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2012-03-28 第180回国会 参議院 文教科学委員会 4号 公式Web版

  1. 平成二十四年三月二十八日(水曜日)    午前十時十九分開会     ─────────────    委員の異動  三月二十八日     辞任         補欠選任      蓮   舫君     武内 則男君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         野上浩太郎君     理 事                 鈴木  寛君                 那谷屋正義君                 橋本 聖子君                 水落 敏栄君     委 員                 神本美恵子君                 斎藤 嘉隆君                 武内 則男君                 谷  亮子君                 藤谷 光信君                 森 ゆうこ君                 蓮   舫君                 石井 浩郎君                 上野 通子君                 熊谷  大君                 義家 弘介君                 草川 昭三君                 山本 博司君                 柴田  巧君                 横峯 良郎君    国務大臣        文部科学大臣   平野 博文君    副大臣        文部科学副大臣  奥村 展三君        文部科学副大臣  森 ゆうこ君    大臣政務官        文部科学大臣政        務官       神本美恵子君    事務局側        常任委員会専門        員        古賀 保之君    政府参考人        内閣官房行政改        革推進室次長   若生 俊彦君        内閣府政策統括        官        泉 紳一郎君        内閣府地域活性        化推進室室長代        理        枝廣 直幹君        警察庁長官官房        審議官      田中 法昌君        総務大臣官房審        議官       関  博之君        文部科学大臣官        房文教施設企画        部長       清木 孝悦君        文部科学省初等        中等教育局長   布村 幸彦君        文部科学省高等        教育局長     板東久美子君        文部科学省研究        振興局長     吉田 大輔君        文部科学省研究        開発局長     戸谷 一夫君        文部科学省スポ        ーツ・青少年局        長        久保 公人君        文化庁次長    河村 潤子君        厚生労働大臣官        房審議官     篠田 幸昌君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○平成二十四年度一般会計予算内閣提出、衆議  院送付)、平成二十四年度特別会計予算内閣  提出、衆議院送付)、平成二十四年度政府関係  機関予算内閣提出、衆議院送付)について  (文部科学省所管)     ─────────────
  2. 野上浩太郎

    ○委員長(野上浩太郎君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房行政改革推進室次長若生俊彦君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 野上浩太郎

    ○委員長(野上浩太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 野上浩太郎

    ○委員長(野上浩太郎君) 去る二十一日、予算委員会から、本日一日間、平成二十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。  予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  5. 鈴木寛

    ○鈴木寛君 おはようございます。よろしくお願いいたします。  まず、厚生省は来ておられますかね。先般、東北地方の深刻な医療を改善するために大学医学部を新設することについてということで、関係省庁に対しまして、宮城県の石巻市長を始め十六名の、岩手県、そして宮城県、福島県の市長さんから陳情が寄せられております。もちろん、この件については、大学病院あるいは国立病院機構を始めとして、この一年間、大学病院だけ取りましても五千人を超える医師を始め医療者が現地に入って支えていただいたわけであります。そのことについては大変敬意を表したいと思いますし、また、この前提として、二年前の診療報酬改定によりまして、こうした命に直結する医療をやっておられる病院、例えば大学病院で申し上げると、この二年間で診療報酬が八%増えております。そうしたことで少し体力を、病院の体力を回復しておいて、そのことによって人員も出せたし、あるいは更に申し上げると、三月十一日の段階で、少なくとも大学病院については、持っておられる医薬品だとかあるいは食料品だとかあるいは患者用の給食だとか、こういうものは全部被災地に出してほしいと、こういう要請を文部科学省からしていただいて、そして対応していただいたと。この間の御努力には関係者に心から敬意を表する次第でございますが。  この東北の状況、やはり長期戦でございます。もちろん、地域復興支援センターなどでこうした支援体制にもこたえていくというようなことをやっていただいておりますけれども、是非、文部科学省におかれましては、こうした被災地の切実な声を受けて御検討を賜ればというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
  6. 森ゆうこ

    ○副大臣(森ゆうこ君) 御質問ありがとうございます。  今ほど先生の方からお話がございましたように、昨年の三月十一日の大震災発災以来、鈴木先生が副大臣として各大学に御要請をいただき、これまでに七千人以上のお医者さんが大学病院から派遣をされております。また、平成二十三年度第三次補正予算について、大学を中心とした医療支援の体制を整えると。そしてまた、今の二十四年度予算案におきましてもそういう形で約十億円計上しておりまして、その一部を使いまして医療支援を行っていくということでございます。  先月、二月二十三日に石巻市長を始めとして、東北被災地を中心としまして切実なる御要請をいただいたところでございます。平野大臣の方からも先般御答弁がございましたけれども、百二十五人の定員枠にかかわらず、もう少し医学部学生を受け入れられるところについては御対応いただくようなことを検討させていただく。  それからさらには、私の方で厚生労働省とも連携をいたしまして、この少子高齢時代における医師の需要数の推計につきまして今検討させていただいているところでございますし、また東大病院の先生方からも、数理的また統計学的な新たなアプローチでこの高齢化に伴う医師不足、医師の需要数についてもしっかりと検証させていただきまして、医学部の新設についても検討させていただいているところでございます。  被災地の深刻な医師不足、この問題にしっかりと真正面から取り組んで、また被災地の皆様の身に寄り添って対応させていただきたいと思いますので、今後とも御指導をよろしくお願い申し上げます。
  7. 鈴木寛

    ○鈴木寛君 是非そのような方向でお願い申し上げたいと思いますが、厚労省にちょっとお尋ねをいたします。  厚労省はいろいろな医療需要、特に医師需要のシミュレーションをしておられます。ただ、大体医療ニーズが、これから例えば二〇三五年にかけて少なくとも二〇%以上増加するだろうということは、いろんな統計、いろんな学説によっても、これは厚生省も含めて、大体そういう、少なく見積もっても二〇%増加するであろうと。  その背景として、六十五歳以上人口が二〇三五年に向けて二七%増える、あるいは七十五歳以上人口でいえば五七%増えるということでありますし、あるいは死亡者数、これは一つの医療ニーズに相関すると思いますが、これ四二%増えると。あるいは、がんの罹患の患者数は二〇%で、がん関係で亡くなる方の死亡者数が三八%増。循環器の入院が一九%、脳梗塞の入院が二八%、認知症が入院が三三%それぞれ増加すると、こういう医療ニーズがあるという予想がございます。  これについては多くの人たちがそう違わない認識を持っているわけですが、供給体制の方がかなりばらついておりまして、厚生省のを見ますと、これはいわゆる医療費の問題といわゆるマンパワーのところがやや混同されているという感じもしないわけでもないわけですけれども、例えば、要するに合理化によって二〇%ぐらい例えば在院日数とかを削減できるのでというようなシミュレーションの前提があるんですけれども、在院日数が減って、これ大体、思い浮かべていただければいいと思うんですけど、手術の前後というのは非常に、何というんでしょうか、ケアが必要になります。そして、退院間近になりますとだんだんだんだんいわゆるケアの必要性が減ってくる、特に医師についてはコメディカルの皆様方にお任せできる部分が増えてくると、こういうことだと思うんです、基本的には。  そうすると、在院日数を短期間にするということと、それによって当然入院費について、医療費については確かに二〇%減らせるのかもしれませんけれども、医師を始めとする専門人材の必要数というのが直ちにそれが二割減るというわけではございませんで、そこはやはり手術ないしいろいろな処置をするところにかなり集中的に高度な、特に医師を始めとする人材がかかわるわけですから、やっぱりそういうこともきちっと念頭に入れていただきたいということと、それから、やはり医師不足なぜ起こったかというと、余りにも過酷な労働条件であります。過労死認定水準の月八十時間を超える医師の、特に勤務医の長時間労働というものが常態化していると。これ率直に申し上げて、労基署が入ればほとんどアウトと、なかなか政府はそういう用語では言えませんけれども。これが余りにも広範なので、これを厳正に適用するとそもそも医療が崩壊してしまうと。こういう同じ厚生省と労働省の中で全く矛盾したといいますか、ただこれが余りにも長く続き過ぎてきたので、どこから手を付けていいのかと、こういうことなのであります。  そこで、しかしながら、医師のそうした献身的な努力によるというのはもうこれ限界だということで、自民党政権の後半期から、舛添大臣のころから大きく方針転換をされてきたわけであります。これは与野党でのいい議論がなされたと思っておりますが。  やはり、今後きちっとこの際見据えていく上では、労働基準法というのはきちっと守るんだ。それが、医師が裁量労働なのかどうなのかという、こういう法律論は別に置きまして、やはり医師にはちゃんと英気を養っていただいて、体力も気力も十分な状態で手術に臨んでいただくと、そのことが医療安全の観点からも、あるいは治療効果を上げるという観点からも必要であります。ですから、私は解釈論の話をしているわけではありません。  それからもう一つは、女性医師の比率。これ、女性医師の比率は二〇三五年になりますと三割弱ぐらいになるわけであります。私は、このことは大変望ましいことだと思います。患者の比率も五割を超えるわけでありますから、女性の方々がですね。そういう中で医師、医療者の側もまさに男女共同でいろいろな診療科で参画されるということは大変望ましいことだと思います。しかし結局女性医師ということになりますと、当然出産や育児というものをきちっと織り込んで、そして女性医師がステージに応じて働ける時間というものをちゃんと考慮に入れたやはり需要見通し、あるいは供給見通しですね、ということをしていただきたいというふうに思います。  それからもう一つは、これまでは基本的にお医者さんというのは亡くなるまで働くと。こういう前提でありますけど、やはりさすがに、まず一般的な仕事というのは六十歳までが現役とされていて、もちろんその後、健康相談とかいろいろな健康教室のそういうことに従事していただくということは大変望ましいことでありますけれども、やはりメスは、もちろん例外はあります、しかしメスは基本的に置いていただくと。そして、後進の指導や病院の管理とかやっぱりそういうことに向かっていただく、あるいは聴診器は置いていただくということが、これも患者のサイドといいますか、お医者さんにかかるサイドからしますと、であります。そうしますと、やっぱり六十歳以上の医師数というのはこれから非常に増えていくわけであります。そういうこともきちっとカウントをしていただきたいと思いますし。  それからもう一つは、我が国は医療イノベーションということで、ライフイノベーションとグリーンイノベーションをまさに国家戦略で掲げているわけです。地域医療人材の不足も深刻でありますけど、それ以上に深刻なのはまさに研究医療人材、これが大変に枯渇をしている。二、三十年前は東京大学医学部の約四分の一は研究に進みましたけれども、今は一人かゼロか数人かと、こういう状況であります。アメリカは一方で一年間に約千人ぐらい研究分野に行くわけですね。そういう中で、もう臨床研究の論文数も減っているし、もちろん基礎も減っているしと、こういうことであります。じゃ、誰が医療イノベーションを担うのかといったときに、大変お寒い限りであります。こうしたことは東大の前の医学部長の清水孝雄先生なんかもおっしゃっておられますが、まさに研究医療人材。  それから、私は、この医師不足というのは日本だけの課題ではございません。特にこれから高齢化をいたします中国を始めアジアの国においては大変な医療ニーズあります。あるいはインドあるいは東南アジア、南アジアに参りますと、まだまだその医療体制自体がきちっと整ってないということで、私は、日本の医師の能力というのはこれは世界一ですから、こうした人をむしろ世界の医療水準を引き上げることで貢献することでもって国際社会において名誉ある地位を占めるというのは、これは経済成長戦略のみならず国家戦略、外交戦略、あるいは安全保障戦略としても重要だと、このように思っておりまして、是非、国際医療人材、こうしたことも考えていただきたいと思います。  そして、何よりも今回分かったことは、いつどこで何どき今回の三月十一日のような大災害が起こらないとも限らない、そういったことがいろんなところで予測されているわけです。今回、本当に大学病院だとかあるいは公的な病院が協力をしていただきました。やはりオールジャパンでこうしたことを想定して、そして、一旦こうした災害がありますと、かなりその復旧に最低でも五年とか十年とか掛かると。そうすると、その分をトータルとして見積もっておかないと、今度どこかで何かあったときに、またどうやってその医師を、医療者を提供するんでしょうかというようなことも含めて、医師の需給の見通しというものを、もう一度、震災というものを踏まえて、そして国家戦略というものを踏まえて、あるいは年齢あるいは男女ということを踏まえて、それから、今までオールジャパンのことを言ってきましたが、この分野、よくよく見てみますと、西日本は割と足りているけれども、特にやっぱり東日本が足らないということであります。特に東北はそういうことであります。  それから、関東圏におきましても、これは日本政策投資銀行が算出をした調査がございますけれども、二〇〇五年に比した二〇二五年、千人当たりの医師数の増減割合というのを見ますと、東京はこれからマイナス二〇・〇四%、神奈川県は二一・四六%、千葉県は二〇・二六、埼玉県は二〇・三一。つまり、なぜこうなるかというと、当たり前でありまして、関東圏において、後期高齢者、この言葉は余り使いませんが、七十五歳以上人口あるいは六十五歳以上人口が急速に増えていくということでございます。神奈川県もまさに高齢化、余りにも急速な高齢化ということに大変悩んでおられるというお話を先般も知事さんがされていましたけれども、こうしたことも考えて、東西バランスなども考えたもう一度医療需給見通しというものを立てていただきたい。  これ、結局これを見誤りまして、将来、十年後、二十年後、三十年後に、医師養成というのは最低でも十年掛かります、あのときミスカリキュレート、要は推定を誤っていたと、結果、本当に必要だといったときに、お金はそれは直ちに増やしたり減らしたりできますけれども、人材というのは直ちに増やしたり減らしたりできません。そういう意味では、きちっと、まさに今回は想定外だったということは言えないわけでありますから、きちっといろいろなケースを想定して、そして国民の命を守ると。  これ、ちょうど我々の世代が六十五歳とか七十五歳になるころに掛かっていく問題なんですけれども、今このまま行きますと、例えば関東圏など、もちろん東北はもう既に大変ですが、関東圏などの私たちのジェネレーションはどうなるかというと、病気になって長期療養になってもお医者さんに診てもらえないと。むしろ亡くなってから死亡診断書書いて初めてお医者さんが来てくれると、こういう状況が言われているわけであります。  あのときにきちっと見通しをしっかり立てておけばよかったということで二十年後、三十年後に悔やむことのないように、是非、この辺りしっかりと、常にこのエビデンスというものを示した上で、国民の皆さんに説明の付くこうしたシミュレーション、きちっとしていただきたいと思いますが、厚生労働省、いかがでしょうか。
  8. 篠田幸昌

    ○政府参考人(篠田幸昌君) お答えを申し上げます。  医療のレベルの確保とあるいは医師の確保というのは非常に大変重要な課題であるというふうに認識をいたしております。  医師の需給の見通しでございますけれども、これまでも有識者あるいは専門家の方々から幅広い御意見をいただきまして、それを基に推計をしてきたというのは事実でございます。  平成十八年にまとめたわけでございますけれども、医師需給の推計というのがございます。人口構成の変化でございますとか、先生おっしゃいました女性医師の比率などの要因というのは一定程度は勘案をして行われておるわけでございますけれども、その結果を見ますと、医師の総数といたしましては毎年増加傾向にございますし、全国的に見ればということでございますが、需給の不均衡は解消の方向に向かうのではないかと、そこの推計ではそういうふうにされているわけでございます。  ただ、しかしながら、先生今いろいろ要因のお話をおっしゃられましたけれども、医師の需給の推計につきましては様々な要因があるというのはおっしゃるとおりでございます。労働時間の問題もございますし、レベルの問題もございますし、医療が、どういう医療が求められるかといった問題ももちろんございます。そういった要因がございますので、これらの要因というものは経時的にやはり変化をしていくだろうということは私どももそう考えているところでございます。そういう意味で、正確な推計というのを、これを行わなければなりませんけれども、なかなか難しい面もあることもございますが、定期的にそういったものは見直ししていくということが必要だろうというふうに考えております。  それから、医学部の定員でございますけれども、暫定的に措置をしてございますけれども、それにつきましても今後の見通しなり定着状況を見て判断をしてまいりたいと思います。  推計につきましても、御指摘の要因などを踏まえまして、関係者を含め幅広く御意見をいただき、また国民の方々に意見を求めてまいりたいと思っております。
  9. 森ゆうこ

    ○副大臣(森ゆうこ君) 今、厚生労働省の方から説明があったわけですけれども、今ほど鈴木先生から御指摘がございましたように、厚生労働省の推計がどうだったのかという、いろいろな御批判等もあるというふうに思っております。  鈴木先生が副大臣当時に立ち上げていただきました有識者による今後の医師養成の在り方ということで、検討会議を九回にわたって実施をさせていただき、そして昨年末にその中間取りまとめということでやっていただきましたが、残念ながら、やはり医学部新設賛成、そして反対、両論併記ということになりました。その後、パブコメをやらせていただきましたが、やはり、特に被災地を中心といたしまして、新設を強く望む声をたくさんちょうだいしたところでございます。  私は、論点は出尽くしているというふうに思います。反対の大きな理由は国民総医療費が大変増えるということでありますが、これについてはもう先生の方が詳しいわけですけれども、アメリカの国民総医療費GDP比は日本の倍、約二倍、一六%以上でございます。日本はGDP比八%ちょっとということで、そういう中で国民皆保険ということで、フリーアクセス、現物支給ということで、誰でも保険証一枚あればそれは医療が受けられる、それは先ほど先生がお話がございましたように、お医者さんたちのもう本当に献身的な労働といいますか努力によってようやく成り立っていると。こういう状況を続けていて今の日本の医療の水準が保たれるというふうにも思えませんので、やはり私は医師の増員、医師の確保ということにもっと力を入れなければならないというふうに思っております。  論点は整理されていると思います。あとは政治判断ができるように、しっかりと推計についても、厚生労働省と協力しながらですけれども、新しいいろんな視点からの、先ほど申し上げましたようなアプローチというものもありまして、その中ではやはり、特に都市部におきまして大変深刻な医師不足ということも今後懸念される十年後、二十年後ということでございますので、判断を誤らないように私の方で準備をさせていただき、そして平野大臣から政治的な決断がしていただけるように準備を進めてまいりたいというふうに思っております。
  10. 鈴木寛

    ○鈴木寛君 是非お願いをいたします。これ結局足らなかったというと、これは本当に将来に禍根を残すと思います。  それで、くどいようですけれども、厚生省の資料を見てみますと、やっぱり明らかに見直していただきたいことがあります。マンパワーの中で、行政、研究機関、産業医、その他福祉施設に従事する者も含んでいるという、含んでこれだというのは、やっぱりさっき申し上げた研究医療人材は考慮されていないと思わざるを得ない。  それから、これだけは是非申し上げたいんですけれども、マンパワーの算定のいろんな前提で、医師については他の職種との役割分担により二〇%業務量が減ることを見込んだと。これ、二〇%ってすごい数字ですよね。二〇%増えて、しかし二〇%業務量が減ると。どういう根拠で二〇%減るということが言えるんでしょうか。これは、まさにこの前提がマンパワーシミュレーションの前提になっているんですけれども、この前提が余りにも大胆過ぎるといいますか、私から見ると本当に大丈夫かなというふうに思います。  といいますのも、これも、この間、自民党政権時代から、かなり在院日数、入院日数の短縮というのは相当やられてきたんですね。更にやるというのは、これは人間ですから治るのには日にちが掛かります。いろいろな合理化はやられた結果での今の在院日数であります。そして、他の職種との役割分担によって。もうやれています。  というのは、今でも物すごくかつかつですから、そのために医療クラークを付けたりコメディカルを付けたり、要するにチーム医療ということを相当やってきました。現場は御努力をいただいています。恐らく、医療者の皆さんに、医師の皆さんに、更に二〇%業務量を減らしてくださいとこれ言っているわけですね。本当にこれできるのかと、私は相当厳しいと思う。というか、医療はどんどんどんどん高度化していますから、むしろ業務量は増える傾向にあるわけですね。そういうこと。  それからもう一つは、厚生省のこれまでの算定の中では、いつも医師の要するに研究の時間を労働時間から除外するんですよ。これはおかしい、絶対に。例えば、メーカーの研究者が研究時間を除外して労働時間計算しますか。これは明らかにおかしいんであって。あるいは研修の時間、これも除外しています。これも明らかにおかしいと思います。新しい手術あるいは新しい機械のために一生懸命研修をしてそして手術に備えるというのはこれ当然勤務時間内にすべきことだと思いますけれども、などなど、やはり、ほかの業種での労働条件の常識と、厚生省のこの医療算定になると前提がかなり食い違いがあるというところは非常に違和感を感じます。  そしてアメリカでも、やっぱりこの二〇一〇年から二〇一一年だけ見ましても、四校増えております。やはり、こうした世界的な動向等々もよく勘案していただいて、是非この問題、後で、あのときのシミュレーションが間違っておりました、特に前提の置き方で業務量が二〇%下がると見込みましたけれども、見込みが外れましたと、こういうことでは本当に国民の皆様方に説明が付かないということを是非申し上げて、この点については何度も何度もきちっと検証を重ねていただきたいというふうにお願いを申し上げておきます。  それでは次の質問に参りたいと思います。  今も医療イノベーション、ライフイノベーションのお話させていただきました。独立行政法人の中での研究開発法人制度の件でございます。  内閣官房にお伺いをいたしますが、一月の二十日に閣議決定をされました独立行政法人制度及び組織の見直しの基本方針は大変よくまとめていただいたというふうに感謝をいたしております。その中で研究開発法人も位置付けていただいて、研究現場の研究者が思い切って活動して研究成果を最大限実現できる制度を創設をすることに向けて、今法案の最終策定過程かというふうに思います。  その際、幾つかお願いを申し上げておきたいと思いますが、やはり、研究機関というのは国際的な共同研究がもう常でございます。その際に、やはりナショナルというのが付いているか付いていないかというのは全然違います。そういう意味では、やはり国立研究開発法人あるいは研究開発機関であるという、この国立というのを是非入れていただきたいなということが一つでございます。  それから、もちろん独立行政法人でありますから重要な国家意思の決定に当たるわけでありますけれども、しかし、まさにブレーンサーキュレーションと、まさに世界のフィールドでやっていくわけでありますから、外国人が研究評価委員にやはり任命できるというところは、これはやっぱり法律できちっと書かないと、一般則の例外を設けることでありますので、それをやっていただきたい。  例えばドイツのマックス・プランクなんかは、やっぱり三割以上外国人を入れることによって研究効率を上げています。この結果、今マックス・プランクの研究効率というのはアメリカに比しても非常に高いパフォーマンスを上げています。やはりこういったことは御理解をいただきたいと思います。  それからもう一つは、やっぱり評価疲れ、評価は大変大事なことでありますけれども、これもやはりその研究成果を最大化するという観点できちっと評価がされるようにということであります。どうしても従来の日本の役所に任せておきますと、重箱の隅をつつくというか、そうした枝葉のことは言うんだけれども、もっと本質的なところにきちっと評価が向くようにお願いを申し上げたいと思います。もちろんこれはだから税金を無駄なく使うというのは当然でありまして、税金を生かして使わなきゃいけないので、生かされた使われ方になっているのかどうかということもトータルで考えていただきたいというふうに思います。  それから、やはり世界の頭脳を呼び込み、また送り出すと、そのまさに中に入っていくという観点。それから、当然、国際共同研究をやりますと、いわゆる会計年度が国によってまちまちであります。というか、日本の四月からというのはむしろ例外であります。そういう意味では、そういうこともありますので、契約や調達の基準、ルールの構築、自己収入の扱い、会計基準の扱い、こうしたことも是非この通則法制定に当たって御考慮いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  11. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 鈴木委員から、政府におられたときからこの問題については中心的役割を果たしていただきまして、そういう検討を進めていただいたと承知をいたしております。  そういう中で、先ほど医療の件を御質問されました。私、まさにこれは国家戦略としてやっぱり位置付けて、具体的にどういう医療供給体制が必要であるかという観点。いま一つは、やっぱり医療研究というものも非常に大事でありますから、国際的にやっぱり通用でき得る人材をどういうふうにつくっていくかと、こういう観点から、私は国家戦略として位置付けて判断をしていかなきゃならないと、こういうふうに思っております。  今の御質問でございますが、私も昔、研究開発のそういうところにいっとき籍を置いていた観点から、特に研究開発という観点、それと、これだけグローバル化した中にあっての機関の在り方と、こういうことで、先ほど議員がおっしゃられましたように、特に国際的な水準にどういうガバナンスが合っているのか、こういうことをしっかり見極めて対応しなきゃいけないと思っております。  そういう意味で、成果を最大限に求めていける環境をどうつくるかということと、いかに効率的にやれるかという、税ということがありますから、効率的にやれるかという、こういうことと、運用においてやっぱり柔軟な、研究開発という性格から柔軟な対応ができ得るような予算措置も含めた部分をしっかり整備すると、こういう観点で、私は、今回の閣議決定以降、中に、通則にしっかりとそのことが盛り込まれるように私自身としても最大限対応していきたいと、かように考えております。
  12. 若生俊彦

    ○政府参考人(若生俊彦君) お答え申し上げます。  先ほど委員御指摘のように、去る一月二十日の閣議決定しました基本方針におきまして、法人の主要な業務として、高い専門性等を有する研究開発に係る事業を実施する法人類型、これを研究開発型と位置付けまして、これらについて、国際水準にも即した目標設定、評価の実施、科学技術イノベーションの司令塔機能による一定の関与、あるいは適切な中期目標の設定等、研究開発の特性に着目したガバナンス、これを構築するということとされたことでございます。  現在、内閣府の科学技術政策・イノベーション担当、あるいは文部科学省等関係部局と密接に連携、相談しつつ、その具体化に向けて鋭意努力をしているところでございます。  研究開発型にふさわしいガバナンスの構築に向けまして、独法通則法の改正案の位置付け等、法定化も含めまして最大限の努力をしてまいりたいと思っております。
  13. 鈴木寛

    ○鈴木寛君 是非、画竜点睛を欠くことのないようにお願いを申し上げたいと思います。  それでは、内閣府に伺います。  株式会社立学校の件でございます。  学校教育における特区のレビューがありまして、いろいろなことが分かってまいりました。私、結論を申し上げますと、確かに学校法人の設置の基準については見直すべき点、多々あるかと思います。  一例を申し上げますと、これまでどうしてもハード面、校地だとか校舎の自己所有要件だとか、あるいは空き地だとか運動場の要件と、こういったことがかなり高いハードルが設定をされていました。特に都会などではそうした、本来の学校法人がやるべきことの、もちろん、例えば大学などはこうした分野に特化した教育をやりたいと、そういうことから勘案すると、必ずしもそこまでの要件を課さなくてもいいんではないかとか、あるいは地域にいろいろ多様な学校をつくりたいといったときに、自己所有でもなくてもいいじゃないかと。例えば、地方の自治体と本当にタイアップしてやっていく、ただ設置は、中身は学校法人に任せた方がいい、こういうようなまさにコラボレーション型というような形態に鑑みると、ハード面の改善というのは非常に重要だと思います。  それから、ソフト面、教育課程、特に高校などはもっともっと多様な学び、高校教育というものを提供しなきゃいけない、これも今の課題だと思います。もう職業高校を除くほとんどの普通科が今一本の学習指導要領でやっている、やっぱりここにはもうかなり無理があります。この点については、先般も与野党協議の中で高校教育の在り方について真摯に見直していくと、これはいい議論できたと思っております。  そういう観点から、きちっと見直すことはいろいろあろうかと思いますけれども、それはまさにそのことを議論すればいいわけでありまして、株式会社立であるか学校法人立であるかということとは少し論点が、もう次に早く行くべきではないかと。  私は、この議論に内閣府が入っていただくことは大いに結構なことだと思っています、いろんな観点から議論が進むということは。しかし、何か株式会社立、イエスかノーかというようなことに終始しているのがもったいない。もっと本質的な話に、結局、株式会社かどうであるかということは、残余財産が、学校法人の場合は、それを解散した場合に、要するに他の事業を行う人、最終的には国庫に帰属されるわけで、株式会社の場合は出資者に返還をされます。あるいは、収益事業の場合も、学校法人は一々認可を取ってやるわけであります。そしてまた、収益の用途が学校の経営に制限されているわけでありますけれども、株式会社は認可不要であると。そういう意味で、イコールフッティングが余り取れていないということの中で悪貨が良貨を駆逐するというようなことになりはしないかと。  一例ではありますけれども、高校無償化のかなり虚偽表示に近いような実態も義家議員の方から指摘されました。大変大事な指摘だったと思いますし、もちろん文科省速やかに対応、あの議論を受けて対応できてよかったと思いますが、ああいうことがどんどんどんどん起こる懸念というものは、この間のレビューでやはりうかがわれるわけですね。  そういう意味で、内閣府におかれては、是非この議論をそういう方向に誘導をしていただきたいということが極めて建設的ではないかなというふうに思いますし、現にこの内閣府の部会におかれましても、全国化は厳しいと、それから株式会社立学校の多くがむしろ学校法人になりたいと言っているわけですから、学校法人になることを促進するような、そうしたレコメンデーションをしていただければいいのではないかなというふうに思いますが、内閣府、いかがでしょうか。
  14. 枝廣直幹

    ○政府参考人(枝廣直幹君) 先ほど先生から御指摘がございました学校教育関係におきます規制要件の緩和の動きでございますが、御指摘があったとおり、校地、校舎の自己所有要件の緩和につきまして、平成十八、十九年度に全国展開が実現されるとか、ハード面の要件の緩和であります教育課程の特例校制度につきましては二十年度に全国展開をしたとか、そうした全国化の流れが続いてまいりました。ただ一方で、そうした動きの後も株式会社立の学校というのが開校してございます。例えば二十年四月以降で申し上げますと、大学で一校、高校で十校、小学で一校が新たに開校したと、こういう動きでございます。  株式会社立の学校が増えていることにつきましてはいろいろな背景があると思いますが、先生御指摘のように、内閣府にあります有識者から成る第三者評価委員会でこの議論がなされております中においても、学校法人化の道を目指すべきではないのかと、検討すべきではないかと、こういう意見がございました。  これらも含めまして、文部科学省の御協力もいただきながら、この特区制度の効果と弊害、そしてその対応策について引き続き検討してまいりたいと思っております。
  15. 鈴木寛

    ○鈴木寛君 もう株式会社立では二つの大学が学生募集停止をし、一つの大学が廃校して、また五つが、大学一、高校三、中学一ですが、五校が学校法人化しているわけですね。これ、母数は数十しかないわけですね。一方で、数千もある私立学校の中で、学生募集停止とか廃校って、これ大ニュースになるわけであります。  そういうその比率を見ても、これは極めて、何といいますか、特殊な状況といいますか、なかなかこの割合でこうしたことが起こるというのは明らかに学校現場に混乱を招くというふうに思いますので、是非しっかりと一歩踏み込んだ御検討をお願い申し上げたいと思います。  それでは、総務省にお伺いをいたします。  国家公務員の大幅な採用抑制方針が報道をされておりまして、学校現場、特に大学あるいは高校の現場は大変困惑をいたしております。具体的には、例えば日本私立大学団体連合会が、民間企業にも厳しい景気の中ではあっても採用枠を確保してほしいということをお願いしている中で、国家公務員の採用抑制というのは是非考え直してほしい、きちっと新規採用者を確保してほしいと。また、そのことを目指してもうその中学生、高校生、大学生と頑張ってきた生徒たちが、学生たちがいると。そうした声にきちっと耳を傾けてほしい。あるいは、今後もそうした国の枢要を担うまさに国家の公務を担う人、やっぱり優秀な人に大勢志してもらう、こういうことを考えますと、この問題はやっぱり短期的な視野では考えてはいけない問題でありまして、本当にこの国の担い手をどうするのかということに禍根を残さないように是非しなければいけないと、かように私は思っております。  是非、改めてこうした大学、あるいは、まさに国民の声だと思いますけれども、国民の皆さんで国家公務員採用を大幅に、特に新規採用を減らせという声がそんなにあるのかというふうに思います。私は、そうはないんだと思います。是非このことについては十分配慮して対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  16. 関博之

    ○政府参考人(関博之君) お答えいたします。  国家公務員の平成二十五年度の新規採用の抑制につきましては、三月六日の政府の行政改革実行本部におきまして、これまでの抑制を大幅に上回る抑制を行うという方針が確認されたところでありまして、現在、この方針に沿いまして、副総理、総務大臣始め政務三役の指導をいただきながら、取りまとめに向けて調整を進めているところでございます。  なお、お話のございました、例えば日本私立大学団体連合会からも総務大臣に対して要請がなされておることは私どもも承知しているところでございます。
  17. 鈴木寛

    ○鈴木寛君 今、大学の法学部、もちろん法学部だけからではありませんけれども、国家公務員というのは。法学部の人気といいますか志望者が劇的に減っているんですね、今。それをまさに加速させるということにやっぱりなりかねないと。やはり、理系も大事、文系も大事、法学部も大事、経済学部も大事、理工学部も大事、医学部も大事、やっぱりこのバランスで社会というのは成り立っているので、そこに突然冷や水を浴びせるようなことに今なっているということだけはもう一度深く受け止めていただきたい、このように思います。  それでは、続きまして、今、科学技術イノベーション本部法の議論も佳境かと思います。私たちは、科学技術イノベーション戦略本部を創設をするということをずっと主張してきたわけでありますが、この政策について、この推進強化体制の議論、どうなっているでしょうか。
  18. 奥村展三

    ○副大臣(奥村展三君) 鈴木委員におかれましては、先ほど来お話がございますように、副大臣としていろいろ科学技術の基本となる政策等を進めてきていただいたわけでございますが、それを踏まえまして、我々も現在推し進めているところでございます。特に、国際的な競争を通じて、そして東日本のああした震災もございましたので、しっかりとしたベースをつくっていきたいというように思っております。  やはり、今のお話のように人材育成というのが基本でございますので、それを確保することが大事だというように思っております。理数の好きな子供をつくるということも、これはまた基本的に大事なことであろうと思っておりますし、そうした研究者の育成に至るまでの各段階でやっております。  特に、先生も御承知のとおり、ポストドクター制度、これに重点を置かせていただいておると同時に、今までなかった形でその補助もしっかりと付けまして進めていきたいというように思っておりますし、もう一つは、テニュアトラックの、私もこのシンポジウムに参加をしたんですが、非常に意欲を持って頑張っていただく若者がおられます。こういう先生方のバックアップをしっかり進めていきたいというように思っております。  科学技術、しっかりこの分野におきましては、国力を確保する上にも大事だというように思っておりますので、今後しっかり推し進めていきたいというように思っているところでございます。
  19. 鈴木寛

    鈴木寛君 先日、大臣にも行っていただきましたが、科学の甲子園、まさに野球の甲子園の会場の本当に近くで第一回が始まりました。これも私も本当にうれしく思いましたし、レセプションに行かせていただいて、三百六十三名の高校生を本当に頼もしく思いましたし、また、彼らが今度は横同士で仲よくなる、沖縄の高校生と北海道の高校生が仲よくなっている姿を見て、大臣にも行っていただいて本当にみんな喜んでおりました。感謝を申し上げたいと思います。  それで、大臣に伺いたいんですが、ちょっとまとめて伺いたいと思います。  政権交代後、将来を担う子供たちの育成のためにということでいろんな施策をやってまいりました、文部科学省。少しこの二年半を振り返っていただいて、例えば教育関係予算はどういうふうになったのか。これは事務次官会議を、閣議決定の前にこれまでは必ず事務次官会議で決まった話しか上げられない、しかも事務次官会議が全会一致主義でありましたので、省庁間の予算配分構造を変えるということは相当難しかった。しかしながら、そこに新しい政策形成過程を持ち込むことができたというようなことなどもあって、いろいろなことが起こっております。  是非こうした予算のこと、あるいは奨学金、私も希望者全員奨学金制度ということでずっと頑張ってまいりました。ここについてもいろんな動きがあろうかと思います。  また、改めてその重要性が注目、我々認識をさせられました耐震化の問題、こうしたことについて、この間、どのような進捗があるのか、大臣からちょっと総括してお答えをいただきたいと思います。
  20. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 鈴木議員はもう当初から副大臣として、政権交代以降、率先して教育分野に、いろんな約束事に対する対応と、こういうことで最大限の御尽力をいただいてきたことに心から敬意を表します。  そういう中にありまして、未来へのやっぱり人に対する投資と、こういうことが一つの大きな考え方でございました。そういう中で、一貫して文科省という立場で、予算の削減をせずに、そこに予算を振り替えていくんだと、こういうことで、教育予算、科学技術に対する予算あるいはスポーツ振興に対する予算等々含めて、総体としては私は予算拡大をさせていただいたと、こういうふうに思っています。  そういう中にありまして、やっぱり一つの大きな視点というのは、三回の予算編成と、こういうプロセスを経ましたが、一つにはやっぱり高校授業料の無償化であると、こういう概念を一つ打ち出してきたことだと思っております。いろいろ御議論をいただいておりますけれども、これは一つ方向性としては非常に大事な視点だと思っております。  二つ目は、やっぱり教育の質を高めていくんだというこういう考え方の下に、少人数学級を定着させようと、こういうことで、今回は加配という制度でございますが、二年生の三十五人学級を何としても実現をさせようと、こういうことでございます。本来は法定化と、こういうことであるべきだと思っていますが、そういう中でも何としても質を高めたい、こういうことでございます。  もう一つは、やっぱり所得の格差によって学ぶ機会を失うということのないように、奨学金制度の充実と、こういうことで取組をしてきたところでございます。  いずれにいたしましても、私どもとしては、これからの我が国を見据えながら、やっぱり持続的に発展をしていく社会構造をキープをしていくために、いかに有用な人材を文科省としては輩出をしていく環境整備をどう整えていくかというところに全力を尽くしていかなきゃならないと思っております。  そういう中にあって、先ほど議員からございましたけれども、医療の問題でありますとか、あるいは科学技術という将来の飯の種をしっかり今礎としてどういうふうに仕込んでいくんだ、こういうことが国家戦略という概念でやっぱりとらまえていかなきゃならないと、こういうことでございますので、議員の御指摘を含めてしっかりこれからも進めてまいりたいと、かように思っております。
  21. 鈴木寛

    ○鈴木寛君 済みません、最後に一点だけ伺いたいんですけれども、奨学金ですけれども、人数は、十年前、六十九万人でした。これ百三十四万人になりました。あるいは授業料減免、この二年間で一・七倍に拡大しました。これは私のときにできなかったんですけれども、そろそろ国際人権A規約、ここまで充実をさせてきたわけでありますので、この留保を撤回ということを、まあ大変心残りに思っておりますが、これはいま一度プッシュをしていただいて何とか実現していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  22. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 御指摘ごもっともでございまして、今、外務省においてもそういう視点で御努力をいただいている。我々としては、やっぱり国際社会の中での果たしていく日本としては、そういう部分についてはしっかりと受け止めながら、この留保撤回に向けて取組をしてまいりたい、かように思っております。
  23. 鈴木寛

    ○鈴木寛君 まさに所得連動返済型無利子奨学金制度ができた今年がやはり一つの節目だと思いますので、そこのところは是非、大臣、よろしくお願いを申し上げます。  質問を終わります。ありがとうございました。
  24. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 民主党・新緑風会の斎藤嘉隆であります。  先日、私は地元の小学校の卒業式に行ってまいりました。結構大きな学校で、卒業生百六十名ぐらいいたんですけれども、一人一人が自分の将来への希望、まあ職業が多かったんですけど、そのことを述べるシーンがありました。本当に長い卒業式だったんですけど、非常にいろんな将来なりたい職業、いろんなものが出ていました。スポーツ選手は圧倒的に多かったと思いますし、ほかにも、美容師さんになりたいとかペットショップの店員になりたいとかトリマーになりたいとかパティシエになりたいとか。政治家になりたいという子は何人いるんだろうと思ったら、一人もいなかったんですね。唯一、総理大臣になりたいという男の子がいた。  その中で、学校の先生になりたいという子が三、四人いたかなというふうに思います。意外と少ないなと思って、その後いろいろ、いろんな民間の調査も含めて、小学生のなりたい職業ランキングみたいなのをちょっと調べてみたんです。  二〇〇〇年ぐらいまでは比較的学校の先生、例えば男子であっても五位だったり六位だったりという調査が多いんですけど、最近ベストテンにも余り入ってこないような状況があるんですね。これ、かつてのような人気商売じゃない。医師とか学者という答え、これは文科省の関係でもありますけれど、こういったものは比較的高いんですけれど、特に男子で希望がない。女子だとベストテンには大抵入っているんですけど。  こんな、かつてのような人気職業でないこの教員、このことについて、通告は差し上げていないかもしれませんが、大臣、どのように感じられますか。
  25. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 子供さんが学びやの中で教員の方々を見て、あの教員になりたいというふうにおっしゃらないというのは極めて残念であります。私も母親が教員でございましたから、教員というのはそばで見ておりましたし、そういう流れの中で、もうちょっとやっぱり、何というんでしょうかね、総合的な人間力を持つ教員さんが、現実的にはおられるんだろうと思いますが、そういう教員像が出てくれば、私はもっと人気が高まってくるんだろうと思っています。  私自身は、どんな教員がいいのかなと自分で、今ですよ、質問されましたから、ふっと思ったんですが、やっぱり厳しい教員がいいと思いますね。しかし、その厳しさの中にやっぱり温かさというのか、愛情のある教員が。私、卒業して、つい先日、小学校の同窓会が五十年ぶりにありましたけれども、やっぱり怒られた先生というのはずっと思い続けているんですね。優しい先生は名前忘れているんですね。ですから、やっぱりそういう意味では、尊敬されるというのは、怒るけれども愛情を持って怒っているという、こういう人間力のある教員が私はすばらしい教員ではないかなと、私個人的に思いますから、そんな教員が現場でおられたら人気が出てくるのかなと。そのときは嫌だなと思いますけれども、ずっと生涯その教員のことを思い続けている像がやっぱりすばらしい教員像じゃないかなと、こういうふうに私個人的に思います。
  26. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。  今、教員の望ましい姿というか、そういうのもちょっと言及をいただいたので、せっかくですので、これも済みません、突然で。神本政務官、現場の教員の経験がおありでありますし、経験を踏まえて、先生が考える、何というか、望ましい教師像というか、あるいはどんな教師を目指していらっしゃったのかというのを少しお聞かせいただけませんか。短くて結構ですけれども。
  27. 神本美恵子

    ○大臣政務官(神本美恵子君) 望ましい教師像というお話ですけれども、今大臣がおっしゃった、厳しい先生がいいんだというふうにおっしゃいましたが、私はそういう点からは、余り子供に厳しくない、良くない教員だったのかなということも思いますけれども、一概にこういう教師がいいんだということはなかなか難しいなという、自分の経験からは思います。  私は一番最初、横浜で教員になったんですが、そのときに同僚の先生方から学んだことは、子供たちの日々の成長や、ちょっとした変化でも、それをとにかくいっぱい見付けろということを新任で行った学校で言われました。それは、その後、子供を見る力を養うといいますか、そういう点で非常に私には教師として必要な力ではないかなということを学びましたし、その後十年ぐらいたってから、また先輩の教師、先生から学んだことは、医者もそうですけれども、例えば病気のある、自分が治療をするそこだけを診るのではなくて、人間丸ごと、医者であれば命として診ると。教員であれば、生活背景も含めて丸ごと子供を見るという、そういうとらえ方が教師として必要なんだということも学びました。  まあ、望ましい、こういう教師がいいということを一概に今言えないんですけれども、共通して言えることは、例えば皆さん方も、私は「二十四の瞳」の大石先生が大好きなんですけれども、その後、金八先生とか、ここにはヤンキー先生もいらっしゃいますけれども、それぞれ本当に十人十色の子供たちの個性と能力が最大限発揮されるためには、いろんな個性を持った先生が必要だし、同僚同士学び合うという、そういうことが必要ではないかと思っていますので、今、中教審で議論されておりますが、教職員に必要な資質としては、学び続ける存在であること、これは私は共通して、どんな個性であっても共通して言える、その学び続ける存在であり続けられるための養成、採用、研修ということを考えなきゃいけないんじゃないかなと日々思っております。(発言する者あり)
  28. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 いつか義家先生ともこういった議論もしてみたい、したいなというふうに思いますけれども。  今日は、教員養成の在り方、今も神本政務官からありましたけれども、について少し議論をしたいというふうに思います。  教員の資質の向上が大変大きく叫ばれています。本当に必要なことだと思います。ただ、一体何がその教員の資質なのかといったことを本当に考えたときに、人それぞれいろんな考え方が、今お二人もそうでしたし、あるんだろうと。私はやっぱり人格というか人間性と、その教職に懸ける情熱ではないかなというふうに思います。あの先生みたいになりたいということを子供が思う、憧れるような教員というか、教育の原点は僕は憧れだというふうに思います。  そういった意味からいうと、さっきの、まさに大臣おっしゃったように、教員になりたいという小学生が少ないというのは本当に残念だなというふうに思います。また、教育がサービスをする側と受ける側の、そんなような見方をややもするとされるような時代の背景もございます。憧れを持つことが難しい環境にもあるのかなというふうにも思っています。  教員の養成や免許制度の改正に当たっては、こうした人間性ですとか、あるいは教職員の情熱を見極めるための体制ですとか、あるいは教員そのものの社会的地位、ステータスを更に向上させていくと、こんな視点が僕は欠かせないんじゃないかなというふうに思っています。  今、中教審で、今、神本政務官からもありましたけれども、教員養成の在り方について議論されているというふうに聞いていますけれども、その議論の経過と方向性、それからスケジュール感みたいなものがあればお聞かせをいただきたいと思います。
  29. 布村幸彦

    ○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。  教員の資質能力向上につきましては、平成二十二年六月に文部科学大臣から中央教育審議会に諮問がございました。それを受けて、教員の資質能力向上特別部会という部会が新たに設置されまして、平成二十三年の一月には審議経過報告ということで、教員の資質能力の総合的な向上方策ということで、養成の段階、採用の段階、そして現職の研修という各段階を通じた課題を提起いただきました。それを受けて、現在、ワーキンググループというものが設置されまして、この三月十六日に審議の取りまとめが報告されたところでございます。そして、その報告を今後またもう一度教員の特別部会で更に議論を深めていただくという流れとなってございます。  三月十六日の報告案につきまして概要だけ御説明させていただきますと、一つは将来の改革の方向性ということで、一つは教員養成の修士レベル化、そして、修士レベルの一般免許状と学士レベルの基礎免許状に免許制度を大きく変えること、さらに、特定分野に関しましてより高い専門性を身に付けたことを証明する専門免許状という形で、免許制度の改革が将来の改革の方向性として提言をいただいております。  そして、この方向性を踏まえまして、当面の改善方策といたしまして、現在設置されております教職大学院制度の発展拡充などの修士レベルの課程の質と量の充実、また、教員の資質の向上に向けての教育委員会と大学との連携、協働による研修の充実と、そして管理職の資質能力の向上ということが報告書に論点として盛り込まれているところでございます。
  30. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 学部での四年、プラスアルファで修士レベル化をしていくと。これまで以上の期間を掛けて一般免許状を取得をするということだと今お聞きをしました。  基本的な方向性は理解をいたしますし、そうした方向で検討を進めていくべきだというふうに思います。それも、先ほども申し上げたように、教員の本当の意味での資質の向上やその見極めですとか教員の社会的地位の向上といったことにつながるものと期待をするからであります。  そこで、若干ちょっと視点を変えまして、現在の教員養成の状況についてお聞きをしたいと思います。  毎年どれぐらいの学生が教員免許を取得をし、そしてその上でどれぐらいの方が教壇に実際に立っているのか。もちろんこれ免許の種別とか時間的な差もありますし、一概に統計的に言っていただくことは難しいかもしれませんけれども、大まかでも構いませんので教えていただけますか。
  31. 布村幸彦

    ○政府参考人(布村幸彦君) 少し古い数字で恐縮でございますけれども、平成二十二年三月に大学などを卒業された方で幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校の教諭、養護教諭、栄養教諭などの免許状を取得した者の数は十万三千人という母数になります。そして、分かっております数字で、最初に公立のお話を申し上げますけれども、平成二十二年四月一日から六月一日までの間に公立の小中高校、特別支援学校に正規教員として採用された者が約二万七千人、このうち大学新卒者は約八千人という実態でございます。これは公立に限定したことでございまして、ちょっと年度が異なりますけれども、公立と私立それから幼稚園も加えた概数で申し上げますと、採用数は約四万三千人で、そのうち新規学卒者は約一万七千人という実態とつかんでございます。
  32. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 今お聞きをいただいても分かりますように、免許は多くの学生が取得をするんですけれども、実際その免許を持って教壇に立つという方は非常に少ないですね。中学校の免許でいうと本当に少ないんです。一〇%にも多分満たないぐらいの形だというふうに思います。この教職免許取得者のキャパシティーみたいなものをどのように設定していくかというのも今後大きな課題になるだろうというふうに思います。現在の開放制は私は堅持をしていくべきだと、歴史的な背景を見ても、これをやっぱり見直すことは難しいというふうに思いますけれども、その上で、本当に意志のある学生に免許を取得をし教員になってほしいというふうに思います。  その理由に、やっぱり現場での教育実習の負担というのがどうしても気になるんです。今、教育実習はもはや私は飽和状態だというふうに思っていますし、嫌な言葉ですけれども、実習公害みたいな表現も実はされているような状況もあります。今のシステムのまま、これ以上の実習の期間の延長や枠の拡大というのは、今のままであるとやっぱり現実的には難しいんではないかなというふうに思います。  このこと以外に、教育現場や学生、大学側などから教員養成免許制度改革のこの改革に伴うマイナスの部分、課題というのも多く指摘をされているというふうに思いますけれども、中教審でも恐らく議論がされていると思いますが、文科省として、この点どのような課題があると認識をされていらっしゃいますか。
  33. 布村幸彦

    ○政府参考人(布村幸彦君) 教育実習につきましては小中で四週間など、そういう教育実習期間が定められておりまして、先ほど十万人余りの者が免許を取っているという実態で、相当な数の学生が教育実習を受けていらっしゃるという実態を踏まえて、学校の現場の先生方のお声も踏まえて、先生御指摘のように実習公害という言葉も中教審の議論の中で出てきておりまして、本当に真に教員になりたい者についてはじっくりと教育実習をしていただく必要があろうけれども、そうでない場合には、あらかじめ意欲ですとかきちっと教壇に立てるのかといったものを一定に評価した上で実習に立たせることも含めて今後検討していくべきではないかと、そういう問題提起がなされているところでございます。
  34. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 今の実習の問題も含めて、私は養成期間の延長に伴って、大きく言うと三つの課題があるんじゃないかなというふうに思います。期間が長くなることによる学生への負担、特に経済的な負担。それから、時間を費やすことに対する精神的な不安。例えば六年間なり五年間なり大学に通って、その後、本当に就職できるんだろうかというような不安もあります。経済的なことに関して言えば、法科大学院ですとか、こういったところでも同様の今、実は議論がされているというふうに思っています。  先ほど述べた実習期間の長期化に伴う学校現場の対応、こういったことも非常に心配があります。  それから、免許更新制も含めて既存の研修をどのように整理をしていくか、このことも大きな課題になろうかというふうに思います。更新制度については、これは制度が固定化をすればするほど退職教員の増加ですとか、やがて非常勤や常勤講師の不足といったことも私は出てくるというふうに思いますので、このことも早急に見直しが必要だというふうに認識をしています。  修士レベル化に伴って、学生が大学院などへ通う際の例えば奨学金を工夫をする、こういったことも一つの在り方じゃないかなというふうに思いますし、このプラスアルファ、学部を出てそのプラスアルファの部分を、例えば現場で一定の資格の下で教員として経験を積むようなシステム、こういったことも一考の余地があるのではないかなというふうに思います。先進的な都道府県では、実はこういった研究ももう既に幾つかの県でされているというふうに思います。  是非、様々な方策を早い段階から御検討いただきたいというふうに思っていますし、一つ一つの課題については、もう今日はちょっと時間がありませんので、また改めてこうした場で議論をさせていただきたいというふうに思います。  この件については最後ですけれども、教員養成や免許制度の在り方について、大臣の御所見があればお聞かせをいただきたいと思います。
  35. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 今、特に子供さんの立場に立って考えていったときに、教員の質の向上というのはやっぱり私は絶対に必要であろうというふうに思っています。  そういう中で、今先生から御指摘ありました点ありますが、私は、やっぱり教員という専門的な人材をつくっていくには、養成課程の問題と、やっぱり採用するときにどういう採用をするのかという過程と、さらに研修という、こういうプロセスがあるんだろうと思います。そういう意味では、それぞれの段階においてその質的能力の向上をやっぱり図っていくということが大事であると思っております。  特に私、学校に採用されて学校の現場に入れば、その一定のスキルさえ、資質さえ持っておれば、年数を経るごとにいろんな生徒さんと会うわけですから、スキルが上がっていくんだと、磨きが掛かっていくんだというふうに私はならなきゃならないし、現実なっているんだろうというふうに思っています。そういう意味で、現場の今の先生の問題と、これから教員をどういうふうに養成していくかという二つのプロセスをしっかり見据えておかなければならないと思います。  いま一つは、先ほどございましたように、専門性をより高めるということで修士化と、こういうことについて、本当に六年行って、先生御指摘のように、教員の現場に立てるんだろうかと。こういう経済的な負担も含めた部分については、やっぱりしっかりと私は支援をしていかなければならないと思っています。そういう意味で、一つの方法としてはやっぱり奨学金等々を考えながら経済的負担を縮減をしていくという、こういう格好でございます。  また一方、これからあるべき教員の質的能力、こういうことについては、中教審等々の審議がございます。それを踏まえて、文科省としては、先ほど申し上げましたように、現場の今おられる教員のやっぱり質の向上というのは日々の中に実践されていくわけですから、そういう中での研修の在り方をどういうふうに負担なく研修できるかということと同時に、新しい方についてはそういう観点で対応すると、この両面作戦で文科省としても検討していきたいと、かように思っております。
  36. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。  いよいよ出世払い型奨学金の出番かなというふうに思っていますので、よろしくお願いをします。  最後にもう一点、既に多くの方から指摘をされています武道の必修化、特に柔道の指導における安全配慮について確認の意味もあってお伺いをしたいというふうに思います。  柔道に限らず、スポーツにおける重大な事故、特に子供たちが命を落とすとか後遺症が残る、このような事態は絶対に避けなければならないというふうに思います。子供のこうした重篤な柔道事故、一体どのような場面で、どれぐらいの件数が起きているのか、大まかな傾向をお知らせをいただきたいと思います。
  37. 久保公人

    政府参考人久保公人君) 学校における死亡等の重篤な事故の状況でございますけれども、独立行政法人日本スポーツ振興センター災害共済給付の給付実績を見ますると、中学校におきましては、体育授業における柔道死亡事故平成元年から二十年間報告がないのに対しまして、運動部活動中の事故は御報告がございます。高校におきましてもおおむね同様の傾向でございまして、授業中より運動部活動の事故が多いという実態にございます。
  38. 斎藤嘉隆

    斎藤嘉隆君 今お話しあったように、授業の間よりも部活動中の事故が多い、あるいは町場の道場とかそういったところでの事故が多いということだと思います。安全のために外部からの指導者を招いて指導を行うことの必要性が指摘をされています。  私ちょっと違う見方をこのことについてはしていまして、谷先生がいらっしゃるのであれですけれども、スキルの高い方が必ずしも安全な指導に精通をしているわけではないというふうに思います。むしろ、そうした指導下での事故が起きているんですね、部活動なんかまさにそうだというふうに思います。  中学校の体育教員は、もちろんいろいろ差異はありますけれども、免許取得の段階で柔道指導のいわゆる安全配慮についても指導を受けてきておりますし、また自治体や教員の主体的な研修なんかでも割と指導がしやすい、校内での研修も比較的しやすい、そんな状況にあろうかと思いますけれども、外部の指導者にはそうした面での徹底がある意味難しい環境があるのではないかなというふうに思います。外部指導者への安全への配慮を促す何らかの私は措置が必要だというふうに思います。  文科省からの通知、三月に出たものをずっと読んでも、外部指導者との意思疎通の重要性については記載がありますけれども、ややもすると、こうした視点が少し欠けているんではないかなというふうに思います。何らかの措置、対策を講じられているのでしょうか。
  39. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 貴重な御指摘ありがとうございます。  私は、やっぱりこの四月から武道の必修化ということで、様々な対策を文科省としても要請をしてまいりましたし、いろんな部分で念には念を入れてやってまいりました。  そういう中にありまして、特に柔道につきましては、先ほど数字が出てまいりましたけれども、やっぱりより安全にやっていただくためには、私も昔運動しておりましたから分かるんですが、生半可知っている人の方が危ない。やっぱりより専門性の高い人の方が、こういうふうになるとより危ないということを分かっていますからやらないんですが、そういう意味では、私は外部の専門家の御指導を仰ぐという考え方は、私は間違いではないと思っています。  ただし、その上で学校の教育であると、こういうところとの接合をどのようにしていくかということが非常に大事なんだろうと、こういうふうに思っておりまして、逆に言いますと、学校サイドとしては指導計画や指導の展開について十分に専門家と打合せをした上でやらせていただくと、こういうことが大事なんだろうというふうに私は思っています。  したがって、武道の教室のときには学校の先生がそこにいないということはありませんから、一緒におられるわけでありますから、そういう中で十分連携を取ってやっていただくということが一番大事。二つ目は、万が一事故が起こったというときについて、安全サイドの仕組みをしっかりそこで連携を持ってやっておくということも併せてやらせていただこうと、こういうふうに思っております。  できていない学校については、柔道なら柔道を、できるまで柔道の授業を、武道についての授業をやってもらう必要ないと、要はしっかりできるまでは安全担保として取っておくと、こういうふうに慎重に慎重を重ねた上で実行してもらいたいと、かように考えているところであります。
  40. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 是非そのような配慮をお願いしたいと思います。  これまでの学習指導要領の、いわゆる試行期間の中で様々な対策を検討してきたというふうに思います。いよいよ本格実施をされていく段階になって、保護者や子供たちからの、あるいは教員からの不安の声が高まっているというふうに思うんですけれども、是非、これは新年度になっても引き続きこの現場での実施の状況というのを把握をして、その上で、僕は、必要であれば教育環境整備ですとか人的配置拡大ですとか、そういった必要な措置は速やかに年度途中等であっても対処をしていただきたい、そのことを最後に御要望をさせていただきまして、時間が参りましたので質問を終わります。  ありがとうございます。
  41. 野上浩太郎

    ○委員長(野上浩太郎君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時四十五分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  42. 野上浩太郎

    ○委員長(野上浩太郎君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、平成二十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  43. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 自由民主党の水落敏栄でございます。  今日は、平成二十四年度予算の委嘱審査でございますから、私は主に科学技術関連の質問をさせていただきたい、このように思います。  二年前ですけれども、二〇一〇年ですが、根岸英一パデュー大学の特待教授、そして鈴木章北海道大学名誉教授のお二人がノーベル化学賞を受賞されて、我が国の研究水準の高さを世界に示すとともに、お二人の受賞は国民にとりまして誇りと励みになったと私は思っています。  また、大臣は所信の中で、科学技術イノベーションの振興を国家戦略として強力に推進していくんだと、こう述べておられます。つきましては、大臣、文部科学省として科学技術の振興についてどのように取り組んでいかれるのか、まず大臣の所見をお伺いします。
  44. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 議員御指摘のように、我が国のやっぱり一番大事なことは将来の飯の種と。私、飯の種って表現が悪いと言われたので礎と言っておりますけれども、そういうことが今非常に大事であると。そういう意味で、科学技術というのがその大きな礎になるんだと、こういう考え方に立ってございます。  特に、我が国は、東日本の大震災、さらにはこれからの少子化、少子高齢化、国際金融における不安定化など、過去に経験したことのない困難に今現在直面をしているという、こういう現実の認識に立って、その難題に対して、やっぱり日本を再生をする、そういう観点から、成長の種である科学技術イノベーションを強く進めていかなければならないと、かように考えているところでございます。そういう意味におきまして、二十四年度の予算案におきましても、科学技術による震災からの復興と将来にわたる持続的な成長の実現を大きな柱にしているところでございます。  そういう意味におきまして、私は、今委員からノーベル賞と、こういうお話ございましたが、私は研究開発を担う人材のやっぱり育成という観点が非常に大事であろうと。こういう観点で、若手の研究者がやっぱり活躍できる研究環境を一つは整備をする、もう一つは人材の裾野を広げていきたいと、こういう思いの下に、そういう中でトップをいかに伸ばしていくかと、こういうことで、全国の自然科学分野を対象とする大学の学部段階におきます自主的研究を発表し競い合うということで、サイエンス・インカレを実は開催をいたしております、大学の学部の皆さんに対して。  また、つい先日、先ほど、朝、鈴木寛先生からもございましたが、全国の科学好きというんでしょうか、そういう高校生が競い合う科学の甲子園ということを開催をし、より裾野を広げていきたいと、こういうふうに思いまして、研究開発を担う人材を体系的に育成をし、次の日本を担ってもらう人材に育てていきたいと、こういう思いでございます。  加えまして、大きなプロジェクトとして、具体的にはグリーン並びにライフイノベーション、この分野を中心的に伸ばしていきたいと考えておりますし、基礎研究の振興、さらにはスーパーコンピューター等々の研究基盤の整備と、こういうことを一つの具体的な環境整備として進めていくことによって、人材、具体的な基礎研究、さらには将来に向かっての飯の種を醸成をしていきたいと、こういうように思っております。
  45. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 大臣のお考えを述べていただきました。  資源のない我が国でありますから、国際社会の中で競争したり、あるいは先進国と肩を並べていく、さらに国際社会をリードしていくためにも、この科学技術の振興をしっかりやっていただきたいと、このように思います。  そして、大臣も述べておられましたが、昨年の三月十一日、あの大震災からの復興のためには、イノベーションや新産業の創出はもちろんのことですけれども、人類のフロンティアの開拓など、科学技術でも極めて幅広い課題への対応が必要ではないかなと思っています。そして、これらの研究開発のためには、産学官の研究者が共同で使える研究基盤施設をより強化していく必要があるんじゃないかなと思います。  さっきも触れましたけれども、我が国にはスーパーコンピューター「京」を始め、様々な研究を支える世界に誇る最先端技術が、施設がございます。今月初め、たしか三月七日だと思いましたけれども、エックス線自由電子レーザー、SACLAの使用が開始されたと聞いております。  スーパーコンピューターについては、民主党さんや国会でも事業仕分がされましたけれども、予算の縮減の議論ばかりが先行して、そもそもの意義が十分国民に伝わっていないんじゃないかなと私は思います。  そこでお聞きしますけれども、我が国の科学技術においてスーパーコンピューターを開発する意義、これについてお聞かせください。
  46. 神本美恵子

    ○大臣政務官(神本美恵子君) 水落先生からスパコンの我が国が開発する意義についてお尋ねがございました。  私も、一国民として、このスパコンがどういう役割を果たすのか、どういう意義があるのかということを正直言いましてよく分からないところがございましたけれども、昨年、政務官になりまして、実際に視察に行ってまいりました。  このスーパーコンピューターによるシミュレーションというのは、科学技術の理論や実験と並ぶ科学技術の第三の手法であって、この優劣が最先端の科学技術の成果や産業競争力に直結をするものであるということも学ばせていただきました。そのために、最先端の研究基盤として、スパコン「京」を中核とし、多様なユーザーニーズにこたえる革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ、HPCIといいますが、を構築するとともに、この利用を推進をして、成果創出と社会への還元を目指すこととしております。今年の九月に共用開始に向けて今構築が進んでいるところであります。  このHPCIを用いたシミュレーションによってどのようなことが可能になるのかということもお話を聞かせていただいてきたんですけれども、例えば、地震、津波の被害予測を短い時間でできる、それを通じて防災や減災の対策に役に立つ、あるいは心臓全体を再現することによる心臓病の予測、治療法の向上等にも役に立つ、また、たんぱく質の構造解析による新しい治療薬の開発など、幅広い分野で国民生活、社会に還元できる、貢献できることが期待されるということでございます。  「京」の開発によって、また、低消費電力半導体技術の獲得など、今後も我が国において継続的にスパコンを開発していくための技術力の維持強化を図ることができて、産業競争力の強化の観点からも極めて重要であるということでございます。
  47. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 スパコンの開発、今後も激しい競争が続くと思います。  事業仕分で、費用対効果ばかりを議論して科学技術政策が揺らぐようでは、世界に足下を見られてしまうし、研究者や技術ノウハウの海外流出を招いてしまうおそれがあるわけです。  先ほど申し上げました三月七日から運転が開始されたSACLAも同様だと思います。しかしながら、国民にはその意義が理解されておりません。我が国の科学技術において、SACLAの開発をした意義、これについてもお伺いします。
  48. 神本美恵子

    ○大臣政務官(神本美恵子君) 今ほどのスパコンと併せて、このSACLAについても、水落議員がちょうど政務官のときに、両方とも第三期の科学技術基本計画の中で、国家基幹技術の一つとして二つとも位置付けられて開発が進められたというふうに承知しております。  このエックス線自由電子レーザー施設、SACLAでございますが、これも今年の二月に、共用開始に向けての記念式典ということで実際に視察をさせていただきましたが、これは、極めて明るいエックス線レーザーを用いて原子の世界をくっきりとストロボ写真のように写し出すという世界最高性能の研究基盤施設でございます。  SACLAを使えば、これまで見ることのできなかった化学反応の際の超高速変化やたんぱく質の構造などを原子レベルで解明することができるようになって、新素材や新たな治療薬の開発など様々な領域で革新的な研究成果が生まれることが期待されております。  先ほどのスパコンと同じように、このSACLAにおいても、国際的な競争力の強化、それから安全、安心、豊かな国民生活の実現に極めて重要な意義を有する研究基盤施設であるというふうに思っております。
  49. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 政務官、今お答えをいただきましたけれども、確かにこれ、私が政務官のときから始まったと思っておりますが、このSACLA、エックス線自由電子レーザーと言ってもぴんとこないんですね。私は、端的に言って、SACLAというのは超高性能な顕微鏡だと、こう理解しておりますけれども、これは通告していませんが、それでよろしいですか。
  50. 神本美恵子

    ○大臣政務官(神本美恵子君) 私も、今御答弁申し上げたようなことを人に言ってもなかなか理解してもらえなくて、どういう言葉で表せばいいのかと思っていたんですけれども、水落議員おっしゃるように、まさにスーパー顕微鏡というふうに申し上げたらいいんではないかと思います。
  51. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 そういう御説明をいただきますとやっぱり国民の皆さんも御理解いただけるんじゃないかなと思いますし、そして、それが医療や、政務官おっしゃったように、創薬に極めて有用だということで私も理解しております。したがいまして、これらの世界最先端の研究施設の運用には一定の経費が掛かることも、これはやむを得ないと思っています。  そこでお伺いしますけれども、スパコンやSACLAなどの研究基盤施設については、世界と競争して勝つためにも十分にそれを運用して最大限の成果を上げる必要があると思います。これらの施設の整備、運用、これについては十分措置されておりますか、お答えください。
  52. 神本美恵子

    ○大臣政務官(神本美恵子君) 議員御指摘のように、グリーンイノベーション、ライフイノベーション等の重要な課題達成にこれは貢献できるということで、二十四年度予算案におきましては、スパコン「京」を中核に、HPCI、革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラを構築するための経費として百九十九億円、エックス線自由電子レーザー施設、SACLAについては、幅広い共用、戦略的な利用を推進するとともに、「京」との連携に必要な情報基盤の整備のための経費として七十五億円を計上しているところでございます。我が国の研究基盤の充実強化に必要な経費として二十四年度予算案に計上しているところでございます。
  53. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 ありがとうございました。  こういう研究は非常に地味ですけれども、このような日本の科学技術の底上げを図るようなやっぱり基盤とか施設の運用についても十分留意していただきたいと思うわけです。しっかりとどうぞこれからも運用していただきますように要望しておきます。  次に、海洋研究についてお伺いをいたします。  海洋は地球面積の七〇%を占めております。しかも、未知の世界が多いわけですね。そうした中で、我が国は四方を海に囲まれておりまして、国土面積では非常に小さな国ですけれども、排他的経済水域面積、いわゆるEEZでは世界第六位なんですね。そして、このEEZ圏内には多くの希少金属やあるいはエネルギー資源などがあると言われております。したがって、海洋資源の開発が我が国を資源大国に変える、こういう可能性があるわけでありまして、私は非常に期待しております、この開発を。  そこで伺いますけれども、海洋資源探査のための研究開発の現状について教えていただければと思います。
  54. 奥村展三

    ○副大臣(奥村展三君) 水落議員には政務官時代からいろいろと科学技術につきまして御指導いただいております。お礼を申し上げたいと思います。  今おっしゃいましたように、世界の中で第六位という排他的経済水域の中での位置を占めているわけでございます。それだけに、現在話題になっておりますレアメタルのこともございますし、そういうものをしっかりと探査していかなければならないというように思っているところでございます。海洋基本計画や、あるいはまた新成長戦略におきましても、この海洋資源開発の重要性が、今お話しのとおり、指摘もされているところでございます。  そういうことからいたしまして、海洋資源の分布や量がちょっと明らかになっておらないというのが、今御指摘をいただいたようなことも含めてでございますが、この問題につきまして、喫緊の課題でもございますので、無人探査機あるいはまたセンサーなどを開発をしていきたいというように思っているところでございます。海洋資源の規模や、あるいは存在場所を決める条件を明らかにするための調査研究をしっかりと進めていきたいというように思っているところでございます。  関係省庁との連携も取りながら推し進めていきたいと思っておりますので、また御指導をよろしくお願いをいたしたいと思います。
  55. 水落敏栄

    水落敏栄君 申し上げたように、我が国は資源がない国でありますから、海洋資源の開発、これはもう急がなきゃいけないかと思っておりますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  一方、さきの東日本大震災も、震源海底下のプレートが大きく動いたことによると、こういうふうに分析をされております。そうしたことから、地球の深くまで掘削できる地球深部探査船「ちきゅう」がございますけれども、この「ちきゅう」をフル活用するなどして巨大地震発生のメカニズムの解明を早急に進める必要があると私は思っています。  そこで伺いますけれども、「ちきゅう」を始めとした地震発生のメカニズム解明に向けた研究が必要と思いますけれども、対応は今どうなっているのか、ちょっと教えていただきたいと思います。
  56. 奥村展三

    副大臣(奥村展三君) 御指摘のように、一年がたちました東日本大震災、今もまた余震が続いているところでございます。  地震調査研究推進本部におきましては、地震の現象あるいはその解明にしっかりと研究をいたしているところでございますが、特にその成果を防災あるいは防災・減災対策に結び付ける等、総合的にいろいろと推進をいたしているところでございます。今お話しのように、特に海溝型の地震そして津波予測の、こうしたものを高精度に進めていかなければなりませんので、ここをしっかり掲げてやっているところでございます。お話しのように、プレート境界の挙動の解析等も必要になってもまいりますし、そしてまた、プレート境界面からの地質試料の採取、分析、そして掘削孔に計量器を設置をいたしまして、地殻変動データの直接計測も行っているところでございます。ちきゅう号のフル活用をしながら進めておりますし、四月から二か月間、東日本の東北の方で探査を進めたいと、研究をやりたいというように思っているところでございます。平成十九年度から、約、今後、三十年以内に六〇%から七〇%と言われております東南海地震震源域でもある紀伊半島でいろいろと調査を開始をしてまいりました。  二十四年度、今申し上げたようなことで、しっかりと、ちきゅう号を有効に利用して、地震発生のメカニズムの解明に向けた研究を着実に推し進めていきたいと思っているところでございます。
  57. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 ありがとうございました。  今、奥村副大臣にお答えいただいたようなことを実は昨日のNHKのニュースでやっていたんです。非常にこれはいいことだなと思って、これで国民の多くの皆さんも知っていただいて有り難いなと思ったんですが、ちょっと御披露申し上げますと、東日本大震災の揺れや津波が起きたメカニズムを解明するため、海底の断層が五十メートルずれた宮城県牡鹿半島の沖合およそ二百二十キロの海域で、探査船「ちきゅう」を使って来月一日から海底の地層を調査することになりました、調査では水深七キロ、七千メートルですね、の海底から更に一キロ、千メートルの地点の断層まで掘り進み、岩石を採取して地層がどのようにずれたか調べるほか、付近の地層の温度も測り、断層がずれたときのエネルギーの大きさを推定するということです、海洋研究開発機構によりますと、海面から八キロ下の地点まで掘削し、地層のサンプルを採取したり温度を測ったりするのは世界で初めての試みだということですと、こういうことがニュースで流れているんですね。非常にこれはいいニュースを流してくれたなと思って、私はうれしかったんですけれども。  副大臣お話しのように、南海トラフ沖とか、あるいは三陸沖における掘削を通じて、それから海溝型地震、それに伴う巨大津波の発生メカニズムが、これが解明できれば、おっしゃるように防災、減災に貢献できると思うわけですね。是非ともこの推進にしっかりと取り組んでまた努力をしていただきたいなと、このように要望をさせていただきます。  そして、海溝型の地震、津波を即時に探知できる海洋における地震・津波観測網の整備に百九十億円の予算が計上されております。さきの巨大地震も海溝で発生しておりまして、これこそ早急に整備する必要があると思いますけれども、現状はどうなっているのか、教えてください。
  58. 奥村展三

    ○副大臣(奥村展三君) ありがとうございます。  やはり国民の皆さんに理解がいただけるように、先ほど委員がおっしゃいましたように、そうした報道もしていただいて、御理解いただけるように我々も努力をしてまいりたいと思います。  今お話しのように、南海トラフ等の話でございますが、地震・津波観測監視システムのDONETということを整備をしているところでございます。本システムにつきましては、昨年の八月に東南海地震の想定震源域への整備を完了いたしたところでございます。現在、南海地震の想定震源域におきまして整備を行ってもおるところでございます。  平成二十四年度予算案におきましては本システムの整備スケジュールを五年程度前倒しをさせていただいて、そして、平成二十七年度にこのシステムを完成をさせていきたいと思って予算を計上させていただいておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。  また、東北地方の太平洋沖におきましては、今申し上げましたように、余震が引き続いて発生をしておりますので、平成二十三年度の第三次補正から、同区域におきまして広域かつ稠密に整備ができる地震計、水圧計が一体となったケーブル式の観測網整備もいたしておるところでございます。その本格運用を目指しまして、今仰せのとおり百九十億計上、関連経費をさせていただいたところでございます。  海底観測網の整備を遅滞なく進めることによりまして、地震、津波による被害の軽減にしっかりと貢献をしてまいりたいと思っているところでございます。
  59. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 陸上には観測施設がいっぱいあるわけですね。ところが、海域観測網というのは極めて少ないわけでございまして、しかしながら、海溝型の地震が、南海トラフとかあるいは房総沖とか、いろいろこれからこの海溝型の地震が起きるということも予測されておりまして、可能性も少なくないわけであります。したがって、海域の観測も、予算百九十億円付きましたけれども、これもしっかりとこれから整備していかないといけないなと思います。それによって、いち早く、どこで地震が起きてどのような津波が来るかということが観測できるわけですから、これしっかりとこれから整備していっていただきたいなと、このように思います。  そして、さきの大震災では、岩手県、宮城県、福島県の漁場が壊滅的な打撃を受けたわけであります。  大臣は所信の中で東北マリンサイエンス拠点形成について言及しておられますけれども、つまり、このマリンサイエンス、東北沖の漁場を回復させるとともに、湾岸地域の産業や集落を復興させるための調査研究、こういうことだと私理解しておりますけれども、つまり被災地の漁場の復旧復興に科学的な知見を生かすということがこの東北マリンサイエンスの拠点形成だと、私はそんなふうに理解しているんですけれども、これは重要課題の一つだと思うんですね。  したがいまして、東北マリンサイエンス拠点の形成など海洋研究を通じた被災地復興について、どういうふうに大臣、取り組んでいかれるのか、ちょっとお聞かせください。
  60. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 議員御指摘のとおり、やっぱり今回の東日本大震災の復興と、こういうことで、基本方針の中に改めて東北マリンサイエンスと、こういう名前で、この名前書いているけどよく分からぬじゃないかと言われるかも分かりませんが、拠点を形成をしてやっていこうと、こういう流れの中に二つの大きな目的、目標が実はございます。いま一つは、あらゆる科学技術をやっぱり駆使してそういう考え方に対応しようということで、東北大学、東京大学、さらには海洋研究開発機構を中心にオールジャパンの研究者をそこに結集させると、こういう考え方の下に二つの大きな目的を持たせております。  一つには、先ほど先生言われた、非常に優良な漁場のところでございますから、漁場をもう一度復活をさせるために、いま一度海洋の生態系の調査研究をしっかりした上でどういう漁場が回復できるかと、こういうことが一つ。いま一つは、新たなやっぱり産業をそこに創造するんだと、こういうことで、海藻等々を含めたそういう海底の資源を中心としながら新しいニュービジネスをどうやって創造していくんだと。この二つを軸に、その拠点を考えておりますのが東北マリンサイエンス拠点と、こういうことで実行してまいりたいと、かように考えています。
  61. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 大臣、大変恐縮ですが、これも通告していないんですけれども、今るる説明いただきましたが、東北マリンサイエンス拠点、一言で言って、分かりやすく国民の皆さんに言うにはどんなものなんでしょうか。ちょっと通告していませんが。
  62. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 平たく言えば、あのエリアの漁場ありますよね、漁場を復活、再生させるんだと、こういうことで、そのための方法として科学技術をフルに使ってそういうことを調査研究をしていくんだと、こういうことだと思います。
  63. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 ありがとうございました。  本当にこれ、しっかりと取り組んでいって、被災地の地元の方々、特に沿岸部の皆さん方は、いつ本当に元の仕事に戻れるのかと、瓦れきだとかいろんなものがたまっていて漁場が復活しない、こういうことを心配しているわけですから、こうした科学的な知見からこれを復旧復興していくということが大事だと思いますので、是非しっかりと取り組んでいただきたいなと、このように思います。海洋資源の宝庫だけではなくて、したがって震災復興の鍵ともなります無限の可能性を秘めていると思います。海洋の研究開発もしっかりとやっていただきたい、このように要望しておきたいと思います。  話は変わりますけれども、先月、当委員会は岐阜県のカミオカンデを訪問させていただきました。そして、世界最先端の研究現場で活躍される研究者の方々にお会いをしました。昨今はイノベーションの重要性が強調されておりますけれども、このような基礎研究も人類全体の知的資産の創造に寄与するすばらしい研究であるということも私たちは勉強させていただきました。  しかしながら、一般国民は、その意義が理解されておりません。よく分からないんですね。したがいまして、我が国における基礎研究の意義についてどのように考えておられるのか、またこの施策の現状はどういうふうになっているのか、ちょっと教えてください。
  64. 吉田大輔

    ○政府参考人(吉田大輔君) まず、基礎研究の意義についてでございますけれども、基礎研究とは、人類の新たな知の資産を創出し、世界共通の課題を克服する鍵となるという点がまずございます。また、あわせまして、イノベーションによる新たな産業の創出や安全で豊かな国民生活を実現していくための基盤を成すものともとらえられるかと思います。こういった基礎研究の重要性につきましては、昨年閣議決定されました第四期の科学技術基本計画におきましても、独創的で多様な基礎研究と世界トップレベルの基礎研究の強化、こういう方向性が示されたところでございます。  こういった基礎研究の振興のために、文部科学省におきましては、まず全ての分野にわたりまして研究者の自由な発想に基づく研究を支援する科学研究費助成事業、いわゆる科研費、さらに、社会的、経済的ニーズを踏まえたイノベーションにつながる課題達成型基礎研究を実施する戦略的創造研究推進事業、また、大学等への集中的な支援によりまして優れた研究環境と高い研究水準を誇る目に見える拠点の構築を目指します世界トップレベル研究拠点プログラム、またさらに、先般御視察をいただきましたスーパーカミオカンデなどの世界の学術研究フロンティアを先導する大学等の大規模プロジェクトを促進する大規模学術フロンティア促進事業といった事業を展開をしているところでございます。  なお、このスーパーカミオカンデの前身でございますカミオカンデ、これにつきましては、ここでの研究成果が小柴先生のノーベル物理学賞の受賞につながったということはよく知られたところでございます。  ただ、先生御指摘のように、基礎研究というのは必ずしも短期間のうちに成果が目に見える形で現れてくるとは限らないといった特性がございます。その成果などにつきまして国民と研究者が直接触れ合う機会、例えばシンポジウムですとか、そういった機会を設けたり、あるいはその研究成果につきまして成果集を発行をするなど、そういった様々の取組を通じまして広く国民各層に発信をし、国民の広範な理解を得られるように努めてまいりたいと考えております。
  65. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 ありがとうございました。  今の言葉に出ましたけれども、科研費ですね、研究者の負担軽減を図ったり、あるいは研究者が自由な発想に基づいて研究ができる基礎研究等の資金を援助するために科学研究費助成事業、いわゆる科研費がありますけれども、この科研費の意義、これについても御答弁お願いします。
  66. 吉田大輔

    ○政府参考人(吉田大輔君) 御指摘の科研費は、人文・社会科学から自然科学まで、あらゆる分野におきまして研究者の自由な発想に基づく研究に対しまして支援を行うというスキームでは我が国唯一の競争的な資金でございます。現在のところ、年間約七万件の研究課題に対しまして助成を行っているところでございます。  この全ての研究活動の基盤となる多様な学術研究を幅広く支えることによりまして、科学の発展やイノベーションの芽を育て、将来の我が国の持続的な発展を図っていく上で大きな役割を果たしているというふうに考えております。  この科研費につきましては、平成二十三年度に科研費の一部種目を基金化をいたしまして、複数年度にわたって自由に研究費が使用できるようになったということになりました。使い勝手が更に向上をし、研究費の効率的な執行や研究成果の創出に大いに寄与することを期待しているわけでございます。  平成二十四年度の予算案におきましても、この基金化の対象種目を拡大するとともに、助成額は対前年度百三億円増の二千三百七億円を予定しているところでございます。引き続き、制度の改善充実に努めまして、科学技術の発展に貢献してまいるように努めてまいりたいと存じます。
  67. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 二十三年度の科研費総額二千三百七億円と今おっしゃいましたが、それでよろしいんですか。
  68. 吉田大輔

    ○政府参考人(吉田大輔君) 二十四年度の予算での予定額でございます。
  69. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 ありがとうございました。  次世代を支える若手の支援等は非常に重要であると思います。  他方、科研費の不正使用が後を絶たないわけでございまして、たしか昨年、大阪大学で不正があったというふうに私も記憶しておりますけれども、このように公金、言わば税金が不適切に使用されるようでは研究開発に対する国民の理解は得られないんじゃないかなと、こう思うわけです。  したがいまして、公的研究費の不正使用について文科省どのように対応しているのか、またこれからどうしようとしていくのか、その辺をお答えください。
  70. 奥村展三

    ○副大臣(奥村展三君) 御指摘をいただきましたように、確かに研究費の不正使用が頻繁に今まで行われてきたところであります。これは研究者のモラルの問題だと思います。そしてまた、意識の問題でもあると思います。特に、組織的なチェックをしていかなければこれはなかなか見付からないし、いろいろと問題を醸し出すと思います。  ちょうど委員が政務官をお務めのときに、平成十九年の二月だったでしょうか、これのガイドラインをお作りをいただきました。それをベースにいたしまして、現在各研究機関にその執行体制の整備等を要請もしておりますし、チェックを掛けるようにやっております。  ただ、ずっとこうやりますと、繰越金ですね、これのやり方が普通の一般の企業だとかそういうことと違いまして、プール計算をしてみたり、いろいろまたその繰越金をうまく手続的にやっていないと、そういうところが大きな私は問題ではないのかなということで、今御指摘いただきましたように、厳重にこの点につきましては私も指導してまいりたいというように思っておりますし、大臣からも余りそういうことがあってはならぬぞということで御指示もいただいておりますので、しっかりみんなが連携を取りながらチェックを掛けていきたいというように思っているところでございます。
  71. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 おっしゃるように、やはり若手の研究者の支援ですね、そうすることによってイノベーションもできるわけでありますから、科研費というのはやっぱり必要なんですね。必要でありますけれども、これが税金が不適切に使われるということになると、国は何をやっているんだというふうな批判も出てくるわけで、そのためにやっぱり科研費の不正使用、これは本当に防止していかなくちゃいけないなと思います。  申し上げたように、したがいまして科研費、今年も増額になっていますけれども、基金化していますけれども、私は理解できますけれども、国民の皆さんの理解を得るためには、繰り返しになりますけれども、やはりその防止を、不正使用の、なくす取組がこれ大事でありますから、しっかりと取り組んでいっていただきたいなと思います。  るる科学技術について質問させていただきましたけれども、私の質問項目もこれで全て終わりましたので、時間が少し余りましたが、これで終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  72. 橋本聖子

    ○橋本聖子君 自由民主党の橋本聖子でございます。水落先生に引き続きまして質問をさせていただきたいというふうに思います。  三月後半ですけれども、四国から桜の便りが聞かれまして、そしていよいよこの東京にも開花宣言かなというふうなところでありますけれども、今日は本当に爽やかな春の兆しといいますか、すばらしい天候に恵まれて爽やかな気持ちになる今日このごろなんですけれども、昨年は震災がありました。いろいろ自粛ムードというものが続きまして、例えば春のお花見シーズンというものが全国各地で自粛自粛でなかなか実施されない、あるいは地域の伝統文化という観点からしても、お祭りが自粛されたりですとか、スポーツイベント、そういったものも自粛されて、心が元気になりたい、心の復興というふうなことが叫ばれる中、なかなかそうはいかないというような状況の中で、人々の心がすさんだ部分があったんではないかなというふうに思っているんですけれども。  その中で、今、食文化というものをいま一度見直すときが来たのかなというふうに思っております。お花見シーズンですと、お弁当を広げて、そして幼稚園の子供たちも保育園もそうですけれども、行楽地に行ってお花を見ながらお弁当をいただくという、お母さんの手作り弁当、これは本当に楽しみで、心のある意味でのすばらしい教育、家庭教育、親子の触れ合い、こういったものというのがいま一度見出されていかなければいけないときかなというふうに、このシーズンを迎えるとつくづく私は思うわけなんですけれども。  最近、とても気になる本が出まして、それは何かといいますと、食に関する問題なんですけれども、最近の学校給食に関してなんですけれども、「変な給食」、「もっと変な給食」という本が話題になりました。実際に子供たちに提供されたおかしな取り合わせの献立を紹介しているという本なんですけれども、これはどういう方が書いたかといいますと、学校給食と子どもの健康を考える会の代表であります幕内秀夫先生がお書きになった本です。御存じのように、「粗食のすすめ」ですとか、あるいは「じょうぶな子どもをつくる基本食」ですとか、また「一食百円「病気にならない」食事」という本を出されたりしているという大変有名な方なんですけれども、そういう本が大変話題になりました。  もう一方では、東京都の足立区は、これは大変な努力をされている結果だというふうに思うんですけれども、レシピ集ですね、学校給食のレシピ集が出版されているんですね。タニタの社員食堂の本が、レシピ集が大変なベストセラーになっているんですけれども、同じように足立区の給食のレシピ集というのが大変好評だということなんですけれども、学校栄養教諭制度から始まりまして、そういった方々の食に対しての努力といいますか、そういうものが実を結んでいる結果ではないかなというふうに見られるわけなんですけれども。  ちょっと指摘したい部分といいますか、今の学校給食での実態をお話しさせていただきたいんですけれども、この幕内先生がお書きになったおかしな取り合わせの献立ということで、何と評しているかというと、五無と評しているんですよ、五無。これは、食べるゴム、食べないですね、ガムですとか、そういうゴムのような、そういうふうに連想されるかなと思うんですけれども、そうじゃないんです。五無というのは五つないということなんですね。この先生がおっしゃるには、今の給食、無国籍、無地方、そして無季節、無家庭、無安全ということで五無というふうに評されているんですけれども、これは我が国が進める食文化を理解して健全な食生活を目指すという食育基本法からの理念からは相当外れてしまっているんではないかなというふうに思うんですが。  これは仕方ない部分かもしれないんですね。栄養バランスを見て少ない予算で子供たちが食べ残さないように工夫をするという、どちらかというと、中身というよりも今は残渣率を非常に学校現場、気にするそうなんです、食べ残さない率ということなんですけれども。ということは、どうするかというと、ハンバーグとかカレーだとか、子供たちが食べやすくて好きなものを献立の中心にしてしまうということが今指摘をされているんですけれども。  まさにこういうことから考えると、予算をオーバーしてはいけない、でも、栄養バランス、そしてこの五無と言われるところがないようにしなければいけないというふうに考えていく。そうなると、やはりこれは大変な学校現場としては栄養教諭の腕の見せどころではないかなというふうに思うんですけれども、今活躍されている学校栄養教諭の定数というのは、平成十七年の配置が始まって以来、いまだ改定はされていないという状況なんですけれども、この定数を改善して各学校にしっかりとした配置ができるようにすべきではないかというふうに思います。もちろんこれが、国は今の制度では、言っても各県の裁量に任せている部分もありますから、ただ今は指導するということだけにしかすぎないではないかなというふうに思うんですけれども、これについて文科省はどのようにお考えになっているか、お聞かせいただきたいと思います。
  73. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 今議員もろもろ御指摘をいただきました。現実の実態には先生が御認識の部分が多々あろうかと思っております。  特に、私は食育というのは非常に大事だと、こういう認識の下にございます。しかし、現実的には、平成十七年度に学校教育法の一部を改正して栄養教諭制度が創設されて以来、何も今日までやってないじゃないかと、こういう御指摘もそのとおりだと思います。  しかしながら、栄養教諭の配置につきましては、都道府県教育委員会に対しまして通知やいろんな会合を通じまして、学校栄養職員栄養教諭に任用替えをするなど等々によりまして配置の促進を進めてきたことは事実でございます。しかしながら、不十分であるという御指摘はごもっともだと思っております。  平成二十三年度におきまして、栄養教諭は全国の公立学校において約三千九百人が配置をいたしております。都道府県費の学校栄養職員につきましては六千人を配置をいたしております。私どもといたしましては、特に食の指導を先生御指摘のように進めなきゃならぬということで、近年につきましては平成十八年から二十二年度までに加配という考え方の下に百八十五人の定数改善をしてきました。  しかし、私、今日先生から御指摘ありましたように、文科省としては非常に食の問題というのは大事なんだと、こういう観点から、学校栄養職員栄養教諭への任用替えを含めたことを含めて充実に向けて取組をしていきたいと、かように考えております。
  74. 橋本聖子

    橋本聖子君 ありがとうございます。各県への通知ですとかあらゆる面でいろいろ働きかけをしていただいて、その数は増えていることは確かなんですけれども、ただ、各都道府県によりまして、御存じのとおりですけれどもバランスが違います。私の地元北海道は大変多いところなんですけれども、少ない県もまだまだありまして、そういった観点からすると、やはりしっかりと各都道府県バランスが悪くならないように子供へのそういった教育をしてもらいたいなというふうに思うんですが。  学校栄養教諭が行う食育の指導というもの、これを学習指導要領の中の関係する教科の箇所に具体的に記述するというふうなことは必要ではないかなというふうに思いますけれども、今後、大臣いかがお考えでしょうか。
  75. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 先ほども申し上げましたように、学校においての食育を進めるというのは重要であると、こういう認識に立ってございます。このために、今、現実には学習指導要領におきまして食育の推進という新たに明記をいたしました。そういうことを含めまして、食に関する指導に当たっては、栄養教諭の専門性を生かす、教師間の連携をもっともっと努めていくということで、食育に関する記述を更に私は進めていかなければいけないと、こういうことでございます。  その中で、例えば先生がおっしゃるようにもっと教科の中にこの食育の問題を取り組んでいくべきだという、こういう考え方の方もたくさんおられるわけでありまして、そういう記述をできるだけ進めようと、こういう思いはございます。一部には小学校の家庭科においては米飯やみそ汁、我が国の固有の問題であるとか、そういうことをもっと食育としてそういうことを明示しながら、より積極的に私はやらなきゃならないと思いますし、一部例示でそういうこともさせていただいているということについては御理解をいただきたい。  しかし、先生おっしゃるように、更にもっともっと教育体系の中にこの問題を組み込んでいくべきだということに対しては私も賛成でございますので、前向きにとらまえていきたいと思っております。
  76. 橋本聖子

    ○橋本聖子君 ありがとうございます。  大変前向きな御意見いただいて、心強い限りなわけなんですけれども、やはり食というのは、特に子供の時代は運動と食によって人間形成がされるとも言われている本当に大事な部分、教育に匹敵するほど食というのは、そして食育というのは同じであり、また地方の文化というものがその地方の食に凝縮されている部分がある。それをやはりしっかりと教育の中で、何を食べて何が悪いとかいうことではなくて、文化というものの伝承もやはり食からは学ぶことができますので、その点について是非御協力をお願いしたいというふうにも思います。  また、自民党は、まずは幼児教育無償化、高校授業料無償化の前に無償化、そして給食費の無償化、こういうものが先ではないかということも話をさせていただいてまいりました。  やはり、どんなに学校栄養教諭制度というものが充実し、学校現場で教科の中に入れられていただいたとしても、本当にしっかりと教えるためには、やはりバランスの良い食事というものを提供する。先ほどの五無の話ではありませんけれども。  でも、学校栄養教諭がどれだけ頑張っても、やはりいいものを作ろうと思うと予算をオーバーしてしまうといった観点では、親に負担を掛けないためにも給食費というものをもう少ししっかりと食育の観点から国が配慮すべきではないかなということを私はずっと考えているわけなんですけれども。  もう一つお願いをしたい部分なんですが、先日、各、今まで、先生たちからも、富山県と岐阜県の文科委員会での視察のお話が出てまいりました。富山県の富山市内の小中学校も私ども視察をさせていただいたんですけれども、大変感動しました。生き生きとした態度、そして目の輝きということ、本当に頑張っているなという、そしてたくましいなという姿というものが、姿からそう目に映るというこの感動、すばらしいなというふうに現場を見させていただいたんですけれども。  そこで校長先生が自信を持っておっしゃっていた。「早寝早起き朝ごはん」を家庭や地域に御協力をいただきながら懸命な努力をされているんですね。その成果として、生活習慣の改善ですとか、あるいは生活の態度というもの、そして勉強する意欲、姿勢というものが、この「早寝早起き朝ごはん」というものを徹底するだけで変わってくるということを自信を持って校長先生以下教育委員会の方がおっしゃっておりました。  やはり、そういったことに関しても、幾ら文科省が各方面に「早寝早起き朝ごはん」運動を省庁を超えてやっていたとしても、やっぱりこれは、現場に行きますと、各都道府県でばらつきもありますし、学校でもばらつきがあるんですね。でも、努力をしているところを見ると本当にすばらしい成果を表しているんですね。  こういったことについて、文科省としては、いま一歩踏み込んでしっかりとしたやはり体制を整えていくべき、強化を、拡充していくべきなんだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
  77. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) いい御指摘、ありがとうございます。  つい先日も、私、省内でこの問題をもっと推進しろと、こういう話を実はしておりまして、どういう言葉がいいのかなと、こういうこともございましたが、特に、「早寝早起き朝ごはん」という、こういう国民運動をもっと啓発しようと、こういうことでやるべきであろうと、こういうふうに思っております。  文科省としては、これも先生もう御案内のとおりだと思いますが、子どもの生活習慣づくりの支援事業ということで今日までやってございますが、何としてもこれは、先生の御指摘もございますが、もっともっと具体的に、分かるように進めてまいりたいと思っております。「早寝早起き朝ごはん」と、この言葉で進めていきますので、よろしくお願いしたいと思います。
  78. 橋本聖子

    ○橋本聖子君 ありがとうございます。  医療が大変進歩をしております。昔は大変な病気だったものも今は治る状況にもなっている。ということは、一方では、人間の体というのは、体力がやはり低下している部分というのにもつながっていくんではないかなと。食というものと運動というものでほとんどの病気は改善される。予防医学というものと食とそして運動というのはこれはイコールなんだというふうに私どもは進めていきたいというふうに思っています。  そのためには、やはり学校栄養教諭制度ですとか、あるいは給食費というもの、これはしっかりとやはり国が、食育の観点だけではなくて、教育、またあるいは伝統文化といった観点、医療の観点からも是非拡充を図っていくべきではないかなというふうに思いますので、是非よろしくお願いいたします。  高校授業料無償化の前にという話を今させていただいたので、ちょっと高校授業料無償化の話をさせていただきたいというふうに思いますけれども、予算、二十四年度ですけれども、約四千億円計上されております。  民主党さん、そして公明党さん、そして自由民主党、この三党におきまして、高校授業料無償化に関する政策効果の検証と必要な見直しを検討するということで実務者会議が行われてまいりましたけれども、先般も、残念ながら重要な点についての意見を一致するということにはならなく、物別れに終わったという実態であるんですけれども、こういった中で、高校授業料無償化制度が抱える課題が解消されたわけではないという中でこの四千億円が今年も使われるということになっていくわけなんですけれども、改めて文科大臣に、このことについての見解をお聞かせいただければと思います。
  79. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 高校無償化につきましては、予算委員会の中でも、冒頭の御指摘あり、昨年の三党合意と、こういうところで誠実に対応できていないじゃないかということで、実務者を中心として、政党間の中で御議論をいただいたと、こういうふうに承知をいたしております。約九回、十回ぐらいやっていただいたんでしょうか。  私どもとしては、政党間の協議の結果を真摯に受け止めて対応したいと、こういうことでございますが、残念ながら、まだ政党間の最終結論がどういうところに導かれていくのかと、物別れみたいな話ではなくて、実務者会議は終了したと。あと、各党の中でどういう結論を導かれているのかというのは私はまだ承知しておりません。  しかし、私どもが今日まで進めてきましたことは、やっぱり、家庭の状況にかかわらず、全ての意志ある高校生等が安心して勉学に打ち込める社会をつくるんだと、それに対する教育費については社会全体がやっぱり共有していくんだという考え方。  また、国際社会の中におきましても、高校の無償化という考え方は世界のもうコモンセンスになってきている等々考えますと、やっぱり私どもは、これは進めていかなければならないというふうには考えてございます。  しかし、無償化におきましても、法律施行後三年後に、施行の状況等々、効果を含めてしっかり検証すると、こういうことになってございますので、政策効果についての検証は随時、文科省としても進めてまいりたいと、かように考えているところでございます。
  80. 橋本聖子

    ○橋本聖子君 世界の流れということもあり、国際社会から考えても進めていくことがいいということであると思うんですけれども、また、大臣おっしゃるように、しっかりと検証を進めていくというお話ですけれども、現状ではまだまだ、所得制限も課しておられませんし、また、低所得者の世帯への現状、不十分ですね、まだ、そういったことにおいては。ですので、その観点からもやはりしっかりと検証を進めていって、また、これは高校授業というものに対する、教育に対しての理念ですとか、また考え方というものをしっかりと示していくべき必要があるんだというふうに思います。やはりしっかりとした考え方、理念を示すことによって国民に理解を得ることが必要ではないかなというふうに思うんですけれども。  その中で、理念の面からしてもう一度幼児教育について大臣の御見解を伺いたいんですけれども、所信の中で幼児教育の重要性というものを大臣述べられていただいておりました。まさに幼児教育、大変大切だというふうに思います。人間力ということからしても、三つ子の魂百までもではありませんけれども、やはり幼児教育というものは本当に人間のまず第一歩をつくり上げていくという大切なものであるというふうに思います。  昨今、大変悲惨なといいますか残念な事件が地域社会で起きています。家庭内でも起きている。そのこともやはり考えると、いかに幼児教育が大切かということが見て取れるのではないかなというふうに思うんですけれども、いま一度、大臣から幼児教育無償化についてどう考えるかということと、同時に幼児教育についての重要性というものをどのようにお考えになっているか、お聞かせいただきたいと思います。
  81. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 私、橋本議員がおっしゃる幼児教育の大切さというのは、特に人格を形成していく中での幼児教育の大切さは同じ認識にあると思っております。  そういう中で、じゃ無償化という概念、義務教育、高校無償化、当然その幼児教育というところにつきましては、御党としてもかなり前からそういう政策的な部分も出されておりますし、私どももやっぱりそういうことは必要であると、こういう認識に立っております。したがって、方向的には私はそういう方向を目指していくべきである。現下の財政事情等々いろんな部分がございますが、しかし考え方は、先生おっしゃるように、私も先生と同じ共通認識に立っていますから、その実現に向けては何とか努力、検討してまいりたいと、かように思っております。
  82. 橋本聖子

    ○橋本聖子君 ありがとうございます。  是非、幼児教育、保育園、幼稚園、こういったいろいろ制度の問題もまだまだ不十分なところがあるというふうに思います。その点も含めて、大臣の今のやはり幼児教育に対しての強い思いを文科省として先頭を切って進めていただきたいというふうに思います。やはり礎だというふうに思うんです。飯の種ですか、大臣には、とってはそうかもしれませんけれども。やはり国家の教育百年の計といいますか、幼児教育、この国の礎なので、是非充実を図るようにお願いしたいというふうに思います。  残りの時間なんですけれども、スポーツに関してのお話をさせていただきたいと思います。  先週、神本政務官と、今こんな話があるんだよと、ちょっと冗談の部分ですけれども。義家先生、いつも日教組のお話、上野先生、SPEEDI、そして横峯先生、「もんじゅ」とくると、橋本、スポーツだというふうに言われているということなんですけれども。  昨日、平野大臣ありがとうございました。そして、奥村副大臣にも御同席いただきましてありがとうございました。スポーツ選手そしてスポーツの指導者に対して文部科学大臣から顕彰と表彰を受けました。百名を超える受賞者が昨夜集まらせていただきまして、直接大臣から表彰を受けそして激励をいただいたという、選手のやはりこれからの目標に向かっていく、また夢というものが大変大きく昨日でまたなったのではないかなと思います。  今年はロンドンのオリンピックの年でもありますので、そしてまたスポーツ界にとっては来年の九月というのは二〇二〇年の東京オリンピック、パラリンピックの招致を懸けた戦いの一年半であることには間違いないものですから、是非そういう意味では、またスポーツに対しても、青少年の育成という意味においても御指導、御協力をお願いしたいというふうに思うんですけれども。  今年のロンドン・オリンピックに関して、夏のオリンピックですけれども、今、強化の面で一部大変な危機感を持って今強化対策に挑んでいるということがあります。それは一つの競技団体のことではあるんですけれども、これはやはり国が、スポーツ基本法が昨年成立して、そして国の責務としてスポーツを位置付けてくださいました。これはスポーツ界のみならずですけれども、大変この国にとって大きな第一歩だったと思います。国家の予算をいただいてスポーツというものを推進していく。だからこそスポーツは、鈴木当時の副大臣がおっしゃっていた好循環型、そういった選手に、スポーツというものに理解を国が示し、そして予算を傾けることによって、スポーツというものが教育、文化、芸術、そして医療や福祉というものに対しても大きな力を及ぼす責任があるんだということも私たちは言われたんだというふうに思いまして、この法によって更なる飛躍をしなければいけないというふうに思っているところなんですけれども。  その強化対策の一つに問題点が今あります。それはライフル射撃という競技なんですけれども、これ、幾ら文部科学大臣にお願いしても、警察庁にもお願いをしなければいけない銃刀法の問題が絡んでくるものですから、今日は警察庁にもお越しをいただいたわけなんですけれども。  ちょっとだけ、簡単ですけれども、ライフル射撃というのはどういうものかというふうなお話させていただきたいんですけれども、オリンピックでは第一回のアテネ大会から正式種目です。十五の種目があるんですけれども、陸上と水泳に続いて三番目に出場参加選手の多い競技なんですね。御存じ、この近代オリンピックの創設者でありますフランスのクーベルタン男爵はピストル射撃、この射撃の選手であったということは有名なわけなんですけれども。我が国でもオリンピックで金一つ、銀二つ、銅三つということで、メダル獲得率は、メダル、今言っただけでは少ないかもしれませんけれども、たくさんの競技のある中で獲得率は非常に多いんです。やはり精神と集中力というものが勝負となる日本にとっては大変なお家芸の一つであるわけなんですけれども。  火薬を使用する装薬銃、ライフル、ピストル、散弾銃というのと、もう一つ、簡単に言うと、圧縮空気を使用する空気銃、エアライフル、エアピストル、この二つに大きく種目で分かれていまして、空気銃で四種目、また火薬を用いるもので六種目、散弾銃で五種目ということで、競技数も非常に多くて、今度のロンドン・オリンピックでもメダル獲得率の非常に高い競技というふうにされているんですけれども。  今回お話をさせていただきたい点なんですが、実はこの銃刀法が平成二十年、三年前に改正をされまして、高校生が所有する空気銃は自宅に保管することが、それまではできていたんですけど、これからはできなくなっています。それによって選手数が激減をしているんですね。射撃場や銃砲店に保管を委託しなければ今ならないということになっているんですけれども、ここまでする理由はどこにあったのかということを警察庁、お聞きしたいんですけれども。
  83. 田中法昌

    ○政府参考人(田中法昌君) 銃刀法改正に関する問合せでございますので御説明をいたします。  平成二十年の銃刀法改正前ですけれども、これは、十八歳未満の年少者につきましては一般的に所持を禁止しておりました。しかしながら、国民体育大会の空気銃射撃競技の選手又はその候補者として都道府県体育協会から推薦された者、この方々に限りまして所持許可を受けられるということにしておりました。この所持許可を受けた空気銃については自宅に保管することも認められていたわけであります。  ところで、平成二十年の銃刀法改正、これは銃器による殺人事件ということを受けて改正されたものでありますけれども、これにおきましては、銃砲による危害をできるだけ防止すると、こういう観点から、まず所持許可の対象につきましても、国際的な規模で開催されるオリンピック競技大会等の空気銃射撃競技に参加する選手又はその候補者として日本体育協会から推薦された者に限って所持許可を受けられると、このような形にいたしました。  さらに、今問題になっております高校生、つまり十八歳未満の年少者につきましては、一般に心身が未成熟であり危険物を適切に保管する能力が不十分であると、こう考えられますので、銃の保管については指定射撃場あるいは銃砲店などの猟銃等保管業者に委託しなければならないと、このような形にしたものでございます。
  84. 橋本聖子

    ○橋本聖子君 ありがとうございます。  射撃場ですとか、また銃砲店にこれを委託しなきゃいけないということなんですけれども、実際には予算の面ですとかセキュリティーの問題もあるというふうに思うんですけれども、全ての射撃場においてこの保管庫があるかというと、そうではないんですね。そしてまた、選手を目指すあるいは選手の自宅のすぐそばに銃砲店があるかというと、そうではないんですね。  このセキュリティー、安全性ということから関係して自宅の保持は駄目だということになったことはよく分かるんですけれども、逆に言えば、銃砲店までに自宅から二時間掛かる子がいるんですね。そして、射撃場まで二時間。合計、その間、二時間、二時間、四時間以上を、自宅に置けば持ち歩く時間が少ないのに、そういったことの規制によって逆に持ち歩く時間が非常に増えると、これは逆にセキュリティーの問題にとっては大きな、逆に危険ではないかなというふうに現場からの指摘があるんですけど、それについてどうお考えでしょうか。
  85. 田中法昌

    ○政府参考人(田中法昌君) お答えいたします。  十八歳未満の年少者は、先ほど申し上げたとおり、危険物の管理能力、保管能力が不十分であるということで、銃刀法第十条五の規定によりまして保管を保管業者に委託すると、こういうことになっております。  他方、議員が今御指摘になったような空気銃の保管場所と射撃場が過度に離れていると、こういうことになりますと、これは警察といたしましても、銃砲による危害の予防という観点からは適当ではないと考えております。  そこで、これまでも、空気銃を移動させることに伴う危険を避けるための措置といたしまして、高等学校に猟銃等保管業者が設けた保管設備、ここに保管することも許されるというようなことで対応をしてきたところでありまして、空気銃の保管場所についての選択肢を増やすといった配慮をしたきたところでございます。  今後も、引き続き文部科学省とも連携をいたしまして、空気銃の保管に係る危害予防措置の在り方についてどのようなことが可能であるのか検討をしてまいりたい、研究してまいりたいと、このように考えております。
  86. 橋本聖子

    ○橋本聖子君 歴史あるライフル射撃、過去、特に高校大会なんですけれども、ちょうど今年で五十回大会です。成年も含め、一般も含めてですけれども、ライフル射撃、エアピストルにおいて、過去、事故ゼロであります。  今いろいろとお考えいただけるということなんですけれども、実は大変厳しいなというふうに思っているのは、銃刀法、この改正前というのは、先生の空気銃を射撃場で借りて練習する生徒がたくさんいました。それがもうほとんどなんですね。自分で銃を持っておりませんので、当然先生の銃を借りて練習すると。そこで興味を持ち、そして将来進むべき方向は競技者であるということになったときに、十八歳になって自分で銃を取得するというような流れだったんですけれども、実は、この所有していない生徒ですね、先生から借りている銃で、射撃場で銃を鎖にくくり付けて、そして練習をさせていただいていたというわけなんですけれども、今回の法律改正というのは、その全く安全な状況で鎖につながれているピストルで、空気銃で練習をして、そしてそこに置いてそのまま帰るその生徒に対しても規制が掛けられてしまったという実態というのは非常につらいものがあるんですけれども、こういった観点からして、学校教育の場で文科省としてはどのようにお考えになりますでしょうか。
  87. 奥村展三

    ○副大臣(奥村展三君) 御指摘ありがとうございます。  今、警察庁の方からも御答弁いただきましたが、一度これ実態把握をさせていただいて、今お教えをいただいたことをしっかり踏まえまして進めていきたいと思います。  そしてまた、講習等におきましても約一万円ぐらいの費用が掛かるとも聞き及んでおるところでもございますし、いろいろとそういう問題も踏まえながら、十分相談をし、進めたいと思いますが、今、一歩前進的なお答えを警察庁の方もいただきましたので、今後、十二分に連携を取りながら推し進めていきたいというように思っているところでございます。
  88. 橋本聖子

    ○橋本聖子君 今、副大臣の方から御答弁いただきましたけれども、中央競技団体の講習会を受講しなければいけないですとか、こういうのは当然だとは思うんですけれども、公安委員会の講習会を受けて試験に合格をして資格認定を得なければならないということなんですけど、お金も掛かるわけなんですが、各都道府県によって、二か月に一回であったりですとか、あるいはこの講習会、試験日が一年間に一回という県もあるんですね。それでは三年間の間で一年間全く競技ができない子たちが出てきてしまっているという実態なものですから、ここのところは是非考えていただきたいなというふうに思います。  また、一つ問題は、十八歳の誕生日を迎えると今度は更に、そのハードルの高い試験を合格して、借りる先生からの鎖につながれている銃を使えても、十八歳になると自動的に今度はそれは使えなくなるわけですね。今度はまた試験を目指さなければいけないということなんですけれども、十八歳になりますと、例えば四月、五月、六月生まれの子ですと、今年の大会、七月でありますから、もう出られないわけなんです。そのときには、事前に部活動の先生が生まれた月日を聞いておいて、その子たちは優秀であってもレギュラーから外さなければいけないんですよ。  そういうような状況の中で、まさに二〇二〇年、東京オリンピックが実現したとします。すると思います。そのときに活躍する子たちが今激減をしているという実態なんですけれども、是非これは、学校教育からしても、文科大臣からも是非働きかけをしていただきたいなというふうに思います。  一つ、実態としてなんですけれども、ほかのものと比べると、防衛大学校建設環境工学科で調べたものがあります。どこかでまた調べていただければというふうに思うんですけれども、威力を調べた結果なんですけれども、例えば空気銃の、エアピストルの威力を一とした場合に、七とか八という、それぐらいの倍数の威力を持つボウガンというのは逆に簡単に購入して使用することができるようになっているんですね。そういうことも是非一つ一つ考えていただければというふうに思います。  利用開始年齢も、フィンランド、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、これは無制限であります。ドイツ、フランス、スイス、イタリア、こういったところが六歳、八歳というふうにして、安全性が確保されなければ、ほかの国と同じ年齢にしろと言ってもそれは無理な話だというふうには思いますけれども、それだけ競技という観点からエアピストルを見ていただかなければいけないんではないかということを、是非、実態を十分に調査し把握して考えていただければ有り難いなというふうに思っているところです。  警察庁に再度お願いをしたいというふうに思うんですけれども、競技という観点から、そしてまた事故が今までゼロであるということ、そういうことを踏まえて今後の改善に向けて改めてお考えをお示しいただければというふうに思います。
  89. 田中法昌

    ○政府参考人(田中法昌君) 今、議員からのいろいろ御指摘、御要望をいただきましたので、文科省ともよく相談をいたしまして、現行法の枠組みの中でどのような改善ができるのかということについて勉強をしてまいりたいと、こう考えております。
  90. 橋本聖子

    ○橋本聖子君 今まで全く事故がこのエアピストルでは、空気銃ではなかったということ、これは、一つにおいて、何かといいますと、実は連盟も、こういった関係者の努力によりまして若者に射撃道というものを学ばせているからではないかなというふうに思います。  改正後に、空気銃が使える使用許可というのがなかなか下りない子たちのためにビームライフルといういわゆる光線銃が開発をされまして、そしてトレーニングの一環として光線銃を使って練習をしている。そういう高校が大分増えてきているんですけれども、実際にオリンピックでそれが役に立つかというと、やっぱりなかなかそうではないらしいですね。  光というのは大変速い速度なものですから、実際のエアピストルというのは非常に弱い速度です。だからこそ、技術が問われるので競技となっているんだということなんですけれども、やはりエアピストルの代わりにビームライフルという光線銃で練習をしていても、一つの的で機械のトラブルが起きると調整に入ります。そうなると、光線銃は人に向けても殺傷能力はもちろんありません、光ですから。当然何の事故もあるものではないんですけれども、全ての子供たちが一つの台が故障をしたということだけで、待てという指令の下に全ての銃を置くという、一歩誰かが前にいたということがあっても、遠いところであっても、その場所から一つでも、一歩でも前に出ている人、何かものがあるときというのは全ての子供たちが撃つことを止めるという、そういった射撃道というものを教えている。そういった精神があるからこそ無事故なんですね。全くそういうことが起きていないという現状です。まさにこれはスポーツというものの観点から是非とらえていただきたいというふうに思います。  スポーツ基本法、成立しました。やはりこの射撃というのは日本のお家芸です。技術、体力、そして精神力、やはりこういったことを考えると、これからそういう精神、武道がまた必修科目となりましたけれども、このスポーツも一つのやはり武道であると私どもは考えています。  今後、これからオリンピック誘致、パラリンピック誘致も含めまして、日本が、こういった観点からもスポーツというものを文化としてとらえるという力というものがまさに今問われている、それもこれからの招致活動には大変大きなものになっていくんだというふうに思いますので、文科大臣、今後のオリンピック、パラリンピック招致活動というものも含めての意気込みと、そしてスポーツという観点から空気銃を見直していただいて、そしてこれから、二〇二〇年だけではありませんけれども、競技を通じて人間力育成をしようとしている子供たちに対してのもっと環境を整えてあげてもらいたいというふうに思うんですけれども、そのことにおいて、文部科学大臣から警察庁にも是非お働きかけをしていただきたいというふうに思いますが、最後にその御決意をお聞きさせていただきたいというふうに思います。
  91. 平野博文

    国務大臣平野博文君) メダリストの先生の方から、スポーツの本当の意味の真髄を教えていただいたような気がいたします。  そういう中にありまして、一つの先ほどの空気銃の件であります。警察セキュリティーのことを含めて銃刀法という法律が現実にあるわけですが、やっぱりスポーツというこの中においての部分においてどういう知恵が絞れるか、このこともしっかりと警察庁と御相談しながら、より選手が育っていくような環境整備をまずしていかなきゃならないと、こういうふうに思っていますので、先生からの御要望を踏まえてより前向きに、私どもとしてはどういう知恵が絞れるか、こういうことは検討していきたいと思っております。  また、今年のロンドン・オリンピックがございますし、また、二〇二〇年に東京オリンピックに向けての招致、これは極めて私ども大きな今回の招致活動については意義があると思っております。特に東日本大震災の後、やっぱり日本は世界の皆さん方の協力を得て確かな復興をしたぞと、こういうことも世界の皆さん方にお示しをする機会にもなるだろうと思っておりまして、私も全力を挙げて招致活動に進めてまいりたいと、かように思っておりますし、まずはこの七月のロンドン・オリンピックに対しましても、しっかりと我々が注目をしているわけでありますし、国民に元気と感動を与えてくれるわけでありますから、我々はしっかり応援をしながら、二〇二〇年に向けて招致ができますように取組を全力で挙げていきたい、このように思っております。
  92. 橋本聖子

    橋本聖子君 大変力強い御答弁、ありがとうございました。  また、どのような運用がこの法改正によって、この後、選手強化ができるのか、警察庁には是非前向きな形の中で運用面においてどのような改善ができるのかということをまたお返事をいただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。     ─────────────
  93. 野上浩太郎

    ○委員長(野上浩太郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、蓮舫君が委員を辞任され、その補欠として武内則男君が選任されました。     ─────────────
  94. 草川昭三

    ○草川昭三君 公明党の草川であります。  まず最初に、小学校二年生の三十五人以下の学級の推進についてお尋ねをしたいと思います。趣旨は、法改正ではなくて予算措置で今回こういう処置をとったということの理由と経過を知りたいわけであります。  昨年の義務標準法の改正に際し、既に地方自治体が先行して少人数学級が進められている中で法律が改正をされました。そのときに文科大臣は、基礎定数をここで確立をすることが今後の安定的、計画的な教職員の配置が可能になる、先々の見通しができるとの認識を持たれまして、教育効果ということから考えれば計り知れないものがあるということを答弁をされておるわけであります。  しかし、今回は、先ほど触れましたように、小学校二年生の三十五人以下学級についてはこの新しい年度において法改正ではなくて予算措置で対応をされました。その理由と経緯、どこが違うのか、お答え願いたいと思います。
  95. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 草川先生もう御案内のとおりでございますが、改めて小二の三十五人以下の学級を予算措置にした理由は何だと、こういう御質問でございます。  昨年の義務標準法改正におきましては、公明党の先生方の御尽力をいただき、全会一致でまた改正法が可決成立をさせていただきました。改めて深く感謝を申し上げるところでございます。  また、今般の二十四年度の予算案につきましては、なぜ予算措置、加配によってやったのか、こういうことでございますが、言い訳がましくなると極めて恐縮でございますが、大変厳しい財政状況の中で、特に政府としては震災復興に最優先に取り組む必要があると、こういうことと、施策についての更なる効果検証をしていこうということと、地方での取組の進捗状況を十分に踏まえる必要があるだろうと、こういうところから小学校二年生の三十五人以下の学級については、法改正の制度ではなくて、いわゆる必要な加配定数を措置をすることにより実質三十五人学級を実現をさせると、こういうふうに考えたところでございます。  これについて、今後、じゃどうするのか、こういうことでございますが、少人数学級の推進というのは私は大事であろうと思っておりますし、教職員の定数の在り方についても、いろんな関係者から御意見を聞く、いわゆる有識者会議等々を踏まえて今どういうふうにしていくべきかということを御議論をいただいていると、こういうことでございます。  端的に先生の御質問にお答えするとしたら、震災復興を優先させてもらったということ、実質、小二につきましては加配定数、予算措置で実現を何とかさせてもらっている、こういうことで御理解をいただきたいと思います。
  96. 草川昭三

    ○草川昭三君 今、震災復興で予算が大変掛かるので、それが念頭にあったという趣旨のことをおっしゃいましたが、ちょっと私、これ、ひがんで言うわけではありませんけれども、元々この予算を作る昨年のいろんな官邸の動きなんかを聞いておりますと、参議院で与党が過半数割れをしているために、野党から反対を受けそうな予算関連法案はなるべく絞り込むと、こういう指示が、内示というんですか、内々では出されたと聞いております。  そういうことを含めて、二十四年度の予算編成をめぐる政府・与党の会議で、小学校二年生への拡大は特別枠の重点事業から漏れたと、そのときには。漏れたんだけれども、そのために当初予定をした義務教育標準法の改正を見送りまして、教員数を特例的に九百人上積みをすることで対処をしたのではないかというようなことが、そこまで詳しく書いてありませんが、この絵を見るとそういう流れになっていくんですが、その点、どうでしょう。
  97. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) そういうふうに先生が御推察されるというところは、そういうふうに取れるかも分かりませんが、文科省としては、あくまでも法改正を含めて三十五人以下学級を実現をする、この考え方は今も変わっておりません。  ただ、くどいようでございますけれども、財務省との私どものやり取りの中におきましては、しかし、実質、その実現に向けてやるということについては財務省との間では合意は取れておりますので、先生御指摘のそういう衆参のハウスのねじれ等々においての予算関連の法案についてはどうなんだと、こういう議論はどこかであったかも分かりませんが、私どもとしては、純粋に何としても少人数学級を実現をしたいと、こういうことでの今日の加配という方法によってやらせていただいたということで御理解をいただきたいと思います。
  98. 草川昭三

    ○草川昭三君 これは、政府の考え方もそうであったかも分かりませんが、与党の方にも同様の趣旨の考え方があったのではないかと私は思うんです。  特に、予算審議において参議院に歳入法案を送ってきていませんね、御存じのとおり。予算審議というのは歳入歳出一体で審議するのは当然でありますし、その歳入の根拠法が出ていないことについては参議院の軽視ではないかといって西岡前議長は大変御立腹で、空転をしたこともあるわけです。  同様に私は、この参議院で与党が過半数割れをしているから、法案提出を見送り、予算措置で対応をしようとするということも参議院の審議権の否定につながると思うんです。国会というのは、歳入と歳出ということをしっかりと我々が把握して、それで議論をすることこそ、私は結果として法律改正もあり、あるいはまた対応も出てくると思うんですが、もう一度大臣の見解をお伺いしたいと思います。
  99. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) もう大先輩でございますから釈迦に説法だと思いますが、当然これ、予算措置、歳入歳出併せて審議をするというのが通常の状態だと私は思っております。  そういう中にあって、我々政府としては、そうあっていただきたいという立場には変わりないわけでありますが、これは国会の中での進め方の御議論の下でこういう結果になっているということでありますので、それで私がどうのこうのということは申し上げる立場に今ございません。しかし、歳入と歳出が一緒に審議されるということが本来の姿だろうというふうに私は個人的には思います。
  100. 草川昭三

    ○草川昭三君 この問題は、結局、自治体の問題にも当然のことながら影響してくるわけでありますが、昨年の義務標準法改正案の審議の時点で、小学校一年生で三十五人になっていない県は八都県である旨の答弁が本席上でなされております。また、小学校二年の九四%相当は、既に三十五人以下の学級となっているわけでありますが、これは、言うまでもなく地方自治体の努力によって先行して行われていると言っていいわけですね。  となると、今回の予算措置というのは、これまで少人数学級への取組が相対的に少ない自治体に対して行われることに結果としてなるわけで、先行して努力を重ねた自治体には不公平感というものが出てくるんじゃないだろうか、こういうように思うんですが、その点はどのようにお答えになられますか、お尋ねしたいと思います。
  101. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 先生おっしゃるとおり、今先生がおっしゃるような部分でいきますと、当然そこに不公平感が起こってくるというふうに考えます。  しかしながら、私どもとしては、先行して進めていただいているところについて不利な状況が起こらないような別の意味の加配を加えながら、公平にトータルとして三十五人学級が実現できるような配分を考えていかなきゃならないと、こういうふうに考えております。
  102. 草川昭三

    ○草川昭三君 先ほど大臣の答弁で、財務省とも相談をしてというお話がございましたが、昨年末に財務省との間でなされたという義務教育費国庫負担金に関する確認について、どのような御確認をされたのか、この席上で明らかにされたいと思います。
  103. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 私、その当時は就任してございませんが、昨年の十二月の二十四日に財務省と我が省との間で、義務教育費国庫負担金については、以下の基本的な考え方に沿って扱うこととする、今後の少人数学級の推進や個別の課題に対応するための教職員の定数について、効果検証を行いつつ、学校教育の状況や国、地方の財政状況等を勘案し、教育の質の向上につながる教職員の配置の適正化を計画的に行うことその他の方策を引き続き検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずると、こういう両省との間で確認をいたしておるということでございます。
  104. 草川昭三

    ○草川昭三君 そうしますと、この確認事項は、法律改正を今後行うことなく毎年予算措置で定数等の問題については示していくということに理解をしていいんですか。
  105. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) ですから、その問題につきましても、今有識者会議等々で御議論をいただいておりますが、我々としては、やっぱり順次計画的に物事を進めていくという考え方からいけば、ある意味法制化していくことが一番それに近い考え方だと思っておりますが、財政的な問題等々もございますから、今後の部分については、今有識者等々で検討を加えていただいていると、こういうことでございます。
  106. 草川昭三

    ○草川昭三君 その有識者会議は有識者会議でいいんですが、今後とも、法律改正ではなくて予算措置で、例えば小学三年生以上の三十五人学級化を段階的に進めるという教職員定数改善計画、こういうものを固定化をするということを財務省の方が嫌っておるんじゃないですか。  財務省の方が、大臣、笑ってみえますけれども、これは今後、財務省との予算の交渉のときに、今私が指摘した点は相当深刻に表へ出てくることではないだろうかと思うんですが、そのときには大臣はきちっと財務省を説得して、十分、心配するなと、やっていけるという御自信ですか、改めてお伺いしたいと思います。
  107. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 先生も御案内のとおりですが、昨年この法案を改正をさせてもらったときに附則にも書いていただいてございます。その附則の中には、教育の状況その他を勘案しつつ、これらの学校学級規模、教職員の適正配置等々、公立の小学校の二学年から六学年まで及び中学校に係る学級編制の標準を順次改定すると、こういうことを含めた措置を講ずることを検討すると、こういうことでございまして、したがいまして、いわゆる予算措置、いわゆる加配によるものか法改正でやるものかをもう一度その附則の中で検証しましょうと、こういうことでございます。  しかし、一方、私どもとしては、しっかりとそういう教育的な観点、特に少人数学級の実現に向けては、財務省と、先生からいえば、おまえ、体張ってやるのかと、こういう信念を聞かれているんだろうと思いますが、私としてはそのつもりで頑張りたいと、かように思っております。
  108. 草川昭三

    ○草川昭三君 大いに大臣、頑張ってください、予算獲得のためには。  話を変えまして、先ほどもちょっと出ましたが、学校給食のことで、私は仕入れについて一言申し上げたいわけです。  学校給食の仕入れについては、各都道府県に設けられています財団法人の都道府県学校給食会が学校給食用物資を県内の給食実施校に供給する機関として設立をされたわけです。この学校給食会は昭和二十九年から三十四年にかけて全国でつくられまして、戦後の食料難を背景にした、当時は脱脂粉乳などが学校給食にも供給をされてきたわけでありますが、そのようなものの取扱い、あるいは戦後の食料難事情から、そういう背景があったと思うんです。  ところが、現在はもうそういう食料事情とは全く様変わりをしておるわけでありますし、食べ物がこのように大変豊かになってきている世の中になっておるわけでありますから、学校給食会の役割というのは、子供の給食の食材の物量の確保から食材の質や安全が第一に求められている時代になっておるのではないかと思います。  そういう視点から考えますと、学校給食会の制度疲労もそれぞれ言われているのではないかと思いますし、大変、実態上それぞれ県によっては違うと思うんですが、各県の学校給食会の役員は校長のOBの方々が多いと言われておりますが、実態を含めてお答え願いたいと思います。
  109. 久保公人

    政府参考人久保公人君) まず私から実態につきましてでございますけれども、各学校給食会、それぞれ財団ということで各都道府県教育委員会が所管しておりますけれども、それぞれ各学校給食会に問合せをいたしましたところ、役員の中で退職した校長あるいは教員が就任しておられるところは、四十七都道府県中二十八都県で、三十五名いらっしゃいました。  その校長教員役員とされる理由につきましては、学校現場や教育委員会とのやり取りが円滑に進めることができるためというふうな答えでございました。もちろん、会長等につきましては、兼職で教育長等が就いておられる例も多いわけでございます。  どのような人材役員とされるかについてはそれぞれの団体の判断でもございますし、他方、都道府県外郭団体あるいは所管法人である各県の所管財団との職員のかかわり、就職の在り方等に関しましては、それぞれの自治体における方針の下で適切な対応がされているものと考えているところでございます。
  110. 草川昭三

    草川昭三君 県の学校給食会が主として扱っている食材は何でございますか。
  111. 久保公人

    ○政府参考人(久保公人君) 歴史的な経緯もございまして、シェアが多うございますのは、米とか主食の商品でございます。
  112. 草川昭三

    ○草川昭三君 そこで、今、米のお話が出ましたが、栃木県の足利市ではこれ独自の取組がやられておりまして、県の学校給食会を通さずに地元のJAから直接精米を供給してもらうようにしたところ、子供一人当たりの一か月間のコストを五十四円も下げることができたと。そのほか、青果物についても、見積りの方法を工夫するなどした結果、給食費を一人当たり一か月百円引き下げることができましたというようなお話があります。  このように、工夫次第で子供さんを持つ家庭の負担も減らすことができるわけでございまして、私は、学校給食の食材の調達については、今申し上げた、大変古い給食会のようなのはどんどん今日的に変えていく必要があるんじゃないか、チェックをすることが必要ではないだろうかと思うんですが、その点、どうでしょう。
  113. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 今の草川先生の御指摘、私、ある意味本当に有り難い御指摘だと思っています。ただ、これ、学校給食の実施者である市町村の教育委員会等の判断がベースになっておりますものですから、そういう御指摘で、どこまで文科省としてそういう御指摘のあるところについて把握、チェックができるかということは別におきまして、先生のおっしゃる形骸化しているところもあるというふうに私自身もそう感じますから、一度、都道府県、さらには設置者の方に、どうなっているということも含めて調べてみたいと、こういうふうに思います。  ただ、権限が文科省にはございませんので、そういう形骸化したことということは、やっぱり国民の皆さんからの目線ではそういう御指摘もあると、こういうことを含めて一度検討してみたいと思います。
  114. 草川昭三

    ○草川昭三君 政治主導をうたってみえる皆さんでございますから、これは細かいことのようですが、非常に重要なことになると思うので、是非進めていただきたいと思います。  時間がもうございませんので、ある間、放射線教育についてお伺いをしたいと思います。  これは過日の本委員会でも出たことでございますが、学習指導要領の改訂に伴いまして、新年度から、中学校の理科の教科書に三十年ぶりに放射線という項目が加わりました。昨年の原発事故以前から準備が行われていたために、各教科書にも内容の訂正が行われたわけでございます。その上で、文科省は副読本を作成しました。ところが、この副読本を使うかどうかという判断は地方自治体の教育委員会に任せていられるわけです。  私は、今非常にこれは重要なことだと思いますので、是非、文科省としても放射線教育のために専門家の派遣も用意をしていると聞きますが、これも県からの要請がなければ対応ができないことになっているわけです。私は、若干、文部省の姿勢というのは腰が引けているように見えてなりません。  言うまでもありませんけれども、福島県から避難をした子供さんたちが転入先の他県の学校で、例えば放射線がうつるとかというようないじめの例もちらほらあるわけでございますので、私は、是非そういうことのないように、速やかにPRをどんどん活発にされることを希望しておきたいと思いますし、誤解、差別のない教育が現場で行われることを強く要望して、時間が来ましたので終わりますが、最後に一言、大臣から御答弁願って終わりたいと思います。
  115. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) ありがとうございます。  特に、今回の福島の事故事案が起こりまして、国民の皆さんに不安感を与えている、このことについては事実でございます。特に私は、学校教育の現場におきまして放射線についての正しい知識をしっかりと児童生徒に教えていくということは重要でございますし、また教える教員についてもしっかりとそのことを把握をして、わきまえてやっていただく、こういうことが非常に大事だと思っていますし、先生御指摘のように、専門家を派遣したり等々、正しい情報を伝えていく、知識を伝えていく、このことに全力を尽くしてまいりたいと思います。
  116. 草川昭三

    ○草川昭三君 終わります。
  117. 柴田巧

    ○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。  先ほど一部質問がございましたが、私からもまず地震研究のことについてお尋ねをしたいと思います。  去年のあの東日本大震災はまさに大きな揺れでありましたが、地震学者というか地震研究も大きく揺らしたと言っても過言ではないと思っております。  多額の費用を掛けて今までこの地震の予知研究を進めてきたわけでありますけれども、残念ながらあの地震を予見できなかった、被害を止めることができなかったという反省に立って、地震研究者の皆さんの間でも、これまでのいわゆる定説やデータに縛られ過ぎてきたのではないかとか、あるいは過信し過ぎて見落としてきたものはないだろうか、あるいはまた本当に人命、防災重視に今までの地震研究はなっていたのかどうか、こういったことを見直そうという機運が高まっているわけで、調査研究の中身あるいはその地震研究の体制、いろいろと見直していかなきゃならぬ段階に入ったと思っております。そして、減災、防災に役立つ地震研究に再構築をしていく必要があると思うわけですが、以下、そういう観点に立って幾つか質問したいと思います。  これまでは、東日本大震災が起きるまでは、いわゆる東海、南海、東南海などを重点に観測研究がされてきたわけです。されども、この二十数年の間に死者が十人以上起きている地震は実は全部ノーマークのところで、この前の東日本大震災もそうですが、起きているわけでありまして、昨日も大きな地震がありましたが、これから余震や誘発地震がいつ起きるか分かりませんし、日本全国巨大地震がいつ起きても不思議じゃない状況に今あるわけですので、去年のあの地震を踏まえて、教訓を基に、まず観測体制をどう見直したのか。  と同時に、先ほど海底探査のお話もありましたが、その観測技術の既存の技術の高度化、あるいは、海底とはちょっと逆という方向になるかもしれませんが、宇宙技術を使って地震活動を的確に把握するということもこれから求められると思いますが、そういう新たな観測技術の開発というものをどのように進めていくのか、併せてお聞きをしたいと思います。
  118. 神本美恵子

    ○大臣政務官(神本美恵子君) 柴田議員のお尋ねにお答えいたします。  阪神・淡路大震災以降、文部科学省では陸域の地震観測網を中心に整備を進めてまいりましたけれども、御指摘のように、昨年の東北地方太平洋沖地震及びそれに伴う津波による甚大な被害が生じたことを踏まえまして、今後は海域においての地震、津波の観測体制の強化を図っていくこととしているところでございます。  具体的には、東北地方太平洋沖において海底地震・津波観測網の整備、これは先ほどの質疑でもございましたけれども、これを二十三年度に開始する、第三次補正で組んでいるところでございますが、それが一点と、南海トラフにおいて整備を進めております地震・津波観測網の完成予定を五年ほど前倒しをしまして、そのための経費を二十四年度予算に計上しているところでございます。  また、先生御指摘の宇宙技術を活用した観測技術ということでございますが、これにつきましては、陸域観測技術衛星「だいち」の観測データが東日本大震災の地殻変動量の把握に用いられたところでございますけれども、これは、「だいち」は昨年五月に運用を終了しております。更に広い観測幅で地殻変動を把握することができる後継機、陸域観測技術衛星二号の開発を平成二十五年度の打ち上げに向けて今加速をしているところでございます。  いずれにしましても、文部科学省としましては、今後とも、観測網の充実や観測技術の高度化等によって地震活動を的確に把握し、関係省庁、自治体の防災対策に貢献してまいりたいと考えております。
  119. 柴田巧

    ○柴田巧君 是非、想定にとらわれずにこの観測体制というのを強化をしてもらわなきゃならぬと思いますし、日本が誇る最先端技術を用いて的確な地震活動の把握に努めていただきたいと思います。  地震研究は、しかしこの最先端技術を用いるだけが大事なのではなくて、あの地震以降大変注目を浴びていますのは、古い地震や津波の歴史検証の重要性なんですね。その発生のメカニズムを解明していくというのももちろん大事なんですけれども、過去に甚大な被害をもたらした地震と津波に関するいろんな歴史学といいますか、地質学の視点を交えた検証、つまり津波の堆積物を見ればどういうことが起きたかがかなり分かるわけですね。あるいは古い地震のいろんな記録、古文書などを丹念に調べて、どういう被害が起きたのか、いつごろ起きたのかということを調べるそういう研究の重要性が今非常に脚光を浴びるようになりました。  実は、この津波堆積学の観点から、最近有名になりましたが、八六九年に貞観地震、津波があって、例えば仙台平野だと三キロか四キロ先まで大きい津波が行ったというのが津波堆積物の研究から分かって、実は一九八六年には既にもう研究者の方々がそのことを指摘をして警告をしておられました。その後いろいろ調べていくと、今は五百五十年から八百年とも言われておりますが、繰り返し大きい津波が実は来ていると。その地震が起きる数か月前にも警告を発して、是非こういったことを参考にしてほしいとおっしゃっておられたんですが、学説が定まっていないということで利用されることはありませんでした。これが大きな被害に結び付いたと思いますが、いずれにしても、こういう歴史的なアプローチというものもこれからは地震研究を進めていく上で非常に重要なことだと思いますけれども、残念ながら、この分野の研究の専門家というのは数少ないわけですし、非常に長期にわたる調査研究になるわけで、なかなか今大きな学問分野にまだなっていないのが現実です。  したがって、この津波堆積物の研究者の育成や地震に関する歴史検証を進めていくということが大変重要だと思いますが、どのように取り組んでいくのかお尋ねをしたいと思います。
  120. 神本美恵子

    ○大臣政務官(神本美恵子君) この件につきましても、委員御指摘のように、私もこの間、地震の予測についていろいろ勉強してきたところ、本当に人材が不足しているということを痛感しているところでございます。  地震調査研究推進本部の地震調査委員会では、過去の地震の発生履歴や被害等を検討し、地震の規模や繰り返し間隔等を評価する長期評価を行ってきたところでございます。この長期評価におきましては、一部では、委員先ほどから御指摘の津波堆積物の調査結果も用いられてきたところですが、主に歴史資料を中心として評価を行ってきたところであります。  しかしながら、今回の東北地方太平洋沖地震のようにまれにしか発生しない地震については歴史資料が残っていないというようなことで、過去の発生履歴を十分に確認することができない、したがって評価ができなかったということがございます。  地震調査委員会におきましては、津波堆積物等の調査の充実を図って、更に過去にまで遡った地震の履歴把握による的確な長期評価ができるように、今その評価手法の見直しに取り組んでいるところでございます。  ちなみに、この津波堆積物の研究やっている方というのは、聞きましたところ千人にも満たないぐらいの研究者しかいらっしゃらないというような今現状もございます。こうした調査につきましては、今後とも大学や研究機関と密接に連携協力をして実施することにしておりまして、これによって、大学等の研究能力の向上や人材育成、これをしっかりと図っていくように留意してまいりたいと思っております。
  121. 柴田巧

    ○柴田巧君 是非この津波堆積物の、そして、古地震学と言ったりしますが、古い地震を研究するそういう分野の研究支援、文科省としてもしっかりやっていただきたいと思います。  いずれにしても、防災、減災に役立つ地震研究にしていくためには、いろんな分野の多角的なアプローチというのはこれから非常にますます重要になると思います。言葉はちょっと語弊があるかもしれませんが、どの分野でもそうでしょうが、専門ばかという言葉がたまたま用いられますけれども、ややもすると地震現象の発生メカニズムの研究に没頭するということがあって、これがどう防災に役立っているのかということが、余り関心を持たない研究者も今までおられたと思いますが、地震学者の皆さんも意識が変わってきつつある中でありますから、社会科学とのいろんな連携を始め、英知を結集をしてこの防災、減災に役立つ地震研究にやっぱり変えていく、その橋渡しを文科省がやっぱりやっていくべきだろうと思いますが、そういう多角的なアプローチの構築に向けてどのようにお考えになっておられるか、大臣にお聞きをしたい。
  122. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) いい御指摘でございます。地震という小さな発生メカニズムではなくて、そのメカニズムを含めてあらゆるところに影響を及ぼすわけでございますから、理学でありますとか工学でありますとか社会工学でありますとか、いろんな分野の専門家を衆知結集してこの問題に当たることが防災、減災のより深い見識につながっていくと、かように考えておりまして、平成十九年度からは、そういう思いの下に、平成二十三年度まで五か年間で首都直下型の震災防災・減災プロジェクトという観点で、そういう先生御指摘のあらゆる分野の専門家の知見を結集して取り組んできたところでございますし、今後も文科省としては、今回の研究成果の体験を踏まえてより進めていきたいと、かように思っています。
  123. 柴田巧

    ○柴田巧君 是非、垣根を越えた英知を結集をして、地震研究、よりいいものにしていっていただきたいと思います。  そういう中で、いろんな見直しが図られている中で、ちょっと私驚きましたのは、実はこの三月十日まで、だから厳密には三月十一日からということになるんでしょうか、いわゆる地震調査委員会の委員長が今不在状況、空席状況になっているということであります。  地震調査委員会は、御存じのように活断層やプレートの境界で起きる地震の規模や発生確率の長期評価などを行うわけで、定例会は月、何もなければ一回でしょうが、大きい地震が、あるいは余震が続くときは頻繁に開かれたりするわけです。昨日も大きな地震があって、これから先大きい地震がまたいつあるか分からない中で、これはどうもお聞きをするところ、初めてのケースのようでありますが、委員長が不在ということがもう半月以上続いているということであります。  この理由は一体どういうことなのか、また、これはいつまでお決めになるか、そして、これはやっぱり文科省としても非常に緊張感のなさを表しているんじゃないかと。研究現場がいろいろこれから変わっていこうと先ほどから申し上げたように取組が始まっている中で、大本の文科省が非常に緊張感の欠如を表すものじゃないかと思いますが、これらのことを大臣にお聞きをしたいと思います。
  124. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 御指摘の三月の十日までにきちっと委員ができ上がっていないということは事実でございますが、ただこの問題は、定足数が足りないからこの委員会が開かれないとかそういう問題ではなくて、必要なときに順次開けるわけでございます。  ただ、私、この職に就きましてから、今までのこの委員会の委員の経歴を少し調べました。十七年間やっておられる人とか十年以上やっておられる人とか、随分御高齢の人もおられるわけでありますので、改めてしっかりやり直してほしいということを申し上げてきたところでございまして、定例日は月一回、必要があればその都度と、こういうことでございますので、次は四月の十日でございます。それまでに委員長をしっかり、委員長代理もおられますから、委員長もしっかり含めて全部この空席は埋めるように、一応もうほぼそういう方向に準備をしていると、こういうことでございます。
  125. 柴田巧

    ○柴田巧君 時間が来ましたのでもう終わりますが、こういうことになれば十一日から空席になるというのが分かり切っていたことですから、お選びになれるのならちゃんとそういうふうにすべきだと思いますし、万全の体制を整えておくというのが文科省としてのあるべき姿だろうと思いますので、しっかり緊張感を持って、地震研究の体制の充実等々に努めていただきたいということを申し上げて、終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  126. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 新党大地・真民主の横峯です。  今日も本当短い時間ですので、また、もう一つだけ絞って、「もんじゅ」についてお聞きしたいと思います。  委嘱審査ということですので、まず「もんじゅ」の二十三年度と二十四年度の予算を額をちょっとお聞きしたいなと思います。
  127. 戸谷一夫

    政府参考人(戸谷一夫君) 二十三年度と二十四年度の予算の対比ということで申し上げさせていただきますが、平成二十四年度の「もんじゅ」の研究開発費の予算案につきましては、二十三年度で比較いたしまして四十一億円の減額の百七十五億円を計上しているところでございます。  その内訳といたしましては、地震津波への安全性向上対策として新規に十一億円、それから信頼性向上のための対応といたしまして六億円増をいたしまして十一億円、それから長期停止に伴う点検、検査などといたしまして前年度と比較いたしまして十四億円減の十三億円を計上しているところでございます。  さらに、残りの部分につきましては、維持管理費が大宗でございますけれども、その維持管理費につきましては、平成二十四年度におきましては詳細にわたる厳正な評価を行いまして、二十三年度と比較いたしまして三十七億円減額の百四十億円というような具合になっているところでございます。
  128. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 高速増殖炉のサイクル技術の研究開発予算なんですけど、これは大半が「もんじゅ」。大体平均して四百億、その中で「もんじゅ」は二百億使っているんですよね。そうなるんですけど。  この「もんじゅ」の場合も非常に、例えばもう計ったように、建設費が平成六年で終わっているんですけど、運転維持費として平成元年から大体二百億と、もうずっと来ているんですよね。たまには、平成十二年は九十七億とかあるんですけど。  例えば、一九九五年十二月から二〇一〇年の五月まで十五年間、ナトリウム漏れで稼働していなかったですよね。実験もされていなかったし、全くと言っていいほど止まっていたんですよね。この期間もやっぱり一緒なんですね。  例えばこの予算の使われ方というのはどのように、例えば十五年間止まっていたと、四十年かれこれやっているわけですから。一番ひどいときの、ひどいと言ったらおかしいんですけど、平成元年は建設費が七百億で、運転維持費が十五億と。もうそれ以降も大体六年までは建設費と維持費で四百億以上しているんですよね。それがずっと減るどころかだんだんだんだん右肩上がりで、先ほど聞きましたように、二十一年度、二十二年度二百四億、二百三十三億と、二十三年度が二百十億と。  今日、本当に聞きたいと思うんですけど、何の、どのように計上されているのかと、支出が、使われているのかと。それを把握されているでしょうか。詳しくじゃなくてもいいですので、それを大体分かっているということが、内容がですね。一回、質問主意書で確認したんですけど、その政府側の回答は、原子力機構によれば、当該事業に係る決算額を区分して整理していないことであり、お答えすることは困難であると、そういう回答ももらっているんですよ。  例えば、二〇〇九年度予算では、運転費として、運転維持費ですね、あとはもう全部運転維持費ということになっていますから、建設費がないですから。その止まっている二〇〇九年度は、二百四億円を予算計上しているんですが、決算では施設整備補助金として十六億三千四百万円しか記されていないんですね。予算で二百四億あって、決算では十六億としか書いていないんですよ。これはすごい差だと思うんですけど。どういうことかなと、これが。それはまだ通告もしていないので、答えられないかもしれませんけど、その内容について大体把握しているか、していないかということだけお願いします。
  129. 戸谷一夫

    ○政府参考人(戸谷一夫君) ちょっと今手元に正確な数字ございませんけれども、今先生御指摘の施設整備費補助金につきましては、これは補助金ということで、国から原子力研究開発機構に対して交付をしているということで、これはこれ一本として決算ができるということで、決算額として、この部分については十六億円なら十六億円ということで確定をできるということでお出しをしているというふうに思います。  それで、それ以外の維持管理の関係につきましては、これは原子力研究開発機構の運営費交付金という形で、ほかの予算と合わせまして運営費交付金一本で出しているということで、たまたま「もんじゅ」につきまして、決算科目として独立をしていないということで、運営費交付金全体の決算としては出るのでございますけれども、「もんじゅ」だけ特出しした決算をしていないという関係で、数字として原子力機構の方からお示しをしていないということになっておろうかというふうに認識をいたしております。
  130. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 だから、その内容を御存じかどうかということです。
  131. 戸谷一夫

    ○政府参考人(戸谷一夫君) 内容につきましては、この大宗につきましては、維持管理費、それから長期停止に伴う点検・検査費等々の経費であるというふうに承知をいたしております。
  132. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 いや、非常に大まかなんですよね。それが答えだと思うんですけれども。  例えば、多いときでは千人いたと、「もんじゅ」にですね。私が見に行ったときには三百人いたと聞いているんですよね。その辺の内容は、本当にちょっといろいろな資料を調べてもはっきりしないし、私が一番本当に、例えば十五年間休んでいるときに、このときにどれだけの予算が使われているかといいますと、二千億なんですね。二千億も使われているんですよ。本当にこういう異常、私はもう本当に異常だと思うんですね。こういうことに本当に誰も手着けないで、本当に、原発事故があったからこういうことが出てきたんじゃなくて、もうずっと言っていることなんですけど。  昨年の十一月に、政府・与党の肝煎りで、政策仕分で見直しと判断されて、当時の高木大臣は、「もんじゅ」の見直しにも言及されました。私もそのときに、ああ、いよいよ「もんじゅ」も見直しが始まったんだなとすごくうれしかったんですけど、それでまたその後も、細野大臣が「もんじゅ」を視察した際に、技術も設備も古いし、様々なトラブルで実用化の目標が延びてきた自体、一つの曲がり角に来ており廃炉を含めて検討すべきとの見解と。ああ、これはもうすごいことだなと思ったんですけど。  このことについて、大臣、毎日五千五百万の維持費が掛かるということも含めて、前回のことも含めてなんですけど、大臣が言われて、細野大臣も言われて、こう言われたことに関して大臣はどのように思われますか。
  133. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 先生、少し誤解があるんですが、十何年止まっていたというところについても、これ実際に完全にもう何も動かないという状態ではなくて、ある意味私は、ナトリウム等を動かしておかないと固化してきますから、ある必要な最低限の静かな動きをしてメンテナンスをしてきているということでございますので、それに掛かる費用も含めて掛かっていたということで御理解をいただきたいと。ただ、二百億掛かっているということは事実ですが、全く動いていなくて二百億掛かっているという、こういうことではないというふうに御理解をいただきたいと思います。  なお、先ほど、前中川大臣……
  134. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 高木大臣。
  135. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) 元高木大臣を含めてですね。ああ、細野大臣ですか。
  136. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 はい。
  137. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) というふうに言われていますが、私は、今所管の大臣としては、しっかりと今議論をいただいているエネルギー・環境会議の状況でこれからの原子力政策のあるべき姿を見て結論を導きたいと、こういうふうに思っております。
  138. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 二百億じゃなくて二千億。
  139. 平野博文

    ○国務大臣(平野博文君) トータルでしょう。
  140. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 はい。十五年間ですね。まあ大体一年は二百億なんですけど。  ところで、この「もんじゅ」について、例えば、止まっていて、ナトリウム漏れが起こって、この前は燃料棒の炉心棒が落ちたと。これ三つの、三社がやっているんですよね、工事とか。その工事をやっていて、例えば、設計ミスだったと、炉心棒が落ちたときもこれはもう明らかに設計ミスだったと、業者がですね、「もんじゅ」の業者が言ったんですけど。普通は、我々が例えば家を造って水漏れした、雨水が漏ってきたと、そのときには業者に我々は、いや、もうその経費は、予算オーバーした分はおたくの方で見てくれと、払わないよというのが普通なんですけど、これをこの業者は、我々の責任で設計ミスだったんだと、しかしこれを直すには二百億掛かりますよと、国が出してくれというふうなことなんですね。で、国が出しているんですよ。明らかにその業者は認めているんですけど。こういうことが私の調べた範囲では行われているんですね。明らかにそういうナトリウム漏れ、炉心棒がしたと、そういうことにも全てにおいて業者の私は責任で業者が負担すべきじゃないかと思うんですけれども、そういうことが全く行われていないと。  じゃ、何かあるみたいなので。
  141. 戸谷一夫

    ○政府参考人(戸谷一夫君) 今突然のお問合せでございまして、数字等についてはちょっと今持ち合わせしておりませんけれども、例えば、今恐らく先生最後に御指摘の点につきましては炉内中継装置の落下のことについての御指摘かというふうに思いますが、このことにつきましては、今原因究明等がほぼ終わりまして、今後は今先生がおっしゃられましたその納入した製造事業者との関係におきましてその責任関係の整理を今行うべく機構と製造事業者の方との折衝、打合せを今後行うというふうに私ども報告を受けております。
  142. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 まだそういう段階だということですね。  ちょっと時間もなくなってきたんですけど、またこれからも質問させていただきます。  ということで、六ケ所村も今回、文科省じゃないんですけど、全く同じようなことが今も続いているみたいで、それはまた次に質問したいと思いますけど。  今日は本当に、それでは終わります。ありがとうございます。
  143. 野上浩太郎

    ○委員長(野上浩太郎君) 以上をもちまして、平成二十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  144. 野上浩太郎

    ○委員長(野上浩太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十分散会