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2011-07-26 第177回国会 参議院 農林水産委員会 14号 公式Web版

  1. 平成二十三年七月二十六日(火曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  七月十九日     辞任         補欠選任      牧山ひろえ君     金子 恵美君      米長 晴信君     外山  斎君      竹谷とし子君     横山 信一君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         主濱  了君     理 事                 岩本  司君                 大河原雅子君                 野村 哲郎君                 山田 俊男君     委 員                 一川 保夫君                 金子 恵美君                 郡司  彰君                 外山  斎君                 徳永 エリ君                 松浦 大悟君                 青木 一彦君                 加治屋義人君                 鶴保 庸介君                 長谷川 岳君                 福岡 資麿君                 横山 信一君                 渡辺 孝男君                 柴田  巧君                 紙  智子君    国務大臣        農林水産大臣   鹿野 道彦君    副大臣        農林水産副大臣  篠原  孝君    大臣政務官        厚生労働大臣政        務官       岡本 充功君        農林水産大臣政        務官       田名部匡代君    事務局側        常任委員会専門        員        稲熊 利和君    政府参考人        内閣府大臣官房        審議官      長谷川彰一君        消費者庁審議官  原  敏弘君        文部科学大臣官        房政策評価審議        官        田中  敏君        文部科学省科学        技術学術政策        局次長      渡辺  格君        厚生労働省医薬        食品食品安全        部長       梅田  勝君        農林水産省経営        局長       平尾 豊徳君        水産庁長官    佐藤 正典君        資源エネルギー        庁電力・ガス事        業部長      横尾 英博君        環境大臣官房廃        棄物・リサイク        ル対策部長    伊藤 哲夫君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等によ  る信用事業の再編及び強化に関する法律の一部  を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付) ○農林水産に関する調査  (牛肉・稲わらからの暫定規制値等を超えるセ  シウムの検出に関する件)  (米の先物取引試験上場に関する件)  (漁業用燃油に関する件)     ─────────────
  2. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十九日、竹谷とし子君、牧山ひろえ君及び米長晴信君が委員を辞任され、その補欠として横山信一君、金子恵美君及び外山斎君が選任されました。     ─────────────
  3. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省経営局長平尾豊徳君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 一川保夫

    一川保夫君 民主党の一川でございます。  では、私の方から、本日の信用事業の再編強化法に関連する質問をさせていただきたいと思っております。  これも東日本大震災に関連した案件でございますし、また、後半行われます牛肉、稲わらに関する件についてもまた同じ範疇の問題だろうというふうに思っております。  私は、この日曜日、実は福島県の方に入って、いろんな各地域の視察をさせていただきました。海岸の方から若干内陸の方に入ったところを中心に見て回っておりますけれども、福島市なり伊達市なり郡山市、それから幾つかの町村を回りましたが、基本的に共通して言えるのは、福島県下、もう大変な風評被害で、福島というだけであらゆる分野、あらゆる産物がもう大変な影響を受けているという、そういう俗に言う風評被害が大変な状況でございました。  そこで、まず私、福島県の農産物に関連した問題をまず最初、確認の意味でちょっと質問させていただきたいと思っております。  福島県は農業県でもありますし、大変な多くの種類の農産物を生産しておりますけれども、その中でも、今この時期、特に福島産の桃というものが、今、栽培農家の方々も大変忙しい時期に入ろうとしております。この桃が風評被害で大変価格が低下するのではないかということを大変心配をしております。こういうことについて農林水産省はどういう今対策を講じているのか、また講じようとしているのか、その辺りをまず確かめておきたいと思っております。よろしくお願いします。
  7. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 一川委員御指摘のとおりで、福島県山梨県に次ぐ桃の二番目の産地でございまして、どうでもいいことですが、長野県が三番目でございます。七月中旬からお盆過ぎにかけてが出荷期、最盛期になっております。  これまで、牛肉についてのサンプリング調査、七月八日に五百ベクレル以上の汚染されているというのが問題になりましたけれども、ほかの農作物についてもきちんとやっておりまして、ただいまのところ、十四市町の六十一点について、桃ですね、放射性物質の検査が行われております。暫定規制値を超えたものは一つもございません。ですから、安全に市場に流通されているということになっております。  ですけれども、それをちゃんと消費者に伝えておるかという問題でございます。こういったことをきちんと情報を提供するのが我々の大事な役目でもありますので、どういうことをしているかといいますと、この検査結果を常に公表をしております。それから暫定規制値の考え方等も、正確な知識として幅広く分かっていただくためにいろいろ発信をしておりますが、一番身近なのでいいますとホームページで、ホームページに書き込みまして発信しております。  ただ、我々も見ているわけですけれども、いつも、どこでどれだけ検査したというのは、だだだだだだっと検査した地域と品目と検査結果が出てくるんです。それを一々見て、きちんとチェックする人は余りいないんじゃないかと思います。ですから、今申し上げましたように、桃については十四市町で今まで検査して六十一検体があったけれども、一つも暫定規制値をオーバーしていないんだよといった情報をぱっと見れるような形にしたいと考えております。  こういったことが我々が今すべきことではないかと思っております。
  8. 一川保夫

    一川保夫君 今ほどの答弁のとおりだと思いますが、要は消費者の皆さん方、国民の皆さん方に早くしっかりと徹底させるということに尽きるわけでございますし、また栽培農家の方々にも、安心して作付けに入れるような、またいろんな農家の農作業に入れるような情報を的確に流すということが非常に重要ではないかというふうに思っております。  今のことにもちょっと関連しますけれども、福島県にも大変立派な農業総合センターというものがございました。そういう中で今の放射能物質に関するいろんな検査に鋭意取り組んでいらっしゃいますけれども、そういう検査のいろんな機械等もまだ十分ではないというふうに思いますし、またそういった体制も十分でないような感じもいたします。そういったことの強化も当然必要になってまいりますし、また、これから米の収穫がこの秋に当然あるわけでございますので、こういう秋の米の収穫に向けて、これまたこういう風評的な被害が出てくるということは大変なことでございますから、そういうことのないようにしっかりとした検査体制を完備していくということも含めて、今の農水省の取組方を説明していただきたいというふうに思っておりますけれども。
  9. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 消費者の皆さんに安心して食べていただくためにはきちんとした情報を提供しなければいけないということで、我々、原発の事故がありましたその次の日、十二日ぐらいから行動を起こしまして、厚生労働省と全面的に協力いたしまして調査、検査の円滑な実施に努めてまいっております。  どういうことをしたかと具体的に申し上げますと、都道府県が検査計画を策定するわけですけれども、その策定について支援しております、どこにどういう検査機器があるかというようなことを分かっていない県もありますので。二番目に、都道府県から依頼があった場合、分からないと、どこで検査してもらっていいか分からないんだというようなこともありましたので、独立行政法人や民間の検査機関、こういうところがありますよということを紹介して検査を実施してまいりました。  それから、今急激に検査対象が増えているわけです。牛肉が典型的な例でございますけれども、各地域で検査が十分に実施できるように、平成二十三年度の当初予算、それから第一次補正予算で検査機器を用意するようにしております。  例えば、具体的に申し上げますと、関係県が食品分析がちゃんとできるようにゲルマニウム半導体検出器、これちょっと高いわけで、二千万円ぐらいになりまして、重さも二トンぐらいあるわけですけれども、従来十七台あったんですが二十二台を増加して、我が省の関係のところでございますけれども合計三十九台にするようにしておりまして、メーカーが限られておりまして、八月末から十二月末までに全部そろうことになっております。それから二番目ですけれども、簡易スペクトロメーターというもっと安い、二百五十万円ぐらいの、百キログラムぐらいで簡便なものでございますけれども、これを五十一台導入することになっておりまして、これは九月から十月末にかけて導入できることになっております。それから、我が省所管の独立行政法人農業環境技術研究所とか農林水産消費安全技術センター等でございますけれども、ここに新たに七台のゲルマニウム半導体検出器を整備することになっておりまして、こちらはもう三台は既に納入済みでして、あとはこれから発注しているところでございます。  各県から検査をしたいと、検査機器を調達したいという要望がございますので、今そういったことの調整をしているところでございます。
  10. 一川保夫

    一川保夫君 是非そういう体制を、また必要な器具をしっかりと準備をして安心できる状態に持ち込んでいただきたいと、そのように思っております。  今朝ほど農林大臣が記者会見で述べられたという話もちょっと聞いておりますけれども、国産牛肉に関する信頼を回復させるということは今や重要な緊急の課題であるというふうに思っております。これはまた福島県においても深刻な問題でございますけれども、我々民主党としましても、政府の方にこういうものに関係した全頭検査、全頭買上げということについて真剣にしっかりと取り組んでほしいという要望も出させていただいておりますけれども、農水大臣は今回のこういうことについて当面どういう対応をしていくということで考えているのか、その辺りの説明をひとつよろしくお願いをしたいと思います。
  11. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 牛肉、稲わらからの暫定規制値を超えるセシウムが検出されている件につきましては、牛肉に対する消費者の信頼の低下、牛肉価格の低下、稲わらや牧草の不足といった問題が生じておるわけでございまして、このようなことに対してできるだけ早く具体的な施策を講じていかなきゃならないと、こういうことで今日まで鋭意検討したところでございまして、今日、その具体的な施策を私から申し上げさせていただきました。  その内容につきましては、過去のいろいろな取組等というものを参考にさせていただきながら、国産牛肉の信頼回復に向けた取組と肉用牛の農家の方々の支援についてということでございまして、一つは、牛肉に対する消費者の信頼を回復するため、汚染稲わらを食べた牛の肉のうち既に流通しているものにつきましては、検査の結果暫定規制値を下回ったものにつきましては買い上げて処分をする。次に、出荷が制限されている県及び価格が低下した県におけるところの肉用牛の肥育農家の当面の資金繰りといたしまして、一定額でございますけれども、一頭当たり五万円を損害賠償の立替払として交付する、そして、御承知の新マル緊の運用改善によりまして補填金を早期に交付することができるような仕組みをつくる。そして三つ目は、稲わらや牧草の不足が懸念される畜産農家に対しまして農家に負担が掛からないよう代替飼料の現物供給を行うと、このような緊急の対策を決めさせていただいたところでございます。  このような対策によりまして、農家等に実質的な負担を掛けることなく緊急に実施をしていき、そして少しでも円滑に実行していかなければならないと考えておるところでございます。
  12. 一川保夫

    一川保夫君 細かいまたことについては後半のやり取りの中で出てくると思いますが、私は、基本的には消費者に対する牛肉の信頼の回復、それから、生産されておる肥育農家の皆さん方に安心してこれからもそういった酪農にいそしんでいただけるような、そういう環境を早急につくり上げていただきたいというふうに心からお願いをしておきたいと思います。  それでは、本日のこの法律に関係した問題でございますけれども、農協系あるいは漁業協同組合に関する信用事業というのは、元々地域におけるいろんな金融サービスを提供している中で、それだけにやっぱり地域の方々の期待も大きいわけでございますが、今回の被災を受けた地域の方々はこれまた深刻な状況でございますし、また、直接農協それ自体あるいは漁協それ自体がいろんな被災を受けているケースも当然あるわけでございますけれども、ただ、こういう問題は、当然ながら農業者なり漁業者に対してこの法律を改正することによって安心できる状況をつくり出すんだということをもっとしっかりと説明しないと、何か農協とか漁協のために物事をやっているんじゃないかというふうに誤解される危険性もありますから、そこのところについて農水省の説明をよろしくお願いしたいと思います。
  13. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 一川委員の御指摘のとおりでございまして、今回の改正、一義的には農漁協の立て直しでございますけれども、その最終目的というのは農漁業者がきちんと経営をできるようにということでございます。  具体的にはどういうことかといいますと、もう我々いろいろ手を打っておりまして、農漁協の融資先となっている被災農漁業者に対する返済猶予や条件の緩和、それから今後の経営再開や再建に当たっての新規融資等の金融支援を行うことが求められております。そのために農漁協等の資本増強による経営の健全性確保が必要だと、まず農家にきちんと融資するためには農漁協が健全性を保たなければならないということを説明しております。  今回の法改正、具体的にはどういうことかといいますと、農漁協系統の相互援助の仕組みによる指定法人の支援に加えまして、貯金保険機構が一体的に支援に加わることができるようにすることにより、被災農漁協等の自己資本の強化に万全を期する措置を講ずるようにしたものでございます。こうしたことによりまして被災農業者や漁業者が二重債務問題の負担軽減ができるわけでございます。  それから、農業者、漁業者等地域の事業者や被災者の経営再建、それから生活再建の支援をし、地域の一日も早い復旧復興を進めるための環境整備を図っておるということを説明しております。
  14. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 私、一川委員の質問に間違って答弁させていただきましたので、訂正をさせていただきます。  すなわち、検査の結果暫定規制値を下回ったものを買い上げてと、こういうふうに申し上げましたが、これは上回ったものを買い上げて処分すると、こういうことでございますので、大変失礼いたしました。
  15. 一川保夫

    一川保夫君 また後半のやり取りでそこをしっかりと御説明をお願いしたいと思います。  今ほどの話の中で、私はこの信用事業の問題が一番最初話題になったときに、農林関係はなぜもっとしっかりと問題意識を持って対応しないのかなということをちょっと思ったタイミングはございました。というのは、一般の金融機関関係が早々とこういった金融機関の強化という政策について打ち出した時期がありましたけれども、やはりこういった農協関係、漁業協同組合関係のこういう信用事業にかかわるような問題も、被災地域の現状を見ながらしっかりと問題意識を持って対応してほしいなということをひとつ強く申し入れておきたいというふうに思っております。  それと、ちょっと分かりづらいところが一つありますのは、今二重ローンの関係したような話題もちょっと答弁でありましたけれども、政府がやろうとしている二重ローン対策というのは片や中小企業に関する基盤整備機構ですか、これ何か山田委員もこの前説明をして、質問をしておりましたけれども、そういう二重ローン対策政府がやろうとしている二重ローン対策と今農水省が対応しようとしているこの法律に関係したようなこと、ここのところはどういうふうに整理した方がいいのかというところがちょっと分かりづらい面がありますので、そこをちょっと説明していただきたいと思うんですけれども。
  16. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 我が方は我が方で準備をしてまいりました。今、この法案、ちょっと金融庁の関係の法律と比べて審議が遅くなっておりますけれども、ほぼ同時に検討し始めております。そういう点では遅れていたわけではございません。  それで、我々はまず被災農業者の債務問題についてどう取り組んだかということでございますけれども、それを一番最初にしております。先ほど御答弁したとおりでございまして、震災後直ちにいろんな金融機関に償還猶予を、こういった御要請をしております。  それから、第一次補正予算におきまして既に我々の方が先手を取ったのじゃないか、先んじていたんじゃないかと思います。既往債務の借換えと新規融資を一体化して、そして実質無利子、無担保、無保証人での貸付けによる負担軽減を図るための措置を講じております。そして、二番目の段階で今度の法律改正となって、農漁協の経営をきちんと立て直すということでございます。  さらに、それに加えてでございますけれども、政府与党で詳細な仕組みが検討を進められております。これを今、一川委員お触れになったんだろうと思います。まだ全体を私もきちんと把握しているわけではございませんけれども、新たな機構、機構と言っています、そこによる債権買取りの仕組み、これも考えられております。  それから、個人向け私的整理ガイドラインに基づく債務整理の手続、こういったこともほかの中小企業者用に主として考えられていることでございますけれども、農漁業者もこの対象になるということになっております。ちょっと一般の中小企業者と違いますので、被災農業者の実態に即して二重債務問題の解消に向けて我々は取り組んでまいりたいと思っております。ですから、利用できるものは全て利用していただくという方針で臨んでおります。
  17. 一川保夫

    一川保夫君 利用できるものは全て利用するということに尽きるわけでございますけれども、今現在、衆議院段階で最終的な審議が行われていると思いますが、今回の原子力発電所に関する賠償支援機構法案とか、あるいは国による仮払い法案的なものが、今併せていろいろと衆議院段階で与野党で修正がほぼ合意に至ってきているというふうに聞いておりますけれども、こういった法制度ができ上がる中で、しかも先ほどの二重ローン対策ということもございますし、また今回のこの信用事業の法律の改正もございます。こういったことがいろいろと絡んでくるとは思いますが、そういう面では私は、やはり農協とか漁業協同組合といった組織が自分たちの組合員に対して親身になってしっかりと指導していく、相談に乗るということも含めて漁協なり農協に対する本来の役割をしっかりと機能を果たしていくということが非常に大事なわけでございますけれども、農水大臣の両組合に対するこれからの指導に対する基本的な考え方をお聞きしておきたいと思います。
  18. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 時間が来ておりますので、簡潔な御答弁をお願いします。
  19. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 農漁協系統ですね、この震災対策については、もう自主的にいろいろ取り組んでいただいております。  典型的な例で申し上げますと、緊急の食料とか水の支援が必要だったわけでございますけれども、当初からこういったことについて全面的に農協、漁協の皆さんに取り組んでいただいております。それから、瓦れきの撤去作業等についても人的支援を農協の職員の皆さんがやると同時に、こういったことについてのオーガナイザー等の役割も担っていただいております。それから、原発の関係でいいますと、補償ですけれども、農家個人個人でやるにはとてもじゃないが面倒くさくてといいますか、手続が難しいし、やっていられないということで、損害賠償の取りまとめ等にもきちんと取り組んでいただいております。  こういったことを我々も農協の方に働きかけまして、積極的に取り組んでいただきたいということで手を合わせて協力してやってまいりますし、今後ともますますこの協力関係を強めてまいりたいと思っております。
  20. 一川保夫

    一川保夫君 終わります。
  21. 野村哲郎

    野村哲郎君 自由民主党野村哲郎でございます。  私は、今日、この法案の内容についてお尋ねをいたしたいと思っております。  まず、この法案につきましては、六月の二十二日に私ども参議院で金融機能強化法が可決いたしました。そして、この金融機能強化法では、農協なりあるいは漁協に対しましては震災特例の対象外になっているということで今回の御提出されております法案の審議になったわけでありますが、ようやくといいますか一か月以上遅れた、大変このことについて残念に思うということだけは、大臣、申し上げておきたいと思います。  それで、具体的な内容についての御質問をさせていただきます。  私は、大変不名誉なことながら、二十数年前に私の地元で農協の不適正な事件が起こりました。この処理に当たった者の一人として、今回出されておりますこの資本注入の法案について大変具体的に、しかも事務的なお話をさせていただきたいというふうに思っておりますので、それぞれの役割分担に応じて御答弁をいただきたいと思います。  まず一つは、この強化法の改正は、大震災で被災した地域の農協、漁協に資本を注入して財務の健全化並びに信用事業の円滑な運営を図るということを目的に改正するというふうに認識をいたしておるところでありますが、この再編強化法に定める震災特例組合に該当する農協あるいは漁協、この震災特例組合というのはどのような組合を指すのか、御答弁をいただきたいと思います。
  22. 平尾豊徳

    政府参考人(平尾豊徳君) 今、今回のこの法律の改正で対象となる組合がどのような組合なのかというふうな御質問でございます。  今回の東日本大震災は、過去にない地震の大きさあるいは津波等により、東北地方を始めといたしまして全国に広範な被害を及ぼしているわけでございます。そういう意味から、農協の組合員あるいは漁協の組合員あるいは農漁協それぞれも相当全国広範に被害を受けているという実態でございます。  そういう意味で、今回の特例措置の対象となります震災特例組合の考え方でございますけれども、おおむね三つの要件を考えております。一つは、まず、この東日本大震災の影響によって自己資本の充実が必要になったというふうなことでございます。その自己資本の充実によって地域の円滑な信用供与が果たすためにどうしても必要であるというふうな農漁協でございます。その次の要件として、さらに、この農漁協が自ら被災を受けている、あるいはその被災地の債権を相当抱えているというふうなことでございます。そのことによって信用事業に係ります経営基盤が著しく影響を受けているというふうなことがこれ第二点目でございます。それから、こういった影響によりまして今年度末の財務の状況等、あるいは将来の財務の状況等を見越すこと、見通すことがなかなか難しいというふうな農漁協を対象にしているというふうなことでございます。
  23. 野村哲郎

    野村哲郎君 今御答弁をいただきましたこの震災特例組合の定義、これについては附則第三条で記載してあるところで承知いたしておりますが、ただ、これを読みましてもなかなか理解ができない面が多々ございますので、その点についてお伺いをいたしたいと思いますが。  この被災地といえば、我々はすぐ三県を思い出すわけでありますが、漁協については、非常に三陸沖が長い関係で、非常にそういう意味での被害を受けた漁協は多うございます。ですから、どうしてもこの地域を対象としたときに、岩手、宮城、福島、これはすぐ浮かぶわけでありますが、そのほかにもこの被害、被災を受けた漁協と、農協はそんなにないと思います、漁協について対象になるのかならないのか、お伺いしたいと思います。
  24. 平尾豊徳

    政府参考人(平尾豊徳君) 御指摘の三県以外でも、先ほどの三つの要件でございます、どうしても自己資本の増強によらないと信用供与がきちんと果たせないような状況に至ったと、今回の震災でですね。それで、その組合自体は震災は受けていませんけれども、例えば、今委員御指摘の、組合員の漁船が相当損壊をして組合員の抱えている債権が毀損しているというふうなことが考えられると思います。そういうことによってその当該組合が今後の財務内容がなかなか明確に見通せないというふうな状況に至っている場合には、当然御指摘の三県以外の地域組合でも対象になると考えられるところでございます。
  25. 野村哲郎

    野村哲郎君 今の御答弁で、三県以外にもこの附則第三条による震災特例組合としては広く考えているんだと、定義を満たせばいいんだと、こういうふうに理解してよろしいかと思いますが。  それでは、被災者の相当程度の債権を保有していることとあるんですけれど、どうしても、この相当程度というのがどうも読みこなせないんですね。どの程度の被災に遭われた漁業者、農業者の債権を有しておれば相当程度というふうにみなされるのか、お伺いしたいと思います。
  26. 平尾豊徳

    政府参考人(平尾豊徳君) なかなかこの相当程度というのを数量的に今の段階でどうかというふうなことはお答えしにくいわけでございます。  私ども、この文字のとおり、被災者に対して貸出し等の債権を多数抱えておって、そのことがある意味ではこの組合の今後の財務内容あるいは収支に影響するかどうかというのをよく見定めていただこうと思っております。そういう意味では、組合の実態に応じて考えなきゃならないと思っています。  なかなか、一律に考えてしまいますと、本来対応すべきところも対応できないということもあるかと思いまして、そういう意味から、内容もよく精査させていただいて、どうしてもやらなきゃならないところはしっかり対応しなきゃいけないと思っております。
  27. 野村哲郎

    野村哲郎君 非常にこういったところが、附則の中には書かれているんですけれども、今からきちっとした基準等は定めていかれるんだろうと思うんですが、なかなか、じゃ資本注入の申請をしていいのかどうかというその見定めが私は、漁協、農協、できにくいのではないかというふうに思います。  そこで、この特例組合の定義は理解できるんですけれども、じゃ、どの程度自己資本を毀損していたならば資本注入しますよと、こういうところの認定基準がなければ、私は、幾ら資本を注入するんだ、どのぐらいの金額なんだというのの把握は非常に難しくなってくるのではないかと思うんです。  ですから、一定のバーをこしらえるといいますか、認定基準がなければ、例えば国際基準の八%未満であれば八%に満たるまではこれは資本注入しますよと、あるいは国内基準である四%未満であればそこまではやりますよとか、いろんな基準が、いわゆるBIS基準なり国内基準なりあるわけでありますが、そこの自己資本基準をどこかに定めてやるのかどうか、そこのところの認定基準を教えていただきたいと思います。
  28. 平尾豊徳

    政府参考人(平尾豊徳君) 今回、資本増強をするときのメルクマールといいますか、数量的なメルクマールを示したらどうかというふうな御指摘でございます。  農漁協系統は基本的には国内業務を営んでおるわけでございます。そういう意味からは、自己資本の規制は法令上は四%になっております。一方、これは自主ルールで、農漁協系統は今まで八%ということを基本に経営の健全化に取り組んでいただいているというふうになっております。これは、今回の再編強化法の母体、本体でもそういう考え方を示しておるわけでございまして、そういうことを前提といたしまして、今回の被災農漁協に対する資本注入に当たりましても、基本的にはその八%をきちんと守れるかどうかというのが一つのメルクマールになるかと思います。  また、今回、この東日本大震災で相当程度影響を受けている農漁協でございますから、なかなか将来のことが、農家、漁家の経営改善の見通しも付きにくいという状況も多々あるかと思います。そういう意味では、その八%を基本として十分な資本を確保できるようにしていかなきゃならないと思っております。その観点から、各農漁協で今資産査定をしていただいているわけでございますけど、それを基に幅広に農林中金の方に御相談されて、それで私どもの方にも協議をしていただいて、しっかり対応していきたいと思っております。
  29. 野村哲郎

    野村哲郎君 ということは、先ほど来私がお尋ねした対象漁協なり農協というのは一応その八%基準で、それを下回ったところについてその差額を資本注入すると、こういう理解でよろしいわけですね。  そうすると、先ほどの三県じゃなくてほかの漁協にも、自己資本比率が八%を下回った、その部分については資本注入してもいいんですよと。それは、それぞれの漁協なりあるいは農協の考え方ですけれども、資本注入の要請があって、信用事業強化計画を出してということになれば、申請を受け付けながら資本注入ができるという可能性のところはいかがなんですか。
  30. 平尾豊徳

    政府参考人(平尾豊徳君) 委員御指摘のように、可能性としては私どもはこの法律では考えているわけでございます。ただ、そのときに、先ほどの三つの要件というのがあるわけでございますから、あくまでもこの東日本大震災の影響で自己資本の増強がどうしても必要だというふうなことでありますし、また、その原因が自ら被災を受けられたか、あるいは貸出債権者になっています農業者、漁業者が相当被災をされているとか、あるいはそういうことによって財務の内容が見通しづらいというふうなことが併せて起こっている農漁協を対象にしておりますから、そういうところでお考えいただくということになると思います。
  31. 野村哲郎

    野村哲郎君 よく分かりました。なかなかこの認定の基準というのがこの法律だけ読ませていただいても分かりづらかったものですから、今具体的な局長の方からそういうメルクマールをお示しいただきましたので、今後取り組みやすいのではないかというふうに思っております。  そこで、こういった資本注入を受ける場合は信用事業の強化計画を立てるようになってございますですね。今までの衆議院の農林水産委員会等の議事録も読ませてもいただいておりますが、ただ、なかなか被災を受けた地域の農協なり漁協なり、あるいはまたそれの組合員さんというのは、復旧に向けての取組であって、こういった計画を作れる状況にあるのかどうかというのを非常に危惧しているわけです。ですから、まだ漁協でも農協でも、被災された皆さん方、組合員の方々の債権の全体を把握していないというふうに思います。衆議院の方では農協なり漁協の貸付けの総額は答弁されておりましたけれども、ただ本当に、じゃ、どれだけの債権が毀損しているかというのは、まだ調査の段階というよりも、まだまだ私は時間が掛かると思うんですね。  そこで、この信用事業計画をいつまでに作成させるのか、そしてそれに基づく資本注入を、時期をいつに考えておられるのか、そのことについて御答弁をお願いしたいと思います。
  32. 平尾豊徳

    政府参考人(平尾豊徳君) 資本注入の時期でございますけれども、これは御案内だと思いますけれども、今回被災を受けた東北地域を中心としまして、ちょうど震災直後に決算期を迎えたところが非常に多うございます。そういう意味から、決算期に資産査定をするというのが非常に難しい状況に陥ったということから、直ちに私どもは、二十二年度の事業決算については被災地において貸出先の実態把握は難しいだろうということから、被害前の状況に基づいて査定をやっていただくような特例を取っているわけでございます。そういう意味からは、次の決算期では、ある程度その資産査定を今進めていただいていますから、それに基づく決算というのをしていただく必要があるわけでございます。  その中で、まさにこの資本注入が各農漁協で必要だという御判断をしていただいて、信用事業強化計画を出していただいて申請をしていただくというふうなことが最も早いケースとして考えられるんじゃないかと思っております。
  33. 野村哲郎

    野村哲郎君 漁協なり農協自らも被災している、そして組合員さんも被災を受けている、その中で信用事業計画を作らなければならない。大変私は困難な作業だというふうにも思います。しかも、これをいつまでにというのは、今お答えいただきましたように、次期決算となると、これは県によって違いますが、もう一月末には決算の来る県もあります。そうすると、本年中に、十二月までにはこの信用事業強化計画を作り、そして資本注入額を決めて、そして申請をしていかなきゃならない、こういう作業が出てくるわけですね。私は、信用事業強化計画というのが非常にそういう意味で精度の高いものがなかなかこれは求められると。私も先ほど、冒頭申し上げたように経験があるものですから、役所からのこの計画作りというのはもう大変な作業でした。  ですから、そういう意味において、この強化計画の中身、提出される中身はまだ分からないんですけれども、相当ボリュームのある計画を出せというのが大体今までの役所のやり方でありましたので、そうすると、私は、本当に十二月までに一月に決算を迎える漁協なり農協の皆さんができるかというのが非常に危惧しているんですけれども、その辺についてのお考えを教えていただきたいと思います。
  34. 平尾豊徳

    政府参考人(平尾豊徳君) 今後、申請に当たっての信用事業の強化計画はなかなか難しいんじゃないかと、どういうふうな内容を考えているんだというふうな御質問でございます。  今回、この特例に基づいて自己資本の増強の申請をしていただくに当たっては、その信用事業の改善をしっかり取り組んでいただくというふうなことが重要でありますし、またそのことが地域経済の活性化、あるいは、具体的に申し上げれば、被災された農家あるいは漁家の方々の復旧復興にきちんと役立つかというふうな内容を盛り込んでいただく必要があると思っております。  そういう意味では、そういう内容を書いていただくわけでございますけれども、今回、まさに委員御指摘のように、農協、漁協も地域の復旧作業にも携わっていらっしゃいますし、また自らも被災されていますから精緻な資産査定ができないというのは私どもも考えております。そういう意味からは、経営目標あるいは収支目標というのは、そういう具体的な数字は今回は求めないというふうに考えております。  具体的にどうしても必要だと思っていますのは、やはり優先出資等の資本注入がどのくらい必要なのかというふうなことはもうどうしても必要だと思います。それから、その内容はどういうものなのかというふうなことでございます。それから、計画をどのくらいの期間でお考えなのかということです。これは必須でございます。  それから、もう一つ今回重要なのは、単独の被災された農協だけではなくて、農林中金としっかり指導契約を結んでいただいて、農林中金がこの信用事業の改善計画に責任を持って指導に当たってもらうというふうなことが私ども必要だと思います。スタート時点からそういう意味ではいろんなサポートを農林中金がしていただこうと思っております。その上で、先ほど申しました地域の農業者あるいは水産業者あるいはそのほかの利用者に対してきちんとした信用供与をやっていただき、地域の活性化に結び付くというふうな内容の取組計画を考えていただいて、それを計画の中に盛り込んでいただこうと思っております。  以上でございます。
  35. 野村哲郎

    野村哲郎君 ある程度この信用事業強化計画の内容について触れていただきましたので概要的には理解できるわけですが、それでは、この信用事業強化計画を提出を受けた場合、主務大臣、農水大臣は公表するとなっているんですね。私も今までいろんな経験をしてきましたけれども、こういった言わば強化計画を公表する意味があるのかどうか、なぜ公表するのか。私はもう一つ考えるのが、これを公表された場合に、場合によっては取付け騒ぎなんかが起こる危険性があるのではないかと、むしろそのことの方のリスクが大きいのではないかというふうに思うわけでありますが、なぜ主務大臣はこれを公表することにこの法律ではなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
  36. 平尾豊徳

    政府参考人(平尾豊徳君) 通常、こういう経営再建をされるところの経営改善計画については詳細には公表しないというのが通常でございます。それは委員御指摘のとおりでございます。一方、今回の計画は、先ほども申しましたように、定量的な、具体的な債務の劣化状況とかあるいは毀損状況とかいうものについては、基本的にはそういう具体的なものは盛り込まないというふうに考えております。  そういう意味から、先ほども申しましたように、最も重要なところは、地域にどれだけ貢献する計画を持っていらっしゃるかというのをきちんと自らも確認して公にしていただくことによって自己チェックをして地域に貢献していただこうというふうなことと、そういう計画をしっかり取り組んでいただくというふうなことで、自己規制といいますか自己規律といいますか、そういうことを念頭に置いているわけでございます。  それからもう一つ、これは御指摘のように主務大臣が公表するわけでございます。そういう意味では、主務大臣もきちんと優先出資等の資本注入をやって、この農漁協がこういう取組をするということについて責任を持って認定をして応援しているというふうなことで、地域の農漁業者、あるいは利用者に対して、あるいは貯金者に対して安心感を持っていただくというふうな効果もあるのかなと思っております。  なお、附則でございますけれども、その上で、その計画の中で、委員御指摘のような、貯金者が不安になられたり、あるいはどうしても被災された農協、漁協が事業を行う上で不都合なものがあったり、あるいは指導する農林中金にとっても不都合があったりというふうな事項については公表から削除するというふうなことは当然必要でございますから、それは念頭に置いております。
  37. 野村哲郎

    野村哲郎君 今の答弁で、定量的な毀損したような状況は求めないんだと、公表しないんだということでありますから、貯金者に対する不安というのはそういう意味ではないのかもしれません。  それはそれとして了解いたしましたが、今回のこの資本注入をする場合は、農林中金が定めておりますJAバンク基本方針では組織統合型と自力再建型があると思うんですね。今回の場合は、これは自力再建型に私は該当していくんだろうというふうに思うんです。  ただ、自力再建型で計画を作ってみた、五年後あるいは場合によっては延長して十年後に自力再建がなかなかかなわなかったという場合は、この場合はどうなるんですか。
  38. 平尾豊徳

    政府参考人(平尾豊徳君) 今回資本増強をしていただく農漁協につきましては、委員御指摘のように、十年以内をめどに一旦計画をきちっと評価していただこうと思っております。その段階でまず改善ができれば自己再建ということでいいわけでございますし、もう一方、十年たってもその段階ではなかなか財務の状況がはっきりまだ改善しているとは言えないというふうなものも当然あるわけでございます。  そのときに、二つの方法があります。  一つは、改善しているということがなかなか確信を持てないと。一方、その段階で資本注入等について、消却をして事業の再構築をしないと駄目なんだというふうな判断もまだ付かないというものも当然あるかと思います。そういう意味から、その段階でそういう状況にある農漁協はもう一回延長してもらうというふうなことが一つでございます。  それから、もうその段階で何らかの信用事業の再構築をやって、資本注入を受けましたその優先出資等について消滅をしてもらった方がいいというふうな農漁協もあるかと思います。そういうところについては、地域協同組合活動がきちんとつながらなければいけません、継続されなければいけませんから、そういう意味では、一つは合併とか事業譲渡というのがあるわけでございます。さらには、合併、事業譲渡ではなくて、組合員とかあるいは組合員以外の地域の方々の支援で、その段階で更に増資をしてもらうなりなんなりで単独再建という道も選択肢として考えられるというふうにこの仕組みではなっております。その上で、必要な金銭贈与をやらなきゃいけないというふうなことであれば、そういうふうな判断もあるというふうなことでございます。
  39. 野村哲郎

    野村哲郎君 なぜそういうことを聞いたかといいますと、附則の第十七条で信用事業の再構築、つまり合併だとか事業譲渡もこの法案の中では考えておられると思うんですね。そうしますと、資本の整理になってきますよね。  資本の整理になってきたときにどういうことが起こってくるかというと、今までこれはもうずっと、農協あるいは漁協の信用事業のルールの中で破綻処理三原則というのがあるんです。その破綻処理三原則とは何かといいますと、一つは経営者の責任、一つは組合員さんの減資、それからもう一つは組織の消滅であります。この破綻処理三原則がない限り資本整理はできないと、こういうのが今までのJAバンクあるいはJFマリンバンクのルールなんですね。  ですから、今回も、十年後にどうしても自力再建ができない、隣の農協あるいは隣の漁協と合併せざるを得ないと、そういうときにやはりこの三原則を適用するのかということでありますが、その辺の考えについて、これはまあ自主ルールでありますから役所から明快な答弁というのは難しいかもしれませんけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
  40. 平尾豊徳

    政府参考人(平尾豊徳君) 確かに委員御指摘のとおり、JAバンクあるいはJFマリンバンクのシステムの中では、何らかのことで支援法人から支援を受けるときには、御指摘のように破綻処理三原則というのがきっちり守られて、モラルハザードが起きないように相互に努力されているというふうな状況でございます。  その上で今回のこの特例でございますけれども、特例の必要な原因といいますのが、やはりこれだけの大きな震災によって被害が外生的に発生したというふうなことでございます。さらに、資本注入を行うに当たっても、今の被災農漁協の実態からしますと、なかなかその実態を正確につかむことが難しいというふうなことでございます。そういう意味で、資本注入をする最初の入口の段階も、経営責任とかあるいは厳格な収益目標というのを求めないというふうなことで、そこは弾力的に対応しようとしております。  また、十年後にどうしてもうまくいかないで何らかの支援が必要だというふうなことも考えられるわけでございまして、それは、前提としては、やはり被災された農漁協あるいは農林中金が責任を持って指導して、それぞれで計画をしっかりやっていただくというのが基本でございますけれども、やはりどうしても難しいというふうな実態があって、信用事業再構築が必要で、さらにその場合、貯金保険あるいは支援法人からの支援が必要だというふうなケースも考えられます。そのときは、入口と同様に、今までマリンバンクあるいはJAバンクが考えていらっしゃる破綻処理三原則の弾力的な対応というのは私どもも必要だと思いますから、そこは農漁協系統ともしっかり実態を踏まえた必要な対応ができるように協議をし、私どもも指導していきたいと思っております。
  41. 野村哲郎

    野村哲郎君 経営者の皆さんというのはやっぱり一生懸命努力をされます。努力をした結果どうしてもというところあるんで、そのときに経営者の責任を問われると、これはもうせっかくここまで、ある程度のところまではこぎ着けてきたんだけれども、どうしても合併をせざるを得ない。そのときに経営者の責任が問われるとか、あるいは組合員の出資金を減資されるとかというのは、これはもうたまらないです。私ももう何農協かそういうことをやってきましたけれども、大変なこれは労力もエネルギーも要るわけでありますから、是非そこのところは、今後のことでありますけれども、是非役所としても気を付けておいていただきたいと思います。  そこで、最後になりますが、農協と漁協を見ましたときに、農協の場合は総合事業でありますから信用事業の債権あるいはまた経済事業の債権があって、この両方がいわゆる債権として今回のこの対象になってくるわけですけれども、ただ、漁協の場合は信漁連に信用事業を譲渡しておりますので、そうすると、今回のこの法律の対象には漁協はならないのではないか。信漁連は対象になっても漁協は対象になってこない、資本注入の対象になってこない。ということは、経済債権を、じゃ、どうするのと、漁協が抱えている経済債権が、これが毀損している、その場合にどうするんですかということを是非お答えいただきたいと思います。
  42. 佐藤正典

    政府参考人佐藤正典君) 御説明を申し上げます。  ただいま委員御指摘のように、被災地の漁協のうち、宮城県漁協等を除きまして、ほとんどの漁協は信用事業を実施しておりません。そういう中で、経済事業の未収金の回収がこの被災によりまして大変難しい状況になっているというふうに思っております。こうした結果、損失が生じました場合には、そうした漁協に対しては一次補正予算で措置したところでございますけれども、漁協経営再建緊急支援事業あるいは漁業者等緊急保証対策事業によりまして、漁協が再建のために借り入れる資金の実質無利子化、無担保化、無保証人化といった措置によりまして支援をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
  43. 野村哲郎

    野村哲郎君 そこのところはきちっとやっぱり、農林中金を通じて漁協の方にはそういった御指導をいただけるんだと思うんですけれど、この法律が通れば漁協にも農協にも資本を注入できる、みんなそう思っているんです。だけど、実際は漁協には資本は注入されないということですから、これはよっぽどそういう漁協の皆さん方にも御理解が得られるように御説明していかないと、資本注入を受けられる、真水で、まあ真水とは言いませんけれども、資本の増加で何とか運用できるぞと、こう思っているやさきに、いやいや、おたくの漁協は資本注入はできませんよ、信用事業やっていないですからという話になってくると、これはやっぱり大きな問題になると思いますので、是非そこは漁協の皆さん方にもきちっとした説明を法案が通った後はしていただきたいと思います。  以上、法案についての御質問はこれで終わりたいと思いますが、時間が残り少なくなりました。二重債務問題も取り上げようと思っていたんですが、実は今日、大臣の方から、この後の審議でも稲わらの問題が出てくるわけでありますけれども、どうしても私は納得がいかないものですから、事前通告はいたしておりませんでしたが、この稲わら汚染問題について今日の大臣の記者会見の中身から是非とも私はこれは伺っておかなきゃいかぬと、こういう思いでございますので、是非御答弁をお願い申し上げたいと思います。  一つは、私は今日、大臣の記者会見のこの内容を見まして唖然といたしました。もう大変失望いたしました。これは畜産農家も愕然としたんだろうというふうに思いますし、私は、極端に言えば、畜産農家あるいはそういう団体を愚弄するような対策しか農水省は打ち出してこなかったというふうに思います。  それはなぜかといいますと、後ほども報告の中で出てくるわけでありますが、国産牛肉の信頼対策として、これはもう本当に目を疑ったんですが、先ほど大臣も一川委員の質問にお答えされましたけれども、検査の結果暫定規制値を下回ったものを除きというのは、上回ったものについては、これは民間団体の買上げで処分すると。なぜここが民間団体なのか。私は、このことが農水省の今の姿勢であれば非常に残念であります。非常に残念であります。  そしてもう一つ、流通段階で停滞している出荷制限に係る畜産の牛肉については、県等の牛肉については、保管経費等を民間団体が補填すると、こうなっています。  大臣もこの施策を打ち出されるに当たって、平成十三年に、私どもの与党時代に対策を打ったBSE、この比較はされたはずだと思うんです。私どもはBSEのときに、本当に早急にこれは金も出さなきゃいかぬ、対策も打たなきゃいかぬということで、約三百億の金をこれはALICから出させました。ただ、今はALICは金がないんでというお話だろうと思いますが、八千億の補正予算も昨日通りました。この中から三百億ぐらい、私は、幾ら金が掛かるか分かりませんが、なぜ国が買い上げる、なぜ国が保管料を出さないのか、なぜ民間にこれを出させるのか、どうしても合点がいきません。  私は、こういうようなやり方をやっていきますと、もう国には全く責任はありませんと、民間団体に丸投げであります。全部民間団体で買い上げてください、保管料もあなた方が負担してください、こういうことを今大変苦しんでいるそれぞれ被災県の皆さん方に言って通る話じゃないですよ、大臣。私は、大変尊敬している大臣であります。しかしながら、今回の対策を見たときに、これほど私は残念な思いをしたことはありません。なぜ国がやらなかったのか、そのことをお答えいただきたいと思います。
  44. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 今いろいろ御指摘をいただきました。  この今回の稲わら問題についての具体的な施策につきましては、私自身も、国会でも過去の例を参考にしながら、こういうふうなことで施策を講じていきたいと、こういうふうなことを申し上げてきたところでございますが、今、野村先生おっしゃるとおりに、過去のBSE対策のときにおきましては、全国の団体が言わば買い上げるというようなことで、お金は機構から出ておったわけでございます。そのようなことで、今回もまさしく団体の方々に御協力をいただいて、そして一時的に買い上げていただくと、こういうようなことで、そしてその利子等々につきましては機構の方から出すと、こういうようなことの対策を講じさせていただいたということでございます。
  45. 野村哲郎

    野村哲郎君 今大臣が機構から出すとおっしゃいましたけど、利子補給程度ですよ、利子補給程度。そんなもので、私は、こういった大きな事件になる、大問題になったことに対するスキームとしては成り立たないと思います。  それではお聞きしますが、民間の業者が、民間の皆さん方が、団体が買い上げた、じゃ、それを誰が処理するか。このことになっては、レンダリング会社が絶対に引き取りませんよ。それは、BSEのときはレンダリング会社が全部処分しました。焼却もしました。それを灰にして、あるいはこれは捨ててもいいわけですが、今回の場合は全部焼いても放射能は残るわけです。レンダリング会社は受けませんよ。そこまで何でこのスキームの中にも入れ込まないで、全く民間に丸投げをするようなこういうスキームを誰が作ったのかと私は言いたいです。  私どものBSEのときには、本当にレンダリング会社の皆さん方のことも考えて、全部やりましたよ。しかも、全部それは国が金は出しますということで、全額を出しました。BSEのときの初年度の実績の数字も二百六十三億ですよ。何でこういうことが今の政府にできないんですか、これだけ被災地の県や団体や農家の皆さん方に迷惑を掛けて。  私は、今までのこの原発の被災の問題については、今回の畜産だけは違うと思うんです。今までは放射能がホウレンソウに降った、あるいはお茶に積もった、そのことで直接な因果関係はありますよ。皆さん方の、私は今回のは行政の大変なミステークだと思います。それは、通知をしました、その通知の中に稲わらとかって書いていなかった、あるいは通知をしたけれども周知徹底をしていなかった。あるいは、お茶の場合は静岡だとか神奈川まで広範囲に及んでいるんですけれど、全く東北の近県しかやっていない。いろんな問題を考えたときに、想定すれば農水省さんはまだ手を打てたはずだ。  ですから、私は、この問題は事東電だけの責任ではない、行政の大きな責任もあると私は思いますが、責任について大臣はどのように感じておられるのか。
  46. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に今御指摘のとおりに、いわゆる飼養の管理というふうなものにつきましては、三月の十九日を始めとして通知を出し、そのことによって徹底するものと思っておったのが結果といたしまして周知徹底していなかったというふうなことは、これは私ども反省をしなきゃならない、こういうふうな認識に立って、そして今回もまず緊急的な措置を講じなきゃならない、このようなことから、今日、具体的な施策について申させていただいたところでございます。
  47. 野村哲郎

    野村哲郎君 いや、この施策、施策とおっしゃいますけれども、無策に等しいと私は思いますよ。何にも政府はやっていない。  先ほどから言うように、今回のこの問題の因果関係というのは非常にまだ分からない、どこに責任があるのかというのはなかなか分かりづらいと思います。私は、もしこれが東電に損害賠償請求やったら、東電は裁判になりますよ。何で、じゃ、農水省の責任はどこにあるんですか、あるいは稲わら業者の責任はどこにあるんですか、こういうことになってきたときに、相当時間の掛かる話ですよ。それを民間団体が買い上げなさい、そしてそれは東電に請求しなさいよと。何で国がやらないんですか、主体的に。  私は、もう一つ、肉用牛肥育農家の支援対策も見させていただきました。これとておかしいですよ。出荷制限を受けたそういう農家に対しては五万円の一時金の定額払いをしなさいと、こういう指導をされております。そうしたときに、じゃ、これを、民間団体が五万円肥育農家に出したとしますよ。あとは東電にあなた方が、その団体が請求しなさいって。何の国の役割はないですよ。  私どもは今、衆議院の方でこの原賠法に基づく仮払い法案というのが今日にでも上がると思います。国が立替払をしてくださいよと、この法案がもう上がる寸前ですよ、今日中に上がりますよ。そのとき、何ですか、これは。国が仮払いじゃなくて、民間業者が仮払いしなさいというのは、これはおかしな話です。全然政策としての整合性も取れないですよ。だから、そういう意味で、余りにも性急過ぎて熟慮が足りていない。あるいは、今衆議院で法案が検討されている、その内容も農水省は知っているのか知っていないのか、こういうふうに言いたいぐらいです。  ですから、五万円を民間業者が仮払いしなさい、それは国が言うのは簡単ですよ。じゃ、民間業者の皆さん方はそれを東電に言って、いつ取れるんですか。私どもは、そういうのが非常に小さい、遅い、こういう問題から仮払い法案を出してあるわけです。それが民主党の皆さん方、与党の皆さん方との合意で今日修正案が出てきます。そして、それで仮払いがなされるようになったときに、農水省は何で民間なんですか。この法案を見てからでも遅くはなかったはずですよ。そのことについてどうお考えかを御答弁いただきたいと思います。
  48. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 私、農林水産省といたしましては、基本的にこの施策を急いでいかなきゃならないと、こういうふうな基本的な考え方に立ったところでございます。そして、当然のことながら、今回は原発事故によるところが今回のような状況でございますので、農林水産省といたしましても、この審査会の指針に盛り込まれるべく、取り上げられるべく最善の努力をしていかなきゃならないと、こういうふうな考え方に立っておるところでございます。  また、今議員からの御指摘のことにつきましては、基本的に早く緊急措置を講じたいと、こういうようなことから、今回、今日この具体的な施策を公表させていただいたということでございます。
  49. 野村哲郎

    野村哲郎君 もう時間がありませんのであとの審議に委ねたいと思いますけれども、大臣、一言だけは言わせてください。これは、皆さん方が考えているのは政策じゃないです、施策じゃないです。無策そのものです。私どもは、これは徹底的に国会で追及していきます。  私どもはBSEのときに本当に、この国の消費者の皆さん方、生産者の皆さん方に安全と安心をどうしたら取り戻せるかということを本当に議論しました。そして、その結果こういったような、前回やったような対策を打ったわけであります。  なぜ今回同じような、これはBSEと放射能は違いますけれども、中身的には、国民の皆さん方、消費者の皆さん方の不安が払拭できない、それをどういうふうにして払拭していくのか、不安をどうして取り戻すのか、安心を取り戻すのか、その視点に立ってやった私どもは施策だったと思うんです。ですから、私どもは完全にBSEを止めることができました。そうして、消費者の皆さんの信頼も取り戻しました。  今回これをやらなかったら、私はもう日本から牛肉が消えていくんだろうと思います。もうオーストラリアの牛肉の方が安心で安いしおいしいよと、こういう話になっていくと思いますよ。ですから、ここで農水省が一踏ん張りも二踏ん張りもしないとこれは大変なことになる、これは無策だということを申し上げて、質問を終わります。
  50. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。  農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律の一部を改正する法律案に関連して質問をさせていただきます。  本年三月十一日発生の東日本大震災では、漁業者、そしてまた農業者に、そしてまた農漁業協同組合に大変な被害が発生をしました。  まず、内閣府が六月二十四日に発表しました東日本大震災による被害額の総額と農林水産関係の被害の推計状況についてお伺いをしたいと思います。また、その後、被害額が更に追加されるようなことがあると考えられますが、その推計値の更新の予定があるのかどうか、並びに原発事故被害を含めた被害の推計値の算出が検討されているのかどうかについて内閣府にお伺いをしたいと思います。
  51. 長谷川彰一

    政府参考人(長谷川彰一君) お答えいたします。  お尋ねの東日本大震災による被害額でございますけれども、六月の時点で、まだ被害の全体像が十分把握できていない中ではございましたけれども、今後の議論の参考に資するためという趣旨で、ストックの被害額の推計について、各県及び関係府省からの提供情報に基づきまして内閣府において取りまとめて公表したものでございます。  被害額の総計は約十六・九兆円でございまして、そのうち農地・農業用施設、林野、水産関係施設などの農林水産関係の被害額は約一・九兆円となっているところでございます。この推計は、地震津波による直接的な被害を対象としておりまして、原子力事故による被害は含んでおりません。  また、現在のところ、内閣府といたしましては、この推計値の更新等については予定していないところでございます。
  52. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 これまでも、原子力事故の被害というのがやはり農業者、漁業者にも大きな影響を与えておりますので、こういう被害額も含めた総額というようなものが推計をされれば有り難いと思っておるんですが、そういうことは今のところ予定していないということですので、残念ですけれども、そういう推計も出してもらいたいなという思いをまず申し上げたいと思います。  次に、本題の方に入っていきたいと思いますけれども、被災者、被災した農業、漁業者並びに農協、漁協及び農協漁協系の系統金融機関の抱える課題等、本法案により期待される効果について質問をさせていただきたいと思います。  農業や漁業用の施設や器具を失っただけではなく住居も損害を受けているような被害者にとりましては、事業の再開、再建は本当に大変なことであります。特に、損害が生じた施設等について、借入金が残っている場合には返済が困難になるおそれがあるわけであります。  そこで、被災した農業者や漁業者が多かった岩手、宮城、福島三県では、被災前に組合員向けに系統金融機関からどの程度融資があり、融資残高が残っておるのか、その実態について農林水産省も把握をしておるということでありますので、その範囲内でお答えをいただきたいと思います。
  53. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) 特に被害の大きかった岩手、宮城、福島、この三県における農協の組合員向け貸出金の残高でありますけれども、二十一事業年度末で約七千五百億円であります。また、三県における漁協等の組合員等向け貸出金残高でありますけれども、二十一事業年度末で約二百億円となっております。
  54. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 これは一般的なことをお伺いをしたいんですが、農業や漁業者が事業資金を借りている各種の金融機関、どういう状況になっているのか。主に農協、漁協の系統の金融機関ということであると思いますが、一応確認をしておきたいと思います。
  55. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) 農業者の事業資金としての借入れについてでありますけれども、平成二十二年三月末時点での全国ベースの農業経営体向け融資残高は約二兆七千億円であります。このうち、農協系統金融機関が一兆六千億円で約六割のシェアです。また、日本政策金融公庫が一兆一千億円で約四割のシェアとなっています。  また、漁業者の事業資金の借入れでありますけれども、同じく平成二十二年三月末時点でありますが、融資残高は約四千億円でありまして、このうち漁協系統金融機関が三千億円で約八割のシェア、そして政策金融公庫が九百億円で約二割のシェアとなっています。
  56. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 次に、被災された農業者、漁業者が今後どの程度事業再開、再建に意欲を持っておられるのか、もし把握をしていれば、この割合等についてお伺いをしたいと思います。
  57. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) これは被災農家を対象にJA等の皆さんが行ったアンケート調査でありますけれども、そのアンケート調査によれば、七割から八割の方がもう一度農業を続けたいというふうに回答をしていらっしゃるそうです。  また、農林水産省の職員が現地に出向いていろんなところで意見交換を行っていますけれども、その場所でも、集落営農のリーダーであるとか法人の経営者、そして若手の農業者の皆さん、こういった方々からは営農再開に向けて強い意欲が示されているところであります。  こういった皆さんの思いを大事にしたいというのはこれまでも大臣からの御指示でありましたけれども、こういった現場の皆さんの思いを大事にして私たちも取組を進めていきたいと考えています。
  58. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 これまで漁業、農業をやっておられた方、何とか事業再開あるいは事業再建をしたいと思われている方が七、八割あるということで、大変有り難いことだなというふうに思っておりますけれども、そういう方々にとって二重ローンの問題というのは大変大きな負担になっておるわけであります。これらの農業者、漁業者が抱える二重ローンの問題の解決に向けて、これまでどのように国として、農林水産省として取り組んでこられたのか、さらに、今後、追加的にどういう取組をしていこうとされているのか、鹿野農林水産大臣にお伺いをしたいと思います。
  59. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 今日までに、被災を受けられた農業、漁業者の債務問題につきましては、震災後直ちに農漁協の金融機関に対しまして償還猶予等の要請を行うとともに、一次補正におきましては、既往債務の借換えと新規の融資を一体化いたしまして、実質無利子、無担保、無保証人での貸付けによるところの負担軽減を図ってきたところでございます。  また、今回の法律改正は、被災地域の農漁協等の財務基盤を強化することによって、被災した農業者なりあるいは漁業者に対する貸付けの条件変更等、それぞれの実情に合った対応を行いやすくするという、そういう環境をつくったものと、このように考えておるところでございます。  このような中で、これからも農業の、あるいは漁業の方々のいわゆる二重債務問題につきまして、通常の金融によるところの対応だけではなしに、いろいろと具体的な生活支援等も幅広く検討する必要があるものと思いまして、今後のこの取組につきましては関係省庁とも連携をしながら取り組んでいきたいと思っているところでございます。
  60. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 二重ローン問題につきましては、与野党共にいろいろな案を出して、被災者にとって再建をしやすい、そういう環境づくりを頑張っておるところですが、そういう法律成立しましたら、省庁としてもしっかりそういうものを踏まえた対応をしていただきたいと思っております。  次に、東日本大震災で大きな被害を受けた地域の農協、漁協の、自ら被災をされているところもあるわけでありますが、その状況がどのようになっているのか、また、今回の大震災が今後の経営に与える、及ぼす影響についても農林水産省の所見を伺いたいと、並びに、農協漁協系統の金融機関が抱えている課題についても農林水産省の認識をお伺いをしたいと思います。
  61. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 先ほど内閣府の方から農林水産関係の被害額、六月下旬の段階のがありましたけれども、我が省は七月二十四日現在で把握しておりまして、先ほど一・九兆円ということでしたけれども、我々の一か月後の試算によりますと二兆二千六百六十三億円となっておりまして、いわゆる水産が一番多く一兆二千二百八十四億円、農業が八千四百十二億円、林野関係が千九百六十七億円となっております。ここには原発関係のはまだ入っておりません。  それから、今御質問ありました農漁協等の自らの被害でございますけれども、農業者、漁業者等の共同利用施設等につきまして、農協で約千件、百二十九億円、漁協の方はずっと被害が大きくて、千三百五十件で七百四億円の被害が報告されております。それから、問題の信用事業の店舗、これも相当被害を受けておりまして、こちらは六月末時点でございますけれども、農協は九農協で二十八店舗、それから漁協等では三漁協三十一店舗が休止という状態になっております。  これらの大きな被害を受けました東北三県の沿岸部におきましては、今申し上げましたとおり、農漁協等の組合員自身も被災している、それから、組合そのものも共同利用施設等を中心に大被害を受けているところでございます。  この上で我々はどうするかということでございますけれども、被災地域の農漁協等におきましては、農業者、漁業者などの組合員、利用者に対する貸出債権の保全状況等の確認が困難な場合もあります。それから、共同利用施設の被害による損失が生じておりまして、今後、これらの貸出債権の保全状況や施設の被害状況等、財務内容の確認、まだできていないところが多くございます。こういったことをきちんと把握いたしまして、速やかな復旧ができるようにというのが課題になってきているんじゃないかと思います。実態がまだつかめない農漁協もいるというのが当面の課題ではないかと思っております。
  62. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 そういうまだまだ大変な状況、実態も十分に把握をできておらないような問題点があるわけでありますが、今回、今議論になっておりますこの法案が、この東日本大震災により生じている様々な課題についてどのような効果が期待できるのか、この点を鹿野大臣にお伺いをしたいと思います。
  63. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 今回の法改正によりまして、東日本大震災によりまして融資先の農漁業者が被害を受けた地域におきましては、農漁協等が地域における適切な金融機能を発揮する、そういうために必要な資本増強だと、このように考えております。そして、今回の資本増強というのは、まさしく農業者なり漁業者に対する返済猶予やあるいは条件緩和のほか、今後の経営再開や再建に当たりまして新規融資等の金融支援やいわゆる二重債務問題の解決の糸口にも必要なものと、このように考えておるところでございます。  すなわち、今回の法改正によりまして、農業者、漁業者は、地域の事業者、被災者の経営再建、こういうことを支援するための環境整備というふうなものが図られるというふうに私どもは考えておるところでございます。
  64. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 公明党としましても、今回の法案、大変重要な法案であるということで賛成の立場でございます。今日採決予定でありますけれども、採択されるということを願っておるわけであります。  内閣府の方、参考人、これから質問ございませんので、退席、結構でございます。
  65. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 内閣府長谷川審議官、どうぞ御退席して構いません。
  66. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 次に、七月十七日に福島県相馬市を訪れまして、そこの原釜漁港を視察をさせていただきました。被災した漁業施設の瓦れきの撤去は大分進んできておるわけであります。  しかし、当地の相馬双葉漁協の代表理事組合長のお話を聞くことができましたけれども、今漁業者は洋上の瓦れき撤去の臨時の仕事をしておるわけでありますけれども、一日も早く操業をしたいというのが本音だと、そのようにおっしゃっております。しかし、原発事故によって風評被害があるわけでありますけれども、残念な状況でありますが、魚を捕ってきても買い取ってもらえるかどうか大変不安が大きくて漁には出れない、早く原発事故の収束と、そしてまた損害賠償を急いでほしい、また二重ローン対策もしっかりやってほしいと、そういうお話を伺ったわけであります。  そこで、東日本大震災に伴う原発事故による農林漁業被害、損害の賠償請求額の各県の現状並びに東京電力による仮払いの補償の状況につきまして、農林水産省、そして経済産業省にお伺いをしたいと思います。
  67. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) 農林水産省が聞き取りにより把握をしている状況をお伝えさせていただきたいと思います。  本日、七月二十六日までの状況でありますけれども、請求については、福島県から約九十三億、茨城県から約百八十三億、栃木県から約三十七億、群馬県から約三十九億、千葉県から約二十五億、神奈川県から約一億円が請求をされているところでございます。  そして、仮払いについてでありますけれども、本日支払の予定分も含めてお伝えをさせていただきます。福島県に約二十四億、茨城県に約二十五億、栃木県に約二億、群馬県に約十一億、千葉県に約一億、神奈川県に約一億円が支払われているとのことでございます。
  68. 横尾英博

    政府参考人(横尾英博君) 今政務官から各県ごとの数字について御答弁がございましたが、全体でございますが、まず、これまで六月末ぐらいまでに請求されました出荷制限指示等による営業損害分、これが百四十四億円ございまして、ここから今ございましたが六十四億円、これは東京電力と団体との協議に基づいて仮払いが行われてございます。  それから、それ以降の出荷制限指示等に伴う請求分、それから風評被害分、これが合計いたしまして大体二百五十億円ぐらいございます。これにつきましては、現在それぞれ東京電力で精査中、あるいは風評被害分につきましては関係団体との協議中でございまして、引き続き順次支払が行われる予定というふうに聞いてございます。
  69. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 まだまだ請求額につきまして仮払いの状況というのは十分でないという状況が分かったわけでありまして、これはしっかり拡充早くしてもらいたいと、そのように思っておるわけであります。  放射線の風評被害がまだ収まっていないわけでありますけれども、いわき市沖や相馬沖の魚介類あるいは海藻の放射性物質の検査結果で暫定基準値を超えたものがどのような状況にあるのか、直近のデータについて厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
  70. 梅田勝

    政府参考人(梅田勝君) 魚介類や海藻類の放射性物質の検査実施状況でございます。  福島県から厚生労働省に報告されておりますいわき市沖及び相馬市沖における水産物中の放射性物質の検査実施状況につきましては、二十四日までに、いわき市沖につきましては魚介類二百三十七件、海藻類十二件について検査を実施いたしまして、このうち暫定規制値を超えるものは魚介類三十七件、海藻類七件、相馬市沖につきましては魚介類六十九件について検査を実施し、このうち暫定規制値を超えるものは一件との報告を受けております。  以上です。
  71. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 相馬沖の方は大分もう暫定基準値を超えるものは少なくなってきておるわけで、風評被害が続いていなければだんだん操業再開に近づいているんじゃないかなと、そのように思っておるわけでありますが、この原発事故による損害賠償、やはり早く、そしてもっと十分にという思いは現場の思いでございます。  これに対して、農林水産大臣としてもそれが推進できるように、決意をお伺いをしたいと思います。
  72. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 今回の原発事故によりまして農林漁業者の人たちが大変苦しんでおられるわけでありまして、この賠償につきましては、東京電力によりまず早急に賠償金が支払われるということが基本でございますけれども、私どもといたしましては、この損害賠償の審査会、こういうふうな中にしっかりと盛り込まれるように、そして、農林水産業にかかわっている方々の賠償が早期に回復されるように、適切なる速やかな賠償の実現というふうなものに向けて全力を挙げて取り組んでいきたいと思っております。
  73. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 ありがとうございました。
  74. 柴田巧

    柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。  まず最初に、この信用事業の再編強化法の件についてお尋ねをしたいと思いますが、先ほどからいろいろ議論がありますように、また御承知のとおり、大きな、農業者、漁業者の皆さん、さきの震災で被害を受けられました。  そういう中で、農漁協も大変被災を自らしたわけでありますが、今後の農漁業者の経営再開や再建あるいはこの地域の復興ということを的確にやっていくためにも、今回のこの法律の改正によって農漁協等が被災農業者、漁業者の皆さんのためにこの資金を円滑に融通する、あるいは適切な金融機能を発揮していくということが望まれるところでありますし、またそのことによって貯金者の皆さんにも安心感を与える枠組みをつくるということになるかと思いますが、そういう意味でも、今議題になっておりますこの改正案について賛成の立場に立つわけでありますが、確認の意味も込めて幾つかお聞きをしたいと思います。  この中で、先ほどからもいろいろあって、なかなか漁協、農協、被災をしておられますので実態把握が難しい面もあるんだろうと思いますけれども、この改正法が施行後、それではすぐにでもこの資本増強が図られなければならないと思われる、そういう農協、漁協というのは実際どの程度あるというふうに想定されているのか、あるいは調査などされているのか、まずこの点からお聞きをしたいと思います。
  75. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 柴田委員、今触れていただいたとおりでございまして、それから田名部政務官、それから経営局長もいろいろ答弁させていただいておりますけれども、貸出債権の保全の状況等、農漁業者自体も被災しておりますし、農協自体も自らも被災しているということで、確認が困難な状況でございます。これが正直のところでございます。  そういった状況にありますので、我々はどうしているかといいますと、こういった事情を踏まえまして、平成二十二年事業年度決算あるわけでございますけれども、被災地において貸出先の実態把握が困難な場合には、被害前に把握している状況、一年前とそう大して変わらないだろうということで、それに基づいて査定を行う等、特例措置を講じております。簡単に言いますと、きちんとした査定というのは一年先送りでもいいということでございます。  じゃ、一体、資本注入の対象となる農漁協がどのくらいあるのかと。  先ほど田名部政務官が答弁いたしましたけれども、貸出金の残高ですけれども、農協が七千五百億円で、漁協が二百億円ございます。常識的に考えまして、農協は大合併が進んでおりまして、沿岸部のと相当内陸部のも一緒になったりしておりますけれども、沿岸部を相当多くを占める農協が十三農協ございます。それから、三漁協は沿岸部でございます。そういったところが多分この資本注入の対象になっていくんだろうなということを考えますと、それは三千六百億円なり、農協の場合ですね、漁協の場合は全部沿岸になっておりますので二百億円というふうになってくるんじゃないかと思います。  ですから、農協の方の半分、それから漁協は全てという感じになってまいります。
  76. 柴田巧

    柴田巧君 ありがとうございました。  それで、今の質問とも言わば関連もしてくるんですが、この改正案によって、今もお話ありましたように経営状況が厳しくなった農漁協に対して、農漁協系統の自主的な組織である指定支援法人と貯金保険機構が一体的に資本増強等を講ずるということになっているわけですが、ちょっと、多少数字は違うのかもしれませんが、例えばジェイエイバンク支援協会の支援準備金というのは千二百四十億ほどでしょうか、あるいはジェイエフマリンバンク支援協会の支援準備金というのは残高が二百二十億、そしてその預金保険機構の責任準備金の残高が二千八百六十億ほどだというふうに聞いておりますが、合わせて四千二百億ということになると思いますけれども、だとすると、今回のこの改正案に基づく特例措置によって本当に対応可能なのかと。  言葉を換えて言うならば、実際どの程度の支援というものが必要になってくるのか、これで足りるのかということがちょっと心配になるんですが、その点はどういうふうにあれされているんでしょうか。
  77. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 今数字挙げられましたけれども、その合計数値をちょっと考えていただくとお分かりいただけるんじゃないかと思います。  どういうときにその数字が出てくるかということでございますけれども、十年以内、おおむね十年以内を目途に健全化を行うと、そして返済するということになります、十年後のことでございますけれども。  今、柴田委員御指摘のとおり、貯金保険機構の責任準備金が約三千億円です。今、JAとJFマリンバンクの両方を合わせますと千四百億になります。合計、合わせますと四千四百億になると。先ほど私が答弁いたしました農協のその沿岸部、十三農協の合計が三千六百億、そして漁協が二百億で、三千八百億円になります。  ですから、全部が必要だという、これが全部掛かってくるということを想定した場合でも、四千四百億円の方が三千八百億円より多いので、まあ対応できるのではないかと考えております。
  78. 柴田巧

    柴田巧君 今のところそういう認識だということでありますが、是非そういうことに収まるように願うところでありますが。  それから、一つ懸念されるのは、先ほども御指摘がありましたが、今回は外生的要因といいますか、大きな震災によってこういう特例措置をとるということで、この資本増強に際してはその経営責任を求めない、収益性の目標を求めないという弾力的な措置をとるということになっております。それはある意味ではやむを得ない、そういうことだと思いますが。ただし、そうあってほしくないというか、そういうことが起きないように願うところでありますが、これをうまく使うといいますか悪用するというか、いわゆるこのモラルハザードが心配される面もあるんではないかと思いますけれども、いろんな手だてを先ほどからも講じられるやにお聞きはしておりますが、そういうふうにならないように、どのように国としてこの指導監督をしていくのか、大臣にお尋ねをしたいと思います。
  79. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) このことにつきましては、まさしく経営改善等というふうなものが確実に実施されるというふうなことを考えていかなきゃならないわけでございまして、そういうところから、資本注入対象となるところの農漁協等に対しましては、農漁協系統中央機関であるところの農林中金との間で信用事業強化のための指導を受けると、こういうふうなことになります。そして、それを実行するための信用事業指導契約というふうなものを締結するということになるわけでございます。  また、自己規制を促す、こういうふうな意味におきましても、対象農漁協等や農林中金が作成するところの信用事業強化計画等というものを公表するというふうな仕組みにするというふうなことを考えておるところでございます。  さらに、信用事業強化計画というふうなものが、出すわけでございますけれども、そういうことによりまして、農漁協等におけるところの地域の復興に向けた取組というふうなものにつきましては当然のことながらしっかりと監督をしてまいりたいと思っております。
  80. 柴田巧

    柴田巧君 ありがとうございました。  いずれにしても、先ほども冒頭に申し上げましたように、被災した農漁協が資本注入等によって立ち直る、またそのことによって、農漁協の被災を受けられた、またこれから頑張っていこうという人たちをしっかりバックアップできるように、経営再開また地域の復興のために資するようになるように期待をしておきたいと思います。  ところで、こういうようなもちろん措置もしてもらわなきゃ、やらなきゃなりませんし、先ほどからお話がありますように、二重ローンの問題やらそういった金融的な支援も大事でありますが、何よりも、この農業者、漁業者の皆さんが立ち直っていくためには、やはりその生産基盤をどう復興させるか、復旧させるかと、するということが大事なことだと、そのためにも営農意欲をどう維持していくかと、そういったことなどが併せて大事なことだと思っております。  そういう中で大変心配をしますのは、先ほどもお話があったやに思いますが、農地の瓦れきの処理の問題が大変遅れているということは本当に心配をするところであります。環境省が前に示した処理方針の中でも、津波堆積物も含めた瓦れきの撤去の目標を来年の三月ぐらいに位置付けているわけで、設定をしているわけですけれども、果たしてそれで来年度の営農等に、農業の再開等に本当に間に合うのかと思います。  瓦れきは撤去すればすぐもちろん農業が再開できるわけではありませんし、塩害の除去もやらなきゃならぬかもしれません。また、いろんな準備が必要なわけで、やはり本来ならば雪が降る前までにそういったものは処理されなきゃならぬ問題だろうと思います。また、道路や、主要道路や住宅はやむを得ないとして、その他のところと農地が言わば同列にそういうふうに三月の末までというぐらいに位置付けられているのも大変遺憾なことだと、我々が生きていく上で基盤となる食料を生産する農地がやっぱり最優先にされるべきだと思いますが、いずれにしても、この生産基盤を早く再生させていくためにも農地の瓦れきの撤去を急ぐべきだと思いますが、国土交通省あるいは環境省などとも連携をして農水省としても全力を挙げるべきだと思いますが、大臣の御所見をお伺いをしたいと思います。
  81. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 大変重要な御指摘をいただいておるところでございますけれども、主なる被災県でございますが、この三県におきましては、三十七市町村でございますが、警戒区域を除く地域におきましては全ての市町村で撤去に着手はいたしておるところでございますが、被害の程度に応じまして実際に進捗状況というものはそれぞれ違いが生じているわけであります。また、岩手県の北部では撤去が相当進んでおるわけでありますけれども、被害面積の大きい仙台平野におきましては、なかなか、居住地近傍の瓦れき撤去に続いて七月から農地の瓦れき撤去が本格化するというようなことで取り組んでおるところでございますが、こういう中で、今後、農地の全体の瓦れき撤去というふうなものは今先生からのお話のとおりに三月末までにというようなことを予定しておるわけでございますけれども、とにかく来年の春の営農再開というふうなものが可能であるというような農地につきましては優先的に瓦れき処理を進めていくように、県なりあるいは市町村とも相談をしてまいりたいと考えておるところでございます。
  82. 柴田巧

    柴田巧君 是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  いろんな農業施設と、あるいは農地の復旧事業の状況もお聞きをしたかったんですが、時間がありませんのでちょっと割愛をさせていただきまして、そのうち一次補正の中に農地再生に向けた共同作業を後押しをする被災農家経営再開支援事業というのがございます。先般も聞き取りといいますか、要望を聞き取るような会合もあったようでありますが、聞くところによると、農水省の想定を大きく上回る対象面積が出るんではないかと、可能性もあるということでありますけれども、こういう経営再開に向けて意欲を持って取り組む人たち、共同でまた事に当たっていこうという人たちをやっぱりしっかり農水省としてもバックアップをしていくべきだと思います。  もし本当に想定を上回るようなものになれば、予算を増額するなど支援策をしっかり拡充すべきだと思いますが、どういうふうに考えておられますか、お尋ねをしたいと思います。
  83. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) 今の先生の御指摘、大変重要な点だと思っております。  まず、営農再開に向けては、土づくりだとか、農地のごみであるとか石だとか、こういうものを取り除いて復旧作業を進めていかなければならないわけなんですけれども、その事業に取り組む前段として、周辺の大きな瓦れきの撤去も含めて復旧作業というものが必要になってくると思います。こうした大きな瓦れきの除去などが進めば、更にこれまでよりもそういった小さなごみだとか石だとかという瓦れきの除去作業というのはしやすくなってくるので、幅広く、今までよりももっともっとそういう作業が、事業ができるようになってくるのかもしれません。  そういうことも考えますと、やはり現場の要望というものをしっかり踏まえて、必要な事業に対しての支援は私たちも責任を持って進めてまいりたいと、そのように考えています。
  84. 柴田巧

    柴田巧君 時間が来ましたのでこれで終わりますが、いずれにしても、この苦難にあって立ち上がっていこうとする被災農業者、漁業者の皆さんをあらゆる面でバックアップをしっかりやっていただきますように、心が折れないように、萎えないように、是非農水省としても一生懸命頑張ってもらうことを求めまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  85. 紙智子

    紙智子君 日本共産党紙智子でございます。  まず、法案の質問に入る前に、米の先物取引の市場試験上場についてお聞きをします。  六月にこの問題で我が党として申入れを要請していたんですけれども、大臣からの返事がないまま、七月一日になっていきなり米の先物取引の市場試験上場を認可するということが発表されました。これは非常に遺憾に思っております。  米に対する政府の管理はなくなっているとはいうものの、先物取引の導入というのは米を言わば投機の対象とすることなんです。ですから、価格の不安定化だけでなくて生産をも不安定にすることになり、我が党としてはこれは反対だと。しかも、JAなどの関係者の意見も十分聞かずにこれ強行したということは問題だと思います。  大臣は米を投機の対象にしてもいいというふうに思っているのか、なぜこういうふうに拙速に、十分意見も聞かずに決めたのか、お答えいただきたいと思います。
  86. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) まず、今、先生からの面会申入れ等々につきましては、なかなか日程等々が合わず、八日の日にお会いをするということでございましたけれども、これも衆議院の本会議が入ったということでお目にかかることができませんでした。大変失礼をいたしたということを申し上げたいと思います。  また、お米の先物における取引におけるところの試験上場ということにつきまして今御指摘をいただいたわけでありますけれども、このことにつきまして申し上げさせていただきますならば、この米の試験上場というふうなものにつきましては、東京の穀物商品取引所、そして関西の商品取引所から、今年の三月八日、申請がありました。そして、六月の二十五日までの三か月間、周知を図ったわけでございます。この間、食糧部会、あるいはまたお米の有識者懇談会、あるいはその他米の関係者の方々からも御議論をいただいたわけでございますけれども、私も、自民党さんを始め関係の方々からも直接お話を伺い、生産者団体等の皆様方からもお会いをいたしまして御意見を伺ったところでございます。  こういう中で、それじゃ、この法律上の認可基準というふうなものを考えたときにどうなのかということでございましたが、今回のこの試験上場に対する判断といたしまして、十分な取引量が見込まれない、あるいはまた生産、流通に著しい支障を及ぼすというようなことを具体的な形で立証するというふうなことはなかなか難しいと、このようなことから認可をするという判断に至ったわけでございます。  そして、なぜこんなに急いだかということでございますけれども、縦覧期間というふうなものが六月の二十五日に終わったわけでございまして、そういう中で、関係者の方々の関心も高いというようなことから私ども判断をさせていただいたということでございます。
  87. 紙智子

    紙智子君 今、細々と理由を述べられたんですけれども、震災に遭って、本当に必死の思いでみんな復興に向けてそこに集中していて、縦覧期間があったというんですけれども、本当に十分なそういう意味では意見交換とか納得できるような話合いができていたわけじゃないと思いますよ。  それから、試験上場だからいろいろ、二年間の期間があるという話も大臣されているようですけれども、そもそも国民の主食である米を投機の対象にしていいのかということが、そのことが本当に問われているというふうに思うんですよ。本来、国は、国民の、安定供給、本当に安全食料のために責任を持っているわけで、そういう観点からいってもそうだし、それから今の震災の中で、作物作れない、米も作れないという状況も国内では生まれている中で、より一層そういう意味では生産も不安定な中にあるわけで、本当に慎重にしなければならなかったと思うんですよ。それがありながら、これを進めるということでやったということは本当に許されないし、私は撤回すべきだと思うんですけれども、いかがでしょう。
  88. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) いろいろなお考え等々につきましては、私どもも御意見をお伺いしてまいりました。平成十五年の年でございますけれども、食糧法によりましていわゆるお米も流通統制が解かれているというようなことも含めて、先ほども申し上げましたけれども、申請があるということになりますならば、具体的な認可基準というふうなものを、これをそうではないというふうに実質的に立証できるというものはなかなか難しいというようなことから判断をさせていただいたわけでございます。  このことにつきましては、私どもとして、冒頭に申し上げた経緯、経過の中で判断をしたということだけ重ねて申させていただきたいと思います。
  89. 紙智子

    紙智子君 先ほどの、投機の対象にしていいかということについては答えられていないんですけれども、二〇〇七年から八年のときに、燃油高騰あるいは穀物の高騰で大変な事態になりましたけれども、あのときにも議論になって、やっぱり基本的に生活に直結するようなエネルギーとか食料とか、こういうものを投機の対象にするべきではないということも議論になったと思うんですよ。だから、そういうことから見ても、改めてそのことをはっきりと申し上げておきたいと思います。  それから、法案の方に入りますけれども、一部改正案、これについては、被災した農業者やそれから漁業者が再生するためにも、今後の円滑な信用供与を継続させるためにも、農漁協の系統の金融機関を強化するということでいいますと、これは重要なことでありまして、法案には私どもとしては賛成です。  ただし、いろいろ議論もありますけれども、農漁協だけではなくて、要は組合員をどう支えていくのかと、これを抜きに復興はあり得ないというふうに思うんですね。最もやっぱり切実で急がれている問題が二重債務対策だというふうに思うんですよ。やはり多くの漁業者や農業者が船や漁具を失い、そして加工施設や農業資材や施設なども失い、経営基盤を失っていると。住宅も流されて、本当に在庫としてあったものも失ってしまっていると。しかし、今まで購入した借金ですとか、こういうものの上に更にこの後新たにスタートといっても、なかなかそれは大変なわけで、二重になるわけですから、だから現地では本当にせめてゼロからのスタートをと、マイナスじゃなくてゼロからのスタートをという切実な声が上がっていたと思うんですよ。これにやっぱりこたえていかなきゃならないということでずっと議論してきていたと思うんです。  ところが、各党みんな一致して議論してきているのに、いまだにその答えが出ていないというか、対策がまだちゃんとできてきていないということがあるわけで、なぜ今に至ってもこれができていないのかと、二重債務の解決の打開策ということができていないのかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
  90. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 今回の法改正というものにつきましては、先ほど申させていただきましたけれども、被災地において、被害を受けた地域におきまして農漁協等が適切なる金融機関としてその機能を発揮するというようなことのために必要な資本増強だと、こういうふうに私どもは考えておるわけであります。  そういう意味で、今回の資本増強というものはいわゆる二重債務問題というふうなものの解決にも必要であるものと、こういう考え方で今後とも進んでいかなきゃならないと思っておるところでございます。
  91. 紙智子

    紙智子君 二重債務の解決の問題というのは、一次補正のときには到底もう緊急のこれだけの対策では間に合わないと、じゃ二次補正でということですごく期待があったんだけれども、二次補正でもなかなか出てこないという経過があったわけですよね。やっぱり、遅れれば遅れるほど復興に向けた体力も失われていきますし、気力もだんだん萎えていくというふうに思うわけです。  それで、今回、仮設住宅に入れるようになったんだけれども、しかし、実際に入ってしまうと電気代だとか水道料はこれはもう自賄いだということで、お金がないのでやっぱり入るのやめたという話が出たということですよね。こういう事態、深刻な事態というのは、阪神・淡路大震災のときも中越地震のときもそこまでのところはなかったと思うんですよ。今回やっぱり、そういう入ることもできなくなるような困窮した状況というのがあるわけですから、もう本当に一刻も早くやっていただきたいというふうに思います。  それからもう一つ、これは漁業にかかわっての問題なんですけれども、養殖施設への支援を強化するようにこれまでも何度か求めてきました。それで、一次補正が成立した後、浜を回ったんですけれども、一次補正では不十分だという声でいっぱいだったわけです。例えば、ワカメの養殖に必要な施設は災害復旧事業の対象になるんだけれども、海の水の中のものについては対象になるということなんだけれども、ところがそこから上に上がるとというか、採苗ですとか加工施設については対象にならないということが問題になっていたわけです。  災害復旧事業の対象にならない陸上の施設に対する支援、これは絶対必要だと思うんですけれども、これについてはいかがでしょうか。
  92. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) 先生の御指摘のとおりでございまして、たくさんの関係団体の皆様から御要望をいただいた中で、今回、二次補正の中では水産業共同利用施設復旧支援事業百九十三億、この予算を付けまして、この中で先生が御指摘になられたような陸上の施設についてもしっかりと支援をしていく考えでございます。
  93. 紙智子

    紙智子君 二次補正の中で水産共同利用施設復旧支援事業と、この中でちゃんとやっていくということでよろしいですね。ちょっと返事を言ってください。
  94. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) はい。その中でしっかりと支援をしてまいります。
  95. 紙智子

    紙智子君 ワカメの加工に必要な納屋や、百万円すると言われる塩蔵のかまへの支援も必要だというふうに思います。  それから、今瓦れきの回収が作業をやられているんですけれども、一次補正で予算が付けられたけれども底をついてしまうと。それで、八月にはなくなってしまうという話も出ていたわけですけれども、水産物の水揚げで収入を得るまでの間、二年、三年掛かるわけですよね。当面の収入対策が途絶えると、これ、浜から離れなきゃいけなくなるということでもあります。  政府として、瓦れきの回収作業を始めとして、途切れることなくやっぱり当面の収入対策を行うべきだと思うんですが、その際に、やはり二次補正で八千億円計上しているわけです。これ、復興予備費というふうになっていると思うんですけれども、これなども使って瓦れきの撤去作業を引き続き続けていくということでの収入源になるような対策として活用するということも必要じゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
  96. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) 一次補正の中で、瓦れきの処理などを行っていただく方々に対して百二十三億の予算を付けたわけですけれども、事業再開までにしっかりと国としても支援をしていく、応援をしていくことは大変重要だと思っております。そんな中で、瓦れきの除去の状況がどうなっているのかという現場のこともしっかり把握をしながら、また地域の皆さんの思い、考え方というものもしっかりと受け止めながら今後対策を考えていきたいと思っております。
  97. 紙智子

    紙智子君 私もずっと浜を回った際に、瓦れきの撤去が、やっぱり撤去しているんだけれどもまだまだあるという話を聞いているわけですよ。  例えば、牡鹿半島のところの浜があるんですけれども、風向きが変わってくると、今まで大分引っ張り上げて取ったと思っていたんだけれども、また流れ込んできて、また取っても取っても出てくるという状況があるんだけれども、予算がもうなくなったという話が現場であったわけですよ。ですから、そういうことを含めて、もちろん掌握するのが大事ですけれども、しっかりと滞りなくやっぱり進むようにしていただきたいと思います。  もう時間になったんですけれども、もう四か月を震災から超えたわけです。それで、本当に現地に行くと、この被災地の復旧復興というのはなかなか進んでいないという思いが非常に強いわけです。なぜ被災地に復興への希望が見えないのかと。予算があっても漁業者の負担が重くのしかかっているということがなかなか解消されていないということがあるわけです。  税金でこれまで個人財産の取得や形成はしないということがずっと今までの立場として言われてきたんですけれども、やっぱり振り返ってみても、これまでの中で地震津波による被害ということでいえば、本当に今までにないほどの大きな規模なわけで、今までの枠にとらわれていたんじゃ駄目ですから、そこはやっぱり超えていくんだということを強くメッセージを出していただきたいということを最後に強く申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
  98. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  99. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  野村君から発言を求められておりますので、これを許します。野村哲郎君。
  100. 野村哲郎

    野村哲郎君 私は、ただいま可決されました農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党新緑風会自由民主党、公明党、みんなの党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   東日本大震災により我が国の農林水産業は過去に例のない甚大な被害を受けた。一日も早い復興に向け全力を尽くすべきである。こうした中、今後の復興を図るには、農漁協系統の金融機能の維持・強化を図るとともに、農業者、漁業者の経営再開・再建への的確な支援を全力で行うことが喫緊の課題である。   よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に努めるべきである。  一 改正法の運用に当たっては、指定支援法人及び農水産業協同組合貯金保険機構の緊密な連携と適切な役割分担の下、被災農業者・漁業者の経営・生活の円滑な再建に資することを旨として実施すること。  二 東日本大震災で被災した農林漁業者等における二重債務の問題については、被災者の経営・生活の再建に資するよう、国として、必要な対応を実施すること。  三 被災地域の復興の重要な担い手である農業協同組合漁業協同組合等については、自ら被災している場合もあることから、地域の復興計画に則した共同利用施設等の復興支援に万全を期すること。  四 本法の改正は、公的資金の注入によらず被災地域の農漁協系統の金融機能の維持・強化を図るものであるが、農漁協系統組織はその構成員のための組織であるという原点を踏まえ、貸出し等の金融業務の実施に当たってはあらゆる面で公平・公正かつ円滑な資金の融通に支障がないよう適正に行うこと。    政府は、このことについて、実態把握に努め、必要に応じ具体的な措置をとること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
  101. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) ただいま野村君から提出されました附帯決議案を議題として、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  102. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 全会一致と認めます。よって、野村君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、鹿野農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。鹿野農林水産大臣。
  103. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) ただいま法案を可決いただきまして、まことにありがとうございました。  附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、関係省庁とも連携を図りつつ、適切に対処してまいりたいと存じます。
  104. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  105. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  106. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、水産庁長官佐藤正典君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  107. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  108. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 農林水産に関する調査を議題といたします。  牛肉・稲わらからの暫定規制値等を超えるセシウムの検出に関する件について、政府から報告を聴取いたします。鹿野農林水産大臣。
  109. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 牛肉・稲わらから暫定規制値等を超えるセシウムが検出されている件について御報告いたします。  本件は、収穫後も水田に置かれた稲わらが原発事故による放射性物質の降下によって汚染され、それが牛に給与された結果、牛肉から食品衛生法の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたものであります。  農林水産省におきましては、原発事故後、まず、東北、関東の都県に対して、飼料、水、飼養場所等の飼養管理上に関する注意事項を通知いたしました。その際、個々の畜産農家に向けた資料も併せて通知し、事故前に刈り取り、屋内に保管していた飼料を使うようにすること等を求めたところであります。また、四月十四日には、生産した肉、乳が食品衛生法の暫定規制値を超えないようにするために、粗飼料中の暫定許容値を決めて各県に通知しました。さらに、四月二十二日には、この暫定許容値を踏まえた飼料の利用等について各県に通知しました。  そのような状況の中、牛肉につきましては七月七日までに五十七頭を検査し、暫定規制値を超えたものはありませんでしたが、七月八日から九日にかけて、南相馬市の肥育農家一戸が出荷した肉用牛十一頭の牛肉から暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されました。当該十一頭の牛肉は市場には一切流通していないことを確認しましたが、福島県と連携して直ちに実施した調査の結果、原発事故後に当該農家が収集した稲わらを牛に給与し、出荷していたことが明らかになりました。さらに、七月の十二日から十四日にかけて、浅川町の肥育農家一戸でも、原発事故後に収集され、暫定許容値を超えて放射性セシウムを含む稲わらを知らずに購入して牛に給与し、出荷していたことが明らかになりました。  これらを踏まえ、農林水産省では緊急の原子力災害対策本部を開催し、稲わら利用の実態把握のための国の職員等の派遣や、生産者団体、飼料団体等あらゆるルートからの飼養管理の徹底、関係都県の畜産農家における稲わら等の飼料等への利用に関する調査の開始等の対応を行いました。その後、原発事故後に収集された高濃度の放射性セシウムを含む稲わらが広域に流通していたことが分かり、これらの稲わらが全国の畜産農家において飼料として利用されているか等について、都道府県に対して調査を要請いたしました。  また、福島県産牛肉から食品衛生法の暫定規制値を超える放射性セシウムの検出例が報告され、現在も多くの事案が調査継続中であることに対応し、七月十九日に、原子力災害対策特別措置法第二十条第三項の規定に基づき、福島県で飼養されている全ての牛の屠畜場への出荷を差し控えるよう原子力災害対策本部長から福島県知事へ指示が出されました。  なお、今後、適切な飼養管理の徹底や全頭・全戸検査による安全管理体制の構築を前提に、福島県から暫定規制値を下回る検査結果に基づき出荷制限の一部解除の申請があった場合には、これを認めることといたしております。  具体的には、計画的避難区域、緊急時避難準備区域及び指示のあった区域等の牛については全頭検査を行い、暫定規制値を下回った牛肉については販売を認め、また、それ以外の福島県の区域の牛については全戸検査を行い、最初に検査した牛肉の検査結果が暫定規制値を十分下回った農家については牛の出荷、屠畜を認めるとともに、その後も定期的な検査の対象とすることとしています。  また、福島県以外の周辺都道府県においても、原発事故後に圃場から収集された稲わらは高濃度に汚染されているおそれがあるため、牛を飼養する全ての農家について適切な飼養管理を指導徹底するとともに、稲わらの汚染の程度や使用の実態等に鑑み、都道府県が必要と認める地域においては農家ごとに牛の検査を行うこととするなど、モニタリング検査を強化します。  この出荷制限指示は安全管理体制を万全にするための措置であり、信頼回復のため全力を挙げて対応してまいる所存であります。また、この出荷制限等に係る畜産農家を始めとするところの関係者の損害については、早急かつ適切に補填されるよう政府を挙げて全力で取り組んでまいります。  さらに、畜産農家の経営への影響も懸念されることから、金融機関に対して資金の円滑な融通及び既貸付金の償還猶予が行われるよう、また、飼料メーカーに対して飼料代の支払猶予が行われるよう要請を行いました。また、原発事故に伴う放射性物質の降下等により自給飼料の利用が困難となった畜産農家に対する代替飼料費の支払猶予の取組や、国産粗飼料や代替輸入粗飼料の被災地域への供給の取組に対する支援などを行いました。  加えて、今回、次の三点を緊急の対策として講じることとしましたので、御説明いたします。  まず一点目といたしまして、牛肉に対する消費者の信頼を回復するため、汚染稲わらを食べた牛の肉のうち既に流通している牛肉については、検査の結果、暫定規制値を上回ったものを買い上げて処分します。次に、出荷が制限された県及び価格が低下した県における肉用牛肥育農家の当面の資金繰りとして、一定額を損害賠償の立替払として交付する仕組みを構築します。これに併せて、肉用牛肥育経営安定特別対策事業、いわゆる新マル緊事業におきまして、七月以降、三か月ごとを一か月ごとの交付に変更する等の運用改善により、少しでも早く農家の手元に現金をお届けできるようにします。三点目といたしまして、稲わらや牧草の不足が懸念される畜産農家に対しまして、農家に負担がないよう代替飼料の現物供給を行います。  以上の緊急の対策については、農家や流通業者に実質的な負担を掛けることなく緊急に実施するものであり、業界団体を実施主体として、独立行政法人畜産業振興機構等が利子補給を行うこととしております。  農林水産省といたしましては、引き続き、飼養管理の徹底や稲わらの使用状況等の実態調査を行うとともに、厚生労働省と連携して食肉の検査体制を構築し、牛肉の安全の確保、信頼の回復に全力で取り組んでまいります。
  110. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 以上で報告の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  111. 岩本司

    ○岩本司君 民主党新緑風会の岩本司でございます。  国民の皆様に分かりやすい質問をさせていただきますので、どうか分かりやすい御答弁、よろしくお願いを申し上げます。  まず、鹿野農林水産大臣、また副大臣、政務官におかれましては、何度も何度も現地に入って御努力をされていますことに、まずもって敬意を表する次第であります。  先ほど自民党の同僚議員から、野村委員からの質問の中で、買取りの点で少しちょっと誤解を生じたんじゃないかなと感じたものでございますので、この点をちょっと質問させていただきますが、私ども民主党も七月二十二日に原子力災害対策本部菅直人本部長あてに緊急提言をしております。  これ、全部読み上げますと時間が掛かりますので抜粋して簡潔に申し上げますけれども、暫定規制値を超えるセシウムが検出された牛肉については、消費者の安全、安心の確保の観点から国が全量買取りを行うこと、国による立替払等を実行すること、全都道府県におきまして全頭検査を行う体制を速やかに整備すること、全頭検査を行うために必要な機材、要員等を国が責任を持って速やかに確保すること、消費者に的確に情報を提供する体制を構築すること、肉牛と同様に稲わらが給与されている可能性がある乳用牛、羊、ヤギ等に関する食品安全性についても早急に調査すること、二重ローン問題への十分な配慮をすること等であります。  先ほどの委員、大臣間のやり取りの中で民間が買い取るというふうなことがクローズアップされましたけれども、一般の何か株式会社が買い取るように誤解を招いてはいけませんので、この点のところを御説明いただけませんでしょうか、再度よろしくお願いします。
  112. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 基本的には、党の要請等というふうなものにおきまして、私どももいわゆる過去の例というふうなものも参考にさせていただきながら今後取り組んでまいりたいというふうなことを申し上げたところでございますけれども、いわゆるBSEの対策のときにおきましても、生きた牛を買い上げたということではなしに、いわゆる既に流通している牛肉、いわゆる部分肉でございますけれども、業界団体が買い上げたということでございまして、そのようなことを参考にいたしまして措置を講じさせていただいたということでございます。
  113. 岩本司

    ○岩本司君 何か副大臣も補足がありそうな顔をされていますので、ちょっと御答弁いただいてよろしいでしょうか、丁寧に。
  114. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 今大臣が答弁されたとおりでございまして、形式的にというか国が、国がということでございますけれども、我々この仕組みをつくるのに全力を挙げてまいりました。  それで、岩本委員の御懸念ですけれども、民間団体というようなふうに、民間の企業というような誤解があるんじゃないかというのは、それはそのとおりでございまして、そういうものではございません。業界団体、まだきちんと完全に話が付いているわけでもないんですが、肉を扱っている業界団体、市場関係者、そういった方々、一番どこでどういう牛肉が流通しているかと、もうそちらの皆さんの手に渡っているわけですね。ですから、その皆さんのところで買い上げていただくということを考えました。  極めて技術的なことになりますけれども、ちょっと説明させていただきますと、緊急性を要するわけです。緊急性を要するものについては手当ての仕方があるという御意見もございますけれども、民間団体でそういうことをきちんとやっていただけるということでしたら、その皆さんに、まあ業界団体にですね、業界団体の皆さんにやっていただけるんだったら、それはそれでいいのではないかと。  それから、野村委員から、BSEのときはちゃんとやったじゃないかという御指摘がございました。ですけれども、そのときもやっぱり業界団体なんです。(発言する者あり)ALIC、ALICから出ておりますが、ALICも、まあどういうふうに申し上げたらいいか分かりません、国そのものではないわけです。大きな違いは、大きな違いは、今回は必ず、どういうふうに、どういう状況になったとしても責任は東京電力、原発災害にあるわけです。ですから、そちらの方から補償される、賠償されてそちらの方から補填されることは確実なわけです。ですから、そこのところは取りあえず業界団体の皆さんにやっておいていただいて、後から東京電力の方から出てきたものでもって支払われるということでいいのではないかということが一つでございます。  それから、もう一つ言わせていただきますと、今まで我々は、流通するものは安全なんだと、全く汚染されていない方がいいわけですけれども、食べても構わないと。汚染されて、これはちょっと危険だと言われるようなものは流通させないという姿勢で臨んでまいりました。それで、私の記憶では、自主規制しているところのシュンギク等についてちょっと出回ったりしたことがございましたけれども、ほかのものについてはほとんどなかったわけです。それで、ほかのものについてもみんな調査しなければいけないということで、先ほど桃について御答弁申し上げましたけれども、十四市町で六十数件検査している。それから、牛肉につきましても検査をしていたわけです、六十四検体。そして、七月八日に基準値をオーバーしているのが当たったということでございます。  ですから、違いは、暫定規制値を超えたものが流通してしまっていると。ですから、これについては手当てしなければいけないと。汚染されたものを全て買い取るということになりますと、今現在、福島県下の野菜等も出荷停止になっているのがございます。そういったものもみんな横並びでいきますと買い上げたりしなくちゃいけないというようなことになります。出荷停止になったもの等は皆補償される、賠償の対象になるわけでございます。ですから、その点はBSEのときとちょっと違うのじゃないかと思います。  それから、ほかの作物とのバランスを考えた場合、国がすぐ直ちに買い上げるということはちょっとバランスを失してしまうのではないかということを考えた次第でございます。
  115. 岩本司

    ○岩本司君 当然国にも責任がありますが、東京電力に配慮といいますか、余り国がやるやると言ったら東電は、じゃ国がやるんだなということで、そういう心配もされているというようなことですか。副大臣、お願いします。
  116. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) そういうニュアンスで感じ取っていただけたらと思います。
  117. 岩本司

    ○岩本司君 私も、一番初めに国会議員に立候補したときの自分の公約は、天災は国が補償すると私はリーフレットに入れて、今でも僕は一回目の選挙のときのリーフレットを僕のポケットに、財布にずっと入れ続けているんですけれども、それは、やっぱり国はこういう事態でもリーダーシップを取って進めていかなければならないというふうに思っておりますが、しかし、東京電力の責任も当然あれば、我々の、今政権を担当している民主党の責任もあれば、原子力政策を推進してきた自民党さんにも責任あれば、みんな責任があるわけですから、それをどうのこうの、何といいますか、みんなが一致団結してこの問題に取り組まなければならないと思っております。  大臣にちょっとお伺いしますけれども、今まで経験のない事態の中で、この粗飼料安全性確保についてどのような指導を行ってきたのかお伺いしたいと思うんですが、福島県福島県でしっかり農家の皆さんに指導していたけれどもというような、いろんな報道が錯綜しておりますので、農水省としてはどういう指導をしていたのかということをお伺いしたいと思います。
  118. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) まず、ちょっと長くなりまして恐縮でございますけれども、原子力事故が発生をいたしまして後に、三月十九日でございますけれども、東北、関東の都県に対しまして、事故前に収穫され屋内で保管されていた牧草等を給餌するなど適正な家畜の飼養管理を行うよう技術指導通知を出しました。また、関係団体に対しまして情報提供をするとともに、三月の二十一日にホームページより周知をいたしたところでございます。そして、当該指導通知の発出につきましては、私どもといたしまして、周辺環境のモニタリングデータ等から大気中の放射線量が通常よりも高い地域に指導が必要と考えまして、東北農政局及び関東農政局を通じまして管内の十六都県に通知したところでございます。  さらに、四月十八日には計画的避難区域等から家畜を移動させる際に作成すべき飼養管理のチェックリストを提示するとともに、四月の二十二日には各地域での定点調査結果に基づく牧草等の粗飼料の取扱いや飼養管理の留意事項を通知したと、こういうようなことでございます。
  119. 岩本司

    ○岩本司君 私も、まさか宮城県岩手県でこういうセシウムの問題が起こるとは、本当、正直私もびっくりしております。  震災当日、三月十一日ですね、これは震災後、持ち回り閣議が十一日、十二日、十三日、十四日と、全部これ閣議が持ち回りなんですね。で、十五日に農水大臣が初めて、この震災後最初に出席した閣僚の会議だと思います。これ、四日もう経過しているんですね。私の記憶では、枝野官房長官がほとんど現状の報告をテレビに向かって全国民にされていたと思うんですけれども、十五日に閣議、各閣僚全員お集まりになって、その次またずっと二日間持ち回りで、これ三日か四日に一回のペースで全閣僚が集まっていらっしゃるんですね。  確かに、対策本部というのができましたけれども、その対策本部ができて、いろんなセシウムの情報ですとかそういうのが的確に各閣僚の皆様にちゃんと伝わっていたのかなとちょっと心配を、心配というか、もう終わった話ですけれども、しかしこれはもう国民の皆様に今後こういうことがないということで安心をしていただかなきゃいけないものですから。  また、当時、SPEEDIというのは自民党政権下、さすが自民党さんで、自民党政権下にSPEEDIを取り組んだんですね、これ。しかし、この震災のときにSPEEDIの端末が壊れていて、もう正確な観測ができたかできないか分からないような、そういう状況だったと。仮想の計算とは言いませんけど、仮定の段階とは言いませんけれども、そのSPEEDIで判断してモニタリング車を走らせて情報を取ったんですね。  先ほども野村委員がおっしゃっていましたけれども、静岡のお茶ですとか、まさか静岡のお茶までと、みんな全国民は思っていると思うんですね。  私が申し上げたいのは、現地の子供たちの体に何かあっちゃいけませんから、今、ホール・ボディー・カウンター、これは尿検査をした後、ホール・ボディー・カウンターでしっかりチェックしていったり、これは国が責任を持って子供たちの健康に安心をしてもらわなければいけないんです、もう何かあっちゃいけませんので。しかし、食べ物等ももうきちっとこういう問題が起こらないようにしていかなければならないんですけれども、大臣、先ほどいろいろ御説明されておりましたけれども、どこに問題があったというふうにお感じになっていますか、こういう結果になったのは。
  120. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に周知されたものというようなことが周知徹底がなされなかったというようなことにおきまして、私どももその反省の上に立って、具体的に申し上げますならば、例えば団体に加入していない生産農家の人たちに対してもきちっとそういう通知が行き渡るようにと、このようなことから、具体的には飼料メーカーなり、あるいは獣医師の先生方を通してとかというようなことでその後におきましては施策を講じておるわけでありまして、すなわち通知しておったものが周知していなかったというようなことがないようにきめ細かく通知の徹底を図っていかなければならない、こういうようなことを考えておるわけであります。  もう一点は、いわゆるこれだけの大震災でございまして、そしてその後の原発事故ということでございますから、すなわち今までの考え方というふうなものから一歩、やっぱり今と同じような認識でということから抜け切っていかなきゃならない。例えば、この稲わらにつきましては、一般論といたしましては秋においてもう生産されるんだと。しかし、現実は春において生産されておったというこの現実ということを考えたときには、そういう既定の認識なり考え方というものをやはりもう一度見直して取り組んでいかなきゃならない。  こういうようなことから、基本的にはきめ細かく国の施策というふうなものが行き届くようにしていかなきゃならない、更なる緊張感を持って取り組んでいかなきゃならない、こういう認識に立っておるところでございます。
  121. 岩本司

    ○岩本司君 ありがとうございます。  先ほども三月十一日以後の閣議決定の話からいろいろなぜ申し上げるかというと、我々は七月二十二日に原子力災害対策本部の菅本部長あてにこれもう提言させていただいているんですね。それがその、何というんですかね、確かに農家の皆さんに負担を掛けること、緊急に、副大臣の答弁があったように、もうそっちを、何といいますか、民間という誤解が、大分僕も理解できましたけれども、国がやるんだけれども、先にそっちの団体の方が早いからと、農家の皆さんたちの側に立ったらこっちの方がいいからということでそういうことをおっしゃったと思うんですけれども、いずれにしても誤解を今後余り与えないように頑張っていただきたいというふうに思っております。
  122. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 三月十一日以降でございますけれども、閣議は六十八回執り行われまして、そして原子力災害対策本部も十七回開催されました。そういう中で、できるだけ情報というものは当然のことながら共有していくと、そしてそれぞれの閣僚においても判断をしていくというような状況をつくっていかなきゃならない、こういうふうなことで取り組んできたところでございますが、さらに、今後ともそういう情報というものが共有できるように具体的な取組をしていかなきゃならないと思っておるところでございます。
  123. 岩本司

    ○岩本司君 終わります。
  124. 長谷川岳

    長谷川岳君 自由民主党の北海道の長谷川岳と申します。よろしくお願いいたします。  大臣に伺いますけれども、今回の稲わらに係る通知はいつ、誰に、どのような内容を通知したのか、再度伺いたいと思います。
  125. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 大臣がいろいろなところで答弁されておりますけれども、我々、食べ物の安全性確保のために直ちに行動を起こしました。それで、畜産についても、牧草等がすぐ汚染されるというのが分かりました。ですから、三月十九日に東北、関東の都県に対しまして、事故前に収穫されて屋内で保管された干し草、そういったものしか与えてはならないということで、適正な飼養管理のための通達を出したところでございます。  これについて、これは一つですけれども、その後のもちょっとついでに説明させていただきますと、二つの局に、関東東北農政局に出しましたけれども、全農政局にも二つの農政局にこういう通知を出したからということで通知をしております。三月二十一日にはそれをホームページに載せております。これが第一報でございます。
  126. 長谷川岳

    長谷川岳君 三月十一日以降に稲わらを収集して販売していた、四月上旬に収集されていた稲わらも畜産農家に販売されていたというこの実態は知っていましたか、大臣。
  127. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) これもいろいろ新聞報道されておりますけれども、我々は、今直前に大臣が申し上げたとおりでございますけれども、稲わらというのは普通、秋の米の収穫のときに一緒に納屋の方にしまい込むという大前提がございまして、そうじゃないのがあっても、よしんば外に置いてあるものがちゃんと、その間、牛の餌に使われているということは余り想定しておりませんでした。
  128. 長谷川岳

    長谷川岳君 先ほど副大臣からも少しお答えいただきましたが、関東東北農政局あてに出したということなんですが、もしこれが全都道府県、全農家に通知されていたらこのような被害はなかったと考えていますか。あるいは、今回の通知の問題なんですけれども、この通知がどこまでどのように届くかということをしっかり認識しない限り、これは稲わらのような今回の事件が再び起きるのではないかと私は懸念しています。  つまり、今のこの大臣の説明の中でも、生産者団体、飼料団体等のあらゆるルートと書いてありますが、まずこのルート、通知がきちんと届いているのか、網羅しているのか、あるいはこのチェックがまず必要ではないかということを思いますが、改善策としてどのように考えているか、大臣に伺いたいと思います。
  129. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 稲わらの調査は全国でしておりますが、そのときに同時に、我々の通達、承知しておりましたかということを聞いております。まちまちでございます。  きちんと通達が最末端まで行っているのをチェックしたかという御質問でございますけれども、そこまでは正直やっておりません。ですけれども、我々は農政局を通じて、当然県にも参ります、市町村にも参ります、それから主要な団体にも通知しております。ですから、団体を通じて末端の農協あるいは業界団体に行きまして、いろいろの複数のルートから行っておったわけでございます。  しかし、なぜこういうふうになったのかなとつらつら考えますと、相当混乱していて、通信網等も混乱しておりました。そういったことで最初の通達等が行き渡らなかった面もあるのではないかと思っております。  それから、宮城県の稲わら業者等あるわけですけれども、そういった団体まで承知しておりませんでした。そういったところにはきちんと我々の通達は行っていなかったのではないかと思っております。
  130. 長谷川岳

    長谷川岳君 まず、やはりこのような問題が二度と起きないためにも、通知のシステムのチェックというものをもう一回しっかりしていただきたいというふうに思います。  話は変わりまして、今朝、私どもの事務所に農水省の方から、牛肉、稲わらからの暫定規制値を超えるセシウムが検出されている対応の資料をいただきましたけれども、その資料で伺いたいというふうに思います。  まず、国産牛の信頼回復の対策スキームで、稲わらを食べた牛の肉のうち暫定規制値を上回った肉は食肉流通団体が買い上げ、処分するとされていますが、これ、規制値を上回った肉を民間団体がどのように処分するのかということについて伺いたいと思います。これ非常に難しい問題がありまして、例えば廃棄する肉、内臓、あるいはごみ、皮、血液、排水といった処理方法について、これどのように民間団体としてしていくのかということを伺いたいと思います。  最初にまず環境省、その後、農水の方から伺いたいと思います。
  131. 伊藤哲夫

    政府参考人(伊藤哲夫君) 環境省におきましては、放射性物質により汚染されたおそれのある福島県内の災害廃棄物の処理の方針を六月二十三日に取りまとめて示しておるところでございます。放射性物質により汚染されたおそれのある牛肉等につきましても、廃棄物として処理する場合にはこの方針に準じて取り扱っていただく必要があるんではないかというふうに考えております。  この処理の方針におきましては、十分な排ガス処理装置を有する焼却施設であれば焼却処理は可能である、また、その主灰が一キログラム当たり八千ベクレル以下である場合は管理型処分場において埋立処分が可能でありますが、八千ベクレル・パー・キログラムを超える場合は一時保管することとしておるところでございます。また、八千ベクレル・パー・キログラム以下である廃棄物については、そのまま管理型処分場において埋立処分することは可能であると、こういうふうにしているところでございます。
  132. 長谷川岳

    長谷川岳君 その処理について食肉流通団体とすり合わせはもうできているのかということを農林水産省に伺いたいと思います。
  133. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 先ほどちょっと答弁いたしましたけれども、関係業界団体と今折衝をしているところでございます。
  134. 長谷川岳

    長谷川岳君 では、まだ了解は取れていないということですか。
  135. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 完璧ではありませんけれども、業界団体数団体、三、四の団体がめどが付きましたので、大臣から今朝ほど発表させていただいた次第でございます。
  136. 長谷川岳

    長谷川岳君 見切り発車ではないですか。
  137. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) そういうことではございません。きちんと数団体、話が付いております。
  138. 長谷川岳

    長谷川岳君 もう一つ伺いますが、それでは、今度、稲わらを食べた牛の肉が暫定規制値を下回っても売れると思いますか。これは農林水産副大臣に伺いますが、というのは、札幌市、今日の新聞で出ましたけれども、市内で販売されている肉牛については、暫定規制値を下回っていても検出されれば店名を公表するという意向を明らかにしています。市長、札幌市長、民主党の推薦の市長さんですけれども、販売業者に過失はないが、体に影響がないレベルでも市民、消費者に知らせることが大事と、非常に消費地の行政反応は厳しくなっています。そこについて、これ、売れると思いますか。
  139. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 我々、暫定規制値というのをいち早く設けまして、肉の場合ですと五百ベクレル・パー・キログラムを超えているものについては流通させてはならないということでやっております。これをずっと続けてきたわけでございますし、今までの肉についても、暫定規制値を下回っているので皆さんに公表したりというのはしておりませんでしたけれども、二十ベクレルとか三十ベクレルの汚染というのはあったのではないかと思います。  そういう意味では、今消費者の皆さん、こういうことで敏感になっておられると。先刻来申し上げておりますとおり、今流通しているものは規制値を下回るものだということを言ってきたわけです。それが今回の牛肉で壊れたわけでございます。ですから、そういう意味では信用を失っているということでございまして、その面ではちょっと敬遠されるということは致し方がないことではないかと思っております。
  140. 長谷川岳

    長谷川岳君 それは、農水省と消費地である行政の反応が全くこれ溝が起き始めている、このことについての対応を全く農水省が考えてないということではないですか。
  141. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 暫定値を下回ったものが、今先生御指摘のとおりに、これが直ちに売れるというような状況でないというようなこと等に対する施策といたしまして、当分の間、そういう意味でやはり保管をしていただくと、こういうこともありまして、冷凍というふうな保管の取扱いをしていただく、しかし、これについては当然経費も掛かりますので、これについてはこの経費に対する助成を行うと、こういうふうな考え方に立っておるところでございます。
  142. 長谷川岳

    長谷川岳君 先ほど民主党からも党の要請としてあったと聞きましたけれども、やはりこれは暫定規制値を超える超えないにかかわらず稲わらを食べた牛の肉を全部処分した方がいいのではないかと、それが一点と、やはり国がもっと前面的に立ってこの責任を負う、こういう仕組みをもう一回再構築する必要があるんではないですか。
  143. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に、この今日の状況を踏まえたときに、とにかく安全なものきり出回らないというような、そういう状況をつくっていくというふうなことが最優先でありまして、そのようなことから今回の緊急措置を講じさせていただくということを決めさせていただいたわけでございます。そういう意味で、この措置等々につきましては、申し上げますとおりに、過去のいろんな例というふうなものを、とりわけBSEにおいてどういう措置が講じられたかということを参考にさせていただいて措置を決めさせていただいたということでございます。
  144. 長谷川岳

    長谷川岳君 大臣、会見において、流通している牛肉は安全であると会見しましたが、これ何が安全だったのか、ちょっとお聞かせをいただきたいというふうに思います。これは厚生労働省の方にも伺いたいと思います。
  145. 梅田勝

    政府参考人(梅田勝君) 厚生労働省といたしましては、本年七月、福島県産牛肉より暫定規制値を超えた放射性セシウムが検出されたことから、隣接する六県に対して牛肉のモニタリング検査の強化を要請しておるところでございます。その後、福島県産牛肉については、原子力災害対策本部において福島県に対し出荷制限が指示されたところでございます。  また、暫定規制値を超えた放射性物質が検出された稲わらが牛に給与され、肉用として出荷されたとの報告があったことから、全個体識別番号を公表するとともに、流通先の自治体において流通調査及び放射性物質検査を実施し、検査の結果暫定規制値を超える牛肉については回収等の措置をとっているところでございます。
  146. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) BSEとの違いでございますけど、BSEは脳の組織を用いて検査をいたします。ですから、もう出回っていた肉についてはBSEにかかっているかどうかという検査、チェックしようがないわけであります。ですから、直ちに全量買上げという決断をいたしました。  しかし、今、梅田部長から答弁ありましたとおり、牛肉の場合は、BSEの後の産物でございますけれども、トレーサビリティーというのがきちんとしております。個体識別番号を我々がきちんと作りまして厚生労働省にも提供し、各県にちゃんと周知徹底されております。ですから、これで、この個体識別番号の牛が汚染された稲わらを食べていますよ、危険ですよということでこれをチェックしていただいて、申告していただければチェックできるわけです。チェックできて、そしてその肉が汚染されているかどうか。今のところ、二百七十頭ほど検査対象に上がってまいりまして、二十三頭しか汚染されていないわけですね。ですから、その汚染されている肉、五百ベクレル以上の牛肉を回収することでもって消費者の信頼を勝ち得られるのではないかと思っております。
  147. 長谷川岳

    長谷川岳君 副大臣にちょっと伺いますけれども、今スーパーで個体識別番号を確認するのは、これはパソコンで行わなければなりませんよね。パソコンがない家庭あるいはお年寄りは検索できないんです。つまり、消費者からアプローチするというのは非常に難しいんです。これで安全だと売っている、認識は後で伺いますが。  もう一つ、牛肉表示は国産であれば国内産の表示のみでよくて、都道府県別の表示は要らないことになっていると。しかし、産地別の表示を求める消費者が増えていまして、今回のことで、道内の食品スーパーでは、北海道内の食品スーパーでは産地表示のない国産牛が三〇%以上売上げが落ちています。  このように、どのように対応していくのかを伺いたいというふうに思います。
  148. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) スーパーにどういうような牛肉というふうなものがどういう形で店頭に置かれているかというようなことの中で、今御指摘の識別番号というふうなことの中で具体的なその判別ができるというような仕組みになっているわけでありますけれども、パソコン等々を利用できない人に対してどうするか、あるいはまた、自主的にそういう把握というふうなものをどういうふうにしていくかというふうなことは、それぞれの店頭にどういう形で置かれているかということも含めて、具体的な形で今後検討していかなきゃならないと思っております。
  149. 長谷川岳

    長谷川岳君 是非検討していただきたいと。アプローチできるシステムができたから安全だとは言い切れない、私はそう思いますので、そこの改善をお願いをしたいというふうに思います。  次に、今回の稲わらのセシウムの事例が第二、第三出ないためにも、先ほど申し上げたとおり、通知システムの徹底が必要だと。漏れがないか、網羅しているか、どこまでその情報が行き渡っているかということの確認を農水省していただく以外に、やはり二つ目には、地域センターと連携しながら、農家の皆さんの協力をやはり実際に得ながら、自発的な検査の推進というのが私はこれから必要になっていくと思いますが、その中で、篠原副大臣も先ほどおっしゃられましたけれども、高性能のゲルマニウム半導体の検出器で検査する必要がある。ところが、福島県あるいは福島県内にある原子力センターでは十台ぐらいしか実際に県内にはないというふうに伺っておりまして、これでは検査体制に余裕がありません。一機当たりの価格が二千万、重さも二トンということで、周辺の施設、維持費、機器だけで予算措置されても、それに係る検査をする人の研修も必要であり、この件に関しては国の予算において地元負担がないように全額予算措置されるべきかというふうに思いますが、お考えを伺いたいと思います。
  150. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) ただいまのところは農林水産省で責任を持って購入し、必要な県に貸与する、リースするという形でやっております。今後、三次補正あるいは来年度予算等でこの点については優先的に手当てしていかなければならないんじゃないかと思っております。
  151. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 具体的に、いわゆる先生が今おっしゃられた、非常に、二千万くらいするゲルマニウムの半導体検出器というものは今十七台であるわけでございますけど、二十二台を増加したいと、これは国でやります。  それから、簡易型の食品分析器、これは大体二百五十万くらいでございますけれども、これを五十台以上これから購入する、導入するというふうな考え方に立っております。このような措置を講じていきたいと思っているところでございます。
  152. 長谷川岳

    長谷川岳君 福島県は今から、先ほども御意見言われていましたけれども、果物の収穫時期があって、それから福島県の中通りの方は比較的やはり井戸水が多い。農家さんの皆さんが、非常にもう間に合わないということで、補正では間に合わないということで、この二分の一の助成のために地方自治体が二の足を踏んでおりまして、農家さんがお金を出し合ってこの検出器を買う動きも出ています。私が要請を受けているのは、そういった要請がありました。  本来は、国が福島県全五十九の市町村に対して配備するのが私は筋ではないかと。リースするだけではなくて、やはり福島県の全市町村に置く、そういったことを農家の皆さんとタイアップを図るためにも全力で皆さんやっていただいて、全額で整備をする必要があるというふうに思いますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。もう一度お願いします。
  153. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 今具体的な措置につきまして、その他、独法におきましても機器を導入すると、増加をするということも、そのもう一つの施策として講じることも決めておるわけでありますけれども、今御指摘の件につきましては、福島県等とも打合せをしながら、どういうふうな御希望があるかということも含めて検討、これはしていかなきゃならないと思っております。
  154. 長谷川岳

    長谷川岳君 これはもう本当に農家さんの強い要望でありますからもう一回伺いますが、ここについては力を入れていただけますか。どうですか。
  155. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 福島県と打合せをしながら具体的な措置等を講じていくというふうな考え方に、今後打合せをさせていただきたいと思います。
  156. 長谷川岳

    長谷川岳君 お願いします。  福島県産の牛については現在出荷停止されておりますが、その原発事故後に収集された稲わらを給餌された牛についての出荷を自主的に自粛しているという状況であります。この中で、出荷適齢期を超えた牛の補償はどうするのかということについて伺いたいと思います。大臣、お願いします。
  157. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 基本的には、具体的な、とにかく緊急措置といたしまして、いわゆる一頭当たり五万円というような形で交付をさせていただくという措置を講じさせていただくということでございます。
  158. 長谷川岳

    長谷川岳君 この五万円というのは、まあ三か月分の餌代ということはよく分かっておりますけれども、この間の収入がなく費用がかさんでいる中で、この間の所得補償あるいは導入資金も含めた資金繰り対策というのが、やっぱりこれを見ると非常に甘いというふうに思います。もう一度、やはり国が全面的にこの対策を取るということを考え直すことは私は必要ではないかと思いますが、もう一度伺います。
  159. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に、いわゆる四月一日に、この原発事故が起きた後にそれぞれの金融機関に協力を求め、そして国が補償するというような形で融資制度というものを設けさせていただいておるわけでありますので、このような融資の形を活用していただくということも一つではないかと思っておりますし、また、支払の猶予あるいは償還の猶予、あるいは飼料メーカーに対してもその飼料代の猶予等々というふうなものも要請もいたしておるわけでございます。そういう中で、今日、とにかく緊急措置として、今先生が言われた一頭当たり五万円というものを交付させていただく、このようなことを考えて措置として講じさせていただくことにしたわけでございます。
  160. 長谷川岳

    長谷川岳君 死亡牛についてちょっと伺いたいと思います。  現在、計画的避難地域から導入された家畜が死亡した場合の取扱いについて伺いたいんですが、十万cpm以下では通常の取扱いとしていたところでありますが、今般、内部被曝の問題が浮上しています。  そこでお聞かせをいただきたいんですが、一つ目、死亡畜の内部被曝の測定をどのように行うのか、その測定を行う場合はどの時点で誰が検査を依頼するのか、それから、検査結果が出るまでの保管はどのようにするのかを伺いたいと思います、副大臣に。
  161. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 死亡牛については、もう流通されることはありませんので、特段検査することは必要ないのではないかと思っています。
  162. 長谷川岳

    長谷川岳君 最後に伺いますけれども、肉用牛の生産者に対して、消費者、すなわち卸も含めてですが、放射性物質が暫定規制値を超えていないといった旨の趣旨の証明書を添付して出荷することが求められているケースが非常に多くなっています。例えば、北海道、東北で最大手のアークスグループというスーパーがございますが、ここは証明できない国産牛販売はもう取りやめています。さらに、輸入牛の扱いを増やしているというような状況であります。  このように、放射線物質が暫定規制値を超えていないという証明書を求められることが多くなってきているわけですが、どのようにこれから農水省として対応していくか、伺いたいと思います。
  163. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 何回も申し上げておりますけれども、一番いい方法というのは、流通しているものは食べていいんだと、安全だということ、これが一番いいのではないかと思います。  ただ、残念ながら、牛肉についてはその信頼を失ってしまったということです。ですから、生産者とあるいは流通業者の皆さんが検査をすると。その検査費用でございますけれども、そういった場合、原発事故との相当な因果関係があるのは明らかでございますから、検査費用についても東京電力の賠償の対象には私はなるのではないかと思います。そういうことも踏まえますと、そういった検査、やられる方はどんどんやっていただいてもいいのではないかと思いますが、その前に、国、県、団体等が中心になって検査をしていく体制を築き上げようと思っております。
  164. 長谷川岳

    長谷川岳君 時々質問をさせていただいていますけれども、今日ほど消費者の皆さんとの感覚の差を感じた答弁というのは私はないというふうに思います。やはり今回のことが再び、同じようなことが起きれば、やはり食品に対する、国産品に対する、一次産品に対する信頼を失います。やはり現場に、できるだけ、回答があるはずですから、現場の情報を的確に把握する。地域センターの役割というのは私はすごく大事だというふうに思います。できるだけ風通しの良い情報収集ができるようにしていただきたいというふうに思いますし、このようなことが起きないようにもう一回情報通知のシステムのチェックをしていただくようにお願いを申し上げまして、質問の方を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  165. 青木一彦

    青木一彦君 自民党の青木一彦でございます。  先ほど来いろんな議論を聞いておりまして、私の尊敬する鹿野大臣、いろんな意味で、今国が前面に出るのか出ないのか、私はその国の覚悟というものが先ほどの議論を聞いておりましてちょっと伝わってこないというふうな気がいたしておりました。それを踏まえて質問をさせていただきます。  まず初めに、先ほど来お話がありました、放射性物質が検出された稲わら、そして給与した牛肉についてお尋ねをいたします。  この中で、私、初めは、稲わらのいわゆる出荷した県、これを聞こうと思っておりました。あとは、どこで販売されたものなのか、そしてどの県にわたっているのか、流通経路含めてお尋ねしようと思っておりましたが、ほとんど迅速にもう調べていらっしゃいます。その中で、この資料を見ますと、宮城県の業者から以外はほとんどこれ分かっておりません。出荷した県は「宮城県の業者」と明記してあるのと、そのほかは「原発事故後に収穫した稲わら」としか書いておりませんが、はっきりしたこと、これは分かっていないんでしょうか。今調べている途中なのか、お尋ねいたします。
  166. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) 現在、市町村や各団体への聞き取り調査を行っている最中でございまして、できるだけ早く取りまとめをしたいと考えています。
  167. 青木一彦

    青木一彦君 私の地元であります島根県からも稲わらからセシウムが出ました。これ、購入した稲わら、量は大したことありません、三トンぐらいなものですが、全国ではかなりの量の稲わらが出ていると思います。この汚染された稲わら、まだ残っておりますよね、当然そのまま取っております。この稲わら、どういうふうに処分されるのか、対応策が決まっていればお教えください。
  168. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) 汚染されたものに関して、福島県の浜通り地方及び中通り地方の一部の地域を除いてでありますけれども、五千ベクレル以下のものは、すき込みであるとか、また埋却、そして市町村が定める方法で処分をしていただくと。そして、五千ベクレルを超えるもの、これに関しては、すき込みではなく、埋却や市町村が定める方法によって処分をしてもらうということになっています。  ただ、もう一方で、大変高濃度の、例えば六十九万ベクレルというような高濃度の放射性セシウムを含むものが見付かっておりますので、その非常に高濃度のものに関しては労働安全面も含めて慎重な検討が必要だと考えております。この高濃度のものは、現在は安全に保管するための留意点などを原子力安全委員会に相談しているところでございますので、取りまとまり次第、御報告をさせていただきたいと考えています。
  169. 青木一彦

    青木一彦君 しっかりそこら辺、本当重要な点だと思いますので、よろしくお願いいたします。  それと、聞くところによりますと、放射能物質を含んだ稲わらを牛に給与した場合、体内からふん尿に含まれて放射性物質が排出されるというふうに聞きましたが、これは本当ですか。ここの資料を見ますと、そのまま置いておいてくださいということなんですが、そのふん尿の最終的な処理というものも決まっていれば教えていただきたいと思います。
  170. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 六十九万ベクレルというのは半端な汚染ではないと思います。これを食べた牛のふんにも尿にも含まれて体外に排出されます。ですから、当然のことですけど、堆肥も相当汚染されているということでございます。これにつきましては、まだきちんと決まっておりませんけれども、汚泥について非常に高度に汚染されているということでございまして、十万ベクレルを超えるものについてはそのままにしておく、八千ベクレル以下ならば近辺のところで処理していいという事例がございます。ということで、今、原子力安全委員会にどのように処理したらいいかということを聞いているところでございます。
  171. 青木一彦

    青木一彦君 これ、一刻も早くそれを、処理の仕方含めて、早く決断されるのが、これがやっぱり安心、安全の信頼回復に私は役立つと思っておりますので、一日も早くやっていただきたいと思います。  幸いなことに、私のふるさとの島根では稲わらを食べた牛の方からはほとんど、少ない、小さい、暫定規制値以内の、検査しましたらセシウムしか出ませんでした。百二十二頭のうち十三頭はもう出荷されて、これはどうしようもないんですけれども、あと百九頭が残っています。この残りのものに関して、生産者、そのまま手元に置いているんですけれども、どう処理していいのか分からない。県に問い合わせても、県の方も当然分かりません。これは暫定規制値以内の牛ですよ、国の方でそれに対して何か行政指導なりなされるのか、手をこまねいている今状態なんですが、その辺をお伺いいたしたいと思います。
  172. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 具体的な件につきましては県の関係者とも実態どういうような状況かということも含めて連絡をさせていただいて、今後の取扱いにつきまして連携を取りながら対処してまいりたいと思っております。
  173. 青木一彦

    青木一彦君 続きまして、牛肉の価格の下落についてお尋ねをいたします。  震災以来、牛肉の価格が下落傾向にあると聞いております。この度、セシウムが検出された牛肉問題が出ました。より一層牛肉が下落いたしております。現時点で、三・一一の前から以降、そして今回の牛肉のセシウムが出た七月十九日前後の価格、これはどうなっているのか、お尋ねいたします。
  174. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) 先生御指摘のとおり、牛肉の価格が非常に下がっている状況でございます。震災前、三月一日から十日までの間、全国平均が二千百六十七、これを一〇〇といたしますと、放射性セシウム検出後、これ全国平均で千八百二十一円でございますので、約二割減っていると。特に福島県だけを見れば、震災前、これは二千百二十八円だったんです。それが、放射性セシウム検出後、約半分近くまで値が下がっているという状況であります。  ただ、非常に下がったので、やや回復したという表現が正しいかどうかは分かりませんが、七月二十日以降、少しずつ回復しているというような状況にあります。
  175. 青木一彦

    青木一彦君 そこでお尋ねしたいんですが、この牛肉価格の下落分ですよね、これが原子力損害賠償の対象になるのか。もしなるとしたら、どの程度までなるのか。今、原子力損害賠償紛争審査会の中間答申を作成中だと思います。これ近々出てくると思いますが、この中間答申に反映されるのかされないのか、お尋ねいたします。
  176. 田中敏

    政府参考人(田中敏君) 先生御指摘の価格の下落ということにつきまして、原子力損害賠償紛争審査会の状況というのを御報告を申し上げます。  これまで、一次、二次及び二次の追補と三回にわたって指針が提出されたわけでございます。この指針では、政府による出荷制限指示等の対象となった肉牛に対する損害、減収分でしょうか、それについては賠償の対象になっている。福島県宮城県新潟県、山形県等でございます。  さらに、出荷制限指示等以前に出荷されたもの、先生が御指摘のところだと思いますけれども、買い控え等による肉牛価格の下落があった、いわゆる風評被害というふうに申していますけれども、それについては、これは指針のできた時間ということもございますので、福島県と茨城県につきましてはそういった風評被害についても賠償の対象というふうに認められてございます。  セシウムによって汚染された牛の問題につきましての被害につきましては、七月二十九日開催の審査会において、これまでの指針で対象とされていないような被害がどんなものがあるのか、その状況について報告を受けることになってございまして、その上で、事故との相当因果関係について議論し、その結果を原子力損害の範囲の全体像を示した中間指針に反映をしていただきたいというふうに考えているところでございます。
  177. 青木一彦

    青木一彦君 先ほどもお話がありましたが、国産牛肉信頼回復対策のスキーム、野村先生そして長谷川先生等から質問がありました。もう私、お話聞いておりまして、やはり国が前面に出るか出ないのか、BSEとの違いはやはりそこだと思います。これはALIC、利子補給だけですよね。金融機関融資をさせるという、今このスキーム見ましても、いや、国の存在はどこにあるのかなという感じが私は否めないと思います。  何かこれ見ていますと、BSEの処理のスキームを、これを模したのかどうか、私分かりませんが、まずそれを否定するというのが頭にあったんじゃないかなという気がしてしようがありません。本当、もしBSEのスキームがあるのであれば、私はやっぱり国が前面に立って、そしてそれを丸のみしてでもやるべきだ、そういうところを見せていただきたかったなというふうに思っております。  筒井副大臣が二十一日の記者会見で、牛肉の買上げを検討していますと。これに関係しますが、買上げ価格は、今の価格ではなく、震災前か震災直後の市場価格だろうとおっしゃっておりますが、今のこのスキーム見ますと、副大臣がそういうことをおっしゃったことと整合性がこれは合いませんよね。この辺をどのようにお考えなのか、御質問いたします。
  178. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 買上げ価格等、あるいは具体的なこのことにつきましては、詳細につきましては、これから具体的な措置として当然のことながら検討するということで今検討させていただいているところでございます。
  179. 青木一彦

    青木一彦君 そして、先ほども質問がありました。国の暫定規制値五百ベクレルを超えているもの、超えていないもの、それに対して、副大臣おっしゃるように、一日も早い信頼回復、安心、安全だよと、その回復の方が先ですよとおっしゃいましたが、やはり消費者、なかなか牛肉買えないですよ。実際、毎日毎日新聞報道等でどんどんどんどん、何県も、いろんなところからセシウムが牛の中から出てきましたという話がどんどん出ていますよね。その中で本当に消費者が、じゃ国産の牛肉買えるのか。僕は、その辺をしっかりと考慮した上で、やはり国が前面に出て、国がこうするんだよというところを見せることが一日も早い安心、安全、信頼回復につながると思っておりますが、この辺のことをちょっとお尋ねしたいと思います。
  180. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 青木委員からの今の御指摘の点は、私どもも当然これを真摯に受け止めていかなきゃならないと思っておるところでございますが、先ほど来から申し上げますとおりに、とにかく安全なものだけが出回るんだというような、そういう状況を一刻も早くつくり上げると、こういうようなことで、緊急的な形でこの具体的な施策を講じさせていただくことを、今日、公表させていただいたわけでございまして、そういう中で、私どもとしては、この施策を一つの形として早く実行に移させていただきたいと、こんなふうに考えておるところでございます。
  181. 青木一彦

    青木一彦君 よく分かりました。できるだけ早くやっていただきたいと思います。  ちょっと、先ほど岩本委員の方からもお話が出ましたが、SPEEDIのお話、先ほど出ましたよね。このSPEEDI、これは事故が起きたときに周辺にどのような影響が出るか素早く予測するシステムです。これが今はきちんと働いているのかどうなのか。一時期これは動いていなかったという話も出ておりました。ちょっとその点、お伺いいたしたいと思います。
  182. 渡辺格

    政府参考人(渡辺格君) 御説明申し上げます。  先生御指摘のSPEEDIにつきましては、原子力発電所等から大量の放射性物質が放出される、又はそのおそれがあるような緊急事態において、放射性物質の放出源情報等を基に周辺環境における放射能の影響を予測するシステムでございます。  しかしながら、今回の東京電力福島第一原子力発電所事故におきましては、停電などの影響により原子力発電所における放出源情報が得られなかったために、本来の機能である放射能影響予測を行うことができませんでした。  このSPEEDIシステム自体は事故直後から正常に作動してございましたが、この予測に必要な放出源情報というのが、原子炉の状況が非常に混沌としておって、かつまた停電などで得られなかったということで、放射能の拡散予測というのをできなかったというのが実情でございます。
  183. 青木一彦

    青木一彦君 これ、もし今、動いているというお話ですよね。このSPEEDIというのを活用の仕方で、一番放射能福島原発から放出された、過去に遡ってですよ、これがいつなのか私今はっきりしたデータを持っておりませんが、そのときに、やはり先ほど岩本委員の方からも出ましたように、静岡まで放射能物質が拡散しているわけですよ。だから、やはり一番ピーク時というものがあるはずです。  じゃ、どういう状況で、このSPEEDIを活用して、なおかつ気象状況なんかも当時に遡ってみれば分かるわけですので、そうすると、今、お茶の話にせよ、やっぱり農地、農地がどれぐらい汚染されているのかというものもある程度予測ができると思うんです。今回、稲わらの件が出ました。これ、稲わらは別だと思います。しかし、やはり安心、安全を守るという観点からも、予測、予想するということも私は必要だと思います。そういう意味では、今後そういうものにSPEEDIを活用するということはお考えかどうか、お尋ねいたします。
  184. 渡辺格

    政府参考人(渡辺格君) 現在のところ、SPEEDI自体は最初から正常に機能しておりますが、先ほど申し上げましたように、放出源情報が確たるものが得られていなかったということでございます。現時点においても、事故の当初どれだけの、どの時点でどれだけの放射性物質の放出があったかということにつきましては、経済産業省の方で幾つかの推定解析に基づく推定はありますけれども、確たるものはなかなかできていないということでございます。したがいまして、現在計算を行うとしても、いわゆる一つの推定に基づく結果ということになるわけでございます。  一方、文部科学省としては、例えば航空機を使ったモニタリングによって、福島県の近隣区域も含めた広域なモニタリングを逐次始めてございますので、こちらの実際の航空機等によるモニタリングは現実の姿でございますので、そういうことを進めることによって、かつ、そういう現実の状況を活用するということが重要ではないかというふうに考えているところでございます。
  185. 青木一彦

    青木一彦君 先ほどもこれもお話、紙委員の方から出ましたが、米の先物市場試験上場ですね、これについてお伺いいたします。  私も、やっぱりなぜ今なのか、ここら辺が私、分かりません。その点はしっかりと説明する責任があるのではないか。今の被災地のことを考えても、そしてお米はやはり日本人の主食ですよ。この点どうお考えなのか、大臣にお尋ねいたしたいと思います。
  186. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 今、青木委員からのこの御指摘というものは、それぞれ判断をするまでにいろいろと関係者の方々からもお話をいただきました。御意見をいただきました。  基本的に私は、確かにお米を先物の対象にすべきじゃないというようなことでございますけれども、現実、申請が出されて、そして平成十五年のときに流通の規制というふうなものが解除されたと、そしてお米もその中の対象になったというようなことを踏まえたときに、どういうことでこれを駄目ですというふうなことができるかというようなことにつきましては、どうしてもこの認可基準というものを考えたときになかなか困難だというようなことの考え方から私どもとしては判断をさせていただいたということでございます。
  187. 青木一彦

    青木一彦君 今非常に大臣から、私、いいお答えを聞いたと思っております。  そこで、大臣にお伺いいたしたいのは、これ二年間ですよね、二年間試験上場されますよね。二年やった後に、まあこれ基準がいろいろあります、認可基準。十分な取引量が見込まれるかどうか、そして生産、物流に著しく支障を及ぼしたかどうか、これによって、もしこういう事態が起こればやめる、上場をやめるということもあり得るのかどうか、お伺いいたしたいと思います。
  188. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 当然、需給関係に大きな支障を来す、あるいはその他のことについて問題が提起されたということでありますならば、いわゆる試験上場の期間においてそういう状況が現れるということでありますならば、これは上場をやめるというふうなこともあり得ることだと思っております。
  189. 青木一彦

    青木一彦君 そして、やはりこの二年間の間にもう一回やっぱりどこかで議論する場が、それが、本来この委員会でも一回僕はしっかりと議論をすべきだったと思います、過去の経緯は別にして。私もそう思います。紙委員もそうだと思います。ここの中の皆さん、やはりそういう思いだと思います。  それで、なぜ今なのか。そして、やはり食料安全保障、TPP、私も、山田先生もしょっちゅう質問されますが、それも含めて、日本の食文化、これを守らなきゃいけない。それで、こういう先物市場にお米というものを導入していいのかどうなのかという議論はしっかりとこの委員会で私は引き続き行っていかなければならないというふうに思っておりますので、その点どうか大臣に御所見をお伺いいたします。
  190. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 過去の例ということを申し上げるのはいささかちゅうちょをしなきゃならぬと思うんですけれども、前回のときも国会においての議論はございませんでした。そういう意味で、七十二年ぶりの試験上場と、こういうことでありますから、誰もがどういう事態になるか、どういう状況になるかということはなかなかもう想定しにくい状況であります。そういう意味で、今後のこの試験上場というふうなものが八月から始まるということを予定されているわけでありますけれども、具体的な形で支障を来すような状況がありますならば、いろんな意味で委員会においても議論をしなきゃならないときが来るということならば、そういう必要性を鑑みながら議論を、いろいろと意見交換をするというふうなときもあるかもしれません。ただ、今の状況は全くどういう事態になるかということは、今私自身の知見におきましてはこれ以上申させていただくことはできないものだと思っております。
  191. 青木一彦

    青木一彦君 これ、しっかり二年間、市場の監視、監督というものを農林水産省の方も、大臣、副大臣、政務官の方もしっかり見守っていただいて、そして、そのときに何かあればしっかりこの場で議論をさせていただきたいと思います。  私の質問を終わらせていただきます。
  192. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) 済みません、お許しをいただきまして、大した話ではないんですけれども、振り返って、先生から御質問いただいた枝肉の価格の件、先ほど私、全国平均の数字申し上げましたけれども、東京食肉市場における枝肉A5規格の価格だったということを申し添えて終わります。  ありがとうございます。
  193. 横山信一

    横山信一君 公明党の横山信一でございます。  初めに、漁業問題の方から質問させていただきます。  まず、漁業経営セーフティーネット構築事業でありますけれども、これは燃油、配合飼料等の関係の事業でありますが、震災後に新規加入の申込期限の延長をしていただいた、あるいは積立金の納付期限の延長をしていただいたということで、加入率は大幅にアップをしているというふうに承知をしております。そこで、これまでのこの漁業経営セーフティーネット構築事業の加入状況についてどのように評価しているのか、まず伺います。  そしてまた、震災発生後の四月にA重油価格が一キロリットル当たり十万三千円と二年ぶりの高値になりまして、こうした状況の下で昨年度の第四・四半期に初めてこの事業は発動されて、続いて今年の第一・四半期の分まで含めて補填金が支払われたというふうになっております。今の国際原油価格の動向を考えますと、被災地漁業の再開だけではなくて、全国の漁業者にとってもこの燃油価格の安定供給というのは非常に注目の的になっているわけではございます。そういう意味で、今後の燃油価格上昇を踏まえたこの新たなセーフティーネットをどうするのか、その点について伺います。
  194. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 漁業経営セーフティーネット構築事業というものが実施されてきたわけでございますけれども、最近の原油価格の上昇を受けまして、一月から三月については一キロリットル当たり四千三百六十円の補填を実施しました。それから、四月から六月につきましては一キロリットル当たり七千六百八十円の補填を実施予定をいたしておるわけでありまして、そういう意味ではこの事業が漁業の安定経営に寄与しているものと、こういうふうに考えておるところでございます。  その中で、先生から御指摘のとおりに、いわゆる燃油価格というふうなものが高止まりした場合にどうなっていくのかと、こういうことでございますけれども、直近の二年間の平均値が上昇するというふうなことに伴いまして当然補填の額が次第に減少すると、こういうふうなことになるわけでございまして、御指摘のとおりに、今後のこの燃油価格の動向というものは当然のことながら注視をしていかなきゃなりませんし、この燃油価格が高止まりした場合でも漁業経営の安定を図るためにはどういう具体的な対応が必要なのかというふうなことについては、今後詰めていかなきゃならないことだと思っております。
  195. 横山信一

    横山信一君 この燃油の安定供給というのは非常に重要な問題でございますので、是非ともセーフティーネットをしっかりとつくっていただきたいと思うわけです。  次に、石石税の問題についてですが、これは燃油、同じくこの燃油の減免措置のものでありますけれども、動力船の主力燃料でありますA重油そして軽油については減免措置が今とられております。二年間、今延長措置がとられているわけでありますが、これが二十三年度で切れるということであります。その次はどうなるのかということが、これもう浜に行きますと、とりわけ被災地に行くと必ずこの話題が出てまいります。この点についてどうなるのか伺います。
  196. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 漁業用のA重油に係るところの石油石炭税につきましては、平成二十三年度税制改正によりまして、一キロリットル当たり二千四十円の免税及び還付措置が平成二十四年の三月三十一日まで措置されるということになりました。そしてまた、漁船の動力源に関する軽油に係る軽油引取税につきましては、平成二十一年度税制改正となりまして、三年間ということでございますので、一キロリットル当たり三万二千百円の免税が平成二十三年度、来年の三月三十一日まで措置されているということであります。  これをどうするかということでございますけれども、農林水産省といたしましては、漁業用A重油に係る石油石炭税の免税・還付措置及び漁船用軽油に係る軽油引取税の課税の免除措置というものは、来年度以降の延長につきましても、水産業への影響を踏まえるということを考えた場合、今後とも求めてまいりたいと思っております。
  197. 横山信一

    横山信一君 ありがとうございます。是非、財務省の方にもしっかりと言っていただいて、この免税措置、引き続き継続できるようにお願いしたいと思います。  次に、七月下旬に入りまして台風もやってきているわけでありますけれども、台風シーズンがいよいよ本格化するということで、被災地の漁港では台風対策、そして、しけ対策というのが非常に重要になってまいります。消波ブロックあるいはケーソンも流された漁港で、僅かに残った漁船を守るために今漁港復旧というのが急がれるわけですが、防波堤それから船揚げ場の応急工事の実施状況と今後の見通しについて伺います。
  198. 佐藤正典

    政府参考人佐藤正典君) 御説明申し上げます。  漁港の災害復旧事業につきましては、通常、災害査定が行われた後に着工するということになるわけですけれども、今回のような場合でございますので、特に緊急を要するということで査定前に着工できる応急工事をフル活用しているところでございます。  それで、今委員からお尋ねの漁船の安全な係留、保管を図るための防波堤、船揚げ場の応急工事でございますが、これまで防波堤につきましては十二漁港、それから船揚げ場に関しましては四漁港において取り組んでいるところでございます。  なお、今後とも港湾管理者である地方自治体より応急工事の要請がありましたならば、適切に対応していく考えでございます。
  199. 横山信一

    横山信一君 合わせて十六漁港というか、船揚げ場も含めてということになりますけれども、非常に少ないというか、これから災害復旧の本格工事に入っていくということでありますから、応急工事ということで伺ったのでこういう数字だと思いますけれども、この災害復旧工事に入るに当たって、今漁港の復旧が途上にあるという状況で台風シーズンを迎えるわけです。そういう意味では、漁船の係留場所をどう確保していくのかというのは、これは漁民にとっては非常に重要な問題でありますので、台風対策、そしてしけ対策をどうするのか、この点について伺います。
  200. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 台風シーズンというふうなものを迎えようとしている中におきまして、今先生からの御指摘の、いわゆる漁船の安全な係留場所というふうなものをどうやって確保するかというようなことにつきましては、今回の津波によりまして壊滅的な被害を受けた漁港というものが多いわけでございますけれども、比較的被害の小さい漁港や、あるいは地形的に波の静かな湾などが避難に適するというようなことも含めて、このような情報というものを漁業者の人に適切に伝えることが大変重要だと思っております。  そういう意味で、漁船の安全な係留、保管に必要とする防波堤等の早期復旧というふうなものを今お話しのとおりに図るとともに、台風等の際、安全な係留が可能な水域等に関する情報が漁業者に周知されるように、漁港管理者であるところの地方公共団体とも連携を取りながら行き渡るようにしていかなきゃならない、そのことに努めてまいりたいと思っております。
  201. 横山信一

    横山信一君 実際、漁業者の方からすると、どこに逃げればいいかというのは考えていると思うんですね。その上で、今自治体と連携を取っていただくという答弁がありましたけれども、国がそういう姿勢を取るということで漁業者の方たちは安心をするわけでありまして、そういう意味では、分かっているからといってそのままにするようなことをしないで、国がきちっと姿勢を見せていくということが安心を与えるんだということで、是非お願いをしたいということであります。もちろん、実質的にちゃんと逃げれる体制を取っていただくということはもちろんでございます。  次に、牛肉問題に入りますが、まず、今回のセシウム検出問題によって出荷自粛の動きが広がっております。秋の稲わらを与えた、要するに、今回セシウムが含まれていない稲わらを与えた、そうした農家まで出荷自粛をしているという現状でありまして、自粛というよりも実質牛肉に値が付かないので市場に出さないというのが現状だと思いますけれども、そういう動きが広がっている。そしてまた、耕畜連携が盛んな地域については、これは稲作への影響も心配をされるわけであります。  こうした状況に対して、一頭当たり五万円という話もありましたけれども、肉牛農家への経営安定対策、これをどのように考えているのか伺います。
  202. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 今日は消費者向けの対策というのを皆さんから御質問いただきましたけれども、生産者も大きな被害を受けているのは事実でございます。消費者の信頼が低下いたしまして牛肉価格が下がり、あるいは値も付かない、市場にも出せないという状況でございます。かてて加えて、稲わらはサシを最後に作るためには絶対不可欠なものでございまして、稲わらが不足しているというような状況がございます。  ですから、我々が一番真っ先に、生産者対策も兼ねて、主として消費者の信頼を回復するためでございますけれども、流通してしまっている五百ベクレルを超えた牛肉については回収するという買上げ措置でございます。それから、今、横山委員触れられました五万円の緊急の措置でございます。長谷川委員からありましたけれども、取りあえずの餌代を補填する、それで当分様子を見ようということでございます。  それから、ほかに新マル緊制度というのがございます。これは、価格が下がった場合、四半期ごとに計算しているわけですけれども、四半期待っていられないということで、一か月でもって計算していくということで、これも生産者のためになるのではないかと思います。  それから、稲わら、牧草が不足しております。ですから、全国の稲わらの給餌状況を調査した折にどこでどれだけ稲わらが余っているかということも把握しておりますので、現物を支給させていただくというような措置を講じております。  こういった措置、全て農家の自己負担がなしでやっていけるということで、業界団体の皆さんにお願いして買上げの措置を講じていただいたり五万円を出していただくと。そして、その資金についてはALIC、農畜産業振興機構から早急の立替払を行うということで生産農家をバックアップしていく所存でございます。
  203. 横山信一

    横山信一君 肉牛農家にすると、もうやっていけないという、このままでいるともうとても廃業しかないという今の現状だと思うんですね。それに対して、今様々言っていただきましたけれども、それで様子を見ていくということになるわけですが、その様子を見ていく間にどんどん廃業していく、見通しが立たなくなれば廃業していくという、そういった現状がもう目の前にあるわけでありますから、是非ここは積極的にやっていただきたいんですね。一軒の農家も廃業させないという決意を是非見せていただきたいと。その強い決意がなければ、やはりもう農家の皆さんは先行きが見えないわけですから、これはもう廃業せざるを得ないという判断になってしまいます。是非お願いをしたいと思います。  次に、輸出対策のことでありますが、これまでももう私も何回もこの問題を取り上げておりますけれども、日本の農産物、食品については非常に厳しい輸入制限が継続されているわけでありまして、七月二十日現在で今の四十二か国・地域ということであります。カナダのように解除をしたところもありますけれども、実際のところは増えているという、そういう現状であります。  その厳しい状況の下で今回のこのセシウム問題が出たわけでありますから、なお一層諸外国からは厳しい目を向けられることは間違いないというふうに思うわけですが、二次補正では海外消費者への対策が五億円程度盛られておりますけれども、日本の農産物の輸出対策、これを今回のセシウム問題に直面してどうしていくのかということについて伺います。
  204. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) まずは、日本の農産物、食料というのは、少々高いけれども質が良くてかつ安全だということで評価されてきたのではないかと思います。その安全な面におきまして放射能汚染ということで信頼を失いつつあります。ですから、これは国内の消費者の信頼を回復するのと同じで、我々がまずやらなければいけないのは、外国の消費者、輸入業者の皆さん、あるいはこういう国の国民に対する我々の信頼の回復ではないかと思います。  ですから、今全力を挙げておりますのは、日本の在日の大使館を通じて、あるいは各国に置いております大使館を通じまして日本の状況をきちんと伝えるというので、十七、八ページにわたります英文のパンフレットを随時更新しながら作っております。どのように対策を講じて、どのように日本の農産物の放射能汚染が少なくなってきているかというようなこと。お茶のときに一旦それがまたほかのいろいろな国から注文を付けられたわけですが、今度、牛肉の場合はまたありますので、そのバージョンをアップいたしまして、また働きかけてまいりたいと思います。  それから、もう一つ努力しておりますのは、これは大臣の強い指示がございまして、局長、審議官クラスが各国に参っております。今日現在も吉田政務官は、この件も兼ねまして、主として放射能対策でございますけれども、対策についてロシアがどのように対応したかということでロシアに今出張していただいておりますけれども、そういった折におきましても日本の食べ物の安全性についてきちんと説明するということをしております。こういったことを海外にまず発信していくことが大切じゃないかと思っております。  それから、今、横山委員が触れていただきましたけど、消費者に対して我々の農産物の安全ということをアピールするために五億円、第二次補正予算で、これは異例のことでございますが、五億円要求いたしまして、そのまま付いております。それから、外務省も非常に協力的でございまして、大使館のレセプション等におきまして日本の食材を使うということで、同じように第二次補正予算で、ほかのものも含めてですけど十五億円ほど付いておりまして、PRに努めてまいりたいと思っております。  それから、食品企業も相当影響を受けております。食品企業、例えばどういうふうになっておるかといいますと、放射能に汚染されていないという証明書を付けると。それから、西日本の県におきましても、西日本、汚染されていない県で生産されたものだという証明書を付けなけりゃいけないと。前者が問題でして、放射能検査をして放射能に汚染されていないという証明書を付けなければいけないわけですけど、とてもじゃないがそちらに回している検査機器がないわけです。実際、もう輸出がストップしているのがございます。そういった場合は、我々のできることというのはどういうことかといいますと、情報提供して外国の企業とのマッチングをするというようなこと、こういった努力も重ねております。  食品の輸出が一刻も早く回復できるように、いろんな手だてを講じてまいる所存でございます。
  205. 横山信一

    横山信一君 先ほど来、全頭検査の話もずっと出てきているわけですけれども、昨日、岩手、宮城のJAグループからの要請が平野復興大臣の方にあったようでございます。その際の大臣のお話が、全頭検査も視野に検査体制の強化を検討するというふうに報道されているわけでありますけれども、屠畜場での全頭検査、この体制をどのように整備しようとしているのか、厚労省に伺います。  そしてまた、農水省ではこの厚労省の全頭検査に対してどういう協力体制で臨むのか、このことを伺います。
  206. 梅田勝

    政府参考人(梅田勝君) 暫定規制値を超える放射性セシウムの牛肉からの検出量を踏まえまして、七月十九日に福島県に対しまして原子力災害対策特別措置法に基づき出荷制限が指示され、原子力災害対策本部からは、適切な飼養管理の徹底というのを前提に、緊急時避難準備区域等については全頭検査の実施、その他の地域においては全戸実施調査等、定期的な検査等を求めております。  また、福島県以外の県においても、汚染された稲わらを与えられた牛の追跡調査等の結果に基づいて、必要に応じ同様の措置がとられるものと理解をしております。  議員の御質問にもありました自主的に全頭検査を実施する自治体につきましては、具体的な自治体側の要望を踏まえながら、必要な検査を行えるよう関係省庁として協力して対応してまいりたいと考えております。
  207. 田名部匡代

    大臣政務官(田名部匡代君) 農林水産省といたしましても、厚生労働省に全面的に協力をして調査の円滑な実施に努めているところでございます。都道府県の検査計画の策定を支援したり、また、都道府県から依頼があった場合に独法であるとか民間の検査機関に依頼をして検査を実施してきたところであります。  原発の事故直後からでありますけれども、大臣からの本当に強い指示で、とにかく検査だと、そしてしっかり検査することとその体制をつくることだということでこれまでも取り組んできましたけれども、補正予算においても、検査機器の導入含めてこれからもしっかりと関係省庁と連携をして検査体制をつくり上げていきたいと考えています。
  208. 横山信一

    横山信一君 以上で終わります。
  209. 柴田巧

    柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。  まず、牛の、また牛肉の問題をお聞きをまずしたいと思いますが、かなり私の前に質問された方と問題意識が重なっているので繰り返しになる部分もあるかもしれませんが、お聞きをしていきたいと思います。  とにもかくにもこの問題が全国的になっているわけで、本当にパニック状態だと言っても過言ではないと思っております。先ほど副大臣もおっしゃいましたが、稲わらは非常に想定外だったということがお述べになりましたけれども、肥育農家が肉にサシを入れるために稲わらを食べさせるというのはよく知られたことでもありますし、東北地方の冬の原風景として冬の間稲わらを田んぼに置いているということはよく知られていることでもあろうと思っておるわけですが、したがって、牧草については早い段階で規制をしようという考えがあったにもかかわらず、何でこの稲わらについては見落とされたというか、頭に浮かばなかったというか、これが非常に私は不思議でならないんですね。しかも、原発で水素爆発が起きていろんな状況になっているというのは分かっていたもう既に時点だと思いますので、稲わらについてもやっぱり農家に明確に注意喚起すべきだったと思っておりますが、これができていなかったというのは大変驚きであります。  加えて、いろんな通知が徹底していないというのも大変遺憾なことであって、前に焼き肉のあの食中毒事件のときにも申し上げましたが、ややもすれば役所というところは、業界団体を集めて言ったらそれで終わり、あるいは通知を出したら本当に行き届いているかどうかチェックしないままで終わっていることが結構あるわけですが、今回もこういうことが起きているというのは本当に残念なことだと思っております。  いずれにしても、この基準値を上回る汚染の疑いのある牛肉を流通させてしまった、また、消費されてしまったという事実は大変重い、農水省の大失態であると言っても私は言い過ぎではないと思いますし、場合によれば農水省の幹部の責任が追及される、そういう状況だと言っても差し支えないと思っております。今も食品の輸出の問題がありましたが、これによってまた国内外で日本の食の安心、安全が大きく損なわれたということは間違いないわけでありまして、そういう意味でも、この後始末は国が責任を持って前面に立ってやるべきだ、信頼回復は国の責任でやるべきだと、そう思っております。  そこで、先ほども一部答弁されていた部分もありますが、こういうことが起きたわけです。二度とないように、特に食にかかわるこういう通知についてはその方法あるいはチェック体制をこの機会に抜本的に改める、総点検すべきだと思いますが、大臣のお考えをお聞きをしたいと思います。
  210. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 通知して周知されるものと思っておったのが周知されなかったと、こういうことでございますから、今、柴田先生から言われたとおりに、当然、今後のいわゆる飼養管理あるいはその他の具体的な施策についての周知を徹底させるということにつきましては、当然今までの取組等、もっと詳細にわたって確認をしながらそれぞれの農家に対して行き渡るようにしていく、そういう通知の仕方というものを当然考えて実施していかなきゃならないと、こう思っております。  それからもう一点は、やはり既定概念というふうなもの、これをもう取り外す必要があると。今までがこうだから当然そういうことではないかというようなことのやり方というものは今回のような大震災というふうな中におきましては通用しないというようなことでありますから、あらゆる角度からあらゆることを想定をいたしまして、そして既定概念にとらわれない中で、どうしたらばそういう大事な通知が行き渡るかというようなことをきちっと点検をして、そして分かりやすく周知するような、そういう見直しが必要だと、こういうふうに考えておるところでございます。
  211. 柴田巧

    柴田巧君 是非緊張感を持ってしっかりやっていただきたい、見直しをしていただきたいと思っております。  またちょっと順番を変えて、引き続いて大臣にお尋ねをしたいと思いますが、先ほどからも出ておりますように、御指摘がありますように、危機のときは政府が、国がやっぱり前面に出るべきものだと。平時のときは民間に任せても差し支えない部分はあるかと思いますが、こういう事態になったからには、あるいは農水省の言わばミスによってこういうことが広がったというところも否めないわけですから、であるならば、農水省が、国がしっかり前面に立ってこの問題に対処すべきだと思います。したがって、その基準を、規制値を上回ったものはもちろんのこと、出荷が停止措置をとられたものなどもやっぱり国が責任を持って買い取るということなど、そういうやっぱり対処の仕方をしなきゃならぬのではないか。  今回の二次補正、通りましたが、代表質問でも指摘させていただきましたが、約四割が予備費だという編成の在り方、予算の在り方としてはややへんてこだと正直思いますが、あの八千億はこういうときにこそ使うべき趣旨のものだったんだと思っておりますので、是非ここは国が責任を持ってやるんだという態度を示すべきだと思いますが、大臣に私からもお尋ねをしたいと思います。
  212. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に、今日の状況の中で、安全なものだけが出回るという、そういう状況というものをどうつくっていくかというふうなことがまず最優先だと思っているわけでありまして、そういう中で具体的な施策を今日公表させていただいたわけであります。  そのことにつきましては、やはり過去の例というふうなものも参考にしていかなきゃならないと、こういうようなことから、私どもといたしましては、BSE時におけるところの対応策というものを参考にさせていただいて決めさせていただいたところでございまして、このことを実施をさせていただいて、そして少しでも、一刻も早く農業者なりあるいは流通業者なり、あるいは消費者の安全というふうなものにつながるようにしていかなきゃならないと思っているところでございます。
  213. 柴田巧

    柴田巧君 とにもかくにも、今日示されたものも見ましたが、お聞きをしましたけれども、これでは消費者の皆さんが再び安心して国産牛肉を手に取る、あるいは肉牛農家の皆さんが将来を信じて営農ができるというものにはなっておりません。政府が、国がやっぱり前面に立ってしっかりやるという姿勢を示さない限りこの問題は解決の方向に向いていかないということを強く申し上げておきたいと思います。  続いて、今日は厚労省からも来ていただいておりますが、先ほどからもお話が出ておりますけれども、風評被害を拡大していかない、安心、安全を確保する、牛肉の安心、安全を確保するということからも、徹底的な検査というものが不安解消のためには欠かせないと思っております。先ほどからもお話が出ておるところでありますけれども、そのためにも、許容値を超えるセシウムが検出された県や地域の牛の肉の全頭検査体制を早期にやっぱり整備すべきだと思いますが、先ほど簡易機器の話もありました。こういったものをしっかりそろえる。あるいは、大事なことは、技師がいなければ機器だけあっても動かせないということになっては意味がありません。この人員の確保の問題を含めて早期にこの体制を整備すべきだと思いますが、厚労省の御見解、お聞きをしたいと思います。
  214. 岡本充功

    大臣政務官岡本充功君) 今御指摘をいただきました全頭検査の考え方についても少し御説明をしたいと思いますが、まずは農林水産省さんにおいて飼料や水の管理等、飼養管理の適正に努めていただくということが重要であろうというふうに考えています。本件についても、放射性物質で汚染をされた稲わらの給与をしない体制の確保を農林水産省の方で御尽力されると聞いておりますので、これを適正に実施をしていただくということなんだろうと思っています。  福島県については、七月十九日に原子力災害対策特別措置法に基づいて出荷制限が指示されたところでありまして、原子力災害対策本部では適切な飼養管理の徹底を前提に、緊急時避難準備区域等については全頭検査を実施し、暫定規制値を下回ったもののみ出荷を認めるということ、また、その他の地域においては全戸調査をし、暫定規制値を下回ったもののみ出荷を認め、その後も定期的な検査を行う等の管理を求めているということは御承知おきだと思います。  こういったいわゆる検査体制をしっかり整備をしていくということも重要でありますし、農林水産省によって行われました全国的な調査の中で、福島県以外の県においても同様の事例が認められれば福島県と同様の措置が取られるものと理解をしております。自主的に全頭検査を実施する自治体については、具体的な自治体側の要望を踏まえながら必要な検査が行われるよう、関係省庁の協力を求められるように努力をしていきたいと、このように考えております。
  215. 柴田巧

    柴田巧君 是非、農水省始め各関係機関とも連携してしっかり厚労省としてもやっていただきたいと思います。  政務官におかれましては、お忙しいところありがとうございました。
  216. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 岡本政務官、どうぞお引き取りいただいて結構でございます。
  217. 柴田巧

    柴田巧君 済みません、あと残りの時間で肉以外でやや気になるところをお聞きをしたいと思いますが。同じこれは放射能の問題ではありますけれども、先般、六月の下旬に農水省は放射性物質を含む汚泥を肥料原料として使用する際の基準を設けました。一キログラム当たり二百ベクレル以下という基準値を設けたんですけれども、本当にこれが安全なものなのかどうか大変私自身も疑問に思いますし、多くの市民の皆さんからもその旨農水省にもいろいろ声が届いていると思っておりますが、幾ら低濃度といっても、これが蓄積されれば大変なことになるわけでありますし、汚染されていない田畑をこれによって汚染をさせていくということにもなりかねません。まあ放射能とは異なりますが、金属も規制はしていますが、有害な金属も規制をしていますけれども、それでも環境破壊を招いたケースも今まではあるわけであって、本当にこの一キログラム当たり二百ベクレルという値は安全なのか、その根拠は何なのかということと、この検査に当たってはセシウムしか検出をしていないということでありますが、プルトニウムやストロンチウム、こういったものもしっかり検査をしないと安全だということは担保できないんじゃないかと思いますが、そこら辺、どういうふうにお考えになっておられるか、お尋ねをしたいと思います。
  218. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 原発絶対安全神話というのがあったせいか、食べ物についても規制値がきちんとしたのがなかったんですね。それで暫定規制値ということになっております。汚泥にもございませんでした。しかし、汚泥は重要な肥料として流通しております。ほっておくとたまってくるということでございまして、基準を設けなければいけないと。それは、一番の目的は、柴田委員御指摘のとおり、土壌の汚染を拡散させてはいけないということでございます。  どうやって二百ベクレルという数字を持ち出したのかということでございますけれども、我々、土壌の汚染を調べる場合には、十五センチ、地表から十五センチ、十アール当たりで十五センチにあるもので百五十トンの土になります。それで、事故前の農地の土壌の放射性セシウムの濃度の範囲というのは、日本では平均値二十ベクレル・パー・キログラムでございます。最高値が百四十ベクレル・パー・キログラムです。それで、一般的にこの汚泥肥料をどのぐらい土に入れるかということですが、四トン、十アール当たり四トンというのが平均的な量でございます。四トンを投入しても今申し上げました平均値の二十ベクレル・パー・キログラムをちょっと上回るぐらいの数字にしかならないということで、まあ二百ベクレル・パー・キログラムだったら安全だろうということで設けた次第でございます。  それから、ほかの核種、ストロンチウムあるいはプルトニウム、アメリシウムというのもあります。それはどうなのかという御指摘でございますけれども、事故後に文部科学省が原発周辺でやった調査によりますと、沃素があるわけです、それからセシウムと。ストロンチウム、プルトニウムはほとんどなかったわけでございます。ですから、我々は、取りあえず原発事故以前の濃度の変動の範囲に収めなくちゃいけないのはセシウムだということで、放射性セシウムを対象に基準を設定した次第でございます。
  219. 柴田巧

    柴田巧君 ストロンチウム等々は原発から数十キロ範囲内でも検出をされているものでもあり、これは体内に入るとカルシウムと間違って骨に吸収されていく大変恐ろしいものであって、セシウムのみならず、やっぱりこのストロンチウムについても検出すべきだということは申し上げておきたいと思いますし、本当にこれで、この基準値で汚染拡大の危険性はないと大臣は明言できるのかどうか。また、これだけいろいろ指摘をされている問題でありますが、いろいろこういう事態も見て、あるいはこの指摘を受けて、基準値を見直すということなども考える必要があるんじゃないかと思いますが、そこら辺はどういうふうに認識されていますか、大臣にお伺いして、最後にしたいと思います。
  220. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 今、副大臣から申し上げたとおり、二百ベクレルの基準値につきまして今も説明させていただいたわけでございまして、私どもといたしましては、ストロンチウム等々のことにおきましても、いわゆる文科省が事故の原発の周辺というふうなものでも実施した調査によりますならば放射性セシウムに比べて濃度が相当低いと、このようなことも含めて原発事故以前の濃度の変動の範囲に収まっているというようなことを踏まえるならば、放射性セシウムを対象に基準を設定したというふうなことは一つの考え方であるものと思っておるわけでございまして、しかし、そういう中でも、この安全、安心というふうなことを踏まえたときに、このようなことをきちっとやはり踏まえてこれを今後実施を、この基準をしっかりと前提として実施をしていくというようなこと、このことが大事なことだと思っております。
  221. 柴田巧

    柴田巧君 ありがとうございました。終わります。
  222. 紙智子

    紙智子君 日本共産党紙智子でございます。  肉牛のセシウム汚染問題についてお聞きします。  まず、はっきりさせたいのは、この問題の責任がどこにあるのかということです。  肉牛生産者はよもや給与している稲わらがセシウム汚染しているとは思わなかったわけです。白河で生産された稲わらがセシウムに汚染するなどということは考えもしなかったわけですね。先ほどあったように、三月十九日に農林水産省が出した通知、原子力発電所事故を踏まえた家畜の飼養管理について、これを見ますと、大気中の放射線量が通常よりも高いレベルで検出された地域においては、以下に留意することというふうにして、確かにその中で、干した牧草ですね、サイレージを含む、を給与する場合は、事故の発生前に刈り取り、保管されたもののみを使用することというふうになっています。しかしながら、放射線量が高い地域かどうかということについては官邸のホームページのデータを見てくださいというふうになっているわけですね。これは畜産農家の皆様へという文書の中でも同じなんです。ということは、ホームページを見なければ、畜産農家がパソコンを持っていなければ、自分の地域放射線量が高い地域なのかどうかも分からないと、そういう通知文書になっているわけですよ。  それで、農水大臣、こんな通知文書で本当に肉牛のセシウムの汚染を防げるというふうに思われたでしょうか。
  223. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に、今までの考え方というふうなことからするならば、先ほど来から申し上げております三月十九日の通知、三月二十一日のホームページでのいわゆる周知、そして三月二十五日の福島県のホームページでの周知、四月十八日の適正なる飼養管理のチェックリストでの確認するようなことを福島県に通知をすると、四月二十二日については、放射性の物質の定点調査結果に基づく飼料利用についての通知と、こういうふうなことで具体的な措置を講じさせていただいたわけでありますけれども、これはいわゆる今までの取組からするならば、こういうことで言わば通知、周知が徹底されるんではないかと、こういうような思いの中でやってきたということでありまして、しかし、現実それが徹底していなかったと、周知が徹底していなかったというふうなことならば、このことを真摯に受け止めて今後のこの周知というふうなものの在り方を、これを改めていかなきゃならないと、こういうふうなことだと思っておるところでございます。
  224. 紙智子

    紙智子君 つまりは、あれですよね、事故を起こして放射線を放出させた東京電力という責任があるのと、もう一つは、この稲わらの問題でいうと、周知徹底しなかったという点では、やっぱり農水省、国の責任ということがあるわけですよね。それはそういうことでよろしいんですね。
  225. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に、いわゆる今までの取組の中でこのような、今申し上げたような通知をやっていけばそれは周知徹底されると、こういうふうな認識で取り組んできたところでございますけれども、それが結果として周知されなかったということでありますから、その反省に立って、今後の飼養管理等々の徹底についてはあらゆる角度から農家の人に行き渡るようにしていくというふうな措置を講じていかなきゃならないと思っているところでございます。
  226. 紙智子

    紙智子君 その責任を認めて、反省してこれからやっていくという話だったと思います。  それで、生産者団体は全頭検査を求めていて、これ当然な要求だと思います。既に県やJAグループなどが自主的にこれを始めているということでもあるわけですよね。これを進めていく上で、もう議論の中で既に出ておりますけれども、検査機器の早急な整備という問題、これが必要だということ。それから、検査料を生産者に求めれば、これは到底経営が成り立たないということでありまして、政府として生産者に負担のない形で責任を持った全頭検査の実施を行うべきだと、いろいろ対応策というのが出されているんですけど、そこのところはいかがでしょうか。
  227. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 先ほどから答弁しておりますように、ゲルマニウム半導体検出器や簡易スペクトロメーターについては早急に手当てするようにしているところでございます。  それから、検査費用ですけれども、物によりますけど、大体二万円近く掛かると。これは原発災害にかかわる相当な因果関係がある費用でございますので、当然東電の賠償対象になりまして、農家の負担には一切ならないようにしていくつもりでございます。
  228. 紙智子

    紙智子君 それから、今回の肉牛のセシウム汚染問題というのは、これはBSEによる肉牛生産に与えた打撃を上回るんじゃないかということも指摘されているわけですが、この汚染牛の国の買上げ、それから出荷停止となっている福島県内の肉牛生産者への餌代の支援、それから子牛の価格の暴落に対する支援、肥育農家に対する経営支援など、これも今議論されてきているわけですけれども、BSEのときに行った総合的な経営の支援を早急に実施すべきだと。三つの対応ということで先ほど出されてはいるんですけれども、私も見た瞬間に、国はどうかかわるのだという感想を率直に思ったわけです。  それで、取りあえずは買い取って、買取りとかは民間でやってもらうけれども、最終的には東電の賠償でという形になるんですけれども、今もそうなんですけれども、東電が責任を持つんだと言いながら、ずっと待たされる状況、こういうことはやっぱり避けなきゃいけないというふうに思うんです。そこのところをやっぱり被害を受けた方が被らないような形で国がどう責任取るのかということが問われているわけで、そういう総合的な対策、支援を含めて、どうするのかということについてお述べいただきたいと思います。
  229. 鹿野道彦

    国務大臣(鹿野道彦君) 今先生から御指摘のとおりに、いわゆる農業、農家の人たち等に実質的な負担が掛からないようにというようなこと、そしてやはり安全なものきり出回らないというようなこと、それから、基本的にお金が入らない、動きの取れない、そういうような状況の中で、実質的に現金というふうなものが動き回らない中で、農家の人なりあるいは流通業の方々に対しての施策と、このようなことから今回この具体的な措置を講じさせていただいたものと思っておるわけでございますので、こういう緊急的な措置が現実的な形で実施されるようにしていかなきゃならないと、こういうふうに思っておるところでございます。
  230. 紙智子

    紙智子君 それから、問題は牛の内臓についてなんですね。牛の内臓も筋肉組織と同じようにセシウムに汚染されているわけです。ところが、牛の肉はトレーサビリティーの対象になっているんだけれども、内臓についてはその対象からは外れているわけです。  これ厚生労働省ということになるんですけれども、今回もその回収対象になっていませんね。それでは国民の健康を守れないんですけれども、厚生労働省が七月十八日付けの社団法人日本食品衛生協会、日本食肉加工協会にあてた事務連絡の中で、汚染肉の流通留め置き保管、保健所への報告というのを求めている文書が出されていますけれども、この中に内臓というのは対象になっていませんよね。なぜ、これ内臓は放置しているんですか。
  231. 梅田勝

    政府参考人(梅田勝君) 屠畜場段階の検査において暫定規制値を超える放射性物質が検出された牛の内臓については廃棄措置がとられ、流通しておりません。一方、流通段階において暫定規制値を超える放射性物質が検出された牛肉と同一個体に由来する内臓につきましては、これはもう議員も御指摘のとおり、牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法において表示義務の対象とされていないため個体識別番号が表示されておらず個体の特定が困難であることから、調査の対象とすることは物理的に不可能でございます。  厚生労働省としては、追跡可能な牛肉について、全頭の個体識別番号の公表、都道府県における流通調査等を行い、放射性物質濃度の検査を実施しているところであり、引き続き関係者の協力を得ながら調査を進めることとしております。
  232. 紙智子

    紙智子君 これ、ずっと分からないまま流れていっていて、それで知らないで食べてしまったら内部被曝ということになるわけですよね。  それで、今お話があったんですけれども、農水省としてもこの流通の内臓のトレーサビリティーを早急に取り組むべきじゃないのかというふうに思うんですけれども、農水大臣、これ国民の健康にかかわる問題だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
  233. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 今、梅田食品安全部長から答弁したとおりでございます。  今のところ、個体識別番号の対象にはなっておりません。肉についてはずっと付いて回るわけですけど、内臓肉や牛脂、それからゼラチン等は対象になっておりません。そういう点では、紙委員御指摘のとおり、BSEのことを考えた場合はそれでよかったのかもしれませんけれども、放射能汚染ということを考えた場合、一緒でございますので、ちょっとまずいのではないかと私自身思っております。  これにつきましては、米トレーサビリティー制度もこの七月一日から完全施行になりました。昨年三月に策定されました食料・農業・農村基本計画におきましては、米トレーサビリティー制度の施行に伴って全体のトレーサビリティー制度を見直すことになっておりますので、その過程におきまして、米のトレーサビリティー制度それから牛肉のトレーサビリティー制度、この両方の実施状況を踏まえて、検討する過程でどうすべきかということを考えてまいりたいと思っております。
  234. 紙智子

    紙智子君 今、考えていくということなんですけれども、時期的に言うと、じゃ、どの時期でやるのかということなんですけれども、そこまでちょっと。(発言する者あり)そう、急がなきゃ駄目です。
  235. 篠原孝

    ○副大臣(篠原孝君) 次から次にいろいろな問題が生じておりまして、きちんと速やかに対応し切れていない面も多々あるのではないかと思っておりますけれども、可及的速やかに検討してまいりたいと思っております。
  236. 紙智子

    紙智子君 とにかく国民の健康にかかわる問題ですから、知らないうちにもう食べていたら内部被曝になるわけですから、大急ぎでやっていただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わります。
  237. 主濱了

    ○委員長(主濱了君) 本日の調査はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時十一分散会