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2011-04-25 第177回国会 参議院 予算委員会 12号 公式Web版

  1. 平成二十三年四月二十五日(月曜日)    午後一時一分開会     ─────────────    委員の異動  四月十八日     辞任         補欠選任      田城  郁君     小見山幸治君      武内 則男君     行田 邦子君      岩城 光英君     山崎  力君      脇  雅史君     長谷川 岳君  四月十九日     辞任         補欠選任      平山  誠君     榛葉賀津也君  四月二十日     辞任         補欠選任      愛知 治郎君     佐藤 信秋君  四月二十二日     辞任         補欠選任      梅村  聡君     増子 輝彦君      友近 聡朗君     外山  斎君      吉川 沙織君     石橋 通宏君      米長 晴信君     牧山ひろえ君      草川 昭三君     浜田 昌良君      桜内 文城君     小熊 慎司君      大門実紀史君     田村 智子君      片山虎之助君     舛添 要一君      福島みずほ君     吉田 忠智君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         前田 武志君     理 事                 植松恵美子君                 川上 義博君                 水戸 将史君                 森 ゆうこ君                 礒崎 陽輔君                 猪口 邦子君                 衛藤 晟一君                 加藤 修一君                 小野 次郎君     委 員                 有田 芳生君                 石橋 通宏君                 一川 保夫君                 大野 元裕君                 金子 恵美君                 小見山幸治君                 行田 邦子君                 榛葉賀津也君                 外山  斎君                 徳永 エリ君                 中谷 智司君                 西村まさみ君                 牧山ひろえ君                 増子 輝彦君                 安井美沙子君                 磯崎 仁彦君                 片山さつき君                 川口 順子君                 佐藤 信秋君                 佐藤ゆかり君                 塚田 一郎君                 西田 昌司君                 長谷川 岳君                 福岡 資麿君                 丸山 和也君                 山田 俊男君                 山谷えり子君                 石川 博崇君                 長沢 広明君                 浜田 昌良君                 小熊 慎司君                 田村 智子君                 舛添 要一君                 吉田 忠智君    国務大臣        内閣総理大臣   菅  直人君        外務大臣     松本 剛明君        財務大臣     野田 佳彦君        文部科学大臣   高木 義明君        厚生労働大臣   細川 律夫君        農林水産大臣   鹿野 道彦君        経済産業大臣        国務大臣     海江田万里君        国土交通大臣   大畠 章宏君        環境大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣防災)        )        松本  龍君        国務大臣        (内閣官房長官)        (内閣府特命担        当大臣沖縄及        び北方対策))  枝野 幸男君    内閣官房副長官        内閣官房副長官  福山 哲郎君    副大臣        財務大臣    櫻井  充君        厚生労働副大臣  小宮山洋子君        厚生労働副大臣  大塚 耕平君    大臣政務官        財務大臣政務官  尾立 源幸君        厚生労働大臣政        務官       岡本 充功君    事務局側        常任委員会専門        員        藤川 哲史君    政府参考人        資源エネルギー        庁原子力安全・        保安院長     寺坂 信昭君    参考人        東京電力株式会        社取締役社長   清水 正孝君        IAC上級原子        力コンサルタン        ト        佐藤  暁君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○参考人の出席要求に関する件 ○予算の執行状況に関する調査  (東日本大震災・原発事故に関する件)     ─────────────
  2. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  予算の執行状況に関する調査のため、本日の委員会に東京電力株式会社取締役社長清水正孝君及びIAC上級原子力コンサルタント佐藤暁君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、東日本大震災・原発事故に関する集中審議を行います。  質疑者はお手元の質疑通告表のとおりでございます。  それでは、これより質疑を行います。増子輝彦君。
  5. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 今回の東日本震災、そして福島原発の事故に対する集中審議のこの大事な時間を、福島県選出の参議院議員としてこのような機会をちょうだいしたことに、まずもって御礼申し上げたいと思います。  民主党・新緑風会の増子輝彦でございます。  今、犠牲者の皆さんがよみの国でどういう思いを持っているか、大変私の沈痛な思いの中で、一日も早くこの大地震、大津波の復旧、そして何よりも原発の事故の収束を図らなければいけない、そんな強い思いを持っております。改めて、お亡くなりになった多くの皆さんに心から御冥福をお祈り申し上げると同時に、いまだ行方の知れない一万一千九百九十九名の皆さんの安否の確認を、そして十三万を超える避難をされている皆さんに心からお見舞いを申し上げたいと思います。  そういう状況の中で、総理、先般、原発によって、あの事故によって避難をされた方々に直接お会いをしていただいたこと、ちょっと遅い感がいたしましたけれども、改めて心から、福島県民を代表して、被災者の皆さんを代表して、心からまずは御礼を申し上げます。ありがとうございました。  私自身も昨日も行ってまいりました。週末地元に戻って、できるだけこの避難をされている方々の御要望をお聞きしながら、何を政治がやらなければいけないか、今大変苦しんでいる方々の立場に立って私はやっていかなければいけない、そんな強い思いを持っております。  総理が行かれたことによって、総理の自らの目と心を開いて、その思いを私は受け止めていただいたと思っています。総理もぶら下がりの中でおっしゃっていました。多くの方々の気持ちの中で、いつ家に帰れるのか、いつ自分のふるさとへ戻れるのか、自分の家はアメリカよりも遠くなってしまった、これは以前から私がもうしょっちゅう聞かされている言葉でした。総理が直接そのお話を聞かれて、自分もそういう強い思いを受け止めたと。頭だけで考えるんではなくて、現地で多くの皆さんにお会いをすることによって今まで以上に頑張らなければいけないという思いを話をされておりました。私は本心だと信じております。  そういう状況の中で、総理、総理が今一番この原発の事故でやらなければいけないこと、これは、当然一日も早い収束は当たり前のことなんですね、総理。このことを除いて、総理自身が今一番最初に実行しなければならないことは何でしょうか。御見解をお伺いします。
  6. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 私も、地震、津波の被災地に加えて、先日、福島の原発が存在する近くから避難されている皆さんのところに、増子議員にも同行いただき行ってまいりました。今御紹介のありました、うちへ帰りたいんだと、今自分のうちは、自分の町はアメリカよりも遠いというその言葉を私自身も直接聞きまして、本当にその思いの強さを改めて私自身感じたところであります。  そういった中で、今御指摘のように、まず何としてもこの原発事故の収束を図らなければなりませんが、その中でやらなければならないことは、そういう自分のうちに、自分の町に戻りたいという皆さんのその気持ちを何とか一日も早く実現する、そのための最大限の努力をする、そのことが私は私たちに課せられた責任であると、こう考えております。
  7. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 総理、今日は何日になりましたでしょうか。三・一一から四十六日目ですよ。多くの皆さんが、総理始め関係大臣に様々な陳情を重ねておりますよね。その中で、今私が総理からお聞きしたかったことは具体的なことなんです。抽象的なことではないんです。是非、総理、総理が自分の心と目で感じ取った避難民の皆さん、この方々に対する思いを、あれから数日たちました、抽象的なことではなくて、今すぐやらなければいけないことはこれとこれだという実際のプログラムを私は示していただくことが何よりも大事だと思うんです。  もう一度お答えください。
  8. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) この事故が発生したのは、言うまでもありません、三月の十一日でありました。そして、一か月が経過したほぼその段階で私の方から、多少原発の状況も安定してきましたので、東電に対して、今後の見通しについてその方向性を示してほしいということを申し上げました。それに基づいて、四月の十七日に東電から一定の見通しを述べた工程表が提示をされました。御承知のように、ステップワンが三か月程度、さらに、ステップツーはプラスして三か月から六か月という中で、最終的には冷温、温度を下げた形での安定という状況に至るという、そういうプロセスです。  私が申し上げたいのは、今のお答えとして私が申し上げたかったのは、少なくともその段階では、避難されている皆様に対して具体的にどの時期までにどういう形でお戻りいただけるか、そういうものがお示しできるようにならなければならない、こう思っておりまして、やはりその工程表が遅れないで進むように全力を挙げていくことが必要だと、こう考えております。
  9. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 残念ながら、総理、私は今の総理の答弁には納得がいきませんし、心がないと思わざるを得ません。工程表の問題とか、東電へとか、そんな問題じゃないんですよ、総理。  この原発行政は、誰の責任で、どこの責任でこれを実行、推進してきたんでしょう。私は、これは国の政策の中で、東電を始めとした電気事業者が原子力政策をしっかりと進めていく中での原発の建設だったと思うんです。もちろん、東電始め、今、福島第一、第二原発以外に四十四の原発があります。全てのこの電気事業者にとっても、今回のようなことが起きるかもしれないという危険性も実は持っているんですね。  そういう中で、東電がどうのこうのとか、工程表がどうのこうのとかということを私お聞きしたいんじゃないんです。避難民の皆さんにお会いをして、その方々の思い、その方々に対する総理の気持ち、その中で今何をやらなければいけないのかということを私は違うところから聞きたいんです。  じゃ、お聞きいたします。今回のこの原発の事故については国は加害者なんでしょうか。あるいは、全く、基本的には東京電力さんに責任があって、国が責任がないと思うんでしょうか。そのことをお答えください。
  10. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この原子力政策は、国がある意味で挙げて推進してきた政策課題でありますので、今回のことについて国自身にやはり大きな責任があると、このように考えております。
  11. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 国に責任があるということは、すなわち国も加害者であるということで、当然責任を負わなければいけないわけです。  総理がよくおっしゃいます。一義的には東電の責任である、そして賠償問題等についても、東電ができなければ国が全て責任を負いますと。それはまさに、加害者意識という中での責任を共有することに私はつながっているんだと思うんです。ですから、国が政治の責任で何をやらなければいけないか、ここが最も大事なんです。四十六日ですよ、総理。これから何日間続くんでしょう、この状態が。  総理、総理が私は言ったとは思っていません。しかし、十年か二十年住めなくなるかもしれないなという言葉の中に、これはある意味では思いがあるのかなと思っているんですけれども、ひょっとしたらそうなるかもしれない、そうならないかもしれない、そういう中で政治が果たすべき責任、役割というのは、やっぱり正直にこの避難民の皆さんや国民の皆さんに、今の原発はこういう状況だと、そして、こういうことを具体的にやっていくことによって皆さんに安心をしてもらわなければいけないんだという、政治の決断、政治が果たさなければいけない私は責任というものがそこにあると思うんです。  エネルギー政策日本戦後、高度成長の中で、エネルギーを必要とする産業構造になってまいりました。まさに国民一人一人、八割以上が中流意識、階級を持つようになったこの時代の中で、エネルギーと経済成長は分けて考えることができなくなってしまった。しかし、この原発の事故というものを考えたときに、私たちの生活をある意味では変えなければいけない警鐘が今回の原発の事故かもしれません。  ちょっと時間をちょうだいして、私は一つの作文を今読まさせていただきます。  ある日、僕はショッキングな情報を目にした。それは、冬のイチゴを作るためのエネルギーという記事で、イチゴ大好きの僕にはほうっておけない記事だった。春が旬のイチゴを季節外れの冬に作るための栽培には、たくさんのエネルギーが使われているという内容だった。  興味深い内容に引き付けられ詳しく調べてみると、ハウス栽培による冬のイチゴ一キロと旬のイチゴ一キロのエネルギーを比較してみると、冬のイチゴは旬のものと比べて十五・七倍のエネルギーを使用し、冬のイチゴ一キロを作るエネルギーは一世帯が五か月間に使用する電力量に匹敵するということだった。  それを、分かりやすく身近なテレビの視聴できる時間に置き換えてみると、ハウス栽培による冬のイチゴ一キロを作るエネルギーで、最も省エネ性能が高い二十五インチのテレビならば、一万五千八百三十六時間視聴することができるのだ。それは一日二十四時間見ても約一年九か月半視聴できるということで、本当にすごいエネルギー量だと改めて感じられた。  僕は、これまでエネルギーといえば機械などの動力的なイメージが強く、食べ物とエネルギーは全く結び付かなかった。でも、よく考えてみると、食べ物には食材を作るときに使われるエネルギー、食材を運ぶときに使われるエネルギー、食材を調理するときに使われるエネルギー、食材を廃棄するときに使われるエネルギーなど様々なエネルギーが使われている。これは本当に驚きだ。  これまで、大好きなイチゴを一年中毎日食べられたら最高だと単純に考えていた。しかし、それがこんな大きなエネルギー消費につながっていたとは考えてもみなかった。それはイチゴに限らず、トマトやキュウリの夏野菜、秋のキノコ、白菜や大根の冬野菜なども同じことが言えると思う。どの野菜も季節に関係なく手に入り、イチゴはクリスマスごろには華やかに登場している。食べ物の旬が分からなくなっている。  日本には四季の変化があり、その季節ごとの旬の食べ物がある。しかし、旬を無視して季節外れの食べ物を作るのはたくさんのエネルギーが消費されるのだ。確かに、いろいろな食べ物を年中味わえるという点では僕たちの生活に楽しみをもたらしてくれるけれども、それが大量のエネルギー消費につながることを今回で思い知らされた。  季節の変わりを待ちながら旬を味わい、楽しみながら生活をして省エネにつながっていけたら最高だと思う。僕は、自然に逆らう生活は省エネとは程遠い生活になってしまうということに気が付いた。いろいろな省エネ対策があると思うけれども、僕は大好きな食べ物を旬に楽しむことから意識して、省エネに取り組んでいきたい。  これは、実は昨年の経済産業省エネ庁主催の「私たちのくらしとエネルギー」の作文コンクールの優勝者なんです。福島小学校六年生でした、去年。今年、一年なんです。  こういう実は子供の考え方、私は大変うれしく思ってすぐ電話をさせていただきました。要は、我々の生活というものを見直す時期なんだろうと。そういう中で、原発の在り方ということ、私も、本当に鳩山、菅内閣で一年近く経済産業副大臣を務めさせていただいて、原発行政、エネルギー行政の責任者の一人としてかかわってまいりました。今回の事故、本当に想定外のことといえども、大変申し訳ない気持ちと同時に油断があったとも思って反省をいたしているわけであります。  そういう中で、総理、政治の責任として是非、一日も早い収束は当然のことなんです、しかし、それ以上に政治がやらなければいけない責任、そのことをもう一度お尋ねをいたします。お答えください。
  12. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 私は、今回のこの原子力事故の一つの大きな背景には、今、増子議員が読み上げられました我が国が大量のエネルギーを使って生活をするというその生活パターンを、大きな原子力発電によって、あるいは他のエネルギー政策によってそういう社会を実現してきたと、そういうことが背景にあると私も考えております。そういう生活の在り方そのものを見直していく、こういうことも私自身もそういうことの必要性を感じることも多々あるわけであります。  今回のこの原子力事故は、エネルギー政策という形だけでなく、まさに私たちの生き方そのものを含めてある意味見直していく、そのことも必要かと思っております。  その上で申し上げれば、政府としてどういう責任を持って対応していくのか、そういうことで申し上げれば、やはり先ほど申し上げたことでありますけれども、被災者の皆さんができるだけ早く安全な自分のふるさとに戻りたい、その希望をできるだけ早くかなえていくのが私はやはり政府として取らなければいけない極めて優先度の高い政策課題だと思っております。(発言する者あり)
  13. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 それでは、総理、改めて具体的に聞きます。今、後ろの方から、具体的に聞かなきゃ分かんない、抽象的じゃ駄目だというアドバイスもありましたので。  総理、工程表は作られました。これは進んでいかなければいけないと思います。しかし、それは原発を収束するためのプログラムであります。今避難されている方々、これから計画避難で避難をしなければいけない方々、様々な立場の方がいらっしゃいます。もちろん風評被害に苦しむ方もたくさんおられます。  しからば、工程表の速やかな計画の前倒し以上の収束ということと別に、この避難民の皆さんに対する具体的なプログラムをお持ちでしょうか。総理です、総理です。これは総理です。
  14. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) これも増子議員御存じのことだと思いますけれども、現在のこの工程表というものをある意味見通した中でいえば、新たに計画的避難区域というものを設けざるを得ませんでした。そういった形を含めて、住民の皆さんにまだまだ多くの御不便をお掛けすることに対して、できるだけきちんとした対応が必要だと思っております。加えて、いろいろな風評被害等も出てきておりますので、そういうことに対しても対応していきたい。  日程的なことでいえば、やはり先ほど申し上げたように、この工程表がまずきちっと実行されることがその後の日程を考える上での前提になるものと考えております。
  15. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 総理、私は工程表のことをお聞きしたのではなくて、工程表は工程表でやらなければいけない、しかし避難民の皆さんを始めとした、今計画避難もしなければいけない、風評を受けている方々も含めて、そういう方々に対する具体的なプログラムをお持ちですかと聞いたことなんです。これ以上聞いても多分お答えになれないんでしょう。  私、じゃ、視点を変えてお話を申し上げたいと思います。今の四十六日たった現在、官邸を中心として様々な組織や会議がつくられております。機能しているんでしょうか。ここのところが私は大変重要だと思っているんです。  やっぱり今回のこの原発事故を始め震災の中で分かったこと、私なりにですよ、二つあるんです。一つは、やっぱり国と県と市町村の縦割り行政が全く機能しないということであります。二つ目には、トップリーダーの胆力、これが試されているということなんですね。そういう意味で、是非総理には胆力を持って大胆かつスピーディーにこの危機管理をしっかりと今後果たしていただかなければならない。  そういう中で、今様々な動きがあるようにお聞きいたしております。挙国一致の復興実施本部をつくろうとかいろんなことがあります。しかし、私はそれももちろん大事なことだと思っていますが、それ以上に、いろいろと批判をいただいている民主党の中での挙党一致体制ということが極めて重要だと私は思うんです。そういう意味で、やはり例えば小沢元代表、この方のお力をお借りするというぐらいの度量の広さを総理が持って挙党一致体制、こういうことを、例えばもう一度リセットするなり修正するなり、まさに民主党のそれぞれ有能な人材をまずは糾合してこの危機管理に当たるということは、私は国民が求めていることだと思うんです。  昨日、私は地元で集会をやりました。多くの皆さんは、民主党ばらばらになるなよ、今政局的な動きをするなよと、一致結束をしろということが圧倒的な実は話でした。  是非、総理、挙国一致、与野党での連立もいいかもしれませんが、まずは足下を固めていくことによって、挙党一致体制で有能な人材、そういう人をどんどん使うということが私はこれからのこのリスクコントロールやスピーディーに実行していくということに極めて大事だと思っていますが、そういうお考え、例えば小沢代表をこれはしっかりと活用するというぐらいの総理の度量の深さが私は総理の評価を非常に高めるような気がするんですが、端的にそういうお考えあるかどうかをお聞きします。
  16. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) まず、党としてまとまって対応していくということの重要性は痛感をいたしております。是非、今、増子さんの言われたようなことを実現するために努力したいと思っております。
  17. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 総理、期待しております。  そこでまた、国民の皆さんが今願っていること、今回のこの原発事故によって自分たちの生活や命はどういうふうになるんだろう、大変心配を実はしているんですね。そういう意味で、先ほど来総理がおっしゃっている工程表の話でありますが、総理、この工程表を作るに当たって国は何らかの関与をしたんでしょうか、お答え願いたいと思います。
  18. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) ほぼ震災発生から一か月たった時点で、原発の状況もやや安定をしてきた状況でありましたので、やはり何らかの日程的な見通しを国民の皆さんにお示しするには、まずは事業者である東電がその見通しを、実際に運転をしている立場として見通しをまず示してほしい、私の方からそういう指示をいたしまして、それに基づいて出されてきたものであります。
  19. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 総理の東電に指示をしたということはよく分かりました。  工程表を作る過程の中では国は関与したんでしょうか、イエスかノーかでお答えください。
  20. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) 増子委員にお答えをいたします。  工程表を作る過程で総理からの指示がございまして、そして工程表を作る過程で御相談がありました。幾つか相談がありました。特に、私どもはやっぱり体制を整えなきゃいけませんから、ほかの電力会社から例えば人繰りをするでありますとか、そういう協力も必要でございますから、そういうことについて相談にあずかりました。
  21. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 それでは、もう一つお聞きをいたします。  総理、この工程表を作るに当たって今総理が指示をされた、海江田大臣からもこの話がございましたが、現場とは連絡を取り合ってこの工程表に現場の声を……(発言する者あり)ゲンバって玄葉大臣じゃないですよ、現場の声はどのような形でお聞きになったんでしょうか。
  22. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) いつもは東電の本店の中にこの統合本部がございますが、その中の人間が現場に出張してまいりまして、各種聞き取りもやってまいりました。
  23. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 それは現場に行った方との話をしたということで、今現場で本当に命懸けで頑張っている人たちとの協議はしなかったんですね、この工程表を作るに当たって。
  24. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) もちろん、今この一番現場で頑張っている方々、重要免震棟というところで頑張ってオペレートをしている方もいらっしゃいますが、その人も含めて、東電からも出張をしまして、そして現場の方、特に保安班でありますとか復旧班とか、いろんな班がありますから、その必要な班の方々と相談をしたということでございます。
  25. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 私が聞いている話とはちょっとずれがあります。これはここではやめておきますけれども。  是非、ここは総理、大臣、現場の声、極めて重要だと思うんです。現場が一番知っているんです。  ちょっと済みません、パネルを出していただいて。(資料提示)原子力発電所における事故のいろんな問題で工程表がございますが、この工程表で、技術的なことは私いろいろ申し上げません、時間も随分たってしまいましたので、この中でやらなければいけないポイントを一番知っているのは現場なんですね、大臣、総理。この現場の声をしっかり今後とも受け止めてやっていかないと、これは私はまさに一日も早い収束は難しいと思っていますから、是非今後ともこの現場の皆さんと連携を取っていただきたい。  特に何が大事かということは、もう私が言うまでもなく、六十三の対策がありますが、この中で、原子炉使用燃料プールを安定的に冷却するための熱交換器の回復が何よりも重要なんですね。これはもう御案内のとおりであります。もう一つは、二号機について格納容器が損傷している可能性が高いため、熱交換器の回復に至るまで損傷箇所を密封することが大変大きな課題なんです。  これは、大臣、そのとおりですね。端的にお答えください。
  26. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) 御指摘のとおりでございます。
  27. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 是非これはしっかりとやっていただかなければ、これは果てしなくひょっとしたら続く可能性があるということをあえて申し上げておきたいと思っています。  そこで、もう一つ県民の皆さんや国民の皆さんが一つ不安に思っていることは、レベル7に上がりました。これを評価したという最大の要因は何だったんでしょうか。
  28. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) これは、私どもは、原子力安全・保安院、それから原子力委員会、これは内閣府の、外の組織でございますが、これらが、それまでに環境中に飛散をさせました放射性物質のその総量ですね、それがどのくらいあるかという試算を行いまして、それで最終的に決定をしたということでございます。
  29. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 今回のレベル7に上げたということ、本当に皆さん不安なんですね。この不安と同時に、もう一つ、私が随分質問を受けることがあるんです。今回、もし福島原発が最悪のケースの場合、広島や長崎原爆と同じようなことになるのだろうか、その辺の比較はどういうふうに考えたらいいんですかという素朴な、本当に最も大事なお気持ちを皆さん持っているんです。  総理、原子力に一番詳しい総理ですが、この件について、広島、長崎と今回の福島原発の違い、お答えいただけますか。
  30. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 海江田担当大臣、まず。
  31. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) 私は、いわゆる原子力についてさほど詳しいわけではございませんが、分かりやすく申し上げますと、今度のは核の分裂の反応が非常にゆっくりのペースで起きていると。それに対して原子爆弾などは、非常に速いスピードで核の熱の反応が起きると、このように理解をしております。
  32. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 総理、一言だけ、広島や長崎原爆と今度の原発の事故は違う、国民の皆さん、安心してくださいと国民の皆さんに一言言っていただけませんか。どうぞ。
  33. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 広島、長崎原爆とは全く違います。  最も違うのは、今の大臣のお話にもありましたように、核兵器の場合は、一瞬にして核反応を起こして、そして極めて高い温度が生まれ、かつ放射能が広くまき散らされます。原発の場合は、平常時でもコントロールされた状況での核反応であり、今回は地震が起きたときに核反応そのものは停止をされております。いわゆる中性子が出ない状態に制止をされておりますので、そういう点では、今回の事故は、いわゆる核分裂が一瞬にして起きた広島、長崎原爆とは全く異なっております。
  34. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 総理、異なっているということは、安心していいということにつながっていいんですね。
  35. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) もちろん、広島、長崎のように、巨大な熱が出て一瞬にして多くの人が亡くなるといったようなことにはもちろんなっておりませんし、その点では安心というか、そういう被害には立ち至っておりません。  ただ、放射能の拡散という面では、原爆の場合は一瞬にして広く出ますけれども、今回の福島原発事故では残念ながら、そういう広がりではありませんけれども、ある程度の放射性物質が格納容器から外に出ているという点での、そこは十分気を付けていかなければならない問題だと思っております。
  36. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 当然、放射能の拡散等を含めて注意しなければいけないこと、しかし、私もはっきりと、広島、長崎原爆とは構造的に、根本的に違うと、安心してくださいと私も申し上げております。国民の皆さんも今の総理の話で少しは安心したかなと思います。  ちょっと質問を変えて、今日は東電の清水社長においでいただいていますので、清水社長、質問させていただきたいと思います。  工程表の作成については、先ほど海江田大臣からも話がありましたので、これはお聞きいたしませんが、経営者責任という観点から、報道によりますと、社長は株主総会をめどに辞任も考えているというような報道がされておりますが、この件について、実は地元の、特に二十キロ圏内の原発立地の皆さんは、私に是非このことを言ってほしいということで伝言を預かってきておりますので、あえてこの質問をさせていただきますけれども、やっぱりこれは、総理の責任と同じように、東電さんも責任は当然一義的にはあります。今、社長や会長がここでけじめとして実は辞任をするということになったら、この後の責任は誰が持って、この収束を含めて補償の問題やっていただけることができるんだろう、非常に不安だと。是非、社長あるいは会長には、辞任をしないで、つらいだろうけども、大変だろうけども、一定のめどが、しっかりと安全宣言がされて賠償問題もきちっと指針がまとまって体制ができるまでは辞任をしないで、責任をずっと共有して頑張ってほしいということですが、辞任の見解についてお伺いをいたしたいと思います。
  37. 清水正孝

    ○参考人(清水正孝君) 東京電力の清水でございます。  まず、今回の原子力事故につきましては、結果として大変重大な事態を引き起こしましたことについて、改めてまずおわび申し上げたいと思います。  今の増子議員のお話で、出処進退というお話だと思います。経営としての責任という意味では、きちんとしたけじめはいずれは付けるべきだろうと私も思っておりますが、現状、まだ事態の収束に向けて全力を尽くしている、まだまだこれから多くの課題があるということでございますので、その具体的な時期等については全く現在は白紙でございます。  以上でございます。
  38. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 出処進退については白紙。是非、これは責任を共有しながら、本当に、東京電力のこの第一原発そして第二原発と、日本のエネルギー政策、原子力政策の犠牲的な精神でこれを受け止めてきた今避難されている方々のために是非しっかりと果たしていただきたいと思います。  それでは、たくさん質問を用意しましたが、もう時間が半分過ぎてしまいました。次の質問に移りたいと思います。  実は、避難区域等が設定をされました。この中で今、先ほども総理にもお伺いし、私も共有していること、一日でも早く、一時間でも早く家に帰りたい、地元に帰りたいという話の中で、今回、警戒区域を設定をいたしました。これについて、この前提は一時帰宅を認めるということが前提だというふうに私も理解をいたしておりますが、しからば、この一時帰宅についての具体的な方法について、既に政府としてはプログラムを作っているんでしょうか。海江田大臣ですか。
  39. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) まず四月二十一日でございます。警戒区域設定……(発言する者あり)はい、分かりました。  まず、一時立入りの基本的な考え方を策定をいたしました。これは、一世帯当たり代表一名、そしてバスを利用する。それから、防護服、一種の防護服、これを必ずお召しになっていただく。それから、線量計を着用する。それから、再び避難所等へ帰る際にはスクリーニングを実施をする。在宅時間は最大二時間程度ということで、そして地域の方々がなるべくまとまって、さっきもお話をしましたけれども、バスなどに乗って、警察の方かあるいは市役所の方か、そういう方に同行をしてもらうということでございます。
  40. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 この警戒区域を指定するには時間を掛けましたよね。当然、同時進行でこの一時帰宅も想定してやったと思うんです。いつからやる予定でいるんですか。
  41. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) これは今は申し上げられませんが、ただ、できるだけ早くということでございますので、その準備をしているところでございます。
  42. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 総理、今は申し上げられないという大臣の答弁、これで皆さん納得するんでしょうか。総理も、先ほど冒頭に申し上げたとおり、本当に行っていただいて私も感謝を申し上げております。しかし、その切なる願いを皆さん、総理にも直接ぶつけたと思います。  もう既に警戒区域を指定するという段階では、ある程度これはプログラムが作り上げておかなかったら、避難民の皆さん、更に不安を増すわけです。是非、総理、総理から、速やかにこの一時帰宅について実行すると、おおよそいつごろのめどだということぐらいはここで言っていただかなければいけないということ。これは福山副長官ではなくて、これは総理からの言葉からお願いします。  それからもう一つ。一人ということになりますと、総理、実はこれ、やらないよりはましなんですが、一人で行って何もできないんですよ。例えば旦那さんが行きますよね、細かい話になりますが。そうすると家の中に何があるか全然分からないんです。奥さんだけが行きますね。奥さんは分かっていても、運び出す力が弱いんですね。避難民の皆さんの多くの皆さんの要望は、一人ではなくて、大臣、二人に是非してほしいと。夫婦若しくは家族の二人が行くことによって、一足す一は五にも十の実は帰宅という形での力にもなると。是非これは、二万六千五百世帯あるんですよ、この中に。どういうプログラムを作っているのか分かりませんけれども、これ大変な数ですよ、二万六千五百世帯。  今コミュニティーが崩壊しています、警戒区域の皆さんは。しかし、一時帰宅がいつから始まる、こういう手順でということになりましたら、全国散り散りばらばらになっている人たちが一気に私は集結してくると思います。一日も早い、総理、このプログラムのスタートが必要なんです。そこの点については、総理、今お答え願いたい。何月何日とは申し上げません。少なくとも連休明けとかそういうことを、できるだけ早くお答えをいただければ有り難い。  大臣、一人ではなくて二人ということを是非実は改善していただけませんか。それぞれお願い申し上げます。
  43. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) まず、海江田大臣。その後者の質問に対して。
  44. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) 今委員がお話しになりました二万六千五百世帯ということでございますので、(発言する者あり)はい、倍にしますと倍になりますが、ただそういう御意見があったということ、これはもうしっかりと伝えます、これは。
  45. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) それでは、菅総理大臣
  46. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 ちょっとちょっと、大臣、誰に伝えるんですか。伝えますって誰に伝えるんですか。
  47. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) これは、まず計画的に立入りということでございますから、これは私どものところでしっかりとそういう意を体して実行するように努力をいたします、これは。
  48. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 誰に伝えるんじゃなくて、大臣の責任においてやるということですよね。いいですね。  総理、済みません、プログラムのスタートのおおむねの時期を教えてください。
  49. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) まずは、海江田大臣
  50. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 総理、総理、これは総理。
  51. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次いで、大臣
  52. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 もう大臣はいいですよ。総理に期日を。
  53. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) それじゃ、菅総理大臣
  54. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 現在、その一時立ち寄りの計画を各自治体とそれから該当する皆さんの意思も確かめながら準備をしております。  できるだけ早くという言い方でありますけれども、連休明け、そう遅くならないところからスタートをしたいと。ただ、今もおっしゃったように、二万六千世帯を超えますので一遍にということにはなりませんので、かなりの時間を掛けながら、しかしスタートは連休明けにはスタートできるものと、こういうように見通しております。
  55. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 今の連休明けにはスタートできると思う、総理、そこが大事なんです。その具体的なことが大事なんです。是非これ実行してくださいね。もう皆さん、大変な思いの中で一時帰宅を取りあえず望んでいるんです。その後はまた覚悟が必要なんです、何か月になるのか、何年になるのか。  ですから、各大臣の皆さんにもいろんなところにおいでいただいて感謝を申し上げますが、是非避難民の皆さんのところに足を運んでいただいて、この原発というのは大変なことなんだなと、事故はということで、その思いを共有していただきたいと思っています。  これは福山副長官にお聞きしますが、計画的避難、様々な要望、福山副長官も枝野官房長官もおいでいただいていろいろ協議をいただいております。細かいことは申し上げません。それぞれの御要望、真摯に受け止めて、できるだけ万全を期して計画的避難を実行したいということでありますが、大変難しい問題だと思います。一か月にこだわるのか、こだわらないのか、協議をしたことについての御要望について十分それに対する答えが出るのかどうか、この二点を端的にお願い申し上げます。
  56. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 簡潔にお答えを願います。
  57. 福山哲郎

    内閣官房副長官福山哲郎君) お答えをいたします。  まず、計画的避難区域に本当に該当する自治体の皆様には大変な御苦労をお掛けしておりますし、現在二十キロ圏内で避難をされている皆さんにも本当に御苦労をお掛けしていると、心からおわび申し上げます。  今の増子先生の御指摘に関してお答えを申し上げますが、計画的避難区域の皆様にはそれぞれの町の、村の要望がございます、事情がございます。そのことについては細かく我々は承って、しかし住民の皆さんの安全と、その町、村の状況を本当に話合いをしながら進めていきたいと思いますし、明日も川俣町と飯舘村の首長さんが中央に来られるというふうにも承っておりますので、その都度要望を承りたいと思います。  それから、先ほど御指摘のいただいた、警戒区域の一時立入りについて……(発言する者あり)短くお答えさせてください。これは連休明けにスタートしたいと思いますが、二万六千世帯ですので、そこから時間が掛かりますので、若干時間が掛かることは御理解をいただきたいと思います。
  58. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 一か月という予定が延びることもあるというふうに理解してよろしいんですか。そこをちょっと、明確な答えがなかったので。
  59. 福山哲郎

    内閣官房副長官福山哲郎君) 住民の皆さんの安全を第一に考えておりますので、国としては何としても一か月以内にめどとしては形をつくりたいと思っております、御避難をいただきたいと思っておりますが、それは仮設住宅の現状、それからそれぞれの事情を見ながら、そこは一か月をめどにお話合いをしながら対応していきたいと思っております。
  60. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 ここ、すっごく重要なんですね。実は、長官も副長官も行ってお分かりになると思いますが、村が崩れる、なくなってしまうという心配、皆さん持っているんですよ。そういう中で、副長官が答えたと思います。これを守らなくて居残った場合に罰則規定があるのかと聞いたら、副長官、ありませんと答えましたね。ないということでよろしいんですか。
  61. 福山哲郎

    内閣官房副長官福山哲郎君) 僕は、これは村の方にもお答えをいたしました。罰則規定はございません。しかし、住民の皆さんの安全を第一に考えている国からすれば、そこで罰則規定がないからそのままいていただくことは結構だということはお答えはできかねるというふうに申し上げました。そこは、村の皆さん、町の皆さんにも御理解をいただきたいと思っております。
  62. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 これ、総理、計画的避難の皆さんも非常に苦しい思いの中から、やっぱり地域の方々の安全をしっかりと考えていかなければならないということで真剣に考えています。  しかし、様々な条件の実は調整をしなければいけないところがたくさんあります。私は、はっきり言って一か月では無理だと思います。是非ここは柔軟に考えていただいて、できるだけ一か月を目標とするけれども、一か月ということにこだわらないことの方がむしろ私はスムーズにいくんではないかというふうに思っていますので、あえてそのことを申し上げさせていただきたいと思います。  それから、今日、ちょっと済みませんでした、私、防衛大臣をお呼びしていなかったんですが、一つこれも大事なことなんですが、津波等の実は問題で、浪江町、非常に原発に近いところでありますが、これ、請戸という漁港が全滅になりました。二百人ぐらいの方々が行方不明になりました。そこで遺体の実は捜索活動をやっておりまして、つい直近までは自衛隊の皆さん、県警の皆さんに大変お骨折りをいただいてやってまいりましたが、最近、自衛隊の皆さんがここから離れてしまったと。非常にこの捜索に困難を極めているということでございまして、是非自衛隊の方々にもこの捜索に参加をしていただきたいという強い要望がありますので、あえてここで御答弁はちょうだいしませんが、そのことをまたお考えをいただきたいと思います。  次に賠償問題でありますけれども、これ、やはり一番大事なポイントなんです。この賠償をどうするか。一義的には東京電力ということで、そして最終的には、総理いつもおっしゃっているとおり、国で責任を持つということであります。  今、新聞報道でいろいろとスキームが報道されておりますが、新しい機構の中でこの賠償をしていくという国の立場の実は在り方、東電の責任という問題含めて、今それぞれ報道されているスキームの中でこれを実行していくことに私は最終的にはなろうと思っていますが、大事なことは、そのスキームが今どうかということをお聞きするんではなくて、もう一度確認をさせていただきますが、東電さんで全部できるはずがありません。どうしてもこれは国の関与がなければできません。ジェー・シー・オー、僅か三百五十メートル範囲内であったものが十年最終的に掛かっているんです。今回は私は天文学的な件数になってくると思うんです、この問題は。  ですから、これは是非指針を早く作っていただく。大分これは高木文部大臣の督促もあって順調に進んでいるようでありますけれども、この問題についても、しっかりと賠償問題については責任を持って政府がやるんだという決意を、総理、お願い申し上げたいと思います。総理、総理です。
  63. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 今回の原子力事故、あるいはその背景となっている原子力の推進という国策として進められてきた中でのこの事故でありますから、冒頭の御質問にもお答えしましたように、そういった意味で、国が全体に対しての責任を持っていると。その中で、具体的な補償については、まずは第一義的に確かに原子力事業者であります東京電力がその責任を負うべきものだと考えておりますけれども、きちんとそのことが保障されるよう最終的には国が責任を持って対応していかなければならない、またそのことをやるということをお約束をいたします。
  64. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 是非お願いを申し上げたいと思います。  さらに、これもちょっと細かい話なんですが、大畠国交大臣、一つお願いがございます。仮設住宅、今大変頑張ってやっていただいておりますけれども、これ、実は仕様が同じなんですね、どこでも。実は山古志村が移ったときに大事な教訓が出てまいりまして、冬の場所のところには、いわゆる寒冷地は床が寒くて駄目なんだそうです、今の仕様書では。ですから、規制緩和を五%ぐらい是非仕様書でしていただければ、その寒冷地に合った仮設住宅を造ることによって、避難民の皆さん、場合によっては二年を超えるかもしれないという状況の中で厳しい生活が強いられますから、この仮設住宅の五%程度のいわゆる規制緩和をして造るということについて是非御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  65. 大畠章宏

    国務大臣(大畠章宏君) 増子議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。  国土交通省といたしましても、これまでの、今御指摘をいただいた点を含めて柔軟に対応するということで対処してまいりたいと考えております。
  66. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 それと、大臣、もう一つお願いしたいことは、東北地方は非常にサプライチェーンという形の中で、製造、物づくりの多いところなんです。今痛め付けられております。これらのことをしっかりと立て直すためにも、やっぱりそこに出入りする様々な車が復興を含めてあるんですね。そうしますと、これは自民党さんの麻生政権時代にやったことがあるんですが、あれは阪神・淡路大震災だったでしょうか。ああ、違うな。いずれにしても、東北地方の高速道路の無料化という、ここだけは特別な計らいをしないと日本の物づくりが駄目になってしまうということを私ども心配をしております。  私は、今の状況は、日本の経済はこのままでいけば全治十年、何とか五年で前倒しでこれを持っていかなければいけないと思っていますけれども、この東北地方の、一定期間、しっかりとしたサプライチェーンを復活させるためには、是非、高速道路の無料化という形を東北地方に限り行えるということについて御検討いただけますか。
  67. 大畠章宏

    国務大臣(大畠章宏君) お答えを申し上げます。  ただいまの御指摘の点でございますが、東北地方の経済的な復旧復興という意味でも大変大事な御指摘でございまして、現在、各党の間からも御意見を賜っておりますので、そういうものを踏まえて、今、増子議員からの御指摘も踏まえて対処してまいりたいと考えているところであります。
  68. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 それと、もう一つ大事なこと、今回の原発の事故で思うことは、やはりエネルギー政策というものをどういうふうに考えていくか、原子力政策をどういうふうに考えていくかということ、極めて重要な私は問題提起だと思いますし、政治が真剣に考えていかなければいけないということになろうかと思います。  そういう意味で、これからの原発行政、今四十四基、福島第一、第二以外にあります。これらについての安全確認をどのような形でしたのか、これらについて、先般の経済産業常任委員会で、参議院でしたけれども、海江田大臣からもいろいろ実は伺いました。  総理、この安全確認を経産省がいつしたか御存じでしょうか。総理、総理に。
  69. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 今、経産大臣にお聞きしましたが、三月三十日に行ったということであります。
  70. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 総理、あってはならないことが起きてしまった、想定外のことが起きてしまった。極めて私ども深刻に考えなければいけないと思います。ですから、四十四基のこの今動いている原発、どのように安全対策をするかということは極めて私、重要だと思っているんです。今時点で全てこれを停止をして稼働させないなんというわけにはまいりません。ですから、この四十四基に対する安全対策をしっかりとやっていかなければいけない、このことが大事だと思うんです。  三月三十日ですよ、総理。三月十一日からのこの震災、そして原発の事故が起きてから十九日たっているんですね。私は遅いんだろうと、なぜもっと早くできなかったんだろうということで、先般、海江田大臣にも随分詰め寄りました。この安全対策、何よりも大事であります。そういう状況の中で、少なくとも福島県民の思いをすれば、今の第一原発、廃炉だというような思いを強く持っておりますし、東電もそのような方向だというふうにおっしゃっています。  総理、この件について、エネルギー政策の中で新しいエネルギーをつくっていかなければなりませんが、取りあえず、福島原発についての廃炉という形についての総理のお考えをお伺いしたいと思います。
  71. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) まず、現在動いている原子炉についての安全性の問題は、実は、既にそういう指示があるということと完全にそれが大丈夫な状況になっているかということでは、若干まだ必要性があると私は見ております。例えば、全国の配電計画などを見ておりますと、本来は二系列から来ていると言われていながら、余震で両方とも系統の電気が落ちている例もありますので、そういうときを含めてあらゆる事態に対応できるような更なる検証が必要だと思っております。  加えて、今お話ありました廃炉の件でありますが、少なくとも福島の一号、二号、三号、まあ四号は今、中には入っておりませんけれども、そういう既に海水を注入したようなものは、いずれにせよ廃炉になるものと、私はそういう認識を持っております。
  72. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 ありがとうございました。  いずれにしても、是非、今この原発事故を一日も早く収束をして安心できる日本をつくっていかなければなりません。是非、総理には強いリーダーシップを発揮して覚悟を持って対処していただきたい。  今日、いろいろ通告をさせていただきました大臣の皆さん、お答えいただかなかったこと、大変申し訳なく思っております。  ありがとうございました。私の質問を終わります。
  73. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で増子輝彦君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  74. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、猪口邦子君の質疑を行います。猪口邦子君。
  75. 猪口邦子

    猪口邦子君 自民党の猪口邦子でございます。  本日は、原発問題を中心に集中的に質疑をさせていただきます。  まず冒頭、改めてでございますけれども、東日本大震災でお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げ、御遺族の皆様に哀悼の意を表し、また、被災されている全ての皆様に心からのお見舞いを申し上げます。  総理、このようなときだからこそ、日本には危機管理に強い政権が必要です。このようなときだからこそ、勘違いのない対応力が必要なのです。そして、このようなときだからこそ、世界も原発事故を含め日本国危機管理能力を見極めようとしているのです。  私は、まず菅総理に分かっていただきたいと思います。国際社会は今、菅総理は地震、津波、原発事故、複合危機に対応しているので、同情して余り強いことを言わないんです。しかし、実際には猛烈な批判が国の内外から押し寄せるような事態なので、そこを勘違いしない方がいいと。改善すべきは改善して、気が付いたところから直していって、是非そのようにお願いしたいと思う、そういう趣旨で私は本日質問させていただくのです。  震災と原発事故から一か月半たつんです。福島第一原子力発電所から大気中に放出された放射性物質の量は、四月十二日の時点で、保安院そして原子力安全委員会が発表したことによれば、総量にして三十七万あるいは六十三万テラベクレルという非常に巨大な規模、そして二十三日には、原子力安全委員会は更にその想定を上回るようなものであったということを明らかにしているんです。これを何とかしなければならない。放射性物質をまき散らすこと、これを政権として止めることができなければ、これを止めることができる政権に替わってもらわなければならなくなるかもしれません。何としても、総理、現在日本の総理でいらっしゃるわけですから、刻一刻集中力を持って、この放射性物質のまき散らしの問題、これを何としても収めなければならない。そうすれば、復興ももっと現実味のある、そして前向きなものになると思っているんです。  そこで、なぜ国家としてこんなことになってしまったのか、一か月半たってなぜこんな状態なのかと、これをちょっと一緒に考えていただきたいと思うんですけれども。  まず第一に、危機管理の本質に反して、既に指摘されていますけれども、組織や会議体が拡散中なんですね。古典的な危機管理の成功事例として、ちょっと古い話で恐縮なんですけれども、アメリカのキューバ・ミサイル危機というのがあって、アリソンという方が書いた「決定の本質」という有名な本があります。危機の本質、発生したらまず決定の回路をスリム化する、首脳を中心に責任者間の連絡回路や会議形態を一気にスリム化することによってリーダーシップを鋭く研ぎ澄ますことが可能になると、まずそこがポイントなんです。自民党の脇議員が指摘してきたとおりなんです。  ところが、総理は、その真逆をおやりになっているんです。原子炉の安定冷却、冷温停止に向かうことがまだ安定的にはできていない、まだ危機管理のさなかなのに、組織拡散、会議増設をしています。法的根拠のある原子力災害対策本部、総理が本部長、これがあるんです。そして、官邸には危機管理センターがあります。私は、大学教授の時代、その基本設計にもかかわった委員です。  このように、法的にも施設的にもそのような国家の仕組みと危機管理の道具立ては整っているのに、根拠のない統合本部を東電という民間企業に置きまして意思決定の場所さえも拡散している。これは今までの危機管理の成功事例の原則に反していると思うんですけれども、菅総理、いかがでしょうか。
  76. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) まず、いろいろ組織が増えているという言い方をされますが、私はよく申し上げるんですが、今回の場合は、地震、津波ということと、それに伴って原子力事故という二つの問題に、二正面作戦を取らざるを得ないんです。これは法律上も、地震、津波については災害対策本部を設けよと、そして十条、十五条の原子力事故については原子力災害対策本部を設けろと法律で位置付けられているという意味で、まず二系列をつくらなきゃいけなかったということは、これは国民の皆さんにもしっかり御理解をいただきたいと思うんです。  その上で、今話をされましたけれども、まさに情報がどこに集まってくるかということがなければ判断はできません。当初、当然ながら、二つの本部は官邸に置きました。そして、その十一日の夜から官邸の、今設計に携われたというのは初めてお聞きしましたけれども、その地下にあります危機管理センターに関係者を集めました。東電の関係者、原子力安全委員会の関係者、保安院の関係者を集め、そして海江田大臣とともにその情報を把握して対応いたしました。しかし、残念ながら、必ずしもあのベントに対する指示もなかなか対応してもらえないとかいろんな問題がありました。余り長くなりますから後は端的にしますが。  そういう中で、やはりある段階で、これは政府と、事業者である一番情報が集まる東電本社の中にしっかりした統合的な本部を設けなければ、情報そのものを含めて的確に伝わってこないということがありましたので、そこで清水社長とも話をしてそういう本部を設けて、それから先は情報に関しては極めて的確に入ってきましたし、その後、アメリカとの関係も含めてその統合対策本部を中心に情報を共有化して対策をこの間進めてきたところであります。
  77. 猪口邦子

    猪口邦子君 総理が御努力されてきたこと、またそういうお考えをお持ちのことは分かっているんです。ですけれども、やっぱりいろいろ問題があったから一か月半たっても放射性物質がまき散らされていて、それを何とかしてほしいということがあるので御質問申し上げているので、考えていただきたいと思います。  そして、時間の問題。いや、危機は時間に制約があるから危機なんですね。まず、原子力災害対策本部、この法的なしっかりした根拠のあるその本部の設置が遅れたし、ベントの実施の遅れあるいは冷却方法の混乱など最初の数十時間の時間的緩慢さ、これが事故を危機へと発展させたわけですよ。  では、どうして時間的な緩慢さが発生したのかと。それは、まず総理、情報を広く、最初の数十時間で国の内外から原子炉の安定冷却に持っていく最良の知恵、技術、機材を求めようとする必要があったと思います。そうすれば総理の問題意識ももっと鮮烈なものになったと思うし、ところが総理は非常に真逆のことをなさっているんですね。情報は非常に狭い身内の範囲から、決定は会議の数も本部の場所も拡散してと。本当はその逆に、情報は世界から、そして決定は総理の直下の場所で。この間も国家安全保障会議のメンバーを言いましたけれども、そういう少人数できちっと決定していく、これが危機管理を成功させる方法です。  そもそもアメリカは救援の申出、素早く親身であったと言われているんです。駐日米国大使は大統領の信任も厚い、鋭い判断力の持ち主なんです。同盟関係の外交ルートとはこのような瞬間のためにこそあると言えるほどです。  危機管理の最初の数十時間、非常に重要な段階です。総理は、この外交初動の最初の段階において、米国への総理の判断、反省すべき点ありますか。
  78. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 今、猪口議員の方から数十時間と言われましたけれども、とても数十時間の状況ではありませんでした。まさに津波が来てすぐに十条、十五条でありますし、私がオバマ大統領とこの件で最初に電話会談をしたのは十二日の午前の早い時期で、零時十五分でありまして、発生からまだ十二時間たたない段階で既にそういう話をいたしております。そして、米国が全力を挙げて協力をする姿勢、用意があるということも、是非お願いしたいということもその場でも申し上げました。  そして、もうその間に、先ほど、この間いろんな議論が出ておりますけれども、ベントの問題も含めて指示をちゃんと大臣の方から出したにもかかわらず、それが遅れたのはいろいろ事業者の方に事情があったということも、せんだっての国会の審議で東電の方からも説明があったところであります。  そういった意味で、決して私たちが数十時間何もしないで指をこまねいていたのではなくて、最大限の努力をやって、そしてそれなりのことはやりましたけれども、結果として、残念ながら水素爆発等が起きて、その後の展開になってきたということであります。
  79. 猪口邦子

    猪口邦子君 総理がやっていらっしゃったことは分かっているんですけれども、私が今ここで申し上げたいことは、やはり国の内外から、こういう事態に自分は立ち向かうから何とか原子炉を安定冷却に持っていきたいんだと、そのための知恵、技術、機材、何とかして助けてくれというような発信が弱かったんではないか、申出があってもすぐそういうことの話にはならなかったのではないかと。  にもかかわらず、アメリカは非常に、まさに同盟国ここにありというような対応をしてくれたと。もちろん、その後、総理の対米外交も改善されたということではないかと思いますけれども、初動ミスにもかかわらず、アメリカは、地震、津波、救難救助もちろんですが、原子力事故につきましても、NRC、これは原子力規制委員会ですけれども、これを中心に、例えばマークⅠの製造元であるGE、あるいはINPOと呼ばれます、これは原子力発電所を持っている事業者の機関、それから電力研究所、エレクトリック・パワー・リサーチ・インスティチュート、それからアメリカでは海軍が、これは原潜や原子力空母などネーバルリアクター持っていますから、こういう非常に実務的なグループ、集合体つくって、しっかりとベスト・アンド・ブライテストを結集して、日本側と協議し、対策を助け、対応してきたと、そういうことではないかと思いますけれども、菅総理はどういうふうにアメリカのこのような協力を理解されていますか、感じていらっしゃいますか。
  80. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) アメリカは、地震、津波についても、そして同時に発生した原子力事故についても本当に最大限の協力を早い段階で申し出て、同時に、まずはロナルド・レーガン航空母艦を三陸沖に派遣してくれるなど、非常に迅速な対応をしてくれました。  そして、先ほども申し上げましたが、発生後十時間余りの十二日零時十五分に私とオバマ大統領が電話会談をすると並行して、当日、十二日、翌日ですね、十一時三十分には既に米援助庁のレスキュー隊が三沢基地に到着をしていただいております。その後、原子力についてもいろいろな専門知識、専門的なトレーニングを経た人たちを日本に送ってくれて、共同して対応するべきことを検討し、今日まで共同しての対応になっているところであります。
  81. 猪口邦子

    猪口邦子君 私は、そういうことに加え、先ほど申し上げたようなことに加え、例えば汚染水を放出する前に、もっと前に計画的に例えば大型タンクなど早くから機材を調達するとか、あるいはアイロボットなども、原子炉内で活動するあのようなロボットの導入ももっと早くから頼んでおいたらよかったのではないかなといろいろ思います。  にもかかわらず、そういうふうによくやってくれたと総理は感謝の気持ちをお持ちです。ですから、その感謝の気持ちを謝意広告という形で新聞に出されましたね。これについては総理はどういう反応があったかとお考えですか。
  82. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 私は、多くの国から地震、津波についての救援の申出、あるいは実際にも救援隊を送っていただき、原子力問題についてもアメリカだけではなく幾つかの国からいろいろな支援の申出をいただきました。そういうことに対して、やはり日本国民が大変そういう支援の申出に感謝をしているということをきちんと伝えることが必要だし、また今後の国際関係の中でも重要だと考え、広告という形を取る一方で、寄稿という形でも世界の各新聞にそのお礼の意味を込めて、感謝の意味を込めて投稿と広告を出したところであります。
  83. 猪口邦子

    猪口邦子君 それで、その広告についてなんですけれども、非常に評判がよろしくなくて、私は余り細かいことを言うのは好きではないんですけれども、例えばこの広告には固有名詞としては菅総理御自身の総理大臣のお名前しか載っていないんですね。  例えば、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルに出すのであれば、オバマ大統領という固有名詞、あるいは米国、米国民という固有名詞、必要だったのではないかと考えます。空母を災害海域に出し、トモダチ作戦の名の下に一万八千人を超える兵員を動かし、その他専門家派遣し続けたアメリカです。このような方々、例えば海兵隊、誰の名において誰の命令で他国にてその任務を遂行したのでしょうか。海兵隊もオバマ大統領の命令によって、大統領の名において命懸けでやったのではないでしょうか。文章のどこかに相手国の、オバマ大統領というような言葉とかそういうことがあったらもっと良かったのではないかと。  六か国七紙に同じような広告を出して、どの国でもそういう、それに似たような反応もあったと。国民の税金でこの広告打っております。世界から好感されるような新聞広告お願いしたいと思います。総理もよく御存じです。国際社会慣習として、相手の人物の名前、それから立場、国際会議などでも、議長、そして総理、閣僚の皆様とか、そういうふうに敬意を払って話すものでございますので、このような場面においてもできるだけ固有名詞、御自身の名前は大きく出ているんですけれども、そういうコメントがありますのでちょっとお伝えしたいと思いますが、御意見ございましたら、どうぞ。
  84. 松本剛明

    国務大臣(松本剛明君) 御指摘の広告は、特定の国、国民を対象として作成をしたものではありませんし、特に英字紙についてはワールドワイド版ということで出させていただきました。  他方で、私どもとして菅総理のメッセージなどを添えて各国の在外公館から各国政府にお礼を申し上げるときは、当然、その国からいただいた支援内容などを付してそれぞれのしかるべき方にお届けをさせていただいているということで、気持ちを伝えさせていただいたところを御理解いただけたらと思います。
  85. 猪口邦子

    猪口邦子君 外務大臣のおっしゃることは分かります。そのようなおつもりでやったんだろうと、そういうふうにも理解しておりますが、今後のこととして私の意見を述べさせていただきました。それは私の意見というよりも世界中から寄せられている意見なので、そこを参考にしてもらった方が、受け取る側の感じ方ですから。せめて、トモダチ作戦、それはアメリカは特別じゃないですか、この同盟関係の中でやってくれたわけですから、そして、アメリカの新聞に、日刊紙に載せているわけですからということをお伝えしておきます。  原子力事故関連の外交的なミス、ほかにもいろいろあります。実際には原発事故事故外交がうまくいっていなかったと言うべきではないかと思います。原子力安全という分野は日本にとって格別大事で、日本は核兵器を保有せずに核燃料をフルサイクル認められている国でありまして、これは長年、原子力平和利用、これに関する国際基準や国際約束、厳格に履行してきたということが評価されてのことなんですね。  原子力安全条約ありますけれども、例えば、四月四日の汚染水の海洋放出との関係では原子力事故早期通報条約というのがあって、外務大臣は五日の記者会見で、この段階では国境を越えて影響を与えるものではないので二条の義務ではなく三条、自発的という条項なんですが、こういう認識を述べられておりますが、今から振り返ってこの認識は妥当であったと考えますか。  三条というのは自発的のところですね。三条は、御存じなんですけれども、一条に規定する事故以外のことを自発的に通報するというので、一条は、放射性物質を放出しており又は放出するおそれがあり、かつ、他国に対して放射線安全に関する影響を及ぼし得るような事故の場合、原子炉の場合等々となっているわけですね。  実際に、五条で定める内容を速やかに実際には実質的にやっているといっても、二条を引用しての早期通報義務日本国政府として果たしたと言えるんですか。そして、それをする必要がないという五日の記者会見は今振り返って妥当だったとお考えですか。
  86. 松本剛明

    国務大臣(松本剛明君) 記者会見については、私が申し上げたかったのは、二条と同様の通報をずっと続けさせていただいているということでありましたが、厳密な法解釈ということで申し上げればということでそのようなお話になったものというふうに記憶をいたしております。  他国に影響を与えるということの解釈ということになってくるというふうに思いますが、いずれにせよ、記者会見の部分でその部分だけ取り上げられたというのは私の本意ではなく、やはり早期通報条約の趣旨としては、しっかり国際社会に内容をお伝えをしろと、こういうことだというふうに私も理解をしておりますし、その義務というかその考え方に基づいて通報をさせていただけたと考えております。
  87. 猪口邦子

    猪口邦子君 それでは、ここで、二条の中で通報する必要があったという考えであればそのように言っていただきたいと思います。特に、四月二日、二号機からは低濃度の十万倍の高濃度の汚染水がコンクリートのひび割れから海水に流出していたわけです。本当はこの二日の時点で二条通報を行うのが締約国としての任務でありまして、やはり国際の信義に生きるということはそういうことであると思いますね。  記者会見でそもそも何か言うということではなくて、正式に我が方の外交ルートを使ってウィーン代表部からきちっと連絡させるべきだったと思いますが。
  88. 松本剛明

    国務大臣(松本剛明君) 御指摘のとおり、四月の二日の日に福島第一原発二号機の取水口付近のピット内に高濃度汚染水がたまっていること、そしてその側面のコンクリート部分に生じた亀裂から漏出していることが判明をいたしました。私どもとしては、四月二日中にIAEAに対して事実関係について情報提供すると同時に、二日の外交団ブリーフからも、その時点で分かっていることから順次事実関係について説明を行わせていただいたところでございます。  今先生から御指摘もありましたように、かかる漏出の影響ということで、これについては六日に止まったことが確認をされていますが、継続的に海水のモニタリングを実施をいたしましてその結果を注視をしているところでありますが、現在までのところ人の健康への有意な影響があるとの評価には接していないというところでございます。
  89. 猪口邦子

    猪口邦子君 非公式に例えばファクスで送るとかそういうことではないですね。条約上の義務というのは、例えば条約の何条あるいはアイテムの何番についてこういうふうに我が方は通報するというようなことをきちっとやらなければならないので、そのようなことを、原子力安全に関しては我が国にとって特別の重要な内容ですのでお願いしたいと。  特に、この四月四日なんですけれども、ウィーンの方では、偶然なんですが、IAEAの、そもそもこの条約はIAEA、国際原子力機関の総会で一九八六年に採択されたものなんですけれども、そのIAEAで原子力安全条約再検討会議、これ三年に一遍行われるものですが、それが行われていたんですね。そのレビュー会合が開かれていて、夕方になって福島第一原発についての説明会を開催するということで、日本からも政府代表が出ておりまして、これは中村審議官だったと聞いておるんですが、このとき、まさに自ら積極的にこの汚染水の流出について説明を行うことが必要だったと思いますが、そのようなことはやったんですか。
  90. 松本剛明

    国務大臣(松本剛明君) 四月四日にウィーンで開催をされた原子力安全条約検討会合のサイドイベントという形でありましたが、その後の記者会見において、我が国の代表質問に答える形で同日の低レベル放射性排水の海への放出に関する説明を行ったと承知をしております。  この放出については、緊急のことでやむを得ない措置であったとはいえ、結果として私どもから積極的に明らかにしていないという御指摘をいただくことについては率直に受け止めなければいけないと思いますし、望ましくないこととして今後改善をすべきようなことであったというふうに私も考えております。
  91. 猪口邦子

    猪口邦子君 改善すべきであるということをおっしゃってくださったのでその部分は良かったと思いますが、四日の夕方六時からですから、日本よりそこは七時間遅れの時差ですから、もう放出が始まって数時間ですね。我が党の小野寺衆議院議員が、十九時過ぎに放出が始まった後に在京外交団に最後のファクスが届いた等の指摘はされたんですけれども、今度、数時間たって、現にウィーンでこのことのサイドイベントが本来の会合のマージンで行われている、そこへ日本政府が、代表がそこに行っている、そこで何も言わない、それで質問がその後来たと。質問が来たから、いや、数時間前から低濃度の汚染水が放出されていますということを言ったと。  ですから、菅総理、世界は日本に非常にまだ甘いんですね。今もうみんな大変だろうから同情している、こういうことがまさに、厳しいことを言わず、そうかそうか大変なんだろうということで、勘違いしてはいけないということではないかと思います。大臣としては、このようなことをきちっと自ら説明して、本来条約上の通報義務があるんだから、もうそれに代わる行為として位置付けるとか指示を出すべきだったと。  それから、経産大臣の方も、まあ原発を所管するのは経産大臣ですね、それで条約所管するのが外務大臣なんですけれども、こういう話合いというのは二人の間であったんですか。そして、保安院の皆さんともあったんですか。経産大臣は、早期通報条約の一条、二条、そして五条、御存じで話したんですか。
  92. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) 私どもは、決定をしまして、すぐにその意味での連絡はいたしました。
  93. 猪口邦子

    猪口邦子君 ですから、こういう条約上のことというのは正式な外交ルートでやらなければならないから、外務大臣として、これはそういうふうに通報しようかと、そういう話合いをしてほしいですね。原子力災害対策本部官邸で機能していればこういうことも防げたんですね。みんなそこに集まって、菅総理の下、主要大臣がきちっとこういうことを日々刻一刻話し合っていれば、こういうことも情報交換ができ、対応も対外的にきちっとできると。  そもそも、その決定されたのが四日の朝でしょう、外務省が知ったの三時半ですよ。そして、四時の定例ブリーフィング、ここは事前の重要な発表があるからという通告がなかったので、例えばロシアとか韓国とか、たまたまその日欠席するという国だってあるでしょう、そういうことで最も影響が及び得る近隣の国々への通報義務が果たせなかったということもあるわけです。  どうして、朝その決定を政府としてされているのに、そして実際にはそれより前にされている可能性があります、どうして、外務省との連絡をもっと密にして、対外的な事故外交がもっとうまくいくように政府として協力体制が取れないんですか。そういうことを、菅総理、私最初から申し上げているんですよ。原子力災害対策本部、もっと機能させるべきなんです、官邸において。じゃ、外務大臣、どうぞ。
  94. 松本剛明

    国務大臣(松本剛明君) 四日の日は本当に、先ほど申し上げたように二日の日から高濃度の汚染水が漏出をしているということで、そのことを止めることに言わば全力を尽くさなければいけないということで、できる措置を速やかにとるということに専念をしていたということだと私どもも理解をしていますが、結果としてこの日の国際社会への説明などについては厳しい評価をいただいていることを率直に受け止めて、先ほど申し上げたように、二日、四日の点について私どもも今後更に国際社会へのアピールをしっかり進めていきたいと思います。
  95. 猪口邦子

    猪口邦子君 六日の日にも同じような会合が開かれていて、同じようなミスを犯しています。  このほか条約としては、国連海洋法条約というのもありますね。これは、百九十八条規定、もう御存じのとおりです。義務的な通報義務があります。そして、百九十四条、この規定にも沿ってのことだったかとか、それから海洋投棄を規制するロンドン条約というのがあって、衆の経産委員会のたしか御答弁で、船舶から投棄していない、海洋構造物から投棄していないから、自分の陸上から投棄するのはそれは条約禁止されていないんだとか答弁されていましたけれども、法とか条約は、法の精神において率先垂範して我が国はこれを履行するというのがこの国の国柄ですから、どうぞそのように、我々自民党政権でそうしてきたので、お願いしたいと思います。  それで、最後の方になりますけれども、総理には、先ほど東電のベント実施にいろいろと問題があるとかおっしゃっていますけれども、そもそも原子炉上空を飛行したということについて、この間の十八日のやり取りで、いろいろ指示を出しても実行されないと、そういうことをおっしゃっていました。今も実はそうおっしゃったんです。私は一つ思うんです。もっと自らのリーダーシップに自信をお持ちになるべきなんですね。それがないから、自分が現地に行かなければリーダーシップを補強できない、聞いてくれない。そういうことは危機管理において一番良くない。自らのリーダーシップにおいてはやはりインセキュリティーというのを持つべきではないと、それでしっかり危機管理やってもらいたい。  最後に、ごめんなさい、ちょっと時間がないんですけれども、東電社長にいらしてもらっています。事故後数日の後に非常に不思議な投機的な動きが東電に対してファイナンスの方からあるんです。これは非常に大きな規模で、正体不明の投機的な動き、私は大変心配しているんです。東電は、事故想定が甘かったこと、それから放射性物質の汚染、これを制御いまだにできていないこと、物すごく非難されるべきだと思います。でも同時に、やはり東電は日本の企業ですし、私たち日本の人がこの企業の改革と再生を助けなくて広い世界の誰がそれをやるのかと、そんなふうにも思うんですね。ですから、東電が大混乱して破綻していく先に日本の希望が生まれるわけでもないと思うんです。  ですから、社長、そういうふうに思っているので、まず、この間も被災地でしっかりと謝ってくれましたけれども、どんなに謝っても足らないと思っている私たちなんです。そして、失敗のデータ、これを出さなきゃ駄目です。どこで間違え、どこでつまずいたのかと、そういうことをきちっとするのが再建へのステップワンだと思うんです。私は、国民社会に対して社長はまず本当に謝る、それから、どこで失敗したのか、これを明らかにする、そして東電もまた立ち直るから助けてもらいたいということをはっきり国民社会に向けて言うべきではないですか。
  96. 清水正孝

    ○参考人(清水正孝君) 清水でございます。  この度の事故によりまして、まさに原子力安全の信頼性を損なってしまったということは大変申し訳なく思っております。特に、原子力発電所を立地させていただいている地域の方々、あるいは福島県民の方々はもとより広く国民の皆様に大変な御迷惑を掛けたことは、改めてこの場でもまた心からおわび申し上げたいと思っております。  それから、一連の事故の対応につきましては、前回も申し上げておりますが、これからしっかりと調査委員会等の場で客観的にやはり調査、検証が必要だろうと、このように思っております。それから、今後は当社としましても、まず政府あるいは関係機関の御指導、御支援の下で事態の収束に向け全力を尽くしたい。そして、私も先般、避難所の皆様方に直接お会いいたしましたが、一日も早くふるさとに帰りたいという声を胸に受け止めまして事態の収束に全力を尽くしたいと、このように考えております。  よろしくお願いします。
  97. 猪口邦子

    猪口邦子君 これで終わります。もっと国民への言葉が欲しかったです。  ありがとうございます。
  98. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。佐藤信秋君。
  99. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 自由民主党佐藤信秋でございます。  最初に、被災に遭われた方々、そして亡くなられた方々に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。  発生以来、大震災発災以来ですね、私もしょっちゅう地元の知事や市町村長と連絡取り合ったり、それから現地に入らせていただきました。二十日以降、毎週入らせていただきました。  そこで感じた幾つかのことを御質問申し上げたいと思いますが、限られた時間ですので、質問もイエスかノーかという形でできるだけ聞きますので、答えの方もそのように簡潔にお願いしたいと思いますし、それ以上いろいろ御説明したいことがあれば、後で文書でお出しになるなりいろんな機会で解説していただくと、それが何より大事だと思いますので、委員長、よろしくお願い申し上げたいと思います。  最初に、これは質問通告していませんし、今のやり取りを聞きながら、ちょっとお願いをしておきたいんですが、ベントの指示が出た出なかった、受けた方はどうしたのか、大事な問題として、何を根拠に、どういうふうに、誰がおっしゃったのか、どういう指示なのか、それに対してどう受けたかということを、これはてんまつをしっかりと整理していただきたいと思います。これは政府とそれから東電の方ですね。  そこで、最初に問題にしたいのは、総理が何でヘリに乗られて現地に行かれたか。  お手元に届けてあると思います、主たるその時系列を、地震発生、大津波、原発災害。(資料提示)時系列載っけてありますが、総理、危機管理センターも行っておられますよね。危機管理センターには、一般のテレビももちろんありますが、いろんなところの情報が、これは例えば自衛隊であり警察庁であり、あるいは海上保安庁であり整備局であったり、ヘリの情報も全部載っているはずです、ビジュアル、ライブで。それからITVのデータもあります。そして、総理が、あそこもう少し映せと、あるいはあそこの情報取れとおっしゃれば、一番日本中で危機のときに情報が集まるのはあの危機管理センターのはずなんですね、一般の情報も含めて。そこ聞いたら、いきなりテレビで何か保安院だか東電が発表した、政府は知らなかったと。そんなことあり得ないですね。一般のテレビで言ったとしてもあそこには全部入っていますから。  ですから、一番大事なことは、危機管理の大原則として、総理は二つの災害対策本部本部長ですから、これ実は日本でいまだかつて、最初なんです、両方とも。お分かりですよね。だとすれば、最高指揮官は全部の情報を見れるところで、どこの情報をどうしろと言って指示を出すのが当たり前のことなんです。これ、ヘリコプターで自分が飛んでいくなんて、こんなばかことはないんですよ。  そこで、聞きたいのは、あの危機管理センターの情報を使う、使わせる、それが総理にとっては十分でなかった、不十分な情報しか来ないだろうと、こう思われたかどうかというのを一点最初に伺います。
  100. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 大変いい質問をいただきました。  今言われていましたように、佐藤委員から言われましたように、まさに今回の危機は二つのことが同時に事実上起きたわけです。ですから、あの危機管理センターに確かにパネルがあっていろんな情報が入ってきます。それは、例えば自衛隊の動きとかいろいろなところの動きは入ってきます。主に地震と津波です。そして、もう一方で原子力事故が起きました。私は、危機管理センターの一画にあるところに東電からも来ていただき、そして安全委員会保安院、そして関係大臣にも集まっていただいて、すぐそばでは大きないろんなところが見えるけれども、ちょっと別室ではそのメンバーで原子力のいろんな状況、つまりは電源を送ったけれどもなかなか届かないとか、そういう状況まで含めて逐一話を聞いておりました。  率直に申し上げて、原子力の事故の情報は、やはり基本的には東電から来ていただいた担当者を通して、東電本社あるいは東電のサイト、福島の方に聞いて話が返ってくるという形の情報でありまして、残念ながら危機管理センターにストレートに例えば画像が送られてはおりません。東電本社には送られている機能がありますけれども、危機管理センターにはそういう体制にはなっておりません。  そういう中で、先ほど来、細かい点はこれまでも大分議論がありましたのでもう重ねませんが、いろいろな指示を経産大臣からも出していただいたけれども、なかなかそれが、意思疎通が十分に行えない中で、私が翌日伺ったのは、一つは震災の状況の把握と、そして原子力の現場の把握という二点のことが必要だと考えて現地に出かけました。
  101. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 話、長過ぎます。  それで、総理、今一つ御指摘だけしておきますが、危機管理センターに……(発言する者あり)
  102. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 質疑者の質疑が聞こえません。もう少し静かに願います。
  103. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 危機管理センターに東電の情報を入れるのは簡単なんです。ライブ映像を入れりゃいいんです。こんなもの一時間もあればできます。それをやらないというところが危機管理がおかしいと言っているんですよ。何でわざわざ行かなきゃならない、引っ張り込めばいいだけですから。  そこで、もう質問に行きます。次に、福島原子力発電事故対策統合本部というのを十五日につくりましたよね。これは全く本当は要らない組織だと私は思います。今総理おっしゃるように、情報を一緒にしたいんなら入れりゃいいんです、この原子力災害対策本部に東電の社長を、あるいは会長を。全部できます。それをしなくて、わざわざ指揮命令系統を三つ目つくっちまった、これまた本部長ですから。だから私が申し上げたいのは、もう吸収してください、この原子力災害対策本部の方に統合本部を。何のことはないです、入ってもらえばいいんですから。そして、情報もみんな入れればいいんです、これは入れられるようになっていますから。  やるのかやらないのか、そこだけお答えください。
  104. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 佐藤議員もいろいろな経験をお持ちですので行政の形はかなり分かった上でおっしゃっていると思いますが、この問題だけはきちんと説明しないとなかなか御理解いただけないんです。  つまり、十五日の段階で少なくとも私のところに大臣から報告があったのは、東電がいろいろな線量の関係で引き揚げたいという話があったので、それで社長にまず来ていただいて、どうなんですと、とても引き揚げられてもらっては困るんじゃないですかと言ったら、いやいやそういうことではありませんと言って。そこで、やはりどうしても官邸にある原子力災害対策本部と、そして東電の本店と、そして福島第一原子力発電所と三段階になっておりますので、そこで、少なくとも東電と内閣の方は統合的な対策本部をつくりたいけどいかがですかと言ったら社長の方も了解をいただきましたので、それでその対策本部をまず立ち上げて、そしてその一回目の会合をどこでやろうかとしたときに、そのときに、東電の本社には全ての情報集まっていますし、会長、社長を始めおられますので、そこで東電の中に統合対策本部を設けて、その第一回目の会合に私は出かけたわけです。そして、そのときから主に経産大臣とそして細野補佐官に常駐体制を取っていただくことによって情報が的確に入るようになりました。  確かに、抽象的には危機管理センターにいれば森羅万象全てが入るというふうにおっしゃいますけれども、現実に六枚のパネルあるいは七枚のパネルの中でいえば、東電にはそういうパネルは、あらゆる原発とのところとつながっておりますけれども、危機管理センターには自動的にはつながる体制にはなっておりませんから、そういうことで一番情報の集まる……
  105. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 菅総理、往復でやっておりますから、簡潔におまとめください。
  106. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 関係者の一番いる統合対策本部を本店に設けたということであります。
  107. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 いや、答えになってないんで、別にそんな言い訳を聞きたいわけじゃないんです。言い訳聞きたいわけじゃなくて、それじゃこれから一本にしてくださいって、こう言っているわけです、これから一本に。情報も幾らでも入りますから、危機管理センターに。東電から持っていけばいいだけなんです。方向はそういうことにしてくださいね。これはもうこれ以上、また答え伺うと長々になりますから、いいです、いいです。  これは、いろんな知事会とか……(発言する者あり)
  108. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 質疑者の声が届きません。もう少しお静かに願います。
  109. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 知事会とかいろんなところから、四月の段階になっても、こういう命令系統、指揮命令系統、情報収集系統、一本化してくれ、一元化してくれ、こういう要望が出ているのは御存じでしょう。だから申し上げている。  そこで、もういいです、一緒にしてさえくださりゃいいんですから、もう。三か所も置かずに、二か所、二本にして、本部二つにして一緒に運用すればいいだけの話ですから。  そこで、復興実施本部なるお話を伺った、二十二日に、総理、出していますよね。復興実施本部というものも検討しなきゃいけないだろうと。これも答えだけ伺います。この本部なるものは、またまた本部長は総理なのか、あるいは別なのか、それだけ教えてください、そこだけ。あるいはまだ検討中。答え、三つですからね。いいですか。総理本人が本部長か、あるいは別の人が本部長、閣僚か誰かがですよ、あるいはまだ考えていない、検討中、この三つのどれかだけお答えください。説明要りません。
  110. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) まず、現在、どういう本部をつくるか、あるいはそれに伴って基本法を作るかということで与野党も含めて御協議をいただいております。もちろん腹案はありますけれども、決まっているかといえば、まだ決まってはおりません。
  111. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 二十二日に総理は、検討しなければならない、復興実施本部と、こうおっしゃっていますからね。少なくとも総理が本部長というのを、また四つ目をつくるということでは、決めているわけではないと、こういうふうに現在は承りました。だから、この三つあるのを二つにしてください。  そこで、次に経産大臣にお伺いせないけません。経産大臣は副本部長なんです、原子力災害対策本部。そうすると、閣僚級の方が説明を、広報をするとすれば、官房長官ではなくて経産大臣が適当かなと、私なんかはそんなに思ったりしますが、これは要するに、指揮命令系統といいますか、一本化、みんなが何となくどうなっているんだろうと思う一つの原因なんですね。原子力安全・保安院が説明し、東電が説明し、官房長官が説明し、しかし原子力災害対策本部の副本部長は経産大臣、こうなっていますから、これはもう経産大臣一本でこれから説明されたらどうでしょうか。これもイエスかノーかで。
  112. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) 先ほどお話のありましたこの統合本部で実は、今日からになりますかあしたからになりますか、統括して記者会見を一度、一日にやる。ただそれは、ブリーフをするのは私ではありませんで、これは細野事務局長が行います。
  113. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 というのも、統合本部の方でやらずに私は官邸でやればいいと、それだけの話かと、一本にしてというふうに思います。  そこで、次に、発災後、地震が起きて一番大事なことは、まずはもちろん原発のことをどうするか、収束させろと、これがもちろん今一番大事、当初も大事だった。避難されている住民にとって、被災されている住民にとっては、食料や燃料や生活物資、医薬品が届くというのがこれは大変だと、何も来ないと、こうなったんですね。  十一日からいろいろ努力はされたと。予備費は三百二億を十四日に解除した。実は、これは本当は救助法上、厚労省の仕事か、あるいは総理が本部長ですから総理が、どんどん物資運べ、こういうことでよろしいですね、本来。そうじゃなきゃいけませんね。努力はされたと思いますが、極めて不十分だったのも確かですから、そこのところ、これからも、まだたくさん地元から要望あります。市町村や県によって違いますが、これ実は本来は本部長のお仕事なんですね、この大災害のときは本部長のお仕事。しかしながら、これからも努力するということを方向性だけ一言おっしゃってください。
  114. 松本龍

    国務大臣(松本龍君) お答えいたします。  三月十一日の発災以来、まずは、その次の日は救助、捜索、援助ですから、そういうことを指示をいたしました。そして、物資の援助等々も、今、佐藤委員もう十分御承知のとおり、やってきております。  原発の問題、そして、私はとりわけ地震、津波の問題で様々努力をいたしましたけれども、総理からももうその日のうちに、津波災害ということで、これはライフライン、とりわけ電力が駄目だろうということで携帯ラジオを送るよう指示をいただいたり、あるいは様々、救助に当たっては、津波被害でありますから、海の方から、そして屋上、二階等々から捜索をするようにという、様々、自衛隊に対する、マンパワーを十分活用する、あるいは警察、消防海上保安庁あります、そこのマンパワーをもう当初は最大限活用するという指示を受けて行ってまいりました。
  115. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 そこで、イエスかノーだけでまたお答えいただきたいんですが、これからも、今現在ですよ、今から以降も、食料、医薬品、衣料品、生活物資、避難されているところへ国が直接的にどんどん出せますね、そこを聞いているんです。
  116. 松本龍

    国務大臣(松本龍君) 被災者生活支援本部でそれは責任を持ってやります。
  117. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 被災者生活支援法で責任持っておやりになる……(発言する者あり)本部で、本部ですね。今途絶えているんじゃないですかね。そんなことないですか。これは、厚労大臣、県の仕事ではありません、今は。どうしても必要なところは国が直接送る、これを是非やっていかなきゃ駄目なんで、よろしくお願いしたいと思います。  そこで、次に瓦れきの処理の問題に入ります。  実は、瓦れきの処理は、資料の三にまた出させていただいていますが、これ主体がいろいろあり過ぎて、きちっとまとめてやらなきゃ駄目なんですね。災害廃棄物の処理対策協議会をつくったからもういいだろうと、環境省としてはそう言っている、そして通知も出しました、それで進むわけがないですね、これ。進むわけありません。自動車とか船舶とか、あるいは金庫がたくさん出てきて警察に遺失物扱いで積んでいるとか、そういう処理をどういうふうにするかということをしっかりと仕分しながら、なおかつ、実は市町村環境省というか、災害救助法上は都道府県で、それで廃棄物処理法上は市町村、両方ともできるということになっているわけですから、言ってみれば、そこの役割分担が実際問題としてはうまくいっていない。市町村によっては、俺がちゃんとやるよというところと、とてもできませんというところ、今の被害の状況でいえばもちろんそうですね。ですから、そこを具体的にどんな処理方針でやっていきましょうかということを、ある程度国が入らないと、しかも現実に基づいて市町村ごとぐらいにやっていかないとこれ進みません、状況が全然違いますから。  ここのところは、決意というよりは特別立法要るんじゃないかと市町村長たちは言っています、特別立法が要るんじゃないか。どうでしょうかね。
  118. 松本龍

    国務大臣(松本龍君) お答えいたします。  瓦れきの撤去につきましては、三月二十五日に、津波被害ですから自分の所有地に他人の家があるという状況がありますから、そういう意味では、損壊家屋の撤去に関する指針を市町村あるいは県に示しをいたしました。  今おっしゃいました廃棄物処理法による撤去あるいは災害救助法による障害物の除去等々あります。ですから私ども、これは一体となってやらなければならないということで、もう四月の初めですけれども、とにかく、ここは国交省、ここは農林省、ここは県だ、ここは市町村だということがないように、それぞれが出張っていってぶつかっていったときに初めて瓦れきの撤去ができるという指示をいたしまして、今その方針でやっていただいているところであります。  そういう意味では、応急復旧あるいは復旧事業につきましても、このスキームでずっといきながら、それぞれが出張っていくようなやり方をしていこう、各省庁の縦割りをなくしていきながらそれぞれ横でつながってくれという指示は出しているところであります。
  119. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 一番難しいのは、まだ使えそうだという自動車や船舶を査定するのは難しいですよね、誰が判断するんだと、こういう議論もありますし、実際まだ使えるかもしれないというものをどうやって片付けていくか。これは通知を出すことになっていますよね。なっていますが、出ていません。これは難しいですね。難しいのは承知の上で、急がなきゃいけませんよと、そういうところをやっていかないとこれは進みませんよということを一言申し上げておきます。  次に、仮設住宅なんですね。これもいろいろ問題がありまして、仮設住宅、資料の四ですが、もういろんな形があってシナリオがあるんですね、これ。いろんなシナリオがないとできません。このシナリオがまだ示せていないんで、これまた別途、細部についてはそれぞれの委員会で聞きますが。  今、総理せっかくおいでですから、一言。実はこれ、仮設住宅というけれども、避難所であるとか賃貸住宅の借り上げであるとかいろいろなパターンがあります。特に県境をまたがったときには、受け入れた県は応急措置ですからいろんな対応をします。しますが、災害救助法上は、被災した県に求償してください、こうなっているんですね、要請を受けてこの避難所等をつくって。これは厚労大臣、そうですよね。  そこで、厚労大臣のお立場で、まあ隣の県から受け入れた県あるいは市町村でもいいですけれども、被災した県に求償できるかどうか。いやいや、これは日ごろのお付き合いですから、いろいろお世話になったり、お世話したりしている。だけど、救助法上は求償しろと何度も何度も出ていますけれども、みんな意見を聞いても、とてもできないよと。だから、国でやってくださいと、この避難所関係で受け入れたり、避難された方を、あるいはたくさん、もちろん職員も派遣したりしていますし。それで、国に請求させてくださいね、こういう声があるんです。そうでないと、避難、被災された県は今度、市町村に本当に大丈夫と聞かないけません、この人たちは。そういうチェックまでしようとしたらとてもできません。原発避難なんか特にそうですが、あるいはほかだってみんなそうなんですね。そういう市町村がそこまでの能力今持っていません。  そこで、国に請求します、国が受けますと、そういう事務作業をやりますということを受けてやらないと、私は常に十分の十持ってくださいねと、これは言っています。国費で全部持ってやってください、そうしたら求償なんか当該県にしなくても、被災県にしなくてもいいじゃないですかと。ただ、それ以前に、これ絶対駄目と頑張っておられますけれども、財務大臣にもこの前お願いしましたが、そうだという返事にはなっていません。なっていませんが、その旨少しおいておいても、これだけ掛かりましたというのを国の方で整理してやらないと、まずは。ほかの県から救護といいますか、受け入れた県から、そこが必要だと。これはみんな困っているんです、みんな困っているんです。  総理、どう思われますか。総理が例えば埼玉の知事でしたら、これだけ掛かったからいろんな県に下さいと言えるかと、こういう問題なんです。それは無理ですから、国が受けると一言言ってやっていただきたいと思いますが、どうですか。
  120. 細川律夫

    国務大臣(細川律夫君) 確かに、ほかの県から被災県に要求すること、これはなかなか遠慮があるんではないかというように思います。ただ、この件については全て国が責任を持って被災県に支弁いたします。したがって、そのことをはっきり申し上げますから、遠慮なく被災県の方に請求をしていただけたらというふうに思っております。
  121. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 今のは答えにならない。ならないということを私ずっと言っているんですよ。そんな非人情なことを要求できますか。要求している厚労省の方がおかしいと思います、それは。だから、どうせ国が全部金出すわけじゃないんですから、今のところは。十分の九でしょう。まあいいです。だから、せめて事務手続ぐらいは、厚労省なのかあるいは内閣府なのか、そっちに要求してくださいという一言が何で言えないんですかと。事務処理は受けますからと、事務処理。  どうですか。総理、どうですか、これ。総理。
  122. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 分かりました。検討します。
  123. 佐藤信秋

    佐藤信秋君 ということで、総理らしい答弁、きちっと答えを出していただかないかぬのですけれどもね。  私も時間が参りました。あと、いろんなことを要求したかったんですが、要望の範囲で、要求の範囲で、ダブルローン問題、これ深刻になってまいりますから、今日、決算委員会でいろいろやり取りあったと思いますが、総理、しっかりと頭に入れていただきたいと思います。  それから、周りの県というか、被災された県以外の県も、全国、全部元気にせにゃいけません、元気に。そのためには、例えばいつも申し上げるんですが、インフラ投資、公共投資、五%を切った上に五%保留する、保留しているんですね。これはやめた方がいいと思います。早く解除せにゃいかぬと思います。阪神・淡路のときもそれは四月十七日に解除しました。  そのほかいろいろやるべきことが、お願い申し上げたいことがありましたが、時間が参りましたので、私の質問、ここで終わらせていただきます。
  124. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。福岡資麿君。
  125. 福岡資麿

    福岡資麿君 自由民主党福岡資麿でございます。  私も先日被災地に行ってまいりました。本当に現地の方々、不自由な中で前を向いてしっかりと生活をされていらっしゃる姿に感銘を受けてまいりました。そういった被災をされた全ての方々に思いをはせながら、原子力問題について質問をさせていただきたいと、そういうふうに思います。  今日は、参考人としてIAC上級原子力コンサルタントの佐藤暁さんにもお越しをいただいております。よろしくお願いいたします。  まず、後で初動問題等についても聞きますが、初動について考える上でも、また今後の対応を考える上でも、今原子炉内がどういう状況になっているか、この認識ということをまずお伺いをしたいというふうに思います。  佐藤参考人にお伺いしますが、電源が失われて、そして冷却システムがダウンしてからどれぐらいで燃料棒というのは露出するんでしょうか。そして、燃料棒が水面に露出してからどれぐらいで溶融が始まるのか、現在はその燃料棒、どういう状態になっているというふうに考えられるのか、その点についての御意見を伺います。(資料提示)
  126. 佐藤暁

    ○参考人(佐藤暁君) ただいまの御質問にお答えいたします。  お手元のカラーの図がございますけれども、これの右側に原子炉が描かれております。燃料は、この中の下半分のところのこの赤色で示しているところ、これが燃料です。  前提条件まで御説明しますと長くなりますので、簡単に御説明いたします。  電源が喪失します。その場合でもしばらく冷却系を駆動するというシステムはあるんですけれども、例えばそれが、それも稼働しなかったという場合にどのように推移するかということでございますけれども、まずは、この水位がこの赤い燃料の上部のところまで低下するまで大体四十分ぐらいというふうに見られております。そこから燃料が露出し始めます。それから五十分後、燃料の溶融が始まります。それから更に十五分後、水位はどんどん低下してきまして、この燃料の下の部分、赤い部分の下の部分、ここまで水位は下がります。そこから今度は、この燃料を支えている部分の溶融が始まります。十五分でそこが溶けて下へ落ちていくと。合計しますと、約二時間でここまで推移することになります。  以上でございます。
  127. 福岡資麿

    福岡資麿君 ありがとうございました。  この佐藤さんの御見解というのは、多少時間の長短はありますけれども、同様のことというのは保安院も予測をしているんです。今日お配りしている資料の二枚目をおめくりいただきたいと思いますが、冷却システムがダウンして、保安院は、少なくとも二十二時の段階で二号機について、二十二時五十分に炉心が露出する、そして二十三時五十分に燃料被覆管が破損する、二十四時五十分に燃料が溶融するということの予測を立てているわけであります。  先般の委員会の中でもありましたが、こちら、原子力安全基盤機構というものがレポートをまとめてありますが、その中でも細かく、これ私も見てびっくりしたんですが、プラントの型式ごとに何分後にどういう状況になるということまで想定をしているわけであります。ということは、極めてそういう状況の中で、このレポートの中の言葉を引用いたしますと、六・九時間後には過圧して破損するおそれがあるということまで書かれている。まさにそういう状況の中で、ベントも行わず総理は現地に行った。何でそういう対応になるのかということがとても理解できないわけであります。  総理はこれまでの答弁の中でも、ベントをやれやれと言ったというふうにおっしゃっていますが、先ほどの答弁の中で、東電側にも事情があり、できなかったということをおっしゃいました。これどういうことですか、お答えください。
  128. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) 私がその時間ずっと総理と一緒にいましたから、私からお答えをさせていただきます。  総理も私も、再三東京電力に対してベントを行うようという指示を出しました。それは、今お話のありましたような状況で、大変この炉が危ないという認識の下にそういう指示を出したところでございます。  ところが、それがなかなか実現できなかったということで、その一つの理由は、やはり電源が失われていたからだろうと思います。それから、かなり時間がたっておりましたので、やはりその炉の中に、これは少なくともその原子炉の建屋の中に入っていかなければ、もう電気でベントをやるわけにいきませんから、そうすると最後は手動ということになりますから、手動ということになりますとやはりかなりの被曝も覚悟をしなければいけないということで、その意味で恐らくこれは東京電力がためらっていたというか、そういう態勢ができなかったんであろうというふうに思っております。
  129. 福岡資麿

    福岡資麿君 今のことについて、質問通告しておりませんが、東電の清水社長、ベントが遅れた理由について、御自身は現場におられなかったと思いますが、当然状況は御存じと思いますのでお答えください。
  130. 清水正孝

    ○参考人(清水正孝君) お答えをいたします。  ただいまの経済産業大臣のお話にもありましたとおりですが、まず現場の状況は、電源が喪失されかつ非常に放射線量が高い極めて困難な状況の中での作業でございました。そういう意味で、実際にベントに着手するまでに、例えば現場の線量を確認する、あるいは作業手順、時間を確認する等々、それから気象の状況等を確認するというような準備作業もございました。  それからさらに、実際の現場へ行きますと、線量が高いために交代作業になる、やむを得ず交代作業にならなきゃいけない、あるいは真っ暗やみの中での作業になる、さらに作業員の通信装置、通信が途絶えたものですからお互いの意思疎通もできない、そういう大変厳しい状況の中での作業が強いられたということで、実際に着手まで時間が掛かったと、こういうことでございます。
  131. 福岡資麿

    福岡資麿君 今のお答えを聞いていても、どうもやっぱり腑に落ちないんですね。  佐藤さん、じゃ、この件についてどう思われるか、お答えください。
  132. 佐藤暁

    ○参考人(佐藤暁君) これは、現場でプラントを運転する側の立場からすれば非常に難しい判断だったというふうに思います。  まず、ベントをしますと、それは放射能の放出ということになります。それを抑えておけば半減期の短い放射能を少し減衰させることができます。一方で、それを許せば、どんどんどんどん圧力が上がっていって、大破して大量の放射能が出ていくと。そういうジレンマの中でプラントの運転員は判断しないといけません。どこまでこの格納容器が実際に耐えられるか、そういうところも考慮しながら、悩みながら判断され、判断といいますか、悩まれていたと思います。そういうところにまた別な政治的な要因が入ってきますと、ますます現場の運転員は混乱したのではないかと、そのように思います。
  133. 福岡資麿

    福岡資麿君 難しい判断があったということでありますが、総理は、現地へ行かれたのは、ベントを行うように指示をするために現地に行ったという認識でよろしいんでしょうか。
  134. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 私が午前六時に出ましたのは、一つは地震、津波の状況を、これは上空からですが、見ておきたいということが一つと、それともう一つが、この福島原発の現場で関係者から話を聞きたいと、この二つで出かけました。
  135. 福岡資麿

    福岡資麿君 少なくともその津波被害、甚大だったのは分かりますけれども、こういう不測の事態の中で刻一刻とどういう状況になるのか分からないわけなんです。当然、飛行機に乗って空中に出られている間は通信手段が官邸にいるときよりも途絶えがちになってしまう。それだけ官邸に空白をつくってしまった。それでも現地に見に行く意味があったのかということを私は問いたいわけであります。その点について。
  136. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 何度も申し上げていますが、もうベントの指示は何度となくされておりまして、特に、午前一時三十分には経産大臣の方からベントをするようにということをきちんと指示しておりまして、そういう意味で、なぜ、逆に言えば、後になっていろいろ説明を受けましたけれども、その時点では少なくとも、官邸にある危機管理センターに東電の関係者もいて、ベントをするようにと言ったら、分かりました、じゃ、それを向こうに伝えますという話でありましたから、当然私としてはベントが行われるものというふうに認識しておりました。
  137. 福岡資麿

    福岡資麿君 そのベントをやってないかった、実際に飛び立たれたときはまだベントをやっていなかった。そのことについては認識していなかったということでいいんですか。
  138. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) いや、認識をして、なぜ、だから現地に行ったときも早くベントをするようにということを改めて指示をいたしました。
  139. 福岡資麿

    福岡資麿君 まず、総理が官邸を空ける意味も分からない。そして、その情報が、さっき言ったように、十分に取れないんだったら経産大臣に行ってもらうという選択肢もあったわけです。何で自分が飛行機に乗って現地まで行かなきゃいけなかったんですか。その間に大きな空白をつくってしまった。そのことについての御見解をお聞かせください。
  140. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 同じことを答えて恐縮ですが、私としては二つの目的で出かけました。  一つは、被災の状況を、実際にも仙台上空から石巻の方までヘリコプターの上から視察をいたしました。もう一つは、私はこの原子力事故の重大性というものを非常に危機感を持っておりましたので、やはり現地の関係者ときちんと意思疎通をする。その中には、ベントの指示はもう既に出しておりましたけれども、私が……(発言する者あり)
  141. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 質疑者は福岡さんです。もう少しお静かに。
  142. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) ベントの指示は既に出しておりましたけれども、実際に行われてまだいなかったので、私が到着したときにもベントを急いで行うようにということを現地の関係者にも申し上げ、そうしますということでした。
  143. 福岡資麿

    福岡資麿君 先ほど、東電さんは、いろいろな技術的な問題、その準備とかに時間が掛かった、そういったことのお話がありましたが、時間系列でいうと、総理がヘリで福島第一原発を出発したのが八時四分、そしてベントが行われたのが九時七分、まさに総理が立たれた直後にベントが行われているというこの事実があるわけなんです。総理は全く関係なかったというふうに言っていますけれども、もし仮に並行して準備が進んでいる、それが早く準備できた場合は総理が現地にいることがベントの支障になる、そういう可能性もあるわけなんですよ。その点についてどう思いますか。
  144. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) こういう事態のときに、確かに官邸にいてじっとしている選択と、ある意味陣頭指揮でできるだけ状況を把握する、今委員からも、それは大臣が行く選択あるいは私が行く選択、いろいろな選択はそれはあり得たと思います。  しかし、私としては、やはり直接に、このベントができていないことも含めてなぜなのかということが気になりましたし、その後のこともいろいろありましたので、私としてはきちんと話を聞いておくことが必要だと思いました。そして、実際に現地で責任者と同時に第一サイトの所長さんと会いまして、その会ったことはその後のコミュニケーション、その後の事態を把握する上で極めて有効であったと今でも考えております。
  145. 福岡資麿

    福岡資麿君 答えになってないんです。  確かに、何も、いろんなことが分からない中で一生懸命やられたんだと思うけれども、少なくとも後から振り返ってみてあのときの対応がまずかったということをお認めいただかなければ次のステップには移れないんです。結果的に見て多くの方が誤っているというふうに思っている、そのことを是非受け止めていただきたいというふうに思います。  総理は、今日午前中の統一地方選についての見解を聞かれた際にも、自分の原発対応についてこれは関係したと思っていないというふうにおっしゃいましたけれども、その点についても、少なくとも多くの国民はそう思っていないということを肝に銘じていただきたい、そのことを申し上げさせていただきたいというふうに思います。  もう一点、初動対応について質問をさせていただきたいと思いますが、地震発生後一か月たってから、四月十二日になってようやく国際原子力事象評価尺度をレベル5からレベル7へ二段階引き上げたわけであります。当初、当日、三月十一日はレベル4だと発表して、その後、三月十八日に5と暫定評価をしていたという経緯であります。  これは、この評価尺度というのは、初期の住民の避難計画とかを立てる上でも極めて重要な尺度だというふうに思っておりますが、今回のこの対応について、佐藤参考人、是非御見解をお聞かせいただきたいと思います。
  146. 佐藤暁

    ○参考人(佐藤暁君) お答え申し上げます。  ただいまの尺度、インターナショナル・ニュークリア・イベント・スケール、INESと略しておりますけれども、それのマニュアルが出ております、ユーザーズマニュアルというのがあります。それの中には、放出量について、五百から五千テラベクレルというのがこのスケール5に相当します。原子炉の中に入っておりますのは二百万テラベクレルという数値であります。  例えば、今回二号機の圧力抑制室が破裂しているわけですけれども、その際には、圧力抑制室の中に含まれておりますその水にたくさん溶けております沃素が大量に放出されるということは当然予想されます。二百万テラベクレルのうちの相当の放射能が放出されるというふうに容易に推測されるわけでありますから、レベル6、この場合には五千ないし五万テラベクレルという数値になっておりますけれども、ないし、それ以上の更にもう一桁ということは容易に予想できたと思います。私は個人的にそのように予想しておりました。
  147. 福岡資麿

    福岡資麿君 そうしたら、もう一点お聞きしますが、少なくとも三月十二日の時点でレベル6以上であるということが言えたかどうかということについてお伺いしたいと思います。
  148. 佐藤暁

    ○参考人(佐藤暁君) 十二日の時点でのプラントは、電源の復旧の見込みは、早急の復旧の見込みは全くありませんでした。注水もすぐにできるような状態でないということは分かっておりました。ですから、その後はどんどん悪い状態に陥っていくということも予想されました。その点から、先ほどの二百万テラベクレルのうちのかなりの部分は行くというのも十分想定されたと思います。
  149. 福岡資麿

    福岡資麿君 少なくとも、今の話でいうと、十二日の時点ではレベル6以上というのは想定できたという話でありますが、実際に一か月たつまではレベル5のままずっと据え置いてきたわけであります。推測になりますけれども、いろいろな、住民に避難指示を出したり、そういった部分についてはどれだけその危険度があるかということを前提に行わなければいけないという意味において、こういった当初の見込みが甘かった、対応が遅れたということについては批判のそしりは免れないというふうに思いますが、総理はどう思いますか。
  150. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) INESの評価につきまして、先ほどお話がありましたように三月の十八日でございますから、実際に環境中に大量の放射性物質が飛散をいたしましたのはやはり十五日の水素爆発が一番多かったかと思われます。残念ながら、この十八日の時点ではこの十五日の放射性物質の飛散に関するデータがやっぱりそろってなかったんですよ。  ですから、その意味で、それがそろいました時点で、それからあと、プラントのデータが、更にしっかりとした放射性物質環境への放出量をやはり算出しなきゃいけませんから、それから、私ども保安院だけでありませんで、これは原子力安全委員会の方とも大体照らし合わせをしまして、ほぼこれで間違いないねと、この範囲の中に入るねということで、そこで、先ほどお話のありましたように、四月に入りまして、それぞれを比較しながら、私どもはそれなりの根拠がございますが、そうした保安院、安全委員会の意見も参考にしながらということで決定がその日に至ったわけでございます。
  151. 福岡資麿

    福岡資麿君 データがそろってなかったということですが、先ほどの佐藤参考人の話でも、十二日の時点である程度そこはもう想定ができるわけなんです。データがそろわなければ対応ができないというんだったら、どんどんどんどん後手に回ってしまうというのは目に見えている話であります。当然、当初はある程度大きな危険性を予測しながら絞り込んでいくというのが危機管理の常道だとすれば、どんどんどんどん避難区域も増やしていった、そういった部分については明らかに対応が間違っていたということを指摘をさせていただきたいと思います。  次に、今後のプロセスについてお伺いをしたいと思います。  今、止める、冷やす、閉じ込めるという方針の下に現在も注水が行われています。注水を続けることで冷温停止を目指すということを言われていますが、東電さんにお伺いしたいんですが、注水を続けることで冷温停止を目指す、その理由を教えていただきたいというふうに思います。そして、その注水はいつまで行うつもりであるのか。また、最終的には冷温停止の後に圧力容器内の燃料棒も取り出す、そのことも視野に入れていらっしゃるのかどうか、そのことについてお聞きしたいと思います。
  152. 清水正孝

    ○参考人(清水正孝君) まず、注水をいつまで続けるのかということであります。これは、当然、熱交換器等の設置によりまして水の循環によって原子炉あるいは燃料プールの安定的な冷却状態が確立できるまではしっかり注水を行っていきたいと、このように思っております。  それから、最終的に燃料をどうするのかということでございます。先般お示ししました事態の収束に向けた道筋というところでも申し上げさせておりますが、まずは原子炉、それと使用燃料プールがきちんと冷却できる状況をまず目指すということであります。最終的な燃料の取扱いにつきましては、その後の状況をよく確認した上で検討を進めてまいりますが、燃料プールの方につきましては、これはやや中長期的な課題になりますが、これを取り出すということでこれからの課題として取り組んでまいりたいと思っております。
  153. 福岡資麿

    福岡資麿君 燃料プールの中のやつは取り出すというお話がありましたけれども、最終的にその格納容器の中の、圧力容器の中の燃料棒を取り出すかどうか、この判断をするかどうかで今後の対応というのは違ってくるかというふうに思います。  冷やすということは今やられているんでしょうけれども、閉じ込めるという意味では、今、水を媒介して環境汚染を広げているんではないか、そういう指摘もあるわけでありまして、その点について佐藤参考人のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
  154. 佐藤暁

    ○参考人(佐藤暁君) ただいま発電所でやっていることは、一九九〇年代に米国のBWRオーナーズグループというところが策定しましたEPG、エマージェンシー・プロシーデュア・ガイドライン、それにのっとったやり方になっております。ですけれども、その場合の前提条件として、例えば格納容器の圧力を設計圧よりも上げないようにするとか、あるいは圧力抑制室も破損していないのが前提になっております。  今の状態は、格納容器は設計圧よりも倍以上の圧力を掛けられた、二号機の場合には圧力抑制室が破損しているということで、既にこのEPGのベースから逸脱しております。そういうことで、水を入れても入れてもどんどん出ていく、漏れる水が多くて地下水海洋への漏出が止まらないという状況になっておりますから、もっと大胆な別のパラダイムシフトして、例えば冷却にこだわらないでドライで処理するというオプションも含めて、もっと広く知見を取り入れて判断してほしいものだというふうに思います。
  155. 福岡資麿

    福岡資麿君 ありがとうございます。  私も、佐藤さん以外、複数の専門家から御意見をお聞きしましたけれども、これ様々な見解があるんです。  大事なことは、多くの方が知恵を出し合う環境をつくるということが大切でありますが、どうも一部のそういった専門家の方々から聞こえてくるのは、非常に官邸に大きな壁があって、自分たちはこういう提案があるよということを言おうにも、なかなかそこを受け入れてもらえないというような声も伝わってきているわけであります。当然、広くいろんな見解がある、それを聞きながら決定をしていく、そういったことが大事だということを述べさせていただきたいというふうに思います。  そして、組織上の問題もあります。これはもう御指摘いただいていますように、保安院と原子力安全委員会、それぞれあるということの弊害が言われている中で、これを統合すべきではないかということが言われているわけであります。  少なくとも民主党さんは、政権交代時の二〇〇九年のマニフェスト、インデックスでこの委員会をつくるということを、二つを統合して原子力安全規制委員会をつくるということをインデックスに明記をされているわけであります。今日に至るまで何をやっていたんですか。
  156. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) その民主党のインデックスは、たしか二〇〇九年のものでございます。ですから、私もしっかり覚えておりまして、今はとにかくこの原子炉事故を抑え込むことに本当に必死になっておりますが、これが一段落したとき、やはり中立性のある、今はそんなことをやるなんてできませんからね、これははっきり申し上げますが。しかしこれから、そういう、特に中立性をしっかり保てるように、組織にしていかなければいけないと、そう思っております。
  157. 福岡資麿

    福岡資麿君 その中立性のある組織が必要だということは、二〇〇九年時点で分かっているわけなんですよ。それを今日まで何もせずに放置してきた、その責任を負うべきだということを指摘をさせていただきたいというふうに思います。  最後に、ちょっともう、いろいろ質問を用意していましたが時間がありませんので、最後、一点だけ申し上げます。  私は、九州佐賀県の出身でありますが、佐賀も玄海の原発を抱えているわけですが、今、二号機、三号機、定期点検のために稼働を止めている状況であります。今後の電力需要を考えると、それを、どうやってその発電を再開させていくかということは一つの大きな検討材料であります。しかしながら、住民の意識からすると、安全かどうか分からないものの再開は認められない、そういう意識というのは高いというのは当然のことであります。  緊急安全対策が三月三十日に出されて、各電力会社は対策を講じられています。これに対して国としてはどういうふうにコミットしていくのか、後押しをしていくのかということについてお聞かせください。
  158. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) まず三月三十日に出しまして、その後、四月に入ってからも二次にわたって出しました。  ただ、これはあくまでも緊急の対策でございますので、主にやはり電源喪失した場合、どうやって二番目の、これはディーゼルの電源車、それからあるいは消防車など、二重三重の手当てをするようにということ、あるいは系統の線を持ってくるんでしたら、それもやはり複数で持ってくるようにと、そういうことでございますが、同時に、この電源車などを置く場合は、やはり津波のおそれがありますのでできるだけ高台にということで、今ちょうど、今日が最後の四国電力からの報告が上がってくるようでございますから、上がってきましたら、やはりきちっと現地に行って、そういう資材だけじゃありませんで、手順書そして訓練と、そういうところもセットになった指示でございますので、それをしっかりとまさに現地の立入りをする予定でございます。
  159. 福岡資麿

    福岡資麿君 保安院が評価をするということでしょうけれども、今はもう国民保安院に対しての信用も失ってしまっているわけなんです。  安全委員会も含めて、国全体としてどういうふうに基準を定めていくか、そのことが必要なことを申し上げさせていただいて、質問を終わらせていただきます。
  160. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で猪口邦子君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  161. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、浜田昌良君の質疑を行います。浜田昌良君。
  162. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。  質問に入ります前に、この度の東日本大震災、また原発事故でお亡くなりになった方々、またその御家族に対しましてお悔やみの言葉とまたお見舞いの言葉を述べたいと思います。  あの大震災、三・一一より四十五日がたちました。いまだ十三万人の方々が、不自由どころか避難先で亡くなるという二次災害が起きております。さらに、原発事故対策、政府の不十分、曖昧な指示、情報公開に国民の怒りのマグマがたまっております。  福島南相馬市の方から我が党にいただいたお手紙を御紹介したいと思います。この方は東京電力第一原発から二十キロ圏内にお住まいでしたが、政府の避難指示によりまして三十キロ圏内に移ったものの、町は放射能の恐怖でゴーストタウン化、こうつづられております。お聞きください。  この一か月有余、被災地では国の存在を感じません。政府のやることは指示や規制ばかり。避難するにもガソリンはなく、退避するにも食料品や生活必需品が届かない。新聞も届かず、テレビ、ラジオでしか情報を知り得ない避難住民にとって、政府高官の、一刻も早く、前向きに、検討していますなどの言葉は絵空事にしか聞こえません。国に何がないのか。心がありません。打つ手打つ手に被災者への思いやりや心配りがない。己のリスク回避ばかりで、最大不幸社会が生まれているのです。  これが原発災害に遭われている方の心情でございます。  私も福島に行きまして、現地の皆様のお声を聞いてまいりました。福島は地震、津波、原発、風評被害の四重苦。この風評被害は紛れもなく人災です。人知を尽くして防いでほしい。地元の農畜産業家だけでなく、商工業、観光関係の皆様のお声です。しかし、政府自身がこの風評被害を助長していると指摘されているんです。  総理、福島県郡山商工会議所からこのような抗議文が出ていること、御存じでしょうか。四月八日付けです。NHKに対しまして、東京電力福島第一原子力発電所事故に関して正確な表記を求める抗議文と。これは、福島県民は何もしていないのに、テレビ新聞福島福島と言われる、しかもその電力は自分たちじゃ全く利用していないのに、それを利用してきた関東に行くと、ガソリンスタンドで福島ナンバーお断り、ホテルやコンビニ、レストランで入店が断られる、今となってみれば、なぜあの原発に福島という県の名前を冠したのかと後悔されていると。少なくとも、あの原発は東京電力の原発だ、必ず東京電力福島原発と表記していただきたいという抗議文です。  しかし、四月十一日付けの内閣総理大臣菅総理の決裁で設置されました原子力発電事故による経済被害対策本部の開催についてなどの文書において、いまだ福島原子力発電所という表現のままであります。  それどころか、四月十五日付けでワシントン・ポスト、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンへの菅総理の寄稿文、これは官邸のホームページにも載っておりますけれども、これにおいては、福島原発、福島第一プラントという言葉は計五回も言及しているのに、東京電力という言及は全くない。これでは総理自身が風評被害を世界にまき散らしていると、そういうものでございます。たかが言葉とおっしゃるかもしれませんが、その言葉を発する心が大事なんです。  福島県民の気持ちを配慮し、直ちに呼称の徹底、官邸ホームページの修正を要請しますが、菅総理の御答弁をいただきたいと思います。    〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕
  163. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 私も福島の原発事故によって避難をされている皆さんの避難所に行きまして、いろいろ話を聞く中で、もちろん津波の被害に遭われた方も大変でありますけれども、この原発による被害は、今もう四重苦と言われましたけれども、風評被害を含めて大変な状況に置かれているということを改めてお話を聞く中で感じました。  今おっしゃったこの表示の問題も、私たちは正規の名称ということでそのまま使っているわけでありますけれども、福島の皆さんにとっては、福島というものが風評被害の言わばターゲットになる原因だというふうにもお感じになっているということでありまして、これから表現をするときには十分留意をしていきたいし、今、ホームページについても早速どういう形で表現すべきか、変えることができるならばそれも検討した上で対応したいと、こう思っております。
  164. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 すぐに対応をお願いしたいと思います。  風評被害をなくしていくためには、情報の正確性、分かりやすさが肝要でございます。  そこで、厚労大臣にお聞きしたいんですが、三月十七日以降、厚労省が中心となって、野菜、原乳、水産物など延べ二千品目にわたる食品の放射能検査が実施されております。その結果に基づいて出荷制限、摂取制限及びその解除が行われておりますけれども、消費者にとって、今日現在、何が安全で何が規制されているのか非常に分かりにくいという声が届いております。それが風評被害を拡大していると。  せっかくの食品放射能検査の結果を是非ホームページ上で、産地別、品目別で過去のデータでちゃんと時系列で分かると、こういうことを要請しまして、先週より変えていただいていますけれども、これをもう少しビジュアルに、推移で下がっているということがちゃんと分かるように、この品目もちゃんと検査していると、消費者が一目瞭然で把握できると、しかもその結果をテレビでも流していただくと、こういう工夫お願いしたいんですけど、いかがでしょうか。
  165. 細川律夫

    国務大臣(細川律夫君) 委員御指摘のように、農産物の放射能物質についての検査結果につきましては、食品の暫定規制値を超えた場合も、あるいは超えなかった場合も含めて、記者会見やホームページなどで迅速に情報提供をいたしております。委員からの御指摘もございましたように、このデータにつきましては、なるだけ分かりやすいようにということで、公表日時の順に加えまして、産地あるいは食品ごとのまとめたものも公表を始めるようにいたしました。  今後とも、分かりやすくビジュアルな形での記載方法を是非工夫をして、国民の皆さんに分かりやすいように努力をしてまいりたいと、このように考えております。
  166. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 先ほど、東京電力の三ステップの案でありますが、六か月から九か月続きます。そういう意味では、消費者の方々、これは懸念が続くわけですから、是非分かりやすくビジュアルな公表方法をお願いしたいと思います。  風評被害は農畜産・水産物から加工食品、更に工業品にも拡大しております。福島では大震災前に製造された加工食品が返品に遭ったり、また検出するはずのない電気部品や自動車部品まで放射能検査が求められております。さらに、福島で使うなら機械設備はリースは認めない、買取りを強要されたと、こういう事例も報告されております。  本件については、親事業者が風評に基づき受領拒否や返品したり科学的根拠に基づかない取引条件を課すことなどが下請法上問題となるということを広く公表し、相談できる体制を強化すべきと、これについては公正取引委員会また経産省にも要請してまいりましたが、どういう対応をされたんでしょうか。
  167. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) 確かに、先生及び御党からそのような申入れがございました。  経産省が取りましたのは、一つは、下請かけこみ寺というのがございますが、あるいはもう一つ、中小企業電話相談ナビダイヤルと、ここでしっかりとそうした中小企業あるいは下請企業の相談に応じることでございますが、それに加えて、特に依頼がございましたので、四月二十二日に親事業者約二万二千社でございますが、ここに、風評に惑わされず科学的、客観的根拠に基づき適切に下請の中小企業と取引を行うよう私から要請をいたしました。
  168. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 ありがとうございます。  そういう意味では風評被害は人災ですので、人知を尽くしてきめ細かくお願いしたいと思います。  風評被害だけじゃなくて、農畜産物については出荷制限が行われました。これにつきましては、政府は補償する補償すると言いながらなかなか決まらない。しかし、農家の方、畜産の方については現金が必要なわけです。そういう意味で、我が党はこれについては無利子のつなぎ融資ということを提案させていただきました。農水省においては四月一日よりスタートしていただきまして、これは感謝いたします。  しかし、こういう現場の声を聞きました。実はJAからの借金があるので、行ってみたら債務が多くて借りられないと。これはおかしいと思うんですよ。既に今までの債務じゃなくて、いずれ損害賠償が入るわけですから、こういうものにもきめ細かく是非、農水大臣、対応していただきたいんですが、いかがでしょうか。
  169. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 今先生からは大変重要な御指摘いただきましたけれども、まず当面、お金が、収入があるべきところが収入が途絶えたというふうなことでどうするかという中で、つなぎ融資ということを三月三十一日に発表させていただきましたけれども、御指摘のとおりに、なかなか借りにくいというような声もございまして、そこで、私どもといたしましては、本当に困っておられる方々にきちっとした融資が受けられるように国が保証しますというような施策を講じさせていただきました。  ゆえに、今回、このつなぎ融資を農業信用基金協会そして漁業信用基金協会等による無担保無保証によりまして債務保証の対象とするなどの措置を講ずるということにいたしましたので、この仕組みを活用していただきたいと思っております。
  170. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 これは当然なんです。実際、福島へ行って畜産家の方にお聞きしました。なぜ自分は借金しなきゃいけないのか、何も悪いことをしていないんだと、借金するなら東電が金を借りて払ってほしいというのが現場のお声なんです。そういう意味で、現地でJAに融資を求めて断られると、こういうことは絶対にないように是非お願いしたいと思います。    〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕  次に、経産大臣にもう一度お聞きしたいんですが、中小企業の方々、本当に今回の未曽有の大震災、これに工場も設備も全部なくなった、まさに中小企業金融は未曽有の金融体制をつくってほしいと、こういう要望ございました。この声をいただきまして、我が党は、こういうときは、無利子、無担保、無保証と、この制度をつくらなきゃ立ち上がれないというんで、従来の災害復旧貸付けを超えた新しい枠組み等提案いたしまして、これについては四月十八日、民主党の玄葉政調会長より我が党に対して百億円の基金をつくって実現したいという回答も寄せられまして、先週金曜日の閣議決定された第一次補正予算にも計上していただきました。  要は、この制度設計なんです。今までの災害復旧貸付けという制度ありますが、超低利の分はたった一千万しかないんですね。これではもう対応できない。今回の本当に未曽有な災害においては、少なくとも中小企業においては一億円規模の、それ以上の無利子融資、一件当たりですね、でないと立ち上がれない。零細企業でも三千万円程度は必要だと言われております。しかも、幾ら無利子融資になっても、据置期間が今までのは短いと。災害復旧貸付け、たった二年しかないと。元本返済が始まってしまったらしようがない。短くても最低五年間の据置き、できれば十年間程度で元本一括返済ぐらいの思い切った、今までにないような中小企業の制度、金融をつくっていただかなければ立ち上がれないという声でございます。  これにつきましては、是非経産大臣、制度設計を今しておられる最中と思いますけれども、テレビを見ておられる中小企業の方々が少しでも光を感じられるように、一億円規模の無利子、無担保、無保証、そして五年据置きという、そして対象企業もなるべく広くと、その御決意を述べていただきたいと思います。
  171. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) これまで玄葉政調会長、兼ねて国家戦略大臣が御党にも御説明をしたところでございますが、ただ、その際、今委員がおっしゃったような要望もあったということでございまして、まず、この東日本大震災復興特別貸付けでございますが、一億円にしてございます、これは。ただし、小規模事業者につきましては、これは上限を三千万円ということにいたしました。そして、直接的な被災者向けの金利引下げ幅も〇・九%から、これは引下げ幅でございますが、一・四%にしてございます。
  172. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 是非、全体の融資枠じゃなくて無利子の分を一億、また零細企業も三千万としていただいて、かつ据置期間も五年程度、そして対象企業も幅広くと。  しかも、重要なのは、審査の基準が今までどおりだともう審査基準が合わないわけですね。そういう意味では、六か月先の見通しをつくれと言われても原発がどうなるか分からない、つくれない。そうであるならば、被災前の財務諸表で審査をするなり、そういうきめ細かさを是非お願いしたいと思います。  もう一点でございますが、もう一点、中小企業の方から切実な声いただきました。今回の中小企業はまさに既往債務がある。二重ローンの問題なんです。つまり、新規で借りようと思っても既往債務がある。そこで是非提案したいのが、この中小企業金融の借換え特例制度を、是非今回、もう新しい融資制度もつくっていただきたいという要望でございます。(資料提示)  これは、例えば新規で一億円借りると。例えばこれ八年間返済で元金分だけで年千二百五十万円の返済としても、既往債務二億円、八年間のうち四年間は返した、残り一億円残っている。そうすると、毎年の返済額がこれの分だけで二千五百万円あると。合計すると三千七百五十万の返済となってしまう。しかしこれを、既往債務分をもう一度新規分と合わせて二億円で借りれれば、借換え一本化できれば、償還元金は年間二千五百万と、千二百万違うわけですよ。つまり、月百万の返済が変わってくるわけです。  しかも、この中小企業金融の借換え制度については、昔は国民金融公庫という、小規模企業についてはこれはあったんですが、中小企業金融公庫分はありませんでした。しかし、自公政権のとき、あのリーマン・ショックの平成二十一年の一月三十日からこの借換え特例を公明党の要望で実現させていただきまして、既に平成二十年度に二千六百件、約二千三百億円、二十一年度は二万五千件、約二兆円、二十二年度も約二万件、一兆六千億円という、これだけのニーズがあるわけです。  これを再三、我が党はいろんな委員会で求めてまいりましたけれども、財務大臣の御答弁は冷たくて、そういうニーズがあるのか、ニーズを踏まえて判断をしたい。ニーズがあるに決まっているんですよ、こういう災害のときには。是非、経産大臣、この借換え一本化についても、今回の制度、御検討いただきたいと思います。
  173. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) 確かに中小企業向けの融資では、既往債務、つまりこれまでの借入れに対する、どうこれを手当てするかというのが大変大切な観点でございますので、そこで、先ほど御説明をいたしましたこの東日本大震災復興特別貸付け、これは、従来ございました災害復旧貸付けとそれからセーフティーネット貸付けと、この二つを合わせたものになりますので、このうち、セーフティーネット貸付けを引き継ぐ部分ではこの既往の貸付けの借換えを可能となります、これは。しかし、残念ながら、従来の災害復旧貸付けを引き継ぐ部分は、これはそのまま借換えができませんけれども、その代わり貸付けの限度額、据置期間、金利引下げ措置を大幅にこれは拡充をしております。
  174. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 制度の設計は今しているところと思いますけれども、要は一言で、東日本大震災復興特別貸付けにおいては借換えができるということでよろしいんですね。
  175. 海江田万里

    国務大臣(海江田万里君) 先ほどもお話をしましたけれども、セーフティーネット貸付けを引き継ぐ部分は借換えができるということでございます。
  176. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 中小企業事業者は本当に既往債務がありますので、それについては、もう一度借換えをして、返済期限を長くして毎月の返済を小さくできるということを是非できるようにお願いしたいと思います。  あわせて、雇用調整金の問題でございます。  これにつきましても、リーマン・ショックのときに当時の雇用調整金の支給限度、三年間、百五十日というものについては、これは足りなくなると。三年間、三百日というふうにさせていただきました。これについては、調べましたところ、既に約五百三十事業所がこの三年、三百日を超え出しているんですよ。しかも、その企業について、そのうちの、五百三十のうちの四百三十事業者がそれでも雇用を継続していると。これは重要なんですね。  そういう意味では、こういうものについても、三百日超えたらすぐにおしまいではなくて、特例的な扱い、是非厚労大臣、お願いしたいと思います。
  177. 細川律夫

    国務大臣(細川律夫君) 委員御指摘のように、この雇用調整助成金の支給限度日数というのは、三年間で三百日と、こういうことになっております。  そこで、この大震災の中で非常に中小企業の皆さん方もお困りでございますし、これは何とか特例を認めていくようにということでいろいろ検討をしてまいりました。そこで、厚生労働省としては、雇用の維持をしっかりやってくれている事業者に対して支援をすると、こういうことで、今回支給限度日数の特例を設けると、こういうことになりました。具体的には、特例の対象となる事業主につきましては、これまでこの助成金を利用してきた日数にかかわらず、特例の対象となる一年間は三百日の利用が可能とすると、こういうことに特例を設けると、こういうことにさせていただきます。  したがって、これにより、今残り少ない、利用可能日数が僅かといったそういうような事業所でも引き続きこの雇調金の利用ができると、こういうことにさせていただきます。
  178. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 是非きめ細かな特例的扱いをお願いしたいと思います。  次に、子供たちの問題に移りたいと思いますが、今回の大震災で両親を亡くした子供たちが四月二十日時点で百十三名に上ると報道されております。そこで、ここにありますが、親族里親制度、この積極的広報を是非お願いしたいと思っております。  この親族里親制度というのは、両親を亡くした子供たちが、おじいちゃん、おばあちゃん、またおじさん、おばさんなど三親等の親族が里親になりますと生活費などが支給されるというものなんです。パネルにありますように、一歳から十八歳までであれば一人当たり月額四万七千六百八十円支給されます。併せて教育関係費としまして、幼稚園費や小中学校教材代、通学費、また中学に行けば学習塾、部活動代、また学校給食費も出ます。  しかし、この制度なんですけれども、平成二十二年度で全国約五百名の利用がありましたが、各都道府県政令市の運用は本当ばらばらでした。これについては質問主意書でその改善を求めてまいりましたけれども、この指針についても三月出していただいたと。よって、これについては、今まで各自治体は申請を待つというスタンスでしたが、そうではなくて、むしろこの積極的活用というものを、お父さん、お母さんを亡くした子供たちについては働きかけるべきじゃないかと。  また、現場からはこの手続も簡素化してほしいという声もいただきました。私の地元、川崎市では、これを判断するための児童福祉審議会が年三回しかしていないと、待たなきゃいけない。そういうこともできませんので、是非この積極的な働きかけ、また手続の簡素化、もう一度厚労大臣から答弁いただきたいと思います。
  179. 細川律夫

    国務大臣(細川律夫君) 今回の震災では震災孤児という子供たちがたくさん出ております。これは本当にみんなでこの子供たちを健やかに育ててもらえるような、そういうことをしっかり支援をしていかなければという、それが大事だというふうに思っております。  今委員が人数のことも言われましたけれども、四月二十二日現在では百十五人というふうになっております。震災孤児の人たちがまだまだ分かっていないというようなこともありますので、これについては、児童相談職員なんかを派遣をいたしまして避難所なんかも訪問をさせていただいたりしまして、震災孤児がいないかどうか、今一生懸命その調査もさせていただいております。  そこで、そういう孤児に対してのこれからどういうふうにフォローしていくかということで、今委員が言われましたように、この親族の里親制度というのが大変有効に機能ができるのではないかというふうに思います。そういう意味では、親族によりますこの震災孤児のお引受けしていただくということが最もふさわしいというふうにも思いますので、そのためにこの親族の里親制度というのを積極的に活用していくということをしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。そのために、親族里親制度については、厚生労働省の方といたしましても、生活支援ニュースなどを発行いたしまして避難所などにも配布などもいたしまして、そのことをいろいろと周知もさせていただいております。  それから、その手続についての簡素化でございます。この児童福祉審議会、これをやはり頻繁に開いてもらって、早くその子供が親族のところに里親制度で引き取っていただけるような、そういうことをこれは厚生労働省としても積極的に進めてまいりたいと、このように考えております。
  180. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 ありがとうございます。是非きめ細かくお願いしたいと思います。  また、子供たちに関して悲しい事件がありました。千葉県船橋市福島から避難してきた子供が放射能がうつるなどといじめに遭ったという報道がありました。このような事態が起こらぬよう、我が党の原子力災害対策本部で新学期を前にした三月三十一日、政府に教育委員会等への徹底を要請し、政府から、正しい知識を教育現場に適切に伝えることにより、学校現場で冷静かつ適切な対応を取られるよう努めてまいりたいという回答があったのに、遭ってしまいました。その後どういう対応をしてあげたんでしょうか。文科大臣、お願いします。
  181. 高木義明

    国務大臣(高木義明君) 浜田委員にお答えいたします。  御指摘のとおり、公明党から要請をいただいております。被災した児童生徒が受入先でいじめられる、これはあってはならないことでございます。文部科学省としましては、教育委員会に対しまして、受け入れる学校において心のケアをしっかりしていく、また、指導上の工夫あるいは保護者、地域住民等の説明が適切に行われるように、いじめの問題が起こらないように十分配慮するように四月の十三日付けで文書通知をしております。被災した児童が、正確な理解の下で行えるように情報提供していくということでございます。  なお、教育関係者と保護者に向けての放射能についての正しく理解する資料として、「放射能を正しく理解するために」と題する「教育現場の皆様へ」、このような資料を作りまして四月二十日に全国の都道府県・指定都市教育委員会の会議において配付をいたしまして、全国的にそのことがないように周知徹底を図ると、このようにしております。
  182. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 再度徹底をお願いしたいと思います。  あわせて、先週の二十一日に、あるニュース、本当にお母様方がショックを受けられたニュースが流れました。これは千葉県及び茨城県のお母さんの母乳から沃素131が検出されております。柏市の在住の方は一キログラム当たり三十六・三ベクレル、茨城県守谷市のお母様は一キログラム当たり三十一・八ベクレルと、いわゆる食品安全基準の三分の一程度と赤ちゃんにとってすぐに問題になる程度ではありませんけれども、母乳で育てられているお母様にとっては本当に不安が広がっております。  これにつきまして私は、こういうとき、あるいはすぐに厚生労働大臣が事実関係なり分かっている事実についてもう少し詳しく広報されないと、地元の横浜のお母様から多くの電話をいただきました、自分の母乳をすぐ検査してほしい、自分はいいんです、子供が心配なんですと。そういうときに何も発信がない、これ問題だと思います。この原因、因果関係又は今後の対応、厚労大臣からお願いします。
  183. 細川律夫

    国務大臣(細川律夫君) 委員が御指摘のように、母乳から放射能が検出されたと、こういうこと、これについてはマスコミでも報道されましたので不安になっているお母さんもたくさんおられるというふうに思っております。  この検査は九人でございまして、九人のうちの検査の中で、八人のうち四人の母乳から放射能、沃素が検出をされたと、こういうことでございます。このうち二人については、一回目、二回目、この測定をいたしまして、二回目は一回目よりも測定値が二分の一から四分の一に低かったと、こういうこともございます。  したがって、これについては、食品などについていろいろ環境測定もいたしまして、指標値を超えているような場合にはこれは出荷制限などもいたしておりますから、委員が言われたように、もう指標値から全然低いわけですから御心配はないというふうに思います。そういう意味で、しっかりした広報というのは私はやっぱりしなければいけないと反省もいたしているところでございます。  なお、この対応についてでございますけれども、これは二十一日には官房長官の方からも御指示がありまして、念のため安全性チェックのために一定の調査を行う必要もあると、こういうようなこともございました。この指示を踏まえまして緊急にちょっと調査を実施をすることといたしておりまして、今関係団体に協力も要請をいたしているところでございます。  そういう意味で、御心配を掛けないように対応してまいりたいというふうに思います。
  184. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 詳しい調査も重要なんですが、何かあればやっぱり国としての正確な見解をすぐ公表しないと、これについても、守谷市の方は三月二十四日に検出されていますけど、三月三十日には四分の一になっていると。じゃ、三月二十四日の時点というのは、実はちょうど水道水、守谷浄水場の水の放射線値が高かったというときなんですね。そういう意味では、水道水に注意していれば本当は問題ないというデータもあるんですよ。  そういう意味では、そういうことも含めてお母様方が不安に思わないように、是非そういう正確な情報を逐次タイミングよく是非発表いただきたいと思います。  次に、最後です。  菅総理に見ていただきたいデータがあるんですが、これは震災から一か月たちまして、朝日新聞毎日新聞読売新聞、日経新聞新聞各紙が世論調査を行ったものでございます。つまり、一番上の欄が被災地支援、その次が原発対応、原発に対する情報提供が、評価する、評価しない、評価しないが黄色、評価するが青色なんですね。そして、右端にその平均値を書きました。  そうしますと、これを見ていただくと分かりますように、被災地支援というのは評価しないが五二%、それよりも原発対応は評価しないが六七%、さらにその中でも情報提供については適切でないが七〇%なんですよ。特に今回の原発の問題については、いろいろ風評被害から食品の問題、細かな情報提供をお願いしましたが、この情報提供がうまくいっていない。  しかも、この原発問題については今後更に六か月から九か月続かざるを得ないときに、この毎日新聞の問いは、更にびっくりしたんですが、政府の放射性物質に関する政府発表を信用しているか信用していないか、信用していないが五八%なんですよ。しかもこれは単なる感情論じゃなくて、むしろ原発については割と肯定的な意見が多い男性の方が信用していないんですよ。これは非常に危機的だと思っています。  これについて菅総理はどのように反省されていて、今後六か月、九か月続くこの原発対応についてどのような原発又は放射能関係の情報の発信の在り方変えようとしているのか、明確な答弁いただきたいと思います。
  185. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) まず、今回の大震災原子力事故に関して、被災地の支援については評価をされている方、まだこれも半分には達しておりませんが、かなりおられる中で、特に原発事故に対する評価が低いということはいずれにしても大変真摯に受け止めなければならないと思っております。  率直に申し上げて、内閣としてやらなければならないことについては全力を挙げてそれぞれの担当者、それぞれの部署が私はよくやってくれていると、このように思っております。  しかし、やったことについて、じゃそれで十分であったかと言われれば、現実にいろいろな事柄が被災者の皆さんにとってはまだまだ不十分だというお気持ちを持たれているということを私も現地に出かけていって感じておりますし、そういう意味では、被災者の皆さんから見ても更にしっかりやってくれていると、そういうふうに言っていただけるよう更なる努力を全力を挙げて行ってまいりたいと、こう考えております。
  186. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 更なる努力で済むような問題じゃないと思いますよ。つまり、国が信用されていないんですよ。現場の方は本当頑張っていますよ。しかし、総理、あなたの発信が不適切で十分じゃない。まさにこれは一国の総理としての責任を問われていますよ。  これは、国民が不安を覚えるだけじゃなくて、もっと重要なのは、今この原発対応、現地で六か月から九か月、本当に大変な中で頑張っている方がおられます。その方々が、自分のやっていることがちゃんと国民に分かってもらっていると思われるのか、何となく信用されていないと思うのか、大きな違いなんです。この六か月から九か月、まさに原発の現場ではヒューマンエラーは許されません。そのためには、生活環境の充実も重要でしょうけど、もっと重要なのは、国民からも信頼されている、そういう思いが現場の方々が持てるか持てないか、それがこのような情報の受け止め方、私はまさに問題だと思います。それが今までのように、もっと頑張っていきたい、そんな答弁でいいんでしょうか。私はおかしいと思います。  このアンケートに実はほかの質問項目がありまして、何かといいますと、菅総理、いつまでやってもらいたいですかという質問なんですよ。今すぐ辞めてもらいたい、また、この原発なり震災対策、一段落したらもう辞めていただきたいという声が何と過半数を超えて五七%ですよ。  そういう状況でありながら、先週この委員会で同僚議員から、復興の道筋付けたら潔く身を引いたらどうかという質問に対して総理はどう答えられたか。欲張りかもしれないけれども、復興復旧と財政再建の道筋付けたい、それが政治家の本望と答弁されたんですよ。あなたの本望じゃなくて、重要なのは国民の心、声じゃないですか。  菅総理、あなたは、カンはカンでも鈍感ですよ。まさに国民の声を受けて潔く身を引く。その一線の中で今の現状を手を打たれれば、国民もその言葉に耳を貸すんですよ。それを恋々と今のポストに、この政権にしがみついているがゆえに、まさに国民は聞く耳持っていない。まさに明快な身を引く決意を述べていただきたいと思います。
  187. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この三月十一日の大震災、さらにこの原子力発電事故のそのときに私がこういう立場、総理という立場にいたことそのものを、もちろん私が望んだとか望まないではなくて、一つの運命であると、このように私自身考えております。  その中で、私は、やるべきことについては私なりに、もちろん個人的だけではありません、もちろん政府のあらゆる機関自衛隊も含めていろんな活動をやっていて、そういう個々の活動については国民の皆さんから評価をいただいている部分も相当程度あるわけであります。  私は、今そうした責任を放棄して、何かその責任から逃れるということは私が取るべき道ではない。もちろん、ただ権力にしがみつくためにやろうということではなくて、やらなければならないことはきちんと責任を持ってやると、そういう姿勢で是非頑張ってまいりたいと、このように思っております。
  188. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 もう終わりますが、潔い決断を求め、私の質問を終わります。
  189. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で浜田昌良君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  190. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、小熊慎司君の質疑を行います。小熊慎司君。
  191. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 福島県出身、福島県在住の小熊慎司です。  質問させていただく前に、今回の震災、原発事故で亡くなられた方々、そして被災をされた方々に深く哀悼の意とお見舞いを申し上げますとともに、そして全国から被災地に向けて様々な、国内外を問わず支援をいただいたことに心よりこの場をお借りして御礼を申し上げる次第であります。  質問に移らさせていただきます。  午前中の決算委員会、そしてこの午後の予算委員会でも様々出ておりますけれども、私も地元が会津ということで、昨日は満開の鶴ケ城の桜の下で復興を願うイベントが開催をされ、多くの人が集まり、そして県内外から御支援いただく方々に様々なイベントに協力をしていただきましたが、私の印象をもってすれば、人は多く集まったんですけれども県外ナンバーが少なかった。やはりこれは自粛ムードなのか、それとも原発の事故に対する不安から会津を訪れる人がいなかったのか、これは明確な因果関係は分かりませんが、風評被害というものは、こうした明確に因果関係が表せないものもあるわけです。実際、様々な業種、特に今観光シーズンでありながら、観光業者の方々は、地元の方々は、八割、九割減、中にはもうゼロだと言う人もいます。  原子力の災害に対する補償はその損害賠償制度によって対応されるということは重々承知をしておりますけれども、その制度に含まれないこうした、やはり原発があったからということで影響を受けている、こうしたものに対する補償、そういった賠償に対して、まず東電の社長にどのようにお考えか、おただしをいたします。
  192. 清水正孝

    ○参考人(清水正孝君) 今お話がありましたように、風評被害を始めとしてこれから極めて広範囲でかつ多くの被害者の方々からの補償というのが行われることになるんだろうと思います。基本的には、今お話ございましたとおり、原子力損害賠償制度の下で国の紛争審査会の指針も踏まえまして公正で迅速に行うというのが基本であります。そのとおりやっていきたいと思いますが、被害者の方々に生じた様々な原子力損害を公正、迅速に補償するには国の御支援も必要だろうと、このように考えております。よろしくお願いいたします。
  193. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 真意が伝わっていないんですけれども。その被害、受けられた方の範囲はそれでそうなんですよ。そうじゃない、例えば私がいる会津なんてその実害はない部分もある、まあ数値も出ていますけれども、実害がない部分もありますよ。でも、確実にこの原子力事故ということで福島県に訪れる人がいない、そこをどうだということを聞いているんですよ。それは、制度上に救われない人をどうして、確実に経済的損失を受けているから、それに対してどうだということを聞いているんですよ。
  194. 清水正孝

    ○参考人(清水正孝君) やはり申し上げましたとおり、これからの紛争審査会の指針というものにまず基づきまして公正に迅速に対応するというのが基本だろうと考えております。(発言する者あり)
  195. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 民間の参考人ですから、もう少し穏やかに。
  196. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 今まさにこの風評被害というものは、安心の部分です。安全は、科学的根拠に基づいて数値を表すものです。しかし、その数値が幾ら正しくても、正確で安全なものでも、安心というものが生まれないのが現実です。  会津はほとんど数値も出ていません。県内でも、数値出ていないところある。それでも経済的打撃を負っているという現実をどう認識しているかということです。そして、それに対して東電としてどう責任を感じて対処をしていくのか。それは制度上救えないのであれば、企業として最大限地域貢献しますとか、今後会社が存続するかどうかは分かりませんが、これしっかり、どうとらえているかということを質問しているんですよ。  まして、社長知っているとおり、今この福島県にある猪苗代湖、この水利権をほとんどあなたの会社で持っているんですよ。水力発電所を三つ通った上でやっと会津の人たちの、市民が水道を確保しているんですよ。原発だけじゃないんですよ、あなたたちの会社に尽くしてきたこの福島県というのは。  そこを踏まえて、その制度を超えて、実際経済的に打撃を受けている人たちに対してどう取り組むんですかということを聞いているんです。もう一度お願いします。
  197. 清水正孝

    ○参考人(清水正孝君) 今先生からお話がありました猪苗代湖等の問題、私どもは、福島県の原子力だけではもちろんなくて、あらゆる電源設備で長年にわたって大変御支援をいただいているというのは重々理解はさせていただいております。  それで、風評被害等の補償の問題につきましては、先ほど来申し上げましたとおり、やはり原子力損害賠償制度の下で指針を踏まえて対応するというのが基本だろうと、このように考えております。
  198. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 伝わらないのが非常に悲しいところであります。だから、その制度を超えたところで害が出ているというところを見ていかなきゃいけないという話をしているんですよ。そのぐらい大変なことですよ。  先ほど浜田委員にあったとおり、実は福島県内でも、福島県という名前変えようかという悲しい話までしているんですよ。でも、よくよく考えたら我々が名前変える必要はないんです。この原発をやはり東京電力第一原発というふうにしてもらいたいし、我々は「うつくしま、ふくしま。」というスローガンで県土の発展に努めてきたところでもあります。また、御承知のとおり、高村光太郎の「智恵子抄」には、「あどけない話」の中で、本当の空が福島にあるというんです。それを取り返したい。でも、それは単なる科学的な根拠だけではなくて、今これ、世界も含めて福島というブランドイメージが壊された、これに対する損害をどう考えるかということを私は聞いてきたんですよ。  そしてまた、心理的な損害も見るということを政府が一部発表していますけれども、これだってどこまで見たらいいのか。今、様々いじめがあっている教育現場もある。そして、私のは会津ナンバーですからあんまりやられませんけれども、福島ナンバーを付けていれば、やはり県外に出ていけば指を指される。私の地元でも、このゴールデンウイークに家族旅行へ行こうとして、県外のある観光地に行こうとしたら宿泊拒否をされた。それが本当の今の起きている現実です。でも、これは恐らく制度上は補償されません。心理的なこの傷つけられたことも補償はされない、そんなことは分かっています。しかし、この現実を踏まえて、どうこの風評被害に対応していくのか。通り一遍のことではないんです。  そのことについて、政府としても、これは正しい情報を出して、そして理解を得られていないから、いじめをする方も悪いと私言いません、それはちゃんとした情報がないからそういうことをやっちゃうんです、自分たちを守るために。二次被害を恐れてです。でも、ちゃんとした情報が伝わっていればそういうことがないんです。優しい日本人が、正しい日本人が優しい同士で傷つけ合っているというこの状況は、やはり政府としてもちゃんとした情報の提供と、そして国民の信頼を得られるような対策を取っていないから起きていることだというふうに思います。  政府として、総理、この一度失われた信頼はとても容易じゃないんです、福島県というブランドが。今後どういうふうに政府として対応していくのか、お伺いいたします。
  199. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 先ほどの原子力発電所の表現の仕方においても、大変そういう風評的な被害をもたらしているという御指摘をいただき、私もそれをできる限り改めたいということを申し上げました。福島に住み、生活されている皆さんにとっては、今、小熊委員からのお話がありましたように、そうした問題の大変ある意味厳しい中で、そういったことを感じ、あるいは場合によっては傷つかれている、傷ついておられるということを私も大変感じております。  政府として、もちろん正しい情報を伝えるということは当然のことでありますけれども、加えて、そうした特に正しくない情報によって、あるいはそうした配慮なくして、あるいは私たち自身も含めて十分な配慮が欠けた中でいろいろなことを表現をしていたり、あるいは行動していたりする部分がないか、自分に対しても、あるいは国民の皆さんにもそういうことについての注意を喚起しながら、そうした風評的な形での被害というか、そういうものができる限り少なくなるよう努力をしたいと、こう思っております。
  200. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 これ、だからイメージの部分、イメージ回復のためにはあらゆることをやらなきゃいけないと思います。  かつて九・一一が起きたときのアメリカにおいては、このテロに対する安全対策をしっかりしているということを表明するためにもダボス会議を誘致をされたということは、総理も御承知のとおりだというふうに思っています。さきの予算委員会の中でも、これは玄葉大臣が答弁されましたが、国会の移転開会、福島県でどうだということも、これは前向きに検討したいというお言葉もいただいています。  これは一つの例でありますけれども、こうした国際会議の誘致とか、これは国としての、これは安全度の数値を出すことじゃなくて、態度で示さなければこのイメージというものは払拭されませんから、こうした国際会議の誘致であるとか、また国の様々な会議というものを福島県内で開催することによってこのイメージを払拭していく、そういう対策について総理の御見解をお伺いいたします。
  201. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 確かに、先日もクリントン国務大臣あるいはフランスの大統領、さらにはオーストラリアの首相などおいでいただきまして、そういう皆さんが日本に来て、日本のある意味安全性を世界にアピールしてくださった効果もあったと思います。そういう点で、国際会議とかあるいはいろいろな国際的なイベント、さらには国内の、国会というものがこの国会以外のところで開けるかどうかもちょっと調べてみたいと思いますけれども、そういったことも含めて、ある段階、落ち着いた段階ではその御意見を十分踏まえて検討してみたいと、こう考えております。
  202. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 今、外野の方から聞こえない声が聞こえてきましたけれども、原発事故が収束しないからやれるわけないでしょうと。やらなくてもいいですよ。じゃ、そこに住んでいる福島県民はどうなるんですかということです。大丈夫だから逃げなくてもいいですよと言っているんですよね。大丈夫だったら、早急に少しでもどんな会議でもアピールをしていかなければ、これ、今経済的な対策というのは被災地全体で取り組まなきゃいけないです。被災地以外にも様々影響を及ぼしています。幾ら復旧復興をちゃんとやったとしても、時間を掛けてしまえばそこから働く場所がなくなって、そしてほかに移ってしまう人もいます。そういう意味では、今起きていることにしっかりと対処していく。  もちろん原発事故は収束をさせなければなりませんが、今も経済的に大変な状況であるわけですから、そしてそれは、単に地震と津波だけではなくて、イメージの低下、ブランドイメージの低下ということで非常に影響を受けている。これ、農産物だけじゃなくて、御承知のとおり様々な分野において影響を受けているということです。これは生半可なことではありません。  今、私も地元に行って言われるのは、先ほど出た四重苦という話もありましたけれども、今私が言われているのは、五重苦だと言われます。地震、津波、原発、風評、そして政治災害だって言われているんですよ。政治のこの停滞、責任を取らない、明確な情報が流れてこない、出したとしても信頼するに足りない、それは総理だけじゃなくて私自身にも向けられている言葉です。  今、この政治の災害に対する安全のチェック機関として、ある意味我々は保安院かもしれない、原発に対する保安院が議会かもしれない。今、この政治災害というものを止めるためにはどうしたらいいのか。先ほどもお話あったとおり、これは国民一丸となって、国一つとなってやっていく。そして、政府のやるべきこともやっていると総理言いました。そのとおりですよ。やらなきゃいけない。でも、それは菅直人という人間がやらなきゃいけないのか、それともしっかりとした日本国総理がやらなきゃいけないのかというのはまた別問題です。  そして、大事なことは、やるべきことは決まっているんです。一つには、やはり心一つにするということがまず大事です。残念ながら、支持率にも表れているとおり、そして御党の党内の不協和音でも分かるとおり、菅直人さんという人間、これをトップに立てておいては心一つにならないんです。リーダーシップを発揮する、あなたの意気込みは大変立派かもしれない。そして、宿命だとも言った。でも、菅直人の宿命に国民の宿命を重ね合わせることはできないんですよ。本当にこの国の復興を願うのであれば、この道筋を付けたいのであれば、総理、菅直人総理が音頭を取ることではないんです。違う人がやることが本当にあなたの願いがかなうんです。  総理も言ったとおり、本当の願いというのは、あなたが地位に恋々とすることではなくて、日本復興そして再生、そういうことですよね、確認させてください。
  203. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) もちろん、言うまでもありません。私が政治というものを志したのは、私流の言い方で言う最小不幸社会というものの実現ということにありますので、そういう考え方の中で、今この時点で私がやるべきこと、先ほども申し上げましたように、もちろんこういう事態を予想していたわけでもありませんけれども、こういう事態になった中で私は責任を放棄してしまうということは、それは私にとってはあり得ない選択です。
  204. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 大事なことは結果を出すことですよね。それを確認させてください。結果を出せばいいんですよね、復興のために、復旧のために。結果を出すことが総理の一番の願いですよね。もう一度答弁をお願いします。
  205. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 結果という言い方は、私流に言えば、この原発事故をまず収束させ、そして復旧復興日本の再生、そういうものを実現させることです。
  206. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 収束もいつまで掛かるか分からない、そして復旧復興というのは長い道のりになります。そんな十年も二十年も総理やってもらうわけにはいかないんです。  そして、やっぱり一番大事なことは、これは与野党しっかり一致結束して、この日本の災害、そして原発事故に対応すること、そしてそういう雰囲気、そしてイメージもつくっていかなきゃいけない。今、世界の中で日本の政治に対するイメージの低下は著しいです。それは、この菅直人政権のこの対応だからだというふうに思っています。まさに政治の風評被害の原因が総理、あなた自身なんですよ。これはやはり直していく、本当のこの日本復興のためにはやはり人心を一新するしかないです、残念ながら。  一番は、国民のために、そして新しい未来のために働くことです。それは総理が、その総理という地位に就いて働くことよりも、それを譲って新しい総理の下で日本復興を図ることが一番の役割だというふうに思っています。この考え方について総理、どうですか。
  207. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 私もこの三十年余り国会に籍を置き、またいろいろな役割をやらせていただきました。私も、現在の私の内閣がどういうことをやり、あるいはどういうことができ、場合によったらどういうことができていないか、私なりには冷静に見ているつもりであります。  そういう中で私は、今の内閣でやらなければいけないことについては一つ一つやってきている、更にやらなければならないことがあるということで、それは小熊さんはそういう見解をお持ちでないかもしれませんが、私はそういうふうに実際に一つ一つの事柄、一つ一つの事柄について進むべきことは一つ一つ進んでおりますし、また原発事故についても少なくとも一時よりは将来が見通せるところまでは何とかやってまいりましたので、そういうことを含めて、この今の私が担っている責任を自ら放棄することは全く考えておりません。
  208. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 私の師匠筋の政治家に伊東正義先生がいますけれども、表紙を変えても中身を変えなければ駄目だという名言残しています。  もちろん表紙を変えただけじゃ駄目なんですけれども、表紙を変えないことによって中身が駄目になっているというのが今の政治状況だということを御認識をいただきたいということと、これは最後に、私も常々いろんな局面に立ったときに自分が仕えた代議士の顔も思い浮かべて自分一人で考えるときがありますけれども、総理、総理の政治的な師匠である市川房枝さんがこの場におられたら、多分総理に対して総理を続けて頑張れという言葉は、私は直接知りませんけれども、出なかったんじゃないかなというふうに思いますし、しっかりと、これ逃げることじゃないんです、辞めることは逃げることじゃないんです。逆に、辞めないで、辞めたというそしりから逃げたいだけなんですよ。  英断を持って、これは日本の将来のためにしっかりと菅直人個人として、もう一度自分自身の在り方、そしてそれ以上に国民に対する深い思いを持って決断をされることを求めて、質問を終わります。
  209. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で小熊慎司君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  210. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、田村智子君の質疑を行います。田村智子君。
  211. 田村智子

    ○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  被災地の病院、診療所の再建について質問いたします。  先週末、私も宮城県石巻市などを訪ねました。二十二日の日には医療チームの避難所訪問にも同行をいたしまして、北上町の中にある三か所の避難所でお話を伺ってまいりました。医療スタッフの皆さんが血圧を測って体調をお聞きすると、病気や健康のことだけでなくて、津波に襲われたときのことなどを様々にお話をされる方々が何人もいらして、お医者さんや看護師さんの皆さんがやはり被災された方の体と心の安心のために大きな役割を果たしてこられた、このことを実感いたしました。  しかし、五月の連休明けあるいは五月末にはこの派遣を終了する医療チームもありますし、今かかりつけの病院を必要とするという患者さんも増えてきています。やはり被災した現地の病院や診療所、この再建が待ったなしで求められていると思います。  実際、被災した病院、診療所、大変な努力をされています。例えば、宮城県気仙沼市の市立の本吉病院、旧本吉町で唯一の病院ですけれども、一階が水没をして医療機器は駄目になったと、入院していた患者さんは全て別の病院移送をした、それでも毎日二百人前後の患者さん、震災前の三倍もの患者さんが病院に来るというんですね。そして、四月の上旬には地元の住民の皆さんが、自治会長さんの呼びかけもあって百人ほどの方が集まって、モップや雑巾を持って地域病院地域で守るんだと一生懸命お掃除をされたということもお聞きしています。病院地域の人に求められている、病院消滅の不安は消えた、存続への使命感に変わった、こういう看護師長さんの言葉を宮城県の地元の新聞、河北新報も伝えています。  開業医の方々も同じです。石巻市のある産婦人科のお医者さんは、機器は全て水につかって駄目になってしまったと、市内の産婦人科の四か所の病院、このうち廃院をするところもあるだろうと、このままでは出産だけでなくて妊婦健診とか乳がん検診の受皿もなくなりかねない、再建するのは本当に大変だけれども、地域のことを思うと自分のところは必ず診療を再開するんだと、こういうふうに支援に入った医療団体の方にお話をされています。  自ら被災をしながら、避難所や地域を回って診療に当たっている開業医さんもいる。やはりこういう方々に希望が見える、再建できるんだという支援策が私は一次補正の予算案の中でも示されると実は期待をしていたんです。ところが、政府から示されたのは、医療施設等の災害復旧の予算、これ七十億円。厚生労働省の調査でも、全壊した病院が八、一部損壊は二百四十五、これ診療所は入っていません。七十億円でこれらの病院復興に手が着くのかどうか、これ、まず大塚副大臣にお聞きをしたいと思います。
  212. 大塚耕平

    ○副大臣大塚耕平君) お答えを申し上げます。  今御指摘の七十億円につきましては、早期に復旧が可能な医療機関への対応について、復旧費用にかかわる補助率の引上げ、補助対象の拡大に要する経費を計上させていただいたものでございます。このほか、これから仮設住宅がどんどんでき上がっていくわけでありますが、併設する仮設診療所の設置費用としては別途十四億円を計上させていただいております。あわせて、補正予算ではございませんが、地域医療再生基金の交付について、被災三県には最大百二十億円ずつを確保して、先生御指摘の医療機関の復旧に努力をさせていただく方針でございます。
  213. 田村智子

    ○田村智子君 早期に復旧が可能ということは、逆に言えば、被災が大きいというところは一次補正では取り残されてしまうと、私はそういうことだと思うんです。  実は、厚生労働省の数字だけでなくて、例えば共同通信の報道では、各地の医師会を取材して調べてみたら、診療所を含めると、全壊と思われる医療施設は百十八に上るというふうに報道されています。恐らく七十億円という規模は、今お話があったとおり、早期に復旧が可能、つまり損害が少ない医療施設、せいぜい二十から三十ぐらいを対象とした予算枠ではないかと私は思います。ある被災した診療所では解体費用だけでも一億円を超える、再建には二十億円は掛かるだろう、こういうお話もお聞きをしてきました。こうした被害の大きさから見れば、余りにも予算の規模が小さ過ぎます。  しかも、規模だけじゃない、その枠組み、中身も問題なんです。例えば公立病院への国庫補助率、かさ上げをしたと言います、三分の二だと。でも、残る三分の一は大きな被害を受けた被災地の自治体がこれ負担しなくちゃいけない、あるいは病院が負担しなくちゃいけない。それから、民間の医療機関でいえば、これ二分の一なんですよ。規模が小さい民間病院でも恐らく数億の単位で借金をしなければ復興はできません。全国自治体病院協議会の会長さんは記者会見で、補助率は四分の三あるいは五分の四、それ以上にしないと病院復興できない、こういうふうに述べておられます。  規模だけじゃないんです。枠組みもこれ検討が必要ではないでしょうか、副大臣
  214. 大塚耕平

    ○副大臣大塚耕平君) まず御理解いただきたいのは、被災三県の病院の数は三百八十一ございますが、全壊が八、一部損壊が百七十九。建物だけを直してもすぐに診療活動を再開できない先については、おっしゃるとおり二次補正等で本格的な対応が必要になると思います。  そういったことにつきましては、先生御指摘のとおり、しっかりとした枠組みの下で公的病院や民間病院の再建、そしてその支援を考えていかなくてはならないというふうに思っております。
  215. 田村智子

    ○田村智子君 今、その補助率の問題だけでなく、これだけ不十分な補助率であっても、実はその補助の対象にもならない病院も出てくるわけです。  一つは、公立病院が全壊をしてその建て直しが必要だという場合、今の制度では財政支援の枠組みがありません。全くの対象外になってしまいます。  公立の志津川病院、これは津波で大変な被害を受けて、お医者さんたちが本当に屋上に患者さんたちを上げて、一生懸命別の病院に移して、今この病院では診療できません。別の体育館を借りて、お医者さんたち一生懸命、スタッフの皆さん一生懸命そこで通院の患者さんたちを診療しておられます。岩手県内にも三つの県立の病院がやはりその病院での診療はできないと、別のところで診療せざるを得ないというふうになっています。  そういうところは、もうこの間ずっと公立病院、東北地方では減らされてきました。この十年間で見ても二十六もの国公立病院が東北地方で減らされちゃっているんです。だから、その地域で入院できる病院はそこしかないよと、そういう病院なんです。そこが建て直しが必要で支援の枠組みがないと、こういうことになれば、そこの地域の方々は病院がないためにその地域から別のところに移らざるを得なくなる、こういう事態も考えられるんです。  公立病院への建て替えの場合の支援の枠組みが今のままではない、このことについてはどう思われますか。
  216. 大塚耕平

    ○副大臣大塚耕平君) 先ほど申し上げましたとおり、今先生御指摘のような本格的な病院の再建、このことにつきましては、検討が始まっております復興計画の中で地域の在り方も含めてしっかり対応をしなければならない問題だと厚生労働省としては考えております。  さりながら、それまでの間、被災した地域の皆さんの医療体制をしっかり整備していく必要もありますので、先ほど来申し上げた対応などを図りまして万全を尽くさせていただきたいと思っております。
  217. 田村智子

    ○田村智子君 総理にお聞きをしたいんですけれども、結局、私も厚生労働委員会で何度か大塚副大臣とやり取りしてきたんです、今回示された中身というのは阪神・淡路大震災のときの枠を全く出てないんです。阪神・淡路のときと比べても病院の被害の規模はとても大きいし、自治体の負担もとても大きくなります。そして、阪神・淡路のときには民間の診療所は一割にも満たない診療所しか財政的な支援が受けられなかったんですね。この枠を超えるということが本当に求められていると思うんです。規模もそれから制度の枠組みも阪神・淡路を大きく超えるんだと、この決意を総理にしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
  218. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) おっしゃっているように、医療施設が震災で大きく破壊したものを地域住民のために復活させるということは大変重要だと思っております。  既に副大臣からもお話がありましたように、当面の問題と、また既に措置してあります地域医療再生基金、これが二千百億積んでありますけれども、これなども被災地に重点的に配分する方針を持って対応しております。  今後の本格的な例えば大きな病院の再建あるいは再生ということについては、先ほど大塚副大臣からも話がありましたように、地域全体の医療の在り方も含めた検討の中で積極的に取り組んでまいりたいと、こう考えております。
  219. 田村智子

    ○田村智子君 私、やっぱり被災した病院、診療所の再建というのが本当に求められていると思うんです。私も津波で壊滅的になった町に立ちました。そのときに、本当にここに元々暮らしがあったんだ、町があったんだ、それが奪われていったんだと。その奪われたものの大きさや痛みを一番分かっているのは、被災したその医療機関であり、そこのお医者さんや看護師さんたち。その方々が借金が耐えられないから再建できないって諦めるんじゃなくって、その方々が立ち上がるということが私は復興だと思う。  そのための支援を是非やっていただきたい、このことを強く求めて、質問を終わります。
  220. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で田村智子君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  221. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、舛添要一君の質疑を行います。舛添要一君。
  222. 舛添要一

    舛添要一君 まず最初に、原発作業員らの安全確保について、総理にお伺いいたします。  本当に現場は命懸けの仕事をなさっている。食べるものもない、寝るところもない、そういう中で万が一大量被曝があった場合に、彼らの命を救わないといけません。今、自分の造血幹細胞を事前に採取して凍結して置いておけば、万が一のときに命が助かる可能性があるわけです。私はこれを是非やるべきだと思いますし、虎の門病院では既にその体制が整っている。そしてまた、全国の関連学会も百七ありますが、その施設が協力表明しておりますし、ヨーロッパの学会も何とか協力しようと。  ただ、今のところ政府の見解は、そんなものは必要でないと、そういうことなんですが、現場で苦労して命懸けで働いている作業員、総理、どうかこの人たちの命救うために御決断をいただきたいと思います。
  223. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 御指摘のこの造血幹細胞の事前採取、凍結という、この手法について私も事前に聞いております。これを採用してそういう作業員の皆さんに対応していただくかということについて、これいろいろな面での影響がありますので、原子力安全委員会の方からも助言をいただいておりますけれども、原子力安全委員会からは現時点で復旧作業従事者に対する造血幹細胞の採取は必要ないという助言を得ております。  この必要がないという意味合いは、単に技術的にというよりも、そうしたことにならないようにすべきだということも含まれているというふうに私には説明を含めてありました。
  224. 舛添要一

    舛添要一君 それが駄目なんですよ。原子力安全委員会を信じていいんですか。  そして、いろんな想定外のこと起こっているじゃないですか。二百五十ミリシーベルト以下の放射線しか受けないからいいと言っているんですけど、何か突然爆発があったりしたときにどうするんですか。今まで全部想定外じゃないですか。だから、そういうことを信じて決断しないから総理の責任がそこに問われるわけです。  十五万円出せばできるんですよ。そして、三、四泊泊まりがけでやらないといけないけれども、今、海外の薬使えば一泊でできます。これは厚生省が未承認承認すればいい。未承認でもできる倫理委員会もつくって、やって、そこまで構えているのに、今の原子力安全委員会はやらなくていいと。  今までずっと想定外でここまで来たじゃないですか。菅内閣はそれほど人命を軽視する内閣ですか。
  225. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 人命を軽んじるという御趣旨は、私には必ずしもそういう判断で云々ということではありません。  確かに両説はあり得ると私も説明を聞いて思いました。ただ、現在の原子力安全委員会について、それは将来いろいろな在り方について議論がある、あるいはいろんな今でも議論があることは承知をしておりますが、今の政府の立場としては、こういった問題については原子力安全委員会にまず一つの見解を聞いて対応すると、そういう形でありますし、私としては、この原子力安全委員会のこの問題での一つの判断は尊重すべきだと考えております。
  226. 舛添要一

    舛添要一君 一月以上たっても現場に行かなかった原子力安全委員会を信じていいんですか。そして、百ミリシーベルトだってそういう問題起こる人いるわけですよ。両説とか言うけど、もう一つの説はどこから聞いたんですか。お医者さんがここまで頑張って体制整えて万が一のためにやろうと言っている。原子力安全委員会の話しか聞かなきゃ総理の政治決断がないじゃないですか。決断してくださいよ。
  227. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) これは、原子力安全委員会がERC医療班よりあった復旧作業従事者の造血幹細胞採取の必要性の有無に関する照会に対して回答しておりまして、造血幹細胞の事前採取については、作業従事者に更なる精神的、身体的負担を掛けるという問題があり、また関連国際機関等においてもいまだ合意がなく、国民にも十分な理解が得られておりません、このため現時点の復旧作業従事者の造血幹細胞の採取は必要ないと考えますという、これが原子力安全委員会の一つの見解であります。  確かにそうではないという意見があることも承知をしておりますけれども、現時点でこうした原子力安全委員会の助言を今日の段階では私は採用するのが適切だと、こう考えております。
  228. 舛添要一

    舛添要一君 これ以上議論しても始まりません。私は適切でないと思いますよ。じゃ、虎の門病院に行って聞いてきてくださいよ、専門家の意見を。原子力安全委員会国民が信じていますか。ここまでの想定外のことが起こっているじゃないですか。だから、万が一のことがあったとき、そういうことをやるのが危機管理だということを申し上げておいて、私は今後ともこの問題について政府の決断を求めていきます。  そして、私は、菅内閣、先ほどの同僚議員の意見にもありましたように、総理、二つの点で大きな問題があると思います。一つは、情報公開が十分でない、発信力がない、ひょっとしたら隠蔽しているんじゃないか。もう一つは、会議や組織が乱立して物事が前に進まない。  第一番目のことですけれども、全部突然なんです、発表が。三月十三日、計画停電。あの日曜日の夜、夜八時にぱっと発表する。みんな、サラリーマン、駅に行ったら動かないんですよ、会社休まないと。子供たちも学校行けない。それから四月四日、ちょうど私がその前後、福島県の原発の地域を視察しておりましたら、汚染水を海洋に突然流しちゃった。それから四月の十二日、原発事故の評価レベルを7に上げた。全く事前に知らされていない。今言うと、7に上げるのはもう三月から分かっていた。何で途中経過をやらないんですか。ぱんとやっちゃう。それから、細野補佐官、テレビに出て制御不能な状態に原発なっていたということを言う。それを何でテレビに出て言うんですか。なぜ国民に知らせないんですか、そういうことを。ちゃんと知らせて言っていれば対応できるんですよ。  情報公開ちゃんとやっていますか。隠蔽していませんか。だから、先ほど来、世論調査も、浜田さんが引用したように信じなくなるんです。情報公開徹底してください。
  229. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 私は今、舛添議員が言われる問題で、結果として、必ずしも情報の開示がタイムリーに適切にやられたかということについては問題があったというふうに反省も含めていたしております。もちろん、当初はデータそのものが、電源がダウンしていた関係もあってデータそのものがない場合、あるいは伝達が、少なくとも私の自覚意識では私に伝わったことを隠せと言ったことはありませんけれども、私に伝わるまで、あるいは私のところに来ないもので、本来なら開示すべきもので開示されていないものがあったりあるいは遅れたものがあったかと思います。そういう点については、これからしっかりそういう遅れがないように、あるいは適切なものは必ずきちんと公開するように更に努力をしていきたいと思っております。
  230. 舛添要一

    舛添要一君 二番目、会議の乱立、新しい組織の乱立。これはもう既に指摘されているとおりですけれども、総理、仕事ができない人ほど会議をやりたがる、仕事ができない人ほど新しい組織をつくる。今の組織を十分動かせばいろんなことができるわけです。どんな組織だって、それを動かす人間が無能ならば動きません。人間がしっかりしていればどんな組織でも動かすことが可能だと思います。私は、官僚諸君が腐り切っている、どこから指示が来るか分からない、やろうと思っても誰の言うことを聞いていいか分からない。  私は、新しい組織をつくったり会議をつくることではなくて、総理、今あなたがやらないといけないことは、一歩でも前に仕事を進めていく、そして被災者のことを考えて全力を挙げていく、そういうことに尽きると思います。無駄な時間を会議や組織づくりに使わないで、全力を挙げて仕事をしていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
  231. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) 私も、結論的には今おっしゃったことはそのとおりだと思っております。  ただ、いつも申し上げていますように、今回、非常に複雑に受け止められておりますけれども、二つのことをやらざるを得ないという、極めてある意味では日本の歴史において初めてなんです。つまりは、地震と津波と同時に、原子力事故のこれだけの重大な事故日本で御承知のように初めてであります。そういう意味では、最初から二つの本部を立ち上げ、そして刻々、救命の作業を片方でやりながら、原子力事故をどうやって抑えるかということも同時並行的にやる中で必要ないろいろな打合せの形を取ってまいりましたが、そういった意味では、これからは、少し全体が落ち着いてまいりましたので、そういう組織の在り方についても整理をしてまいりたいと思っております。
  232. 舛添要一

    舛添要一君 会議は踊る、されど進まず、ウィーン会議です。これは菅内閣と同じだと思います。  終わります。
  233. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で舛添要一君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  234. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、吉田忠智君の質疑を行います。吉田忠智君。
  235. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 社会民主党護憲連合の吉田忠智でございます。  この度の大震災で被災をされた方々にお見舞いを申し上げますとともに、復旧復興に当たられておられる全ての方々の御労苦に心から敬意を表します。  原発事故の問題について質問をさせていただきます。  東京二十三区最多の八十三万人が暮らす世田谷の区長選挙が昨日行われました。脱原発を掲げた元社民党衆議院議員保坂展人さんが当選しました。政府はこの世田谷からの発信を重く受け止めるべきであります。社民党は、原発の危険性、脱原発を一貫して訴えてまいりました。今これほど多くの犠牲を払う前にエネルギー政策の転換ができていればと悔しい思いであります。厳しい避難生活を強いられている被災者に恥ずかしくない答弁を是非心掛けていただきたいと思います。  原発作業員のことについて、先ほど舛添委員からも質問ございましたが、過酷で危険環境の中で頑張っておられることに本当に敬意を表したいと思います。しかしながら、劣悪な労働環境、福利厚生などの改善、万全の被曝管理を是非お願いをしたいと思います。長期戦も予想されますので、改善状況の報告を当委員会に提出するように求めます。工程表に間に合わせるためと称して被曝限度の更なる引上げを行わないよう求めます。答弁は求めません。  まず、子供の被曝線量基準について質問します。  原子力安全委員会は、十三日、福島県内の小中学校などの放射線量基準について、内部被曝も考慮し、子供は十ミリシーベルト程度に抑えるべきとの見解を示しました。しかし、文科省は、十九日、二十ミリシーベルトと公表しました。内部被曝のリスクやチェルノブイリに見られるように、甲状腺の感受性は子供の方が高いことから、ICRP、国際放射線防護委員会は、子供は一般公衆の十分の一以下にすべきと勧告しています。年二十ミリというのは原発の管理区域で防護服を着た作業員が浴びるのと同じ放射線量であります。  総理、撤回して再検討すべきではありませんか。
  236. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) この二十ミリシーベルトという数字等については、さらにはこの学校施設の利用の判断における暫定的な考え方等について、児童生徒等の安全確保の観点から、国際放射線防護委員会の勧告及び原子力安全委員会の助言を踏まえて、そして原子力災害対策本部で取りまとめた見解であります。  そういった意味で、専門家の知見を踏まえての判断であり、適切なものと考えております。
  237. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 先ほどの舛添委員の質疑の中では、原子力安全委員会の意見を踏まえたというふうに言われたじゃありませんか。  時間の関係でこの件について長々議論はできませんけれども、子供の命を犠牲にすべきではありません。見直しを強く求めます。  次に、東電の清水社長にお伺いします。  とにかく、あらゆる世界中の科学技術、英知を結集して、原子炉の収束、安定化と放射性物質の流出阻止、これに向けて全力を挙げていかなければなりません。  そこで、十七日に発表された事故収束に向けた工程表でありますが、東京電力は実現可能性を裏付けるバックデータを提出したのですか。提出したのであれば当委員会にも提出していただきたいと思いますが、いかがですか。
  238. 清水正孝

    ○参考人(清水正孝君) まず、この度の道筋、工程表でございますが、御案内のとおり、一日でも早い避難された方々の御帰宅、あるいは皆様が安心して生活ができるというのを目指しまして事態の収束を目指すと、それも原子炉あるいは使用燃料プールの冷却、安定的な冷却状態を確立すること、そして放射性物質の放出を抑制すること、こういう目標に向かって全力を投じると、こういうことでございます。その間、様々な対策、課題がございます。これは特に技術的側面から様々な詰めをやっておりますが、まだこれからデータ的にも詰める課題もたくさんございます。これは今現在鋭意詰めているところでございます。
  239. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 バックデータ、じゃ詰めた段階で提出できますか。
  240. 清水正孝

    ○参考人(清水正孝君) この予算委員会という意味でございますか。
  241. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 はい。
  242. 清水正孝

    ○参考人(清水正孝君) これはちょっと私だけの判断ではできませんので、これからの検討具合、中身について検討をさせていただきたいと思います。
  243. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 じゃ、委員長、是非提出していただきますようにお願いします。
  244. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) ただいまの点につきましては理事会において協議いたします。
  245. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 先ほどの作業員の資料も含めてお願いします。  続きまして、政府は第三者委員会事故原因を検証すると表明をされています。しかし、収束までの損害の全体像を見通せない中、既に経産省等と東電の間で原発賠償機構構想が進んでいると報道されています。まないたの上のコイが国民に包丁を突き付けているような状態ではありませんか。  総理、緊急に必要なのは被災者への当座の仮払いです。損害賠償制度の見直しや、ましてや東電を支援するスキームなどは、当然、事故原因の究明後ではありませんか。
  246. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) おっしゃるように、仮払いがまず必要ということで、現在仮払いの手続が進んでいると、こう理解しております。
  247. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 まず、仮払いは本当に、先ほど議論がありましたように、しっかりしなければなりません。しかし、いろいろな報道なりを聞いていますと東電を支援するスキームがどうも進んでいるような印象を受けておりますから、その点についてはしっかり指摘をさせていただきたいと思います。  次に、東電の損害賠償に当たり公的資金を貸し付けるにしても、例えば山梨や静岡などの地域営業権の売却や全ての送電網の売却、一部発電所の売却等、ありとあらゆる資産の処分を求めなければ国民は納得しないと考えますが、いかがですか、総理。
  248. 菅直人

    内閣総理大臣(菅直人君) この原子力事故の補償については、何度も申し上げておりますが、第一義的には東電の責任だと考えております。しかし、政府はそれが適切に進むように最終的な責任は負わなければならない立場にあると考えております。  今御指摘にありましたように、いろいろな形で、東電自身がどういう形でその補償に必要な財源を捻出するかというのは、これもまずは東電自身がいろいろなことを判断をする中で考えられるべきことだと、これも第一義的にはそう思っております。その上で、東電がどういう形で適切な補償が可能なのか、今言われたようなものが全て売却したときに経営が成り立つのかどうかといったことについては、まずは東電自身が判断をする中で検討していただきたいと、こう思っております。
  249. 吉田忠智

    ○吉田忠智君 是非、国民が納得するような形で対応していただきたいと思います。発送電の分離、地域独占の廃止は、自然エネルギー導入促進にとりましても不可欠でございます。  社民党は、これからも脱原発、エネルギー政策の転換、電力供給体制の抜本的な見直しに向けてこれから徹底的に議論をしていく決意でございます。  総理も、先ほど、十八日の集中審議もそうでございましたし、今日の議論においても様々な批判や指摘がなされております。いずれにしましても、総理がこの未曽有の東日本震災の復興への道筋、復旧復興への道筋を付けていかなければならないわけでありますから、言い訳ばっかりするんじゃなくて、しっかり正面から受け止めて対応していただきますように、そして、自然、原子力に頼らないエネルギー政策へと大きく転換する歴史的な使命を果たしていただきますように要請をしまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  250. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で吉田忠智君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて東日本大震災・原発事故に関する集中審議は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時八分散会