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2013-11-12 第185回国会 参議院 厚生労働委員会 4号 公式Web版

  1. 平成二十五年十一月十二日(火曜日)    午後一時三十四分開会     ─────────────    委員の異動  十一月十一日     辞任         補欠選任      羽生田 俊君     堀内 恒夫君  十一月十二日     辞任         補欠選任      小池  晃君     辰已孝太郎君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         石井みどり君     理 事                 高階恵美子君                 古川 俊治君                 山本 順三君                 津田弥太郎君                 長沢 広明君     委 員                 赤石 清美君                 大家 敏志君                 大沼みずほ君                 木村 義雄君                 島村  大君                 滝沢  求君                 武見 敬三君                 堀内 恒夫君                 足立 信也君                 相原久美子君                 小西 洋之君                 西村まさみ君                 森本 真治君                 浜田 昌良君                 川田 龍平君                薬師寺みちよ君                 辰已孝太郎君                 東   徹君                 福島みずほ君    国務大臣        厚生労働大臣   田村 憲久君    副大臣        厚生労働副大臣  佐藤 茂樹君    大臣政務官        厚生労働大臣政        務官       高鳥 修一君    事務局側        常任委員会専門        員        小林  仁君    政府参考人        総務大臣官房審        議官       青木 信之君        総務大臣官房審        議官       平嶋 彰英君        厚生労働省社会        ・援護局長    岡田 太造君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○生活保護法の一部を改正する法律案(内閣提出  ) ○生活困窮者自立支援法案(内閣提出)     ─────────────
  2. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告をいたします。  昨日、羽生田俊君が委員を辞任され、その補欠として堀内恒夫君が選任されました。  また、本日、小池晃君が委員を辞任され、その補欠として辰已孝太郎君が選任されました。     ─────────────
  3. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  生活保護法の一部を改正する法律案及び生活困窮者自立支援法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長岡田太造君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 生活保護法の一部を改正する法律案及び生活困窮者自立支援法案の両案を一括して議題といたします。     ─────────────
  6. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) この際、厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。田村厚生労働大臣。
  7. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 去る十一月七日の当委員会におきまして、小池晃委員からの御質疑において、長野市が使用している扶養照会書等の中に、生活保護において扶養義務が保護を受けるための要件であると誤認させるおそれのある表現がある旨の御指摘をいただきました。その際、事実関係を確認すること、このようなことが行われないよう自治体を指導していく旨答弁させていただきましたが、その後の厚生労働省の対応等について御報告させていただきます。  まず、御指摘の件についての事実関係でありますが、長野市において、生活保護において扶養義務が保護を受けるための要件であると誤認させるおそれのある表現があることを確認いたしました。自治体が個別に使用しているシステムにおいて当該文言が使用されるようになっていることが原因であり、長野市においては直ちに当該様式を変更したと報告を受けております。  また、長野市と同様の文言を使用している事例がほかにもあることが判明したことから、事柄の重要性に鑑み、厚生労働省としては、十一月八日に、全国の自治体に対し、同様の文言を使用している場合は改善を図るよう通知をいたしました。  さらに、今後、厚生労働省において、自治体における同様の事例を把握し、改善状況を点検するとともに、十二月に予定している全国会議において、今回の事例の内容について具体的に自治体に周知し、今後のシステム契約における参考とし、システムの構築に当たっては自治体が責任を持って各種様式等に不適切な表現をしないようにすることについて徹底することとしております。  以上、生活保護の扶養照会書等において使用する文言に関して御報告させていただきました。  両法案に関する御審議方、何とぞよろしくお願いを申し上げます。  以上でございます。     ─────────────
  8. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) これより質疑を行います。質疑のある方は順次御発言願います。
  9. 相原久美子

    ○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。  私、厚生労働委員会で質問いたしますのは初めてでございます。どうぞよろしくお願いいたします。  まず、この法案でございます、二法案の一つ、生活保護法の一部改正につきまして、御趣旨は伺いました。再度、この法改正の意図とするものについて大臣からお伺いしたいと思います。
  10. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 今委員から御質問いただきました件でありますけれども、まずこの生活保護制度、もう六十年以上も制度をいじってきていないということでございまして、そのような意味からいたしますと、法律改正というのは大変大きな意義があるというふうに思っております。もちろん、必要な方々にしっかりと生活保護が提供できるということ、これは大前提でございます。その上において、例えば就労支援等々、自立に向かっての取組、これをしっかりしていくことが重要であります。そしてまた一方で、不正受給という問題がやはり大きな話題にもなったわけでございまして、この生活保護制度の国民の信頼性というものを考えましても、ここはしっかり対応をしていくようにしなければならぬというふうに思っております。  あわせて、医療費、まあ医療扶助でありますけれども、これに対する適正化、この点も大きな課題となっておりますので、このような点、これをしっかりと改正をさせていただく中において国民の皆様方に御理解をいただいて、やはりこれが最後のセーフティーネットでもあるわけでございますから、生活保護制度をしっかりと運用できるように努力してまいりたいという思いの中において提出をさせていただいた次第であります。
  11. 相原久美子

    ○相原久美子君 必要な方にしっかりとこれは提供はするということは力強くおっしゃっていただきました。まずはそこが第一だろうと思っておりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。  その上で、少し項目別に質問をさせていただこうと思います。  健康に着目した今回支援でございます。ただ、私も健康は必要だと思いますし、医療費の抑制のためにも健康は大事だろうと思っております。  ただ、今、現状を分析していきますと、受給者は、糖尿病ですとか肝炎ですとか、重症化するとなかなか完治が難しいというような方、それから精神や行動の障害の割合が多い、もう一点は六十歳以上の割合が多いと。こういう方たちに対しまして、その意味では、自ら管理をするというのはなかなか困難だろうと思うんですね。  その意味では、今回のこの健康に着目した支援というのは、私ちょっと気に入らないんですが、実は、支出の節約を図り、その他生活の維持及び向上に努めなければならない、何で国から努めなければならないと言われなきゃならないかと。これは努めていただきたいという思いなんだろうとは思うんですけれども、こういうような表現をされているというところでいうと、この健康の部分に着目した支援というのが、ある意味、保護の停止判断につながるのではないかという皆さんの危惧もあるのではないかと思いますので、そこをしっかりとお答えいただきたいと思います。
  12. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) 相原委員の御質問にお答えいたします。  今御指摘いただきましたように、努めていただきたいという思いなんだろうという、その趣旨は本当に我々も極めて委員と同様に大事な観点だと思っておりまして、特に生活保護の目的である自立助長を図る基礎として何より健康状態を良好に保つことが必要でございまして、生活保護受給者も自らの健康管理について主体的に取り組んでいただくことが重要であると考えております。  このために、この今回の改正法案においては、一つは、この受給者が、今申されたように、自らの健康の保持及び増進に努める責務を具体的に明記するということ、もう一つは、福祉事務所の調査権限を強化いたしまして、効果的な支援を行えるよう健康診査結果等を入手可能にすると、こういう二つを規定させていただいているところでございます。  この規定によりまして保護の実施機関が必要に応じて効果的に支援を行えるようになると考えておりますけれども、健康管理はあくまでも受給者御本人が自主的に取り組んでいただくということが重要でございます。このため、結論になりますけれども、本規定による受給者の責務を果たさないことだけをもって保護の停廃止を行うということは想定していないということを厚生労働省として申し上げたいと思います。
  13. 相原久美子

    ○相原久美子君 ありがとうございます。そこをしっかりと受給者の皆さんにも周知いただきながら健康管理をしていただくという方向でお願いしたいと思います。  そこへいきますと、自治体によりましては住民の無料健康診断なども実施しているようでございますけれども、こういう形でいきますと、生活保護の皆さんについても無料健診などを検討してはどうかと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。
  14. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) 今の無料健診の件でございますけれども、現在、生活保護受給者など医療保険未加入者に対する健診については、健康増進法に基づく健康増進事業として市町村が実施をしているところでございまして、受給者に対して市町村が実施している健診はほとんどが無料であると聞いております。ただし、財政的に非常に厳しいそういう市町村、若干の例がありますが、ただ、ほとんどが無料であると聞いておりまして、また国庫補助基準額を増額させて市町村に対して補助金を交付しているところでございます。  また、平成二十五年度の地方交付税では、福祉事務所が健康面に関する支援を強化し、必要な体制を整備できるように措置しておりまして、この生活保護の実施機関においても健康管理が必要な方に対する支援をきめ細かに行っていくこととしておりまして、こうした取組を通じて、生活保護受給者の健康面に着目した支援についてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  15. 相原久美子

    ○相原久美子君 自治体によりましては、いまだまだ未実施のところもございます。その点につきまして是非よろしくお願いしたいと思います。  医療扶助の適正化でございますけれども、これもまた必要なことだろうと思います。それで、二〇一二年に生活保護のレセプト管理システム、これが機能強化、既に行われているかと思います。その効果と実績についてお伺いし、あわせて、今改正で国に、地方厚生局による指導等も実施できるようにするということでございます。各地方厚生局に指定医療機関に対する指導を行う専門員の配置というのもお伺いしておりますけれども、今後、医療費の適正化に向けてのチェック体制の仕組み、これから検討されるのかどうかも含めまして、どのように考えているのか、お願いしたいと思います。
  16. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 生活保護費の約半分を占めます医療扶助の適正化を図ることは、生活保護制度に対する信頼を確保する上で重要な課題だというふうに考えているところでございます。  このため、医療扶助の適正化に向けまして、電子レセプトシステムにつきまして、平成二十四年十月には、薬の過剰な多剤投与を受けている者や頻回に受診している者など不適切な受診が疑われるもの、本年三月には、特定の診療や検査が多く行われている医療機関など請求がほかに比べて特徴がある医療機関などを容易に抽出できるよう、機能の改修を行ったところでございます。現時点ではその全ての活用状況は把握してございませんが、地方自治体からお聞きしますと、システムの改修により不適切な受診を行っているものの迅速な抽出が可能になったため、頻回受診者に対する適正受診指導の効果は生じているというような個別の報告も受けているところでございます。  また、改正法案では、一部の医療機関などによる不正事案につきまして厳正な対処を行うため、都道府県知事などが指定しました医療機関への立入検査などについて厚生労働大臣も行えるようにさせていただいています。これは、一義的には地方自治体に指導権限がございます医療機関におきまして、例えば重大な不正が行われているおそれがあって地方自治体だけでは迅速かつ十分な対応が取れないなど緊急に対応する必要がある場合などには、必要に応じて国も地方自治体と連携しながら指導を実施できるというようなことにし、そういうことを想定してやっていきたいというふうに考えているところでございます。  こうした取組を通じまして、医療扶助の適正化を推進してまいりたいというふうに考えているところでございます。
  17. 相原久美子

    ○相原久美子君 医療機関への指導等々につきましては一義的には地方自治体ということになろうかと思いますけれども、しかしながら、今の地方自治体の状況を鑑みましても、なかなか人的な体制等々でも非常に難しいところもございます。これは実際にお聞きになっているかと思います。是非、国も積極的な協力をしていただきまして、適正な形での指導をお願いしたいと思います。  それでは、今回の改正で福祉事務所に保健師の配置、いわゆる健康相談等々ができるような専門職を配置するとなっているようでございます。ただ、私も地方自治体に、あちらこちらに伺いますと、実は今、保健所ですとか地域包括支援センターで保健師が足りないというのが現状です。三・一一のときに非常に明らかになったのですけれども、実は本当に、被災者の方たちの相談を受ける、健康相談を受ける、指導をしていく、このときに保健師がいないということが相当問題になりました。各地方自治体から保健師の派遣をお願いしてまいりました。しかしながら、各地方自治体もなかなか自分のところもいないという状況の中で派遣が難しいという現実がありました。それと、今、年度途中退職、これについても募集を掛けてもいらっしゃらないというような現実がございます。  このような状況を踏まえていきながら専門職の配置というのをどのように対応しようとしているのか、お答えいただきたいと思います。
  18. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) 今御指摘の各地方自治体の保健師の方々というのは、本当に地域住民の健康の保持、増進を図る上で大変重要な役割を担っていただいていると認識をしております。  各地方自治体に所属する保健師の数でございますが、全国で今三万二千五百十六人配置されております。これは、各地方自治体の総職員数が減少している中で実は増加傾向にございまして、例えば、昨年度から今年度に比べまして三百九十二人増という、そういう状況になっております。  その上で、この平成二十五年度の地方交付税では、福祉事務所の健康面に関する支援体制の強化を図るため、専門的な支援を行う者の配置を可能としておりまして、現在、地方自治体に対して全国会議等を通じて福祉事務所の健康面に関する支援体制の強化を促しているところでございます。また、地方自治体の体制は地域の事情に応じて自治体で判断されることとなるんですが、生活保護受給者も含めた地域住民の健康面に関する支援が適切に行われるよう、引き続き機会をとらえて地方自治体へ周知をしてまいりたいと考えております。
  19. 相原久美子

    ○相原久美子君 恐らくこれから、今回の法律にのっとって必要な人員を算定いたしますと、一千人以上は必要になるだろうと思います。ですから、それだけに、有資格者も相当数いるかと思いますので、そういう方たちの活用も含めて是非御検討を続けていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  不正・不適正受給、これについて質問をしたいと思いますが、これらのことは決して許されるものではないというのは明らかでございます。しかしながら、罰則の引上げですとか返還金の上乗せだけで十分な対応になるとは私は思えません。  ケースワーカーの抱える標準件数、社会福祉法では一定、都市ですと一対八十でしたか、そんな形で出ているわけですけれども、しかしながら、今日、新宿区役所に視察に参りました、委員会で。ここで一人当たりのケース、持ち件数、百から百二十、こんな状況です。もちろん、地域性でかなりばらつきはあるとは思いますけれども、私があちらこちらヒアリングしましたところ、やはり百ケースを超えているという自治体が結構あります。  こんな状態の中で、これからいわゆる扶養義務者への報告を求めるですとか、もちろん自治体、福祉事務所にそういう調査権限の拡大というようなことを併せ持っていきますと、なかなかやっぱり、適切な効果を上げるためには、これは法律上だけではいかない、人員の拡充なくしては効果が上がらないのではないかなと思っております。そういう意味で、福祉事務所の体制強化についてどうお考えなのか、お伺いしたいと思います。
  20. 高鳥修一

    ○大臣政務官(高鳥修一君) 相原委員にお答えをいたします。  私も先般、今お話が出ました新宿の福祉事務所、視察をさせていただきまして、現場の声を聞かせていただきました。  生活保護の不正受給は制度に対する国民の信頼を揺るがす極めて深刻な問題でございまして、厳正な対処が必要でございます。このため、今回の生活保護法の改正案では地方自治体の調査権限の強化を図ることといたしておりまして、具体的には、資産及び収入に限定されている調査事項につきまして、求職活動の状況、それから健康状態等を追加するとともに、調査対象者に過去の保護を受給していた方などを追加いたしました。官公署等への情報提供の求めに対しましては、適正な保護の実施に必要な範囲で情報提供すること等の改正を行うことといたしております。これによりまして、保護申請の受理から決定までの期間の短縮やケースワーカーの負担軽減にもつながると考えております。  また、平成二十一年度以降、毎年度地方交付税算定上の人数を増やしてまいりましたが、御指摘はごもっともでございまして、今年度はケースワーカーの大幅な増員など、福祉事務所の体制強化を図ったところでございます。これにつきましては、全国会議等を通じまして、地域の実情に応じて福祉事務所の体制強化として必要な人員配置がなされるよう、地方自治体に対して依頼をしているところでございます。
  21. 相原久美子

    ○相原久美子君 悪意を持った不適正というのとうっかりの不適正というのと存在するわけです。その意味では、法律上のこの立て付けだけで本当に現場が対応することのないように、是非、やはり人と人とのつながりの中でしっかりと対応していけるような、そんなやはり対応をお願いしたいなと思っております。  この間、扶養義務者への報告を求める件、先ほど大臣からも、先日の小池議員の質問に対しての対応等々についてお話がございました。私どもも、やはり家族関係ですとか雇用関係の点から非常に、生活保護を受給することの萎縮を伴ってはいけないと思うんですね。先ほど大臣がおっしゃいましたように、必要な方に必要な形で給付ができるということは前提として崩してはいけないところです。  その意味では、各福祉事務所の判断に任せるというのも、そうするとそれぞれに違いが出てきちゃうわけです、もうそれぞれの福祉事務所によって対応が。そういうことがまたあってはならないと思いますので、そうしますと、何らかのやはり一定のガイドライン的なものがまずは必要なのかなと思っているんですね。先日の質疑の中でも、今の家庭裁判所での争議の結果の部分ですとか、それからDVの被害者の部分ですとか、ちょっと幾つか例題として出していただきましたけれども、そういうことも含めてガイドライン的なものをつくっていただければ、私どもも、地方自治体としても安心なのかなというふうに思っております。  そして、やはり徹底した周知と、相談を受ける側ですね、この方たちのやはりラインも統一していかなければならないわけですよね。こちらの方に相談するのとこちらの方に相談するのとそごがあってはいけないという思いでは、やはりそういう研修等々も必要なのかなと思っております。是非、そこの部分。  それから、併せまして、過去に被保護者であった方、これについても今調査できるというようなお話がございました。そこでいいますと、今働いていてそして結局そういう形の対象になるということになりますと、雇用関係が、やはり継続が懸念されるケースも出てくるのではないか、そういうところに対しても十分慎重であらねばならないのではないか、そういう点について是非お答えをいただければと思いますし、今日配付させていただいておりますように、先ほど大臣からお話がございましたように、やはり自治体ごとによって違うわけです、受け止め方が。こういうことがあってはならないわけですから、是非その点につきましてもしっかりとした対応をお願いしたいということで、お答えをいただければと思います。
  22. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 今委員がおっしゃられました扶養義務者に報告を求める規定についてでありますけれども、基本的に、これはまさに扶養、これ自体、明らかに可能と思われるけれどもそれを履行しない者であるということでございますし、ある意味そこには、家事審判等々を行ってでも費用を徴収するという蓋然性が認められる、そういう方に限定をされるわけでございまして、三親等の親族が全てというわけではないわけであります。  その前提において、じゃ具体的にどういうような方々かというふうに言いますと、まず、もう顔も見たくないだとか、そもそもDVだとか、そういうような問題があって付き合いがない、若しくは逆に自立を阻害してしまうというような場合、それは当然当てはまらないわけでありまして、定期的に会っているというような、それで交際関係ちゃんとあるということがまず大前提であります。  その上で、やはり、例えばこれは具体例でありますけれども、その被保護者の言うなれば扶養手当であるとか扶養控除、こういうものを受けておられる、これはもう事実関係扶養しているわけでありますから、こういう方々、さらにはちゃんと資力があるというような方、収入ですよね、こういうことを総合的に判断をするということでございますので、抜いてこれとこれというわけではなくて、そういうものを総合的に判断して、これは蓋然性があるなと、本来扶養していただかなければならない方だなという場合に限ってこの報告を求める規定の対象といたしておるわけであります。  併せて申し上げれば、ばらつきがあっては困るではないかというお話がございました。もちろん、まず先ほど高鳥政務官の方からお答えしましたけれども、これだけ生活保護者が増えてきている中においてケースワーカーの方々の数という問題、これを何とか増やしていかなきゃならないということで、今年度は大幅増員、まあ大幅増員というのは、全体では大幅増員なんですけれども、各自治体ごとではそんな何十人も増えたという話じゃないわけでありますが、しかし全体として大幅増員の予算を確保してそれを図っているところでありますし、来年度に関しましても、これ今、関係省庁とちゃんと連絡を取り合いながら何とかこの枠を増やしてまいりたいと、このように考えております。  あわせて、その質の担保という意味では、まず福祉事務所内での所内研修、こういうもの等々にしっかりと国の方も補助等々していく必要があろうと、このように思っておりますし、更に併せて申し上げれば、ケースワーカーの全国研修のような形で、そこの今言われたような部分がばらつきが出ないような、そのような研修もしっかり行う上において、今御心配等々あられる点をしっかりと解消をしてまいりたい、このように思っております。  それともう一点。以前、保護を受けておられた方々の調査、これが対象に加わったという話でございますが、これに関しましては、元々保護を終わった後でもどうもこれは不正だったなというものに対しては、やっぱりちゃんとそれを請求をしていかなきゃならないわけでありまして、不正は不正で我々はこれは毅然と対処をしていかなきゃならぬわけであります。  ただ、今委員が言われた御心配な点は、本当に不正をしたのかどうか分からないのに、例えば会社を調べて、その結果会社を辞めざるを得なくなった、実際問題、不正していなかったよなんてことが起こったら、それは何をしたかよく分からないという御心配なんだろうというふうに思います。  そこで、そのような生活保護自体がもう既に終了されて、その後の事後的な調査に関しましては、かなりこれは不正をしている疑いが濃いというような方に限ってそのような形で調査をさせていただいて、この生活保護制度の信頼性というものをしっかりと担保してまいりたいというふうに思っておりますので、御心配になるような点、しっかりと全国研修等々含めまして我々周知徹底をしてまいりたいというふうに思っております。
  23. 相原久美子

    ○相原久美子君 是非慎重な対応をお願いしたいと思います。  それと、私も、非常勤職員ですけれども、地方自治体におりました。福祉事務所の中におりましたものですから、保護課の状況ですとか何かはよく分かっているつもりですけれども、やはり今の自治体は二、三年で異動されていくわけです。ケースワーカーについても同じです。公権力を使うところなものですから、いろいろと長くいることの良さもあるけれども悪さもあるという点で私も認めざるを得ないんですけれども、実はそうなりますと、本当に研修と意識の醸成というのは必要になってくるわけです。個人によって非常にばらつきが出てきかねないというところがありますので、是非統一した形、難しいかもしれませんけれども、研修の方も是非本当に真剣なる検討をお願いしたいと思います。  それでは、ケースワーカーについてお伺いしたいと思います。  福祉事務所というのは、まさに今、地方公務員のみならず国家公務員についても、いわゆる定数の抑制、これが掛かってまいりまして、そしてなおかつ地方自治体の場合は財政難ということも併せ持ったものですから、先ほど大臣が相当増やしてきておりますというお話は聞いておりますけれども、実際にいわゆる交付税が色が付いていないということもありまして、私は、これは一義的に国だけの責任ではなくて、地方自治体の責任というところはしっかりと持っていなければならないとは思っております。弱者の部分にどうやって目を向けて、そしてそこにどうやって地方自治を守っていくか、そして職場の環境を守るかというのは、これはまさに地方自治体の首長なり管理者が考えることではあるわけですけれども。  しかしながら、今の状況でいいますと、私が調査したような状況の中でも、いわゆる福祉事務所にもう三年か五年で自分自身が首になるというような非常勤職員ですとか臨時職員、任期付き、こういうケースワーカーが配置されている実態があるんですね。  厚生労働省としてそういう実態を把握していらっしゃるのか、そして、そもそも論としまして、やっぱり生活保護のようないわゆる権力的な形式で行われる給付行政、これが正規の職員ではなくてそういう方たちで担うということの問題点はないのかというところで是非お伺いしたいと思いますが。
  24. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 福祉事務所の職員の方々、ケースワーカー、大体全国で今約一万八千名というふうに我々認識いたしておりますが、そのうち今委員がおっしゃられた非常勤の方々、四%に当たる約七百人ぐらいが非常勤であるというふうに我々認識いたしております。  今言われた、公権力が扱うところといいますか及ぼすところ、そういうところにこのような非常勤のケースワーカーの方々が位置しておられるということ自体、地方公務員としての服務規律、これ掛かってこないわけでございますので、そういう意味からいたしますとやはり適当でないというふうに我々も思っております。  しかし、一方で、全体として福祉事務所のマンパワー自体が不足をしておるということも事実でございますので、ですからケースワーカーを今一生懸命増員をさせていただいてそれに対応をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございまして、それぞれ各地方自治体、大変な財政難の中で御苦労されておられるわけでございますけれども、できる限り我々も支援をしてまいりたいというふうに思っております。
  25. 相原久美子

    ○相原久美子君 業務によって私は、臨時ですとか非常勤ですとか、使うところもあろうかと思います。ただし、そうはいっても、今の地方公務員法で言うと、いわゆる期間の長い方たちというのは本来想定していない、恒常的で基幹的な業務というのは正規の職員でという形になっているわけですから、これは自治体の状況にもよりますけれども、自治体のところにしっかりとした意図を伝えませんとある意味本当に無尽蔵に転換していきかねないというところがございますので、是非、適当ではないというお答えでしたので、そういう旨で私どももしっかりとやはり厚生労働省のそういう面の財源の確保には、まあ全員が恐らく後押しできるかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  そこの中で、今、総務省にお伺いすることになろうかと思いますけれども、この地方自治体の厳しい財政状況の中で、結局、ケースワーカーの人件費、扶助費の地方負担分、これが大きくなってきているというので地方議会からの要請文なんかも届いているかと思いますけれども、現在のその交付税の算定の方法ですね、その辺についてお伺いしたいと思います。
  26. 青木信之

    ○政府参考人(青木信之君) 生活保護につきましては、ケースワーカーの人件費それから保護費等の地方負担分について地方交付税の基準財政需要額に算入することにより措置をしております。  先ほど厚労政務官からお答えもございましたけれども、ケースワーカーの人件費については、近年、生活保護受給者が増加しているという状況等を勘案いたしまして、標準団体における措置人員数を平成二十一年度以降毎年度増やしてきているということでございまして、各団体の生活保護受給者数に応じた補正も行って基準財政需要額に算入をしております。  また、生活保護費等の地方負担分、給付に係る地方負担分についてでございますが、各地方団体の実態を可能な限り反映すると、そういう考え方に立ちまして、生活扶助や住宅扶助等、扶助の種類ごとに、前年度の実績を基に団体ごとに推計をした扶助人員数及び国の単価に基づきまして所要額を算定し、基準財政需要額に算入しているということでございます。  さらに、各団体において、年度の途中で生活保護受給者が増えてくるということもございます。そうした場合には翌年度の算定において精算をするということで算定をしているところでございます。  今後とも、地方団体の意見を聞きながら、地方交付税の適切な算定に努めてまいりたいと考えております。
  27. 相原久美子

    ○相原久美子君 そうなりますと、交付税では一定措置されてきたと。そうすると、やはり自治体の姿勢なんですね。まあここで大臣に言いましてもあれですけれども、でも、大臣の思い、それをしっかりと地方自治体にも伝えていただきまして、やはりそこは国全体として生活困窮者等々に必要な対応をする体制をつくるのだという、そこは声を大にしておっしゃっていただきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  生活保護改正につきまして最後の質問になります。  今回、生活困窮者の自立支援法も同時審議となりました。自立とか就労支援というのは、あくまでも本人の意思が尊重されなければならないものだと思っております。この先につきまして、今残された時間で自立支援法について質問をしようと思っておりますけれども、この自立支援法をある意味盾に取ったような形で保護の打切りがあってはならないと思いますので、決意のほどをよろしくお願いいたします。
  28. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) 全く相原委員御指摘のとおりでございまして、まず一つ目に御指摘いただいた、自立や就労に向けた支援を行う際には本人の意思を尊重することは当然ながら重要な視点でありまして、そこはしっかりと尊重してまいりたいと考えております。  その上で、今回、生活困窮者自立支援法案を成立させていただいて新しい制度が動き出したとしても、あくまでも保護が必要な人には確実に保護を実施するというこの生活保護の基本的な考え方は何ら変更されるものではございません。生活保護の要件を満たしている方は、新法に基づく支援を受けているかどうかにかかわらず、保護を申請、受給することは可能でございます。  今後、例えば対象者と相談する中で、対象者本人が生活保護制度の利用を希望する場合や、相談員が生活保護が必要と判断した場合に生活保護につなぐといった運用をしっかりと徹底してまいりたいと考えております。
  29. 相原久美子

    ○相原久美子君 先ほど来から何度もしつこく確認をさせていただきました。国としての姿勢はそういう形だろうと思います。そこで先ほどの件に結び付くわけですけれども、各地方自治体によってこの取りようが様々で、水際作戦などと言われないように、是非とも御指導をよろしくお願いしたいと思います。  次に、生活困窮者の自立支援法について質問させていただきたいと思います。  二〇一三年一月の社会保障審議会特別部会報告に基づきまして生活困窮者自立支援法ができたことは私も評価をしたいと思っておりますし、今日実は新宿の方に伺いましたときにも、本当に、是非やはり生活保護から脱却するというこの仕組みを何とか結果を上げていく、これは大事なことだなと思っております。そのためには、実効性あるものにするために、やはりそういう面に卓越したノウハウを持っているですとか人材とか、そういうことが非常に大事で、その上で自治体の主体的な努力というのが必要なんだろうと思っております。  それらを担保するための財源等についてはどうなっているのか、お伺いしたいと思います。
  30. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 先ほど来委員がおっしゃられますとおり、まずは自治体の自主的な努力というもの、これがなければ幾ら国が何を言ってもこれは現場では動いていかないわけでございますので、そのような自主的な努力をしていただくことを国としてはしっかりと支援をしてまいりたいというふうに思っております。  具体的には、まずガイドラインといいますかノウハウがないわけでございますから、そういうものをしっかり作った上で、好事例集等々がございましたらそういうものも各自治体にしっかりとお伝えをさせていただきたい、このように思っておりますし、相談支援員に関しましては、当初は相談支援員を養成するといってもなかなか各自治体でも対応ができないわけでございますので、これは当面は国がしっかりと行うと。それに対しての予算も、来年度概算要求におきまして約四千五百万円これを要求をさせていただいておるような状況でございますので、人材の養成、育成というものも国が当面は責任を持ってやっていきたい、このように思っております。  あわせて、全体の体制に向かっての予算というものをどうするんだというような財政的な御質問もございました。これに関しましては、今、全国で約九百福祉事務所がございます、自治体がありますけれども、ここがちゃんとスタートできるように、まず、これ二十六年度、言うなればモデル事業をやっていくわけでありますから、これをしっかりとやりながら、二十七年度からはそれに向かって我々、言うなれば予算を確保、これ予算編成時点でありますけれども、していかなければならないわけでございまして、しっかりとそのモデル事業も見ながら必要な予算というものを確保すべく努力をしてまいりたい、このように思っております。
  31. 相原久美子

    ○相原久美子君 モデル事業の部分について、財政の部分はきちっと取っていらっしゃるということですけれども、地方自治体にどんどん移していくとき、そのときのノウハウ、それと財源、しっかりと、これは自治体の自主性をといっても、ない袖は振れないという形にならないようによろしくお願いしたいと思います。  それから、生活保護費に関しても、これに乗じた悪徳ビジネスの存在、これが結構課題になっておりました。そして、今回また、配付しております資料にありますように、実は求職者支援金の不正受給の話も、このNPO法人の部分、逮捕者が出たというような報道もございます。新たな貧困ビジネスにつながりかねないというところが懸念されるわけですから、実施に当たって悪質事業者の参入をどう防ぐのかというのも本当に必要なことだろうと思っています。  私もNPOをしっかりと育てていくということも必要だろうとは思っておりますけれども、実際に様々なNPOもありますし、そこをしっかりと実施後どういうふうに防ぐのか、それと実施後の検証、これをどう考えていらっしゃるのかお伺いしたいと思いますし、私、出身が北海道です。北海道の方の片田舎などに行きますと、実はNPOなぞというものが存在しないというところもあります。そういう意味では、地域の福祉を担ってきた、中核を担ってきた社協とかというのは大体の自治体にあったりもしますので、そういうこと等も活用しながらと考えておりますが、いかがでしょうか。
  32. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) それじゃ、前半の部分は私が答弁して、後半、田村大臣、答弁させていただきたいと思いますが。  御指摘の就労訓練事業でございますが、これは民間主体の自主事業として、直ちには一般就労が難しい方に対して訓練とともに支援付きの就労の場を提供するものでございます。この事業が適切に行われるということが極めて大事だと思っておりますので、そういうことを確保するために、今回の法案においては、都道府県知事等が就労訓練事業者の認定を行うとともに、認定を受けた事業が認定基準に適合しなくなった場合にはその認定を取り消すことができることとしております。  さらに、今回の求職者支援訓練に対する不正事案の件、相原委員、述べられたのですけれども、この就労訓練事業については、今回の不正事案との違いは、運営費を助成する仕組みとしておりません。ですから、事業者が公費を期待して参入するということはないものと、そのように考えておりますが、その上でも、この事業の利用者については、自立相談支援機関が、具体的には自治体であるとかNPOが定期的にアセスメントを行って、本人の状態に応じた適切な支援が行われることをしっかりと確保していくということとしております。  こうした取組を通じて、就労訓練事業の運営が適切なものとなるように万全を期してまいりたいと考えております。
  33. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 後段の部分でございますけれども、自立相談支援事業でありますとか就労準備支援事業、こういうものは直接もちろん自治体がやることもできますけれども、委託することもできるということでございまして、民間に委託、そういう意味ではNPOという話もございましたけれども、なかなか地方によってはNPOがしっかり育っていないところもありますというお話でございました。社協がそれを担われるというのは、それは我々も期待をいたしておるところでありますし、他にも社会福祉法人というようなところが担っていただくということもあろうと思います。また、生協というようなところが担っていただくこともあろうと思います。  いずれにいたしましても、求めに応じ、どういうようなサービスをちゃんと提供していただくかということが重要でございまして、そこは各自治体がしっかりとその点を確認をしていただいた上で各団体に委託をしていただくということが必要かというふうに思っておりますので、しっかりこの制度が動いていくように我々も周知徹底を図ってまいりたい、このように思っております。
  34. 相原久美子

    ○相原久美子君 認定を取り消す場合もあり得ると、そういう権限も都道府県に与えるということになりますと、常のやはりチェック体制、いわゆる適合しないという例が出てこないうちにしっかりとチェックをしていくということも必要なのかと思いますので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。  就労準備支援事業の結果を出すには、いわゆる生活保護における就労支援について会計検査院から昨年指摘を受けましたよね、実際に就労に結び付けなければならないわけでして、もうお金を、私はまあ全てがどぶにというような思いはありませんけれども、あれは結構な金額でした。そういうことがないようにしていくことが大事であると思います。そのためには、現在あるやはり就労訓練事業などとしっかりとまずは準備をして就労に結び付けていくという、こういうつくりが、一事業一事業で完結するのではなくて、連携というのが必要なんだろうと思っております。  今日、新宿のところで、実は、福祉事務所とハローワークの連携、ワンストップサービス、本当にきめ細やかな対応もしていらして、私は本当に良かったなと思うんですけれども、同じようなことだろうと思うんです。就労をするための準備、この事業で終わってしまわないように、いかにも次に、就労につながる形、それは職業訓練であったりとかハローワークとの結び付きであったりとか、いろいろ考えられると思います。厚生労働省だけではないいろいろな所管にまたがる部分もあるかもしれませんが、そういう連携を付けていただかなければならないと思っておりますが、ここについてお願いいたします。
  35. 高鳥修一

    ○大臣政務官(高鳥修一君) お答えをいたします。  新法に基づきます就労準備支援事業と求職者支援制度は、いずれも第二のセーフティーネットとして機能いたしますが、求職者支援制度は、就労への意欲と基礎的能力のある方に対しまして職業訓練の実施等による実践的な就労支援を実施するものでございます。一方、就労準備支援事業は、求職者支援制度の対象には達していない層に対しまして日常生活や社会生活に対する支援等も含めて就労支援を実施するものでございます。  生活困窮者の就労を支援するためには、これらの施策が、適切な役割分担の下、生活困窮者の個々の段階に応じて連続的に行われていくことが重要でございます。新法の運用に当たりましては、自立相談支援機関とハローワークなどの関係機関が適切に連携するよう努めてまいりたいと存じます。
  36. 相原久美子

    ○相原久美子君 今まで幾つか懸念される部分等々について割に明確なお答えをいただけたかなと思っております。  ただ、しかしながら、やはりどうしても給付が抑制されるのではないかとか、そういう不安を持っていらっしゃる方もおりますし、不適切な、不適正な支給と思っていないまでも、どうしてもそういう状況になってしまった、どうしたらいいんだろう、後から来られたらと、そういう不安も、今回の法文だけを見ていますと、不安を抱えるだろうと思います。是非その辺につきましては、先ほど来お答えいただいておりますように、慎重な対応と、そして水際などと言われない、必要な方には必要な支援をする、そしてなおかつ、自立を促していくというのは、一番この国にとって、納税者を増やしていくということもある意味生活保護費等の抑制にもつながるわけですから、よろしくお願いいたしまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  37. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 みんなの党の薬師寺みちよでございます。  本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございました。また、午前中は、新宿区の福祉事務所、そしてハローワーク、自立支援センターを視察させていただきました。これをもちまして、机上の空論ではなく、実態に基づいた議論とさせていただきたいと思います。そのため、本日は、前回十一月七日の議論と、そして視察の結果を受けた質問ということにさせていただきます。  まず疑問に思いましたのが、口頭で、生活保護申請が受けられなかった場合に、申請者が不服申立てを行う方法というものは口頭でも可能なのかどうかということを質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
  38. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 行政の処分に対して不服がある場合の救済制度として、行政不服審査法に基づきます不服申立て制度というのがございます。行政不服審査法におきましては、審査の正確さと迅速性を確保するため、審査請求、これは不服申立ての一つの制度でございます、生活保護の処分はこの審査請求の対象になろうかと思いますが、この審査請求は書面を提出して行うことを原則としているところでございまして、生活保護制度におきます審査請求についても同様に書面を提出して行うことが必要でございます。
  39. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 それというものはちょっと少しおかしくはないでしょうか。まず、百八十三回国会において提出された法律案に修正がまず加えられたということでございます。保護申請に係る取扱いは書面でなくてもよろしい、口頭でも可としようじゃないかという議論が今行われているわけです。その議論が行われているにもかかわらず、不服申立てが口頭ではなく書面によるものしか受けられない、これは矛盾しておりませんでしょうか。  本日、新宿区に参りまして、この生活保護のしおりというものもいただいてまいりました。この中の説明に耳を傾けながら聞いていらっしゃる方もたくさん座っていらっしゃいましたけれども、実際に事務方の方にお伺いしましたら、漢字が読めない、この意味が分からない、そういう方々がその窓口には座っていらっしゃるんですというお答えをいただきました。であれば、口頭でも不服申立てができる制度の確立というものが併せて必要なんではないでしょうか。
  40. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 審査請求につきましては、先ほど御説明しましたように書面を提出して行うこととしていますが、行政不服審査法におきましては代理人による審査請求も可能だという形で位置付けられております。このため、御本人の事情によりまして書面の作成が困難な場合でも、この規定に基づきまして代理人が審査請求を作成することにより審査請求を行うことが可能でありまして、これらの事情を抱える方々に対しても配慮がなされているものだというふうに承知しているところでございます。
  41. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 しかし、その代理人という方がいらっしゃらない方々も大変多うございます。ですので、一方で制度改革が行われても、やはり制度と制度のはざまで苦しんでいらっしゃる方はまだまだたくさんいらっしゃいます。ですから、その点も今後御考慮いただければと思っております。  では、不服申立て及び処分の取消しの訴訟の手続はどのようなものであるのか、教えていただけますでしょうか。
  42. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 先ほど御説明しましたように、行政の処分に対して不服がある場合の救済制度といたしましては、行政不服審査法に基づきます不服申立て制度がございます。このうち生活保護制度に関連しますのは審査請求ということになろうかと思いますが、生活保護制度におきましても、福祉事務所が行った保護の決定、実施に関する処分について不服がある場合は、処分があったことを知った日から六十日以内に都道府県知事に対して審査請求を行うことが可能だということにされているところでございます。  また、生活保護法におきましては、審査請求に対して裁決すべき期間を五十日以内と定めているところでございます。各自治体においてはでき得る限り迅速な裁決を行うよう努めているところでございますが、五十日以内に裁決がなされない場合には、審査請求が棄却されたものとみなして再審査請求、厚生労働大臣に対する再審査の請求又は訴訟を提起することを可能にしているところでございます。
  43. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 大変長く掛かるようでございますけれども、今日拝見いたしましても、水際で、本当に生活が厳しいとおっしゃる方々が窓口には詰めかけていらっしゃいました。本当にその時間に耐えられるでしょうか。しっかりとその実態に合った制度としていただきたいんです。その中に要件が満たされていらっしゃる方があれば、一日も早く受給できるような制度設計の見直し、改めてお願いを申し上げます。  次に、不正受給の返還についてお尋ねをさせていただきます。  過去の不正受給者及び現在は生活保護を受給していないけれども返還義務者である者について、今回の法改正を受けましてどのように返還をしていくことになるのでしょうか、お答えください。
  44. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 生活保護の不正受給に係ります返還金の徴収までの具体的な手続を御説明したいと思いますが、現行におきましては、まず不正受給が明らかになったことについて文書で御本人にその旨を送付する、通知するとともに、返還を求める金額や納入期限、納入場所、返還を求める理由などを記載した納入の通知を送付いたしまして、その返還を求めているところでございます。  今回の法改正におきましては、まず第一点としまして、不正受給に係る返還金の加算を可能にしております。また、二番目といたしまして、この徴収金につきまして保護費と調整することができるようにさせていただいているところでございます。これらの徴収までの手続につきましては、現行の返還金の徴収とおおむね同様のものとなると考えておりますが、詳細については施行までに検討していきたいというふうに考えているところでございます。  また、法改正前の不正受給につきまして改正後の規定が適用するかどうかということにつきましては、返還金の加算の規定につきましては、この法律の施行前に支給した保護費に係る不正受給についてはこの法律によります改正後の規定は適用されません。施行前の不正については適用されません。これは返還金の加算の規定でございます。  なお、保護費との調整の規定につきましては、法改正後に行った不正受給に係る未納付の返還金であっても適用されることになるというふうに考えているところでございます。
  45. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  次に、生活保護に係る事務を含めた全体の事業費はお幾らなのか、お答えいただけますでしょうか。お願いいたします。
  46. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 生活保護に係ります生活扶助であるとか住宅扶助とか、そういった生活保護の給付の関係の事業費でございますが、平成二十三年度の事業費は国と地方の負担分を含めまして三兆五千十六億円というふうになっているところでございます。  事務の関係の費用でございますが、ケースワーカーにつきましては、これは自治体職員ということでございますので、そうした人件費などにつきましては各自治体が独自に予算措置をされているということでございまして、そういうものも含んだ費用の推計を試算をするというのは困難だと考えているところでございます。
  47. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。私どもがよく目にする三兆円という値段は実は氷山の一角であって、更に多くの事業費というものが国民の目に触れない形で働いているということも分かってまいりました。  では、生活保護受給者の勤労可能者が勤労できた場合の経済効果及び保護事業費の削減効果というものはどのくらいなのか、教えていただけますでしょうか。
  48. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 平成二十三年度の実績でございますが、約十二万六千人を対象にいたしまして、ハローワークと福祉事務所とのチーム支援、それから福祉事務所におきます就労支援員を活用した就労支援などを行っておりまして、その結果、約五万人が就労、それから増収につながっているところでございます。その結果、保護費の削減額は約百四十三億円でございます。実際に事業に掛かりました費用を差し引きますと、約六十八億円の財政効果が上がっているというような現状でございます。
  49. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 今朝も、自立支援センターふるさとの会を視察させていただきました。社会の中で再び役割や人間としての尊厳、居場所を回復するための支援、それは切れ目なく行っていかなければならないということも学ばせていただきました。このような個人の幸福を追求するということはもちろんのことなんですけれども、さらに社会としても大きな効果がこの就労支援には認められている。今の数値にも表れていると思います。  就労支援について、更に付け加えて質問をさせていただきます。  前回、十一月七日の質疑の際に、岡田局長より、生活保護受給者の二十歳から六十四歳までの稼働年齢にある者で未就労者のうち福祉事務所の見解において就労支援が必要だと判断した方は、平成二十三年時点で三十七万人いると見込んでいるんだと御答弁をいただいたところでございます。就労支援が必要であると福祉事務所で判断をした具体的な基準を教えていただけますでしょうか。
  50. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 二十歳から六十四歳までの就労年齢層のうち就労が困難な方がいらっしゃるということでございまして、これは具体的に言いますと、傷病であるとか障害、それで働けるような状況にないということ、それから育児であるとか家族の介護などということでやっぱりなかなか就労が難しいというような、個々の状況によって就労が困難な方がいらっしゃいます。そういう方を、稼働年齢層の方からその就労が困難な方を差し引いて、残りの方についてはその持つ稼働能力を活用していただくことが必要だということで就労支援が必要だというふうに判断しているということでございまして、結果として、稼働年齢層からそうした個々の事情によって就労が困難な方が平成二十三年度で約三十七万人いるというふうに見込んでいるところでございます。
  51. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 では、具体的な就労支援の内容も教えていただけますでしょうか。
  52. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 生活保護を受けられている方の働く能力であるとかそれから取り巻く環境というのは様々であるというふうに考えております。そのために、本人の意欲、能力、それから状況に応じたきめ細やかな就労支援を行っていくことが重要であるというふうに思っております。  そのため、具体的には、各福祉事務所に専門的立場で就労支援を行います就労支援員というような方を配置していただきまして、履歴書の書き方であるとか面接の受け方、どういう質問に対してどういうふうに答えるか、どういう姿勢だとかどういう洋服を着ていくのかとか、そういうような面接の受け方であるとか、ハローワークへの同行訪問を支援するというようなことを行っております。  そのほか、ハローワークの方に就職支援ナビゲーターというのを配置していただいていまして、そのナビゲーターの方が福祉事務所と連携して、両者のチーム支援によりますきめ細かな職業相談、職業紹介などの支援を行っているというような状況でございます。
  53. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  今伺ったところによりますと、就労支援が必要だと判断をした三十七万人という数字が上がってまいりましたが、就労支援を受けられなかった方々は何人で、それはその三十七万人の中のどのくらいの割合になるんでしょうか、教えていただけますか。
  54. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 先ほど申しましたように、二十三年度におきまして二十歳から六十四歳までの稼働年齢層のうち就労支援が必要と判断された方がまず約三十七万人いらっしゃいましたが、このうち、ハローワークと福祉事務所のチーム支援、それから先ほどの福祉事務所の就労支援員の支援を受けている方が約十万人いらっしゃいます。それから、ケースワーカーが直接就労支援を行っているケースもございまして、こういう方が約十六万人の方がいらっしゃいます。これ以外の、これらの具体的な支援を受けられない方が約十万人ということで、約三十七万人に対しまして約三割ということになっているようなことでございます。  この十万につきまして、何らかの事情によりまして就労の意欲など稼働能力が相対的に高くないため、これらの具体的な就労支援を受けていないというような状況であるというふうに考えているところでございます。
  55. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  では、その支援を受けられなかった十万人の方々に対して今後どのような取組をしていこうとお考えでいらっしゃるんでしょうか、お教えいただけますでしょうか。
  56. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 今説明があったところでありますけれども、そもそも就労意欲自体が非常に落ちておられる方々が多いわけでありまして、福祉事務所の就労支援を具体的に行っていくというのもあるんですけれども、まず日常生活自体が乱れておられたりなんかしまして、生活習慣、これが改善をまずすることから始めなきゃいけないでありますとか、また、人と余り会っておられない、そういうような状況の中でコミュニケーション能力、これ自体が落ちておられるので、こういうところを向上をするためのいろんなお手伝いをしていく中において、就労意欲といいますか、環境を良くしていくと。  その上で、就労意欲が上がってこられましたら、先ほど来話が出ておりますとおり、例えばケースワーカーの皆さんの就労支援をいただいたりでありますとか、また福祉事務所とそれからハローワークが、ナビゲーターという話も今出ましたけれども、チーム支援を行ったりでありますとか、また福祉事務所等々の就労支援員等によります支援をしていく中において就職につなげていくというような、段階を追ってのいろんな支援策というものを考えてまいっておるわけであります。
  57. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  私がいる医療界の中でもチーム医療というものが本当に最近注目されまして、様々な職種の皆様方がその患者様のために多角的な視点で分析をしながら支援をしていく、まさにそのような視点を今回の制度の中にも織り込めるように私どもも努力していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  じゃ、次に、生活保護受給者の中の精神疾患をお持ちの方について質問をさせていただきたいと思っております。  やはりこれ、前回、十一月七日の答弁の中で、精神疾患患者やその疑いがある者については、保健所や各都道府県などに設置をされている精神保健福祉センターなどが行っているうつ病や依存症などの精神疾患に関する相談などを活用した支援を行っているという御答弁をいただいたところでございます。  では、全国に精神保健福祉センターというものは幾つ設置されているんでしょうか、教えてください。
  58. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 全国の精神保健福祉センターの数は、平成二十五年の四月一日現在の時点での数字でございますが、都道府県で四十九か所、指定都市で二十か所の合計六十九か所が設置されているところでございます。
  59. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 では、この保健福祉センターの役割というものはどのようなものなんでしょうか、お答えください。
  60. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 全国六十九か所に設置されています精神保健福祉センターは、精神保健の向上や精神障害者の福祉の増進を図るための、その地域の中心的な役割を担っている機関でございます。  具体的には、保健所であるとか市町村が行います精神保健福祉業務を効果的に展開していただけるように、精神医療に関する知見それから技術を提供するとともに、精神障害者の保健や福祉に関します相談や指導のうち、保健所ではなかなか対応することが難しいような専門的な知識を必要とするようなものについての対応を行っているというような状況でございます。
  61. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  実は、私も産業医として、休職者の皆様方、この精神保健福祉センターのいわゆるリワークですね、復職トレーニングを利用させていただくことがあるんですけれども、生活保護受給者の精神疾患患者の皆様方への復職トレーニングというものはこのセンターで提供されているのでしょうか、お答えいただけますでしょうか。
  62. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 精神保健福祉センターでは、生活保護受給者だけでなくて、こういった方々も含めた精神障害者の方から就労に関します相談を受けた場合に、必要に応じて様々な就労支援を行っているところでございます。  具体的には、今先生から御指摘ありましたように、精神科医療機関におきまして、デイケアでうつ病患者さんに対して今リワークプログラム、復職支援というものをやられているところがございますので、そうした医療機関のデイケアに参加するための連絡調整を行っているとか、それから一部の精神保健福祉センターでは、独自の取組として自らそういった復職支援を行っているセンターもあるというふうに聞いているところでございます。
  63. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  今御答弁いただきましたように、一部の施設ではというところなんですけれども、今後、その休職者というものではなく、生活保護充実のためにも、生活保護受給者の皆様方にも門戸を開放しながら更に充実した支援というものを拡充していく、そのような策はお考えではないんでしょうか、お答えいただけますでしょうか。
  64. 高鳥修一

    ○大臣政務官(高鳥修一君) 薬師寺委員にお答えをいたします。  精神障害者の就労を含めた社会復帰に関する相談は、精神保健福祉センターの重要な業務の一つでございます。  今ほど局長からもお答えいたしましたが、精神保健福祉センターにおいては、生活保護受給者を含めた精神障害者やその家族の皆さんからの相談を受けまして、福祉事務所や医療機関などと連携をいたしながら様々な就労支援の取組を行っているところでございます。  国といたしましても、就労支援に関しまして先進的な取組を行っている精神保健センターの事例、これは例えば委員御地元の名古屋市におけるリワーク支援プログラム、これはうつ病の方を対象といたしました復職支援のためのプログラムでございますが、このような事例を紹介する等により、更なる就労支援の充実に努めてまいりたいと考えております。
  65. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  最後に、生活困窮者の就労支援について質問させていただきます。  中間的就労が全国的に制度化されていく中で、類似の取組を行っている団体の調査をみずほ情報総研、社会的就労支援事業のあり方に関する調査・研究事業の中で行われております。  この調査におきまして、社会的就労イコール中間的就労と取り上げますと、報告書の中には中間的就労の場で働く人の目標別割合というものも報告されています。その結果、二八・九%の方が、生活保護や各種年金を利用しながら、地域社会に参加する場、可能な範囲で働き続ける場として中間的就労を位置付けていることも分かっております。この結果を受けまして、この報告書の中では、社会的就労を一般就労に向かう準備段階と固定的にとらえるのではなくて、社会的就労も多様な働き方の一つとして位置付けるべきではないのかというようにも示唆されております。  中間的就労は多様的な働き方の一つとして定着させていくのか、それとも一時的な通過点としての役割を強化していくのか、お答えをいただけますでしょうか。
  66. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) 今回のこの生活困窮者自立支援法における中間的就労、これは就労訓練事業ということで今回法の中に位置付けさせていただいているんですが、この事業というのは、社会福祉法人、NPO、民間事業等の自主事業として、直ちに一般就労に就くことが困難な方を対象に支援付きの就労訓練の機会を提供するものでございます。ですから、事業の最終目標はあくまでも一般就労でございます。  利用者は、基本的にはその就労能力の向上に合わせて非雇用型から雇用型へ、さらには一般就労へとステップアップしていくことをこの事業では想定しているわけでございます。  一方で、ステップアップしていくことを目標にしているんですが、一方で、利用者の状況は極めて多様でございますので、中には比較的長期にわたり中間的就労を利用する方がいることも想定されます。このため、自立相談支援機関が定期的に利用者の状況を評価し、常に本人の状態に応じた支援が実施されるように丁寧に運営をしていくことが重要であると、そのように考えております。
  67. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  私は、今回、本当に初めてこのような場で質問をさせていただきました。それに当たりまして、この生活保護法というものが六十年たってようやく大きな改正が行われました。これは私にとっては大きな驚きでございました。実際に制度疲労を起こしているような法律というものも他にも存在するかと思いますので、私も努力しながら、今後ともこのようなことがないように、実態に合った法律改正、進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。  ありがとうございました。
  68. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 日本共産党の辰已孝太郎でございます。  まず最初に、大臣の方から、先日の小池晃委員の質問に対しての国の考えというのを述べていただきました。報道によりますと、民間の会社がつくった情報システム、これが持っている文書をそのまま使ったと、こういうことであります。  私は、生活保護制度という個人情報が非常にセンシティブなこの分野で、民間業者に作らせたその文書をそのまま使っていたということそのものが信じ難いと思いますし、また同時に、生活保護制度は最後のセーフティーネットであります。命にかかわる生活保護行政でこういう間違いが起こったと。これは自治体としても、もちろん国としてもあってはならないことであるということをまず最初に言っておきたいと思います。  そこで、大臣に聞きたいんですけれども、なぜこういう間違いが、長野市で、前提という文言を使って扶養義務が前提であるかのような誤認を与える、要件であるかのような誤認を与えるような文言を使って送付していたかと。これ、大臣、なぜこういう事態が起こったのか、大臣の考えをちょっと聞かせてもらいたいと思います。
  69. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 今委員がおっしゃられましたとおり、コンピューターサービス会社、名前は申し上げませんけれども、そこが扱った書面といいますか、この中にこういう文言が入ったわけでありまして、それが、全国かなりの、五百を超える自治体に渡った中において、言うなれば、その中においてのチェックを入れてそれを直されたところもあるようでありますけれども、直していないところに関して、そのままそれが保護を要請する方々の手元に行ったわけであります。  だから、そういう意味からいたしますと、元々一番初めに文言を作ったところが本来の意味合いを取り違えてそれを書面に載せられて、チェックが漏れて、最終的にそれがそれぞれの保護を要請する方々の手元に渡ったというような形であろうというふうに認識いたしております。
  70. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 つまり、生活保護において扶養義務というのは要件じゃないと。ただし、法律には優先すると書いてあるわけですね。私は、優先なのか要件なのかということの、非常にややこしい、分かりにくい、これが一つこの誤解を招くような文言が加わった一つの原因になっているんじゃないかと思っているんですね。  この長野市の扶養届書について、もう一つ確認したいんですよ。ここには勤務先、月収、資産、負債などの記載に加えて、給料明細書やローン返済予定表の添付まで要求していたと。しかも、申請者の兄弟だけではなく、その兄弟の子供さんですね、御家族の職業や給料の額まで要求している文書になっております。  そこで質問をしますけれども、まず要保護者から生活保護の申請があれば、今の運用であれば、扶養義務者への確認ということに、こういう届書が届くということになります。この場合の扶養義務者の範囲というのはどこまでなのか、これについてお答えください。
  71. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 生活保護制度では、民法七百五十二条に規定されています夫婦、それから民法八百七十七条第一項に規定されています直系血族や兄弟姉妹、それから民法八百七十七条第二項に規定されています三等親内の親族のうち特別な事情がある者を扶養義務者と整理させていただいているところでございます。  生活保護法は、民法に定めます扶養義務者による扶養を保護に優先して行うということにしておりますが、現在でも行っている扶養義務者に対する扶養照会では、親子、兄弟姉妹という一般的に扶養可能性が高いと考えられる方に対して重点的に行うことが多く、三親等内の親族全てに対して一律に行っているというわけではございません。
  72. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 まず、先ほど冒頭に言いましたとおり、要件なのか優先なのかと、この言葉の違いについて非常に誤解を招くということから、こういう長野市のようなことも原因の一つとして起こったと私は思っているんですね。  こういう扶養届には、確かに民法八百七十七条書いてありますよ、生活保護法四条書いてありますよ。だけど、優先って書いてあるんだけれども、要件ではないとは書いてないんですよ。だから私は、こういう届書を送るときには、扶養義務というのは要件ではないよということも誤解を与えないようにしっかり書くべきだと改めて要求したいと思います。  それと、親や子供、また兄弟、これは絶対的扶養義務者ということになります。ただし、その兄弟の子供さんですね、これは相対的扶養義務者として家庭裁判所で指定してもらわなければ、これは改めてなかなか調査することもできないという、絶対扶養義務者と相対的扶養義務者をきちんと区別しているんですよ。  ところが、この長野市の扶養届書では一緒に書いているんですよ。これもやっぱり誤解を与えるような様式になっていると思うんですね。この様式について私はやっぱり改めるべきだと思いますけれども、これ、どうでしょうか。
  73. 高鳥修一

    ○大臣政務官(高鳥修一君) 辰已委員にお答えを申し上げます。  生活保護法は、民法に定める扶養義務者による扶養を保護に優先して行うといたしております。扶養義務者にどの程度の扶養の責任を果たしていただくかは、絶対的扶養義務者であるか相対的扶養義務者であるかにかかわらず、受給者と扶養義務者との交際状況、扶養義務者の収入や資産、生活状況といった諸事情に応じて個別に判断されることになることから、扶養照会の書面は変える必要はないと考えております。  なお、扶養義務者に対する扶養照会は、実際には親子や兄弟姉妹という一般的に扶養可能性が高い方に対して重点的に行うことが多くなっておりまして、またお聞きできる範囲で申請者御本人に事情をお聞きいたしておりまして、三親等以内の親族全てに一律に行っているわけではございません。
  74. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 この長野市では、一番最後に、収入、負債の状況については、源泉徴収票、給料明細書、ローン返済予定表の写しなど、その状況が明らかになる書類を添付してくださいと、こうも書いてあるんですね。  社会・援護局保護課保護係が出している生活保護の問答集がありますけれども、ここには、相手方たる相対的扶養義務者に対し、これは調査に当たっては十分説明し、納得を得るように努めるべきであると、ここまでちゃんと書いてあるんですよ。だから、絶対的扶養義務者と相対的扶養義務者はここではちゃんと区別して、相対的に関してはちゃんと説明しなさいということまで書いてあるんですよ。しかし、長野市のこれでは源泉徴収票まで付けろと書いてあるんですから、これ、ちゃんとやっぱり様式を変えるべきだと私は思います。これ、ちゃんと検討してください。  この改正法案では、二十八条、二十九条で扶養義務者への調査の権限も強めております。しかし、今見たように、扶養義務をめぐっては、これによって申請を萎縮させたりまた申請をとどまらせる、つまりこのことでの水際作戦というのが横行しております。改正案のようなことをやれば、その上で会社にまで収入を調べに行くことが可能になります。こうした間違いを更に増やすことになるのは自明でありますから、こういう事態をこそ止める手だて、法改正ではなくて止める手だてを求めたいと思います。  次の質問に移りたいと思いますけれども、改正案二十四条についてであります。  通常国会に提出された政府案に加えて、生活保護の申請の際には、特別な事情がある場合は書類提出を要件とせずと、こういうことになりました。これは、口頭での申請も可能という答弁は先ほどからしていただいております。この場合、質問なんですが、口頭での保護申請が認められるには明瞭な意思表示が要件になるというふうに思いますけれども、これで間違いございませんでしょうか。
  75. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 今回の法改正二十四条の見直しは法制的な観点から規定したものでありまして、何度も答弁していますように、現行の取扱いを変更するというようなものではございません。  それから、保護申請につきましては、明確な意思を表示していただいて、それに応じてちゃんと適切に申請書をお渡しするように全国会議などを通じまして指導を徹底しているところでございます。
  76. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 明瞭な意思表示が必要ということでありましたが、しかし、現場では明瞭な意思表示があっても行政が申請書類を渡さないということが日常的に起こっているんですね。  二〇一二年六月、京都府の舞鶴市で、三人の子供を持つシングルマザーが所持金六百円という状況で福祉事務所に保護を求めましたけれども、行政は、帰ってください、業務の邪魔になると言いました。書類を渡さずに、その方は手書きの申請書をカウンターに置いて帰ろうとすると、忘れ物ですよと言って突き返そうとする、こういう事例もありました。福祉事務所に申請書が欲しいと申し出ましたけれども、母や妹に頼れ、借金があるなら受けられないと、とにかく申請書渡せないといって、何度も何度も申請の意思を口頭で表明しても断られたということであります。窓口の担当者は、生活保護バッシングの中で市民の声があるから遠慮してくれと発言したことも報道をされております。  これでは、法案二十四条、これが加わって、そして運用は今までどおりといっても、幾ら繰り返しても何の歯止めにもならないんじゃないでしょうか。どうでしょう。
  77. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 今委員がおっしゃられたような形態が起これば、それは不適切な対応であるわけでありますから、ちゃんとここは生活保護行政を実施していただかなければならないという話であります。  そういう意味からいたしまして、今までもそのような対応があるとすれば、それは不適切なわけでありますから、今般の法改正、これの中において、これ大改正でございますから、六十年ぶりの、しっかりと各自治体窓口に対して周知徹底をしていくという、そういう機会にさせていただきたいと、このように思っております。
  78. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 間違いがあれば正していくとか周知徹底していくとか、そういう答弁というのはもう何回も聞いているんですね。だけれども、是正がされてこないわけであります。  二〇〇七年、北九州市でも、生活保護の口頭申請を認められずに申請書類を渡されなかった六十代の男性が自殺をするという事件が起こりました。裁判になりましたが、福岡地裁小倉支部は、判決文で、生活保護を申請する者は申請をする意思を明確に示すことすらできないことが間々あると、こういうことを書いているんですね。  二〇一一年、これは別のケースですけれども、高松市の福祉事務所に生活保護を申請しに、二〇〇九年ですね、行ったと。これも拒まれたわけですけれども、これでも裁判になりました。香川県はこれ却下したんですけれども、国の方は女性の訴えを認めて、二〇〇九年八月申請時に遡って保護を支給させる決定を下したわけです。ここでの大臣裁決なんですね、福祉事務所を訪れ、対応した職員に対し請求人の生活が困窮していることを訴えていることが認められ、請求人から明確な申請の意思がされたとの判断はできない、しかし、そういう場合にも処分庁は請求人に対して保護の申請を書面で提出することを求めると。これ、大臣裁決で出ているんです。つまり、大臣裁決は生活困窮者が口頭で明瞭な意思表示をできない場合がしばしばあることを前提に、そうした場合には行政庁の方から積極的に書類を出して申請行為を明確化するように指示しているわけなんですね。政府にしてもここまで言わざるを得なくなっているわけですよ。本当に困窮している人は意思表示ができるはずだとか、困窮者が明確に意思表示さえすれば対応する、だから大丈夫というのは、私はここの政府の方針にも反していると思います。  いまだに現場では、明確な意思表示があっても行政が門前払いするようなことがまかり通っている、これが現実であります。この法案によってそれが一層助長される、これはもう明確でありますから、この法案めぐって、これを訂正するというお考えありませんか。どうですか。
  79. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) この法案で助長するというのがちょっと私は理解ができないわけでありまして、今までもそういうことがあったと、これは幾ら言っても駄目じゃないかというような発言があられました、委員から。しかし、今まで以上の大改正、今回やるんですよね。その中においては、必要な方にはちゃんと保護というものが決定されるようにという精神は我々もちゃんと今までどおりあると言っているわけでありまして、これを機にやはり各自治体窓口に周知徹底をいかにしていくか、これは、いろんな会議もやります、そういう中において徹底していくことが大事でございまして、今までやれていないから何にもやらなかったらいいという話じゃないですよね、良くしなきゃいけないんですから。そのためにしっかりと対応をさせていただきたいと申し上げておるわけであります。
  80. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 運用は変わらないんでしょう、大改正っていうんだけど。運用は変わらないということは変わらないわけですよ。だけど、運用は変わらないんだけど、それはこういう事件が起こっているわけですよ。そういう運用を変えないということですから、この条文は削除するべきだと思います。  続いて、別の質問をします。  保護行政には、水際作戦、これもありますけれども、一旦申請を受け付けてから生活保護が認定されるまでの期間に、不当な扱い、不当な運用というのが見られます。それは、保護の決定前に行政が行う助言、指導についてであります。  そこで聞きますけれども、実施機関が指導できるのはどの段階でしょうか。
  81. 高鳥修一

    ○大臣政務官(高鳥修一君) お答えいたします。  生活保護法第二十七条に基づく指導及び指示は、保護の実施機関が保護の決定開始後に、生活の維持、向上その他保護の目的達成に必要な場合に行うとしております。このため、保護の開始決定前に法第二十七条に基づく指導及び指示を行うことはできないことになっております。  なお、保護の決定、実施に当たりまして、保護の受給要件を満たしているかどうかを確認するために、保護申請をした方から、資産、収入の状況が分かる資料、求職活動状況報告書等の資料の提出を求めることや病院への受診を指示することは認められております。
  82. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 決定前の指導はできないということでありました。  ところが、これは大阪市なんですけれども、助言指導書なるものを、申請後、決定前に申請者に対して出しております。  ここにはこうあるんですね。指導助言事項、一週間の間にハローワークへ三回以上求人検索に行き、一社以上ハローワークから紹介を受けた会社の面談、面接を受けること、なお、これに従わないときは、保護の要件に欠くものとして生活保護申請の却下を含めて検討をするということになりますと。稼働能力の活用を決定前に促している文書ですけれども、面接を受けないと保護の要件に欠くものとして却下を含めて検討となっている。面接にたどり着けないことが却下の要件の一つになる、これは正しいのかどうか、これ、どうですか。
  83. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 御指摘の事例は、まず大阪市などに状況を詳細に確認したいと思いますけれども、面接を受けることであるとかそういうのは、御指摘のように二十七条の指導、指示と誤解される可能性があろうかと思います。先ほど言いましたように、保護の決定、実施に当たりまして、保護の受給要件を満たしているかどうか確認するために、資産、収入の状況を分かる資料であるとか求職活動報告などの資料の提出を求めることができるというのが法律上の規定でございますが、二十七条の指導、指示と誤解されるおそれがあるものにつきましては、大阪市の事情をちょっとよくお聞きした上で対応を考えたいというふうに思っています。
  84. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 大阪市は二年前からやっていますけれども、これガイドラインまで作ってやっているということはレクチャーのときに言っていますから、これ、ちゃんと指導してください。大阪市に指導してください。  私は、この稼働能力の活用なんですけれども、やっぱりこの間の新宿七夕裁判や岸和田の判決でもあるように、稼働能力を活用する意思について、これやっぱり判決では、社会通念上、最低限度必要とされる限度で、努力で事足りるということになっていると思うんですね。ところが、局長通知なんかでは、真摯に求職活動と、この文言がやっぱりもう躍っていると思うんですよ。  私は、この間の裁判の判例に際しても、やっぱり真摯に求職活動、これはもう実態に合わないし、判例、判決にも合わないと思います。これ変更する、そういうつもりありませんか。
  85. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) この前の岸和田市の関係の裁判でございますけれども、稼働能力を活用しているかどうかという判断をどうするかということだと思いますが、これはやっぱり基本的にはその方の個人の状況に応じてどういうことが可能なのかということを基にして判断すべきだというような裁判所の御判断だというふうに思っております。  これは前回も御説明させていただきましたけれども、局長通知では……
  86. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。
  87. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) はい。失礼しました。  局長通知では、画一的にやるんではなくてやっぱりその方の状況に応じてやるということで伝えておりますので、その裁判の趣旨に反しているものではないと考えているところでございます。
  88. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 辰已孝太郎君、時間を過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
  89. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 もう実態には合いませんから、これ見直すべきだと思います。今求められているのは法律の改正ではありません。誰もが人間らしい生活を営む権利がある、この憲法二十五条の精神を生活保護制度の運用に入れ込むべきだということを訴えて、私の質問を終わります。
  90. 東徹

    ○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。  ちょっと質問の方を絞り込みまして質問をさせていただきたいと思います。  まず、生活困窮者自立支援法案についてお伺いをさせていただきます。  生活困窮者自立支援法案では、その第六条第一項第四号におきまして、都道府県等は、生活困窮者である子供に対して学習の援助を行う事業を行うことができるというふうにされております。子供の学習を支援することは貧困の連鎖をなくすという観点から非常に重要な取組であるというふうに考えておりまして、こういった施策が入っているということは評価をさせていただいております。  大阪市では、平成二十四年度より西成区におきまして塾代助成事業が実施されています。これは、学校外教育に利用できるクーポン券及び利用者IDカードを交付して子供の学力や学習意欲の向上を図るという事業でありまして、複数の登録された学習塾等から子供が自分に合った学習塾等を選び受講することができ、大きな学習効果を発揮することができるというふうに聞いております。  ただ一方で、子供の学習支援とはいえ、生活に困窮する保護者に対し現金を支給するような事業については、その使途が事実上制限されていないために、子供の学習支援にとって有効な事業にはならないものとも思われます。また、事業者への委託を行うことによってこの学習支援事業を実施する方法によりますと、契約内容にもよりますが、事業者が受講者数を水増しして不正に補助金などを受給するなどの可能性もあり、一つの事業者だけに委託するような場合は、子供の選択肢を奪ってその子に合った学習ができず、学習効果が十分に期待できないようなケースも考えられております。先ほど相原委員からも御指摘がありました、本当に大阪でありましたNPOの求職支援の不正、こういった問題もありますし、そこはきちっとチェックしていかなきゃならないというふうに思っております。  こういったことから、財政状況が悪化している現状の下で適正な事業の執行というのが求められているということは言うまでもありません。本事業の実施の在り方について御見解をお伺いしたいと思います。
  91. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 今委員おっしゃられた大阪市での塾代助成事業ですか、これはこれとして各自治体でいろんな御努力をされておられるということでありまして、これは敬意を表するわけでありますけれども、今般言われております学習支援、これはどういうものかといいますと、生活保護の中において、家庭の方々のお子さんが、例えば高校受験のために中学生が勉強をする、また高校生が中退なんかを防ぐために相談等々の事業を行うというものでありまして、これを生活困窮者の方々にまで広げていこうというようなことを考えておるわけでありますが。  私も、埼玉の方で先進的な取組をやられるということで、拝見させていただきにお邪魔いたしました。そもそも、塾のように勉強をずっと勉強意欲のあるお子さん方に教えるというだけではなくて、例えば居場所、それからいろんな家庭相談みたいな、実際に私が行ったときも、今日は勉強しないと言って横を向いて勉強をせずに一人だけ違うことをやっているお子さんもおられましたが、そのお子さんに勉強しなきゃと言うんじゃなくて、うまく接せられているうちにそのお子さんが次第に勉強をし出すんですね。やられておられるのも、学生のボランティアさんでありますとか教員OBの方々というような、非常にボランティア色が強い、そういうような学習教室みたいなものが多いわけでありまして、塾というのとはちょっとイメージが違うのかなと。  一般的に、勉強を教えるだけではなくて、いろんなことを相談ができたりでありますとか、いろんなお子さんに対応できるような、そういうことをイメージを抱きながらの事業でありますので、果たしてこういうものに委員が言われているクーポン制というものがそもそも対応できる事業者というのがそんなにあるのかということも含めて、そうではなくてという中で今進めさせていただいておるわけでありますが、いずれにいたしましても、そういうようなお考え方もあるんだろうというふうに思います。  これからいろいろと検討をしていく中においては、一つの考え方として検討はさせていただきたいというふうに思います。
  92. 東徹

    ○東徹君 埼玉県の事例を挙げられましたけれども、本当にこういった連鎖というか、そういったものを断ち切ることができるような効果が発揮できることを期待を申し上げたいというふうに思います。  続きまして、生活保護の医療扶助費についてお伺いをいたします。  一部報道にもありましたように、来年実施される消費税八%への引上げに合わせて、厚生労働省としては診療報酬の増額を求めていくという方針であるように聞いております。診療報酬が増額されますと、生活保護の医療扶助における診療報酬が国民健康保険の例によるとされていることから、医療扶助費も増える関係にあります。  そこでまず、消費税の八%の引上げによって生活保護における医療扶助費がどの程度増加すると想定されているのか、お示しいただきたいと思います。
  93. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) 今、東委員の御指摘のとおり、厚生労働省においては、九月二十五日の医療機関等における消費税負担に関する分科会で議論を行っての議論の中間整理では、今御指摘のような、消費税率八%の引上げ時には診療報酬改定により対応すると、そういうことにしているんですが、まさに今、政府全体として消費税率引上げに伴う診療報酬における対応については現在検討しているところでございまして、内閣で十二月の下旬に改定率が決められることになると思います。  生活保護の医療扶助への影響額についても、診療報酬の改定率を用いて年末の予算編成過程において検討していくことになると思いますので、御質問の医療扶助費がどの程度増加するかということについては、現段階では御答弁は差し控えたいと思います。
  94. 東徹

    ○東徹君 これも報道ですけれども、診療報酬が仮に一%上がると国民負担が約四千億円増えるというふうなことが言われております。元々、高齢化の進展などによって社会保障費全体の増加傾向にあって、国の財政状況が悪化しているという状況にあることを踏まえると、消費税の引上げに合わせて単純に診療報酬を増額させるのではなくて、医療扶助費の増加を、何らかの対策を取る必要があるというふうに考えておりますが、この点について御見解をお伺いしたいと思います。
  95. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) ですから、先ほどの診療報酬の改定内容にかかわらず、生活保護費の約半分、平成二十三年の実績で四六・九%ですが、という高い比率を占めるこの医療扶助の適正化を推進していくことは、生活保護制度に対する国民の信頼を確保する上で御指摘のとおり極めて重要な課題だと考えております。    〔委員長退席、理事古川俊治君着席〕  今回、この法改正においては、この医療扶助の適正化に向けて、一つは、一部の医療機関等による不正事案について厳正に対処する必要があるために、改正法案で指定医療機関制度について指定要件又は取消し要件の明確化や指定の有効期間の導入等の見直しを行っておりますとともに、国による指定医療機関への直接指導も可能とするという、そういう法改正にしております。  もう一つは、七日の議論でもありましたけれども、いわゆるジェネリック医薬品、後発医薬品の更なる使用を促進するために、既にこの法改正とは別に、平成二十五年度より、医師が後発品の使用を認めている場合には原則として後発品を使用していただく運用を始めておりますけれども、今回のこの法改正で、医師が後発品を認めている場合には医療機関も含めた関係機関が受給者に対して後発品の使用を促すことを新たに法定して規定しているという、そういうことを通して、こういう取組を通して今御指摘の医療扶助の適正化を推進してまいりたいと考えております。
  96. 東徹

    ○東徹君 医療扶助の適正化、非常に大事だというふうに思っております。  先日の質問の際にも、医療扶助について、生活保護を受給されていない年金受給者の方も自己の医療費について一部負担されているのでありますから、生活保護受給者につきましても一部自己負担導入を検討されてみてはというふうなことをお伺いさせていただきました。その際、医療扶助費全体が伸びているのは、生活保護受給者数の増加、特に六十歳以上の高齢の生活保護受給者数の増加していること、また生活保護者の中で長期入院を必要とする精神疾患者が多いということを理由として御答弁いただいたというふうに思っております。  一方、通院についてお伺いをしたいと思っております。  厚生労働省の資料では、診療日数が過度に多い者、同一疾病で月十五日以上の通院が三か月以上継続しているいわゆる頻回受診者、平成二十三年度では一万八千八百四十七人の中から適正受診指導者として四千二百七十三人を選んだ上で指導を行い、その結果、千八百三十四人が適正な受診日数を改善されたということであります。改善者数割合としては四二・九二%ということですが、残りの約五七%の方についてはどのような結果になったのでしょうか。適正受診指導対象者をどのように選んだのか、その基準も併せて具体的にお示しいただければと思います。
  97. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) 今、東委員御指摘のとおり、生活保護受給者に適正に受診していただくことは、制度に対する国民の信頼を確保する上で極めて重要だと考えております。  今、既に質問の中で御説明されましたけれども、診療日数が過度に多い方に対して、福祉事務所は個々の状況を把握した上で適正受診指導を実施しております。具体的に申されたとおりでございまして、まず福祉事務所は、同一傷病について、同一月内に同一診療科目を十五日以上受診している月が三か月以上続いている者をレセプト点検により抽出し、嘱託医等のレセプト点検や主治医訪問等によって不適切な受診であるかを判断を行い、不適切な受診と判断された者に対し適正受診指導を行うこととしております。    〔理事古川俊治君退席、委員長着席〕  本取組において、今質問の中で述べられた数字は平成二十三年度の数字でございまして、不適切な受診と判断された者のうち四二・九%の者の受診状況が改善しております。残り約六〇%の方はどうなったのかということなんですが、残りの方々についても、これは三か月続けてどうなったかという改善を見ていかないといけないので、今引き続き具体的には適正指導を実施しているという、そういう状況でございます。  その上で、平成二十四年十月にこの福祉事務所の電子レセプトシステムの機能強化を行いました。それによりまして、地方自治体から過度な受診が疑われる者の迅速な抽出が極めて早く可能になったために、頻回受診者に対する適正受診指導の効果が生じているという、そういう報告も受けているところでございます。
  98. 東徹

    ○東徹君 是非しっかりと続けてやっていただきたいというふうに思います。  もう一つ、国の財政状況は非常に厳しい状況にありまして、指定都市市長会からは、平成二十五年七月二十四日付けの生活保護制度の見直し等に関する指定都市市長会要請として、最低生活を保障した上で医療費を一部自己負担する仕組みの導入による医療費扶助の更なる適正化という重要な課題が残っているということが指摘をされているところであります。  生活保護制度が将来にわたって適正に実施していく上でも、医療扶助制度として、頻回受診の抑制による適正化のため、通院部分について、生活保護受給者に対し、例えば通院を一回五十円程度求める、一部自己負担を導入することは検討する必要があるように考えますが、いかがでしょうか。
  99. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) この御質問については先週の七日の日に東委員の質問に田村大臣も同様の質問でお答えしているところでございますが、医療扶助への一部自己負担の導入は、生活保護受給者については、金銭的な理由により医療機関への受診が抑制される可能性が否定できず、場合によっては必要な受診まで抑制してしまうおそれがある等の理由から、通院のことを述べられましたけれども、通院だけであってもやはり慎重な検討が必要であると私どもは考えております。
  100. 東徹

    ○東徹君 是非、引き続き御検討をしていただきたいと思います。  前回一分超過しましたので、今日は三分早めに終わらせていただきます。ありがとうございました。
  101. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。よろしくお願いします。  十一月七日の津田議員の質問への田村厚生労働大臣の答弁は、窓口に来られて、それから申請に行かれる方々が約五〇%とおっしゃっています。申請前の窓口での相談が実際に水際作戦になっているのではないでしょうか。
  102. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) やはり相談者の方々の申請権自体がこれがやっぱり侵害されることはこれは問題があるわけでございまして、そうならないように我々はしっかり周知徹底をしていかなきゃならないわけでありますけれども、先般言いました、窓口に来られて、そのまま申請書類の交付まで至らずに終わられたという方が五割ぐらいおられると、こういう話をいたしました。  こういう方々は、要は、一つは、そもそも相談にいろんな形で来られたという方々もおられると思います。それから、相談した結果、いろんな福祉施策がありますから、そういうもので対応すれば生活保護に至らなくてもよかったという方々もおられると思います。さらには、要件を満たない、つまり収入があったりですとか預貯金があったりなどしまして要件に満たない、至らなかった方々もおられるわけでございまして、そういう方々が基本的にはこのような形の方々であろうというふうに我々認識をいたしております。
  103. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 七夕裁判、それから岸和田裁判、いろんな全国各地での裁判例を見ると、この窓口の相談というところで追い返されてしまうという実態があるので、この窓口での相談が実際には水際作戦になっているというのは裁判の中でも認定されていますので、是非、この五〇%、相談のみ件数が約四十万件というのを是非考えていただきたいと思います。  申請事項や申請時の様式も含め、現行の運用の取扱いを変えるものではありませんと、十一月七日、佐藤副大臣は答弁をしています。変えるものではないということ、という答弁なんですが、二十四条の新設により、生活保護の実施要領や生活保護手帳、生活保護手帳別冊問答集が変わるんですか変わらないんですか。
  104. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) 前回御答弁いたしましたように、申請事項や申請時の様式も含め、現行の運用の取扱いを変えるものではございません。  ただ、この二十四条の申請に係る規定の中で、申請書を作成することができない特別の事情ですね、この委員会でも議論になりましたが、特別の事情については、施行に当たっての省令や関係通知等を改正し具体的に示す必要があると考えておりますが、これも現在事務連絡で示している内容と同様でありまして、現行の取扱いを変えるものではありませんが、しかし、先ほどありましたけれども、省令や関係通知等をしっかりと示す予定になっておりますので、そこの部分については、質問の中で言われました生活保護の実施要領であるとか、あるいは生活保護手帳の別冊の問答集とか、こういうところについては変わってくることになろうかと思います。
  105. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 変わる。
  106. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) 変わり得る、ここの部分をはっきりさせるためにですね。
  107. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 じゃ変わるんですね。
  108. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) いや、だから……
  109. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 つまり、問答集を変えないというのであればなぜ二十四条を新設するんですかと突っ込もうと思ったんです。でも今は、変わらないが変えるという答弁ですよね。だから、その変わる中身が問題ではないかと私たちは問題にしているんです。変わるんですね。
  110. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) 要するに、現行の運用、取扱いを変えるものではないと、ただし、特別の事情というのが今回御存じのとおり入りましたから、これはどういうことなんだということについてしっかりと省令や関係通知等を改正して示す必要があるだろうと、そういう予定をしているということであります。
  111. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 分かりました。  ということは、生活保護手帳や生活保護手帳別冊問答集は変わらない、しかし、政省令が変わるので、それについてより分かりやすくするためはあり得るという、こういうことでよろしいですね。
  112. 佐藤茂樹

    ○副大臣(佐藤茂樹君) はい。
  113. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 はい。  でも、変わらないんだったら、条文作る必要ないじゃないですか。二十四条の条文変える必要ないじゃないですか。新設、必要ないじゃないですか。政省令、通知か何か出して、こう変わりますとやればいい話でしょう。
  114. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 法二十四条を改正することにつきましては、今までも何度も御説明いたしましているように、法制上の問題として、調査を行うのであればその申請についてきちっと法律上に位置付けるべきだというようなこともございまして、法律の位置付けをさせていただいたところでございます。  ただ、御答弁させていただいているとおり、その運用については内容を変えるものではございません。
  115. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 いや、二十四条新設したら中身変わっちゃいますよ。  二十四条八項の立法趣旨は何ですか。
  116. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 二十四条の八項の立法趣旨でございますけれども、今回二十四条八項に定めます扶養義務者の通知につきましては、扶養義務者に対して報告を求めることや家庭……
  117. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 何を求める。
  118. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 報告を求めることや家庭裁判所を活用した費用徴収を行うことがあり得るため、事前に親族が保護を受けることが把握できるようにすることが適当との法制的な観点を踏まえて規定するものでございます。
  119. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 いや、さんざん、もう生活保護四条があるので、厚生労働省は、扶養義務は生活保護の要件ではない、だから前提とした長野市役所のこれは間違っているというふうにしているわけです。だから冒頭の大臣の答弁があったわけですが、実は二十四条八項は、通知をするわけで、調査もできるわけでしょう、扶養義務者に。とすると、実は生活保護四条を抜本的に解釈改憲するような、四条をやっぱり変えてしまうことになるというふうに思うんですね。  要するに、扶養していますかという問いはいいんですよ、あなたが実際扶養しているんだったら一万円生活保護減らしますよ。でも、扶養できますかというのは扶養を前提としていることになるじゃないですか。どういうことをこれ通知で聞くんですか。
  120. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 法律、生活保護法の第四条第二項に定めていますとおり、民法による扶養は生活保護に優先するという形になっております。これは、何度も御説明いたしますように、生活保護を開始するための要件として扶養を受けなければ生活保護を始められないという意味ではないということでございまして、扶養をしていただいている分、その分生活保護費を減額してお支払いするという意味で四条の二項はあるというふうに考えております。  そうした前提の下で、民法上の扶養で扶養義務を負われる方で能力のある方についてはできるだけその扶養をしていただきたいということでございまして、今回は、そういった扶養が可能な方、過去、生活保護を受けられている方のいろんな人間的な関係であるとかそういうものも配慮して、こういう方については扶養をしていただいた方がいいんじゃないかということ、それで、それにつきまして、先ほどの生活保護法の条文で、前回も御説明しましたが、費用徴収という言葉がございますので、家庭裁判所でそういった申立てをして審理をしていただくというようなことが適当だという場合について、この状況をもちまして関係者に通知し、報告を求めて、その費用徴収の手続をやるということをできるようにしているということでございます。
  121. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 局長はもう分かっているんですよ。だから、あなたは扶養していますかという扶養の実態を聞いてその分生活保護を減らす、これはいいんですよ、要件としていないから。しかし、扶養できますかと、できれば扶養してもらいたいといって、例えば私が生活保護の申請すれば、開始をする前に、申請をしただけで、扶養できますかというのを扶養義務者、三親等の姻族も含めて聞くということは、生活保護が禁止をしている扶養義務を要件としていることになるじゃないですか。
  122. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) まず前提として、扶養照会すること自体が本人の自立にとってやはり適していない場合には、扶養照会自体、それは三親等の中の例えばおい、めいという話になると思います、基本的には。もちろん、親であるだとか兄弟であってもそういう場合はあると思います、明確にそういう形で扶養照会すること自体が実害があるという場合に関して。  前提として考えますと、要件ではないですね、これ。優先する。優先するということはどういうことかというと、扶養照会を掛けて、私扶養しますという方に対して、生活保護に対して優先するわけでありますから扶養してくださいという話になるわけであります。  仮に、扶養するだけの能力があって、家事審判等々で、費用徴収の蓋然性がある方であって、それに対して扶養照会したけれども扶養する意思がないという場合、生活保護としてはそれは決定します。決定した上で、しかし、この人は本来蓋然性があるからということであって、報告、通知等々の手続を踏んだ上で福祉事務所が要は家事審判を行って費用徴収を行うというわけでありますから、決して要件ではなくて優先をするということであるというふうに御理解いただければ有り難いと思います。
  123. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 いや、もしそうであれば、生活保護を決定した後、費用徴収をその人に請求すればいいんですよ。でも、この法律の根本的な問題は、生活保護を申請した時点で、生活保護の開始を決定する前に通知をするんですよ。しかも、調査ができる。  これは前も言いましたが、嫌がらせですよ。だって、私が申請に行ったら、親類縁者に、みずほは東京に行ったけど、どこどこ区役所、市役所に生活保護の申請したとなったら、一族の恥だとかで大げんかになる。実際、いろんな人から手紙もらいました。目の前でお母さんに電話をしたら、お母さん激怒、もうずっと延々話しているとか、朝日新聞にもありましたが、ずっともう音信不通、児童養護施設で育った子供にお父さんの扶養義務というのは来ると。だから、そういう通知が来た相手に対しても、あるいは生活保護を申請する側にとっても、とりわけ申請する側にとっては、そこまでされるんだったら申請に行かないと思うと思うんですね。  扶養照会してはならない人の把握方法はどうやってやるんですか。
  124. 高鳥修一

    ○大臣政務官(高鳥修一君) 福島委員にお答えをいたします。  保護の申請があったときは、要保護者の扶養義務者の存否を要保護者から申告をいただくとともに、更に必要があるときは戸籍謄本等により確認いたしております。その後把握いたしました扶養義務者につきまして、その職業、収入や要保護者との交際状況につき要保護者その他の関係者より聴取する等の方法により、扶養の可否を確認することといたしております。  しかし、家族関係が複雑である場合など、扶養の可否を求めることがかえって本人の自立を阻害することになりかねない場合もあることから、申請者から丁寧に聴取を行うことが重要であると考えております。
  125. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 これは、通知をされる側も、家族に知られたら嫌だとか、自分が調査を受けるわけでしょう。通知をもらう側も、何か親類の中の不幸の手紙じゃないけれども、通知来てどうしよう、妻にばれたらどうしようとかという場合もあるかもしれない。それから、申請する側も、実際、手紙をもらったり、皆さんから来ると、親に言えないから申請に行っているのに、親のところにどんどん電話掛けられてしまうというのがあるんですね、そうしたら親はもう激怒するとかですね。  私が、私は頑張っているけれど親にも子供にも連絡しないでくださいと窓口で言ったら、それは聞いてもらえるんですか。
  126. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) いや、それは事情によると思いますよ。  例えば、今も言われたとおり、自立を阻害するようなことであればそれは言うなれば扶養照会しないという場合もあると思いますし、ただ単に親に言われたくないだけではなかなかそれは理解されないかも分かりませんが、どういう理由なのかということを総合的に判断して扶養照会をするかどうかということをお決めになるわけでありますから。
  127. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 でも、これハンディキャップを持っている人たちやいろんな人たちからも要請を受けていますが、親を押し切って一人暮らしをしているとか、連絡されるだけでもう家族関係が壊れちゃうとか悪化するということは容易に想像付くわけです。ですから、結局、生活保護をもらう前に申請しただけで関係が壊れてしまうというのを条文化しているんですよ、これ、今回。  今までと変わりありませんよと言われても、これはもう偉大なる水際作戦だと。答弁とそれから条文が違うんですね。これは運用に任せているところが非常に多いし、指導すると。窓口が不用意に親、親類に連絡しないということをどうやって担保するのか。これは不服申立ての第三者委員会とかを設けるんですか。
  128. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) ここは今までと運用が変わるところではありませんから、ですから、今までもそのような形で扶養照会をさせていただいていたわけですよね。ですから、そこが急に制度が厳しくなってという話ではないんだというふうに思います。  あわせて、これは照会された方々がどう不服を申し立てるかという話でありますけれども、基本的に行政処分ではありませんから、例えば自治体の相談窓口でありますとか、都道府県の行政評価事務所でありますとか、さらには総務省がやられている管区の行政評価局ですか、こういうようなところが対応をするというふうな形になるというふうに思います。
  129. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 この参議院の厚生労働委員会の通常国会のときに、ほっとプラスの藤田さんが、水際作戦対応委員会のような外部機関を設置すべきではないかと提案をしています。是非そのことを考えていただきたい。  つまり、扶養義務者に通知するというようなものがすごいトラブルを起こすかもしれない、そういうときにどうかといってやっぱり争えるところ、そういうチェック機関を設けていただきたい。どうですか。
  130. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) ですから、今申し上げたような生活保護、実際問題、管区行政評価局の中においては電話相談の窓口もつくっておりまして、そこに生活保護のいろんな御相談もいただいておりますので、そういう中で御相談をいただく中でいろいろとその問題に関しては解決に向かって対応いただければというふうに思いますけれども。
  131. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 これ、運用面で随分各地でも違う例になると思いますし、非常に問題が起きると思いますので、是非、第三者委員会、苦情処理委員会を設けてくださるよう、この厚生労働委員会でも引き続き追及していきますが、よろしくお願いします。  二十八条八項の厚生労働省令で定めるところにより通知するとあるんですが、一体何を通知するんでしょうか。局長。
  132. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 二十八条八項で厚生省令で定めるというのは、先ほど言いましたように、生活保護法第七十七条で費用徴収につきまして家庭裁判所の審判を求めるようなケースについて……
  133. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 通知の中身、厚生労働省で定めるところにより書面で通知するとあるので、何を通知するか。
  134. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 指名を受けて御発言ください。  速記をお止めください。    〔速記中止〕
  135. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
  136. 岡田太造

    ○政府参考人(岡田太造君) 二十八条、あっ、二十四条の八項の通知は、生活保護を受ける方の人の名前が、その方が保護を受けるということを通知するということになります。
  137. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 法案成立前の五月十六日から法案の趣旨を先取りして就労支援が強化をされておりますが、保護開始後三か月から六か月段階で低額であっても一旦就労を基本的な考え方としております。  ここで言う低額であってもの低額とは最低賃金をクリアするんでしょうか、それとも最低賃金以下でもよろしいんでしょうか。
  138. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) ここで書かれております低額であっても一旦就労というような形は、委員も御承知のとおり、生活保護を受けられて就労自体と離れられるということになりますと、それが長くなれば長くなるほどやはり就労するという習慣といいますか環境というものが失われるわけでありまして、その後また就労をされて自立していただくというモチベーションが落ちてくるというおそれもあるわけでございますので、そこで、御本人が気に入る仕事がなくても、御本人のこれは同意を得た上ででありますけれども、一旦就労をしていただくと。それが要するにここに書いてある低額であってもという話であります。  これは就労でございますので、そういう意味では最低賃金を含む労働関係法令、当然適用されるわけでございますので、最低賃金は適用される就労であります。
  139. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 今日午前中に視察をしてきました。とまりぎがこの生活困窮者自立支援法案のモデルだというふうにも聞いてもいるんですが、とまりぎの中における生活保護につないでいるケースは、こちらが調べてみたところ、そんなに多くないんですね。ですから、野宿者の方々向けであり、屋根も仕事もお金もない、かなり要保護性の高い人を対象にしているんではないか。ですから、しっかり生活保護につなげるところはつなげる、そしてしっかり支援者の充実というのも大変必要だというふうに思いました。  ハローワークなど、今朝も非常に頑張っているというふうにも思いましたが、生活保護受給者の就労支援について、人材ビジネスの参入を見込んでいるんでしょうか。
  140. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 多様な主体がいろんな形でこれは対応いただくという話になりますから、当然NPO等々、それから民間の団体等々と連携しながら、もちろんハローワークでありますとか福祉事務所等々がチームで支援を進める中において対応していくということになろうと思いますけれども、そこでは今挙げたようなNPOや民間団体ともしっかりと協力できる部分は協力をしていくという話になろうと思います。  なお、そこは一応国の許可を得たところになると思いますが、ただ、許可を得ているからといってひどいのもあるんじゃないのというふうに委員は御心配をされておられると思います。その点はしっかりやはり自治体がそういうところに対して、何といいますか、基準を持って対応していくということが大事だろうと思いますから、そのような委員が心配されておられるようなことが起こらないように我々も周知徹底を図ってまいりたいというふうに思います。
  141. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 終わります。
  142. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより両案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  143. 辰已孝太郎

    ○辰已孝太郎君 私は、日本共産党を代表し、生活保護法の一部改正案及び生活困窮者自立支援法案に反対の討論を行います。  反対する第一の理由は、申請書の提出を法律で義務付けることにより、現行法下で行われている水際作戦を合法化させる点です。法律の本則に申請書など書面の提出を義務付ける法制度はほかにありません。また、申請時に、現行の施行規則で定めている記載事項よりも改正法では法文上の記載条項が多くなっており、明らかに申請のハードルを高くするものであります。口頭申請に関して特別な事情がある場合はこの限りではないとなっていますが、基本的に文書での申請が義務付けられることに変わりなく、特別な事情は行政当局が判断するものであり、申請権が侵害される危険性は否定できません。  第二の理由は、扶養義務者に対する調査権限の強化が盛り込まれ、扶養義務の履行が事実上要件化されたために、給付制限・抑制が更に進む事態が懸念される点です。保護を必要とする人たちに、親族に知られたくない、迷惑を掛けたくないと更に申請を断念させることにつながります。  現行法の下でも、窓口では教示義務違反や申請書を渡さない、受理しないという事態が多発しており、生活保護の給付を断られ餓死者が出ている中で、申請書の義務付けや扶養義務の強化は困窮する要保護者に対して制度の利用を一層困難にし、国民を制度から締め出し、更なる貧困と餓死者を生み出すものであり、絶対に容認できません。  第三に、生活保護の見直しと一体的に出された生活困窮者自立支援法案は、他法他制度優先を口実として、生活保護を受けるべき人が受けられずに支援事業に誘導され、保護の申請権を侵害しかねないこと、支援事業の事業者の資格基準がないために貧困ビジネスが拡大するおそれがあること、就労訓練事業も、取りあえず就労させることで最低賃金を下回る仕事が広がれば、地域の賃金相場を引き下げることになりかねません。  先国会で廃案後も、これらの懸念に関係団体や研究者からの厳しい批判が相次ぎ、反対の世論が広がっています。国連の社会権規約委員会からも指摘されているように、生活保護の捕捉率が二割という国際的に低い現状を改め、申請手続の簡素化など、保護を受けるべき人が受けられる仕組みづくりこそ求められています。  以上、憲法二十五条の理念を空洞化させる生活保護法案の廃案を強く求め、討論を終わります。
  144. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 社民党を代表して、今般の生活保護法一部改正法案と生活困窮者自立支援法案について、反対の立場から討論をいたします。  生活保護法は、憲法二十五条に定められた生存権保障の具体化であり、国民生活の最後のとりでです。今回の戦後最大の生活保護改革は、今後の国民生活の保障に大きな禍根を残します。  まず第一に、生活保護一部改正法案について、二十四条の新設は申請様式厳格化と扶養義務の強化による水際作戦の法制化であり、生活保護受給のハードルを確実に上げることになります。扶養義務者への通知と調査の条文化は、生活保護法四条が扶養義務の補足性を規定し、扶養義務を生活保護の要件としていないことを根本的に実質的に変えてしまう危険性があります。扶養義務者へ通知されるということで、生活保護の申請そのものをやめる人が多く出るでしょう。また、就労支援は稼働能力のある世帯を生活保護制度から追い出すことにもなりかねません。  第二に、生活困窮者自立支援法案は、とりわけ稼働年齢層を生活保護受給につなげないためのハードルとして機能する危険性があります。内閣府事業のパーソナル・サポート事業を一部取り入れているという点では評価できますが、寄り添い型、伴走型の支援が本当に可能なのか不透明です。  貧困及び生活困窮は家族や血縁に押し込めて解決する問題ではありません。今こそ税と社会保障と雇用の一体改革が必要です。切りやすいところから切るというびほう策ではなく、政府は、税の再分配機能の回復、非正規労働者の待遇改善やブラック企業と称される劣化した職場の立て直し、社会保障の立て直しを優先するべきだと指摘し、これからも一人一人の生存権を守るために働くことをお誓いし、反対討論といたします。
  145. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  まず、生活保護法の一部を改正する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  146. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、津田君から発言を求められておりますので、これを許します。津田弥太郎君。
  147. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 私は、ただいま可決されました生活保護法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     生活保護法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。  一、生活保護制度は、憲法二十五条が規定した「健康で文化的な最低限度の生活」を全ての国民に保障するための最後の砦であり、本法に基づいて保護が必要な国民に確実に保護を実施する必要があることから、本法の施行を機に、制度の意義や必要性、相談窓口の所在や申請の方法等について改めて国民への周知を図り、国民全体の理解を得るよう努めること。  二、申請権侵害の事案が発生することのないよう、申請行為は非要式行為であり、障害等で文字を書くことが困難な者等が口頭で申請することも認められるというこれまでの取扱いや、要否判定に必要な資料の提出は可能な範囲で保護決定までの間に行うというこれまでの取扱いに今後とも変更がないことについて、省令、通達等に明記の上、周知するとともに、いわゆる「水際作戦」はあってはならないことを、地方自治体に周知徹底すること。  三、生活保護制度の説明資料、申請書等について、保護の相談窓口に常時配備するなど、相談窓口における適切な対応について指導を徹底すること。また、相談窓口の対応等について実態調査を行うとともに、申請権侵害が疑われる事案が生じた場合に、不服のある相談者等が相談できる機関を設置するなど、制度のより適正な運営に向けた相談体制の在り方について検討すること。  四、扶養義務者に対する調査、通知等に当たっては、扶養義務の履行が要保護認定の前提や要件とはならないことを明確にするとともに、事前に要保護者との家族関係、家族の状況等を十分に把握し、要保護者が申請を躊躇したり、その家族関係の悪化を来したりすることのないよう、十分配慮すること。  五、生活保護受給者に対して就労による自立を促す際には、十分な相談・聞き取りを行い、被保護者の納得と理解を確認するなど、適切な指導を行うこと。また、就労自立給付金の支給に当たっては、就労による自立のインセンティブ付与と、被保護者の自立後の生活の安定に資するという二つの観点から、対象範囲を適正に設定し、必要な給付が行われるよう制度設計を行うこと。  六、生活保護制度の実施体制については、受給者数が急増していることや、個々人の異なる状況に時間をかけて密接に対応していく必要があることから、地方自治体に対する地方交付税措置を改善し、地方自治体におけるケースワーカー、就労支援員などの増員を図る等により、適正な配置を確保すること。  七、五年後の見直しに際しては、生活保護受給者数、人口比受給率、生活保護の捕捉率、餓死・孤立死などの問題事例等の動向を踏まえ、生活保護受給者、これを支援する団体、貧困問題に関し優れた見識を有する者等、関係者の意見を十分に聴取した上で、必要な改正を行うこと。   右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  148. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) ただいま津田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  149. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 多数と認めます。よって、津田君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、田村厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。田村厚生労働大臣。
  150. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
  151. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 次に、生活困窮者自立支援法案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  152. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、津田君から発言を求められておりますので、これを許します。津田弥太郎君。
  153. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 私は、ただいま可決されました生活困窮者自立支援法案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読します。     生活困窮者自立支援法案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。  一、自立相談支援事業の相談窓口においては、相談者の困窮の状況に応じて生活保護制度の下で生活再建を図ることも含め、最善の対応を行うよう指導を徹底すること。また、自立相談支援事業の相談員が策定する自立支援計画については、生活困窮者本人の意向を十分に考慮することとし、その実施、評価、改善・修正が適切に行われるようにするとともに、実施の途上で自立支援計画の実行が困難になった場合や、最低限度の生活が維持できないと判断された場合には、生活保護への移行を促すことも含めた適切な対応を講ずるよう指導すること。  二、自立相談支援事業の相談員については、その責務の一環として訪問支援にも積極的に取り組むこととし、ケースワーカーや民生委員等、関係者間の連携と協力の下、生活困窮者に対し漏れのない支援を行うこと。また、そのために支援業務に精通する人員を十分に配置することを検討し、適切な措置を講ずること。  三、生活困窮者は心身の不調、家族の問題等多様な問題を抱えている場合が多く、また、問題解決のためには時間を要することから、個々の生活困窮者の事情、状況等に合わせ、包括的・継続的に支えていく伴走型の個別的な支援のための体制を整備すること。  四、就労準備支援事業の実施に当たっては、対象者が生活困窮者であることに鑑み、求職者支援制度を始めとする他の関連施策との整合性と連続性とを図る観点から、その生活の安定のための方策について更に検討を行うこと。  五、いわゆる中間的就労である就労訓練事業の実施に当たっては、訓練を実施する事業者を適切に認定するとともに、当該事業者と自立支援計画の実施責任者とが密接な連携を図り、個々の生活困窮者の訓練実施、達成の状況などについての定期的な確認を行うよう適切な措置を講ずること。  六、本法に規定された各種施策を実施する費用について、地方自治体の負担分を含め、財政上の措置を適切に講ずるよう努めること。また、地方自治体における取組を通じて得られた好事例を広く周知することにより、本法に規定された各種施策が着実かつ効果的に実施されるようにすること。  七、生活困窮者の自立支援に当たっては、常に住民の立場に立って相談・支援を行ってきた民生委員・児童委員が最大限その役割を発揮できるように、必要な情報の提供や、研修の実施、関係機関との効率的な連携等、民生委員・児童委員が活動しやすい環境整備を更に進めること。   右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  154. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) ただいま津田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  155. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 多数と認めます。よって、津田君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、田村厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。田村厚生労働大臣。
  156. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) ただいま決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
  157. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  158. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時六分散会