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2011-08-10 第177回国会 参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 5号 公式Web版

  1. 平成二十三年八月十日(水曜日)    午後一時開会     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         中川 雅治君     理 事                 行田 邦子君                 今野  東君                 島尻安伊子君                 古川 俊治君     委 員                 石橋 通宏君                 岩本  司君                 金子 恵美君                 田城  郁君                 外山  斎君                 山根 隆治君                 猪口 邦子君                 宇都 隆史君                 長谷川 岳君                 橋本 聖子君                 木庭健太郎君                 横山 信一君                 江口 克彦君                 紙  智子君                 山内 徳信君    国務大臣        外務大臣     松本 剛明君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(沖縄及        び北方対策))  枝野 幸男君    内閣官房副長官        内閣官房副長官  福山 哲郎君    副大臣        法務副大臣    小川 敏夫君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        園田 康博君        外務大臣政務官  徳永 久志君        防衛大臣政務官  広田  一君    事務局側        第一特別調査室        長        宇佐美正行君    政府参考人        内閣府政策統括        官        清水  治君        内閣府沖縄振興        局長       大辻 義弘君        財務大臣官房審        議官       星野 次彦君        水産庁長官    佐藤 正典君        国土交通省土地        ・建設産業局次        長        塚本 和男君        海上保安庁長官  鈴木 久泰君        防衛省防衛政策        局長       高見澤將林君        防衛省運用企画        局長       松本隆太郎君        防衛省地方協力        局長       井上 源三君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する  調査  (新たな沖縄振興の在り方に関する件)  (沖縄における駐留軍用地跡地利用推進のため  の新たな法整備に関する件)  (沖縄振興一括交付金に関する件)  (尖閣諸島周辺領海内における我が国巡視船と  中国漁船との接触事案に関する件)  (北方領土問題及び隣接地域対策に関する件)  (沖縄の児童福祉関係基盤の整備に関する件)  (沖縄における鉄軌道の導入に関する件)     ─────────────
  2. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府政策統括官清水治君外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  5. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏でございます。  今日は質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。今日、三十分、時間をちょうだいをいたしまして、特に今懸案となっております沖縄の次期法制度を含めた振興策の在り方について、枝野担当大臣を中心にいろいろと議論をさせていただきたいと思っております。  本当に、野党時代から枝野大臣、この沖縄の振興問題についてずっと精力的にかかわってこられたということもございまして、今日は大臣と議論させていただくのを大変楽しみにしておりますので、どうかよろしくお願いを申し上げたいと思います。  それでは早速、まず最初に、これまでも大臣、機会あるごとに、次期法制度を含めた振興策の在り方について、政府として夏ごろをめどに考え方を出していきたいということでおっしゃられておりました。夏ももう半ばになってまいりまして、沖縄の皆さん、とりわけいつ政府として方針が出てくるのかということについて心配されていると思いますが、まずは現時点でこの次期の見通しについて大臣からお話をいただきたいと思います。
  6. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、この夏ごろを目標に一定の取りまとめを行うということで進めてきております。沖縄振興審議会からも七月に意見を提出をいただいてきているところでございます。  一方で、これについては来年度予算編成などとも直接かかわってくるところもございまして、御承知のとおり、第三次補正予算の編成等もございまして、行政の実務上、来年度の概算要求等の日程や枠組み等もまだ決まっていない状況でございます。こうした行政上の日程等を見据えて、概算要求等に遅れないように、政治状況によって遅れることがないようにしっかりと準備を進めてまいりたいというふうに思っております。
  7. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ということは、今のところだと八月いっぱいということは厳しい、大体九月になるのかなという感じで考えておられるということでよろしいでしょうか。もう一度お願いします。
  8. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 概算要求の一つの枠組みのようなところがある程度見据えませんと、当然、これ中期にわたる振興策でありますが、その初年度の組立て方等々全部絡んでまいります。そうした意味ではちょっと八月中というのはなかなかその関係で難しいかなと思っておりまして、その後の概算要求等の段取りを見ながら進めてまいりたいと思っております。
  9. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 今、八月中は難しそうだけれども、概算要求の進みに合わせて可能な限り速やかにという考えだということだと理解をさせていただきました。  それで、是非今日は大臣と議論をさせていただきたいんですけれども、今急ピッチで政府内でいろんな議論をされているところだと思いますが、その議論のかかわり方について、大臣、どの程度この今政府内で行われている次期振興策の在り方についての議論について大臣が直接的に関与をして、そしてグリップし、政治主導で方向性を決めようということをされているのかどうか。ちょっとその辺、大臣のかかわり方について確認をさせていただけますでしょうか。
  10. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) この間、沖縄政策議会や先ほど申しました沖縄振興審議会等でも御議論をいただいております。また、沖縄県からは知事さん始めとしてかなり頻繁に御要請、御要望を含めてお話をさせていただいているところでございます。  事務ベースにおいて、関係各省とも協議をいたしながら作業を進めていただいているところでありますが、これらが動く、少し前進するとかステップが進むごとに全部報告をいただいて、そして私の方からこういう方向でという指示を出して、それで事務レベルでの各省との協議、調整を進めさせていただいている、あるいは県などとの御相談も進めさせていただいているということで、おおむね現在の状況といいますかここまでの振興について、私の指揮の下で進めていただいていると認識をしております。
  11. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ありがとうございます。  大臣の指揮の下で進めておられるということですが、私がなぜこれをお聞きしたかったかといいますと、やはりこれは民主党政権になってから初めてこの次期振興策というのを作ると。そういう意味合いでは、やはり民主党政権としての理念ですとか考え方ですとか政策ですとか、そういうものをこの次期振興策にしっかりと入れ込んでいただきたい、それがまさに民主党政権としての進め方だというふうに思っておりまして、その点について改めてちょっと、今大臣グリップしておられるということですが、この今回の次期振興策に民主党政権としての理念、考え方、これをしっかりと入れ込むべく大臣がやっておられるということで確認させていただいてよろしいでしょうか。
  12. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 行政の立場では、先ほど申しましたとおり、私の指揮の下で関係部局、頑張って作業を進めてきていただいております。さらに、それに加えて党の側でも岡田幹事長自らがトップで沖縄議会を設置されて、党の方の議論も、岡田幹事長ともしっかりと連絡取らせていただいて、それを踏まえながら対応させてきていただいているところでございます。  もちろん、沖縄の振興のためには、民主党の理念ということと同時あるいはそれ以上に、沖縄の皆さんの思い、声ということが重要であろうかというふうに思っておりますが、そうしたことを十分に踏まえながら、しっかりといい意味での政治主導で進めてまいりたいと思っております。
  13. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ありがとうございます。  今、民主党のそういう政策理念もしっかり入れながら、ただ同時に、沖縄の県民の皆さんの思いをしっかりと入れ込んでいきたいということだと思っております。是非、そういう形で取りまとめをお願いしたいと思いますけれども。  そこで、私自身は、この議論の出発点というか次期振興策に向けてやはり大事なのは、沖縄の県民の皆さんの生活を第一に考えて次期振興策が作られるべきだという、まさにこれは民主党政権としての国民生活が第一という理念に合うわけですけれども、是非、沖縄県民の皆さんの生活がこの次期振興策でどうなるのか、またどうしていくのか、その点についての方向性をしっかりと出していただきたいというふうに考えておるところでございます。  そのためには、やはり今の沖縄の県民の皆さんの生活がどういう状態にあるのかということをしっかりと把握、認識をした上で、それをじゃどうしていくのかということをしないと、なかなかはっきりしたものが出てこないわけですけれども、そこで今日は皆さんのお手元に資料を用意をさせていただきました。これがもちろん今の沖縄の皆さんの生活の全てを表しているわけではありませんけれども、その一端をこの資料で皆さんと一緒に認識を合わせるために用意をさせていただいたものです。  とりわけ、この間、四次、四十年近くにわたって約十兆円以上の投入がされてきたわけですけれども、しかしながらその一方で、いまだに沖縄の皆さんの県民所得が全国最下位であるとか、そういう指標はよく言われているわけですが、これを改めて私も作成しながら見させていただいて、例えばグラフの一、見ていただければ、この十年、四次の振興策があったわけですけれども、十年全然変わっていないんですね、県民所得の位置が。全国との格差は縮まってはおりますが、それは全国が若干下がったから格差が変わったわけで、沖縄の皆さんの県民所得の推移というのはほとんど変わっていないことがはっきり分かります。  二ページ目の失業率ですけれども、これも改めて、どうも印象的には失業率ずっと高かったんじゃないかというような印象を持つんですけれども、これを見ていただければ、逆にこの十年、二十年の中で沖縄失業率が上がってきている、そしてまた高止まりをしてしまっているという状況がここではっきりと見て取れるわけです。  私自身、とりわけ今回改めて愕然としたといいますか、この三のところの雇用形態別の就業者を確認をさせていただきました。表の三と表の四、これ同じものなんですが、実は表の三は総務省統計、表の四は沖縄県が実施をした実態調査による報告。これを比較してもらいますと、沖縄の非典型雇用、非正規雇用率が全国より高くて四〇%だというような表現がよく使われます。ただ、この表四の実態調査を見ていただくと、状況はもっと実は現実的にはひどいのではないかということが、これ一番新しい二十二年度の数字ですけれども、合計のところでいうと、常用雇用が半分を切っている、そのほかは全部非正規。とりわけ、女性の常用雇用は三割ちょっと、さらには、若年層で見ていただくと、男性の三十五歳未満でいうと五割ちょっとしか常用雇用がないという、こういう状況を改めて見させていただいたときに、これがひょっとすると沖縄の今の現状、状況を本当に表している数字ではないか。  三ページの上のところに、いや、だってずっとそうだったんじゃないかと言われるとまたあれなので、この経年の変化も付けさせていただきました。これも沖縄県の実態調査から作ったものですけれども、これもこの十数年、十年の間に沖縄の正規雇用、常用雇用というものが減少している、二〇%近く減少している、そして、その一方で非正規が格段に増えてきてしまっている、そういう状況がこれを見ていただければ分かるのではないか。  大臣、これ今御覧になってどんな感想をお持ちか、お聞かせいただけますでしょうか。
  14. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、沖縄の振興の最終的な目的沖縄県民の皆さんの豊かな県民生活の実現でございます。そうした意味では、失業率であるとかあるいは雇用の形態であるとか、こうしたところが大変重要なポイントになるというふうに思っております。そうした意味では、この十年、二十年という単位で見た場合には、日本全体としては非常に状況が悪化している中で、沖縄がある程度踏みとどまって、その結果相対的に縮まっているということについては、これは私、率直に前政権の政策も含めて一定の評価をすべきだろうと思っております。  ただ、今日御指摘いただいたグラフの三でも顕著に出ておりますとおり、やはりそれでもこの五年ほどは雇用の質が非常に不安定化をしているという意味では、沖縄がこれからむしろいい方向に伸びていけるのか、それとも全国的に生じてきている雇用の不安定の中に、元々ベースが必ずしも良くない中で落ち込んでいってしまうのかという大変大きなポイントを迎えているのではないかというふうに思っておりまして、何とかこの雇用の質を従来どおり高めていく、従来の線に少なくとも戻していく、その上で更にそれを量、質共に高めていくという努力をしっかりと進めていくことが沖縄振興の一つの大きな柱になろうというふうに受け止めております。
  15. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ありがとうございます。  まさに、今大臣が最後のところで強調をされました雇用の質というところ、ここをどうやはり次の振興策の中で高めていけるかということは大きなポイントになるのではないかと思っています。  実は、そのところでまだ懸念があるわけですけれども、この三ページの下の表五に産業別の就業形態の表を付けさせていただいております。これも改めて見ていただければ、まさに今、次期振興策の中で最優先の産業、育成の産業と言われているところ、とりわけ観光の関係のところですとか、情報通信も含めてですけれども、見ていただければ、常用雇用の率が非常に低くなっている、とりわけ観光関係、飲食店、宿泊、サービス業を含めて非常に低くなっているということが見ていただけると思います。つまり、単に産業振興をするだけでは、その産業振興した結果が果たしてどれだけ沖縄の県民の皆さんの生活に結び付くのかどうかというところをしっかりと考えていかないと駄目だということがお分かりいただける。  もう一つ、一番最後のページの、これ、グラフ五になりますけれども、これも私、これは沖縄県の方で総務省のデータを中心に作られたものだと理解をしておりますが、これを見させていただいたときに、改めてこの沖縄の今の労働者の皆さん、働く仲間の皆さんの状況というのがここで非常によく表れているのではないかなというふうに考えています。全国のデータと比較をしましても、収入所得が非常に低い層が非常に高くなっている。とりわけ産業のところで考えますと、飲食店、宿泊業のところの山が物すごく左側で高くなっている。  こういう状況を見て取ったときに、是非とも、先ほど大臣が言われた雇用の質を高めていく。まさに、産業を育成はする、もちろんそれは大事なことですが、その産業が発展する、発達する、それがどう生活者の皆さん、労働者の皆さんのちゃんとそこに分配されていくのかというところのシステムも含めて、その形をこの振興策の中に書き込んでいただかないと、単に産業を育成するだけではそれが自動的にそうならないということは、今のこの四次、四十年の振興策を経た結果こういう状況になっているということを考えれば、やはり非常に大事なテーマになるのではないかと思いますが、大臣、改めてそのことをしっかりと次期振興策に具体的に入れ込んでいただくということについて決意をお聞かせいただけますでしょうか。
  16. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) まさに雇用の質を高める、それぞれの職場で働いている皆さんがしっかりとある一定程度の収入が得られるようにしていくということのためには、生み出す付加価値を高めていくことが必要ではないかと。観光も、ただお客様が来てくれればいいではなくて、安定的にある程度お金を払ってでもやっぱり沖縄には来たい、宿泊したい、沖縄で物を買いたいと思っていただけるような付加価値の高い観光、あるいはお客様を安定的に来ていただける、そのことで常用雇用につながっていくというような側面があろうかと思います。  また、情報通信も、いっときコストが安いので沖縄へという時期があったかというふうに思いますが、むしろ、この間、ITを中心として沖縄だからこそ高付加価値の情報通信産業が育っていくという状況に進んできていると思いますが、これをずっと加速することによって、まさに高付加価値が沖縄で生じているということが大変重要ではないかと。そういった意味では、まさに産業政策そのものも質的な部分が問われていると。  同時に、御指摘いただきましたとおり、そうやって生み出された付加価値がそこで働いている皆さんの暮らしにしっかりと及んでいくような、これは国としての沖縄振興策のところでどこまで具体的に直接やれるか、やるべきなのか、難しいところはありますが、恐らく沖縄県においても同じような問題意識をお持ちだというふうに思いますので、そこはしっかりと連携、相談をして進めてまいりたいというふうに思っております。
  17. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ありがとうございます。  今大臣おっしゃられたとおり、高付加価値を目指していく、そして高付加価値をつくってしっかりとそれを県民の皆さんの利益につながるようにしていくんだということです。それを是非具体的に次期振興策の中で、これから最終段階ですが、作っていただきたいなというふうに考えております。  そして、その意味では、今大臣、情報通信ということも触れられましたけれども、もう一つ具体的に、じゃ、どう沖縄の振興を図っていくのかということで、これもかねがね、大臣、いろんな場で、是非沖縄アジアへの窓口にしていきたいんだということをおっしゃられています。つまり、内に閉じたものではなくて、これからのアジアということを見て、成長市場であるアジアをしっかりと意識をして取り込んでいくんだ、そういう意味合いだと思いますけれども、大臣の口から是非、アジアにも開けた窓口と大臣が言われていることについて、どんな沖縄をイメージをされているのか、具体的にちょっと教えていただけますでしょうか。
  18. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 二十一世紀は世界史的に見ても、恐らくASEAN諸国であるとか台湾であるとか、あるいはインド、そしてメーンランド・チャイナ、まさにアジアが、既に大きく成長しておりますが、ここから更に大きく成長していく時代になっていくだろうというふうに思っております。そうしたことの中で、沖縄はもう地理的に間違いなく、こうしたこれから二十一世紀成長していく地域に最も地理的にも近い場所にあるわけでありますので、そのことの利点を十分に生かしていくことによって、二十世紀に経済成長を遂げることができた我が国の持ち味と二十一世紀成長していくアジアの国々の成長力というものが、まさに沖縄を窓口、接点としてうまくかみ合わさっていくことが双方にとって、そして何よりも沖縄にとって大きな意義を持っているというふうに思っております。  私がこのことを改めて確信をいたしましたのは、沖縄担当大臣を拝命いたしまして沖縄に伺わせていただきましたときに、一昨年の十月に開始された国際航空貨物拠点、ハブ事業の現場を見させていただきまして、そしていろいろと御説明を伺ってまいりました。二十四時間空港である那覇空港を拠点としてアジアの主要八都市を毎晩結んでおられまして、そして、沖縄の空港からまた国内、そこで荷物を移し替えて飛ばすということが非常に、単に沖縄にとってだけではなくて、物流のスムーズな展開という意味からも大変大きな意義を持っている。その結果、国際貨物の取扱いでは既に中部国際空港を抜いて、成田、関空に次いで現在我が国の第三位ということになっております。これは単に物流だけではなくて、そこに物流の拠点ができれば、そこに付随していろいろな産業も伸びていくことになってまいりますので、もうまさにアジアの、日本にとっての玄関口という役割を既に果たし始めてきておりますので、これを大きく育てていきたいと。  それから、もう一点は観光でございます。  沖縄の魅力はまさに海外の皆さんにとっても大きな魅力だというふうに思っておりますが、現状では外国人観光客の方が全体の五%程度にとどまっております。アジア諸国が経済的に発展すれば、そうした国々のお金を持った豊かな層の皆さんが、沖縄歴史、自然、そして観光業としても、様々なサービスの質の高さ等を求めて、恐らく潜在的にはたくさんの方が来ていただける余地があろうというふうに思っています。  それは、日本全体としてもアジアからたくさんの観光客に来ていただくということを求めていかなければならないと思いますが、これまたやはり地理的に一番近いということは大いに効果があることだろうというふうに思っておりますので、こうした意味も含めて、アジアに開かれた窓口として沖縄の発展は大変大きく期待できるし、またそのことは日本全体にとっても大変大きな意義を持っているというふうに思っております。
  19. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ありがとうございます。  私がこの点について大臣の考えを聞きたかった大きな理由は、私、個人的には、このアジアへの窓口、確かにそうなんだと思うんですけど、窓口と言ってしまうと、あくまで物とか人とかそしてお金とか、その流れが沖縄を経由をして日本アジアなりをつなぐという、そういうどちらかというと中継基地というか、そんな流れでしか、双方向というか一対一の関係のような、そんなイメージを持ってしまうんですね。  むしろ、先ほどまさに大臣が国際物流の例を挙げてハブという言葉を使われました。まさに、窓口というよりは、私は沖縄に是非アジアの、又は世界のハブになってほしい。ハブというのは、決して日本と世界をつなぐ窓口というだけではなくて、逆に世界とかアジアのいろんなものが沖縄を経由して流れていいんです。別に沖縄から日本に入ってこなくても、例えばシンガポールと中国貿易沖縄を経由して行われるとか、お金も物も人も沖縄を経由してアジア、世界が流れるとか、それによってアジア企業とか世界の企業沖縄に引き付けられ、また人も来、それが沖縄の地元の県民の皆さんの、産業の育成もそうですが、生活の向上につながっていく、人材の育成にもつながっていく、そんなハブとしての沖縄を是非イメージをしたいなと思っているんですが、大臣、ちょっと違いますか。大臣は、そのハブということについて見解があればお聞かせください。
  20. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 大変意欲的なお話をいただきましたが、まさに、中期というべきなのか長期というべきなのか、目指していく方向は御指摘のとおりだろうと私も思います。  まずそこに向かっていく第一弾として、物流の拠点として更にしっかりとした基盤をつくらなきゃいけないだろう、あるいは、たくさんの外国人観光客の皆さんが来て沖縄になじんでいただくということが大事であろうということで、短期的にはそういったところをしっかりと進めていく。その結果として、例えば私は、現状の沖縄でも例えば物流の拠点に、日本アジアを結ぶ物流の拠点としてのしっかりとした位置付けがなされれば、沖縄の持っている今の潜在力であれば、しっかりとそこから先、今委員が御指摘されたような方向には進んでいくのではないかというふうに確信をしておりまして、まさに目指している方向は同一であろうというふうに思っております。
  21. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ありがとうございます。  この点も、実は私自身もかつてシンガポールに二年半在住をして仕事をしましたし、またフィリピンマニラにも三年間在住をして仕事をしました。いろんなアジアの都市を実際に住み仕事をし経験をさせていただいて、そしてまたシンガポールやマニラを比較をし、どうアジアのハブ、都市というのが成長していくのかということについても実際にいろいろと見させていただきました。  その上で、今大臣、国際物流というところをとりわけ観光も含めて言われましたけれども、私自身は要素としては三つあると思っておりまして、一つは情報通信、ICT、そしてもう一つは物流、国際物流、そしてもう一つは金融です。これ三点セットが、まさにこれがグローバル化の原動力であり、それがまた各地の成長につながっている、それがそろわなければ、なかなか国際的な競争の中で発展していくことは難しいのではないかと逆に思ったりもします。  そういう意味では、今、国際物流については大臣特に触れられましたけれども、とりわけ最後に情報通信について大臣のお考えを是非お聞きをしたいと思いますけれども、情報通信、これまで沖縄についても特区をつくっていただいて、今随分成長してきております。  ただ、いろんな企業が進出をしてきておりますが、これもほとんどが今のところ国内の企業、ICT企業沖縄に進出をしてきている、そういうことがあると思いますが、これも今の議論の観点からいきますと、是非もっともっと世界の、アジア情報通信企業沖縄に来てもらって、そしてまたそれがいい相乗効果をつくっていく、情報通信の世界最高のインフラ、サービス、そういうものをつくることによってそれ以外の様々な産業の企業が引き付けられてくる、そんな基盤をつくることが必要だと思いますが、大臣、この情報通信の発展について、今の現状を踏まえて、次期振興策の中でどんなビジョンを描いておられるか、お聞かせください。
  22. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) ハブになっていくために、情報通信の基盤といいますか、その産業が大変重要であるということはまさに御指摘のとおりだろうというふうに思っております。  そして、この間も、先ほど申しましたとおり、最初のうちはコストが安いということで、それこそコールセンターが沖縄へというような形からスタートしたのかもしれませんが、私、那覇空港を視察させていただきましたときにも、同時にICT関連のところを見させていただきました。かなり、まさにしっかりとした情報通信産業の基盤をつくりつつあるというふうに思っております。  まさにここは、アジアに開かれたということも含めて大変重要な成長のもとであるというふうに思っておりますので、御指摘のとおり、国内の企業だけではなくて、海外から沖縄に拠点を持とうというふうに思っていただけるところ、これは短期でも目指していけるところだと思いますので、そこに向けて、もちろん沖縄振興策については県などとも御相談しなければいけませんが、私自身は一つの大きな柱として後押しができるような構図をつくってまいりたいというふうに思っております。
  23. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 時間が来ておりますので、最後に一つだけ。  今大臣がおっしゃられたことは非常に重要だと思うんですけれども、例えば私もフィリピンにおりまして、フィリピンというのは今アジア最大のコールセンター市場になっています。いろんな世界の企業がコールセンターをそこへつくってBPOをやっておりますけれども、ただ残念ながら、それが人材の育成とか発展性につながっていないという状況もあります。是非そういうところも研究をしっかりとしていただいて、やはりそれ以上のもっともっと高度な、高付加価値な、そしてそれによってほかのいろんな業態業種企業沖縄に引き付けられるような、そんな情報通信の発展性というもの、これ、アジアと、ほかの都市と競争するわけですから、シンガポールなり香港なりと競争するわけなので、沖縄に来るんだという、まさにその国際競争力があるものをつくっていかないといけないわけですから、そこを是非具体的に入れ込んでいただきたいということをお願いをさせていただいて、その点について最後に大臣の決意をお聞かせをいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
  24. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 本当に貴重な御提起をいただいたというふうに思っております。本当に高付加価値を沖縄では生み出すことができる、情報通信においてもですね、そのための基盤をしっかりとつくっていくこと、そのことが、沖縄情報通信においてもアジアの、ひいては世界のハブに向かっていく何よりものポイントだろうというふうに思っております。そのために努力をしてまいります。
  25. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ありがとうございます。  終わります。
  26. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 自由民主党、島尻安伊子でございます。  本日、限られた時間、目いっぱい質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  まずは、跡地利用に関することでございます。  御案内のとおり、跡地利用における課題は、一番に地権者の合意形成にあるというふうに思っております。沖縄の駐留軍用地が米軍統治下において強制収用されたという経緯から、普天間飛行場は民有地が九〇%以上占めていると、公有地が極端に少ないということであります。将来の幹線道路や大規模公園等の建設のための公用施設の用地の確保ということが課題になっております。  また、普天間飛行場の地権者数は、平成八年のSACO合意時、約二千四百名から平成二十一年には約三千二百人と大幅に増加をし、さらに県外、国外の在住の地権者数も大変増加傾向にあるということでありまして、このままでは跡地利用に対する地権者のコンセンサスを得るというのがますます難しくなっているという背景がございます。  那覇新都心地区は、昭和六十二年の返還後、跡地整備の完了までに実に十九年を要していると。同地区による公共施設の用地の先行取得面積は約六十ヘクタールではありますけれども、用地取得に約十二年の期間を要したということ、全面返還前の先行取得の期間が短かったために返還後の先行取得が長引いて、結果、事業に着手するということが遅れてしまったという現実がございます。  こういった背景を鑑みて、普天間飛行場を抱える宜野湾市は、もう既にこの軍用地の先買い事業というものを進めているわけであります。普天間飛行場跡地に将来予定される公共施設の用地を早い段階から確保するということは、新たな住みよい町づくりを進める上で大変有益だというふうに考えております。  宜野湾市による普天間飛行場の用地の買上げについてはいわゆる公拡法が適用されておりまして、地権者が市に土地を譲渡した場合の譲渡所得の特別控除額は一千五百万円であると。まずここを確認をしたいんですけれども、国交省、お答えいただけると思いますが、この確認をお願いいたします。
  27. 塚本和男

    ○政府参考人(塚本和男君) 先生今おっしゃいましたように、宜野湾市の方では平成十三年度から普天間飛行場の土地の買取りを行っております。公有地の拡大の推進に関する法律、これに基づく買取りにつきましては、年度ごとに沖縄の国税事務所との協議を行っているというふうに聞いております。  実際に、地権者が市に土地を譲渡した場合には千五百万円の特別控除の適用があるというふうに聞いておるところでございます。
  28. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 ありがとうございます。  普天間飛行場はSCCやSACOにより返還の対象とされているわけでありますけれども、日米合同委員会における返還合意に至らないSCCやSACOレベルでの返還合意でも公拡法を適用しても法律上は問題ないという理解でよろしいでしょうか。国交省、改めてお願いします。
  29. 塚本和男

    ○政府参考人(塚本和男君) 公拡法の適用のある土地に対する千五百万円の特別控除の要件というのは、この法律で、地権者からの買取り希望の申出に対しまして地方公共団体との協議に基づいて買い取られる場合、こういった場合であるというふうにされております。この協議につきましては買取りの目的を示して行うこととされておりまして、都市計画法に規定する都市施設に関する事業等、こういった用に供する目的で買取りする場合に千五百万円の特別控除の適用があると、かように考えております。
  30. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 国交省財務省は、宜野湾市によるこの普天間飛行場の土地の買上げに公拡法を適用しているわけでございます。千五百万円の控除をすることについて、普天間飛行場が合同委員会での返還合意ではなくSCCやSACOレベルでの返還合意であることを配慮しているということだというふうに思うんですけれども、この辺の御説明、もう一度いただけませんでしょうか。
  31. 塚本和男

    ○政府参考人(塚本和男君) 公拡法上は、日米間のこういったどういう取決めによるというものとは関係なく、法律上要件に該当すれば千五百万円の特別控除の適用があると、かように考えております。
  32. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 済みません、ちょっと大事なところなので。  必要があると認められたときにはこの公拡法が適用されると。必要と認められたときにはということですね。
  33. 塚本和男

    ○政府参考人(塚本和男君) 公拡法上の法律の適用要件に該当すれば対象になるということでございます。
  34. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 そうしますと、公拡法上認められるということは、もちろんその買取り、その後の買取り、いわゆる地方自治体からの買取り等々いろいろなことがあるわけでありますけれども、では今回のこのような普天間飛行場について、SCC、SACOのレベルでの返還合意に公拡法を適用するということは法律上問題ないということですね。
  35. 塚本和男

    ○政府参考人(塚本和男君) これは市の先行買取りというものをどういうふうに考えるかということでございまして、一定の公共目的に該当するという買取りの場合は適用されるということでございます。
  36. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 ちょっとはっきりと、言ったところを是非お聞きしたいわけでありますけれども、もしかしたら事務方の方ではどうもというものかもしれません。  改めて、宜野湾市はこの基地返還に伴う跡地の転用推進基金というものを創設しておりまして、先行取得に努力をしているということであります。国はこのような地方自治体の取組に対して財政、税制による支援をすべきだというふうに思いますけれども、ここのところ、是非大臣からの御答弁いただけないでしょうか。
  37. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 基地の跡地利用は、今後の沖縄振興を考える上で大変重要な課題の一つであるというふうに思っております。そうした観点から、既に内閣府としては、地方公共団体の取組に対する支援として、跡地利用が円滑に進むよう、返還前から実施する各種調査や跡地利用計画の策定などの財政支援を行ってきたところでございます。  更に踏み込んだ御支援をという趣旨かというふうに思いますが、これについては、今のところ、こうした各種調査や跡地利用計画策定の財政支援ということで対応してまいりたいと考えております。
  38. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 もう大臣も御承知だと思いますけれども、沖縄県はSCCやSACOレベルでの返還合意がされた軍用地について、先行取得した場合には譲渡所得の五千万控除ということを求めているわけでございます。  もう一度大臣にお聞きをいたしますけれども、この沖縄の要求どおり、軍用地の事前買取りということ、この趣旨に鑑みて五千万控除を認めていただけませんでしょうか。
  39. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) この宜野湾市による先行取得についての過去五年間を調べてみますと、現在公拡法で認められている一千五百万の特別控除を超える、つまり契約額が一千五百万円を超えた実績は大変極めて少ないというふうに承知をいたしているところでございます。  こうした契約実績等を踏まえるとともに、現行譲渡所得の控除制度の下での他との均衡も考慮をしなければならないというふうに思っておりまして、現時点では控除額を引き上げるということは考えてはおりません。
  40. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 大臣もこの跡地利用、その先行取得の意義の重要性ということはお認めになっているということでございまして、今後、沖縄振興の鍵とも言えるこの跡地利用なわけでありまして、この辺ももう少し踏み込んでお考えをいただきたいというふうに思っております。  いろいろと私も調べてみました。確かに租税特別措置法というものに、所得控除額が五千万とされている収用対象事業に関連した土地の譲渡のものがございます。このものは、先ほども申し上げましたけれども、沖縄県は跡地の先行取得について、地主が土地を国、県、市町村及び土地開発公社に譲渡した場合にはその譲渡所得について五千万円の控除をするように求めているわけでございます。  しかし、その収用対象事業に関連していない土地の譲渡についても五千万円の控除が認められているものが実はございます。それが、沖縄県の区域内の土地の位置境界の明確化等に伴う五千万円特別控除の特例というものがございます。この存在、存在といいますか、これは大臣、御確認いただいておりますでしょうか。
  41. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 直接詳細については承知をしておりません。
  42. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 事前に質問の通告はしておりますので、続けていきたいと思います。  続けますけれども、この収用対象事業に関連していないにもかかわらず、租税特措法第三十三条の四第一項に規定する収用交換等による譲渡に該当するものとみなして五千万控除をしているという事実がありますけれども、これはこの対象にしたということはなぜなのかということをお聞きをしたいと思います。これ、財務省の方からお願いします。
  43. 星野次彦

    ○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。  今先生おっしゃられましたように、土地等の収用等による譲渡につきましては、個人の自由な意思に必ずしも基づかない強制的な手段による資産の収用であるということ等を踏まえまして、五千万円の特別控除が認められているところでございます。  先生がおっしゃっておられました沖縄県の土地の位置境界の明確化等を図る特別措置法がございまして、これの実施によりまして位置境界が明らかになった土地等につきましては、買取りの申出又はあっせんにより譲渡を行った場合には収用等による譲渡とみなして五千万円の特別控除が認められているところでございます。  この制度が認められている趣旨でございますけれども、これは、沖縄県におきまして、戦争等により土地の形質が変更され又は土地の登記簿及び地図が滅失したことなどによりまして、位置境界不明地域が広範かつ大規模に存在していたといった特殊状況に鑑みまして、緊急かつ計画的に土地の位置境界の明確化を図るために政府によって地図が作成され、それに基づき位置境界不明地域の権利調整を行う必要があったといった特殊な事情を踏まえまして昭和五十二年に法律が作られ、五十四年からこの特別措置法が実施されたことに伴い措置されたものと考えております。
  44. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 ありがとうございます。明確だったというふうに思います。  重ねてお聞きいたしますけれども、この位置境界明確化による五千万円控除というのは、位置境界明確化のための有効政策手段であったとの認識かどうか。防衛省と、これ、内閣府別々ですよね、その対象が基地内か外かということで違うというふうにお聞きをしておりますので、各省にお聞きをしたいと思います。
  45. 広田一

    大臣政務官(広田一君) 御答弁申し上げます。  防衛省関連について申し上げますと、位置境界明確化法第二十四条に基づきます国の土地の買入れについて確認をしました。その結果、過去の実績については確認をすることができなかったところでございます。さらに、同法第二十条に規定をいたします土地又は建物等の買取りの申出及び同法第二十一条に規定をいたします土地の交換等のあっせんについても、駐留軍用地について確認をしましたところ、過去の実績については確認ができなかったところでございます。よって、防衛省といたしましては、当該特別控除と位置境界明確化の進捗、これ現在約九八・八%済んでいるわけでございますが、直接的な関連性はないのではないか、このように考えているところでございます。  ただ一方で、島尻委員が御指摘、また問題意識を持たれているように、この特別措置といったものを設けながらなぜ実績がこのように上がっていないのか、こういったことにつきましては、その理由とか要因については分析して検証するように指示をしているところでございますので、その結果が分かればまた御報告をさせてもらいたいというふうに思います。
  46. 大辻義弘

    ○政府参考人(大辻義弘君) お答え申し上げます。  私どもの方の制度に関しましては、資格認証明書を発行しております沖縄総合事務局によりますと、昭和五十四年度以降約八百件の利用実績があると承知しております。
  47. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 いずれにいたしましても、この土地の事前買取りということは大変に、先行取得というのは大変に意義のあることだというふうに考えておりますし、大臣もお認めいただいているところですので、是非、沖縄県の要望ということもございますのでお願いをしたいと思っております。沖縄県が要望しているということイコール、やはり過去において、この跡地利用、あるいは返ってくる土地を一日も早く事業化できるようなものにするために必要なんだということを鑑みての申出だというふうに思いますので、この辺よろしくお願いしたいと思いますけれども、ここで大臣の御見解をいただけませんでしょうか。
  48. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 跡地利用の重要性は本当に認識をしているところでございます。  ただ、その上で、先ほど申しましたとおり、過去五年間の宜野湾市における実績、それから現状の今御指摘いただきました租税特別措置、位置境界明確化後の権利関係の調整の件も含めて、他の制度との整合性というような観点も踏まえながら対応しなければいけないというふうに思っております。  こういったことについての対応を進めていく上でも、いずれにしても跡地利用計画の策定が重要であろうというふうに思っておりますので、返還前から実施することの可能な各種調査や跡地利用計画策定の財政支援等についてはしっかりと進めてまいりたい、こうしたものが進んでいく中で今後の検討の課題にさせていただければと思っております。
  49. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 ところで、大臣、前回だったか前々回のこの委員会でお聞きをして、跡地利用法に関しても閣法でお出しになるというようなお話だったかというふうに思いますけれども、この跡地利用法の進捗状況、これについてお答えいただけませんでしょうか。
  50. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 振興法の作業と併せて検討作業を進めているところでございます。来年の通常国会には法案を提出したいということで、今そのための準備の作業が鋭意進んでいるという状況でございます。まだ残念ながら、こういった方向でといった、例えば骨子とかそういう段階にはまだ至っておりません。
  51. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 たしか、あのときも夏までにはまとめてというようなお話でありましたけれども、これは内閣の中のどこかのチームで具体的に話し合われているところなんでしょうか。
  52. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 私の下の沖縄の部局、当然これについては関係省庁防衛省やあるいは外務省などとも一定の御相談が必要でございますが、沖縄部局で検討を進めているところでございます。
  53. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 沖縄の新しい振興法と並行して、これも大変に、軍転法今年で切れるわけでありますので、大変重要な法律でございますので、しっかりと進めていっていただきたいと思います。  では、沖縄振興法の方に移らせていただきますけれども、沖縄県内、今、沖縄振興一括交付金というものの議論が取りざたをされているところでございます。県民の期待が日に日に高まっているかなという印象を持っております。  ところで、先ほど民主党の先生の御質問の中で概算要求に関する御質問もあったわけでありますけれども、この沖縄振興一括交付金の創設について、概算要求基準の中でどのように位置付けられるのかということをお答えいただきたいと思います。
  54. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) まさに、どういった全体としての概算要求の基準の作り方になるのかということを、これは財務省を中心に検討、調整をしているところでございまして、概算要求のやり方がどうなるかということと併せて、一括交付金について概算要求段階でどういう扱いになっていくのかが連動していくということになると思っております。  そうした意味で、この概算要求の基準についてある程度方向性が出てくることが一括交付金についての第一段階、一年目でこういう組立てになっていくであろうという見通しを立てて、それが振興法全体の枠組みにつながっていくということで、若干時期が遅れますということを申し上げているところでございまして、まだ概算要求のどういう基準の立て方をするかということ自体が、財政当局の方で案自体もまだまとまっていません。  沖縄担当大臣としてだけではなくて官房長官としてもまだ伺っていない、相談をしていない段階でございますので、そうしたものが固まってくる段階で併せて概算要求段階での一括交付金についての扱いを沖縄担当大臣としては整理をしたいと思っております。
  55. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 ところで、この一括交付金の考え方、整理の仕方なんですけれども、これまでに沖縄の関連予算、その積み上げの根拠として沖縄振興法があり、高率補助が書かれた別表があって、そこからの積み上げでトータルの金額が出ていたかというふうに思いますが、今回この一括交付金化となったときの、この今までの高率補助との整合性あるいは関連性といいますか、それをどのように整理をされるのか、お聞きをしたいと思います。
  56. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 一括交付金に制度を変えていくに当たっては、ある時期からとおんと全部一括交付金に変えることが簡単ではないというふうに従来から思っておりますし、申し上げてきております。  今御指摘いただいたとおり、従来はその高率補助制度等を含めて積み上げで作られてきている沖縄関連予算について、特に補助金について、その高率であった部分の意味というのは従来も今後もある程度の時期は少なくとも残るであろうと。しかし、一括化をするときには、個別の事業について高率補助でくっつけたものを足し算するわけではなくなりますので、そのときにこの高率補助が必要であった背景というものをどう一括交付金の金額の算定に反映させていくのかというのは、正直申し上げて簡単な話ではないと思っております。まさに連立方程式だというふうに思っておりまして、それは、これからどういう段取りで段階を踏んで全体を一括交付金化していけるのか、それと、例えば予算の編成の仕方等々全部連動してくる話であるというふうに思っております。  そうした意味で、現時点で概算要求のやり方についてのある程度の見通しと連動させながら、初年度こういうやり方で、従来の高率補助制度があったことと激変がないような形での一括交付金の制度につなげていくことを努力をしなければならないと、こんなふうに考えています。
  57. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 お聞きをしておりますと、かなり沖縄県の要求と差が出てきているかなという印象を受けております。  先ほど、今回のこの振興法を作る上で、民主党の政権理念をきちんと入れつつ、なおかつ沖縄の思いも加えて作っていくということでございますけれども、今は、先ほどもお話をいたしましたけれども、何ですか、御党の方の今回の沖縄新振興法ですね、これに関しては一括交付金化を認めるというようなことも新聞報道によりますと出ているわけでございまして、まあ、こう言っちゃあれかもしれませんけれども、もう沖縄県民としては、いわゆるできもしないことをさもできるように言われたあの普天間の問題、辺野古への移設の問題、ああいうことからすると、もう二度と、できもしないことをああそうなんだと信じて、蓋を開けたら全然違うものだったということは、これはもう私は許すことができないものでございまして、その点、大臣にはきちんとその辺の整理をお願いをしたいわけでございます。  その辺を踏まえて、大臣、いかがでしょうか、このギャップ、もう今既に出ているんだということ、これは御認識なさっていますか。
  58. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 沖縄担当大臣としては、この間申し上げてきておりますのは、一括交付金については、これは国全体としてもそちらの方向を目指しているわけでございますが、沖縄については、沖縄振興の観点からも、また先行実施がしやすいということも含めて、沖縄については全国のスピードよりも速いスピードで一括交付金化をしてまいりたいと、そのことを申し上げてきております。  これについて、じゃ初年度にどこまでやるのか、あるいは何年間で例えば今補助金とされているところを全部できるのか、あるいは今直轄になっている部分については、もう県から御要望ございますが、今直轄事業とされているところを全部交付金化できるのかどうか、この辺りのところについては私からは具体的なことを申し上げておりません。というのは、まさにかなり具体的に詳細に制度設計をした上でないと、何年間でできるのか、初年度何ができるのか、あるいは直轄事業についてどうするのかということについては答えが出ない、私は連立方程式という話をいつも申し上げておりますが、という状況でございます。  もちろん、党の方からは、沖縄からの御要望も踏まえて将来の目指す方向としての御要望は先ほどの話のとおり岡田幹事長からも承ってきておりますが、その方向に向けてどういうテンポでどういう段階を踏んで進んでいくのかということについて政府としては慎重に発言をしてきているつもりでございますし、できるだけ早くやりたいという思いは持っておりますが、まさにこれから具体的な進み方ということについてお示しをし、県とも御相談をしながら進めてまいりたいと思っております。
  59. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 大臣、その思いがあるということはよく理解をします。しかし、思いだけでは駄目で、それこそ今年度切れる法律なものですから、もう時間が大変に気になります。  今大臣、段階的にというふうにもおっしゃっていますが、それは年度ごとの段階なのか、あるいはもしかしたらその次の十年先の新たな振興法を作るときのことなのか、その辺のことはいかがですか、そのタイムスパンについて。
  60. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 年単位で何年間か掛けさせていただきませんと、一括交付金化というのは、全部について、今の補助金の全部をというのは難しいと思いますし、直轄事業についての整理というのも難しいと思いますが、従来から十年単位で振興法できておりますので、これの来年四月スタートに向けてこれから国会で御審議をお願いをしようと思っている法律のその期限の先まで掛かるということは想定をしてはおりません。  年単位でどういう段階でどこまでどう進めるのかということについて、予算編成との関係と、それから法律にどこまでどう書くかという話はまた振興法についてはございますので、そこも一種の連立方程式ですが、それを全体整理をして概算要求の段階では一つの方向は示せると思っております。
  61. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 いずれにいたしましても、とにかく具体的なものがもう既に出ていい時期になっているというふうに思います。ところが、終始、国全体の概算要求の時期が延びる云々ということで、それを理由にこの沖縄振興法の内容についてまでまだ定かでないというのはこれは違うんだというふうに思います。概算要求にどう反映していくかというのが、それは百歩譲って、国の概算要求のタイムスケジュールに乗っからなければならないというのは分かりますけれども、この沖縄振興法の中のことに関してもこの時期になっても出てこないというのは私はいかがなものかというふうに思うわけでございます。  また、先ほど跡地の計画云々ということがございましたけれども、もう卵が先か鶏が先かということがございますけれども、まずはそういった新しい振興法の在り方、こういう方向性でやるんだということを出していただかないと計画も立てられないということだと思いますので、その辺よろしくお願いしたいというふうに思います。  時間がないと思ってちょっとスピードをアップしてやってまいりました。少し時間があるようでございますので、一言、外務大臣もお見えですので外務大臣に、よろしいでしょうか、ちょっと通告外ではございますけれども。  昨日、沖縄県の基地の中で枯れ葉剤を散布した、あるいは貯蔵した、運搬したというようなことがございまして、大臣、宿題を預かるという思いでやっていきますというふうにおっしゃっておられましたけれども、一日過ぎて、あの後何か進展がございましたらお教えいただけませんでしょうか。これを最後に私の質問を終わりたいと思います。
  62. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) 一日で進展をするわけではありませんが、昨日、戻りまして関係の部局も集めまして改めてこれへの取組を指示すると同時に、実は今日、この後の衆議院の委員会におきましても同種の質問沖縄出身の議員の方からいただいております。沖縄の皆様がこの問題についていかに重く受け止めておられるかということを改めて知って、昨日、関係の部局には指示をいたしたところでありますけれども、しっかりフォローしてまいりたいと、このように思っております。
  63. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 この基地の中の枯れ葉剤云々の問題もございます。あるいは、今までずっと引きずっております基地問題ということがございますが、改めて申し上げますけれども、これは沖縄だけの問題ではなくて日本全体の問題だという観点での解決を切に望んで、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  64. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 自由民主党の宇都隆史です。  質問の時間をいただきましたことを委員の皆様に感謝申し上げて、質問に入りたいと思います。  まず冒頭、沖縄担当大臣、枝野大臣よろしいですか、枝野大臣に質問させていただきますけれども、沖縄振興といったときにこの範囲がどこになるのか、これは沖縄本島だけであるのか、それとも沖縄県全体に当たるのか、簡潔にお答え願えませんか。
  65. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 沖縄県全体でございます。
  66. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 ともいたしますと、この沖縄振興という話をしたときに、どうしても基地問題等々ありますので、沖縄本島の振興というふうにとらえがちなところがあって、やはり我々は沖縄県全体の振興、あの南の島まで考えた振興というのを考えていかなければならないなというふうに常々思っているわけです。  その中で、沖縄振興特別措置法の中の第一条に、「この法律は、沖縄の置かれた特殊な諸事情にかんがみ、」という文章から始まるんですけれども、大臣としてこの沖縄が置かれた特殊な諸事情をどのようにお考えですか。
  67. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 細かく言えばいろんなことがあろうかというふうに思いますが、やはりその原点となっているといいますか出発点になっておりますのが、沖縄のみがいわゆる第二次世界大戦の地上戦の戦場になったこと、同時に、その後の、第二次世界大戦後、アメリカの占領下に置かれていたこと、このことが決定的に特殊な事情であると。そこからいろいろ派生した様々な問題はあろうかというふうには思っておりますが、これが一番大きなことだと思っております。
  68. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 ありがとうございました。  私、もちろんそれが最も大きな沖縄が抱えた特殊性だと思っております。あと二つぐらい私はこの特殊性というのを考えてみたんですけれども、二つ目に関しては、戦後の復興が非常に遅れてしまったので、都市部、先に復興を果たしたところとの格差が大きく広がった、その格差を埋めなければならないというのももちろんですし、もう一つは、沖縄が置かれている地政学的な地理的な位置付け、いわゆる非常に近いところに中国であったり台湾であったり、そういう他国と隣接している、国境の近くにある地域だと、そのことも沖縄の特殊性としてはよく考えた上での振興策というのを考えていかなければならないんではないかなと思っております。  そこで、本日は、直接沖縄本島の話ではないんですけれども、この沖縄復興に非常に関係のあることとして、私は、沖縄が持っている最大の資産は海であると、この海洋資源それから海洋権益を守ることが一つは沖縄の振興にも大きくかかわってくるんではないかと思いますので、沖縄が抱えている石垣市政の中の尖閣諸島の問題、これに注目をして今日は質問を作らせていただきました。  まず、昨年発生いたしました、尖閣諸島、我が国の固有の領土であるこの領海内におきまして、中国人船長の主権侵害に端を発した公務執行妨害事件、これが起こりました。私は、九月七日がこの日でありましたけれども、これは日本の外交史上に非常に大きな汚点を残した屈辱的な日ではないかなと、このように今でも思っております。  九月七日ですから、もう約一年も前です。あれから十一か月ももうたってしまったわけですけれども、もう一度あの大きな、どこに問題があったのかというところを考えてみますと、そもそも当初から中国人外国人船長であるということで、これは外交問題に発展する可能性があるんではないかということが薄々というよりははっきりともう予測されていたケースにもかかわらず、本来であれば法と証拠に基づいてのみ判断をしていくべき地元の司法機関に全ての責任と判断を押し付けた。政府の方は、政治介入はしない、なかったと国会の答弁等でも一貫して説明しておりましたけれども、私は、やはりこのケースは非常に難しい高度な政治的判断を要する、政治家でなければ判断し得なかったケースなんではないかなと、今でもそう思っております。  ただ、しかしながら、当時起こったことを今殊更に蒸し返して何が悪かったのかという話をしても進展的な議論にはなりませんので、本日は、あれ以降約十一か月たったわけですから、この十一か月間の間に政府が一体どのようなこの尖閣事件を糧にして対策を取ってきたのか、再発防止策あるいは尖閣諸島の実効支配を高めるための強化策、この件について質問いたしますので、どうぞ御明確な答弁をいただきたいと思います。  まず、私、本年の四月二十一日に、これ別の委員会でした、内閣委員会におきまして質問させていただきました。どういう質問かと申しますと、これ海上保安庁の方から本年の二月十日付けで中国人船長に対して、ぶつけられた巡視船、これの修理費の、結局一千四百二十九万円が掛かっているわけですけれども、この損害賠償請求が二月十日になされています。この損害賠償請求、政府が一体どのような行動を起こしたんですかとそのときの内閣委員会で尋ねましたところ、余り、事前に細かいところまで通知もしておりませんでしたので、そのときの答弁がいただけませんでした。  私、非常に政府がこの件に対してしっかりと対処を起こしていない点を強く非難したんですけれども、あれから三か月半が過ぎようとしているわけです、私が質問してから。これ以降、この中国人船長に対する損害賠償請求、以降どうなっているのか、この件について御答弁いただきたいと思います。
  69. 鈴木久泰

    ○政府参考人鈴木久泰君) 損害賠償請求の問題につきましては、私どもの沖縄にあります十一管区本部から中国人船長あてに納入告知書を配達証明付きで発送いたしました。なかなか着いたという連絡が中国側から来なかったんですが、ちょっと今手元にデータございませんが、何か月かしてから着いたという配達の証明がありまして、その後、依然として納入がなされないということでありますので、今、更に督促の手続を行っておるという状況にございます。
  70. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 この督促の手続というのは、今度はまた海上保安庁の方から直接やる形になるんでしょうか。
  71. 鈴木久泰

    ○政府参考人鈴木久泰君) 同じように、第十一管区本部の方から本人向けに督促手続をしておるということでございます。
  72. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 これは、おおむねいつごろに督促状を向こうに届けるような形になるんでしょうか、もし分かっていれば教えていただきたいんですけれども。
  73. 鈴木久泰

    ○政府参考人鈴木久泰君) また発送した後、着いたというまだ通知が来ておりません。今、ですからそれを確認中ということでございます。
  74. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 確認ですが、督促状はもう発送をしているという──分かりました。ありがとうございます。  この件、ちょっと時間が掛かり過ぎているところも強く指摘はしたいんですけれども、是非、時間はある程度掛かるのも仕方がないと思います。しかしながら、この犯罪行為によって器物破損を受けた我が国の国有財産ですから、それを国民の税金をもって埋めるということは決してないように、やはり相手側からしっかりとしたところは取っていただきたいと、このように思います。  さて、今回この尖閣問題をもう一度レビューしてこの質問、委員会の中で取り上げたいなと思いましたのは、七月二十一日に那覇検察審査会の中で行われました決定を受けて、私もこれを質問に上げさせていただこうと思いました。内容に関しては改めて申し上げることでもありませんが、公務執行妨害罪容疑で逮捕されながら不起訴処分となったこの中国人船長に対して二度目の起訴相当の議決が出まして、結局、強制起訴が決定したという内容です。  当初のそもそも検察の方で不起訴処分とした判断理由、これが六つあったわけですけれども、けが人が特に出ていない、それは海保、海上保安庁の方に特にけが人が出ていないと。あるいは、この中国人船長に対して、特に計画性がなかったんじゃないか、とっさに取った行動であり、非常に計画的な犯行とは認められないという話。あるいは、これは初犯であるという話。それから、物損の程度が巡視船の航行に対して即座に支障が出る状況ではなかったというのが四点目。あと二点としては、国民生活への影響と今後の日中関係という、非常に司法当局が考えるべきでない外交的な理由が付されているんですが。  今回のこの強制起訴が決定された中身を、私も正式な文書を取り寄せました。この取り寄せた中で、検察審査会の判断ということで、なぜ強制起訴ということで判断したかというのがるる述べてあるんですが、これを一つ一つ見ていくと、先ほど申し上げた六点のうちの最初の四点、つまりけが人がなかった、計画性がなかった、初犯であった、物損の程度が低い、これは全て認められないという議決が出されているわけです。  これに関して、今回の議決法務省としてどのように受け止めているか、御回答いただきたいと思います。
  75. 小川敏夫

    副大臣小川敏夫君) まず形式的な話から申し上げますと、検察審査会、検察という名前が付いておりますが、検察庁あるいは法務当局の指揮下にある組織ではなくて、全く独立した機関でございます。そうした独立した機関が行った決定に関しまして法務省が論評するというのは差し控えさせていただきたいと、このように考えております。
  76. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 その回答は納得がいかないんですね。  法務省の方で先に不起訴相当というふうに決断を下し、今回のこの検察審査会、確かに法務省の今おっしゃられたような監督下にないかもしれませんけど、逆にこれは言ってみれば、国民が司法当局がなされた判断に対しておかしいという形でつくられている会なわけなんです。国民から疑問を持たれているということは、これに対して、この議決に対して答えるやはり責務はあるんじゃないでしょうか。もう一度お答え願います。
  77. 小川敏夫

    副大臣小川敏夫君) 検察が行った判断、不起訴という判断とは異なる決定が検察審査会の方から出されたわけでございます。そうした決定が出されたということは一つの事実としてはしっかり受け止めまして、今後の執務の参考にさせていただきたいと思っております。
  78. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 納得のできない答弁なんですが。  枝野担当大臣は、二十二日の記者会見でこの件を記者に尋ねられたときに、個別具体的な事件に関する検察審査会という準司法手続のことであるから、行政府としてお答えする立場にないというような御回答をされています。  ただし、先ほど冒頭にも申し上げました、沖縄対策担当大臣というのは、決して沖縄本島だけの話ではなくて沖縄県全体にまたがる話、そしてこの尖閣問題の話というのは、沖縄県の振興にもかかわってくる、沖縄石垣市の市政にもかかわってくる大事な話ですので、是非、沖縄担当大臣として今回の判断をどのように受け止めるか、コメントをいただきたいと思います。
  79. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) その記者会見は官房長官としてお答えしたものでありますが、沖縄担当大臣としてもそのときと同じでございまして、検察審査会という準司法的な機関においてなされた決定について、これに行政府が何らかのコメントをすることは、司法の独立性の観点から適切ではないと考えております。
  80. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 じゃ、もう少し踏み込んでお尋ねしたいんですが、これと同じようなケースが二度と起こらないという可能性はもちろんないわけです。これは毎年同じようにこのような時期に起こってきて、実際に衝突を故意的にされたというケースが今回初めてだったというだけで、今からもこの可能性はあるわけですが、今後同じようなケースが起こったときに、引き続きこれは海保が逮捕をし、検察の方に引き渡し、地元の検察が独自の判断でやっていく、こういうようなやり方でやっていくおつもりなのか、これは政府としての御意見を官房長官の方に。
  81. 福山哲郎

    内閣官房副長官福山哲郎君) お答えさせていただきます。  今の御質問に対しては、どのような事例が本当に起こったときにどう対応するかはその場の判断でございますので、今の仮の御質問にはお答えのしようがないと思います。
  82. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 もう一つ言えば、こういうのは危機管理ですよね。危機管理というのはあらゆるケーススタディーを考えて対策を講じていくべき話なんですけれども、では、個別具体的なことは答えられないという御返答であれば、様々なケーススタディーを用意して準備はしてあるというふうに受け取ってもよろしいんですか。
  83. 福山哲郎

    内閣官房副長官福山哲郎君) いろんなことは考えてもちろん検討させていただいておりますが、今ここでその中身については申し上げるわけにはいきません。
  84. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 分かりました。なかなか信じられない政府ですけれども、それは信じたいと思います。恐らく次に同じようなことが起こったときにどういう対処方針を持っていたのかということは明らかになるでしょうから、決してそういうことにならないように、もう一か月すれば、去年と同じようなシチュエーションが起こらないということはないわけですから、時間はありませんので、しっかりとしたケーススタディーをやっていっていただきたいと思います。  さて、今回の強制起訴の議決を受けて実際に公判を行おうとすれば、二か月以内に起訴状を船長に送達して中国政府の協力も仰がなければならないと、こういうことになるとは思うんですけれども、これに関して実際、行動としてはどのような形になっているんでしょう。法務省の方にお伺いしたいんですが。
  85. 小川敏夫

    副大臣小川敏夫君) 実際の手続そのものは法務省ではなくて裁判所が行う手続でございますが、送達という場合に、我が国の主権が及ばない地域での送達という困難な問題があるのかなというふうに思っております。
  86. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 これは、外務省としてはこれに関する、刑事手続に関する協力要請等は中国政府にしてあるんですか。
  87. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) 手続、定めに従って必要な協力は行っていきたいというふうに思っております。
  88. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 現段階ではされていないということでよろしいんですか。
  89. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) 今私が承知をしている限り、御要請に基づいて何か私どもがしているということは承知をしておりません。
  90. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 先ほど法務副大臣の方から主権の及ばない範疇ですからという話も御答弁ありましたけれども、先週でしたか、衆議院の方でもこれ質疑が、衆議院の七月二十七日、外務委員会の方でも質疑がなされた内容を私も見ていたんですけれども、二〇〇八年に日中間で交わした刑事に関する共助に関する条約というのが締結されている。この中では、刑事事件に関しては、捜査、訴追その他の刑事手続について、この条約の規定に従って最大限の共助を実施するというのを二〇〇八年に日中間で交わしているわけですから、これはやっぱり外務大臣、外務省の所掌だと思います。協力要請をしっかりとして、その裁判が粛々と行われるように外務省としてやっていただきたいと思うんですが、御答弁願えますか。
  91. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) 私が先ほど要請があってと申し上げたのは、私どもが単独で事を起こす性格のものではないという趣旨でお話をさせていただきました。
  92. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 しかるべきところからの要請がしっかりと外務省にあれば、外務省はこの条約にのっとって中国政府にしっかりとした要請を行うと、これでよろしいですね。
  93. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) 私どもは行政府でありますから、法に基づいて、また国際法、条約に基づいてしかるべき適切な手続を行うということでございます。
  94. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 御答弁ありがとうございました。是非、外務省としてもこの条約をしっかりと履行させるように中国政府の方に働きかけをしていただきたいと思います。  さて、海上保安庁の方に現状の尖閣諸島海域等々の件について若干お伺いしたいんですが、あれから約一年たちます。あの事件が起こって以降これまでに尖閣周辺の状況というのはどのように変化したか、端的で構いませんので、お聞かせ願えませんか。
  95. 鈴木久泰

    ○政府参考人鈴木久泰君) お答えいたします。  尖閣諸島周辺海域におきましては、年間を通じて中国漁船及び台湾漁船による操業が確認されているところでありますが、特に昨年の八月、九月は大量の中国漁船が領海に侵入するという事案が発生しておりまして、それを退去させようとしている中でくだんのあの衝突事件が起きたわけでございます。  ただ、本年につきましては、昨年のような大量の漁船が入るというような事案は発生しておりませんで、台湾のはえ縄漁船等が時折違法操業をするというのが確認されておりまして、これに対して私どもが退去警告等をしておるという状況にあります。その退去警告に今のところ素直に従って出ていっておるというような状況でございます。
  96. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 もう一点確認したいんですけれども、去年の八月、九月は非常に多かったというお話なんですが、これは大体毎年八月、九月になると多くなってくる、特に去年が顕著だったと、このようにとらえてよろしいんですかね。
  97. 鈴木久泰

    ○政府参考人鈴木久泰君) 特に去年が多かったという状況でございました。
  98. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 毎年八月、九月、この時期になると多くなるという統計が出ているということでよろしいんですか。
  99. 鈴木久泰

    ○政府参考人鈴木久泰君) お答えいたします。  年によってかなりばらつきがありまして、春先に多い場合もありますが、特に多かったのが去年の八月、九月ということでございます。
  100. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 ありがとうございます。  この八月、九月がまたやってくるということですから、そのことを念頭に置きながら是非やっていただきたいと思うんですが、海保としてこの事件を機に具体的に、また再発防止もそうですけれども、いろんなことを強化するためにやった取組がありましたら教えてください。
  101. 鈴木久泰

    ○政府参考人鈴木久泰君) 昨年末に馬淵前大臣の指示の下に海上警察権の在り方について有識者に検討をいただきまして、それを踏まえまして一月七日に国土交通大臣の基本方針というのが示されました。それに沿って今私どもで、一つは制度の問題、特に行政警察権の在り方がこのままでいいのか、それからもう一つは体制の問題、我々の装備、人員等が十分かどうかというのを今検討しているところでございます。  残念ながら、震災が途中で発生いたしまして、それで一時検討を中断して震災に全力を注いでおったような関係もありまして、今なお再開をして検討を続けておりますが、また近々その取りまとめをいたしたいと思っております。
  102. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 ありがとうございます。  現場は、ああいうような事件が起こりますと、必ず次に同じような二の轍を踏まないようにしようということで最大限の努力をいたします。  海保の話も今も聞きましたし、先日もわざわざ来ていただいてお話を聞くと、いろいろな法改正の話であったり、そういうところに力を、自分たちでできる範疇でやられているという話ですけれども、依然としてその海保の範疇を超えたところで海上保安庁として問題点になっている、ここを変えなければどうにもならないなと思われているような点がありましたら、この場で教えていただきたいんですけれども。
  103. 鈴木久泰

    ○政府参考人鈴木久泰君) 私どもとしては、従前どおり、きちっと船艇、航空機等を現地に配備をして、法に基づいて厳正に取り締まっていくという基本的なスタンスは変わらないわけでありますけれども、やはり例えば現地の領海、魚釣島だけではなくて久場島というのがあって、更に大正島という離れた島もございます。これの領海の面積だけでも神奈川県と東京都と合わせたぐらいの広さがございます。  これをやはり我々の少ない勢力で警備をしていく、守っていくというのは大変厳しい状況になりますので、そういう体制の強化も含めてこれからしっかりまたやっていかなきゃいかぬと思ってございます。
  104. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 ありがとうございました。  これはあのときも、非常にまだホットな話題であったときに表に出ていた問題で、海上保安庁が保有する船だけで本当に日本の海域を守れるのかという話がありました。そのときに、では海上自衛隊の船を出したらいいじゃないかという話もあったんですけれども、よくよくいろんな法律を探っていくと、平時において海上自衛隊海上警備行動以外でこういう取締り、いわゆる海上における警察権を行使できるような法律がないということも表になってきて、様々な議論がなされたわけですけれども、現段階で政府として平時における領海警備、領域警備、このことに関する法律を作るあるいは検討する、こういうような動きは、取組はどのような形で進捗しているんでしょうか。
  105. 広田一

    大臣政務官(広田一君) 御答弁申し上げます。  まず、現状の取組について申し上げたいというふうに思います。  宇都委員御承知のとおり、海上自衛隊は日ごろからP3C哨戒機によりまして尖閣諸島を含む我が国周辺海域を飛行しており、必要に応じて護衛艦等を柔軟に運用しまして警戒監視活動を行っているところでございます。その際得た情報につきましては、海上保安庁を始めとする関係省庁に提供し情報共有を図るなど、平素から緊密に連携をしているところは御承知のとおりでございます。  その上で、海上保安庁では対応できない場合の自衛隊の対応について申し上げますと、自衛隊は、法令に基づいて、海上保安庁で対応できない場合は、先ほどお話がございました海上警備行動を発令して対応することになり、これを実効たらしめるために平素から共同訓練とか連携強化など図るなど、現行法の枠組みについて実態に応じて十分対応できるよう努めているところでございます。  以上を踏まえまして、自衛隊によるいわゆる御質問のございました領域警備について申し上げますと、御指摘の領域警備の概念についてはいまだ定まったものがあるというふうに承知をしていないところでございます。よって、現行法で対応できない、文字どおり領域が一体何なのか、このことを含めて、自衛隊による警備に関して具体的に御提案等をちょうだいできれば、真剣に検討してまいりたいというふうに考えております。  あわせて、防衛省としましても、各種事態の推移に応じた迅速かつシームレスな対応をしていかなければならないということで、いわゆるグレーゾーンにおける様々な機動展開部隊の権限、これに関する検討をすることを、先般公表いたしました防衛力の実効性向上のための構造改革推進に向けたロードマップにおいても明記をしているところでございますから、こういった点も踏まえて、当委員会を含めて国会で大いに議論を深めていくべきだというふうに認識をしているところでございます。
  106. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 全く納得がいかない答弁です。もうこの今の現行法規の中でできないことは、防衛省がそれを理解していないと言うんだったら、なおさら問題だと思います。実際に海上警備行動を発令するそのハードルというのは、防衛省が一番理解していると思うんです。今回のような件で海上警備行動を発令できるか。非常に難しかったと思います。  では、そのもう少し下のランクの、現行法規の中で平時に何ができているかと。先ほどP3Cの哨戒の話もありました。この平時の警戒監視任務、警戒監視という法律の枠組みの中でやっていますか。違いますよね。防衛省設置法の中の調査研究という枠組みで、要は法を拡大解釈してやっているわけですよ。そこに非常に大きな問題があって、武器の使用もできない、威嚇もできない、いろんな問題が出てくる。そこをやはり担当の部局が、いい対案を出してもらえれば検討できる、そんな回答が出てくるということに非常に私は違和感というよりも憤りを感じています。  本日付けの産経新聞の朝刊記事ですけれども、尖閣の国有化へ議員立法という、超党派の議連が提出しますという方針を、提出しますという記事が出ていました。民主党、自民党両党で超党派でつくる国家主権と国益を守るために行動する議員連盟沖縄尖閣諸島を国有化して国境警備を強化するための議員立法を行おうと。すばらしい流れだとは思うんですけれども、そもそもこういうのが出てくるという時点が、政府の方がしっかりと法整備をして、このような閣法を作りますよというタイミングが余りにも遅過ぎるからこそ、こういうような超党派の議連で議員立法を作らなければならないんではないかなと私は強く思います。是非、一度犯してしまった失敗というか事件から何を抽出するかというところを真剣に考えて国の運営をしていただきたいと、このように思います。  もう一つお聞きしたいのは、今のは法的枠組みの改正のところに関してなんですけれども、もう一つは実際どうやってこの尖閣諸島を実効支配化していくかという話です。  これは石垣市議会あるいは市長の方からも様々な要望が出ておりますけれども、灯台を設置してほしい、国が管理する灯台ですね、それから、漁師が地域まで行って漁業を営むことができればこれも実効支配につながるので、向こうまで行くための燃料代の補填をしてもらえないか、あるいは、向こうまで行くと、非常に波が荒いところですから急にしけたりしたときになかなか帰れない、そのときに緊急避難的に身を寄せる避難港を整備してもらえないか、こういうような要望が様々、野党自民党の方にも上がってきております。もちろん政府の方にも上がってきていると思うんですが、この検討結果、あるいは実際にこういうことを実現させていく方向性で今動いているのか、この辺を御答弁いただきたいと思います。
  107. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) どなたに答弁を。
  108. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 内閣官房の方でよろしいでしょうか。
  109. 福山哲郎

    内閣官房副長官福山哲郎君) 委員が事前通告いただいたかどうか分かりませんけれども、我々としては、御案内のように、尖閣諸島に関して言えば、平穏かつ安定的な維持管理を図るという賃借目的を踏まえながら今対応させていただいているところでございまして、現状では所有者の意向も踏まえそのように対応しているところでございます。
  110. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 是非、外交なんですから、外交問題にもかかわってくるところなんですから、徹底的なリアリズムと現状を直視した目で見ていただきたいんです。平穏かつ安定的な尖閣の運用をしましょうと日中間でお互いに認識していた時代と今の時代と違うじゃないですか。平穏かつ安定的に本当に中国もやっていこうとするんであれば、ああいうような事態は起きないと思うんです。それがもう前提が崩されている事態になってきているので、やはり我々の主権を主張しなければならない事態になっているので、いつまでもそういう文言に引っ張られて我が国の国益を損なうことがないようにしていただきたいと、このように思います。  現地からの要望は非常に強い要望があります。特に燃料代に関しては、片道でも持っていただければ漁に行くんだと。実際に、先日、チャンネル桜というケーブルテレビの社長が中心となって、現地まで自分たちのお金を出して漁船を出して釣りをしてきて帰ってきた映像を全部見せてもらいました。もう尖閣周辺の海域は入れ食い状態です。物すごく大きな魚がすぐに掛かってきて、すぐに大漁になると。そういうような状況ながら、今非常に燃料も高騰しているので、現地まで行って帰ってくるのに採算が合わないという漁師の皆さん、リスクも高いですから、避難港を造ってもらえれば行くんだけれどもと、そういうような声も非常に強く上がっておりますので、是非真剣に考えていただきたいと思います。  もう一点、これは提案型の質問なんですけれども、実効支配をするという上で、最も実効支配につながっていくのは人が上陸できるような態勢をつくるということだと思うんですが、今回の竹島問題で議員三人が実際に向こうに渡ろうとして行動を起こしたことでも外交は動き出したと思うんですけれども。  これまで政府の答弁では、現地の所有者が、そういうふうな形で上陸をし問題にしてもらうことは控えてほしいというような意思を持っているというような御答弁ありましたけれども、一つだけ、大正島という国有地がございます。この大正島という国有地、現在は米軍の射爆場になっているというふうな認識をしていますが、これ現在はどのような形でどこが管理していて、実際に使用しているのか、防衛省の方で御返答いただけますか。
  111. 井上源三

    ○政府参考人(井上源三君) お尋ねの大正島赤尾嶼射爆撃場でございますけれども、施設の管理でございますが、日米地位協定第二条1(a)及び三条1の規定に基づきまして、米軍が管理のため必要な全ての措置をとることができることとされているものでございます。  また、その使用でございますけれども、当該射爆撃場につきましては、米軍がその水域を使用する場合には当省へ通告することになっているわけでございますけれども、昭和五十三年六月以降、その通告がなされていない状況にございます。
  112. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 ありがとうございました。  これ、米軍の射爆場として五十三年六月までは使っていたんですけれども、実は現在使われていないという島、また海域なんです。ここをもし使っていないんであれば、今米軍再編の移転の問題もあります。あるいはFCLPの代替地として今探している問題もありますので、そういうのに絡めて返却をしていただいて日本として使うということも考えられるんじゃないでしょうか。  当初であれば、沖縄からあの尖閣地域の射爆場まで行くのに非常に距離が遠いので訓練効率悪いという話もあったんですけれども、今もう日本自衛隊も空中給油機持っています。空中給油のミッションを途中で行いながら尖閣まで行って射爆をし帰ってくるという非常にロングレンジのミッション、こういうのもやっていく可能性はあると思うんですが、防衛省としてこういうことを検討なさるお気持ちはありませんか。
  113. 広田一

    大臣政務官(広田一君) 御答弁申し上げます。  宇都委員の問題意識につきましては、自分自身も非常に理解ができるところがございます。ただ一方で、このように昭和五十三年から訓練として使われないとはいえ、米軍がこの尖閣諸島に安全保障上コミットメントするというところが、明確にしているということについても、これからの南西地域の防衛を考える意味でも有効性があるのではないかな、このような議論も成り立つわけであって、その双方の御意見、また考え方というものをまさしくこのような委員会の場でも協議をしながら、今後どのような対応が適切なのか議論をしていかなければいけないというふうに思いますが、現時点では、防衛省としましては、先ほど私が述べたような考え方に立った整理をしているところでございます。
  114. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 ありがとうございました。是非、共同使用等も考えて、いろんなケーススタディーを考えて、実効支配を強化する形でやっていただきたいと思います。  時間になりました。私、八月の十七日から二十二日、衆議院の枠ではございますけれども、北方領土、国後、択捉両島を視察に行ってまいります。また現地のところをしっかり見てきて質問等に使わせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  ありがとうございました。
  115. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 沖縄は今年度末で二〇〇二年から始まりました現行の沖縄振興計画が期限切れを迎えるわけでございまして、まさに今年から来年が沖縄にとっての大きな転換点になるわけで、今日も様々な議論がなされているわけでございます。沖縄県自身も、新たな沖縄振興計画に関して、既に県民の英知を結集する形で沖縄二十一世紀ビジョンを、これは二〇一〇年三月に策定をされております。    〔委員長退席、理事島尻安伊子君着席〕  私たち公明党は、その基本認識を共有しつつ、先月末でございますが、新たな沖縄振興に関する公明党の考え方をまとめさせていただきまして、特に、地元要望も強く、必ず実現したい沖縄振興一括交付金制度の創設を始め十一項目についてその実現を政府にただいま要望しているところでございまして、今日はそれに従って何問かお尋ねをしたいと思っております。  まず最初にお伺いをしたい問題は何かといいますと、先ほどこれも議論になりましたが、沖縄県はやはり全国他の地域とは違う面が様々にある。つまり、全国一律型施策の実施では成果を上げにくい地域であるということは、これは間違いないことだと思います。  したがって、沖縄県が主体的に振興計画を策定をし、その権限と責任の下に諸施策を推進できる仕組みというか、そういったものが必要ではないかとまず考えますが、こういった基本認識について、担当大臣、どのような認識をお持ちかということをお尋ねするとともに、沖縄県、今年四月に新たな計画の基本的考え方、沖縄二十一世紀ビジョン基本計画素案というのを四月に正式決定をされております。この基本計画素案ということについて、国としてどのような扱いとされるのか。例えば、次期振興計画として位置付けることを考えているのかを含め、この認識も併せてお伺いしたいと思います。    〔理事島尻安伊子君退席、委員長着席〕
  116. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、次期沖縄振興法制に関する沖縄振興計画については、沖縄県の方から、県が策定し国がこれを支援する仕組みとするよう御要望いただいているところでございます。  基本的には、まさに沖縄県の主体性、自立性というものが重要であるというふうに思っております。ただ、念のため、そのことによって、いろんな歴史的な経緯含めて、国がしっかりと責任を持たなければならない部分が沖縄の振興についてはある、その部分が逆に軽視されることになってはいけないというふうに思っておりまして、しっかりと沖縄の自主性を軸にしながら、国もしっかりと責任を果たすといった形の振興法制につなげてまいりたいというふうに思っております。  また、御指摘のいわゆる二十一世紀ビジョン基本計画については、沖縄県としての今後の諸施策の基本的方向性を示すものとして策定されたものとして承知をしております。これについては、私どもも承っているところでございます。その内容をしっかりと受け止め、政府としての新たな振興策の中にできるだけ反映していくべく、県の方としっかりと相談をしてまいりたいと思っております。
  117. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 この沖縄振興の一括交付金の問題、先ほど島尻議員と議論になっておりましたが、ちょっと気になったことは、担当大臣は、この一括交付金という問題は民主党としても一つの大きな政策として実現しなければいけない課題だと、その上でこの沖縄という問題に関しては先行実施というような表現をちょっとされたと思うんです。私は、その認識ではちょっと困ると思うんです。  それは、全国の政策としての一括交付金、これはこれとして形として持っていただくことは一向に構わない。ただ、少なくともこの沖縄の問題というのは、そういった全国の枠の一つの先行実施じゃなくて、やはり地元からこれだけいろんなことをまとめ上げてきた中で、このやり方でなければ大きく政策を変えることはできないと、こういう認識の下で地元がまとめてきたわけですよ。その意味では、その全体の政策とは別の意味でこの沖縄振興一括交付金という問題はとらえなければならないんじゃないかなと私は認識をしているんですが、その点に関して、大臣、どうお考えなのかなとちょっと思いましたものですから。
  118. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 若干誤解を招くような言い方であったらおわびをしたいというふうに思いますが、まさに沖縄の特殊性とか今の置かれている状況、その振興のために何が必要、効果的かという観点から沖縄の一括交付金は必要であるというのが基本の軸でございます。それに加えて、全国的にも進めていることについての一種の先行事例を積み重ねていただくことになるというプラスアルファの要素があるというような認識で私は受け止めております。
  119. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 沖縄が要望しておりますこの沖縄振興一括交付金制度でございますが、今沖縄が一括交付金で要望されているのは三千億という単位の一応この一括交付金ということをお考えになっていらっしゃる。先ほど担当大臣の御見解では、最初からこれを一気にやるには、一体これまでの直接補助の問題とかいろんな整理が一気にできるんだろうかというようなお考えをお示しになられた。  ただ、それにしても、例えば最初から始めるときに、いろんなことをやってみるとなかなか最初から一気にやるわけにいかないなということで、例えば十分の一程度のものしか始まらないような事態を迎えたら、これはまたちょっと形が違うのではないかなと。そういった意味では、今後の課題というふうにおっしゃいましたが、今ちょっと大事なのは何かというと、この一括交付金、何かとにかくやっていただけるんだろうなという認識は沖縄は持っている。しかし、どういったものになるのかということがなかなか見えてこない。  つまり、まずこの一括交付金の問題、もうおやりになろうと決意されたことは間違いないわけですから、その上で今政府が沖縄に示さなければならないのは何かというと、やっぱり八月いっぱいぐらいに、一体この一括交付金、どういう段階的スケジュールで方向的、考えるのかと。先ほどの大臣のお考えでは、十年間掛けるようなことはないよとおっしゃったわけですから、少なくとも何年ぐらいをめどにして一定段階を追いながらやりたい、さらに、そのために、この一括交付金のための新たな制度設計とかガイドラインの問題、これは少し先行して地元にお示しになる必要があるんではないかなという気がするんですが、これを是非八月中、八月いっぱいぐらいにおまとめになる必要があるのではないかと考えますが、いかがですか。
  120. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘の視点は十分に考慮しなければならないというふうに思っております。当然のことながら、決めていくに当たっては、沖縄の皆さんにも、こういうことで政府としては考えているんだけれどもということで御意見を承ったりする機会も必要だろうというふうに思います。  そういった意味では、概算要求との関係で後ろにずれ込む部分と、それからそれとは切り離して早い段階からお示しができる部分がもしあればできるだけ前倒しでお示しをして、沖縄の皆さんとも御相談をする等のことができないだろうかということは努力をしてまいりたいと思っております。
  121. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 確認しておきますが、多分、沖縄振興の初年度が来年の概算要求ですよね。そうなると、少なくともこの沖縄振興一括交付金の創設というのを一応これ前提にして概算要求の問題は考えるということでよろしいですね、ここは。
  122. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 少なくとも来年度の予算において沖縄一括交付金というものを組み込むことを意図して沖縄担当大臣としては予算編成に当たってまいりたいと思っております。
  123. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 次は、組織事務権限の沖縄への移譲の問題についてお尋ねをしたいと思います。  沖縄振興に、先ほどもおっしゃったように国が果たしてきた役割は高いと思います。しかし、国と県の間で様々な事務で重複した部分もあってみたり、いろんなこともございました。昨年十二月二十八日、これはアクションプラン、出先機関の原則廃止に向けてというのが閣議決定をされているようですが、こういった問題も含め、また、沖縄県が国直轄事業も今後は含めて主体的な政策展開をしていくというようなことも含めて、これらを踏まえた上で、沖縄県内で完結する事務権限については基本的に沖縄総合事務局から県に移譲をする必要性が出てくると思いますが、そういう認識でよろしいでしょうか。
  124. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 沖縄総合事務局については、御指摘のとおり、県への移譲の要望が出されているところでございます。政府としても、出先機関、これは沖縄に限りませんが、アクションプランに基づいて、出先機関についての事務権限の移譲等を平成二十六年度を目指して進めていくという方針でございます。  一方で、沖縄の振興については他の地域と異なる国としての責任があると。先ほどのお話のとおり、基本的には沖縄の自主性にお任せをするという方向にできる限り進むべきだと私は思っておりますが、一方で、国としての責任をしっかりと果たしていくという観点から、何が移譲できて何が移譲すべきでなく国が責任を持ち続けるべきなのかということについては、県とも御相談をしながら、この間に、二十六年までの間にしっかりと整備をしてまいりたいと思っております。
  125. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 今おっしゃったように、沖縄県の仲井眞知事も、この沖縄総合事務局について、来年から三年程度を掛けて段階的に事業、事業費の移管を行われていくということで、来年九月には県庁内の機構改革も行うというようなことをおっしゃっているんですが、こういった見通し、方向性と国が方向を一緒にやっていける、特にやっぱり権限移譲とかいろんな問題になってくれば、雇用の問題とかいろんな問題もこれは発生してくると思います。そういった、どういったところを課題と御認識をなさっているのか確認をしておきたいと思います。
  126. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) あえて率直に申し上げますが、沖縄担当大臣としては、沖縄担当部局の下の総合事務所ではございますが、それぞれの部局が行っている仕事の権限の基になっているのはそれぞれの事業官庁であったり規制官庁であったりいたします。そうしたところとの調整が多分一番大変なんだろうなというふうに思っておりますが、できる限り、県で独自にやっていただくことが県にとってプラスになると思われることについては、各省を説得をして移譲できるように努力をしてまいりたいと思っております。
  127. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 次は、誘致企業への優遇税制の問題でございます。  沖縄は、沖縄特区というような問題もあって、金融また特別自由貿易制度等のこういう問題、一定の成果はあったと思うんですが、先ほども議論になっている雇用という意味でいくと、なかなかこれまた成果を上げるのは難しいとか、様々な面もあったように思います。  大臣は、沖縄でこれまで導入されてきた税制等の優遇措置についてどのような御自身評価をなさっているか、お聞かせを願いたいと思います。
  128. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) これまでの措置によって、平成十四年度以降で見ますと、情報通信産業では約二百社の立地と二万人の雇用が創出されている、特別自由貿易地域においては二十六社の立地と四百四十人の雇用を創出している、規制改革等を行っている金融関連においても十四社の立地と六百人の雇用を創出をしているということで、地元の雇用創出や企業誘致等に一定の効果はあったものというふうに認識をしておりますが、先ほど別の委員からの御指摘にもございましたが、この経済の効果の質的な面等を含めて、更なる努力とあるいは検証に基づく対応が必要ではないかと思っております。
  129. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 今答弁をいただいているところもあるんですけれども、言わばそういう優遇措置を講じた地域指定制度がある意味必ずしもうまくいかないというような面について、原因をどういうふうに分析されるかということとともに、やはりこの税制の優遇措置ということをやったことで、これまで成果の総括みたいなことについて、内部部局ではこれはどんなふうにおやりになっているのかも含めて御答弁もいただければと思います。
  130. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 税制の優遇、もちろん従来からも税制の優遇だけではなくて他の施策と組み合わせてやってきているということになっているわけでありますが、ここで税制をこういう分野へ優遇することが全体の産業の今後の見通しについてのビジョンとうまくつながっていたのかといえば、結果的に必ずしも、税は税だけで走っているという側面があったことは私は否めないんではないかというふうに思っています。そうした意味では、全体の沖縄振興の中で、この部分については税でこういうやり方をすると効果があるというような位置付けをより明確にというか、よりしっかりとした分析に基づいてやっていく必要があるのではないかと。  そうした意味では、今回できるだけ沖縄主体的な意思に基づく計画、振興計画に変えていこうということも、最も地元の事情、地域の事情を踏まえている沖縄県が中心になって、全体としての産業政策の中に税制を位置付けていただく中で、税制はこれ県だけでお決めいただくというわけにいかないんですけれども、御相談をしていくということで改善ができないだろうかと思っております。
  131. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 もう一つ、この計画とともに、これも先ほどから議論になっておりますが、駐留軍用地の跡地の利用促進という問題が大きな課題となってまいります。つまり、沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律、いわゆる軍転法、これも二〇一二年三月末で期限となる、こういった問題もあり、市町村の役割分担の問題とか返還跡地給付金の給付期間、限度額についての対応とか、もういろんな問題、言わば、これについて新たな立法措置を期限後に講じることを含めて様々な対応が必要になってくると。つまり、今回、こういう沖縄の計画が大きく変わるときに、こういった駐留軍の跡地利用の問題についても一つの仕組みを考えていかなければならない。  そこで、まず基本的にお尋ねしておきたいのは、この駐留軍用地の跡地利用推進に関する新たな法律、この新たな法律というのは、現行のいわゆる沖振法といわゆる軍転法、これを一元化してプラスアルファするような、加わったような法律を閣法で提出するというようなこともお考えになっていらっしゃるのかどうか、ここをまずお聞きしてみたい。
  132. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) ポスト軍転法について、閣法でお出しできるような準備を進めていきたいということでその作業を進めておりますが、ポスト沖振法との関係で、形式的に一元化した形でお示しをするのがいいのか、それとも形式的には二つの法律の方がいいのかというところまでは、まだ正直言って詰めているものではございません。
  133. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 それともう一つお聞きしておきたかったのは、この駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の促進に関する新たな法整備という問題について、沖縄が、これ県ですね、今年六月に駐留軍用地跡地利用推進法(仮称)要綱県案というのをまとめた、もう御存じだと思うんですが。政府においては、こういったものを例えば軍転法に代わる新たな法制度の基本とする、ある意味では、県がいろんな意味でアイデアを出してきたものですから、こういったものを基本にするということが私どもとして言えば一つの在り方ではないかなとも考えるんですが、これについてどのような御認識をお持ちになっているかもお聞きしておきたいと思います。
  134. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 基地の跡地利用の新たな法整備についても、沖縄振興全体と併せて沖縄振興審議会沖縄政策議会において議論を進めてきているところでございまして、御指摘をいただきましたいわゆる県案についても、県でおまとめをいただいた要綱案についても、国の関係省庁沖縄県との間で現在実務レベルでの御相談を重ねているところでございます。  基本とするのがいいのかどうかということについて、具体的な検討が詰まっていないまだ段階で申し上げますと、先ほど島尻委員から御指摘いただいた過剰な期待を持たせたりして誤解を与えてはいけないというふうに思っておりますので、そうした案も含めて県の方と御相談をしているということに現時点ではとどめさせていただきたいと思っております。
  135. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 沖縄の問題も聞きたいんですが、時間内に終わりたいと思うので、最後に一問だけ震災関係でちょっとお伺いしておきたい問題があります。それは北海道の漂流物の問題なんです。  報道も見たりしたんですが、津波で発生した漂流物が北海道の東側の海岸に数多く到達をいたしまして、それも小さなものじゃなくて、大きな冷蔵庫であってみたりコンテナというような大型のものの漂流が相次いでいるというようなことでございまして、例えばどんなものがあるかというと、大型の冷蔵庫とかテレビとかそんなもののほかに、小型漁船とか十二メートルを超えるようなコンテナとか木材とか。こういうものになってくると、巡視船を使っても重くて運べないものがあるというようなことでございます。  漂流物はレーダーでなかなかとらえにくいというような問題があって、特に夜間になりますとこれを目視で確認するのも難しいと。航行する船舶にとっては危険な非常に問題でありまして、こういった現状、政府においてこういった問題に対する認識があるのかと。回収等のやっぱり対策が現地の人たちにとっては本当に喫緊な課題なんですが、これについて政府としてどうお考えになるかを尋ねまして、私の質問を終わりたいと思います。
  136. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘の問題意識は十分持っておりまして、海上保安庁において、海上の漂流物について船舶交通の安全確保の観点から、航行警報等によって注意喚起をするとともに、必要に応じて回収も実施をしているところでございます。  今後、まだまだ恐らくこの災害による、地震による漂流物というのはあるだろうと思いますので、関係省庁海上保安庁を中心にしっかりと注視をして、必要に応じて必要な対応が取れるように連携をしてまいりたいと思っております。
  137. 木庭健太郎

    木庭健太郎君 終わります。
  138. 江口克彦

    ○江口克彦君 みんなの党の江口克彦でございます。  最初に、外務大臣、松本さんにお尋ねしますけれども、一般的に国家の三要素というのはどういうものであるか御存じでしょうか。当然知っておられると思いますけれども。
  139. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) 私も国際法専門家ではありませんので、正確にお答えができるかどうか分かりません。江口先生の試験に合格するかどうかは江口先生に御判断をいただかなければいけないと思いますが、領土国民とそれから主権ないしは統治をする機能が必要であるというふうに理解をいたしております。
  140. 江口克彦

    ○江口克彦君 領土というよりもこのごろは領域というふうに言っていますけれども。  その国家、すなわち領域、主権、国民を守るという意思、どれほどの意思をお持ちでしょうか、外務大臣
  141. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) 残念ながら文学の素養に欠けているのか、意思を量ないしは表現にて表現をする方法を持ち合わせておりませんけれども、今ありましたように、我が国の領土を確保することは、政府として、また外交においても重要な責務だというふうに思っております。
  142. 江口克彦

    ○江口克彦君 別に文学的な表現を求めているわけではありませんので、要らぬこと答えてもらわなくても結構です。  どうしてこういうことをお尋ねするかというと、先日質問主意書を出したわけです、北方領土に関する政府の認識について問う。この質問主意書を提出して、先週の末、その答弁書が返ってきたんですけど、その内容を見るや愕然としましたよ。お見せしましょうか、答弁書。紙切れ一枚ですよ、これ。紙切れ一枚ですよ、領土の問題に対する答えが。この政権は、北方領土に対して知恵を絞って一歩でも二歩でも前進させるという、解決しようという熱意が私には全く伝わってこなかったですよ、この質問主意書の答弁書からは。  菅総理また松本大臣、それから枝野大臣、四島訪問なぜ行かないんですか。向こうは、ロシア大統領以下ずっと政府の要人が、日本領土ですよ、どんどんどんどん行って、そしておまけに一万七千人ものロシアの人たちが住み着いてしまって、大きな企業もつくってコングロマリットの活動もしているわけですよね、学校も造り、病院も造り。ロシアが北方領土をそういうふうに既成事実化しようとする動きに対して、これ向こうの大統領以下政府の人たちがどんどんどんどん行っているのに、日本総理大臣も行かなければ、外務大臣も行かなければ、枝野官房長官、担当大臣でありながらなぜ行かないんですか。それで言うのは、遺憾である、あるいはまた強く抗議すると。こんな言葉ばっかりで領土が守れると思っているんですか、皆さん方は、政府の方々は。もっと毅然とした態度でやっぱり臨むべきではないだろうかというふうに思うんですよ。  枝野さん、なぜ行かないんですか。松本さん、なぜ行かないんですか。ちょっと待ってくださいよ。枝野さん、なぜ行かないんですか。松本大臣もなぜ行かないんですか。それは、一九六二年のキューバ、ケネディは毅然とした態度を示したからでしょう。フォークランド、一九八二年でしたよね、たしか。あれもサッチャーが毅然とした態度を取ったからですよ。こんなことをやっていたら、領土というのは、北方領土だけじゃなくて、日本の北海道から沖縄まで全部危なくなりますよ。同じやり方されたら、どうされるんですか。  そういうようなことからしたら、皆さん方はやはり対抗措置というものを、口だけで遺憾である、遺憾である、残念である、あるいはまた強く抗議すると。何言っているんですか。言葉で既成事実を覆すことができると思っておられるのか。誠に弱腰政府としか言いようがないと私は思うということであります。  どうですか、枝野さん、松本さん、北方領土へ行きませんか。
  143. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 私が沖縄及び北方対策担当の内閣府特命担当大臣内閣官房長官を兼務しているということについては、基本的には兼務をしていることで特に沖縄及び北方対策担当大臣としての職務にマイナスはないと思っておりますが、一点だけ確かに官房長官を兼ねていることで大変申し訳なく思っておりますことは、内閣官房長官として危機管理を担当しておりますので、万が一危機管理の対応が必要なときに官邸に直ちに帰ってこれる条件でありませんと東京を離れることができないということになっておりますので、現在のビザなし渡航のシステムの中で北方四島を訪ねることは内閣官房長官を兼務している間はできないというふうに思っております。
  144. 江口克彦

    ○江口克彦君 それなら、外務大臣、行かれたらどうですか、実際にどんどんどんどんロシアは来ているんですから、政府の人たちが。忙しいと言うけど、大統領が来ているんですよ、副大統領も行っているんですよ。何で日本の政府は忙しくて、そしてたかだか、モスクワと北方領土、東京と北方領土、距離比べてみてくださいよ。なぜ行かないんですか。これは前回も松本大臣に問うたんですよ、なぜ行かないんですかと言ったんですよ。なぜ行かないんですか。そういうことをしないから、北方領土はどんどんどんどんロシアに実効支配をされてしまうわけよ。同じように、尖閣列島でもそうで、竹島でもそうなんですよ。  そういう領土を守る、国家を守るという、そういう気迫、気概というものが全く今の政府には感じられない。これが軟弱政府なんですよ、軟弱外交なんですよ。こんなことをやっていたら本当に大変なことになるということをやっぱり皆さん方、知ってほしいですよね。
  145. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) もしお尋ねが北方四島そのものを訪問せよということであるとすれば、北方四島は現在ロシアによって法的根拠なく占拠されている状況であるということがあるというふうに申し上げたいと思います。
  146. 江口克彦

    ○江口克彦君 法的根拠がなかったら行ったらいいじゃないですか。なぜ行かないんですか。  また、北方領土をこうやって実効支配されている、これ、国際司法裁判所に訴える。訴えることはできませんわね。要するに、当事国二国は一緒に訴えないと、あるいはまた参加しないと国際司法裁判所が受け付けない。じゃ、それだったら、政府が国連で国連世論を喚起するような活動というものをどんどんどんどんして、そして北方領土も、あるいはまた尖閣諸島も、あるいはまた竹島も日本領土だという国際世論を喚起するという活動をしなきゃいけないでしょう。何にもやっていないんじゃないですか。やっているんですか。具体的にやっているとしたら教えてください。
  147. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) 北方領土の問題は基本的には二国間で解決をすべき問題であって、両国間の諸文書、諸合意及び法と正義に基づいてロシア側と解決を図るというのが政府の方針でありますが、今諸外国の理解を得るべきであるというお話であるとすれば、その点も必要、重要なことであると考えておりまして、諸外国にもこれまでも理解を求めてまいりましたけれども、引き続き行っていきたいと思っております。
  148. 江口克彦

    ○江口克彦君 二国間で、二国間で、二国間で、何年間も聞いてきたんですよ。解決していないじゃないですか、二国間で。どうするんですか、これ。このまま行ったら、もう北方領土もそれから竹島も尖閣諸島も全部実効支配で外国のものになっちゃいますよ。そして、極端に言えば、もっと別のところも狙われるかもしれないという、そういう一つの動き、なぜこういう動きになるかと言っていると、政局でうつつを抜かしている政権の、現在の民主党政権のそのすきをついて諸外国が出てきているということですよ。  そこで、再度申し上げますけど、国連活動すべきですよ、枝野さん。もっともっと国際世論というものを高めていくという活動をしなければ駄目だ。そういうことをしなければ何にも、もう日本孤立状態で、もう押されっ放しで何の対応もないじゃないですか。ケネディの勇気もサッチャーの勇気も日本の政府にはないんですよ。ただただ自分の政権を守るだけ、自分の政権を何とか延命したいというだけの、そういうやり方をしていたら、国家という、日本の国というものは成り立たないんですよね。日本の国が大事だ、政権よりも日本の国が大事だという発想に立たなければならないということを申し上げておきます。  それからもう一つは、北方領土の元居住者が島に残した財産に対する支援措置方策についてお尋ねしたんですね。  政府の回答は、独立行政法人の北対協において、事業又は生活に必要な資金を低利融資する援護措置をとっている。二十三年度からは、その一部の資金について貸付限度額の引上げを行ったというものでありました。  北方領土の元住民が島に残した財産に対しては、利用はもとより保全すらもできない状態にあるわけですよ。現行の融資事業だけでなく、それ以外にも何らかの具体的な補償についても行うべきであるというふうに私は思うんですよ。ただ融資事業をやっている、融資事業をやっているというだけじゃなくて、もっと元島民の心になってどうしたらいいかという、そういう具体的な補償策というものをお持ちなのかどうかをお教えいただきたいというふうに思います。
  149. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) まず、お言葉でございますが、先ほど北方領土と竹島と尖閣諸島を一緒くたにしてお話しになりましたが、尖閣諸島については我が国が今有効に支配をいたしております。我が国が有効に支配をしている尖閣諸島に対して他国が侵略をしてきたら、これはあらゆる犠牲を払ってでも自衛権を行使してこれを排除いたします。他の二つの領土とは、問題とは違っているということは十分に御認識をいただきたいというふうに思っております。  なお、財産権の問題につきましては、領土問題とともに日ロ間においてなお未解決であり、平和条約締結交渉において明確にされるべきものと認識をしております。元島民の方々の心情は察せられますが、他の戦後補償との均衡などから、財産権の不行使に対して補償措置を行うことは困難であると考えております。
  150. 江口克彦

    ○江口克彦君 一緒くたじゃないということは分かっていますけど、国民は一緒くたに考えているんですよ。そのことを、そういう理解も、国民の心情すらも理解していないという政府は、やっぱり日本の国の政府としての資格がないと思う。  それから、領土交渉の見通し、スケジュールについて、政府の回答は、一概に答えることは困難であるが、北方四島の帰属の問題を解決してロシアとの間で平和条約締結するとの方針下、引き続き交渉を行っていくというものであったわけですよ。  領土交渉の見通し、スケジュールについてなぜ一概に答えられないのか。これまでと同様に引き続きでは何の問題も解決にならないと思いますが、いかがですか、外務大臣
  151. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) これまでも多くの方々がこの問題については御尽力をされてきたことを、まず私はその積み重ねをしっかりと受け止めなければいけないと思いますし、ロシアと我が国の間でこの問題を、北方領土の問題を解決をして平和条約締結する。逆に言えば、このことは平和条約締結するための問題として旧ソ連時代から引き継がれていると。先ほどもお話がありましたけれども、両国においてこれは解決されるべき問題だというふうに認識をされていることは、一つは大きな要素であると思います。  他方で、今委員も御指摘がございましたけれども、この問題が六十年以上にわたって解決に至っていない問題であることはこれも厳然たる事実でありまして、今この段階において、もしスケジュールなどを、見通しなどを示すことができる類いの問題であるとすれば、これまでの累次御努力をいただいた諸先輩方において既に解決に至っているであろうというふうに思いますが、残念ながらそのようなことに至っていないというふうに思っております。  先ほどのお話の中で承っておりまして、私の認識が違っていればあれですが、もし私どもが閣僚の仕事をせずに何か違うことをしているというような御認識であるとすれば、閣僚の仕事に邁進をいたしておりますので、是非そのような御認識は変更いただきたいと、このように思います。
  152. 江口克彦

    ○江口克彦君 是非、外務大臣、北方領土、国後でもどこでもいいですから行かれることをお勧めして、質問を終わります。  ありがとうございました。
  153. 紙智子

    ○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  まず、北方問題について質問します。  根室海峡周辺海域でのロシア・トロール船による我が国漁船の漁網そして漁具の破損、紛失、流失などの被害の問題は、これは安全操業協定以降毎年起きております。これまでも度々質問をしてきましたし、政府も対応しているんですけれども、今年の被害がまた昨年の倍になっていると。羅臼町も改めて対策強化を求めています。これまでの被害総額で四千四百万円に上っていて、ロシア側からはどの船がやっているか確認できないとして弁償されないわけですけれども、今後もこういう被害を放置したままでは、漁業者はますます困難になってしまいます。  政府としてどう対策強化をするのか、水産庁、外務省、それぞれ端的にお答えいただきたいと思います。
  154. 佐藤正典

    ○政府参考人佐藤正典君) 御説明いたします。  根室海峡におきますロシア連邦の大型トロール漁船の操業につきまして、資源への悪影響の懸念に加えまして我が国漁船に漁具被害が生じておりますことから、枠組み協定の毎年の協議などで累次にわたりロシア側に自粛を申し入れているところでございます。  こういうことをしておりますけれども、なかなか状況が改善しないということでございまして、この秋に予定されております交渉の場においても、外務省とも連携いたしまして、更なる漁具被害の防止や漁業資源への悪影響を防ぐための仕組みについてロシア政府に対して強く求めていく考えでおります。
  155. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) 今お話がありましたようなトロール漁船の操業によるものと考えられる漁具被害は深刻な問題となっているというふうに私どもも認識をいたしております。  政府としては、北方四島周辺水域操業枠組み協定の実施に関するロシア政府との協議においてこの問題を取り上げてきているところであります。漁具被害が発生をした場合に、外交ルートを通じてロシア側に対して実効的な措置を講ずるよう求める申入れを行ってきているところでありまして、ロシア側からは、現地関連当局を通じて漁業関係者に伝達する旨、応答があったところであります。  今後とも働きかけをしっかり継続をしていきたいと、このように考えております。
  156. 紙智子

    ○紙智子君 今お話あったんですけれども、ロシア側にその都度抗議し、弁償を求めるとか、協定の話合いの際に強く言っているということで、それは当然のことなんですけれども、結果としては、ロシア側からは、確認できないんだといってこれまで一度も弁償されていないんですね。そのために、全ての被害を漁業者が被るということが続いているわけです。  領土問題がこれ未解決であるということが全ての要因なんですけれども、すぐに解決できないんであれば政府が弁償してくれよというような声も上がっているような事態なわけです。それで、領土問題解決の運動を担っている人たちが本当にその力がそがれることがないように、真剣にこれは対応していただきたいというふうに思います。  加えてなんですけれども、北方四島でこのロシアの実効支配が強められているということは、私も昨年のビザなし渡航で実感をしていますし、この間、北海道新聞がかなり詳しい報道も明らかにしてきていて、いろいろあるんですけれども、北方四島での例えば農場で中国人労働者が雇われて働いているとか、韓国資本による重機を使った道路工事だとか、そういう外国資本も入ってきているということで、一体どういう実態にあるのかということについて、その実態を外務省は把握をしてきちんと対応しているのかどうか、これについて伺いたいと思います。
  157. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) まず、私どもの北方領土についての立場を改めて申し上げるまでもないと思いますが、その立場に基づきますと、ロシア管轄権を前提とした第三国国民の北方領土への入域、同地域での活動については、北方領土をめぐる我が国の立場と相入れないものと申し上げなければなりません。  他方で、北方四島ロシアに法的根拠なく占拠されており、現地における第三国人の活動について把握することには一定の制約があるところではありますが、北方領土をめぐる動きを注視をして必要な情報収集を行ってきているところであります。その上で、第三国の国民の活動が確認をされる場合には、領土問題に関する我が国の法的立場を確保すべく、関係者に対して申入れを行うなど対処をしてきているところであります。
  158. 紙智子

    ○紙智子君 実態の把握というだけじゃなくて、こうやって止めているんだということをやっているのであれば、現地の根室を始めとした周辺の方々にもそのことが伝わるようにしてほしいと思うんですね。何かもうやられっ放しじゃないかという不安をますます大きくしているということがあって、そのことについてはきちっと伝わるようにしていただきたいと。  それからもう一つ、この間なんですけど、根室市が求めてきています経済交流について、その内容についてはどのように検討されているのか、外務大臣にお答え願いたいと思います。
  159. 松本剛明

    ○国務大臣(松本剛明君) 御案内のとおり、北方四島における共同経済活動については、二月の外相会談で日本側から提案をさせていただきました。今回、七月の二十七日の日ロ次官級の協議でこれについて議論を行ったところであります。申し上げるまでもないことでありますが、我が国の法的立場を害さないことが確保される必要があることを明確にしつつ、どのような活動が可能なのかということを日ロ間で検討していくことになったということでございます。  今の直近の現状はこのような状況でございます。
  160. 紙智子

    ○紙智子君 煮詰めていく作業というのもあるんだと思うんですけれども、やっぱり一市四町、周りの人たち含めてしっかり意見が反映されるようにしていただきたいということを一言申し上げておきたいと思います。  それと、先日、衆議院の参考人質問で、北対協の融資制度における承継問題についての要望が出されていました。それで、元居住者の事業とその生活安定を図ることを目的とした融資制度なんですけれども、対象は一世と。それを支える二世、三世は一人に限定されているので、これ複数に承継できるようにしてほしいという要求です。  貸付限度額を残していて実際には使い切っていないということもあるようですけれども、積極的にこれ対応すべきじゃないかと思いますが、これ枝野担当大臣に伺います。
  161. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 北方地域漁業権者等に対する特別措置に関する法律に基づき実施しております独立行政法北方領土問題対策協会の低利融資事業は、一世世代の方の事業や生活に対する支援として始められたものと承知をしております。したがって、融資資格の承継についても、一世世代の方々の生計を支えるという観点から、その方々の生計を支える子又は孫のうち一名に限り認めることと現在されているものでございます。  この承継制度平成八年に議員立法で導入されたという経緯もございまして、もしこれを改正するとすれば、是非立法府で御議論いただければというふうに思っております。  なお、政府としては、本年四月から、利用者である元島民の方々等の御要望にこたえ、一部の資金の貸付限度額の引上げや承継に必要な生計維持関係の認定基準の緩和等を行ったところでございます。
  162. 紙智子

    ○紙智子君 もちろん立法ということでは、議員立法なのでそういうことがあるんだと思うんですが、議員立法だから無関係じゃなくて、やっぱりその担い手をいかに広げていくかという観点で検討していただきたいというふうに思います。  それから次、沖縄の振興について聞きます。  次期の沖縄振興の仕組みづくりなんですけれども、沖縄の現状をどう見るのか、多面的に把握していくことが大事なわけです。基本的な指標として、政府や県も、沖縄の完全失業率が本土復帰以降常に全国で最悪の水準にある、一時は全国の三倍以上で、現在七%程度で推移している点、それから、県民所得は全国最低などを挙げています。それから、雇用が増えたといっても非正規が中心と。こういう経済的貧困を背景に、沖縄子供たちの貧困問題が専門家からも厳しい現状認識が示されています。  先週、衆議院での山内優子参考人の陳述に改めて衝撃を受けたんですけれども、高い失業率、高い離婚率、それで沖縄の児童福祉対策の立ち遅れで、保育所や学童保育、児童館それから母子福祉施設などが本土に比べても極端に少なくて子供たちにひずみが寄せられていると。それで、少年非行も、徘回、飲酒、怠学などいずれも全国平均の二倍から七倍で全国ワーストと。  こういう児童福祉の立ち遅れと格差解消の重要性について、今後の沖縄振興において児童福祉の基盤整備、ここに予算も抜本的に振り向ける必要性があるんじゃないのかということで、大臣にこの認識を伺いたいと思います。
  163. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、沖縄県においては、例えば待機児童の割合が全国で最も高い、あるいは養育力の不足している家庭の増加が指摘されているなど、子育て環境について大変大きな課題があると認識をいたしております。特に私は、沖縄のアドバンテージの一つは全国と相対的に見ますと若い県であると、この若い世代の養育の環境が良くない状況にあるということは、沖縄の振興にとっても大変大きな意味でも問題があると思っております。  このため、内閣府沖縄振興局では、平成二十年度に保育所入所待機児童対策特別事業基金を設置し、認可外保育施設の認可化の促進等の取組を推進しています。また、現在検討中の新たな沖縄振興においても、沖縄県から、これまでの取組を踏まえ、新たな子育て支援制度として、待機児童解消等のため、認可保育所、認可外保育施設、放課後児童クラブ等に対する支援を強化するよう要望が出されております。  これまでの沖縄振興予算でも子育て環境の支援のための予算の確保を図っておりますが、今後とも、沖縄県の要望等を踏まえ、厚生労働省とも相談しつつ、沖縄における子育て環境の整備など児童福祉の向上に努めてまいりたいと思っておりますし、さらには、その背景にございます、先ほどもお答えをしました失業の問題あるいは働いている方の労働の質の問題、雇用の質の問題等についてもしっかりと取り組むことによって、沖縄における子育ての環境の改善、大きな重要なポイントとして取り組んでまいりたいと思っております。
  164. 紙智子

    ○紙智子君 一九七二年の本土復帰以降、四十年間にわたって、九兆九千億円を投じて沖縄の開発、沖縄振興を行って、道路や空港や港湾やダムなど社会資本整備は進んだんですけれども、その一方で、児童福祉の本土との格差是正が進んでいないという現実があるわけです。  山内参考人は、沖縄振興予算のせめて一%を子供たちにというふうに訴えております。新しい振興計画に子供の振興計画をということで、SOS沖縄子ども村建設、それから母子生活支援施設の増設、夜間保育、夜間学童の充実などを要望されているわけですね。是非こういう専門家の声も反映して、厚生労働じゃなくて振興の施策の中にこういった位置付けも抜本的に組み入れてほしいということで、ちょっともう一言、大臣、お願いします。
  165. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 私は、日本全体を考えると、いわゆるインフラ整備ということに力を入れる時代はもうとっくに終わっているというふうに思っております。ただ、沖縄においては、この復帰までの様々な経緯等を考えると、これまでは道路等の基盤整備のところにウエートを置いて進めてきたというのは、いろんな客観状況からやむを得なかったのではないかというふうに思っております。  ただ、今日の委員会の質疑でも複数の先生方から御指摘いただいておりますとおり、いよいよ沖縄も、インフラ整備もまだ必要なところ多々残っているかというふうに思っておりますが、そこに暮らす人たちの生活の質を直接的に向上させる、その中でも特に労働の、雇用の質あるいは雇用の場所の確保、そして、特に次世代を担うお子さんたちの育っていく環境の整備というのは、御指摘のとおり、単なる福祉の問題にとどまらず、沖縄の振興にとっても重要な課題であるというふうに思っております。
  166. 紙智子

    ○紙智子君 沖縄経済の自立のために農業振興も大きな柱だというふうに思います。サトウキビやゴーヤーなどの生産に力を入れてきたわけですけれども、輸送コストが非常に高いという問題がずっと指摘されているわけです。  JA沖縄中央会によりますと、ゴーヤーは経営費の四六%が輸送コストだと、非常に経営を圧迫しているということですね。鹿児島並みの輸送コストになるように流通条件の不利益性を解消してほしいという要望も出されているわけですけれども、これについても検討すべきではないでしょうか。
  167. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 一般的にこれまで沖縄県は、大消費地から遠く、また島嶼県であることから、農林水産業振興を図る上で流通コストの低減を図っていくことが重要な課題の一つであったというふうに認識をいたしております。今後もこうした側面は残っていくだろうというふうに思っておりますので、沖縄振興計画あるいは沖縄農林水産業振興計画に基づく集出荷施設の整備等の施策あるいは流通コストの低減に向けた施策は、今後の沖縄振興においても重要な課題として取り組んでまいらなければならないと思っておりますが、同時に、東京を軸にして物を考えますと沖縄県は大消費地から遠いということになるわけですけれども、アジア全体のマーケットをこれから展開して考えていくときには、むしろ沖縄日本の中で最も消費地に近いという有利さを持っています。こうした有利さを生かしていけるような沖縄振興に取り組んでいくことによって、農林水産業においてもアジアの中に消費地を求めて発展していく余地が十分にあるのではないかと私は思っております。
  168. 紙智子

    ○紙智子君 沖縄振興対策、これ米軍の問題というのもありまして、基地問題を対象にしていないというのは違和感を感じるわけですけれども、最後、沖縄振興の重要な節目の時期であるということは本当にそのとおりであって、幅広い観点からの議論が必要だというふうに思いますので、衆議院に続いて当委員会も是非参考人質疑の機会を持っていただきたいということを最後に委員長にお願いいたしまして、質問を終わります。
  169. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 理事会において協議いたします。
  170. 山内徳信

    ○山内徳信君 私は、久しぶりに開かれましたこの沖北で、各党の先生方の質問を通して、本当に沖縄への深い思いを込めての質疑を展開をしていただきまして、心から感謝感激いっぱいでございます。ありがとうございます。  さて、六月二十三日に菅総理は、政府を代表いたしまして六月二十三日の沖縄全戦没者追悼式に出席をされまして、追悼の辞を述べられました。その中で二点だけ申し上げますと、今なお沖縄には米軍基地が集中し、県民に大きな負担を掛けている、本土復帰から三十九年が過ぎたにもかかわらず、沖縄だけ負担軽減が遅れていることはざんきに堪えないと述べられました。私は、このざんきに堪えないという言葉を印象深くずっと脳裏に刻んで帰りました。もう一つは、新しい沖縄振計の法律制定に向けても全力を尽くしてまいりたいと。こういうふうに、二十四万の霊前で敬けんなそういう追悼のお言葉であったと思います。是非、その精神を政府全体のものとして受け止めていただきたいと思います。  さて、質問に入りますが、新しい沖縄振興特別措置法は来年の四月一日から適用予定の法律になるわけであります。したがいまして、内閣府においては具体的な検討が進んでおると思います。  そこで、質問の一つは、切れ目なく来年四月一日から新しい振興法は適用されるものと、もう絶対に適用できるという、そういう準備が進んでおると受け止めておきたいと思いますが、沖縄担当大臣、いかがでしょうか。
  171. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 最終的には国会でお決めをいただくことでございますので、そのことについてまで行政府の立場から申し上げられませんが、通常国会の早い段階に国会に提出をさせていただいて、四月一日に施行できるような国会での審議の日程をお取りいただけるような法案提出をするべく準備をしております。
  172. 山内徳信

    ○山内徳信君 ありがとうございます。  政府が、内閣が提案しませんと国会は審議できませんから、よろしくお願いいたします。  もう一つは、既に質問も何回か出ておりましたが、駐留軍用地跡地利用の法律も四月一日ということになるわけでございます。したがいまして、これは軍転法、軍転法と呼ばれてもう久しゅうございますが、やはりいろんな返還跡地の仕事を進めておると問題があることに気付きまして、新しい駐留軍特措法にはいろいろと新しい項目も入れていかなければいかない問題もございますから、是非、内閣府、関係省庁におきましては、これも間違いなく四月一日スタートできますように全力を尽くしていただきたいという、これ要望も兼ねてでございますが、どちらですか、一言決意のほどをお願いいたします。
  173. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) 先ほどの振興法と同様に、四月一日から施行できるような国会審議の時間を確保できるよう通常国会に提出すべく全力を挙げてまいります。
  174. 山内徳信

    ○山内徳信君 私は不思議に枝野沖縄担当大臣のお顔を見ますと、ああ、この官房長官ならば絶対にやると、そういう不思議な、ウマが合うというんですか。いつも鉄軌道の話ばっかり申し上げておるんですが、今日も、少し恥ずかしいと思いましたが、あえて申し上げたいと思います。  戦争によって、戦前あった沖縄の鉄軌道は、艦砲射撃そして空からの爆弾投下、戦争になるとそういう交通機関とか港湾だとか空港を全部最初に爆破していったわけです。  私は、那覇―嘉手納間の軽便鉄道を何度か乗っておる世代なんです。そういうこともありまして、復帰後三十九年たちました。そして、政権も替わって新しい政府になって、是非、長年の懸案であったこの鉄軌道を実現していただかなければいけないと、こういう思いも、私にもありましたし、県当局にも県民にもありまして、今県民全体の声になっております。  そういう声をきちっと政府は受け止めていただきまして、今回、需要予測調査をしていただいておるわけでございます。その結果が発表されまして、県民は本当に喜んでおります。したがいまして、この鉄軌道に向けての青写真ができたというふうに受け止めたいわけでございます。同時に、鉄軌道に向けて大きな一歩を踏み出されたというその意義を高く評価をしたいわけでございます。  そういうことで、ひとつ今後の取組の工程表をお伺いをしたいと思います。
  175. 枝野幸男

    ○国務大臣(枝野幸男君) せっかく御期待と御信頼をいただいておりますので、後で違っていたということにならないように慎重に御答弁を申し上げたいというふうに思っておりますが、二十二年度、二十三年度の二年間にわたって鉄軌道を始めとする公共交通システム導入の可能性の検討のための基礎調査を実施をしているところでございます。当然、今後、採算性の問題であるとか既存の路線バス等との関係であるとか、様々な課題を調査を踏まえて検討していかなければならないというふうに思っているところでございます。  ただ、この委員会でも何度か申し上げてきておりますが、恐らくこの手の話は、駄目な理由を見付けるのは簡単な話だろうというふうに思っております。ただ、まさにどういう工夫をすれば採算性を始めとする困難を乗り越えられるのかと、こういう観点で検討や調査をするようにということで担当部局にも指示をしているところでございます。  また、一種思い付きのような話をこういうところでするとまた御批判を受けるかもしれませんが、例えば今の日本の様々な技術力からすれば、那覇市内のような都市内交通とそれから都市と都市を結ぶ都市間交通とを一つの鉄軌道と一つの車両で、十分両方について効果的、効率的にやれるような、そういった技術なども日本鉄道の技術の中にはあるのじゃないか、そうすれば非常に採算性などの問題点についてもクリアしやすくなるんじゃないかなんということは国土交通省にもお話をしたりしているところでございまして、地元の皆さんの期待が大変大きいのと、うまくいけば効果が大きいという問題意識を持っておりますので、まずはこの二十二年度、二十三年度、本年度の調査において、いかにできる、あるいはできない理由を潰していくのかという観点での調査を進めさせているところでございまして、それを踏まえてその後の展開といいますか方向性が決まっていくことになろうかと思っております。
  176. 山内徳信

    ○山内徳信君 これは戦後処理事案であります、戦後処理事案。戦争がなければ沖縄の鉄軌道は壊滅しなかったわけであります。したがいまして、その復旧、再建のために県民も県民ぐるみで頑張っていきたいと考えております。そして、原因者負担という言葉がありますが、やはりそういう戦後処理という観点をお忘れにならないようにしていただきたいと思います。  ややもしますと、そろばんをはじく立場にある人々は、費用対効果、費用対効果というふうに、政府の役人たちもすぐそれを声に出す人がおりますが、そこは工夫をして費用を掛けた分効果もあるように、そして今さっきからありましたように、アジアのハブ、ハブ的沖縄ハブ空港にしていけば日本全体のためになるわけでございます。  唯一、四十七都道府県で電車の走っていないところ、鉄軌道のないのは沖縄だけです。そういう、ない沖縄にしたのは政府、今の政府じゃないんですが、やはり日本政府責任がありますことを申し上げまして、あと少しございます。いや、今日は委員長から強く希望がありまして、記者会見があるから時間守ってくれと言われておりまして。三時四十四分ですから、もう少しありますね。  やはり、何といいますかね、私は、ここに外務大臣がせっかく最初から座っていらっしゃいます。そして、そのことも準備してありましたが、外防でもいっぱい申し上げておるからといって仏心になって、これはよしておこうとも思いましたが、せっかくの時間ありますから申し上げますが、私、ざんきに堪えないというあの言葉は、これは文学的な表現であると同時に、人間的な最後の心から発する言葉だと見ておるんです。それを菅総理があの全戦没者の追悼式典の中にこの言葉を引用されたという意味は非常に大きいと思っておるんです。  したがいまして、外務大臣、大きな仕事をするには三名の協力者が必要なんです。ところが、日本政府は、アメリカだけの合意を取り付けたりして、沖縄の意思とか県民意思を大事にされないから、昨日いっぱい申し上げたことなんですが、なかなか理解とか協力が得られない、そういう状況をつくり上げたのは政府なんです。どうぞ松本外務大臣、思い切ってアメリカと互角に交渉してくださいよ。主従関係ではいかぬのです。そういうふうにしていただくと、やはりアメリカは、最初は文句言うかもしらぬのですが、決して最後は悪くは言いません。それが民主主義だよなと、こう言いますよ、向こうから。ですから、日本の主張すべきは主張してください。  沖縄県民の総意は、やはりオスプレイ問題についても、もう普天間飛行場にも新しく計画しようとしておる辺野古にもどこにも要りませんと申し上げておるんです。そのことを申し上げて、答弁は、あえて私の仏心から答弁は求めません。そして、そばに座っていらっしゃる政務官がもうきちっと受け止めていらっしゃると思いますから、是非、官房長官外務大臣も全力を尽くして頑張っていただきますようにお願いを申し上げまして、時間でございますから、終わります。  ありがとうございました。
  177. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時四十三分散会