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2013-12-05 第185回国会 参議院 国家安全保障に関する特別委員会 14号 公式Web版

  1. 平成二十五年十二月五日(木曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  十二月五日     辞任         補欠選任      佐藤ゆかり君     熊谷  大君      大門実紀史君     井上 哲士君      藤巻 健史君     室井 邦彦君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         中川 雅治君     理 事                 佐藤 正久君                 島尻安伊子君                 西田 昌司君                 芝  博一君                 福山 哲郎君                 石川 博崇君     委 員                 石井 浩郎君                 岩井 茂樹君                 宇都 隆史君                 江島  潔君                 北村 経夫君                 熊谷  大君                 上月 良祐君                 二之湯武史君                 松山 政司君                 三宅 伸吾君                 大野 元裕君                 神本美恵子君                 白  眞勲君                 藤田 幸久君                 牧山ひろえ君                 矢倉 克夫君                 山本 香苗君                 井上 義行君                 和田 政宗君                 井上 哲士君                 仁比 聡平君                 室井 邦彦君                 福島みずほ君    衆議院議員        修正案提出者   中谷  元君        修正案提出者   桜内 文城君        修正案提出者   山田  宏君        修正案提出者   大口 善徳君        修正案提出者   畠中 光成君    国務大臣        外務大臣     岸田 文雄君        防衛大臣     小野寺五典君        国務大臣        (内閣官房長官) 菅  義偉君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)    古屋 圭司君        国務大臣     森 まさこ君    副大臣        内閣府副大臣   岡田  広君    政府特別補佐人        内閣法制局長官  小松 一郎君    事務局側        常任委員会専門        員        五十嵐吉郎君        常任委員会専門        員        矢嶋 定則君    政府参考人        内閣官房内閣情        報調査室内閣審        議官       鈴木 良之君        内閣官房内閣情        報調査室内閣衛        星情報センター        次長       河邉 有二君        内閣府大臣官房        総括審議官    幸田 徳之君        警察庁長官官房        長        坂口 正芳君        警察庁警備局長  高橋 清孝君        外務大臣官房参        事官       山崎 和之君        外務大臣官房参        事官       山田 滝雄君        防衛大臣官房審        議官       吉田 正一君        防衛省防衛政策        局長       徳地 秀士君        防衛省運用企画        局長       中島 明彦君        防衛省地方協力        局長       山内 正和君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○派遣委員の報告 ○特定秘密の保護に関する法律案(内閣提出、衆  議院送付)     ─────────────
  2. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) ただいまから国家安全保障に関する特別委員会を開会いたします。(発言する者あり)  席に着いてください。  委員の異動について御報告いたします。  本日までに、平木大作君、猪口邦子君、小野次郎君、真山勇一君及び藤巻健史君が委員を辞任され、その補欠として山本香苗君、石井浩郎君、井上義行君、和田政宗君及び室井邦彦君が選任されました。     ─────────────
  3. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 特定秘密の保護に関する法律案を議題といたします。(発言する者あり)  昨四日、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。佐藤正久君。(発言する者あり)
  4. 佐藤正久

    ○佐藤正久君 委員派遣について御報告申し上げます。(発言する者あり)  昨四日、特定秘密の保護に関する法律案の審査のため、委員派遣を行い、さいたま市において地方公聴会を開催いたしました。  派遣委員は、中川委員長、島尻理事、西田理事、石川理事、北村委員……(発言する者あり)
  5. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 静粛にお願いします。
  6. 佐藤正久

    ○佐藤正久君 矢倉委員、大門委員、そして私、佐藤の計八名で、三名の公述人から意見を聴取した後、委員からの質疑が行われました。  まず、公述の要旨について報告をいたします。  最初に、前陸上自衛隊化学学校長の川上幸則公述人からは、化学兵器防護における秘密の重要性、諸外国との関係において秘密を保護する枠組みの必要性などについて意見が述べられました。  次に、株式会社ラック理事サイバーセキュリティー研究所所長の伊東寛公述人からは、サイバーセキュリティーを確保する観点からの秘密保護制度の必要性、本制度の迅速な整備と国会及び裁判所のチェック機能などについて意見が述べられました。  最後に、埼玉弁護士会元副会長の山崎徹公述人からは、広範な特定秘密の指定による情報隠蔽と適性評価導入等による監視社会化の懸念、知る権利を奪い人権抑圧につながる危険性などについて意見が述べられました。  公述人の意見に対し、各委員より、日本をめぐる安全保障環境に関する認識、サイバー攻撃、サイバーテロの脅威の現状、特定秘密の運用基準及び指定の有効期間、原発事故情報が特定秘密に指定される可能性、適性評価によるプライバシーの侵害等について質疑が行われました。  会議の内容は、速記により記録をいたしましたので、詳細はこれにより御承知願いたいと存じます。  最後に、今回の地方公聴会の開催に当たりましては、公述人及び関係者の方々に多大な御協力をいただきました。ここに深く感謝の意を表する次第であります。  以上で報告を終わります。(発言する者あり)
  7. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。  なお、地方公聴会の速記録につきましては、これを本日の会議録末尾に掲載することといたします。     ─────────────
  8. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、佐藤ゆかり君が委員を辞任され、その補欠として熊谷大君が選任されました。     ─────────────
  9. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 特定秘密の保護に関する法律案について質疑を行います。(発言する者あり)  質疑のある方は順次御発言願います。白眞勲君。(発言する者あり)  質疑をお願いいたします。白眞勲君、質疑をお願いいたします。(発言する者あり)質疑をお願いいたします。(発言する者あり)席にお戻りください。  質問をお願いいたします。白眞勲君。質問をお願いいたします。(発言する者あり)国民注視の法案の審議ですので、質問を続けてください。白眞勲君、お願いいたします。(発言する者あり)質問をお願いいたします。質問をお願いいたします。(発言する者あり)席へお戻りください。  質問をお願いいたします。質問をお願いします。(発言する者あり)席へお戻りください。  質問をお願いいたします。(発言する者あり)白眞勲君、質問をお願いいたします。白眞勲君。(発言する者あり)
  10. 白眞勲

    ○白眞勲君 民主党の白眞勲でございます。  まず、委員長に申し上げます。理事会をきちっとやってくださいよ。それで、まず、じゃ、ちょっと委員長にお聞きしましょう。今までこの委員会の質疑の中で多くの内容が委員会の理事会での協議事項となっておりました。ちなみに、委員長、あなたがおっしゃった、後刻理事会で協議しますと言った協議事項のうち、協議されていないのは何件なんですか、お答えください。
  11. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 後刻調査いたします。
  12. 白眞勲

    ○白眞勲君 委員長、今日の新聞見ますと、今日この法案の採決を与党側が強行すると書いているんですよ。よもや委員長として、理事会協議事項、今も後刻理事会で報告しますと言いましたよね。ということは、採決するわけないですよね。お答えください。
  13. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 質問を続けてください。(発言する者あり)
  14. 白眞勲

    ○白眞勲君 あなた、何で答えないんですか。答えてくださいよ。  もう一回聞きます。あなたはなぜ、今、理事会協議事項を、今、後刻理事会で協議しますと言いましたよね。採決しないですね。お答えください。
  15. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 白眞勲君、質問をお願いいたします。(発言する者あり)
  16. 白眞勲

    ○白眞勲君 委員長、答えられないんですか、それも。それが、あれなんですよ。  じゃ、今日は官房長官もいらっしゃっていますね。それで、昨日の地方公聴会についても今報告があったようですけれども、一体これ何なんですか。前日に突然開催するなど、これで国民の声を聴いたなんて、こんな茶番はやめていただきたいんですね。  と同時に、森大臣、森大臣、あなたは福島の公聴会、あなたは福島の選挙区の御出身でいらっしゃる、そういう中で、この福島の公聴会についても様々な意見があることはあなたは御存じだと思います。今回、こういう埼玉の公聴会についてもこういう形になったこと、あなた自身はどのように考えていらっしゃいますか。
  17. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 国会の運営については国会の方で御判断なさるということを承知しております。いずれにしても、政府としては、皆様の意見を真摯に受け止め、しっかりと御説明をしてまいりたいと思っております。
  18. 白眞勲

    ○白眞勲君 皆様の意見を真摯に受け止めるということを言っていましたけれども、じゃ、皆様の意見を真摯に受け止めた中で具体的にあなたがお答えしたことは何ですか。
  19. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 例えば、この法案について、特定秘密になる内容が、範囲が広範ではないかというような御懸念が寄せられておりました。それに対しては、別表において限定をしているということ、この別表の事項は諸外国の類似の法令に比べても非常に限定をされており、さらにそれを有識者会議において細目を決め、それを国民の皆様に公表してまいります、そして、そのことについて、特定秘密の指定、それから有効期間、解除の件数、そういったことについても有識者会議で定期的に公表し、国会にも報告をしてまいります、そういったことを御説明をしてまいりました。
  20. 白眞勲

    ○白眞勲君 今、説明してまいりましたと言うけれども、全然説明になっていないんですよ。要は、我々が納得するような説明をしていただきたいんですね。そこがアリバイづくりになっているような感じが私、すごくするんですね。  ですから、その辺で、今日は官房長官いらっしゃっているわけですけれども、どうですか、この委員会のこの状況を見て。しっかり見てもらうにはいいタイミングだったと私は思うんですね。  私もいろいろな委員会を今まで見てまいりましたけれども、このような運営は見たことありません、私。恐らくここにいらっしゃる多くの議員の皆さんも同じなんじゃないでしょうか。どうですか、皆さん、ちょっと挙手をお願いしましょうじゃありませんか。こんな委員会初めて見たという方、ちょっと挙手してくださいよ。(発言する者あり)そんなものは、いや、いいじゃないですか、委員長の権限かどうか、私が発言権があるんですから言わないでいただきたいと思いますね。  それで、そもそも理事会では、野党側の議員が発言しようとしても知らんぷり、それでいて、質問席に誰もいないのに、質問してください。これ一体何ですか。こんな、こんなでたらめな委員会で、それで今日採決しようじゃないかみたいなことが新聞に出ている。とんでもない話だというふうに思います。  それと、森大臣にお聞きしたいんですけれども、先日、当委員会で英文の資料が届かないという件、これ、藤田議員の件、御記憶にあるかと思いますね。十二月二日の午前中でお答えするとお約束されたわけですけれども、藤田議員に言わせると、人は来たけれども全く答えられなかったと。これ一体どういうことなんでしょうか。答えると言ったわけですから、人をよこすと言ったわけではないわけで、これ、本人が納得しなければ答えになりませんけれども。御答弁お願いします。
  21. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 藤田委員の御指摘を受けて御説明に上がらせたというふうに承知をしております。(発言する者あり)
  22. 白眞勲

    ○白眞勲君 全然答えていないと言っていますね。もうそういうことなんですね。  それで、昨日、唐突に出てきたのが、総理が昨日の答弁で言及した新しいチェック組織、これ一体何だかさっぱり分からないんですよ。急に、保全監視委員会、独立公文書監、それから情報保全諮問会議、これ初耳なんですね。これ何なんでしょうか。(発言する者あり)今、答えている、答えていると言うけれども、議事録が出ていないんですよ、まだ。今日の午後三時に出ると言っているわけ。こんなことで審議なんかできませんよ。  森大臣、全く分からないような質問をしなければならないんです、私の気持ちもちょっと考えていただきたいと思うんですけど、これちょっと簡潔にお答えください。
  23. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) これにつきましては、十八条及び附則九条、それぞれ別々の組織をつくるということをこれまでも答弁の中で御説明をしてまいりました。その具体的な内容はどうなるのか等の御質問もいただいてまいりました。これについて、米国の情報保全監督局、それから省庁間上訴委員会等を参考につくっていくということも申し上げてまいりました。それを受けて、昨日、総理から詳しい内容を御答弁を申し上げたというふうに承知をしております。
  24. 白眞勲

    ○白眞勲君 これ、修正案提出者の維新の桜内衆議院議員も、附則九条を実質的に骨抜きにするような政府答弁は非常に残念だと言っているんですよね。これ、附則九条との関係はどうなっているんですか。
  25. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 十八条に基づいて設置をいたします有識者会議と、附則九条に基づいて設置をいたします独立した公正な立場の第三者機関は別のものでございます。
  26. 白眞勲

    ○白眞勲君 ですから、その関係はどうなっているんですか。
  27. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) それぞれの関係というお尋ねでございますけれども、十八条については、有識者会議を設置をいたしまして、ここで特定秘密の指定の基準、それから運用状況等をしっかりと定めていき、さらにその内容を定期的に国民、それからまた国会にも報告をするというものでございます。  附則九条の場合は、この十八条の有識者会議とは全く別の組織でございまして、指定そのものの適正性をしっかりと独立した立場で公正に検証し、監察をする機関でございます。
  28. 白眞勲

    ○白眞勲君 全然よく分からないんですよね、それね。もう一回……(発言する者あり)ちゃんと条文がないから言っているんですよ。やじが飛ぶんだけど、条文がないものをただ言葉で説明するから困るんですよ。そういうものをちゃんと法律の中に審議しろということを与党議員からのやじで言っているようなものですよ、これ。  ところで、次に、石破茂自民党幹事長の市民のデモをテロに例える発言をブログに記した件についてお聞きしたいと思います。  この発言、極めて問題のある発言ですけれども、特に官房長官が答弁されているように、法令の定める範囲内で行われるデモについては言論の自由があり、そしてそれをテロと同一視するというのはいただけないと私は思うんですよね。ですから、本人は一部撤回したと言うんですけど、今まさに参議院でこの法案を審議している中、テロの定義についても議論が行われているわけですよ。与党の幹事長が自らテロの定義をされたようなものじゃありませんか、これじゃ。だから我々は問題視しているんですね。  特に、石破幹事長は、これは法案提出者の中谷議員と同様、与党きっての防衛の専門家である。実際、防衛庁長官、防衛大臣、そして農水大臣まで石破幹事長は今までされてきたわけで、私も尊敬している政治家の一人であります。自衛隊の行事にも自ら進んでいらっしゃる。当然、テロの脅威についても様々な観点から御見識がある方だと私は思っております。  まず、中谷議員、仲よしですよね。ですから、今の私の見解、つまり与党きっての防衛通であるということでよろしゅうございますか。
  29. 中谷元

    ○衆議院議員(中谷元君) はい、そのとおりでございます。
  30. 白眞勲

    ○白眞勲君 官房長官、いかがでございますか。
  31. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 中谷議員が言われるんですから、そのとおりだと思います。
  32. 白眞勲

    ○白眞勲君 森大臣、いかがですか。
  33. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 石破幹事長につきましては、防衛の分野でこれまでも御経験を積まれてきたというふうに承知をしております。
  34. 白眞勲

    ○白眞勲君 そうなんですよ、防衛の分野で物すごい経験を積まれてきたすばらしい政治家なんですね。その方がこういう発言をしたということだから、我々は問題視をしているということなんですね。  そのように、この与党内で極めて見識のある方が、我々はこう言っているから問題にしているんですけれども、その中で、これ、特にこのテロの定義というものを議論しているわけですよね、我々は。また、参考人からもテロの定義についての疑問の声が上がっているという中で、また、あるマスコミは、法案の中身に関係がないのに足を引っ張ると我々を批判しているんですよ。  でも、この際だから、私、どうしても聞きたいことがあるんだけど、石破幹事長は過去にこうちょっと発言されているんですけど、二〇〇六年に発刊された本で「軍事を知らずして平和を語るな」という本があるんですけれども、そこでこうおっしゃっているんですね。国家という存在は、国の独立や社会の秩序を守るために暴力装置を合法的に独占所有しています、それが国家の一つの定義だろうと、暴力装置というのはすなわち軍隊と警察です、日本では自衛隊と警察、それに海上保安庁も含まれています、こう発言されているんですね。  これ、仙谷官房長官に対して森大臣は、これは参議院の問責決議案の中でこうおっしゃっているんです。仙谷発言の件について、「極め付けは、自衛隊を暴力装置と発言したことです。学生時代、社会主義学生運動組織で活動していた仙谷長官にとっては日常用語なのでしょうが、平和憲法に基づき国家の根幹である国防を担い、国際貢献や災害救助に汗をかく自衛隊を暴力装置と侮辱したことは許されることではありません。自衛隊を暴力装置と発言し、海上保安官を守らない、」、こういうことをおっしゃっているんです、あなた。  じゃ、石破発言については、どういうあなたは御見解を持っていらっしゃるんでしょうか。
  35. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 与党の幹部の御発言について政府からコメントすることはございません。  なお、本法案のテロリズムの定義は、「政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で」というふうに記載をしておりますので、これらの目的で「人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動」をいいますので、一般の皆様のデモ活動についてはテロリズムに該当するわけではございません。
  36. 白眞勲

    ○白眞勲君 私が聞いているのは、石破先生も暴力装置であると言っているんですよ。それに対してあなたは、これ仙谷長官に対してはこうおっしゃっていたんですよ。これに対してあなたは今どういう御見解をお持ちですかということを聞いているんですよ。全然違うことを、はぐらかさないでいただきたい。お答えいただきたい。
  37. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 当時、私が民主党の仙谷由人元官房長官に対してそのような発言をしたことは事実であります。
  38. 白眞勲

    ○白眞勲君 だから、それで、石破発言も同じことを言っていたわけですよ、石破先生も。それに対してどういうふうに考えているのかということを聞いているんですよ。お答えください。
  39. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 私は、当時の民主党の仙谷由人元官房長官が自衛隊を暴力装置というふうに発言をしたことについて、私がそのような発言をしたということは事実でございますが、石破幹事長の発言については承知しておりません。
  40. 白眞勲

    白眞勲君 あのね、それって逃げていますよ、答弁。ソ連核兵器は良い核兵器アメリカ核兵器は悪い核兵器と昔言った人たちは左翼集団だと言う人たちがいたんですね。同じことなんですよ。自民党の発言はいい発言、民主党の発言はけしからぬ、そういうことじゃないの。こういうのを機会主義者というふうに言う人もいるわけなんですけれども。  では、森大臣、私はもう一つ疑問なことがあるんですけれども、全然違う話です。  森大臣は今食品安全について御担当をされていらっしゃいます。先日の国会答弁でこうおっしゃっているんですね。この分野については、例えば食品の中にテロが何か毒物を入れるとか、そういうようなおそれのある情報がもし入手されたときは、特定秘密として取り扱うこともあるかもしれないと答弁されました。  私、これちょっと疑問なのは、とすると、今まで特定秘密に入らなかったものも要件が当てはまれば入るという可能性なんでしょうか。
  41. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) それは全く違います。本法案はまだ施行されておりませんので、現在特定秘密に入っているとか入っていないということはありません。そして、特定秘密保護法案が成立をした後は別表に該当するものが対応、該当していくわけでございます。  食品にテロが毒物等を混入するという事態が起こってそのような情報が来たときには、これはもうもちろん国民のためにテロリズム情報を、これが公表した場合にテロリストに知られてしまって国民を守れないというような場合には特定秘密に指定をされます。これは別表に書いてあるものに該当するわけでございます。書いてないものを拡大するとか、書いていないものに新たに当てはめるということではございません。
  42. 白眞勲

    ○白眞勲君 だから、そこなんですね。つまり、別表に入っていれば、食品の安全であっても入る可能性があるということでよろしゅうございますよね。
  43. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) テロリズムに該当することでございますので、それはもちろん、国民の生命と国家の存立のために、テロリズムの危険から国家の安全保障上特に秘匿する必要性があるというこの条文に該当する場合は入ることもあるということでございます。
  44. 白眞勲

    ○白眞勲君 そうすると、私、疑問なのは、原子力発電所なんですね。  これ、今までの答弁で、原発の中の地図は特定秘密ではないけれども、テロに対しての例えば警察官の警備状況などは秘密になり得るとされているわけですよね。ところが、原発に対してテロ攻撃のおそれがあるというふうに、いわゆる別表にそういう記載がされるものに該当する場合には、今まで入っていなかった原発の情報も入るということでよろしゅうございますよね。
  45. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) いえ、今まで入っていなかった情報が入るのではなくて、新たにテロリズムに対する警備の情報、これを、該当する場合には入るということです。  私がこれまで繰り返し御答弁をしてきたのは、原発の事故に関する情報は入りませんと言ってきました。ただ、この特定秘密というのは行政機関がこれは指定をいたします。ですので、行政機関の長が指定をし、警察機関で、失礼いたしました、テロの警備のために必要な情報、例えばテロの警備のためにどういう配置をするのか、そういう情報、これをテロに知られてしまったら警備できませんので、そういうものは、これは原発をテロリストの攻撃から守るための情報ということで特定秘密に入る可能性があるということを申し上げております。
  46. 白眞勲

    ○白眞勲君 ですから、そこなんですよ。つまり、テロリズムの情報があるといえば入る可能性があるということを私、何度も聞いているんですね。そういうことでよろしいですね。もう一度確認します。もう一度確認します。お願いします。
  47. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) テロリストに狙われているという情報があれば、今まで入っていなかった情報も入るのかという御質問でございますが、そうではございません。テロリストが来るという情報、それが特定秘密になったり、テロリストが来るということで新たにテロリストのための警備の警備計画を作ったと、その新たに行政機関が作った警備計画が、こことここに警察官を配置しますと、そういうものが特定秘密に指定されるということで、今まであった情報が突然特定秘密に、今までなっていなかったものがなるということではございません。
  48. 白眞勲

    ○白眞勲君 私、分からないのは、食品だって今まであったものが、テロリストが入った途端なるような形になるわけなのに、今度、原発の場合は。  もう一つ、森大臣、私、認識がちょっとこれ甘いんじゃないかなと思うところがあるんですよね。それは、中谷さんなんかよく分かると思うんですけれども、警察官だけで原発は守れるものでは私はないと思っているんです。これ、聯合ニュース、これは産経ニュースか、北が対日原発自爆テロを企画、こういうことも記事も出ているわけですよね。それから、北朝鮮、日本には原発がある、そういうふうにも書いているわけですよ。つまり、こういう中長距離攻撃を重視する現代戦で日本の全領土が我々の報復攻撃対象になることは避けられないと言っているわけですね。つまり、警察官では警備し切れない部分がある。私だったら、やっぱりここは機密にして、それは対象を見せなくするようにしていかなければいけないと私は思うんですよね。  ですから、そういう面で、そういう情報があったら、それは隠すのは当たり前だと私は思うんですけれども、そうじゃないと言うんだったらそうじゃないでいいですよ。そこをちょっともう一度確認させてください。
  49. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 警察が持っている以外のものについては、別途、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律というのがございまして、原子力事業者等、つまり例えば東京電力が特定核燃料物質の防護に関する秘密については厳格な管理を行うことになっているわけでございます。  特定秘密については、民間の例えば東京電力が持っているものも全て特定秘密にするということではございません。その行政機関が原発に対するテロの警備等の本当に特に秘匿しなければならないものだけを特定秘密にするのでございます。
  50. 白眞勲

    ○白眞勲君 ですから、テロ情報が入ったときにはそれは広がるということじゃありませんか。  それで、私はここでまた別に、防衛大臣にせっかく来ていただいているから、ちょっとこれ時間がないのだけれども、これ、どうしても私聞きたいことがあって、最新鋭の潜水艦で「そうりゅう」型というのがあると思うんですけれども、その防衛秘密、一体今何件あるんでしょうか。これ質問通告していますよ、ちゃんと。(発言する者あり)いや、質問通告しているよ。
  51. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 「そうりゅう」型という具体的な装備に関してのお問合せですので、それはお答えはできません。
  52. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、別に中身聞いているわけじゃありません、私。件数だけなんですね。件数だけもお答えできないというのはおかしいんじゃないですか。件数だけ教えてください。件数だけで結構です。
  53. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 防衛秘密全体がどのくらいかということは私どもは公表させていただいておりますが、個々の装備にどれだけの防衛秘密があるかということを一つ一つ明らかにするということは、これは私どもは装備の問題の関係もございますので、公表はさせていただいておりません。
  54. 白眞勲

    ○白眞勲君 あのね、そこがポイントなんですよ。防衛秘密が何件かといったら、私は数が少な過ぎると思っているんです。つまり、そういう潜水艦一個丸ごと一つの秘密にしてしまう、そういうことだってあるんじゃないでしょうか。「そうりゅう」型潜水艦が防衛秘密として一件だということではないですね。そこだけ、じゃ確認しましょう。
  55. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘のように、防衛秘密に設定する場合には厳格な基準がございます。今委員が御指摘ありました、例えば潜水艦丸々一つが全て防衛秘密かというと、そういうことではございません。あくまでも、その中で私どもとして必要なものについての限定的なものとなっております。
  56. 白眞勲

    ○白眞勲君 お手元に配付されている資料をお持ちいただけるかと思うんですけれども、いわゆる、今度は適性評価についてお聞きしたいんですね。時間も限られちゃっているんでちょっとはしょりますけど、今日は傍聴人の方もいらっしゃっているから、私パネル作ったんですよ。(資料提示)要は、特定秘密の評価対象者と関連する家族などの調査範囲、これだけの、つまり本人以外にこれだけの方々、配偶者と、これは子供は一応二人ということで仮定しましたけれども、これだけの数の方々が特定秘密のこの、何というんですか、対象者というか、の調査範囲になるわけですね。  森大臣は今まで、この御本人、本人以外は四つの項目について調べるということで、それ以外は調べませんということでありますね。それは氏名、生年月日、そして国籍と住所ということなんですけれども、これ、どうやって、不適格、不適格な場合もあるわけですね。この四項目で不適格ということあるんでしょう。総合的に評価するということを言っているんだけれども、その四項目を調査したら不適格になることというのはあるんでしょうか。そして、あった場合に、その本人に対しては、この家族の人がいるから不適格なんですというふうに理由を言うんでしょうか。それとも、その辺りについて何も言わないで不適格ですというふうに言うんでしょうか。その辺、お答えください。
  57. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  家族についての調査項目については、先ほど先生御指摘のように四項目のみでございまして、この四項目に基づきまして、調査対象者につきまして七項目について調査をした上で、適性評価がふさわしいかどうかが判断されますので、この家族の四項目のみで判断されるものではございません。  また、適性評価の結果につきましては、結果が本人に通知されますが、必要に応じまして理由も通知されますが、ただ、理由の具体的な中身については個別具体的に判断されることになろうかと思います。
  58. 白眞勲

    ○白眞勲君 この四項目というの、私、不思議でしようがないんですね。四項目のうちの名前と生年月日というのは、これみんな持っていますよ、そうでしょう。その場合に、じゃ、名前と生年月日でこの人怪しいということは言えないでしょう、それは。白眞勲と、自分の名前にクン付けているから変だとかね。姓名判断するわけじゃないでしょう。だから、そういう部分で言えば、当然これは住所か国籍になっちゃうんですよ、そういうことになるんですね。そうすると、その辺り、どういうふうに特定するんですか。それ、ちょっとまず聞きましょうか。
  59. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  家族の四項目の調査の目的は、あくまでも調査対象者本人について特定有害活動との関係について調査するための端緒を得る情報として得るものでございまして、それ自体で本人について適性かどうかということを判断するものではございません。
  60. 白眞勲

    ○白眞勲君 これ変ですね、端緒を得るって変ですね。つまり、そうすると、これみんな日本人の場合もあるわけですよ、今の御家族のその関係者がね。そうすると、住所だけになっちゃうんですよ、判断するのが。そうでしょう。住所だけで判断するって、これ、おかしくないですか。住所だけで判断するということは大変なことですよ、これ。憲法第十四条に違反しませんか。この辺どうなんですか。
  61. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  氏名、生年月日、国籍、住所の四項目を家族について調査した上で、その情報を端緒にしまして本人について適性を評価していくものでございます。
  62. 白眞勲

    ○白眞勲君 あのね、どうやってそれを端緒にしてその評価できるんですか。ここにこの人住んでいますよといって、それで本人がどうやって評価できるんですか。私、そのやり方分かりません。どうやったって評価できませんよ、それは。私、その辺ちょっとよく分からないんですけれども。  これ、まさかほかの、何というんです、省庁に連絡するとかして聞くということはあるんでしょうか。その辺ちょっとどうなんですか、お聞かせください。
  63. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  十二条に基づきます関係の公私の団体に対する照会は、あくまでも調査対象者本人についてのみ照会するものでございます。
  64. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、だから、私が聞いているのは、だって考えられないわけですよ、住所だけしかない人いっぱいいますよ、それ。だったら聞かなくたっていいじゃないですか。逆に言えば、本人に対して、あなたの御家族の中に、まあ外国の人に対してはいろいろなことを書きましたよ、だから外国の人について、いますかと聞けばいい話じゃないですか。住所まで聞く必要性がどこにあるのかということなんですね。  もう一回お答えください。これ、ほかの部署、そういったところにこの四つのデータを聞くということ、これ、連携するって書いてあるんですよ、たしか二十条だったかな、他省庁と。この辺はどうなんですか。これ、ちゃんと答えてください、ここ。
  65. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  例えば、国籍が日本でありましても住所が外国にある場合の方もおりますので、住所も人定事項として重要な情報と考えております。
  66. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、だから質問に答えていないですよ。ほかの省庁に聞くのかどうか聞いているんですよ。ほかの省庁に聞くんですか、聞かないんですか、どちらなんですか。
  67. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  家族の調査項目については照会は行いません。
  68. 白眞勲

    ○白眞勲君 どこへですか。
  69. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  公私の団体に照会はいたしません。
  70. 白眞勲

    ○白眞勲君 いやいや、ちょっとそう早口で、私は早口なんだけど、ゆっくりしゃべってくださいよ。  他省庁とか、それから信用調査機関とかそういったところに調査をするんですか。ゆっくりちょっと答えてくださいよ、そこ。
  71. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  家族につきましては、今御指摘の他省庁であるとか信用調査機関に照会はいたしません。
  72. 白眞勲

    ○白眞勲君 そうしますと、やっぱり分からないんですね。今言ったほかの外国の住所があるんだと。じゃ、その人に、だから、要するに外国と関連のない、日本にずっと住んでいる人いっぱいいますよ、そういう人は別に調査対象としてそんなの聞かなくたって私はいいと思いますよ。  それともう一つ、外国の人が、外国籍がそこにあった場合に、それで外国籍だからはねられるという可能性はあるわけですよね。でも、そこで、だからといったって、ここでつつましやかに暮らしている外国の方いっぱいいらっしゃるわけなんですよ。そういった方と、どうその辺を判断するんですか。それ大変な問題なんですよ、これもう人権問題として。そこはきちっと私は押さえていきたいと思うんですね。そこ、ちょっとお話しいただけませんか。
  73. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  家族の調査項目については、国籍も含めまして、その情報で本人が適性があるかないかを判断するものではなくて、あくまでも本人の調査の端緒として情報として得るものでございます。
  74. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、その端緒って何ですか。端緒、端緒って言うんだけど、この端緒って何ですか。四項目しかないんです。それを基本として、それだけで調査するんだったら端緒っていう言葉使わないですよね。そこをちょっとお話聞かせてくれませんか。そこ本当に重要なんで、お話聞かせてください。
  75. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  本人につきましては法定の七項目について調査いたしますが、その調査内容についても、どの程度掘り下げるかにつきまして、そういった情報を参考にするというものでございます。
  76. 白眞勲

    ○白眞勲君 もう一つだけどうしても聞きたいこと、時間が来ましたので一つだけ私聞きたいんですが、これ森大臣に聞きたいんですけれども、要は、何かこれ契約業者さんですね、そうやって調べられた契約業者さんがいますよね。その方が、今アルバイトとかそれから派遣でスタッフさんとして一緒になって働いている方いっぱいいるわけですよね。その代わり、その方は評価されていない場合があるわけですよね。そうした場合に、たまたまそれを知り得た情報があって、その知り得た情報がどこかの拍子に漏れてしまって新聞記事になった場合に、それは捜査の対象としてなるわけですよ。場合によっては罪になるわけです。漏れちゃったというところから捜査の対象の罪になりますよね。  その捜査の対象の罪になったときに、そのいわゆるアルバイトさんたちに話を聞くということは罪にはなりませんよね、これはね、別に。その辺はどうなんですか。ちょっと何か、うなずきもしないし、黙っちゃったんだけれども、その辺だけ、そこまでちょっと聞かせてください。じゃ、ちょっと確認しましょう。
  77. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 民間業者の中に秘密取扱者がいた場合に、その秘密取扱者と一緒に仕事をしているアルバイトの方が秘密取扱者でなかった場合の御質問だというふうに承知をいたしますけれども、秘密取扱者でない者の漏えいは本法では処罰をされませんので、その秘密取扱者でない者にお話を聞いたとしても、これは捜査の対象にはなりません。
  78. 白眞勲

    ○白眞勲君 ただ、その捜査の対象となり得ないというのがちょっと私は分からないんですね。当然、警察としては、これ警察かどうかは知らない、捜査機関は聞きますよ。あなたは別に逮捕されませんよ、あるいは、あなたは別に罪にはなりません、しかし協力してくださいとして、あなたの携帯電話番号とかそういった交友関係についてお聞きをするということはあり得ますよね。それはお聞きしてよろしいですね。
  79. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 今お答えをしたとおり、秘密取扱者に対して、それが特定秘密だということを認識して取得行為をする場合にのみ処罰の対象になりますので、それ以外の場合には対象にはなりません。
  80. 白眞勲

    白眞勲君 いや、だから、処罰の対象じゃなくて、私が聞いているのは、捜査する対象としてそういう人たちも話を聞いたりすることがあり得ますねということを聞いているんですけど、最後にイエスかノーかだけお答えください。
  81. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 捜査の一環ということでございますけれども、例えば被疑者としてお話を聞くということはないというふうに思います。
  82. 白眞勲

    ○白眞勲君 だから、被疑者としてはないけど、あり得るんですね。被疑者じゃなければあり得るということでよろしゅうございますね。そこを確認したいんですよ。ちゃんと答えてくださいよ。そこごまかさないでいいですから、ちゃんと答えてください。
  83. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 個別の捜査の方法については私お答えすることはできませんけれども、それは、捜査というのは強制捜査という意味であれば、強制捜査はないというふうに思います。
  84. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、もう、ちょっと、やっぱりそこでごまかしちゃいけないんですよ。やっぱりあり得ますよということは言ってもらわないと、こういう法案についてはね。そういうことをやっぱり聞かないと、要は、今日はインターネットの方もいらっしゃいますから言いますけれども、秘密に本人は当たっていないとしても、アルバイトか何かでたまたま知り得た情報が自分のところにあったとするだけでも、もしかしたら、誰かから、あなたの交友関係を知らせてくれませんかとかいうような嫌な思いをすることがあり得るということを私は言っているということを最後に申し上げまして、私の質問とさせていただきます。  ありがとうございました。
  85. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。  先週の木曜日から今日で五日目のこの委員会審議になりますけれども、この五日間、毎回毎回、ここに、委員会室に二、三分前に入ろうと思って来ると、理事会室で理事会が長引いていることもありました。今日は二、三分前に来ましたけれども、理事会室が空なので、あっ、順調に始まるのかなと思いましたら、やはり理事会がきちっと行われないで、この有様で、白委員の質問時間が削られております。  私は昨日の本会議でも申し上げましたけれども、これまでにも私どもの質問者の質問権である約束された時間が委員長の一方的な委員会運営のために削られてしまっている、奪われている、その復元をちゃんとやっていただくのかどうか、まず委員長に御質問したいと思います。
  86. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 質問をお願いします。
  87. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 まず答えてください。
  88. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 法案の質問をお願いいたします。(発言する者あり)
  89. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 じゃ、今の質問と、それと先ほど白委員からの、後刻理事会で調査します、協議しますとおっしゃいましたけれども、理事会開かれるんですね、二問。
  90. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 筆頭間で協議をお願いいたします。(発言する者あり)
  91. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 筆頭間で話をして協議が調わなければ開かないということですか。
  92. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 筆頭間で協議を、筆頭間で協議をお願いいたします。
  93. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 先ほど委員長は後刻理事会で協議しますというふうにおっしゃったので、その開くかどうかということを今お聞きしているんです。開くんですね。
  94. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 法案の質問をお願いいたします。(発言する者あり)
  95. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 法案審議をこれから進めていくに当たって、これから進めていくに当たって、委員会の運営がどうなるかによって私の質問の仕方も変わってきますので、答えてください。
  96. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 筆頭理事の間で協議をお願いいたします。(発言する者あり)
  97. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 今日はたくさん傍聴の方もおいでいただいております。この参議院のこの委員会が中川委員長のこの横暴な進め方によって、参議院始まって以来とは申しませんが、私は、十二年間、参議院議員としてこの立法府におりましたが、こんな常軌を逸した委員会の在り方は初めての経験であります。  限られた時間ですので、私はたくさんお聞きしたいことがございます。まず、今日、官房長官にもおいでいただいておりますけれども、なぜそんなに急いで、官房長官、何でそんなに急いで、衆議院では強行採決をされました、そして参議院では五日間今審議をしておりますけれども、この法案を強引に成立させようとしていらっしゃるように見えますけれども、その理由は何でしょうか。
  98. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 採決等の国会の運営に関する事柄については、ここはやはり政府としてお答えする立場にはこれはないということで、国会の皆さんに委ねるということであります。  私たちは、決められた審議の中で政府の考え方を丁寧に説明をし、御理解をいただくように努めてきているというふうに考えております。  特に、この我が国を取り巻く安全保障が非常に厳しい中にあって、この情報漏えいに関する脅威が高まっている状況や、外国との情報共有は情報が各国において保全をされることを前提にこれ行われているわけでありますから、我が国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿とすることが必要なものについては、その漏えい防止について適確に保護する体制をやはり確立することが大事だというふうに考えております。政府としては、本法案の速やかな成立に向けて努めてまいりたいと考えています。
  99. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 どの法案においても速やかに慎重に御審議くださいというのが、いつも政府側は閣法を出されるときはそう、それは承知しております。しかし、この特定秘密保護法案というのは、本当に国民の皆さんが注目をし、審議の日がたつにつれ、各界各層から、なぜこの法律が必要なのかと、国民の知る権利が制限されるのではないか、取材、報道の自由が奪われるのではないか、審議が進めば進むほどこの声が高まっております。そのことは官房長官もお聞き及びのことと思いますけれども、この審議の中での森担当大臣の答弁は、そういう懸念には当たりません、議事録をお読みいただければ分かります、全く理解していただけないのが残念です。とても答弁とは思えない。  本当に、およそ国民の懸念や……(発言する者あり)静かに聞いてくれませんか。国民の懸念や不安を払拭して本当に理解をしてもらおうと、そしてこの法案の必要性を分かってもらって成立をさせようという、そういう態度にはおよそ欠ける森担当大臣の答弁の仕方に、私はこの間、参議院での五日間と衆議院での議事録も読みました。ずっとその繰り返しです。何個あったかまで数える時間はありませんでしたけれども、本当にこういう答弁の仕方で審議が尽くされたとはとても思いません。  それで、官房長官に再度お聞きしますけれども、国民の皆さんの懸念や不安は、今や、私のところに山と積まれたファクスやメールを読みますと、もう疑念に変わってきている。本当の狙いは何だろうか、なぜこんなに成立を急ぐのかというその疑念に変わってきているというふうに私は感じていますけれども、官房長官自身、この国民世論の変化というのを感じていらっしゃるのか、あるいは今のこの国民世論の状況をどのようにとらえていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
  100. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) まさに、この本当の狙いについては、これまで国会の審議の中で森大臣が繰り返し答弁をしておられますように、本法案は我が国の安全保障に関し、特に秘匿を要する情報の保護について必要な事項を定め、その漏えいの防止を図って我が国及び国民の安全、安心を確保する目的であります。さらに、本法案に国民の皆さんから様々な御意見、御懸念あるということも承知をしています。これまでも丁寧に説明をしてきたところでありますけれども、今後とも様々な場面において説明を尽くし、また、本案成立をさせていただいた後にも、本法案が適正に運用されるように万全の準備を図っていき、国民の皆さんの理解をいただくように努力をしてまいりたいと思います。
  101. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 これまでと同じ、本案に対する、本案の必要性についての御説明でしたけれども、それでは、本当にそれが目的なのかという疑念を国民の皆さんが抱き始めているということを私はお聞きしたんです。  それで、先日、私、新聞記事で、むのたけじさんという九十八歳になられるジャーナリストのインタビュー記事を読みました。これはもちろん通告はしておりませんけれども、むのたけじさんって、官房長官、御存じですか。
  102. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 承知をしておりません。
  103. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 この、むのたけじさんという方は、戦争中は従軍記者をして、一九四五年、敗戦とともに自らの戦争責任を背負って大新聞社を辞職された方です。  私は、若いころ、この方が書かれた「詞集」という本を読んだりして大変感銘を受けた方なんですけれども、その方が十一月二十八日の新聞の朝刊に、インタビュー記事が、その方の、載っておりました。この戦前、戦中、戦後を生きてこられた方は、もう今本当に数少なくなっております。その中の一人であるむのたけじさんが、このインタビューの中でこうおっしゃっております。  現在の社会の空気はかつての戦争突入時に似ている。これは単なる予見ではなくて、御自身が戦前、戦中、そして戦後を生きてきて、その時代のジャーナリストとして生きてきた経験の中からの肌感覚の言葉だと私は受け止めました。戦前の治安維持法、国家総動員法、国防保安法、言論、出版、集会、結社等臨時取締法、こういった法制によって国民統制が強まっていく中を生きてこられた経験から、法律ができただけで国民を脅せる、これが今回の特定秘密保護法とそっくりなんだというふうに、これはむのたけじさんがおっしゃっていることであります。新聞や出版などの統制が強まったが、実際の検閲が始まる前にもうジャーナリズム自らが二重、三重に自己規制、二重、三重に検閲をして自己規制を掛けていくというようなことをおっしゃっております。  先日、この委員会でも、ジャーナリスト出身の真山議員からもメディアの萎縮を懸念する質疑がありました。取材、報道の自由、言論、表現の自由を制限して国民を情報から遮断する、そのことによって国民統制が強められていくという、そういう我が国の、これは紛れもない我が国の戦前の歴史、経験に基づいた指摘ですけれども、これについてはどう受け止められますか。
  104. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 我が国は、戦後六十八年一貫して、まさに平和と自由と民主主義の社会を築いてまいりました。今回の法案についても、先ほど来私申し上げておりますように、我が国の安全保障に関して、秘匿を要する情報の保護について必要な事項を定め、その漏えいの防止を図って、我が国の国民の安全、安心に資する、そのことを目的としている法案であります。  さらに、本法案は、特定秘密の恣意的な指定が行われないようにこれは重層的な仕組みが設けられており、これからもこの運用というものもしっかりと行っていきたいというふうに考えます。
  105. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 これは国民の安全を確保するためというふうに必ず、総理もこの前その言葉を繰り返していらっしゃいましたけれども、この戦前の、私がむのたけじさんの経験を引用しましたのは、私たちは、こういう歴史をこの国は持っているということを踏まえた上で、今国民の懸念が疑念に変わりつつあるという、そのことを払拭しない限り、私は国民の皆さんが納得してこれを賛成するというふうにはなかなかいかないと思います。  しかも、これは国内だけではなくて、国民だけではなくて、海外からもこれが警鐘として鳴らされていることを御紹介したいと思います。  十一月二十日に国際ペンクラブというところの会長が反対声明を出しております。その声明の中では、国にとって差し迫って必要でも、公益を守るためのものでもない、政治家と官僚が、過剰な秘密保全の考えに隠れて、ただ市民の情報と言論の自由を弱体化させ、自らに権力を集中させようとしているというふうに述べられております。  この政治家と官僚というところを軍人と官僚に置き換えれば、まさに過剰な……(発言する者あり)戦前がそうだったから置き換えてみました、過剰な秘密保全の考えに隠れて自らに権力を集中していたのが戦前の日本であり、国民を情報から完全に遮断し、戦争へと突き進んでいったのが我が国の戦前、戦中、そして敗戦の歴史だと思います。(発言する者あり)  与党席から、こじつけだとか、それは飛躍し過ぎというふうにおっしゃっておりますが、私は今六十五歳です。私の両親や祖父母、またその両親たちは戦前を経験しております。私の母親は戦前から教員をしておりました。そして、教え子たちにお国のために役に立てという教育をしてきて、戦後、あの戦争がこんな結果になろうとは、こんな無謀な戦争になるとは知らなかったというふうに大変悔いておりました。私は母を何度も責めたことがあります。  そういう経験を持った私は、今の、むのたけじさんやこの国際ペンクラブが言っていることがこじつけや飛躍とはとても思えないんです。心から思えません。そういう方たちが今疑いを持っているんです、今の政府に対して。戦争への道を突き進むためのこれは一歩になるんではないかという、そういう懸念を持っていらっしゃるから、私は、官房長官、中谷議員もそこにいらっしゃいますけれども、同じような恐らく世代だと思いますが、こういうとらえ方について、本当に飛躍したこじつけだと思われますか。
  106. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 私も委員と全く同世代でありますし、私の母も教員でした。そういう中で、私たちは戦後六十八年間、私たちの日本という国は、まさに世界でも類のない平和と安定、そして自由民主主義の社会をみんなで築き上げてきたんではないでしょうか。  今回のこの法案も、秘密の保護と知る権利への配慮のバランスを考慮したものであって、例えば、国民の知る権利に資する報道又は取材の自由に十分配慮しなければならないことだとか、あるいは通常の取材行為は正当業務行為である、そうした旨を明記するなど、そうした措置をしっかり行っているというふうに考えておりますので、今委員の御指摘は当たらないと私は考えます。
  107. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 先ほどから申し上げているような、戦前の歴史を踏まえて戦後平和と民主主義の国をつくろうと決意して日本国憲法が作られたことは言うまでもないことです。  その憲法に基づいてこれまで歩んできた我が国の歴史が、今この法案によって、あるいは国家安全保障会議というものが設置されて、そこでの議事録も取られない、その後どういうふうに保管されるかも明らかにされない、公開もあるかどうかも分からないという中で、この秘密保護法案が提出をされている。そのことを結び付けたときに、本当に日本国憲法に基づいた平和と民主主義の道をこれからもこの国が歩むのかということへの疑念を私は申し上げているんです。  そうなりますと、官房長官はお答えになりましたけれども、私は、この疑念が消えないもう一つの理由を申し上げます。  お手元に、今日資料をお配りしております、大変古い資料なんですけれども、これは、我が国がポツダム宣言を受諾するということを決めた後に日本政府と軍部が行ったことです。戦争責任の追及を恐れて、こういった公文書など行政軍事資料を燃やして歴史を隠蔽しようとしたことです。  政府は、一九四五年八月十四日、当時の政府ですが、国や自治体の機密文書の破棄を閣議決定しております。その四日後の八月十八日、国や自治体の機密文書の廃棄を命じた通達を政府は出しております。その通達には、各種機密書類、統計印刷物などの棄却を命じたもので、それだけでなく、その通達そのものまで棄却しろということを命じています。この通達に基づいて、軍閥、軍関係、町村役場、学校、地域で数日をかけて重要書類を焼却廃棄したのです。  今回、八月十四日の閣議決定及びその通達を確認するために、内閣府と国立公文書館と私の事務所は何度もやり取りをしました。その結果、敗戦前の閣議決定については何一つ記録が残っていない、通達についても実物はないということが明らかになりました。責任逃れのため閣議決定の中身さえも消し去ってしまう、こうしたことを行う国家を近代国家と言えるのでしょうか。  お手元に配付したのは、一ページ目がその機密文書の廃棄を命じた通達であります。二ページ目は、八月二十一日に戦争ポスターの焼却を命じた通達であります。ちょっとこのままでは非常に読みづらいので、三枚目に打ち直したものを付けておりますけれども、一枚目の文は、各種機密書類、物動関係書類、その他、国力判定の基となるごとき数字ある文書並びにこれらの台帳は焼却せよということ。しかも、これは中等学校や国民学校にもこのことを伝えて、全部焼却をするようにという通達であります。  ポスターの件はその横に書いてあるものであります。これは、いずれも長野県の東筑摩郡今井村というところの「昭和二十年 庶務関係書類綴」に入っていたもので、もしこのような現物が、これはたまたまそこに残っていたと、村ですから、残っていたと。これがなければ、全てこういう閣議決定で証拠隠滅のための焼却がなされたということが何も残っていない、証拠がないということになると思います。  この敗戦直前の証拠隠滅の通達のことを官房長官、御存じでしたか。
  108. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) あの戦争状況のときはいろんなことがあったということは承知をしています。
  109. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 いろんなことの一つにこういう当時の政府が行ってきた、あるいは戦争遂行のために行ってきた政策を消すための証拠隠滅の焼却が行われたということについては御存じでしたか。
  110. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 戦争当時はいろんなことが行われたということは承知をしています。
  111. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 こういったことを行ったという歴史を踏まえて、今この特定秘密保護法案の中で、文書が秘密にされたものがどのように解除されるのか、あるいは解除されないのか、いつまで秘密指定のままで、三十年も六十年もたった後もそれが公文書館にきちっと保管されるのか、あるいは廃棄されるのかということが随分この委員会でも議論になってきました。  私は、こういう歴史を踏まえたときに、こういう疑念にはきちっと答えられるように、二度と同じことを繰り返さないようにするために明確にすべきだと思いますが、もう一度お伺いします。我が国がこういったことを行ったことに対する官房長官自身の御所見をお願いします。
  112. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) そうした反省の上に立って今日の日本というのはあるというふうに思っています。また、今回のこの特定秘密に記録された文書については、他の行政文書と同様に、情報公開法が適用されるとともに、公文書管理法に基づいて適正に管理されていくと、このように考えています。
  113. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 歴史的な文書として、政府が行ってきたことを隠滅することなく適正に管理され、後の歴史の検証に堪えられるようにするのかどうかということが今この法案の焦点の一つになっていることは、もうこれまで繰り返し審議されてきたことであると思います。それについての疑念が戦前のようなことになるのではないかというところまで広がっているということを私は官房長官に改めてここで申し上げておきたいと思います。  次に、細かいことに行きますが、この特定秘密保護法十二条第一項によれば、行政機関の長が特定秘密を取り扱う民間企業の労働者に対しても適性評価を実施することになっております。これは民間で働く労働者の方からの、是非これは聞いてほしいということでお伺いしたいんですけれども、森大臣、この評価結果の可否にかかわらず、得られた個人情報が、評価終了後も行政が保存し続けるのか、それとも当該企業に全てその評価情報が提供されるんでしょうか。
  114. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 適性評価により収集した情報は、適性評価を実施する部署、つまり行政機関内部において管理責任者を定め、適切に保管をし、保存期間経過後、確実に廃棄をしてまいります。  また、民間企業にはこの適性評価の結果については通知をいたしますけれども、その内容については通知をされません。
  115. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 結果だけを通知して、この評価した情報、これはどちらが保管するんですか。
  116. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 評価した内容につきましては、もちろん本人には言いますけれども、民間業者の方には、業者の長に対してはこれを通知をされることはございません。結果を通知をいたします。
  117. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 その評価をしたデータ、情報、結果ではなくて、結果はもちろん本人とその事業者に伝えなければ評価した意味がありませんので、そのデータはどちらが保管するのかということをお伺いしています。
  118. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 今御答弁をしましたとおり、行政機関の内部にその情報ですね、行政機関の内部に管理責任者をお定めして適切に保管し、保存経過後、確実に廃棄をしてまいります。
  119. 神本美恵子

    神本美恵子君 じゃ、企業の方にはその情報は渡さないということなんですね。  ただ、適性評価のその結果、結果が企業にそれは当然知らされるでしょう。その人が適正な取扱者であるかどうかを判断しなければならないので結果が知らされると思いますが、それが企業の人事に影響を及ぼすことになるのではないかということを大変懸念をされております。  これまで漏えいなどについて何の問題もなかった優秀な事業者として、これまでは適性評価をし取扱いをやっていたその人が、今回、行政機関がやる調査によって不適というふうになった場合、その人が企業の中で異動を伴う対応を取らざるを得なくなるのではないか。このことについてはどのようにお考えでしょうか。
  120. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 適性評価の結果について、不利益な取扱いをしてはいけないことを条文の中に規定をしております。
  121. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 規定をしていても、そのことを民間事業者が守るとは限らない。その担保はどうやって取るんですか。
  122. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) この法案が成立をいたしましたら、適性評価をしてまいる民間事業者又は事業者団体の皆様にこの法案の内容、また、適性評価によって不利益な取扱いをしてはいけない旨をしっかりと周知を徹底してまいりたいと思います。もし万が一不利益な取扱い等が出た場合には、その事業者に対し、またその後の特定秘密の取扱いについても、これは判断をする材料になるというふうに思います。
  123. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 そのことはどこかに書かれておりますか。どう担保されるんでしょうか。  ここで森大臣がそういう気持ちでありますということを幾ら表明されても、そのことが実際に運用されるときに担保されなければ、そこで、事業所で働くこの取扱者としての適性評価をされた本人たち、労働者たち、経営者には幾ら周知をしても、そこで働く労働者たちには担保がなければ安心できないということになると思いますが、どのように担保されますか。
  124. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) この適性評価の結果について不利益な取扱いをできないということは、条文に書いてあるだけではなく、これから有識者会議で決めていく適性評価の運用基準について定めていくということになっておりますので、これまでも審議の中でも答弁をしてまいりましたけれども、そこでもしっかり明らかにし、それを関係業者等に周知をしてまいりたいというふうに思います。
  125. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 明確にこの時点で担保できるという御答弁をいただいたとは、私は受け止めることができませんでした。  次に、米軍基地で働く人たちの労働組合、全駐労の方からお聞きしたお話でございます。  基地労働者というのは、日米関係にとっても大切な方々だと思います。こうした労働者の皆さんは、この秘密保護法が成立すると一体自分たちにどういうことが起きるのか暗中模索だというふうにお伺いをしました。米軍基地の従業員の法的な雇用主は日本政府、つまり防衛省であります。しかしながら、国家公務員法も自衛隊法も適用されないという現実の中にいらっしゃるということを私も付き合い始めて知りまして、本当に驚いております。  そこで、お伺いいたします。衆議院の委員会の質疑においては、防衛の用に供する施設から米軍基地を除外するという答弁がありました。それに違いはないのか。防衛の用に供する施設というこの定義から米軍基地を除くという御答弁があっております。それに違いはないのか。したがって、米軍基地で働く日本人従業員の方々は、この法案における適性評価の対象になるのかならないのか。ならないということでよろしいですか。
  126. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 米軍基地でございますけれども、これは、そこで働く方が適性評価の対象になることはございません。適性評価は、例えば自衛隊の装備品等の製造業者の従業員の方等を想定しておりまして、米軍基地の中にある情報はそもそも特定秘密になり得ないわけでございますし、適性評価の対象になることもありません。
  127. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 衆議院での答弁と同じ、何か久しぶりに同じ答弁をされたような気がしますけれども。  全駐労の與那覇栄蔵という、沖縄県の全駐労委員長ですが、この方が十一月二十七日の沖縄タイムスのインタビューで、自衛隊と米軍が連携した訓練や任務は頻繁にあるので……(発言する者あり)だから連携した訓練ですね、頻繁にあるので、なし崩しに米軍基地の日本人従業員も適性評価の対象に含まれていくのではないかというような懸念をされておりますけれども……(発言する者あり)私は与党議員には聞いておりません。何の責任も取れないでしょう。  その懸念に対して明確にお答えをいただきたいと思います。どちらでもいいです。
  128. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 米軍基地従業員の直接の雇用主は防衛省ということになりますので、私の方からお答えさせていただきます。  駐留軍等労働者の雇用については、日米地位協定を受けて締結した労務提供契約に基づき、日本政府が労働者を雇用し、その労働者を米軍に提供しているところ、駐留軍等労働者が特定秘密を取り扱うとは通常想定をされておりません。したがって、駐留軍等労働者が特定秘密を漏えいしたことにより処罰されることも通常想定されないと考えております。
  129. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 自衛隊が米軍とともに共同訓練をする、そこに米軍の従業員が居合わせる、そこに特定秘密事項が存在し、それを米軍基地の日本人従業員が意図せずに取得し、ほかの人に漏らしてしまった場合、この処罰の対象になりますか。
  130. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 処罰の対象になりません。意図せずに取得した場合には、特定秘密であるということを認識をしていないことになりますので、これを他人に漏らしてしまったとしても処罰の対象にはなりません。
  131. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 米軍基地の日本人従業員は、米軍内部の情報を不用意に漏らせば解雇ということになっております。しかし、特定秘密は自衛隊の秘密事項ですので、そのことで解雇されることはないということでしょうか。この特定秘密、特定秘密というのは自衛隊の秘密事項なので、米軍内部の情報ということとは違うので、それで解雇されるということはないのでしょうか。
  132. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省が雇用主となりますので、お答えをさせていただきます。  従業員の解雇は、当該者が締結した雇用契約に基づき判断されることになります。なお、米軍基地の日本人従業員が特定秘密を取り扱うことは、通常想定されておりません。
  133. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 次に、今度はNGOで働く、国際活動をしていらっしゃるNGOの皆さんからのやはり御懸念であります。今回の法案について、百二の団体の国際協力活動をする皆さんから、秘密保護法を制定しないことを求める国際協力NGOの要請書というものが十一月九日に安倍総理あてに出されております。  官房長官、この要請書について、官房長官自身は御覧になったことがありますでしょうか。あるいは、安倍総理がどのように受け止められておられるか、お伺いしたいと思います。
  134. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 御指摘の要請書については、私も目を通しています。  その内容というのは、指定の範囲が広範囲に広がる、あるいは特定秘密の国会への提供の制限及び国会議員を処罰の対象とすることは、国会議員の活動を制限し、議会制民主主義の否定につながる、さらに、適性評価は市民のプライバシーを大きく侵害する、そういう懸念が表明されていたというふうに思っています。  しかしながら、今回の特定秘密は、現行法制下においても自衛隊法上の防衛秘密、あるいは国家公務員法上の秘密に当たるもののうち、法律の別添に限定列挙された事項に該当するものに限って大臣等の行政機関の長が責任を持って指定する、また、その指定は、仮称でありますけれども、情報保全の諮問会議の意見を反映させる基準作りが行われるなど、特定の恣意的な指定が行われることはないというふうに考えています。
  135. 神本美恵子

    ○神本美恵子君 NGOの方からの質問はまだまだたくさんあって、今日は残念ながら時間が足りません。  ほかにも、市民の方がこの特定秘密保護法案のことを知れば知るほど、恐らくもっと疑問が私のところには寄せられてくると思います。  私は、冒頭に申し上げましたように、この法案に対する進め方には大きな瑕疵があると思います。そのことを申し上げ、これは直ちに私は廃案にして、新たに民主政治に資する法案を作ることをお願いをしまして、質問を終わりたいと思います。
  136. 和田政宗

    ○和田政宗君 みんなの党の和田政宗でございます。  まず冒頭申し上げたいのは、自民党の議事運営、極めて強引であると考えます。しかしながら、怒号ややじが飛び交う審議は国民の代表として情けなく思います。審議はまだ尽くされていないと思います。是非丁寧に審議を尽くしていただきたい。強く要望いたします。  私は、この法案は日本国の国防上必要な法案であると考えます。しかしながら、まだ確認をしなくてはならない点が何点もあると思っております。私はその観点から質問をしてまいります。  まず、中国の防空識別圏の問題に対する発言から聞いていきます。  昨日、安倍総理は、党首討論において、中国の防空識別圏設定に対応するためにもこの法案が必要だという趣旨の発言をしております。私も、日本固有の領土である尖閣諸島の上空に中国が防空識別圏を設定したことはゆゆしき事態であると考えますが、今回の中国の防空識別圏設定によって国防上どのような危険性があると認識しているのか、政府の見解を聞きます。
  137. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省・自衛隊としましては、中国による防空識別圏の設定については、中国の活動を引き続き強い関心を持って注視しつつ、我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くという観点から、引き続き周辺海空域による警戒監視等に万全を期してまいります。また、同盟国であります米国と引き続き連携を強めていくとともに、韓国、台湾を含めた地域の安定と安全に関心を有する関係国やパートナーにも、日本の考えにつき理解を求める所存であります。  本法案は、防衛に関するものを含め、我が国の安全保障に関する情報のうち、特に秘匿することが必要であるものについて、その漏えいの防止を図るものです。これまで述べました自衛隊の行動や米国を含めた関係国との情報交換、国家安全保障会議の運営に関し、かかる秘密保全に関する法制が整備され、秘密保護に関する共通ルールが確立することで情報共有の一層の促進が図られることにより、我が国の国民の安全を確保することができるものと考えております。
  138. 和田政宗

    ○和田政宗君 尖閣に防空識別圏をかぶせてきたということは、中国軍機が領空侵犯をしてくる可能性も考えられるわけです。国籍不明機や明らかに外国軍の戦闘機が領空侵犯したときに、現在の法体系で撃墜することはできるんでしょうか。
  139. 中島明彦

    ○政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。  領空侵犯への対処につきましては、政府として様々な検討を行っているところでございますけれども、一般的には、外国籍、今御指摘いただきました国籍不明の戦闘機が我が国の領空を侵犯する場合は、自衛隊法第八十四条に基づきまして、自衛隊の部隊が必要な措置を実施することになります。この際、武器の使用につきましては、自衛隊法第八十四条に規定いたします必要な措置として、正当防衛又は緊急避難の要件に該当する場合にのみ許されるというのが従来からの政府の考え方でございます。  個別具体的な状況にもよりますことから、一概にお答えすることは困難でございますけれども、一般論として申し上げますと、必要やむを得ざる場合、例えば領空侵犯機が実力をもって抵抗する、あるいは領空侵犯機が国民の生命及び財産に大きな侵害を加える危険が間近に緊迫しているような場合、こういう場合には武器を使用して適切に対応することになりますが、撃墜といったことも排除はされないということでございます。
  140. 和田政宗

    ○和田政宗君 そうしますと、これ、一義的に向こうが撃ってくるですとか攻撃を仕掛けてくるというようなことでないと撃墜できないのではないかなというような感じがするんですけれども、としますと、緊密に情報を交換して相手に対処していかなくてはならないというふうに私は考えております。  では、お聞きします。中国の防空識別圏に対処するに当たって、この法案が成立すると、どのような点でプラスになるんでしょうか。
  141. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 先ほども一部お答えをさせていただきましたが、私どもとして、やはり周辺国そして関係国、同盟国から様々な情報を得て、そして対応するためには情報の保全というのが大変重要になります。この法案によって情報の保全が担保されることにより、各国との情報交流が一層進むこと、もって我が国の安全保障に資するものだと思っております。
  142. 和田政宗

    ○和田政宗君 大臣、その辺り、もう少し具体的に例示すべきところ、例示できるところ、あれば示してください。
  143. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 今回の防空識別区、中国が一方的に言っている話でありますが、その際に当然私どもとして警戒監視を行っておりますが、同じように、この動向について注視を行っている国も様々ございます。その中で関係国と通常様々な情報のやり取りをしております。  防衛当局の中でも行っておりますが、今後、例えばこの空域でありましたら、民間航空機の問題もございます。そうなりますと、民間航空機の例えば航空管制については国土交通省が所管をすることになりますし、省内で様々意見交換する中で私どもとしてはその基盤となります情報の保全ということがこの法案によって担保されることが大変重要だと思っております。
  144. 和田政宗

    ○和田政宗君 これ、少しでも例示をしてもらえれば、この法案の必要性というところ更に深まったというふうに思うんですけれども、では、ちょっと今までの秘密の運用がどうなっていたのかということを聞いていきます。  防衛秘密、二〇〇七年から二〇一一年で三万四千件廃棄されている、このうち民主党政権時代に三万件廃棄されているとの政府答弁がありました。このペース、それ以前の自民党政権時代より多いのか少ないのか、お答えを願います。
  145. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 具体的に、例えば自民党政権であります二〇〇七年、平成十九年ですが、二千三百件、それから二〇〇八年の平成二十年ですが、三千件ということになります。  この数字を見ると、確かに自民党政権のときの廃棄というのは数としては少ないということになりますが、実はこの背景にはウィニー事案というのがございました。ウィニー事案のときに、通常の省秘をしっかりとした形でやはり秘密管理をする必要があるということで、その後、この防衛秘密の内容について精査の上、防衛秘密の文書の数が増えたということもその背景にありますので、一概にどの政権がどの政権でということを明確に言えることではありませんが、いずれにしても、私どもしてはこの秘密の管理は大切だと思っております。  なお、この文書の廃棄につきましては、今回この法案が成立しますと、私どもの防衛秘密は特定秘密ということで、今後、その取扱いが違ってまいります。審議が始まる段階で私の方から通達を出し、防衛秘密に関しては現在廃棄を全て止めさせていただいております。
  146. 和田政宗

    ○和田政宗君 そうしますと、確認しますけれども、廃棄に対する基準が自民党政権時代と民主党政権時代で違っていたのか、それとも同じだったのか、これ、いかがでしょうか。
  147. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 変わっておりません。
  148. 和田政宗

    ○和田政宗君 私は、時の政権によって秘密の運用が変わるということはあってはならないことだと思っています。また、やみに葬られることもあってはならないと考えています。この後、仮に極端な主義主張を取る政権や特定の団体の影響下にある政権によってそのようなことが起きないようにしなくてはなりません。  次の質問、特定の政党を攻撃する意図は毛頭ありませんけれども、今申した観点から事実確認のための質問をします。  政府答弁では、JR総連やJR東労組には極左暴力集団・革マル派が相当浸透しているとしています。そのJR総連やJR東労組から推薦や献金を受けた議員が、民主党政権時代、主要閣僚や国家公安委員長になっています。こうした組織に恩を売られますと、何かで返すという懸念も生まれます。民主党政権時代、こうした閣僚による秘密の漏えいはあったのでしょうか。事実確認のために聞きます。
  149. 高橋清孝

    ○政府参考人(高橋清孝君) お答え申し上げます。  警察としましては、これまで閣僚などから革マル派等の極左暴力集団に情報が漏えいしたとの情報には接しておりません。  一般論として申し上げれば、革マル派等の極左暴力集団の動向につきましては警察として十分に注意を払っているところでございます。
  150. 和田政宗

    ○和田政宗君 では、更に聞きますけれども、過去に官僚や大臣、政務三役がメディアですとか講演会などで漏らしてしまった防衛秘密や特別管理秘密というのはあるんでしょうか。
  151. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  御指摘のメディアや講演会等がいかなる場であるか必ずしも明らかでございませんが、公の場で漏らしたということであれば、御指摘のような事例は承知しておりません。
  152. 和田政宗

    ○和田政宗君 これは元内閣安全保障室長の佐々淳行さんなどが新聞で言っていることですけれども、秘匿性の高い情報を政治家が新聞記者に情報を漏らしてしまうために外国から信用されない、この法案の最も大きい意義は政治家に守秘義務を課せられるようになることだと発言をしております。  私も、前職、NHKのアナウンサーでジャーナリストでしたから、どのように政治家に対して取材が掛けられて、どういった情報が出てくるのかを熟知しております。私は、本法案を成立させなくてはならない要因に、佐々淳行さんが言われるような観点があると思っています。しかしながら、襟を正すべきは政治家であって、報道や取材の自由は最大限保障されるべきであると考えています。  これについて、政府の見解いかがでしょうか。
  153. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) そのとおりであると思います。  本法案では、国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の自由に十分配慮しなければならないと規定をいたしまして、本来報道されるべき情報が隠されたり、報道機関の正当な活動が制限されることがないように、本法案の解釈や運用には慎重な態度をもって当たることというふうにしております。本規定は、行政機関はもとより、捜査機関や裁判所においても解釈適用の準則となるというふうに考えております。
  154. 和田政宗

    ○和田政宗君 国民ですとか報道機関が懸念しているのは、例えば慎重な対応ですとか、そういったちょっと曖昧な発言というのが、答弁というのが懸念をしているというふうに私は認識しております。それをもう少し踏み込んで、報道の自由ですとか言論の自由に対していかがでしょうか。
  155. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 本法案の解釈適用に当たる当事者の全てが、取材源の秘匿を含めて報道の自由に配慮がされているかどうか、一つ一つ条文の適用、また一つ一つの態様に対してしっかりと配慮をするものというふうに考えております。
  156. 和田政宗

    ○和田政宗君 これは安倍総理も発言をしておりますので、もうやるということで認識をしたいと思います。  政治家は情報の管理について襟を正さなくてはならないと言いましたけれども、一方で私は、特定秘密がやみからやみに葬られないためにも、政治がしっかりチェックできる体制をつくらなくてはならないというふうに考えています。内閣総理大臣は第三者機関にならないという主張がありますが、私は違うと思います。国会議員は国民の代表です。政治が関与することで国民の目が届く仕組みになると考えています。  その観点から確認をします。  本法案では、「内閣総理大臣は、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施の状況に関し、その適正を確保するため、第一項の基準に基づいて、内閣を代表して行政各部を指揮監督する」とありますが、この場合に、指揮監督に当たって閣議の開催必要とするんでしょうか。
  157. 鈴木良之

    政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  本法案第十八条第二項におきまして、内閣総理大臣は、特定秘密の指定等の運用基準を定め、又はこれを変更しようとするときは、閣議の決定を求めなければならないとされております。  そもそも内閣総理大臣は、内閣法第六条により、閣議にかけて決定した方針に基づいて、行政各部を指揮監督することとされているところ、本法案第十八条第四項の行政各部に対する指揮監督は、閣議の決定を経た方針に基づいて行われることとなるものと考えております。
  158. 和田政宗

    和田政宗君 そうしますと、本法案の修正に当たって、みんなの党は内閣改造政権交代時に特定秘密についてチェックできる体制を強化すべきではないかというふうに主張してきております。私も当然そう考えます。その点についてはどういうふうに考えていますでしょうか。
  159. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 本法案では、政権交代時というものは明確に規定はされませんでしたけれども、大臣がそれぞれ指定権者として適切にチェックをし、さらにそれを内閣総理大臣が指揮監督し、また附則九条の第三者機関についてもチェックする等の仕組みが入っております。  御指摘のような政権交代時においても、これは新たに就任した総理又は大臣等が特定秘密の指定状況及び指定の要件を満たしているか否かを確認をしていくことは当然あり得ると思いますし、このような確認は不断に実施するべきものであるというふうに考えております。  また、内閣総理大臣が有識者会議の意見を受けて国会に報告をいたしますので、政権交代があったときにも定期的にそれがなされるものというふうに考えます。
  160. 和田政宗

    ○和田政宗君 今大臣、不断に行うべきだというようなことを申しましたけれども、これ、踏み込んだというふうに思うんですが、これは、そうすると、政権交代時ですとか内閣改造時にはやるということでいいんでしょうか。
  161. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 私は、これは不断にしていくべきものと考えております。有識者会議を、本法案成立後、組織をさせていただくことになるわけでございますが、そのような中で有識者の皆様の御意見を聴いて、運用基準の中に御指摘の面も取り入れてまいりたい、そのことを検討してまいりたいというふうに思います。
  162. 和田政宗

    ○和田政宗君 国会によるチェック体制について更に聞きますけれども、国会に例えばこうした問題を扱う常設委員会、この特定秘密を扱う常設委員会を設置することについてはいかがでしょうか。
  163. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 国会における委員会については、国会の御判断でなされるものというふうに承知をしております。
  164. 畠中光成

    ○衆議院議員(畠中光成君) 委員の質問にお答えいたします。  我が党がこの修正協議の中でも盛り込ませていただいて、立法府によるチェックを主張させていただきまして、四党の協議の中でも、国会による委員会の設置、特に我が党が主張しておりましたのは、監視及び審議できる委員会というのを設けるように四党で協議して、それを確認いたしました。  このことによって、第三者機関の話もありますが、同時に一番民主的統制の観点から、この主権者たる国民から選ばれた国会議員による委員会を設置することによって、チェックの様々な観点からのバランスを取ることが可能だというふうに思っておりまして、この国会の委員会、是非各党の賛同を得て実現をしてまいりたいと思います。
  165. 和田政宗

    ○和田政宗君 これは、修正合意した政党同士で必ずやるという固い決意を国民の皆様にも示したいというふうに私は思っております。  本法案の修正議決、これ衆議院のものでございますけれども、秘密の期限について、六十年で原則指定解除となりますけれども、七項目の例外が設けられました。しかしながら、例外については行政の裁量で拡大解釈のおそれがあります。更に絞り込むべきと考えますが、いかがでしょうか。
  166. 鈴木良之

    ○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。  特定秘密の指定の有効期間を通じて六十年を超えて延長しようとする場合、当該特定秘密の指定を延長しようとする行政機関の長がその該当性を判断した上で内閣の承認を得ることとなり、例外が恣意的に拡大解釈されるおそれはないものと考えております。  また、例外的に六十年を超えて特定秘密の指定を延長することができる場合として、暗号や人的情報源に関する情報等に加えまして、これらに準ずるもので政令に定める重要な情報を規定をしておりますが、例外的に六十年を超えて延長できる場合についての規定であることに鑑みまして、同規定は極めて限定的に解すべきと考えておりまして、また現時点ではこれに該当するものは想定しておりません。
  167. 和田政宗

    ○和田政宗君 ちょっと、政治家の発言として、そして大臣の発言として聞きたいんですが、同じ質問、大臣いかがでしょうか。
  168. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 今審議官の方でお答えをさせていただいたとおりでございますけれども、五年以内のものが三十年、三十年で原則公文書館に移管、そしてその後の六十年の場合の七項目でございますけれども、これはしっかりと内閣の承認を得てまいりますので、例外が恣意的に拡大解釈されるおそれはないものというふうに考えております。  そして、具体的に絞り込むべきではないかというような御意見でございますけれども、これは極めて限定的に解すべきと考えておりますし、これについても有識者会議の皆様の御意見を聴いてしっかりと適正に運用をしてまいりたいと思います。
  169. 和田政宗

    ○和田政宗君 特定秘密の指定権限を持つ行政機関の長を調べてみますと、例えば、観光庁長官のみならず、中心市街地活性化本部長、郵政民営化推進本部長など特定秘密をおよそ取り扱う組織ではない機関の長が含まれています。こうした行政機関の長は指定権限を持つ者からあらかじめ外すべきだと考えますけれども、見解はいかがでしょうか。
  170. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 修正案によりまして、内閣総理大臣が、有識者会議の意見を聴いて、政令で定める行政機関の長には特定秘密の指定権限を付与しない、そういうこともできるという仕組みを設けることになりました。指定権限を有する行政機関をできる限り限定すべきという御意見を踏まえまして、本法案成立後、この有識者会議等の御意見を伺って、特定秘密を指定することができる行政機関を限定してまいりたいというふうに思います。
  171. 和田政宗

    ○和田政宗君 政治の関与が必要ではないかという観点で、現在の防衛秘密や特別管理秘密の指定や運用がどうなっているのか、本法案成立後どのようになるのかということを聞いていきたいと思いますけれども、まず、防衛秘密において、現在具体的な文書の指定は誰が行うんでしょうか。
  172. 徳地秀士

    ○政府参考人(徳地秀士君) お答えをいたします。  防衛秘密につきましては、まず、事項の指定に当たりましては、防衛秘密管理者の上申を受けて防衛大臣が指定をすると、こういうことになっておるわけでございます。この際、防衛秘密の管理者、自衛隊法別表第四に該当するものに限定することはもちろんでございますけれども、防衛秘密に関する運用を定めました通達等に従って、真に秘匿することが必要な要素、事項を抽出して上申を行うということにされておるところでございます。  そしてその上で、具体的な防衛秘密文書の作成でございますけれども、これは、防衛秘密の保護に関する訓令に従いまして、当該秘密文書の作成担当者が防衛秘密管理者等、これは内部部局の局長でありましたり、あるいは各自衛隊の幕僚長でありましたり課長等でございますが、これらの承認を得ると、このようにされておるところでございます。
  173. 和田政宗

    ○和田政宗君 そうしますと、これ現場でできるという可能性もあるのかなというふうに思いますけれども、これ、本法案が成立したときにそういった改善点、具体的な運用はどうなるんでしょうか。
  174. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 防衛秘密は特定秘密ということに移行することになっております。そして、恐らく、現在もその運用については万全を期しておりますので、少なくとも防衛機密が特定秘密に移るという中で、防衛省の中での管理の仕方というのは従前と同じようにしていくということになると思います。
  175. 和田政宗

    ○和田政宗君 これ、現在現場でできてしまうということに関しては、特別管理秘密の指定権限、行政機関の長となっていますけれども、外務省では大臣が定めた別の規則によって特別管理秘密の指定を各局長に委任していると報道等で聞いています。これは事実なのかという確認と、本法案が成立した場合にどのような改善が見られるか、その点教えてください。
  176. 山田滝雄

    ○政府参考人(山田滝雄君) お答えを申し上げます。  外務省における特別管理秘密、現行のものでございますが、の指定権者は、平成十九年に内閣官房が取りまとめました基本方針を踏まえまして、これは外務大臣でございます。ただし、外務省にございます膨大な秘密文書の逐一について外務大臣自身が特別管理秘密の指定を決定することはなかなか現実的に難しいことから、外務大臣名で発出された訓令でございます秘密保全に関する規則に基づきまして、局長等の秘密管理者が特別管理秘密文書の取扱いに責任を負うと、これが現行の制度でございます。  特定秘密でございますが、これにつきましては、本法案成立後に有識者の御意見も踏まえつつ統一の運用基準が定められると聞いております。これに従いまして、外務省におけるしっかりとした対応、体制を考えてまいりたいと考えております。
  177. 和田政宗

    ○和田政宗君 聞いておりますと、だからこそ政治の関与、国民の代表たる国会議員の関与というものをしっかりやっていかなくてはならないというふうに私考えております。  ちょっとこれも各論で確認しますけれども、特別管理秘密の取扱いにおいて、現在ですけれども、福島第一原発事故直後の原発上空画像が特別管理秘密との理由で東京電力の事故対応に活用されなかったようですけれども、これは本法案成立後、このような危機管理の事例において活用する手だてはないんでしょうか。
  178. 河邉有二

    ○政府参考人(河邉有二君) お答えいたします。  情報収集衛星は、大規模災害への対応をその目的の一つとしておりまして、福島原発事故が発生した際は、内閣衛星情報センターにおきまして速やかに撮像を行い、必要な判読、分析を加えた結果を関係省庁に配付し、関係省庁においてそれぞれの所掌事務の遂行における情報源の一つとしてその結果を活用してまいったところでございます。  本法案が施行されますれば、情報収集衛星が撮像した画像については、情報収集衛星の撮像内容及び能力が明らかになることから、本法案別表第二号ハ又はニに該当し、特定秘密に指定されるものと考えているところでございます。  大規模災害等の発生時の危機管理における特定秘密に指定された画像情報の活用についてでございますけれども、まずはさきに申し上げましたように、必要な判読、分析を加えた結果を関係省庁に配付して、それぞれの所掌事務の遂行における情報源の一つとして活用していただくことになります。  また、公益上特に必要があると認められる場合には、法案第十条第一項の規定に基づき、一定の要件の下で地方公共団体等に当該情報を提供することが可能であると考えております。  更に申し上げれば、例えば東日本大震災を上回るような未曽有の大規模災害が発生した場合においては、国民の生命、身体を守るため、政府の持つあらゆる手段を動員する必要がございますが、その際、例外的な措置として、高いレベルの御判断により、情報収集衛星の画像の秘密指定を解除し公開することはあり得るものと考えております。
  179. 和田政宗

    ○和田政宗君 すなわち、これは国会議員、政治家がどのようにチェックをしていくか、そういったところによって、恣意的に秘密が隠されない、そういったことができるというふうに考えております。そして、今日踏み込んで発言したところもございます。そういった約束できますね。やると約束できますね。今言った発言、変えるということはありませんね。
  180. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 御答弁したことをしっかりと守ってまいりたいと思います。
  181. 和田政宗

    ○和田政宗君 本法案は我が国の国防上必要な法案であると考えますが、より審議が必要であると考えています。本法案については議論が尽くされた上での成立を願い、質問を終わります。
  182. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  前回の質疑で、適性評価にかかわる法案十二条四について、公務所若しくは公私の団体への照会にかかわって、公務所というのはおよそ国と地方のあらゆる行政機関が当たるということを確認をいたしました。  そこでまず確認ですが、この機関には警視庁、あるいは都道府県警察の公安部などのいわゆる公安警察あるいは公安調査庁、こうしたところも該当いたしますね、大臣。
  183. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) はい、該当いたします。
  184. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 二〇一〇年の十月に、警視庁公安部が作成した国際テロ対策に関するデータというのがインターネット上に流出していたことが発覚をして、国会でも大問題になってまいりました。  警察庁おいでだと思いますが、およそ千人の市民の個人情報、約六百三十の法人、団体の情報が流出した、そういう事件であったことは間違いありませんね。
  185. 高橋清孝

    ○政府参考人(高橋清孝君) お答えいたします。  お尋ねの事案は、平成二十二年十月、個人情報を含む国際テロに関連する記載のある文書が、ファイル共有ソフト・ウィニー等を用いてインターネット上に掲出されたものでございます。
  186. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 この流出自体も重大なんですけれども、今日問題としたいのはその内容、つまり公安警察の情報収集の実態なんです。  そこで、お手元に三枚資料を配らせていただきました。この問題についての公刊物から私が抜き刷りをしたものですけれども、これ、明らかになった文書の中に、二〇〇四年の三月十八日付けで外事第三課長が関係所属長にあてたこの一枚目の「国際テロ関連実態把握の集中的な推進について」という文書があるわけです。この趣旨のところにあるように、現在、各種通達等により国際テロ対策を推進中でありますが、各署から報告を受け、当課で把握している外国人の居住実態と入管統計を比較しますと、統計上の都内居住対象国人約四万人、把握している都内居住対象国人約四千人と大きな隔たりがあるのが実態ですとした上で、各種国際テロ対策を進めていく上で、管内にどれだけの対象国人が居住し、どのようなコミュニティーを形成しているかを把握しておくことが極めて重要ですと、そうこの実態把握の狙いを掲げた上で、どんな実態把握をそれなら行っているのかと。  資料の三枚目ですが、「実態把握強化推進上の要点」という文書がありますが、御覧のとおり、実態把握の対象は、イスラム諸国会議機構、森大臣、いいですか、大臣。後ろの人のじゃなくて、私の質問を聞いてください。OICの国籍を有する者及びその他の国籍を有するムスリムとした上で、ムスリムとはイスラム教徒をいうと。OIC加盟国五十六か国一地域の国籍を有する者の把握、だったらそうした国籍を有していらっしゃる方々全員ということですよね、を最重点として、その文章の最後の部分、言動、服装等からムスリムと認められる者、その下の行には、判別が困難な場合は公安係に報告し、判断を任せよと、こういう実態把握のやり方なわけですよ。  これはまさにムスリムを狙い撃ちにしたものですけれど、その下、報告要領、必要事項というのがありますね。①国籍、②氏名、③生年月日、④住所。これ、法案に言う四事項というのと基本的に同じなんですが、そうした中で、結局、一律網羅的に都内在住四万人のムスリムの実態というのを大規模かつ組織的にそうした四事項について把握をして、徹底的にこの際調査をしてしまおうと、そういうものなんじゃないんですか。  国家公安委員長、そうした調査ですか。
  187. 古屋圭司

    ○国務大臣(古屋圭司君) お答えいたします。  警察におきましては、警察法第二条に定めがございます。もう委員御承知のとおりでございますけれども。公共の安全と秩序の維持という責務を果たすために、必要な情報について収集及び分析を行っております。御承知のとおりでございます。  警察がどのような情報を収集するか、あるいは分析するかということを明らかにすることは、今後の警察活動に支障を及ぼすおそれがありますので、この点についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
  188. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 これだけ重大なプライバシー侵害が社会問題にも、そして国会でも重大問題になりながら、それを明らかにすることはならないなんて、つまり、それ特定秘密という話かと。それを明らかにしないということは、反省もしないし、これからも続けていくということですか。その手法が、この実態把握の手法がまた驚くべきものなわけです。  二枚目の資料を御覧いただきたいと思うんですが、(3)モスク等の集中的実態解明というのがあります。当面、四月二日から期間中の毎週金曜日、墨塗りにされていますが、その三施設の金曜礼拝参加者に的を絞り、指定署と外事第三課の合同による集中的実態解明、これ行確というんですか、行動確認ですか、を実施するのでという目的を明らかにした要員の配置、体制を整えようという指示をしているわけでしょう。  資料の三枚目、もう一度御覧いただきますと、巡回に当たる警察官に対して、三項めで具体的着眼点という指示があります。安価なアパートに的を絞ること、外国人を雇用している企業や会社、イスラム諸国出身者が経営する店舗、社員寮、町工場、土建会社、新聞店等、そして学生寮などに対する、こうしたところの巡回連絡を強化せよと、推進せよと、そういうふうに求めているわけですよね。  何ら犯罪は発生していないにもかかわらず、先ほど公共の秩序維持のためにはとおっしゃいました。何でも許されるというんですか。ムスリムというだけで個人情報を丸裸にして、モスクを継続的に監視をして尾行をすると、こんな理不尽な人権侵害行為が、大臣、許されていいと思っているんですか。
  189. 古屋圭司

    ○国務大臣(古屋圭司君) 先ほどもお答えさせていただきましたが、やはり公共の安全と秩序の維持のために、その責任を果たすためには、警察としては必要な情報について収集並びに分析を行っております。法律に基づいてやっております。  その具体的な中身については、先ほど申し上げましたとおり、お答えをすることは差し控えさせていただきたいと思います。
  190. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 更に恐ろしいのは、集めた情報を基に、その一人一人の身上調書をまとめ上げているところにもあります。  その内容は、先ほど来の氏名、住所、生年月日などの人定事項から始まって、極めて詳細です。出入国歴、出入りしているモスク、旅券の番号、在留資格、本国の住所やその本国の電話番号、そして顔写真まで洗いざらい調べ上げて調書を作っているわけですね。そこには、人との交友関係とか誰と会ったかとか誰と連絡を取っているというようなことも書かれています。  モスクなどに対する解明作業進捗状況という週報も流出をしたようですが、ここにはそのモスクの礼拝時間、礼拝参加者数、それぞれの日ごとの礼拝者、そして面割り率ですね、面割り、つまりその礼拝、モスクに来ているその礼拝者が一体どこの誰かということを面割りをした率というのまで進捗状況として報告をさせているわけですよ。これはまさに張り付いて監視しているということにほかならないじゃないですか。  ですから、流出した情報のある人の身上調書には、長女の誕生をきっかけにモスクに通い出したとか、この人は契約に関するトラブルを抱えているとか、イスラム・トゥデイにハマスの指導者を礼賛する書き込みをしていたなどの、まさに継続的に長期間にわたって監視をし、微に入り細に入り情報を収集し、調査をしていなければ分からない、とりわけ思想信条に及ぶ調査までやっているんですね。  国家公安委員長、こんな調査が許されるんですか。
  191. 古屋圭司

    ○国務大臣(古屋圭司君) 先ほども申し上げました、答弁させていただきましたとおり、やはり必要な情報、すなわち公共の安全と維持のために必要な情報を収集をしてそれを分析を行っている。これは法律に基づいて我々は取り組んでいるという、ここに尽きます。
  192. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 今の答弁は、公共の安全と秩序を理由とすればどんな根こそぎのプライバシー侵害も許されるんだという、そういう理由の答弁になるんですよ。大臣、それでいいんですか、本当に。
  193. 古屋圭司

    ○国務大臣(古屋圭司君) あくまでも公共の安全と福祉を守るために必要な情報を警察は収集をしている、これに尽きるわけでございます。これは法律にも、警察法第二条にもその趣旨は定められていると、こういうことでございます。  以上です。(発言する者あり)
  194. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 与党席から、よしなんという声が出ていますけれども、とんでもない認識ですよ。そういう発想だから、この特定秘密保護法案を、こんな乱暴なやり方であなた方は強行しようとするわけでしょう。とんでもないやり方ですよ。(発言する者あり)後ろからやじっているのはあなた方でしょう。  二枚目の資料をちょっと見ていただきたいと思いますが、こうした根こそぎな人権侵害をやりながら何と言っているか。百八十九ページというふうになっている方の、六、対策推進上の留意事項というのがあります。作業については秘匿を原則とし、人権に十分配意をお願いしますというんですね。これ私、最初読んで何を言わんとしているのか全く分かりませんでしたが、つまり、国民に知られないように密行して洗いざらい調べ上げて、膨大なプライバシーを自ら手中にして蓄積をしていく、そのことが国民に知られないようにすればそれは人権に配慮していると、そういうことなんじゃないんですか。あなた方が使う人権の配慮とか尊重とかという言葉というのはそういう意味なんですか、森大臣。
  195. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 特定秘密保護法案につきましては、適性評価につきましては、評価対象者の同意を得まして、条文に書いてある事項のみを調査することになっております。それによって、まず評価対象者からこの七つの事項について質問票に記載をしていただき、それにのっとって調査をすることになり、プライバシーに十分配慮をして行うことになります。
  196. 仁比聡平

    仁比聡平君 あなた、何でそんな、質問に答えないんですか。何で質問に答えない、それで答弁したなんて言うんですか。絶対に許されない。あなた、法案担当者なんでしょう。  法案、例えば十二条の四項における調査において、適性評価の、事実、評価事項に係る調査において、あなたは先ほど、そして前回も、公務所にはこうした公安警察も当たると答弁をしたわけです。あなたが、法案には人権尊重だとか取材の自由への配慮だとかそういう規定があるから、だから処罰はされないだとか対象外だとか、そういうふうに言うけれども、だったら、十二条の四項において、あなたが一般的には認めているこの公安警察による調査においてこうした人権侵害が行われないという条文上の根拠を明らかにしなさいよ。
  197. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 委員が御指摘のこの資料による調査については、私の方は担当ではございません。今国家公安委員長が御答弁したとおりだというふうに思います。  本法案については、適性評価の事項については適性評価対象者の事項に限って、この七つの事項のみを対象するというふうになっております。
  198. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 今担当大臣が、この法案の骨格の基本、一番恐ろしいその根本の一つをお認めになりました。つまり、法案担当者でありながら、法案担当大臣でありながら、こうした私が厳しく人権侵害であると指摘をしている調査のありようについて、この法律案が何らの制約もしていないということをお認めになったということでしょう。つまり、あなたの答弁は、法案の担当者としては答えられない質問であって、あとは調査に当たるこの公安警察、そこの部署の問題ですという、そういう答弁でしょう。担当外だから答えられないというのはそういうことじゃないですか。
  199. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 今御答弁をしましたとおり、御指摘の資料は、この秘密保護法案の適性評価についての調査ではございません。この法案につきましては、ここの法案に書いてある事項のみを、適性評価の対象者に限ってこの書いてある事項だけを調査をする、その中で必要な部分があれば公務所に問い合わせる、そのことについては公務所に問い合わせることも含めて本人の同意を得ているということを御答弁を申し上げたわけでございます。
  200. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 とんでもない話ですよ、あなた。あなたね、私が、私が今日ここで問題にしているのは、日本の、我が国の情報機関と一応言っておきますけど、公安警察だとか、これまで我が党が問題にしてきた、取り上げてきた防衛省・自衛隊の情報保全隊だとか、あるいは公安調査庁だとか、そうした情報機関はこうして無法に洗いざらい国民のプライバシーを密行して調べ上げる体制も能力も十分持っているということなんですよ。現にこれまでの制度の下でもこういうことをやっている。  そして、それが何らかの事情で、例えば内部告発とか、この問題での流出とかいうことで明らかになっても、その無法を自ら正してやめようとしていないじゃないですか。先ほど来の国家公安委員長の答弁はそういうことでしょう。だったらば、これまで行われてきた氷山の一角としてあらわになったこうした無法なプライバシー侵害は、これから更に行われるということになるじゃないですか。そこについて担当大臣として何の認識もないんですか。森大臣、答えられないんだったら、官房長官、いかがです。
  201. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 先ほど来お答えをしましているとおり、この特定秘密保護法案による適性評価については、本人の同意を得た上で法定事項に限ってその適性評価者の事項を調査をするということで、限定をしております。さらに、そのことによって不利益な取扱いをしないこと、又はこの法案によって規定してありますのは、二十二条に、国民の基本的人権を不当に侵害するようなことはあってはならないということも規定をしているわけでございまして、これが全ての条文の解釈指針になるわけでございますので、適性評価についてもプライバシーの侵害を、ないということをここに明記をしてあるわけでございます。
  202. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 幾らあなたがそんなふうに繰り返しても、こうして明らかになっている重大なプライバシー侵害や違法、無法な調査を、真摯に謝罪して、もうやらないという態度を明らかにして、実際にそれを絶対に許さないという法的な拘束を掛けない限り絶対に繰り返されるんですよ。  それで、この調査を、テロリズム対策という名目で行われているものなんですが、今回の秘密保護法案においてのテロリズムの規定というのは、今日ここを取り上げるわけではありませんけれども、極めて曖昧で限定がないと、テロリズムの定義そのものに。テロ特措法は、それでも九・一一の同時多発テロとの関係でテロを概念をしていたわけですが、今回は一切限定もないと。  そういう中で、この公安警察の調査ですけど、外務大臣にもおいでいただいたんですが、これ、一般市民だけでなくOIC諸国の大使館にまで及んでいるわけですね。イラン大使館のレセプションに公安警察が潜入をしていたという、その情報も流出をしています。大使館のレセプションの参加者、出席者の言動、領事の発言内容、そのやり取りの具体的な様子が逐一報告をされているわけですね。とんでもないと思うんですね。  外務大臣、我が国が正式に受け入れている国の大使館に公安警察が潜入し、その活動を監視するなどということが外交上許される行為なんですか。
  203. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 政府としての考え方、対応については、先ほど国家公安委員長から御説明させていただいたとおりでございます。そうした方針で対応していると承知をしております。
  204. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 とんでもない答弁ではないですか。  潜入して先ほどの様子を報告しているだけではなくて、流出情報によると、イラン大使館の、官房長官も聞いていただいていていいですか、イラン大使館の大使以下八十人もの大使館員の銀行口座情報、給与の振り込みから現金の出入りまで、その報告書には詳細に記録をされているわけです。  警察庁、こうした銀行口座情報というのはいかなる手法で手に入れたんですか。金融機関に記録を提出をさせたのか、御答弁いただきたい。
  205. 高橋清孝

    ○政府参考人(高橋清孝君) お答えいたします。  御指摘の事案につきましては、本年十月二十九日に偽計業務妨害罪の時効期間が経過しましたが、被疑者の特定など事案の解明に至っていないため、委員御指摘の文書の出所など、提出された経緯は明らかになっておりません。
  206. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 問いに答えられないというのは、指摘を否定できないということでしょう。  岸田大臣、どうですか、こんなことをやっていて本当に外交上の友好関係をつくっていくことができるんですか。
  207. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の点につきましては、先ほど国家公安委員長から御説明させていただいたとおりであります。  外交に関しましては、外務大臣の立場から最大限様々な外交関係を進展させるように努力しなければいけない、これは当然のことであります。
  208. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 全くはっきりしない。  官房長官にそこを伺いたいんですけど、この秘密保護法案を作るなら、許すなら、これまでも私は、とんでもない人権侵害であり外交関係も損なう、そうした調査だと思いますが、そうした無法な調査がこれまで行われてきた、氷山の一角でもそれは明らかじゃないか。これが、例えば適性評価における公務所としての照会を受けたからと、あるいは政府部署相互の協力という下で、言わば秘密を保全するためにという、そういう名目を得て、そういう法的根拠を得て、これまでは密行、国民に知られたらとんでもないということになっていたけれども、先ほどの国家公安委員長の答弁ではありませんけど、いや、秘密を保全するためですと言えば何でもやり放題と、そんな国にしていいのかと。官房長官、いかがですか。
  209. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 先ほど来、国家公安委員長、外務大臣等の答弁を聞いていまして、情報収集というのは法律の中で行われていることであれば私は問題ないと思います。
  210. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 委員長、本当にとんでもない、法案そのものの絶対に憲法原理と相入れない骨格がこの問題でもあらわになったと思うんですよ。  それで、こうした問題が法案審議すればするほど山積みなんですよ。あしたが会期末だといって強引に質疑を打ち切るなんてあり得ないですよ。それで、今日この開会前の理事会で、私、改めて、委員長が後刻理事会で協議をすると、そう発言をしてきた数々の問題をちゃんと理事会で協議をして、政府に提出を求めるべきだと強く求めました。  私は、前回の月曜日の質疑において、様々な検討課題、中でも政令委任事項というふうにされている、そうした諸問題が、どんな検討事項であって、どんな所管において今後検討されていくのか、一覧表を提出せよという話をして、もう木曜日ですからね。絶対にこれを明らかにしていただかなければ、委員会を打ち切るなんて絶対にあり得ないと強く申し上げて、私の質問を終わります。
  211. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 日本維新の会の室井でございます。  質問に入る前に、一言、二言、委員長にお尋ねをしたいことがございます。それは初歩的な質問で非常に申し訳ございませんが、委員長、理事会というものはどういうものなんでしょうか、ちょっとお答えいただけないですか。
  212. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 質問を続けてください。(発言する者あり)
  213. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 いや、先ほど来、そういう質問に対して、そんなに大層なことではないんですよね、理事会というものはどういうものだということを簡単に言われれば済むことなので、それを質問に対して答えられない。これをサービス精神というのか。やはりこれ、衆議院で、野党間の暗黙のうちの了解というか、緊急上程はしないとか、そういうふうな形で、荒れながらでもこの法案に対して審議をしてきました。しかし、最終的には緊急上程をして強行採決をされた。  そして、この常識の府と言われる参議院で、やはり委員長、私はあなたの人柄を見て、穏やかですしね、本当の品のある方で、体も大きいし、これは頼りがいのある人だなと、こんな思いがあったんですよ。しかし、もう理事会において、野党の質問、野党の要求、一切受け入れない、このような姿勢というのは、これから安倍政権の、通常国会またこれからもあります、そういう対応でこれから進められるのか。これは、やはり国民の思い、私はあえて言えば、あなた方が国民から大勝を得たということに対して非常におごりが出ているんじゃないのかなと。むしろ、国民の純粋な思いを裏切り行為、裏切っておられる、このようにしか私は見えないんです。(発言する者あり)  これは、ちょっと言い過ぎという言葉を聞いていますけれども、私は言い過ぎどころか、もっと申し上げたいことがあるんですね。十のうち一言か二つぐらいは野党の意見を理事会で聞き入れるということをしないと、常に委員会でこういう荒れ放題なんですよ。これは十分に反省を促したい、猛省を促したい、このことを申し上げて、質問に入ります。  これはもう皆さん方、新聞で御承知であろうかと思います。十二月三日の朝日新聞ですね。このような日本の状況を非常に心配をして、ピレイ国連人権高等弁務官がこのようなことを言っているんですよね。成立急ぐべきじゃない。国連人権機関のトップですよ。彼女がジュネーブで記者会見をして、安倍政権が進める特定秘密保護法案について、何が秘密を構成するのかなど幾つかの懸念が十分に明確になっていない、さらに、国内外で懸念がある中で成立を急ぐべきじゃないと政府や国会に慎重な審議を促しておられます。  このことについて、大臣、ちょっと所見を聞かせてください。
  214. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) ピレイ人権高等弁務官に対しましては、当方から十二月三日に御説明をいたしました。これに対して先方からは、衆議院での審議について、法案に憲法との整合性を持たせるべく修正が施され、国会がチェック・アンド・バランスの役割を果たしていることを評価するということを言っていただきました。御指摘の記事はその前の御発言でございますので、しっかりと懸念点について当方から御説明ができたというふうに思っております。
  215. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 いや、懸念を取り返したんですか、それは。
  216. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 当方の法案の内容そして修正案の内容について御説明をし、今御答弁をいたしましたとおりの御発言をいただいたところでございます。  その上で、ピレイ人権高等弁務官が国連の方に報告をするものだと思いますけれども、その内容についてはまたしっかりと情報をいただいてまいろうというふうに思っております。
  217. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 いや、情報をいただいてまいりたいとか、しどろもどろ。  いずれにしましても、諸外国のこういう関係者が心配をされているんですよね。当然、今日もたくさん傍聴に来ておられます。これだけこの法案について国民が不安な思いをされているんですよね。それを、後、これからどういうこの委員会が流れになって、どういう方向で進んでいかれるのか私は知りませんが、もう強行採決とか突破とか、この参議院では、是非常識の府ではやめていただきたい。十分にそのことを申し上げておきたいと。  質問の一つに、また、この法案についてはやはり大切な重要な点がたくさんありますが、特に私は気になることをここで再度確認と、しっかりと大勢の方々の前で責任ある大臣が御回答をいただきたい、このように思いますが、それは第三者機関、この問題について再度、各政党からそれぞれの質問がありますが、我が党としてももう一度しっかりとこの部分を確認しておきたい、こういうふうに思っております。  まず、四党協議で、本法案成立後、施行までに、附則九条の独立した公正な立場において検証する、そして監察することのできる新たな機関として、内閣府に情報保全監察に関する機関を政令により設置することが確認されたとのことでありますが、政府としていかに新たな機関を設置しようとしているのか、これは官房長官にお聞きをしたいと思います。
  218. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 政府としては、四党協議の結論に従いまして、本法案成立後、施行までに、まずは内閣府に二十人規模のお尋ねをいただいた情報保全監察室、仮称を設置をし、業務を開始することとしたいと考えます。さらに、その上で、政令又は立法措置が必要な場合には、立法により、できる限り早期に情報保全監察室を局へ格上げすることをお約束をいたします。  独立性の高い第三者機関を設置をする必要があると承知しており、したがって、情報保全監察室、仮称の所掌事務として、例えば各行政機関による個別の特定秘密の指定及び解除の適否を検証及び監察し、不適切なものについて是正を求めること、各行政機関による個別の特定秘密の有効期間の設定及び延長の適否を検証及び監察をし、不適切なものについては是正を求めること等、独立した公正な立場において検証し、及び監察することのできる新たな機関としての業務を想定をいたしております。
  219. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 官房長官からはっきりとした答えをいただいた。しかし、しかしですね、これ、官房長官、ちょっと私、一言一句の言葉の中に余りにも仮称という言葉が何か非常に多い。この仮称というところは役人の関係とか何か今後のことを考えた上でのそういう文字なのか、ちょっとその辺はもう少し、官房長官らしくしっかりとお答えいただければ有り難い。(発言する者あり)
  220. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) ちょっと、委員長、静粛にお願いします。
  221. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 静粛にお願いします。
  222. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 四党の確認事項の中で仮称ということがうたわれていますので、私はそのとおり申し述べただけであります。
  223. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 第二問。四党協議によれば、上記機関よりも高度の独立性を備えた機関への移行についても……(発言する者あり)ちょっと黙っておいて。内閣府設置法等の改正の検討を進める、このことが確認されたとのことだが、例えば公正取引委員会と同様、高度の独立性を備えた機関に移行するのかどうか。
  224. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 附則第九条の、独立した公正な立場において検証し、及び監察をすることのできる新たな機関とは、法的にも高度の独立性を備えた機関であるべきと考えています。  したがって、内閣府に設置される情報保全監察に関する機関の実際の業務遂行の在り方等を検証しつつ、法的にも……(発言する者あり)ちょっと静粛にしてください。
  225. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 静粛にお願いします。
  226. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 法的にも高度の独立性を備えた機関への移行について内閣府設置法等の改正の検討を進めてまいりたいと考えます。
  227. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 私は、私見でありますけど、この第三者機関については、また新たなこれだけの法案を作ってもいいな、考えてもいいな、このぐらいのことを私は思っておるんですよね。しっかりと官房長官にはこの方向をまた進めていっていただきたい、このように要望をいたします。  三問に当たりますけれども、附則九条に基づき設置をする、独立した公正の立場において検証し、及び監察することのできる新たな機関は、諸外国の制度、特に米国の省庁間の上訴委員会や情報保全局を参考としつつ、本法案の成立後、施行までに設置するものであるというふうに、昨日、我が維新の会の藤巻議員がこのような質問をいたしました。森大臣、あなたより、昨日、準備室を設けて検討するというふうな答弁をいただいた。検討、検討ばかりであるんですが、どのような、大臣、あなたはスケジュールを考えているのか、是非お聞きをしたい。
  228. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 本法案成立後速やかに内閣官房に準備室を設置をいたします。そして、この第三者機関については、施行までに、統一基準の原案作成等の本法案の施行準備とともに設置をしたいというふうに考えております。
  229. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 大臣、内閣法によってすぐさま設置ということは非常に困難だ、いろいろとあるということは聞いておりますが、速やかにしっかりと進めていっていただかなくては困る、よろしくその点は十分に申し上げておきたいと思います。  続きまして、時間もございませんが、公文書館についてお伺いをしたいと思いますが、この保存期間満了後、全て国立公文書館等に移管しなければならないとあります。我が国の公文書館は以前よりも非常に弱体化している、このようなことも聞いております。そういう中で、我が国の国立公文書館の職員数、収蔵能力、この大臣の答えは分かっておるわけでありますが、あえてここで少し聞いておかないといけない点があって、あえてお聞きをします。  そしてもう一点、特定機密が移管される国立公文書館の充実強化は喫緊の課題であることは大臣、あなたも分かっておられると思いますが、どのように拡張していくのか、拡充していくのか、その辺の部分をお聞きをして、お願いします。
  230. 幸田徳之

    ○政府参考人(幸田徳之君) お答え申し上げます。  我が国の国立公文書館の人員、収蔵能力でございますけれども、職員数の定員が現在四十七名、所蔵文書の総書架延長が五十八キロメートルでございます。  本法案によりまして特定秘密に関する文書も公文書管理法の適用を受けることとなり、新たに国立公文書館への移管義務の対象となると承知をいたしております。  このような事務の増大に対応するための施設等の拡充につきましては、今後、文書の数量、予定時期等を把握しつつ、適切に対応してまいりたいと考えております。
  231. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 一言。冒頭申し上げたように、しっかりと野党それぞれの意見を聞いていただいて、強行採決のないように、むしろこの国会を延長するぐらいの気持ちでしっかりと審議をしていただきたい、このようにお願いいたします。
  232. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  この秘密保護法案は希代の悪法です。この希代の悪法を二十時間ぽっちりで成立させるなんて言語道断です。まだまだまだまだ議論することがある。検討する、検討するばかりじゃないですか。こんなの、やるやる詐欺と偽装表示以上の何物でもありません。ここは国会です。国会に出なかった法案はできないことなんですよ。やるんだったら国会に法案を出してください。そうでなければ、私たちは認めることはできません。  お手元に資料があります。内閣情報調査室は様々な役所と協議を続けております。例えば、外務省、警察庁、内閣官房、公安調査庁、法務省、議論を続けております。  また、お手元に資料がありますが、内閣情報調査室が内閣法制局に対して……(発言する者あり)じゃ、ちょっと済みません、止めてください。止めてください。止めて、資料を配るから。
  233. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 福島みずほ君。
  234. 福島みずほ

    福島みずほ君 ちょっと……(発言する者あり)じゃ、資料、ええとですね、資料……(発言する者あり)止めてよ。
  235. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 福島みずほ君。
  236. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 内閣法制局に対して、内閣情報調査室は議論をしております。内閣情報調査室とは、二〇一一年九月十五日から二〇一二年十月十二日の間、四十七回審査をしております。この中身などを国会にちゃんと出すべきではないですか。  今日、資料を出しております。例えば、この中身、役所との交渉について見て、ちょっとびっくりしました。薬物の影響に関すること、医師の処方に従った、これ適性評価の薬物の影響ですが、医師の処方に従った薬物の適正な服用であったとしても、眠気、ふらつき等の薬理効果が発生する場合は、それにより自己を律して行動する能力が低下するかもしれないことを示唆しているから、本人にその意図がなくても特別秘密を漏らしてしまうおそれが存在すると評価し得ると。花粉症で医者から処方したのだって眠気とふらつきがある。薬物って覚醒剤じゃないんですよ。これはこれでよろしいんですね。簡単に答えてください。
  237. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) どなたに答弁を求めていますか。
  238. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 資料配付しております。薬物についての解釈がこういう医者が適法に処方したものでも薬物だと言っております。これはこれでよろしいんですか。  続けて三つ聞きます。インターネットのことについて、システムを管理する側が安全管理措置を十分に施さなかったといった不作為により漏えいした場合なんですが、これについての行政の回答は、不作為でうっかり漏れたとしても過失責任を問われ得るというふうに答えています。これだとインターネット業者がうっかり漏らしても、これは十年以下の懲役になる、これでよろしいですか。  それから、この素案の第七条第二項、その職員になることが予定されている者、新規採用者も含まれるかという役所の質問に、はい、これはそのとおりと。でも、新規採用者、これから採用することを予定している者も適性評価にするのであれば、全員入るじゃないですか。これでいいんですか。
  239. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) まず、配付いただきました資料の何ページかを御指摘いただくと分かりやすいので、よろしくお願いします。  まず、一番目の薬物に関しての御質問でございますけれども、薬物の乱用及び影響に関する事項を適性評価に当たって評価対象者について調査をすることになっておりますが、これについては、処方されている薬物を服用することによりどういうことが、眠気等についての効果があるかどうか等の調査も含まれるというふうに考えております。ただ、そのこと一つのみではなくて、これは、適性評価は全ての調査をした上の総合評価であることを申し添えます。  次に、不作為によりうっかり漏えいをしてしまったという場合でございますけれども、特定秘密の取扱者は、これは適性評価を受けた者がこれが特定秘密ですということを知らされてきちっと取り扱うわけでございますので、この方にとっては、これは過失によって漏えいをした場合にも、これは国家の安全、そして国民の生命にかかわる重大な特定秘密が漏えいをするわけでございますので、これは処罰の対象になりますが、御指摘のような、インターネット業者がうっかり漏えいをしてしまったという場合は、そのインターネット業者が防衛産業等の特定秘密の取扱者になっているかどうかということでございますけれども、なっている場合は大変少ないと思いますので、なっていた場合にはそれをきちっと認識をしているわけでございますので、それを過失により漏えいをした場合には処罰の対象になります。  次に、新規の採用者についてお尋ねがございましたけれども、新規の採用者のうち特定秘密、つまり国の安全にかかわる特定秘密について取り扱うことを予定をされる者については、適性評価の対象になる場合もあります。
  240. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 これは、システム管理する側が安全管理措置を十分に施さなかったと不作為により漏えいした場合も、過失により十年以下の懲役と書いてあるんですね。  私が申し上げたいのは、今日ここに示しますが、これ一か月分の役所との交渉の中身のほんの一部です。たくさん役所とやっているんですね。これ、全部出してくださいよ。内閣法制局と憲法上どんな議論をしてきたか、それぞれの役所とどんな議論をしてきたか、これ、ほんの一部ですよ、これに関して出してください。国会で十分議論するために必要なので出してください。
  241. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 後刻理事会で協議いたします。
  242. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 じゃ、それと、特定秘密の保護に関する法律案の逐条案、逐条解説があります。これ、私、今日手に入れました。少し古いものですが、私は言いたい。もし、この逐条解説が早く、せめて閣議決定前、閣議決定後に国会に示されていたらこんな空転する議論しなくて済んだんですよ。なぜ、これ出さなかった。早く出せば議論がちゃんと充実できたじゃないですか。重要な書類、こんな書類を何で今まで出さなかったんですか。聞きたい。どうぞ、森さん。
  243. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 資料の情報のそれは提示要求があれば、それは真摯に対応してまいりたいというふうに思います。
  244. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 十月末に論点表も出せということは言っています。論点表やいろんなものが出てきたのは最近です。国会議員の皆さん、論点表も逐条解説も全部あるんですよ。なぜこれ、でも出さなかったんですか。これは重要な法案です。これが全て国会議員に手渡され、国会できちっと審議されない限りこの法案の採決はできないと思いますが、どうですか。大臣、大臣。
  245. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 福島委員から請求がございましたことについては、これまでも可能な限り御対応をしてまいりました。検討過程の全ての資料を直ちに公開をできないということは御理解をいただきたいというふうに思いますけれども、可能な限り御対応してまいりましたし、これからもしっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。
  246. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 いや、これが国会に出されていたら、出すべきだったんですよ、もっと早く。これはきちっと今後全部出して、充実した審議を行うべきだと思いますが、委員長、よろしいですね。いつまで出しますか、これ。
  247. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 後刻理事会で協議いたします。
  248. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 森大臣、この間、教唆のことに関して私が質問をしました、独立教唆で処罰をされる。森大臣はこう答弁しました。国会議員が特定秘密の取扱者に対して、それを犯罪行為たる漏えい行為を、それを教唆するようなことを行ったということになれば、それは構成要件上は該当すると思いますと。  とすると、私はこの時点で、東電原発事故の直後、衛星写真、福島原発のあの映像は秘密だと分かっているわけです。でも、私は、あれは重要な、国民が知るべきだと思っている。特定秘密を持っている公務員に出せ出せと私が迫る、教唆する。それは、本人がそう決意しなくても教唆行為ですよね。この間御答弁されたとおり、構成要件に該当するということで間違いないですね。
  249. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) まず、原発事故後のSPEEDIの情報については特定秘密にはなりません。また、衛星写真についても、衛星写真そのものの、生のものはそのまま国民に提示してもこれは分からないものでございますが、この解像度を変えまして分かるように地図に落とし込んだものは、これは特別管理秘密にも当たりませんので、これについて出せ出せと要求をしても、これは教唆には当たりません。
  250. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 いや、あなたの答弁、変わるんですよ。この間、私は、その写真は特定秘密かと言ったら、答弁者は秘密に当たると答えましたよ。  私が今日言いたいことは、森大臣が、特定秘密行為に、国会議員がこの漏えい行為を教唆すれば構成要件に当たると言っていることなんですよ。教唆に関して、共謀、扇動に関して、主体も目的も、そして手段も限定していません。  国政調査権を侵害する。秘密会のことをおっしゃいますが、秘密会はハウスの問題です。私たち国会議員は、一人一人国政調査権がある。私たちは教唆して、機密を持っている公務員に、秘密かもしれないが出せということを迫る。これは全部、あなたの答弁では教唆行為で構成要件、五年以下の懲役になるということでよろしいですね。
  251. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 私は、教唆に該当すれば、それは構成要件に当たるでしょうと言いました。しかし、出せ出せと迫ることが教唆になるとは思いません。  教唆というのは、福島委員も法律家でいらっしゃるのでよく御存じだと思いますけれども、正犯に犯罪行為を実現するということを、その決意を起こさせる程度の唆し行為でございます。これを、衛星写真を出せ出せと何回も迫ることは、これは、犯罪行為を犯せ、そしてそれを、犯罪行為を実現させるということの決意に至るまでの教唆に該当する行為ではないというふうに思います。
  252. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 違います。この逐条解説で、教唆とは、独立教唆は教唆とは異なり、教唆行為、すなわち、人に漏えい行為等を実行する決意を生じさせるに適した行為であれば、それだけで独立犯としての教唆が成立し、教唆行為の結果として被教唆者が漏えい行為等を実行したことを要しないのみならず、実行する決意を抱くに至ったことも要しないと書いているじゃないですか。  つまり、独立教唆も共謀も扇動も、相手方が別に、私が出せといって出すことを決意しなくてもいいんですよ。私が、これは秘密かもしれないが、重要だから出せと、出してくれとその人間に迫れば、国会議員だってジャーナリストだって市民だって市民活動家だって教唆になるじゃないですか。  独立教唆で処罰をする、あなたはこれで構成要件に該当すると言っているじゃないですか。独立教唆で処罰されるから私たちは問題にしているんです。国政調査権を侵害すると思いますが、いかがですか。
  253. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 今、福島委員がお読みになったその逐条解説のとおり、私も先ほど御答弁を申し上げました。つまり、犯罪を実行させる決意を抱かせる程度の行為をすれば教唆に当たるんです。そこまでいって教唆に当たる場合は、これは国会議員といえども処罰の対象にしてあると、教唆犯に当たる場合はです。  ただ、福島委員が言っているように、出せ出せというふうに真剣にこれを言っているということは、これは教唆には当たらない、一般の市民も当たらないということをこれまでも申し上げてきたとおりでございます。  独立教唆については、今の国家公務員法の守秘義務違反行為にも独立教唆罪というのはございます。幾つも現行法にございます。これで、今まで国家公務員が国会議員に言われて、出せ出せと言われたときに、その国会議員が独立教唆罪で捜査をされたり処罰をされたことは一度もございません。
  254. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 違うんですよ。  この秘密保護法案が成立したら、構成要件に従ったら該当するんですよ。今までなかったからといって、法律家でしょう、法律に書いてあったら、真摯に出せと言って、それが秘密だと分かっていたら教唆になるじゃないですか。ふざけるなと言いたいですよ。  この法案の問題点は網が広いんですよ。ジャーナリストだって国会議員だって市民活動家だって逮捕する、捜索する、そして教唆、共謀も限定がないから処罰できる、これが問題なんです。  そして、これ、三十年前に文書を総理大臣が廃棄をすれば文書は出てこない、それでいいですね。イエスかノーかだけで答えてください、時間がないですから。(発言する者あり)
  255. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 質問、もう一度お願いします。
  256. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 三十年以内に、例えば二十五年で、例えば秘密の指定期間がある。二十五年たった時点で、総理大臣が判断して協議でこの文書を廃棄するということはできますね。
  257. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) はい、それは当然、この法律も公文書として通常の行政文書と同じですからできます。
  258. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 この役所とのやり取り見ていると、保存についての議論が本当にないんですね。この法律の欠陥は、何が秘密か分からないこともありますが、保存について、今の答弁どおり、二十五年たって、十年たって、五年たって、廃棄すれば永久にそれは出てこないんです。  森さん、あなたは内部告発者の保護があるから大丈夫と言いました。でも、内部告発者保護法は、解雇してはならない、不利益取扱いをしてはならない、民事上のことで、刑事上の免責はありません。もし内部告発者を保護するのであれば、この法案に正当な行為で内部告発した場合は刑事上の処罰にならないと書くべきではないですか。
  259. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 正当な理由で内部告発した場合でございますが、それはそもそも特定秘密に指定されたものが違法な情報であるなど要件を満たさないものでございますので、処罰をされないのは明白でございます。
  260. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 これまたふざけるなと言いたいですよ。だって、密約だって秘密指定かどうか分からないと言っているんですよ。だったら、それを暴いた人間がその政府の判断で違法とならなかったら処罰されるんですよ。  この法案は欠陥があります。法律を出し直さなければ駄目です。今日、強行採決なんというのは、希代の悪法、これをやったら駄目です。これは民主主義の破壊であり、それをさせてはならないということを強く申し上げ、私の質問を終わります。
  261. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 自由民主党の宇都隆史です。  本会議も含めると三回目の質問に立たせていただいておりますが、本当にいい機会を与えていただいてありがとうございます。  それで、私は元自衛官でした。自衛官時代に防衛秘密を扱う部署におりました。かなり高い機密を扱う場所の部署におりました。そういう意味からいうと、実際に取り扱う者から見れば、こういう法律、非常に重要だというのが分かります。実際に秘密を扱っているからこそ、それを感じることができます。ただし、一般の皆さんにとってみたら、実際どういうような秘密があるのかとかが分からなければ、やっぱり不安に思うのは、これは当然だと思うんですよね。  私は今日、ちょっと質問に入る前に、大臣、三回目の質問ですけれども、やっておきたいのは、やっぱりこの法案の意義、そして政府の説明責任の重要性、このことについて触れておきたいと思うんです。今、反対の意見、野党側の皆さんのこの慎重審議の意見の中に、大きく論点は三つあると思います。  一つは、表現の自由であるとか言論の自由であるとか、そういうものに対する侵害に本当に当たらないんだろうかと。あるいは、国民の知る権利ですね、これ二つ目、これが非常に大きく制約されるんじゃないだろうか。そして、三つ目でいえば、権力の暴走です。時の権力者が暴走してこの法案を悪用していくんじゃないかと。  この法律ができ上がると、今言ったようなこの三つの問題点、これが加速度的にそういう悪い方向に行くんじゃないかと、そういうところですよね。ただし、秘密が大切なのは分かっていますよね、その保持が。結局それとのバランスの、これは程度の問題が最終的な議論の……(発言する者あり)ちょっと静かにしてもらえませんか、せっかく国民も聞いているんですから。大事な質問をしているんですから。そこがすごく大事だと思うんです。  ただし、この法律ができたことによって、今言った三つの問題が本当に侵害されるのかということを、今日、インターネットもこれは中継していますし、傍聴者の皆さんももう一度考えてください。何年か前のことを思い出していただきたいんです。(発言する者あり)うるさいよ。  表現の自由とか言論統制、これ物すごく大事なことです。でも、防衛省による通達で、一般人による言論統制、言葉狩り、あるいは情報保全隊、部隊報告等を我々自衛官出身の政治家に求めたのは、一体どこの政権がやったことですか。この法律の前でしょう。起こるんですよ、この法律がなくても。  また、知る権利もそうです。尖閣問題、中国の漁船と海上保安庁の船がぶつかったそのビデオ、これは秘密でも何でもなかった。にもかかわらず、国会は国政調査権に基づいて、知る権利に基づいて要求したにもかかわらず、再三要求したにもかかわらず、時の民主党政権は隠蔽をしました。これが大きく選挙にもかかわったんです。  三つ目、時の権力者の権限の暴走ですね。独走、独裁、これについてもそうです。時の菅政権、菅総理大臣は、民主主義とは期限を切った独裁だとまで言い放って、そしてSPEEDIの情報を隠蔽して無用の被曝者を増やしました。こういう国民の安全すら自分たちの権限維持、党利党略にするのは、こういう法律ができていない現状でも起こり得るということを、皆さん、分かっていただきたいんです。  だからこそ、この法案の意義の第一点目は、今までそういう権力の悪用をされないように、秘密に指定されるものは限定するようにする、これが大事なんじゃないですか。そして、政治家に対しても、今までは罰則規定がなかった、これを、政治家が漏らしたときには政治家自らも身を処する、そういうことでしょう。そして、三つ目は、省庁間に同じ基準があると言っているけれども、例えば……(発言する者あり)ないから今作っているんじゃないですか。民主党は、特別管理基準という基準があるから運用でやればいいじゃないかと言われる先生もいた。しかし、現行法においては、防衛秘密はほかの省庁に出せないんですよ。そうしたらNSCで議論できないんじゃないか、だから大事だと言っているんです。  その上で、質問に移ります、森大臣。  私は、今言ったようなこの三つの意義をもっともっと説明していく必要があると思うんです。  委員の皆さんのお手元に、資料はもう配られていますか。①の資料を御覧ください。陪席の傍聴者の皆さんには配られていないでしょうが、これは日本共産党岡山県女性後援会が配っている漫画の資料なんですね。三つの……(発言する者あり)分かりやすいと言われていますけれども、ストーリーで書かれています。  一つは、オスプレイが飛んでいったのを、メールでオスプレイが二機飛んでいきましたと書いただけで逮捕されますとか、あるいは、原発の事故があったときに、原発情報をインターネットで調べたらそれだけで逮捕されるとか、あるいは、公園、そこに通信基地ができるからみんなで嘆願運動しましょうと言ったら逮捕されるとか、こんなのははっきり言っておかしいですよね。  そこで、森大臣にお願いして答弁を求めるんですけど、こういう誤った国民のミスリードを政府が放置していることがやっぱりいけないんですよ。そうすると、どんどんどんどん反対者が増えていく。間違った、誤った事実に関しては適切に指摘をしていく、その姿勢が政府に大切だと思いませんか。
  262. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 今御指摘があったような、一般市民の方がオスプレイが二機飛んでいきましたということを書いただけで逮捕されるとか、処罰されるとかいったことはありません。  また、原発の事故情報については、これは避難民に適切に開示をされます。開示をされなければならないんです。このことは国家防災基本計画に、条文に総理大臣の責務としてきちっと書いてあるんです。これを開示をしなかったことがあったということは、御指摘をされています。そのことによって、国民の皆様が御懸念なんでしょう。しかし、これは国家防災基本計画で政権を持っている者がこれは開示をしなければならない情報です。  この特定秘密保護法案では、そういった住民の避難に必要な情報は特定秘密に指定をされません。指定をされていたものが、状況によってこれは避難に必要になったときには速やかに解除をされます。ですので、御指摘のような御懸念は一切当たらないということをはっきりと申し上げておきます。
  263. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 ありがとうございました。  森大臣、こういう説明を国会の審議の中で説明するのももちろん大事ですけれども、やっぱり誤った情報、国民に対するミスリードの記事があったとき等はしっかりと政府として、これは誤った情報ですから、間違ったそういうことに基づいての報道はやめてくださいと言うべきだと思うんです。  二つ目の資料を見てください。(発言する者あり)  静かにしてください。静かにしてください。
  264. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 静粛にお願いします。
  265. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 二つ目の資料を見てください。  これは十一月二十二日の東京新聞朝刊です。私の事務所で赤字で囲ったところをちょっと見てください。これはこんなふうに書いているんです。脱原発を目指す市民団体がミーティングを開いて、その一人がふと、再処理工場のプルトニウムはどこにどれだけ保管されているんだろうと疑問を口にして、別のメンバーが、じゃ、現地で聞いてみようと気軽に応じた。実際に再処理工場で働いている労働者に聞いてみたが、よく分からないと言われ、そのときにはそのまま終わった。ところが、数日後に家宅捜査され、メンバーは逮捕されたと。こんなこともあり得ないんですね。  森大臣、やっぱりこういうミスリードは絶対にさせないということが必要だと思います。  もう一つ、森大臣、自民党はこの秘密保護に関する法律案のQアンドAを出しています。我々自民党の議員には配られました。しかし、このQアンドA、議員用に作られているんですよ。一般の人に分かりやすいようには作られていない。先ほど共産党さんのこの第一の資料を例にしてお話をしましたけれども、やっぱりこういうアニメーションとか漫画とかで分かりやすく伝えるのはすごく必要だと思うんです。是非、二つの提言を今からします。  一つ目は、この特定秘密保護法の対象となる人間は、秘密を取り扱う者、それから防衛関係も含めた実際の一般企業、契約をする、省庁と契約をする企業で働く方、それから報道関係者等々ですよね。この三者のパターンにうまく当てはめるような形で、こういう分かりやすいこの秘密保護法の安全性であったりとかそういうことを、是非、法案ができた後でもいいと思うんです、それをやっていただきたいというのが一つ。  二つ目の提言は、今、有識者であったりとか、それから映画関係の関係者、それから弁護士の皆さんとか、いろんなこの秘密保護法に反対する団体の皆さんの声が上がっておりますよね。ただし、この皆さんが安全保障、外交、こういうものの専門家かというと、そうでない場合もある。であるとするならば、森大臣、やっぱり学会であるとか、あるいは元外交官の会であるとか、安全保障に何十年も携わったOBであるとか、そういうところでつくる会から、やっぱりこの法案の必要性、重要性に対する声も上げていってもらうべきだと思うんです。そういう努力も政府としてはするべきではないでしょうか。  二つの提言に対して、森大臣の答弁を求めます。
  266. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) これまでも誤解に基づく御指摘があったときには、記者会見等で御説明をしてまいりました。また、国会審議の中でも御説明してまいりましたが、委員の御指摘を踏まえまして、法案成立しましたら、分かりやすい資料で、またコンメンタール等でしっかりと御説明をしてまいりたいと思います。  それから、これまでもお約束をしてまいりましたように、十八条で有識者会議を設定いたします。この場所において、各専門家の皆様に来ていただきます。これは、今安全保障の専門家というふうに御提案いただきました。そういう方ももちろん入りますけれども、やっぱり私は、報道機関の皆様や御懸念をお持ちの皆様も、それから法律家の皆様も、先ほど独立教唆がこの法案になったらなるんじゃないかというような御懸念もありましたけれども、独立教唆罪というのは今でも二十個もほかの法案にあって、それで国会議員が処罰をされていくということはないわけでございますから、この独立教唆にどういうものがあるかということも、法律家の専門家の意見も聴きながら、そして、その有識者会議において国民の皆様に分かりやすい基準を作り、また分かりやすい解釈をして、それを公表してまいりたいと思います。
  267. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 石井浩郎君。(発言する者多し)
  268. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ……(発言する者多く、議場騒然、聴取不能)
  269. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) ……(発言する者多く、議場騒然、聴取不能)    〔委員長退席〕    午後四時八分      ─────・─────   本日の本委員会における石井浩郎君の発言の  後の議事経過は、次のとおりである。   ○特定秘密の保護に関する法律案(閣法第九    号)     右案は、質疑を終局した後、可決すべき    ものと決定した。      ─────・─────    〔参照〕    さいたま地方公聴会速記録  期日 平成二十五年十二月四日(水曜日)  場所 さいたま市 清水園    派遣委員     団長 委員長      中川 雅治君        理 事      佐藤 正久君        理 事      島尻安伊子君        理 事      西田 昌司君        理 事      石川 博崇君                 北村 経夫君                 矢倉 克夫君                 大門実紀史君    公述人        前陸上自衛隊化        学学校長     川上 幸則君        株式会社ラック        理事サイバーセ        キュリティー研        究所所長     伊東  寛君        埼玉弁護士会元        副会長      山崎  徹君     ─────────────    〔午後三時三十三分開会〕
  270. 中川雅治

    ○団長(中川雅治君) ただいまから参議院国家安全保障に関する特別委員会さいたま地方公聴会を開会いたします。  私は、本日の会議を主宰いたします国家安全保障に関する特別委員会委員長の中川雅治でございます。よろしくお願いいたします。  まず、私どもの委員を御紹介いたします。  私の右隣から、自由民主党の佐藤正久理事でございます。  同じく島尻安伊子理事でございます。  同じく西田昌司理事でございます。  同じく北村経夫委員でございます。  次に、私の左隣から、公明党の石川博崇理事でございます。  同じく矢倉克夫委員でございます。  日本共産党の大門実紀史委員でございます。  以上の七名でございます。  次に、公述人の方々を御紹介申し上げます。  まず、前陸上自衛隊化学学校長川上幸則公述人でございます。  次に、株式会社ラック理事サイバーセキュリティー研究所所長伊東寛公述人でございます。  次に、埼玉弁護士会元副会長山崎徹公述人でございます。  以上の三名の方々でございます。  当委員会におきましては、目下、特定秘密の保護に関する法律案の審査を行っておりますが、本日は、本案について関心の深い関係各界の皆様方から貴重な御意見を承るため、本公聴会を開会することとなった次第でございます。  この際、公述人の方々に一言御挨拶を申し上げます。  皆様には、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。  皆様から忌憚のない御意見を拝聴し、今後の本案審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。  次に、会議の進め方について申し上げます。  まず、公述人の方々からお一人十分程度で順次御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。  また、御発言の際は、その都度委員長の指名を受けてからお願いいたします。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、これより公述人の方々から順次御意見をお述べ願います。  まず、川上公述人にお願いいたします。川上公述人。
  271. 川上幸則

    ○公述人(川上幸則君) よろしくお願いいたします。  先ほど御紹介を賜りましたとおり、この八月まで陸上自衛官として化学学校長を務めておりました川上でございます。  私は、特定秘密の保護に関する法案は必要だという立場から意見を述べさせていただきたいというふうに思います。  まず、意見を述べさせていただく前に、二つほど、先生方を前にして極めて僣越ではございますし、また釈迦に説法かと思いますけれども、陸上自衛隊の化学学校というところの御紹介と、そしてまた、我が国の今までのNBCのいろいろな形での経験といいますか、経緯といいますか、歴史といいますか、そこを少し述べさせていただいた後に意見を述べさせていただきたいというふうに思います。  まず、陸上自衛隊の化学学校というところは、二つの側面がございます。一つは、陸上自衛隊の中でNBCの兵器、特に核兵器あるいは生物兵器、化学兵器からの防護の教育を行っているところでございまして、特に自衛官等をそのNBC兵器からの防護の専門家として育成をしているところでございます。もう一つの側面は、平成七年に地下鉄サリン事案が起きましたけれども、そのとき、まさに時を同じくして、化学兵器禁止条約の下に化学兵器の禁止及び特定物質の規制に関する法律が施行されました。その法律の中で、我が国で唯一、身体に毒性を与える特定物質の研究をする機関として、そのために、研究目的のために特定物質を製造することができる我が国唯一の施設、特定施設というその側面が二つございます。そういうことで、化学学校という認識を、先生方を前にして失礼で、僣越ではございますけれども、紹介をさせていただきました。  もう一つは、我が国は世界に類を見ない、いろいろな意味の被曝をした国だという歴史がございます。長崎、広島のことを今更申し上げるまでもございませんし、原爆の被爆国であり、また、三・一一は原発で汚染をされた経験を持ち、また、今なおかつその復興を目指して除染を懸命にやっている、そういう状態である。  そしてまた、繰り返しになりますが、平成七年の地下鉄サリンという、化学兵器を使ってこの日本国の首都東京において地下鉄で一般市民を対象にしたテロが行われた、そういう世界でも類のない国だという、そういう歴史を持った国だというふうに思っております。特に、地下鉄サリンでは十数人の方がお亡くなりになり、六千人を超える方が負傷をされたという歴史がございますし、そういう形で、我々は日々、化学学校等で特定物質あるいはNBCの兵器からの防護というものに研究をし、教育をしてきた機関でございました。そういう立場から、我が国の化学学校というところは、国内はもとより、米国あるいは欧州の各国からもいろいろな意味で注目をされている国でもあり、また機関でもございます。  先般の新聞の報道にもございましたとおり、米国との間、そしてまた英国との間に、この防護に関する研究の枠組みというものがまさに行われているところでございまして、先生方御承知のとおり、この防護の研究、そして国と国との関係においてはギブ・アンド・テーク、そういう関係にございます。ですので、相手国にこのような、今回議案に上っているような特定秘密の保護に関するような枠組みがなければ、向こうの国も当然ギブはしてくれない、そういうような状況になるわけですね。  そしてまた、もう一方で、先ほど申し上げたとおり、化学学校というところは、我が国唯一、特定物質を防護のための研究ということで製造をすることが許可をされている施設でございますので、今までは、自衛官の、自衛隊の中の法律と、そしてまた個人、隊員一人一人の良識に基づいて、その守秘義務といいますか、そういうものできちんと管理をされてきたものも、実は、じゃ今後、本当に今後の隊員も同じように、今までのOB、先輩と同じような形で守秘義務を守っていけるかどうかというものについては何の保証もないわけですね。  ということからしても、こういう外国との関係においてもこういう枠組みがまずは必要であるということと、そしてまた、個別具体的な事案ではございますけれども、特定物質の保護ということに関しては、確実にこういう枠組みがなければ今後は守っていけないんではないかなというふうに思っておるところでございます。  以上が私の意見です。よろしくお願いをいたします。
  272. 中川雅治

    ○団長(中川雅治君) ありがとうございました。  次に、伊東公述人にお願いいたします。伊東公述人。
  273. 伊東寛

    ○公述人(伊東寛君) 私は、株式会社ラックというところのサイバーセキュリティ研究所の所長をしております。要するにサイバー攻撃ですね、今皆さん御案内の、それに関する対策を打っている企業、そこの研究所長をやっております。  今日、いい機会をいただきましたので、まず一国民として、そしてそのサイバーセキュリティーに対する専門家としての観点から、この法案について考えたことを述べさせていただきたいと思います。  結論的には、この法案は必要であろうとは思っております。ただ、個人的に、ささいな点では疑問は持っております。それも後で述べさせていただきます。  まず、一般論として言えることは、もう御案内だと思いますけれども、秘密を守れない人に秘密を渡す人はいないということで、答えは決まっていると思っております。むしろ、今までこのような法律がなかったこと自体が国民の私としては非常に驚きでもあり、今回、自民党の皆さんがこれをやってくださったのを非常に喜んでおります。  ささいなことはおいておきまして、次に、自分がサイバーセキュリティーの専門家という立場から、御参考になるかもしれないことを述べたいと思います。  まず、現状、サイバー攻撃等いろいろなことが言われていますが、現実、日本は皆さんが思っている以上に大変な状況にあります。  ここ数年間でサイバー攻撃に関する大きな事件というと、三年前の大手防衛産業さんの情報が抜けたというのが新聞に出たぐらいしかないのですが、実際は、よく新聞見ていると、二面、三面にシステム故障とかいろんなものが出ています。そして、サイバー攻撃の最も恐ろしい点は、誰がやっているか分からないということとか、それから、やっていること自体がそもそも気が付かない、そして最後に、やられていることが分かってもみんながそれを言いたがらないという、ここで実は我が国が対策が遅れてしまっている大きな原因がございます。  これはこの後の話につながると思うんですけれども、私が民間企業のセキュリティーの企業としてたくさんの企業さんのサイバー事件を承知しておりますが、どこの会社も、絶対それを外で言ってくれるなと言っております。今日実はこの埼玉にどういう関係があるかということを言いたいんですけど、実はそれも言えないというのが、ちょっと一種のギャグになってしまいますけれども、守秘義務があるんですね。どこの会社さんが私のお客様か言えないわけであります。  その中で自分が体験した例を言うと、まず、サイバー攻撃を受ける前に、おかしいといって呼ばれて行って見るわけですが、おかしいといって見てみると、本当におかしいわけです。そして、この法律に直接関係ないかもしれませんけれども、よく調べると、実は去年一年間に私たちが扱ったそういう事案の三分の二は、一年以上前から攻撃を受けてその企業さんに入られていました。逆に言えば、入られて一年間気が付かない企業さんがたくさんあるということです。  そして次に、それを入られたことに気が付いた処置なんですけれども、困ったことに、担当者の方が言わないでくださいと。上司に怒られる、それもあります。でも、一番問題なのは、会社の情報、その恥ずかしい情報が漏れると株価が下がったりして大変だということで、箝口令をしかれてしまいます。そのために国全体に警報が上がっていないというのが、今サイバー攻撃を取り巻く日本の状況なわけです。  このことを打ち砕くために、実は日本の政府はやってくださっているんですね。それでは、隠してしまっては警報が上がらないので、そういうことをみんなに伝えて、情報共有をして、そしてアラートを上げましょう。その仕組み、実はございます。が、それがうまく機能しているかという面で私は不安を持っています。  つまり、企業さんから見れば、今までは隠していた、でも、国の機関がそれを集めて集約してまいてくれるよという仕組み、実はできているんですが、でも、そこから漏れたら一体どうなるんだろうか、もし国の機関に正直に言ったことが漏れてしまったら、その民間企業の信用は下がり株価が下がり大変なことになるのは、やっぱり人間的には恐れているわけですね。  というわけで、ある事柄、秘密を共有するためには、その秘密を渡す相手が本当に心から信頼できなければどんな仕組みも機能しない、これが、私がこのセキュリティー企業にいて最も感じることであります。  この法案について、私が最初に述べましたように、もし例えば外国の政府が日本との関係でこの秘密を教えてあげなければ日本の安全にかかわるなと思ったとしても、それを私たちの国が守れないと思ったら果たして渡してくれるでしょうかという普通の疑問があってしかるべきで、今回そういうことでこれが出たんじゃないかと私的には解釈しているところであります。  したがって、この法案については、是非進めていきたいし、むしろ、遅過ぎたのではないか。実は、さっき最初に言いました、これから後、ちょっと小さな疑義があります、それ言いますけれども、小さな疑義があったとしても、遅過ぎたのではないか。本当にそう思っています。ですから、まずこの法案をよく審議していただいて通していただきたいというのが、国民あるいはサイバーの専門家としての私の観点です。  あと少しだけ時間がありますので、ちょっと気になっている点について、先生方にちょっとお話ししたいと思っています。  それは、一つは、国の安全保障に著しい支障に関する法律ですよね、これ。国の安全保障に著しい支障を与えることに対する法律なのに、罰則が十年以下というのは私的には軽過ぎるんじゃないかと思っているんですが、いかがなものなんでしょうか。国の安全保障ですよ。普通の犯罪だったら、十年、二十年、あるいは、物を盗みました、僕分かりますけど、国の安全保障なのに、十年以下というのは軽過ぎるような気が私は思っています。まあ皆さん、審議されて妥当な線だと思っているのかもしれませんが、僕の感覚はそうです。  それからもう一つ、これは、私もマスコミ等を見て、うん、そうかもしれないと思っていることですが、チェック機能ですね、これについては先生方にお考えいただきたいなと思っています。  確かに、行政がこの仕組みをつくるのは絶対必要で、そして、その行政の仕組みが必要なときに、それをチェックする機能が要るときに、今、私の理解では、行政の中でチェックがクローズするように私には感じられます。本来であれば、日本国三権分立で、あと司法と立法があるんですから、それぞれがチェック機能を持つべきで、国会及び裁判所がそれぞれこういう秘密に関するものに対するチェックを掛けるべきではないかと私は思っています。  ただし、もしそれを今すぐやれと僕が思っていても、私でも分かるのですが、では、国会の信頼に対するところはどうなっていますか、裁判官の皆さんに対するところはどうなりますかというのがこの法律には入っていないわけでありますので、それは多分、今後検討していただく必要があるのではないかなと、このように思っているところであります。  以上で私の意見を終わりたいと思います。
  274. 中川雅治

    ○団長(中川雅治君) ありがとうございました。  次に、山崎公述人にお願いいたします。山崎公述人。
  275. 山崎徹

    ○公述人(山崎徹君) 埼玉弁護士会所属の弁護士で、山崎徹と申します。  本日は、秘密保護法についての意見表明の機会をいただき、ありがとうございます。  ただ、この公聴会が決まったのは昨日で、私が公述人となることの決まったのも昨日の夜の十時ということで、今日は午前の法律相談をキャンセルし、午後の会議もキャンセルし、大変無理をして来たわけですけれども、何の前触れもなく突然地方公聴会を実施して、果たして国民の声を聞いたと言えるのかどうかについては疑問を持っています。  内容に入りますが、まず第一に述べたいことは、民意は秘密保護法に反対しているということです。  この法案は、パブリックコメントで八〇%近い反対を受けた法案で、多くの国民が反対ないし慎重審議を求めてきた法案です。日本新聞協会などのマスコミ界、日本弁護士連合会を始めとする法曹界はこぞって反対を表明し、反対の声は学者、研究者、文化人、NGOなど各分野に広がって、海外からも批判の声が出ています。衆議院での強行採決の後も廃案を求める声は更に拡大し、首都東京においても、全国各地でも連日のように反対の運動が展開されています。  私は弁護士十九年目で、これまでも弁護士会の会員として様々な法案にかかわってきましたが、この法案ほど多種多様な人たちが反対の声を上げたことはなかったと思います。民意は秘密保護法案に反対しているわけです。国民主権の下、議会は民意を反映するものでなければなりません。そのような議会を指して議会制民主主義と言いますが、もしこの法案を参議院でも強行採決するということになれば、それは議会制民主主義の破壊であり、良識の府としての参議院の存在価値もなくなると思います。  第二は、秘密保護法案の軍事法としての側面です。  この法案は、憲法解釈の変更によってアメリカとの集団的自衛権行使に踏み切ろうとしている安倍政権が、その環境づくりとして安全保障会議、日本版NSC設置法案とセットで国会に提出したものです。  その構造は、日本版NSCという四大臣会合を安全保障に関する司令塔に据え、ここに同盟国であるアメリカや各省庁からの情報を集中させて、安全保障に関する実質的な政策決定を行う、そして、その際、特定秘密保護法によって、担当大臣が国民に知らせたくない情報を特定秘密にしてしまうということです。特定秘密となった情報を漏えいした公務員や、これを取得し又は取得しようとした国民に厳罰を科します。四大臣が安全保障に関する情報を独占し、主権者である国民はもちろん、内閣の他の大臣、国会議員さえも情報の共有から排除されるわけです。戦前の大本営を再び創設しかねない重大な危険をはらんでいると思います。  しかし、アメリカとの軍事同盟強化のために国民の知る権利が犠牲にされてよいはずはないと思います。日本は、軍機保護法、国防保安法、治安維持法などによる政府の情報統制によって侵略戦争に突き進んだ戦前の歴史的経験を持っています。民主主義の根幹である国民の知る権利が奪われるとき、国民は国家をコントロールできなくなり、国家は行くべき道を誤るのではないでしょうか。  第三は、秘密保護法案の情報統制法としての側面です。  特定秘密の指定要件は、①当該行政機関の所掌事務に係る別表に掲げる事項に関する情報であること、②公になっていないこと、③その漏えいが我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがあるため、特に秘匿することが必要であることとされています。  別表には、防衛について十二項目の事項、外交について五項目の事項、特定有害活動の防止について四項目の事項、テロリズムの防止について四項目の事項が掲げられています。その範囲は、防衛、外交など全般を網羅しており、極めて広範です。  このような要件の下で特定秘密の指定がなされるとすれば、例えば、防衛に関する事項については防衛大臣の一存で、外交については外務大臣の一存であらゆる情報を隠蔽することができるようになるでしょう。国民の知る権利は、行政機関の長の一方的な秘密指定によって根こそぎ奪われることになります。  原発事故情報は、原子力規制委員会の委員長が、テロリズムの防止に関して、テロリズムによる被害の発生若しくは拡大の防止のための措置又はこれに関する計画若しくは研究、これに該当すると判断すれば特定秘密の指定対象となります。森まさこ担当大臣も法案審議の中で、警察における原発の警備の実施状況は秘密指定の対象であると答弁しています。原発の警備の実施状況に関連するとして、原発事故の情報が特定秘密にされない保証はありません。  ところで、現在、私は、福島地方裁判所に係属している原発被害からの原状回復、それと損害賠償を求める裁判の弁護団に入っています。原告は二千名を超えています。この裁判において、原告は東電に対し、津波に関するシミュレーションと津波の安全評価に関する文書、これの開示を求め、裁判所も東電に文書を出すようにと勧告を発しました。本年十一月十二日のことです。しかし、東電は、十一月二十八日付けで文書の提出を拒否する回答をしてきました。このような東電の対応は、自らに都合の悪い情報は国民の前に明らかにせずとことん隠すという、東電の企業体質を示しています。原告らは、特定秘密保護法ができた場合、原子力規制委員会がこれらの文書を特定秘密として、東電の対応にお墨付きを与えることになるのではないかということを大変危惧しています。  第四は、秘密保護法案の国民監視法としての側面です。  法案は、特定秘密の取扱いの業務を行わせる行政機関の職員や適合事業者の従業員に対して行う適性評価を設けています。そして、適性評価における調査事項として、特定有害活動・テロリズムとの関係事項、犯罪・懲戒の経歴、情報の取扱いに関する非違の経歴、薬物の濫用・影響、精神疾患、飲酒、経済状況を定めています。これらの調査事項は、プライバシー性が極めて高い事項です。しかも、これらの事項の調査が公安警察に委ねられることとなれば、この国が公安警察による日常的監視に置かれる監視社会になる危険が極めて大きいのではないでしょうか。  このことと関連して指摘しておきたいのは、法案第十二条のテロリズムの定義の中に、国家若しくは他人に政治上その他の主義主張を強要することという文言があることです。私は、この文言を初めて読んだときに具体例が思い浮かばず、一瞬、金曜日に行われている官邸前の原発ゼロの集会かとも思いましたけれども、あの集会には国会議員の方々も参加しているので、そんなことはないだろうというふうに考えました。しかし、この間、自民党石破幹事長がブログで、反対を大声で叫ぶのはテロ行為とその本質において余り変わりないと書いたことで、ここでのテロリズムは、その対象がデモやパレード、市民集会、宣伝をしながらのビラ配りなどに及んでくる可能性があると思うようになりました。  先週の日曜日には、私の地元川越駅駅頭で、弁護士、市民ら三十名ほどで、マイクで宣伝をしながら、秘密保護法案に反対する日弁連のチラシを配りました。マイクの音量は大きいです。秘密保護法ができたら、他人に政治上その他の主義主張を強要することと判断されてしまうかもしれません。市民運動がテロとみなされ、国家に監視される社会、そんな社会を生み出してはいけないと思います。  このほかにも、刑罰法規に独立共謀罪、教唆、扇動があって、刑罰の構成要件が不明確で罪刑法定主義に反するなどの問題がありますが、時間の関係もありますので、最後に、秘密保護法が国民の知る権利を根こそぎ奪う人権抑圧法であること、それゆえに秘密保護法は廃案にすべきであることを指摘して、私からの発言といたします。  以上です。
  276. 中川雅治

    ○団長(中川雅治君) ありがとうございました。  以上で公述人の方々の御意見の陳述は終わりました。  これより公述人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  277. 北村経夫

    ○北村経夫君 自由民主党の北村経夫でございます。  本日は、三人の公述人の方に、師走の忙しい中、そして急な呼びかけにもかかわらずお集まりいただきまして、ありがとうございました。また、お三方それぞれの立場で、専門的な立場から貴重な御意見をいただきました。ありがとうございました。  御承知のとおり、この特定秘密法案というのは国民の間で大変注目されている法案でございます。この国会においては、法案が提出されまして、衆議院で四十五時間近くの審議、参議院でもその後審議が続けられてきております。昨日は三人の参考人招致を国会で、委員会で行いました。そして今朝、午前中は総理出席の下、熱心な審議が行われたわけでございます。  そして、一連の衆参の審議の中で、国会における与野党問わず共通した理解というのは、やはり国家には守らなければならない機密があるという、その点については共通の理解があるというふうに私は思っております。しかし、報道機関の調査を見ておりますと、この法案に対する反対というものも強いものが、多くの方が反対していらっしゃる、これも事実でございます。その意味で、しっかりと国民の皆様の間にこの様々な不安や懸念があることを踏まえまして、本日はお三方からいろいろな意見をちょうだいしようという委員会の意思によって参った次第でございます。  昨日、アメリカのバイデン副大統領と安倍総理との会談が行われました。その中で、中国による防空識別圏の設定について、日米が緊密に連携し、対応していこうということが確認されたわけでございます。御存じのとおり、中国は突然、一方的に現状の変更をしようとして防空識別圏の設定を行ったわけでございますけれども、これは民間航空機の安全も脅かされ、そして東シナ海の安全保障環境というのは一気に緊張してまいりました。今も自衛隊の皆さんは日々緊張の連続で任務に当たっているわけでございます。  日本の安全保障政策を振り返ってみますと、戦後、東西冷戦が続いてきたわけでございますけれども、この東西冷戦も一九八九年に終わったわけでございます。しかし、東アジアにおいてはまだこの東西冷戦構造というものが存在している。ということで、日本の安全保障環境は、十年、二十年前とは様変わりしているわけでございます。そして、この東シナ海をめぐる緊張度というのは年々強まって、先ほど触れましたように、中国の防空識別圏の設定によって更に緊張が高まっているわけでございます。  そうした安全保障をめぐる情勢の変化を認識することが、この特定秘密保護法案の必要性を理解する上で、私は大変な重要な意味があるというふうに思っているわけでございます。先ほど、川上公述人、伊東公述人からその種のことを述べられましたけれども、まさにその安全保障と日本の国、国民の安全を守るためにこの特定秘密保護法案というものが出されたというふうに私は理解しているわけでございます。  そして、戦後、日本は専守防衛という、そういう政策を取ってまいりました。その前提となるのは日米の同盟関係であるわけでございますけれども、やはりこの今の状況を考えますと、自衛隊が収集するだけではなく、アメリカやあるいはイギリスといった西側諸国との情報も必要になってくるわけでございます。とりわけ日本とアメリカとの情報共有というのは、日本の安全保障にとって欠かせないわけでございます。  やはり、この情報という、この重要性というものを認識した上で、日本という国が、外国あるいは危険な団体、個人に情報が漏れることによって国民の安全が脅かされるようなことがあってはならないと思うわけでございますけれども、まず川上公述人、先ほどるる化学兵器の防護の専門家として述べられましたけれども、今の日本をめぐる安全保障環境というのをどういうふうに認識していらっしゃるか、お聞かせください。
  278. 川上幸則

    ○公述人(川上幸則君) 総括的なことはなかなか、私、全般が見れるわけではございませんので、自分の正面のところに限って申し述べさせていただきたいと思いますが、今、世界の中で注目されているのはやっぱりシリア情勢であり、そしてまた北朝鮮のところに、我が国との間では中国との関係がありますけれども、私の正面ではシリア情勢であり、そしてまた北朝鮮の問題が多くあると思います。特に北朝鮮は、今般、十二月十日にはノーベル平和賞を受賞したOPCWにシリアは加盟しましたけれども、北朝鮮はまだ加盟していないということもございます。  そういう国が化学兵器あるいは核兵器、そういうものを保持しているんだろうというふうに巷間言われているわけですけれども、例えば米国にしろあるいは欧州にしろ、いろいろな国が意図を持って新しい化学剤を開発をしているという、そのような報道もございます。そういうものは、日米あるいは欧州も必死になって新しい化学剤ができているんではないかという研究をしておりますが、例えば米国、欧州がそういうものの研究を進めたとして、じゃ、そういう情報を我々に下さいと言ったときに、このような枠組みがなければ、我々として、自衛隊として、あるいは国家として国民を守っていく、そういうことが不可能になるのではないかなというふうに思います。  先生の御質問には的を射なかったかもしれませんけれども、私の正面ではそんなことを考えます。
  279. 北村経夫

    ○北村経夫君 ありがとうございました。  伊東公述人にお伺いいたしますけれども、サイバー攻撃の点でございますけれども、これは近年急速にその危険性が高まっているわけでございますけれども、サイバー攻撃をやはり、本日、国家戦略会議というNSCが発足いたしました。そうした中で、このサイバーテロというものに対してもここでいろいろな戦略を練っていく、対策を練っていくということになっております。このサイバー問題、テロというものは今どれだけ日本を脅かしているか、先ほども触れられましたけれども、もう少しお話しいただければと。
  280. 伊東寛

    ○公述人(伊東寛君) まず、一般にサイバー攻撃というものは認識として三つあると考えています。  一つ目が、情報を盗むものです。これが二〇一一年の大手防衛産業の事件で出ましたけれども、あのようなものは本当に氷山の一角で、たくさん行われています。実は、私の会社自身がそういう企業さんのセキュリティーを守る立場にあるので、あれは本当に氷山の一角で、小さい会社なんかでたくさん日本の技術情報が取られています。これが本当なんです。そのことに気が付いていないということ自体が、もうそもそも大問題という。まず、日本の技術情報が取られているということが一つ目の、我が国の国益を失っていますよという一つ目。  二つ目が、実際に攻撃されている例があります。それは、ホームページの書換えという方法で、例えば主義主張、日本の官庁のホームページを書き換えて、相手にとって都合のいいことをどんどん述べるだとか、そういう攻撃があります。そして、それに付随して、実際の攻撃として、金品を奪うという攻撃も実際に行われています。これはどちらかというと、テロというよりはサイバー犯罪の範疇だと思いますけれども、これがまたたくさん起こっています。  しかし、先ほど述べましたように、企業さんたちは自分の企業がサイバー攻撃を受けて、実は、例えば顧客情報を盗まれる。で、盗まれて、返してほしければお金をよこせという恐喝があるやに思いますが、恐喝に屈してしまった企業はお金を払ってしまう。そうすると新聞に出ない。同じ企業がひどい目に遭う。たまに腹をくくって恐喝に屈しないと、大きく報道にそれが出て、株価が下がる。そのようなことが実際に起こっていて、これもまた日本の企業はたくさんやられています。そして、その多くが日本じゃなくて外国の勢力ではないかと見ております。これも日本の安全保障にかかわる問題です。  そして三つ目が、実は一番新聞等に出ていないことなんですけれども、将来の攻撃に備えた調査活動というのが行われている節があります。これは証拠がないのですけれども、というのは、さっき言ったようにサイバー攻撃が非常に巧妙なので、やられているかどうか自身が分からないんで、何か変だなと。でも、私の分析ではそれは、将来本気で、例えば日本のシステムインフラですね、例えば電力のシステムだとか交通網をどおんとシステムダウンさせるために日々そのシステムの状況を調べているという活動がありまして、それをたまにやり過ぎると不具合が発生するというのが多発しているやに思います。これについての警報がほとんど上がっておりませんので、これもまた心配なところであります。  まとめますと、今、日本に対するサイバー攻撃、それも外国からのものは、実際の情報を取ること、プロパガンダや書換え、そして業務妨害、そして将来の本格的な侵攻に備えたサイバー上の調査活動、これが行われています。が、その危機感が日本全体で共有されていない。そういう状況にあると思っております。
  281. 北村経夫

    ○北村経夫君 ありがとうございました。安全保障の観点から極めて今厳しい状況にあるというのがよく分かりました。ありがとうございました。  そして、山崎公述人は、国民の知る権利について言及されました。これもまさに国民の皆様の大きな御懸念となっている点でございますけれども。特定秘密の指定範囲が際限なく広がるのではないかという懸念、あるいは、指定する秘密が政府あるいは大臣によって恣意的に拡大解釈されるのではないかというようなことも、御懸念もあると承知しております。  先ほど、原発の問題で触れられましたけれども、原発の警備、これは、実施計画等は特定秘密になり得るということでありますけれども、同じく森大臣は、これまで公表されている情報というのは、これは特定秘密に指定されないというふうに答弁しているわけでございます。もちろん、TPP交渉等、その辺も特定秘密指定にはならないわけでございますけれども。そういった拡大解釈の懸念が消えないのは、まだ政府の答弁が国民の皆様に浸透していないのではないかというふうには思っております。  そして、知る権利について、本法案では、国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の自由に十分配慮するというふうに記載されたわけでございます。私もマスコミにおりましたので、その辺、要するに取材が萎縮するのではないかという懸念、その辺も考えてみるのでありますけれども、この法案では、著しく不当な方法によるものでなければ特定秘密を入手し報道しても罰せられないというふうになっております。その取得行為についての条文は、取得するに当たって暴行を加えたり、脅迫、施設への不正侵入、通信傍受、不正アクセスがあった者は罰せられるとあります。  私の感覚からいうと、そもそもこういった行為、著しく不当な方法というのは刑法に引っかかるわけでありますから、常識的にはそのような取材はしない。私もしてこなかった。そういうことで、私はもう少しこの知る権利ということをこの法案と絡めて冷静な議論が必要だと思っておりますけれども、その点、もう一度山崎公述人の御意見を伺いたいと思います。
  282. 山崎徹

    ○公述人(山崎徹君) 知る権利を保障するということと安全保障に関する情報を守るということと二つの要請があると思うんですけれども、そのバランスをどう取るかという問題で、この法案はちょっと立て付けに問題があるのではないかなというふうに思っています。構造が、行政機関の長が安全保障に関係があるというふうに思えば、判断すれば、それを秘密に指定し、それの秘密の指定が妥当かどうかを判断する機会もなく、何が秘密になったのかを検証する機会もないというこの枠組み自体が、やはりそもそもの出発点が妥当ではないというふうに考えます。その結果として、私が言ったように、知る権利が根こそぎ奪われるんではないかという懸念につながってくるわけです。
  283. 北村経夫

    ○北村経夫君 時間が参りましたので、終わりにします。どうもありがとうございました。
  284. 石川博崇

    ○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。  本日は、三名の公述人の先生方、大変にお忙しい中、また急なお呼び立てにもかかわりませず、このように御出席をいただきましたこと、私からも改めて感謝を申し上げたいというふうに思います。  今、国民の皆様の大変に関心の高いこの特定秘密保護法案、充実した審議の中で国民の生命、財産、そして国益を守るためにいいものに仕上げていきたいという思いで私どもとしても審議に臨ませていただいておりますし、また私ども公明党、与党として法案提出前の修正過程にも臨ませていただいた次第でございます。  私自身は、元外務省の職員として様々な外交情報にも携わってきた人間でございます。外交交渉を行うに当たって、当然でございますが、我が国の手のうち、カードをどういうふうに切っていくか、あるいは内部でどのようなすり合わせをしてその交渉に臨むか、そういったことがその交渉相手に事前に知られるようなことになっては、当然そのような交渉というのは成り立たないわけでございます。  また、情報のやり取りをするに当たっては、ギブ・アンド・テークというものもございます。先ほど伊東公述人がいみじくもおっしゃられましたけれども、秘密を守れない人に対して秘密を提供する人はいないということもございます。また、他国から情報を得る際に、例えばA国から情報を得る際に、この情報はB国又はC国には絶対に提供してもらっては困るという前提の下で得られる情報というのがあるのも事実でございます。  さらには、外交上非常に重要な国民の生命、財産を守る上で、在外邦人、在留邦人の生命を守っていかなければならない。今年、アルジェリアで大変痛ましい事件がございました。そういった現地の情勢を得ていく中で、様々な当事者との接触、また意見交換、内戦状況の地域であれば政府当局とも、あるいは反政府当局とも接触し、情報を入手していかなければならない。どういう人と接触し、どういう時点で、どういう場所で情報を入手しているか、そういったことを明かすわけにはいかない。そういった外に出すことのできない外交機密というのが、これはもうどのような国家であれ有しております。  行政というものは、外交あるいは防衛、さらには治安機関、様々なそうした情報の、膨大な情報の中で国民の生命、財産を守るために日々奮闘しているわけでございます。企業も当然企業利益を確保するために企業秘密というものがあるように、行政にもそういった国家機密、行政上の秘密、保持しなければならない秘密というものがあります。  そういう意味で、今回の特定秘密保護法案というものは国民の生命、財産を守るために必要な法案だと私も考えておりますが、他方で、国民の皆様方から大きな懸念のあります、先ほど山崎公述人からも御指摘のございました国民の知る権利とのバランスをどう確保していくのか、これは非常に重要な課題でございます。国民の知る権利、そしてそれに寄与する報道関係者、取材の自由、そして報道の自由、これを正当な業務行為であれば罰せられないという修正も盛り込ませていただいたわけでございますが、果たしてこうしたことで十分なのか。さらには、指定の期限、どのように持っていくことが適切なのか。あるいは、今後有識者との会議も関与をした上で運用基準を作成していくことになってまいります。  こうした中で、三人の公述人の先生方からまずお伺いをしたいと思いますのは、今回、特定秘密というものを、安全保障を国の存立にかかわる外部からの侵略等に対して国家及び国民の安全を保障することと定義をした上でこの特定秘密というものを指定するということになっていくわけでございますが、何をこの特定秘密としていけばよいのか。その運用基準をどのように作っていけばよいのか、行政府のそれぞれの長が、行政機関の長が指定するに当たって恣意的に指定してしまうんではないかというような懸念もございます。一体どのような情報であれば極めて機微な情報としてこのように厳格に管理し、運用していく必要があるのか、その運用基準について、それぞれ情報を取り扱っておられる専門家の公述人の先生方から御知見をお伺いできればと思います。
  285. 川上幸則

    ○公述人(川上幸則君) 中身的にはなかなか難しい御質問だと思いますけれども、やはり法律の目的にあるところの、先ほど先生がおっしゃられた国益、そういうところに最終的には物差しを置いて、その尺度でそれぞれのとき、そのときのその時期、そのときの行政機関の長の方が判断をされていくという、本当に基本に立ち返ったようなことの回答しかできませんけれども、そういうことになるのではないかなというふうに思います。あくまでも国益が中心になるのではないかなというふうに思っております。
  286. 伊東寛

    ○公述人(伊東寛君) 運用基準ということでしたので、二つあると思います。一つは、ニーズ・ツー・ノウですね。誰がそれを知るべきかということについてのニーズ・ツー・ノウをはっきりさせるということになると思います。  多分、問題は、じゃ、誰がそのニーズ・ツー・ノウを決められるのかというところがあると思うので、そこが多分知恵の絞りどころだと思うのですが、それは多分知恵を絞って決めて、そして二つ目、チェック機能ですね。おのずとそのチェック機能を別に持っていくことによって、さっき言ったニーズ・ツー・ノウが適切かどうか、そういう部分をチェック機能でやるという仕組みを持てばいいと思っております。それがさっき、冒頭、私の陳述で申しました横からの串刺しで、立法あるいは司法からチェック機能を何かの仕組みに入れるべきだろうというところにつながっております。
  287. 山崎徹

    ○公述人(山崎徹君) 私は反対の立場ですので、特に運用基準についてどうこう言うつもりはございません。  ただ、安全保障の問題に関する秘密をどう守るかという点について言うと、秘密法制が全くないわけではなくて、国家公務員法の秘密に関する規定であるとか自衛隊法、あるいは刑事特別法、MDA秘密保護法など秘密保護法制はこれまであって、それでどうしても不都合だという事実が今まであったのかというと、それはなかったんではないかと思うので、私はそういう意味で、今までの秘密保護法制の枠内で対応できるのではないかなというふうに、そういうふうに考えています。
  288. 石川博崇

    ○石川博崇君 ありがとうございます。  もう一つ、これは川上公述人と伊東公述人からお伺いをしたいんですが、情報の有効期限ということについてお伺いをしたいなというふうに思っております。  今回の法案上は、特定秘密の指定期限をまず原則五年と定めた上で、五年ごとに延長が可能な仕組みとなっております。当然、延長に当たっては、当初の指定要件というものを厳格に満たした上で延長が可能になり、かつ、通算で三十年を超えないという原則が定められております。  なかなか一概に言いにくいものではあろうかと思いますが、技術の発展、そういったものの中で、その秘密に関する指定の有効期限というものをどのように見ていく必要があるのか。国民の皆様方からの懸念としては、永遠に秘密とされてしまい、そして、歴史上価値ある、歴史学者の方々なんかも検証したいと思ってもその歴史を検証できないんではないかというような、できなくなるのではないかというような懸念もございます。  この辺について、特に大量破壊兵器についての御知見のある川上公述人、そしてサイバー情報についての御知見のある伊東公述人から、その有効期限というものについて御見識をお聞かせいただけますでしょうか。
  289. 川上幸則

    ○公述人(川上幸則君) これも極めて難しいと思いますけれども、個別個別の対応が必要になるんじゃないかというふうに思います。  例えば、先ほど申し上げましたとおり、化学学校で特定物質を製造していますと。例えば、国民の方がよく知っているサリン、そういうものの製造法を、五年たったら、じゃ、オープンにするのかと、十年たったらどうなんだと。これはもしかすると永遠にそういうものはオープンにすべきではない、そういう秘密もございますですよね。  あるいは、国と国との関係においても、事象が進んでしまえばもうそれを秘密にしておく、先ほど石川先生がおっしゃられたとおり、外交交渉が済んでしまえば、もうそれが終わってしまうと。もうそれはカードとして切れなくなるということになれば、またそれはそれでもう極めて短時間の間の秘密の指定ということになると思いますので、やはりそれは、先ほど申し上げたとおり、国益というところにフィードバックをさせて、それが国家国民に対して影響があるうちはやはりずっと秘密の指定をしておくということで、一概に何年ということを包括的に決めるというのはかなり困難ではないかなというふうに思われます。  以上です。
  290. 伊東寛

    ○公述人(伊東寛君) この期間については、私の感覚では当然あるべきだと思います。これは私たち国民というかですね、さっき山崎先生は国民は皆反対してとおっしゃっていたようですけれども、少なくとも私の会社で反対している人はいないです。つまり、そうなんです。私たちのみんなは、こういう秘密を守るのはみんな要るよねと言っています。ただ、懸念はあります。それは山崎先生がおっしゃったとおりです。だから、その懸念については明らかにするように、国会の皆さんがよく審議してくださればいいと思っております。  その中で、この期限というのがまさにその国民の懸念を払拭する一つの鍵ではないかと思うわけであります。つまり、期限がなければ、もし恣意的に行政が自分の都合の悪い、恥ずかしいことを隠しても、永久に隠し通せると思えば、多分悪いことをする閾値は下がります。でも、何年か置きに必ずそれが暴露される可能性があるとなれば、おのずと運用にブレーキが掛かるのが人間だと思います。したがって、まずこれは必要だと思います。あるべき、あった方がいいではなく、必ずあるべきと私は考えております。  あとは、じゃ、その期間なんですけれども、これが国の安全保障にかかわるという観点からすれば、やはり余り短いのはいかがと思うので、現在の法律で五年置きに見直す、そして最長三十年までは認めて、それでもというときにもう一度判断するというこの考え方は、私はとても良いと思っています。  一点だけ言うとすると、その行政が自分のやつを延長した挙げ句にまた内閣でやる、行政が三十年の判定をすることが本当にいかがなものかとは考えておりますが、御質問にありました期間についてはあるべき、そう思います。
  291. 石川博崇

    ○石川博崇君 ありがとうございました。  最後に、三名の公述人の先生方から情報の管理の在り方についてお伺いをしたいというふうに思います。  今回、特定秘密を指定した上で極めて限定的な人物、人間に対して、この特定秘密にアクセスできる人物を限定的にするわけでございますが、その人物に対しては適性評価ということを行うことになっております。この適性評価についても様々な懸念が示されることもあるわけでございますが、当然このような国家の安全保障にかかわるような機微な情報漏えいを防止していく必要もあります。極めて厳重に管理していく必要もございます。それぞれ情報というものに携わってきた皆様方として、この情報の管理の在り方というものをどのように思われるか。  そして、山崎公述人も弁護士としてクライアントとの関係での情報というものも取り扱っておられるかと思います。そうした情報の管理の在り方、そういった観点からの御知見でも結構でございます。今回の適性評価の側面も含めて御所見をいただければ幸いでございます。
  292. 川上幸則

    ○公述人(川上幸則君) やはり情報の管理と申しますとハードとソフトの面があるというふうに思っております。  一方で、そのハードの面の、例えばこの部屋に入らない、セキュリティーを確保するですとか、あるいは情報のいろいろな端末の機材にいろいろなソフトを入れていくだとか、そういうことはこれからも技術の発展とともにいろいろなことができるんだと思いますが、最終的に残るのはやっぱり人の意識、秘密を扱う者の、その人間がどのようにその秘密を取り扱っていくのか、そしてまたそれを、まあ悪い言葉で言えば漏えいしてしまうのかということになれば、やはりその扱う人の意識、更にその人の教育、そういうことにかかわってくるんではないかなというふうに思われます。  以上です。
  293. 伊東寛

    ○公述人(伊東寛君) 情報の管理の中の人物の適性評価、これは答えは多分ないんだろうなと思います。  実は正直に言えば、私はこの法案に書いているやつでさえ不十分ではないかなと思っています。というのは、人は変わるので、通り一遍にそのときのその人の環境とか、まして親戚がどうだというのを調べたからといって、その人の心根がそのときどうだ、そして何年後に変わるか、あるいは恐喝されるかもしれません。そこまで考えれば、人間のそこの部分まで縛る、縛るというか担保できるような審査というのは、単なる身元調査では済まないのではないかなと私は思っています。  ただ、それは当然、やり過ぎることは問題があるのは分かっていますので、さっき一瞬口ごもったように、難しいというのは認めます。
  294. 山崎徹

    ○公述人(山崎徹君) 適性評価に関する問題なんですけれども、国会での議論を見ていても、その適性評価に関する調査を誰がするのかというのがどうも見えてこなくて、簡単に質問するのなら職員がやればいいんだろうけれども、それ以上の調査について、外務省ないし防衛省に調査要員がいるわけでもないでしょうから、そうすると、私さっき触れましたけれども、公安警察に頼むのかという問題も出てきますし、しかし、公安警察に頼む根拠が法案上あるのかないのかもよく分からないという、こういうちょっと漠とした状況の中で適性評価が語られているのは若干問題かなというふうに思っています。
  295. 石川博崇

    ○石川博崇君 ありがとうございました。
  296. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 お忙しい中ありがとうございます。日本共産党の大門実紀史でございます。  まず一言申し上げたいのは、今回のこの地方公聴会の開催、その強引な決め方に厳重に抗議をしておきたいというふうに思います。ただし、この重大な法案に対して、先ほどございましたけれども、国民の八割は反対か慎重審議というふうになっているにもかかわらず、国民の皆さんの意見を聞く機会が余りにも少ないという点がありますので、この機会をボイコットすべきではないという判断から、ここに出席して質問をさせていただきます。  山崎公述人に伺いますけれども、私は、この議論を、私は法律の専門家ではありませんけれども、ずっと聞いていて、何か基本的な勘違いがあるのではないかなと思っているんです。  本法案、先ほどもありましたけれど、一応、国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の自由に十分配慮しなければならないというような、配慮しなきゃいけないというようなことがあるわけですね。しかし、この知る権利とか取材の自由、今日もマスコミたくさん来られていますけれど、こういうものは、権力の暴走を許さない、コントロールするための大変重要な、大変基本的な重要なことであって、それを配慮の対象というふうに、何かこういう訓示規定で済ますようなところそのものが何か大きく勘違いしているんじゃないかと。そういう軽いものではないというふうに思っておりますし、これは憲法二十一条との関係、あるいは今までの判例の関係からいって、こういう報道又は取材の自由、知る権利というのはかなり重いものではないかと。  まずそこのところをきちっと押さえた上で、国の必要な機密をどうするかという議論にならなければいけないのに、逆さまになっているんじゃないかと私思うんですけれども、山崎公述人の御意見をお聞きしたいと思います。
  297. 山崎徹

    ○公述人(山崎徹君) 人権保障やそれに対する制約についてどういうアプローチをするかということなんですけれども、憲法の体系上、人権は国政の上で最大の尊重を求められているわけですから、基本的に、憲法二十一条で知る権利が保障されている、その知る権利は最大限保障されなければならない。だけれども、一方で、あの秘密保護の必要性があるから、どこまで知る権利がぎりぎり制約されていいのかという、こういうアプローチが本当は必要なんだけれども、それが逆転していて、まず安全保障、秘密ありき、知る権利には配慮しますよと、こういう思考回路になると、やっぱり発想が逆転、憲法の立場とは逆転してしまっているのではないかなという考えを持っています。
  298. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 私は、被災地福島には何度も行っているんですけれども、今先生からあった福島の問題で損害賠償の裁判の弁護団もやられているということで、様々なことをあの原発事故についてお考えかと思いますけれども、私はこの問題一番懸念したのは、原発事故情報が特定秘密というふうにされたときに何が起こるんだろうと。  今までも、これまで公表したものは公表するなんということを言っていますけれども、今までも全部公表してきたわけじゃないんですよね、事故情報というのは。そういう、ある原発でアクシデントが起きたと、それを公表するとテロの対象に、ターゲットにされやすいと、ウイークポイントだと、知られるとテロのターゲットにされると、だから公表しないと、秘密にするというようなことが平気で行われたら、その安全がいつまでもなおざりになるということもあるわけですし、そういう点でいくと、まだ今収束もしておりませんけれども、この原発事故を考えると、これが起きた経過を考えると、この秘密保護法は私は本当に廃案にすべきだと思いますけれども、先生のお考え、山崎公述人のお考えを聞きたいと思います。
  299. 山崎徹

    ○公述人(山崎徹君) 原発事故情報に関して、森担当大臣は、それは特定秘密の対象とならないというふうに答弁しています。ただ一方で、警備に関するものについては、原発の施設について対象となる余地があるというような言い方をしているんですけれども、ちょっとそこの線引きがはっきりしないという。要するに原発関係の問題がテロと関連があるということであれば、それがちょっとどこまで広がっていくのかが分からない。法律が一旦できれば、その法律を解釈し適用するのは森担当大臣ではありませんから、法律に携わる行政機関の長がその法文の読み方としてどういう読み方ができるのか、ここが重要なんだろうと思います。  そういう意味では、今の法案の条文では原発情報もそこに含まれる可能性がありますし、既に公表しているものについては特定秘密にしないとはいうものの、じゃ公開していないものについてはどうなんだ。先ほど私が述べた原発訴訟の中では、原発事故の津波のシミュレーション、それから津波に対する安全評価状況、これは、今まで公表していなくて、しかも裁判でも、裁判所が出してくださいと言うのに出さないと言っている、じゃこれはどうなんだろうと、様々、問題があるわけです。  そういう点で、森大臣の一応の答弁はありましたけれども、それだけではどうも納得ができない状況なのではないかなというふうに思っています。
  300. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 次に、適性評価の問題で川上公述人に伺いたいと思うんですけれども、実は先日、我が党の仁比聡平議員が国会でこのことを具体的に聞いたんです。そしたら、特定秘密を扱う者は行政も民間も区別なく、銀行あるいは病院、そういう情報も全ての団体にプライバシーが照会をされて、それに答える義務があるということまで明らかになってきているんですけれども、これは、ここまで来ると、さすが、まあ自衛隊員の中にもいろいろいらっしゃると思いますけれども、その周辺の人にまで、秘密にかかわると、ここまでプライバシーを全部照会して把握されるというのは、いかがお考えでしょうか。
  301. 川上幸則

    ○公述人(川上幸則君) 先生の質問にまた正面からお答えになっているかどうか分からないんですけれども、これはまた先生に釈迦に説法だと思いますが、日本の自衛隊というか安全保障の組織の中では、例えば旧軍は造兵廠というものを持っておりました。ところが今は、防衛関係の企業が、一般の企業が入札という形で防衛装備品を納入をして、それが戦力になっております。  それを考えたときに、防衛装備品を開発をしていくその人たちは一般の企業人なわけですね。そういう方たちが、例えば今、私が先ほどから申し上げているようなNBCに関する防護の装備品に関して、全く、じゃ、何の枠組みというか網も掛からずに、自由に企業のために、企業の利益のためにそういうものを扱っていけるかというと、多分そこはかなり違うんだろうなと思います。そういうことからこういう枠組みというものもやはり必要なんではないかなというふうに、先生の御指摘の質問とはちょっと外れてしまったのかもしれませんけれども、そのように考える次第でございます。
  302. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 山崎公述人に伺いますけれども、前提として何が秘密かを行政の長が、政府が決めてしまうということの前提でいくと、こういう適性評価でプライバシーがどんどん把握されてしまうというのは大変これ基本的人権からも大問題だと思いますが、いかがお考えでしょうか。
  303. 山崎徹

    ○公述人(山崎徹君) 適性評価の調査対象事項が極めてプライバシーにかかわる部分が含まれていまして、それに対して国家が調査するということ自体がプライバシー侵害ということになります。  プライバシー侵害が全て違法になるわけではありませんけれども、プライバシーの権利を基本に据えると、そのプライバシーが制約されていい理由があるのかどうか、これを厳しく問わなければなりません。その厳しく問うところでこの法案でプライバシーを制約する理由があるのかどうかというふうに考えれば、それは私はないというふうに考えています。
  304. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 山崎公述人の最後のところ、ちょっと時間が少なくてお話が若干できなかったのかも分かりませんけど、今の関連もあるんですけれども、刑罰の構成要件が大変不明確だというのがありますよね。例えば、この法律に抵触したということで起訴されたと、山崎先生が弁護されると。弁護しようにも、刑罰の構成要件ですか、これがもう勝手に向こうが決めていて、向こうがやっていると。これ、弁護のしようがないような事態に陥るんじゃないでしょうか。
  305. 山崎徹

    ○公述人(山崎徹君) 刑罰の構成要件が普通の犯罪と若干違う部分がありまして、普通の犯罪は、まず実行行為があって、それに対して共謀であるとか教唆であるとか扇動であるとかいう形で処罰ができているんですけれども、この法案については、実行行為がなくても独立して共謀、教唆、扇動が処罰できると、こういう立て付けになっているわけです。そうすると、共謀とか教唆とか扇動とかというのは、これは基本的に会話ですから、どういう会話がなされたら犯罪は成立するのかという、これは全く漠とした曖昧な構成要件になっているわけです。  罪刑法定主義というのは、国民に刑罰を科す際には、何が犯罪で何が犯罪でないのか、これが明確でなければならないという、この要請にこの法案はこたえられていないんではないかなという、そういうふうに考えています。
  306. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 最後に伊東公述人に伺います。  様々御意見がある議論が続いてまいりましたけれども、国会でも、この法案に修正したり協力してきた政党まで、もう今ここまで来ると、もういかにもちょっと、実はあした採決みたいな話があるんですけれども、ちょっと幾ら何でも、まだ理解も、いろいろな不明な点もあると、もっと慎重審議をすべきというのが大きな意見になってきています。国民世論でも八割は、伊東さんの会社はちょっと知りませんけど、国民全体はやっぱり八割ぐらいが世論調査でも出てくるわけですね。  私はやっぱり意見がいろいろまだ違うところはあっても更に慎重審議をすべきだと、あした採決とかあさって採決というような問題ではないだろうと思いますけれども、そのもっと慎重にやるべきではないかと、徹底的にもうちょっときちっと議論すべきではないかという点はいかがお考えでしょうか。
  307. 伊東寛

    ○公述人(伊東寛君) 大枠そういう考えもあるんですけれども、一番最初に言ったように、私は、もう遅過ぎているんじゃないかというのが一番根っこにあるために、遅過ぎるんじゃないか、だから、この法律に関して言えば、懸念はあるんですけれども、早く遅過ぎたあれを取り戻して、そして更にもっともっと大事なところ、例えば別の法律で定めるとかやっていただいて埋めていく、それをやっていただければいいんではないかと思っています。  だから、今足りないのは、国民に対する説明がなくて不安をあおられているから、調査だと八割に見えますが、それは私の勘では、反対しているんじゃなくて、不安、懸念、よく知りませんということじゃないでしょうか。だから、そこをクリアにしていただいて、それはちゃんとこれから決めますというのがあれば変わるんではないかというのが、済みませんが、私の意見であります。
  308. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 時間になりました。  そういう懸念があるからこそ、あした、あさってとかいうことをやるべきじゃないと思っているわけでございます。  ありがとうございました。
  309. 中川雅治

    ○団長(中川雅治君) 以上で公述人に対する質疑は終了いたしました。  この際、公述人の方々に一言御礼を申し上げます。  皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして、厚く御礼を申し上げます。(拍手)  これにて参議院国家安全保障に関する特別委員会さいたま地方公聴会を閉会いたします。    〔午後四時四十六分閉会〕