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2011-08-25 第177回国会 参議院 環境委員会 11号 公式Web版

  1. 平成二十三年八月二十五日(木曜日)    午前九時四十五分開会     ─────────────    委員の異動  七月二十九日     辞任         補欠選任      姫井由美子君     松野 信夫君  八月十七日     辞任         補欠選任      亀井亜紀子君     自見庄三郎君  八月十八日     辞任         補欠選任      自見庄三郎君     亀井亜紀子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長        北川イッセイ君     理 事                 轟木 利治君                 山根 隆治君                 有村 治子君                 川口 順子君     委 員                 大石 尚子君             ツルネン マルテイ君                 白  眞勲君                 前田 武志君                 松野 信夫君                 柳田  稔君                 小坂 憲次君                 谷川 秀善君                 中川 雅治君                 加藤 修一君                 水野 賢一君                 市田 忠義君                 亀井亜紀子君    衆議院議員        環境委員長    小沢 鋭仁君        環境委員長代理  田島 一成君        環境委員長代理  佐田玄一郎君        環境委員長代理  馳   浩君        環境委員長代理  江田 康幸君    国務大臣        環境大臣     江田 五月君    副大臣        財務副大臣    櫻井  充君        文部科学副大臣  笹木 竜三君        厚生労働副大臣  大塚 耕平君        農林水産副大臣  篠原  孝君        経済産業副大臣  松下 忠洋君        国土交通副大臣  三井 辨雄君        環境副大臣    近藤 昭一君    大臣政務官        文部科学大臣政        務官       笠  浩史君        厚生労働大臣政        務官       小林 正夫君        環境大臣政務官  樋高  剛君    事務局側        常任委員会専門        員        山下 孝久君    政府参考人        文部科学大臣官        房政策評価審議        官        田中  敏君        文部科学省科学        技術学術政策        局次長      渡辺  格君        厚生労働省労働        基準安全衛生        部長       宮野 甚一君        厚生労働省労働        基準局労災補償        部長       鈴木 幸雄君        経済産業大臣官        房政策評価審議        官        宮本  聡君        資源エネルギー        庁電力・ガス事        業部長      糟谷 敏秀君        環境大臣官房廃        棄物・リサイク        ル対策部長    伊藤 哲夫君        環境省総合環境        政策環境保健        部長       佐藤 敏信君        環境省水・大気        環境局長     鷺坂 長美君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○連合審査会に関する件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太  平洋沖地震に伴う原子力発電所事故により放  出された放射性物質による環境の汚染への対処  に関する特別措置法案(衆議院提出) ○石綿による健康被害の救済に関する法律の一部  を改正する法律案衆議院提出)     ─────────────
  2. 北川イッセイ

    ○委員長(北川イッセイ君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  連合審査会に関する件についてお諮りをいたします。  電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案及び電気事業法及びガス事業法の一部を改正する法律案について、経済産業委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 北川イッセイ

    ○委員長(北川イッセイ君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 北川イッセイ

    ○委員長(北川イッセイ君) 異議ないと認め、さよう取り計らいます。  午後一時三十分に再開をするということで休憩をいたします。    午前九時四十六分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会
  5. 北川イッセイ

    ○委員長(北川イッセイ君) ただいまから環境委員会を再開いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法案及び石綿による健康被害の救済に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学大臣官房政策評価審議官田中敏君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 北川イッセイ

    ○委員長(北川イッセイ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 北川イッセイ

    ○委員長(北川イッセイ君) 平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法案を議題といたします。  提出者衆議院環境委員長小沢鋭仁君から趣旨説明を聴取いたします。小沢鋭仁君。
  8. 小沢鋭仁

    ○衆議院議員(小沢鋭仁君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及びその内容を御説明申し上げます。  本年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により、大量の放射性物質が一般環境中に拡散し、それにより汚染された廃棄物や土壌等に起因する周辺住民の健康及び生活環境への影響が懸念されております。  しかしながら、現行法では、環境基本法を始め、廃棄物処理法、土壌汚染対策法等においても、放射性物質については法の適用対象から除外されており、一般環境中で放射性物質により汚染された廃棄物や土壌等の処理が困難となっているところであります。  こうしたことから、原子力発電所の事故により放出された放射性物質による一般環境の汚染への対処に関し、国、地方公共団体、原子力事業者等が必要な措置を早急に講じていくことが求められております。  このような現状に鑑み、同事故に由来する放射性物質による環境の汚染が人の健康又は生活環境に及ぼす影響を速やかに低減させる必要があるものと判断し、本案を提出した次第であります。  次に、本案の主な内容について御説明申し上げます。  第一に、事故由来放射性物質による環境汚染への対処に関し、国、地方公共団体、原子力事業者及び国民の責務を明らかにしております。その上で、環境大臣は事故由来放射性物質による環境汚染への対処に関する基本方針の案を策定することとし、国は環境汚染の状況についての統一的な監視及び測定の体制を速やかに整備するとともに、自ら監視及び測定を実施してその結果を随時公表するものとしております。  第二に、放射性物質により汚染された廃棄物の処理について、環境大臣は、特別な管理が必要な程度に事故由来放射性物質により汚染されているおそれがある廃棄物が存する地域を汚染廃棄物対策地域として指定できることとするとともに、同対策地域外においても汚染状態が一定の基準を超える廃棄物を指定廃棄物とし、国は、これらの対策地域内廃棄物及び指定廃棄物の収集、運搬、保管及び処分をしなければならないものとしております。  第三に、放射性物質により汚染された土壌等の除染等について、環境大臣は、汚染が著しいと認められる等の事情から国が除染等を実施する必要がある地域を除染特別地域として指定できることとするとともに、除染特別地域外でも一定以上の汚染状態又はそのおそれが著しいと認められる地域を汚染状況重点調査地域に指定するものとしております。これを受けて、除染特別地域については国が、汚染状況重点調査地域については国、都道府県、市町村等が除染等を実施しなければならないものとしております。  第四に、国は、地方公共団体が事故由来放射性物質による環境汚染への対処に関する施策を推進するために必要な費用についての財政上の措置等を講ずるものとし、また、この法律に基づき講ぜられる措置は、事故由来放射性物質を放出した原子力事業者の負担の下に実施されるものとしております。  以上が本案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようにお願いを申し上げます。  以上でございます。
  9. 北川イッセイ

    ○委員長(北川イッセイ君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  10. 川口順子

    ○川口順子君 自民党の川口順子でございます。  今、小沢衆議院環境委員長から提案ございました法案は非常に重要な法案で、しっかりと審議をし、そして政府におかれてこれをきちんと実行をしていく枠組みあるいは意思があるかどうかということを確認をさせていただきたいと思います。そういう意味で、今日はお忙しい中を関係各省の副大臣の方々にも大勢出てきていただきました。後で一言ずつ覚悟を述べていただきたいと思っております。  ということでございますが、まずその法案の議論に入ります前に、私は今度の内閣ができてからずっと気になっていることが一つございます。それは、環境大臣と法務大臣の兼務の問題でございます。  前の松本大臣が防災担当大臣と兼務をなさっていまして、私はこれは予算委員会で問題にさせていただきました。地球環境のために世界を飛び回っていなければいけないという大臣と、いざというときのことを考えたら国内にいていただかないといけない大臣が、一人の人間においてまさにその仕事が二つ存在をするということは、もうおよそ政府の機能という観点からいって考え難いと思いまして、内閣が替わって改善をするかと思いましたら、もっと悪くなっていたと言わざるを得ません。  それは、法務大臣、環境大臣、それぞれ重要な常任委員会をつかさどる大臣で、答弁責任を果たさなければいけない大臣であります。同じ日に開かれる常任委員会、二人いなきゃいけないところを一人の大臣で兼務をするというのは全くむちゃであると思います。  この点について、それをお引き受けになられた江田大臣は、菅総理のこの人事は国会軽視だとお思いになりませんか。
  11. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) 委員御指摘のとおり、法務大臣というのも大変な重責でございまして、しかも今、法務行政、難問山積。それに加えて、環境大臣もまた大変な重責であって、しかも今、東日本大震災及び原発事故で難問山積。これを一人の人間でこなせというのはなかなか大変なことであるということはもう委員御指摘のとおりでございます。  一方、今、内閣は総理大臣のほか十七人の国務大臣で事務を分掌していかなきゃいけないという、これを何とか増やしていただきたいという思いはあったと思いますが、それが実現しないという中で、しかも東日本大震災によって内閣に課せられた責任というのが今までより更に一層重くなって、原発担当の専任の大臣また復興担当の専任の大臣、これを置かなきゃいけないという、そういう事態に立ち至って、私は今年の初めから法務大臣を引き受けていたのでありますが、六月の末、菅内閣総理大臣が大変苦慮した結果、私に両方をやれと、こういうことを言われたのだと思っております。  どこかにこの重任というものが出てこざるを得ないという今の状況の中で、三十年以上にわたって一緒にやってきた菅さんがそう言う以上、私としても、これはもうまさに身を粉にして、命を削ってでもこの二つをやり遂げなきゃならぬという思いでやっておりまして、委員の御指摘になることはもっともだと思っております。
  12. 川口順子

    ○川口順子君 立法府の議長を務められた方から、この菅総理の任命は国会軽視であるというお言葉がなかったというのは、国会議員の一人として甚だ残念でございます。自民党内閣時代に、確かに東日本大震災のようなことは当時ございませんでしたけれども、常任委員会の大臣を一人の人間が兼務するということはなかった、臨時代理的にあったのはございましたけれども、これほど長い期間なかったということでございます。  定員を増やすということに期待を寄せるのではなくて、やはり今の問題、枠組みを所与として受け取っていただいて、江田大臣は今回名のりを上げていらっしゃらないようでございますけれども、この中には代表の名のりを上げていらっしゃる方もいらっしゃるようでございますので、私、なぜ今の時点でこれを問題にしているかというと、二度あることは三度あるからです。三度目は本当に許せないと私は思っております。  特に、環境大臣、環境問題大事でございます。ここにいる一同、環境問題大事だと思っています。是非そういうことがないようにというふうに思っておりますが、時間がないので小沢先生にお願いをするということはいたしませんけれども、是非ここはきちんと考えてやっていただきたいと思います。  本来ならば、江田大臣、お引き受けになるということじゃなくて、それは無理だということを御指摘なさるべきであったと思いますが、いかがでしょう。もう短い答弁でお願いします。
  13. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) 六月二十七日でしたか、昼過ぎにそういうこともあり得べしという電話が掛かってきたので、そこはよく考えてほしいということは申しました。しかし、午後七時過ぎでしたでしょうか、やってくれということなので、熟考の上でこういう決断をしたんだろうと思いました。
  14. 川口順子

    ○川口順子君 報道によりますと、多くの方が環境大臣の仕事をお断りになったので、最後、江田大臣が法務大臣ではあるけれどもお引き受けになったという報道もございまして、報道が正しいかどうかは分かりませんけれども、その間いろんなことがあったんだろうと思います。是非、次の内閣においては、これはこういうことがないようにしていただきたいと。民主党の皆さんあるいは与党になられる皆さん、このことはきちんとわきまえて行動していただきたいと思います。  それで、この法案でございますけれども、自民党は今回の災害に際しまして多くの議員立法を提出させていただきました。復興再生基本法、原子力損害賠償仮払い法、瓦れき処理特措法等々、全部挙げませんが、数々ございます。ここに今我々が議論するこの放射性瓦れき法案も議員立法であるということでございます。  この放射性物質によって汚染された瓦れき等の処理というのは、実は今回のその大変な大震災の中でも非常に大きな大変な問題であり、その実行には多大のコストと人員と、そして期間が掛かる問題であるわけです。本来ならば、こういった性格の法律は政府が提案をすべきである。なぜ政府がお出しにならなかったんでしょう。
  15. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) 本来なら政府が提案すべきものという、委員の今の御指摘は重く受け止めたいと思います。  委員御承知のとおり、我が国では原子力関係の法というものが昭和三十年代に整備をされてまいりました。その当時は原子力の利用というのは、これは施設の中だけでいろんなことが起きても収まるものであって環境中に出るということは想定しないということで、原子力法制の中では外へ飛び出すことはないと。  四十年代に環境法制ができて、したがって、これは全て環境法制の中では原子力汚染は除くということになって法の空白になっていたわけで、内閣としてこれについて真正面から対応して法律を整備をしようとすると、本当に各省全てにまたがる大きな法律ということになるというので、今回は議員立法で福島原発から起因する、原子力による環境汚染に特化した法律を作っていただけるということで、私ども、この議員立法に大きな期待を寄せているところでございます。
  16. 川口順子

    ○川口順子君 今の御答弁は江田大臣らしくないですね。これほどの大きな問題であるからこそ、たくさんの省庁がまとまるからこそ、政府がしゃかりきにこれに取り組まなければ実行がおぼつかない。まさに、だからこそ政府がやるべき法案なんです。法律のすき間があるということは、私は、予算委員会とか復興特別委員会で私自身が問題提起をさせていただきましたので、その御説明はもう結構でございます。  私は、今の答弁は全く納得できない。政府が、たくさんの省庁があるからこそ、それをまとめるのが政府、それをまとめるのが総理だと思います。それができなくてどうしてこの法律を実行できるんですか、たくさんの省庁が絡んでいるときに。大臣。
  17. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) 時間が気になりますので短く答えたいと思いますが、そういう性格であって、これはかなりの時間を要してしまうことは是非御理解いただきたい。  しかし、福島原発の事態によって、現に今あの周辺で環境汚染が放射性物質によって起きているわけですから、これに対応する法律を議員立法で緊急に作っていただき、そして、あとは政府は挙げて、すべての省庁挙げてその事態に対処していく。そして、私は恐らくこれが基になって、日本、オールジャパン、全ての原子力災害にあまねく通用する一般法というものにつながっていくのだろうと思っておりますし、それは政府として責任を持っていかなければならぬことだと思っております。
  18. 川口順子

    ○川口順子君 答弁短くしていただいて、ありがとうございます。  議員立法だから早くできる、政府がやったら早くできない、おかしいんじゃないですか。現に関係の党の方々一生懸命になってやってできたんですから、その法律が議員立法でできて政府でできないというのは全く理屈にならないですね。  もう一度御答弁ください。
  19. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) もうそこのところは余り弁解いたしませんが、委員も行政府におられた経験もございますし、是非御理解をいただきたいと思います。
  20. 川口順子

    ○川口順子君 行政府にいた経験をもって、あるいは自民党で環境大臣を務めさせていただいた経験をもって、大変だと思います、それは大変です。だからといって、政府がやるべきことを放棄していいという理由は全くない。全くこれは納得できません。
  21. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) 私としては、今回、こうして衆議院議員の皆さんがこういう法律を作っていただいたわけで、これが基盤になって、これを更に普遍的なものに仕上げていく、そこに内閣の大きな責任を感じているところです。
  22. 川口順子

    ○川口順子君 私がこの問題を提起しまして、予算委員会で提起をしまして、したがって新法は必要だというふうに申し上げたときに、政府の方は、これはもう自明なんですね、法律がない、律する法律がないわけですから。何かやろう、実際に事を動かそうと思ったら法律が必要だ。こんな自明なことについて菅総理も枝野長官も、じゃ法律を作りますと言わなかった。  そういうことがあったので、なぜ言わなかったのかと考えてしまうんですが、御紹介をしますと、総理は、必要な立法措置について検討中、枝野長官は、非常にこれはもう暴言でございまして、法律があった方が望ましいことを否定しないが、法律がなくても行政上の運用でできる。  法務大臣としてこの答弁どう思われますか。
  23. 江田五月

    国務大臣江田五月君) 法律が欠けているというところ、これはもう、長くなっちゃいけませんが、委員も環境大臣おやりいただいていたわけですから、その当時にお分かりいただいていたんだと思うんですね。どうぞ、私どもの非力もあるかもしれませんが、是非そこは与野党を通じて、ここは法整備をしっかりしていこうという、そういう態度になっていただきたいと思っております。
  24. 川口順子

    川口順子君 答弁短く御協力いただいて、ありがとうございます。  実は、私はこれをなぜ問題にするかというと、幾つかの理由がありまして、一つは菅内閣、これは私は民主党の性格であるというふうに申し上げてもいいかと思いますけれども、法律があるのに使わないというような幾つかの勝手な行動を取ってきたわけです。法治国家としてはもう信じ難い。  例えば、震災があっても中央防災会議を開かない。もうこれ当然やることが決まっていることをやらないということであるわけでして、例えば放射性物質に汚染された下水汚泥、瓦れきの処理、こういったことには行政処分を行わなければいけないということがある。これ十分に想定されるわけですけれども、枝野さんは行政上の運用で行えるという答弁をしている。  これもう全く、法律をどういうふうに使うか、大臣として政府をどういうふうに運営していくかということに対するイロハが分かっていないと言わざるを得ないということです。あるいは、問題の認識を十分にしていなかったのかもしれない、大きさをということですが。  結果的に議員立法になりましたけれども、実行していくのは政府なんですね。議員立法であればあるほど、政府が本当にやるつもりがあるかということを見なければいけない。これほど大事な法律議員立法に任せておいて、そしてそれに期待をしているとか、そういうせりふでこれが通ると思っているのは、私は江田大臣あるいは民主党政権の大きな問題点であるというふうに思っております。  ということで、時間が本当にありませんので、江田大臣大臣になられた後で、六月になられたわけですけれども、もう発災後ですから、これについて法律を早く作ろうというリーダーシップを一体お取りになられましたか。
  25. 江田五月

    国務大臣江田五月君) 私としては、これは法律は必要であるということは認識を当然しておりましたが、現に目の前に福島第一原発からの放射性物質による汚染というものがあるわけですから、これは、それこそ枝野さんじゃないけど、手をこまねいているわけにはいかないんで、そこでその放射性物質により汚染されたおそれのある廃棄物と、こういうことで、それは廃棄物ですから環境省が対応しようということでやってまいりました。  しかし、おそれがあるということだけではそれは済まないので、何とか立法は必要だというときに、ちょうど議員立法の皆さんの努力もあったので、私ども、ただ議員立法の皆さんに期待をしているというだけじゃなくて、期待する以上は、それは私どもも応分の、まあ縁の下の力持ち、力ないかもしれませんが、汗はかかせていただいたつもりでございます。
  26. 川口順子

    川口順子君 副大臣の方に大勢来ていただいてこのまま帰っていただくわけにいきませんので、実行の体制について。この問題はまた後でチャンスがありましたらやらせていただくとして、実行の問題に移りたいと思います。  除染だけで一体どれぐらい財政負担が掛かるか、江田大臣
  27. 江田五月

    国務大臣江田五月君) これは相当の費用負担になっていくと思います。今、事務方でもし資料があればと思いますけれども、第二次補正で相当の予備費、数千億円の予備費がございますが、そのうちのかなりの部分をひとつ是非この除染その他廃棄物の処理には使わせていただきたいというようなこととか、あるいは、第三次補正でも環境省として是非こうした廃棄物関係、除染の関係で要求をしたいとか思っているところでございます。
  28. 川口順子

    川口順子君 そんな数千億円の予備費で間に合うわけがないんです。  この間の復興基本計画で今後五年で十九兆円、原発の賠償関係は除くということですけれども、十年間で二十三兆円というふうに言っていますけれども、とても足りない。本当は質問したかったんですが、時間がないので先に言ってしまいますと、半径二十キロ、原発の周りの半円というふうに仮に考えまして、πr2で面積を計算しますと、大体これで六百平方キロメートルになります。もっと飛んでいるということになるわけでして、これだけの除染というのはもう数兆あるいは十兆以上のお金が掛かると思わなければいけないんですね。  全部今年使うというわけではありませんけれども、そこで櫻井副大臣に、それから人も環境省全体で、本当に小さな役所ですから千二百人ぐらいしかいないと思います。予算も今のところ大体二千億円ぐらいしかないということだと思います。必要な予算、それから人員、お付けになりますね。
  29. 櫻井充

    ○副大臣(櫻井充君) 川口議員にお答えしたいと思います。  一義的には東京電力に最終的には責任を負っていただくということになるんだろうと思っていますが、それまでとても待てる環境にはございませんので、財務省として必要な予算措置を早急にやらせていただきたいと、そう思っているところでございます。二次補正で一部予算措置がされています。それから、江田大臣からお話がございましたが、予備費も活用させていただきたいと思っていますし、それから三次補正の方でもきちんと手当てをすると、そういうつもりでございます。
  30. 川口順子

    ○川口順子君 是非しっかり応援をしていただきたいと思いますし、総務省ちょっとお呼びしなかったんですけれども、機構、定員、財務省に関係するところもございますから、よろしくお願いをしたいと私も思っております。  文科副大臣、厚労副大臣、農水副大臣、経産副大臣、国交副大臣に、時間がなくて恐縮ですが、お一人一分ぐらいで、それぞれやることがあります。除染をしなければいけない、除染特別地域では国が自らやらなければいけないことになっています。ですから、きちんとこの議員立法の趣旨を体して、必要なことはやる、地域の困っていらっしゃる被災者のために、国民のためにおっしゃってください。お一人ずつお願いをします。
  31. 笹木竜三

    ○副大臣(笹木竜三君) では、お答えします。  文部科学省としては、モニタリング、これは引き続きやっていきますし、除染について、その調査研究、技術開発、これも全国的にやっていきます、かかわるもの。実施については、学校の校庭あるいは園庭、この土壌での線量を低減する、除染、これは責任を持って予算面も含めてしっかりと支援というかバックアップをしていきたい、やってまいりたい、そう思っております。  廃棄物の処理、こうしたことについても政府が統一的にスピーディーにやれるように、環境省を中心として我々も協力をしていきたい、そう思っております。
  32. 大塚耕平

    ○副大臣(大塚耕平君) 除染に関連して申し上げれば、作業に当たる方々への影響ということが直接的な所管事項となりますが、除染が済むまでの間、そこに至る過程で、住民の皆さんへの影響やいろんなルートを通しての食品への影響等、間接的な所管、この件にかかわる所管事項としてしっかり対処してまいりたいと思います。
  33. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 除染につきましては、農林水産省が最も、ほかの省庁もそうでございますけれども、いろいろな広い場所、真剣に取り組まなければいけないんじゃないかと思っております。  まず、土壌汚染マップ、今月末を目途に作成中でございます。それに基づきまして、いろいろな除去の仕方があるわけです。物理的に剥ぎ取る方法あるいは化学的に処理する方法あるいは植物でもって除染をする方法、いろいろございますけれども、そういったことをいろいろ検証中でございます。一番いい方法を組み合わせて除染に取り組んでいく所存でございます。
  34. 松下忠洋

    ○副大臣(松下忠洋君) 経済産業省の責任者の一人でございます。人の配置、予算、しっかり力を尽くして取り組んでまいります。
  35. 三井辨雄

    ○副大臣(三井辨雄君) 環境大臣と連携を取りながらしっかり取り組んでまいりたいと思います。
  36. 川口順子

    ○川口順子君 各省の副大臣の方にはきちんと覚悟をお述べいただいて、ありがとうございました。是非お言葉どおりやっていただきたいと思いますし、国会、私としても今後そのように動いていくかどうかというのをきちんと見届けていきたいと思います。本来、お一人お一人の副大臣にもっと詰めて質問を申し上げたかったんですが、ちょっと時間になりましたのでできません。  江田大臣には非常に正直にお答えいただいたと思いますけれども、これはやっぱり環境大臣がリーダーシップを取っていただかないといけないわけでございまして、是非、あと数日で終わるかもしれないとお思いにならないで、これは留任をする可能性十分にあるわけでございますから、しっかり頑張っていただきたいと思います。  今日はありがとうございました。以上です。
  37. 加藤修一

    ○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。  東日本大震災のいわゆる災害廃棄物処理の大幅な遅れがあるわけでありますけれども、震災の復旧復興の足かせになっていることは事実であります。そういった中で、放射性物質汚染地域の瓦れき処理がそういう処理全体のまた足かせになっているのも事実であります。  廃棄物処理は都道府県の権限に委ねられておりますが、我が国では放射性物質に汚染された災害廃棄物の対処法については今まで経験したことがなく、本法律案が策定されて成立の方向に向かっていることは非常に喜ばしいことであり、大きく評価をしたいと思っております。  ただ、これは今まで経験が当然ないわけでありますけれども、原子力災害対策特別措置法があります。これは第十五条でいわゆる緊急事態宣言をするという話になっておりまして、これは五回、緊急事態宣言やっているわけですよね、まだ解除はされていないわけでありますけれども。それは、そういう想定をした法律の中身になっていて、第十五条がそういうふうになっているわけですけれども、それに対応した形で実は省令、政令をしっかり準備していなかったということだと私は思います。  あるいは、関連の法律の方について波及的な対応がされていなかったということでありますので、これは法律は国会で作りますが、その政令、省令の関係については当然行政がかかわってくる話でありますので、行政はそこはしっかりとしていなかったというふうに私は指摘せざるを得ないわけであります。  それで、先ほど議論になっておりました川口委員の指摘は私も全く同感でありまして、本法案というのは議員立法で提出されていると、本来はやはり政府が出す法案として考えていかなければいけない。閣法で出すと、政府がしっかり責任を持って出さなければいけない、そういう内容の法案であるということに理解しておりますけれども、これ、提案者の立場からどういうふうに考えていらっしゃるか。江田議員、どうでしょうか。
  38. 江田康幸

    ○衆議院議員(江田康幸君) 先生御指摘のとおりでございますが、今回の原発事故によりまして大量の放射性物質が一般環境中に放出されて、国民の健康や生活に大きな影響が出ているところでございます。これをいち早く国民の安心、安全を確保して、避難住民の早期帰宅を実現すること、そして汚染による影響を低減するための対応を早急に図る必要がございます。  しかし、現在の法体系では、先ほどもございましたように、一般環境中に放射性物質が飛散して環境が汚染されるという事態を想定しておらずに、今回の問題に対応することができません。そのために環境基本法を始めとする関係法律を改正、整備していくことが必要でございましたけれども、そこには非常に多くの時間を要すると、しかし緊急の対応はしなくてはならない。  そういうようなことによりまして、我々提案者といたしましては、汚染廃棄物の処理や汚染土壌等の除染などの緊急措置を可能とするこの特別措置法を議員立法として提案することとしたものでございます。
  39. 加藤修一

    ○加藤修一君 この法律が成立した暁には、やはり政府は本当にこの法律にのっとってしっかりやっていかなければいけないと思います。  それで、今回の原発事故による放射性物質による環境汚染、これは当然東京電力福島第一原発の事故によるものでありますけれども、そういった意味では第一義的に東電に責任がある。これは先ほどの答弁の中にもあったようでありますが、その上で、放射性廃棄物の処理及び除染ですね、この除染の費用も、先ほど指摘がありましたように大変な話になってくるわけでありますけれども、こういう面における国の責任と自治体の役割、これも同じく江田議員にお答えしていただきたいと思います。
  40. 江田康幸

    ○衆議院議員(江田康幸君) 放射性物質によって汚染された廃棄物の処理及び除染につきましては、一義的には汚染原因者である東京電力の責任でございます。しかし、これまで原子力政策を推進してきた国としても、その社会的責任に鑑みてこの責任を果たすべきであると考えます。また、このことから、地方公共団体にはその責任はないものと考えております。  その上で、地方公共団体は国の施策に協力するということで一定の役割を果たしていただくというのが本法案の趣旨でありまして、その旨は我々衆議院の環境委員会の決議においてもその第一に盛り込んだところでございます。
  41. 加藤修一

    ○加藤修一君 江田大臣にお聞きするんですけれども、これ、東電が今回の地震の関係で主張していた内容、あるいは津波の関係ですけれども、想定外の津波であったと、そういう言い方をしていたわけですけれども、つい最近の報道によりますと、想定外ではなかったという話ですよね。  要するに、政府の事故調査・検証委員会において、東京電力は、東日本大震災に際して、従来の想定を上回る、いわゆる十メートル以上の津波が到来の可能性があると、これ二〇〇八年に試算していると。また、同じ試算で高さ十五メートルを超える津波の遡上ですね、遡上を予測していたことが分かったとされているわけであります。  これは報道ベースの話なんですけれども、これは事実だと私は思っていますけれども、ここはちょっと確認したいんですけれども、大臣、どう考えていますか。
  42. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) 今御指摘の報道に係ることにつきましては、ちょっと環境省の所管というわけでないのでお答えするわけにいきませんが、私もその昔、一九九三年、九四年当時、当時ありました科学技術庁長官という役目を仰せ付かっていたことがありまして、その当時、原子力発電についても所管しておりまして、津波についてあるいは地震についていろいろと勉強したこともございますが。  想定外という言い分があったのだろうと、しかし現実には、これまでの日本の歴史の中でももっともっと当時想定していた以上のものが起きてきているのは事実でございましてというぐらいしかちょっと言えない。今の新聞報道の事実については確認しておりません。
  43. 加藤修一

    ○加藤修一君 これは事故調査・検証委員会、これは政府の方ですよね。私は質問通告しておりますので、これ確認していただけなかったということですか。  要するに、東電が今までは想定外と言っていたんですよ、実は想定内であると、十分認識していたという話なわけですね。そうすると、東電が今まで考えていた想定外ということがもう底の方からがっつりと崩れてしまうという話なんですよ。だから、そうなると、想定外であった場合は多少の、何というんですかね、許される部分が若干あるかもしれませんが、要はもう人災だと言ったっていいわけですよ。  この点についてはどう考えていますか。これは大事な点だから大臣に聞いているんですよ。お願いします。
  44. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) もちろん大事な点だと思って、私がお答えをしようと思っております。  今新聞報道で出されているものについて事故調査検討委員会でどういうふうに把握しているかということは、ちょっと私は存じ上げてはおりません。しかし、しかし、この津波についての想定がどうであれ、原子力損害賠償法では、これは原子力施設によって起きる事故については無過失で無限定で一元的に事業者に責任があるということが規定されていまして、その規定について何の変更も加えていないわけで、想定外というような言い分は通らないということは明らかだと思います。
  45. 加藤修一

    ○加藤修一君 私はそういう話をしているんじゃなくて、大臣、これは政府機関ですよ、政府機関。私は質問通告しているんですから、正直に、つまり真摯にそれは確認する話じゃないですか。私は報道ベースの話をしているというよりは、あえて報道ベースという言い方をしているだけであって、これはもう政府事故調査検証委員会での話なんですよ。
  46. 江田五月

    国務大臣江田五月君) その新聞報道で指摘をされている事実が事故調査検証委員会でどういう調査の結果になっているかということは、これは、そういう通告でしたらそういう調査はできたかもしれませんが、残念ながら把握をしておりません。
  47. 加藤修一

    ○加藤修一君 じゃ、把握してください。  それでは、もうやむを得ないですが次の質問に行きますけれども、これも環境省に対しての質問でありますけれども、放射性廃棄物といいますか、そういったものについてのクリアランスレベルの話と、放射性物質廃棄物に対するいわゆる基準の関係ですよね、この辺についてはどういうふうに整理されていますか。
  48. 伊藤哲夫

    政府参考人(伊藤哲夫君) 原子炉から出る廃棄物につきましては、原子炉等規制法によって規制がなされて、様々な基準が設けられているということでございます。  しかしながら、同法は原子力発電所から飛散した放射性物質により汚染された敷地外の廃棄物は対象としていないと、こういった現状にあるわけでございまして、この今回提案されている法律成立いたしましたら、これに基づきまして、その敷地外での廃棄物、放射性物質によって汚染された廃棄物の所要の基準等についてはしっかり定めてまいりたいと、こういうふうに考えている次第でございます。
  49. 加藤修一

    ○加藤修一君 一キログラム当たり十万ベクレル以上の関係とか八千ベクレル以下の関係とか、その辺の、何ですか、レンジの話、その辺はどういうふうに対応して考えるんですか。
  50. 伊藤哲夫

    政府参考人(伊藤哲夫君) これまで私ども環境省では、放射性物質によって汚染されたおそれのある廃棄物について、いろいろその処分方法について検討してきたところでございます。  その結果、八千ベクレル以下の焼却灰につきましては、通常の管理型廃棄物処分場で処分することは可能だと、ただし、その利用については一定の制限を加える必要があると、こういうふうな整理をしているわけでございます。  また、八千ベクレルから十万ベクレルまでの焼却灰につきましては、管理型処分場等について一時保管をし、安全性、どうやったら安全に処分できるかということを今検討しているところでございます。今、一時保管をお願いしているわけでございますが、この八千ベクレルから十万ベクレルの焼却灰についての安全な処分の仕方につきましては、早急にその方針を、今環境省に設置されました安全評価検討会で御検討いただいております。その結果を踏まえまして早急に取りまとめたいと、こういうふうに考えている次第でございます。
  51. 加藤修一

    ○加藤修一君 八千ベクレル以下についてはいわゆる埋立てもできるという話になっている、あるいは、百ベクレル以下については再利用できるという話になっていますよね。ただ、これは現実問題としては今そういう状態になっていないと、受け入れることは認めない等々を含めてそういう話になっていますけれども、現実問題、そういう問題になっているわけですから、ここはどういうふうに解決をしようというふうに考えているか。  ここは非常に大事なところですので、方針をちょっと示してください。
  52. 伊藤哲夫

    政府参考人(伊藤哲夫君) 八千ベクレル以下のものにつきましては、先ほど申しましたとおり、通常の管理型の廃棄物処分場で処分することは可能だと、こういうふうに科学的な知見も踏まえて結論を得ております。そういったことにつきましては、関係する地方公共団体と一緒になって我々もその周知ということにしっかり努めてまいりたいと。  それから、八千から十万ベクレルにつきましては、先ほど申しましたとおり、早急にその安全な処分の方法についてを決定いたしまして、それを十分周知することによって処分が進められるよう努力してまいりたいと、こういうふうに考えております。
  53. 加藤修一

    ○加藤修一君 周知徹底するということは非常に大事だと私は思っています。しっかりやっていただきたいと思います。  それと、除染の関係の話が出ましたので若干お聞きしたいんですけれども、除染の極めて基本的な方針というのは、私は、上流から下流に向けてやるべきだと。そうでないと何回も同じことを繰り返さなければいけない部分も出てくると思うんですけれども、そういう上流から下流に向かってやるような考え方はありますか。私はあってしかるべきだと思っていますけれども、お願いいたします。
  54. 鷺坂長美

    政府参考人(鷺坂長美君) 除染の方法とかそういった事柄につきましては、この法律に基づきます政府で定める基本方針、この中におきまして様々な観点から検討してまいりたいと考えております。
  55. 加藤修一

    ○加藤修一君 様々な観点からやってほしいんですけれども、上流から下流というのは非常に大事な考え方だと私は思っています。私だけじゃなくて、そういうふうに考える人が非常に多いですので、そういったことについても十分検討して進めていただきたい。これは要求です。よろしくお願いいたします。  以上です。
  56. 水野賢一

    水野賢一君 みんなの党の水野賢一です。  福島第一原発事故によって放射能を帯びた瓦れきが大量に発生をしてしまったわけですけれども、だからこそ当面の措置として除染が必要だということは、これは言うまでもないわけですし、だからこそこの法案が今出てきているわけでしょうし、審議されているわけですが、ただ、どうしても一定の間というのは、元と同じような土地利用というのはどうしても難しいことも出てくるでしょうし、そうしたところに住む人たちの移転先を確保するなどの生活支援の、生活再建の仕組みも必要だというふうに思うわけですね。  これは馳代議士に聞くのがいいかと思うんですけれども、この法案の、今私が申し上げたことというのはこの法案そのものの直接の対象ではないかもしれませんけれども、今後の検討課題としてこういうことというのは十分視野に入れるべきだというふうに思いますけれども、提出者としていかがでしょうか。
  57. 馳浩

    ○衆議院議員(馳浩君) 一言で言えば、この法律はお掃除法案でありまして、放射性物質に汚染された廃棄物の処理、そして地域の除染に全力を挙げるという特別措置を当面この方針でやりましょうというルールを定めただけであって、我々も議員立法をする間に、高濃度の汚染地域に住んでいる人、そしてその人は、自分の土地大丈夫かなと、孫子もここに住めるかなと、いろいろな不安を抱えることになりますし、当然、汚染された廃棄物の保管といいますか、管理の問題もあります。  将来的には土地利用の問題も考えた上で、やっぱり総体的に議論をしていかなければいけないと思いますので、今みんなの党の水野先生御指摘されたことは、当然、大量に環境中に放出された放射性物質に対処する生活の面からという観点で十分議論していくポイントであるというふうには考えております。
  58. 水野賢一

    ○水野賢一君 今、いみじくも提案者である、委員長が提案で、それとともに今日は委員会に来ていただいている馳代議士がおっしゃられたように、この法案というのはお掃除法案なわけであって、まさにそれが今一番求められているからこそ、この法案も出ているわけでしょうけれども。  今の質問にも関係しますけれども、似たような話かもしれませんが、除染というのはどうしても一定の期間が掛かるわけであって、その間、広大な土地をどういう利用、活用をするかということも大切なわけですが、法案はそういうことには踏み込んでいないわけですが、これも同じようにやはり今後の課題として視野に入れていくべきだというふうにも思いますけれども、改めていかがでしょうか。
  59. 馳浩

    ○衆議院議員(馳浩君) 実は、自民党でも関係部会長で最初この法律を作るときに議論をしたときに、どうしてもやっぱり福島第一原発周辺、近いところは国がやっぱり買い上げるべきじゃないかとか、あるいはここを、一定のエリアは処理場としていくべきじゃないかという議論はありました。しかし、それを全面的に議論をすると福島県の皆さんは、じゃもう私たちはふるさとに帰れないのか、住めないのかということが論点に出てきます。それはむしろ本意ではありません。やっぱり除染をし、ふるさとに帰ることのできるということを前提に法案の立案をしていきました。  そうはいっても、住んでおられる方々が、いや、ここはもう国に提供する、あるいは一定の期間買い上げてくれと、除染がいつ終わるかも分からないんだったら自分たちの生活もあるよというときに、関係機関と協議の上、国が買い上げるなり借り上げてその土地利用について考えるということも一つの考え方として住民の皆さんに示していくということも私は考慮すべきであると私は思っています。
  60. 水野賢一

    ○水野賢一君 私たちも、今、馳代議士がおっしゃられたような福島県方面の方々が土地に戻れないのかというようなことを、そういうふうに思われることも本意ではないわけですけれども。  だから、こういう問題は丁寧にやっていく必要はあると思うのは当然なんですけれども、そうした中で借り上げ、買上げというようなことも私たちみんなの党の中でも小野次郎参議院議員などを中心に議論をしていますので、こうした問題は党派を超えてしっかりと今後とも、もちろん自民党さんともそうでしょうし、その他の政党の方々ともしっかりと協議をしていければというふうにも、知恵を出していければ、そんなふうにも思っております。  さて、今回は事故という極めて残念な形で放射性廃棄物が低レベルのものも含めて大量に発生してしまったわけですけれども、こういう低レベルの放射性廃棄物というのは原発以外からでも出ることはあり得るわけですし、また事故がなくても出るということは十分あるわけですね。  例えば原発以外でも、研究開発施設とか若しくは医療分野などからも別に事故がなくても出ることは十分あるわけですが、そのために二〇〇八年には日本原子力研究開発機構法を改正して、日本原子力研究開発機構が主体になって、そうした医療若しくは研究施設などから出てくる放射性廃棄物、低レベルのものですけれども、これを埋設処分することになったわけですが、当時の議論を私も思い返してみると、二百リッターのドラム缶で大体もう全国に五十一万本ぐらい埋設されていると。  例えば「もんじゅ」とか、そういう研究開発炉からも多いわけなんでしょうが、今時点、全国で幾つの事業所がこうした低レベル放射性廃棄物を保管して、保管量って合計どのぐらいになっていますでしょうか。
  61. 田中敏

    ○政府参考人(田中敏君) お答えをいたします。  原子炉等規制法及び放射線障害防止法に基づきまして、放射性廃棄物管理状況報告ということが毎年、毎年度末でございますけれども、報告がございます。それによりますと、研究開発あるいは医療分野から発生する低レベル放射性廃棄物、これはいわゆる研究施設等廃棄物というふうに申しておりますけれども、保管している事業所数は約九百事業所でございます。総数、ドラム缶でございますけれども、これらの事業所で保管をしている低レベル放射性廃棄物の保管量は総数五十七万本という報告が上がってきております。
  62. 水野賢一

    ○水野賢一君 そうすると、これはもう既に発生してしまっているわけですから、どこかに埋設処分をしなきゃいけないわけですが、その埋設処分と一口に言っても、これは一方で高レベル放射性廃棄物の地層処分の処分場が決まらないという問題も一方でありますが、そのことはさておき、要は埋設処分を、地層処分をする場所を見付けるというのは非常に簡単なことじゃないわけで、まあそれは当然と言えば当然なんですが、この今おっしゃられた五十七万本ですか、そういうようなものの低レベル放射性廃棄物の処分場建設のめどというのは今どうなっているんでしょうか。
  63. 田中敏

    ○政府参考人(田中敏君) 先ほど先生がおっしゃられました独立行政法人の日本原子力研究開発機構法に基づきまして、平成二十年十二月には、国としての処分事業の基本的な考え方ということを示した埋設処分業務の実施に関する基本方針ということは策定をしてございます。また、二十一年十一月には原子力機構が、この基本方針に即して実際どうやってやっていくかという埋設処分業務の実施に関する計画ということが策定をされてございます。  この実施計画によりますと、平成六十年度までに発生が見込まれます廃棄体、やや減容したりしてございますから平成六十年度には約六十万本たまるというふうに見込んでございますけれども、その研究施設等廃棄物の処分可能な処分場を建設するということがこの実施計画の中に定めてございます。  この実施計画に従いまして、現在、原子力機構におきましては、処分場の設備仕様、レイアウト等の概念設計を実施しているところでございまして、その結果を踏まえて、処分場を選定していくということのための選定手順あるいは選定の基準ということを策定をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
  64. 水野賢一

    ○水野賢一君 場所とかそういうようなものというのはまだ決まっていないわけでしょうし、何か公募したりとか国から打診したりとかという、そういうことはあるんですか。
  65. 田中敏

    ○政府参考人(田中敏君) 処分場の選定に当たりましては、やっぱり公平さあるいは透明さということが大事だというふうに思ってございまして、その考え方に従って今後具体的な選定の基準あるいは手順ということを策定してまいりたいというふうに考えているところでございます。
  66. 水野賢一

    ○水野賢一君 今、そうすると五十何万本が保管されているわけでしょうけれども、各事業所で。よくPCBなんか紛失したというような話が、保管されている間に紛失しちゃったなんという話を時々聞きますけど、こうした低レベル放射性廃棄物も保管しているうちになくなっちゃったとかという、そういう例というのは今まであるんでしょうか。
  67. 渡辺格

    政府参考人(渡辺格君) お答え申し上げます。  文部科学省安全規制を担当しております放射性物質に関しては、放射性物質が紛失したという事例はございますけれども、放射性廃棄物を紛失したと報告されたという事例については承知をしておりません。
  68. 水野賢一

    水野賢一君 放射性物質がなくなるのもちょっと困るんですが、ここら辺の管理はしっかりやっていただきたいというふうに思います。  今申し上げたのは原発以外からの低レベル放射性廃棄物ですが、原発由来の低レベル放射性廃棄物というのは、これはもう既に今日本原燃が六ケ所村に埋設処分を現実にやっているわけですが、受入れ余力というのはどのぐらいあって、今後も容量を増やすという話もありますけど、どのぐらい容量を増やす計画になっているんでしょうか。
  69. 糟谷敏秀

    政府参考人(糟谷敏秀君) 当該施設で現在事業許可を受けている廃棄物埋設地には、合計八万立米、ドラム缶で約四十万本相当の廃棄物を埋設できることになっております。今年の七月末現在の埋設数量は、合計で約二十三万五千本、四万七千立米であります。余地があと三万三千立米、十六万五千本分ございます。  それから、この施設の敷地面積とそれから現行の規制、法令の下で最大限可能な埋設量でございますけれども、約六十万立米、ドラム缶で三百万本相当ということで、日本原燃としては、原子力発電所等の運転、廃炉で生ずる低レベル廃棄物を六十万立米、最終的には埋設する考えであると承知をしております。
  70. 水野賢一

    水野賢一君 環境大臣にお伺いしますが、この質問で、私が質問通告したので八と九ともうまとめて質問させていただければと思いますが、今お話あったように、日本原燃のその低レベル放射性廃棄物の処分場というのはまだまだ結構空いているわけですよね。まして、今から更に造っていこうとしていますから容量は結構あるんですが、そこにこの福島周辺の低レベル放射性廃棄物を持っていくという考え方は一つあり得るんじゃないかと思うんですが。  もちろん、そうやって、今までそういうことを言うと電力会社は猛反発したんですよ。要するに、自分たちが原発用のために造っていたその施設にほかのごみを受け入れるなんということはというふうに反発していたわけだけれども、今度は自分たちが事故責任を起こしたんですから持っていっても私は一つの考えだというふうに思いますが、ただ、もちろんそこには地元の六ケ所村との安全協定とか地域の理解とかというのは、それはそう簡単じゃない部分が一方であるのは十分理解しますが、この辺、大臣の御見解はいかがでしょうか。
  71. 江田五月

    国務大臣江田五月君) まさに今委員おっしゃるとおり、六ケ所村の施設というのは、これは原子力発電所が平常、正常に機能しているときに出てくる、一番弱いものでは例えば防護服であるとか手袋であるとか、そういうようなものを低レベル廃棄物として保管をする場所ということでできておりまして、そういうものとして地元の自治体との間でこの契約締結されているということでございます。  さはさりながら、委員まさにおっしゃるとおり、この原子力施設から今環境中に放射性廃棄物が放出されているという事態がありまして、これをどうするかというのは、六ケ所村というのも確かにそれは一つあるかもしれませんが、しかしすぐにそこがあるからそこへ持っていけばいいということにもならないので、これはこれからこの法案成立をさせていただいて、本当にまさに一生懸命汗をかき、同時にそれぞれの地域の皆さんに十分説明もし、納得もいただきながら、私ども探してまいりたいと思っております。
  72. 水野賢一

    水野賢一君 最後の質問にさせていただきますけれども、私は千葉県選出になるわけですが、千葉県でもごみ焼却場の灰から放射性物質が検出されるということが結構あって、そうすると、灰は放射性物質が含まれているから処分場に、最終処分場に捨てることができなくなって仮置きしている。  仮置きしているけれども、仮置場というのはスペースに限りもあるわけだから、そうすると、ごみを燃やせば必ず焼却灰が出るわけですから、ごみの焼却もやりにくくなっちゃうというような、こういうような問題もあったりするわけですが、こうした問題について国として何か対応方針というのはありますでしょうか。
  73. 伊藤哲夫

    政府参考人(伊藤哲夫君) 今先生御指摘のとおり、千葉県等においても八千ベクレルを超えるような焼却灰が出ているという現状がございます。こういったことから、環境省の方では、一キログラム当たり八千ベクレルを超える放射性物質が検出された焼却灰につきましては、国によって処分の安全性が確認されるまでの間、焼却施設最終処分場等において適切な方法で一時保管してもらうということをお願いしているという状況でございます。  今、この焼却灰の安全な処理方法の検討を行っておりまして、近日中にこれを取りまとめまして関係市町村通知をしたいと、こういうふうに考えている次第でございまして、環境省といたしましては、この安全な処理方法について、関係市町村協力して周知を図ることなどによって円滑な処分が進むよう努力してまいりたいと、こういうふうに考えております。
  74. 水野賢一

    水野賢一君 終わります。
  75. 市田忠義

    市田忠義君 質問時間が短いので、できるだけ答弁は短く簡潔によろしくお願いします。  今度の法案で重要なことは、汚染された廃棄物が国の責任でどこまで処理されるのかという問題だと思います。この法案は、環境大臣が汚染廃棄物がある現在の警戒区域及び計画的避難区域内の地域を汚染廃棄物対策地域に指定して、国が汚染廃棄物を処理することになっています。  そこで、環境省に聞きますが、福島県内の沿岸市町村災害廃棄物のうち、警戒区域及び計画的避難区域に指定されている市町村の推計量は何トンで、推計総量の何%に相当しますか。
  76. 伊藤哲夫

    政府参考人(伊藤哲夫君) 福島県内の沿岸十市町における災害廃棄物の推計量は二百二十八万トンでございまして、このうち警戒区域及び計画的避難区域を含む六市町の災害廃棄物の推計量は約九十九万トンであり、福島県沿岸市町村の総量の約四三%となっているところでございます。
  77. 市田忠義

    市田忠義君 今言われたように、大づかみに言いますと、推計総量二百二十八万トンのうち四三・五%の汚染廃棄物はこの法案で処理されると。逆に言えば、五六・五%の汚染されたおそれのある災害廃棄物は一般の廃棄物として廃棄物処理法で処理されることになります。  もちろん、この法案でも、地域外の汚泥や焼却灰なども指定廃棄物として国が処理することは私も承知しています。しかし、この法案では、対策地域内廃棄物及び指定廃棄物を除いた汚染された廃棄物は、いわゆる廃棄物処理法上の一般の廃棄物とみなして処理することになっております。  そこで、環境省にお聞きしますが、六月二十三日付けの福島県内の災害廃棄物の処理の方針では、八千ベクレル以下と以上の埋立処分の取扱いについてはどうなっているか。簡潔に。
  78. 伊藤哲夫

    政府参考人(伊藤哲夫君) 焼却灰のうち、一キログラム当たり八千ベクレル以下の主灰につきましては、管理型最終処分場で埋立可能としております。ただし、跡地は住居等の用途に供しないということとしているところでございます。  一方、飛灰及び八千ベクレルを超える主灰につきましては、国によって処分の安全性が確認されるまでの間、管理型最終処分場などで一時保管することとしているところでございます。
  79. 市田忠義

    市田忠義君 八千ベクレル以下は一般の廃棄物とみなして埋立処分可能だと。これ自体、私は問題だと思いますが。  今度は法案提案者にお聞きしたいと思うんですけれども、指定基準だとか処理基準、これは法成立後に環境省が決めることではありますが、現時点では八千ベクレル以上の地域や廃棄物が対象になるということですか。
  80. 馳浩

    衆議院議員(馳浩君) 最終的には法案成立後に環境省が決めることですが、その八千という数字については参考にすべき数字だと思っています。ただし、最新の科学的知見に基づいて定められるべきであるというふうに考えています。
  81. 市田忠義

    ○市田忠義君 八月十日の第五回災害廃棄物安全評価検討会で環境省は、八千ベクレル以上で十万ベクレル以下の焼却灰などの廃棄物について、作業者の被曝対策や跡地利用の制限、公共用水域や地下水への汚染の防止さえあれば、一般の廃棄物処分場への埋立処分が可能という提案をしておられます。しかし、一般廃棄物最終処分場では、屋根はないし、容器も使用しない、排水処理などの放射性物質への対策も取られていません。  こういう地方自治体の最終処分場に基準を緩和して最終処分を押し付けると、これはあってはならないと思うんですが、これは大臣の見解はどうでしょう。
  82. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) 一定の基準以下の廃棄物は、これは平常時に廃棄物の処理を行っている市町村等の処理施設あるいは技術によって対応は可能だと考えて、この法案で、このようなものについては廃棄物処理法を適用して、同法の枠組みの下で処理を進めることとされているわけで……
  83. 市田忠義

    ○市田忠義君 いいです。分かりました。  ただ、どれだけの汚染濃度の廃棄物をどのように処分するのかという具体的な最終処分方法は示されていません。それを示さずに、東日本大震災や原発事故での大量の放射能に汚染された廃棄物を口実にして、処理基準を緩和しながら、原子力災害を受けた地方自治体の汚染レベルの高い廃棄物まで廃棄物処理法上の一般廃棄物とみなして処理されるようなことがあっては絶対に私はならないと思うんです。  次にお聞きしますが、これは原子力対策本部に聞きます。  汚染された土壌等が国の責任でどこまで除染されるかという問題であります。この法案では、環境大臣は、環境汚染が著しい地域を特別地域に指定して、国が除染等の措置等を実施するということになっています。年間線量が二十ミリを超える地域として設定された特定避難勧奨地点、現時点では何か所で、何世帯になっているか、お答えください。
  84. 宮本聡

    ○政府参考人(宮本聡君) お答えいたします。  現時点で、伊達市、南相馬市、川内村の合計二百二十七地点、二百四十五世帯となっております。
  85. 市田忠義

    ○市田忠義君 今言われたとおりですけれども、国から除染処理方針が示されない状況の下で、自治体独自の除染活動は既に南相馬市や伊達市だけではなくて、局地的に放射線量が高いいわゆるホットスポットがあるとされる福島市の例えば渡利地区でも一斉除染が始まっています。  私も現地を見てきましたが、道路の側溝や住宅地内の砂場、あるいは住宅前の林などで放射線量が非常に高くて、地域住民や子供を持つ親御さんが大変心配をして、一刻も早く国が除染処理方針を示して、国が責任を持って除染するよう強く要望を私も受けました。  それで、大臣に基本的な考え方をお聞きしたいんですけれども、上からの一方的な線引きで、ここは国が責任を持つけれども、ここは自治体でということが私はあってはならないと思うんです。自治体や住民との合意を何よりも大切にする必要があると。  ですから、この法案でも、例えば先ほど特定避難勧奨地点は現時点で二百二十七地点というお話がありましたが、そこに入っていない例えば福島市の渡利地区のようなところも除染地域に指定をして、国が責任を持って除染等の措置を実施する、そういう方向でやっぱり住民合意を尊重して検討すべきじゃないかと。もう地元の人は非常にそういうことを要望していると。  それについての大臣の基本的な考え方をお聞かせください。
  86. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) 委員の御指摘のとおり、この法案で除染特別地域であるとかいろいろ、地域とかあるいは指定廃棄物であるとか、いろんなこの概念をつくって、これについてはこう、あれについてはああというふうに書いてございます。しかし、しょせん、例えばそれは埋立てをするにせよ何にするにせよ、どこかに持っていくわけで、そこの地域の人たちの理解や納得や合意がなければできるものじゃないんで、今、この数値だったらこうで、ああですから安全だとか、いろいろ私どもも言うけれども、言って、さあ聞けよ、従えよというわけにはいかないところはあるだろうと思います。  したがって、これは、基準は私どもしっかり出しますし、その基準はもちろんこれは様々な科学的知見に基づいたものにいたしますが、それだから、あとはもう上から下へ下ろせばいいという話ではなくて、やはりそれぞれ地域に足を運び、しっかりと住民の皆さんと話をし、納得をいただいた上で処理をしていく、これは基本的に大切な点だと思っております。
  87. 市田忠義

    ○市田忠義君 今の言葉どおり、地元住民、自治体の意向を大いに尊重して、その合意の下に進めるということを是非やっていただきたいということを強調しておきたいと思います。  環境汚染の著しい地域を国が、環境汚染のおそれが著しい地域は都道府県が除染するということになれば、やっぱり国が除染対象地域は大変狭い範囲に限定することになるわけで、もちろん一定の基準を決める必要があると、しかし、基準は基準であって、あとはそれを機械的に押し付けるんではなくてという今答弁がありましたけれども、是非やっぱりその方向を重視していただきたいと。  先ごろ原子力対策本部から明らかになった国の除染処理方針原案を見ますと、年間線量二十ミリシーベルト以上の地域は国が主体的に除染する、一ないし二十ミリシーベルトの地域は市町村が除染する、一ミリシーベルト以下の地域は住民が安全に清掃するとなっています。  この除染処理の基本方針は今月末に本部で決定になりますけれども、計画的避難地域や南相馬市の特定避難勧奨地点などは国が主体的に除染するけれども、二十ミリ以下は地方自治体に任せると、こういうことになれば、先ほど住民合意、住民の意思を尊重すると言われましたが、こういうことになれば、国が全面的な責任を負うということにならないんじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
  88. 江田五月

    国務大臣江田五月君) これは全体について、原子力施設が原因となった汚染ですからこれは事業者が一義的には責任があると。しかし、国も、国の施策としてこれを行ってきたわけですから社会的な責任は十分感じなければいけないし、国が基本的には責任を負うべきものであって、市町村責任を押し付けたり、住民に責任を押し付けたりしていいものではないということは、これは明らかであります。  しかし、国は、国といったって、さあ国やりなさいといっても、やはりそこは現実に地域があり、人がおり、自治体がありというところへお願いをしなければならないわけで、この法律では、そうした国の責任を前提にしながら、同時に、市町村には是非協力をしていただきたいという、そういうことを規定をしているわけでありまして、もちろんまた、地域の住民の皆さんも、そこは私ども、汗をかいて努力をしますから、是非ともこれは協力をし、その努力を、私たちの努力も認めていただいて御理解をいただきたいと、そのことはこれは申し上げなければならぬと思います。
  89. 市田忠義

    市田忠義君 特定避難勧奨地点の設定の実態がどうなっておるかなんです、問題は。原子力災害現地対策本部が指定基準に基づいて戸別、すなわち一戸ごとに指定をしているということについて、同じ敷地内の隣接世帯でも指定される世帯と指定されない世帯が出てくると。このことについて地元住民の皆さんの不満が非常に高まっている。これは一般紙でも大きく報道をされました。  私、先週、浪江町の馬場町長さんにお会いしたときも、避難住民が安心して帰宅して住めるように、こうおっしゃっているんです、被災地の立場に立って、警戒区域、計画的避難区域、緊急時避難準備区域の三地域全体を指定し、国と東電の責任と負担で除染処理を最後まで実施してほしいと。強い要望でした。  私は、当然こうした地元の意見に耳を傾けるべきだというふうに思うんですが、大臣、いかがですか。
  90. 江田五月

    国務大臣江田五月君) 何度も繰り返すようで恐縮ですが、私ども国には責任があると、これは大前提でございまして、しかし、多くの皆さんの協力をいただかなければできないことですので、そこは私ども、関係の皆さんに精いっぱい説明もさせていただき、納得を得る努力をしますので、是非これは耳を傾ける、これはやっぱりやっていただきたいと思うんですね。
  91. 市田忠義

    市田忠義君 時間が来ました。最後、一問だけにします。  先週、計画的避難地域に指定されている南相馬市除染活動を見てきました。市では、市の補正予算除染費用九億六千万円を組み込んで、三十三マイクロシーベルトを観測した場所など放射線量の高い場所から順次除染するなど、避難者の帰宅に備えようということで必死で努力をされています。南相馬市では、汚染された土壌等の除染活動による費用について東電に申請するということを言っておられましたが、法案では、原子力損害賠償法による原子力事業者の負担の下に実施されるとは書いていますが、国や地方自治体の費用負担をどこまで賠償するのか定かではありません。汚染者である東電の全額負担が明確になっていないと。  私は、国や地方自治体除染処理する費用負担は当面国が全額国庫負担するにしても、全て東電に賠償責任を負わせると、そういう措置を講ずるべきだと思いますが、最後に大臣の見解聞いて、終わります。
  92. 江田五月

    国務大臣江田五月君) これはもう、これも答弁しているところですが、一義的には汚染原因者である事業者、つまり東電、その責任であるということは明らかでありますが、同時に、原子力政策を推進した国としても社会責任があり、国がまずこの費用負担をして、そして東電に求償していくということであります。求償がどうやったらできるか、どこまでできるか、これはこれからの課題ですが、事業者にこの最終的な責任があるということは、これは確かなことだと思っております。
  93. 市田忠義

    市田忠義君 終わります。
  94. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 国民新党代表して質問させていただきます。  まず、国の責任についてお伺いをいたします。  この法案では、地方公共団体は国の施策への協力を通じて適切な役割を果たすと書いてありますので、協力を通じてということは、この問題についてはまず国に責任があると理解してよいでしょうか。  また、国は社会責任とあり、原子力事業者は国又は地方公共団体の施策に協力ということは、この両者の関係においてもまず国に責任があると、そう理解してよろしいでしょうか。
  95. 田島一成

    衆議院議員田島一成君) お答え申し上げます。  何度かお答えしていることかもしれませんけれども、放射性物質によって汚染された廃棄物の処理そして除染については、やはり一義的には汚染原因者であります東京電力責任であることは何度も繰り返させていただいております。しかしながら、これまで原子力政策を推進してきた国にあっても、その社会責任に鑑みて責任を果たしていくべきだという考えに基づいております。  その上で、地方公共団体には国の施策に協力をしていただく、そのことを通じて一定の役割を果たしていただくというのがこの法律の趣旨でございますので、これまでお答えさせていただいたとおりでございますが、こうした関係の中での責任の所在というものを明確にさせてもらっているところでございます。
  96. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 今回の法案の概要を読んだときに、私は、この瓦れきに関しては、国が一歩もしかしたら出たのかしらというふうに思ったんですね。ですけれども、今の御答弁を聞くと従来と同じでございますとおっしゃっているような気がいたしまして、東電に一義的に責任があるとおっしゃったんですが、次の質問に移ります、関係がありますので。  先ほどの御答弁を踏まえた上で、費用の全額を国が一旦負担した後、原子力事業者に求償する仕組みになっているわけですけれども、その整理の中で原子力事業者の負担分というのはどうなっていくんでしょうか。これは、先日成立した原子力損害賠償支援機構法の仕組みの中で負担されると理解してよろしいでしょうか。
  97. 田島一成

    衆議院議員田島一成君) 前の質問に対して大臣の方からも御答弁いただきましたけれども、今回のこの特措法に基づいて講じられる措置は、やはり関係原子力事業者、すなわち東京電力の負担の下に実施されるというのがこの費用負担の基本的な考え方でございます。国が一旦負担した費用は東京電力に求償していくという、委員御指摘のとおりの形となります。  御指摘いただきました原子力損害賠償支援機構法との関係につきましてですが、当該機構法の仕組みは、原子力事業者の負っている原子力損害賠償法上の賠償部分に対しまして必要な部分の支援をするものというふうに理解をしておりまして、本特措法案に基づいた措置で、国の求償によりまして東京電力が負担することとなった部分についても支援の対象となり得るものと理解をしております。  したがいまして、委員のお見込みのとおりというふうに御理解いただきたいと思います。
  98. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 それでは、時間がないので先に進みたいと思います。  汚染廃棄物対策地域についてお伺いいたします。  特定避難勧奨地点のように、点として指定するイメージなのでしょうか。例えば、管理型最終処分場ですとか、○○学校校庭一画の、除去すべき表土の一画ですとか、そういう点としての指定になるのか。それとも、何とか市、何とか地区一帯というように面として指定をされるのか、どのようなイメージでお考えですか。
  99. 田島一成

    ○衆議院議員(田島一成君) 今御指摘、御懸念いただいておりますこの汚染廃棄物対策地域につきましては、法律上、放射線量等から見まして、地域内にあります廃棄物が相当程度汚染されていると認められること、また、その他の事情について環境省令で要件を定めた上で具体的な地域を指定するというふうにさせていただいております。  具体的なこの要件につきましては、今後、政府の方で検討をしていただくことと考えておりますけれども、今おっしゃられたような、ピンポイントの点というよりはある程度広がりのある面、面と言うとまた誤解が出るかもしれませんけれども、点ではなく、ある程度の広がりを持った地域というふうに想定をして作らせていただいておりますので、御理解をいただきたいと思います。
  100. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 はい、了解いたしました。では、ホットスポット的ではなくて、もう少し広い範囲でというイメージと理解いたします。地域ですね。  では、次の質問なんですけれども、最終処分場の問題です。  先ほど、他の議員も質問をしておられましたけれども、除染をした後の放射性物質をどこに持っていくのかというのが非常に大きな問題になるであろうと容易に想像できます。  この処理の先頭に立つのがもし県であるならば、県で発生したものは県内のどこかで処理してくださいということになるのでしょうけれども、今回、この法律によって廃棄物処理計画は環境大臣が策定とありますので、その場合は最終処分場というのは県を越えてどこかに集積をされることも十分あり得るのでしょうか。  また、先日、これはある報道で、福島の東京電力の原発の近隣地域は長期間にわたって恐らく住民が戻れないであろうという政府側の発表があって、そのときに、あの地域に、仮置きかもしれませんけれども、高レベルのもの、除染した後のものを集めるような案も出ているようなことが少し報道されておりまして、ただ、これも報道ベースですから、その辺の事実関係についてお伺いをしたいと思います。  そして、この最終処分の問題なんですが、先日、南相馬市の小学校に島根県の除染を行う企業が行ってまいりました。島根県で天然ゼオライトが取れるんです。この天然ゼオライトを使って南相馬市の小学校のプールを除染してきたそうです。松江市が防護服を提供し、出雲市が天然ゼオライトの費用の一部を負担し、県や松江の商工会議所なども協力をして、その企業が行ってきました。三百トンのプールの水から二百キロの放射性物質が取れたそうです。  それは、ポンプで水をくみ上げて、そしてその薬品を入れてかき混ぜ、それから機械でろ過をする。そうすると一般の水道水と同じレベルに戻ったらしいんですけれど、その取り除いたセシウムを中心とする物質をどこにどうしましたかと聞きましたら、特殊なドラム缶、強化プラスチック製のドラム缶に入れて校庭かどこかの一隅に埋めてきたということです。ですから、自主処理なんですよね、そこの学校の。それで、そういうことはほかでも行われているのか聞きましたら、やはり民間、待っていられないので、それぞれ進んでいるそうです。  そして、低レベルの汚染物というのはやっぱり集めたら高レベルになるのかと言ったら、それはそうですと。結局、低レベルは広い範囲に散っていて低レベルなので、どうやって除染するかというと、そこを除染して最後その汚染物質だけ集めるわけですから、高レベルの少量にしたものをどこに持っていきますかという問題に最後はなりますよと。ですから、先ほど基準がどうのこうのという話でありましたけど、多分そうではなくて、最後は全て高レベルのものになるんだと思います。  恐らく、そうですね、それをまとめてどこかに持っていくといったら大変難しいでしょうから、ある程度分散して処理をすることが現実的なのかしらとも思っているんですが、今の点についていかがお考えでしょうか。政府側どうぞ。
  101. 樋高剛

    ○大臣政務官(樋高剛君) お答えをさせていただきたいと思います。  まず、処分場の場所についてのお尋ねでございました。  対策地域内の汚染廃棄物の処分のためには、先生おっしゃいましたように、処分場が当然必要であると。一方で、放射性物質についての住民の方々が不安に感じていらっしゃるということもありまして、処分場の確保は大変難しい課題であるのも事実でございます。  処分場の場所などにつきまして、今後の重要な検討課題でありますけれども、いずれにいたしましても、地域住民の方々に対してきちんと説明をするということに加えまして、科学的な知見に基づいた安全で安心できる処分の方法を明らかにするということによりまして関係者の方々の理解を深めるよう努めながら、一方で、地方自治体等の関係者としっかりと相談をさせていただきながら、処分場の確保について国の責任においてしっかりと検討してまいりたいと思っております。  なお、後段の報道ベースの話でありますけれども、高レベル汚染地域に汚染廃棄物を集める案があるというふうに先生おっしゃっておりましたけれども、そのような案については承知をしていないところでございます。
  102. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 それでは、最後の質問で、学校の放射線量についてお伺いをいたします。  政府が年間積算放射線量二十ミリシーベルトと以前決定したことに抗議をして、内閣官房参与の小佐古氏が辞任をしました。この二十ミリシーベルトという基準が昨日八月二十四日に撤回されまして、新たな目安を作るという報道がございました。  この二十ミリシーベルトというのは一時間当たりに直すと三・八マイクロシーベルトということでして、現在は全ての学校で一時間当たり三・八マイクロシーベルトを下回っているので、これ済みません、福島県のことについて申し上げています、今、三・八マイクロシーベルトを下回っているので、文部科学省はこの目安を廃止することを決めましたというふうに報道をされております。  これ、基準というのは現状に合わせて決めるものじゃないと思うんですよ。基準は基準であって、それを超えているか下回っているかということであって、現状が下がってきたから基準も二十ミリシーベルトから下げましょうというのはこれは順序が違うと思いますけれども、そもそもこの二十ミリシーベルト、大変な非難をされましたけれども、この数字に決めた経緯と、今回の下げると決めた経緯、基準の決め方について文科省の方から御説明いただきたいと思います。
  103. 笠浩史

    ○大臣政務官(笠浩史君) 今委員御指摘の点についてでございますけれども、文部科学省ではまず、原子力安全委員会の助言を踏まえた原子力災害対策本部の見解を受けて示した暫定的考え方の中で、ICRPの勧告において非常事態収束後の参考レベルとされている年間一から二十ミリシーベルトを学校の校舎、校庭等の利用判断における暫定的目安として、今後できる限り児童生徒等の受ける線量を減らしていくことが適切であるという、まずこの考え方を暫定的に示しておりました。そして、この考え方は本年度の夏季休業終了まで、おおむねこの八月下旬までの期間を対象としていたものでございます。  そして、現在、学校の校庭等の空間線量の継続的なモニタリングを実施し、福島県内の全ての学校等に簡易型の積算線量計を配布し、児童生徒等の受ける放射線量について継続的な把握に努めております。  そして、五月二十七日には、校庭等の空間線量率が毎時一マイクロシーベルト以上の学校の土壌の入替えなどの対策について財政的支援を実施することとし、これらにより、現在は避難区域等以外の地域にある学校の校庭等の空間線量率は低下していることが確認をされております。  それで、今、昨日の報道でという話がございましたけれども、こうした状況を踏まえて、新たな暫定的な基準に代わる私どもの考え方を今、原子力災害対策本部とともにこの見直しに関する検討を進めており、この結果についてはでき得る限り早く発表をしたいというふうに考えておりますけれども、決して数値が下がったから今御指摘のようなこういうふうな形の基準にするんだということではなくて、私どもは、学校における、五月二十七日以降しっかりと学校現場においては年間一ミリシーベルト以下に抑えていくという方針の下で取り組んできたところでございます。
  104. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 是非、現状に合わせて基準が動くのではなくて、きちんと基準を科学的に決めていただきたく、お願い申し上げます。  ここで質問を終わります。ありがとうございました。
  105. 北川イッセイ

    ○委員長(北川イッセイ君) 他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。     ─────────────
  106. 北川イッセイ

    ○委員長(北川イッセイ君) 次に、石綿による健康被害の救済に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  提出者衆議院環境委員長小沢鋭仁君から趣旨説明を聴取いたします。小沢鋭仁君。
  107. 小沢鋭仁

    ○衆議院議員(小沢鋭仁君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及びその内容を御説明申し上げます。  石綿による健康被害の救済に関する法律は、平成十八年三月二十七日に施行され、その後、平成二十年に、石綿による健康被害の迅速な救済を図るため、議員立法により、石綿による健康被害を受けた者及びその遺族に対し、医療費等の支給期間の拡大等の措置を講ずる改正をいたしました。しかし、昨今、特別遺族弔慰金等及び特別遺族給付金の請求期限の延長等を求める声が多く聞かれるところであります。  このような石綿による健康被害の救済を求める切実な声に対し、我々立法府としては、前回の改正の経緯も踏まえて、一刻も早く適切にこたえていくことが必要であるとの強い認識から、石綿による健康被害を受けた者及びその遺族に対する救済の充実を図る必要があるものと判断し、本案を提出した次第であります。  次に、本案の主な内容について御説明申し上げます。  第一に、本法施行日から十年を経過する日の前日までに死亡した労働者等の遺族であって、労災保険法上の遺族補償給付を受ける権利が時効によって消滅したものに対し、特別遺族給付金を支給するものとしております。  第二に、特別遺族弔慰金等及び特別遺族給付金の請求期限を延長するものとしております。  以上が本案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
  108. 北川イッセイ

    ○委員長(北川イッセイ君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  109. 中川雅治

    中川雅治君 今回、石綿による健康被害の救済に関する法律の一部を改正する法律案議員立法でまとまりまして、いよいよこの国会成立する運びとなりましたことは大変意義あることだと思います。  今回の改正に当たっては、自民党ではアスベスト問題対策関係合同部会を開きまして、続いて、自民党と公明党による自公アスベスト問題に関する意見交換会を何度も開きまして、その後、民主党など各党との協議を行い、まとめたものでございます。その過程で、自民党衆議院議員佐田玄一郎先生の大変な御尽力とリーダーシップがございまして、私も自民党の合同部会や自公意見交換会のメンバーに加えさせていただき、本議員立法に参画させていただいたところでございます。  今回の法律案の内容は、現行の石綿による健康被害の救済に関する法律施行日、つまり平成十八年三月二十七日でございますが、それより前に石綿による指定疾病で死亡した方の御遺族が特別遺族弔慰金等を請求することのできる期限を、現行法では施行日から六年となっているものを施行日から十六年に延長するものでございます。また、施行日以後に石綿による指定疾病で亡くなられた方の御遺族による特別遺族弔慰金等の請求期限を、死亡者の死亡のときから五年となっているものを十五年に延長するものでございます。  石綿により亡くなられた方はもちろん、御遺族も大変な苦しみを受けるわけでございまして、労災補償等の対象とならない方に対しましても迅速な救済を図ることを目的として石綿健康被害救済制度が創設されたのでございますが、特別遺族弔慰金等の制度があることを知らないで、こうした弔慰金等をもらわない方と制度を知っていたためにもらえた方との間に大変な不公平があるという問題がございました。  また、肺がんなどで亡くなられた方の御遺族が後になって、亡くなられた方が石綿によって亡くなったんだということに気が付く場合もあるわけでございます。ですから、こうした救済制度を広く活用してもらうために請求期限の延長を図ることとしたわけでございます。せっかくこうした期限の延長を図るわけですから、是非該当する方には請求をしていただきたいと思います。  実際に過去の申請の状況を見てみますと、これは環境省からいただいた資料でございますけれども、施行死亡者の認定申請件数は、平成十八年度にはたくさんあったわけですけれども、その次の年の十九年度には一挙に減っているわけでございます。そこで、この制度広報を積極的に行った結果、平成二十年度は大幅に増加したということでございます。ところが、次の年であります平成二十一年度、平成二十二年度はまた減少しているということでございます。やはり広報を行った年は申請件数が多かったということが数字ではっきり出ております。  今回せっかく議員立法請求期限が延長されましても、そもそも特別遺族弔慰金等の制度があるということをしっかりと広報していかなければ、今回の改正の趣旨は生かされないと思います。環境省には是非、石綿を吸入することにより指定疾病にかかり亡くなられた方の御遺族に対しては、特別遺族弔慰金等の制度があるということを、しっかりと効果のある広報をしていただきたいと考えますが、環境省の見解を伺います。
  110. 近藤昭一

    副大臣近藤昭一君) 中川委員にお答えをさせていただきます。  被害に遭われた方に、すき間なく、しっかりとこの制度を知っていただいて救済制度を活用していただきたい、利用していただきたい、そういう思いであります。  そして、今回、この制度の延長ということになったわけであります。今、中川委員にも御指摘をいただきましたように、過去の例におきましても、やはり周知の方法を強化したときにその効果が現れているというところであります。  改めて私も今回の制度のことで考えさせていただきました。まず、新聞あるいは雑誌あるいは様々な媒体で、直接被害に遭われた方、またその関係の方に知っていただきたいということ。そしてまた、こうした健康被害を受けた方は病院に行ったりされるわけでありますから、そうした直接接する病院の関係者、医療機関の関係者、お医者さんあるいは看護師の方とか、こういう方に知っていただきたいということであります。そういう中からこの制度をしっかりと知って利用していただきたい。  そういう意味で、医療機関の関係の方のセミナーにおいて関係の資料を配付させていただいたり、関係学会でこの制度を告知していただいて関係の方に知っていただく、こういうことを呼びかけさせていただいてまいったところでありますし、今申し上げましたように、そうした効果が現れるわけでありますから、この延長に伴って、こうしたことを更にしっかりして一層の周知を図ってまいりたいと考えております。
  111. 中川雅治

    中川雅治君 この広報といいましても、医療機関などにパンフレットをただ積んでおくというだけではなくて、今おっしゃったように、やはりそれぞれの医療関係者に知っていただいて、その関係者が直接該当すると思われる方に呼びかけると、こういった努力をしていただくことができるようにしっかりと広報をしていただきたいというふうに思います。  それから、この法律による救済制度を受けるためには、御遺族は独立行政法人環境再生保全機構に対し申請なり請求をされるわけでございますが、この環境再生保全機構は、環境大臣に対し、死亡した方が石綿に起因する指定疾病によって亡くなられたのかどうかの判定を申し出ることになっておりまして、環境大臣は、その判定をするに際して中央環境審議会石綿健康被害判定部会の専門家の意見を聞くことになっております。  この判定部会におきましては、専門家の方々は亡くなられた方の病理に関する資料やCT、レントゲンなどを基に判定作業を行うわけでございますが、現行の医療法ではカルテの保存期間は五年とされておりまして、通常、病理に関する資料やCT、レントゲンなどもカルテと同時に廃棄する例が多いようでございます。  実際にはカルテの保存期間を五年以上、かなり延ばしている医療機関も多いと聞いておりますが、カルテや病理に関する資料等を五年で廃棄してしまっては、今回の改正で請求期限を延長いたしましても、実際には石綿に起因する指定疾病で亡くなられたのかどうかという判定ができないわけでございまして、結局不認定となってしまうのではないかと危惧いたします。  ですから、今回の法改正が実効あるものとなるためには、環境省より医師会や医療機関に対し、カルテや病理の資料などの保存期間をかなり延ばしていただくよう要請する必要があると考えます。とりわけ、石綿関連疾患が疑われる、可能性のある中皮腫、肺がん、石綿肺、びまん性胸膜肥厚などの場合は、カルテ、病理に関する資料、CT、レントゲンなどを長期にわたり保存しておくよう要請することは、本改正が実効あるものとなるためには不可欠だと考えます。  この点についての環境省の見解をお伺いいたします。
  112. 佐藤敏信

    ○政府参考人(佐藤敏信君) ただいま御質問にございましたカルテや画像、病理標本などの診療に関する諸記録は、今も御指摘ありましたように、医療法などに基づきまして五年ないし二年という保存義務の期間が定められております。こうした法律上の義務は、その担当する省におきまして様々な観点にのっとって適切な期間が定められているものと承知をしております。したがいまして、環境省としてその期間の変更等について医師会等の関係者に働きかけるということは差し控えたいと考えておりまして、この点は御理解をいただきたいと思います。  もちろん、環境省としましては、被害者や御遺族の早期救済という観点から、できるだけ早期の申請を促すということが重要と考えておりまして、先ほどの答弁にもありましたように、制度の周知に一層努めるということのほか、医療関係者に対しても石綿疾患に関する情報の普及を図るなど、制度の円滑な運用に御協力いただけるよう努めてまいりたいと考えております。
  113. 中川雅治

    ○中川雅治君 実際にその資料がなければ判定できないわけなので、特にこの石綿の場合には後で遺族が、どうも亡くなったお父さんとか御主人が石綿に関する業務に従事していたとか、あるいは周辺の状況から石綿を吸ったんではないかということで申請をする。  しかし、そのときにはもう亡くなったときの病理に関する資料とかCTやレントゲン等々も全て廃棄されていて認定できないということになっては、こうやって請求期限を延長いたしましても実効性が期されないわけでございますので、是非その辺は関係者の御理解をいただくように、そういった記録の保存も、全部ということではないわけで、こういう場合には取っておくというような配慮をしていただくようにもう一度私からは強く要請をしておきたいと思います。  ところで、石綿にさらされる業務に従事することにより指定疾病等にかかり亡くなった方の御遺族は、通常は労働者災害補償保険法の規定による遺族補償給付を受けるわけでございますが、この遺族補償給付を受ける権利は五年間の時効によって消滅するので、五年間請求をし忘れていた方は労災の遺族補償給付は受けられないわけでございますが、本石綿法の特別遺族給付金の支給は受けられるという制度になっております。  現行法では、こうした特別遺族給付金の支給を受けられる方は本石綿法の施行の前日までに死亡した労働者等の御遺族となっておりますが、今回の改正では、施行日から十年を経過する日の前日までに死亡した労働者等の御遺族まで拡大することとしております。石綿によって亡くなったのかどうかということは、御遺族もすぐには分からないケースも多いと思います。しばらく後になって、死亡した方が石綿にさらされる業務に従事していたことが御遺族に分かったというケースもあるでしょうし、専門家による判定にもかなり時間が掛かるケースもございますので、こうした改正はまさに適切であると考えます。  さらに、特別遺族給付金の請求期限も、現行法では施行日から六年となっておりますのを十六年に改めることとしておりまして、これも極めて適切な改正であると考えます。この改正も、今申し上げましたように、広報と、それからやはり医療機関による資料等の保存が必要となるのでありまして、環境省の御努力を是非お願いしたいと重ねて申し上げます。  ところで、労災が適用にならない一般の石綿による死亡者の御遺族が受ける特別遺族弔慰金等は特別葬祭料と合わせて約三百万円となっておりますが、労災の遺族補償給付はトータルすればもっとずっと多額でありますし、特別遺族給付金も原則として年二百四十万円でございますので、特別遺族弔慰金と特別遺族給付金とを比較してみましても、その格差はやはり問題だと考えます。  これはもちろん、責任を有する者が存在し、将来のリスクを考慮し、保険料とそれに応じた保険給付を行っている労災保険制度と、責任を有する者の特定が困難であり、費用負担すべき者が特定できない石綿健康被害救済制度とでは基本的な考え方が違うということは私も理解いたしておりますが、同じ石綿暴露によって生じた健康被害であり死亡であることには違いないことを考えますと、制度全体についてもっと踏み込んだ見直しをすべきだと考えますが、環境大臣の見解をお伺いしたいと思います。
  114. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) 労災等の制度とこの石綿健康被害救済制度との制度の考え方の違い、これはもう今委員がよく御理解いただいているとおり違うわけでございます。  石綿による健康被害については、石綿への暴露から発症までおおむね三十年から四十年という非常に長い期間を要する、さらに石綿が社会の様々な場で使用されていた、そのようなことから、原因と被害との因果関係がなかなか明らかにならない。しかし、やはりこれは社会全体として石綿を使っていた時代があったということで生じているわけですから、そこは因果関係というものを問わずに救済しようというのがこの制度でございまして、そこの制度の違いというものを無視することはできないわけです。  実は、私は毎年お盆には、その一年なかなか葬儀にも行けなかった、そういうところへ初盆に伺うんですが、先日、地元でお盆に伺いましたら、亡くなられた、原因は中皮腫ですと言うんですね。先生なんですが、どこの学校かずっと遡れば分かるかもしれないけれども、しかし、もう学校も随分校舎も変わっているし、今では分からない、これはもう諦めるほかないというので、本当に家族の皆さん、お気の毒な状態にあった。  しかし、そういう原因が分からない、しかし中皮腫だと、これでもちゃんと一定の弔意を表しようということでこの制度ができているわけで、先日も、この六月でしたか、石綿健康被害救済制度の見直しで中央環境審議会第二次答申でも、これはこういう制度なのでこれまでの考え方を維持するほかないと、基本的なところを改めるというのはなかなか困難という、そういう答申が出されまして、その答申に我々従っていくということにしたわけでございます。  もっとも、答申で示されたとおり、健康管理、あるいは運用の強化改善、あるいは調査研究の推進、健康被害の未然防止、そして周知徹底、それらのことについては、これは被害者救済のために万全を尽くしてまいりたいと思っております。
  115. 中川雅治

    ○中川雅治君 そもそも、我が国で使用された石綿の大半は輸入によるものでございまして、戦後、輸入が再開されて以降、石綿輸入量は九百六十万トン弱に達しました。一九七〇年から一九九〇年にかけては年間約三十万トンという大量の石綿が輸入されており、これらの石綿のうち八割以上は建材に使用されたと言われております。  一九七〇年代に入りますと、今から振り返って、ここのところは大変議論のあるところでございますが、石綿関連疾患に関する医学的又は疫学的知見が徐々に集積されてきたということでございまして、また諸外国の状況なども恐らく勘案したのだと思いますが、一九七五年に我が国では石綿吹き付け作業は原則禁止となりました。  ところが、吹き付け以外に石綿を使うことは禁止されない状態がその後約二十年間も続きまして、一九九五年に、石綿のうち有害性の高いアモサイト、いわゆる茶石綿、茶色い石綿ですね、それとクロシドライト、青石綿の使用が禁止されまして、二〇〇四年になってようやく石綿は原則使用禁止となったのでございます。  一九七五年の石綿吹き付け作業禁止から二〇〇四年の石綿原則使用禁止までの間の石綿の使用は、今から振り返れば本当に残念で、今日の石綿健康被害の増大を招いているものでありまして、我が国の場合は二〇〇五年六月のいわゆるクボタ・ショックというのがあるわけでございますが、規制の遅れが誠に悔やまれるわけでございます。  もっとも、これは環境省だけの責任ではありませんで、当時の建設省や厚生省などを含め、政府全体でこの石綿・アスベスト問題に対する知見の欠如と危機感のなさが今日の事態を引き起こしたと言えます。私も環境省で局長、事務次官を務めた者でありますので、反省をしなければならない者の一人でございます。  環境問題は被害が起こってから対策を立てるのではなく、予防が大切だということは水俣病の歴史が示すところでございますが、この石綿・アスベスト問題も、まさにこの予防原則をしっかりと踏まえることができなかったという意味で国家的な猛省を強いられる問題だと思います。  先ほど、大阪泉南アスベスト国家賠償請求訴訟の控訴審判決がございました。詳細な判決の中身はこれから分析しなければなりませんが、一審判決を取り消して原告が逆転敗訴したとのことでございます。国が法的に損害賠償責任は負わないとの判断でございまして、法務大臣としてはほっとされたということでございましょうが、環境大臣としてはなかなか複雑なお気持ちであろうかと思います。  環境大臣兼法務大臣であります江田大臣の取りあえずの感想をお伺いいたします。
  116. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) 環境大臣と法務大臣の兼務がこういう形で一人で答弁一回で済むということになるとは夢にも思っておりませんでしたが、今日は環境大臣としてここへ出席をしておりまして、法務大臣としての答弁は差し控えさせていただきたいと思います。  環境大臣としてですが、今、判決の結果こうであったという一報を受けたところでございまして、判決の理由などについて詳細は把握しておりません。いずれにしても国に対する請求は全て退けられたということでございますけれども、しかし、環境省としては、今後ともこうした建築物解体時等の石綿の飛散防止あるいは石綿健康被害者の救済等に、これは遺漏なく取り組んでまいりたいと思っております。
  117. 中川雅治

    ○中川雅治君 この今回の法律改正は、先ほども申し上げましたが、自民党の佐田玄一郎先生の大変な御尽力でこういう形の法律案がまとまり、成立の運びとなったわけでございますけれども、まだまだアスベスト問題、いろいろこれからも出てまいると思います。  当面本当に注意をしていただかなきゃならないのが、東日本大震災の瓦れきの処理に当たってアスベストをですね、その作業をする方がアスベストに暴露しないように、これはマスクを着けるとか水を掛けて飛散を防ぐとかいろいろな指針は出ておりますし、モニタリングもやっているということでございますが、これはもう本当に後で後悔しないように、まさに予防原則を徹底していただきたいということでございます。  それから、アスベストを過去に使った建物の解体は二〇二〇年から二〇四〇年にピークを迎えると、こう言われておりまして、そのときにまた新たなアスベスト暴露の可能性があるとの指摘もございます。  是非、アスベスト問題、これからも環境省の中で非常に大きな位置付けを占める問題であるという認識の下に、引き続き対策を怠りなく立てて実行をしていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  118. 加藤修一

    ○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。  本改正案は、今もお話がありましたように特別遺族給付金の支給対象の拡大、それから期間の延長、それから特別遺族弔慰金等の請求期限の延長、そういったものを求めて石綿救済法の見直しを行うと、そういう議員立法でありますけれども、評価したいと思います。  私は確認の質問をしたいと思いますし、あるいは政府に対しては要求したいことを、まあ質問というよりは要求事項を申し上げたいと思います。  まず最初に、政府に要求ということでありますけれども、東日本大震災、今も話がありましたように、発生した災害廃棄物処理の大幅な遅れ、これがやはり復興事業の大きな妨げになっているわけでありますけれども、大量の災害廃棄物の処理に当たっては、早急な処置とともに、今話がありました石綿の飛散・暴露防止対策に万全を期すことが極めて重要でありまして、ボランティアの方あるいは作業従事者の記録、それを保存するか、保存に相当するようなことについても何らかの仕組みを考えざるを得ないのではなかろうか、あるいはさらに、暴露にならないように周知徹底等が必要というふうに考えているわけでありますけれども、環境省はこういった面に、周知の徹底あるいは将来起こるであろうということをなるべく最大限避けるということをしっかりと考えていっていただきたいと。これは要求ベースでありますので、よろしくお願いしたいと思います。  それで、運用上の課題についても相当数あります。解決できた問題以上にまだまだ解決しなければいけない課題の方が私は多いと思っておりますが、これは江田提案者にお聞きしたいと思いますが、第一点は、配偶者等の特別遺族年金の最先順位の受給資格が特別遺族年金の請求をしないまま死亡したケースもございます。そういった場合の特別遺族一時金の支給の関係。  それから二点目は、石綿による健康被害を受けた可能性のある者の遺族に対する救済手続の周知、これを図るための継続的な措置ですね。  それから三点目は、過去において調査対象地域の住民であった者の健康被害の状況を把握するということは、やはり地域住民の安心、安全のために是非とも必要な措置でありますので、やはり調査対象者の範囲の拡大、それから調査期間の延長、そういったことについても見直しを行う必要があると、そういうふうに思っておりますけれども、江田提案者はどう考えていますか。
  119. 江田康幸

    ○衆議院議員(江田康幸君) 加藤先生の今の御指摘は大変重要であると思っております。  まず、配偶者等の特別遺族年金の最先順位者の受給資格が特別遺族年金の請求をしないままに死亡した場合の特別遺族一時金の支給の在り方については、制度間の不整合等も生じておりまして、これについては見直す必要があると考えております。  次に、この特別遺族給付金や特別遺族弔慰金等の救済手続の周知徹底についてでございますが、これは更に継続、強化していくことが重要であると思っております。今年度は、過去に提出した死亡届を活用して中皮腫で死亡された方の調査を実施して、その遺族に対して個別に特別遺族給付金の周知を行う事業も開始されると聞いております。医療機関を始めとして関係者にこの救済制度の周知が継続的に行われるように、政府には適切な対応を求めたいと考えます。  三点目でございますが、健康リスク調査につきましては全国七地域で今は実施されておるわけでありますけれども、中央環境審議会の答申においても、過去に当該地域に住んでいた者をなるべく多く含めた形で調査を行うことが指摘されております。このため、政府に対しては、過去に当該地域に住んでいた者をなるべく多く含めた形で当該調査が行われ、必要に応じて調査期間の延長等の見直しが行われることを要望し、また期待したいと思っております。
  120. 加藤修一

    ○加藤修一君 今、運用上の課題の関係について答弁いただいたわけでありますけれども、議員立法でありますので、議員各位が更にこういった面について意識を持って取り組んでいかなければいけないなと、そんなふうに思っております。  それから、治療等の充実の関係含めて、あるいは、先ほど申し上げましたようにまだ残された課題の方が私は多いと、そういう認識でありますので、これは今までも議論が出てきておりますけれども、やはり石綿の対策の関係については基本法を作るとか、そういったことを考えていかなければいけないんではないかなと、そう思っています。  そういった観点から、石綿に暴露し、又は暴露した可能性のある、高い中皮腫等石綿関連未発生者を対象とした、いわゆる早期発見、早期治療を図るための健康診断等の実施、あるいは、二点目として、中皮腫等石綿関連疾患の治療などに関する医療機関等における情報収集の提供体制の整備、三点目は、中皮腫等の石綿関連疾患に関し高度な専門的医療の提供や調査研究を行う中核的施設の整備充実はやはり喫緊の課題であると思っておりますし、さらに、やはり国際的な連携というのは大変重要なことでありまして、アジアにおいては今もって石綿が生産、使用されている状況でありますので、そういった観点も含めつつ、国際協力の推進体制の構築、あるいは、若干違った視点かもしれませんが、特別弔慰金等の給付水準の引上げというのは早急に検討しなければならない課題であるというふうに私は考えているところでありまして、そういう諸課題にどう対処するか。  公明党のマニフェストの中には、アスベスト対策基本法の制定等、こういったものが記載されておりまして、これを踏まえて、やはり先ほど来話がありますように、予防原則の観点とかあるいは人間の安全保障という、そういった重なる部分についてはしっかりとそういうことを踏まえながら、こういう基本法については真剣に検討していかなければいけないなと、そんなふうに思っているわけでありますけれども、あえて確認ということで江田提案者にお聞きしたいと思います。
  121. 江田康幸

    ○衆議院議員(江田康幸君) 大変重要な御指摘でございます。  まず一点目におきましては、早期発見、早期治療に関してでございますが、石綿の取扱業務等に従事する労働者や退職者にはこの健康管理手帳が交付されて健康診断が実施されておりますけれども、さらに石綿に暴露した可能性の高い人、一般住民を対象とした健康診断の実施も検討をしていくべきものと考えます。  二点目でございますが、医療機関等における情報収集、提供体制の充実強化についてでございます。  救済制度の中で集まる治療内容とか生存期間の情報を認定患者や医療機関に提供することについて検討すべきことが、中央環境審議会の答申においてこれもまた指摘をされております。したがって、情報収集、提供体制が強化されることを政府には望みたいと思います。  さらに、中核的医療施設の整備充実についてでございますけれども、現在、労災病院においてアスベスト疾患センターが設けられて、相談、また健康診断及び高度専門的医療の提供を行うとともに、この蓄積された症例を生かして早期診断、治療法、予防法等にかかわる調査研究が進められていると聞いております。これらの取組が今後ますますこれは強化されていくことが必要と考えており、先生の御指摘を踏まえて対応をしていくべきものと考えます。  さらに、国際的な連携と国際協力の推進体制について大変重要でございます。日本がこれまで培ってきた技術やその対策等の経験を生かして、アジア諸国におけるアスベスト対策を支援する取組が重要と考えております。  最後に、その石綿救済法につきましては、この被災者を広く救済するために、これは因果関係を問わずに救済する仕組みということで、その性格を前提にこの水準というのは設定されていると承知はいたしておりますけれども、しかし、政府には、五年後の見直し規定の中で、この給付水準の見直しを含めて幅広い検討はしていかなければならないと強く申し上げたいと思っております。  これらの課題、大変重要でございますので、政府に対してしっかりと取り組むように求めていくとともに、すき間のない対策を講じていくためにこの石綿対策基本法の制定が必要であると考えているところでございます。
  122. 加藤修一

    ○加藤修一君 先ほど来からも話がありましたように、これはこれから極めて深刻になってくるというふうにとらえるのが常識的というか共有できるところじゃないかなと思っています。  我が国の累積石綿使用量というのは、アメリカ、英国、ドイツに次いで世界第四位、それから悪性の中皮腫による死亡者数は、比較可能な統計のある九五年以降についても一万一千二百名を超えると。これは、アメリカ、英国に次いで世界第三位である。  それから、悪性中皮腫による死者数は世界三位でありますし、まあこれは人口規模あるいは年齢構成で補正した年齢調整死亡率で考えてまいりますと、国際比較の中では、我が国は統計のある国々の中で中位に位置する。いわゆる四十か国中二十二位ということであり、これは中皮腫の関係ですけれども、胸膜中皮腫については十八位と。  ですから、この経年的なトレンドを見てまいりますと、我が国は全中皮腫と胸膜中皮腫共に統計的には有意な上昇ですよ、上昇トレンドにあると。これ世界で唯一の国だと思うんです。上昇のトレンドにあるというのは、これは専門家のそういう様々な研究の成果でありますけれども、やはり将来の予測を考えて見ていきますと、ある信頼ある研究成果、高橋謙教授の成果なんかによりますと、これからの四十年間で十万人の死亡者が出る可能性があるというふうにも言われているわけでありまして、これは二〇三〇年代に現行水準の十数倍の患者が発生する。先ほど言いませんでしたけれども、今一年間に一千数百人だと思います。それが十数倍という話になったりなんかすると大変な話だと思うんですね。  そういうふうな記載にならないように、記載値にならないように最大限努力をしなければいけないわけなんですけれども、こういう未来から来るある種の大災害に危機管理上どう対応するかというのは、やはり国会における責任あるいは行政における責任ということも含めて考えなければいけない。  そういった意味では、私は基本法ということについてもしっかりと検討をしなければいけないなと、そんなふうに思っております。これは恐らくどの国会議員も共有できるような内容ではないかなと、こんなふうに思っております。ともかく懸命にこういった点についてはやっていかねばいけない、そういうことを述べて質問を終わります。  以上です。
  123. 水野賢一

    ○水野賢一君 みんなの党の水野賢一です。  この石綿の救済法というのは、五年前に成立したときというのは、そのときの議論というのは、工場の労働者が、工場の従業員がアスベスト被害で被害を受けた場合は労災の対象になるけれども、例えばその工場の周辺住民だとか、若しくは家族の方とか、そういう方々が例えばアスベストで中皮腫になられてお亡くなりになられたりしても労災の対象にならないから、そこら辺を、そのとき使われた言葉で言うとシームレスな形で救済しなきゃいけないということでこの救済法ができたわけですよね。  ところが、その格差、さっき中川先生のお話などでも格差の話がありましたが、労災認定されると遺族年金なんかも含めて相当の額を受け取れる場合が多いというふうに言いますが、これ、じゃ労災認定されて亡くなったりした場合には大体どのぐらいの金額を受け取る可能性があるんでしょうか。標準的なケースをお答えいただければと思います。
  124. 鈴木幸雄

    ○政府参考人(鈴木幸雄君) お答えいたします。  労働災害により労働者が亡くなられた場合に支給されます遺族補償年金につきましては、平均支給額が約百九十五万円、また平均受給期間が約三十五年となっておりまして、総額で約七千万円となっております。  しかしながら、石綿などによる健康被害の場合につきましては、発症までの期間が長いため、労災保険給付の支給決定時には労働者及びその遺族が高齢になっていることに伴いまして受給期間も短くなるものと認識しており、平均的には総支給額は一般の遺族年金受給者より少なくなるものと考えております。
  125. 水野賢一

    ○水野賢一君 確かに中皮腫などの場合は三十数年、四十年ぐらいたってから発症するとかという形があるでしょうから、そういう意味では高齢になってからお亡くなりになったりすることも多いでしょうから、平均的なそういう七千万円とかという額にはならない場合が多いんでしょうけど、それでもかなりの額であるにもかかわらず、この救済法の場合は特別遺族弔慰金が二百八十万円、葬祭料を加えてちょうど三百万円ぐらいというような形で、逆に言うと救済、もちろん制度が違うのは分かりますよ、労災とこっちは救済制度だから、それは分かるんですが、その格差に対しては、例えば工場周辺住民などから不満があるという話も聞きますけれども、これは法案提出者としてはどういうふうにお考えになりますか。
  126. 佐田玄一郎

    ○衆議院議員(佐田玄一郎君) 水野先生の言われるとおりでありまして、また、大変原点にかかわる大事な御質問だと思っております。  この法律をまず最初に考えたのは、平成十七年にクボタ・ショックがありまして、この中で近辺で遊んでいた子供さんが働き盛りになってこの疾病になるとか、又はいろんな形で、労働者の方の作業着を洗いながら奥さんが暴露する、つまり吸引してしまう、そしてこの疾病になると。  こういうことがありまして、我々としては、労働者の方は労災の制度がありますけれども、それ以外の方々、それ以外でも、学校の先生が要するに体育館で掃除をしていて暴露してしまうとか、もういろんなパターンがありまして、そういう方々を漏れなくシームレスにこれを救っていこうと、何らかの形でこの補償をしていこうと。  こういうことで始めたわけでありまして、その当時は労働者以外の方というのは、まだいわゆるこの疾病の知見もはっきりしない、こういう中において、大変御不幸なことでありますけれども、職場からも、もうその職場におられないで、そして入院、療養されておって何の補償もないと。そういう方々がおられたものですから、我々はある程度のこの石綿による疾病全てについて何らかの形の補償をしていこうと。  例えば、今入院している方の医療費を無料に、そしてまたその療養費を、まあ余り多くはないかもしれませんけれども、十万円前後の療養費を差し上げて安心して療養していただこうと。また、その上に、例えば、これが先ほど申し上げましたように非常に複雑な病気であって、また重篤な病気なものですから、なかなか労災の方についても時効になっている方がいらっしゃると。そういう方については特別遺族給付金、そして労働者以外の方でも何らかの形で、特別遺族弔慰金という形で、差はありますけれども取りあえずとにかく救っていこうと。  こういうことでありまして、今言われるように、差はありますけれども、制度は違うわけですけれども、できる限りのことをこれからも考えていきたいと、こういうふうに思っております。
  127. 水野賢一

    ○水野賢一君 今回の改正そのものとは、今回の改正には私たちみんなの党も賛成でありますけれども、こうしたものは大きい課題として今後いろいろ研究をしていく必要があるなというふうには思います。  さて、環境省側に伺いたいと思いますけれども、救済のための資金というのは、これ環境再生保全機構の基金に集まるわけですね。集まった上で給付されるわけですけれども、その財源というのは企業負担で二階建てになっていますよね。一階部分は、労災の保険料に薄く上乗せする形で二百万以上の事業者に負担してもらっている。そして、二階は特別事業主という形で、特にアスベストに関係の深い、そうした事業主に払ってもらうという二階建てになっていますけれども、これ一階部分、二階部分、それぞれ年間どのぐらいの負担額でしょうか。
  128. 佐藤敏信

    ○政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。  今御質問にありました、平成二十二年度でございますけれども、労災保険の適用事業主から集めます一般拠出金、先生は一階部分とおっしゃいましたけれども、この部分が約九十一億円、特別事業主から集めます特別拠出金、これ二階部分とおっしゃいましたが、この部分が約三億円となっております。
  129. 水野賢一

    ○水野賢一君 この割合、一階と二階、九十億と三億ということですけれども、この割合はどういう根拠でこういうふうになっているんでしょうか。
  130. 佐藤敏信

    政府参考人(佐藤敏信君) この拠出の額でございますけれども、全国の労災保険の適用事業主から拠出される一般拠出金、先ほど一階部分とおっしゃいましたけれども、この額は、事業主が負担します総額から特別拠出金、つまり二階建て部分の総額を控除する形で定められております。  この特別拠出金の部分、いわゆる議員のおっしゃる二階部分ですけれども、御質問の中にもありましたように、石綿との関係が特に深い事業活動を行っていたと認められるところになるわけですけれども、その特別事業主が、事業場における石綿使用量、事業場における石綿関係の労災件数等の基準などを用いまして現状では四社と定められておりまして、その拠出額につきましては、さらに石綿使用量、指定疾病の発生の状況なぞを考慮いたしまして、政令で定められた算定方法にのっとりまして定められております。  その結果、先ほども申し上げましたけれども、一般拠出金が約九十一億円、特別拠出金が三億円となっている次第です。
  131. 水野賢一

    水野賢一君 今、二階部分の特別事業主が四社で三億円という話でしたよね。具体的に四社というのはどこの会社で、幾ら拠出しているんですか。
  132. 佐藤敏信

    政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。  特別拠出金を納付している企業と、その平成二十二年度の納付金額でございます。まず、株式会社クボタ、約一億八千百六十一万円、ニチアス株式会社、約一億一千四百五十八万円、太平洋セメント株式会社、約二千五百七十一万円、旧日本エタニットパイプ株式会社、約一千二十四万円。旧日本エタニットパイプ株式会社は、現在リゾートソリューション株式会社と呼ばれるところでございます。合計をいたしまして、四社の計が約三億三千二百十五万円と、こういうふうになっております。
  133. 水野賢一

    水野賢一君 これ、今お答えいただいたんですが、今までこのデータは非公表にするというふうに何か決めていませんでした。今回、公表したのは初めてじゃないかというふうに思いますけれども、参考人、どうですか。
  134. 佐藤敏信

    政府参考人(佐藤敏信君) 御質問にありましたように、これまでは、石綿による事業主負担に係る検討会なぞの検討結果などから、今もお話をしました各特別事業主の名称やその納付額については非公開ということにしてまいりました。  しかしながら、平成二十年にこの石綿に関する健康被害の救済に関する法律が改正されまして、この中で、国は、国民に対し石綿による健康被害の救済に必要な情報を十分かつ速やかに提供するという規定が盛り込まれた、そういう趣旨がございますので、こういうことを考慮いたしまして、今般、今述べましたように公表を申し上げたところでございます。
  135. 水野賢一

    水野賢一君 大体、まあ今回公表したから非常にいいことなわけで、それはそれでそういう姿勢に転じたことは評価しますけれども、要するに今の四社、クボタ、ニチアス太平洋セメント、旧エタニットパイプですよね、その四社の、別にこんなものが秘密なわけでも何でもないわけですから、そういう意味では、それを公表しなかったという今までの姿勢をまずちょっと疑問を持ちますけれども、公表に転じたということで、その部分は評価をしたいというふうに思います。  質問で六番目に質問にさせていただいていたのが、そのエタニットパイプは、その後ミサワホームの傘下に入ってミサワリゾートになって、さらにリゾートソリューションになって、さらにパイプの事業部門は日本ホーバスという会社になっていて、これは去年倒産したんですよねという経緯をたどったわけですが、今おっしゃられたように、拠出金は、確認ですけど、リゾートソリューションで払っているという、そういう理解でよろしいですね。
  136. 佐藤敏信

    政府参考人(佐藤敏信君) 御質問についてはそのとおりでございます。
  137. 水野賢一

    水野賢一君 先ほど加藤先生の質問にもありましたけれども、これ、どこの国でもアスベスト被害というのはあるわけでしょうけれども、それは先ほども、世界の中で中位ぐらいとか、死亡者なども米英に次いで三位だとかという話も加藤先生から話がありましたが、これ、国際比較として環境省としてはどういうふうに、日本の場合、特に被害が大きかったと考えているのか、それとも標準的なところなのか、どういう見解なんでしょうか。
  138. 佐藤敏信

    政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。  先ほど加藤修一議員の質疑の中でもお話がございましたので、私ども環境省という立場でどう見るかというところ、なかなか難しいところです。そもそもアスベストの被害を何でもって推し測るかというのは難しいところでありますが、これまでいろいろな統計等で見ておりますところ、中皮腫の死亡者数なぞを指標にしているケースがあるようです。  これで見てみますと、例えば二〇〇五年のイギリスは、年間で二千三十七人、これ人口十万人にしますと三・四人ということです。同様に、同じころのオランダは、年間三百九十三人、これ十万人にしますと二・五人ということになります。一方、日本でございますけど、その数字は八百七十八人ということで、十万人に対し〇・七人ということであります。  この数字だけ見ますと、日本は比較的いいように見えますけれども、冒頭申し上げましたように、そもそも中皮腫の死亡者数だけでアスベストの被害を評価していいのかという問題がありますし、先ほど加藤修一議員の質疑の中でもありましたように、アスベストの使用ないし輸入の始まった時期あるいは中止した時期ということとも絡みますので、ある時期だけをとらまえて多い少ないと言うのはなかなか難しいのではないかというふうには考えております。  いずれにしても、数字だけで見ますとそういう状況にございます。
  139. 水野賢一

    水野賢一君 今おっしゃられた中皮腫の死亡者数の統計というのは、たしかきちっとそれを分けたのは一九九五年からだったというふうに思うんですが、その後も大体ずっと右肩上がりで上がってきているんですね。最初は九五年に五百人ぐらいだったのが、今は千人を超えるように年間なっているという状況もありますが。  だから、アスベストによる典型的な症例である胸膜中皮腫などの死亡者数というのは、今後どういう推移をたどる見込みなのか。まあ上がっているわけですが、どこら辺でピークを迎えると政府として見ているのか、若しくは、一定期間、三十年とか四十年という今後の一定期間の間にどのぐらい中皮腫による死亡者数というのが出ると予想されるのかと。  要は、これ、人によっては水俣病などを超える戦後最大の公害病じゃないかというような、そういうような指摘もあるわけですから、ちょっとその辺の政府の見方について御見解をお伺いします。
  140. 佐藤敏信

    政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。  私どもが比較的新しいデータとして承知しているのは、厚生労働省において実施されている平成二十二年度の厚生労働科学研究、この中に職業石綿暴露による肺・胸膜病変の経過観察と肺がん・中皮腫発生に関する研究という研究がありまして、この中で推計をされているようです。これによりますと、地域がん登録という、がんの一般的な登録の長期統計に加えまして、先ほども答弁の中で申しましたが、アスベストの輸入量であるとか造船産業の規模とか、あるいは建設産業の規模などを勘案して、中皮腫に関する死亡疫学解析、それから死亡数の将来推計を行っているようでございます。  これによりますと、死亡者数については、まず現状程度のまま二〇二〇年から二三年ぐらいまで引き続き死亡者数が続くというふうに考えられておりまして、その後は徐々に減少するのではないかと、こういうふうに推計されているようでございます。
  141. 水野賢一

    水野賢一君 終わります。
  142. 市田忠義

    市田忠義君 共産党の市田です。  まず、法案提出者にお聞きをいたします。  石綿健康被害救済法は、すき間なく救済するとした政府の約束の下、五年が経過しましたが、依然として多くの被害者補償救済がないまま放置されて、病に苦しみ、亡くなっていると。今回、石綿救済法の一部見直しが行われたというのは一歩前進ですが、まだまだ様々な課題が残されていると思うんです。より抜本的な見直しが引き続き必要だと思いますが、この点についての法案提出者の基本的認識についてお伺いしたいと思います。
  143. 佐田玄一郎

    衆議院議員佐田玄一郎君) 先生の言われるとおりでありまして、今回の改正につきましては、この一番最初の施行されたのが平成十八年三月二十七日、そして五年後の見直しでありますから平成二十三年三月二十七日なわけです。つまり、言い換えると、要するに今のところは穴が空いておりまして、これが施行されるまでは穴になっておりまして、そこのところが落ちるということでありますから、その穴をふさぐと。これはもう緊急的なことで今回の法律があるわけでありますけれども、先生の言われるとおり、これからもいろいろな諸懸案があると思います。  いろいろ先生もお考えだと思いますけれども、例えば卑近な例でいうならば、東日本大震災で今大変ボランティアの方も含めて作業をされておりますけれども、果たしてその方々がマスクをしたり水を掛けたり、きちっとそういうことを作業されているかどうか、統一的なそういう作業をされておるのかどうか、暴露していないのか、こういうこともしっかりと法律に定めていかなくちゃいけないんじゃないかと、こういうふうに思っています。  それと、私がちょっと大変問題にしておるのは、当初、労災認定をしっかりするようにというふうに言ったわけでありますけれども、石綿の疾病の認定基準の中に、これは厚生労働省の関係ですけれども、石綿暴露作業の従事期間が十年以上あること、これは私はおかしいと思うんですよ。  例えば、労働者じゃなくても、私、この被害者の方にお会いしましたら、昔、学生時代にアルバイトをしていて知らないで暴露して、短期間の中で、最近になって発病したと、こういう方もいらっしゃいますから、そういう方々に対する対応。それと、復帰前の沖縄米軍における基地労働者の方々の救済であるとか。  いずれにいたしましても、それ以外でも長期的には医療研究、そしてまた、薬品がありませんから、それの認可研究、こういうことも進めていきたいと、こういうふうに思っております。
  144. 市田忠義

    市田忠義君 丁寧な前向きの答弁ありがとうございました。  環境省厚労省にちょっとお聞きしますが、石綿救済施行後、同法に基づく特別遺族弔慰金の申請件数及び特別遺族給付金の請求件数はいかがでしょうか。
  145. 佐藤敏信

    政府参考人(佐藤敏信君) まず先に、環境省から特別遺族弔慰金について御説明いたします。  施行死亡者に係る特別遺族弔慰金の平成十八年から二十二年度までの累計の請求件数は三千九百二十四件でございます。同様に、未申請死亡者に係ります特別遺族弔慰金につきましては、累計請求件数が四百六十五件でございます。
  146. 鈴木幸雄

    政府参考人(鈴木幸雄君) 引き続きまして、特別遺族給付金の請求件数についてお答えいたします。  平成十八年から平成二十二年度までの石綿救済法に基づく特別遺族給付金の請求件数ですが、平成十八年度が千四百五十四件、十九年度が百十三件、二十年度が二百五十六件、二十一年度が九十六件、二十二年度が五十四件でございます。  以上です。
  147. 市田忠義

    市田忠義君 アスベストの健康被害というのは、被害者自身に石綿を吸った自覚がなくて、発症までの潜伏期間が三十年ないし四十年と非常に長いために本人もアスベストが原因だと気付かないということや、事務処理に時間が掛かるということから、申請請求がどうしても遅れてしまう。その上、日本では一九六〇年から九〇年代にかけて大量のアスベストを使用して、被害のピークはむしろこれからであります。  これは厚労省に聞きたいんですが、先ほどの数字でも明らかなように、まだまだ申請請求もあり、これから被害者がどれだけ増えるか分からない、にもかかわらず三月二十六日までの石綿労災の時効を延長せずに救済を打ち切ったと、こういうことは絶対に許されないと思うんですが、認識について聞きたい。
  148. 小林正夫

    大臣政務官小林正夫君) 今回の救済法ですけれども、やはり、業務上、石綿に暴露し健康被害を受けられた労働者及びその遺族に労災保険による各種給付を支給しており、まずは労災保険を確実に給付いただけるように労災保険制度の周知に引き続き取り組んでいく、このことが必要だと思っております。  また、今般の石綿救済法改正には特別遺族給付金の請求期限の延長及び支給対象の拡大が盛り込まれており、今後とも石綿救済法の周知の徹底を通じて、労災保険制度と併せて石綿健康被害労働者へのすき間ない救済を図っていきたい、このように考えております。
  149. 市田忠義

    市田忠義君 聞いていることに答えないと駄目。  厚労省として、三月二十六日までに労災の時効を延長しなかったと。今度の議員立法で延長されるんですよ。それまで、もう切れることは分かっているのに厚労省としてやってこなかった。これは怠慢じゃないかということを私聞いたんですよ。もう時間がないからいいですけれども、聞いていることに答えてもらわなくちゃ困りますよ。  すき間のない救済をやるというのが石綿救済法の精神だったはずなんですよ。それにすき間ができたということについて厚労省としてどう考えるかということをやっぱりきちんと言わないと、私は駄目だということだけ指摘しておきたいと。  環境大臣に次にお聞きしますが、今度は環境省の所管分の特別遺族弔慰金の請求期限、これは来年三月二十六日までで打ち切られると。今回の法案で請求期限が十年間延長される、これは私は一定の改善だというふうに思います。その上に立って、この際、対象疾病の拡大や弔慰金の引上げなど抜本的な見直しを検討すべきではないかと。  この点についての基本的な考え方、細かいことはいいです、基本的なやっぱり考え方だけでいいです。
  150. 江田五月

    ○国務大臣(江田五月君) これは、環境省所管の弔慰金の制度というものは、石綿救済ではあるけれども、しかし因果関係が明らかでないもの、これを国全体として救済をしようということであって、そして、先般、制度の在り方について中央環境審議会の検証の結果、答申をいただいて、基本的考え方を維持していくほかないとされたところでありまして、当面こういう考え方を変えていくのはなかなか困難と思っております。
  151. 市田忠義

    市田忠義君 消極的な答弁で、極めて残念であります。こういう機会に抜本的な見直しに足を踏み出すということをやっぱり環境省として考えるべきだということを指摘しておきたいと思います。  次に、アスベストの健康被害のピークを迎えるのはこれからだということを先ほど言いましたが、労働者国民健康管理は今後の大きな課題であります。  厚労省にお聞きします。  過去に石綿を取り扱う作業に従事した労働者、こういう人々は離職後も十分な健康管理を行うことが必要だという立場から、六か月に一回無料で健診が受けられる石綿健康管理手帳を交付されています。現在までの総交付数は幾らでしょうか。
  152. 鈴木幸雄

    政府参考人(鈴木幸雄君) お答えいたします。  平成二十二年末現在の石綿健康管理手帳の交付総数は二万三千九百五十八件でございます。
  153. 市田忠義

    市田忠義君 分母を考えると、例えば建設業の就業者だけでも五百万人を超えていることを考えるとまだまだ少ないけれども、それでも二万人以上の人が交付を受けていると。  じゃ、一方、労働者以外の一人親方、いわゆる個人請負者だとか自営業者、家族従事者、そして周辺住民、これはどうなっているかと。  これ、環境省にお聞きしますが、先月の七月二十五日、環境再生保全機構石綿健康被害救済制度における被認定者に関する暴露状況調査報告書を発表しました。石綿救済法の医療費・未申請弔慰金被認定者のうち、二〇〇六年から二〇〇九年の累計で石綿を取り扱った職歴がない被認定者、認定を受けた人、これは全体の何割か。また、石綿健康リスク調査の対象地域に住んだことがない被認定者、認定を受けた人、これは何割か。お答えください。
  154. 佐藤敏信

    政府参考人(佐藤敏信君) お答えします。  まず、一つ目の御質問は、平成十八年から二十一年度の被認定者で、どのくらいの方が非職業暴露・不明者であるかということですけれども、アンケートに回答していただいた方のうち四一・四%の方、医療費・未申請弔慰金被認定者の四一・四%の方が非職業暴露・不明者でございました。  また、二つ目の御質問でございますけれども、同様にアンケートに回答した医療費・未申請弔慰金調査対象者の八二・八%が石綿健康リスク調査の関連地域以外に居住した居住歴がある方でございまして、多くの方が転居した経験があるということが分かりました。
  155. 市田忠義

    市田忠義君 今お答えのように、アスベスト工場の周辺だけではなくて、石綿健康リスク調査の対象地域に住んだ経験がないという人々にも被害者がおられて、アスベストによる被害というのはもう計り知れないと、その広がりはということを今の数字は示しているというふうに思います。  環境省にお聞きしますが、にもかかわらず、一般住民に対する石綿健診、これをやっているのは、環境省がアスベスト工場の周辺地域の住民を対象に二〇〇六年度から行っている石綿健康影響リスク調査だけであります。現在、調査の一環として全国七か所で健診が実施されていますが、二〇一〇年度の石綿健康影響リスク調査では一体どれぐらいの人が受診したか。それから、二〇一〇年度の受診者数と二〇〇六年度からの累計実人数が分かれば教えてください。
  156. 佐藤敏信

    政府参考人(佐藤敏信君) お答えいたします。  御質問にありました平成二十二年度の石綿健康リスク調査の受診者は二千七百二十一人でございます。また、平成十八年から二十二年度までの累計受診者実人数は四千五百二十六人となっております。
  157. 市田忠義

    市田忠義君 五年間でたった四千五百二十六人。これは話にならないと思うんですね。その上、石綿救済法の認定を受けている被害者の圧倒的多数は石綿健康リスク調査の対象地域外、アスベスト工場の周辺に住んだ経験もない人たちが圧倒的だと。  環境大臣にここでお聞きしたいんですけれども、アスベスト健康被害の広がり、被害者がこれからも増え続けていくにもかかわらず、こういう健康管理体制で果たしてよいのか。アスベストの健康被害というのは、早期に発見して早期に治療すれば治る可能性もあると。是非、環境省として、関係省庁とも連携をして、工場周辺の住民や職歴のない人でも石綿関連疾患がある人に対しては、石綿関連で働いている労働者と同じような健康管理制度の確立、この検討が必要だと思うんですが、大臣、いかがですか。
  158. 江田五月

    国務大臣江田五月君) これは委員の御指摘を重く受け止めなければならないと思っております。  平成十八年五月に取りまとめられました石綿暴露の疫学解析調査というものがあり、中皮腫死亡者の多くが労働現場と関連している石綿暴露が原因であることが示唆はされたけれども、しかし、例えば尼崎市では暴露経路が特定できない死亡者が相対的に多いと、そういうような結果も得られておりまして、引き続き石綿暴露に係る健康被害の実態をきっちり把握していかなきゃならぬと、より効果的な疫学調査を実施をすることとして今予算化をしたところでございまして、また、中央環境審議会の二次答申では、健康被害リスクが低い又は不明な一般住民に対するより効果的、効率的な健康管理の在り方について検討すべきと、そういう御指摘もいただいているわけでございまして、今後、適切な健康管理の在り方を検討してまいりたいと思います。
  159. 市田忠義

    ○市田忠義君 時間が来たので終わりますが、やっぱり政府がアスベストの使用を全面的に禁止したのは二〇〇六年なんですね。人体への有害性を一九六四年に発表された世界保健機構や、あるいはILOの専門家会議が発がん性を指摘したのは七二年であります。また、ILOは八六年にアスベストの中で最も毒性の強い青石綿の使用あるいは吹き付け作業を禁止する条約を採択しましたけれども、日本の批准は二〇〇五年七月なのです。  二十年近くも安全対策を放置したばかりか、通算一千万トンの大量輸入を続けたという、私、国の責任は極めて重大だと思うんです。やっぱり定期的な健診など、国民を守るために国は責任を持って必要な措置を講ずるべきだということを指摘して、終わります。
  160. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 まず、支給対象の拡大についてお伺いをいたします。  修正案の作成段階で請求期限を五年にするか十年にするかという議論があり、そして最終的に自民党案の十年に決定したというように聞いております。この十年としたことに対する妥当性について、また、普通、請求期限を延長したり対象を拡大をしたりすると当然支給面で違いが出てくると思うんですけれども、私が説明を伺ったところでは支給対象・金額にそれほど大きな違いは生まれてこないだろうということでありましたけれども、本当でしょうか。  五年の場合と十年の場合と、人数、金額の面でどの程度違いが出てくるのか、その見通しについてお伺いしたいと思います。
  161. 佐田玄一郎

    ○衆議院議員(佐田玄一郎君) 当初、平成十八年三月二十七日から五年間ということで、それ以前のものも含めて五年で見直しをすると。それまでに、要するに五年がたつと時効が発生して、今度は、続いていれば特別遺族給付金が支給されるんですけれども、その制度がなかったので今回穴が空いてしまったと。  そういうことを考えたときに、五年の今回は見直しというふうな話に、以内という話になっておりますけれども、それですと、五年にすると、これからまた、例えば医療関係のお医者さんにしろ、またその健診をするところ、そしてまた知見が、例えば胸膜プラークであるとか、これを立証するというのもなかなか難しい部分もあるんですよね。  ですから、そういうことが周知徹底できる間はやはり患者さんのためにも延ばした方がいいだろうということで、一応十年ということで延ばさせていただきました。これによると、平成十八年三月二十七日から平成二十八年三月二十七日までですから、その間にしっかりと我々としては周知徹底をしていただいて、行ったお医者さんがこれはアスベストが原因ですねというのが分かるような、そしてそれの対応ができるような、そのために十年ということにさせていただきました。  また、金額につきましては、要するに前回の五年間の支給対象拡大の見込みでは約三十人ということでありますから、その見込額は九千百二十万円と。まあ推測です。そしてまた、十年にした場合はその倍ということで一億八千二百四十万ということですけれども、先ほど御意見がありましたように、これからどういう状況で患者の方が増えてくるか、また周知徹底がどのぐらい行われるかということがまだ不明なものですから、これからもよく見ながら検討をしていきたいと、このように思っています。
  162. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 では続けて、五年の見直し規定についてお伺いをいたします。  五年の見直し規定を設けたというのは、請求期間五年案、十年案の折衷案としての五年なのか、それとも元の法律で五年で一回法の切れ目ができましたけれども、元々五年の見直し規定があったので今回も入れましょうということなのか、どういう経緯なのでしょうか。
  163. 田島一成

    ○衆議院議員(田島一成君) 後段御指摘をいただきましたように、現行法の附則にございます法施行後の五年以内の見直しに基づいて、今回もやはり入れさせていただいたというのがお答えでございます。  やはり、一定期間の運用の推移というものをしっかりと見るには、一年や二年でそのデータ等々を集めることは大変不可能でございます。やはり五年、ほぼ五年というようなベースで、そういったものの推移を見た上での適切なやはり改正につなげていくことが大切だというふうに考えたものでございますので、その結果に基づいて、今後また見直し等々にしっかり着手できるように取り組んでいきたいと考えております。
  164. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 では次に、トンネルじん肺との比較の上での質問をさせてください。  私は、石綿よりも前にトンネルじん肺について知っておりまして、この石綿の被害でどういう症状になるか、中皮腫や肺がんと聞いたときに、ああ、じん肺と一緒だとまず思いました。  このトンネルじん肺について、私は議員の秘書をしていた時代に最初に陳情を受けています。当時、自民党の議員の秘書ですから自民党に、政務調査会に問い合わせますけれども、そのときに党としてはまだ対応の決定をしておりませんでした。今からもう六、七年前になると思いますが、たしか全国の二十三の地裁で係争中で、対応としては保留ということだったんですね。  それで、個人の議員としてどう対応するかという判断になるわけですけれども、被害者の方が言っていたのは、裁判は裁判でやっているけれども、とにかく今もトンネル工事は続いていて、これからもそういう被害者が出るであろうから、それを何とか防ぎたいと。ですので、その労働環境を改善してほしい、そういう基準を作ってほしいし、それにちゃんとメーター、計測計も付けてほしい、工事現場にというような陳情がメーンであって、それならばということで理解をしていたんです。  その後になって、石綿の被害が社会問題になって、こちらの方はすぐに法律ができたわけです。基金もできたと。今回、またどんと十年という自民党案で請求期限が延長されると。  ただ、症状としては非常にやはりトンネルじん肺と似ているわけでして、私は、この違いはどこから出てくるのだろうかと思っております。じん肺の方は、政権交代をして今年になってから和解をしております、政府と。ただ、そのときに、当初は陳情内容になかった基金をつくってほしいというような要望が出てきていまして、これがまだ残っておりますというような被害者の方々の声なんですけれども、和解は和解なので、和解をしたけれどもここはまだ運動しますというのは私は余り賛同しないんですね。  ただ、きっと被害者の方から見ると、自分たちは早いうちから訴訟も起こして運動していました。中皮腫でどんどん人が昔の労働が原因で亡くなっていきます。石綿の問題が後から出てきました。こちらはすぐに法律ができて、基金もできて、今回どんと延長してもらえるのに、恐らく不公平ではないかというふうに見えると思います。  ですので、この辺のいわゆる対応の違いについて、何がどう違うのか、当時の政権を担当しておられた、これは自民党の法案提出者の方に伺いたいと思います。
  165. 佐田玄一郎

    ○衆議院議員(佐田玄一郎君) 当時、私はそれほど関係はしておりませんでしたけれども、実は私は技術者ですから、トンネルの技術で入っていたことあります、実際。それはやっぱりいろいろな、今委員が言われたように、中には数量計で数字で測るものもありますし、ただ、中に入りますと湿度が一〇〇%近く、そして温度も五十度近くになって、それでどんどん岩が落ちてきたり、大変なもう作業状況であると。まずそういうところをしっかりとやっぱり我々は是正をして、安全確保していくということが大事なんじゃないかと思うんですね。  これの違い、今委員が違いというふうに言われましたけれども、私は、同じ部分で言うならば、アスベストの方の疾病もトンネルじん肺の疾病の方も、大変厳しい重篤な病気であるということは同じだと思います。ただ、救っていくというその範囲につきましては、アスベストの方については、基本的に労働者だけじゃなくて、そしてそれを要するに吸った方の潜伏期の問題、違いもあるんですけれども、子供さんが吸ってなってしまったり、また、労働者じゃない方が、直接労働者じゃない奥さん方が旦那さんの作業着を洗いながら暴露してなってしまったり、そういう方々は全く救済方法がなかったわけですよね。  だから、それを何としてでも全ての方々を救っていこうと、こういう思想で最初の法律があったわけでありまして、これももちろんトンネルじん肺の方も、それはしっかりとどういうふうな形で救っていくか。アスベストの方は、これはもう原因者負担、こういうことで、事業所から薄く、先ほどお話ありましたけれども、一階建て。二階建ては、直接原因の会社からやって基金をつくっていく。  私は、だから、そういう意味におきましては、トンネルじん肺につきましては、これは多分、トンネルで働いている以外の方々がトンネルじん肺になるということはかなり希有な例だと思いますので、その辺のことをこれからも関係者の方々とよく話して、そういう被害を受けないということをまずしっかりと議論をして、対策を練って、その補償もどういうふうにしていくかということをこれから議論していかなくちゃいけないんじゃないかと、こういうふうに思っています。
  166. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 同じ質問を厚労省に対してしたいと思います。  やはり私の頭の整理のためにしているんですけれども、佐田先生がおっしゃったように、トンネルじん肺の場合はトンネルに入って作業をしていた労災の対象者だけであって、家族とか周辺住民とか、そういう人たちは感染しないので基金をつくる必要はありませんということであれば、それはそれで頭の整理はされるので、解決の方法というのは被害者の要望によって最後違ってくるものですけれども、一応経緯を、どういうことであったのか御説明いただきたいと思います。
  167. 宮野甚一

    ○政府参考人(宮野甚一君) お答えをいたします。  ただいま佐田先生からお答えを基本的にいただいたとおりだと思っております。若干繰り返しになりますが、トンネルじん肺につきましては、これは健康被害を受けた方は基本的にそこで就労されておられた労働者であります。したがって、労災保険制度の補償の対象でございます。  石綿の健康被害につきましては、これは当然ながら、これも就労していた労働者の方については同じく労災保険制度による補償の対象になりますけれども、しかしながら、この石綿の健康被害については、こうした労働者以外の周辺住民の方、あるいは労災補償を受けずに死亡した労働者の御遺族といった、労災保険制度による補償を受けられない方々が相当数存在しているという実情がございました。こうした状況を踏まえまして、石綿救済法によります救済制度が設けられたところでございます。  この両者につきましては、以上のような点について相異なっているというふうに考えております。
  168. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 はい、分かりました。ありがとうございます。  それでは、最後の質問ですけれども、石綿の被害が問題化してから、例えば学校の校舎など建て替えが進みました。かなり進んだと推測いたしますけれども、現在、公共施設について、また民間の建物について、どの程度石綿を含んだ建物が残っているのでしょうか。これは割合でも構いませんけれども、そういうデータがあれば教えていただきたいと思います。
  169. 佐藤敏信

    ○政府参考人(佐藤敏信君) 御質問にありましたように、学校の校舎や公共施設などにおいて、石綿を含んだ建物がどの程度残っているかということでございます。  これについては、それぞれ所管する省庁が発表を行っているようですが、残念ながら現時点で環境省として取りまとめておりません。大変申し訳ございませんが、御通告を事前にいただいていたわけですけれども、後日、情報を取りまとめて御報告に上がるということでお許しを願いたいと思います。
  170. 亀井亜紀子

    ○亀井亜紀子君 ちゃんと対策室があるんですから、環境省としてこのデータはきちんと整理をしてください。よろしくお願いいたします。  それでは、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
  171. 北川イッセイ

    ○委員長(北川イッセイ君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十一分散会