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2013-11-20 第185回国会 参議院 本会議 8号 公式Web版

  1. 平成二十五年十一月二十日(水曜日)    午前十時一分開議     ━━━━━━━━━━━━━ ○議事日程 第八号   平成二十五年十一月二十日    午前十時開議  第一 特定地域における一般乗用旅客自動車運   送事業の適正化及び活性化に関する特別措置   法等の一部を改正する法律案衆議院提出)  第二 自動車の運転により人を死傷させる行為   等の処罰に関する法律案(第百八十三回国会   内閣提出、第百八十五回国会衆議院送付)  第三 薬事法等の一部を改正する法律案(第百   八十三回国会内閣提出、第百八十五回国会衆   議院送付)  第四 再生医療等の安全性の確保等に関する法   律案(第百八十三回国会内閣提出、第百八十   五回国会衆議院送付)     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高   等学校等就学支援金の支給に関する法律の一   部を改正する法律案(趣旨説明)  一、産業競争力強化法案(趣旨説明)  以下 議事日程のとおり      ─────・─────
  2. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これより会議を開きます。  この際、日程に追加して、  公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 御異議ないと認めます。文部科学大臣下村博文君。    〔国務大臣下村博文君登壇、拍手〕
  4. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。  現在の法律は、高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を図り、もって教育の機会均等に寄与することを目的として、平成二十二年に制定されたものでありますが、その施行後においても、低所得世帯の生徒について高等学校教育に係る経済的負担が十分に軽減されておらず、特に、私立高等学校の低所得世帯の生徒には、授業料を中心に依然として負担が大きい状況にあります。  このため、低所得世帯の生徒に対する一層の支援と公私間の教育格差の是正を図る必要がありますが、厳しい財政状況の下、そのための財源を捻出するためには、限られた財源を有効活用する観点から、高等学校等就学支援金の支給に所得制限を設けることが必要であります。  この法律案は、このような観点から、高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を適正に行うため、高等学校等就学支援金の支給について、所得制限を行う等の必要な見直しを行うものであります。  次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。  第一に、公立高等学校に係る授業料の不徴収制度を廃止し、私立高等学校の生徒と同様に、公立高等学校の生徒についても高等学校等就学支援金の支給の対象とすることとしております。  第二に、保護者等の収入の状況に照らして、高等学校等就学支援金の支給により保護者等の経済的負担を軽減する必要があると認められない生徒については、高等学校等就学支援金を支給しないこととしております。  第三に、この法律案施行前から引き続き高等学校等に在学している生徒については、従前の制度を適用するなど、必要な経過措置を設けることとしております。  このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上がこの法律案の趣旨でございます。(拍手)     ─────────────
  5. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。那谷屋正義君。    〔那谷屋正義君登壇、拍手〕
  6. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 民主党の那谷屋正義です。  私は、会派を代表いたしまして、ただいま議題となりました法律案について質問をいたします。  なお、答弁内容が不十分である場合、再質問をする可能性もあることをあらかじめ申し上げておきます。  安倍政権は、経済再生と並ぶ我が国の最重要課題として、教育再生を掲げております。しかし、安倍総理の肝煎りで設置された教育再生実行会議は、僅か数回の議論で、自由民主党の考え方をなぞるような提言をまとめているにすぎず、そこに意気込みや、まして理念などはみじんも感じられません。何より、着実、確実な少人数学級編制を推進するためには不可欠な義務教育にかかわる定数改善計画策定の放棄などの動きを見ると、安倍政権は、教育をないがしろにするだけでなく、子供たちさえ置き去りにした政策へとかじを取ったとしか思えません。  この度の所得制限導入法案も、教育を最優先にしていたら提案できるはずもないものであります。いわゆる教育再生が必要となる教育の危機自体、財政優先の論理で教育政策をゆがめてきた政府自らの産物ではありませんか。  所得制限の導入が教育再生の取組の中でどのような意義を持ち得るのか、下村大臣の見解を求めます。  手前みそではありますが、民主党政権では、子供たちの夢を打ち砕いてきた経済的格差や希望格差の解消に向けて全力で取り組み、教育予算の拡充を果たしました。私たちの前には、健全で安心な社会づくりの担い手である子供たちがいます。自らの可能性を信じ、価値ある将来を切り開く権利を有する未来からの留学生である子供たちの育ちや育ち合いの支援ができればと、私は微力を尽くしてきました。  公明党の賛同もいただいた高校無償化法は、それまでの教育政策の基軸を大転換し、高校段階においても、子供たちの主体的な学習権を社会全体で積極的に支え合うという理念に基づく政策です。それゆえ、高校無償化は、所得に応じて負担と給付の均衡を図る福祉的手法とは相入れない、対極にあるものと言えます。この意味において、無償化措置はばらまきなどでは決してないのであります。そうではありませんか。下村大臣、お答えください。  所得制限の導入は、子供の置かれた状況にかかわらず学びを保障するという、高校無償化制度本来の理念を百八十度変えてしまうことになります。制度の根幹である理念の破壊そのものです。この無残な結果に対して、下村大臣は子供たちにどう申し開きをするのでしょうか。  主要先進国のほとんどでは、日本の高校に当たる後期中等教育は無償であり、所得制限は課されていません。未来を建設する子供たちの学習権を保障し、社会全体で応援していこうという考え方が世界標準となっています。  こうした点も踏まえ、民主党政権の下で三年半前に高校無償化法が成立し、昨年九月には、日本とマダガスカルのみとなっていた国際人権A規約の中等・高等教育の漸進的無償化条項に付していた留保を撤回いたしました。国連の社会権規約委員会は、本年五月に我が国の取組に対する見解を公表しましたが、その中でも民主党政権時のこうした取組を肯定的に評価するとしています。  しかるに、高校無償化制度に所得制限を掛けて単なる就学支援金支給制度に変えてしまうことは、国際的な趨勢に逆行するものであり、世界に向けて日本の教育制度は後退したとのメッセージを発信してしまうことになりかねません。また、留保を撤回したばかりの国際人権A規約の漸進的無償化の規定ともそごを来すのは明らかです。  下村文科大臣は、国際人権A規約に反しないと公言していますが、条約の解釈を所管する外務省として、国連の社会権規約委員会の見解を踏まえた岸田大臣の明確な答弁を求めます。  所得制限導入法案は、本来、予算関連であることからも、平成二十六年度の予算編成と併せて来年の常会に提出されるべきものであります。釈迦に説法ですが、予算を伴う政策が効力を及ぼすためには、制度としての法令と、それを担保する予算の両方が必要です。このため、予算とその関連法案は密接不可分、コインの裏表の関係として同一会期内での成立が通常の姿とされていました。この常識を覆すに足る緊要性があるとは一向に思えないにもかかわらず、来年度予算関連法案であるはずの所得制限導入法案は今国会での先行成立が期されています。  会期を隔てるという不正常な段取りによってあらかじめ予算編成を拘束するという許容外のしつらえは、本来許されるものではありません。来年度予算案の確定を待って出し直しせよと下村大臣に求めるべきではありませんか。麻生大臣の明快な答弁を求めます。  何より笑止なのは、今回の高校無償化制度の見直しは、予算の拡充ではなく、単なる四千億円の財源シフトにすぎないという現実です。奨学のための給付金の創設や就学支援金の拡充など、新たな多くの施策に満遍なく予算を付けるために、一つ一つの施策に充てることのできる財源の規模は先細るばかりで、政策効果自体疑問符が付きます。それぞれの施策に一体どれだけの財源が振り替えられるというのでしょうか。  高校無償化を見直すと大風呂敷を広げる割には、その代替となるメニューは財政上の制約を受けて力不足に陥り、錦の御旗には到底なり得るものではありません。下村大臣、しっかりお答えください。  全国知事会などから、平成二十六年度からの所得制限の導入は難しいとの見解が示されていたにもかかわらず、下村大臣は来年度からの導入に固執されました。  子供たちにとっても、保護者にとっても、進学先を決定する際、経済的な問題は無視できない要素です。来春、制度がどのように変わるのか不明確な中で、保護者や子供たちはどう進路を決めたらいいのか五里霧中状態に放置され、また進路指導や相談に乗る教職員もその受け答えに困り果てるなど、現場は大混乱に陥っていると聞きます。当事者や現場に全く周知されず、国民的な議論が不十分なまま制度変更が強要されるのは、拙速かつ独断専行以外の何物でもないと断ぜざるを得ません。  民主党政権では、高校無償化制度の導入と併せて特定扶養控除の見直しを行いましたが、今回、特定扶養控除については特段の変更はありません。そのため、新たに所得制限の対象となる家庭は、高校無償化制度導入以前よりも経済的な負担が増すことになります。  多くの問題や矛盾を抱えたまま所得制限導入を断行することは、子供たちはもちろん、地方、学校、家庭に多大な負担と犠牲を強いることになります。このような政策変更が誤りないものと言い切れますか。下村大臣、お答えください。  最後に、下村大臣の心に是非留め置いていただきたいことをお伝えしたいと存じます。  先日、若田さんが宇宙に飛び立ちました。この宇宙への打ち上げは、もしスタートで僅かでもずれが生じてしまえば目的地にたどり着かないことは言うまでもありません。  これを教育に置き換えれば、国の政策を無定見にいじくるだけで、国民の生活が余儀なく変えられ、子供たち自体も大きく振り回されてしまうことを正しく認識しなければなりません。子供たちに分断を持ち込む本法案は、子供たちの健全な育みにとって百害あって一利なしです。  過ちを改めるにしくはなし。私、そして国民が抱いている懸念に対して真摯な答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣下村博文君登壇、拍手〕
  7. 下村博文

    ○国務大臣(下村博文君) 那谷屋議員から四つの質問がありました。  最初に、所得制限導入の教育再生における意義についてのお尋ねがありました。  教育再生は、経済再生と並ぶ内閣の最重要課題であり、家庭の経済状況にかかわらず誰もが充実した教育を受けられるような教育環境を整備することは必要なことと考えております。高校無償化制度については、現在も低所得層においては教育費が大きな負担となるとともに、公私間の教育費格差も依然として見られるという課題があります。  今回の改正は、低所得者支援及び公私間格差の是正を図るべく、その財源を捻出するために現行制度に所得制限を設けるものであり、実質的な教育の機会均等を図るものであります。  次に、高校無償化制度に対する見解及び理念の変更についてのお尋ねでありますが、高校無償化制度については、高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を図ることを通じ教育の機会均等に寄与するものですが、そのための政策はより効果的に進める必要があると考えております。  なお、今回の制度改正は、所得制限により捻出した財源をより効果的に活用し、低所得世帯への支援の拡充等に充てるなどすることで経済的負担軽減の適正化を図り、教育の機会均等等をより実質的に保障しようとするものであります。したがって、今回の改正は、制度全体として現行法の目的を一層推進するものであり、社会全体で高校段階の学びを支えるという理念を変えるものではありません。  次に、制度見直しによる代替メニューは財政上の制約を受けて錦の御旗にはなり得ないとのお尋ねがありました。  所得制限によって捻出された財源については、八月二十七日の与党間合意で、低所得者支援としての奨学のための給付金制度の創設、公私間格差是正としての就学支援金の加算拡充、特定扶養控除縮減への対応等に充てることとされたことを踏まえ、文部科学省としては、今後の予算編成過程で最大限努力してまいりたいと考えております。  子供たちや地方自治体、学校、家庭の負担についてお尋ねがありました。  民主党が高校無償化制度をつくったときから低所得者支援や公私間格差の是正は課題であり、特に低所得者支援については、さきの通常国会において子どもの貧困対策の推進に関する法律が成立したこともあり、実質的な教育の機会の均等を図るため、一刻も早く具体策を実施すべきと考えます。  また、特定扶養控除の見直しについて御指摘がありましたが、高校無償化と同時に行われた特定扶養控除の縮減により実質的に負担増となった特別支援学校等に通う生徒に対しては、民主党政権下では何の手だてもなされておりませんでした。今回の見直しでは、所得制限により捻出された財源で、文部科学省としては、特別支援学校等に通う生徒の保護者の負担軽減を図ることとしております。  地方自治体、学校、家庭に対しては、法案成立後、説明会の開催、ホームページやリーフレットなどの方法で制度改正の趣旨等について丁寧に説明し、できるだけ現場に混乱のないよう迅速かつ丁寧な情報提供に努めてまいります。また、事務に係る費用については、地方自治体の状況に応じ、予算の範囲内で必要な支援を行ってまいります。(拍手)    〔国務大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
  8. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 高校無償化制度と社会権規約との関係についてお尋ねがありました。  社会権規約に列挙された権利の実現については、締約国は漸進的に達成していくことを認められています。また、無償教育の漸進的な導入については、同規約は具体的な方法までは義務付けてはいません。  このため、高校無償化制度に所得制限を導入した場合においても、政府として無償教育を漸進的に導入する方向性に沿って努力していく方針が維持され、かつ、就学支援策の具体的内容が中長期的に見れば無償化の方向性、趨勢の範囲内にあると認められると考えられ、社会権規約との関係において問題はないと考えます。(拍手)    〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
  9. 麻生太郎

    国務大臣麻生太郎君) 高校無償化の所得制限導入に関する法案についてのお尋ねがあっております。  本法案は、平成二十六年度予算に関する法案であり、来年度の通常国会に提出されるのが通常であることは承知をいたしております。しかし、新たに所得制限を来る四月から実施するには、実施主体である都道府県の準備期間保護者、生徒への制度周知の期間を十分取る必要があるため、今臨時国会に提出されたものと承知をいたしております。  他方、所得制限の導入により得られる財源の使途につきましては、与党合意の内容を踏まえつつ、他の歳出項目と併せて全体として予算編成過程で検討をしていく必要があろうと存じます。したがって、本法案の提出によって予算編成が拘束されるわけではないというように考えております。  財務省といたしましては、高校無償化の所得制限が来年四月から円滑に実施されることは重要と考えており、今国会において法案成立させていただきたいと考えております。(拍手)
  10. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) ただいま理事が協議中でございますので、しばらくお待ちください。  那谷屋君から再質疑の申出があります。これを許します。那谷屋正義君。    〔那谷屋正義君登壇、拍手〕
  11. 那谷屋正義

    那谷屋正義君 外務大臣は、この法案は国際人権A規約に反しないと答弁をされましたが、国連の社会権規約委員会の見解を十分に踏まえておらず、答弁として不十分ですので、再質問いたします。  先ほども触れましたが、本年五月に公表された国連の社会権規約委員会の見解では、三年半前に実現した現行制度を肯定的に評価をし、現行制度が存続することを前提に、それに加えて、入学金及び教科書代をも無償にすることを勧告しています。すなわち、国連は、民主党政権下の政策を評価した上で、中等教育の完全な無償化に向けての取組を進めていけと勧告したわけであります。  しかるに、この法案は、高校無償化制度に所得制限を掛けて、単なる就学支援金支給制度に変えようとしており、国連の勧告とは全く逆の方向を向いたものとなっています。それでも外務省は、国際人権A規約の漸進的無償化条項に反しないと考えるのでしょうか。その理由を明確に御答弁いただきたいと思います。(拍手)    〔国務大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
  12. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) お答え申し上げます。  まず、国連社会権規約委員会は、この社会権規約に列挙された権利の実現について、締約国は漸進的に達成していくこと、まずはこれは認めております。  そして、今回の見直しにつきましては、より効果的に本制度を実施する観点から、現行予算を活用し、低所得世帯への支援を重点的に行う等の改善を行うものであります。人権規約の趣旨を更に前進させるものであると考えます。  よって、こうした所得制限が導入された場合においても、政府として、無償教育を漸進的に導入する方向に沿って努力していく方針、これは維持されていると考えますし、かつ就学支援策の具体的内容が中長期的に見れば無償化の方向性、趨勢の範囲内にあると認められると考えられます。よって、社会権規約との関係において問題はないと考えております。(拍手)
  13. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) これにて質疑は終了いたしました。      ─────・─────
  14. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) この際、日程に追加して、  産業競争力強化法案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 御異議ないと認めます。経済産業大臣茂木敏充君。    〔国務大臣茂木敏充君登壇、拍手〕
  16. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 産業競争力強化法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。  長引くデフレによって低迷してきた我が国経済を再興するためには、大胆な政策により、民間主導の持続的な経済成長を実現していくことが必要です。このため、アベノミクスの三本目の矢である民間投資を喚起する成長戦略を着実かつ早急に実行に移すことにより、日本経済の三つのゆがみ、すなわち、過剰規制、過小投資、過当競争を是正していきます。  このため、政府一丸となって計画的に取組を進める実行体制を確立するとともに、過剰規制を打破するための規制改革の推進や、過小投資、過当競争の是正につながる産業の新陳代謝の促進などにより、我が国の産業競争力を強化すべく、本法律案を提出した次第であります。  次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。  第一に、成長戦略を政府一体となって強力に実行するための仕組みを創設します。具体的には、平成二十五年度以降の五年間を集中実施期間として産業競争力の強化に関する施策を集中的かつ計画的に実施する期間と位置付けるとともに、集中実施期間において政府が重点的に講ずべき施策の内容等を定めた実行計画を策定し、産業競争力の強化に関する施策の総合的な推進及び迅速かつ確実な実施を図ります。  第二に、規制改革を強力に推進するための制度を新たに創設します。新たな事業活動を実施しようとする企業に、安全性等を確保する措置を講ずることを前提に規制の特例措置を認める制度を創設し、また、現行の規制の適用範囲が不明確な分野においても、企業がちゅうちょすることなく新分野進出等の取組を行い得るよう、具体的な事業計画に即してあらかじめ規制の適用の有無を確認できる制度を創設することにより、意欲ある民間の創意工夫や挑戦を支援いたします。  第三に、産業活動における新陳代謝の活性化の促進を図るための業種横断的な支援策を講じます。ベンチャー企業に対する資金供給を円滑化し、その成長を後押しするとともに、世界に通用する競争力の高い事業の創出や新たな事業への挑戦等の事業革新を強力に推進するために企業が取り組む事業再編を促進してまいります。さらに、設備投資を通じた企業内での新陳代謝の活性化のため、リスクの高い先端設備投資を促進するための措置を講じます。  第四に、中小企業の活力を再生する措置を講じます。地域における創業を支援するため、市区町村が民間の創業支援事業者と連携して創業支援体制を構築する取組に対して国が全面的に支援するとともに、中小企業の事業再生の支援を強化します。  さらに、産業競争力の強化に資するその他の措置として、国立大学法人等によるベンチャー出資の特例や中小・ベンチャー企業等を対象とした特許料の減免措置等を図るとともに、株式会社産業革新機構によるオープンイノベーションの促進や早期事業再生の円滑化等、産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法に盛り込まれた措置のうち、成長戦略の実行及び加速化に必要なものについて、所要の見直しを行った上で本法律案に位置付けます。  なお、本法律案は、衆議院において、産業競争力の強化に関する実行計画を規定する第六条について、当該実行計画に定められた施策の進捗及び実施の状況並びに評価の結果に関して、各年度ごとに報告書を作成し、これを国会に提出することを政府に義務付ける旨の修正が行われております。  以上が本法律案の趣旨であります。(拍手)     ─────────────
  17. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。岩井茂樹君。    〔岩井茂樹君登壇、拍手〕
  18. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 自民党の岩井茂樹です。  私は、自由民主党代表して、ただいま議題となりました産業競争力強化法案について、経済産業大臣に質問をいたします。  本法案は、アベノミクスの三本目の矢であります民間投資を喚起する成長戦略、その重要な柱として提案をされております。我が国の力強い経済を取り戻すために、日本経済の三つのゆがみ、すなわち、過小投資、過剰規制、過当競争、これらを是正しようという本法案目的には私も全面的に賛成であります。  政府はこれまで、いわゆる産活法によって企業の再生や事業再編を支援してまいりました。本法案でも、この産活法の規定を受け継いで、リニューアルしている部分もございます。本法案の立案に当たっては、これまでの産活法による支援について評価と反省が行われたことと思います。  そこでお伺いしますが、これまでの産活法の活用実績について、政府としてどう評価し、今回の法案にはその反省がどう生かされているか、お聞かせください。  次に、本法案の内容について質問をいたします。時間の関係上、企業実証特例制度グレーゾーン解消制度に限って質問をいたしたいと思います。  まず、企業実証特例制度です。ある特定の企業だけを対象に規制を緩和するという発想は、大変斬新な試みだと思っております。この制度を利用して、企業が新しい発想を競い合うような状況が生まれ、日本経済が活性化していくことを心から願っております。  ここで一点、お伺いしたいと思います。  この制度では、一つの企業規制緩和を申請しても、複数の企業が共同して申請してもよいと理解しております。しかし、企業というのは競争をするものです。複数の企業が同じような規制緩和を別々に申請してくることもあり得ます。あるいは、一つの企業規制緩和が認められた場合、同業他社が我も我もと申請してくることも考えられます。  このように、複数の企業から別々に申請があった場合でも、それぞれ審査して、安全性などの基準を満たしていれば何社でも認められる、そのように考えてもよろしいでしょうか。また、既に認められている規制緩和と同じ内容の申請を後から他社が行った場合でも認められるのでしょうか。政府の運用方針をお聞かせください。  また、外国企業日本企業よりも先進的な技術を持っており、国内で新事業をしたいといったような場合も十分あり得ますが、この制度外国企業やその日本法人も対象となるのでしょうか。もし海外企業だけに独占的に特例が認められることがあれば、国内企業の成長をかえって阻害する結果にもなりかねないと思いますが、そうした心配はないのか、政府の見解をお願いいたします。  次に、グレーゾーン解消制度について伺います。  この制度は、企業が新しい事業を行う場合に、規制の対象となるかどうかあらかじめ確認を求められる制度です。確認の結果、白なら問題ありませんし、もし黒と判断された場合にも、事業所管官庁がきめ細やかな指導、そして助言をしてくれるとのことですので、是非丁寧に対応をしていただきたいと思っております。  そこで伺いますが、規制の有無を確認した結果、規制ありとなった場合にはどのような対応策があり得るのか、お伺いいたします。  次に、制度の使い勝手に関してであります。  企業実証特例制度にせよ、グレーゾーン解消制度にせよ、積極的に活用されるためには、企業にとって申請しやすく、使いやすい制度とすることが非常に重要だと考えております。申請に膨大な資料が必要であったり、新事業が認められる条件が厳し過ぎたりすれば、企業にとって決して使いやすい制度にはなりません。申請手続をできるだけ簡素化すること、特例を認める以上は条件をできるだけ簡潔、明確にすることが必要だと考えますが、政府としてどのような対応をされるのでしょうか、伺います。  以上、政府におかれては、この新制度企業にとって使いやすいものになるよう、丁寧に、そして柔軟に運用していただき、真に我が国の産業競争力強化に役立つものとしていただきたいと思います。  以上で私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣茂木敏充君登壇、拍手〕
  19. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 岩井議員にお答えをいたします。  最初に、産活法の評価とその反省を本法案にどう生かしているかについてでありますが、産活法は、バブル経済後の景気低迷下にあって、過剰設備、過剰債務の解消に向けて、我が国事業者の生産性向上と産業活力の再生について、個々の事業者ベースでは、過剰設備・債務の解消を通じた事業再生など、一定の成果を上げてきたものと考えております。他方、現下の日本経済は三つのゆがみ、すなわち、過剰規制、過小投資、過当競争を抱えており、これらを是正することが求められていますが、産活法にはそのための仕組みがないか、あっても十分とは言えません。  そこで、本法案では、過剰規制を打破するための規制改革の推進や、過小投資、過当競争の是正につながる産業の新陳代謝の促進など、我が国の産業競争力を強化するための新たな措置を一体的かつ抜本的に図ることといたしております。  次に、企業実証特例において、複数の企業から提案があった場合についてでありますが、企業実証特例制度は、御指摘のように、複数の企業がそれぞれ同じ規制の特例措置を提案することも考えられます。その場合、これらの企業が提案する安全性等を確保する措置がいずれも十分であると認められれば、岩井議員御指摘のように、複数の企業の提案が一つの規制の特例措置として同時に実現することもあり得ます。  また、二番目以降の企業が最初の規制の特例措置の提案を行った企業と同様に安全性等を確保する措置を実施することが確認できれば同じ規制の特例措置を活用することが可能ですが、本法第十条に基づく認定を受ける手続は必要となってまいります。  多くの企業が適切に規制の特例措置を活用し新事業に挑戦できるよう、その内容や安全性等を確保する措置の留意点などについて分かりやすい形で公表してまいりたいと考えております。  企業実証特例制度における外国企業の取扱いについてでありますが、我が国において人を雇用し、産業競争力の強化に資する新事業活動を行う企業であれば、本法の企業実証特例制度の対象となり得ます。  この制度では、企業の提案を受けて規制の特例措置が創設されますが、その提案者だけが独占的に特例制度を活用できるわけではありません。他の企業であっても、先行した企業と同様、安全性等を確保する措置を実現できると認められれば特例措置を活用することは可能です。また、こうした先行的な取組の結果を踏まえ、特例措置を全国に展開し得る仕組みとしております。  したがって、仮に、議員御指摘の外国企業が先行して規制の特例措置の適用を受けるとしても、そのことは日本企業の成長を阻害することにはならないものと考えております。  次に、グレーゾーン解消制度について、規制の対象であることが分かった場合の対応策についてでありますが、例えば、その企業が希望すれば、企業実証特例制度を活用し規制の特例措置を提案することも可能となってまいります。事業所管省庁は、企業の意向を踏まえながら、そもそもの事業計画を規制に抵触しない形に変更する場合、さらに、企業実証特例制度を活用すべく、安全性等を確保する措置を含む規制の特例の提案を行う場合のいずれの場合であっても、できる限りきめ細かい指導、助言を行っていくこととしております。議員御指摘のように、丁寧に対応してまいります。  最後に、企業実証特例制度等の申請手続の簡素化についてですが、企業実証特例制度やグレーゾーン解消制度については、全国四百二十万の中小企業を含め、できるだけ多くの事業者に制度を活用していただくことが大変重要だと考えております。このため、議員御指摘のように、運用に関する省令や通達では簡便な申請様式を定め、平易な記入例も用意するなど、手続の負担軽減に努めてまいります。  また、企業実証特例制度において、規制の特例措置の適用が認められる条件としては、規制が求める安全性等を確保する措置が確実に実施されることなどが必要となります。特例措置が認められた企業の先行的な取組内容については、企業秘密の取扱いには十分配慮しつつ、できる限り明確かつ分かりやすい形で公表してまいります。  いずれにいたしましても、丁寧に、柔軟に対応してまいります。(拍手)     ─────────────
  20. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 若松謙維君。    〔若松謙維君登壇、拍手〕
  21. 若松謙維

    ○若松謙維君 公明党の若松謙維です。  私は、ただいま議題となりました産業競争力強化法案に対し、経済産業大臣を始め関係諸閣僚に公明党を代表して質問いたします。  第二次安倍内閣の経済政策であるアベノミクスの第三の矢とされる日本再興戦略は、日本経済の三つのゆがみである過小投資、過剰規制、そして過当競争を根本から是正するものであり、それを実現しようとする安倍内閣の積極的な経済政策を大いに評価いたします。  まず、経済産業大臣に伺います。  日本経済の状況を分析すると、円高が是正され輸出関連企業の収益は改善されましたが、実際に輸出量が伸びなければ一時的な為替評価益経済となり、真の日本企業の競争力アップにはなりません。日本の最近の輸出量の実態はどのようになっているのでしょうか。また、アジア新興国の台頭とともに、日本の産業構造が変わり、近年の貿易収支が赤字傾向にある現状では、円安傾向はコストプッシュ要因となり、輸入関連企業の業績が悪化することが懸念されますが、これをどう乗り越えられますか。  日本経済の実力の認識、その課題及びその処方箋について伺います。  人口減少と高齢化という人口動態の問題と、新興国の台頭に伴う日本経済のグローバル化への不十分な対応が日本経済の実力を低下させています。人件費等が安い新興国企業と同じ土俵の上で競争している分野が多いため、日本経済のデフレ基調が根強いのです。そこで、分業化と産業の新陳代謝を図るために、経済資源の選択と集中、規制改革などの処方箋を提示することが産業競争力強化法の役割であると考えますが、いかがでしょうか。  アベノミクスを成功させるには、二重の課題、一つには需要不足の克服、二つには労働生産性の向上があります。需要不足克服という課題は第一と第二の矢で達成しようとしていますが、まだ十分ではありません。また、労働生産性を向上させるには、国内需要増と海外からの需要を取り込み、競争力を高めることが不可欠と考えますが、いかがでしょうか。  以上、経済産業大臣に伺います。  需要不足克服という課題は、日本経済の成長期待低下による投資不足と同時に、供給と需要の構造的ギャップがあります。特に、医療の分野において、例えばがん治療における保険適用外の抗がん剤等の先進医療を自由診療で認めるという先進医療の拡大を図ることによりデフレギャップの改善ができると考えられますが、いかがでしょうか。また、iPS細胞研究など、今後期待される再生医療技術を海外からの技術使用料獲得につなげるためには、医療分野にも特許制度を活用するなどの制度整備が望まれます。厚生労働大臣のお考えを伺います。  日本企業は投資意欲が不足し、企業内留保金が増加しています。昭和二十九年に導入された交際費課税は国内需要抑制の一因となっています。日本経済の需要不足によるデフレ脱却には、今こそ交際費課税の撤廃を含め検討すべきと考えます。財務大臣のお考えを伺います。  本法案には事業再生の支援強化がうたわれていますが、従来の再生支援は貸し手側の論理であり、金融機関の回収を優先し、事業を生かす再生にはなっていません。政府による事業再生の公平な判断基準となり得る、企業、借り手側の視点に立った再生ガイドラインを設け、金融機関の信用情報を企業に提供するなどの改革を行うべきと考えます。経済産業大臣及び金融担当大臣のお考えを伺います。  また、不動産バブル崩壊により資産デフレに陥っている中小企業、住宅ローンを抱える勤労者に対して、含み損部分の返済不能額の長期の返済猶予も検討しなければ国内消費の増加も見込めないと考えますが、金融担当大臣に伺います。  最後に、女性社会の創出のために、M字カーブと言われる二十代後半から四十代前半までの子育て世代の就労率アップを図り、同時に、女性役員の登用と女性投資促進減税政策を導入し、女性の能力を引き出すことが需要創出と産業競争力の強化に寄与するものと考えますが、経済産業大臣に伺います。  以上、我が国の産業競争力強化政策に関し、幾つか質問をさせていただきました。  私ども公明党は、現場を元気にするにはどうしたらよいか、行動し、常に現場目線で政策を考えてきました。本法案は、いまだに確かなデフレ脱却に至っていない、非常時とも言える日本経済を再生する、失敗の許されない政策でもあります。産業競争力強化法案が経済産業省強化法案と言われないよう、安倍内閣全ての閣僚が自己意識改革に挑戦し、歴史に残る日本経済再生の結果を得られるよう期待し、質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)    〔国務大臣茂木敏充君登壇、拍手〕
  22. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 若松議員より、現場目線から大切な質問をいただきました。  最初に、輸出量の現状及び輸入価格上昇によるコスト増への対応策についてでありますが、我が国の輸出動向については、政権交代後の二〇一三年一―三月期以降、金額ベースでは増加しているものの、新興国などの海外需要の低下により、数量ベースでは足下で伸び悩みが見られます。ただし、これまでの円安の効果が引き続きプラスに働く中で、今後、輸出量についても再び持ち直しに向かうものと考えられます。  一方、輸入動向については、特に化石燃料等の輸入価格が上昇し、御指摘のとおり、様々なコスト増加の一因となることが懸念されております。輸入価格の上昇の主な要素である燃料調達費の上昇については、北米からのLNG輸入の実現や供給源の多角化、それによる価格交渉力の向上などにより、資源の安定的かつ低廉な調達に向けて取り組んでまいります。  次に、海外企業との競争が激化する中での本法案の役割についてですが、我が国の産業競争力強化のためには、日本経済の三つのゆがみ、すなわち、過剰設備、過小投資、過当競争を是正していくことが重要であり、本法案はそのキードライバーとしての役割を果たすものであります。  具体的には、企業実証特例制度による企業単位での規制改革や、収益力の飛躍的な向上に向けた事業再編や起業の促進などの産業の新陳代謝を進めることで、成長分野に経営資源をシフトさせていくことにより、同じ土俵の上であるか否かにかかわらず、能力の強化や戦い方の変化により、我が国の産業競争力を強化をしてまいります。  労働生産性の上昇に向けた国内需要増加及び海外需要の取り込みについてでありますが、政権交代後、経済成長はマイナスからプラスに転換しつつあります。また、企業マインドも改善し、デフレから脱却しつつあります。今こそ、企業が収益力を向上させ、それが個人の賃金や所得の向上につながり、消費が拡大し、再び企業の投資を呼び起こすという経済の好循環を実現する時期に来ております。  そのためには、需要と供給が相互に影響し合いながら拡大していく環境づくりが重要です。このため、日本再興戦略に記載されているとおり、健康長寿やクリーン・経済的なエネルギーなどを戦略分野ととらえ、政策資源を集中投入して新たな市場を創造するとともに、国際展開戦略に沿って、経済連携の推進やインフラシステム輸出の促進などにより、新興国を始め海外需要を取り込むことで競争力を強化してまいります。  事業再生の支援強化に向けて、借り手側に立った再生ガイドラインの必要性についてでありますが、過大な債務を負っている事業者が債権者の協力を得ながら早期の事業再生を図ることは、経営資源の有効活用の観点から大変重要であると考えております。しかしながら、一般的に債務者と債権者との間の利害関係の調整は容易ではなく、公正中立な第三者による支援が必要な場合もあると承知をいたしております。  このため、公正中立な第三者機関である中小企業再生支援協議会による債権者間調整の実施など、本法案の再生支援策等を通じ、引き続き事業者の経営改善や事業再生の取組を着実に支援してまいります。  なお、御提案の、再生ガイドラインを仮に策定するとしても、借り手側はもちろん重要でありますが、それのみならず、貸し手側の視点も加えた方が事業再生の円滑化に寄与するものである、そのように考えております。  最後に、女性の活躍についてでありますが、御指摘のとおり、女性の労働参加の拡大や経営への参加の促進は、多様な製品・サービスの創出を促進し、経済活性化に資するものと認識をいたしております。こうした観点から、仕事と育児の両立環境を整備し、企業が女性を積極的に登用することを加速するため、様々な施策を総合的に講じていくことが必要であります。  経済産業省としても、女性の幹部登用等に積極的に取り組んでいる企業の事例を広く発信すること等により企業の取組を推進するとともに、育児で離職した女性等が行います職業実習、インターンシップやベンチャー投資の促進も含め、女性の起業、創業等を支援しているところであります。  今後とも、女性の活躍推進に向けて積極的に取り組んでまいりたい、このように考えております。(拍手)    〔国務大臣田村憲久君登壇〕
  23. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 若松議員からは、二問御質問をいただきました。  抗がん剤等の先進医療の拡大についてのお尋ねでありますけれども、我が国の医療保険制度において、必要かつ適切な医療については基本的に保険診療で確保するという国民皆保険制度の理念を基本として、安全性、有効性が確認された医療は保険適用といたしております。他方、患者ができるだけ安全かつ速やかに先進的な医療を受けられるよう、一定のルールの下で保険診療と保険外診療との併用を認める保険外併用療養の仕組みがございます。  これに関し、日本再興戦略を踏まえ、抗がん剤について外部機関による専門評価体制を構築することといたしており、今後、更なる評価の迅速化、効率化を図ってまいりたいと考えております。  続きまして、再生医療技術の特許制度についてのお尋ねがございました。  iPS細胞の樹立については、京都大学山中教授の研究グループの成果であり、このような日本発のすばらしい技術の特許を適切に確保、利用することが必要であります。  これまで京都大学では、iPS細胞の樹立のみならず、分化誘導から使用まで権利が及ぶ特許を成立させており、営利団体には有償ライセンスとする一方で、研究機関等の非営利団体には無償ライセンスとするなどの特許の活用がなされております。これにより、国内の研究機関が安心してiPS細胞技術を利用した研究を実施できるとともに、iPS細胞技術の産業化がより一層加速することが期待され、大変意義のあることでございます。  厚生労働省といたしましては、今後とも、文部科学省、経済産業省と連携し、再生医療技術に関する知的財産の確保についてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。(拍手)    〔国務大臣麻生太郎君登壇〕
  24. 麻生太郎

    国務大臣麻生太郎君) 交際費課税についてのお尋ねがあっております。  平成二十五年度の税制改正法の附則では、交際費課税の特例の在り方につきまして、「消費の拡大を通じた経済の活性化を図る観点から、その適用範囲を含め、検討する」ということとされております。  政府といたしましては、この規定の趣旨に沿って、本年度中に、適用範囲を変更した場合の政策効果などを検証しつつ、その財源も含めて検討してまいりたいと考えております。  事業再生に関する新たな施策についてのお尋ねもあっております。  事業再生につきましては、関係省庁と連携しつつ、地域経済活性化支援機構中小企業再生支援協議会の機能強化など、経営改善の支援ツールの拡大を図ることにより中小企業の事業再生支援に取り組んでおるところです。  金融庁におきましても、本事務年度を中小企業の経営改善、事業再生支援を本格化させる重要な一年と位置付け、本年九月に策定した監督方針に基づきまして、金融機関が借り手の立場に立って、外部の専門家、外部機関とともに連携協力しつつ、それぞれの中小企業に合ったきめ細かな支援を行うよう促しているところでもあります。金融庁といたしましても、このような方策により、経営改善、事業再生支援等に対する金融機関の積極的な取組を促してまいるところであります。  中小企業住宅ローンの借り手の債務の長期猶予の検討についてのお尋ねもあっております。  金融機関に対しては、本年三月末の中小企業金融円滑化法の期限到来後におきましても、個々の借り手の状況に応じ、貸付条件の変更などや円滑な資金供給に努めるよう検査監督を通じて徹底してまいったところであります。本年八月におきまして、貸付条件の変更等の申込みに対する実行の割合は、中小企業向けの貸付けでほぼ九割以上、住宅ローンで約八割以上と高い水準で推移しており、金融機関における取組は定着しつつあると思っております。  金融庁といたしましては、引き続き、金融機関に対し、個々の借り手の状況をきめ細かく把握し、貸付条件の変更などや円滑な資金供給に努めるよう促してまいりたいと考えております。(拍手)     ─────────────
  25. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 松田公太君。    〔松田公太君登壇、拍手〕
  26. 松田公太

    松田公太君 みんなの党の松田公太です。  現在の日本は岐路に立たされています。  アベノミクス三本の矢のうち、みんなの党が結党以来主張してきた金融緩和は一本目の矢として放たれました。しかし、残念ながら、一時しのぎにしかならない公共投資中心の二本目の矢は賛同できるものではありませんでした。  そして、最も重要だと言える三本目の矢。ここが中途半端に終わってしまうと、今までの安倍政権が日本経済再生と銘打ってきた数々の経済対策が全て無意味なものになってしまいます。現在、ボックス圏内に入ってしまった株価を見ても分かるように、世界は、本当に今の政策で日本の経済は良くなるのだろうかと疑心暗鬼の中、見守っているような状況なのです。まさしく踊り場を迎えています。  三本目の矢が良質の竹やカーボンシャフトでできた本物であれば、最後は射手に任せるということにもなろうかと思いますが、今、安倍総理が手渡されようとしている矢は、残念ながらプラスチック製です。経済産業の法案でいうと電気事業法の改正もそうでしたが、外見は良く見えても、中身をしっかり見ると詰まっていません。これでは的に当たる前に落ちてしまいます。  そこで、日本に改革をもたらすために生まれたみんなの党として、最後まで諦めずに提言を続けていきたいと思っています。  本日も、番号を振って質問をさせていただきますので、漏れがないように、答弁の際は番号をおっしゃってからお答えいただければと思います。  一、産業競争力強化法案は安倍政権の目玉のはずです。今国会も成長戦略実行国会とまで言われていました。しかし、衆院本会議趣旨説明はトンネルの開通式でトルコに行かれ、本日の参院本会議は国内にいるにもかかわらず出席されない、これでは本気度を疑ってしまいます。本当に安倍政権は日本再興戦略を実現する気があるのでしょうか。総理の代わりに菅官房長官、お答えください。  二です。過去二十年間、規制改革が声高に叫ばれ、どの内閣もその重要性について論じてきました。ところが、総論賛成各論反対でなかなか物事が進まない。安倍総理は、大胆な規制改革、聖域なき規制改革、次元の違うスピード感を持った成長戦略と発言されていますが、多くの族議員がいる中で、今までの自民党政権と違い、なぜ安倍内閣ならばそれが可能だと思われているのか、菅官房長官と甘利大臣、教えてください。  三、企業実証特例制度についてお尋ねします。これは規制の早期改革への突破口と位置付けられておりますが、そのためには強いリーダーシップを発揮できるような仕組みが求められます。しかし、現状では、事業所管大臣が規制所管大臣に要請をするという仕組みでしかありません。このレベルで、実際、規制改革が進むと思われますか。茂木大臣、お答えください。  四、今年の一月に最高裁が、市販薬のネット販売を認めない厚労省令を違法と認定しました。その後、安倍総理も全ての大衆薬のネット販売を解禁することを表明していました。ところが、政府は、一般薬のうち二十八品目、そして処方薬についてはネット販売を行ってはならないとの方針で法案をこの国会に提出しました。  しかし、議論のプロセスが極めて不透明です。公開されている専門家会合の報告書を見ても、ネット販売が対面販売より危険という論拠はどこにも明確にされていません。なぜネット販売が対面販売よりも危険なのか。対面だと薬剤師が五感で判断できるという話がありますが、実際に薬局で、ネットでは感知できない顔色や体臭で副作用リスクを見極めているケースがどれだけあるというのでしょうか。田村大臣、件数も含め、数字でお答えください。  五、アメリカイギリスドイツなどでは処方薬もネットで買うことができます。なぜ日本ではネット販売が危険なのでしょうか。安倍内閣は、国際先端テストという考え方を取っていたはずですが、どういう比較分析をしたのでしょうか。これも田村大臣お願いします。  六、経済産業大臣は、この薬品のネット販売についてどうお考えでしょうか。例えば、楽天の子会社ケンコーコムが独自のシステムを開発し、一般薬二十八品目に対するリスク防止策をしっかりと講じることができた場合、この企業実証特例制度にのっとり、厚生労働大臣に対し認定の要請をする可能性はあるのでしょうか。  七、国家戦略特区法案では、制度枠組みと併せて規制改革項目が列挙されています。それに対し、企業実証特例制度では制度枠組みだけで規制改革項目は先送りされています。実証実験という以上はスピードが極めて重要なはずであり、今国会で項目は当然挙げるべきではないでしょうか。国家戦略特区法案に限らず、過去の構造改革特区法案や総合特区法案でも、制度創設の際、併せて初期メニューは提示されており、この種の制度で中身抜きで器だけが提示されたのはほかに例がないのではないかと思われます。実際、なぜか一部の宅配会社や機械メーカーの具体的な名前が挙がっているのも事実です。茂木大臣、是非項目ぐらいは提示していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。  八、規制改革は、規制所管省庁に提案したらすぐに解決するような簡単なものではありません。五月の規制改革会議で、ビッグデータを使いやすくする規制緩和を民間委員が訴えたところ、消費者庁が現状維持を主張したのは記憶に新しいところです。こういった事情もあり、従来の規制改革の取組は各省庁よりも一段上の内閣官房内閣府に調整の場を設けるのが通例でした。本法案では、事業所管大臣が規制所管大臣に要請するという仕組みを用いておりますが、なぜ内閣官房内閣府ではなく事業所管大臣に権限を付与したのでしょうか。茂木大臣、お願いします。  九、次に、ベンチャー投資の促進ですが、これはベンチャー企業に振り向ける資金を集める上では力を発揮すると思います。一つ申し上げたいのは、ベンチャー企業ベンチャーファンドの成長は過去の歴史から見ても非常に深く関連しているということです。そして、産業の新陳代謝という意味では、比較的小規模ですが、優秀な人材が集まっていてハンズオンでやっているようなベンチャーファンドやPEファンドにも成長してもらう必要性があるのです。本法案では、どのベンチャーファンドに出資したら企業が支援措置を受けられるかを経産省が決めることになっています。これによって、大手と中小のファンディングの差が更に深まる可能性があります。それを回避するためにも、単純に規模や過去の実績にとらわれない実施指針が必要になると思われます。  茂木大臣は日本の独立系の中小ファンドが育っていない現状をどのように思われていますか。アンフェアな格差をこの法律で生じさせないためにはどのような施策が必要だと思われますか。また、例えば数億円程度の小規模ファンドでも経営・技術指導を行う能力があるベンチャーファンドと認定する可能性はあるのでしょうか。  十、日本のベンチャーファンド、残念ながら成績が悪いのが実態です。二〇一二年のIRRを見ても八割以上のファンドが〇%以下です。そこで、例えばIRRが一〇%以下のファンドには、幾ら日本の業界内で大手と言われていようが認定しないなどの方針を持つべきだと思うのですが、いかがでしょうか。茂木大臣、お願いします。  十一、日本ではベンチャーの出口はIPOが重んじられておりますが、当たり前ですけれどもMアンドAも立派な戦略です。米国では、研究開発途上で商品を持たない企業を買収した場合でも、買収金額は丸ごと研究開発費として認められます。つまり、バイヤーサイドにもより大きな買収メリットを実感してもらうために同様の制度を日本でも導入するべきだと思います。麻生大臣、茂木大臣、いかがでしょうか。  十二、ベンチャー投資において、支援措置として投資金額の八〇%の損金算入を検討しているとお聞きしております。ここまで来たら、私はむしろ一〇〇%でもよいのではないかと思います。いかがでしょうか。茂木大臣はどう思われるか、そして麻生大臣はどう思われるか、教えてください。  そもそも、なぜ八〇%なのでしょうか。この法案が通った場合は、麻生大臣にはしっかりとこの優遇措置を実現していただくとともに、ベンチャーに限りませんが、各企業の成長支援に資する法人税率の引下げについても御検討いただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。  十三、みんなの党は、同法案に対して衆院で修正案を提出しています。その中に、株式会社に社外取締役の選任を義務付けることについて検討を加えることを入れさせていただいております。産業の新陳代謝には経営者の改革も必要不可欠だと思うからです。多くの先進国では、取締役の過半数を社外取締役とするよう義務付けることが標準的になっております。現政権には社外取締役の導入義務付けを行う考えはありますか。茂木大臣、甘利大臣、お願いいたします。  みんなの党は既得権益に切り込む成長戦略を最も強く主張してきた政党です。結党して四年がたちますが、ぶれずに経済再生のための方策を提言し続けています。本法案の中でもかいま見えるターゲティングポリシー的な発想、そして官僚が権限を強化するようなやり方では過去の対策と何ら変わりありません。根底にある考え方を変えていかないと、日本がもう一度元気よく健全な経済成長を成し遂げる時代を迎えることはないでしょう。  鍵となるのは民間企業の自由な投資・経済活動、新しい企業がどんどん生まれてくるような下地づくりです。それがまさしく徹底した規制改革なのです。  安倍内閣の一丁目一番地と言われながら、本法案にある改革の計画では不十分であり、逆行する部分もあります。みんなの党は、引き続き、岩盤規制を打ち破るための戦いを続けることを申し上げて、質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。(拍手)    〔国務大臣茂木敏充君登壇〕
  27. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 松田議員にお答えをいたします。  まず、結党四年、おめでとうございます。  私には九問、質問をいただいておりますが、全体の質問では三問目に当たります企業実証特例制度において、大臣間のやり取りで進展が見られるのかとのお尋ねについてでありますが、事業所管省庁は、意欲のある企業の新たな挑戦を支援する立場から、まず、規制所管省庁に対して、規制緩和の必要性や規制が求める安全性等を確保する措置について十分な説明を行うなど、積極的な働きかけを行うこととしております。  規制所管省庁には、産業競争力の強化という法案の目的を踏まえ、企業の要望にこたえる規制の特例措置を創設する、あるいは、どのような安全性等を確保する措置を講じれば特例が認められるか論点を明確にするなど、できる限り前向きな対応を行うことが期待をされております。それでも規制所管大臣が規制緩和に消極的な姿勢を取る場合には、必要に応じて、総合調整を行う権限を有する内閣官房が各省庁の意見調整を行うことで解決を目指し、このプロセスの中で、最終的には総理がリーダーシップを最大限発揮してしっかりと結論を出してまいります。  次に、質問六、医薬品のインターネット販売の評価と企業実証特例制度を活用した場合の対応についてでありますが、今般の薬事法改正案は、安全性を確認した上で、九九・八%の一般用医薬品のインターネット販売を解禁するものであります。インターネットという新しい概念が登場したことによる時代の変化に迅速に対応するものであり、規制改革は前進していると考えております。インターネットの発展は日進月歩であり、今後も、真に対面で販売しなければならない一般用医薬品は何かという点について、常に最新の技術動向を踏まえて検討していくことも重要だと考えております。  その上で、企業実証特例制度は、特定の分野を対象外とする仕組みとはしておらず、法案の成立、施行後、仮に、医薬品のインターネット販売について、企業から企業実証特例制度を活用した具体的な提案があった場合には、事業所管省庁がその内容、必要性、代替措置などを精査した上で、規制所管省庁の一つと考えられる厚生労働省と協議、調整を行っていくこととなると考えております。  七、本法案において企業実証特例制度の対象となる特例措置を明らかにすべきではないかとのお尋ねでありますが、企業実証特例制度は企業のイニシアティブで規制改革を進める仕組みであります。  具体的には、企業から個別具体的な事業計画につき規制の特例措置を提案していただいた上で、事業所管省庁が、企業の提案を支援しつつ、その企業に代わって規制所管省庁と協議を行うことによって新たなビジネスモデルに沿った特例措置を実現させるものです。このように、多様かつ個別のビジネスモデルを前提とした仕組みであるため、法案において特定の分野や業界など規制の特例措置を事前には盛り込んでおりません。  なお、現時点において、自動走行機能を有する自動車の公道走行実証、燃料電池フォークリフトの実用化に向けた実証、宅配用物流電動アシスト自転車の公道走行実証などの案件についての問合せを既に受けているところであります。  法案の成立、施行後、多くの企業から幅広い御提案がいただけるよう、積極的な周知、広報に努めてまいります。  八、企業実証特例制度の所管省庁についてでありますが、本制度では、企業の事業計画や安全性等を確保するために必要な技術などに精通する事業所管大臣が主務大臣となり、企業の意向を踏まえ、規制所管大臣に対して規制改革を働きかけることといたしております。受付窓口となる事業所管大臣が企業と規制所管大臣との間に入ることによって、規制改革の実現可能性を高め、新事業への挑戦をきめ細かく後押しする仕組みは、とりわけ経験や人材に恵まれない中小企業にとって極めて有益であると考えております。  内閣官房や内閣府には、こうした事業所管大臣のような専門性を生かした役割ではなく、事業所管大臣と規制所管大臣の意見が一致しない場合における最終的な総合調整の役割を担うことが期待されております。  九、中小企業のベンチャーファンドについてでありますが、委員御指摘のとおり、我が国では米国などと比べると独立系の中小ファンドが育っていない状況にありますが、リーマン・ショック以降、大手企業系列のファンドが投資を縮小する中で、独立型の中小ファンドでも数十億規模のファンドが台頭してきております。  本法案に盛り込んだベンチャー投資促進策においては、大手企業系列、独立型等の区別をすることなく認定をすることを検討しておりますが、認定ファンドの取扱いに関しては、本制度が事業拡張期のベンチャー支援を主な目的とすることから、基本としては数億円規模の小規模なファンドの認定までは考えておりません。  ただし、エンジェル税制において、個人投資家が投資する小規模ファンドも含めて対象に認定する措置を講じているほか、ベンチャーキャピタリストなどの専門家やベンチャー企業が連携する体制を構築しベンチャー支援人材の育成を図る事業を行っており、これらの取組を通じて広くベンチャーファンドへの支援を図ってまいります。  十、ファンドの認定の方針についてですが、本法案におけるベンチャー投資促進策においては、対象となるファンドを認定する際に、過去の投資実績や投資計画等を提出してもらい、高い経営支援能力や経験を有すること、十分な投資実績を上げていること等を確認する方針であります。このため、大手企業系列のファンドであっても、過去に赤字しか計上していないなど投資実績の悪いファンドを認定することは全く想定をいたしておりません。  十一、ベンチャーファンドの出口戦略及び自由償却制度などの税制優遇措置についてでありますが、委員御指摘のとおり、我が国においても出口戦略として事業会社によるMアンドAを増加させることは重要であると考えております。  今回措置するベンチャー企業投資促進税制は、事業会社等によるベンチャーファンドへの出資を促進するものであり、投資先ベンチャー企業がベンチャーファンドを通じて投資元の事業会社とより身近な存在となるなど、ベンチャー企業と事業会社のMアンドAなどの事業提携、資本提携が進むことも期待がされております。  なお、税務上の償却期間を企業の自由な判断に委ねるとの御提案につきましては、恣意的な利益調整が可能となることなども懸念をされ、公平公正な課税の観点から慎重な検討が必要と考えております。  十二、ベンチャー投資の損金算入と法人税制の引下げについてでありますが、そもそも企業が行う投資活動は、本来企業自らがリスクを取って行うのが基本であると認識をいたしております。しかしながら、今般、産業の新陳代謝を促進するため、ベンチャー企業をできるだけ多く育成する必要があるとの政策判断の下に、その最も効果的な手段の一つであるベンチャーファンドへの投資に関して、異次元の措置として、投資額の八割という格段に高い水準で損金算入を認める制度を導入することとしたものであります。仮に一〇〇%の損金算入を認めれば、企業自らが何らリスク判断をせずに投資を行うことが可能となるため不適当であると、そのように考えております。  また、御指摘の法人実効税率の引下げにつきましては、安倍政権が目指す、世界で一番企業が活動しやすい国を実現するために避けては通れない課題であると考えております。秋の与党税制改正大綱も踏まえつつ、法人実効税率を早期に国際水準まで引き下げることを目指して検討を進めてまいりたいと考えております。  最後に、十三問目の会社組織の改革と社外取締役の義務付けについてでありますが、産業の新陳代謝を促進するため、コーポレートガバナンスを強化し、前向きな企業経営を後押しすることは大変重要であると考えております。このため、日本再興戦略においても、独立性の高い社外取締役の導入を促進するための措置を講ずるなど、少なくとも一人以上の社外取締役の確保に向けた取組を強化する旨盛り込まれております。  その上で、一律に社外取締役の選任を義務付けることについては、一つには、我が国では既に社外監査役の選任が義務付けられており、両者の機能が重複するため制度として過剰ではないか、もう一点、社外取締役の人材確保の点で株式会社に過度の負担を課すことになるのではないか、こういった御指摘もあり、これらを踏まえて、現在法務省において検討が進められていると承知しており、まずは法務省の準備状況を注視してまいりたいと考えております。  以上です。(拍手)    〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕
  28. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 一番目の御質問として、総理の日本再興戦略実行に対する意思についてのお尋ねがありました。  日本経済の再生のためには、過剰規制、過小投資、過当競争の是正が不可欠であると認識をいたしております。このため、規制緩和の推進や産業の新陳代謝の促進のための取組、さらには、政府が一体となって成長戦略を実現していくための実行体制の確立などを盛り込んだ産業競争力強化法案を今国会に提出をしたところであります。  この法案を含め、日本再興戦略に持ち込まれた各種の施策を着実に実行に移していくことで、企業の競争力強化を図り、それによる企業収益の増加を、若者、女性を始め頑張る人たちの雇用拡大、収入増加につなげ、その実感を必ずや全国津々浦々にまで届けてまいりたいと考えております。  なお、本案の質疑には責任ある関係大臣が出席をしており、政府としては、日本再興戦略の実行に万全を期しておるところであります。  二番目の御質問として、安倍政権における規制改革への取組についてのお尋ねがありました。  これまでも自民党政権下では、規制改革を集中的に審議する有識者会議を常設するなど、多くの具体的な規制改革事項を実現してまいりました。安倍内閣においては、規制改革を成長戦略の一丁目一番地として位置付け、政令で規制改革会議を改めて立ち上げて、成長戦略を担当する産業競争力との連携を図ることで規制改革を強力に推進していきたいと考えております。  今後とも、経済再生に資する思い切った規制改革に取り組んで、着実に成果を上げていきたいと考えております。  以上です。(拍手)    〔国務大臣甘利明君登壇、拍手〕
  29. 甘利明

    ○国務大臣(甘利明君) 私には二問の質問をいただきました。  まず、二点目の御質問といたしまして、安倍政権における規制改革への取組についてであります。  安倍政権におきましては、全国単位の規制改革のみならず、国家戦略特区を通じました戦略地域単位、そして企業実証特例制度を通じました企業単位の規制改革を組み合わせ、三層構造で取り組むことによりまして、これまでは突破できなかった規制についても大胆な改革を実現することを目指しております。  また、産業競争力会議や規制改革会議におきまして指摘されました課題に対しまして、全閣僚をメンバーとする日本経済再生本部などの場で、総理から関係大臣に直接指示を行うことにより、規制改革の実効性を高めております。  今後も、このような体制を通じまして、過去の政権とは次元の異なる成長戦略を実現してまいります。  次に、十三点目の御質問として、産業の新陳代謝の観点からの社外取締役の義務付けについてのお尋ねであります。  日本の産業の再興のためには、前向きな企業経営者の取組を後押しし、攻めの企業経営を促していくことが重要であります。そのためには、コーポレートガバナンスの強化を図っていくことが重要であり、社外取締役の活用を促進するための会社法改正について、早期に国会提出すべく調整を行っているものと承知をいたしております。  以上です。(拍手)    〔国務大臣田村憲久君登壇、拍手〕
  30. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 松田議員から二問ほど質問をいただきました。  まず、番号四番でございます。薬剤師が医薬品を対面販売することの重要性についてのお尋ねをいただきました。  一般用医薬品のインターネット販売については、日本再興戦略を踏まえ、スイッチ直後品目等について、医学、薬学の専門家の会合でその特性と販売時の留意点を取りまとめていただきました。その結果、スイッチ直後品目等については、リスクが不明であり、使用者が自らの症状や副作用の兆候等を正しく判断、申告できないおそれがあること等から、薬剤師が対面で使用者本人の状態等を直接五感を用いて判断し販売することが必要との意見をいただきました。このため、今国会に提出した薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律案では、スイッチ直後品目等について対面販売を義務付けることといたしました。  薬剤師が五感を使って副作用等を未然に防止した件数は把握しておりませんが、具体的なケースといたしましては、例えば、患者が気付かないむくみでありますとか黄疸について、薬剤師が目視、接触することによって発見し、重篤化を防止する場合や、患者の挙動等から医薬品の乱用を防止する場合などが挙げられます。  続きまして、番号五番でございます。処方薬のインターネット販売に関する国際比較についてお尋ねをいただきました。  処方薬のインターネット販売については、アメリカ、イギリスなどでは一定の状況の下で認められておりますが、他方、フランスなどでは認められておりません。処方薬の販売、授与の在り方については、その国々の安全、安心に対する考え方や取組の状況、さらには医療制度の仕組みに大きく影響を受けることから、一概に比較することは困難と考えております。  我が国では現在も対面によって処方薬の販売が行われておりますが、医学、薬学の専門家からも、重篤な副作用が生じるおそれがあることから、現行どおり医療従事者の直接的な関与の下で慎重に取り扱うことが求められるとの意見をいただいております。  こうしたことから、今国会に提出いたしました薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律案では、処方薬の対面での販売の根拠を法律に明確に規定することといたしたものであります。  以上でございます。(拍手)    〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
  31. 麻生太郎

    国務大臣麻生太郎君) 質問を二問ちょうだいをしております。  松田先生の番号でいくと十一番、企業買収した側への税制優遇措置についてのお尋ねであったと存じます。  ベンチャーの出口戦略に対して最も重要なことは、ベンチャー企業へのマージャー・アンド・アクイジション、MアンドAが増えるような政策誘導をすればいいというわけだけではなくて、これは事業として成り立ち得る技術等々の開発が同時にされることも大変大事なことなんであって、それが日本の経済成長につながっていくものだと、私どもはそう考えております。  このため、最も資金を必要とする事業拡張期のベンチャー企業に対する投資の促進に的を絞って、認定を受けたベンチャーファンドへの出資に対する優遇税制を創設することといたしているところであります。これにより、十分なリスクマネーの供給が確保され、ベンチャー企業研究成果の事業化が進めば、おのずとベンチャー企業を買収する事業会社が現れてくるのではないかと、そのようにも考えております。  次に、御質問番号十二、ベンチャー投資の促進に関する税制及び法人実効税率の引下げについてのお尋ねがあっております。  今般のベンチャー投資を促進するための税制におきましては、対象となり得るベンチャーファンドの投資損失率の実績などを踏まえて、ベンチャーファンドへの出資額の八〇%を損失準備金として積み立てて損金算入できる仕組みを創設することといたしております。  また、企業国際競争力の強化のため、法人実効税率を引き下げるべきとの御意見もあります。先般の与党税制改正大綱でも、法人税の表面税率を引き下げる場合には、財政の健全化を勘案し、ヨーロッパ諸国でも行われたように、政策減税の大幅な見直しなどによる課税ベースの拡大や、また他税目での増収策による財源確保を図る必要があると整理されたと承知をいたしております。  こうした整理も含め、法人実効税率の在り方につきましては、まずは与党において、雇用賃金などの経済効果の観点も含め、成長戦略としてどのように考えるのかなどの論点について御議論をいただきたいものだと考えております。(拍手)     ─────────────
  32. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 倉林明子君。    〔倉林明子君登壇、拍手〕
  33. 倉林明子

    倉林明子君 日本共産党倉林明子です。  私は、日本共産党を代表し、産業競争力強化法案について質問します。  本法案は、本年六月に閣議決定された日本再興戦略を具体化したもので、世界で一番企業が活動しやすい国を目指すとしています。  政府は、更なる規制緩和によって、企業の競争力を強化し、日本経済を再生させるとしていますが、本法案が目的で掲げているように、国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与するものとなるでしょうか。  茂木大臣は、衆議院での質疑で、企業の収益性が高まれば、従業員の賃金上昇や雇用の拡大を生み、国民経済の発展につながると答弁されています。政府は、大企業を応援し、大企業がもうけを上げれば、いずれは雇用、賃金、家計に回ってくると言い続けてきましたが、実態はどうでしょうか。大企業は利益を上げても内部留保としてため込むだけで、労働者の賃金は下がり続けたのがこの十五年間ではありませんか。  また、デフレで国民所得と産業競争力が奪われてきたとしていますが、デフレ経済の悪循環はなぜ起こったのでしょうか。大企業が、株主の利益最優先で、国際競争力強化のため、コスト削減競争に走り、非正規雇用の拡大など賃金引下げ政策を推し進め、内需を犠牲にしてきたからではありませんか。大企業ばかり支援しても景気は良くならなかったという教訓こそ酌み取るべきです。  今、アベノミクスで上場企業の収益は回復傾向を見せています。史上最高益を上げた富士重工業のお膝元、群馬県太田市では、地元信金の取引先の調査によれば、賃金を引き上げる予定があるとした企業は僅か三・四%であり、据え置くとした企業は七六%となっています。  大企業の利益が上がっても下請企業にも労働者の賃金にも回っていかないという実態こそ直視すべきです。経済産業大臣及び経済再生担当大臣に答弁を求めます。  次に、法案の内容について質問します。  第一に、企業実証特例制度とグレーゾーン解消制度についてです。  企業実証特例制度は、新たに企業単位で特例的に規制緩和を認めるもので、企業が新しい事業を行う場合、自らが規制の代替措置を提案すれば規制緩和を可能とするものです。その特例の事業の対象となる分野は、医療、農業、環境、労働なども含め、例外はないということですか。  グレーゾーン解消制度は、企業の新事業における規制について、白か黒かを明確にするものだとしています。黒の場合は、代替措置を用意し、企業実証特例制度への持込みが可能となります。提案された代替措置に対して規制官庁が認めない場合でも、日本経済再生本部など、最終的に安倍首相に判断が委ねられることになります。結局、なし崩しに規制緩和が進められることになるのではありませんか。  第二に、産業活力再生法との関係です。  本法案には、産活法からの移行条文が百か条と、全体の三分の二を占めています。リストラ計画に政府がお墨付きを与えて推進する産活法と併せて実施された労働者派遣法や労働基準法などを改悪した結果、OECD加盟国の中で日本は首切りしやすい国の五位に位置しております。本法案には、労働者のリストラと不安定雇用が増加した教訓は全く反映されておりません。  政府は、個別事例での雇用者数の減少があるとしたものの、全体として雇用確保に貢献してきたとの認識を示しました。これは、大量のリストラと大量の非正規雇用への置き換えを認めるということではありませんか。これでは、更に賃金全体を押し下げ、内需は低迷し、景気悪化を招くのではありませんか。  以上、経済産業大臣に答弁を求めます。  二〇一三年九月のG20宣言では、質の高い雇用を通じた成長を課題に掲げ、生産的でより質の高い雇用創出をすることは、強固で持続可能な均衡ある成長、貧困削減及び社会的一体性の向上を目指す各国の政策の核であると述べ、非正規雇用を減少させるための効果的な対策を呼びかけています。不安定雇用を一層拡大する規制緩和は、この呼びかけに真っ向から挑戦するものです。見解を厚生労働大臣にお聞きいたします。  第三に、法人税の問題です。  この法案とセットで様々な法人税の軽減措置が検討されています。国際競争力を高めるとしていますが、世界が目指している方向はどうでしょうか。各国による法人税引下げ競争は、それぞれの税構造をゆがめ、所得、消費への課税強化など、国民の負担増を招いています。  OECDは、法人税の引下げ競争は有害な税の競争と警鐘を鳴らし、二〇一〇年のG20で是正の必要性を提起しました。今年のG20でも、多国籍企業が低税率の国・地域に利益を人為的に移転することによって支払う税の総額を削減することを国際的な及び自国の課税ルールが許容又は奨励しないようにすることを要請するとしています。法人税の引下げ競争はやめようというこの要請に対し、政府が閣議決定した日本再興戦略は逆行するものではありませんか。  今、日本政府がなすべきことは、国際協調を進め、税の引下げ競争をやめようと世界各国に呼びかけることではありませんか。財務大臣に答弁を求めます。  また、本法案では、ベンチャー企業への投資を促進するとして、国立大学法人が特定成果活用支援事業を実施するベンチャーファンドに出資や援助ができるという規定が盛り込まれています。国立大学法人の予算の原資は税金と学生の授業料などによるものであり、損失が出た場合、一体誰が責任を負うことになるのでしょうか。文部科学大臣に明確にお答えをいただきたい。  今、政府が目指すべきは、大企業の内部留保を労働者の賃上げに回して内需を拡大すること、事業所の九九・七%を占め、雇用の七割を支える中小企業全体の底上げを支援して地域経済を再生させること、国民生活の向上につなげていくことこそ必要だと指摘を申し上げまして、質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣茂木敏充君登壇、拍手〕
  34. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 締めの質問に立たれた倉林議員にしっかりお答えをいたします。  最初に、大企業の利益拡大と国民生活の向上についてでありますが、これまで、企業収益が上がってもそれがなかなか設備投資や賃金上昇につながらなかったのは、日本経済全体が先の見えないデフレ状況にあったことが最も大きな要因であったと考えます。  政権交代後、経済成長はマイナスからプラスに転換しつつあります。今こそ、企業収益の向上を賃金上昇や雇用の拡大につなげ、消費の拡大を通じて更なる投資の拡大につなげる経済の好循環を実現する時期が来ております。  このため、本法案においても、企業の新市場の開拓や設備投資を後押しするため、規制改革の推進や産業の新陳代謝の促進に向けた新たな制度を盛り込んだところであります。また、経済界に対して、賃上げや関連中小企業との取引条件の改善を始め、前向きな行動の働きかけを行っており、経済界からも大変前向きな発言をいただいております。  こうした取組に加え、十二月上旬をめどに新たな経済対策を策定することとしており、これらの総合的な施策によって経済の好循環を実現し、全国津々浦々まで、地域の中小企業・小規模事業者まで景気回復の実感を届けるとともに、国民生活の向上、国民経済の健全な発展につなげてまいりたいと考えております。  次に、企業実証特例の対象分野でありますが、本制度は、特定の分野を対象外とする仕組みとはしておらず、御指摘のあった分野を含め、企業が新事業の実施のために必要であると判断すれば規制の特例措置を提案していただくことが可能であります。法案の成立、施行後、仮にそうした分野の案件について企業から企業実証特例制度を活用した具体的な提案があった場合には、事業所管省庁がその内容、必要性、代替措置などを精査した上で規制所管省庁と協議、調整を行っていくこととなります。  企業実証特例制度において、なし崩しに規制緩和が進められることになるのではないかとのお尋ねでありますが、そんなことはありません。  この制度では、事業所管大臣と規制所管大臣が協議を重ねても意見が一致しない場合には、必要に応じて内閣官房が意見調整を行うことで解決を目指し、最終的にはこの調整プロセスの中で総理大臣がリーダーシップを発揮して結論を出すことを想定をいたしております。  このプロセスでは、産業競争力の強化という法案の趣旨を踏まえ、規制改革を推進することが前提となる一方で、規制が求める安全性等の確保の観点からも、企業の新事業提案においてしっかりとした代替措置が講じられるかどうかについて客観的な検討が行われ、最終的な結論が導かれるものと考えております。  最後に、産活法の教訓と雇用に対する影響についてでありますが、産活法の認定事業者の中で雇用者数を減らした例もありますが、仮に思い切った事業再編を先延ばしすれば更に大きな雇用を失っていた可能性や取引先の雇用に悪影響を及ぼした可能性もあります。事業再編に早く取り組むことにより、その後雇用を増加させるなど、個別の事例でも雇用の維持拡大につながった事例があることはもちろん、全体的に見れば雇用の確保に資してきたものと考えております。  また、本法案による事業再編の促進に併せ、政府としては、失業なき労働移動の実現のため、労働移動支援助成金の抜本的拡充等を日本再興戦略においても明確に位置付けているところであります。  引き続き、厚生労働省とも連携しつつ、適切に対処してまいります。  以上です。(拍手)    〔国務大臣甘利明君登壇、拍手〕
  35. 甘利明

    ○国務大臣(甘利明君) 大企業の利益と労働者の賃金の関係についてのお尋ねであります。  これまで企業収益の増加が賃金につながらなかったのは、先の見えないデフレ状況下で企業が自己防衛に走ったことが最も大きな原因であったと考えます。次元の異なる三本の矢の政策を一体的に進める中で、デフレ状況ではなくなりつつある今こそ、企業収益の向上が賃金上昇や雇用の拡大につながり、消費を押し上げることを通じて更なる企業収益につながっていく好循環を実現する絶好のチャンスであるというふうに考えております。  このため、経済政策パッケージに、大胆な投資減税や賃上げを促進する税制、さらには足下の経済成長を賃金上昇につなげることを前提に復興特別法人税の一年前倒しでの廃止の検討を盛り込んだ次第であります。さらに、政労使の間で経済の好循環実現に向けた共通認識を醸成をするために、政労使会議におきまして議論も行っているところであります。  こうした取組を通じまして、賃金上昇を伴う好循環を全力で実現をしてまいります。(拍手)    〔国務大臣田村憲久君登壇、拍手〕
  36. 田村憲久

    ○国務大臣(田村憲久君) 雇用の規制改革についてのお尋ねをいただきました。  雇用の規制改革については、労働時間法制や労働者派遣制度に係る見直しの検討を進めているところでありますが、これらは安倍政権が掲げる多様な働き方の実現を目的としたものであり、非正規雇用の拡大を意図しているものではありません。  また、G20の共同宣言では、各国に、より多くの質の高い雇用を促進するための広範囲にわたる行動を取ることを求めるものと認識をいたしております。安倍政権では、各種の施策を通じて、若者、女性を含め、頑張る人たちの雇用の拡大を目指しており、これはG20の共同宣言の考え方に沿ったものと考えております。  以上でございます。(拍手)    〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
  37. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 法人税の引下げについてのお尋ねがあっております。  国際的租税回避を助長しないよう、税源獲得を目指した各国の税負担の軽減競争を避け、各国協調してそれぞれの税制の調和を図るということは、これは最も必要なことであります。日本としても、これまでと同様、引き続き、OECDにおきます税源浸食と利益移転行動計画、通称BEPSと言うんですけれども、BEPS計画、ベース・エロージョン・アンド・プロフィット・シフティング、通常これBEPSとみんな言いますので、これ役所の言葉、えらい難しい言葉が書いてありますけれども、BEPS行動に関する議論などに積極的に、これは日本は議長もしておりますので、適正な課税の確保に努めてまいりたいと考えております。  なお、日本再興戦略に盛り込まれた税制上の支援策というものは、産業の新陳代謝を促進することを目的とした投資減税などを意味するものであります。したがって、他国の税源獲得を目指したり、税の引下げ競争にくみするものではございません。(拍手)    〔国務大臣下村博文君登壇、拍手〕
  38. 下村博文

    国務大臣下村博文君) 国立大学法人の出資により損失が生じた場合、誰が責任を負うことになるのかについてのお尋ねがございました。  特定研究成果活用支援事業においては、民間が積極的に投資を行いにくい案件も必要に応じて支援対象とすることが求められるものでありまして、最善の努力を尽くしても最終的に収益を上げられないこともあり得るものと考えますが、今回の出資の業務については一義的に国立大学法人がその説明責任を負うことになります。  文部科学省としては、こうした説明責任を確保する観点からも、国立大学法人評価委員会において適切に評価を行うなど、適切に対応してまいります。(拍手)
  39. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これにて質疑は終了いたしました。      ─────・─────
  40. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 日程第一 特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法等の一部を改正する法律案衆議院提出)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長藤本祐司君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔藤本祐司君登壇、拍手〕
  41. 藤本祐司

    藤本祐司君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、特定の地域における輸送需要及び当該地域の状況に応じた一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化を推進するため、特定地域における供給輸送力の削減及び活性化措置を推進するための特定地域計画制度を創設するとともに、準特定地域における活性化事業等を推進するための準特定地域計画制度を創設するものです。  また、タクシー事業に係る輸送の安全及び利用者の利便を確保するため、タクシー運転者登録制度を拡充し、あわせて、一般旅客自動車運送事業に係る事業用自動車の運転者の過労を防止し、さらに、民間団体等による旅客自動車運送の適正化に関する事業の推進について定めようとするものであります。  委員会におきましては、発議者を代表して衆議院議員金子一義君から趣旨説明を聴取した後、タクシー事業における規制緩和の影響、法改正による利用者サービスの向上及び運賃の在り方、個人及び中小タクシー事業者への配慮の必要性等について質疑が行われました。その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  42. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  43. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  44. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十九     賛成            二百十一     反対              十八    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  45. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 日程第二 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律案(第百八十三回国会内閣提出、第百八十五回国会衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。法務委員長荒木清寛君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔荒木清寛君登壇、拍手〕
  46. 荒木清寛

    荒木清寛君 ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、自動車運転による死傷事犯の実情等に鑑み、事案の実態に即した対処をするため、悪質かつ危険自動車の運転により人を死傷させた者に対する新たな罰則を創設するなど所要の罰則を整備しようとするものであります。  委員会におきましては、本法律案提出の経緯と交通事故被害者団体からの要望、第三条第二項の病気の意義と患者の懸念に配慮した政令制定の必要性、アルコール等による影響の発覚を免脱する罪の創設による逃げ得の是正効果、無免許運転を危険運転致死傷罪の類型に加えることの是非等について質疑が行われたほか、被害者遺族を始めとする参考人から意見を聴取いたしましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  47. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  48. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  49. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十九     賛成           二百二十九     反対               〇    よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  50. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) 日程第三 薬事法等の一部を改正する法律案  日程第四 再生医療等の安全性の確保等に関する法律案   (いずれも第百八十三回国会内閣提出、第百八十五回国会衆議院送付)  以上両案を一括して議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長石井みどり君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔石井みどり君登壇、拍手〕
  51. 石井みどり

    石井みどり君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  まず、薬事法等の一部を改正する法律案は、医薬品医療機器再生医療等製品等の安全かつ迅速な提供の確保等を図るため、最新の知見に基づく内容が記載された添付文書の届出義務の創設等の安全対策の強化を行うとともに、医療機器の登録認証機関による認証範囲の拡大、再生医療等製品の条件及び期限付承認制度の創設等の医療機器及び再生医療等製品の特性を踏まえた規制を構築する等の措置を講じようとするものであります。  次に、再生医療等の安全性の確保等に関する法律案は、再生医療等に用いられる再生医療等技術の安全性の確保及び生命倫理への配慮に関する措置その他の再生医療等を提供しようとする者が講ずべき措置を明らかにするとともに、再生医療等製品以外の細胞加工物の製造の許可等の制度を定めようとするものであります。  委員会におきましては、両法律案を一括して審議し、第三者組織の必要性とその在り方、添付文書の法的位置付けと行政による関与の在り方、PMDAの体制強化に向けた取組、再生医療の有効性を検証する必要性、認定再生医療委員会の在り方、細胞培養加工業務の安全性確保等について質疑を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して小池晃委員より薬事法等の一部を改正する法律案に反対の旨の意見が述べられました。  討論を終局し、薬事法等の一部を改正する法律案について採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次いで、再生医療等の安全性の確保等に関する法律案について採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、薬事法等の一部を改正する法律案に対し附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  52. 山崎正昭

    議長山崎正昭君) これより採決をいたします。  まず、薬事法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  53. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  54. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十九     賛成            二百十七     反対              十二    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  55. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 次に、再生医療等の安全性の確保等に関する法律案の採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  56. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  57. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十九     賛成           二百二十九     反対               〇    よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  58. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 本日はこれにて散会いたします。    午後零時九分散会