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2013-11-05 第185回国会 参議院 国土交通委員会 2号 公式Web版

  1. 平成二十五年十一月五日(火曜日)    午前十時一分開会     ─────────────    委員の異動  十月三十一日     辞任         補欠選任      平木 大作君     山口那津男君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         藤本 祐司君     理 事                 赤池 誠章君                 渡辺 猛之君                 田城  郁君                 広田  一君                 魚住裕一郎君     委 員                 青木 一彦君                 江島  潔君                 大野 泰正君                 太田 房江君                 北村 経夫君                 酒井 庸行君                 豊田 俊郎君                 中原 八一君                 野上浩太郎君                 森屋  宏君                 田中 直紀君                 野田 国義君                 前田 武志君                 山口那津男君                 藤巻 幸夫君                 和田 政宗君                 辰已孝太郎君                 室井 邦彦君                 吉田 忠智君    国務大臣        国土交通大臣   太田 昭宏君    副大臣        国土交通副大臣  高木  毅君        国土交通副大臣  野上浩太郎君    大臣政務官        国土交通大臣政        務官       坂井  学君        国土交通大臣政        務官       土井  亨君        国土交通大臣政        務官       中原 八一君    事務局側        常任委員会専門        員        田中 利幸君    政府参考人        法務大臣官房審        議官       萩本  修君        厚生労働大臣官        房審議官     古都 賢一君        国土交通大臣官        房長       武藤  浩君        国土交通省総合        政策局長     西脇 隆俊君        国土交通省国土        政策局長     花岡 洋文君        国土交通省土地        ・建設産業局長  佐々木 基君        国土交通省水管        理・国土保全局        長        森北 佳昭君        国土交通省道路        局長       徳山日出男君        国土交通省住宅        局長       井上 俊之君        国土交通省鉄道        局長       瀧口 敬二君        国土交通省自動        車局長      田端  浩君        国土交通省海事        局長       森重 俊也君        国土交通省港湾        局長       山縣 宣彦君        国土交通省航空        局長       田村明比古君        観光庁長官    久保 成人君        気象庁長官    羽鳥 光彦君        海上保安庁長官  佐藤 雄二君        環境大臣官房審        議官       鎌形 浩史君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査  (国土のグランドデザインについての基本認識  に関する件)  (JR北海道の安全対策及び国土交通省の対応  に関する件)  (災害復旧の迅速化に向けての取組に関する件  )  (今後の社会資本メンテナンスに向けた取組に  関する件)  (訪日外国人数を増加させるための情報発信の  強化に関する件)  (東日本大震災からの復旧における防潮堤建設  の在り方に関する件)  (脱法ハウス解消のための取組に関する件)  (海洋資源開発における国土交通省の取組に関  する件)     ─────────────
  2. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十月三十一日、平木大作君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君が選任されました。     ─────────────
  3. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) この際、高木国土交通副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。高木国土交通副大臣
  4. 高木毅

    副大臣(高木毅君) おはようございます。  この度、国土交通副大臣を拝命いたしました高木毅でございます。  藤本委員長を始め、理事、委員の先生方には、特段の御指導をよろしくお願い申し上げます。  ありがとうございました。     ─────────────
  5. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務大臣官房審議官萩本修君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 おはようございます。自由民主党の赤池誠章でございます。  日本は四季があり、自然が豊かな反面、災害が大変多い国であります。毎年のように自然災害が起き、国民の生命と財産が危険にさらされ続けております。東日本大震災や伊豆大島の水害等、災害の復旧復興の加速化への各種取組がなされ、同時に、長期的な視野に立った事前防災・減災の取組が求められております。政府では、強くてしなやかな国土づくり、国土強靱化に向けた取組が始まっております。  そのような中で、先日、太田国土交通大臣、国民の安全、安心の確保、そして国際競争力の強化と地域の活性化を目指して、そして二〇五〇年をめどにした国土のグランドデザイン、その構築を表明をなされました。その策定というのは大変重要なことだと感じております。  大臣、改めてその決意をお聞かせいただきたいと存じます。
  9. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) これまで我が国の国土のグランドデザインというのは非常に大事だという、ずっと研究とか提言が随時行われてきました。  昭和三十年代に全総が始まりまして、それから新全総、その後に日本列島改造論、そして三全総、そして昭和五十五年ごろには大平内閣の田園都市構想、そして四全総があり、そして多軸型の国土構造ということで、今からもう二十年になりますけれども、一九九八年、国土のグランドデザイン、多軸型国土構造、四つの国土軸というのがつくられました。  しかし、二十一世紀になりまして、私は、この国土のグランドデザインをどういうふうに描くかということがしっかりした論議がされてこなかったということを懸念しているわけでありますけれども、その中で、平成二十年、国土形成計画、全国計画がなされて、まあ十年計画でありますけれども、ちょうど半ばに来ました。  非常に脆弱な国土であるという前提の下で、そしてさらに大地震があり、これからさらに首都直下や南海トラフの地震が想定され、そしてさらに人口が減少し、今から三十年ぐらいたつ二〇五〇年には人口減少ということが、一億を切ると。しかもそれがばらばらに切られて、地方においては半減するという、人口の、というところが多い。しかも国際競争というものが、都市間の競争があるという中で、どういう国土というものをつくっていくのか、港湾、空港、そして道路、そうしたことをどういうふうに持っていって世界に冠たる国にしていくかという、人口減少と、一方では都市間競争の中で、そうしたことをどういうふうにやっていくかと。  もはや、私は、全国が軒並み東京型の都市というものを目指すという国土の均衡ある発展ということではないと考えているところでありますけれども、そうしたことを全て組み込んで、現時点でどういう国土というものをつくっていくかという共通の目標というものを作り上げる必要がある。しかもそれは二〇五〇年と。すぐ、東京オリンピックのときに工事が多くなるんじゃないかというようなことありますが、私はそんなことは考えてないわけで、むしろ二〇五〇年というときにはどういう国土になっていくのか。人口減少は進むでありましょう。そうすると、この中に、地方都市はコンパクトシティーというものを目指していかなくてはならないし、災害ということを考えたら、この連絡をしていくというネットワークというものが極めて必要になるし、そして道路はリダンダンシーというものを考えていかなくてはならないし、都市間競争という中で、しかも高齢化が進んでいる中の都市間競争ということからいうと、バリアフリーのまちづくりとか、そして大都市部においてはコンパクトシティーというよりもスマートシティー、そして高齢化を考えてスマートウエルネスシティーというものをつくっていく。こうした全体的なグランドデザインというものが私は極めて重要なときに来たというふうに思っておりまして、ずっと大臣になりましてからそのことを頭に置いて、二〇五〇年を目指してどういう国づくりをしていったらいいのかということのグランドデザインを策定しようということでございます。  是非とも共に考えていただいて、また御提言をいただいて、これから、日本の国土というのは財政制約がありますからそんなに土木工事ができるわけじゃありません。そういう中でどうしていくかという研究を是非とも御協力をいただきたいというふうに思っておるところです。
  10. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 大臣の大変熱い気持ちをしっかり受け止めさせていただきたいということで、共に頑張ってまいりたいと存じます。  その中で一点、国土形成計画、戦後の中で更に考慮していただきたい視点としては、やはり厳しい国際情勢の中で、防衛、国防の視点というのも是非考えていただきたいなというふうに思っております。既に防災面で多重性とか代替性というのは盛り込まれておりますが、やはり平時から有事に耐え得る強い国土という視点も是非御検討いただきたいと思います。  さらに、このグランドデザインを推進するに当たって、いわゆる小さな政府論や公共事業全てが悪いんだという悪玉論的な考え方から脱却しなければ、大臣、先ほどおっしゃっていただいたグランドデザインというのは絶対実現できないというふうに思っております。適切な政府、当然無駄遣いはいけないわけでありますが、また公共事業が増え過ぎても、また減らし過ぎても駄目なわけですから、計画的にしっかり総合的な判断の中でやっていく、そこで担い手の確保を含めて、是非そのような視点も入れていただきたいと思います。  アベノミクス三本の矢、二本目の矢、財政出動、その中核が国土のグランドデザインに基づく国土強靱化だというふうに思っております。デフレ脱却のためにも、是非共に頑張ってまいりたいと存じます。  二番目の質問といたしましては、やはりグランドデザインの中で陸海空の交通ネットワークの整備というのは欠くことができません。御承知のとおり、日本というのは原油を始め資源の大半を海上交通に依存をしているわけであります。日本の経済というのは、生活というのは海上交通がなくして成り立ちません。  そのような中で、日本の海上輸送を妨げる海賊の出現というのが大変な問題となっております。現在、日本船舶警備特措法ということで、衆議院では今日も審議をなされて緊急上程するというふうに聞いておりますが、改めてその必要性をお伺いしたいと思います。
  11. 中原八一

    ○大臣政務官(中原八一君) 我が国はエネルギー資源の約九六%を海外に依存しているわけでございますけれども、我が国にとって、日本船籍を含む日本商船による安全かつ安定した輸送は国民経済にとって極めて重要な役割を担っております。ところが、近年、ソマリア周辺海域におきまして、凶悪な海賊行為により各国商船の航行に危険が生じ、資源輸送等が脅かされている状況にございます。  それに対しまして、二〇〇九年からの自衛隊の護衛艦等による護衛活動、商船の自衛措置、民間武装警備員の乗船警備等によりソマリア沖やアデン湾の海賊等事案の発生件数は減少傾向にありますが、その脅威は依然として継続をいたしております。さらに、インド洋、アラビア海へと被害は広域化しており、その対応が必要となってございます。この十月にも、ソマリア沖、インド洋におきまして香港籍の原油タンカー等を含む二隻の、二件の襲撃事案が発生しておりまして、いずれも乗船していた民間武装警備員が海賊を追い払ったと聞いております。  夏季のモンスーンが明けて海賊被害が増加する時期に入っておりますので、日本船籍への民間武装警備員の乗船を可能とする本法律案の早期成立につきまして、改めてお願いをする次第でございます。
  12. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 ありがとうございます。  先月、ソマリア沖で十月十一日と十四日にも海賊行為が再発したというふうに聞きました。その際、武装警備員が乗船したので事なきを得たというふうに聞いておりますが、今後ますます、御指摘のとおり海賊の悪化というのが懸念されております。  先日も、日本船の方々と、御意見をお伺いをいたしました。自衛手段として大変涙ぐましい努力をなさっているわけであります。例えば、船に有刺鉄線を張り出して海賊がはしごで駆け上がってこれないようにするとか、高圧放水装置で海賊の並走を困難にしたり、またブリッジですね、砂袋の土のうを積んだり、ブリッジの窓にいわゆるフェンスを付けたり特殊なフィルムを付けたりする、さらに、いざ乗り込まれたら籠城装置として頑丈な施錠を付けて立てこもって救助を待つ、このような大変な御努力を現場の方々がなさっていると。一日も早く日本船舶警備特措法を制定して、武装ガード、警備員を乗船させて日本の船、船員を守って、日本の海上輸送を万全なものにしていく、それが我々の責務ではないかと考えている次第です。  次に、海とともに空の問題について御質問をさせていただきたいと思います。  大臣が提唱する国土のグランドデザインの中で、節目として、平成三十二年、二〇二〇年、東京五輪の開催というものが挙げられておりました。その前年にはラグビーのワールドカップも開かれるわけでありまして、世界各国と日本、そして日本国内の地域を、首都圏をつなぐ人と物の交流の活発化というのがこれから大変重要になってまいります。そのネットワークの結節点である首都圏空港、羽田、成田の空港、この更なる機能強化というのは待ったなしの状況だというふうに考えております。  国交省として、更なる機能強化の対応策をお聞かせ願いたいと思います。
  13. 野上浩太郎

    ○副大臣(野上浩太郎君) 首都圏空港につきましては、我が国の成長の牽引車としての役割が十分に果たせますように、抜本的な機能強化を図ってまいりたいというふうに思っております。それで、現在、羽田と成田の両空港の年間発着回数、これは平成二十六年度中に七十五万回化を目指すということで着実に今準備を進めているところであります。  それで、その七十五万回化以降の機能強化についてでありますが、交通政策審議会航空分科会基本政策部会の下に、今、学者、専門家で構成します小委員会を設けておりまして、十一月一日にも第一回目の会合を開催をいたしました。その小委員会で、今年度中に技術的な選択肢の洗い出しを行っていく予定になっております。その上で、来年度以降は、この小委員会の結論を踏まえまして、自治体、航空会社等の利害関係者と合意形成を図ってまいりたいというふうに思っております。
  14. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 二十六年度中に七十五万回ということでありまして、これは国際的に比較するとパリと同等程度というふうに聞いております。現在、世界最高水準ということで、ロンドンが百十万回、年間ですね、ニューヨークが百十八万回というふうに聞いておりまして、そういう面では、国土のグランドデザインの中で最高水準の豊かさを目指す上でも首都圏空港の機能強化というのは本当に待ったなしの状況だというふうに思っております。一日でも早く技術的、具体的な検討をしっかり明確にしていただきたいというふうに思います。  そんな中で、これ、七十五万回を百万回以上にするというのは結構五割増しという数字でありまして、成田、羽田だけで大丈夫かというふうな問題も出てくると思います。これは以前から首都圏第三空港という話が必ず出るわけでありますが、実は、御承知のとおり、東京都が中心となって横田飛行場を軍民共用化という課題がもう平成十五年から、小泉内閣のときから出ているわけであります。  これ、なかなか、トップ同士がいいと言っても、実際、在日米軍にとっては、横田飛行場というのは司令部がございます、これはなかなか難しい問題ではあるとはいえ、改めて内閣官房でも具体的な検討を始めているというふうに聞いております。是非国交省においても、横田飛行場の活用という視点からも検討をいただきたいというふうに思っております。  続きまして、海、空、そして陸というふうに質問を移らせていただきたいというふうに思っております。  大臣の所信にもございました、昨年の十二月二日に中央自動車道の笹子トンネル上り線において天井板が落下をするという大変痛ましい事故が起こりました。その事故で九名の方が亡くなられ、二名の方が負傷したということであります。私は、東京と自宅のある山梨の移動に中央自動車道、この笹子トンネル、本当によく使っておりましたので、大変我が事のように厳しさを感じております。  その事故から間もなく一年がたとうとしているわけでありまして、犠牲になられた方々、御遺族のことを思うと、二度とこのような事故を起こさない、これは絶対必要な点でございます。この事故を教訓として、安倍内閣は早速取組が始まっているわけでありますが、改めて国土交通省の対策をお聞かせ願いたいと存じます。
  15. 西脇隆俊

    ○政府参考人(西脇隆俊君) お答えいたします。  委員御指摘のように、従来から老朽化対策には取り組んできたわけでございますけれども、笹子トンネルの事故によりまして、改めて、インフラが急速に老朽化する中で、戦略的な維持管理・更新の必要性が認識させられたというふうに考えております。  国土交通省といたしましては、大臣を議長といたします社会資本の老朽化対策会議を設置をいたしまして、本年を社会資本メンテナンス元年と位置付け、三月に今後三年間にわたります社会資本の維持管理・更新に関し当面講ずべき措置を取りまとめたところでございます。  具体的に申せば、例えば総点検の実施とか修繕、それから基準、マニュアルの策定や見直し、それから情報の整備、また新技術の開発や導入、それから何といっても重要なのは地方公共団体への支援、最終的には長寿命化計画の推進等の施策に総合的、横断的に取り組んでいるわけでございます。  また、これは国土交通省所管の分野だけではなくて政府全体の問題でございます。六月に閣議決定いたしました日本再興戦略に基づきまして、現在、インフラ長寿命化基本計画の取りまとめに取り組んでおりますし、この基本計画ができれば、これに基づきまして国の各機関、それから各自治体レベルで行動計画が進みます。そうしますと、全国のあらゆるインフラにつきましてその安全性の向上や効率的な維持管理が実現できるというふうに考えております。  いずれにいたしましても、国民の命を守るという公共事業の老朽化対策につきましてはしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
  16. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 ありがとうございました。  国土交通省のみならず、内閣官房が中心となって政府全体でインフラ老朽化対策の推進ということで関係省庁連絡会議が設置されて取り組んでいただいているということであります。  国土交通省には、大臣が、先日の発言がございましたとおり、現場力、総合力があるわけでありますから、是非政府をリードしていただきたいと考えております。  JR東日本には鉄道の事故の歴史展示館という施設がございます。また、日本航空には安全啓発センターという施設がございまして、御承知のとおり、御巣鷹山で墜落したジャンボの機が展示をされているわけであります。そういう面から、今回管理責任が問われている中日本高速株式会社、二度と起こさないという意味で、様々な施策と同時に、そのことをやはり忘れない、後世に伝えていくという側面からも、自動車関係においても同様の施設の整備というのも是非提案をさせていただきたいと存じます。  高速道路、先ほどお話ししましたとおり、仕事柄移動が多くて、中央自動車道を始め自動車専用道路や高速道路をよくよく使わせていただきます。そんな中で、特に土曜日、日曜日、祭日ですね、休日になるとよく、高速道路で故障した自動車を見かけることが多くございます。これだけ自動車の性能が向上しているにもかかわらず、なぜ故障車をよく見かけるのかなというふうに感じております。  自動車の整備不良に関する実態を国交省からお聞かせ願いたいと思います。また、その原因ともなっていると言われております法定の一年点検の実施状況ですね、さらに、その普及に対する取組状況も併せてお聞かせください。
  17. 土井亨

    ○大臣政務官(土井亨君) 高速道路における路上故障の発生は、平成二十四年度の調査におきまして一万三千八百九件となっております。平成二十一年度比で一七%増ということで、やや増加の傾向がございます。  この背景といたしましては、全体の保有台数が増えていることもあると思われますが、故障部位の多くがタイヤ、バッテリーなどとなっていることを考慮すれば、故障発生の要因として、自動車の点検整備が適切に実施されていないということが考えられます。自動車の性能が良くなっても、自動車は使用期間や走行距離に応じて劣化する装置や部品があるために、適切に点検整備を実施する必要があると考えております。  しかしながら、乗用車の場合、道路運送車両法で義務付けられている十二か月点検の実施率が僅か四割程度となっており、必ずしも点検整備が行われている状況ではないというふうに承知をいたしておりますし、このため、国土交通省では、自動車点検整備推進運動などを通じて自動車ユーザーに対して点検整備の重要性について周知を図っているところでもございます。さらに、今後ユーザーに対して点検整備を促す環境整備をするため、点検整備の実施状況を車検証に記載するなどの措置を今年度中に講じてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
  18. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 ありがとうございます。  政務官御指摘のように、自動車というのは身近な乗り物で大変便利なものなんですが、時間や走行によって劣化するということでありまして、そういう面では、ユーザー、使用者の責任というのは大変大きいわけであります。だから、法律にもそのように義務付けられているというふうに聞いているわけでありまして、自動車というのは、そういう面では、自らの命、そして同乗者というのは家族や友人ということが多いわけでもありますし、また、第三者を巻き込めば大変な凶器にも変わるというものであります。  改めて、法定一年点検の周知徹底という、これが実態としては四割という、いわゆる六割が行われていないという、それも古くなればなるほどそういった傾向があるということは、これはまあ凶器に乗っていると、これ、極言すればそういうことにもなりかねないわけでありまして、改めて国交省の取組強化をお願いをしたいと思います。  二年車検の場合はそういうことがほとんどないとはいえ、改めて周知徹底して、フォロー、チェックをして、一年点検も必要とあらば二年車検と同様に罰則というのもやはり検討しなきゃいけないのかなというふうにも感じております。  また、運転免許の書換えのときに、運転の講習は行われるんですが、自動車整備に関する情報提供というのがなされていないのではないかなというふうにも感じておりまして、改めてきめ細かい、これは国交省だけの問題ではないんで、公安委員会含めて、警察関係含めて、是非その辺の視点も含めて協議をしていただきたいなというふうに思います。  これ、そもそも論は、御承知のとおり、平成七年の規制緩和という形で、いわゆる前検査後整備、前整備後検査、こういったものが自主的に任されるということだったんですが、確かに規制緩和で改革が進んだ側面もあるんですが、逆に、前検査をしながら実際整備しないという悪質な使用者、又はユーザー代行と称して悪質な業者もいるかに聞いておりますので、全体的に、改めて適切な規制の見直し、改革とは何かという検証をする時期に来ているのではないかというふうにも感じております。  それでは、次の質問移らせていただきたいと思います。  今、尖閣諸島を中心とした東シナ海、大変波高しの状況だというふうに聞いております。昨年九月の尖閣諸島三島の国有化を発表して以来、尖閣周辺でのいわゆるチャイナ公船の活動が常態化をしておりまして、その後一年間、平均すると、公船による接続水域侵入が一週間七日のうち五日、領海侵入が六日のうち一日というふうに上っているというふうに聞いております。今月十一月に入っても、尖閣諸島周辺の排他的経済水域、これ、チャイナ船籍の海洋調査船が航行して調査活動を展開しているという報道もございます。  海上保安庁としての領海警備、全体の取組の状況をお聞かせいただきたいと存じます。
  19. 佐藤雄二

    ○政府参考人(佐藤雄二君) お答えします。  尖閣三島の取得、保有以降、尖閣諸島周辺海域では中国公船による領海侵入が繰り返されております。これらの中国公船に対しましては、巡視船により領海に侵入しないよう警告するとともに、領海に侵入した場合には退去要求や進路規制により領海外へ退去させております。また、外務省においては外交ルートを通じ厳重に抗議を行っているものと承知しております。  海上保安庁では、現下の情勢を踏まえ、巡視船を増強配備し適切に対応しているところでありますが、引き続き関係省庁と緊密に連携しながら情報収集に努めるとともに、その時々の情勢に応じ哨戒体制を強化しております。  領海警備体制の強化につきましては、大型巡視船による専従体制の構築を進めており、二十六年度概算要求においても海上保安官の大幅な増員や老朽化した巡視船の代替整備などの体制強化を図り、尖閣諸島周辺海域の領海警備に万全を期してまいりたいと考えております。
  20. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 佐藤長官は、初の制服組の生え抜きということで今回長官に御就任をなされたというふうに聞いております。そういう面では、現場の士気というのは大変高いものがあるのではないかなというふうに感じます。  海上保安庁は、創設以来、正義仁愛ですか、全員一致となって危機に立ち向かってきたという自負があるというふうに聞いております。領土、領海を守るという国家の主権、根幹にかかわる業務でありますので、是非引き続き万全を期していただきたいと思います。既に御指摘ありましたとおり、自衛隊始め関係省庁の連携を是非強化をして、私ども立法府として最大限バックアップをしてまいりたいと存じます。  また、チャイナの公船と対峙すると同時に、当然、東シナ海というのは日本漁船の活動領域でもあるわけでありますから、是非、漁業活動がスムーズにいくということも格段の御配慮をお願いをしたいというふうに思います。  自民党は、公約で尖閣諸島の公務員の常駐というのを掲げております。是非、これは内閣官房中心になってやることとは存じますが、国土交通省、海上保安庁におかれましても、海上保安官の常駐、その可能性を含めて調査研究ということも是非お願いをしたいと思います。  また、当委員会におきましても、委員長、是非、現長官が十一管区海上保安本部御出身ということもありますので、激励を兼ねて視察ということも御検討いただきたいというふうに存じます。  最後になりましたので、JR北海道の問題についてお伺いをしたいと思います。  国土交通行政は、これはもう国民の安全、安心というものが一番ということであります。にもかかわらず、JR北海道の一連の事故、不祥事というのは大変な問題だというふうに感じているところであります。  国土交通省がJR北海道に対して行った保安監査の結果をお聞かせください。
  21. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 委員御指摘のように、JR北海道については様々なトラブルが明らかになっております。  九月十九日では、JR貨物の貨物列車の脱線事故が発生いたしました。これを契機といたしまして、JR北海道の軌道管理において問題があったのではないかということで、九月二十一日から二十八日までの八日間、そしてまた、さらに十月九日から十二日までの四日間の二回にわたりまして特別保安監査を実施をしたところであります。  今回の監査というのはこれまでの監査と異なっておりまして、いわゆる技術四分野に加えまして、経営体制を含む幅広い観点から監査を行っております。現在、これまで行いました監査全般につきまして整理、分析を行っているところでございますが、このように対象範囲が広範でございますので、取りまとめの時期の見通しについては現段階では明確になっていないというところでございます。  一方で、このような監査結果を整理、分析する過程で利用者の安全を確保するために直ちに実施すべき事項を把握した場合には、この全体の取りまとめとは別に時機を逸することなく対応するということが大臣から指示をされているところでございます。このため、十月四日に確実な意思の疎通及び日々の安全確認ということを、そしてまた、十月二十五日に安全推進委員会の改善等四項目につきまして当面の改善の指示をしたところでございます。  今後とも、安全確保のために必要があれば、更に追加してこのような緊急の対策を講じてまいりたいと思っております。いずれにしても、JR北海道の安全問題の全体の整理、分析を早急に行いまして、抜本的な対策というものを検討してまいりたいと思っております。
  22. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 これは、いつ重大事故が起こるか分からないという、これは大変な問題でございます。参議院の国土交通委員会としてもしっかり注視をしていくというふうに考えている次第でございます。  私の問題意識は三つございます。  一つは、これはやはり会社でありますから、経営者の責任が一番重いわけでありますから、経営者の責任というのが一体どういうふうな形でどうなってきているのか。  二番目は、これ、技術的な問題はもちろんある反面、組織のコミュニケーションの問題があるというふうに聞いておりまして、このコミュニケーションを阻害する要因は一体何なのか。報道によりますと、組合問題というものもあるんではないか。これ、労務管理の側面からもしっかりチェックをしていただければと。  三つ目としては、信賞必罰であります。社内で難しいのであれば、警察を含めた、公権力含めた法律のルールがございます。そういう面で、しっかりそういった視点からもチェックをしていただきたい。今後も、十分私自身も注視をしてまいりたいと存じます。  ちょうど時間が参りましたので、以上、国土交通一般について質問をさせていただきました。ありがとうございました。
  23. 広田一

    ○広田一君 民主党・新緑風会の広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。  先週に聴取しました太田大臣の発言に対する質疑に入る前に、一点お聞きしたいことがございます。  太田大臣は公明党の前代表であり、自公連立政権のキーパーソンでございます。つまり、今の日本の政治を代表する政治家のお一人であります。その太田大臣に、集団的自衛権の行使についてお伺いをさせていただきたいと思っております。  現在、この問題につきましては、いわゆる安保法制懇で議論はされているわけでございますけれども、その結論といったものはまつまでもなく決まっていると考えております。すなわち、集団的自衛権の行使につきましては、憲法解釈を変更して行使できるようにするというものだろうと推察できるわけであります。  私は、安全保障の目的は、この日本の独立と国民の皆さんの生命、財産を守ること、これが目的だというふうに思っております。よって、集団的自衛権を行使できなければ、その安全保障上の目的というものを達することができなければ集団的自衛権を行使をすべきであり、そうでないのならその必要はないという、こういった立場でございます。つまり、安全保障というのは、徹底したリアリズムによって対処していかなければならない、このように考えている一人でございます。  私は戦争を知らない世代であります。ですから、この集団的自衛権の行使については慎重に考えていかなければならないと思っております。一方で、防衛大臣政務官として東日本大震災、そして原発事故の対処をさせていただきました。そのときの経験上の教訓は、やはり物事については冷静に対応していかなければならないということであります。  そこで、まず太田大臣にお伺いしたいのは、今この日本を取り巻く安全保障環境におきまして、憲法解釈を変更して集団的自衛権を行使をしなければ我が国の独立や国民の生命、財産を守ることができないような切迫性や緊急性を有する具体的な事象があるというふうな認識を持たれているのかどうか、この点についてお伺いをしたいと思います。
  24. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 我が国の憲法におきまして、憲法九条で長年にわたって政府が取ってきた方針、すなわち集団的自衛権は国連憲章でも認められている権利であるけれども、我が国も個別的自衛権とともにその権利は有しているが集団的自衛権の行使は憲法上許されないと、こういうのが長年の間踏み固められた憲法解釈であるというふうに思っています。  何度も国会でも、法制局長官を始めとして答弁をし、我が党におきましても、集団的自衛権の行使は憲法上認められるかという問いに対して、これは昭和六十年代でありますけれども、憲法の明文の変更なくして集団的自衛権の行使は認められないという答弁が確定をしているというような状況でございます。  私は、今政府の一員になっておりまして、公明党を代表する立場には立っておりませんが、従来の九条一項、二項両方から出てきているその集団的自衛権に対する考え方、政府見解というものはそのまま保持をして現在ここに立っているという状況にございます。  ただ、今御質問のように、それを変更するかどうかという、第一次安倍政権のときに四類型という言葉を言われて、現在この四類型プラスアルファということであろうと思いますが、このいわゆる駆け付け警護というものをどうするか、そして後方支援というものをどう考えるか、あるいは米国の艦船と随伴する船舶があった場合に、そこに攻撃を受けた場合にはどう考えるか等々、幾つかの具体的事例というものについてどう考えるかというこの研究会が、私的懇談会として行われているというふうに私は思っております。  切迫しているかどうかというよりも、これは日米安保条約に基づいての日米関係ということもありましょう。国際情勢全体の変化ということもあるでありましょう。そうした中でどういうふうにこれをとらえるかという研究が今行われているということでありまして、私はその論議を見守っていきたいというふうに思っているところです。
  25. 広田一

    ○広田一君 御答弁賜ったわけでございますけれども、大臣、やはり先ほど申し上げたとおり、今、私的懇談会で議論がされている四類型プラスアルファがございます。  その中で、一つございますのは、北朝鮮から弾道ミサイルが発射されたときに日本がそれを迎撃をするか否か、こういった議論があるわけでございますけれども、これは一見、見れば、日本上空を飛ぶのになぜ日本がミサイルを迎撃しないのか、これはやっぱりすべきではないかというのは非常に分かりやすい議論だというふうに思っております。  しかしながら、現状の自衛隊、イージス艦を含めた能力、整備力からいいますと、これを撃ち落とすことは物理的に不可能であります。つまり、できないことを憲法解釈を変えることによって具体例の一つとしてやるということは、私は誠実な議論ではないというふうに思っております。あくまでも、現実的に日本ができることを含めて何がやるべきなのか、そういう議論をしていかなければならないというふうに思っております。  大臣の方からは明確な御答弁がなかったわけですけれども、私は、今のこの国際安全保障環境というのはより一層厳しさを増しているということ、これは認識をするところでございますけれども、ただ、集団的自衛権を行使をしなければ先ほど言いましたような我が国の安全保障の目的を達成することができない、その緊急性とか切迫性は今の時点では見出すことはできない、そういうふうな立場でございます。  そういった中で、先ほども大臣の方が触れましたけれども、やはりこの集団的自衛権の行使を憲法上認めるというのであれば、やはりそれを明確にするためには憲法を改正をしていかなければならない、そういうふうに私自身も考えるわけでございます。そして、憲法を改正しなければ集団的自衛権が行使をできないというのが自明の理であるというふうに思っております。そして、これは国民の皆さんの大多数の意見だと思います。これは、護憲であろうが改憲派であろうが、そのことを多くの皆さんが思っていらっしゃるというふうに思いますので、今の現時点では、私は、個別的自衛権によって一体どのような対処が可能なのか、これを一つ一つ議論をしていくことが誠実であり、そして現実的な対応だというふうに思っております。  いずれにいたしましても、今総理が解釈改憲によって集団的自衛権の行使を認める、こういったことがまかり通ってしまえば、つまり政権が替わるたびにこの国の安全保障の根幹が変わってしまうということでありますから、これは国益を損ねることになると私は思っております。よって、将来に禍根を残してしまうんじゃないか、このように考えるところでございまして、そういった意味で太田大臣は、これは私見でございますけれども、今の安倍内閣の面々の皆さんは非常に右傾化の傾向があります。それは、やはり戦争を先ほど言ったように知らない世代、そして修羅場を経験されたでないであろう方々が大変勇ましいことをおっしゃっているわけでございますけれども、こういったことを踏まえた中で、やはり太田大臣は平和の最後のとりでとして是非頑張っていただきたいというふうに思いますけれども、この点に対する御所見がございましたら御答弁をいただきたいと思います。
  26. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 激励をいただきまして、ありがとうございます。  国の安全保障というのは極めて重要な根本、そして憲法というものはまさに骨格を成すものだというふうに思っております。御意見も承って、私としては十分考えながら対処をしていきたいというふうに思っているところです。
  27. 広田一

    ○広田一君 それでは次に、JR北海道の問題に入らさせていただきたいと思います。  この問題につきましては、先ほどの国土交通委員会の理事会におきまして、あさっての七日に集中審議をすることが決まったわけでございます。よって、詳細な事柄につきましてはそのときの議論に委ねたいというふうに思っておりますが、本日は、私の方からは、このJR北海道問題に対しまする国の管理監督責任、これを中心にお伺いをさせていただきたいと思います。  去る十月の二十一日ですが、JR北海道問題につきまして現地調査のために北海道を日帰りで訪問をさせてもらいました。その際、JR北海道、北海道運輸局、そして脱線事故を起こした大沼駅の現場の皆さん、それぞれ、急な訪問だったにもかかわりませず、誠意ある対応をしていただいたというふうに思います。この場で改めて御礼を申し上げたいと思います。  脱線事故を見るために、札幌から大沼の方まで約三時間掛けて特急のスーパー北斗一六号に揺られてまいりました。各駅に止まってその車窓から見える光景というものは、帰宅途中の学生さんたちの姿であります。その風景を、姿を見たときに、北海道民にとってJR北海道というものはなくてはならない足だと実感をしました。だからこそ、先ほど赤池理事の方からもお話がございましたように、安全第一ということでなければならないというふうに再認識をしたところでございます。よって、私はこのJR北海道問題につきましては、利用者そしてお客様の立場に立って考えていかなければならない、その上で、なぜ鉄道にとって一番大事な安全といったものがないがしろにされてしまったのか、その背景、構造的な問題などを究明をすることが大事だろうというふうに思っております。  このJR北海道の問題は単に一企業の不祥事ではありません。これからの少子高齢化時代を考えたときに地域の公共交通がいかにあるべきなのか、これについての問題提起もしている課題だろうというふうに認識をいたしております。そういった意味で、この国の関与の在り方というものも非常に重要になってくると思います。  その際に、自分自身どうしても考えてしまうのが、二〇一一年五月二十七日に発生して七十九名の方が負傷された石勝線の脱線炎上事故であります。このときの教訓が生かされているのか、さらに、志半ばで自殺をされた当時の中島社長のお客様の安全を最優先にするという遺訓は生かされているのか、こういうふうに思ってしまうわけでございます。  そこで、まずお伺いしたいのは、こういった教訓や遺訓といったものが、頻発する事故やトラブルの発生状況を見たときに、今のJR北海道に生かされているというふうに認識をされているのか、それとも、こういった教訓を、また遺訓というものを生かすやさきに、不幸にしてこういった事故というものが発生してしまっているのか、この件についての基本的な御認識を賜りたいと思います。
  28. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) それらの課題、そして国交省としてもその都度指摘をしてきたことが、結果的には十分生かされていないというふうに思います。そして、人も同じでありますけれども、組織も私は同じであると思いますが、組織が、神経が隅々まで行き届いて、そして何よりも、全てを挙げて鉄道は安全という一点に力を入れるという意思の凝集というものが、私は残念ながら今欠けているというふうに思っているところです。具体的に指摘したことがどういうことかということは述べませんけれども、総括的に申し上げますと、私が以上述べたようなことでございます。
  29. 広田一

    ○広田一君 今大臣の方から御答弁がございましたけれども、自分自身も同じ認識でございます。  その上で、この安全第一を確立するために国とJR北海道との関係といったものは一体どういうことなのか、ほかの私鉄とは違った関係があると思います。資本関係とか社長の人事について閣議がどういったような関与をしているのか、これらの事柄を含めて国とJR北海道との関係について御説明を賜りたいと思います。
  30. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) JR北海道は鉄道事業者といたしまして、当然のことながら鉄道事業法等鉄道事業関係の法制の監督の下にあるわけでございます。それに加えまして、JR北海道は現在、政府関係機関でございます独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が株式を全額、全部持っておると、こういったような形の特殊会社でございます。  また、JR会社法、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律というJR会社法に基づきまして、国土交通大臣は、その第六条で、会社の代表取締役等の選任及び解任の決議は国土交通大臣の認可を受けなければその効力を生じないということで、代表取締役等の選任及び解任の認可を行うということになっております。また、毎年度の事業計画の認可も行うというような規定がございまして、このJR会社法に基づく監督権限を持っているところでございます。
  31. 広田一

    ○広田一君 このことを踏まえて、これは大臣、副大臣、どちらでも結構でございますけれども、政務として、このようにJR北海道と国の関係というものは強いものがございます。よって、先ほど来議論になっておりますこの安全に対する国の管理監督責任というものはただでさえ非常に大きいものがあろうかというふうに思っておりますけれども、この点についての御認識をお伺いしたいと思います。
  32. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 今鉄道局長から御報告をしましたように、監督権限を有しているということで、その責務というものを全うしなければならないと強く思っているところです。
  33. 広田一

    ○広田一君 つまり、JR北海道に対する国の管理監督責任は極めて重いという御認識でよろしいでしょうか。
  34. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 法律に定めているとおりの権限を有し、その責任は重いということであります。
  35. 広田一

    ○広田一君 了解しました。  その上で、国の管理監督責任を果たす担保の一つが通常毎年実施をされております監査だろうというふうに思います。その監査内容は一体どのようなものなのか、どういった体制で実施をされているのか、お伺いをしたいと思います。
  36. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 国土交通省が行っております通常の保安監査というものは、鉄道事業者自らが法令に従って、また、それぞれの路線が敷設されております状況に従って安全に列車を運行していることを前提にしておりまして、基本的には、法令違反がないか、こういったようなことを定期的に監査を行っているというのが基本的な考え方でございます。  このような定期監査というものは年度ごとに計画を定めまして、中小の鉄道事業者に対しては数年に一回ということがございますけれども、JRに対しましては、規模が大きいということがございますので路線や部門というものが選択されることはございますけれども、原則として毎年入っていくというようにしているところでございます。  保安監査の現場でのやり方でございますが、例えば軌道について申し上げますと、任意抽出をいたしました軌道の管理記録に基づきまして、いつ検査がなされ、補修が必要な場合にはそれがいつなされたかといったようなことを確認いたします。こういった任意抽出ということでございますので、いわゆるサンプリングの検査ということになるわけでございます。また、現場において計測ミスがないかということもサンプリング調査を行い確認をいたしております。現場での確認というのは、状況によりますが、一つの現場事務所に入りました際に数か所程度のサンプリング調査を行うということを行ってきております。
  37. 広田一

    ○広田一君 確認なんですけれども、通常の監査というのは毎年行っているということ、そして、まあ言い方は違うかもしれませんが、要するに、軌道の現状であるとか変状箇所の現状、保安度の向上、そして老築化した施設の現状、それぞれの改修とか改良計画、これらも含めて監査をしているという、こういう理解でよろしいでしょうか。
  38. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) JR北海道も含めまして、JR各社に対しましては基本的には毎年入るというような基本方針で対応いたしております。  それから、基本的には、法令に求められておりますことがちゃんと守られているかということを確認するというのが基本的な考え方でございまして、軌道に関しましても、そういった法令、あるいは法令に基づいてJR北海道が行うべきことになっていることがきちんと行われているかといったことについて確認をするというのが基本的な考え方でございます。ただし、全てを行うということはできませんので、サンプリング調査という形で行っているところでございます。
  39. 広田一

    ○広田一君 サンプリングということが出たので、この後、若干聞きたいと思いますけれども。  その前に、去る九月の大沼駅構内の副本線において脱線事故が発生をしました。そして、その後、国の指示で基準超過箇所の報告を求めましたところ、何か所異常が見付かったんでしょうか。
  40. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 九月の二十一日に、直前の検査で基準値を超えていることを発見しておりながらそれが補修されていなかったというものについての報告を求めたところでございます。  これにつきましては、二百七十か所というのが現時点での精査の結果でございます。
  41. 広田一

    ○広田一君 二百七十か所、非常に多い数だというふうに思っております。その中には国鉄時代から放置をされたものもあったというふうに承知をいたしておりますけれども、それは何か所あったんでしょうか。
  42. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 国鉄時代から放置されていたということではございませんで、国鉄時代に定められた基準ということがございまして、そういった基準とJR北海道になってから定めた基準というものがございました。この基準の適用を、旧国鉄時代の基準を適用しなければならないのに北海道になってからの基準と混同して適用していたというケースが実はございました。  そういったものはございましたが、国鉄時代から放置していたというものについては把握しておりません。
  43. 広田一

    ○広田一君 そうすれば、国鉄時代の旧基準とJR北海道になってからの新基準、これが混同をしていたということであって、国鉄時代から放置をされたものについてはないというふうな認識でよろしいでしょうか。
  44. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 基準の適用が実は誤っていたということでありますので、その基準の適用によってはあるかもしれませんが、その点については確認いたしておりません。  あくまでも、直前の検査の段階において基準値を超えていながら補修をされていなかったというものについて二百七十か所ということで把握いたしております。
  45. 広田一

    ○広田一君 そうしたら、その整備基準超過箇所、追加をして発表されたと思いますけれども、それは何か所あるんでしょうか。
  46. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 追加箇所でございますか。
  47. 広田一

    ○広田一君 九月二十四日に。
  48. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) もう一度、広田君、質問し直してください。
  49. 広田一

    ○広田一君 平成二十五年の九月二十四日に整備基準超過箇所について追加の発表をしていると思いますけれども、これは一体何か所あるんでしょうか。
  50. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 正確には鉄道局長お話ししますが、最初指摘をしましたときに九か所ということが基準と外れていたということに追加して、八十たしか九か所が増えて、その後に基準が違うということの中で二百七十六か所ということになって、それを更に精査したところ合計で二百七十ということになっているんだというふうに、私は、数字が間違っていたら言ってください。
  51. 瀧口敬二

    政府参考人(瀧口敬二君) 私どもは二十一日にその指示を出しまして、二十三日までに報告するようにということを申しました。私どもとして、二十四日に追加して検査結果を出したということはございません。  ただし、JR北海道の方からは断続的に実は記者会見といったような形で発表がございまして、それが二十二日あるいは二十五日に数字が出たというものがございました。ちょっと正確な数字は手元にございませんが、たしか九十七か所というのが九月の二十二日に出て、それから九月の二十五日に百七十か所というのが出ていたというふうに記憶をいたしております。というような数字でございました。  ただ、この数え方の問題というのがございまして、その後、JR北海道と精査をした結果、先ほど申し上げた二百七十か所という数字であるというふうに、今、現時点では私どもは把握しているところでございます。
  52. 広田一

    ○広田一君 そうすると、今、自分はJR北海道にお伺いしたときに本社が出した説明資料に基づいて質問させていただいております。その際には、北海道運輸局の皆さんも同席をされております。そこで配付をされた資料なんです。これによりますと、旧基準の適用の誤りによる補修期限の超過ということで百七十か所ございます。  これについてなんですけれども、じゃ、局長、この百七十か所についてどのような特徴があるのか、どのような傾向があるのか、これはもう当然分析されていると思いますけれども、御所見をお伺いします。
  53. 瀧口敬二

    政府参考人(瀧口敬二君) 軌道の変位という問題は、本来千六十七ミリというのがレールの幅でございますけれども、それに対して一定の余裕が認められております。これは直線区間であるとか、あるいは曲線区間であるとか、あるいはどの程度傾いているかとか、いろんな事情によって異なっておるわけでございますが、そうしたものが定められております。さらに、それに加えて、カーブの部分については、スラックというのが専門用語でございますけれども、遊びというものがあったわけでございます。  したがいまして、実際に認められるものは本来の基準のアローアンスという部分と、さらにカーブの部分の遊び、スラックという部分の二つのものがあったわけでございます。新基準であればこの本来認められるアローアンスも遊びも新基準に従ったものにしなければならなかったんですが、それを一方を旧基準、一方を新基準というようにして適用誤りがあったということでございます。これは現場においてこういったような基準が変更され、それについてどのように適用するかについて十分周知が図られていなかったということが原因であろうというふうに考えております。
  54. 広田一

    ○広田一君 質問に答えていないんですけれども、この百七十か所あった、これは非常に大きい数でございますね。先ほど局長がおっしゃったように、これは遊びと言うのかのり代と言うのか、私も私立文系でございますのでその辺のことをどう解釈するかは若干分からないんですけれども、いずれにしても一定の幅があるというふうなお話の趣旨であろうというふうに思います。  それはそれとしてあるんですが、この百七十か所、発生をした箇所が私は非常に特徴があるというふうに思っております。つまりは、非常にごく限られた場所でこれが散見されるわけでございます。こういったことについてこれまでサンプリング調査というものをされたということでございますけれども、これまでもしっかり監査をすれば私は容易に見抜くことができたんじゃないかなというふうに思っているんですが、これについて何か御所見はございますでしょうか。
  55. 瀧口敬二

    政府参考人(瀧口敬二君) これまでもJR北海道については毎年一回以上の保安監査に入っておるわけでございますが、軌道についてはバラストについて問題があるということについては過去に指摘をしたことがございますけれども、軌間については残念ながら把握することができておりません。サンプリング調査の結果であろうと思いますけれども、残念ながら把握できていないというのが実態でございます。
  56. 広田一

    ○広田一君 今把握できていないということを認められたわけでございますけれども、この旧基準との関係、これ百七十か所ございますが、繰り返しになりますけれども、非常に偏っているんですね。例えば江差線におきまして、渡島鶴岡から宮越間という比較的短い距離の間だけで二十三か所あります。また、上ノ国から江差というところだけでも十二か所ございます。また、宗谷線なんですけれども、天塩中川から幌延まで見ても二十四か所というふうに、そんなに距離が長くない、二千五百キロJR北海道は線路を持っているわけでございますけれども、その中でも非常に限られた場所においてこのようなことが長年にわたって見過ごされていた。さらには、国の監査においても発見することができなかったということであります。  この点について、何かこれまでの監査の在り方で課題改善すべき点が私はあろうかというふうに思いますけれども、これは大臣か副大臣か、どちらかに御答弁を願えればと思います。
  57. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) どなたか答弁できますでしょうか。お願いできますか。太田大臣。
  58. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 改善する必要はあると思いますが、それは監査の改善ということ以上に、今回は軌道の問題もあり車両の問題もあり、また構造的問題もありますから、そういう点で特別監査を入ったところでありますけれども、監査の在り方という点においては、よりサンプリングを多くするという以外にないというふうに思っています。
  59. 広田一

    ○広田一君 確かに、例えばレールに関して言いましても、レールはよく生き物だというふうに言われております。日々状況は変わるんだろうと思います。去る二日に起きた函館線でのレールの破断もその一つではないかなというふうに思います。  線路の保線といったものは、刻々と変わる線路の劣化との闘いでもあろうかというふうに思いますので、これらについては、この箇所を改善したからもう大丈夫だということでもなく、また別の箇所でも問題が起きる。そういったときに、やはりサンプリングでこれは法令違反をしていないからオーケーだとか云々というところでは、まさしく物理的な問題もあろうかと思います。  繰り返しになりますけれども、北海道という大変広いところであり、二千五百キロという線路を有しております。これを限られた人員で見ていくというところについては、物理的にもこれは限界があろうかというふうに思いますけれども、しかしながら、今回起きた事柄、旧基準との関係云々ということだと、本当に道民の皆さんから見てこんなことが放置されていたのかというふうに率直に思ってしまうというふうに思います。  これらのことは、本社が現場を把握していなかったということの一つの証左、現場任せだというところの問題点、これは絶対改善をしていかなければなりませんが、一方で、監査の在り方についても非常に私は問題提起をしている事柄だというふうに思っておりますので、先ほど大臣の方からも御答弁がありましたように、是非、監査の在り方につきましても充実強化をしていただけるようによろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。  それを踏まえて、特別保安監査があったところでございます。これについては、今その中身について鋭意精査をしているところということでありますが、監査結果についてはまだいつ発表できるか分からないというふうなことでございます。しかしながら、事柄の重要性を考えたときに、それで、はい、そうですかと言うわけにはやっぱりいかないというふうに思います。一定の期限を区切って、この問題には文字どおり特急列車のごとく対応していくというのが私は大事だろうというふうに思っておりますので、これが十一月中なのか年内なのか、やはりせめてそれぐらいはきっちりと示していかなければならないんじゃないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
  60. 高木毅

    ○副大臣(高木毅君) 委員御案内のとおりでございますけれども、これまで二回にわたって、十二日間、特別保安監査をやったということです。先ほども答弁、局長からありましたけれども、これは、これまでどおりの技術四分野だけではなくて、いわゆる経営体制を含んで幅広い観点から実施したと。  今委員がまさに御指摘のとおり、今整理、分析を行っております。残念ながら、今のところ、まだその取りまとめの時期というものは明言するに至っておりませんけれども、これまでは、少し事例としては違いますけれども、やはり事の重大さに鑑みて、何らかの形で取りまとめという形で報告をするべきだというふうには私は思っておりますし、ただ、その時期につきましては、今委員からは十一月あるいは年内ということでございます。この点につきましても明言はできませんけれども、広範囲にわたっていろいろと検討をして、なるべく早く、速やかにこういったものはやっぱり出すべきだというふうに思います。
  61. 広田一

    ○広田一君 政務として、今のこの特別保安監査の精査の進捗状況といったものを日々見ていらっしゃるというふうに思います。その副大臣から見て、この監査状況、精査の状況を見た上で、おおよそどの時期がこの監査結果が出る時期だというふうに認識をされているのか、これは個人的な意見で結構ですので、いかがでしょうか。
  62. 高木毅

    ○副大臣(高木毅君) これは先ほどもお答えいたしましたけれども、事の重大さに鑑み、しっかりとやっぱり検討、精査をしていかなきゃなりませんけれども、やはり日々の安全、今も現に走っているわけでありますから、一日も早く、どういった原因があったのか、そしてこれからどうすべきなのか、そういったことはつまびらかにする必要があると思いますので、残念ながら今私はこの段階でいつということは申し上げられませんけれども、極力早く委員の質問に答えられるような形で対処してまいりたいというふうに考えております。
  63. 広田一

    ○広田一君 高木副大臣、本当に今、太田大臣のリーダーシップによってこの特別保安監査が、起きた後、一の矢、二の矢ということで業務改善指示等を出されていること、これ自分はすごい高く評価しているんです。これ、やっぱり今すぐやらなければならないことについては迅速に対応する、それも、JR北海道の今の現状においても対応できることについて、私は現時点で的確な指示等を出されているというふうに思っております。  その上で、しかしながら、これほどの事故が起き、そして特別保安監査が入って、その監査結果について、年内をまたぐかまたがないかも言えないというのは私はいかがなものかなというふうに思います。政治家の責任として、これは、この保安監査の結果、年をまたいでしまうという御認識を逆に言えば持っていらっしゃるということなんでしょうか。
  64. 高木毅

    ○副大臣(高木毅君) それも含めてでございますけれども、先ほど来委員の御指摘のとおり、速やかに、これまではそういった形は取っておりませんけれども、これから、この件につきましては非常に重大なことに鑑みて、そういった取りまとめというものは出すべきだと、それはもう認識は一致していると思います。それをいつ出すかという話でありますけれども、それは慎重に広範囲にわたって検討をして、速やかに、これは出すということは、当然早く出した方がいいに決まっているのはこれはもう事実であります、これからの安全に供するわけでありますから。そうしたことを踏まえて早く、極力早く出していくということであります。
  65. 広田一

    ○広田一君 極力早く出すということは年内だというふうに勝手に理解をするところでございますが。  そして、先ほどありましたように、これ、国民の皆さんも御承知おきのない方がたくさんいらっしゃると思いますけれども、普通、こういった特別保安監査をやれば、しっかりとした体系立てて報告書が出されるのであろうというふうに思っている方がほとんどだと思います。しかし、現実は、非常に今、副大臣も何か奥歯に物が挟まったような言い方をしてしまうのは、そういった前例がないからであります。ほとんどが業務改善指示等々でやっているということです。  確かに、その業務改善指示は、先ほど申し上げたように必要かつ不可欠なものだと私は認識をいたしておりますが、特別保安監査、例えば百ある中で、それはやっぱり十、二十というふうに非常に絞られたものになってしまいます。しかし、本来は、これ百、特別保安監査やったんだ、これについて分析をした結果、業務改善指示とか命令につながるものもあれば、そうでないものもあるわけであります。ですので、そのことを踏まえたときに、今回の文字どおり事柄の重要性を鑑みれば、私はしっかりとした報告書というものを出すことによって、これからの国会での議論、また国民を巻き込んだ論議、それに資するようなものを私は出していかなければならないというふうに思っておりますけれども、この点についての御見解を賜りたいと思います。
  66. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 御理解をいただきたいのは、結論として、安全で安心していただけるというJR北海道に是非ともなっていってもらわなくてはならないということです。  従来は、事故がありました、これに対して保安監査をします、報告書がそこで出されます。非常に分厚い報告書が大体出されて、一センチとか、そういうものが出されたりします。そして、改善命令がそこで出されて、これとこれとこれとこれとこれとこれと、山ほど指摘をするということがあったりします。  しかし、今回は、より、一つの事故というよりもかなり構造的なこともありまして、総合的な対応が必要です。そして、一センチなのかどうか分かりませんが、厚い報告書を出して命令すれば終わりというのではなくて、その後、本当に実行していただけるためにはどういうふうにすればいいかということについて実は真剣に考えているということを是非とも御理解をいただきたいんです。  そして、それまでに、せめてここは直ちにやらなければ、毎日運行しているわけですから、やらなくては駄目ですよということを幾つか出させていただいてという手法を取らさせていただいております。ですから、全体のものを総合的にという場合に、まとめ方も含めて、先生の今御指摘の意図するところは私は十分に分かっておりますので、私の今申し上げたこともよく御理解いただいて、どういうまとめ方になるかというようなことも含めて、私たちに少し時間をいただきたいというふうに思っているところです。
  67. 広田一

    ○広田一君 今回の本当に極めて深刻な状態を受けて、大臣の方から今後の在り方、また改善策等々も含めた非常に分厚い、物にすれば量になるというふうなお考えでございます。大臣のおっしゃったこと、自分自身もしっかりと理解をして、そのことを踏まえて対応していきたいと、このように思っております。これに資するかどうかについて……
  68. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 厚くなるかどうかも分からないですよ。
  69. 広田一

    ○広田一君 分かりました、分かりました。  それでは次に、先ほど来お話がございますように、国は実質的に唯一の株主でございます。株主というのは、JR北海道の経営とコーポレートガバナンスについても大きな責任を持っているところでございます。そうした中で、例えば保線の現場の職員の皆さんの声の一つとして、あることを御紹介しながら御所見をお伺いをしたいと思います。  保線の現場で出ている意見としましては、三十歳代、四十歳代が現場にほとんど配属をされていない、現場の技術継承が危機的な状況になっている、さらに三十代、四十代は少数が間接部門に配属されているのみなんだと。さらに、本社主導による技術継承に向けた体系的な教育、訓練はなされておらず、現場任せになっている現状がある、日々の検査とか作業に追われてOJTを行う余裕がない。また、業務の要であるのが主任でありますけれども、その高齢化が進んでいる、近い将来、主任が不足する事態となる可能性が高いと。その主な理由としては、主任になろうとするモチベーションといったものがなかなか働かない現状にある、このような御指摘等々があるわけでございます。  つまり、保線の現場から出てくる声の一つとして、国鉄民営化による人員年齢構成の偏りと技術継承を含めた人材育成といったものが中長期的視点に立ってなされていない、こういった現場の声があることを国交省は承知をし、認識をされているのかどうか、お伺いしたいと思います。
  70. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) JR北海道におきましては、分割・民営化後の新規採用者の抑制といったようなことをやってきたということが一つの一因だろうと思いますが、職員全体に占める四十歳代の割合は一割弱というようなことになっております。なお、このような傾向というのはJR北海道だけではなくて、他のJR各社にも実は共通をした問題であるというふうに考えております。  これまで、御案内のように、二回の特別保安監査を行っておりますが、このような委員御指摘のいびつな年齢構成が、教育要員の不足といったようなことを通じまして技術伝承にどのような影響を与えているのかというような問題意識を持って現在臨んでいるところでございます。現在、度々申し上げておりますように、特別保安監査の結果について整理、分析を行っているところでございますけれども、このような年齢構成と技術伝承の問題といったような問題意識を持ちまして現在作業を進めているところでございます。
  71. 広田一

    ○広田一君 この点についてはしっかりと分析をして検証し、さらに対策、どのような対策を講じるべきかということについても考えていただきたいなというふうに思っております。  次に、修繕費を始め予算の配分の見直しの必要性についてお伺いをいたします。  そもそも、JR北海道といったものは非常に寒い場所にあります。寒さ、豪雪、そして重量のあるディーゼル車両がほかの会社に比べまして多うございます。よって、維持管理費がかさむのは自明の理であります。それにもかかわらず、脆弱な収益構造によって安全に対する投資が必要量に対して少ないというふうに言わざるを得ない。つまり、赤字体質で安全面に必要な費用が投入できない、また、現場の声といったことについてもなかなか反映をされていないということがあります。  例えば、枕木三百本替えなければならないというふうに現場の方から要求しても百本しか本社は認めてくれない、必要な予算がない、だから傷んだ枕木といったものが増えてしまっている、こういった悪循環に陥っているのではないか、こういう指摘があるわけでございます。そして、このことによって、結果として現場の声といったものはなかなか反映されない、言っても無駄ではないか、そういう気風が蔓延をしているというふうなお話も聞くわけでございます。そのために、本来であれば、異常が見付かれば十五日以内に補修する決まりであるのに、これが報道等によりますと一年間近く長期放置されている例もあったということで、その積み重ね積み重ねといったものが安全重視の体質といったものが徐々になくなってしまう原因にもなっているのではないかなというふうに思うわけでございます。  こういったことを考えたときに、修繕を始めとする予算配分を見直して外注業者を含めた業務執行体制を再構築する、こういう必要性もあろうかというふうに思いますけれども、この点についての御認識をお伺いしたいと思います。
  72. 高木毅

    ○副大臣(高木毅君) 今回の特別保安監査は御案内のとおりでありますけれども、予算についても確認を行いました。その結果、なかなか本社が現場の声を今の御主張のとおり十分に把握していない、安全に関する現場からの要望等を十分に考慮されていなかったということも確認をされました。  つきましては、十月二十五日にJR北海道に対して行った当面の改善指示においても、来年度予算の編成に向けて、本社において現場からの提案を十分聴取した上で、安全を確保するための適正な予算編成を行うよう指示をしたところでございます。また、今回の改善指示事項以外にでも、また予算について見直し等改善を求めていく必要があるかも含めてこれから検討していきたいというふうに考えております。
  73. 広田一

    ○広田一君 是非とも、この予算配分の見直しといったものがきっちりとなされているかどうかチェックをしていただきたいというふうに思います。  そして、段々のお話がございましたように、例えば石勝線の列車火災脱線事故以降、経営幹部が参加する膝詰め対話といったものが実施をされているわけでございますが、これがやっぱり形骸化しているのではないか、その場で幾つか問題点を提起してもフィードバックがない、そういったようなお話がございます。現場との意思疎通というものを考えた場合に、やはりこの膝詰め対話というものを、意思疎通を改善するツールとしてせっかくあるわけでございますから、この運用についても改善をしていかなければならないというふうに思います。  最後に、これらも含めて大臣にお伺いをしたいんですけれども、これまでの論議とか、また、明後日はこのJR北海道の問題について集中審議がなされるわけでございますけれども、こういった事柄、また特別保安監査の状況等を踏まえて、やはり私は、第三者機関を設置をして、このJR北海道のあらゆる問題点について外部からの視点を入れて改革をする必要があるというふうに思いますけれども、この点についての大臣の御認識をお聞きして、質問を終わりたいと思います。
  74. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 全ての機関という形にするかしないかは別にしまして、全ての人の意見というものを本当に聞かなくちゃいけない。表の会議で話をするという以上に、もっと本音のところがお話をしていただけるというようなことも含めて、今私はそうしたやり方というものでこの本質に迫りたいということで努力をしているところです。  したがって、第三者機関をつくった方がいいのか、また、意見をどう聞いたらいいのか、そのほかに、既にJR東から具体的に一緒に話をして仕事をするというメンバーを大事なところに派遣をさせていただいているということ自体が実はより重要な私は派遣の仕方であり意見の聞き方にもなるとも思っておりまして、今の御指摘も受けまして、全体的により本質に迫れる話というもの、本質をえぐり出すということについての作業は更に進めていかなくてはならないというふうに思っているところです。
  75. 広田一

    ○広田一君 以上です。
  76. 野田国義

    ○野田国義君 それじゃ、引き続きまして、野田国義でございます。  日夜、国土交通行政のために太田大臣を始め国土交通省の皆さん、御尽力をいただいておりますことに対しまして心から敬意を表し、感謝を表したいと思います。お疲れさまでございます。  私も、この国土交通委員会、これまで、御案内のとおり、もう引退されましたけれども、古賀誠先生の秘書を、そしてその後、市長を十六年間、衆議院を三年三か月、そして落選してしまいましたけれども、半年余りで参議院に復帰することができました。これも何かの私に課せられた使命だと、そういう思いで一生懸命頑張ってまいりたいと思っているところでございますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思っております。  ちょっと思い出してみますと、市長に就任した二十一年ほど前、今と逆のことというか、非常に、いわゆる土木業者が多過ぎるんじゃないかとか、あるいは建設コストですね、そういった単価が高過ぎるんじゃないかとか、そういう話が多くありました。そうしますと、今は逆に非常にそういった単価が低い、もうけにならないと。極端な話、公共工事でもうけて民間で損するんだからみたいな話を言った業者もおりました。しかし、それが今、東日本大震災あるいは各地域の災害によってちょっと話が逆になってきているんじゃなかろうかなと思っております。  そこで、太田大臣の所信でございますけれども、大臣は二〇五〇年を見据えた取組と題して、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開催も見据えつつ、二〇五〇年ごろまでの長期を視野に入れた国土のグランドデザインを構築すると述べられたわけであります。ですから、もう二十年、十年前でも非常に難しいんですね、その先を読むということが。  そこで、先ほど人口減少の話もされました。私も全くそのとおりだと思います。そこをどう読んで国土交通行政をやっていくか、非常に私はこれから大切なところだと思っておるところでございます。どうぞ大臣のその辺りのところの、これからどう具体的にグランドデザインを描いていこうという思いがあられるのか、お尋ねしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
  77. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 先ほど御答弁をさせていただいたんですが、二〇五〇年と私言いましたが、そのくらい長期でなければ国土のグランドデザインというのはつくることができません。しかし、二〇五〇年という年は一体どうなるかという想像力が、これがまだ十分ではないというのが現状じゃないでしょうか。  大体人口は九千七百万人ぐらいに激減する。そして、一平方キロメッシュにしますと、人口自体をとらえると、全国のうちの三十八万キロを一平方キロにやりますと何と人口が半減以下というところが六六%出てくるということになると、八女なら八女というその先生のところの地域が一体どうなるかという、ここのところの想像力というものは極めて重要なことだと思うんです。  また一方で、そこの上に高齢化というのが極端に行くということで、来る。しかし、国際間の競争は激しくなる。道路というものでつないでいくというネットワークというけれども、そのときには実はICTは想像を絶するところになってくる。  これをどういうふうに、二次元空間の中で国土計画を作るんじゃなくて、私は、三次元空間の中の、そういう中で、ICTを含めて、通信も含めてどういう二〇五〇年になるのかということを想像した上で、住んでいる人たちが今よりもこの生きてきたということを本当に享受できるという、そうしたものでなくてはならないと。  それには、この国土の均衡ある発展ということではなくて、もっと、コンパクトシティーになるけれども、コンパクトシティーを、より町によって、その地域性によって特徴を出すという、個性というものをどう打ち立てるかというような課題というのが、大都市のことは申し上げませんが、非常に大事になってくる。そこはまさに想像力というものを、私は今、高齢社会ということと人口減少、だから少子高齢社会ではなくて人口減少社会が一つ、そして高齢化が一つ、二次元ではなくて三次元空間、通信も含めたもので一つ、個性というものを持った町や、そういう地方の町をどうつくっていくかというようなことを想定した上でこれからのグランドデザインをつくっていかなくてはならないと。各地域が、コンパクトになるけれどももっと豊かというのは、経済的豊かさというよりもゆとりも含めた豊かさと、そして二〇五〇年までには東日本大震災と同じように大変な地震が、南海トラフの地震、そして首都直下の地震が起きるということを、かなりの確率が高まってきているということを想定して、緊張感を持って早くそうした体制をつくっていかなくてはいけないと私は考えているところです。
  78. 野田国義

    ○野田国義君 ありがとうございました。私も全く、今、太田大臣がおっしゃったことに共感をさせていただきたいと思いますけれども。  そこで、政権交代、前々回衆議院の選挙で成ったとき、なぜ成ったのかなということを考えますと、やっぱりそのとき無駄な公共工事あるいは利権政治、この辺りのところが国民が嫌気を差して政権が替わったという一つの代表例ではなかろうかなと。これは国土交通行政、非常にかかわってくるわけでありますけれども、そういう中で、私はオープンな国土行政というのが非常に大切なことであると思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  そこで、また、自民党が、ちょっとお尋ねしたいんですけれども、日本建設業連合会ですか、石破幹事長の名前で、ゼネコンのこれ団体ですよね、そこに四億七千百万円の政治献金を要求したと。私ちょうど参議院選挙の前でして、これ聞いて驚いたところでございますけれども、まさしく私は、政策をお金で売るというか買うというか、そういう状況ではないかと。ですから、古い政治がまた復活する可能性があるということを非常に心配しております。  私もそう思っておったところで、ちょっと目に留まる本がありました。古賀茂明さんが書いた「利権の復活」という本が出ておるところでございますけれども、私はそこが、やっぱり国民、当然命を守る、そして若い人たちにも夢を与える行政なんです。しかし、そこが問われているんじゃなかろうかなと思いますが、大臣、この献金要求はどうでしょうか、どうお思いになっているでしょうか。
  79. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 私は、自由民主党の政策と方針についてはよく存じておりません。しかし、私は、先ほど申し上げたばらまきというようなこと以上に、なぜその事業が必要なのかという説得力がないということであれば、ばらまきというふうに取られかねないと。  ですから、これから、公共事業なら公共事業というのは、経済的なマクロ経済の上での公共事業というのはどうとらえるか、景気対策としての公共事業という観点のみでやっているようじゃ、これは説得力は全くないであろう。なぜここにこの公共事業が必要なのかということを説得力が増すことが大事なので、国土のグランドデザインということや、一つ一つの政策についての立案の意思というものを示す必要があるというふうに思っています。  昔の公共事業に戻るとか、国土強靱化というのはそういうものではないかとか、こういうことがよく言われるわけですが、そうではありませんで、国土強靱化というのは、今回法案議員立法で出ておりますが、防災・減災に資する国土強靱化と、こういう言葉になっています。そして、国土強靱化というものの本質は危機管理だと私は思っております。そうしたことを一つ一つ、なぜこの公共事業をやるのかということを説得力を持って言うということが大事だというふうに思っているところです。  献金ということについては、これは普通の、一般のあらゆる企業に共通するものではないかというふうに思っておりますが、私がそれについて具体的に弁明するという材料を持っておりません。
  80. 野田国義

    ○野田国義君 私も、今おっしゃったように、なぜ必要なのかということが非常に大切だと思います。  二十年前ぐらいの市長の当時振り返ってみますと、国から経済対策だ経済対策だ、まあケインズ理論なんでしょうけれども、それで公共工事やってくれやってくれというようなことで押し付けられたということも、これ事実なんですね。だから本当に、そういった事業じゃなくて、厳選した中でやっていく。  大臣のことをちょっと調べてみましたところ、政治と金とか、あっせん利得罪ですか、あるいは官製談合防止法とか、いろいろこれまで御尽力をいただいております。是非とも、この国土交通省の中で、そういった義憤を持ってひとつ頑張っていただきたいなと、そのように思うところでございます。  それから、ちょっと最初に戻りますけれども、この二十六年度の概算要求ですか、に「公共事業予算は、平成二十五年度予算において、これまでの右肩下がりの削減に歯止めがかかったところである。」と記載をされているということでありますけれども、今おっしゃったように、あれもこれもって、これはできないんですよね、一千兆円からの借金があるわけでございますから。  ですから、太田大臣、前政権時代も連立をずっと組んでおられました。そしてまた、今度また連立を自民党と組んでおられるわけでありますけれども、こういう中にあって、民主党時代に公共工事を減らしたということについてはどうお考えになっているか、ちょっとお聞きしたいと思いますけれども。
  81. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 必要な公共事業はやらなくてはならないと思っておりまして、民主党時代に減らしたと言いますが、前田大臣の時代もありまして、よく公共事業というものについては御理解をいただいて、必要なものはやる。特に東日本大震災の後は、公共事業は危機管理、リダンダンシーも含めて、防災・減災ということが大事であるということ。それから、先ほども出ましたが、笹子トンネルの話も出ましたが、五十年、高度成長時代からなってきまして、構造物の老朽化が非常に進んできているという状況にございます。  したがって、防災・減災、老朽化対策、メンテナンス、耐震化というものについて、極力そこに力を注いでいくという予算組みをさせていただいておりまして、二十四年度の補正予算ということにおいては、この部分での、全体的な総額はずっと落ちてきたものに、この横ばいのところまでというのが今の二十五年度予算でありますけれども、その中身については、防災・減災、老朽化対策を中心にしたそこのところに補正予算では約六三%、そして現在執行されている予算においては四七%、そして現在、来年度予算概算要求という中では五三%を防災・減災、老朽化対策に使わせていただいているという予算組みを設定をさせていただいております。  この数年間でそれを担う建設業界は大変疲弊をしてきておりまして、若者がいないとか、仕事をしようとしても重機を持っていないとか、いろんな状況にあります。私はそうした業界自体もメンテナンスが必要だというふうに思っておりまして、それらもやりながら、これから、財政の制約は当然ありますから、その制約の中で必要な公共事業を吟味して、そしてそれを担う建設業界も少しずつ、バックアップして若い人が入ってこれるような業界に持っていけるようにという、まあ微妙なというかデリケートなハンドリングをさせていただいているというところでございます。
  82. 野田国義

    ○野田国義君 全くそのとおりでございまして、本当に私、老朽化の問題だけ取ってもこれから相当のお金が要るんじゃなかろうかなと、そのように思っているところでございますので、しっかりお願いをしたいと思います。  それから、災害、先日からの台風二十六号によって多くの人命が亡くなったということでございます。心から哀悼の意を表したいと思いますけれども、当時、大島の町長が現地におられなかったと、町におられなかったということを聞いて驚いたわけでありますけれども、本当にもう首長というのはそういった緊張感を持って日ごろからやっておかなくてはいけない。私も、東京に上京していても、ちょっと雨が降りそうだとかそういうときには何度も帰ったことを思い出していたところでございますけれども、そういう中で、この過去五年間を振り返ってみますと二十か所ぐらい激甚指定をされておるという、災害がそれだけ起こったということでございますけれども。  しかしながら、ちょっと私の地元、昨年、北部九州の水害があったところでございますけれども、聞いてみますと、河川が、着手率が、六月十日現在でございますが五五%で、完成率が二六%、道路が五二%、完成率が二三%と、全体で五四%の着手率で完成率が二五%ということで、これは恐らく査定の時間が非常に掛かるんですね。ですから、非常に復旧が遅れているという地域住民の方々もおられます。  これは直轄事業が二年ですか、それから補助事業については三年で事業を完了させることということになっているわけでございますけれども、こういうちょっと遅れるところについてはどういう対応をしていただけるのか、また、こういうものが何で遅れているのかというところをお尋ねしたいと思います。
  83. 森北佳昭

    ○政府参考人(森北佳昭君) ただいま御指摘の点でございますけれども、県からの聞き取りによりますと、事業未着手の主な要因につきましては、県事業が用地買収の遅れによるもので、市町村事業につきましては進入路の被災であるということでございます。  特に市町村事業の全体の、福岡県の全体の被害の約半数を占める八女市におきましては、被害が甚大であったということから、査定を終えるまでに時間を要して事業の着手が遅くなったということでございます。  また、山間部での被災が非常に多いということでございまして、被災箇所へ参るに、被災しました道路を経由をしていかないと行けないということでございますが、その幹線道路以外に支線道路で被災をしているということ、落橋、そして路面の崩壊等によって道路が寸断されているというふうなことから、被災現場のその先での着手ができない、そういった事情があったということでございます。  このようなことから若干遅れているところはございますけれども、県の方からの話によりますと、今年度末で県事業については約九割、そして市町村事業については約七割が完成をするということを聞いております。  私どもといたしましては、県、市町村、引き続き支援をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
  84. 野田国義

    ○野田国義君 ありがとうございました。  それでは、ちょっと時間も迫っておりますけれども、空港整備勘定ですか、非常にこれも前政権時代から事業仕分等で問題になっておった件でございますけれども、お尋ねをしたいと思います。  私、この各空港の財務諸表ですか、これが明らかになっていないと、収支が、これがもう一番問題、プール制になっているということ、今九十八の空港ができたということでございますが、もう一定の役割を終えたんじゃないかなと、そのように思っております。  その中で、燃料税については、今三分の一減免ですかね、そういうふうになっておりますけれども、今後、何か日本だけしかないような税だそうでございますけれども、これは今後どういうふうにお考えになっておるのか、お聞きしたいと思います。
  85. 田村明比古

    ○政府参考人(田村明比古君) 航空機燃料税につきましては、空港の維持管理、整備に必要な財源ということで従来から航空会社より徴収をしているところでございますけれども、リーマン・ショックによりまして世界的な経済不況、そして航空業界が非常に経営が悪くなったということもございまして、その支援ということもございましたものですから、三年前から航空機燃料税、約三割減免をしているところでございます。  この途中で航空会社、少し経営立ち直ってまいりましたけれども、また今年度、上半期の状況などを見ますと、燃油の高騰、それから為替も円安に振れているというようなこともございまして、決算が必ずしも良くないと、こういうことでございます。航空ネットワークの維持ということもございますので、引き続き、向こう三年度同じ軽減措置を延長したいということで要望をさせていただいているところでございます。
  86. 野田国義

    ○野田国義君 どうもありがとうございました。  それで、これ、ちょっとまた戻りますが、九十八の空港ができたということ、このことについては、最近、静岡ですか、それから能登空港とか開港したわけでございますけれども、ちょうど野上副大臣もいらっしゃるのであれなんですが、あそこに三つ、北陸ですか、小松、富山、能登とできておりますけれども、ちょっとあれでございますが、どうこれ利用とかなさいますかね、ちょっとお聞きしたいと思いますけれども。
  87. 野上浩太郎

    ○副大臣(野上浩太郎君) 小松、富山、能登と三つあるわけでございまして、それぞれの地域においてはそれぞれの空港は大変重要な空港だという位置付けで今活性化に取り組んでおりますが、それぞれの地域について、例えば北陸新幹線が来る中でどういうような形になっていくのかとか、自治体でも一つ一つ検討を進めておりますので、それぞれの空港はそれぞれの地域について必要であるということで検討を進めてまいりたいと思っております。
  88. 野田国義

    ○野田国義君 そういうことを考える中で、環境整備協会ですか、これも一つ、いろいろと問題になってきたところでございますけれども、駐車場の会計あるいはビル管理の収支、この辺りのところがなかなか明らかにされていないということをお聞きしているところでありますけれども、いかがでしょうか。
  89. 田村明比古

    ○政府参考人(田村明比古君) 空港別の収支ということに関しましては、やはり空港整備勘定の空港別の収支の透明性というものを確保するという観点から、数年前から継続的に空港別収支というものを公表させていただいているところでございます。  その中で、当然、いわゆる滑走路の収入と、またその維持管理だけの数字というのも公表させていただいておりますけれども、あわせまして、別の運営主体でございますけれども、空港のターミナルビル会社あるいは駐車場会社の収支につきましても合算して、全体としての空港の収支というものを公表させていただいているところでございます。
  90. 野田国義

    ○野田国義君 今、最後におっしゃいました、合算しての部分で全く見えなくしちゃっているということなんです、御承知のとおりですね。ですから、この辺りのところをしっかりと、大臣、透明性を図っていただく。オープンが一番国民に対する説明責任に私はつながると思っております。  太田大臣が福岡の小川知事におっしゃったので、民営化というか、向けて、その協議会も福岡の方でも立ち上がったと聞いておりますので、やっぱり大臣、副大臣、政務官のリーダーシップというのは大きいと思います。是非ともこの経営を一体化していく、透明性を持っていくということで進めていただくことが利用者のためにも国民のためにもなると思いますので、しっかりリーダーシップを発揮していただきたいと思うところでございます。  それから、もう一つが航空の保安体制。私も福岡から行き来しておりますので、毎回飛行機を利用するわけでございますけれども、保安体制の部分がちょっと不安を感じることがあるんですね。どうしても、本当に大丈夫だろうかと。いわゆるちゃんと教育がなされているのか、人の配置の問題とか、これ民間に、いわゆる会社がやっていかなくちゃいけないということになっております、航空会社がですね。それを私は、やっぱりこれは国がもっと責任を持ってやっていく必要があるんじゃないかと、そのように思います。  これからオリンピックもありますし、観光立国日本を目指していかなくちゃいけないということになりますと、いつテロがあるか分かりません、ハイジャックがあるか分かりません。この辺りのところをしっかりと国がまた責任を持ってやっていただくということでお願いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
  91. 田村明比古

    ○政府参考人(田村明比古君) お答え申し上げます。  航空保安対策につきましては、従来から、安全に輸送する責務を有する航空会社が一義的な責任を持って実施しております。しかしながら、国におきましても航空保安の重要性に鑑みまして、航空保安に関する政策の企画立案を行うとともに、国管理空港における検査機器又は検査員の費用の二分の一を補助又は負担するなど、積極的な支援を行っているところでございます。  今後も航空のテロ対策強化が求められる中で、航空保安は国として大きな関心を有しているところでございまして、航空会社を始め関係者の皆様と連携を深めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
  92. 野田国義

    ○野田国義君 もう最後でございますが、ちょっと地元のことであれなんですが、福岡空港に、背振山のところと福岡空港内にまだ米軍の土地が残っておるということでございます。地元では非常に早く返還してほしいというような、返してほしいというような会をつくって毎年行動をされておるようでございますので、この問題についても早く決着を付けていただきたいな、返していただきたいなということ、御要望をいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  93. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 午後一時四十分に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十二分休憩      ─────・─────    午後一時四十分開会
  94. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  95. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。午前に引き続き、質疑に入らせていただきます。  太田大臣の午前の御答弁の中で、二回ほど国土のグランドデザインということが熱弁をもって答弁されておりました。確かに人口減少、また高齢化、また巨大災害の発生、またあるいは地球温暖化等々を見据えて、二〇五〇年ころまでの長期の視野に立ったそういうグランドデザイン、本当に大事なそういう時期に入ったなというふうに思うわけでございまして、誠に私も共感をするところでございますし、また一緒に議論をさせていただきたいと思っております。  ただ、その前の、二〇五〇年よりも三十年ほど前に二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックが開催をされます。大臣の御発言の中では、この二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開催も見据えつつという、その一行しか実はなかったわけでございますが、しかし大きなポイントだろうと思っております。  前回の一九六四年の東京オリンピック、私は小学校六年生であったわけでございますが、東京の小学校にいて本当にどんどん世の中が変わっていくという、そういうのを子供ながら実感をしておりました。もとより、先進国に入るそういう段階でのオリンピックと二〇二〇年のオリンピックはもう様相が違うということも承知をするわけでございますが、しかし、デフレを脱却し、さらに二〇五〇年へ向けて、いいチャンスといいますか、オリンピックはいいチャンスになっていくんだろうというふうに思っておりまして、これを目標にしてやはりこのグランドデザインということもしっかりと取り組んでいく必要があるんだろうと思っております。  オリンピック開催に当たっては、やはり大会が安全にスムーズに行われるための環境整備、例えば宿泊であるとか交通などの機能が十分に確保されなきゃいけませんし、また、パラリンピックでございます、バリアフリーということも更に一層進める必要があろうかと思っておりますし、また、このオリンピック開催を契機といたしまして、豊かな国土の形成や国際競争力の強化を図っていくことも極めて重要であろうかと思っております。  このようなオリンピックの開催に向けて、国土交通省として目標を立てて、どういうふうに取り組んでいくのか、大臣の御決意をお伺いをしたいと思います。
  96. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催は、東日本大震災から復興した力強い日本の姿を世界に発信する絶好の機会だと思いますし、また、経済あるいは観光という面においても新しいステージに入る重要ないいチャンスだというふうにとらえております。  昭和三十九年、私はちょうど大学一年、に入った非常に印象深い年でありまして、あのときの日本全国挙げての高揚感をいまだに忘れることができません。まず、直近の首都圏全体のオリンピックをどう迎えるかと。いろんな競技場を造らなくちゃいけない、スムーズに運営するいろんなことがあったり、あるいは、一方では公共事業をまたいっぱいやってお金が掛かり過ぎるんじゃないかというような声もあったりしますが、前向きにとらえて、そして大いにここをある意味では大きい肺活量で取り込んでいくということが日本にとって非常に重要な節になるというふうに思います。  第一に、大会がスムーズに運営すること。第二に、地震や台風や高波等の災害に対して安全が確保されるオリンピックであること。第三に、宿泊や交通の快適性が確保されること。第四に、今度はパラリンピックがあるということが非常に大きいわけで、バリアフリーのまちづくりとともに、心の中にあるバリアフリーというものをしっかりと取り組んでいくということが大事だと思います。オリンピック・パラリンピック、内閣参与の平田さんはオリパラと、こういうふうに言っておりますが、まさにオリンピックとパラリンピックというのはそういう位置付けになろうと思います。  私は、ここを、二〇二〇年をゴールにするのではなくて、国土交通省、あるいはまちづくり、国土づくりというならば、二〇五〇年、あるいは二〇四〇年、五〇年ということを想定すると、外国人が間違いなくこれは飛躍的に、二〇四〇年、二〇五〇年には人口は減るけれども外国人は、今、今年は一千万人というわけですが、恐らく三千万とかそういう形になって、日本中には大勢のまたお子さんが、国際結婚の中でそうしたお子さんが生まれるとか、新しい姿になっていると思います。  そういう意味からいきまして、このオリンピックを機に、国内各地を訪問する外国人が増加するという二〇五〇年のことから考えますと、スムーズな移動ができるような外国人の対応、そして、さっき三次元ということを申し上げましたが、成田、羽田に降りた人がスマートフォン等で全部情報が分かって多言語対応ができるというようなことまで持っていくというようなことが第一に大事なことだというふうに思います。  また、間違いなく二〇四〇年、二〇五〇年は高齢社会になります。その高齢社会に対応して高齢者や障害者を始めとする人に優しいまちづくりというものを、この二〇二〇年、まず首都圏において成し遂げるということは非常に意義のあることだというふうに思います。  また、三番目に、大きな災害が発生する場合、あるいは複合災害、夏は台風が来る、あるいは高潮があるということがあっても十分この行事が行えるという万全の災害に対する対応をしていくということは、二〇五〇年においても極めて重要なことでありますから、まず首都圏のそうしたものをしっかり造っていきたいと、このように思っているところです。  そういう意味では、この二〇二〇年をゴールとするんではなくて、二〇四〇年、二〇五〇年の日本、外国人が多くなる、高齢者や障害者のまちづくりをする、そして災害対応をして安全ということを確保する、そうしたことのまず二〇二〇年には助走ということで、決して二〇二〇年をゴールではなくて、二〇二〇年に向けてまず助走を開始すると、そして日本中が盛り上がっていく、こういう二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開催に持っていきたいと強く思っております。
  97. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 ありがとうございました。  二〇五〇年は私はいるかどうか分かりませんけれども、二〇二〇年は是非いて、一緒になって盛り上がっていきたいなと思っているところでございます。  そんな中、先ほども、午前中も飛行場の話がございました。オリンピックの関係でやはり外国人のお客様を受け入れる上で、やはり首都圏の飛行場、あるいは道路のネットワークの機能は大変重要になっていくんだろうと思っておりまして、平成二十六年度中に首都圏空港については発着容量七十五万回化を図るというふうにしているわけでございますが、七十五万回化って、これはたしかオリンピックが決まる前に決めたことであると思っておりまして、やはりこれではちょっと間に合わないんではないかなというふうに思っております。  また、日本再興戦略、外国からの我が国へビジネスを呼び込む、そういう環境整備が欠かせないというふうに思うわけでございますが、国土交通省の中でもいろいろ議論をされていると思いますけれども、首都圏空港の補完空港として中部や静岡あるいは茨城、福島の飛行場の活用も考えていくべきではないのか、あるいは、場合によっては羽田の五本目の滑走路を造っていくべきではないかという考え方もあろうかと思います。ただ、今のD滑走路、七年間掛かって、たしかこれ六千七百億掛かっているわけでございまして、七年掛かると二〇二〇年に間に合うかという、そういうようなことも考えられるわけでございまして、この飛行場をどうオリンピックまでに整備をしていくのか。  また、現状では五割にとどまっている首都圏の三環状道路の整備促進を図るべきではないかというふうに考えますが、この二点についてお聞きをいたします。
  98. 田村明比古

    ○政府参考人(田村明比古君) お答え申し上げます。  首都圏空港の機能強化につきましては、現在、今先生も御指摘いただきましたように、羽田、成田両空港の年間発着回数を平成二十六年度中に七十五万回化するということを目指して着実に施策を推進しているところでございます。  しかしながら、二〇二〇年の東京オリンピック、さらにはその先ということも見据えますと、やはり首都圏空港、更なる機能強化というものが重要であるというふうに認識しております。このために交通政策審議会航空分科会基本政策部会の下に学者、専門家で構成する小委員会を設けまして、去る十一月一日に第一回の会議を開催したところでございます。ここではあらかじめ特段の制約というものを設けませんで、あらゆる角度から可能な限りの選択肢を技術的に洗い出していただこうと、こういうことでございまして、年度内に取りまとめをしていただくべく御議論をしていただこうと思っております。  この検討の中で、当然今先生が御指摘いただきましたような近隣空港の活用でございますとか、それから、二〇二〇年にとどまりません、中長期的なことも考えた場合に、例えば羽田や成田の滑走路増設ということも含めて、いろいろな選択肢というものは当然考えられるわけでございますけれども、それらも含めまして議論をしていただきたいというふうに考えているところでございます。
  99. 徳山日出男

    ○政府参考人(徳山日出男君) 首都圏の三環状道路につきましては現時点で約六割が開通をいたしておりまして、渋滞解消の大きな効果を発揮をしております。また、二〇二〇年までには約九割の区間の開通を目指して整備を推進しておるところでございます。  首都高速の都心環状線では、元々その交通の六割が都心に用事のない通過交通でございましたので、環状道路を造ることは都心部の慢性的な渋滞緩和に大変大きな効果があると考えておりまして、首都東京の機能強化に大きく寄与すると思っております。  また、最近、圏央道の開通に併せまして、土地利用が大きく変わりつつございます。これまでにない大きさの機能の高い物流施設が数多く立地をいたしまして、これにより当日配送できるエリアが大幅に拡大することが見込まれるなど、我が国の物流を変革する効果が期待されております。  このような効果を発揮するため、二〇二〇年に開催される東京オリンピックも見据え、一日も早い首都圏三環状道路の完成を目指し、地元の協力を得ながら整備を推進してまいりたいと考えております。
  100. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 オリンピックに限った話ではございませんけれども、東京の大きな課題の一つはやはり木造密集地域をどう不燃化していくかということだと思います。  まちづくり施策であるとか、あるいは税制とか、そういう整備を推進するとともに、各地域での意見交換会の開催、住民の意識改革を促しているものの、現実はなかなかその整備がはかどっているとは言い難い。  例えば東京都内の山手線の外周部に、中心に存在する住宅密集地域では、更新時期を迎えた古い木造建築物が数多く存在しているわけでございます。しかし、その居住者自身もまた高齢化している。また、複雑な土地の権利関係や狭小敷地、あるいは未接道敷地等の問題に加えて、道路そのものが少ないだけではなく、狭隘道路が多い、消防自動車も入っていけないようなところもあると。なかなか建て替えが進みにくい状況にあるというふうに考えるところでございます。もちろん、古くからの、東京の古き良き時代みたいな面影も実はあるわけでございますが、やはり災害時、首都直下ということもございますけれども、やはり火災旋風発生の原因にもなるとも指摘されている中でございまして、今後この木造密集地域の不燃化をどのように進めていくのか、改めて御見解をお伺いをしたいと思います。
  101. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  地震時に大規模な火災の発生の恐れのある密集市街地、東京に広く広がっているわけでございますが、この整備改善を進めることは、国民の生命、財産を守る上で極めて重要な課題だと思っております。  先生から御指摘のありましたように、この地域の整備改善はかなり多角的な取組が必要になると思います。密集市街地で一定の安全性を確保するという観点に立っても、延焼を遮断する効果のある道路をしっかり骨組みを造っていく、それから避難経路をこういった道路も含めてしっかり確保していく、それから老朽化した、主に木造だと思いますけれども、建築物の除却、建て替えなどを通じまして不燃化を進めていく。  そして、御指摘の高齢の方もおられるということで、特に事業実施の中で住宅移転ということが必要になる場合に、一部ではやはり受皿住宅を造ったり借り上げたりということも必要になってくる。こういう対策が必要になるところでございまして、これまでも東京都あるいは区によって熱心には取り組まれてこられたところでございます。  ただ、御指摘いただきましたように、東京は非常に広がってございまして、東京都では昨年、十か年プロジェクトということで取組を新たに、まあねじ巻き直すといいましょうか、始められたところでございます。例えば不燃化特区というのを東京都独自に指定をして助成の強化を図っていく、こんなような取組をされているところでございます。  国といたしましては、こういったプロジェクトを積極的に推進する立場で、国の交付金、これを使っていただいているところでございますけれども、この社会資本整備総合交付金、それから防災・安全交付金、こういった支援に加えて、これも一部地域でしっかりやっていただいておりますが、都市再生機構のノウハウ、マンパワーも活用して、こういった多角的な取組をこれからも強力に支援してまいろうと思っております。
  102. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 どうぞよろしくお願いをいたします。  次に、社会資本メンテナンス元年についてお聞きをしたいと思います。  笹子トンネルを契機としてという老朽化問題、深刻さということでございまして、私ども公明党も防災・減災ニューディールということをお訴えをさせていただきました。  私も、川に架かる橋の下に潜ったことは今までなかったわけでございますが、今回思い切ってそういう現場でヘルメットかぶって見させていただいたんです。川の橋というのは、下からこう望遠レンズで見ると目視という形になるんでしょうけれども、やはり上から潜って支えている支柱とか鉄でできているところを見ますと、指で押してみたらずぶずぶと行ったんですね、鉄がですね。その塗料が剥がれるということなので向こうに穴が空いちゃうという。聞いたら、築四十余年の橋だということであって、ええっと思ったわけでございますが、そこまで老朽化しているところがあるんだなということを実感したわけでございますが、何とか維持していたわけでございますが。  私は、この社会資本メンテナンス元年と、非常にいい言葉だと思いますし、大臣として、この位置付けるに至った背景、また今後の戦略的な取組の方向性について、大臣の基本理念をお伺いをしたいと思います。
  103. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 日本は脆弱国土です。脊梁山脈があって川は急流。ラインやドナウ、ミシシッピ、こういうのは大体一か月ぐらいで海に流れるんですが、日本は一泊二日か二泊三日と、こう言いまして、降った雨がたまることなく流れていく、川ではなくて滝だというふうに、富山に一昨日行ってきましたけれども、日本の砂防工事を担当した人が驚いたそうでありますけれども。それに加えて、科学、そして文明の進歩とともに、すごく脆弱な構造物、そして人間自身も非常に土とか物を直すということを忘れた脆弱性を持っていると。国土の脆弱化と文明の進展による脆弱化、プラスして、気候が物すごく変わってきているという状況、そして地震は切迫しているという条件の中に今、日本は置かれていると思います。  それから、今、橋の話がありましたが、一九六五年から一九八〇年までに、大体この十五年間で毎年橋は一万ぐらい新しいのができたんですが、それが五十年を経過しようとして、老朽化してメンテナンスをしなくちゃならない山に差しかかってくるというのがこれからの状況でございます。コンクリートは、年月がたってもこれは崩れることなく逆に強くなるということもあるんですが、中にある鉄筋がさびるということからクラックが走るというようなことで、このメンテナンス、修繕をしなくてはならないということは重大な課題であろうと思います。  一九八〇年代のアメリカのように、荒廃するアメリカというような事態に日本を持っていかないようにという意味を込めまして、今年をメンテナンス元年と私は名付けて、そして防災・減災、老朽化対策、メンテナンス、耐震化、これを施さなければならないということでございます。できるだけ技術革新をしましてお金の掛からないように持っていくということで、このメンテナンスの山を低くして、そして早く予防的な措置をとることによって長寿命化すると、山を低くして、そして息の長い長寿命化を図るということの今年はスタートであるというふうに思っているところでございます。
  104. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 今の大臣のお話にございましたように、発信で国民の皆様も大分理解を深めてきているな、また、テレビの特集等々でインフラが本当に危ないというそういう番組があったりして、かなり理解度が進展をしてきているというふうに認識をするのでございますが、ただ、やはりコンクリートの天井板が落ちてくるというのは普通想像しないわけであって、落ちてこないのが当たり前なんでございますけれども、新しいインフラができて便利になったというんだったらその有効性はよく分かりますが、天井板が落ちてこない有効性というのは当たり前過ぎてなかなか理解できないんではないのか。  だから、必然性というか必要性も含めてなんでございますが、やはりしっかり調査して、それを社会資本メンテナンス白書みたいな形で国民の皆様にお知らせをしていく、そして理解をしていただくということが非常に大事ではないのかなというふうに思うわけでございますが、広く定期的にこういうものを作成して、例えば東京の府中市ではインフラマネジメント白書というのが公表されているようでございまして、やはり今までの建設白書だけじゃなくてメンテナンス白書というようなものも情報発信を図ることが大事ではないだろうかなというふうに思うわけでございますが、国土交通省の御意見はいかがでしょうか。
  105. 西脇隆俊

    ○政府参考人(西脇隆俊君) 今、情報発信についてお尋ねがございました。  まず一番の基本は、トンネル板のあの崩落事故も受けまして、まず国民の皆様が自分たちが使っている社会資本が安全だということを認識してもらわなきゃいけないと、これがまず一番の重要な情報発信のポイントだと思います。それからもう一つは、やっぱり非常に財政が厳しくて人員が限られた中で国や地方公共団体は老朽化対策に取り組んでおりますので、こうした点からすると、例えば住民団体とか民間団体と一緒に維持管理していくとか、またPPP、PFIみたいなものもございまして、そういう観点からも住民や国民の理解が非常に必要だというふうに思っております。  それで、最後ございました白書でございますけれども、これはちょっと国土交通省だけじゃなくて政府全体の取組として長寿命化基本計画、それに基づく各機関と全ての自治体が行動計画を作ることになっております。今委員から例がありましたのは、まさに自治体として包括的な観点で計画を作っているところでございますので、どういうきめ細かさかというのはありますけれども、そうした計画を早く作ってその計画の中身をきちっと公表することによって委員御指摘のような国民への情報発信というものに努力してまいりたいというふうに思っております。
  106. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 次に、建設産業の活性化という観点でちょっとお聞きをしたいと思っておりますが、東日本大震災、また今の防災・減災、さらにメンテナンスということでございますが、やはり建設産業が社会資本の整備、また維持管理・更新、さらに復興の加速、不可欠な存在であるわけでございますが、長らくこの建設投資の減少等、また受注競争が激化して、ダンピング受注、下請へのしわ寄せ等によって現場の技能者の処遇が悪化する、また若年入職者が減少する、今ある技能者も生活保護予備軍だみたいな非常に厳しい状況に置かれているということをいろいろヒアリング等で伺ってきたわけでございますし、これを何とか担い手の弱体化を阻止して活性化させなきゃいけない、本当に日本の国土も維持できなくなってくる、そういうような今状況にあろうかと思っております。  入札形式や契約方式の見直し等々、それぞれ対策を取っていかなきゃいけないと思いますし、また、大臣からは公共事業の労務単価の引上げとかそういうことも一生懸命やっていただいたわけでございまして敬意を表するものでございますが、いろんな話を伺う中で、どうしても受注産業なものですから忙しいときと暇なときが差があり過ぎてなかなか、工事量を何とか平準化してくれないかという、そういう工夫をできないかという声もかなり多くいただいたところでございまして、もちろん予算の単年度主義とかいろいろあろうかと思いますが、その辺について何とか平準化方向で工夫していくという、その方策も含めて御答弁いただいて、私の質問を終わります。
  107. 武藤浩

    ○政府参考人(武藤浩君) お答え申し上げます。  委員御指摘のように、建設産業、非常に重要な産業だと心得ております。そういう観点から、今御指摘いただいたような労務単価の引上げなど、そういった措置を講じておりますとともに、公共工事の円滑な執行という観点から、その工事が特定の時期に集中をすることがないように計画的に実施することが極めて重要であるという認識をしております。  このため、まず年度内の平準化という観点から、工事が年度の後半に偏ることがないように、個々の工事の発注に当たり、可能な限り発注準備を早期に開始をするということとともに、入札契約手続の効率化などに取り組んでおります。この契約手続に関しましては、地方整備局など直轄の工事発注機関に対して事務次官名の執行通達を発出いたしまして通知をするとともに、地方公共団体に対しましても参考送付をして地方単独事業などについても協力をお願いをしているということでございます。  それから、二つ目には年度をまたいだ平準化という観点からは、ゼロ国債などの国庫債務負担行為の活用などに取り組んでいるところでございます。  今後とも、工事の計画的発注を図るとともに、国庫債務負担行為の活用などにより公共工事発注の平準化を推進してまいりたいと考えております。このことにより、建設産業の安定的な経営、ひいては業界全体の発展につながるように努めていきたいと考えております。
  108. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 ありがとうございました。
  109. 藤巻幸夫

    ○藤巻幸夫君 みんなの党、藤巻でございます。よろしくお願いします。  さて、二〇二〇年東京オリンピックも決まりまして、まさに一九六四年、その東京オリンピックのときには、実は訪日外国人は三十五万人でした。まさに二〇一二年、昨年は八百三十五万人ということで、今観光庁も非常に様々な努力をされておるようですが、ただ、残念ながら、この八百三十五万人という訪日外国人の数は、他アジア諸国に比べてまだまだ劣っております。韓国、シンガポール、香港、台湾等に比べましてもまだまだ低い数字であることは皆様御存じかと思います。  今日は、そこで、いよいよ二〇一三年、二〇一四年と、ビジットジャパンがスタートしまして十年、観光庁が発足して五年と聞いております。観光庁予算、来年度二〇一四年は百十億、ビジットジャパン事業予算は五十一億と聞いております。  また、最近新聞紙上でも出ております訪日外国人の、対する東南アジアからの観光ビザの緩和、これによりまして、タイは三万人、タイからの外国人観光客は三万人増えたりとか、あるいはマレーシアからも二五%増の九千九百人が増えてきていると、このような数字も出ておるわけで、非常に方向性としては悪くないかと思います。  そこで、是非こちらは観光庁長官にお伺いしたいと思いますが、二〇二〇年までの東京オリンピック、これにつきまして、まだ七年ありますが、今後、ビジットジャパン事業におきましてどのような戦略、戦術を取っていこうとしているのか、さきの私、通常国会でもこのような質問を一度させていただきました。その際に、実は全世界で十五万部、八十二か国で販売されているモノクルという雑誌を紹介させていただきまして、これは予算委員会につきまして、安倍総理、麻生副大臣にもこの話をさせていただきましたが、こういう外国人の目で見た、外国人に対するいわゆる日本のPRをしっかり行って、日本にとにかく外国のお客様をお迎えする、こういう体制を取ったらと思いますが、これに対する広報戦略、どうなっているか、お聞かせいただければと思います。
  110. 久保成人

    ○政府参考人(久保成人君) 観光庁では、委員御指摘のとおり、去年の数字、八百三十五万人でございましたけれども、訪日外国人旅行者数を本年二〇一三年には何とか一千万人に、また将来的には二千万人の高みを目指してということで、関係の府省庁や民間の企業の方々とも連携をしながら、今総力を挙げた訪日プロモーションを実施しております。  今後の訪日プロモーションにおきましては、日本の自然、あるいは食、あるいは伝統文化、あるいは伝統工芸、さらには日本の清潔であるとか安全、安心であるとか、こういったことまで含めて日本が誇るべきコンテンツだと思っておりますので、それを自分目線じゃなくて民間目線で、あるいは今御指摘の外国人目線で、日本ブランドとしてつくり上げてプレゼンテーションしていくことが重要であるし、そのような方向を取っていきたいと思っています。  そのときに、自分目線じゃない外国人目線で情報信を強化するという観点から、グローバル情報誌、例えば今御指摘のモノクルなどと連携すると、こういった新たな取組を今進めております。これ、今年の三月のこの場、委員会で、私も横で聞かせていただいていましたし、資料としてもモノクルを配られたかと思うんですけれども、ここと連携して、これはまさしく外国人目線の典型的な雑誌でありますので、ここと連携していろんな事業を進めていきたいと思っています。  手始めに、できれば月内にモノクルの中で日本の紹介記事を掲載するという形によって、何とかこれ年内の一千万人達成の助けにもしていきたいということで、今調整しているところであります。  また、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京開催決定と、これはインバウンドという私たちにとっては非常に強力な追い風だと思いますので、開催国日本という、そういう注目度を生かしてプロモーションを強化するということも考えております。  外国人目線あるいは民間人のいろんな方々の先進的なアイデア、これを活用して、戦略的な日本ブランドの発信という形に今後も取り組んでいきたいというふうに考えております。
  111. 藤巻幸夫

    ○藤巻幸夫君 新しい経済発展、私はずっとこの場におきましてもブランディングという言葉をずっと使わさせていただいています。まさに今、地域の活性、地域ブランドの見直しということも昨今騒がれております。  これ一つの例で、各議員の皆様、先生も御存じだと思いますが、くまモン、熊本のくまモン、これができたことによって二百九十三億の経済効果を生んだと、これは新聞報道でもされております。これは小山薫堂さんという私の友人でもありますが、このくまモンは、実は九州新幹線の開通に合わせてくまモンというキャラクターを大阪に歩かせ、熊本にいわゆる視点を合わせる、いわゆる注目をさせるという一つの戦略でありました。いわゆる世間一般ではゆるキャラと言われていますが、いわゆるこの熊本は、知事含め行政の皆さん、これはすばらしいなと思ったのは、このくまモン一つに絞って、くまモンを世界に歩かせPRをしたと。  ところが、残念ながら、これ一つの例として挙げますが、今新潟ではゆるキャラが三十あります。それから、大分は十二、鹿児島は十四ということで、これなぜこういうところで申しますというと、県によってはこのせっかくの成功事例をやはりきちっととらえられてなく、こういった戦略を、別にパクるわけではなく、やはり一つの参考として地域の活性につなげていく、こういったことも御理解いただければと思いまして、この場を借りてお話しさせていただきました。  くまモンは今著作権フリーになっておりまして、各業界から関連商品を出し、いよいよバカラという世界ブランドもくまモンと組むということで、世界で更に熊本県が非常に注目されている話を聞きます。  こちらで資料一から三をちょっと御覧いただきたいんですが、これは地域の特産品がブランディングされた例を一部持ってまいりました。一番は、これは波佐見焼といいまして、長崎県の議員の先生いらっしゃると思いますが、実はこれは波佐見焼という元々は九谷焼の下請だったところが、非常に厳しくなった中でデザイナーと組みまして、このHORIEという新しいブランドになって、これ世界でも注目されておりますし、あるいは鳥取の因州和紙、これも新しいブランドに生まれ変わったりしながら、これは一部実は、この秋ですか、クールジャパン機構法案が成立し、いわゆるまさにクールジャパンと私はビジットジャパンというのは表裏の政策かと思っておりますが、こういったことで新しい伝統工芸の発信力を強めたり、あるいは資料四と五は、まさにこれ実は一九六四年に造られたもう本当に古いアーケードがございます。これ帝国ホテルの脇にありまして、是非諸先生方も見られたら面白いと思いますが、正直言って人が歩くようなところではないようなアーケードが実は帝国ホテルの脇にあります。  ところが、その横に、その中にポータークラシックという実はユニークなお店がありまして、これ吉田カバンといいまして、実は世界でも注目されている吉田カバンであります。ルイ・ヴィトンやエルメス、シャネルといった外国のブランドが日本の各空港のお店に並んでいるのを見ながらいつも私は残念に思うんですが、この日本のブランドがまさに帝国ホテルのこの脇の一九六四年に建てられたお店にあります。  実は、こういったブランドも今海外の外国人がお土産として買うという事例もいろいろ私は聞いております。そして、是非この資料六をちょっと御覧いただきたいんですが、実は、私は野党ではありますが、この秋、観光庁の皆様にちょっと提案を一部させていただきました資料なんですが、世界にも通用する究極のお土産コンテストが間もなく十一月二十九日、明治記念館で行われます。十月いっぱいでいろいろな商品の募集が、今回は食に絞ろうということで、観光庁さん、皆さんも非常に努力されて、たしか七百五十少し過ぎたぐらいの商品が集まって、そしてこれは審査員を見ていただきたいんですが、伊勢丹や明治屋、東急百貨店あるいはJRといった一流企業、しかも販売力のあるお店を巻き込ませていただきまして、いわゆる話題にして、メディアを使い、日本の食が実はこれほどすばらしいものがあるということで、いずれはこういうものが日本の各空港に並んで世界に発信できたら、いわゆるビジットジャパン、いわゆる外国のお客様が来たときにこういうものを提案できる一つの施策かなと思って、私はこの施策については非常に観光庁に対して評価をしております。  ただ、また是非これ、来年、再来年とやはり継続して、食だけではなくて、今申し上げました波佐見焼や、各議員の先生たちは皆さん自分の地元で恐らく自慢するものがあると思いますが、経済効果を上げるためにも是非こういうものに協力していただいて、この地域のブランドを発表していく。そして、公平なきちんとした、例えば一流品であることやオリジナル商品であること、納得感があること、そして明確な価値を提示している、あるいは地域、地域の名品であると、こういった目利きによる選定の基準も設けさせていただきましたが、是非このような新しい雑貨やお店、いろんな日本の物づくりの現場も是非このビジットジャパンの一つの政策として打って出ていただきたいなというふうに思いますが、大臣、これについていかがお考えか。あっ、長官で結構です。
  112. 久保成人

    ○政府参考人(久保成人君) 今先生御指摘のように、伝統工芸品を日本ブランドとして仕上げていくということで、ここでは波佐見焼とか和紙の御紹介がありましたけれども、日本には各地域に様々なそういったものがあると思います。  それで、今御指摘の食の方の、このお土産の方もいろいろ御示唆をいただいたことも踏まえて、十一月の二十九日、今、これ七百五十弱の、一次審査のときには出てきましたけれども、その中から百十五品を選んで、まさしく目利きの方十名に究極のお土産品十品を選んでもらおうと、このように思っています。  今回のこういった一連の開催に当たりまして、私ども役所というか観光庁だけじゃなくて、まさしく民間企業の方々の協力を得て、そのノウハウ、目、目を活用させていただきました。観光庁としては、観光によって地域振興を進めていくという観点からも、今後ともこういった民間の視点を取り入れた形でより効果的に施策を継続していきたいというふうに考えております。  以上です。
  113. 藤巻幸夫

    ○藤巻幸夫君 最後に、是非大臣に、私はこのビジットジャパンのキャンペーンと、是非このクールジャパンをしっかり連動させていただく、いわゆる経産省や内閣府とも是非連携して取り組んでいただきたいなということのお願いをいたしまして、質問に代えさせていただきます。
  114. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 毎回刺激的なお話を聞かせていただき、ありがとうございます。  クールジャパンというと、ファッションとかアニメとか伝統工芸とか、売れるものをもう少し事業化させていくというところに主眼があったと思います。観光というと、もう少し外国人観光客を始めとして、入れていくという面的なものがかなりあると思いますが、内閣府と経済産業省と国交省・観光庁と、これ本当に一体となって日本ブランドを発信していく。今日も日本ブランドを発信する中にはいろいろ工夫をして、発信の仕方があるという、もっともっと工夫をしていかなくてはならないというふうに思ったところです。  経産省、内閣府、観光庁一体となって、同じ気持ちで日本のブランドを発信し、大勢の方をお迎えできるようにということに更に努めたいと思います。
  115. 藤巻幸夫

    ○藤巻幸夫君 ありがとうございました。  質問を終わります。
  116. 和田政宗

    ○和田政宗君 みんなの党の和田政宗でございます。  七月に初当選しまして、今回が国会で初めての質問になります。私は、宮城県選挙区選出の議員であり、何としても東北の復興を成し遂げたい、それが私の使命であると思っております。前職がNHKのアナウンサーでありましたけれども、その時代から、どの国会議員の方々よりも被災地に通ってお話を聞いてきたと思っております。被災地の課題を中心に、この委員会でつぶさに質問をしていきたいと思います。  本日は、被災地で今大きな問題となっている巨大防潮堤の建設計画について聞いていきたいと思います。  まず、その震災復旧のための防潮堤についての基本的考えを聞きます。防潮堤は、命を守ることを目的とするのか、それとも経済活動を守ることを目的とするのか、太田大臣に質問します。
  117. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 基本的には、命を守るということは最低限必要であるということです。
  118. 和田政宗

    ○和田政宗君 これは当然だと思うんですが、最も優先すべきは命である、こういったことでよろしいですね。
  119. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 最も優先さるべきは、人命を守り抜くということです。
  120. 和田政宗

    ○和田政宗君 ありがとうございます。  では、次に防潮堤建設に当たっての予算の考え方を聞きます。  平成二十七年度工事完了分までが集中復興期間に当たり、国が建設費用を負担する間に防潮堤を造りたいと宮城県などは考えているようですけれども、一方で、被災地では防潮堤建設について多様な意見がありまして、その期間までに完工しない堤防や、場合によっては着工にも至らない堤防が出てくる可能性もあると考えています。  この集中復興期間からはみ出した場合でも、必要な防潮堤であれば造るでしょうか。地元負担が生じる、生じないは別として、回答をお願いします。
  121. 山縣宣彦

    ○政府参考人(山縣宣彦君) お答えいたします。  防潮堤の復旧につきましては、東日本大震災からの復興の基本方針を踏まえまして、おおむね五年以内に完了することを目指し、各県とも地元住民の理解を得つつ精力的に取り組んでいるところでございます。しかしながら、着工の前提となる背後のまちづくり計画との調整とか、あるいは用地取得等に時間を要してございまして、事業の進捗が遅れているところもございます。  国土交通省としても、被災地の早期復旧復興に向けまして各県とともに引き続き取り組んでまいりますが、集中復興期間の終わる二十八年度以降につきましても、必要な事業につきましては関係省庁と相談しつつ支援をしてまいりたいと考えております。
  122. 和田政宗

    ○和田政宗君 それでは、ここからは具体例を聞いていきたいと思います。  気仙沼市の小泉地区というところがあるんですが、お手元の写真資料を見ていただければと思いますが、これ、とてつもない大堤防を造ります。防潮堤の高さが十四・七メートル、もうこの部屋の天井のはるか上を行くような状況でございます。しかも、このエリアは高台移転して人が全く住まないというところです。ここに二百三十億円掛けて堤防を造るということなんです。これについて太田大臣の感想と見解、いかがでしょうか。
  123. 森北佳昭

    ○政府参考人(森北佳昭君) 気仙沼市の小泉地区の防潮堤についてのお尋ねでございます。  気仙沼市小泉地区の津谷川下流域におきましては、住宅は高台に移転し、そして土地利用として農地、海水浴の利用施設、駐車場等を整備する計画であるというふうに宮城県から聞いております。防潮堤の整備に当たりましては、海岸を管理する宮城県が地域のまちづくりの計画等を踏まえ適切に計画することが重要と、そういうふうに考えております。  防潮堤を含むまちづくり計画について、地域の理解を得ながら早期の復旧復興が図られるよう、国土交通省といたしましても、地方自治体の取組を支援してまいりたいというふうに考えております。
  124. 和田政宗

    ○和田政宗君 これ、経済活動を守るということで大防潮堤を造るというわけですけれども、ここは人が住まないということでございます。ここに二百三十億円を掛ける、これについて太田大臣の見解、いかがでしょうか。
  125. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 人が住まないというよりも基本的な堤防、防潮堤の考え方について申し上げますと、L1対応、L2対応と、御存じのとおりです。まず、比較的発生頻度の高い一定程度の津波に対しては、これはL1対応ということの高さというものを提示しています。一つのこれ基準です。そして、千年に一回というような、そうしたことについてはL2ということで、高さがどのぐらいになるという想定を提示しています。  そこをどういうふうにそれぞれ地元で対応していくか。今、水局長からありましたように、気仙沼の中でもいろんな場所があります。場所によって津波の波高がいろいろ違います。同時にまた、そこのまちづくりというのをどういうふうに想定するかというのはまた地元の問題です。全部堤防をなくして、津波が幾ら入ってもそれは逃げればいいんだという、沼地にするということは自然で大事なんだという、考えていらっしゃる人もいる。それはそれで一つの考え方です。  しかし、そこの土地が自分の所有する土地で、水が入っては困るんだという方も大勢いらっしゃる。そこのところを、気仙沼のこの例では宮城県がそこをやると、主体者は当然、気仙沼市と話をする。国はそこで、十四・七メートルということでL1対応の基準を示す。それはあくまで考え方の基準でありまして、その高さを決めたりするのはこれはいわゆる地元で、先生のところの宮城県というのが地元の合意を得て形成して高さを決めながらやっていく。  あるいは、宮城県の南の方の岩沼市というのがあります。ここの堤防は、防潮堤は、これは国がやるものです。直轄です。ここのところも地元と相談をして、ここはお願いしますということで、これはL1対応で、ここのところは七・二メートルです。七・二メートルの堤防を造るとともに、単にそれだけではコンクリートというものが目立ち過ぎたり、そして波が越えて、そして引き波にやられるということがありまして、六月三十日には私も出かけまして、横浜国大の宮脇先生とともに、そしてまた気仙沼で、今のところで防潮堤がないのもいいんじゃないかと言っている東北大学の先生にも来ていただいて、ここは合意の下で森の防潮堤というものを造ろうと、緑の防潮堤を造ろうということで木を植えさせていただいて、松とかそういうものよりもタブとかシイという根っこが下に張るようなものをということをさせていただいたんです。  国は基準を示し、そして合意を形成して高さを決めていただいて、基準ですよ、国は、そしてあくまでこの小泉地区は宮城県で高さを想定して、それはまちづくりとの関係もある、そして経済活動もある、そこの合意を形成するということが大事で、私は、是非とも合意形成に努力するということが大事だというふうに思っているんです。ここは是非とも御理解をいただいて、合意形成はなかなか難しいです、難しいけれども、イデオロギーに流されないで、私は物の考え方はしっかりするけれども、リアリズムの中でやっていかなくちゃいけない。  最近出ている文春新書に塩野七生さんが最後のところで書いておりますが、明治維新が成功したのは、維新の志士たちも反対側にいた勝海舟などもイデオロギー不在であったということが功を奏した一つの理由であると、こう思っていると塩野七生さんは書いています。彼らを動かしたのは危機意識であったと、イデオロギーは人々を分裂させるが、危機意識は団結させる、こういうことを言っています。  私は、地元の声を聞きながら、どういう高さでいいのか、それには木を植えるのか植えないのか、全てそこの合意を形成する、そして危機意識というものの共有というところに政治家はしっかり合意を形成する努力をしていかなくてはいけないと思っています。
  126. 和田政宗

    ○和田政宗君 ありがとうございました。  では、環境や景観保護の面から質問したいというふうに思うんですけれども、国交省では、河川・海岸構造物の復旧における景観配慮の手引きというものを作成しております。これは非常に良くできているというふうに私も読ませていただいて評価をしておりますけれども、景観保護が重要だということは国交省事業の前提でよろしいでしょうか。
  127. 森北佳昭

    ○政府参考人(森北佳昭君) 委員御指摘のとおり、防潮堤の復旧に当たりましては、景観等に配慮することを重要というふうに考えております。そのため、国土交通省では、平成二十三年九月でございますけれども、学識経験者による検討会を設置をいたしまして、同年十一月に堤防の位置、線形、そしてのり面の処理方法等、被災地の復旧事業における景観、環境に対する配慮方法を取りまとめた、今先生御指摘の河川・海岸構造物の復旧における景観配慮の手引き、これを作成いたしました。  東北地整と宮城県におきましても学識経験者から成る検討会を設置をいたしまして、この本省の手引きを参考に宮城県沿岸域の河口部・海岸施設復旧における景観、環境等への配慮の手引き、これを取りまとめているところでございます。復旧工事に当たりましては、モニタリング計画等に学識経験者に入っていただき、また御意見をいただいて、海浜に生息する植物また昆虫などに配慮して、施工時期、工事用道路のルートの調整などの取組を行っているところでございます。  国土交通省といたしましては、地域の御理解を得ながら、環境、景観に配慮した防潮堤の復旧復興に進めてまいりたいというふうに考えております。
  128. 和田政宗

    ○和田政宗君 次に、防潮堤の高さをどうするかという問題についてお聞きします。  今の大臣のお答えでもありましたけれども、前提として言えることとして、国は防御すべき津波の高さを決めたのであって、防潮堤の高さというのは決定しておりません。であれば、県が決定した防潮堤の高さについては、湾口防波堤などと組み合わせる形で総合的に津波から命を守れる代替案があれば防潮堤の高さは下げられると、このように考えてよろしいでしょうか。
  129. 山縣宣彦

    ○政府参考人(山縣宣彦君) お答えいたします。  設計津波の高さにつきましては、いわゆるL1津波というのを原則としておりますけれども、防潮堤の高さにつきましては、港湾管理者が環境や景観、利用等を総合的に考慮し適切に設定することとしておりまして、御指摘のとおり高さを下げることは可能でございます。実際、住宅がないところや、あるいは高台に移転されたところで復旧する堤防の高さを下げるなど、地域の実情に沿って柔軟に対応している実例がございます。  以上です。
  130. 和田政宗

    ○和田政宗君 それに関連して、防潮堤の設置位置について聞いていきたいというふうに思います。  お手元に、こちらの資料を御覧いただければと思うんですけれども、気仙沼市の大谷海岸の写真があります。防潮堤の高さ、十メートル近くあります。現在計画されている位置で防潮堤を造りますと、地元の方々の憩いの場である、これは宮城県民全員の、全体の憩いの場であります砂浜と海水浴場が消えてしまいます。  海岸法での防潮堤設置位置についてお聞きしますけれども、防潮堤については、海岸線から五十メートルを超えてはならない、そういったこと、規定としてありますでしょうか。それとも、原則として記述されているわけですけれども、この原則を超えて設置することは可能でしょうか。
  131. 山縣宣彦

    ○政府参考人(山縣宣彦君) お答えいたします。  海岸保全区域の指定に当たりましては、海岸法第三条第三項におきまして、原則として区域の指定する日の属する年の春分の日の満潮時又は干潮時を基準にいたしまして、陸側においては満潮時の水際線から五十メートル、水面におきましては干潮時の水際線から五十メートルの範囲内とされてございます。ただし、地形、地質、潮位、潮流等の状況により必要やむを得ないと認められる場合は、それぞれ五十メーターを超えて指定することが可能となってございます。実際に、港湾では、公共岸壁の背後に防潮堤を設置するような場合、荷役作業の支障とならないように五十メーターを超えて海岸保全区域を指定した例がございます。  以上です。
  132. 和田政宗

    ○和田政宗君 では、最後に、避難道路についてお聞きしたいというふうに思います。  気仙沼市の内湾地区というのは、海から高台というのが極めて近いんですけれども、避難道路が狭かったり整備されていないという問題点があります。  防潮堤よりもこうした避難道路の整備について要望が強く地元ではありますけれども、こうした要望についてはどのように対処するでしょうか。
  133. 徳山日出男

    ○政府参考人(徳山日出男君) お答えを申し上げます。  先生御指摘の気仙沼市におきましては、平成二十三年十月に震災復興計画をお作りになっておられます。その中で緊急時の避難道路が位置付けられておりまして、現在、気仙沼湾周辺におきましては、国交省といたしましては、防災・安全交付金や社会資本整備総合交付金等によりまして、七路線で避難道路の整備を支援させていただいております。  また、全国的にも、今回の東日本大震災の教訓を受けまして津波を始め各種の災害に対する避難道路への関心が高まってきておりまして、整備が進められております。  国といたしましては、自治体がこれらの計画に基づいて実施する避難道路の整備に対して、防災・安全交付金などにより適切に支援を行ってまいりたいと考えております。
  134. 和田政宗

    ○和田政宗君 最後に一言ですけれども、何分初めての質問で時間配分が分からなかったものですから、環境省の方、来ていただきましたが、お聞きすることできませんでした。申し訳ありませんでした。  高台移転で、もうその地域に人が住まないというところでは、仮設住宅から出ることができて住環境が整ってから防潮堤の高さや場所、形状について議論をしたいという人が多くいます。ですので、被災地の声を聞いて十分な配慮を国としてもしてほしいということと、この美しい国土、美しい国日本を守るためにも十分な配慮をお願いしたいと最後に申し述べて、質問を終わります。  ありがとうございました。
  135. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 日本共産党の辰已孝太郎です。七月の参議院選挙で初当選をいたしまして、今日が初質問となります。  私は、格差と貧困の問題をライフワークに活動してまいりましたので、是非この角度から住宅問題、とりわけ脱法ハウス問題を取り上げて質問したいと思います。  戸建てやマンション、事務所などを幾つもの部屋に区切って、そこに貸しルームと称して賃貸料金を取って居住させるこの脱法ハウスが、この間、問題になってきました。窓がないということや、また火災等、安全面において建築基準法や消防法の違反となる物件に少なくない人が居住している実態も明らかになりました。国土交通省の調べで、この建築基準法の違反がどれだけあって、そしてそれが是正された物件数、これがどれほどあるのか、お聞かせください。
  136. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  今般実態の明らかになりました違法貸しルーム、これは委員御指摘をまつまでもなく、火災時に非常に危険なものだというふうに思っております。国交省としては、何よりも居住者の方の安全の確保を最優先として、特定行政庁、東京都や区、市でございますけれども、と連携しながら違反の是正を進めることが必要だと考えております。  本年の六月から、国交省及び地方公共団体のホームページに、違反の疑いのある物件に関する情報提供をお願いする受付窓口を設けました。ここに寄せられたものが調査対象になって、特定行政庁の方で多くは消防と一緒に調査をするという流れになるわけでございます。以下は、この寄せられた物件の総数八百二十件の九月三十日時点の状況を御報告申し上げたいと思います。  調査中、まだ違反かどうか分からないものが三百九十二件、それから建築基準法関係条例の違反が判明したもの、これが三百六十二件、そのほかに違反がなかったものが二十一件、あるいは閉鎖されておったり他の用途であったことがはっきりした、違反がないということでございますが、四十五件、すなわち違反がはっきりしたものは三百六十二件でございます。このうち、現在、是正指導の準備をしているもの、相手さんに報告求めたりいろいろ手続ございます、これが百七件でございまして、違反が確定をして是正の行政指導しているもの、これが二百五十四件でございます。最終的に違反を直してもらったというふうに現在まで来ているものは一件ということになってございます。
  137. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 それでは、調査を開始した時点、若しくは調査後に施設が閉鎖されたものというのは幾つあるのか。また、今後閉鎖予定の施設、物件の数や、またそれぞれの戸数ですね、物件ではなくて戸数、そして脱法ハウスに住んでおられる方々の居住者の数、これをお聞かせいただけますか。
  138. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  先ほどの八百二十件のうち、調査に行ったところもう既に閉鎖をしていた、中にはもう解体していたというようなものもございますが、これが十二件でございます。それから、特定行政庁が調査を開始した後に、もう今居住者がいないというふうにはっきりしているもの、これが三件でございます。さらに、事業者の方から何らかの形で閉鎖の意向が示されているもの、これが六件でございます。  その戸数とか詳細については、特定行政庁もいろいろ手間が掛かりますが、できるだけそろった情報をお願いしているところでございますが、相手の事業者の対応いろいろでございまして、数字が必ずしもそろっておりません。現在報告を受けているところでは、退去済みのものについては三件で部屋の合計九十三、居住者、当然ゼロでございます。それから、閉鎖を検討しているもの、これは百八十四件、六件で百八十四室あるんですが、このうち入居者数が分かっているものは三件でございまして、この三件につきますと百三十六室で現在の入居者は十五名ということでございます。
  139. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 調査した結果、九割以上が違反だったと。それと閉鎖された物件が十二件、現在もういない物件が三件あると、こういうことですね。  これから調査入っていくわけですけれども、これらが建築基準法違反ということになれば、改善をするか若しくは閉鎖をするかと、こういう話になってくるわけですね。そこで住んでいる人が出なきゃいけないということになれば、もう千人単位の人がこれから住む場所に困る、路頭に迷うと、こういうことになるわけです。  そこで、私は大臣に聞きたい。行政として、まず、なぜこのような脱法ハウスにこれだけの人が住んでおられるのか、また、出ていった人はこれからどこに行くのか、これらを把握するために行政として実態調査をするべきだと思いますけれども、どうでしょうか。
  140. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) まず、国交省としてやるのは、この違法ハウス、違法貸しルームであるかどうかということについて建築基準法に基づいてこれは調べると。そして、是正をするようにということで全力を注いでいくというのがまず第一義です。  そして、この入居者の今お話がありました実態につきましては、この是正プロセスの中でいろんな情報が出てきます。それを特定行政庁と、そして福祉・雇用担当部局とも連携して対応していくという形になります。これまで数度にわたって会議を開催するなどをしまして、その把握に努めてきたというのが実態でございます。  国土交通省としては必要な情報を把握して、そして東京都や特別区、関係地方公共団体と連携した上で、引き続きこれについては調査をし、また連携を地方自治体等と取っていきたいと、このように考えているところです。
  141. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 今の答弁は、六月の十八日、これは衆議院の方だったんですけれども、ここでも住宅局長が、今後しっかり実情把握に努めてまいり、必要な対策があれば打っていけるようにやっていきたいと、同じような趣旨のことを答えているんですね。  私は、国交省として、建築基準違反があるかどうかを調べるだけでは不十分だと思っております。だって、あのネットカフェ難民のときは、これは行政として、政府として年齢構成も調べた、雇用の形態も調べたんですね。私は、やっぱり人数も把握していない、どこに行ったかも追跡していない、これでどうやって対策を打てるのかと私は思っております。  是非、もう一度大臣に、政府として実態調査やっていただきたい。
  142. 井上俊之

    政府参考人(井上俊之君) 前の答弁のときに、違法是正のプロセス通じて調べますというふうにお答えをしたと思いますけれども、行政庁、まだ、実はやっと違反確定したものが出だしておりまして、これ、違反を是正していただくには、相手方から違反があるということをちゃんと申告をしていただいて、どこが違反かということを相手と共有した上で、指導、そして勧告、命令と、こういうふうに手続踏まなければなりません。まだ端緒に就いたばかりでございまして、行政庁の方もまだこれからというところございますけれども、そのプロセス通じながら居住者の皆さんの実態についてもしっかり把握をしてまいりたいと思います。  ただ、これまで退去をされた、あるいはほとんどが退去をされている先ほどの物件でございますけれども、千代田区の一件を除いては、行政の中で、行き先が困っているとか、特段の問題で行政庁側に報告されたものは今のところないというふうに聞いております。
  143. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 相談窓口がありませんから、相談するにしてもなかなかできないんですよね。  先ほど、脱法ハウスで違法だということになれば退去を迫られるところがこれからもたくさん出てくるということになります。  六月十八日の穀田衆議院議員の質問に対して住宅局長は、居住の実態があって一定期間お住まいになれば、居住用の借家権が発生する場合も当然あると、これは契約書の書きぶりにかかわらずでございますと、こう答弁しております。  そこで、確認をしたいと思います。家主の都合で一方的に追い出すことはできない。退去を求める場合には正当な事由が必要で、例えば立ち退き料の支払や代わりの住まいを示して解約する、こういうことで間違いないでしょうか。
  144. 萩本修

    政府参考人(萩本修君) いわゆる脱法ハウスと呼ばれるものの貸し手側と入居者との法律関係につきましては、具体的な事案ごとに、その実態に即して個別に判断されることになりますが、建物の賃貸借契約に当たるものであれば借地借家法という法律が適用されることになります。借地借家法が適用される場合、その賃貸人の側から賃貸借契約を解約や更新拒絶によって一方的に終了させるためには、今委員御指摘のとおり、正当な事由があると認められる場合でなければならないとされております。この正当な事由は、建物の賃貸人や賃借人がそれぞれ建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況、建物の現況、建物の賃貸人が建物の明渡しの条件としてその賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出の内容を総合考慮して判断するとされております。  したがいまして、御指摘のような、貸し手側による立ち退き料の支払や代替住居の提供が直ちに解約や更新拒絶の条件となっているわけではありませんけれども、貸主からの財産上の給付の申出として正当な事由が認められるための事情として考慮されることになると考えております。
  145. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 今の答弁は、家主の都合で一方的に追い出すことはできないと、立ち退き料を支払うとか代わりの住まいを提供するなどの責任があるということだったと思います。  一方で、この脱法ハウスをこれまで放置してきた行政の責任というのは免れないと思います。これから退去する人がますます増えてくるわけですから、早急な対策が求められます。  九月に閉鎖を決定した、株式会社マンボーが管理している建物に私も行ってまいりました。ここは元々貸し事務所であったビルですけれども、一階から六階までのフロアを細かく仕切って、多いときで百二十名が住んでいたと言われております。この施設に最後まで残っておられた居住者の方から聞き取りの調査を行ったところ、驚くべきことに、この施設からの退去者のうち約九割が同様の施設、つまり脱法ハウスに行ったということでありました。結局、同じような脱法ハウスに行かざるを得ない人がいる、これが実態なんですね。  行政は脱法ハウスを取り締まる、これはもちろん大事なことであります。しかし、後は知りませんでは、私は責任の放棄だと思います。行くところがなくて結局トランクルームのようなところにまた住み始めたという方もおられます。なぜ脱法ハウスに住まざるを得ないのか。住まいの貧困に取り組むネットワークの調査によりますと、脱法ハウス入居の決め手になったのは、すぐに入居できる、家賃が安い、そして保証人が要らないということでありました。  そこで、質問したいと思います。脱法ハウスから退去する人への支援をするために早急に相談窓口を設けるべきではないでしょうか。同時に、行政は、同様の脱法ハウスに行かざるを得ない人をこれ以上出さないために、敷金や礼金を補助する、また、低利あるいは無利子の貸付けを行うべきではないでしょうか。どうでしょうか。
  146. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  脱法ハウスの居住の実態というのは先ほど来出ておりますけれども、私ども関係省庁、それから東京都、あるいは各区、メンバーはそれぞれでございますけれども、これまで八回ほど会議を持っています。持っている理由は情報の共有でございますけれども、その延長で行政としてやるべきことがあるのであれば、そういうことにはしっかり向かっていきたいと、こういう趣旨で開いてきたわけでございますが、これまでのところ、各区の方で就労支援でありますとか、あるいは生活保護等の窓口、これを設けておりまして、建築行政の側で情報を得ればこちらの方にすぐその情報を流すように、これは最初の段階で通知をしているわけでございますけれども、そういう取組をしてまいりました。今のところ区も、それから東京都の方もそういう窓口の対応で今のところは少なくとも十分だというふうに、これも東京都の見解も確認をいたしましたけれども、言っております。  委員御指摘のようなことでこれから問題が広がるのであれば、あるいは広がる兆しがあるのであれば、そのときにしっかりとした対応を考えると思いますけれども、今はその段階ではない、むしろ安全の問題をしっかり追求していくと、こういう段階だというふうに思っております。
  147. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 今、就労支援、また生活保護の相談、関係部局と相談という話がありましたけれども、脱法ハウスにお住まいの方は仕事を持っている方が多いんですよ。だから、就労支援が主に必要なのではないんです。生活保護の方も中にはおられますけれども、そうじゃないんですね。働いている人が多いんですよ。だから、実態調査もしていないからこういうことが分からないということになるんですね。もう必ず実態調査をしてほしいと思っております。  私は、今、国の住宅政策の在り方が大きく問われていると思っています。二〇一二年の国土交通白書では、可処分所得に占める家賃の割合が増えているというデータが出されております。一九八九年と二〇〇九年を比較しますと、四十歳未満の単身の男性は一二・四%から一九・九%に上がっております。同年代の女性では一九・〇%から二四・七%への上昇になっています。これには理由が二つあります。まず、家賃そのものが上昇しているということ、もう一つは、非正規雇用が増大して低賃金の労働者が増えてきたということであります。この部分では、国の政策に責任があるんです。脱法ハウスは、このような低所得者層の受皿になっているわけであります。  今求められているのは、この低額所得者に対する私は実効性ある施策だと思っております。この低額所得者に対する施策、どのようなものがありますか。
  148. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  まず、住宅政策として取り組んでいるもの、これは、まず公営住宅があろうかと思います。それから、公共賃貸住宅ということで、都市再生機構の住宅も家賃の安いものがございます。これは下げているわけではございませんけれども、セーフティーネットの機能を果たしているんではないかと思います。それからさらに、地域優良賃貸住宅制度というのがございまして、公営住宅に準ずるものだと思っていただければいいと思いますけれども、こういうものもございます。さらに加えて、社会資本整備交付金の中で、これは公共団体の御判断にもよるんですが、一部家賃補助に類したことを取り組んでいるのに効果促進事業ということで助成をしている、こういうものもあろうかと思います。その他、就労支援等々、厚労部局等で対応されているものもあるというふうに承知をしております。
  149. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 今、公営住宅という話がありましたけれども、じゃ、その公営住宅の戸数はどうなっているのかと。二〇〇五年と二〇一一年の数で見ますと、二〇〇五年では二百十九万一千八百七十五戸ありました。ところが、二〇一一年では二百十七万三千四百十九と、増えているどころか減らしているわけですね。二万戸近く減らしております。  一方で、申込みの倍率どうなっているかと見ますと、全国で八倍、東京では二十四・五倍、大阪では十七・三倍という、結局、申し込んでも入れないというのが実態であります。国が支援している、家賃補助等で支援していると言いますけれども、たった十七団体、ここに使っている予算というのは二・八億円にすぎません。低所得者に対する住宅施策というのが非常に貧困だということがもう明らかだと思います。  脱法ハウス問題というのは、格差と貧困の広がったこの社会の一側面でしかありません。住宅困窮者というのは今あふれています。住まいの貧困の解消のためにどうするべきか。公営住宅は入れない、こうなっているわけですから、私は、低所得者に対して民間賃貸住宅への入居時の初期費用や負担の軽減や、また、民間家賃補助制度の創設に踏み切るべきだと思いますけれども、どうでしょうか。
  150. 井上俊之

    ○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。  御指摘の住宅に対する家賃補助制度等の導入ということでございます。  これまでも何度か御指摘なりをいただいてきたところでございますけれども、諸外国、アメリカでありますとか、イギリスでありますとか、フランスでありますとか、ドイツでありますとか、それぞれ家賃補助制度が行われておりまして、これは必ずしも住宅行政としてではなく、雇用行政としてされているものも多いかと思いますけれども、どの国を見ても負担額の増に苦しんでいる。あるいは、アメリカなんかは抽せん制を取って、結局、当たる人、当たらない人ということで不公平という別の格差を生んでいる、こんな指摘もされているところでございます。  さらに、アメリカ、フランスにおいては、こういう助成をすることによってむしろ民間の家賃の方が上がっていくんではないか、家主に助成をしているんではないか、こういうような指摘もされているところでございます。  加えて言いますと、これを事務を誰がやるかということでございまして、いずれにしましても、公正な制度運用となると相当膨大な事務体制が要るということで、なかなか踏み切るべきではないかというお言葉に対してそうですというふうにはいかない、慎重に検討すべき事柄だというふうに思っております。
  151. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 辰已君、時間が来ていますので、簡潔にまとめてください。
  152. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 是非本当に踏み込むべきだと思いますし、低所得者への援助というのは極めて不十分です。一方で、高額所得者、中堅も含めてですけれども、住宅ローン減税などあるわけですよ。これはこれでいいんです。だけど、低所得者にはほとんどありません。格差と貧困が広がる中で、この住生活基本計画でも、住宅困窮者が多様化する中で、住生活の分野において憲法二十五条の趣旨が具体化されるよう、公平かつ的確な住宅セーフティーネットの確保を図っていくことが求められていると書いているわけですから、これの具体化をする必要があるということを申し述べて私の質問といたします。  ありがとうございました。
  153. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 日本維新の会の室井邦彦でございます。よろしくお願いいたします。  早速質問に入りますが、御承知のとおり、我が国は国土の面積の約十二倍の領海、EEZ、排他的経済水域を擁しております。その海洋にはメタンハイドレート、石油、天然ガス、レアメタル等の多くの鉱物資源が埋蔵され、宝の山と言われております。また、世界的には、エネルギー需要の増大に伴いまして世界の海洋開発市場も著しく発展を遂げていくものと見られております。  そこで、先進的な海底の資源開発技術を有するノルウェー国営石油会社スタットオイル社、そしてブラジルの国営石油会社ペトロブラス社は、大水深での石油開発に成功をしております。我が国においても、海洋資源エネルギー開発と海洋産業の育成が日本の将来を開く大きな鍵になっている、このように思っております。世界の深海底資源開発をリードしていくためには、国家プロジェクトとして、人、物、金を集中的に投下することが不可欠であります。我が国の造船業、そして海運業が海洋開発分野において発展していくことは、我が国がEEZ、排他的経済水域における海洋開発を進める上で重要であると考えております。  そこで、我が国としてどのような取組がなされているのか、これは国土交通省としてのどのような取組がなされているか、お聞かせをいただきたいと思います。
  154. 中原八一

    ○大臣政務官(中原八一君) 議員御指摘の、拡大する海洋資源開発に用いられます施設や船舶の需要は、二〇二〇年には二〇一〇年の三倍の約十一兆円に達すると見込まれております。そのため、我が国造船業、海運業は、その成長を取り込むための取組を進めております。例えば、大規模な海洋石油ガス開発が進むブラジルにおきましては、我が国の主要造船会社が現地企業との合弁により、関連船舶等の建造に参画しております。また、主要海運会社においても、海洋掘削、生産のオペレーション事業に参画しているところであります。  国土交通省といたしましては、競争力の源となります技術の開発に対する支援及び二国間の政府間協議や官民対話等により企業の市場参入及び投資を促進しているところでございます。  本年四月に閣議決定されました海洋基本計画の下、新たなフロンティアである海洋において、世界に拡大する海洋開発市場の獲得に向けまして、官民一体になりまして取組を進めてまいりたいと考えております。
  155. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 ありがとうございます。  次世代に夢と希望をつなげるためにも、日本の国は資源のない国だというように、我々そう教えられてきましたけれども、いよいよ資源大国への道、着実に進むことができる、このような可能性がございます。是非積極的に力強く取り組んでいただくことをまずは要望しておきます。  次に、平成二十四年四月に国連大陸棚限界委員会は、我が国が申請をいたしました沖ノ鳥島を基点とする大陸棚延長に関し、四国海盆海域の大部分を含む合計三十一万平方キロメートルの、国土の約八割に相当する面積について延長を認めました。私が提出いたしましたこの資料を、目を通していただければ、四国海盆海域というのはどの部分に当たるかということがお分かりかと思います。お目通しをいただければ結構かと思います。我が国が海底鉱物資源等について主権的権利を行使できる領域の拡大が国際的に認められたということであります。  ところが、またまた中国及び韓国は、沖ノ鳥島は大陸棚を有しない岩であると、このような主張をしておるわけでありますが、沖ノ鳥島を基点とする大陸棚延長申請に反対しておりまして、二十四年十二月には中国及び韓国が大陸棚の延長の申請を行いました。  中韓の主張に対して我が国としてどのように対応されているのか、是非お聞かせをいただきたいと思います。
  156. 中原八一

    ○大臣政務官(中原八一君) 国連海洋法条約に基づきまして大陸棚の延長について審査をいたしておりますのが大陸棚限界委員会でございますけれども、九州・パラオ海嶺南部海域の海底は沖ノ鳥島を基点とする大陸棚であるという我が国の申請に対しまして、委員会は勧告を先送りをしたと承知をしてございます。  我が国の申請に対する勧告が一部先送りされましたのは、沖ノ鳥島は大陸棚を有しない岩であるという中国、韓国の主張が背景にあるものと考えております。我が国は、大陸棚限界委員会は領土の自然延長についてのみ判断する場であって、島か岩かを判断する場ではないと承知をしております。  海上保安庁におきましては、内閣官房の総合調整の下、関係省庁と連携をし、我が国の申請に対し早期に大陸棚限界委員会から勧告が出されるよう努力してまいる所存でございます。  また、昨年十二月の中国と韓国による東シナ海における大陸棚の延長申請につきましては、我が国の基線から二百海里までの海域と、中国、韓国それぞれの国の基線から二百海里までの海域が重なっておりまして、かつ境界が未画定であるため、大陸棚限界委員会の規則によれば、関係国の事前の同意がなければ審査できないということになっております。  そのため、我が国としては、中国及び韓国それぞれの申請後直ちに、両国の申請が大陸棚限界委員会で審査されることのないよう大陸棚限界委員会に対しまして要請をいたしました。  我が国は、国連海洋法条約第八十三条に基づき、向かい合う国のそれぞれ二百海里までの海域が重なり合う場合の大陸棚の境界画定は関係国間の合意により行うべきとの立場を取っております。海上保安庁も我が国の考え方に沿いまして、今後とも、大陸棚の境界画定につきましては内閣官房の総合調整の下、関係省庁と連携をし、適切に対応してまいりたいと考えております。
  157. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 どうかしっかりと踏ん張って、頑張っていただきたいと思います。相手はルールがあってないといいますか、あってもそれを守ろうとするような国じゃないということはよく分かっておられると思います。是非お願いをしたいと思います。  続いて三問目でありますが、海洋権益を保全するためには、南鳥島を始め遠隔離島における活動拠点の整備の促進と低潮線の保全が不可欠であります。海洋開発を支える遠隔離島の整備の状況について御説明をいただきたいと思います。
  158. 山縣宣彦

    ○政府参考人(山縣宣彦君) お答えいたします。  遠隔離島におきます低潮線保全法及び同法に基づく基本計画によりまして、海洋資源の開発利用など排他的経済水域等の保全及び利用に関する活動拠点といたしまして、南鳥島と沖ノ鳥島に港湾の施設を整備しております。具体的には、南鳥島では、南側海岸部に延長百六十メートル、水深八メーターの岸壁、泊地等、それから沖ノ鳥島では、西側に延長百六十メーター、水深八メーターの岸壁、泊地及び臨港道路等の整備をすることとなっております。  南鳥島では平成二十二年度より事業を開始し、現在、岸壁と海岸をつなぐ取付け部七十八メーターのうち四十七・五メーターが完成済みでございます。平成二十七年度に船舶の係留等が可能となるよう、引き続き整備を進めてまいります。また、沖ノ鳥島でございますが、平成二十三年度に事業を開始し、船舶の係留や荷さばきのための四つのプラットホームのうち一つを本年八月に据え付けたところでございます。二十八年度に船舶の係留等が可能となるよう、引き続き整備を進めてまいります。  以上でございます。
  159. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 ありがとうございます。  局長、楽しみにしておりますので、是非、岩じゃ、岩じゃないというふうに思わせなくちゃいけませんし、是非機会があれば我々も視察をさせていただきたいな、こんなことも思っております。よろしくお願いいたします。  じゃ、中国公船の質問に入らせていただきますが、中国公船による尖閣諸島周辺での領海侵入が頻繁に繰り返されていることは、先ほども委員のメンバーから質問がございました。尖閣国有化後、中国当局の船による領海侵入は六十六回、これは十一月の一日現在でありますが、そのように聞いております。尖閣諸島に上陸する事件が発生しないように、発生したり、さらには安全保障上の問題に発展することのないように徹底した領海警備活動をお願いをするところであります。  尖閣は海上保安庁十一管区でございますけれども、海上保安庁が一丸となって、この尖閣を守っている若い職員たち、また彼らがいかに命を懸けて、情熱を懸けて領土を守っているか、このことも、私も現場で視察をさせていただいたことがあります。涙が出るような思いでありました。どうかこの尖閣はしっかりと守っていただかないといけない。  そしてさらに、大臣所信で太田大臣より、尖閣諸島周辺海域の領海警備については、専従体制の確立に向けた取組を着実に推進し、今後の情勢の変化にも対応し得る体制を確保すると力強く発言をされておりました。  そこで、尖閣諸島周辺における領海警備の体制についてお聞かせをください。
  160. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 海保が尖閣諸島周辺におきまして領海を守っているということに大変御理解いただいたり激励をしていただいて、室井先生に感謝申し上げたいと思います。  本当に波の荒い中でかなり数多く領海内に来る中国公船ということで、海保のメンバーは日夜大変緊張した体制で、何としても守り抜くということで奮闘している状況にあります。  我々としましては、万全を期すために、現在、大型巡視船による専従体制を構築すべく巡視船の新規建造等を進めておりまして、二十六年度までに第一段階、二十七年度までに次の段階ということで専従体制をほぼ完了するというところまで持っていきたいというふうに思っております。  情勢の変化等にも的確に対応できる体制をということで、老朽化した巡視船の代替等も含めて既存勢力の対応力の強化を図ることも必要だというふうに考えておりまして、二十六年度概算要求において、専従体制の整備に伴い必要となる海上保安官の、船とともに、巡視船とともに人が大事でありますものですから、大幅な増員を要求することに加えまして、必要な経費を計上しているというところでございます。  これら体制を、巡視船と、そして人、両面にわたる専従体制を確立して、尖閣諸島周辺海域の領海警備に万全を期す構えで今いるところでございます。
  161. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 ありがとうございます。  何としてでもこの尖閣、海上保安庁、国土交通省が首根っこを押さえていただきたいと、このように思っておりますし、また、もう既に御承知のとおりでありますが、中国はフィリピンのスカボロ、そしてまたミスチーフ環礁、そしてベトナムではパラセル諸島、これを実効支配をしております。このようなことが絶対ないと信じておりますけれども、どうかくれぐれもよろしく、緊張感を持って対応していただきたい、このように思います。  そしてまた、この尖閣のこと、中国と日本がどのような解決に至るのかということは非常にアジアの諸国も興味深く見ているところであります。日本のリーダーシップがしっかりとこれからも取れるような答えを出していただくように、是非お願いをしたいと思います。  時間が押し迫ってきました。  近年、地球温暖化の影響によりまして北極海の海氷が減少していると、北極海の国際貿易航路としての活用の可能性が高まってきておると聞いております。北極海航路は南回り航路の六割程度、約一万三千キロメートルの航行距離であり、商業航路としての経済効果が非常に高い、このように言われております。海洋立国として、我が国の外航海運の発展に資する北極海航路の利活用に対する実現性について是非御意見をお聞かせをいただきたいと思います。
  162. 西脇隆俊

    ○政府参考人(西脇隆俊君) 御指摘のとおり、北極海航路につきましては、北極海の海氷が減少していることや、スエズ運河を経由と比較しまして航行距離が約六割に短縮できることのほかに、海賊多発地帯を回避できるということから、欧州と東アジアを結ぶ新たな選択肢となる可能性があると認識しております。  ただ、一方、北極海航路は依然として夏場の数か月間に航行が限られていることとか、あと沿岸国であるロシアが航行の安全確保や海洋汚染防止の観点から砕氷船の同伴等の規制を課しておりまして、その運用実態にも留意する必要があると考えておりまして、そのような状況の下に、まずは航路に関する現状と課題を把握することが重要だということで、本年度は基礎情報の収集、整理のほかに、荷主とか船社等の利用ニーズとか経済性、技術的課題等について調査を進めておりまして、来年度以降も、本年度の調査の結果を踏まえまして、これ関係省庁多うございまして、連携を図りながら、引き続き北極海航路の利活用に向けまして更なる検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
  163. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 室井君、時間ですので簡潔にまとめてください。
  164. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 はい。要望だけで。  また、2プラス2も順調にいっているようで、来年また一月に開催されるということも聞いておりますので、この機を逃さずにひとつ先行して対応していただきたいと思います。  申し訳ありません、六、七、八と質問が残りましたけれどもお許しをいただきまして、質問を終わります。
  165. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。  JR北海道の問題について質問をさせていただきます。  二〇一一年五月、JR北海道石勝線のトンネル内で特急列車が脱線、発火するという重大事故が発生をいたしました。これを受けて、JR北海道は安全を最優先する企業として生まれ変わると誓い、国交省は事業改善命令を出し、監視を続けることで安全確保に努めているはずでありました。  ところが、今年九月十九日の函館線貨物列車脱線事故を発端として、その後も車両の発火、発煙事故、ATSトラブル、レールの異常放置などが発覚し、JR北海道に対する国民の信頼は大きく揺らぎ、地域経済にも大きな負の影響を与えています。国民の厳しい目は、鉄道の安全確保を責務とする国土交通省にも向けられています。国土交通省の皆さんにはこの間御努力いただいていますが、是非当事者意識を持ってこの問題に取り組んでいただきたいと思っています。  午前中の質疑で、二回行われました特別保安監査についての御議論はありましたので、この特別保安監査にかかわって一点だけまずお伺いします。  現場の労働者の方から適切に聴取されたのか、聴取されたのであればどういう内容であったか、伺います。
  166. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 委員御指摘のように、トラブルが続いておりますJR北海道に対しまして、九月二十一日から二十八日までの八日間、そしてまた、十月九日から十二日までの四日間の二回にわたりまして特別保安監査をさせていただいております。今回の特別保安監査は、本社と各支社というものを対象にいたしております。各支社というのは、その支社の下にございます各現場というものも含めたものでございます。  したがいまして、今回の特別保安監査では、各分野、これは軌道であったり車両であったりいろんな分野がございますけれども、各分野の現場事務所にも入って監査を行わせていただいております。当然、当該事務所において行われておりますもろもろの業務の実態であるとか、あるいはそれぞれの労働環境である作業環境であるとか、そういうところも併せて確認をいたしております。  そうした中で、現場の作業員からも話を聞かせていただいておりますが、その具体的な中身につきましては、現在、整理、分析中でございますので、その中身について現段階についてお答えするのは差し控えさせていただきたいと思いますが、ちゃんとそういったことについても聞きながら分析を進めているところでございます。
  167. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 いずれにしても、現場で働いておられる方々が一番中身を知っているわけでありますから、聞かれたということでありますけれども、しっかりまた聞いていただきたいと思います。  そこで、十月二十五日に出されました改善指示その二には、二項として、不良判定及び交換の基準を規程等で明確に定め、これを現場に周知徹底することという記載があるわけであります。これは、JR北海道の安全基準が不十分ないし曖昧な表現を取っていたということではありませんか。
  168. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 十月二十五日に行いました改善指示の中の一つにつきまして、枕木の不良判定とそれから交換基準について改善を指示をいたしております。  まず、不良判定につきましては、マニュアルで書かれてはいたんですが、一部の現場の社員がそれを十分理解をしていなかったといったようなことが確認をされております。したがいまして、これはそういった基準関係の問題について周知徹底が図られていなかったという問題であろうかと思っております。  それからまた、交換の基準につきましては、これは現場で旧国鉄時代の交換基準というものが実態上維持されておったわけでございますが、必ずしもそれが明確に文書に規定されていなかったということがあったわけでございますので、周知徹底を図るといった趣旨のために、こういったものについても規程等に明確に記述すべきであると、こういったような内容の指示をいたしております。
  169. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 ほとんど現在監査結果を検討中と断言を避けておられるわけですが、これだけ断言をされたわけでありますけれども、それはどうしてですか。
  170. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 今回の特別保安監査、通常であれば技術四分野といったところを中心に法令に則した業務が行われているかということを確認をいたします。今回、非常に組織の問題もあるんじゃないかということで経営体制まで含めてこの問題について監査に当たり、また現在その結果を分析をしているために、これまでの保安監査とは違いまして、やや広範囲なものを扱っておりますので時間が掛かっていると、こういったようなことでございます。
  171. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 明確に指導、助言できるものは先行して行ったということなんですね。そういうことでいいんですね。  そこで、国鉄時代は、鉄道に関する法律、安全のための検査規程等は国が決定し、国が監査を実施してきました。しかし、二〇〇〇年の鉄道事業法の規制緩和を受けた二〇〇二年の鉄道に関する技術上の基準を定める省令によって、事業者の自主判断の下にテストを行い策定した安全基準を国交省に届け出る体系へと改められているわけですね。一連の事象の背景にはこうした規制緩和があります。  現行制度を改めて、安全に関する基準に関しては、国が気象などの環境条件や車両、レールなどの施設の状況も勘案しながら、事業者と協議して法的拘束力を持つ省令として国が細部を定めるべきだと考えますが、いかがですか。
  172. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 委員御指摘のように、現在の基準につきましては、平成十四年に施行された省令及びこれに基づく告示、通達などで定められておるところでございます。  この省令におきましては、個々の施設等の具体的な仕様ではございませんで、施設や車両に求められる性能を規定をするという、いわゆる性能規定化というやり方で基準を定められているところでございます。各事業者は、これを踏まえてより具体的な基準値を規定した実施基準を定めまして、これを国に届け出るということになっておるわけでございます。  この背景でございますが、一連の規制緩和ということもあったわけでございますけれども、国は、数値等による一律の基準を定めず、こういった性能に関する基準を定めておりますのは、各事業者によりまして地形であるとか自然条件であるとかいうのが千差万別でございます。また、運行頻度であるとかあるいは列車の速度などの使用条件も異なっているということがございます。そこで、国といたしましては、性能につきまして基準として規定をいたしまして、それを受けてそれぞれの事業者がこういったような個々の条件に応じた基準を定めるというのが最も適切であろうということで、このような省令の体系にさせていただいているところでございます。  なお、JR北海道の問題というのは、先ほどお話がございました枕木の問題もございますが、一方で、本社が現場の状況について十分把握をしていない、あるいは、したがいまして本社がこのような現場に応じて必要な対応を講じていないというような問題がございました。  また、軌道変位について申し上げますと、現場で基準値を超える軌道変位を検査で把握しておきながら、実は現場で必要な補修がなされていなかったといったような問題がございます。したがいまして、JR北海道の問題というのはこういったような問題が、広範な問題がございますので、そういった問題について分析をしていく必要があるだろうというふうに考えております。
  173. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 やや国土交通省の責任逃れに聞こえますけれども、いずれにしても、この間の規制緩和の検証ということも含めて、今後また議論をさせていただきたいと思います。  JR北海道では、一九八七年の発足時には一万二千七百二十人でありましたが、二〇一三年、今年時点では六千八百人まで減らされています。一九八七年にJR不採用とされ、一九九〇年に国鉄清算事業団から解雇された一千四十七名のいわゆるJR不採用問題は、二〇一二年に太田大臣の出身の公明党さんや社民党など、当時の連立与党によりほぼ政治解決されましたが、この千四十七名のうち実に五百名以上が北海道の労働者でありました。労働組合員に対する差別も指摘されておりましたが、こうした人員削減とその後の採用抑制により四十歳代が全体の一割と極端に少ない年齢構成となり、技術教育や技能継承の不足が問題化しているわけであります。  今日の午前中にも、こうした技術断層の問題は質問として取り上げられております。認識については午前中お伺いしましたが、国交省としてこの技術断層をどのように具体的に取り組んでいくかということについての踏み込んだ答弁はありませんでしたので、是非お聞かせをいただきたいと思います。
  174. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 委員御指摘の年齢構成の問題というのは、確かにJR北海道において起こっているという認識をまずいたしております。ただし、ほかのJR各社、これは三島会社にとどまらず本州も含めてでございますが、このいわゆる四十歳代の割合というのが各社とも非常に薄くなっているという事実がございます。  こういったことを鑑みますと、各社ともこういった中で現場におきまして教育をすることによりまして技術を伝承させるといったことを考えた場合に、そういった要員を確保するということが大変であろうと実は思われるんですが、他のJRというのはそれなりの取組を行ってきているというふうにも判断できる面がございます。  したがいまして、こういったことを考えながら、JR北海道における個別の問題といたしまして二回の特別保安監査の結果を踏まえながら、JR北海道として特にどういったような点が問題があったんだろうかといった点に問題意識を持ちながら、現在整理、分析を行っているところでございます。
  175. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 このことについても、じゃ、整理、分析の結果を踏まえて、また質問をさせていただきたいと思います。  いずれにしても、JR北海道は経営的には貨物と並んでやっぱり一番厳しいですよね。そこで、コスト削減のために解体検査などが外注化され、車両の安全管理がおろそかになっているというふうに言わざるを得ません。工場における検査の直轄、あるいは外注の区分は明確になっているのでありましょうか。安全面でのこの外注化による弊害について国土交通省としてどのように考えておられるのか、伺います。
  176. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 業務を執行するに当たりまして外注をした方が効率的である、あるいは適切であるというように判断される場合には、外注自体が否定をされるものではないだろうというふうに考えております。  一方、外注をする際には、当然のことながら発注であるとか、それぞれの段階における管理を行わなきゃならぬということがございます。したがって、発注をした場合に全て受注業者の方にほうり投げてしまうということではなくて、発注サイドであります鉄道会社の方でもそれぞれの段階でのチェックであるとか、そういった管理が実は必要になるだろうというふうに考えております。  そういった面から、今回の特別保安監査では初めて外注先にも実は入っております。そういったことも含めて、こういったような外注問題がどのような問題を含んでいるのか含んでいないのか、あるいは改善すべき点があるのかないのかといったような問題意識を持ちながら、現在、二回の保安監査の結果を分析しているところでございます。
  177. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 この外注の問題についても、保安監査の結果を踏まえてお聞かせいただいて、また議論をさせていただきたいと思います。  JR不採用問題の半数以上の労働者が北海道であったように、JR北海道の技術断層は民営化に一因があることは間違いがないわけであります。JR北海道問題の解決に向けては、二十六年前の分割・民営化以降の人事政策に遡って検証する必要があると考えますが、いかがでしょうか。これは大臣に。
  178. 太田昭宏

    ○国務大臣(太田昭宏君) 一九八七年、この国鉄改革をどのようにするか、そしてJR北海道、JR東、それぞれのところをどういうふうに分けていくのか、そこで持ちこたえられるのか、いろんな問題がありました。  先ほどからありますように、どこもそれから数年間、人員削減ということをやりました。しかし、その段差の大きさがほかよりもJR北海道はかなり鋭角的であったというふうに思われます。これらについては分析をして、JR東を始めとするところはそこを途中で、中途採用で埋めています。  段差が激しかったものですから技術的継承がなかなか難しい。そして環境も、雪が降る、そしてレールも車両もそこで保全がなかなかできない。様々な要因というものがリンクしながら全体的にはそこでトラブルとして出てきているという構造的な問題があります。  一九八七年のその事態で赤字体質ということを指摘されるというところがありますけれども、JR東や東海や西に比べて確かに大変苦しいことは事実です。しかし、現在、JR北海道、JR四国、そしてJR九州、いずれも二十四年度には三社とも経常利益を計上しているという状況にもあります。  様々な総合的観点から、一九八七年以降の歴史的経緯ということも踏まえて総合的な分析をして、的確な指示というものをして、何とか安全運行というところに持っていきたいと。そういう意味では、雪が降るという状況にもありますし、予算編成ということもありますものですから、JR東の技術陣を入れるということや、あるいは予算編成について手を打つようにというような改善指示を出させていただいたりという様々な状況にありますが、歴史的経過も、二十六年間にわたるそうしたこともよく踏まえて、安全という一点に焦点絞ってやっていきたいと強く思っているところです。
  179. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 しっかり検証していただきたいと思います。  それはJR北海道、JR四国が特に厳しいですけれども、JR東日本とかJR東海、西日本の置かれている状況、全然条件が違いますよね。大臣も言われましたように、人口密度は北海道も低いですし、積雪、寒冷というほかのところにはないコストが掛かりますよね。また、JR北海道のいわゆる黒字と言われるところは札幌近郊の一部のみですよ。  発足以来、そういう状況も踏まえて鉄道単体では黒字を出したことがないわけでありまして、経営安定基金の運用益を補填して何とか経常黒字を維持しているという状況であります。その経営安定基金も、近年、運用益、いわゆる果実の減少が深刻化しています。やっぱり大臣、基金の積み増しと税制優遇策等の継続あるいは新たな支援策の検討を行う必要があると思いますが、いかがですか。
  180. 瀧口敬二

    ○政府参考人(瀧口敬二君) 委員御指摘のように、非常に厳しい経営環境にあったことから、国鉄改革時に経営安定基金が六千八百二十二億円積まれております。その後、低金利になったために運用益が減ったということで、従来五百億円弱あったものが半減したということがございました。  このため、まず二十三年度に実質的に経営安定基金の積み増しというものを行っております。この結果、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、二十四年度につきましては経営利益九億円、そしてさらに連結で申し上げますと七十三億円の利益を上げていると、このような状況でございます。  さらに、この外枠といたしまして、老朽化のための施設整備の投資のために十年間で六百億円の支援を行う、さらに、平成二十四年度の税制改正におきましてJR北海道について認められておりました承継特例、三島特例といったようなものについても五年間延長するといったようなことを行っております。  こういったように、現在の段階では結果的には経営黒字ということでございますが、引き続き、こういったことも含めながら、全体の問題について整理、分析を行っているところでございます。
  181. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 最後に。
  182. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 吉田君、時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
  183. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 また、集中審議も行われるようでありますから、JR北海道の社長にもしっかり私もお伺いして、また今日の議論を踏まえた質問もさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  184. 藤本祐司

    ○委員長(藤本祐司君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時四十一分散会