運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2014-03-18 第186回国会 参議院 総務委員会 7号 公式Web版

  1. 平成二十六年三月十八日(火曜日)    午前十時二十分開会     ─────────────    委員の異動  三月十七日     辞任         補欠選任      島田 三郎君     滝沢  求君      林 久美子君     牧山ひろえ君  三月十八日     辞任         補欠選任      滝沢  求君     島田 三郎君      牧山ひろえ君     林 久美子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         山本 香苗君     理 事                 二之湯 智君                 丸川 珠代君                 吉川 沙織君                 若松 謙維君                渡辺美知太郎君     委 員                 井原  巧君                 石井 正弘君                 礒崎 陽輔君                 小泉 昭男君                 島田 三郎君                 関口 昌一君                 滝沢  求君                 柘植 芳文君                 堂故  茂君                 藤川 政人君                 石上 俊雄君                 江崎  孝君                 難波 奨二君                 林 久美子君                 藤末 健三君                 牧山ひろえ君                 吉良よし子君                 片山虎之助君                 寺田 典城君                 又市 征治君                 主濱  了君    国務大臣        総務大臣     新藤 義孝君    副大臣        総務副大臣    関口 昌一君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        小泉進次郎君        総務大臣政務官  伊藤 忠彦君        財務大臣政務官  山本 博司君        国土交通大臣政        務官       土井  亨君    政府特別補佐人        人事院総裁    原  恒雄君    事務局側        常任委員会専門        員        小野  哲君    政府参考人        内閣官房行政改        革推進本部事務        局次長      長屋  聡君        総務省行政管理        局長       若生 俊彦君        総務省自治財政        局長       佐藤 文俊君        総務省自治税務        局長       米田耕一郎君        消防庁長官    大石 利雄君        財務省主計局次        長        太田  充君        財務省財務総合        政策研究所次長  田中  修君        国土交通省総合        政策局次長    奈良平博史君        国土交通省総合        政策局公共交通        政策部長     藤井 直樹君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出  、衆議院送付) ○地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣  提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、林久美子さん及び島田三郎君が委員を辞任され、その補欠として牧山ひろえさん及び滝沢求君が選任されました。     ─────────────
  3. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地方税法等の一部を改正する法律案外一案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房行政改革推進本部事務局次長長屋聡君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 井原巧

    ○井原巧君 おはようございます。  地方税法と地方交付税についての改正法について質問をさせていただきたいと思います。  まず、よく地方のことで地方分権という話があるんですけれども、これは私も若いときから非常に賛意を示して、分権については推進論者でありましたし、分権するからにはやっぱり市町村の行政能力の高さがなければ住民の期待に応えられませんから、適切なやっぱり市町村合併も、いろいろ賛否はありますけれども、私は推進するべきだという立場でこれまで取り組んでまいりました。  大臣の方もそうでありますけれども、政府の方も、先般の地方分権の改革推進委員会の第四次の勧告でも推進を打ち出していただいておりますし、仕事量というか歳出比率ですね、地方のサービス比率に、歳出比率に合わせてできるだけ財源を合わせていこうと、五対五にしていきましょうということも話が出ているわけで、このことについては私も大変賛意は示すんですけれども、ただ、最近少しその議論が前に出過ぎているなという気もしないではないんですね、その財源の、税源の話なんですけれども。  ちょうど民主党政権の頃だったと思いますけれども、それまで地方分権、地方分権と言っていたのが、地域主権という言葉が躍ってきたんです。私も当時市長をしていましたけれども、やっぱり主権者というのはどう考えてもこれ国民でありますから、あくまで分権論議というのは、国がこれまでずっと国民の幸福追求のために権限を行使していたと、しかし、やっぱりきめの細かさからいうと、地方もそれに加わっていただいて、国と地方両輪で国民の幸福追求をしていこうと、こういうことが本来の分権論議なんで、何か主権という言葉になると、何か国民不在のところが少し感じたり、言葉のあやかも分かりませんけれども、どんどんどんどん権限の主張とか財源の分捕り合戦のような、そういうことが前に出ることというのは余りいい形じゃないのかなというふうなことも実は感じていた一人であります。  例えば、昨日、石井先生に、井原君、国と地方の関係は対等だから親子関係で例えて話ししちゃ駄目だよと、こう言われたんですけれども、あえて夫婦として例えさせていただきますけれども、国と地方は夫婦の関係と、こういうことになるんだと思うんですね。ただ、一番大事なことは、もちろん税源論議というのはお互いの仕事を認め合うということですから、そのことを近づけていくことを私は否定するわけじゃないんだけれども、家族から見たら、お父さんとお母さんの財源の取り合いっこというのは本来の地方分権の求めるものとは違って、やっぱりそればっかり目立つというのは余りいいことじゃないのかなというふうに思います。  それで、もう一つは、実際、夫婦という関係でも、夫は一人かも分かりませんけれども、妻というのは、地方という一固まりでいえば一つなんですけれども、実際は体力差のある多種多様な地方がありますから、まあ例え話にしたら大変変な話になりますが、一夫多妻ということになるのかも分かりません。ですから、税源の歳出比率と税源の地方税の割合を五対五に近づけていくということ、すごく大事なことには間違いないですけれども、ただ、仮に地方全体としてイコールフッティングになったとしても、中身を見ると、必ずやそれはばらばらということに、差があるということになってくると思うんです。ですから、もちろん税源のイコールフッティングを目指すということは大事ですけれども、それにこだわり過ぎるのもやっぱり考えるべきじゃないかなというふうに考えている一人でございます。  そこで、その税源のイコールフッティングを目指すということなんですけれども、まず地方税において今現状の偏在性ということを少しお伺いしたいと思います。都道府県別の、人口一人当たりが一番分かりやすいと思うんですけれども、地方税全体、その中の個人住民税、企業関係は二税一緒にしていただいて、地方法人二税、地方消費税、固定資産税、それぞれの格差倍率を教えていただいたらと思います。
  7. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 人口一人当たりの税収を都道府県別に見ますと、これは今お尋ねの税目ではいずれも東京都が最大になっているわけですけれども、その東京都との格差というのをお答え申し上げます。  まず、地方税全体で見ますと、これは最小は沖縄県になっておりますけれども、二・五倍になっております。それから、次の個人住民税では、これも最小は沖縄県でございますけれども、二・七倍。法人の地方法人二税で見ますと、これは最小が奈良県になっておりまして、五・七倍。地方消費税で見ますと、これは最小は沖縄県でございますが、一・八倍。固定資産税では、これは最小が長崎県になっておりまして、二・三倍と。いずれも二十四年度決算ベースでございます。
  8. 井原巧

    ○井原巧君 今お答えいただきましたように、データで見ると、地方消費税が一番小さいことは間違いないんですけれども、それでも一・八倍ということであります。できるだけ偏在性の小さな地方税体系に進めることは、自主性を高める上でも、その努力は怠ってはなりませんが、ただ、現行の税体系の中では、偏在性の小さな税に地方税を幾ら移行したとしても、これをイコールフッティングというか、偏在性をなくすというのはこれはかなり至難の業だと、こういうふうに思うわけです。  特に、現在の税制というのは、何といいましても人とか産業活動に多く付いて回りますから、どんどんどんどん都会への人口とか企業も集中が進んでいる現状では、よっぽどその流れに、逆偏在性というんですかね、そういうものを持った税を考えていかなければなりませんし、それにはもう抜本の税制改正ということになるわけでありまして、なかなかこれは時間を要する大きな課題というふうになると思うんです。  そこで、やっぱり私は、当面非常に厳しい状況が続いているわけでありますから、イコールフッティングを目指すということも大事ですけれども、一つ気になることは、仮にですよ、地方税の財源と地方の仕事量がイコールフッティングになったときにどういうことになるかというと、地方同士の凸凹の財源調整というのは地方税の中でしろよという話になってしまうんですね。そうなると、これは地方同士で、例えば地方共同税みたいな話も出ていますけど、そういう共同税をつくって調整しようということだけれども、私に言わすと、兄弟同士が苦しいときにうまく調整できるはずもないというふうに思うわけなんです。そういうときはやっぱりしっかり国が間に入って調整するということが特に弱い地域には大切ではないのかなと。  ですから、地方分権論議でサービス量と税源割合をイコールにしていきましょうという議論を地方全体がしているように思うかも分かりませんが、仮にそれができたとしても、結果的には、強い地方は喜ぶことが多いかも分からないけれども、弱い地域はなかなか自分が思ったとおりにはならないこともあるというふうに思っておりますので、国の調整ののりしろというのをやっぱり私は大事にしてほしいなというふうに思う一人であります。そういうことで、今の、現実的には、国がリーダーシップを発揮して財政調整機能を果たしている地方交付税の何より充実を当面は取り組むことではないのかなというふうに思っております。  そこで、新藤大臣に今回の地方税の改正についてお伺いしたいと思うんですけれども、ちょうど私が市長を、平成十六年だったんですが、した頃に、まだ合併して行革の実が出ていなかった頃、特に新市でしたから、最初は逆に初期費用がすごく掛かった頃だったんですね。それが、今日は片山先生いらっしゃいませんが、三位一体の改革で、地財ショックがどんと来たわけです。あのときは本当に苦労したこと、今でも忘れません。もう本当に絞っても血も出ないというようなときだったんです。  あのときにいろいろ批判はあったんですけれども、平成二十年度に法人事業税を、これ地方税なんですけれども、これを地方法人特別税、また譲与税ということで地方にお渡しいただいたことがあったんです。あのときは本当に助かりましたし、これは地方税を国税にしたわけですから、逆行するという一部批判はあったんですけれども、あれは一部の学者が言うことであって、現場としてはこれだけ助かったことはありませんでした。  今回はその譲与税の見直しもしつつ、また新たな体制をつくったということでありますが、そのことについて、大臣の方から御答弁をよろしくお願いします。
  9. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、先ほどから委員がお話しされております地方分権の考え方であります。ちょうど国で決議なされてから二十年の節目を迎えております。そして、上下主従の関係から対等協力の関係に移行しようと、こういうことで順次いろんな改善が図られてきました。  そして、私はかねてより申し上げておりますけれども、国と地方を対立の概念で語るべきではないと私は思っているんです。そして、それは自分たちの暮らしの中に、国政とそして県や市町村の行政というのは同じ地域の中に一緒にあるわけであります。ですから、その中でうまく役割分担をする。そして、まさに住民が自らの意思で、そしてその地域を治める団体が自立できるような、そういう体制をつくることが望ましい地方自治であり、それは国民生活の目標でもあると思っているんです。ですから、その上で不断の改善はしていかなくてはならないと、こういうことで地方分権改革は進めていこうと、このように考えております。  その上で、地方の自立の際に最も重要なのは権限と財源であります。その財源の確保をどうするかによって振るえる権限というものも変わってくるということだと思います。その中で、まさに今お話しされました税制の抜本改革法の規定、これによって地方消費税の充実により生じる地域間の財政力格差の縮小を図るために、偏在性の大きい法人住民税法人税割の一部を国税化し、その税収全額を地方交付税の原資とすることにしたわけであります。  いい機会ですので、平成二十年度に創設された地方法人特別税との差を少しお話させてもらいたいと思います。  地方法人特別税は国税なんですけれども、賦課徴収は都道府県が法人事業税と併せてやっているんですね。それから、税収の全額は地方法人特別譲与税として人口と従業者数を基準に配分しておりますので、交付税の不交付団体にも譲与されているんです。それから、暫定措置であるということなんであります。したがって、これを廃止の上、法人事業税に復元するべきとの指摘は全国知事会や地財審の報告書からもなされているという制度上の整理がございます。  一方で、今回新たに国税で創設する地方法人税は、これは賦課徴収を国の税務官署で行うということです。それから、税収の全額が地方交付税の原資となり、不交付団体には配分されないということであります。さらに、この措置は恒久措置であることといったことをセットいたしまして、地方法人特別税制度とは異なる制度、私はより望ましい制度になっていると思いますが、このようにしたわけであります。  もとより、地方分権の推進、そしてそれの基盤となる地方の税財源の充実、更にそこに偏在性を是正する、様々な観点を取り入れて財政力格差の縮小を図ろうとする、こういう改正であるということは意義があるんではないかと、このように考えているところでございます。
  10. 井原巧

    ○井原巧君 ありがとうございました。  地方交付税の原資を確保するということが本当に大切だろうというふうに思っておりますから、今後とも引き続きよろしくお願いを申し上げたいと思います。  次に、消費税一〇%、これは冬に決まるということになりますから、でありますけれども、その段階における地方法人課税の見直しについて、先般の与党の税制改正大綱においては、消費税率が一〇%段階における地方法人課税の見直しの方向性というものが示されております。具体的にどのような見直しを行うつもりなのか、お考えをお伺いいたします。
  11. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 与党の税制改正大綱におきましては、消費税率が一〇%段階において、法人住民税法人税割の地方交付税原資化を更に進める、また地方法人特別税・譲与税を廃止するとともに現行制度の意義や効果を踏まえて他の偏在是正措置を講ずるなど、関係する制度について幅広く検討を行うと、こういうことが示されているわけであります。したがって、消費税率一〇%段階での対応は、この与党税制改正に示された方針に沿って検討するということになると思います。
  12. 井原巧

    ○井原巧君 続きまして、もう一つ大きな変更であります軽自動車税の税率の引上げについて議論に入りたいと思います。  私も初めて党の税調の論議に参加させていただいたんです。税調では、経済への影響とかグリーン化とか地方財政への影響など様々な観点からいろんな御議論がされて見直し案が取りまとめられたということなんですけれども、ちょっと少し違和感を感じたのが一つありまして、私たちのところには相反する自動車業界とかあるいは地方自治体からがんがんがんがん要望に来られました。まるで、正直言うと踏み絵をさせられるような、そんな思いもあったんですけれども、考えてみたら、この軽自動車税というのはこれは地方税なんですね。  本来から言うと、税を課せられるのは住民ということなので、本当は地方が住民に説明して、住民の声を聞いて、じゃ、財政苦しいから上げさせてくださいねというのが本当なんだろうけれども、現実には地方もそういう嫌なことというのはなかなかできるわけじゃないからこういう国の単位でするようになっているんだろうと、こういうふうに思うわけでありますけれども。ただ、国の方で決めて、間に地方がいて、そして現場の所有者がいるということでございますから、少し、若干ユーザーの声がどこまで聞くことができていたのかなということについては少し私も疑問を感じるところがあって、田舎に帰ると、上がるんじゃなあ、お金ないから軽自動車にしたのにと、こう言われることは正直あるので、財政の方の味方にもなりたいし、しかしながら現場の疲弊する声にも非常に気になるところではあるわけです。  そこでお伺いしますが、経済が疲弊している地方ほどやっぱりこれは軽自動車が多いわけでありまして、好きで軽自動車を選んだわけではなくて、生活が厳しい、しかし公共交通の手段が乏しいということで購入しているというのが実態だと思いますが、このようなユーザーに対してどのような配慮をしながら今回軽自動車税を引き上げたのかということ。  あわせて、先ほど申し上げましたように、今回、環境性能というのを前にぐっと強く押し出されたわけでありますけれども、その中で、十三年を経過した軽自動車については二〇%の重課を導入するというふうに言われております。一方では、税率の引上げはただし平成二十七年四月一日以降に新規に取得した軽自動車から適用されるということになっておりますから、それ以前に取得した古い車、つまり今持っている車ですね、今持っている車の税率は七千二百円という安い状況で、新しく買った環境性能のいい車はいきなり一万幾らということになるということでございまして、その辺が、一見、環境負荷の逆転現象が起こるというふうに感じているわけであります。  もう一つ、みんなが分かりづらいのは、今持っているものが十三年たったときに、現行の税制の二割増しなのか、それとも新しい車体課税の二割増しなのか、その辺のことがなかなか条文の中では読み取れませんので、その辺も含めて説明をいただきたいと思います。
  13. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) まず、軽自動車税の税率の引上げについてその理由等をお答えを申し上げます。  今回、自動車取得税の廃止という議論が根っことして行われたわけでございまして、それの代替の財源というのをどのようにするかというのが大きな基本的な柱となったわけでございますけれども、そういう点で、以前より軽自動車というのが非常に大型化、高性能化が図られてきたというような経緯、これと自動車税が課されます小型自動車との税率の格差というのが非常にあるといった点が税制の公平といった観点からも問題ではないかというような御指摘がございました。  例えば申し上げますと、自動車税で排気量が一千㏄以下の車は年間二万九千五百円の御負担をいただいておりますけれども、軽自動車税の、これは排気量が六百六十cc以下でございますけれども、七千二百円ということで、四倍強の差があったというようなことが問題提起があったということでございます。  そういうような点と、やはり今委員がおっしゃいましたような地方経済なり、軽自動車を使っておられる方の負担の軽減といった観点も議論になったわけでございまして、その辺りを総合的に勘案をされまして、一つは、これ自動車取得税について、現行軽自動車に係る税率が三%でございますが、これを平成二十六年の四月一日から、この四月一日から二%に引き下げるということを前提といたしまして、軽四輪車、軽自動車税に係ります軽四輪車につきましては、平成二十七年四月以降に取得される新車から税率の引上げをお願いをするといったこと等の配慮を講じた上で軽自動車税の引上げが決定されたものでございます。  次にもう一点、軽自動車税の経年車に係る重課についてのお尋ねにお答えを申し上げます。  経年車の重課につきましては、車体課税のグリーン化機能を強化をするという観点で、最初の新規検査から十三年を経過した四輪等の軽自動車を対象に、標準税率のおおむね二〇%を重課する措置を平成二十八年度から導入することとしております。この措置は、平成二十七年の四月以降に新規取得される新車か否かにかかわらず、十三年経過という基準に該当する軽自動車について、改正後の標準税率を基準にした重課の税率が等しく適用されるというふうにしております。したがいまして、今の税率七千二百円が、四輪、課税されておりますけれども、この七千二百円が適用されていた車につきましても、新規検査から十三年が経過されますと、新しい重課税率、一万二千九百円の重課税率が適用されるということになります。  これは、旧税率が適用されている軽自動車税への重課につきまして、仮にその旧税率七千二百円をベースに二〇%の重課ということになりますと、これは八千六百円ということになりますけれども、これは二十七年度以降新規取得される車に対して課されます一万八百円を大きく下回ります。そもそもこの重課というのが、環境性能が相対的に低い車に対してディスインセンティブという形での効果をもたらそうという趣旨で導入するものでございますので、そのグリーン化を阻害する結果を招いてしまいかねないということで、新税率に基づく重課税率という形でお願いをしているところでございます。
  14. 井原巧

    ○井原巧君 ありがとうございました。住民への周知方、是非よろしくお願い申し上げたいと思います。  次に、大臣にお尋ねいたします。  これは一つはお礼もあるんですけれども、地方自治の立場からいうと、年末に財務省とかなり踏み込んで折衝していただいて、本当にその姿を見ているだけに心からお礼申し上げたいなというふうに思います。  先ほども申し上げた、平成二十年度から始まって、リーマン・ショックを受け、増額もしていただいたんですけれども、地方財政計画に盛り込んだ歳出特別枠ですね、また別枠加算についても、地方はまだまだこれ危機対応モードでありますから、所要の確保をしていただいたことには全国の多くの首長が安堵していることというふうに思います。  その中で、振り替えられた地域の元気創造事業費三千五百億円でありますが、交付税の算定に当たりまして、各地方自治体のこれまでの行革の努力とか地域活性化の成果を反映した配分というふうになっておるわけでありますけれども、具体的にはどのように評価されるか、お伺いしたいと思います。
  15. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) この地域の元気創造事業費でございますけれども、これは各地方団体が地域経済活性化に取り組むための財源といたしまして、今年度は地域の元気づくり事業費というのがございます。それを更に拡充いたしまして、金額も五百億円増額して、平成二十六年度の地方財政計画では三千五百億円を計上させていただきました。  この算定に当たりましては、通常の地方交付税の算定に加えて、各地方団体が地域活性化に取り組むための財政需要について、人口を基本とした上で、行革努力の取組、そして地域経済活性化の成果指標を反映することにしていただいているわけであります。  この際、各地方団体が行革によって捻出した財源を活用して地域経済活性化の取組を行っていると考えられること、それから地域経済活性化に積極的に取り組んで成果指標を全国標準よりも伸ばしている地方団体は、これは地域経済活性化に全国標準より多く取り組んでいると、こういったことを考えて、全国的かつ客観的な統計データが存在する指標を用いて各地方団体の努力を多面的に反映する、そういう仕組みにさせていただこうと考えております。  これらの算定方法については、今後も地方団体から御意見も聞かせていただきたいと思います。その上で、今年の夏の普通交付税の交付額の決定までにこの成案を作りたいと、このように考えております。
  16. 井原巧

    ○井原巧君 ありがとうございました。新藤大臣はとにかく元気とか頑張るという言葉がすごく使われるので、本当に地方に元気になるように今後ともよろしくお願い申し上げたいと思います。  次に、市町村合併における普通交付税の合併算定替え、一本算定の問題で、昨日ちょうど又市先生からも御質問がありましたので、簡潔で結構だと思うんですけれども、全国での減少の額は九千億程度というふうに聞いております。この度、緩和措置をとっていただき、まずはお礼を申し上げまして、今年度からの具体的な取組と将来的にはどれくらいの規模を検討されているのかということなんでありますけれども。  実際は、私も二市一町一村の最初の市長になったわけです。行革努力もして、行革の進捗ランキングなんかは日本一取ったりしたこともあるんですけれども、それでもやっぱり人件費は二五%ぐらい。職員を減らすことできましたけれども、標準団体が十万人に百六十平方キロということなんですけれども、私の町は約十万人で四百二十平方キロと。やっぱり公共施設等の統廃合というのはなかなか地域の住民の合併の不安の声があれば統合するというのは難しかった感があります。そういうことで、今回のこの激変緩和については多くの自治体が関心を示していると思いますので、今後のその具体的な取組、将来的にはどれぐらいの規模でというふうに、もしお考えがあったら教えていただいたらと思います。
  17. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 合併した団体の多くが大体十年間が過ぎようとしておりまして、合併時点では必ずしも想定できなかった新しい財政需要が生じております。特に、一つの例ですけれども、しかし大きな例として支所の問題があります。それは、調査しましたところ、九割を超える団体で旧市町村単位に支所を置いているという実態が分かりました。  この支所では、窓口業務による住民サービスを維持するということだけではなくて、旧市町村単位の地域の活性化でありますとかコミュニティーの維持というようなものにも取り組んでおります。さらには、市町村区域が拡大しましたので、災害時の拠点としての重要性が更に増しているというような実態も分かりました。  したがって、こうした合併による市町村の姿の変化に対応した交付税の算定をしようということで、私たち、平成二十六年度以降、五年程度の期間で見直しを行いたいというふうに考えております。  この見直しの視点は三つありまして、一つは支所に要する経費の算定であります。二つは人口密度による需要の割増しであります。三点目は標準団体の面積の見直しということでございます。  このうち支所に要する経費の算定については、平成二十六年度から三か年程度を掛けて先行的に実施したいと思っておりまして、その具体的な制度設計は既に市町村、地方団体に示しております。算定額は三千四百億円程度となる見込みです。  それから、二点目の人口密度等による需要の割増しと標準団体の面積の見直しについては、今年度、必要な実態調査などを行った上で制度設計を進めたいと考えておりまして、二十七年度以降の交付税算定に反映をさせたいと考えております。  したがって、この二点目と三点目の見直しについて、現時点でどういうふうに交付税額に影響するのかということを申し上げることはできませんけれども、我々、市町村が大変将来の見通しを適切に把握したいという要望が強いものですから、できるだけ早い機会に具体的な制度設計をお示しして、市町村にその算定の見直しの結果が分かるようにしたいと考えております。
  18. 井原巧

    ○井原巧君 是非お願いいたしたいと思います。  もう時間が来ましたので、お礼と要望ということでお話しさせていただいたら、まず、今回、地方債の中で三セク債の延長をしていただいた。これ本当に助かると思うんです。やっぱり、隠れ借金というか、公社等はありましたけれども、なかなか不良債権の処理というのを踏み出すことができなかったんですけれども、この三セク債というのは私の市も活用させていただきましたが、非常に勇気が出た制度でありましたから、この延長については大変助かったということ。  もう一つは、公共施設等の除却に今回地方債を充てていただけるということも、これも、その合併した市町村でなかなか除却の一般財源が出せなかったということがありますので、その後押しということで大変有り難いというふうに、お礼を申し上げたいというふうに思っております。  最後、それと、やっぱり総務省の政策は非常にきめの細かい私はいい予算ができていると思っています。それは、やっぱり総務省の皆さん方が地方の現場に結構出向で行っているということもその政策立案につながっているというふうに思いますので、今後とも大臣におかれては、積極的に地方の現場に出向を促して、いい声を反映させていただくようによろしくお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  19. 江崎孝

    ○江崎孝君 民主党の江崎孝でございます。  ちょっと長い時間質問しますので、時間が余ったり足らなかったりする部分もあって、いろいろ途中ではしょったりするかもしれませんけど、どうぞよろしくお願いいたします。あと、昼休みも挟まりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。  まず、この国会の冒頭、私、総理の施政方針演説に対する代表質問を初めてさせていただきました。本当はその中に触れたかったんですけれども、時間の関係があって実は触れられなかったことをちょっとこの回を利用して質問させていただきたいと思うんですけれども。  総理は、施政方針演説で、元気な地方をつくるということで、人口減少が進む中においても、元気な地方をつくる、これは大いなる挑戦でありますというふうに言われています。そして、人口二十万人以上の地方中枢拠点都市と周辺市町村が柔軟に連携する新たな広域連携の制度をつくる、これは地方自治法の改正を意味していると思うんです。その後、これと併せて、中心市街地に生活機能を集約し、併せて地方の公共交通を再生することにより、町全体の活性化につなげていくという、初めて地方の公共交通の再生ということを総理自らお述べになった。  私も限界集落とかいろいろ見てまいりましたけれども、やはり公共交通がまず、例えばバス路線がなくなってから、そして限界集落というのが始まっていく。非常に地方の活性化については、この公共交通というのは極めて大事だろうと。  それで、いろいろ調べたんですけれども、所信表明では国交大臣が述べられているんですね。この考え方については、コンパクトな拠点とこれを結ぶ地域公共交通ネットワークを形成することが一つの基本的な考えとなりますと。都市の再生に関する法律と地域公共交通の活性化等に関する法律をそれぞれ改正したいと考えているということなので、どういう考え方を持っているのか、今日は国交省がお見えになっていると思いますから、まずお聞かせください。
  20. 藤井直樹

    ○政府参考人(藤井直樹君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、我が国においては人口減少、少子高齢化が加速度的に進展することにより、公共交通事業を取り巻く環境は年々厳しさを増してきております。  特に、地方部においては、輸送人員の減少により交通事業の経営が悪化し、公共交通ネットワークの縮小、サービスの水準の低下、こういったことが大きく懸念をされているところでございます。一方で、人口減少社会において地域の活力を維持し強化するためには、地域公共交通ネットワークを再構築することを通じて地域の足を確保することが喫緊の課題となっております。  このような状況を踏まえまして、地域の総合行政を担う地方公共団体が先頭に立って、関係者の合意の下に、持続可能な地域公共交通ネットワークを形成するための枠組みを構築するために、今国会に地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法案を提出したところでございます。
  21. 江崎孝

    ○江崎孝君 非常に専門的で難しいんですけれども、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案とかいろいろあるんですが、要点は、やはり地方公共団体が中心にならないといけないということなんですね。それで、町づくりと連携をして、面的な公共ネットワークを再構築をすると。これ、総務省が考えている元気をつくるという、そういう意味でも非常にこれはマッチングしなきゃいけないと思うんですね。  そこで、大臣の所信表明の中に、調べてみると、残念ながらこの公共交通というのは、もちろん省庁の違いがありますから出てこないんですね。だけれども、大臣、やはり元気をつくるということで、地方の牽引役としての地方中枢拠点都市、あるいは過疎地域などの条件不利地域についての産業振興や生活支援機能を確保しと、こう述べられています。  是非、総務省としての、大臣のお考えとしての公共交通の再生ということをお聞かせいただきたいんですが。
  22. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 地域の公共交通の役割、これは、その地域の町づくりといいますか活性化にとって極めて重要でありますし、何よりも、生活の足という言葉がありますが、その公共交通が充実をしている、そして利便性が高いことがその地域の魅力づくりの一つになると、このように思っています。  私どもは、地域の元気創造の、例えば町づくり事業を行うときには、これは各省との連携をしていこうということを考えています。今年度の予算において、いや、二十六年度の制度として地域の活性化のためのプラットフォームというのを設置することにいたしました。それは、まさにそれぞれの各省が行っている事業をお互いに共有をして、その中で更に一緒にできることがあるならば複合化、総合化させようじゃないかと、こういう観点で新たに組織もつくらせていただいたわけであります。  その中で、町づくりとして自治体が作る計画の中に公共交通の活性化が入ってくれば、それを、実施は国交省がおやりになるわけですけれども、自治体の町づくり全般は我々が支援するという形でうまくリンクさせながら相乗効果をもたらすようにすべきであると考えますし、中心市街地の活性化においても、コンパクトシティーの大前提として、LRTであるとか地域公共交通機関のいろんな新たな取組がそういった町を維持している、そういう成果も出てきているわけでありまして、もとより、これは共に連携して進めていきたいと、このように考えております。
  23. 江崎孝

    ○江崎孝君 やはり地方を所管する総務省として、やっぱりここは非常に大事なところだと思いますから、是非お願いしたい。  そこで、一事例なんですけれども、私のふるさとというか福岡に八女市というのがありまして、ここがデマンド方式、オンデマンドのふる里タクシーというのを始めています。平成二十二年の二月に合併をして全市にそれを広げて、約六万人ぐらいの人口なんですけれども、中山間が結構あるんですね。そこでやっているのは、十二台のジャンボタクシーなんですけれども、これを予約制にして朝八時から十六時まで走らせています。これ、一時間当たり二千円の委託料を支払をする、利用客からは最高三百円、エリアをちょっと出ると四百円、この実費だけなんですね。これ、非常に人気高くて、昨年約六万四千人が活用しています。一台当たり一日平均二十二人なんですね。  ここも元々コミュニティーバスを走らせていたんですけれども、やはりコミュニティーバスではどうもうまくいかないという立地条件がこれやっぱりあるわけで、一番いいのはドア・ツー・ドアということなんですね。だから、コミュニティーバスだと、バス停までやっぱり買物客、おじいちゃん、おばあちゃんたちが買物籠とか袋を持って歩いて行かなきゃいけないということで、非常にこれ厳しかった。ある面でいくと、お年寄りの人の話だと、大体年間四十万から五十万、病院通いにタクシー代に使っていたという、これすさまじい状況になっていて、そこでこれ成功したんですよ。  例えば、国交省さんの計画の中にはバスが大体中心になっていると僕はお見受けしたんですけれども、やっぱりバスだけでは対応できないこういう中山間とかいろんなところでは、こういう非常にドア・ツー・ドアという、こういうタクシーのような使い方というのを、これは国交省の補助金が入っていますし、過疎債も使って約六千万の予算で運営しているんですよ。こういうのもちょっと計画の中に是非加えていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか、国交省さん。
  24. 藤井直樹

    ○政府参考人(藤井直樹君) ただいま委員から御紹介のございました八女市の事例、私ども非常に先駆的な事例であるというふうに考えております。特に、先ほど申し上げましたとおり、人口減少が進む中で、従前のようなバスというある程度の輸送規模があるものでなく、よりきめ細かいタクシーの活用といったことも今後の地域公共交通の計画を立てていく上では非常に大きな役割を果たすものであろうかと考えております。  私ども、このような先駆的事例につきましては地域交通に関する大臣表彰というものをさせていただいておりまして、昨年、八女市はこの対象にさせていただいたところでございます。  こういった先駆的な取組をシンポジウム、研修その他の場におきまして多く広く関係者の方々にお伝えをして、こういった取組の拡大に更に力を払ってまいりたいと考えております。
  25. 江崎孝

    ○江崎孝君 是非お願いします。  もう一つお願いなんですけれども、これ、担当者が私の友人なんですね、実は。それで、そこと話をして、一番なぜこれがうまくいったかというと、やっぱり中小の自治体にはこの交通政策に対する専門家が育っていないという、ですから、自治体でも考えようとしているんですけれども、なかなかそれがうまくいかない。  これから交通政策基本法もありますし、さっき言った総理大臣の元気な地方をつくるということもあります。そこで、国土交通省の考え方も自治体が中心ということなので、自治体においての交通政策の専門の担当者の育成という、これが非常に重要なことだろうと思うんですね。やっぱり、総務省としては、こういう、これが政策誘導ということでいいかどうか別にしても、やっぱり地域での元気をつくる、そして公共交通をどうつくっていくか。この担当者、私の友人は、やっぱり九州の運輸局と話をして相当助けていただいたという話しています。ですから、自治体にやる気のある人材を育てて、そこで国とのバックアップの中でうまくいった例なんですね。  ですから、大臣、是非、総務省としても、全体を俯瞰する中で、こういう専門性、公共交通に対する専門家を育てていく、こういうものに是非取り組んでいただきたいと思うんですけれども、これは大臣にちょっとお聞きします。是非お願いします。
  26. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、私、今、地方分権の推進担当大臣もやらせていただいておりますけれども、いろいろな町づくりの成功事例をもっと皆さんが知るようにした方がいいと。今の八女市の例もそうでありますし、やはり各地でそれぞれの工夫で非常に目覚ましい成果を上げている事業があります。  ですから、こういうものをより多く、また身近に知っていただけるような工夫をしようではないかと、地方分権のこれからの展開の中でも一つその項目を掲げさせていただきました。そして、役所の職員は優秀ですから、どういうことで、仕組みでつくっているのかというのを知れば、また自分たちなりにカスタマイズできるんだと思っております。  あわせて、私どもとすれば、そういう自治体ですとか全国市町村の研修の機会がございます。自治大学校ですね、こういったところで今お尋ねのこの都市交通のそういった課題についても講座を既に持っておりますが、まさにそういう町づくりというのはあらゆる仕組みを網羅して進めていくものでありますから、そういった観点はよりまた充実させていきたいと、このように考えております。
  27. 江崎孝

    ○江崎孝君 是非よろしくお願いをしたいと思います。  国交省の政府参考人は、これで私の質問を終わりますので、どうぞ退席されて結構です。
  28. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) じゃ、藤井部長、御退席して結構です。
  29. 江崎孝

    ○江崎孝君 それでは、ちょっと政策的な話をさせていただいて、やっぱり、いろいろ今度の税制改革、地方交付税、財政計画、非常に大変御苦労されたというふうに思います。まずはそのことを本当に有り難いと思いますし、是非地方のことも考えながらこれからも頑張っていただきたいと思いますけれども、さあ、そうはいっても、やっぱり幾つか指摘をしなきゃいけない部分はちょっと野党という立場で指摘をさせていただきたいんですけれども、今何で公共交通を聞いたかというと、やっぱり軽自動車税とのマッチングの話にどうしてもしなきゃいけないと。やっぱり、今言ったように、地方を元気にするためには公共交通が非常に重要だということ、これ大切なことなんです。しかし、それがやっぱり自治体ごとに相当の温度差があってこれが進んでいないということも事実なことが今分かりました。  そこで、軽自動車の税率アップというのが地方にどれだけ影響するかということを私も調べてみたんですけれども、軽自動車、乗用車と貨物車併せて軽自動車なんですけれども、これの県別の保有台数を調べました。そして、登録台数、これ普通の一般車も含めて、シェア率と言うんですけれども、このシェアが二台に一台、つまり車二台に対して軽自動車が一台というところは驚いたことに西日本に集中しているんですね。四国、九州というのはほぼ大体五割。井原委員のところも、愛媛県も五〇%を超えています。例えば、高知ですとか鳥取、島根、一番多いのは沖縄で、五四・八%ということで、すさまじい軽自動車の率なんですね。  あわせて、これと併せて県民所得ランキングというのがあるんですけれども、下位五県は、御存じのとおり、沖縄、高知、宮崎、岩手、鳥取というところなんで、ここの五つの中に、実に沖縄、高知、宮崎、鳥取というのはこれ軽自動車のシェア率が五割を超えている県なんですよ。  ですから、やはり税収減、税収増、いろいろあると思うんですけれども、やっぱり今回の自動車税のアップについては、相当議論されたと思うんですが、間違いなく地方に効いてきます。そういう思いで、まずは、この自動車税のアップがどのような想定というか将来設計というか、地方に対する影響も含めて税率の引上げを提案されたのか、これは大臣でよろしいんでしょうか、お聞かせください。
  30. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、この軽自動車が公共交通機関の不十分な地域などで生活の足に使われていると、これは私も十二分に承知をしておりますし、そういった観点から配慮してほしいという声はたくさん寄せられました。また、あわせて、この軽自動車税の見直しについては、自動車関連税制において、自動車取得税の廃止、そしてその代替財源等が大きな課題であったわけでありますけれども、車体課税の不均衡の是正を検討すべき、これは地方財政審議会の検討会の報告書であります。それから、地方団体、これは市長会、町村会とか、そういったところからもこれは強い要望がございました。また、もろもろ踏まえて与党税調において議論を経て決定されたわけであります。  消費税率が引き上げられる平成二十六年の四月以降で、軽自動車に係る自動車取得税の税率は三%から二%に引き下げるわけであります。そして、軽自動車税においては軽四輪に係る新税率の適用を二十七年の四月以降に取得されるということでありまして、四月二日以降に買われた新車は二十八年度からの課税になると、こういうようなことで様々な形での配慮がなされたものになっていると、このように承知をしております。
  31. 江崎孝

    ○江崎孝君 その話はもう十分分かりますけれども、やはり、私のふるさともそうですが、九州というのは本当に自動車、軽自動車が多くて、東京に来たら本当に軽自動車が走っていないなと思うぐらい、びっくりするぐらい少ないんですね。そういう意味でいくと、本当に国民感情としてはなぜだよという、こういう思いはやっぱり拭えないと思います。  それと、同じように各知事の方からもメッセージされていて、和歌山県、これもシェア五割超えています。軽自動車の保有割合は地方において圧倒的に多いわけであるということで、軽自動車税を上げるということは、実は地方住民からたくさん取り上げて、結果的には東京都の住民などは取得税がなくなった分まあよろしいということになるとか、こういう厳しい発言をされていまして、自動車関係でいえば、自動車重量税というのは国と地方がそれぞれシェアをしているわけでありますが、自動車重量税などでシェアの割合を変えればいいんじゃないか、これも一つの考え方だと思います。あるいは、三重県の知事は、ユーザー負担の軽減という観点であるにもかかわらず、その代替財源を軽自動車税の増税というところに持ってきたというのは大変残念であると。これは本来であればその他国税、様々な税の手段があり得たにもかかわらず、財務省対総務省で総務省が負けてしまったみたいなこんな言い方をされているんですけれども。  いずれにしても、自動車税、重量税を始めとする国税を含めた全体の見直しの中で、なぜしなけりゃならなかった、それをなぜターゲットが軽自動車だけに行っちゃったのかという、こういう思いがあると思うんですが、この意見をどう大臣は受け止められていらっしゃいますか。
  32. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 私は、先ほど申しましたが、地財審の検討がありました。それから、ちょっと御紹介しますが、全国市長会からは、軽自動車税について、軽自動車の大型化、高性能化及び自動車税との負担の均衡を考慮し、標準税率を引き上げることと、こういう御要望が出ております。市議会議長会からも軽自動車税等の定額課税の税率を引き上げてほしい、全国町村会も同じように見直しを行ってくれと、こういうような御要望があって来ているわけであります。  かつ、自動車税が排気量、先ほども御紹介しましたけれども、千㏄以下が二万九千五百円、そして軽自動車税は六百㏄以下で七千二百円でございますから、四倍以上の税率格差があるということで、それを今回、一万八百円までには上がりましたが、いずれにしてもまた配慮されている状況ではあるということであります。もちろん地方の皆さんの足としてお使いになっているものの負担が増えるということは、これは喜ばしいとお感じになられる方がいるとは余り思えません。しかし、ここは是正をしながら、きちんとした全体の税体系を整えていくという中から私どももいろんな声を聞き、専門家の御検討をいただいた上での今回の最終的には税調の判断をなされたと、このように理解しております。
  33. 江崎孝

    ○江崎孝君 民主党は反対をしていたわけなんですけれども。  さて、様々な議論の中で、今、市長会とか町村会の要望も分かります。ただ、現実問題、平成二十七年から一年のタイムラグができましたので、これ地方財政審の中でも、要するに減税が先行するということになります、結果論としては。そうすると、当然そこで収支差が生まれるわけですから、これが、減税が先行することになるけれども、一定期間経過後においてはほとんどの軽自動車税に引上げ後の税率が適用されることとなり、長期的には増減収が均衡するのではないかと、こういうふうに語られているんですけれども、それでは、長期的に増収、減収が均衡するのではないかとあるけれども、それはいつ頃になるというふうに見込まれているのか、これは大臣。
  34. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 今回の自動車課税に関わりましては、今御指摘のように減収の項目と増収の項目、収入の面ではいろいろございます。  まず、減収の項目につきましては、自動車取得税の税率の引下げ、それからエコカー減税の拡充というのがございます。これはいずれも平成二十六年度からスタートをいたしまして、平年度ベースで約九百億円の減収というのが見込まれております。  一方で、増収の項目といたしまして、軽自動車税につきましては、平成二十七年度以降に新規取得される軽四輪等の新車からの税率の引上げ、これは毎年毎年新しい車ということになりますので、一年で、毎年ですが、六十億円程度が見込まれます。それから、二輪車につきましては、これは平成二十七年度からでございますけれども、百三十億円程度の増収が見込まれます。そのほか、平成二十八年度から経年車、年が経た車についての重課の導入というのも予定されておりますけれども、平成二十八年度から約百二十億円程度の増収というのが見込まれているということになります。  もう一つ、複雑になっておりますのは、これはこの消費税率八%への対応ということで今回お願いしているわけでございますが、消費税率が一〇%段階になりますと、自動車取得税は廃止をするということとともに、この自動車取得税のグリーン化機能を維持強化する意味で、環境性能課税というのを自動車税で課税をするということを予定をしておりまして、その税収の規模につきましては、「平均使用年数を考慮した期間において、他に確保した安定的な財源と合わせて、地方財政へは影響を及ぼさない規模を確保するものとする。」ということで、与党の税制改正大綱において方針が示されているところでございます。したがいまして、今回の税制改正と併せて、すぐに来年度以降に出てまいります消費税率の一〇%段階における措置というのを検討していく、これに合わせながら財政への影響というのを考える必要があろうというふうに思っております。  総務省といたしましては、まずは消費税率一〇%以後の対応につきまして、今申し上げました与党の税制改正大綱に従った検討を今後制度設計の中で検討してまいりますけれども、当面、二十六年度に焦点を合わせますと、御指摘のとおり減税が先行しておりまして、この減税分というのも含めまして実はこの二十六年度の地方財政計画が見込まれておりますので、この自動車税の減収分も含めて地方財源不足、平成二十六年度で十・六兆円ございますけれども、これについては完全に補填をするという形で地方財政計画作成されております。その中で、地方団体の財政運営には支障が生じないように対応することとされているというふうに理解しております。
  35. 江崎孝

    ○江崎孝君 二つ目の質問の方にも答えていただいたみたいなんですけど。  その九百億円の減収分については全額十・六兆円の中に含まれているという御回答でよろしいですね。ですから、地方財政に支障が生じることはないということでよろしいですね。それを確認させていただきたいと思いますが。
  36. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) そのとおりでございます。
  37. 江崎孝

    ○江崎孝君 それは、九百億円の減収というのは本当に地方自治体にとっても大変な問題ですから、是非それは確実に措置をお願いをしたいと思いますし、いずれにしても、この一〇%に上がった段階まで含めて、軽自動車に関する税制をどうするかということはやっぱり慎重に考えていただきたいと思いますので、今後とも是非検討をよろしくお願いをしたいと思っています。  それでは、自動車税とは別の税制改正と地方交付税について質問させていただきますけれども。  私は、いろいろ大変だと思いますけれども、今回の税制改正とか財政計画というのは非常に大きな、地方交付税制度そのものに、地方財政計画そのものに根幹を揺るがすような様々な大きな問題がはらんでいるということを指摘せざるを得ないんです。それは例えば、自治体間ですとか、あるいは交付団体と不交付団体の対立ですとか、様々な問題がある。だから、今のままではやっぱり駄目だろうという気はいたしますんですが、一つが先ほど質問があった地方法人課税、地方法人税という新たな税を創設をされるということなんですけれども、これは御承知だろうと思いますけれども、地方法人二税の法人住民税の一部を地方法人税として創設をして、それを地方交付税の原資として使うと、一旦国税化するということになるわけですね。これに合わせて、平成二十年の、法人事業税を地方法人特別税にして法人特別譲与税という形で配っていたやつを三分の一にするという、早い話が、今回の税は、先ほど大臣言われたとおり、不交付団体にも法人特別譲与税は配られていたんだけれども、今回は配らない。で、東京都の取り分、減収分が約一千七百億円というふうに私は承知をしております。  そういう意味でいくと、元々、消費増税や法人関係税の増加に伴う自治体間の格差拡大を緩和することを目指して総務省は地方法人課税のあり方に関する検討会で、あるいは与党の税調で議論されてきたと、このように承知していますけれども、地方六団体も含めて、法人関係税は自治体間の偏在性の問題を有しており、法人関係税の一部を偏在性の少ない国税と税源交換すべきと主張されていました。総務省の先ほど言った検討会でも、消費税に係る地方交付税法定率分を地方消費税として、法人住民税法人税割額を地方交付税原資とする税源交換が基本的な目標であると、このように言われていたと私は承知をしております。  先ほど言ったように、今回の措置は、地方消費税との見合い分ではなくて、地方消費税の見合いとして法人住民税法人税割の減税が行われたのではなくて、つまり、地域間での格差是正を目的として法人住民税の一部国税化が行われたと、こういうことです。そうすると、実質的には、法人住民税を国税化をしたその部分を、当然国税からの移譲がないわけですから、事実上、財政調整財源を、もうこれは御承知のとおり、地方から持ってきたということになるんですね、特に東京都がそうだろうと思うんですけれども。  交付税は、御承知のとおり、国から固有の財源である地方交付税として、地方の財源である地方交付税を国税五税の一定割合率をもって地方に移譲するということですから、これは垂直的な財政調整機能を持っているわけですね。それを今回、水平的な財政調整機能というのを入れ込んでしまったということになるわけですよ。それは、これ非常に問題だろうというふうに、これから思います。  都道府県、それで何が起きるかというと、都道府県間、市町村間で税収を取られる側と取る側という関係が明らかになったということですね。そうすると、当然自治体間の対立、東京都の人は余りよろしく思っていないでしょう。地方交付税の原資にそれが入り込んでくるということですから、当然交付団体と不交付団体間の対立意識を生み出します、間違いなく。徐々に効いてくるというふうに思います。取る側と取られる側という地方の間での対立を生むというのは、非常に可能性としては高いと思います。  そこで質問なんですけれども、ナショナルミニマムを確保するための財源の保障、これ自治体間の財源をもって補填する構造を拡大すると、本来の地方交付税の趣旨とは矛盾しないでしょうか。このことをまずお聞きします。
  38. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 今まさに委員がお話しされましたナショナルミニマム、これを維持することは、これは国の責任であると思いますし、また国民が望むところだと思います。ローカルミニマムではなくてナショナルミニマムなんです。  ですから、その意味において、なぜ地方の税財政に偏在化が生じているかというと、それは制度が偏在しているのではなくて、地域経済に偏在があるからであります。ですから、まず均衡ある国土の発展を果たさなければいけないわけであります。その上で同じ税率を掛ければ、これは偏在はないんですが、現在のところは都市部への集中と過疎化によって国全体が今苦しんでいるわけであります。  そうすると、その状態でナショナルミニマムを維持するためには、これは国がナショナルですから、国が全体の税源を配分することを、これは責務としていなければならなくて、それは地方交付税というものがその機能を持っているわけであります。そこに今回、この地方法人税というのは、国の税務官署で賦課徴収を行って、そして全額を地方交付税の原資として全てを地方の財源とすると、こういう中で全体の偏在性の是正を図るということでありまして、これが私、矛盾があるというふうには思っておりません。  もとよりも、私たちがやらなければいけないのは、国と地方を併せて財政の健全化とともに経済の活性化であります。国が景気を拡大させ、そして財政が健全化すれば、その中で地方がそれぞれの工夫をして、それぞれの地域がもっと力を強めることによって偏在性はおのずと是正されていかなければならないわけでありますから、全体の方向性としては、私は、今この時点における取り得る手段としては、これが我々が選択したより望ましいものではないかと、このように考えているわけでございます。
  39. 江崎孝

    ○江崎孝君 その考え方はよく分かるんですけれども、現実としての交付税制度というのがそれでは垂直的、先ほど垂直的財政調整と言いましたけれども、やはり国がきちっと保障するべきものはきちっと保障する。財源は非常に厳しいんですけれども、いろんな知恵を出してそのことをやっぱり考えていかなきゃいけないと思うんですけれども。  そこで、今回の税制改正に当たってなんですけれども、国と地方の協議の場におけるまず質問をします。国と地方の協議の場における協議対象事項は何でしょうか。国と地方の協議の場というのは法律事項できちっと場が設定されていますけれども、これの協議対象事項は何でしょうか。どなたか。
  40. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 今回の地方法人課税の見直しに当たりましての経過でございます。これは、途中経過に当たりましても、地方団体、全国知事会、市長会、町村会から推薦のございました委員にも御参画をいただきました地方法人課税のあり方等に関する検討会、ここでの提言を十分まず踏まえたと、原案作成の段階で踏まえたということ。それから、税制改正大綱の取りまとめに先立ちまして……
  41. 江崎孝

    ○江崎孝君 ちょっと待って。
  42. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 新藤総務大臣。
  43. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) それは、国と地方公共団体の役割分担に関する事項、それから地方行政、地方財政、地方税制その他の地方自治に関する事項、経済財政政策、社会保障、教育、社会資本整備に関する政策その他の国の政策に関する事項のうち、地方自治に影響を及ぼすと考えられるものでございます。
  44. 江崎孝

    ○江崎孝君 ありがとうございます。そのことをお答えいただきたかったんですけれども、国と地方の協議の場というのは、今大臣お答えいただいたように、地方税制というのがきちっと入っている、地方財政というものがきちっと入っているんですね。  そこで、先ほど政府参考人の方からお話があったとおり、私も調べてみました。さっき言った検討会というのは、富山県知事とか大阪狭山市長とかいろいろ入っていらっしゃいます。これはあくまでも有識者の一員として入られているんですよ。ですから、決して地方を代表するという形での議論ではなかったはずだというふうに私は思っているんですね。それで、果たして地方法人税について、この税制改革について、国と地方の協議の場ではどんな議論をしたのか。私はここで議論をすべきだったと思うんですが、その議論の中身というのを教えていただけますか。
  45. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) これは、まず地方団体、今、全国知事会、全国市長会、全国町村会、これは地方団体から御推薦いただいた委員に参画をいただいて、そして地方法人課税のあり方検討会というのをやりました。  それから、税制改正大綱の取りまとめに当たりまして、私と地方六団体との会合を開催をして、そして、法人住民税の法人税割の国税化等の偏在是正策の方向性について、私からも説明をいたしましたし、地方六団体からも意見交換をいただいております。そうした地方と国との協議というものは、そういった場でもって私どもはさせていただいたということであります。  その上で、与党税制調査会において、私どもは地方団体からの考えも伝えた上で御議論をいただきました。与党税制改正大綱が取りまとめられた内容は、十二月の十二日に開催された国、地方の協議の場において御報告をいたしました。そして、全国知事会等地方団体からは一定の御理解と評価をいただいているということであります。国、地方の様々な場面がございますので、私どもとしては、地方の声は十二分に聞いた上で、それを要求の中に反映させていただいたと、このように考えております。
  46. 江崎孝

    ○江崎孝君 今大臣がお答えになったとおり、十二月の十二日に開催された協議の場の中に、新年度の地財対策の議題の中で地方法人税改革として取り上げられたという、その説明をされたということですよね。ですから、もうそのときには与党税調で方向決定しているわけです。  ですから、私は、今回のような極めて大きな、重要な地方税制に関する改革あるいは変更の流れというのは、まさしくこの国と地方の協議の場、法定化されたここで議論をすべきであったと思うんですね。本来、これ、国と地方の協議の場というのは内閣総理大臣に招集権、安倍総理大臣に招集権があるわけですね。当然これは地方にも問題があったと思うんですけれども、やっぱり協議の場の中の分科会設定ぐらいやって、きちっと議論しなければならなかったこと、ですから、それぞれにおいてこの交付税制度の大きな変更に対して本当に問題意識持っているのかというところ、国、地方併せて持っているのかというのを私自身はすごく疑義があるところであります。  そこで、更にお願いなんですけれども、平成二十六年度の先ほど説明があった与党の税制改正大綱においては、消費税率一〇%段階において、法人住民税法人税割の地方交付税原資化、先ほど言いましたね、それと法人特別税・譲与税の廃止云々ということで、様々な偏在是正措置を講ずるというふうに書いてあります。関係する制度についても幅広く検討は行うというふうにされていますので、是非お願いしたいのは、今大臣がおっしゃいました、大臣が聞くというよりも、こういう場があるわけですから、正式な公式の場として地方の意見を聞き、今回の改正により自治体が受ける影響をしっかりと調査した上で、制度設計を行うことが私は重要だろうというふうに考えています。  是非、そういう意味で、二十六年度の、これからの一〇%に向けた様々な関係する制度についても幅広く検討を行うという意味で、政府はどのように取り組んでいかれるのか、そしてその国と地方の協議の場をどのように活用されようと思っているのか、お聞きします。
  47. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 国と地方の協議の場につきましては、法律で定められました。そして、これまでのように、これまでも開催されております。この場は大切にしたいというふうに思います。  しかし一方で、この国、地方を含める税制改正はもう既に事業としての手続がプロセスの一環で一連あるわけであります。その中で、地財審というのもあります。地財審は国、地方の協議の場の下部組織ではございません。ですから、必要な打合せというものは、ましてや適宜行われていく必要があるし、私どもとすれば、それを国、地方の協議の場も活用しながら、そして地方団体との協議というのはそれ以上に数次にわたって行われております。総理が出席をされて、閣僚と地方の団体、これは地方六団体の方全部入っていますから、私が地方の税制に関して御要望を受けるのは、国、地方の協議の場にいらっしゃる皆さんがより細かく、より踏み込んだ議論ができる場としてこれも活用しながら、全体として望ましい手続を進めていきたいと、このように考えております。
  48. 江崎孝

    ○江崎孝君 是非お願いしたいんですけれども、やっぱり法定化されたきちっとした国と地方の協議の場というのがあるわけですから、是非そこで忌憚のない意見を議論していただきたいし、やはり交付税制度というのを、今回の交付税制度というのはいろんな問題がはらんでいると思いますから、本当にこれからの地方財政計画を考えていくときは、やっぱりその辺を真剣に議論しないとなかなかうまくいかない部分が僕は出てくるような気がしますので、是非お願いします。  そこで、税制大綱に、二十六年度の与党の税制改正大綱に示された方針、つまり、法人住民税法人税割の地方交付税原資化を更に進めるならば、偏在性の小さい消費税、これを交付税原資分にする、地方消費税にするという、例えば、現行が約一・一八%、これ四月八%に上がると〇・二二上がって一・四%、そして、来年十月は一〇%になりますから、それが〇・一二だから一・五二ですよね、これ、地方交付税の原資分、こういうところを、偏在性の大きい地方法人課税を交付税原資にする税源交換、このことをやっぱり真剣に考えていくべきだろうと。これはもう地方六団体からも言われていますし、与党の税制改革大綱でも考えているわけですから、実現に向けた取組を進めていくべきだろうと思いますけれども、考え方をお聞きします。
  49. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) 今お話がございましたとおり、八%の段階の対応については、地方消費税の増収の範囲内で偏在性の大きい法人住民税の法人税割の一部を原資化、国税化して地方交付税の原資化をするということにより、地方団体間の財政力格差の是正を図ったところであります。地方団体の財政運営に支障を及ばさない範囲内の措置ということで、地方消費税の増収分、約二兆円ぐらいプラスになるだろうという想定でおります。  一〇%の段階においては、与党税制大綱において、一〇%の段階において、法人住民税の法人税割の地方交付税の原資化を更に進める、また、地方法人特別税・譲与税を廃止するとともに現行制度の意義や効果を踏まえて他の偏在是正措置を講ずるなど、関係制度について幅広く検討を行っていく予定であります。したがって、消費税率一〇%の段階の対応については、税制大綱で示された方針に沿って検討することになりますが、先ほどちょっと御指摘いただいたとおり、地方団体に影響を十分及ぼさないように、しっかり意見を聞きながら対応してまいりたいと思います。
  50. 江崎孝

    ○江崎孝君 ちょっとよく分からなかったんですけれども、とにかく、税源交換というのは極めて重要な問題をはらんでいますから、今回のやり方というのは僕は余り賛成はできません。確かに、地方の厳しい財政のところにはそれが配分されるということで、きついところは確かに総額確保できるということでいいと思いますけれども、やはり地方間の対立を生むようなことというのは、これは厳に慎むべきだろうと思いますから、是非しっかり検討をお願いをしたいと思います。  それでは、次の質問に移ります。  もう一つの対立を生むシステムが導入されたのは、先ほど井原委員から言われたように、地域の元気創造事業って事業があって、これは前回の地方交付税の問題で再三大臣に質問した部分もあって、これ非常に私としては遺憾なわけなんですけれども。  まず、基本的なところから行きますけれども、地方交付税法の第二条第三号と第十一条で、地方交付税を算定する際に必要な財政需要、つまり基準財政需要額について規定されています。基準財政需要額は、もうお示しのとおりだろうと思いますけれども、単位費用もここに書いてありますけれども、地方団体が標準的な行政を行う場合に必要な一般財源の額を測定単位一単位当たりで示したものが単位費用。だから、その基準財政需要額を決めるためにこの単位費用があって、基準財政需要額は、各地方団体の自然的、地理的、社会的諸条件に対応する合理的かつ妥当な水準における行政を行うのに必要な財政需要を測定したものである、これはもう釈迦に説法で、御承知のとおりだろうと思います。  私は、これを基本に考えると、地方自治体が標準的な行政水準を確保できるように標準的な経費を算定する意味だという意味に私は捉えるんですけれども、この標準的な行政水準とはどのような意味をお持ちなのか、お聞きします。
  51. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 御指摘のとおり、地方交付税は、地方団体の標準的な水準の行政を行うために必要な財源を保障するものであります。  そのために、その算定の中で、基準財政需要額につきましては、全国の地方団体が法令によって義務付けられている事務、これは当然のこととして、そのほかに全国に普遍的に取り組まれている事務、これに関する財政需要を対象として算定をいたします。  この基は、更にたどると地方財政計画の歳出にあります。これは毎年度、翌年度の歳出を見積もりまして地方財政計画を作るわけですけれども、ここに示された歳出の内容と水準が交付税の基準財政需要額の方に反映されていくということになります。
  52. 江崎孝

    ○江崎孝君 今説明いただいたのが標準的な行政水準という考え方なんですけれども、地域の元気創造事業、今回は地域の元気創造事業、前回、昨年七・八%の国家公務員の削減分を地方に、それを地方財政計画の中でこの七・八分を削減をした。それが八千五百億円ぐらいあった。そのうちの約三千億でしたか、を使って地域の元気づくり推進費というのを新しく創造したんですね。  私はこれをやめるべきだということを当時相当大臣と質疑をさせていただきました。その中身というのは、実は三千億円のうちの約二千億円、これを人件費削減努力による加算、つまりラスパイレス指数で一千億円、職員をどれだけ減らしたか、つまりラスパイレス指数が低いところほど厚く配分、職員を減らしたほど厚く配分するという極めて、本来は一般財源で地方が自由に使えるお金である地方交付税のはずが極めて政策目標として配られている。これは全く、標準的な行政水準とは全く意味合いが違う。  それと同じように、手元の資料があると思いますけれども、お配りしていますが、今回の地域の元気創造事業費というのは、これは全く同じ指標を使っているんですね。ただ、問題は、八千五百億円を、七・八、地方の原資分を引き剥がした、そのうちの三千億円を使ったのが昨年ですけれども、今年の場合はそれがないわけですから、新しく、これまで交付税措置されていた、まあいいです、お分かりになると思いますけれども、そこから、一兆二千億円のところから引っ張ってきて、約三千億円ぐらい引っ張ってきてこの原資に充てるということで、その中身も、三千五百億ですね、その三千五百億円は、行革努力について約三千億なんですよ、お手元の資料にあるとおり。  その中の行革努力の指標についてというのは、人件費関係が職員数削減、ラスパイレス指数、人件費削減率、その他ということで、残りの五百億が地域経済活性化の指標についてということなんですけれども、これは改めて僕は批判したいと思いますが、このような交付税の算定の仕方あるいは配り方というのは極めてやっぱり問題があるし、先ほど質問をしました地方交付税法第二条の規定にやはり違反するのではないかと思いますけれども、その見解をお聞きします。
  53. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) 地域の元気創造事業費の算定に当たりましては、通常の普通交付税の算定に加えて、各地方団体が地域活性化に取り組むための財政需要について、人口を基本とした上で、行革努力の取組と地域経済活性化の成果の指標を反映することとしております。  その際、私も地方議員の経験しておりましたけれども、地方が自主財源の確保をするためにまず何をするかというと、まず自らの報酬をカットしたりとか、給与もカットし、そして定数の削減を行うような形で自主財源を確保して、それをまた地元の経済の活性化のために使っているというのが現状でありまして、お話を聞いていますと、その削減したところへとにかくどんどん手当てをするんだというより、そうした努力をしながら地域の活性化に取り組んでいるという、行っているということの地域の実情を踏まえて、今回このような対応を取らさせていただきました。  地域の経済活性化に積極的に取り組み、また成果指標を全国標準よりも伸ばしている地方団体は、当然、地域経済活性化にも全国標準よりも多く取り組んでいると考えられておりまして、全国的な、かつ客観的な統計データが存在する指標を用いて各地方団体の努力を多面的に反映することとしておりまして、とにかく標準的な行政経費を算定するという交付税法の趣旨には反しないと思っております。
  54. 江崎孝

    ○江崎孝君 もうそれは、どう読んだらそうなるのかというのが僕はどう考えても分からないんですけれども、あくまで政策目的で交付税を配っているとしか見えないんですね。  昨年、僕はそのことをやめた方がいいと、地方に強要するのはやめてほしいと、七・八%の分を、再三にわたって大臣にお話をしました。その結果、どういう状況が起きているかというと、一つ内閣府の資料を付けていると思いますが、昨年の現金給与総額の一人当たり賃金というのをお手元にお配りしていると思うんですね。御承知のとおり、今年に入って、同じ内閣府の調査で、昨年の十月―十二月期のGDPの速報値が予想を下回ったという報道されました。これは、〇・七ぐらいだと思うんですけれども、相当下回ったと、驚きだったわけです。  ただ、下回った理由というのはやっぱりいろいろありますけれども、見ていただきますと、二〇一三年の、これは上の方にブルーの斜線が書いてあるのが特別給与、これはボーナスです。赤い部分が所定外給与、つまり残業手当なんですね。下の方に振れている、これはマイナス要因です。前年と比較してマイナスというのが下の方に振れています。これが月例給、つまり所定内の賃金なんですね。ずっとマイナスだったんですけれども、昨年一月―四月はマイナスだったんだけれども、四月以降少し持ち直したんです。ところが、七月からどんと増えています。これ何が入っているかということで内閣府の説明を聞くと、約〇・七ポイントぐらいマイナスがずっと続いています。今年の一月の速報値はプラスに転じていますけれども、白い部分が上に行っていますけれども、これは速報値ですから、確定値になるとやっぱりもう一遍下がるそうです、下の方に。下振れするということです。  これ、なぜ七月からどんどんどんどん白いところが増えてきているかというと、一つはやっぱり非正規労働が増えたということ、これはあります。つまり、非正規の皆さん、どちらかというと正規よりも賃金が安いわけですから、安い賃金をもらう働く人たちがどんどん今増えていると。雇用が回復傾向というのはそういう意味なんですね。もう一つが、これ、地方公務員の給与削減の影響だというふうに説明するんですよ。〇・二ポイントぐらいあると、ここの中に。ただ、これは毎月勤労統計ですから、地方公務員の一般職が入っていない。ですから、入れたらもっと大きくなるかもしれませんけれども。やっぱり、いかに地方の公務員の賃金を政策目標的に削減をすることによって地域に与える影響がどれほど大きかったかというのを如実に物語る僕は数値だと思うんですね。  ですから、やってはいけないということを何回も言いました。これはアベノミクスの考え方からいってもやっぱり非常に矛盾があると思います。私はデフレ脱却調査会というところにいて議論していますけれども、これ、自民党の皆さんもやめろというふうに言われているんですね、地方に対するこういう制裁的なやり方を含めて。  そこで、改めてお聞きしますが、政策誘導をすることによってこういう問題が起きてきている。そして、私は、地方財政計画あるいは地方交付税という問題の中に政策目的的に誘導的にお金を配るということは、これは絶対に厳に慎むべきだと思うんですけれども、総務省のホームページも、各地方公共団体の財源不足額を衡平に補填することを目途として交付されるものであるから、仮に具体的な実績をその財政需要の算定に用いることとすれば、個別の事情や独自の判断に基づいて行われるものを取り入れることになり、不公平な結果をもたらすことになると明確に書いてあるわけですよ、総務省のホームページにも。  再度示しますけれども、個別の事情や独自の判断に基づいて行われるもの、先ほど言いました、人件費とかラスパイレスとか、もう確実に各自治体の固有の考え方でやるべきだろうと思いますけれども、それを取り入れれば不公平な結果をもたらすことになるのであれば、行革努力や地域経済などの成果指標を用いることは不公平になるのではありませんか。総務省のホームページに書いてあることと真逆なことをやろうとしているわけじゃないですか。
  55. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) ちょっと細かいところの話になってしまうんですけれども、委員の基準財政需要額に対する考え方というのをきちんと整理された方がいいと思います。  我々は昨年、閣議決定で給与の水準というものを定めました。それによって基準財政需要額を設定したわけです。ですから、その給料の削減をされなかった自治体、委員の地元の市もそうですね。ですから、そういうところは本来の基準財政需要よりも更に高いものを人件費でセットしていると。全体の経費は同じなんですから、結局のところその市の事務事業のどこかに圧迫が行っていると。  それから、去年の元気づくり事業費は、協力をされなかった自治体にも行っているんであります。ですから、結局のところ、市政に影響が出たというのは市民サービスに影響が出たという可能性はあると思います。  我々は政策誘導しているのではなくて、行革努力を反映した交付税制度というものを是非つくってほしい、これは地域からの声でもあります。私はいろんなところへ行って自治体の方々とお話をして、異口同音に言うのは、我々はこんなに血のにじむ努力をしているんだと、それを一律の算定でもって、努力の跡が全く認めてもらえないではないかと、こういう声をたくさんいただいております。ですから、誘導するのではなくて、行革努力を反映したものを、これを見ようではないかという趣旨でありまして、全く我々が地域を活性化させる趣旨に反するものではないんです。  むしろ、私が残念に思っているのは、給与の削減に応じていただけなかった地域は、一時的でありますが、その年度は本来の事務事業で市民サービスに使われる部分が給与の費用に使われていたのではないかというふうに御理解いただくことはできないでしょうか。
  56. 江崎孝

    ○江崎孝君 やっぱりその話になると去年の話を、去年の議論を思い出すんですけれども、単位費用の考え方というのは、やっぱりそれは僕は間違っていると思いますよ。基準財政需要額の考え方の中での単位費用というのを一閣議決定で、国家公務員はこうだったから、七・八削減した分を基準財政需要額の単位費用に決めますよという、これはあり得ないことなんですね。  この話をするとまた議論になっていきますので、じゃ、先ほど答えていただこうとしたのは、もういいですかね。じゃ、ちょっと、どうぞ。
  57. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) この算定は行革努力やその成果を、地域活性化に取り組む成果を反映しようということでありますが、あくまで算定の基本は人口をベースにこれを算定するということにしているんです。それを、人口を基本とした上でその行革努力やそういったものを反映させると、こういう構造になっております。  そのときに、例えば我々がその努力ということをどういうふうに見るのかということについては、いろんな見方あるかもしれませんが、個々の団体を例えば恣意的に評価をして、これは丸、これは三角というようなことをするつもりはなくて、あくまで客観的な統計データを使って、そういう努力の反映と捉えられるものを客観的なデータから把握して、これを算定に反映させようということですので、おっしゃるような客観的でかつ合理的でない算定ということには我々はならないというふうに思っております。
  58. 江崎孝

    ○江崎孝君 ちょっと質問通告していないんですけれども、そのデータというか積算の根拠の緻密さ云々と言っているわけじゃなくて、元々こういう、例えば去年は単位費用を変えたというか、基準財政需要額が、七・八%削減する、そして単位費用を変えた、だからいいんだというふうにおっしゃいましたけれども、じゃ翻って今年は、明らかにこのやり方というのは交付税制度を使った政策誘導じゃありませんか。つまり、そう捉えるわけですよね、自治体は。より人員を削減する、より賃金を削減する、そういうやっぱりイメージに取られていくと思いますから。  ちょっともう最後の質問をしますけれども、じゃ、行革努力の成果指標についてなんですけれども、今まさしく、先ほど説明したように、人員削減ということになると、過去の職員削減、あるいは賃金でいったらラスパイレス指数の削減、これは低下している自治体に算定の加算がされるということです、これは間違いないわけですから。そうすると、地方交付税の算定は、本来は必要な仕事や人員の需要が存在をするということを見立てて算定するわけであるわけですから、そうすると人員から考えても、削減をした、つまり需要がなくなったということになりますけれども、そういう削減した職員数を財政需要として加算するというのはどういう考え方に基づいているんですか。
  59. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 削減した職員の例えば人件費を財政需要で算定しようというものではありません。これは、あくまでその団体に必要であろうと思われる地域経済の活性化に必要な財源を算定するということでありまして、先ほど申しましたように、それは人口を基本とした上で、行革の取組や、いろいろな農業振興とか、そういったものに取り組んでいるということをどういうふうにその財政需要に反映させるかと考えた場合に、そうした成果を上げているところはより多くの財政需要が生じているんだろうと、こういう考え方をしようということでございます。
  60. 江崎孝

    ○江崎孝君 考え方はいろいろあると思いますけれども、また昼から、あと二十分ありますから、もう少し議論をさせていただきたいと思います。  午前中はこれで終わります。
  61. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後零時五十分まで休憩いたします。    午前十一時五十一分休憩      ─────・─────    午後零時五十分開会
  62. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) ただいまから総務委員会を再開いたします。  この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、滝沢求君及び牧山ひろえさんが委員を辞任され、その補欠として島田三郎君及び林久美子さんが選任されました。     ─────────────
  63. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 休憩前に引き続き、地方税法等の一部を改正する法律案外一案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  64. 江崎孝

    ○江崎孝君 何か食事しておなかいっぱいになっちゃって、午前中の引き続きができるかどうか分かりませんけれども。  がんばる、何でしたっけ、同じような名称がいっぱいあるから、地域の元気創造事業についてなんですけれども、前回の補正予算のときに私は、大臣が進めていらっしゃる地域の元気創造プラン、産学金官のこの内容について、私は、非常に大切なものだということで、是非進めてほしいというふうな、こういう政策誘導についてはもう大賛成なのであります。  ただ、先ほどから申し上げているとおり、こういう極めて各自治体の努力の内容について、それも人件費とか人員削減とかという、こういう行革努力について、しかも交付税で政策誘導するのは、これは厳に慎むべきだという立場でこれまで議論をさせてもらいました。  その中で、ちょっともう時間がないのではしょって質問をさせてもらいますと、内閣府が出しているがんばる地域交付金という、これは前回議論した二十五年度補正予算なんですね。当時、我々が説明いただいたときは、この交付金八百七十億をどう配るかというのはまだ詳細が決定されていなかったので私どもの方にはよく分からなかったんですけれども、実はこの八百七十億、各自治体が行っている国庫事業の裏負担分をこの八百七十億で交付しようというやり方なんですね。そのうち約一割、本当に八百七十億の約一割ですから、そんなに多くはないと思うんですけれども、これも実は今回のスキームと全く一緒の配り方をするという先日報告を受けました。つまり、人件費、そしてラスパイレス指数、これでこのがんばる地域交付金というのをこれを配るということに実はされています。  この担当大臣は実は新藤大臣がされているわけですよね。ですから、大臣、がんばる地域交付金とかこういう地域の元気創造事業というのは、僕は中身は確かにすごくいいと思いますし、先ほど言った地域の元気創造プラン、例えば青森県のナマコの靴下とか、ひまわり豚とか、この前ちょっと話をしたと思うんです。こういうのはすごく僕は地方の活性化を生むお金のいい使い方だと思って、これは是非奨励してほしいと言っていました。ただ、今回のようなやり方というのは、先ほどから示しているとおり、本来地方団体が客観的な指標に基づいて公平に交付を受けるものを、七・八から始まったんですけれども、極めて政策的にやられているということなんですね。  そこで、あえて質問しますと、このラスパイレス指数の分について、どこで、ラスパイレス指数に応じて配るということに、この三千五百億を配るということになると、昨年の国家公務員の七・八の減額分の要請、要するに総務省から出されている要請を実行したかしていないかについて、当然これ額が変わってくるという、当然そういう状況になるというふうに思います。まさしくそうなると思うんですけれども。  そうすると、私が質問したときも大臣は、七・八削減要請を受けて、自治体が、これは固有の仕事ですから、国からの要請を受けて自治体が従う必要は全くないわけで、これは地方分権に反しますので、国と自治体の対等、平等の関係に反しますので、その国の要請に応じなくても制裁措置を科すなという話を、ペナルティーをしちゃ駄目だということを私は質問したと思います。大臣も、現時点ではというちょっと枕言葉が付いていましたけど、それでやり取りしたことを覚えていらっしゃると思いますが、そういった何かの他の財政面での何らかの対応ということは考えておりませんというふうに説明されています。  しかし、間違いなく昨年のラスパイレス指数の比較、そして人員の問題、国どおりやっていくかやらないかによって、これは確実に各自治体が受ける交付金の額は変わると思いますけれども、これはまさしく大臣がやらないとおっしゃっていた制裁措置じゃありませんか。どうぞ。
  65. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、私が大変有り難いと思っておりますのは、がんばる地域交付金というふうな皆さんがお話をしていただきます。これは、正式名称は地域活性化・効果実感臨時交付金と言うんですよ。それから、去年の地域の元気臨時交付金というのは、これは地域経済活性化・雇用創出臨時交付金と、こう言うんですけれども、でも、やっぱり気持ちを伝えたいということで、愛称といいますか、略してこんなような、略称ではありませんね、要するに別称でこんなふうに呼んでいるんですけれども、それを使っていただいていることはとても有り難いなと、このように思っておりますし、何よりも、委員も私も、それぞれの地域を自立してもらって活性化してもらいたいと、こういう思いは皆さん同じだと、このように思うのであります。  私は、ペナルティーは設けないというふうに申しました。それは、端的に言えば、給与削減のそれだけでもって指標にすれば、またそのようなことを御指摘いただく側面も出てくるかもしれませんけれども、そもそも今度のやつは、ラスパイレス指数とそれから職員の削減数、こういったものを、ラスパイレス指数と職員数の削減率、こういったものを構えて、行革の努力が行われている自治体、そしてそれは財政力が弱い自治体であって行革努力を頑張ってやっていらっしゃるところ、その実態を捉まえて、それに対する交付金を、額を設定しているということでありまして、政策誘導というのは、やったらば、何かをやってくれるとそれで増えるのではなくて、現状の実態としてその自治体がどれだけ努力をしているか、それをチェックして、その上でそれに対する交付金という設定になっているわけでありますから、そこは御心配いただかなくても結構ではないかと、このように考えております。
  66. 江崎孝

    ○江崎孝君 全くそこがかみ合わないんですけれども、じゃ、そのラスパイレス指数の比較する場合の基準日、これはいつにされるおつもりですか。
  67. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 地域の元気創造事業費の算定は、平成二十六年度の地方交付税の算定から始めたいと思っております。その場合には、用いるラスパイレス指数は二十五年度の数値ということになります。  御承知のような経緯で、二十五年の七月から国家公務員と同様の給与削減を要請し、それを前提に地方財政計画に計上するというようなことをいたしましたので、そういったことを考慮すれば、行革努力を反映するという意味においては、この七月一日時点のラスパイレス指数を用いるということが基本となるものと考えております。
  68. 江崎孝

    ○江崎孝君 だから、全くペナルティーと一緒だと言っているんですね。  だから、さっきこれ見せました。昨年の七月から、現金給与一人当たり額が七月から下がっていると、これは間違いなく地方公務員の給与削減が響いているという話をしました。  つまり、アベノミクスの問題からしてもこれは大変な問題があるわけだけれども、要するに国が賃金カットの要請をする、国どおりやってくれよと要請をする。本来は、自治体はそういうのを国から言われる筋合いのものじゃないわけですね。これが筋論ですよ。それを国の誘導によってやったかやらなかったか。やらなかったところはむしろ地方自治の本旨を貫き通したところだと思うんですね、極端な話すると、地方自治の本旨を。  それは、自分で自主的にやるやらないは別ですよ。国から誘導されて、政策誘導されてやるということに対して、これきちっとやっぱり線を一線引くべきなんですよ。それをやったかやらないか、そういう筋合いのものをやったかやらないかでラスパイレス指数を比較するということは、これ絶対やっちゃいけないこと。  とすると、やっぱり七月一日、制裁ではない、私は、これは絶対ほかの自治体は、ほかの自治体というか自治体は制裁だというふうに捉えますから、それを取られないためにも七月一日じゃなくてやっぱり去年の四月一日、何もやっていないときですから、普通の自治体の、国が誘導する前ですから、普通の自治体の在り方のときにラスパイレスがどうだったか、人件費がどうだったかと、そこの四月一日で基準日を設けるべきだと思いますけれども、これは大臣のお考え聞きます。
  69. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、江崎委員が先ほど言っていただきました、国と地方は主従の関係ではないんだと、上下主従の関係ではなくて対等協力の関係にしようではないかということであります。ですから、従うとか従わないではなくて、一緒に協力するかしないかということになります、もし判断基準があるとするならば。  それで、公務員の給与というのは民間準拠でしょう。ですから、低いところが下げなかったのではなくて、民間に比べて高いという指標が出ているところに対して、それは民間並みにそろえようではありませんかと。それから、去年は国の政策として、まずは震災復興のために国家公務員。そして、地域のあれだけ苦しい、今でこそこのように景気が上向いてきて、もう我々はあの苦しかったことを忘れたかのように話をできるようになりました、有り難いことでありますが。でも、私たちが政権に就いたばかりの頃は本当にもうどうするんだという状態の中で、もう一度地方の皆さんも一緒になって自分の地域を元気にさせていこうじゃないかと、こういうことで、私もこれは苦渋でございますが、国の、政府の方針としてお願いしたわけであります。  ですから、これは、勝手に自分たちで決めるんではなくて、民間準拠という基準、それよりも上回っている自治体があるという厳然たる事実がございます。民間よりも低いところを更に下げろなんということは一度だって言ったことはないんですから。それでもかつ皆さんの自主性で決めていただいているわけであります。先ほど申しましたけれども、結局、ラスパイが民間準拠よりも高く設定されている自治体というのは、人件費分はこのラスパイのゼロのところでしか、要するに基準需要額しか行かないんですから、そうすると、その町の交付税の中の事務事業分が圧縮されているということですよ。そこの町の市民の皆さん、住民の方たちはそれが分かっていらっしゃるのかしらと私は思ってしまうんです。ですから、適正な水準というものをきちんと決めていただきたいと、こういうふうに我々は言っているわけなんであります。  そして、七月一日にしたのは、今年度私どもはそういったことを、本来、これも財務省との折衝の中では一年間だと、一年分だというのが、我々はそれは駄目だと言って押し戻した結果が、手続等のことも含めて期間を短縮しようじゃないかということでやらせていただきました。それが七月一日に基準を設けてお願いしたわけでありますから、二十五年度の給与水準というのは、ラスパイについては、これは七月一日に設定するのが、それが私は正しいことだと、このように思います。
  70. 江崎孝

    ○江崎孝君 自治体の賃金論をここでやってもちょっとしようがないんですけれども、やはりどれぐらいの人数で行政を動かすか、あるいはどれぐらいの平均給与で行政を動かしていくかというのはまさしく自治体の仕事であるし、首長が決定をする、当然市議会、地方議会がそれを決定をしていく、こういうシステムなので。国は人事院勧告で民間給与の比較をやっている、これは一つの指標であります。指標になって、この指標の上下関係で、その指標に合わせて基準財政需要額なり決まっていくわけですけれども、前回お話ししたのは、七・八%というのはあくまでも国が独自で削減をした分、確かに目的税的に復興財源というふうにしたんだけれども、あくまでも国が恣意的というか、申し訳ないですが、国が国家公務員としてやった分なんです。それを同じように地方にも協力要請をする、これは分かります。するなとは言いません。ただ、するために交付税から七・八の八千五百億円を引き剥がしたということは、これは厳にやってはならない私はことだろうということを強く言っておきます。  質問、もう時間がなくなってきたので、最後にこんな話というか、して終わるんですけれども、やはり今回の、次の別枠加算の部分も質問したかったんですが、ちょっと時間がないので割愛をさせていただきます。そこも結構問題があるように私は思っていたんですけれども。  今回の地域の元気創造事業と地方法人税の創設、そして別枠加算の削減、まあ別枠加算がなぜ生まれたかも含めてそうなんですけれども、やっぱり今回の交付税の考え方からすると、やっぱり自治体間のあつれき、あるいは交付団体、不交付団体とのあつれき、これは違いというのを明確に今回させたんじゃないかなというふうに極めて私は危惧をしています。特に、政策誘導ということを言っているんですけれども、人を削減すればするほど、あるいは平均給与を下げれば下げるほど、仮にこのような事業で補填をされるということであれば、更に地方は疲弊をしていきます。それに、とにかく今財源厳しいから、なるべくそれに、少しでも交付税を多くしようという思いがあるのは間違いないと思いますから、これは本当にゆゆしき問題だろうというふうに思います。  それで、最後にこのお話をして終わりたいと思うんですけれども、地方財政計画というのがやっぱり変わってきた、この十数年ぐらいの間。二〇〇〇年以降、やっぱりいろんな意味で財政が厳しくなってきた。ですから、地財計画がパッチワーク的な財政対策を重ねてきたと私は思うんですね。特に、三位一体改革以降はそれが顕著になってきた。  例えば、二〇〇七年度は頑張る地方応援プログラムとか、二〇〇八年度は地方再生対策費とか、そして二〇〇九年度以降は、さっき言った別枠財源、そして歳出特別枠、あるいは今回の地域の元気創造事業費ということで、ちょっと一般財源を総額を確保するという、財務省との折衝の中でいろんな知恵を出されているというのはこれは分かります。この努力は正直評価をいたします。  ただ、ただですけれども、それが目的になっていないかと。本来の地方交付税制度ということを少し踏み外していないかと。地方財政計画の質より総額という量を確保する、これは大事なことですけれども、それを確保するために、ちょっとややもすると、これは非常に失礼な言い方をするかもしれませんが、集中改革プランや頑張る地方応援プログラムなど、行革策定などをやって、算定ですね、行革で算定をして、地方はこれだけ頑張っているんだ、これだけ頑張っているから総額確保しろよということでの財務省との僕は交渉というのはあると思うんですね。  だから、僕は、それはそれで確かに戦術としてはいいかもしれませんけれども、やっぱり総務省は、自治体のこと、そして地方交付税制度、地方財政計画のことをやっぱりしっかり考えてこれからもやっていただきたい。それは、決して地域間であつれきを生んでは駄目だということです。今回の地方法人税というのは、間違いなく交付団体と不交付団体の考え方の違いを生みます。それと、七月一日にラスパイレス指数の基準日設けると言われたんですけれども、それは恐らく、七月一日に設けないと、国に協力をしたかしていないかで交付金の額が違ってくるとすると、国の協力どおりやったのに何だよというふうに自治体が言われるというふうにおっしゃるのかもしれませんが、それこそが自治体間のあつれきなんですよ。不公平感覚なんですよ。  ですから、本来交付税でそういうことをやるべきではないということ、改めて、地方財政計画の普遍性ということをやっぱりしっかり総務省の中で議論していただきたい。改めて、各種関連法制度の趣旨や基本ルールなどの原点に立ち戻りつつ、地方税や地方譲与税、地方交付税などの地方財政の全体を俯瞰をした形でその在り方をきちっと検討してほしい。是非そのことを、大臣、私はおできになると思いますから、そういう意味での財政計画を次年度は期待をしておきます。  そのことをお伝えして、終わります。
  71. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 民主党の吉川沙織でございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。  まず、予算編成関連から伺いたいと思います。  そもそも、各地方公共団体は、国の一員として一定範囲の事務処理の責を負い、国の理念に基づく行政水準の均質化の要請に応えなければならないものの、これらの行政需要を賄うには地方公共団体の税収入は経済発展の地域的不均衡により著しい偏在を生じています。したがって、このような財源の不均衡を是正し、全ての地方公共団体が合理的かつ妥当な水準における行政を行うのに必要な財源が確保される制度を設けることが必要です。  そこで、地方交付税制度の目的は、地方公共団体の自主性を損なわずに地方財源の均衡化を図り、かつ必要な財源を保障することによって、地方自治の本旨の実現に資するとともに、地方公共団体の独立性を強化することにあります。地方交付税はその総額を国税にリンクされていますが、これは国が便宜的に一括徴収する、間接徴収する地方税ともいうべきものであって、性格的には地方公共団体共有の独立財源です。また、その使途について何らの制限も受けないいわゆる一般財源であって、国庫支出金とは全く異なった特性を有するものです。このような性格を持つ地方交付税交付金については、平成二十二年度予算までは国債の元利償還費である国債費と同様に義務的経費として扱われ、予算編成上、シーリングによる削減対象となる一般歳出から除外され、必要な経費はしっかり確保されていました。  このような地方交付税の存在意義、予算編成上での取扱いについて総務省の見解を伺います。
  72. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 地方交付税の目的、性格に関しましては、今委員がおっしゃったのと全く我々の認識は同一でございます。  それから、シーリングの関係ですけれども、二十二年度以前の概算要求基準におきましては、この対象は国の一般歳出だけでありました。そういう意味で、地方交付税は対象外とされておりました。二十三年度以降ですが、平成二十二年六月に財政運営戦略が閣議決定されておりまして、新しい健全化目標が設定されました。その場合に、この目標はプライマリーバランスをその指標として用いるということになったということを踏まえて、各省庁の要求の基準の対象もこの基礎的財政収支対象経費をベースとするということになりまして、この枠組みが現在まで続いているということです。この中には交付税も入っているんです。これに関しましては、この枠組みというのは国の中期的な財政健全化の目標を設定するのに必要だったということで、このプライマリーバランス、基礎的財政収支の概念が採用されたということを反映しているものというふうに思っております。  それから、具体の概算要求基準においては、地方交付税に関しては何らかの枠を設定されるということはしておりません。それから、この中期財政計画の中でも、地方交付税につきましては、この二十三年度から二十五年度までの期間中は二十二年度の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保するということも明確に書いてございます。  そうしたことから、この地方交付税が基礎的財政収支対象経費のベースに含まれて概算要求の枠組みが設定されるということもやむを得ないと当時は判断したということでございます。
  73. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 多分、今、次の問いまでまとめてお答えになられてしまったかと思うんですが、平成二十二年度予算フレームまでと平成二十三年度予算フレーム、そして平成二十六年度予算フレーム、二十三年度からは基礎的財政収支対象経費の中に含まれています。このプライマリーバランスについては、今も御答弁ございましたけれども、小泉政権時代の平成十四年の構造改革と経済財政の中期展望において、二〇一〇年代初頭には黒字化することが望ましいとされ、これが財政健全化の目標にもなっていきました。地方交付税交付金は、義務的経費として国の一般会計の予算編成においてマイナスシーリングなどの歳出削減の対象から外れていたものが、これを見ますと、社会保障費など他の主要経費と同じように、同じ国の予算編成方針に従うことになったという観点ではそう言えると思います。  ですので、改めて伺います。この地方公共団体の共有の独立財源としての性格を持つ地方交付税についても、国の予算編成上においてはシーリングの対象に入ったのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  74. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) シーリングということが何を、どのところを意味するかということにもよるかもしれません。確かにおっしゃるように、財政運営戦略における中期の財政フレームの中では、この基礎的財政収支対象経費の中に地方交付税も含まれております。  このことは、先ほどもちょっと申し上げてしまいましたけれども、それぞれの年度の概算要求基準において、例えばほかの経費と同じように、地方交付税の総額が何かこう、マイナス何%とか、そういう枠をはめられるということはこれはしていないということで、他の経費とは明らかにその取扱いを異にしております。  さらに、この期間中でも二十二年度の水準を実質的に下回らないようにするということも明確に書かれておりますので、これは他の一般的な経費とは明らかに取扱いを異にしていると、それは地方交付税の性格というものを考えた上でのことということだろうと思います。
  75. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今局長から二十二年度を下回らないということ、ちゃんと確保されるということを御答弁いただきました。  ただ、実際、平成二十六年度の予算編成からは、この編成体制についても変化が見られると私は捉えています。平成二十五年度まで総務省予算と財務省予算は別々の主計官が担当されていましたが、平成二十六年度は総務・地方財政、財務係関係予算として同じ主計官が担当されています。  そこで、財務省に伺います。平成二十六年度予算編成から、なぜ同じ主計官が国債費と地方交付税交付金を担当されるようになったんでしょうか。
  76. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) 今御指摘いただきました主計局主計官の担当でございますけれども、これは予算編成におきまして各主計官の事務負担を平準化する等々の観点を踏まえて決定をしているところでございまして、御指摘いただきましたように、平成二十五年六月から財務省予算と総務省予算の担当主計官は同一にいたしました。今ほど申し上げたような考え方に従って、そういうふうな格好にしたものでございます。  ただ、委員御指摘をいただきました国債費ということにつきましては、国債費は確かに財務省に計上しておる予算ではございますけれども、国債の元本償還、利払い費という機械的に、あるいは経済の状況によって機械的に決まるという予算が大宗でございまして、そういう意味で、要求をいただいて、それを査定あるいは調整をするといった予算とは極めて性格が異なるものでございますので、各府省の予算を担当する、九人ほどいますが、そういう主計官とは別に、予算全体のフレームを担当する総務課の担当の主計官が国債費は所掌するということにしてございます。  そういう意味で、地方交付税交付金の担当の主計官とは違う主計官が担当するようになっております。これは、平成二十五年の財務省を担当を替えたという以前も国債費だけは総務課担当主計官が持っておりまして、交付税を担当する主計官が財務省を持つときも国債費だけは別にしておりますので、そういう意味で国債費と交付税は別の主計官が担当しているという格好に現在もなってございます。
  77. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今、数字では主計官九人とおっしゃいました。この九人というのは従前から変わらないんでしょうか。
  78. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) ちょっと手元にございませんが、私の記憶ですと、各府省の予算を担当する主計官は、たしか昭和三十五年からだったと思いますが、九人になっております。それ以外に総務課の担当主計官というのがおりますが、各府省の予算を担当する九人は、たしか昭和三十五年だったと思いますが、相当昔から九人という格好でございます。
  79. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今、昭和三十五年から主計官の人数は変わらないというお答えをいただきました。  私も、財務省が予算と同時に公表される各予算のポイントというのをずっと追っていました。平成二十五年度までは司法・警察、財務、経済産業、環境予算と総務省予算に分かれていました。ただ、来年度予算から、司法・警察、経済産業、環境予算と、総務・地方財政、財務係予算というふうに分かれましたので、私、うがった見方をしてしまいますと、国債費と同じように地方交付税交付金も削減すべきものと考えて、同じ主計官が担当した方がよいと考えられた、こういう側面もあるのではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。
  80. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) 今ほど委員から御指摘ありましたその担当替えは、今先生がある意味での推測をされたような、そういう思いがあって担当を替えたものではございません。  先ほどお話ありましたように、経産省を担当する、あるいは環境省を担当する主計官が持っておりましたけれども、東日本大震災、原発事故を踏まえて、そこのところの業務が大変多忙を極める状況になってきましたので、それと、かつて旧自治省と言っていた時代に、自治省を担当する主計官が旧大蔵省も担当しておりました。そういう経緯も踏まえて、今回そういう担当替えをさせていただいたということでございます。
  81. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 担当替えをされたという、こういう御答弁いただきましたけれども、私がこのような見方をしてしまった理由が一つございます。それは何かといいますと、この担当されている主計官は、平成二十五年十月二十八日開催の財政制度等審議会の財政制度分科会でこんな説明をなさっています。  「八ページをごらんください。そういって地方交付税を増やし、地方の一般財源総額を増やす中で、地方団体においてどういうことが起きているのかというのが八ページ目の図でございます。上のグラフはさっきと同じです。下のほうを御覧いただきますと、地方の積立金の残高、これには財政調整基金とか減債基金、そういったもののほかに、各種の政策、特定の政策に充てるための基金、いろいろございますけれども、その総額は、この五年間ぐらい着実に伸びていると。特に見ていただきたいのは、緑色のところの財政調整基金ですが、これは、景気後退で税収が減って、歳入が足りないとき、取り崩して充てるというのが普通考えられることだと思うんですが、この数年間、危機的な財政状況の中で、むしろ積み上げてきているということでございます。これは、交付税が必要以上に多かったのではないかというようなことの証左ではないかなと考えております。」、こう発言されています。  これは、つまり、地方分権改革の推進と言いながら、仕事量は地方に移す一方、地方税財源の地方への移譲は進捗していません。そうした中で、後ほど取り上げますけれども、平成十六年度の地財ショックのように、地方の意思とは無関係に突如として地方交付税、臨時財政対策債が大幅に削減をされる、そのようなことがトラウマとなって、地方団体とすれば、国からの歳出削減要求に、国以上に大胆な行革を行いつつ、できるだけ無駄を削減し、全国的に頻発する各種災害への対応もあって、年度間調整のために財政調整基金をある程度維持していこうとされているのではないかと思います。  このような状況の中で、先ほどの発言から分かることは、地方は余裕があって、それも国が借金で調達した地方交付税をもらい過ぎていると、こう財務省は主張しています。そうなると、総務省の地方交付税の算定、あるいは地方財政計画の制度上などにおいて問題があるということではないんでしょうか。地方と国の歳出削減、行革の努力度合いとは関係なく、黒字がある地方は赤字の国に協力しろと言っているようにも思えます。  平成二十七年度予算編成に向けて、地方財政計画、地方交付税、財政調整基金などの在り方について今後抜本的な議論が行われるということなんでしょうか、財務省の見解を伺います。
  82. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) 先ほど、昨年秋の財政制度審議会のときの当時の担当主計官のお話、御説明を申し上げたところをお話をいただいたということだろうと思っております。  財政制度審議会と申しますのは、我が国の財政全般について、それは地方交付税だけではなくて社会保障も公共事業も、あるいはODAも防衛も、あらゆる予算について更にその歳出を節減合理化することはないのかと、そういう余地はないのかということを議論していただくと、そういう審議会でございますので、私どもとしても様々な論点を御提示申し上げて御議論いただいているということでございます。  来年度以降の地方交付税あるいは地財計画といったことにつきましては、当然のことながら、これからの経済の状況あるいはそれを踏まえた国及び地方それぞれの財政状況を踏まえて総務省ときちんと議論していくということでありまして、財務省なり財政制度審議会が一方的に物を決められるわけでは当然ございませんので、重々議論をして年末に向け、また来年の年末に向けて次の議論をさせていただくということだと思っております。
  83. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 そこだけで物事を決めるということではないということ、それから、財務省と総務省でしっかり議論をして決められるということでございましたが、この議事録、公開されているものを拝見する限り、国の赤字に地方の黒字、黒字は地方でありますけれども、それに付き合えと言っているにも等しいので、そこはしっかり見ていきたいと思っています。  先週、三月十四日、政府は行政改革推進会議を開き、予算の使い道を各府省が点検する行政事業レビューの実施方法を平成二十六年度から見直すこととし、これまで点検の対象外であった自治体への補助金で創設された基金も点検の対象にすることとされています。  地方公共団体の平成二十四年度決算を拝見いたしますと、積立金現在高は二十一兆四百六十二億円、そのうち財政調整基金が六兆一千四百二億円、減債基金が二兆三千三百六十億円、その他の目的基金十二兆五千七百億円となっています。このうち、その他の目的基金の十二兆五千七百億円について点検の対象となっていると聞いておりますが、総務省の受け止めを伺います。
  84. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 行政事業レビューは、各府省が予算の支出先ですとか使途などの実態を国民に明らかにした上で事業の内容や効果の点検を行って、その結果をまた予算に反映させる取組ということだろうと思います。  昨年十一月に行われました秋のレビューにおいては、今おっしゃったような趣旨で、国からの補助金等によって自治体に造成された基金の情報公開や点検の在り方を検討するようにという有識者から指摘がなされまして、これを受けて行革推進会議で決めたということでございます。  国からの交付金によって地方団体に造成された基金につきましては、これは補助金適化法の対象になります。したがって、地方団体から所管省庁に対しては実績報告などが随時行われておりまして、こういう報告を活用して、今言ったような行政事業レビューの趣旨を実現するということと聞いております。  ただし、国の交付金で地方団体に基金を造成するというやり方は、単年度単年度国庫補助金を出すということに比べますと、複数年度にわたる事業を効率的にできるというようなことや、それから柔軟に執行できるというメリットがありますから、この行政事業レビューがそうした基金事業のメリットを減殺するようなことになってはいけないだろうというふうに思います。それから、これをやらんがための事務が膨大なものになって地方団体の過重な負担が生ずるということもあってはならないと思っています。  こうした点に気を付けてやる分には行政レビュー自体は有効なものと我々は受け止めております。
  85. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今後しっかり見ていきたいと思いますが、この件も大きく報道されています。地方からは大きな受け止めを持って見ていると思いますので、これは今後も注視していきたいと思います。  財務省に話を戻します。  財務省は、常に先を見通して、国の財政面を始め万般について研究をされているように思います。役所の中の役所と言われるだけあって、準備怠りなく種々の調査研究を行っておられます。  機関委任事務の廃止などを内容とする地方分権一括法が成立したのが平成十一年、そして同法が施行されましたのは平成十二年四月一日からです。この時期、財務省の財務総合政策研究所においては、主要諸国の地方財政制度に関する大部の報告書を三種類もまとめられ、公表されています。平成十三年から平成十八年にかけてのことでございます。  これだけ大部のものになれば、二、三年前から準備が必要ではないかと思います。地方分権一括法のめどが立った辺りからこの調査の準備を始められた、若しくは調査を始められたのではないかと思いますが、御見解を伺います。
  86. 田中修

    ○政府参考人(田中修君) お答え申し上げます。  財務省の財務総合政策研究所では、中長期的な視点を踏まえまして、財務省の企画立案に資するため、基礎的、総合的な調査研究活動を行っているところでございます。  こうした研究活動の一環といたしまして、先ほど委員御指摘のとおり、平成十二年から十八年にかけて、当時、中長期的に重要な政策課題と考えられた地方財政制度改革の検討に資するという観点から、米欧の主要国の地方財政制度について調査し、比較検討を行ったところでございます。こうした研究によりまして、我が国の地方財政制度に関する重要な検討材料を提供することになったというふうに私どもも考えております。
  87. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 三部と申し上げましたが、平成十三年六月に主要国の地方税財政制度調査報告書、これ、総ページ数約五百ページです。平成十四年六月、地方財政システムの国際比較報告書、総ページ数約二百ページ。平成十八年十二月には主要諸外国における国と地方の財政役割の状況報告書、これ、三分冊で総ページ数は計八百六十ページになっています。  これらの報告書以外でも、拝見いたしますと、平成二十一年には財政調整制度と地方自治体の財政規律に関する国際比較という七十ページほどのディスカッションペーパーもまとめられ、財務省は諸外国の地方財政制度について大変関心が高く、その調査研究も多岐にわたっておられます。  これを見てみますと、今ほど御紹介さしあげましたとおり、平成十三年以降に特に多く見られますが、なぜこの時期に集中しているのでしょうか。また、その意図について、あれば伺いたいと思います。
  88. 田中修

    ○政府参考人(田中修君) この時期におきまして、これは中長期的課題と先ほど申し上げましたけれども、地方財政の制度の問題につきましていろいろな議論もございました。そこで、私どももその議論に資するために、平成十三年、平成十四年、平成十八年に諸外国の様々な制度の調査を行い、報告書をまとめたところでございます。
  89. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 なぜ平成十三年度に着目したかと申し上げますと、平成十三年度以降、分権論議が事務事業分野から三位一体の改革などに見られるように地方税財政面に移っていくことであろうことを予想して、財務省としてある意味理論武装されていたのではないかと思っています。  現実的に、平成十三年以降、地方税財源をめぐる議論は激しくなりました。平成十三年に森政権から小泉政権に移ると、経済財政諮問会議で交付税改革の議論が出てくることになります。平成十三年十一月二日の第二十五回会議において、財務省が中心となった中期経済財政計画についても議論となり、その中で財務省は、「「制度の改革の方向性を明確にすることが不可欠であり、特に地方交付税制度の改革の方向性等が明確に示されなければならない」。」、こう主張したのに対し、当時の総務大臣である片山大臣が登場されます。片山大臣は、「交付税制度の改革の方向性を示すことが必要ですが、同時に国庫補助負担金制度の改革や、税源移譲、そういうものと合わせてやらないと地方交付税だけ直せ、ほかのことはその後だということでは中期経済財政計画としてはいささか問題があるのではないか。」、こう注意を喚起され、その後の議論の流れを変えておられます。財務省は地方交付税の削減だけができればよかったのではないかと思います。当時の片山大臣の意見を踏まえて、担当議員も、「これは連立方程式を解くような形になっておりますから、その相互依存性について留意をしながら全体の制度設計をしてくれというのが本来的な主旨です。」、こう説明されています。これがその後ずっと続く片山・塩川論争の発端辺りではないかと思います。  そして、翌平成十四年に入りますと、具体的議論が行われることになります。同年五月二十一日の第十三回会議で、当時の片山大臣は、「税と補助金と交付税は、三位一体なんです。三元連立方程式なんです。」、こう発言されています。多分、ここで初めて三位一体という言葉が出てくることになりますので、片山当時の大臣が三位一体の改革の命名者だと思います。そして、この日の同じ会議であの有名な片山試案を出されています。所得税から住民税へ三兆円、消費税から地方消費税へ二・五兆円の合わせて五・五兆円を国から地方へ税源移譲し、国庫支出金を五・五兆円縮減し、そして地方財政収支の改善を踏まえ地方交付税を地方税へ振り替えるというものです。  これまで総務省は基本的にこの考え方を維持されてきたのではないかと思いますが、総務省の見解を伺います。
  90. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 今委員御指摘がございましたとおり、平成十四年の五月に当時の片山大臣から提案がなされたわけでございまして、これが三位一体の改革につながりました。税源移譲につきましては、平成十九年度に所得税から個人住民税へ三兆円の税源移譲が実現したところであります。その後、この片山試案の考え方の基礎は、やはり受益と負担の関係を明確化し、自立的な財政運営を図るということにあったと思いますが、そのために、地方税中心の歳入体系を構築すること、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系を構築することが必要であることといった基本路線が出てきたと思います。  今後とも、私どもは、このような考え方に立ちまして、地方分権時代にふさわしい地方税体系の構築を図っていく必要があるというふうに考えております。
  91. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 ところが、平成十六年度から平成十八年度に行われた三位一体の改革の結果はどうだったか。国庫補助負担金改革は約四・七兆円、税源移譲は約三兆円、そして地方交付税改革については、地方交付税と臨時財政対策債を合わせて、合計額が平成十五年度の二十三・九兆円に対して平成十八年度では十八・八兆円、つまり約五・一兆円の総額抑制が行われてしまいました。特にその初年度であります平成十六年度においては、それまでの増加傾向から一変して二十三・九兆円から二十一・一兆円へと、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた額は二・八兆円もの大幅減となったため、自治体は、予算が組めない、こういう悲鳴を上げられ、地財ショックとも言われました。  なぜ一挙に約三兆円も減額することになったのか、財務省と総務省にそれぞれ伺います。
  92. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 平成十六年度、御指摘のとおり、地方財政計画におきまして、地方交付税及び臨時財政対策債の合計額が二・九兆円減少いたしました。  このときの背景は、地方財政における十六年度末の借入金残高が二百四兆円と見込まれるという非常事態とも言える状況にあったということと、それから、平成十五年六月に骨太の方針二〇〇三を閣議決定しておりますが、この中で、平成十八年度までに地方財政計画の計上人員を四万人以上縮減するというようなことですとか、投資的経費の単独事業を平成二、三年度の水準に抑制するというような方針が定められまして、こうした方針の下に地方財政計画の歳出全般を抑制していくということが決定されておりました。したがって、このときは、地方歳出の抑制を通じて財源不足を圧縮し財政健全化を進めることは避けられないという判断をして、そういうことにしたわけでございます。  ただ、その結果、地方交付税の削減が非常に大きな額だったということと、急激だったと、急な話だったということで、特に財政力の弱い団体に非常に厳しい結果になったということは認めざるを得ないと思います。
  93. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) 今ほど総務省の自治財政局長から御答弁がございました。総務省と財務省、ややもすれば対立というように御覧になりがちだと思いますが、この件については両省でよく調整をした結果ということでございますので、基本的に今の自治財政局長の御見解、御答弁と私どもも基本的なところは一致をしております。  ただ、その上で、あえて若干補足をさせていただきますと、交付税の削減という話だけがややもすればそのときに強調されたわけでございますが、先ほど委員のお話にもあったように、史上初めての大幅な本格的な税源移譲がなされたということが一個あったというのが一つあろうと思います。  それから、先ほど委員は二・八兆円臨財債と交付税合わせて減ったというお話でしたけれども、単純にやりますと、交付税が一・二兆円、臨財債が一・七兆円ということでございますので、むしろ地方の借金である臨財債の方の減らし方を大きくしているということはあろうかと思っています。  ただ、先ほど自治財政局長からも御答弁がありましたが、確かに臨財債という地方の借金は大きく減らすことができましたけれども、交付税も減っているということで、特に財政力の厳しい団体にとってはきつかったというお話もございましたので、翌年以降、特に翌年の骨太二〇〇四なんかでは、地方の意見も十分耳を傾けるというようなことも翌年の骨太には書かれてございますし、そういう地方の声も踏まえて、それ以降、さらに総務省、財務省で交付税あるいは地財計画について調整をしてまいっているというふうに考えてございます。
  94. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 交付税が大幅に減ったということは間違いない事実ですし、この復元の問題について、地方の声から伺いたいと思います。  この三位一体の改革の後に、平成二十一年度から地方交付税の別枠加算が行われてきましたが、平成二十一年十一月二十五日には全国知事会から地方交付税の復元・増額に関する提言が出されています。これは、平成十八年度の税源移譲に際して措置すべき交付税財源を手当てすべきと、こう書いてあります。つまり、所得税の三兆円の税源移譲により、個人住民税は三兆円増収となりました。しかし、その所得税三兆円の交付税法定率三二%分である約一兆円の交付税原資は理由なく削減されたものであり、その原資の復元のためには本来は交付税法定率を引き上げるべきと、こう地方団体は主張してきました。  そして、その後、いわゆる別枠加算が平成二十一年度から一兆円で始まり、平成二十二年度の一・五兆円をピークに平成二十五年度も辛うじて一兆円確保されましたが、来年度予算においては六千億円に削減されています。  この別枠加算については、毎年度の予算編成に当たって、財務省が予算編成上、各主要経費について主張する内容を先取りする形で建議を出す役割を担っておられます。  財政制度等審議会の平成二十五年度予算編成に向けた考え方で、このように明確に書いてあります。申し上げます。「国税五税の法定率分に財源不足の半分を特例的に加算するという基本的なルールを飛び越えた全額国負担の別枠加算という不透明な手法で地方交付税が一兆数千億円の規模でかさ上げされており、極めて問題が大きい。」として、全く根拠もなくお手盛りで別枠加算されているかのような、こういう指摘がなされています。  また、同審議会の平成二十六年度予算の編成等に関する建議では、別枠加算を臨時異例の措置として、「臨時異例の措置を講じる契機となった危機的な経済状況は脱しており、」、以下続きます。  そうすると、この別枠加算という措置は、地方側が言うような交付税が突如削減された分の復元という趣旨とは関係なく、リーマン・ショック対策として実施されたということなんでしょうか。したがって、税収が回復すれば、結果としての交付税削減も解消されるということなんでしょうか。地方団体の主張からすると、税収が回復すれば所得税収も増大し、地方固有の所得税税源移譲額の交付税相当額も拡大しているのではないでしょうか。そうすると、復元すべき交付税額も増額すべきということになるのではないでしょうか。  財務省の見解を伺います。
  95. 太田充

    ○政府参考人(太田充君) 平成十八年それから平成二十一年というところに関わって御質問を頂戴いたしました。  それで、まず平成十八年のときの三兆円の税源移譲、それに伴う交付税の話というのは、その時点において、ある意味では総務省と財務省と調整の上、セットをしたということでございます。  各地方団体においてはもちろんいろんな御主張はあろうと思いますが、財務省とすれば、国の方の財政状況も正直に申し上げれば地方以上に厳しゅうございますし、特に昨今、リーマン・ショック以降で見ますと、地方債残高は約二百兆というところですが、国の借金の残高はこの五年間で約二百兆分増えるというような格好でございますので、そういう状況を踏まえて物を考えていかなければならないというふうに考えております。  それで、今委員からお話にありましたように、別枠加算というのは、平成二十一年、リーマン・ショックを受けてそれを新たに創設をしたというものであります。これは、リーマン・ショックの影響で地方税収それから交付税の法定率分というところから成る地方歳入が減少する中で、国の財政は今申し上げたように非常に厳しい中ではありますけれども、地方のことを考え、危機対応の臨時的な措置ということで平成二十一年度から講じられてきたというものでございます。  今年、平成二十六年度につきましては、足下の経済状況の中で、有り難いことに地方税収も増加が見込まれるという状況でございますので、対前年に比較して〇・四兆円ほど縮減をさせていただいて〇・六兆円という額をある意味で確保させていただいているというところでございます。
  96. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 地方交付税については、国の役所の中でも毎年度意見対立が続いているかと思います。そうでないという考え方もありますが、基本的にあると思っています。  総務省としては、この別枠加算というものについてどのように理解され、今後どのようになっていくと見通されているのか、総務省の見解、簡潔に伺います。
  97. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 別枠加算につきましては、これは一般財源の質を高める効果があるというふうに考えます。これがないことを考えますと、半分は臨時財政対策加算ということで一般会計から交付税に現金が加算されますが、半分は臨時財政対策債で賄わなければならないということになりますから、この別枠加算の意味は、一般財源の質を高めているという意味だろうと思います。  これについては、経緯は今財務省の方から話があったとおりと思いまして、我々も景気の回復の状況に合わせて通常のモードに切り替えていくということについては合意をし、骨太の方針にもそれは記載されているところでございますが、認識の違いは、今が平時モードになったのかということで、今年の折衝なんかでも非常に大きな意見の対立があったわけであります。結果は、地方税収の回復の程度を勘案して一定の縮減を図って、なお六千百億円は維持するということにしたわけであります。  この別枠加算の扱いは、本来であれば、我々は、絶対的に財源不足が生じている状況でありますから、法定率の引上げという本来の措置がとられればそれは望ましいというふうに考えておりますが、現実にはそのことはなかなか容易ではないということです。しかし、我々としては引き続きその実現に向けて粘り強く努力をしていきたいと思っております。
  98. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今、局長から絶対的な財源不足があると伺いましたし、法定率の引上げが本筋であるということも伺いました。  ただ、この財源不足の補填のための国、地方の折半ルール、そして別枠加算の今後について、この折半ルール、平成二十六年度改正でも三年間の延長が予定されています。地方交付税法第六条の三第二項に該当した場合、地方行財政制度の改正あるいは地方交付税率の変更が必要であるにもかかわらず、平成八年度以降ずっと基本的に国と地方の折半の負担が続いています。  機関委任事務の廃止、義務付け・枠付けの廃止など、事務事業面での分権は進み、地方の仕事量は増える一方で、地方税財源の抜本的改革はまだまだ道半ばであると思っています。政府は、巨額の財源不足を法定率で、なかなか引上げで対応できないため、地方交付税の別枠加算という措置がとられているのかもしれません。  ただ一方で、消費税の増税は成立しながら、折半ルールや別枠加算といった臨時異例、これ政府の文言にもたくさん出てきますが、臨時異例の措置をいつまで続けていかれるのか、地方税財源の分権化はどうするのか、総務大臣の御所見を伺います。
  99. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、国と地方のそれぞれの財政運営において、加害者と被害者というのはいないわけであります。いずれにしても、国と地方を合わせて、私たちは、より良い国民生活、そして地域の活性化、こういった地方の自立、こういうものを目指しているわけであります。  で、今、二つのことをおっしゃっていただきましたけれども、折半ルールについては、これはまさに巨額の財源不足を補うためのものであります。これは、まさにこういう臨財債のような特例債に頼らない体質をつくらなければいけないということでありまして、それは景気回復なんです。少なくとも、この臨財債の新規発行は、平成十九年度、二十年度では、これは新規発行せずに済んだんですね。ですから、経済を活性化させていく中で、こういう臨時異例の措置に頼らずとも自立した財源をきちんと保てるようにしていきたい、これはもう私たちがやらなきゃいけないことでありますし、そこを目指していこうと思っています。  それから、別枠加算につきましては、これは特別な経済の変動によって、リーマン・ショックという大きな変動で景気低迷によって税収が大きく減少いたしました。ですから、私、今年の財務大臣との折衝は極めてシンプルです。これは、リーマン前の税収の水準にどれだけ戻ったのか、それの比率でもってこの別枠加算は維持をさせていただきますよと。  ただ、経済財政諮問会議におきましても、我々は景気回復を成し遂げて、そして安定した持続成長軌道に経済を乗せるんだと。であるならば、これを臨時異例の非常時モードから平常時モードに戻していく必要があると。私は、これ、国、地方を合わせて、我々も総務省としてもそこは一緒に足並みをそろえていかなければならないと。  したがって、この地方の税収が水準まで戻るならば、この別枠加算は必要なくなって結構であります。でも、現実に、客観的数字でもう明らかなんです。ですから、その指数に応じて今回、別枠加算を維持したということでありまして、これは財務大臣からも筋が通っていると言われましたから、そして我々の主張が認められたというか、受け入れたということでございます。
  100. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 地域の活性化等にもつながる観点から、最後に一点お伺いしたいと思います。  自治体の防災力と消防力と自治体の規模。基礎自治体千といった目標の下で平成の大合併が進められた結果、基礎自治体の数は約半分となりました。ただ、東日本大震災や原発事故、被災地などを見ますと、合併をせず小規模ながら住民行政を担ってきた自治体の方が、災害に当たって、避難や住民のケアに当たってはよく機能したと、こういうことも言われています。  平成二十五年度に引き続き、緊急防災・減災事業と地域経済活性化と行革努力を組み合わせた地域の元気創造事業が地方財政計画に計上されています。地域防災力を高めることが地域の活性化にもつながるでしょうから、地方団体が地域の安心、安全を確保する事業を拡充、実施できるような体制を確保すべきではないかと思いますが、総務省、一言お願いします。
  101. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 緊急防災・減災事業ですが、非常に地方団体の要望が強くなっております。二十五年度においては四千五百五十億円を計上しておりましたが、二十六年度においては四百五十億円増やしまして五千億円の事業量を地財計画上確保したところでございます。  これは、二十五年度の地方債の配分をしますときに、二十六年度以降どれだけの需要があるかということも併せて調査いたしました結果、二十六年度には大体五千億程度の事業量があるということでありましたので、その必要な額を計上したということでございまして、これを有効に活用して防災対策に努めていただきたいと思っております。
  102. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 今後もこの日本、どんな災害にいつ何どき見舞われるか分かりません。ですから、最後に、道州制導入は、行政区画を拡大するということと、今後の災害を見据えれば地域のきずなを強化するということと矛盾するのではないか、こういう議論を最後にしたかったんですけれども、今日の新聞で、「道州制、丁寧に議論を」ということで、こういう報道も一部でなされています。  あくまでも、我々は、国、地方共に厳しい財政事情にありながら、これまでは地方は相当の歳出削減努力を行ってきた、こういう事実に鑑み、両輪でしっかりと議論ができるよう、私も微力ながら力を尽くしてまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。  私の質問を終わります。ありがとうございました。
  103. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 午後二時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後一時五十一分休憩      ─────・─────    午後二時三十分開会
  104. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) ただいまから総務委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、地方税法等の一部を改正する法律案外一案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  105. 若松謙維

    ○若松謙維君 若松謙維でございます。公明党を代表して質問させていただきます。残り三時間半、私も含めて、皆さん頑張りましょう。  車体課税の見直しについて、先ほどほかの先生方も御質問ありましたのでちょっと一部飛ばして、軽自動車の軽課についての検討の方向性についてお伺いいたします。  平成二十六年度与党税制大綱におきまして、今後、軽自動車税の軽課を検討するということでありますが、どのような方針によって取り組んでいくか、答弁願います。
  106. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 平成二十六年度の与党の税制改正大綱ではこのように記述されております。「軽自動車税においてもグリーン化を進める観点から、最初の新規検査から十三年を経過した四輪車等について、平成二十八年度から約二〇%の重課を行うこととし、併せて軽課についても検討を行う」ということでございます。既に、登録車に係ります自動車税におきましては、平成十三年度から、いわゆるグリーン化特例といたしまして環境性能の優れた自動車の税率を軽減する特例措置が講じられているところであります。  軽自動車税につきましてもこの自動車税の制度と併せて今後検討していくこととなるわけでありますけれども、この自動車税のグリーン化特例につきましては、今後、環境性能の良い車に対象を重点化した上でその軽課を強化する方向が同じく与党税制改正大綱に出ておりますので、このような方向と同様の方向で軽自動車税についても新しい制度を検討してまいりたいというふうに考えております。
  107. 若松謙維

    ○若松謙維君 軽自動車の税金一部高くなりましたので、利用者に対してそういった面を強調していただいて、是非グリーン化の推進をよろしくお願いしたいと思います。  続きまして、既存の原動機付自転車及び二輪車に係る軽自動車税についての今後の検討についてお尋ねいたしますが、この原動機付自転車及び二輪車につきましては税率引上げの対象を新車に限定することができなかった、まずこの理由をお尋ねいたしますが、さらに、この原動機付自転車に係る税率引上げの対象、やはり新車に限定すべきではなかったかと思いますけど、今後の取組を含めて質問いたします。
  108. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 軽自動車税のうち四輪車につきましては、新しい税率を言わば新車に限定する措置をとったわけでございますけれども、その理由といたしましては、やはり小型自動車、自動車税の掛かる小型自動車との競合関係が念頭にあり、それを基にいたしまして、経済に与える影響を含めて様々な考慮の上の特例措置でこのような措置がとられたものと理解をしております。  その上で、二輪車につきましてはこのような措置はとられなかったわけでございますけれども、その理由といたしましては、まず、原付と軽二輪は、登録制度や検査制度が存在いたしておりませんので、新車か否かという区別が付きません。したがいまして、新税率適用を新車に限定するということが技術的に困難でございます。  二つ目としましては、新車からの課税は、環境政策上、経年車重課との組合せが重要になってまいりますけれども、登録制度が存在いたしませんので、今申し上げました経年車重課がやはり困難になってくるということ。  三つ目には、原付についてでございますけれども、これは、徴税コストすら賄えないという地方団体からの声もありまして今回税率の見直しをお願いしているわけでございますけれども、この旧税率と新税率が混在した原付に対して課税をするということになりますと、徴税コストも当然のことながら非常に上がってまいります。そういたしますと、この税率引上げという意味合いも薄れてくるといったようなことが理由になり、今回、新車、既存車を問わず税率の引上げをお願いしているものでございます。  なお、今後どうするのかというお尋ねでございました。与党の税制協議会におきましては、原付及び軽二輪等でも、今申し上げました技術的な区分でこのような新車に限定する措置がとれなかったという理由に対しまして、原付、軽二輪等につきましても新規車両と既存車両の区分それから経過年数を把握できるような方法を検討すべきということにされておりまして、現在、総務省を始め経済産業省、国土交通省等の関係省庁におきましてこの検討を行っている段階でございます。
  109. 若松謙維

    ○若松謙維君 いわゆる登録制度等について言っていると思うんですが、それについて検討すると。何かかなり早いうちにやるということも聞いておりますが、いつぐらいでしょうか。
  110. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 既に関係省庁集まって同じような問題意識を共有しながら、問題はいかにコストを掛けずにこのようなことが可能かということでございますので、できるだけ早く検討を進めていきたいというふうに考えております。
  111. 若松謙維

    ○若松謙維君 恐らく平成二十六年度中というふうに、私、理解したんで、私と目を合わせませんね、そんな感じですかね。
  112. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 今回の税制の改正の軽二輪等につきましては、平成二十七年度からお願いをしているということもありますので、これはそんなに長い間検討を続けるというわけにはいかないと考えております。
  113. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非、二十七年度を待たずに、できれば二十六年度中、よろしくお願い申し上げて、次の質問に移ります。  地方法人課税の見直しについて、これ何度も議論が出ておりますが、非常に複雑な、今、国と地方の税の配分というんでしょうか、という状況でありますが、まず一つ目の質問として、これは総務副大臣ですかね、いわゆる地方法人特別税でございますが、これ御存じのように、偏在是正効果ということで実際にこの地方法人特別税を減らすということなわけでありますけれども、この見直しは、たしか今年の十月から開始する事業年度ということでありますので実質的には来年度からということでありますので、この偏在是正効果は平成二十七年度から本格化するということでありますので、そうすると、平成二十七年度の地方財政計画でどのような措置が講じられるのか、ちょっと教えてください。
  114. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) 今回の地方法人課税の見直しに伴う偏在是正によって生じる財源、不交付団体の減収分については、地方財政計画にそれに見合う歳出を計上する財源として活用することとしております。  偏在是正効果が実際に生じるのは、若松委員が御指摘のとおり、平成二十七年度以降であることから、この財源を活用した具体的な歳出の計上の在り方について二十七年度の地方財政対策において検討することになりますが、地域経済の活性化など地方が直面する喫緊の課題へ対応するための歳出として有効に活用することを基本的に考えております。
  115. 若松謙維

    ○若松謙維君 それでは、ちょっと先の話になりますが、平成二十七年度税制改正に向けた検討の方向につきまして総務大臣にお伺いいたしますけれども、平成二十六年度与党税制改正大綱ですか、いわゆる法人住民税法人税割の地方交付税原資化、これを進めるということと併せて、地方法人特別税・譲与税制度の見直しということで、非常に複雑なところ、今、消費税が上がるということで様々な税の偏在というのが出てくるわけでありますが、これはある意味で、地方と中央の財源調整の経過的な措置ではそれなりのクッション的な役割で機能していると思うんですが、ただ、これ、ほかの委員もおっしゃっておりますけれども、なかなかこれも重複するのもまた問題でしょうけれども、いずれにしても、この地方法人特別税また法人住民税の交付税原資化、これについて、今後どんな見直しになっていくのか、大臣のお考えを聞きたいと思います。
  116. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) これは、与党税制改正大綱において、消費税率が一〇%段階においては、法人住民税法人税割の地方交付税の原資化を更に進めると、今委員が御指摘いただいたとおりであります。そして、地方法人特別税・譲与税は廃止するとともに現行制度の意義や効果を踏まえて他の偏在是正措置を講ずるなど、関係する制度について幅広く検討を行うと、このような方針が示されております。したがいまして、消費税率の一〇%段階の対応につきましては、この与党の税制大綱に示された方針に沿って検討することになると思います。  私どもとすれば、この地方法人課税の税源偏在の状況等も踏まえながら、何よりも地方全体の立場に立って、地方分権の更なる推進に資するような、そういった取組にしてまいりたいと、このように考えております。
  117. 若松謙維

    ○若松謙維君 是非この税制、議論の中で、御存じのように、地方はいわゆる過疎化そして高齢化が進んでおりますので、是非そういった地方の財源需要が多いということをしっかり踏まえての対応をこれからもよろしくお願いしたいと思います。  続きまして、せっかくの総務委員会でありますので、公共施設等の老朽化対策と固定資産台帳の整備というところをちょっと触れさせていただきたいと思います。  非常に、私、仕事が公認会計士、税理士ということで、私にとってはなじみなんですが、余り語られないこの公会計なり固定資産管理ということでありますが、総務大臣、大変この難しい問題を積極的に取り組まれているということで、私個人的に非常に敬意を表している次第でございます。  そういう中、ちょっと総括という観点から総務大臣にお聞きしたいんですが、結局この公共インフラ資産、まず、いわゆる企業ですと固定資産管理、これは当たり前であります。固定資産管理もできない企業は滅びると、これは自治体も国も同じであります。  しかし、なぜ今まで固定資産管理が、恐らく八割以上の自治体がやっていない。本当に、申し訳ないですけど、自治体の首長の方、政治家の方、そして公務員の皆様、もう余りにものうてんきとしか言わざるを得ないと。  そういうことで、言われなくてもやらなければならない管理というこの基礎的な部分ですね、なぜ今こういうふうな位置でやっているのかというところについて、ちょっと総括して御意見をいただきたいと思うんですけど。
  118. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 地方公共団体は、現行の現金主義という決算情報の開示があります。ですから、その中で複式簿記・発生主義といった企業会計の考え方というものは余り今まで取り入れてこなかったと、こういう問題点があるというふうに思います。  しかし、委員がお話しされましたように、やはり自分たちの資産をきちんと管理をして、そして全体を把握しておくということは極めて重要なことであると、このように思いますし、それが財政運営の効率化、適正化につながっていくんだと、このようにも思うわけであります。  総務省は、平成十八年度から財務書類の作成モデルを示して、企業会計の考え方に即した財務書類整備を地方公共団体に対して要請をしてきたわけであります。しかし、多くの地方公共団体においては、この私たちが示した簡便な作成方式である総務省方式の改訂モデルを採用しているということから、公共施設の管理等に関する固定資産税台帳の整備は十分でないと、こういう現況があります。  御指摘のように、今、固定資産税台帳を整備している整備済みの地方公共団体は一七・九%であります。整備中が三五・八%、未整備が四六・二%と、こういうことでございまして、この現状について、我々はこれを課題として更なる改善に取り組まなければいけないと、このように考えております。
  119. 若松謙維

    ○若松謙維君 総務省改訂モデル、平成十八年ということで、実はこれを安易に、何ですか、自治体にお願いをして、これがかえって固定資産管理等やるべきことを遅らせてしまったと、こういった事実は私は否めないと思います。そういうことで、それぞれの自治体の現場でなぜ固定資産管理が必要なのかというところを本当に、自らが、結局足りなくなったらまた国から来るんだと、そういう感じではやっぱり進まないと思います。  あわせて、この総務省改訂モデルも結局総務省への報告であって、いわゆる公会計なり固定資産管理なり、本当にそれぞれの自治体の住民に、例えば小学校に対して、生徒一人当たり減価償却費が幾らなのか、人件費が幾らなのかと、そういう情報が結局出ていないと。出たとしても本当に一部であるというところをずうっとこの十年以上、十年近く、何というんですか、ある意味で総務省も他人任せであったと、やっぱりそれがある意味で空白の十年間だと思います。  そういう意味で、まず総務省、意識を変えていただいて、その上でそれぞれの自治体の公務員もやっぱり意識改革をして、固定資産の管理は自分たちでやるんだと、我が市、我が町でやるんだと、そういうふうにしっかりと指導していただきたいと思うんですけど、いかがでしょうか。
  120. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 先日、御党の公明党公会計委員会の皆さんが私どもの部屋においでをいただきまして、そして、そのときは専門家である若松委員も幹部としておいでをいただきました。御提言いただきながら意見交換を行ったところであります。  私も、この自治体の運営に経営感覚を取り入れると、これはもう随分言われて久しいわけであります。ですから、こういったものを具体的に取組をしていこうではないかと、このように考えております。それには、まず第一に、この固定資産税台帳の整備というものは極めて重要であって、また、会計システムを、これはきちんとそういった経営感覚の入ったものにする必要があると、このように思うわけであります。  ですから、地方公共団体においては、先進事例等もありますし、私どもも、この固定資産台帳の活用の重要性、こういったものも地方団体の皆さんに周知を図るとともに、職員の意識改革が進むように様々な取組を進めていきたいと、このように考えております。
  121. 若松謙維

    ○若松謙維君 私どもいろいろな自治体を見てきたんですが、特に町田市が非常に模範的というか、東京都のつくったソフトを無償で各自治体に提供していますので、それを活用した一人の公務員、別に会計士でも税理士でもない方が本当に熱意を持ってやった結果、部、課ごとにいわゆる貸借対照表、そしてコスト計算書、ですから部、課ごとにどのくらい資産があってどのくらい経費を使っているのか、見える化したわけですね。  本当はそこが一つのやっぱり住民が求めるレベルだと思いますので、全部が全部千八百自治体というのは難しいでしょうけど、やはり、先ほど言ったように、固定資産管理なり、一人当たり幾らコスト掛かっているかというのは、これは行政の責任でありますので、是非ともそういったところをしっかりと指導していただきたいと思いますし、ちょうどその三月十四日、済みません、私、言うのを、大臣に言っていただきまして、そのときも大臣が、自治体クラウドということで、御存じのように千八百、じゃ、それ、ソフト、それぞれ会計ソフトみんなばらばらにやるのかと、これ無駄であります。そういう意味で、この自治体クラウドという、大臣自ら提言したんですけど、それについて何か一言ありましたら。
  122. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、私ども総務省の中に、今後の新地方公会計の推進に関する研究会、こういったものを設置して、昨年の八月には中間取りまとめをさせていただいております。公共施設の管理、更新、そして活用の充実の観点から、固定資産台帳の整備等は必要不可欠であると、このような方針が示されておりますし、現在、三月末に開催する研究会で最終報告の取りまとめに取り組んでいただいているところであります。  私は、この公会計システムを整備するときに、これがまた全国でばらつきがあってはいかがなものかというふうに思いますし、まさにこういうものこそが行政の電子化のいいモデルになるというふうに思っているんです。  まずは、自治体でもってきちんと自分たちでICTを活用して整備をしていただくと、しかし、それは全国の自治体でどういう管理がなされているのか、そして、我々は一体、公共施設、公共団体がどれだけの資産を持っているのかということを私たちもきちんと把握できるような、そういう仕組みが必要だと思っています。これをやるために自治体ごとにそれぞれ工夫をしていただくわけでありますが、私は、モデルになるようなものをきちんと出そうではないかと。  それから、今お話しいただきました自治体クラウドを活用していただいて、その中のシステムとして入れることでこれはいろんな情報管理ができるのではないか、また、コストカットもできると思います。総じて規模の小さな自治体ほど、そういったものの取組がなかなか難しいことになります。ですから、国はそういったことに対してきちんとモデルを示し、県やそれから近隣の市町村がそういった事務も協力できるような、そういう枠組みを整えたいと思っておるわけでありまして、この際、一気にこの自治体の事務部門の電子化を図るため、その一助にしたいと、このように考えているわけでございます。
  123. 若松謙維

    ○若松謙維君 引き続き、これは時間が掛かりますので、機会を通じていろいろと議論させていただきたいと思います。  これ、固定資産に関わるんですが、特に公共施設の老朽化による除去ですね、資産が増えております。そういうことで、これは自治財政局長でしょうか、この老朽化対策が必要になった背景というんでしょうか、ちょっと御答弁お願いします。
  124. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 地方公共団体、今現在たくさんの公共施設を持っております。特に、一九七〇年代に経済発展に伴って随分建設されました結果、これからこうした公共施設が大量に更新時期を迎えるということになります。  一方、客観情勢をいろいろ考えてみますと、財政状況は依然として厳しい状況が続くだろうということになりますと、投下できる財源には大きな制約があるということが考えられます。また、人口減少、少子化によって公共施設の利用状況にも変化が生じてくるはずであるということ、それから合併の進展によって相対的にやっぱり施設が過剰になっているという面も否定できないと思います。こうしたことを考えますと、単に古くなったから更新するということではいけないというふうに思いました。  そこで、今後は、公共施設の全体を把握した上で、長期的視点から更新、統廃合、あるいは長寿命化というようなことを計画的に行ってもらいたいというふうに考えておりまして、こうしたことをやることによって財政負担が軽減される、あるいは平準化されるということになりますし、いずれは施設の最適な配置が実現できるということになるんだろうと思います。  こうした背景の下に、新年度から、地方団体に対して公共施設の総合管理計画を作ってくださいという要請を行いたいと思っております。
  125. 若松謙維

    ○若松謙維君 今分かっている段階で、特に平成二十六年度地方債計画ですか、この除去にどれだけ需要があるのかですか、あと、いつぐらいがこの除去の費用が掛かるのか、ちょっとそれについてデータをお願いします。
  126. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 二十六年度の地方債計画においては、事業費で四百億円、地方債の額としては三百億円を見込んで地方債計画に計上しております。  これは、我々、今回の法改正を検討するに当たり、昨年九月に実態調査を行いました。全国で解体撤去の意向がある施設がどのぐらいありますかという調査ですけれども、全体では一万二千件、事業費、解体撤去費で四千億円あるという回答がなされております。このうち、一、二年のうちに解体撤去の意向があるものが約四千件、一千百五十億円というところでございました。したがって、初年度、これは公共施設総合管理計画を作ってもらうことを条件にしていますので、初年度はやや事業も少ないだろうということから、事業費で四百億円、地方債としては三百億円を見込んだというところでございます。  それから、除却のこの特例期間については、法律上は当分の間の措置として改正をお願いしておりますが、現時点においてはいつぐらいまでこれを続ける必要があるのかというのは見通しが立てられません。これから地方団体が公共施設の総合管理計画を作っていく中で、どのぐらいの時期にどのぐらいの需要が生じてくるかというのが見えてくるのではないかというふうに考えております。
  127. 若松謙維

    ○若松謙維君 やっぱりこの固定資産管理、実は自治体がやらないというのは、国もやらないからなんですね。私は元凶は国だと思います。国の貸借対照表には公共資産ということで百五十兆円上がっております。じゃ、その内訳はというと、実はワードデータしかありません、エクセルありません、こういった感覚ですので。  今棚卸し総点検ってやっているんですが、これは、実は、データとしてもうあるべきなのが、ないから棚卸しやっている。非常にもうジュラシック・パーク以前の問題ですからね。そういう自覚を持っていただきたいんですけれども、国交省、どうしますか。
  128. 奈良平博史

    ○政府参考人(奈良平博史君) お答え申し上げます。  まず、基本的な認識といたしまして、高度経済成長期以降に整備したインフラが今後急速に老朽化するということを踏まえまして、戦略的な維持管理、更新を推進していくことが重要であると考えております。そして、その取組を進めるに当たりましては、中長期的な維持管理、更新などに係るトータルコストを縮減し、予算を平準化していく観点から、インフラの長寿命化を図り、大規模な修繕や更新をできるだけ回避することが重要だと考えております。一方、長寿命化や更新等を行うに当たりましては、各施設が果たしている役割や機能を再確認した上で、その施設の必要性自体を再検討し、更新などの機会を捉えまして、社会経済情勢の変化に応じた機能の転換、複合化、集約化や廃止、撤去等を戦略的に進めていくことも重要だと考えております。  このような考え方を政府全体、地方公共団体に広げ、あらゆるインフラに展開していくということで、我が国の老朽化対策の全体像を示すものとして昨年十一月にインフラ長寿命化基本計画を政府として策定いたしました。この基本計画に基づきまして、国、地方公共団体などの各インフラを管理、所管する者がインフラの維持管理、更新などを着実に推進するための中期的な取組の方向性を明らかにする計画としてインフラ長寿命化計画、行動計画を策定することとしております。  この行動計画につきましては、地方公共団体が……
  129. 若松謙維

    ○若松謙維君 短くお願いします。
  130. 奈良平博史

    ○政府参考人(奈良平博史君) はい。地方公共団体のみならず、国においても各省庁ごとに策定することといたしております。  国と地方公共団体が一丸となって戦略的な維持管理、更新を進めてまいります。よろしくお願い申し上げます。
  131. 若松謙維

    ○若松謙維君 太田大臣やる気ですからね。反省してくださいよ、今までやっていないことを、本当に。  それで、ちょっと次は、もう時間ないんで、公営企業改革と三セク改革推進債、これについてちょっとお尋ねしますが、今、地方債、いわゆる二百兆円あります、自治体。そのうちの半分以上がほとんど水道事業なんですね。それで、三セクの改革推進債、これはかなり借換えができて金利コストが下がってきたと。ところが、公営企業改革はほとんどまだ手付かずの状態なんですね。  その資料が、皆様のお手元にあります、三面ございますが、まず一つとして、公営企業と民間企業の金利負担の比較ということを見ますと、例えば地下鉄、公営企業の金利負担です。全体の収入の比率からして、例えば民間企業の東京ガス〇・六パーに対して下水道二一・一パーというのは、ほとんど水道料の内訳は金利なんですよ。地下鉄もそんなような構造です。そして、次のページですけれども、今度は金利水準の比較というと、地下鉄についてはそんなに変わらないんですが、特に下水道につきましては、例えば東京ガスと比べて一%も違うと。  これを何とかしなくちゃいけないと。やっぱり原因は、三ページ目でありますけれども、結局、先ほどの借換え、金利の借換えが財投資金ですので非常に高い、それが市場金利に変えれば非常に安くなるんですけれども、それができていないということですので、これ一日も早く公営企業についても市場金利に転換できるような努力をいただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
  132. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 御指摘の点も含めてですが、公営企業の経営状況は大体は健全な状況にあると考えておりますが、現時点でも非常に経営が悪いもの、それから、今は良くても将来考えますと、人口の減少ですとか施設設備の老朽化などで厳しさが増してくるというふうに考えております。したがって、やっぱりこれは企業として当然のことと、またそういう御意見が出ると思いますけれども、やっぱり中長期的な経営戦略というのを持つ必要があるだろうというふうにも考えます。  そこで、現在、我々は、二十五年度から公営企業の経営戦略の策定等に関する研究会というのを設けまして、どうやって将来にわたって安定的に事業を継続していくのかということについて、様々な課題について有識者で検討を行っていただいております。  こうした成果を生かしながら、御指摘の点も含めて、将来にわたって維持できるような形で持っていきたいと思っております。
  133. 若松謙維

    ○若松謙維君 終わります。ありがとうございました。
  134. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 みんなの党の渡辺美知太郎です。  今日は、地方税法等の一部を改正する法律案、地方交付税法等の一部を改正する法律案ということで、先日、十二日に私が本会議で質問をいたしました。法人住民税の一部を国税化し、その税収を地方交付税として配分する改正について、国が召し上げて地方に分配する方式は政府の地方分権改革の取組に逆行するのではないかと伺ったところ、新藤総務大臣からは、地方の貴重な税財源の充実につながり、財政運営の自主性、自立性が高まることから、地方分権に資するものと御答弁いただきました。  私たちみんなの党は、地方の自立を促すために、地方財源のしっかりと確保をして、将来的にはひも付きの補助金、交付税の削減、廃止を言っております。そうした観点から見ますと、今回の改正は、地方税の財源が増えると、国の関与が強くなるばかりでどこが地方分権に資するものなのか、ちょっと伺いたいなと思います。
  135. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 今回のことは、地方消費税の税率引上げによる地方の税財源が拡大する中で行う、そして、その法人住民税の税率引下げ分に相当する額は、全額が地方の固有財源である地方交付税の原資となって、それはそのまま地方の貴重な税財源の充実につながっていくということでありまして、それによって地方の財政が充実していくということにおいて、そしてまた、地方の財政というものは、これは自主性、自立性を持って運営されるわけでありますから、私はそれが地方分権において資するものであると、このようにお答えしたわけでございます。
  136. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 この今回の暫定的な改正ということですが、これを、問題はどこまでやるのかというのがちょっと気になりまして、平成二十六年度の与党税制改正の大綱で、消費税率一〇%段階においては法人住民税の地方交付税原資化を更に進めるというのがあります。新藤総務大臣も本会議などで方針に沿って進めてまいりたいとおっしゃっています。  今回の地方税法の改正、またこれやるおつもりなのでしょうか、大臣に伺います。
  137. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) この税制大綱において示されておりますように、消費税一〇%段階において、法人住民税法人税割の地方交付税の原資化は更に進める、また、地方法人特別税・譲与税は廃止をするとともに現行制度の意義や効果を踏まえて他の偏在是正措置を講ずるなど、関係する制度についての幅広い検討を行うとされているわけであります。  今後も、この地方全体の立場に立って地方分権が更に推進していく、それに資するような取組を進めていきたいと、このように考えております。
  138. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 偏在是正の名の下で、どんどんどんどん国の関与が強くなってしまうんじゃないのかなと私は思っているんですね。  こういうことを言うと、また大臣にステレオタイプで見ないでくれと怒られてしまいそうなんですけど、やはり私としては、少なくとも財源だけを見ると、地方分権どころかむしろ大きな政府になっちゃうんじゃないかなという気はするんですが、そんなことはないんでしょうか、大臣に伺います。
  139. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) これは国が配分するといっても、地方の財政需要に応じて、それは地方の実情に踏まえて配分するわけでありまして、そこで国が恣意的な何かをするわけではないわけです。これを地方の交付税の原資化とすることで、全額地方が使うお金として区分するわけでありますから、そういった御心配はしなくてもいいのではないかなと、このように考えます。
  140. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 ちょっと話は変わるんですが、今回の地方税法等の一部を改正する法律案は消費増税に備えたと、消費増税によって税収格差が広がることによる格差是正のためだと言われています。これ、つまり地方税を国税にして交付税の原資化するという発想は今後も行うつもりなのでしょうか、大臣に伺います。
  141. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 今回は、消費税が増えることでその消費税の地方分がそれぞれの地方で取り分が増えるわけです。でも、交付税の不交付団体にはそのまま増額になってしまう。交付税というのは地方税の足りない部分を補うものですから、地方の分が、取り分が増えた交付団体には、今度はその分が相殺されてしまって少なくなってしまうわけです。ですから、こういう構造である限りこれを調整するのは必要であると、こういうふうに思っているということであります。
  142. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 私は、やっぱり地方の最終的には自立化を促すべきであって、何でもかんでも交付税の原資化に資するというのは地方分権に反するものではないのかなというふうに思います。  今回の措置は消費増税に備えたということでありますが、間もなく消費税の増税が始まります。景気どうなるのかという懸念がありますが、今回の消費増税によって景気が悪くなって、地方が苦しくなって、ますます格差が出てきてしまった場合に、またこの手段は使われるおつもりなのでしょうか、大臣に伺います。
  143. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) これは、経済状況がどうなるか、そしてそのときに適切ないろんな配分を考えるということであります。現状において我々が見込んだ経済成長の中で税収が増えていく、それを各地方自治体が自分たちの自立とそして分権の推進のために活用しやすいような制度として考えられておるわけであります。ですから、是非これを、見込みを達成できるように努力をしたいと思いますし、何よりもそれは地方の皆さんが、国、地方が一緒になって私たちの国を活性化させていくこと、それによって今委員が心配されているようなことはなくなるんではないかと、このように考えます。
  144. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 この地方分権に関してなんですけれども、やっぱり諸悪の根源は消費増税にあるのかなと思います。  かつての自民党、平成十九年の経済財政諮問会議でも、地方税を充実し、偏在度の小さい地方税体制を構築する、あるいは、地方間の財政力格差問題は地方団体の間で調整と対応をするとの基本的な考えに立った上で検討を進めるべきとおっしゃっています。是非、つじつま合わせではなくて、今後も抜本的な税制改正をお願いしたいと思います。  では、具体的な話をしたいなと思っています。今回の改正は平成二十六年十月一日以降に開始する事業年度から適用されますので、実質的な効果が発揮するのは平成二十七年度となります。与党の税制改正大綱では、この偏在是正による財源、不交付団体の減収分を活用して地方財政計画に歳出を計上することとありますが、この点について、つまり平成二十七年度の地方財政計画においてどのような取扱いをなさるのでしょうか、総務大臣に伺いたいと思います。
  145. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 今回の地方法人課税の見直しに伴う偏在是正で効果が生じてきます。これをどう扱うかということに関しましては、今御指摘がありましたとおり、与党の税制改正大綱では、地方財政計画にそれに見合う歳出を計上して財源として活用するということになっております。  これも御指摘がありましたが、この偏在是正効果が実際に生じるのは平成二十七年度以降であります。したがって、この財源を活用してどういった具体的な歳出を計上するのかと、そういう在り方につきましては平成二十七年度の地方財政対策において検討したいと考えております。そうはいいましても、候補になり得るのは、地域経済の活性化など、そういう地方が直面する課題に対応するための財源、それに有効活用するということが基本になろうかと思います。
  146. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 御答弁いただきました。ちょっと消費増税でどうなるか分からないので、最悪のシナリオを考えておいていただきたいと思います。  昨日、大臣からも海外の話をされていました。税源の話です。イギリスでは、カウンシルタックスという土地や家屋をベースとした財産税や固定資産税が地方の財源の基本となっています。ちょっとイギリスの場合は日本と国と地方の税の配分が異なるので、そのままそっくり使えるわけじゃないと思うんですが、あるいはドイツでは個人所得税が地方税の基礎となっています。  新しい地方税の創設について何か総務省の方でも検討をなさっているのでしょうか。具体的な進捗状況などをできればお示しいただきたいなと思います。伺います。
  147. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 地方税源の充実というのは私ども常々検討している課題でございます。そういう観点で諸外国の状況等につきましても研究をさせていただいております。  今御質問のありましたイギリスのカウンシルタックスは、言わば日本の固定資産税と住民税がミックスされたような形のものだというふうに理解しておりますけれども、これはやはりイギリスの地方団体の行う役割がかなり日本と違って少ないこと、さらにイギリスでは、その少ない仕事に対して、単一の税を適用して、税率を結局逆数で求めるという形で受益と負担の関係を非常に明確な形で求めるといったことからこのような税が取られているのではないかというふうに考えております。  そのほか、ドイツそれからスウェーデン等では、御指摘のとおり、個人の所得課税のウエートがかなり地方税において高いというような事情があるというふうに承知しております。これは、例えばスウェーデン等では、日本以上に固定資産のウエートが首都であるストックホルムに偏在をしているといったことからなかなか固定資産税ということが地方税の主幹にはなり難いというような事情、さらにドイツにおきましては、固定資産税はございますけれども、これは評価がずっとできていないといったことで、課税の不公平があるといったことで憲法上の問題になったりもしております。そのようなこともあって、やはり個人所得課税のウエートが幾分高くなってきているのではないかというふうに思われます。  そのような事情を見ますにも、日本の場合にどのような税体系に持っていくべきかということを検討しているわけでございますけれども、私どもといたしましては、やはり地方税においては偏在性が少ないということと、地方団体の行っている仕事が景気に対して安定的な仕事を行っているわけでございますので、税収が安定的なものというのが一番ふさわしいのだということでいろんな税源を探求をしていると。そういう中で、現在の基幹税の中ではやはり地方消費税というのがこのような条件に最もふさわしいというようなことをこれまでずっと検討していたと、こういうような状況でございます。
  148. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 確かに海外の事情、私も調べたんですけれども、やっぱり全然、日本にそのまま持っていくというのは難しいんですよね。やっぱり消費税を使って地方税の基幹税化を進めていただきたいなと思います。  一方で、今回の消費増税、国が増税したらそのまま地方も増収となる、いわゆる、余り言葉は良くないんですけれども、ただ乗りの議論があります。地域主権や、我々は地域主権と言いますが、地方分権と言う以上はやはり地方が自らの権限、責任で財源を賄うという話で、例えば交付目的税という目的税を設置しようという学説があります。これは、交付税を拡充させるときに、交付目的税を増税させて交付税の交付団体には増税への理解を国民に求めるという、地方に財源での責任を持たせるという説であります。  総務省はこのいわゆるただ乗りの議論についてはどのような見解でおられるでしょうか、伺いたいと思います。
  149. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) 御指摘の交付目的税でありますけれども、これはたしか週刊エコノミストで一橋の佐藤教授が述べていることであるかと思います。  我が国では、多くの行政分野で、当たり前でありますが、国と地方の役割分担等を法令等によって定めております。このため、地方団体間の財政力の格差がある中で、どのような地域であっても一定水準の行政サービスを提供できるように財源を保障することは国の責務でありまして、財源の保障機能、調整機能を有する地方交付税は大変重要な役割を示していると思っております。  御指摘の地方が国民の理解を得て交付目的税の増税を実施するという仕組みについて、その内容は定かでありませんが、交付団体、不交付団体等の立場の異なる地方団体が相互間で交付目的税の増税を行うための合意形成を得るというのは大変難しい問題ではないかなと思っております。  例えば、地方税の減収によって財源の不足が拡大した場合に、速やかに地方が交付目的税を増税できなければ貴重な地方交付税の総額が確保することができないということ、国民の理解が得られるかということもありますし、また税制については、国が法律で一定の枠を設ける仕組みとなっておりますけど、この仕組みと地方の判断で増税する交付目的税とは整合性が取れるのかどうかという問題があるかと思います。
  150. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 まあちょっと、まだ日本の場合は、格差もあるし、なかなか難しい話だと思いますけれども、是非いろいろ検討をいただきたいなと思います。  ちょっと話が変わりまして、合併について伺いたいと思います。  特例措置が終了する自治体が二十六年度から急増いたします。合併によってうまくいった自治体、あるいは、合併だけが原因ではないのですが、うまくいかなかった自治体があります。この平成の大合併、来年からある程度の結果が出ると思うんですが、総務省としての合併の評価や見解というのを教えてください。
  151. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) この合併の総括についてでありますけれども、市町村の規模、それから、面積と人口が約倍になったわけであります。それから、議員の数は、これがマイナス四八・五%と、四八%少なくなりました。職員も一八・二%少なくなった。で、何よりも数が三千三百から千七百になったということであります。  しかし一方で、住民の声が聞き届けなくなった、規模が大きくなることによってコミュニティーの中の意思の疎通がうまくいかなくなったと、こういうようなこともあります。それから、周辺部の市町村の活力が低下すると、このようなこともありますし、私も自分の町が合併いたしましたが、やはりそれぞれ町には歴史があって、文化はそれぞれの地域で持っております。そういったものに対する喪失感といいましょうか、こういったものがあるんではないかと思います。  やはり、合併してその地域の市民が一体感を、住民が一体感を持てるようになるためには様々な工夫が必要だと思いますし、加えて、やはりそれらを醸成していく時間というものも必要なんではないかというふうに思っております。
  152. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 合併するか否かは地方の団体によるんですが、合併を行った自治体のうち、三割が再合併したいというデータが出ています。  総務省としては、今総括をいただいたわけですが、今後も、この合併について推奨するのか、それとも、今財政が苦しい自治体が増えているから慎重にやってくれと、そういった、総務省としてはどのような姿勢で取り組むおつもりでしょうか。
  153. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) この平成の大合併は一段落をしたと、このように考えています。  今、私申し上げましたように、これから合併した効果、そして成果を出すためには、やはり今の形での一体感の醸成には時間が掛かるという話も申し上げました。ですから、既に合併したところにつきましては、いかにその合併の良き成果を得られるようにするか、この努力がこれから求められると思います。  そして、現状で、今それぞれの自治体が今置かれている立場においてどんなことをやるべきなのか、そういったことはそれぞれの工夫があってしかるべきだと思いますが、私たちはそれに対して、今度は市町村間の連携というものも、それぞれの町が頑張るんですけれども、近接した、そうした市町村の連携というものもあっていいだろうと、そういう連携協約を結べるような仕組みを今回入れようと思っています。  それから、全国の中で、先ほど申し上げましたように、五万人以下の自治体が全国で七割ですから、残りの三割の地区に八〇%の人が住んでいるわけなんですから、東京一極集中と言われますが、全国の幾つかの大都市に目掛けて集中していってしまって、どんどん地方が、拠点都市が失われつつあると。  だから、ある程度昼間の人口を吸収できるような、昼夜間人口比率が一を超えるような団体で一定の人口規模を持ったところを中枢拠点都市にして、その都市とその周辺の活性化というものを、こういうものも、国全体の活性化をしていくためには地域単位が必要だと。それは、個別自治体プラス近接の連携や、そして拠点をつくりながら周辺との役割分担をして効果を上げていく、このようないろいろな工夫をやってみようということで、今回いろんなお願いをさせていただいているわけでございます。
  154. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 大臣から御答弁いただきました。  合併、失敗してしまった一つは、何でしょうか、合併特例債をちょっと使い過ぎちゃったという自治体もあるわけです。特例措置終了後の支援というのは聞いたんですが、今後、合併に対しての支援策というのは、従来どおりの合併特例債のほかにも何か別な支援策があるかとか、あるいはセーフティーネット、特例措置終了後の支援についてはもうちょっと実質的に特例措置の延期みたいな支援策になっているんですが、何か新しい合併のインセンティブなどは考えておられるでしょうか。
  155. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 今大臣からお答えしましたように、平成の大合併は一応一段落ということでありまして、この合併については、おっしゃったような合併特例債、それから交付税の特例などを設けて進めてきたわけでございます。  現在のところ、それ以上の何か新しい財政的なインセンティブを設けて更に合併を進めようという考えは我々は持っておりません。
  156. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 先ほど何か若松委員が地方にも経営感覚をとおっしゃっていましたが、そういったことも必要なのかなと思います。  合併はやっぱり、道州制もそうだと思うんですけれども、理念が重要なのかなという気はします。明治や昭和の合併というのは、やっぱり学校運営が可能な人口規模に再編成するという明確な理念があったわけでありまして、それに比べるとやっぱり平成の大合併というのは行財政コストの削減とか行財政基盤の強化といったコスト、お金ということになってしまうんですが、今回やっぱり平成の合併、コストという意味ではうまくいかなかったところがあると思うので、是非この合併について、道州制も同じですけれども、理念を明確に打ち出していただいて、国からも新しい合併の理念というのを発信いただければなと思います。  次は、設備投資についてちょっと質問をしたいなと思っております。  我が党は、設備投資促進をするためには小手先の設備投資減税だけではなくて、税制の自由償却税制を提唱しております。  平成二十六年度与党の税制大綱の検討事項の中で、設備投資促進を目的とした固定資産税の償却資産課税に関する税制措置については検討するとあります。  経産省では、機械及び装置について新規設備投資分を非課税にと、長期保有分の五%前後の最低限度を段階的に廃止すべきだと求めていますが、当然これ地方では、自主財源を減らされてしまうということで反発を招いています。  この間に立つ総務省としては、国と地方の税源の取り合いになってしまうわけですが、どのような対策を取られているのでしょうか、伺いたいと思います。
  157. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 今委員からも御紹介がございましたとおり、固定資産税というのは市町村の基幹税でございます。現在、約八・九兆円の税収規模がございまして、実に市町村税収全体の四割超がこの固定資産税で占められている状況でございます。そのうち、お尋ねの償却資産の分だけでも約一・六兆円ございます。とりわけ工場とか、そのような大きな企業がある、立地しているところ、それからダム等の立地している市町村にとっては非常に大きな税源になっているという現状にございます。  その中で、今、恐らく償却資産に対して固定資産税の課税と、もう一つは法人税、地方も法人二税ございますけれども、それの償却の減税のお話があったかと思います。  この二つの事柄は随分取り違えられて理解をされることがございますので、ちょっとお話し申し上げますと、法人税におきましては、この償却、減価償却でございますけれども、これは期間収益に対応いたしまして償却資産の取得額を複数年にわたって費用化するために行うと、こういう格好になっています、言わば費用でございます。したがいまして、この償却資産に対する特例、それからみんなの党で御提唱のフリー償却ということは、その費用で支出した金額をどの年度においても費用で計上ができるというものでございます。逆に税の立場で申し上げますと、結局どこかでこの費用は計上はされてくるわけでございますので、どの時点で税を支払うかという選択の問題でございます。  一方で、固定資産税の償却資産課税は、この資産価値に応じて税負担を求めるということになりますので、この評価額を低下させるということになりますと、毎年度どころかそれ以降ずっと税収減というのが立ってまいります。  そういう意味で、この二つは同じ償却資産でございますけれども、効果は全く違うものだということが前提でございますけれども、いずれにいたしましても、この償却資産の見直しが行われるということになりますと、先ほど申し上げましたように、市町村の税収をどうするのかという根本的な問題に答える必要がございます。その上、市町村によりましては、この償却資産課税によります税収を当てにいたしまして、これを地域振興、例えば立地企業に対する補助金に使うとか、そのような形の産業振興施策というのも随分取っているところでございます。  そういう観点で、私どもとしましては、このような地方団体からの意見を十分に踏まえながら、総合的な議論を行っていくことが必要と考え、そのような検討を行っているところでございます。
  158. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 御指摘いただいた、全然話が違うというのは私もよく分かっています。私が申し上げたのは、その設備投資を促進をするための手段として我々は自由償却税制を使ったらいいんじゃないかと。それに対して、やっぱり固定資産は市町村の大事な固定財源ですので、余り小手先の減税ではなくて、税制そのものを見直してほしいということで私は申し上げました。  余り時間がないんですけれども、最後に、みんなの党のアジェンダでは、特別会計や独法の資産・負債差額を精査の上、毎年、一般会計に資産を返還するという項目があります。平成二十二年度、百七十四回の国会で成立した独法通則法の一部を改正する法律によって、独法の不要財産の国庫納付の返還が可能になりました。これについて実績はどのぐらい上がっているのか、教えていただけないでしょうか。
  159. 若生俊彦

    ○政府参考人(若生俊彦君) 委員御指摘のとおり、平成二十二年度の独法通則法の改正によりまして、独立行政法人は、政府からの出資又は支出に係る不要財産について国庫納付することとされております。これにより、一般会計と特別会計を合わせた当初予算ベースでは、独立行政法人通則法第四十六条の二の規定に基づきまして金銭により納付されるものとして、平成二十三年度予算で千六百九十七億円、二十四年度予算で二十八億円、二十五年度予算で百五十九億円の国庫納付金が計上されております。また、二十六年度予算案におきましては、七百四十二億円の国庫納付金が計上されているところでございます。  また、これ以外に独立行政法人が保有する土地などについて現物資産の国庫納付もされているところでございます。
  160. 渡辺美知太郎

    ○渡辺美知太郎君 ありがとうございました。是非またこれ質問したいと思います。  今日はこれで終わります。ありがとうございました。
  161. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  今日は、公共施設の在り方と軽自動車税の税率引上げについて質問します。  最初に、公共施設の在り方についてです。  先日の参院本会議で、私は、市町村間、市町村と都道府県間の新たな連携の名の下に、フルセットからの脱却や、集約とネットワーク化の方向が出されているとして、市域を超えた公共施設等の適正配置の考え方について質問しました。新藤大臣は、道路網や交通機関の整備が進み交通ネットワークが発達した地域においては、隣接する市町村を越えて住民の経済活動や交流が活発に行われている状況にあるとして、市町村間や都道府県と市町村との連携の下で計画を検討することも重要ではないかと答弁されました。  そこで、大臣に改めて伺いますが、公共施設の持つ使命や役割、これを利用する住民の権利をどう保障すべきとお考えでしょうか。公共施設についての基本的な見解をお聞かせください。
  162. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 公共施設は地方公共団体が整備するわけでありますが、学校、公民館、また道路、橋梁、そういったものを通じて住民に必要な行政サービスを提供しているということだと思います。そして、この地方公共団体は、住民が必要な行政サービスを受けられるように、これらの公共施設の機能を適切に確保していくことが重要だと、このように考えております。そして、どのような地域においても、その提供する行政サービスについては住民が、負担も含めてのことでありますけれども、あるべき水準を常に検討することが必要であると、ナショナルミニマムと言われるゆえんでありますけれども。  そういった上で、公共施設において提供すべき行政サービスについては、様々、効率であるとか経営であるとか、そういった民間的なものも含めて検討していくことが重要であると、このように考えております。
  163. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 大臣おっしゃったように、行政サービスの拠点であるというのはもちろんのこと、子供も大人も高齢者もいつでも無料で使えることが保障されていることこそ公共施設の使命と考えます。だからこそ、住民や利用者の要望に応え、どこに住んでいてもたやすく利用できるように自治体の中に分布させ、整備させてきたのではないでしょうか。  東京都多摩市では、多摩市公共施設の見直し方針と行動プログラムを昨年十一月に公表しました。具体的には、市内七か所にある図書館を駅の近くなどの三館の拠点に集約し、それ以外の四館は廃止して、資料の予約や貸出しと返却を行う場所は近隣のコミュニティーセンター内に置くとの方針を掲げています。ほかにも、児童館の一部廃止や一部地区の市民ホールなどを廃止してコミュニティーセンターへの機能集約することなども掲げられています。これらにより、児童館などの子供の居場所がなくなってしまう地域や、「土地の事情及び一般公衆の希望に沿い、更に学校教育を援助し、及び家庭教育の向上に資する」とした図書館法第三条と相入れない空白地域ができてしまいます。これは、公共施設の使命と利用者の権利保障とは程遠い事態なのではないでしょうか。  大臣に確認しますけれども、自治体に公共施設等総合管理計画の策定を求めるのはこのような事態をつくり出すためのものではないはずですけれども、いかがでしょうか。
  164. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) そのための目的ではございません。そうではなくて、我が国が高度経済成長を遂げたときに大量に公共施設、社会資本を整備いたしました。そして、そのときは人口も伸びて経済も伸びていたんです。しかし、人口は二〇〇五年をピークに少しずつこれから下がっていくわけであります。そして、少子高齢化、そのときの、公共施設を大量に造ったときと現状では明らかにこれから先のトレンドが違っている、その中で大量に整備した公共施設をいかに効率的に管理をしていくか、それから住民サービスを維持しつつ、それを、この施設そのものも維持していくか、それは財政面からも管理面からも同じだと思います。  こういったものを、まず全体を把握するためには、公共施設の総合管理計画というようなもの、これは名前はこの名前ですが、要するに、一体全体自分たちが何を持っていて、それはいつになったらば老朽化して、そして修繕すべきなのはどれだけのものがどのタイミングで出てくるのか。それから、仮にそこを手を入れて長寿命化なりメンテナンスすることでその施設がもっと伸ばすこともできる、そういう全体としての管理をするための計画を作るべきだと。これは住民に対する行政サービスを維持しつつ、これからの我々が迎えるべき社会にあるべき公共施設というものを計画的に、戦略的に考えていこうではないかと。そのための前提としてこういった計画を作るべきではないかと、私はそのように考えております。
  165. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 空白地域をつくることが目的ではないということでしたが、そうした効率化という名の下で、やはり多摩市の中では空白地域が生まれるのではないかというような実態が生まれ始めているということです。  御紹介した多摩市についてですけれども、市域の六割が多摩ニュータウン、先ほどおっしゃったように、東京都やURの前身である日本住宅公団などによって、人口増加の中で、一九六〇年、昭和四十年代に急速に整備された町です。この整備については国や東京都を中心に進められましたが、その後の維持管理は市に任されてきていると。ニュータウンの初期入居から既に四十年がたっていて、今の多摩市は財政上の身の丈を超えた維持管理に加えて、老朽化対策やニュータウン整備の中で不要になった施設の除却などの状況に直面しているんです。  その中で、先ほどの行動プログラムを公表されたわけですが、そうした中で出された地域住民や利用者らの声を踏まえて、廃止対象となっている図書館やコミュニティーセンターなどの存続も含め、公共施設の老朽化対策、維持管理について費用の掛からない方法を、市民、議会、自治体が力を合わせて模索しようとしているそうですけれども、歴代政府が大規模な公共事業や箱物造りに自治体を動員させてきた一方で、その維持管理、老朽化対策や建て替え支援について自治体への財政措置は後回しにしているというのが現状だと思います。  私は多摩市にお邪魔して、実際にそうした老朽化した新規開発施設などを見せていただきましたし、そうして苦心されているというお話も伺いました。他の自治体でも同様に公共施設の役割と老朽化対策、どう両立させるかということで苦慮されているという声を聞いております。  今回の地財法改正で除却に地方債の起債を認めること、これは当然ですけれども、住民が本当に必要とする公共施設を長くその地域で利用し続けられるよう、維持、改修の将来の捻出について心配している自治体に対する財政的支援など、国でも本格的に更に検討するべきではないでしょうか、大臣。
  166. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、公共施設を整備するときに住民の意思を無視して国が勝手に造ることがあり得るんでしょうか。ですから、そのとき整備するには必然性があったわけであります。また地元からの要望があってそういったものを造ってきたんです。でも、例えば一駅隣に同じようなホールがあったり、そういった無駄が、結果的に人口が増えて経済が伸びていく時代に考えられていたことがもう全然違うトレンドになっているのに、その施設を今までその地域、またそのときの社会が要求して造ってきたもの、これを効率化しなければならないというのは私は必要なことだと思っております。  それから、公共施設を除却することに地方債の適用を認めるのは当然だと今おっしゃいましたが、今までできていないんです。なぜならば、地方債というのは、地方が出すのは建設債ですから、残るものに対しての起債を認めているので、壊すものに対しての起債を認めるというのは、今までの発想をコペルニクス的転回と考えていただいてよろしいんじゃないかと思う。当然と思われるというのは、私はとてもびっくりしたんでありますが、これは地域の御要望があって、今までできなかったこと、私は各地方の知事さんや町村長さん方と何度もお会いするたびに、このことは実はとても困っていると、災害時に危険がある、それから防犯上の問題も出てくる、治安上の問題もある、それは過疎地においても都市部においても同じであります。  ですから、こういう社会的な問題について、これは制度をきちんと運用を考えて、また必要なものに生かしていこうではないかということで、我々もかなり思い切ってやったわけなので、そこは是非御理解をいただきたいと思います。  住民サービスが落ちるようなことを考えて空白地帯をつくるなどという、そんなことを喜んで求める人がまた行政の方にいるわけがありません。結果として、しかしそれは、自分のすぐ脇に全部があればいいのなら、よければいいと思いますが、そこはバランスだと思います。  ですから、これからの地域にとって必要なもの、最適な配置計画というもの、そして我々、それぞれの地域が維持できるような、そういう身の丈に合ったものにしていかなくてはならないと、こういう町づくりが求められているんだと私は思います。
  167. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 整備については国がやってきたと、その要求もあったということは、そういう一面はあると思いますが、造った以上、その維持管理についてこれまで放置していたというのが問題であって、だからこそ、自治体からそうした老朽化対策を求める声があったからこその今回の地方債の活用という、そうした対策なんだと思っております。  ですから、空白地域つくることは望んでいないというお答えでしたので、是非ともそうした地方の声、しっかりこれから出てくる計画なども踏まえながら伺っていただいて、公共施設の老朽化、維持管理の更なる対策を求めて、次に軽自動車税の引上げについて質問いたします。  政府は、自動車業界の要望に応え、自動車取得税の税率引下げ、段階的な廃止を行う一方で、その代替財源として軽自動車税を引き上げることを決定しました。昨年三月末の時点で日本国内における軽自動車の保有台数の割合が約四割に上る中、今回の増税は多くの国民に影響を与えるものです。全国軽自動車協会連合会が公表しているデータによりますと、軽四輪車の一世帯当たりの普及割合というものが、一家に一台という普及割合が高いのは佐賀、鳥取、島根、山形、長野など、経済力が弱く、比較的所得水準の低い地方に集中しています。対して普及割合が低いのは東京、神奈川、大阪などの大都市ですが、これらの都市においても郊外の地域では軽自動車を利用している方が多いという実態があります。  私も、東京で軽自動車を利用している方の実態をいろいろ調べました。多摩地域の自営業の青年は、業務用の車は四台全てが軽自動車、少しでもコストを下げようと工夫しているが、それでも売上げの二七%が自動車の必要経費で飛んでしまう、ガソリン代も生活費も上がり、会社の経営も自分の暮らしも厳しい状況です、仲間と一緒に起業して頑張っているけれど、二年後、三年後と商売を続けていくことが本当に大変だと話されていました。この方のように、商売で軽自動車を利用する中小業者は保有台数も多く、増税の負担が重くなるわけです。  ここで、改めて大臣に伺います。こういう軽自動車のユーザーにとって、消費税の増税に加え、今回の税率引上げで二重の負担増になるという認識はお持ちでしょうか。
  168. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 今回の軽自動車税の見直しは、自動車関連税制全般の見直しの中で行われたわけでございます。その中でも、今、吉良委員から消費税のお話がございましたけれども、その増税と軌を一にいたしまして、軽自動車税にも掛かっております自動車取得税の税率の引下げを行うこととしております。現在、軽自動車税につきましては三%の税率をこの四月一日から二%に引き下げるという御提案をしております。  そういうことも含めまして、軽自動車等が公共交通機関の不十分な地域などで生活の足として使われている、さらには、運送業等を始めとして商売としても使われているということは、私どもも十分耳にもしておりますし、理解もしております。与党の御審議の中でも、その点については非常に大きな声として出てきたということも事実でございます。  そういうことを踏まえまして、軽自動車税におきましては、軽四輪車に係る新税率の適用を平成二十七年四月以降に取得される新車からとするなど、様々な形で配慮がなされたものとなっているというふうに私どもは理解しております。
  169. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 御答弁ありましたように、取得税の廃止、新税率の適用を新車に限定する、消費税増税と導入時期をずらすなどの配慮をしているという御答弁でした。  実際に、消費税増税の影響と相まって、軽自動車の駆け込み需要が高まっているということも報じられていますが、駆け込み需要で、そして購入した人や、また買い換えずに今大切に新車ではなく乗っている人にも重い負担が掛かるという問題があるのではないでしょうか。先ほど来ありますように、今回の法案では軽自動車税についても二〇一六年四月一日から、最初の新規検査から十三年を経過した軽四輪等について重課を導入することとなっています。  総務省に伺います。新車を除く軽四輪車について重課がなされる場合、税率はどのようになりますか。
  170. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 軽自動車税につきましては、これまで登録自動車にございました言わばグリーン化の特例、重課というのはございませんでした。登録自動車と比べて総排気量及び規格は小さいものではございますが、やはり環境に対して一定の負荷を与えるものであります。したがいまして、車体課税のグリーン化機能の強化の観点から、登録自動車と同様、最初の新規検査から十三年を経過した四輪車等について平成二十八年度から経年車重課を行うこととしております。  具体的に申し上げますと、環境への負荷が小さい電気軽自動車等を除く三輪以上の軽自動車を対象にいたしまして、四輪以上の自家用の乗用車につきましては一万二千九百円、営業用の乗用車につきましては八千二百円、自家用の貨物車につきましては六千円、営業用の貨物車は四千五百円、三輪車は四千六百円、いずれもこれ年でございますが、それぞれ改正後の標準税率のおおむね二〇%の重課となる税率を適用しようとするものでございます。
  171. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 結局、御説明あったとおり、税率が上がる前に購入しても、若しくは買い換えずに大事に長年乗っていたとしても、登録から十三年たった車には新税率での重課が適用されるということです。これでは配慮しているとは言えないのではないでしょうか。大臣、認識をお伺いします。
  172. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) この旧税率の適用されていた車についても重課になるということでございますけれども、これはそもそもこの重課の理由といたしましては、まず一つ、環境性能が経年車につきましてはかなり悪い。ここ十数年の間に軽自動車につきましても随分と環境性能が上がってきております。そういう観点で、環境性能の悪い車については同じように重課が必要だということが一つ。  それからもう一つは、やはり新税率の車よりも重課される車の税率の方が低いということになりますと、これはやはりそのまま乗り続けていた方が税率だけの面で見ますと有利になるということになります。そういう意味で、環境性能に良い車への転換といった効能が落ちてしまいます。そういうふうなこともございまして、旧税率、平成二十七年四月以前に新規取得されていた車にあっても、やはり新しい税率の二〇%重課という形で設計をしたものでございます。
  173. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 大臣に御答弁お願いしたんですけれども、お答えいただけなかったんですが。  結局のところ、グリーン化のためだとおっしゃっていますけれども、問題は、そういう軽自動車乗っている方は低所得者の方が多くて、誰もが軽課対象となるような燃費のいい車を購入できるわけではないということなんです。また、取得税の引下げ、廃止があるということもありますが、軽自動車で恩恵もあると言いますけれども、元から取得税のない原付、オートバイについてはただ負担が増えることになるのではないでしょうか。  この原付、オートバイについて軽四輪車にあるような新税率の適用対象の限定があるのか、総務省、お答えください。
  174. 米田耕一郎

    ○政府参考人(米田耕一郎君) 今回の軽自動車税の税率の改正につきまして、今お話ございました四輪車等につきましては、小型自動車との税率差が四倍以上であることを踏まえまして税率の引上げということが行われたわけでございますけれども、やはり車の選好といたしましては小型自動車と軽自動車との競合という点がございます。そのような点を踏まえまして、適用につきましては平成二十七年四月以降に取得される車に限定をしたということ、それから、税率自体につきましてそれほど大きな、私どもとしましては二倍といった税率の引上げも御審議の中ではお示しをさせていただいたわけですけれども、最終的には一・五倍になったということです。  それに対しまして、原付、オートバイ等につきましては、特に徴税コスト等の関係から、その引上げというのは市町村から強い要望はございました。  さらに、この新税率の適用と旧税率の適用を新規取得車の区分で行うということは、先ほど御答弁申し上げましたとおり、これは技術的にかなり困難である、コストも掛かってしまうといった観点で、この二輪車、原付につきましては、新規車、既存車を問わず、新税率を平成二十七年度から適用するということにしたわけでございます。
  175. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 原付、オートバイについては配慮がないという御答弁だったと思います。  これに関しては、先ほどあったように、二倍と引上げの幅が大きいわけです。これについては、収入の低い、働く若者への影響が懸念されます。  若者とバイクといえば一般にぜいたく品、嗜好品というイメージを持たれていますけれども、五十㏄以下の原付を利用しているお客には意外に若い人が多いという都内バイクショップの経営者の方のお話も伺いました。公共交通が動かない時間帯、午前零時過ぎから四時、五時の間に働く若者、例えば閉店後に資格取得の勉強をしなければならない美容師、理容師などの資格職、建設現場で働いていて、始発に乗ったのでは現場に間に合わないようなケースが多いということです。  先ほど来、市から、地方からそうした要望があったからこうした増税を行うというお話がありますけれども、今回の軽自動車税の増税、最大の問題点は、地方といいますが、その自治体の長なのではなく、納税者である国民の声や実態が反映されていないことだと思います。これは何も私だけの意見ではございません。  世帯数に対する保有割合が二番目に高い鳥取県で知事を務めた片山善博慶應大学教授が「税務経理」の今年一月七日号に寄せた論文の中で、真の地方の声の主は主権者であり、納税者である住民であるはずと指摘した上で、鳥取県で軽自動車に乗るのは主に女性である。彼女たちが日々の通勤に使用する。鳥取県における勤労者所得は全国平均から見て低い水準にある。家計を維持するために共働きをする世帯は多いけれども、いざ外に働きに行こうとしたとき、その足となる地域の公共交通機関はとても貧弱であると。そして、やむなく自家用車に頼らざるを得ないが、こうした働く女性にはパート労働などの非正規職が多く、しかもその賃金は低く抑えられているから、価格が高く維持費の掛かる普通乗用車には手が届かず軽自動車を購入することになると、県内の軽自動車ユーザーの実態を紹介しています。  片山氏は、こうした実態から見て、今回の軽自動車税の引上げは軽自動車を保有する人たちの置かれた立場やその心情に対する配慮に欠けている、軽自動車税の部分だけでも再考することをお勧めすると指摘しています。これは傾聴に値する意見だと私も思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
  176. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) それは、吉良委員がそういう方たちの声をきちんと届けていただいているというのは非常に良いことだと思います。また、そういう声をどんどんと出すことが、それがいろんな皆さんの声に耳を傾ける行政の役割でもあるし、それは国民の代表たる国会議員が是非やっていただきたいというふうに思います。  同じく地方の代表である首長さんだったり議会が、やはり自分たちの地域の運営のためにはこういったものについては是非見直しをしてほしいと、こういう要望もあって、これは国民の声、地域の声を集約した人たちの声なんです。一人一人の意見もあるのは分かります。ですから、それはいろんなチャンネルで、いろんな人がお話をしていただければいいんだと思います。  しかも、この軽自動車というのは日本において特別な存在ですね、世界において軽自動車というカテゴリーはありませんから。ですから、そういう中で、我々は特別の配慮をしながら地域のことを考えて、国全体が、皆さん、国民が生活しやすいような工夫をしてきたという意味では、私はこれは日本は胸張っていいと思いますよ。  だけれども、時代が今こうなってきて、所得水準が厳しいといいながらも少しずつ上がっていく中で、今度は小型自動車と軽自動車の格差が四倍以上になって、それをまだ容認するんですかと。それから、バイクの問題は、手数料がほとんどもう、手数料で場合によると逆ざやになっている自治体もあって、これは是非何とかしてほしいという声もあるわけであります。これも住民のためのことなんです。  ですから、そういった様々な声を受け止めて、私どもはこれが、私が勝手に決めることはできません、総務省が勝手に決めることもいたしません、いろいろなチャンネルからお声をいただき、議会の、今議員から言っていただいた声もこれも十二分に我々は聞かせていただいております。その上で、この専門家による検討会を開きました。そして、国民の代表である、しかも政府を形成している与党の税制調査会の中でそれはけんけんがくがくの議論があってこういう結論をしてきたということでありまして、これは民主主義のプロセスを踏まえた上での決定だと。できる限りそういった困った方々に配慮していくのは当然のことでありまして、私もできる限りのそういう配慮は引き続きやりたいと、このように考えております。
  177. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 声を聞いているとおっしゃいましたけれども、様々な声を、しかし、おっしゃるその自治体の声というのは、片山氏もおっしゃっているんですけれども、すなわち課税する側の一面的な声にすぎないのではないかというふうに言っています。結局、やはり現在行われようとしていることは、そうした課税される側、住民の側の声ではなく、課税する側の声しか聞いていないと言われても仕方がないことをやっていると指摘させていただきます。  さらに、地方や郊外の公共交通の状況というのは、今後更に衰退が進むおそれがあります。東京でもあきる野市や八王子市などの地域では、公共交通をどう維持していくかというのが大きな問題になっています。人口が少なく面積が広いあきる野市では、昨年の市議会議員選挙において、コミュニティーバスの増台、増便が医療・福祉政策と同じくらい重要な争点になりました。日々の生活の足をどう確保するかがそれだけ深刻な課題になっているということなのではないでしょうか。こういう状況の中で、公共交通を拡充させる見込みがちゃんと立たないまま軽自動車の税負担まで上げられたら、地方や郊外の住民はまさに足を奪われることになりかねません。そうなったら、もうその地域に住み続けることもできなくなってしまうと、これが実態なんです。  今回の軽自動車の増税は、消費税増税対策のための自動車取得税の引下げ、廃止で生じる税収の穴を埋めるためという側面が大きいですが、そのためにより生活が困難な地方や郊外の住民に負担を課すのでは、税負担を考える上での重要な観点である応能負担の原則を余りに軽視していると言わざるを得ないのではないでしょうか。  消費税増税も軽自動車税の増税もきっぱりと中止すべきと思いますが、大臣、いかがでしょう。
  178. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 私は、先ほども申しましたが、民主主義というのはいろんな人の声に謙虚に耳を傾けることだと思います。そして、最大公約数を得ていくものが責任ある仕事だと、このように思っております。一体全体全ての方々の要求をかなえようとするならば、一人一人の要求になっていくことになります。ですから、住民の代表という制度があって、議会や公共団体というのはそういったものにあるわけであります。  ですから、今委員が弱い方たちや困っている人たちのためのことを思って言っていただくことは、私はとてもいいことだと思っているんです。でも、だからといって、その自治体や議会が決定したことをそれはその地域の声ではないというふうにおっしゃっていただいても、それは私はそれを賛同することはできないのであります。  そして、コミュニティーバスを入れよう、コンパクトシティーというのは、例えばLRTを入れましょう、それは、そういうことがきちんと整備されたならば、個人が軽自動車で、しかも高齢化した方がそこで動かなくても済むような町もできるのではないでしょうか。ですから、いろいろな工夫をしていかないと、住み続けるためにはそのときそのときに必要な変化をしていかなければいけないんだと、私はそのように思っているんです。  ですから、今これが当然のことだと思っておりません。しかし、全体の総合的な検討の中からできるだけ配慮して、そうはいったって自動車を持っている方、軽自動車はまだ更に格差があるのでありますから、そういう中でこれはできる限りの負担軽減をしながらみんなでコストを払い、そして住み続けるための工夫をしていくべきだと私は思っております。
  179. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 吉良よし子さん、時間来ております。
  180. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 いろんな声、最大公約数と言っていますが、何度も言うように、約四割、自動車ユーザーの約四割を占める軽自動車ユーザーへの負担増になると。そうしたところに全く配慮されているとは決して言い切れないという問題がある。だからこそ、やっぱりこうした増税は中止すべきだということを改めて申し上げまして、私の質問を終わります。
  181. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 それじゃ質問を始めます。  今日は地方財政計画というのがメーンの一つですよね。地方財政計画は、大変これは重要な役割があるんですよ。毎年度、地方団体のこれは予算編成の指針になるし、財政運営の指針になるんですよ。  それともう一つ、実用的には、これで地方交付税が決まるんですよ。だから、地方財政計画の収入や支出を操作することによって地方交付税の総額が操作されるんですね。そういう意味では大変重要なので、昔は地方財政平衡交付金というときには、地方団体の総収入、総支出を全部積み上げて、その差額を地方財政平衡交付金にしたんですよ。それを毎年やると大変だから、そこで今の、税の一定率に、国税の一定率にぶっ掛けて、それで総額を決めることになったんだけれども、これが足りませんわね、御承知のように。その話は後にしますけれども、この来年度の地方財政計画を見ると、やっぱり交付税減っていますよね、二千億ほど。ただ、一番地方団体が心配する一般財源総額は六千億増えている。これは地方団体評価していますよ。  ただ、この中を見ると、地方財政計画の中を見ると、大臣が好きな元気、地域の元気創造事業が三千五百億増えているの。ところが、これは振替なんだよね、考えてみると。歳出特別枠というのが一兆五千億あったんですよ、去年までは。ところが、これが今年は一兆二千億。地方財政計画では地域経済基盤強化・雇用等対策になっている。それで三千億減っているんですよ。この振替で地域の元気創造事業が一般行政経費に三千五百億組まれているんだよね。だから、実質のプラスは五百億なんですよ。  何でこういう手の込んだことをやるんですか、大臣。
  182. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) これは、いわゆる歳出特別枠につきましては、これはリーマン・ショック後の景気低迷の続いていることを踏まえて、臨時の暫定的な措置であります。これを是非、危機対応モードから平時モードに順次切り替えていこうではないかと、それは国全体が経済の活性化をさせていこうと、こういう方針に沿って私どもも国、地方一緒に財政再建をしなければならないと、このように思うわけであります。その際に、ですから、この歳出特別枠についてはリーマン・ショック後の変動に合わせて金額を出したわけであります。  しかし、一方で、地域の活性化というのはこれからますます必要になると。だから、したがって、臨時の暫定措置ではなくて、恒久的な平時の措置として、このようなことで地域の活性化を促すための、そして、それは努力をしている自治体に対してその現状に即してそれを配分しようではないかと、こういう考え方でございます。
  183. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 ただ、前のが一兆二千億残っているんだよ。だから、これは消していくわけですね、一兆二千億の方は、例の雇用何とか地域就労何とかというのは。それで、その元気の方に行くわけだ。元気の方増やしていくんでしょう。そうでなきゃ交付税穴が空いてきますよ。財政局長、どう。
  184. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 二十六年度は今大臣から申し上げたような考え方でやったわけでございます。  それで、この一兆五千億、残りの一兆二千億ですね、二十六年度の地財計画が一兆二千億になっています地域経済基盤強化・雇用等対策費は、これはリーマン・ショック後の緊急的にとられた措置であるということから、平時モードに戻そうということになっていますから、ベクトルとしてはこれは縮小していく方向にあると思います。  そのときに、おっしゃるように、この項目が立っているがゆえに一般財源総額が確保されてきたと、これまでですね、そういう大事な機能をこれ持っていますので、我々としては、この臨時の対応としては、これは縮小、解消していく方向ではあるけれども、それに代わって現実に必要な金が通常の財政需要として存在しますから、そっちの方に振り替えるといいますか、それをきちんと見ていこうということで、いわゆるめり張りを付けた歳出の見直しをしていくということだろうと考えております。
  185. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 あなたの言うことが分からないでもないけど、めり張りと言えるのかね。交付税の総額維持のための一つの操作みたいなあれになるんだね。  それから、更に言えば、この三千五百億の分け方なのよ。これ、三千億は行革努力で五百億は地域経済活性化努力だというのが、これがよく分からないわね。私は逆じゃないかと思うよ。賃金を削る、まあ余りラスパイレスが高いところは低くしてもらわないけません。それは削らないかぬし、職員が多いところは数も減らさないかぬ、総トータルの人件費も減らさないかぬと思うけれども、それをやったところに三千億で、ほとんどでしょう。本来の地域経済の活性化を農業や商工業や何かでいろいろやっているところは五百億というのは話が別じゃないの。元気出そう、職員がなくなれば元気になるの、賃金が下がれば元気になるの。
  186. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 二十六年度に三千五百億、地域の元気創造事業費を組んでおりまして、おっしゃるように、三千億円は行革努力で配分し、五百億円は地域経済活性化の成果指標で配分しようと考えております。  これは、こういう割合にしたのは理由がありまして、今からスタートしますと、これまで行革をして財源を捻出して地域経済活性化に充ててきたということについてはこれまでの実績を見ればいいと思っています。しかし、頑張ったことによって例えば農業産出額が上がったとか、それから宿泊者が増えたとかということについては、今からの成果を取って評価したいと考えております。  したがって、我々としては、今決めているわけではありませんが、この五百億円の方を今後順次拡大していくというふうなことを今の時点ではイメージをしております。
  187. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 今までやった行革努力、これからやる地域活性化の努力、分けているんだね、過去にやったことと。しかし、それは話が逆じゃないかな。あるいは、今の三千億と五百億には差が私はあり過ぎるような気がする。  更に言えば、内閣府の、地域活性化、元気になる何とかという補助金があるんだよ、交付金か何か、新藤大臣が所管大臣ですよ。その八百七十億の分け方も、普通は三割やるけれども、行革努力をしたところは一割上乗せするというんだね。カットはしていないよ、カットはしていないけれども、行革努力をやったところは乗せてやるというんだから、これも差別なんですよね。  給与のことはもう去年大議論やったわね、大臣、くたびれるぐらい。その結果、あなたは去年でおしまいにすると、今後はもうしないと言ったのよ。これ、見せしめじゃないの、いじめじゃないの。どう。
  188. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 私は、委員の御質問をいただきながら、ああ、言葉が大事、きちっと説明しなきゃいけないなと思っているんです。どうもこれ、これからやる仕事に関してお金を付けるから頑張ってくださいというふうに聞こえちゃうと、それは政策誘導だなということで、これは本来あるべきでないということを御指摘されるわけですね。  だけれども、実態とすれば、これまで努力してきた部分がその指標として使われているわけですよね。この先もっとやってくださいではなくて、そういう成果によって、行革努力をしてきたんだから、そこについては更にまたそれを応援しますよというふうに言い換えるというか、きちんと説明をしなくてはいけないんだなというのが、今日、先ほどからいろんな方々から言われていて、今考えていることなんであります。  まさに今、さっき局長から申し上げましたけれども、この行革指標というのは、これはこれまでさんざん取り組んでまいりました。で、地域の活性化というのは、これは例えば、若年就業率がどれだけ上がったかとか、それから第一次産業の産出額ですとか小売業の年間商品販売額、延べ宿泊者数ですとか、いろんなそういったものを捉えて、これからその町が元気になっていこうと。今までデフレ時代に、地域の活性化と言っても、ずっと下り坂だったんですから。ですから、それに、これからアベノミクスによって国が元気になっていくんだと、地域が活性化していくんだと、そういうものに対してのその成果がきちんと反映できるようなものにしていこうと。これは決して誘導して、頑張ったから配ってあげるんではなくて、そもそも自分たちが頑張ったことに対する、それがいわゆる自分たちの対価だと思っていただければ、これ、もう少し理解していただけるのかなと私は考えております。
  189. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 それは大臣、誘導もいいんですよ。誘導が全部悪いわけじゃないわ。それから、今までやったことの評価をして、そのめり張りを付けることも私は必要だと思いますよ。よく考えてやってくださいよ。  それから、この地財計画で見ると、臨時財政対策債、臨財債、これが延々と続いていますよね。これもこの場で言いましたけど、平成十二年の十二月に私が自治大臣のときに宮澤大蔵大臣とつくった制度なんですよ。それまでは交付税特別会計が資金運用部その他からお金を借りて配っておったんだよ。これは不透明だし責任の所在がおかしいからというので、それは半々で、折半で責任を持とうと。次の年度の足りない金の半分は国が責任を持って一般会計から入れてもらうと、半分は地方が赤字地方債を出して借金をして調達すると。それを分けて、将来、自分の力で返していくということが臨時財政対策債なんですよ。それ、つくったときは三年でやめるつもりだったのよ。それが延々と六回、法律を直したんですよ、今回も直すんですよ、これは、法律を。これ、いつまで続くの。もう五十兆ですよ、臨財債。前と同じじゃないの、不透明で償還の当てもなくて、全く無責任極まるという。それは私の責任も最初はあるわ。しかし、三年でやめるつもりだったんだからね。  いやいや、だからどうするんですか。それじゃ、地方交付税率が引き上げられるかって、引き上げたら国の、財務省、どこかにおるんでしょうけどね、ひっくり返るわ。そんなこと簡単にできない。本当は法定率を上げた方がいいんですよ。それはみんな安心する。しかし、それはすぐできるかどうかだね。そうなると、こんな一寸延ばしばっかりやっていると、国もおかしくなる、地方もおかしくなると。  反省を込めて私思っているんですが、大臣の率直な意見をお聞かせいただきたい。それと、財務省、その後お願いします。
  190. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、責任の一端をお認めになったということはすばらしいことだと、このように思いますが、それは私は画期的なことだったと思います。地方の責任というものを、地方が自治を行って自立するんですから、お金はいつでも国から来るという状態になっては、これは責任の所在が不明確になるのは、私はこれは非常にいい判断だったと思うんです。  恐らく、宮澤内閣の頃、委員が大臣をおやりになって大活躍されていた頃、まさかこれほどに……
  191. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 森内閣です。
  192. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) あっ、森内閣もおやりになり、私もお仕えしたんですから。だけど、あのときに私たちはこのままでは駄目だと思っていましたが、こんなにもっと悪くなるとは想像できなかったんじゃないでしょうか。これは景気の山谷の循環の中のことであって、これを乗り越えるためにはどうしたらいいんだろうかというような、それから当時指摘されていた社会資本、内需拡大をせよとか、ああいう、あれを解決すればまた持ち上がると思っていたわけですよね。でも、実は残念ながら日本と世界が変わってしまっていて、これは違う流れの中に我々は入ってきたんだと。それに気が付いて、もがきながら、ここでもう一度立ち上げようとしているわけじゃないですか。  ですから、これはこれ以上の、やはり膨らみ続けないようにする。新規の臨財債の発行を、これを厳に慎むべく、徹底的な歳出改革と、そして地域活性化による財政改善、そして国全体の景気を膨らましていくことによってこういったものを我々は含んでいかなくてはいけないんだというふうに思いますし、何よりもこれが返さなきゃならない責任があるんですから、これ以上膨らませないためのまずは努力をして、ここでリセットするならば、この先上がっていけるようにいろんな工夫をしていくべきだと、またそうしたいと思っております。
  193. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 財務省からよろしいですか。
  194. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 いや、私も責任あるけど、あなたもあるのよ。私のときの政務官だったよ。政務官というのは偉いんですよ。大臣より場合によっては偉いのよ。責任を感じてくださいよ。  そこで、そういうことの中で一つの私は提案をさせていただきたいんですよ、国、地方を通じる税制の抜本的改革の。  一つは、今盛んに経済界は言っていますよね、国際競争力が日本は落ちた落ちたと、法人税の実効税率を下げてくれということを一つ言っている、これは経済界言っていますよね。それからもう一つ、地方は、法人関係税は偏在性が強いし不安定だから、もっと偏在の少ない、偏在していない安定した税源を与えてくれと言っている。この二つの要請があるんですよね。それで、それを直すには、私は、地方の法人関係税を全部廃止しちゃうと。それを、税源交換でもないんだけれども、法人住民税と法人事業税があるんですよね。それが、法人事業税の方は外形標準課税にしてしまう、これがもう既に四分の一はなっているんですよ。まあ大臣時代のことばかりで申し訳ないんですけど、大臣になってからすぐこれを党の税調に主張して、二、三年掛かりましたけど、平成十四年の暮れに、それじゃ入れようということになったんです。それが今の制度なんですよ。  ただ、中小企業は外してくれというので、大企業だけ、資本金一億円以上と。それから、付加価値割で、一対一で、半分だけやろうという話だったんだけど、これも反対があって四分の一になりましたよ。それから、付加価値だけではなくて資本も入れてくれというので、資本も三分の一入れたんですよ。そういうことをやって今の制度ができたんですが、その後、三位一体改革の税源移譲の話になって、そっちの方の、所得税から住民税への移譲の話になって、そっちの方がだあっとやってきて、ちょっと止まったんですよ、外形標準課税が。ただ、平成十九年か何かの党の税調の答申の中には、もっと拡大せいと、比率を上げろと、対象の法人を増やせと、こういうことが答申に書かれているんですよ。その経緯を、大臣、御存じですか。
  195. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 私もよく承知をしております。また、この外形標準を入れるときには、私なりに自民党の税調ではいろんな発言をさせていただきました、委員があのときにおやりになろうとしてですよ。我々はもっと思い切って入れるべきだったんです。で、実際の最初の計画はもっと外形標準の枠は広かったんです。しかし、結果的に、いろんな声を聞いて、赤字法人だ、中小企業は除外するんだ、赤字法人は景気が回復して黒字法人が増えれば問題解決しますが、しかし、この中小を除外したことによって、圧倒的に中小が多いんですから、この国は、ですからこの外形標準の収税力が弱まったと、こういううらみがあると思います。  ですから、ここは、こういったところを思い切ってやっていかなければいけないというふうに思います。それは、私の所管ではありませんが、租特も同じです。こういう問題を切り込んでいかないと。で、誰がどう負担するのかということをやはり元々から、原点から見直してこの望ましい税体系を組まなければ、我々はもう先、立ち行かなくなるのはもう何年も前から分かっているわけでありますから、しかし、それは段階的なやっぱりそこは国民の理解を得るためのプロセスを経ながらやっていくと。  ですから、委員の建設的ないろんな御提案は私もこれからも聞かせていただきたいと、このように考えております。
  196. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 皆さんのお手元に四枚の資料を配付させていただいておりますので、ちょっと目を通してみてください。  簡単に説明いたしますが、今私はざっとしたことを申し上げましたが、地方法人課税の、一枚目ですよ、抜本的な見直しにより法人実効税率は約一〇%下がるんです。左の方を見てください。法人税と書いてあるのは、これは国税です。その上に地方の法人事業税と法人住民税が乗っております。それが、ざっとした数字でいいますと、法人住民税が四・九%なんです。これは法人税割と均等割とありますけれども、両方で二兆五千億ぐらいあるんですよ。均等割は、これは残さにゃいけませんので、これは会費ですからね、住民であることの。そうなると、法人税割が約二兆円、それで四・九%下がる。それから、法人事業税の方は、これは地方法人特別税があったりして本当はややこしいんですよ。ややこしいんですが、今外形標準になっているのが約六千億で、電気、ガスが収入金課税で、それが約二千億で、八千億はもう外形標準になっているんです。それで、地方法人特別税が一兆八千億あるんです。それから、いわゆる所得割の事業税で残っているのが一兆四千億ある。それで、この地方法人特別税と所得割の事業税を、これをやめて、全額外形標準課税にしますと、これがマイナス五・二になるんです、いろんな計算で。それで、住民税の方は廃止して地方消費税に振り替える。事業税の方は全額を、今四分の一となっておりますが、全額を外形標準課税にすると。これが一枚目の資料です。  二枚目を見てください。法人事業税の今の外形標準課税は、現在が左ですね、全体の四分の三が所得割です。税率も書いています。それで全体の四分の一が、これが外形標準課税で、これもいろんな議論があって、本当は全部付加価値割にしたいんですが、資本割を入れております。これは二対一です、付加価値割と資本割の。付加価値というのは、そこに書いておりますように、損益を除くと報酬給与額、純支払利子と純支払賃借料なんです。  今の税金は、応能応益という議論がありますが、能力のある者から取るのを応能ですね、応能課税。利益を受ける者から取るのが応益課税で、地方団体といいますか、地方自治は、地方自治体のサービスを受ける人から対価をもらうという応益性なんです、中心は。赤字であろうが黒字であろうが、所得があろうがなかろうが、地方自治体のサービスはみんな受けるわけですから。それは、いろんな事情があるんですけれども、事情に応じて払ってもらうというのが応益性の議論。行政サービスの提供に対する応分の負担というのが地方自治の原則ですから。だから、それをなだらかに付加価値割に持っていくと。資本割は今ありますから、残すというのがここなんであります。  次のあれを見てください。ただ、これをすぐやるということは大変な議論があるんです。例えば中小企業の問題、もう一つは赤字企業にも負担をしてもらうという問題。固定資産税と同じなんですよ。もちろん損金にはなりますよ。  そこで大企業は、今、現行は大企業の四分の一が外形標準になっているんですが、これを三年後に二分の一にして、それからその後は、更に三年後の六年後に全部外形標準課税に移行すると、六年後に、これは大企業です。今大企業が二万四千社あります。このうちの黒字が一万三千社、五四%。赤字が一万一千社で四六%です。  中小企業の方は、今二百四十三万社あります。黒字が七十万社、二九%。百七十三万社が、七一%が赤字です。ここは今、外形標準になっておりませんので、三年後に四分の一だけ付加価値割を入れる。さらに、六年後にそれを半分にして、十年後に最終的には外形標準に移行すると。こういうなだらかな移行案を一応三枚目に書いております。  それから、四枚目は、法人住民税を廃止して地方消費税ですが、三位一体の改革は五兆五千億の国から地方への税源移譲と言いました。三兆円の所得税から住民税への移譲は行われました。残り二兆五千億というのは、実は地方消費税一%のアップを私どもは考えておったわけでありまして、是非それが、この発想に生きておりますのと、消費税の地方税化というのを日本維新の会は主張しております。  そういうこの一つのステップとしてこういうものを考えているわけでありますが、上を見ていただきますと、法人住民税の法人税割を廃止しますと、約二兆二千億、これで穴が空きます。これを地方消費税一%上げることによって、二兆七千億と書いておりますが、まあ二兆五、六千億ですね、これを補填する。その地方消費税は、国の消費税から地方消費税に振り替える。そうしますと、今度は国の消費税が穴が空くわけでありまして、この財源確保をどうやるか。そのためには法人税の課税ベースを拡大するか、あるいは他税目による増収を図るかでございます。  その財源確保案を下に書いておりますが、今政府税調なんかでも議論されておりますように、法人税の課税ベースを拡大する。一番今言われておりますのが租税特別措置、例えば研究開発や中小企業その他に特別措置で税金をまけているものを、これはある程度見直すというので、減収額は約九千億。欠損金の繰越控除が今は九年までできるようになりました。外国ではエンドレスというところもありますから、いろんな議論があるんですけれども、これが減収額が二兆三千億あります。これをもう少し縮めるか。  それから、子会社なんかからの受取配当の、これが二重払いになるということで、これは減税されております。これが約一兆円あります。この辺の見直しをどうやるか。  それから、その次に書いておりますのは年金目的特別相続税の創設。これは日本維新の会が言っております。例えば、相続金融資産が年二十兆円ぐらい推定されるので、死後精算で一割だけもらうと仮に仮定すれば、簡単にいくかどうか分かりませんよ、仮に仮定すれば、死後精算で税率一〇%を課せるとすれば税収が約二兆円になると、こういうことであります。  それからさらに、よく言われておりますのは高所得者への課税強化で、利子、配当、キャピタルゲインへの金融所得課税が今二〇%です、税率が。これが約一兆二千億あります。これを仮に倍にすれば一・二兆。  こういう議論でございまして、これはこれから大いにいろんな知識を集めて、いろんな観点からの議論を踏まえて検討していくと、こういうことを今私は提案させていただきたいと思うんですが、大臣、いかがですか。
  197. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、法人事業税の外形標準化、この外形標準課税の充実、それから地方消費税の充実、これは方向性は一致をしております。ですから、こういうものについて是非いろんな議論をしていくべきだと思います。  これは今いろんな仮定も前提にしてのことでございますから、端的に言いますれば、まず、これによって国の社会保障財源に穴が開くということであります。それから、地方消費税は、これは偏在、振り替えても、偏在性は実際のところ今二・〇、偏在性やっぱり存在するわけですね。  それから、この外形標準課税を赤字法人に広げた場合の影響、あのとき、私もたしか商工部会長代理か何かでがんがんやりました、入れるべきだという方から。しかし、あのときの議論からしたって、今の経済情勢、中小企業はまだあのときよりも更に厳しい状態で、そういう理解を得られるのかということ。それから、外形標準を膨らませていくことは、結果的に担税力のある大企業の課税負担が減っていくということになりますから、そうすると、税収全体が確保できるかというようなことが出てくると思います。  ですから、課題があるんですけれども、しかし、方向性は合致しているわけでありますから、様々な工夫をしなければならないということであります。  今委員のお話しされたことには非常に深いものがあると思いますが、この高所得者に対する課税強化は、これは土地と証券と利子所得、これをフラットにして、今どこでも移動できるように我々はしたわけですね、もう御存じのように。これ、かつて違っていましたから。貯金に有利になっていたから金融偏在が起きたわけですから、このことを、じゃ、ここを壊すんでしょうかと。  それから、相続税については、今現状で相続税収が二兆円ぐらいですから、それに加えてプラス同じ額のものを果たして負担ができるのか。私は、これは全く個人的なことでありますが、相続税はもっと軽減すべきだと、このように思っておるんですけれども、様々な意見があると思います。  ですから、まさに税制の抜本改革というのは、そういう国家的な今までの課題を整理しながら、しかし方向性はきちっと維持していく、このことが重要ではないかと思います。
  198. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 大臣、今所得万能というか、所得に傾斜した課税ですよね。私、新しい時代は付加価値に移行していくと思うんですよ。その方が合理的なんですよ。  時間がありませんからこの議論はまたやらせていただきたいと思いますが、済みません、財務省、何か御意見あったら、財務副大臣。
  199. 山本博司

    ○大臣政務官(山本博司君) 今の委員のこの地方法人課税の偏在是正という大変大事な観点でございまして、今般のこうした法人住民税法人税割の一部交付税の原資化は、まさにそうした観点から地方消費税率の引上げを踏まえまして、地域間の財源の偏在性を是正し、財政力格差の縮小を図るものでございます。  御指摘のこうした地方法人課税の在り方を含めた法人税改革に関しましては、今大臣からありましたように、政府税調におきまして専門的な観点から議論が開始されたことでございまして、こうした総務省と相談をしながら、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築に向けた検討を進めてまいりたいと思う次第でございます。  消費税に関しましては、やはり今、社会保障・税一体改革におきまして、この現行地方税税収一%分を除いて全額社会保障の財源化とされることになっております。今、年金、医療、介護、子育てといったこの社会保障における役割の分担に応じて国と地方にそれぞれ配分されるということにされたところでございまして、この消費税を地方に移管をするということであれば、社会保障に関しまして地方に大きな責任を持っていただく必要がございまして、これは結果的に大きな、逆にまた地域格差にもつながってまいりますので、これは極めて慎重な検討が必要であると思っている次第でございます。
  200. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 時間が参っております。
  201. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 小泉政務官、来ていただきましたんでね。  大手製造業の春闘はいい回答ですよね。あれは官製賃上げだという悪口言う人がおるんですよ。まあ、官製賃上げでも上がった方がいいわね。それで、問題は、中堅・中小企業や地方や、それから非正規の雇用者にどこまで広がるかです。そうでなきゃ本当の景気回復になりません。名案はありますか、皆さんのところに。
  202. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 時間が過ぎておりますので、簡潔に。
  203. 小泉進次郎

    ○大臣政務官(小泉進次郎君) はい、分かりました。  中小に関しても、先日連合が公表した春闘の結果は、この十年間で最高水準が出ています。そして、非正規に関しても、まだまだ対象は少ないわけではありますが、月給の部分でいえば約三千円これは上がっています。ですので、これを更に全国の津々浦々まで広げていけるように、今、地方版の成長戦略を策定していただけるように、全国九ブロックに分けて、産業競争力協議会と、そういったことも開催をしていますので、名案かどうか、名案になるようにしっかりとこれからも取り組んでいきたいと思います。
  204. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 終わります。
  205. 寺田典城

    ○寺田典城君 結いの寺田典城でございます。よろしくお願いします。  地方自治体の防災体制についてお聞きしたいと思います。    〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕  仮に、テロリズムその他の犯罪行為によって原子力災害が発生した場合です。今の特定秘密保護法の下で、自治体の防災に関して、国民保護法、これ平成十六年ですね、原子力災害対策特別措置法は適切に運用できるのか、消防庁長官の見解をお聞きしたいと思います。
  206. 大石利雄

    ○政府参考人(大石利雄君) 原発テロで原発災害が発生した際に、緊急対処事態に認定される場合には国民保護法に基づく仕組みが発動されます。これによりまして、市町村長は消防を活用しながら住民の避難誘導を行うことになっています。緊急対処事態に認定されないような場合におきましても、原災法に基づきまして地域防災計画、避難計画が定められておりますので、それに基づいて市町村長が住民の避難誘導を行うと、こういうことでございます。  この際、住民の避難に必要な情報は特定秘密には当たらないというふうに内閣官房から説明を受けておりまして、したがいまして、国から避難に必要な情報は適切に地方団体に提供されるものと思っております。したがって、住民の避難誘導には万全を期して取り組むということでございます。
  207. 寺田典城

    ○寺田典城君 平成十六年当時、小泉内閣ですね、二〇〇四年ですから、あの当時、私は地方自治体の知事やっておりまして、非常に国民保護法、関心ありました、法定受託事務として。そのとき、野党サイドで修正案が出たわけですね。それは何かというと、簡単に申しますと、配慮事項ということで、先ほど言った国民に対する正確な情報の提供ということですね。これ、だけれども、それと基本的人権の尊重とかという、こういう二項目が入ってきているんです。それは良かったなと思っておるんだ。  ところが、国民保護法からいけば、いろいろ私も聞きましたけれども、何というんですか、十条二項により提供可能、警察庁長官が同意が必要だとか、何か緊急事態が起きたときはそのシミュレーションというんですか、そういうもの組んでなきゃもたないですよ、それは現場の方としては。いきなりこうしなさいとかああしなさいって、本部長が総理大臣で地方にこういうふうに避難させなさいって言ったって、もつわけないですよ、それは。何があるか、あり得ないか想定してなきゃ、危険予知運動してなきゃやっていけないですよ、それ。どう考えますか。
  208. 大石利雄

    ○政府参考人(大石利雄君) 国民保護計画というのを市町村が作ることになっております。これは、緊急対処事態、テロ事態についても国民保護計画が作られるわけでありますが、これを作るために国の方で基本指針というのを閣議決定しております。この基本指針を受けて国民保護計画を作っていただいておりまして、その中で避難のさせ方についても極力計画に盛り込んでいただくということで、当時、消防庁におきましてもモデル計画をお示しして計画策定に資するようにしたところでございます。  まだまだ万全とは言えませんけれども、いざというときに備えた対応というものが円滑に図れるようにしていきたいと思っております。
  209. 寺田典城

    ○寺田典城君 特定秘密を扱うのは、都道府県については県警本部長になっちゃっているんですね。例えば、国民保護法で、命令により治安出動だとか自衛隊はやるわけなんですけど、これは総理大臣が指揮するでしょうけれども、例えば知事が、何というか、要請による治安出動とかという、そういうのもあり得るわけなんですね。だけど、事迅速に構えてやっていかなきゃならぬときですよ。そんな、こういう法律をもたせることできるかというのは、国民保護法上ですね、大石長官は消防庁長官だから国民保護法を扱っているわけです。そこの辺りをどう具体的に考えていますか。
  210. 大石利雄

    ○政府参考人(大石利雄君) テロ事態が起きた場合に何が必要かというと、まずテロの鎮圧になるわけですね。こちらの方は自衛隊、警察、その他が対応するわけですが、私ども消防庁として担っている役割はいかに安心、安全に住民を避難させるかということでございます。  そういう観点から、国民保護のモデル計画をお示しして、避難がスムーズに行われるようにということで対応を考えているところでございますが、いずれにしましても、政府一体となった取組が必要で、そのために国が責任を持って地方団体に指示をし、その指示に従いながら地方団体が事を行うと。これは、国が責任を負うというところが特色でございまして、したがって、国の指示によって地方団体が動くわけでございますから、法定受託事務という形にし、なおかつ掛かる経費は国庫負担と、こういう仕組みが取られたわけであります。
  211. 寺田典城

    ○寺田典城君 掛かる経費は国庫負担とか、そういう問題を聞いているんじゃないんですよ。人の命が、身体、生命がなくなっちゃったらどうするんですか、対応できなくて、ということですよ。避難するのは自治事務みたいな形でやれます、それは。だけれども、住民と情報を共有できなくて物進んでいったら、これをよけなさい、この病院潰しなさい、この工場は今閉鎖しなさいといったって、それからこの道路は閉鎖しますといったって、これは、これもうはっきり言って何が起きるか分からないですよ、それは、現場の長をやっていると。  だから、今の国民保護法は、要するに特定秘密保護法は、大臣も言っているんですが、国民保護法とは連携していないってはっきり言っているんですよ、これは。だから、消防庁長官、思い切って腹切る覚悟で、特定秘密保護法について、これじゃやっていけないよって言う気はありませんか。
  212. 大石利雄

    ○政府参考人(大石利雄君) 私どもは、やはり住民の生命、身体、財産を守る消防の任務を預かっているわけでございますから、そのために必要な情報は国から提供されると、このように伺っております。そのようになるように私どもも努めてまいりますし、国民の生命、身体、財産が守れるように万全を期してまいりたいと思っています。
  213. 寺田典城

    ○寺田典城君 いずれにせよ、大事なことなんでしっかりと、原子力災害特別措置法なんかも非常に絡んできます、第六条なんかも、それ、ひとつよろしく。「相互に連携を図りながら協力しなければならない。」と書いていますんで、それが今の特定秘密保護法には堪え切れないだろう、やっていけないだろうということでしゃべっていますので、よろしく。  大臣、おトイレに行ってきたようで、頭の体操を少ししたいと思うんですが。今、安倍内閣は経済成長だとかデフレ脱却とか言ってきていますね。ここ十年間で何か新しい物を、買換えは違いますよ、普通のアナログからデジタルテレビ買ったとか、自動車が十年したから買い換えたとかいうんじゃなくて、新しい物何か買いましたか。
  214. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) そうですね、私が何か新しい物を買った、車の買換えですね。それから、細々した生活必需品と家具、こういうものは買いましたね。新しいのは、やっぱりアイパッドとか、かつての携帯から、パソコンの使い方が全然変わってきたと。通信機器については随分もう変わったんじゃないかと。あっ、そうそう、それとロボットの掃除機、これは極めて有効活用しておりますし、洗濯機が無音洗濯機になったとか、そういったことがございます。
  215. 寺田典城

    ○寺田典城君 あのですね、よく大臣はICTイノベーションという言葉、もうICTがあればイノベーションだという形で、今確かにロボットの掃除機だとかこれ、要するにアイフォンですね、こういうのは新しいと思うんですけれども、今これからの時代、新しいものをこれから十年、二十年後入れていくというのは、それこそ少子高齢化の人口減少時代、今、経済成長とかデフレ脱却とかってやっていける時代になるのかというのは非常に疑問符。だから、地方自治体として見ても、そのことを念頭に入れて例えば考えていただきたいなと率直に思います。  それで、質問に入りますけれども、要するに復興自治体の在り方なんですよ、簡単な言い方をすると。  要するに、私この間、三月九日、宮古から山田町、山田湾の山田町ですね、それから大槌町と、それから釜石へ行ってきました。隣は秋田県ですから、約、走ったら五百キロぐらいありましたけれども。それで、自分で思ったのは、国が関わって仕事しているところは、道路も橋も、それから巨大な防潮堤もどんどん進んでいます。だけれども、生活感を取り戻しているかというと、取り戻していないんです。  それで思い付いたのは、去年の九月だったですけれども、奥尻島が震災後二十年になりました。あそこは人口四千五百人から今三千人切っています。あそこの町をずっと二日間回って、奥尻島の町を見て、残ったのは、率直に言って大きな防潮堤。それから、砂浜はきれいな水をたたえて、そこにも人が、ここは住めるんだよと。    〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕  ということは、ハードな防災がですよ、ハード、防潮堤を造るとか、ハードの防災がソフトな防災を阻害しているところがあるんですよ。要するに、大臣の言うリスクコミュニケーションができなくなっちゃっているんですよ。これは恐ろしく感じましたよ、私ずっと見てきて、これ必要だったのと。だから、今になってみると、みんなに言われる、なぜこんなの造ったのと。  だから、私は防潮堤造るなとは言わないけれども、その辺を、十年、二十年後は恐らく、大槌町だって山田町だって釜石だって宮古だって、人口は半分にもなっていると思いますよ。それを、町づくりとしてどう計画しているのか、大臣少し考え方をちょっと出してみた方がいいですよ。これじゃやっていけないんだと、復興庁に。復興庁の大臣はいつも念仏ばっかりこいているんでね、駄目ですよ。そして、何だ、復興庁の事務担当は建設省関係で、投資すればいい、投資すればいいという考え、感覚なんですね。いや、だから金では安全は買えないですよ。そのことをひとつ。
  216. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 寺田委員の話には非常に、実践に基づく率直な問題点、いつも指摘いただいていると思っています。  私、先ほどの質問の意図がその後のコメントで分かりましたから、そのとおりなんです。新しい製品なんて出ないんです。かつてはカラーテレビ買おうとか、洗濯機買おうとか、クーラー買おうとか、そういう需要はもう発生しないんですよ。だけれども、今私たちがやろうとしているのは、ですから新しい製品をつくることじゃないんです。そうではなくて、イノベーションというのは、これは結節です。技術と技術や、サービスとサービスをつないで、今までと違う効果を出すと、これがこれから私たちが求めるべきことだと思っているんです。  これはまた時間があるときに、長くやると怒られるから、やりますが、例えばそれを使ってどんな防災計画ができるか。私は、防潮堤は、もちろん地域の住民の声を聞いてきちんと整備すべきだと思います。でも、大切なことは、自然は、どんなことをやっても人間は自然には勝てないということです。ですから、結局、いざ何か起きたときに、予測をして、そして情報がきちんと伝わって、適切な避難行動が取れれば命は助かるんです。時間の、どれだけの自分に余地があるのかということを、きちんとそれを知らせる手だてができないものだろうかと。  今私たちが、私が総務省でやっている研究会、G空間とそのICTを掛け合わせてやろうというのは、この防災システムを今回予算措置させていただきました。衛星から電波を通して、地上の電話局が壊れても電話の回線維持できます。あと、何分後に何ができるかが分かります。そして、それを一人一人の携帯に、あなたはここに逃げなさいと、あなたは地球上のここにいてと、こういう情報を出して、確実に防災の避難システムができる、こういったことを実験、実証したいと思っています。新しいイノベーションというのは、そういう技術と技術の組合せだと思っております。
  217. 寺田典城

    ○寺田典城君 東日本大震災、十九兆円から二十五兆円にしました。お金がたくさんあればいいっていうんじゃなくて、要するに地方自治体が復興特例債でも発行できるようにして、自分たちが参加して、私、当初から言っているんです、自分たちが考えて、要するにいかにコンパクトに自分たちが幸せを感じる町づくりをできるかということなんです。与えられたものではできないんですよ。  今、要するに大震災の五省四十事業なんというのはね、これなんか、これ全部、これで、中で範囲でやりなさいって、使いづらくて、こんなのできるわけないですよ、これは。みんな横串刺そうというのが復興庁なんだけれども、全然横串刺していないんですよ。だから、総務省が自治体のサポートして、言うことを聞けないと。簡単に言うと、それぐらいやっぱり問題を提起してもらわなければ、恐らく二十年後、その町に住んでいる人は、みんな高齢化して事業もなくて、だから先ほど、後で税の話もしますけれども、要するに今実効税率という、地方税も合わせて三五%ですか、三六%、震災の税なくなったら三五、六%なんですけれども、そのうち要するに半分ぐらいの法人税とか何かにして事業を連れてくるとか、何か企業を起こさせるとかしなければ、あとはもうはっきり言ってなくなってしまいますよ、申し訳ないけれども。そのことだけは忠告していきたいなと。だから、あとは復興特例債を認める努力もしていただきたいなと思います。  この二点、ちょっと短く答えてください。
  218. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、財源については、これは必ず確保しなければならないと。お金がある範囲でやるのではなくて、必要なものを手当てする、これが政府の責務だというふうに思っています。  そして、この被災地の皆さんが、自治体が、自分たちがいざ本格的に復興が始まったときにお金がなくなってしまうんではないかと、こういう心配をされている時期がありました。絶対ないようにしなければいけないし、それは我々が、国会がきちんと責任を持たなきゃいけないことだと、政府も、私は一員としてそれは明言したいと、このように思っております。  それから、新しい町づくりをしなければ意味がないわけでありまして、例えば私もこの間、あれは八日だったかな、七、八ですね、七、八で石巻行きましたが、メディカル・メガバンク、これ、ICT使って患者の情報を、医療情報、それから薬局に、薬屋さんまで全部一元化にできるようなもの、そしてそれは専門病院に行かなくても、今通っている病院で高度な専門医療の医師と連絡をして治療が受けられる。これで患者がその病院にわざわざ出かけるための交通費がなくなって、時間がカットできます。そういうもうメディカル・メガバンクは既に始まっています。そういう、東北の皆さん、あれだけの御苦労があるんですから、未来に向かって新しい町づくりを入れたいと。我々もそれは御一緒させていただきたいと、このように考えております。
  219. 寺田典城

    ○寺田典城君 メディカル・メガバンクは復興に名を借りれば何ぼでも予算を取れるという嫌らしさもあったということも事実なんで、その辺はよく覚えておいた方がいいと思いますよ。逆から取れば、そういう情報だって入ってくるんですから、はい。それと、これについては、いずれにせよ賢くコンパクトな町づくり、十年、二十年先を考えた町づくりをひとつ指導していただきたいなと、率直にそう思います。  それで、通告しているエコカーの問題ですね。私の視点は、エコカー減税というのは、申し訳ないけれども、秋田県が一番先にやったんですよ、平成二十一年の一月二十二日から。それが全国に伝わって、自動車業界がロビイストとして動いてあの減税になったんですが、それはそれでいいんですがね、その当時、私は、環境対応買換え促進事業という形でやらせていただきました、一年間だけ。  それで、私から言わせると、なぜこんなに軽自動車増えたのかというと、やっぱり皆さん所得が減ってきたからですよ。お金がなくなって、つつましくやろうという形だと思います。  ところが、値段が高くても、それから燃費も悪くても、積雪寒冷地に行けば4WD買わなきゃやっていけないんですよ、これ。4WD、値段は一割以上高いです。燃費も二割も悪いんです。それ、これまで、何というんですか、同じ、そこは少し優遇できないのかなと思うんだけれども、いかがですか。はい、どうぞ。
  220. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) このエコカー減税、そういう最初の導入については、別に申し訳ないと言う必要はないんで、立派なことだと思いますよ。こういうものは是非いろいろ取り入れるべきだと、このように思っています。  それから、軽が何で普及したのかは、これは性能が上がったからもあると思いますよ。値段に対して、例えば耐久性とか、昔のスバル三六〇なんというのは、あれぶつかったらそのままへこんじゃいますからね。ですから、そういういろんな性能が良くなって、ニーズに応えられる商品開発をしたということも、双方あると思います。ですから、いろんな工夫があったんだと思います。  この4WDに対するエコカーの認定、これは、実は現状においてもエコカー減税適用になる車種がございます。ですから、要は性能アップしていただくことが必要なんではないか、それによって我々も対応ができるようにしていきたい、このように考えます。
  221. 寺田典城

    ○寺田典城君 自動車的にも、要するにデフが一つ増えるわけですから、だから目方も増えるわけですし、五十キロ以上は最低限増えるわけですし、四つの車を動かして走らなきゃならぬので燃費は余計、FFとかFRとかと比べれば、幾ら技術的に苦労しても。その代わり、買った人は安全性というか、スリップしないという車を買っていると。私も4WD、一台軽自動車持っているんです。去年はどうにもならなくて、危機管理上、出さなきゃならぬということで買いましたけれども、普通は普通の車でいいんですよ。軽自動車なんです。だから、軽自動車だけは特別扱いぐらいはしたらいかがなものかなと、率直にそれは思います。  あとは、次に、消防関係、防災関係なんですが、二月十四日、山梨県とか埼玉県、記録的な大雪降りました。これ、二分で上げなきゃならぬので。こうした想定外の災害に対して、総務省は除雪関係をどう取り組んでいるんでしょうか。一分で答えてください、一分で、二月十四日の山梨とか。
  222. 大石利雄

    ○政府参考人(大石利雄君) 消防庁としては、この山梨の問題につきましてはいち早く警戒情報を出して、その上で万全を期したわけです。現に、消防ヘリ十三機出動させて、百四十二名の方の救急搬送、救助を行っております。  しかし、今回の反省としては、やはり早めに情報を出して、避難措置が必要な場合には時機を失さずにその措置を行うということが必要であったということと、それから、危機管理能力が、やはり地方団体、首長さんたちにおいて様々でございますから、そこをしっかりと充実させるということが必要と考えていまして、来年度は、各都道府県で首長さんたちの研修を全都道府県で行うといったことを考えております。
  223. 寺田典城

    ○寺田典城君 私は豪雪地帯の横手の市長をやっておったので、今年は有名なぐらい降ったんですけれども、全国ニュースいつも出ておったんですけれども、それでもめげずに対応できるんです。ですから、除雪というのはある面で技術なんですよ。  ですから、早川町にも行ってきたんですけど、何十年に一回の除雪について機材用意しても、運転するソフトが付いていかないし、システムが付いていかないということだけはよく頭に入れてやってみてください。ということは、要するに、除雪を常に雪が降っている県と連携して、そしてそれの協力をいただくと。今、半日あれば大体のところから高速道路を通ってきますので、その辺を、例えば家庭用に少しロータリーを買ってくれないかといったって、これはみんな事故起きますよ、それから小型ロータリーでも大型ロータリーでも、慣れていなきゃ。これを、ひとつ消防庁長官、よくその辺は覚えておいてください。私、先輩として、経験している者としてしゃべらせていただきました。  次に移ります。  公務員の問題なんですが、原総裁、二年間どうも、何か四月に退任なさるというんですけれども。民から官ということで来ました。役人生活二年間いかがでしたか。それから、理解できましたか、それとも慣れましたか。どうです、その辺、ちょっと。
  224. 原恒雄

    ○政府特別補佐人(原恒雄君) 私事を申し上げる場ではないかと思いますが、御質問でございますので、私はJRから人事院に参りましたけど、御承知のようにJRの前は国鉄でございますから、端的に言ってDNAはかなり官に近いところで育ちました。そういった意味で、いわゆる民から官に入ってという違いは余り感じずに、この八年間になりますが、務めさせていただきました。  ただ、民の場合は、やはり物の考え方というのを組織として一つ定めればそのまま一直線で進めるという点に関しまして、官の場合といいますかお国の場合には、やはり最大公約数の政策を展開するということで議論が各方面にいろいろと展開する、見方によっては議論がばらばらになるということもございまして、そういった面では官と民の違いをそれなりに感じたこの八年間でございました。大変お世話になりました。
  225. 寺田典城

    ○寺田典城君 私は五十歳まで民間で、役所に入って、役所というのは本当に拘置所みたいなところだなと思うくらい窮屈さを感じたことあるんですけれどもね。だから、拘置所の拘と書いて拘人だというとか言った、そのぐらいのあれなんですが、やっぱりJRというのは官サイド的な考えを持っているんだなと、それで分かります。  それで、公務員というのはある面では、今年金なんかは二百万円以下の人方が八割ですよ。公務員というのは大体、年金は恐らく、時間ないから私の方から言いますけれども、年間三百万近くもらっている人が多いですね。それと、あと退職金だって三千万以上、要するに局長とか何かになれば五、六千万とか、六十か月分というのはそうなります。普通の人よりいいです。  ところが、私ら民間にいたときは、その条件についてどうというんじゃないんですけれども、公務員の方々はリタイアすると、厳しい言葉で言うと、ほかのことを経験していないんです。公務員以外経験していない。それで、公務員と飲む、公務員とお付き合いすると、そういう形なんですよ。それで、そうなって、生活不活発病というみたいな、何もしない病気みたいな形になっちゃう可能性強いんです。それから、体壊す人も多いし。  これをどうやって社会に、退職してから二十年生きていかなきゃならぬのですよ。六十五歳から八十五歳ぐらいまで生きていかないと。どうやって社会貢献できるか、どういうシステムでやろうとしているのか、ひとつ、総裁、最後の意気込みを語ってもらいたいんだけれども。
  226. 原恒雄

    ○政府特別補佐人(原恒雄君) 大変、生きざまの話でもございますので、私風情がとてもお答えできることはありません。まして、寺田先生は大変な御経験を豊かに積まれたわけでございまして、私が答えるまでもございませんが、私もたまたま官の立場と民の立場と両方させていただきましたが、やはり本当に長寿社会になりまして、今先生も残り二十年とおっしゃいましたけれども、以前に比べて更にリタイア後の時間が長いわけでございまして、これは官であれ民であれ大変大きな節目であると思います。  その節目の後をどうするかということでございますが、やはりリタイア前の現役の時代にどういう暮らしをしてきたか、どういう仕事をしてきたか、あるいは環境もいろいろ違いますが、どういう私的な生活を送ってきたか、そういったものをリタイアする時点で自分自身でどういうふうに、我が人生はこうであったかなというのはそれぞればらばらだと思います。比較的恵まれた方もいらっしゃれば、苦労に苦労を重ねたという方もいらっしゃるかと思います。  そういったことで、一概にどうするということを申し上げることはなかなか難しゅうございますが、私もたまたま結構な年におかげさまでさせていただきました。そういう形で考えますと、官であれ民であれ、やはりそれまでの長い人生の中で努力を積み重ねてきた人間というものが、やはりリタイアした後にそれなりに、これも決してぜいたくをしろという意味ではございませんが、それなりに充実した暮らしができるような、そういった仕組みというのが社会全体として、国全体としてあってほしいなというのが願望を込めた気持ちでございますし、また国としてそうあるべきではないかという勝手なお願いをする次第でございます。  御指摘のように、私も間もなく立場は変わりますが、また自分なりに振り返って、自分なりに生きていきたいと思います。
  227. 寺田典城

    ○寺田典城君 あと時間ございませんのでこれで終わりますけれども、要するに、国家公務員は、ある面では、一生に、公務員を終えるまで一回は民間に出るとか、別の世界を知っていただくとか、それから、終わってから、リタイアしてから生涯学習的なもので社会貢献するとか、退職金はたくさんあるし年金もたくさんもらっていて、それで酒飲んで寝ているだけでは駄目なので、それを私よく現場見ているんですよ。だから、そういう点で、やっぱり今、人事院が最初からそういう教育の仕方をしていただきたいなと率直に思います。  以上でございます。あとは、財政の健全化についてはこの次にさせていただきます。どうも今日は、一分過ぎました、ありがとうございました。
  228. 又市征治

    ○又市征治君 社民党の又市です。  この法案で私で九人目ということでありますから、かなりかぶっていますね。そういう意味で、幾つか通告をしたものは飛ばしながら、なお再確認を含めて質問をしたいと思います。是非、お間違いないようによろしくお願いをします。  まず、地方の元気創造事業、これを創設したというのは、少なくとも地域経済の現状は深刻であって、日本経済全体のためにその経済振興が大事だ、こういう認識からだろうと思います。全く私もそのとおりだと思うんですが、随分前からシャッター街などという言葉があるように、地方経済の疲弊というのは相当進んできた、こういうことだと思うんですね。ですから、臨時的なものではなくて、具体的に目に見える形で成果が現れるまでこうした措置というのは必要なんだろうと、このように思います。  ところが、資料によりますと、その配分に当たっては、先ほども出ましたけれども、総額三千五百億円のうち、行革努力分指標で三千億円、地域経済活性化分の指標で五百億円配分すると、こうなっているわけでありまして、そもそも地方交付税は地方の共有財源でありますし、その配分に当たって国が自治体の施策を評価をし、そのさじ加減で、ある自治体には多く、ある自治体には少なく交付税が交付されるなどというのは、交付税の性格からいってこれは大変問題がある、こう言わざるを得ないという批判があるんですが、その点について、大臣、改めて見解を伺いたいと思います。
  229. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、今御指摘いただきましたように、地域の元気創造事業費は、地域経済の好循環を全国各地から起こしていっていただきたいと、またそのための我々もお手伝いをさせていただきたいと、こういう思いであります。また、地域の活性化は、国が言うまでもなく地域の皆さんが必死で取り組まれていることでもあります。したがいまして、これを是非応援をしていきたいと。そしてそれは、この地域の元気創造事業費一つで成り立つものではありません。いろいろな制度、いろんな事業を使っていただいて、その中の一環として、資金が手当てできるというよりは何をするかということの方が私は重要だと、このように思っています。  その上で、今回の交付税の算定額に差が生じること、これは決して、あえてペナルティーのような何かではなくて、結局のところ、さっきも申しましたけれども、これまでの行革努力、それの結果が今数字となってあるわけであります。それだけの仕事をしているわけでありますから、その仕事に見合った交付税をまた充当してその仕事を続けていただこうと、こういうことだと思います。  一つは、これまで長く続けてきた行革努力ということでありまして、職員数の削減率、給与水準、それから人件費の削減率、それから人件費を除く経常的な経費削減、地方債残高の削減率、こういったいろんなものを組み合わせてそれぞれの努力が反映されるようなものにしたいというふうに思っております。そしてあわせて、これから頑張っていただこうと、この地域の活性化に取り組むためのその期待を込めて、これからの地域活性化の、今現状で表れている数字に対して、そういった成果に対してのそれに見合った額を用意したということでありまして、いずれも、これで全てが解決するとは思っておりませんが、是非これを有効活用していただきたいと、このように思っているわけでございます。
  230. 又市征治

    ○又市征治君 行革努力分の指標を見ますと、人件費関係とその他とあるわけですが、この二つの指標の比重はどうなっているのか。また、人件費の関係には、今ありましたように職員削減率であるとかラスパイレス指数、人件費削減率といったものが並んでいるわけですが、これらの指標は二〇一三年度の人件費の削減は反映をされるのかどうか、これは佐藤さんかな。
  231. 佐藤文俊

    ○政府参考人(佐藤文俊君) 三千五百億円のうち三千億円を行革努力分として一定の指標で配分しようと考えております。今御指摘がありましたように、その指標は人件費の関係のものとその他のものと分けられておりますが、これは大体七対三ぐらいのウエート付けをして算定をしたいと考えております。人件費の関係の中には職員数の削減率とかラスパイレス指数の水準、それから人件費の削減率といったものを考えております。  そこで、ラスパイレス指数でこれを算定いたしますときには前年度のラスパイレス指数を使おうと考えておりまして、これ先ほど御質問がありましたけれども、今までの経緯を勘案すると、二十五年七月一日時点の給与水準を基本として用いることがいいだろうと今のところ考えております。  それから、人件費の削減率につきましては、これはそれぞれの団体の人件費トータルの削減率ですから、その要因としてはラスパイレス指数が低いということもあれば職員数を削ったということもあるかと思います。これについては決算統計の数値を用いますので、二十六年度の交付税の算定に当たっては二十四年度までの数値を用いることになります。したがって、二十五年度の給与減額の影響は反映されない、二十七年度以降になるということでございます。
  232. 又市征治

    ○又市征治君 総務省は、今年度、自治体職員の賃金を削減させるためにその分交付税を削減をしたということでありまして、これは猛反対をいたしました。大臣は、これはお願いであって、賃金を削減しなかったからといってペナルティーを科すものではないということは再三答弁をされてきましたし、また我が党としても大臣に申入れをしたときもそういうお答えがあったわけでありますが。  今回については二〇一三年度の賃金の削減の有無は事務上の問題で反映されないようですけれども、しかし当面、今回の方式が続けられる以上は、二〇一五年度には一三年度の削減の有無が配分に影響を与えることになるんだろうと思うんですね。行革努力の指標として人件費削減の指標を用いて、それによって交付税を配分するという方式を採用するということは、これそのものは何といってもやっぱり私はペナルティーだと言わざるを得ない、こう思うんです。大臣がおっしゃっていることとやっていることが違うんじゃないのか、こう言わなきゃならない。  大臣は、交付税を減らすわけでないからペナルティーではないというふうにおっしゃるんだけれども、人件費を削減した自治体に比較して国の言いなりにならなかった自治体では人件費削減が小さいわけですから、その分少なくなるということになるでしょう。おたくは賃金を下げなくてもやっていけるものですから、交付税は少なくなりましたよと言っているのに等しいですね。そうじゃありませんか。
  233. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 私は、これは自分たちが、自治活動の結果を反映されているものだということでありまして、減らされているのではなくて、そもそものものに対しての上乗せというふうにお考えいただければいいんではないかなと、こういうふうに思うわけであります。  いずれにしても、これは、そのお金を得るために必要のないことをやる必要はないわけでありまして、今既にこれまでやってきているその成果、血のにじむような努力、こういったものにきちんと、それはそれとして、成果として算定の基準の中に入れようと、こういうことで、また、それをもって自らが、自分たちはこれだけのことをやってきたんだと、それは私胸を張っていいと思うんです、地方は本当に頑張ってやっていただいているわけでありますから。そういう、胸を張れる自治体がどんどんと増えていくこと、それは私たちの願いでもあります。
  234. 又市征治

    ○又市征治君 それとの関連で話進めて、二〇一三年度の補正予算のがんばる地域交付金、さっきも出ました、についてもお聞きをしますが、この交付金は地域経済の活性化に必要な公共事業を実施する市町村に配分するもので、八百七十億円となっています。  しかし、報道では、給与をカットした財政力の低い市町村には公共事業の最大四割を支援する一方で、削減に応じなかった自治体についていえば原則三割の補助にとどめると報じられている。同じことですね。給与カットしたかしないかで差を付けるのはなぜなのか。要請に応じて給与カットをするとかしないとかは地方自治の問題であって、これまで政府も要請に応じなくても制裁はしないと表明してきたのに、これでは国の意向に従わない自治体に対するやっぱり事実上の制裁措置だと、こういう形でやっぱり地方自治体からいろいろと批判がある。  なかなか、大臣には直接それを言わないでしょう。だけれども、現実問題としてはみんなそういうふうに言っている。まさにこれは分権と逆行する、こういうことはやめるべきだ、こういう声に対してどのようにお答えになるのか、答えてください。
  235. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) これは報道では何か削られるようなことを書いてありましたが、私は一貫してそうではないということをお答えをさせていただいております。  まさに財政力指数に応じて地方負担額の最大三割を配分することを基本にしております。その上で、行革努力に応じた最大一割を加算するということであります。この行革努力の大きい団体は、財政が余裕のない中で、行革努力によって財源を生み出して地域活性化の事業を実施している団体であって、地域活性化のニーズが高いと考えられることから最大一割を加算をさせていただくわけでありまして、これは削るわけではありません、加算をするんであります。  かつ、これは今回、給与の削減のことが皆さんとても御心配をされているわけでありますが、ラスパイレス指数とそれから職員数の削減率により算定しているものでありまして、給与水準だけが反映されるわけではないということでございます。
  236. 又市征治

    ○又市征治君 地域の元気創造事業費というのは二〇一五年度以降は偏在是正分を活用するとされているわけでありますが、今回の措置は、あくまでも、この間、住民福祉の向上であるとかあるいは地域経済活性化のための財源を行革で捻出してきたことの努力への対応であって、今後このことが交付税欲しさのために更なる人件費削減のインセンティブとして使われることがないように、これは強く申し上げたいと思いますが、これは、副大臣、どうなんですか。
  237. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) 今、又市委員の方からもお話がございましたとおり、さらに先ほど佐藤局長の方からも答弁ございましたけれども、とにかく地域経済活性化分の算定額については、今後、成果指標の反映の度合いが増してくるということで併せて増額することを検討しているということでありまして、したがって、行革努力分の割合を増やすということを考えているわけではないということを答弁させていただきます。
  238. 又市征治

    ○又市征治君 これまでずっといろいろと質問がありました。私も今まで聞いてまいりましたが、そういう意味では、どうも、私にしてみると、政府は自治体を良い子、悪い子、普通の子に分けて、良い子にはあめ玉をあげますよと言っているように聞こえてしようがない。そういうことじゃないですか。それは、国と自治体が対等な関係ではなくて、むしろ上下関係に逆戻りさせているように思えてしようがありません、これね。やはり自治権介入のそしりを招かないように、これはもう強く申し上げておきたいと思います。  そこで、次に、地方の元気創造事業費の算定基準に先ほども申し上げた人件費あるいは職員削減率が採用されていることに関連して、今後の自治体職員の数の問題について伺いたいと思うんですが、来年度の地方財政計画における職員数は、前年度比で一万二千九百六十二人減の二百三十一万四千人余となっていますね。この間の自治体職員の大幅削減は、平成十七年の新行革指針において、総定員の削減に関して数値目標を掲げた集中改革プランの作成を総務省が自治体に求めたことによって進んできたと思うんです。  集中改革プランは平成二十一年にこれは終了して、総務省の言い方では、その後、自主的、主体的な行革が各自治体で進められているけれども、その後も言わば右肩下がりで人員削減が続いている。さっきから言われるのは、そういう方策取るからですよ。  このような人員削減の問題点というのは、東日本大震災によっても問題だということが明らかになってきている。とりわけ、人材不足が復興事業の足を引っ張っているという各方面からの指摘がありますし、また、そもそもこれは前に成立をした公共サービス基本法の理念が本当に実現できるのか、自治体労働者の年齢構成、技術継承に困難が生じないのかということも問われてきていると思うんです。  そこで、大臣、この公共サービス基本法の理念や公共サービスの実施に従事する者の労働環境の整備をうたった第十一条、国及び地方公共団体は、安全かつ良質な公共サービスが適正かつ確実に実施されるようにするため、公共サービスの実施に従事する者の適正な労働条件の確保その他の労働環境の整備に関し必要な施策を講じるように努めるものとするということを実現するためには、これ以上私は人員削減は避けるべきだ、ずっと一貫して申し上げてまいりました。職員が少なければ少ないほどよいなんといった考え方、これはもう取るべきでない。本当にひどい状況が各自治体現場で進んでいるというのが、これは多くの人たちが言っているとおりであります。この点について御見解を伺いたいと思います。
  239. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 地方公共団体の職員数は、御指摘のとおり、平成六年をピークにしまして、平成七年から十八年連続で減少しているわけであります。一方、警察、これは平成六年を一〇〇とした場合に一一一・六でございます。それから防災関係二四六・七、児童相談所が一五九・六、福祉事務所が一四二・三。必要な部門においてはこれは増加傾向になっているということもございます。これは、行政の合理化、効率化を図りつつ、地域の実情に応じ、また行政需要の変化に対応しためり張りのある人員配置を行うこと、それが取り組まれているその証左でもあるのではないかというふうに思っております。  私どもとすれば、これはかつて集中改革プランを取り組んで、その後は、定員については、行政の合理化、能率化を図り、地域の実情を踏まえつつ、適正な定員管理の推進に取り組むこと、これは二十五年の十一月十五日付けで私どもの副大臣通知で各地域にもお願いをさせていただいております。必要な人員を確保しつつ、適正な定員管理の推進に取り組むこと、これが重要ではないかと、このように考えております。
  240. 又市征治

    ○又市征治君 業務は年々増大をするのに人員はどんどん減っていきます。市役所は不夜城かと言われるように残業が慢性化をする、その手当もまともに支払われない、こういう状態があちこちに存在をするのはもうここにおいでの議員さん方みんな御存じのとおり。公共サービスの理念をやっぱりしっかりと踏まえて、こうした公共サービスの充実のために人もちゃんと配置する必要がある、こういう姿勢というものを、ただ単に言葉で適正配置、適正配置というんじゃなくて、しっかりやっていただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。  次に、地方法人課税の問題について伺うんですが、一問飛ばさせていただいて、全国知事会は今回の地方法人課税の偏在是正措置について確かに一定の評価を与えていますけれども、しかし、昨年の九月にまとめた地方税制における税源偏在の是正方策の方向性においては多様な選択肢の検討も求めていますね。そこで、偏在是正を主たる目的とした地方法人課税の再配分を行えば、富裕団体からそうでない団体への水平的移転となり、富裕団体がそうでない団体の財源の保障責任を持っていない以上、そのような偏在是正方策について富裕団体やその住民の理解を得ることは困難と指摘をして、さらに、地方税のみで検討した場合、地方税の税財源の調整が優先され、地方分権の推進が地方間の水平調整に置き換えられることにより都市圏と地方圏の間の争いに矮小化される、こういうふうに指摘していますが、この点についてはどのようにお考えですか。
  241. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 総務省といたしましては、地方法人課税の偏在是正策を検討するに当たりまして、地財審の地方法人課税のあり方に関する検討会においても幅広く検討をいただいています。また、知事会の地方税財政制度研究会の取りまとめ報告書、私どもも承知をしております。  その結果として、既に本年四月一日からの消費税率の八%、これは国の消費税が六・三%、地方消費税一・七%への引上げが決定されております。事業者の負担等を考慮すると、更なる税率の変更を必要とする税源交換そのものを行うことは困難であると。しかし、この地方消費税が増収となることに着目して、税源交換の趣旨を踏まえ、法人住民税法人税割の交付税原資化を行うことが、これが財政力格差の是正方針として最も現実的な措置ではないかと、こういう判断の下で今回の措置を講じることとしたわけであります。  また、国税化された地方法人税は、何度も申し上げておりますが、交付税特会に一般会計を通さず直接繰り入れられるわけでありますから、その税収全額は地方固有の財源である地方交付税原資の充実に充てられるということでありまして、地方消費税が増収となることも併せて考えれば、知事会が危惧するような地方税のみによる偏在是正措置ではなく、国、地方を通じた全体的な制度改正になっているのではないかと、このように考えております。
  242. 又市征治

    ○又市征治君 もう一つ、この全国知事会は、先ほどの文書の中で、ナショナルミニマムを上回る部分に対応する地方共通の財源を確保するため、地方税を地方が主体的に地方共同税として課税し、客観的な指標で配分することにより、国に頼ることなく地方自らが必要な税財源を確保する新たな仕組みを創設することなども考えられるといった、こういうアイデアも提案しているわけですね。  これも国と地方で率直にやっぱり議論する必要があるんだろうと思いますが、これはいかがですか。
  243. 関口昌一

    ○副大臣(関口昌一君) 地方共同税は、地方税を地方団体が共同で主体的に徴収して、その配分を地方団体間の合意に基づいて実施するということで、全国知事会等が議論している案であります。  この地方共同税を地方法人税化、導入することについては、地財審の地方法人課税のあり方等に関する検討会の報告書において、各地方団体における受益に応じて法人に負担を求めるという地方法人課税の根拠との関係をどう説明するのか、財源を拠出する側の地方団体の参画をどのように確保するのか、制度の運営はどのような主体が担うのかなど、制度化に当たって多くの論点が存在し、これらの論点について整理することが必要であると指摘しております。  総務省としては、今回の地方法人課税の見直しにおいては、この地方共同税を選択肢の一つとするのはまだ時期尚早でありまして、法人住民税の法人税割の交付税原資化が最も現実的な偏在是正策であると判断したところであります。
  244. 又市征治

    ○又市征治君 もう一つ、今回の税源の偏在是正方策について指定都市市長会などから反対意見が出されているわけですが、我が党でも政令指定都市議員団などから要請を受けました。要請の内容は様々、多種多様ですけれども、人口一人当たりの土木費が一般市と比較して一・五一倍であるとか、民生費が一・二倍であるとか、犯罪件数や保育所入所待機児童数が大変多いとか、問題は多岐にわたりますけれども、こうした大都市特有の財源需要に対応した都市税源の拡充が求められているわけですけれども、こういった問題をやっぱり通り越して税源の水平的調整を行うということは大変問題だというふうに言っているわけでありまして、この点についてはどういう御見解をお持ちですか。
  245. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 御指摘のように、大都市部の地方団体、人口や産業集積がございまして、比較的多くの地方税収、集中しております。地方税収全体の一人当たりの税収格差は東京と沖縄が二・五倍となっているわけであります。大都市特有の、また都市環境の整備も含めたそういう財政需要に対応するために、事業所税それから都市計画税といった目的税の制度を設け、いずれもこれは大都市に対する対策であります。  また、交付税の算定におきましても、国道、都道府県道の管理、福祉行政等に係る事務配分の特例に基づく相談所の設置であるとか、いろいろな大都市特有の財政需要は反映をさせていただいているところであります。今後とも、こういった財政上の措置は適切に講じてまいりたいと、このように思います。  また、今回の地方法人課税の見直しは、これは不交付団体における地方消費税の増収の範囲内において偏在性の大きい法人住民税法人税割の一部を国税化をするということでありまして、大都市部の税源が比較的豊かな地域においても各地方団体が適切な財政運営を行うことができるような、いろんな配慮の下で今後も具体的な制度設計を検討してまいりたいと、このように考えております。
  246. 又市征治

    ○又市征治君 足りないから要望をしている、毎年これ随分と言っておられるわけですが、そういう意味では、富裕団体の予算を削ってやりくりするという、まあそんなことをお考えだとは思いませんけれども、是非こうした実態というものを把握をし、これまで以上に対応いただくように要請をしておきたいと思います。  だんだん時間なくなってきたので、大臣に聞いてから人事院総裁と思ったら時間がなくなるかもしれませんが、大臣にお聞きすることを少し飛ばして人事院総裁にお伺いをしていこうと思うんですが。  今月の六日の予算委員会において、私は大臣に、政府は民間に賃上げを求めながら国家公務員の総人件費抑制方針を取るのは矛盾ではないかというふうに申し上げたことに対して、大臣は、国家公務員の総人件費抑制方針を取って、そして人事院にそのことを要請するのはということに対しては、人事院に、下げるのではなくて地場の賃金をより国家公務員給与に反映をさせる具体的な措置を取りまとめていただきたいというふうに要請したんだと、こういうふうにお答えになったわけですよね。  しかし、そういう意味では、特例減額措置の取りやめで官民の給与水準が均衡したものになるわけですから、わざわざそんなことを言う必要もないことだろうと思うんですが。  さて、そこで人事院総裁、人事院は昨年給与制度の総合的見直しを報告をして、昨年の十一月、閣議決定を受けて給与制度の総合的見直しに向けた検討を早急に進めるとの総裁談話を発表されましたですね。  昨年の人事院報告では、見直しの内容として地域間の給与配分の見直し、世代間の給与配分の見直しなど四項目提示された。しかし、人事院は、一昨年の報告では、給与構造改革における地域間の給与の配分の見直しによる地域の賃金のより適正な反映については所期の目的を達成したと書いているわけだね。ところが、昨年になって一転してまたもや地域間給与の配分の見直しを言い出すと。それも、厚労省の賃金構造基本統計調査の中から所定内賃金の平均額が低い方から四分の一となる十二県を一つのグループとして官民給与の比較を行うとしている。  人事院勧告制度は、あなたには釈迦に説法だけれども、人事院自らが民間給与実態調査を行って、それを基に官民較差を算出をして勧告をする。調査対象企業の規模については、これは五十人以上なんていうのは元々全く国家公務員などと対応しないわけで、ここは大変な問題があるし、意見もあるんですが、まあそれはおいて。少なくとも独自の調査を基に勧告することで人事院の役割を果たしてきたと思うんだが、それが厚労省の統計、しかも低い方から四分の一と比較するなんということは、下げますよと言っているに等しいわけであって、これは民間準拠は極めて恣意的なものになる。労働基本権の代償機能である人事院の役割の放棄につながりかねない。大変そのことを危惧するんですが、どのようにお考えですか。
  247. 原恒雄

    ○政府特別補佐人(原恒雄君) 御指摘のように、一昨年の報告におきまして、十八年度から行ってまいりました給与構造改革の地域別の給与の配分の見直しにつきまして一定の成果があったという報告をさせていただきました。  同時に、今後とも適正な給与の配分を確保する観点から、各地域の官民給与の動向について注視していくこととしたいというのが一昨年の勧告でございました。  昨年におきまして、また違う勧告をしてございますが、この十八年からやってまいりました給与構造改革と申しますのは、地域別の給与をどう評価するかということで、ブロック別に整理をして官民の比較をしてまいりました。そうしますと、ブロック別に見ますと、そのブロックの中心になるところは大体政令都市なりいわゆる大都市でございまして、そういったところの給与そのものはその他の地区に比べますとどうしても高い傾向がございます。  したがいまして、ブロック全体の給与の水準を見ますと、若干そういう中心地、政令都市等に引っ張られた形になりまして、その他の地区に比べますと若干高い数字が出てまいります。そういったところが、端的に申しますと、地方において、民間企業賃金が低い地区におきまして、やはりまだ国家公務員は給与が高いんではないかというような議論がなされる、そういった一つの要素になっているんではないかと思います。  そういうことで、昨年の勧告におきましては、民間賃金のそういった地区におきまして、官民給与の実情をより適切に把握した上で改めて給与配分について検討することが必要であるという判断を申し述べた次第でございまして、それを受けていただいて、昨年また閣議決定でも御指摘のような取組があったということでございます。  今回、厚労省の賃金構造調査を使わせていただきましたが、これは決して給与の水準を、厚労省のデータを使うということではございませんで、私ども人事院がやっております民間給与実態調査といいますのは、国家公務員の給与と比較すべき民間の賃金ということで、職種でございます、あるいは役職でございます、あるいは学歴でございます、そういった要素を入れて一定の比較をしてございます。したがいまして、データ的にはかなり膨大な数は取ってございますが、厚労省の統計調査なんかに比べますとデータ数は少ないことがございます。  したがいまして、今までの民間賃金調査でも、県別に全部データを出して、ブロック別ではなくて県別に全部やってもいいではないかという議論があるんですが、県別にやりますとデータ的に限られたものになりますので、データの安定性もないということで、もう少し大くくりのブロック別で給与の比較をしたわけでございます。  そういった意味で、地域の水準の比較を見るという意味でデータ数の多い厚労省のデータを使わせていただいたわけでございまして、実際にそれじゃ公務員の給与をどうするかということにつきましては、先生御指摘の、私どもが責任を持って調査をしております人事院が行う民間実態調査、それを基に比較をするということで、決して厚労省のをそのまま使うということではございません。  いずれにしましても、このゴールデンウイーク以降調査をいたしますので、そういったデータも見ながら、そういった趣旨に沿ってきちんとした比較をしてまいりたい、また関係方面の御意見も聞きながら進めてまいりたい、かように考えている次第でございます。
  248. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 過ぎておりますので。
  249. 又市征治

    ○又市征治君 はい。  問題がいろいろとあるんですが、最近は、政府が右と言うのを私が左と言うわけにはいかないという人がおってみたり、あるいは総理に成り代わって後々の法案を出す出さないなんということを答弁する長官がおってみたり、こういうことがあっちゃならぬわけで、是非、毅然とした人事院としての労働基本権の代償措置としての基本線をしっかり守っていただくようにお願いして、終わりたいと思います。
  250. 主濱了

    ○主濱了君 生活の党の主濱了であります。十番バッター、しんがりでございます。  早速質問に入りたいと思います。  まず第一番に、地財計画の前提となっております最近のGDPなど、日本経済についてお伺いをいたします。  先日、三月十日に発表されました平成二十五年十月―十二月のGDPは、物価の影響を反映し、生活実感に近い名目GDPでは前期比〇・三%増、同時に発表された二〇一三年、暦年の、一年間の平均ですね、この名目は、GDPは一・〇%増と、こういうふうな結果になったわけであります。  私は思うんですが、このGDPを見るときに、こういうふうな前期比であるとか対前年比であるとかというふうなことではなくて、やはり実額とか指数とか、こういうふうなもので見ることが必要であるというふうに思っております。  まず、平成二十五年、暦年の一年間のGDP、これは幾らであったか、お伺いいたしたいと思います。
  251. 小泉進次郎

    ○大臣政務官(小泉進次郎君) お答えをいたします。  平成二十五年十月から十二月期四半期別のGDP速報二次速報値によれば四百七十八・四兆円となっております。
  252. 主濱了

    ○主濱了君 四百七十八・四兆円と、こういうことで、まだ四百七十兆円台と、こういうことであります。  このGDPをちょっと消費税が五%に引き上げられたときからずっと見てみますと、まず名目GDP、消費税が五%に引き上げられました平成九年には実は五百二十一兆円あったんですよ、五百二十一兆円。これをピークにどんどんどんどん、途中持ち直している時期もありましたけれども、実は平成二十四年度は四百七十五兆円まで下がった。五十兆円、一〇%も下がっていると、こういうことであります。それで、二十五年、暦年の一年間は四百七十八兆四千億と、こういう状況であります。  それで、次の問題ですけれども、平成二十六年のGDPを五百兆四千億というふうな見通しを立てた。これは閣議決定したわけでありますけれども、実際は消費税率の引上げなど非常にマイナス要素が多い、マイナスの影響が多いと考えられますけれども、これ達成できますか。端的にお願いします。
  253. 小泉進次郎

    ○大臣政務官(小泉進次郎君) 達成するべく様々な施策を実行していきたいと思っておりますが、恐らく先生の御指摘の中には、この政府の見通している五百兆、また年間見通したときに一・四%、こういった数字は民間の予測に比べるとかなり強気じゃないかと、そういった思いもあると思うんです。  政府が民間に比べてどこが違う予測を出しているかといえば、これは消費の部分を民間の予測よりも強く出しております。その根拠となるのは主に三つありまして、一つは、政労使の取組によって、賃金上昇によって好循環の実現が図れるのではないか。そして二つ目は、これは様々な施策もありますが、一つはあれですね、二つ目になるのは、社会保障改革が進んでいくことによって、安心が生まれることによって消費活動も前に進んでいくのではないか。そして、もう一つの、三点目でありますが、これは雇用者の総数が結果として増えるということで、全体のマクロで見たときのパイが大きくなると。それが前につながっていくのではないかと、そういったことで見ております。
  254. 主濱了

    ○主濱了君 そうあっていただきたいものだというふうに、こう思いますが、ちょっと逆の例を挙げたいと思います。  近年のGDPの内訳で六〇%を占める民間の最終支出、これが二百九十兆円台で低迷をしていると、こういうことであります。それから、政府が目いっぱい力を入れている純輸出、これは三年連続マイナス、こういう状況であります。本当に内需低迷と純輸出のマイナスによって非常に私はその達成というのは危ぶまれると思うんですが、この辺にどう対応しようとしているのか、ここからお伺いしたいと思います。
  255. 小泉進次郎

    ○大臣政務官(小泉進次郎君) 委員が御指摘のとおり、最近の数か月でいえば、貿易収支の赤字拡大も、また経常収支の赤字、これも続いております。  その背景としては、円安の方向の動きで、輸出価格と比べて輸入価格が上昇が大きかったと。そして、新興国とか資源国の需要が減速したことや、円安にもかかわらず日本企業が現地価格を余り引き下げなかったことなど、輸出数量が弱めの動きとなりました。そして、好調な内需等を背景に輸入総量が持ち直していることなどがあると承知しています。  政府としては、産業の新陳代謝を高めて、またTPPやEUとのEPA、二国間のFTAなどを推進をして国内企業の立地とか輸出の環境を整えた上で、貿易収支、経常収支の改善につながっていくものだろうと、そういうふうに考えております。
  256. 主濱了

    ○主濱了君 まさにそういうふうに願いたいんですよね。  はっきり言いますと、内需低迷のところは、要するに消費税の増税というブレーキと、それから今言った様々な施策、景気浮揚のための施策、アクセルと、これ両方踏んでいるから危ぶまれるのであって、ブレーキを踏まなきゃいいんですよ、単純に言えば。ということなんですね、簡単に言いますと。  それで、次、可処分所得について伺いたいと思います。  私、可処分所得というのはGDPの増減要因になり得るというふうに、こう思っているわけなんですよ。  それで、限定的に申し上げますと、二人以上の世帯の勤労世帯の可処分所得ですけれども、実はこれちょっと数字をお話を申し上げますと、消費税を五%に引き上げた平成九年は、これは四十九万七千円、もうすぐ五十万に近づこうかというところまで可処分所得は上がっていた。ところが、現在は四十二万六千円台でしょうか、四十二万円台。七万円も今物を買う力が落ちている、こういう状況にあるわけなんですよ。  賃金も同様の状況にあるというふうに、こう思っております。賃金も非常に下がっておって、今は、平成二十二年を一〇〇とした指数で見ると、今、二十五年は九九と、こういうふうに下がっている。可処分所得も下がっておれば賃金も下がっている、こういう状況にあります。  いずれ、この可処分所得をどのように捉えて、どのように考えているのか、お伺いをしたいと思います。
  257. 小泉進次郎

    ○大臣政務官(小泉進次郎君) 御指摘のとおり、この可処分所得の動向は最近ずっと下がっておりました。一九九七年の今御指摘あったピーク時から比べると、二〇〇二年から八年の景気の拡大の局面においてもこの可処分所得は下がり続けました。  その背景としては、バブル崩壊の後、過剰雇用や過剰債務を抱えていた日本企業が人件費を抑制して収益を確保して、その収益で内部留保を蓄積して資本を厚くするとともに、債務を圧縮して財務体質を強化してきたことなど様々な要因があると思いますが、最近の一人当たりの名目可処分所得の動向を見ると、前年比で増加傾向にはあります。この背景には、一人当たり賃金が所定外給与や特別給与が増加していることなど、前年比で増加傾向にあることなどがあると思います。  ちなみに、最初の方で委員が御指摘になられた可処分所得の増加とGDPの関係ですけれども、確かに可処分所得の増加は個人消費の増加等を通じてGDPを押し上げる要因になりますが、GDPの動向や見通しは、個人消費とか、GDPに様々な要因が掛かりますので、全体として、その他の要因も含めて、注意深く見ていきたいと思います。
  258. 主濱了

    ○主濱了君 もう一つ数値を挙げさせていただきたいと思います。消費者物価であります。  これは、可処分所得と消費者物価、これの組合せによって消費が進むか落ちるかと、こういったような問題ですけれども、この消費者物価について端的に申し上げますと、平成二十五年、暦年の総合指数、消費者物価の総合指数の平均は一〇〇・〇、これは平成二十二年が一〇〇で、今も一〇〇・〇、当時と変わっていないんですよね。前年と比べて〇・四%だけ上昇をしていると、こういうふうな結果が出ております。  もう一つの数値を見ますと、今度はエネルギーと食料を除いたその消費者物価というのは、逆に〇・二%減少していると、こういうことなんですよ。  これは、全て含むと〇・四%増だけれども、エネルギーと食料を除けば〇・二%の減だと。これは、エネルギー関係が物価を押し上げていると、こう言わざるを得ないのではないだろうか、こういうことです。このエネルギー関係が物価を押し上げると、これはただ単に国民に、何といいますか、家計の負担を強いるだけにすぎないのではないか、マイナスの影響を与えるのではないかと。  このような観点から、この最近の消費者物価の動きをどう捉えているのか、これを伺いたいと思います。
  259. 小泉進次郎

    ○大臣政務官(小泉進次郎君) 御指摘のとおり、このエネルギー関連品目の価格が高止まりしているというのはそのとおりだと思います。ただし、円安方向への動きが一服したところで、今エネルギー関連の品目の価格が横ばい圏内で推移をしております。  このところ、消費者の物価が緩やかに上昇している背景には、景気の緩やかな回復に伴う需給の引き締まりなどもあると認識をしていますので、今までの価格の動向、そういったもの全体として景気にプラスの影響をもたらすとは考えていますが、引き続き、輸入物価の上昇など注意深く見守っていきたいと思っております。
  260. 主濱了

    ○主濱了君 今まで伺ったとおり、GDPというのはやっぱりまだまだ厳しい状況にあると。それから、可処分所得も大変だし、それから物価もエネルギー関係中心に上昇をしていると。こういったような状況で、なかなか厳しい状況にあると、ここを確認をさせていただいたということでございます。  小泉政務官への質問は以上でありますので、委員長、是非善処をお願いします。
  261. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 政務官、御退席いただいて結構です。
  262. 主濱了

    ○主濱了君 それでは、続けます。  それで、今のお話を前提といたしまして、今度は平成二十六年の地方税収について、実は問題点はいろいろな方々、御指摘になっておりますけれども、交付税そのものが減っているわけですよね。これはなぜかというと、地方税が増えたから、要するに一般財源の総額が増えているからこれは地方交付税は下げていいんだと、こういうふうな、端的に言うとそういうふうな構図にあるわけであります。  じゃ、その地方税、地方税が増えたというのは間違いないかどうか、ここを検証させていただきたいと思うんですが、それじゃちょっと分解してお話を申し上げますと、まず一つは、地方消費税、消費税を上げることによって地方消費税も増えます。この地方消費税の増税、これは間違いなくあるわけですから、その分が幾らあるのか。そして、もう一つは、その他の税目では、どのような税目をどのような理由で増えると、こういうふうに見込んでいるのかというところをまず伺いたいと思います。
  263. 伊藤忠彦

    ○大臣政務官(伊藤忠彦君) お答え申し上げます。  平成二十六年度の地財計画におきます消費税増収は三兆四十三億円と見込んでおりまして、地方消費税率の引上げによる影響等によりまして前年度比で三千三百九十三億円の増でございます。プラス一二・七%の伸びとなっております。  次に、どのような項目で増えているのかということでございますけれども、平成二十六年度の地財計画における地方税収は、東日本大震災分を含め三十五兆八百六億円でございまして、対前年比で一兆五百八億円、三・一%の増収となる見込みでございます。このうち、地方消費税以外の主な税目の増収要因といたしましては、地方法人二税が企業収益の回復等によりまして五千四百五十五億円、そして個人住民税が均等割の引上げ及び金融所得課税の軽減税率の廃止等によりまして千三百七十三億円、こうした要因をもって前年度計画額を上回る見込みであることでございます。
  264. 主濱了

    ○主濱了君 先ほど申し上げましたように、地財計画では、地方税が伸びたがゆえに総額として地方交付税が減っていると、こういうふうな構図だというふうに申し上げたんですが、結果として地方税二・九%増、これ約一兆円増ですよね。これが妥当かどうか、見込みとして妥当かどうか、この点について是非とも大臣に伺いたいと思います。
  265. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 平成二十五年の十二月時点で都道府県及び市町村の徴収実績を基に国税収入の動向を踏まえ各税目の税収を見積もっているわけでありまして、現時点で入手可能なデータを基にこれはこれまでの我々の作業を踏まえて適切に行っていると考えております。  また、地方税収の見込額はこれは地方公共団体全体の見込額でありますから、地域における経済の実勢等に差異があること、これは留意をしなければならないと思いますし、この税収動向については今後注視をしてまいりたいと、このように考えております。
  266. 主濱了

    ○主濱了君 今大臣からお話ありましたけれども、全体としてはそうだと、こういうことで、やはり地方によってはバランスに欠けるところがやっぱりあるわけでありますので、その方面に話を進めたいというふうに思います。  地方法人税という格好で進めたいと思うんですが、地方は、大企業が多く所在するところもあれば、それから中小零細企業中心の団体もあるわけであります。このような実態から、平成二十六年は、まずは法人関係税の地方の増収が見込まれていると、こういうことなので、大企業が多いところは当然増えます、でも中小零細企業のところはこれは余り増えないと、こういうことなんで、地域間格差が拡大をする、これがもう予想されるわけであります。このために、法人住民税を引き下げて地方法人税を創設するわけですが、まず一つには、創設予定の地方法人税によりまして地方税の格差はどの程度是正されると見込んでいるのか、まずここを伺いたいと思います。
  267. 伊藤忠彦

    ○大臣政務官(伊藤忠彦君) お答えをいたします。  法人住民税の法人税割や地方法人特別税等は、まず、景気動向により年度間の税収の変動が大きいことから、影響額についても一定の幅を見て考える必要があると思いますけれども、今回の法人住民税法人税割の交付税の原資化による偏在是正額、すなわち地方交付税の不交付団体における平年度ベースの減収額は約一千八百億円と見込ませていただいております。
  268. 主濱了

    ○主濱了君 もう一つ。  これまで地域間の税収格差を縮小させてきた地方法人特別税、この地方法人特別税については今回縮小すると、こういうふうなことで計画をされておりますが、じゃ、この縮小によりまして地方税の格差はどの程度拡大するのか、この点についても伺いたいと思います。
  269. 伊藤忠彦

    ○大臣政務官(伊藤忠彦君) お答え申し上げます。  先ほども申し上げましたとおり、法人関係税は景気動向によりまして年度間の税収の変動が大きゅうございますので、影響額につきましても一定の幅を見ることが必要だと思いますけれども、今回、地方法人特別税の規模を三分の二に縮小することによって、地方交付税の不交付団体、例えば東京都でございますとかいろいろございますが、における平年度ベースの増収額、約七百億円と見込ませていただいております。
  270. 主濱了

    ○主濱了君 それでは、今両方お聞きしたわけですけれども、都道府県と市町村、様々お金、入ってくるお金、様々錯綜するわけですけれども、都道府県と市町村の違いはあれ、全国を都道府県を単位として見た場合に、地方法人税の創設と地方法人特別税の縮小、これによりまして地方税格差はどの程度改善をするのか、まあ改悪はないと思いますが、改善をするのか、その点について、これは大臣でよろしいですか。じゃ、大臣にお伺いしたいと思います。
  271. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) 都道府県の不交付団体、すなわち東京都の平年度ベースの影響額につきましては、法人住民税法人税割の交付税原資化によりまして約一千百億円の減になります。また、地方法人特別税の規模縮小によりまして約七百億円の増となりまして、トータルで約四百億円の減、すなわち財政力の格差は現状よりも約四百億円更に縮小をすると、このように見込んでいるわけでございます。
  272. 主濱了

    ○主濱了君 私といたしましては、この地方法人特別税、できた経緯というのがこれあるわけであります。経済状況がなかなか厳しい、格差が大きいと、こういったようなできた経緯があるわけでありますので、この地方法人特別税につきまして、これを存続させるべきではないか、まだまだ、私は、経済状況が良くない、しかもこれから消費税が導入をされる、そしてその先の経済見通しが見通せない過渡期である、こういうふうな理由から、この地方法人特別税、これを存続すべきではないだろうかと、こういうふうに思うわけでありますが、この点についてはいかがでしょうか。
  273. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) これは、地方法人特別税におきましては、これは縮小そして廃止を前提にして作業していこうと。それは、先ほど申し上げましたけれども、技術的な、国税でありながら、しかも現在は都道府県が徴収しているであるとか、不交付団体に対しても交付されているとか、そういったことがあります。また、東京都の方からも、東京都など大都市の方から、こういったものについては是非縮小、廃止してほしいと、こういう御要望があるわけであります。  ですから、そういったものを踏まえながら、かつ地方税の偏在是正のための様々な工夫をしていくと、こういうことで、今回のこの交付税の、法人住民税の交付税原資化、こういったものを取り組んでいるわけでありまして、全体的なバランスといいますか、経済状況を見ながら総合的な判断をしていきたいと、このように考えます。
  274. 主濱了

    ○主濱了君 考え方はよく分かります。ただ、やはりこれから消費税が導入されると、更に、大企業を抱えている団体とそれから中小零細企業を抱えている団体の格差がもっともっと大きくなってくるはずなんですよ。この時期にこの税を外すというのはいかがなものかと、私はこのように思っているんです。過渡期ですから、まだ。この先どうなるか分からないんですからということなんですよね。これは是非ともお考えをいただければいいなというふうに、こう思っております。  臨時財政対策債について一点だけお伺いをいたしたいと、このように思います。これは大臣の方にお願いしたいんですが、現在は、臨時財政対策債の償還額、この臨時財政対策債の償還額は臨時財政対策債で賄われている状況であると、こう言って私は差し支えないというふうに、こう思っております。このままでは雪だるま方式で、要するに、前の借金を払い、それから新たな財源不足も払い、それが雪だるま方式で大きくなっていくのではないだろうか、こういう懸念を持っているわけであります。  そういうことで、臨時財政対策債の償還額が、いずれはいつかはやらなくちゃいけないわけですけれども、その額が大きくなってきて地方交付税本来の、もし地方交付税の使おうとする額が、そこから支払うとすれば、本来の機能に大きな影響を及ぼすのではないかと危惧しております。いかがでしょうか。
  275. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) それは御指摘のとおりであります。ですから、こういった臨時の特例的な債券に頼ることなく、これは地方財政の健全化というのを図らなければなりません。それはひとえに地方税収を上げていくこと、税率を上げるんではないと思いますね。経済が拡大していくことによって自然にその税収が増えていくということであります。それから、不断の歳出削減努力、これもやはり必要なところをやっていかなくてはならないと。この二つを相まって地方財政の健全性を増しながら、少なくともこの臨財債の新規発行をしなくても済むような、そういうまずそこを目指したいと思います。  その上で、この累積している債務につきましては、これは責任を持って返していかなくてはならないわけですから、その返すための原資も我々は経済を拡大することでつくっていかなければならないと、こういうふうに考えております。
  276. 主濱了

    ○主濱了君 もう一点伺います。もう一点伺いたいと思います。  今の大臣のお言葉ですけれども、先ほど申し上げましたように、経済によって、経済の発展によって税収を上げる、これが一番なんですよ。ですから、そのためには、ブレーキである消費税を、これを、ブレーキは踏まない、踏まないことが私は必要だったと思いますよ。いまだにそう思っております。経済活性化のための施策は十分講ずる、ブレーキは踏まない、これが本当は一番良かったのではないだろうか。  でも、まあこれはさておきまして、最後の質問なんですが、今地方交付税の状況というのはやっぱり大変な状況であると、こういうふうに見て差し支えないと思っておりますが、この地方交付税の状況、この抜本的な改善、地方交付税総額の確保、これを今後どうやっていくのか。すぐ経済がうまく軌道に乗ってくればこれはよろしいわけなんですけれども、これをどうやっていくのか、これ、大臣のお考えを最後に伺いたいと思います。
  277. 新藤義孝

    ○国務大臣(新藤義孝君) まず、先ほども申しましたが、この地方財政の健全化は、これは二つですね。経済を拡大させることによる税収の確保と、それから、不断の歳出改革、財政健全化の試みを続けることによってできるだけ収支を均衡させていくと、それが第一です。それから、やはり安定的な地方財政を維持するためには、これは私どもは交付税の法定率の引上げというものを是非要望していこうと思っておりますし、過日、又市先生の方から、これは総務委員会で応援してあげようじゃないかと、こういう心強い言葉いただきました。  ですから、そういったことはきちっと、地方財政を我々は所管し、お守りする立場としてこれはしっかり取り組んでまいりたいと、このように考えております。
  278. 主濱了

    ○主濱了君 ありがとうございました。終わります。
  279. 山本香苗

    ○委員長(山本香苗君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。  本日はこれにて散会いたします。    午後六時一分散会