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2014-06-17 第186回国会 参議院 総務委員会 28号 公式Web版

  1. 平成二十六年六月十七日(火曜日)    午後一時三十分開会     ─────────────    委員の異動  六月十二日     辞任         補欠選任      井原  巧君     中泉 松司君  六月十三日     辞任         補欠選任      中泉 松司君     井原  巧君      中西 祐介君     藤川 政人君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         山本 香苗君     理 事                 二之湯 智君                 丸川 珠代君                 吉川 沙織君                 若松 謙維君                渡辺美知太郎君     委 員                 井原  巧君                 石井 正弘君                 礒崎 陽輔君                 小泉 昭男君                 島田 三郎君                 関口 昌一君                 柘植 芳文君                 堂故  茂君                 藤川 政人君                 石上 俊雄君                 江崎  孝君                 難波 奨二君                 林 久美子君                 藤末 健三君                 片山虎之助君                 寺田 典城君                 吉良よし子君                 又市 征治君                 主濱  了君    国務大臣        総務大臣     新藤 義孝君    副大臣        総務副大臣    上川 陽子君    大臣政務官        総務大臣政務官  藤川 政人君    事務局側        常任委員会専門        員        小野  哲君    政府参考人        総務省情報流通        行政局長     福岡  徹君    参考人        日本放送協会経        営委員会委員長  浜田健一郎君        日本放送協会経        営委員会委員(        監査委員)    上田 良一君        日本放送協会会        長        籾井 勝人君        日本放送協会理        事        木田 幸紀君        日本放送協会理        事        井上 樹彦君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○放送法及び電波法の一部を改正する法律案(内  閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、中西祐介君が委員を辞任され、その補欠として藤川政人君が選任されました。     ─────────────
  3. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  放送法及び電波法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に総務省情報流通行政局長福岡徹君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  放送法及び電波法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会会長籾井勝人君外四名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 放送法及び電波法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 柘植芳文

    ○柘植芳文君 大変お疲れさまでございます。自由民主党の柘植芳文でございます。  この度は、大変厳しい日程の中で質問の機会を与えていただきまして、本当にありがとうございました。今日は短い時間でございますけれども、新藤大臣には、放送・通信を介して地域に元気と夢と希望を与えていただけるような是非お考えをお聞かせ願いたいと思っておりますし、また籾井会長様には、放送・通信業務の先導役としていわゆる民放各社をリードし、勇気と希望と夢のあるお考えを是非お願いしたいと思っております。  早速でございますが、今回の放送法及び電波法の一部を改正する法律案について質問させていただきます。  今回の放送法改正案につきましては、放送事業者の経営基盤強化計画の認定に係る制度の創設というものが入っております。この改正は、各県単位で放送することが前提となっているものを異なる県で同一の放送番組を提供できるようになったわけでございます。地域経済の低迷と、広告が減少したり、あるいはデジタル化の費用負担、インターネットとの競合など、放送事業者の経営が厳しくなっている今日、今回の提案は複数の県で同一の放送番組ができるということでございます。番組制作費の削減を図ったり、各種設備の効率化を図ることでラジオ局の経営基盤が強化され、地域住民の生活に必要な基幹メディアが存続できるようにするといったものと理解をいたしております。  総務大臣が所信表明の際に、地域の再生なくして日本の再生はない、あるいは地域の元気創造プランなど、地域再生に懸ける強い思いは、私も大臣の考え方に全く同感でございまして、共鳴するものでございます。  今回提案の放送事業者の経営基盤強化計画の認定制度の創設によって、災害時だけではなく、普段でも地域に密着し、地域の元気や地域の魅力を発信し、地域に人を呼び戻すような特色のある制作のコンテンツが少なくなってしまわないか、あるいはきめ細かな街角情報的な放送番組がなくなってしまうんじゃないかと心配をいたしております。  ついては、地域に深い思いを寄せられる総務大臣から、一般論で結構でございますので、放送事業者の経営基盤の強化を図ることと、地域ごとに免許を与えているラジオ放送の多元性の維持とのバランス、地域に心を寄せる放送、要するに、地域の自主制作の番組が減少してしまうこととのバランスがなくなってしまっては大変なことだと思っております。大臣は、放送行政をどのように進めていかれるのか、お考えを伺いたいと思います。
  9. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 御指摘をいただきましたように、放送事業者の経営基盤の強化を図りつつ、地域性の確保、これを維持をして、両者をバランスさせていかなくてはいけない、これが非常に重要な観点だと、このように思います。  放送対象地域に係る制度は、これは地域社会の文化、歴史、そしてその地域の住民意識の醸成、こういった意味で非常に重要であります。また、そういう意識の下で、平常時の便利が非常時の安心につながっていく、安全につながっていくと、私はそのように思っているわけでありまして、日頃使っているものがいざというときに役に立つわけであります。したがって、住民の生活、財産を守るための災害放送の運用も含めまして、極めてこの地域というものは基本単位として重要であると、このように認識しているわけであります。  今般の改正案は、この異なる放送対象地域における放送番組の同一化、そして、放送法、電波法上の規制の特例措置を受けることのできる経営基盤強化計画、これを認定する制度をつくったわけであります。これは、最初に申し上げました経営基盤の安定という意味において、非常に今、現状において、地域放送機関、厳しい状況がございます。特にラジオにおいてはそういった傾向が顕著であります。したがって、そうした放送事業者が経営基盤を強化させるためにも、番組制作費の削減や、また番組の送出設備の統合ですとか、こういったもろもろの効率化を図るという意味において、今までよりも県域を広げること、これは有効であるわけであります。  我々とすれば、この両者をバランスさせるために地域性の確保措置を講ずることを求めているわけでございまして、例えばそれは、平時より各放送対象地域ごとに取材拠点を維持してください、また災害時には被災地向けの情報をそれぞれの地域で発信できるように放送設備を確保してくださいであるとか、また放送番組審議機関の委員構成を地域バランスを考慮したものにしてくださいとか、そういった様々な措置を求めて、経営基盤の強化と地域性確保、これをうまくバランスさせていきたいと、またそれを期待しているところでございます。
  10. 柘植芳文

    ○柘植芳文君 ありがとうございました。新藤大臣の本当に地域に対する思いだとか、そういう心優しい気配りを是非御期待申し上げたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  次に、今回の改正法案にはNHKのインターネット活用業務の拡大が入っております。この件についてお伺いしたいと思います。  パソコンやスマートフォンで聴けるNHKラジオのインターネット同時放送の愛称「らじる・らじる」でございますけれども、山間部やコンクリートの建物など電波が届きにくい、受信環境の悪い場所でも混信が発生しないし、難聴地域の改善など非常に効果があると伺っております。  私もこのアプリを利用しまして、「らじる・らじる」を利用させていただいております。なぜならば、前回も質問したように、宿舎は一部難聴地域がございまして、その地域ではNHKの放送が聴けないということでございますので、この「らじる・らじる」によりまして、私の一番愛好している「ラジオ深夜便」を聴きながら、夜健やかに眠っておるわけでございます。こういったことで、大変このことにつきましては、喜んでおる次第でございます。  この「らじる・らじる」の放送は、NHKの附帯業務として総務大臣の認可を受け、パソコンでは平成二十三年九月一日から始まっていますが、現状、パソコン、スマートフォンを含め、どの程度の利用件数、また、この利用に対する利用者の評価、反応があるかをお聞かせ願いたいと思っております。また、法律改正後、このサービスをどのように充実を図っていかれるのか、是非、併せてお伺いしたいと思っております。
  11. 井上樹彦

    ○参考人(井上樹彦君) 先ほどお話ありましたように、「らじる・らじる」は平成二十三年九月から開始しまして、スマートフォンやタブレットで聴く際に必要なアプリケーションのダウンロード数は、今年四月末段階で三百十八万件に達しております。  この評価なんですけれども、認知度を調べた調査はありませんけれども、去年の十月に利用者の評価、反応を聞く利用者アンケートを行っております。  その結果によりますと、スマホで聴けるのが便利、混信などで聴きづらかったので利用している、ラジオよりも音質が良いといった好評意見が非常に多く寄せられておりまして、満足度も、とても満足、それからまあ満足を合わせますと九〇%と高い数字になっております。一方、マイナス面の評価は、放送と比べて遅延、遅れですね、があるのが不便だという意見が最も多いんですけれども、ユーザーの不満は総じて少ないというふうに受け止めております。  今後のサービスなんですけれども、ラジオが聴きにくい状況の補完的な措置として一定の役割を果たしているというふうに我々思っておりまして、引き続きこのサービスを継続させていきたいというふうに考えております。
  12. 柘植芳文

    ○柘植芳文君 ありがとうございました。  私も、実はこういった質問をする前までは余り関心もなくて、これが「らじる・らじる」ということを実は知らなかったというような現状でございまして、大変恥ずかしいことでございますけれども、ひとつこういうのを勉強したということで大変有り難く思っております。正直をモットーにしておるものですから、どうしても正直なことしか言えないわけでございます。  大変高い意見だとか評価があるということをお聞きしました。様々な展望にできる限り対応してサービスの充実を図ってほしいなと思っております。社会環境の変化あるいは技術の進展に伴いまして、インターネットを活用した放送の利便性の向上、あるいはコンテンツに期待をされる声も多くあるのではないかと思っております。  今回の法律改正で、総務大臣の認可を受けた実施基準の範囲で、NHKはインターネットを活用したラジオや国際放送の同時配信などが試行的な業務から恒常的かつ柔軟に実施できるようになりました。私もインターネットを活用した放送というものを積極的に展開していくべきと考えております。  今回の改正では、特に通信と放送を連携させたハイブリッドキャストの本格的な提供が可能になると聞いていますが、NHKとして、今回の法律改正後、このサービスをどのような形で充実を図っていくのか、二、三点お伺いしたいと思っております。  まず、ハイブリッドキャストの現状についてお伺いします。  昨年の十二月からNHKでは第二世代のサービスを開始していますが、このサービスの具体的な内容と利用している皆さんの反応、評価などを是非お聞かせ願いたいと思います。
  13. 井上樹彦

    ○参考人(井上樹彦君) ハイブリッドキャストは、去年の十二月から、放送中の番組と連動する形の新しいサービスの提供を始めております。一部の番組では、地名や出演者名など、詳しく知りたいキーワードを携帯の端末で簡単に検索できるサービスを提供しております。今年二月のソチ・オリンピックの放送では、放送の途中から見始めた視聴者が、番組の冒頭から見ることができる巻き戻しサービスというものを提供しました。さらに、この四月からは「きょうの料理」という番組で連動する携帯の端末に、放送中の料理のレシピを表示しましたり、作り方などの映像を再生するサービスも開始しております。  このハイブリッドサービスを受けている数なんですけれども、去年の九月のサービスの開始当初は一日数百件のアクセスだったんですけれども、今年二月のソチ・オリンピックの頃からアクセス数が増えまして三千を超えるようになっております。さらに、四月以降は、アクセス数が一日一万を超える日も出てきておるというふうな状況です。  利用者からの声なんですけれども、特に巻き戻しサービスというのが肝腎のシーンを見損なったときに活用できるということで、非常に評価を受けております。さらに、先ほど申し上げましたキーワードを端末で検索できるサービスについても、知りたい言葉の検索が便利になったといったような御感想、御意見をいただいております。
  14. 柘植芳文

    ○柘植芳文君 ありがとうございました。  いろいろな御意見、お考えがあることがよく分かりまして、このハイブリッドキャストを是非発展させてほしいなと思っておりますが、特に私はこのハイブリッドキャストの中でいろいろ考えることがございますが、例えば、今NHKの官兵衛をやっておりますし、「花子とアン」もやっておりますけれども、いろいろ調べてみますと、これを利用すれば、様々な情報がそこから取れるという大変便利さと興味深いものがありますし、もう一つは、先ほど話がございましたように、双方向のコミュニケーションができるということも聞いております。  是非こういったようなものを活用してやってほしいと思いますが、特にその中で私は、大規模の災害発生時の安否確認だったり、あるいは電気やガスなどのライフラインの状況だったり、給水やガソリンの問題、今すぐ必要な物資の問題など、住民の方々に対してきめ細かな情報が伝達できるという非常に大きなメリットがあると思っております。とりわけ三・一一のあの大震災のときに、もしこういったことがしっかりできておれば、また知ればいろいろなことが対応できたと思っておりますし、こういった災害についての活用性については、大きな可能性を秘めていると思っているわけでございます。  今回のこの法改正によりまして、このハイブリッドキャストのサービスをこれからどのように充実させていくか、お考えをお聞きしたいと思います。
  15. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。  仰せのように、ハイブリッドキャストは災害時の情報提供にも十分活用できると考えております。今回の法改正を受けまして、どのようなサービスを実施できるのか、実施基準を検討してまいりますが、来年度を目指して具体的に考えていきたいと思っております。  まずは、これまで災害時にNHKのホームページで提供してきましたライフライン情報等について、ハイブリッドキャストで提供できるような検討をしていく考えでございます。
  16. 柘植芳文

    ○柘植芳文君 これまでのお話を伺っていますと、インターネットと放送を融合させるハイブリッドキャストには、大変夢が多いと思っております。この新たな技術が地域文化の発信だったり、また地域住民の安心、安全だとか、特に高齢化、過疎化が進んでいる地域などでも有効に活用できるよう、また、私どものようなお年寄りでも十分に簡単に操作ができるように、ひとつ是非していただければ大変有り難いと思っております。  次に、受信料で支えられているNHKでは、このハイブリッドキャストのサービスについて民放事業者と切磋琢磨しながら技術開発を進めていくことはもちろん必要だと思っております。NHKにはこの先導的な役割があると存じております。NHKがこれから民放業者と調和の取れた発展をするために、また、放送界の健全な普及、発展に資する取組も特に強く求められていると思っております。  ついては、ハイブリッドキャストといいますかこのインターネット活用業務について、NHKとしては民放業者とどういう形で調和、連携を進めていくお考えか、お聞かせ願いたいと思っております。民放各社ではそれぞれ様々な意見があるとも聞いております。とりわけ、広告関係については大変な難しい面があるということも聞いております。是非、お聞かせ願いたいと思っております。
  17. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) ハイブリッドキャストは、テレビを使ってインターネットのきめ細かい情報をお届けすることから、パソコンやスマートフォンの操作が難しいと感じる私を含めた高齢者にも、リモコン操作だけで欲しい情報に簡単にアクセスしていただけるもの、より使いやすくを更に使いやすくしていきたいというふうに思っております。現在、やはりかなり難しゅうございます。  それから、ハイブリッドキャストの新たなサービスを確実に実施していくために、一般社団法人IPTVというのがございます、インターネット・プロトコル・TV・フォーラムというのがございますけれども、これにおきまして民放や受信機メーカーとともに情報共有を図りつつ、今後もNHKが先導的役割を果たしていくように進めさせていただきたいというふうに思っております。
  18. 柘植芳文

    ○柘植芳文君 ありがとうございました。  是非、会長の強いリーダーシップでこういった新しい技術に対して我々に夢を与えていただきたいと思います。  次に、いかに日本に元気と成長をもたらすかという観点から、次世代の放送サービス、すなわち超高精細な映像技術を活用した4K、8Kについて質問させていただきます。  実は、四月二十二日、参議院の総務委員会でNHKを見学させていただいたときに、この4K、8Kの画面をしっかり見ることができました。現実と区別が付かないほどの繊細な画像に感激をいたしたところでございます。既に今年の二月から4Kの試験放送が開始されておりまして、二〇一六年のリオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックの前には本放送にこぎ着けたいという意向があるとも伺っております。また、世界で最先端の8K放送については、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてロードマップを策定し、取り組んでいるとも伺っております。  より精細な画像技術を活用した放送の実現に向けた取組は、まさに官民一体となっての技術開発、新たなコンテンツであったり、新たなサービスを創出していかなければ、厳しい世界市場では勝ち抜けないとも考えております。  4K、8Kの分野は、放送用の機器のみならず、例えば医師不足が深刻な医療分野で活用すれば、相手の表情がリアルに分かることから、都市部の大病院のお医者様がいながらにして過疎地に住んでいる患者の治療が可能になるなど、医療分野や防災、あるいは社会インフラの保守、保全、防犯、テロ対策などを目的にした高精細監視カメラへの対応など、様々な用途にも活用されることが想定されて、極めて裾野の広い分野であるとも考えております。  最近の家電業界は、薄型テレビを始め韓国勢に押されぎみですが、4K、8Kの分野ではオールジャパンで国際競争力を強くしていくことは、物づくり日本の復活、日本に元気と成長をもたらすきっかけになるものと大いに期待するものでございます。  このような現状認識を踏まえまして、総務大臣から、今後の4K、8Kの早期普及や発展に向けた意気込みを是非お伺いしたいと思います。
  19. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 私たちは、選挙の結果、政権を取らせていただいて、日本を取り戻すと、それは優しい社会であり、強い経済をもう一度復活させて、そこから未来への希望というものを国民の皆様にきちんと提示していこうじゃないかと、これが目標であります。  総務大臣を拝命しまして、総務省に私着任をして、総務省の中で最も予算を前倒しすることで効果が上がるのは何かということで、全ての政策を棚卸しいたしました。その結果、最も効果が高いだろうと思われたのがこの4K、8K分野でありまして、安倍政権として成長戦略の中にこれをしっかり位置付けようということで、4Kについては二年前倒しをいたしました。それから、8Kも六年前倒しをさせていただいたわけであります。  当時、二月頃でしたね、この方針を決めたときには、二〇二〇年に8Kの本放送を実施しようと、その時点ではまだオリンピックは東京に決まっておりませんでしたので、しかし、私どもとすれば、二〇一六年のリオのオリンピックで実験放送を開始して、二〇二〇年に東京オリンピックを誘致して、そこで普及を図るんだと、こういう目標を立てて進んだ結果、九月に、東京オリンピック、成功いたしましたので、本当に喜んでいるというところであります。  そして、今委員がお話しされましたように、この4K、8Kは、単なる放送、映像技術にとどまりません。そうではなくて、医療やそれから防災、それから教育、様々な分野に新たな産業を展開できると、このように思っているわけであります。  過日、実は私もこれ更に可能性を確信したんですけれども、8Kのカメラによる内視鏡手術の実際の映像を、記録を拝見することができました。これで分かったことは、実験者の皆さんもびっくりしたこと、通常内視鏡の手術で最終的に糸を、縫うんですけれども、そのときの細い糸は人間の目で普通でも見られないんだそうです。ましてや映像モニターで2Kのハイビジョン状態では見えませんが、8Kですとそれがくっきりと見えて、医療精度が向上すると。しかも、視野角が広いので、今までの内視鏡手術は、内視鏡をつぎ込みながら一本の管とそれから両サイドからメスを入れるわけですね。それが同じ部位に集中してぶつかって、非常に狭い中でやらなければいけないと、そういう難易度が高かったんです。ところが、8Kによって、視野が広いものですから、内視鏡をずっと上に引き上げて、オープンスペースをたくさんつくることができて、手術が今まで以上にやりやすく、また精度を上げることができるようになったと。  これは、放送として電波に乗せる技術は今これからやらなきゃいけないんですが、現状でもう目の前でできるんです。ですから、これは更に機器を開発をして、もっと早くにこの8Kの映像を使った医療技術というのは実用化ができるんじゃないかと私は大いに期待をして、またさらにNHKや総務省にその指示を、NHKにはお願いをし、総務省にはこういったものを更に現実化するようにやろうではないかと、こういう指示を出したところでございます。  そして、それは、例えば今地デジ展開をしている世界中に対しても、私はお邪魔する各国に必ず、あなたたちが入れてくれるハイビジョンの2Kの先には4K、8Kがありますよ、こんなことができるようになるんですよと、実際の映像のデモも見せながら私は出かけていっております。  それは、例えば南米において、これは私ども日本方式が今南米を席巻しておりますが、結果的に、日本テレビは全世界で販売が落ち込みました。ヨーロッパも北米もみんな負けたんです。でも、南米だけは維持しているんですね。ですから、それは日本の地デジを入れた結果がこの日本の産業競争力にも資している証左であると、このように思っているのであります。  是非、こうした映像技術とそれからICTを重ね合わせた様々な新しい産業をつくろう、これがイノベーションでありますし、そういったことをしっかりと取り組んでまいりたいと、私、これは、8Kは四年前倒しということでやらせていただいたと思いますので、是非引き続き御支援をいただければ有り難いと、このように思います。
  20. 柘植芳文

    ○柘植芳文君 もう時間が来ておりますので、終わります。  最後に一言だけ、これはもう回答も要りませんですけれども。今大臣がおっしゃったように、まさに情報通信というのは極めて高度な成長を遂げております。かつて情報通信省をつくろうという話もあったということも聞いております。  私は、今こそ各省を全部横断的に、日本の国として、情報通信を一つの形として総合的に開発する形を日本の国も作った方が世界に発信できる情報産業の振興に役立つと思っておりますので、是非、新藤大臣の強いリーダーシップでお願いしたいと思っております。  終わります。ありがとうございました。
  21. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 民主党の吉川沙織でございます。本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。  今回の放送法及び電波法の一部を改正する法律案では、改正の最も大きな柱の一つがNHKによるインターネット活用業務の拡大です。ここから質問を始め、NHKと放送法、公共放送の在り方というところで質問をさせていただきます。  このインターネット活用業務の拡大については、昨年八月の放送政策に関する調査研究会第一次取りまとめでは、次のような議論でした。オリンピック等については、テレビでは放送されていない競技をライブ配信することは、「オリンピックについては問題ないが、それ以外の同様の業務実施については、明らかになった時点で検証が必要。」としています。また、NHK主催のライブイベントのネット中継等の業務ツールとしてのインターネット活用については、範囲や趣旨の明確化が必要であり、その上で個別判断すべきで、業務ツールであることのみをもっては認められないなど、必ずしもNHKに対してインターネット業務の全面的な解禁を求めたものではありません。  ところが、今回提出されている法案を拝見いたしますと、NHKの作ったコンテンツであれば、放送しようとしまいと、全てインターネットで提供することができ、唯一テレビ放送の全ての番組を放送と同時に提供することが禁止されているだけです。したがって、極論すれば、一分のミニ番組だけを提供せず、残りの二十三時間五十九分は同じ番組を同時にインターネットで提供することが、極論ではございますが、可能になります。  今後のインターネット業務に対する歯止めは、法律そのものではなく、NHK自らが定める実施基準と、総務大臣が改正後の放送法第二十条第九項及び第十項の各号に基づき定める認可基準に委ねられることになります。しかし、この改正後の放送法第二十条第十項の規定、拝見いたしますと、極めて抽象的な表現となっており、実際には同条第九項第四号に基づき作成される総務省令により歯止めを掛けるというものであり、法律レベルから極めて遠いところでの判断に懸かることになろうかと思います。  これまで、NHKの実施できる業務というものは放送法に明確に規定されており、その変更にはこのような形で国会での法改正が必要でした。しかし、今後のインターネット活用業務の拡大については、法改正することなくそれが可能となります。  しかし、三月もたくさんの議論がありました。一月二十五日以降、たくさんの議論がこの国会の場でも行われました。言動により混乱を生じさせてしまったNHK会長、そして経営委員会、NHK執行部の実情を考えるとき、今このような改正をすることが国民感情に合致するのかというところは議論があるところだと思います。  ICT分野における環境変化の速さを勘案しつつも、省令以下へ委任するのであれば、認可基準、実施基準の制定、見直しに当たっては、関係者はもちろんのこと、広く国民・視聴者から意見を聴取するとともに、NHKの業務内容の詳細を毎年度の予算や事業計画において明示することが必要だと思います。  つまり、今後、NHKがインターネット業務を拡大するに当たって、NHKの予算それから事業計画の承認に委ねることによって国民・視聴者の代表である我々国会がNHKの業務をしっかりチェックしていく必要があると考えますが、この見解に対するNHK会長の所見を伺います。
  22. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えします。  今回の放送法改正の趣旨は、近年のメディア状況の変化を踏まえ、NHKのインターネット活用業務を拡大するものと承知しております。同時再送信につきましては、欧州の公共放送では既に実施されております。インターネット活用が進むことは時代の流れと認識いたしております。  一方、著作権処理や配信コストなど様々な課題があることも認識しております。そういうわけで、我々としましては、視聴者・国民のニーズを踏まえてしっかり検討していきたいというふうに思っています。NHKは、あくまで視聴者・国民のニーズ、社会の変化に合わせて公共放送としての使命を果たす考えであります。
  23. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 公共放送としての使命を果たしていただけるという答弁を会長御自身からいただきました。  でも、今までは、第二十条において、NHKの本来業務とそれから任意業務に分けて書かれていました。でも、これからは法定事項ではなくて、省令以下に委任されるということになります。国会のチェックがもしかしたら及びにくくなるかもしれない、そういった形で今のNHKの実情を鑑みたときに、NHK会長として、このインターネット業務の拡大、国民・視聴者の負託に応えられるような形でやっていただきたいということなんですが、いかがでしょうか。
  24. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 先ほども申しましたように、インターネットを利用した同時再送信というのは時代の流れで、我々としては、これをじっと見て世界に遅れるわけにはいかないというところで、やはり、何といいましょうか、前向きにいろんなことを開発していかなければいけないというふうに思っております。  今も申しましたが、ただ、様々な問題がまだ未解決で残っております。こういうことはいろいろ今から検討しながら解決してまいります。そして、やはり我々はNHKでございますから、国民の皆様あるいは視聴者の皆様に対して誠心誠意、公共放送としての責務を果たしていく所存でございます。
  25. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 なぜこのような指摘を申し上げたか。NHKのトップリーダーであられます会長が、就任の一月二十五日からこれまでの言動等によりNHKに対する国民からの信頼を大きく揺るがしかねないような状況が生まれたのは、視聴者からの反響の数からしても明らかです。過去の不祥事を契機に強化されたNHK経営委員会もほとんど機能していない状況で、NHKの業務を法律レベルから省令以下のレベルに下ろすということは、やはり国民・視聴者の視点から見れば合致するものではないという、こういう見解に立ったからです。  これまでNHKに関しましては、二月十九日のこの場での議論以降、何度か質問に立たせていただきました。しかし、内容としては、会長御自身の就任会見の御発言の内容、そしてそこから波及した様々な問題に時間を取られてしまい、公共放送に対する会長御自身の見解、考え方について質問をほとんど行うことができませんでした。ですので、今日はNHK予算成立後の具体的事例に沿って問うていきたいと思います。  まず、すったもんだで三月二十八日、この参議院総務委員会で何とか予算案は委員会で可決をし、三月三十一日、参議院本会議はNHK予算のためだけに本会議立てをして何とか成立をしました。その翌日のことでございます。入局式での会長の講話、文字数にしてみますと約七千字程度にも及び、長時間にわたり話しておられ、その内容もネットなどを通じて世間に広まり、評判となりました。確かに大変すばらしいことをお述べになっています。ただ、若干脱線ぎみの発言もあるやに見受けます。NHKが公式に公表している講話の要旨では、会長の軽口風の発言部分は全て省略されています。  ところが、会長は、講話の内容を外部に知らせた人を捜しているとも言われています。二百四十一名もの新入職員がいて、それもこれからメディアに携わる方々であり、会長の立派な講話を細大漏らさず記録にとどめようとされた方がいらっしゃってもおかしくありません。  会長は、講話の中で、視聴者・国民の皆様からの信頼に常に応えていく必要があるわけでございます、同時に、NHKへの期待と信頼の大きさゆえに、公共放送に対する人々の視線は大変厳しいということも認識していただきたいというふうに思うわけでございますとお述べになっておられます。  会長就任後、四月の十九日の土曜日、初めて視聴者と語る会が佐賀で開かれました。その議事録が先週ようやく公表されましたので拝読いたしました。会長御自身の発言に端を発する様々な視聴者からの切なる意見が届いています。そういうことだと思います。  さらに、講話の中で、会長が就任会見で行った不適切な発言について、発言の直後に取消しを求めましたが、それを聞き入れてもらえず報道されてしまいましたとお話しになられています。公職にある方が公的な場所で不規則な発言をされておいて、それを聞き入れてもらえずというのは、取材側にも幾ばくかの悪意があるかのごとくお話しされているのは、ちょっとおかしいのではないかと思います。  ただ、講話の中では、皆さん、これからNHKで働く中で私が是非お願いしたいこと、大事にしていただきたい基本姿勢について話をさせていただきたいと思います。それは、公共放送NHKの原点を常に大切にし、その原点に常に戻りながら我々が行動するということであります。NHKの公共性を理解すること、これがNHKに入局された皆さんにまず学んでほしいことであります。そして、私が今日お願いしたいのは、放送法第一条から第四条、それから第十五条、ここだけは念仏のように読んでいただきたいというふうに思いますと。すばらしい御発言だと思います。  しかし、脱線ぎみの御発言もございます。このほか、どうやったら会長を辞めさせるとかそういうことも書いてありますが、そこのところはどうでもよいと思いますのでと述べておられますが、放送法は、第一条から第十四条までが放送事業者全般に関するものであり、第十五条から第八十七条までの第三章が日本放送協会についての規定であるため、特にNHKに入局された新入職員の方は第十五条から第八十七条までをよく読んだ方が私はよろしいのではないかと思っています。どうして会長が今選任をされて、誰が会長を始めNHKを監督し、理事はなぜ日付のない辞表を事前に書かされてしまったのかということは、放送法第三章を熟読すればよく分かると思います。  そして、この国会に関しての発言、拝見いたしました。  私は、国会に二か月通いずくめました。四十八日間のワーキングデーの中の二十四日間は国会に行きました。そして、皆さん、多分テレビで御覧になった方は分かるでしょうけど、本当に厳しい状況の中で、でもやっぱりNHKのためになるんだという気持ちはいっときも忘れませんでした。これが私を忍耐強く守ってくれた大きなポイントであります。絶対に今辞めてなるものかと。初日で呼ばれてけなされて、そこで辞めたら私はNHKに対して迷惑だけ掛けて何もしないということになるわけです。私は絶対にNHKのためになるんだと、これが本当に大きな私のモチベーションでしたとお述べになっておられます。  ただ、これはちょっと見解の相違があるのではないかと思っています。会長が頑張って二十四日間国会で答弁されたからではなく、本来、何もなければNHKの予算案は衆議院の総務委員会、参議院の総務委員会、一日ずつの計二日国会にお越しになればいいからであります。  このような発言を拝見するにつけ、会長は、一月二十五日の就任以来、御自身が引き起こした混乱を反省、本当にされているのか疑問であり、最近の記者会見の発言ぶりを拝見しても、就任会見時と逆に一貫性があるようなものも見受けられます。  国会は、行政はもとより、NHKの予算や経営委員の任命についての同意だけでなく、NHK自身が法令を遵守し、国民・視聴者の負託に応えておられるかについてチェックしていくことも重要な役割です。  今後とも、会長や経営委員会のされていることに疑義があれば機会を見てただしていきたいと考えますが、まず、この見解に対する会長の御感想を伺います。
  26. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) いろいろ今申していただきましたが、まず、新入職員のところの私のコメントについては、それは今でも変わっておりませんし、入局初日の新入職員に、今委員が御指摘されたように、全部を読めというのは、これはやっぱり余りにも酷であるし、私としては、エッセンスは何かというと、やはり公共放送というのが何かと。これは、私ここに、随分と国会に呼ばれてまいっていろいろお話をさせていただける中で、それはやっぱり本当に親身に私はそう思ったから、そしてこれは三つ子の魂ということではないですが、やはり新入職員として入局した人たちに、いわゆる公共放送というのは何かと、そういう意味で、一条から四条、十五条、まずこれだと新入局員といえども読めば暗記できるぐらいのものでございます。したがって私はそう申したわけでございます。  その後に言ったことは、委員は多分議事録を、議事録じゃない、議事録には書いてないんですが、どこからそういうことをお聞きになったか知りませんが、私が申し上げたのは事実でございます。ただ、最初から、これはお話ですから、皆緊張している中でやはり冗談も言わなきゃいけないわけです。こういうことを言うとあれですけれども、私は空気を和らげるためにそういうことを申しましたが、そのときに大事なのはそのことではなくて、やはり一条から四条、十五条という意味で申し上げたわけでございます。ですから、議事録を見られたら、その冗談の部分というのははしょってあるわけで、これは私が都合が悪いからはしょったわけではないんです。議事録というものは、書き物にはそのトーンが出てこないんです、字面しか出てこないんです。したがって、みんなが笑ったとか、そういうことも分からないわけです。それを是非御理解いただければと思います。  私は、天地神明に懸けて、新入局員には公共放送というものが何かということを分かってほしかったわけでございます。
  27. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 その公共放送とは何か。放送法が定める公平の原則という観点から、今会長が重視されるとおっしゃった公共放送の在り方について質問をさせていただきます。  会長は、一月二十五日の就任以来、講話の内容と同様に、どのような国会での問いに対しても、ほぼ、放送法に書いてありますように、公正公平、不偏不党、表現の自由、これが大原則であります、これを踏まえてやっていかれる、このようなお話をたくさんの場所でなさっています。そこで、この放送法の根本的な点について伺いたいと思います。  会長御存じのとおり、今、第一条から第四条、そして第十五条は必ず読みなさい、そして暗記するまで覚えなさい、これが新入局員に送ったメッセージの一つですとおっしゃった、その放送法第三条では放送番組編集の自由、第四条では国内放送等の放送番組の編集等について規定しています。この中で、政治的公平、あるいは意見が対立している問題についてはできるだけ多くの角度から論点を明らかにすることについて、番組制作上どう考えればよいのか、よく議論になります。  この点について、この参議院総務委員会でも、平成十九年十二月二十日、当時の総務大臣は、「「政治的に公平であること。」ということでありますが、これは、例えば政治的な問題を取り扱う放送番組ございます。こうした放送番組の編集に当たりましては、不偏不党の立場から、特定の政治的見解に偏ることなく放送番組全体としてのバランスの取れたものであることと、このように私ども解しております。 こうした判断でございますが、これは、一つの番組ではなくて当該放送事業者の番組全体を見て判断することが必要かと、このように認識してございます。」と答弁し、当時の総務省情報通信政策局長も同様の答弁をされています。  ところが、既に報道されておりますし、この委員会でも若干議論になりました。四月三十日の理事会において、放送法が定める公平性の原則について、一つ一つの番組でそれをやるべきだという趣旨の御発言をされたという、こういう報道がございました。  今、平成十九年十二月二十日、当時の総務大臣の答弁を引用させていただきました。一つ一つの番組でそれをやるべきだということは、放送全体を通して判断すべきだとする従来の政府見解を踏み越えた現場への要求があったと受け止めざるを得ません。  報道によれば、理事会では番組内容を検証する考査報告があり、会長は、四月の消費増税で不安を抱える高齢者を取り上げたニュース番組に対し、税率が上がって困ったというだけではニュースにならない、買いだめは無意味だと伝えるべきだという趣旨の発言をした上で、低所得者対策の議論も紹介するよう求めたと。部下の理事たちは、努力しており、いろいろな観点を様々な機会を捉えて報道しているなどと反論したが、会長はあくまでも同じ番組でそれを取り上げるべきだと主張し、理事会は紛糾したという内容です。そして、この問題についても、五月十五日の会長の定例記者会見では訂正して、極力一つ一つの番組でバランスを取るということと発言なさっています。  会長、この放送法が定める公平の原則、これを御存じだった上で、当初は御自身の信念に基づいて一つ一つの番組内でそれをやるべきだと発言され、反響が大きかったから訂正したのか、それとも、そもそもそういうことは御存じなかったのか、どっちだったんでしょうか。
  28. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 委員がおっしゃっていることは、一部一部を捉まえておっしゃっているような気がします。全体を本当は御存じないのではないかという気がいたします。  私が申し上げたことは、全体でバランスを取るということを否定しているわけではなくて、全体でバランスを取るためには、一つ一つのところで極力バランスを取っていかないと全体のバランスが取れているか取れていないかなんということは判断できないわけです。一年たったところで、NHKの番組はバランスが取れているのかといえば、それは分からないんです。したがって、一つ一つの番組において極力バランスを取っていきましょうということです。  私は、理事会で何が起こったとか新聞で何が書いてあったとか申し上げませんが、本当のことは伝わっていないように思います。私が申し上げたことは、今も言いましたけれども、全体でバランスを取るためには、一つ一つの積み重ねですから、一つ一つのところでよく検証していかないと、これはなかなか全体としてはバランスが取れないのではないかと。  つまり、仮に一つの番組でバランスを取れないときには、それなりの自覚をすれば、次の番組でこれもまた違う形でのバランスを取ることができる。それから、五回シリーズで放送するときには、一回目はこうだけど二回目はこうだというバランスの取り方ができるという中で、一年間の全体のバランスが取れると。それを総務大臣答弁で、全体でバランスを取る、これは大変に有り難いことだし、そう考えていただきたいと思うんですが、我々が一気に全体のバランスを取ることはできないんです。そういう意味において申し上げました。  私は、もう一度言わせていただきますけれども、実は松本前会長も昨年の三月二十一日、衆議院総務委員会で次のように答弁をしております。NHKは、国内番組基準において、政治上の諸問題は公正に取り扱う、意見が対立している公共の問題についてはできるだけ多くの角度から論点を明らかにし公平に取り扱うと定めている。原則として、個々の番組において対立する意見の双方を伝えるように努める。また、企画や番組の演出により複数回にわたる場合は同一のシリーズの中で公平に取り扱うように努めている。このように、NHKの放送全体としての公平性を確保するようにしている。今後も放送法や放送ガイドラインに沿ってニュースや番組を伝えていくことに変わりはないと。こういうことでございます。
  29. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 では、四月三十日の理事会、経営委員会の議事録の在り方については、時間が残れば経営委員長にいろいろお聞きしたいと思いますが、理事会については、放送法上で議事録の公表規定がございません。ですから、複数の報道によって、そういう発言をなさったと、これを基に質問を立てさせていただきました。  確認いたします。四月三十日の理事会で、一つ一つの番組内で公平に取り上げるべきだという発言はなさっていないということですね。
  30. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) そうは申しておりません。私は、極力一つ一つの番組でバランスを取るようにしていかないと全体でバランスが取れないと申し上げているわけです。何も変更はしておりません。
  31. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 五月の定例記者会見では、記者からの問いに対して、極力一つ一つの番組でバランスを取るということ、極力ということを入れておられるような感じがします。  今、詳しく答弁、一つ前の答弁で松本前会長の昨年の衆議院総務委員会の答弁も引用なさっていただきました。この一つ一つの番組内で公平性を担保すべきだという発言が真実であったかどうかは私には知る由ございません。ただ、後で極力一つ一つの番組でできればやるべきだとおっしゃった。この四月三十日の理事会の前に、こういった政府見解、平成十九年十二月二十日、当時の総務委員会、放送に関わる、番組に関わる様々な議論がなされて、このような答弁が当時の大臣からなされています。そういったことは御存じの上で四月の三十日も五月の十五日も発言なさったという、こういう解釈でよろしいですね。
  32. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 過去三代にわたっての総務大臣の見解は認識いたしておりますし、私は、それに対して違ったことを言ったつもりは毛頭ございません。
  33. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 この問題については、実は、平成二十年六月十日の参議院総務委員会においても議論になりました。当時の福地NHK会長は、答弁の中でこのようにおっしゃっています。   私は、会長就任以来、役職員に対しまして、放送にあっては自主自律の姿勢を堅持し、正確でかつ公平公正、不偏不党の立場を取ることが、守ることが基本だと常々言っております。これからもこうした姿勢を堅持いたしまして、視聴者の皆様の信頼いただけるように努力してまいりたいと思います。   この御指摘のございましたNHKスペシャルでは、現状での課題を映像で紹介しました上で、スタジオで三人の関係者や識者がそれぞれの立場から日本の社会保障について発言いたしました。番組として多角的視点それから公平性を確保していると考えております。個別の番組で異なる意見を紹介できないときでも、放送全体として公平性を確保するように努めておりますし、これからも努めてまいります。 このように答弁をされています。  この福地元会長の答弁は、前段で紹介申し上げました平成十九年の当時の総務大臣の答弁、つまり政府の見解と同趣旨だと考えますが、会長が四月三十日にもし仮に一つ一つの番組内でそれをやるべきだ、その結果、理事会が少しでも紛糾した議論があったということであれば、やっぱりこの当初の要求は公平の原則という点からいうと違っていたのではないかと思っています。  ちなみに、この問題の前提として、放送法第四条はNHKだけではなく民間放送事業者を含めた放送事業の番組編集についての原則である以上、会長は、この第四条を大切にする、民間放送事業者も個々の番組においてできる限り違う意見を同じ番組内において取り上げるべきだとお考えでおられるのか、伺いたいと思います。
  34. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 第四条では、もう私が繰り返すまでもなく、いろいろ書いてありますが、政治的に公平であること、報道は事実を曲げない、意見が対立している問題についてはできるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。ただ、私は、今委員がおっしゃっていることと私が言っていることはそんなにそごはないと思っているんですがね。そういうふうに思いながら聞いております。何が違うんでしょうか。  さっき私が申しましたように、全体でバランス取るためには個々のことについて極力バランスを取るようにしないと、どうやって全体を取れたとか取れないとかいうんでしょうか。例えばNHKスペシャルにしても、やはりこれはその番組の中で一つ一つ極力バランスを取るように心掛けていくのが我々の仕事だというふうに私は思っております。  番組の公平性については、NHKの放送ガイドラインにも、意見が対立する問題を取り扱う場合には、原則として個々のニュースや番組の中で双方の意見を伝える。仮に双方の意見を紹介できないときでも、異なる意見があることを伝え、同一のシリーズ内で紹介するなど、放送全体で公平性を担保するよう努めるとしております。  さっき理事会の話も出ましたけれども、理事会の詳細なやり取りについては述べることは差し控えさせていただきますけれども、こうした放送ガイドラインにのっとってニュースや番組を伝えていくという考えは、国会はもとより、どの場合でも、どの場でも発言が揺らぐことはございません。
  35. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 私、今伺いましたのは、前段でいろいろ申し上げました。ただ、実はこの放送法第四条というのは、独りNHKのみならず、放送事業者全体、これ民放も含みます。つまり、今、籾井会長は、放送法第四条にのっとってそれをやるべきだということは、つまり民放に対してもそれを求めるということにほかならないんですが、そのようなお考えでよろしいんですか。
  36. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 我々NHKは、放送法によって律されております。これは間違いのない事実であります。民放も私はそのように理解しております。  第何条か忘れましたが、NHKはあまねく全国の視聴者に対して放送が届くようにすると、そういうふうに言われているわけですが、これは民放にはないことですが、これはNHKだけに課されたポイントでございます。第十五条ですね。「公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように豊かで、かつ、良い放送番組による国内基幹」云々と、こうあるわけです。したがって、我々は本当に全国津々浦々電波が届くようにいろんな設備投資をやっているわけです。そのためにやはり受信料をいただいていると、こういうふうに理解をしております。  その他の条文につきましては、民放にも放送法は適用されます。したがって、放送法第四条も公平公正云々も全部民放には適用されるわけでございます。
  37. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今、会長の御答弁から、私の理解としては、これはNHKも公共放送として、民間も一つ一つの番組で公平に取り上げていくべきだと、こういう御見解だったと思います。  実は、理事会は議事録が全てつまびらかになりませんので、全てを私確認することはできませんでした。ただ、そのような報道が複数の社からあったということは紛れもない事実だと思いますし、五月の十五日に定例記者会見の中で会長は記者からの問いに対して、極力一つ一つの番組内でそれを行うべきだと発言されたのも紛れのない事実だと思います。  実は、この放送法は審議入りして一週間たっています。先般の総務委員会、六月十二日に開会をされておりますが、このときは有識者の方お二方から参考人質疑を行いました。このうちのお一方から、会長のこのかかる発言についての懸念が示されております。  ここからNHK会長の番組編集権について少し御認識を伺えればと思っています。  六月十二日の参議院総務委員会でも、参考人質疑の中で、「会長が公平性を個々の番組でやるべきだというような発言をしたという報道がなされ、」「現場を萎縮させるような発言は本来会長は控えるべきでして、」と、この参考人の方は、「私のこういう考えに耳を傾けていただけたらと思っております。」と発言なさいました。非常に印象に残っております。  番組制作に対する会長の関与の仕方、会長がこのような発言をすることによってどのような影響があるのかという観点で伺います。  NHK会長就任記者会見において、記者とこんなやり取りをされています。現場の制作報道で会長の意見と食い違う意見が出た場合どう対応するのかとの質問に対して、会長は、最終的には会長が決めるわけですから、その了解なしに現場で勝手に編集して、それが問題であるということになった場合については責任を取ります、そういう問題については私の了解を取ってもらわないと困る、NHKのガバナンスの問題ですからとお答えになるとともに、個別の番組についても会長が個別に指揮するのかとの問いに対して、私個人が指揮するかは別として、組織の中できちんとしなければならない、ボルトとナットの問題じゃないでしょうかと会長はお答えになられています。  これはまさにNHKの番組編集権の問題ですが、この記者会見の中で、記者とのやり取りの中で、会長が質問に対して、ボルトとナットの問題じゃないでしょうかとお答えになっておられますが、このお言葉の意味について伺います。
  38. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 私は、ボルトとナットがこれほど大騒ぎになるとは夢にも思いませんでした。そう驚かないでくださいよ。ボルト、ナットを締め直すということは、ここで言うとまた語弊がありますが、私はよく使われる言葉だと思っております。つまり、たがが緩むとかガバナンスが利いていないとか、そういうときにボルト、ナットを締め直そうと、こういうわけですよ。つまり、どんな立派な機械でもボルトとナットが緩んでいたら機能しませんね。したがって、NHKという立派な組織の中で、そういうふうな規律が緩んでいるとか、ガバナンスが利いていないとか、そういうときにはやはりボルト、ナットを締めましょうということは、もう一回きちんと機械を設置し直しましょうと、こういうことなんですよ。  何か知らぬけれども、聞くところによると、ボルト、ナットを締めるということは、何かみんな職員を締め付けるというふうに取られていると聞きまして、私はびっくり、もう今委員がこうされましたけれども、それ以上に私はびっくりしたわけでございます。そういうこともしばらくは分かりませんでしたが、だんだん局内で聞いていると、ボルト、ナットというのはどうも誤解されているようで、したがって、私はもう局内ではそれはちゃんと説明しました。きちんと説明しております。  それから、もう一つは何でしたっけ、ちょっと忘れて。余りにも質問の内容が濃いものですから、ちょっと覚え切れませんでした。またありましたら聞いてください。
  39. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 実は、今の質問の趣旨と申しますのは、ボルトとナットが重点ではなくて、これが番組編集権の流れでボルトとナットという単語が登場しているからであります。放送法第五十一条には、「会長は、協会を代表し、経営委員会の定めるところに従い、その業務を総理する。」とされており、NHKの会長は経営部門のみならず番組制作部門も統括すると解されているから会長に番組編集の大綱的方針の協議、決定に関与する権限が与えられてはいるのだと思います。  ただし、実際の運用は、NHKの番組の編集権と編集責任は、最終的には業務の執行を総理する会長にはありますが、具体的な運用の権限は番組制作部門の各番組責任者に段階的に授権されているのに対して、経営部門には番組編集権は授権されておらず、経営部門が番組編集に関与することはありません。各番組の責任者は、その責任範囲に基づいて、放送ガイドラインの基準に基づきそれぞれが主体的に編集判断を行っているため、そこに経営部門が関与することはありません。  つまり、NHKの番組編集の具体的な権限は、各番組責任者に段階的にこれが授権され、各責任者が授権された範囲内で放送法や国内番組基準、放送ガイドラインに沿って編集上の判断をするのであって、会長が一元的に番組編集に関与することではない、この理解でよろしいでしょうか。
  40. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) おっしゃるとおり、会長の権限は分掌されております。したがいまして、それぞれの分掌された人間がもちろん責任を持って実務を遂行しているというふうに信じております。  ただ、最初におっしゃいました、私が責任を持っているんだから私に言ってもらわなきゃ困るというのは物の道理でありまして、私には権限があります、編集権があります、しかし責任もあります。これは当然ですね。したがいまして、分掌して下に譲ったとしても、もしその分掌された人がこれについては大いなる疑問があると思ったときには言ってもらわなければ困りますよと。大いなる疑問があるけれどもそのまま分掌されているんだから突っ走ってしまった、その後でNHKが大批判を受けることになったと。そのときに、私は責任はありません、分掌していますからとは言えないんです。そういう意味において、そういうリスクがあるときには私に報告してもらわなきゃ困ると、こういうことです。  こういう道理を私は申し上げたわけで、何も、俺は会長だ、何でもかんでも決めるんだから俺に言ってもらわなきゃ困ると言ったつもりはないんですが、残念ながら私こういう、言葉が少ないものですからうまく説明できなかったというのが実態でございます。  したがいまして、私が言ったことは、会長に権限がある、しかし同時に責任があるというこの二つがあるわけで、これを分掌した場合に、分掌された人に責任があるから私は知りませんとは言えないんです。したがって、責任も取るけれども、そういうときには、大事な話のときにはちゃんと報告してもらわなきゃ困ると。何かおかしいでしょうか。
  41. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 結局、会長がその発言だけなさっているのであれば別におかしくはありません。放送法第五十一条に全ての業務を総理すると書かれている以上は、責任も権限も会長にございます。これは法定化されている事項です。ただ、日付なしの辞表を取ってみたりいろんな発言をされてみたりいろいろある中で、そういう、何かあったら言ってもらわなきゃ困る、それから、一つ一つの番組内で公平を担保すべきだ、そういう発言を、現場にいる人が、私は報道の現場も取材の現場も存じ上げませんから分かりません、でも、もしそういう発言をトップリーダーの方がしているとすれば、現場はもしかしたら萎縮するかも分かりません。  一応確認させていただきます。今、番組編集の最終責任も権限も会長にある、これを改めて伺いました。ただ、いつもいつも制作現場が会長の了解なしに個々の番組を編集できないということではないということだけ確認させてください。
  42. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) そのとおりでございます。委員のおっしゃるとおりでございます。
  43. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 ありがとうございます。  それでは、ここから、四月二十二日、当委員会は午前中にNHKの方に実情視察に伺いました。この日の午後、第千二百十二回の経営委員会が開かれ、そこで様々な議論があったと伺っております。  理事の担務変更と経営委員会の在り方について問うていきたいと思いますが、視察に伺った際、二十階の部屋に第一応接室と第二応接室という部屋があると伺いましたが、最近名称を変更されたということを伺いました。どのような名称に変えられたんでしょうか。
  44. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) いろいろ検討しまして、今、すずらんとひまわりという名前にいたしました。
  45. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 第一応接室と第二応接室と、もっと言うと第三応接室があると伺ったんですが、なぜ、第一応接室をすずらん、第二応接室をひまわり、これもガバナンス強化の一環なんでしょうか。
  46. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) すずらんとひまわりとどっちが高価な花か知りませんが、第一と第二では明らかに、第一は第一で第二は第二なわけです。お客様が来られたときに、第二応接室に通されましたと。行く際に第一応接室がありましたと。そこじゃなくて第二応接室に案内されたら、何か、俺はどうして第一じゃないんだろうと、同じ部屋ですよ、けれども、そう思われるじゃないですか。  したがって、いろいろ、NHKの朝ドラの名前を取ったんだと思う。ひまわりは僕覚えている、すずらんはちょっと覚えていないんですけど、その朝ドラの名前を付けました。これは今、全く、花という意味で、第一も第二もございませんので、皆さん来られるときはどっちがどっちになっているか分かりませんが、気持ちよく来ていただきたいと思います。
  47. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 私は別に、第一応接室に通されても第二応接室に通されたとしても、同じ応接室だからそんなに、多分そういうことを考えられる方は少ないのではないかと思います。逆に、この委員会室は第四十一委員会室といいます、いい名称があったら会長に是非教えていただきたいと思いますが。  本題に入ります。  NHKでは、四月二十四日に久保田、上滝両理事が異例の挨拶をされ、退任されました。四月二十二日の第千二百十二回経営委員会議事録を拝見いたしますと、久保田理事は、「職場には少しずつ不安感、不信感あるいはひそひそ話といった負の雰囲気が漂い始めています。現場は公共放送を担うことへの誇りと責任感を何とか維持しようと懸命の努力を続けていますが、限界に近づきつつあります。一刻も早い事態の収拾が必要です。公共放送への視聴者からの信頼を取り戻すためにも、一刻も早い事態の収拾が必要です。経営委員会からは、これまで、執行部が一丸となって事態の収拾に当たるように言われてきました。本日、私からは、経営委員会こそが責任をもって事態の収拾に当たってほしいと申し上げたいと思います。」と、職場内での負の雰囲気が限界に達していると訴えられ、上滝理事は、四月十九日、佐賀で開かれた視聴者のみなさまと語る会での厳しい声を踏まえ、「会長には本部各部局や地域放送局に出向かれ、職員との対話を積み重ねて、職員たちとの心の距離を縮めて頂きたいと思います。職員のモチベーションの維持向上がなくては、公共放送はもちません。二〇一一年三月十一日の東日本大震災の際、私どもはそれこそ寝食を忘れて被災者や視聴者の方々のために、放送に全力を尽くしました。そこでの公共放送人としての使命感、一体感が私ども公共放送の一つの原点となっています。」。  私、公表されている経営委員会の議事録は、拝読、全ていたしました。こんな悲痛な退任挨拶が行われている議事録は一つもありません。このような職場環境をつくったのは会長自身であり、その経過を簡単に振り返ってみたいと思います。  昨年十二月二十日の会長内定から、緊張感を持ってNHKに関する現状と課題というべきものを十分理解したとはとても思われない状態で本年一月二十五日の会長就任を迎え、緊張感を持って臨んだとは思えない記者会見を行い、それ以降、会長御自身、緊張感もなく、不適切発言、その取消しを繰り返すことなどにより混乱が残念ながら続いてしまいました。  その一方で、一月二十五日、就任当日に、緊張感を持って職務に当たるためと理事全員から日付のない辞表を提出させていました。その後、二月十七日付けに任期満了となる塚田専務理事、吉国専務理事について、会長は、「この二人は平成二十六年度予算の策定に深く関わってきており、今国会対応などの予算業務の担当を継続させることで、経営の空白化を避けたい」との理由で経営委員会に再任を求められました。  そして、四月二十二日の経営委員会において二人交代になり、ただ、四月二十一日に辞表を返す前に、去る二月に再任された塚田、吉国両専務理事に、辞職するよう会長から求められましたという答弁が五月二十二日の衆議院総務委員会であったところです。  これらの経緯を踏まえまして、これから会長、経営委員長に質問させていただきますが、まず、この両専務理事の辞任要請です。  平成二十六年度予算成立に深く関わってきたという理由で再任されたのであれば、問題がなければ任期を全うしていただくのが筋であると思います。予算が成立したら使い捨てのように辞任しろというのはおかしいのではないかと考えますが、会長の御見解を伺います。
  48. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 予算を通していただいた後、それぞれの理事と話合いを持ちました。そういう中で、この過程についてはちょっと人事のことなので差し控えさせていただきますが、やはり役員体制というものは、ある意味では組織を活性化し、新陳代謝を図るということも非常に重要なことだというふうに思っております。これが一つの背景だと思っていただければ有り難いというふうに思います。
  49. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 組織の新陳代謝というお話もございましたが、報道によれば、会長は、三年目だから後進に道を譲ってほしいと辞任をお求めになったということであるそうです。しっかりした理由があってしかるべきですし、もし仮にこの二人に職務上重大な問題があるのであれば、経営委員会に罷免を求めるべきでありますし、あるいは再任できないとおっしゃるべきだと思います。  これまで過去、問題のない理事、全く職務上問題のない理事が再任後二か月程度で辞めさせられた事例というのがNHKにあるのかどうか、伺います。
  50. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) ちょっとそれは私存じ上げません。
  51. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 私もないと思います。  この辞任を要請した件について、そして理事の担務変更について、四月二十二日の経営委員会議事録では、「三 理事の任命の同意について」の最後の部分に、「以上のやりとりのほか、今回の人事案検討の過程で、会長は、担務について事前にすべての理事の了解を得ていること、また、経営委員の質問に答え、一部の理事に対して辞任を打診していたことについて説明した。」と簡単に、ある意味読み落とす程度の記載しかなされていません。この経営委員会の議事録の在り方についてはまた後ほど経営委員長に伺いたいと思います。  辞任を要請された理事はどう対応されたのか、また担務変更については異議を唱えなかったのかどうか、このような報復と言われても仕方ない措置に対して両専務理事は疑義、異論もなく、ちゅうちょなくすんなりと了承されたのかどうか、私には疑問に思えてなりません。  経営委員会としては、NHK予算が成立する四月までの空白を埋めるためのごく短期間の再任として二月の経営委員会でこの二人の再任を同意されたんでしょうか。経営委員長に伺います。
  52. 浜田健一郎

    ○参考人(浜田健一郎君) そういう附帯条件は付いておりませんでした。
  53. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 お手元に資料を配付させていただいております。NHKが外部に公表している、それぞれの、会長はもちろん全体を総理するという立場ですからここには書いてありません、副会長以下の今回と前回の担務について一覧表を作らせていただきました。これを御覧いただきますと、これまで専務理事が所掌していた事務が理事に、これまで理事が分掌していた事務が専務理事の方に今回の担務変更でかなり移っております。  四月二十二日の経営委員会の議事録において浜田経営委員長はこうおっしゃっています。「私も理事の担当案をきょう初めて見ましたが、今までのいろいろな国会での議論、経営委員会との議論、それらを踏まえて熟考された結果として提出されていると感じています。」とおっしゃっていますが、熟考された結果だとお感じでしょうか。
  54. 浜田健一郎

    ○参考人(浜田健一郎君) はい、そのように思っております。
  55. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 これまでの議事録を拝見いたしますと、組織の継続性、安定性を大事にしつつ、先ほど会長もおっしゃった組織の新陳代謝ということも考慮されながらこれまでは担務の変更がなされていたものと、私は公表された経営委員会の議事録を拝読して感じました。  この担務変更の問題が放送法に反するものではないかという観点から、ここから伺います。  放送法のうち第五十一条の関係になります。第一項では、先ほどから何度も申し上げておりますが、「会長は、協会を代表し、経営委員会の定めるところに従い、その業務を総理」し、同条第三項において、「理事は、会長の定めるところにより、協会を代表し、会長及び副会長を補佐して協会の業務を掌理し、会長及び副会長に事故があるときはその職務を代行し、会長及び副会長が欠員のときはその職務を行う。」とされ、その理事の同意については、第五十二条第三項において、「副会長及び理事は、経営委員会の同意を得て、会長が任命」されているということに関連いたします。  つまり、先ほど来申し上げておりますとおり、会長は業務を総括いたします。実務上は各理事がそれを分担し、その理事の同意は経営委員会がすると放送法は規定しています。したがって、会長を補佐するため分担する事務に対応する理事の同意に当たっては、理事のこれまでの経歴等、会長が就任内定の議論のため出された履歴よりももっと詳細なもので評価をし、理事の候補者がどのような分野で力を発揮できるかについて経営委員会がしっかりと判断できるようなものを前提に同意を行うものとされています。経営委員会には議決事項や様々な審議事項等があり、放送法第五十一条の大原則は、経営委員会は任命だけではありません。職責、分担がない役員を前提としているわけでもないと思います。  会長は経営委員会でこのように述べておられます。「仕事はやはりマンネリというものもあります。そうならずに進む人もいますが、こういう人事は、ローテーションしながらリフレッシュしていくというのが一つのやり方だと思います。」と、こういう理由によって担務を変更されています。  その一方で、お一方ずつの担務の割当て、この理由を拝見いたしますと、「木田理事はドラマのオーソリティーです。」とか、「福井理事は経理・財務のエキスパート」であると、専門性を強調なさっています。一方で、「板野理事は、もともと経済部の記者です。非常に、ある意味ではシビアな方ですが、全体のバランスということも含めて、彼に放送統括をやっていただきます。」と言っており、ほとんど説明になっていません。一方では専門性を重視、一方では全体のバランスということを主張なさっています。  理事の同意については、無任所の何の役職もないような人を経営委員会が選任し、それ以外の部分は全部会長の専権ということは放送法上の解釈ではないと思います。  ここで、上田監査に少し伺いたいと思います。  経営委員会は、自ら透明性の向上、ガバナンスの強化ということで真摯な議論を重ねてこられたということは、公表されている議事録を拝読いたしまして非常によく分かりました。その経営委員会の機能向上の一環として、平成十八年四月十一日第千十六回経営委員会において、指名委員会の設置や業績評価の観点を取り入れて、この時点で評価・報酬部会というものを設置されています。  去年の十二月、上田監査は評価・報酬部会の部会長にも選任をされていると存じております。ちょうど今の時期というのは、会長以下役員の業績評価の時期にも当たると思います。この評価、会長を罷免することができないのであれば、せめてこの一月二十五日から現在に至る混乱を加味した形で業績評価を行うことこそが経営委員会に課せられた使命の一つであるとも考えますが、上田監査の御見識を伺います。
  56. 上田良一

    ○参考人(上田良一君) 今、吉川委員がおっしゃいましたように、評価・報酬委員会の部会長を私の方でやっております。たまたま今の時期がちょうど平成二十五年度の業績評価の時期に当たっていまして、評価・報酬部会といたしましてもしかるべくその対応を取ったところで、詳細につきましては人事に関わることなのでここでのコメントは控えさせていただきたいと思いますが、そういう手続は踏みました。
  57. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 この評価・報酬部会による業績評価の考え方というものは随時見直されております。最新の改定では昨年六月十一日、これ、その前々月にも改定されており、浜田経営委員長の下でその改定はなされています。改定内容は二つあります。一つが、評価段階を五段階から六段階へ増やすということ、そしてもう一つが、標準報酬額に対しての業績の変動幅プラスマイナス五%であったものを一〇%、つまり評価が反映される仕組みとして、これを浜田経営委員長のリーダーシップの下で変更されております。  もちろん、これは業績評価で、人事評価に関することでしょうから詳細はお答えいただけないと思いますが、平成二十五年度の中において、一月二十五日以降も含まれます、そのことは評価対象として入る。そして、評価・報酬部会長として、しっかりそこは評価するというお答えをいただけませんでしょうか。
  58. 上田良一

    ○参考人(上田良一君) 先ほど申し上げましたように、既に平成二十五年度の業績評価に関しては評価・報酬部会で結論を出しまして、経営委員会にその結論の内容を伝え、経営委員会で議決していただいたという、こういうプロセスをたどっております。  今、吉川委員がおっしゃいましたことは、今後、私の方でもしっかりと評価・報酬部会長としての役割を果たす上で肝に銘じてやっていきたいというふうに思います。
  59. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 上田監査の御見識で、これまで監査のスペシャリストとして、また三菱商事の副社長としての御見識、是非生かして、しっかりした評価を行っていただければと思います。  それでは、話を本筋に戻します。  経営委員長に伺います。専務理事について考え方を伺います。  NHKが定める定款第三十六条によれば、「専務理事は、会長の定めるところにより、本協会を代表し、会長及び副会長を補佐して本協会の業務を掌理」するのに対して、「専務理事以外の理事は、会長の定めるところにより、本協会を代表し、会長及び副会長を補佐して本協会の業務を分掌」するとされており、専務理事と理事では、その果たすべき役割、大きく異なっています。したがって、専務理事は副会長に次ぐ立場からNHKの業務を広く全体的に掌理するのであり、専務理事以外の理事はその中で各分野を分掌する。ですから、経営企画総括などは広い見地に立って行うものですから、専務理事が担当するのが適当であると思います。  そう考えますと、これまでのように専務理事と経営企画総括あるいは放送総括という担当は強く結び付いてしかるべきですし、これまではほとんどの場合においてそうなっていました。もちろん何らかの理由でそうなっていないときはあったかもしれませんが、今回のように訳の分からない理由ではなかったと思います。経営委員長、この見解について御見識を伺います。
  60. 浜田健一郎

    ○参考人(浜田健一郎君) 担務とそれから職掌につきましては、時々の状況に応じ、それから理事の状況に応じて適切に判断されていくものだろうというふうに思っています。  そういう意味では、必ずしも経営企画だから専務理事という事例はなかったと、そういうふうに固定的な事例ではなくて、私が経営委員になったときはたしか経営委員の方が、企画担当がいわゆる理事の方であったこともあったというふうに思っております。
  61. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 そうであったことはもちろんあるのは私も承知しております。でも、今回のように、一方で専門性を重視し、一方ではよく分からない説明にもならない理由で担務付けをしているということはなかったように思われます。  四月二十二日の経営委員会において、一部の経営委員が理事任命の同意を保留したにもかかわらず、即日同意が強行されています。この問題を指摘するのは、放送法により省令以下に委任されている事項について、法の趣旨を無視してNHKや政府が勝手に都合の良い運用を行っている事例が実際に見受けられており、これは重大な問題であると考えるからです。  まず、NHKの理事の任命の同意に関する手続について取り上げます。  先ほど来申し上げましたとおり、四月二十二日の午前中、我々参議院総務委員会はNHKに実情視察にお伺いいたしました。その当日の経営委員会でこれが突如として議題になり、新任理事二名の任命が行われましたが、この日の経営委員会で提示され、その場で同意を求めるものとなっていました。この同意の議決に対して二人の委員が態度を保留されたということですが、この経営委員、何人か私は分かりません。二人というふうに報じられておりますが、経営委員の一部が同意を保留したということは議事録からも明らかであります。この同意を保留された理由について、経営委員長に伺います。
  62. 浜田健一郎

    ○参考人(浜田健一郎君) 保留された方々の理由は、審議時間が十分に取れていないということだったというふうに記憶しております。
  63. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 ここから、NHKは会長の選任にも当たり十分な議論をしていなかったのではないかということを二月の十九日の総務委員会でも残念ではありましたが指摘をさせていただき、そして、NHK予算案の附帯決議についても経営委員会に対して会長選任の在り方について検討をしていただくことを求めました。この反省に立てば、今回の理事の任命の同意に関しては、期日が分かっていたことでもございますし、事前に十分案を提示する時間はあったと思います。  先ほど引用させていただきました久保田技師長の退任の挨拶でも、「後任と業務の引き継ぎを行う時間も十分にない状態で退任するという異常な事態」と言及されています。なぜこのような異常な事態を経営委員会としてお認めになったんでしょうか。経営委員長は、一部の経営委員の意見を無視し、即日の同意をされました。即日同意を行った理由を経営委員長に伺います。
  64. 浜田健一郎

    ○参考人(浜田健一郎君) ある意味では二名という形の規模の小さい人事案件でありましたので、与えられた時間で議論はできたというふうに判断をいたしました。
  65. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 確かに新任理事は二人です。でも、担務の変更は大幅に伴っています。とても小さい人事とは、もちろんこの担務に関しては放送法上の任免事項ではございませんが、でも、これを小さな人事とおっしゃるのは私はどうかと思いますし、実際に、二月に一回保留をして任期切れを起こした後で副会長の任命を行っています。今回だって、逆に言うと、小さい人事であれば、一回保留して、もう一回後の経営委員会で諮るということも検討の一つとしてあったと思いますが、そういう議論にはならなかったんでしょうか。
  66. 浜田健一郎

    ○参考人(浜田健一郎君) 状況によってはそういうケースもあり得るかなというシミュレーションはしておりましたけれども、今回はそういう判断に至らなかったということでございます。
  67. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 この経営委員会における即日同意というものが省令に、この趣旨に反するものであるということに対して会長に伺いたいと思います。  放送法施行規則第十九条第二項では、「委員長は、経営委員会の招集の通知を行うときは、原則として、事前に十分な時間的余裕をもつてそれを発出するものとし、付議すべき事項その他参考となるべき事項を明確にするものとする。」と規定しています。  今回の理事任命の案件を当日提示されたことは、明確にこの放送法施行規則に違反しています。判断を保留された方も、この施行規則に違反するということを経営委員会の議事録の中で指摘されています。ところが、この指摘に対して会長は、人事が漏れるおそれがある、機密を守る必要があるとの理由で即日同意を求めたとされています。  確かに、人事の情報は機密事項ですから守る必要があると思います。しかしながら、この国は日本国憲法の下での法治国家であり、法規を遵守することは当然です。ましてや会長は、これまで国会においても、放送法を遵守しますということを何度も丁寧に答弁をいただきました。この放送法に関連法令も含まれると思いますが、会長の御見解を伺います。
  68. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 含まれると思います。
  69. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 放送法施行規則も守らなければいけないものであるという認識であるということを答弁をいただきました。  では、この放送法施行規則の存在、特に第十九条第二項について、このことを御存じの上で即日の同意をお求めになったということでしょうか。それとも、この規定はたまたま御存じなかったけれども、その日に出した。御存じだったか御存じでなかったか、知った上でそうしたのかされなかったのか、伺います。
  70. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 四月二十二日に同意人事を出すということは前もって申し上げていたわけで、三月二十六日の経営委員会において、今回の人事については三月二十二日に提出いたします、理由はやっぱり秘密保護のためですと、こういうふうに申し上げておきましたので、経営委員の皆様は二十二日に同意人事案件が出されることは御承知だったわけです。  放送法施行規則の第十九条ですが、ここには、原則として事前に十分な時間的余裕を持ってそれを発出するものとし、付議すべき事項その他参考になるべき事項を明確にすると。したがいまして、私は同意人事を二十二日に出しますということは申し上げているわけで、それについて、この施行規則にも違反しているとは思いません。
  71. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 三月二十六日の経営委員会の議事録は拝読いたしましたが、そのような記載はございませんでした。恐らく、最後に一行、二行で書かれている部分の中で議論があったとすれば、そこでの議論だったと思います。  経営委員長に伺います。即日同意が省令違反であるということに対する経営委員長の認識についてです。  放送法施行規則では、先ほど来申し上げているとおり、「委員長は、経営委員会の招集の通知を行うときは、原則として、事前に十分な時間的余裕をもつてそれを発出するものとし、付議すべき事項その他参考となるべき事項を明確にするものとする。」とされており、経営委員長の責務となっております今回の理事の任命の同意は明らかにこの規定の考え方に反するものであると考えますが、経営委員長に伺います。
  72. 浜田健一郎

    ○参考人(浜田健一郎君) これまでは、放送法施行規則の趣旨を踏まえ、理事の任命については付議すべき事項の具体的な名前まで事前に通知するという慣例がありました。今回の手順については、経営委員からも様々な御意見がありました。今後は、情報管理を徹底しつつ十分な審議時間を確保できるような改善が必要だと考えておりますので、執行部とも話し合っていきたいと思っております。
  73. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 資料の二枚目を御覧いただければと思います。  経営委員会の議事録は、法律で第四十一条が制定をされる少し前から、先ほども少し御紹介申し上げましたとおり、経営委員会の機能強化の一環、透明性の向上の一環で、第八百八十九回以降は、概要のみのスタートからではございましたが、その議事の内容については公表されております。その中で、役員の任命、理事の任命、副会長の任命について全て拝見いたしました。今回と同じような事例が過去にございました。それは、平成二十一年二月にかかる同意人事でございます。  平成二十一年二月十日の第千八十八回経営委員会において、当時の小林経営委員が発言されています。この小林経営委員は、会長が社長を務めていた日本ユニシスの顧問弁護士で、現在は既存の内部通報制度とは別に新たな窓口を設置して異例の呼びかけを行っているNHK関連団体ガバナンス調査委員会の委員長でもあられますが、当時、経営委員として、今から申し上げる発言をされています。今回のケースと全く同じで、その後はこの反省を踏まえて運用がなされていたものと思います。  申し上げます。   これまで理事等の同意を求める案件の提出が、当該経営委員会の当日または直前ということがあったと思います。しかし、これでは経営委員は十分な情報を自ら入手する時間がないなどのために、実質的な議論がされず、経営委員会の同意権が形骸化しているという指摘・非難を受けるおそれがあります。経営委員会で実質的な議論をしなければなりませんが、そのためには一定期間が必要だと考えています。この一定の期間ですが、同意を予定している経営委員会の前の経営委員会で実質的な議論が必要ではないかと思います。そうなると、その議論をする経営委員会の前には、その同意案件の人事情報等を経営委員会に提出する必要があるのではないかと考えます。そうすると、経営委員会は二週間に一回ですので、具体的に言うと三週間程度前に提出いただかないと実質的な議論ができないのではないかと考えますので、検討をお願いしたいと思います。 とおっしゃり、続けて、   人事案件は、事前に情報が漏れると混乱することはよくわかります。そのために、私もこれまでは人事案件の提出時期について、このような意見を言うのを控えてきたのですが、今の経営委員は機密保持がきわめて守られていると思います。経営委員は経営委員会のメンバーとして重い義務を負っていて、機密の保持も義務として負っています。今のメンバーは、これまで経営委員会でいろいろと議論していますが、機密情報が不適当な時期に漏れるということは、私の知る限りなかったのではないかと思います。そのくらい機密保持にはしっかりした考え方の経営委員が多いと思います。そういう点も考慮して、ぜひ検討していただきたいと思います。もう一言だけ言わせていただくと、情報が漏れると非常に支障をきたすという心配をされるのはよくわかります。しかし、この同意権が放送法で決まっている以上、それが形骸化したということになると、われわれの義務は果たしたことにならないと思います。この二点とも重要なのだと思いますが、先ほどお話ししたように経営委員は責任を負っていますので、その役割を果たさせていただきたいと思います。 と当時の小林経営委員が発言されています。  小林弁護士は、これまで機密保持は極めて守られてきたとされていますが、これまでの間、機密保持が守られなかった、人事情報が漏れた事例、会長、あったんでしょうか。
  74. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 先ほど私は存じませんと申しましたが、これは私が知らないということであって、過去にあったかないかということではございませんです。まずそれを申し上げたいと思います。  もし、この人事案件を委員おっしゃるように事前に渡した場合に、本当に秘密保持が担保されるならば、それは何の心配も要らないことです。私は何も不必要に心配しているわけではなかったのでございます。  したがいまして、今後その秘密保持さえきちんとしていただければ、出すことには何の問題もございません。
  75. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今、答弁の冒頭で、あったかなかったかは知りませんとおっしゃいましたが、五月二十二日、衆議院の総務委員会で会長はこう答弁されています。「それで、信頼していないのかと言われると、そういう問題ではなくて、過去に漏れた事例があるということでございます。」。あったんですよね。
  76. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) いつ、どこで、どういう秘密漏えいがあったかということは今申せませんが、本当にそういうことがないのであれば、それは経営委員会と我々は敵同士ではございませんので、何ぼでも事前にお話しすることは可能でございます。
  77. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 この二枚目の資料を御覧いただきますと、先ほどの小林経営委員の発言は平成二十一年の二月での経営委員会のことでございますが、これを受けて、平成二十一年四月十四日、第千九十二回経営委員会において理事の任命の同意についてが諮られています。指名委員会を経た上で理事の再任と任命が行われています。再任については全会一致ですが、任命については小林委員が反対をされております。この理由は、今回と同じく、同意のための時間的余裕がなかったためとされております。  そして、この小林委員からの貴重なる提言を受け、その後は、事前に案を提示し、それが漏れることもなく、資料を御覧いただきますと、第千百十一回目からの経営委員会において、理事の任命の同意については異議なしで終わっております。それが、今年に入ってから、副会長の任命で異例の保留が出た後、今回全会一致には至っていない、こういうことがあります。  会長は、小林弁護士に厚い信頼を置いてNHK関連団体ガバナンス調査委員会を委嘱しているものと思いますが、この二人の見解にそごがあるということになりますが、いかがお考えでしょうか。
  78. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) まず、四月二十二日の人事案件につきましては、三月二十六日に経営委員会の皆様に、二十二日に出しますということについて異論はなかったのでございます。したがって、当日に異論が出たことについては若干私は驚いております。  それから、施行規則というのは原則を定めたものだと私は思っております。議案によっては当日にならざるを得ないものもあり、そのことが直ちに違反になるわけではないという認識をしております。  今回の人事案も、事前にお知らせすると情報が漏えいして円滑な審議に支障が出かねないというふうに思ったものですから当日となったもので、結果的には、その点も含め、経営委員会の御了承があったというふうに受け止めております。
  79. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 本規定は、「原則」となっております。では、例外は何でしょうか。
  80. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 済みません、質問は何でしょうか。
  81. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 放送法施行規則第十九条の二項において、「原則として、」と確かに付いています。  では、例外が認められる場合は、会長はどのようなケースを想定されておられるんでしょうかと伺いました。
  82. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) まあ、いろいろあると思いますが、それぞれケース・バイ・ケースだと私は思っています。  ただ、今回の件はこの十九条第二項に違反するとは思っておりません。
  83. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 経営委員長に伺います。  この放送法施行規則第十九条の主語は、「委員長は、」になっています。委員長が考える例外は何でしょうか。
  84. 浜田健一郎

    ○参考人(浜田健一郎君) ちょっと今のところ具体的事例が思い付かないのでありますけれども。
  85. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 例外が認められる場合とは、災害等に対応するために総務大臣の認可を受けて新たな業務を緊急にやる必要がある場合に限られており、これが法律が想定する例外に当たります。今回の事例のように、前任者の任期が明確に決まって、いつまでに同意が必要であるか事前に分かっている事案については、これは原則どおりこれまで運用がなされていますし、実際、平成二十一年の二月に当時の小林経営委員の貴重なる御提言があった後は事前に案は提示され、スムーズに任命の議決は行われた。今回が逆になぜその例外が当てはまるのか疑問であります。  そこで、監査委員に伺います。  この放送法施行規則に、趣旨には違反していると思います。放送法第四十五条においては、監査委員は、法令に違反する事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を経営委員会に報告しなければならないと規定しています。経営委員である監査委員は、当然に放送法施行規則違反の議論が第千二百十二回の経営委員会の議論の中で交わされていたということは御承知だと思います。法令違反が行われた事実は認識されていたはずです。  今回の放送法施行規則違反について、監査委員は経営委員会に報告をされたんでしょうか。この報告は義務になっており、報告をしていなければ今度は監査委員が放送法違反に問われることになるのではないかと考えますが、監査委員の見解を伺います。
  86. 上田良一

    ○参考人(上田良一君) この放送法施行規則十九条の件でありますけれども、監査委員による経営委員会への報告義務を確かに放送法四十五条で定めておりますけれども、この件につきましては、先ほどから会長それから委員長の方からも報告がありますように、まず、四月二十二日の経営委員会の当日示されたということに関しましては、その前の三月二十六日の経営委員会の場で既に会長の方から、そういう人事に係ることなので情報の漏えいを避けるため当日まで待ってくれという話があったので、会長の一存ではなかったということが一つです。  ただし、そうであっても、放送法施行規則、既に吉川委員の方から何度も指摘がありますように、理事の任命につきましては、付議すべき事項の具体的な名前まで事前に通告する慣例があったこともありまして、十分に情報管理を徹底しつつ審議時間を確保できるような改善が必要だということも、既に経営委員会といいますか、委員長を含めてそういった認識を持っていまして、今会長の方からも話がありましたけれども、今後、執行部と話をして、今後の対応に関しては、今回は例外的にそういった会長の発言等を受けて当日になってしまいましたけれども、今後は放送法施行規則に準拠するような形で対応したいということが確認されていますので、監査委員会といたしましては、今後、この対応していく方針がしっかりと守られるかどうかということを注視していきたいと、こういうふうに考えております。
  87. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今までは、これまでの、平成二十一年の二月の小林経営委員の御発言を受けて事前に提示されていました。今回は、議事録からそれを読み取ることは私はかないませんでしたけれども、三月二十六日に会長からの御発言で四月二十二日まで待ってくれとあった、でも、一方で放送法施行規則に関してはこれを出しなさいと求めている、そういったところで、今後は在り方考えますということでしたが、経営委員会として、これまで見識のある小林委員からの指摘によって事前に示され、それで異議なしでこれまで理事の任命、副会長の任命、再任が行われてきたと承知しています。  ですから、やはりちょっと今回のは異例だったのか、それとも明確に法律に違反しているのか、議論のあるところではありますが、監査としての機能はしっかり、見解の相違はあるかもしれませんが、発揮いただければと思っています。  人事に関連して、会長に一つ伺います。  一月二十五日、二百四十一名の新入職員は省きますが、会長が就任なさってから三井物産関連の方というのは入られているのかいないのか、若しくは、いらっしゃるのであれば何人程度を採用になられているのか伺いたいと思います。
  88. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 一人おります。ただし、これはいわゆる契約という形でやっておりますが、これは別に物産だからといって再雇用したわけでも何でもなくて、やはり、着任当時、関連会社のいわゆるコンプライアンスということをどうやるかということ、ただし局内では関連会社のいわゆる内部監査というものをやるエキスパートがいなかったということもあり、関連会社の内部監査のエキスパートということで来てもらうことにいたしました。  私は決して、三井物産の出身ではありますが、三井物産の社員の再雇用のために呼んだわけではない、本当にエキスパティーズのみで来てもらったということを御理解いただければと思います。
  89. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 多分、節目から考えますと、四月に採用されて、今契約という答弁がございました、契約であれば三か月単位ということも想定をされます。そうなりますと、今日六月十七日でございますから、六月で契約終了ということになるんでしょうか。
  90. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 今からでございます。
  91. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 監査のエキスパートでいらっしゃるという御発言がございました。上田監査も監査のエキスパートであると私は承知いたしておりますし、監査委員としてその任を果たされているものと承知しております。つまり、監査のエキスパートが、正式なNHK経営委員、監査委員、そのほかにも監査がいるということになるんでしょうか。監査委員会の機能として関連団体の監査というものも平成二十年の法改正によってできるようになっておりますので、しかも内部監査室もございますし、組織図を見ますと総合リスク管理室もありますし、いろいろあるのでございますが、そこはちょっと追って注視してまいりたいと思います。  先ほど、平成二十一年二月の経営委員会による小林弁護士の発言を引用させていただきました。先頃の三月に、関連団体の不祥事が残念ながら多く発覚をして、会長のリーダーシップの下にNHK関連団体ガバナンス調査委員会が設置されたと報道発表に触れました。これはどのような調査を行っておられるんでしょうか。
  92. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) おっしゃるとおり、来ましてすぐ関連会社の問題がいろいろ明らかになってまいりました。正直申し上げて、その時点ではまだ関連会社の内部監査についてはきっちりできておりませんでした。ここまでははっきり分かっております。したがいまして、ビジネスクリエーティブ、BCNですね、ここと出版についてはもういろいろ言われているので、小林弁護士始め三人の委員にやってもらっているということでございます。
  93. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 上田監査、関連会社の監査ってできていなかったんですか。
  94. 上田良一

    ○参考人(上田良一君) 監査委員会として、関連子会社に対する監査というのは役員の職務執行に対する監査ということを必要があるときに行うと、これが放送法の四十四条第二項に記載がありまして、こういった形で監査委員会としては従来対応いたしておりました。
  95. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 監査委員会として従来対応しているという答弁でございましたが、先ほどの会長の答弁の中で、三人の委員を選任されているという発言がございました。私も報道発表資料、公式なものを拝見いたしましたが、そのお願いをした時点で小林弁護士に委員の選任をお願いをしているということでございましたが、残る二人の委員はどのような方でしょうか。
  96. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 小林委員長の下で同じローファームでやっておられる会計、何といいましょうか、アカウンタントと、それから経理と、もう一人何だっけ。ちょっと済みません、ローファームと……
  97. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 御答弁今できない状況でしたら……
  98. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) できます。  木内弁護士と、それからグループガバナンスについて詳しい辺弁護士であります。
  99. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 同じローファーム、つまり同じ法律事務所に所属されておられる方でこの調査委員会を構成されていることだと思います。  前回、第三者機関が設置されたのは平成二十年の不祥事を受けてのことです。そのときと今回は若干背景が違うように経営委員会の議事録を見てみますと思えてなりません。当時は古森経営委員長でございましたが、平成二十年一月二十四日、第千六十回経営委員会は、職員による株取引を受けて、第三者委員会を設置せよと、経営委員会が会長に第三者委員会を設置しなさいということを求め、これを受けて、平成二十年二月二十六日、第千六十三回経営委員会で、職員の株取引問題に関する第三者委員会の設置についてが公表されており、この設置された時点で委員長名、委員名二人、明らかになっています。もちろん同じ法律事務所でこれを処理するということはございませんで、委員長も見識のある方、委員の弁護士の方も法律事務所を御自身で運営されている方、そしてもうお一方は元共同通信社のジャーナリストで、いつまでに調査結果を出すと。  ですから、今回会長が、不祥事は駄目だからちゃんとやっていく、これ自体はすばらしいことだと思いますが、同じ法律事務所で構成して、私は、ほかの二人の弁護士の方の経歴等は存じ上げませんが、それなりにベテランの方であると信じております。  そこで伺いますが、今回調査委員会が設置された原因というのは数年前の不祥事でございますが、当時のNHKの監査委員会の委員について伺います。
  100. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 当時の監査委員ですか、が誰かということですか。ちょっとよく覚えていません。
  101. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 通告を明確に出しておりますので、後ろ、湧川秘書室長から紙が出ておりますので、答弁お願いします。
  102. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 小林弁護士も監査委員を務めておりましたが、平成二十年四月から二十二年六月十九日まででございます。
  103. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 それ自体が別の視点に立てば監査の対象となるべきことかもしれませんし、この関連団体で完結するのであれば私はいいことだと思います。ただ、調査期間の公表が七月末から八月末に延びたり、監査の対象、調査の対象がどんどん広がるといった、そういったことではないということだけ確認をさせていただければと思います。  それでは、人事について最後、伺います。  六月十三日は管理職の異動の発令だったと伺っております。会長は、六月十三日の管理職異動発令に伴い、就任後半年近くたって初めて会長メッセージを出されています。このメッセージの最後で、最後に人事異動について少しお話ししたいと思います、今後は必要に応じて随時人事異動を行っていきます、これによってこれまでの定期異動で費やされている協会内の膨大な時間とエネルギーが分散化され、職員が殊更異動の時期を気にすることなく職務に専念できるようになると期待しています、詳しい内容は後日人事局からお知らせしますとされています。  会長は、就任当日に理事全員から日付のない辞表を取ったことが明るみになった後、人事権の濫用はしない旨、何度もこの国会の場で答弁をされてこられたのは私もよく存じ上げております。ただ、不定期にいつでも人事異動を行うという方針については、これまでの言動からすると若干不安がございます。つまり、一年中異動の話があるとすれば、人事異動をする側もされる側も不安定な状況になってしまい、組織としての安定性や継続性に欠けるとともに、これを濫用することで現場に萎縮効果を生むのではないかと考えるからです。  これは一般社会でよくあることなんでしょうか。
  104. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) そう思います。人事異動を年に一回やる会社の方が少ないんではないかと私は思います。
  105. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 年に一回と申しているのではなくて、この会長メッセージを拝見いたしますと、必要に応じて随時人事異動を行っていきますと。ということは、複数回、いつでも人事を行うという意味にこれは解さざるを得ません。ですので、これがある程度の組織規模を持ったところで、一定規模の組織で不定期な人事、行うことはよくあるんでしょうか。私、存じ上げませんので、是非教えていただければと思います。
  106. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) こういう不定期異動というのはあると思います。何も私が言っていることがユニークでも何でもないと思います。  それから、委員おっしゃっているように何もかんもネガティブに考えると全てのことは全部ネガティブに取れるんですが、私が申していることはそういうことではなくて、やはり組織としまして弾力性を持ってやるということでございます。  御承知と思いますけれども、年に一回人事異動をやるということは大変なエネルギーを使い、同時に、いろんなうわさを引き起こし、やっぱり組織全体がある一定の期間、まあ麻痺とは言いませんが、それに近い状態になるんです。したがいまして、そういうことも避けるために随時やっていくということは、例えば一月一日もあれば二日もあれば三日もあるということではないんですけれども、ちゃんとそれは規律を持って、ルールを決めてやっていくということ、これが人事部から連絡があると思いますということです。
  107. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 私、前職が会社員でございました。定期異動で異動しておりましたし、この前、一般質疑の際に国会職員についても取り上げましたが、この参議院事務局においても延長がなければ来月が定期人事の月に当たります。普通は定期異動が基本だと思いますが。  この会長メッセージ、拝読いたしますと、管理職異動についてというのが表題になっており、その最後に、今後は必要に応じて随時人事異動を行っていくとされています。これは管理職限定のものとするのか、それとも一般職員も対象としておられるのか、会長の認識を伺えればと思います。
  108. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) このメッセージにも書いてあるとおり、詳細については今人事の方で検討しておりますので、その辺をよく見極めた上で決めてくれるというふうに思っております。
  109. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 管理職だけとするのか、若しくは一般職も対象に含めるのかということについては今検討されているという、こういう解釈でよろしいんでしょうか。
  110. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 先ほど言ったとおり、人事の方で検討いたしております。
  111. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 私は人事部の所属であったことがありませんので詳しくはありませんが、一般的に人事異動は玉突きです。管理職、一般職共に動くとなれば、NHKは全国組織です、異動に伴うコストも膨大に掛かります。その時期が読めないとなれば、みんな現場でも管理職も一般職も萎縮するかもしれません。  いつ人事異動の対象となってしまうかも分からない状況で、会長はメッセージの最後で、人事異動のタイミングは新たな物事に挑戦する最高のチャンスです、変化を意識して、今までの仕事のやり方をいま一度見直し、更に自由闊達な職場に、新しいチャレンジがどんどん生まれるNHKにしていこうではありませんか、新しい体制で役職員が心を合わせ、全力で職務に当たっていきましょうとされていますが、私が、NHKの管理職がどういうものかさっぱり分かりませんけれども、もしその対象であるならば、何かミスをすればいつ異動になるかもしれない、こうやっておびえてしまうと思いますが、そういう懸念はないと思ってよろしいでしょうか。
  112. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) 中にはそういう懸念を持つ人もいるかもしれませんが、私はこれをやる前に、何も思い付きでやったわけではなくて、いろんな職員とお話もしました。やはり長い間ここでやってきたことを変えるということはすごく大事であるということで、歓迎の方が圧倒的に多うございました。  今から人事がどういうふうなことを出してくれるか分かりませんが、私はポジティブに考えてこれを実行しようとしているわけでございます。
  113. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 変えるということでいえば、就任日に理事全員から日付のない辞表を取ることもそうかもしれませんし、応接室の名前を変えるということも変えることに含まれるのかもしれませんが、ただ、人事は組織の要だと思っています。これを変えることによって現場に萎縮効果が生まれないようにだけ私は願っております。  ここからは、経営委員長、済みません、最後、少し経営委員会の議事録の公表の在り方について伺えればと思います。  今ほど管理職の人事の話も申し上げましたが、これまでの報告事項や付議事項の中には、管理職の定期異動についてや一般職の人事異動についてというものもございました。ですから、NHKはこれまで定期的に人事を行っていたということもこの経営委員会の議事録から読み取れますし、私が二枚目にまとめました資料も、これは経営委員会の議事録によって作成したものであります。  ただ、先ほど来問題にいたしました四月二十二日の経営委員会の議事録には、三枚目の資料を御覧いただければと思いますが、「以上のやりとりのほか、今回の人事案検討の過程で、会長は、担務について事前にすべての理事の了解を得ていること、また、経営委員の質問に答え、一部の理事に対して辞任を打診していたことについて説明した。」との記述の後、「経営委員会の規程にのっとり、概要のみ記載」となっています。  放送法第四十一条は、今年の二月十九日の総務委員会でも随分取り上げましたが、経営委員会の議事録の作成と公表を義務付けています。国民からの受信料によって運営がなされているNHKにおける経営の透明性を確保し、情報公開を進める観点から義務付けられたものです。しかし、三月二十六日の第千二百十回経営委員会では、今後の議事運営について、「NHKを取り巻く状況について情報を共有し、意見交換を行った。」、今後の経営課題、体制等について、「籾井会長を加えて、「次期経営計画」と「今後の執行部体制」について意見交換を行った。」とあり、これも意見交換の内容の記載がありません。人事案件以外も議事録の記載の省略が行われています。  二月十九日の参議院総務委員会、この場での議論では、人事案件については概略のみの記載としています、それ以外は公表しています、こう経営委員長は答弁なさいました。  経営委員長に、経営委員会の規程、何を指すのか、その内容はどうなっているのかをまず伺います。
  114. 浜田健一郎

    ○参考人(浜田健一郎君) 御指摘いただきました経営委員会の規程とは、経営委員会の会議の運営に関する規程、経営委員会議事運営規則であります。  この規則は、経営委員会規程第六条の定めに従って経営委員会が自ら定めたものであります。平成十九年の改正放送法により制定された当初から、当時の経営委員会の決定により非公表とさせていただいている部分もあります。  経営委員会としては、議事録で詳細が公表できないときでも、概要を記載するなどして経営委員会の透明性を確保していきたいというふうに考えております。
  115. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 この国会の会議録も未来永劫発言がそれに残るものですが、経営委員会の議事録も大事な記録だと思います。公表されている分で、経営委員会のこれまでの真摯な取組、拝見いたしました。  平成十六年十一月九日の第九百八十二回経営委員会においては、対話形式の議事録の記載となりました。法改正前のことです。そしてさらに、その二年後、平成十八年一月十日から十一日にかけて行われた第千十回経営委員会においては、経営委員会の透明性の向上について真摯なやり取りが交わされています。ところが、平成二十四年十二月十八日、第千百八十回まで冒頭に議事の記載があったものが、平成二十五年一月十五日の第千百八十一回経営委員会から議事が削除されて、冒頭の議題が記載のみで、内容の確認が非常にしづらくなってしまいました。  今、経営委員会の議事運営規則について触れられましたが、経営委員会の規程は確かに公表されています。ただ、経営委員会の議事運営規則は公表をされておりません。放送法第四十一条の趣旨から考えても、人事案件以外でも公表を差し控えるというのであれば、その基準を公表するのが私は筋であると思います。  NHKの経営委員会と同じく、議事録の作成、公表が法律で義務付けられている日本銀行の政策委員会は、政策委員会議事規則及び金融政策決定会合議事録等公表要領により公表の基準が定められており、これらはいずれもウエブページで公開されています。NHKが幾ら規程にのっとり議事録を公開しているとしても、公表基準の規程の内容を公表せずに殊更に隠す意思があるかもしれないのであれば、これは公表された議事録がもしかしたら恣意的に隠されているかもしれない、肝腎な部分の記載がないかもしれない、都合の悪い発言が伏せられているかもしれないと考えてしまうのが普通だと思います。  放送法第四十一条が「経営委員会の定めるところにより、」と規定しているのをいいことに、情報公開の推進や経営の透明性、法改正前の経営委員会は真摯に議論していて取組を進め、経営委員会の議事録の量もかつては膨大でした、この法の趣旨を踏みにじった運用がされているとも捉えられてもおかしくありません。  NHK経営委員会は今すぐに議事録に関する経営委員会の規程を公開すべきと考えますが、経営委員長の見解を伺います。
  116. 浜田健一郎

    ○参考人(浜田健一郎君) 議事録につきましては、委員御指摘のように、放送法第四十一条、経営委員会の定めるところにより公表しなければならないというふうに定められております。これに基づき、私どもは、議事録や規則の公表につきましては、円滑な議事の運営の確保、それから経営委員会自身のガバナンスの重要性の観点から、経営委員会が自律的にその都度判断をしております。  いずれにしましても、議事録や規則の公表については、円滑な議事運営の確保や経営委員会自身のガバナンスの重要性の観点から検討する必要があるかなというふうに思っております。
  117. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 お手元に配付しております資料の三枚目、これは経営委員会の回数と開会日、開会時間と終了時間、そして所要時間と議事の経過の文字数を表しています。  例えば、千二百十回の経営委員会と千二百十一回の経営委員会、所要時間はそれぞれ四時間と一時間二十分でございます。文字数は、四時間行って一万七千文字、一時間二十分行って一万二千文字。もちろん、人事の中身であればこれは公表できないのは分かります。ただ、公表できないものの基準が我々に分からなければ、どうなっているのか、何を基準に公表し、何を基準に概要のみの記載とされているのか分かりません。  ですから、当委員会にこの規程の提出を求めたいと思いますが、委員長のお取り計らい、よろしくお願いします。
  118. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 後刻理事会で取り計らせていただきたいと思います。
  119. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 ありがとうございます。  これまで、経営委員会、執行部それぞれで真摯な議論が行われて、NHK公共放送の運営がなされてきたものと思います。今回の放送法改正はNHKの業務の拡大を行うものであり、冒頭申し上げましたとおり、法律とは遠いところでこれからもしかしたら運用がなされるかもしれません。公共放送として自主自律が求められる中で、これまで、四月十九日の佐賀の視聴者と語る会の中でも、視聴者の皆様から様々な御意見、会長の発言、理事から日付のない辞表を取った問題、そしてそれに伴う様々な懸念が示されましたし、それからまた人事に関しても新機軸を会長のリーダーシップで打ち出されております。  様々な動き、この法改正のみならず、NHKに関しましては様々ございますので、公共放送NHK、国会に課せられた使命としてこれからもチェックをしていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。  今日も本当にありがとうございました。
  120. 若松謙維

    ○若松謙維君 公明党の若松謙維です。  放送法及び電波法改正案について何点か質問をさせていただきます。    〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕  まず、地域性後退の懸念、先ほどほかの委員から質問がございましたが、重複しないように進めたいと思います。  今回の民間の基幹放送事業者のいわゆる地域性確保措置というところでございますが、いわゆる県を越えて同一の放送事業者が放送を提供することができると、そういうことでありますけれども、県境を越えて同じ放送を提供するわけですから、番組の同一化というんですか、これがどうしても進んでしまうと、そうすると地域性が失われてしまうという、そういう関係にあるわけでありますが、その際、今回の法律改正で番組の同一化の対象となる地域の数とか近さですか、そういう一つのメジャーというのが法定されなかったんですけれども、その理由とか背景についてお伺いいたします。
  121. 福岡徹

    ○政府参考人(福岡徹君) お答え申し上げます。  放送対象地域に係る制度、これは放送の地域性を確保する上で有効に機能しております重要な制度だというふうに認識をしてございます。  今御指摘ございましたように、このような考え方から、今般の改正によりまして、異なる放送対象地域における放送番組の同一化を認めるに当たりましては、まさに御指摘の地域性の確保措置というものを講じるということを求めることとしているところでございます。したがいまして、そういった観点からいたしますと、確かに地域性を適切に確保することがおよそ困難となるような、例えば過度に広範囲にわたっての放送番組の同一化を行うとか、あるいは相当離れた遠隔地間での放送対象地域間において放送番組の同一化を図るといったような計画といったようなものが出てまいりました場合には、これはなかなか認定もし難いということで、慎重な審査を要するものというふうに考えてございます。  他方、この地域性確保措置につきましては、個別の放送事業者の経営状況でございますとか対象となる放送対象地域の実情などに応じまして、求めるべき措置の水準とか内容等が異なってくるというふうに考えられますことから、放送番組の同一化に係る放送対象地域の数あるいは近さといったことにつきましてあらかじめ画一的な基準を法定するということにつきましては、差し控えて法定をしなかったということでございます。  ただ、この法案、成立をお認めいただきました後、その施行までの間におきまして、やはり審査の予見可能性といったようなものを確保していくために、十分なパブリックコメントもいたしまして審査基準を整備していくことを考えてございますし、また、放送の地域性が不当に軽視されることがないよう、個別の認定に当たりましても慎重に審査をしてまいる所存でございます。
  122. 若松謙維

    ○若松謙維君 そうしますと、今パブリックコメントとお話がありましたが、特に人口減少時代ですし、この改正は流れとしては当然だと思うんですけれども、その際、そうであってもどうしても、何というんですかね、事業を、例えばある地域というか県ですか、での事業を継続したいと、だけれども、なかなか経営も厳しいんですけれども、総務省がうんと言ってくれないとか、そういう、何というんですか、事業者として、率直に言うと、強権的にここを押し切られるというようなことがどうしても危惧としてあるんです。そこを払拭するにはどういうふうに考えていらっしゃいますか。
  123. 福岡徹

    ○政府参考人(福岡徹君) 今般の経営基盤強化計画の認定制度を導入するに当たっての最も基本的な考え方は、まず、御指摘がございましたように、特にラジオを中心として非常に経営基盤が危うくなっていく。このまま放置しておきますと、ラジオ放送そのものがある県においてなくなってしまうおそれがある。それであるならば、他の対象地域と同じ番組を放送することによって経営基盤の強化によってなお長らえさせる。  ただ、これは、個々の放送事業者さんがこういった経営基盤強化計画なり放送番組の同一化なりに取り組む取り組まないかということにつきましては、あくまで、私ども制度としては用意いたしますけれども、事業者さんの方の判断としてお考えになられるということでございますので、そういう意味で、まず最初から私どもが個々の放送事業者さんに対して経営基盤強化計画を作りなさい、あるいはある地域との放送番組の同一化等を検討しなさいといったようなことを申し上げたりといったことは一切考えているものではございません。
  124. 若松謙維

    ○若松謙維君 了解いたしました。  先ほど新藤大臣が地域性後退の懸念ということはもう答弁されましたので、ちょっと次の、同じく福岡局長にお尋ねいたしますが、じゃ具体的にこの地域性確保措置、これの具体策ですか、特にホームページを通じた情報提供とか、またコミュニティーFMとの連携等を講じることも地域性確保措置としては有効だと思うんですけど、そういった点はいかがでしょうか。
  125. 福岡徹

    ○政府参考人(福岡徹君) まず、先ほども申し上げましたように、一般論といたしましては、具体的な地域性確保措置をどのようなものを考えるかということにつきましては、個別の事業者の経営状況等々に応じて内容等が異なってくるというものと想定をしてございます。  ただ、具体的にはどのようなものが想定されるかということにつきましては、大臣も先ほど答弁されましたように、例えば災害時には被災地向けの情報発信できるような放送設備等を確保しているとか、あるいは平時より各放送対象地域ごとに取材拠点を維持しているとかといったようなことがひとつ想定はされるということでございますし、今、ただいま委員から御指摘がございましたホームページを通じた情報提供、あるいはコミュニティーFMとの連携、これは恐らく取材との関係で連携といったものが考えられるかと思いますが、そういったものも非常に有効な方策であろうというふうには考えられるかなというふうに思っております。  ただ、いずれにいたしましても、実際の認定に当たって、行政があらかじめ画一的な基準でこういったものがなければ絶対にいけないというようなことではなくして、放送事業者さんの方で自主自律で取り組んでいくことが望ましいと考えておりまして、放送事業者において様々な事情を勘案して最大限の地域性確保措置を盛り込んでいただくことを期待しているものでございます。    〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕
  126. 若松謙維

    ○若松謙維君 最大限の地域性確保ということでありますので、是非これは引き続き御尽力を願います。  次の質問ですが、認定放送持ち株会社制度における役員兼任規定の見直しということで、この法案では、法人又は団体役員のうち、当該法人又は団体の業務の執行に対し相当程度の影響力を有する者として総務省令で定めるものを特定役員と、こう言っておりますけれども、この役員等の定義の明確化、まあ柔軟化を図ろうとしているんですけれども、今回こういった試みを行った背景並びに特定役員の定義について、どういう地位にある者を想定するのか、特にこの業界ではとても有名な方も何人かいらっしゃいますし、ちょっと御説明願います。
  127. 福岡徹

    ○政府参考人(福岡徹君) お答え申し上げます。  まず、現行の放送法におきましては、マスメディア集中排除原則等の適用の対象となります役員の範囲を、法律上、業務を執行する役員というふうに規定をしているところでございます。現在、業務を執行する役員としているわけでございますが、この具体的な範囲について、例えば株式会社の監査役はどうなのか、委員会設置会社の執行役はどうなのか、該当するのか、それからさらに、最近ではコミュニティーFM放送におきまして一般財団法人や特定非営利活動法人が主体となるといったような事例が増えてきております。そういったことから、このような団体の理事などが該当するのかといったような照会が非常に近年増加をしてきております。  そういったことから、このような近年の企業ガバナンスの態様が変わってきている、あるいは法人の形態の多様化等を踏まえまして、この役員の範囲を法人制度ごとに明確化をいたしまして、透明性、予見可能性を高める、あるいは法人制度の変更に伴って柔軟かつ適切に対応できるようにすることといったことができるように、今般の改正によって規定の整備を行おうとするものでございます。これが趣旨でございます。  具体的には、今般の改正法案におきまして特定役員の定義を設けまして、これを御指摘のように業務の執行に対し相当程度の影響力を有する者として総務省令で定めるものというふうにしております。  現時点におきまして、この総務省令においては、例えば株式会社の取締役など合議体を構成して業務執行の決定を行う者、あるいは委員会設置会社の執行役など業務の執行を行う者といった地位にある者を規定することを基本的に想定してございます。  あわせて、株式会社の監査役などにつきましてはその対象に含まれないといったようなことで、これを個々に明確にしていくことを考えているところでございます。
  128. 若松謙維

    ○若松謙維君 分かりました。大体お話聞いてみると、普通の株式会社の経営形態かなと、そんなふうに実感いたしました。  それでは、次の質問ですが、NHKのインターネット活用業務の拡大でありますけれども、ちょうどNHKは、放送政策に関する調査研究会の検討で、防災・減災等に資する情報をインターネットで提供することを業務として明確化するように要望しているということでありますが、緊急性の有無というこの言葉でありますけど、いわゆるグレーゾーンをどのように整理してインターネットでの情報提供を行うのか、籾井会長、よろしくお願いします。
  129. 籾井勝人

    ○参考人(籾井勝人君) お答えします。  平時におけるPM二・五の拡散情報などのように、注意喚起は必要だが災害とまでは言えないような段階の情報の取扱いにつきましては、放送法上の位置付けが必ずしも明確ではなく、その明確化を要望してまいりました。  今回の改正案では、こういった防災・減災情報について、放送番組の理解を進めるものであれば、緊急時に限らず、また放送との先後関係等にとらわれることなく、インターネットでも提供することが可能になるものと考えております。
  130. 若松謙維

    ○若松謙維君 それでは、今PM二・五ということでありますけれども、これ本当に日本人にとって、特に西日本の方には大変関心がある情報ではないかと思います。  現在、NHKがホームページで提供している防災に役立つ情報というのがありますが、今後インターネットで提供を考えていらっしゃる防災・減災情報とはどういうふうに違うのか、これについてお答え願います。
  131. 井上樹彦

    ○参考人(井上樹彦君) 現行法の課題につきましては今会長が御説明したとおりでありますけれども、今回の改正案では、放送番組の理解を進めるものであれば、放送との先後関係、つまり放送の前か後かにとらわれることなく提供できるようになるというふうに理解しております。  具体的にどのようなコンテンツをインターネットで提供するかにつきましては、今後、総務大臣の認可を受けて定めるネット活用業務の実施基準というものがありますが、その策定の中で検討していくことになります。  いずれにいたしましても、新しい制度の趣旨に沿って、NHKのサービスとしてふさわしい情報コンテンツを適時適切にお届けできるようにしたいと考えております。
  132. 若松謙維

    ○若松謙維君 ちょっと追加質問ですけど、先ほどの防災・減災情報ですか、いわゆる生活者にとってのリスク情報ですね、これをNHKの組織内に、常に検討して、やっぱりこれはリスクが高いとか、そういうような機能というのはあるんですか。
  133. 井上樹彦

    ○参考人(井上樹彦君) 今、ホームページで既に防災情報はかなり提供しております。このための体制づくりも、特に東日本大震災以降はかなり万全の体制で進めております。  そういった中で、今回、インターネットによる提供の道が拡大された、拡充されたということで、更にこれからそういう方向で検討していきたいと。その実施基準はこの秋にも定めたいと思っておりますので、それに沿って、主に来年の年度初めを目途に充実させていきたいというふうに考えております。防災情報につきましても同様です。
  134. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非、すばらしい実施基準の作成、期待しております。  続きまして、放送予定番組の提供の可否という観点から質問いたしますが、今回の改正によりまして、NHKが現行のインターネットで提供できるコンテンツ、いわゆる放送済番組とその編集資料に加えまして、放送との同時配信、番組の理解増進に資する情報等が追加されております。NHKは、今年の三月の経営委員会で放送予定番組の提供も含まれると説明しておりますけれども、そういう理解でよろしいかということが一つ目の質問。二つ目は、その際の法律上の立て付けについて、これは総務省に見解をお伺いいたします。
  135. 福岡徹

    ○政府参考人(福岡徹君) お答えを申し上げます。  現在、平成十九年の放送法改正で実施可能といたしましたのは、放送した放送番組ということでございますが、これに加えて今回はNHKが放送する放送番組も対象としておると。したがいまして、この放送するということの関係で申し上げますと、放送と同時に加えまして、又は放送予定の番組配信も実施可能とはなります。この結果、特に想定されますのは、今後放送するドラマの予告編などのインターネット配信があらかじめ総務大臣の認可を受けた実施基準の範囲内で恒常的に実施可能となる、そういう制度になってございます。  ただ、今予告編というふうに申し上げましたけれども、放送予定の番組そのもの全体が放送前にインターネットで配信されるということになりますと、これは制度的にはもちろん可能でありますけれども、そこを見ますと、放送の受信者よりもインターネット利用者への提供が優先されるということになります。また、放送前に限らないわけではございますが、仮にインターネットで国内のテレビ放送で放送するあらゆる番組、あるいは相当多数の番組をインターネットで特に事前に配信するということになりますと、NHKの財政基盤である受信料制度の趣旨にも反してくるというようなこともございます。  立て付けといたしましては、このような具体的な取扱いにつきましては、その実施基準において定められることが適当あるいは必要だと考えてございまして、今のような観点からは、この改正放送法の第二十条第十項三号、これが今申し上げました受信料制度の趣旨に照らして不適切なものではないかということを認定する際の要件として書いているものでございますが、この要件に照らして私どもとしては判断をしてまいりたいというふうに考えてございます。
  136. 若松謙維

    ○若松謙維君 これはNHKだと思うんですけれども、先ほどの放送予定番組、これは、私たちも小さい頃は映画を見て、これから出る映画の予告編ですね、あれ結構楽しみでしたよね。でも、出し過ぎると駄目だし出さな過ぎても駄目だしと、これ結構難しい議論なんですよね。  そういうことでありますけれども、現在NHKで放送されています予告編とかダイジェスト、こういったものが放送予定番組ということなんでしょうか、そういうことを想定していらっしゃるんでしょうか。ちょっといま一つイメージが具体化できませんので、これNHKにお伺いいたします。
  137. 井上樹彦

    ○参考人(井上樹彦君) 御指摘のとおりでありまして、放送前のコンテンツのネット提供につきましては、放送予定番組の広報などを基本的に想定しております。どのような形で提供するかについては、先ほど局長からもありましたように、ネット活用業務の実施基準の策定の中で検討してまいりたいというふうに考えております。
  138. 若松謙維

    ○若松謙維君 実施基準ということでありますので、これも恐らくPDCAサイクルの中で良くしていくということを期待して、次の質問に移ります。  事後評価と業務の改善という観点から質問をいたします。  この法案では、NHKに対しまして、三年ごとにインターネット活用業務の実施状況について評価を行うということが求められておりますけれども、具体的にどのような評価を行って、その評価の内容、基準としてどういうものが求められているのか、これ総務省にお伺いいたします。
  139. 福岡徹

    ○政府参考人(福岡徹君) 失礼ではございますが、答弁を申し上げる前に、先ほどの答弁で私実施基準の認定と答弁をいたしましたが、認可の間違いでございました。失礼いたしました。訂正をさせていただければと思います。  ただいまの御質問でございますが、今般の改正案でNHKのインターネット活用業務を拡大する趣旨といたしましては、受信料という特殊な負担金で制作、収集された国民共有の情報資産とも言えますNHKの放送番組やその関連情報を、国民に広く普及しているインターネットを通じて国民・視聴者の皆様方の多様なニーズに応え柔軟に提供しようとするものでございます。  そういった趣旨合いから申し上げまして、業務の実施状況の評価の手法あるいは中身としてNHKに求められるものとしては、一つには、やはり国民のニーズに沿っているかということで、ニーズを踏まえて提供するコンテンツのジャンルを増やすなど業務を拡充する、あるいは逆に、業務を縮小、終了する必要はないかどうかといったような点の評価、また、民間事業者によりまして同種のサービスが十分に普及しているという中で公共放送として業務を継続する必要があるのかどうかといった点、あるいは、更により低コストで同じような業務を実施できるんではないかといったような様々な点につきましての評価を、これを国民・視聴者等の意見も踏まえつつ評価をしていただくことが必要かなというふうに考えているところでございます。
  140. 若松謙維

    ○若松謙維君 それでは、NHKがインターネット活用業務の改善、これを進める際に、本来の放送業務ですか、当然、ビジュアルで見える放送ですけれども、そこに支障がない形でどのように良いコンテンツを提供するかという観点から、PDCAというものを繰り返して、お互いに放送さらにインターネットというところの双方サービスというものを改善するということなんですけれども、これNHKとしてはどういう決意をされていらっしゃいますか。
  141. 井上樹彦

    ○参考人(井上樹彦君) 放送法改正案の中には、NHKは少なくとも三年ごとにネット活用業務の実施状況の評価をし、その結果に基づいて必要な措置を講ずるよう努めなければならないという努力義務が規定されているというふうに承知しております。放送法改正案が成立した場合、この努力義務に関してNHKとして具体的にどのような対応をしていくかについては、今後、実施基準の策定に併せて検討していくことになります。  インターネットは視聴者の利用実態を把握する方法が様々あるというふうに承知しております。法の趣旨を踏まえながら、NHKにふさわしいネットサービスとなるよう、適切なPDCAのサイクルを築いていきたいというふうに考えております。
  142. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非、放送また電波そして電気通信事業、ますます融合が進むでしょうけれども、NHK、世界のトップランナーとして頑張ることを期待して、質問を終わります。  ありがとうございました。
  143. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時八分散会