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2011-11-30 第179回国会 参議院 共生社会・地域活性化に関する調査会 1号 公式Web版

  1. 平成二十三年十一月三十日(水曜日)    午後一時一分開会     ─────────────    委員氏名     会 長         直嶋 正行君     理 事         中谷 智司君     理 事         横峯 良郎君     理 事         岩城 光英君     理 事         岡田  広君     理 事         横山 信一君     理 事         上野ひろし君                 有田 芳生君                 江崎  孝君                 小川 勝也君                 芝  博一君                 徳永 エリ君                 難波 奨二君                 平山 幸司君                 前川 清成君                 石井 浩郎君                 岩井 茂樹君                 加治屋義人君                 高階恵美子君                 松下 新平君                 渡辺 猛之君                 浜田 昌良君                 田村 智子君                 福島みずほ君                 亀井亜紀子君     ─────────────    委員の異動  十月二十日     辞任         補欠選任      岩城 光英君     石井みどり君      松下 新平君     大江 康弘君     ─────────────   出席者は左のとおり。     会 長         直嶋 正行君     理 事                 中谷 智司君                 横峯 良郎君                 石井みどり君                 岡田  広君                 横山 信一君                 上野ひろし君     委 員                 有田 芳生君                 江崎  孝君                 小川 勝也君                 芝  博一君                 徳永 エリ君                 難波 奨二君                 平山 幸司君                 前川 清成君                 石井 浩郎君                 岩井 茂樹君                 加治屋義人君                 高階恵美子君                 渡辺 猛之君                 浜田 昌良君                 田村 智子君                 亀井亜紀子君    事務局側        第三特別調査室        長        野中 茂樹君    参考人        東北大学大学院        経済学研究科長        ・教授        特定非営利活動        法人せんだい・        みやぎNPOセ        ンター代表理事  大滝 精一君        東北関東大震災        ・共同支援ネッ        トワーク事務局        長        特定非営利活動        法人全国コミュ        ニティライフサ        ポートセンター        理事長      池田 昌弘君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○参考人の出席要求に関する件 ○共生社会・地域活性化に関する調査  (「地域活力の向上と共生社会の実現」のうち  、活力ある共生・共助の地域社会・まちづくり  ―被災地の復興に向けて―(地域社会の再生の  視点))     ─────────────
  2. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) ただいまから共生社会・地域活性化に関する調査会を開会いたします。  まず、皆さん、御起立をいただきたいと思います。    〔総員起立〕
  3. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 議事に先立ちまして、一言申し上げます。  本院議長西岡武夫君は、去る五日、逝去されました。誠に哀悼痛惜の念に堪えません。  ここに、皆様とともに謹んで黙祷をささげ、哀悼の意を表しまして、御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。  よろしくお願いいたします。黙祷を願います。黙祷。    〔黙祷〕
  4. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 黙祷を終わります。御着席願います。     ─────────────
  5. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、大野元裕君、岩城光英君及び松下新平君が委員を辞任され、その補欠として徳永エリ君、石井みどり君及び大江康弘君が選任されました。     ─────────────
  6. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に石井みどり君を指名いたします。     ─────────────
  8. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 本調査会の調査テーマについて御報告いたします。  今期の調査テーマにつきましては、既に昨年、「地域活力の向上と共生社会の実現」とすることに決定し、本調査テーマの下、一年目につきましては「元気で活力ある地域の構築」について調査を進めてまいりました。  一年目の調査において示された御意見等も踏まえつつ二年目の調査の進め方について理事会等で協議いたしました結果、引き続き、今期の調査テーマの下、二年目につきましては「活力ある共生・共助の地域社会・まちづくり―被災地の復興に向けて―」というサブタイトルを付けさせていただきましたが、そういうテーマで調査を行うことに決定いたしました。  何とぞ、委員各位の御協力をお願い申し上げます。     ─────────────
  9. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  共生社会・地域活性化に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 御異議ないと認めます。  なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  12. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 次に、共生社会・地域活性化に関する調査を議題といたします。  「地域活力の向上と共生社会の実現」のうち、「活力ある共生・共助の地域社会・まちづくり―被災地の復興に向けて―」について調査を行うに当たって、本日は「地域社会の再生の視点」について参考人から意見を聴取いたします。  御出席いただいております参考人は、東北大学大学院経済学研究科長・教授、特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンター代表理事大滝精一君及び東北関東大震災・共同支援ネットワーク事務局長、特定非営利活動法人全国コミュニティライフサポートセンター理事長池田昌弘君の二名でございます。  この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。  本日は、御多忙のところ本調査会に御出席いただきまして誠にありがとうございます。  参考人の皆様方から忌憚のない御意見をお述べいただき、調査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、議事の進め方でございますが、まず参考人の皆様方からそれぞれ二十分程度御意見をお述べいただき、その後、各委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。  また、参考人、質疑者とも御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、大滝参考人からお願いいたします。大滝参考人。
  13. 大滝精一

    ○参考人(大滝精一君) 大滝と申します。今日は、このような機会を与えていただきまして本当にありがとうございます。  お手元にレジュメとそれからパワーポイントの資料をそれぞれ用意いたしましたので、それに基づきまして私の方から説明それから御意見を申し上げたいというふうに思っております。  先ほど御紹介いただきましたように、私は今、せんだい・みやぎNPOセンターというところで活動しておりまして、今日はそのせんだい・みやぎNPOセンターを中心とする被災地における復興支援の取組の状況というのを皆様方に御紹介しつつ、今後必要とされる支援策や取組についての意見を述べたいというふうに思っております。  最初に、簡単にせんだい・みやぎNPOセンターというNPOについて御説明をしておいた方がよろしいかと思いますので、そこから始めたいと思います。  このNPOセンターは、いわゆる中間支援組織、NPOを支援するNPOという位置付けを持っておりまして、一九九七年より宮城県を中心に全国のNPOや市民社会創造のための支援を行うということをやりながら、かつ、仙台市及び多賀城市では指定管理者として市民活動支援センターを運営しております。今、職員の数は全部で四十名くらいおります。約この十年にわたりまして企業等とNPOを結び、NPOが必要とする人、物、金、情報という経営資源を仲介、提供いたします、私どもはサポート資源提供システムというふうに呼んでおりますけれども、このシステムをこの十年くらいにわたり開発し運用してまいりました。実は、この実績が今回の震災後の復興支援活動の基礎として非常に重要な役割を果たしているということだけ冒頭に申し上げておきたいというふうに思っております。  私どもの今NPOセンターが取り組んでいる、あるいはそれにかかわっている活動を、たくさんあるんですけれども、主にこれからお話しいたします三つの活動に焦点を絞って少し御説明をした上で、私なりの今後の取組に対してどういうことが必要かということについての御意見を申し上げたいというふうに思っております。  まず、震災復興の組織として、震災が起こってから一週間後に、みやぎ連携復興センター、私どもは「れんぷく」というふうに愛称で呼んでおりますけれども、連携をして復興を加速するという、そういう活動を直ちに始めました。これは、私どものNPOセンターだけではなくて、全国の様々なNPO、ジャパン・プラットフォーム、仙台青年会議所、パーソナルサポートセンター、それからつなプロの四つの団体と連携いたしまして、支援したい団体と宮城のNPO、市民活動団体をつないで各団体の専門性を生かして被災地を支援するという、そういう活動に取り組んでおります。  お手元のパワーポイントの資料の一というのを少し御覧になってください。  これは、震災一週間後にこういうスキームを考えて、その日から実行に移した取組です。左の方に、支援したい団体それから企業、学校というのがありますけれども、そこからいろんな人あるいはお金、物といったようなものが被災地に向かって入ってくるんですけれども、そこの団体をコーディネートしながら、地域のNPOとか市民活動団体を経由して被災地の人たちに必要なものが届く仕組みをつくっていくという、そういう言わば震災の復興にかかわる団体間のコーディネートということをしていくということをしてまいりました。  しかし、こういうような形で復旧に必要な物資とかボランティア等、あるいは必要な専門性の高いNPOを届けるというだけではなくて、現在は復旧や復興の進展に伴ってこういった団体間のコーディネートということをやっておりますけれども、これだけではなくて、地域の連携それから被災者の見守りやフォローアップ、さらにはまちづくり、人材育成、仕事づくりへという形で現在活動を広げております。  パワーポイントの次のページの資料二というところに全体のスキームが書かれていますけれども、復旧の段階ではどちらかというとそういったつなぎ手を連携させつないでいくという形で復興の必要な人、物、金、情報を届けるということをやってきたわけですけれども、しかし、もう震災八か月を過ぎて、現在では、むしろ復興を目指す地域の市民の元に必要とする支援が届くというところから、地域主導の自律的な復興とまちづくりということに大きくかじを切っているというのが現状です。  この「れんぷく」は、宮城県だけではなくて、現在は岩手県、福島県の両県にも設立されていて、三県の「れんぷく」の連動した取組というのも現在始めております。  大きな活動の柱は、レジュメに書いてありますように、つなぐ、育てる、調べるというこの三つを軸として復興に取り組んでいます。  つなぐというところから少し御説明したいと思いますけれども、現在、担い手をつなぐという事業は、これまでのような支援者の連携を図って被災地を支援するというよりも、次第に被災者を連携していく、被災地のチャレンジャーたちの連携を支援して復興を加速するという、そういう方向に大きくかじを切ろうとしております。あくまでも復興の主役は被災者自身であって、被災者自身が立ち上がっていくということをどういうふうにして私たちが力強く支援できるかというところに大きなポイントがあると思います。  特に、私たちは、仮設住宅の団地自治会長の連携、つまり自治会がきちんと立ち上がっていく、それからその自治会長の連携と自治の学び合いということをこの「れんぷく」を通して進めようとしております。  次のページに行ってください。  もちろん、仮設の中では、既に御存じかと思いますけれども、社会福祉協議会さんを中心として見守り隊というものがもう動いているわけですけれども、こういった見守り隊の動きを側面から支援するということをしております。  それから、被災者を主役にしていくという点から見ると、現在のように仮設に入った次の段階を既に視野に入れて取組をしていく必要があると思っています。  被災者の方々のアンケートを見ると、大きな要望は、ここにあります、次の家、次の仕事をどうするかという、この大きな二つの点に絞られてきます。したがって、今からこの次の家、次の仕事というところに焦点を合わせた、言わば先読み型の取組ということに着手しております。  例えば、コレクティブハウス、いわゆる災害公営住宅のようなものをどういうふうにして取り組んでいったらいいかというような取組、さらには、被災地の中でいわゆる生きがい仕事とか、被災地の中で雇用を生み出していくということを、住民が主体となって雇用をつくっていくということ、こういうようなことをどんなふうにして起こしていったらいいかということに取り組んでいるということです。  これをやっていくためには、二つ目の担い手を育てるということが非常に重要です。その担い手を育てるということをしていくために、大きく分けて、そこにありますような塾を被災地で始めて、被災地の人たちが立ち上がってもらうということをやっていくという、そういうことを今力を入れて進めているところです。  特に、仮設住宅を中心として、市民活動塾という形で、今年度は宮城県南の四つのエリアで試験的に実施をしていくということをしようとしておりますけれども、言わば町内会、自治会の中でいろんな催しをしていくとかその中で活動していくということをするために、一季節十件くらいで一件当たり十万から十五万くらいの助成をしていくということをやりながら、更にこれをいろんな地域に広げていくということを一方で進めていきたいと思っています。この市民活動塾というものをより具体的にプロジェクトに上げていくのがプロジェクト塾、それから被災地の中でソーシャルビジネスとかコミュニティービジネスという、被災地の中での問題解決とかいろんな課題を解決していくための事業づくりをしていくというのが創業塾というふうに呼ばれているものです。  こういった一連の活動をすることによって、被災者自身が立ち上がっていくということを側面から支援していくという活動に既に取り組んでいます。  それから同時に、それぞれのコミュニティーだけではなくてコミュニティーを束ねるような活動が必要で、現在、各地に復興協議会というものが立ち上がっていますけれども、その復興協議会を言わばこういったコミュニティー活動を支援するための中間支援組織へと進化させていくといったような取組、そういうことも必要になってきているかと思います。  最後に、被災地を調べるということがあります。  これは、今、仮設住宅周辺環境調査という形で、団地周辺の生活環境とか自治コミュニティーの形成度というのを調べていくということを精力的に行っています。今後は、仮設だけではなくて在宅やみなし仮設にこの活動を広げていくということによって、被災者がどういう点で困っているのかということを更に深めていくという方向に進んでいこうとしています。  ここから見えてくることを幾つかそこに、五点くらい書いておきました。  一つは、先ほど申し上げたように、被災者自身による自治、自立が復興の主役であります。そのためには、被災者に直接資金とかお金が流れる仕組みというのをより整備していくということが非常に重要だと思っています。  しかし、現状を見る限り、地元のNPOや自治組織の力を付けていくということ、エンパワーメントしていくとか人材のレベルアップということをしていかないと、自動的に被災地から、特に仮設に入っている人たちを中心として、雇用が生まれてくるということは起こりにくい状況です。そういうことをするための活動が必要になってくるというのが二つ目。  三つ目は、既に多くの被災地に入ったNPOとかNGOが撤退を始めるということを起こしています。これはNPOとかNGOの活動自身がどういう性格かということによっても変わりますけれども、実際に撤退を表明して、あるタイムリミットを切り始めている団体も現れてきています。そういうふうになってくると、県外団体の撤退を見越した上で、どういうふうにしてその団体の持っているノウハウを地域のNPOとかコミュニティー組織に受け継いでいったらいいかといったようなことも必要になってきています。  そういった復興の次のプロセスを見越した担い手の育成とか、それからこういった被災者による創業に対して何らかの税制優遇とか免除というものを行うことによって被災者自身がチャレンジしやすくなるようなきっかけを支援するという、こういうことが現在非常に重要な局面を迎えているというふうに思っています。  その一環として私どもが取り組んでいる二つ目の大きな取組が、地域創造基金みやぎというふうに呼んでいます。略称さなぶりファンドと呼んでいますけれども、こういったコミュニティーファンドを立ち上げて被災者をバックアップするという取組です。言わば、被災地に新しい生きたお金の循環をつくっていくということによって被災地を、その復興を支援しようという取組です。復興と、復興にとどまらないまちづくり、それから次の暮らしの実現を目指して、人の思いと志をつなげるようなコミュニティー財団を設立するというのがこの狙いです。  お手元の資料三を御覧になってください。  資料三は、この六月二十日に設立いたしました財団法人、一般財団法人の形で設立しておりますけれども、今年度中には公益財団法人へ移行する予定です。この図も御覧になりながら説明をお聞きいただければと思いますけれども、この地域創造基金みやぎの特徴を幾つか申し上げたいと思います。  一つは、既にもちろん様々なファンドというのは被災地を中心に立ち上がっているんですけれども、復興を推進するためには、既存の金融機関ではカバーできないようなコミュニティー支援の、あるいはソーシャルビジネスとかコミュニティービジネス支援の新しいお金の循環をつくっていくということが非常に大切です。  皆様方も既に御存じのとおり、日本の中でもう既にこの種のコミュニティー財団とかNPOバンクというふうに呼ばれているようなものは幾つか立ち上がりつつありますけれども、まだまだ地域的にも少数です。それから、被災地を見たときに、こういう流れが十分に行き届いているとは思えません。  この資料三の図にも示しておりますように、この基金の非常に大きな特徴は、使途指定寄附といったようなものを通した支援者と被支援者、被災者の顔が見えるような支援をしていく、それから、どこにどんな形でお金が流れてそれがどんなふうに使われているのかということのプロセスが透明になっているということが大変大きな特徴です。そういうものを実現することによって被災地を支援していこうということです。  三つ目に、大口寄附者の支援の下でプログラムを開発するというそういう、資料三の図ではタイプA一般型モデルというふうに書いてありますけれども、そういうものと、目的や使途を明示して一般から広く寄附を募って、最初の段階から、お金を集める段階から協力し合っていくというタイプBという二つのモデルを整備しておりまして、既にこれを十月より動かしております。既に、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン、英国ジャパンソサエティ、日本国際交流センター等から約十億円近い資金を集めて、十月より公募及び助成事業を開始しております。どんなところに助成しているか等については、もし後ほど御質問があればお答えしたいというふうに思っております。  この財団は、復興のための一時的な基金ではありません。日本ではいまだ十分に実現されていない地域における市民活動の地図づくりというものを推進して、人、金、情報といったものの集まるまちづくり、地域づくりの道具箱、ツールキットのようなものをここを通してつくっていきたいというのが私どもの思いです。  ここでの課題というのを幾つか御指摘したいと思います。  第一に、被災地の人々がチャレンジできるお金、あるいは仮設住宅にいる人が動くきっかけとなるお金というのが基本的に不足しています。額が不足しているというよりも、一件当たり多額である必要はありませんけれども、そこからきっかけをつくるという意味での資金供給が十分ではありません。  それから、今、まちづくりあるいは復興計画づくりというのをそれぞれコミュニティーベースで進めておりますけれども、実はこの合意形成にもお金が掛かります。決定に至るまでのプロセスにお金が付かないというようなことがかなり大きな問題です。今度の三次補正の内閣府の中ではこういうものが認められているというふうに聞いておりますけれども、是非こういうふうな形で、復興計画、特にコミュニティーベースの復興計画を絵にかいたもちにしないためには、このプロセスにも資金が確保されていくということが大変重要です。  三つ目に、計画プロセスをオープンにして、特に女性と若者が入るということが非常に重要だということがこれまでのこの基金をめぐる調査から明らかになってきています。  それから、当然ですけれども、お金を出しただけでは駄目です。経営支援のパッケージを同時にやっていくという形で、例えば税理士とか会計士の派遣、地元中小企業診断士等との連携等、こういったものをきちんと図っていくというようなことも重要だと思います。あるいはもっと一般的に、企業のセクターと協働していく、協力していくといったようなことですね、こういったことが必要です。  それから、私どもの直接の今財団の運営という点から見ますと、この種の財団を運営していくためのプログラムオフィサーとかプロジェクトマネジャーが大変日本全体として不足しています。この種の人材が今後、私どもの団体も含めて、専門人材を充実させていくということが是非必要かというふうに思っております。  もうほとんど時間がなくなってしまいましたので、三番目の東北未来創造イニシャティブについてはごく簡単にだけ御説明をして、私の説明は終わりにしたいと思います。  この東北未来創造イニシャティブというのは何かというと、一言で申し上げますと、資料四に書かれていますように、東北に社会イノベーター、コミュニティービジネスとかソーシャルビジネスというものを実際に起こしていく、その起こし手、担い手というものを養成していくための大きなスクールというものをつくっていこうということです。これは、せんだい・みやぎNPOセンターが運営事務局になっておりますけれども、私どもの大学、私が今おります経済学研究科の地域イノベーション研究センターというところとも協力して、それぞれ、宮城、福島、岩手の三県にサテライトを置いて、ここで社会起業家を育成するということをしてまいります。  この大きな特徴は二つありまして、一つは経済同友会という経済団体と協力して寄附を集めてこれを行っていくということをやりながら、経済同友会の持っているいろんな企業人材のサポートもこの中に入れながら社会イノベーターを育成していくという、そういうプログラムを実施していくということになっております。既に経済同友会がやっておりますIPPO IPPO NIPPON プロジェクトからの寄附を私どもの大学が受けて、これをベースにしてこの東北未来創造イニシャティブというものをスタートすることが経済同友会でも承認されておりまして、二〇一二年の一月から事業を開始する予定になっております。  この種の非常に大規模なソーシャルビジネスとかソーシャルイノベーターを育成していくという試みは内閣府を中心に今行われていますけれども、非常に規模の大きなもので、是非内閣府等を中心としてこの種の大規模な大学、企業、NPO・市民セクターによるソーシャルアライアンスのようなものを国としても御支援いただきたいというふうに考えております。  ちょうど時間になりましたので、私から申し上げたいことについて、特にせんだい・みやぎNPOセンターを中心としたところでどんな形で復興支援をしているのかということを御紹介いたしながら、私なりに、あるいは私どもの団体なりに考えております課題とか、もっとこういうことがあればいいなというようなことについて御意見を申し上げました。  御清聴ありがとうございました。
  14. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) どうもありがとうございました。  次に、池田参考人にお願いいたします。池田参考人。
  15. 池田昌弘

    ○参考人(池田昌弘君) 池田と申します。本日はよろしくお願いいたします。(資料映写)  私は、実践を通しての提案ということで、パワーポイントを使って進めたいというふうに思っております。  私ども、全国コミュニティライフサポートセンターは、誰もが地域でその人らしく最期まで住み続けられるような地域社会を実現しようとしている様々な団体のネットワークを支援しているということで、これまで特別養護老人ホームのユニットケアあるいは小規模多機能ケア、共生ケアというようなものを実践者と制度に向けての活動をさせていただいてきました。  今回の震災では、震災後二日目に、東北関東大震災・共同支援ネットワークというグループを、特に介護の全国のネットワークの人たちと共同して、避難所あるいは介護施設等への介護、看護の専門職の派遣というふうなことの活動を進めてきました。資料をお渡ししている中に、これまでの間、十一月二十五日までの間に千七百人の方に登録いただいて、二十九の施設あるいは避難所に約一万三千人の方、延べですけれども、活動をいただいてきました。あわせて、物資それから介護施設の公用車あるいは職員の通勤車両の提供もさせていただいてきました。  今日は、その中で、やはりその人らしく最期まで地域で暮らし続けられるように、もう既に避難所はなくなりましたが、避難期、仮設期、復興期、それぞれに孤立の防止、そして支え合う地域コミュニティーの構築がやっぱり求められているということを実感しています。  特に、私どもでは今五つの支援の必要性を感じていまして、一点が、多くの支援者の方は仮設住宅に向かうんですけれども、仮設住宅はいずれ自立できる方が少しずつ自立していって、これまでの阪神・淡路大震災等の経験からですと、支援の必要な方が多く残っていくというふうに言われていますので、その意味では、仮設住宅の隣接する地域の人たちも含めた一体的な支援あるいは支え合いが必要だというふうに感じています。もう一点は、津波の被害から逃れた住宅が点在するような集落の支援。そして、みなし仮設と言われています借り上げ仮設や、親戚や知人のお宅に暮らしている避難者の支援。四つ目は、原発二十キロ圏域から集団避難している人たち。そして五つ目が、自主避難も含めて全国に離散する被災者の支援というようなことを、今、私どもで支援をするというような活動をさせていただいています。  今、宮城県では、被災者を支援する支援員が約一千人雇用されています。厚労省の老健局あるいは社会・援護局、そして緊急雇用対策で採用されている方がそれぞれ活動されていまして、皆様それぞれ被災者であり、これまで保健、福祉、医療の経験のない方々が支援者として活動しているんですが、その方々の研修ということでいうと、それぞれ雇用されてそれぞれ活動先に行くんですけれども、そうしますと、皆さん、仮設住宅に向かっていって、別々に雇用されている関係で活動先でバッティングしてしまうようなことが起きてくるというようなこともあるので、できれば、採用の予算は別として、活動先では協働できるような研修が今求められているということで活動をしてきています。これは、岩手と福島県においてもそのような活動が必要だというふうに感じています。  あわせて、岩手県と宮城県の県境、そして宮城県と福島の県境の支援者の交流というのも今求められてきているというふうに感じています。特に宮城県の福島県境の方々については、原発等の福島県と同じような課題を抱えて暮らされている方がいらっしゃるので、その意味では、それぞれ三県で今施策が進んでおりますが、それぞれの県境の人たちの支援ということにも目を向けていく必要があるのではないかというふうに感じています。  このように、被災者支援に活動する一般の支援員の方々が復興期において町をおこしていく、あるいはその地域福祉の社会をつくっていくに当たってこの被災者支援の活動が大いに役立っていくだろうというふうに感じています。  ここで、避難期のときの活動をちょっと紹介をさせていただいて、今後のことについて提案をさせていただきたいというふうに思っています。  これは、宮城県仙台市青葉区の国見という地区にあります、ふるさと雇用再生特別基金で仙台市の企画提案型という形で運営されている「ひなたぼっこ」というところです。  ここは、制度から漏れる人たちに対応するということで、元学生下宿を活用して運営されています。部屋が十三部屋ありまして、制度で対応できない方々を、おととしの十二月から運営をしているんですけれども、今回ここがボランティアの拠点にもなりましたので、こんな形でボランティアのコーディネートの拠点にもなりましたが、もう一方、自宅で暮らせなくなってしまった高齢者の方や、あるいは福島県から親子で避難してきた方々がここで一時期住まわれていましたが、この間、この被災されてきた高齢者の方々が地域で被災されてガス、電気がない時期、そしてお店が開かなかった時期にお弁当の宅配をここでさせていただいていたんですが、その間、避難してきた人たちが、自分たちも何かしなきゃということで活動をしていただきました。  今回、活動の中で、この「ひなたぼっこ」というところから半径一キロ、一キロ半、二キロというふうになっておりますが、ここで、在宅で、ガスが来なくて、お店が開かなくて、高齢者で食事を作るあるいは食材を買うことができないという方の配食、そして、訪ねてみますと、どうですかと聞きますと、いや、大丈夫ですと言う高齢者の方が多かったんですが、家の中をのぞかせていただきますと、たんすが倒れている中で、そのすき間で暮らしている高齢者の方もたくさんいらっしゃったんですが、そういう方の片付け、あるいは余震等で不安で暮らせない方に住んでいただいたりというようなことや、買物代行、それから介護者の方でおむつが買えない、あるいはお子さんを育てる中で子供のおむつが買えないとか、お風呂に入れないのでお風呂ツアーをしたりというようなことの活動をさせていただいてきました。これは、多分、仮設期においても、あるいは復興においても、これから高齢期で暮らしにくくなった人たちに、地域の住民の方と共同してこういった支援の必要な方を支えていくということはとても重要になるのではないかということを感じています。  同じように、これは石巻市の桃生公民館というところですが、この隣に桃生小学校の避難所がありましたが、避難所で暮らしている方々にとっても、ここはボランティアの拠点になっていたんですけれども、そこに造った仮設のお風呂に避難所の方がやってきたり、あるいはこの公民館で食事作りをして、サロンをすることで、避難所の方々が津波のことを忘れるというような活動をされました。その意味では、避難所の時期においても、出かけていくような場が求められていたのではないかというふうに感じています。  その上で、復興構想会議の検討部会で専門委員として提案させていただいたのは、地域支え合いセンターというものです。今回、支援センターという言い方が強くあって、支援する、されるというようなセンターのイメージがあるんですが、やはり、大滝参考人の話にもありましたが、被災者自身が支え合って復興をしていくというようなことが求められているのではないかというようなことのための支え合いセンターというような場が求められているのではないかということを提案させていただきました。これは専門職だけではなくて、地域住民と専門職と自治体なども一緒になって運営していくということが求められているという提案をさせていただいています。  介護保険が十年前にできるときに、介護の社会化ということを言われておりましたが、介護保険のお金は社会化されたんですけれども、介護は家族介護が専門職介護に移っただけで、実は、家族とその地域社会で支え合うというような場は余り発達しない中で来たのではないかというふうに思っています。  その意味では、今回は、専門職と地域住民と自治体なども参加をして支え合っていく社会をつくる拠点が校区程度に整備していく必要があるというふうに考えておりまして、その中では、仕事づくりとか生活資源の開発、お店をつくったり、移動販売も地域住民で取り組んでいくというようなことも進めていくことが必要になると思いますし、こういう地域支え合いセンターの支援を市町村、そして都道府県にも、その支え合いセンターの支援センターの整備が必要だというふうに考えています、これは先ほど申し上げたとおりで。  これも先ほど申し上げましたように、家族介護から専門職、制度前の専門職介護は整備されたんですが、この間も埋めていかないと、地域で最期までその人らしく過ごすということはやはり困難なのではないかということで、こういった専門職と地域住民の共同の地域ケアが必要になってきているというふうに思っています。  そういう中で、共生社会を目指して、これまでのどちらかというと分野型の分別型福祉から、小地域型共生福祉への転換が求められているのではないかというふうに考えています。  この度の震災でも、障害のある息子さん、娘さんと一緒にその親が避難をされたという中で、石巻市の知的障害者の施設の中には親も一緒に避難をしてきたという方々がいらっしゃいました。この方々を制度で支援しようとすると、親が一緒に住めないというのが今現状にあります。もう一方、支援の必要な方とその介護をされる御夫婦も、一方は介護保険施設に入居することができますが、その際には一方の自立した方は一緒に施設に入居するということは困難だというふうになっております。そういう中で、一緒に暮らすことができるようなことが一つ求められてくるのだろうというふうに思います。  あわせて、高齢者保健福祉計画、あるいは地域福祉計画などで、できるだけその人らしく最期まで地域で暮らすということがどこの自治体の計画でもうたわれておりますが、なかなかその実現は近くありません。そういう意味では、せっかく理念として計画にうたっているものをどうやって実現できるかということの具体策が、あるいは具体的な支援策が求められているのではないかというふうに考えています。  富山に、富山型デイサービスということで、同じ場所でお年寄りと子供と障害を持った方が過ごす富山型デイサービス、別名共生型サービスというものがありますが、この東北の特に沿岸部の小さな町あるいは集落においては、高齢者の施設あるいは障害者の施設あるいは子供の施設をそれぞれに整備するということよりも、高齢者の施設でも近隣の子供や障害を持っている方が利用できますよ、障害者の施設でも隣に住んでいる高齢者や子供が利用できますよというような形で、従来の分野型のサービスを少しほかの利用者にも開放していくような形で、小地域型の共生福祉への転換が今大きく求められてきているというふうに考えています。  五番目に、全国で避難生活を送る被災者の方の支援、それから、元住んでいた地域とのつながりの支援のことについて取り組んでいる中での提案をさせていただきたいと思います。  現在、例えば大阪府の豊中市では、豊中に避難された日から孤立させないということで、三月、震災直後から、全小学校区、豊中市は三十九万で三十八小学校区に住民の組織である校区福祉委員会というのが設立されているんですが、この方々と支援物資を集め、そしてこの方々と一緒に避難されてきた方のお宅に情報も提供しているというような活動をされています。  そのほか、被災者の交流会、あるいは困ったことを相談に乗るような場づくりをされておりますが、こういった活動をよその市町村にも先駆的な実践を伝えていくような、あるいはお互いに実践を交換するような取組が求められているのではないかというふうに思っています。  これは豊中の例ですけれども、豊中市のライフセーフティネットという仕組みがあります。豊中市がなぜ全国から避難してきた方々をすぐ支えることができたかというと、実は日常的に地域で困った人がいるときには市民の方と一緒になって支え合うという関係がつくられていた。  なおかつ、市民の方が福祉なんでも相談窓口の相談員をされていて、そこで発見した活動を専門職や市の行政と一緒になって問題解決をしていくというようなことの仕組みがしっかりできていて、課題があったら、市役所でこたえられないということではなくて、市役所でどうこたえていくかということを市と専門職を含めて協議をし、解決する問題を日々積み重ねているという取組があって、今回、全国から避難されてきた方の支援も取り組まれているということを考えますと、震災のときだけではなくて、日常的に自分の市町村の住民を支えていくということが、ひいては全国の支援の必要な方々も受け入れ、つなげていくということにつながるのではないかというふうに感じています。  あわせて、避難者の方々は皆さん地元のことが気になっていらっしゃいますので、その意味では、被災、避難してきた元々の地域との交流、つなげていくような情報提供や交流も必要になってきているというふうに感じています。この辺は福島大学等でも取り組まれているので、ネットワークをしながら支援をしていくということを取り組ませていただいています。  最後に、これも大滝参考人からありましたが、我々被災地に本拠のあるNPOが支援活動に参加していく中で、一つは、小さなNPO等がなかなか実際に復興支援にかかわれないでいるという現実もあって、そういう中では、全国で行動力のある方々と違って、被災地の小さなNPO等が復興にかかわっていくような支援策が必要になってくるというふうに思っていますし、これは私どものNPOでも同じですが、何らかの公的な支援も含めて御協力いただきたいなというふうに思っています。  以上です。
  16. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) ありがとうございました。  以上で参考人からの意見聴取は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  本日の質疑は、あらかじめ質疑者を定めずに行います。  質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから御発言いただくようお願い申し上げます。  一回の質疑時間は、答弁及び追加質問を含め最大十分としております。多くの委員が発言の機会を得られますよう、質疑、答弁とも簡潔にお願い申し上げます。  また、本日は三時から国家基本政策委員会合同審査会が予定されております。調査会を二時五十分ぐらいをめどには終了したいと思っておりますので、委員の皆さんの御協力をよろしくお願い申し上げます。  なお、質疑者の皆さんには、その都度答弁者を明示していただくよう御協力お願いいたします。  それでは、質疑のある方は挙手を願います。  横峯さん、どうぞ。
  17. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 大滝先生も、池田理事長も、今日は本当にありがとうございます。  私、今お話伺いまして、資料も、お聞きしまして、なかなか行政が、行政がやることを先生方は今やっていらっしゃると。おまけに、またそれができたのが、震災ができてからいろんなことができる、いろんなことが皆さんボランティアだ何だといってあるんですけど、それを十年前からやっていらっしゃって、一番話を今日お聞きしていて、大滝先生がそういう社会、会社とかそういうことを言われて、池田先生は福祉の方という感じだったんですけど、先生方が、たくさんここにも書いてあるとおりに、いろんな、何のためにこれをつくったのかということを私すごく興味がありまして、まずは十年前にですね、大滝先生は、それをちょっと聞きたいのと、つくっていて、やっぱり震災と同時に、今十億あるとおっしゃったんですけど、震災前はそんなことはなかったと思うんですけど、その辺がどう変わってきたかと。  また、その十億の、十月に十億、十月からと言われましたけど、まだ一か月しかたたなくて、その十億がもう動いているのかということですね。その辺を、また、四十名の職員といいますかボランティアといいますか、もうこの方々に対しての経費、運営費だとか、それをやっていらっしゃるわけですよね。その辺の内容というのを、私が今伺った範囲では先生方のことはNPOの取りまとめ役だというような感じ受けたんですけど、その辺のことが、端的に、私たちでも分かりやすくちょっと説明していただきたいと思います。  大滝先生と池田理事長と、両方お願いいたします。
  18. 大滝精一

    ○参考人(大滝精一君) では、発言させていただきます。  先ほどもちょっと申し上げましたけれども、私はNPOを支援するNPO、つまり地域の中にいろんな活動をするNPOの力を付けていくということをする、例えばそのための経営の支援をするとか、それから、どこに行ったらどんなNPOを支えていったり活動を続けることができるかというようなことについての、例えばお金をどんなふうにして引き出したらいいかとかという、そういうようなことについての具体的なアドバイスとかそれから情報の提供とか、それからもし必要があれば企業と連携して、例えばオフィスの中で出てきた家具とかオフィス用品とかというものをNPOに提供するとかという、そういうふうに、私どものNPO自身が何かをするということだけではなくて、そういう地域の中にあるNPOそのもののレベルを全体として上げていくという、そういうためのNPOとして活動してきました。それを今十五年近くやり続けてきているということで、その一環として今回の震災への対応があります。  ですので、基本的には、今、もう皆様方御存じのとおり、いろんな市町村とか、それから県、それから国でももちろん復興計画がどんどんでき上がってきているんですけれども、実際にこの復興計画を実現に移していくということをやっていくためには、やはりその町、コミュニティーベースの中でそれぞれの復興計画がしっかりと作られていくということが重要です。  そのためには、その計画を作っていくためのいろんなファシリテーションをしていくとか、計画とか実行をやっていくためのサポートをするような、かなり専門性の高い人たちが応援団として背中を押してあげるということが必要です。そういうことも私どものNPOセンターの中では、そういう専門家を束ねていろんな形で支援するとか、そのためのお金を付けていくという形で、先ほど御質問がありましたようなお金を基金として提供するという、そういうことをしているということです。  もちろん、私どものNPOセンター自身も財政的にそんなに豊かではなくて、今事業の規模でいうと一億数千万円くらい、それからそれ以外に二つの指定管理者をやっておりますので、それぞれ指定管理のお金をいただいていくという形でやっていますけれども、その中で働いている職員の給与等についてはまだまだ十分でないことがたくさんあります。そういうこともある意味で自覚しながら、しかし、少しずつ職員の質とかそれから給与のレベルも上げていくということにある程度は成功しているのではないかというふうに思っております。  私からは以上です。
  19. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 ありがとうございます。
  20. 池田昌弘

    ○参考人(池田昌弘君) 私どものNPO法人は、制度がまだ、介護保険制度等ができる以前で制度が必ずしも充実していない時代に、新たな制度から漏れる人たちをどう支えていこうか、あるいはその制度の枠内で働いていた介護職や看護職の人たちが、制度の枠内の中ではどうしても地域で支えられない、あるいは施設の中でいいケアができないということで飛び出して、自宅の宅と書く宅老所とか、民家を使って宅老所とかいろんな取組をされる中で、より望まれる実践をされてきていることを支援をしてきました。  そういうことを支援を通じて、住み慣れた地域で最期までその人らしく過ごしていくような地域ができるのではないかということを、中間支援組織として県や国などと協議をしながら制度化をしてもらうというようなことにも取り組んでまいりました。  私どもは今、職員は三十人ぐらいです。正職員はそのうちの十人で、今、自分たちでも新たな取組を打ち出さなきゃいけないということで別に十人ぐらい雇用していまして、年間二億円ぐらいの予算で動いています。私どもの場合は全国を対象にしているので、より交通費がかなり掛かっておりまして、二億円の中にはかなり旅費、交通費が入っています。  収入としては、セミナーを開催したり出版をしたりというような形で、なかなか公費ということではなくて、自分たちでお金を生み出しながら運営するというようなことをさせていただいています。  今回の震災では、約三千万ぐらいの民間からの活動資金の、募集をして三千万集めて活動していまして、まだ公費は一円もいただいていない中で活動をさせていただいています。
  21. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 横峯君、いいですか。
  22. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 先ほど十億という話も言いましたけど、その十億の、十月からで十億ということで、私、何なのかなとちょっとその辺分からなかったんですけど、そこに例えば、ここに書いてあるとおりに、借りれないところが、それを支援したいと、その十億ということですかね。その辺、ちょっと教えていただけますか。
  23. 大滝精一

    ○参考人(大滝精一君) 御質問にお答えいたします。  ちょっと私の説明が足りなかったのではないかと思いますけれども、この地域創造基金みやぎを立ち上げたのは六月くらいから立ち上げているんですけれども、既にその前から、国内のNPO、NGOだけではなくて、先ほど申し上げたセーブ・ザ・チルドレンだとかジャパンソサエティのような国際NGOのようなところからも資金提供の申出がたくさん既にありました。  それはなぜかといえば、やはり被災地の最も近いところで長くこの種のNPOの中間支援活動をやってきたということについていろんな方からお問合せがあって、是非ここにということで、それからまた、これをやるためにはNPOセンターだけではなくて独自の基金を立ち上げなければいけないという形で、急遽三百人の方から御協力いただいて、六月二十日の日に一般財団という形で立ち上げたということです。  ですので、もうそのときくらいから、大きなところでは億単位のお金で支援したいというようなお申出がありまして、財団をつくって、今徐々にそれを受け入れて整備をしていくということをしている段階です。  先ほどもちょっと申しましたように、具体的に言うと、ジャパンソサエティのものについては、一応みやぎという名前はくっついていますけれども、これは宮城県内にある人たちだけを支援するという意味ではなくて、主として岩手、宮城、福島の三県を中心とした被災地にあるNPOに対しては幅広く支援をするということをやっております。一番最初のジャパンソサエティからいただいたお金を使ってローズファンドというのを立ち上げまして、つい先ごろ、七件のNPOに対して資金提供を始めるということを発表したばかりです。その場合は、主に被災地三県を中心に三十件ほどのお申出があって、審査を経て大体一件当たり百五十万から二百万くらいのお金を支援するということを始めたところです。
  24. 横峯良郎

    ○横峯良郎君 ありがとうございました。
  25. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) いいですか。  それでは、高階恵美子君。
  26. 高階恵美子

    ○高階恵美子君 本日は、お忙しいところ貴重な御意見賜りましてありがとうございます。  高階恵美子と申します。中新田生まれなので、非常に、自分のふるさとの景色が壊れてしまったこと、思い出が何か記憶の中にしかなくなってしまったこと、今回の震災では実はそういったところが一番悔しいと思うところでして、そして今を生きている私たちがとにかくふるさとを取り戻していく、もっと良くしていこう、こういう気持ちを持てるようになりたいなというふうに思っています。  そこで、震災の発生直後から非常に細やかに心配りをしていただいて活動支援していただいておりますことを、地元の一人としても感謝を申し上げたいと思います。  お二人の参考人の先生方にお伺いしたいのは、今急がなきゃいけないのは生活再建だと思うんですね。とにかく、あしたの暮らしの見通しが立たないということがありますのと、それから家族がばらばらに住んでいる、福島ではいまだに四十四都道府県にわたって別なふるさとではない地域で家族が別れて暮らしているという状況があります。  大滝参考人のアイデアの中に、コミュニティーベースの復興計画、こういったものへの助成をすべきであると、プランニングの段階からそのアクションを起こしていく、その途中の経過についても助成をすべきであるという御提案がございました。  そのコミュニティーの規模であるとか助成の額面であるとかあるいは期間、こういったものについてもう少し踏み込んだ御意見をもしお伺いできればというふうに思いますのと、それから各団体の引揚げが始まっているというお話がございました。自立を促していくというからにはいつか終わるときがあるんだと思うんですけれども、そこにかかわっている人たちはやっぱり二十年後も三十年後もそこに心を寄せていると思うんですね。そういう点では、かかわった人たちのよりどころにもなるような、こういったネットワークのプラットホームというのがどうしても必要なんだろうと思います。それが長期的に、この復興支援に当たった様々なボランティアあるいはNPOの活動を最終的には次のときに還元していくためのノウハウを蓄積していくことにつながると思うんです。そういったことについての御関心というか御意見を賜りたいというふうに思います。  それから、池田参考人には、私はもう生活再建コーディネーターが必要なんじゃないかなというふうに実は思っておりまして、コミュニティーごとに足場をしっかり置いて、五年、十年腰を据えて仕事をしてくれる人がいないと、なかなか気持ちが復興できないというふうな状況にみんなあるんじゃないかなと思います。そこで、地域力を高めていくための生活再建とふるさとを取り戻すためのエンパワーメントをしてくれるような、そういう復興コーディネーターをもし置くとしたら、どこにどのぐらい、どんな背景の人がいるといいなと思われているか、こういったところをお伺いできれば有り難いと思います。  よろしくお願いします。
  27. 大滝精一

    ○参考人(大滝精一君) お答えしたいと思います。  二つ御質問があったかと思います。  一つのコミュニティーのイメージとか、どんな形を考えているのかということだったかと思います。もちろん、これはコミュニティーという言い方自体がかなり幅広いものから狭いものまでいろいろありますけれども、私が先ほど申し上げたイメージは、およそ町内会とか自治会というふうに呼ばれているようなそういうスケールのところに当てはまるというふうに考えていただいて間違いないというふうに思います。  実は、もう皆様方も御存じのとおり、市とか町の復興計画自体はあるんですけれども、実際に復興計画を実現していくというのは、実はこの町内会とか自治会のレベルのところでどの程度のコンセンサスが得られて前に進むかという問題が大変重要です。しかしこの問題は、これまではどちらかというとトップダウンで上の方から来るということが多くて、実は町の人たちが余り望んでいないような復興計画が現場で実行されていくということがしばしばこれまでも被災地で起こってきたのではないかと私は思っています。その意味で、町内会、ないしはもう少し広い範囲でも結構かと思いますけれども、そこのところでしっかりとしたファシリテーターとか復興計画の専門家のような人たちが入っていって、そこでいろんな意見をきちんと聴取しながら可能な限りぎりぎりのコンセンサスをつくっていくという作業、このことを丁寧に、ある程度時間を掛けてしっかりやるということができないと、本当の意味での復興計画にならないというのが私の考えです。  それから、それをやっぱりやっていく上で、もちろん我々のような研究者も必要なんですけれども、どちらかというと、これまで阪神・淡路等を始めとして、そういう復興の現場でこの種のまちづくりとかファシリテーションの経験を積んできた方々がもう既に日本国内にはかなりいます。そういう意味では、全てそれを地元でやるというよりも、阪神・淡路大震災の御経験をお持ちになられているような方も含めて、そういう方々との協力も含めてこれを促進していくという、そこのところに本当の意味で時間とお金、しかもこの場合のお金はそんなに大きな巨額なお金が掛かるわけではありません。そういうところにしっかりとした対価を出していくということが長い目で見て復興の成功につながってくるというのが私の考えで、それをできるだけ丁寧にやっていく必要があるというふうに思いますし、またそれはNPOが得意としている分野だというふうに思っております。  それから、二つ目の御指摘は、私もさっき何げなくそういうふうに申し上げたわけですけれども、大変貴重な御指摘だったというふうに思います。先ほど申しましたように、特にかなり緊急事態に対応する復旧の専門的なNPO、NGOというのは、もう震災から八か月を過ぎておりますので、そろそろその役割を終えてフェードアウトしていくということを始めています。  しかし、非常に大事なことは二つあって、フェードアウトしてしまうことによって地域が弱っていくということが起こらないようにしないといけないと思います。それからもう一つは、フェードアウトしていくときに、その専門性の高いNPOの持っているノウハウとかマネジメントのやり方というものをしっかりと地元のコミュニティー組織とかNPOの組織に引き継いでいくという、学んでいくということ、そういうことが非常に大事だと思います。この二つのことがきちんとできるかどうかというのは大変大事なことだと思っています。もちろん、一気にフェードアウトしてしまうわけではなくて、これから恐らく一年とか二年の期間を掛けて徐々にいろんな団体が少しずつ現場から引いていくという、そういう現象が起こってくると思いますけれども、このプロセスは非常に大事だと思います。  それから、今御指摘がありましたように、そのときに、一度被災地に入ったNGOとかNPOがもっと長い関係をどうやってつくっていったらいいかという、非常に貴重な御指摘があったと私は思っています。もちろん、その方々あるいはそのNPO、NGOも、もうそこで忘れてしまって二度と再びその地域に戻ってこないという意味ではもちろんないんですけれども、長くその関係をつくっていくということをやっていくということは非常に大切で、しかもこれは私どものNPOを含めて特定のNPOだけがやるわけではなくて、多分その地域の行政の方々それから住民の人たちがつくる自治組織のような方々と一緒になってそういうものをつくっていって、再びずっと長い期間にわたって入ってこられたNPOとかNGOの方々とつながりを持っていくという、そういう仕掛けをつくっていく工夫が必要だと思います。今、私の方では具体的な工夫はありませんけれども、非常に貴重な御指摘だと思いますし、是非そういう形で復興に入られたNPO、NGOが長く東北の被災地につながっていけるという、そういう関係性を上手につくっていくということを考えてみたいと思っています。  私は、元々地域の経済の、経営のことをやっている専門家なんですけれども、こういうことを考えるときに、やはり東北の被災地にある種の交流の仕組み、そういうNPOとかNGOのようにその地域を支えてきてくださる人たちとの間の長い時間を掛けた交流の仕組みのようなものをしっかりとつくっていくことによって、ある意味で地域を再生していくための交流人口を増やす、私は地域再生ツーリズムとか地域再生産業と呼んでいますけれども、そういうようなものをつくっていく一環としてもこういうものを取り上げていくことが必要かなというふうに思っています。
  28. 高階恵美子

    ○高階恵美子君 ありがとうございます。
  29. 池田昌弘

    ○参考人(池田昌弘君) 先ほどの生活再建コーディネーターということですが、まさにおっしゃるとおりなんですが、今、被災地で求人を出して、特に福祉系の団体が求人を出して、ほとんど来ません。全く来ませんと言っていいぐらい来ません。どこの介護施設でも、求めに応じて仮設住宅等の支援をしたくても、あるいは新たな施設を整備しなきゃいけなくても、求人しても人が来ないので新たなことができないという現状が起きています。その意味で、仕事がないというふうに言われている一方で、働き手がいないという現実をどう考えていくかということを通さないと、なかなか難しいなというふうに思っています。  特に、緊急雇用対策で採用される方々は年度単位の雇用ということですから、今求人すると三月三十一日までということですから、そうすると不安定な雇用になるので、できれば年度を越えた、二か年とか三か年というような期限付でもそういった雇用をできる仕組みが必要だというふうに感じています。  もう一点、生活再建コーディネーターのエリアですけれども、私どもの団体で毎年、小学校区、中学校区の校区と小地域福祉活動全国サミットというのをこれまで毎年一回ずつ、五回開いてまいりましたが、そういう中では、都市部ではどちらかというと小学校区、今回のことでいえば沿岸部は集落ごとといいますか自治会といいますか、そういった地域によってコミュニティーを、少し状況に合わせて大きさを区分けする必要があるだろうと思っています。  その中で、この生活再建コーディネーターを本当は集落ごとにと思いますが、そうすると地域の住民のエンパワーメントを奪い取ってしまうおそれもあるというようなことでいうと、初期は小さな単位でもいいですが、校区とかあるいは二、三の小学校区を担当するぐらいで、できるだけ地域の住民が立ち上がっていくことを待ちながら、あるいは背中を押しながら行くというぐらいの配置がいいんじゃないかというふうに思いますし、特に沿岸市町村は規模が小さいですし、まだまだ混乱期にありますから、もしそういう仕組みをつくったときに市町村あるいは都道府県で支援体制をつくれるような、主任生活支援コーディネーターが市町村にいて、その更にスーパーバイズする人が県にいるというような形にしないと、単独で置かれてもなかなか、優秀な方でもうまくつながっていかないのではないかというふうに感じています。  もう一点だけ、介護保険には基準該当という仕組みがあって、法人格がなくても、それこそ町内会でも介護保険事業を取り組むことができるので、そういう意味では介護保険を、よそから応援に行くということもあるんですが、その当該市町村の住民の方が組織をつくって、町内あるいは町内会が介護保険事業を取り組むことで介護保険のお金が同じ市町村の中で還流するというのはとても介護保険の趣旨に合っているなというふうに思うと、いろんな形でその自治体の中でお金が回るような仕組みの提案もしていく必要があるだろうというふうに思っていますが、この基準該当というのはほとんどの方がもう忘れてしまっているので、介護保険できたときにできたんですけれども、そういう意味では自治体で取り組んでいくことを丁寧に支援していくことも必要だろうというふうに思っています。
  30. 高階恵美子

    ○高階恵美子君 ありがとうございました。
  31. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) それでは、亀井亜紀子君。
  32. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 お二人の参考人に同じ質問をさせていただきたいと思います。  新しい公共というスローガンの下でNPO法を改正し、寄附税制を取り入れ、今新しい方向に向かって進み出していると思います。  私はNPO議連というのに入っておりまして、NPO法の改正と寄附税制と両方かかわりました。そんなこともありまして、実は先日、イギリスで新しい公共について話をしてほしいというお話いただいて行ってまいりました。  イギリスは、今の政権が大きな政府ではなくて大きな社会を目指すのだという宣言をして今改革を行っておりますけれども、結局、イギリスのNPOから不満が高いのは、お金を切る、補助金を切る手段ではないだろうかと。つまり、公共の役割をNPOに担わせ、一方で、けれどもお金は出さないでどうやってNPOを強化していくことができるのかということが今言われております。  それに対して日本はどうなのだという質問であったんですけれども、日本は、NPOが資金集めをしやすくする、その改正を行うと同時に、最初の何年間かはこれから政府がお金を出して立ち上げのところは強化していくということであります。で、認定も取りやすくしました。  ですので、今後、NPOがどのような役割を担っていくのか。そして、それに対してソーシャルビジネス、社会企業というのはどういう位置にあるのか。私は、社会企業というのはNPOが資金的に苦しい中で生まれてきた一つの形だと思っているんですけれども、それぞれの役割分担、NPOにできてソーシャルビジネスにはできないことですとか自治体とのかかわり方について、何かお考えがあれば教えていただきたいと思います。  二点目は、先ほどまちづくりのことで、必ずしも地元住民が思ったようなまちづくりになっていないのではないかという問題意識がありましたけれども、これから復興特区法案なども参議院で審議をされます。そのまちづくり案を作っていく中で懸念されること。例えば、誰が主導をしてまちづくりをしていくのか。行政側の意見とNPO側と異なってくるような可能性もあると思うんですけれども、こういうことは非常に困るですとか、何か懸念されるようなことがあれば教えていただきたいと思います。
  33. 大滝精一

    ○参考人(大滝精一君) お答えしたいと思います。  最初の質問はとても難しい質問だと私は思っています。うまく答えられないと思いますけれども、基本的に、私はやっぱり、NPO法の改正とか寄附税制の導入というのが本格的に行われる、これを私たちのNPOの一つのやっぱりチャンスだというふうに考えるべきだと思います。今、国もそれほど財政的に厳しい、大変厳しい状況ですから、いつまでもお金をというようなこと、助成をということではなくて、やはり国民の持っているいろんなお金を寄附というような形を経由してNPOを支えていくというところにつなげていくという、そういうことをもっと強化するという。ある私たちの友人はこれから十年掛かって寄附の額を十倍にするということを言っていますけれども、私はやっぱり、NPOのインフラをつくっていくという意味では、国民自身からお金を出してもらって、そこでしっかりとしたNPOの活動をやっていくという、そういうことが非常に大事だと思っています。  それからもう一つ、社会企業云々との話がありましたけれども、全てのNPOがそうだということでは私はないと思いますけれども、やっぱりNPOというのは、その意味でいうと、問題が顕在化する前からいろんな活動をやっていく、それが顕在化して、最終的には国会で法律化するとかということが起これば、それはある意味で公共の一翼を担っていくということになると思うんですけれども、新しい公共の部分の非常にやっぱり大事な部分は、その問題が顕在化して表面化して、それが制度とか法になっていくその間をどうやって維持していくことができるかというのがNPOの果たすべき非常に重要なポイントではないかと思うんです。  社会企業というのも、その意味では、事業として成り立っていくということでよくビジネスモデルとかということが最近言われるんですけれども、ビジネスモデルはもちろん大事なんですけれども、そこに至るまでにどうやってその社会的な課題を見付け出して、それを解決していくためのいろんなトライアルをやるかという、それがNPOの仕事だと私は思っています。そこにやっぱりお金が集まってくる仕掛けをNPOのセクター、つまり我々自身も努力しないといけないというところに今来ているというふうに考えています。  それから、二つ目の復興特区云々の問題については、私自身は企業の経営戦略とか産業を構想するとかということをやっていますので、やはり多くの特区がそういう、例えばエネルギー特区だとか環境特区だとかというのをつくるとかという話になってきます。  そのことは当然、東北が全体として復興する上で必要だと思うんですけれども、しかし非常に危険なのは、上からそれをやるための公共事業がトップダウン型でどんどん下りてきてしまって、地域の方々の思いとかなんとかということと関係ないところに行ってしまうということを私はできるだけ避けたいと思っています。  そういうふうに、産業を新しく起こしていくということと、その中で地域の住民の人たちが幸せに暮らしていくということを一〇〇%うまく調和させることは、人間のやることですから難しいかもしれませんけれども、何とかそこを調和させていくという、そのための努力を行政側もそれから我々NPOの側も必死になってやっていかないと、本当の意味での復興になっていかないということを大変強く懸念しています。
  34. 池田昌弘

    ○参考人(池田昌弘君) 最初の質問の中で、必ずしも回答になっていないかもしれませんが、私は、新しい公共で行政とNPO等が一緒になって議論をしたりすることが一歩できるような方向になってきたんじゃないかというふうに思っているところでは評価をしていますが、介護とか福祉とかという特化した中間支援組織というのはやはりなかなか運営上厳しいので、この辺はまだまだ課題があるなというふうに思っています。  二番目の復興特区等ですが、これも原則的には大滝委員と同じですけれども、校区や自治会とかというところが主体的に考えられるようにならないかと思っていまして、常に自治会や校区の人たちの意見を聞くと、今回は○○省のお金を使ってこれをやりましたと、隣の地区というと、○○省のお金を使いましたと言うんですけれども、何が違うのかよく分からないけれども、こっちは何々省でこっちは何々省ということを思うと、できれば小地域の人たち、コミュニティーで考えられるように各省庁が協議をして施策を下ろしてきてもらうというようなことがないと、現在もいろんな何か復興計画が立てられているようですが、各省庁ごとに立てられている分もどうもあるような部分もあるので、その意味では、コミュニティーの人たちが主体的になれるような復興特区あるいは計画作りの仕組みをつくっていただけると有り難いなというふうに思っています。
  35. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) それでは、横山信一君。
  36. 横山信一

    ○横山信一君 公明党の横山信一でございます。  今日は、大滝参考人、池田参考人、貴重な御意見を賜りまして大変にありがとうございます。  お二人とも、つなぐ、あるいはつながる、つながりというのをキーワードでお話をしていただきまして、このつなぐ、つながりの持つ価値というのは、今回の被災地域の東北の元々持っている伝統的な価値にもつながるものかなというふうにも思っているんですけれども、伝統がどんどん壊されていくというか、希薄になっていく、そういう時代の中にあって、新たな復興の中で、復興の力としてこのつなぐ、つながりを使っていくということは大事ですけれども、同時に、この東北の元々持っているそうした価値の観点からこのつなぐ、つながりというのをどういうふうにこれから評価をしていくというか、この復興のために役立てていこうとしているのか、このことをお二人にまずお伺いしたいと思います。  それから、もう一点は、これも両参考人ともおっしゃられておりましたけれども、今後の復興の中でやはり被災者自身が役割を担っていくということを御説明いただきましたけれども、これはこれまでの活動の中でもそうしたノウハウを積み重ねてこられたというふうにも思うんですが、地元の人たちが復興にかかわっていくその役割をどうやってつくっていくのか、そこの部分が既にもうシステマチックになっているのかどうか、そういったことも含めて、役割をどうつくり上げていくのかということを少し具体例を挙げて御説明をいただければというふうに思います。
  37. 大滝精一

    ○参考人(大滝精一君) お答えします。  二つあったと思います。最初の東北の価値というような問題については、おっしゃるとおりだというふうに私も思います。  これは、先ごろ、大学生を七十人くらい集めてワールドカフェという手法を使ってワークショップをやったんですけれども、実は二十歳代くらいの大学生も東北に住んでいて良かったとか東北の大学に来て良かったとかということを随分たくさん言っているんですね。だから、これは、中高年の人たち、長く東北に住んでいる人たちだけが東北の地域の価値を認めている、特にコミュニティーのきずなとかそこでの温かい人間関係といったようなものを認めているだけではなくて、実は若い世代の人たちがかなり強くそういうことを認めるということをこの間も行ったそのワールドカフェというワークショップで実感しました。  私は何を申し上げたいかというと、その東北の価値を大切にしてそれを守っていくということはとても大事だと思うんですけれども、それを中高年、特に高齢の方々にだけ負わせるというのではなくて、むしろ若い人たちも含めて、東北の持っている良さというものを再認識した上でもう一回地域づくりとかそのコミュニティーをつくっていくときに、仮に若い人たちが外に出たとしても外から応援できる仕掛けをつくっていくとかという、そういうことが今必要になってきているのかなというふうに考えています。それが第一点目です。  それから、二点目の被災者自身による復興というお話ですけれども、もちろんこれは阪神・淡路大震災とか中越沖地震のいろんな経験がありますので、今私どものところに入って実際にこの活動を担っている多くの人たちはそういう経験を持ってこの中に入ってきていますので、そういうことはある程度ノウハウとしてあると思います。しかし、阪神・淡路大震災と例えば今度の東北の東日本大震災は、実は地域も、それから中のコミュニティーの状態もかなり違っているので、同じような手法だけでやっても大丈夫かということについてはいろいろな問題があります。  その意味で、ちょっと先ほど私も説明しましたように、例えば最初に、市民活動塾のような、町内会で何かやりたいというところで地域の人たちからいろんな提案をしてもらったり、それを自治会長さんがまとめていくというような、そういうところにもお金を付けて塾をやりましょうなんということを始めているのは、やはりそういうことが必要だからだというふうに思います。  その意味では、かっちりとした確立されたノウハウを私たちが持っているわけではありません。これまでの経験は非常に重要ですけれども、やはりそれぞれのコミュニティーとか地域にうまくマッチしたようなものを見付け出していくということと、それから、あるところでうまくいったようなものを学び合っていくということが非常に大事だというふうに思っています。  なぜ私たちが市民活動塾のようなものを重視しているかというと、そういうところが出発点になって、もっとレベルの高い例えば創業をしていくための取りかかりをしていくというようなところにつながってくるという、そういう階段式にワンステップずつ地域の人たちのレベルを上げていくという努力を一緒になってやっていかないと駄目なんだというふうに私たちは思っています。  しかし、その明快なノウハウはまだないので、やはりある意味でいうと試行錯誤というか、実験的にやっていって、いいところをどんどんどんどん吸収して早くそれをノウハウにまとめていくという、そういう作業が今私たちに求められていることかなというふうに考えております。
  38. 池田昌弘

    ○参考人(池田昌弘君) 一番目の質問ですけれども、介護保険ができてサービスが整って、実は隣近所で毎日行き来していたお年寄りたちが、火曜日と木曜日デイサービスに行って、気が付いたら隣訪ねてもいなくてという、今日も行ってもいないかなということで関係が切れたり、玄関にヘルパー車が止まると、行っちゃいけないなと思ってUターンして帰ったりということで、できるだけ自宅で最期まで在宅で暮らしてもらうというためにできた介護保険サービスが実は地域で暮らす最低限の人間関係を切ったりしているような現実がたくさん聞きます。  そういうことは今回地域包括ケアシステムという形で被災地で先行導入するというような報道も耳にしますが、その意味では、制度と地域の住民のそういった普通の生活がマッチングするような支援の仕組みをきちんと考えていかないと、復興に当たって、結果、東北の人たちはつながりがこれまでつながってきたということを、復興の流れの中で、また制度が優先して地域の助け合いが、かかわりが切れていくというようなことが起きないようにしてほしいなというふうに感じています。  二番目につきましては、今全国からの応援団も含めて活動おこしが始まっています。例えば、自治会を仮設住宅で組織化することの支援や、あるいはそこでお茶飲み場をつくるような支援も全国の応援団がしてきておりまして、その意味では、被災者の方々が少しずつ自分たちが行動していかなきゃいけないんだなということに気付いていくような時間というのは少し必要になってきているんじゃないかというふうに思っています。  全国の離散した人たちの中でも、滋賀県では、自分たちで避難してきた人たちがみんなで集い場をつくって自分たちでその集い場を運営し始まったというような支援が始まっていますが、その意味では、被災者の方が主体的になるような支援の仕方というのを、これも余り具体的に方法があるわけじゃないんですが、そういった支援も求められているし、そういう取組を紹介していくことが重要だなというように思っています。
  39. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) それでは、上野ひろし君。
  40. 上野ひろし

    ○上野ひろし君 お二人の先生方、本当に貴重なお話ありがとうございました。  まず、大滝参考人にお伺いをしたいんですけれども、NPOを支えるNPOとして活動されているということでありました。特に震災直後なんですけれども、いろいろな立場の方々が復旧復興に携わったということなのではないかと思います。  先ほど、三県の「れんぷく」の連動した取組も進めていくという話もありましたけれども、例えば他の地域のNPOでありますとか又は中間支援組織、それからNPOという型に入らない個人のボランティアの方々というのもたくさんその当時いらっしゃったんだと思うんですけれども、そういう中で、その支援の需給のマッチングというのは非常に難しい面があったんじゃないかなと思うんです。  そういう中で、どういう連携を取られてきたのかということをまず一点目、お伺いをしたいと思います。  二点目に、被災者自身による自治、自立が復興の主役であるという話がありまして、担い手を育てていくんだという話がございました。こういう側面支援というのは大変重要なんだと思うんですけれども、一般論として言うと、人材育成というのは、現実的に結構効果を上げるのは難しい面もあるんだと思うんですが、どういう点に留意をされて進めておられるのかという話をお伺いをしたいと思います。  次に、池田参考人にお伺いしたいんですけれども、お話をお伺いをしておりまして、本来、行政が担ってもいいような部分、分野を随分取り組まれているのかなという感じもいたしました。  支え合う地域コミュニティーということでありますけれども、例えば、行政それからNPOまた民間企業、いろんなプレーヤーがいると思うんですけれども、その役割分担でありますとか、あとは例えばどういう協力の在り方をしていくと全体として地域の活性化がうまく図っていけるのか、そういう点についてお考えをお聞かせいただければと思います。
  41. 大滝精一

    ○参考人(大滝精一君) 二つ御質問があったと思いますので、お答えしたいと思います。  最初に、特に震災直後の連携復興センターの活動云々ということですけれども、震災が起こってすぐに、先ほども申しましたように、全国各地からいろんなタイプの専門性の高いNPOが入ってまいりました。私どもの「れんぷく」の活動は、基本的には、個人のボランティアとして入られる方についてはそれぞれの震災復興ボランティアセンターの方に回っていただくという対応をしました。  やはり、個々のボランティアの人たちを全部コーディネーターという形でさばき切るのはとても難しくて、その話ともっと専門性の高いNPOの人たちとは一応峻別して考えて、ある程度専門性を持ったNPOでシステマチックにいろんなことができるというNPOの方々を基本的に受け入れてそれぞれの被災地の地域につなぐという、そういうことをいたしました。  例えば、先ほど紹介しましたNPOの一つには避難所のアセスメントをする専門のNPOがあって、その避難所の中で、例えば特殊の病気を持っているとか、今避難所ではどういう物資が必要かというようなことについてきちんと調べ上げて、避難所とその物資を運んできたNPOとをつなぐという、それはエクセルのデータなんかも全部ITを使ってやるとかという、そういうことも含めてマッチングさせるというような活動をやってまいりました。それから、大きなものだと、国連のWFPなんかの拠点なんかともつないで、仙台とか女川なんかに拠点を設けてやっていくというような、そういうこともやってまいりました。  この「れんぷく」の在り方は、必ずしも三県が皆同じというわけではなくて、例えば岩手県なんかですと、もう少し県も全体として広いですので、例えば遠野のようなところに拠点を置いて、そこから被災した沿岸地域の町にいろんな支援をするというような形で、それぞれのNPOがつくってきた歴史とか、それから中間支援組織としてのNPOの持っている特徴とかというものによって連携復興センターの動き方は必ずしも画一的なものではありません。それぞれの地域の持っている特性とか、それからそこにあるNPOの特徴みたいなものを生かした形でたくさんの物資を提供するということを震災直後はやってきたというふうに思っております。  福島はやや特殊なので、ちょっとここでは私、詳しく申し上げることはできないと思います。  二つ目の人材育成の問題です。  これは、先ほども申しましたように、できるだけ被災された住民の皆さん方が自分たちの身の近くで、自分たちがやったことが目に見えるという、そこからとにかく始めようということが人材育成の要だというふうに思っています。大きなことをやるのではなくて、まず始めてきっかけをつくるという、そういうところからやっていこうということを大きな柱の一つにしています。  それからもう一つは、うまくきっかけがつくることのできるような支援というものを仕掛けていく必要があると思います。  例えば一つの例で申し上げると、宮城県の南三陸というところに、ある企業さんから一台二万円で三百台のミシンが寄附されました。そのミシンを使って女性たちが、職を失ってしまったり、あるいは元々家庭の主婦として家の中にいたわけですけど、その人たちが講習を受けて自分たちで手仕事をする、それから自分たちで南三陸発のオリジナルの商品を作っていくというようなことができるという。そういうふうに、ちょっとしたきっかけでいろんなトレーニングをしたり、そのトレーニングをベースにして立ち上がっていくというそういうことができます。  特に被災地の雇用の中で、男性については非常に大きなスポットライトが当たっているんですけれども、女性については実は非常に隠れています。潜在的には女性の多くが失業したり家庭の中に閉じこもっているんですけれども、そのことに余りスポットライトが当たっていません。  しかし、地元の中で立ち上がっていくためには女性の力は非常に重要です。彼女たちが手に職を付けたり、今までいた水産加工場の仕事でない仕事に仕事を見付け出していくとかという、そういう努力はまさに地味なものですけれども、ソーシャルビジネスとかコミュニティービジネスというふうに言っていいようなものの大きなポイントの一つだと私は思っています。僅か二万円のミシン一つで、そこでいろんなことが生まれるということですね、そういうことも是非皆様方に知っていただきたいというふうに思います。
  42. 池田昌弘

    ○参考人(池田昌弘君) 私どもは福祉分野ということでありますが、今回の震災の直後からの活動でいきますと、現場で起きている、現地で起きているいろんな課題を市町村、都道府県、必要によったら国にもいろいろと必要な情報提供をしてきました。その中で、どうしても同じ福祉部局でも、高齢、障害、児童によって施策が違ったりしていて、あるいはその支援活動については市民局がかかわったり、また別な部局がかかわるところを、なかなか実は行政の中だけでは解決できませんでした。県と市町村のラインだけでもどうしても動かないことがあって、その意味では我々のような民間が、同じ市町村や県庁の中でも、あるいは市町村と県あるいは国とも、間に入ってお互いの情報をつないで現場の今必要なことを、求められていることを伝えて仕組みをつないでいくということはとっても今回重要で、これはもしかすると、本来行政がやることなのか、それとも、そういった存在があって行政も動くものだというふうに考えるのかということでいうと、新たな公共で考えても、そういう形で公と民間が協働することで動くということがあるんだということを今回私は経験したんじゃないかというふうに感じていますので、その意味で新たな協働の在り方を提案していく必要があるんじゃないかと感じています。
  43. 上野ひろし

    ○上野ひろし君 ありがとうございました。
  44. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) よろしいですか。  それでは、田村智子さん。
  45. 田村智子

    ○田村智子君 日本共産党の田村智子です。本日はありがとうございます。  被災者が主役の復興ということに大変共感をしながら今お聞きをしていました。大滝参考人の、今、復興の計画作りの中から女性が入ることが非常に重要と課題と提言のところにも書かれていて、私もお聞きしようかなと思ったんですけれども、加えて女性と若者が入る配慮というふうに書かれておられますので若者についてもお聞きをしたいと思っていますのと、もう一つ、実際、その地域で復興計画作りとなったときに一番困難なのが、恐らく津波で全部洗われて高台移転が必要だというふうな地域ではないかというふうに思っているんです。そういう地域の皆さんはいろんな事情もあってのことだとは思いますけど、仮設住宅もばらばらに入ってしまって、その仮設住宅でコミュニティーつくることも大切なんですが、それが果たして今後の、その次の家のコミュニティーにつながるかどうかも分からない。ここで、どういうコミュニティーづくりあるいは計画作りということで考えていくことが必要かというのをお聞きしたいと思います。  それから、池田参考人になんですけれども、「ひなたぼっこ」という施設が最初にできていたことが本当に重要だったなというふうにお話伺って思いました。やっぱり社会的に排除される人をつくらない、そういう仕組みがあることが、いざ災害が起きたときに大きな支援の中核になり得るんだということが具体の事例としてよく学べたと思うんですね。  先ほど、地域包括ケアシステムでそういうことができるかというお話にもちょっと触れられたんですが、やはりあれは介護という範疇の中で提起されている問題で、今社会的に排除されているというのは貧困な高齢者というだけでなく、若者の中にも食と住まいを失って事実上社会的に排除されているという状態に置かれている方がいたり、独りぼっちで子育てしている女性がいたりと。やはり、そういう方々も社会的に排除されないような仕組みづくりというのはどういう可能性があるのか、お考えを是非お聞きしたいというふうに思います。
  46. 大滝精一

    ○参考人(大滝精一君) 二つの御質問あったかと思いますので、お答えしたいと思います。  一つの、女性と若者をというふうに書いた背景については、これはちょっと言葉を選ばないといろいろ誤解を受けるかもしれませんけれども、実は、特に被災した地域の多くの自治会の組織というのは、既に自治会長さんがかなり年長で、しかも長い間ずっと自治会を引っ張っていらっしゃるという、そういう自治会が圧倒的です。そういう自治会の中ではもう昔から物の決め方が決まっていて、大体、自治会の組織に出ると男性がほとんど、しかもその役員もかなり固定的になっているという、そういうところでフォーマルな意思決定が全部行われていくという構図をつくってきました。しかし、復興計画の中ではそれでは難しいと思います。わざわざ私が女性と若者というふうに入れた理由はそういうことです。  特に、復興計画の中では地域の女性の果たす役割が非常に大きいということは、先ほど私が申し上げたとおりです。それから、若者については、もちろん常にずっと長くそこに住んでいる若者もいるかもしれませんけど、若者は最近は、働きに外に出ていくとか地域との間のコミットメントの度合いがより中高年の方に比べると薄くなっているというのは事実かもしれません。しかし、これから復興していくときに、そういう若者のいろんな発想とかアイデアとか考えとか、あるいは従来その自治組織とか自治会になかったものをいろんな形で入れていくという意味では、若い人たちの力が、あるいは若い人たちの発想が非常に大事です。  そういう若い人たち自身が一緒になって物をつくっていくというような、そういうことの意思決定のプロセスが実現できれば、かなりその地域の自治会がいろんな意味で生き生きとしてくると思います。そういうプロセスをやっぱり工夫していくということが復興計画にとっては重要だというふうに私どもは考えております。  それから、二つ目のコミュニティーづくり、これはとても難しい問題です。今おっしゃられたとおりで、特に高台移転のスペースが十分に確保されない地域にとっては、ばらばらになっていくということが起こっています。今後、また再び高台移転をするなり、ある程度集団移転をするということが起こってくると思いますけれども、そこでのコンセンサスの問題というのが当然出てくると思います。  一〇〇%それを実現できるかどうかは私は難しいと思いますけれども、先ほどから私がコンセンサス、コンセンサスと言っていることの多くは、やはり多くの住民の人たちがここで何とか満足できるというようなまとまりを持ってそれぞれの地域に移っていくということをぎりぎりまでやるというそういう努力を、これは町も、それから住民の皆さんはもちろんですけれども、私たちNPOとか、そこに入るファシリテーターの人たちも含めて努力するという。特に、沿岸部の比較的小さな町のスペースがない地域の中ではこの問題が非常に大きな問題だと思いますけれども、そのための努力をやっぱり継続してやり続けるしかないというふうに私は思っております。
  47. 池田昌弘

    ○参考人(池田昌弘君) おっしゃるとおりなんですけど、社会的に排除されない社会といいますか地域づくりという中でいきますと、若者もありますし、日常的には認知症の方とか精神の方とかいらっしゃいますけれども、そういう中で、やっぱり地域で中間といいますか、そういう方々を受け止めていく場と、それからそういう専門職がやっぱり必要だというふうに思っていまして、そういう場と専門職との中で、一定地域で暮らせる状況が見えてくると地域の人たちの目が変わる。  特に、先ほどの「ひなたぼっこ」でいきますと、町内会長や民生委員などを含めた運営委員会を開いているんですが、そういう中で、どんな方が今地域の中で課題を抱えていて、そういう方をこんな感じで支えていますよという話をその中で協議をすると、実は町内会長は民生委員さんたちにいろんな課題の人たちの話があって、お困りになっているんですが、そういうお困りになっている人たちを一緒にそういう場で支えていくということができるなら、やっぱり地域に必要だよねという話で、そういう方が少しずつ落ち着いて普通の生活に戻れるような状態が見えてくると、地域の方もこんな形で支えられるんだなというようなことが出てくるので、その意味では制度とは別なそういう場が必要で、もう一つは、制度をつくるととても有り難いんですが、制度ができるとまた制度から漏れる人が生まれてしまうので、その意味では、制度をつくっても漏れない制度というのはなかなか難しいんですけど、そういうようなことがないと、もう我々、幾つも制度化してもらったんですけれども全部また漏れてしまうので、その意味では、制度から少し超えていくところをどれだけ弾力的に運営できるかということが求められていると思っています。  そこでは、今、仙台市などにお願いをしているのは、町内会長や民生委員や地域包括支援センターなどが一緒に協議している中で、ちょっとこの人は制度から超えるけれども、そんな、超えるけど、この地域でこの人をみんなで見守ろうよということで地域もみんなで合意しているときは、若干制度を弾力的に運営してもいいようなことできませんかという話を今協議をしていますが、そんなことが求められているような気がします。
  48. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) ありがとうございました。  他に発言はございませんか。
  49. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 一分間お願いできますか。
  50. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) それでは、加治屋義人君。
  51. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 大滝先生、ローカルマニフェストという言葉、大切だということをおっしゃっていますけれども、例えば個人情報の保護法、これが被災地との連携を妨げているんじゃないかということをよく耳にするんですけれども、現地で現状はどうなのか、一点。  それから、人材活用を今議論していただいておりますけれども、ふと思うんですが、生活保護受給者というのが二百五万人、全国いるんですね。これの活用をお考えになったことはないか、この活用ができるとすれば一石二鳥だねと、そういうことをふと思うんですけれども、いかがですか。
  52. 大滝精一

    ○参考人(大滝精一君) 私、個人情報保護法等の専門ではないのでちょっとうまくお答えできるかどうか分かりませんけれども、現実に個人の情報をきちんと押さえるということができていたとしても、それを公開できないということで、いろんな問題が復興とか被災地でのいろんな活動の中で起こっているということはおっしゃるとおり、事実だと思います。  ですから、そのことについてはもう少し賢い対応を是非お考えいただきたいというふうに思います。何らかの形で、ある条件の中で、そういう個人の情報について、こういう条件とかこういう枠組みの中で生かすことができるというようなことがあればその枠組みを少し緩和していただくとかというのは、そういうことはいろんな意味で必要になってきているのではないかというふうに私は思っています。  それから、二つ目の生活保護者の方が増えているということについてはおっしゃるとおりだと思います。その方々をどうやって活用したらいいかということについては、今、当面私どもはそこのところに直接切り込んでいるわけではありませんけれども、仕事を起こすとか仕事をつくるという意味ではかかわりを持っているというふうに思っています。  ですので、当面、すぐその生活保護者の方々に対して、その方々をどんなふうに震災復興にうまくつなげていくのかということについては、今アイデアをいただいた段階ですので、少しいろんな形で考えさせていただきながら参考にさせていただきたいというふうに思っています。特に今、私として何か明確なアイデアとかこういうふうにしたらいいということの意見を持っているというわけではありませんので、参考にさせていただければと思います。
  53. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) 池田参考人、よろしいですか。
  54. 池田昌弘

    ○参考人(池田昌弘君) 個人情報保護のことについて、やっぱり今回も民生委員さんから難しいという話がありましたが、最終的に一人の民生委員さんが情報公開をしてくれました。それによって随分支えられて良かったという話がありましたが、やはり民生委員さん同士の中では、それが本当に良かったのかどうかという課題も残しました。地域によっては、緊急時には対応できるように御本人と御家族から了承を取っておいて、そのときには公開してもいいですよというような約束事を取り交わしている地域も出てきているようですけれども、そんな感じでありました。  もう一点、生活保護につきましては、北海道の釧路市が自立支援プログラムということで成功しているという例がありますが、やはり自立支援プログラムのような形で働いてもらう場も、これは多分福祉事務所と一緒、セットになってやらなきゃいけないなというふうに考えていますし、更に大きな問題は、生活保護家庭の子供たちの進学とか、あるいはそれからの生活を支えていくこともやっぱり取り組んでいかないといけないなというふうに思っています。
  55. 直嶋正行

    ○会長(直嶋正行君) よろしいですか。  それでは、他に御発言ございませんね。──他に御発言もないようでございますので、以上で参考人に対する質疑を終了いたします。  参考人の皆様方には、長時間にわたり貴重な御意見を賜りまして誠にありがとうございます。本調査会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。  本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後二時四十五分散会