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2011-12-16 第179回国会 参議院 農林水産委員会 閉1号 公式Web版

  1. 平成二十三年十二月十六日(金曜日)    午前九時開会     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         小川 勝也君     理 事                 金子 恵美君                 郡司  彰君                 野村 哲郎君                 山田 俊男君     委 員                 岩本  司君                 小川 敏夫君                 外山  斎君                 徳永 エリ君                 中谷 智司君                 松浦 大悟君                 青木 一彦君                 加治屋義人君                 鶴保 庸介君                 長谷川 岳君                 福岡 資麿君                 白浜 一良君                 横山 信一君                 小野 次郎君                 紙  智子君    国務大臣        農林水産大臣   鹿野 道彦君    副大臣        内閣府副大臣   石田 勝之君        外務副大臣    山根 隆治君        農林水産副大臣  岩本  司君    大臣政務官        厚生労働大臣政        務官       藤田 一枝君        農林水産大臣政        務官       仲野 博子君        環境大臣政務官  高山 智司君    事務局側        常任委員会専門        員        稲熊 利和君    政府参考人        外務大臣官房審        議官       片上 慶一君        厚生労働省医薬        食品局食品安全        部長       三浦 公嗣君        農林水産省食料        産業局長     針原 寿朗君        環境大臣官房廃        棄物・リサイク        ル対策部長    伊藤 哲夫君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○農林水産に関する調査  (TPP(環太平洋連携協定)交渉に関する件  )  (東京電力福島第一原子力発電所事故による農  林水産業への影響と対策に関する件)  (米・稲わらからの暫定規制値等を超えるセシ  ウムの検出に関する件)  (再生可能エネルギーの取組の促進に関する件  )     ─────────────
  2. 小川勝也

    ○委員長(小川勝也君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務大臣官房審議官片上慶一君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 小川勝也

    ○委員長(小川勝也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 小川勝也

    ○委員長(小川勝也君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  5. 横山信一

    ○横山信一君 おはようございます。公明党の横山信一でございます。  まず、稲わら問題から質問させていただきたいと思いますが、岩手県の一関市では、この稲わらを一般ごみと一緒に燃やす試験焼却を実施しております。今後、この試験焼却を国のモデル事業として取り組むというふうに聞いておりますけれども、まずその検討状況を伺います。
  6. 伊藤哲夫

    ○政府参考人(伊藤哲夫君) 放射性物質に汚染された稲わらの処理に関しましては、安全性の確認を行いつつ減容化を図るための焼却を進めていくと、こういうことが重要であるというふうに認識しております。そこで、環境省では、専門家で構成される災害廃棄物安全評価検討会で検討いただきまして、十二月五日に放射性物質を含む稲わら等の可燃性廃棄物の焼却に係る当面の指針について取りまとめ、都道府県に通知いたしました。  この指針におきましては、稲わら等を含む可燃性廃棄物については、国が地域の協力を得てモデル事業として試験焼却を実施する必要があると。この試験焼却におきましては、まずは八千ベクレル・パー・キログラム以下の可燃性廃棄物について、きめ細かな排ガスのモニタリングを行いつつ、まず焼却をやってみると。その結果を踏まえて、焼却の安全性を確認した上で、八千ベクレル・パー・キログラムを超える廃棄物について徐々に濃度を上げて焼却を進めてみると。その結果を踏まえ、安全性を確認した上で本格的な焼却を行うと、こういった手順を指針として示したところでございます。  この指針に基づきまして、現在、県や市に働きかけを行って、この試験焼却モデル事業の実施について働きかけを行っているところでございまして、早期にこの試験焼却モデル事業が実施できるよう、地元、県あるいは市町村などの関係者との協議を進め、また環境省職員が必要あれば現地に出向いていろんな説明を行うと、こういったことを行うことなど、政府一体となって働きかけていきたいと、こういうふうに考えているところでございます。
  7. 横山信一

    ○横山信一君 早期にということは、これいつぐらいから始まりますか。
  8. 伊藤哲夫

    ○政府参考人(伊藤哲夫君) これは、今、市町村あるいは地元、県と協議を進めているところでございます。大変恐縮でございます、いつということは現時点では申し上げられない状況にありますが、我々としてはなるべく早く行えるよう全力を尽くしたいというふうに考えている次第でございます。
  9. 横山信一

    ○横山信一君 この稲わら問題というのは既に発生してから五か月以上たっていて、しかも、これ、深刻なことは一時保管場所すら見付からない、いまだに農家の敷地内に置かれているということが非常に深刻な問題なわけです。これはもう、当初は自治体それから県とかに処分方法を示してということですが、県も自治体も手詰まり状態でもうどうにもならないという、そういう実態になっているわけですから、早く早くと言ってもいつまでたっても何も変わらない状態がもうこんなに長く続いているというこの実態をちょっと深刻に受け止めていただいて、国としてもうやっていくしかないという状況ですので、是非これについてはしっかりと責任を持ってやっていただきたいと思うわけであります。  今申し上げたように、一時保管場所すら見付からないというこの状況の下では、福島県は中間貯蔵施設、高レベルの廃棄物を貯蔵する施設を造っているわけですが、保管場所の周辺の住民の理解が得られないという、こういった実態があるわけですから、たとえ低レベルであっても中間貯蔵施設を造るしかないんじゃないかと私は思うわけでありますけれども、その焼却処分等の個々の処分方針をそれぞれの自治体等で詰めていくということは必要ですけれども、それが決まるまでの間、ずっとまた農家の敷地内に置かれているという、それが深刻なわけですから、こうしたその中間貯蔵施設の建設等についてどう考えるか伺います。
  10. 高山智司

    ○大臣政務官(高山智司君) 横山先生から御質問をいただきましたとおりで、実際、この稲わらの問題、非常に長期にわたり農家の方、またその周辺の方に非常な御迷惑とまた心配をずっといただいているということで、大変申し訳ないというふうに思っております。  先生御案内のように、稲わらのみならず、放射性廃棄物、これをどういうふうに処理するかということは、放射性物質汚染対処特措法、これ八月二十六日に成立をしていただきましたけれども、これができるまで法律すらなかったというのが実情でございまして、今その中で基本方針、また省令、政令、ガイドライン、こういったものを作りながら、またそれと同時に、市町村と環境省、農水省も一緒になって今対処しているところであるということでございます。  そして、今お尋ねの中間貯蔵施設の件でございますけれども、この特措法の基本方針の中でも、中間貯蔵施設の設置についてはこの基本方針の中で、高濃度に汚染された廃棄物及び土壌が相当量発生している都道府県について確保するものとされておりまして、今、低濃度のものについては設置することは想定はしておりません。  今後、しかし、我々の方できちんとした基準を示して今おりますが、まだこれが分かりにくいということも当然ありますので、職員を派遣するなど、市町村と連携を図りながら、国の責任でこれは処理を行っていきたいというふうに思っております。
  11. 横山信一

    ○横山信一君 私、この問題ずっとかかわってくるたびごとに担当の方たちとお話をさせていただくと必ず出てくるのは、自治体に示しましたということ、この結果、五か月以上ほったらかしになったという、そういうことでありますので、今政務官おっしゃられましたように、国の責任でということをしっかりと履行していただきたいと思うわけでございます。  それでは、TPP問題に移りますが、高山政務官と伊藤部長についてはこの後質問ございませんので、御退席いただいて結構でございます。  TPP、十二月五日からマレーシアでのTPP交渉参加国の会合がございました。情報収集を目的といたしまして、日本からもマレーシア政府の関係者と会合したというふうに承知をしております。  しかし、この交渉参加国会合では、オブザーバー参加や交渉参加前の条文案の共有は認めない、あるいはまた、交渉会合中はこうした国との協議は行わないという従来の方針が再確認をされたというふうに聞いております。これでは何のためにマレーシアに行ったのかよく分からないということでございまして、総理が交渉参加に向けて関係国との協議に入るということを表明しても、結果としては何も事態は変わっていないということでございます。  こうした今までと何ら変わらない、情報が得られないという、そういったことに対して大臣はどう考えるか伺います。
  12. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生からの御指摘の、交渉参加前に条文案の共有は認められないと、こういうようなことでもあるわけでございますが、ただ、交渉参加に向けて関係各国と協議に入るという総理のそういう表明というふうなことにおいて、各国が特に関心を有しているところの品目なりあるいは分野なり、あるいは包括的で質の高い協定にすることへのコミット、すなわち除外品目等々についてどう考えているのかなどにつきまして、各国が我が国に対して求めるというものについて更なる情報収集というものを行っていくということは可能であるものと、こういうふうに考えておるところでございます。
  13. 横山信一

    ○横山信一君 非常に希望的な観測で、確かにそういった部分が多少あるかもしれないですけれども、それでTPP参加表明をしてこちらが期待していたほどの情報はそれほどは得られないんじゃないかと私は思うわけですけれども、野田総理は、関係各国との協議を開始し、更なる情報収集に、国民的な議論を経て国益の観点から結論を得たいというふうに述べたわけですが、この国民からの意見をどう吸い上げるのかということが明確化されていないんじゃないかと私は思うわけです。とりわけ農林水産分野の方たちはこぞって反対をしているという、こういう状況の中にあって、そうした声をしっかり受け止めるのはやはり大臣の役割ではないかというふうに思うわけですが、どのような場で、そしてまた、こうした、とりわけ農林漁業者の意見そして不安をどのように取り上げようとしているのか伺います。
  14. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) これまでも、TPP協定が、農林水産業を行っている方々、特に団体の方々からの声明、あるいはまた多くの地方議会、あるいは町村会、そういうところの決議が採択されているというふうなことも、私も直接そういう考え方も承っておりますし、また、そういう考え方を持っておられるというふうなことも承知をいたしておるわけであります。  そのことを考えたときに、今後の取組ということの中におきましては、先ほど申し上げましたとおりに、いわゆる各国が我が国に対してどういうことを求めているのかというふうな、この情報をしっかりと把握をして、それをできるだけ正確に提示する、そのことについては、当然のことながら説明会等々も行っていくというふうなことにもなるでしょうし、あるいはまたインターネット等々を通じて報告をいたしていくということ等々、あるいは県あるいはまた市町村にもそういう情報を流させていただく、こういうようなことによって、いろいろと国民的な議論というふうなことが行われていくというふうなことが非常に大事なことではないかと、こう考えておるところでございます。
  15. 横山信一

    ○横山信一君 農林漁業者の関係者からいえば、国民的な議論といえば、やはり不安でいっぱいだというのを、不安を払拭してもらいたいという、そういった議論に当然なっていくわけですので、そこのところをやっぱりしっかりと政府に届けていただかなければいけないと、それが大事な役割であるというふうに思うわけですけれども。  TPPの輪郭というのが先日外務省の方で訳されまして、私も読ませていただいたんですが、非常に直訳っぽくて非常に理解が難しい、ちょっと誤解を招きそうな訳だったんですけれども、読ませていただくと、関税撤廃を目指して、各国が貿易障壁撤廃に向けて非常に高い目標を設定しているということがうかがえる内容でございます。  大臣も先日の予算委員会で、米を守るのは困難というふうに認識を示されたわけでありますけれども、米すら守れないというこのTPP交渉の現状では、やはり交渉へ参加するというのは拙速ではないのかというふうに思うわけです。  農産品については、少なくともWTO交渉で、今も行われているようでありますけれども、日本の主張している重要品目が守れないというような、WTO交渉で守ってきたものをTPPでは守れないというふうになった場合、それは、政府内で交渉中止を訴えるのはこれはもう鹿野大臣しかいないというふうに私は思うわけですが、どう考えるか伺います。
  16. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) このTPP交渉におきましては、十年以内に関税撤廃と、こういうふうな原則としてあるというふうなことでございますので、いわゆる除外品目等々、そういうものにつきましては、私も予算委員会におきまして、大変困難なことになるのではないかと、こういうようなことは率直に申し上げました。  ただ、御承知のとおりに、果たしてこの除外品目等々がどういうふうなことになるかというふうなことは、当然、相手国、関係国がどんな考え方を持っておるかというふうなことの中からしっかりととらえていかなきゃならないことでもございますので、交渉というふうなことに参加した場合に、これは仮の話でありますけれども、センシティブ品目に対してどの程度の関税撤廃が求められるのかというようなこと等々は、これからまさしく関係国との協議というものを通じてとらえていくというふうなことになると思っておるわけであります。  それだけに、具体的な形で、先ほども申し上げましたけれども、関係国がどういう考え方を持っているかということをしっかりと国民にも提示していくというふうなことが当然、議会は当然でございますけれども、大切なことだと思っております。
  17. 横山信一

    ○横山信一君 WTOでは、これまで日本では多様な農業の共存ということを主張してきたわけです。昨日からもジュネーブでのWTOの会合が、閣僚会議が持たれているということで、その中にあっても日本は、この多様な農業の共存ということを主張して当然のことながら交渉を続けるということになろうかと思います。  そういう意味では、日本がこの多様な農業の共存ということを国際社会に対して今も訴え続けている、そういう中で、例外なき関税撤廃のTPPの中にあって、この多様な農業の共存ということをどう主張されていくのか、あるいは今までの多様な農業の共存を変えるのか、そうでなかったら二枚舌になってしまうわけですけれども、その点について大臣のお考えを伺います。
  18. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に、この多様な農業の共存ということにおきましては、今までもWTO交渉におきましても主張してまいりましたし、いろいろな農産物の輸出国あるいは輸入国、あるいは先進国なり発展途上国というようなことの中で、いろいろなそういう立場の中でも事情を抱えているというようなことが議論されてきたわけでありますが、今、先生からのお触れのとおりに、このTPPというふうなことの交渉になっていきますならば、WTOと違ったそういう交渉事になっていくのか、同様の主張というふうなものが果たして実質的に効果的であるのかどうかというふうなこともこれは見極めていく必要があるんじゃないかと、こう考えております。  しかし、実質的に交渉参加に向けて関係国と協議というふうなことでありますから、場合によっては、そういう中において我が国のこの多様な農業の共存というものの考え方を申し上げるというような機会もあるかもしれませんが、まずどういうような考え方を関係国が持っているかということを、重ねて申し上げますけれども、見極めるというふうなことの中で、効果的であるかどうかというふうなことの判断にも立っていく必要もあるんじゃないかなと、こう思っております。
  19. 横山信一

    ○横山信一君 よく分からないですよね。従来、その多様な農業の共存をずっと訴えてきたと。TPPに行ってもそれを訴える機会があれば訴えるみたいな、よく分からないですよ。  常にWTOで日本が訴えてきたこの多様な農業の共存という日本の立場は、EPA、FTAにおいても訴えてきたはずでありまして、この今のTPP交渉参加国の中には既に六か国とEPA、FTAが結ばれているという現状の中にあって、一体これどうするのか、政府内でちゃんと整理が付いていないんじゃないでしょうか。
  20. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) これは、先生がおっしゃられることもそのとおりなんですけれども、今回は交渉参加をするというふうな判断に立っているわけじゃございませんので、いわゆる交渉参加に向けて協議に入りますと、こういうことでありますから、そういう中で、実質的に当然のことながら相手国が何を考えているかというふうなことをまずきちっととらえるというふうなことでございますので、そういう中で必要だというふうなことでありますならば、当然、我が国としては多様な農業というふうなものの共存というふうなものを言ってきたんですよと、その考え方は変わりありませんよというような、そういうふうなことが必要であるならばそういうことも申し上げなければならないと、こういうふうなことでありまして、今、そういう意味で、多様な農業の共存というふうなことの考え方を申し上げるというふうなことがまさしく効果的であるかどうかということは見極めるというふうなこと、そういう意味で申し上げたところでございます。
  21. 横山信一

    ○横山信一君 交渉参加ではないという非常に重要な発言だというふうに思いますけれども、協議に入る前のそういう段階だということなんですが、であるならば、なおさらこの従来の日本の主張と、それから、TPPに、少なくとも国際社会に対して野田総理は発言をしたわけですから、この日本の従来の主張をどうしていくのかという、少なくとも多様な農業の共存は堅持していくということをはっきりと明言をしていかないと、これはやはり日本の立場もおかしくなりますし、国際社会の中での信用もなくなっていくというふうに思うわけです。  ちょっと時間がなくなってきましたので先の質問に進みますけれども、ちょっと林業のことについても触れたいと思います。  木材関税、一九六三年に自由化をされました。それ以降、国内の森林、林業というのは大きく衰退をしていくわけです。しかし、今日まで関係者によって大変な努力の中で少しずつ木材自給率も高まってきたと。そういう中にあって、特に林業については合板事業が軌道に乗っているという状況にございます。しかも、今の日本の森林は伐期を迎えているところが非常に多いという、そういう状況の中で、合板事業、今、もしTPPによって関税撤廃されると、この合板生産、四百九十億円減少すると、林野庁の試算もあります。その結果、林業産出額の一割以上を失うというふうにも言われているわけですが。  この合板事業の大きな問題は何かといいますと、実はこれは東北が拠点だということでありまして、今回の東日本大震災の中でも合板工場六工場が被災をしております。この被災した六工場で持っていた国内生産のシェアというのは三割にも及んでおりまして、その実態を考えると、今TPPに参加しますと言うと、まあ既に言ってしまっているわけですが、そうすると、この合板事業、打撃を受けるという一方では林野庁の試算があって、そして復旧に向けて今一生懸命やっているそのさなかで全く先が見えなくなってしまうと。しかも、国内の三割のシェアを占めている非常に大規模な、そこで働いている人たちの生活も考えれば非常に大きな影響が出ることは間違いないわけであります。  こうしたTPP交渉を進めること自体が実は復興の妨げになっている、象徴的な産業ではないかというふうに思うわけですけれども、こうした合板事業についてどうされるのか伺います。
  22. 岩本司

    ○副大臣(岩本司君) 横山信一委員にお答えいたします。  委員御指摘のとおり、震災により全国の約三割の生産量を占める岩手県、宮城県の合板製造工場を始め、被災地の木材加工流通施設に甚大な被害が発生をいたしております。一次補正予算、また三次補正予算により復興資材の供給を担う被災工場の復興を支援をいたしているところであります。一次補正予算では五十億円、うち三十億円が合板関係であります。一次補正後、この補正後にもう既に生産を始めている工場もございます。また、三次補正では百八億円、これが詳細でございます。  また、TPP交渉への参加、不参加にかかわらず、被災地の木材加工流通施設の復旧復興に向けた取組を更に進めていくことが重要であると認識をいたしております。また、TPP交渉に関しましては、交渉参加に向けて関係国との協議を行っていく中で、先生御指摘のように、参加した場合の被災地を含めた国内生産への影響について、これ十分に考えて取り組んでまいらないといけないと、私も先生と同じ考えでございます。  以上です。
  23. 横山信一

    ○横山信一君 同じ考えだと言っていただいたので、安心を与えられるようにしてもらいたいんですけれども、私はもうそもそも、そのTPP交渉、TPPという言葉を出した時点で非常に復興の妨げになっているというふうに思っているわけですけれども、そこのところをよく分かっていただきたいというふうに思うわけです。  戸別所得補償の話に行きますが、農業戸別所得補償制度、これが導入された結果どこに一番大きなしわ寄せが行ったかというと、これはやはり基盤整備事業だったというふうに私は思うわけです。基盤整備そのものが二十二年度で大幅に激減し、そしてまた今年度も減少していると。  昨日も北海道のJAグループの皆さんが予算要望に来られておりましたけれども、その中でも、この基盤整備事業は以前の水準に戻してほしいと、そういう要望もありました。それぐらい、やはりこの基盤整備に対しての農家の皆さん方の期待というのは非常に大きくて、実際に整備をすると、暗渠にしても区画整理にしても、実際に工事をすると非常に効果が目に見えて分かるものですから、だから、こうした期待というのは非常に大きいわけです。  しかし、この二年間にわたってこの基盤整備事業が大幅に縮減をされた結果、何が起きているかというと、まず新しいところができないということは当然でありますけれども、従来も更新を迎えているところの更新ができなくなっているという実態があるわけです。とりわけ、整備済みが多い、特に北海道ですが、基幹水利施設、これは耐用年数を迎えるものがこれからどんどん増えてまいります。その状況を考えると、昨年、今年度のようなやり方では、来年度増やすという、多少は増えるというふうには見えますけれども、まあ実態は一括交付金の中に含まれているのでよく分からないと、都道府県に任せますみたいな、私から言うと非常に無責任なやり方だと思うんですけれども。  これから耐用年数を迎えていく、そうした基幹水利施設の整備方針をしっかり示すべきではないかというふうに思うわけですが、この点について伺います。
  24. 仲野博子

    ○大臣政務官(仲野博子君) ただいま横山先生の御質問にお答えしたいと思います。  農業用水排水施設、いわゆる基盤整備の事業でありますけれども、私といたしましても、これは大変重要な事業だと、そのように認識をさせていただいているところでございます。  昨日、先生のところに北海道JAの皆様方が要請されたということで、私のところにも、北海道はもとより、もう全国から多くのこの事業の充実を求めて要請をいただいているところでございます。  そこで、毎年五百程度の施設が耐用年数を迎えているという、大変朽ち果てている状況の中で、これにどう国として対応していくかということの、その今緊急性を求められているわけでございます。これから、施設機能の診断や計画的な補修、補強などのストックマネジメントの、施設の長寿命化をしていくということと、そしてまた、早急にもう全面的な改修あるいは改築を行う必要のある施設の更新をしていくということなど、今対応を進めているところでございます。  いずれにいたしましても、私といたしましても、まずは今この施設の充実をしっかり図っていかなければならないという大変重要性を認識をいたしているところでございますので、計画的に農業用水排水施設の保全整備を積極的に精力的にやっていきたいということで、是非御理解をいただきたいと思っております。
  25. 横山信一

    ○横山信一君 まあ仲野政務官は北海道の方ですから肌身で分かっていらっしゃると思うんですが、重要だということも知っていると、それから整備に向けて取り組んでいきたいという、気持ちは分かりますけれども、実際に何でこれしわ寄せされたのかというと、戸別所得補償の予算を農業予算の中だけでやっているからでありまして、その基盤整備事業が全部戸別所得補償に行っているわけです。だから、その根本的なところを見直さないと、これは、基盤整備事業というのはいつまでたっても言葉だけで一向に実行に移されていかないという危険性があるわけです。  この水利施設と一緒に農地の整備も重要なんですけれども、北海道は昨年、それから一昨年、冷湿害がございました。また、高温多雨ということで、非常に農業にとっては農作物被害が出る、そうした気候条件だったわけですけれども、しかし、暗渠をやったところというのは非常にその効果が出て、やっぱり暗渠を整備すると非常に効果があるという、そういう声がたくさん出ていたわけです。その声が出ているときに一気に減らしたものですから、だから農家の方たちは大変な不安を抱えてしまったというわけです。  実際、今具体的な例を申し上げますと、暗渠をすると労働時間は小麦で三割減ると、非常に楽になるんですね。それから、収量は、まあこれは地域によって差がありますけれども、押しなべて言えば小麦で八%増加をしていると、これは北海道の場合ですけれども、そういうデータも出ているということであります。  今、食料自給率を高めるというふうに政府もおっしゃっているわけですが、そしてまた、麦、大豆などの戦略作物への転換をしていくということも方針を示されているわけです。  そういう意味では、この基盤整備事業、NN事業というのは非常に大事な事業でありまして、国の政府の方針としても当然やらなきゃいけないというふうになるわけですけれども、今冒頭申し上げましたように、非常に予算が出てこないという中で、やりたい、やりますだけではなくて、どうしていくのかということをやっぱり示してもらわなきゃいけない。この点についてお考えを伺います。
  26. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生からの御指摘の点は、過般来、この委員会におきましても厳しく御指摘をいただいてきたところでありますけれども、この間、御承知のとおりに、予備費から、あるいは補正予算等々で何らかのそういう措置を講じなきゃならないというふうなことで対応してきたところでございますし、また、来年度の予算におきましても非常に厳しい中でこの分野におきましては前年を上回る額を要求もいたしておるわけでございまして、何とか少しでも今先生のお触れいただいた農業者の人たちの気持ちに対していきたいと、こういうふうにも思っておるわけでありますし、また、今後この農地集積というふうなものの加速化を進めるというようなことにおきまして農業生産の基礎条件を改良していくというふうな必要があるわけでございますので、そういう中で、いわゆる大区画化、あるいはまた水田の排水条件の改良というふうなことに対して取り組んでいきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
  27. 横山信一

    ○横山信一君 以上で終わります。
  28. 小野次郎

    ○小野次郎君 おはようございます。みんなの党の小野次郎です。  今回の原発事故、私たちに二つの大きなことを教えてくれました。一つはエネルギーの大切さであり、もう一つは安全、安心ということだと思います。  原発中心の社会では、放射能汚染の不安がどうしても拭えません。同時にまた、原発に限らず、一点集中型のエネルギー構造では災害、事故に弱い社会であることが明らかになりました。長い目で見ると、安全に優越する経済効率性は成り立たないと私は思います。原発に頼らない、再生可能エネルギー中心の社会をつくり上げていきたいと考えています。  今後は、それぞれの地域が豊かな自然環境を生かして、太陽光、小水力、バイオマス、地中ヒートポンプなどの活用を推進することが重要だと思います。市町村などの自治体、企業、協同組合、住宅団地、個人事業者、さらには各世帯まで連携を図って、地域分散型の自然エネルギーの地産地消社会を実現するべきだと思います。  その意味では、私はバイオマス発電に大変注目しています。それは、森林資源の活用ということでもあり、山、森の手入れによって鳥獣被害対策にもつながる、さらには地域的な密着性が高いという、いろんな見地からこのバイオマスに注目しているわけですが、まず大臣にお伺いしますけれども、再生可能エネルギー活用方策の中で、バイオマス発電の将来性、そして今の課題についてお伺いしたいと思います。
  29. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 今年の六月にエネルギー・環境会議におきまして、バイオマス発電というふうなもののいわゆる農山漁村におけるポテンシャルというものは、未利用の間伐材等の活用によりまして、年間発電量は約四十五億キロワットアワーとの試算を示したところでございます。これは、一般家庭ということになりますと約九十五万世帯の消費電力に相当すると、こういうふうなことでございます。  何とかそういう意味で、先生からの御指摘のとおりに、このバイオマス発電を推進していきたいと、こういうことでありますが、そういう中で問題点はどういうことかということでございますが、これから間伐材等を利用していくということになりますと、どうしても、どうやって収集するか、あるいは運搬をどうやってコスト減していくかというようなことが一つの課題だと思っております。  同時に、来年の七月からスタートします再生可能エネルギーの固定価格買取り制度の活用をするということになるわけでありますけれども、未利用の間伐材を始めとするバイオマスの利用が促進されるというようなことがどうあるべきかということも含めて、今後、経済産業省とも連携をして制度設計をつくっていきたいと、こういうふうに考えております。
  30. 小野次郎

    ○小野次郎君 今大臣もおっしゃられたとおり、やはりこのバイオマスの場合には、資源を収集し、そしてまた運搬する、それがコストになっているわけですけれども、それをどうクリアしていくかという問題、そしてまた同時に、やはり来年夏から始まる価格ですね、買上げの、この二つの問題が大きなテーマだと思います。  私は、その意味で、地域密着型の比較的小規模なバイオマス発電が回るというか採算可能になるような状況をつくり上げることが重要だと思うんです。その意味で、今後政府がお決めになる各種の再生可能エネルギーの電気の購入価格、これに農水省も大きく関係するわけですけれども、農水省としてのプライオリティーというか、基本的な価格決定に関して農水省の立場からどういう御意見を申し上げるつもりなのか、政務三役のどなたか見解をお伺いしたいと思います。
  31. 岩本司

    ○副大臣(岩本司君) 小野次郎委員にお答えいたします。  委員御指摘の固定価格買取り制度におきましては、経産大臣が買取り価格等を定める際、農林水産大臣等関係大臣に協議することが義務付けられているところでございます。  農山漁村に豊富に存在する資源の再生可能エネルギーへの活用は、新たな所得と雇用を生み出し、農山漁村の活性化に資する取組として重要であると考えております。一方で、再生可能エネルギーは従来の化石エネルギーと比較してコストが高いことなどから、導入が十分に進んでいないのが現状であります。  農水省といたしましては、地域の再生可能エネルギーの利用促進の観点から、これらの点に十分配慮した買取り価格等が設定されるよう経産省に対して働きかけをしておりますけれども、さらに今日委員にも御指摘をいただきましたので更に強く働きかけをして、小規模な事業者もやる気になるような買取り価格の設定を目指して努力してまいりたいと思います。
  32. 小野次郎

    ○小野次郎君 私としては、さっきも申し上げたとおり、現在でもこのバイオマスについて大企業などで取り組んでいるところはあるんですね。電力会社自身も取り組んでいます。だけれども、そういうところが採算取れるラインというのもあると思いますけれども、農水省の行政の立場からすれば、やっぱり地域密着型のものにするということが関連する分野にもいい影響あるわけですから、是非地域で、比較的小規模だけれどもバイオマス発電を始めたいという方たちがその気になれるような価格を、例えば規模によって変えるのか、いろんな工夫がこれからされると思いますけれども、検討いただきたいと思います。  次の問いに入りますけれども、バイオマス発電というのは、ほかの発電とやや異なる点として熱の利用が可能だというか、出てくるわけですね。  私が聞いたところでは、実はバイオマスで燃やす、熱を出す、電気に使われるのは二割から三割だと。あと七、八割は熱として残ってしまう。これを冷やさないと外に出せないから、さらにまたそれにエネルギーを掛けて冷やすというのも最悪のパターンですけれども、できればマックスにその熱自体を使う方法というのを考えていただく必要があると思うんです。  つくる電気の方はさっき言った購入価格で採算ラインが決まってきますけれども、残った七、八割の熱エネルギーの方は使ってあげる、使い道を考えてあげることが購入価格と同じように今度は最大の支援になるわけですね、そういうバイオマス発電にとって。そのツールというか武器を、やっぱり農水行政の中にいろいろあると思うんで、この熱の活用方策についてお考えになっている点をお伺いしたいと思います。
  33. 針原寿朗

    ○政府参考人(針原寿朗君) ただいま先生御指摘のとおりでございまして、バイオマス発電の特徴として熱をどう利用するかということが大きな課題になり、またそれが有利な点でもあると考えております。  どのような利用の仕方があるかと申しますと、現在のところは、例えば園芸用ハウスで使う、あるいは地域の公共施設の給湯、暖房で使う、あるいは木材の乾燥で使うといった点が考えられます。これを進めるためには、バイオマス発電所を立地する際の立地、設計の検討段階から言わば熱のカスケード利用を進める、そういうような観点に留意していくことが重要かと存じております。  農林水産省といたしましては、例えば、この度の第二次補正予算におきまして東日本大震災の被災地域を対象といたしまして電気、熱の需要把握調査、こういう調査をまず実施いたしております。それから、第三次補正予算で措置して、これは二十六年度まで事業を実施する森林整備加速化・林業再生基金でございますが、全国を対象とした木質バイオマスの発電・熱供給施設の整備などに対する支援を実施する、調査と事業をセットで実施するというような形でこの問題を進めてまいりたいと考えております。
  34. 小野次郎

    ○小野次郎君 恐らく、このテーマについては二つの方向があって、一つは、もちろん農業者が園芸用にこのバイオマスでつくられる熱エネルギーを使うことを促進する施策が必要だということと、もう一つは、今おっしゃられたとおり、まあ農水省に限ったことじゃないんですけれども、周辺に公的な施設があって、そこが給湯だとか暖房だとかに、今は多分、電気使っていたり重油たいていたりすると思うんですけれども、そういうものをこのバイオマス発電の熱を使うように変える。  問題は誰がその負担をするんだという部分ですけれども、例えば耐用年数がかなりたっているものだとかそういうものについては、バイオマス発電を始める方の人に全部しょわせるんじゃなくて、やはりちょっと行政側も考えてあげることが、促進するようなことを考えてあげることが実は、さっき申し上げたとおり、購入価格という電気の問題と熱の利用と両方で促進するか足を引っ張るかとなりますから、この熱のエネルギーの活用についても是非前向きにいろいろ知恵を絞っていただければ採算ラインを満たすことが大いに可能になるんじゃないかと思っています。  次の質問に移りますけれども、別の考え方をちょっとすると、今、チップとかペレットというのを作る施設自体が限られていることと、それを採算を目的にして作る場合には、恐らく川下というか使い道まで全部決まったときにしか成立しないと思うんですね。私は、もうちょっと発想を変えて、ガソリンスタンドじゃないんですけれども、三十分かそれぐらいでどの地域でも行ける範囲のところにステーションみたいなものでチップやペレットというものを入手できるような、確保できるような施設を全国に造っていくことはできないのかなと、一つの地域エネルギー産業として全国的に普及させるということは可能なんだろうかと。  そうすると、狭い意味のバイオマス発電だけじゃなくて、今、カーボンニュートラルというんですか、そういうもので暖房に使うということもちょっとおしゃれな感じで受け取られている面もあるわけですから、そういう利用も広くできるように、未利用間伐材など燃料原料の収集からチップ、ペレットの製造までで一つの採算が取れるような産業として全国に普及発展させる、そういう施策をお考えかどうか、お伺いしたいと思います。
  35. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 大変重要な御指摘いただきましたけれども、今我が国の、平成二十二年度でございますけれども、木材供給量が約一千九百万立方メートルということに対して、間伐材等の木質バイオマスは収集、運搬というものが非常にコストが高い、先ほどのお話のとおりでございまして、年間約二千万立方メートルがもう林地内に放置されていると、こういうふうな状況でございます。  そういう意味で、何とかこの路網整備や、あるいは森林施業の集約化などによりましてコストダウンを図って、そしてバイオマス、木質バイオマスの安定的な、かつ効率的に収集できると、そしてこれを原料としたチップなりペレット等の利用を促進していきたいと、こういうふうなことが大変重要であるという認識に立ち、そういう意味で、森林管理・環境保全支払制度というふうなものをやることによって路網整備、間伐材を一体的に促進すると、この間伐材を搬出することを一体的にやっていくということ。  それから、今回、今担当局長から話がありましたとおりに、三次補正におきまして、平成二十六年度まででございますけれども、三年間、この加速化基金を延長いたしまして一千三百九十九億円を積み増したわけでございまして、このことによりまして、未利用の間伐材等を燃料利用するためのチップ、ペレット製造施設等の整備をするということに対して支援をしていきたいと、こんなふうにも考えておるところでございます。
  36. 小野次郎

    ○小野次郎君 こうした地域における再生可能エネルギーの問題を私なりに取材というか調査していくと、自治体が余り主体的に自分たちの仕事だとはお考えになっていないケースが多いんですね。  その一つには、地域独占型で電力会社がそういうエネルギーの問題は担当してくれているという、長い間そう思ってきたという面があると思うんですけれども、これからは是非、バイオマスにしても小水力にしても、あるいは太陽光などにしても、こうした自然エネルギーの地産事業と僕は勝手に言っているんですけれども、地域で行う事業については、自治体とか、あるいは今合併がかなり進みましたから合併前の町や村の規模かもしれませんが、そういった地域の主体的取組というのは大事だと思うんですけれども、意外とそういうことは東電さんに聞いてくださいみたいなところがあったり、そもそもセクションがないわけですよね、行政の中に。  ただ、中国なんかだと地方政府にもエネルギー部というかエネルギー課というのがあったりするといいますけれども、これからはそういうことが必要だと思うし、その分野は、まあ昔の縦割りでいえば経済産業省になるのかもしれませんけれども、資源の確保とか地域社会、地域コミュニティーとの密着性でいえば農林水産行政って極めて大事な役割を期待されているわけですから、農水省として、自治体や地域がこのエネルギーの、再生可能エネルギーの事業について主体的な取組を進めるような、促進する方策をお考えかどうか、お伺いしたいと思います。
  37. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) まさしく先生おっしゃるとおりに、この再生可能エネルギーというふうなものを推進していくということでありますならば、地域が主体的に取り組んでいくというふうなことが、これが大変もう重要であり不可欠だと思っております。  そういう意味で、農林水産省は、平成二十四年、来年度概算要求におきまして、農林漁業者が主導して、いわゆる再生可能エネルギーを活用するモデルの構築などに対する支援というものも要求をいたしております。それから、農地や林地が有するところの食料供給や国土保全の機能を損なわないというふうなことを前提といたしまして、適切なる土地あるいは資源利用を確保しながら再生可能エネルギーの供給を地域主導で促進するための新しい制度、新たな制度というふうなものを、どうあるべきかということも今検討いたしておるところでございまして、今先生からの御指摘の地域主導でどうやって再生可能エネルギーを供給することができるかということに対して、これからも取り組んでまいりたいと、こう思っております。
  38. 小野次郎

    ○小野次郎君 今日は閣議の時間も迫っているようですのでこれで質問を終わらせていただきますけれども、やはりその自治体、地域の主体的取組を進めていただくためには、今までのいろんな助成制度、促進制度というのは、直接自治体を余り、自治体は中間で伝えてくるだけみたいな役割になっていますけど、自治体自体の勘定の中で、仲人役というか、川上から川下までまとめるような、そんなことを国としても、そこの自治体にインセンティブを与えるような支援策を考えることが、自治体が何よりもモチベーションを持っていただくのに重要かなと思いますので、直接始められる方に支援するのも大事なんですけれども、自治体にもそういうインセンティブが働くような施策を是非お考えいただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  39. 金子恵美

    ○金子恵美君 民主党・新緑風会の金子恵美でございます。  質問に立たせていただきまして、ありがとうございます。福島県民の声を届けてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  国会でも復興関連法案、次々と成立いたしました。そしてまた、三次にわたる補正予算も成立し、少しずつではありますけれども、でも着実に復興に向けた道のり、前進をしているというふうに感じているところではあります。しかし、本当の意味での被災者の皆様方の生活再建というゴールのためには、やはりまだまだ政府としてはやることがたくさんあるというふうにも感じているところでございます。  これまでも、農水省さんを始めといたしまして、頑張ろう東北、そしてまた頑張ろう福島というようなことで様々な取組もしていただきましたこと、本当に有り難いことだと思いますし、また、秋の農業祭等、各地域で先生方も御覧になられたと思いますけれども、東北の農産物を本当に手にする多くの方々を目にするたびに、本当にこの国挙げて御支援をいただいているということ、有り難いことだというふうに感じます。  ただし、その一方で、この原発の問題、放射能との闘いというのは、まだまだこれは長く続くということが明確になっています。そしてまた、さらにはこの損害賠償の問題もありますけれども、これがやはり仮払いだけではなく、もちろん仮払いもまだ農家の方々に届いていないという状況であったり、本払いもまだまだであるということ、そしてまた、さらにはこの放射性物質に汚染された農地をどうしたらいいか分からないと思い悩んでいる農業者の方々、実害としては出荷制限のある方々、またさらには、いわれなき本当に風評被害に苦しんでいる方々、全く取引ができないという状況になっている方々、たくさんおいででございます。そういったことをもう一度認識をしていただきたいというふうに感じています。  その中で、この永田町では、TPPの問題等、このような議論が再開されています。この震災の問題、原発の問題というのはもう風化されてしまっているのでしょうか。私は、本当にもしそうであれば残念だと思いますし、そのようなことがあってはいけないというふうに思っております。副大臣の所感をお伺いいたします。
  40. 岩本司

    ○副大臣(岩本司君) 金子恵美委員にお答えいたします。  委員御指摘のとおり、原発事故は、福島県を始め各種の農林水産業等に深刻な被害をもたらしております。農水省といたしましても、食品中の放射性物質の検査体制の強化、あるいは風評被害の防止、東電による迅速かつ適切な賠償の実現、農地、森林の除染の推進等に関係府省と連携して取り組んでいるところでございます。  原発事故による被害は依然として継続しており、今後とも、農林漁業者等の早期救済や経営再開、被災地の復興に向けて万全を期してまいる決意であります。震災による原発事故問題にしっかりと取り組んでまいります。
  41. 金子恵美

    ○金子恵美君 是非よろしくお願いいたします。  そして、ここで損害賠償について一点お伺いしたいと思うんですが、まず初めに確認させていただきたいんですが、被災地域の方々からの損害賠償請求、東電のその支払状況ですが、どのように把握していらっしゃるか。そしてまた、さらに、私も、福島県のみになりますが、ちょっと調べましたところ、JAグループの福島県協議会を通しての数字でございますけれども、十二月の二日現在で約四百二十九億円、そのうち仮払い額が百二十九億ということなんです。請求額が四百二十九で仮払い額が百二十九億というふうになっております。これは実際に農業者の方々受け取った金額ということでございます。そのほかにも、東電から約百四十億円の概算払分というものと、それから四十四億円の本払いというものが行われたというふうにも聞いているんですが、実際にこれを足していくとかなりのパーセンテージになるとお思いになるかもしれませんけれども、先ほど申し上げましたように、実際に農業者の方々に届いている金額というのは本当に少ないわけで、だからこそ我々も、恐らく先生方の中にも、地元に帰られたときに、全く農業者の方々に損害賠償、これが届いていないというようなこと、そういう御指摘があるんだと思います。  そこでまた問題になるのが、農業者ごとの支払明細の照合等に多分時間が掛かっているんだろうということがあるわけなんですが、そうであれば、例えば損害賠償の支払がどういうふうに行われているかということをしっかりと農水省で把握をしていただきまして、原因ですね、どうして事務手続等が滞っているのか等、そういう原因をしっかりと究明していただいて、そして改善すべきところは改善できるようにという指導をしていただければというふうに思うんです。指導どころではない、しっかりとした支援をしていただかないと、いつまでたっても、本当に膨大な事務手続があるわけですから、全く前に進まず、農業者の方々はとにかくお困りになったまま、そして苦しんでいらっしゃるままです。  御見解をお伺いしたいと思います。
  42. 岩本司

    ○副大臣(岩本司君) 福島県協議会におきましては、賠償金を年末までに個々の農家に支払うべく作業を進めていると承知をいたしております。  十二月十四日現在で、四百三十五億円の請求に対しまして三百十二億円、これは請求額の七二%でございますけれども、これが既に協議会に支払われ、そのうち百五十二億円が既に個々の農家に支払われているのが現状であります。残る百六十億円のうち百四十億円につきましては、まさに本日各農協に支払われ、来週、これ十九日の週には個々の農家に支払われる予定と承知をいたしております。さらに、残りの二十億円でございますけれども、これは年内に支払予定と伺っております。  農水省といたしましては、今後とも協議会に必要な助言を行うなど、農家への賠償金の年内支払の実現に向けて全力で取り組んでまいる所存であります。
  43. 金子恵美

    ○金子恵美君 農水省としても、これまでもこの認識はあったと思うんです。例えば協議会にお金が振り込まれていたとしても、受取額としてはそれが出ていたとしても、農業者の方々に今まで届いていなかったということがあったんです。これからこの支払というのが進むということでもありますし、またそれぞれ指導もしてくださるというようなことです。助言もしてくださるということですので、是非本当に農業者の方々が少しでも温かい気持ちで年が越せるように御支援をよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございます。  次に行きたいと思います。  私の住まいがあります伊達市では、米の出荷停止という残念な状況に陥ってしまっています。それで、暫定規制値を超えました米の問題についてですが、これまでも、もう原発の災害直後から、既に農産物、そしてまた特用林産物等ですね、キノコ類と水産物と、もう相次いで放射性物質が検出されてまいりました。どんどんどんどん出荷制限等の品目が増えていくというのを目にするにつけて、本当に悲しい思いを我々もしてまいりました。もう県民としては本当に苦しい思いでおりました。農業者の方々は、加害者にはなりたくないと、そういうお訴えもありました。今の段階では、農林水産業の方々、本当に疲労こんぱいしているような状況ではないかと思います。  しかしながら、十月の十二日には福島県産米について佐藤雄平知事が安全宣言を出されたんです。福島県民は実はそのとき、みんなようやく普通の暮らしに戻っていけるのかな、そんな思いがありました。  しかし、その後、十一月中旬にはJA自主検査で規制値を超えた玄米が検出しました。そして、その後、現在に至るまで、福島市の一部、そして伊達市の一部、二本松市の一部で米の出荷制限、出荷停止ということになっております。この暫定規制値を超えた米の問題についてどのようなまず受け止めをされているのか、お伺いしたいと思います。  そしてまた、このようなことが決してあってはいけないと思います。まずは暫定規制値を超えたこの米はもちろん出したくないんですが、そしてまた、さらにそれが流通に、市場に出されるということももちろん避けていかなくてはいけません。そういうしっかりとした体制を構築しながら対応いただきたいと思いますので、その御決意もお伺いしたいと思います。
  44. 岩本司

    ○副大臣(岩本司君) 金子先生の御地元での連日のお取組に対しましてはもうただただ頭が下がる思いでございます。  福島県の一部地域で生産された米におきまして暫定規制値を超過する放射性セシウムが検出されました。当初の調査が終了した後の調査において見付かったというこの事実を真摯に受け止めておりますし、私ども、本当にもう胸が張り裂けそうでございます。  農林水産省は、福島県の緊急調査に積極的に協力しているわけでありますけれども、今後、この調査結果を踏まえまして、年明けから本格化する営農計画の作成に支障が生じないように、二十四年産稲の作付けに関する基本的な考え方を早急に示しまして、二十四年産米の調査にも的確に反映させることにより、米の安全の確保に万全を期してまいる決意であります。
  45. 金子恵美

    ○金子恵美君 本当に力強い御決意を伺わせていただきました。是非よろしくお願いしたいと思います。  さて、そこで、やはりどういう取組をしていくかという中で、最も重要なのがやはり検査体制をしっかりと進めていく、整えていくというようなことだと思います。この件につきましては、本当に地元からもたくさんの御要望をいただいているわけなんですが、その中で、十二月十三日、仲間の県議団、民主党福島県連が総理や鹿野大臣に提出したその要望書、米の放射性物質の緊急検査に関する緊急要望というものがございまして、ちょっとそれを踏まえた形で具体的に質問させていただきたいというふうに思います。  まず、この要望の第一項目は、国による米の分析の実施、分析機器の追加貸与、そしてまた要員確保、で、市町村、農業団体等の自主検査のための機器導入や検査委託費用への支援という内容になっています。  もちろん、これまでも検査機器の導入、検査体制の充実、それぞれの皆さんが本当に頑張ってきていただいたとは思うんですが、実際になかなか、現場におりますと、検査機器はとにかく足りない、検査ができ得る体制ではない。だからこそ、もう本当に普通の日常の会話の中では、我々がどういうことを懸念しているかというと、これは食べれるの、この野菜は食べれるの、どうなのというようなことが、本当にそういう会話がなされているという状況なんです。本当に私たち市民、県民は、やはり身近に検査機器があって、そしてどんなものでも検査できる、そういう体制というのを最も本当に求めているものだというふうには思っています。  なかなか、検査機器をお願いしても、この国内にもどれだけの検査機器が今あるのだろうか、あるいはどこで検査ができるのだろうか、本当に分かりづらい状況になっておりまして、できれば国自体、もうこれは、放射性物質との闘いというのはこれからも恐らく続いていくと思いますので、しっかりとこれからその検査体制をどういうふうにしていくかということの方針を明確に示していただいて、それに向けてやはりその計画を立てていただきたいというふうに私は思います。  そこで、八月の一日に実は私は復興特別委員会の方で、厚生労働省に対してその検査体制の構築についてお伺いしているんです。そのときに厚生労働副大臣が、まず、厚生労働省所管の委託先検査機関では今ゲルマニウム半導体検出器は百十六台保有している、さらに文科省は所管の研究機関等で百二十五台のゲルマニウム半導体検出器を持っている、そしてまた、民間企業で保有しているものについては、調査したところ、その時点で分かっているもの三十七台ということでした。  これで本当に日本全体の、全国各地の検査体制を整えることができるのかということなんですが、その後、この検査体制、どのように向上しているのか、現状を教えていただきたいと思います。
  46. 三浦公嗣

    ○政府参考人(三浦公嗣君) 食品中の放射性物質につきましては、厚生労働省が定めましたガイドラインに基づきまして、各地方自治体でモニタリング検査を実施していただいているところでございます。  国では、検疫所やあるいは国立試験研究機関を紹介する仕組みを構築するなど地方自治体の検査の支援を行ってきたほか、国自らも流通段階の買上げ調査を実施しております。さらに、効果的、効率的なモニタリング検査の実施を確保するために、簡易測定器の導入によるスクリーニング検査の導入を推進するほか、関係省庁において機器整備に関する財政的な支援が取られてきたところでございます。  このような取組を進めることによりまして、七月には二十二の地方自治体で検査機器の保有台数五十一台でございましたが、十一月末には七十五自治体で三百十二台が整備されるに至りました。また、一か月間の地方自治体などからの食品中の放射性物質濃度検査の報告件数も七月が三千百六十件でございましたが、十一月には二万一千二百四十五件と増加しているところでございます。  今後とも、厚生労働省におきましては、地方自治体が実施する放射性物質の検査体制の状況を十分に把握するとともに、様々な支援の充実に努めてまいりたいと考えております。
  47. 金子恵美

    ○金子恵美君 ありがとうございます。  自治体が検査器を必要としているということを御認識いただきまして、その配置は少しずつではあるけれども進んでいると。しかし、一方ではまだまだ要望がありますので、それにきちんと対応できるようにお願いしたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  この現状の検査体制でございます。これ全ての農産品、そして食品等を対象にしているというふうに承知しておりますけれども、その中で、やっぱり今回の米の問題が顕在したことによって、米の検査体制の確立というものは本当に急務であろうかというふうに思います。  そこで、米向けに特化した形での検査体制の充実という点で測定器というものはどのように配置していくのか、米検査の現状、そしてまた、今後の充実に向けたお考えというものをお聞かせいただきたいと思います。  さらに、もう一つまとめてお伺いさせていただきたいと思いますが、検査体制の充実について自治体からどのような要望が上がっているのかということも御認識いただいていますでしょうか。そしてまた、地方自治体への検査委託費用についての支援等についてどのような施策を講じられてきたのか、お伺いしたいと思います。
  48. 仲野博子

    ○大臣政務官(仲野博子君) 本日、福島県、御地元の金子先生から福島県の声を届けたいという大変熱い思いを我々政府としてしっかりと受け止めていかなければならない、本当に決意を新たにさせていただいているところでございます。  そこで、今先生御指摘のこの検査体制でありますけれども、福島県が今、県産米の一部に暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたことを受けまして、県内二十九市町村を対象に緊急調査を実施しているところでありまして、当省に対して人的、財政的支援を要請してきているところでございます。  我々といたしましては、その支援を、しっかりと受けて対処してまいりたいと、そのように思っておりますし、現在もそのようにさせていただいているところでございます。また、消費者や生産者の不安を一日も早く、このことを払拭していかなければならない、早期に調査結果が得られるようにすることが極めて重要であるということを認識をいたしております。福島県に対しまして農林水産省職員を派遣して試料採取に当たらせるとともに、また分析機関の紹介や費用負担を行うなど調査に全面的に協力をさせていただいているところでございます。  今後とも、引き続き調査の円滑な実施に向け福島県を積極的に支援していくとともに、また機器の購入に当たりましても二十三年の補正予算等にも盛り込ませていただいておりますし、また更に必要であるならばその声にもしっかりとこたえていくように重点的に考えていきたいと、そのように思っているところでございますので、是非とも御理解をいただきたいと思います。
  49. 金子恵美

    ○金子恵美君 自治体に対しましての検査体制に関するその支援というのをしっかりとやっていただきたいというふうに思います。  そこで、さらに、作付け制限がありながら、そして国の調査というものもありながら、なぜ暫定規制値を超えた米の問題が出たのかということのその原因究明というものを徹底してやっていただきたいというふうにお願いしたいんですが、今現在もこの原因究明のための調査はされているということではありましたが、そもそもこの暫定規制値、食品衛生法上の暫定規制値五百ベクレル以下ということで、それで土壌中の放射性セシウム濃度の上限値を五千ベクレルというふうに定めたというところから、移行係数〇・一ですか、そこの部分との兼ね合いも含めて、本当に実はこの数値でよかったのだろうか、五千ベクレルでよかったのだろうかというようなことを、農業者の方々はこの辺の部分をいろいろと疑問に思っているということでもあります。  そこで、稲の生育にはもちろん土壌の問題、そして水、環境、そしてまたその他本当にもろもろのことが影響してくるというふうに思いますので、この土壌、水、そして空間線量、それを含めましてどのような形で影響を受けているかということも含めて、これ本当に詳細に調べていかなくてはいけないと思います。  まずはこの原因究明のための調査自体がどのように今行われていて、そしてまたやはり徹底した形で、もう迅速かつ徹底的な原因究明、必要であろうかと思いますので、これ、いつまでにその調査の結果を我々国民にお示しいただけるのか、我々市民にお示しいただけるのか、よろしくお願いいたします、お伺いします。
  50. 仲野博子

    ○大臣政務官(仲野博子君) まずはこの原因究明に当たらなきゃならないということがまず急務であります。そこで、今現在、福島県と連携の下、緊急調査の結果等を踏まえながら、土壌中の放射性セシウム濃度や土壌の性質、堆肥などの栽培管理方法やあるいは用水や周辺の森林の状況などの関係を明らかにすることがまず第一番目だと考えております。  そこで、詳細な調査と解析の作業を積極的に進めているところでありますが、いずれにいたしましても、まず、どこに、何が原因があるかということの今その作業を進めてはおりますけれども、この作業には一定程度の期間を要すると考えておりますが、いずれにしても、もう来年度の耕作の準備に間に合うようにしなければならない、可能な限りその結果を得るように努めていかなければならない、その結果が本当に来年の営農される方々に支障のないようにしっかりとした二十四年産米の放射性物質の調査にも的確に反映してまいらなければならないということで、今その作業を精力的に行っているというところでありますので御理解をいただきたいと思います。
  51. 金子恵美

    ○金子恵美君 なかなかその結果がいつ出るかというのが分からないということではあるんですが、でも来年の作付けどうしていくのか、本当に不安でいっぱいでいらっしゃる農業者の方々がおられるわけです。徹底的な原因究明はしなくてはいけませんが、迅速にお願いしたいと思いますし、そして来年の作付けの方針、これにやはり結び付けていかなくてはいけないわけですから、早急にお願いします。  そしてまた、これとともに、実は来年の作付けについてどういう方針を出されるかということについての検討がどのように進められているかお伺いしたいのですが、食品の暫定規制値の見直しが今検討されているわけです。厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の食品衛生分科会放射性物質対策部会において、新しい規制値案が今月の二十二日までに作成されると伺っています。その後、文科省の放射線審議会への諮問、答申を経て、パブリックコメントが実施され、WTOへの通報、リスクコミュニケーションの実施等ありまして、そして厚生労働省の薬事・食品衛生審議会からの答申があって、規制値案の告示公布、そして四月には施行というスケジュールの見込みが示されています。  この規制値の在り方次第で作付け可能な土壌というものも決まってくるはずではないかと思います。先ほどもちょっと触れましたけれども、今回のこの作付け制限の五千ベクレル、暫定規制値が五百ベクレルなので移行係数〇・一から算出すればそのようになったというふうに承知していますが、規制値が例えば三百ベクレルになればこの作付け制限の部分は今度は三千ベクレルになると、単純計算するとそういうことになりますし、また、その移行係数が見直されればそれに応じてまた作付け制限の部分も見直されるという可能性があるわけです。  こういういろいろな要因を含めまして、これからの米の作付けの時期に間に合うような形で見直すのであれば見直さなければいけないということですし、それこそ厚労省の方での規制値も早期に出していただかなくてはいけないと思います。農水省としてはどのような御見解をお持ちでしょうか。
  52. 仲野博子

    ○大臣政務官(仲野博子君) 大変貴重な御指摘をいただいたわけでありますが、二十三年産稲の作付けについて、安全な食料を安定的に供給するためには、まずは福島県内の一部地域を対象に原子力災害対策本部長指示による作付け制限を行ったところであります。この作付け制限の下において、二十三年産米の放射性セシウム濃度が、全体の九九・七%が一キログラム当たり百ベクレル以下という結果になったところでございます。  今回、福島県の一部のお米から暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたことを踏まえれば、二十四年産の稲についてもこの作付け制限が必要であると考えておりますが、その設定に当たっては、二十三年産米の放射性セシウム濃度調査の結果等に踏まえながら、現在この厚生労働省で検討されている新たな食品中の放射性物質の規制値を勘案することが是非ともこれ必要であると考えているわけであります。  このため、現在、福島県と協力をさせていただき、高濃度の放射性セシウムが検出された要因の解析等を進めているところであり、年明けから本格化する農家さんの営農計画作成に支障が生じないように二十四年産の稲の作付けに関する基本的な考え方を早急に示していかなければならないと、そういうように思っているところでございます。
  53. 金子恵美

    ○金子恵美君 さっき申し上げました、厚労省が規制値案を出すと、それを施行すると言っているのは四月なんですね。もう種もみはそれこそ三月末までには準備をしなくてはいけないと思いますが、これは本当にその営農計画にまさに影響があるものですから、もう少しこの部分について農水省からもしっかりと厚労省に対して規制値をしっかり出してほしいということを伝えていかなくてはいけないと思うんですが、いかがでしょうか。
  54. 仲野博子

    ○大臣政務官(仲野博子君) 営農される農家の皆様方、生産者の方々に支障を来さないような営農計画でなければならないということで、厚生労働省を待っていれば四月だということで、待っていればもう完全にこれは支障を来すことであるということでありますので、当省といたしましては、食料を供給するという責任がありますので、そのことは責任を持って、厚生労働省の方から、今日のことを踏まえながらしっかりと強く話をさせていただきたいと、そういうように思っております。
  55. 金子恵美

    ○金子恵美君 是非よろしくお願いいたします。  そしてまた、関連となりますけれども、もう既に平成二十四年産米生産数量目標、この配分というものが都道府県に対してされています。ちょうど十二月一日だと思いますが、この都道府県別生産数量目標について公表されてきたわけですけれども、この福島県の欄を見ますと、二十三年の目標は約三十六万トンでした。二十四年の目標を見ますと、三千トン減ったとはいえ、やはり約三十六万トンの目標となっています。  これをこの時期に出すということで営農計画にしっかりと反映させるというようなこともありますけれども、御存じのとおり、福島県は作付け制限があり、そしてまた警戒区域等を含めますと、本当にもしかするとしばらくの間農業ができない土地というのもあります。もちろん、今年も既にこの目標をできるだけ達成するという方向で、この三十六万トンについても地域間調整、そして県間調整が行われたということですので、そういう実績は福島県内でもあるということは分かっています。しかし、今後、その作付け制限がどうなっていくか分からない中、単純に机上で行われたこのような整理をされて、そして配分がなされているというようなことですので、なかなかこれでは農業者の側からすると御理解いただけないこともあるかというふうに思います。  どのような形でこれから地域間調整、あるいは必要であれば県間調整ということをやっていくのか。やはり、いろんな国としても助言をしていく、支援をしていくということが必要になってくると思いますが、いかがでしょうか。
  56. 仲野博子

    ○大臣政務官(仲野博子君) ただいま先生の御指摘でありますが、地域間調整や県と県との間の調整がこれ円滑に進むように、当省といたしましてもしっかりと、遜色のないように、支障のないように働きかけを行ってまいりたいと思っております。
  57. 金子恵美

    ○金子恵美君 是非よろしくお願いしたいと思います。  今、これからある程度、自治体に対しても多分例年どおりの形で配分がされていくんだとは思います。しかし、受ける側としてはやはり戸惑いもあると思います。実際に、本当に農業をやっていけるのだろうかと悩んでいる人たちもいるということですので、それも踏まえた形で御支援をいただきたいというふうに思います。  それで、この規制値超えの米の話、もう一点なんですけれども、御質問させていただきたいと思いますけれども、この規制値を超えた米の隔離保管、適正処分への支援、そしてまたその出荷自粛への支援も含めて、今後どのような形で農水省としては進めていくのか。どのような形で、市町村等への財政支援も含めて、あるいは、この事務を実際に講じる市町村ですので人的な支援も必要になるかもしれませんけれども、どのような形で取り組んでいかれるのか、御見解をお伺いしたいと思います。
  58. 仲野博子

    ○大臣政務官(仲野博子君) まず、この福島県において県産米の一部から暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたことを踏まえまして、この暫定規制値を超過したセシウムが検出されたお米について、まず他の米と混同しないように区分保管をしっかりとし、また、原子力災害対策本部長の指示に基づき、福島県知事が出荷を差し止めるよう要請して流通させないこととしているところでございます。  このような暫定規制値を超過した米を今後どのように廃棄をしていくかについては、農林水産省といたしましても、福島県と綿密に連携し、生産現場の実態に即して廃棄にかかわる必要な助言を行っていくなど、確実にこれが行われるよう対処してまいりたいと、そのように思っております。  そして、やはり何よりもこういったことになれば、本当にどうなっていくんだろうかと不安を抱くのがやはり生産者の方々であります。この暫定規制値を超えた米が販売できなくなるその損害、あるいは廃棄等に要する追加的費用等についても、一義的にはこの原子力損害賠償法に基づき東京電力が早期に賠償すべきものでありますが、しかしながら、これも国として賠償の早期実現をしっかりと後押しをしていくように、農水省としてその働きかけを強化してまいりたいと思っております。
  59. 金子恵美

    ○金子恵美君 ありがとうございました。  農水省から様々な取組をするということも明確にやっぱり示していっていただきたいと思うんです。なかなか見えにくいところもあります。  また、賠償、一義的にその賠償の対象になっていくというような内容の中で、先ほども申し上げましたように、とにかくその支払というのが遅いわけです。ですので、しっかりとやはり国が責任を持って農業者の方々を支援していくその姿をお見せいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  大臣、お戻りになられましてなんですが、あともう少し時間をいただいていますので、最後の質問をさせていただきたいと思います。  最後、除染の問題でございます。  農地も今放射性物質で汚れてしまっている、そしてまた生活空間も汚れてしまっている。除染は、本当に福島県民にとっては喫緊の課題となっております。  本日はこの除染マニュアルの整備についてお伺いしたいと思いますが、私の方から申し上げてしまいますと、政府は、原子力災害対策本部として、まず八月の二十六日に除染に関する緊急実施基本方針というのを出していらっしゃいます。そして、そのときに、同じ日に市町村による除染実施ガイドラインを公表し、九月の三十日には農地の除染の適当な方法等の公表についてと森林の除染の適切な方法等についてを示されております。  つい先日も、環境省の方からは、除染等の措置に係るガイドラインというものを出していらっしゃる。これは承知しております。また、福島県でも独自に、農林地等除染基本方針、農用地編と森林編、これ十二月の五日に示されたところであります。やっとここまで来たなという感はいたします。  実は、私の地元の伊達地方でも様々な形で除染が進められておりまして、例えば伊達市では、国の二次補正予算の予備費から除染に使える予算というのがありましたが、それが県の基金に入っております。それを活用しまして四億六千万円の予算を取りまして、JAに委託して果樹園の樹木の除染を高圧洗浄機を使い進めていくということでございます。  繰り返しになりますが、予算の出どころは国の二次補正予算の予備費ですので、本当有り難いことだと思っておりますが、また、さらに県の基本方針に基づいて、上下の土を入れ替える反転耕という技術で農家の方々に見ていただくという実演会を、やはりこれも伊達地方なんです、桑折町というところで行ったということが新聞報道もされていました。  しかし、この反転耕については、実際に線量は低減したんですが、作業には大型のトラクターが必要なんです。また、その実演会場は本当に整地された大きな水田なので、参加した農業者の方々から、本当に自分たちの水田でこれができるのだろうかという、そういう不安の声もあるんです。  ということであれば、たくさんのマニュアルというものは出ていますし、そしてまた、先ほどちょっと触れました、森林の方も出ているんですが、森林も本当に川上から川下へという形で除染をしていかないと、中山間地では、田畑の除染をしても山林から放射性物質が流れてくるんではないかと、そういう懸念もあるということで、やはり現地を知っていること、そして現状に合った形でのマニュアルが必要だろうということでございます。  その件について御見解をお伺いしたいと思います。
  60. 岩本司

    ○副大臣(岩本司君) 除染の迅速かつ着実な実施のためには、環境省を中心に関係省庁が連携をして政府全体で取り組んでいくことが重要であると考えております。  農水省では、農地及び森林の効果的、効率的な除染に向けて実証試験等を進めており、これまでに得られた結果につきましては今月十四日に環境省が公表しました除染関係ガイドラインにも反映されているところであります。  また、三次補正予算では、これまでに開発された農地除染技術を工事実施レベルで実証し、現地で適用可能な対策工法として確立することなどにも取り組んでいることとしており、その結果を速やかに関係省庁間で共有し、効率的な除染の推進に積極的に貢献していく考えであります。  また、人材面につきましても、これまでに実施した福島除染推進チーム等への職員の派遣に加えまして、来年発足する福島環境再生事務所にも職員やOBを派遣するなど、当省が有している知見、情報が生かされるよう最大限努力、協力してまいる決意であります。
  61. 金子恵美

    ○金子恵美君 時間ですので、終わります。  ありがとうございます。
  62. 山田俊男

    ○山田俊男君 冒頭、去る十二月九日の衆議院の農林水産委員会におきまして、千百六十七万人にも及ぶ国会請願に対しまして鹿野大臣が極めて真摯に対応いただいたわけでありまして、私も大変感動しましたが、残念ながら当委員会ではそこまで実現ができませんでして、大変残念でありました。  今日は、請願の趣旨をも踏まえながら、大臣に対しまして、またほかの皆さんに対しまして率直に意見交換をさせてもらいたいと、こう思っております。どうぞよろしくお願いします。  最初に、交渉体制について新聞報道があります。一体どういう体制になるのか、その場合、交渉参加を前提にしたものなのか、それとも、今後、総理がおっしゃっていますように、各国からの情報を得て、国民的論議を経て結論を得ていくということなんだということの推進体制なんですか。どんな内容のものなんですか、簡潔にお願いします。
  63. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) お答えいたします。  去る十二月の十三日にTPP協定交渉参加に向けた閣僚会合を行いまして、そこで体制と情報の在り方について議論を行ったところであります。その中で、関係府省が一体となって検討を進めて、我が国の国全体の国益に合った考え、それを判断するための強力な体制を置くことにしたわけでございます。  具体的には、内閣府の国家戦略室のホームページにも出させていただいておりますが、議長を国家戦略担当大臣としまして、官房長官及び関係大臣で構成をいたします。その下に幹事会をつくりまして、不肖私、内閣府の副大臣が担当することになりました。構成員としては、官房副長官を始め関係副大臣で構成をいたしております。更にその下に事務局として、事務局長を事務の官房副長官になっていただきまして、更にその下に次官級、局長級の会合を設置いたしまして、更にその下に三チーム、国内広報・情報提供チーム、これは主に任務といたしまして、TPP及びそれに関連する事項に関し国民や各種団体へ情報提供及び広報を行うということ、それから二番目のチームといたしまして、国内連絡・調整チーム、これは、国会対応、各党対応含めまして国内関係者に対する諸連絡、調整を行うチーム、それから三つ目のチームといたしまして、国別協議のチームといたしまして、現交渉参加国、九か国でありますが、その交渉参加に向けた協議を担当し、その中で関係情報も収集をすると、そういうふうな体制で行っていくことを決定をいたしたところであります。  そして、新体制は、スタートの時点では全体でおおむね五十人規模となりますが、今後協議の進捗状況を見ながら必要に応じて人員を増やしていく予定であります。そのチームは内閣官房の庁舎に設置する予定でございます。そして、今お話にありましたように、国民の皆さん方に対する情報提供が不足しているという御指摘を重く受け止めまして、各国の協議を通じて得られた情報を含めて、一層の説明や情報提供にしっかりと努めていきたい。そのために、この国内広報・情報提供チームを活用し、地方や国民に対する各種団体も含めまして情報提供、広報を政府一体となって行っていきたいというふうに考えております。
  64. 山田俊男

    ○山田俊男君 要員は全体で五十人ということですが、各省別にどんな体制で組んでおられますか。そして、場所はきちっとそれら要員がワンフロアにいて仕事ができる、ワンフロアでなければ二階、三階のフロアでちゃんと連絡を取ってやれると、こういうことになっているんですか。
  65. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) 今も申し上げましたが、場所は内閣官房に設置をいたしまして、一応一つのフロアで対応できるように考えております。
  66. 山田俊男

    ○山田俊男君 各省の人数はどのぐらい考えておられるんですか。
  67. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) 今も申し上げましたように、スタートの時点ではおおむね五十人規模で、協議の進捗状況を見ながら、更に必要に応じて人員を増やしていくと、そういうことでございます。
  68. 山田俊男

    ○山田俊男君 大変な私は交渉になるというふうに思います。もちろん、協議の上、国民的議論を行って参加しない、ないしはアメリカから、ないしはTPP参加国から、日本は今入れると邪魔だから結構だというふうな話になれば別なんでしょうが、しかしそれにしても、一方で韓国とやります、さらには、オーストラリアはどうするんだ、EUをどうするのかという話をすると、当然、包括的経済連携の基本方針にのっとってどんなことをやるのかということを考えていかなきゃいかぬわけですから、そこはよほどしっかり専門家を呼んで体制を整えなきゃいかぬというふうに思います。  それで、お聞きしますが、民間人、まさか入れないでしょうね。
  69. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) 民間人入れるか入れないかという点については今後検討をしていくと、そういうふうに現段階では考えております。
  70. 山田俊男

    ○山田俊男君 確かに、かつてはアジアとの二国間のEPAを進めるときにそれぞれ専門的な委員会を設置して、農業団体から出ます、それから経済界からも出ますということだったわけですが、しかし事務局に入るみたいなことはなかったわけで、まさかこの事務局つくって、それで経団連から何人か人が入っていますよ、輸出大企業からこんなふうに人入れていますよ、輸出大企業労組の連合からこんなふうに人入れていますよということはないんでしょうね。確約してください。
  71. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) 現段階ではそのようなことは考えておりません。先ほども申し上げましたが、地方を含めて、国民に対して各種団体等々も通じて情報提供、広報を政府一体となってしっかりとやっていきたいというふうに考えております。
  72. 山田俊男

    ○山田俊男君 内閣府の規制・制度改革の取組みたいに、民間人が、規制改革の関心事項を持っている民間人がどおんと入ってきて、それが委員の中の大宗を占めている、メンバーの中の半分以上を占めているみたいなことでこんなことが進むということになったら絶対駄目だからね。それはもう絶対許さないから。今約束してください。
  73. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) 先ほども申し上げましたように、現段階ではそういうふうなことは考えておりません。各種団体等々を通じてしっかりと情報収集の説明を国民に対してやらせていただきたいというふうに考えております。
  74. 山田俊男

    ○山田俊男君 鹿野大臣、農水省は一体どういう参加の仕方をされるのかというのは大変気になるんですね。大臣はいまだに、協議のために情報を得るんだ、協議をして情報を得るんだということで、参加という言葉は一言も使っておられないわけ。そういう立場で、しかしこの事務局にどういう形でかかわるかというのは物すごい私は大事だというふうに思うんです。  当然のこと、情報を得ることが必要だし、情報の中で一つ一つ様々な判断が必要になってくることもある。ましてや、後ほどもこれは議論させてもらいたいというふうに思いますが、様々な表へ出せない情報がありますよみたいなことがある。外にいたら何の情報も入ってきませんみたいなことをやっていちゃ駄目なんで、それこそ農水省は、省を挙げてと言ってもいいくらいだけど、人数出して、最もの専門家、場合によったらOBでもいいですよ、連れてきて、ちゃんと専門家が事に当たるということをやるべきだというふうに思うんですよ。もう英語が十分しゃべれます、スペイン語もしゃべれますと、こういう人を準備しなきゃいかぬと思うんですよね。いかがですか、臨まれる決意、聞かせてください。
  75. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) このTPPにかかわっていくというようなことにおきましては、二十一分野にわたっての交渉というふうなことになりますから、相当これは幅の広い議論になっていきます。そういう意味で、横断的な省庁の体制というものを組んでいく、閣僚のレベルで、そして副大臣クラスのところの幹事会等々、こういうようなことで、当然のことながら基本的な考え方というものは議論されていくわけでありますし、また事務方におきましても、当然そのチームには、農林水産省からもちゃんとそのチームにも入っていくと、こういうふうなことであります。  ゆえに、今、山田委員が御心配のことは、いろいろの今までの議論をお聞きいたしますと、農林水産省の声が小さくなってくるのではないかと、こういうふうなことの御懸念というふうなものもあるのではないかと思いますけれども、農林水産省の声が小さくならないように、こういうふうに私どもは取り組んでいきたいと思っております。
  76. 山田俊男

    ○山田俊男君 大臣、しっかりその体制を仕組んでもらいたいというふうに思います。参加するか、参加しないか、決裂するか、終わるかもいいですよ。だけど、今しっかり取り組んでおかないと、参加の判断もやめる判断も情報が得られないということを大変心配するからであります。  さて、野田総理は、情報を得て国民的な論議を行い結論を得るというふうにおっしゃっているわけです。これは、石田副大臣、ちゃんとこれは総理がおっしゃっている意味のまま実現できると、これは約束してもらえますね。
  77. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) 総理のお言葉、大変重いわけでありまして、国民的論議を踏まえてそれは決定をさせていただくということでございます。
  78. 山田俊男

    ○山田俊男君 それだと、副大臣、結論を得るということは、じゃどういうことなんですかね。そのときの判断基準は何なのか、何か判断基準をこれはお持ちですか、お聞きします。
  79. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) 現段階におきましては、今後、関係各国との協議を開始するわけでありまして、各国が我が国に求めるものについて更なる情報収集に努め、十分な国民的な議論を経た上で、あくまでも国益の視点に立ってTPPの結論を適切なタイミングで得ていくということでございまして、そういったことを今、私どもでは、国民的な議論を経た上で、あくまでも国益の視点に立って結論を出していくというふうに考えております。  以上であります。
  80. 山田俊男

    ○山田俊男君 おっしゃるとおり、総理がそうおっしゃっているというのは私も承知しています。  国益の立場に立って、観点で判断するというふうにおっしゃいますが、国益は、日本経団連も主張しているのも国益です。マスコミが主張しているのも国益、一千百六十七万人の署名の請願者が訴えているのも国益。一体、その国益の判断という場合の、どういう判断がおありかと、そこは考えておられるのかと。いや、実は今何もないんだと、総理が言っている国益、何かその辺からどこかにあるのかよく分からないけど、そのことだけで物を言っていますよ、ごまかしていますよということじゃないんですか。
  81. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) 具体的な対応につきましては、国益を得るという視点に立って、例えば、委員恐らく閣議決定等々のこともおっしゃっているのかなというふうに思いますが、閣議決定も含めて、御指摘の点の閣議決定も含めて今後検討してまいりたいというふうに考えております。
  82. 山田俊男

    ○山田俊男君 鹿野大臣、鹿野大臣は、国民的な論議を経て結論を得ていくと、こうおっしゃっておられるわけですが、どうも鹿野大臣は何か基準をお持ちじゃないかという気がするんです。だって、そう言う以上は判断基準が必要なんだから。だから、鹿野大臣の判断基準は何ですか、お聞かせください。
  83. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 基本的には、関係各国が何を日本の国に求めるか、こういうふうなところをきちっと把握しなければ、これは判断できないわけであります。そこをしっかりとつかむというふうなことだと思います。そういう中で、じゃ我が国としてどうあるべきかというふうなことを判断していく、こういう考え方に立っております。
  84. 山田俊男

    ○山田俊男君 大臣、分からないんだよ。一体各国がどういう情報を持っているか、そして、それをちゃんと聞いた上で判断していくという場合に、こちら側の判断基準、大臣の判断基準、おおよそこういうものだよということが必要になるじゃないですか。例えば、センシティブ品目についても除外だとか、それから米についてはどうも除外されるんじゃないかとか言ってみたり、民主党のそれぞれ党代表たるべき人がそういうことを言ってみたり、いろいろあるじゃないですか。そうでしょう。  大臣の判断基準は何ですか。
  85. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 御承知のとおりに、このTPP協定に関する件は外交案件であります。そういう中で、どういう姿勢で臨んでいくかということを考えたときに、私自身が全て胸の中にあるものを吐露するというふうなことは果たして国益上プラスであるかどうかということを考えたときに、しっかりとこの胸にしまい込んでおくというようなことの中で各国が何を求めるかというふうなことをまず把握するというふうなことが先ではないかと、こんなふうな認識を持っているところでございます。
  86. 山田俊男

    ○山田俊男君 外交案件なわけでしょう。確かにそうだと思うんです。だから、今、今度外務省の審議官にお聞きしようというふうに思いますけれど、外交交渉上は、今それこそ鹿野大臣おっしゃったように、外交案件だから場合によったら出せるもの出せないものがあるというふうにおっしゃるんじゃないかというふうに思うんだよ。そのときに、一体、ちゃんと適切な情報を持って、そして判断基準がない限り判断できないじゃないですか。
  87. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に、委員御承知のとおりに、今回の野田内閣総理大臣が表明されたのは、交渉参加に向けて関係各国と協議に入りますと、こういうことでありますから、一つの判断というふうなものはこれからなされていくわけでありまして、そういう中で相手国がどういうふうな考え方を持っているのかというふうなことをきちっと把握するというふうなことが、これが前提になるわけでございます。  そういうふうな意味も含めて、私どもが全部、まだ交渉の段階にも入ってないわけでありますから、全てをさらけ出してこれが基準でありますというようなことを前もって表明するということは決して私は国益上プラスになるものとは考えない、そういう認識に立っておるところでございます。
  88. 山田俊男

    ○山田俊男君 これは石田副大臣、又は片上審議官、農産物だけがセンシティブ品目を抱えて、そして難しい判断をせざるを得ないものをたくさん抱えているというだけじゃなくて、経済産業省が管轄している鉱工業製品に関しても相当数の、相当数の品目のセンシティブ品目があるんです。今まで、WTOの交渉があったり、それからさらに二国間のEPAの交渉があったり、たくさんしたんだけど、一つも手を着けていない品目があるんですよ。御存じだというふうに思います。相当数あるんだ。  だから、そういう品目の扱いについて、一体基準どうされます。今、鹿野大臣おっしゃったように、それこそ相手国の情報を得てそれで判断しますかね。いかがですか。  経済産業省呼んでおりませんが、これは、だって、これから事務局体制の幹事長をおやりになる石田副大臣は当然腹の中にあるんでしょうし、それから片上審議官はこれまでずうっと歴戦の外交交渉をやってこられたわけですから、それぞれどんなふうに受け止められますか。
  89. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) 委員御案内のとおり、交渉ですから、もちろん相手があってのことであります。その交渉がこれから入っていくわけでありまして、委員おっしゃるとおり、品目、二十一分野、多岐にわたっておりまして、そういうことについてきちっと情報をまず収集をし、そしてその情報収集をした上において、やはり我が国の国益にのっとって判断をしていくべきだというふうに考えております。
  90. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答えさせていただきます。  基本的には同じ立場でございます。これからまさに各国が何を求めてくるのか。  委員御指摘のとおり、約九百四十品目、約一〇%のタリフラインのセンシティブ品目というのがございます。その中には農産物だけではなくて鉱工業品も含めてあるわけでございます。そういったものを踏まえながらも、まずは、総理が言われたとおり、関係国との協議を通じて相手国が何を我々に求めてくるのか、求めてくるものが何なのかをまず把握して、その上で対応するということかと思っております。
  91. 山田俊男

    ○山田俊男君 片上さんね、もう既に医薬品や医療の扱いや、それからISD条項の扱いや、それからGMO等安全安心基準の扱い、これらについて様々な、例えばアメリカから対日年次改革要望書で相当な働きかけがある、それから貿易障壁に関する報告書で注文が付いているとか、様々なものがあるわけですね。こういうことについての判断は一体どんなふうにされるんですか。例えばISD条項については、オーストラリアは今アメリカと交渉しながらもう相当反対している、激烈に反対しているという情報を得ているわけです。だから、こういうことについて判断基準がなきゃいかぬじゃないですか。今全く白紙なんですか。
  92. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。  今委員御指摘の幾つかのISDS条項等については、御指摘のとおり、我々が得た情報収集の中では、TPPの中で、国を挙げていいのかどうかあれですけれども、豪州が強く反対していると。一方で、これまで得られた情報の中で、ISDS条項についても、まあ日本は御案内のとおり投資協定等、二国間のEPAでもそういう条項ございますけれども、これまでの九か国の議論の中で、これまでの運用を踏まえて、若干制約的ないろんな条件を付けようじゃないかというような情報もございます。  確かに、御指摘のとおり、今まで、昨年の十一月の経済連携方針に基づく情報収集で得られた情報というのは、これまでも御批判いただいているように必ずしも十分なものではない点、ただし、今後、まだこれからやるわけですけれども、総理の言われた参加に向けた関係国との交渉、その中ではより厚い情報が得られるのではないかと思っております。  そういう情報を踏まえて、まさに関係省庁ともシェアし、先ほど来ありましたように、国民的な論議、そのための情報提供をし、その上で判断していくのかなというふうに考えている次第でございます。
  93. 山田俊男

    ○山田俊男君 先ほど石田副大臣の方からもありましたが、閣議決定とかみたいなことを考えておられるのですかねみたいなお話もありましたけれども、どういう局面で、どういう判断基準で判断していくことになるのか。それは閣議の決定なのか、それから総理の判断なのか、場合によったら、物すごい国民的論議といったら、行き着く先は、これはもう選挙やったらどうですかみたいなことにもなりかねないことでありますけれども。  どういう考え方をまとめて、そしてどういう対処方針を作って、どういう基準を定めて、それは関係者との間でどういうやり取りをして、そしてまとめていくことになるんですかね。私はその辺がもう皆目見当付かない。今まだ協議にも入っていないし何するわけでもないなんという話をしていますけれども、そうじゃないでしょう。アメリカからはUSTRのもう次席代表が来たり代表補が来たり、議論がなされているわけじゃないですか。何も話していません、個別の課題、TPPの課題になる分野のことについて何も話していないというわけじゃないでしょう。  だから、一体そういうことごとについてどこでどんな、最終的に情報を得た上で閣議決定するのかもしれませんよ、対処方針作るのかもしれませんよ。しかし、そこへ行き着くまでの間の議論をどこかでちゃんとやっておかないと前へ進みようがないじゃないですか。別に進まないという判断をしているならそれはそれでいいんですけれども、進まないという判断をするにしたってここは納得できないという基準が必要じゃないですか。それ、大臣、大臣の胸に、私の胸にしまってありますというだけではこれは完全に置いてきぼりになっちゃいますよ、これ外されて。そう心配しますよ。大臣が外されるということは、全国の農林水産業者の思い全部外されるということなんですよ。  その基準は一体どんなふうにお考えになっておられるのか、一体どういう局面でどんな判断されるのか、お聞きしたいですね。
  94. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 私は、何遍も言いますけれども、交渉参加に向けて関係各国と協議をするということなんですよ。それは交渉参加ということじゃないんですよ。ですから、相手国が、関係九か国がどういうふうに日本に対して求めるかというふうなことをしっかりととらえなければ判断も何もできない。そういうときに、私たちは最初からこうですよと言うようなことは決してプラスというふうなことにもならない面があるんじゃないですかと。だから、最終的には当然そういう相手国が何を求めているかというふうなことの中で決定をするわけでありますから、また、その決定の方法は閣議において決定をするかどうかという、そういう態度はまだ不明でございますけれども。  だから、少なくとも相手国が何を考えているかというようなことをとらえていかないと、判断も、正確なる判断もできないし、そしてまた、そういうふうな何を求めているかということを国民の人にもきちっと説明をして、できる限り、そしてそういう中で議論をしていただくというふうなことも、これは当然のことながらこの議会でも議論になるでしょうし、そういうものも参考にしていくというふうなことになるわけでありますから、私はそういうふうな認識を持ってやっていくというふうなことは当然、当たり前のことではないかなと、こう思っているわけです。ですから、私どもが何もないままというふうなことではないわけであります。  少なくとも、しかし、今アメリカとの話が出ましたけれども、今日までの構造協議等々でいろんな議論になったものは、何とかさん、何とかさんという方が来た段階でいろいろ話があるいはなされているかもしれません。しかし、現実、アメリカは今パブコメをやっているわけです。そうすると、そういう中でアメリカはその結果を得てこういうふうなことですよというふうなことを出されるんじゃないかということも想定されるわけでありますから、そういう状況の中で相手国が何を求めるかというふうなことをしっかりととらえていくというふうなことがまず先ではないかと、こういう考え方であります。
  95. 山田俊男

    ○山田俊男君 片上さん、マランティスUSTR次席代表、それからカトラーUSTR代表補が来日しているわけですね。一体どういう話があったんですか、また、誰と会ったのですか、聞かせてください。
  96. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。  マランティス米次席通商代表、これはAPECの首脳会談の翌週、十七日前後に訪日いたしました。  済みません、誰と会ったかはちょっと……(発言する者あり)申し訳ございません。
  97. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) カトラー米国通商代表部代表補と、実は内閣府の大串政務官が十四日の日に会いまして、大串政務官から十二月十三日の、先ほど私御答弁いたしましたTPP交渉参加に向けた関係国との協議に入る、それをお話しをさせていただいて、そして省庁の横断的な体制を構築するということでこちら側の説明をさせていただいて、そして一層の説明とか情報提供に取り組むために必要な情報を提供するように依頼をさせていただいたわけでございます。  これに対してカトラー代表補からは、省庁横断型の体制を構築されたものは良いアプローチである、情報提供について更に何ができるかを帰国後検討したい、その旨を述べたというふうなことを大串政務官から聞いておるわけでございまして、先ほど来、鹿野大臣も答弁いたしておるように、このTPPについては二十一分野、多岐にわたっておるわけでありまして、非常に関係国といろいろ情報を、それぞれの国がそれぞれのいろんな問題を抱えているわけでありまして、それぞれの国から様々な情報を的確につかんでそれを我が国の国益に合うように判断をする、これが私どもの責め、責任であるというふうに思っております。
  98. 山田俊男

    ○山田俊男君 品目の話出なかったんですか。例えば牛肉であるとか自動車であるとか郵政や保険であるとかという話ですが、いかがですか。
  99. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答えさせていただきます。  マランティス米次席通商代表が来られたときに、もちろんこれは米中通商協議、その途次に日本に立ち寄ったものでございますが、その際には郵政、牛肉、自動車、そういった二国間の懸案事項として取り上げられて説明があったと承知しています。カトラー代表補につきましては、私ども外務省の局長と会ったときには牛肉の話が出て、私どもの方からは現在の国内の手続、それを説明したということでございます。あと、私どもが報道で把握している限り、経産の局長に会ったときに、自動車問題というものがやはりアメリカの中であるので何らかの解決を今後二国間で話をしていかなきゃいけないのかなというような話が出たと承知しています。  ただ、先ほどございましたとおり、アメリカはまさに今、現在そのTPPに関して言えば、利害関係者とか議会関係者との協議、あるいはパブリックコメントの締切りは一月十三日と、こういう中で取りまとめを行っているものですから、アメリカ側からそのTPPに関連して何かの要請があったとかそういう話ではなくて、あくまでもこれまでの二国間の懸案事項について意見交換が行われたというのが位置付けでございます。
  100. 山田俊男

    ○山田俊男君 どうも、片上さん、やはり二国間の懸案事項について話し合われたというふうにおっしゃっているんだけど、その二国間の課題、これはもうTPPとは関係ないんですか。
  101. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。  TPP参加に向けての米国との協議の中でアメリカ側が何を言ってくるか、これは先ほども申し上げましたように、アメリカは今、現在国内の調整を行っている段階で、まだそういう意味では具体的な要請は何一つ来ていません。  他方、その先ほど申し上げた案件というのはこれまでも日米間の二国間案件として協議、意見交換した案件でございますので、そういうコンテクストで話が出て意見交換が行われたというふうに承知しております。
  102. 山田俊男

    ○山田俊男君 オーストラリアとかニュージーランドの情報を新聞その他で見さしてもらうと、それぞれの国民の中に非常な不満が高まっているという情報が見て取れるんですよ。それは何かといったら、要はTPPの九か国、それからP4に入っておられたニュージーランドですら、一体、この交渉の中で情報が入ってこないという中で、結局は透明性の確保というのが最大の課題になっているわけ。どうも、例えばマルチで交渉したって、それから二国間で交渉したって、そのことが表に出ると他国とのやり取りに影響を与える、それからさらには、九か国以外の国々ともそれぞれいろんなかかわりがあるわけですから、そうした国々に対しても貿易上の、また通商上の影響を与えるということから、ややもすると秘密交渉でなきゃいかぬということにどうもなってしまっているんじゃないかということを指摘されているわけですが、実態はどうなんですか。韓米FTAにしてからが、情報が出たのは、それこそもう国会批准の直前ぐらいになって、いや、実はISD条項がありまして、これは大変な内容ですよということがわっと知れ渡ったり、医療やそれから国民皆保険、保険制度のことについても情報が出たりしたわけでしょう。  どうも、国民的論議を経てそして判断していくという、そこへ行き着く前に、ないしはそこへ情報が十分出ないまま物事が進んでしまうということになっているんじゃないですか、なるんじゃないですか。その点についてはいかがですか。
  103. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。  私ども、今までいわゆる情報収集、今回の参加に向けた交渉、関係国との交渉じゃなくてその前の段階の情報収集の中で感じていますのは、委員御指摘のとおり、非常に情報管理が関係国の間では徹底しているというのは事実でございます。  他方、これから私どもが、先ほど申し上げましたように、総理のお考えを受けて、今後その関係国と参加に向けた協議、これを行う過程では、ここからはまだ何も、まだこれからの話でございますので推測も混じりますけれども、当然のことながら相手国は現在のTPP交渉のテキストを踏まえつつ、例えば日本はこれはできるんでしょうか、ここは大丈夫なんでしょうかという形での情報は多分、多分です、入手できる、今まで以上には入手できるんじゃないかと。  あと、センシティブな話として、どこからその情報を入手したかというのは、先ほど申し上げましたように関係国の間で結構厳しい情報コントロールがありますので、どこから得た情報かというのが分かるような形での開示というのはできませんけれども、幸いなことにマルチの協議ですので、それぞれの関係国から得た情報をきちっと整理し直して、どの国から出たという話が分からない形で整理してきちっと示す、その上で国民的な論議を行っていただく、こういうことができるのではないか、あるいはしなきゃいけないんじゃないかというふうに考えている次第でございます。
  104. 山田俊男

    ○山田俊男君 秘密交渉して、また秘密交渉になっちゃって、それで結局はもう追認させられるだけだということに決してならないように、石田副大臣、事務局体制の要として仕事されるわけですから、その点、もう注意に注意を重ねてやってもらわなきゃいかぬと。  それで、これは皆さんにお願いする話では決してないわけで、委員長に是非意思反映してもらいたいようにお願いするんですが、TPP問題に対する特別委員会の設置、これはどうしても必要だというふうに思うんですよね。是非、委員長、よろしく計らってもらいたいと、こんなふうに思います。  さて、マレーシアのナジブ首相が、日本の参加で交渉を遅らせることは許されない、既に合意された事項について再交渉はあり得ないというふうに発言されているやに伝えられております。また、交渉に参加している九か国は新規参加国に対して、これは日本、カナダ、メキシコですかね、希望している参加国に対して、現在の交渉参加国が既に合意した事項はそのまま受け入れる、現在の交渉参加国で設定した野心の水準を下げない、そして交渉を遅らせない、以上三つの条件を満たすことを求めているというふうに聞いております。  一体、こうした中で、今後我が国がどういう形で協議を続けるか、どう対応するのか、そして徹底した情報開示が必要だというふうに思うんですが、片上さん、この情報は当然のこともう聞いておられるというふうに思いますけれど、これらについてどんなふうに対処すると、どんなふうに考えておられるか、お聞きします。
  105. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。  今委員の言われたような様々な、合意したものは受け入れなきゃいかぬ、遅らしちゃいかぬ、ハイレベルだという話の報道は十分承知しております。  ただ、私どもがこれまで得た情報の中で、そういった新規参加国、希望国ですか、対するルール、そういう形でのルールが合意されているという話は聞いておりません。その点については、まさに先ほど来申し上げている、これから行うであろう交渉参加に向けた協議の中で彼らが何を求めてくるのかという中で明らかになって、それを踏まえて、先ほどの国民的な論議を踏まえて、そういったものに対してどう対応していくか、そういう形の意思決定を行っていくプロセスになるのかなというふうに思っています。  情報収集の過程で、繰り返しますけれども、確かに報道で幾つか流れています。ただ、今の時点で私どもの方で得ている情報は、そういう形で何かルールができたということはまだ承知していないのが現状でございます。
  106. 山田俊男

    ○山田俊男君 石田副大臣、是非、覚悟というか情報をきちっと出していく決意、それをもう一回おっしゃってください。
  107. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) 先ほど来申し上げておりますように、各国が我が国に求めるものについて更なる情報収集に努め、そしてそういう情報収集の下にやはり国民的な議論を経た上で、あくまでもこれは国益でありますから、国益の上にのっとってTPPの適切な結論を出していくということが私どもに与えられた責任だというふうに思っております。
  108. 山田俊男

    ○山田俊男君 片上さん、教えてもらいたいんですが、コンプリヘンシブという英語はどういう訳なのか、これ聞きたいんですよ。  というのは、野田総理はオバマ大統領との首脳会談で、全ての物品とサービスを貿易自由化のテーブルにのせるというふうに発言されたとホームページに載っているわけ。片上さん、あなたが抗議されたという話は聞いていますけれども、ただ、ホームページ直してくれなかった、アメリカは。だから、もう世界中にそれは知れ渡っているわけよ。一体、こういう中で、コンプリヘンシブという英語は、これはどう訳すんですかね。
  109. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます、二点。  コンプリヘンシブ、通常であれば包括的ということになると思います。それから、先ほどのホワイトハウスの話でございますけれども、リードアウトでございますけれども、総理はそういう言い方をしていないということはアメリカも認め、アメリカもホワイトハウスの記者会見でかかる旨はきちっと答えていると。それから、確かに、訂正は彼らの解釈だからしないという立場、アメリカ側はそういう立場ですけれども、他方、我々の方も官邸、外務省のホームページで総理の首脳会談における発言については英文も含めてきちっと発信はしているのが現状でございます。
  110. 山田俊男

    ○山田俊男君 ホワイトハウスのホームページにコンプリヘンシブという言葉はあったですかね。
  111. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) 済みません、お時間取らせまして。  コンプリヘンシブという言葉はございません。
  112. 山田俊男

    ○山田俊男君 これは分野が広いとか、分野が多くて広いとか、それとも全体的ということですかね。それとも、今ホームページにはないというふうにおっしゃるからあれなんだけど、全ての物品とサービスという類いのことも含んだ言葉なんですかね、コンプリヘンシブというのは、そして包括的という言葉は。どうですか。
  113. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) コンプリヘンシブという言葉は、委員恐らく御覧になって御質問いただいているんだと思うんですが、APEC首脳会議の際に行われた九か国首脳会議、その中の大枠の輪郭に合意したという発表の英文の中でたしか使われていると思います。その意味するところ、恐縮でございますが、どこまで、全く例外ないという言葉と等しいのか、それとも違うのか、その辺のところは実は、申し訳ございませんが、正直言って現段階で私どもの方では分かりかねています。
  114. 山田俊男

    ○山田俊男君 私これ見付けたんですけど、二〇〇七年のUSTRの声明なんですが、韓国と米国とのFTAについての当時署名なされたときの文書に、最初に出てくるんです、コンプリヘンシブってね。そして、中身は、コンプリヘンシブ・トレード・アグリーメントと言っているんです。要は、これは包括的な合意というふうに訳していいんですか。
  115. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) 恐らく私どもの方でも包括的という言葉を使うと思います。
  116. 山田俊男

    ○山田俊男君 ところで、十二月五日の日に米国の六十三の農業団体などが、日本がTPP交渉に参加できるようカークUSTR代表に書簡を出しているんです。私も今年の九月にアメリカの有力な農業団体に相当数お会いしてきましたが、その場合、まあ日本が入るということについては、まあ余り歓迎しないなと、こういう印象なんですよ。だけれど、入るというふうに日本自身が決めたら後は歓迎しますよという言いぶりだったかなというふうに受け止めてきました。  それで、要は、彼らは日本が交渉に参加し得るか否かを決する前に取り組むべき重要な課題はと。そこでコンプリヘンシブという言葉を使っているんです。TPPはコンプリヘンシブな合意でなければならないということを日本が受け入れるか否かであるというふうに言っているんです。これ、文書、見ておられませんかね、USTRのカーク代表に出した書簡の中に書いています。これはどういう意味ですかね。包括的な合意でなきゃいかぬと言っている、ただ単なるそういうだけの意味ですかね。
  117. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) 恐縮でございます。私どもその文書は見ていませんが、したがって、一般論でお答えせざるを得ないんですが、コンプリヘンシブと言ったときに恐らく、例えば、昔であればFTA、関税交渉が中心の二国間取決めだったと、それをEPAに持ってきたときに包括的な取決めだという使い方もありますし、あるいはその使い方の、あるいはその書いた人の意図するところで基本的には一切例外はないという意味なんだというふうな意味に使われる場合も否定はできないと思います。したがって、ちょっとそこは使われたコンテクストによって若干異なるのか、お答えになっていなくて申し訳ないです。  それともう一つは、アメリカの方はもちろん、委員御案内のとおり、いろんな団体がいろんなレターを出していろんな要求を出しているのが現状でございますが、先ほど申し上げましたように、アメリカ政府として日本に対して今回のTPPの参加に向けた協議の中で何を求めてくるかというのはこれからのことでございます。
  118. 山田俊男

    ○山田俊男君 まあ、自分から言うのもあれですが、私はもう徹底したかたくななまでのTPP交渉参加反対の論者であると自分で自認しているつもりでありますから、これ以上この次の質問をするのはなかなかはばかられるわけですが、だけど、ちょっと言わせてもらいますと、実は、このコンプリヘンシブという用語については、米韓FTAにおいて韓国が米を除外しているにもかかわらずこの言葉は使っているわけ。とすると、このコンプリヘンシブな合意というのは、必ずしも全ての物品の自由化を意味していないというふうにとらえられるんじゃないかと考えられるわけね。  六十三の農業団体がそういう形で日本に対してもコンプリヘンシブな合意でなければならないというふうに、こう言ってきて、それを日本が受け入れるかどうか、こういうときのこの言葉の意味をしっかりやっぱりといいますか、言葉だけの話じゃなくて、それは対米関係の中で、一体、この言葉を使う意味なりこの言葉を使う背景なり、それから事態をよく理解しなきゃいかぬのですよ。  しかし、それにしても、これはどう受け止めればいいですか。
  119. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) 直接お答えできるかどうか自信ございませんが、関税、関税交渉ということについて申し上げると、私ども、今TPPの中で行われていることというのはこういうことだというふうにほかの場でもお答え申し上げております。すなわち、TPP協定については、基本的に全ての関税を十年以内に撤廃することが原則になるとされているが、最終的に、即時撤廃がどの程度になるか、段階的にどのぐらいの時間を掛けて撤廃するのか、また関税撤廃の例外がどの程度認められるか等については現時点では明らかでないと。  それが恐らく現状だと思いますので、そのコンプリヘンシブという言葉が今後そのTPP交渉国の中で使われるとしたら、この今まだ現時点で定かでない部分が固まる過程の中で意味がはっきりしてくるのかなというふうに個人的には思います。
  120. 山田俊男

    ○山田俊男君 先ほども言いましたが、そういって、私は米だけ除外されればいいなんというふうに全く思っていませんからね。砂糖や乳製品や牛肉や酪農品や小麦、これはもう重要な作物があるわけで、総理がセンシティブな品目に配慮しなんと言ったときには、間違いなく、少なくともこの六つはちゃんと対象になるぞというふうに言わなきゃ絶対駄目だというふうに確信しているものでありますから。  ただ、この交渉自体をどんなふうに受け止めるかということ、今、片上さんのお話でそれなりに分かりますけれども、そこをちゃんと踏まえて進めていく、いや、国民的議論を経て結論を得るときのどういう判断をするにしろ、そこを踏まえて掛かる必要があるだろうというふうに思っているものですから、申し上げさせていただいたところであります。  ところで、豪州とのEPAについて、これは、全ての物品とサービスを自由化のテーブルにのせるというTPPの交渉に参加判断したと言っておりながら、豪州の交渉は始まるわけですね。一体この豪州とのEPA交渉で、まあリクエストは鉱工業製品であるかもしらぬけれども、しかしオファーやるわけでしょう。オファーはどんなふうに考えておられるんですかね。これは、これも片上さんですかね。
  121. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) 事実関係を申し上げます。  日豪EPA交渉においては、二〇〇八年二月、東京で行われた第四回交渉会合、ここで物品市場アクセスに関する双方のリクエスト及びオファーを交換したという経緯がございます。
  122. 山田俊男

    ○山田俊男君 今、片上さん、ここが大事なんだよ。二〇〇八年四月と言ったでしょう、リクエストとオファーしたというふう……(発言する者あり)二月ね。リクエストとオファーの内容、示されていますか。農林水産省、知っていますか。知っているかもしらぬな。知ってなきゃ、そんなの、交渉にならないもの。  片上さんに聞きますが、これ、知らせてあるの。少なくとも私なんかは知らないよね、マスコミも知らないよね。いかがですか。
  123. 片上慶一

    ○政府参考人(片上慶一君) 双方のリクエストそれからオファーの内容というのは、交渉の内容にかかわるということ、かつ交渉相手国である豪州との関係、それもありますので公表しておりませんので、その内容については申し上げられないということでございます。
  124. 山田俊男

    ○山田俊男君 ようやくここでここにたどり着いた。言うなれば、TPPの交渉、大臣、みんなそうなっちゃうんだよ。結局、アメリカとの間の話、それから各国との話、それからみんなの国とのマルチの交渉にしてからが、結局、多分、今の言葉の、片上さんが悪いと言っているわけじゃないけれども、今の言葉の繰り返しになっちゃうんですよ。それで一体、いつ何どき、どんな形で、大臣、ちゃんと判断できるんですか。それを申し上げているんです、大臣に。
  125. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 外交案件でありますから、当然、その全て、全部情報を開示できない点もありますけれども、根本的なそういう考え方というふうなものをきちっと把握したものは、もうこれは国民の人たちにきちっと提示するというふうなことが一番の大事なことでありまして、まさしく国益というふうな、そういう問題がいろいろ出ていますけれども、隠し通すというようなことは国益を損ねることになりますから、これはきちっとこの情報を開示するというふうなことの重要性をやっぱり改めて私どもは認識をするということが大事なことだと思います。  特に、先ほど山田委員が触れられたとおりに、米韓の問題で、実は合意した後に新たな事実が出てきたというような、そういう報道もなされておるわけでありますけれども、そういうことは私はないようにしなければならない。できるだけ、当然のことながら情報を開示することによってこの判断というふうなものがなされていくものと、そういう認識に立つところでございます。
  126. 山田俊男

    ○山田俊男君 だからこそ今の段階で、今、今の段階で我々の判断基準、大臣の判断基準というのを、大臣の腹には持っていますよということじゃなくて、それこそ国民的な議論の中で判断基準を定めておかなきゃいかぬのですよ。それじゃなかったら最後になっちゃうんです、交渉の結果として。  だって、考えてごらんなさい。オーストラリアは、TPPに入って、今後、十一か国なのか十二か国なのかで交渉するメンバーの有力な交渉国ですよ。そして、やっていったときに、日本はどうもEPAでオーストラリアに対してこれを要求していると。だって国会決議もありますからね、ちゃんと小麦と酪農製品と牛肉、砂糖、これは絶対除外だよと、こんなことを交渉するんだったらもう出てこいという我々の決議があるわけだから。そういう中で交渉していくときに、いや、実はオファーはこういう形でやっていますよ、オーストラリアからもこう来て、オーストラリアから来るのは心配ないけれども、こちらからこんなオファーやっていますよみたいな話を表に出してアメリカがどう受け止めるか、ニュージーランドがどう受け止めるか、カナダがどう受け止めるかみたいなことを考えちゃったら、これはもう交渉になりはせぬのですよ。だからこそ、だからこそ、まさに外交交渉なんです。  とすると、やっぱり外交交渉に臨むに当たって、きちっと我々の判断基準を持っていかなきゃいかぬのですよ。大臣おっしゃったじゃないですか、さっき、横山公明党の委員の質問に対して。多様な農業の共存ということも、ちゃんとTPPの交渉の中で、情報を得る交渉の中で、各国との協議の中でそれを言っていかなきゃいかぬことも出てくると思うというふうにおっしゃったんじゃないですか。大臣ね、少なくともそういう観点での立脚点がないと、これはもうぐずぐずになっちゃう。ぐずぐずという言葉はいい言葉ですね、ぐずぐずになっちゃうよ。これは大臣、よっぽど心しなきゃいかぬわけ。こんな、こんな交渉参加、こんな入り方なんかあり得ませんよ。  ましてや、アメリカには交渉参加と言っておいて、そうして国内は、大臣おっしゃっているように、まさに情報を得て国民的議論をやって、あとは結論を得るって言っているんだから。完全に、どう考えても、余り使いたくない言葉ですが、私には似つかわしくないものですから、言いますけれども、二枚舌じゃないですか。そうでしょう、それだと。だから、今決めなきゃいかぬ、一枚にしろなんて言わないけれども、外交交渉だから、いろいろあってもいいというふうに思う。だけれども、我々の主張の基はこれなんだというふうにはっきりしないと駄目ですね。  大臣、もう一度お聞きします。
  127. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) まず冒頭に申し上げますけれども、各国の何を求めているかというふうなことをきちっと把握をして、そしてそれを情報開示をして、そして国民的議論の中で判断していくということは、私だけが言っているんじゃなしに総理自身も、今、石田副大臣も外務省も言っていると、こういうことでありますので、そこは明確に申させていただきたいと思います。  それから、基本的に我が国は二〇二〇年までにFTAAP、自由貿易圏を構築していきたい、こういうふうなことはもう既に決めているわけですよ。そういう中で、道筋がいろいろありますねというふうなことから、まあTPPは現実的にも交渉なされているからそこに一つの参加をしていくというような考え方を持って、そして二〇二〇年に向けていくということも一つの考え方ではないかというようなことから、野田総理が交渉参加に向けて各国と協議に入りますと、こういうふうなことでありますから、ですから、当然そういうふうな中で情報を把握するということがこれが前提でありますので、当然、私どもも先ほど言ったようにそういう考え方を持っておりますけれども、しかし外交というふうなものは私の思うとおりになるなんというふうなことはこれはないわけでありますから、当然のことながら交渉によって、妥協によっていろんな考え方がなされていくと。それは、当然情報を受けたものを開示して、国民がどういう考え方に立つかということも当然判断材料にしていくわけでありますから、私自身が今全て基準を出した方がいいというようなことは必ずしもこのまだ交渉にも入ってない段階で国益上プラスになるものとは思いませんという私の認識を率直に申し上げさせていただくわけであります。
  128. 山田俊男

    ○山田俊男君 今大臣、率直におっしゃっていただいて、実は、我が国はFTAAPについてそこへ進めるという方向で議論をしているんだと。まあFTAAPまで行かないにしても、ASEANプラス3とか、ASEANプラス6とかいう議論も含めて、アジアとの連携をどうするかということが大きな課題であることは間違いないんですよ。だって、経済成長が一番著しいわけだから、そういう経済成長を取り込む。ましてや、アジアの一員としてアジアの国々とともに連携して発展する。そして、ウイン・ウインとの関係をアジアの中で築いていく。中国との対応はそうは言ったってなかなか難しいよということはあるかもしれませんけれども、しかし包括的に、それこそ包括的に様々な対応はあり得るわけ。そして、アジアの国々との間にもはや二国間のEPA、それからASEANとのEPA、しっかりそれなりにできているわけ。  そこは、原則はみんな各国の多様な農業の共存ですよ。農林水産大臣がきちっと言うべきなのは、基準として腹に持つべきなのはそれじゃないですか。私は、一つ一つの品目について今言っちゃって、あれが基準だ、これが基準だ、これは関割りだ、これは除外だ、これは何年かの経過措置だみたいなような腹を持てなんていうふうには言いません。それは交渉の中で進めていくことになるわけですから、しかし、少なくとも我が国の農業のありようも踏まえた各国の多様な農業の共存を基本にしていくんだということは、これは重大なかつ大事な国際協議の基本姿勢ですよ。これすら大臣、TPPに臨むに当たっておっしゃっておられないんですよ。大臣一言もおっしゃっておられないんですよ、今まで。そうですよね。
  129. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 重ねて申し上げますけれども、まだ交渉参加してないんですよ。交渉参加してないんです。ここは新たに、山田委員、ちゃんと認識してくださいよ。  交渉参加してない。いろんな議論を踏まえて、交渉参加してないんですよ。交渉参加に向けて各国と協議するという段階ですよ。そういう中で、先ほど言われるとおりに、このASEANプラス3とかASEANプラス6とかという、そういうふうなことも大事ですねということで、野田総理自身もそのことについて言及もしている。そして、中国と韓国と日本の間のそういうふうなEPAも進めていきたいということも言っておる。それから、日韓との関係もEPAを進めましょうということも積極的に総理自身もこの姿勢を示しておると。そういうような状況であるということだけは、どうぞ山田委員自身も御理解をいただきたいと思います。
  130. 山田俊男

    ○山田俊男君 大臣、ASEANプラス3、ASEANプラス6、それから日韓も、それからほかの国々との連携も進めようとしている、進めようとしているとおっしゃったね、今。  とすると、TPPについては、いや、進めようとしているわけではない、何の判断もしていない、情報を得るために、ともかく交渉参加に向けて情報を得るための動きしているだけだ、こういうことの理解でいいですか。
  131. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 重ねて申し上げますけれども、二〇二〇年のFTAAPに向けて自主的に動いておるのはこのTPPというふうなこと、そういう自由貿易圏を切り開いていく、築いていくというふうなことの中での選択肢の一つとしてTPPがあるんじゃないですかというふうなことから、これがどういうふうに今後展開していくかということは、相手国がどういうふうなことを日本の国に求めるかというふうなことをきちっとつかんで判断していかなきゃなりませんねということですから、何も、参加をするとかしないとかというようなことはこれからの判断であるというふうなことでありますが、一つの選択肢としてありますねというふうなことから、総理自身も交渉参加に向けていわゆる協議をしていきましょうというふうなことを表明したということであります。
  132. 山田俊男

    ○山田俊男君 どういういきさつがあったかは分かりませんが、しかしアメリカが受け止めているのは、そうでしょうか。世界の国々が受け止めているのは、日本は交渉参加の判断をした、全ての品目、サービスを自由化のテーブルにのせる、こういう受け止めですよ、だって、そうでしょう。その中で、私は、だからといって交渉に入れなんて言っているわけじゃないんですよ。私は、それであれば、大臣しっかりと、私は違いますと、交渉に入るということじゃない、総理もそうだ、決してそうじゃないんだということをちゃんと言ってくださいよ。いやいや、あっちこっちで言っているよということかもしらぬけど、終わった後、記者会見でも言ってくださいよ。
  133. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 内閣総理大臣が意思表明をされて最初の予算委員会で、私は明確に、交渉参加を前提としないと私は明確に申し上げておるところでございます。予算委員会におけるところのテレビ入りのそういう表明は、私自身が明確に国民に対して示したことだと思っております。
  134. 山田俊男

    ○山田俊男君 それだったら、そういう形の世論をきちっとつくらなきゃいかぬ。  石田副大臣、あなたは事務局体制の責任者としてこの仕事をしていくというときに、もう、どこにあなた自身が足を置いているかということが物すごい重要だよ。だって、それじゃなかったら、農水大臣がここほどまでちゃんと決意を語っておられる、それでそれは野田総理もおっしゃっていることだという話になったときに、世の中全体が、この国の世の中全体が必ずしも受け止めていないときに、一体どうするか。よほど腹固めて、実は本当に協議、交渉じゃなくてあくまで情報を得るための協議なんだということをちゃんと言わなきゃ駄目だよ。
  135. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) 先ほど来、鹿野農水大臣が答弁されているように、総理もはっきりおっしゃっているように、参加を前提とせず、TPPのこの協定交渉に向けた協議を開始しようというふうなことでありまして、我が国が、各国が我が国に求めているものがどういうものか、そういう更なる情報収集をするにはまずはこの協議に入る、そうでなければほかの関係各国からの情報が得られないわけでありますから、そういう情報を得た上で、先ほど来申し上げて、私も何度も答えているように、十分な情報収集に努めて、そして十分な国民的な議論を経た上で、あくまでも国益の点に立った視点でこの問題について私どもとしても最終決断を出していくというふうな、先ほど来委員にお答えしているとおりでございます。
  136. 山田俊男

    ○山田俊男君 大臣、大臣のことはよく分かっている、いろんなことをよく分かっているつもりでありますけれども、事ここに至って、そしてアメリカからもUSTRの関係者がたくさん来ます。それから、日本からも民主党、与党の代表も何人かはもうアメリカへ行かれる。もうどんどんいろんなことができてきますよ、いろんなことがね。  だから、はっきりさせなきゃいかぬのは、ちゃんと今協議に入るのは参加を前提としないんだということを、そうおっしゃるならそうしなきゃいかぬし、それから、実は交渉参加に向けて協議に入るんだという、これも曖昧ですよ、総理がおっしゃったとおりね。こんな形でおっしゃっているんだ。みんな曖昧なまま、だまされちゃいかぬから、本当にだまされる可能性あるから、後は秘密交渉で表へ出せない話としてどんどん話が進んじゃう、情報は流れてきませんみたいな話になったとき大変だから、ここは大臣、ちゃんと参加を前提としないと、そのための協議なんだと、協議に入ったということなんだとはっきり言ってください。そう、それを統一見解にしてください。
  137. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 私は、前に予算委員会でもそのようなこと、申し上げたことでございます。もうこれ以上の申し上げることは声を大きくするだけでございまして、声を大きくすることは迷惑を掛けることでありますから、まさしく交渉参加を前提としないと、こういう認識であるということだけは再度申させていただきたいと思います。
  138. 山田俊男

    ○山田俊男君 石田副大臣、鹿野有力閣僚がここまでおっしゃっているんですよ。それは総理と同じだとおっしゃっているんだから、そこは副大臣も、参加を前提としないと、参加を前提としない協議なんだということをはっきり確約してください。
  139. 石田勝之

    ○副大臣(石田勝之君) TPP交渉参加に向けての関係国との協議に入ることとしたことについて、あくまでも、先ほど来申し上げているように、国益の視点に立ってこのTPPの結論を得ていくと、そういうふうにしているわけでありまして、予断を持たないということでありまして、この点については鹿野大臣と私どもの認識は一緒だというふうに思っております。
  140. 小川勝也

    ○委員長(小川勝也君) 時間です、時間です。時間ですよ。
  141. 山田俊男

    ○山田俊男君 もう残念ながら、もう一言で、時間がなくなっちゃった。  要は、参加を前提にしたのか、していないかということが大事なんでね、ここ、ちゃんと閣僚間で統一してもらいたい、こんなふうに申し上げて私の質疑を終わります。  ありがとうございました。
  142. 紙智子

    ○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。私もTPP問題について質問いたします。  政府は十三日に、首相官邸で環太平洋戦略的経済連携協定の交渉参加に向けた初の関係閣僚会合を開いて、ここで米国など関係国との協議に臨むための内閣官房に新たに三つの省庁横断チームを設置することを決めて、野田総理は、関係閣僚はこの体制を政府一体となって支えるために協力してほしいと指示をし、さらにTPPについて、きちんと情報提供を行い、十分な国民的議論を行った上で国益の視点に立って結論を得ると述べたことが報道されているわけです。  このTPP関係閣僚会議に鹿野農水大臣も参加をされているのでお聞きするんですけれども、十分な国民的な議論を行うと、この十分に行うということなんですが、これは国会での議論なのか、それとも国民が直接参加できるシンポジウムなどなのか、この十分なというのはどの程度のことを指しているのか、説明いただきたいと思います。
  143. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 収集した情報につきましては、本委員会でも、当然速やかに国会に報告されるわけでございますし、またメディアのいろいろなる発信もございますし、またインターネットでの発信もございますし、また説明会等々も開催をするというようなことも考えているんではないかと、こういうふうなことで幅広く国民の各層に情報提供をしていくというふうなことが大事なことだと思っております。
  144. 紙智子

    ○紙智子君 野田総理は、十分な国民的な議論を行った上で、あくまで国益の視点に立って結論を得るというふうに言っているわけですけれども、この十分な国民的な議論がなければ、これをされなければ結論は出ないということになるわけですけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。
  145. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 言わば、十分な情報の国民的議論というふうなところは、定義付けるということはなかなか困難でありますけれども、基本的には、とにかく情報を把握したものをできるだけ開示をしてそして国民に知っていただくというふうなこと、その方法、手法はいろいろ考えていかなきゃならない、こういうふうなことになるものと思っております。
  146. 紙智子

    ○紙智子君 十分されないというふうに国民が感じているということになれば、これはなかなか結論出せないということですよね。
  147. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 国民が十分でないというふうなことを言われるというふうなことはどういう形でということであるか、なかなか申し上げにくいところもございますけれども、少なくとも国民から負託を受けている国会においては当然そこにきちっと情報が提示されるわけでありますし、それから何遍も申し上げますけれども、いわゆる今情報化の時代の中で、インターネットを活用している人が相当多いという中でインターネットを通じて知っていただく、あるいはまた新聞等々で知っていただく、あるいは都道府県を通じて周知をしていただく、そういうふうな協力を求めていく等々、あるいはまた説明会というものをやって、そしてそれを啓発、啓蒙していただいて、そして説明会を行っていく等々というようなことをやっていくことによって、各界各層にいろいろと周知をさせていただくことによっていろんな議論がなされていくんではないかなと、こんな一つの考え方で、認識でもございます。
  148. 紙智子

    ○紙智子君 TPPについては、もう改めて言うまでもなく、農業者、漁業者、林業関係者、それから地域的に見ても北海道を始め四十四道府県、ここで反対の意見書が採択されていますし、さらに日本医師会、労働団体、消費者団体も反対を表明していると。  ですから、一方通行じゃ駄目なんですよね。示したというだけじゃ駄目で、通り一遍のシンポジウムや説明会ではこれは国民的な議論にならないと。市町村単位までこれ国民的な議論ができるように担保すべきだというふうに思いますけれども、これについていかがですか。
  149. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) これは、北海道の人とかあるいはいろいろ各県の知事さんからも私も要望もいただきましたし、お考え方も聞いておりますが、一方においては、TPPに交渉参加した方がいいというふうな人たちも、世論調査でいきますと、その方が多い、そういうふうな人たちもいるわけですよ。だから、国論を二分しているわけです。それは当然、二分しているということならば、一番大事なことは、情報をきちっと提示させていただいて、そして国民的な議論をしていくということが大事なことだと、こういうふうなことだけは忘れてはならないことだと思っております。
  150. 紙智子

    ○紙智子君 それで、情報をきちっと提供するという話なんですけれども、この情報提供についても、外務省がこの間、関係閣僚会議に提出した資料について出してほしいというふうに要求したわけですよ。ところが、もうほとんどゼロ回答に近い。ホームページに載っていますといって出してきたのは何かといったら、これ、ぺら一枚ですよ。これ閣僚会議に出して、これだけのものしか出していないのかというふうに思うわけですけれどもね。  結局、国会議員に対してもこの程度の情報しか出さないで、それで情報提供をやったというふうに言えるのかと。これ、全然程遠い話で、まず実際どういうことが議論になっているのかということを知らせてほしいと要求している国会議員に対してさえもこれしか出さないというのは一体どういうことなのかというふうに思うわけですけれども、これ外務省、こんな程度なんですか。
  151. 山根隆治

    ○副大臣(山根隆治君) 今、鹿野大臣からお話もございましたように、情報提供につきましては、ホームページで掲載をさせていただいたり、あるいはマスメディアを通じて官房長官の方からお話をさせていただいたりしております。  今、紙議員の方からこれだけなのかというふうなお話もございましたけれども、外国との関係、交渉事でもございますので、外国では一体どれぐらい情報提供がされ得るのかと、こういうことも注視もしておりますけれども、その中でやはりできる範囲の中で精いっぱい情報公開をしていこうと、こういうことで出させていただいていると、こういうことが実態でありますので、御理解いただければ有り難いと思います。
  152. 紙智子

    ○紙智子君 だから、できる範囲でという話なんですけど、これ読んだって分からないですよ、中身は。項目だけなんですから。  会合と交渉の全体像でいうと、投資、サービス、原産地規則だとか知的財産分野、開会されて、市場アクセスに関する二国間の協議も行われたと、二百人集まったと、これだけの話ですから。  中身について全然分からないことを提供したと、これで情報は出したんだと、さあ議論してくださいなんて言われたって、中身が分からなかったら全然深められないじゃないですか。これ、対応を変えないと、もう私だけじゃなくてみんな、誰だって納得できないと思いますよ。我々国会議員でさえもそういう分からない状態の中で、なぜ国民が理解することできるかということなんですよ。これ、ちゃんと交渉の中身についてはもっと出していただきたいんですけれども、いかがですか。
  153. 山根隆治

    ○副大臣(山根隆治君) 今、交渉の中身というふうに言われましたけれども、まだ私たちも交渉というところの段階には至ってないということを是非御理解いただきたいと思うんですけれども。あるいはまた、いろいろな関係団体といいましょうか、十九ほどの団体の皆さんにもできる範囲での情報公開をさせていただいて、御説明も今日までもさせていただいていると、こういうことでございます。  マレーシアの会議におきましては、ホスト国ということで、私どもの方だけではなくて関係省庁で情報収集ということもさせていただいているところでございますけれども、これはもう交渉ということよりも情報収集ということで動かせていただいておりまして、その中ででき得るものについては、公表できるものはできるだけ公表させていただこうということで、今回の場合にはこんなものじゃないかというお話でございましたけれども、紙議員の厳しい御指摘もありますので、今後もでき得る限りしっかりと情報公開できるものについては精いっぱい情報公開させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
  154. 紙智子

    ○紙智子君 言葉の上でしっかりと情報公開をしてと、国民的な議論をしてというふうに言葉だけ言ったって駄目なんですよ。もう本当にこういう具体的なところから分かるようなものを出していただかないと、協議段階においても何のためにじゃ協議しているのかということになるわけですから、これはきちっと出していただきたいということが一つと。  それから、この間の野田総理の発言の中で最大の問題というのは、これ、国益の視点に立って結論を得ると言っているわけです。  鹿野大臣にお聞きしたいんですけれども、この国益というのは大臣にとっては何を意味しますか、国益は。
  155. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 一言で国益ということはどういうことかということを定義付けることはなかなか困難なところもあると思います。それは、あらゆる分野をとらまえての国益ということになるわけでありますから、当然、場合によっては私は国益だと思っておっても紙先生は国益でないかもしれないというところがあるかもしれません。  野田総理も国会答弁におきまして、例えば、関税を今二千億くらい経済連携をやっていないところに払っておりますと、そういうものがだんだん低くしていくということも、これも国益だろうと、こういう考え方も一つはあるわけです。また一面、日本の伝統文化というふうなものを、これをしっかりと守っていくということも国益だということにもなるかもしれませんし、そういうふうなことだと思っております。そしてまた、まさしく美しい農村、山村、漁村を守っていくというようなことも、総理の発言にもあるわけでありますけれども、そういうことも一つの国益であるというふうなことでありますが、総合的にまさしく国民のためになるというようなことの判断の中で国益というふうなことを意識をしてやっていくということではないかと思っております。
  156. 紙智子

    ○紙智子君 私は農水大臣に農水大臣が考える国益を聞いたのであって、客観的に大体こういうふうに理解されるという話じゃなくて、鹿野農水大臣が国益をどう考えているのかということを聞いたわけですよ。  それで、もうちょっと具体的に聞きますけれども、TPPは例外なき関税撤廃が原則だと。それで、お米も含めて関税が撤廃されていく、当然麦や大豆や甘味資源作物だとかでん粉の原料作物なんかも関税が撤廃される、畑作はそうすると壊滅する、畜産、酪農も甚大な影響を受けると、こういう事態というのは、これは国益を大きく侵害することになるというふうに私は思うんですけれども、これは鹿野農水大臣はそのように思いますか。
  157. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) いわゆる生産額が、全部関税撤廃をした場合にはこれだけの産出額が減じますよというようなことは、これはやはりこのことだけを考えてみた場合は当然国益というふうなものを阻害するものだと、こういうふうな認識に立っていかなきゃならないと、こういうふうに思っております。
  158. 紙智子

    ○紙智子君 それじゃ、そういう国益を損なうという事態に対して、それを上回るような国益というのはあるんでしょうか。
  159. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) どういう質問だか分かりませんけれども、意味が分かりませんが、各国それぞれの生き方があるんじゃないでしょうか。  お隣の韓国の例を見てみますと、もう思い切って貿易国として生きていくんだと、こういうふうなことから、まあいわゆる貿易による一つの考え方を、工業製品等々というふうなもののその輸出というふうなものが最優先としてFTAが結ばれたんではないかと、こんなふうにも言われている。私は、その真意は分かりません。そういうようなそれぞれの国の生き方というふうなものがあるわけでありますから、当然この考え方の違いというものが出てくるものと私は思っておるわけであります。
  160. 紙智子

    ○紙智子君 それぞれの国の生き方というふうに、農水大臣はすぐ後ろに引いて言われるんですよ。そうじゃなくて、日本が、そしてしかも農林水産省に責任を持つ農水大臣がやっぱりそういうことに対する考え方というのをちゃんと持っているのが本当だと思うんですよ。  それで、結局、実際に日本の中で国益の中身、これはどうなのかということを言われたときに、中身については明らかにしないで、結局国益の視点に立って結論を得るということばかりを言っているということは、どれだけ日本の農林水産業と地域経済が破壊的な被害を受けたとしても、これ、日本は通商で成り立っている国ですと、それを推進するTPPに参加することが一番の国益なんだというふうにばあんと言われたら、もうそういうことで終わってしまうという話になるわけですよね。そうならないということを農水大臣としてはっきり明言できますか。
  161. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 紙先生からはいろいろと委員会を通して、また面会をさせていただく中でいろいろ御意見等もお伺いをさせていただいておりまして、いろんな意味で激励もいただいておるわけでございまして、今の紙先生のおっしゃられたことは私もこの胸に入れておかなきゃならないと、こういうふうに思っております。
  162. 紙智子

    ○紙智子君 野田総理は、ですからそういうことを、先ほども外務省の方も国益を守る立場でと、そこを強調するわけですけれども、その中身をどういうものかということをはっきりさせていくということは、農水大臣の立場からいっても大事なことなわけですよ。まだ交渉に参加していないんだと、だからそれについては胸の中に収めておいて、外交交渉にはそれを言うことはできないという話さっきされていましたけれども、そうじゃないと思うんですよ。  むしろ外国から見たら、私もいろんな派遣で外国に行った際にその話をいろいろするときがありましたけれども、日本政府が、日本が一体何を求めているのか、何を考えているのか分からない、理解に苦しむと、むしろそういう意見の方が多く聞かれるわけですよ。日本がこれから先どういう方向に向かいたいのかということを、食料の自給率については我が国は今当面五〇%は絶対に超えたいということで努力しているんだと、そういうことも含めてしっかりと示して、それでやっぱり交渉してこそ相手の国も、日本がどういうところに立っていて考え方を持っているかということで交渉に入るわけですから、そこをはっきり示すのが私は本当だと思いますよ。いかがですか。
  163. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) いろいろ紙先生の御見識を披瀝していただきまして、ありがとうございます。私も、今、紙先生が言われたことをこの胸に入れておきたいと思っております。
  164. 紙智子

    ○紙智子君 野田総理は結局、私は、非常に野田総理の取っている態度というのは極めて問題だと思っているんですけれども、これ日米首脳会談でさきに約束したことをその約束どおりに進めようというふうにしているようにしか見えないわけですよ。  特に、以前から、例えばBSEの牛肉の問題についても輸入規制の緩和についても、今いかにも科学的な知見に立ってやろうとしているかのように見せていますけれども、実際には、これ米国からの対日要求というのが既に突き出されている中でそれを受け入れるという中身にほかならないと思うわけですよ。  日本の国民はそのことは全く求めていないし、あれだけの大変な議論をしてもう国内の中で全頭検査という形で安全、安心を確保してやってきたということでいえば、それをやっぱり覆して今その米国の要求に屈していくということは絶対許されないということでは、私はそういう国民不在の形で受け入れてやっていくということについては断固反対ですし、これ撤回すべきだということを申し上げて、強く申し上げて、最後それに対する答弁を受けて、質問を終わりたいと思います。
  165. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) BSEの牛肉問題につきましては、アメリカから言われたからということではなしに、私ども承知しておることは、いわゆる十年たった中で新たな評価というふうなものも必要ではないかと、そして科学的な知見に基づいて解決をしていくというふうなことは、これはもう絶対条件であるというふうなことは、私自身もそういう認識に立っておりますということを申させていただきたいと思います。
  166. 紙智子

    ○紙智子君 終わります。
  167. 小川勝也

    ○委員長(小川勝也君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後零時二分散会