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2012-02-28 第180回国会 参議院 総務委員会 3号 公式Web版

  1. 平成二十四年二月二十八日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  二月二十三日     辞任         補欠選任      安井美沙子君     行田 邦子君  二月二十七日     辞任         補欠選任      片山虎之助君     宇都 隆史君  二月二十八日     辞任         補欠選任      宇都 隆史君     熊谷  大君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         藤末 健三君     理 事                 加賀谷 健君                 吉川 沙織君                 片山さつき君                 金子原二郎君                 木庭健太郎君     委 員                 相原久美子君                 江崎  孝君                 行田 邦子君                 主濱  了君                 武内 則男君                 難波 奨二君                 林 久美子君                 礒崎 陽輔君                 宇都 隆史君                 岸  宏一君                 熊谷  大君                 世耕 弘成君                 中西 祐介君                 藤川 政人君                 山崎  力君                 石川 博崇君                 寺田 典城君                 山下 芳生君                 又市 征治君                 森田  高君    衆議院議員        発議者      稲見 哲男君        発議者      逢坂 誠二君        発議者      石田 真敏君        発議者      平井たくや君        発議者      稲津  久君        修正案提出者   西  博義君    国務大臣        総務大臣     川端 達夫君    副大臣        防衛副大臣    渡辺  周君    政府特別補佐人        人事院総裁    江利川 毅君    事務局側        常任委員会専門        員        塩見 政幸君    政府参考人        人事院事務総局        給与局長     尾西 雅博君        総務省人事・恩        給局長      田中 順一君        総務省自治行政        局公務員部長   三輪 和夫君        消防庁次長    原  正之君        防衛省人事教育        局長       枡田 一彦君    参考人        日本国家公務員        労働組合連合会        中央執行委員長  宮垣  忠君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○国家公務員給与の改定及び臨時特例に関する  法律案衆議院提出)     ─────────────
  2. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、安井美沙子君及び片山虎之助君が委員を辞任され、その補欠として行田邦子君及び宇都隆史君が選任されました。     ─────────────
  3. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国家公務員給与の改定及び臨時特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、人事院事務総局給与局長尾西雅博君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国家公務員給与の改定及び臨時特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本国家公務員労働組合連合会中央執行委員長宮垣忠君を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) 国家公務員給与の改定及び臨時特例に関する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 江崎孝

    江崎孝君 おはようございます。民主党の江崎であります。  本法案成立に当たっては、国家公務員制度改革関連の四法案の早期成立と併せてこれから質問することが担保されていなければならないと、このように考えています。したがって、法案を補強する立場で質問をさせていただきます。  議題の国家公務員給与の改定及び臨時特例に関する法律案第一条の趣旨と、修正附則第十二条の地方公務員給与についてお尋ねをいたします。  地方自治体においては、法律案の趣旨にある「厳しい財政状況」とは、修正附則の「自主的」という観点からは言うまでもなく、地方財政の問題にほかなりません。  ところで、近年の自治体財政は、バブル崩壊後の景気回復のための公共事業に係る債務償還あるいは市町村合併、そして三位一体改革、これらを主要な要因として悪化し、極めて深刻な状況にあります。そして、この要因はほぼ国の主導によるものと認識をしております。一方、財務省主計局作成の来年度予算案資料、これを見ますと、地方の長期債務残高は、平成十五年度末以降この十年間、約二百兆円程度で安定的に推移をしています。これは、多くの自治体給与の独自削減を実施するなど財政健全化に関する並々ならぬ努力を約十年間にわたって行ってきたからであります。地方自治体は、財政健全化のため、既に自主的かつ適切に対応しており、その努力は大変大きなものであります。  ところで、国家公務員給与の削減に係る自治体財政及び地方公務員給与への影響に関する地方自治体側の認識は、全国市長会を始めとする団体決議あるいは平成二十三年十一月二十一日の全国知事会における発言などにおいて、国の方針の押し付けは許されない、平成二十三年六月三日閣議決定質問主意書答弁の堅持という明確な指摘が既に明らかにされております。私も、直接地方団体代表者と会談した際に、国家公務員給与削減について、地方公務員にまで求めることは納得できない、地方に波及させることはノーだと聞かされております。  そこで、このような地方財政の経過と現状を踏まえ、地方自治体において、法律案の趣旨にある厳しい財政状況に鑑みの提案者の認識を伺います。そしてまた、国家公務員給与の削減に関する自治体財政及び地方公務員給与への影響に関し、地方自治体側の認識に対する提案者の見解を明らかにしていただきたいと思います。
  9. 稲見哲男

    衆議院議員(稲見哲男君) お答えいたします。  平成十六年から三年間の三位一体の改革によりまして、地方へは三兆円の自主財源が移譲された一方、補助金で四・七兆円の削減、交付税と臨時財政対策債で五・一兆円削減をされ、結果として地方財政を大きく圧迫するものでありました。政権交代後、平成二十二年度については地方交付税一兆円の増額がされ、平成二十三年度についても繰越財源を使って五千億円の増額が行われ、来年度もその水準を維持する交付税は十七兆四千五百四十五億円になっています。乾いた雑巾をまだ絞る状況は一定改善されていると認識しているところであります。  したがいまして、江崎委員の御指摘のとおり、昨年十二月二十日の全国知事会での、地方公務員給与国家公務員給与に単純に連動させるとすれば誠に遺憾、政府が掲げる地域主権改革の理念に反するものであるとの見解や、同じく十一月二日の、地方公務員給与額の決定に対し国が干渉することは地域主権の根幹にかかわる問題であり、国の方針の押し付けは許されるものではないとの中核市市長会の決議は当然だと考えております。
  10. 江崎孝

    江崎孝君 地方自治体側と共通の認識にあり、その前提において法律案が提出されているものと承知をいたしました。  ところで、法律案の趣旨の東日本大震災に対処する必要性について、総務省が公表している平成二十三年十月一日現在の被災地方公共団体地方公務員の派遣状況では累積人数が七万三千八百二人となっております。このほか、地方団体労働団体を始めとして様々な、そして多くの被災自治体への業務支援が行われているところであります。  そこで、東日本大震災に対処という趣旨は、被災地の救援、復旧復興は国の人的、財政責任地方自治体の人的支援により対応するべきものと考えますが、提案者の認識を明らかにしていただきたいと思います。
  11. 稲見哲男

    衆議院議員(稲見哲男君) お答えします。  私は、発災直後から党震災対策本部の福島県対策室長として、また、被災者が仮設住宅に移る段階からは仮設住宅生活支援チームの事務局長として、被災者に寄り添って活動を続けてまいりました。江崎委員とも御一緒させていただいております。  地方自治体におかれましても、直後の緊急消防援助隊に始まり、日本水道協会等八団体の応急給水と復旧のための支援、仮役場に避難をした双葉郡八町村を始め被災三県を中心に役場機能が低下をした自治体に対し、避難所運営や罹災証明発行のための、基礎自治体の職員を中心に、多くの支援が行われました。姉妹自治体間の対口支援、災害支援協定、あるいは総務省、全国市長会、町村長会のマッチングによる派遣など、一般職だけでもこの一月四日までに累計七万九千百七人、現在八百四人が中長期の派遣に対応してくださっています。  今年は固定資産税の評価替えがあるわけですが、罹災証明発行などで現地支援に手が取られて、派遣元自治体の本来業務が回らないと、こういう悲鳴も聞こえてくるわけでございます。  今後も、新しい町づくりのための技術職や、生活支援拠点における心のケアのための保健師、地域医療を維持する医師、看護師の確保など大変重要であります。江崎委員の御指摘のとおりだと考えております。
  12. 江崎孝

    ○江崎孝君 ありがとうございます。  法案の東日本大震災への対処とは、既に継続して行われている被災地の復旧復興に向けた地方自治体の献身的な連携協力に感謝し、それを支援することであり、それこそが国が果たすべき責務であります。  次に、総務大臣の政府としての認識を伺います。  国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律案第一条の趣旨と、修正案附則第十二条、地方公務員の給与を踏まえ、国家公務員の給与引下げに伴う地方公務員給与及び自治体財政への政府の対応について見解を明らかにしていただきたいと思います。
  13. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) 地方公務員の給与については、各地方公共団体において、それぞれの時点での状況を踏まえ議会で十分に議論の上、条例で定められるものであります。  本給与臨時特例法案が成立した場合には、各地方公共団体において、同法附則第十二条の規定を踏まえ、引き続き国民、住民の理解と納得が得られるよう情報公開を徹底するなど、自主的な取組を進めながら適切に決定することが肝要でございます。  したがって、地方公務員の給与について、総務省から各地方公共団体に対して、今回の国家公務員に係る時限的な給与削減措置と同様の措置を実施するよう要請することや強制することは考えておりません。  総務省といたしましては、地方財政計画の策定に当たり、本臨時特例法案に定める給与削減措置と同様の措置が一律に実施されることを前提とした給与関係経費を計上することは考えておらず、今後の各地方公共団体の給与改定の動向等を踏まえつつ、所要の給与関係経費を計上し、必要な地方交付税総額を確保していくこととしております。
  14. 江崎孝

    ○江崎孝君 大臣、義務教育費国庫負担金の取扱いを含めて、昨年六月三日の閣議決定の質問主意書答弁と変更ないという理解でよろしいですか。
  15. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) これまでの考え方に変更はございません。
  16. 江崎孝

    ○江崎孝君 ありがとうございます。  総務大臣より、国家公務員の給与引下げに伴い、地方公務員給与及び自治体財政に影響はないという明確な答弁がありました。  そもそも、地方への影響遮断は地方自治及び地域主権という基本的理念の下で当然のことであり、にもかかわらず、なぜ法律の附則として扱うのか。民主党提案者稲見衆議院議員の改めての見解をお伺いをいたしたいと思います。
  17. 稲見哲男

    ○衆議院議員(稲見哲男君) お答えいたします。  地方波及の問題については、最後まで三党間での合意が困難でございました。二十二日の法案提出直前まで協議を続けた経過がございます。附帯決議での調整が整わず、自公両党が附則で修正案を提案するとの申出がございまして、ぎりぎり、「自主的かつ」の文章を挿入することを私の方から主張し、議員立法の国会提出と二十三日の衆議院総務委員会開催にこぎ着けたというのが経過でございます。是非御理解をいただきたいと思います。
  18. 江崎孝

    ○江崎孝君 経過はよく分かりました。改めて、総務大臣の答弁、そして政府の一貫とした、そして毅然たる見解と受け止めさせていただきます。  以上の質疑を通じ、修正案附則の現実的な効力はまず想定できないものであると理解し、質疑を終えます。
  19. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 自由民主党の礒崎陽輔でございます。  この問題はもう十一月の末から議論して、様々な紆余曲折を経ましてやっとまとまりました。まとまったことは良かったんだと私も思っておりますが、地方公務員の給与、今言ったことが全部事実かどうかはよう知りませんが、「地方公務員の給与については、地方公務員法及びこの法律の趣旨を踏まえ、地方公共団体において自主的かつ適切に対応されるものとする。」ことという附則十二条が付いたのは非常に良かったんではないかと私は思うわけであります。  自民党の中にもいろいろ議論がありました。地方交付税をきちんと削減して地方公務員にも給与削減せよという極端な意見から、これはデフレ要因になるので一切国家公務員の給与は下げるべきでないという極端な意見もいろいろありましたけど、こういう形で固まったと。これは自主的にということで、私はそれでいいと思いますけどね。  ただ、言いたいのは、国家公務員も大変であります。一〇%、八%、五%、大変な削減であります。これをやるのであるのに、地方公務員が何もしなくていいなんということは私は考えられないと思いますが、そこを強制をしちゃいかぬけれども、地方公共団体で自主的に判断してほしいという趣旨の条文であると私は思いますが、石田提案者、いかがでしょうか。
  20. 石田真敏

    衆議院議員石田真敏君) 今、礒崎委員から御指摘のあったとおりでございます。  当初、政府案が出たときの趣旨からいたしましても、厳しい財政状況に対応するということ、あるいは震災財源について言及をされているわけでありまして、そういう趣旨を踏まえまして、当初我々、自民党、公明党両党で対案を提出をさせていただいたわけでありますけれども、その時点で、やはり地方においても厳しい財政状況において様々な取組をされていることは事実でございます。我々も十分認識いたしておりますけれども、しかしまだ十分でないところもあるというふうな指摘もなされていることも事実であります。  また一方、震災財源につきましては、野田総理あるいは前原民主党政調会長を始め皆さんが、やはり公的セクター全体でというような御指摘もされておられたわけでありまして、そういうことをもろもろ勘案をいたしまして、附則の中にやはり文言として入れるべきではないかと。ただし、そのときには、あくまでも地方が自主的に御判断をいただくということは我々としても十分配慮しなければならない、そういうことでこういうような附則文案になったということでございます。
  21. 礒崎陽輔

    礒崎陽輔君 今の石田提案者の御答弁、これは稲見提案者の方も御異存ございませんね。
  22. 稲見哲男

    衆議院議員(稲見哲男君) 地方の場合、先ほど申し上げましたような大震災への人的支援がある、あるいは独自に給与削減等を行っている市町村が非常にたくさんある、こういう状況があります。  大阪市も、橋下市長は就任してから二か月ですけれども、既に三パー、五パー、七パー、九パーという新たな削減案、管理職については一一・五%、局長については一四%と、こういうふうな削減を労使の協議で実施をすることになりました。そういう点でいいますと、必ずしも一律国家公務員と同じ要請をしていくということにならないと、こういうふうな立場であります。
  23. 礒崎陽輔

    礒崎陽輔君 今の稲見提案者の御答弁は、まあ自主的かつ適切にやるのであれば引下げもあり得るという御答弁だったというふうに認識いたしておりまして、私もそれで異存はありません。  川端大臣にちょっとお伺いしますが、大臣がずっと内包説を唱えていました。人事院勧告は内包しているからしなくていいと言いましたが、最終的に、議員立法ではありますが、人事院勧告は昨年の四月に遡ってしっかりやってもらうことになった。これについて、じゃ、大臣はどう思われているかということですね。大臣も全責任者じゃなくて一定の枠の中で御答弁をなさった苦しい立場であったということは私も理解をしておりますが、ここへ来て、やはり与党も入って人事院勧告をちゃんと実施するようになった。これは大臣が少し、あなたのやっぱり判断、誤りがあったということを私は認めてもらわなきゃならぬと思います。  まあ謝ってくれとは言いませんが、少なくとも与党野党国会議員に御迷惑を掛けたと、大変お手間を掛けたと、そのぐらいのことは、まあ私が余り強制しちゃいかぬですけどね、誘導尋問するつもりはありませんが、そのぐらいのことは言ってもらわないと私はおかしいと思うんですが、大臣、いかがですか。
  24. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 元々の政府案に関しては、もう御案内のとおり、厳しい国家財政東日本大震災に対応するために臨時特例的にお願いするということで、六月に既に出されておりまして、その後、人事院勧告が出されました。  検討した部分でいいますと、人事院勧告の中に二つありまして、いわゆる各年代層の給与を民間に準拠して合わす部分と、いわゆる経過措置を二年で、半減し全減するということがありました。これを組み合わせると、その平均七・八%ですが、それぞれの階層によって大幅に減額される人というふうなものも含まれてしまうので、技術的に大変難しいと。そして、総額的にははるかに上回る全額で削減するという額と、フラット化という趣旨も基本的に含まれているということで、我々としては内包するということで説明をさせていただきました。しかし、個々の御議論もいろいろありました。  そういう中で、三党間においては、こういう状況を乗り越えて、東日本大震災も含めた、財源も含めた対応をやはりするべきであるという共通の御認識の中で、大変御苦労をお掛けいたしました。それは大変感謝をしておりますし、そしてそこの中で知恵を出していただいて、いわゆる経過措置に関しては二年後に一括するということで、各年度間においての大幅な個々人による減額の幅が、場合によっては低位者が上位者を上回るような額ということをしないで済むという知恵を出していただきました。  その部分は大変有り難いことだというふうに思っておりまして、この間において、そういう経過の中で三党で御努力いただいて今日を迎えたことに関しては、心から重く受け止め、そして感謝を申し上げたいと思います。
  25. 礒崎陽輔

    礒崎陽輔君 いや、難しいって、全然難しくないんですよね、別にそんなことは政府でもできたわけで。私もここの委員会予算委員会を通じて、いや、それ、下がり過ぎる人がおるなら調整したらいいじゃないのと私もずっと言っておったんです。まあ感謝申し上げますと言っていただいたので、本当はやっぱりもうちょっと誤りを認めなきゃいかぬと思いますよ、大臣大臣の判断ミスでここまで三か月、交渉を開始してから三か月、その前の協議から始めりゃもう長い時間、この問題、人事院勧告をやるかやらないか。人事院勧告をやるかやらぬかだけの話ですよ、今はね、今私が質問しているのは。それで長い時間、人事院総裁も呼んで議論をしていた。これはやっぱり政府の判断ミスがあるから、まああえてもう一度聞きませんけれど、そういうことははっきりと認めないと示しが付かぬと思いますよ。これは明らかな政府の判断ミスがここまで長い時間引っ張ったんだと私は思うわけであります。  もう一つ大事なこと、これももう何度も予算委員会でもこの委員会でも聞きましたけれど、民主党マニフェストの人件費二割の削減、これが皆さんが、民主党政権が掲げておりますけど、今回の措置はあくまで東日本大震災の復旧復興財源の確保のためであって、かつ二年間の暫定措置でありますから、この民主党マニフェストの人件費二割の削減とは関係ありませんね、大臣
  26. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) マニフェストの二割削減については、給与の引下げ、退職金の見直し、あるいは地方への移管あるいは行政のスリム化等々で実現するということでマニフェストに書きました。  そういう意味では、今回はその後発災した東日本大震災に対応する措置として、同時に国の厳しい経済状況も踏まえてということでの我々の立法の趣旨でありまして、これを踏襲して議員立法としてお出しになったという意味ではそれは別のものであるというふうに思っております。  ただ、大きな意味で給与削減をしていくという取組に一つの影響を与えるものであるというふうには受け止めております。
  27. 礒崎陽輔

    礒崎陽輔君 まあ影響を与える、ちょっとそこが意味がよく分からないけど、まあ余り変な答弁ではなかったと思いますけどね。これは暫定措置ですよね。二年後にこれ続けるつもり、大臣、あるんですか。二年後に延長するつもりがあるんですか。
  28. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) これはまさに、極めて異例な臨時特例的な措置でありますので、二年たつとこの法律自体は終わります。  その後どうするかに関しては、それまでに給与をどうするかという法律政府としては出す責任があるというふうに思っています。当然ながら、その間に恐らく人事院勧告は出されるんではないかというふうに思いますし、一方で国家公務員の関連四法案政府としては出させていただいています。  したがいまして、その法律が多分成立して、自律的に労使関係の下に給与を決めるという仕組みが構築されているならば、その間に、この現在七・八%引き下げられた状況と、それ以降、二十六年四月以降に向けてどういう給料であるべきかを政府としてはそこで提示をし、法律を出させていただくことになりますし、国家公務員の関係法案環境調わず、現在の人事院勧告制度の下でその時期を迎えることになるのであれば、それの時期に応じた人事院勧告を尊重する中で、政府としてこれからの給料をどうあるべきかを国会に出させていただくということになりますので、自動的にこれがどうなるという、期限は切れますが、その後、元へ完全に戻ってしまうとか、また下げるとかいうことは、そういう状況の中で政府責任として判断をして国会に提出させていただきたいと思っております。
  29. 礒崎陽輔

    礒崎陽輔君 ちょっと今のは分かりにくかったけれど、予算委員会の野田総理の私の質問に対する答弁で、とにかく消費税法案を審議するまでに人件費二割の、まあ法案を出すとは言っていない、見通しは付けるというような答弁をしているんですね。それは大臣、それと同じ考えですね。
  30. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 今度行政改革対策本部を設置をいたしました。その中で、どういう中身に関して詰めていくかということの方針を決め、そしてそれに対応する基本的な考え方を含めた法律も出すということで現在準備をしていますので、その方針に沿って大きな方向性を提示するということになろうかというふうに思っております。
  31. 礒崎陽輔

    礒崎陽輔君 人件費二割の見通しを近く示すという御答弁をいただきましたので、大変いい御答弁をいただきましたので、是非見せていただきたいと思います。  最後に、やっぱり今回の給与、三千億円下げることによって経済的にデフレ効果が大きいんじゃないかという意見もあるのでありますけど、この辺のやっぱり経済影響というものを大臣どのように考えて、またデフレが起きないようにどういうふうにしようと思っておりますか。
  32. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) デフレ対策は、この問題にかかわらず国の極めて大事な政策の一つであり、いろいろ各党のお知恵もいただきながら政府としても懸命に取り組んでいるところであります。  今回の部分で、国家公務員の給与が下がるという意味での消費マインドにどう影響を与えるかと、いろんな御議論もあることも事実でございますが、非常に大きく言えば、そこでカットした部分が復興財源として別の形で国庫として支出されるという意味では相殺されるような議論もございます。トータルとしてはこのことが極めて大きな経済全体に対してのことにはならないというふうには思っておりますけれども、マクロ経済的には慎重にこの事態は見極めていく必要があるというふうに思っております。
  33. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 その辺はまた経済対策としてしっかり考えていかなきゃならぬと思います。これもよく、大臣、今おっしゃったとおり、念頭に置いておいていただきたいと思います。  いずれにせよ、私も、これやっぱり一〇%、八%、五%、これを国家公務員の皆さんにお願いするのは私も断腸の思いであります。ただ、やっぱり東日本大震災という未曽有の災害という前提に立って我々はみんなで痛みを分かち合う。今後、もちろん国会議員も同じような形でやっていかなきゃならぬと私は思うわけでありますが、当然のカットじゃありません。大変公務員の皆さんには申し訳ないけれど、ここは我慢をしてほしいというのが私の気持ちであります。  ここまでの合意に至りました与野党の関係者の皆さんに感謝を申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
  34. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 自由民主党の宇都隆史です。  まず初めに、質問の機会を与えていただいたことに感謝を申し上げます。  まず、前提としてお話をさせていただきたいんですが、この国家公務員の給与削減法に関して、昨年の六月に閣議決定がされていながらここまで長いこと引きずってしまったわけです。その最大の原因は、やはり政府の今回の人事院勧告に対する無視、それから特定の労働組合と非常に不透明な形での合意を交わしたというのが報道になされたことに今回の長期化の原因があると思うんですが、総務大臣、これ端的に反省の弁を求めます。
  35. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) これはいろんな経緯があったことは御案内のとおりでありますが、東日本大震災も踏まえて、この政府が出した法案の趣旨を踏まえる中でいろいろな難しい課題を乗り越えて三党が真摯に御議論をいただき、こういう日を迎えたことは、大変敬意を表し、感謝を申し上げたいと思います。
  36. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 率直に反省の弁を求めたんですが、なかなかしっかりとした、これは政府の失策であると、先ほども我が方の礒崎委員からも質疑がなされましたけど、そういう答弁がいただけなかったことは非常に残念に思います。  その上で、今回この法案、三党合意の中で非常に細かいところまで煮詰めて今日に至ったわけですけれども、我が参議院としては今日初めてのこの委員会における審議なわけです。事前にいろいろ議員間で議論をしていても非常な問題点等がまだあるということが浮き彫りになっていない状況にもかかわらず、今回この委員会において午前中の審議のみ、そして採決まで行くということに、非常に余りにも拙速ではないのかなという感は強く、否めません。  ただ、しかしながら、この三党合意、非常に汗をかいていただいたそれぞれの党の代表の方々に、非常に御苦労されたことに関する敬意は表しながら、しかしながら、三党でもう合意を得たからこれは通すんだということに関しては、それでは国民の理解は得られないと思うんです。それはあくまで永田町の論理であって、今回のこの審議を通じて、問題点のあるところはどういう解決を図るのか、どういうような対策を今後していくのかというものも含めて議論を進めていきたいと思います。  特に私の質疑の中では、掘り下げ部分の部分ですね、人事院勧告の部分ではなくて、平均七・八%の掘り下げ部分についての質疑をさせていただきたいと思います。  まず、冒頭に質問させていただきたいのは、この平均七・八%の給与の掘り下げ部分、何の目的を持った掘り下げ部分なのかというのがよく分かりません。震災の復興の支援のためにするものなのか、あるいは今後この税と社会保障の一体改革の先鞭としてやるものなのか、あるいは、人件費の二割カットということを民主党のマニフェストでうたっていましたが、その一部分なのか。  先日、衆議院の総務委員会の中でも、我が自民党の坂本議員の方から質疑をいたしましたら、発議者の方で、平井議員の方からは直ちに大震災の財源に充てられるかは分からないという御答弁、あるいは民主党の稲見議員の方からは全体としては復興財源に充てられるんではないかと、非常に答弁としても一致を見ていないんではないかと思うんですが、七・八%のこのカットした部分は全額復興支援に充てられると考えてよろしいんですか。
  37. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) 答弁者はどなたでしょうか。
  38. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 発議者の方から。まず、前回の衆議院の方で発議者それぞれに答弁が食い違っていたので、統一の見解を示してもらえませんか。
  39. 平井たくや

    衆議院議員(平井たくや君) その質問はたしか人事院勧告の〇・二三のことを聞かれたので、私はそれは、要するに、どのように使われるかが分からないというふうに答弁したと思いますが、このマイナス七・八に関して言えば、これは厳しい財政状況と復興財源ということで、これは復興債の償還に使われるのではないだろうかと私は思っています。
  40. 宇都隆史

    宇都隆史君 ありがとうございます。〇・二三に関してはどう充てられるか分からないという話。済みません、そこは私も少し読み違えていたところがあるかもしれません。  しかしながら、じゃ、百歩譲って、この七・八%が復興財源に充てられる財源だとしましょう。そうであるとしても、今回のように国家公務員という特定の職の人間だけから徴収する、削減するということで、これは特定の職員に対する増税と全く変わらないような論理ではないかと思うんですが、これは租税基本原則である公平性というのを著しく欠いているんではないかとは思うんですけれども、これに関してはどのように発議者はお考えですか。
  41. 石田真敏

    衆議院議員石田真敏君) これは、先ほども御答弁申し上げましたように、そもそも政府案の中で、今回の目的というのが厳しい財政状況に対応するということ、それから大震災への財源ということでありまして、今お話のございました租税ということではなしに、やはり公務員が、国にかかわる公務員が、まず、その全体の財政状況あるいは震災への財源、そういうことを勘案する中でどれだけの痛みを分かち合うかと、そういう観点から政府案として異例、特例の措置として提出されたものと考えておりまして、我々が自公案を当初提出するときにも、その政府案の考え方はそれはそれで是とすると。ただし、法に基づく人事院勧告が内包されているというような答弁で曖昧にされておられたわけでありますけれども、それは我々としては認められないと。まず人事院勧告を実施する、その上でトータルで七・八%の異例、特例の措置を行うと、そのことについては我々としても同意し得るということで今日まで対応してきたということでございます。
  42. 宇都隆史

    宇都隆史君 政府として、東北復興財源、これを何とか捻出しなければならないという、極めて厳しい国家財政の中から何とかというところでの頭を悩ましている部分、これに関しては非常に強い共感といいますか御努力をなさっているなということは非常に強く分かるんです。しかしながら、国家公務員給与というところにまず最初に、先にそこの削減という結論が出てくるところに、何か非常に取りやすいところからまず財源を取るという感がどうしても否めません。  私は元国家公務員ですから、やっぱり国家公務員の実際削られる側の人間が、なるほどと、政府の論理であったり、あるいはこの発議者の論理を聞いたときにそれならば仕方がないなと納得できるようなことでなければ、やはり今回のこの法というのもなかなか国民理解を得られないんではないかと思うんです。何か、これから行われる税と社会改革の一体改革、その前に国民からもまずは身を切れと、自らの身を切れという声が上がっているのに対して、その国民のルサンチマンにこたえるようなこういう政策というのは私は政治的な劣化をやっぱり呼び起こすんではないかなと非常に危惧しているわけです。  この七・八%ということに関してお伺いしますけれども、七・八%二年間、この数字の根拠を教えてください。どこからこれは出てきたものでしょうか。
  43. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) 答弁者は。
  44. 宇都隆史

    宇都隆史君 済みません、総務大臣でお答えになられるんですか。
  45. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 背景的にはこの厳しい国家財政東日本大震災への財源というものを目的としてやるということは先ほど来お話が出ていたとおりでありますが、この数字の根拠でありますけれども、課長等の管理職の減額率については、地方公共団体もいろいろ、先ほど稲見議員からも大阪のお話がありましたけど、既にいろんなところで給与削減をやっております。そういう中で特に厳しいものという部分でも、参考にしますと、やっぱり一〇%というのが大体一番厳しい水準であります。  そういう意味で、課長等の管理職を一〇%、一方、係員クラスの減額率については、平均俸給額が約二十万円と給与額が少ないことを考慮して、一〇%の半分である五%としました。そして、係長、課長補佐といった中間層の職員の減額率については、管理職層が一〇%になっていることを踏まえつつ、また係員クラスとの逆転が生じないようにということで、八%ということで、それぞれ設定をいたしました。それをトータル加重平均をいたしますと七・八%になったという経過でございます。
  46. 宇都隆史

    宇都隆史君 今お聞きをしていますと、ここまでしか下げられないだろうということで、それも非常にアバウトなパーセントが出てきているわけなんです。  じゃ、なぜ、これ二年間なんでしょう。
  47. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 基本的には、現行制度では公務員国家公務員給与等は民間準拠ということで、人事院が詳細に調査をする中で勧告が出されるという制度であります。それを大幅に上回る減額でありますので、一定の期間とかあるいは恒久的にとかいうことは基本的には許されないものでありますので、まさにこの極めて異例な臨時特例として二年間と限定をさせていただきました。
  48. 宇都隆史

    宇都隆史君 結局、数字の選定としては極めて曖昧な選定の仕方をしているわけなんですよ。大体一〇%ぐらいだったら何とかなるだろう。あるいは、期間にしても二年ぐらいが限度だろうということで、これ年間約二千九百億円を見込んでいるわけですよね、削減を。  これにしても、では、積み上げで、復興財源にこれだけのものが必要だから全体の必要額のうちこの部分は公務員の削減で賄おうという積み上げ式で出てきた数字ではないということですね。
  49. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 積み上げではございません。
  50. 宇都隆史

    宇都隆史君 だから、元々復興財源のために、今回その目的を持って七・八%平均下げさせてもらいますよと法案ではうたっておきながら、何か本来その目的じゃやっぱりないわけですよ。非常に曖昧な形で、まず減らされるところを減らします、特定の期間、二年間だけ減らしますということで、そこにやっぱり、今回出てきた法案の非常に曖昧過ぎる部分に対して納得がいかないところがございます。  先ほど礒崎議員からもありましたけれども、この平均七・八%の削減、民主党二〇一〇年マニフェストの二〇%削減に含まれないかと質疑の中で曖昧な御答弁ありました。影響はある程度与えるんではないかとありましたけれども、含まれないという明確な御答弁、もう一度いただけませんか。
  51. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) この政府案を基にした議員立法でありますので、私の方からは政府案の考え方だけ申し上げますけれども、この部分に関しては、マニフェストで書いたり、後に起こった東日本大震災の財源に対応するという目的も含めてやるものでありますから、直接的に二〇%削減のためにやるものではございません。
  52. 宇都隆史

    宇都隆史君 ありがとうございます。  時間になりましたので、発議者の方に最後質問させてください。  今回、六か月間自衛官に関しては免除をするというような形で、六か月を超えない範囲でということが法案に明記されていますが、これは六か月間、明確に自衛官に関しては免除するということでよろしいんですか。これは民主党側の発議者にお願いしたいんですけれども。
  53. 稲見哲男

    衆議院議員(稲見哲男君) この閣法が閣議決定をされた時期でいいますと、自衛隊が七万人、現地でいろんな支援活動を行っておりました。その活動の最中に自衛官給与を削減をするのはどうかというふうな話もあって、総理のお声掛かりもあり、政令でこれを定めたということであります。  ただ、今法案を審査をしている段階では全員がもう撤収をしたということでありますから、その過去の自衛官の労苦と、そして復興財源を確保するというバランスの中で、この上限六か月という中で政府責任を持ってこの経過措置について定める、こういうふうなことになろうかと思います。
  54. 宇都隆史

    宇都隆史君 六か月ということでよろしいんですね。
  55. 稲見哲男

    衆議院議員(稲見哲男君) これは政府政令で定めていくということになりますが、三党合意の中でいろんな協議をしまして、実務者協議の中では、この附則十条についても少し変更しながら、月例給、生活給に着目をしながらこの上限の六か月と、こういうような形で認識を持っているということを衆議院総務委員会でも申し上げました。
  56. 宇都隆史

    宇都隆史君 明確に六か月ということを御答弁いただきたかったんですけれども、非常に残念です。  時間がありませんので、最後一言申し上げておきますけれども、今回の、自衛官も準じてということで同率に扱っていますけれども、自衛官の俸給の仕組みと一般職の俸給の仕組みの違いというのをよく検討された上でやはりこういう話をしていただきたいと思います。  今日は防衛副大臣、済みません、御答弁の時間、お願いしていたんですけれども、時間がありませんので私の方から端的にちょっと説明させていただきますけれども、自衛官のそもそもの俸給の基本給というのは、超過勤務手当、これも含まれた形でつくられております。自衛官は月二十一・五時間分の超過勤務手当しか付いていないんです。ですから、一日に約一時間程度の超過勤務手当しか元々付いていない、こういう状況。あるいは、定年退職も五十二、五十三と早いような形で、生涯年収も違う中で本当に同率に扱っていいのか。  こういうことも踏まえた上で、端的に、震災で頑張ったからという、そういう情緒的な判断ではなくて、全体の俸給制度というのを見据えた上での法整備というのを行っていただきたいと思います。今後また御検討ください。  終わります。
  57. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 今回、民主党、自民党、公明党三党で、政府側は全く無視をしておった人事院勧告というものをきちんと織り込んだ形で公務員給与の削減の七・八%というのも併せて実現をするという法案が三党の合意でまとまったということについては、私は、やはり政府でできなかったことを国会の側、議員の側で取り組んでやれたということについてはそれなりの評価をいたしたいと思いますし、また各党の御協力で今日参議院総務委員会でこの法案を審議をさせていただいて、うまくいけばということで、仮定の話ではございますが、あした、二月いっぱい、たまたま今年はうるう年で二月二十九日までございましたから、あしたの本会議で二月中にこの法案成立させることの見込みが立ったということについて、各党間の御協力に心から感謝を申し上げたいとも思っております。  最初に大臣に、いろいろ各党御質問されておりましたが、やっぱりこれ、この問題ここまで長引いてしまったのは、人事院勧告の問題というのはやっぱり実施しておくべきじゃなかったかということをいまだに思います。それをきちんとやっておけば、こんなにこじれることもなくきちんとした形ができたんじゃないかなということを思うんですが、この議員立法について、やはり大臣の感想を一言伺っておきたいですね。どうでしょうか。
  58. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 政府の立場として法案を出しましたけれども、国会のいろんな御議論の中で、この法律基本的な趣旨を最大生かしてしっかりやろうという各党間の、三党間の御努力、大変な御苦労の中でおまとめをいただいて、衆議院を通過し、今日の時点まで至ったことは大変その御努力に対しては敬意を表するとともに感謝を申し上げたいと思います。
  59. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 さて、この法律案では、二十三年人事院勧告では、給与構造改革に伴う経過措置額の支給について、二十四年度は半額支給、二十五年三月末をもって廃止ということになっていたわけです。この廃止時期につきまして、この議員立法法律案では二十六年三月末で廃止と、一年先送りになっております。この理由をきちんと伺っておきたいと思います。提案者。
  60. 稲津久

    衆議院議員稲津久君) お答えいたします。  平成二十三年の人事院勧告では、現給保障としての経過措置額は、平成二十四年度に半額支給、そして平成二十五年三月末に廃止をすることとなっております。これに対し、本法案では、経過措置額は平成二十六年三月末で廃止することとしております。これは、臨時特例と経過措置額の廃止と同時期に実施することになれば給与の減額幅が多大となる職員が生じることとなることへの配慮から経過措置額の存続期間を臨時特例の実施期間と合わせることとしたものでございます。
  61. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 これによって、人事院にお伺いしておきたいんですが、結局これで経過措置が六年間ということになるわけで、こういった六年間も継続した理由というのを人事院からきちんと伺っておきたいし、なおかつ、経過措置額の受給者数、一人当たりの平均受給額及び支給総額の実情がどうなったかについても人事院からきちんと伺っておきたいと思います。
  62. 尾西雅博

    政府参考人(尾西雅博君) まず、御指摘のこの経過措置額の趣旨について御説明申し上げますと、平成十八年度から平成二十二年度にかけまして給与構造改革というのを実施いたしました。この改革は、官民の給与は全体として均衡していることを前提としてその配分の是正を行ったものでございます。  具体的には、公務員給与地域の民間給与をより適切に反映させるとともに、年功的な給与カーブの是正を図るというために、俸給表水準につきまして、若年者の水準は据え置く一方で、行政職俸給表(一)の場合、三級以上の最高号俸の俸給を七%引き下げながら平均で四・八%の引下げを行うという、そして、その原資を用いまして民間賃金が高い地域におきます地域手当の支給割合の段階的な引上げなどを行ったところでございます。その際、この基本給であります俸給の引下げが大幅であること、そして、それは職員にとって急激な不利益変更になることから、その後のベースアップですとか昇給昇格により現給を超えていくことを念頭に経過措置を実施したところでございます。  一方で、こういった経過措置の実施により不足します制度改正の原資を確保するために、平成十九年の一月から平成二十二年一月までの四回分にわたりまして昇給の昇給号俸を一号抑制するということをいたしております。  なお、平成十八年以来地域手当の導入等の改正措置を行ってきておりますが、他方で、今申し上げました昇給号俸の抑制を行っておりますことから、こういった改正措置、さらに経過措置額を含めた公務員給与は全体として民間の給与水準と均衡しておりまして、経過措置の実施に当たって追加財源は必要としないということでございます。  この経過措置、昨年の勧告におきまして先ほど御指摘のとおり二年間かけて廃止することを勧告したところでありますけれども、この経過措置額の受給者数を見ますと、全俸給表のベースでありますけれども、平成十八年には約二十一万人であったものが、平成二十三年には約五万七千人ということでございます。また、受給者一人当たりの経過措置額の平均額は、平成十八年に約一万九千円であったものが、平成二十三年には約一万三千円ということでございます。また、経過措置額の支給総額につきましては、平成十八年には月額が約三十九億七千万円、それが二十三年には月額ベースで約七億二千万円と、こうなっているところでございます。  ただ、いずれにしましても、先ほど申し上げましたとおり、この経過措置額を含めた公務員給与が全体として民間の給与水準と均衡するような仕組みとなっておりますので、特段経過措置額のために追加財源は必要としないということでございます。  以上でございます。
  63. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 今おっしゃっていただいたように、なるほど、その昇給額を抑制して浮いた分を経過措置額に使うというような理由そのものは納得できないこともないんですが、それが終わって経過措置額が必要なくなったのなら、国庫に返す、人件費予算を縮減すべきじゃないかという意見があるのも、一面それはそれで理由があると思います。  確かに、今思いとして、この東日本大震災の復興費用のために国家公務員全員が痛みを分かち合おうとするときに、その昇給を回復する措置というのが政府案でも人事院勧告の案でも本法律案でもあるんですが、この昇給を回復する措置の必要性というものについてどう考えるのか、これについても人事院から伺っておきたいと思います。
  64. 江利川毅

    ○政府特別補佐人(江利川毅君) 公務員の給与につきましては、民間準拠ということでやっているわけでございます。その準拠で、トータルとしての総人件費を民間準拠してトータル額を合わせるということでやっているわけでございますが、そのために経過措置で必要な分は全公務員の給与、俸給、昇給を抑制することによって生み出してきたわけでございます。  したがいまして、その経過措置がなくなりますとその分だけ民間より低い給与になりますので、その分公務員の給与を上げなければいけないという形になるわけでございます。その上げる分を、今まで抑制された人の中の特に若い人たちを中心に給与回復をさせるということで考えたわけでございます。これは、公務員の給与全体を民間準拠でやっていくということの結果によって出てくるものでございます。  震災対策のための財源確保、確かにこれも一つのテーマでございますが、それは、公務員給与の民間準拠の在り方とは別次元の、大震災の財源確保のためにどうするかという大所高所からの国会の御判断で決めていただくべき問題、そういうことでこの二つを分けて考えている次第でございます。
  65. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 それから、この法案で、先ほども議論を聞いていて、ああ、解釈によってえらい違うなと思ったのは地方公務員の扱いの件でございまして、途中までちょっと協議もいろいろ聞いていた者の一人としては、最終的にこの地方公務員の給与の問題が附則で修正されている、衆議院でと、ああ、こういう知恵なのかなとも思いながら、その一面で、これはどうなっているかというと、地方自治体は、この法律等の趣旨を踏まえ、地方公共団体において自主的かつ適切に対応されるものとするというふうになっているわけでございますが、この真意を提案者の方に分かりやすく御説明をいただきたいと。  言わば、地方自治体というのは国に先んじてもうカットを本当にやっているところがあって、もうこれ以上ないよというような自治体も実際にある一方で、やっぱりこういう法律ができていけばこれ幸いにということにもなることもあり、言わば、地方自治体にとってみると、法律では国家公務員の給与の水準を勘案しようということは当然言われる一面、法律になっていけば強く抑えられるわけなので、その一方で独自性の問題もというような両方の板挟みに遭うのはどこかというと地方自治体でございまして、したがって、この法案の真意を是非提案者から伺っておきたいと思います。
  66. 西博義

    ○衆議院議員(西博義君) お答え申し上げます。  様々な三党による協議の経過については、実務者の一人として木庭委員もよく御存じのとおりだと思います。  地方公務員の給与というのは本来、地方公共団体の判断によって決定される、その上で今回のこの百年に一度と言われる東日本大震災に対する公務員の給与をどういうふうにするかということが大きな課題でございました。  その結果といたしまして、既に大臣等御答弁のとおり、それぞれの地方自治体における厳しい財政事情を踏まえて様々な削減が行われております。このことにつきましては、私もちょっと今日資料をお持ちしましたけれども、二年前の二十二年四月一日現在でも、何らかの形で給与削減しているところがもう約六〇%という結果もございます。さらに、一般職の給与、本給を削減しているというところも一四・五%。こういう様々な御苦労を重ねながら、地方の公務員の給与は言わば独自にそれぞれ決めてきていただいております。その時点での削減額も既に二千二百億円全国で削減をされていると、こんな実態も聞いているところでございます。  その上で、この度の法案におきましては、先ほど御紹介いただきましたように、地方公務員法及びこの法律の趣旨を踏まえということで、地方公共団体において自主的かつ適切に対応されるものとすると。  地方公務員法の趣旨、これも議論が実務者の間でありましたけれども、地方公務員法第二十四条に、職員の給与は、生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定めなければならないと。こういう国という、国の給与ということも入っているわけでございまして、さらに、この度のこの今審議をいたしております法律、いわゆる臨時特例に関する法律も考慮をしていただいてというのが当然、地方公務員法の趣旨でございまして、そのことを踏まえてそれぞれの地方公共団体において自主的にかつ適切に対応していただきたい、これが私ども立法者の趣旨でございます。
  67. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 大臣のような答弁をしていただきまして。  総務大臣、やはりこの法案を受けてどういうお考えでいらっしゃるのかというのは確認の意味で聞いておきたいし、極端な話、何にもやらないというようなところが出てきたときに大臣としてどんなふうに考えられるのかなという思いもちょっといたすものですから、大臣にその点を伺っておきたいと思います。
  68. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) 先ほど来の御議論も踏まえまして、基本的には、地方公務員の給与は、議会において十分に議論の上、その背景として、それぞれの時点の状況、国の状況、地域の状況、民間の状況を踏まえてやるというのは法の趣旨であります。それに基づいてやっていただくとともに、今回附則で、その地方公務員法と今回の状況を踏まえて適切にということでございます。  その趣旨は先ほど御議論であったとおりでございますが、各地方公共団体においては、この法律が成立した場合には、同法の附則第十二条の規定を踏まえて、引き続き国民、住民の理解と納得が得られるよう情報公開を徹底するなど、自主的な取組を進めながら適切に決定することが肝要ということで申し上げれば、まさに自主的に決めるというのがこれの肝でございますので、その旨しっかりやっていただきたいというのが我々の立場であります。  したがいまして、総務省から、今回の国家公務員に係る時限的な給与削減措置と同様の措置を実施するように要請することとか強制することはするつもりはございませんので、やらなかったところがというよりも、そういう趣旨を踏まえてそれぞれに自主的にしっかりとお決めいただきたいということでございます。
  69. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 最後に、やはりもう一つの論点であった自衛官等への特別の配慮の問題について最後にお伺いしておきたいと思います。  やっぱりこの自衛隊への特別の配慮という問題は、東日本大震災を受けた形の中で、特に自民党の皆さんから強い意見が出され、私たち公明党としても是非この点は何としても何らかの形で実現をすべきだということで、三党協議の中でこの問題、熱心に議論をされ、一定の結論が出たというふうに考えております。  一つのこの特別の配慮という形ができたこと自体はこれも評価をしたいと思うんですが、ただ、実際にこの給与の減額支給措置が猶予される期間というのはいかほどになるのかと。先ほどから議論にもなっておりますが、提案者としてこの点について最終的にどう考えるのか。  つまり、民主党の提案者の方から御意見もありましたが、政府案が提出された昨年六月の段階と現時点で環境の変化もあるよというようなことの御発言もあったわけでございまして、その点も踏まえた上でこの減額支給措置が猶予される期間についてどう考えるか、御見解を最後に伺って、私の質問を終わりたいと思います。
  70. 稲津久

    ○衆議院議員(稲津久君) お答えいたします。  政府案においては、自衛官等の給与について減額支給猶予期間が定められておりました。これは、政府案の提出時期には、自衛隊は過去にいわゆる類例を見ない規模で全隊員が一丸となって震災対応に取り組んでいたことに鑑み、置かれた規定であると聞いております。  今般、自衛隊の部隊は東日本大震災の復旧活動を終えて被災地である現場から引き揚げているという現状にありますけれども、このような活動を行ってきた自衛官については国民の多くの評価をいただいているところであると、このように思っております。  そこで、自衛官の給与については、施行日から六か月の範囲内で政令で定める日までの間における臨時特例の適用に関し、政令で特別の定めをすることができるとしたところであります。この政令については、東日本大震災への対応として、十万人を超える体制で対処した自衛官等の労苦に特段の配慮をするほか、この法律の目的が東日本大震災からの復興のための財源を確保するためのものであること等を勘案しまして、政府において適切に定められるものと考えております。  以上でございます。
  71. 木庭健太郎

    ○木庭健太郎君 終わります。
  72. 寺田典城

    ○寺田典城君 みんなの党の寺田典城でございます。よろしくお願いします。  民主党さん、自民党さん、公明党さんと大体同じような質問になるんですが、今回の国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法案につきましてはやむを得ないなと、率直にそう思います。ですが、決してこの手法というのは合理的でないと、そのように私は思っております。  その中で一つは、質問させていただきますが、公務員の給与に関する附則第十二条を追加することによりまして、どのような法的な効果や影響力をお持ちになるのか、それを期待しているのか。地方公務員の給与については、御存じのとおり、地方公務員法で地方が決めることになっておるんですが、あえてこれを、附則を付けたのはどのようなことでこのような附則をお付けになったのか。具体的にもう少し突っ込んでお話聞きたいと思いますので、ひとつ提出者の方からお願いしたいと思います。
  73. 平井たくや

    ○衆議院議員(平井たくや君) この附則に関しては、自公案をベースに三党で議員立法という形の成案を得るに当たって附則になったということで、元々自公案というのは十九条にこう書いてありました。政府は、地方公共団体に対し、地方公務員の給与に関し、前章に規定する一般職に属する職員の給与に係る措置に準じた措置を講ずるよう要請するとともに、助言その他必要な対応を行うものとするというのが元々の自公案ですが、これはなかなかこのままでは民主党さんが受け入れられないということもありまして、最終的には今のような要するに自主的かつ適切に対応されるものとするというような書きぶりになったわけでございます。  これは私の思いというふうに聞いていただければと思うんですが、今委員の都道府県資料、配付資料を見ていますと、ラスパイレス指数ランキング等々の資料を配っていただいておりますけれども、今回の七・八%の引下げによって地方公共団体の平均ラスパイレス指数は恐らく一〇七近くになると思うんです、七・八を実施した場合。そういうことも含めて、要するに、先ほどから総務大臣も答弁されておりますが、国民、住民の理解と納得をどのように得られていくのかという問題がこれからあるんだと思います。  そういうことで、そういう状況を踏まえた上で、自主的かつ適切な対応がなされるものと私は期待をしております。
  74. 寺田典城

    ○寺田典城君 率直に言って、地方の方にとっては、二十四条の六項にもあるんですが、地方の条例によって給与を決めることになっていまして、そして各地方が、このとおりラスパイレス指数はまちまちです、市町村もまちまちです、その事情に応じてやっているわけなんです。  それで、経常収支比率というのが一つ出ていますけれども、簡単な言い方しますと、どちらかといいますと、経常収支比率の悪いところは緊急的に賃金カットをせざるを得ないというのが状況なんです。  例えば、話題になりました大阪府なんというのは、ラス指数、十九年が一〇二と。橋下さんが大なたを振るって、何というんですか、一〇%弱の賃金カットをせざるを得なかったと。そういうことで、ラスパイレス指数が大阪さんは九二になっちゃったと。そういうふうな形で、過去には話題になったのは、北海道の高橋はるみ知事が、北海道も経常収支比率が悪かったものですから、私もよく話したことあるんですが、厳しいからせざるを得ないということで、泣き泣き一〇%の賃金カットをせざるを得なかったと。  まあそういうところは多々あります。千葉県だとかいろんな各県が一〇%近い、八%以上というのは岡山県だとか岐阜県だとか鹿児島だとかいろいろあるわけなんですが、そういうことを御存じの上でこういう附則十二条をお付けになったのか。全く意味ないと思うんですよ、これは。私は率直にそう思うんですよ。  これもう一度お聞きしたいんです。だったら、経常収支比率はこう、見てみてください、それこそ小泉改革のときはみんなひいひい言っておりました。平成十八年、十九年まで見ますればよく分かると思うんですが、九〇超えてるところってそんなにないんですよ。十九年、二十年、二十一年と、こうして見てみるとそうなんですよ。現在は、それこそ麻生さんからは、リーマン・ショック以来、交付税がそれなりに、十八兆円から今二十四兆円ぐらいまで臨時財政対策債を入れて交付税が地方に届くようになった。届くという言葉はおかしいんですが、そういう政治判断があって、地方の要望こたえて、国は借金増えているんですが、地方は赤字地方債を出すことができないわけですから、特定されていますから、そういう点で今は経常収支比率が良くなってきているというのはこれ一目瞭然に出ているでしょう、これ。そうでしょう。  だったらどうするのか。ある面では交付税で絞るのか絞らないのか。その辺を総務大臣とそれから提案者はどうお考えなのか、個々の法律の提案者の考えをお聞きしたいんですが。
  75. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) これは、もう先ほど来お話ありますように、地方が自律的に決めるという仕組みの中でございますので、国として今度の臨時特例の措置に準じた地方交付税の削減をして給与を減らすよう促すというふうな施策を取るつもりはございません。
  76. 平井たくや

    ○衆議院議員(平井たくや君) この問題に関しては、昨年来、野田総理大臣も復興特委員会等々で、地方公務員も含めて公的なセクター全体でサポートしていく必要があるというような答弁をされております。ですから、そういうことを全部トータルで考えた上で政府として適切に措置をするのではないかと、私はそのように思っています。
  77. 寺田典城

    寺田典城君 私は、公務員の方々についてやっぱり心配しているのは、モチベーションというかやる気が、賃金カットばっかりじゃないんですが、人事も停滞してます、そして賃金はカットされる。そういうことで、モチベーションをどうやって、何というんですか、要するに、会社でいえば経営です、国の経営を、人事管理ですか、人事制度も含めて、そういうことを目標を立てさせて、働いている人方がそれこそ意欲を持ってお仕事をなさるというようなことをしっかりとしていかなきゃならぬと思うんです。その辺については、非常にある面では今のやり方は欠けているなと、率直にそう言わざるを得ないなと。  ですから、そういう点も含めて、これから長い目で、そういうこれからの公務員改革ですね、私の党も、みんなの党も二割、それから民主党さんも二割とか、自民党さんも二割と。どういう形でやっていくのかですね。今からでもとにかく、もっともっと前から手を付けていかなきゃならぬと思うんです。ただカットすればいいという形じゃないと思うんですよ。その辺を、そのモチベーションについて大臣からお聞きしたいんですが。
  78. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 国家公務員公務員が携わる仕事というのは、基本的にはまさに公共性、公の部分の仕事であります。そういう部分では、自らの仕事が公のために役に立っているという高い志が一番の支えであろうというふうに思っております。この部分を原点にしてお仕事をしていただいているというふうに思います。  そういう中で、この国家的な大変な財政状況の厳しさと同時に、千年に一度と言われる震災が起こったという意味で、大変申し訳ない、頑張っていただいているのに給与を削減するということの今動きで御審議をいただいているということは、大変基本的には心苦しい思いでございます。  ただ、そういう中で、是非とも国全体として支える一員として御理解いただきたいと同時に、そういう中で、モチベーションの維持という意味では、そういうことでまた国に貢献していただいているということと同時に、やはりふだんのお仕事の部分でも、能力主義とか実績主義とか、やっぱり頑張ってやったら一定のその部分は評価をされていくというめり張りのある人事管理ということで、また、より能力を発揮していこうという、そういうモチベーションが持っていけるような職場環境というのにはまだまだ工夫、努力の余地がたくさんあるというふうに思います。そういうことに関してはこれからも心掛けてまいりたいと思っております。
  79. 寺田典城

    寺田典城君 やりがいのある人事制度というのは、やはり今人事も停滞していますし、上がつっかえているというんですか、ですから早期退職を特別割増し退職金とか等を考えてやるとか、また新たな就職先については、天下り方式じゃなくて、それなりの人方に対してサポートしてやるとか、いろいろ働いている人を、そういう温かく、やはり温かみのある人事制度というのは私は必要だと思うんですよ。でなければ、やる気がなくなっちゃうんです。  今回、ある面では、何というんですか、自衛隊の給料は震災でも六か月間ぐらいは猶予しようよなんという今、ところが私はこれも矛盾していると思うんですよ。消防署だって警察だって地方自治体の人方だって、どこでもみんな同じように苦労しているんですよ。ですから、自衛隊だけこのように見ましょうよというようなことは、どこか意図的なことあるような感じもするんです、それは。一生懸命頑張ったというのは、よく活躍もしたというのは、みんな国民も理解しているんですよ。だけど、今の生きる世代が全体で負担を分かち合うという基本線からいけばどうなのかと、その辺をちょっと聞きたいんですが。
  80. 石田真敏

    衆議院議員石田真敏君) 寺田委員御指摘のとおり、今回の大震災の復旧に当たっては、本当に自衛隊のみならず、国の関係でいいましても、海上保安庁の皆さんとかあるいはそれぞれの省庁から派遣された皆さんとか、あるいは地方でいえば、警察の方あるいは消防の方、さらには地方自治体の方、本当に大勢の皆さんが献身的に貢献をしていただいた、そのことは我々も十分よく理解をしているところであります。  その中で、もう一つの前提としては、我々の自公案あるいは今回の三党の案は政府案をベースにいたしておりますが、政府案におきましても、自衛隊についての特例措置をということで、検討の結果盛られたんだというふうに考えておるわけであります。  それを踏まえるということもございますけれども、我々といたしましても、自衛隊は数か月にわたって十万人を超える規模の派遣をされているわけでありまして、防衛省職員は二十五万足らずということですから、これは大変な規模の派遣であると同時に、現地に派遣された方、過酷な状況の中でやっていただいたということもありますし、それだけではなしに、これだけの派遣ということになれば後方支援ということも大変なことになると。そして、二十五万人足らずの中で十万人が現地に派遣されていると、そういうことでいきますと、本来業務の防衛ということについても大変な影響が考えられたわけでございまして、こういうことを勘案をする中で、自衛隊の皆さんについては特例の配慮をさせていただくべきでないかということで、今回の法案提出をさせていただいたというところでございます。
  81. 寺田典城

    寺田典城君 自衛隊国民がみんな一生懸命頑張ったというのはよく認めているんです。それはそれとして、自衛隊の誇りとしてやはり全て私は一律にすべきじゃなかったのかなと、率直にそう思います。それだけは意見申し述べておきたいと思います。  それと、自分のことで申し訳ないんですけど、点検と県の財政というこれ書類出ていますけれども、公務員の人件費二割カットとかという、これ人件費を二割カットするのか、人員で削減するのか。私は、何というんですか、聖域なき行政改革ということで、県庁の知事部局の職員が大体五千人から三千五百人ぐらい、それと、ここで表を見てもらえば分かるんですが、人件費が一千八百五十億からそれこそ千五百億ぐらいまで、昭和六十三年並みぐらいまでこつこつこつこつとそういう行革をやってきました。警察統合だとか、学校統合だとか、県の出先機関の統合だとか、全て聖域なくやってきた。ですから、目標設定すれば、人員だって一年に二%ずつ削減すれば十年間で二割は削減できますし、そして合理化もしていくということなんです。  これからやれることというのはあと何かというと、分権型とか道州制になればもっと行政コストは下がると思うんですよ、重複行政もなくなるわけですから。これはやはり各歴代の、何というんですか、小泉さんのときは地方分権一括法地方のことは地方で責任持ってやりなさいというような方もあってずっと来たんですよ。私はこのことを進めることできなかったというのは、やっぱり各省庁も悪いと思います。省益で全然権限を移譲しようともしなかったと、自分たちのことは。  ところが、国家が潰れてしまったらこれは自分たちだって給料もらえないでしょう、今赤字国債四十四兆円も出してやっているんですから。それプラス臨時財政対策債六兆円入れたら、それこそ五十兆円ですよ、赤字国債発行している、実質は。これを国権の最高機関がなぜやっていけないのかということになると思うんですよ。国家をどう考えているのか。私は非常に残念でならないんです、地方政治やっておっても。私は備えあれば憂いなしということで常に備えて頑張ってきたつもりなんですけれども、国潰れたら、あと地方もすぐこけますよ、これは。  そういう点では、はっきり言って、大臣も今日からでも公務員改革というか、二割なら二割削減するための手法、各省庁の各大臣も頑張っていただきたいと思うんですが、そういう点を心構えをひとつお聞きしたいんですが。
  82. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) 国家公務員の総人件費の削減についてはマニフェストでもお示しをしましたし、それで給与水準の引下げ、あるいは退職金の見直し、そして国の事業の徹底したスリム化、地方分権に伴う地方移管等々ということで、平成二十五年度末までにめどを付けることとして取り組んでいるところでありますが、一月三十一日に行政改革実行本部を設置して、政府一丸となって取り組むということになりました。公務員の計画的な削減と公務員の人事・給与制度改革の推進を含めて、具体的な見通しを立てて着実に実行に移すこととしております。  おっしゃるように、この線、知事時代の線の部分をグラフで見させていただきますと改めて、着実に難しい課題を立派に成し遂げられたことを改めて見させていただきました。我々も心して、そういうことを含めて不退転の決意で取り組んでまいりたいと思っております。
  83. 寺田典城

    ○寺田典城君 これはやはり政治の責任もありますし、各省庁の幹部の責任もあると思うんです。今、若い人方が日本の国を憂えて、それこそモチベーションというかそういうものが持てないような形になっておったら、日本の国家は潰れてしまうと思うんですよ。そういう点では、やはりしっかりした姿を見せることがこれからの政治と行政の在り方なんじゃないのかなと率直に思います。  以上でございます。どうもありがとうございました。
  84. 山下芳生

    ○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  国家公務員の労働基本権が制約されたままで、議員立法によって一方的に人事院勧告を大幅に上回る公務員の賃金引下げが強行されようとしております。しかも、提案者の方々は当事者である労働組合の代表から全く意見も聞かれておりません。  そこで、今日は日本国家公務員労働組合連合会の宮垣委員長に参考人として出席をしていただいております。  平均〇・二三%の削減を求めた二〇一一年度の人事院勧告を昨年四月まで遡って実施した上で、二〇一二年度、二〇一三年度に平均七・八%削減する国家公務員給与の改定及び臨時特例に関する法律案について、現場の第一線で働いておられる国家公務員の皆さんはどう思っておられるのか、率直な意見を宮垣委員長に伺いたいと思います。
  85. 宮垣忠

    ○参考人(宮垣忠君) 国公労連委員長の宮垣です。  こうした意見表明の場を与えていただきましたことに感謝を申し上げます。ありがとうございます。  昨年三月十一日の東日本大震災では、自衛隊の皆さんも活躍をされましたが、国の出先機関や地方自治体で働く公務員も活躍をいたしました。震災直後に道路などのライフラインを整備をし、仙台空港をいち早く復旧をさせた国土交通省の職員、被災した多くの労働者に心温かく接した労働行政の職員、国民の財産や権利を一生懸命守った法務局の職員、そして被災に遭った住民を支えた自治体の職員など、自ら被災に遭って、家が流され、家族も失いながら、不眠不休で被災者の救援活動に当たってまいりました。また、全国各地の国や地方自治体の公務員が被災地に派遣をされ、救援、復旧業務を続けました。  今後、長期にわたる被災地の復興の先頭に立つのもやはり私たち公務員であります。こうした国や地方自治体の公務員が、賃金の削減を六か月を超えない範囲内で猶予される自衛官と比べてどこが劣っているのでしょうか。また、国会議員の公設秘書の給与は、七・八%まで引き下げずに人事院勧告どおり平均〇・二三%の引下げにとどめる秘書給与法改正案が衆議院で可決をいたしました。  自衛官や公設秘書に特例を設けるのであれば、せめて自らも被災をし、被災者のために一生懸命に尽くした被災地の公務員に対する特例があってもいいはずですが、この法案にはそれさえもありません。  なぜ、労働基本権制約の代償措置である人事院勧告のマイナス〇・二三%を超えて、平均七・八%まで生活の糧である賃金を下げられなければならないのでしょうか。  課長、室長以上は一〇%以上の賃金カットになります。一〇%の賃金カットは懲戒処分の水準です。それも、懲戒処分の期間は普通二か月から三か月ですが、今回の場合は懲戒処分相当の賃下げが二年間も続くわけであります。全国の国家公務員が懲戒処分を受けるような何か悪いことでもやったのでしょうか。今、職場はこうした道理のない賃金引下げに対して怒りに満ちあふれています。  国家公務員の人件費が国の財政赤字の原因ではありません。二〇〇二年から二〇一一年までの十年間に、自衛官を除く国家公務員は約八十万人から約三十万人にまで減少していますが、その一方で国債等残高は約五百二十五兆円から約七百二十六兆円にまで急増しています。また、諸外国の公務員賃金はリーマン・ショックや金融危機の下でも上がっていますが、日本の公務員賃金は下がり続けています。このことからも、国家公務員の人件費が財政赤字を増大させた原因でないことは明らかであります。  震災復興の財源のために我慢しろと言うのなら、まず初めに政党助成金や米軍への思いやり予算など無駄な支出を削るとともに、国会議員の皆さんの歳費の見直しも改めて行うべきではないでしょうか。それさえもされずに、消費税増税のために自らの身を削るといって、限られた予算と人員の中で一生懸命現場の第一線で国民の安心、安全を守るために頑張っている公務員に賃金のしわ寄せを押し付けられることに怒りを禁じ得ません。全国の国公の仲間を代表して、まずそのことを申し上げます。
  86. 山下芳生

    ○山下芳生君 ありがとうございました。現場の第一線で頑張っておられる国家公務員の皆さんは、今回の道理のない賃金引下げに対して怒りを感じ、怒りに満ちあふれているということだったと思います。  次に、国家公務員の労働基本権を制約したままでその代償措置である人事院勧告制度を無視して一方的な不利益を国家公務員労働者に押し付ける今回のやり方について、国公労連としてどう考えておられるのか、宮垣委員長に伺いたいと思います。
  87. 宮垣忠

    ○参考人(宮垣忠君) この間の政府との交渉で、国公労連は賃金の引下げに一貫して反対をしてきましたが、一部の労働組合は合意をされました。しかし、合意をされた労働組合が国家公務員全体を代表しているわけではありません。ましてや、国家公務員労働者に労働基本権が回復していない中で、幾ら一部の労働組合が了承し、三党合意がなされて議員立法で賃下げ法案が国会に提出をされても、マイナス〇・二三%の人事院勧告を超えて更に平均七・八%まで二年間にわたって給与を引き下げる部分は明らかに憲法違反だと私どもは考えています。  本法案は、複数年度にわたり人事院勧告に基づかずに賃金を引き下げることになり、労働基本権制約の代償機能が機能せず、人事院勧告制度が画餅に等しい状況に陥るわけであります。  これまでの判例では、代償機能が画餅に等しい状況に陥れば憲法二十八条に抵触をするとしています。労使間で交渉が決裂をし、使用者側が一方的に勤務条件を変更しようとしたときに、労働者側の対抗手段がない、労働基本権の回復がないままでの人事院勧告に基づかない政府の一方的な賃金切下げはもちろんのこと、今回のような三党の議員立法で、私たち労働組合の意見も全く聞かずに人事院勧告を超える賃下げ法案を国会に提出をし、強行することは、国家公務員労働者の基本的人権をじゅうりんするものであります。  公務員にどれだけ権利が認められているかは、その国の民主主義の度合いを測るバロメーターです。公務員も労働者であり、基本的人権である労働基本権が全面回復されるべきです。そして、公務員も市民であり、市民的権利である政治活動の自由が保障されるべきであります。そして、公務員は全体の奉仕者として公務を担当しており、公務員として職務遂行の権利が認められるべきであります。  例えば、憲法に違反するような公務運営が行われようとしているときに、それについて意見を述べ、その是正を求めることができる権利です。これは、憲法第九十九条の公務員の憲法擁護義務からくる公務員の当然の義務であり、同時に権利でもあります。具体的には、上司の職務命令に対する意見の申出や内部告発権の保障、政策の決定、執行や公務運営に対して関与、参加できるシステムなどが必要です。  そうした権利が回復、確立されない中で、労働基本権制約の代償措置である人事院勧告制度さえ無視をして、一方的な不利益を国家公務員労働者に押し付ける今回のやり方を看過することはできません。国家公務員労働者に労働基本権を全面的に回復をする。せめて、協約締結権を回復をしてから労使交渉で賃金引下げの問題を議論するのが憲法のルールに基づいたやり方ではないでしょうか。  日本国憲法に抵触するような本法案については、徹底した審議の上で参議院で廃案にしていただくことをお願いして、私からの意見表明とさせていただきます。
  88. 山下芳生

    ○山下芳生君 ありがとうございました。  当事者の今述べられた声を、私ども立法府としてしっかり受け止める必要があると思っております。また、憲法にかかわるような重大な問題が今この場で提起されていると認識をいたしました。ありがとうございました。  次に、提案者に質問をいたします。  私は、憲法二十八条によって全ての労働者に保障された労働基本権は、公務員労働者に対しても一刻も早く回復されるべきだと考えておりますが、提案者の認識はいかがでしょうか。
  89. 逢坂誠二

    ○衆議院議員(逢坂誠二君) お答えをいたします。  多少経過も含めてお話をさせていただきますと、国家公務員の労働基本権については、平成二十年の国家公務員制度改革基本法第十二条におきまして、「政府は、協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に提示し、その理解のもとに、国民に開かれた自律的労使関係制度を措置するものとする。」というふうに規定をされているところです。  これを受けまして、国家公務員の労働関係に関する法律案を始めとする国家公務員制度改革関連四法案が昨年、平成二十三年六月三日に国会に提出され、衆議院において継続審議となっているところでございます。これらの法案につきましては、今後の国会審議においてしっかりと議論されるべき課題というふうに認識をいたしているところです。  私は、政府・与党の一員としては、この法律の趣旨にのっとり、適切な結論が早い時期に出されることを期待をいたしております。
  90. 山下芳生

    ○山下芳生君 早い時期にという表明でしたけれども、二月十七日の国家公務員給与等の取扱いについてとされるいわゆる三党合意で、今おっしゃられた国家公務員制度改革四法案については、審議入りと合意形成に向けて環境整備を行うと、こういう文言になっております。審議入りと合意形成に向けて環境整備を行うと。  国家公務員の労働基本権回復の、部分的ではありますが内容を含んでいるこの四法案について、今のような表現になりますと、これは一体労働基本権の回復の時期はいつになると想定、三党ではされたんでしょうか。
  91. 逢坂誠二

    ○衆議院議員(逢坂誠二君) まず、この法の規定を御紹介させていただきますと、四法案の中で自律的労使関係制度の措置について定める国家公務員の労働関係に関する法律案の中では、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとされているわけでございます。  こうしたことからしますと、国家公務員制度関連四法案につきましては、今後の国会審議においてしっかり議論される中でその具体的な時期というものは決まっていくというふうに思われます。
  92. 山下芳生

    ○山下芳生君 極めて客観的といいますか、全く一刻も早くという決意が感じられない御答弁だったと思います。要するに、労働基本権をいつ回復されるのかというめどもないまま、今回は労働基本権の制約の代償措置である人事院勧告を無視して給与の大幅引下げだけをやろうという法案になっているということだと思います。  続けて提案者に聞きます。  私は、本来、公務員労働者の労働条件は労働基本権を回復した上で労使交渉によって決められるべきものだというふうに考えております。ところが、今回その労働基本権の回復もしないで、二つ目に、代償措置である人勧を大幅に上回る賃下げを、そして三つ目に、労使交渉と関係のない国会議員が一方的に議員立法として提案するということになっておるわけで、これは国家公務員の基本的人権を侵害し、憲法に抵触するおそれがあると、これは何重にもあると私は思いますが、そういう認識はありませんか。
  93. 逢坂誠二

    ○衆議院議員(逢坂誠二君) 今回我々が提案した法律案は閣法の内容も一部踏襲する中での提案でございますので、まず政府提出の法案についての考え方、これについてお話をさせていただきますと、政府提出の国家公務員の給与の臨時特例に関する法律案に関し、人事院勧告どおりに給与改定が行われなかった場合に憲法違反になるかどうかという点について、政府は、昭和五十七年の最高裁判決を引用しつつ、同判決の趣旨に照らし、憲法違反に当たらないとの見解を示しているところでございます。  なお、この最高裁判決においては、人事院勧告を尊重するという基本方針を維持しつつ、危機的な財政状況の下にやむを得ず人事院勧告を実施しなくても国家公務員の労働基本権の制約に対する代償措置が画餅に帰したわけではなく、憲法違反に当たらないと判示されているところでございます。  そこで、今回の三党共同による議員立法は、政府案と成り立ちのプロセス、これは異にはしておりますけれども、政府案の考え方を踏襲し、同様の臨時特例的な削減措置を講じているものであり、憲法違反に当たらないと考えているところでございます。
  94. 山下芳生

    ○山下芳生君 二点答弁がありました。  一つは、五十七年の人事院勧告凍結闘争事件の判決でありますけれども、この判決は、もう繰り返しになりますけれども、人事院勧告を尊重するということ、それから、極めて異例の措置であるということで憲法違反に当たらないという、私、その判断自身、問題ありだと思っていますが、そういう判決でした。  しかしながら、今回政府が提案した法案は、人事院勧告が出される前に法案を提出されました。人事院勧告を尊重されていないんです、これは。そして、臨時異例じゃなくて、政府法案は三年続けて給与を引き下げるそういう中身でした。また、皆さんが出している、提案者が出しているのも二年続けですから、極めて臨時異例というんだったら一回限りでやめるべきですが、三回、二回とやることになっています。ですから、判例に照らしても、これ憲法違反ではないなどということは到底言えるものではない。  それからもう一つ、皆さんが政府の考え方を踏襲したんだということでしたけれども、私は、そもそもあなた方提案者に政府の立場を踏襲する資格があるのかということが問われなければならないと思います。なぜなら、あなた方提案者は交渉の当事者ではないからです、国会議員は政府じゃありませんから。しかも、提案者は、当事者から法案の作成に当たって全く意見も聞いていないわけです。このような状況で、国会議員が憲法に保障された基本的人権である労働基本権をじゅうりんして一方的に人勧を大幅に上回る賃下げを提示することなどは許されないと、これ何重にも憲法違反だと思うんですね。  もう一回伺いますが、提案者は一体どういう立場で今回の法案を提案したんですか。
  95. 逢坂誠二

    ○衆議院議員(逢坂誠二君) 御指摘のとおり、憲法については様々なお立場、解釈があるものだというふうには理解をいたしておりますが、我々提案者としては、これまで政府が提案してきた法案のその考え方、あるいは、その後、人事院勧告が出され、政党間でいろんな議論があったことを踏まえ、現時点でどういう措置をとるべきかということを十分に意見交換をした中で今回の議員立法という結論に至ったものでございます。その中で、非常に危機的な財政状況、それから東日本大震災、このことを二つを頭に置きつつ、臨時特例的なやはり対応だろうという考え方に立っているところでございます。
  96. 山下芳生

    山下芳生君 それは、政府もそうやって言ってきたんですよ。政府は、そういう立場を労使交渉で何回も、まあ合意した組合合意しなかった組合ありますけど、何回も何回もそれは協議してきたんですね。それは使用者たる責任をそういう意味では果たされようとしてきたわけですよ。  その政府法案を出すならまだしも、全くそういう交渉当事者ではない国会議員が話も聞かずに一方的に出すというのは、そんな資格があるのかと、一体どういう立場でそういうことをできるんだと聞いたわけですよ。  これ、もう一回お答えください。
  97. 逢坂誠二

    衆議院議員逢坂誠二君) その点についてはいろいろ御議論、御意見があろうかというふうに思いますが、今回の議員立法に至る前の前段の法案、これは自公の皆さんが議員立法で出されたもの、その中にも政府の考え方が踏襲されていたのは御案内のとおりかというふうに思います。  しかも我々は、今度、民自公で三党で協議に入った中で、我々は政府与党の立場でもございます。自公の法案の考え方も踏まえつつ、我々政府与党の一員としての立場、政府がこれまでいろいろと議論をしてきたプロセス、それも踏まえて今回の議員立法に至っているということでございます。
  98. 山下芳生

    山下芳生君 それは違いますよ、政府国会は違うんですから。それを踏まえる資格があるのかと。憲法にかかわる問題は、勝手に踏まえる資格はないと思いますよ。国会議員なら、立法府なら何をやっても許されるということでありません、我々には憲法擁護義務があるんですから。国権の最高機関たればこそ、どこよりも誰よりも憲法を守らなければならない。それが二重三重の憲法じゅうりんという形に今なろうとしている。これを私は問うているんですが、真っ当な答えがありませんでした。  次に、総務大臣に同じ問題を違う角度から聞きたいと思います。  政府は、昨年五月から公務員連絡会と四回、この問題で法案提出される前に交渉されております。それから、お越しになっていただいている国公労連とは六回交渉を行いました、こちらは合意には至りませんでしたけれども。しかし、労使交渉政府が提案した内容に私は大問題あるとは思いますが、四回、六回交渉をしてきたのは、やはり使用者としての責任を果たそうとした姿勢の表れではないかというふうに私は思います。  ところが今回は、労使交渉と関係のない議員立法で一方的に公務員賃金の引下げを行おうとしている。使用者としての政府責任を放棄するものではありませんか。
  99. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 政府といたしましては、未曽有の国難である事態に対処する必要性に鑑みて、現行の人事院勧告制度においては極めて異例の措置でございますけれども、職員団体の理解を得るべく今お触れいただきましたように努力を重ねた上で臨時特例法案を提出をいたしました。その後、人事院勧告が出されまして、政府としては、人事院勧告制度尊重の立場から真摯に検討を行いましたが、人事院勧告を実施するための法律は提出しないということにいたしました。  そういう政府の案と政府の対応についてはこの委員会を含めて御賛同を得るに至らなかったことは極めて残念な事態でございましたが、政府として我が国の未曽有の国難に対処するため、何としても国家公務員給与減額支給の措置の実施が必要と考えておりましたところ、今般の三党による真摯な検討を重ね、政党間協議の結果を得ていただきましたことを重く受け止めて対応してまいりたいというふうに思っているところでございます。
  100. 山下芳生

    山下芳生君 全く無責任な答弁と言わざるを得ません。四回、六回労使交渉してきて、まあ合意には至らなかったけれども政府責任で出した法案がたなざらしになったまま、今こういう状況になっているわけですね。  私、川端大臣、繰り返し当委員会でも自律的労使関係を目指すんだと、こうおっしゃっております。しかし、せっかく労使で協議をしてやろうとしたことがこういう形でほごにされるということを大臣が認めてしまったのでは、私は自律的労使関係なんて成り立たないじゃないか、そもそも自立していないじゃないかということにならざるを得ないと思います。こんなことで労使の信頼関係をこれから築いていけるのかと、そういう問題が提起されていると思いますが、もう一度答弁いただきたいと思います。
  101. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 政府としては、この給与削減法案と同時に、国家公務員の関連、いわゆる自律的労使関係に資するための法律も出させていただいておりますが、いずれも大事な法案でありますので、一日も早く御審議、成立をいただきたいという基本的な立場は変わっておりませんが、いろんな国会の、立法府としてのいろんな審議そしてお考えの中で、各党、政党間、三党間も御協議をいただいてこういう流れになってきたことは大変重く受け止めさせていただいているということが、繰り返しになりますが、我々の立場でございます。
  102. 山下芳生

    山下芳生君 自律的労使関係に逆行するような形になっていると思いませんか。それ聞いているんです。
  103. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 基本的に自律的労使関係が求められているということは大きな流れでございますし、その部分でいろんな経過、過程もありますが、その部分にこれが、事前のいろんな協議の中で真摯な意見交換をさせていただいた中では、一部の労働組合合意、そして一部の労働組合とは合意に至らなかったということも踏まえながらの状況でありますので、必ずしもこれが逆行しているというふうには認識をいたしておりません。
  104. 山下芳生

    山下芳生君 とんでもない認識ですよ。これを自律的労使関係と逆行するとは思っていないんだったら、これは大変な認識だと。これはまた引き続きやりたいと思いますけど、本当の意味での自律的労使関係、労働基本権完全回復に向けて、私は、こういうことを是認するようでは、それに対する決意が問われると、構えが問われるというふうに思います。  最後に、時間がありませんので、一つ、今回の法案日本経済にどういう影響を与えるのかについて質問したいと思います。  資料の四枚目に、国家公務員給与の引下げについて労働総研が行った試算データを基に七・八%の引下げの影響を国公労連が試算したものを付けてあります。  これですけれども、図表二の方に、国家公務員賃金が影響する労働者はどのぐらいいるか。国家公務員はもちろんですが、国立大学法人独立行政法人、あるいは地方公営企業私立学校、民営病院社会福祉施設などなどがそういうことに準拠して給与を決めております。合わせて六百二十五万八千人であります。七・八%削減されることになりますと、図表一の方に、家計収入がそれだけで二兆七千億円減少する、そして家計の消費が二兆円減少する、国内生産が四兆五千億円減少する、GDPが二兆三千億円減少し、結局、国、地方合わせた税収も四千二百億円減少するというのが試算であります。  総務大臣公務員給与の削減が内需に大きなマイナス影響を及ぼして経済財政にもマイナスの影響を大きく与えるということはお認めになりますか。
  105. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 御指摘の部分の試算は、これは労働総研というところの試算でありますが、いろんな前提条件の下に、例えば国家公務員の人件費をいじると、変えると、地方公務員独立行政法人私立学校、民営病院社会福祉施設、民間労働者にもということで、それ全部に波及するという前提での御試算であります。  いろんな前提の下の数字であるというふうには承知をいたしておりますが、国家公務員給与引下げ分については、結果として、国庫から震災復興のために支出が行われるという部分になるわけでございますので、これにより復興施策が実施されることでの国の経済に上向きの効果が一方ではございます。  したがって、トータルとしてマクロ経済にどのような影響を与えるかについては注視をしていかなければならないと考えますけれども、いずれにしても全体的な影響は少ないと考えております。
  106. 山下芳生

    山下芳生君 とんでもない答弁ですよ。これ、GDPを二兆三千億円減らすという試算出ているんです、はっきりと。これが影響少ないとよくぞ言えたものだと、この景気が長期低迷しているときにですね。税収だってこれだけ減るんですよ、四千二百億円。よくそんなことをもう平気でしらっと言えるものだと私は思いますね。  それから、それは復興需要としてこれが回るというのは、要するにプラスになると。それは、当然復興は必要ですよ。しかしながら、こういう財源のつくり方をすると、その復興効果をかなりの部分、経済に打撃を与えて税収にも大きなマイナスを与えるということを見なければならないと思いますよ。だから、財源をこういう非常に経済波及効果の大きい人件費で賄うことがいいのかどうかということを真剣に検討しなければならないと私は思います。これだけの影響があるんですからね。  そういう点では、例えば証券優遇税制というものを今回、私たちは廃止すべきだと提案しておりますけれども、野田総理も、優遇税制を導入しても株価は上がっていないと、市場の活性化につながらないことを認めておられますけれども、これをなくすだけで五千億円の財源になるわけですね。証券優遇税制というのは、経済効果もなく、税制をゆがめているだけですから。  そういうやり方で復興財源については確保すべきであって、これだけ経済波及効果が大きい国家公務員の人件費を無理やり前例のない形で労働基本権も制約したまま一方的に削減することによって、二重のこれはもうマイナスを与えることになると言わざるを得ません。  今回のこういうやり方は、労働基本権という問題からも、そして日本経済全体に与えるマイナスの影響という点からも断じて認められないと、そのことを申し上げて、質問を終わります。
  107. 又市征治

    又市征治君 社民党の又市です。  三党案が衆議院から送られてまいりまして、驚いたことに、政府案は衆議院で放置されたまま、こういうことのようであります。ということは、川端大臣、あなた今もなお、人勧を実施しないという政府案、これの提案者のままだということですね。この事態をまずどう国民と公務員労働者に説明をなさるのか、お伺いしたいと思います。
  108. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) 政府といたしましては、何度もこの場でも申し上げたように、臨時特例的に震災対応、そして国家財政の厳しい状況の中で国家公務員の給与削減をさせていただきたいという法案を六月に出しまして、その後人事院勧告が出ました。人事院勧告には、賃金カーブのいわゆる官民比較による是正と同時に、給与の臨時特例措置部分という両方が出てまいりました。これらを人事院勧告どおりに実施するという部分とさきに出している給与法との関係を整理いたしますと、個々人によって非常に大きな減額幅に差が出るということも生じて技術的にも極めて難しい対応であるということと同時に、額においてあるいはフラット化において大きな傾向としては内包できるということで考えて政府案を出させていただきました。  国会の議論としていろいろな御議論の中で、政府案はそのままの中で、現在、我々の基本的な趣旨をそんたくをする中でお知恵を出していただき、この経過措置に関しては二年間、事実上、後にしか措置しないという法律が出されたことは、経過は御案内のとおりでありますので、政府が申し上げたような懸念について解消されたということで、今に至っているというふうに考えているところでございます。
  109. 又市征治

    ○又市征治君 その毎年の給与法の提出義務というのは、政府にあるわけですよね。そういう意味では、私は、だから無責任だと、こう申し上げているし、あるいは、先ほど来の論議の中であなたがおっしゃってきた内包論というのは破綻をしたわけでしょう。まず、そういう意味では、前回までの人事院勧告は実施しないとしてきた答弁、行政府としては、事ここに至ったら陳謝すべきじゃありませんか。
  110. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) 人事院勧告を実施するということを内包するということで出さなかった考え方は先ほど申し上げたとおりでございまして、今回、議員立法でおまとめいただいた部分は、人事院勧告の中の臨時経過措置に関しては二年間は実施せずに最後に一気に実施するという意味では、人事院勧告そのものをちょっと工夫をされたという形でございます。  そういう意味のお知恵を出していただいて前に進むことができたというふうに我々考えておりまして、政府としての立場は申し上げたとおりでございます。
  111. 又市征治

    ○又市征治君 政府案は棚上げのままで、国会にあとはよろしく、いろいろと知恵を絞っていただきましたというのは、極めて政府として無責任ですよ。前代未聞のことじゃありませんか。そのことをまず強く申し上げておきたいと思います。  それ以上の見解は変わらぬようですから、次に提案者に伺いますが、それぞれ各党、簡単に趣旨、御理解の上でお答えいただきたいと思いますが、人勧どおり実施をするという部分についていえば、これは人事院の民間給与の実態調査結果を是認をして官民較差を是正、改定をすべきだ、こういう考え方だという趣旨ですね。
  112. 稲津久

    ○衆議院議員(稲津久君) そのとおりでございます。
  113. 石田真敏

    ○衆議院議員(石田真敏君) そのとおりでございます。
  114. 稲見哲男

    ○衆議院議員(稲見哲男君) そのとおりだと考えております。
  115. 又市征治

    又市征治君 そこで、これは自民党、公明党さんにお聞きしたいと思うんですが、今も申し上げましたように、人勧実施で合意をしたということであれば、なぜ政府に国公法に従って修正提案をしろ、こう求められなかったのか。なぜ政府案を棚上げさせて、前代未聞の議員立法ということになったのか。政府提案と議員立法の役割というのはそれぞれあるわけであって、やはり政府に、そこの責任国会議員は追及すべきじゃないかと思うんですが、この点いかがでしょうか。自民党さんと公明党さん。
  116. 稲津久

    衆議院議員稲津久君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、人事院勧告の実施に係る給与法改定につきましては、例年、政府提案によって行われております。しかし、このことは、給与法改定は必ずこの政府提案として行わなければならないことを意味するわけではなく、議員立法給与法改定をしてはならないという理由があるわけではないと、このように認識をしております。  今般のこの法律案の提出の経緯について御説明申し上げますと、昨年提出されました政府案において、平均七・八%の給与削減率の中に平成二十三年度の人事院勧告実施による改定が内包されているという政府の主張に対して、人事院勧告国家公務員労働基本権制約に対する代償措置としてきちんと実施すべきとの趣旨から自公案が提出されたことでございます。そして、協議が続けられてきたという経緯がございます。  その協議の結果、政府案を修正するのではなくして、人事院勧告と臨時特例の実施を一本の法律議員立法として提出することで、民主、自民及び公明の三党で合意することになったところでございます。
  117. 石田真敏

    衆議院議員石田真敏君) 今、公明党の稲津議員から答弁させていただいたとおりでございます。  先ほど来議論がございましたけれども、この三党合意の案のベースになりましたのは、昨年提出させていただいた我々の自公案でございます。そして、自公案のベースは閣法の政府案でございます。その中で我々一番問題といたしましたのは、やはり人事院勧告、法に基づく人事院勧告をきちっと実施すると。その上で、厳しい財政状況あるいは震災財源を生み出すという意味の異例、特例の措置を行うと、そのことについては我々も合意できるということで案を考えたわけでございまして、その中で、議論の中で今回三党で議員立法として出させていただくということになったわけでありまして、基本的な考え方におきましては政府案と大きく異にするものではないと考えております。
  118. 又市征治

    又市征治君 ですから、私はむしろ、政府にちゃんと使用者としての責任があるわけですから、そこを改めさせる、ちゃんと修正をしろ、こう求められるべきではなかったか、こういう立場で申し上げたわけです。  そこで、次に人事院に伺います。  人事院の民間調査、民間賃金の調査の要点というのは、一体どういう中身なのか、そこで出た数値はなぜ妥当で中立的だと言えるのか、具体的に二〇一一年の調査に基づいて簡潔に要点を説明してください。
  119. 江利川毅

    政府特別補佐人江利川毅君) 民間の給与実態調査につきましては、企業規模五十人以上、かつ事業所規模五十人以上の全国の民間事業所から無作為に抽出した事業所を対象に実施しているところでございます。  平成二十三年は、東日本大震災の影響により岩手県宮城県及び福島県の東北三県に所在する事業所を除きまして、約一万五千事業所を対象に調査を実施いたしました。そして、約四十三万人につきまして役職段階、学歴年齢等、それから四月に支払われた給与月額、これを調べたところでございます。  一方また、国家公務員全体に対しましては、国家公務員給与等実態調査によりましてデータを得まして、一般の行政事務を行っている国家公務員と民間企業事務、技術関係の業務を行う従業員について、主な給与決定要素であります役職段階、勤務地域学歴年齢を同じくする者同士の四月分の給与を対比させて精密に比較しております。その結果、平成二十三年は国家公務員給与が民間給与を〇・二三%上回っていたことから、この格差を解消するための給与改定の勧告を行ったところでございます。
  120. 又市征治

    ○又市征治君 そこで、総裁、公務員給与を民間賃金に準拠をさせるという場合に、上下幾らかの許容範囲があるように言われたりするんですが、私はそんなことはないと、こう思うんですが、その点はいかがですか。
  121. 江利川毅

    ○政府特別補佐人(江利川毅君) 先ほどの答弁の中で事業所を一万五千と申し上げて、一万五百でございました。失礼いたしました。  今の御質問の関係でございますが、人事院勧告は、憲法二十八条の労働基本権が公務員に制約されていること、その代償措置として行われるものでございます。法律に基づきまして民間の給与を調べてやっているところでございますが、民間準拠の考え方に基づいて勧告を行った場合には、国会や内閣におかれましてはその勧告を尊重していただくと、そのまま受け入れていただくことが基本というふうに考えております。
  122. 又市征治

    ○又市征治君 つまり、そういう許容範囲というのは、上げ下げの許容範囲というのはないということですよね。  つまり、人事院は公務員の労働基本権制約の代償機関として、国家公務員法第二十八条の規定に基づいて毎年民間賃金の調査を実施をして官民給与の比較を行って、公務員の給与を民間に準拠する改定内容を国会と内閣に勧告をする。これを受けて政府は人勧どおりの改正給与法を国会に提出をして、国会の検証を経て毎年の公務員給与が決定をされてきた。これが国家公務員の労働基本権制約の代償措置として五十有余年にわたって定着をしてきたというわけですね。しかし、棚上げされた政府案も、また提案されている三党案も、この代償措置、民間賃金準拠を切り下げる、こういう中身になっているわけであります。  そこで、民主党提案者に伺いますが、法案が国公法第二十八条の情勢適応の原則に、ひいては憲法二十八条の理念に抵触をするんではないか、そういう認識は全くございませんか。
  123. 稲見哲男

    ○衆議院議員(稲見哲男君) お答えいたします。  閣法のときもそうでありますが、我が国の厳しい財政状況及び東日本大震災に対処する必要性に鑑みて、極めて異例ですが、臨時特例のこの法案を提出をしたということであります。その段階では、内閣法制局として、この二年間の臨時特例ということでにわかに憲法違反という形にはならないと、こういう形で解釈がされておりまして、我々、三党案についてもそれを踏襲したという立場でございます。
  124. 又市征治

    ○又市征治君 大変苦しい答弁ですね。  稲見さんも私も一緒に公務員労働運動をやっていた人間でありまして、そのころにおっしゃっていたころと大分変わった答弁だと、まあ、までは言いません。いずれにしても、それはやっぱりどう言おうと、この国公法二十八条なり憲法二十八条にそれは抵触するおそれがあるということはみんな理解した上で物をやっているんでしょう。そういうことですよ。  そこで、次にもう一つ聞きますが、人勧の〇・二三%引下げのほかに御提案の賃下げを実施すれば、公務員の給与は民間労働者の賃金に比べて差引き七・六%程度も低くなる、こういうことになるわけで、それも二か年間を縛っているわけですね。そうしますと、公務員は民間の、さっき人事院総裁が言ったように、同種同等の職務を行う労働者よりも低賃金でよい、こういう考え方に立つということですか。
  125. 逢坂誠二

    ○衆議院議員(逢坂誠二君) 今般の措置は、先ほど来話が出ておりますとおり、非常に厳しい財政事情があるということ、それから東日本大震災、これに対処をしていくというようなこともあって、やむを得ない臨時的な措置として時限を区切って実施をするものでございます。  私自身も町長時代の経験からそれを踏まえさせて言わせていただきますと、やはり七・八%、まあ一〇%近い給与の削減というのは公務員労働者に相当大いなる負担を強いるものであるという認識をいたしております。そういうことから二年間という時限を区切ったものでございます。  したがいまして、御指摘のような、いわゆる公務員は民間の同種同等の職務を行う労働者よりもずっと低くてよいという、そういう認識があるわけではございません。
  126. 又市征治

    ○又市征治君 この厳しい財政事情だとか震災復興財源にと言うけれども、民主党さんは前からそれとは無関係に公務員総人件費の二割削減というのをマニフェストに掲げてこられた。だから、震災復興といっても、頭から人件費を削るための方便としか聞こえない、こういう声が公務員の中から上がっているということですね。  そこで伺うんですが、今、ずっと民間よりも低くていいとは思っていない、だから二年間に限って臨時特例的にと逢坂さんおっしゃるんだが、おたくの前原政審会長は、二年限りではない、二割削減実施すると明言をして、その後もやっていくとこの間もおっしゃっている。これは民間の賃金水準とは関係なく公務員は引き下げよう、こういう方針だということですか。ここのところは一体どういうことなんでしょう。
  127. 稲見哲男

    ○衆議院議員(稲見哲男君) 先ほどから申し上げておりますように、これは東日本大震災の財源を身を切る中で確保していくということで出された法案であります。一方で、先ほど川端大臣からありましたように、民主党は人件費の二割削減というのをマニフェストでお約束をいたしております。この七・八%を含めまして、今総人件費の約九・九%が削減をされているというふうなことでありますから、今後自律的労使関係が回復をしたとするならば、十分な労使協議の中でこの総人件費をどうしていくのかということが議論をされるということは当然だろうというふうに思っております。  その場合、給与なのか退職金なのか手当なのか、あるいは共済掛金なのか、あるいは出先の原則廃止という中での定員の削減なのか。総人件費ということですから、いろんな形で今後政府としての議論があり得ると、こういうふうに思っております。
  128. 又市征治

    ○又市征治君 そこで、今度の削減問題、先ほども議論がございましたが、私は今度は提案者側にお聞きしたいと思うんですけれども、御存じのように、公務員給与というのは、さっき山下委員が資料を示されていたように、公務員ばかりではなくて、それに準拠して決めている中小企業や多くの民間企業がございます。そういう賃金にも大きく影響する、こういうことだと思うんですが、皆さん方の今回のマイナス七・八%法案というのはそうした社会的に影響が非常に大きいというふうに思うんだけれども、それはどのようにしんしゃくなさったのか、この点は公明党さんにお聞きをしたいと思います。
  129. 稲津久

    ○衆議院議員(稲津久君) お答えいたします。  経済的、社会的な影響はどうかという御質問でございました。  本法案につきましては、先ほど来の質疑にもございますけれども、平成二十三年度の人事院勧告を実施をするということ、そして我が国のこの厳しい財政状況、そして東日本大震災に対処をするためにやむを得ず実施をするものでございまして、国家公務員の給与の引下げによって生み出された財源というのが今後この東日本大震災の復興策に充てられると、こういうことで是非御理解をいただきたいと思います。
  130. 又市征治

    ○又市征治君 そこで、人事院勧告は、勧告水準ではなくて、更に大幅に勧告水準の三十四倍もの給与削減を行うということをしようというわけですね。だとすれば、当然、労働基本権を回復して、法的に保障された労使交渉で決めるべきだというのが当たり前の法論理だろうと、こう思います。  そうでなければ、公務員労働者は、これ一方的な給与削減に対して何の救済措置もない、無権利状態におとしめられる、泣き寝入りするしかない、こういうことじゃありませんか。それでよいというふうにお考えなのかどうか。これは、それぞれ各党から短くお答えいただきたいと思います。
  131. 逢坂誠二

    ○衆議院議員(逢坂誠二君) 御案内のとおり、自律的労使関係につきましては、先ほども説明したとおりでありますけれども、平成二十年、これ自公政権下でございましたけれども、国家公務員制度改革基本法の十二条において規定されておりまして、その中に、自律的労使関係制度を措置するものとすると規定をされていると。これに基づいて、昨年の六月三日に今般の国家公務員制度改革関連四法案、これを国会に提出をして御議論をいただいているものでございます。継続審議ということであります。  その中で、今般の給与の特例的な引下げでありますけれども、この自律的労使関係の成立に先駆けて行ったものというふうに認識をいたしておりますけれども、このいわゆる四法案についてはこれから国会審議の中でしっかり御議論いただいて、一日も早く法の趣旨に基づく結論を出していただきたいと私は思っております。
  132. 平井たくや

    ○衆議院議員(平井たくや君) 今回の三党共同による議員立法は、政府案と成り立ちは違いますが、政府案の考え方を踏襲しておりますので、同様の臨時特別的な削減措置を講じているものであって、憲法の問題もないというふうに考えております。  今回の要するに法案に関しては、政府案と関係組合云々は別にして、まさに議会の意思として国家公務員に対して震災復興財源のための給与引下げによる協力をお願いする法案であると、そのように考えております。
  133. 稲津久

    衆議院議員稲津久君) お答えいたします。  先ほども御論議ございましたけれども、政府においては、昭和五十七年の最高裁の判決、これを引用し、同判決の趣旨に照らして憲法違反には当たらないという見解を示しております。今回のこの三党共同による議員立法におきましては、政府案と成り立ちは異なりますけれども、しかし政府案の考え方を踏襲をして同様の臨時特例的な削減措置を講じているものでございまして、憲法違反には当たらないものと考えております。  なお、この同法案におきましては、やむを得ない臨時的な措置として、平成二十六年三月末までの一定期間に限って国家公務員給与を減額する臨時特例と、このように定めております。  以上でございます。
  134. 又市征治

    又市征治君 やっぱり三党、同床異夢なわけですね。私が聞いているのは、こういう格好で人事院勧告を守る義務を負っているのに、それをむしろ人事院勧告よりも大幅に深掘りしたものを押し付けられていくとすれば、公務員は無権利状態になるんじゃないですか、どこで一体救済措置があるんですか、こうお聞きしているんですが、憲法違反には当たらないということだけおっしゃっている。これでは、国会で本当に深い論議をしたということにならないのではないかと思うんですね。  そこで、大臣にちょっとお伺いしますが、先ほどもおっしゃいました、時間があれば人事院総裁にも伺うんですが、今年も、そういう意味では四法案成立もないままで国家公務員法二十八条も存続するならば、当然、人事院勧告が出されるわけですよね。そうすると、かなり大幅な人事院勧告が出てくる、七・六%前後のものが出てくる、こういうことになるわけで、この状況の中で。さあ、政府は、人事院、二か年間と決めたからそれも無視します、こういうことであるんだが、二か年たったら人事院勧告を守っていこうということなのか、それとも、団体交渉権、つまり協約締結権を付与して自律的労使交渉によって給与を決めていこうという方向を取るのか、どっちを向いているのか、そこの熱意が全く聞こえてこない。多分後者だろうと思うが、その点を、大臣、お伺いしておきます。
  135. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 方向性というか、立場でいえば、私たちは既に自律的労使関係制度を措置するための国家公務員制度改革関連法案国会に提出しております。そういう意味では、早期に国会で御審議をいただいて成立させていただきたいというふうに考えております。自律的労使関係制度においては、国家公務員協約締結権を付与して、労使交渉を通じて、労使が給与を含む勤務条件について自律的に決定する仕組みに改めるというものでありますし、もう御案内のとおりであります。その新たな制度の下で、使用者たる内閣経済社会情勢の変化に対応して、民間の給与や国の財政状況等も考慮しつつ、労使交渉を通じて、人事給与制度の改革を進めていくことが重要というふうなのが基本的な認識であり、方向でございます。
  136. 又市征治

    又市征治君 そもそもこの減額法案は、公務員制度改革四法案、つまり、自律的労使関係制度確立と同時成立が前提だった。つまり、そういう意味では、自律的労使関係制度を確立するということを、それを先取りをしたと、こういうことで政府側が労働組合へ働きかけたわけですよね、前の大臣が。それで、結局この七・八%という格好になってきたと。だとすれば、それなくして労働団体が七・八%の減額に同意するわけがありませんよ、これ。当たり前のことだ、これはね、社会的には。多くの公務員が、だから約束不履行だ、やらずぶったくりだと、こう怒っているわけですね。  大臣、もう一遍、そこの熱意なり決意なりというものをお聞きしておきたいと思うんです。
  137. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) 自律的労使関係の下に労働協約締結権を付与して、自律的労使関係により給与を決めていくべきであるという方向の下に、考え方の下に、関連四法をこの給与の臨時特例法と同日に提出をさせていただきました。同時に、職員団体との話合いの経過においては、職員団体からは自律的労使関係制度を措置する法案との同時成立を始めとして、様々な意見や要望の表明がされてきたことも事実でございます。  政府も、政府の考え方としては、両法案の早期成立に向けて最大努力をしていく旨を表明しておるところでございますし、今回も基本的にはその認識は変わっておりませんし、三党の協議においても、そういう諸般の環境整備についての合意もされたので、できるだけ早く御審議し、結果を出していただくようにということに期待をしておるところでございます。
  138. 又市征治

    ○又市征治君 それじゃ、与党にお聞きをしますが、繰り返しになりますけれども、公務員も勤労者であるというのはこれは当然のことであって、その賃金労働条件は本来憲法二十八条に基づく労働基本権の保障の上に、労使交渉によって決定をされるべきもの、そういうことですよね。その労働基本権を制限した代償措置として、国公法二十八条に基づく民間賃金準拠の人事院勧告があるし、これは完全実施しなきゃならぬということですよ。その勧告内容を大幅に上回る賃金削減を行おうとするならば、当然労働基本権を回復して、労使交渉で決めるべきだと、そのことは今も大臣もそういう方向性についてお認めになった。それがない下で政府や国会が一方的に削減をするということは許されないというのが当然の法論理ということですよね。  さきに述べたとおり、そうでなければ、まさに公務員は何の救済措置もなく、無権利状態のままに放置される、これで一体法治国家と言えるのかということにもなるわけです。今、まさに国会がこうした違法、違憲の措置をとろうとしている。そのそしりを受けないためには、少なくとも今国会中に労働基本権回復関係法案を成立をさせるべきだということだと思うんですが、この点の与党としての決意はどうなんですか。
  139. 逢坂誠二

    ○衆議院議員(逢坂誠二君) 御指摘のとおり、今回のこの法案は、昨年政府と労働側でいろんなやり取りがある中で、その中でいろんな意見もあったことも私も仄聞をいたしております。ただ、事実として、私は今回の法案化というのは、その労使のいろんな話合い、合意できたか合意できないかは別にして、話合いのプロセスがなければ多分法案化はできなかったものだというふうに思っております。  そういう点から考えてみますと、現在、国会で継続審議中の公務員のこの自律的労使関係を確立させるための四法案については、これから国会の中でいろいろしっかり審議されていくものというふうに思いますけれども、その法の趣旨に沿って適切に早い時期に結論を出していただきたいと与党としては考えております。
  140. 又市征治

    ○又市征治君 それじゃ、時間がありませんから最後にいたしますが、先ほど来から出ていますが、この附則の十二条、なぜ、一体全体国家公務員の給与減額法案に地方公務員の問題についての附則が付くのか。地方も抑制せよという、こういう意向であるとおっしゃる方もいるし、そうでないと言った人もいる、提案者側のそういうことなんですが。  さて、これについては既に大臣も答弁いただいていますが、私も昨年の十月二十七日の総務委員会でお尋ねをいたしましたが、川端大臣は、今回の国家公務員の給与引下げと同様の引下げを地方公共団体に対して要請すること、あるいは地方交付税の減額による、強制することは考えておりません、こういう旨を明言をされた。他の委員にもそういうことをおっしゃっているわけですが、この附則が付いたからといって、このことの考えに変わりはございませんね。
  141. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) この給与臨時特例法案が成立した場合には、各地方公共団体において、同法附則第十二条の規定を踏まえて、引き続き国民、住民の理解と納得を得られるよう情報公開を徹底するなど自主的な取組を進めながら適切に決定することが肝要と考えておりまして、したがいまして、地方公務員の給与について、総務省から各地方公共団体に対して、今回の国家公務員に係る時限的な給与削減措置と同様の措置を実施するよう要請すること、あるいは強制することは考えておりません。  総務省としては、地方財政計画の策定に当たり、本臨時特例法案に定める給与削減措置と同様の措置が一律に実施されることを前提とした給与関係経費を計上することは考えておりません。今後の各地方公共団体の給与改定の動向等を踏まえつつ、所要の給与関係経費を計上し、必要な地方交付税総額を確保していくこととしておりまして、これまでの考え方に変更はございません。
  142. 又市征治

    ○又市征治君 終わります。
  143. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。     ─────────────
  144. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、宇都隆史君が委員を辞任され、その補欠として熊谷大君が選任されました。     ─────────────
  145. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  146. 山下芳生

    ○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、民主党、自民党、公明党、三党提出による一般職の国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律案に対する反対討論を行います。  本法案は、労働基本権制約の代償措置である人事院勧告制度を無視して、公務員労働者に給与の大幅削減を一方的に押し付けるものであります。それも、極めて短時間の法案審議で強行するという暴挙は許されるものではありません。  反対の第一の理由は、本法案が憲法で保障された公務員労働者の労働基本権を制約したまま、その代償措置である人事院勧告制度さえ無視して、一方的に国家公務員労働者に給与の削減を押し付けるものであり、二重の憲法違反となるからであります。憲法第二十八条は、「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。」としており、勤労者に公務員労働者が含まれることは当然のことであります。  今、国会がやるべきことは、六十年以上にわたって奪われている公務員労働者の労働基本権を一刻も早く全面的に回復することであります。法案は労働基本権の回復も行わず、公務員労働者の手足を縛ったままで人事院勧告を大きく上回る平均七・八%もの給与の削減を二年間にわたって押し付けるものであります。しかも、民主党、自民党、公明党の密室協議による議員立法で国会に持ち込み、労働組合の意見をまともに聞かず、十分な国会審議もなく強行するものであり、絶対に許されない暴挙であります。  復興財源のためというのも理由になりません。本法案は被災地である東北地方の国家公務員にも例外なく適用されるものであります。不眠不休で復興、生活再建に頑張っている被災地の公務員労働者の給与も大幅に引き下げるものであります。そもそも公務員労働者の給与は生計費であり、無駄や浪費ではありません。生計費が大幅に削減されたら公務員労働者の暮らしは成り立ちません。  反対の第二の理由は、このような国家公務員給与の大幅削減は、国民全体の所得減少の悪循環を招き、内需を更に冷え込ませ、ひいては財政の一層の悪化をもたらすものであります。  国家公務員給与は、地方公務員や独立行政法人職員、民間保育園、病院労働者など約六百万人もの労働者の賃金に影響を与えるものであります。民間企業でも公務員給与を踏まえた賃金決定の仕組みがつくられており、その影響は極めて甚大であります。公務員労働者の給与は、この十年余りで二割も引き下げられてきました。公務員給与の引下げが民間賃金を引き下げ、更なる公務員給与引下げを招いてきたのであります。公務員給与の削減は、国民全体の所得減少の悪循環を招き、内需を冷え込ませ、財政の悪化をもたらすものであります。  さらに、法案は、附則第十二条において地方自治体に自治体労働者の給与引下げを押し付けるものであり、極めて重大であります。地方の人事委員会勧告を大幅に上回る地方公務員の給与削減が行われるならば、人事委員会勧告制度は形骸化し、地方経済を更に冷え込ませることになるものであります。  以上の点を指摘し、法案の撤回を強く求めて、反対討論を終わります。
  147. 又市征治

    ○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、民主、自民、公明三党の衆議院議員提案による国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律案に反対する立場から討論を行います。  公務員の労働基本権は、戦後の民主化、平和憲法、労働者の権利全般とともに確立しましたが、一九四八年のGHQ指令に基づく政令二〇一号によって制限され、現在に至っています。したがって、我が党は、憲法二十八条の規定と国際労働基準を踏まえ、公務員の労働基本権を一日も早く民間労働者並みに回復し、給与等の決定を当事者の交渉によって決定できる制度を実現すべしと一貫して求めてまいりました。  しかし、これまで政府は、労働基本権を制限した代償措置として民間賃金準拠の人事院勧告があり、それを実施しているから憲法違反には当たらないとかわし、私たちの指摘やILOからの度重なる勧告を退けてきました。ところが、今般、政府は人事院勧告を受けた自らの責任を放棄して法案を棚上げし、そして提案されている議員立法案はこの人事院勧告の内容を大幅に切り下げるものです。これは、国家公務員法第二十八条と憲法第二十八条違反のそしりを免れません。  だとすれば、労働基本権を回復して自律的労使関係確立に転換することこそが今必要なことであり、当然の法論理です。そうでなければ、公務員労働者は、一方的給与切下げに何の救済措置もなく、無権利状態に落とし込まれるほかありません。それでは法治国家の名が泣きます。このような憲法違反を国会が犯してはならず、あえてそれを強行すれば、ますます今日の政治不信を助長するほかありません。  したがって、給与を削減するのであれば、国家公務員制度改革関連四法案とセットの成立が必要だと求めてきた組合側の要望は至極当然のことです。しかし、その四法案がいまだ審議入りのめどさえない中で、本法案を本日、本委員会で採決することには断固反対いたします。自律的労使関係の先取りを呼びかけながら組合側をだまし討ちにするようなことを政府も国会も断じて行うべきではありません。  重ねてもう一度、我々国会議員が国家公務員法や憲法違反に手を染めてはなりません。少なくとも公務員制度改革四法案の成立を待って改めてこの法案を検討すべきであることを訴え、反対討論といたします。
  148. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  149. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  150. 藤末健三

    ○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十九分散会