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2014-05-15 第186回国会 参議院 総務委員会 19号 公式Web版

  1. 平成二十六年五月十五日(木曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  五月十四日     辞任         補欠選任      堂故  茂君     大家 敏志君  五月十五日     辞任         補欠選任      大家 敏志君     堂故  茂君      片山虎之助君     東   徹君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         山本 香苗君     理 事                 二之湯 智君                 丸川 珠代君                 吉川 沙織君                 若松 謙維君                渡辺美知太郎君     委 員                 井原  巧君                 石井 正弘君                 礒崎 陽輔君                 小泉 昭男君                 島田 三郎君                 関口 昌一君                 柘植 芳文君                 堂故  茂君                 藤川 政人君                 石上 俊雄君                 江崎  孝君                 難波 奨二君                 林 久美子君                 藤末 健三君                 東   徹君                 片山虎之助君                 寺田 典城君                 吉良よし子君                 又市 征治君                 主濱  了君    国務大臣        総務大臣     新藤 義孝君    副大臣        総務副大臣    関口 昌一君    大臣政務官        総務大臣政務官  伊藤 忠彦君    事務局側        常任委員会専門        員        小野  哲君    政府参考人        総務大臣官房地        域力創造審議官  関  博之君        総務省自治行政        局長       門山 泰明君        総務省自治財政        局長       佐藤 文俊君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○地方自治法の一部を改正する法律案内閣提出  、衆議院送付) ○参考人の出席要求に関する件     ─────────────
  2. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務大臣官房地域力創造審議官関博之君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 地方自治法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  5. 小泉昭男

    ○小泉昭男君 それでは、早速でございますが、以前、堺屋太一さんが「「大変」な時代」という本を出しまして、そのタイトルどおり、もう最近大変だ大変だという声がしきりなんですが、プラス思考に走るかマイナス思考に走るか、これはやっぱり私どもはプラスに走らなきゃいけないと思うんですね。どんなチャンスもプラスに変えていく努力が政治には求められるんだと、こういうふうに思います。  最近では、指定都市と都道府県の二重行政、これを解消しなきゃいけない、もう大分前から言われてきまして、まだこの議論が続いているわけでありますが、大阪の都構想のように公選で区長を選ぶ、また議会を設ける、これは私はちょっと今の時代に逆行するんじゃないかなと。これは以前、二之湯先生の次に私も議長会でお世話になったんですが、当時、自治体の数は三千二百十七ありまして、これが今一千七百少しでありますから、これをまた区議会設けたりなんかすると逆行してしまうんじゃないか、ちょっと心配していまして、これは慎重に慎重を重ねて議論を尽くしていただきたい、こういうふうに思っているところでございます。  それでは、早速大臣にお尋ねをいたします。  総合区制度、創設することに方向がなっているようでございますが、このことによって政令指定都市にどのようなメリット、また効果があるのか、また何を目指すのか、大臣の所見を伺いたいと思います。
  6. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) ただいま小泉委員がおっしゃいましたように、今、様々な都市問題、それから日本の国が国家としてこれから人口減少、そして少子高齢化時代を迎えてどのようになるのか、大変なことになると、こういういろいろな御指摘が様々なところからございます。しかし、それらはいずれも全て何もしなければ大変なことになるということでございまして、私たちはあらゆる知恵を使って、また技術を使ってこれを克服していかなくてはいけないし、何よりも、そこの、それぞれの地域に住む市民の皆さん、住民の方々、そして地方自治体はそれを願っているわけでありますから、総務省とすればいろいろなケースに対応できるような様々な制度を改善また整備していきたいと、このように思うわけであります。  今回の総合区制度というのは、大都市におけるその区域内での更なる魅力付けですとか自立性、こういったものを持たせるために、人口規模が都道府県並みであって、そして都市全体の経営を一元的に行う必要のある、そういう政令市においてサービスの充実をさせるために総合区というものを設けようということでございます。  この政策立案を含めて、住民に身近なところで住民に身近な行政を包括的に行えるように、議会の同意を得て選任される特別職の総合区長を置くことが選択できる制度、これが総合区であります。それは、市長とまた一体性を持って推進していく行政が行われると、この意味においても担保がございます。  この総合区の設置は、規模や面積、沿革等によるいろいろな多様性において、それぞれの指定都市が実情に応じて柔軟に導入をすることができることとしているわけでありまして、市長は全体の市政を統括しつつ、それぞれの区域において更に望む身近な住民サービスが実現できるような、それを併せ持って政令市の都市機能が高まり、魅力が高まる、こういったことを期待してつくられた制度でございます。
  7. 小泉昭男

    ○小泉昭男君 大臣の今の御説明で大体、事前にいただいた資料も拝見しまして、先日、石井先生が質問されまして、大分中身は理解はしているんですが、これが拡大解釈されて事務事業だとかいろんなものが複雑になっていかないように慎重にお願いしたいなと、こういうふうに思っております。  また、政令市が今二十になりまして、政令市の位置付けというのが大分、政令市の方々の意見を聞きますと、政令市政令市と言われても政令市の何か特権がないじゃないかと、こんな意見まであるようでありまして、これからそういう様々な方向付けに期待をしていきたいなと、こういうふうに思っております。  ここで関口総務副大臣にお伺いさせていただきますが、明治二十一年には七万一千三百十四自治体があったということを聞いていますが、明治の大合併、昭和の大合併、平成の大合併を経て、現在は一千七百十八、このようになったわけでありますが、改めて、合併の目指した方向と経過を振り返りまして、それをどのように総括されているのか、伺いたいと思います。お願いいたします。
  8. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) 今、小泉委員の御発言にもあったように、明治の合併のときは七万一千あった市町村が現在千七百十八ということで、明治、昭和そして平成の合併を経てこういう結果になってきたわけであります。  特に平成の合併については、もうとにかく人口減少、少子高齢化によって社会情勢が大分変わってきたということ、さらには自治体を運営するのに財政的基盤が大変になってきているということが大きな要素であるかと思っております。そうした結果、平成十一年以来、市町村数は三千二百三十二から千七百十八になったということ、市町村合併は相当程度進んできたとは思っております。その結果、平均人口、平均面積は約二倍になり、議員数も約四八%の減、さらに職員数が約一八%の減となるよう、一定の行財政の基盤が強化が図られたと考えております。  一方で、住民の声が市町村に行き届かなくなった、さらには周辺部の市町村の活力が喪失したというような課題も指摘もあるところであります。合併市町村が一体感を醸成するような工夫をこれからしていく。例えば支所を拡充して周辺部の方々の不安を取り除くとか、こうしたことにもしっかりと対応しながら合併の効果が現れるようにしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
  9. 小泉昭男

    ○小泉昭男君 合併の効果、合併したことによってまだ状況は落ち着いていないと思うんですね。合併する前の自治体の形と今大分変化はしているんですが、ただ、これから必要になってくるのは、もう大分議論されていますけれども、広域連携であるとか、また一部事務組合の問題、こういうことを考えて、合併をしたためにマイナスになるのではなく、これからまた自治体同士が協力し合っていく。  最近の報道にはよく載ってきましたけれども、報道によりますと、大分ここのところいろんなことが出てまいりまして、昨日ですか、もうこのことは大臣も御覧になっていると思うんですが、これは政府が初の数値目標というタイトルで載りまして、経済諮問会議の下に設置をされた有識者会議、この委員会で様々な議論があったようでありまして、五十年後に人口一億人を維持すると、これ大事なことなんですね。  明治維新の頃に三千三百三十万人だったと聞いていますが、このときから百三十六年ですか、ピークの二〇〇四年まで、この間に一気に九千万人以上増えたんですね。そして、この増え方が急だったがために、今度は落ち方が急だろうという予測が出ているんです。しかし、この落ち方を、落ちていくんだという、基本的に落ちていくんだという考え方を持っていちゃ駄目だと思うんですね。この数値目標を出されたということは大分意義があると思うんです。これが実行できるかどうかという意見もあるようでありますが、数値目標を出さないとやはりそれに対する努力が、形が出てきませんから。  ここで改めて大臣に伺いたいと思うんですけれども、日本の適正人口、果たして何人ぐらいだと思いますか。  それと、報道にありましたとおり、日本創成会議が八日に公表した八百九十六自治体、若年女性半減、これショッキングですよね。女性の人口が減ることによって、特殊出生率ですか、これを上げても人口減にどうしてもブレーキが掛からないと。また、若い人たちが都市部へ移動してもこれまた問題がありまして、生活にお金が掛かるために子供を持ちたくても持てない、そして大都市での人口減少も拍車を掛けるような形になりかねないと、こういう記事がございました。  これからこういう様々な問題をどういうふうに捉えて、どういう考えをお持ちか、大臣の御所見を伺いたいと思います。
  10. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 我が国の適正人口がどのぐらいかと、これは非常に難しい御質問でありますが、少なくとも、増え過ぎる国、人口急増している国には問題が発生いたしますね。それから、人口が急激に減少している国においてもこれは大きな問題が発生いたします。したがって、適正な人口というのは、我々が持続可能な、そして経済活動が維持できる、そういう規模ということになって、それは、今の人口を前提にして、それになるべく大きな変動のないようにしようということになってくるんだろうと思います。  現状において、今我が国は、既に人口の過疎化という地方の衰退と、逆に都市への集中する問題が起きています。現実には、千七百十八の市町村でありますけれども、その中で人口が五万人以下の地域がもう既に七割となっていると。委員のお住まいの川崎ですとか大きな町が実はあるように見えて、全体の七割は五万人以下なんです。そして、その残りの三割の地域に人口の八割が集中しているということです。さらには、これから人口減少社会になれば、まず人口の少ない地域から更に地域が弱まることになります。一方で、人口が集中している都市において高齢化が一挙に進むわけであります。  私どもの推計でありますが、二〇二〇年、我々が世界からお客様を迎える東京オリンピックの年で三百万人の人口が減少する、こういうトレンドがあるわけです。そして、二〇三〇年になりますと約一千万人、ですから、川崎ほどの町が一つ町がなくなるほどにもうオリンピックのときに減るわけでありますから、そして、東京都に匹敵するような人たちが、我々がまだ生きている状態の頃に、まあ私が生きているかどうか分かりませんが、かなり元気な人が多いですから、二〇三〇年、かなり皆さん生きていらっしゃるんじゃないかと思うんですけれども、そういうことであります。  ですから、この少子高齢化と人口減少をどうとどめるか。これは、一つには地域の活性化です。それから、地域の活性化を促すためには、必要な規制緩和や分権というものがセットで考えなければいけないと思っています。  そして、都市は都市としての問題を解決するための施策、それが今回の大都市における総合区であるとかそういう自治を拡充させようという制度でもありますし、一方で、一つ一つの町が別々に同じようなことを隣同士でやるのではなくて、もう少し連携できないかということで打ち出すのが中枢都市圏であり定住都市圏構想の拡充であり、そして、じゃ、お互いに町と町は助け合おうではないかと、全てを一緒にするのは合併でありますが、必要な項目のみを条例でもって約束をして連携をしましょうと。それから、事務の代替を、やれるところが逆にできないところをお手伝いすることによって、お手伝いされた自治体は別なものにもっと集中、強化できると、こういう様々な仕組みを私どもは今回一挙に提案をさせていただいているということでございます。  これは待ったなしでございますし、今すぐ手を打ったからといって合計特殊出生率が急に上がるわけではありません。現状の人口を維持するためには二・〇七必要なんです。今一・四ですから、これをどう上げていくかというのは、地道な取組とともに総合的な戦略が必要だと、その一環として我々は今回提案をさせていただいているということでございます。
  11. 小泉昭男

    ○小泉昭男君 大変大臣の前向きな御答弁をいただきまして。大臣、一番いいタイミングに大臣になられたと思うんですね。大変な時代に突入するわけですから、このときに踏ん張った政務三役の方々の名は末代まで残ると私は期待をいたしております。  ここでやっぱり皆さんで共有していかなくちゃいけないのは、健康で長生きすること、それが日本の経済を確実にすることでありますから、大臣先頭に総務省、頑張ってください。  終わります。
  12. 島田三郎

    ○島田三郎君 自民党の島田三郎でございます。  シティーボーイの小泉先生の方から、カントリーボーイの私になるわけでございまして、質問の内容も全く真逆な質問でございますが。  実は、先ほどお話がありましたように、先週、日本創成会議で、二〇四〇年には全国の半数に当たる八百九十六市町村が二十歳から三十九の女性が五割以上減ると発表されました。  島根においては、実は八〇%、つまり十九市町村のうち十六市町村が該当するということであります。県内では、少子高齢化また過疎化が進む中、子育て支援や定住促進など、懸命に頑張っております。また、出生率は、実は沖縄県に次いで全国二位でございます。しかし、それでもなかなか歯止めが掛けられない状況であります。  今後の人口減少社会の中でまず最初に疲弊するのは地方であり、過疎と言われるような人口の少ない地域により大きな影響が出るわけであります。今回の地方自治法の改正案では、このような問題にどのように対応し、どのような効果が期待できるのか、大臣にお尋ねいたします。
  13. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 私も島田委員の地元にはお邪魔をさせていただいて、本当に歓迎をいただきました。とても美しい風景が広がっていますし、やはり昔ながらの人情が残っている。ですから、そういう地方を、地域をどうやって維持していくかということ、これはとても大切なことだと思います。  それには、やはり発想ですね、これまでの対策に加えて、更にいろんなものを加えて新しいことを考えていかなきゃいけないだろうと思っているんですけれども、まず、私どもが根本に置いているのは、個性を生かし、自立した地方をつくる。したがって、弱い地方なので助けてあげよう、それは現状維持を前提にして目減りしていくから、その目減りを少しでもとどめようというところで今とどまっているわけです。でも、それでは結局、衰退のトレンドは変わらないということになります。  だから、どういう町であっても、例えば過疎地であっても元気になる事業ができないのかということで我々は地域の元気創造本部というものをつくって、その中で、地域の資源や、そして地域の資金を生かして持続可能な事業を打っていこう、それから、自然エネルギー、再生可能エネルギーが豊富なのはむしろ地方にあるわけでありまして、そういう地域からの、このエネルギーをテーマにして町づくりができないかとか、こういったいろんな工夫をしているわけなんであります。  大切なことは、今、全国でこの町づくりの成功例が出てきております。大半は過疎地です。過疎地でありながら地域の活性化に成功した町には人口の社会増が起きるんですね。自然減を食い止めるのはなかなか、自然の動態をプラスにするのはとても難しいんです。でも、少なくとも社会動態をプラスにすることができて、そこから次の新しい人口が増えていく。  私は、それぞれの町の魅力を追求しながら、そういうことに関して、じゃ、自分も参加しようという、そういう方々を増やすべきだと。定住性と、それから、ほかからもお手伝いに行ってその町の社会的課題を解決するような、そういう仕組みをつくった中で、人口が集中するのではなくて、それぞれの町に分散して、この特性を生かした町づくりができないだろうかと。今、総務省はそれに挑戦をしているところでございまして、一環として今回のこの自治法の改正があると。  それは、広域連携、それから、自治体のお互いの、例えば同じような地域でも、ある地域は農業で勝負していると、土壌改良に成功してレタスの栽培にとても成功していると。でも、隣の町は観光資源があって、農業ではなくて観光を促進した方でうまくいっていると。だから、この二つ合わさって、その周りの隣の町も含めて、そういうそれぞれの町の持っている良いところを生かしながら圏域全体でこの魅力を高めていけないか、また、そこに人が移ってこられるような工夫ができないだろうかということを可能にするのが広域連携であり、この自治体の協約というようなものでございまして、今いろいろ紹介させていただきたいことはたくさんありますが、私は可能性あると思います。  ちょっとだけお時間いただきますけど、この間とてもうれしいお知らせいただいて、対馬でもって島おこし協働隊という、総務省の制度なんですけど、青森の大学院出た極めて優秀な女性研究者が、対馬のヤマネコの生態を研究しようと、それから古民家を再生してその町の活性化をしようというので行っていました。そうしたら、地元のUターンの若者と結婚することになりましたと。それで、結婚しますのでと連絡来ました。何と、その地域は人口が六十人ぐらいの集落なんですけど、二十六年ぶりの婚姻だそうですよ。村挙げて大喜びと。でも、若い人がそうやって二人で新しい暮らしをつくって、そこでもし子供たちができて、それをサポートするために若い人がみんな集まってきます。私は、そういう中で、地道な取組の中で将来が見えてくるんではないかと、このように考えているわけでございます。
  14. 島田三郎

    ○島田三郎君 協力隊、島根県でもやはり若い女性がおいでになりまして、地元の方と結婚しております。  そういうことで、今大臣の方からお話しいただいたわけでございますが、実は、地方というのは人口の減少や点在化による例えば医療や介護や教育の確保が困難となっております。その維持や集約化のために実は経費が必要なんです。また、これらのサービスを受けるために、買物などの日常生活を維持するための移動手段として、交通弱者のための公共交通機関の維持確保にもやはり経費を要します。最低限のサービス確保以外でも、例えば芸術文化、スポーツ、生涯学習などの分野での住民への機会提供についても、大都市では民間でできることも、地方では採算性の問題から行政でカバーをせざるを得ない場合が多くあります。都市部に比べて必然的に行政の財政負担が大きくなっていくわけです。  法人税制の見直しに当たり、地方の財源をどのようにして確保していかれるのか、関口副大臣にお伺いいたします。
  15. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) これは大きな問題になっておりまして、過日も片山委員が質問いたしまして、実効税率を引き下げた場合、大変な影響が出る。もう大臣の方からも再三答弁ございましたけど、約六割が地方分であるということ、地方に影響を及ぼさないようにしっかり取り組みたいと訴えて、大臣も主張して頑張っていくということであります。  一つの方法としては、法人事業税の外形標準課税の拡充も一つの考え方であるかと思いますが、今現在、法人課税の在り方については政府税調や、さらに経済財政諮問会議等において検討が行われておりまして、総務省としても地方の、しっかり確保しながら、影響が出ないようにしっかり訴えてまいりたいと思っております。
  16. 島田三郎

    ○島田三郎君 平成の大合併における十年間の交付税特例措置は期限を迎えつつあります。我が県では影響が極めて大きいために、実は平成二十四年の九月に全十九市町村と県で地方交付税制度に関する島根研究会というものを立ち上げて、平成二十五年九月に改善案の五項目を総務省に要望いたしました。内容を申し上げますと、可住地面積を基礎とした算定方式への見直し、支所機能に要する経費を算定した追加、また決算乖離である消防、清掃等の費目についての算定方法を改善する、また市町村民税所得割の推計伸び率を地域に応じたものに見直す、また国境離島団体に対する財政需要を把握し算定の追加と、以上を取りまとめたわけであります。  平成二十六年度の地方財政計画において、総務省の方から、市町村の姿の変化に対応した地方交付税見直しの方針が示されました。現在の検討状況はどのようなものでありますか。
  17. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 合併によりまして市町村の姿が大きく変化をいたしました。多くの団体で合併後十年が経過しようとしておりますが、合併時点では必ずしも想定されなかった財政需要が生じております。  例えば、一つの典型的な例ですが、支所について見ますと、九割を超える団体で旧市町村単位で支所を置いているという実態がございます。これは、窓口業務ということをやるということだけではなくて、コミュニティーの維持、活性化というようなことですとか、あるいは災害時の拠点としての重要性を再認識していると、そういう事情にもよるものでありました。したがって、我々とすれば、このような市町村の姿の変化に適切に対応して交付税の算定をしたいと考えております。  そこで、二十六年度以降、五年程度で基準財政需要額の算定全体を見直すことといたしまして、本年の一月にその基本的な考え方を取りまとめて地方団体にお示しをしました。  その中では、大きく三つの視点から見直しをしたいと考えております。一つは、支所に要する経費を算定すること、二つは人口密度による需要の割増しを行うこと、三つ目は標準団体の面積の見直しを行うことでございます。  このうち、支所に要する経費の算定については、二十六年度から三か年を掛けて先行的に実施したいと考えまして、現在、今年度の普通交付税の算定作業を行っておりますが、その中で詳細を詰めているところでございます。全体の算定額が三千四百億円程度になろうかと思います。それから、二つ目の人口密度による需要の割増しと三点目の標準団体の面積の見直しについては、平成二十七年度以降、順次交付税算定に反映したいと考えております。  今年度の算定作業が終了する本年の夏以降、必要な実態調査を行った上で、具体的な制度設計を進めてまいります。その案はできるだけ早く、遅くとも年明けぐらいには地方団体に示したいと考えております。
  18. 島田三郎

    ○島田三郎君 多くの中山間地域や離島地域では税収増が見込めない上、人口密度が低く、可住地が分散しているため、効率化は非常に困難な状況であります。そのため、地方交付税で特段の配慮が必要と考えますが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
  19. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 地方交付税は、改めて申し上げるまでもありませんが、全国どのような地域であっても一定水準の行政を確保するために必要な財源を保障するという重要な機能を有しております。御指摘のように、特に中山間地域や離島地域のように、人口減少あるいは高齢化が進展しているという地域にあっては、特にこの地方交付税の機能を適切に発揮する必要があると考えております。  現在の交付税の算定におきましても、例えば高齢者保健福祉に要する経費については、六十五歳以上人口や七十五歳以上人口を測定単位そのものに用いているということがあります。それから、人口規模が小さいことや、面積が広くて人口密度が低いこと、つまりサービスが割高になるということですが、こうしたことや、あるいは離島であることなどによる経費の掛かり増しについては、基準財政需要額を補正係数によって割増しをしているということも行っております。  今後とも、地方の意見もよく聞きながら、財政需要を的確に把握してまいりたいと考えております。
  20. 島田三郎

    ○島田三郎君 ありがとうございました。  隗より始めよという言葉がありますが、実は今の島根県の状況というのは十年後の地方の姿でございます。要望でございますが、まず島根から始めよとお願い申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  21. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 民主党の吉川沙織です。  今回の地方自治法の改正案は、第三十次地方制度調査会答申、「大都市制度の改革及び基礎自治体の行政サービス提供体制に関する答申」を踏まえたものであり、同答申に対する総務省の認識を中心にこれから質問をさせていただきたいと思います。  まず、その前提となる諮問、総理の諮問は、「住民の意向をより一層地方公共団体の運営に反映できるようにする見地からの議会のあり方を始めとする住民自治のあり方、我が国の社会経済、地域社会などの変容に対応した大都市制度のあり方及び東日本大震災を踏まえた基礎自治体の担うべき役割や行政体制のあり方などについて、地方自治の一層の推進を図る観点から、調査審議を求める。」というものでした。  最初の住民自治の在り方については、地方自治法の一部改正法が平成二十四年九月五日に公布、一部施行されておりますが、最初に伺いたいのは、諮問事項、一つ、二つ、三つありました、三つ目の東日本大震災を踏まえた在り方について伺います。  東日本大震災により大きく被災した自治体、特に市町村に対しては、全国的な水平的なネットワークによって自治体間支援がなされています。また、放射能汚染による大規模な住民の長期に及ぶ避難という未曽有の事態に対しては、原発避難者特例法の制定などで一応の救急的な措置はなされています。しかし、そのような救急期は当然としても、国全体としては今後想定される大規模地震等を見据えて長期的かつ構造的な取組が必要となってくると考えられます。  地制調の答申では、このように、東日本大震災の教訓を基に災害対策面において地方公共団体間の広域的な連携や都道府県の役割の強化など、必要な対応が進められつつあるとされているだけで、地制調としての提言などは行われておりません。  大震災から三年経過した今日、大災害における自治体の行政体制の在り方などについてまとまった報告があってしかるべきではないかと考えます。震災の教訓と課題への対応について、地制調として既に措置済みと考えていらっしゃるのか、あるいは地制調や総務省として単独としては所管外と考えておられるのか、それともこの答申の中にある中心的課題である広域的な自治体連携の中において読み取るべきであるとすればよいのか、局長、お願いいたします。
  22. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) お尋ねございました東日本大震災を踏まえました基礎自治体が担うべき役割あるいは行政体制の在り方について、地方制度調査会での議論でございますが、先生の御指摘にもございましたように、やはり基礎的自治体同士の水平的な支援、これが実際に大きな役割を果たしたわけでございますが、この水平な支援ということを法令で位置付けることが必要だと、こういった御議論がまず一つの議論としてございました。それからもう一つは、災害時において役場が壊滅してしまったと、こういったケースもございました。特に、常にそうではございますが、災害時におきましてはこの役場機能というものがいかに重要であるかと、こういったような点なども含めまして様々な御議論がなされたわけでございます。  そして、こうした議論をしております途中の経過におきましても、今お触れになりましたように、国全体といたしましては、災害対策基本法の改正ですとか原発避難者特例法といったような措置がとられたわけでございますが、地方制度調査会といたしましては、このような調査会でなされました議論を踏まえまして、市町村間の広域連携、これがやはり重要だということで、市町村間の広域連携を一層進めていくためには、現行の地方自治法に定める事務の共同処理方式のほか、地方公共団体間における柔軟な連携を可能とする仕組みを制度化すべきであると、こういう答申がなされたわけでございます。  この答申を受けまして、今回、新たな広域連携の仕組みといたしまして連携協約の制度というものを創設することとしているわけでございます。この連携協約でございますが、地方自治体が地域の実情に応じて自由に内容を協議し、特に災害対策業務も含めまして役割分担というものを定めるということで、地方自治体にとって自由度の高い、使い勝手の良いものになるということを期待しているわけでございます。  もとより、災害対策に当たりましては、都道府県、国の役割もあるわけでございますけれども、やはり何と申しましても、住民に最も身近な市町村が第一義的な責任と役割を担うというものであることは、これは東日本大震災を踏まえても変わりがないというふうに認識をしているところでございます。
  23. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 では、今三つお尋ねしました、措置済みか、所管外か、地方公共団体、自治体間の広域連携の中に読み取ればよいのかという中で、三番目ということでよろしいですね。
  24. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 御指摘ございました一番目、二番目につきましては、例を全部は申し上げませんでしたけれども、災害対策基本法などがございます。そういう意味では、地方制度調査会が直接御提言された内容は三番目の連携協約に係る問題というふうに認識いたしております。
  25. 吉川沙織

    吉川沙織君 今ほど局長から様々御答弁いただきました。そして、私も先ほど答申の内容を少し引用しましたけれども、それ以外でも、今御答弁の中にもありました災害対策法制について所要の見直しが進みつつあることや、東日本大震災の教訓を基に、災害対策面においては、地方公共団体間の広域的な連携や都道府県の役割の強化など必要な対応が進められつつあるということは、これ記載はあります。  これによって、そしてまた連携協約等の内容によって、この三つ目の諮問内容に十分応え得る内容であると局長はお考えでしょうか。
  26. 門山泰明

    政府参考人(門山泰明君) これまで講じられました災害対策基本法の改正などを含めまして、可能な対応につきましては講じられておりますし、さらに連携協約などを通じましてこれから講じていくことになるというふうに考えております。
  27. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今お尋ねをしました諮問内容については、地制調の専門小委員会の中でも議論になっております。  昨年四月五日の第三十一回専門小委員会議事録を拝見いたしますと、碓井委員長が、「諮問をどう理解すべきかという大変難題を突きつけられて、小委員長は余りよく理解していないので、これは会長に、こういうときには御発言になってもらうのがよろしいでしょうか。」と発言をされています。この問いに対して地制調の西尾会長も、「東日本大震災後の基礎的な地方公共団体の役割及び行政体制のあり方は、当初から何を聞かれているのかはっきりしない諮問事項なのです。」と答え、さらに、「どうも諮問をした側にも二つの思いがあるみたいで、」とお続けになられ、今局長が答弁なさいました役場機能の喪失、被災市町村の今後の在り方など二つの視点を挙げておられますが、これ、元々の諮問内容自体が不明確であったということでよろしいんでしょうか。
  28. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 諮問内容は、東日本大震災を踏まえた基礎自治体の担うべき役割や行政体制の在り方ということでございますので、ある意味、抽象的な表現にはなっていると思いますが、今、西尾会長の御発言の引用もございましたけれども、委員の皆様としては、そういったことから、どういうことが調査会として審議していく事項なのかというところから御議論を開始されて、その中で、やはり基礎的自治体同士の水平的な支援を法令で位置付けることの必要性ですとか、役場機能が災害時においていかに重要であるかと、こういったところがやはり大きな論点として対応を考えていくべき対象だというふうに整理をされたものと考えております。
  29. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 この諮問事項については、第二十七回の専門小委員会からでございましたが、非常に難しい取りまとめをなさったと思っています。  それでは、違う観点からこの行政体制の在り方を伺いたいと思います。  総務省の地方公共団体定員管理研究会報告書、平成二十五年三月におまとめになられていますが、「地方公共団体における適正な定員管理の推進について」において、「集中改革プラン期間を含め、一貫して定員の見直しが行われてきましたが、一方では、行政サービスの水準や職員の士気に影響が生じているとの指摘もみられるところです。地方公共団体においては、効率的で質の高い行政を実現するために、行政需要の変化や地域的特性などそれぞれの実情に応じた、きめ細かな定員管理に取り組む必要があります。」とされています。  総務省は、自治体へ厳しい定員管理を行う一方で被災自治体への職員派遣依頼を行うという、ある側面においては矛盾したことを自治体に求めているという側面もなきにしもあらずであると思います。大災害時の行政体制や自治体支援の在り方を含め、地方行政体制について総務省はどのようなビジョンをお持ちなのか、大臣に伺います。
  30. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、御指摘のように、平成十七年から五年間掛けて、行革推進法などに基づきまして集中改革プランを策定するように要請をいたしました。それは、そのときのやはり我が国の行財政改革、財政再建を進める上で、国、地方が一緒になってやっていきましょうと、こういうことだと思います。  その後において、地域の実情を踏まえつつ、自主的な適正定員管理の推進をお願いをしていると、また我々はそれを助言をしているわけであります。さらに、被災自治体においては、定員管理の計画そのものを見直して、まさに実情に応じて、そういう特別な事情が発生した場合にはそれに対応するような、そういうことも実際に行われているわけでありますし、見直しであるとともに定員増を行っている地区もございます。  それから、今委員が触れられました自治体同士の人材支援でありますが、これはまさに定員とは別のところで、お互いの助け合いの中で地方自治の、またそれぞれ専門性を持った職員がそれぞれの分野にいるわけですから、そういうまさに復興支援という位置付けで行われているわけでありますから、これは定員管理の推進とはまた一線を画しているものであると、このように思います。  私どもとすれば、これは、国、地方を問わずして、行政の需要に応えて、市民のニーズにしっかりと的確に対応できるようなきめ細やかな行政を行おうと。しかし、それは一方で行財政改革に資するものでなければならないと、かつ、財政再建をしていこうと。幾つもの難題を一挙に抱えながら、しかし全体最適を得るための解を見付け続けているということであります。  更に加えて言うならば、今後必要なことは、仕事は増えていく、一方で人が増やせない、若しくは予算が増やせない、であるならば、効率を求める、さらには今まで以上の効果を上げる、そういった工夫も必要だろうと。それが電子化であります。行政の電子化を進めること、ICTを導入することによって様々なサービスの効率化や高度化を図れ、その中から、業務時間が減少できるんではないか、それから、同じ予算であればそれがICTを入れることによって更に効果を上げることができるのではないかと、こういうようなことも含めて、総合的な地方行政を進めていく中で定員管理というものもこれは適切なものにしていきたいと、このように考えるわけでございます。
  31. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 総合的な観点で適切に進めていただけるという答弁でございました。  次に、また答申に沿って伺っていきたいと思います。  最近も大きな話題になりましたし、先ほども引用ございました。この答申では、我が国が人口減少社会に突入する一方で、集落数はそれほど減少しないという予測の下に、人々が国土に点在して住み続け、しかも単身者世帯が多くなるという広く薄い人口分布の中で、基礎自治体によるサービス提供体制をいかに構築するかが課題として示されています。  戦後、我が国においては三度にわたって地方から大都市圏へ大量の人口移動が発生しています。まず第一期は一九六〇年から一九七〇年代の高度成長期、第二期は一九八〇年から一九九〇年代前半のバブル経済期、そして第三期が二〇〇〇年代に入って以降です。ただ、この二〇〇〇年代以降は、円高による製造業への打撃、公共投資の削減、人口の急激な減少などによって地方の経済や雇用状況が悪化したことが要因となって若年層を中心に地方から東京へ人口が流入しました。  これまで申し上げました、第一期、第二期、第三期とありますけれども、こうした人口動態を踏まえて、お手元に資料を配付させていただいておりますけれども、政府は、昭和三十七年には全国総合開発計画、昭和四十四年には新全総、昭和五十二年には三全総、昭和六十二年には四全総、平成十年にはいわゆる五全総、二十一世紀の国土のグランドデザインなどの全国総合開発計画を策定されてきました。  それぞれの計画での基本目標としては、基本目標のところに書かせていただいておりますが、全総が地域間の均衡ある発展、新全総が豊かな環境の創造、三全総が人間居住の総合的環境の整備、四全総が多極分散型国土の構築、いわゆる五全総は多軸型国土構造形成の基礎づくりというものが掲げられてまいりました。これらの基本的考え方は、地方の中枢都市の余力を基に過疎地、地方圏を支援しようとするものであり、いわゆる国土の均衡ある発展論に基づくものです。  一九七〇年代に表面化した過疎問題は、日本社会全体の高度経済成長と人口増加を背景として、三大都市圏における経済成長と人口増加という地域的不均衡によって生じたものです。ただ、この当時は、プラスサム社会の中で所得分配や人口分布における空間的不均衡を全国規模の集約とネットワーク化によって是正しようとするものでした。  今回の答申を拝見しますと、地方中枢拠点都市などに拠点機能あるいは中心地機能を集約し、そのような中心地、拠点を抱える広域自治体に補完機能を集約し、自治体間のネットワークを形成することによって後背地や周辺地の住民にサービス提供をするというイメージになっていると思います。これでは、今までの全国総合開発計画と基本的枠組みはそれほど異なっていないとも言えると思います。  しかしながら、これまでの計画と違うのは、今、現状においてゼロサムあるいはマイナスサム社会であり、財政は言わずもがな危機的な状況にあります。三大都市圏に余力があった時代ですら成し遂げることができなかった集約とネットワーク化を、三大都市圏にさえ余力がない中で実現することはできるのかどうかという、こういう疑問が湧いてまいります。そのため、答申でも、定住自立圏のイメージを拡大した共同処理、広域連携などの水平補完や都道府県による直接的な補完を示すだけで、将来の予測に対する明確なビジョンというものを示し切れなかったのではないかと思います。  この全総によるような策定、このイメージの策定は国土交通省で、総務省は地方制度だけでよいのでしょうか、局長に伺います。
  32. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) お答え申し上げます。  まず一つは、これは全総計画、一全総から五全総まで今資料とともに御説明がございましたけれども、資料にもございますとおり、全国総合開発計画以来、閣議で決定し、政府としての方針になっているものということでございますので、やはりこれが政府、内閣としての一つのまさにビジョンとして共有すべきものであるという位置付けは、申し上げるまでもございませんけれども、前提かと存じます。  そのような中におきまして、やはり今回の地方制度調査会におきましても、大きな問題として人口減少社会、この到来ということが環境の変化としてあったと。これは最初の、今の御質問にございましたけれども、全国総合開発計画ですとか新全総ぐらいまでの時代、要するに人口が増える、特に都市において人口爆発的なものが起きてくるというようなことが大きな問題意識となり、逆にその裏腹の関係としての過疎の問題、これがセットで問題になっていた時代との背景の違いというのはあるのかと存じます。そこで述べられております均衡ある発展ですとか、それぞれ結果においては共通するものがあるわけでございますけれども、やはり背景の違いというのもあるのではないかということをまず前提として申し上げなければいけないと思いますが。  今回は、そういう人口減少という大きな局面の変化におきまして、この人口減少社会に歯止めを掛けるためには、少子化対策はもとよりでございますけれども、地域の活性化ということが重要だということで、従来総務省が進めてまいりました定住自立圏構想、これにつきましても多くの省庁協力しつつ進めているわけでございますけれども、これに加えまして、新たな広域連携の仕組みとしての連携協約制度というものを創設することといたしまして、この制度を活用することによりまして、産学金官民の連携を推進して地方中枢拠点都市圏というものをつくっていこうという考え方を答申として出し、そういう考え方に基づきまして法案も作成したところでございます。  また、先ほど来、大臣から御答弁ございましたように、地域の元気創造プランというものを実践していきますですとか、産学金官の地域のラウンドテーブルをつくっていく、あるいは地域経済イノベーションサイクルの展開といったようなこと、それから過疎集落自立再生対策事業の交付金といったものをつくる、過疎集落の維持活性化に向けた総合的な取組を行うと。さらには、よりミクロのレベルになってくると思いますが、地域おこし協力隊などの若者を、地域に入っていってもらって地域を活性化する若者を支援していくといった様々な取組。  これは、やはり政府全体で我が国が人口減少という大きなトレンドの変換点に入ったということを共有しながら、総務省といたしましては、その中で、もちろん地方行政制度の改正、大きな総務省の役割でございますけれども、それにとどまらずに、地域の様々な実情に応じた様々な施策、こういったものを展開し、また支援し、重層的に展開していくということが総務省としての役割だろうということで様々な取組を行っているということかと存じます。
  33. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 非常に丁寧に御答弁いただきましたけれども、そもそも答申の中で使われている言葉、概念について伺いたいと思います。  今、局長御自身の答弁の中でも触れられましたけれども、答申の中で一つのキーワードとなっています地方中枢拠点都市という言葉についても、これまでの全国総合開発計画などにおいて使用されている都市概念との違い。あるいは、今も答弁でおっしゃいました総務省の推進する定住自立圏構想と、この表の三全総のところの開発方式を御覧いただければと思いますが、ここの開発方式等のところに定住構想と書いてあります、これがどう違うのか。あるいは、今回のもう一つのキーワードであります集約とネットワークと四全総の開発方式のところに書いてあります交流ネットワーク構想とどれほどの大きな違いがあるのかとの点に立って質問をさせていただければと思います。  四月二十二日衆議院総務委員会で局長御自身も答弁されているように、今回の法案には使用されておりませんが、答申を拝見しますと、今申し上げた二つのキーワード、集約とネットワーク、これを考える際の言葉として地方中枢拠点都市がございます。この答申の中で地方中枢拠点都市というのは、指定都市、中核市、特例市のうち地域の中心的な役割を果たすべき都市をいうとされています。  御存じのように、資料の二枚目を御覧いただければと思いますが、平成四年に制定をされた国土交通省所管のいわゆる地方拠点都市法では、地方拠点都市地域というのは地方の発展の拠点となるべき地域であるとして、一つ、人口及び行政、経済、文化等に関する機能が過度に集中している地域、二つ、地域社会の中心となる地方都市、三つ、自然的、経済的、社会的条件から見て一体として前条に規定する整備を図ることが相当と認められる地域であることなどをこれらの地域の要件として定義されています。  そして、国土交通省のウエブページを見てみますと、地方拠点都市地域は平成二十四年三月三十一日までに八十四が指定されています。また、その裏のページに資料を付けてございますが、平成十年に閣議決定されたいわゆる五全総、二十一世紀の国土のグランドデザインの中では、地方中核都市とは、地方圏における県庁所在地や人口がおおむね三十万人以上の都市であるとされていますし、地方中枢都市とは、札幌、仙台、広島、福岡・北九州であるとされています。  総務省だけでなく、国土交通省にも関係することではありますが、この地方中枢拠点都市というのは、これまでの地方拠点都市や地方中枢都市、さらには地方中核都市をも含むもっと多くの都市を含むものなのか。これまでの全総に関連して使用されてきた都市概念に更に新たなものを加えて議論すると混乱するだけのようにも思えてなりません。実際、地方拠点都市という言葉は今も生きています。  整理の意味も兼ねて、地方中枢拠点都市という場合はこれまで使われてきた都市概念とどのように異なるのか、総務省に伺います。
  34. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) ただいま御指摘ございましたように、従来、全国総合開発計画などで使われてきました都市の概念といたしましては、例えば平成十年三月の第五次の全国総合開発計画、二十一世紀の国土のグランドデザインにおきましては、札幌、仙台、広島、それから福岡・北九州、これを地方中枢都市といい、その密接な圏域を地方中枢都市圏といい、また、東京圏、関西圏、名古屋圏、これ以外の地域におきます人口おおむね三十万人以上の都市を地方中核都市圏、さらに、地方圏におきます人口三十万人未満の都市を地方中心・中小都市圏というふうに位置付けたということでございます。  確かに、御指摘のように、若干用語が似ているという面はあるのかもしれませんが、今回、地方中枢拠点都市圏という、あるいは地方中枢拠点都市ということで考えております対象は、地方圏におきまして相当の規模と中核性を備える圏域の中心都市、より具体的に申し上げますと、地方自治法上の政令指定都市、それから新しい中核市、これは今回の地方自治法の改正案によりまして人口二十万人以上の都市を新しい中核市とするという意味での新中核市でございますが、そして、これらの中で、かつ昼夜間人口比率、これがやはり都市の実際上の圏域、経済圏域、影響圏域を示すという意味で昼夜間人口比率一以上の都市、こういったところを地方中枢拠点都市という用語で捉えて、これをターゲットとしての施策を打っていこうということで構想したものでございます。  この地方中枢拠点都市が近隣市町村と地方自治法上の連携協約を締結することを通じまして、地域を活性化し経済を持続可能なものにして、国民が安心して生活できるための地方の踏ん張る拠点を形成していくと、そういうための中心的な概念が何か要るということで、それを表す言葉といたしまして地方中枢拠点都市という言葉を新しく設けようとしているということでございます。  御指摘にありましたように、例えば法律で、平成四年の地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律といったような法律がございます。ここでも地方拠点都市地域という比較的似た用語が使われておりますが、これも法律御覧になっていただきますと分かりますとおり、拠点という言葉自体につきましては特に定義を置いているわけではございませんで、一般的な物の言い方として活動のよりどころとなる地点ということで使っているのかなということでございますので、その一般的な言葉をいろいろ組み合わせている中でこういう言葉が使われてきたわけでございます。  そして、そういう意味でいきますと、最初の一全総のときには拠点開発方式という言葉が使われておりますし、これもそういう意味では似た拠点という言葉が使われておりますが、これは新産業都市、工業整備特別地域といったようなものに結び付いていった概念でございますけれども、元々はやはり一般的な名詞としての拠点というものを分かりやすい表現として拠点開発方式という用語にしたということではなかろうかと存じます。  それからもう一点でございますが……
  35. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 もういいです。
  36. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) はい、済みません。
  37. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今答弁いただきましたけれども、今申し上げた言葉だけで同じような意味を持つ、それぞれ定義があったりなかったり、違うのは私も承知しておりますけれども、地方拠点都市地域、地方中核都市、地方中枢都市、そして今回の地方中枢拠点都市とあります。もちろん、今回は法定事項として連携協約もできますし、一方で、平成四年の国土交通省のいわゆる地方拠点都市法などでは明確に拠点の定義をしているような状況があります。  これだけ言葉があって、自治体関係者や総務省の皆様のようにプロの集団でしたらこの違い、如実に分かると思うのですが、私、今回勉強させていただいて一生懸命見ても、いまだにどれがどれだったっけ、どの言葉を引用しながらしゃべっているのか非常に分かりづらい、そういう状況があります。  今回の答申の中のキーワードとして集約とネットワーク化、そして地方中枢拠点都市というのがありますので、これ、もう少し分かるような概念ございませんでしょうか。  「地方自治」という雑誌がございます。平成二十六年一月号において自治行政局長はこのように述べておられます。「都市について考える場合には、ことばは正確に使い分けた方が良いだろう。」。いかがでしょうか。
  38. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) ただいま引用いただきましたのは私が書きました論文でございまして、言葉は正確に使った方がいいというのは、ちょっと申し上げますと、そこで言いたかったことは、特に自治体という言葉と自治体政府、それから社会実体としての市町村といったようなことが、都市に関しましても、都市地域という問題と都市の政府といったようなものが意外と混同されて、自分も含めてでございますが、述べられていることが多かったんではないかという意味で正確性が必要だと述べたわけでございますけれども、今先生お話にございましたように、地方中枢拠点都市という言葉にしましても、地方制度調査会におきましていろいろな言葉遣いも含めて様々な御議論をいただいた結果、内容を端的に表す表現としては、言葉としてはこれがいいのではないかというふうに答申としてまとめていただいたものというふうに認識いたしております。
  39. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 苦労されてこの地方中枢拠点都市という名前にされたということは、私もずっと議事録拝読しておりましてよく分かりました。  中間報告は平成二十四年十二月二十日になされていますが、その時点では地方中枢拠点都市という命名はされておらず、今の概念は地方の中枢都市という言葉に置かれていました。それが去年の五月十日の第三十三回専門小委員会で、今、後ろにいらっしゃいますけれども、当時の行政課長が、「中間報告のときに議論がありましたので、穏便な都市名をつけておりまして、地方中枢拠点都市。」、こう議事録が残っております。  こうやって、総務省としてこの人口減少社会の中で頑張ってやっていこう、こういう言葉をこれだけ苦労されて付けられた以上、ほかと負けないように是非頑張って、これが実現するようにやっていただければと思います。  引き続き、答申を引用しながら質問をさせていただきます。  答申によれば、「三大都市圏から地方圏への人の流れを作るためにも、地域を支える拠点の構築が課題となる。」とされています。しかし、地方圏の拠点は、国土のバランスを再構築するという意味での積極的位置付けよりも、都市機能、生活機能を確保するという現状維持、少子高齢に対応して行政サービスを維持するという役割が強調されています。拠点が圏域全体の面倒を見て自立圏になりなさいと言っているように読めなくもありませんが、総務省、いかがでしょうか。
  40. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。  やはり地方中枢拠点都市というのは、一定規模以上、政令指定都市、新しい中核市でございますので、その生活機能、当然隣接する周辺地域に対するサポート機能といいますかサービス提供機能を持つわけでございますが、ただ、本当のすぐ近くの地域だけにとどまらず、より広いブロックあるいは都道府県全体の経済を牽引する役割というのも当然このぐらいの規模の都市には期待されるということで、そこは書き分けているわけでございます。
  41. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 また、答申では、「相当の都市機能の集積があり、より大きな圏域人口をカバーすることができる指定都市や中核市等の人口規模の大きな都市においては、このような都市機能の「集約とネットワーク化」の取組が進んでいない」とされていますが、その原因はどこにあるとお考えでしょうか。
  42. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 答申で前提となっておりますのは、やはり平成二十一年以来進めてまいりました定住自立圏構想との関係かと存じます。  平成二十一年に定住自立圏構想というものを打ち出しまして、それ以降推進してきたわけでございますが、これまでに全国で九十三の団体が定住自立圏の中心市宣言を行いまして、延べ三百七十三の団体が取組を進めているということで、全体としてはかなり取組を進めてきていただいていると考えておりますが、一方で、今申し上げましたように、地方経済の牽引役となることが期待されますような指定都市ですとか中核市といった大きな都市について着目いたしますと、定住自立圏の中心市として取り組んでいただいているところ、具体的には、政令指定都市ですとまだございません。中核市では七市、それから特例市では六市ということでございまして、全体九十三との比較、あるいは政令指定都市、中核市、特例市の数からの比較からいたしますと、必ずしもこういった大きな規模の都市において定住自立圏といった考え方で集約とネットワークの中心になっていこうというような取組は余り進んでいないということが現状としては認識せざるを得ないということでございます。その理由としては、やはり人口減少社会で地方圏の牽引役となってもらうべき指定都市、中核市におきまして、まだその役割を果たすんだという認識は必ずしも十分ではないということがあるのかもしれません。  それから、やはり大規模な都市に取組をしていただくという意味では、現在講じておりました定住自立圏に対します財政措置というのが若干やっぱり魅力が少なかったという面も否めないかなということなどがあるわけでございまして、そういった大都市、特に大都市において集約とネットワークの中心となっていこうというような動きが小さかったことを踏まえまして、地方圏における経済の牽引役としての性格を明確にした地方中枢拠点都市圏の形成ということを推進していこうというふうに考えたわけでございます。
  43. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今回、答申の具体化として、今はほとんどお触れになりませんでしたけれども、今年度中に三大都市圏以外で人口二十万人以上の都市を対象に、研究機関の集中ですとか教育機関等の充実といった機能を持った拠点都市制度として導入されようとしておられますが、拠点となる市があって、そこの周辺自治体との広域的な協議の在り方や、今財政措置が薄くてやっぱりなかなか集まらなかったというような答弁がありましたけれども、そこの交付税加算や、公共交通網もある程度強化しなければ圏域として機能しないということがありますが、その辺についてもこれから考えていかれるということでよろしいでしょうか。
  44. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 特に、御指摘がございました地方中枢拠点都市圏を中心としました連携の進め方、これにつきましては、平成二十六年度の予算におきましてもモデルを構築していきたいということで国費で委託費を予算に計上いたしておりまして、現在それにつきまして実際に取り組んでみようという自治体と御相談を開始したところでございます。  そういった実際の取組を参考にさせていただきながら、交付税を中心といたします地方財政措置は平成二十七年度から本格化するということになろうかと存じますので、そのための材料集めにつきましても、このモデルの構築の中で進めていきたいというふうに考えております。
  45. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 少し違う観点から伺います。  答申全体で読めばですが、市町村合併の限界を認めつつ、「市町村合併があまり進捗しなかった三大都市圏の市町村においては、地方圏を上回る急速な高齢化が進行するとともに、人口急増期に集中的に整備した公共施設の老朽化が進み、一斉に更新時期を迎える。 三大都市圏には面積が小さな市町村が数多く存在しており、公共施設の円滑な利活用や一体性のある広域的なまちづくりに支障が生じている。 今後の市町村合併については、それぞれの市町村の自主的な選択を尊重することを前提とした上で、市町村の判断材料となるよう、市町村合併の成果や課題について、特に三大都市圏の市町村に対し、十分な情報提供が行われることが必要である。」と述べています。  これは平成の合併での限界を認めつつも、三大都市圏については効率性を優先して今後合併を進めるべきという趣旨なのか、局長に伺います。
  46. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) ただいままさに三十次の答申の該当のところ、御引用いただきましたとおりでございますが、やはり三大都市圏の場合は、他の地域に比較いたしまして人口密度が高く市街地が連担しているという一方で、個々の市町村の規模で見ますと、人口は比較的多いんですけれども、面積は地方圏に比べますと非常に小さい、そういった自治体が数多く存在しているというのは、これ事実でございます。  それから、高齢者の絶対数の増加ということにつきまして、現在は地方圏が先行しているわけでございますが、今後においては大都市圏において絶対数が急激に増えるといったようなことがあります。  それから、老朽施設の財政負担なども、これから大都市部においては整備が先行していただけに急激に増えてくるといったようなことを考えますと、やはり合併というものの必要性につきましては議論の対象になるんだろうということだと思います。  実際、じゃ、比較といたしまして、平成の合併におきましては、全国では三千二百三十二市町村が千七百十八でございますから、大体半分近くの減少になったわけでありますが、大都市部、三大都市圏におきましては減少率という、数字だけで見ますと二五%ぐらいということで、他の地域との比較においてはそんなに合併が進んだわけではないといったことがございます。  ただ、国が主導して合併推進運動をしていくということにつきましては二十二年に一区切りを付けると明確な方針が出されたわけでございまして、今後は自主的な選択としての市町村合併も排除しないわけでございますけれども、三大都市圏において、自主的な判断によりまして市町村合併、広域連携の取組、様々なものから適切なものを選択していただくと、こういうことが必要だろうというのが地方制度調査会の答申だと考えておりますし、総務省としてもそう考えているということでございます。
  47. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 読み方として非常に難しかったと思いますが、先ほど地方中枢拠点都市圏のところで、そこが中心となって経済の牽引を行うという、こういう御趣旨の答弁が何回か出てきました。これに関する答申内容から質問をさせていただければと思います。  これに関する答申を読みますと、「三大都市圏(東京圏、関西圏、名古屋圏)においては、これまで比較的緩やかであった高齢化が今後急速に進行するとともに、高度経済成長期に整備した社会資本が一斉に更新期を迎える。三大都市圏では、このように増加する行政課題に対応しつつ、経済の成熟化、グローバル化の進展など、構造的な転換期を迎える中で、引き続き我が国の経済をけん引する役割を果たすことが求められている。」。  もう一か所あります。「地方中枢拠点都市」「を核とする圏域においては、地方中枢拠点都市を中心とする広域連携を進め、三大都市圏と並んで地域の個性を発揮し、我が国の経済をけん引する役割を力強く果たしていくことが求められている。」と書かれているなど、成長政策こそが地域の発展に資するとも読めるような、こういうくだりがあります。これからは大都市を機関車として長い経済停滞から脱出しようという、こういう趣旨も読み取れます。  しかし、平成五年の国会の地方分権推進に関する決議に端を発する地方分権改革は、経済成長によっては得られない福祉、環境、景観、地域コミュニティーなど、豊かでゆとりのある生活を国民が実感できるようにしようとするのがその出発点であったはずだと私は思っています。  でも、今の経済政策はインフレと経済成長を実現するというものであり、一九七〇年以降の先ほど引用しました全総の手法と同じものではないかとも読めなくはありません。そもそも、今の経済政策は旧来型のインフラ整備に依存した公共投資依存型経済政策であり、地域づくりをもしかしたら旧来の姿に回帰させてしまうのではないかという、こういう懸念を抱かざるを得ません。こういった政策は、永続性には残念ながら欠けてしまいます。財政赤字という負の遺産を残すだけになってしまいます。  これまでと同じように、発展性の低い地域は公共投資依存体質になってしまうのではないかという懸念を持たざるを得ませんが、総務省の見解を伺います。
  48. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) まず、御指摘ございました地方分権推進決議、平成五年でございましたが、平成五年時点というところは、経済の状況、やはり今とは相当違った状況にあったかと存じます。  現在の時点におきます政府としての対応とその時点の対応においては、当然、前提の違いによる対応の違いはあるんだろうと思いますが、今、直接の御質問でございます、こういった地方中枢拠点都市を中心とした取組を進めると公共投資依存型の地域づくりに戻っていくことになるのではないかという御指摘でございますが、連携協約を通しまして、地方中枢都市圏での取組ですとか、三大都市圏で水平的、相互補完的、あるいは双務的な取組を進めようといたします趣旨は、人口減少社会におきましても市町村が基礎自治体として持続可能な形で行政サービスを提供していくということですとか、それから、一つの市町村が単独であらゆる公共施設、あらゆるサービスを維持する、あるいは整備していくということは、言わばフルセット型の行政と言われておりますけれども、そういった考え方からはやはりもう脱却せざるを得ないのではないかということに趣旨があるわけでございます。  むしろ、今後縮小を余儀なくされます人口構造の中で、こういった地域の中心となる都市が圏域全体のために集約とネットワークの考え方に基づいてその都市機能を維持し、強化しようというものでございまして、これは、公共投資に依存して地域づくりを進めようというものとは根本的に考え方が異なると思っております。
  49. 吉川沙織

    吉川沙織君 財政的に制約ができたときにいろんな地域づくりの主体が生まれてきました、これまでとは違った。主体は、国主導型だったのが地方主導型になり、そして手法は、公共投資、ハード中心だったのが地域ソーシャルキャピタルなどのソフト資源中心になって、対象地域も、いわゆる後進地域だけではなく、伸びる地域を伸ばす一方で、取り残された地域に集中対応といった、こういう新たな地域づくりというのが芽生えかけていたのが現状だったと思います。  今回の答申に沿っていくことによってそういった芽生えかけた地域づくりの手法というのがなくなるということは、昔の地域づくりに回帰するということはないということでよろしいでしょうか。
  50. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) そこは、ただいま申し上げましたとおり、従来型の地域づくりと先生がおっしゃるのが公共投資に依存している地域づくりというふうに捉えるといたしますならば、そういう考え方で構想しているものではないということでございます。
  51. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 では、この答申に書いてあるとおり、牽引できるように大都市が経済発展をしたとして、その成果は周辺部やいわゆる後背地域に波及するのかどうか。答申は、先ほども引用しましたが、経済を牽引するという大都市の役割は認めていらっしゃいますが、その成果が大都市のみに終始してしまうのかということについては触れていません。このことについて総務省はどうお考えでしょうか。
  52. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 地方中枢拠点都市圏の取組でございますけれども、これは、地方中枢拠点都市となります圏域の中心都市、この機能を強化することはもちろんでございますけれども、そこにまた住んでいただくための都市としての都市機能整備に併せまして、近隣の市町村の住民の方々が現在の居住地で生活を続けることができるように、圏域全体にむしろ中心となる拠点都市が地域経済活性化、利便性の維持向上のためにも役割を積極的に果たしていくということが取組の主眼だと考えております。  この地方中枢拠点都市の考え方の前にありました、もちろん並列的に進んでおりますが、定住自立圏構想におきましても、「住みたいまちで暮らせる日本を」というのは定住自立圏の考え方の最初のキャッチフレーズでございましたけれども、やはり住みたいところで暮らしていけるためには、中心的な都市が周りの都市と役割分担をして、お互いに役割を分担して近隣市町村の方々、住民の方々の意向も圏域全体の施策に反映させていく、それによりまして地方中枢拠点都市圏と周辺地域が共存できるように取り組んでいくと。そのために、具体的には、連携協約の締結ですとか、あるいは中枢拠点都市と近隣市町村の首長さんの定期的な協議、こういったものが必要であるというふうに考えておりますので、そういったものを推進すべく取り組んでまいりたいと考えております。
  53. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 では、これに関連して、指定都市市長会が提唱している特別自治市構想というのがあります。この特別自治市は、広域自治体と基礎自治体の機能を併せ持ち、大都市を一元的に運営するというものです。  指定都市市長会は、特別自治市創設による効果として二つ挙げています。一つが、特別自治市の創設により都市の財政の自立と政策選択の自由度が拡大し、都市が発展、経済規模が拡大するということ。もう一つが、大都市と周辺地域の経済は密接不可分であるから、周辺地域の税収増や市外居住者の所得増など周辺地域にも経済効果をもたらす、こう訴えておられますが、総務省も同じような見解と考えてよろしいですか。
  54. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 中心的な都市が近隣の地域との関係におきまして、サービスあるいは経済効果を及ぼしていくという点につきましては同じことを考えているんだと思いますけれども、それに対する手法としての地方自治制度として特別自治市という御提案が政令指定都市の市長会からあったわけでございますし、現在も検討が進められていると承知しておりますが、手法においては違いがあるということかと存じます。
  55. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 答申では、人口減少と高齢化を理由にこれからの自治体に必要なのは公共サービスの供給体制の効率化であるということが繰り返し唱えられています。答申では、効率化を目的に府県と政令指定都市の二重行政が問題視され、都道府県から中規模以上の都市へ極力仕事を移すことが打ち出されています。今回の法案において中核市、特例市の制度が統合されますが、これも権限移譲の受皿となることを見越してのものではないかと思っています。  都道府県をめぐってはいろんな議論があります。小規模自治体に対する府県の補完機能を指摘している、これは重要ですが、これはそれ以外の都市に対する都道府県の機能を効率化、縮小すべきであるというようにも読めなくはありません。もちろん、都道府県と都市が同じようなことをやっているのであれば、それは住民は望まないと思います。  ただ、都道府県と都市は絶対に重なってはいけないかといえば、そうではないと思います。例えば、大学や図書館などの整備、運営は都市の力を引き出すために都道府県と都市がもっと協調して取り組むべき領域でしょうし、老老介護は放置されています。子育てサービスの施設やサービスが不足する問題、格差社会の中で広がる貧困など、新しい都市問題については都道府県にも重い責任があると思っています。既に供給が需要を上回っている分野では都道府県は退出すべきであると考えますが、住民生活を支える公共サービスが不足している分野は、都道府県と都市が協調する必要があると思っています。今回、答申がお示しになった都道府県と都市との協議機関の必要性は、本来そこにあるはずだと思っています。ですから、効率化一本やりで考えるのではなく、住民が今必要としている公共サービスを増やすということを各地域で考えるべきであると思います。  財政の効率化の論理を優先する場合には、結果的に都市住民が望む公共サービスが停滞あるいは縮小してしまい、強い者が強い者としてだけ暮らす都市になってしまう、こういう懸念もあると思いますが、総務省の見解を伺います。
  56. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 効率化といいますか、要するに、人口減少という社会の構造が変わっていく中で、いかに基礎自治体が、特に対人サービスだと思いますが、住民生活に必要なサービスを持続可能な形で提供していけるかということが地方制度調査会の諮問のテーマでもございましたけれども、やはり持続可能な形でサービスを提供していくためには効率化という要素も当然考慮しなければならない重要な要素だと考えております。  ただ、もちろん効率化のみではなくて、やはり基本はサービスが維持、あるいはできることならば向上していくということかと存じますので、そこを進めていくための手段として、例えば大都市、政令指定都市と都道府県との関係では政令指定都市と都道府県の調整会議という制度、それから水平的な連携では連携協約、事務の代替執行といったような、場合によっては都道府県と市町村との関係といったようないろいろな連携の形があるわけでございまして、そういうものを通じて、効率化だけではなく活性化、地域を元気にしていくという視点も当然併せて重要であるという認識でございます。
  57. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 認識は理解はしましたが、今回の答申の特徴、さっきから何回か引用させていただいておりますが、都市の経済主体としての側面を強調をされている、こういう嫌いがあると思っています。  現在の世界の都市構造の特徴として、一つの都市の中に富裕地域と貧困地域が並立する構造となった二重都市などと呼ばれ、治安や貧困などへの対策に追われています。グローバル経済が進む中で、日本では東京一極集中の構造が生まれ、今後現在のような経済政策がずっと続いてしまった場合、国民各層における格差は拡大し、一つの都市部内において、例えば大都市部内においてそれぞれの地域に居住する住民間に大きな格差が発生することが強く懸念されます。  また、先ほど局長の答弁の中にもありましたように、地方から東京への人口流入は止まらず、これは地方と大都市圏における所得格差や雇用情勢の問題とも密接に関連し、でも、現在の地方の雇用を支えているのは医療や介護分野の雇用であるとされています。しかし、今後、地方で高齢人口が停滞、縮小するため、医療・介護サービスが横ばいや過剰ぎみとなって、医療、介護の雇用吸収力は停滞、縮小するおそれが強いともされています。  一方で、これからの大都市が抱える問題ですが、人口の高齢化はこれからこの東京を中心に大都市圏で一気に進みます。そうすると、この都市圏では若い人口が多かったがために医療・介護サービス基盤は脆弱です。高齢者医療・介護サービスが大幅に不足するということもありますし、地方の若年者雇用は一方で根こそぎ消滅するという、こういうおそれがあります。  このような社会経済の前提を置くとするならば、都市政策についても二つの考え方があるとされています。成長優先政策型の下での都市とヨーロッパ等で唱えられている維持可能な都市という環境都市構想です。これは五つほどありますけれども、これからの都市政策は、旧来型の成長優先型の都市を目指すのか、それとも維持可能な環境重視型の都市を目指すのか、この二つの潮流を見据えてそれぞれの都市が自主的に選択できるような時代に入っていくのが望ましいと思っています。  これまで進められてきた地方分権改革は、環境重視型の都市を目指してきたのではないかと私自身は思っています。そのために地方分権改革が進められ、行財政基盤、地方で行財政基盤を強くすることこそがということでこれが進められてきたと思っています。  日本では、一九八〇年代以降、自治体の財政再建と並行して規制緩和と小さな政府論が優勢となってきましたけれども、今こそ豊かな都市とは何を指すのかを国民が考えるべきであって、戦後ずっと続いてきた先ほどから何回も引用しました全総のような発想で、地方中枢拠点都市が経済を牽引していくという成長重視型の地方制度改革はどうかなというのが思いとしてありますが、いかがでしょうか。
  58. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 地方中枢拠点都市構想は、地域の経済のエンジンあるいは全国の経済のエンジンをつくっていこうという意味で成長に大きく寄与する政策だというふうに考えておりますが、あわせて、これは地域におきます持続可能な形でのサービス提供、こういったものも進めていくための施策だというふうに考えております。  都市政策として恐らく追求すべき目標というのは、右か左かということではなくて、幾つかの方向で、必要なことを併せて同時にやっていかなければならないという面もあるのではないかと考えますが、地方中枢拠点都市圏構想という考え方も単一の目的で進めようとしている施策ではないという点は御理解いただきたいと思います。
  59. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 このような地方が主体となって環境重視型の都市を目指すのとは対照的に、財政危機を理由に国が上から都市構造を改変させるということも海外において実際に起きているようです。日本においては、国、地方とも財政的に厳しい状況にあり、個々の地方自治体としても苦しい財政運営が続いています。この厳しい状況は、欧州の通貨危機もありましたが、ヨーロッパにおいても同様で、最近における債務危機は自治体構造へも大きな変化を与えています。イタリアはその一つの例です。  国と地方を合わせた財政事情を日本とイタリアで見た場合、二〇一四年の対GDPの数値では、財政収支は、日本はマイナス七・六%、イタリアはマイナス二・八%、債務残高は、日本は二三一・九%、イタリアは一四六・七%、純債務残高でも、日本は一四八・七%、イタリアは一一〇・七%と、いずれも日本の方がかなり悪い数値となっています。  こんな中、イタリアはかなり手荒い自治体再編を国主導で行っています。  世界の潮流と同じく、イタリアにおいても一九八〇年代半ばから地方分権改革は進んでいました。従来の中央集権的な考え方に対峙し、伝統的に根強い地域主権の考え方がありますから、地方のニーズにこれでは応えていないだろうということで中央政府の施策に対する不満が高まったこともあり、地方分権の要求が高まってイタリアではそういう動きになりました。だから、憲法も変わり、法律も変わって、イタリアの独特な州、県、市町村の三層制の地方自治構造を有する中で様々な対応が取られてきました。  ただ、財政収支が悪くなったということで緊縮政策が矢継ぎ早に実施されて、地方自治の分野でも、県の執行機関の理事会の廃止、県議会議員の定数削減、県の組織のスリム化が行われています。財政危機を回避するために、法律ではなく、イタリアでは内閣が制定した政令一つで地方自治体の再編をしようという動きがあります。地方分権の動きから見れば逆行する動きではありますし、かなり手荒く、相当違和感のある措置だと思いますが、国家存亡の危機に当たっていえば、そういうことは言っていられないということで、こういう対応をなさったんだと思っています。  日本は、先ほど対GDP比の数値、申し上げましたとおり、日本はそのイタリアよりも財政状況だけ見れば悪い状況にありますが、このような海外における地方自治体の再編措置について、大臣の御所見を伺います。
  60. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 先ほどからうちの局長とのやり取りをずっと聞いておりましたけれども、まず発想として、制度に合わせて地方自治があるわけではないんだと。それは、例えば国の制度に対して申請をする、マル・バツでその制度に当てはまったものを、じゃ補助金出しますよとかと、もうこういう発想はやめた方がいいということですよね。  ですから、かつての全総が幾つもつくってきましたが、これはそのときの必然性があってつくりましたけれども、サンセットになっておりませんから、一度つくったものは生きています。でも、どれを使うかは自治体の自由なんですよ。ですから、今私は地域の活性化担当大臣でもあり分権推進の担当大臣でもあります。地方分権改革のキーワードは、それは制度の多様性と住民発意、これを新しいキーワードとして分権改革を進めていこうではないかと、こういうことなんです。二十年たちまして、次の新しいステージに我々は上がらなければいけないと、こういうことなんですね。  ですから、地制調の、ここにあるものを当てはめてやれというのではなくて、メニューをそろえると、で、分権であろうが規制緩和であろうが活性化であろうが、それから合併であろうが連携協約であろうが、何を使ってでも、まずその地域の皆さんが自分たちでやりやすい、また望むものを考えていただく。  それから、幾ら都市圏をつくって指定をしたところで、その制度では何も生まれません。そうではなくて、一体、その地域でどんなプロジェクトをやるのか、何の部分でどんな仕事をするのかが重要なのであって、その仕事を進める上でどの制度を使いましょうかという、それこそが私は住民自治、団体自治、地方自治という、まさに自ら治めることの実現になっていくんだと、このように思っておりますので、いろんな御心配をいただいておりますが、どこかに当てはめてなんていうことではなくて、これは是非そういう多様性の中でいろんな選択肢、メニューをそろえていくんだというふうに御理解いただければ全てがすとんと落ちるのではないかと、このように思います。  それから、今のイタリアの、これデルリオ法案と言うんでございますが、一体全体デルリオ法案の目的は、地方行政サービスの効率化、行政組織の近代化、政治コストの削減、これは一体日本の何十年前の話ですかね。これを新しくこれからやろうというんですから大変なことだと思いますが、大体においてイタリアというのは人口が六千万人で、日本が三十七万キロ平米ですけれども、イタリアは三十万キロ平米です。私たちと少し小さいところに我々の半分の人口がいると。その中で、市町村の数が一万ですよ。そして、市町村と県があって、その上に州があるんです。この三層構造を見直すことは、私たちは、これはイタリアに我々は見習うことはする必要ないなと、このように思っております。  ですから、それぞれの国にはそれぞれの国のやり方があるのでございますが、ここで見ると、広域団体としての県は県庁所在地の市町村の長と市会議員により無報酬で運営されるって、当たり前ですよね、だって同じ人間がやるというんだから。まあ、でも今までは別々の報酬が払われていたんでしょう。  だから、イタリアはイタリアのいろんな大変な御苦労の中で、またフランスなどもとても小さな市町村で、というよりも集落単位で町が運営されています。それも歴史なんです。日本は日本のやり方があるわけで、私どもは、今委員がいろいろと引用いただいたそういったあらゆる制度を使って、その地域の自治体が自主的に自分たちの生き残りを懸けた、そして魅力づくりというものを我々は、国というのは環境整備してお手伝いするのが仕事であると、こういうことであります。
  61. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今、前段の大臣の答弁の中で二つのキーワード、制度の多様性と住民の発意という、こういうキーワードをいただきました。制度の多様性は、もちろん様々なメニューを用意していただいて、自治体がそれを自主的に選択する。そして、その制度を選択したのを住民がしっかりと分かって、しかもそれがボトムアップでできていくことはもちろん望ましい姿だと思いますが、住民側にそれだけの意識が、それぞれの自治体の財政がどうであってという、そういう状況の認識まではまだまだないと思いますので、是非大臣のリーダーシップでそういう働きかけも進めていただければと思います。  地制調を始め総務省関係の文書では、市町村あるいは市区町村のことを基礎自治体という言葉で表すことが定着しているようです。この基礎自治体という言葉は法律用語として用いられているわけではなく、以前は基礎的自治体という言葉が使われていたかと思います。この基礎自治体という言葉が使われ始めたのはいつ頃で、その変わった趣旨について伺います。
  62. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 御指摘にございますように、法律用語として基礎自治体という用語はないというふうに認識いたしております。  基礎自治体という言葉でございますが、これは平成十五年十一月の第二十七次の地方制度調査会答申、これにおきまして使用されたのが初めてだろうと、きっかけでございまして、これをきっかけとして一般に使用され始めたというふうに認識いたしております。それ以前におきましては、昭和三十一年の地方自治法の改正によりまして、地方自治法の第二条第四項、現在これ項が繰り上がって第三項になっておりますが、そこで市町村は基礎的な地方公共団体としてかくかくしかじかの事務を処理するという形で基礎的な地方公共団体という表現が出ております。  このときの基礎的な地方公共団体の考え方でございますが、第一に、現在、普通地方公共団体に関します制度は市町村と都道府県の二層構造になっておる点に着目いたしまして、両者の普通地方公共団体としての性格付けを示すということで、都道府県というのは市町村を包括する広域の地方公共団体であるというのに対しまして、市町村というのは基礎的な地方公共団体であると。そして第二に、市町村が住民に最も身近な、一義的な基本的な普通地方公共団体というべきものであるということを意味いたしますとともに、法律上、地方自治におきます市町村優先の原則というものを示そうということでこういう法文が入れられたというふうにされております。  その後、戻りまして、平成十五年の二十七次地方制度調査会でございますが、ここにおきまして基礎自治体という表現が用いられましたのは、地方分権を進める観点から、より住民に身近な市町村が福祉ですとか教育、町づくりなどの行政サービスを提供する地方自治体となっていくことが望ましいと、そういう認識の下に、市町村が基礎的な地方公共団体であると、先ほど申し上げましたような意味を全部含めて、これを簡明に表すというためには、答申において基礎自治体という表現が適切であろうということで基礎自治体という言葉が使われるようになったというふうに理解いたしております。
  63. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 途中で分からなくなってしまいましたけれども、つまり、基礎自治体という言葉は、基礎的な地方公共団体という言葉と比べて、市町村と都道府県の対等性と役割分担及びそれが地方行政のみならず地方自治の担い手、主体であるという意味合いをより強く意識した用語であるというふうに捉えてよろしいでしょうか。
  64. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) おっしゃるとおりでございます。
  65. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 最後に、今回、連携協約で様々なものが述べられています。市町村間による、先ほどからも御答弁いただきましたけれども、水平的な補完、それから基礎自治体に対する都道府県の補完、直接的な補完、垂直補完の役割がありますけれども、それと少し道州制の議論を絡めて質問をさせていただければと思います。  地方分権の推進は現在の地方自治の仕組みの下ではほぼ限界に達していると考えて、国と都道府県と市町村を国と道州と基礎自治体で構成される地方自治制度に変えるというのが道州制だと私は理解しています。そして、国がする仕事というのは、本来国が果たすべき外交や防衛、真に全国的な視点に立ってする仕事に極力限定して、それ以外の国の事務は道州に移して、廃止される都道府県が行っている仕事の大部分は基礎自治体へ移譲する。したがって、受皿となり得るだけのちゃんとした能力や仕事ができる能力を持った自治体が必要になる。  この考え方に立つとするならば、小規模市町村の解消を促すことになるのではないか、これを強く懸念されているがゆえに全国町村会と全国町村議会議長会は道州制導入に反対をされているのではないのかなと個人的に思っています。彼らの主張を見てみますと、地域の実態や住民の意向を顧みることなく市町村の再編を強いることになれば、農山漁村の自治は衰退の一途をたどって、ひいては国がぼろぼろになってしまう、こういう主張をされています。  一方で、今回の地制調の答申は、基礎自治体については人口減少、少子高齢社会にあって、とりわけ条件不利地域の基礎自治体における行財政基盤の強化が必要であるという認識に立って、市町村間での水平連携の一層の推進を進めるとされています。さらに、小規模な市町村などで処理が困難な事務が生じているものの、水平間で連携がし切れない場合は都道府県が事務の一部を市町村に代わって処理することを打ち出されています。  ですから、一方で水平の連携を尊重するのであれば道州制の側に立ちますし、垂直の補完であると都道府県の役割が強調されるということになりますので、かなり難しい議論だと思っています。  実際、かつて第二十七次地方制度調査会でいわゆる西尾私案として、自主的な市町村合併を進めるとしてもなお残ると予想される小規模な市町村に対する市町村間の水平連携と都道府県の垂直補完のアイデアが示されたときには、その意図とは別に、反対の意見が多くて実現に至りませんでした。今回もある意味同じような感じで書かれていますが、町村の受け止められ方は全く別であったと思っています。  ですので、難しいんですけれども、このような状況の中、知事、いろんな知事さんがいらっしゃいます。道州制を推進される知事さんがいらっしゃる一方で、道州制の動きに反対をされる知事の方もいて、道州制には一定の距離を置いて、基礎自治体の機能の補完を、県の呼びかけで市町村間が連携する水平補完と県が直接関与する垂直補完の両面から基礎自治体を何とかしていこうという動きがあります。その先端の取組として奈良県と高知県があるのではないかと思っています。  この両県に共通するのは、中山間地が多くて、市町村合併を進めようとしても物理的に限界がある、だから両県とも基礎自治体への垂直補完、直接的な補完に積極的にならざるを得ないという側面がありますが、この先進的な取組について総務省はどのように見ておられるのか、局長の見解を伺います。
  66. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、今のこの大前提について、これは整理をした方がいいと思います。  委員がおっしゃったのは、現状の市町村制度では地方分権が限界だから、だから道州にして、そして国と地方の役割分担をするんだと。私はそのように思ったことはございません。  それから、道州制においてそのような言葉はないと思います。中央集権体制から脱却をして、全国一律の制度による地方自治、これはもう限界があると。したがって、国は国の機能強化をし、地方は、それぞれの町のそれぞれの地域のニーズ、また行政のサービスの向上、こういったものに応えるために、この国を幾つかのブロックに分けて、そこで特性に合った自治ができるようにしようではないかと。そして、国と地方の制度を抜本的に改革することによって行政サービスを向上するとともに、国家の統治機能の強化に当たると。これが道州制の進めるべき根本だと思っています。  それに対していろんな御意見があって、今、与党の中で御議論があることは、また与野党全党においてそれぞれのお考えがあることも承知をしておりますから、でも、前提として分権は、これは今の体制であってもやることは幾らでもあるし、また必要に応じてやっていかなくてはいけないということであります。  じゃ、分権を進めれば道州制は要らないのかとか、道州制やるのならば今の分権は意味ないのではないかと、こういうことをおっしゃる方もいらっしゃるので、それも違うと。これは、分権をどんどん進めていって、そこにあるべき地方自治の体制を、じゃ、どのようにこの道州の中に当てはめるのかという、私たちの今進めている分権の延長上に新しい制度がなければいけないわけです。ですから、直近の一番最も改善がなされた制度の前提に立って新しい、もし道州を導入するならば、道州制度の基本設計というのは成り立つということになるわけであります。  それから、国と地方が完全に分離することもできません。そして、地方の中にあっても国政は必ずありますし、また逆もしかりでありまして、日本人でない市民はいないし、市民、県民でない日本人もいないと、こういうことなんですね。ですから、まさにこれは、同じ地域に役割分担でいろんなものが入ってきて私たちの暮らしが成り立っているのであります。したがって、道州制を進めるに当たっては、財源を保障し、調整し、かつ、各ブロックが同じような生活、経済力を維持できるようにするための工夫がなければ成り立たないんです。ですから、そこに国民的な議論が必要だということであります。  今のまさに委員が示されたような奈良とか高知とかは私も承知しておりますが、そういう様々な取組をどんどんと進めること。これはここだけではなくて、各県が、都市部には都市部の、県庁として市町村に対する支援の策というのはやっておりますよ。例えば県民税を収納率を上げるための職員派遣をするとか、いろんなことをやっていますから、これはどんどんとやっていただきたいと思いますし、我々はそれを応援をしております。
  67. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 道州制については、与党の中でも双方の意見が出て、慎重な議論を進めた上で、多分、道州制担当大臣としていろんな結論を導かれていくと思いますので、そこは両論見ながらしっかり議論に加わっていきたいと思っております。  今回の地制調の答申、大きな、大きな、本当に大きな制度改革というのは、実は、もちろんいろいろありますけれども、盛り込まれていないのではないかという指摘も幾つかあります。  ここ数年の地方制度改革では、東京都以外への大都市の都制の拡充、それから政令市が府県から完全に独立するという特別市制、府県を廃止する道州制の議論などが盛んに行われてきましたが、大きい議論ももちろん大事です。この国の在り方を決めていくような議論ももちろん大切ですけれども、平成五年の地方分権推進の決議から、先ほど大臣の御答弁の中でも触れていただきましたけれども、二十年が経過して、政府もこの間の地方分権改革をフォローアップし、今後の地方分権の方向性を検討している中で、この効果ができるだけ発揮できるよう、イメージ、どちらかといえばイメージ先行とも言われる側面がある大きな制度改革よりも、地道ながら足下の地方自治の充実に努めるべきという考え方、もちろん双方進めていく必要はありますけれども、そういう考え方も重要ではないかと思いますが、局長、済みません、一言でお願いします。
  68. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 地方自治体の足下の地方自治の充実、住民自治の充実という御趣旨かと存じますが、これにつきましては、例えば、ごく最近におきましても、平成二十四年の地方自治法改正で、住民直接参加のリコールの要件緩和ですとかあるいは住民自治の基本であります議会について条例で通年会期を導入できるといったような改革、これも進めてきたわけでございますし、さらにガバナンス強化ということは今後も引き続き進めていくべき課題だと認識しております。  それに加えて、今回、連携というような仕組みを導入しようということでございまして、おっしゃいますように、やはり両方進めなければならないということで進めてきているものがこの足下の自治の充実という面でもあるということだと思っています。
  69. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 足下の自治の充実もあるではなくて、それも本当に大事にしていただければ本当にうれしいです。  最後に、総務大臣は先月、四月二十五日の閣議後の記者会見において、第三十一次地方制度調査会の立ち上げについて言及されておられます。また、今日の総務委員会終了後の十七時二十分より、官邸で第三十一次地方制度調査会の立ち上げと初会合が行われると伺っています。  先日の記者会見においても、第三十一次地制調の諮問事項について二点ほど触れておられますが、どのような内容を考えておられるのか、伺いたいと思います。
  70. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、今回の第三十次の地制調は私は画期的なものだったと思っているんです。個別具体に、指定都市における住民自治の拡充というのは、これは昭和三十一年の指定都市制度以来の大改正になっています。それから、都道府県から指定都市への事務、税財源の移譲というのもかつてない規模で行われることになりますし、中核市、特例市の制度統合や、そして、先ほどから何度も出ている連携協約とか、そういったものは、これ極めて実践的な具体的提案をいただいたものだと高く評価をしております。  それから、ちょっと触れられました特別市につきましては、これは昭和二十二年に地方自治法制定されて、あったんですが、一度も適用されることなく三十一年に改正で廃止になったものなんです。自分の地域のみが独立するということは、周辺の例えば圏域に対する財源負担はどうするのかとかいろんな問題があって、これは現実的ではないということでこれまで適用されたことがない制度でありまして、こういう御要望があることは承知しておりますが、それは具体的なテーブルにのらなかったのはいろんな理由があるからということであります。  本日は、三十一次の地制調、これから開かれるわけでありますが、その中でつまびらかになりますけれども、少なくとも今回は人口減少社会における三大都市圏と地方圏の地方行政体制の在り方、これがメーンイシューになります。もう一つ大きな柱は、これは地方議会の在り方、そして地方の監査制度でございます。そういった地方公共団体のガバナンスとチェック機能、これらをどのようにすべきかということについての御議論がいただけるのではないかと思いますが、具体的にはこの夕刻の地制調を踏まえた上で公表させていただくことになります。
  71. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 第三十次地方制度調査会の会長をお務めになられた西尾会長は、四月二十四日、衆議院総務委員会において、第三十次地制調について、「今回の答申は、人口減少社会への対応が主要なテーマとなっております。」と明言をされておられます。恐らく、今夕に開かれる第三十一次地制調、今大臣の御答弁にもございましたとおり、人口減少社会に的確に対応するためとお述べになられましたけれども、第三十次地制調も人口減少社会、この書き出しから、いつの時点の統計を使うかというような議論も地制調の中であったようでございますが、いずれにしても人口減少社会を踏まえてのものだったと思っています。  いずれにしても、我が国の存亡を懸ける大きな話ですので是非進めていただければと思いますが、第三十次地制調も人口減少社会における地方自治を見据えての地方制度改革でありますから、そのための集約とネットワーク、地方中枢拠点都市、様々な考え方が盛り込まれたものだと思いますので、三十次の積み残しも含めてしっかり議論していただければと思います。  ありがとうございました。
  72. 藤末健三

    ○藤末健三君 民主党の藤末でございます。  この度の地方自治法の改正につきまして、私は大きな柱、一つは指定都市制度の見直し、そして中核市制度と特例市制度の統合、そして三つ目に新たな広域連合の制度の創設、三つの柱につきまして具体的なその運用がどのようなイメージとなるかということについて御質問申し上げたいと思います。  非常に細かいところまで質問をさせていただきますし、数が多いので、是非、答弁には御協力をいただきまして、時間内に終わるようにしていただきたいと思います。  まず、今回の法改正の総論というものでございますけれども、今般の地方自治法の改正案におきましては、先ほど申し上げました指定都市、総合区の設置、特例市の廃止と中核市への指定、連携協定に基づく自治体間連携といったいろんなメニューが用意されているわけでございますが、これらのメニューを実際に選択するかどうかというのは、やはり地域の実情を踏まえて地方自治体の自主的な判断を尊重すべきだと考えております。  つまりは、国は余り関与すべきではないと考えますが、総務大臣の見解を教えていただけますでしょうか。お願いします。
  73. 新藤義孝

    国務大臣新藤義孝君) もとよりそのつもりであります。国が制度を押し付けるのではなくて、メニューを用意して、その中で地域の発意と多様性に応じて自治を行っていただきたいと、このように考えております。
  74. 藤末健三

    ○藤末健三君 見事な答弁、ありがとうございます。もう予定どおりでございます。  いや、これ非常に重要なことで、この法律をどう運用するかという考え方の基盤でございますので、やはり自治体の自主的な判断を尊重するという、このことを是非きちんと柱に据えていただきたいと思います。  では、まず一つのポイントでございます指定都市制度の見直しにつきまして、三つのポイントを自治行政局長にお聞きしたいと思います。  一つは、現行の行政区の役割を拡充をして、区に代えまして総合区を設け、議会の同意を得て総合区長を置くこととしておりますが、地方自治体にとって総合区にすることのメリットとはどのようなものがあるかというのがまず一つ。そして、総合区にする現行の行政区について、複数区をまとめて総合区にすることもできると考えておられるかどうか。そして、三つ目に、総合区の設置について、どの指定都市が活用するかという具体的なイメージはあるかどうか。この三点、簡潔にお答えください。
  75. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。  指定都市、人口規模が都道府県並みでございますし、カバーするサービスも広いということで、住民自治、住民に身近な行政を包括的に行うということで答申されました制度がこの総合区の制度でございます。議会の同意を得て選任される特別職の総合区長を置くということが選択できるという制度でございます。  これは、それぞれ政令指定都市、人口ですとか面積、沿革、いろいろ違いますので、まさに地域の実情に応じて主体的に柔軟に使っていただくということでございますけれども、メリットとしては、例えば住民に身近な事務を包括的に区長に任せて、市長は政策決定に集中するとか、あるいは市役所本庁から相当距離がある区があるといったような、様々なケースにおいて使っていただけるんではないかというふうに考えております。
  76. 藤末健三

    ○藤末健三君 具体的な。
  77. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 失礼いたしました。  続きまして、複数まとめて総合区にできるかという点でございますが、やはり総合区導入の仕方もそれぞれ御判断いただくということでございまして、その中には、複数の区を合区して一つの総合区を設置するということもあり得ると考えております。  それから、総合区の設置につきましてどの指定都市が活用するのかという具体的な動きについてのお尋ねでございますが、まだ法案成立前の段階でございますので、特に指定都市の検討状況というものを把握しているわけではございませんけれども、それぞれの指定都市、地域の実情に応じて柔軟に導入することができるという制度に仕組んでおりますので、今回の地方自治法改正案が成立いたしましたらば、私どもとしても周知、御説明に努めますけれども、それぞれの指定都市におきましても、今回、区の事務所が分掌する事務を条例で定めるということも併せてございますので、総合区の導入の要否も含めまして、区の在り方について議会の場で十分議論されることが期待されると考えております。
  78. 藤末健三

    ○藤末健三君 局長にお聞きしたいんですけれども、メニューをいっぱいそろえて自治体が選びますよというのは分かるんですけれども、メニューをそろえるときに、自治体が、どのようなところがどのようなニーズがあって、どういうお客さんが付くかと考えておられますか、調査されていますか、それをちょっとまず教えていただきたいのと。  あとは、こちら、ちゃんと通告しました指定都市の問題でございますけれども、指定都市と都道府県の事務の処理について協議する連絡調整会議を設置するとなってございますが、事実上、県と指定都市で協議する機会、例えばこれ、二〇一三年の話でございますけれども、県費負担教員の給与について都道府県から指定都市へ権限を移譲するに当たりまして、四回、県と指定都市の協議が行われていますけれども、このように必要に応じて設けられるとしておりますけれども、今回、指定都市連絡調整会議を設ける意図は何か。今ある仕組みにまた屋上屋を重ねるんじゃないかと思いますが。  二つ。ちゃんと使う自治体がどういうところかということをイメージしてメニューをつくっているか。もう極端な話を言うと、メニューいっぱいありますから勝手に選んでくださいよ、買うかどうかは自由ですよと言ってみたら誰も使っていないとかいうことになりかねないかということが一つ。そしてまた、指定都市連絡調整会議の設置について、今ある制度との違いを教えていただいてよろしいでしょうか。お願いします。
  79. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) まず最初の、総合区の設置についてニーズをちゃんと把握しているかということでございますけれども、地方制度調査会におきましては、政令指定都市の市長会、ほかにも全国市長会ですとか知事会などもそうでございますけれども、何回か意見を出していただく機会も設けてございます。法案を作成する段階でも御意見を伺っているところでございまして、そういう中で、大きくなった指定都市の中で住民に身近な行政ができるような仕組み、特に特別職で市長と一体となって動いてくれる区長というものを設けたいというようなニーズがあったというふうに考えております。  それから二点目のお尋ねでございますが、指定都市、都道府県の連絡調整会議の件でございます。これにつきましては、既に多くの指定都市と都道府県の間で協議の場というのを事実上いろいろな形で設けております。その場でいろいろな問題を既に解決している例もあるわけでございますけれども、必ずしもそういうことをやっておられない、あるいは仕組みはあるんだけれども余り動いていないといったようなケースもお聞きいたします。そういった中で、円滑な調整ができるような正式な場というのを法律上設けようというのが趣旨でございます。  なお、現在、指定都市と都道府県、それぞれお持ちになっておられる会議、こういったものが性質としてこの法律上の指定都市都道府県連絡調整会議と同様の性質を持つということであれば、これを調整会議として位置付けていただくということも当然可能でございます。  それから、お触れになりました県費負担教職員の協議の関係でございます。これにつきましては、従来、人事権と財政負担がねじれているということでずっと政令指定都市と都道府県の間で大きな懸案となっていたものでございますが、この度前進したということでございます。  これにつきましては、先生おっしゃっていただきましたように、まさに四回の協議というのをやったんですが、これは、形は政令指定都市の中の代表者が何市か出ていただき、それを包括する都道府県も代表が何県か出ていただいて、この代表の方々が協議していただくというのが直接的な協議の形でございましたので、今回の法案でお出ししている政令指定都市とそれを包括する都道府県との協議というやり方とはちょっと違うやり方でございますが、いろいろなやり方の一つとしてそういうのもあるわけでございますけれども、今回の法案は、直接、政令指定都市とそれを包括する都道府県、バイで協議をするという仕組みを入れたいというものでございます。
  80. 藤末健三

    ○藤末健三君 局長にちょっと御質問したいんですけれど、今までの審議ある中で、やっぱり我が国の自治体、サイズも違う、そして面積も違う、様々な自治体があるという議論があったわけじゃないですか。その中で、市町村会、そして知事会で話を聞きましたよというと、あくまでも全体をひっくるめた全体的な意見しか出ないんじゃないかと思うんですよね、正直申し上げて、いろんなことを見ていて。  それだけ多様化しているならば、個別に話を聞いて、じゃ、こことここがこの制度は使います、この制度は使ってもらえるというようなめどを付けないで法律どんどん変えちゃうと、先ほども議論ありましたが、何とか協議会、何とか協議会、何とか連絡会いっぱいありますよ、何とか都市もありますよ、どれがどれだか分からないというふうになっちゃうんじゃないかと思うんですよ。  私は、いろんな制度ができていること、名前ができていることというのは、私は、総務省の方々がすごく調べていただいているとは思いますけれど、皆様が机上で考え過ぎているんじゃないかなという。ですから、中華料理屋さんってラーメン屋さんだと思ったら、行ったら、何かもうギョーザはあるわレバニラいためはあるわといっぱいあるけれど、結局何食べていいか分からないんですよというような中華料理屋さんみたいで。それよりも、きちんとセットメニューがあって、Aランチ、Bランチ、Cランチ、Dランチで、これをあなたはやってください、なぜならば、今あなたのところは過疎だからねと。あなたのところは、例えば先ほど小泉先生みたいに、川崎のように人口が多くて税収もありますねという、そういう分け方をある程度しなければ、僕はこの法律、先ほどもいろいろ議論ありましたけど、いろんなメニューがあり過ぎて分からないような気がするんですよ、利用する方々が。  そして、じゃ、お客さんの声を聞きましたかといったら、いや、もうお客さん、団体の話を聞いていますよということで、じゃ、お客さん個別に話聞いているのといったらよく分からないという感じじゃないかなという、その点いかがですか。これは根本的なところですので、局長、お考えをお聞かせください。
  81. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) まさに、制度、企画立案の根本的なことかと存じますけれども、今回の提案いたしております法案の内容につきましては、ニーズ、いろいろな形で私どもとしては伺ってきたつもりでございますけれども、やはり、制度でメニューをつくる以上、使い勝手がいい、あるいは実際のニーズと合ったものでないと意味がないというのは御指摘のとおりでございますので、今後ともその制度の企画立案に当たってはそういう心構えで取り組んでいきたいと思います。
  82. 藤末健三

    ○藤末健三君 例えば、私、具体的なイメージはどうですか、どういう自治体が使いますかということを聞かせていただくときに、やはりある程度の答えは欲しいですよね、そこは。じゃないと、いや、何も考えずになされているんじゃないかというような気がしますし、あと私は、くどいようですけど、市町村会、そして都道府県知事会が、個々のいろんな議論のある、いろんな自治体がある中の総合的な意見はおっしゃるかもしれないけど、個々のニーズというのは全然もう全く違うと思うんですよ、私は話をお聞きしていて。そこまで手が届いているのかなというのはややちょっと疑問に思います。    〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕  それはまあ私の意見として申し上げさせていただきまして、これはちょっと総務大臣にお聞きしたいんですけれど、現行の自治体間のこの紛争の問題についてですが、自治体紛争処理制度がございますけれど、今はその双方の合意が調わなければ調停が成立しないというふうになっておりますが、今回その指定都市都道府県調整会議では、双方の意見が異なれば、市長か知事の求めによって、指定都市勧告調整委員会の意見に基づき、総務大臣に勧告を求めることができるとされておりますけれど、私自身、自治体間の紛争にこの総務大臣が勧告をするというのは、地方自治という意味ではちょっとやり過ぎではないかなと。極端に言えば、もし勧告がいっぱい出るような状況になれば、地方自治の否定につながりかねないんじゃないかということを危惧しておりますが、総務大臣の御意見はいかがでしょうか。
  83. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 今委員の前段の御意見をいただいたところは、まさにそのとおりなんです。  ですから、これはかなり正式また非公式を含めていろんな話を聞いております。また一方で、ある会議で誰かお一人が言うとそれが全体の意見になってもいけないと、こういうことだと思いますね。  だから、より実態を細かく知るという意味では、総務省は各県、市町村ともう頻繁に連絡を取り合っていますから、そこは御心配もいただいておりますが、私どももかなりの意見集約は、というよりも意見のヒアリングはしているということであります。  また、そういった意味で、公的な団体からの集約は最大公約数なんであります。だから、それはそれで最大限尊重いたしますが、一方で、先ほど言ったような地方の発意、多様性、これを受け入れるために、今回この分権改革では提案募集方式、今、募集中です。それから、決めたものに対してもやりたいところがやれる手挙げ方式、こういったものを今回私どもは分権改革の中で導入したということでございます。  それから、今のお尋ねのこの都道府県調整会議でありますが、これも本来、必要なものはやっているんです。でも、それは首長同士のものではありませんね。ですから、今回は大規模にこの県と指定都市の間での権限移譲が行われるから、そのある量の権限移譲が行われることに際する正式な調整会議というのを首長同士でまずつくろうと、そこに必要な人間を入れることができるよと、こういう組立てになっているということであります。  ですから、大概はそこで収まるはずなんですが、制度としてそれでも収まらない場合があったとするならば、その事態の打開を図るためには、市長又は知事が判断した場合に限りですよ、かつ議会の議決を経た上で、総務大臣の勧告を求めることができると。もうあくまで自治体のこの発意に基づいて、御要請に応じて私どももそういった御相談に乗るという形になっているわけでありまして、大臣は、その勧告を求められた場合には第三者機関であるこの都道府県の勧告調整委員という者を、この調整を必要とする事案にふさわしい者から任命をしてそれに当たらせることにすると。こういういろんな工夫をしております。あくまで地方自治を尊重していく、こういうことでございます。
  84. 藤末健三

    ○藤末健三君 ありがとうございます。  やはり、地方自治のこの基本的な考え方、是非守って、運用が非常に重要でございますので、運用をしていただきたいと思います。  続きまして、二つ目の大きな柱、中核市と指定都市の統合について御質問させていただきたいと思います。  まず一つに、今回のこの法律の改正におきまして、現行の中核市の指定要件、人口三十万人以上で政令で指定に該当しても恐らくその事務が非常に増えるということで中核都市になってない自治体もございます。  例えば、中核市の指定を受けますと、保健所の設置、一般廃棄物処理施設、産業廃棄物処理施設の設置等の許可など、権限が新たに加わるわけでございます。その事務は相当大きな負担となると。  その中で、先ほど申し上げましたように、人口三十万人以上で指定都市、中核都市の指定を受けていない市は、例えば八王子、あと大臣の御地元川口市もそうでございますし、松戸市、市川、そして、いろいろ名前がございます、所沢、那覇も入っておるという状況でございまして、こういう中で中核市の指定要件を新たに人口二十万人以上としても、中核市の指定を受けない可能性が想定されるんではないかなと。先ほど申し上げたように、ちゃんといろいろな意見聞かれていますかというところに通じますけど、想定されるんではないかと思います。  まずは、総務省として、新たな指定要件に変更した場合、どの程度特例市から中核市へ指定を見込んでいるかということを自治行政局長にお聞きしたいと思います。  よろしくお願いします。
  85. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 現在、中核市は四十三市、特例市は四十市指定されておりますが、私どもの方から、事務的にではございますけれども、現時点での考え方、それぞれこの中核市、特例市にお伺いいたしました。そうしましたところ、現在の特例市のうち、中核市への移行を希望しているとはっきりおっしゃいましたところが十二ございます。それから、中核市への移行を検討中であるというふうにお答えになったところが二十一市でございます。多くのところが、特例市、移行を検討しておられるということかと存じます。逆に、今の時点では考えていないというところも十二ございます。(発言する者あり)  済みません。補足させていただきます。  今、それから、具体的になっていないところということで例示がありました八王子市につきましては先般中核市になろうという御要望がございましたし、川口市も前向きな検討をされておられるということでございます。
  86. 藤末健三

    ○藤末健三君 確かに大臣が詳しいですが。  分かりました。先ほど申し上げた三十万人以上で指定都市、中核都市の指定を受けていないところは十四市あるということですが、そのうち二つは申請が来そうだということでございますね。  今回、特例市の廃止となりますけれども、経過措置として特例市の事務を引き続き処理することとされておりますけれども、中核市の指定要件に該当しながら中核市の指定を受けない場合、その場合は特例市の事務を引き続き処理することになるかどうかということについて教えていただきたいと思います。  また、中核市の指定を受けるか否かは当該地方自治体が、自主性が尊重されるべきであり、指定に当たっては国が関与すべきではないと考えますが、見解、いかがでございましょうか。
  87. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 一点目でございますが、今回の法改正によりまして特例市制度を廃止することといたしました場合も、今の特例市が行っております事務をまた県に戻すというのはやはりこれは適当でないと考えますので、引き続き処理するということが適当と思っております。そういうことで、現在特例市である市が仮に新しい中核市の指定を受けない場合でありましても、これまで特例市として処理することとされていた事務を、施行時特例市ということにしておりますが、そういう形で引き続き処理するための法制上の措置を今回の法案の附則におきまして設けております。  それから、中核市の指定手続でございますが、これは現行の制度と同じでございまして、総務大臣が関係市からの申出に基づいて中核市の指定に係る政令の立案を行うということでございまして、中核市の決定は当該都市の意思に基づくという基本的な考え方でございます。
  88. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非きちんと、国が余り関与せず、当該地方自治体の自主性を尊重していただきたいと思います。  続きまして、三番目の柱でございます新たな広域連携制度の創設ということで、これは非常に重要なこの法改正のポイントだと思います。  この連携制度の創設につきましては、これは関口副大臣にお聞きしたいんですけれども、新たな自治体間の連携の考え方としまして、政令指定都市で、人口二十万人以上、昼夜間の人口比が一以上の地方中枢拠点都市を中心にした連携ということが示されているわけでございますが、新たな連携というものをてこに更に市町村の合併を進めるつもりなのか、若しくは市町村合併をこれ以上進めるのは限界と考えた上での新しい制度なのかということを教えていただけませんでしょうか。
  89. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) 人口減少社会において、全国の市町村が地方自治体として持続可能な行政サービスを提供していくためには、いろいろ御議論ありましたけれども、単独の地方自治体の活性化に加えて近隣の市町村との有機的な連携による活性化が重要であると考えております。あわせて、もう自治行政局長からも先ほど吉川委員に対しての答弁がございましたけど、フルセットの行政の考え方から脱却をしていかなければならないという考え方もあります。そうした中で、このように市町村間の新たな広域連携を推進していくためには、地方自治法を改正して連携協約制度を創設したということであります。  この連携協約は、市町村合併によらない新たな広域連携の仕組みとして、今後、地方自治体の行政サービスを持続可能な形で提供していくためのものであって、連携協約の締結を推進することをもって市町村合併を推進していく考えはありません。今後は、自主的な合併や市町村間の広域連携、都道府県との連携など多様な手法の中で、先生もおっしゃったように、大臣もおっしゃっておりますが、自治体の自主的な判断によって地域の活性化につなげていただくようにしていただければと思います。
  90. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非、この新しい連携制度というのは非常にキーになると思います、私、この法律の。この連携をどのように進めるかによってこの法律の改正が成功するかどうかが決まると思いますし、きちんと哲学を持って、原理原則を持って運用をしていただきたいと思います。  また続けて関口副大臣にお聞きしたいんですが、平成二十年の十二月に定住自立圏構想推進要綱というものが定められまして、人口で五万人以上程度、昼夜間の人口比率一以上の市を中心とする定住自立圏というのが定められております。これも自治体の連携を進めてきたわけでございますが、今回の新しい広域連携制度、この従来の定住自立圏に加え新しく地方中枢拠点都市を中心とした連携が加わるということは、従来の定住自立圏がうまく機能しなかったのかどうか、実際にこの定住自立圏はどのように評価しているか、その点を教えていただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
  91. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) この点に関しても吉川委員と行政局長との答弁の中であったかと思いますけど、定住自立圏構想を進める中で、なかなか大都市圏というか、参加をしていただけなかったというのが現状であります。この理由としては、人口減少社会において地方圏の牽引役となるべき指定都市や中核市においてその役割が十分に認識されなかったとか、さらには大規模な都市が取組を実施するには十分な財政措置がとられなかった、こういうようなことが一つの理由であるかと思っております。  定住自立圏構想というのは、例えば私が住んでいるところもその構想をしている地域なんですが、非常にその地域にとっては有り難いということで、更に財政的な支援を拡充してほしいというお話もいただいて、またそういう状況になってきているわけでありますが、決してうまく機能しなかったということではございません。さらに、その上の中枢拠点都市として、大きな都市、指定都市も含めて該当している都市に対して更に財政的な支援を行って、より有効的な機能を持たせるように取り組んでいければと思っております。    〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕
  92. 藤末健三

    ○藤末健三君 ありがとうございます。  またちょっと同じような制度がダブっているんじゃないかということをもう一つ指摘させていただきたいと思うんですが。  平成二十三年の四月の地方自治法の改正におきまして、複数の地方自治体が共同で事務処理を行います行政機関等の共同設置ということ、これ地方自治法の第二百五十二条の七ということで、そういう行政機関の共同設置が可能となりました。実際にこの制度を活用して自治体間で共同で事務処理を進めているものがございます。例えば大阪府内で四市町村、池田市とかが共同事務センターを設置しまして五十二の事務を共同処理しているという実例がございます。  このような実例がある中で、行政機関等の共同設置などの既存の連携方策があるのに、連携協約に基づく連携を新たに提起する意味は何なのかと。また、行政機関等の共同設置に問題があるとすれば、連携協約による連携は現行の問題を解決できるのかどうかということを、自治行政局長、お答えいただきたいと思います。お願いします。
  93. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 今回の改正案におきましては、先生も御指摘いただきましたとおり、この広域連携の取組というのは一つの大きな柱だと思っておりますが、この広域連携の仕組み、新しく連携協約を加えようとしておりますのは、既存の共同処理方式、今言及いただきました機関の共同設置のほかにも、一部事務組合ですとか広域連合ですとか事務の委託、いろいろございます。  そういったものに、いろんな多様な手法の中から地域の実情に応じて最も適したものを、連携の在り方を選択していただいて広域連携を進めることができるようにしたいということでございまして、なぜ、じゃ加えるのかということでございますけれども、現在まであります共同処理の制度につきましては、これは多くの自治体で活用されてきているというのも事実でございますけれども、一方で、今先生お話もございましたように、例えば迅速な意思決定がなかなか難しいとか、あるいは構成団体の意見が反映しにくいとか、組合などの場合ですと別の組織をつくらなきゃいけないという意味で硬い連携の仕組みになっているというような問題点も指摘されてきたところでございます。  そういうことがございましたので、今回の連携協約によります広域連携は、今までの共同処理制度とは異なりまして、まず、大きく連携の基本的な方針とか役割分担、これを決めることによりまして個々の事務の連携が図りやすくなるだろうということが一つ。それから、連携を進めていきますと、やはり紛争というのはある意味避け難い面もございますが、紛争解決の手続というのもあらかじめビルトインしておけば紛争の長期化が避けることができるのではないかと。さらに、加えまして、別の組織をつくるのではなくて、基本的に地方自治体の一対一の関係、バイの関係で連携の在り方を決めるということにいたしますと、個々の団体の意見が反映しやすいと。  こういうようなことで、幾つかのメリットを有する仕組みとして新しいものを加えることが今の共同処理制度について指摘されている課題の解消につながるのではないかというふうに考えたところでございます。
  94. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非、局長におかれましては、これはやっぱり制度をつくって魂入れなきゃいけませんので、運営をすごく上手にやっていただきたいと思うんですよ。  ですから、先ほど吉川委員からもお話ございましたけど、いろんな制度ができていますと。じゃ、その制度がどのように総括されていますかという話についても、いろいろお話は伺っていますけれど、どこまでやれているのかと。そしてまた同時に、新しいニーズについてどこまで吸い上げているかということも、もっときちんとやっぱり立法府の人間に分かるようにお伝えいただきたいということをちょっとお願いしたいと思います。  そこで、ちょっと基本的な問題を議論させていただきたいと思うんですが、地方中枢拠点都市を中心に自治体が連携をするというこの制度でございますけれど、実際に中身を見ますと、人口減少社会が到来する中で、圏域全体の経済成長を目指しましょう、また高次の都市機能の集積を図りましょう、圏域の生活関連機能サービスを向上させましょうということでこの連携協約が結ばれますよということで書かれているわけでございますけれど、意味は分かりますけど、本当に、この人口減少社会の中で、経済の成長、あと生活関連サービスをきちんと維持し向上させるということを行うためには、私はもっと大きな経済成長を促すための財源、あと権限を国から圏域全体に移譲するなどのことが必要じゃないかと思います。  隣の国の韓国の話を申し上げますと、私は韓国の大邱という市の産業振興の担当者に会いました。彼らは何をやっているかというと、日本の企業をぐるぐる回りながら説明会をやっている。聞いてみると、びっくりしましたのは、黒字になって五年間税金納めなくていいですよと。土地はほとんどただですよ。従業員一人当たり二十万払いますとか、そういうメニューがもうてんこ盛りなんですよ。もしこれを見たら誰もが韓国に行ってしまうというメニューになっている。  じゃ、日本の自治体はどうかというと、そのようなメニューはほとんど提供できないです。一生懸命財源でなされているところもありますけれど、規模が違う。そういう中で、やはり私たちが本当に、地方の広域の自治体がより一層経済を、そして生活のサービス向上を行うというためには、もっと国の権限を地方に落とすという大規模なパッケージが必要だと思うんですが、総務大臣の御意見をお願いいたします。
  95. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず第一に、韓国の場合は、大企業、それも集約された大企業がありますが、中小企業ほとんどありませんね。ですから、海外の企業を誘致して韓国の国家経済は回るかもしれないが、それを韓国民が本当に喜んでいるかどうか、社会問題があると私は思っています。  日本は、これはもう三百数十万社に及ぶ中小企業があって、このネットワークがあります。ですから、私たちは私たちのやり方をやはり考えなきゃいけないというのが大前提で一つあると思います。  それから、大切なことは、先ほども申しましたが、島根の方からもお話がありましたけれども、何もしなくて、困っているから金回してくれと。そんなところはお金幾らつぎ込んだってどうにもならないですよ。もちろん、最低限のナショナルミニマムの支援はしますけれども、大事なことは成功例をつくることだと思っています。ですから、千七百十八の市町村があるんですから千七百十八通りの地域活性化を考えていただいて、そのときに、じゃ、連携協約をつくって使ってもらう、中枢都市圏を形成する、定住自立圏を使う、どれでも結構ですというふうにしないと。大切なのは、その町がどうすれば自分たちで生きていけるかということをやっていただく。  それから、権限は、移譲できるものは出しますが、現状でもできることたくさんあります。権限がないからできないことであれば私どもはすぐ取りかかりたいと思いますが、権限以前に何をやったらいいかが分かっていないと。こういう状態を解消しないことには、私は、制度をつくっても、委員がおっしゃるような魂が入らないと、こういうことだと思うし、私は少し今日は、今踏み込んだ発言になってしまっていると思うんですけれども、地方を軽視するとか、それから過疎地を置いてきぼりにするというんではないんです。でも、どんな町だって必ずチャンスがあるのに、やらないで無理だと思っているところに困っているから助けましょうといっても、それはずっと輸血をし続けることになって、本人に生きる気持ちがなければどうにもならないじゃないですか。  そういうものをやるためには、まず成功例をつくる、みんなに知っていただく。そうすると、俺たちもやりたいと。ならばどうぞこの制度がありますよと。そのときに制度が邪魔、私たちがやりたいことを邪魔している規制や制度があるならば、それはすぐに対応すると。こういう好循環をつくることが必要ではないかと思うわけであります。
  96. 藤末健三

    ○藤末健三君 まさしく大臣がおっしゃるとおり、成功例をやっぱりどんとつくるというのは非常に重要だと思いますので、是非そこはもうやっていただきたいと思います。  ただ、ちなみにちょっと韓国のことを申し上げますと、韓国が中小企業がないと、それで日本から一生懸命誘致しているというのは当然しかるべき話だと思っております。ただ、問題は何かというと、我々の国の企業が向こうに行っているという状況は非常に大きな問題でございまして、それは地方自治体だけがやる話ではないですけれども、やはり地方から工場がなくなるとどれだけの雇用が失われるか。このインパクトは非常に、私は全国比例ですけれども、いろんなところへ伺いますけれども、やはり工場がなくなるとシャッターが全部閉まっちゃうんです、アーケードの。それが現実。ただ、地方の方々はどうやったら工場が呼び戻せるかというのが分からないんですよね。ですから、私はもっと手厚い、例えば中小企業への手厚い支援、これは韓国に僕は負けちゃいかぬと思うんですよ。それは、我々が考えて国から発信して、こういうことをやってくださいというぐらいのことは私はやるべきじゃないかと思っております。  そこで、先ほどもう大臣からある程度お答えいただきましたけれど、また、地方中枢拠点都市に都市機能が集約された場合に、周辺の地域が逆に吸い上げられちゃって圏域化の意味がなくなるんじゃないかということをちょっと懸念しているわけでございますが、その地方中枢拠点都市と周辺地域が共存共栄するための施策という、いろんな施策があると思いますけれど、それをどう考えるか、大臣の見解を伺いたいと思います。
  97. 新藤義孝

    国務大臣新藤義孝君) これはまさに言葉に表れているわけであります。地方中枢拠点都市をつくるのではなくて、地方中枢都市圏をつくるわけでありますから、中心となる町があるにしても、それとそれの関連の圏域をつくって、役割分担をしながら相互補完をしつつ全体の地域を活性化させていこう、こういう発想でありますので、一つの町が栄えて、逆に昼夜間人口比率が更に強化されてそこに集約を図ったのでは意味がないと。でも、それはそれぞれの周辺の市町村も自分たちの役割というものを自覚をして、役割分担をしつつ貢献をしていただく、こういう連携ができれば私は成功するんではないかと、このように思っています。
  98. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非、そこはきちんとしていただきたいと思います。  それでは、この連携の中の一つに事務の代替執行というものがございますが、ちょっと質問の順番変えさせていただきますけれど、今過疎地なんかにおきまして非常にいろんな事務が自治体の負担になっているということで、平成二十四年度の予算におきまして過疎地の集落に対する自立再生緊急対策事業というものをしていただいております。例えば、特産品の販売促進とか高齢者の安否確認など、コミュニティービジネス振興に十億円が計上されていると。それぞれの担い手は何かというと、地元のNPOの方々であったり協同組合であったり、また郵便局であったりするわけでございますが、その成果はどのようになったかということをまずお聞きしたいし、今後このような事業を拡大する必要があるかどうかということにつきまして、地域力創造審議官、お答えいただきたいと思います。
  99. 関博之

    ○政府参考人(関博之君) お答えいたします。  平成二十四年度の補正予算から、過疎地域、離島などの条件不利地域を対象にしまして、集落の自立再生のための交付金を設けました。これによりまして、地場産業の振興、日常生活機能の確保など、集落、これをそれぞれの地域で活性化していただくような取組を進めていただきたいということで支援をしてきております。特に、集落でございますので、もちろん集落にいる皆さんが主導していただくことが大事なんでございますが、あわせまして、今お話ございましたようにNPOですとか農協ですとか郵便局、こういうところも参加をしていただいて総合的に取り組んでいただきたいと思っておりまして、これまで、二十四年度の補正予算、それから二十五年度の当初予算、二十五年度の補正予算ということで、全部合わせまして三百三十五件ほど採択をしてきております。  それぞれの地域で、地元の農産物を生かした特産品の開発、販売とか、農業体験などの体験交流ですとか、見守りなどの高齢者福祉対策など、様々なものがこの中で進められているということでございまして、私たちも、こういう人口減少などが叫ばれる中で、やはり集落というものについて、それぞれ集落が維持活性化し、さらにその集落間でのネットワーク網を築きながら地域地域がしっかりとした形で進んでいくことを期待しております観点から、このような支援の仕組みは続けてまいりたいと考えております。
  100. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非、こういう地方自治の中におきまして、これ一つの新しい取組だと思うんですよね。地方自治の中で何かコミュニティーをやって作業することについて国が支援をさせていただくという仕組みですので、今はいろいろ実験的になされていると思うんですが、是非深く研究していただきまして、特にやっぱりニーズがどこにあるか、そしてやはり大臣がおっしゃるように成功事例をどうやって掘り出すかというのがすごく重要だと思いますので、是非進めていただきたいと思います。  今回のこの法律におきましてもこのように事務の代替執行というのが創設されているわけでございますけれど、特に条件不利地域の市町村に対して都道府県による連携として事務の代替執行、県が市町村の名前で都道府県が代わりに事務を行いますよということが書かれております。ただ、これ一方で、従来の事務委託制度、これは地方自治法の二百五十二条の十四ということで書かれてございますが、これと異なりまして、何がやっぱり違うかといいますと、事務権限の責任はこの従来の事務委託制度ですと市町村に残ります。したがいまして、都道府県の事務執行が適正に行われているかどうかは市町村が監視する必要があると考えられますが、具体的にどのような方策が必要と考えているかということが一つ。  また、本来であれば地方議会が地方自治体の行政運営を監視することとなりますけれど、事務の代替執行の場合、都道府県の事務執行を市町村議会が監視することになりますが、具体的にどのようになるのかということについてお答えいただけますでしょうか。お願いします。
  101. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 事務の代替執行でございますが、この事務の代替執行の場合は、今御指摘ございましたこれまでの事務の委託とは異なりまして、事務処理の権限自体が移るものではないというのが前提でございます。したがいまして、例えば市町村の事務を都道府県が代替執行する場合には都道府県は市町村の名において事務を処理することになりまして、具体的には、都道府県がその市町村が定めております条例、規則などの事務処理の基準に従って事務を処理すると、こういう形になるわけでございます。  この場合、都道府県が市町村の基準どおりに事務を執行しているかどうか、これはやはり監視といいますかモニターする必要があるわけでございますけれども、例えば都道府県と市町村が事務の代替執行、これは規約を定めて行うわけでありますけれども、その規約の中で、都道府県によります事務の処理の状況を報告するですとか、処理の方法について定期的に協議を行うなどといったことをあらかじめ規約に定めていくといったような方法が考えられるのではないかと思います。  それからもう一つ、監視という面では議会が重要なわけでございますが、市町村の議会といたしましては、仮に都道府県が代替執行している事務でありましても、冒頭申し上げましたとおり、その事務の処理権限は市長に残っているわけでございますから、市長が執行いたしますそのほかの事務と同じように、まずは市長に対してその事務処理の状況の説明を求めるといった形での監視を進めることが基本になるわけでございます。  ただ、場合によりましては、代替執行をしております都道府県の関係職員に対しまして、議会に出頭を求めて、その処理状況について説明を求めるといったことなども制度としては可能でございますので、そういったことをあらかじめ規約に定めておくといったようなことも考えられます。  これまでの事務の委託では、やはり事務処理権限が移ってしまうということでなかなか市町村の意向が反映できないと、監視も及ばないと、こういうことが言われていたわけでございますので、こういう事務の代替執行制度を創設いたします。そういうことで、市町村の監視、それから自主性の尊重、両方の面でメリットが出せるのではないかと考えております。
  102. 藤末健三

    ○藤末健三君 局長、是非お願いしたいことがありまして、その基本的な考え方としては、自治体の方々が判断をしていただくというのがもう基本だと思うんですよ。ただ、総務省、中央政府にお願いしたいのは、やはり、こういうひな形がありますよと。私申し上げたじゃないですか、Aセット、Bセット、Cセットがありますというような形で、やっぱりある程度使いやすいメニューを提示していただかなきゃいけないと思うんですよ。先ほど規約を結ぶという話をされていましたけど、こういうひな形でこういうふうにしてくださいよということをある程度示していただかないと、恐らく自治体の方々は迷うと思います。  そして、もう一つ、これはちょっとお願いなんですけれど、是非、事務が広域化するときに、市町村ごとに違うフォーマット、あれをなるべく統一していただくようにサジェスチョンしてください。じゃないと、私はこれ実は機能しないんじゃないかと心配しているんですよ。こっちの町の人はこういうフォーマット、こっちの市の人はこういうフォーマットで持っていきますよという話で、恐らくどんな規約を結ぼうと僕は難しいと思います、フォーマットを統一しないと。そして同時に、フォーマットを統一するときに何が必要かと申しますと、コンピューターシステムの統一が必要。  自治体、様々ずっとなさっていただいているわけですけれど、これは強制はできませんけれど、大臣、是非フォーマットとシステム、これをいかに同じような形にしていくかということを提案していく。そして、これはすごく使いやすいですよということを知っていただかないと。今放っておくと、この町のフォーマット、この町のフォーマットで、もう事務所の人たちは大混乱。恐らく端末も二台必要ですよ、きっと。ある会社の端末とこっちの会社の端末というふうになっちゃう可能性が高いので、是非そこまでちょっと研究していただきたいと思いますが、大臣、お願いいたします。
  103. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) それは極めて重要な部分なんです。私は危機的だと思っているんです。特に福祉の現場でそういったことが起きています。それぞれの町の、それぞれのというよりも、業者単位で別々の仕組みを、で、我こそが日本一と。私、幾つか見てきましたけど、本当にすばらしいんですけど、これは共通基盤で、かつフォーマットを統一させる、これ非常に重要です。  私どもは、これは仮称ですが、スマートICTジャパン構想というものを、これ総務省が提案をして今回の経済財政諮問会議にも発表いたしますし、日本再興戦略の中に、それを取り組もうと、それが行政の電子化の基幹を成すところだと、このように思っておりますから、同じ思いでやってまいりたいと思います。
  104. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非よろしくお願いしたいと思います。  最後に、ユニバーサルサービスの維持ということにつきましても、私はずっとこだわりがございまして、こちらの方、国土交通省は新たな国土のグランドデザインということで、今いろんな議論をされているという状況でございます。  ただ、私は、是非とも総務省として、地域の、例えば過疎地域における生活をどうやって維持するか。私は、恐らくこの新しい連携のやり方を提示するだけでは難しいと思います。やはりそれは国がある程度の意思を示す必要がある。  総務省ですと、例えば通信、放送のユニバーサルサービスや、あと郵政民営化法も改正しましたので、郵便と金融のユニバーサルサービス行われるようになっている。同時に、介護や医療といったユニバーサルサービスも必要ですし、恐らく、私は、これから問題になるのはガソリンスタンド。これも実際に回っていますと、もう高齢者の方々、お父さん、お母さんが三十分掛けてガソリン入れに行っていたりするんですね。大変だと。だから、今はいいけど、もういっときしたらもう足が利かなくなる。じゃ、一方でバスがあるかといったら、バスもないんですね、そういう地域は。そういう交通のユニバーサルサービスというものを考えなきゃいけないということで思っておりますが。  是非、総務省として、そういうユニバーサルサービスの在り方みたいなものを国土のデザインとして国土交通省が議論する、じゃ、住民の生活、そしてそれを支えるサービスはどうあるのかということを総務省がちょっと議論していただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
  105. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) これまた、私はそのユニバーサルサービスが産業として位置付けられないのかと。これ、収益産業ではありません。でも、社会的課題を解決するための、その仕事に従事して生活を維持しながら世の中のために役に立てる、こういう仕事に成り立つんじゃないかと思っておりまして、これはコミュニティービジネスと言います、CBですとか、SB、ソーシャルビジネスと言うんですけれども、これは手前みそでありますが、私、経済産業省に行っていたときに最初の立ち上げの研究会をつくって、これをこの国に根付かそうという仕事を進めてきました。それから、日本郵政に対しても、今の地域の見守りのサービスを業務としてできるようにすべきだと、研究してほしいという要請を経て、今少しずつですが試行が始まっています。  ですから、こういった仕事もその町にとって必要な仕事にすべきなんですね。私はそう思います。それはICTによって十二分に仕事として維持できる。もちろん、それは自治体が支援をしたり国が支援したりする必要もあると思いますが、その工夫は大いにすべきだと、このように思っております。
  106. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非そのコミュニティービジネス、先ほど御質問申し上げました過疎地域の自立再生緊急対策というのは、あれはコミュニティービジネスを実際に支援させていただいて成功例をつくろうというのが基本にあるんですよ、まさしく大臣のおっしゃるとおりで。ですから、是非ともコミュニティービジネスの在り方、地域をどう支えていくかということは議論をしていただきたいと思いますし、是非そのときに郵便局の在り方みたいなものも議論していただきたいと思います。  毎回申し上げますけれど、やはりユニバーサルサービスを担うということに対する何らかの支援というものを是非やっていただきたいと思います。一つのアイデアとしましては、フランスやドイツの郵便というのはユニバーサルサービスの基金をつくって、何かあったときにはこの基金を使えるような仕組みがございますので、そのような仕組みも含めまして是非議論していただきたいということをお願いを申し上げまして、質問を終わらさせていただきます。     ─────────────
  107. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、片山虎之助君が委員を辞任され、その補欠として東徹君が選任されました。     ─────────────
  108. 若松謙維

    ○若松謙維君 公明党の若松謙維です。  引き続き、自治法改正について質問をさせていただきます。  まず、指定都市と都道府県の調整会議につきまして、議会の代表者の参加という観点から質問をいたします。  まず、第三十次地方制度調査会答申がございますが、二重行政を解消するためには指定都市と都道府県が公式に政策を調整する場を設置する必要があるということでありますけれども、これを受けまして、この改正案では指定都市と都道府県間の二重行政を解消するということで、指定都市と当該指定都市を包括する都道府県が、その事務の処理について必要な協議を行う指定都市都道府県調整会議を設けることということで、ちょっとこれで時間掛かりましたね。  この調整会議でありますけれども、指定都市の市長と指定都市があります都道府県の知事をもって構成されるということでありますけれども、ここに指定都市又は都道府県の議会の代表者につきまして構成員として加えるということができるということになっておりますけど、局長に伺いますが、ちょっと質問が長くなりましたけど、答弁は簡潔にお願いします。  まず、第三十次地方制度調査会の答申で、この都道府県と指定都市の執行機関と議会ですね、共に参画するという、非常にその意味は大きいんですけれども、議会の代表者が必須の構成員とされなかったこの理由というんですか、背景について伺います。
  109. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 指定都市都道府県調整会議でございますけれども、これは知事と市長さん、これを最低限必要な構成員として位置付けております。一方で、議会の代表者を含めましてそれ以外の構成員をどうするかということは、もうこれは地方自治体の自由度をできるだけ確保するという観点から、もうそれぞれこれは地域で御判断いただこうということにしたわけでございます。  これは、調整会議の調整事項について政治的判断が必要であることから議員が構成員となるべきだと、こういう御意見がありました一方で、調整会議はやはり事務処理の協議でございますから、議員が構成員となることについては慎重になるべきだという御意見、さらには議員が構成員にならない方がむしろ議会としては事後のチェックを行いやすいと、こういった御意見両方ありましたものですから、このような仕組みにしたわけでございます。
  110. 若松謙維

    ○若松謙維君 そうしますと、この調整会議に議会の代表者を加える、でも、実務的にやはり議会としては必ず関わりたいという要望が強いのかなと私の感覚では推測するんですけど、そういうことを考えた上で、この調整会議の制度運用に当たって、議会の代表者の参画についてどういう姿勢で臨んでいきますか。
  111. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) ただいま申し上げましたとおり、構成員の考え方は基本的に地域で御判断いただこうということでございますので、こういう制度設計にしたわけでございますけれども、議会の議員を構成員に入れることにつきましては、それぞれ地域の実情も踏まえまして意義を適切に御判断いただけるように、やはりこういう理由でこういう仕組みにしてありますと、ただ、皆様がお決めいただくことですということをしっかり周知すると、この努力を私どもしなければいけないと考えております。
  112. 若松謙維

    ○若松謙維君 了解いたしました。  じゃ、次に、中核市制度と特例市制度の統合についてお尋ねをいたします。  この改正案では、特例市制度を廃止して中核市の指定要件を人口二十万人以上の市に変更するということと併せて、現在の特例市に係る必要な経過措置を設けているということでありますけれども、そこでお伺いいたします。これ、局長ですかね。今ぐらいの答弁がいいんじゃないかと思いますが。  まず一つ目は、中核市と特例市、それぞれ平成六年と平成十一年に制度が創設されたと。地域の中心的な都市として今まで重要な役割を担ってきたわけでありますが、今回両制度を統合するに至った経緯についてお伺いいたします。
  113. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 中核市、特例市の制度、いずれも地方自治体への権限移譲を規模、能力に応じて段階的に進めようと、それによって住民に身近な行政はできるだけ住民に身近な行政主体で行えるようにしようという制度でございまして、まさにおっしゃいましたように、中核市は平成六年、特例市が平成十一年に創設されたわけでございますし、中核市、特例市、それぞれ地域で地域を支える役割、今も果たしていただいているわけでございます。  そうした中でありますけれども、特例市につきましては特に地方分権を進めてまいりました。特に、これまで第二次の地方分権一括法などによりまして、例えば環境規制ですとか町づくりの分野におきましては、一般市への事務移譲というのをかなり大幅に進めてきております。その結果として特例市固有の部分というのは狭くなってきたということから、もっと特例市に仕事をしていただくべきだという考え方で、むしろ中核市と一本化して特例市の制度を改めることが必要だということが答申されたわけでございます。
  114. 若松謙維

    ○若松謙維君 今、住民に身近な行政という言い方ありましたが、実は我が公明党の東北では、あなたに身近な公明党というのがキャッチフレーズでございます。  そういう中、現在のこの特例市ですけれども、これが恐らく全て中核市に移行するという希望にはならないと、そう推測するんですけれども、そうすると、今度、希望しない場合、今度は中核市に移行しないという選択肢、これも必要になってくると思いますけれども、この点についてこの改正案でどういう扱いをするか、確認したいと思います。あわせて、この改正案で設けられます現在の特例市に係る必要な経過措置というのはどういうものなのか、併せてお伺いいたします。
  115. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 中核市制度と特例市制度でございますが、統合しました後におきましても、中核市になるというためには、それぞれの団体の判断で地方自治法の規定によりまして中核市の指定を受けていただくということが必要になってまいります。したがいまして、特例市の中で中核市に移行しないという判断をするところもあり得るわけでございます。  現在、四十三市が中核市、四十市が特例市という指定状況でございますけれども、事務的に今の時点でどう考えておられるかということを確認いたしましたところ、現在特例市であります市のうち、中核市へ移行を希望しているところは十二市、中核市への移行を検討中の市が二十一市でございますので、四十分の三十三は移行希望ないし移行検討中という段階でございます。このほかにも、現在特例市ではないけれども、制度が新しくなった後に中核市になりたいと検討しておられる市が六市、別にございます。  経過措置の関係でございますが、制度統合に当たりましては、現在特例市であります市が特例市としてやっていただいている事務はこれは引き続きやっていただけるようにするとともに、それからもう一つ、現在特例市になっている市でも人口二十万切っているところもございます。こういった市につきましては、施行日から五年経過するまでの間は仮に人口二十万人未満になっていたとしても中核市の指定を受けられるようにすると、こういう経過措置を設けているところでございます。
  116. 若松謙維

    ○若松謙維君 ちょっと確認ですけど、また今後人口減少で、新たな中核市ですか、ということで、現在二十万でも、今後二十万切った場合には、これどういう扱いになるんですか。
  117. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 特例市、人口要件二十万でございますが、現状におきましてもう既に二十万人を切っている特例市というのも幾つかございます。十九万ぐらいのところはございます。こういったところは、まず、少なくとも今は特例市でなくなるということはないわけでありますが、今度中核市になるに当たって、中核市の人口要件二十万に下げますが、今の特例市になっているところで十九万、十八万のところは、五年間に限りますけれども、中核市として手を挙げることができる、したがって指定もできると、こういう経過措置を設けたという意味でございます。
  118. 若松謙維

    ○若松謙維君 考え方は分かりました。  引き続いて局長にお伺いしますが、現在の特例市が中核市に移行しますと、中核市が処理する事務のうちの特例市に移譲されていない事務、これを新たに取り扱うということになるわけでありますけど、そのような事務はどういうものがあるか、お答えいただきたいと思います。
  119. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 特例市が中核市に移行した場合でございますが、従来特例市として行っておりました都道府県の事務、例えば一般粉じんの発生施設の届出受理ですとか市街化区域内の開発行為の許可などがございますけれども、そういったものに加えまして、新しく、例えば環境分野ですと一般廃棄物処理施設の設置の許可ですとか、町づくり分野ですと屋外広告物の設置制限の事務などを行うことになります。  それと、大きなものといたしましては、保健所関連の事務、中核市になりますと保健所を持つことになりますので、保健所関連の事務を中心に、保健衛生、福祉、教育の分野に係ります事務を幅広く担っていただくことになります。  より具体的に申し上げますと、例えば保健衛生分野ですと飲食店の営業の許可ですとか温泉の利用許可がございます。それから、福祉分野ですと保育所や養護老人ホームの設置認可、監督、教育分野ですと県費負担教職員の研修といったような事務が新しい事務となってまいります。
  120. 若松謙維

    若松謙維君 これ副大臣にお尋ねいたしますが、現在のこの特例市中核市にスムーズに移行するというためには、当然事務移譲に伴います財政措置とか人的支援が必要ではないかと思います。特に、やっぱり二十万と三十万ではかなり大きな差がありますので、その観点から、政府としてどういう認識、そしてどういうふうに対応されるか、副大臣、お願いいたします。
  121. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) 委員のおっしゃるとおりでありまして、中核市への円滑な移行のための事務移譲に伴う財政措置、人的支援に関しては、第三十次の地方制度調査会の答申において、「適切な事務処理体制を構築するため、都道府県から市町村へ職員を派遣することや初期費用等を適切に見込んだ財政措置を行うなど、都道府県において地域の実情を踏まえた運用上の工夫を行う必要がある。」とされているところであります。  本答申の趣旨も踏まえて、まず、都道府県と移行を目指す市との間で十分な調整が必要であると思いますが、国としてどうするのかということであるかと思いますが、財政措置については事務移譲に伴う増加経費を基準財政需要額に算入する形で地方交付税により適切に処理されているところであります。十四年に奈良市が中核市に移行した場合も、この需要額、増加額は二十三億円ということで対応させていただきました。また、人的支援においては、総務省としては、円滑な移行が進むためにも先行事例の情報提供や必要な助言を行ってまいりたいと思っております。
  122. 若松謙維

    ○若松謙維君 分かりました。ということで、交付税措置ということでありますので、しっかり対応していただきたいと思います。  続きまして、新たな広域連携制度、これを創設した理由と議会の役割についてお尋ねをいたします。  まず、この改正案でありますが、普通地方公共団体、これは他の普通地方公共団体との協議におきまして、そして連携して事務を処理するという、この基本的な方針と役割分担を定める連携協定の締結ができるということとしておりますが、ここで局長にお尋ねいたしますが、まず一つ目の質問は、現行の自治法におきまして、例えば、一部事務組合、広域連合、協議会、機関等の共同設置及び事務の委託という共同処理制度が設けられておりますけれども、こういった制度を活用して相当の成果が上げられていると認識しているんですけれども、あわせて、先ほども議論出ておりました定住自立圏、これを始めとする、いわゆる地方自治法に書かれていない制度を活用しての地方公共団体の連携も行われていると。  こういういろいろな形での連携が行われているわけでありますけれども、こうした中で新たに広域連携制度を地方自治法上の制度として創設した理由というんでしょうか、背景というんでしょうか、それについてお尋ねいたします。
  123. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 新しく設けようとしております連携協約と一部事務組合などの既存の共同処理方式との違いでございますけれども、連携協約の場合には、通常の事務分担だけではなくて、基本的な方針ですとか政策面での役割分担といったものを定めることができるというのが一つ。それから、紛争が起こった場合、解決するようにあらかじめ手続をビルトインしていくことが二つ目。さらに三つ目には、別の組織をつくるということが特にこれまでの共同処理制度の問題点として指摘されていた面がありますので、別組織をつくらないで簡素で柔軟な形で連携できるというような仕組みにするという、大体三つの点を違いとして設けようとするものでございます。  それからもう一つは、地方自治法に基づかないいわゆる私法上の協定、契約を使いました連携というのも、これ、事実随分ございます。ただ、それとの違いは、今回、連携協約は議会の議決を経て締結するということにいたしますとともに、紛争解決の手続もあらかじめビルトインしておくということにしまして、それによって団体間で継続的、安定的に連携できるというような仕組みにしようとするものでございます。  ちなみに、御指摘がありました定住自立圏の協定は、これは法律根拠ございませんけれども、全ての団体で自治法で議会の議決は取っていただいておりますが、そうでないもの、議会の議決を取っていない連携というのもほかにはございます。  こういった中で、今回の改正で連携協約を加えることによりまして、様々な方法の中から最も適したものを選んでいただけるようにするというのが制度創設の理由でございます。
  124. 若松謙維

    ○若松謙維君 もし、局長、分かればなんです、この定住自立圏の何件ぐらい協定みたいなのがあって、どういう形態が多いのか、ちょっと分かる範囲で結構ですのでお答えください。
  125. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 定住自立圏につきましては、現在、九十三の都市が中心市の宣言をしておりまして、およそ三百七十ほどの団体が相互の間で協定を結んでおります。協定を使って行っている仕事としては、いろいろございますけど、やはり多いのは医療関係が多くて、中心市の医療機関と周辺市町村の診療所などの夜間救急などの連携をしているですとか、あるいはバスなどの運行などといった公共交通面での活用といったようなものが多いようでございます。
  126. 若松謙維

    ○若松謙維君 ありがとうございます。  じゃ、続きまして、この連携協約でありますけれども、連携のベースとなる非常に重要なもので、その安定性とか又は団体の意思の決定の在り方とか、そういった観点から考えますと、首長だけで決定するのではなくて議会の関与が重要になってくるのではないかと考えております。  そうしますと、連携協約の締結の際の議会の役割というのはどういうふうに位置付けられているのか、お尋ねいたします。
  127. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) まさにお話ございましたように、連携協約、使う目的がやはり持続可能な形で行政サービスの提供体制を構築していこうということでございますので、安定的、継続的な関係にしなければならないということでございます。そういうためには、やはりきちっと団体としての意思を確定させるために、連携協約を締結する際には議会の議決を必ず経るということを、制度上そのようにいたしております。逆に、連携協約を変更する場合、廃止する場合も同様に議会の議決が必要であるというふうにしております。
  128. 若松謙維

    ○若松謙維君 議会の役割は分かりました。  そうしますと、今度、議会には当然執行機関に対する行政監視機能、この当委員会もそうでありますけれども、あります。この連携協約ですね、締結後に連携協約に基づいて他の普通地方公共団体と連携して処理される事務に対する議会のいわゆる継続的な行政監視機能はしっかり果たすべきではないかと思いますが、総務省のお考えはいかがでしょうか。
  129. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) 議会の議決を経て締結するということで、議会の監視する機能、大変重要になってくるかと思っております。  そうした中で、連携協約を締結した地方自治体の議会は、まず自らの団体の首長に対して、連携協約を締結したそれぞれの地方自治体が、連携協約に定める役割分担の下、その役割を果たしているかどうかについて説明を求めることが基本であります。場合によっては、連携する他の地方自治体の関係職員に対しても説明を求める等により連携協約に基づく連携状況を把握するなど、当該圏域の広域連携の在り方について議会の中でしっかりと議論することが求められておるわけでありまして、議会として行政監視機能をしっかり果たしていくべきだと思っております。
  130. 若松謙維

    ○若松謙維君 これ、ちょっと質問通告をしていないんですけど、先ほどの定住自立圏、いわゆるこれ自治法ではない、一つの協約でありますけれども、例えば、私、ちょっと北海道よく回っているんですが、中核都市があります。でも、あそこは一つの、いわゆる定住自立圏というんですかね、数万の都市でも大体数十キロ離れているんですね。さらに、その先になると百キロぐらい離れていると。ところが、百キロぐらい離れていると、ある意味でもう一つの、何というんですかね、市、隣の市じゃなくて隣の県的なイメージになるんですね。そこには当然、市立病院がありますと。いろいろと、多種、何というか、科というんですか、いっぱい先生がいらして充実していると。その中核市はもちろん市立病院があるわけです。その間の五十キロぐらい離れている、そこは案外中途半端になっちゃって、いわゆる同じ市立病院がある意味で三つあるわけですね。中核市があって、そして百キロ離れた市、さらにその間にもあると。ところが、真ん中が非常に地理的にも人材的にも集まらなくて、いわゆる赤字経営と。  ちょうど、さっき陳情が来ましたけれども、いわゆる昔でいう自治病院ですね、いわゆる自治体が抱える病院が非常に赤字が、かつ高齢化でもありますし、そういうところに何かエアポケット的に、赤字というところに対してやっぱり悲鳴を上げているわけです、自治体が。そういう際の救済措置というんですかね、それは中核市に頼るべきなのか、それとも、何というんですかね、道に頼るべきなのかと非常に悩むときの交通整理というのを誰が責任を持ってやっていくのかというのは、やっぱり所詮首長の、悩んでいる首長のやっぱり責任感なんですかね。そこはどうでしょう、大臣。
  131. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まさにそこに自治が問われるわけなんですけれども、議会の方ですね、それから行政の長、それに関係団体の方々。  また、私は機会があればと思っておりますけれども、今回の連携協約は結局自治体の中なんですよ。私、昨年ヨーロッパにずっと、いろいろそういうのを実態調査してきたんですけれども、市議会でもない、それから行政、公務員でもない、市民のそういう関係者の集まりで町づくりを連携している。  例えば、ドイツなどは三つの州にまたがって、ある一つの地域に住民の代表である団体ができていて、それもその人たちの作った計画を議会にぶつけていろんな提言をするとか、これシティーリージョンと言うんですけれども、こういう、今、私たちが今回できましたのは、何とか持ってきたのは、これは行政の中のことなんです。でも、それと加えて、住民の発意、声というものをもっと、また住民も行政に参加していただくという、真の意味でのですね、そういうものが必要であって、今のようなものは、一体地域の方が何を求めているのかということをやはりみんなで話し合って方向性を出して、それを受け止めるところはおのずから出てくるということではないかと思うんであります。
  132. 若松謙維

    ○若松謙維君 そうすると、今回の広域連携協定ですか、協約ですね、という自治法の一つの制度がありますけれども、今のお話ですと、ある意味で本当にそれぞれの市民間のいろんな工夫創意、そこをやりやすくする一つのツールだと。  あわせて、そうしますと、もう一つ、ちょっと質問通告していないんですけれども、指定管理者制度ってありますね。あれもどちらかというとがちっとした制度で、文化センターとかああいう箱物の今まで行政があるんですが、例えばいわゆる自治体としてそんなに大きくない、ですからこれが、中核市か若しくは都道府県にお願いしたいと、こういう今のこの連携協約の議論が出てきますね。  そのときに、指定管理者制度ではなくて、例えば指定事務制度的に、そういうことをやりたいという例えば行政のOBとかNPOとかが地元に出てきた場合に、そういった方々にもやらせていいんじゃないかと。もちろん、自治事務としてのその責任というんですか、所在はあるんですけれども、そんな柔軟な、いろんなニーズに応えるためのそういう柔軟な発想というか考え方というのはおありでしょうか。
  133. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 指定管理者なども含めてのお尋ねでございますけれども、まず一つは、やはり病院なんかの事例でも、連携協約の相手方は水平の市町村の場合もございますし、都道府県と連携協約を結ぶといったような形、相手方も多様だというのがございますが、制度としてはこれは自治体間のものなんですけれども、先生今おっしゃいましたように、指定管理者、これは民間が主体になりますが、民間の方も、これは連携協約そのものではないんですけれども、何とか巻き込むといいますか、一緒になって一つのことを進めていただくのに参加していただくといったようなことは是非進めるべきむしろ事柄だと思いますし、その中に指定管理者、指定管理者も自治体のOBの方などがつくっている組織などがやっているケースも現実にもございますので、そういったところも一緒にやれるように、そこはまさに柔軟に使っていただけることを期待しているところでございます。
  134. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非、大臣も恐らく、私も聞こうと思っていまして、今局長のお話がありましたので、この指定管理者制度、これもかなり長い制度になりましたので、もっと今言ったように、本当に住民自治というか、まさに市民の力を引き出すような、本当に、地域地域、各自治体自治体なり、それも連携の観点から一つ一つ、この管理制度でがちっではなくて、まさにそれぞれの連携協定で、例えばこういう指定、ここで事務として指定できるみたいな協定があればそれをそれぞれ認めるみたいな、そんなのがこれからの一つの行政の事務の在り方なのかと思います。  大臣、それも含めていかがでしょうか。
  135. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) これは、そもそも指定管理者制度は構造改革特区で生まれた制度です。特区で地域限定でここでやらせてほしいという構造改革特区が出てきて、それが全国普遍的な制度になったいい例なんですね。ですから、やはり何か新しいもの、様々な工夫が必要だと思います。  ですから、それは地方自治だとか自治法だとか、それだけではなくて、様々な取組ができるというふうに思いますし、必然性があるか否か、そして業務のそういった公益性といいますか、そういったものを維持しながらと、もろもろあるのは委員御存じだと思いますけれども、いずれにしても創意工夫をする意味ではチャンネルは幾つかあるということでありまして、私の方も、その構造改革特区も私が担当しておりますので、そういうことでいろんな工夫をしていきたいと、このように思います。
  136. 若松謙維

    ○若松謙維君 そうしますと、次の都道府県の補完の在り方ということでの質問にもつながるんですが、ここに事務の代替執行制度、これがありますね。これもやっぱりかなり考え方としては柔軟に応じて、ある意味では都道府県が補完するんですけれども、もしかしたら、自治体、幾つかですか、普通の協定もあり得ると、そういう理解でよろしいわけですか。
  137. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) それは、県とのみの代替ではなくて周辺市町村の、これは中枢都市圏でもいいし、連携協約でもいいですし、そういったものも可能になっているわけであります。
  138. 若松謙維

    ○若松謙維君 そうすると、今度は都道府県の、いわゆる、従来ですと、今までは地方分権ということで国から都道府県へ、都道府県から市町村へという流れですが、今回の改正は、どちらかというと、市町村の大変人口減少下で事務的な能力も低下しているというところを補完する意味での都道府県ということで流れがちょっと変わってきたんで、都道府県としても、しばらくこういう、何ですか、流れというのは慣れてないんじゃないかと。そうすると、拒否というのはしないまでも結果的に消極的に対応するということが想定されると思うんです。そこはどういうふうに、何というか、工夫というか、対応されますか。
  139. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 考えてみると、これはやはり国民、住民の意識が変わってきた、それから政治の意識が変わってきた、公務員や役所の意識が変わってきた、こういうことだと思います。  かつて、まあ二十年かもう少し前でしょうか、隣の町に文化会館できたら何で自分の町にないんだと、図書館があるのに何でこっちにないのって、そういう時代もありました。それから、せっかく病院造ったのに、市立病院なのに隣の、よその町の人がたくさん来ちゃって、我々の税金で造ったのにとかって、そういうときもありました。  しかし、世の中はどんどん変わってきて、お互いに、じゃ、公会堂はあっちで持とうね、図書館はこっちですね、福祉の施設はこっちですねと、やっぱりそういうふうにどんどん意識が変わってくる中で、時代の要請に応じて、またそれは政治のリーダーシップも十二分にあったと思いますが、そういったことでどんどん変化していくわけでございます。  県庁が、ともすると、国は全体の統括をし法律を作る、市町村は直接入る、中間管理的な県がという役割はありましたが、私はもうそれでは県庁は立ち行かないと思いますよ。現実に、各県の知事さんや県庁の職員はもう直接地域に入っていっていろんなことをやっている、そういう人もいる、寺田知事もそうだったと思いますよ。  ですから、そういうふうにどんどん意識が変わっていくわけでありまして、そういう意識に基づいて希望が出た、要望が出たものを受け止める制度にしていかなければいけないんだと、こういうことだと思います。
  140. 若松謙維

    ○若松謙維君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
  141. 東徹

    ○東徹君 日本維新の会・結いの党の東徹でございます。  今日は質問の順番を入れ替えていただきまして、本当にありがとうございます。今回の地方自治法の一部を改正する法律案にちょっと入る前に、まず平成二十四年八月でありましたけれども、大都市地域に特別区を設置する法律を制定していただきまして、このときは自民、公明、民主、みんなの党の四党が賛成をいただきまして、本当に感謝を申し上げたいというふうに思います。  昨日、厚生労働委員会の方で参考人質疑がありまして、指定都市市長会副会長の浜松市長さんがお見えになられておりまして、難病のことで質疑があったんですけれども、指定都市としてどうですかというふうな話を浜松市長さんにしましたら、うちの浜松市は指定都市といえども面積の半分が過疎地域なんですよというふうなことを言われまして、ああ、そういう指定都市もあるのかと改めて思った次第であります。  では、質問の方に入らせていただきたいと思います。衆議院総務委員会の方で、安倍総理は、大阪都構想について、大阪都構想の考え方や理念について応援していると、また、都道府県と指定都市の間に、二重行政を解消するという目的は、今回の地方自治法改正案と大阪都構想で共通しており、とても重要なものというふうに認識しているというふうに答弁をしていただきました。  大阪都構想について総務大臣はどのように評価されているのか、まずお伺いさせていただきたいと思います。
  142. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、大阪都の構想は、大阪の抱える固有の問題を解決するために提起をされたものであると。そして、それを念頭に、地方自治法の特例法として大都市地域特別区設置法というのに基づいて、この大阪都構想の推進に資するような制度整備は、国会としてもその後の法律制定になったわけであります。ですから、大阪の問題の解消については、これは大阪の首長、議会そして住民の皆さんが御議論いただいて、その意思に基づいて手続が進められることだと、このように思っているわけであります。  私は、衆議院でも同様に問われましたので申し上げましたが、やはり大阪については、横浜が三百六十八万の人口を擁していて区の数は十八です。そして、名古屋は二百二十六万人で区の数が十六、大阪は二百六十六万の人口で二十四という、全国で二十以上の区を持っている市というのは大阪しかないんですね。それから、たしか市の職員が、現業職のような方の給料が飛び抜けて高くなってしまうだとか特有のいろんな固有の問題があって、これに対してどのように解消するかという意味において、大阪の住民の皆さん、それから関係の方々が大変な御苦労をいただきながら、自分たちの町を良くしていこうではないかと、こういう思いだと思います。  私たちは、そういったものを国としてお手伝いできるようしっかりと支えていかなきゃいけないと、こういうふうに思っているわけであります。
  143. 東徹

    ○東徹君 新藤総務大臣、ありがとうございます。  大変大阪のことも理解をしていただいておりまして、全くそのとおりでございまして、ただ、やはりここは首長だけではなくて議会も一緒になって前向いて議論をしていき、是非実現に向けて、また、最終的にはこれは住民投票がありますので、住民の皆さんにも理解をしていただくための努力はしていかなきゃならないというふうに思っております。  続きまして、次の質問でありますけれども、役所職員でできることは役所職員でやればよくて、国会議員でやるべきことは法律作って改革を進めていくということであるというふうに思っております。法律を作らないとできないことの一つに指定都市の区長公選制というものがありまして、指定都市と一言で言いましても、先ほども申し上げましたが、その中には人口が二百六十万人の広島県とか、また京都府もそうでありまして、同様の規模を持っている大阪市もありまして、それぞれ実情が大変異なっているというのが現状であります。  衆議院総務委員会で、参考人質疑で橋下参考人からも発言がありましたけれども、地方が選べる選択肢を増やすことが国会の役割で、是非考えていただきたい、今回の地方自治法改正案では選択肢がまだ足りないと。  そこで、区長公選制を望む指定都市があれば選択肢として用意していただき、区長公選制を導入できるようなことにすべきというふうに考えますが、総務大臣の見解をお伺いしたいと思います。
  144. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 指定都市の区長公選制につきましては、第三十次の地制調におきましても住民自治の拡充のために必要だと、こういう御意見もございました。一方で、公選により市長とは別に選ばれた者が市長の補助機関である区長となると、市長と区長の党派が異なる、運営方針が異なるなどという、そういう可能性もあり、指定都市全体の経営を一体的に行う観点等から不適当ではないかと、こういう意見もあったわけであります。  そして、地制調におきましては、答申で、これらの意見を踏まえまして、区長に独自の権限を持たせる場合には、区長について、市長が議会の同意を得て選任する特別職とすべきである、区長を公選とすべきかどうかについては引き続き検討する必要があると、このようにされたところでございます。  今回の地方自治法改正案におきましては、こうした答申を踏まえて、市長が議会の同意を得て選任する総合区長を置くことができると、このようにしたわけであります。
  145. 東徹

    ○東徹君 大臣おっしゃるとおり、第三十次の地方制度調査会においては引き続き検討する必要があるというふうになっておりまして、ただ、これからの時代を考えたときに、ますます少子高齢化、高齢社会が更に更に続いていくということでありまして、やはり基礎的自治体にとって大事な医療とか福祉、そして教育、こういった事業を十分に住民のニーズを反映してできるような仕組みをつくっていくということが大変大事だというふうに思っております。  御承知のとおり、二〇二五年には団塊の世代が七十五歳以上になって、五人に一人が七十五歳以上ということが見込まれておるわけでして、大都市では急速に高齢化が進んでまいります。そんな中で、是非とも総務省としては区長公選制について結論を出していただきたいというふうに思っておるのですが、いつ頃までに考えておられるのか、その点についてお伺いしたいと思います。
  146. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、私は衆議院でも申し上げておるんですが、形でものは解決しないということであります。制度は必要とするもののツールであります。ですから、どういったものが問題を解消する、何の問題を解消しなければいけないのか、どういう権能を得たいのか、そういったことをよく詰める必要があるというふうに思っています。  今般は、区長の公選制についてはそういう議論があって、二年掛けた議論の中でこのような見解が出されました。ですから、まずはそれを運用して、どういう結果になるか、それを見ながら、また、先ほども申しましたが、どんどんと住民の意識も変わってまいりますし、世の中、政治の環境も変わっていきます。そういう中でやるものであって、今現状で私どもが、今法律をお願いしている、提出している段階で、この法律の後の次のことをまだ検討には入っていないと、こういうことでございます。
  147. 東徹

    ○東徹君 ありがとうございます。  確かに、今まだこの法律を議論しておる段階でございますので、ただ、二〇二五年には七十五歳以上が五人に一人ということで余り時間がないわけでありまして、よりこれからの超高齢社会に向けて住民のニーズを反映させていくためにも引き続き検討をしていただいて、是非公選制について実現をさせていただきたいというふうに思っています。  それから、これは確認でございますけれども、過去に東京都で実施されたことのある区長準公選制についてでありますが、現在もそれぞれの地域の判断で実施することができるということでいいのか、確認をさせていただきたいと思います。
  148. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 昭和四十九年の改正前の地方自治法におきましては、東京都の特別区の区長につきましては、特別区の議会の議員の選挙権を有する者で二十五歳以上の方の中から特別区の議会が都知事の同意を得て選任すると、こういう仕組みになっていたわけでございますが、委員御指摘のとおり、一部の特別区におきまして、いわゆる準公選という形で、区長候補者となろうといって区議会に届け出た人につきまして区民投票を行って、区議会がその結果を参考にして区長を選定すると、こういう条例を独自に定めていた事例がございます。  この場合に、議会や長の固有の権限を拘束するいわゆる拘束的住民投票というのは、これはもう法律に根拠がないとできないと言われておりますけれども、このように議会や長が自分で意思を決定するに当たって住民の多数意見がどうかということを知るために行う、いわゆる諮問的住民投票と言っておりますが、それについてはそれぞれの地方自治体の判断によって法律がなくても実施できるという解釈が取られておりまして、これは現在でも同様でございます。
  149. 東徹

    ○東徹君 現在でもできるということで、ありがとうございます。  続きまして、一つ飛ばさせていただきまして、時間の関係で。  この地方自治法の改正案では、都道府県と指定都市との間で調整が進まない場合、知事又は市長が総務大臣に対して必要な勧告を行うよう申し出ることができるようになっているということであります。この勧告については法的に尊重義務があるというふうにされておりますが、元々知事と市長の間で意見が対立していたからこそ勧告を求めるというところまで至っているわけでありまして、尊重義務ではなかなかこれ前に進まないんではないのかなと。本当に首長同士が意見が合ったとしても、議会まではなかなか同意されない。  これは、私も大阪府議会議員時代に、大阪市も浄水場を持っておって大阪府も浄水場を持っておって、どちらの水ももう余っておって半分でいけるような状況なのにもかかわらず、本当にこれは、浄水場は我々市民の財産だとか、そういうことでなかなか減らすことができなかった。地下鉄も今民営化やろうとしておりますけれども、なかなかこれも、市民の財産だ、実際乗っている人は、地下鉄を利用している人の七割は大阪市域以外の人たちが乗っているんですけれども、こういうのはやっぱり市民の財産だといってなかなか前へ進まない。  そういうようなことがありまして、本当に都道府県と指定都市の間のこの二重行政の解消というのは難しいというのがこれまで議員同士も議論してきて本当に実感として思うところでありますけれども、新藤総務大臣の方で、是非、これ総務大臣の勧告については法的に強制力を持たせてはどうかというふうに考えておるんですが、総務省としての見解をお伺いしたいと思います。
  150. 伊藤忠彦

    ○大臣政務官(伊藤忠彦君) お答えを申し上げたいと存じます。  市長又は知事から求められて行う総務大臣の勧告につきましては、法的に尊重義務があるとされているものでございます。当該勧告の実効性を高めるために、市長又は知事から勧告を求められた総務大臣は、第三者機関である指定都市都道府県勧告調整委員を調整を必要とする事案にふさわしい方々から任命をさせていただきまして、その意見を聞いた上で、これに基づいて地域の実情に応じた適切な勧告を行うことといたしております。  したがいまして、この勧告に従うべき義務を設けなくとも十分問題の解決に資することとなるものと私どもとしては考えているところでございます。
  151. 東徹

    ○東徹君 まあ議員であれば心情は皆そうなのかもしれませんが、やはり今まで持っておった権限とか、そしてまた予算、お金とか、そしてまた建物とか、自分が口出しできたのにこれが口出しできなくなると非常にこれは抵抗するんですね。これは人間の心情として分かるんですけれども、ただ、やっぱりそれを抵抗して、これが市民にとってもう何か不利益だというふうなことをばっとこう言うわけですけれども、本当にここはもう難しくて、なかなかやっぱり前へ進まない。総務大臣の勧告というのはなかなかこれは聞き入れてくれないのではないのかというふうに思っておりまして、是非今後の状況を見ていっていただきたいというふうに思っております。  最後に、今回の地方自治法の改正案では、総合区長に予算に関する意見陳述権というものが与えられておりますけれども、しかしながら、単に意見を述べるだけではなくて、予算に関する権限そのものを総合区長が持たなければ住民のニーズに対して的確に迅速に対応していくことというのはなかなか難しいのではないのかというふうに思いますが、総務省としての御意見をお伺いしたいと思います。
  152. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 総合区長は議会の同意を得て選任される特別職でございまして、総合区の区域に係ります政策の企画立案なども担うわけでございますけれども、やはり総合区は市の内部組織でございまして、法人格を持っているわけではございません。  したがいまして、総合区を設けた場合におきましても、指定都市の予算というのはやはり団体としての指定都市一つでございますし、また予算というものはその性質上、歳入と歳出一体でございます。そういうことから、予算編成権自体はやはり市長に専属するものであって委任することはできないというふうに考えざるを得ないと思います。  一方で、今回の地方自治法改正案におきましては、そういうことを前提に、総合区長には総合区に係ります予算に対する意見具申権というのを付与いたしまして、総合区の中で政策企画が実現よりしやすくなるように行使されるということを期待していると、こういう制度にしているわけでございます。
  153. 東徹

    ○東徹君 ありがとうございました。  以上で私の質問を終わらせていただきます。後は寺田委員の方に、よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。
  154. 寺田典城

    ○寺田典城君 維結の寺田典城でございます。よろしく。  今、東議員が、政令市の話、出ていました。総合区長の制度で今回は法律を提出なさったわけなんですが、私、地方自治体の首長を経験した者として、私は、政令市はある面でははっきり言って区ごとに選挙すべきだと思います。中核市並みぐらいの大きさにして、そして権限持たせて、そしてお互いに身近な行政の中で競い合ってやっていくということが、より密着した姿で。それから、例えば百万人の政令市が住民を全部見ていくということ、市長が見ていくというのは私は無理だと思います。よくて十万人から三十万人ぐらいだと思うんですよ。  ですから、そういう点では、議会の議決も得て、予算も持って、そしてリコールもあると、簡単に言うとですね。だから大阪都構想。それから、やはり横浜なんかを見ても大き過ぎますよ。それから、名古屋でもどこでも、福岡にもこの間も行ってきたんですけれども。  そういうことを述べさせていただいて、今予定どおり入らせていただきますけれども、要望があります。答弁者は少し答弁を短く簡潔に、具体的にお願いしたいと思います。よろしくどうかお願いします。  いろいろ、自治行政局というのは小出しに物をするのが好きな局だなと思っていまして、中核市制度になって、だんだん人口減少になったら、特例市制度だとかこうだとかああだとか。それから、昔は国土庁に離島振興だとか過疎対策室とかあって、私はその当時市長だったものですから、地方拠点都市、私、それにおんぶして、一生懸命これで夢を描いてみたりしたんだけれども、さっぱり何も進まなかったということ。  要するに、地方分権の推進というのは自治行政局の大きなこと、地域、地方の振興についても大きな仕事なんですが、この中核市制度をどのような経緯で何のために制定されたのか、それを簡潔に、局長、述べてください。
  155. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 簡潔に申し上げます。  中核市制度につきましては、これは平成五年四月に二十三次の地方制度調査会答申に出されまして……
  156. 寺田典城

    ○寺田典城君 経緯はいいです。
  157. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) はい。  要するに、中核市も特例市も基本的には権限移譲の制度というふうに理解をいたしております。
  158. 寺田典城

    ○寺田典城君 権限移譲ということで、地方分権推進一括法も出て、二〇〇〇年ですか、やりました。それで、二〇〇五年には町村合併特例法で、平成十七年、千八百ぐらいの市になりましたね、合併して市町村になりました。  二〇〇四年に、私は、秋田県では市町村合併を進めておった当時、特例市並みに市町村に権限移譲しようということで、そういう条例を作りました。なぜそんなことをしたのかというと、二〇〇五年には町村合併になるし、今度は地方分権型の社会で道州制も進んでいくだろうと。ですから、あえて特例市並みの、要するに中核市並みの権限を移譲して、今から各市町村に、要するに実際に行動して条例の下で身近な行政をしていただかなきゃならぬということにしたんです。ところが、町村合併終わったら、全然地方分権も何もみんな飛んでしまった今の現状なんですが。  要するに、門山局長は一九五三年生まれですね、離島振興法できたときなんです。六十年になっているんです。これから二〇四〇年までこれだけ人口も減るとかといういろんな話出ていますね。二〇四〇年になったら三割も減るとか、あと消滅都市が出てくるとかですね。簡単な言い方をすると、権限が移譲されていないからこういうことが起きると思うんです、私は。  それで、この間、対馬市にもあえて行ってきました。北海道は奥尻島、それから隠岐の島だとか海士町だとかずうっと歩いているんです。なぜかというと、そういうところをなぜ歩いているかというと、簡単に言うと、二〇四〇年は国内も、内地もそういう、内地という言葉はおかしいですけれども、そういう形になっているんじゃないかということで、そちらの矛盾点を聞いてきているんです。  ですから、やはり今フルセット型の行政はあれだし、コンパクトに、コンパクトにですよ、そして、あとこれとこれとこれだったらここの地域の人が生活できるということを的を絞ってやっていかなきゃならぬと思うんですよ。それにはやはり自治行政局がもっと頭を切り換えなければ、それから国土交通省もそうですよ、道路造れば発展するだとか、そういうまだ、離島振興であってもそう。それから、あれでしょう、やはり、例えば隠岐の島の海士町なんか交付税一人当たり百万円だとか、それから対馬だって一人当たり五十万円だとか、もう物すごい大きいですよ。  だから、こういうことで、昔みたいに離島振興法だとか過疎法できる当時は、日本の経済がどんどん成長していった、そういう社会だったんです。ところが、何も今のそのスタイルと、今ほとんど大きなもの変わってきていないですよ。ソフト事業が増えたぐらいで、あとは金がないから投資できないなんという程度みたいな形じゃないのかと思っている。これは国会も悪いです、それは。私たちにも責任あります。だけれども、役所も全然それが変わっていないんじゃないのかと思うんですよ。その辺、どう思います。難しいでしょう。
  159. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 難しいお尋ねでございますけれども、例えば今離島に対する対応ということがお話ございましたけれども、今回の改正案の中でいきますと、事務の代替執行というのは離島なんかも十分想定できると思っています。都道府県が、近くに中心市になるようなところがないところではサービスを補完するのは都道府県しかないということになりますから、やはりハードだけじゃなくてソフトも含めて都道府県の補完をするという仕組み、こういったものを加えようとしております。これまでのものについてはいろいろ御意見あるかもしれませんが、新しい仕組みとして今回はそういうものを創設しようとしております。
  160. 寺田典城

    ○寺田典城君 私、特別、離島のことを言うつもりなかったんですけれども、硬直化している行政というか、法律作り過ぎて自縄自縛になっている行政対応、今指摘しているんです。  それで、要するに市町村に対して権限も移譲していない、県に対しても権限移譲しないという形の上で、市町村はある面では寝たきりとか認知症みたいにして物を考えるなというような形で、とにかく言われたとおりやれと。簡単に言うとそういうふうな形に私には見えるんですよ。私、中核市並みに権限移譲したとき、法律の数で七十五の法律で、秋田県の事務総数二千三十九のうち千五百三十二と。秋田市並み以上のものも移譲してきているんですよ。それ、やれるんです。県ももちろんサポートします。それに対する支援金も出しますけれども。  だけど、なぜ今頃になって、例えば中核市、せっかくこういうふうにつくるんだったら、もっと権限移譲して、自分たちの裁量権でやれるもの、私はこれは悪いことじゃないと思っているんですけれども、地方中枢拠点都市、これはだけど人口減少をにらんだ頭で考えたやり方だなと。何もだけど変わってはいないんだろうと、変わらないだろうと、そういうふうに思っているんです。  ですから、なぜ今まで、これから第四次の分権のあれも出てくるんでしょうけれども、何というか、権限移譲を進められない、分権も進められないというのは、要するに自治行政局は所掌事務というのは地方分権の推進ということになっています。その辺をどう捉えていますか。私は二〇〇五年に町村合併したとき、もう北東北三県は二〇一〇年には道州制だろうということで、そこまで動いておったんですよ、率直に言って。もちろん人事交流も次長クラスまでしておったし、現場の所長もみんな出しておったんです。  だから、なぜそのように、まず自治行政局、総務省の体質からちょっと聞きたいと思うんですが、地方をつかさどる、どう思っていますか。
  161. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 要するに、地方分権を進めていくということは私ども自治行政局にとってもまさにミッションだというふうに考えております。ただ、その結果がどれだけ伴っているかというのは評価の問題でございますので、今後とも、とにかく進めるべきミッションであるということの認識を持って引き続き努力してまいりたいと考えております。
  162. 寺田典城

    ○寺田典城君 常に視点がやはり、ある面では行政ですから、法律の下に基づいてそれの中でどうするかという考え方で凝り固まっているんでしょうから、まあ三十年も四十年もお勤めになっているんで、昭和五十一、二年ぐらいの採用だと思うんです。私は平成三年採用なんですが、市長になったときですね。  要するに、簡単な言い方をすると、今まで中核市だとか特例市だとか地方中枢拠点都市だとか定住自立構想だとかいろいろ出ているんですが、言葉だけ躍って何も進んでいないんです。  今これから、そうしたら、定住するには何が一番大事だと思いますか。人が過疎地というか地方に、二〇四〇年まで、できるだけそこに人が住んで幸せに生きると。今ほとんど政令市にだけ人が集まっていくと思いますよ。九州は福岡とか北九州市、東北では仙台、北海道は札幌とか、みんな集まっていくんです。そして、だんだん人が出られなくなれば、そっちも後、落ちていくというような形になると思うんです。  何が一番大事だと思いますか、地方が、暮らすために。
  163. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) それは暮らしが成り立つかということですよ。仕事があって、病気になっても、学校に行かせるのも、買物も遊びも、そういったものが満足できる範囲であれば、そこで暮らしが成り立つわけであります。
  164. 寺田典城

    ○寺田典城君 私は地方行政を十八年してきて、最後行き着いたところは、まずとにかく住民の安全、安心と、あと住むところと、あと格差をつくらない保育。保育は、お金がなくてもしっかり幼児教育も保育もできると。それから義務教育も、秋田の地方の田舎でも全国トップクラスをつくるようなやり方をしようと。この三点で、所得が安くてもこのことだけは自治体がサポートできるものはしていかなきゃならぬなと。  できれば、あとは、自民党の政権が、平成二十年ですからまだ自民党政権時代ですね、合併なんか、道州制なんかも一生懸命しゃべっておった当時ですから。あの当時、税調会長、津島さんだ、津島税調会長と、それから藤井さん、民主党の。一国二制度でしてくださいと。条件不利地域、離島もそうでしょうけれども、それから雪がたくさん降るところだとか、四国もそうでしょうと。そういう地域には今まで法人税が、例えば実効税率、地方税もやれば四割のものを、二割なら二割、二〇%ぐらいでできるようにすれば夕張市みたいな形にはならないでしょうと。  だから、そういうことで、やはりそういう何かインセンティブを与えるようなことをしていかなきゃ、私は、あと地方は立ち行かなくなると。ただ、特徴のある行政をすれば社会減はある程度防げると思うんですが、それはやっぱり住むとか、あと子育てが心配しなくてできるとか、お金がなくても何というか塾に行けるとか、レベルの高い教育を受けられるとか、そういうことだと思うんですが。  だから、そういう点では、三百万円以下の所得の人が今四割を超えているんですよ。だから、三百万円ぐらいで普通の生活ができるような自治体のシステムは、今は要らないものは全部やめて、行政局長、そんなに定年あと延長あるわけじゃないんだから、腹据えてやっぱり何か掛かってみた方がいいですよ。何かやる気ないですか。
  165. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 先ほども定住構想で申し上げましたけれども、やはり住みたいところに暮らせる日本をというのが基本的な考え方なんだと私は個人的には思っておりまして、そのためにできることをやはりやっていかなければならないという認識を持っております。
  166. 寺田典城

    寺田典城君 確かに、小さな自治体というのはある面ではいいかも分からぬですが、小さな自治体というのは人材が固定化して、ある面では異動もしなくたっていいから幸せな面と、あと、ある面ではもうしがらみの中で悲哀を感じているというか、そういうのが自治体なんですが、だから、そういう点では、ある面では交流するような行政システムというのはつくるべきだと思うんですが。  いずれにせよ、総務省は余りにも地方自治体に対してサポートし過ぎなのか、それとも規制し過ぎなのか私はよく分からぬですけれども、今大臣はプロポーザルの方式で、手挙げ方式でもやりたいところはやっていると。それから、行政というのはみんな申請主義だからこうだとかとよくあるんだけれども、このままでいったら日本の国、私は駄目になっちゃうと思うんですよ。率直に言って、二〇二〇年までもてばいい方だと。秋田県は二〇二〇年になれば、高齢化率は三六%ですよ。(発言する者あり)いや、それで、なぜそんなこと言えるかというと、秋田県ばっかりじゃないですよ。  広島県というのは、集中と過疎、一番極端なところですね、広島県。広島県の庄原というんだったかな、あそこに行ってきたんです。高齢化率三八%。地元では介護士とか看護師とかはもう頼めないと。退職した人方をみんな集めてきたりして、それからドクターも七十になっても夜勤勤務もしなきゃならぬけれども、もうこれではやっていけなくなってきた。今、周りに人がいるから、何とかそれでも大学からサポートもらったりしていけるけれども、それもやっていけないと思うんですよ。だから、そういう点では、私、これ法律の問題じゃなくて実態の問題として、やはりもう少し現場を歩いてみた方がいいと思うんですよ。  その辺は、局長、考え方変える気ないですか。
  167. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) やはり、実際の地域で何が起こっているのか、地域のニーズが何なのか、一番知っているのは地方の首長さんであり議員さんだと思いますが、私どももできるだけ機会を捉えまして、そういうところ、行けるように努めたいと思います。
  168. 寺田典城

    ○寺田典城君 広域連携なんですが、これは例えば、これが道州制になれば都道府県同士で連携だとかという意図もあってなのか、それとも、何というんですか、これから中核市をつくるということでいけば、もっと合併を進める意図があるのか、その辺はどうなんですか。
  169. 門山泰明

    ○政府参考人(門山泰明君) 広域連携の仕組みとしての連携協約でございますけれども、これはむしろ合併しなくてもサービスを維持できるという選択肢ということで、市町村においてはそういう使い方がしていただけるものと思っておりますし、都道府県間の連携というのももちろん制度として排除するものではございませんけれども、都道府県間の連携につきましては広域連合でやっている実際の例もございます。また、道州制という形がいいのかどうか、これはいろいろ今与党の中でも御議論があるところでございます。  ただ、この連携協約自体が合併とか道州制を前提としている、あるいは目標としているというものではございません。
  170. 寺田典城

    ○寺田典城君 事務的なものを県と垂直的にも連携するとか、水平的にもやるとか、いろいろ言葉として出てきているんですが、確かに一部事務組合の広域市町村圏みたいな面倒くさいことをしなくてもやれるんじゃないかということもあり得ると思います。ただ、何というか、やはりどうしてもそれをするんだったら、やはり権限を移譲すべきだと思うんですよ、できるだけ。これをひとつやはり頑張っていただきたいなと率直に思います。  何というか、地方が自立するための霞が関というか国会も含めてサポーターになると。霞が関の人方は、何回も言うんですけれども、要するに国家戦略的に世界に打って出ると。地方は地方にあとは任せて、サポーターになって、あと自立しなさいと。そこまでやらなければ、私はもう駄目になっちゃうんじゃないかなと。そして、成功例とか失敗例も出てくるでしょう。だけど、それをやっぱり経験すれば、初めて強い自治体は出てくると思うんです。  だから、平成十八年の頃ですよ、交付税が十八兆円まで削られたときはみんな文句言ったんですが、あのときはもう市町村行政や県行政もはっきり言って自立方向に向かって頑張りましたよ。ただ、だけれども、リーマン・ショック後は財政規律なくなっちゃったと。  それをひとつよろしくお願いしたいと思います。  それで、あと、電気通信分野残っていますから、一つ、消費者庁と共管できないかという話をしました。そうしたら、消極的な答弁でありました。  このことについて、電気通信分野における契約内容、要するに説明義務、それから遵守の状況、それから販売の方法の不当性の問題など、総務省でなければ処理できないほどの専門性が高いものであると考えておりますかということなんです。他の消費者契約との相違点は何でありますかということなんです。その辺をひとつ見解を問いたいと思います。
  171. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) それはまさに、総務省の電気通信消費者相談センターは、消費者センターではよく分からない専門的な知識、そういったものについて私どもに御案内いただければそれについての説明をすると、こういうふうな仕立てになっているわけでありまして、総務省でしかできないことだから総務省がやっているわけであります。
  172. 寺田典城

    ○寺田典城君 そう言い切っていますけれども、平成二十年の十二月八日の地方分権の第二次勧告の中で、総務省自体が省庁横断的な相談窓口が行政単位に存在することの利便性もあるということを認めているんですよ。自分の方で書いているんですよ。それをどう思います。
  173. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 例えば、これは専門的なので、私もよく分からないので、多分委員もお分かりにならないと思うんですが、サービス提供に係るネットワークや設備構成として、マンション向け光ファイバーサービスの場合の主配線盤や各世帯の終端装置、事業者設備において、無線LANルーター、利用者設備との責任関係等に関する相談、それからMVNOのサービスやSIMフリー端末の提供動向及びこれらの制度に関する相談、こういうものをやるのが私どもの電気通信消費者相談センターなんでありまして、もちろんそうではない一般的な相談もございます。でも、そういうものは消費者生活センターの方にどうぞと、そういうお互いのやり取りをしているわけでありまして、私どもは、全国一か所と十一か所の通信局ですね、そういったもので専門的なものを受けるために職員を備え、置いてあるわけであります。  一方で、たしか七百幾つでしたかね、全国に、市町村が、七百四十五か所でございますね、そういった設備を備えているんですから、これは前回から申し上げておりますように役割分担なんです。そこをしっかりとした機能連携を果たしていきたいと、このように考えております。
  174. 寺田典城

    ○寺田典城君 共管することによっていろんなメリットというのはある面で出てくると思うんです。総務省がそれを手放さないのは、恐らくこんな見方だってできると思うんですよ。事業者に対していろんな形で指導とか、何というか、要望だとか、そういうものをできるからという、そういう一つに固執しているんじゃないのかなと、うがった見方をするとですね、そういうことも考えられるんです。  だから、その辺は、何というんですか、地方の消費生活センターとかそういうところと連携することが、両方ともレベルが上がると思うんですが。
  175. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) これは、もう消費者庁と共管をしない法律というのは、例えば金融商品取引法であり、保険業法であり、道路運送車両法、道路運送法、ガス事業法、これらは消費者利益の擁護及び増進を法律の主たる目的としていない又は法律の規制の内容として消費者利益を直接に保護するものが主たるものとなっていない法律、だからこそ共管としないんです。薬事法や医療法、当該分野における専門性が極めて高いことから、各省がその専門性を生かしつつ所管をする。消費庁は必要に応じて措置要求等を行うことが効率的であると。それぞれ法律上のきちんとした仕分をして、その上で共管とできるのは貸金業ですとか割賦販売、宅建取引業、旅行業、こういったものは共管となっているわけであります。それは、何か省益だとかそんな、そういうことではなくて、きちんと法律上の立て付けによってこういう我々はすみ分けをしているということでございます。
  176. 寺田典城

    ○寺田典城君 だから、共管するような法律を今考えればいいんじゃないんですかということを聞いているんですよ。  それで、例えば技術的なことだって、例えば平河町二丁目、ドコモの電波は届きにくいです、地下に行くと。なぜですかって、これは誰がどうするのかというと、ドコモに電話掛けて、大抵コールセンターに行って、聞きますね、技術的なこと。総務省の担当は、すぐ電気通信事業法は分かるでしょう、恐らく、なぜなのかというのは。私も初めてそれ聞いて分かったんですけれども。ですから、ソフトバンクは、周波数の問題とか、いろいろあるらしいんですけどね。  だから、そういう点では、みんな各会社がある面では持っているんですよ、そういう技術的なものを。悪くすると規制庁の総務省よりも技術的なデータはたくさんあると思います。ですから、そういう点では、もう少し、ある面では国民へのサービス、分かりやすく、何も別にそういう苦情処理の問題が全部総務省でその部分だけで分けて管轄する必要はないと思うんですよ。その辺をひとつ、どう考えていますか。
  177. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 今の電話がつながりにくいというのは、これは技術的な問題ではなくて、そもそも電波がどのように到達しているかの無線局の設置の問題とビル陰の問題ですから、これは苦情が来れば消費者センターで受けて、消費者センターはその当該の会社につながりにくいと言っているぞと言う話であって、総務省がそういった一つ一つの無線局をもっと造れとかと、こういう話ではありませんね。  ですから、私どもがやっているのは、本来の技術的なテクニカルな部分で必要な助言、そういったものは行っていくわけでありまして、そのすみ分けをしっかりしているということだと私は考えております。
  178. 寺田典城

    ○寺田典城君 いや、私、そういう意味で、みんなドコモさんでもどこでもコールセンター持ってとか、そういうふうな技術対応しているので、ただ、消費者というのは、そういうのは別に、わざわざ総務省に行くというのは、それこそ特別な人でない限りは行かないと思うんですよ、特別な。  だから、なぜ消費者主体な考え方をしないんですかと。特殊部門だからということ自体が、私、理解できていないということなんです。
  179. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 消費者のための相談は消費者生活センターがあるんですよ。総務省に関連しても消費者に関連することであれば消費者センターがやってくれているし、それでいいんですよ。我々もそっちに、僕らのところに来たって消費者に関わることであれば回すんですから。でも、私どもでなければできないこと、技術的な専門的なことについては私たちが責任を持つと。それを消費生活センターにするということは、消費者庁に総務省にいる専門的技術者をあちらに移すだけのことなんですよ、役所というのは人間がやるんですから。  ですから、一緒にするとなれば、そちらにまた余計な人間が関わるということになりませんか。だから、効率を良く、役割分担と縦割りというのは紙一重だと言っているのは、そこのところを私は申し上げているわけであります。
  180. 寺田典城

    ○寺田典城君 私も現場やってきて、消費生活センターもやってきました。やはり、慣れていないのは、警察の方と人事交流して県の職員があっち行ったり、人事交流したりしてやります、それは。人なんか増やさないですよ、金がないから。  それと、例えば電気通信事業法の二十六条の説明義務違反などの課題については、これは技術的な問題でないんですよ。だから、消費者庁と連携して取り組むべき課題でもあると思うんですが、その辺はいかがですか。
  181. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) ちょっとその個別の中身をもう少し具体的に言っていただかないとお答えの難しいところなんですが、必要なものは両方で意見交換をしながら、当然のごとく調整をさせていただきます。
  182. 寺田典城

    ○寺田典城君 そういう点では、説明義務違反というのはある面では、読んでもらえば分かるんですけれども、特定商取引、今余りにも、ある面では携帯電話で引っかかりが多いとか錯誤して契約してしまったとかとあるのは聞いていると思うんですよ。だから、そういう点では、やはり人数の多い消費者庁に、行きやすいところに相談に行かせる方がおたくの方にとってだっていいことだと思うんですよ。ですから、そういう点でやはりもう少し考えるべきじゃないのかなと、率直にそう思います。あとは、またの機会で、これを勉強してまた前向きに大臣が答弁するように、もう一ラウンドぐらいやってみたいなと思うんですが。  やはり、これからの過疎でも離島でも、それから、これだけの人口減少で生活もやっていけない、それから市町村だって、冠婚葬祭から、それから中山間地の維持から、人がいなくて環境も守れないと、そういう地域がどんどん出てきて、それと、あとは空き家、空き家がそれこそ一割、二割と。そしてそれも、何というんですか、処分できないで行政が代執行、危ないからって代執行したり、そういうところにもう来ちゃっているんですね。  だから、そういう点で、ただお金だけで、今減損処理のための法律はできたんであれなんですが、やはりもう畳むこと、それからコンパクトにすることに金掛けて、そしてあと、子育てだとか教育だとか住むことだとか、あとは、そういうことで安くてもやっていけるという。年金だって二百万円以下の人が八〇%を超えているんですよ。だから、そういう現状に合ったことを行政局長はやっぱり具体的にあしたからでも考えていただきたいんですよ。まず事務屋が考えなきゃ駄目ですよ。
  183. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 委員の問題意識、私も非常に共有します。  先ほどおっしゃっていましたけれども、やはり小さな政府、小さな行政でいけるところとやっぱり大きな政府的にきちんと国が面倒を見なきゃいけないところと、これやっぱり分けていかないと、特に離島や地方の過疎の部分は、これ同じ基準では駄目ですね。  それから、百五十万あれば農業の町では立派な収入ですよ。三百万といったら高額所得ですよ。それで大きな家に住んで暮らしていかれる方がいらっしゃるわけですから、そういう暮らしもあるんだということ、その町を持続可能にしていくことが私は重要で、それぞれのケース・バイ・ケースでしっかりいろいろと我々もお手伝いできるように創意工夫していきたいと、このように思っています。
  184. 寺田典城

    ○寺田典城君 対馬は漁業の町です。漁業も三分の一ぐらいまで減っちゃった、養殖もやっているとかと言うんですけど、どのくらいで生活、欲しい、理想的ですかというと、あとは、若い人方がここに住むには最低三百万ぐらい欲しいなという、それが現実だと思う。それで都市の人方より非常に豊かな生活ができると思うんです。だから、それはやり方によってできると思うんですよ。  今、農業の人口も一九九〇年から二〇一〇年までは二百万人ぐらい減っていますね。それと、第二次産業の二千万人おった要するに物づくりからこれも千四百万人、六百四、五十万人が減ってきています。だから、兼業とかいろいろなものをできなくなっているんですよ。  だから、その辺も含めて、ただ振興策振興策じゃなくて、要するに、あっ、時間過ぎておりますので、ひとつ局長、よろしく考えていただきたいと思います。
  185. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────
  186. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、来る二十日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  187. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  188. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十八分散会