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2013-04-03 第183回国会 参議院 国民生活・経済・社会保障に関する調査会 4号 公式Web版

  1. 平成二十五年四月三日(水曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  三月十三日     辞任         補欠選任      行田 邦子君     平山  誠君  三月二十八日     辞任         補欠選任      平山  誠君     藤原 良信君  四月二日     辞任         補欠選任      小林 正夫君     加賀谷 健君     ─────────────   出席者は左のとおり。     会 長         鴻池 祥肇君     理 事                 石橋 通宏君                 斎藤 嘉隆君                 藤井 基之君                三原じゅん子君                 山本 博司君                 寺田 典城君     委 員                 大久保 勉君                 加賀谷 健君                 金子 洋一君                 芝  博一君                 徳永 エリ君                 林 久美子君                 蓮   舫君                 中原 八一君                 福岡 資麿君                 松村 祥史君                 山崎  力君                 魚住裕一郎君                 谷  亮子君                 荒井 広幸君    事務局側        第二特別調査室        長        近藤 俊之君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○国民生活・経済・社会保障に関する調査  (「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」  について)     ─────────────
  2. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) ただいまから国民生活・経済・社会保障に関する調査会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る三月二十八日までに、行田邦子君が委員を辞任され、その補欠として藤原良信君が選任されました。  また、昨日、小林正夫君が委員を辞任され、その補欠として加賀谷健君が選任されました。     ─────────────
  3. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 国民生活・経済・社会保障に関する調査を議題とし、「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」について委員間の意見交換を行います。  本調査会は、これまで三年間にわたり「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」をテーマに調査を進めてまいりました。  本日は、これまでの調査を踏まえ、最終報告書を取りまとめるに当たり、委員各位から御意見をお述べいただきたいと存じます。  議事の進め方でございますが、一時間三十分程度をめどに、まず各委員からお一人三分程度で意見表明を行っていただきました後、委員相互間で意見交換を行っていただきたいと存じます。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、これより各委員から意見表明を行っていただきます。適宜指名いたしますので、御意見をお述べいただきます。  荒井広幸君。
  4. 荒井広幸

    ○荒井広幸君 持続可能な社会ということを考えるときに、私は気分の気というのが非常に重要だろうと思います。良くなるぞという気分をつくる政治側の大切、次に、良くするぞという国民側の気分も大切だろうというふうに思います。いずれにしても、両者とも良くしていくという気分といいますか気概の下に取り組んでいくところが大切だろうというふうに思います。  そうしたことを考えますと、私は、分かち合いと参加というのがこの持続可能な社会にとっては不可欠なファクターであろうというふうに思います。分かち合いと参加です。  これはどういうことかというふうに言いますと、例えば今度のアベノミクス、これの二、三か月で企業の内部留保はかなり増加しております。この内部留保を、一時金でもいいんですが、社員とともに分かち合う、こういう経営者の姿勢が必要ではないか。  ある意味でいえば、今度の安倍政権が行う、企業が新規雇用を増加させた場合の従来型の減税と従業員の賃金を増加させた場合の新しい減税の措置をとったわけでありますが、こういう言ってみればあめによらずとも、日本型経営、アベノミクスというのは言ってみれば日本型経営をかなり志しているんだろうというふうに思いますが、その企業の内部留保を、これを働く方に還元するあるいは新規雇用をする、こういう考え方というのが必要だろうというふうに思っております。  そこで、私は、場合によってはむちが必要だと。先ほどの二つのあめを取らない場合、配当に対する課税を強化する、あるいは企業の内部留保のうち過大な流動資産に課税する、そうしないならば、新規雇用を増やしなさい、あるいは賃金を増やしなさいと、このあめを選択してもいいと、こういうようなことは許される範囲だろうというふうに思いますが、そう言わなくてはならない、何といいますか、分かち合いの精神がない経営者というものは、これはちょっと困りものであるなというふうに思います。  二つ目は、参加というところに関係しますが、分かち合いは参加しなければできません。その意味で、参加という観点でいいますと、予算の政策判断は国会が行いますけれども、国の財政支出に対して国民に参加を直接求めて財政民主主義の充実を図るべきだろうというふうに考えます。公金の着服、官製談合、贈収賄など様々な不祥事のほか、国民や国会の期待を裏切るような予算執行がなされておりまして、国民の血税が失われていくと、こういうことがあります。  こうした国民の信頼を回復するためには、地方公共団体で行われています住民監査請求及び住民訴訟などの制度を参考として、国民監査請求制度を国の財政、予算について導入するべきだというふうに思います。国民がチェックをする、あるいは抑止力に国民がなっていく、こういったことを私はしていくことによって、参加して分かち合う、そういった社会の一つの形が生まれてくるのではないかと思います。こうしたことが持続可能社会には必要ではないかと考えております。
  5. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 徳永エリ君。
  6. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 民主党の徳永エリでございます。  持続可能な経済社会と社会保障の在り方ということを考えたときに、私は安定と安心と支え合いということがキーワードだと思っております。  一九七〇年代、私が小学生くらいのころですけれども、日本の国民の皆さんにあなたの生活は上中下のどこですかと聞いたときに、九割を超える方々が中流であると言った時代がありました。それが、いつの間にか日本の国内に大きな格差が広がってしまいました。  そして、格差の焦点は貧困問題となっています。ワーキングプア、働く貧困層という言葉も生まれました。日本における相対的貧困率は一六%、深刻な社会問題です。貧困率が高い単身高齢者が増加したことに加えて、就労世代の単身世帯の貧困が九〇年代半ば以降増えてきました。一人親世帯の相対的貧困率五〇%を超えている、特に母子世帯の問題は大変に深刻な問題であります。  貧困の原因は、働く人の約三分の一が非正規雇用であり、雇用が不安定だということ。何よりも雇用は人々の生活の質の鍵を握っており、また、貧困を脱却する最も持続的な方策であり、国家を持続的な発展に導くための基盤を成すものであると考えます。  全ての成人が働いて自立できることは社会的発展の目標の一つであり、雇用のためのセーフティーネットはこの目的に貢献できるものでなければならないと思います。したがって、セーフティーネットは単に失業者への所得の保障にとどまらず、職場に復帰するための力強いスプリングボードでなければならないと思います。また、雇用保険のみならず、職業紹介、就職支援、能力開発が含まれる求職者支援制度のような、給付を受けながら職業訓練による能力開発に取り組み、職業紹介や就職支援をするといった積極的な労働政策と結び付いた失業対策は、職場に失業者を復帰させる効果的なツールだと考えます。  さらに、貧困世帯で育った子供たちが負の連鎖につながらないようにするためには、高校の授業料無償化や奨学金制度などによって教育の機会を得ること、さらには、貧困の家庭の生活環境を調査をして、家庭の生活環境の改善を図り、子供たちが安心して集中して学習できるような環境を整えることや、放課後や休日の学習支援も重要であると考えます。  また、人とのコミュニケーションや会話がうまくできない、履歴書の書き方やTPOも身に付いていない若い人たちが今大変に多く、これは深刻な問題だと思います。こういった問題を解決するためには、ふだんの家庭での生活の中から社会的リテラシーを身に付ける、そういったことをするために、親の教育、特に母親教育も必要であると私は考えます。  さらには、雇用創出のためのプログラム、労働集約型公共事業、中小企業に対する雇用維持のための補助金、ファンドを使った地域社会の起業プログラム、人材が不足している医療や介護及び教育分野での雇用拡大のために、人材育成、労働負担の軽減、また賃金などの問題を解決する取組を更に進めていくべきだと考えます。  以上、意見を述べさせていただきました。
  7. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 次に、谷亮子君。
  8. 谷亮子

    ○谷亮子君 生活の党、谷亮子です。  経済及び社会保障の持続可能性についての調査の観点から、内閣官房、内閣府、財務省、厚生労働省そして参考人の方々からの御提言と、委員の皆様の質疑から、様々な貴重な御意見を拝聴させていただきました。  私は、セーフティーネットの充実と公平な負担が担保されなければならないとの観点から、質疑と発言をさせていただきました。  三月十三日の調査会では、消費税は全ての事業者から公平に集める必要があるとの視点から、今後どのような制度が望まれるかについて参考人にお尋ねさせていただきました。鈴木参考人からは、インボイスを入れて取引全体が透明に見えていくようにする必要があるとの回答をいただきました。  さらに、二月二十七日の雇用とセーフティーネットの現状と課題をテーマにした調査会では、生活保護費の受給者数が七か月連続で過去最多を更新して、現在約二百十四万人にまで達している現状の中で、生活保護に至る手前の方々の自立支援対策の在り方、また、最初の相談相手となることが多い民生委員の方たちとのかかわりの在り方につきまして質問をさせていただきました。  参考人の御意見を伺い、回答をいただいたその上で、政府として民生委員と地域とのかかわりについてしっかり方向性を打ち出していくべきとの提案をさせていただきました。  また、二月六日の調査会では、昨年八月、子ども・子育て三法案の成立に伴い、私は、増税によって集められたお金がどのような方向性で、どのような対策と課題に使われていくのか、また本当に必要な子ども・子育て支援に使われるよう質疑をさせていただきました。  政府には、子ども・子育て三法が今後実効性ある子ども・子育て支援につながるよう、強力な取組を進めていただくようにお求めいたしました。  以上で私の意見表明といたします。
  9. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 次に、金子洋一君。
  10. 金子洋一

    ○金子洋一君 民主党の金子洋一でございます。  荒井広幸先生が先ほど景気は気だというふうにおっしゃって、まさに我が意を得たりという感じがいたしました。  アメリカの大恐慌からの回復の時期には、まさに景気は気からという、そのものの政策の転換が行われました。ルーズベルト大統領の下で金融政策のレジームチェンジ、体制変換というものが行われまして、この内容が、金本位制からの脱却、あるいは、これは政府紙幣とはちょっと違うんですけれども、金証券とでもいうんでしょうか、そういったような感じの紙幣を発行する。さらには、当時のニューメディアとでもいうんでしょうか、ラジオを使いまして、炉辺談話という形で国民に対して、政府はどういう形で現在の恐慌に取り組んでいくのかというのを極めて分かりやすい、炉辺談話というのは暖炉のそばでお話をするという意味であります、そういった分かりやすい形で語りかけました。そういった形で金融政策が変わっていくよということを国民に知らしめて、そのことを政府のコミットメントだと受け取った国民は、その一九三三年から徐々に景気回復への、経済的な活性化への道のりを歩んでいったわけであります。  日本でそういったレジームチェンジということを起こすためにどうしても欠かせないと言われている大きな要素が、私は日銀法の改正であろうというふうに思います。日銀法、これを変えるということは、ある方に言わせますと、黒田新総裁のように、いわゆるリフレ派と言われる方が日銀総裁であればそういったことは必要ないんじゃないかとおっしゃる方もおいでなんです。私もその意見はよく分かりますけれども、ただ、ここで日銀のよって立っているところの法律を変えるということが、金融政策が根本から体制を転換をしたということを国民に知らしめる非常にいい手段であろうというふうに思います。  あともう一点ですけれども、大恐慌のときに、実は一九三三年から回復に向かったんですが、一九三七年に、もうよかろうと思って手綱を緩めてしまったんですね。そうしたら、景気が悪くなりました。インフレが結構進んできましたので、これ以上進めるとマイナスの方が多いんじゃないかということを考えて手綱を緩めてしまったところ、一九三七年にまた悪い方向に景気が行ってしまったということもあります。財政緊縮に向かいかねない、そういう動きが出てしまったわけです。  日本の場合、それに当たるのは何だろうというふうに考えますと、これはやはり消費税の増税がそれに当たってしまう可能性は大いにあるんではないかなと思います。ですから、消費増税がそういった国民に悪いシグナルを与えないように金融政策で十分バックアップしていくということがどうしても必要になってくるんだろうというふうに私は思っております。  以上でございます。
  11. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 次に、魚住裕一郎君。
  12. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。  持続可能な経済社会と社会保障の在り方についての意見を表明をさせていただきます。  我が国の経済は、バブル崩壊以来、長期にわたって低迷を続けてまいりました。また、先日政府から二〇四〇年までの将来推計人口が公表されまして、二〇四〇年には七割の市町村で人口減少率が二〇%以上になる、また、六十五歳以上の高齢者の割合が全体の人口の三六%を占める超少子高齢化社会の到来が推計されているわけでございまして、我が国の社会保障制度の持続可能性が再度問われている、そういう状況にあろうかと思っております。  そんな中で、私は、持続的な経済成長がなければ持続的な社会保障制度はなく、また、持続的な社会保障の構築が持続的な経済社会につながると、こういうふうに思っておりまして、この観点で意見を表明をしたいと思います。  まず、経済でございますけれども、第二次安倍内閣においていわゆるアベノミクスが打ち出されて、まあいい方向に今動き始めているなというふうに思っておりまして、今後の経済成長戦略の具体化がポイントになるかなと思っておりまして、そんな中で防災・減災ニューディール等々を言わせていただいたわけでございますが、こんなことを突破口にデフレ脱却をしていくべきだと、またあわせて、環境や健康、医療、農林水産業等、新たな成長分野に対して重点的に投資を行っていくべきであるというふうに考えております。  そしてまた、もう一方で規制緩和もしっかりやっていくべきだと思っておりまして、世銀の企業自由度ランキング、二〇〇〇年度は四十位だったわけですけれども、二〇〇六年は二十八位、現在は四十七位になっておりまして、これを十位以内に引き上げるような規制緩和も行っていくべきではないか、このように申し上げておきたいと思います。  次に、社会保障について申し上げたいと思っておりますが、持続可能なものとするためには、社会に所属する一人一人を社会の構成員として大切にする、包容力のある共助社会をつくり上げることが重要だというふうに思っております。そしてまた、女性や高齢者がもっと労働市場に参加できる仕組みづくりが必要ではないのか。例えば、育休・子育て支援、子育て後の再教育など、若い世代を支える、そういう社会保障の充実を期していくべきではないかというふうに思っております。  また、社会保障の充実には人口の規模も考えなきゃいけないと思っておりまして、北欧等がよく参照されますけれども、人口が六百万とか八百万の国であれば監視あるいは参加ということができると思いますが、日本は一億二千万です。だからこそ地方分権等が急がれるというふうに私は思っているところでございます。  最後に、消費税率を上げて社会保障をしっかり支えるという形になるわけでございますが、前回も申し述べましたけれども、国民の理解を得るためにも、やはり軽減税率というものを採用すべきであるというふうに考えております。  以上であります。ありがとうございました。
  13. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 林久美子君。
  14. 林久美子

    ○林久美子君 民主党の林久美子でございます。  持続可能な経済社会と社会保障の在り方についての意見表明をさせていただきたいと思います。  我が国日本は大きな二つの課題を抱えていると思っています。これは少子高齢化、そして莫大な借金でございます。この二つが大きな壁となって、我が国日本の持続的な様々な面における発展を阻害をしているというふうに思います。  そうした観点から、どうやってこうした問題を克服していくのかがまさに問われていると考えておりまして、どうしても、少子高齢化が進むというと、既に人口減少社会にも入っておりますので、日本国内における市場規模は小さくなってしまうと。これは発展している国々を見てもそうですけれども、国内のみならず、やはり世界に市場を求めていくというのは必然的な流れであるというふうに思っております。それが経済規模を拡大していくことにもつながりますし、それが、後に述べますが、社会保障の充実にも大きな貢献をすると思っております。  そうした意味においては、世界に向かって日本が国を開いていくと。現在、TPPについても参加交渉に向けて取組が行われておりますけれども、様々なマルチ、バイ含めて、経済的な連携を世界と行いながら、やはり日本が市場を開いていくということが必要になってくると思っております。  一方で、社会保障については、やはりしっかりと、今一般会計のうちの五二%が医療、年金、介護という社会保障に充てられているということを考えますと、あれもこれも、どれもこれもということはなかなか難しいであろうと。課題が動いていく中で一つ制度を拡充しようと思うと、やはり何かを切っていかなくてはならない、あるいは財源を考えていかなくてはならないということがまさに現実だと思います。例えば高額療養費制度、この負担を軽減していくために、外来患者の窓口負担に一回百円を上乗せ徴収する受診時定額負担制度、例えばこれを導入すると一千三百億円公費の負担が減りますので、こうしたことも含めながら、費用の負担と受ける受益の関係のバランスをしっかりと考えながら制度設計を行わなくてはならないと思っています。  と同時に、冒頭申し上げましたように、市場が小さくなっているということを踏まえますと、様々な面において、やはり子供を持ちたい人が安心して持てる社会をつくっていかなくてはならないと思います。仕事と家庭の両立支援というんですけれども、これ言葉で言うのは簡単ですが、実際にやると非常に難しくて、この場にも子供を育てながら議員活動をしていらっしゃる先生何人もいらっしゃいますけれども、やはりゼロ―二歳の待機児童が最も多いときに、例えば保育ママをしっかりともっと充実をするとか、病児保育をしっかりと整えるとか、本当は子供が風邪を引いたらそばにいてやりたいという親心をかなぐり捨てて仕事に行かなくてはならないというような環境をやっぱり一つ一つ丁寧に改善をしていく必要があると思います。  量の拡充と同時に質の充実が非常に求められていると。そういった意味においては、子ども・子育ての新しい三法案による制度によって質の改善も盛り込まれておりますので、しっかりとこれが目的に沿って配分をされるように、これからもこの政治の場でウオッチをしていきたいというふうに思います。  最後になりますけれども、常々私は思っているんですが、この国会の場において、どうしても置き去りにされている議論があるような気がしています。人口減少はいけない、少子化はいけない、経済規模が小さくなってしまうと、これは間違いないんですが、じゃ、我が国における適正な人口規模というのは一体どの程度の規模なんだろうかということについては、非常に難しい問題だとは思うんですけれども、なかなか議論が行われておりません。どういう経済の在り方を目指すのかとある意味では裏表、どういう社会保障制度をつくっていくのかということと表裏一体かもしれませんけれども、是非こうした部分についても議論を今後深めていけると非常に有意義なのではないかなと考えております。  以上です。
  15. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 中原八一君。
  16. 中原八一

    ○中原八一君 自由民主党の中原八一です。  社会保障制度は、世代間、世代内の相互扶助によって国民生活の安心と安全を支え、経済社会の安定を果たす重要な社会基盤であります。また、社会保障制度を充実させることは家計収入の向上につながり、その結果、安定的な消費、国民生活の向上に寄与するものであり、同時に経済の活力の源泉になるものです。  しかしながら、過去二十年間、日本は経済の低迷が続き、リストラや失業の増加、非正規社員の増加、生活保護世帯の増加等に伴い、社会保障費が増加してきております。一例を挙げれば、昭和五十九年におよそ六百万人であった非正規社員は、平成二十四年にはおよそ一千八百万人にも増加しております。  雇用を増加させ、正規雇用者を増やしていくこと、女性の就業率を高めること、出産や子育て支援を充実させること、生活困窮者の自立を促進することなど、多方面にわたる対応を早急に行うことが今後重要な課題であります。低迷しているGDPといった各種指標が上昇していくよう、実効性のある成長戦略を策定し、これを推し進めることにより経済の活性化、経済成長を実現していかなければならないと認識した次第であります。  もう一点、現在、国の社会保障関係費は約三十兆円弱で、これは一般歳出五十兆円のうち五〇%以上を占め、最大の支出であり、また毎年約一兆円の自然増が続いております。社会保障制度の持続可能性を高める上で、それを支える財源を確保することが不可欠であり、そのためには税と社会保険料の在り方を十分検討していく必要があります。  そのため、昨年には、高齢化社会に対応し、さらには子育て世代支援を充実させるための安定的な財源確保のため、税と社会保障の一体改革法案を成立させました。しかしながら、現状は、国民年金保険料の納付率が六〇%前後で推移するなど、年金・医療・介護制度は至るところで綻びが目立ち、これらの制度が、充実が求められると同時に、かつ、持続的な制度の確立が求められているところであります。  社会保険料や直接税などによる現役世代への負担の増大については、国民の制度への信頼が著しく欠如している現状においては困難であり、この制度への信頼回復をまず得なければならないと考えます。自助を基本とし、自助努力で賄い切れないリスクは保険による相互扶助を基本とする。一方、保険原理を超えたリスクへの対応や世代間扶養に当たっては、税による公助を基本とする方向を目指すべきと考えております。  以上をもちまして、意見表明とさせていただきます。
  17. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 蓮舫君。
  18. 蓮舫

    ○蓮舫君 民主党の蓮舫です。  この調査会では、多数の参考人から極めて貴重な数字を含めた御提言をいただきました。委員長の差配に、あるいは各党の理事のお差配に、心から感謝を申し上げます。  日本の経済再生において、例えば慶應大学の樋口先生からは、労働・雇用問題に対して極めて前向きな提言と緊張しなければいけない数字を提示されました。  この十年間、少子高齢化の進展で五百三十四万人の生産年齢人口が減少している。そこから専業主婦、学生を除くと、二百五十六万人の労働力人口が減少している。あわせて、国税庁の資料を見ると、この十年間で民間の給与は累計で百九兆円減少している。世帯主の勤労収入にすると、十五年間では一世帯で八十五万円の収入が減少している。  つまり、世帯収入、安定収入がなくなるということは消費の削減につながり、内需が減って、企業業績が悪化をして、それがまた更なる給与の削減につながり、消費の悪化、競争力を確保するために各企業が値下げ合戦に走るという、結果としてデフレになってきている。デフレが原因ではなくて、この産業あるいは雇用の構造の変化が今の経済状況の悪化をもたらしているという指摘は、極めて私たちは重く受け止めるべきだと思いました。  では、産業構造がどのように変わったのかという面におきましても、参考人から話があったのは、一九九八年から二〇一〇年の間に、建設業においては百四十三万人雇用が減っている、製造業においては二百六十二万人減っている、合わせて四百五万人の雇用が失われた。ただ他方、福祉、医療の世界では百五十一万人の雇用が増えている。ここで注目するのは、前者における二つの産業は男性の正規労働者が八割、後者は女性の労働者が七割かつ不安定雇用です。  政治がやらなければいけないのは、この産業構造の変化に着目をして、一時的な建設公共事業を与えることではなくて、失われている産業の雇用者を需要がある産業に振り分けていくこと、あるいは、労働力人口が減っているところで女性の労働力をもっと活用させるために、福祉・医療分野において、需要のある分野における労働者に、安定した女性の労働環境を整えるということだと思いました。  あと、クレディの白川参考人から教えていただいたのは、日本は、この十五年で名目GDPが五十兆減っているけれども、細かく見ていると家計消費だけは実は〇・七%増えている。それは、どこがこの家計消費を支えているかというと、年金収入によるものです。つまり、御高齢者のフローによるものは動いている。ならば、ストックである個人所得、千五百兆の六割以上、九百兆が御高齢者、六十代以上が持っている個人資産ですから、そこを動かせば経済が動いていく、二%物価を上げるよりも実際に金が動く、この値が動くという環境を整えるために、社会保障と税の一体改革で年金、介護、医療、子育て、その制度の安心、安定性を維持するための制度改革を引き続き行っていくことにまさに尽きるんだと思います。  付言しますが、例えば年金の特例給付、十二年に物価下落に合わせて二・五%年金給付額を下げなければいけないのを政治は先送りをしてきて、次世代への負担は七兆円過払いをしてきました。これは今年から三年掛けてやめていくことになりましたが、あるいは医療費の七十から七十四歳の窓口負担一割を二千億、これは政治が負担をして軽減をしている。制度そのものを見直しをする前に、こういう特例的な措置は全部まず見直しをして根本的な解決をするということがまさにこの調査会の参考人からの御意見でいただいた御示唆であり、政治家である我々に課されている課題だと思いました。  以上です。
  19. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 福岡資麿君。
  20. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 経済もそうですが、社会保障、特に社会保障については、その制度そのものの是非というものもありますが、将来に対しての見通しが立つかどうかというのが非常に大きな論点としてあると思います。その見通しが立つかどうかということについては、その制度自体が見通しが立つものであっても、やはり政権を担おうとする人たちが選挙のたびにそれを政争の具として争うことによって国民の方々からすると不安が蔓延してしまっているということを考えますときに、やはりこういった社会保障などに関することについては党派を超えて大きな方向性を示すべきだというふうに思っておりまして、そういう意味で、この調査会でこれまでずっと勉強を重ねていただいたことというのは非常に意義のあることだというふうに、心から敬意と感謝を申し上げさせていただきたいというふうに思っています。  その上で申しますと、先ほどからもいろいろ御意見出ていますように、今後、団塊の世代の方々が年金を受給する層になったり、また医療も大変お金が掛かる年代になってくるというようなことがありますし、今医療の世界も非常に技術的にも進歩してきています。この国会でも議論されていますように、再生医療等については今後ますます飛躍していくことが可能でしょうし、医療機器等についても、例えばがん治療については重粒子線の治療機関など、そういったものの医療の充実が図られるということは国民にとって望ましいものでありますが、そういった医療分野、先端医療分野というのは大変コストがかさむ部分でもございますので、今後ますます高齢化が進展する中で医療技術の進展に伴ってコストが掛かるということが予想されていくわけでございます。  そういう中で、そこを誰がどのような形で負担をし合っていくかというのは極めて大きなテーマだというふうに思っていまして、特に解散もない参議院において落ち着いた議論の中で、痛みもお願いをしながらどういった負担の在り方を模索していくか、こういったことは今後もしっかりと検証していく必要があろうかというふうに思っております。  私からは以上です。
  21. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 大久保勉君。
  22. 大久保勉

    ○大久保勉君 民主党の大久保勉です。  持続可能な経済社会と社会保障の在り方に関して意見表明をしたいと思います。  この問題に関して、まず少子高齢化からきます日本の人口構成を考えますと、非常に厳しい問題であると考えざるを得ないと思っております。特に、GDP比、公的債務比率が二〇〇%を超えている、このことは世界で一番状況が厳しいと。また、高齢化世界一という状況です。こういった状況で日本が社会保障の給付と負担のバランスが崩れていた、これも事実だと思います。これは世界的に見ましたら中規模な給付に対して小さな負担となっていまして、その差額を赤字公債のファイナンスで埋めていたと、その結果が二〇〇%の公的債務ということだと思います。  このことに対してやはり議会の方もしっかりと認識し、昨年の社会保障と税の一体改革の議論で、私は、民主、自民、公明が党利党略を超えて一体改革法案を通したことは画期的であると思っております。しかし、このことは長く続きませんで、自公政権、つまりアベノミクスがもてはやされておりますが、アベノミクス自身は、いわゆる過剰な金融緩和、そしていわゆる財政出動をすると。短期的には非常に経済にとっていい政策でありますが、果たして持続可能であるか、この辺りは甚だ疑問であります。特に、国土強靱化政策に代表されますような過剰な出動は、短期的には景気を上乗せしますが、非常に長期的には厳しい側面もあるということです。  また、クレディ・スイスの白川さんが、いわゆる日本は事実上、財政ファイナンスをせざるを得ないということを言っていましたが、日銀の黒田総裁はこういうことを言っています、長期国債を買い続けると。いわゆる財政ファイナンスをするということです。  私が恐れておりますのは、日本の社会の先行指標が、いわゆるギリシャ、スペインの南欧社会になるという可能性がありますので、この辺りはしっかりと注意をすべきだと思っております。  特に、南欧、南米で国家財政危機におきまして何が起こったのか。いわゆる国家債務危機におきまして最初に起こってきますのは社会保障のカットです。ですから、社会の不安定要因になります。こういったことがならないようにしっかりと立法府で議論していく、このことがこの調査会の意義だと思っております。  最後になりますが、少子高齢化社会においては社会保障の給付と負担のバランスをしっかりと取り戻しまして持続可能な社会をつくっていく、こういったことで是非とも、今後ともこういった議論をしていきたいと思います。  以上です。
  23. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 山本博司君。
  24. 山本博司

    ○山本博司君 公明党の山本博司でございます。済みません、順番をちょっと早めていただきまして、ありがとうございました。  二〇一一年から三年間掛けましての調査会、私は一年目と三年目に参加をさせていただきました。その間、参考人の方々、大変貴重な意見など拝聴して大変勉強になりました。本当にありがとうございました。  社会保障制度を持続可能なものにするためにはどうしたらいいのか。それは社会保障を支える基盤の更なる充実だと考えます。  基盤の一つは、ともかくも一定の経済成長が必要だと思います。物づくり産業の再生であるとか攻めの農業、また再生医療などの医療・福祉分野での雇用拡大、技術革新、こういった新たなる成長戦略で経済が着実に成長し続けていく努力が求められると思います。  また、社会保障制度を持続可能とするための二つ目の基盤は、その支え手を拡大することが重要です。少子高齢化の人口減少社会にあって、女性、高齢者、若者など我が国のあらゆる人材が尊重され、活用されていくことが大切です。正規、非正規にかかわらず、フルタイムの人も短時間勤務の人も、年齢や性別、障害などによって差別されることなく多様な働き方が尊重される社会、希望すれば誰もが働き続けることができる制度や仕組みを拡充させることが重要と考えます。それは結果として支え手を拡大し、個人個人の能力を発揮できる社会の構築につながると思います。  三つ目の社会保障を支える基盤は、地域における支え合う社会の仕組みづくりの推進です。東日本大震災で実感をしましたことは、地域やボランティアなどで心温まるきずなの大切さを痛感をいたしました。私は被災地、宮城県仙台市や沿岸地域をずっと担当をいたしました。被災当初からずっとかかわってまいりましたけれども、日本社会転換のキーワードは孤立社会から支え合いの社会への転換だと本当に強く実感をいたしました。  地域や職場に支え合いの仕組みをつくるためには、芽生えた個人間の連携をサポートすることが重要であり、背後から支えるのが公的機関の役割だと思います。その共助の中核と位置付けられるNPOなどの税制面の支援、また法整備、さらには一定の行政権限の委託など、行政の補完にとどまらない主体者としての社会を担える、こうした環境を整えていく必要があります。こうした社会保障制度の在り方は、課題も山積しておりますけれども、与野党問わず真正面から議論をし、合意形成をつくる努力が必要と思われます。  以上、意見表明を終わらせていただきます。
  25. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 石橋通宏君。
  26. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 民主党の石橋通宏でございます。  私も今年三年目に初めてこの調査会に参加をさせていただいておりますが、今の我が国にとって本当に重要なテーマについて各党、各委員の皆さんと真摯に議論させていただいたこと、大変有意義だったというふうに思っております。その前提で、私から三点、既に各委員の皆さんから表明された意見と重複する部分もありますが、三点について意見表明をさせていただきたいと思います。  まず一点目は、やはり少子化対策というのを我が国のこれからの持続可能な経済、社会保障を考えた上での最重要のテーマと位置付けて、全力を挙げた取組を全体でしていくべきではないかということだと思っています。  既によく言われておりますとおり、このままの少子化が続いていきますと、二〇六〇年ぐらいにはまあ大体八千六百万人ぐらいの人口に減少していると。そういう中で、いかに今現在の社会保障を維持していけるのか。支える側の現役と支えられる側の高齢者の皆さんの比率が一・三対一ぐらいになってしまうという状況をしっかりと踏まえた上での私たちのこれからの政策の在り方というのを考えなければいけないのではないかというふうに思っています。  では、これに対してどういう政策を打っていくかと。やはり、この少子化がなぜこれだけ進行してしまっているのか。今、未婚率の上昇を見ますと、右肩上がりに未婚率が増えてきています。とりわけ若い男性の未婚率が圧倒的に増えてきていると。なぜこれだけ若い男性が結婚しないのか、できないのか。これは、やはり一番大きなポイントは雇用、雇用が不安定化をしてしまっている。とりわけ若年層が非正規という働き方にとどめられてしまって、能力も発揮できず、キャリアも形成できず、将来への安心感も持てず、そして安心して結婚して子供を育んで、そういう気持ちになれないというのが非常に大きな点ではないかというふうに思っています。  ですから、ここのところをやはり政治の最優先課題として、いかに若い世代が安定的な雇用を得て、安心して暮らしを営んで、将来設計ができて、そして、その中で安心して子供をより多く産んでいただいて育てていただけるような社会をつくっていくことこそが持続可能な経済、社会保障の一番重要な課題であるというふうに私自身は認識をしております。  具体的には、三五・二%まで拡大をしてしまった非正規雇用という在り方を、これ、やはり原則は、期間の定めのない直接雇用がやっぱり雇用のあるべき姿なんだということを原則に、正規雇用の拡大、非正規から正規への転換、こういうことを図りながら、より安定的、より安心の雇用をつくっていくと、そういう積極的な雇用政策を取っていくことが重要だと思っています。  ただ、同時に、それだけではいけませんで、男女共に家庭を持ってワーク・ライフ・バランスをしっかりと実現できて、男性も家族と一緒に子育てに参加をできる、そういう体制をつくっていくことが必要だと思いますので、そのためには、現在、ある種、野放し状態になっております労働時間の規制を大きく転換をしていく必要があるのではないか。年間総実労働時間の規制、そして勤務間インターバル規制の導入、こういう具体的な政策を取っていくことによってワーク・ライフ・バランス社会の確立を図ることが少子化対策として重要な役割があるということを主張してまいりたいと思っております。  二点目は、これも既に意見述べられましたけれども、やはり社会保障というのを経済成長の重要な成長分野として、成長産業として位置付けるということが非常に重要ではないかと思っています。社会保障をコストとして見るのか、むしろ社会保障を積極的に成長させていくべき雇用創出のため、地域の雇用のため社会保障を積極的につくり上げていくという、そういう政策こそがこれからの持続可能な経済成長のためにも必要なのではないかというふうに思っています。看護職員、介護士、こういった方々の暮らしの安定のために、やはり安心してこの重要分野を担っていただける、賃金も、そして雇用環境、労働環境もつくっていくんだということをしっかりやっていくことで地域の雇用も経済も支えていく、そして社会保障を持続可能なものにしていくことができるものだというふうに思っております。  最後に、三点目ですが、やはり改めてこの社会保障を維持していく上での負担の在り方を根本的に変えていく必要があるのではないかと思っています。残念ながら、これは私見ですが、この二十年の日本の負担の在り方、税制の改革、社会保険料の改革等々見てみますと、大きく逆進性の強い税制、社会保険料の構成になっているのではないか。つまり、本来、より負担を多くしていただくべきお金のある方、余裕のある方が余り負担感なく少ない負担で済んでいて、より負担感の強い低所得者の方々、こういったところに税金も、そして社会保険料も負担感が重くのしかかっていると。このことをやはり根本的に変えていって、先ほど来お話がありましたように、みんなで支え合って、みんなで助け合って、そしてこれからの日本の経済、社会保障をしっかりとみんなで支えていくんだ、そういう税制、社会保険料の構成に大きく転換をしていく必要があると思っております。  そのことを申し上げて、私からの意見表明とさせていただきたいと思います。
  27. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 続いて、松村祥史君。
  28. 松村祥史

    ○松村祥史君 自民党の松村祥史でございます。  本日は、持続可能な経済社会と社会保障の在り方ということで、私からも意見表明をさせていただきたいと思います。  前段で大久保委員の方から、我が国の課題として少子高齢化、人口減少という御指摘がございましたが、まさしくそのとおりだろうと思っております。  その中で、私、雇用の視点で少し御意見を申し上げさせていただきたいと思いますが、現在、雇用する側の我が国の企業というのは、一〇〇と見たときに、〇・三%の大企業、九九・七%の中小企業という分類に分かれます。その中小企業は雇用の七割を支えると、こう言われておりますけれども、現在、安倍政権におきましても、中小・小規模というような分け方で、もう少しきめ細やかな施策を展開すべきだと、こういうふうな形で進められております。  四百二十万社の中小企業でございますけれども、現実は三百六十六万社、約八七%の小規模事業者。それから、違う見方をしますと、四百二十万のうちの二百四十万社は個人事業主。こういったところの雇用体系は全く違いまして、現実、二分の一の社会保障負担、これは、会社は利益を出し社会貢献をすることがやはり前提でございますから、当然のことではございますが、これから人口が減っていき、また人口が大都市へ一極集中する中での人口が減少する地域経済の方々においては非常に厳しい現状があるんだろうと思っております。  個人事業主の方々は、現実、五人以上であれば社会保障、これを入らねばなりませんが、それを払うことによって雇用ができないという現実があり、やはり二分の一という前提自体が本当に妥当なのかどうか、これも今後検証していくべき課題であろうと思います。  例えば、小規模から中堅へ、中堅から大企業へ、事業が企業へ、企業が産業へと、こう本来なっていくべき我が国の産業政策であろうと思うんですね。そう考えましたときに、今、払わない企業が多い中で、三分の一から始め、しっかりと雇用ができるようになって二分の一に変わっていく、こんな視点があってもおかしくはないと。そのことによって、正規、非正規という、大企業の問題だけではなく、中小企業の問題までやはりもう少し切り込んだ議論が今後必要であろうと思っております。  以上でございます。
  29. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 斎藤嘉隆君。
  30. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 民主党の斎藤嘉隆でございます。  この調査会も三年目を迎えまして、この国会中にも最終的な報告書の取りまとめという状況になりました。この間、本当に各参考人の皆さん、そして委員の皆さんの大変真摯な御議論、そして各理事の皆さんのまとめ、そして会長の大変な御尽力に心から感謝を申し上げたいと思います。  さて、我が国、一九六一年に国民皆保険制度が導入されました。たしか世界で四番目だったかと思います。割と早い段階でこの国民皆保険が導入をされて、それ以降、私は、誰もが働いて家庭が持てる、そのような国がそこには確かにあったと思っています。言い換えると、選ばなければ正規で働く場があって、真面目に働きさえすれば家族を養い、また普通以上の生活ができると、今風に言えば、頑張れば報われる雇用環境が私はそこにはかつてはあったんだろうというように思っています。そのような状況の中で、ややもすると、雇用というものが社会保障というものの概念からすごくもう別物として扱われてきた、そんな状況も私はあったんではないかと思います。  ただ、先ほどから様々な方の議論で出ていますように、少子高齢化が進み、また人口減も進み、また雇用環境も非常に劣化をしてくる中で、これまでのこういう生活保障の仕組みというのがなかなか機能してこなくなったのも事実だろうと思っています。  私は、今必要なことは、財政再建を図りつつ、今申し上げた雇用の問題、それから子育ての支援の問題、こういったことを中心に、特に現役世代を支援をするような大きな社会保障全体の考え方、こういったものにシフトをしていくことが今必要ではないかと思っています。  若者や子育て世代や、そして子供たちが今貧困に、多くが貧困にあえいでいます。生活苦にあえいでいます。子供のことを例に挙げると、子供の貧困率は、今、六人から七人に一人が貧困の状態にあるということで、先進国の中ではもうまさに、貧困率のワーストワンとは言いませんけれども、非常に高い貧困率なわけですね。今、超党派でこの子供の貧困対策法についての議論がかなり進んでおりますけれども、私は一日も早くこういったことこそ国会でもう早く議論を進めていって、一日も早く立法化をし、具体的な対策を打っていく、そのことが必要だろうと思っています。  昨年度の数字で自殺者が数年ぶりに三万人を切ったという状況もありましたけれども、年代別の状況を見ると、若い世代は決して減っているわけではありません。子供も同様であります。若い世代の自殺の原因というのに、就労苦、なかなか思ったような就職ができないということも挙げられています。私、やっぱり子供たちの学びも併せて、今こそ社会保障と子育て支援というのはかなりマッチングして考えられてきましたけれども、社会保障と雇用、それから社会保障と教育、こういったものの連携をもっともっと強めていくべきだと思っています。  一つ自分が常に懸案だと思っている事柄について申し上げたいと思いますけれども、我が国の、一例を挙げますと、奨学金制度、本当に脆弱なんですね。大学に入って一月八万円の奨学金を借りると、今大体四年間で三百八十万円ほど借りることになりますけれども、これが返済のときになると五百万を超える返済金を課せられると。若い人たちがそのような状況に追い込まれている。  私は、やっぱりこういった状況も含めて、もっと包括的にこの社会保障制度というのを今こそ見直していく必要があるし、この消費増税期に合わせて、そういった点で多くの皆さんに日本の未来像や若い世代を中心とした未来への先行投資という観点をもっと打ち出すことができれば、この消費増税についても理解が得られるのではないかなと思いますし、そのことがこの社会保障の持続可能性に大きく寄与をしていくのではないかと、そのように思っています。  以上です。
  31. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 山崎力君。
  32. 山崎力

    ○山崎力君 これまでの議論を飛び飛びで聞かせていただいているんですけれども、この持続可能な経済社会と社会保障の在り方という場合にまず最初に何を考えるかといえば、持続可能とは何かということを考えると、これはもう明らかでございまして、出生率の低下をいかに防ぐかという、そこにまずプライオリティーを置くことが必要だろうと思っております。それではそのために何が必要かといえば、若年層を中心とした雇用機会、雇用の場をしっかり設けていく、これが政策の目標になっていなければいけない。そういったときに何が欠けているのかということをいろいろお話を伺っているんですが、個々の場合では先生方おっしゃること、いいことを言っているんだけれども、トータルとしてそれじゃ政策としてどうやっていくのかということになると専門外みたいな感じになってしまうというのが率直な印象でした。  ということは、これはもうデータ分析その他、学者に任せる時期ではないだろうと。少なくとも我々政治家が、言葉は悪いですけれども、えいやあと、こうやらない限りは、そっちの方に思い切った形でのかじは切れないのではないのかなというふうに私自身思っております。もちろんバランスというのは必要でして、いわゆる程度問題というものもあるわけですから、思い切ってといっても何度かじを切ればという、そういったことを、急旋回してひっくり返ってもしようがないわけですから、そこのところをどう割り切ってやるのか。  それで、政治の場でいうと、非常にテクニカルに言えば、そういった政策を国民に受け入れてもらうための方便という意味でのいろいろな形は必要だろうとは思いますけれども、悪く言えば目くらましと言ってもいいかもしれません。そういったのに向いた人も政治家でいらっしゃるわけですが、そういった人たちの力を借りつつ、その人が暴走しないように、行き過ぎないようにかじを切ってもらって、それ以上行くとひっくり返るところで止めるのが我々の仕事ではないのかなというふうに聞いてまいりました。  そして、もう一つ厄介なことは、劣化という言葉がありますが、これはアメリカというか、アングロサクソンだかどっちだか知りませんけど、そういったいわゆる新経済主義といいますか、そういった形での、何というんでしょう、お金が全て、もうけた人が勝ちというような経済と、我々の、日本のこれまでのやり方というものがどこかでずれている。だけれども、理屈の上からいったら、この間、出所してこられたですけど、ホリエモンのやり方というのはある種、思い出していただければ、実にさっそうとやろうとしていたわけですね。ところが、我々の旧来の感覚からすると、何という人だ、あいつはと。  今、若い人たちのヒーローがホリエモンだとは言いませんけれども、その一方で、若い人たちがあそこまで行かないということになると、投げてしまうといいますか、我慢が足りないと一口で言えるんですけれども、そういった意味での若い人たちのある種の原始的なと言ってもいいかもしれないエネルギーといいますか、生物としてのエネルギーをどうやってこれから教育の場で植え付けていくか。しかも、相手は、世界を相手だとすれば、そういった白色人種と言っちゃうとおかしいんですけれども、そういった方たち。それから、ようやっと、私に言わせれば、西欧の植民地あるいは劣悪な環境に置かれていた昔のそれなりの国の方たちが再度自信を持って、エネルギーを持って世界に雄飛しているときに、先導役の我々が取り残されていくんではないかという不安感を今の、私、若い人たち見るとあるものですから、それだけ、我々とすれば、その若い人たちをどうやってそれぞれの場で活躍して、我慢強く、粘り強く、そして将来に向かってやっていくかということだと思っております。  最後に申し上げたいことは、やっぱり日本人は宗教がないとかいろいろ言いますけれども、ある程度の宗教的な感覚でそれなりの社会の基盤というものをつくっていたところでいえば、今一番私が欠けていると思うのは、人間というのはいろんな立場がある、同じ人でも、子供であったり青年であったり、あるいは親であったり、あるいは病人であったり、そして最後はあの世へ行くという、その流れの中に我々人間がどういう対応をしていくかということが、それぞれの立場で見ていくんだということの教育が欠けているのかなというのが私の感想でございまして、余り先生方の教育の成果がないなと思いながら、私自身反省しているところでございます。  以上です。
  33. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 寺田典城君。
  34. 寺田典城

    ○寺田典城君 みんなの党の寺田です。  私は、二〇〇八年には米国ではリーマン・ショックがありました。また、近年は、EU、ヨーロッパでは、それこそギリシャも含めたソブリンリスク等々を経験しています。それは、日本の国もそうなんですが、非常に財政が赤字です。それは、いわゆる近代国家の成長のひずみが来ているんじゃないかと、限界にも来ていると、そのように思っております。  そういうことで、新しい国の形も模索する必要があろうと。それにはどういうことを考えられるのかというと、ある面では、レス・イズ・モアというか、持たざる豊かさを考える必要があるんじゃないかと、そのように思っています。  今の時代、消費もエネルギーもエコでスマートな時代になってきております。それには、日本の国というのは今一番何をすべきかというと、世界一の財政赤字なんですが、国家財政の健全化、いわゆる国際公約の二〇一〇年での対GDP比六・六%の赤字から二〇一五年の三・三%ですか、それから二〇二〇年には黒字化に向けた国際公約をしている。それを達成できるような政策を確実に実行していくべきだと思います。それによって持続可能な経済も、それから社会保障も実現できると、そのように思っております。  それで、今一番力を入れる必要があるのは何かというと、一つは女性の能力の活用と子育て支援を徹底的にすると。もう一つは、高齢化時代ですから、高齢者のエネルギーをどうやって活用するかと。もう一つは、働く人の格差が非常にあります、これの是正をどうするかと。それと、教育、要するに国際化に対応できるような教育、人材育成と教育が今一番力を入れていく、必要だと思います。  いわゆる新しい切り口というんですか、今、安倍内閣はイノベーションと言っていますけれども、そういうことを実行に向けて政治が主導してすべきだと、そのように考えます。  以上です。
  35. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 三原じゅん子君。
  36. 三原じゅん子

    ○三原じゅん子君 自由民主党の三原じゅん子でございます。  私は、本調査会、三年間、たくさんの参考人の先生方から本当に貴重な御意見を拝聴いたしました。その中で、持続可能な経済社会と社会保障の在り方ということでありますけれども、我が国が今経済を再生するということに当たって、この社会保障制度の充実というものこそ、これは車の両輪のようなものでなければならないと、そのように思っております。先ほど蓮舫委員がおっしゃっていたとおり、今あるその千五百兆円というものをどう消費してもらうかということ、このことがやはり社会保障制度の充実というものにどうしてもつながってくる、これこそがアベノミクスの後押しになるのではないかと、そのように考えているところであります。  その上で、経済社会、成長戦略ということを考えますと、今政府でも力を入れておりますけれども、再生医療あるいはその周辺産業というものももちろん大きいと思いますけれども、先ほど来いろんな委員からお話出ているとおり、女性の活用ということがこの大きな鍵となってくるのではないかと思っております。しかし、このことは今突然言われているわけではなく、随分前から、数年前から各党、各議員が取り組んできたところではありますけれども、残念ながらまだまだ我が国ではこれが大きく前進したとは言えないのではないかなというのが私の今の率直な思いであります。これは、もうどこの党であろうが、誰が政権を、どこの党が政権を取ろうが、超党派でやはり取り組んでいかなければならない大きな問題であると思っております。  その中で、じゃ、どうしていったらいいのかということを考えますと、先ほど石橋委員がおっしゃっていたとおり、ワーク・ライフ・バランス、私はこれが非常に重要な鍵を握っているのではないかと思っております。女性が働きやすい環境をつくるということは、まず男性の働き方を変えるということがなければ困難なのではないかなと感じているからであります。朝早くから夜遅くまで男性がずっと働くということを続けている限り、その働き方を続ける限り、女性が働く時間をつくるというのは非常に困難なのではないかと思っております。家庭で夫婦あるいは子供たちとのコミュニケーションというものを取れるような、そういう余裕のある働き方を目指す。これは、もちろん現実と理想は差があるとは思いますけれども、一歩ずつこのワーク・ライフ・バランス、これを見直していくという意識を企業にもしっかりと促していくこと、これが重要であると思っております。  女性の雇用といいますと、どうしても待機児童の解消とかそういう問題に目が行きがちですけれども、それだけではない、もちろん重要ですけれども、それだけではなくて、家庭内でも男性にもしっかり子育てをより一層手助けしていただけるような育休というものを推進していく、こういうことも諸外国を参考にしていかなければならないことではないかなと思っております。  女性の労働力確保、このことのために労働時間規制等、しっかり企業に提案していくことも政治の重要な役割なのではないかということを教わったと思っております。  以上、意見表明を終わります。
  37. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) 藤井基之君。
  38. 藤井基之

    ○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。  この我々の所属しております調査会、国民生活に関する調査会という最初のスタート、今から約、これは二十数年前になるんでしょうか、それからずっと国民生活に関係する問題を様々な角度から検討をしていただきました。まさに参議院らしい活動をしていたということで、今までの継続的なそういった検討について評価をしたいと思いますし、今期、三年目を迎えておりまして、皆様方の御意見をいただいていて、是非、今この理事のポストをちょうだいしていますので、何とか皆様方の議論の成果をまとめて、それをできることなら調査報告議決という形で国会の方に、本会議に決議を出させていただきたいと思っておりまして、最後までの引き続きの御協力をお願いしたいと存じます。  今申し上げましたように、国民生活に関する調査会、昭和六十一年からスタートしておりますけれども、そして、社会はどんどんどんどんやっぱり変化をしてまいりました。現在、国家予算の最も大きな割合というのは実は社会保障に費やされているわけでございまして、我が国は少子超高齢化社会といいましょうか、あるいは人口減少社会、そのような道をまっしぐらに進んでおります。そして、これらは各種調査機関等が予測したとおりのものでございまして、これから先の多分人口の流れもそのような流れでこれからも進んでいくんだろうと思います。  そういった中で、私どもがこの第九期目になって初めて、二十二年からスタートしたこの調査会は、国民生活・経済・社会保障に関する調査会ということで、社会保障という問題を正面からとらえた。そして、調査項目として、持続可能な経済社会と社会保障の在り方というテーマで三年間の検討をいただきました。本当に、私は時節を得たテーマであったと思っております。そして、これから先もこの重要性というのは減らないと、そう信じております。  そして、何人かの委員からも提言がありましたとおりでございますが、社会保障というのは、社会保障が単純に存在しているとは考えられません。やはり社会保障というのは人間の考え方とか経済の問題と密接不可分でありまして、私ども、社会保障というのは、やはりバランスの取れた自助努力といわゆる共助と公助というもののそういった組合せの下に社会保障というものは国民に提示をできるんだろうと思っております。そして、それを裏付けるためには、どうしても経済社会が健全なものでなければならないと思っております。  そして、この社会保障については、先ほど石橋委員からも御提言がありましたように、私ども、どうも社会保障というふうに考えたときに、ともすればこれは社会のコストではないかという意識を強く持ち過ぎるんではないかという感じがしてなりません。社会保障がこれからより幅広く国民、社会に訴えなければいけない、そしてみんなに理解を持ってもらって、そしてこれを発展させなきゃいけないとするならば、この社会保障こそは実はコストではなくて社会活性化につながるものだと、そういう認識を我々政治家は国民の方々に訴えなければならないんだろうと思っております。  私は、そういった意識から、是非この三年間の皆様方の成果を調査報告におまとめさせていただいて、是非これを参議院の議決の場で委員長から御提言をいただきたいと思っております。是非、引き続きますお力添えをいただきたいと思います。  以上でございます。ありがとうございました。
  39. 鴻池祥肇

    ○会長(鴻池祥肇君) それぞれの先生方、ありがとうございました。  以上で各委員からの意見表明は終わりました。  これより意見交換を行うことといたします。  御意見のある方は、挙手の上、会長の指名を待って御発言くださいますようによろしくお願いをいたします。  それでは、御意見のある方、挙手を願います。  特に御発言ないようでございますので、以上で委員間の意見交換を終了したいと思います。  委員の皆様方から大変貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございました。  本日伺いました御意見を踏まえまして、理事の方々とも十分協議の上、最終報告書案を作成してまいりたいと存じております。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時十分散会