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2013-05-10 第183回国会 参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 4号 公式Web版

  1. 平成二十五年五月十日(金曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  四月十九日     辞任         補欠選任      加賀谷 健君     武内 則男君      斎藤 嘉隆君     風間 直樹君  五月八日     辞任         補欠選任      室井 邦彦君     小林 正夫君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         猪口 邦子君     理 事                 尾立 源幸君                 徳永 エリ君                 野村 哲郎君                 長谷川 岳君     委 員                 岩本  司君                 風間 直樹君                 小林 正夫君             ツルネン マルテイ君                 宇都 隆史君                 島尻安伊子君                 武見 敬三君                 橋本 聖子君                 木庭健太郎君                 横山 信一君                 江口 克彦君                 主濱  了君                 紙  智子君                 山内 徳信君    国務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(沖縄及        び北方対策))  山本 一太君    副大臣        内閣府副大臣   伊達 忠一君        外務副大臣    松山 政司君        農林水産副大臣  加治屋義人君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        山際大志郎君        内閣府大臣政務        官        島尻安伊子君        経済産業大臣政        務官       佐藤ゆかり君        国土交通大臣政        務官       坂井  学君    事務局側        第一特別調査室        長        宇佐美正行君    政府参考人        内閣府政策統括        官        井上 源三君        内閣府沖縄振興        局長       竹澤 正明君        内閣府北方対策        本部審議官    河合 正保君        外務大臣官房参        事官       引原  毅君        農林水産大臣官        房生産振興審議        官        雨宮 宏司君        国土交通省北海        道局長      高松  泰君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○平成二十五年度一般会計予算内閣提出、衆議  院送付)、平成二十五年度特別会計予算内閣  提出、衆議院送付)、平成二十五年度政府関係  機関予算内閣提出、衆議院送付)について  (内閣府所管(内閣本府(沖縄関係経費)、北  方対策本部、沖縄総合事務局)及び沖縄振興開  発金融公庫)     ─────────────
  2. 猪口邦子

    ○委員長(猪口邦子君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、加賀谷健君、斎藤嘉隆君及び室井邦彦君が委員を辞任され、その補欠として武内則男君、風間直樹君及び小林正夫君が選任されました。     ─────────────
  3. 猪口邦子

    ○委員長(猪口邦子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府政策統括官井上源三君外五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 猪口邦子

    ○委員長(猪口邦子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 猪口邦子

    ○委員長(猪口邦子君) 去る七日、予算委員会から、五月十日の一日間、平成二十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち内閣本府(沖縄関係経費)、北方対策本部、沖縄総合事務局及び沖縄振興開発金融公庫について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。  まず、審査を委嘱されました予算について山本沖縄及び北方対策担当大臣から説明を求めます。山本沖縄及び北方対策担当大臣。
  6. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 平成二十五年度内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部予算についての概要を御説明いたします。  初めに、沖縄関係予算について御説明します。  内閣府における沖縄関係の平成二十五年度予算総額は三千一億三千八百万円、前年度当初比一〇二・二%となっております。  沖縄振興に資する事業を県が自主的な選択に基づいて実施できる制度である沖縄独自の一括交付金については、千六百十三億一千百万円を計上しております。  このうち、経常的経費に係る沖縄振興特別推進交付金については、前年度と同額の八百三億四千万円を計上しています。  また、投資的経費に係る沖縄振興公共投資交付金については、前年度より三十八億五千六百万円増額し、八百九億七千百万円を計上しています。  沖縄における社会資本を整備するため、国直轄事業を中心とした公共事業関係費等を計上しました。その中で、那覇空港滑走路増設事業に新規着手することとし、初年度の国費として百三十億円を計上しました。  また、北部地域の連携促進と自立的発展の条件整備として、産業振興や定住条件の整備等を行う北部振興事業のための経費を計上しています。  さらに、沖縄になお多く残る不発弾等の処理を進めるための経費を計上しています。  加えて、昨年九月に開学した沖縄科学技術大学院大学において国際的に卓越した科学技術に関する教育研究を行うとともに、その環境の整備を推進するための経費を計上しました。  また、沖縄振興開発金融公庫が行う新事業創出促進のための出資金の財源として追加出資を行うこととしました。  さらに、新たな公共交通システムの在り方の検討のため、これまでの調査結果等を踏まえ、より詳細な検討を行う調査を実施するための経費を計上しています。  続きまして、北方対策本部予算について御説明します。  内閣府北方対策本部の平成二十五年度予算総額は十六億四千七百万円、前年度当初比九〇・〇%となっております。  このうち、北方対策本部に係る経費は二億四百万円であり、北方領土隣接地域を訪れる修学旅行生等への学習機会の拡充経費、民間企業と連携した国民世論の啓発に関する調査経費等を計上しました。  また、独立行政法人北方領土問題対策協会に係る経費は十四億四千三百万円であり、四島交流等事業の新船「えとぴりか」を有効活用した、青少年を対象とした洋上研修等実施経費、羅臼国後展望塔研修室の増築を行い、修学旅行生等への教育環境の整備経費等を計上しました。  以上で、平成二十五年度の内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部予算の説明を終わります。  よろしくお願いいたします。
  7. 猪口邦子

    ○委員長(猪口邦子君) 以上で説明の聴取は終了いたしました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 尾立源幸

    ○尾立源幸君 民主党・新緑風会の尾立でございます。  まず、今日ようやくこの委員会が開催されたこと、本当にうれしく思っておりますし、また委員会のことでございますが、三月の中旬に根室市を中心に視察を企画しておりましたけれども、国会の都合でそれが実現できなかったこと、関係者の皆さんに大変な御尽力をいただいたんですけれども、そのまずおわびを申し上げたいと思います。また機会があれば是非訪問をさせていただきたいと、委員長共々皆さんと、思っておりますので、よろしくお願いいたします。  それでは、質問に入らせていただきたいと思います。  まず、北方領土隣接地域振興等基金についての質問をさせていただきたいと思います。  これは、御案内のとおり国と北海道で共に出し合ってつくった基金でございます。とりわけ、北方領土隣接地域の市町又は振興計画に基づく事業等々にこれは活用されているわけなんですけれども、主に水産資源の増大対策や教育施設整備など、こういったものに内容としては使われております。  私が今日御指摘をさせていただきたいのは、資料でお配りをさせていただいておりますが、一ページ目を御覧いただきたいと思いますが、この百億円の基金というものの運用益が非常に今利率が低下したことによって悪くなっております。実は、徐々にこの基金は積み増しをして、平成三年で百億円というものが満額積み立てられたんですが、そのころの運用益というのは利回りで六%近く、額でいうと五億九千万を上回るようなこういう運用益が出て、これを活用してきたわけなんですけれども、御覧いただきますと、平成二十三年、二十四年になりますと、もう一億七千万円くらいに低下すると。差額でいうと四億二千も少なくなってきているということなんですね。  恐らく、この基金をつくったときの想定利回りというのは、やはり百億が積まれたときのこの辺りを念頭に、いろんな事業計画や、また関係者の理解も得られてこれを造成したと思うんですけれども、このような金利の低下の局面において、本当にこの運用益だけで十分な、最初に申し上げましたような地域の振興ができるのかということについて、山本担当大臣にお聞きしたいと思います。  これを、政権新しくなられて、我々問題意識持っておったんですけれども、多分暮れに就任なさったので、もう予算ができていたと。細かいところまで多分分からない中でもう二十五年度の予算ができてしまったと思うんですけれども、今となってはこれはもう十分御承知なわけですから、今の現状の問題意識と、来年に向けての決意をお聞かせいただきたいと思います。
  9. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 今先生がおっしゃった点は、私も大臣就任後まず最初に北方対策の問題として実は問題意識を持ったところでございますので、よく内情は存じ上げております。  近年、先生おっしゃったように低金利の影響で北方基金の運用益は減少傾向でして、これに鑑みて、内閣府と国土交通省ではそれぞれ、御存じだと思いますが、別途の予算措置で補完を行っておりまして、地域住民の生活の安定、世論啓発、それから元島民の援護に寄与しているものであるというふうに認識をしています。  また、二十四年度からなんですけれども、これも先生御存じだと思いますが、隣接地域への修学旅行等に対する補助、これ千五百万円だと思いますけれども、これも実施しております。さらに、これもよく御存じだと思いますが、国土交通省においては、北方領土隣接地域振興等事業推進費補助金というものもありまして、二十五年度の予算案では一億円積んでありまして、あと、内閣府においても、さらに、北方領土隣接地域振興啓発経費ということで二千五百万円、元島民後継者対策推進経費ということで二千四百万円を計上しています。  このおっしゃった基金の積み増しについては、いろいろ当初私も議論をさせていただいたんですが、これ、今の財政状況等を考えるとなかなか容易ではないというふうに考えますけれども、元々北方基金を規定するこの北特法、これは議員立法ですので、立法府において関係者その他の方々でいろいろと議論していただく必要があるんではないかというふうに思っております。  いずれにせよ、今後とも隣接地域一市四町、北海道の意向も踏まえながら、北方領土問題の解決に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと、このように考えております。
  10. 尾立源幸

    ○尾立源幸君 是非、今七次の振興計画もスタートしておりますので、その計画に基づく事業が滞りなく行えるように是非万全のサポートをお願いをしたいと思います。一言お願いできますか。
  11. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 御指摘を踏まえてしっかり努力をさせていただきたいと思います。
  12. 尾立源幸

    ○尾立源幸君 それではもう一つ、この地域への投資ということでお伺いをしたいと思います。  今回の連休中に安倍総理が訪ロされました。北方領土返還に向けての交渉の再スタートが切れたというふうに認識しておりますが、そこで私必要だと思っておりますが、返還されたときに備えた環境づくりというものを今から見据えて私もやっていかなきゃいけないと思っております。  といいますのも、ロシアの国そのものが極東・東シベリア地域に恐らく、概算ですけれども二兆円ぐらい近いお金を使って開発をしている、北方四島、この辺りには一千億近いお金を掛けて様々なインフラ整備もしておるという中で、我が方はなかなかそれに比べて十分な予算で整備がされていないという認識を私は持っております。  ここは、返還されたとき、根室始めこの隣接地域というのはハブになると私は思っております。交流の拠点になると思っております。そういう意味で、返還されてからやるというのではもう遅いと私は思っておりますので、そういう意味で、このインフラ、そしてソフト、ハード両方含まれると思うんですけれども、この開発投資をすべきという件について、それぞれ担当、お答えいただきたいと思います。
  13. 坂井学

    ○大臣政務官(坂井学君) 先ほど委員の御質問の中にも触れられましたけれども、平成二十五年度、今年から第七期の隣接地域の振興計画がスタートしておりますが、その中において、北方四島との交流拠点の整備、またこの隣接地域の振興のための事業などが重点施策として既に位置付けられておりまして、一応スタートをさせたいということでございます。  そして、総合的な事業効果を出したいということで、ハード事業そしてソフト事業一体的に組み合わせようということでございまして、ハード事業につきましては、通常の公共事業に加えまして、調整費であります北海道特定特別総合開発事業推進費、これを新たに平成二十五年度から北方領土隣接地域のインフラ整備にも充てると、こういうことを考えております。また、ソフト事業に関しましては、今まで地域の産業振興などに活用されてきておりました北方領土隣接地域振興等補助金をこの重点施策に対応できるように、これは見直しを図ってまいりまして、この地域の振興に向けてしっかりと進んでいきたい、また安定振興を図ってまいりたいと考えております。
  14. 尾立源幸

    ○尾立源幸君 大臣にちょっと質問なんですけれども、北方四島、視察に行かれたと思いますが、どういう経路で行かれましたですか。
  15. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 北方四島自体には残念ながらまだ国会のいろんなスケジュールもあって訪問をしておりませんけれども、将来機会があれば是非伺いたいと思っておりますが、飛行機とバスを乗り継いで根室の納沙布岬まで行って、そこで北方領土を視察をいたしました。
  16. 尾立源幸

    ○尾立源幸君 飛行機では中標津、釧路、どちらから入られましたですか。
  17. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 釧路から入りました。失礼しました。
  18. 尾立源幸

    ○尾立源幸君 相当時間が掛かったんじゃないかと思いますが、順調に行って二時間半ぐらい掛かるんでしょうかね、百三十キロぐらいあると、一般道で行かなきゃいけない。ただ、ここ非常に物流の拠点になっております。根室から釧路の方にはもう海産物がたくさん大型トラックでばんばん通ります。特にサンマの時期などは本当にサンマ街道のような、道にサンマが落ちているような状況にもなっています。  あと、逆方向については、ガソリン等々、物資がたくさん運ばれるんですけれども、なかなかこの四十四号線というのは冬は非常な難所にもなっております。また、根室の方からは、産婦人科、出産されるときは、根室に出産の施設がないということで、中標津だとか別海だとか釧路にまで行かなきゃいけないというようなことになっておりまして、大変な重要な交通路なんですね。  そういう意味で、ここの整備を一刻も早くしていただきたいという地元からの要望もありますが、この辺りについて、大臣、御感想と、また今日は国交省ですね、お願いいたします。
  19. 山本一太

    国務大臣山本一太君) 釧路から納沙布岬までは三時間近く掛かったと思います。私の印象としては、北海道は本当に広いなということと、その道路の周りに何か、何もないといいますか、なかなか、何もないなんて本当に失礼なんですけれども、すばらしい自然があったんですけれども、もうちょっとこの三時間の間に、何か観光客が来るとか、そういう施設施設というんでしょうか、何か材料がないのかなというふうに思いました。  今おっしゃった話は、もちろん国交省は関係省庁でありますけれども、そういう問題意識はしっかりと北方担当大臣として持って臨んでいきたいと思います。
  20. 坂井学

    ○大臣政務官(坂井学君) 今委員の御指摘のように、やはりしっかりと整備をすべき場所はまだあると、こう考えておりまして、先ほど申し上げた総合開発事業推進費なども今回は九億円から約五十五億円以上ということで、努力はできるところはさせていただいてまいりたいと思っております。
  21. 尾立源幸

    ○尾立源幸君 是非よろしくお願いしたいと思います。  それでは、ちょっと話題をがらっと変えまして、鳥獣被害対策についてお聞きをしたいと思います。雨宮審議官には今日来ていただいています。あちこちで今引っ張りだこのようでございますけれども、連日御苦労さまでございます。  この地域、当然酪農、農業、水産業等々、本当に我が国の食料生産を担っていただいて、また輸出などもしていただいているということで非常に大事な場所なんですけれども、御案内のとおり今全国どこでも鳥獣被害が非常に多くなっております。とりわけ北海道は鹿とトド、カワウとかいうような話もありまして、ゼニガタアザラシでしたっけ、ゼニガタアザラシ、そういう多々被害が及んでおりまして、総額では六十二億ぐらいという推計が出ておるんですけれども、この対策は対策でもちろん様々、猟友会、市町村、関係者の協力を得てやっておりますが、もう一つ大事なことは捕った後の問題なんです。今恐らく十数万頭、北海道で鹿に限って言いますと捕獲されておるんですけれども、この活用が一割ちょっとでしかないと。あとは捨てるか埋めるか燃やすかみたいな、こんなもったいないことを実はしております。  そこで、昨年、これも議員立法、全会一致で通させていただいた農業の鳥獣被害防止特措法というものの中に、今回、捕獲した鳥獣の食品としての利用等ということで、その利活用を是非やっていこうじゃないか、もったいないじゃないかと、こういう趣旨で特措法ができておりますが、私も現地に行っていろいろ見ますと、一部今申し上げましたように利用はされているんですけれども、きっちり捕獲した動物の肉を流通させるためには、なかなかまだ衛生レベルについても厚生労働省の基準に合ったようなものが、ばしっとしたものがなくて困っているというのが現状でございます。  そういう意味で、私は地域に一つ、モデル事業でいいと思うんですけれども、標準的な、理想的な食肉加工施設というものを造るのはどうかと、こういうような意見を持っておりますが、審議官、いかがでしょうか。
  22. 雨宮宏司

    ○政府参考人(雨宮宏司君) お答えいたします。  先生御指摘のように、北海道におきましては、エゾシカなどによる鳥獣被害が地域経済の存続を脅かす重大な課題となっております。  こうした状況を踏まえて、鳥獣被害対策の推進に当たりまして、捕獲した鳥獣の食肉などとしての利活用の推進が重要な問題でございます。  農林水産省としましては、捕獲した鳥獣の食肉としての利活用を推進すべく、鳥獣被害防止総合対策交付金によりまして、衛生基準を満たした捕獲鳥獣の処理加工施設の整備や商品の開発を目指す取組などについて支援しているところでございます。  野生鳥獣を食肉として流通させようとする場合には食品衛生法に基づく衛生基準を遵守することが義務要件となっておりまして、農林水産省でもマニュアルなどを作りまして遵守を指導してきているところでございます。  先生御指摘のように、より高い衛生水準の施設整備の要望がございました場合にありましても、現場の実情に沿った対応がなされるよう、適切に指導、対応してまいりたいと考えております。
  23. 尾立源幸

    ○尾立源幸君 是非よろしくお願いしたいと思います。  それでは、最後になりますが、エネルギー問題について佐藤政務官にお聞きをしたいと思います。  お配りした資料の三ページ目をちょっと見ていただけますでしょうか。  私もこのゴールデンウイークの前半にウラジオストクの方に有志の議員やNPOの人たちと一緒に行ってまいりました。ウラジオストクでございます。この、何というんですかね、ウラジオストクを中心に上向きに、日本を上にして地図を見ていただきますと、ロシアが非常に日本に出口をふさがれた形で太平洋に面しているということがよくお分かりになるかと思うんですけれども、逆に言うと、我々にとっても非常にこの地域はある意味、心理的にはなかなか遠いまだ部分があるんですけれども、距離的には非常に近い部分がございます。成田から今ウラジオまで二時間の飛行機で行けます。ということで、韓国に行くのと同じぐらいなんでしょうか、本当に、私も今回初めて行きましたけれども、非常に近いというのが第一印象でございました。  そこで、今、安倍首相が訪ロされたときにも多くの経済界の方が行かれて、このエネルギーの問題や、また医療の問題、また農業の問題、様々な分野で協力関係を築いていこうということを話し合ってこられました。とりわけエネルギーについてなんですけれども、御覧のとおり、ここにありますシベリア、極東には様々な資源が大量に眠っております。特に、今回話題になりましたのが天然ガスの部分なんですけれども、じゃ、この天然ガスを、日本の国にとってエネルギーの調達先を多様化するという意味で、ロシア、この地域から購入するのも一つの手じゃないかというふうに思うんですが、私もそのように強く思っておりますけれども、その際、不思議な論調がございまして、天然ガスを購入する際に液化天然ガス、LNGにして買うのがいいのだ、買うのが当たり前だというような今論調になっておるんですが、私はそれだけではないと思っております。  今、シェールガス革命で、ロシアもしっかりこの天然ガスを売りたい時期でもあると思います。また、我々は買手ですから、交渉権を持つという意味で、LNGに限らず、例えば天然ガスをパイプラインで引っ張ってきて買うという方法。また、もっと言うと、現地で発電をして、電気で、高圧直流送電のような形で持ってくるというような方法等々、考えればいろいろあるはずだと思います。  そういう意味で、佐藤政務官にお聞きしたいんですけれども、この交渉をする際になぜLNGという非常に手間が掛かってコスト高になるような方法でガスを買おうとするのか。安定的な、そして廉価なエネルギーを輸入することが我々の国益にかなうと思うんですけれども、そういう観点で、なぜほかのオプションを持たないのか。佐藤政務官、御答弁をお願いします。
  24. 佐藤ゆかり

    ○大臣政務官(佐藤ゆかり君) 尾立委員にお答え申し上げます。  当然ながら、委員御指摘のとおりでございまして、我が国のエネルギー政策にとりまして重要なことは、安定的かつ低廉なエネルギーの確保でございます。  その手段といたしまして、パイプラインによるガスの輸入ですとか、あるいはロシアから電力そのものを輸入すると、委員御指摘のこうした選択肢というものを排除するものではございません。  しかしながら、サハリンからの天然ガスの輸入に関しましては、この間のロシア側の意向もございまして、様々な国際情勢が、国際情勢変わってきているところでございます。それと同時に、プロジェクトの検討状況というものもございまして、そうした様々な状況というものを総合的に勘案いたしますと、現時点ではパイプラインで輸送をするという選択肢よりはやはりロシアで液化をしてそれを持ってくる選択肢の方が現実味があり、むしろスピード感がある解決策であるというふうに考えているところでございます。  また、電力輸入の方の御指摘でございますけれども、電力系統を海外と接続することにつきましては、電力の調達の多様化に資するというそのメリットを指摘する側の考え方も当然ございますけれども、その一方で、国際連系線を通じまして仮に電力供給の一部を海外に依存することになりますと、当然ながら幾つかの問題や課題も生じてまいります。  具体的には、相手国の政策変更によりまして、ロシアは例えば平和協定を結んでいない相手国でございますけれども、何らかの政策変更が起きました際に供給が途絶えてしまう途絶リスクですとか、大規模停電の影響が直接伝播してくる安定供給上の問題ですとか、費用対効果、コスト負担主体のすみ分けの問題ですとか、あるいは法制面で、我が国国内におきまして現行の電気事業法では現状海外からの電力輸入を想定しておりませんで、こうした例えば電力輸入者にかかわる規定というのが存在していないという課題も今あるわけでございます。こうした点を踏まえまして、基本的には電力系統の国際的な連系についてもしっかりと検証のための情報収集と検討というものをしてまいりたいというふうに考えております。  なお、政府の方で進めさせていただきます電力システム改革の方でございますけれども、こちらの電力輸入につきましては想定はこの中には入っておりませんけれども、しかしながら、第一段階として、まず安定的供給の確保の観点から系統の広域的な運用、この拡大を進めることといたしておりまして、周波数の変換設備や北海道・本州連系設備等の地域間連系線について増強していくということを申し添えさせていただきたいと思います。
  25. 尾立源幸

    ○尾立源幸君 ありがとうございます。  昨日は財政金融委員会でも同じような質問をさせていただいたんですけれども、同じようなお答えをいただいたということなんですけれども、ファイナンス分野出身の佐藤政務官であられますから、この辺りはもう私の言わんとしていることはすぐお分かりになろうかと思いますので、是非、政務官のリーダーシップで、バイヤーなんですから、我々は買手なんですから、何も売手におもねることはないんですよ。買手が今強いわけですから、是非その辺りはネゴシエーションの一つの材料としていただきたいと思います。  最後に、時間になりました、山本大臣、この幾つかの分野の質問を聞いていただいて、これらへの前向きな取組の決意をお聞かせください。
  26. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 北方領土隣接地域、言うまでもなく、一市四町は領土問題未解決ということで、望ましい地域社会としての発展が阻害されているという、そういう面もあるというふうに考えております。さらには、返還要求運動の原点の地という特殊な位置付けもありますので、安定したやはり地域社会として形成する必要があると思います。  先ほど申し上げたとおり、隣接地域は、北特法、北方領土問題解決促進のための特別措置の法律に基づいて国交省を中心に振興のための諸施策をいろいろとやっておりますけれども、今後とも政府関係各省しっかり連携をして取り組ませていただきたい、今日先生が御指摘になった点も踏まえて北方対策担当大臣として一生懸命やらせていただきたいと思います。
  27. 尾立源幸

    ○尾立源幸君 終わります。
  28. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 皆様、お疲れさまでございます。民主党・新緑風会北海道の徳永エリと申します。  私は連休の安倍総理のロシア訪問と北方領土問題に関して御質問させていただきます。  日本の総理として十年ぶりの公式のロシア訪問でした。また、今回の訪ロでは約三十人のCEOを含む総勢百二十名という日ロ関係史上最強最大と言われる経済界の方々が同行いたしまして、農業それから食品、医療、都市環境、省エネの各分野における日ロ協力の推進について一致したということを伺っておりますけれども。  まず、政府は、政治そして経済、両面において、今回の日ロ首脳会談そして訪ロをどのように評価しておられるのか、伺いたいと思います。
  29. 松山政司

    ○副大臣(松山政司君) 今回の総理の訪ロですが、十年ぶりの日本の総理大臣としての訪問になっております。  大きく三つの成果を達成できたというふうに考えております。  一つは、この北方領土問題でありますけれども、両首脳は、戦後、六十七年を経て日ロ間で平和条約が締結されていない、この状態は異常であるという認識を確認した上で、双方に受入れ可能な解決策を作成する交渉を加速化させるとの指示を両国の外務省に共同で与えるということで合意をし、そして今回の会談で交渉を再スタートさせて、加えて加速化させるということで合意をしたというのは大きな成果だったというふうに考えております。  第二に、日ロ関係の将来的可能性についてですが、安全保障そして防衛分野において日ロ両国の協力水準を抜本的に高めるものとなりました外務・防衛閣僚による2プラス2の会合ですね、この立ち上げに合意をされたということが二点目であります。それから、経済分野ですが、今後の日ロ両国が極東と東シベリア地域の発展のために協力をして、その将来の青写真を共に描いていくために官民協議というものを開催することに合意をしました。そして、今回の訪ロでは、先生おっしゃったように、百二十名に及ぶミッション、約三十名のCEOを含む皆さんが同行していただきまして、農業、食品、医療、都市環境、省エネと、いろんな分野において日ロ協力の推進について一致をいたしました。  三つ目に、両首脳間では二時間にわたって少人数の会談が行われまして、また一時間強にわたってワーキングランチなどを行いまして、幅広い問題について胸襟を開いてじっくり話し合って、そして個人的信頼関係が生まれたというふうに考えております。  そして、今回の全ての成果を含んだものとして、日ロパートナーシップの発展に関する共同声明、これを採択をいたしました。そして、日ロ協力の具体的在り方を指し示すことができたことは極めて有意義でありました。今回の訪ロが今後の日ロ関係の発展に新たな弾み、そして長期的方向性を与えるものとなったというふうに確信をいたしております。
  30. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 ありがとうございます。  今もお話がありましたけれども、やっぱり平和条約の締結に向けて、そして領土問題の解決に向けて、今回、総理がロシアを訪問してプーチン大統領に直接お話をすることによって大きな進展があるのではないかということを大変に期待をしておりました。そういうムードがずっとありましたよね。プーチン大統領が復帰なさってから、新たに領土問題の解決と交渉の仕切り直しを呼びかけたり、それから、総理も昨年電話で会談をなさいました。また、森元総理もロシアに行かれてプーチン大統領とお話しなさったということで、その内容を聞いても、恐らく大きく進展するんじゃないか、特に私、北海道の人間ですから強くそこを期待していたんですけれども。  四月二十九日のプーチン大統領との会談の後にクレムリンで行われました共同記者会見の中で安倍総理は、この数年間停滞していた平和条約交渉をスタートさせ加速化に合意したのは会談の大きな成果だとおっしゃっておりますけれども、残念ながら、領土問題、この北方領土問題ということには直接言及はなさっていないんですね。  今回の訪ロについてもう一度伺いますけれども、領土問題の進展、成果という部分においてはどのように評価なさっておられますでしょうか。
  31. 松山政司

    ○副大臣(松山政司君) 今回の共同声明でございますけれども、双方に受入れ可能な解決策を作成する交渉を加速化させると、この指示を両国外務省に共同で与えることで合意をしたということが極めて重要だと思っております。この合意によって、停滞していたこの平和条約の締結交渉を再スタートをさせて、そして加速化させるというところまで声明に書き込むことができましたので、大きな成果だったというふうに思っております。  また、他方で、この領土問題、両国の立場に大きな隔たりがあるのは事実でございまして、安倍総理が述べておられるとおり、戦後六十七年以上たっても解決していない、この難題を一気に解決するということは、そういう魔法のつえは存在しないんだというふうにおっしゃっておりますが、政府としても、両国関係全体の発展を図りながら、そして北方四島の帰属の問題を解決していくべく、しっかりと粘り強く取り組んでいきたいと思っているところでございます。
  32. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 プーチン大統領との会談で、総理は領土交渉の議論の出発点として、平和条約締結後の歯舞諸島、色丹島引渡しを定めた一九五六年の日ソ共同宣言の有効性を確認した二〇〇一年のイルクーツク声明が交渉の原点だというふうに訴えたと伺っています。しかし、それに対してプーチン大統領からは具体的な言及はなかったということなんですが、このことはどのように受け止めておられますでしょうか。
  33. 松山政司

    ○副大臣(松山政司君) 先生おっしゃるように、今回の首脳会談は、安倍総理からは、二〇〇一年、イルクーツクでの森・プーチン首脳会談には当時官房長官として同席したことに触れながら、総理の方からは、イルクーツク声明が平和条約締結交渉の原点であるということを述べておられます。それに対してプーチン大統領からは、確かにイルクーツク声明には特段言及がなかったわけでありますけれども、いずれにしても、プーチン大統領自身が署名した文書であって、それが有効であるということは言うまでもない状況でございます。  また、今回の共同声明でございますが、平和条約締結交渉をこれまでに採択された全ての諸文書、全ての諸合意に基づいて進めるというふうに明記をいたしておりまして、この全ての諸文書、諸合意に、一九五六年共同宣言以降の様々な声明、もちろんイルクーツク声明も含まれておりますので、そして二〇〇三年の共同声明及び日ロの行動計画だけを言及しておりますが、これに全ての主要文書が列挙をされておりますので、それでよろしいかというふうに思っております。
  34. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 イルクーツク声明は有効だととらえておられるんですね。
  35. 松山政司

    ○副大臣(松山政司君) はい、そのとおりでございます。
  36. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 私は北海道で生まれ育ちましたので、子供のころからもう至る所で北方領土返還という文字を目にしてきているんですね。我が国の固有の領土でもある北方領土というものを小さいころからずっと強く意識をしてきました。なかなかこの解決につながらない。戦後六十七年たっても平和条約も結ばれない。返還を望んでいる元島民の方も、もうかなり御高齢になっておられます。平均年齢が七十八歳ということですから、もうある意味時間がないといいますか、本当に一日も早く返還を望んでいるという状況です。  そこで、今回の会談で領土問題には直接言及はしていないということを踏まえて、確認なんですが、現在の政府の北方領土問題に関する基本的な立場について伺いたいと思います。また、領土問題を進展させるために一番大事なことは何なのか。そして、今後の交渉スケジュールなんですが、想定も含めておっしゃれる範囲内で伺いたいと思います。
  37. 松山政司

    副大臣松山政司君) 日ロ間の最大の懸案でありますこの北方領土問題でありますが、北方四島の帰属の問題をまず解決をするということ、そしてロシアとの間でこの平和条約を締結するというのが政府基本方針でございます。  日ロ関係の全体の進展を図るという意味では、今回、経済の交流、あるいは議会間交流や文化の交流等々、様々な日ロ関係の距離感をしっかりと縮めていく中で領土の問題を片付けて解決をしていくということ、そのスタート地点に立って、加速するという状況になったということで、大きな成果だと思いますので、先生の御意向を受けてしっかりまた引き続き頑張りたいと思いますので、よろしく御理解をお願いいたします。
  38. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 プーチン大統領は、二〇一八年まで、あと任期五年間です。柔道家でおられますし、それから親日とも言われておりますので、大事なチャンスだと思って全力で取り組まなければいけないと思っています。そして、私たちができることというのは、やはり国民みんながこの我が国固有の領土の返還を強く望んでいるのだという、そういうメッセージをロシアに届けなければいけないというふうに思っております。  そこで、更なる国民世論への喚起、また国民への啓発活動というのが必要になってくると思うんですが、山本大臣、この点に関してはいかがお考えでしょうか。
  39. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 北方領土問題に対する政府の立場は松山副大臣から述べられたとおりだと思うんですけれども、私も、委員がおっしゃったように、今回、平和条約交渉、再スタートしたと、両首脳の信頼関係がある意味で築かれたということは一つのチャンスととらえるべきだというふうに思っておりますし、私、北方対策担当大臣ですが、北方領土問題の解決、それから平和条約の締結に向けて、先生のおっしゃった世論啓発、環境整備に全力で取り組んでいきたいというふうに思っております。  具体的に言うと、国民世論の一層の啓発のために特に、委員御存じのとおり、若い方々にちょっと関心が低いということで、世論調査すると大体いつも二〇%台なので、将来を担う二十代の若者の北方領土問題の認知度が低いということですから、本年四月に立ち上げたフェイスブック、ツイッター、こういった活用も通じて、裾野の広い広報啓発活動の積極的な推進に努めていきたいと思います。  それからもう一つ、北方領土問題の幅広い認知のためにも北方四島交流事業、これは戦略的にやっていかなければいけないということで、三月末に見直しの方針を取りまとめましたので、将来を担う若者等々、各界各層の幅広い参加を促せるように、しっかり北方対策担当大臣として先頭に立って取り組んでいきたいと思います。
  40. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 力強い御答弁をありがとうございました。よろしくお願いいたします。  さて、内閣府北方対策本部の平成二十五年度の予算総額、十六億四千七百万円ということなんですが、今年度の予算は、今おっしゃっていたその若い世代に対する啓発、それから教育機会の充実、民間企業と連携した返還要求運動実施に向けた調査研究及び後継船舶の有効活用の充実に予算を重点化して確保したということですけれども、その中に新規の事業として民間企業と連携した国民世論の啓発に関する調査とあるんですけれども、これ、具体的にどういうことをしようとお考えになっておられるんでしょうか。
  41. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 今先生が御指摘になった民間企業と連携した国民世論の啓発に関する調査なんですが、民間企業にそれぞれ社会貢献部門というのがありますので、そこに対して、北方領土問題の啓発に協力してもらえるように、東証一部上場企業、ここに書いてあるんですが、二千三百社、ここに対して啓発への協力の有無とか協力内容等を調査して、協力をいただける企業と連携した啓発活動を実施しようということで二千六百万円、これ予算を付けてあります。  これ、サッポロビールと連携した啓発の例、御存じかと思うんですけれども、サッポロガーデンパーク秋祭りのイベントに啓発ブースを出させていただいて、北方領土のパネル展をやらせていただきました。来場者は一万五千人ということなんで、こういう形で、今回の調査を通じて一つでも多くの企業、協力していただける企業を探していこうと、こういう試みでございます。  内閣府としては、官民一体となった返還要求運動の取組を実施することで国民世論の一層の啓発に寄与したいということで、問題の解決に向けてこれも一つの方法としてしっかり進めていきたいというふうに思っています。
  42. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 昨日ちょっと伺いましたら、缶ビールに北方領土返還とプリントしてもらったりとか、ジュースにそういったプリントをしてもらったり、そんなことをしてもらえるといいななんというお話もありましたけれども、いろんな形で国民の目に付くような、そういった国民喚起の運動をしていくべきだと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  それから、ビザなし渡航について、北方四島の訪問事業の見直しですね、これ先ほど、三月の末ですか、指針が決まったということでございますけれども、どのような見直しを行ったのか、また今後の課題についても具体的に伺いたいと思います。
  43. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 失礼いたしました。ちょっと役割分担の誤解がございまして、大変失礼いたしました。  北方四島交流事業については、先生御存じのとおり、事業開始から二十年が経過をいたしまして、いろいろ評価があるところですが、相互理解が深化したということでいうと、一定的な肯定的な評価はできるんではないかというふうに考えております。  四島交流の実績をちょっと見てみると、四百六十九回ということで、平成四年から二十四年度の間で一万八千九百五十三人という数字まで来ております。  他方、事業の在り方については様々な課題の指摘がなされておりまして、昨年度、新船「えとぴりか」、これが就航いたしましたので、事業の在り方を見直すということで、本年三月末に、先ほども申し上げましたが、北方四島交流事業の見直しについて取りまとめました。  主なところを申し上げますと、幾つもあるんですが、一つは事業目標の設定が欠如しているんではないかという指摘があって、前年度の事業をそのまま実施するという、少しマンネリ化をしているんではないかという御指摘がありました。これは課題だと思います。それからあと、各実施団体いろいろあって、それぞれ独自に事業を実施することで一つ一つの事業に継続性がないんではないかと、単発的だと、事業の効果を最大限に発揮することができていないのではないかというような課題があったり、あともう一つは、これもよく言われているんですが、訪問、視察中心のプログラムになっていまして、本来の目的である相互理解の促進の機会が限られていると、受入れのプログラムの方も相互理解の促進という形で本当に練り上げられているかという、そういう課題もあるというふうに考えております。  そこで、今のような課題を踏まえて、具体的には事業目標をきちっと設定する、これは当然のことだと思うんですが、事業実施後はその検証を行う、評価をすると、PDCAサイクルを確立するということが一つ。それから、将来を担う若者など、先ほども申し上げましたが、各界各層の幅広い参加を促進すると。それから、先ほどの課題にこたえる形で、三番目として、視察中心のプログラムから対話中心のプログラムに改めると、こういうことを通じて領土問題の解決に向けた環境整備、これが本来の目的ですから、この目的を実現するための戦略的な事業に見直したいと思っています。  なお、今後ロシア側との調整を要するものもあって、これ難しいのはロシア側ときちっと調整しないとできないというところなんですけれども、もう実施可能な事項については今年度の事業からできることから見直しをやっていきたいと、こんなふうに考えております。
  44. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 時間になりましたので、ちょっと私もこの交流事業の中身についてはアイデアがあったんですけれども、また改めてアイデアを述べさせていただきたいと思いますが、いずれにせよ、今のこのムードが北方領土返還に向けて非常に大きなチャンスだということをしっかりととらえて、政府とそして国民と一体となって、この国民啓発もしっかりとやって、何としてでも一日も早く北方領土返還望んでおりますので、よろしくお願いしたいと思います。  最後に決意を伺って、締めたいと思います。
  45. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 先生の御指摘も踏まえてしっかりやりたいと思いますが、アイデアの話ですが、委員会でなくても結構なんで、いつでも大臣室に持ってきていただければ是非参考にさせていただきたいと思います。
  46. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 自由民主党、北海道の長谷川岳です。徳永委員と同じ北海道でございますので、質問も類似した視線がございますし、参考人もほとんど同じだということで、少しアレンジをして質問をさせていただきたいというふうに思います。  まず最初に、先月二十九日、安倍総理、十年ぶりにロシアを公式訪問し、プーチン大統領と会談を行いましたが、まずは今回の安倍総理の訪ロの成果はどこにあるか、外務省に伺いたいと思います。
  47. 松山政司

    ○副大臣(松山政司君) 今回の成果ですが、先ほども申し上げましたが、大きく三つの成果になろうかと思っております。  一つは領土問題でありますが、御承知のように、六十七年を経て日ロ間で平和条約が締結されていないという状態は極めて異常であるという認識を両首脳で確認をしたということ、そして双方に受入れ可能な解決策を作成する、その交渉を加速化をさせると、そしてその指示をしっかり両国の外務省に共同で与えるということで合意をいたしました。今回の会談では、交渉を再スタートさせ、加速化させるということで新たな合意をしたということは大きな成果でありました。  二つ目に、日ロ関係の将来的な可能性について、安全保障、防衛分野において2プラス2という外務・防衛閣僚による会合の立ち上げに合意ができたということ。経済分野では、極東・東シベリア地域の発展のために官民の協議を開催するということで合意をいたしました。多くの経済人の方々、また三十名のCEOを含む経済の方々が御同行いただいたということでございます。  三つ目は、両首脳の少人数での会談をしっかりやらせていただきまして、胸襟を開いてお話をしていただいて、個人的な信頼関係が生まれたということが三つ目の大きな成果だったというふうに思います。  これらを含んで日ロパートナーシップの発展に関する共同声明が採択ができて、新たな弾み、長期的方向性をしっかりと与えることになったというふうに確信をいたしております。
  48. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 地元の一部報道によりますと、今回の首脳会談、経済交流が先行しているように見えるという指摘もあります。やはり経済交流を領土問題につなげていくことが極めて重要だというふうに思います。  今回の首脳会談を受けて、北方領土に向けた政府の基本方針、改めて、先ほど質問の中で回答いただきましたが、もう一度、基本方針と決意を伺いたいと思います。
  49. 松山政司

    ○副大臣(松山政司君) 今回の首脳会談で、停滞していた平和条約の締結を再スタートをさせ、加速化をさせることになりました。しかし、総理がおっしゃるように、なかなか一気に解決するというのは、そういう魔法のつえはないということでございまして、今回の経済の交流、そして文化あるいはスポーツの交流等々のいろんな話が現地でされております。議会間の交流も同じでございますが。  この六年、七年ぐらいで日ロの貿易も約六倍ほどになっておりまして、三百億ドル。それでも、日中の貿易額に比べるとまだ一割程度という状況ですし、この日ロの関係、距離感を縮めていきながら、そして、平和裏にこの領土問題をしっかりと解決をしていくという方針で臨んでいきたいと思っています。
  50. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 北方領土の問題でありますけれども、戦後六十七年が経過しまして、元島民の方々の高齢化が進んでおります。次世代、次代を担う若い世代に対してしっかりと領土問題を理解してもらうことが重要だというふうに考えております。  今後の啓発の在り方、特に若い世代に対する啓発について、まずは山本大臣の所見を伺いたいと思います。
  51. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 長谷川委員がおっしゃったように、北方領土問題解決に向けたこの粘り強い外交交渉、これを下支えするのは、これは国民世論の結集だと思いますし、先ほども申し上げましたが、次代を担う若い世代の参加は不可欠だというふうに思っております。  先ほども申し上げたんですが、内閣府としては、若い世代が北方領土問題に対して関心を持ち、理解を深め、自らの問題としてこれをとらえていただくと、こういう啓発事業を展開しておりまして、インターネット、これも先ほど申し上げたんですが、こうした媒体を用いた広報啓発、運動に参加しやすい機会の提供等を今積極的に行っております。  具体的に言うと、この若い世代の啓発については北方領土問題を考えるイベント、これは委員もよく御存じだと思いますが、あちこちで今展開をしておりますし、特に、若い世代が集まる商業施設を選んで実はいろんなイベントをやっているんですけれども、例えば、親しみやすいキャラクター、ゆるキャラでエリカちゃんというのがいるんですけど、これ真面目な試みですが、エリカちゃんが来るだけで実は親子連れ、とても増えるので、こういう広報啓発を行うなどの工夫を行っています。  それから、本年四月のフェイスブックも少し中身を充実させて、いろんな、何というんでしょうか、ユーザーの方々が興味を持ってアクセスしてもらえるような内容にできるように、日々、ちょっといろいろと知恵を使っていますので、どんどんそこら辺も進化させていきたいと思っています。
  52. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 大臣が様々なアイデアを持って御指示を出していることは十分理解をしております。  その中で、特に私、力を入れていただきたいというのは、北方領土を理解してもらうために領土教育というか、多くの若い世代の方がやはり北方領土を間近に見るきっかけをつくるということが非常に重要だと考えます。特に、次世代を担う中高生が修学旅行の際にやはり北方領土を直接見るということは有効な手段の一つだというふうに考えますが、道東への修学旅行生を増加させる取組としてどのようなことを考えているのか、山本大臣の所見を伺いたいと思います。
  53. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 長谷川委員がおっしゃったように、修学旅行等で北方領土隣接地域を訪問していただくと、間近に北方領土を見て、特に、ふるさとを追われた元島民の方々からのお話を聞くということは、非常に教育上、北方領土問題を理解していただく上では効果が高いというふうに考えています。  内閣府としては、修学旅行等を通じた北方領土教育の一層の拡充を図るための調査検討、これ、平成二十二年度から予算を付けてやっておりまして、あわせて、北方領土隣接地域において北方領土学習を取り入れた修学旅行等を実施する学校に対して、研修費それからバス等の経費を補助する取組も実施してまいりました。  調査結果で分かったいろんな課題とか改善策がありますので、これは関係者にフィードバックするとともに、北方領土隣接地域の各自治体、それから北海道根室振興局と連携協力して修学旅行等の誘致を進めまして、これも委員御存じかもしれませんが、平成二十四年度では誘致実績が前年度に比べて倍増いたしました。二十三年度九校千四十五人が、二十四年度は十七校で二千六十九人になったと。内閣府としては、引き続き修学旅行生の増加も含めた北方領土問題への理解増進に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。  長谷川委員は、私が北方担当大臣として初めて納沙布岬に行く数日前に議員会館に来ていただいて、先ほど尾立委員の方からも指摘がありましたけれども、道東の観光計画というのを有識者の方々と相談してまとめていただいたペーパーを大事に取ってありまして、やはりここに大勢人に来ていただくというのは、釧路から納沙布岬だけじゃなくて、もっと地域のネットワーク化をやって全体として非常に魅力ある観光資源にしなければいけないというふうに長谷川委員がおっしゃっていたとおり、そういう問題意識を持って取り組んでいきたいと思います。
  54. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 やはり、大臣がこの担当大臣になっていただいたのは何かというと、千人から二千人に増やすことではなくて、千人から一万人に増やすことだと、私はそのように思います。それぐらい、絶対数として倍増を御努力でしていただいたことは十分に評価をさせていただきますが、二千人では、全国の中でこの領土教育の中での二千人というのはやはり余りにも私は少ないというふうに思います。  事業目標としてやはり一万人の大台に乗せるぐらいの大掛かりな目標設定をしていただきまして、我々の議員や委員や、あるいは北海道全体としてもしっかりと取り組んでいきたいと思いますので、大臣に大きなこういった事業目標を立てていただくことをお願いできないかと思いますが、いかがでしょうか。
  55. 山本一太

    国務大臣山本一太君) ここで今何人かということを申し上げるわけにはいかないと思うんですけれども、長谷川委員のおっしゃったことをしっかり踏まえて、もうちょっと、少し、何というんでしょう、大幅に修学旅行生が増えるような仕組みをいろいろと考えたいと思います。  それから、まず隗より始めよで、御存じだと思うんですけれども、納沙布岬に行ったときに、与野党議員の方々にも来ていただきたいということだったので、私、自民党の議員なものですから、その場で石破幹事長と高市政調会長にお願いをして、橋本聖子参院政審会長が中心になって、少なくとも自民党で当選した百数十人は全部見に行っていただくということで、たしか六月の初めに第一陣が出ると思うんですけれども、そういうところからも少し集客といいますか、観光客あるいは修学旅行生を増やす一助にしたいといいますか、そういうネットワーク国会の中でもつくっていきたいというふうに考えています。
  56. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 大臣、もう一つ、これをやっていくためには観光予算なるものがやっぱり必要だというふうに思います。沖縄振興予算は三千億のうちに、沖縄で観光費が大体九十億を超えております。ですから、全体予算の中の三%ぐらいはこの観光の予算があるわけでございます。ところが、北海道の場合は、こういった事業をやりたくても、実際には六億、沖縄の十五分の一という予算でしかありません。  我々は、こういうことをやっていくためには、もちろんこれは北海道局との連携というのもありますけれども、これ、今の予算では四百万円、北方領土を目で見る修学旅行誘致事業とか調査というのに付けていただきますが、これだけではやはりこういった大きな目標を達成することができません。  沖縄北方大臣として、今のような、もちろん沖縄の観光予算がもっともっと付くことは大事なことだというふうに思いますし、これ自体の話ではなくて、やはり同時に、北海道のこういった北方領土、領土教育のための予算付けというのは私は重要であるというふうに思いますが、いかがでしょうか。
  57. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 観光予算等々について言うと、いろいろ関係各省もあるので私がここでなかなか言いにくいところもあるんですが、長谷川委員の問題意識はしっかり頭に置いておきたいと思いますし、沖縄担当大臣もやっておりますが、北方対策も大変大事だと思って一生懸命やっておりますので、そういう気持ちで取り組んでまいりたいと思います。
  58. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 もう一つ付け加えさせていただくと、やはりこういった一万人等の計画ができますと、修学旅行生の、行った学生に発信をしてもらうといった、学生たちが大臣が始めたツイッターやあるいはフェイスブックで発信をしてもらうということはかなりの発信効果につながる、発信力向上につながると、そのように思います。  ですから、修学旅行生、単に来てもらうだけではなくて、そこからやはり発信をしてもらう仕組みを、大臣、これもまた大臣のアイデア、我々ももちろんバックアップをさせていただきたいと思いますので、修学旅行生、見てもらうだけではなくて発信してもらうこともお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
  59. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 今のお話は、ちょっと事務方とどういう方法があるか、検討させていただきたいと思います。
  60. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 「えとぴりか」のお話にさせていただきたいと思います。  交流事業でこの「えとぴりか」が二十四年度から新たな船となって使用されておりますが、啓発事業においてもこの船舶を活用することが多くの若い世代にも受け入れられるきっかけとなるのではないかというふうに思います。  この「えとぴりか」の活用について、北方四島の交流事業だけではなくて、啓発事業にも「えとぴりか」を活用するということについての見解を伺いたいと思います。
  61. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 今、長谷川委員のおっしゃったことは全く私の問題意識と同じでございまして、「えとぴりか」をせっかく就航したんだからもっといろいろと使えないかという問題意識を少し内閣府にも投げて、いろいろ検討してもらいました。  内閣府においては、北方四島交流事業期間前後で、全国の主要な港に立ち寄って、青少年を対象とした洋上研修とか一般公開による北方領土問題等の船上展示会等を実施したいと、こんなふうに考えております。実は、四月二十八日、九日、東京湾の多目的埠頭で「えとぴりか」一般公開のイベントをやりまして、私も行ってまいりました。  北方領土問題に対する国民の理解と関心を高めるために、地元の要望も踏まえて、今の長谷川委員の御指摘も踏まえて、更なる効果的な活用についてしっかりと考えてまいりたいと思います。
  62. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 若い世代の啓発ということで、「えとぴりか」の活用並びに大幅な修学旅行生の拡大ということで、各省庁との連携というものについてもう一回、連携をしていただいて協議してくださるということをもう一度確約を取りたいと思いますが、いかがでしょうか。
  63. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 「えとぴりか」の活用については、これをいろんな意味で広げられるように担当大臣としてしっかり努力をしていきたいと思います。
  64. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 修学旅行のことについては。
  65. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 修学旅行についても、先ほど申し上げたとおり、何人どうのということを今ここでは具体的なことは申し上げられませんが、長谷川委員のおっしゃった問題意識を踏まえて、更なる増加を目指してしっかり対策を考えていきたいと思います。
  66. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 四島の交流事業について伺いますが、開始から二十年以上たっております。今回、四島交流の見直し方針が発表されたと聞いておりますが、今回見直しを行った目的はどのようなところにあるか、伺いたいと思います。
  67. 伊達忠一

    ○副大臣(伊達忠一君) 交流事業の見直しを行った目的についてということでございますが、北方四島交流事業については、今お話のあったように、開始からもう二十年以上が経過をし、相互理解が深化するなどこれまで果たしてきた役割について一定の肯定的な評価が可能であるわけでございますが、一方で、事業の在り方について様々な課題が指摘されるとともに、昨年度、今お話ございました「えとぴりか」、新船が就航しましたことから、事業の在り方について見直すとともに、本年三月末に北方四島交流事業の見直しについて取りまとめているところでございます。
  68. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 四島交流の参加者について各界各層の幅広い参加を促すというふうに書いてありますが、これ具体的にどのようなことを意味しているか、伺いたいと思います。
  69. 河合正保

    ○政府参考人(河合正保君) お答え申し上げます。  四島交流事業を領土問題の解決に寄与するという本来の目的を実現するための戦略的な事業に見直していくということが重要でございまして、このためにも各界各層の幅広い参加が必要だと考えております。  具体的には、同一人物が同じ年に複数回の事業に参加するということは避けていただく、あるいはスポーツ、文化、学術、生活環境等の専門家などの方に参加をしていただく、あるいは若い方々、高い関心を持っておられる大学生の方等々、そうした方々に参加していただくということが大事だと考えておりまして、今後実務的に検討してまいりたいと考えております。
  70. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 それともう一つは、訪問プログラムが視察中心から対話中心のプログラムに改善というふうに書いてあります。これは大臣も先ほど指摘をされましたが、もう一度この趣旨について伺いたいと思います。
  71. 河合正保

    ○政府参考人(河合正保君) お答え申し上げます。  四島交流事業は、四島在住ロシア人との間の相互理解の促進、問題解決の環境整備ということが目的でございます。そのために今後、相互理解の増進を更に図るために、住民交流会の実施でありますとか青少年交流の実施といったようなロシア人の方との対話中心のプログラムの改善を図ってまいりたいと思います。今後、その実現に向けましてロシア側、四島側と十分な調整協議をしてまいりたいと考えております。
  72. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 北方領土の問題については、戦後六十七年ということで、先月のプーチン大統領の会談も含めて非常に大きな流れが出始めていると思います。大臣の下でこの北方領土の問題を、やはりその解決に向けて全力を尽くしていただくことをもう一度決意を表明していただきたい、それで質問を終わらせていただきたいと思います。
  73. 山本一太

    国務大臣山本一太君) 納沙布岬を訪問させていただいて、元島民の方々、返還運動にずっと携わってこられた方々、あるいは後継者として返還運動を引き継いで頑張っておられる若い方々、こういう方々に会って北方対策担当大臣としての責任の重さを痛感しています。  私の場合は北方対策担当大臣に加えて領土担当大臣というのもありまして、北方領土問題について内外発信をしていくというのもありますので、そういったところも組み合わせながら、自分のできる限りの力を使ってこの解決のために貢献ができるように頑張ってまいりたいと思います。
  74. 長谷川岳

    ○長谷川岳君 質問を終わります。ありがとうございました。
  75. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 今日は北方領土の問題というか北の話ばかりになっていますが、私もちょっと二、三点お尋ねをしたいんですが、一つは、盛り上がっているとはいうものの、二十五年度北方対策本部予算を見ますと、二十四年度から一〇%減、十六億四千七百万円に決定をしております。減っておるわけですが、この北方本部の予算について当局としてはまずどう認識しているのか、伺っておきたいと思います。
  76. 河合正保

    ○政府参考人(河合正保君) お答え申し上げます。  今御指摘いただいたとおり、二十五年度の概算要求につきましては、北方領土問題に関する広報経費がありますが、このうちメディアミックスによる集中的な広報と、このような部分につきましては政府を挙げて北方領土問題に対応するという観点から内閣府の政府広報に一元化いたしまして、この額を合わせますとおおむね前年並みの額を要求させていただいたというふうに認識しております。
  77. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 ということは、政府を挙げてこれを集中的にやっていこうという決意の下だと思います。  大臣は、そういった広報というかインターネットも含めて、ほかの議員よりもほかの大臣よりもそういった取組についてお得意な分野だろうと思いますし、いい悪いは別として、ともかくそういった意味では、大臣が広報を集中するという時期に担当大臣になって、まさに今、先ほどから指摘があっているように、この北方領土の問題はどう国民が同じ意識を持つかが大事だという指摘もあっております。それへ向かって大臣として、こう予算が変わったわけですから、その取組の中でどうお取り組みになるつもりかを聞いておきたいと思います。
  78. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 木庭委員も御指摘のとおり、北方領土問題の解決に向けた粘り強い外交交渉、これを下支えするのはもう国民世論だと思っておりまして、この結集のためには特に北方領土問題の認知度が低い若い世代をどうやって啓発するかと、この広報が非常に大事だというふうに認識をしております。  内閣府としては、若い世代が北方領土問題に対して更に関心を持ち、理解を深めるために啓発事業をいろいろ展開しておりまして、今おっしゃったインターネット等の媒体、ツイッター、フェイスブック、ゆるキャラ、全てを使って、今一生懸命広報しております。私の発信力は全然大したことないんですけれども、それでも拙い発信力を使って、先頭に立って裾野の広い広報啓発、委員に御激励をいただきましたので、しっかりやっていきたいと思います。  メディアミックスによる集中啓発、これは政府広報も含めてより効果的な啓発を行うことを目的としているものですけれども、この啓発が全体で低調にならないように、これはしっかり担当大臣としてウオッチしていきたいと、こんなふうに考えております。
  79. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 是非、大臣ならできたんだというような部門が多分いろいろあると思いますので、是非お取り組みをいただきたいと思います。  四島交流の問題も指摘がありました。私も「えとぴりか」、新しい船、最初の就航のときに乗ったんですが、残念ながら行けませんでした、嵐で。でも船には乗りました。とてもいいものができて、本当にこれからビザなし交流でも大活躍をしていくだろうと思っております。  先ほども御指摘があっておりましたが、三月二十九日ですか、この見直しという話がございました。先ほども大臣から御答弁いただきましたが、是非これが、今後のビザなし交流の活性化というものが北方領土というこの問題の解決へ向かっての本当に大きな支えになっていけるようにということで、是非そういった視点、つまり今後のビザなし交流の活性化についての所見を、これは伊達副大臣から伺っておきたいと思います。
  80. 伊達忠一

    ○副大臣(伊達忠一君) 今先生がおっしゃったこのビザなし交流の活性化についてでございますが、北方交流事業は領土問題解決に向けて日本国民と北方四島に居住するロシア人との間の相互理解の推進を図り、もって領土問題の解決に向けた環境整備を行うことが目的と、こうしているわけでございます。  本年三月に取りまとめた北方四島交流事業の見直しにおいては、北方領土問題に関する国民の関心を高め、領土返還に向けた全国的な機運の盛り上がりにつながるため、将来を担う若者など、各界各層の幅広い参加を促進することなどを含め、北方四島交流事業をより戦略的なものに改めていくことにしているところでございます。  今後、ロシアと調整を要することがありますが、実施可能な事項については今年度の事業から見直しを実施する予定でございます。そのほかの事項については実務者による検討委員会で具体的な検討を進め、おおむね三年後をめどに全般的な見直しを実施しているところでございます。
  81. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 北方問題の最後に、大臣からちょっと確認というか、お聞きしておきたいのは、やっぱり今回の安倍総理の訪ロという問題は非常に私は大きな意義があったと思うし、まさにこの北方領土の解決へ向かっての新たな第一歩が始まったところだろうと、こう私は思っております。  共同声明も出ました。そういった意味で、これからそういった交渉が進んでいくとは思うんですが、担当大臣ですから、山本大臣自体は、今回の安倍総理の訪ロの成果とか意義について、大臣自身がどうとらえてこれからこの北方対策に臨もうとされているのか、ここは大臣から確認をしておきたいと思います。
  82. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 木庭委員がおっしゃったように、私も今回の訪ロ、日ロ首脳会談は非常に意味があったというふうに考えておりますし、ある意味でいうとこれはチャンスであるというふうに思っております。  領土交渉、外交政策自体はこれは外務省の所管で、結局総理の戦略ということがあるのかもしれませんけれども、私は、自分のできる範囲でそれを後押しできるように、世論の啓発、それからやはり日本の立場の内外発信、こういうことをしっかりと、チャンスがある意味でいうと到来しているわけですから、後押しできるようにしっかりと頑張ってまいりたいというふうに考えております。
  83. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 では、沖縄のことをお伺いしたいと思います。  沖縄の予算の方は、この二十五年度予算、大臣もしっかり頑張っていただきまして、先ほども御説明がありましたが、全体で六十四億円の増額になっていると思います。一括交付金のハード分については三十八億円の増額と。これは、私どもとしては沖縄県の要望も踏まえ、大変御努力をいただいたと敬意を表したいと思います。  今後は、これをどう本当に着実に事業を進めていくかという問題でございまして、この点についての大臣の決意をお伺いするとともに、この一括交付金を利用した事業の継続は重要であるんですけれども、一括交付金の額を今後も維持していくという必要があると思っているんですが、併せて大臣から御答弁をいただきたいと思います。
  84. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 今、木庭委員の方から御指摘をいただきましたが、二十五年度の沖縄振興予算、おっしゃったとおり、沖縄県の御要望を最大踏まえた形で盛り込めたというふうに考えておりまして、総額は三千一億円。  那覇空港滑走路建設事業の新規事業化と、これもすごく大きかったと思うんです。これ、初年度で百三十億円付いて、御存じのとおり、工期七年から実質五年十か月に短縮と、これについては太田国交大臣ともよく御相談をして、お力添えもいただきました。  一括交付金も、ソフト八百三億円、ハード八百十億円と、いずれも満額回答だと思っていまして、安倍政権の沖縄に対する姿勢を如実に示したということで、沖縄県知事からも感謝の意が示されたというふうに考えております。  今後とも、強く自立した沖縄の実現。私、沖縄担当大臣として思ったんですが、沖縄経済を自立させる、こういう視点だけではなくて、近い将来、ある程度先のことかもしれませんが、やはり沖縄振興が日本経済の振興に結び付くような、沖縄を日本経済のまさにフロントランナーみたいな形にしていくと、こういう視点を実は担当大臣としてもっと強調したいと。もう釈迦に説法ですが、沖縄には私は様々な可能性があると思いますので、そういうところを見ながら、沖縄担当大臣としてしっかり沖縄振興に取り組んでまいりたいと思っております。
  85. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 大臣がおっしゃるとおりだと思いますよ。やっぱり、アジアへ向かった最先端の入口は沖縄なんですから。私は九州ですから、本当は九州だと言いたいんですが、やっぱり沖縄はその先にあって、まさにそこは開いている部分はあるのであって、この沖縄をどうしていくかというのは極めて大きな視点であって、そういう視点で取り組んでいただきたいという気持ちは強く持っております。  一つこれ聞いておきたかったのは、事務局に、一括交付金の交付要件なんですが、一応沖縄振興に資するとか沖縄の特殊性に起因すると、この二項目しかないんですね、交付要件というのは。つまり、自由度が物すごく高いんですが、高いがゆえに逆にその指標が明確でないというようなことも何か現地でおっしゃっている方もいるようでございまして、特に職員数が少ない町村ですか、こうなってくると事業選定を担う人間が余りいなくて、計画を作るときも、できれば併せていろんな知恵を出し合いながらできないかというような意見もあるんですが、国からもそういった事業策定費、こういう国から一緒になって取り組むというような御意見もあるようですが、この点についての見解をちょっと伺っておきたいと思います。
  86. 井上源三

    ○政府参考人(井上源三君) 一括交付金の事業策定に当たって国として積極的に対応すべきではないかという御指摘、お尋ねでございますけれども、私どもできる限り丁寧に、積極的に、きめ細かく対応させていただきたいというふうに考えているところでございます。  特に昨年度、初年度であるということもございまして、現地で市町村そして県を対象に説明会、様々ございましたけれども、積極的に参加させていただいております。また、担当参事官、これを現地に派遣をいたしまして、全市町村を対象に、市町村長中心でございますけれども、個別にヒアリング、意見交換をさせていただいたところでございます。  また、個別のお尋ね等についてはその都度対応させていただいているところでございますので、こうした取組、今年度も積極的にさせていただきたいと思っております。
  87. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 済みません、木庭委員の御質問で大事なところをちょっと落としちゃったんですけれども、一括交付金。  一括交付金のレベルを来年度以降も維持していくべきだと、これは大変大事な視点だというふうに思っていまして、先ほど申し上げたことをもう一回ちょっと丁寧に言いますが、本土復帰以降講じられてきた諸施策で、社会資本の整備とか就業者数の増加とか、一定の成果は上げているということですけれども、もう御存じのとおり、県民の所得、一人当たりの所得は全国の下位ですし、失業率もかなり高い水準で、課題はいまだあるということで、先ほど申し上げたとおり、沖縄は東アジアの中心だというその地理的な優位性とか、あるいは出生率も非常に高いということで、こういう潜在力を生かして、先ほど申し上げたフロントランナーになり得る可能性を秘めていると、そこを目指して後押しをしていきたいと思います。  一括交付金、これ沖縄独自の制度ですが、これを通じて、沖縄のリーディング産業である観光リゾート産業、それから、私担当なんですけど、IT関連産業、こういうものの発展も図っていきたいと思いますし、国際物流、産業集積、これはまさに沖縄の優位性を生かした取組だと思いますが、それからあと、OISTですね、沖縄科学技術大学院大学、こういったことを推し進めて、科学技術の振興を推し進めて、強く自立した沖縄の実現、さらには、先ほど申し上げた、もう一回言いますが、沖縄振興が日本経済活性化に結び付くようにしっかり支援してまいりたいと思います。  今後の予算については、その時々の財政状況とか各種の状況を総合的に勘案して毎年度判断されるということですが、私は、一括交付金は沖縄振興特措法で措置をされていますので、委員がおっしゃったように、きちっと今回の結果も検証して、やはりこの独自の仕組みを沖縄振興にこれからも生かしていきたいというふうに担当大臣としては強く思っております。  以上です。
  88. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 是非よろしくお願いしておきたいと思います。  それと、平成二十五年三月に中小企業円滑化法が終了したこともありまして、沖縄の中小企業金融において、この沖縄振興開発金融公庫、ここの果たす役割がますます重要性を増していると思います。沖縄公庫の特例業務であります新規事業創出促進出資の財源として追加出資を行うことは大変重要な課題だと思っておりましたし、その点については評価をしたいと思っております。  今後、沖縄での新規事業創出に向けた国の取組の在り方について、政務官、そこに座っていただきましたので、政務官から御答弁をいただきたいと思います。
  89. 島尻安伊子

    ○大臣政務官(島尻安伊子君) 先生御指摘のように、まず金融円滑化法の期限到来についてでございますけれども、これは、期限到来後も金融機関には変わらず企業への支援を要請をしているところでございます。加えて、コンサルティング業務とか、もう一歩進んだ、踏み込んだ支援というものも併せて要請をさせていただいているところでございます。そういった背景の中で、先生御指摘の沖縄振興開発金融公庫の果たす役割は重要性を増しているということでございます。  今後の沖縄での新規事業創出に向けた国の取組、またその在り方についての御質問でございますが、先ほど山本大臣からもございましたように、沖縄の企業はその多くが中小企業でございまして、この中小企業を中心とする産業振興というものはもう非常に重要であるというふうに考えております。  この中小企業の常用雇用者数、ちょっとこれを出させていただきたいと思うんですけれども、全国と沖縄の比較をさせていただきますと、全国がこれ六二・八%に対して沖縄での中小企業の常用雇用者数は八五・七ということで、もう大変に高いパーセンテージということでございます。  そういった点からも、この沖縄振興開発金融公庫におきましても、新事業創出促進出資によりまして、新分野への進出やあるいは新規事業の創出など多様な資金ニーズに積極的に対応させていただいているところでございます。  また、木庭先生にも大変に御尽力をいただきました、平成二十四年三月に改正をされたこの沖縄振興特別措置法では、産業高度化そして事業革新促進地域制度というものを新たに創設させていただいたところでございますが、当該制度では、新たな事業を創出するための取組を行う中小企業等も税制支援の対象としたところでございます。  沖縄県においても、今先生の御指摘もいただいておりますけれども、この一括交付金を活用して新たな事業を行おうとしている企業に対して、研究開発の補助、これは、おきなわ新産業創出投資事業というネーミングになってございますけれども、そのほか経営コンサルティングによる支援、例えば中小企業の課題解決・地域連携プロジェクト推進事業という事業名がございますけれども、等々を行っているところでございます。  こういった支援、施策が相まって、この沖縄において元気のある有望な新しい事業が生み出されていくものというふうに確信をさせていただいているところです。
  90. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 最後にちょっと、島尻政務官、もう一問だけ聞きますが、今、一括交付金の話、新規事業のときも役立つ。もう一つ、実はその一括交付金でできた制度で何ができているかというと、教育の問題があるんですよ。  やっぱり、沖縄は高校のない離島というのがすごく多くて、結局、離島出身の高校生は住むところとか通学費とかもう経済的負担が物すごく大きくて、平成二十四年度から教育費の負担軽減を図る目的で、離島出身の高校生を対象に文科省で離島高校生修学支援費の支給が始まって、二十五年度には増額と。また、それこそ一括交付金を利用して離島出身の高校生の生活支援などを目指して、寄宿舎、離島児童・生徒支援センター、この整備が進められていると。  これら事業に対する、今どうお感じになっていらっしゃるかという部分と、やっぱりこういった支援を更に強化しなければならないと、離島出身の高校生の支援。国として今後これをどう進めていくかということを最後に短めに伺って、質問を終わりたいと思います。
  91. 島尻安伊子

    ○大臣政務官(島尻安伊子君) 木庭先生御指摘のように、本当にこの離島出身の高校生の生活というのは大変で、高校生を抱える家庭がもう大変に、いろいろな経済的な負担あるいは精神的な負担を抱えているところでございます。  木庭先生、もう本当に離島の不便さについてはいろいろな諸事情を熟知されておられる先生でございます。先生御指摘のように、今おっしゃったようないろいろな事業がございます。一括交付金を利用して離島児童・生徒支援センター、これ仮称というふうにまだお聞きをしておりますけれども、これは本当に長年の懸案事項でございまして、今回、この一括交付金を利用してこういった事業が前に進むというのは大変に喜ばしいことだというふうに思っております。  また、国の方でお聞きをしたところ、文科省には離島高校生修学支援費というものがあるということでございまして、こういったほかの支援制度も十分にこれを生かして、今後もこういった島、実は沖縄ではシマチャビというふうに言うんですけれども、この島の不便さを少しでも解決していこうということにまた尽力をさせていただきたいと思います。
  92. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 終わります。
  93. 江口克彦

    ○江口克彦君 みんなの党の江口克彦です。  山本大臣に御質問をさせていただきたいと思います。  山本大臣は、領土・主権をめぐる内外発信に関する有識者懇談会、立ち上げられましたね。大臣は一昨日、八日の読売新聞で、尖閣諸島に関して発信量で日本が押されていると認めておられるようですけれども、これは何を根拠に発信量押されているというふうにお考えになっているのか。また、押されているとするならば、どれほど押されているというふうな御認識があるのか。また、この有識者懇談会の設置の狙いは一体どの辺にあるのかということですね。どうしてこういう認識を持ってこういう有識者懇談会をおつくりになったのか、ちょっとお話をいただきたいと思います。
  94. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 御質問ありがとうございます。  私が新聞のインタビューの中で申し上げていた、その尖閣をめぐる問題について発信の面で押されているというのは、押されているという見方が多いことはこれは受け入れなければならないというふうに申し上げているので、そこら辺は正確に申し上げるとそういうことで、それは、私が例えば今回、ゴールデンウイークにアメリカに行って、そのときに、ワシントン・ポストの記者、それからウォール・ストリート・ジャーナルの記者とお話をし、あるいはワシントンにいる特に日米あるいは中国問題に詳しい専門家の方々との懇談等々、そういう中でいうと、やはり押されているという見方が多いと、これは否定できないというふうに思います。  それから、最初の有識者懇談会の狙いは、ちょっと正確に申し上げますが、初回の有識者懇談会、もちろんこれ非公開で中の議論をやっているわけですが、やはり委員の方々に共通していたのは、英語の発信が少ないと。例えば、尖閣は領土問題はないんですけど、尖閣をめぐる問題、あるいは竹島の問題について、例えば日本の主要な文献が英訳されて出ていない、中国とか韓国はその量が非常に多いということで、そういうことから見てやはり発信として押されているという見方が多いということは否定できないというふうに申し上げました。  日本の外務省ももちろん努力はしていまして、各大使館で、インタビューのときにも言いましたけれども、オピニオンリーダーに働きかける等々のことはやっておりますが、やはりこの部分は強化すべきではないかというふうに考えております。  それから、有識者懇談会の目的ですが、ちょっと正確に申し上げたいと思うんですけど、我が国の領土及び主権をめぐる情勢に関し、関係国の主張や国際的な認識を踏まえつつ、我が国としてより効果的な内外発信を推進していく上での、今後の学術的な調査研究の課題や対外発信、国内啓発のための方策の整理、検討を行うことを目的とするということになっております。  安倍総理が第一回の会合に来ていただいておっしゃったのは、我が国の領土を断固として守り抜くためには、我が国の領土、主権に関する我が国の立場や考え方について正確な理解が国内外に浸透していくことが重要だと、現在はいまだそれが不十分な状況ではないかというふうに安倍総理自身が認識を述べられております。その上で、私に対しても、外務大臣ともしっかり連携を取る形で効果的な内外発信の一翼を担ってもらいたいと、こういう御指示がありました。  私は、この総理の意も受けて、我が国の領土、主権に関する対外発信を強化していくために、発信の在り方、どうやったら戦略的に効果的に発信できるのかと、こういうことをこの懇談会でしっかり議論を深めてまいりたいと思っております。
  95. 江口克彦

    ○江口克彦君 まだ最終的に結論は出ていないということだと思いますけれども、そういう正確に情報を発信していく、どういう情報の発信の仕方を今大臣としては構想として持っておられるんでしょうか。
  96. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 有識者懇談会の議論の中身をちょっとつまびらかにすることは控えたいと思いますが、まず最初の会合で本当に大勢の方から出たのは、英語の発信が少ないと。ですから、少なくとも英語の発信は強化をしなければいけないというふうに思います。  それから、外務省は外務省として大使館を通じていろいろと努力をされているわけですけれども、やはりほかの国の戦略をよく分析して、それに対してどう対応したらいいのかということは、もうちょっと突っ込んで議論をして、限られたリソースを投入していくということをしていかないといけないというふうに考えております。
  97. 江口克彦

    ○江口克彦君 よく分かりました。  報道によりますと、有識者懇談会が七月に提言をまとめるということでありますけれども、尖閣諸島に対する中国の挑発行動が頻繁に続いている中で、あるいはまた、昨今ますますエスカレートしているというふうに認識をしています。大臣もそういう認識をお持ちではないだろうかというふうに思うんですけれども、そういうことを考えると、七月に提言をまとめるというのはちょっと遅過ぎるのではないだろうか。もっと早く提言をまとめて実行に移されるということが必要ではないだろうか。そのためには、大臣がもっともっと自らのリーダーシップを発揮されて、早々に発信強化を進めていく、具体的に提言をしていく、出していくと。少なくとも一か月早めるということが必要ではないか、七月というのはいかにも現状認識が甘いのではないかというふうに私は思ったりするんですけど、大臣、いかがですか。
  98. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 国際分野でも見識の大変深い江口委員の御指摘、厳しい御指摘ですから、それはしっかり受け止めていかないといけないと思いますし、もっと領土担当大臣がリーダーシップを取れというアドバイスもしっかり胸に置いておきたいと思います。  特定の国の動向についてちょっとコメントすることは差し控えたいと思いますが、実はこれでも相当急いでもらって、有識者、委員の方々はそれぞれの分野の専門家で、私はベストメンバーに顔をそろえていただいたと思っていますので、かなり無理して今月も四回、五回やってまとめようということなので、できるだけ早くと思って実は相当無理をしていただいて七月初めにしたということは是非御理解をいただきたいというふうに思っております。
  99. 江口克彦

    ○江口克彦君 さはさりながら、やはりできるだけ早く、七月の上旬に提言をまとめるということを決めるのではなくて、可能であれば早く、できるだけ早くまとめて提言をしていただいた方がいいのではないだろうかというふうに思うということでございます。  最後ですけれども、東アジアの国際情勢、厳しさを増す中で、日ロ間で平和条約を締結し、そしてまた日ロ関係を発展させるということは我が国の外交にとって極めて重要であると、そういうふうに認識をしておりますけれども、そのためには北方領土問題を早期に解決しなければならないわけですけれども、今回の安倍総理のロシア訪問についてちょっとお伺いをしたいと思うんですが、報道によりますと、今回の首脳会談においてプーチン大統領が面積二等分方式に言及したというふうにあります。これは事実かどうかよく私は分かりませんけれども、その後、安倍総理はこの言及の事実はないというふうに否定をされておられるわけでありますけれども、ロシア側の意図をどのように今大臣の方は分析をされているのか、お伺いをしたいです。  それから、ちょっともう一つ、安倍総理よりプーチン大統領に対して二〇一四年までに日本への招請を打診して、そうしたら大統領より謝意があったということですけれども、これは訪日を了承したというふうに受け止めていいんでしょうか。検討するというふうに、そこら辺りでということで理解しておいた方がいいのか。その点を最後に御質問させていただきます。
  100. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 江口委員からの御質問ですけれども、私、北方対策の担当大臣でなおかつ領土問題担当大臣なんですが、領土に関する交渉は、これは外交政策であって外務大臣の所掌ですし、日ロ関係全般、これは総理の恐らくトップとしての戦略というものがあるというもので、ちょっとおのずと答弁には限界があるということを御理解いただきたいんですが。  まず、面積二等分論については、安倍総理がサウジアラビア訪問中にたしか同行記者の方々にこういう話はなかったということですから、なかったということだというふうに思っています。  いずれにしても、先ほども出ていましたが、政府の基本方針、四島の帰属の問題を解決して日ロ平和条約を締結すると、この政府の基本方針に変わりはないというふうに私は考えておりますし、この機をとらえて、先ほどからチャンスだという話もありますから、私は私の立場で積極的に国民への啓発をしっかりとやり、なおかつ北方領土問題に対しても内外発信については外務大臣と平仄を合わせながらしっかりやってまいりたいと、そう思っております。
  101. 江口克彦

    ○江口克彦君 ありがとうございました。
  102. 主濱了

    ○主濱了君 生活の党の主濱了であります。  早速質問に入らせていただきます。  先ほど木庭委員の方からも質問ありましたけれども、私は沖縄を中心に、その中でも第一番に沖縄一括交付金、一千六百億円余りのこの一括交付金についてまずお伺いしたいと思います。  沖縄の実情に即して的確かつ効果的に施策を展開するために、沖縄振興に資する事業を県が独自、県の自主的な選択に基づいて実施できる、そういったような制度であるというふうに理解しております。まさに地方分権あるいは地域主権、それに合致した制度であろうというふうに思っているんですが、その点は確認をさせていただきたいと思います。  地方分権、地方主権に合致した制度であるという点で、私一番大きいのは、この事業の選択を一〇〇%沖縄ができるんだと、この点であろうというふうに思っておるんですが、この辺はいかがでしょうか。
  103. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) まず最初に主濱委員の御質問にお答えすると、これは沖縄県が自主的に選択をしていると、こうはっきり申し上げていいと思います。  沖縄一括交付金、ソフトとハードがあるわけですが、例えばハードでいえば、沖縄県知事が昨年三月に成立した改正沖縄振興特別措置法で事業計画を作成するということですから、この作成に当たっては、沖縄の振興の基盤となる施設の整備に関する事業を、もう一回言いますが、沖縄県が自主的に選択をするということでございます。  内閣府及び関係省庁においては、沖縄県知事から提出された事業計画に基づいて、その実施に要する経費の、これはハードの方ですけれども、これは移替え交付を行っていると、ソフトの方は直接実施をしていると、こういうことでございます。
  104. 主濱了

    ○主濱了君 今、ハードの方について特に伺いたいわけですが、ハードの方は内閣府が取った予算を、これ各省庁、関係省庁の方に移替えをするわけですよね。その移替えをする必要性、何なんでしょうかね、これは。
  105. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 沖縄振興公共投資交付金、今委員のおっしゃったハードの方なんですが、これは公共事業に要する経費に対する交付金ということで、各公共事業等の執行の適正さを確保する観点から、専門的な知見を有し、実務執行体制の整備されている各事業官庁において執行管理することが適切だと、こういうふうに判断をいたしまして、移替えを行うことといたしました。  内閣府においては、予算成立後、速やかに移替えの手続を行っておりまして、事業の円滑な執行に支障が生じることのないように取り組んでおりますので、例えばこの移替えで遅れるとか事業の執行に支障が生じるということは、そういう話はないと思っています。  例えば平成二十四年度でいうと、第一回目の配分、四月六日なんですけど、調べてみたら、四月五日に予算が成立をしていまして、翌日に九割配分されているということですし、第五回目の補正予算の配分、補正予算分の配分ですけれども、二月二十七日に一〇〇%配分されていますけれども、これも前日に予算が通っているということなので、それについては支障がないというふうに考えております。
  106. 主濱了

    ○主濱了君 実際問題とすれば、事業申請は内閣府に行うと。今お話を聞きますと、実際の執行あるいはその管理は各省庁になると。窓口が二つになってしまう、このことについて沖縄県の方から何か苦情というものはないんでしょうか。
  107. 山本一太

    国務大臣山本一太君) 私が知る限り、この移替えについて、先ほども申し上げたとおり、そういう苦情はないと思うんですね。  私もちょっと制度全体見て、最初は委員のおっしゃったような問題意識があったんですけれども、特に、この公共投資の方は制度要綱がかなりきっちり決まっていまして、メニューも物すごく多いんです。この多いメニューの中からそれが適正かどうかを判断するというときに、じゃ、内閣府で全部できるかというと、これは専門的な知見のある事業官庁に任せた方がやはり効率的だと、こういう判断もございました。  いずれにせよ、そういう支障はないと思いますけれども、これからも支障がないようにきちっとそこは運用してまいりたいと思います。
  108. 主濱了

    ○主濱了君 このような沖縄の一括交付金、これは自治体の自立性とか自主性とか、これを育てるような非常にいい制度であるというふうに思っておりますが、これは大臣として、こういう制度を全都道府県に広げると、そういう、何といいますか、お考えはどうなんでしょうか。
  109. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 一括交付金全体の話は私の所管ではありませんので、大変申し訳ないんですが、ちょっとコメントを差し控えたいと思いますが。  いずれにせよ、主濱委員がこの沖縄独自の一括交付金について評価をいただいているということは、私、担当大臣として大変うれしく思いますし、始まったばかりなんで、紆余曲折というか、いろいろ試行錯誤の部分はあると思うんですけど、これしっかり評価をして、先ほど木庭委員の方からもありましたが、来年、来年というか、来年度からもやっぱりこれは続けていくべきだというふうに担当大臣としては考えております。
  110. 主濱了

    ○主濱了君 よろしくお願いしたいと思います。  次に、沖縄振興とTPPについてお伺いをしたいと思います。  沖縄の農業の振興、特にその中でも農産物の産出額の二〇%を占めているのは実はサトウキビの生産なんですよね。そして、その関連産業だったと、こういうことなんですが、これを国としてどのように更に振興させていくのか、これが第一点。  もう一点は、食料自給率について、沖縄県は平成二十一年には食料自給率三四%なんですよ。平成三十三年、十年後にはおおむね五〇%を目指していると、こういうふうな計画を立てているようですが、これについて国としてどのように支援をしていくおつもりか、この点についてお伺いしたいと思います。
  111. 加治屋義人

    ○副大臣(加治屋義人君) 御指摘のサトウキビにつきましては、沖縄県を始め奄美大島、種子島、大変厳しい状況にあることは、今先生御指摘のとおりでございます。それだけに、TPP交渉いかんにかかわらず、サトウキビ生産の特性も踏まえた農業の体質強化、製糖工場の操業による地域の雇用の確保等に全力で取り組まなければいかぬと、そういうふうに思っております。  こうした観点から、二十四年度の補正予算、これは六十五億円付きまして、一つには、サトウキビの増産、生産回復等のための基金を創設をしまして、土づくり、防除などの取組に対する支援を行っております。二つ目には、効率的、持続的な生産体制の確立に向けた農業機械等の導入に対する支援を行っております。  今後とも、沖縄県農業にとって、このサトウキビの重要性を踏まえまして、現場の皆さんの声をよく聞きながら、攻めの農林水産業を具体的に進めてまいりたいと思っております。  それから、県の振興計画でございますけれども、その中の一つに、野菜について、台風等の気象災害にも耐えられるハウスの導入による安定的な生産体制の確立、それから果樹につきましては、優良品目・品種への転換や低コスト生産体制の構築による消費者ニーズに合った果実の供給体制の確立、肉用牛につきましては、経営安定対策、優良な繁殖雌牛の導入支援等の生産基盤強化対策に加えまして、離島における子牛の集出荷の促進を進めているところでございます。  今後とも、沖縄県農業の発展のために県としっかり連携をしながら進めてまいりたいと思っております。
  112. 主濱了

    ○主濱了君 ちょっと時間がなくなってきたんですが、TPPそのものですけれども、TPP、私は、TPPは例外なき関税ゼロ、これを目指す協定であろうと、ですから聖域なんてあろうはずがないと、こういうふうに考えているものであります。沖縄県もTPPについては参加反対を表明しているところであります。  このTPPに加入した場合、沖縄にどういったような影響があると、どうお考えになっているか、これだけちょっとお示しをいただきたいと思います。
  113. 山際大志郎

    ○大臣政務官(山際大志郎君) 今委員御指摘ありましたように、沖縄県そのものは、全体の沖縄県の産業の中に占める農林水産業の割合が非常に高いと、このことは政府としてきちんと認識してございますが、そのTPPの影響によって一体経済的にどんな影響が起きるか、特に農林水産業に対してどういう影響が起きるかという県別のものに関しましては、そもそもそれを試算するモデルが、GTAPモデルと言われるように、国全体のデータというものに基づいて出してくるデータでしか計算ができないことになっておりまして、正確には沖縄でどのような影響が出てくるかということは出せないということは御承知おきいただきたいと思います。  ただし、冒頭申し上げましたように、沖縄県が農林水産業にかなり負っているということはきちんと認識しておりますので、日本で守っていくべき、特に沖縄で守っていくべき農林水産業は守れるように交渉していくという、そういう覚悟でございます。
  114. 主濱了

    ○主濱了君 時間が来ましたのでやめますが、守っていきたいというその守るべき、守るべきといいますか、そもそも、例外なき関税ゼロ、これを目指しているんだと、ここはしっかりと抑えていただきたい、このように思います。  終わります。
  115. 紙智子

    ○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。十分なので答弁は簡潔にお願いいたします。  今年度から五年間の第七期隣接地域振興計画が国交大臣の同意を受けてスタートするわけですけれども、第七期はこれまでと違って、国が五つの重点施策を設けて集中的に予算を投下し、地域の発展を目に見えるようにするというふうにしております。地元自治体は、この重点施策でハード事業とソフト事業をパッケージにして取り組まなきゃいけないと。これまで、隣接地域の振興の補助金、毎年一億円ですけれども、活用して、有害生物の駆除や藻場造成事業を毎年行ってきたわけですけれども、今後はこれ対象事業となるんでしょうか。
  116. 高松泰

    ○政府参考人(高松泰君) 平成二十五年度を初年度とする第七期北方領土隣接地域振興計画におきましては、隣接地域の魅力ある地域形成に向けて、計画期間内に重点的に実施する取組が示されたところでございます。  この補助金につきましては、これらの重点施策を推進するため対象事業を見直ししておりまして、御質問の事業につきましては、この重点施策の実現に合致するということであれば補助金の対象となるということでございます。
  117. 紙智子

    ○紙智子君 藻場の造成を毎年秋にきちんと行うことで、この主要産品、昆布の収量ですね、これを確保しているわけです。それで、必要な事業量をこれ確保できなければ収量は低下するんですね。これはなりわいにとってすごく大事な話なんです、実は。  それで、地元は、もしそのハードとパッケージができずにこういう必要な事業に補助金が充てられなくなれば、地域振興するどころか逆になるんじゃないのかということでの心配をしているわけです。だから、余りパッケージ、パッケージでがんじがらめにしないで、必要な事業は補助すべきじゃないかというふうに思うんですね。  それと、もう一つなんですけれども、特特推進費、これも開発局の補助事業、直轄事業で、事業途中であるものに限定されて使い勝手が悪いという声が出ているんです。もっと隣接地域が使いやすい要綱にすべきじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
  118. 高松泰

    ○政府参考人(高松泰君) 推進費でございますけれども、公共事業関係費につきまして、横断的な施策に基づく事業に配分するということで総合的な調整を図るものでありまして、当初予算ではこの使途を定めておりません。したがいまして、通常の予算に比べて弾力的な事業執行が可能でありまして、また、事業効果の早期発現、投資の効率化を図る上で機動的な予算であるというふうに考えております。  今年度、この北方領土隣接地域における地域社会形成、これをテーマの一つに掲げておるところでございまして、地元の要望なども踏まえながら、弾力性、機動性を生かした事業の推進に努めてまいりたいと考えております。
  119. 紙智子

    ○紙智子君 地元では、これ、パッケージ化ということでは頭を悩ませているんですね、実は。それで、HACCP対応の港湾整備で輸出をという重点施策も、これ実は距離感があると。もちろん手を挙げたいという、資本のあるところはそうだと思うんだけれども、みんながそうなるかというと、決してそうじゃない、距離感があると。それから、根室港の整備も、漁港ではなくてこれ重要港湾なので、地元負担が最大三分の一と大きいんですよ。それから、「えとぴりか」専用のバース、これ、ビザなし交流などの国等の事業の専用なのに、これも地元負担が必要なんだろうか、本当は国が全部出すべきじゃないかというような思いもあるわけですね。  地域振興を国が後押しする立場で是非これ、地元が取り組みやすいように弾力的な運用を考えてほしいと、これは要望しておきます。要望にとどめます。  それから、大臣も御存じかと思うんですけれども、領土問題が未解決のために経済的な不利益というのはどれほどかということを根室市が試算をしているんですね。約五兆円です。これ大体、水産が主なんですけれども、水揚げが阻害されている漁業生産額では約七万トンで百七十四億円、水産加工生産額で百二十五億円、水産卸売業販売額で百十五億円、関連産業含めて市全体への影響は七百二十三億円、これらを単純計算すると大体五兆円の損失だと。  だから、もう損失がそういうので、元々は揚がっていた水揚げがそうなっているということなんですけれども、そういう中で言わばこの領土返還運動発祥の地だということで自覚をして、先頭に立って奮闘していただいているわけですよ。その北海道の置かれている地域というのはほかとはやっぱり違う立場に置かれているわけなんですね。  その北方隣接地域の振興予算というのは、北方基金百億円の運用益で毎年一億七千万円程度と、国交省の北海道局の補助金が一億円と、北海道の予算一千五百万円、これ全てですよ。だから、いや、比較するわけじゃないけど、本当にまだまだ小さいと思うんです、少ないと思うんですよ。  しかも、その隣接予算もこれ国交省管轄なんですね。そうすると、どうしても公共事業にシフトさせる傾向になっちゃうんですよ。国交省が一生懸命知恵使って何とか力になるようにと思っているかもしれないんだけれども、それは否定しませんけれども、それでもやっぱりどうしてもそっちにシフトしてしまうんですよ。それがちょっと限界だと思うんだけれども。  だから、もっと基金のように使い勝手の良い支援策を国が増やす必要があるんじゃないかというふうに思いますし、私は、これはちょっと時間掛かるかもしれないんですけど、是非大臣に考えてほしいのは、この地域振興全体に目配りする、そういう特別の意味を持ってこれまで領土返還を担っていこうということでやってきている地域全体に目配りするためには、地域振興の予算というか、もっといろんな分野含めてバックアップできるような、そういうことを北方対策本部が中心になって抜本的にやれるような体制でないといけないんじゃないかということを常々思っているわけですよ。  是非、今すぐというふうに結論は出ないかもしれないけれども、そこのところで検討していただけないかなというふうに思うんですけど、大臣、いかがでしょうか。
  120. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 今の根室市の試算はしっかり受け止めなければいけないと思います。  北方領土隣接地域一市四町、領土問題未解決で、今委員のおっしゃったように、望ましい地域社会としての発展が阻害されている面があるというのはこれは事実だと思います。さらに、これも委員がおっしゃったように、返還要求運動の原点の地という特殊な位置付けにあると、ここはやはり安定した地域社会として形成する必要があるというふうに認識をしております。  ただ、一方、北方領土隣接地域基金による対象補助、今おっしゃったお話ですが、これやっぱり議員立法の北特法、北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律に基づいて補助対象が規定されているというのはもう御存じのとおりだと思うんですね。これを前に進める、いろいろなことを考えますと、やはりここは議員立法である北特法の改正ということになってくると思うんで、これはまず国会において議論を深めていただきたいなというふうに思います。  先生の御指摘については、今日はしっかり私も頭に入れておきたいというふうに思います。
  121. 紙智子

    ○紙智子君 是非、引き続き提起もしたいと思いますし、考えていただきたいと思います。  それから、最後になりますけど、これ、根室市のハッタラ浜にあります千島の電信回線・海底ケーブルの陸揚げ庫なんです。非常に歴史的建造物でもあって、かつて根室と国後それから択捉を結ぶ海底ケーブルということで、やっぱりはっきりこれつながっていたんだということの証明でもあるわけですね。それで、非常に大事でありまして、根室市が今年度の、土地を取得して整備していきたいということで、先日私も現地を見てきたんですけれども、啓発の事業にとっても大きな資産となるので、是非その保存に向けて後押しをしてほしいということなんです。  それで、ちょっと事前に大臣の方にもちゃんと目を通してもらうようにというふうにお願いしていたんですけれども、お読みになっていると思うんですけれども、是非一言お願いしたいと思います。
  122. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) ちょっと、これは事前に読ませていただきました。終戦時まで電報などの伝達手段として、今委員がおっしゃったように、根室と国後とを海底ケーブルで結んでいたということで、根室側の施設、この写真にある旧海底電信線陸揚げ施設、これ海底ケーブル陸揚げ庫というんでしょうか、これについては、根室市が重要施設として保存する方針を決めたということは一部の報道で私も承知しております。  本件については、根室市から具体的な御相談等があったときには内閣府として何ができるか……
  123. 紙智子

    ○紙智子君 誰か行っているということですか。
  124. 山本一太

    国務大臣山本一太君) いや、正式に多分来ていないんだと思います。  ですから、根室市の方から正式な御相談があったときには内閣府として何ができるかは検討させていただきたいと思っています。
  125. 紙智子

    ○紙智子君 ありがとうございました。終わります。
  126. 山内徳信

    ○山内徳信君 私は、質問通告に入ります前に希望として申し上げておきたいのは、今日のこの委員会をずっと聞いておりますと、徳永先生からも長谷川先生からも紙先生からも、北方問題、歯舞、色丹、国後、択捉をどうするんだと、こういう本当に必死の訴えなんですね。私は胸の張り裂ける思いで聞いていたんです。沖縄は復帰するまで二十七年間アメリカ軍の直接統治下にありましたから、北方の皆さん方の痛みがよく分かっておるつもりなんです。  そして、何度か根室まで行きましたし、そういういろんな思いを通して、私からのお願いは、今までの沖北の担当のどの大臣でもやれなかった、そういう政治力を発揮をして、山本一太大臣として、本当に縦横無尽に暴れ回って、外交交渉もしながら、是非北の抱えている問題解決に政治生命を懸けてほしい、そういうことを一等最初に要望をいたしますが、お気持ちございましたら、一言、決意するとか。  そして、大臣のそばを見ましたら、左手には伊達忠一先生がおりました、さっき、北海道出身ですね。私の右手には紙先生いらっしゃるんです。向こうには長谷川先生がいらっしゃるし、徳永先生がいらっしゃるんですね。こういうバックアップはできていますから、本当に。  そして、機は熟したと思っています、私は。日ロの交渉は、日本に来て青少年たちと一緒に柔道をやるようなああいう大統領がおるときに。そして、今の状態はやはり戦争状態、法律的には。そういう平和条約も結ばれていない状態がもう六十七年も八年も続くということは、まさにこれは政治が存在していないということだと思うんです。どうですか。
  127. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 山内委員には、外交防衛委員会の委員だったときにもずっと大変御指導をいただいていまして、山内委員のお言葉ですから、そこはしっかり胸に置いておきたいと思います。ちょっと外交交渉は今のポストではできないと思うんですが、それでも、大変微力ですけれども、今のお言葉を受けて、担当大臣としてできる限りのことは懸命に取り組んでまいりたいと思います。
  128. 山内徳信

    ○山内徳信君 沖縄担当大臣として、沖北の担当大臣だからこそ外務大臣にも迫っていけるんです。是非お願いしたいと思います。そして、歴史に残るような大臣だったと言われるような評価が出るように頑張ってください。お願いします。  それでは、時間も余りありませんから結論だけお伺いいたしますが、沖縄振興にとって大きな障害になっておるものは何だとお考えでございますか。
  129. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) もう山内委員には釈迦に説法で大変僣越なんですけれども、幾つか申し上げたいと思います。  まず、さきの大戦における苛烈な戦禍、二十万人の方が犠牲になられたということで、この苛烈な戦禍に加えて、終戦後二十七年にも及ぶ占領といった歴史的な事情がまずあると思います。それから、本土から遠隔にあるということと、先ほどから離島振興の話でも出ておりますが、東西千キロ、南北四百キロの広大な海域に百六十の離島が存在しているという地理的な事情もあると思います。それから、三つ目に言うと、国土面積の〇・六%の県土に在日米軍専用施設・区域の七四%が集中していると、こういう社会的な事情、こういうことを抱えているということがあると思います。これで、これまで沖縄は、沖縄振興特別措置法を制定し、国の責務として各種の施策を実施してきたと、こういうことであると思います。
  130. 山内徳信

    ○山内徳信君 ありがとうございます。  私は、全国の米軍基地の七四%が沖縄に押し付けられておる。基地は経済的な再生産はしないのです。ところが、行かれて御承知のように、那覇の新都心だとか、あるいは北谷のハンビー飛行場の跡とか、読谷のボーローポイントの跡とか、御覧になるとよく分かりますよ。沖縄の自立経済とか沖縄振興を阻害しておるのは米軍の広大な面積の基地なんです。そういう基本認識を持たれておらないと。政府は抑止力とか国益とか言って、依然として沖縄に新しい基地を造ろうとしておる。これは間違っていますよ。これは、山本大臣はきちっと御理解いただいておると思います。長い、外防でもずっとそればかり私はやってきましたからね。是非、この基地問題は全力を尽くして解決をしていただきたいと希望を申し上げておきます。  そして、次は、復帰前までは沖縄経済は基地経済だと言われたんです。現在も大臣は、沖縄経済は基地経済でなければいけないと、こういう御認識を持っていらっしゃるのか。これ、説明は要りません。持っておる、持っていないでいいんです、時間ありませんから。
  131. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) まず、米軍施設・区域は沖縄県の県土利用上の制約になっているというのは、これは承知をしております。細かいことは申し上げませんが、沖縄県の経済が大きく発展する中で、基地関係の経済が占める比重は低下をしてきているというふうに考えています。
  132. 山内徳信

    ○山内徳信君 復帰の年はたしか、基地経済が支えておる県民総所得に占める割合は一五、六%ぐらい行っていたんです。現在は、基地が復帰後ある程度返還されて、県民が使うようになって、その分だけ観光が盛んになってきたんですね。したがいまして、今、基地経済と観光経済は逆転をしていまして、基地関連収入は五・二%です。したがいまして、基地様々、基地様々の時代は終わっておるんですね。そういう共通認識を是非持っていただきたいと思います。  次に、基地と振興策はリンクするとお考えなのか。大臣はリンクしないとおっしゃっておることを私は新聞で読んだ記憶があるんですが、どうですか。
  133. 山本一太

    ○国務大臣(山本一太君) 沖縄振興は、もう言うまでもなく歴史的、地理的、社会的事情などの様々な特殊事情を抱えているということで、この沖縄振興特措法を制定して、国の責務として各種の施策を実施してまいりました。ですから、私は、沖縄振興担当大臣として申し上げているのは、沖縄振興は沖縄振興としてしっかり対応していくと、もうこれに尽きると思っています。
  134. 山内徳信

    ○山内徳信君 通告はしてございませんが、今日の大臣のこの新年度の予算の説明を聞いておりまして、そこにこうあるんですね。新たな公共交通システムの在り方の検討のため、これまでの調査結果等を踏まえ、より詳細な検討を行う調査を実施するための経費を計上していますと、こうあるんです。  要するに、民主党政権になってやっと、鉄軌道を調査をして走らそうと。鉄軌道の走っていない唯一の県が沖縄なんですね。私は、その鉄軌道に乗った戦前の世代なんです。ですから、大臣、これは年々是非具体的に実現する方向で内部検討はお願いしたいと思いますが、今年は予算上どうなっているんですか。
  135. 井上源三

    ○政府参考人(井上源三君) 二十四年度、そして二十五年度の調査でございますけれども、二十四年度につきましては五千万、ちょっとお待ちください、二十五年度につきましては一億九千万の予算を付けております。
  136. 山内徳信

    ○山内徳信君 一億九千万というと、二千万ぐらい、一千万ぐらい増えたということですね。幾ら増えていますか。
  137. 井上源三

    ○政府参考人(井上源三君) 申し訳ございません、二十四年度の予算額は一億円でございました。二十五年度は一億九千万でございますので、九千万円増でございます。
  138. 山内徳信

    ○山内徳信君 ありがとうございます。それで内閣府担当大臣の熱意が具体的にお伺いできまして、喜んで知事にも関係者にも報告しておきたいと思います。  ありがとうございました。
  139. 猪口邦子

    ○委員長(猪口邦子君) 以上をもちまして、平成二十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち内閣本府(沖縄関係経費)、北方対策本部、沖縄総合事務局及び沖縄振興開発金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  140. 猪口邦子

    ○委員長(猪口邦子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時十一分散会