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2014-06-19 第186回国会 参議院 農林水産委員会 18号 公式Web版

  1. 平成二十六年六月十九日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  六月十九日     辞任         補欠選任      中泉 松司君     豊田 俊郎君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         野村 哲郎君     理 事                 猪口 邦子君                 山田 俊男君                 小川 勝也君                 紙  智子君     委 員                 金子原二郎君                 古賀友一郎君                 豊田 俊郎君                 中泉 松司君                 馬場 成志君                 堀井  巌君                 舞立 昇治君                 山田 修路君                 郡司  彰君                 徳永 エリ君                 羽田雄一郎君                 柳田  稔君                 平木 大作君                 横山 信一君                 儀間 光男君                 山田 太郎君    衆議院議員        農林水産委員長  坂本 哲志君    国務大臣        農林水産大臣   林  芳正君    副大臣        内閣府副大臣   後藤田正純君        農林水産副大臣  吉川 貴盛君    大臣政務官        農林水産大臣政        務官       横山 信一君    事務局側        常任委員会専門        員        稲熊 利和君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       澁谷 和久君        法務大臣官房訟        務総括審議官   都築 政則君        文部科学大臣官        房審議官     義本 博司君        農林水産省消費        ・安全局長    小林 裕幸君        農林水産省食料        産業局長     山下 正行君        農林水産省生産        局長       佐藤 一雄君        農林水産省経営        局長       奥原 正明君        農林水産省農村        振興局長     三浦  進君        農林水産省農林        水産技術会議事        務局長      雨宮 宏司君        水産庁長官    本川 一善君        国土交通省水管        理・国土保全局        次長       加藤 久喜君        環境大臣官房審        議官       平岡 英治君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○農林水産に関する調査  (養豚農業の振興に関する件)  (花きの振興に関する件)  (内水漁業の振興に関する件)  (農業委員会農業生産法人及び農業協同組合  の見直しに関する件) ○養豚農業振興法案(衆議院提出) ○花きの振興に関する法律案(衆議院提出) ○内水漁業の振興に関する法律案(衆議院提出  )     ─────────────
  2. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官澁谷和久君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  5. 馬場成志

    馬場成志君 おはようございます。自由民主党馬場成志でございます。  今日は朝から新聞を読んでおりますと、日本農業新聞では、野村委員長がワーキングチームの座長をされております配合飼料価格の安定制度の記事が載ってございました。大変有り難いことだというふうに思っております。これにつきましては、引き続き、また野村委員長の御尽力、そしてまた政府のお力添えの中でしっかりと構築していただきますように、よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。  また、私、今日、燃料高騰の質問も実は用意しておるわけでありますが、最後になって、もしかしたら時間次第ではできないかもしれないというふうに思っております。前もって、そのことについてもまた更に対策を充実していただきますようにお願いをしておきたいというふうに思います。  また、一、二面と繰っていきますと、今度は内閣府の後藤田副大臣の記事が載ってございました。まあ今頃こんなコメントは必要ない話だろうというふうに思います。意味のない話だというふうに思いますし、今日は質問通告もしておりませんので、そのことに関しては質問はいたしません。  今日は、三つの法案について衆議院の方から参議院の方に送られてきております。もう既に、今話が出ておりましたように、この委員会室にも花が飾られて法案効果というものが既に出てきておるのかというふうに思っておりますが、過日、六月五日の衆議院本会議におきまして、花きの振興に関する法律案養豚農業振興法案、そして内水漁業の振興に関する法律案の三法案が可決され、本院の審議に付されております。本日いただいている時間は二十分ですので、花きと養豚についてお尋ねをしたいというふうに思います。  まず、花きの振興に関する施策として、国及び地方公共団体は、生産者の経営安定、生産性及び品質の向上の促進、加工及び流通の高度化、輸出の促進、研究開発の推進等、以上について必要な施策を講ずるよう努めるとしております。また、花きの文化の振興に関する施策として、公共施設等における花きの活用、いわゆる花育の推進などについても定めております。  さらに、花きの特性や花きをめぐる情勢について触れますと、花きは、冠婚葬祭から贈答用、装飾など様々な使われ方をしており、その用途や場面によって種類、品種、色など細かく異なるなど、極めて嗜好性の高い品目であると言えます。  花きの産出額は、平成七年には六千二百億円となり、そして七千億円まであと一歩のところまで増加をしてきましたが、その後減少に転じ、現在は三千七百億円の規模まで縮小しております。国は、政策目標として、花きの産出額を現在の三千七百億円から来年度に四千億円台に押し上げ、輸出額を八十三億円から平成三十二年には百五十億円へ拡大するなどを掲げています。  花きは極めて多様な品種が求められることなどから、ほかの品目に比べ、民間や個人育種家を中心とした育種が盛んに行われているとともに、花き生産者の四十五歳未満が約二割を占めるなど、若い世代の発想が経営に生かされている分野であり、育種や栽培の技術は世界トップレベルにあると聞いております。  一方、輸入品も多く入ってきています。花きの輸入の多くは切り花類であります。カーネーションの輸入は、数量で平成十四年には二割に満たなかったものが、十年後の現在、約五割が輸入品で賄われるまでに増加しております。主にコロンビアなどからの輸入となっており、現地で収穫して日本の小売店に並ぶまで十日間を要するのですが、産地から日本国内に入ってくるまでのコールドチェーンが整備されており、日もち性を高める取組が国策として徹底されているということです。  我が国の輸出は、平成二十五年の実績で約百億円の規模となっていて、その九四%は植木や盆栽などであります。一方で、国内の花き産出額の大半を占める切り花の輸出額は二億円弱となっております。世界から評価を受ける日本の切り花の可能性は本来こんなものではないはずであります。  本法案第五条において、国を始めとする地方公共団体、花き団体等の関係者が一丸となって花き産業と花き文化の振興、発展に取り組むことを求めています。ここで、まず林農林水産大臣の意気込みをお聞かせいただきたいと思います。
  6. 林芳正

    ○国務大臣林芳正君) 今日は委員会室に花を飾っていただいて、大変に花のすばらしさというのを再認識をさせていただきながら答弁をさせていただくこと、大変有り難く思っております。  花きは、食用作物というわけではないわけでございますが、やはり今日の委員会でも感じておりますように、国民生活において安らぎや潤いを与えまして、また生産面ということでいうと農地保全という面でも極めて重要な役割を担っていると、こういうふうに思っております。  切り花の輸入量、今委員からもお触れになっていただきましたが、平成七年に七億本であったのが平成二十四年に十四億本と倍増しております。国産花きの産出額が減少傾向で推移しておりまして、国産花きの生産、流通体制の強化が求められているところでございます。  平成二十四年にオランダ・フェンロー市で二〇一二年フェンロー国際園芸博覧会、フロリアード二〇一二という名前だそうですが、ここで日本から出展されたシンビジウムが品種コンテストで最高得点九・九〇というものを獲得したのを始め、会期中、常に数多くの季節の花を展示した日本政府の出展ブースが金賞を受賞するなど、日本の花きは国際的に高い評価を得ているところでございます。  こうした中で、この花きの振興のために後押しをする法律が制定されるということは極めて重要だと考えておりまして、この法律成立した暁には、花き産業の所管省庁として、ほかの関係省庁と連携の上、花き産業と花き文化、この振興策をしっかりと講じてまいりたいと、こういうふうに思っております。
  7. 馬場成志

    馬場成志君 ありがとうございました。  今回の花き振興法でありますけれども、花きという名称につきましても発音の部分からいろんな意見が既に出ておるようでありますけれども、それ以前に、どこからどこまでが花きの今回の振興法案に入るんだろうかというような声が出てきておりますので、ここで花きの定義についてお聞かせをいただきたいと思います。
  8. 佐藤一雄

    政府参考人(佐藤一雄君) 馬場先生の御質問にお答えいたします。  花きの定義でございますが、広辞苑等によりましても、広く観賞の用に供される植物のこととされておるところでございます。具体的には、菊あるいはバラといったような切り花、洋ラン、盆栽、観葉植物といったような鉢物、植木といったような花木類、また球根類、あるいはパンジー等の花壇用の苗物のほか、芝類がありまして、盆栽や観葉植物も花きに含めるのが一般的と相なっているところでございます。
  9. 馬場成志

    馬場成志君 要は、全てのものがここに含まれるということだというふうに思います。改めて私の方からも、また政府の方からも国民の皆様方に誤解のないように、簡単なことでありますので、しっかりとアナウンスしていただきたいと思います。  また、花や緑を育てる機会を持つ花育についてお尋ねをしますが、情操教育文化の継承の面から見ても非常に重要なことであります。この花育についてはこれまで業界団体を中心に取組が行われてきました。平成二十二年の花き産業振興方針の中では、実践者から花材等の提供や活動を支援する人材の確保等を求める声があることや、小学校や幼稚園における花育への取組はまだ点的であって面的には広がっていないということなどの指摘があっております。  本法案第十六条、国及び地方公共団体は、児童、生徒に対する花きを活用した教育及び地域における花きを活用した取組の推進を図るため必要な施策を講ずるよう努めるとされております。花育について、農林水産省文部科学省における現在の取組と課題について伺い、また今後の連携をどう図っていくのかということについてお尋ねをしたいというふうに思います。
  10. 義本博司

    政府参考人(義本博司君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、花育は子供たちが生物に親しみ愛護するような情操教育を育む観点から非常に大事だと考えております。現在、学校におきましては、小学校の生活科あるいは理科、あるいは技術・家庭などの様々な学習活動の中で、花などの植物を育てたりしながら生物育成に関する基礎的、基本的な知識及び技能を身に付けるとともに、生物に親しみ愛護する態度を育てるなどの指導を行っているところでございます。また、自分たちの学校の生活をより豊かにしていくという観点から、花壇などを利用しました栽培活動などを行っているところでございます。  これらに加えまして、現在、農林水産省におきまして、国産花きイノベーション推進事業の中で、子供たちの生け花や寄せ植え作りなどの花育体験、あるいは学校の教員を対象としました研修会など、花育の趣旨を踏まえた様々な取組が学校の中で始まっているところでございます。  文科省としましては、今後とも、農林水産省、あるいは全国の花育を推進される活動推進協議会などの関係機関と連携を深めながら、学校現場において花育の取組が一層充実するように取り組んでまいりたいと存じます。
  11. 佐藤一雄

    ○政府参考人(佐藤一雄君) 今、文科省の方からお話があったとおりでございますが、私どもといたしましては、特に平成二十六年度から国産花きイノベーション推進事業といったものを開始しておりまして、その中で花育を推進しているところでございます。この事業を活用いたしまして、各都道府県における小中学校等での生け花や寄せ植え作り等を行う花育体験等、こういったようなものを支援するとともに、文部科学省を始めとする関係省庁とも十分連携いたしまして花育活動の普及推進を図ってまいりたいと、このように考えているところでございます。
  12. 馬場成志

    ○馬場成志君 しっかりと成果が出るように、これまでの取組を充実させていただくとともに、また新しい取組も両省連携を取ってやっていただきたいというふうに思います。  次に、養豚農業振興法案についてお尋ねをしますが、本法案では、国及び地方公共団体は、養豚農家の経営の安定、国内由来飼料の利用の増進、豚の飼養衛生管理の高度化、安全で安心して消費することができる豚肉の生産の促進及び消費の拡大、豚肉の流通の合理化、養豚農家に対する情報の提供等の援助等、以上について必要な施策を講ずるよう努めるとしております。  まず、本法案第五条において国内由来飼料の利用増進を図ることを規定しています。国内由来飼料としての飼料用米は、今般の農政改革において戦略作物としてその増産が見込まれております。とりわけ、濃厚飼料を餌とする豚は飼料用米の需要先として役割が期待されていますので、どうつなげていくのか、今後の飼料用米の利用拡大を図るため養豚農家と飼料用米生産者とのマッチングのためにどのような施策を推進しようとしているのか、伺います。  また、あわせて、近年、食品リサイクル取組の推進に伴い、食品残渣の七割が再生利用され、そのうち四分の三が飼料となるなど活用が進んでおるとは聞いておりますが、まだ未利用の食品残渣も飼料化可能なものがあると思います。養豚農業はこうした食品残渣飼料の活用を通じた循環社会の形成にも大きな役割を果たす産業であると高く評価をいたしております。食品残渣の飼料利用の一層の拡大のため今後どのように取り組むのか、伺いたいと思います。
  13. 佐藤一雄

    ○政府参考人(佐藤一雄君) 今、馬場先生の方から御指摘いただきましたように、養豚農業につきましては、国民の食生活の安定、あるいは地域経済に貢献するとともに、国内由来飼料の利用等を通じまして、いわゆる循環型社会の形成や食料自給率の向上に寄与することのできる重要な産業というふうに考えているところでございます。  この飼料自給率でございますが、現行の基本計画でございますが、平成二十年度の二六%を、これを平成三十二年度には三八%へ向上させることを目標としておるところでございますが、特に養豚は飼料米やエコフィードといった国内由来飼料の重要な受皿となっているところでございます。  このため、まず飼料米でございますが、これにつきましては、畜産農家から新しく上げられております約七万三千トンの新たな利用希望について現在耕種農家とのマッチングに努めているところでございます。また、配合飼料メーカーの団体からは、平成二十六年産につきまして約四十一万トン、中長期的には約二百万トンの利用希望が五月に発表されたところでございまして、この団体と産地側とのマッチングにこれまた努めているところでございます。さらに、耕種側における乾燥調製貯蔵施設の整備、あるいは畜産側で必要となります加工・保管施設の整備や機械導入の支援といった耕畜双方にわたる支援を現在行っているところでございます。  また、エコフィードにつきましては、やはり適切な分別方法の普及、あるいは飼料化が進んでいない小売、外食由来の食品残渣の利用拡大といったことが大事かというふうに考えておりまして、また、畜産収益力向上緊急支援リース事業によりまして、機械導入や、制度資金による施設整備への支援による養豚経営におけるエコフィードの利用体制の整備等の支援を現在行っているところでございまして、今後ともしっかりと養豚農業の健全な発展を図っていきたいと、このように考えているところでございます。
  14. 馬場成志

    ○馬場成志君 今回の法案につきましては、このことでまた新しいメニューがたくさん増えてくるというようなことだけではなくて、今までもしっかりと取り組んでいただいていることはたくさんあろうかというふうに思います。しかし、この法案を契機にそれが本当に前進していくように、今の取組についてはまた更に力を入れていただきますように、よろしくお願いを申し上げます。  思っていたよりも時間が掛かっておりますので、幾つか用意しておった質問、本法案第六条の飼養衛生管理についてもお伺いするようにしておりました。  PEDの関連でお話をさせていただきたいというふうに思っておりましたが、このことに関しましてはもうこの委員会でも何度も話があっておりますので、今後更に充実していただくとともに、ワクチンのことに関しましても、まだ農家としっかりと、効かないというような話があったり、使い方の問題もあるかもしれませんが、使う側はちゃんと自分たちでは使っておるというふうに思っておられるというふうに思いますので、その辺のやっぱりお互いの理解が、問題点は何なのかということもしっかりと探っていただいて、要はそういったことが起きないように、そして今後、共済でありますとかまた経営安定対策、牛のマル緊の場合は積立ては一対三というふうになっておりますが、まだ豚の場合は一対一というようなことでありますので、これにつきましても同様の制度になっていきますように、また今後、私ども活動していきたいというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げます。  最後に、もう時間がなくなってまいりましたので、この養豚農業に対する農林水産大臣の意気込みを聞かせていただいて、質問の締めとしたいというふうに思います。
  15. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) この養豚農業でございますが、国民の重要なたんぱく資源の供給源として国民の食生活の安定に寄与しまして、食肉生産、加工等を通じて地域経済にも貢献をする、またエコフィードや飼料用米、今お触れいただきました、こういうものの利用や排せつ物、バイオガスというものがございますが、こういう利活用等を通じて循環型社会の形成に寄与する重要な産業でございます。  畜産全体の二兆五千八百八十億円の中で五千三百六十七億円、これが産出額でございます。飼養戸数は小規模飼養者層を中心に減少している一方で、一戸当たりの平均飼養頭数、着実に増加しておりまして、平成十六年の千九十五頭から平成二十五年には千七百三十九頭と、欧米諸国と比較しても遜色のない規模となっております。  一方で、養豚農業については、輸入の穀物を主原料とする配合飼料、これに大きく依存する中で、その価格が高止まりしている。また、混住化の進展によって悪臭その他の環境問題が経営展開の制約になる場合がある、こういう課題もあるわけでございます。  農林水産省としても、これらの課題に対応するとともに、水田フル活用による飼料用米の生産拡大、自給率の向上、こういうことを図ることが重要だと思っておりまして、今後とも、経営の安定、エコフィード、飼料用米の生産や利用の拡大、飼養衛生管理、排せつ物の処理の高度化、国産豚肉の消費の拡大、流通の合理化等々にしっかりと取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っております。
  16. 馬場成志

    ○馬場成志君 以上で終わります。
  17. 古賀友一郎

    ○古賀友一郎君 おはようございます。自由民主党の古賀友一郎でございます。  今日はきれいな花が飾ってありまして、大変委員会の雰囲気も変わるなというふうに思っておりますけれども、先ほど林大臣からは、この花にふさわしい、心和むような質問をというお話もございましたけれども、なかなか取り扱うテーマは深刻なものばかりでございますので、よろしくお願いいたしたいと思います。  今日は、まず、ウナギの話題から入りたいと思います。  実はこのウナギは私の出身地である諫早の名物でございまして、赤茶色の楽焼という器を使って蒸した独特のかば焼きでございます。ふっくらとして、じゅわっと味のしみた非常に極上の味でございまして、是非、皆さんも諫早にお越しいただいて御賞味いただければと思うところでございますけれども、私は、そういうことで子供の頃からその味が当たり前となっているわけでございまして、普通のかば焼きではちょっともう満足できないという感覚になっておるんですけれども、実は状況としてはもうそういうぜいたくを言っていられる状況ではないということであります。  ちょうど一週間前の今月の十二日でありますが、ニホンウナギが国際自然保護連合のレッドリストで絶滅危惧種に指定をされたということであります。そのランクたるやトキとかパンダと同じレベルだというので、ちょっとこれは極端な感じはいたしますけれども、昨年の二月の段階ではもう既に環境省が指定する国内のレッドリストには載っていたということでありますので、大変心配な状況であるということはもう間違いないというふうに思います。  今回のレッドリストの掲載は直ちに規制を伴うというものではないということでありますけれども、これを契機として国際的輸出入を規制するワシントン条約の対象になることも懸念されるところでございまして、実際にもヨーロッパウナギについてはもう四年前から実質的に輸出禁止の状態になっているというふうに聞いております。もしニホンウナギもこうした状況になってしまうと、シラスウナギまでカウントいたしますと実に八割以上を輸入に頼っている我が国としては、極めて大きな影響を受けるというわけでございます。  ウナギというのはその生態が謎めいているということで、近年はマリアナ海溝付近で産卵をして驚くほど広い範囲で移動をしているということも分かってきたということだけに、ウナギの資源管理には国際的に協調した取組ということも重要というふうに認識しております。  そこで、お伺いしたいのは、今回のレッドリスト掲載を契機といたしまして、ウナギの資源管理、これにどのように取り組んでいくのかということと、輸出入規制の対象とならないように、第二の鯨のようにならないように、どのように取り組んでいくのかという点についてお伺いしたいと思います。
  18. 横山信一

    ○大臣政務官(横山信一君) お答えいたします。  ニホンウナギのIUCNのレッドリストに掲載をされたわけでありますが、掲載をされるされないにかかわらず、シラスウナギの漁獲量というのは低迷をしておりますので、農林水産省としては、その対策が急務であるというふうに認識をしているところでございます。  そこで、三点からこの資源管理を進めていこうということになっておりまして、一つには、ニホンウナギの採捕は、日本だけではなく、韓国、中国、そして台湾という、ほかの国々でも採捕をされておりますので、日本だけが資源管理をしてもなかなか厳しいという状況がございます。そこで、国際的な資源管理をしっかりと取り組むための枠組みを構築をしていこうということでございます。二つ目には、シラスウナギの採捕、親ウナギ漁業、そしてウナギ養殖業の三位一体の取組を進めていこうということでございます。そして三つ目には、現在行っておりますウナギ養殖についての大量生産システムの技術開発を進めていこうということでございます。  また、本日の委員会で御審議をいただいております内水面振興法案が成立をすれば、その規定を活用してウナギ養殖業の実態把握を行うとともに、ウナギ養殖生産量を制限する方向で国際的な協議が合意に達した場合には、内水面振興法案の許可制度を活用して資源管理を推進してまいります。  このように、我が国や関係国による資源管理の取組についてしっかりと国際社会にアピールをしていくことが重要だというふうに考えておりまして、ワシントン条約に関係する国々の理解を進めてまいりたいと考えております。
  19. 古賀友一郎

    ○古賀友一郎君 ありがとうございました。是非、しっかり取り組んでいただきたいと思います。  ただ、一つちょっと申し上げておきたいのは、生産量の制限という点について、そこはともすれば極端に傾き過ぎるということも懸念をされますので、やはりそういうことになりますともう手が届きにくくなってしまうという事情もありますので、そこは資源管理と資源活用のバランスを取って是非取り組んでいただきたいというふうに思っております。  そして、次に移りますけれども、漁業資源の減少に悩んでいるのは何もこのウナギだけではないということでございまして、特に閉鎖性水域である内水面の水生生物については私たちの生活排水が直接原因になっているという面もあるようでございます。  基本的に、湖とか河川の水については、これまでも下水道あるいは浄化槽の普及によりまして水質自体は改善しているはずでありますけれども、皮肉にも、人間にとっての水質浄化の取組が水生生物にとっては大変悪い影響を与えているという指摘もあるようでございまして、その代表例が塩素というわけであります。  浄化槽の水質検査では、殺菌作用のある塩素というのは検出することが求められているというのが現状でありますけれども、一方で、アユみたいな魚にとってはごく微量の塩素でも極めて悪影響を及ぼすということのようであります。塩素以外にも、洗剤とかあるいは化粧品などに用いられております界面活性剤、これも同様に悪影響を及ぼすというふうに指摘をされております。  そこでお伺いをしたいのは、浄化槽の残留塩素あるいは界面活性剤、これが内水面の水生生物に与える影響についてどのように評価をされておって、今後どのように取り組んでいこうとしているのかをお伺いしたいと思います。
  20. 平岡英治

    ○政府参考人(平岡英治君) 浄化槽の残留塩素や界面活性剤が内水面の水生生物にどのような影響を及ぼすのかという御質問でございますが、まず合成洗剤等に用いております界面活性剤でございますが、その原料となっておりますノニルフェノールあるいはLASといった物質につきまして、これらについては水中における濃度が一定以上ありますと水生生物への影響というものが懸念されるという、こういった知見が得られてきております。  したがいまして、このノニルフェノールという物質につきましては平成二十四年、LASにつきましては平成二十五年に、それぞれ水生生物の保全に係る環境基準というものを設定をさせていただいておるところでございまして、現在、モニタリングを実施いたしますとともに、適切な排水対策の在り方についても検討を行っているところでございます。  一方、御指摘のありました浄化槽から排出される残留塩素でございますが、塩素そのものは消毒に用いられているということで重要なものではございますけれども、残留塩素が水生生物への影響があるのではないかという御懸念というものは私どもも承知しておりまして、このため、この点についてしっかり確認していくということが必要だと考えておりまして、今年度、どういう今濃度の実態になっているのかといったことでありますとか、公共用水域の残留塩素をモニタリングをしましてデータを収集するとか、あるいは知見の収集というものを今行っておるところでございます。  水生生物の保全という観点も、環境省といたしましては、科学的な知見をしっかり収集をして必要な措置を講じていくという姿勢で臨んでまいりたいと思っております。
  21. 古賀友一郎

    ○古賀友一郎君 ありがとうございました。是非、しっかりまずは調査をしていただきたいと思います。  先ほど、ノニルフェノールとかLASですか、こういったものは環境基準を設定しているということで、もしこれが看過できない影響を与えているのであれば、今度は規制という話にやっぱりなっていこうかと思いますし、また、浄化槽の残留塩素については、現行の水質検査では、その目的はそうなので仕方がないんですけれども、とにかく検出されればよいという状況でありますけれども、これも看過できない影響があるのであれば、その上限もやっぱり考えていくということも必要になるのではないかというふうに思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。  それでは次に、諫早湾干拓の問題にテーマを移したいと思います。  ついにといいますか、先週、これも一週間前の十二日でありますけれども、国は、福岡高裁判決の間接強制によりまして、一日当たり四十九万円の制裁金を開門派の原告の方々に支払うということになりました。国が支払う制裁金は国民の税金によって賄われるわけでありますから、私はこの問題は今回新たなステージに移ったというふうに思っております。つまり、九州地方の一地域の問題から全国民の問題に発展したというわけでありますけれども、一般の国民からすれば、こうした税金の支出は到底納得がいかないというふうに思います。  こうした責任が一体誰にあるのかということであります。まずは、かねてから申し上げておりますが、地元の声を一切無視して福岡高裁判決を確定させてしまった菅元総理が挙げられるわけでありますけれども、それに加えまして、私は、政府の訴訟遂行上のミスもあったと昨年十一月の当委員会で指摘をいたしました。つまり、開門請求している漁業者が漁業補償契約の締結権限を漁協に委任していたという、そういう重要な事実を政府は裁判で主張、立証しなかった。そのために、漁業補償と漁業権の行使は別だという福岡高裁の論理を許してしまったわけであります。  これは要するに、政府のミスを言わば利用して裁判所が開門の請求を認めた、その判決を当時の総理が確定をさせたということでございまして、私に言わせれば、今回の事態は、行政、司法、政治、その三者による言わば過ちの惑星直列、これによって発生した人災だというふうに思っております。どこか一か所でもまともに対応していてくれればこうした事態にはならなかったという意味であります。その被害を受けたのは地元でありまして、今回新たに全国の納税者という被害者が加わったという状況であります。  そこでお伺いしたいのは、この制裁金支払という事態を招いた政府の責任を一体どのように考えておられるのかということと、一日も早くこの税金の浪費を食い止めるため政府はどのように取り組まれるおつもりか、お伺いいたしたいと思います。
  22. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 諫早湾の干拓潮受け堤防排水門、これの開門を求める間接強制でございますが、今月十一日に、国から福岡高裁への抗告許可、執行停止の申立てに対し、最高裁への抗告を許可すると、この決定が出されましたが、執行停止については認められなかったために、十二日から一日当たり債権者それぞれにつき一万円、合計四十九万円になるわけですが、これを支払う義務が生ずることとなったわけでございます。  この開門を求める間接強制に関しては、これまで訴訟の場において国としての主張を申し述べてきたわけでございますが、執行停止、これが認められなかったことは非常に残念に思っております。その一方で、福岡高裁が最高裁への抗告を許可をしたところでございます。したがって、最高裁に可能な限り早期の判断をいただきたいと考えております。  いずれにしても、国は開門義務と開門禁止義務、双方の相反する二つの義務を負っておりまして、いずれか一方の立場に立つことができない状況にあるわけでございます。引き続き、福岡高裁確定判決の執行力を認めないよう求める請求異議訴訟などの関連訴訟において国としての主張を申し述べるなど、こういう訴訟に適切に対応すると同時に、引き続き、やはり問題の解決に向けて関係者の皆様に対して粘り強く話合いを呼びかけて、接点を探る努力、これを続けてまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
  23. 古賀友一郎

    ○古賀友一郎君 先ほど、私、政府の責任をどう考えているのかというふうに申し上げましたけれども、そこにはやはりお触れにならないわけであります。そこに私は今回のやっぱり政府のスタンスというものがよく表れているんだなというふうに見ております。  昨年十二月十八日、私は、政府は話合いで解決の道を模索すると言われるけれども、その話合いをまとめるだけの腹案を持っているんですかという質問をいたしました。それに対して、当時の實重農村振興局長は、打開の道筋は見出せているわけではない、関係する当事者が歩み寄りの道を模索して納得するまで話し合う以外にないというふうに答弁をされました。  今回の事態を招いた原因者であり、最大の責任者は政府であります。その政府が、当事者同士を話し合わせて解決しましょうなどと言っているわけであります。一体誰のせいでこんなことになったのかと、私はその自覚が欠如しているとしか思えないわけであります。  私は、その話合いをしましょうという呼びかけが非常にむなしく聞こえてくるわけであります。裁判官が多少でもそれによる解決を期待をするというような部分があるとすれば、かえって本当に係争中の裁判の進行が遅くなるんじゃないかということも心配をしております。  そこで、私は申し上げたいのは、そういう話合い、訴訟遂行とともに話合いということで先ほど大臣はおっしゃいましたけれども、もはや、かくなる上は、今残っている係争中の裁判を早く最高裁に上げるべきではないかということであります。今大臣も最高裁の方に早く持っていくというようなことをおっしゃっていただきました。その中には当然、福岡高裁確定判決の強制執行を排除するための裁判、これも今係争中でありまして、これは先ほど大臣も触れられました請求異議の訴えであります。  これは、昨年十一月に私がそれをやるべきだというふうに申し上げたときは、政府は前例がないというようなことで非常に後ろ向きの御答弁であったんですけれども、結局これはやるということになった。そのことは私は多としたいと思うんですけれども、その訴えも併せて最高裁に持ち込んで、一日も早く統一的な判断を得られるように、裁判の迅速化、これに全力を政府は挙げるべきだというふうに考えておりますけれども、改めてもう一回、その辺の御決意をお伺いしたいと思います。
  24. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 請求異議の訴えを含めた諫早湾干拓事業をめぐる一連の訴訟について、速やかに最高裁判所の統一的な判断を得る必要があると、こういうふうに認識をしております。  農林水産省としては、法務省その他の関係省庁と連携しながら適切に対応してまいりたいと、こういうふうに思っております。
  25. 古賀友一郎

    ○古賀友一郎君 ありがとうございました。  今、我が国は、国民に消費増税をお願いしているプロセスです。日一日と税金が浪費されていくこの現状は極めてゆゆしい事態、しっかり取り組んでいただきたいとお願いを申し上げまして次に進みたいと思いますが、もうほとんど時間がなくなってまいりましたので、畜産振興に関連しまして要望をお願いしたいというふうに思います。  昨年十二月十八日、当委員会で私は食品残渣を畜産振興に活用すべきだという趣旨で質問させていただきまして、佐藤生産局長から、食品残渣を飼料に活用するエコフィード事業、これの課題とその推進に向けた決意をお聞かせいただいたところでございますけれども、その続きということでありますが、この事業の目標についてでございます。  現在、このエコフィード事業は、平成二十四年度の二十九万TDNトンを三十二年度までに五十万TDNトンに持っていこうと、そして飼料自給率全体を二十四年度の二六パーから三十二年度には三八%に引き上げようということで取り組んでおられるというふうに伺っております。  その目標を別に悪いと言っているわけではないんですけれども、私は、目標というのは単にその実現可能性だけではなくて、目標の数字自体に戦略的意味合いを持たせるべきだというふうに思っております。これぐらい食品残渣を……
  26. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 古賀友一郎君、時間が来ておりますのでまとめてください。
  27. 古賀友一郎

    ○古賀友一郎君 はい。  これぐらい食品残渣を飼料に活用できればこのくらいコストが下がって、その結果、例えばここそこの国と同じぐらいの国際競争力を持つとか、それが真の目標だというふうに思います。  今年は農業・農村基本計画改定の年でございまして、いろんな目標についても議論することになっておりますので、この食品残渣活用の戦略目標についても是非併せて御検討いただきますようお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  28. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 おはようございます。民主党・新緑風会の徳永エリでございます。  冒頭、質問通告をいたしておりませんけれども、長い間守り続けてきた農地を手放さざるを得なくなった福島県の農家の方々をも深く傷つけた石原環境大臣の不適切な心ない発言に対して、林大臣はどのように受け止めておられるのか、大臣のお考えを一言だけお伺いしたいと思います。
  29. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 詳細に発言を聞いたわけではございませんが、報道でもされております。言葉が足りなかったところがあったんではないかと、こういうふうに思いますが、大臣御自身で発言の真意について御説明をされ、誤解を招いたことに対しておわびをされておられるというふうに承知をしております。  これは、全ての閣僚が復興大臣になったつもりでと、こういうふうに総理からも我々指示をいただいております。被災地の方々の心に寄り添って復興を最優先に取り組んでいく、この政権の方針に従ってしっかりと対応してまいりたいと思っております。
  30. 徳永エリ

    徳永エリ君 大変に強い怒りを感じております。この問題に関しては政府与党で是非とも適切な対応をよろしくお願い申し上げます。  それから、農林水産委員会、今国会も最終日でございますので、TPPについて一応まとめておきたいなと思いまして、審議官にお越しいただきました。  七月にTPPの首席交渉官会合がカナダのバンクーバーで開かれるという一部報道がありましたが、これが事実なのでしょうか。また、これまでの交渉の進捗状況と今後の予定についてお伺いいたします。
  31. 澁谷和久

    政府参考人(澁谷和久君) まずTPPに関する日米の協議でございますが、先週、六月の九日、十日でございますが、自動車貿易を含む日米の並行交渉について事務ベルの協議が行われました。  今後ですが、恐らく今月末になるかと思いますが、大江首席交渉官代理とカトラー次席通商代表代行との間で再度の事務協議が行われる予定でございます。また、アメリカ以外の国々とも、これは担当者レベルが中心でございますが、物品市場アクセスに関する交渉を精力的に行っているところでございます。一方、ルールの分野につきましても、分野ごとで対応は違いますけれども、ある分科会は今朝も電話会議などを行っているところでございまして、協議が行われているところでございます。  来月の首席交渉官会合は、近日中に正式に発表されるということでございまして、三日からバンクーバーという報道が既になされていますが、ちょっと違うんじゃないかなと思いますが、いずれにしても近日中に正式に発表されると、七月の前半に開催される方向で調整中だというふうに承知しているところでございます。この会合で市場アクセスとルールの分野の双方について残された課題の間合いをできる限り詰めることができるよう、事務ベルで集中的な取組を行っているところでございます。
  32. 徳永エリ

    徳永エリ君 進捗状況についての御説明はいつも同じようなことで、果たして進展しているのかどうなのか非常に分かりづらいんですが。  ロイターニュースによりますと、複数の米政府高官がここ数週間の間に可能な限りの関税撤廃を求めると発言していると、四月の日米首脳会談後、米国側に譲歩ムードも出始めているとしています。しかし、一方で、全米豚肉生産者協議会の副会長が、日本との悪い取引が成立するのを黙って見過ごすつもりはないと関税の撤廃を強調し、あわせて、TPP参加国にも悪い前例となり、米国が受け取る恩恵が小さくなるおそれがあるとの考えを示したということであります。  五月二十八日にも、全米豚肉生産者協議会は、豚肉への差額関税制度と全ての関税撤廃を求めると声明を出し、日本に対して完全な市場開放を迫っております。  養豚農家の方々は大変に心配しておられると思います。しかし現実には、関税だけではなく、知的財産権や国有企業の問題、それからISD条項など難しい問題がたくさんありまして、協定の早期成立が困難さを増す一方で、豚肉関税問題に集中したり、非現実的な早期妥結予想が繰り返し宣伝される背景には、オバマ政権にとっての優先度は、もはやTPPの早期妥結ではなくて、中間選挙を有利に戦うための宣伝効果選挙資金獲得のための業界支援が重要なのではないかというふうにやゆする人もいると聞いています。  いずれにせよ、米国の中間選挙は十一月ですので、米国議会もだんだんTPPどころではなくなってくるというわけで、七月にもしバンクーバーでの首席交渉官会合が行われ、その後、閣僚会議がどうなるのか分かりませんが、この七月が年内の大きな山になるのかなと。  TPPはWTOのドーハ・ラウンドのように漂流する、不毛の長期化に進んでいくのではないかなというふうに感じておりますが、八合目までこのTPPの交渉来たとは言っておりますが、なかなか頂上が見えないという状況ですけれども、漂流するという可能性はいかがなんでしょうか、お伺いいたします。
  33. 澁谷和久

    政府参考人(澁谷和久君) 現地時間の今週の月曜日でございますが、USTRのフロマン代表がニューヨークで講演をいたしまして、参加者からの質問に答える形ですけれども、日本抜きで交渉をまとめた方がいいんではないかという質問に対して、十二か国で是非まとめたいという、そういうような発言をされております。また、フロマン代表はその講演の中でも、物品の市場アクセスとルールの分野、それぞれが相当いいところまで来ている、ただ、合意まではまだ残された課題があると、こういう言い方をしています。この認識は十二か国共通のものと思っております。  業界団体の声明のお話がございましたが、何度も出ているわけですが、昨年の十二月に出された声明は、これはアメリカのメディアがそういう分析をしているんですけれども、全ての品目に関する完全な自由化が実現しないのであれば日本抜きでまとめるべきだという、そういう内容であったのに対して、五月の声明は微妙に変わっていると。意味ある市場アクセス、ミーニングフル・マーケットアクセス、意味ある市場アクセスが実現できないならば日本との交渉を一旦中断するべきだと、これはアメリカのメディアがそういう分析をしているんですけれども。  厳しい状況には変わりがありませんけれども、市場アクセスの分野、それからルールの分野について、農林水産委員会決議も十分踏まえながらしっかりと交渉していきたいというふうに思っております。
  34. 徳永エリ

    徳永エリ君 いずれにせよ、新聞報道のように、豚肉に関して譲歩する姿勢で日本が交渉を行うことは断じてあってはなりませんし、これからしっかりと養豚農業を振興していこうという、そういう法律成立させようとしているわけですから、養豚農業が崩壊しかねない、衆参の農林水産委員会の国会決議に反するような交渉であるならば、TPPは参加すべきではないということを強く申し上げたいと思います。  澁谷さん、もう結構でございます。
  35. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 澁谷審議官にはもう質問ないそうですから、御退席いただいて結構でございます。
  36. 徳永エリ

    徳永エリ君 今のTPPのことにも少し触れていただきながら、大臣に、養豚農業の現状と今置かれている状況、そしてこの養豚振興法によって生産現場にどんなメリット、プラスの影響が期待されるのかお伺いします。
  37. 林芳正

    ○国務大臣林芳正君) 養豚農業は、先ほども申し上げましたように、国民の重要なたんぱく資源の供給源ということ、また、エコフィードや餌米等の利用、排せつ物の利活用、大変いろんな意味で大事な産業でございます。  飼養戸数が減少する中で一戸あたりの平均飼養頭数が着実に増加していると先ほど申し上げましたが、例えば日本の千六百六十七頭、これ平成二十四年度ですが、に比べて、デンマークは二千六百ですが、オランダが千七百、カナダも千七百、アメリカは九百二十二ということで、この辺の国と比べても遜色のない規模になっておるわけでございます。  課題としては、輸入穀物を主原料とする配合飼料、これに大きく依存をしております。経営コストに占める飼料費の割合というのが六六%ということでございます。また、先ほど申し上げました、混住化ということで悪臭その他の環境問題で、更に大きく展開していこうという場合の制約になる、こういう課題があるわけでございまして、こういう課題がある中でこの養豚の振興のための後押しをする法律が制定されるということは極めて重要だと、こういうふうに思っておりまして、この法律成立した暁には、この法律に基づいて、養豚経営の安定、エコフィードや飼料用米の生産や利用の拡大、飼養衛生管理や排せつ物の処理の高度化、国産豚肉消費の拡大、流通の合理化等々、振興策をしっかりと講じていきたいと、こういうふうに思っております。
  38. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 ありがとうございます。  さて、農家から大変に評判の高かった農業者戸別所得補償制度は残念ながら廃止ということになったわけです。安倍政権は、現場の声よりも産業競争力会議や規制改革会議の委員の意見で農業改革、農政改革を進めているという印象が非常に強いわけで、現場には不安が広がるばかりであります。  我々民主党は、ここは評価していただきたいと思うんですけれども、やっぱり現場の声をしっかり聞いて、現場の声を政策に生かしてきたと、農政に反映させてきました。養豚もその一つなんですね。平成二十二年度の全国肉豚、それまでは地域ごとに補填基準がばらばら、国の補助率は二五%、負担割合は生産者が三で国が一だったわけですけれども、補填金の算定方法を全国一本化し、国の補助率を五〇%、生産者一、国一、一対一まで補助金を倍増させました。大きな進展に生産者の方々も当時大変に喜んでくださいました。それでも対策費は九十九億円、牛に比べると補助水準は低く、昨今の配合飼料や資材費等の高騰で更なる生産者負担の軽減を求める声が現場から上がっております。  生産者が安心して養豚経営を続けていくためには、養豚経営のセーフティーネット機能が十分に発揮されるようにもっと充実させていくべきだと考えますが、大臣の御所見をお伺いいたします。
  39. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 養豚農家の経営の安定のために、粗収益が生産コストを下回った場合の補填、生産者と国の積立金から差額の八割を補填するということで養豚経営安定対策事業を実施をしております。  生産者団体等の要望を踏まえて、今お話をいただきましたように、平成二十二年度に全国一本の仕組みに見直して、国の積立割合を従来の三対一、生産者三と国一から一対一にしていただいたと、こういうことでございます。配合飼料価格が高騰する等の状況を踏まえて、平成二十五年度からは生産コストと粗収益の差に着目して支払う方式、これは新マル緊と同様ということでございます。それから、平成二十五年度からは、生産者負担の大きい屠畜経費、これも生産コストに含めるということで所要の改善を行ってきたところでございまして、今後も適正な運用に努めてまいりたいと思います。  お尋ねのあった積立割合のお話でございますが、牛と比較した場合に、牛は出生してから出荷までの期間、これは和牛で大体三十か月でございますので比較的長いということ、それから出荷時の収益性、期間が長いものですからこの収益性を見込むことが難しいという経営上の高いリスクがあるということでございますが、豚は牛に比べますと、大体半年、七か月と言われておりますが、期間が短いということで、経営上のリスクが牛に比べては低いということ、それから、先ほどTPPのお話がありましたけれども、牛と異なって差額関税制度というものがあってこれで保護されていると、こういうこと等を踏まえれば、牛と同様にするということについては慎重に検討していく必要があると、こういうふうに考えております。
  40. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 いずれにせよ、先ほど御説明したように経営も大変に厳しい状況にありますので、しっかりと現場の生産者の声を受け止めながら今後検討をよろしくお願いしたいと思います。  続いて、PED、豚流行性下痢について伺います。  改めて、今回の全国的な広がりについて、昨年の十月一日、沖縄で発生してから現在までの状況、死亡頭数、また今後の見通しについて御説明ください。
  41. 小林裕幸

    ○政府参考人(小林裕幸君) 豚流行性下痢、PEDについての現状を御説明申し上げます。  昨年十月一日に七年ぶりに発生が確認されて以降、十二月から一月にかけて南九州を中心に発生が拡大いたしました。二月には一時、新規発生件数は減少したのですが、その後全国に発生が拡大し、ピーク時の四月の第三週、十四日から二十日ですけれども、の件数は、一週間で百件の新規発生に上っております。しかし、その後、発生は減少傾向にありまして、直近の一週間、六月の九日から十五日での新規発生は八件という形で減少傾向にございます。  六月十七日現在では、三十八道県で発生し、発生件数七百七十件、発症頭数九十八万二千頭、死亡頭数二十八万二千頭というのが確認をされております。  以上でございます。
  42. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 減少してきたということですけれども、まだ北海道でも発生をしておりますので、しっかりとこれからの状況も見ていかなきゃいけないと思いますが、このPEDが終息したと判断する基準はどうなっているんでしょうか。それから、今後の対応についてもお聞かせください。
  43. 小林裕幸

    ○政府参考人(小林裕幸君) PEDがいつどういう状態になれば終息したかということでございますが、現時点では、国内的にも国際的にもそれの終息、鎮静化についての統一的な基準というのはございません。  ただ、都道府県におきましては、PEDウイルスが潜伏期間が大体二日から四日だということでございますので、発生農家単位に見ておおむね二週間程度全く症状が出ない場合にはひとまず鎮静化したのではないかと見ている都道府県が多いようでございますので、これがまず一つ目安になるかというように考えております。  そして、今後の対応ということでございますけれども、これは六月六日に農林水産省で全体としての対応策というのをまとめました。大きな柱になりますのが、一つは、今回のウイルスはふん便を経由して伝染をするということですので、まず一番が衛生管理の徹底です。それから二つ目は、子豚が死んでしまうということが農家に大きな影響を与えますので、子豚が死ぬことをできるだけ減らすためのワクチンの接種、こういったものが大きな柱になっておりまして、そういった対策を取りまとめて、今後しっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。
  44. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 養豚農家の方々には大変に大きな影響がありますので、今後もしっかりと対応していただきたいと思います。  それから、これだけ広がり、被害も大きいわけですから、いろいろ、例えば風評被害とか、生産者の方にとっては心配なこともあると思いますけれども、家畜伝染予防法における法的なカテゴリーを設ける必要があるのではないかというふうに思います。今、PEDは届出伝染病というカテゴリーで法律上規定されているので、移動制限や隔離の義務が掛かるというような規制や制限はないと承知しております。PEDが発生した際の蔓延を防ぐためにも、今回のことを教訓に、今後どういうふうにしていったらいいのかということをしっかりと検討していく必要があると思いますが、大臣、いかがでしょうか。
  45. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) このPEDへの対応でございますが、六月六日、防疫対策の更なる徹底等のために、疾病発生等の対応の在り方を明記した防疫マニュアル、まずこれを作成をいたします。また、消毒等の防疫措置を強化すべき地域を特別防疫対策地域ということで指定をする、こういった新たな対策を九月を目途に講じようということ。そして、感染経路の究明、それからワクチンの円滑な供給と、こういう対策を取りまとめて公表したところであります。まずは、これらの対策を早急に進めて、引き続き本病の対策に万全を期すように取り組んでまいりたいと思います。  なお、これらの対策によっても万一終息に至らない場合、都道府県や関係団体等の御意見をいただいて制度上の問題点等の分析を行った上で、その後の対応については検討してまいりたいと、こういうふうに思っております。
  46. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 しっかりと御対応をよろしくお願いしたいと思います。  さて次に、花き振興法に関連して御質問させていただきます。  今日は自民党の議連の方でこのアレンジフラワーを提供してくださったということで、ありがとうございます。先日、民主党も花き産業振興議員連盟を設立させていただきました。関係団体の方にも御出席いただきまして、やはりその会議室にアレンジフラワーをたくさん飾って、ああ、こんなにも花があると雰囲気が良くなるのかなと、非常に和やかな雰囲気の中で設立総会を行わせていただきました。花の持つパワーというものを改めて感じさせていただきました。  花きの振興については、国はもちろんですが、都道府県、市町村、生産者、流通業者、消費者が一体となって取り組んでいかなければなりません。いつも身近に花があること、花を意識することが大変重要だと思います。  私の地元北海道では、フラワーウオーク運動推進事業というのを行っておりまして、幾つかの企業に協力をしていただいて花を買ってもらうんですね。それで、会社から家に帰るときに花束を見えるように持って歩いてもらうと。ああ、花、すてきだな、きれいだな、ちょっとお花買おうかななんという気持ちになってもらうためにそういう取組をしようということでやっているわけでございます。北海道の花をそうしながらアピールしているということなんですね。  企業や公共施設、学校、家庭にも花を飾ることが自然に日常的になることが必要で、そのための取組を積極的に進めていかなければならないと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
  47. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) フラワーウオークというのは、今御質問いただくということで、そういうことがあるんだなと思って聞いてみましたが、資料によりますと、この活動を通じて、特に花を持つのは恥ずかしい、照れくさいなどと思う男性等に花に親しめる機会をつくり、花を持ってもらおうと提唱されているものと、こういうふうになっておりまして、まさにそうだなと。なかなか、徳永委員がこうやって持たれていると大変自然で、ぱっと花が咲いたようになるのでございますが、私なんぞが持っていると、どうしちゃったんだろうということにどうもなりがちでございまして、そういうふうに花を自然にいつも持っていけるようにということで、大変大事な活動ではないかというふうに思っております。  農水省としても、公共施設に花を飾るということにとどまらずに、インテリア業界との連携による家庭における活用機会の提案、それから個人の購買のきっかけづくりとなって、いつもかつも毎日持っているとなかなかあれなんですが、例えば、フラワーバレンタインということで二月十四日にはお花を贈りましょうとか、それから十一月二十二日はいい夫婦の日ということだそうでございまして、こういうことできっかけづくりになるような活動に対して支援を図るということ。それから、日本は伝統的に季節の行事、茶道なんかもそうでございますが、花をきちっと生ける、こういう花文化がございますので、こういう普及啓発等を推進して、個人の消費拡大、これに努めてまいりたいと、こういうふうに思っております。
  48. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 大臣はフラワーセラピーというのを御存じでしょうか。花のエネルギーを使った癒やしのことなんですけれども、例えば、チューリップは心と体のバランスを整える効果がある、スイセンは興奮を鎮めます、バラは滋養強壮の働きがあるそうです。ほかにもいろいろあるんですけれども、大臣にはどんな花がいいんでしょうか。  それから、今ちょっと花を持って歩くのが恥ずかしいという話がありましたけれども、女性が男性に贈られて一番うれしいものは、ダイヤモンドでもありません、ブランドのバッグでもありません、花束なんです。自分のパートナーが花屋さんに行って、ちょっと恥ずかしい思いをしながら自分のために花を選んでくれている、その姿を想像すると、何だかすごくうれしくて愛されているなという感じが女性はするんですね。ですから、是非とも男性の皆さんは、女性に花をプレゼントし、そしてダイヤモンドも併せてプレゼントしていただきたいと思います。  大臣は奥様にお花はプレゼントなさいますか。
  49. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 会で一緒に花束をもらうということは結構あります。それを渡すというのは贈ったことには多分ならないと思っておりますので、そういう意味では、なかなか最近花を贈るというのは記憶にございませんというような答弁になってしまいますが、いい夫婦の日を目指して、しっかりと照れずに贈れるようになりたいと、こういうふうに思っております。
  50. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 やはり、農林水産大臣が先頭に立って女性に花を贈るということをしていただきたい、特に奥様にはすばらしいバラの花束でもお持ちになってお帰りになると優しくしていただけると思いますので、よろしくお願いいたします。  それから、花に親しむためには子供の頃からの花育も大変重要です。花を育てる体験教育や町内会で花壇をつくるというような地域での活動、私は子供の頃生け花を習っていたんですけれども、果たして今の子供たちは生け花なんか習うのかなと思いますが、是非ともこの生け花というのも推奨していただきたいと思いますが、花育に対する農林水産省の取組というのをお伺いしたいと思います。
  51. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) この花育は、花や緑、これを教育や地域活動に取り入れる取組でございまして、芸術文化関係者や花きの生産・販売業者等が全国花育活動推進協議会、これを設立をされまして、関係者が連携して推進をされておられると、こういうふうに聞いております。  花育を進めることは、先ほど文科省からもお話がありましたように、幼児、児童の情操教育、それから地域活動における花や緑を介した世代間の交流を深めることに効果があると、こういうふうに考えております。したがって、農林水産省としても、食育に併せてこの花育の推進についても重要な施策として位置付けまして、平成二十六年度からは国産花きイノベーション推進事業ということで二十六年度予算、五億円ほど付けていただきましたので、これで花育を推進しているところでございます。  今後もこの事業を活用しまして、各都道府県において、小中学校等での生け花、それから寄せ植え作り等を行う花育体験、それから先生を対象として花育活動実践者を育成する研修会も開催すると。それから、花の栽培方法や飾り方を示した花育の副読本の作成、こういうものを支援するとともに、文科省を始めとする関係省庁と連携しながら、花育活動の普及推進を図ってまいりたいと思っております。
  52. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 是非ともしっかりと、子供たち、本当情操教育にいいと思いますので、お取組をいただきたいと思います。  それから、日本の花きは、先ほどからもお話がありましたけれども、世界最高の品質と言われていますが、関税が撤廃された昭和六十年以降、輸入が増加しています。例えばカーネーションで見てみると、平成十四年は国産が八四%だったのに、平成二十四年には国産が四八%と輸入の割合が増えています。しかも輸入国は、中国とか、遠い国、コロンビアなんですね。鮮度が命の花きがなぜ輸送に十日も掛かるようなコロンビアから入ってくるのか、御説明いただきたいと思います。
  53. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 今お話がありましたように、切り花ですが、平成七年の輸入量が約七億本が平成二十四年には約十四億本と増加する中で、国産花きの産出額が減少をしております。平成七年が六千二百三十三億円だったのに比べて、平成二十三年、三千六百七十一億円ということでございます。これは、輸入品に比べまして国産花きの鮮度保持の取組への意識、これが低いことが主たる要因だと考えられております。  先ほど申し上げましたように、品質が高いというのは今委員もお触れになっていただきましたが、オランダ・フェンロー市のフロリアード二〇一二、大変高い点を取ったと、こういうことでございますので、輸入花きからシェアを奪還をするとともに、国産花きによる国内需要の拡大を図っていくためには、国産花きの鮮度、それから日もちの良さ、こういう強みを生かせる流通体制の確立、これを講じることが大変大事だと思っておりまして、先ほど申し上げました国産花きイノベーション推進事業においても、切り花の日もちを向上させるための収穫後の管理方法、それから日もち保証販売等の実証をやる、それから強い農業づくり交付金の方で集出荷の貯蔵施設、それから卸売市場施設、農産物の処理加工施設の整備、こういうものへ支援をすることでコールドチェーンを整備して、品質の高い国産花きが安定的に鮮度を保ったままで供給されると、こういう状況をつくるために努力をしてまいりたいと思っております。  その上で、この花きの振興のための後押しをする法律が制定されるということは極めて重要だと、こういうふうに思っておりますので、この法律が成立した暁には、所管官庁として、関係省庁と連携の上、しっかりと花き産業の振興策を講じてまいりたいと思っております。
  54. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 大臣の思いをしっかりと伺いました。  今も話がありましたけれども、国産のシェアを奪還するためには、日本も産地の保冷庫、輸送のための保冷車、鮮度、日もちの良さの強みを生かせるコールドチェーンの整備を急がなければなりません。しっかりと予算も付けて取り組んでいただきたいということをお願い申し上げたいと思います。  時間がなくなりましたので、最後に御質問をさせていただきたいと思いますが、内水面漁業振興法に関して伺います。  六月十二日、国際自然保護連合のレッドリストが公表されて、ニホンウナギがEN、絶滅危惧ⅠB類として記載されました。二〇一六年に総会が行われるワシントン条約締結国会議の基礎資料にもなるということですが、これによって、ウナギ漁業や養殖業にどのような影響があるのか、また消費者の方々、外食産業等への影響がどうあるのか、大変心配していると思います。  民主党政権下で、前々回のCITESの締結国会議でマグロ類やサメ類についての掲載の動きがあり、当時、政権として各国への積極的な働きかけをした結果、附属書掲載が見送られ、このことは大変に大きなニュースになり、漁業関係の方々から高く評価をされました。先般のICJにおける鯨類捕獲調査についての判決が我が国にとって予期せぬ結果であったこともあり、ニホンウナギに関しても大変に心配をいたしております。  外交的敗北を二度と繰り返すことがないように、政府としてニホンウナギのCITESへの掲載をどのように考え、どう対処していくのか。また、今後も持続的にウナギ資源を利用していくための管理方策について、大臣に決意を伺いたいと思います。  済みません、時間になりましたのでお願いします。
  55. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) ニホンウナギがIUCNのレッドリストに絶滅危惧種として掲載されたわけですが、これにかかわらず、我が国のシラスウナギの漁獲量、低迷しております。農林水産省としても、国内外における資源管理対策が急務であると認識をしております。  したがって、この国際的な資源管理対策として、東アジア地域による資源管理の枠組みの構築に主導的に取り組むということ、国内においても、シラスウナギ採捕、親ウナギ漁業、それからウナギ養殖業に係る資源管理を三位一体として進めることとしておりまして、その一環としてシラスウナギの採捕量、池入れ量の把握の取組を強化しているところでございます。  こういう資源管理の取組について、関係国と協力しながら、ワシントン条約に関係する国々の理解を得る努力をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
  56. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 水産庁長官にお越しいただきましたのに、申し訳ありませんでした。  時間になりましたので、終わります。ありがとうございました。
  57. 郡司彰

    ○郡司彰君 民主党の郡司彰でございます。  法案の質疑に先立ちまして、私も環境大臣のことについて一言触れておきたいなというふうに思っております。  先ほどもありましたけれども、あの発言は農林水産省にも本当に大きな関係があるんだというふうに思っています。つまり、貯蔵施設の選定に当たっては、多くが国有林というところが対象の地域になっている。そして、環境省が実際にやっている除染の事業は、多くの人たちが林野庁の方からお手伝いに行っている。こういう状況の中で、これまで農林水産省が培ってきた数々の努力というものを無にするということと、あわせて、もちろんでありますけれども現地の方々の心を踏みにじるようなものだと、このことを強く申し上げまして、質問に入らさせていただきたいなというふうに思っております。  今日は、花き、それから養豚、そして内水面という三つの法案の審議でございますけれども、私は一つ共通していることがあるだろうというふうに思っています。それは、円安ということによっていろいろな影響が出ている。例えば、先ほど来から出ておりましたけれども、漁業の関係でいえば、漁業用の燃油緊急対策、それから野村委員長の名前も出ておりましたけれども、配合飼料の、これは餌の問題でありますけれども、価格安定制度の見直しを行うとか、あるいはまた施設園芸の緊急対策なども、それぞれこの時期に皆様方が手厚くするようなことをやっていただいている。これはこれで私は当然のことだろうと思うんであります。  私が問題にしたいのは、この円安というのはこれまでの円安とは違うんですよと。なぜかといえば、それは安倍内閣が行っている異次元の金融緩和ということによってもたらされた円安なんだと。だからして、これまでと同じような形の割合をとか、あるいはまた一一五にするとかというものの更に上限を設けて手当てをするというのは、これは当然やってしかるべきだと思うんです。  問題は、私たちの国の政策によってもたらされたその結果で被害を受けている人たちに対して、例えばいろいろな、配合飼料でもA重油の関係もそうでありますけれども、七中五というような数字を使っております。七年の上下を切って、間の五年間が基準価格になると。そうすると、この基準価格そのものが国の政策によって引き上げられた状態で、そこから上をどうしようかという議論だけでは私は済まないんだというふうに思っておりまして、まさにその部分の基準価格そのものが、例えば今の為替でいえばドルの換算で二十円近く上がっているわけでありますから、この部分はそっくり初めから国がきちんと補填をする、補償をするという新たな制度をつくらないといけないのではないかと、そのように思っておりますけれども、お考えをお聞かせください。
  58. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 我が国の漁業それから施設園芸については、まず、その燃油使用量のほとんどを海外からの輸入に依存しております。また、燃油価格は、今お話のありました為替相場、これの動向に加えまして、国際的な商品市況の変動ということもありまして高止まりをしているところでございます。  このため、現在の燃油価格の上昇を踏まえて、国と漁業者それから施設園芸農家の拠出による基金を設置して、燃油価格が急激に上昇した場合に価格高騰分の一部を補填する対策を実施することによって、今お話のありました経営の安定化を図っているところでございます。  また、この円安等による燃油等の生産資材の高騰に対応していくためには、こういう影響を受けにくい安定的な経営構造への転換、これを推進していくことが重要であると考えておりまして、漁業においては、更なる措置ということで、平成二十五年の補正予算でございますが、新たに省エネに取り組む漁業者グループを支援する漁業コスト構造改革緊急対策、これを措置をいたしました。また、施設園芸にあっては、ヒートポンプ等の省エネの施設の導入を支援してきたところでございます。  我が省としても、今後とも、燃油価格の動向を注視しながら、これらの対策の適切な実施を通じて、漁業者、施設園芸農家の経営の安定、これを図ってまいりたいと、こういうふうに思っております。
  59. 郡司彰

    郡司彰君 今大臣からお答えいただいたところは私も一定程度やっていただいているという評価をした上で、さらに、先ほどの論旨というのは、国の政策によって被害を被る、これ、まだ一年弱ではなくて強ぐらいの期間でありますけれども、二年、三年と続くと、先ほど言った七中五のそもそもの考え方を改めるようなことをやっていただかねば困るということを再度申し上げたいというふうに思っております。  次に、花きの関係についてお話をさせていただきたいというふうに思いますけれども、この花の関係は、先ほど来からありましたように、何というんでしょうね、やっぱり花があるとすばらしいなと、こういうような思いもいたしております。  この頃の絶対的な額とか量というものも先ほどお話がありましたから改めては触れませんけれども、例えば、昔からの花屋さんに代わって、量販店あるいはホームセンターなどが花を売るという機会が多分多くなってくるんだというふうに思いますね。先ほど大臣が言われましたような、業界でいう物日、その日のために計画的に生産をして計画的に出荷をする。母の日でありますとか、あるいはお盆でも彼岸でも、先ほどのような日にちでもそうでありますけれども、そこに合わせるというような形で一生懸命やってきて、これまで培ってきて、これからもっと花を売りたいなというところに、また競争の社会でありますから、当たり前のことなのでありますけれども、量販店やその他のところがこれから増えていく。国の成長戦略の在り方としては私はそれもあり得る話だろうというふうに思うんですが、今のどのぐらいのシェアを花屋さんとそういう量販店で分け合っているのか、今後そのような形態がどのような形で推移した方がいいというようなお考えがありましたらば、お答えいただきたいと思います。
  60. 佐藤一雄

    政府参考人(佐藤一雄君) 郡司先生の御質問にお答えいたします。  花を取り扱う事業者の数でございますが、平成九年では全国に三万八千六百六十四店あったわけでございますが、平成十九年には四万一千八店というところまで増加しておりまして、この中で、スーパーあるいはホームセンター等を中心に増加する一方で、専門の小売店は約一割減少しておるという状況になっております。  一方、花き等の販売額につきましては、平成九年に九千百十三億円であったわけでございますが、平成十九年には八千八十一億円と減少しておるところでございまして、専門小売店では約二割以上減少したのに対しまして、ホームセンターでは一・七倍まで取扱いが増加していると、こういったような状況になっております。  いずれにしましても、店頭での販売価格が低価格志向であったということで、全体の販売額は減少しているものの、花きを取り扱う事業者が多様化しまして、専門小売業者に加えまして様々な店舗でも花きを購入できる機会が増えていることから、農水省といたしましては、需要の拡大に向けまして花き産業と花き文化の振興策をしっかりと講じてまいりたいと、このように考えているところでございます。
  61. 郡司彰

    郡司彰君 ありがとうございました。  花のことはいろんな例えもありますけれども、例えば、昔の女性の歌人が詠んだ歌で、「花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」というような歌がありまして、花の命は簡単に言うと短いんだと、こういうようなことがございましたけれども、その物日に合わせて計画的に生産、出荷をする、しかしながら、なかなかそううまくはいかない。だとすると、電照栽培のようなところでも、今後は例えばLEDのような電照にしたいとか、先ほど言ったコールドチェーンをきちんとやっていこうとかと、いろんなことがあるというふうに思うんですけれども、また、農林水産省でも、花き研究所の方で日もちがする品種を作ったりとか、いろんなことをやってくれているというふうに思うんであります。  そういうようなことを続けていく中で、先ほどの繰り返しになりますけれども、私は、成長戦略は一つ一つの分野であってしかるべき、そして、しかしながら一方で、これまで地道に花が咲くような時代を待っていたような業界の方々が淘汰をされるというようなことも防いでいかなければいけないというふうに思っておりまして、先ほどの数字を聞くとまだ僅かでありますけれども、一割ぐらい減少をして、全体は増えているんでありますから、量販店のようなところにこれからまたシェアが動くというような可能性はあるわけであります。その辺のところの、ほかのところとは市場機能の在り方も違うんだということも聞いておりますけれども、積極的にこれからも、花屋さんそのものも生産者も守っていっていただきたいなと。  その上で、改めて花をどう拡大をしていくかということでお聞きをいたしますけれども、農林水産省は、多分ほかの省庁よりは相当多くいろいろな部署に定期的にお花を飾っているのではないかなというふうに思っておりまして、これを少なくても今の農林水産省ぐらいに各省庁とも増やしていただくような努力を大臣にお願いしたいなというふうに思いますと同時に、その暁には、さらに農林水産省はその数を増やすようなこともまず率先をしていただきたいと思いますが、どうでありましょうか。
  62. 林芳正

    ○国務大臣林芳正君) 前大臣からの御指示でございますので、この法案成立の暁には、まあこの法案成立を待たずしてもしっかりと我々が先頭に立って取り組んでまいらなければならないことだと、こういうふうに思っておりますので、どういうふうに農林水産省から全霞が関へやっていくか、また、農林水産省の関係のところでもどうやって増やしていくかということをしっかりと考えていきたいと、こういうふうに思っております。
  63. 郡司彰

    郡司彰君 時間の関係で、次に養豚の方の話に移らさせていただきたいというふうに思いますが、先ほども出ましたけれども、PED、流行性下痢症の関係でありますけれども、全体としては終息の方に向かっている。かといって、感染経路がまだ特定できていないなど、まだ課題は残っていると思うんですが、全体として、農家の方々からすれば、これはワクチンがきちんと準備をされていれば一定程度不安はないんだというような声も聞かされております。  このワクチンの準備状況、どのようになっているか、農家の方々が安心するようなお答えをいただければと思います。
  64. 林芳正

    ○国務大臣林芳正君) 昨年秋以降、ワクチンメーカーに対しまして、この豚流行性下痢のワクチンの増産、それから早期出荷をお願いをいたしまして、本年度は需要に応じて三百万回分、これ平年度の六倍になりますが、そういうものが供給可能な状況になっております。  一方、このPEDについては、三月から四月にかけて感染地域が拡大しまして需要が急増したということもありまして、地域によってはワクチンが十分に供給されない事態が生じたわけでございます。こういう状況を受けて、ワクチンを必要とする農家に広く円滑に行き渡るように、都道府県ワクチンメーカー等の協力をいただきまして、まず都道府県があらかじめ農家から一か月ごとの需要見込み量を聞き取る、これに基づいて販売事業者が必要な量のワクチンを販売をするということで、必要以上にたくさん持たれるということがないようにする意味でもこういう仕組みを構築をしたところでございまして、こういうことで、既に各県でワクチンが広く行き渡っているところでございます。  今後とも、引き続き、この仕組みを適切に実施していくということに併せて、ワクチンの需要が急増する事態に備えて、今後、ワクチンメーカーが必要量のワクチンをあらかじめ保管すること、在庫を持っていただくということを促すための方策についても検討をいたしまして、ワクチンの安定供給に努めてまいりたいと思っております。
  65. 郡司彰

    郡司彰君 そのことについては、やはり農家の方が安心をすると思いますので、今の発言を皆さんのところに伝えていきたいなというふうに思っております。  次に、養豚の関係、先ほど徳永委員の方から、政権がどうのこうのではなくて、そのときに一つの新しい仕組みをつくったという話がありました。これ、なぜそこまで今までできなかったのかというと、いろんな要素があると思いますけれども、一つは、県によって企業経営のところが多いところ、それから農家養豚が多いところというふうに、相当地域によってこれまでの経過が違ってきているんだというふうに思いますね。そういうことを考えると、私の県はどちらかといえば比率的にはまだ農家養豚の方が多い県であります。  こういうような中で、実際の声をお聞きすると、大変リスキーな産業だというようなことが基本的にはある。そして、その中で今、この先を見据えてどうしようか、TPPのこともありましょうし、配合飼料の高止まりとかいろんなことがありますけれども、つまるところは、農家の方々は利益が出た分を再生産に回すというような意欲に今なかなかなれない。それよりは、利益が出たらば自分の老後の蓄えにしておく方がいいのではないかというような思考に大分陥っているということが聞かされてまいりました。  こういうようないろいろな傾向があるのでありますけれども、そこに対して、先ほどの配合飼料だけではなくて、全体として、企業経営の方ももちろんこれから伸びる道があるでありましょう、農家養豚の方々にとってどのような目標、どのような未来像を描けばこれから続けていこうということになるのか、その辺のお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
  66. 林芳正

    ○国務大臣林芳正君) まさにそういう状況の中で養豚振興法案というものを作っていただいておると、こういうふうに認識をしておりますが、まさに今委員がお話しになりましたように、いろんな経営体の方が養豚の中にはいらっしゃるということですが、共通の課題としては、やはり先ほど冒頭お話があったように、輸入穀物が主原料である配合飼料に大きく依存している、その価格が高止まりしているということ、それから、更に増やしていこうという場合には、混住化が進展しておりまして、悪臭その他の環境問題、こういうものに対する対策というものが必要になってくると、こういうことでございます。  したがって、養豚経営の安定、それからエコフィード、餌米の生産や利用の拡大、飼養衛生管理や排せつ物の処理の高度化、国産豚肉消費の拡大及び流通の合理化、こういうことでこの課題一つ一つにそれぞれ対応していくということでございますので、現場の方にとっても、共通する課題もあるし、その方そのものの課題というのもそれぞれではないかと、こういうふうに思っておりますので、この法律成立した暁には、それぞれの方の課題に適切に応えられるように、メニューを用意しながら対応していくということによって更に営農、営農といいますか、養豚農業をやっていただく、また広げていくというふうにしていきたいというふうに思っております。  特に、消費の拡大、流通の合理化、これが果たす役割というのは大変大事だと、こういうふうに思っておりまして、例えばこれは企業ということになるかもしれませんが、山形県の有名な平田牧場さんのような例も出てきておりますので、いろんなことで、ブランド化する、六次産業化する等々のあらゆる施策を動員してサポートをしていきたいと、こういうふうに思っております。
  67. 郡司彰

    郡司彰君 つまるところ、コストが削減できるところはきちんとする、付加価値を付けられるところは付けていくというふうなことにもなるんだろうというふうに思いますが、コストの問題でいうと、企業経営のところと農家養豚の場合は明らかにちょっと違うというのは、私は人工授精の、何というんでしょうね、普及の度合い、例えば企業の経営ですと雌豚が十数頭に対して雄豚が一頭ぐらいだというふうに聞いておりますけれども、農家の方々からすると七、八頭ぐらいかな、それに対して雄が一頭というような形、しかも成功率もかなり違ってくるというようなところが響いてくるんだろうというふうに思っています。  そういう中で、その辺のところの普及啓発、そして技術の習熟等も含めてこれは取り組んでいただきたいというふうに思いますけれども、現状を含めてお話しいただきたいと思います。
  68. 佐藤一雄

    政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。  養豚経営におけます人工授精でございますが、牛は凍結精液が普及しておるわけでございますが、養豚につきましては液状精液が中心となっておりまして、技術の進展に加えて人工授精用機器の導入や精液の導入補助などの支援を行ったところ、人工授精を行う養豚農家の割合は、平成十二年は二〇%であったわけですが、二十一年には四三・七%まで上昇するといったようなことで、普及してきているところでございます。  養豚農家にとりまして人工授精を導入することは、雌の発情発見の技術が必要になるなどの不安な面がある一方で、雄豚の飼養頭数を減らせることや交配に掛かる労力を削減できるといったような大きなメリットがありまして、飼養規模が大きな農家ほどこの人工授精を利用している傾向にあるところでございます。  農林省といたしましては、生産者団体と連携いたしまして、豚の人工授精についてのメリットや必要となる技術などの情報提供や産肉能力の高い雄豚の有効利用などによりまして養豚経営の効率化に資するよう人工授精の普及に努めていきたいと、このように考えているところでございます。
  69. 郡司彰

    ○郡司彰君 聞きましたところ、宅配便がもう主流なんだそうでありますから、その辺の活用も含めて、できるだけコストが軽減できるように努めていただければなというふうに思います。  最後に、規制改革会議の農業分野に関するところについてお尋ねをさせていただきたいと思いますが、今日お配りをしておりませんが、要するに一番最後の項に、これまで農協の方に国は行政の代行をしていただいたことがありましたと、そのことについては、今後は見直しをしたいと思います、そして、今後もしそういうような代行をお願いをするときには、相応の、相当のでしょうかね、手数料をお支払いしますと、簡単に言うとこういうような文章であったというふうに思います。  時間の関係で、簡潔にもしお答えをいただければ、これまで、戦後の歴史がありますから、占領のときから、その後の外貨がないときに主食のお米をどういうふうに扱うとか、いろいろな中で問題を派生をしてきたんだろうということは十分に分かっておりますけれども、概略、どういうような代行業務、どの程度のことが行われてきたんでありましょうか、簡潔にお答えいただければと思います。
  70. 奥原正明

    ○政府参考人(奥原正明君) 農協の行政の代行業務でございます。  かつての食糧管理法の下では農家が生産された米を政府が買い入れるということになっておりまして、このときはその中間過程、ツールとして農協組織を使ってきたと、そういう歴史もあるかと思います。この食管法がなくなった後も、かつては、例えば稲作経営安定資金、あるいは麦作の経営安定資金、あるいは大豆の交付金、こういった各種の補助金につきまして国が農家にお配りをするわけですが、このときに、全農等に一旦金をお渡しをして全農から農家に金を配ると、こういったこともやっていたところでございます。  これにつきまして、平成十五年の三月に、これは農林水産省の検討会がこのときにやられておりまして、農協のあり方についての研究会、こういったものがございまして、ここが報告書を出しました。この中で、これまでの行政は、農政の遂行に農協系統を安易に活用してきた側面もあって、それが結果として農協系統の自立を妨げてきた、そういうことも否定できないということで、こういった反省に立ちまして、安易に行政が農協系統に行政代行的な業務を行わせることがないようにしていくことが必要だと、農協系統を窓口として農家に交付をされていた補助金についても、その交付ルートを見直す必要があるといったことが報告書の中に書いてございます。  これを受けまして、農林水産省におきましては、平成十六年度から各種補助金の交付ルート、これの見直しを行ってきたところでございまして、この結果、全農に対する補助金、これは平成十五年度にはこういった窓口になったものを含めて二千七百億円ございましたけれども、平成二十四年度には全農に行っている補助金は十一億円に減少していると、こういった状況にございます。
  71. 郡司彰

    ○郡司彰君 私たちの国のJA組織は、ほかの国と比べて三つぐらい特色があると言われています。総合性は取りあえず脇に置いておいても、ゾーニングとか、指導部をつくる、中央会というものを持つ。これは私は、正直言って、政策を代行をさせるというようなことがやはり必要不可分のものとしてあったんだろうというふうに思うんですよ。今後はそういうものをなくしていきますよ、だったら中央会なくしていいですかというのでは、余りにもちょっと乱暴な議論になっているんじゃないかと思うんです。  私は、元々、協同組合として発足をしたというよりも、先ほど言ったような、戦中の農会から戦後の農協に変わるときも含めて、やはり国の食糧政策の一端を任せるというか担わせるというような形の歴史をずっとつくってきた、それを変えるというのは、これは私は悪いことではないと思うんですよ。それは、協同組合と元々行政が一緒になるなんということは、世界の流れからいったらそんなことは初めからあり得ないことなんです。しかし、代わるような組織がないから、そこを使ってこの国はやってきたんですよ。そのことを今になって、規制改革会議のところの方々はどこまで御存じか知りませんけれども、切り捨てるというような形を、何というんでしょう、これまでの日本の国が歩んできた政策や何かを議論をせずに切り捨てるような形だから皆さん方は納得できないということになるんじゃないですか。  私は、これからの形というものを悪い形だとは思いません。しかし、これまでこの国が背負ってきたその部分をきちんと総括をしなければやはりいけないんじゃないかなというふうに思っておりまして、このことについては、もしお考えがあれば、大臣にお聞きをしたいと思います。
  72. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 今回、いろんな議論がございましたので、私もこの歴史的な経緯というものについて少し書かれた論文等も読む機会がございました。まさに、今、郡司先生おっしゃったように、戦中、戦後にかけていろんなことがあったということと、その後、やはり農協の数が一万から七百になる過程の中でやっぱり合併ということをいろんな意味で主導してきたと、こういう歴史的な経緯があるんではないかと、こういうふうに改めて認識をしたところでございます。  したがって、今回の与党取りまとめ、また規制改革会議の答申において、今御議論いただいたような、安易に行政のツールとして使わないことを徹底するというのは、既に、今局長から答弁しましたように、十五年の三月に報告書に出て、それ以降、十六年以降やってきたところでございまして、言わば、既に実行してきたことを再確認をしてその徹底をしなさいと、こういうふうに答申されているものと、こういうふうに理解しております。  農協は、もう釈迦に説法ですが、やっぱり農業者の方が自主的に組合員になられて設立した民間組織というのが基本でございますので、組合員でない農業者の方や農協と距離のある農業者を含めた公正な取扱いというのを農協に期待するという性格のものではないだろうと、こういうふうに思っておりまして、行政としてそのことを十分認識して対応していくということが重要なことであろうかというふうに思っております。
  73. 郡司彰

    ○郡司彰君 終わります。
  74. 平木大作

    ○平木大作君 公明党の平木大作でございます。  本日も、二十分という限られた時間の中であります。なるべく多く質問をしたいというふうに思っておりますので、早速質問から入らせていただきたいというふうに思っております。  まず初めにお伺いしますのは、花き振興法に関してでございます。  先ほど来議論ございましたけれども、この花き振興法におきましても、第一条、目的のところに明確にうたわれております。この産業において一番の課題、それは競争力の強化であると、これが喫緊の課題になっているということが明示されております。  十年前に、国内に流通するカーネーション、八四%が国産であったわけですけれども、直近ではコロンビア産などに押されてもう五割を切っていると、そんな状況にございます。その要因の一つとして、これも先ほど来御指摘ございましたけれども、やはり花きの鮮度や、あるいは日もちの良さ、こういったものに大きく影響する温度管理体制、いわゆるコールドチェーンの整備の遅れといったものが指摘をされております。  改めてここでまたお伺いしたいわけですけれども、今後、この国産シェア奪還に向けて花き類のコールドチェーン整備にどのように取り組まれるのか、大臣の御決意をお伺いいたします。
  75. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げましたように、オランダのフロリアード二〇一二で大変高い評価をいただいたということからも分かりますように、品質そのものは大変に高いものを持っておりますが、一方で、今委員からお話のありましたように、輸入のものにシェアを奪われているという状況でございます。  したがって、国内需要の拡大を図って、輸入花きからシェアを奪還するためには、やはり鮮度、日もちの良さ、こういう強みを生かせる流通体制というのが大事だと、こういうふうに思っております。  国産花きイノベーション推進事業において、切り花の日もちを向上させるための収穫後の管理方法、日もち保証販売等の実証、それから、強い農業づくり交付金の活用によって集出荷貯蔵施設、卸売市場施設、農産物処理加工施設の整備、こういうものを支援していきまして、まさにおっしゃっていただいたコールドチェーンを整備して品質の高い国産花きの安定供給に努めてまいりたいと、こういうふうに思っております。
  76. 平木大作

    ○平木大作君 今御答弁いただきましたコールドチェーンの整備と併せまして、本法の中でもう一つ大きな柱であるというふうに私考えておりますのが種苗法の特例でございます。  本法の中でも、一定の要件を満たす場合に、種苗法で定める品種登録出願料及び登録料を減免するというふうにしているわけでありますけれども、農水省の品種登録統計によりますと、この種苗法に基づく出願、およそ二万八千件のうち六割が草花などのいわゆる花きが占めております。そして、こうした研究開発の中心になっているのが、主に個人の育種家、あるいは民間の、特に中小も多いわけですけれども、事業者でありまして、この品種登録一件ごとに掛かる高額な出願料あるいは登録料が負担になっているというふうに認識をしております。  法文十三条の中には、軽減又は免除するということまでしか書いていないわけでありますけれども、具体的にこれ、どのような形で特例措置を検討しているのか、御答弁いただけますでしょうか。
  77. 佐藤一雄

    ○政府参考人(佐藤一雄君) 今、平木先生の方から御指摘ありましたように、種苗法に基づく出願全体の六割を草花類が占めておりまして、その九割が個人育種家や民間会社によって行われているということでございまして、花きの品種開発というのは民間を中心に旺盛に行われているところでございます。このような状況の中で、先ほどから御議論ございますように、国産シェアの奪回と輸出の拡大に向けては、新品種の育成を加速化させて国際競争力を強化していく必要があるわけでございます。  今先生の方から御指摘いただきましたように、品種開発、種苗法の特例でございますが、花きの振興に関する法律案におきましては、国際競争力の強化に特に資する新品種の育成及び当該品種の増殖技術の開発に向けた研究開発事業計画の策定者に対し、政令で定めるところに、種苗法に基づく出願料及び登録料の減免措置を講ずるとされているところでございまして、具体的には、政令におきまして、他の法律、例えば農林漁業バイオ燃料法等における種苗法の特例と同様、出願料及び登録料を四分の三軽減することを想定しているところでございます。
  78. 平木大作

    ○平木大作君 検討中ということで、まだ決定ではないということですね。当然、法律まだ通っていませんのであれですけれども。  四分の三というのは大変大きな数字だというふうに思っております。この数字、是非ともこの検討の数字でしっかり決断して決めていただきまして、また、現場の皆様にも、四分の三になるんだということ、しっかり周知徹底していただきたいというふうにお願いを申し上げます。  今御議論ありましたけれども、日本の花き産業のいわゆる競争力強化あるいは産業としての振興、これを検討する上で留意しなくてはいけないことというのは、例えば、赤いカーネーション一本一本そのもの自体は、もう既にコモディティーであるということでございます。コールドチェーンを整備することによって獲得できる鮮度の良さですとか日もちの長さ、これはしっかり確かにアドバンテージになるわけですけれども、同時に一本当たりの生産コスト、これは先ほどのコロンビアと比べてもやはり圧倒的に違うわけでありまして、輸送コストを乗せて日本の国内市場に乗ってきたところでも、卸値のベースでも既に倍ぐらい差があるわけでありますので、ここのコモディティーの土壌で価格で勝負しても、ただ単に消耗するだけだ、このように思っております。  ただ一方で、この花きのすばらしいところというのは、定番品の赤いカーネーションですとかそういった一本一本はコモディティーだったとしても、例えばそれをどうアレンジメント、アレンジするのか、あるいは売り方、飾り方、そういった新しい提案ができるかどうか、あるいは品ぞろえの幅の広さ、こういったものでしっかり付加価値を付けることは可能であるということでございます。そういった意味では、市場のニーズをしっかり見極めながらこうした高付加価値化に取り組むこと、これがやっぱり日本の花き産業を振興していく上で一番大事な点じゃないかなというふうに思っております。  この高付加価値化の取組において、やはり、これ今御答弁にもありましたけれども、新しい品種の開発、これをどう支援していくのか、海外がまねのできない色合いですとか形状あるいは香り、こういったものを持つ新品種、これをどう開発していくのか、ここが一番の課題になるというふうに思っております。  十年以上前になりますけれども、私、最相葉月さんのノンフィクション「青いバラ」というのを読んだことがございます。今、日本の、まさに我々の生活を豊かに彩りを添えてくれているこの花き類、様々な花というのが、実は本当に数百年に及ぶ育種家の方あるいは農家や研究者の方たちの努力だとか思いに支えられて今こういったものが実際にできているというのをその本から学ばせていただきました。  今でも、英語の辞書を開きまして、ブルーローズ、青いバラという単語を引きますと、不可能なもの、あり得ないものという言葉が訳として出てくるようであります。絶対に無理だと言われていたこの青いバラですけれども、実際には、もう皆様御存じのように、日本の酒造メーカーがしっかりとこの品種開発をして、今や市場に出回るまでになった。日本の技術力ってやっぱりすごいなということを今改めて実感をいたします。  流行に左右されやすい、また、長い年月を要することもあるこの新品種の研究開発に対して、政府として今後どのような支援体制で取り組んでいくのか、また、これまでもし成果等ございましたら、是非御紹介も含めて御答弁いただけますでしょうか。
  79. 雨宮宏司

    ○政府参考人(雨宮宏司君) 花きの新品種の研究開発についてのお尋ねでございます。  花きの新品種の開発につきましては、民間企業や個人の育種家を中心にブランド化や差別化のための取組が行われているところでございます。  農林水産省としましては、これらの取組を下支えするため、長い年月を要したり技術的に困難であるなどの理由により民間では対応が難しい病害虫抵抗性等、基盤的形質の導入などの研究開発を、独立行政法人農研機構花き研究所を始めとして、産学官の研究機関を通じて推進しているところでございます。  例えば、農研機構の成果でございますけれども、これまでに、従来品種の約三倍の日もち性を有する、あるいは栽培に深刻な影響をもたらす病害に対する抵抗性を有するカーネーションを開発してきたところでございます。また、従来の育種方法では育成が困難であった青紫色の花色を有する菊というような開発も行っております。  今後とも、我が国花き産業の国際競争力を強化するため、各種の研究資金制度も活用しつつ、民間企業などによる新品種開発の下支えとなる研究開発を積極的に行ってまいりたいと思っております。
  80. 平木大作

    ○平木大作君 ちょうど昨日ニュースを見ておりましたら、愛知県の農家が緑色のバラを開発して今売り出しているというのがたまたま出てまいりました。これ、まだ五軒の農家しか実際に取り組んでいないということでありまして、市場に出したらほかのバラの倍以上の価格で今取引をされているということであります。  やはり新しい品種、この開発をしっかり政府としても一丸となって支えていただきたい、重ねてお願いをいたします。  時間がなくなってまいりましたので、次に、養豚農業振興法に関してお伺いをいたしたいというふうに思っております。  本法におきましては、第五条において、国内由来飼料の利用の増進、そして飼料の自給率の向上を図るというふうに書かれているわけであります。  そこで、まず確認のためにお伺いしたいんですけれども、現在、養豚業に限って飼料自給率を見たときには一体何%で、また、今後何%、どのくらいのレベルを目指しているのかということ、そして、併せてお伺いしますが、この条文の中にも、養豚農家が国内由来飼料又はその原材料を提供する者に関する情報を容易に得ることができるようにするための施策を講ずる、このように書いてあるわけでありますけれども、これ、先ほど来の御議論にもありました飼料用米の利用促進、そしてエコフィードの促進、これを念頭に置いたものと考えるわけですけれども、具体的にどのようなものを検討されるのか、御答弁をお願いいたします。
  81. 横山信一

    ○大臣政務官(横山信一君) 飼料自給率につきましては、現行の基本計画におきまして、平成二十年度の二六%から平成三十二年度には三八%へ向上させることを目標としております。  その受皿として養豚業は重要な産業というふうに認識をしておりまして、御質問にございました飼料用米につきましては、畜産農家から上げられた七万三千トンの新たな利用希望について耕種農家とのマッチングを行う。そしてまた、配合飼料メーカーの団体から平成二十六年度について約四十一万トンの利用希望が五月に発表されておりますので、この団体と産地側とのマッチングを行っていく。そしてまた、三つ目として、耕種側における乾燥調製貯蔵施設の整備、畜産側で必要となる加工・保管施設の整備や機械導入への支援など、耕畜双方にわたって支援を行ってまいります。  また、エコフィードについてでございますが、適切な分別方法の普及、飼料化が進んでいない小売、外食由来の食品残渣の利用拡大を図ってまいります。また、二つ目として、畜産収益力向上緊急支援リース事業による機械導入や、制度資金による施設整備への支援による養豚経営におけるエコフィードの利用体制整備等の支援を行っているところでございます。  今後も、飼料用米、エコフィード等の国内由来飼料の一層の利用促進を図ってまいりたいと考えております。
  82. 平木大作

    ○平木大作君 今御答弁いただきました飼料自給率、これは全般のということでよろしいですか。養豚に限ってというような意図でお伺いしているんですが、もしありましたら。
  83. 横山信一

    ○大臣政務官(横山信一君) 先ほど申し上げました二六%から三八%というのは飼料全体の目標でございまして、濃厚飼料の自給率につきましては、平成二十四年度が一二%でございましたものを平成三十二年度には一九%を目標としているところでございます。
  84. 平木大作

    ○平木大作君 全般の飼料自給率が二六%に対して、濃厚飼料を中心とした養豚に関しては恐らく一〇%台前半なんじゃないかというふうに今受け止めました。これ、低いというよりも、まだまだやっぱりこれから伸び代がたくさんあるんだというふうに捉えて、しっかりここを推進していただきたいということをお願いいたします。  そして、今御答弁の中にも少し触れていただきましたけれども、エコフィード、やはり法文の中にも、この養豚農業、食品残渣をしっかり活用することで循環型社会の形成に寄与する産業と、このようにしっかり書かれているわけであります。  今後、このエコフィードについてもしっかり進めていただきたいというふうに思うわけですけれども、一方で、年間二千万トン発生している食品残渣のうち、既に七割ですか、もう再生利用されているという数字もあるわけですけれども、今後、このもう既に七割再生利用されているもの、これ、割合を高めることというのは現実的に可能なんでしょうか。
  85. 佐藤一雄

    ○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。  いわゆるエコフィードでございますが、その九六%を占める食品製造業由来の残渣を中心にいたしまして生産利用量が伸びておりまして、この十年間で倍増しております。この数字につきましては、平成二十四年度でございますが、百四万TDNトンとなっておりまして、十年間で倍増しておるわけでございますが、これは濃厚飼料全体の栄養量の五・五%を占めまして、輸入トウモロコシに換算しますと約百三十万トンに相当する量と相なっているところでございます。  このように、食品残渣の飼料化を含めた再生利用は進んでおるわけでございますが、平成二十四年度の再生利用率は食品産業全体では今先生御指摘がありましたように約七割、特に食品製造業では七八%に達しているわけでございますが、他方、食品小売業や外食産業等の由来の食品残渣につきましては、どうしても異物などの分別の手間や経費が必要であるといったことからいまだ廃棄処分が多いのが現状でございまして、廃棄率は七割となっております。  今後、引き続きエコフィードの活用を進めていくためには、こうしたこれらの廃棄されるものの活用に取り組んでいくことが課題となっておりまして、平成二十六年度予算におきましては、こうしたことを踏まえまして、食品残渣を飼料化するための適切な分別方法をまず普及させるということ、それと、活用が進んでいない食品残渣を原料としたエコフィードの生産拡大ということで、分別した残渣を飼料として利用する場合には一トン当たり六千円を補助するといったような支援策を講じているところでございまして、こうしたことによりまして食品残渣の餌利用を、これを推進していきたいと、このように考えているところでございます。
  86. 平木大作

    ○平木大作君 御答弁今いただきましたエコフィードに関しても、そういった意味でいくと、小売、外食、そういったところでまだ七割が廃棄されている。こちらも同様に大きな伸び代があるということを示していただきましたので、こちらも是非全力で取り組んでいただきたいというふうに思います。  最後の質問になりますが、第七条、品質の向上に関して、豚肉の品質の向上に関する研究開発の推進、こういったものに関連する必要な施策を国ですとかあるいは地方公共団体に求めていくんだということをうたっているわけでありますけれども、今後、これ政府としてどのような形で支援に取り組まれるのか、最後に御答弁いただけますでしょうか。
  87. 佐藤一雄

    ○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。  我が国の豚の改良でございますが、平成二十二年の七月に公表されました豚の改良増殖目標というのがございます。この中におきまして、産肉能力や繁殖能力の向上に加えまして、消費者ニーズに対応した肉質の改良を推進するといったようなことが挙げられておりまして、その実現に向けて今施策を実施しているところでございます。  具体的に申し上げますと、一つには、豚肉の品質向上のために、うまみに関係すると言われます、脂肪中のオレイン酸というものがございます。これが増加するといったことによりまして豚肉の差別化につながるような餌米の給与方法等の開発を行っているところでございます。  また、もう一つは、豚肉の生産に係る情報の提供によりまして、ブランド力や消費者の信頼向上を図るための取組といったことも必要となっておりまして、これに対しまして支援を行っておりまして、現在、国の支援を受けました養豚生産者団体によりまして、豚の農場番号から生産農場の情報が検索できる農場検索システムのモデル的な取組が今行われておりまして、豚トレーサビリティーシステムの活用対策といった事業でございますが、これによりまして現在このようなモデル的な取組が行われているところでございまして、今後とも、このような取組を支援することによりまして豚肉の品質やあるいはブランド力の向上を図っていきたいと、このように考えているところでございます。
  88. 平木大作

    ○平木大作君 今御答弁の中にもありました、私も養豚農業の方といろいろお話しさせていただく中で、現場の方、本当にいろんな創意工夫をされて品質の向上に取り組まれているというのをお伺いいたします。ただ、一つの課題として、結局、六次産業化して、自分で加工したものを食べていただくとかレストランに来ていただく、そこまでしていかないとなかなか消費者のニーズって自分たちに分からないんだと、本当にこれでいいのかどうかが確かめようがないという声をいただいたことがございます。  そういった意味で、今、一つはトレーサビリティーのような形で、いわゆる消費者の側から生産者の情報を見るといった一方向の情報というのは今だんだん通り始めているのかなというふうに思っているわけですけれども、もう一つ、逆の向きですね、今度は生産者の方に向けてこの消費者の声をどう届けていくのか、ここにも是非農水省としてしっかり取り組んでいただきたい、お願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  89. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    正午休憩      ─────・─────    午後一時開会
  90. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  91. 儀間光男

    ○儀間光男君 日本維新の会結いの党の儀間でございます。  今日は、本委員会の最後の質問だということで、過去も思い起こしながら質問をしていきたいと思います。  最終といえば、何となく寂しい思いがしております。ということは、せっかくバッター順位が上がってきたんですが、臨時国会からまた元の最終バッターになる可能性が、党内が内紛が起こりましてそういう状況になっておりますが、それでもやはり頑張ってまいりますから、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。  本日は、花き、養豚内水漁業の振興についての議題ですから、それに関連してお尋ねをしていきたいと思います。  花き、養豚内水漁業のいずれも、地域経済にとってはもちろん重要なものであります。それぞれしっかりした振興策を講ずる必要がありますし、また打ってきたと思います。  したがって、まず花きについて先に質問をさせていただきたいと思います。  我が国の花きは、私の地元沖縄県は菊を柱として優れた品種が多く栽培されており、農家のきめ細やかな管理によってすばらしい花が全国的に生産されていることは御案内のとおりであります。しかし、近年は、コロンビア辺りからカーネーション、中国からの菊等の輸入が増えており、輸入品に国内のシェアが奪われつつあると聞いております。個々のそういう統計を見ましても、午前中の先生方から確認がありましたが、カーネーションについてはそうであるし、菊については、マレーシア中国から、従来九六%だったのが八三%に下がり、輸入は実に四倍に増えたというような統計数字が出ておるところであります。  花きを始めとした国内の農業強化を図るためには、優れた国産花きの種苗の開発、あるいは生産体制、あるいは流通、コールドチェーンでございますが、をしっかりと整備することが肝要だと思います。花き文化の振興を含めた需要拡大の充実、輸出振興を通じたグローバルな観点からの花きの産業振興を図ることが必要だと考えております。  そこで大臣にお伺いをいたしますが、今般、花き振興法が議員立法で提出され、花き産業の振興に関わる大きな局面を迎えておると思いますが、大臣の花き振興に懸ける御決意、あるいは海外展開への展望等、披瀝をしていただきたいと思います。
  92. 林芳正

    ○国務大臣林芳正君) 儀間先生から今お話がありましたように、花き、食べる花も一部あるそうでございますが、一般的には食用作物ではないということで、安らぎや潤いを我々に与えてくれる、また農地保全という面でも生産面で極めて重要な役割を担っております。  今お話をまさにしていただいたように、輸入にちょっと押されぎみでございまして、切り花の輸入量が平成七年から二十四年にかけて倍増している中で国産花きの産出額が減少傾向で推移しておりまして、まさに御指摘のとおり、生産・流通体制、これの強化が求められるところでございます。  これも午前中にも申し上げましたけれども、フロリアード二〇一二、オランダで開催されました博覧会でも多数の品目が入賞をしておりまして、国際的にも高い評価を得ております。したがって、国内で盛り返すということに併せて、今お話のありました輸出戦略の中でもこの花きの輸出戦略、策定いたしまして、平成二十五年に百億円の輸出額でございますが、平成三十二年に百五十億円まで拡大をしていこうということを目標としております。  こうした状況の中で、後押しをする法律が制定されるということは大変大事だと考えておりまして、この法律成立した暁には、しっかりと関係省庁と連携して花き産業、花き文化の振興策をしっかりと講じまして、需要の拡大、これを図っていきたいと思っております。
  93. 儀間光男

    ○儀間光男君 やはり、今大臣お答えあったように、他の農業もそうでございますけれど、この花きも含めて農林水産業、これの拡大強化は、国内需要はもとよりでありますが、どうしてもやはり海外へ展開していく、あるいは輸入品に奪われたシェアを奪還をしていく、そういうことでさっき言ったように自給率を上げていくことが大事でございますが、それでなくても、海外の広い市場を攻めていくことが重要であること、今もお話があったとおりでございますが、この自給率向上や輸出の促進には日もち性、これが大事ですね。いわゆる本法案の九条で鮮度という形で記されておりますが、この日もちが命だと思うんです。  したがって、その日もちの向上を図る等の技術、あるいは、我が国は、さっきから言っているように、どこの国にも負けない高い技術力が、花のみならず農業産品であるわけです、農林水産産品で。そういうことであるし、年がら年中、一年間通じて海外展開の話ばかりやってまいりましたが、その技術開発なども含めて、花きの国際競争力を高めることは十分可能性があると思います。  私が反省したいのは、あるいは指摘をしたいのは、日本の農林水産物、技術は相当国際レベルの中で高いわけですが、国際市場へ出ていくチャンス、あるいはその環境整備、法律も含めて、政治や行政がその整備が少し遅れた感があるんですね。そういうことで今、外国産にシェアを占められたりしておるわけでございますけれど、それについて、技術の更なる開発、例えば日もちの問題ですが、今で仮に畑から出て一週間日もちをするとなると、品種改良や栽培技術で更に露地、その自然の状態でも十日、二週間もつというような技術の開発、それにフリージングを加えるというと二週間、三週間もっていくんだと。  例えば菊だと、沖縄の菊だと、私、数年前に長野県で見たんですが、沖縄県産菊が入りましたと書かれているんですね。その店へ入って聞いたら、やはり首が太くて日もちが良いと、こういうお話だったんです。したがって、沖縄県産が入ると看板を書かせていただいておりますと、そういうことであったんですが、どうでしょうか、更なる日もちのする新品種、栽培技術、そういうものに取り組んでいく準備はできていないのかどうか、ちょっとお尋ねしたいと思います。
  94. 雨宮宏司

    ○政府参考人(雨宮宏司君) 花きの自給率向上や輸出促進のためには、品種の豊かさや品質の高さなど国産花きの強みを生かすとともに、長時間輸送に堪える輸送技術や生産コストの低減に資する技術など生産流通技術の研究開発を推進する必要があります。このため、様々な研究資金制度を活用し、産学官の研究機関による技術開発を推進しているところであります。  例えば、これまでに、育種期間の短縮を可能とするDNAマーカーの開発、あるいは日もち性の良い品種の開発や鮮度保持剤など輸送中の日もち性を向上させるための技術開発、あるいは日没後の短時間温度処理技術など、生産の低コスト化につながる栽培技術などが開発されているところでございます。  今後とも、我が国花き産業の国際競争力を強化するため、花きの品種、生産、流通に関する技術開発を積極的に推進してまいりたいと思っております。
  95. 儀間光男

    ○儀間光男君 年がら年中、海外進出、海外進出と言ってきたんですが、特にこの花きを見ますと、いわゆる世界でも唯一といっていいほど、生け花文化が我が日本にはあるわけですよ。花を生けてめでる、そういう文化があるわけでございますから、海外におる日系人、あるいは日本人で海外で住んでいる方、あるいは移民の方で、一世、二世、三世、今頃はもう五世ぐらいまでおると思うんですが、この海外におる日本人社会で、生け花であるとか書道であるとか茶道であるとか、日本のすばらしい芸術文化、それが受皿としてあるわけですから、私どもが、今答弁のあった、その流通も含めて努力をすることによって大きく世界展開ができる、この可能性のあるのが私は花きだろうと、こういうふうにも思っておりますが、もう一度、その決意のほどを聞かせていただけませんか。
  96. 雨宮宏司

    ○政府参考人(雨宮宏司君) 儀間委員の御指摘のとおり、技術の部分で花きの自給率向上、輸出促進、貢献できるところがあると思っておりますので、産学官の研究機関による技術開発を推進しまして、花き産業の国際競争力強化のために頑張ってまいりたいと思っております。
  97. 儀間光男

    ○儀間光男君 しっかりと頑張っていただきたいと思います。  次に、我が国は、かつては種苗の生産が盛んに行われております。いつぞやの委員会でも指摘しましたけれど、種苗王国日本で、戦前から終戦直後まで鳴らしたものです、固定種を作ってですね。今、F1種に変わって、日本の固定種がだんだんだんだん退化していってなかなか栽培されませんが、ただ、花だけは、種苗というか、F1化していませんから、そういう意味では非常に可能性があると思うんですけれど、種苗の生産は全て農業のこれは基礎ですから、どんな種でもですね、優れた花を生産するためには優れた品種の育成が大事であると。  よく言いますね、花は種を取るために咲くんです。花は種を残す、種苗を残すために咲くんですね。したがって、その花から、日本固有の研究でもって種苗を取って、それを国内供給し、この苗さえ、種さえも世界へ展開していかなければならぬと思うんです。今、種苗がなくなって、ほとんど外国産に頼っておって、大体二千万トンから三千万トンぐらいですか、国外に頼っておるわけでございますから、その種苗育成にも力を入れてほしいなと、こういうふうに思っているところであります。  さて、花の品種改良を行う個人育苗家や育種家やあるいは種苗メーカーを支援する上でも、今般の花き振興法に盛り込まれた種苗法の特例措置、これも先ほど平木議員からありましてお答えは出たんですが、二番煎じ、三番煎じになって恐縮ですけれど、すなわち新品種の出願料、登録料の減免措置は極めて重要な意味を持っていると思います。  先ほど、四分の三軽減するというようなお話があって、それで資料も取っておりますからそのとおりで結構なんですが、なぜ種苗にこだわるかというと、例えば菊の苗から製品になるまでの流通を見ていると、驚いたことに、エチオピアで種が取れて、それをある程度育成してオランダに運んで、オランダで切って鉢に植えて、そして日本へ運んでくるというような菊の流通、流れがあるんですね。実に地球を半分回ってくる、こういうような形態があるわけでございますから、それについても、何というんですか、国内でそういうことができるようなことをやってほしい。そして、国内の自給率を上げる、満たす、その中で世界へ展開していく、逆に展開していくというようなことをやっていただきたいのが一つ。  それから、種苗の特例措置があることを農家へ周知徹底しなければならぬとも思うんですね。作ったって農家で生かされなければ、法律を作った意味はありませんから。本法案が可決、成立して後、どのような方法で皆さん、農家へそのことを、情報を伝達していくか、具体的にひとつお答えいただきたいと思います。
  98. 山下正行

    ○政府参考人(山下正行君) お答え申し上げます。  先生の方から、種苗産業の振興、さらには今般のこの花き振興法案の特例措置にも触れられてお話ございましたけれども、先生おっしゃるとおり、我が国の種苗産業は高い技術力に支えられ多様な品種を生産しており、優良な種苗の安定供給を通じて国内の農業生産を支えているとともに、特に花き、野菜を中心に、輸入も先ほど増えているというお話がございましたけれども、輸出額も増加傾向にあるということでございます。  今般の花き振興法案におきましては、国際競争力の強化に特に資する新品種の育成及び当該品種の増殖技術の開発に向けた研究開発事業計画の策定者に対し、政令で定めるところにより、種苗法に基づく出願料及び登録料の減免措置を講じることとされております。これは、先ほど申し上げました種苗産業の重要性にも鑑みたものと理解しておるところでございます。  こうした特例措置の活用に加えまして、世界第一位の種苗輸出国であるオランダの取組を参考として、検疫証明書に必要な病害検査の代行など、我が国の種苗産業の共通課題の解消を総合的に推進していくための取組体制の整備を図ることによりまして、種苗産業の国際競争力の強化等を通じた成長産業化を支援してまいりたいと考えておるところでございます。
  99. 儀間光男

    ○儀間光男君 この菊の動き、今説明したんですが、地球を半分ぐらい回ってきて日本で育てているというお話をやりましたが、それに対してどなたか御感想でもあればいただけませんか。副大臣、いかがでしょうか。
  100. 吉川貴盛

    ○副大臣(吉川貴盛君) 突然の御指名で大変恐縮に存じておりますけれども、儀間委員から、その菊の種がフィリピン、そしてオランダ経由をして日本に入ってくる……(発言する者あり)ああ、エチオピア、失礼いたしました、というお話を今お伺いをいたしましたが、我が国も菊の文化というのがございまして、すばらしい菊を作っていらっしゃいます。これは全国津々浦々ですばらしい菊を作っていらっしゃると、こう思っておりまするけれども、そういう技術をしっかりと伝承しながら、そして他国に負けないようなお花、菊も含めてですね、作っていくということが私は最も肝要ではないかと、こう思っておりますので、農水省としてもしっかり取り組んでまいりたいと思います。
  101. 儀間光男

    ○儀間光男君 通告もしないで急に振って恐縮でしたが、きちっとお答えいただきまして、ありがとうございます。感謝を申し上げます。  さて、ちょっと花からは離れますが、ずっと言い続けてきたことなので、この種苗産業の話、更にさせていただきたいと思うんですが、さっき言ったように、我が国は戦前においては種苗王国と一世を風靡した国でございますね、農業国ですから。その我が国の種苗がなくなる、固定種を栽培しなくなった。これは、農家が減ったことも、あるいは種苗業者も減ったことも一因するんでありますが、食文化というか食生活が少し変化する中で、かなりダメージを受けたように思うんですね。  なぜなら、固定種じゃなしに、今、野菜はほとんどF1種なんです。F1種というのは一代限りで持続しないわけですね。一回収穫すれば終わりで、また国際パテントしている国から取ってこないといかぬのですね。日本の種苗会社を通じて、タキイとか野口のタネとかありますけれども、そこにお願いして、そこからそれぞれ持ってきてF1野菜を作っているわけです。例えば、台湾にあるおいしいパパイヤがF1のがありますが、台農五号というのがあるんですけれども、これを取って、一回きりで、また台湾のパテントを買いに行かぬといかぬのですね、買ってこないといけません。そういうことで、私は、おとといも言ったんですが、国際パテントを取るということがいかに農業に大事かをつくづく思えてなりません。  そのF1は、ある専門家が、月刊誌の対談にあったんですが、最近はF1化していって、雄しべを摘んで人工授粉をさせていた、それを繰り返し繰り返しやった。ところが、突然変異なのかあるいは遺伝子の配列が違ったのか、雄しべが出なくなったというんですよ。したがって、雄しべを摘む作業が省かれて、非常にスピードが出てきたと。  ところが、その専門家の話では、これをそのまま続けていくと、野菜はおいしいかもしらぬけれども、ひょっとすると、何十年後か分かりませんが、その専門家も何十年後か分からないとおっしゃっていたんですが、これを食べ続けると、人間の体は食物からつくっていきますから、人間の体に雄しべの機能をする、つまり男性の機能をするのが低下していくのじゃないかというような心配があると言っているんですね。それで、種は残したって意味ないから、日本の農家に固定種の種苗を作っていただいて、それをずっと保管して、いざというときにそれを使うんだというような専門家がおって、今月の月刊誌に対談でありましたけれども、それなどを聞いていますというと実に恐怖が走るんですね。  そういうことで、農林水産省、垂範して各農家に固定種子を取ってくれと。六十歳から七十歳以上の方々は固定種の野菜がうまいと、こうおっしゃるんだそうですね。F1種は味がちょっとない、うまみがないということを二十代、三十代は言うんだそうですよ、統計にも出ていましたけれども。したがって、うんと農林水産省、指導していただいて、各農家で、花き農家で、あるいは稲作農家でも何でもいいですよ、水田の耕作放棄地の畑でもいいし、水田でもいいし、農家で自らの種苗を生産する、種苗を取る、そういう種苗産業を育成してはいかがかと思うのでありますが、見解を賜りたいと思います。
  102. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 実は、私、この仕事を引き受ける前に、勉強会で、たしか野口さんだったと思いますが、そういう本を書かれているんですね。その方から直接その本の解説も含めてお話を聞いたことがあって、まず、F1の野菜を蜜蜂で花粉を付けるので蜜蜂がいなくなるんだと、その蜜蜂はなぜいなくなるかというと、雄の蜜蜂の男性機能がなくなるんだと、そんなようなお話だったと記憶しておりますし、それが、ずっと摂取し続けることによって、今委員がおっしゃったように、今度は食べた人間の方も男性の機能が衰える、これが昨今言われている草食系の若い人が増えたというものの原因なんだと、こういうお話でございましたので、これは科学的な立証がまだされているというお話ではないわけでございますけれども、そういう説というのがあるんだなと、今委員のお話を聞いて思い出しておったところでございますが。  やはり、この伝統野菜、固定種というものは地域の気候や風土の中で独特の栽培法で育まれてきたわけでございまして、そのときのお話の中にも、したがって、余り殺虫剤を使わなくても、その地域地域に合っているので自然とそこにいるバクテリア、虫などに対する耐性があるんだと、こんなようなお話でございましたが、まさに古くから伝統的に地域の人が守り育てて食文化を支えてきた重要な知的財産であると、こういうことでございます。  一方で、認知度が低いとか、ロットがそろわないと。F1の場合はロットがきちっとそろって収穫時期も合ってくる、こういうことですから、販路の開拓が進まずになかなか各地に埋もれたままになっている、またそういうこともあって生産者が減少していると。  こういうことでございますので、農林水産省としては、各地に埋もれた伝統野菜等の知的財産、これをきちっと発掘をしてデータベース化をして、その魅力を消費者、実需者に広く情報発信する取組、こういうことを支援することによってやはりビジネスチャンスの場を提供して伝統野菜の振興を図りたいと、こういうふうに思っておるところでございます。  また、おかげさまで地理的表示保護法も成立させていただきましたので、地域の特色ある伝統野菜については、今度は地域ブランド、ブランド化を図ることによってビジネスチャンスをつくっていく、またこれを活用した六次産業化等々も進めていくことによって振興を図っていきたいと、こういうふうに思っております。
  103. 儀間光男

    ○儀間光男君 ありがとうございます。  おっしゃるとおりですので、この固定種、つまり国産の伝統農業の基となった固定種、これの品種改良などを進めていけば、これF1化しないで固定種そのものを品種改良していって、ロットをそろえるような、そういう品種に変えていく努力も必要だと思いますし、我が国でまたそういうことができないはずはない、そういうふうに思うんですね。農林水産省の力の入れ具合だと思いますから、どうぞよろしくお願いをいたしまして、次へ移りたいと思います。  豚ですけれども、養豚農業振興法でございますが、これももう多くの皆さん方がおっしゃっておって、かぶさって、質問も内容も答弁も同じという形になるんでありますが、あえて質問をさせていただきますけれども、エコフィードや飼料用米等の国内の由来飼料というんですね、非常に気に入ったですね、この由来飼料。この法律のために作ったんだそうですね、聞きましたら。非常に響きのいい国内由来飼料を重要視をしていくということでございました。  由来飼料とは、同法を見ると、第二条の二項において、「「国内由来飼料」とは、食品残さ又は国内において生産された飼料用の米穀等を原材料とする養豚に係る飼料をいう。」と。このことを国内由来飼料と、こう言うんですね。どうもその他の家畜じゃないみたいで、養豚専用のようであります。どういう飼料かというと、食品製造業、つまり焼酎や日本酒の搾りかすなどが出てくるわけでございますが、それを元に作っていくと。  一方、スーパーやレストランなどから出る残渣については飼料化を進めていく上では極めて問題があると。先ほど答弁もありましたけれども、その八割方が今は廃棄処分をしているというような状況ですね。つまり、これの再利用はなかなか進んでいないということでありましたが、分別に六千円も援助金を出しているというような話がありましたが、いわゆるこの食品残渣の中でもスーパーやレストラン、大型ホテルから出る残飯、これの飼料化を進める必要もあると思うんです。養豚なら、豚なら、雑食ですから何でもござれ、何でも食ってくれますから、そういうのも早めにやって、循環型社会、大臣がよくおっしゃっている循環型の社会をつくっていくんだということに大きく寄与できるものだと思うんですが、その分別方法や普及、飼料化の技術をどう進めていくかをいま一度お聞かせいただきたいと思います。
  104. 佐藤一雄

    ○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。  今先生御指摘いただきました食品残渣を活用した飼料、いわゆるエコフィードでございますが、その九六%を占める食品製造業由来の残渣を中心にいたしまして生産あるいは利用量が伸びてきておりまして、平成十五年度でいきますと四十八万TDNトンであったものが、平成二十四年度では百四万TDNトンというふうに相なっているところでございまして、この百四万TDNトンというのは濃厚飼料全体の栄養量の五・五%を占めておりまして、輸入トウモロコシに換算しますと約百三十万トンに相当する量となっているところでございます。  一方、今先生御指摘いただきましたように、食品小売業あるいは外食産業から由来します食品残渣につきましては、どうしても異物などの分別の手間、あるいは経費が必要ということでありまして、いまだ廃棄処分が多いというのが現状でございまして、その廃棄率というのは七〇%というふうになっておりまして、今後、引き続きエコフィードの活用を進めていくためにはこれらの活用に取り組んでいくことが課題となっておるところでございます。  このため、私どもといたしましては、本年度の二十六年度予算でございますが、この中におきまして、食品残渣を飼料化するための適切な分別方法の普及、また活用がなかなか進んでおりません食品残渣を原料としたエコフィードの生産拡大ということで、分別した食品残渣を飼料として利用した場合には一トン当たり六千円を助成するといったような支援策を講じているところでございまして、こうしたことによりまして今後とも食品残渣の飼料利用を推進していきたいと、このように考えているところでございます。
  105. 儀間光男

    ○儀間光男君 やはり、ゼロエミッションとかリサイクル産業などということが盛んですから、是非その方面でも力を発揮していただきたい、そして指導をして徹底した循環型社会を形成していただきたいと思います。  もう一つ伺いたいんですが、エコフィードを推進するに当たってはその認証制度があるんですね。認証制度があって、いわゆる認証を受けなければなりませんが、この仕組みはどうなっているのか、ちょっとお答えください。
  106. 佐藤一雄

    ○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。  今先生御指摘いただきましたエコフィードに関する認証制度でございますが、これにつきましてはその取組を消費者の皆さんまでにしっかりつなげるということで、やはり社会的な認知と理解を深めるといったことを目的として実施しておるものでございます。  具体的に申しますと、まず食品残渣等の利用率や栄養成分等について一定の基準を満たす飼料を、これをエコフィードというふうに言いまして、また給与計画に基づきこのエコフィードを給与して一定の基準を満たした畜産物をエコフィード利用畜産物というふうに定義をしております。  具体的に、エコフィードの認証でございますが、これにつきましては飼料の安全性等に知見を有する一般社団法人日本科学飼料協会が行っておりまして、またエコフィードの利用畜産物につきましては、畜産物全般につきまして知見を有する公益社団法人中央畜産会というところが認証をしているところでございます。  ちなみに、このエコフィードでございますが、これまで二十一事業者の方が取得されておりまして、五十銘柄ほどがエコフィードとして認証されておるところでございます。また、このエコフィード利用畜産物認証につきましては八つの商品が認証をされておるという状況に相なっておりまして、今後ともこのような認証制度の活用を通じまして、エコフィードを始めとする国内由来飼料の一層の普及や利用を推進していきたいと、このように考えているところでございます。
  107. 儀間光男

    ○儀間光男君 どうもありがとうございました。その後もずっと強化していただきたいと思います。  さて、次、ウナギ、ウナギというか内水面の振興法について少し言わせてください。  ウナギの産卵場所、これが数年前だったと思うんですが、私の記憶に間違いがなければ、東京大学の海洋調査団が北マリアナ諸島、フィリピン海域で場所を発見したということです。あの場所というのは、実は私が生まれたところなんです。南洋群島のサイパン、テニアンというのがあるんですが、私、そこで生まれて、戦後引き揚げてくるんですが。大体そのフィリピン側の海で産卵が確認されたと。  そして、黒潮に乗ってずっと北上し続けて、南下するシラスもおるんですね。シャム、マラッカ辺りですが、インドネシア、あの辺の河川に上がるんです。あるいは、フィリピン、台湾に伝わる、あるいは中国大陸へ伝わる、そして日本へ来て上がっているということでございますが、これが品薄になって、過日、レッドリストにニホンウナギが載ったと、絶滅危惧ⅠB類に掲載されたというような報道があって少しショックを受けますが、鯨肉食文化とウナギの食文化は日本人にとっては欠かすことのできない伝統食文化なんですね。ここも危機状態にあるということを受けまして、今のところいきなりどうということはないというんですが、やはりいずれにしても心配です。  ここで、先ほど答弁があったんですが、関係五か国、日本、中国、韓国、台湾、フィリピン、五か国によって現状いろいろと今後の取組についても協議をしているようでございます。思うに、南下し、北上するシラスはそれぞれの陸地内へ河口を伝わって上がっていきますから、日本に来るのを他の南の国々が先取りすることはないんですね。カツオ、マグロとちょっと違うんです、回遊魚とは。それぞれの河川に上がった分を捕獲しているんですね。でも、この五か国でこの資源をどう守っていくかという協議をしているというように聞きましたけれども、これについて御説明をいただきたいと思います。
  108. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) 御指摘のように、ニホンウナギにつきましては、一つの資源を我が国を含む東アジア沿岸国において養殖用の種苗として利用しております。その資源の持続的利用のためには、日本国内での資源管理ばかりではなくて、国際的な資源管理がどうしても必要であるということでございます。  このため、二年前の平成二十四年九月から、ニホンウナギの主要な養殖国・地域であるまずは日本、中国、台湾の三者で国際的な資源管理について話合いを開始しまして、平成二十五年九月の第四回協議からは、韓国、フィリピンにも参加をしていただいて協議を続けております。  今年五月にありました第六回の協議では、マグロのような、養鰻業界を含む非政府機関による資源管理の枠組みをまずは設立をして、この枠組みの下で養鰻生産量を何らかの形で制限すると。なかなかシラスの採捕量を制限するということは非常に難しい、そういうことで、養殖場の段階で、池入れ量かあるいはそこから出てくる生産量、こういったものをコントロールしていく、そのような方向で議論が進められておりますが、九月予定の次回協議で結論を得るべく協議を継続することで一致をしておるところでございます。  今後とも、引き続き、本協議における議論を日本が率先をして、ウナギの国際的な資源管理体制の確立に向けて努力してまいりたいと考えております。
  109. 儀間光男

    ○儀間光男君 なぜそのようなことを聞いたかといいますと、これは非常にいいことでありまして、大臣、僕はしょっちゅう言っている、日中、日台漁業協定、特に日中協定。平成十二年に発効した、あるいは平成九年に大臣書簡で決められた日中漁業協定の中の、北緯二十七度線、沖縄の北側から百二十五度三十分縦にやって、その以西ですよ。ここはマグロ、カツオの通過点であって、ここも是非とも資源の確保、管理のために対中国と漁獲高、漁法、漁具、そういうものの取決めをしないと、いずれ高知沖のカツオ、ホンガツオ、マガツオ、アヤガツオ、あるいは大間で捕れるクロマグロ、ホンマグロ、こういうものが激減していきますよということを心配して言うんですが、外務大臣はなかなか交渉するとおっしゃらない。農林水産大臣がよく答弁してくださって、一応引っ込んではおるんですが。  このウナギのシラスのために、それぞれの河口に上がったシラスを捕る国々が一緒になって資源管理しましょうと五か国集まるのに、なぜ日中、日台はできないのか、日台はできていますが、日中はできないのかということをしょっちゅう聞いておるんですが、今日はこのことは聞きませんけれども、答えをいただきませんけれども、そういうことがあるということを、閣僚会議でもあればまた外務大臣に伝えてください。総理にも是非伝えていただきたいというふうに思います。  さて、そのウナギのシラス管理でありますが、何といったって、やっぱり人工でもって産卵させ、育成して、シラス化して、クロコ、あるいはフトギョから成鰻にするという過程をたどっていくわけですが、どうなんですか、この完全養殖技術、もう開発されていると思うんですが、大量生産にはまだいっていないのかどうか聞いて、質問を終わりたいと思います。
  110. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) シラスウナギの人工生産につきましては、平成二十二年に水産総合研究センターが実験室レベルでの完全養殖に成功いたしました。ただ、これは十リットル程度の水槽で成功したということでございまして、さらに平成二十五年には、新たに開発した大型水槽、これで、千リットル程度の大きさの水槽でございますが、シラスウナギの生産に成功したところでございます。  しかしながら、御指摘のように、大量生産を実現するためにはまだ至っておりません。給餌システムの改良でありますとか飼育水の効率的な交換などを図る必要がありまして、本年度から、民間企業、大学、水産総合研究センター、水産庁の産学官連携により、幅広い知見の技術を結集した実証事業に取り組んでいるところであります。  将来にわたりウナギを安定的に供給するためには、シラスウナギを人工的に大量生産することが最も重要でありまして、早期実現に向けて努力してまいりたいと考えております。
  111. 儀間光男

    ○儀間光男君 ありがとうございます。終わります。
  112. 山田太郎

    ○山田太郎君 みんなの党の山田太郎でございます。  今国会、今日が通常国会最終戦ということでありまして、お花もあるし、何か穏やかにやろうかなというふうに思っていたのでありますけれども、規制改革会議の話をどうしても触れざるを得ません。ちょっと殺伐とまたするかもしれませんが、大事なことだと思っておりますので、しっかり議論していきたいと思っています。  今回、農業改革に関する意見というのが出て、その後、二次答申というのが出ました。その間、いろいろ記事がありまして、農協改革腰砕けとか、それから農協改革、この秋山場とか、中央会制度廃止断念へと、こういろんな記事が躍ったのでありますが、一転、昨日の衆議院の農水委員会の方で後藤田副大臣の方のいろいろ御発言もあったりして、いや、実は全中の改革はやっていくんだと、こういうような議論がありました。何が何だか分からないというところもありますので、一つ一つ今日は、重要な問題ですので、しっかり内容をただしていくと、こういう形で分かりやすく質疑ができればなというふうに思っております。  まず、どうしてこういうふうに随分右によれたり左によれたりということになっちゃったのかということで、答申がまとまっていく途中のプロセスについても少し確認していきたいなというふうに思っております。  まずその前に、先週十三日の規制改革会議の答申については総合的にどのように受け止められているか、スタートのところ、農水大臣、林大臣の方から少しコメントをいただけますでしょうか。
  113. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) この農協、農業委員会、農業生産法人に関する見直しにつきましては、まず与党において農業、農村の発展のために熱心に御議論をいただきまして、十日に「農協・農業委員会等に関する改革の推進について」、これを取りまとめていただきました。十三日に、今お話のあった、規制改革会議から、規制改革に関する第二次答申が出されました。今後、与党の取りまとめと規制改革会議の答申を踏まえて、農林水産業・地域の活力創造プラン、これに適切な改革の方向を盛り込んだ上で、次期通常国会に関連法案を提出できるように検討を深めていくことになると思っております。  私としても、農業者、特に担い手の農業者から評価をされまして、農業の成長産業化に資する改革となるように真剣に検討していく考えでございます。
  114. 山田太郎

    ○山田太郎君 今大臣の方からも簡単な概要、日程感についてお話しいただいたんですが、まず、十三日の規制改革会議の答申の、それに先立つ六月六日ですね、これも規制改革会議が行われております。そこでは各分野の答申の素案というのが議論されているようですが、農業分野の答申だけは全部ペンディングというような状況になっておりました。なかなかまとまらなくて大変だったのかどうか、ちょっとそんなことも感じるわけでありますけれども、その農業分野の答申の検討が当時先送りされていたという理由があれば教えてください。
  115. 後藤田正純

    ○副大臣(後藤田正純君) まず、委員から冒頭お話あった、いろいろ、我々、規制改革会議としてのいわゆる事実関係として意見が出たこと、またそれまでのプロセスの御説明を衆参の委員会でも述べさせていただいております。  しかし、それを受けて、やはり今後、農水省さんを中心に法律改正も含めてやる上では、皆様方立法府の方々の御意見も拝聴しなくてはいけません。また、その背景にある国民、そして農業関係者の方々の意見も聞くというのは当然のことだと思います。ですから、そういう中でいろんな、紆余曲折という言葉がございましたけれども、そういった中で物事を決めていかなければいけない、そういう中ではいろんな議論をしていくというのは当然だと思います。  その中で、六月六日、ペンディングということで、今御質問ございましたが、これにつきましても、今申し上げましたように、与党におけます検討、協議の継続がそのときもなされており、関係者の方々、また与党の関係者の方々が大変汗をかいていただいておったわけでございます。そういう与党プロセスをお待ちしていたということで、そのときの六月六日には農業分野につきましてはペンディングとさせていただいたというのが事実関係でございます。
  116. 山田太郎

    ○山田太郎君 その規制改革会議の資料を内閣府から今回いただいているんですが、農業分野の答申の文案については、金丸座長の指示に基づいて内閣府の事務局が書いたというふうにレクの方ではお伺いしています。答申の文案に関しては、金丸座長の方からいつどんな形で指示があったのか、メールなのか電話なのか等も含めて少し教えていただければと思います。
  117. 後藤田正純

    副大臣後藤田正純君) 六月の十一日でございますけれども、これ、委員からも事前に我が方の事務方とも、前日ですか、お話あったかと思いますけれども、今までの意見を、ワーキンググループの中の意見も踏まえて、その中でも、我々事務方ももちろん改めて入りながら、金丸座長から我々の規制改革推進室に対しまして答申の原案の作成についての文書化の指示がございました。  これはもちろん、先ほども申し上げましたように、いろんな与党プロセスを始めとした部分も踏まえて、そういった形の文書化の指示が六月十一日になされたというのが事実関係でございます。
  118. 山田太郎

    ○山田太郎君 中身についても少し、大事なのでやっていきたいと思うんですけれども、まさにこの改革は、政府とか政党から独立して、言わばどちらかというと中立の立場で大胆な提案をする、こういったところに実は本当は意味があるんではないかなと、こんなふうにも思っているわけであります。  ただ、中身について、じゃ、どう変わっていったのかという話について少し見ていきたいと思うんですが、お手元に、今回資料を整理をさせていただきました。農業改革に関する意見とそれから今回の第二次答申というものがどのように違ってきたのかという辺りですね。そういう意味で、じゃ、第二次答申の本当の意図するところ、何が実は言いたいのかという辺りも確認できればというふうに考えています。  まず第一に、都道府県農業会議、それから全国農業会議所制度の廃止ということに関して、元々の農業改革に関する意見というところでは付いておったんですけれども、新たな制度に移行すると、こういうふうな書きぶりに実は変わっています。この辺り、考え方は変わっていないのか、何かが変わったのか、まずこの辺りから少し教えていただけますでしょうか。
  119. 後藤田正純

    副大臣後藤田正純君) 私どもは、規制改革会議のワーキンググループ、総理の諮問を受けて、それを意見を出さなければいけないというミッションがございまして、その中で、いろいろな方々のヒアリングも含めて、また今後の農政、農業改革の在り方につきまして意見を述べさせていただいたわけでございますが、この我々の意見というのは、あくまでその時点での意見でございます。  先ほど申し上げましたように、その後の国会の審議、先生始め多くの方々の御審議ももちろん当然我々はしっかり踏まえなければいけないという思いでございます。そういう中で、最終的な答申につきましてはこういう文言になっているということでございます。あくまで、我々の意見が答申に移る過程においては、国会また与党のプロセスも踏まえてやっていくということが、物事を決めるという意味では、進めるということでは重要だと考えております。
  120. 山田太郎

    ○山田太郎君 まさに今、後藤田副大臣が言われたこと、それはそのとおりの部分もあるんですが、非常に気になっているのは、六月十日に出ました自民党さんからの案のもしかしたら丸のみになっているのではないかというところも感じておりまして、それはちょっといい悪いということよりも、どういうふうに元々のトーンが変わって最終的にどうなったのかということを、大事なことですのでフィックスさせたいというのがこの場であります。まず、いい悪いと言う前に、その答申がなかなか分かりにくくなっているという危惧があるので是非個別に聞きたいということなので、プロセスはともかく、中身についていろいろ教えていただきたいと思う趣旨で進めていきたいと思っております。  二点目なんですけれども、権利移動の在り方の見直しというところについても少し見ていきたいんですが、許可制から原則として届出制に緩和するというのが元々まとめられておったわけでありますが、新しい答申の方では記載なしということになりました。これは許可制を届出制に緩和するということに関しては、新しい答申の方では断念したと考えればよろしいんでしょうか。
  121. 後藤田正純

    副大臣後藤田正純君) これにつきましても、一つの意見として規制改革会議としては出させていただきましたけれども、与党プロセスの中でこういう結果になったということでございます。
  122. 山田太郎

    ○山田太郎君 それでは、また確認していきますが、今度は、農地を所有できる法人農業生産法人の見直しという辺りも少しお伺いしたいんですが、いわゆる事業要件ですね、今農業が売上げの過半を持っていないと基本的に農業法人ができないということに関しては、事業要件は廃止というような元々の案がありましたが、新たな二次答申ではそれらの事業要件に関する記述はありません。その事業要件廃止ということに関しては変更されたという理解でよろしいんでしょうか。
  123. 後藤田正純

    副大臣後藤田正純君) そのとおりであります。
  124. 山田太郎

    ○山田太郎君 次に、農協の辺りも少しいきたいと思います。農業協同組合の見直しという辺りに少し移っていきたいと思います。多分、今日の議論の中でも一番重要というか、マスコミでも大きく報道されております中央会制度の廃止の問題に関して少し触れていきたいというふうに思っております。  元々の農業改革に関する意見ということでは、中央会制度の廃止を明確にうたっていると。農業協同組合法に基づく中央会制度を廃止と、こういうふうにうたっているわけでありますが、新たな二次答申においては、新たな制度への移行というふうな書きぶりに変わっているわけであります。適切な移行期間を設けた上で、これは五年を目途というような議論も元々あったようでありますが、現行の制度から自律的な新たな制度に移行ということでありまして、明確に中央会制度の廃止ということが文言からは消えているように思っております。  ただ、いろいろレクも含めてお伺いしたところ、とはいうものの、中央会の役割というのは前とは随分変わりましたと。元々、中央会は、たくさんつくられてしまっている農協を統廃合するために強力指導権限を持つということを立て付けにこういった力を与えたということだったんだけれども、七百にその数も減ってきたし、もう少し現場がこれからはどうしていくのかということを考えなければいけないということであって、そういう意味では、中央会の制度の仕組みそのものは、この新たな第二次答申においても役割が変わらなければならない、こんなふうにお話を伺っています。  中央会が単協の自由な経営を制約しないように、その在り方を抜本的に見直す必要があるということも答申の方には残っておりますので、その辺り、前と何が変わったのか。書きぶりが変わっただけで、実は中身、最も重要な強力指導権限を持つといった部分については、それを変えていくということは変わっていないのかどうか、非常に重要なところですので確認させていただきたいと思います。
  125. 後藤田正純

    副大臣後藤田正純君) まず、事実関係から申し上げますが、農協改革でございます。この五月二十二日の意見の中央会制度の廃止という項目でございます。その中身の文章は、「単協が地域の多様な実情に即して独自性を発揮し、自主的に地域農業の発展に取り組むことができるよう、中央会主導から単協中心へ、「系統」を抜本的に再構築するため、農業協同組合法に基づく中央会制度を廃止し、中央会は、新たな役割、体制を再定義した上で、例えば農業振興のためのシンクタンクや他の団体等の組織としての再出発を図る。」と、これが正確な文章の文言でございます。  そういう前提を踏まえて、御承知のとおり、農協の中央会につきましては、農協法が二十二年にできておりますが、中央会につきましては、昭和二十九年に農協に対する強力な経営指導により農協経営を再建するために導入された特別な制度でありまして、全国段階、都道府県段階にそれぞれ一つに限り設立されたと。こういう背景の中で、今申し上げましたように、現行の制度から自律的な新たな制度に移行するという今の答申を含めて、また、新たな制度は単協の自立を前提としたものとし、具体的な事業や組織の在り方については農協系統組織内での検討も踏まえて関連法案の提出に間に合うよう早期に結論を得るという形で、答申という形で変わっております。  よく全中制度の廃止が、全中の廃止だとかそういう、何というのか、ネガティブに聞こえてしまったというのは、これはなかなか残念でございますけれども、我々は廃止ありきということではなくて、新たに再出発していただきたい、そして単協という組織を更に力を付けていただきたい、そして中央会さんも、例えば経団連とか同友会さんは法定されていない組織でございますけれども、どんどんどんどん政府に対しても政治家に対しても要求していく、要望していく、こういうことがもう今現実のこの世の中では可能でございますので、そういうことも含めて新たに中央会というものの在り方を改革していただいてもよろしいのではないかという中身でございますので、私どもの最初に出した意見から答申への変化につきましては、私どもは現在の中央会制度とはかなり違うものになるというふうに考えておりますので、後退という言葉は当たらないと思います。
  126. 山田太郎

    ○山田太郎君 今、済みません、後藤田副大臣の御発言の中で、何か中央会が政治に対しても発言をどんどんしていくようにと言われたんですけど、ちょっと中央会さんの元々の制度の立て付けとは随分違っていると思いますので、何となく、そうだったのという話でびっくりしているところもあるんですが。  もう一度確認したいんですが、重要なポイントは、この中央会の制度の本質は強力指導権限を持っているというところ、これが結局、現場の単協の自由な経営の阻害につながっているのではないかというところが論点だったと思うんですね。これに関しては、書きぶりはいろいろあるものの、見直すべきなんだということについては変わらないのかどうか、その辺りをもう一度確認させてください。
  127. 後藤田正純

    副大臣後藤田正純君) 中央会につきましては、補足しますが、いわゆる単協への指導もそうでございますが、やはり建議するという、そういった部分の法律的にも文言がございますので、それは一つ今申し上げておきたいと思います。  今の御質問でございますけれども、先ほども申し上げましたように、現在の制度とは違った形に変化していくことが農協及び農家の方々、そして国民経済に利するという農協法の第一条にまさに適合し得ると、このように考えております。
  128. 山田太郎

    ○山田太郎君 次は、全農の株式会社化という辺りについても確認させていただきたいんですが、全農を株式会社に転換すると、これが元々の農業改革に関する意見書の中で当初あったものが、今、何かよく分からない、随分長い書きぶりになっているんでありますが、とはいえ、最後のところ、農協出資の株式会社に転換することを可能とするために必要な法律上の措置を講じると、その上で、独禁法の適用除外がなくなることによる問題の有無を精査して、問題がない場合には株式会社化を前向きに検討するというふうに言っておるんですが、というと、私は、素直に読むと、結局全農を株式会社に転換しなさいと、ただし、ただし文が付いて、何か独禁法の適用除外が外れちゃうということに関しては精査しておくのよと、こういうふうに読めるわけですけれども、この辺りも大事なところですから、正確に教えていただけますでしょうか。
  129. 後藤田正純

    ○副大臣(後藤田正純君) これも繰り返しになりますが、やはり全農という組織というものが、何度か委員とも議論させていただきましたけれども、農家の方にとっての仕入れ機能、そしてまた販売機能というのが果たして農家の満足を充足させているか、こういった起点から、全農につきましても、これから株式会社となって、バリューチェーンの構築を始め、どんどん世界に出ていっていただきたいと、そういう形の改革案でございました。  今の御議論でございますが、御承知のとおり、独禁法の適用除外ということで法人税の減免という部分もございますけれども、これも繰り返しになりますが、与党のプロセスの中で、全農という一つの組織がいわゆる農業協同組織の発達を促進する上での必要性も鑑みながら、こういう文言にさせていただいたということでございます。
  130. 山田太郎

    ○山田太郎君 何となく今の、済みません、答弁で分からないところがあって、多分、道として、全農さんは、株式会社化することによって資金調達ができる自律的な組織といったものを目指せという道と、もう一つは、独禁法の適用除外団体として一種の販売とか購買のカルテルを結んだ、まさに協同組合に近い組織として立て付けるのか、これは大きく違うんだと思っています。  どっちも一長一短あると思うんですけれども、どちらを志向して新たな二次答申は作られているのか。明らかに農業改革に関する最初の内容では、全農を株式会社にと、まさに後藤田副大臣おっしゃられたように、グローバルに展開する場合にはやっぱり資金も必要でしょう、そういった形での株式会社化ということを明確に打ち出していたと思うんですが、ちょっと二次答申に関しては、違う道を両方選べないわけでありますから、どちらの方を向いて提言をされているのか。そうでないと答申が何を言っているか分からないので、その辺り、少し明確にしていただけないでしょうか。
  131. 後藤田正純

    ○副大臣(後藤田正純君) 今委員もいみじくも御指摘ありましたように、改革というのは一長一短ございます。そういう中で、ここに書いてありますとおり、いずれも株式会社に転換することを可能とするための必要な法制上の措置を講じるということを明記しておりますし、後段におきましても、株式会社化を前向きに検討するよう促すということを明記させていただいておりますので、いわゆる当初の意見というものを尊重していただきながら、しかし、先ほども申し上げましたとおり、全農組織、そして農家、農協の皆様方の御理解を得ながら進めていただきたいというような文言にさせていただいたところでございます。
  132. 山田太郎

    ○山田太郎君 言い方は悪いんですけれども、実はそれじゃ決まっていないと言っているのと同じ感じに聞こえまして、ここはしっかり、どうか答申、はっきり今後させていただきたいなと思っております。  もう一つ、信用事業に関して、ちょっとこの表にはないんですが、信用事業ですね。JAバンクさんと農林中金さんとの関係というのもあるんですけれども、このいわゆる二次答申を見ていると、ごちゃごちゃいっぱい書いてあるんですが、正直言ってよく分かりません。とどのつまりは、経済事業とそれから信用事業は切り離して、独立してやっていけるということを志向して実は作られているのかどうか。  例えば、文章の中には、単協が自立した経済主体として利益を上げ、組合員への還元と将来への投資に充ててくださいと、こう書いてあるので、一見すると、信用事業とも切り離し、経済事業としてしっかりやっていくんだ、こういうふうに書いてあるかにも思えるんですが、その信用事業と経済事業との関係性は今後どうあるべきだというふうに二次答申は言っているのか、整理して教えていただけないでしょうか。
  133. 後藤田正純

    ○副大臣(後藤田正純君) 御承知のとおり、今回の農業改革は、特にいわゆる経済事業、本来の農業経済活動という収益が非常に厳しい状態の中で、信用事業、共済事業の利益で言わば補填をするような形になっている、このことに私どもは問題を提起をさせていただいたところでございまして、しからば、より農家の方々をしっかりサポートするための経済事業に特化していただく、そこに力を集中していただくというのが私どもの考え方でございます。  より単協の皆様方に事務負担をなくしていただいて、そして、この委員会でも先生に答弁させていただいたように、いわゆる代理店的な形で、いわゆる事務負担を減らしていくという形で当初から申し上げてきたところでございますが、いずれにしましても、大きな方向としましては、冒頭申し上げましたように、経済事業に専念をしていただく体制をつくるということが我々の思いでございますので、その方向で是非お願いしたいということでございます。
  134. 山田太郎

    ○山田太郎君 経済事業に専念すると同時に、単協は買取り販売を数量目標を定めて段階的に拡大するとか、調達先を徹底比較して最も有利なところから調達すると。行間を読めば、まさに、これは大臣もおっしゃっていましたけれども、担い手のために農協が、特に単協を中心に、買取り販売というわけでありますから在庫責任をきちっと持って売れと、それから、コメリさんなんかに負けて農協の方が高くいわゆる飼料代が付いちゃったとか、そういうことはないようにということなんだと思いますが。  ただ、もう一つ大事なのは、この委員会でも幾つかほかの委員からも議論出ていたんですが、果たして農協が今後も、とはいうものの、確かに担い手の方を向いたとしたとしても経済事業だけで自立してやっていけるのかどうか。信用事業がその経済事業の穴を埋めているという議論も実はさんざんありました。いい悪いは除いて、私は、できれば単独で経済事業だけでやっていけることの方がしっかりしたことなんですが、じゃ、切り離すという議論をした場合にどんな道があると考えているのか、答申の中ではどんな議論になっていったのか。あるいは、第二次答申としてはその辺りはどう触れているのか、あるいは触れていないのか、その辺りも少し御意見いただけますでしょうか。
  135. 後藤田正純

    ○副大臣(後藤田正純君) 事実関係としては、答申では触れておりません。ただ、今までの議論で、まさに委員おっしゃるように、今の現状がそうだからといって、すぐに共済事業、信用事業を切り離すということは、これはもう現実的にはあり得ないことだと思います。  ですので、改革というのは、これはやっぱりいろんな関係者との折衝が必要でございます。ただ、私どもの規制改革会議のミッションは、その方向性を示す、何もやらない、やらない理由を言うということではなくて、政府としてやはり結果を出す、前に進めるという形の中で意見、そして答申という形になった次第でございますので、今のお話につきましては、答申につきましての意見は述べておりません。
  136. 山田太郎

    ○山田太郎君 最後に、組合員の在り方という辺りも少しお聞きしたいんですが、元々は、准組合員の事業利用は正組合員の事業利用の二分の一を超えてはならぬと、こういう明確な線を引いていたようですが、新たな二次答申では、一定のルールを導入すると、こういうふうになりました。  実は、これに関しては、この農業改革に関する意見の前にかなり農協に関する議論があった中で、政府の方から准組合員の利用率が高いというのはおかしいというさんざん議論があって、これは二分の一ぐらいがガイドラインではないかなんという別の答申もあった中から見ると、随分ここは後退しちゃったような感じはするのでありますが、これ、元々ずっとそんな議論がされていたのに、ここに来て、特に二次答申になってこういう形になったというのは何か理由があるんでしょうかね。
  137. 後藤田正純

    ○副大臣(後藤田正純君) 委員おっしゃるように、いわゆる農協法の中で、先ほど来の独禁法の問題もそうでございますが、いろんな意味での役割というものがございますし、元々、農業者、そしてそれをしっかり守るために、生産性を掲げて、農業者の経済的社会的地位の向上を図り、もって国民経済に資するという第一条、こういう現状からすると、昨今の現状はいささか当初からは違ってきたという中でこういう意見が規制改革会議の中で出されたわけでございますが、しかし、それをすぐにそういう状況にはなかなか難しいんではないかという御議論が与党プロセスの中でも、国会審議の中でもあったと。そういう中で、それは一定のルールをやはり導入すべきでないかという答申にさせていただいたところでございます。
  138. 山田太郎

    ○山田太郎君 ありがとうございます。  林大臣にお伺いしたいと思うんですが、規制改革会議のこの答申なんですけれども、元々の改革会議意見という書きぶりとは随分変わってきた。ただ、多くが中身は一緒なんだというような後藤田副大臣などからの御答弁なんかもあったと思います。今後は農林水産省の方に舞台も移ってきて、政府としてどういうふうに進めていくのか、又は関連法の改正ということになれば国会でもしっかり議論しなければいけないと思っております。  ただ、私の感想を言わせていただきますと、第二次答申は、多分何となく自民党さんの御意見もいろいろ入れたからなんでしょうけれども、ますます分かりにくくなったところもあると思いますので、是非その辺りは整理して、しっかりまさに大臣がおっしゃっている担い手のための改革ということをやっていただきたいんですが、何か今のやり取りを聞いていて、ここはとか、感想とか御決意とか、いろいろいただければと思っていますが、いかがでしょうか。
  139. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 実は私、昔、今の後藤田副大臣のポストをやったことがあるんです。内閣府副大臣で、当時、規制改革それから公務員制度改革というのを担当しておりまして、当時の大臣は誰かというと渡辺大臣だったわけでございまして、だから苦労したということを申し上げるつもりはございませんけれども、大変に今、後藤田副大臣が分かりやすく御答弁いただいたように、規制改革会議の意見というのは、総理に対する諮問機関ということでいろんな意見を言って議論を喚起していただくということでありましたけれども、私も申し上げましたし、後藤田副大臣からもありましたように、その廃止というのがどうも見出し的に独り歩きをしていってしまったというのがちょっと反省点というか、残念なところだったなということはありますけれども。  今お話しいただいたように、与党プロセスも経てしっかりと、私の、昨日の衆議院の委員会ではそったく同機という言葉を使わせていただきましたけれども、やはり改革というのは、これにとどまらず、一般論としても、そったく同機、すなわち一緒になってみんなでやっていこうということがないと、単に我々が決めて押し付けても、当事者がそれでやっていこうということにならなければ結局改革ができないということになってしまいますので、しっかりと内部でも議論をしていただいて、今のままで、全部このままでいいというのは関係者を含めてどなたも思っていないわけでございますので、そういう意味でしっかりと、冒頭申し上げましたように、農業者、中でも担い手農業者のためになるような改革をしっかりとまとめていきたいと、こういうふうに思っております。
  140. 山田太郎

    ○山田太郎君 まさにそのとおりだと思うんですが、何となく総花的にいろんなところに手を付けちゃったので、やっぱり改革というのは言えば反論もいっぱい出てくるわけでありますから、豪華一点主義とは言わないですけれども、どこが優先順位なのかということを是非設計し直した方が、ちょっとこれを全部やっていこうと思うと、制度を全部、農協をひっくり返すのかと、こういうことにもなっちゃうわけなので、進め方というのはこれから重要だと思っておりますので、特にその優先順位ですね、これは何が何でもやり切るというところだけは決めていただいてしっかり前に進めていただくのがいいんじゃないかなというふうに思っております。  さて、ちょっと残りのところをがらっと雰囲気を変えまして、今国会この雰囲気で終わるのも嫌なので、和食レセプションについて少しやりたいと思っています。  今年の五月に、パリのOECDの本部で和食のレセプションが行われました。総理も出席されて、農水大臣も出られたということであります。五月五日に昼、夕、夜で三回行って、昼間はフランスの大統領も来られたということであります。  この和食のレセプションなんですけれども、昨年の十二月に和食がまさにユネスコの世界遺産ということになりまして、平成二十三年から非常に関係者は苦労されて、二年間も頑張ってきたということだと思っております。  しかし、私の方で実はそこを興味を持ちまして調べてみましたら、お手元のちょっと資料を見ていただきたいんですが、この出された和食なんですけれども、当時、カモ肉の胸肉焼き鳥ソースというメニューに使われたものは、カモはフランス産、サケ握りに使われたサケはノルウェー産の養殖物、あるいはすしに使われていたタイやヒラメ、ウナギ、エビもパリの市場で買ってきたと。おだしのかつおぶしに至ってはベトナム製だということでありまして、和食の魅力を広めるのであれば、日本のおいしい食材を使うべきだったんじゃないかなというふうにも思っているわけでありまして、どうして日本のカモとかサケとかエビとか使わなかったのかなというふうに担当者に聞きましたらば、準備に間に合わなかったと、こういうふうな回答がありました。  どうして間に合わないなんということがあるのか。日本食をデビューさせる、ある意味で、これは変な話ですけれども、詐欺と言っちゃうと怒られますけれども、和食のレセプションでその素材が和食じゃないみたいな、これでいいのかなという気はするんですけれども、何でこんなふうになっちゃったのか、是非お答えいただけますでしょうか。
  141. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 多少雰囲気が変わると期待しておりましたが、そういうお問合せでございますので。  一連のレセプションで、天ぷら、それからミニ天丼等々、今御紹介いただいたメニューを出しました。検疫手続というのがございまして、かなり時間がこれに掛かるということで、やはり現地調達をせざるを得ない食材もあったということでございます。  それから、たしか私の聞いたところですと、かつおぶしはまだEUのいろんな規制があって、なかなか日本から持っていくのが難しいと、こういうこともあるようでございまして、逆に言いますと、今後、メード・バイ・ジャパン、日本食がもうここまで来たということでありますから、これをメード・イン・ジャパンの日本からの輸出につなげていくためにどういう課題があるかということも、今のかつおぶしの例でも分かってきておるわけでございます。したがって、こういうことを一つのまた契機としていろんなことがスムーズに行くように、今回、一回のレセプションですから量も限られておりますけれども、本格的な輸出ということになりますと継続的に大きなロットで動いていくと、こういうことになりますので、しっかりとやっていきたいと思います。  また、和牛、米、ホタテ、昆布、こういうものは日本産食材も調達させていただいて、特に和牛についてはBSEがあった後、初めての解禁だったということもあって大変好評でございまして、私のところに、食べた方から今日はお代わりはないのかということが相次ぎまして、お代わりが欲しい方は今日作っていただいたシェフのレストランのところへ行ってくれと、こういうことを申し上げたところもあったわけでございます。  御指摘を踏まえて、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
  142. 山田太郎

    ○山田太郎君 なかなか、結局野党ですし、キャラが変えられなかったかなというふうに思っていますけれども。  本当にこの農業の改革に関しては、いいとか悪いとかということよりも、自由な議論というのが一つはすごく重要だと思っておりまして、官邸は今回大きな問題意識を持ってこういう意見をまとめてきて、そして政府、もちろん与党との協力も必要でしょう。我々国会議員全員で、どうあるべきか、これを一時の感情であったりとか、どこから指示されているかということは一旦置いて、私も含めて、是非前向きな議論をしていく必要がもう本当に差し迫っていると、このことは認識して、これからも、秋に向けて山場だというふうに記事にも書いてありましたから、特に後藤田副大臣にはひるむことなく、内閣改造、今後どうなるか、よく知りませんけれども、力強い方が自民党の中にもたくさんいらっしゃるでしょうから、良い日本の農政のために頑張っていっていただきたいなというふうに思って、今国会、通常国会の私の質疑、これで締めくくらせていただきたいと思います。  本当にどうもありがとうございました。
  143. 紙智子

    ○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  今日は最初に、豪雪対策から質問をしたいと思います。  今年の春先の大雪被害で、各地でビニールハウスの撤去や新規のハウス建設などの取組が進んでいるわけですけれども、しかし、国からの補助金、これは現状は全く支給されておりません。二月の被害に対して今も支給されていないと。その点での事実を確認をしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。そして、その原因がどこにあるのかということを明らかにさせていただきたいと思います。
  144. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) この冬の大雪による被害を受けた農業用ハウスなどの撤去、再建に要する経費、これを支援いたします被災農業者向け経営体育成支援事業でございますが、五月十六日までに各関係都道府県から報告されたところによりますと、今回の大雪による被害の大きさに呼応しまして、事業の実施要望の件数が膨大なものになっております。要望のあった経営体数ベースで四万三千を超える御要望があったと、こういうことでございます。  実は、これらの要望の中で、資材が調達できない等の理由によりまして具体的な着工時期等がまだ決まっていないものが多いために、まず、既に工事を完了していらっしゃったりとか、それから近々工事に着工する準備をしているケース等について、市町村が補助金交付の前提となる事業計画書を作成して都道府県に提出していただくようにお願いをしているところでございます。  事業計画書が提出されて、準備ができたものから順次速やかに支払手続を進めてまいりたいと、こういうふうに思っております。
  145. 紙智子

    ○紙智子君 御答弁の中で、現状では一円も支払われていないと、これはそうですよね。ちょっと確認をしておきます。
  146. 林芳正

    ○国務大臣林芳正君) 申し上げましたように、事業計画書を作成して提出していただく、そして提出されて準備ができますと支払手続を進める、こういうことになっておりますので、そこに至らないと支払手続は進められないと、こういうことでございます。
  147. 紙智子

    紙智子君 つまり、現時点ではまだ全然払われていないということだと思います。  それで、被災者の方は、支援制度がつくられているということは非常に受け止めて、意欲持って頑張らなきゃというふうに思ってきたわけですけれども、実際、支援制度があっても助成金は届いていないと。夏、秋の生産に影響が出てくるというふうに言っているわけですね。せっかく意欲を持って再開した農家の意欲をやっぱりそぐようなことがあってはならないと思うわけで、今、順次できたところから払っていくんだというお話あったんですけれども、是非、至急現場に助成金が届くように対策を取るべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
  148. 林芳正

    ○国務大臣林芳正君) まさにおっしゃるとおりでございまして、今後ともやはり意欲を持って営農を再開する、そもそも最初のこの支援のプランを作るときにも第一弾、第二弾ということでなるべく早く打ち出すようにいたしましたのも、続けていってもらいたい、こういう思いからでございまして、産地の復旧を図ることが大変大事だと、こういうふうに思っております。  したがって、事業計画書が調ったものから所定の手続を迅速に進めまして、早期に助成金の支払が行えるように万全を期してまいりたいと思っております。
  149. 紙智子

    紙智子君 二月の被害で、そして今六月ももう終わるかと、半ば過ぎてきているわけですからね。ですから、今もそこに届いていないというところが問題で、今急いでやるということなんですけれども、どうして時間が掛かっているかというと、結局、人手が足らない、国段階でも人手が足りないと。東電の賠償のときもそうだったんですね。人手が不足していて、やることは決まっているけれども、結局賠償が遅々として進まない、そういう中で東電も抜本的に人員を集中して賠償事務を進めたということがあったわけです。  大臣も、是非省内の人員をかき集めて、この補助金を支給するという抜本的な手を打つべきじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
  150. 林芳正

    ○国務大臣林芳正君) 先ほど申し上げましたように、市町村から事業計画書を出していただくということになっておりますので、うちの方の何か窓口が混んでおって、そこがボトルネックになっているということではないわけでございます。  したがって、全体として早く営農を再開していただけるように全般に目配りをしながら、一日も早く助成金が支払われるようにしていきたいと、こういうふうに思っております。
  151. 紙智子

    紙智子君 市町村から上がっていないかのような御発言があったんですけど、それは違いますよ。市町村もそれをまとめたりするのに本当に時間が掛かっていて、やっぱりマンパワーが足りないということがあるわけですよ。省内もそういうことがあるということを私も聞いていますから、そういう意味でちゃんと対応できるような体制を取ってほしいということを申し上げておきたいと思うんですね。  それから次に、養豚の振興についてお聞きいたします。  それで、法案は衆議院で採択をされたと。この法案と差額関税制度の問題についてなんですけれども、当然これ、養豚農業振興法案は差額関税制度があって初めて機能するというふうに思うんですけれども、その点、いかがでしょうか、大臣
  152. 林芳正

    ○国務大臣林芳正君) この豚肉の差額関税制度でございますが、輸入価格が低い場合には基準輸入価格に満たない部分を差額関税として徴収して国内養豚農家を保護するということ、そして、価格が高い場合、低率な従価税を適用することによって関税負担を軽減し消費者の利益を図ると、こういう仕組みになっております。  養豚農業振興法案でございますが、養豚農業が国民の食生活の安定等に貢献する重要な産業である中で、配合飼料の価格の高止まり、それから悪臭その他の環境問題等の課題に直面しているということを踏まえて諸般の政策を取ろうと、こういうことになっておりますので、両者が我が国の養豚業の振興を図るということを目的としておるわけでございまして、両者を含めて様々な施策によって養豚の振興を進めてまいりたいと、こういうふうに思っております。
  153. 紙智子

    ○紙智子君 生産者と消費者に配慮した中身なんだということでもあると思うんですけれども、それで、差額関税制度が撤廃されて、かつその関税が大幅に引き下げられるということになると、これは国内の養豚業者は米国産の豚肉を始めとして海外の豚肉との価格競争に負けて駆逐されるということが必至なわけですね。  この間もちょっと質問でオバマ大統領と安倍総理のすし会談の話をしましたけれども、やっぱり本当に振興されるべき養豚農業、農業者自身がいなくなってしまうということになっては大変だというふうに思うわけですけれども、その点から見ても、やっぱりこのTPPの問題というのは撤退すべきだと思っているわけですけれども、いかがでしょうか。
  154. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) あのすし会談の中身につきまして、この間、総理と直接やり取りをしていただいたと、こういうふうに承知をしておりますが、TPP交渉に当たっては、豚肉を含む重要五品目、これは聖域の確保を最優先するとしっかりと衆参両院で決議をしていただいておりますので、これを踏まえて国益を守り抜くように全力を尽くす考えでございます。
  155. 紙智子

    ○紙智子君 それでは、内水面漁業の振興について質問をさせていただきたいと思います。  昨年行われました全国内水面漁業振興大会で、内水面漁業振興法の成立を求める大会宣言が決議をされました。内水面漁業を振興することは重要だというふうに思うわけですけれども、大臣の基本的な御認識をまずお聞きしたいと思います。
  156. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 内水面漁業は、アユ、ワカサギなど和食文化と密接に関わる水産資源を供給するほか、国民に釣りを始めとした自然に親しむ場を提供するという多面的機能も発揮をしておりまして、花もそうでございましたが、豊かで潤いのある国民生活の形成に大きく寄与していると、こういうふうに考えております。  内水面漁業の漁獲量は、昭和五十三年がピークでございまして十三万八千トンであったわけでございますが、残念ながら平成二十四年には三万三千トンまで減少をしているということで、淡水魚の安定供給、それから多面的な機能の発揮が懸念される状況にあると、こういうふうに認識をしております。  こういう漁獲量の減少要因としては、カワウ、それから外来魚による漁業被害の増加、それから河川等の水産資源の生息環境の悪化、こういうものが指摘をされておるところでございます。  このため、カワウ、外来魚による漁業被害防止対策や、生息環境の改善のための取組の支援、さらには、内水面漁業が持つ水産物の供給以外の多面的機能の発揮のための支援などなど各般の施策を講じてきているところでございまして、今後とも、内水面漁業の健全な発展を確保して、その多面的機能が将来にわたって発揮されるように努力をしてまいりたいと思っております。
  157. 紙智子

    ○紙智子君 今お話もあったんですけれども、内水面漁業においては、いわゆるブラックバスなどの外来魚による漁業被害の増加あるいは伝染病の発生などの影響に加えて、河川工事や生活排水による漁場環境の悪化などで漁獲量が減少している、内水面漁業の経営が深刻になっているということです。  こういう状況の中でも、内水面漁業協同組合には漁業法で資源が枯渇しないように水産動植物の増殖義務が課せられているわけですけれども、なぜ増殖義務が課せられているんでしょうか。水産庁長官にお伺いします。
  158. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) 御指摘のとおり、内水面の第五種共同漁業権につきましては、漁業法第百二十七条によりまして、免許を受けた者が水産動植物の増殖をする場合でなければ免許してはならないというふうになっております。  これは、第五種共同漁業権という私権の設定を認めたことと、それから内水面の公共的な性格ということの両側面を調和する意味合いからでありまして、増殖と管理を通じて内水面の資源的価値を高めることと裏腹に漁業権を与える、このようなことにされたというふうに認識しております。
  159. 紙智子

    ○紙智子君 内水面でいうと、その立地条件などから操業が容易なために、海面に比べて多数の捕る人たちの乱獲だとか、それによる資源が枯渇するおそれも大きいと、だから特定の団体にこういう権利も与えて増殖義務を課しているということですよね。ちょっと、もう一度。
  160. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) 内水面というやはり公有水面におきまして、第五種共同漁業権という形で私権を設定する、それとの裏腹で増殖をするということをお願いをすることで免許を与えるといったようなことにしたということでございます。
  161. 紙智子

    ○紙智子君 さて、この水産動植物の資源をどうやって増やすかということなんですけれども、それでは、ウナギについてお聞きをしたいと思います。  国際自然保護連合が六月にニホンウナギを絶滅危惧種としてレッドリストに掲載しました。二〇一五年にもワシントン条約の附属書に掲載する準備が進んでいるということです。ワシントン条約の附属書にこれ掲載されれば国際的にはどういう影響が出るのか。また、輸入に頼らず日本国内で行う生産、流通、消費にどのような影響が出るのか、これについてお話しください。
  162. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) IUCN自体は、レッドリストに掲載されましたが、これ自体は拘束力を伴うものではございませんので、直ちに直接的な影響が及ぶものではございません。しかしながら、二〇一六年に次のワシントン条約の締約国会議が予定をされておりまして、来年夏頃に、二〇一五年の夏頃にはその締約国会議で諮る提案が各国から出されるといったような状況になっておるわけでございます。  もし仮にワシントン条約の場で議論をされて、附属書、仮にⅠに指定された場合には国際的な商業取引が一切禁止をされるということでございまして、これにつきましては、そのようなことになりますれば、我々は今、シラスウナギの六割、それから製品の六割をそれぞれ輸入しておりますので、一切外国からそういうものが入ってこなくなるという影響が生じてくるというふうに認識しております。  それから、附属書Ⅱに仮に指定された場合でございますけれども、これは輸出に際して輸出国が発行した輸出許可書が必要となり、輸出が制限される可能性が出てくるということでございますが、御承知のように、ウナギについてはまだ生態が余り分かっていないということで、この輸出許可書が適切に発行されるかどうかといったようなことについて心配があるわけでございます。  この輸出制限につきましては、生きたウナギ、シラスウナギ、かば焼き、全てのニホンウナギなりその製品に掛かってくるということで、一定の影響が生じてくるというふうな認識に立っておるところでございます。
  163. 紙智子

    ○紙智子君 輸入に頼らない生産については。
  164. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) ワシントン条約の附属書Ⅰに掲載されますれば、国内でもシラスウナギの採捕であるとか譲渡といったことができなくなりますので、附属書Ⅰに掲載された場合には、極めてそういう意味では国内の生産というものも非常に難しくなってくるんではないかなというふうに思われます。  それから、附属書Ⅱの場合には、先ほど申し上げましたが、シラスウナギの六割、あるいは製品の六割が輸入になっておりますので、もし仮に輸出国政府から適切な許可書が発給されないということになりますれば、国内で捕るシラスウナギで育てる、そのようなことでございますので、現行の消費量の大体二割ぐらいに供給量が減ってしまうおそれがあるということでございます。
  165. 紙智子

    ○紙智子君 輸入に頼らないで日本国内で行う生産、流通、消費というのは、これは附属書に記載されない場合は心配はないわけですか。
  166. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) そのとおりでございます。
  167. 紙智子

    ○紙智子君 漁業において、海面漁業であれ内水漁業であれ、これ資源管理を行うというのは常識だというふうに思うんですね。  日本は、ウナギの大量消費国として、国際社会に対して率先してウナギの保護や自然管理に努力をしていると、こういう姿勢を示すということは大切だと思うんですね。一方で、中国や台湾を含む東南アジア一帯でこのシラスウナギの不漁が続いているということなんですけれども、なぜ資源が減少したのか。乱獲ということも言われているんですけれども。  そこで、日本が大量消費国として考える必要があるというふうに思うのは、ウナギの加工品を含めて海外から買い集めて商品を周年化する構造があるということだと思うんです。いわゆる大手資本が海外から安く仕入れて販売する形でそれが現れている、こういう構造が資源の減少を招いて国際自然保護連合が監視をしてきたという側面があるんじゃないかと。そういう現状について、どのように認識をされているでしょうか。
  168. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) ニホンウナギの減少でございますけれども、生態が完全に解明されておりませんので、天然ウナギの漁獲量が減少した原因については必ずしも特定されないわけでありますが、専門家によれば、過剰な漁獲、それから河川などのウナギの生息環境の悪化、さらには海洋環境の変動、こういったことが指摘をされております。  この過剰な漁獲の背景には、捕る限りは、やはりそれを消費するというニーズ、それに応えるために漁獲がされているということでございますので、御指摘のような、我々がたくさん消費をしたといったようなことも背景にあることは間違いないと考えております。
  169. 紙智子

    ○紙智子君 たくさん消費し過ぎたという消費者の責任もあるのかという話でもあるんですけれども、やっぱり資源管理ということを本当に優先するということが大事だし、もうけを優先するんじゃなくてやっぱり資源管理というふうにする、そういう意味では、大手資本の動きもしっかり把握をして管理するということが資源管理にとっても重要なんじゃないかというふうに思うんですね。  そこでなんですけれども、日本の伝統食を守る上で、これ国内でウナギを、生産量や供給量を増やすというのが必要だと思うんです。ワシントン条約がどういうふうになったとしても、国内生産については一定の、何というかな、確保できるというか、規制はそんなに強く心配要らないんじゃないかなというふうに思っているわけですけれども、国内生産でやっぱりちゃんとやっていくということはすごく大事だと思うんですけれども。  そこで、ウナギの漁獲量について説明をいただきたいと思うんです。一九六三年と一九八三年、それから二〇一三年、この全国の漁獲量と、利根川、霞ケ浦、那珂川の漁獲量について御説明をお願いいたします。
  170. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) 全国の天然ウナギの漁獲量でございますが、私どものデータで古いのが一九六三年、これは二千六百九十トンでございました。一九八三年には千八百十八トンに減少しまして、二〇一二年には百六十五トンということになっております。  一方で、利根川、霞ケ浦、那珂川、御指摘いただいたこれを合計した天然ウナギの漁獲量は、同じく、一九六三年のデータは残念ながらございませんが、一九八三年は二百六十一トン、それから二〇一二年は六トンということになっておるところでございます。
  171. 紙智子

    ○紙智子君 今は全国の話をされて、利根川の話だけでしたか。霞ケ浦と那珂川についても御説明をお願いしていたんですけど。
  172. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) 利根川、霞ケ浦、那珂川を合計した天然ウナギの漁獲量を先ほど後ろでは申し上げました。  ちなみに、利根川につきましては、個別に申し上げますと、一九八三年が二百二十八トン、二〇一二年は五トンでございます。霞ケ浦は、一九八三年は十三トン、二〇一二年はゼロというふうに統計上は出ております。それから、那珂川につきましては、二十トンであったものが一トンということでございます。
  173. 紙智子

    ○紙智子君 ちょっと丁寧に言ってほしかったんですけれども、利根川は五百八十八トンからどんどん減って五トンにまでなった、霞ケ浦は百四十トンからゼロになった、それから那珂川は五十六トンから一トンまで減ったということですよね。  それで、利根川、霞ケ浦、那珂川はかつてウナギの宝庫だったわけです。私も行ってお話聞いて、本当にびっくりしたんですね。そうだったのかというふうに認識を新たにしたんですけれども、宝庫だったと。なぜ減少したのか、なぜ生息環境が悪化したのかと、そのことを検証する必要があるんじゃないかというふうに思うわけです。ウナギの漁獲量は、利根川水系では、今言いましたように、たくさん、五百八十八トン捕れていたわけだけれども五トンになったし、霞ケ浦では百四十トンがゼロになったと。  茨城県に特定非営利法人霞ケ浦アカデミーという団体があるわけですけれども、その団体の通信、出しているんですけどね、海夫通信、海夫というのは海の夫と書く、海夫通信というのがあって、そこに農学博士の浜田篤信先生が書かれた論文があります。ちょっと紹介をしますけれども、シラスウナギについて述べておられるんですね。一九六〇年代の全国の漁獲量の最高値は百七十四万トンだったと。それが、利根川水系の漁獲量は百三十八万トンということですから、実に全国の八〇%も占めていたということを紹介しているんですね。常陸川水門ができてこのシラスウナギが霞ケ浦に入れなくなったというふうに分析しているんですよ。  今日お配りしている資料があって、ちょっとこれ小さいのでなかなか見にくいと思うんですけれども、水色の川の流れのところと霞ケ浦の状況を簡単に略図になっていますけれども、これを見てもらいたいんですけれども、常陸川水門、小さく書いてありますけれども、一九六三年に完成した霞ケ浦の下流にある水門です。霞ケ浦開発関連事業が漁業にどういう影響を与えたのかということで、これについて分析をされているでしょうか。水産庁長官。
  174. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) 今突然お伺いいただきましたので、ちょっと私どもとしてそのような分析をしておるかどうか、手元には資料を持っておりません。
  175. 紙智子

    紙智子君 これ、通告していましたよ。
  176. 本川一善

    政府参考人(本川一善君) 常陸川水門ができたことによる影響ということではございませんけれども、利根川、霞ケ浦、那珂川における個々の開発行為による魚類の生息環境への影響を具体的には特定できませんけれども、その漁獲量を比較すると、利根川では四十三年と二十四年を比較すれば三万三百二十七トンから六十三トンに、それから霞ケ浦において一万四百四十トンから五百七十三トンに、那珂川においては二千七百九十トンから八百八十五トンに減少しておりますが、この常陸川水門ができることに伴ってどういうような変化が生じたかということについて、私どもとして今資料を持ち合わせていないということでございます。
  177. 紙智子

    紙智子君 数字の上では非常に大きく減っているということが今述べられたと思うんですけれども、それで、東京大学の大気海洋研究所などのグループがウナギ漁獲量と護岸率ということを調査している報道がありました。護岸工事などで失われた自然の岸辺の割合、いわゆる護岸率、これとウナギの漁獲量との関連を九か所の湖沼、湖、沼ですね、湖沼と十八の河川を調べたようです。  霞ケ浦では、七〇年代半ばは護岸率が一〇%程度で漁獲量は二百トン近くあったと。護岸率が上がると漁獲は急激に減少して、護岸率が九五%を超えた九〇年代にはウナギはほとんど捕れなくなったということなんですね。ウナギコンクリートが嫌いだということが報道記事になっていましたけれども、開発が漁業にどういう影響を与えたのかということを、これは分析、検証すべきじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。水産庁長官
  178. 本川一善

    政府参考人(本川一善君) まさにウナギの生息環境が悪化をすることに伴って、ウナギに限らず内水面の魚類に影響が生じておりますので、私どもとしては、そこは十分に認識をした上で内水面のそういう生息環境を改善するような事業とか、そのようなものを進めさせていただいておるところでございます。
  179. 紙智子

    紙智子君 私、今質問したのは、どういうふうな影響を開発が漁業に与えているのかを分析、検証すべきじゃないですかというふうに申し上げたんですけれども、それについてはどうですか。
  180. 本川一善

    政府参考人(本川一善君) まさに方向としてはおっしゃるとおりだと思います。  どのような立場の者がどのようにやっていくのかというのはございますけれども、私どもとして、まさに都道府県なり試験研究機関とも連携を取りながら努力をしてまいりたいと考えております。
  181. 紙智子

    紙智子君 検証するのは当然だと思いますよ。漁業の分野からいえば非常に大きな影響あるわけですから、ちゃんとやるべきだというふうに思います。  さて、次に霞ケ浦導水事業についてお聞きします。  内水面を振興するに当たって、河川ダムなどの開発行政が大きな影響を与えています。霞ケ浦導水事業についてお聞きしますけれども、もう一度ちょっとお配りした資料を御覧いただきたいと思います。  それで、霞ケ浦導水事業の概要ということで書いてあります。利根川、霞ケ浦、那珂川のところを結んで、約四十五キロなんですね、相当の距離なんですけれども、ここを結んで直径約四メートルもの地下トンネルを造ってそこに水を流すということなんですね。  それで、国土交通省、今日来ていただいていますけれども、国土交通省にお聞きしますけれども、導水事業の工事の現状について説明をいただきたいと思います。
  182. 加藤久喜

    政府参考人加藤久喜君) お答えをいたします。  霞ケ浦導水事業は、那珂川、桜川、霞ケ浦及び利根川を連絡する流況調整河川を建設して水質の浄化、流水の正常な機能の維持増進、都市用水の供給の確保を図るものでございまして、先生の御質問ございました主な工事の内容でございますけれども、四つの区間のトンネル、十二基の立て坑、四つの機場、いわゆるポンプ場から成っております。  トンネル工事につきましては、那珂川と桜川付近をつなぐ水戸トンネル、これが完成。桜川付近から石岡市の高浜機場をつなぐ石岡トンネルは二十四・五キロメートルのうち約三割が完成。高浜機場から土浦放水口をつなぐ土浦トンネルは未着手で、利根導水路は完成をしております。立て坑につきましては、十二基の立て坑のうち土浦放水口を除く十一基が完成をしております。また、四つの機場のうち、利根機場、桜機場が完成、那珂機場は陸上部が完成、高浜機場が未完成という状況になっております。
  183. 紙智子

    ○紙智子君 ちょっと、すごく簡単過ぎる説明なんですけれども、要するに飛び飛びで、できているところとできていないところと、ずっと現状としてはあるわけですよね。  それで、これは平成二十一年に民主党が当時政権だったときに、ダムの検証委員会の対象事業になったわけですよね。それで、事業目的やそれから用水の補給や関連整備対策などを検証して、予断なく継続するか中止するかを検証するということが言われていたと思うんですけれども、そういうことですよね。そこのところを言ってほしかったんですけれども。
  184. 加藤久喜

    ○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。  今の検証でございますけれども、今後の治水対策のあり方に関する有識者会議、ここで検証の手順、手法等を示した中間取りまとめが出されまして、検討主体である関東地方整備局において検討を進めてまいりました。  具体的な検討としては、水質浄化、流水の正常な機能の維持、新規利水という各目的ごとに複数の対策案の検討、概略評価による抽出を行いまして、その上でコスト、実現性、環境への影響等の評価軸ごとの評価、そして目的別の総合評価を経まして総合的な評価というものを行っております。  平成二十六年五月八日に事業評価監視委員会の御意見をお聞きし、事業を継続するという対応方針が本省に報告されたところです。  また、検討の過程におきまして、パブリックコメントを行うとともに、河川工学、それから漁業、生物等の学識経験を有する者からの意見聴取、関係する住民、地方公共団体の長、利水者からの意見聴取を行っております。  現在、検証の途中であり、今後、本省において有識者会議の御意見をお聞きし、国土交通省としての対応方針を決定することになるということでございます。
  185. 紙智子

    ○紙智子君 その会議があって検証して、予断なく継続するか中止するかを検証すると言いましたよね。予断なくとおっしゃっていましたよね。そこを確認したいと思います。
  186. 加藤久喜

    ○政府参考人(加藤久喜君) 検証においては、継続か中止かということについて予断なく検討するということでございます。
  187. 紙智子

    ○紙智子君 それで、予断なく検証するということなんですけれども、何を検証しているのかということについても少し詳しくお述べください。
  188. 加藤久喜

    ○政府参考人(加藤久喜君) 先ほど申し上げましたけれども、目的ごとにどの案が優位かということで、水質浄化、それから流水の機能の維持、利水ということについて複数の案を作りまして、その中でどの案がよろしいかということについて検討しておりまして、霞ケ浦導水事業のほかに代替案も含めまして、どの案がいいかということを検証をしておるということでございます。
  189. 紙智子

    ○紙智子君 これに書いてあるものを持っているんですけれども、その中でいろいろやっぱり検証しているんだけれども、いろんな案はあるんだけれども、いろいろな条件においてやるとする場合に、コストについてやっぱり最も有利な案は現計画なんだという形で、コストについて結論的には一番これがいいんだというふうになっているわけですよね。
  190. 加藤久喜

    ○政府参考人(加藤久喜君) コストの点を重視して検討いたしますけれども、その間に影響の評価ですとか実現性の評価、そういう点につきましても検討させていただいておるということでございます。
  191. 紙智子

    ○紙智子君 コストについて、何というか、重きを置いて結論を出そうということになっているわけですけれども、それで導水事業の建設コストは現行計画案が最も安く付くんだというふうなことが議論されているわけですけれども、その検討の場におられる幹事会の構成メンバーというのはどういうメンバーなのか、御説明をください。
  192. 加藤久喜

    ○政府参考人(加藤久喜君) 今御指摘のございました検討の場でございますけれども、検討を進めるに当たりまして、関係地方公共団体から成る検討の場を設置するということになっておりまして、本事業におきましては関係知事、市長から成る検討の場と、それから関係都県の関係部局長クラスから成る幹事会というものを設置しております。  具体的な幹事会のメンバーにつきましては、茨城県の企画部長、土木部長、生活環境部長、埼玉県の企画財政部長、企業局長、千葉県の総合企画部長、県土整備部長、東京都の都市整備局長、水道局長及び検討の主体であります関東地方整備局の河川部長というふうになっております。
  193. 紙智子

    ○紙智子君 ずっと今御紹介いただいたように、開発部局が行っている自己検証にすぎないわけですよね。漁業関係部署は入っていませんよね。  検討の場でパブリックコメント、意見聴取が行われているんですけれども、学識経験者から多く出た意見というのは、那珂川、霞ケ浦、それから利根川と異なる水系間の互換によって生物多様性が攪乱されているという意見が指摘されているわけです。関東地方整備局の検討を受けて、国の有識者会議で検討されることになるわけですけれども、内水面漁業や生物多様性の専門家というのはこの中に入っているでしょうか。
  194. 加藤久喜

    ○政府参考人(加藤久喜君) ただいま御指摘のありました有識者会議でございますけれども、有識者会議につきましては、その検証が中間取りまとめの方向に沿って検討されたかどうかについて意見を述べるというものが有識者会議でございまして、先生御指摘の内水面漁業や生物多様性に関する専門家の方は入っていらっしゃいませんけれども、検討主体である関東地方整備局において、先ほども申し上げましたけれども、漁業や生物を含む様々な分野の学識経験を有する者から意見を聞くというプロセスを経て対応方針案が取りまとめられておるところでございまして、魚の迷入についての対応等もそこに示されておるところでございます。  今後、有識者会議において中間取りまとめに沿って検討されたかどうかについて意見を聞いた上で、国土交通省としての対応方針を決定することになります。
  195. 紙智子

    ○紙智子君 プロセスにおいてとありますけれども、やっぱり構成している、これ自身を検証している中には入っていない、生物多様性の問題とかそういう漁業に関する専門家の人が入っていないと。入っていない中でこれ議論されてきているということが明らかになったと思います。  それで、那珂川はアユの遡上も日本一というふうに言われているんですね。これも私も初めて知ったんですけど、アユの遡上日本一だと。漁業法で、内水面の漁業協同組合には水産動植物の増殖義務が課せられているわけです。  霞ケ浦導水事業の那珂川に幅五十メートルもの取水口を造る計画だと。巨大な用水路ができて川の流れが変わるので、ふ化したアユなどの魚類がこの導水に吸い込まれる、河川の流量は仔魚、子供ですね、仔魚、アユの生育に影響を与える、水産資源の再生産力が破壊されて持続的利用が図られなくなるなど、これ問題が指摘されているわけです。  四月に行われた霞ケ浦導水事業の再開の撤回を求める集会が開かれているんですけれども、ここでは、異なる水系である霞ケ浦湖水の清流那珂川への導入は那珂川水系の環境悪化と生態系の攪乱を引き起こすもので、生物多様性基本法違反であり、見過ごすことはできないと、那珂川の漁業や涸沼のシジミ漁業への影響を無視しているという声明を出しているわけです。那珂川漁協は、これ漁業権が侵害されるというふうに言っているわけですね。  一般論でお聞きするんですけれども、これ水産庁長官にお聞きしますけれども、開発行為によって漁業権が侵害されるということについて、一般論で結構です、どのように認識をされているか。
  196. 本川一善

    ○政府参考人(本川一善君) 一般的には、やはり開発行為の実施に当たっては関係者の利害が衝突する場合がありますので、漁業や水産資源に与える影響については慎重な調査を行うとともに、その結果を踏まえて、漁業権を有する、御指摘のある漁業協同組合など、影響を受ける可能性のある関係者と十分に協議をし、調整をしていただくことが重要であると考えております。
  197. 紙智子

    ○紙智子君 そこで、ちょっと大臣にまたお聞きしますけれども、大臣は内水面の漁業の振興は大事だというお話を最初にされました。霞ケ浦導水事業は、現在検証中ですので工事は止まっています。それで、内水面漁業を振興することに反対する方はいないというふうに思うんですけれども、これも一般論で大臣にお聞きしますけれども、開発行為が内水面漁業にどういう影響を与えてきたのか、開発は国土交通省の仕事という縦割りではなくて、農水省としてもしっかり検証して物を言うことが大事だというふうに思うんです。そこで、大臣の見解をお聞きしたいと思います。
  198. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) 今長官から答弁いたしましたように、開発行為が行われる際には、一般的に関係者の利害が衝突する場合があるわけでございます。したがって、開発行為を行う事業主体と、この影響をこの場合は受ける可能性のある漁業協同組合等との関係者の間の十分な話合い、これが重要だと思っております。  我々としては、やっぱり、こういう話合い、協議が円滑に行われるような必要な役割を果たしていくと、これが大事だと考えておりまして、この内水面漁業の振興に関する法律案、これが成立した暁には、この法案に盛り込まれております協議会のスキーム、この活用が図られるように適切に対応してまいりたいと思っております。
  199. 紙智子

    ○紙智子君 ありがとうございます。  内水面漁業の振興と開発行政について質問してきました。それで、内水面漁業を振興するためにも、是非この内水面の漁獲量が減少している原因をしっかり検証して警鐘を鳴らして、内水面漁業振興に力を入れるように要求をいたしまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  200. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────
  201. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、中泉松司君が委員を辞任され、その補欠として豊田俊郎君が選任されました。     ─────────────
  202. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 次に、養豚農業振興法案を議題といたします。  提出者衆議院農林水産委員長坂本哲志君から趣旨説明を聴取いたします。坂本哲志君。
  203. 坂本哲志

    ○衆議院議員(坂本哲志君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。  本案は、養豚農業が国民の食生活の安定に寄与し、及び地域経済に貢献する重要な産業であること並びに食品残渣を原材料とする飼料の利用等を通じて循環型社会の形成に寄与する産業であることに鑑み、養豚農業の振興を図ろうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。  第一に、養豚農業の振興に関する基本方針についてであります。農林水産大臣は、養豚農業の振興の意義及び基本的な方向に関する事項等を内容とする基本方針を定めることとしております。  第二に、国及び地方公共団体の施策についてであります。国及び地方公共団体は、養豚農家の経営の安定、養豚農家による食品残渣又は国内において生産された飼料用の米穀等を原材料とする飼料の利用の増進、豚の飼養衛生管理の高度化等に必要な施策を講ずるよう努めることとしております。  第三に、援助についてであります。国及び地方公共団体は、養豚農家が基本方針に即した経営を行うことができるよう、必要な情報の提供、助言、指導、財政上の措置その他必要な措置を講ずるよう努めることとしております。  なお、この法律は、公布の日から施行することとするとともに、政府は、この法律の施行後速やかに、安全性を確保しつつ、食品残渣を原材料とする養豚に係る飼料の製造及びその利用の促進を図る観点から、これらに係る規制について検討を加え、その結果に基づき必要な措置を講ずることとしております。  以上が本案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
  204. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  養豚農業振興法案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  205. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、猪口君から発言を求められておりますので、これを許します。猪口邦子君。
  206. 猪口邦子

    猪口邦子君 私は、ただいま可決されました養豚農業振興法案に対し、自由民主党民主党新緑風会公明党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     養豚農業振興法案に対する附帯決議(案)   我が国の養豚農業は、国民の食生活の安定に寄与するとともに、地域経済に貢献している重要な産業であり、また、食品残さを原材料とする飼料の利用等を通じて循環型社会の形成にも寄与している。   しかしながら、養豚農業を取り巻く環境は、配合飼料価格の高騰、豚流行性下痢(PED)の発生など厳しいものがあり、特に、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定については、交渉の結果によっては、我が国の養豚農業に大きな影響を与えかねないことから、養豚農家の間に不安が広がっている。   よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。  一 養豚経営安定対策事業について、養豚経営のセーフティネット機能が十全に発揮されるよう、養豚経営安定対策事業における国と生産者の積立金の在り方を含めた国の支援の在り方を検討し、必要な措置を講ずること。  二 国内における豚流行性下痢(PED)の感染拡大に対処し、早期のまん延防止を図るため、養豚農家による飼養衛生管理基準の遵守を徹底するとともに、防疫措置の強化を行い、これに伴う関係者の負担の軽減について配慮すること。また、本病に係る防疫対応の状況を検証し、家畜伝染病予防法の見直しも含め、必要な対策を講ずること。  三 TPP協定交渉について、我が国の養豚農業が今後とも安定的に発展できるよう、平成二十五年四月の本委員会の「環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉参加に関する決議」を遵守し、確固たる決意をもって臨むこと。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  207. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) ただいま猪口君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  208. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 多数と認めます。よって、猪口君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、林農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。林農林水産大臣
  209. 林芳正

    ○国務大臣林芳正君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重させていただき、関係省庁との連携を図りつつ、今後、最善の努力をしてまいる所存でございます。
  210. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  211. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  212. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 次に、花きの振興に関する法律案を議題といたします。  提出者衆議院農林水産委員長坂本哲志君から趣旨説明を聴取いたします。坂本哲志君。
  213. 坂本哲志

    ○衆議院議員(坂本哲志君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。  本案は、花き産業農地農業の担い手の確保を図る上で重要な地位を占めているとともに、その国際競争力の強化が緊要な課題となっていること及び花きに関する伝統と文化が国民の生活に深く浸透し、国民の心豊かな生活の実現に重要な役割を担っていることに鑑み、花き産業及び花きの文化の振興を図ろうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。  第一に、花き産業及び花きの文化の振興に関する基本方針についてであります。農林水産大臣は、花き産業及び花きの文化の振興の意義及び基本的な方向に関する事項等を内容とする基本方針を定めることとし、都道府県は基本方針に即し、花き産業及び花きの文化の振興に関する計画を定めるよう努めなければならないこととしております。  第二に、国及び地方公共団体の施策についてであります。国及び地方公共団体は、花きの生産者の経営の安定、花きの栽培の生産性及び花きの品質の向上の促進、花きの加工及び流通の高度化、花きの輸出の促進、花きの文化の振興等に必要な施策を講ずるよう努めることとしております。また、花きの新品種の育成等に関する研究開発事業を行おうとする者は研究開発事業計画を作成し、農林水産大臣の認定を受けることができることとし、農林水産大臣の認定を受けた計画に基づく取組を進めるため、新品種の出願料の減免等の措置を講ずることとしております。  第三に、国の援助についてであります。国は、地方公共団体の施策が円滑に実施されるよう、必要な情報の提供、助言財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めることとしております。  なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。  以上が本案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
  214. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  花きの振興に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  215. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、徳永君から発言を求められておりますので、これを許します。徳永エリさん。
  216. 徳永エリ

    徳永エリ君 私は、ただいま可決されました花きの振興に関する法律案に対し、自由民主党民主党新緑風会公明党日本維新の会結いの党、みんなの党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     花きの振興に関する法律案に対する附帯決議(案)   我が国の花き産業は、農地や農業の担い手の確保を図る上で重要な地位を占めているとともに、その国際競争力の強化が緊要な課題となっている。また、花きに関する伝統と文化が国民の生活に深く浸透し、国民の心豊かな生活の実現に重要な役割を担っている。   よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。  一 花き産業及び花きの文化の振興に向けた取組については、国、地方公共団体、関係者等が緊密に連携し、一体となって進めることができるよう、法第四条に基づく振興計画が全ての都道府県において定められるよう促すとともに、市町村においても、法の趣旨を踏まえ、都道府県の振興計画に即して花き振興に積極的に取り組むことができるよう、必要な措置を講ずること。  二 「花き」とは、観賞の用に供される植物全体を指すものであり、具体的には、切り花、球根、花木類、盆栽等の鉢物、芝類、地被植物類をいうことを明確に示した上で、それぞれの特性に応じたきめ細かい振興策を講ずること。  三 花きの輸出の促進に当たっては、諸外国の植物検疫制度を調査し、事業者等に対し、輸出の円滑化に資する情報提供を行うとともに、花きに係る検疫条件について、我が国と諸外国との間で科学的根拠に基づき検疫協議が進められるよう、関係省庁とも連携して、必要な措置を講ずること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  217. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) ただいま徳永君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  218. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 全会一致と認めます。よって、徳永君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、林農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。林農林水産大臣。
  219. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重させていただき、関係省庁との連携を図りつつ、今後、最善の努力をしてまいる所存でございます。
  220. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  221. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  222. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 次に、内水面漁業の振興に関する法律案を議題といたします。  提出者衆議院農林水産委員長坂本哲志君から趣旨説明を聴取いたします。坂本哲志君。
  223. 坂本哲志

    ○衆議院議員(坂本哲志君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。  本案は、内水面漁業の振興に関する施策を総合的に推進し、もって内水面における漁業生産力を発展させ、あわせて国民生活の安定向上及び自然環境の保全に寄与することを目的とするもので、その主な内容は次のとおりであります。  第一に、基本理念についてであります。内水面漁業の振興に関する施策は、内水面漁業の有する水産物の供給の機能及び多面的機能が適切かつ十分に発揮され、将来にわたって国民がその恵沢を享受することができるようにすることを旨として講ぜられなければならないことを基本理念として定めることとしております。  第二に、内水面漁業の振興に関する基本方針等についてであります。農林水産大臣は、あらかじめ国土交通大臣及び環境大臣に協議し、それらの同意を得るとともに、水産政策審議会の意見を聴いた上で内水面漁業の振興に関する基本的方向等を内容とする基本方針を定めることとし、都道府県は、内水面水産資源の回復に関する施策及び内水面における漁場環境の再生に関する施策の総合的かつ計画的な実施が必要と認めるときは、基本方針に即して、その実施に関する計画を定めるよう努めることとしております。  第三に、国及び地方公共団体の施策についてであります。国及び地方公共団体は、内水面水産資源の生息状況等の調査を行うよう努めることとするとともに、内水面水産資源の回復、内水面における漁場環境の再生、内水面漁業の健全な発展に関する施策を講ずるよう努めることとしております。  第四に、指定養殖業の許可及び届出養殖業の届出についてであります。漁業法の規定が適用される水面以外の水面で営まれる養殖業であって、当該養殖業に係る内水面水産資源の持続的な利用の確保又は内水面漁業の持続的かつ健全な発展のため養殖業を営む者等について制限措置を講ずる必要があり、かつ、政府間の取決めその他の関係上当該措置を統一して講ずることが適当であると認められる政令で定める指定養殖業についての許可制度とともに、その実態を把握する必要があると認められる指定養殖業以外の政令で定める届出養殖業についての届出制度を創設し、指定養殖業者及び届出養殖業者はその養殖業に係る実績報告書を農林水産大臣に提出しなければならないこととしております。  第五に、協議会についてであります。都道府県は、内水面の共同漁業権者の申出に基づき、内水面水産資源の回復、内水面における漁場環境の再生その他内水面漁業の振興に関し必要な措置について協議を行う必要があると認めるときは、都道府県、共同漁業権者、河川管理者、学識経験者等で構成する協議会を設置することができることとしております。  なお、この法律は、一部を除き、公布の日から施行することとするとともに、政府は、この法律の施行後速やかに、内水面に排出又は放流される水に係る規制の在り方について、内水面における漁場環境の再生等の観点から検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づき所要の措置を講ずることとしております。  以上が本案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
  224. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  内水面漁業の振興に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  225. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、猪口君から発言を求められておりますので、これを許します。猪口邦子君。
  226. 猪口邦子

    ○猪口邦子君 私は、ただいま可決されました内水面漁業の振興に関する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会・結いの党、みんなの党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     内水面漁業の振興に関する法律案に対する附帯決議(案)   内水面漁業は、水産物の供給の機能及び多面的機能を有しており、国民生活の安定向上及び自然環境の保全に重要な役割を果たしている。   しかしながら、内水面漁業を取り巻く状況は、漁場環境の悪化等による漁業資源の減少、外来魚やカワウによる被害、原発事故に係る風評被害など非常に厳しいものがある。特に、ニホンウナギについては、その稚魚であるシラスウナギの漁獲が低迷しており、資源状態の悪化による国際的な規制の強化が懸念される状況となっている。   よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。  一 ニホンウナギについては、ウナギ属に係る商業的な輸出入に対する国際的な規制強化の動向等を踏まえ、内水面漁業の振興はもとより、ユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」の保護・継承が図られるよう、資源の持続的利用を確保するべく、本法により導入される指定養殖業の許可・届出養殖業の届出をはじめとする各般の施策の活用を含め、実効ある対策を講ずるため、国内の体制を整備すること。    また、国際的な資源管理に向けた取組やシラスウナギの大量生産技術の確立に向けた取組を一層推進すること。  二 内水面漁業協同組合の組合員資格に係る河川における水産動植物の採捕又は養殖を行う日数の算定に当たっては、内水面漁業が有している水産物の供給の機能及び多面的機能が十分に発揮できるよう配慮するとともに、必要がある場合には、水産業協同組合法の見直しについて検討を行うこと。  三 農業水利施設の整備、河川改修等が内水面の生態系に与える影響に鑑み、自然との共生及び環境との調和に配慮した農業水利施設、河川の整備等を推進するとともに、本法により導入される協議会の活用が図られるよう措置すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  227. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) ただいま猪口君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  228. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 全会一致と認めます。よって、猪口君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、林農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。林農林水産大臣。
  229. 林芳正

    ○国務大臣(林芳正君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重させていただき、関係省庁との連携を図りつつ、今後、最善の努力を尽くしてまいる所存でございます。
  230. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  231. 野村哲郎

    ○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十三分散会