったと思います。  ですから、ここの、どこの軍でもという言い方が不適切であったのなら、この部分は撤回したいと思います。
  116. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、不適切であったというならというのは、不適切であったかどうかを私たちが判断するんじゃないんですよ、これ。副大臣がこれをどういうふうに思っているんだということですよ。  私は、具体的にこれは質問通告しているんですよ。どこの国でもあったんだったら、どこの軍がそういうことを利用していたのか、具体的な名前を挙げてくださいと私は申し上げたんですよ。これについてちゃんとお答えください。
  117. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) そこの、どこの国でもということに関しては検証ができておりませんので、このどこの国でもというところは撤回させていただきます。
  118. 白眞勲

    ○白眞勲君 もう一回言いますよ、これ。  どこの軍でもそういうことを利用していたわけですね、ですから、そういう歴史的な事実はあったと申し上げているのです。  これを言っていて、今、検証しなければなりませんと、そこまでおっしゃっているんだったら、これ……(発言する者あり)ああ、検証していないか、検証していないというふうに言っているわけですよね。検証していないのに、これ歴史的な事実はあったとおっしゃっているじゃないですか。  これ、ちょっと勇み足だとかそういう話じゃないと思いますよ。撤回するならちゃんと撤回するし、副大臣としてこの発言をどういうふうにお考えなんですかと私は聞いているんです。
  119. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) この問題は、そもそも私が最初に白先生から御質問いただいたときに、地元の一衆議院議員としての発言ですので、文科副大臣としては発言を控えさせていただきたいと申し上げました。それでもなおかつ御指摘がありましたので、その地元の発言に関して私は今のような答弁をしたわけでございまして、それが副大臣としての答弁と思われたのなら大変遺憾でございますので、気を付けてまいりたいと思います。
  120. 白眞勲

    ○白眞勲君 これは地元の発言というので皆さんはどんな発言だろうと思うんですけれども、教育こそ国の基本、教科書検定基準を改正したのでと、文科副大臣としての御発言ですよ、これ。徐々に自虐史観を払拭されるはずだとおっしゃって、南京大虐殺やいわゆる従軍慰安婦などの史実と異なることが教科書に記載されていると指摘したわけですよ。  これは個人的な発言だったんですか。
  121. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) 地元での発言は一衆議院議員として発言しました。
  122. 白眞勲

    ○白眞勲君 今の御発言というのは副大臣に御就任されてから御発言されていますよね。もう一回確認ですけれども。
  123. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) そのときの地元での発言です。
  124. 白眞勲

    ○白眞勲君 そのときというのは副大臣としての御発言ですよね、地元での御発言ですよね。
  125. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) もちろん、こういう委員会で公式の立場で副大臣として発言したわけではありませんので、個人的な思いでの発言でございます。(発言する者あり)
  126. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  127. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 速記を起こしてください。  それでは、西川文部科学副大臣、御答弁をお願いいたします。
  128. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) 副大臣としての発言がこの委員会だけというふうにお受け取りされてしまったら大変ちょっと言葉足らずでございまして、もちろん副大臣としての立場は委員会だけではないと思います。  ただ、地元でこの前参加した会は、一衆議員の立場で参加したということは御理解いただきたいと思います。
  129. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 今副大臣のお考えとしては、地元での御発言は地元議員でのお考えと。
  130. 白眞勲

    ○白眞勲君 じゃ、地元で御発言されたときにどういう御紹介のされ方をされたんですか。普通は、大体どこのあれでも、一衆議院議員として西川さんが、これから副大臣から一個人として、一衆議員として発言されますというふうにおっしゃったんですか。それとも、副大臣西川さんお願いしますと普通は言いますよね。その辺どうなんですか。  それと同時に、この内容は教育のことについてお話しされているんですよ。教育の件について話しながらこういうことをおっしゃっているんですよ。つまり、副大臣としてお話しされているんじゃないんですかということを私は申し上げているんですよ。そうやって、あるときは個人、あるときは副大臣なんというわけにはいきませんよ。
  131. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) 私、今の北九州の地元では、衆議院議員西川京子さんと紹介されることの方が多いです。  それと、教育の問題は、自由民主党の党のいろいろな本部、部会でもしっかり頑張ってまいりましたので、教育の問題を副大臣の立場だけでということではないと思うんですね。やっぱり全部の国会議員が、衆議院議員、参議員問わず、教育の問題はやっぱり興味を持って言及すると思います。
  132. 白眞勲

    ○白眞勲君 地元の人たちは、やっぱり西川さんが副大臣になったということを喜んでいらっしゃいますよ、普通はね。そういう中で、御自身がどうであれ、副大臣としての御発言されているんですよ、これ。教育について話しされているんですから。  では、ちょっと今、副大臣は史実と異なるのは検証しなくちゃならないというふうにおっしゃっていました。  そういう中で、河野談話お手元にありますよね、この三行目のところのこれ。この河野談話については、お認めになるとか言いながら、これは検証しなくちゃいけないんですか。どうなんですか、これ。検証する課題なのかどうか、これについてイエスかノーかでお答えください。
  133. 西川京子

    ○副大臣(西川京子君) 今回、河野談話に関しては、二月二十日の衆議院の予算委員会で、山田宏議員と石原元官房副長官が菅官房長官とのやり取りの中で、菅官房長官が述べられたとおりでございまして、元副長官より河野談話の作成過程で韓国側と意見のすり合わせがあった可能性について指摘があったことについては、国民に対する説明責任の観点から当時の実態について解明する必要があり、政府の中に疑惑の検討チームをつくり、実態を把握した上でその取扱いについて検討していきたいということでございますので、検討はしていきます。
  134. 白眞勲

    ○白眞勲君 最後ですけど、これ、歴史的な事実はあったこと、これを今撤回するようなことをおっしゃって、そしてその中で検証するんだと言ったわけであるから、そうすると、この河野談話のこれとの整合性が出てくるんですよ。  これについてもう一回私やりますからね、これ。今日はほかに拉致問題もやりたかったんだけれども、もう何か全然できなくなっちゃって残念ですけど、西川副大臣、ちょっとやりたいと思いますので、また来てください、お願いします。  以上です。
  135. 石川博崇

    ○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。  本日議題となっております日・サウジアラビア投資協定、そして日・モザンビーク投資協定、日・ミャンマー投資協定、そして日・ミャンマー航空協定について、本来の議題に戻って質疑をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  まず、本日議題となっておりますこの四協定をもちまして、今通常国会に内閣として提出された条約、そして法律案の審議、全て、最後の審議ということになります。精力的に審議に臨まれた先生方に敬意を表させていただきたいというふうに思いますし、また円滑な議事運営に当たられた委員長始め諸理事の先生方に感謝を申し上げたいというふうに思います。また、大臣始め外務省そして防衛省の皆様、今通常国会、大変に精力的な審議が行われましたけれども、誠実に御答弁に当たっていただいたことを感謝を申し上げたいというふうに思います。  昨年の通常国会までと比べて本当に様変わりしたなという思いがしておりまして、毎週火木火木と本当に充実した審議が行われたと思っております。非常に日本を取り巻く国際環境、安全保障環境、厳しい局面が続いている中で、この外交防衛委員会が正常にこのように機能しているということは、日本の国民の皆様方にも大変大きな安心感を与えているものと確信をしているところでございます。  それでは、私からサウジのまず投資協定について質問させていただきたいと思いますが、先ほど島尻先生からも若干お述べになっておられましたけれども、我が国にとってサウジアラビアとの経済関係、二国間関係、我が国のエネルギー安全保障を確保していく上で極めて重要な関係でございます。世界最大の原油生産量を誇り、また原油埋蔵量としても世界第二位という中で、OPECまた中東湾岸産油国での盟主として、国際社会における影響力は極めて大きいものがあります。我が国自身にとりましても最大の原油輸入相手国でありまして、輸入している原油量の三割をサウジから輸入している中にあります。  こうした中にあって、日本とサウジの経済関係を強化していくこと、極めて重要でありますし、今回の投資協定の締結がその一助となることを期待しているわけでございますが、現在の日本とサウジアラビアの経済関係の現状、それから抱えている課題についてまず政府の御見解をお伺いしたいと思います。
  136. 上村司

    ○政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。  昨年四月の安倍総理のサウジアラビア訪問、あるいは本年二月のサルマン皇太子の訪日を通じまして、我が国は、サウジアラビアとの間で包括的パートナーシップ、これを強化していくということを政策として掲げております。  経済におきましては、エネルギー、インフラ、産業多角化、人材育成、投資促進分野での協力強化、これが現在のお題でございます。  数字を幾つか御紹介申し上げますと、先生御指摘のようなサウジと日本との関係で、サウジから日本への輸入は二〇一三年で四兆八千六百億円程度、サウジへの輸出につきましても六千七百億円程度と大変緊密な関係でございます。また、サウジアラビアが製造業を中心に外資等によりまして経済多角化を目指している中で我が国企業による投資案件も増加しておりまして、二〇一〇年末ではストックベースで約三千三百億円、進出企業も約九十社ということでございます。  さて、今後の課題というお問いかけでございました。サウジアラビアは、やはり今後、インフラの整備、産業の多角化という二つ大きな課題を抱えていると思います。その観点では、メトロあるいは上下水道といったインフラ案件、これからめじろ押しでございます。投資協定の締結が、このような分野におけます日本企業のサウジアラビアへの進出、それから両国間の投資、この活発化につながって、二国間経済関係の更なる強化に資することを我々としても期待をいたしたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
  137. 石川博崇

    ○石川博崇君 ありがとうございます。  今おっしゃっていただいたとおり、この投資協定が是非、日・サウジアラビア間のより強固な経済関係を築いていく一助となることを大いに期待するわけでございますが。  投資協定というのは、皆様御案内のとおり、今各国において精力的に締結交渉あるいは締結作業が進められておりまして、二〇一二年の段階で、全世界で二国間の投資協定の数というのは二千八百五十七、三千近い投資協定の数が、締結された数がございます。  マルチの分野で、例えばWTOやあるいはOECDなどにおいて、国境を越えた投資の自由化あるいは保護について、マルチで条約の作成が試みられたこともありましたけれども、残念ながらこれが合意に至っていない中で、各国が二国間あるいは複数の国で投資協定を締結するという作業が続けられているわけでございます。  我が国も既に二十か国との間で投資協定を結んできているわけですけれども、投資協定、大きく言いまして保護型というものとそれから自由化型というものに分けられます。保護型というものは、投資家が相手国に参入した後に安定的に投資活動を継続できる環境を法的に保障するものでありますが、自由化型というものは、参入する段階で、投資を行う段階で相手国の国民との関係で内国民待遇であったりあるいは最恵国待遇というものを保障する自由化型というものでございますが、このサウジとの投資協定につきましては、残念ながら日本は、より投資に参入する時点で保護が与えられる自由化型を目指したんですけれども、サウジ側との交渉によりましてこの自由化型は実現できず、保護型の投資協定となりました。  また、このサウジとの投資協定を見ますと、各国と結んでいる様々な条項の中で、残念ながらサウジとの交渉過程で盛り込むことができなかった条項がございます。例えばアンブレラ条項というふうに言われますけれども、締約国が他の締約国の投資家の投資財産及び投資活動に関して義務を負うこととなった場合にその約束を遵守する義務を負うことになる、つまり、国同士の協定ですけれども、その国と相手国の企業、民間企業との間で契約が結ばれた際に、その契約の内容を遵守する義務を、国家間でお互いに協定で義務を負うということを規定するということを取り決めるアンブレラ条項というものがございますが、こうしたものもこの日・サウジ投資協定には盛り込まれておりません。  また、特定措置の履行要求、いわゆるパフォーマンス要求と申しまして、例えばサウジ側が、日本が進出している企業に対しまして自国の国民の雇用を要求するといったような、サウジ側から日本の企業に対してパフォーマンスを行うことを禁止するといったこのパフォーマンス要求の禁止というものも、他の国との投資協定においては盛り込まれることが多いんでございますが、今回はサウジ側との交渉において盛り込まれることになりませんでした。  こうした自由化型、あるいはアンブレラ条項、パフォーマンス禁止条項、こういったことが盛り込まれることに至らなかった経緯について、御説明をいただけますでしょうか。
  138. 上村司

    ○政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、サウジアラビアの投資協定は自由化型ではございません。自由化型協定の主要要素であります投資参入段階での無差別待遇の規定、あるいは特定措置の履行要求、いわゆるパフォーマンス要求の原則禁止規定につきましては、一言で申し上げますと、両国間の交渉の過程の結果、その両方とも入らなかったということであります。  じゃ、その理由は何かということでございますが、まず一つは、サウジアラビアにおきましては自国産業保護、例えば小売業ですとか流通業、こういったものについてはできるだけ自国産業を育成したいと、こういう意図がございます。したがいまして、外資参入を閉ざさざるを得ない業種があるということで、投資参入段階での無差別待遇についてはなかなか難しいと。  それから二つ目は、サウジは今、二千万に近い国民を抱えて、雇用の問題が非常に深刻でございます。そういう意味では、自国民雇用の確保、いわゆるサウダイゼーションという国策がございます。あるいは、技術移転を投資とともに要求するというような国内政策もございます。こういったことで、特定措置の履行要求、いわゆるパフォーマンス要求の原則禁止というのはなかなかサウジとしてはハードルが高いと。  こういうことが、交渉の結果、この二つが入らなかった理由の一つでございます。  それからもう一つ、契約遵守義務、いわゆるアンブレラ条項についてのお尋ねがございましたけれども、この規定につきましては、サウジは国際仲裁で争われる最近いろんな例が出てきていることにつきまして、どうもやはり国家として非常に危機感といいましょうか、慎重感を高めていたというのが交渉過程で我々が分かったことでございます。サウジアラビア政府が導入に慎重であったということでなかなかこの契約遵守義務規定につきましては実現はできなかったと、これが交渉経緯でございます。
  139. 石川博崇

    ○石川博崇君 今御説明ありましたとおり、サウジ側の国内事情、またこれまでサウジが各国と結んできた投資協定の形がここまで踏み込んだ内容になっていなかったこと等を踏まえて、日本政府として要求してきた形が盛り込まれなかったということでございます。日本としては、既にサウジに日本企業は多く進出しておりまして、既に進出している企業の保護を図ることがまず最優先であるということから、まずはこの形で協定を結ぶことが最優先の課題であるという認識でこの形になったんだというふうに思います。  ただ、そうはいいましても、日本の求めてきた自由化型あるいはパフォーマンス条項、こうしたことが盛り込まれなかったことによって日本の企業が不利益を被るようなことになってはならないというふうに思っております。なかなか、サウジあるいは湾岸諸国、先ほどサウダイゼーションという話がございましたが、自国民の雇用について大変強い意識を持っている中でこれを撤回させるというのは難しいことでございますが、日本の企業、いろんな現地で活動されている企業は思いを持っていらっしゃいますし、御要求もございます。  こうした企業が不利益を被ることがないように、日本として、政府としてどのように取組を行っていくのか、御説明をお願い申し上げます。
  140. 牧野たかお

    ○大臣政務官(牧野たかお君) お答え申し上げます。  石川委員が今御指摘をされておるように、サウダイゼーションというような政策がこれまでも取られてきましたけれども、それに対して、日本政府また日本企業も、負担を軽減するために、官民合同でサウジアラビア人労働者の能力向上に取り組むなど、いろいろ不利益を被らないように努めてきておりますが、今回御審議していただいているこの日本・サウジアラビア投資協定が成立すれば、政府間同士の間で設置されます投資作業部会、これを通して日本企業が直面する問題をサウジアラビア側に直接提起をし、日本企業が不利益を被ることがないよう改善を求めていく考えであります。
  141. 石川博崇

    ○石川博崇君 サウジとの間では、様々な産業協力、オールジャパンの体制で取組を進めていただいております。日本・サウジアラビア産業協力タスクフォースというものが立ち上がって協力関係を強化していること、あるいは人材育成支援で、サウジにおける日本の自動車技術の高等研修所、あるいはプラスチック加工高等研修所、あるいはサウジアラビアの電子機器、家電製品についての研修所、こういったものを立ち上げての人材育成にも貢献をしておられます。また、サウジは産業の多角化というものが非常に大きな国家的な戦略でございまして、石油、化石燃料のみの産業から様々な多角化した産業を育成していきたい、そういった中で中小企業政策の支援も行っております。  日本とサウジアラビアではエネルギー協議も毎年恒例化しておりまして、こうした協議の場を通じて、あるいは様々な支援を通じて、日本の企業が不利益を被ることがないように、外務省そして経産省協力して取り組んでいただきたいというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いいたします。  その上で、この協定自体、日本の要求が十分に一〇〇%は入らなかったわけですけれども、今後再検討していくチャンスというものもあるのではないかと思います。その再検討する際における日本政府の方針についてお伺いしたいと思います。
  142. 上村司

    ○政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。  先ほど牧野政務官から申し上げましたとおり、いわゆる投資作業部会というものが今回の協定によって設置されますと、そこでこの再検討も含めましていろんな問題を提議していく、こういうことになろうかと思います。  その際、いかなる要素を盛り込むかにつきましては、ちょっとなかなか現時点で予断することはできないと思います。もちろん、サウダイゼーションの労働者雇用の枠組みとかいろんな要素は考えられますけれども、今回協定が御審議いただきまして成立させていただきますと、協定の運用を通じまして、日本企業、更なる要望を吸い上げまして、そして問題を幅広く勘案して、こういう場でサウジ側に提議をして、いわゆる再検討に向けて取り組んでいきたいと考えております。
  143. 石川博崇

    ○石川博崇君 なかなか今の時点で具体的なことは言えないということでございますが、日本としてこの旗を下ろしたわけではないということは是非今後のサウジとの交渉の中で明確にしておいていただきたいというふうに思います。  あわせて、サウジとの関係では、昨年夏に安倍総理がサウジを訪問し、そして今年の二月にはサウジアラビアのサルマン皇太子が訪日をするというハイレベルの二国間の要人往来が相次いでおります。大変に歓迎すべきことだというふうに思いますが、この総理のサウジ訪問、それから皇太子の訪日というビッグイベントが二年連続で起きたことを受けまして、なかなか次の一手というものを考えあぐねている状況だというふうに思いますけれども、是非、外務大臣から、今後の日サ関係強化に向けた戦略について、こうした大きなイベントが終わった後どうしていくのか、お伺いしたいと思います。
  144. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、昨年四月、安倍総理はサウジアラビアを訪問いたしました。そして、今年の二月、サルマン皇太子、我が国を訪問されました。こうした機会を通じまして、両国の間で包括的なパートナーシップ、いろいろ幅広い分野で強化していこう、こういったことで一致した次第です。  よって、政治ですとか安全保障、経済、人的交流、文化、こうした各分野で協力案件を着実に実施していきたいと考えておりますが、特に、従来、日本とサウジアラビアとの関係においては、経済分野、特にエネルギー分野においての協力が中心でありましたが、このエネルギー分野の協力に加えまして、やはりインフラ、産業多角化、人材育成、投資促進、こうした分野においての協力を深化させていきたいと考えます。  二〇一五年、来年は日本・サウジアラビア外交関係樹立六十周年という節目の年を迎えることになります。是非、この包括的パートナーシップの更なる強化に向けて、申し上げました文化あるいは人的交流分野も含めまして、様々なレベルで相互理解、協力の実現、図っていきたいと考えております。
  145. 石川博崇

    ○石川博崇君 サウジアラビアは、中東地域における外交あるいは経済、そして安全保障に関する役割も大変重要でございます。シリアの情勢非常に不透明な中、サウジがどのような立ち位置に行くのか。あるいは、イランの核問題、核開発に関するEU3プラス3との協議、今進んでおりますけれども、こうした中、イランから外相をサウジが招くというような動きも出てきているところでございます。  そういった中で、サウジとの関係、しっかりと築いていただきたいというふうに思っておりますが、こうした湾岸諸国との関係をどう戦略的に外務省として築いていくのか、またその体制をどう構築していくのか。是非そこを、外務大臣、意識を持っていただければなというふうに思っておりまして、実は、私も外務省時代、この湾岸諸国を所管している中東第二課という課に配属させていただいておりました。この中東第二課という課は、湾岸諸国のみならず、イラン、イラク、そしてアフガニスタンという大変に日本にとって重たいといいますか、外交関係で極めてもう年がら年中重要な案件が飛び回っている課でございまして、そのイラン、イラク、アフガニスタンに加えて、湾岸諸国、それ全て一つの課で見ているという、業務的にも、また人員的にも大変大きい中、御苦労されている課でございます。  そういった中で、是非やはり、湾岸に対する外交政策、戦略というものを専門的に練っていくような課室というものを設けていくことを考えていくことも必要なのではないかというふうに思っております。  中東諸国様々ありますが、この湾岸諸国はやはり日本のエネルギー安全保障をどう確保していくのかという意味で、ある意味特異な地域でございますし、アラブ諸国様々あり、私もアラビア語専門職として働かせていただきましたけれども、湾岸諸国のその専門家、エネルギー安全保障を始め、こうしたエネルギーの分野で専門家を養っていくということも是非意識して今後取り組んでいく必要があるのではないかというふうに思いますが、この点について、大臣、どのような御見解でございましょうか。
  146. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、中東第二課におきましては、サウジアラビアを始めとするこの湾岸諸国、そして、それ以外にも重要な国々を所掌しているわけですが、外務省ではこの湾岸諸国との外交及びエネルギー外交を含む総合的な外交力強化に向けた体制整備の一環として、専門官制度により中東専門官あるいはエネルギー専門官の認定を行っています。既に四人、こうした認定を行っています。また、在外公館にエネルギー・鉱物資源専門官を指名して情報収集等の体制強化を図るなどの取組を行っています。五十か国、五十五公館におきまして、こうした専門官の指名を行っております。  こういった形で引き続き体制強化、人材育成にしっかり努めていきたいと思っております。  特に、日本の原油の大半は湾岸諸国から輸入しております。こういった国々との関係強化は大変重要であり、こうした関係強化に資する組織の在り方あるいは人材育成の在り方、是非しっかりと検討を行っていきたいと考えます。
  147. 石川博崇

    ○石川博崇君 是非お願いしたいと思います。  中東専門官あるいはエネルギー専門官、四人という話でございましたが、エネルギー専門官は僅か二人でございますし、また在外におけるその専門官を兼職で任命していただいているという状況かというふうに思います。是非、恒常的にやはりそういう人材育成、そしてまた独立して意思決定ができていけるような体制も重要なのではないかと思っております。是非よろしくお願い申し上げます。  それから、残された時間でモザンビークの投資協定について御質問をさせていただきたいと思います。  モザンビークは、我が国にとりましてアフリカに対するPKOを派遣した初めての要員派遣国でございます。ONUMOZというPKOがありまして、モザンビークは一九七五年にポルトガルから独立したものの、その後十七年近く内戦が続き、一九九二年にようやく内戦が終結し、その後国連PKOが派遣をされ、そこに日本として自衛隊を含む要員派遣を行ったわけでございます。  司令部要員、輸送調整部隊、あるいは選挙監視要員等、二年弱、延べ百六十九人の隊員を派遣されたわけでございます。このモザンビークがようやく内戦を終えて国づくりを始めたときに日本から自衛隊員を始めPKO要員が派遣されたということは、モザンビークも国として大変高く評価をしていただいていると伺っております。  この延べ百六十九人の隊員の方々、是非折あるごとに日・モザンビークの関係で様々出番をつくっていただくということを考えていただいたらいいのではないかと思っております。当時派遣された隊員の方々のモザンビークでの経験、また現地で様々感じたこと、こうしたことをどう二国間関係の強化に生かしていくのかと、そういう視点を是非持っていただきたいと思っているんですね。  例えば、モザンビークから要人が来られたときの接遇ですとか、あるいはモザンビークからJICA研修生、モザンビークの方が来られていると思います、そうした方々との交流、さらには、在京モザンビーク大使館、様々イベントをやっていると思いますが、そうした行事への参加などをシステム的に行っていくような体制を考えられないかというふうに思っております。  これは、私、たまたまモザンビークのことを申し上げておりますけれども、これまで日本は世界各国に対しましてPKO要員派遣をしております。こうした派遣された自衛隊員の方々、あるいはJICAの方々、様々いらっしゃるわけですけれども、こうした方々をシステム的に交流の場を設けていくなど、その国との関係強化に生かすようなシステムを構築すべきではないかというふうに思いますが、この点、御答弁をいただいて、質問を終わらせていただきたいと思います。
  148. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 国連PKO等に派遣された自衛隊員ですとか文民は、その任務を遂行の過程において、現地の厳しい環境の中で現地の方々とも触れ合い、各国の国民性あるいは文化に触れるなど貴重な経験を有しておられます。  委員御指摘のとおり、こうした経験を得た自衛隊員ですとか文民の方々、これは日本にとりまして大変貴重な有効な財産であると認識をいたします。二国間関係を強化するためにこうした方々を活用するという視点、これは誠に重要な視点であると認識をしております。実際、これまでも、かつてカンボジアや東ティモールのPKOミッションに派遣されていた自衛官が、十年あるいは二十年たった現在、再度その国に派遣され、能力構築支援を実施している例が存在いたします。  是非、防衛省あるいは自衛隊の協力を得て、かつてこの派遣先国とのきずなやつながりを大切にしている、こうした前例もしっかりと踏まえながら、モザンビークを始めほかの国においても、こうした考え方、そして手法を活用できないか、しっかり検討していきたいと考えます。
  149. 石川博崇

    ○石川博崇君 ありがとうございました。    〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕
  150. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があれば酒も食事もうまいということで、季節柄、体調を崩している方もおられると思いますが、大丈夫ですかね、皆さん。  昔、水戸黄門の撮影をしていたときの里見浩太朗さんですかね、撮影をしていて、撮影も終わって打ち上げに入りましたら、解放感で、飲んで、飲んで、食べて、そのときスタッフが、浩太朗さん、どこか調子でも悪いんですかと聞いたら、里見浩太朗さんがしばらくして、うん、胃と肛門が悪いんだと。済みません、また。  私も今日の質問に入りたいんですが、ミャンマーの投資協定なんですが、私が前、議員をやっていたときにいろんなところへ行きましたが、ちょうどタイとミャンマーとラオスの国境ですね、そこのケシ畑に入ったことがありました。おばあちゃん、元気な秘密は何だいと聞いたら、私はこれを、手まねだけしかできませんけど、これをやっているから元気だという。だから、本当に場所が変われば考え方も違うなと、いろんなことがありましたが。今、ミャンマーがある意味では、ケシの非常にまた、ほかはいろいろ何かチェックがあれで大分ケシの栽培も少なくなったようですが、ミャンマーはまだその辺が非常に多くあるということを聞いています。  もう一つは、やはり部族が百以上あるので、それを統治するのには、我々、報道で聞いている限りでは、まあ本当に軍政は良くない、そういうことで、そういうふうに我々も認識しておりましたが、実際には、あの百以上もある部族が、それを統括していくというんでしょうかね、統治していくためには軍政でなければできなかった、時代は変わってきたと思いますが。  そんな中で、先月と先々月、私の仲間もミャンマーに行ってまいりました。ちょうど戦後の日本だよという感じですよということを聞いたんですが、かつては本当にそういう途上国の状況というのも、いろんなところを回っていたんですが、今軍政から民政に移管して、それ以降は内政や外交を非常に進めて、日本政府も、先ほどお話があったように進出企業も増えているということで、同国との関係にこれからどのようなことを築いていけばいいかお聞かせください。
  151. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、ミャンマーは二〇一一年に民政に移管しました。その後、テイン・セイン大統領の下、民主化ですとか、あるいは法の支配の強化、国民和解、さらには経済改革、こうした様々な改革が進められております。また、外交面を見ましても、欧米諸国の制裁措置の撤廃、緩和に伴いまして、関係改善を受けて要人往来を活発化させる、こうした動きもありますし、そして本年初めてASEANの議長国を務めるということで、外交面におきましても幅を広げているというのが今のミャンマーの現状であると認識をしております。  まず、我が国としましては、こうしたミャンマーの動き、歓迎をしており、ミャンマーが進めているこうした様々な改革、是非官民挙げてしっかり支援をしていきたいと考えています。具体的には、ODAを通じた経済、社会を支える人材の能力向上や制度の整備支援、また企業活動に不可欠なインフラ整備等の支援、こうしたものを通じまして貿易や日本企業の投資拡大に結び付くことを期待しております。そして、そのことがミャンマーの民主化あるいは市場経済化の定着につながって、我が国とミャンマーとの更なる関係強化の基盤になるものと考えております。
  152. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 この協定に設けられた行政手続に関することでお聞きをしたいと思いますが、日本企業の申請に対するミャンマー当局の回答、どの程度の期間内になされているのか、あるいは法整備が遅れていると思いますが、例えば契約書の弁護士、いろんな言葉の違い、いろんな海外での日本企業がトラブったケースがいっぱいありますが、その辺についてお聞かせください。
  153. 金杉憲治

    ○政府参考人(金杉憲治君) 日・ミャンマーの投資協定におきましては、第十条で、ミャンマーの行政手続を改善させる目的で、申請に対する標準処理期間というのを定めております。その規定に基づきますと、ミャンマーの国内法上既に処理期間が定めてある場合には、ミャンマー政府としてその期間を考慮して合理的期間の範囲内に決定を通知する努力を負う義務がございます。また、その他の行政手続についても、ミャンマー政府は決定までの標準的な期間を定めるよう努力する義務を負うことになります。    〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕  また、先生御指摘のとおり、ミャンマーでは弁護士の試験資格が存在しないといったようなことで、法整備が遅れております。したがいまして、法の支配の確立、あるいはガバナンスの向上、あるいは矛盾した法令が並立している等々といった問題がございます。こうした課題に対して、日本政府としましては、ミャンマーの当局の法案作成、審査能力の向上を図るといったような技術協力をこれまでも行ってきておりますし、今後とも行ってまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。
  154. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 次に、モザンビーク協定についてお聞きをします。  私も昔、一九九〇年でしょうかね、まだ日本の大使館が現地になかった頃に単身で、当時キューバとモザンビークは非常に関係が良かったので、これはキューバの軍事顧問団ですかね、派遣していたので、キューバ大使館を通じてモザンビークを訪問しました。そのときに、当時、みんな撤退した日本企業も、三井物産でしょうかね、何人かが残っておりまして、彼たちが私が行ったことを知りまして、非常に歓迎会を開いていただいたり、あるいは町の案内もしてくれました。  このとき、シーラカンス、本当に、何でしょうかね、もう絶滅したと言われていた、それが今まだ残っているという、そのシーラカンスの、これ卵胎生というか、普通は卵を産み付けてやるんですが、おなかの中で子供を大きくして、それで産むというシーラカンスの標本を見ました。そして、非常に当時まだ政権も安定もしていなかったと思いますが、本当にその標本を見たときに、もうぼろぼろになりまして、こんな貴重な標本は世界中多分もうこれからも出てこないんじゃないかというぐらいのものだったんですが、私もそれ、写真に撮ったんですが、残念ながら写真もぐじゃぐじゃになったんですけど。そのようないろんなこれから日本としても貴重な、あるいは文化、そういうようなものの支援もしていただきたいと思いますが。  まず、ODAと日本企業の投資のどのような組合せができるのか、あるいは成長、貧困削減を実現していくためにどうすればいいか、その辺のやはり人的交流も一番大事だと思いますので、その点についてお聞かせをください。
  155. 三ッ矢憲生

    ○副大臣(三ッ矢憲生君) お答え申し上げます。  モザンビークは、先生御承知のとおり、一九九二年に内戦が終結したわけでございますが、その後、国内の政治的安定を維持しながら着実に民主化と経済発展を遂げてきております。我が国にとりましては、ODA支援の重点国の一つでございます。  また、モザンビークは、先ほども島尻委員の御質問にお答えしましたが、世界有数のガス田あるいは石炭の炭田でございますが、これを持っておる新興資源国でございまして、近年、年平均七%の高い成長を続けております。我が国経済界も大変重視しているところでございますが、一方で、まだ一人当たりのGDPは五百ドル以下の最貧国でございまして、開発面での問題を抱えておる国でございます。  そうした中、今年の一月には安倍総理が日本の総理大臣として初めてモザンビークを訪問しました。対話の強化、経済交流の活性化、開発協力の加速化を通じまして、両国間で幅広い互恵的なパートナーシップを構築することで一致したわけでございます。  その上で、具体的な協力として、日モザンビーク相互成長支援パッケージとして、二〇一三年から五年間で資源分野で三百人以上の人材育成を行うこと、それから、北部の方に大変豊富な資源がございますが、この北部のナカラ回廊、ナカラという地域でございますが、この地域を中心にODA、約七百億円に上る総合的開発を行うこと等を発表しました。これは道路とか港湾整備といったことを含めたものでございます。  我が国は、今後とも、日本、モザンビーク間のパートナーシップにのっとりまして、官民の取組による民間の貿易投資促進及び開発協力を進めまして、モザンビークの経済成長を後押ししますとともに、同国の貧困削減を促していく考えでございます。
  156. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 次に、サウジアラビア投資協定ですが、ちょうど私が湾岸危機のときに行きましたときに、向こうでカルバラというモスクに案内されて、イスラム教に入りませんかというので、嫌と言えませんのでお参りをしまして、そのときに名前を付けてくれたのが、モハメド・アリというのはさすがにそれは人気があるんですけど、モハメド・フセインというのはどうだと、まあそれでいいでしょうというので、儀式をやってくれましたが。  そんなことから、今、中近東、中東あるいはムスリムの日本に来る人たちが大変増えていますけど、一つには、今人口が十六億人ですが、二〇二〇年には、東京オリンピックの開催時ですね、十九億人に達すると言われています。これからの、だから、イスラム諸国との交流も先ほども出ていたとおり大変大事な要素だと思います。その中で一番あちらの人が困っているのは、モスクがないという、お参りできないということですね。そういう中で、ある空港には小さな部屋をもってお参りができるようになっているそうです。  そこで、お聞きしたいんですが、そのような日本政府としてモスク建設の支援とか、あるいはそのような、何でしょうか、交流のためにどのようなお考えをお持ちか、お聞かせください。
  157. 上村司

    ○政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、イスラム諸国との、あるいはイスラムとの交流強化というのは日本外交の重要な方針の一つでございます。  ただ、一般論として申し上げますと、政府によるモスク等の特定宗教施設の建設支援ということになりますと、これはいわゆる政教分離原則等に照らしましてなかなか難しい、慎重な判断が必要と考えております。  政府といたしましては、今までイスラム世界とのハイレベルでの有識者対話はもちろん複数回開催をする、あるいはサウジアラビアに特記して申し上げますと、アブドッラー現国王が宗教・文明間対話のイニシアチブ、そして国際機関をつくるというイニシアチブを発揮されておりますけど、これを安倍総理始め我が国政府としても高く評価をしております。  イスラム諸国、アラブ諸国との対話、交流の推進につきましては、昨年一月のアルジェリアにおける邦人拘束事件を受けまして、岸田外務大臣より三本柱の外交政策が示されておりますが、その中でもイスラム諸国との交流強化、これが必要だという認識も示しているところでございます。  そういう形で、イスラム諸国との交流強化、理解促進に努めたいと考えております。
  158. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 時間もちょっとなくなってまいりましたので、端的にお聞きします。  現在交渉中のウルグアイに加え、大国であるブラジルとの間での今後協定を締結する考えはあるのか、お聞きします。ブラジルはワールドカップがあしたから開催しますが、二〇一六年にオリンピックも控えております。ブラジルとの投資協定締結を早めに、もうちょっと促進したらどうかと思いますが、いかがでしょうか。
  159. 山田彰

    ○政府参考人(山田彰君) 中南米諸国を含む資源産出国・地域の拠点国は投資協定締結の相手国として重点的な検討対象になるということは今までも述べてきたとおりでございまして、御指摘のあったウルグアイについては、早期合意を目指して今鋭意交渉中でございます。  ブラジルでございますけれども、今までにブラジルは計十四件の二国間投資協定を署名しておりますが、いずれもブラジルの議会の承認が得られず発効していないというふうに承知しております。  こういう状況において、現時点においてはブラジルは日本との投資協定締結に関心を示していないものと思われますが、しかしながら、他方で、ブラジルにおいては今新しい投資協定のモデルを作成するというような取組が行われておりまして、日本としてもこうした動きを非常に注視しておるところでございます。  日本とブラジルは、民主主義や法の支配といった基本的価値を共有する重要なパートナーでございます。日本企業のブラジル進出も非常に活発化しております。ブラジルへの投資促進、そしてその保護については、日本企業の関心も踏まえた上で今までもブラジル側といろいろな協議を行っておりますが、今後、更なる協力関係を構築すべく、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
  160. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 日本とミャンマー航空協定改正議定書について、今後新しく、今どこの航空会社ですかね、もう決まっていると聞いておりますが、将来的にもっとこれを広げていく考えはありますか。
  161. 甲斐正彰

    ○政府参考人(甲斐正彰君) お答えいたします。  今回の協定の改正によりまして、指定航空企業数というものが複数社化されますので、日本側は本邦の航空企業からの希望があれば新たな指定航空企業として追加することとしております。新たな指定を受けた本邦航空企業につきましては、直接乗り入れをしたり、あるいは他社との共同運航といった形で第三国経由でミャンマーへの乗り入れが可能となります。  他方、ミャンマー側の航空企業につきましては、現時点におきまして、日本への定期便の乗り入れといったものに関する計画は具体的にないと承知しておりますけれども、既に指定航空企業となっておりますミャンマー国際航空は日本へチャーター便を運航した実績もございますし、ミャンマーにはほかにも複数の航空会社があり、国際線を飛ばしている会社もありますので、今後の日本への乗り入れに期待しているところでございます。
  162. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 次もちょっと飛ばさせていただきます。  二〇二〇年の東京オリンピックで世界の多くの人が日本に向かいますが、今後の航空行政をどのように進めていくのか、お聞かせください。
  163. 甲斐正彰

    ○政府参考人(甲斐正彰君) 先生御指摘のように、アジアの経済成長をいかに取り込み、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えて、観光立国実現に向けた訪日外国人旅行者の更なる誘致あるいは地域経済の活性化、首都圏を始めとする我が国の国際競争力を高めるかといった観点から、国内外の交流の最前線を担う航空の役割は大変重要であろうかと考えております。  このため、日本の空を世界に開くといったこと、同時に、我が国航空会社、空港などが提供する日本の航空システムの長所を更に伸ばしながら国際競争力を向上させる必要がありますし、我が国航空企業が航空ニーズを自ら創造してネットワークを広げていくということができるように現在ネックになっている環境を改善するといった環境整備も必要だと考えております。  このような問題意識を踏まえまして、航空行政といたしましては、まず航空の安全を確保するといったことが第一でございますけれども、その上で首都圏の空港機能の強化、パイロットなど乗員不足の短期的あるいは長期的な問題解消、あるいは航空インフラを基盤を強固にして、またオープンスカイ政策を更に進め、我が国航空会社の路線展開を促す仕組みを整え、航空ネットワークの構築や需要開拓に向けて必要な施策を行っていきたいと思います。また、空港における旅客の利便性を高め、空港アクセスを強化するなど質の高い空港サービスの提供に必要な施策もまた進めてまいりたいと思っております。
  164. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 時間が来ましたので終わります。  ありがとうございます。
  165. 中西健治

    ○中西健治君 みんなの党の中西健治です。  まず、投資協定から質問をさせていただきたいと思います。  サウジアラビアとの投資協定、先ほども質問が出ていましたのでかぶらないところを質問したいと思うんですが、アンブレラ条項、国家が投資家になした約束の遵守義務を定めたアンブレラ条項が今回入らなかった。それはサウジアラビアの国内事情があってという御説明があったわけでありますけれども、我が国が締結した投資協定においてこのアンブレラ条項が入らなかった例、これを教えていただきたいと思います。
  166. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。  これまでに我が国が締結した投資関連協定三十本、このうちメキシコやインドネシアなどとの間の十七本の協定において、御指摘の契約遵守義務条項、これを規定していない状況でございます。
  167. 中西健治

    ○中西健治君 ということは、いろいろ努力しましたけれども、これまでもほぼ半数の投資協定においてこのアンブレラ条項というのは入っていないということだと思います。  そんな中で、今回のサウジアラビアとの協定の中でも、我が国の投資家が他国の投資家と差別されることなく裁判を受ける権利、これは保障されているということではありますけれども、ただ、これは相手国政府を相手にした国内裁判、向こうでの国内裁判ということになりますから、実際に満足のいく救済がされるかどうかというのは極めて不透明ということになってしまうのではないかというふうに思います。  そこでお聞きしたいんですが、裁判を受けられなかった場合にはサウジアラビアを国際仲裁に付託することは可能というふうに理解しておりますけれども、裁判の結果が不服である、そうしたことをもって国際仲裁を受けることができるのかどうか、これについてお伺いしたいと思います。
  168. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。  我が国の投資協定においては、一般に投資家と受入れ国との間の投資紛争について、国内裁判所の判決が下された場合、その後同一の投資紛争を投資協定上の国際仲裁に付託することは認められていません。これは同一の投資紛争について国内裁判と国際仲裁で異なる判断が下されるということに伴う混乱などを避けるために規定されているものでございます。  ただし、投資受入れ国の国内裁判で出された判決について、法の適用の明白な誤りがあると判断される場合あるいは裁判手続に瑕疵があると認められる場合、そのこと自体は投資協定で定める裁判を受ける権利に関する義務違反、これを構成するものでございますので、したがって、これにより損害を被った投資家はISD手続により投資受入れ国を国際仲裁に提訴することはできます。  また、これ以外にも国内裁判で適切な救済が得られない場合には、協定によって設置される投資作業部会、ここにおいて政府間で、サウジとの場合ではサウジ側に対して問題を提起し、対処を求めることが可能ということになってございます。
  169. 中西健治

    ○中西健治君 ということは、原則としては難しいんだけれども救済措置はあり得ると、そういうことだろうというふうに思います。  このサウジアラビアとの投資協定、これが発効すると投資作業部会ができて、そんな中で日本国企業のいろんな要望を聞いて、これから再交渉若しくは再検討ということもあり得るというようなことも先ほど話されていたかと思いますけれども、そのタイミング等について何か目安があるかどうか、お伺いしたいと思います。
  170. 上村司

    ○政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。  この投資作業部会のタイミングについてのお尋ねでございますけれども、率直に申し上げまして、今のところ、そのタイミングというのは特に決まってはおりません。年に一回とか二回とか、そういうことではございませんで、必要に応じて開催することになっていくんだろうと考えております。
  171. 中西健治

    ○中西健治君 続きまして、航空協定に関連してお伺いしたいと思います。  羽田と成田の役割ということについてお伺いしたいと思うんですが、以前は、羽田は原則国内線、成田は国際線というような基本的な考え方に基づいて運営されていたんじゃないかと思いますけれども、そうした考え方が根本的に変えられているのかどうか、そこについてお伺いしたいと思います。
  172. 坂井学

    ○大臣政務官(坂井学君) 羽田、成田両空港が首都圏空港として航空機能を最大化することが必要だと考えておりまして、成田空港につきましては、強みであります国際航空ネットワーク機能を拡充をいたしまして、国際ハブ空港として機能強化を図るとともに、国内線との乗り継ぎ機能も強化をしているというところでございます。  一方、羽田空港は、基本的には国内航空ネットワークの基幹空港としての機能を果たしつつ、国際線につきましても、昼間の時間帯の高需要ビジネス路線を活用するとともに、成田空港の離着陸が制限されている深夜、早朝時間帯に対応すると、こういう役割になっております。
  173. 中西健治

    ○中西健治君 前回、昨年の十月だったと思いますけれども、羽田空港の増枠分の配分についてJALとANAの間で傾斜配分、行われたかと思います。それは、JALの方に公費が投入されていて競争条件が今は同じじゃないからと、こんなようなことが理由だったと思いますけれども、あの前回の十月の措置で両社の格差分は解消が図られたという見解かどうか、これをお伺いしたいと思います。
  174. 坂井学

    ○大臣政務官(坂井学君) 平成二十四年八月十日に作成、公表された「日本航空の企業再生への対応について」という趣旨に沿って行われたわけでありますが、この配分によって、我が国航空会社間の競争環境が不適切にゆがめられるおそれは一定程度払拭されるものと考えております。  国土交通省としては、引き続き、今回の配分による影響も踏まえつつ、この「日本航空の企業再生への対応について」に基づいて、二〇一六年度までという期間中でございますが、不適切に競争環境がゆがめられることがないように日本航空の路線計画等について報告を求め、状況監視をし、必要に応じて指導、助言してまいりたいと考えております。
  175. 中西健治

    ○中西健治君 確認ですけれども、一定程度解消されたということでありますから、今後も増枠の際に前回のような措置はとり得る、可能性自体はあるということでしょうか。
  176. 坂井学

    ○大臣政務官(坂井学君) この八・一〇ペーパーと言われるものに基づいて、このJALのグループ中期経営計画、これが二〇一六年度までということでございますので、その間はそのペーパーの趣旨に沿ってということでございますので、御理解をいただければと思います。
  177. 中西健治

    ○中西健治君 ありがとうございました。  続きまして、集団的自衛権に関連するところをお伺いしたいと思います。  まず、外務大臣にお伺いしたいんですが、前回の質疑で、外務大臣、調べてからまた答弁されるといったことがありました。その問いについて再度質問したいと思うんですが、日米安全保障条約において、指揮権に関して、日米共同作戦が行われる場合にはアメリカの指名する最高司令官の下で共同行動を取るとの密約が存在しているという説もありますけれども、そうしたものは存在しないということを再確認したいと思います。
  178. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 日米安全保障条約における指揮権についてですが、改めて確認させていただきましたが、まず、旧日米安全保障条約締結時の交渉をめぐる事実関係についてということに関しましては、日米間で指揮権に関する御指摘のような合意が成立していない旨、従来から政府は答弁としてこのことを明らかにしております。  また、現行の日米安全保障条約の下でも、一九七八年に策定された日米の防衛協力のための指針、旧ガイドラインにおいても、一九九七年に改定された後の現行ガイドラインにおいても、日米両国の指揮権について、自衛隊及び米軍は、緊密な協力の下、各々の指揮系統に従って行動する、こういった旨確認をされております。  したがって、日米安全保障条約の下で日米が共同対処する場合でも、両国の指揮関係というのは別個であるということが明確になっていると認識をしております。
  179. 中西健治

    ○中西健治君 確認していただいたのは大変有り難いというふうに思いますが、密約があるんですかというような質問ですから、その場でないとお答えになられるものだとばかり思って質問をさせていただいたんですが、そのときには後でまたということでありましたので、かえってその類似のものがあったんじゃないかというふうに疑いたくもなってしまうというふうに思いました。  続きまして、世耕副長官にもお出ましいただいておりますけれども、現在、みんなの党は、解釈の変更による集団的自衛権の行使容認についての党内議論を進めているというところであります。  私自身としては、政府が従来の憲法解釈の変更を行うのであれば、集団的自衛権の行使そのものの是か非かということを議論すべきであって、判断すべきであって、今まで集団的自衛権と個別的自衛権の間で線が引かれていて、今回、限定的に容認する、憲法解釈で限定的に容認するということになると、集団的自衛権の中で線を引くということになるのだろうというふうに理解しておりますけれども、そうなってしまうと、じゃ、また新たな事案に遭遇したときに、この線引きの場所が集団的自衛権の中で変わってくるというような不安定性というのをはらんでいるんじゃないかなというふうに思っております。  ですので、我々としては、憲法の解釈で読み込むのは是か非かということ、そして、是とするのであれば法律上しっかりと要件を書き込むべきであると、こういうふうに考えております。  この要件を書き込むというのは、これまで個別的自衛権についても三要件がありますと、急迫不正の侵害、そして他の手段がない、そして必要最小限、こうしたことが言われてきているわけでありますが、法律上には書き込まれておりません。  ですので、法律上しっかりと要件として、行使の要件というのを書き込むべきではないかというふうに考えておりますが、この憲法解釈を限定的に行うことについて問題があるんじゃないかということについての御意見、それから、要件を法律上しっかりと書き込むべきではないかという意見に対する認識、御見解をいただきたいと思います。
  180. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) 政府は、従来から一貫して、憲法九条は独立国家に固有の自衛権まで否定する趣旨のものではないとしながら、集団的自衛権の行使は憲法上許されないと解釈をしてきたわけです。その一方で、今我が国を取り巻く安全保障環境が大きく変化をして、現在の憲法解釈のままで、いかなる事態においても国民の命と平和な暮らしを守り抜くことが本当にできるのかという点を政府として検討する必要があると考えています。  中西委員あるいはみんなの党におかれては、今申し上げた問題意識をまず共有いただいているというふうに理解をしています。また、中西委員が御指摘されたように、もう集団的自衛権の中で線を引くのではなくて、集団的自衛権行使をできるかできないかという形の憲法解釈にするべきだというお考え方は、これは一つの御見識だというふうに思っています。  しかし、安倍総理は、政府の憲法解釈にはやはり論理的整合性や法的安定性の確保が必要であることも踏まえながら、我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性があるときという限定的な場合に集団的自衛権を行使することは許されるという考え方について更に研究するように指示を出しているところであります。したがって、憲法解釈として、集団的自衛権の行使を何の限定もなく容認をするという結論にはならないのかなというふうに思っております。  ただ、一方で、後段で御指摘のあった、仮に集団的自衛権を行使することが憲法上許されるという結論になった場合はこれを裏付ける法整備が当然必要となってきますが、その過程でこの集団的自衛権を行使するに当たっての具体的手続などをしっかり定めていくことになろうかというふうに思っております。
  181. 中西健治

    ○中西健治君 後段の部分の確認ですけれども、集団的自衛権の行使を容認するということになった場合にはいろんな法律作っていく、変えていくということになりますけれども、その法律の中で要件としてしっかり書き込むべきだというお考えだということでよろしいでしょうか。
  182. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) これは、まだこれから法律を作っていくということになりますので、今の段階では具体的な手続等をしっかり定めるということでお答えをさせていただきたいというふうに思います。
  183. 中西健治

    ○中西健治君 指針を作るとかそういうような話も出て、報道はされているわけでありますけれども、指針が法律ではなくて法律の外にあるものということと、あと閣議決定ということであると、それでは限定というものがどれだけ強い縛りになるのかということについて疑問があるなというふうに私自身は思っておりますので、今後どういう議論になっていくのか、その中で私たちもそうした主張をしていきたいというふうに思います。  今のお答えの中にもあったとは思うんですが、総理が芦田修正の考えは取らないというふうに明言されているわけですけれども、その理由について再度お伺いします。
  184. 世耕弘成

    ○内閣官房副長官(世耕弘成君) いわゆる芦田修正論ですけれども、これは確立された定義があるわけではないというふうに聞いております。  一般に憲法九条第一項はいわゆる侵略戦争を放棄していると解釈した上で、第二項は前項の目的を達するため、すなわち侵略戦争を放棄するために戦力の不保持を定めているんだというふうに理解をして、侵略戦争ではない、自衛のための、あるいは集団安全保障のための実力の保持や武力の行使には制限はないという考え方、これがいわゆる芦田修正論というふうに理解をしております。政府としてはいわゆる芦田修正論の立場を過去も取ったことはありません。  今回、安保法制懇の報告書では二つの異なる考え方を示していただきました。そのうちの一つが、この芦田修正論の経緯に着目をして、個別的か集団的かを問わないで自衛のための武力の行使は禁じられていない、また、国連の集団安全保障措置への参加といった国際法上合法な活動には憲法上の制約はないという考え方、これが一つ目の考え方でありました。  しかし、この考え方に関して、やはり政府の憲法解釈には先ほども申し上げたように論理的整合性や法的安定性の確保が必要でありまして、安保法制懇の報告書で示されたこの考え方は、これまでの政府の憲法解釈、すなわち武力の行使や実力の保持が認められるのは自衛のための必要最小限度に限られるとするこれまでの政府の解釈とは論理的に整合しないと判断したため、安倍総理も記者会見で政府として採用できないという旨を述べられたというふうに理解しております。
  185. 中西健治

    ○中西健治君 その議論も分かるんですが、今回、集団的自衛権の行使を憲法解釈上認めるということであれば大転換をするということであります。  これまでいろんな理屈を付けて、こうしたことはできるんだよ、こうしたことはできるんだよということをやってきましたけれども、そうしたことを全て変える、クリアにするという意味合いがあるんじゃないかなというふうにも思っておりまして、そこはすっきりさせた方がいいというふうに私自身は思っているということを申し上げておきます。  最後に、外務大臣にお伺いしたいと思うんです。これ通告していることではありません。先ほどから話が出ている中国の空軍機が異常接近しているということを踏まえて、中国についてどう思うかということなんですが、いろんな識者の意見では、十一月にAPECが北京で行われますから中国の活動というのは少し静かになってくるんじゃないかという見方が今年はあったかと思うんです。ところが、どうやらそうではないということのようでありますので、中国政府が本当に軍隊を掌握し切れているのかどうかと、こんなところについても疑念は上げられているかと思います。そうした見方についてどう考えるのかということと、あと、十一月のAPECに関して、日本は現時点では全く出席をしないなどということは考えていないということを確認させていただきたいと思います。二点です。
  186. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) まず、今回発生しました中国軍の戦闘機による異常接近事案、こうした事案につきましては、偶発的な事故の発生にもつながりかねない非常に危険な行為であり、我が国としましては厳重に抗議をしたところであります。  こうした事態の発生を見ましても、やはり現場においても日本と中国の間においてしっかり意思疎通を図らなければならない、既に両国間で合意しております海上連絡メカニズムを始めとする様々な枠組みを通じてしっかり意思疎通を図っていかなければならない、そういった必要性を強く感じるところです。そして、こうした様々なレベルによる意思疎通をしっかり積み重ねた上で、政治の高いレベルにおける意思疎通、対話を実現しなければならないと考えております。  そして、御指摘のAPECの枠組みですが、これは当然のことながら、我が国はこのAPECの枠組みに参加しているわけですから、我が国として、こうした枠組みにしっかり参加をし、国際的な貢献、責任を果たしていく、これは当然の態度ではないかと認識をいたします。
  187. 中西健治

    ○中西健治君 どうもありがとうございました。終わります。
  188. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  日本とサウジアラビア、ミャンマー及びモザンビーク三か国との投資協定について質問いたします。  この三か国は、安倍総理が昨年、財界と一体に訪問して、トップセールスで経済連携を進めてきた国であります。サウジアラビアでは、首相訪問時に原発輸出を約束をして、現在、原子力協定の締結に向けて話合いが進められております。ミャンマーは、民主化の下で外国企業の受入れが進められて、日本企業の進出条件整備が進められているところであります。また、モザンビークは、日本のODA、プロサバンナ計画の下で、広大な土地を農地に変え農産物を日本の商社が世界中に輸出していくと、こういう計画が進められているところであります。  この三つの投資協定、共通する部分と違う部分があるわけでありますが、サウジアラビアとの協定にはいわゆるパフォーマンス条項がないという点については、先ほど来も議論ありましたのでこれは割愛をいたしまして、一方で、共通する部分で、いずれも投資家対国家間の紛争解決手続の条項、いわゆるISDS条項が含まれておりますが、この条項とは何なのか、それを構成する要件についてまず御答弁いただきたいと思います。
  189. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) ISD条項のこの中身ですが、締約国が協定に基づく義務に違反した結果損害を受けた投資家は、まず基本的にその締約国との間の協議により解決を試みるわけですが、これにより解決が得られない場合に、国際仲裁等に直接付託することができます。仲裁の付託を受けた仲裁裁判所が下す裁定は最終的なものであり、紛争当事者を拘束いたします。そして、締約国の義務違反による損害が生じていると判断された場合には、その締約国は今度は損害賠償の支払等を行うこととなります。  こうした内容のISD条項ですが、海外投資を行う日本企業を保護するために有効であり、経済界も重視している規定であると認識をしております。また、中立的な国際仲裁等に付託できる選択肢を与えることによって、外国から投資を呼び込むという側面もあります。これは、日本経済を活性化させる上でも有効であると認識をしております。
  190. 井上哲士

    ○井上哲士君 この手続は幾つかの仲裁規則を選択できるわけでありますが、その一つとして、世銀によるイニシアチブで投資紛争解決国際センターが設置をされておりまして、日本はその設置条約の締約国になっております。  なぜ世銀がこのような国際センター、仲裁規則を作ったのか、そしてなぜ日本がこの締約国になったのか、いかがでしょうか。
  191. 香川剛廣

    ○政府参考人(香川剛廣君) お答え申し上げます。  今御指摘いただきました投資紛争解決国際センター、通称ICSIDは、国家と他の国家の国民との間の投資紛争の解決に関する条約、ICSID条約に基づきまして一九六六年に設立されました。条約の締約国とその他の締約国の国民、投資家との間の投資紛争を解決する調停及び仲裁のための施設を提供することを目的とする組織でございます。  ICSID条約が成立した一九六〇年代には、国際社会におきまして、開発途上国に対して民間資本の国際的移動を増進させる必要性が強く認識されておりまして、そのような国際的民間投資の促進を図るには、国家と外国の投資家との間に生ずる紛争の国際的解決の仕組みを設け、紛争解決を容易にすることが有効な方策の一つと考えられたわけでございます。  この観点から、一九六一年の世銀総会におきまして、投資紛争を解決するための調停又は仲裁を行う国際的センターを設立する構想が提示されまして、その後、我が国を含めまして八十六か国の世銀加盟国の政府が任命する法律専門家会議における審議を経まして、一九六五年に世銀理事会により作成され、六六年に発効をいたしました。  我が国といたしましては、他国への民間投資の促進に資するという観点から、一九六五年にICSID条約に署名し、一九六七年に批准をした経緯がございます。
  192. 井上哲士

    ○井上哲士君 幾つかある中で、特にこのICSIDを日本は使うと。これはなぜなんでしょうか。
  193. 香川剛廣

    ○政府参考人(香川剛廣君) このICSIDを使うかどうかにつきましては、幾つか選択肢がございまして、国際連合国際商取引委員会あるいは国際商事会議所の仲裁規則といった他の仲裁の仕組みがございまして、仲裁を求める当事国がそれを選択するということになってございます。
  194. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本がこれまで結んだ二十五本の投資協定の中で、フィリピンのEPAを除く二十四本にこの条項が含まれているということでありますが、日本政府がこれに基づいてこれまで訴えられた例、また逆に日本企業が訴えた例というのはあるんでしょうか。
  195. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。  我が国は一九七八年以降、ISD手続を含む投資関連協定を締結してきておりますけれども、これまでISD手続で提訴された例はございません。  他方、日本企業の子会社が第三国間の投資協定に基づくISD手続を通じて外国政府を提訴し、賠償を得たという事例はございます。
  196. 井上哲士

    ○井上哲士君 いろんな例を調べてみますと、一企業が投資国を相手に仲裁をした場合には多額の補償金等が支払われているケースが多いわけですね。その金額は数十億円にも上るということが普通のようでありますが、これまで国際仲裁裁定になった案件は何件あるのか。また、代表的な事例として、アメリカのエチル社がカナダ連邦政府を訴えた仲裁の事例でのその内容及び和解金の額についてお示しいただきたいと思います。
  197. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。  UNCTAD、国際連合貿易開発会議の報告書によりますと、二〇一三年末までに投資関連協定に基づく仲裁手続に付託された投資紛争件数は、公開された限りで五百六十八件、また、この報告書によりますと、昨年二〇一三年、少なくとも五十七件の投資紛争が仲裁手続に付託されたとされています。  御指摘のありました米国のエチル社の件でございます。  概要を簡単に申し上げますと、基本的に、我が国が紛争当事国ではございませんので一定の制約はありますけれども、御指摘のこのエチル社、これは無鉛ガソリンに使用されるガソリン添加物の輸入を禁じるカナダの法律がNAFTAの十一章、これはISD条項を規定する投資章でございますが、におけるカナダの義務に違反するという請求を提出したとされています。その一方で、カナダ国内においても、カナダの州政府から連邦政府に対してエチル社と同様の申立てが提起され、NAFTAのISD条項ではなくカナダ国内の紛争処理手続においてこの規制に不利な判断が下された結果、カナダ政府がエチル社に対して仲裁費用及び逸失利益として千三百万米ドルを支払うことを条件に、カナダ政府とエチル社は、ISD条項に基づく請求を含め、あらゆる問題に和解したケースというふうに認識しております。
  198. 井上哲士

    ○井上哲士君 結果としては、日本円で約十三億円を上回るものが支払われているわけです。非常に大きな額であります。NAFTAの実態を見ても、ほとんどアメリカの大企業が勝っているわけですね。一方、この仲裁自身は非公開でありますから、国民にとってはよく分からないままで国が税金を使って支払をすると、こういうことになるわけであります。  これまで日本政府が訴えられたケースはないということでありますが、今後訴えられるケースも出てくると思います。その辺の政府の認識や対応ということはどのようにお考えでしょうか。
  199. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 先ほど来答弁させていただいていますように、一九七八年に国家と投資家の間の紛争解決手続を含む投資協定を締結し始めて以来、我が国が仲裁を提起されたことはないわけでありますが、これは、そもそも締結するに当たって、我が国は国内法との整合性の観点から、必要な範囲での留保及び例外規定を置いてきております。したがって、我が国が法令に基づき合理的で必要な規制を行っている限り、協定違反が認められることは通常想定されず、外国投資家から仲裁を提起される蓋然性は低いと考えております。  そもそも、締結するに当たって、こうしたしっかりとした準備を行った上での締結を行っているということであります。こういったことから、今後も仲裁を提起される蓋然性は低いと認識をしております。
  200. 井上哲士

    ○井上哲士君 TPP交渉の中でもこの条項が大きな問題になっておりまして、各界から様々な懸念が出されております。企業が国家を訴えて多額な賠償金を請求することによって国家の規制権限を脅かすのではないか、公共の利益のために規制を行う国家の主権がそもそも制約されてよいのか、国家の主権が一企業のために制約されてよいのか、こういう意見が出ているわけですね。  これは自民党内でも大問題になりまして、昨年の二月十三日の自民党政務調査会と外交・経済連携調査会によるTPP交渉参加に対する基本方針には、「国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。」と、こう明記をされております。昨年の日米首脳会談の際に、安倍総理がこのTPPに関する自民党の方針を説明したと官邸のホームページでも発表されているわけでありますが、この「国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。」という自民党の基本方針についてはどのように具体的に説明をされたんでしょうか。
  201. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 我が国がTPP交渉に参加する前に行われた昨年二月の日米首脳会談では、TPPについて、その意義やそれぞれの国内事情も含めじっくりと議論され、安倍総理から、さきの衆議院選挙で、聖域なき関税撤廃を前提にする限りTPP交渉参加に反対するという公約を掲げ、また、自民党はそれ以外にも五つの判断基準を示し、政権に復帰したということをオバマ大統領に説明をいたしました。その際、総理から、このISD条項に関するものも含め、自民党が示した判断基準、具体的内容をオバマ大統領に伝えている次第です。
  202. 井上哲士

    ○井上哲士君 これは今も自民党の基本方針だと、こういうことで確認してよろしいでしょうか。
  203. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) このISD条項に関しましては、二〇一二年のJ―ファイルの中に、「国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。」、このように明記をされております。この考え方は今も生きていると考えます。
  204. 井上哲士

    ○井上哲士君 これが引き続きTPP交渉の中でも議論になっているんですが、昨年の十一月六日付けの日経は、このISDS条項について、米企業などから訴訟を起こされる可能性が高まると警戒する豪州やアジアの国が慎重だったが、「過度に訴えるのは避ける」との条項を採用することで各国が折り合ったと、こういう報道がされております。  ただ、これは訴えるのは国でなくて企業なわけですから、この過度に訴えるのは避けるということが果たして担保できるのかなということも思うわけでありますが、この点はどのように報道されている内容は担保をされるということになるんでしょうか。
  205. 澁谷和久

    ○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。  御指摘の記事にありますように、過度に訴えるのは避けるという条項で各国が折り合ったというのは事実ではございません。  まず第一に、ISDSに関することはTPPにおきまして引き続き協議中でございます。そもそも折り合ってはいないわけでございますが。その上で、ISDSについて慎重な態度を取る国はみだりに訴えられることが単に嫌だということを言っているわけではなくて、先生先ほど御紹介していただきましたとおり、ISDSが発動されることを懸念する余りに国が本来必要な規制を行うことに抑制的になるということはあってはいけないと、そういう観点から、投資の保護と国家の規制権限の確保という、この両方のバランスを確保する内容にするべく議論がなされているところでございます。  詳細はまだ協議中でございますが、例えば、各国政府が健康、安全、環境保護を含む公共目的の適切な規制を行うことができるということを確保するような内容とするほか、仲裁手続自体の透明性を確保するなどの観点から議論がなされているところでございます。
  206. 井上哲士

    ○井上哲士君 そうすると、ここで言われているような、一般論で結構なんですが、過度に訴えるのを避けるというような条項、つまり企業に何か規制を掛けるというようなことは可能なんでしょうか。そこはいかがでしょうか。
  207. 澁谷和久

    ○政府参考人(澁谷和久君) あくまで一般論で申し上げますと、投資協定におけるISDSというのは、投資受入れ国が投資協定の規定に違反したおそれのある場合に投資家が付託すると、そういうことでございます。その際、例えば、公共目的の措置は基本的に協定違反ではないことなどを明確にすることによって、訴えることができる場合を合理的な範囲とするといったような工夫が様々な協定でなされているというふうに承知しております。
  208. 井上哲士

    ○井上哲士君 先ほどのありましたように、過度に警戒する余りに必要な様々な規制ができなくなるのではないかという、こういう懸念がある中で、適切な規制は確保するというような議論がされているということであるわけでありますが、これに対して日本政府がどういう立場なのかということなんですが。  これは是非外務大臣にお聞きしたいわけでありますが、やはり一企業が国を訴えるわけですから、様々、国が主権が侵害される危険性が明らかだと思うんですね。だからこそ自民党の基本方針にも先ほどのようなことが明記をされたわけだと思うんですが、そういう点でいいますと、今、先ほど紹介されたような、国家が適切な国民のための安全などのための規制をきちっとできるようにしていくということで、様々なISD条項について見直しも進めていくことが必要でありますし、TPPでもそういうことが必要かと思うんですが、その点のお考えを聞かせていただきたいと思います。
  209. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) まず、一般論として、ISD条項は、海外投資を行う日本企業を保護するために有効であり、経済界も重視している規定であると認識をしています。また、中立的な国際仲裁に付託できる選択肢を与えることによって外国からの投資を呼び込むという側面もあり、日本経済を活性化させる上で有効であると考えています。  そして、今までも、このISD条項を結ぶに当たりましては、国内法との整合性の観点から、必要な範囲で留保及び例外規定を置いてきております。こういったしっかりとした留保及び例外規定を置きながら結んだISD条項につきましては、これ、当然のことながら国益に沿っているものであると思っています。これ、歴代自民党政権の下で結んだ条項でありますので、これは国益に沿っていると我々は認識をしております。  こういったISD条項のありようもしっかり念頭に、これからの交渉、TPPにおいても交渉を進めていくものであると私は認識しております。
  210. 井上哲士

    ○井上哲士君 TPPはマルチなわけでありますから、果たしてどういうことになるのか。多くの国々がやはり懸念の声を上げているわけでありますし、先ほどの自民党の基本方針である、国家の主権を損なうような条項は合意しないと、こういうことも言われているわけでありまして、そういう点を改めて強く指摘をいたしまして、私の質問を終わります。
  211. 糸数慶子

    ○糸数慶子君 無所属の糸数慶子です。よろしくお願いいたします。  まず、本日の議題になっております航空協定、とりわけオープンスカイ政策と沖縄についてお伺いをしたいと思います。  日本・ミャンマー航空協定の改正議定書は、日本、ミャンマー間の定期航空路線に両国の企業が新たに参入し、各国国内の地点から先へと路線が延びる基礎をつくるものと考えます。日本で最も東南アジアに近い那覇空港では、深夜便が使える利点を生かして、上海で作った中国製電子部品をタイのバンコクに送る国際物流中継拠点として成長するよう、国や沖縄県、民間企業が取り組んでおります。  今般、航空協定を改正するミャンマーを始め、いまだ航空協定を締結していないラオスやカンボジアとの航空協定締結を始め、アジア諸国との新たな空路開拓に向け、政府は今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。
  212. 甲斐正彰

    ○政府参考人(甲斐正彰君) お答えいたします。  我が国は、航空ネットワークの拡大を図るべく、諸外国との間で、航空会社が自由な経営判断で柔軟な運航を可能にするオープンスカイ政策を戦略的に推進しております。現在、二十七か国・地域との間で合意してきておりまして、那覇空港を含む国内空港において、旅客、貨物共に新規企業の参入、路線の開設等の自由化が図られております。  東南アジア地域につきましては、我が国にとって非常に重要な地域の一つと認識しておりまして、ミャンマーを含みます航空協定を締結している八か国との間では既にオープンスカイに合意しております。  また、航空協定未締結のラオス、カンボジアにつきましても、昨年十二月の両国との首脳会談でそれぞれ直行便開設を念頭に航空協定の正式交渉を開始するということで一致しておりまして、本年一月には航空当局間協議を開催して、両国間の直行便の運航が可能な枠組みを設定しております。  また、ラオスにつきましては、最近ですが、協定そのものにつきましても実質合意に至っていると承知しております。さらには、日本とASEAN十か国との間での一本の航空協定を締結すべく議論を開始したところでございます。  いずれにいたしましても、東南アジアに最も近い那覇空港が日本と東南アジア諸国とのネットワークの重要な拠点として有効活用されますよう、航空関係の更なる拡大に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
  213. 糸数慶子

    ○糸数慶子君 ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。  次に、視点を変えて御質問させていただきたいと思います。  はえ縄切断事案についてでありますが、昨年の五月十二日から十五日、沖縄県久米島近海で宮崎県や鹿児島県のマグロはえ縄漁船十数隻が海上自衛隊や米軍の艦艇にはえ縄を切断されるという事案が発生しております。海上自衛隊はその事実を認めて被害者との補償交渉を行っていると聞いておりますが、米軍側とはどういうふうになっているのでしょうか。  まず、具体的に、日米のどの艦艇がはえ縄を切断したのかを含めて、この事案が生じた状況を明らかにしていただきたいと思います。また、政府として再発防止に向けた対策の検討状況もお伺いいたしたいと思います。その上で、海上自衛隊による補償手続の状況と米軍との対応状況についても明らかにしていただきたいと思います。
  214. 中島明彦

    ○政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。  まず、海上自衛隊に係ります事案について事実関係を御紹介申し上げます。  昨年五月、二件事案がございました。まず一件目でございます。昨年五月十六日に、海上自衛隊海洋業務群に所属いたします海洋観測艦「にちなん」が沖縄付近におきまして活動いたしていましたところ、海中観測機材が正常に機能しなかったということがございました。これを引き揚げて確認しましたところ、はえ縄が絡まっておりまして、付近で操業していた漁船のはえ縄であることを確認しているところでございます。  二件目でございますが、五月十七日に宮崎県の漁業協同組合連合会から、沖縄付近におきまして活動中の音響測定艦「ひびき」によりはえ縄が切断されたという連絡がございました。そこで、二十日に機材を引き揚げて確認いたしましたところ、はえ縄が絡まっていることを確認したということでございます。  対象船舶でございますが、「にちなん」による事案につきましては、鹿児島県の漁業協同組合所属の博陽丸及び宮崎県の漁連所属の鳳丸の二隻でございます。また、「ひびき」による事案につきましては、宮崎県の漁連所属の豊栄丸ということで承知しているところでございます。
  215. 黒江哲郎

    ○政府参考人(黒江哲郎君) 先ほども先生の方から、損害賠償への対応の状況につきましてもお問い合わせございましたので、その件につきましてお答え申し上げます。  海上自衛隊が今説明しましたような形で発生させましたはえ縄の切断事案につきましては、これは国家賠償法等の規定に基づきまして防衛省が損害賠償の責めに任ずるという形になってございます。  当該案件につきましては、この業務を担当しておりました佐世保の地方総監部におきまして、はえ縄の修復費用などにつきまして調査をしておるということで、現在、相手方、関係の漁業組合連合会、あるいはその個別の船の船長との間で和解の成立に向けて協議を進めているという、そういう状況でございます。  いずれにしましても、防衛省としましては、法令に基づいて適切に対処していきたいと考えてございます。
  216. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 委員の方から、再発防止策の御質問がございました。本件事案については、海洋業務群司令部が「にちなん」及び「ひびき」から事実関係等を聴取しました。その結果、当直士官の見張り員等への指揮監督が不十分であったこと、見張り員の見張りが不十分であったこと、海域の漁業実態等の事前調査が不十分であったことが原因であると分析しております。  このため、昨年六月に、再発防止策として海洋業務群司令により、海洋業務群に所属する各艦艇の艦長に対し、当直員の配置、任務等の運航体制の再確認、見張り教育の実施、漁業実態の情報を含む運航安全資料の確認の徹底等を実施するよう指示をしております。  防衛省としては、今後ともこれらの対策を徹底し、再発防止に努めてまいります。
  217. 糸数慶子

    ○糸数慶子君 米軍との関係は御答弁まだないんですが。
  218. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 米軍との関係の答弁ということで。  じゃ、岸田外務大臣。
  219. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の昨年五月の事案につきましては、米軍との関係につきまして、外務省から米側に事実関係を照会いたしました。そして、この事案発生日に現場付近の海域で米海軍の艦船が自衛隊とともに活動していたことは確認されておりますが、米艦船の本事案への関与は確認できていないとの説明を受けております。
  220. 糸数慶子

    ○糸数慶子君 この件に関しましては、事案が発生して既に一年が経過したにもかかわらず漁業関係者の一番大切な漁具への補償がなされていないということは誠に遺憾であります。  また、米軍によるこのはえ縄切断事案に関しましては、先月も沖縄県のマグロはえ縄漁船に対してまた同じようなことが発生しております。こちらについては十日までに、米軍の関係で、沖縄防衛局を通じまして、被害漁船に所属する沖縄県の近海鮪漁業協同組合の照会に関しては電子メールで文書で回答してきておりますけど、事実関係には全く触れずに謝罪の文書もなかったというふうに言っております。米軍側は、このはえ縄切断の現場が日本の領海内ではないことを理由に、日米地位協定に係る事案ではなく、米艦船の運用によって被害を受けたと考える者は誰でも海軍法務部を通して米政府に被害を訴えることができるとし、米海軍法及び米連邦規則に基づいて解決すべきとの見解を示されたとされています。  政府は、このような米軍側の見解について承知しているのかどうか明らかにした上で、米軍側とそれから被害者側が個別にこの問題を交渉すべきと考えているのかどうか、認識をお伺いいたします。
  221. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の本年五月に発生した事案につきましては、一般国際法上、このような軍艦が関与した海事損害については、一義的には当該軍艦の属する国の法令に基づいて処理されるものと承知しております。こうした事情を踏まえまして、今回の事案については、米側は、当事者である漁業者の方が米海軍法務部に対し事案の申立てを行えば米海事法及び米連邦規則に基づき処理される旨、説明しているものと承知をしております。  政府としましては、本件の当事者である漁業者に対しまして、できる限りの側面支援をしていきたいとは考えております。
  222. 糸数慶子

    ○糸数慶子君 今月の三日に、県の漁連と、それから県の近海鮪漁協の方々、それから県水産課の担当者が外務省沖縄事務所を訪れて日米地位協定に基づく補償を求めたことに対して、地位協定の適用外で補償の対象ではないというふうに回答されたというふうに聞いております。いずれにしても、米軍の艦艇による我が国国民の財産に関する被害については、日本の近海での事故であること、それから言葉や司法制度の違いがあることなどからして、国が全面的に支援すべきであるというふうに考えます。  昨年の件と併せて、一刻も早く事案が解決するよう政府の取組を示していただきたいというふうに御質問したいところですが、今外務大臣が御答弁されましたように、側面的にいろいろ応援をしていくということでよろしいですか。
  223. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) まず、今回の事案につきましては、我が国の領域外で発生したものであり、日米地位協定に基づく補償の対象とはならないと判断をしております。  しかしながら、先ほど答弁させていただきました米側の説明等を踏まえて、我が国としましては、しっかりと当事者である漁業者の方を側面支援していきたいと考えております。事実関係の照会を含め、米側に関連の情報提供を求めているところでありますし、引き続き、漁業者の方に役立つ情報が得られれば、それらの情報をしっかりとお伝えしていきたいと考えております。  それ以外にも、政府としましては、本件の当事者である漁業者からの具体的な要請がありましたならば、その内容を踏まえてできる限りの側面支援をしていきたいと考えております。
  224. 糸数慶子

    ○糸数慶子君 ありがとうございました。  米軍からの補償等の対応が遅れている現状では、やはり政府による一時的な補償も有効であるというふうに思っております。  現在、根室海峡におけるロシア・トロール漁船による漁具被害、先ほど申し上げました沖縄における中国や台湾漁船による漁具被害等については、事例としては水産庁の韓国・中国等外国漁船操業対策事業の基金などがあります。例えば、沖縄におきましては沖縄漁業基金事業などでも対応されておりまして、これは修理等の全額又は一部について補助が行われているわけでありますが、今の大臣の御答弁でありましたら、こういう米軍の被害についてもこうした制度の対象にする、若しくはその類似の制度を創設して早急に対応できるようにするべきだということで受け止めてよろしいでしょうか。
  225. 枝元真徹

    ○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。  水産庁におきましては、今御指摘ございました沖縄漁業基金事業なり韓国・中国等外国漁船操業対策事業によりまして、我が国の漁船が外国漁船により漁具被害を受けて相手が特定できない場合に漁具の復旧支援等を行っているところでございます。  本事業は、日韓ですとか日中の漁業協定、日台の民間漁業取決めの締結によりまして、これらに係る水域で外国漁船とのトラブルが万一起こった場合の支援を行う枠組みを特別に講じているものでございます。このため、米軍艦船など漁船以外による被害は事業の対象とならないことを御理解いただきたいと思います。
  226. 糸数慶子

    ○糸数慶子君 先ほどは、大臣の方からは側面的な支援ができるということでありましたけれども、今のお答えですと、それはできないということなんでしょうか。
  227. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 私のお答えしたこの側面支援でありますが、情報提供等できる限りの支援を行いたい、こういったことをお答えさせていただきました。  そして、制度の説明につきましては、ただいま水産庁の方から御説明があったとおりだと考えます。
  228. 糸数慶子

    ○糸数慶子君 先ほど私が質問申し上げたことに関しましては、側面的な支援である、あるいはいろんな支援をしていくというふうに受け止めたわけなんですけれども。つまり、米軍の補償対処が実際には遅れているという現状があるわけで、この米軍に関してもちゃんと側面的な対応をしていただけるというふうに受け止めてよろしいでしょうか。
  229. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 米側は、当事者である漁業者の方が米海軍法務部に対し事案の申立てを行えば、米海事法及び米連邦規則に基づき処理される、こうした説明をしております。  こうした手続を進めるに当たりまして、漁業者の方々としましては、情報においてもあるいは様々な事務手続においても様々な負担が生じるものと存じます。そういった面につきまして政府としましても、しっかり側面支援を行わなければならない、このように認識をし、具体的には、この漁業者の方からの具体的な要請をしっかり踏まえて対応していきたいと考えております。
  230. 糸数慶子

    ○糸数慶子君 ありがとうございました。是非よろしくお願いしたいと思います。  次に、また視点を変えて質問したいと思います。  報道によりますと、今後、辺野古沿岸及び同海上における抗議活動を行う人々に対して、政府は、いわゆる刑特法等を適用して取り締まるとされております。これに関しまして、私が二度にわたりまして質問主意書を提出してただしましたけれど、政府はこれに関して明確な答弁をいたしておりません。  改めて、この委員会の場で、抗議活動に対して刑特法を適用するか否かについて、その意思を明確にしていただきたいと思います。防衛大臣、海上保安庁にお伺いいたします。
  231. 伊藤盛夫

    ○政府参考人(伊藤盛夫君) 現在、普天間飛行場代替施設建設事業の実施に当たりましては、安全の確保に万全を期すために、埋立て等の工事の施行区域の外周等に浮標を設置するなどの措置を講じる考えはございます。本事業におけます公有水面埋立承認会社におきまして、工事の施行区域を明示するための浮標等を設置する旨を記載しておりまして、このような浮標の設置は同様な工事においても一般的に行われていることであるというふうに認識しております。  事業の実施に当たりましては、安全確保に万全を期した上で適切に進めていくことに尽きるというふうに考えております。
  232. 中島敏

    ○政府参考人(中島敏君) お答えします。  仮定のお話についてはお答えすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論として申し上げるならば、海上保安庁においては、個別具体的な状況に応じて適切に対処させていただきたいと考えております。
  233. 糸数慶子

    ○糸数慶子君 時間がやってまいりましたので終わりますけれども、日台漁業協定についても通告をいたしておりましたが、また次のチャンスに質問をさせていただきたいと思います。  最後に一言なんですけど、やはり抗議活動に対する取締りに関しましては、抗議活動など、これはやはり県民の自由意思による活動でありまして、一概にルールを決めて取り締まるということは県民の意思に反するということを改めて申し上げまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  234. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  防衛大臣は御退席いただいて結構でございます。お疲れさまでした。  これより投資の促進及び保護に関する日本国とサウジアラビア王国との間の協定の締結について承認を求めるの件、投資の相互の自由化、促進及び保護に関する日本国政府とモザンビーク共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び投資の自由化、促進及び保護に関する日本国政府とミャンマー連邦共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、以上三件について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  235. 井上哲士

    ○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、日本とサウジアラビア、日本とモザンビーク及び日本とミャンマーの三つの投資協定にいずれも反対の立場から討論を行います。  今回の三協定は、第二次安倍政権下で締結した最初の協定であり、安倍政権が経済政策の柱とする成長戦略に基づき、日本の多国籍企業が海外で最大限利益を上げるよう、投資を促進するために締結した協定です。  日本の財界は、国内では法人税の減税や労働法制の改悪を、国外では日本の多国籍企業が多額の収益を上げられるような条件整備、投資協定や租税条約の締結を強く求めてきました。  安倍総理を先頭に進めるトップセールスは、こうした財界の強い要請と一体となって、原発や武器を含む様々な分野に広がり、就任一年半の間に延べ四十三か国にも及んでおります。  まず、サウジアラビアとの協定では、安倍総理は、昨年四月に自ら訪問し、世界一安全な原子力発電の技術を提供できるなどと原発輸出を表明しました。今協定は、その原発輸出を進める条件づくりであり、容認できません。  次に、モザンビークとの協定では、安倍総理は、今年一月の同国訪問時の共同声明で、日本政府が現地で行うODA事業であるプロサバンナ計画を推進する立場を明らかにしました。今協定が、モザンビークの農民に犠牲を強いる同計画をめぐり、日本の多国籍企業が収益を上げるための条件整備としての性格を持つことは明白であります。  さらに、ミャンマーとの協定には、投資に関する法制度の未整備が指摘される同国で、その法整備の不十分さを下支えし、地元の元軍閥資本と一体に、日本の多国籍企業が様々な優遇税制などで収益を上げる条件づくりに資するものであり、賛成できません。  また、今回の協定には、TPPをめぐって重大な問題点が明るみになってきたISDS条項が盛り込まれております。一企業が国家を訴え、一企業が国家の主権を脅かすことについても看過することはできません。  以上、今回の三投資協定への反対討論といたします。
  236. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  まず、投資の促進及び保護に関する日本国とサウジアラビア王国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  237. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  次に、投資の相互の自由化、促進及び保護に関する日本国政府とモザンビーク共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  238. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  次に、投資の自由化、促進及び保護に関する日本国政府とミャンマー連邦共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  239. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  次に、航空業務に関する日本国政府とビルマ連邦政府との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  航空業務に関する日本国政府とビルマ連邦政府との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  240. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。  なお、四件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  241. 末松信介

    ○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時十三分散会