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2012-03-23 第180回国会 参議院 災害対策特別委員会 5号 公式Web版

  1. 平成二十四年三月二十三日(金曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  三月十六日     辞任         補欠選任      梅村  聡君     高橋 千秋君  三月二十二日     辞任         補欠選任      高橋 千秋君     藤本 祐司君  三月二十三日     辞任         補欠選任      藤本 祐司君     徳永 エリ君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         松下 新平君     理 事                 平山 幸司君                 牧山ひろえ君                 加治屋義人君                 小坂 憲次君     委 員                 加賀谷 健君                 川崎  稔君                 小見山幸治君             ツルネン マルテイ君                 徳永 エリ君                 那谷屋正義君                 藤本 祐司君                 吉川 沙織君                 青木 一彦君                 金子原二郎君                 佐藤 信秋君                 若林 健太君                 秋野 公造君                 渡辺 孝男君                 上野ひろし君                 山下 芳生君    衆議院議員        災害対策特別委        員長       村井 宗明君    国務大臣        国土交通大臣   前田 武志君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(防災)        )        中川 正春君    内閣官房副長官        内閣官房副長官  長浜 博行君    副大臣        内閣府副大臣   後藤  斎君        国土交通副大臣  奥田  建君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        郡  和子君        総務大臣政務官  森田  高君        文部科学大臣政        務官       城井  崇君        国土交通大臣政        務官       津島 恭一君        国土交通大臣政        務官       室井 邦彦君    事務局側        常任委員会専門        員        櫟原 利明君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       市橋 保彦君        原子力安全委員        会委員      久住 静代君        警察庁交通局長  石井 隆之君        総務大臣官房審        議官       米田耕一郎君        総務省総合通信        基盤局電波部長  鈴木 茂樹君        消防庁審議官   高倉 信行君        文化庁文化財部        長        石野 利和君        厚生労働大臣官        房審議官     西藤 公司君        資源エネルギー        庁資源・燃料部        長        安藤 久佳君        国土交通大臣官        房建設流通政策        審議官      佐々木 基君        国土交通省国土        政策局長     小島愛之助君        国土交通省水管        理・国土保全局        長        関  克己君        国土交通省道路        局長       菊川  滋君        気象庁長官    羽鳥 光彦君        環境大臣官房審        議官       関 荘一郎君        環境大臣官房廃        棄物・リサイク        ル対策部長    伊藤 哲夫君        環境省自然環境        局長       渡邉 綱男君        防衛省運用企画        局長       松本隆太郎君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○災害対策樹立に関する調査  (豪雪被害対策に関する件)  (建設事業者、NPO法人等災害応急対応の担  い手確保に関する件)  (非常時における住民への情報伝達に関する件  )  (地域の災害対応能力の向上のための公共事業  の在り方に関する件)  (災害緊急事態に係る法制の在り方に関する件  )  (火山災害対策に関する件)  (洪水時における発電ダムの操作改善に関す  る件) ○豪雪地帯対策特別措置法の一部を改正する法律  案(衆議院提出)     ─────────────
  2. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十六日、梅村聡君が委員を辞任され、その補欠として高橋千秋君が選任されました。  また、昨日、高橋千秋君が委員を辞任され、その補欠として藤本祐司君が選任されました。     ─────────────
  3. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官市橋保彦君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 民主党参議院議員の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。  昨年から今年にかけて日本各地に起こった災害に際して、委員の皆様と一緒に視察に各地に行きました。そこで伺ったお話によりますと、災害の起こった各地域における人員不足が大きな問題となっていました。  平成二十三年十二月下旬から今年の二月にかけて、日本海側を中心として日本列島の広範囲にわたり豪雪の被害があり、私も実際に皆様と一緒に青森県に行ってまいりました。  全国的に公共事業が削減される中で、豪雪地帯に指定されている市町村を有する都道府県は、それ以外の都道府県と比べて建設業者の数が、減少率が高くなっております。除雪を担う建設業者の確保が課題となっております。そのような状況に対応するため、入札契約制度において地域維持型契約方式、これが導入されました。  この方式では、災害対応や除雪、インフラの維持管理など、地域に不可欠な業務について地域維持事業の担い手の確保が困難となるおそれのある場合に、除雪と除草、維持補修や道路管理と河川管理など複数の工種や工区をまとめることや、複数年の契約単位で発注するなど、地域維持事業を包括的に発注することが可能だそうです。  また、豪雪による人的被害について、高齢者の雪下ろし中の事故の報告が多く上がっております。除雪ボランティアも例年ほど集まらないという実態がありまして、自治体では除雪ボランティアに補助金を出すなどの対策を打ち出して対応していると伺っております。  除雪作業における安全性、そして効率性の向上、地域防災力の向上を図るためには、地域ぐるみの除雪の推進が不可欠であり、地域コミュニティーによる一斉除雪、ボランティアの受入れ体制の整備などを検討していくことが重要であると考えております。  そこで、除雪を担う建設業者の減少も続いているという状況を鑑み、地域の担い手の確保や育成について、国土交通省として具体的にどのような対応をされているのでしょうか。室井政務官、よろしくお願いいたします。
  7. 室井邦彦

    ○大臣政務官(室井邦彦君) 牧山先生の御質問にお答えをさせていただきます。  先生御指摘のとおりでありまして、豪雪地帯では高齢化、また過疎化が全国平均を上回るペースで進んでおります。雪下ろしや除雪の作業が大きな負担となっているものと認識をさせていただいております。  そこで、このため、国土交通省においては、共助による地域除雪マニュアルの策定、普及などにより、地域コミュニティーで協力して除雪を行う、そして高齢者が無理なく除雪できる体制の整備を促進をし、地域の防災力の向上に努めているところであります。  また、除雪作業の担い手でもある地域の建設企業を確保するため、除雪費用の積算の適正化を推進をするとともに、一括契約や複数年契約などの包括的な契約を地域の建設共同企業体と締結すると。地域維持型契約方式の活用を推進をさせていただいているところであります。
  8. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 ありがとうございます。  この人員不足は、豪雪被害だけでなく、水害や降灰被害においても顕著となっております。消防団は、消防組織法に基づいて各市町村に設置され、本業を別に持つ地域住民によって構成されています。また、水防団は、自らが居住する地域に水害や水に起因する事故及びそのおそれがあるときに水防、救急任務に当たっています。  この水防団や消防団の団員が高齢化し、減少しているという現状があります。消防団員と水防団員の人数の推移は、平成九年が九十八万六千九人、そして現在は八十九万三千五百七十三人と、約七万人減っております。今後更に過疎化や高齢化が進む中で、水防団、消防団だけでなく、地域コミュニティーが協力して総合防災力を高めていく必要があると思います。例えば、地域によっては郵便局の職員が消防団員となっている事例もあると聞いております。  そこで、現在与野党間で協議が行われている郵政改革関連法案について話題を変えます。  地域社会を活性化するためにも郵便局が必要であり、郵政改革関連法案が成立すれば郵便局がより活動しやすくなるかと思います。特に、過疎地における災害の場合などには地域のコミュニティーの協力が必要になってくると思いますので、一刻も早く郵政改革関連法案が成立することを願っておりますが、このことに関して、政党間の修正協議がまとまりつつあることも聞いておりますが、このことについて森田政務官に御感想をお願いいたします。
  9. 森田高

    ○大臣政務官(森田高君) お答え申し上げます。  政府として提出させてもらっております郵政改革関連法案につきましては、政府としましては速やかな審議と可決等をお願いするのが基本的立場ではございますが、今ほど御指摘がありましたように、民営化法案の修正ということで今三党協議の方向性も出されてきておりますので、政府として今、殊更に改革法案のことを強調する状況にはないというふうに思っております。与野党間で成案を得ていただきまして、そして国会で深掘りしてもらいまして、一日も早く結論を出していただくということを期待しておりますし、それで出された結論に対しましては、政府としても真摯に尊重させていただきたいというふうに考えております。  その上で、災害そして地域コミュニティーということに関してお尋ねがありましたので、昨年の大震災におきましても、現地におきましては郵便局員あるいは郵便事業会社の職員が自ら被災して家や家族を失っても、フロントラインを守ろうということで公を守るという精神に基づいて頑張ってくれたというふうに思っております。もちろん、民営化、分社化されておりますので、できたこと、できなかったこと多々あるわけでございます。そういった中で、総務省としましては、東日本大震災におきます日本郵政グループの取組に関する教訓というものも昨年十一月にまとめさせてもらっておりますので、また御参照賜れば幸いでございます。  そして、それができるのも、しかしユニバーサルサービスのある、三事業に代表されます基本的役務が確保されているということが前提にありますので、こういった中で今次の国会におきまして一日も早く成案、結論が出るということを本当に期待するものでございます。
  10. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 ありがとうございます。  ここで一つ、地域で災害対応において活動しているNPO法人を御紹介したいと思います。  新潟県中越地域で平成十八年の豪雪を契機として、除雪ボランティアの育成とその受入れの仕組みづくりを目的に始動した越後雪かき道場というものがあります。雪かき道場は、地元のベテランから雪かきの知識と技術を学ぶ場として、現在はNPO法人中越防災フロンティアが実施主体となり、広域的な雪処理の担い手確保のみだけでなく、参加者と地域住民の雪かきによる体験型交流という視点も重視して活動しております。あらゆる災害に対して地方自治体における対応はもちろん重要ではございますが、この新潟の事例にもありますように、NPO法人やボランティアの協力も地域で暮らす人々にとっては大変重要であると考えております。  そこで、中川大臣にお尋ねいたしますが、地域のコミュニティーに関して、豪雪地帯対策特別措置法の一部を改正する法律案では、NPO法人との連携などによる除排雪の体制の整備にかかわる規定が追加されておりますが、今回の雪害以外にも、今後も災害時においてNPO法人との連携を進めていくような取組がございますでしょうか。また、NPO法人が災害時に活動しやすくするような具体的な取組などはございますでしょうか。
  11. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 御指摘のように、災害時ということに限ったことではなくて、社会全体としてNPOの皆さんの活動、あるいは防災ボランティアとして個人的に参画をしていただく市民の皆さんの活動というのは本当に大事な、日本の社会の基盤をつくっていくぐらいに大事なことになってきたように私も思っております。  できるだけ現場をと思いまして、私も四日の日に、静岡で災害ボランティアの図上訓練を全国的なベースでやっていまして、これに参加をさせていただいたり、あるいは宮城で石巻災害復興支援協議会、これは石巻モデルということで、ボランティアと行政がうまく連携をしながら今でも非常に積極的な活動を続けていただいていますが、そういうところを見てまいりました。  そして、そういうことを踏まえて、内閣府では、これまでも防災ボランティア活動検討会、これの運営をしてまいりまして、活動者やあるいは有識者から有益な提言をここでいただいて、幅の広い課題の把握とその解決方策の実現に向けて頑張っています。具体的には、支援者、支援側の方々へは活動の情報・ヒント集というのをここで作っていくということであるとか、あるいは受援側、受け入れる方は受入れノウハウをまとめたパンフレットなど、こういう情報提供、それから平成二十二年度の政府総合防災訓練へ参画をしていただいたりしております。  この検討会、更に続けていきまして、南海トラフの巨大地震や首都直下型の地震に備えて、防災ボランティア活動の広域連携、これのための体制構築ということを図る、それをテーマに今やっています。一つは、大規模災害時の課題をまとめるということなんですが、この課題を踏まえた広域連携の取組のポイントもまとめていきたい。それから、現在行われている広域連携のケーススタディー、そして広域連携のこれをポイント集として、これも具体的にまとめていって全国で使えるようにしていきたいということ、こういう課題を持って今検討していただいています。  いずれにしても、それぞれボランティア広がってきているんですが、これが広域的に連携をしていく、その連携の中で有効な活動に結び付けていくという、そのモデルというのをつくり上げていくということだと思っておりまして、更に引き続き検討を加えていきたいというふうに思っております。
  12. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 ありがとうございます。  実際に災害救援活動を行っているNPO法人の数を調べましたら、全国で二千九百五十三団体となっておりました。そのうち税控除の対象となる認定NPO法人は僅か三十三団体と聞いております。地域で活動するNPO法人の数に対して税控除の対象となる認定NPO法人の数が圧倒的に少ないことが分かりました。今後、市民活動を活性化させていくためにも、認定NPO法人を増やし、そしてNPO法人への寄附を税制面で後押しすることが重要であると考えております。  そこで、本年四月一日施行のNPO法改正、新寄附税制が注目されております。今回の改正によって、税控除や認定手続の面で今までより寄附がしやすくなるということになります。  これまでの政府の広報活動の実績として、首相官邸ブログへの掲載、そして政府広報オンラインホームページへの掲載、また自治体向けの地方説明会の開催やバナー広告など、いろいろあると思います。しかし、地域におけるNPO法人の方や一般の方のお話を伺っておりますと、今回のNPO法改正、そして新寄附税制に関して十分に理解をされている方は意外と少ないなと感じております。また、地方公共団体における法人向けの相談窓口が全国の中で僅か九県のみと伺っており、全国的に少ないように感じます。  そこで、中川大臣にお尋ねいたしますが、法律の施行が間近に迫っておりますが、各自治体、NPO法人、一般の寄附者の方への説明は政府として十分行っているのでしょうか。そして、災害時におけるNPO法人の連携も踏まえ、広報活動をもっと十分にしていく必要性があると感じますが、今後どのように改善を考えているのでしょうか。
  13. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 大変重要なところを御指摘いただいたんだというふうに思います。  本年の四月からいよいよこのNPO法人の認定基準が緩和されるということで施行されていくわけでありますが、寄附に対するインセンティブが強まるということは、この広報活動があって、それぞれが状況が変わるんだということを認識していただいた上で組織をつくっていただくということ、これが前提になっていきますので、大事な点だと思います。  私のこの答弁書には、過去二十三年、二十四年、こんな説明会をやりました、例えば全国六ブロックにて開催したのが九月上旬から中旬、それから東京を合わせて、また全国六ブロックで十一月から中旬にかけて、二十四年の一月から下旬にかけて六ブロックで開催とか、あるいはNPO自身が地方公共団体や支援組織と組んで説明会も何回か開いております、二十三年十二回、本年一月以降三十五回、検討中六回とか、いろいろあるんですけれども、これが十分に効果を発揮してそれぞれ周知されているかということですね。このことについて改めて私たちもモニターをして、その浸透度というのを理解をしていかなければならないというふうに思っております。  その上で、まだ足りないようであれば更に工夫をして、パンフレット等の提供とかあるいは説明会の開催とかということにプラス、更に工夫をしながら進めていきたいというふうに思います。
  14. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 ありがとうございます。  NPO法人の情報の開示についても、寄附者に明確な情報をお伝えし、そして賛同してもらうという意味でも大変重要であると思います。  新NPOポータルサイトが平成二十四年の四月一日から間もなく稼働する予定であると伺いました。以前の旧ポータルサイトと比べて、事業活動の概要の項目や活動計算書などの項目が加わり、財務状況に関しても以前より明確になります。さらに、NPO法人のホームページとURLを表記し、ポータルサイトから直接NPO法人のホームページにリンクできるようになると伺っております。  さて、インターネットを情報検索のツールとして活用されている方は増えておりますけれども、比較的規模の小さなNPOといった法人では、人手や技術が不足していてなかなかホームページが持てないという場合ですとか、ホームページはあるけれども更新できるボランティアの方がいないため更新が滞ってしまうというケースも多いと伺っております。  ポータルサイトの順調な稼働とともに、やはりボランティアや寄附を集めるために、また活動を広報するためにもホームページは非常に大変重要な手段ですので、アメリカのガイドスターの例なども参考に、今後、ホームページの作成や更新を手助けすることを目的としたNPO法人に対しての支援も御検討いただければと思います。  昨年、全国知事会に議論のたたき台として、寄附文化が広く定着しているアメリカやカナダを参考に、NPO法人の情報公開に努めるべきであること、そして、この新しい制度を悪用されては困るという私の思いから、地方の監督の必要性について御提案いたしました。是非、公益性の高いNPOには光を当てていただきたいと、そのように思います。  さて、日本各地で災害や被害に見舞われている昨今ですが、災害時における人員の移動や物流基盤の整備などが非常に重要であると思います。  現行法によりますと、トラックによる人員の運搬は、道路交通法などの制限はありますが、災害時に限らず警察署長の許可があれば可能です。また、道路運送法では、災害時に貸切りバス及びタクシーが乗合旅客を運送できること、そして自家用自動車が有償運送できること、また貨物自動車が国土交通大臣の許可を得ていれば有償で旅客を運送できることが定めてあります。  そこで、トラックによる人員の運搬が可能であるということに関して、道路交通法の法律の内容は、警察やNPO、運送業者やボランティアなど、一般の方への周知徹底はされているのでしょうか。周知徹底を図るために、NPOや運送業者やボランティアなど、一般の方のために地域の人を集めての講習会を開くという、その機会を与えるというのはいかがでしょうか。
  15. 石井隆之

    ○政府参考人(石井隆之君) 先生御指摘のとおりに、トラックの荷台に乗って被災地に入ろうとする場合、道路交通法上、出発地の警察署長の許可を受ければ貨物自動車の荷台に乗車することは認められているところでございます。支援を行うボランティアの方々は、被災地では自給自足が原則であり、態勢や装備をしっかり整えていただく必要があること、また、被災地などでは道路状況が余り良くないことも想定されることから、貨物自動車の荷台に乗車して被災地に向かうことについては、これらの点を踏まえてお考えいただきたいと思っております。  一方、荷台乗車の許可制度について、運送業者の方や一般の方が知られていないという御指摘でございますので、警察庁といたしましては、都道府県警察を通じ、事業者団体などに対し、傘下の事業者に対し制度の周知をしていただくようなことも検討してまいりたいと考えております。
  16. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 ありがとうございます。  次に、ガソリンの輸送に関してですが、現行法では災害であってもタンクローリーでのガソリンの輸送に関して危険物取扱者資格の取得なしでの運搬はできませんが、災害時にはガソリンなどの輸送が滞ることが想定されますので、危険物取扱者資格の有資格者を増やすためにも、自衛隊員、消防隊員、警察官などの養成カリキュラムの中に危険物取扱者資格の取得を入れるべきであると考えます。特に、自衛隊員、消防隊員、そして警察官は決まった指揮の下で働きますので、一般の人の間で免許を増やすこととは違いますし、逆に増え過ぎて問題になるとは思えません。  そこで提案ですが、例えば消防隊員の養成カリキュラムの中に危険物取扱者資格の取得を入れるというのはいかがでしょうか。
  17. 高倉信行

    ○政府参考人(高倉信行君) お答え申し上げます。  消防職員の資質向上という大変重要な課題に関する御指摘と存じます。  この資質向上に関しましては、現在、全ての都道府県と九つの政令指定都市、合計五十六の消防学校が設置されておりまして、教育訓練を行っております。その教育訓練の内容につきましては消防庁において基準を定めておりますが、これは法律上、努力義務と位置付けられているものでございまして、具体的なカリキュラム編成につきましては、これは地方自治体の組織である各消防学校において地域の諸事情を反映して定めることとされております。また、危険物取扱者の資格それ自体は、消防事務の全ての分野で必ずしも必要とされるものではないという事情もございます。  このような事情から、御提案いただきました、資格取得それ自体を盛り込んでいく、カリキュラムに言わば義務的に位置付けていくというところまでは難しいのが実態でございますけれども、御指摘の危険物につきまして、いろんな予防行政等の円滑な施行に、推進に資するためにはやはり勉強していただく必要があるということから、今申しました努力義務として消防庁が定めております基準の中にはこの危険物、これを標準的な教科目に含めております。で、全ての消防職員が一定の知識等を習得できるよう努めさせていただいております。これをベースに研さんを積んでいただければ危険物取扱者の資格の取得も期待できると、このように考えております。
  18. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 ありがとうございます。  いろいろ役割分担はあると思うんですけれども、いざ災害が起きたときにやはり免許を取っておけばよかった、やはり指揮の下で働いている人たちだからこそ免許を持たせればよかった、そのような後悔がないように、是非御検討いただければと思います。  次に、危険物取扱者資格を取得していなくても、もちろん容器の制限とか運搬の制限はありますが、量の制限はなくガソリンを運搬することが可能であると伺っております。このことに関しての一般の方の認識が少ないように感じます。この周知徹底はされていらっしゃるのでしょうか。
  19. 高倉信行

    ○政府参考人(高倉信行君) 御指摘の点につきましては、特に昨年の東日本大震災の発生後、危険物取扱者じゃなくても、御指摘のとおり一定の運搬容器、ポリタンクではいけませんけれども、きちっとした運搬容器に入れてであれば、これは取扱者でなくても運搬できるということなどにつきまして、各地方公共団体あてにはこれは昨年の三月十六日に改めて通知をしております。  また、翌三月十七日には一般の方に向けまして、ガソリンなど危険性も含めた運搬時の留意事項、これにつきまして分かりやすく解説した資料を官邸ホームページや消防庁のホームページで公開し、周知をさせていただいたところでございます。  消防庁としては、さらに一般の方がガソリンを運搬される際の留意点、注意点などにつきまして、現在、啓発用ビデオのDVDの作成を進めております。近く各都道府県、各消防本部等に配付をしまして、毎年行っております例えば危険物安全週間などでの活用でございますとか、あるいはまた、消防庁のホームページにも当然これを掲げまして一般の方に閲覧していただけるようにする、こういった取組を通じて、一層周知徹底に努めてまいりたいと考えております。
  20. 牧山ひろえ

    ○牧山ひろえ君 今の質問が地元の方でも多かったものですから、質問させていただきました。ありがとうございます。  災害時に限らず、医師不足が問題になっていますが、人口が将来減っていくことを考えると、今既にある医学部の中で定員を増やすことが大事だと思いますが、このことに関してはまた次回御質問させていただきたいと思います。  本日はありがとうございました。
  21. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 民主党の吉川沙織でございます。今日もどうぞよろしくお願いいたします。  先ほどの参議院本会議におきまして、「北朝鮮による「人工衛星」の打ち上げ発表に抗議し強く自制を求める決議」が全会一致でなされたばかりでございますが、本件に関する政府の認識と対応についてお伺いしたいと思います。  北朝鮮からの弾道ミサイルの発射事案につきましては三年前の二〇〇九年四月五日にもあったところでありますが、その際もミサイルの発射前後に当委員会やほかの委員会で、国民に対する情報伝達の在り方という観点から指摘をさせていただいております。  二〇〇七年二月から総務省消防庁により全国瞬時警報システム、Jアラートというものが運用されています。これは弾道ミサイル情報や緊急地震速報、対処に時間的余裕のない事態に関する緊急情報を国から住民の皆さんまで瞬時に伝達することができるシステムでありますことから、三年前の事案のときにもこれは是非使うべきではないかという立場から質疑を何度もさせていただきましたが、結局、上空を通過するところで整備が進んでおらず、使用されるに至りませんでした。しかし、三年前の質疑の後、このときの反省を踏まえたJアラートの全国一斉整備費が措置され、整備や高度化が進んでいます。  今回の事案におきましては、国民の皆様、住民の皆様に対する情報伝達手段の一つとしてJアラートを使用すべきと考えますが、内閣官房副長官の御見解をお伺いいたします。
  22. 長浜博行

    ○内閣官房副長官(長浜博行君) 委員の御指摘のとおり、今日の昼の参議院本会議で決議がなされたところでございます。  委員は、この北朝鮮飛翔体発射事案が起きました平成二十一年四月五日でありますが、それに先立つ四日前に、本委員会において現在先生が指摘されたところの問題について質疑をされているところでございます。  今回の件に関しましては、官房長官の指示に従い、現在、情報収集に万全を期しているところでございます。  御指摘のように、エムネットを活用するというパターンと、それから地方公共団体に対する迅速な情報提供、そのためにはJアラートを使用するということが大変重要なポイントになってきていると思います。委員の質疑においても十分議論を深めていただく中において、その後予算措置をしてシステムの高度化を進めてきたところでございます。  現在、収集した情報を基に、今回の対応について現在鋭意検討中でございますが、政府としては関係省庁と連携しつつ、住民の方々への的確な情報を提供できるよう、万全の対応を尽くしていく所存でございます。
  23. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 三年前は、実は宇宙からの落下物ということで使わないという答弁をされてしまいましたし、当時は飛翔体という観念で全部対応されていましたので、今回鋭意検討していただくということ、それから三年前から整備や高度化がかなり進んでいるということも踏まえて御答弁をいただいたかと思うのですが、ただ、断言はいただけませんでしたので、別の観点から内閣官房にお伺いいたします。  仮にJアラートが鋭意検討中であるならば、三年前はエムネットを使用して情報伝達を国から行っています。今回は三年前にも使用したエムネットも使うという、そういう解釈でよろしいですか。
  24. 市橋保彦

    ○政府参考人(市橋保彦君) 御指摘のように、平成二十一年四月の事案に際しましては、地方公共団体に対してエムネットによる情報伝達を実施いたしたところでございまして、今回につきましてもエムネットを使用するという方向で検討しているところでございます。
  25. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 三年前の事案の際にも使用したエムネットは使うという、そういう御答弁でございました。  ただ、前回、秋田と岩手の上空を飛んでいって落下をしたんですけれども、前回の事案の際、未整備団体が東北の県に実は残されていました。今回もエムネットを整備するのは、多分飛んでいくと予想される沖縄県の南西の方になると思いますけれども、沖縄県の整備状況は四十一中三十五と伺っています。残るところも措置をされるという、整備をされるという、そういうことでよろしいですか。
  26. 市橋保彦

    ○政府参考人(市橋保彦君) 御指摘のように、沖縄県におきましては六町村におきましてまだエムネット未導入というふうな状況になってございますけれども、このエムネット、官邸からの迅速かつ確実な地方公共団体への情報伝達手段でございますし、また導入に当たりましても特段の地方負担がない、さらには整備等の時間も要さないということでございますので、今後、積極的に導入を働きかけてまいりたいというふうに考えているところでございます。
  27. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 三年前の四月六日、発射された翌日の新聞の幾つかに、エムネットもちょっと動かなかったというような事案もありました。ただ、そのときの教訓を踏まえて今訓練を重ねられているということも伺っていますので、万全の体制をしいていただければと思います。  ただ、エムネットは官邸からの情報を迅速に伝達するための一斉の同報システムではありますが、その情報伝達先は都道府県や市町村、関係省庁や放送事業者であって、住民の皆様にその情報が直ちに直接届くというシステムではございません。  ですから、Jアラートであれば、衛星に情報が行って、そこから市町村の防災行政無線に行ってそこから警報を鳴らしますので、ものの二十秒で伝達はできるということになりますが、エムネットの場合は官邸から情報を発信して情報伝達先に行って、そこからやっと住民の皆さんにどうやって伝達をするかということになりますから、速報性の観点で若干課題が残されていると思います。  ですから、対国民の皆様、対住民の皆様に対する情報伝達の在り方として、やっぱりエムネットはもちろん使用されるんでしょうけれども、Jアラートの活用も今回は求められておりますし、整備は進んでいますので、いま一度官房副長官の御答弁いただければと思います。
  28. 長浜博行

    ○内閣官房副長官(長浜博行君) 先ほど御説明を申し上げましたように、委員に前回御質問いただいたときから、委員の御尽力によるところが多いのかもしれませんが、予算的な整備も進んでおりますので、今回御指摘のあった部分において、ある意味での弱点を克服しつつありますので、そういう意味においては、先ほどおっしゃられたとおり極めて前向きに検討しているところでございます。
  29. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 ありがとうございます。  もう一つ、実は三年前の北朝鮮のミサイル発射事案の際には一回誤報が出て、誤報がある意味訓練になったというような報道もありましたけれども、三年前の北朝鮮弾道ミサイル発射後の都道府県防災・危機管理担当部局長等と防衛省・自衛隊による意見交換会というものが二〇〇九年四月二十七日に開かれております。この際、ミサイルが上空を通過した秋田県の資料に、今後の課題として国の窓口の一元化というものが挙げられています。ここには、各省庁がそれぞれ対応して、省庁内でも対応窓口が異なるといったような内容が指摘されています。  今回は三年前の教訓、反省もありますので、そういう対応を取られると思うんですが、副長官のお答えをお願いいたします。
  30. 長浜博行

    ○内閣官房副長官(長浜博行君) 今回のケースにおいては、先ほど申し上げましたように、北朝鮮の放送が流れた直後に官房長官の指示が出、そして官邸情報連絡室を既に立ち上げておりますので、御指摘の部分においては省庁ばらばらにならないような形で注意を図ってまいります。
  31. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 是非よろしくお願いいたします。  それでは、防災担当大臣にお伺いいたします。  三年前の教訓を踏まえ、Jアラートの全国整備や高度化、内閣官房副長官からも御答弁いただきましたし、実際随分進みました。そもそも今回のような事案に備えて、反省を踏まえて整備をしてきたということですから、エムネットはもちろん使ったとしてもJアラートを組み合わせて、考え得る、でき得る限りの情報伝達手段を講じて住民の皆様、国民の皆様に伝達をしていくということが国の責務であると思います。  今回の事案に関しましては国民保護という観点に立ちますが、Jアラートが送信する情報、二十三種類今規定ございますけれども、その中には緊急地震速報や津波警報といった内容も含まれています。ですから、防災の観点にも立って整備が進められておりますので、防災担当大臣の御所見をお伺いできればと思います。
  32. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 災害が起こったときに多重な情報システムというのをそれこそ隅々に配備をしていくということ、これは一つの大きな課題だし、ポイントだと思います。そんな中で、Jアラートを有効に使っていくということ、これは御指摘のとおり、しっかりと考えていくということです。  ただ、これ、東日本大震災のときのアンケート調査の結果を、御質問があるというので私もちょっと目を通していたんですが、五団体が例えば津波で対象になってくるんですけれども、自動起動したのが二団体だけだったんですね。そういう意味からいうと、何らかの形でもう少し工夫をして、これが生きる在り方というのを考えていかなきゃいけないんだろうというふうに思います。  そういう研究課題があるということを前提にして是非進めていきたいというふうに思います。
  33. 吉川沙織

    ○吉川沙織君 防災担当大臣からも前向きにいろいろ検討をしていきたいという御答弁をいただきました。また、東日本大震災で、受信をしても、そこから市区町村に整備をされている防災行政無線が自動起動したのはたったの二団体ということもございました。  Jアラートは、三年前の事案を受けて、全国整備費用として百億を超える措置がされましたけれども、その先の市町村の防災行政無線は、市町村の財政状況が厳しい折にもかかわらず自分たちで整備をしなければいけないという、そういう観点になっていますので、なかなか整備も進んでいないというような状況があります。  防災と国民保護には、情報伝達や避難の在り方といって共通する課題もたくさんございます。一方で、防災は自治事務です。でも、国民保護は法定受託事務であるという事務の性格の違いもあります。しかしながら、双方とも国民や住民の皆様に対して生命、身体を守るための情報伝達を講じていかなければならない、それが国の責務でございますし、今回の事案においても余計な不安をあおるようなことがあってはならないと思いますが、ただ、伝えるべき情報はテレビがやっぱり早かったというのではなくて、いろんなものをこういう事態に備えて整備をされているのですから、是非前向きに検討をしていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  34. 青木一彦

    ○青木一彦君 自民党の青木一彦でございます。  東日本大震災から一年が経過いたしました。この災害特別委員会の委員の皆様方を始め多くの国会議員は、この東日本大震災というものを風化させることなく、自然災害の多い我が国において自然との共存をいかに図っていくか、そのことをこの委員会を含めまして国会においてしっかりと議論していかなければならない、そのように切に感じております。災害で犠牲になった皆様に心からお悔やみを申し上げますとともに、一日も早い復旧がなされますことをお祈りを申し上げます。  それにいたしましても、昨年は年明けの、私の地元であります山陰の豪雪に始まり、新燃岳の噴火、東日本大震災、そして台風十二号、十五号と自然災害に明け暮れた一年でございました。  まず、防災大臣にお尋ねいたします。防災大臣は地方自治の経験も大変豊かだと私認識いたしております。その中で、やはり自然災害というものは地方で起こりやすい、当然、自然が多うございますのでそのように思っておりますが、まず心構えをお伺いいたしたいと思います。
  35. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 東日本の未曽有の大震災、これを受けてそれぞれの対応というのを徹底的に検証していくということ、これをベースにして新しい防災計画あるいは地方自治体と国との連携、責任分担等々整理をしながら今取り組んでおるところでございます。  そんな中で、大震災だけにかかわらず、最近の気象状況といいますか、集中豪雨の様子であるとか、あるいは先ほどお話に出ました大雪ですね、これの振幅というか幅が非常に大きなものになってきたということと、局所的に大きな災害が出るという可能性が前以上に高くなってきているということ、こんなことを認識しながら、地方自治体の対応に対して国がどういうベースをつくっていくかということを改めて考えていかなければならないと、そういう時期に来ているというふうに認識をしております。
  36. 青木一彦

    ○青木一彦君 大臣から心強いお答えいただきました。  そこで、大臣にお尋ねします。本当に幅が広くなった、そして局地的な災害が起こるようになった。いわゆる激甚災害制度というものがございます。これ、いつ制度化されたのか、そしてどのような制度なのか。皆さんよく御存じだと思いますが、改めて端的に御説明いただきたいと思います。
  37. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) いつできたかというのはちょっと失念していたんですけれども、メモが入ってきまして、昭和三十七年にこの制度ができたということであります。  この激甚というのは、それぞれの地方公共団体財政規模に応じて、大きな災害に対しては国庫補助のかさ上げをしていくというようなスキームになっておるということでありますが、そのうちでも、一般の大規模な、いわゆる全国ベースで考えていくようなことも含めた大規模なものと、それから局所的に、一つの市町村なりあるいは県なりの中で局所的に起こるものと二通りあるということでありまして、それを類型化してかさ上げをするという、そういう枠組みをつくっているということであります。
  38. 青木一彦

    ○青木一彦君 今のお答えでも伺ったとおり、昭和三十七年ですよ。考えまして、半世紀近くがもう経過している。この激甚制度そのものをそろそろもう一回見直してもいいんじゃないか。じゃ、どういう基準値でやっているのか含めまして、もう一回見直してもいいころに来ていると思います。今の災害が多発している、そういうことも踏まえまして、その辺どのようにお考えなのか、大臣の御所見をお伺いいたします。
  39. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) この中で特に考えていかなきゃいけない部分というのは、局地的、いわゆる局所災害ですね、これについて少し工夫をしなければならないんじゃないかということ、ここがあるんだと思うんです。  それで、実は平成二十三年の一月に、公共土木施設等に係る局地激甚災害指定基準、これを見直したところなんです。見直しの内容なんですが、標準税収入が五十億円以下の市町村、これを対象にしまして、災害復旧事業費が二・五億円を超えるものについては、災害復旧事業費の標準税収入割合を五〇%超から二〇%超に引き下げたと、こういうことで、大体この小さなところというのがなかなか一番大変なところだと思うので、そこのところの救済が少しできるようになってきたということがあります。この基準見直しによって、指定対象市町村数というのが、平成二十二年発生災害については十市町村、平成二十三年発生災害については四市町増加をしております。  この数字がこれで適当なのかどうかということ、これも検証して、更に使い勝手のいいといいますか、一番困っているところへ向いてしっかり対応ができるような、そういう検証は引き続き続けていきたいというふうに思っております。
  40. 青木一彦

    ○青木一彦君 先般、この委員会の皆様方とともに、青森に豪雪被害の現地調査のために訪れました。  雪害は基本的には、私、余り激甚指定にはならないようなものだと、この辺ちょっと分かりませんが、というふうに自分では認識しております。今まで、これ調べてみましたら、昭和五十一年、五十六年、五十八年、六十年などが激甚の対応となっております。最近では十七年がかなり雪の被害が多かった。そして昨年も、やはり今年もかなりの被害だったと思いますが、この辺、被害額含めまして、雪が降ったとき、豪雪のときの激甚の基準というものがあるのかないのか、その辺をお伺いいたしたいと思います。
  41. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 雪というのは、二通りその必要性があると思うんですね。雪が降ったときにそれをどう排除していくか、排雪していくかという過程の中で非常に予算がかさばってくる、特別の措置が要るという、そこの部分と、それから雪が解けていく過程、あるいは重く積もった過程の中で、例えば土砂災害なんかを誘引しながら後に残していくといいますか、道路が崩れてしまったり農地が崩れてしまったりということで、それを復旧するための費用というのが要る。この二通りがあると思うんですね。  前の方の雪を排雪していくということに対してこの激甚というのが対応できるかというと、ここがないんだと思うんです。なものですから、今やっているやり方というのは、特交、特別交付税で措置したり、あるいは国交省の中の、正式には何と言ったかな、社会資本整備総合交付金、この交付金の中でそれを手当てしていったりというふうな形で対応をしていくということになっています。  そこが、いつも豪雪地帯の皆さんからは、使い勝手のいいように、そしてプラスアルファしっかりできるようにということを御要望いただいておるということ、これを認識をしておりまして、激甚というものについては今の制度の中では、本当に壊れた、壊れてしまったものについて予算措置をしていくという建前になっているので、ここのところをなかなか、それを前の方へ持っていくというのはちょっと難しいような理解をしております。
  42. 青木一彦

    ○青木一彦君 大臣のお話のとおりだと思います。  例えば、地方に住んでおりまして、やはり基礎自治体の皆さん、今財政的にも、国も厳しいですが、かなり厳しい。除雪するにせよ、どのタイミングで除雪していいのか、それも一つの決断だと言う首長さんが多くいらっしゃいます。  私、グラフを作らせていただきましたが、お手元のグラフでも分かるように、平成十二年から、最近であれば、上と、二十一年から下とでははっきり降雪量が分かれております。今、気象情報などがスーパーコンピューターの発達でかなり正確になっていると伺っております。今後の降雪量などがかなり予測できる、かなりの確率で予測できるようになったんじゃないかと、そういうふうに考えております。  その上で、ある数値を超えれば国がどこかの部分まで支援する。この後、豪雪地帯対策特別措置法の一部改正もありますが、この中には含まれておりませんが、ある数値を超えたら国が手だてをすると、そういう基準値なるものを策定するつもりはないのか。それで、やはり予測がある程度できると思うんですよ、今これだけスーパーコンピューターが発達した中で。そうすると、自後、今これだけ雪が降って、今後どうなるかということも踏まえた上で国が責任を持っていくと。  そのことが地方の安心につながるというふうに考えておりますが、この基準値を設けるとか、その辺はどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
  43. 菊川滋

    政府参考人菊川滋君) お答えいたします。  除雪はそれぞれ道路を管理している管理者の方で責任を持ってやっておりますので、例えばということで、国でどんな基準でやっているかということを御紹介申し上げますと、直轄国道の場合は、例えば新雪除雪の場合には五センチから十センチぐらい降った場合、これを目安にいたしまして、そのときの気象条件とかあるいは交通条件、こういったものを勘案して、特に直轄の場合には極めて重要な幹線道路でありますので、交通に支障がないようにということで対応しているというところでございますし、また、路面が凍結するような場所、斜面、勾配があるようなところにつきましては凍結防止剤、こういったものも散布量なんかの目安も一応設定いたしておりまして、状況に応じて適宜散布するということで対応しているということでございます。  したがいまして、国として、例えば県道であったり市町村道に対して直接というような形ではございませんけれども、国はこういう基準を持っておりますし、それから、それぞれまた地方公共団体は、県などは、それぞれ今それなりの基準を持って対応されているというふうに承知いたしております。
  44. 青木一彦

    ○青木一彦君 先ほど牧山先生の方からも質問がありましたが、青森県、過疎、高齢化が進んでおります。雪害事故の死傷者数が二百四十三人。これ、年齢で分けますと、六十歳以上が全体の六割、四割が七十歳以上。過疎、高齢化は地方が抱える悩みの一つであるというふうに考えております。今回も雪害事故の死傷者の中にはやはり高齢者が多く含まれております。  この事実を見た上で、これだけ各地で、地方で災害が多く発生すると、やはり災害が発生したときにすぐ対策を国が講じる必要が当然あると思います。  道路の除雪は、先ほど言われましたように、国なり県なり市町村の予算でできる。ただ、今回見まして、民家、当然私有地を含めまして民家の屋根の雪下ろし、日常の生活に支障を来さないための民有地の除雪に対しては当然予算というものは計上されておりません。例えば豪雪があったときに、都道府県知事の要請があれば自衛隊が出動できる。過去にも自衛隊さんが手伝いに行ったという例もあります。  しかし、もうちょっと弾力的に、例えば、さっき言われましたが、スポット的に今災害が起こる。県知事が、県全体で災害があったからといって、やはりなかなか知事さんも出動要請というのをためらうことがあるんじゃないかと私は思っておりまして、もうちょっと弾力的に、せっかく東日本の震災のときにも自衛隊があれだけ活躍したと、そういうことも踏まえまして、自衛隊に対しましてもうちょっと弾力的に自衛隊の活用方法というのを考えてもいいんじゃないかと思いますが、この辺どのようにお考えなのか、お伺いいたします。
  45. 松本隆太郎

    ○政府参考人(松本隆太郎君) お答え申し上げます。  今、豪雪に対する自衛隊の災害派遣、特に個人の住宅の雪下ろしはどうかという御質問がございましたが、先ほど先生も御指摘になりましたように、自衛隊の災害派遣というのは都道府県知事等からの要請に基づきまして行われます。緊急性、それから非代替性、それから公共性という三つの要件を総合的に勘案して実施させていただいているところでございます。  御指摘の民家の除雪については、これらの三つの要件に当たる場合は、例えば孤立した高齢者等の個人住宅、これの屋根の雪下ろしでありますとか、あるいは個人住宅まで通じています私有道路、こういったものも既に除雪等をやらさせていただいております。そういう意味で、我々は可能な限りきめ細かな雪害に対する対応というのをやらさせていただいております。  実は、今年の一月の北海道の岩見沢市で除雪の災害派遣をやったわけでございますが、その中でも独居老人宅の除雪、二十軒やらさせていただいております。
  46. 青木一彦

    ○青木一彦君 今の例を含めまして、例えば今回私ら青森見に行きました。やはり過疎、高齢化で、この後の豪雪地帯対策特別措置法の豪雪地帯、特別豪雪地帯を見ましても、お年寄りが多い、高齢化が進んでいる、当然独居老人の皆さんもいらっしゃる、そういう地域がやはり豪雪地帯なんですよ。それも踏まえまして、やはり二十戸だけではなくて、もっとどんどんそういう活動が広がるように何とか講じていただきますよう、よろしくお願いいたします。  そして、先ほども述べましたが、この後、豪雪地帯対策特別措置法の中で、豪雪地帯対策の推進のための規定の整備という項目がございます。これ、私見てみましたが、まだ具体的な施策までは明記はされておりません。そういうように私は考えました。  先般、青森を訪れた際に、弘前市長さんに公共事業と除雪費について質問をいたしました。私、公共事業はどうなんですか、除雪に関して公共事業者が減っているということで大変なんじゃないですかと質問をしましたら、市長さん長々と二十分からしゃべられました。かなりこのことは、地元の公共事業が少なくなっている、それで事業者が少ないから除雪も本当大変なんだよと。私の地元の島根でも実際そういう問題が起きております。  今、国交省さんの方でこういう問題を解消するために地域維持型契約方式というものを導入する方向だと伺っておりますが、その中身、雪だけじゃなくて、地方によっていろんな特色があると思うんですよ。その辺をお伺いいたしたいと思います。
  47. 室井邦彦

    ○大臣政務官(室井邦彦君) 青木先生の御質問にお答えをさせていただきます。  建設企業の体力の低下、また小規模化が進む中、全く先生の御指摘のとおりでありまして、除雪業務を行う企業が著しく減少をしております。地域社会の維持に支障を来す懸念が生じておるわけでありまして、このため、国土交通省といたしましては、昨年の八月に入札契約適正化指針を改正をし、人員や機械等の効率的運用と必要な施工体系の安定的な確保を図る観点から、地域の実情を踏まえ、除雪だけではなく、通年の維持補修業務などの地域維持事業を一つの契約とするなど、従来よりも包括的に発注することと、またさらに、その実施主体として、地域の建設企業で構成される地域維持型建設共同企業体を活用することについて、更に地域公共団体に要請を行っているところであります。要するに、地域維持型JVというようなことでございます。  さらに、本年の二月の九日でありますけれども、地域公共団体に対して、再度、地域維持型契約方式の活用について周知徹底をさせていただいているところであります。  今後とも、除雪等の地域維持事業の安定的に実施されるように努めてまいりたいと、このように思っておるところであります。
  48. 青木一彦

    ○青木一彦君 ありがとうございます。  災害が起きたときに、本当に地域のことがよく分かる、地域事情を踏まえた土建屋さんがやはり少なくなっているということは、これはもう事実です。  私、何回も言いますが、平成十年度、これが公共事業の当初予算、補正予算合わせてピークです、これが十四兆九千億、約十五兆。現在では、二十二年度は補正合わせて六兆四千億。これはもう半分以下になっているんですね。実際、土建屋さんの数というのは六割になりました。約四割が廃業なり倒産なりしたということです。それで雪害が起こっても、私の島根でいいますと、除雪機材が足りない、そしてオペレーターが不足している、そういうことに悩まされております。これ、雪の災害だけではないと思います。何か災害が起きたときに地元の建設業者が、土建屋さんがやっぱり現場に訪れる、不眠不休でそれこそすぐ訪れる、そういう人たちが少なくなっているという、このことは、実際そういう事実に対してしっかりと目を向けなければならないと思っております。  国の公共事業も僕はもう限界に来ていると思います。もう骨と皮しかない。弘前でも市長さんがおっしゃいました。弘前市の経済の五割は公共事業で支えているんですと。これが地方の私は実態だというふうに思っております。地域経済を維持する上でも公共事業の削減というものは大変だ、そういうことをおっしゃっておりました。  災害に備える役割という意味も含めまして、現状をどのように、防災大臣にお尋ねいたしますが、考えていらっしゃるのか、お伺いいたします。
  49. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 災害ということ、これを先ほど申し上げたようにこれからの防災計画の中で想定の見直しを前提にしながらやっていくわけでありますが、その中で、今のその堤防の高さでいいのかとか、あるいは第一線から第二線にかけての都市計画で堤防も道路を活用したような形で持っていくというような案であるとか、あるいは避難する高台のないところについての拠点を改めて持っていく、あるいは都市計画の中で土を盛って高台化していくというような、そんな恐らく構想をこれから描いていくというのがその地方自治体においても具体的な都市計画につながっていくんだろうと思います。  そういう意味では、新たな防災という意味合いでの公共事業あるいは防災インフラといいますか、そういうものの重要性というのは、これは見直していくということになっていくと思います。その上で、それでも非常に財政的な制約というものももう一方でありますので、昔のような形で土木関係事業者が防災に直接十分な形で対応していくという構造はなかなかつくれないんだろうというふうに思うんですね。  それだけに、この除雪をしていく、あるいは雪の対応をしていくということに対して、いわゆる地域のコミュニティーをもう一度共助という形で見直していって、こうした雪に対する対応にコミットをしていただくというふうなこと、あるいは、ふだんからNPOの組織を使ってネットワーク化しながらやっていくというふうな話、あるいはまたハードに関しても、広域的なハード資材の共有化といいますか、そういうようなものを持ってくる、あるいは広域的にお互いがネットワークをつくって助け合っていくようなそういう制度をつくっていくということ、そんなことを改めて考えていって、制度化をしていくというふうなことが重要になってくるんではないかというふうに思っております。  先ほど御指摘のあった、特に中山間でもうどうにもならないところというのは自衛隊も直接に関与をしてもらったり、あるいは消防団も高齢化していくということであるとすれば、それに代わるものもひとつ考えていくというふうなこと、こんなことも含めて総合的に見直していくということが大事だと思います。
  50. 青木一彦

    ○青木一彦君 防災大臣、ありがとうございます。  今、コミュニティーの話されました。当然ソフトの面で、ハードの面ではある程度公共事業をやっていく、そして自然災害に強い国土をつくっていく、これ当然です。あとは地域コミュニティーでソフトの面を強化していくというふうに私考えますが、今おっしゃったこと、地域のコミュニティーそのものがもう本当に維持できない、さっきおっしゃいました中山間、限界集落が増えているところもあるわけです。  それはなぜか。やはり、弘前の市長さんがおっしゃったように、必要最低限の公共事業というものを、もう限界集落を含めまして、ある程度地域経済を支えるために公共事業というのは僕は必要だと思います。それは一石二鳥じゃありませんが、公共事業をやって、そして災害に強いインフラできれば、そして地域社会が安心になれば、それはもう私は一石二鳥だというふうに考えております。  民主党政権さんおっしゃいました、コンクリートから人へ。こういうキャッチフレーズ付けられました。もうそろそろ、コンクリートから人へではなくて、ある程度コンクリートというものも人の命を守るために大事なんだよというふうな考え方を党内で、私、統一してほしい、そのように考えておりますが、もうこれはこういうキャッチフレーズから脱皮していただきたい、そのように考えておりますが、防災大臣のお考えをお伺いいたします。
  51. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 防災対策を考えていくという、その視点からいけば、二者択一ではなくて、ハードでまず防げるところはハードで防ぐということなんですが、しかし、それでもなかなかそれを超えてくるという想定があるわけですから、あとはソフトと、それから面的なソフトの都市計画等々を含めることと減災というような考え方で、ソフトとハードと組み合わせて対応していくという考え方が改めて必要なんだろうというふうに思っております。
  52. 青木一彦

    ○青木一彦君 ちょっと話は変わりますが、災害に際しまして緊急事態条項というものがございます。私どもの自民党では、憲法の中に緊急事態条項をはっきりと定めて、現在、憲法草案を作成いたしているわけですが、現政権においては緊急事態条項というものは見直さない方針だというふうに伺っておりますが、見直さないのは、見直さなくても対応が可能だと、そういうことだというふうに認識いたしております。  例えば、国家的な災害にやはり緊急事態条項を見直さずにどういうふうに対応するのか、その辺をお答えいただきたいと思います。
  53. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 現在、中央防災会議の専門調査会で防災対策推進検討会議だとか、あるいは内閣府に設置をしました災害対策法制のあり方に関する研究会、ここで実は検討をしております。  防災対策推進検討会議が実は三月の七日の日に中間報告というのを出しているんですけれども、その中では、著しく巨大な災害では、災害緊急事態ともいうべき被災地方公共団体の行政機能の喪失といった事態を想定して、行政機能の維持などに関して、国や被災地内外の地方公共団体の役割を見直す必要があるのではないかという、こういう指摘がなされております。  しかし、また一方で、災害緊急事態法制については、内容いかんで国民の権利の制約等が伴うということから、安易には行うべきではないという意見もありまして、これが並列された形で検討されているということであります。  災害対策基本法というのが基本的にあるわけですが、この中でこれをどう整理していくかということについては、幅の広い観点から、憲法論議も含めて予断なく検討をしてまいりたいというふうに思っております。
  54. 青木一彦

    ○青木一彦君 是非、やはりこういう委員会があるわけですので、この委員会にもそういうものを持ってきていただいて、超党派で一回やっぱりしっかり議論を、私、案が出ましたら是非そういう機会を持っていただきたいと思います。そして、私は、個人的な意見ですが、この緊急事態条項というものはやはりしっかり憲法の中にでも制定すべきであるというふうに思っております。この場を通じましてそのように申させていただきたいと思います。  先ほど来お話がありましたが、自然災害と公共事業の兼ね合い、そこら辺もしっかり踏まえ、そして先ほど大臣もおっしゃいました地域のコミュニティー、いろんなNPO法人も含めまして、やはりソフト面は地域社会というものが、しっかりそこにある地域社会というものを生かしながら地域のコミュニケーションをしっかりして避難計画、ロードマップというものを立てていく、それは日ごろからの地域の備えというものがいろんな認識含めまして大変大事だと思っております。  最後に、繰り返し申しますが、やはりコンクリートから人へというものはもう一度見直していただいて、コンクリートが人の命を守ることもあるんだと今回の東日本の震災で私はつくづく感じました。そのことを申し上げまして、私の質問を閉じさせていただきます。  今日はありがとうございました。
  55. 若林健太

    ○若林健太君 自由民主党の若林でございます。青木委員に続いて御質問させていただきたいと思います。  三月十一日、東日本大震災、翌十二日は、我が選挙区でもあります長野県北部栄村において大きな地震がございました。あれからちょうどもう一年が経過をしたわけであります。  先日、多くの議員の先生方と一緒に東日本大震災追悼式に参加をさせていただきました。被災地を代表して、被災者の皆さんのあのお話を聞いて涙が止まらなかった、私だけではないんじゃないでしょうか。また、天皇陛下の慈愛に満ちたお言葉に、私は本当につくづくこの天皇制、今戴いている有り難さ、日本のその伝統文化、きずな、心と心で支え合っていくということの大切さということを感じました。この未曽有の大震災、この経験を後世にしっかり伝えていくということが私どもにとって、今残された私どもにとって大切なことなんではないかと、このように思います。  先ほど防災大臣、青木委員からの質問の中でもお話しいただきましたが、今政府においては、内閣府においてあるいは中央防災会議の中でも、防災対策推進検討会議、設置をしていただいて、検証をし、そして後世にこの経験をつなげていくという作業を進めているというふうに伺っておりますが、現状の、中間報告がこの間出たということで、検討状況、それから今後どういうスケジュールでこれがまた反映されていくのか、その見通しをお伺いしたいと思いますが。
  56. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 先般、中間報告を出したんですが、これと同時並行的に、首都直下型の地震、それから東海・東南海・南海地震、それぞれ三連動の地震というものについても、改めて、それのマグニチュードとそれから想定される津波の高さ、これを見直して発表をするということ、これが今月中にはその発表ができると思います。  そうしたものを受けて、改めてこの検討会議、その対策あるいは被害想定等々精緻に出した上で持ち寄ってトータルな防災計画を作っていくわけですが、それが夏ぐらいには総合的な対策として打ち出せるように頑張っていきたいというふうに思っております。  その間、できることからということで、様々な行動計画だとかあるいは法律の中でも改正ができるものについては順次やっていくというような行程も含めて対策を考えていきたいというふうに思っております。
  57. 若林健太

    ○若林健太君 やっぱり過去のこの経験、非常につらい経験でありますけれど、後世につなげていくことがとても大事であるというふうに思いますし、今大臣おっしゃられたように、何せ日本は災害の多い列島でございますので、また大きな大規模地震も予想されているということを踏まえれば、そうした取組は大変重要だというふうに思います。  先ほど青木委員からも話がありましたが、緊急事態に対する法制についてちょっと大臣にまた御所見をお伺いしたいと、こんなふうに思うんですが、今お話のありました災害対策法制のあり方に関する研究会、中間論点整理の中では、災害緊急事態の布告による効果、これは物価統制など経済面の措置に限定をされていて、また国会閉会中等に限り政令で規定できると、こういうふうにされているので東日本大震災においては布告されなかった、こういうふうにあるわけですね。そこで、この論点整理の中では、巨大災害時に緊急措置の内容を広げる必要性について検討をするべきであると、こういうふうに指摘があります。  一方、今、中央防災会議に置かれている防災対策推進検討会議、この三月七日に発表された中間報告の中ではこのことについての具体的な記述がなかったようでありますけれども、この緊急事態の布告について具体的に今政府の中でどのような議論が展開をされているのか、教えていただければと思います。
  58. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) さっき御指摘のようなところで今推移をしているわけですが、というのは、この災害対策法制のあり方に関する研究会では両論併記のような形で、検討を行うべきというのと、それからまた逆に、国の権限を拡大する同布告の発令は内容いかんでは国民の権利の制約が伴うことから安易に行うべきではないという意見も並列してこの中にありまして、それを踏まえて私たちがどうしていくかということなんですが、先ほど御指摘あったもう一つの防災対策推進検討会議の七日の中間報告なんですけれども、この中に、災害緊急事態という言葉で表現されておりまして、これというべき被災地方公共団体の行政機能、これについて国や被災地内外の地方公共団体の役割を見直す。役割を見直すということは、その権限といいますか、これも含めた見直しというふうに解釈をしておりまして、そこで検討をしていく、いわゆる役割を見直す必要があるのではないかと、こういう指摘もございます。  こういうことを踏まえて、私たちも引き続き幅広い視点から予断なく検討をしていくという体制をつくっていかなければならないというふうに認識をしております。  ただし、これは相当幅広く議論しないと、私たちの中だけで完結することではないというふうに思っていまして、先ほどちょっと申し上げた憲法議論も含めて、今のいわゆる憲法の枠組みの中で何ができるかということと、それからそれを超えた場合にどんな議論をしなきゃいけないかというようなことも含めて、幅広くこれは論議の対象にしていくということでないと駄目だというふうに思っております。
  59. 若林健太

    ○若林健太君 大臣おっしゃるとおりだと思うんですね。  私ども、実は自由民主党は憲法改正を党是としておりまして、自主憲法の制定、今まさに次の憲法記念日に向けて発表するために逐条で取組をさせていただいておりまして、その中にこの緊急事態というものに対する条文を入れようじゃないか、こんな検討をしているところであります。  私は、是非やっぱりそういうところまで踏み込んでこの際しっかり検討することが必要だと、こんなふうに思っておりますが、まずは現行の法制度の中でどういう理解をするのか、その点について更にもう少しお話を伺いたいと思うんですが、今回の東日本大震災に当たっては、災害緊急事態布告というのはするべきであるという、こういう指摘を実は当委員会だったでしょうか、予算委員会ですね、昨年の三月二十二日、発災後十日ほど過ぎたところですけれども、我が党の佐藤正久議員が提案をし指摘をしておりました。ところが、当時、政府の返答は、災害対策基本法の百九条、ここに示す二つの条件、これを挙げて、今回は必要ないだろうと、こういうお話だったんですね。  この点について、この二つの要件というのは、一つは、先ほど見直しの論点のところに出ておりましたけれども、災害対策基本法百九条には三つの政令を出すことができると、こう書いてある。三つ項目があって、政令によって国が主体となって措置をすることができる、緊急事態に対して措置をすることができると、こう規定をしていて、同時にそれは国会の閉会中などそういう状況でなければできませんよと、こう書いてあるから、そのときの答弁は、国会が閉会中でないということと、それからその政令に定めるような事項が現在発していないと、この二つの理由でどうも必要ないと、こういう御答弁だったようでございます。  してみると、実は災害対策基本法百五条に示す災害緊急事態の布告というのは百九条に縛られて、国会の閉会中でなければ、あるいはその政令三つ発するような事態が起きなければできないと、こういうふうに通説で解釈されているようでありますが、一方で百六条には、国会開会中を前提として解除するための規定があるんですね。  大臣、これ、私は政令、国会が閉会中であるとかにかかわらず、これはやっぱり開会中であっても、巨大災害等の事態があれば当然その布告を行い措置をするということがあり得ると、私はこういうふうに思うんですけれども、前回の予算委員会での回答、それと比較して大臣の考え方をお聞かせいただきたいと思いますが。
  60. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) この百九条では、内閣総理大臣が災害緊急事態の布告を発した場合であって、国会が閉会中であり、かつ臨時会の召集を決定し、又は参議院の緊急集会を求めてその措置をまついとまがないときにはということですね。  そういう意味で、その布告自体は、この文案からいきますと、まず災害緊急事態の布告を発した場合というのは、閉会中の前提ということではなくて、その前にあるのかなというふうに解釈されます。これは私の勝手な解釈でありまして、法制局を含めて確認をしていないので、さっきの委員の御指摘、もう一回これはちょっと検証してみないといけないかなという思いがいたします。  しかし、そういうことであっても、この項目というのは、さっき言われた三項目というのは、具体的には生活必需物資の配給、譲渡、引渡しの制限、禁止、それから物の価格、それから役務その他の給付の対価の最高額の決定、これは物価統制ということだと思うんですが、それから金銭債務の支払の延期、権利の保存期間の延長と、こういうものを、通常は法律の制定を要する措置を政令で定めることができるということにしてあると。この中身というのは大体が経済統制といいますか、そうした意味での権限の行使ということだと思うんですね。  現実には、じゃどうだったかということ。東日本の大震災のあの状況を見て物価統制をしなければいけないような状況であったかというと、そのときの状況判断の中でそこまではやる必要がないだろうという判断だったということだと思うんですね。具体的には、被災地の災害物資の補給というのは運送業者が自衛隊等の協力を得て避難所に送り込む、いろんな援助物資が届いていく、そんな中で、物価というのもそうむちゃくちゃな形で混乱をすることがなかったということがあったんだと思うんです。  大事なのは、そういうような情勢をつくっておく、事前にそれぞれ自治体あるいは自衛隊等々を含めてそういう対応ができるネットワークをつくっておくということが大事なんだろうと思います。できれば、こうした政令で、それこそ大統領権限みたいなもので総理大臣が強権をもって物を動かすよりも、元々できたシステムの中でぐっと立ち上がってきて、災害に対して対応していくという形をやっぱり求めていくということが正しいんだろうと思います。そういう努力をしていきたいというふうに思います。
  61. 若林健太

    ○若林健太君 もちろん、そういうシステムによって対応できるように、これは備えの部分として必要なことでありましょうし、それが理想であると、こんなふうに思います。  今大臣に確認させていただいて、これはまた是非役所の中でも御確認いただきたいと思うんですけれども、災害対策基本法のこの部分の解説と、また前の予算委員会での答弁を聞いていると、百五条、この適用は百九条によって縛られているかのような理解がされているようですけれども、やっぱり百六条がある限りは、先ほど大臣がおっしゃったように、私も災害緊急事態の布告そのものは本来できるはずだと、だけど実効あらしめるためには私的な権限、個人の権限を侵害をする、それによって侵害をするというためには本来は国会によってその事前承認が必要でしょうし、それを緊急事態ということで政令によって乗り越えていくということが百九条に定められている限りは、結局その百九条の中で定められていなければ具体的な行動が起こせないと、こういう理解かなと、こんなふうに思うところであります。  東日本大震災のときには様々なドラマがありました。くしの歯作戦、これは有名になりましたけれども、国交省の東北整備局、大変な活躍をされて、国のリーダーシップによってあの基幹道路がいち早く開いていったということが、今回、本当に大きな災害でありましたけれども、復旧に向けて大きな役割を果たしていただいたものだと、こんなふうに思うんですね。  しかし一方で、不幸にして福島第一原発の爆発事故の後、風評被害もあって福島県に物資がなかなか通じていかないと。タンクローリーをお願いしたんだけれども、タンクローリーの運転手の皆さんが福島行くの怖いからと、こう言って県内に入っていかないと。全然油が行かないというそういう中で、住民の皆さんが少ない油を求めてガソリンスタンドに一日も並んで、中にはその中で大変身体的にも危機な状態になるような方もいらしたと、こういうことがありました。  そこで、こういうような事態も起こり得るんですね。こういうような場合に、例えば今の百九条、政令に定める措置、この適用範囲を少し広げるような検討をしながら、政府が、国がしっかりとした情報の下に、原発は今こういう、まあSPEEDI隠していたから駄目なんだけれども、あのSPEEDIの情報も含めて国がしっかりと情報を伝え、そして民間会社だけれども国が命令をして被災地へ物資を届けるというような必要が私はあったのではないか、こんなふうに思うんですけれども、大臣の御見解をお伺いしたいと思いますが。
  62. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) その辺の分析をもう少しきめ細かくやらなきゃいけないんだというふうに思うんですね。  あのとき入らなかった、いわゆるガソリンが入らなかったというのは、いろんな要素が複合的に絡まっていたんだろうと私は思うんですね。製油所がそれこそ被害を受けて火災を起こした、その基本的な部分のサプライサイドが非常に逼迫したというふうなことから始まって、一時混乱したのは、タンクローリーが特別な許可を得た上でないと入っていけない、あるいはタンクローリーが着いたステーションから、それから先ですね、それから先の配分ができなかったとか、いろんな要素があったと思うんですね。  その中で、例えば権力をもって、福島の場合はそういう意味では特別な要因もあったかもしれませんが、それもしかし説得をして、時間とともに入っていく部分というのは供給されたというふうに理解をしておりますし、事前にそういうことも想定して、恐らくその業界と話合いをしながら、こうしたことが起こったときには業界もここまでは協力をしてもらうという、そういう前提の中の取組といいますか、そんなものが必要なんだと思うんです。  それを超えてどうにもならない事態が起こるということも考えられますが、そのときに対してどうするかというような議論だと思うんですね。だから、積み上げることを積み上げておいて、それでもというときにどうするかということは、そこのところを検討するというのは先ほどお話をしておる検討事項になっていくんだと思いますので、これからも引き続き不断に議論をしていきたいというふうに思います。
  63. 若林健太

    ○若林健太君 大臣のおっしゃった、善意の下に民間の皆さんの御協力をいただけるような防災体制を組んでいく、これはもう当然大切なことだと思いますし、今回のこの震災の教訓を踏まえてそうした取組をするべきであるというふうに思います。  しかし、私が先ほどお話ししたのは、もちろん油が届かなかったことは様々な要因があるけれども、一方で、個々の善意、民間の個々の情報量、限定された情報量に基づいた善意だけでは事が動かないというような緊急事態があるということがあの震災の中で要素とすれば明らかになったんではないかということを御指摘申し上げたわけで、その善意を前提とした防災体制の構築以外に究極の状況の中で何が必要なのか、そして、そのために法制度としてどういう取組をしておかなければならないのか。  この危機管理は、やっぱり最悪の状態をまず想定をした上で取り組んでいく必要があると、こういうふうに思いますが、そういう意味では、私が御指摘申し上げているのは、善意の防災体制の構築はもちろんそうですけれども、そうでない過酷事態というようなことが起きたときにどう体制を取っていけるかと、こういう意味合いでありまして、その意味では、私は災害緊急事態の布告、この適用の範囲について、この際、東日本大震災のときに何が起こったのかということを前提としながらしっかりと検討していく必要があると、このように思います。  これは多分、福島原発のときの事故、あれもやっぱり過酷事故というものに対する、起こり得るかもしれないその事態に対する、最悪の事態を想定した検討準備ができていなかったということにつながっていくんだと思うんですね。是非そこは教訓として、そしてその取組をしていただきたい。  今、この中間報告の中にも出ておりますけれども、首都直下型地震ですとか南海トラフだとか様々な地震の危険が言われています。首都についてはもう三十年以内に七〇%の可能性で発生すると、こう言われておるわけでありますし、この報告書の中でも、首都圏は何といっても政治、行政活動の中心でありますし、経済、産業活動の中枢を占めておって、ここで障害が発生すると国全体、そして海外にも、世界にも影響すると、こういうふうに言われているわけでありまして、今回の東日本大震災、これはもう大変な震災でありましたけれども、首都でもしこれが起きたときにはと、こういうことを思えば、私はやっぱりあの災害緊急事態布告についてしっかり検討していただきたいと、このように思います。  百九条、その適用の範囲についての検討をと、最後に一言ちょっと、もしこの件について、これで終わりたいと思いますが、ほかの件に移りたいと思いますが、大臣の御所見、お伺いしたいと思います。
  64. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 引き続き検討をしていきたいというふうに思っております。どうぞ参加をしていただいて、一緒に考えていただければというふうに思いますので、よろしくお願いします。
  65. 若林健太

    ○若林健太君 ありがとうございます。  是非、この災害対策特別委員会はまさにそういうことを議論する場所だと思いますので、これは国家の今後の体制についてですから、与野党を超えて御協力、議論してまいりたいと、こんなふうに思います。  今年の冬は本当に大きな大変な雪がありまして、大豪雪でございました。長野県、新潟県、青森県、合計十九市町村において災害救助法が適用されて、自治体が積雪により倒壊のおそれのある住宅の除雪等の応急救助をしていたわけであります。災害救助法の適用を受けて、自治体、実は私の地元も八町村ですかね、災害救助法の適用をいただきまして、各地区ずっと回っておりますと、災害救助法の適用というのは実はなかなか、適用世帯というのは少ないから、利用、余り使い勝手悪いんだよなと、こんなふうに市町村長、当初、そういう話をしておりました。  しかし、二月に入って厚生労働省から、平成二十四年大雪対策についてということでペーパーが出まして、大変柔軟な対応をするようにと、こういう指示が下りたんですね。そのことによって、例えば今、青木委員のお話にもありましたけれども、豪雪地帯、往々にして過疎、高齢化が進んでおりまして、人のいない家、廃屋がたくさんあるんですね。ここへ雪がどんどんどんどん積もって大変危険な状態にあると。これについても救助法の適用対象にしますよ、それでいいですよと、こういうお話にもなりましたし、あるいは高齢者等、要援助を必要とする世帯に対して幅広く適用していただいたと。  大変、実は市町村の皆さんには評価が高い運用だったなと、こんなふうに思いますが、この運用指針は今後もこういう形で進めていただけるのかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。
  66. 西藤公司

    ○政府参考人(西藤公司君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、今回の大雪では長野県、新潟県、青森県の三県、十九市町村において災害救助法が適用されまして、各自治体におきましては、積雪による倒壊のおそれのある住宅の除雪などの応急救助が実施されたわけであります。  私どもも、これまでも降雪期の災害救助法の適用に関して周知してきたところでありますが、今回の大雪におきましては改めて二月十七日に通知を発出いたしまして、具体的には、まず高齢者や障害者の自ら除雪ができない方々への除雪、また、空き家の管理者が除雪を行わないために倒壊し隣接の住宅に被害が生じるおそれがある場合の除雪などについて可能であるということ。それからまた、市町村内の対象世帯の除雪費用の基準額でございますが、これが平均額で十三万四千二百円というふうに定めておりますが、これを超えた場合でも、私どもと個別協議の上で特別基準を設けることにより国庫負担の対象とすることができること。それからさらに、除雪の実施期間につきましても、自治体からの求めに応じて期間の延長が可能であること。こういった内容を通知をいたしております。  これらにつきましては、今後の災害についても適用するものでございまして、私どもといたしましても、災害救助法におけるこうした除雪の取扱いにつきましては様々な機会を通じて周知を図るなど、各都道府県で適切な救助が実施できるよう万全を期してまいりたいと考えております。
  67. 若林健太

    ○若林健太君 今回、その災害救助法の適用の申請をするに当たって、各市町村長さん、かなり悩んだんですね。実は、スキー場やなんかの観光施設を抱えているようなところが多いものですから、その適用を受けると観光業に影響があるんじゃないかと、ちゅうちょしながらも申請をしたと。だけれども、適用対象がどうなのか、大変不安になっていたと。非常に使い勝手、幅広い適用できるんですよと、これはまた是非市町村にも周知をいただきたいと、こんなふうに思います。  次に、仮設住宅について伺いたいと思うんですが、実は、東日本大震災、被災をしました栄村におきましては、いまだに五十五戸ですか、仮設住宅で暮らしている皆さんがいらっしゃいます。ここがまたすこぶる豪雪地帯なんですね。今冬には、場所によって違いますけれども、三メートルから四メートルの雪が積もると、こういう状況でございました。  残念ながら、仮設住宅の雪下ろしをしている際に村の若い職員が一人亡くなりました、落下をしてですね。この栄村の仮設住宅というのは、実はフラットな屋根になっちゃっているんですね。雪国というのは大体非常に傾斜のきつい屋根を持っていまして、フラットな屋根というのはもう非常にきついんですね。一晩で二メートル雪が積もるわけですから、しょっちゅう除雪をしていかないといけない。雪国仕様ということを考えてやっぱり対応していかなきゃいけなかったなということが今回は非常に反省としてありました。  これは、仮設住宅についての標準仕様、そしてそこにオプションでそれぞれの地域に対応する、そういう形は制度上はできているようでありますけれども、この標準仕様について、それからそれぞれの地域の特別仕様がどういう制度でなっているのか、お伺いできればと思いますが。
  68. 西藤公司

    ○政府参考人(西藤公司君) 長野県の栄村の応急仮設住宅におきましても、標準仕様とは別に特別仕様ということで、豪雪対応あるいは寒冷地対応ということで県の方で独自の仕様を定められまして、それに基づいて仮設住宅を設置されたわけであります。  今回の例えば東日本大震災の場合にも、これはかなり量的な確保が重要でございましたので、まず量的な確保という観点から早急に整備を図ったわけでありますが、寒さ対策でありますとかあるいはバリアフリーというものが十分でなかったこともございまして、私どもは厚生労働副大臣をトップといたしますプロジェクトチームを設置いたしまして、被災市町村でありますとか仮設住宅の入居者の方々にアンケート調査をさせていただきまして、それを踏まえましてバリアフリー対策あるいは寒さ対策の追加工事を行った経緯がございます。  しかしながら、国会でもいろいろ御議論いただいておりますし、長野県からも御要望をいただいておりまして、そもそも標準仕様にすべきじゃないかという御意見もいただいております。こういった御意見も踏まえまして、私どもまた、あるいは過去のいろんな取組も検証しながら、国土交通省とも連携しながら、応急仮設住宅の仕様上の課題として検討を進めてまいりたいと考えております。
  69. 若林健太

    ○若林健太君 実は、その栄村も当初は標準仕様でやろうかなというところで、その後、居住者の皆さんの様々な意見があって今お話しの特別仕様の工事を、追加工事をずっとやっていった。そのことによって実は入居する時期がちょっとずれてしまった、こういう問題があります。さらには、本来はそのときに先ほどの屋根のことも検討するべきだったんだけれども、結果とすれば検討をせずにこの冬のあの豪雪を迎えてしまったと、こういうことがあります。  是非、一般的な標準仕様はもちろんそうでしょう、それ以外に、例えば豪雪地帯の場合であればこういった標準の仕様がありますよと、そんな検討を是非していただきたいと、こんなふうに思います。  この後、法律で出てまいりますが、豪雪特措法というのが議員立法でできるわけであります。私どもの栄村の状況で恐縮でございますけれども、栄村ではやっぱり過疎、高齢化が進んで、なかなか雪下ろしの担い手がいないんですね。担い手がいない中で、災害対策救助員というのを村とすれば設置をして、雪の時期、常時雇用をして、高齢者世帯あるいは単独、独居老人の世帯ですとか障害者の世帯、応援をしていると、こういうことをやっております。  この豪雪特措法の中には担い手の支援、育成ということも書いておりますが、こうした様々な市町村の取組に対して、この特措法ができて、国としてどんなメニュー、取組を考えていくことができるのか、教えていただければと思いますが。
  70. 小島愛之助

    ○政府参考人(小島愛之助君) お答え申し上げます。  豪雪地帯では、高齢化、過疎化が全国平均を上回るペースで進んでおりまして、雪下ろしや除雪の作業が大きな負担となっていることは先生御指摘のとおりでございます。このため国土交通省では、共助によります地域除雪マニュアルの策定、普及などにより、地域コミュニティーで協力して除雪を行うなど、高齢者が無理なく除雪できる体制の整備を促進し、地域の防災力の向上に努めているところでございます。また、地域防災力を強化するために、広域からの雪処理の担い手を円滑に受け入れられるような受皿機能の組織化や、コーディネーターの養成に向けた取組も行っております。  今後とも、関係機関と連携しながら、雪処理の担い手確保、育成に取り組んでまいりたいと思っております。
  71. 若林健太

    ○若林健太君 この豪雪対策というのは、先ほど青木委員の質問の中にもありましたが、担い手となる人たちが過疎、高齢化の中でだんだんいなくなってくる、あるいは国道の除雪作業をする建設会社がどんどん少なくなってきて、その態勢ができなくなってきている。まさに、今地方が抱える様々な課題の凝縮したものだと、こんなふうに思うんですね。  是非、もちろん国が何でもかんでもというわけにはまいりませんけれども、しかし、この中山間、過疎地帯が抱える課題について、是非この委員会でも、また政府の引き続き不断の御支援をと心からお願いを申し上げて、私の質問を終わらさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  72. 秋野公造

    ○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てますよう質疑に入ります。  鹿児島県桜島の火山対策について伺いたいと思います。前回の本委員会でも桜島の火山対策伺わせていただきましたが、改めて調査に行ってまいりましたので、大臣に御報告を兼ねまして質疑をさせていただきたいと思います。  私が伺いましたのは桜島の塩屋ケ元という地区であります。資料を準備をさせていただきました。一ページ目御覧いただきたいと思います。  大臣が行っていただきましたところが黒神埋没鳥居というところでありまして、そこを含む地域ということになります。その集落でAと記してあるところが集合場所であります。Bと記してあるところが避難舎、小屋であります。そして、Cが避難する港ということでありまして、川元信雄町内会長や古別府消防会長など、この町の皆様方と一緒に避難の動線、歩いて回りました。  どうしてここに私が行きましたかといいますと、この塩屋ケ元地区は昭和火口の真正面にありまして、四キロの地区であります。大臣御覧になったかと思います。火山の音がごろごろごろごろ聞こえるようなそういう音で、ここの対策なしには本当に桜島の対策はないだろうと、その思いからここを歩かせていただいたところであります。  まず、確認をしたいと思います。この塩屋ケ元地区の住民の方々の避難の方針、どのようになっておりますでしょうか。
  73. 後藤斎

    副大臣後藤斎君) 避難の部分でいえば、警戒レベルの程度によって当然違います。全体的な防災対応につきましては、鹿児島市防災会議で策定をしました鹿児島市地域防災計画で定められているところでございます。  いわゆる気象庁から噴火警戒レベル四の噴火警報が発表される、この前提は、基本的には居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が発生すると予想される、若しくは可能性が高まった場合という場合でございます。この際には、鹿児島市防災計画では、防災無線、消防車両によって地域住民に対し島内又は島外避難準備情報を発表するとともに、お年寄り、入院患者等のいわゆる災害時要援護者の方々に避難行動を開始するという形になっております。  そして、今先生が御指摘の塩屋ケ元と、並びに昭和火口から二・五キロという、より近い有村地区におきましては、ほかの地域とは違ってバス等により島内に指定された避難先に避難させるという形で、ほかの地域よりも、準備段階で通常あるべき噴火レベル四の場合であっても、島内又は島外、島内の指定された避難先に避難をさせるということが決められているというふうに承知をしております。
  74. 秋野公造

    秋野公造君 レベル四のうちに避難をすればいいということになるかと思いますが、気象庁に伺いたいと思います。  桜島の噴火は、必ずレベル三、四、五と段階を経て切り替わるということを言い切れますか。また、レベル四とレベル五の間、あるいはレベル三とレベル四の間、時間的な余裕が十分あると認識してよろしいですか。お答えください。
  75. 羽鳥光彦

    政府参考人(羽鳥光彦君) お答えします。  桜島では、現在、噴火警戒レベルを三にしてございますが、例えば大正噴火、昭和噴火を例に取りますと、現時点でかなり観測網も強化しているということで、噴火警戒レベルを四から五に段階的に引き上げるということについては可能と考えてございます。しかしながら、可能性は高くないものの、火山活動に短時間で急激な変化があった場合には噴火警戒レベルを三から五に引き上げる場合も想定してございます。  さらに、先生御質問の、桜島における噴火警戒レベルを四から五へ引き上げる時間的余裕でございますが、これに相当する規模の事例も少なく、一概には申せません。気象庁としましては、噴火警戒レベル四及び五共に可能な限り早期に噴火警戒レベルを引き上げ、噴火までの避難準備あるいは避難に必要な時間を確保できるよう努めてまいりたいと思います。
  76. 秋野公造

    秋野公造君 レベル四で避難担保することができないという答弁だと思いますが、桜島の火砕流のスピードは遅いと考えていいですか。
  77. 羽鳥光彦

    政府参考人(羽鳥光彦君) お答えいたします。  火砕流は、高温の火山ガスと多量の火山灰、軽石などが一体となって流れ下る現象でございます。そのスピードにつきましては、時速百キロメートル以上の高速で流れ下る場合もございます。  以上です。
  78. 秋野公造

    秋野公造君 レベル四のうちに避難をすることが保証されていないというような状況の中で、避難舎、避難小屋ですね、避難舎の在り方あるいは避難の港の設定の仕方、そういう観点から質問をしたいと思います。  もう一度、資料を見ていただけますでしょうか。  この塩屋ケ元地区では、Aと書いてあります、図の中で示しておりますこのAのところが集合場所になっておりまして、住民の皆様方はここに集まっていただきまして、万が一のときにはバスか船で避難をするということになっております。空き地、更地の状態であります。そして、その避難小屋、火砕流や土石流から、あるいは噴石から守ることができる避難小屋はBの位置に造られております。そして、さらに坂をずっと下るような形でC、港に行くということになりますけれども、この避難小屋、A地点から非常に離れているというだけではなく、坂の途中にあります。そして、津波が起き得るということを考えたときに、港に逃がしてしまった場合、これ津波が襲ってきたようなときがあったときには取り返しが付かないようなことというのはあるわけであります。  そして、この避難小屋、避難舎につきましては、これは南岳の噴火が起きたときに建てられたものでありまして、昭和火口を確認することはできません。その意味では実態に、今の計画上、避難小屋のあるべき場所にないということを私は言い切れると思いますが、これは住民の皆様方にとっては非常に不安であります。避難小屋に入ったものの、外の状況が全くどうなっているか分からないような状況の中で、次の手ということを打つことができません。その意味では、今ある集合場所にしっかり、昭和火口の噴火が起きているわけでありますから、避難舎をしっかり建てていくべきである、そのように思いますが、大臣の見解求めたいと思います。
  79. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 先般、私もこの写真にある埋没鳥居、ここまでは行ったんです。そこから先が見過ごしてきまして、現状を確認することができなかったのは残念なんですが。  御質問があるということでちょっと調べてみましたけれども、今の一時集合場所として設けられている場所については地域防災計画に定められていないんですね。地区住民が避難の際の共助の観点から恐らく独自にそこを設定されて、そこへ集まろうということになっているんじゃないかというふうに想像ができるんです。  それで、制度としてはもちろん地域で、いわゆる鹿児島市を中心にして地元からの要望を確認をしていただいて、ここへ向いて改めて避難小屋を持っていって、ここを避難所として指定をしていくというようなことで内容を整理していただければ、国の方としてもその上で相談をさせていただいて対応ができるというふうに思っておりますので、その点も含めてよろしくお願いをしたいと思います。
  80. 秋野公造

    秋野公造君 住民は、恐らく昭和火口が見える場所ということ、それからバスで避難をするということでこのA地点、空き地のところに集合しておりますので、これは現時点では実態に即していることだと思います。だから、住民が自主的に決めたのかもしれませんが、それは避難の在り方に関しては非常に実態に即した形になっておりますので、どうか鹿児島市の方からお話がありましたら避難舎建てていただきますように、よろしくお願いをいたしたいと思います。  次のページ、見ていただけますでしょうか。  そこから近いところ、宇土港という港があります。ここも同じように、先ほどの塩屋ケ元と同じように漁協から船が迎えにまいりまして、船で避難をするということになっておりますが、Dと示しております。ここ、防波堤が新たにできている状態でありまして、漁船は当然漁港として使っているわけでありますからこの漁港内に入ることができるわけでありますが、実際に迎えに来る船が、この防波堤ができた後にも本当に入ることができるのかという不安が住民の中にあるようでありました。その確認をしたいと思います。
  81. 後藤斎

    副大臣後藤斎君) 今、先生御指摘の宇土地区の四十四世帯、百人の住民の方、避難港は宇土港にあるということで、先生が引いていただいたこの防波堤は、平成十三年に波浪等から港湾の保全を目的に設置されて十年ちょっとが経過をしたというふうに承知しております。  通常、先ほどもお話をしましたように、大きな火山が起こった場合、島内又は島外ということで、島外の場合は、宇土地区の場合は、先生御指摘のとおり大きなフェリーが避難船というふうな形で、船が入れません。そういう意味では、地元の漁協の方々と協力をし、三百六十一隻、鹿児島市漁港並びに東桜島漁港等々で漁船の数があるというふうにお聞きをしておりますが、この防波堤が造られたことと併せて、宇土港、この周辺部が深水が非常に浅いということもあって漁船を使って実際避難をなさるという計画にしているようでありますので、ある意味では、この防波堤というのも、先ほどの津波ではございませんが、非常に高い波のときには当然その湾の中を穏やかにするという本来の目的もございますし、漁船というある意味では小回りの利く避難手段で島外に出ていくというルートを防災計画では作られているというふうにお聞きをしていますので、避難迅速という観点では、むしろ漁船という部分で対応しているということで、この防波堤が大きな障害になっているというふうには承知はしておりません。
  82. 秋野公造

    秋野公造君 漁船は来るかどうか分からないという、つまり津波が起きたりしたときはそういったこともあり得るわけでありますが、自らの漁船を使うといったようなオプションもしっかり与えておくべきだと思いますが、この地域、両地域とも漁船を使った避難訓練、一度も行っていない状況であります。何隻来るのかとか、どのように乗るのかとか、そういった現状では混乱が起こり得ると思いますが、見解だけ求めたいと思います。  漁船を使った避難訓練は必要だとお考えになりますか。
  83. 後藤斎

    副大臣後藤斎君) 必要だと思います。
  84. 秋野公造

    秋野公造君 どうか技術的支援をお願いします。  続きまして、ロードスイーパー、前回も質問をさせていただきまして、国においても強力に開発支援を行っていくと力強い答弁をいただいたところでありますが、改めてロードスイーパーの現物、見させていただきました。様々なお声をいただきました。回転数を上げて灰をしっかりかき上げていく能力を増していくということでありますが、どうも鹿児島市の皆さんにとっては吸引型、掃除機で吸い込むような、そういったような形も希望をしているようであります。  そして、私は素人でありますから、ちょっと素人の意見として割り引いて聞いてほしいんですけれども、かき上げるあの歯ブラシのような、歯ブラシではないんですが、先が少しこうなるようになっているんですが、もう少し密度を狭めてみたり、あるいは、よく折れるという話もありますから硬い素材を使ってみるとか、単にかき上げる回転数を上げるだけではなく、かき上げるブラシ自体の開発とかいったようなことも行うべきではないかと提案をさせていただきますが、あの答弁の後の進捗状況だけ教えていただきたいと思います。
  85. 関克己

    政府参考人(関克己君) お答えを申し上げます。  先生御指摘のように、降灰除去車両につきましては、実際に降灰があった場合、地域で非常に期待をされているという中で、なかなか技術的にも更に向上させていかなきゃいけない部分があるというふうに私どもも受け止めているところでございます。  そういう中で、技術開発というものは極めて重要な役割を果たすというふうに認識しておりまして、これまでも先ほどございましたようにブラシの回転力のアップであるとか、それからかき上げ能力であるとか、散水をどういうふうにするか、こういったことについて技術開発に努めてきたところでありますが、特に御指摘のように小型の車両については更に技術開発を進めていく必要があるというふうに思っております。  そういう中で、御指摘のような形でブラシの密度であるとか強さであるとかこういったことも含めて、現在、どういった性能をより向上させなきゃ、どういう項目の性能を向上させなきゃいけないのか、あるいはそれをどういうふうに進めるのかといったことの今整理をしている段階でございまして、これを新年度から、実際に製造をしております民間の会社と一緒になりまして協力を得て本格的な技術開発に取り組んでまいりたいと、そんなふうに考えているところでございます。
  86. 秋野公造

    ○秋野公造君 吸入形式の方もどうかよろしくお願いをいたしたいと思います。  このロードスイーパーの購入でありますが、委員の皆様方も覚えていらっしゃるかと思いますが、一月一日から十二月三十一日の間に降灰量が非常に多いときの補助対象となっているということで、三月まで何とかそのロードスイーパーの納入を遅らせていただけないかという要望がかなり強かったことを覚えていらっしゃるかと思いますが、なかなか八月ぐらいの段階で、大臣おっしゃっていただいた風向きで、鹿児島市のどうしても冬よく灰が来る方と夏来る方、こっちはなかなか判断が遅れてしまいます。七月、八月に灰が大きく降るとなると、その時点で降灰量が増えるというような判断をして、補助対象になるかどうかを判断して車を買うというような状況にあることを考えると、このロードスイーパー自体がなかなかすぐに注文をして購入することが困難な状況の背景を考えるならば、年内に納入というのはなかなか難しい状況なんだろうと思います。  ですから、ここは何か弾力的な運用というものを求めることができないか、国交省の見解を求めたいと思います。
  87. 関克己

    ○政府参考人(関克己君) お答えを申し上げます。  先生御指摘のように降灰除去事業、これは活動火山対策特別措置法等に基づいて、ちょうどその年の一月一日から十二月三十一日までこの降灰事業を行った、これに対して補助をさせていただくと、そういう仕組みとなっているものでございますが、この場合、一月一日から十二月三十一日までの車両、設備関係も購入費も含めて対応させていただいているということになるわけでございます。  御指摘のように、じゃ、十二月三十一日以降どうかということがあるわけですけれども、例えば現状においては、状況によって一月まで出させていただくというような工夫をさせていただいているわけですが、そういった場合、設備、車両等についても、私どもも自治体の状況を、あるいは計画的にやっていくようなものもあろうかと思います。そういう意味では、自治体の状況をよく伺いながら計画的な車両の購入、こういったことについてもよく相談をして努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
  88. 秋野公造

    ○秋野公造君 確認をしたいと思います。リースは補助対象になりますか。
  89. 関克己

    ○政府参考人(関克己君) お答えを申し上げます。  リースも対象になってございまして、既に実績としても、これは平成二十二年、鹿児島市と垂水市においてもこういった車両の借り上げ等についても対象とさせていただいているところでございます。
  90. 秋野公造

    ○秋野公造君 もう一つ、桜島の砂防ダムの景観が悪いといったような要望も非常にあったところでありますが、そこに対して何か環境省、コメントできますでしょうか。
  91. 渡邉綱男

    ○政府参考人(渡邉綱男君) 桜島につきましては、霧島錦江湾国立公園ということで国立公園として指定をされております。  この国立公園の特別地域内におきまして、お尋ねのありました砂防ダムなどの工作物を設置する場合には環境大臣への協議が必要となっております。砂防ダムあるいは治山ダムは国土保全、災害防止のために非常に公共性が高い施設ということであります。一方で、位置や規模によっては自然環境に及ぼす影響も大きい場合があるという施設でございます。  そういうことから、施設の必要性と自然環境への影響の度合いを勘案いたしまして、構造物の規模を調整いたしましたり、構造物の外観を周囲の景観と調和したものとすることなどによって、できる限り国立公園の自然景観への配慮がなされますよう調整を図っているところでございます。
  92. 秋野公造

    ○秋野公造君 今国立公園の話をしましたが、桜島と、あと新燃に委員派遣で行かせていただいたときに、野生生物の食害の話も要望の中で出ていたと思います。  かつて屋久島の調査に行かせていただきまして、ヤクシカが非常に貴重な、世界遺産に登録をされている屋久島の貴重な植生をがぶがぶ食べているような状況を報告をさせていただきました。平成二十二年十月十五日提出の質問主意書で、屋久島は自然公園法における生態系回復事業の実施を行うべきであると求めましたが、その後、検討いかがなっておりますでしょうか。
  93. 渡邉綱男

    ○政府参考人(渡邉綱男君) 環境省におきましては、屋久島国立公園におきますヤクシカの食害防止対策ということで、平成二十一年度から、ヤクシカの捕獲によります生息密度の管理、あるいは植生保護柵の設置によります絶滅危惧植物の保護などの対策を試験的に実施してきたところでございます。  今般、これまでの実施状況を踏まえまして、ヤクシカによって影響を受けた生態系の維持回復を図ることを目標として、この三月十六日に屋久島生態系維持回復事業計画を環境省と農林水産省が共同で策定をしたところでございます。この計画に基づきまして、今後、優先度の高い地区での捕獲の促進、あるいは山岳部での食害影響調査などの具体的な取組を農林水産省、鹿児島県、屋久島町などの関係機関と連携協力してしっかりと推進していきたいと思います。
  94. 秋野公造

    ○秋野公造君 これは三月十六日に法定化されたということでよろしいですか。
  95. 渡邉綱男

    ○政府参考人(渡邉綱男君) 自然公園法に基づく計画として策定をいたしました。
  96. 秋野公造

    ○秋野公造君 ありがとうございました。  同じく長崎県西海国立公園の九十九島海岸の漂着ごみも調べに行ってまいりましたが、この漂着ごみは災害と同じようなスキームの中で様々な取組が行われていますが、地域ニューディール基金、自公政権のとき、平成二十一年から二十三年まで、この海岸管理者が分かれていて非常に補助が難しかったものを、一気に使いやすい基金をつくったんですが、残念ながらこれはなくなってしまいました。非常に残念なことでありますが。  私は、先ほどからずっと国立公園聞いておりますが、国立公園だけはこういったスキームというのはしっかり残しておくべきではなかったかと思っています。環境省の見解、問いたいと思います。
  97. 関荘一郎

    ○政府参考人(関荘一郎君) 漂着ごみ対策につきましては、海岸漂着物処理推進法に基づきまして、地域計画の策定等、各都道府県におきまして適切に対処いただいているところでございます。また、財政支援としまして、先生御指摘のように、平成二十一年度の補正予算におきまして平成二十三年度までの三か年の基金として創設いたしました地域グリーンニューディール基金を御活用いただいているところでございます。  この基金につきましては、先生の今のお話のように、東日本大震災の影響を受けて延長する都道府県を除きまして、原則としまして平成二十三年度で終了することとなっておりますけれども、国立公園内も含めた海岸漂着物対策は引き続き重要な課題と認識しております。環境省といたしましては、今後どのような対応が可能かにつきまして、御指摘も踏まえまして検討してまいりたいと考えております。
  98. 秋野公造

    ○秋野公造君 ごみはどんどん来ますので、どうか急いで検討していただきたいと思います。  緊急被曝医療の強化について求めたいと思います。  東日本の震災に伴う福島原発事故から一年がたちました。震災後、何度も福島県立医大、訪ねさせていただきましたが、今でこそ福島県立医大は緊急被曝医療機関として全国を牽引することができるような状況になりましたが、震災直後はやはり人材が不足な状況である、ホール・ボディー・カウンターがあっても十分に使いこなすことができないような状況である、すなわち国が定めた緊急被曝医療体制はこの福島の発災においては十分機能しなかったということが総括して言えるかと思います。  だから、公明党としても、昨年の四月二十八日、首相官邸の方に、緊急被曝医療体制を強化すべきである、第三次被曝医療機関を、今のたった二つではなくて、具体的な名前も挙げて、しっかりと全国で応援をする仕組みをつくっていくべきであるということを強く申し上げをさせていただきました。その後の検討、いかが相なりましたでしょうか。
  99. 久住静代

    ○政府参考人(久住静代君) お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、今回残念ながら緊急被曝医療体制はほとんど機能しなかったというのが実態でございます。私どもは、二月二十四日に開かれました原子力施設等防災専門部会の下にあります被ばく医療分科会におきまして、緊急被曝医療体制についての提言を取りまとめました。  もちろん、初期、二次被曝医療機関の体制についても検討いたしましたけど、先生御指摘の三次被曝医療機関につきましては三つの提言をまとめてございます。  まず一点目は、地域性や搬送距離等を考慮した被曝医療機関ブロックの細分化による迅速で実効的な体制の検討と三次被曝医療機関の指定の在り方を見直すこと。それから二点目は、各々の地域において三次被曝医療機関は指導的役割を果たすとともに、初期、二次被曝医療機関とのネットワーク、あるいは三次被曝医療機関間のネットワーク機能の充実を図り、地域の高度先進医療や線量評価の人的、施設的資源を有効に活用することが重要であること。三点目に、放射線と人の健康にかかわる国内唯一の総合的な研究機関である放医研につきましては、被曝医療研究機関としての業務の重点化等、所轄庁におきまして検討が望まれるというような条項を取りまとめたところでございます。
  100. 秋野公造

    ○秋野公造君 私たちは、この緊急被曝医療体制の強化を何度も求めてきました。具体的には、三次被曝医療機関を増やして安心できる体制をしっかりつくっていくべきだということを、これ国会でもう何度言ったか分からないわけでありますが、そのたびに文部科学省は、原子力安全委員会が防災指針を作らないから前に進めないんですと、原子力安全委員会が決めていただかないと私たちは何にもできないんですということをずっと言い続けましたが、今の久住先生のお話を伺いますと、原子力安全委員会から文部科学省に対して緊急被曝医療の強化を行うべきであるという明確な指針は示されたということでよろしいですか。
  101. 久住静代

    ○政府参考人(久住静代君) 私どもは、昨日の第十四回安全委員会におきまして、今回、防災指針の見直しということで全般的に防災ワーキンググループというものを立ち上げまして、ただいま御紹介いたしました被ばく医療分科会の提言につきましてもその中に盛り込んでございます。関係省庁にこの旨を通知するという手続を昨日取りましたので、先生御指摘の文部科学省におかれても緊急被曝体制の見直しを検討されることと思います。  ただ、一つ付け加えておきたいと思いますのは、今回の福島の経験を踏まえますと、被曝医療機関は一般防災災害医療機関との連携が必要でございまして、やはり緊急被曝医療を所管する文部科学省と、それから医療を所管する厚生労働省との綿密な連携が必要であると考えております。
  102. 秋野公造

    ○秋野公造君 私も、先生、全科対応が必要だと思います。文科省にしっかり求めていきたいと思います。  最後に、高速道路を用いた津波対策について伺いたいと思います。  東日本の震災では、高速道路を使って二百三十名の住民が避難をできたという事例がありました。その事例を基に様々な提案なされております。例えば、南海地震に備えたい宮崎県西都市、吉野さんという市議や高鍋町の徳久さんという町議からも、東九州自動車道の西都インター近くの高速道路ののり面というのは避難に非常に向いているといったような提案というのがあって、こういった話というのは恐らく全国的にもあるんじゃないかと思います。  災害に強い地域をつくるに当たって、既存の施設をつくって防災を強化していく、その観点から高速道路ののり面を使って避難誘導路を造っていくという考え、いかがお考えでしょうか。
  103. 菊川滋

    ○政府参考人(菊川滋君) お答え申し上げます。  先生から今御指摘ございましたように、東日本大震災では、これは釜石でしたか、三陸縦貫道路、できているところでございますが、そこが避難場所として使われたとか、あるいは仙台の仙台東部道路が浸水を食い止めるとか、そういった高速道路の副次的な防災機能というのを発揮いたしました。  こういったことを踏まえまして、国交省で高速道路のあり方の検討委員会を設けておりましたが、昨年七月に緊急提言をいただきまして、高速道路と避難場所といったものを一体的に整備するといった、こういう道路と防災施設の連携というんですか、これを積極的に進めていくべきではないかと、こういった提言をいただいたところでございます。  今先生から御指摘があったような幾つかの自治体から高速道路を避難場所として活用するという要望も来ております。西都市の方からも西日本高速道路会社の方にそういう協議が参っております。引き続き関係する地方公共団体と協議をいたしまして、前向きに対応を検討していきたいというふうに考えております。
  104. 秋野公造

    ○秋野公造君 終わります。  ありがとうございました。
  105. 上野ひろし

    ○上野ひろし君 上野ひろしでございます。よろしくお願いいたします。  前回の質疑においても地域の災害対応力の低下という議論をさせていただきました。高齢化、それから過疎化といった点に加えて、災害が発生したときに、まさに地域で様々な活動に従事をされる建設事業者の方々の対応力の低下という話をさせていただきました。それも踏まえて、本日、具体的に何点か質問をさせていただきたいと思います。  東日本大震災発生から一年を契機にいたしまして、私の地元の建設事業者の団体、群馬県建設業協会でありますけれども、地域の建設事業者の災害応急対策力の低下の現状について調査を行いました。それによれば、十年前に比べて、災害対策基礎人員、災害が発生したときにまさに対応する人員が二四・八%減少している、建設機械の総数が二〇・七%減少しているということでありました。  これは十年前と比較可能な企業においての減少率でありますので、先ほど青木委員からもお話がありました、そもそも建設事業者の数自体も減っているということで、地域の建設事業者の災害対応力が大変低下をしているということではないかと思います。  こうした数字を見ても、実際に災害が起きたときに、例えば道路の啓開作業でありますとか復旧・復興作業、これに当たる建設事業者は大変厳しい状況にあるということだと思うんですけれども、その現状についてまずどう認識をされているのか。それから、災害対応だけではなくて、地域の経済を支えるという意味でも建設事業に携わる方は大変重要な役割を担っていると思うんですけれども、建設産業を所管する立場として、津島政務官いらっしゃっておりますので、どう今後建設業界の活性化を図っていくのか。併せてお答えをいただければと思います。
  106. 津島恭一

    ○大臣政務官(津島恭一君) ただいま建設産業のことについて御質問、そしてまた御心配をいただきました。  まさしく建設産業は、住宅、社会資本の整備の担い手として、同時にまた地域経済、雇用を支える、そしてまた災害対策、除雪といった地域を維持するための事業を担う国土の守り手として重要な存在であるという認識は先生と一緒だと思っております。  しかし、これまでの建設投資の減少など険しい経営環境が続く中で、従業員数や機械の保有台数が減少するなど、地域を支えてきた建設産業が疲弊してきております。災害対応を含む地域社会の維持の支障を来すということも、これも当然懸念されることだと思っております。  一方、全国的に災害に強い国土構造を再構築していくためには、地域の特性に応じた地域づくり、国土づくり、これを担う存在である建設産業の存在が不可欠だと考えております。  このため、地域に貢献できる技術と経営に優れた企業が生き残り成長できるように、入札契約において地域に貢献している企業の適切な評価に努めるとともに、除雪、河川等の維持管理につきましては地域維持型契約方式の導入を進めているところであります。  また、元請や下請、この企業に対する金融支援を実施するほか、経営相談等の整備等を行っているところであります。  今後も、建設産業が災害対応を担うなど地域を支えていくことができますように、その活性化に努めてまいりたいと考えております。
  107. 上野ひろし

    ○上野ひろし君 ありがとうございます。  今申し上げた調査の結果についてはお手元にお届けもさせていただいていると思います。是非、それも踏まえてしっかりとした対応をお願いしたいと思います。  加えて、今の調査を踏まえまして幾つかの提言が出されております。それについても個別に確認をさせていただきたいと思います。  まず、東日本大震災の発生の後、国でありますとか県、それから市町村、複数の関係機関から建設事業者に対して出動の依頼があったということで、随分現場の方では混乱が生じたケースもあったというふうに聞いてございます。  そもそも、今申し上げたように、建設事業者の人員でありますとか機械、そういった資源が大変限られているという中で、どこかが一元的にその限られた資源をどこに投入したらいいのかというのを判断をして、かつ、その情報が錯綜することのないように、しっかりとした連絡体制も構築する必要があるのではないかと思うんですけれども、その状況の認識と対応についてお伺いしたいと思います。
  108. 関克己

    ○政府参考人(関克己君) お答えを申し上げます。  先生御指摘のように、国土交通省では、全国の地方整備局、あるいは事務所、これは道路や河川を管理する事務所でございますが、こういったところで建設業の団体の皆様、あるいは建設業の企業の皆さんと、いざというときの円滑な対応ということで協定を締結させていただいております。さらに、先生御指摘のように、都道府県あるいは市町村においても同様な協定を結ばれているところでございます。  こういった協定の下に、今回も、東日本大震災では、例えば東北建設業協会連合会等との協定を基に地元の建設会社の皆様方の協力が得られたということで、厳しい条件の中でも、状況の中でも、くしの歯作戦などが機能し、初動の対応ができ、一定の評価が得られたというふうに認識しているところでございます。  ただ、一方で、先生御指摘のように、実際に災害協定に基づいて初動対応をするという場合には、いろんなところからの協定があるわけでございまして、こういったものについて、あらかじめ関係者間で調整をしルール化しておくことが極めて重要、とりわけ規模が大きな災害ほどこういったことが重要になると私どもも認識しております。  現在、地方整備局では、それぞれの地域ごとに、名称はいろいろございますが、関係の都道府県、自治体等も入ったりする防災連絡会、これは名称いろいろございますが、そういった場がございます。そういう意味では、こういった場を活用しまして、いざというときにあらかじめ備えておくという、効率的な災害対応が行えるような取組をできるだけ速やかに進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
  109. 上野ひろし

    ○上野ひろし君 是非、現場で混乱が生じないように適切な対応をお願いしたいと思います。  続けてお伺いをしたいと思います。  被災地において、まさに災害の発生の後、復旧・復興作業を行う人員、機械が不足をしている場合、ほかの地域から輸送していくということが必要になるのではないかと思います。その際に、そういった移動が円滑になるように、例えば道路通行許可の手続、また有料道路の無料通行措置などを迅速に行う必要があるのではないかと思います。  東日本大震災の発生の際の対応はどうだったのか、また、今後どのように対応していくのか、お伺いしたいと思います。本日は、これは幾つかの省庁にまたがる問題であるというふうに聞いておりますけれども、警察庁政府参考人の方がいらっしゃっておりますので、お答えできる範囲でお願いしたいと思います。
  110. 石井隆之

    政府参考人(石井隆之君) 東日本大震災におきましては、広域に人員や物資を輸送する必要がございましたことから、高速道路を中心として緊急交通路の指定を行い、一般車両の通行を禁止して災害応急対策に当たる車両が円滑に被災地入りできるようにしたところでございます。特に、建設機械や資機材を輸送する車両には、交通規制を開始した翌日、これは三月十三日からでございますが、緊急交通路の通行許可証を交付して、道路啓開や復旧事業に支障がないように努めてまいりました。  警察庁におきましては、先般、東日本大震災の教訓を踏まえ、大規模災害に伴う交通規制の在り方についてマニュアルを取りまとめたところでございますが、このマニュアルでは、災害応急対策にかかわる民間事業者の車両の中でも特に道路啓開や重機運搬を行う車両などについては、災害発生直後から緊急交通路の通行を認めることとしております。さらに、このような建設関係車両につきましては、事前の登録制度を導入して災害発生後速やかな対応をできるようにしたところでございます。  今後、それぞれの地域の建設業者の方々が災害応急対策に使用する車両について、この事前登録が円滑に進むよう都道府県警察指導してまいりたいと思っております。
  111. 上野ひろし

    ○上野ひろし君 ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。  今質問の際に申し上げた有料道路の無料通行措置について、これは国土交通省かと思います。東日本大震災の際には円滑な対応に努められたというふうに聞いてもおりますけれども、津島政務官いらっしゃっております、引き続きしっかりとした対応を御検討いただけるようによろしくお願いいたします。  次に、燃料の確保といった問題についてお伺いしたいと思います。  今回の震災におきましても、震災の発生後、燃料の確保といった問題は大変に大きな議論があったところかと思います。災害の発生時におきまして、例えば道路の啓開作業、先ほど来申し上げております、そういったことに従事をされる建設事業者の方々に対して必要な燃料をしっかりと確保されるといったことは、その後の復旧・復興作業を円滑に進めていくという意味でも大変大事なのではないかと思います。  東日本大震災のときの状況も踏まえまして、今後どのように対応されるのか、お伺いしたいと思います。
  112. 安藤久佳

    政府参考人(安藤久佳君) お答えさせていただきます。  まさに東日本大震災の際には、東北の被災者の皆さん方を中心にいたしまして、ガソリンを中心といたしました石油製品の供給に大変当初支障を来したということで、私ども大変大きな反省と教訓、これを今後生かさなければいけないという思いでおります。  今後、この国会にも新たな法案を今提出をさせていただきまして、平時から緊急時におきます石油製品の安定供給をどのように図っていくのか、あるいは二十三年度の第三次補正、来年度予算におきまして、それぞれ拠点になります精油所、油槽所、ガソリンスタンドといったところに現実の製品の備蓄をどう進めていくのかといったようなことにつきまして、できる限りの対策を平時から講じていきたいと思っております。  その際、特に大事なのは、今先生おっしゃいましたように、各省間の連携と、それと地元のそれぞれの地域の実情に応じた優先供給をどのように行わせていただくのかということだと思っております。まさに先生御案内のとおり、群馬県におきましても、石油の販売業者の皆様方あるいは県との間で災害を想定をいたしました協定を結ばさせていただいております。こういったところに、今おっしゃられましたような建設業者を始めとする復旧復興活動に従事される方々を優先順位の高い形でできるだけ位置付けていただきたいというふうに私どもお願いを、あるいは調整を今させていただいております。  起きてはいけないことでございますけれども、そういうときに備えまして平時から万全の対策を取って、建設業者を始めとする復旧復興活動の御支援に支障を来さないようにしていきたいと思っております。
  113. 上野ひろし

    ○上野ひろし君 ありがとうございます。しっかりとした対応をよろしくお願いしたいと思います。  続いてお伺いいたします。  東日本大震災発生の後、通信網が被災をしたという状況がありました。まさに被災地で災害対応業務を行っている建設事業者の活動に支障が生じたという話も聞いております。出動する、どこに行くという連絡が通信手段がないために徒歩でされたというふうな話も聞いておりますけれども、まさに現地で啓開作業、また復旧・復興作業に当たられる建設事業者の緊急時の通信手段をきちんと確保していくということが大事なのではないかと思うんですけれども、どのように対応されていくのか、お伺いしたいと思います。
  114. 鈴木茂樹

    ○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えさせていただきます。  災害時には携帯電話などの通信インフラが被災等により利用できなくなる場合に、そうした事態に備えて被災地域で復旧活動等にかかわる方々の連絡手段の確保に取り組むことは、委員御指摘のとおり、大変重要なものと認識してございます。  東日本大震災では、携帯電話が利用できない際に、業務用の移動通信システムであるMCA無線、あるいは簡易無線、それから衛星通信といったものが被災地で活用されたというふうに聞いております。また、総務省で保有する衛星携帯電話等の無線機器を自治体に無償で貸与するという取組もしてきたところでございます。  総務省といたしましては、各地域の方々に比較的災害に強い各種の通信手段を今後に備えて整備、御活用いただけるように情報提供などを行いますとともに、災害時には自治体の対策本部などを通じまして、復旧活動に当たる方々の取組を支援できるよう、無線機器の貸出し体制の強化に努めてまいりたいと思います。  また、総務省では、昨年、通信事業者など関係者による検討会を開催いたしまして、今後の大規模災害時の通信確保に向けて国や通信事業者などの各主体が取り組むべき事項を取りまとめました。それを踏まえまして、総務省としては、通信事業者の設備の安全・信頼性対策の強化、それから通信混雑の対策技術の研究開発なども進めてまいります。  今後とも、引き続き大規模災害時における通信確保に積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
  115. 上野ひろし

    ○上野ひろし君 ありがとうございます。是非しっかりと対応をお願いしたいと思います。  今、答弁の中で衛星携帯電話という話もございました。総務省さんはお手持ちの分を貸与されたという話もお伺いしましたけれども、各省庁に随分またがった問題であるというふうにも聞いております。是非、通信を所管する総務省さんとしてしっかりと各省庁をまとめた上で対応をお願いできればと思います。  建設関係で最後にもう一問お伺いしたいと思います。  建設事業者自身が災害対応力を高めていくという意味からも、国や地方自治体の公共事業の発注におきまして、災害対応業務に従事をされた事業者の災害出動実績というのをきちんと評価をしていくということが大事なのではないかと思います。是非そういった取組を国、また地方自治体の方で進めていっていただければ、各事業者もしっかりと災害対応に日ごろから備えていくということにもなるのかと思います。  その辺りについて、今後の対応をお伺いしたいと思います。
  116. 佐々木基

    ○政府参考人(佐々木基君) お答えいたします。  先生御指摘のとおり、地域の建設企業は地域に密着していまして、災害時の対応とかあるいは除雪対応、そういったものを担っていると。そういう意味におきましても、地域にとって極めて大きな役割を果たす重要な存在であると認識しておりまして、私どももこうした企業が成長できるよう環境を整備することが重要であると考えているところでございます。  このため、入札契約に関しましては、公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針というのがありまして、これ、平成二十三年八月に閣議決定しておりますけれども、ここで総合評価落札方式の評価項目として、災害時に迅速な対応をしたかどうかと、こういったことにつきまして評価項目を必要に応じて設定するということにしたところでございまして、このことは地方公共団体にも周知しているところでございます。  なお、国土交通省の直轄工事につきましては、総合評価落札方式におきまして、こうした考え方の下で、災害協定を締結しているかどうかとか、あるいは協定に基づく活動実績がどうかとか、こういったことについて地域への精通度あるいは貢献度を評価しているところでございます。  今後ともこのような取組を積極的に推進し、災害時における重要な役割を担う地域の建設企業の適正な評価に努めてまいりたいと考えております。
  117. 上野ひろし

    ○上野ひろし君 ありがとうございます。是非、各自治体に対する要請等も含めて、今後もしっかりと対応をお願いしたいと思います。  最後に、時間がないので、まとめて一問、質問させていただきたいと思います。  環境省さん、いらっしゃっていると思います。下水処理場における汚泥の問題についてお伺いしたいと思います。  全国の下水処理場において、放射性物質を含んだ汚泥、またその焼却灰が処理をされずに保管場所に積み上がっている問題があるというふうに聞いております。私の地元、群馬県でありますけれども、前橋市の水質浄化センターでその処理が問題になっているというのもつい最近も報道されたところでございます。  このような状況をどのように把握されているのか。また、八千ベクレルという基準以下のものについてもきちんと国の方で方針なり対応策を示さないと、結局はその処理が進まないのではないかというふうに思うわけでありますけれども、その辺の見解をお伺いしたいと思います。
  118. 伊藤哲夫

    ○政府参考人(伊藤哲夫君) 放射性物質が検出され、従来の処分、利用ができなくなった下水汚泥につきましては、各下水道管理者において新たな処分、利用先の確保に取り組んでいる一方、処分、利用先が見付からない下水汚泥についてはやむなく下水処理場内などで保管を行っていると、こういう状況にございます。その保管量につきましては、国土交通省の調査によれば、本年二月十七日時点において、全国十二都県、合計約十万トンとなっているというふうに承知しております。  放射性セシウム濃度が一キログラム当たり八千ベクレル以下の下水汚泥につきましては、これは廃棄物処理法が適用されまして、従来と同様の処理方法で安全に処理することができると、こういったことを環境省は明らかにこれまでもしてまいりました。しかしながら、八千ベクレル以下のものであっても、処理が現実には進まずに保管せざるを得ないものもあるということは我々も十分承知しております。国としても、関係自治体と連携して、安全性の周知に加えまして、これらの廃棄物を受け入れることができる処理施設への働きかけを行っているところでございます。  放射性物質を含む下水汚泥の早期の処分に向けまして、関係自治体などの協力を得ながら、環境省、そして国土交通省を中心に関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと、こういうふうに考えております。
  119. 上野ひろし

    ○上野ひろし君 ありがとうございます。  八千ベクレル超のもの、これは国が責任を持ってということだと思うんですけれども、八千ベクレル以下のもの、これも今実態的には処分が進まないで積み上がっている、保管場所もなかなかなくなってきている、また積み上がっていること自体が周囲の方々からは心配もされているということなのだと思います。是非、処理が実効的に進んでいくように国としても積極的に対応をお願いしたいと思います。  以上で質問を終わります。
  120. 山下芳生

    ○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  一月十八日、当委員会で桜島と霧島山・新燃岳の火山噴火災害の視察を行いまして、私も一緒に行かせていただきました。  私自身、鹿児島県には何度も訪問をさせていただいたことがあるんですが、桜島に渡ったのは今回が初めてでありました。桜島からの火山灰による被害の様相、例えば農業や漁業の生産物に降った灰がくっついて商品価値が下がってしまったり、子供たちが窓を閉め切った教室の中で遊ばなければならないなど、現地では様々な御苦労があることがよく分かりました。  それから、新燃岳のある霧島山の周辺五市二町でつくる環霧島会議の各首長さんの皆さんにお話を伺いました。私が感心いたしましたのは、この環霧島会議が年二回きっちり行われていること、それから、そこで二〇〇九年に作った霧島火山防災マップが昨年の噴火の際とても役に立ったというお話でありました。これ、活火山とはいうものの、この霧島山は三百年もの間本格的な噴火がなかったということで、住民の皆さんはもう美しい山と、とても噴火なんか考えられないというふうに意識をされていたようですが、それでも、万が一ふるさとの山が噴火したらどうなるか、専門家の協力も得て防災マップを作ろうと環霧島会議で議論し、作成されたそうであります。  いただいた防災マップを見ますと、今後、噴火口となる可能性の高い四か所はここだという地図、それから規模の大きな噴火が起こった場合の災害区域予測図、これは四パターン、それから噴火で起こる現象として、噴石、火砕流、熱風、溶岩流、降灰、火山泥流などが記され、いざというときの心得などが分かりやすく示されておりました。  噴火で起きる現象には、三宅島や伊豆大島などほかの火山が噴火した際の写真が、もし起こればこうなりますよということで挿入されておりまして、この防災マップが作られて約二年後にその写真と同じ現象が目の前で起こったということで、ある町長さんはこのハザードマップに基づいて熱風の避難勧告を住民に出すことができたと語っておられました。  実は、二〇〇〇年の北海道有珠山の噴火災害の際も有珠山火山防災マップが事前に住民に周知されておりまして、それが力となって、気象庁から噴火二日前に発表された緊急火山情報に基づく住民約一万六千人の避難が的確に行われて死傷者は出なかったというふうに聞いております。  そこで防災担当大臣に、ちょっと通告にはなかったんですけど、感想で結構なんですけれども、私は、首長と行政が専門家と一緒になってこの火山防災マップを作成する過程で、もしふるさとの山が噴火したらどうなるのかという具体的なイメージを持つことができる、作成の過程で、それが実際の噴火に際して大変大きな力となる、火山防災マップというのはそういう効能があるんだと感じたんですが、感想を、御認識を伺いたいと思います。
  121. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 本当に適切な御指摘をいただいておるんだというふうに思います。  私も桜島あるいは霧島、この間入って、協議会の活動を見て改めてそのことを認識したのと、それと同時に、やはり一つの山に常時専門家がそれを分析して時間的な経緯の中で観察を繰り返していくという体制と、さっきお話の出た、行政とそれから住民それからその周辺の専門家が組んでいくという、この体制というのは本当に大事だということ、同感でございます。大事な政策をそういう形で進めていきたいというふうに思っています。
  122. 山下芳生

    ○山下芳生君 ところが、全国の火山防災体制はなかなか思うように進んでいないなと思っております。  そこで、ちょっと数字で結構ですが、日本にある活火山百十のうち、火山噴火予知連絡会によって監視・観測体制の充実の必要があるとされている活火山は四十七火山ありますけれども、その四十七火山ごとに火山防災協議会の設置、それから火山ハザードマップの作成、それから具体的な避難計画の策定、それぞれどうなっているか、お答えいただけますか。
  123. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 四つの要因といいますか、四つの政策をセットで進めなければならないというふうに思っているんですね。  先ほどお話が出ました火山防災協議会ということ、それからハザードマップの整備、それから噴火警戒レベルの導入火山というものに対しての技術的な、いわゆる研究者としての知見をそれに反映させるということ、それからもう一つ、最後に、具体的で実践的な避難計画の策定ということですね。こうした基準でいきましても御指摘のとおり非常に心細いものでありまして、常時監視・観測体制の必要がある四十七火山のうち、十の火山において火山ハザードマップがまだ作成されていないという状況であります。  こうしたことを前提にして、二十三年一月に設置をしました火山防災対策の推進に係る検討会というものを設置をしておりまして、それで検討をして、今般、火山防災協議会の設置推進ということと火山ハザードマップの整備促進を内容とした取組の方向性について御意見をいただいておりまして、三月中にこれを取りまとめて発表をさせていただくという予定にしております。  この検討会の取りまとめの趣旨に沿ってより具体的な検討を行いまして、火山ハザードマップの作成のための指針、これを作成するとともに、その成果の普及や技術的支援などを行うことによって更にしっかりとした取組をしていきたいというふうに思っております。
  124. 山下芳生

    ○山下芳生君 大事なことだと思います。  私、その際、何で進まないのかといろいろ聞きますと、最大の問題として、自治体に人手が足らない、火山対策になかなか手が回らない実情があるということがあると思うんですね。政府のアンケートによりましても、各市町村の防災担当職員数は一人か二人のところが約五割を占めております。しかも兼務、兼任でありまして、なかなか火山対策に専門的にかかわれない。それから、火山によっては複数の県や市町村にまたがっているために、なかなかこの関係団体が集まることができない、一人、二人ではですね、ということもあるようです。  そこで、いろいろ今の検討会の指針も踏まえて実際に実施していく上で、やっぱり市町村、県任せではなかなかしんどい面があると思うので、ここはやはり特別な手だてが必要ではないかと。大臣が直接足を運んで、あるいは一か所一か所、国が直接支援チームを送るなど、体制面で国がイニシアチブを発揮するということが大事だと思うんですが、この点いかがですか。
  125. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 国の方でもちょっと調査をしまして、二十三年五月に内閣府が都道府県に対してアンケート、アンケートといいますか、調査をやっております。それによると、火山ハザードマップを整備するための関係機関の連携体制、これが整っていないということ、それから火山災害の経験がない、あるいは噴火活動の兆候がないために、そこまでの切迫感といいますか、必要性が感じられないというふうな反応が返ってきたとか、あるいは専門家と行政の連携ですね、この辺のトータルな形ができていないというふうなこと、いろいろそうした指摘がございます。  桜島やあるいはさっきの新燃の例でいくと、あの噴火があったときにやっぱり国の方から直接担当がその地域に出向きまして、関係の地方自治体それから研究者含めて一つの協議体、これはコアグループと呼んでいますが、地元では、そうしたものを中心につくって、それから更に広域的にというふうなことをやってまいりました。  国としても、そうしたところを必要に応じて直接働きかけながら、この協議会の組立てというのをやっていきたいというふうに思っております。
  126. 山下芳生

    ○山下芳生君 それ、大事だと思うんですよね。火山噴火予知連絡会会長の藤井敏嗣東大名誉教授が、マグニチュード九の大地震の後では火山噴火の危険性が高まる、歴史上、世界では大震災の後に火山が爆発していると、最近もNHKで報道されていましたけれども、今がまさにそういうことなので、やっぱりここでこれまで遅れていた体制をこの機に確立するということは、国のイニシアチブを発揮してやるべきことだと思います。  ちょっともう時間がありませんので、順番、二、三問飛ばしまして、次に、昨年の台風十二号による紀伊半島大水害について質問したいと思います。  今回の大水害では新宮川のはんらんによって大きな被害がもたらされました。実は、奈良、和歌山、三重を流れる新宮川流域には十一の発電専用ダムがありまして、被災した流域の住民や自治体からはダム放流による人災だとの厳しい声が上がっております。これに対して、十一のダムのうち六つのダムを持つ電源開発株式会社、Jパワーはこう言っております。そもそも発電専用ダムには洪水に備えた事前放流の規定はない、上流から流れてきた分はそのまま放流したが、流れてきた以上の放流はしていない、こういう説明をしているわけですね。しかし、大雨洪水警報が出た後で本格的放流を始めたダムもありまして、私自身、あちこちの被災現場でJパワーに対する怒りを住民から聞いたわけであります。  私は、今回の水害被害とダムの放流についてきちんと検証して、今後の発電ダムの運用改善を行うべきだと考えておりますが、政府として今回の新宮川のダムからの放流と水害被害との関係についてどう評価しているのか、それから、検証を踏まえて、発電ダムの運用改善、しっかりと行わせるべきではないか、この二点、お答えください。
  127. 奥田建

    ○副大臣(奥田建君) 検証と、そしてこれからの運用ということについて御質問いただきました。  これからの運用ということについてまず私の方からお話しさせていただきます。  台風十二号の後、紀伊半島大水害と地元の方では呼んでほしいということをおっしゃっておりましたけれども、国と三県の合同の検討会、合同会議というもので、各省庁全部そろっての災害の対応というものを会議で諮ってまいりました。  その中でも、委員御指摘の、治水じゃないけど、発電ダムであるけれども、治水に対して貢献できることはないのか、あるいはやるべきことがないのかということを問題提起をいただきまして、そしてまた各県で取り組んでいる事例なども紹介いただいて、そして今現在は、ダム管理者、学識経験者、そして国と三県が入って、この紀伊半島にかかわるダム操作に関する技術検討会、これを開始しております。四月まで四回開催する予定で、今現在、二回が終わっておるところでありますけれども、この中から、しっかりとダム操作、そして情報伝達の現状確認、こういったことをもって、しっかりと洪水前にダム水位を従来以上に低下させること、こういったことを検討し、五月に中間報告としてまとめ、また地元の皆さんにもその結果というものを御相談申し上げる予定でおります。
  128. 山下芳生

    ○山下芳生君 今の話で、もう検証も含めてやっていただいているので、私は非常に大事だと思うんですね。これまで発電用ダムというのは治水には関係ないんだと、流れてきたものを流しているだけであって何の責任もないという態度だったのを、そうはいったってもっとできることあるだろうということで、技術的にも検討が始まって、そういう洪水のおそれがある前には今まで以上に水位を低下させるということも、今Jパワーの方からもそういう意見が表明されつつあるということでございますので、やっぱり私はそういうことを、みんなで知恵を合わせてできることをやるというのが大事だと思うんですね。  Jパワーは全国の十一の水系に三十三の発電専用ダムを持っております。それから、ほかの電力会社などが持つ全国の発電専用ダムは六十五水系三百二十三に上るわけでして、今回の新宮川流域だけの問題ではありません。ですから、今回、電力事業者も交えて、関係自治体が集まって洪水対策の見直し、知恵出しが議論されている意義は大変大きいと思っております。そこで、検討会でもダムの運用の技術的な検討だけではなくて、降雨量予測の強化あるいは情報伝達方法の改善なども総合的に検討されております。  やはり、災害時の被害を最小化する減災という考えに立つならば、河川洪水の対策としてはダムの運用と併せていろいろなことができることいっぱいあると思うんですね。したがって、私はこれ各省庁縦割りではなくて、ここはやはり防災担当大臣がイニシアチブを発揮して各水系での総合的な洪水対策に取り組んでいくべきじゃないかと、まだまだやれることはいっぱいあると、それに乗り出すべきじゃないかと思いますが、大臣いかがですか。
  129. 中川正春

    ○国務大臣(中川正春君) 御指摘のとおり、このダムの運用だけに限らず、様々な分野で省庁の枠を超えて横串を刺してトータルの防災計画を作っていくというのが私の役割だというふうに思っておりまして、そういう意味で積極的に乗り出していきたいというふうに思っております。
  130. 山下芳生

    ○山下芳生君 最後に、この和歌山県新宮市で、何回も行っているんですけれども、聞いた話を踏まえて一点提案させていただきたいと思うんですが、新宮川水系の本流、熊野川の右岸、和歌山県新宮市相筋地区の堤防損壊と浸水被害についていろいろ意見を聞いて、現地を見てまいりました。  この相筋地区といいますのは、熊野川と背後の山の間に挟まれた細長い住宅地でありまして、四百五十世帯中八割が床上浸水をしてしまいました。住民の皆さんの話では、台風十二号が来る前、一昨年、この同地区の右岸の堤防の補強工事が完了したんですね。しかし、その工事を住民の皆さんずっと毎日見て、このやり方では危ないんじゃないかというふうに感じていたというんですよ。もう長年、熊野川と付き合って暮らしている方々ですから、よく分かるんでしょうね。いろんなことを河川事務所に言ったそうです、問題点を。要望したんですが、なかなかそれが聞き入れられずに工事は完了したと。実際、十二号が来て増水して、心配したとおりに残念ながら水の勢いが増して堤防がえぐられて、あわや決壊寸前というところまでなっちゃったんですね。  したがって、今回の堤防の損壊の本格的な改修がこれから始まろうとしておりますが、その計画を作るに当たっては、私は事前に地元の住民の皆さんに、こんなのでどうでしょうかと説明を行って、いや、もっとこうしたらどうだという地元の住民の要望もちゃんと踏まえて、今度は本格的な改修計画を作り改修事業に当たるべきだと、こう思いますが、いかがでしょうか。
  131. 関克己

    ○政府参考人(関克己君) お答えを申し上げます。  先生御指摘のこの新宮市の相筋地区につきましては、今回の台風十二号で、未曽有の洪水ではありましたけれども、おっしゃるように堤防の損壊というのがございまして、ひとまず緊急対応が必要だということで九月十九日まで、これは完了したところでございます。この後、本格復旧に向けて、現在、激甚災害対策特別緊急事業あるいは災害復旧ということで進めているところでございます。どのような形で復旧をしていくのかと、それからさらには再度災害防止ということが重要になります。こういったことについて現在、工法の検討、あるいは工事の手続、段取り、こういったものについて準備を進めております。  これまで地方自治体等の関係の皆様方には、災害復旧の方針について説明をし、御意見を伺って進めているところでございますが、今後、早急に地元の住民の皆様方にも説明をさせていただき、十分御意見を伺った上で早急に対応を進めてまいりたいと、こんなふうに考えているところでございます。
  132. 山下芳生

    ○山下芳生君 終わります。
  133. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) 本日の調査はこの程度にとどめます。  国土交通大臣の入室を待ちますので、委員の皆様はしばらくの間お待ちください。  暫時休憩いたします。    午後四時二分休憩      ─────・─────    午後四時八分開会
  134. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) ただいまから災害対策特別委員会を再開いたします。  この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、藤本祐司君が委員を辞任され、その補欠として徳永エリ君が選任されました。     ─────────────
  135. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) 豪雪地帯対策特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  提出者衆議院災害対策特別委員長村井宗明君から趣旨説明を聴取いたします。村井衆議院災害対策特別委員長。
  136. 村井宗明

    ○衆議院議員(村井宗明君) ただいま議題となりました豪雪地帯対策特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。  我が国の豪雪地帯は、国土の半分を占め、これらの地域では、冬季の恒常的な降雪、また、近年に見られるような豪雪により、地域住民の日常生活及び地域の社会経済活動は大きな影響を受けております。  豪雪地帯対策特別措置法は、かかる豪雪地帯において、雪害の防除その他産業等の基礎条件の改善に関する総合的な対策を樹立し、その実施を推進することにより、産業の振興と民生の安定向上に寄与することを目的として、昭和三十七年に議員立法により制定されたものであります。  その後、議員立法により、特別豪雪地帯における基幹的な市町村道の道府県代行事業による整備などの特例措置及び配慮規定等が追加され、これらの規定により、当該地域の雪害の防除や生活環境の改善等に多大な貢献がなされております。  しかしながら、豪雪地帯においては人口減少及び高齢化が進み、雪下ろしや雪かきなど、地域の除排雪の担い手不足は深刻となっており、今冬期も、高齢の方を始め多くの方が除排雪作業中に亡くなられております。また、空き家については、雪下ろしがなされないために倒壊する事案が発生するなど、近隣の住民にとって重大な問題となっております。  さらに、新エネルギーという観点から、近年、雪冷熱エネルギーの活用促進が図られておりますが、我が国が現在置かれている状況及び将来のエネルギーの在り方を考えれば、このような取組を更に進めることが強く求められております。  このような状況に鑑み、豪雪地帯対策の一層の充実強化等を図るため、豪雪地帯に対する配慮規定等を追加するとともに、本年三月末に期限切れとなる特別豪雪地帯における特例措置の有効期限を、更に十年間延長することを内容とする本案を提案する次第であります。  次に、本案の主な内容について御説明いたします。  第一に、国及び地方公共団体は、豪雪地帯の住民が安全に安心して暮らすことのできる地域社会の実現を図るため、建設業者の組織する団体その他の営利を目的としない団体等との連携協力体制の整備その他の地域における除排雪の体制の整備を促進するよう適切な配慮をするものとすること。  第二に、国及び地方公共団体は、豪雪地帯において、積雪による空き家の倒壊による危害の発生を防止するため、空き家について、除排雪その他の管理が適切に行われるようにするために必要な措置を講ずるよう努めるものとすること。  第三に、国及び地方公共団体は、豪雪地帯における雪の冷熱をエネルギー源として活用した施設の整備その他の取組が促進されるよう適切な配慮をするものとすること。  第四に、特別豪雪地帯における基幹的な市町村道の改築を道府県が代行することができる期限を平成三十四年三月三十一日まで、また、特別豪雪地帯における公立小中学校等の施設等に対する国の負担割合の特例措置の適用期限を平成三十三年度まで、それぞれ延長すること。  以上が、本法律案の提案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  137. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  豪雪地帯対策特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  138. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、平山幸司君から発言を求められておりますので、これを許します。平山幸司君。
  139. 平山幸司

    ○平山幸司君 私は、ただいま可決されました豪雪地帯対策特別措置法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、公明党、みんなの党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     豪雪地帯対策特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   平成十八年豪雪、平成二十二年度豪雪及び今冬の大雪による被害に見られるように、近年、我が国における豪雪被害は、多くの犠牲者を始めとする甚大な人的被害及び社会的、経済的被害をもたらしており、豪雪地帯における市民生活は極めて厳しい状況にある。豪雪地帯における安全で安心な市民生活を確保し、地域経済の発展を図ることは喫緊の課題であり、かかる見地から、政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。  一 豪雪地帯における生活は、地域が主体となり、住民の助け合いの精神によって営まれていることから、除排雪における町内会、自治会等の地縁による団体の果たす役割は極めて重要であり、除雪機械の購入費などを含む、かかる団体が実施する除排雪に要する費用に対する市町村による補助について、国としても必要な財政上の措置を講ずること。  二 地域における除排雪においては、除雪ボランティアが重要な役割を担っているが、円滑かつ安全な除排雪作業のためには、十分な除雪技術と経験が必要となることから、除雪ボランティアの確保と併せてその資質の向上、ボランティアと地域をつなぐコーディネーターの養成等受入体制の整備が不可欠である。このため、かかる地方公共団体の取組に対して支援措置を講ずること。  三 道路の防雪施設整備については、地域の実情に応じて国による補助が行われており、また、雪崩の発生を予防するための雪庇の排除についても、費用の一部を国が補助できることとされているが、近年、大雪による道路交通の麻痺という問題が頻発していることから、地方自治体が交通を確保できるよう、また、雪崩による道路閉塞等への被害を未然に防ぐことができるよう、国として必要な財源を確保し、更なる制度の拡充について検討すること。  四 農道は農作業のみならず日々の生活のための道路としても利用されており、その除排雪は住民の生活にとって極めて重要であることから、豪雪地帯において地方自治体が行う農道の除排雪についても、地方の負担の軽減を図ること。  五 本来所有者が適正に管理すべき空家について、地方公共団体が空家の積雪による倒壊等による危害の発生を防止するための管理を適切に行うことができるようにするため、国は、空家の除排雪その他の管理、管理に要する費用の負担の在り方等について指針を示すとともに、必要な財政上の措置等を講ずること。  六 近年の我が国の豪雪被害に鑑み、必要な施策を適時適切に行うために、本法による施策の効果について、三年後を目途として検証し、その結果を当委員会に報告するとともに、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
  140. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) ただいま平山君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  141. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) 全会一致と認めます。よって、平山君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、前田国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。前田国土交通大臣。
  142. 前田武志

    ○国務大臣(前田武志君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分に尊重し、努力してまいる所存でございます。
  143. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  144. 松下新平

    ○委員長(松下新平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時十九分散会