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2010-10-25 第176回国会 参議院 予算委員会 4号 公式Web版

  1. 平成二十二年十月二十五日(月曜日)    午後一時二分開会     ─────────────    委員の異動  十月十五日     辞任         補欠選任      川口 順子君     野村 哲郎君      丸山 和也君     藤川 政人君      白浜 一良君     草川 昭三君      松 あきら君     長沢 広明君      山下 芳生君     大門実紀史君  十月十八日     辞任         補欠選任      武内 則男君     梅村  聡君      石井 浩郎君     長谷川 岳君      野村 哲郎君     川口 順子君      藤川 政人君     丸山 和也君      藤井 孝男君     片山虎之助君  十月二十二日     辞任         補欠選任      一川 保夫君     金子 洋一君      友近 聡朗君     石橋 通宏君      福岡 資麿君     森 まさこ君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         前田 武志君     理 事                 植松恵美子君                 川上 義博君                 水戸 将史君                 森 ゆうこ君                 礒崎 陽輔君                 猪口 邦子君                 衛藤 晟一君                 加藤 修一君                 小野 次郎君     委 員                 有田 芳生君                 石橋 通宏君                 梅村  聡君                 金子 恵美君                 金子 洋一君                 小見山幸治君                 行田 邦子君                 榛葉賀津也君                 徳永 エリ君                 中谷 智司君                 西村まさみ君                 安井美沙子君                 山根 隆治君                 吉川 沙織君                 米長 晴信君                 愛知 治郎君                 磯崎 仁彦君                 片山さつき君                 川口 順子君                 佐藤ゆかり君                 塚田 一郎君                 西田 昌司君                 長谷川 岳君                 丸山 和也君                 森 まさこ君                 山崎  力君                 山田 俊男君                 山谷えり子君                 石川 博崇君                 草川 昭三君                 長沢 広明君                 桜内 文城君                 大門実紀史君                 片山虎之助君                 福島みずほ君    国務大臣        内閣総理大臣   菅  直人君        総務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(地域主        権推進))    片山 善博君        法務大臣     柳田  稔君        外務大臣     前原 誠司君        財務大臣     野田 佳彦君        厚生労働大臣   細川 律夫君        農林水産大臣   鹿野 道彦君        経済産業大臣   大畠 章宏君        国土交通大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(沖縄及        び北方対策))  馬淵 澄夫君        防衛大臣     北澤 俊美君        国務大臣        (内閣官房長官) 仙谷 由人君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(「新し        い公共」))   玄葉光一郎君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(行政刷        新))      蓮   舫君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(金融)        )        自見庄三郎君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(経済財        政政策、科学技        術政策))    海江田万里君    内閣官房副長官        内閣官房副長官  福山 哲郎君    副大臣        外務副大臣    伴野  豊君        財務副大臣    櫻井  充君        農林水産副大臣  篠原  孝君        経済産業副大臣  池田 元久君    大臣政務官        財務大臣政務官  尾立 源幸君        厚生労働大臣政        務官       小林 正夫君        防衛大臣政務官  広田  一君    政府特別補佐人        人事院総裁    江利川 毅君    事務局側        常任委員会専門        員        藤川 哲史君    政府参考人        内閣法制局長官  梶田信一郎君        国家公務員制度        改革推進本部事        務局次長     藤巻 正志君        人事院事務総局        給与局長     尾西 雅博君        総務省人事・恩        給局長      村木 裕隆君        総務省行政管理        局長       戸塚  誠君        総務省自治行政        局公務員部長   佐々木敦朗君        法務省刑事局長  西川 克行君        海上保安庁長官  鈴木 久泰君    参考人        日本銀行総裁   白川 方明君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○予算の執行状況に関する調査  (経済・財政及び外交・防衛に関する件)     ─────────────
  2. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  この際、仙谷内閣官房長官から発言を求められておりますので、これを許します。仙谷内閣官房長官。
  3. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 参議院予算委員会の集中審議開会に当たり、一言申し上げます。  十月十四日の本委員会における山本一太議員の質問に対し、事実に反した答弁や不適切な表現を使用した答弁がございました。改めて陳謝いたします。  また、十月十五日の本委員会における小野次郎議員の質疑中、委員会で決定された政府参考人に関し不適切な答弁がございました。委員会運営に異を唱え、また政府参考人に圧力を加えたと思われても仕方がない不適切な答弁であったことを認め、陳謝いたします。  今後、二度と不適切な答弁がないように国務大臣として真摯な答弁に努めてまいりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。(発言する者あり)
  4. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) ちょっと速記を止めてください。    〔速記中止〕
  5. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。  ただいまの件につきましては、理事会において後刻協議をいたすことにいたします。     ─────────────
  6. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、経済・財政及び外交・防衛に関する集中審議を行います。  質疑者はお手元の質疑通告表のとおりでございます。  それでは、これより質疑を行います。川上義博君。
  7. 川上義博

    ○川上義博君 民主党の川上でございます。  最初に、奄美の集中豪雨、大変な被害があったわけでありまして、人生設計が狂わされると。是非政府の対応をお聞かせいただきたいと思いますと同時に、被害に遭われた皆様に心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。  同時に、ハイチのコレラの問題がありますので、この支援策についても併せてお伺いをいたしたいと思います。
  8. 前原誠司

    ○国務大臣(前原誠司君) 今、川上委員より、ハイチにおけるコレラの感染の現状はどうかという御質問がございました。  現在、ハイチにおきまして、コレラの感染により、昨日の段階で感染者数は三千名以上に上っておりまして、死者数は二百五十名以上に増加しておりまして、かなりまた範囲が広がってきておりますこと、憂慮しております。特に、今後、人口が密集している被災民キャンプ等にも拡大をするおそれがあるということで、懸念をしているところであります。  現在、ハイチの政府との間で、いかなる支援が可能か、また、いかなる支援を求められているかという協議を行いまして、被害状況を注視しながら必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
  9. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 奄美についても御質問いただきました。  この度の奄美地方における大雨により、まず、亡くなられた三名の方、そして御遺族の方にお悔やみを心から申し上げます。  政府では、関係省庁災害対策会議を開催し、被害状況の把握や応急復旧対策等について政府一体となって対応いたしているところです。  また、二十三日には防災担当の東内閣府副大臣を現地に派遣をいたしました。私に対して東副大臣より、同日十七時過ぎ、被害状況や復旧状況、被災者の要望事項等について電話で報告をいただきました。雨もその段階では少し収まって、その後のことが心配だという御指摘もいただいております。  今後の災害復旧復興に関しても、被災した道路やライフラインの復旧、被害者の生活再建支援など、鹿児島県、地元地方公共団体と連携して、政府一丸となって全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
  10. 川上義博

    ○川上義博君 こういう問題は、即応性というか、もう迅速に対応するというのが信頼回復の原点になるわけでありますから、是非しっかりとした対応をお願いしたいなと、そのように思うわけです。  実は、昨日、北海道の補選がありましたけれども、なぜ我が党は敗北をしたのか。それは、私は、北海道の経済というのはもう惨々たる状況になっている。例えば世論調査に、政治と金と、あるいは景気対策、この二つをどちらを優先しますかという設問をすれば、必ず景気の方を良くしてほしいというのが一番、一等に出てくると思うんですよ。  だから、要するに、私も選挙区でよく声を聞きますけれども、もう政治と金は、検審で、裁判所でもう白黒付けてほしいという検審の意思というのがあると思うんですね。  だから是非、それでもなぜ負けたのか。やはり政府においては景気対策をしっかりやるということが最重点だと思うんですね。その辺りのことを是非お伺いしたいと思います、なぜ負けたんだろうかと。
  11. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 我が党公認候補、世代交代を訴えて若さを発揮して精いっぱい戦っていただきましたが、残念ながら当選ができませんでした。この結果は有権者の皆さんの審判でありますので、真摯に厳粛に受け止めたいと思っております。  敗因については、もちろんいろいろな側面があると思います。知名度の不足とかいろんな面もありますし、今、川上委員がおっしゃったような経済の厳しさに対する不十分さを指摘をされた部分もあると思います。また、政治と金の問題も、前の小林議員の辞職といったことも含めて影響もあったというふうに見ることもできます。  そういったこともすべて含めて真摯に受け止めて今後に当たっていきたいと考えております。
  12. 川上義博

    ○川上義博君 実は小泉内閣のときもあったんですけれども、小泉内閣は金融緩和はしたんだけれども一方で財政を緊縮した、真逆のことをやったために、あのときから景気が上がらないんですね。今に始まったことじゃないんですね。だから、その辺りのことは後半部分でお伺いをしますけれども。  昨日、総理は、日米安保条約改定五十周年に当たるこの年に同盟関係を二十一世紀にふさわしい形で着実に深化させたいと、このようにおっしゃっているんですね。安保条約をもっと深化させるということで、前鳩山内閣は、言わば新安保共同宣言、そういったものまでお考えになっているような節があったんですけれども、その辺りは、総理、念頭におありになるか。深化するということは、意思としてはあると表明されましたけれども、その先の新安保共同宣言を文書化するというようなことは念頭におありでしょうか。
  13. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 日米安保条約を深化させるという表現ではなくて、日米同盟を深化させるという言い方をずっと一貫して申し上げております。そして、さきのオバマ大統領との首脳会談の席でも、その要素として私の方から三点を挙げました。一つは安全保障の問題、一つは経済の問題、そして一つは文化や人材交流、この三つの側面から日米同盟を二十一世紀にふさわしいものに深化させたいということを申し上げ、オバマ大統領からもそれは大変結構なことだということを、そういった対応もいただいているところです。そういった意味で、今、川上委員からお話があったように、直接日米安保条約の何か新たなものというようなことまでは申し上げたわけでありません。  それから、共同宣言については、これからどういう形で首脳会談の結果を、もちろん首脳会談を踏まえなければいけませんので、どういう枠組みの中で考えていくかというのはまだ現在調整をいたしている段階であります。
  14. 川上義博

    ○川上義博君 まだ今議論途上ということなんですね。議論はもう既にスタート、まだしていないんですか。議論自体スタートしていなくて、年内にはそういったものは文書化できない、そういうことだと理解していいんですか。ということになると、APECでオバマ大統領がおいでになる、そのときに、そういった共同宣言を、新しい共同宣言をやるかどうかという議論をテーマとして持ち出されるかどうかということなんです。  それと同時に、オバマ大統領はいらっしゃいますか。何か多分来るだろうという話なんですけれども、はっきりさせていただきたいなと思います。
  15. 前原誠司

    ○国務大臣(前原誠司君) APECの会議に合わせてオバマ大統領は訪日をされる予定でございます。  先ほど菅総理から答弁をさせていただきましたように、そもそも初めから共同宣言ありきで作業を進めてきたわけではございません。たしか私の記憶が正しければ、鳩山前総理が就任直後にそういった可能性について言及をされていたことはございましたけれども、少なくとも今そういう前提で作業をしているわけではございません。  大事なことは、宣言をまとめることよりもより大切なことは、中身を詰めていこうと。先ほど菅総理が答弁をされましたように、安全保障、そして経済・貿易、それから人材交流・文化、こういった三つの柱の中で具体的な項目というものを今日米間で話をしておりまして、それをどうより同盟の深化につなげていくかといったことを話をしておりまして、ある程度の合意というのはオバマ大統領が来月来られたときに首脳同士で確認をしていただけるのではないかと期待をしております。
  16. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 今、前原外務大臣から答弁しましたように、何らかの形の発表はできると思っておりますが、いわゆる共同宣言という形になるならない含めて中身を現在詰めている段階であります。
  17. 川上義博

    ○川上義博君 分かりました。  武器輸出三原則ですね、防衛大臣、通告が遅くなったんですけれども、言及されておられますが、先々週の予算委員会では、どうも総理と防衛大臣との答弁、内閣不一致のようなことがあったんじゃないかという指摘があるわけでありますけれども、改めて見解と今後の検討の進め方を防衛大臣にお伺いしたいと思います。
  18. 北澤俊美

    ○国務大臣(北澤俊美君) お答え申し上げます。  これについては、るる委員会等で御議論がありますが、一部の方に閣内不一致ではないかというような指摘もあることも事実でありますが、全くそういうことではなくて、随分と御理解をいただいた御質問もいただいておるわけでありますが、総理も常々申し上げておりますように、この武器輸出三原則は国際紛争を助長するようなことのないための平和国家としての基本理念に基づくと、このことはしっかり堅持していくと。このことでは私の発言も総理の発言も全く同じでありまして、しかし、現在どういう状況にあるかといえば、十六回、過去、例外化を官房長官談話でクリアしてきておるわけでありまして、国際情勢の変化、それから装備品の調達が国際化しておるというようなこと、様々な状況を踏まえて、ただいま実施をいたしております防衛大綱の見直し、これの機会をとらえて、ただいま申し上げたような内閣としての基本姿勢を踏まえながらきちんと議論をしていくと、そういう段階であります。
  19. 川上義博

    ○川上義博君 質問主意書の回答の中に、武器輸出三原則等を取り巻く状況の変化を考慮しつつとあるんですね。この状況の変化というのは具体的にはどういうことを表すんですか。
  20. 北澤俊美

    ○国務大臣(北澤俊美君) これは、ただいまも申し上げましたように、装備品の技術向上が著しい世界情勢の中で、米国あるいはヨーロッパ諸国が共同開発を今進めております。それに日本は参画ができないというのがまず大きな問題であります。  それから、先ほども申し上げましたように、国際協力活動、そういうものに日本がどんどん積極的に参画をしていく、そういう中でこの武器輸出の三原則が足かせになっておる、これを逐一官房長官談話で例外化してきたと、こういうことでありまして、よく私、例に取るんですが、輸出という概念は、外為法に基づいて、日本の国で海外へ出ていくときにコンテナに積み込むあるいは飛行機へ積み込む、ここから輸出になるわけでありますから、したがって緊急援助隊が様々な機材を入れてハイチに行くといったときからこれすべてが輸出になって、本来ならばハイチへその使用した重機等は贈与してくれば、ハイチもいいし、それからまた日本もこれを送り返す費用が、莫大な費用でありますので、これが節約できるという意味での国際貢献にもなかなか合致がしないと。  様々な状況を勘案してしっかり見直しをしていきたいと、こういうふうに思っておる次第であります。
  21. 川上義博

    ○川上義博君 要するに、生産技術が世界の水準に、武器のですね、合わなくなってきつつあると。それは、その世界の水準に合わせるために共同研究、共同開発、はたまた共同生産までやるんだということだろうと思います。そういうことでよろしいですね。共同生産までやると。
  22. 北澤俊美

    ○国務大臣(北澤俊美君) まだそこまで踏み込んで議論をしておるわけではないわけでありまして、まず世界情勢からすると、米国が一国で開発をするということがなかなか難しくなってきておると。  そういう中で、日米でも協議をしておりますが、日本の基本的な素材関係、こういうものは非常に技術が高いわけでありまして、米側もこういうものについては日本の協力を得たいと、こういうふうに言っておりますが、これ協議をして、じゃ研究をするかといって研究はしたけれども生産に入れないというような問題があるわけでありまして、私たちは、今まさにおっしゃったように、平和国家の基本理念だけはしっかり守らなきゃいけませんけれども、世界の状況、流れにはしっかり対応していかないと、今後日本が装備品を調達するのに技術的に遅れる、それからそれを調達するのに長い年月が掛かる、そして結果的に高いものを買わなきゃいかぬと、こういう三重苦のようなものを何とかしてクリアしていくことができないかという、そういう意味での今議論をさせていただいております。
  23. 川上義博

    ○川上義博君 今、アメリカと共同研究というか、協力して生産間近になっているBMDですね、これはアメリカと一緒にやっているんです。これが生産できたらアメリカは当然どこかの国、第三国に移転しますよね、輸出をしますよね。その場合、日本は、やはり一緒に共同生産するんだということであれば、第三国に武器輸出を慎むんだということが空文化になってしまう。だから、今やっていることは将来的には三原則が基本的に変わっていくと、このようなことになるんじゃないですか。これは想定の、まあ想像の話なんですけれども。  どうなんですかね、今の話、BMDという、もう近々ですから、アメリカは必ずヨーロッパの方に売り込んでいくと思いますが。
  24. 北澤俊美

    ○国務大臣(北澤俊美君) 御指摘の日米での共同開発のミサイルの問題はあります。しかし、これは第三国へ米側が出したいと、こういうときには日本の了解を得なければならぬという取決めになっておりますので、まだ米側からそういう正式な申入れはございません。そういう中で、前倒しして私がここでコメントすることは控えさせていただきたいと思います。
  25. 川上義博

    ○川上義博君 次に、尖閣諸島の問題があるわけでありますけれども、官房長官は認めないんだと、尖閣諸島に対する上陸は認めないという答弁があったわけでありますけれども、上陸禁止の法的根拠は私はないと思うんですけれども、法的根拠はないんだ、ただ政府としては何人も上陸を認めないんだと、そういうことでよろしいんでしょうか。  というのは、実は石垣の市議会が視察を行うということで決議をして、今週中にでも上陸許可を求めるという意向があるようなことを聞いているわけでありまして、これが出てきたらやはりこれも認めないということになるんでしょうか。固定資産税の実態の調査をしたいんだ、別途市長がその実測調査をやらせてくれと、このように言っているわけであります。これも認めないんですかということ、あるいは、それを認めなければ政府が肩代わりしておやりになるんですかということです。
  26. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 国の機関を除いてこの尖閣諸島への上陸等を認めないというのは、所有者のまず御意思であります。  そこから、これを借り受けた政府といたしましては、当然、借り受けたということは占有権と管理権があるわけでありますから、この尖閣諸島の平穏かつ安定的な維持及び管理のために、政府としては何人も尖閣諸島への上陸を認めないという方針を従来から取ってきておるわけであります。  その上で、御指摘の地方税法第四百八条に基づく実地調査を行いたいという石垣市の要請につきましては、尖閣諸島の平穏かつ安定的な維持及び管理のためという政府の賃借の目的を踏まえて、現在政府部内で検討を行っているというところでございます。
  27. 川上義博

    ○川上義博君 私のつたない知識の中なんで確認していませんけれども、我々が例えばどこかの海岸に行きますよね、その海岸は国が管理していると、所有者は海岸までは、波打ち際は自由に出入りできるんだと。だから、私どもが尖閣の波打ち際に行って二、三メーター中に入り込むということは可能じゃないですか。それさえも駄目なんですかね。
  28. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 法律論としては、波打ち際に我々が行って、政府が管理する波打ち際、そこに我々が入れるというのは政府がそれを認めている部分であります。つまり、認めないということを政府なり公共団体が決めた場所については、我々も、それは管理者が認めないというんでありますから、入ったらそれは別途の問題が出てくると。つまり、所有者あるいは占有者、管理者が管理の方針としてそれを決めている部分については私どもは入れないところは入れない。つまり、それを解除されないと上陸とかそこに立ち入るということはできないということになるわけであります。
  29. 川上義博

    ○川上義博君 実は、これ以上言いませんけれども、日中の漁業協定、九七年だったでしょうか、あるんですね。そのときに例えば、これは聞いた話の、伝聞の域を出ていませんけれども、その前後には日中で、以南水域ですね、尖閣から二十七度線の南、以南水域については、中国側はできるだけ中国漁船を近づかせないと、日本政府も、尖閣に居住をさせたり、あるいは政府の構築物を造ったり、上陸したり、そういうことは控えてほしいという裏取引というか、そういうものがあったんじゃなかろうかという、まあ伝聞なんですけれども、そういう話が漏れ聞いているんですね。  だから、上陸をさせないというのは、その今の裏協定という、協定まではいっていませんけど、まあ暗黙のそういった了解があるためにそういう処置をとられているんじゃないのかなと。げすの勘ぐりかもしれませんけどね。そのように私自身、今思っているんですけれども、その辺りはどうなんですか。実態として、事実としてそのように実際なっているんですね。
  30. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 今、川上議員が御指摘になりました日中漁業協定でございます。一九九七年の十一月に署名をされた協定で、二〇〇〇年六月に発効をいたしております。一九九七年十一月ということでございましたら、これは橋本内閣ということになりましょうか、そのころであります。  今私どもが確認できるのは、川上議員がおっしゃったこの漁業協定の中で、中国が北緯二十七度以南水域への漁船の侵入を自粛する代わりに、日本は尖閣諸島への上陸を自粛するという約束がなされたのではないかと、こういう御指摘であります。結論からいいますと、そういう事実はないということでございます。  この日中漁業協定というのは、あくまでも排他的経済水域における海洋生物資源の管理を行うことを基本とする新たな漁業秩序を確立することを目的として締結された協定でございまして、二十七度以南水域、そこにこの尖閣諸島も入ってくるわけでありますが、それは漁業実態が非常に複雑でかつ錯綜していると、基本的には新たな規制を導入をしなかったということでございまして、むしろこの漁業協定は二十七度以南については何にも決めていないということだというふうに私どもは理解しておりますし、解釈して運用しているということであります。
  31. 川上義博

    ○川上義博君 実は、〇八年、台湾の遊漁船が尖閣の魚釣島の領海内に侵入をして、「こしき」という巡視船と衝突をして、台湾の船が沈没してしまったということがあった、領海内で。そのときに「こしき」はビデオテープを撮っていなかったと、ビデオを。向こうは撮っていた。そして、最終的には、船長以下十六人投げ出されたんですけど、まあ死亡者はなかったんですね。それを補償したというんですね。最終的に領海内で衝突したもので日本が一方的に、管区の那須という本部長が謝罪の書簡を出して、なおかつ賠償金を支払ったと。  実際、テープはそのときに何で撮っていなかったんだという話なんですね、海上保安庁の長官に聞きたいんですけど。そのことと同時に、賠償金払ったんですか。その賠償金の額は一体幾らになるんでしょうか。
  32. 鈴木久泰

    ○政府参考人(鈴木久泰君) お答えいたします。  平成二十年六月に、尖閣諸島周辺の我が国領海内におきまして海上保安庁の巡視船「こしき」と台湾の遊漁船が衝突した事案が発生いたしました。これは、当該遊漁船は単に航行していただけでありまして、魚釣りはしておりませんでした。私どもの巡視船が船名を確認するためにかなり近づいたところ、ちょっと近づき過ぎた部分もありまして、最終的に、吸引効果というんですか、相手の遊漁船は二十一トンの小さい船でこちらは千トンクラスの大きな船でありますが、吸い込みみたいな効果が発生をして衝突してしまって、相手の漁船が沈没したということであります。  これにつきまして、第十一管区本部長から、任務遂行のためとはいえ接近の仕方に問題があったということで相手を沈めてしまったということで、その遊漁船船長に対して謝罪の書簡を送付するとともに、賠償についても誠意を持って応じるという書簡を発出いたしました。その後、台湾側から請求がありまして、弁護士を立てて示談交渉を行いまして、適正な額で示談をして示談金を支払ったという事案でございます。
  33. 川上義博

    ○川上義博君 まだビデオの話答えていないのと同時に、例えば、私が聞いているのは、日本円で当時、船長だけには二千数百万円ですか、それを払ったと。その他の、あとの残りの十五人は額は分かっていないんです。トータル、大体どのぐらい払ったんですか。
  34. 鈴木久泰

    ○政府参考人(鈴木久泰君) 失礼いたしました。  ビデオを撮っていなかった点につきましては、先ほどお答えしましたとおり、船名確認のために近づいたところ衝突してしまったということでありますので、当方ではビデオまでは撮ってはいなかったということであります。  それから、示談金の額については、船長、乗組員二名、それから釣り客十三名それぞれと交渉して、弁護士がきちっと交渉して示談を払っておりますが、これは相手私人との示談の問題でありますので、示談金の額についてはお答えを控えさせていただきます。ただ、示談の内容としては、その船を沈めた船の代金とか、あるいは釣り具等はもう一緒に沈んでおりますので、そういったものの物損、それから慰謝料等でございます。
  35. 川上義博

    ○川上義博君 ビデオ、普通だったら接近しているとビデオ、そこから開始するんでしょうけどね、それもまたおかしな話だと思うんですね。だから、私は、そういう事件が、事故があったから初めてやっぱりビデオを撮らなくちゃいかぬ。向こうの方はビデオを撮っていたというんですから。だから、そこからこの反省の上に立ってビデオを撮影するようになったんじゃないのかなというふうに思うわけでございますけれども。  それはそれとして、総理、昨日、私も選挙区の鳥取でおったんです。おとつい農協の大会が、千人規模の大会があったんですね。TPPの問題でもう大変な批判を受けているんですね。だから、総理、このTPPにまず言及した決意、どういう決意があって言及されたんだと、最初にそれを聞きたいと思います。
  36. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 御承知のように、我が国は基本的には貿易の自由化という方向をいろんな分野で進めてまいりました。APECもその一つの場であります。しかし、この間、例えばお隣の国韓国などに比べると、FTAやEPAなどの締結が、いろんな数の問題、あるいは貿易に占める割合の問題などいろいろ見方がありますが、かなり全体としては遅れてきていると。先日、ASEMに出かけたときも、韓国大統領は翌日EUとのEPAの調印式だと言っておりましたが、日本はEUとの間もまだ進んでおりません。  そういったことの中で、もう一方で、APECをちょうど対象としてアジア太平洋自由貿易圏、FTAAPの構築を目指すということでは、APECの従来からの会合の中でも、基本的な方向性はそれぞれ参加国の中で同意をいたしております。  その中で今問題となっている環太平洋パートナーシップ、TPPについて、これは率直に言って、比較的最近、最初は小さな国幾つかから始まり、その後アメリカなどが参加して非常に注目をされるようになった協定の交渉が一部始まっているわけであります。そういう全体の中で、我が国としてこういった問題について交渉への参加を含めて検討していく必要はあるのではないか。もちろん、その前提としてといいましょうか、日本における特に農業の再生というのか、農業の、日本における活力を持った農業として一方で再生させていくという問題との両立など、かなり難しい問題があることはよく承知しておりますので、そういったことも含めた中での検討をすることを所信表明の中でも申し上げさせていただきました。
  37. 川上義博

    ○川上義博君 APECで今の問題を議題として取り上げられるんだろうか、その辺りの心配があるんですね。  我々がマニフェストのときに、アメリカとの自由貿易の中に、やるんだという文言をだれかが入れたら大変な批判が起きて修正したんですね。修正したにも、そういう前提があるにもかかわらず、突然、消費税もそうだったんですよ、突然、例えば今回のこの問題も出される。で、熟議をするとおっしゃった。ところが党内はなかなか熟議も何もないんですね。相談がないんですね。だからその辺りは、これはしっかりと党内で議論しなければいけないと、そのように思うんですね。その辺りはどうなんですか。
  38. 前原誠司

    ○国務大臣(前原誠司君) 玄葉政調会長は国家戦略担当の閣僚として内閣にも入り、また党の政策のかなめの役もしておられますし、またその玄葉政調会長の下で山口壯衆議院議員をPTの座長として、より自由な貿易、TPPのみならずFTA、EPAどうしていくのかということについて党内でも十分議論が今行われていると、あるいは関係の団体からもヒアリングをされているということでございますので、党の中でも、今までも十分議論をしていただいていると思いますが、これからも是非大所高所から御議論いただければ有り難いと、このように思っております。
  39. 川上義博

    ○川上義博君 農林大臣にちょっとお伺いしたいんですけど、TPPに、国会で多分、私は批准されるかどうか、国会通るかどうか分かりませんけど、今所得補償、戸別所得補償やっていますよね。その前提というのは、需給調整ができるんだということが前提になっておると思うんですね。ところが、これに加盟して関税がゼロになると需給調整そのものができなくなるんです。戸別補償政策なんて、こんなものどっかにすっ飛んじゃいますから。その辺りをどのように、片ややろうとしている、片や関税撤廃の条約に入ろうとしている。これは少し疑問だ、どんな世界になるんだろうかと思うんですね、私は。  だから、要するに、それをやると、すべて直接支払を、再生産可能な農家は直接支払をせざるを得なくなるんですよ、日本に農業を存在させようとすれば。そのお金たるや、まさに膨大なお金になると思うんですね。その辺りのことを、農林大臣、お聞かせいただきたいと思います。
  40. 鹿野道彦

    ○国務大臣(鹿野道彦君) 今の川上先生からのお話は、いわゆるWTOにおきましていわゆる国際ルールとしてどれだけの国内政策というものが許容されるかというような問題の絡みでございますけれども、まだWTOドーハ・ラウンドは結論が出ておりません。しかし、少なくともその枠というふうなものは、当然このWTOで話が付けばその中での枠というふうなものは出てくるわけでありまして、ある程度限定的になるというようなことも考えておかなければならないのかなということも含めて、今TPPというふうな問題につきましては、どういう協定なのか、どういう交渉になるのか、そしてそのことによって国内にどういう影響を及ぼすのだというようなことを総合的に今検討をいたしておるということでございます。
  41. 川上義博

    ○川上義博君 時間がもうないものですから、わざわざ片山大臣に、私、昔、県議会、知事の時代からよくやり合った仲で、今日わざわざおいでいただいて、けんか上手なんですね、口げんかなんか特に得意中の得意でありまして、是非財務省とバトルをやっていただきたいと。  これは地方団体が片山大臣に是が非でも望んでいることなのでありますけれども、まず地方交付税ですね。財政審で、交付税の縮小に向けて、縮小するんだと、特別な加算ももうやめるんだみたいな議論があるんですよ。だから、これは是非財務省とやり合ってもらわなければいけないですね。その辺りの決意を披瀝していただきたいと思います。
  42. 片山善博

    ○国務大臣(片山善博君) 川上義博議員にお答えをいたします。  先日、財政制度等審議会で今議員がおっしゃったような議論があったことは私も承知しております。  実は、私も数年間この財政制度等審議会の臨時委員をやったことがありまして、そのときの印象を申しますと、やはりどうしてもそれは国家財政を基本的に考える、そういう立場の審議会でありますから、地方財政のことよりは国家財政のことを考えるという、そういう意見が多い、そういう方面に理解と造詣の深い方が多いということは確かだろうと思います。それで決まってしまうわけではありませんで、それは財務大臣の諮問機関でありますから、そこでの答申のようなものは別途政府全体としてまた検討するということであります。その際には、地方財政の立場を踏まえて大いに私も意見を申し上げていきたいと思います。その上でバランスの取れた地方財政と国家財政との関係が築かれるのではないかと思います。  先ほど財務省と大いにバトルをというお話がございましたが、私は、むしろ交付税の問題というのはもうバトルをしなくてもいいような仕組みにしなきゃいけない。毎年毎年、来年度の交付税が幾らになるのかというのを地方団体ははらはらはらはらして、総務省に頑張ってくださいと言って、終わったらありがとうございましたと言うんです。小泉改革のときに大幅に減らされまして、それでもありがとうございますと皆さん言われるものですから、私は鳥取県知事として、何でこんなことにお礼を言わなきゃいけないんですかと言ったようなこともあるんですが。  いずれにしても、ルール化をして透明化をして、地方団体は数年間はこの交付税の中で自主的にあと税をどう考えるかということを、そういうことを考えながら財政運営ができるようにするのが地域主権改革時代の地方財政の在り方ではないかと思っております。
  43. 川上義博

    ○川上義博君 残念ながら、一番肝心な景気・経済対策のことを質問ができなくなったんですけれども、これはどうしてもやりたかったんですね。だから、リフレ政策をやっぱりやらなければいけない。それはお金を、要するに量的緩和をもっとしなければいけないということなんですね。今パネル用意しましたけど、(資料提示)アメリカとかあれは物すごく貨幣の流通量を上げておるんですよ。二倍も上げているんですね。ところが、日銀は不動の姿勢なんです。全く上げようとしないんですね。  だから要するに、そういった金融政策、量的緩和をする、貨幣をもっと循環、市中に流通させる、そして別途財政もどんどんやるという二頭でやっていけば必ず今のデフレは脱却できると思うんです。ちぐはぐのことをやっているからいつまでたっても脱却できないんです。だから、次の機会はどうしてもその質問をしたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。  今日はありがとうございました。
  44. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で川上義博君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  45. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、礒崎陽輔君の質疑を行います。礒崎陽輔君。
  46. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 こんにちは。自由民主党の礒崎陽輔でございます。  まず、奄美大島異常豪雨によりお亡くなりになった方の御冥福をお祈りいたすとともに、御遺族の皆様にお悔やみを申し上げます。また、被災し、避難生活を続けられている皆様に心からお見舞いを申し上げます。あわせて、救助活動に従事し災害復旧に努めている皆様に敬意を表します。ここで政府に、現地に対し最大限の支援を行うよう要請いたしたいと思います。  さて、委員会冒頭に仙谷内閣官房長官の陳謝がありました。我が党としては、なお不満な点があり、先ほどの陳謝では了解ができません。  先々週の当委員会において仙谷長官は、我が党の山本一太委員の質問に対し、この新聞は本当かどうかなんという国会質問聞いたことがないと、自ら野党時代に同様の質問を繰り返しているにもかかわらず委員の質問を批判し、加えて、それは最も拙劣な質問方法であると委員を誹謗中傷しました。  また、柳田法務大臣への質問に際しては、委員の指名がないにもかかわらず挙手をし、内閣官房長官の調整権限を越えた全く所管外答弁をあたかも委員の質問が不適切であるというような説教口調で続けました。  さらに、みんなの党の小野次郎理事の質問に対しては、答弁を求めていないにもかかわらず政府参考人に対する小野理事の質問を批判し、こういうやり方は甚だ彼の将来を傷つけると、政府参考人に対する恫喝とも取られかねない発言をしました。全くの言語道断であります。  内閣官房長官は従来女房役と言われています。女房役とは、内閣総理大臣を支え、政府と与党、政府と野党をつなぎ、その関係の円滑化を図るのが仕事であります。それにもかかわらず、女房役自ら国会における審議を妨げ、与野党の国会議員に迷惑を掛けている。円滑化に意を用いなければならない人が今や混乱の中心にあります。私は仙谷長官には女房役の資格はないと思います。  私も立派な人間じゃありません。これまでの議論の中で、激高して言い過ぎ、後で謝罪をしなければならないということは幾たびもありました。しかし、仙谷長官のように、国会という最も公の場において他人を見下したような思い上がった発言を繰り返しているのは、あなたの異常さを感じざるを得ません。  次に蓮舫大臣、蓮舫大臣、具体的な話は関連質問の中で出てくると思いますが、前委員会においてファッション雑誌の写真撮影に関して、あなたは参議院事務局の職員に責任を押し付ける答弁をしました。参議院議員である私たちにとって、事務局の職員は言わば部下のようなものであります。部下に責任をなすりつけるような人には、その発言の真偽のいかんを問う以前に人の上に立つ資格がないと私は思います。  柳田法務大臣も、今はいませんか、当委員会や法務委員会においてずさんな答弁を繰り返し、答弁に窮すると開き直った発言をするという場面が繰り返されています。  もちろん、私の信頼する立派なお人柄の大臣も中にはいらっしゃいます。しかし、幾人かの閣僚たちが内閣の矜持を大きく傷つけています。法律用語に人格なき社団というのがありますけれど、菅内閣はまさに人格なき内閣と言われても仕方がありません。今後こういう事態が続けば、私たち野党も重大な決意を持って対応することを申し上げたいと思います。  今までのことにつきまして、菅総理の御所見を伺いたいと思います。
  47. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) いろいろ御指摘をいただきました中で、既に官房長官も謝罪をされ、また、蓮舫大臣も一定のおわびをされたと思っております。  その意味で、そういうことを含めて、私は、現在の内閣の閣僚の皆さん、そういう幾つかの不十分な点はあるかもしれませんが、少なくともそれ以外のところでは大変頑張っていただいていると、このように思っております。
  48. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 それ以外のところで頑張っておるという答弁もまた相当な答弁でありますけれども、与党の人も少し反省してくださいよ。これは反省がなければ国会はおかしいんです。国会というのは、議論を闘わしてお互いきっちりと議論をするのが国会であります。何か頑張っておるというようなそんな答弁じゃいきません。一言一句を、閣僚の答弁というのは重要な答弁であるということを併せて申し上げておきたいと思います。  この問題は引き続き、先ほど委員長が理事会で協議をするというお話でしたので、引き続き協議を我が党としてもさせていただきたいと思います。  さて、本論に入ります。  平均で一・五%の給与の引下げをするという本年度の人事院勧告が既に提出されております。今後、給与改定をどのように取り扱う考えでしょうか。総務大臣にお伺いいたします。
  49. 片山善博

    ○国務大臣(片山善博君) 礒崎委員にお答えを申し上げます。  人事院勧告につきましては、現在その取扱いを検討中であります。  ここでも、この議場でも、委員会室でも何度もお答えいたしましたけれども、そもそも公務員の労働基本権制約の代償としての人事院勧告制度、これは基本的に尊重しなければいけないと私は思います。  一方では、現下の厳しい財政事情、経済事情などもありまして、そのことをどういうふうに政策に織り込むのかという、これもやはり検討はしなければいけない課題だと思います。これらをどういうふうにバランスさせるのかということについて今最終的な調整を行っているところであります。
  50. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 報道によりますとと言ったらまた仙谷長官にしかられますけどね、報道によると、十月十八日に玄葉大臣と片山大臣、会われていますよね。そこで、報道は、勧告どおりの実施だという報道が出ておりますけど、これは間違いですか、片山大臣。
  51. 片山善博

    ○国務大臣(片山善博君) 今の段階で、その報道が間違いであるとか間違いでないとかということを申し上げるつもりはありません。  いずれにしても、政府としての方針を決めましてそれを表明いたしますので、その段階で御意見なり御批判なりいただければと思っております。
  52. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 まあ、参議院予算委員会は片山大臣も初めてでしょうが、参議院は厳しく聞きますのでね。今、うそという答弁まではしなかったでしょうけど、十八日にどうしたんかと聞いておるんですから、私は本当にもっと率直に国民にお答えいただきたいと思います。  それを踏まえまして、今回の報道によれば、結局労働組合に配慮して勧告どおりの実施だと言っていますけど、こんなことでは国民の信頼が我々得られるとはとても思えません。  片山総務大臣は、就任早々の会見で給与改定には一定の幅があるというような趣旨の記者会見をしておりました。この考え方は変えられましたか、変えていないですか。
  53. 片山善博

    ○国務大臣(片山善博君) 先ほど御答弁を申し上げましたときに、十八日に玄葉大臣と会ったということ、これは事実であります。ただし、そこで何が話し合われて新聞にどう出たかということにつきましては、そのことについては現段階ではお答えを申し上げないということを言ったわけであります。  私は、この給与の問題というのは、就任しましたときに自分の考え方を述べました。それは、さっき申しましたように、人事院勧告制度、自治体でいいますと人事委員会勧告制度ですけれども、これは基本的に尊重しなければいけない。だけども、財政事情その他の事情をどうこれとバランスさせていくのかということ、この兼ね合いだということ、この考え方は変わっておりません。  現に、昔のことになりますけれども、私が鳥取県で知事をやっておりましたときに似たような状況がありまして、人事委員会の勧告は一方で出ましたけれども、それと関係なくといいますか、それよりもいわゆる最近の言葉で言うと深掘りというのをやったこともあります。そのことは決して間違ってなかったと私は思います。  ただ、今のこの国の置かれた状況の中で総務大臣としてどうするかというのは、これはまた別の立場、別の時期でありますので、これをどうするかということを今関係大臣とともに考えているということであります。
  54. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 片山大臣の答弁の最後がえらい小さな声になった、そういう答弁だったですね。まあまあ、言えないというんだったら今は聞きませんけれど。  じゃ、総理にちょっとお伺いをいたしたいと思います。  これもよく言われていることであります。昨年の民主党の総選挙のマニフェストでは、五兆三千億円ある総人件費の二割を削減し、一兆一千億円の財源を捻出するということに、これは皆さんのマニフェストの表紙に近いところに書いてあるわけですよね。これは当然、総理、実施する考えですよね。
  55. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 国家公務員の総人件費二割削減ということを私たちがマニフェストでうたったことは、おっしゃるとおりであります。その方向に向けて、まず第一に地方分権の推進に伴う地方移管、また第二に各種手当、退職金等の水準や定員の見直し、さらには労使交渉を通じた給与改定など、様々な手法により四年間を掛けて平成二十五年度までに達成をすることを目標といたしております。
  56. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 まあ、やるという答弁だったと思うんですけどね、もう皆さんが政権取ってから丸一年たったじゃないですか。何やったんですか。何にもやっていないんです。定数削減は、今二十六年度までの五年間の削減計画はあるんです。あるけど、これは自民党政府時代に作ったものでありまして、かつ純減じゃないんですよ。またそれ振り替えていいというような計画なんです。ここも、定数削減も民主党内閣になってから何一つ手を加えていない。  そして、さらに今の、まあ今はっきり言いませんでしたけど、新聞報道によると人事院勧告どおりの実施をやるというような、こんな感じで今動いている。もう一年たったんですよ。あと三年あるのは認めますけれど、三年間皆さんが政権を取っているのかどうか、それはまた別問題ですけどね。全然何もやっていないと言っても不思議じゃないと思います。こんなことでいいんでしょうか。  総理は最近、現場の意見をよく聴かなきゃならぬという答弁をします。玄葉大臣、いかがですか。
  57. 玄葉光一郎

    ○国務大臣(玄葉光一郎君) 礒崎委員にむしろお聞きしたい思いもありますけど、ゲンバの場合は玄葉大臣という意味なのか、現地現場という意味なのかですね。  恐らく、現地現場の意見をしっかり聞かなきゃいけない、あるいは党内の意見もしっかり聞かなきゃいけない、あるいは党外の意見もしっかり聞かなきゃいけないという意味でおっしゃっておられるとすれば、それは当然のことだというふうに思います。
  58. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 いえいえ、そういうことを聞いておるんじゃなくて、あなたに聞いているのは、現場がどうかって聞いておるんじゃないんですよ。玄葉大臣に聞きたいのは、あなたは政策責任者でしょう、民主党の。だから、今言った総人件費の二割の削減をちゃんとやるんですかと、それにしては何にもやっておらぬじゃないですかということに聞いておるんです。そんな変な答弁せぬでくださいよ。
  59. 玄葉光一郎

    ○国務大臣(玄葉光一郎君) 礒崎委員に、そういう意味であれば、そういう観点からしっかりお答えをいたしますけれども、政調会長という立場で閣僚を兼務しているということでございます。  どうやって人件費削減をしていくのかということでありますけれども、一つは地方移管と、こういった問題がある。そして、退職金あるいは諸手当の問題もあると思います。さらに、来年通常国会に提出を予定の、言わば労使交渉を通じて民間同様の給与交渉をするんだと、こういう問題もあります。その他、その他様々な手法が私はあり得ると、こういうふうに考えています。
  60. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 結局、やる気ないんですよ。何もまだ、一年間民主党政権が掛かって、あなた方があのマニフェストで私たちから政権取ったんでしょう。取って一年たっているけど、何も具体的に考えていない。今、でもそんな状況じゃないですよ。  ちょっとこの辺は配付資料を先に説明しましょう。(資料提示)  配付資料の一番、これよく見てください。国と地方がどれだけ行革をしているかというグラフであります。この間、十年間見てみました。この間に独法化をやっております、独立行政法人化をやっておりますが、それをやると比較できないので、これもお役所に聞いて、その影響を除いて純粋に行政にかかわる公務員どれくらいを減らしたかというグラフが一番であります。これ見て分かりますように、地方はこの十年間にもう一五%も定員削減しておるんです。国はたったの五%もいっていないんですよ。全然国の努力が足らない、私はそう思います。  もちろん、それは自民党政府の時代もあったわけですから、そのことは今私も振り返って言っておるわけで。ただ、今の状況はこうであるということは、別に自民党とか民主党とかいうことでなくて、そういう状況であることは理解してほしいと思います。  二枚目のデータを見てください。二枚目のデータは国と民間の給与を比較したもの、比較というか、これはどれだけこれも十年前から減ったかというデータであります。確かに、人事院も給与の見直しきちんとやっております。したがって、民間給与の下がり具合に応じて、これは水準は違うんですよ、水準を比較したものじゃありませんから。水準はこれ公務員の方が高いと思います。高いですけれども、最近まではまあまあ人事院勧告も効いてきてたけど、やっぱりリーマン・ショック以後、物すごく今民間給与が下がっておる。特に去年の下がりは相当大幅であります。こういう状況に今あるということを私は客観的にまず申し上げたいと考えております。  こういう状況の中で今私たちがやらなきゃならぬのは、やはり行政改革をやらないともう国民の信頼が生まれないと思います。私も、公務員給与を引き下げろというのは本来不本意であります。最近の公務員たたきは行き過ぎております。むしろ公務員の士気を上げることを一生懸命やっていかなきゃならない。そして、正しい政治主導は、公務員の能力を一〇〇%引っ張り出す、引き出す、そういう政治主導をやっていかなきゃならぬと私も思うんです。  私も昔、ある市役所で財政の責任者をやっておりました。労働組合の幹部が、財政難で給与カットをする団体が増えるんで心配してよく私のところを訪ねてきました。そのとき、その労働組合の幹部に私は、やはり市の財政が悪いのを職員に押し付けるのはいけない、だから、私の目の黒いうちは給与カットはしないと言っておったんだ、私は。だから労働組合の評判は良かったんだ。しかし、その代わりに定数削減はきっちりとやらせてもらうから、それには文句言うなよと、そういう言い方をしておったんです。  しかし、今そんな状況ではないんです。それはかなりまだいいときの話であります。大分県の田舎の都市に行きますと、住民はこう言うんです。まあ礒崎さん、この町じゃ公務員だけ給料がいいと、あとはみんな貧乏ばっかりやと。私が言ったんじゃないですよ、町の人がそう言うわけであります。市役所の職員が、大体市役所の職員は共稼ぎが多いんです。大体社内結婚が多くて、それはもちろん女性の社会進出は結構なことですし、市役所の職員同士が結婚することが、それを悪いとか言うつもりは全くありませんけれど、まあそんな状況を、地方都市のお店や会社に勤める人には大変今うらやましい状況になっている。公務員だけ給料がいいじゃないかというのがいっぱい言われます。  その中で、最近の検察庁をめぐる事件を見ても、本当に今、国のエリートというものがおかしくなっておるんじゃないかと思います。私は公務員のOBでありますから、私が申し上げたい。やっぱりここは、この霞が関の公務員も日本全国の公務員も一回出直さないかぬのじゃないかと、私はそう思うわけであります。一度、国民の信頼を取り戻すために、公務員がみんな一斉にやっぱり頭を丸めて出直す必要があると私は思います。まあ髪が丸められないような人もたくさん座っておりますけれどもね。まあ女性議員は丸めなくても結構でありますけれども。  何を言いたいかというと、要は、先ほど言いました総人件費の二割カットは、昨年、総選挙の民主党のマニフェストです。余り気が付いていただいておらぬのですが、今年の参議院の自民党のマニフェストにも総人件費の二割ということが書いておるわけであります。  要は、与党と野党第一党の自民党のマニフェストが一致しておるんです。これは極めて珍しい事態であります。民主党と自民党のマニフェストが一致している。これで国民を私、裏切るわけにはいかぬと思うんです。もう一度菅総理の御答弁を求めたいと思います。
  61. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 片山総務大臣、まず。
  62. 片山善博

    ○国務大臣(片山善博君) 礒崎議員から幾つか多重的な御質問がありましたのでお答えを申し上げたいと思いますが、公務員の給与について国民の理解をもっと得る努力をしなければいけないんではないか、得られるものでなければいけないんではないかというのは、もうそのとおりだと思います。  そのためには、いろんなことがあると思いますが、一つは、私は非常に重要なのは情報公開だと思います。私も知事のときに最初にやったことは公務員の給与の実態を情報公開したことであります。それに基づいていろんな批判が出て、それを直していったという経験があります。  それから、特に地方公務員について、特に市町村の場合に、職員の給与が地域の民間の従業員、労働者の皆さんの給与に比べて非常に高いので、言わばうらやましいというか、場合によっては公務員貴族というような言葉も私も聞いたことがあります。そういう批判が多いことは事実であります。  本来、公務員の給与というのは、もう礒崎議員御承知のとおり、生計費、それから国、地方の公務員の給与の実情、それから地域の民間の給与の実態、その他の事情を考慮すると、こうなっております。これらが適切に反映されれば、私はそんなに批判されるようなことはないと思います。  それは、例えば、従前でありますと、国だけに準拠していたという地方公務員のその給与の取扱いの実態もありました。市町村に行くと県に準拠するという、これを踏襲しているところもありますが、そういうところになりますと、やっぱりその地域の住民の皆さんから見たらやはり変だなということは出てくるんだろうと思います。  ですから、さっきの幾つかの要素がきちっとバランスよくそれぞれの自治体の職員の給与に反映されるような、そういう改善の余地、工夫の余地は私はあるだろうと総務大臣になって思っております。  それから、本題の二割カットでありますけれども、これは先ほど総理から答弁がありましたけれども、何もやっていないわけではないんです。これから順次具体化するものが出てくると思います。例えばそれが、一つがさっき玄葉大臣からもお話がありましたけれども、出先機関の地方移管ということで、何か押し付けではないかという話がありましたが、そうじゃなくて、まず無駄なものは排除して、国民にとって必要なもの、その中で国に残すもの以外のものは原則としても地方に受け取ってもらおうということでありますから、無駄なものを押し付けるということではありません。ですから、無駄を排除することで一つは定数を削減できて、それから地方に移管することでまたスリム化されるということです。  それから、今一生懸命力を出しておりますのは補助金の一括交付金化でありまして、これは地方に移るということなんですが、実は副次効果がありまして、それは、例えば補助金分配業務に従事している各省の職員を減らすことができます。そういう効果もあります。その他、単価の問題でありますとか、これは給与の水準でありますとか、それから退職手当とか、そんなものも含めて一つのパッケージとしてやりたいということであります。
  63. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 もう片山大臣、聞いていないこと答えなくていいですよ。  さっき聞いたのは、片山さんも政治家になったわけでしょうけれども、要は、民主党の公約と自民党の公約が一致しておるじゃないですかと、だから二割カットをやるんでしょう。総理に聞いておるんです。総理、答えてくださいよ。
  64. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 与党の民主党、そして野党第一党の自民党の基本的な方向、幾つか一致していることも、私ほかにもあると思いますが、この公務員給与、総人件費の二割カットということで、削減ということで一致をしていることは大変心強い思いがいたしております。  今、片山大臣からもいろいろの具体的なことが言われましたけれども、もちろんこの問題、そう簡単なことではありません。やはり国民の皆さんから見て、民間の水準、これもいろんなレベルがありますけれども、それと懸け離れた高い水準ということの、やはり国民の皆さんから見るとそうした不公平感というものがかなりある。そういう点では、それをどうやって是正するか。  ただ、そのときに、まさにどのような形でそれを進めるかにおいて、実は昨日も全閣僚が集まって幾つかの政策議論をいたしたわけでありますが、地方に出先機関を移転する問題も、そうすることによってより効率化する、二重行政を効率化すると同時に、国の国家公務員の人件費負担を単に振り替えるだけではなくて、地方も少なくなった中で財源も含めて受け止めてもらうと。  また、今総務大臣がお話ありましたように、一括交付金についても、単に一括交付金化するという効果だけではなくて、その交付金化することによって、個々の補助金を決めている仕事そのものが不要になることによってその部分の定数を削減することも可能なわけでありまして、そういったまさに様々な手法を駆使して四年間掛けて実現をしていきたいと。  多分、自由民主党ももしこれを実行されようと思う場合には、そういうやり方以外でもしいい案があれば是非礒崎議員からもお教えをいただきたいと、このように思います。
  65. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 何にもやっていないんですよ。やっていると言うけど、今の一括交付金だって対象は四兆円、四兆円を三兆円減らすと言った人もいましたけど、そんなことなるはずないんで、今出ているのは二十数億でしょう。これはまあ今後やると言うのだから、それは期待して待っておきますけどね。  それから、地方へ移管といったって、地方移管だって人件費ただにはならぬでしょう、事務が移管したってお金は掛かるわけだから。そんなことを言っていてもしようがない。  ただ、菅総理、二割削減って物すごく大変なんですよ、これは。そんなことで出てくるような数字じゃないんですよ。いい案何かと。いい案はもう二つしかないんですよ。定数削減をどんとやって給与削減もどんとやる、それを掛けるでするしかないですよ。そんな、地方移管だとか一括交付金とかで二割削減、一兆一千億やなんか出ると思ったらこれ大間違いですよ。認識が違いますよ。  そこで、今さっき片山大臣も言っていたけれど、要は、まことしやかに、労働基本権の代償措置として人事院勧告制度があるから、人事院勧告以上に給与の引下げを行うことはできないというような誤った考え方がえらく蔓延しておるんだけど、さっきそんなことはないという答弁を片山大臣からいただいたと思いますけど、そんなことはないですね。もう一度、そこだけ答えてください。
  66. 片山善博

    ○国務大臣(片山善博君) 過去を振り返りますと、人事院勧告どおりに給与改定をしなかった、けちったといいますか、それはあります。国の場合もありますし、それから自治体の場合には、現在でも人事委員会の勧告とは違った形の給与改定をやっているところ、それは下げるという意味でやっているところは数多くありますし、私自身も鳥取県でそういうことをやった経験があるということを申し上げたわけであります。
  67. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 ありがとうございました。それはもう大事なんです。こういうことも、そうだと言うんだけど、意外と平気で間違ったことを言う人多いんです。  たしか鈴木善幸内閣のとき、昭和五十七年、私が役所に入った年だったんです、そのときに人事院勧告を凍結しました。このときも労働組合が裁判を起こしましたけれど、最高裁判所まで行って国側が勝訴をしております。だから、給与カットをやったからって違憲じゃないということは最高裁判所も認めておるわけです。  今日、資料を付ければよかったんですけど、地方はもっと大変ですよ。今、一般職の給与カット、市長とか副市長とかそういう人じゃなくって、要は一般職、普通の職員の給与カットを行っている団体はもう既に四割以上に及んでおります。そして、国と同様の人事委員会制度のある都道府県では六八%の団体で、そして政令指定都市でも二二%の団体で給料のカット、給与じゃない、給料というのは本俸ですね、本俸のカットを行っているんです。七府県においては実に八%を超える給料のカットを行っております。地方はそれだけのことをやっておるわけです。それをやっておるのに、国家公務員だけが人事院勧告制度っていろんな人が言うんです。役人も言っている。  結局、君らは何考えているんだと私は役人には言うんですけど、おかしいじゃないかと。地方の公務員はここまで努力をして塗炭の苦しみを味わってそこに住む住民と苦労を分かち合っているのに、国家公務員だけが何か人事院勧告制度があるから給料を下げられないというような誤った話が蔓延している。私はそういうことはおかしいと思います。  もう今、片山総務大臣からそういうことではないという答弁をいただいた。これはもう当たり前のことだと思いますけれども、これを皆さんがしっかりと頭の中に置いてやってください。  さっき総理言いましたけれども、そんな二割カットなんか簡単な話じゃないですよ。これは私も、民主党も自民党もやや芸がなかったかもしらぬけれども、自衛官も入っているんです、自衛官の給与まで、この人件費の中には。そこまでを含めてどうやって二割カットをやるのか。正直言って、今この定員管理やっている役人はもう頭を痛めていますよ、どうやるんだと。それはもう一括交付金とか地方移管とか、そんなみみっちい話で二割も削減するはずないでしょう。  玄葉大臣、もう一回ちょっと、どう思いますか。(発言する者あり)はあじゃないですよ、あなた責任者でしょう。
  68. 玄葉光一郎

    ○国務大臣(玄葉光一郎君) 礒崎委員にお答えいたしますけれども、私もかつて公務員制度改革担当大臣をやっておりました。そのときに給与関係の閣僚会議で、一言で申し上げれば、現下の厳しい経済社会情勢、国の財政状況を踏まえれば、国民の理解を得るためにも公務員給与については厳しい姿勢で臨むことが求められているということを申し上げたわけであります。それを踏まえて、様々な給与関係の閣僚の皆様からも発言があって、まさに今調整中であるということなんですね。  ですから、先ほど申し上げた退職金とか給与の民間同様の労使交渉とか様々な手法があると思いますし、先ほど抽象的に申し上げましたけれども、そういったことプラスアルファで何が考えられるのかということをまさに今真剣に考えているところでありまして、礒崎委員がおっしゃるように、なかなか大変な話です、これは、一・一兆というのはですね、二割というのはですね。ですから、何とかそれを達成できるように、今は……(発言する者あり)
  69. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) お静かに願います。
  70. 玄葉光一郎

    ○国務大臣(玄葉光一郎君) 今は閣内では片山大臣がこの二割の削減の担当大臣になってその工程表を作るということで、私も、党の立場もありますから、共に今案を作り上げている最中だというふうに御理解をいただきたいと思います。  なお、せっかくなので、先ほど礒崎委員がとても大事なことをおっしゃったと思っていまして、公務員給与を、私は人件費全体を縮減しなきゃいけないと思うんです。  ただ、そのときに全体の士気が下がるような縮減の仕方というのは私は注意をしなきゃいけない。つまりは、やはり全体が縮減していく中でも頑張っている人はやっぱり上げていく、そういうめり張りを……(発言する者あり)いや、お互いに知恵の出し合いですから、そうやっていかないとこれから私は良い人物が公務員に集まってこないと、そういう問題もありますから、そういったところにも留意して、また給与カーブにも留意していかなきゃいけないんじゃないか、そう考えております。
  71. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 まあ、それは言葉でいろんなことは言えますけどね。二割カットをやると言ったら、もう分かる人は分かっているはずです、大幅な定員削減と大幅な給与削減やるしかないんです。  それを本当に、今テレビを見ている全国の公務員の皆さん、霞が関の公務員の皆さん、悪いけど、ここはいったんみんなで意を固めて、国民に出直そうと、ここで公務員が一致団結して、そうでなきゃならぬのです。その公務員の中には当然私たち国会議員も含めるべきであります、国会議員の給与も公務員の給与とリンクしているわけでありますから。そういうことを言わないと世の中は先に進まないでしょう。もう一度ここで頑張らないと、政治家が何を言っても、官僚が何を言っても、もう国民は私たちに振り向いてくれませんよ。民主党も二割カット、自民党も二割カット、政策は一致しておるわけですからどんどんやらなきゃならぬ。  何をするかってもう一度言いますよ、給与の大幅な削減と定員の大幅な削減以外にないんであります。それ以外に方法はない、二割カットをするためには。だから、片山大臣、いつまでに決めるんですか、それを。
  72. 片山善博

    ○国務大臣(片山善博君) これは当面の問題と、それから去年から起算して四年間の問題、四年間で解決すべき問題と両方あると思います。  おっしゃるとおり、給与の総人件費というのは単価掛ける総量であります。今、単価の問題を議論しているわけでありますが、総量の問題は、礒崎議員のおっしゃるように、大幅に減らさなければ人件費抑制の金額としてロットが出てこないというのはそのとおりだと思いますけれども、その際に考えなきゃいけないのは、仕事を減らさないで人間だけ減らすというわけにはいかないんです。だから、仕事をいかに減らせるかという観点が必要なんです。そのことを、先ほど来私が申し上げましたように、無駄を省くとか、それから地方に移管するものは移管するというそういう、その工程の一部を今考えているところであります。
  73. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 だから、結局まだ決まってないんだけれども、いつかと聞いているのにはっきりしませんでしたよね、長期的問題と短期的、何もやってないんですよね。  いや、だからもう一年もたっていて、あなた方が公約であれだけの財源を出す、十五兆、十六兆、自民党は無駄遣いばっかりだから、お金がじゃんじゃん出る、そのお金がじゃんじゃん出てくるものの一つがこの人件費一兆一千億の削減じゃなかったんですか。一年たっても何もやらない。まあ片山大臣は最近なったばっかりだから、こういう質問、かわいそうといっちゃかわいそうかもしれない。だけど、玄葉さんは前からおったでしょう。やってないじゃないですか、何にも。結局そんな感じなんですよ。こんなことじゃ、もう国民の信頼は私は絶対に得られないと思います。  そこで、もう一つだけこれは押さえておきたいポイントがあります。民主党の中に、人事院勧告を廃止して給与を労使交渉で決定するためには争議権、すなわちストライキ権を労働組合に与えることが必要であると平気な顔で言っている議員がおるということですが、私はそれは全くのでたらめであると思います。世界的に見てもそんなことは絶対にありません。  そこで、蓮舫大臣にお伺いいたします。国家公務員制度改革基本法というのがあります。この法律は、逆のときに自民党と民主党、合意して制定された法律であります。その第十二条に労働基本権に関する規定がありますが、どんなことが規定されていますか、あるいはどんな趣旨でそういう規定ができたというふうに認識されていますか、お答えください。
  74. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。  国家公務員制度改革基本法第十二条でございますが、これは、「政府は、協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に提示し、その理解のもとに、国民に開かれた自律的労使関係制度を措置するものとする。」、これは自民党の方、そして民主党の方、大変な御努力をいただいて修正作業をしていただいて、修正案が国会を通ったものでございますが、政府に対して自律的労使関係制度を措置することを求めている。現在、この労働基本権の在り方も含めてどのような形で措置すればいいのか検討しているところでございまして、成案が得られ次第、来年度の通常国会に出させていただきたいと考えています。
  75. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 いや、私が聞いたのは、今後どうするかと聞いておるんじゃなくて、どういう意味でこういう規定ができたんですかということでしょう。  まあ、それはもういいです、それは時間の関係でいいですけれども、私が説明しますと、労働基本権というのは、団結権、交渉権、争議権があるんです。公務員には団結権と交渉権は認められております。その交渉権の一部の中に協約締結権、これ難しいですけれども、要は労使が文書で約束を取り交わす権利のことを協約締結権というんです。  自民党はまだ、御提出なさると言ったけれども、協約締結権、認めた覚えはありませんよ。この法律で協約締結権の検討まで議論したわけでございまして、多くの都道府県知事や市町村長が公務員の労働組合に協約締結権を、文書の今権利ですね、これを与えることは非常に懸念を表明をいたしております。しかし、能力、実績本位の公務員制度を導入するに当たって、労使間の協議で給与を決定していく仕組みとするのであれば、協約締結権を労働組合に付与することの是非を検討しようというところまで両党間で一応の合意をしたのであります。  だから、別に、協約締結権で我が党も検討でぎりぎりのところでありまして、まだそんな認めたわけじゃありませんので、しゃあしゃあと法律は出しますよと言われたって私は困るのでありますが、それはまた別のときに議論をしたいと思います。  そこで、両党間でも合意したのは、私が言いたいのは、少なくとも協約締結権までなんですよね。ストライキ権なんかどこにも書いてないんですよ。そのことをまずちゃんと確認をしてもらわなければなりません。  民間労働者が円高、デフレの中で本当に苦しんでおります。高い失業率の中で本当に苦しんでおります。そうした中で、公務員にストライキ権を与えないと給料が下げられない、そんなことを平気で言っておる民主党の議員がいる、全くこれはおかしいと思いますが、菅総理にお伺いいたします。総理大臣として、民主党代表として、ストライキ権を与えるなんということを給料の引下げの前提としては考えるつもりは全くないとお約束してください。
  76. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 今議論がずっと続いているわけですが、この人事院勧告制度というものが一定のそうした労働基本権の代償措置としての性格を持っているということは、これはだれしもが認めているところだと思います。  その中で、この労働基本権の制約の中身をどのように変えて、一方で、まさに労使交渉によって賃金を決めることができるようにするかということで、その中で、今議論のありましたような、これは与野党の合意であったわけですが、自律的労使関係制度を措置する法律を我が党としては出していきたいと考えております。  私自身が別に争議権云々を考えているわけではありませんが、今そういう議論をしている最中でありますので、そういう議論の中でどういう代償措置が、労働基本権制約の代償措置として位置付けられている人事院勧告の取扱い……(発言する者あり)ちょっと静かにしてもらえますか。
  77. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 続けてください。
  78. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 人事院勧告の取扱いを、先ほど申し上げているようなある程度労使の交渉に任せることができるためにはどのような形の改正が必要か、まさにこれから議論を詰めていきたいと、このように思っております。
  79. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 いや、もう今の議論を聞いておっていただいたかどうか不思議でたまりません。  だから、新しい労使関係をつくらなきゃならぬということは、この公務員制度改革基本法の中で自民党と民主党が合意をしたと。その中で、労働基本権の何を考えるかというのは、交渉権の一部である協約締結権までを、それも全部と言っていません、どの範囲で認めればいいかということを今検討しておるんですよ。争議権なんかだれが検討しているんですか。蓮舫大臣、そうでしょう、私の言ったこと間違っていますか。
  80. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。  労働基本権の在り方、今、礒崎委員からもその協約締結権の中の範囲という御意見ございました。その範囲も含めて、あるいは争議権も含めて、まず前段階で予断を持って対応するのではなくて、いろんな意見があることは存じておりますが、どういう形で労働基本権を国家公務員に付与すれば定年まで働ける、あるいはやりがいを持って働ける、公務員の皆様方にその能力を最大限発揮していただけるような公務員制度ができるのかをまさに議論をさせていただいているところでございます。
  81. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 いや、答弁がおかしくなりましたね。公務員改革制度事務局に今検討させておるのは公務員制度改革基本法に基づいてでしょう。だから、さっき言ったのが、基本法、あなたの答弁何も生きてないのよ。十二条というのは労働協約締結権をどの範囲で与えるか検討しなさいと書いているだけで、争議権まで検討する、争議権の一字でもありますか。どこにもないでしょう。ちょっとおかしいよ、今の答弁。もう一度やってください。
  82. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) 労働基本権の在り方については、争議権も大変重要な一つの議論だと思っております。そこも含めていろいろな形で議論はさせていただいているところでございます。
  83. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 私は皆さんのところや総務省のホームページを見てきたけど、労働協約の締結権はちゃんと議論していますよ。争議権の議論を、じゃ、だれがどこでやっておるんですか。やっておるんなら、いつだれがどこでやっておるのかちゃんと言ってくださいよ。
  84. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) 今、国家公務員制度改革事務局の下で、来年度の通常国会に、まさにこの改革基本法十二条で来年の六月までに政府に措置を求められている中身に関して議論をさせていただいております。
  85. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 争議権も含んで議論をしていると答弁がありました。  事務局次長にお伺いします。本当ですか。
  86. 藤巻正志

    ○政府参考人(藤巻正志君) お答え申し上げます。  今の大臣の御答弁のとおり、労働基本権ということでございますので、我が国は労働三権が一応定義がされている国でございます。したがいまして、現時点では争議権も含めて、どういうその全体像が望ましいのかということで検討しているところでございます。
  87. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 そんなはずはないと思うけれども、今はそれを覆す証拠がないから私もここは言いませんけれども。  じゃ、総理にお伺いします。本当に、じゃ民主党は公務員にストライキ権を与えることも検討するんですね、もう一度総理答えてください。
  88. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) ここにちょっと議事録があって、修正案提案者の宮沢洋一委員がお答えになっていますけれども、現行のシステムは、非現業職員について、その協約締結権を制約し、一方で使用者を、基本権の制約の代償措置である第三者機関の勧告により拘束する云々と書いてあります。  ですから私は、別に我が党が、あるいは私が、争議権を積極的に入れろということを主張しているわけではありません。ただ、今も事務方からの答弁がありましたように、議論の仕方として労働基本権の中には一般的に言えば争議権も入っているわけですから、最初からここだけは外して議論しましょうという形になっていないという、そういうふうに理解しております。
  89. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 本当におかしいんです。内閣というのは法律の規定に基づいて仕事をするんです。蓮舫大臣の所管は、国家公務員制度改革基本法というのが蓮舫大臣の所管の法律であります。それの十二条には労働基本権の条文がありますが、そこの中には、何回も言いますけれども、協約締結権しか入っていない、争議権なんかどこにも入っていないわけで、入っていない仕事をしておるということですか。もういいですけれどもね、本当。それはおかしいでしょう。  じゃ、もう一度、もう一度答弁してください。そんな仕事を本当にしているんだね。
  90. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) まさに基本法の十二条に基づいて、どのような労働基本権の在り方があるのかも含めて検討しております。
  91. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 十二条には書いていないでしょう、争議権なんか。労働協約って、あなたさっき読んだじゃないの。日本語を読めないですか。そんなばかな話はおかしいんで。  これはあれですよ、もう違っていたら、これは、さっき役人の答弁もそうした、あなたもそうした、そう言うんだったらいいですよ。もしおかしかったら、これは、重大なこれも対応を私たちはさせていただきたいと思います。  ただ、言いたいのは、国民がこれだけ苦しんでいるときに、国民がこれだけ円高、デフレで苦しんでいるときに、争議権を今更労働組合に与える、公務員の労働組合に争議権を与えなければ給料の引下げができない、そんなばかなことが通るはずないじゃないですか。そんなのは絶対におかしい。  だから、そこをはっきり、そんなことは検討しないと言えばいいんですよ。あなた方、政府なんだよ。まあ民主党の分からない人が言うのは構わないけれども、蓮舫さん、あなたは政府なんだよ、民主党じゃないんだよ。(発言する者あり)政府が言っておるんじゃないですか、検討すると。私が言ったんですか。そんなことはないと。公務員改革基本法の十二条には労働協約締結権までしか入っていない。自民党も検討までは約束したけれども、オーケーまでしていない、そこまでもしていないんですよ。争議権を与えるなんということはどこにも書いていない。それを仕事でしておると言うんだったら、これは大ごとですから、恐らく、またその集中審議を要求したいと思います。  委員長、集中審議を要求します。
  92. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 理事会において検討いたします。(発言する者あり)  後刻理事会において検討いたします。
  93. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 まあこれびっくりしました。もう本当にびっくりしました。そんなこと、もうちょっと明確にしてほしかった。だから、代償措置であることも分かっている、ぎりぎり議論をして、今の団結権と交渉権だけじゃやや足らないのかもしれない、やっぱり協約締結権も議論しようというところで、真摯に両党間で議論して私は決めたという認識でありますけれども、争議権まで検討しているなんか答弁をなぜしなくちゃならない、だれに気を遣っておるんですか。どうも、やはり民主党には労働組合出身の頭のいい議員がいっぱいおるんで、議論もちょっと曲がっているのじゃないですか。  蓮舫大臣、しっかりもうちょっと勉強してください、そんな話にはなっとらぬのですよ。そこをしっかりとあなたが理解しないと変な方向に行ってしまいます。  時間が来ましたのでこの場はまとめますけれども、さっきも言いました、地方においては公務員だけ給料がいい、そんな状況があります。それに対して本当に民間の人たちがつらい思いをしている。ここで公務員全体、国会議員も含めて、国民と苦楽を共にするためには、民主党も約束した、自民党も約束した総人件費二割カットはしっかりとやらなければ、もう二度と国民が政治に対して振り返ってくれないと思います。そんなときに、ストライキ権を与える検討をしているなんか言う政府はもう私は要りません。  これで質問を終わります。
  94. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。森まさこ君。
  95. 森まさこ

    ○森まさこ君 自由民主党の森まさこです。  冒頭、豪雨の被害を受けた奄美大島においてお亡くなりになった方の御冥福をお祈りすると同時に、御遺族の方々に心からお悔やみを申し上げます。  奄美大島といえば、民主党が衆議院選挙で奄美版マニフェストを出し、奄美予算は絶対に減らしませんとしていたのに、政権交代後、三割削減したことが国会で問題となったのは記憶に新しいところです。私の福島県でもそうですが、特に地方では道路が命を守ります。奄美では一本しかない国道が今回土砂崩れで多くの方が孤立をいたしました。一日も早い復旧と被害回復がなされることを願い、質問に入ります。  さて、昨日、菅改造内閣発足後初めての国政選挙で、我が党の町村信孝候補が民主党候補に大差を付けて勝利いたしました。前回民主党に投票した方が今回は我が党の候補に投票した、民主党票が流れたと報道されております。そもそも、民主党の小林千代美前衆議院議員の裏金問題のやり直し選挙でございました。政治と金の問題に対する民主党の自浄能力のなさ、菅総理のリーダーシップのなさ、数々のマニフェスト違反と開き直り、そういったことに対する国民の怒りが表れたのだと思います。民主党は懲りずに、まだ政策コンテストとか地方に対する一括交付金とか目先を変えようと出てきておりますが、そんなパフォーマンスにはもうだまされない、そういった直近の民意が示されたところでございます。  さて、総理の前に陰の総理と言われる仙谷官房長官に御質問いたしますけれども、先ほど、冒頭で謝罪された件に関して礒崎委員から指摘させていただきましたけれども、具体的に確認をさせていただきます。  と申しますのは、国権の最高機関である国会において国民の代表である国会議員が質問をする際に報道記事に基づいて質問してはいけないのかということについて、報道関係者からもこれをはっきりさせてくれというふうに言われております。資料一の一、これは、官房長官、あなたが野党時代に質問した内容です。ちょっと読んでいただけますか。
  96. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 拝見いたしましたら、私の速記録でございます。
  97. 森まさこ

    ○森まさこ君 それでは、私が読んでさしあげますが、平成十一年二月十六日衆議院予算委員会で、こういう報道がありますが、こういう事実はありますかとお尋ねになっていらっしゃる。そのほかにも何度か同様の質問をしていらっしゃいますね。  私が申し上げたいのは、仙谷長官が陰の総理と言われるほど権勢を誇っていらっしゃる、しかも、弁護士であるから仙谷長官の言ったことは間違いがないと国民が思ってしまう、そういう大きな影響力をお持ちでいらっしゃいますから不用意な発言をしていただきたくないのです。  また、丸山和也委員に対しても、後から、いいかげんな人間がいいかげんな発言をしたと言ったようですが、丸山委員はいいかげんな人物ではありません。もし丸山委員が官房長官であったなら、中国船長の釈放を検察のせいになどいたしませんので申し上げておきます。  では、菅総理、円高が加速し、国内の産業は空洞化しています。菅総理が一に雇用、二に雇用と言っている間に雇用の場が海外にどんどん移転しています。米価の下落も止まりませんが、政府は買上げの前倒しを否定しています。農業も林業も漁業も商店街も疲弊し切っています。必死で支えている地方金融機関も郵政法案で預金限度額を上げられたら苦しいと悲鳴を上げています。国内のこれらの課題を解決するのに総理大臣のリーダーシップが必要です。  十月十九日の朝日新聞その他の報道によりますと、民主党の鳩山前総理が国会でないと答弁をしていた会計資料のコピーを実は持っていたとされています。民主党の顧問弁護士が述べたとされています。  私が三月十日にこの予算委員会でこの席から鳩山前総理に質問したんです、コピーはあるはずだと。まだ一年もたっていないのに総理が菅総理に替わるとは思っていませんでしたけれども、その三月十日にも菅総理は副総理として隣の席に座っていらっしゃったので御記憶にあると思います、居眠りをしていなければ。私の質問に対して鳩山総理は、コピーはないと答弁しました。私は弁護士ですが、弁護士として常識ではあり得ないんです。検察が来て、任意捜査です、書類を渡してくださいと言われたときに、コピーもしないでやすやすと渡してしまう弁護士がどこにいますか。そんな弁護士、弁護士バッジを外したらいいと私は思います。実際、鳩山総理の弁護士は持っていたんです。  パネル一を御覧ください。(資料提示)これは当委員会で当時、鳩山総理に質問をするときに使ったパネルです。十五億円以上の多額のお母様からの子ども手当が一体何に使われたのか。ここに書いてある疑惑は一つも解決されていません。  パネル二を御覧ください。パネル二も当時使ったものですが、秘書二名はこの後有罪になりました。これは大問題です。国権の最高機関たる国会において現職の総理大臣が、しかも国会中継をされていて国民がリアルタイムで見ている前で、虚偽の答弁をしたのではないか、うそをついたのではないかということがかなり濃厚に疑われている事案なんです。  本日の報道を見たら、鳩山総理は引退を撤回される。全く責任を感じていないんです。是非総理、菅総理、民主党党首として民主党の国対委員長に鳩山総理の証人喚問を実現するように指示を出していただけませんか。
  98. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) まず、この件、鳩山前総理の個人的な政治資金に関するお話であり、そのコピーの問題等について私自身が直接に承知をする立場にはありません。  ただ、その上でお答えするとすれば、報道においてでありますけれども、鳩山さん本人も、答弁当時、資料のコピーを保有しておらず、コピーの存在も知らなかったと認識していたという旨の報道がなされております。私は、いずれの機会にも申し上げておりますが、鳩山前総理の問題は、検察処分、さらには検察審査会の審査、そして裁判、関係する裁判、すべてが終了し、かつ総理の辞任という形で政治責任、一番重い形の政治責任を取られたと認識をいたしているところです。
  99. 森まさこ

    ○森まさこ君 裁判が終了したら出すと言ったんですよ。総理大臣がそう言ったんです。総理大臣の国会での答弁って何なんですか。国会の信頼が地に落ちますよ。まあ、逃げ菅そのものですね。  委員長、鳩山前総理の証人喚問、並びに五百蔵弁護士始め鳩山総理の弁護士、それから民主党の顧問弁護士の証人喚問、さらには鳩山総理の会計帳簿の書類提出を求めます。
  100. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 後ほど理事会において御議論させていただきます。
  101. 森まさこ

    ○森まさこ君 総理、小沢一郎民主党元代表についても同様です。検察審査会により強制起訴の議決が出ました。世論調査では八割の国民が小沢さんの説明に納得がいかないと言っている。  菅総理、有言実行の菅総理、代表選挙で小沢さんは説明責任を果たすべきだとおっしゃいましたね。
  102. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 代表選挙の折に私は、小沢候補に対してといいましょうか、議論の中で、もう少し国民の皆さんに説明をされた方がいいということは申し上げました。
  103. 森まさこ

    ○森まさこ君 総理、これは代表選の公約ですから、小沢一郎議員の証人喚問を実現するよう党首として民主党国対委員長に指示をしていただけますね。
  104. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) これも何度も申し上げておりますが、小沢さん御自身が国会で決めた決定に私はいつでも従うというふうに表明されております。そういった意味で、御本人の意向なども含めて、どういう場で、どういう形で説明をされることが適切か、これは衆議院、参議院それぞれ委員会の理事会でも議論をされておりますので、そういう場でしっかりと議論をさしていただきたいと、このように考えております。
  105. 森まさこ

    ○森まさこ君 またもや逃げ菅です。マニフェスト違反に加えて代表選挙の公約破りです。有言実行が聞いてあきれます。  菅総理は政権交代前は、民主党政権になれば株価が上がるとか、マニフェストに掛かる財源は十分あると威勢よく発言していましたが、景気は全く良くならないし、消費税についてもぶれまくり、尖閣諸島問題でもリーダーシップを発揮できませんでした。菅内閣の支持率は下がる一方です。しかし、その菅内閣を唯一支えているのが小沢さんの存在じゃないですか。菅総理は、脱小沢、反小沢で人気を取ってきたんです。中身がない菅さんだけを見ると、あきかんとか、すっからかんとか言われておりますが、小沢さんと比較するから菅総理が選ばれた。菅内閣を支えているのは小沢さんの存在なんです。だから、小沢さんを切れないんじゃないですか。  菅総理、もしそうじゃないというんだったら、小沢さんの証人喚問を約束してくださいよ。
  106. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 私も野党時代、相手を怒らせる質問がうまかったんですが、森ゆうこさんもなかなか、(発言する者あり)失礼しました、申し訳ないです、今のは間違えました。森まさこさん、森まさこさんも相手を怒らせる点においては大変優秀な野党議員になられたなと、このように感じております。  その上で申し上げますけれども、例えば、これは国民の皆さんにも是非お聞きをいただきたいんですが……(発言する者あり)ちょっといいですか、国民の皆さんにも是非お聞きいただきたいんですが、私が新しい内閣をつくって、昨日、二度目の会合を開きました。それは、全閣僚が出席をする数時間にわたる重要な政策課題を議論する会を開きました。つまり……(発言する者あり)いいですか、ちょっと……
  107. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) お静かに願います。
  108. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 何が申し上げたいかというと、リーダーシップというのはいろいろな形があります。例えば、岡田ジャパンの岡田監督は自分でボールをけり込んで得点をするわけではありません。しかし、岡田ジャパンは岡田監督の下にああした効果を上げられたんです。  総理大臣は、もちろんこの予算委員会とかそういう場で答弁を求められれば答弁をいたしますが、私があらゆることを一人でやっているのではないことは当たり前の話であります。そういった意味で、それぞれの閣僚が、そしてそれぞれの党の役職のメンバーがどういう仕事をやっているか、中身で判断をいただきたい。  例えば、例えば、一昨日も……(発言する者あり)
  109. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) お静かに願います。
  110. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 二日前にも……(発言する者あり)
  111. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) お静かに願います。
  112. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 二日前に……(発言する者あり)どうしてですか、答えちゃいけないの。いいですか。(発言する者あり)いいですか。いいですか。今、リーダーシップについて問われているからリーダーシップについて真正面から答えているじゃないですか。  三日前にも、三日前にも、私が、私が命じてつくりました、私が命じてつくりました硫黄島の遺骨収集についての会議を開きました。そして、これにおいてもかなりの数の遺骨が見付かり、今年中にはもっと多くの遺骨が見付かるという見通しになりました。  そういった形で、それぞれの立場にある責任者に仕事をやってもらっている、その形でリーダーシップは十分に発揮をしていると私は思っております。(発言する者あり)
  113. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) お静かに願います。お静かに願います。お静かに願います。  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  114. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。  それでは、委員長におきまして議事進行をお願いするようにいたします。是非、質疑者、質疑を続けてください。
  115. 森まさこ

    ○森まさこ君 菅総理、名前を間違えないようにお願いします。私は森まさこでございます。  私は、小沢さんの証人喚問をしてくださいと言ったら菅総理が大変興奮して長く答弁なさったんですけれども、やはり一番聞いてはいけないことを聞いてしまったのかなと、やはり小沢さんあっての菅総理なのかなという感じがいたしました。  その一つの証左といいますか、菅総理の下で検察をチェックし検察官の罷免をする権限を持つ検察官適格審査会の中に民主党から小沢チルドレンが大勢入っているんです。朝日新聞によると、民主党議員で小沢氏に近いのは高山智司衆院議員だったが、辻惠、川内博史両衆院議員と森ゆうこ参院議員が加わった。欠員に備えた予備委員も小沢氏に近い太田和美衆院議員が名を連ねているとされています。  菅総理、表と裏で言っていることとやっていることが違うじゃないですか。政治と金をクリーンでオープンにするという有言実行が守られてないということがはっきりいたしました。  それでは次に、尖閣諸島問題について質問いたします。  官房長官、昨日も反日デモが中国で起こりました。さらに、ピースサインをして、また尖閣諸島へ漁に行きたいと言った中国人船長は、地元で表彰をされたそうでございます。  福島県議会を始め、各都道府県議会から政府へ尖閣諸島に関する意見書が出されております。私は、先週の法務委員会で柳田大臣と議論をいたしましたが、きちんとした答弁が返ってこない。我が国の法務行政に大きな不安を感じております。  そこで、官房長官にお尋ねするしかないと思うんですが、私は、尖閣諸島沖のこの衝突事件をめぐるその対応が、我が国があいまいにしているため反日デモ等につながったのではないかと考えますが、いかがですか。
  116. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 中国のデモがどのような要因に基づいて発生しているのか、これは私どもでも容易に分からない点が多々あるのではないかと思っているところでございます。
  117. 森まさこ

    ○森まさこ君 官房長官は、中国人船長の釈放は刑事訴訟法二百四十八条に従って検察が判断したとこれまで述べてこられましたね。間違いないですか。
  118. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 検察官が刑事訴訟法二百四十八条の趣旨を踏まえて処分をしたと、釈放処分をしたというふうに私は一貫して答えているはずでございます。
  119. 森まさこ

    ○森まさこ君 官房長官、うそついちゃいけませんよ。さっき冒頭、謝罪したばっかりじゃないですか。  官房長官は、二百四十八条の趣旨を踏まえてというのは最近になって言い出した。まずいと思った。これ全部記録が残っているんですよ。釈放当日の記者会見でもはっきりと二百四十八条と述べています。  パネル三を見てください。二百四十八条は、条文の文言にあるとおり、公訴を提起しないとき、つまり不起訴処分に関する場合の検察の裁量権です。今回は起訴、不起訴の処分はまだ決まっておりません。処分保留でございます。これは二百四十八条に当たらないのではないですか。
  120. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 森議員も法律家でございますから、検察官が事件処理を行うに当たって、この刑事訴訟法二百四十八条、この趣旨を踏まえて総合的な判断をして勾留請求をしたりしなかったり、あるいは勾留請求をしていた被疑者、被告人を釈放したりしなかったり、執行停止をしたり、いわゆる起訴便宜主義の下で、検察官の処分はこの二百四十八条を踏まえてこの運用としてなされているというのが私の解釈でありますし、法律家の通説であると、こういうふうに私は考えております。
  121. 森まさこ

    ○森まさこ君 私の法律家の同僚は一人もそんなことを言いません。仙谷官房長官は弁護士でいらっしゃいます。趣旨を適用しとか趣旨を踏まえてなんということを言っちゃいけませんよ。条文は、直接適用か類推適用か、どっちかじゃないですか。趣旨を踏まえてということは類推適用ということですか。
  122. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 森先生は法律家としての経歴を踏まえておっしゃっておるんでしょうが、準用とかということもございます、法律というのはね。類推適用と何とかおっしゃっただけではないと私は考えておりまして、私の解釈、運用と森さんのお考えが違うと言うにとどまると思います。
  123. 森まさこ

    ○森まさこ君 官房長官、準用というのは法律に書き込んであるものですよ、何条を準用する。官房長官は司法試験を受けたのが何十年も前でお忘れになっちゃったんですかね。準用ではないことは明らかです。  これは刑事法ですよ。厳格に解釈しなくてどうするんですか。趣旨を適用したって言い張りますけれどもね、趣旨を適用した、百歩譲ってその趣旨って何ですか。言ってください。
  124. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 刑事訴訟法は、二百四十八条は、例えば釈放するに当たりましても、あるいは起訴をするに当たりましても、勾留をするに当たりましても、そういう判断をする場合に考慮すべき諸事情をここに記載したものであると、こういうふうに私は考えております。全く間違いがないと思います。
  125. 森まさこ

    ○森まさこ君 二百四十八条の趣旨は、石破茂議員からも教えてさしあげたと思うんですけれども、起訴法定主義と異なり、起訴便宜主義を取る。すなわち、起訴か不起訴について検察に裁量を与えたというものです。どの刑事訴訟法の教科書にも載っています。  しかし、起訴か不起訴か、これは被疑者にとっては物すごく大きな違いです。検察の裁量はとても大きいんです。重大な責任を伴う。もし、それが濫用されたらどうするんですか。
  126. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 釈放の判断においても、当然、この起訴便宜主義の趣旨を踏まえて検察官が行うと。つまり、検察官が起訴するときには、勾留中に起訴をするか公判請求をするか、勾留中であっても釈放をして起訴、つまり在宅起訴にするのか、あるいは勾留をしていなくても、求令状の起訴といって、そこで改めて勾留請求をして起訴をするのか、在宅のまま調べて起訴をするのか、これが、いわゆるここに書いてある、二百四十八条に書いてある、起訴するときの二百四十八条の規定であります。  したがって、当然、身柄をどのように処分するかについても、この二百四十八条の趣旨をよく解釈して、体して、そして運用すべきということは、私は信じて疑っておりません。
  127. 森まさこ

    ○森まさこ君 質問に全く答えていないんですね。もう忘れてしまったのでごまかしているのか知りませんけれども、司法試験を受けるときはみんなこれ教わりますね。裁量権の濫用をされたらどうするのか、その防止をするために法は手当てをしています。  パネル四を見てください。これはどの刑事訴訟法の教科書にも書いています。すなわち、起訴されたときにはもちろん裁判でその適法性が争われますけれども、不起訴になったときに、その不起訴が不当であって、検察官が裁量権を濫用して不起訴にした、その場合には検察審査会で国民は不服を申し立てることができる是正手段があるんです。だけれども、この場合はどうですか。処分前の釈放、これについては不服申立て手段が一切ない。検察審査会への申立てはできないんです。一方では検察審査会に申立てして是正できる、一方では是正手段がない。  是正手段がない方に起訴便宜主義、条文に書いていないものを当てはめて、大きな裁量権を検察に認めて、しかも外交問題まで判断させるのはおかしいんじゃないですか。法に違反しているんじゃないですか。法の支配を逸脱しているんではないですか。官房長官、お答えください。
  128. 仙谷由人

    ○国務大臣(仙谷由人君) 検察庁は、しかるべき時期に起訴、不起訴の処分をされるというふうに考えております。
  129. 森まさこ

    ○森まさこ君 それでは、パネル五を御覧ください。  今、官房長官が、官房長官がすごいことをおっしゃいました。しかるべき時期に起訴、不起訴を判断するとおっしゃいました。  私は、今回の事件において処分保留の釈放、これがすべての元凶であるというふうに思っています。このパネルに書いてあるように、一番で、今言ったような二百四十八条、これは適用されないし、二番で、国民が釈放はおかしいと思っているのに検察審査会に申立てできない。それから、捜査中ということになってしまいますから、いまだにビデオを公開しない。時効が、これは、もしあのまま勾留をしていたら勾留満期の二十九日に起訴か不起訴か決定がされましたから、これははっきりした。ところが、釈放されても、国内であれば時効は三年なんですよ。遅くとも三年後には起訴か不起訴かはっきりする。ところが、国外に行った場合にはどうですか、時効が停止するんですよ。半永久的に時効は来ない。いつまでたっても、国民の関心が薄れるまで何の処分もしないということができるんです。だから、今後、五番です、同種の事件が起こってもどうなるのかあいまいなんです。  それでは、法務大臣に聞いてさしあげましょう。  法務大臣、同種の事件が起きたらどうなるのですか。
  130. 柳田稔

    ○国務大臣(柳田稔君) 今後につきましては、法と証拠にのっとって適切に判断されるものと考えております。
  131. 森まさこ

    ○森まさこ君 法務大臣には、私、先週木曜日、法務委員会でこの問題については詳しく質疑したんです。皆さん、どうぞインターネットで見てください。全く答えていない。  パネル六を御覧ください。尖閣諸島の事件と大阪地検の証拠改ざん事件を時系列で比較したものです。船長に対して勾留を延長し、立件に向けて意欲が感じられた直後に前田検事のデータ改ざんが報道されました。最高検は、身内の不祥事を抱えて弱い立場に置かれ、菅総理の中国船長の件を早く処理できないかとの発言を聞いて、その暗黙のプレッシャーをはねのけることができなかったのではないかと報道で指摘をされております。  もし、菅総理や官房長官や柳田法務大臣、政府が言うように一切政治介入がなかったということであるならば、こういうことです。身内の不祥事を抱えた検事総長が政府の意向を勝手にそんたくして、大臣の指揮権発動は回避し、しかし法の解釈は曲げて、全く場面の違う二百四十八条を適用して中国人船長を釈放した。つまり、検事総長が保身のために法治国家の検察たる誇りを投げ捨てたということです。検事総長は即刻辞任をすべきです。証拠改ざん事件も、大阪地検内の検事の起訴や関係者の処分だけで終わらせようとしており、検察の抜本改革に向けての自浄作用は働いていません。  よって、菅総理、政治介入していないという、検察がすべてやったという、それだったら、検事総長の罷免を求めます。いかがですか。菅総理です。
  132. 柳田稔

    ○国務大臣(柳田稔君) 尖閣諸島事件と大阪地検証拠改ざん事件は別事件でございます。また、政治介入は尖閣諸島事件においては一切なされておりません。
  133. 森まさこ

    ○森まさこ君 菅総理、お願いします。
  134. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) あくまでも検察当局は個別事案に対して対処したものであるというふうに認識をいたしております。そういう意味で、今回のことで私が何か検察に対して人事権を行使するということは考えておりません。
  135. 森まさこ

    ○森まさこ君 法務大臣も指揮権発動していませんとおっしゃいました。指揮権発動していないんだったら検事総長が法を曲げたということですから、法を曲げた報告をしてきて、指揮権も発動しないでそれを了とした法務大臣を罷免することを菅総理に求めます。いかがですか。
  136. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) ちょっとその論理が私よく分かりませんが、少なくとも法務大臣を罷免するなんということは全く考えておりません。
  137. 森まさこ

    ○森まさこ君 委員長、尖閣諸島事件と証拠改ざん事件に関して大林検事総長の参考人招致を求めます。
  138. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 理事会において協議いたします。
  139. 森まさこ

    ○森まさこ君 この証拠改ざん事件に関する検証ですけれども、やっと法務省の中に、大臣の下に検察の在り方検討会議という第三者機関ができたと思いましたら、その座長に千葉景子前法務大臣を起用したというんです。金曜日に聞いて、私びっくりいたしました。だって、これ改ざんの隠ぺい工作の当時の法務大臣ですよ。不祥事の最高責任者じゃないですか。あり得ないですよ。  法務大臣は、先週、私、木曜日、法務委員会でお尋ねしましたら、私は素人ですがと、法務大臣が、素人ですが国民の感覚をこれを法務行政に反映されるからよいのだと言ったけれども、この人選何ですか。国民の感覚から全く懸け離れているじゃないですか。柳田大臣、千葉大臣が適任と考えたと記者会見で言ったということなんです。総理、この意見に同意見ですか。総理。
  140. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 柳田法務大臣。
  141. 森まさこ

    ○森まさこ君 総理を指名しています。
  142. 柳田稔

    ○国務大臣(柳田稔君) 今の質問の中で間違いがありますので、指摘させてもらいます。  証拠改ざんが行われた当時は、自民党が政権担当でございました。(発言する者あり)
  143. 森まさこ

    ○森まさこ君 菅総理、菅総理。(発言する者あり)
  144. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  145. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。  森議員、もう一度、質疑を。
  146. 森まさこ

    ○森まさこ君 それでは、菅総理、千葉景子大臣が法務省の検察の在り方検討会議の座長になったということで第三者性が確保されているとお考えですか。(発言する者あり)
  147. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) まず、柳田法務大臣。
  148. 柳田稔

    ○国務大臣(柳田稔君) 私の下に置かれる検討会議でございますので、人選は私の責任の下で行っております。  千葉さんを座長に決めたのは、今回の検察の事態は未曾有のことだと、許し難いと、そういったときに検察に対する厳しい意見をお持ちの方を選びたいと、それが私の基準でございました。千葉前大臣は、お辞めになった以降、いろいろとコメントをされております。そのコメントは、本当に厳しいコメントをされておりました。そういう基準で選ばせていただきました。
  149. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 今、柳田法務大臣からもお話がありましたが、これは柳田法務大臣の下につくられる第三者機関でありまして、もちろん私も柳田法務大臣からこうしたいという話はお聞きをいたしました。  私は、今の柳田法務大臣の説明、私も千葉さんはよく存じ上げておりますけれども、決して何かこの問題をあいまいにしようという、そういう人選とは全く思いません。そういった意味で、今の柳田法務大臣の判断を私はいい判断だなと、そういう感想は持っております。
  150. 森まさこ

    ○森まさこ君 菅総理の認識の甘さに驚きました。  次に、蓮舫大臣に質問したいと思います。  前回、西田議員が質問した蓮舫大臣の撮影問題ですけれども、国会内で大臣がこの手の撮影をしたのは初めてだそうですけれども、高級なスーツで格好よく決めておられて、すてきだなとあこがれる女性も多いと思います。  ただ、閉会中でも国会ではいろんな会議が開かれておりますし、国会見学でお越しの国民の皆様も移動しています。そういったことに支障はないか。また、大臣が一メーカー、一商業誌の宣伝をするのはどうかなどの観点から、宣伝・営利目的での撮影が禁止されているのだと思います。これは、昭和五十八年二月二十八日付けの事務総長通達に記されているルールです。  私は、やはりこのルールが厳し過ぎると思われるのでしたら、やはり問題提起をなさって、ルールを変更されてから撮影なさればよいのであって、問題は、現在のルールに反して許可願に虚偽の記載をしたという点にあると思います。虚偽の記載かどうかという判断ですが、やはり自分のものではない、メーカーの宣伝用の高額なスーツを身にまとってファッション誌の撮影ということは、これはおよそ国会議員としての活動記録というこの記載には当たるとは言えませんから、これは記載が虚偽であることは明らかだと思います。  この点、蓮舫大臣は、事務総長の答弁と真っ向から異なり、警務部担当者から示唆されたのでそういった記載をしたのだという趣旨の答弁をしていますが、私が再度確認したところ、警務部は示唆したことはないというふうに否定しています。  私は、仕分の女王である蓮舫大臣に虚偽の記載をするように警務部が示唆することは考えにくいですし、万が一そういう示唆があったとしても、警務部に示唆されたからそのまま書きましたというようなことを言うこと自体が、ちょっと仕分の女王として、いや、仕分担当大臣としていかがかなというふうに思いますけれども、蓮舫大臣、この点についてお答えいただけますか。
  151. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。  森委員の御指摘、誠に真摯に受け止めさせていただきたいと思います。  今回のファッション誌への掲載並びに委員会の答弁も含めて、森委員を始め本当に多くの皆様方に御懸念、御疑念を抱かせてしまったことは心から反省を申し上げます。また、院内の議員活動の範囲を超えたものであったということも併せて深く反省をさせていただき、率直におわび申し上げます。今後、これから二度とこのようなことがないように自分自身を戒めたいと思っております。  また、森委員の御質問で私のことに関して時間を割かせてしまったことを心からこちらもおわび申し上げます。
  152. 森まさこ

    ○森まさこ君 ありがとうございます。  さすが蓮舫大臣です。一点だけ、前回やはり、事務総長に、警務部に示唆されたと言われて、やはりちょっと警務部の方もこれは傷ついていますので、警務部の方にも謝罪をお願いします。
  153. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) 本当に併せて、不特定多数の方に様々な御懸念、抱かせてしまいました。森委員の御指摘、誠に真摯に受け止め、こちらも併せておわびを申し上げます。
  154. 森まさこ

    ○森まさこ君 いや、私は正面からお答えなさったということに対しては評価をしたいと思います。  今の答弁ですと、結局、国会議員の活動のためという記載は虚偽であったということをお認めになったということで、伺ってよろしいでしょうか。
  155. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) 院内の国会議員の活動の範囲を超えてしまったこと、何度も申し上げます、本当に誤解を抱かせてしまいましたし、私の今回の撮影は率直におわびを申し上げ、反省をさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
  156. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 森まさこ君。森まさこ君。  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  157. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。  ただいまの質疑者の答弁については、速記録を精査の上、理事会において協議をいたします。  森議員、続けてください。森まさこ君。(発言する者あり)  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  158. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
  159. 森まさこ

    ○森まさこ君 では、蓮舫大臣にお尋ねしますが、前回、西田議員の質問に答えて、事務局に示唆されたと言ったことは虚偽の答弁だったということですか。
  160. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。  示唆という言い方も私が適切だったとは思っておりません。こちらから雑誌の取材に関しての許可をいただくときに御説明を申し上げ、院内の議員活動と書かせていただきました。
  161. 森まさこ

    ○森まさこ君 いや、これはつまり、実際とは異なる、虚偽ということでよろしいですか。
  162. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) 申請をさせていただいたときには、私自身は院内の議員活動の一環という形で、自分でもそう思って申請をさせていただいております。(発言する者あり)
  163. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  164. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
  165. 森まさこ

    ○森まさこ君 いや、何回も質問して、本当はもっと大事な質問いっぱいあったんですけれども。虚偽の、虚偽の記載をしたと、そして、それを示唆されたと言って虚偽の答弁をしたということでよろしいですか、蓮舫大臣。
  166. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。  申請をさせていただくときには院内での議員活動の取材という形で申請をさせていただきました。ただ結果として、今、森委員の御指摘のように虚偽と思われてしまう、本当にそれは私の本意ではない、申し訳ないと思っております。(発言する者あり)
  167. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 続けてください。(発言する者あり)  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  168. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。  ただいまの質疑の内容につきましては、後刻議事録を精査の上、理事会においてもう一度協議をいたします。  続けてください。続けてください。(発言する者あり)  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  169. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。  それでは、森議員においては質疑を続けてください。
  170. 森まさこ

    ○森まさこ君 私は、事業仕分がまた始まるというので、その担当大臣の蓮舫さんがこの問題でやはり警務部の方に責任をなすりつけているようなことがあっては、その事業仕分自体もやはり国民の信頼が得られないので、やっぱりはっきりしていただきたいと思うんですよ。  それで、ここの虚偽答弁ではないかということが問題になっています。その示唆があったのか、なかったのか。警務部から示唆があったと言ったのは虚偽の答弁だったんですか。
  171. 蓮舫

    ○国務大臣(蓮舫君) 実際に申請を行ったのは私の事務所でございまして、そのときに、そのときに私から、雑誌の取材の中、私のインタビュー記事もあるということ、撮影もあるということで御説明を申し上げ、警務部からも丁寧に御説明をいただきました。  今、森委員がおっしゃったように、私が警務部に責任をというふうに、それは全く思っていないので、それは申し訳ないと思っています。その上で、私は自分の中の理解で議員活動の一環としてと思っていたんですけれども、結果として虚偽ととらえられて、それは本当に申し訳ない、率直に反省をさせていただきます。(発言する者あり)
  172. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 森まさこ君。議事を続けてください。(発言する者あり)  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  173. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。  ただいまの質疑の内容につきましては、その実態を、速記を精査した上で、理事会においてしっかりと議論をさせていただきます。  それでは、続けてください。
  174. 森まさこ

    ○森まさこ君 やはり蓮舫大臣に関してはほかにもいろいろ問題があって、私、事業仕分の前にいろいろ聞きたかったんですよ。  例えば、御自宅に民主党の支部があって、そこにやはり国民の血税を元にした政党助成金が入っているんですけど、その問題が雑誌に出たときにブログでお書きになっていて、私が寄附して処理しているから大丈夫ですっていうふうにおっしゃっていましたけど、御自宅の所有者は蓮舫大臣本人じゃないですよね。株式会社ローレルという会社です。ですから、会社から無償供与がなされているとか、そういったことがなされているならともかく、そういった処理は全くないんですね。  それ以外にもたくさん不透明な会計処理がございまして、私は、やはり事業仕分で切った張ったとやっているときに、その御本人がしっかりと透明な処理をしていないとか、この今回の撮影問題でも、やはりしっかりとその記載についてしていないで、結果的に虚偽の記載をしてしまい、この国会で間違った事実を述べて警務部の方に責任を負わせるようなことを前回答弁していると。  私は、仙谷官房長官が冒頭謝罪なさいましたけれども、やはりこの内閣は、この国会で答弁をするときは虚偽の答弁なんかはしていただきたくない。鳩山総理の前政権のときの虚偽の答弁から引き続き、官房長官も今日もまた二百四十八条について、趣旨というようなことが、当初から言っていないのに当初から言っているというふうに違ったことを言われました。私は、この菅政権の閣僚の皆様方のこの対応を見ていると、大変もうこの国会に対する真剣味というものが感じられません。やはり、国民に対してしっかりと責任を持って、この国政を担って日本国民を間違いのない方に導いていくという、その気概が感じられないんです。  私は、この菅政権、一刻も早く解散・総選挙をしていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。
  175. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で礒崎陽輔君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  176. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、草川昭三君の質疑を行います。草川昭三君。
  177. 草川昭三

    ○草川昭三君 公明党の草川でございます。  まず最初に、奄美豪雨災害で甚大な災害に見舞われました皆様に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。政府が被災者の皆様の声に真剣に耳を傾け、一日も早い復興と生活再建に全力を挙げて取り組まれることを強く要望をまずいたしておきたいと思います。  続いて、昨日行われました補欠選挙の結果について菅総理大臣に御意見を賜りたいと思うんでございますが、結果の問題については御存じのとおりでありますが、先ほど来いろいろと皆様方の間でこの問題が取り上げられました。  率直に私、聞いておりまして、昨日の民主党の敗れた大きな原因は、国民の政治家と金の問題に対する視線というのが大変厳しいものであったのではないか、私、それは率直に認められて、菅総理が、今後こうするとか、あるいは反省すべき点はこれこれしかじかだということを、今日のこのせっかくの予算委員会でございますから、ここで正直な感想を述べられた方が政治家菅さんとして私は立派な成長があるのではないだろうかと。大変失礼ですけれども、私の聞いていました最初の感想を申し上げて、総理の見解を賜りたいと思います。
  178. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 北海道五区の補選で我が党公認候補が敗れたことは、おっしゃるとおりであります。その原因について、本来、若い候補がその世代交代を訴えてそれなりの支持の拡大を図ったわけですが、残念ながら届きませんでした。その理由として、今、草川委員が言われるように、政治と金の問題も私は有権者の判断の一つの大きな判断であったであろうと。また、他の問題もまだ、私から言えばいろいろ経済対策などをやっているつもりなんですけれども、今の状況が必ずしも、経済の足踏み状態に近い状態にありまして、そういう点での心配もあるいは影響したのかなと。そういう意味では、草川さんが言われたことを決して否定するものではありません。  そういった中で、我が党として、私は、代表選挙のときには、まずは、クリーンでオープンな政治というのをまずは民主党の内部的な形でしっかりと実現をしていくことが必要だということで、今の党の執行部の方にもそういう考え方で運営をお願いをいたしております。また、国の政治の中においては、いわゆる企業・団体献金の禁止など、あるいは御党が出される予定、あるいは出されている幾つかのその再発防止策、こういったものにも前向きに真摯に議論に参加をさせていただきたいと、このように考えているところであります。
  179. 草川昭三

    ○草川昭三君 これまた菅さんに、まあ菅さんと気安く言って悪いんですが、まあ総理に申し上げたいんですが、どうも反省をするという態度が私、見受けられないんです、率直に申し上げて。本来ならば、これは総理だけじゃありませんよ、各閣僚の答弁を聞いていても、真剣に野党の皆さん方の声を聞く、あるいは自分たちの意見を交差させるということで、この参議院で、私はねじれ国会と言われている参議院で行くべき方法があると思うんです。今のように、私の方が正しいというだけの態度を、総理を始めとして、これは民主党の各位の先生方も同様な私考え方を持って臨もうとしておみえになるんではないだろうかと、こう思うんです。  そういう点では、弁解ということを、私は権力の座にある人は弁解をしちゃ政治は良くないと思うんです。私は、かつて日韓議員連盟の副会長をやっておりましたから、竹下元総理、会長ですね、日韓議員連盟の会長からよく言われたのは、なあ、草川さんよと、権力の座にある者は弁解しちゃ駄目なんだよ、我慢をしながら、説得ということはあるかも分からないけれども、その説得は身をもって皆様方に聞いてもらうことだということを私は何回か言われた記憶があるんです。そういう謙虚なお気持ちが私は皆さんの中には見受けられない。そして、そういうことを指導するのが、指揮をするのが私は総理大臣である菅さんだと思うんですが、見解を賜りたい。
  180. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 長くいろいろ御指導いただいている草川議員の方から、そうした謙虚な姿勢が十分でないと言われますと、それについて、まあそう言われるところがあるのかなと反省を含めてお聞きをいたしているところです。  確かにおっしゃるように、私も、もう御存じのように長い間野党におりましたので、権力を持った立場とそうでない立場は私なりに非常に身にしみて感じております。そういう点で、この政治と金の問題、先ほども申し上げましたが、私なりに代表選などでも言うべきことは言い、そしてこの新たな内閣の中あるいは党の中でもやらなければならないことはやっているつもりでありますけれども、確かにまだ幾つかの問題では不十分な点もあろうと。こういう問題についても、党の内外の議論もしっかりと踏まえながら、できるだけ更によくやったと言われるような形に努力をしてまいりたいと、このように思っております。
  181. 草川昭三

    ○草川昭三君 それから、大変おこがましい言い方で恐縮でございますが、四十年前から菅さんは市民運動、私は労働運動、いろいろと頑張ってきたわけでございますから私なりの感想はあるんですが、その当時の菅さんは実に新鮮なものがありましたし、魅力があったんですよ。今はもう弁解をいかにうまくするかということの、そういう態度がありありなんで、私はうそのない本当の運営をしていただきたいということを申し上げておきたいと思うんです。  それで、先ほども鳩山前総理の問題について質問がありました。実は私も全く同じでございまして、公明党の大口という衆議院議員が、コピーを、あったはずだと、鳩山総理に対してですね、それは確かめたんですかということを質問をしたときに、明確に鳩山前総理は否定をされたわけです。  菅総理、総理大臣の発言はこれは非常に重いものはだれよりもあるということは御存じのとおりのはずです。国会での総理の発言が事実と違っていれば、それはもう国会の場で謝罪をするなり訂正するなりをするのは当然になります。  そういう意味では、私は、衆議院の予算委員会なり我々参議院の予算委員会なりで、質疑の中で鳩山さんに一回きちっと聞かれて、鳩山さん、本当にあのときはそういうことを言ったの、あるいはその後、そういう資料が出てきたという報道もあるし、そういうことについてどう思うのかというような、そういう日常的な態度が私は菅さんと鳩山さんの間にあっておかしくないと思うんです。  その点についてはどうお考えですか。
  182. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 鳩山前総理がかつての幾つかの委員会でコピーを持っていないというか、そういう趣旨の答弁をされたのは、私も同席をしておりましたので今でも記憶をいたしております。  これについて、報道やあるいはそういう中では、鳩山さん本人が、答弁当時、資料のコピーを保有はしておらずコピーの存在も知らなかったと御本人が報道に対して言われており、またこの点、岡田幹事長も直接本人に確認をされたと、同趣旨であったということもお聞きをいたしております。  そういった点で、総理という立場にあった方でありますだけに、そのことについておっしゃることはよく分かります。しかし同時に、あえてこれを言うとまたいろいろ言われるかもしれませんが、総理は、政治と金の問題と普天間という二つの大きな問題である意味ではそれに対する責任を取る形で総理大臣を辞任されたわけでありまして、そういった意味では政治的には大きなけじめを付けられたと。それを超えて御本人の問題としてどうされるかというのはありますけれども、私の立場からすると政治的には大きなけじめを付けられたと、このように認識をいたしております。
  183. 草川昭三

    ○草川昭三君 今答弁で抜けておるのは、真相究明ということについては何らお答えがないと思うんです。我々が今求めておるのは、真相解明に非常に総理が不熱心だという印象を受けたということが極めて私は残念だと思います。  次に移ります。  中国の漁船の衝突事件については、先ほど来からいろいろと質疑が行われたところであります。政府は、十九日の日でございますが、尖閣諸島周辺で起きた中国漁船の衝突事件について質問主意書の答弁書を作っております。この中には、容疑者を起訴するかどうかの刑事処分を検察官が判断するに当たっては、国際関係への影響などについても、犯罪後の情況というものを考慮することができるという答弁書の内容であります。これは、検察官が刑事処分に際し、外交にかかわる政治判断ができるということを認めた、これは極めて重要な決定だと思うんです。  ここで法務省にお伺いをいたしますが、これまでに、国際関係への影響を考慮して刑事事件の処分を判断をしたという前例はありますか。
  184. 西川克行

    ○政府参考人(西川克行君) お答えを申し上げます。  検察庁における事件の処分の理由を網羅的に把握しているわけではございませんが、この漁船衝突事件以外に、事件の処分に当たって外国との関係を考慮したという例は承知しておりません。
  185. 草川昭三

    ○草川昭三君 非常にこの問題について重要な答弁をいただいたわけでございますが、承知をしていないとの答弁です。法務省が知る限り、このような例は過去一件もなかったということなんですね。  これは今回、政府が、国内法を遵守し国の安全を維持するという立場を放棄し、中国側の政治的、経済的圧力に屈した措置をとらざるを得なくなり、検察官個人にその責任を転嫁するための後付けの理屈ではないでしょうか。多くの国民は検察に政治的な判断ができる権限などないと、まあ私も思っておりました。したがって、今回の那覇地検の、地方検察庁の措置は越権行為だとの批判が上がったわけです。    〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕  同時に、よくよく考えてみると、現場の検察官の個人の判断でこんなことができるわけがない。背後には政府の指示があったに違いないと見られているわけです。そこで、検察官が外交にかかわる政治判断ができるという、これまで前例のない理屈を付けて船長を釈放したのは、あくまでも現場の検察官の判断だと言い張るわけです。  この中国漁船衝突事件を通じ、検察は何を勝手なことをやっているんだと国民の検察に対する不信感が生まれています。そもそも、政治判断は政治家が責任を持って行うべきことであり、一地方検察庁に押し付けるべきものではありません。大臣が判断すべきことを、現場に責任を押し付けるということはとんでもないことではないでしょうか。検事が勝手に判断をしたということでは済まされない問題が何回かここでも議論になっておるところです。  それで、報道によれば、政府の中国漁船事件への対応について、全国四十一の道府県と政令都市の議会が厳しく批判をする議決がこの件について行われています。これでは、国民の検察不信は私は高まる一方だと思うんです。法務、検察の最高責任者である法務大臣が政治的責任を示さなければ法秩序というものは守られないのではないかと、こう思うんです。大臣のどうもその立場というものが本件から逃げられている、私はそう思ってなりません。(発言する者あり)  それで、地検の問題、特捜部の問題等々、たくさん今検察不信の問題が出ておるわけでございますけれども、柳田大臣は、先週、大林検事総長に対し一連の事件について口頭で注意をされたようでございます。しかし、今後、検察組織が原因の徹底究明、あるいは組織の検証、捜査方法の見直し、人事評価の在り方等、職業倫理の徹底などを図っていかれるのは当然のことでありますが、一連の事件の責任を取って辞職をする検察幹部もいると聞きますが、法治国家としては、法秩序を守り、失った信頼を取り戻すには大臣自身が組織の長として政治責任を全国民に示す必要があると思うんですが、私、本当にこれはあると思うんですが、柳田大臣、どう考えておみえになりますか、お答えを願いたいと思います。
  186. 柳田稔

    ○国務大臣(柳田稔君) 大先輩の草川先生のお話をしっかりと承っておりまして、先ほどだれかが開き直りとかおっしゃいましたけれども、これからも謙虚に答弁をしたいと思っています。  私がどう責任を取るべきか。これは、地に落ちた検察に対する信頼をどう取り戻すか、これをやることが私の責任の取り方だと、私はそう思っております。
  187. 草川昭三

    ○草川昭三君 多分そうおっしゃるんではないだろうかと私も予想答弁は準備をしておりましたが、全く予想されたとおりの態度でございまして、私、それがいけないと言っているんですよ。国民が多分そういうことを言うだろうと思う、そういう発言をされるのが法務大臣では、私問題があると思いますね。私にも責任があります、どうしてそういうことがおっしゃられないのでしょうか。  一部の不心得者を除き、那覇地検を始め全国の検察関係職員が法と証拠に基づきまじめに勤務をされている、精励されていることはもう事実です。この組織を立て直し、国民から信頼される検察に生まれ変わるには解体的出直しが必要であります。それには、最高責任者として、先ほど申し上げましたように、柳田法務大臣が政治的責任を取らなければ一体だれが取るんですか。私はそのこと自身を、自ら職を賭すお考えがないのかあるのか、もう一度お答え願いたいと思います。
  188. 柳田稔

    ○国務大臣(柳田稔君) 今回の検察の不祥事件、これは前代未聞だと、これをどうにかしなければならない、その思いは草川先生と同じぐらい私も持っているつもりであります。  今回の不祥事につきましては、事あるたびに記者会見を通して私の方からも国民に向かって陳謝を申し上げているところでありますが、この事態をどう立て直すんだと、そういうことが今私に問われているんだろうと。ということで、最高検による検証、この結果も待たずに、十一月、できるだけ早い段階で私の下に置かれる第三者の検討会議を立ち上げて全般の見直しをやらせてもらいたいと。  これは、草川先生のお言葉でありますから、私も一生懸命やります。同時に、先生にもお願いがあるんですが、これをやれと、こういうこともやれという御示唆があれば、私はその御意見を賜りたいと思います。
  189. 草川昭三

    ○草川昭三君 だから、私がくどくどと申し上げているのは、今の内閣自身が一体これだけの検察全体に対する不信感を日本の国民の将来のためにどう立て直すかというお気持ちをどうして持ちませんか。それは辞めるということなんですよ。  菅総理、任命責任あると思うんですが、私はすべてが柳田さんに責任があるとは思いませんよ。いろんな多くの人たちの総合的な問題があるわけですが、事業でもそうですが、責任を取るときは最高責任者ですよ。そう思われませんか。見解を求めます。
  190. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 今、二つの大きな案件に基づいて検察の問題を指摘をいただきました。  私も、あのデータ改ざん事件、本当にあってはならない事件であると思っております。そういう中で、法務大臣が法務行政の全体の責任者であることはもちろんですが、そういう意味では内閣の責任者は私自身であることももちろんであります。  そういう中で、今のまさに国民の信頼を失っている法務行政あるいは検察制度の在り方をどのようにしていくのか、これは大変、これまで余りこういった国会の場でも議論をされることの少なかった分野の問題であります。そういう点で、柳田法務大臣が自らの下にそうした第三者機関を設けて、そう時間を置かないでその問題点を改めて洗い出して改革の方向性を出すと、そういう努力の中でこの問題を国民の皆さんに信頼できる検察に変えていきたい、私はその努力を待ちたいし、またそれが本当の意味で国民の皆さんにこたえる道だと、このように考えております。
  191. 草川昭三

    ○草川昭三君 では、次に移ります。  政策コンテストについてであります。政府は、来年度、二十三年度予算の概算要求基準で創設をされました一兆円超の元気な日本復活特別枠の配分を決める制度として、政策コンテストを行っています。これには各省庁が要望した施策について国民からの意見を募り、国会議員や民間有識者による評価会議で絞り込み、首相が最終判断をする、つまり、国民の声を聞き、事業の優先順位を決めるという内容です。国民からの応募は既に先週十月十九日に締め切られておりまして、十月下旬に結果を公表するそうです。    〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕  まず、玄葉大臣にお伺いをします。現在、国民から寄せられた意見を集計中だと思いますが、およそどのくらい集まっているのか、お答え願いたいと思います。
  192. 玄葉光一郎

    ○国務大臣(玄葉光一郎君) 草川先生の御質問でありますけれども、パブリックコメントという形で国民の皆さんの声を今募集をしているところでありますけれども、九月の二十八日から十月十九日まで実施をし、今整理、集計しているところでありますが、現在判明しているインターネット経由だけでも約二十万件に上ると。ほかにファクスとか郵送など多数御意見をいただいているところでありまして、集計が済みましたら正式に発表したいと、そう考えております。
  193. 草川昭三

    ○草川昭三君 じゃ、次に移りますが、このコンテストを知らせる内閣のホームページを見ますと、政策コンテストに、予算編成にあなたの声をという大きなキャッチフレーズが書かれています。あくまで予算は国民の皆さんの意見を聞いた上で決めますよとPRしているというんですか、いいところを見せているわけですよ、それは玄葉さんらしいと思うんですが。  ところが、おかしなことがあるんですよ。何かというと、あしたですね、概算が決定される予定だと思いますが、これは、今年度と二十二年度の補正予算には政策コンテストで国民の声を聞いた上で来年度予算に計上するかどうか判断すると言っていたコンテストの対象事業が補正に入っているんですよ。そうでしょう。おかしいじゃないですか。本来のコンテストは来年の予算で国民の声を聞きますよといって準備をしているわけですよ。ところが、今度の、二十九日ですか、二十九日に出る補正の中にはその主要な点が入っているわけです。  そうすると、今おっしゃったように、インターネットで二十何万件の人がいろんな意見を言っているわけですよ。自分の意見が来年度の予算ではなくて実は補正にもう入ってしまっておるんです。何かだまされたような気になりませんか。どうですか、お答え願いたいと思います。
  194. 玄葉光一郎

    ○国務大臣(玄葉光一郎君) 率直に申し上げて、草川先生御指摘のとおりのところが今度の経済対策にはございます。  元々、これはもう言うまでもないことでありますけれども、できる限りの既存予算の組替えをするということで特別枠の要望枠を設けたと。草川先生がおっしゃるとおり、国民の皆様の声も参考にしながら、ただ、最終的には政治家が決めるという形で評価会議をつくりました。私が議長でこれから評価をしてまいりますけれども。  今回の経済対策、率直に申し上げて、成長、特に雇用創出効果、需要創出効果、そういったものを大切な点として扱いたいというふうに思っています。したがって、今回の補正予算も、どうしてもこれは経済対策でありますので一定程度はダブるところがあります。これは公明党の皆様からいただいた提言にもあるとおりなので、そこは若干の前倒しがあるということは御理解をいただきたいと思っています。
  195. 草川昭三

    ○草川昭三君 私は、前倒しが決して悪いと言っているわけでもなく、その計上された中身についても批判をしているわけではありません。こういう手法がそもそも菅さんの一つのパフォーマンスというんですか、あるいはやらせというんですか、それを私は予算編成の中に持ち込んでおるというのに物すごい警戒心を持っておるんですよ。私は信用しませんからね、皆さんを。だから、余計にそういうことを言うかも分かりませんが。  せっかくコンテストをやるといって大げさに全国民に呼びかけたんですから、やっぱりそれはそれで大切にしていただいて、声は声で取り上げていただいて、それで本予算なら本予算に大きな柱として入れていただきたい。そういうことを補正にひょこっと取り上げて、前倒しをするというのは聞こえはいいんですけれども、それは少し私は乱暴なやり方ではないだろうかと思うんですが、どうでしょう。
  196. 海江田万里

    ○国務大臣(海江田万里君) 草川先生にお答えをいたします。  公明党でも九月に円高対策・デフレ脱却に向けた緊急経済対策をおまとめになりましたが、私どもはまさに、今もう十月でございますが、これから年末あるいは来年の年度が替わるまでの間が経済の状況が大変厳しいと思っているわけでございますね。この大変厳しい経済の状況の中でやはり政府がしっかりと、あるいは野党の皆様方の意見もしっかりと聞いて政治が国民生活に責任を持っていくと、そういう意味をやはり表したいと思いまして、先生方の御意見も取り入れて、そして私どもも、確かにこれから本予算、これはステップスリーでございますが、ステップツー、ステップスリー、そしてステップワンという形で間断なくしっかりと対応していきたい、そんな思いがございましたことは是非御理解をいただきたいと思います。
  197. 玄葉光一郎

    ○国務大臣(玄葉光一郎君) 草川先生、これは是非御理解いただきたいと思っていますのは、私の方から評価会議などでも申し上げているんですけど、これは絶対パフォーマンスにしちゃいけないと。つまり、見せる化じゃないと、見せる化じゃないと。見える化の一環で、あくまで予算編成を透明化するその一環でやらせていただくということでありますので、そこは是非信じていただきたいと思っております。
  198. 草川昭三

    ○草川昭三君 今の答弁でございますけれども、元々、補正予算は、十月の八日に緊急総合経済対策を土台として、考え方というんですか、大枠がつくられているんですよ。だから私は、一方、国民の皆さんには大変皆さんの声を聞きますよと言っていい格好を見せながら、何のことはない、補正予算は補正予算で独自でもう準備をされているじゃないかと。そういうのはごまかしになりませんか。国民の皆さんを裏切ることになるんじゃないですか、こういう話は、聞かれると。どう思いますか。
  199. 海江田万里

    ○国務大臣(海江田万里君) 御高承のとおり、今度の緊急経済対策、もう間もなく、今週中に閣議決定をいたしまして皆様方の元に補正予算という形でお示しをいたしますが、これはやはり、規模からいいましても五兆一千億程度でございます。  そして、やはり私どもは、この第三ステップの本予算というのは御案内のように七十一兆円規模の予算ということになろうかと思いますから、その意味では、ここでしっかりと国民的に皆様方からお聞きをした予算を組ませていただきたいと、こういうことでございますので、是非御理解をいただきたいと思います。
  200. 草川昭三

    ○草川昭三君 玄葉さんにお伺いをしますが、コンテストの中にいろんなものが、随分回答が寄せられているということは分かったんですが、その中で幾つぐらいその事業が補正に計上されていますか、お分かりでしたらお答え願いたいと思います。
  201. 玄葉光一郎

    ○国務大臣(玄葉光一郎君) これは先生、せっかくのお尋ねでありますけど、これはもう精査しないと、正直なところ今答える用意はございません。済みません。
  202. 草川昭三

    ○草川昭三君 だから、先ほどもこちらで、コンテストは本予算だ、そのとおりなんですよ。だけれども、それが前倒しで計上されるということになってまいりますと、コンテストに参加した人たちにどう説明するんですかということを私は問題提起をしたいわけなんですよ。そういうことを是非考えていただいて、コンテストの対象の事業というのはたくさんありますが、無条件では全部採用されるわけじゃないですよね、当たり前の話ですが、しかも一兆円超という枠があるわけですから。  だから、私は、よほどこれを慎重に国民の皆さんに訴えながら意見を吸い上げないと王道で間違うことになる、せっかくの予算編成に対して国民の声を聞くといういいことを言っているわけですから、そのいいことがいいことにならないのではないでしょうかねということを強く主張をしておきたいと思うわけであります。  それからもう一つ、ちょっとこれも納得できないんですが、民主党政権が概算要求組替え基準というものを今言ったように打ち上げたわけでありますけれども、成長戦略・経済対策プロジェクトチームというのと相談をされて玄葉さんがいろいろと提言をされているわけでありますけれども、全体的にこの落としどころというんですか、これがどういうところへなってくるのか。  落としどころというのは、全部で二十何万件ですか、ただいまのところ出ていますね。そういう方々に対して、すべてが入るわけじゃない、残念でしたというのもある、また今後よろしく頼むということを言うわけでしょう。多分そういうことを言われるわけですが、来年のまたこれは予算編成につなげなきゃいかぬわけですよ。国民の声をどう反映するかという意味では私は非常に重要な問題だと思うんですが、これは更に来年なり次にどうつなげていくかという展望を、あればお聞かせ願いたいと思います。
  203. 玄葉光一郎

    ○国務大臣(玄葉光一郎君) 今の御指摘でありますけれども、国民の皆さんの声をどう吸い上げるかと、今回は一つのある意味試みというところがあろうかと思います。  言うまでもないことですけど、最終的にというか、結局、優先順位付けをするのは、参考にしつつも政治家が当然、それぞれ選ばれた、国民の皆様から選ばれた政治家が行うわけでありまして、来年、再来年と展望しながら、草川先生の様々な御提言とかあれば、そういったことも参考にしつつ国民の皆さんの声を、パフォーマンスにならないように、しかし上手にどう吸い上げるかというのを考えていきたいというふうに考えます。
  204. 草川昭三

    ○草川昭三君 もう時間が来ましたので、次に移ります。  中国企業の日本進出問題等々について若干質問をしたいと思うんです。  それで、民主党政権は、当初予算編成になった今年度、科学技術振興費を前年比三・三%削っております。一兆三千三百二十一億になったわけですが、二十七年ぶりの前年割れになりました。基礎研究や教育経費が削減をされまして、日本学術会議からいろいろと勧告を受けたわけであります。  それで、予算を削減するこの民主党政権の科学技術戦略に私どもは大変怒りを持っておるわけでございますが、これから日本は物づくり日本で生きていかなきゃいかぬわけですよ。これはもう根本なんですよ。ところが、こういうような予算の組み方を今後も続けられるということは非常に問題だと思うんですが、基本的な見解をお伺いしたいと思います。
  205. 海江田万里

    ○国務大臣(海江田万里君) 科学技術も私が担当しておりますので、お答えをさせていただきます。  今概算の段階でございますが、概算の段階では少し伸びております。それから、今委員おっしゃいました、やはり我が国にとりまして科学技術が、これが大変やっぱり国づくりの中心であるということは私ども肝に銘じておりますので、今度の予算で、もちろん、ただ、この科学技術の予算の中には無駄な科研費と申しますか、そういうものもございますので、そこはしっかりと精査をしまして、そして本当に日本の国の成長につながる研究費、あるいは科学の基盤づくりのためにしっかりと予算を作っていきたい、そのように考えております。
  206. 草川昭三

    ○草川昭三君 最近、アパレル、家電量販店、自動車関連産業など、様々な分野で中国資本による日本企業への投資が進んでおります。こうした中国の対日投資に関する経済産業大臣の見解をまず伺って、次の質問に入ります。
  207. 大畠章宏

    ○国務大臣(大畠章宏君) 草川先生の御質問にお答えを申し上げたいと思います。  まず、最初に事実関係を御報告を申し上げますが、先生御指摘のように、中国からの対日直接投資残高は、二〇〇四年度九十三億円から、二〇〇九年度は百八十一億円と倍増しております。同時にまた、中国企業が出資する日本企業は、二〇〇五年時点で二百三十三社であったのに対し、二〇一〇年時点では六百十一社と大きく増加しております。  先生から御指摘をいただきましたけれども、中国企業による対日投資に関しては、工場設備の買収等により日本企業の技術や人材などの経営資源が流出するおそれが指摘されております。日本企業にとって資本の充実や販売拡大が見込まれる場合もございますが、いずれにしても、先生から御指摘をいただきました中国による日本の様々な企業の買収等についても、私としては注視をしてまいりたいと思います。
  208. 草川昭三

    ○草川昭三君 時間が来ましたので、最後にこれは総理から、あるいはまた関係大臣からお伺いをしますが、世界水準の競争力を持つ日本企業をつくり出すためには積極的に再編を進めていかなきゃいかぬ、これはもう当然のことだと思うんですね。特に、じゃどうするかという問題で私の提起なんですが、特に独禁法に基づく企業結合については、その透明性の向上や簡素化、審査時間の短縮などを図る必要が私はあるのではないだろうかと、これを真剣に考えていただきたいと思うんです。  それで、また最近の円高で日本企業の海外移転が非常に加速をしておりますが、総理大臣はどのようにお考えになっておられるのかお伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。
  209. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 独占禁止法がかつて予定していた経済情勢から、今日はかなり、例えば韓国などは逆に巨大化する中で国際競争力を得てきているという側面もあります。そういった意味で、企業の結合規制について、審査手続や審査基準についても具体的な問題点を指摘する産業界の声も踏まえて、本年六月に閣議決定した新成長戦略によりその見直しを行うこととされております。  経済産業省として、このような方向で、今お話のありました透明性や予見可能性を高めながら、公取とも協力して必要な対応を進めてまいりたいと、このように考えております。
  210. 草川昭三

    ○草川昭三君 終わります。
  211. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で草川昭三君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  212. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、桜内文城君の質疑を行います。桜内文城君。
  213. 桜内文城

    ○桜内文城君 みんなの党の桜内文城でございます。  時間がありませんので、早速質問に入らせていただきます。  この衆参の予算委員会で大人気の、菅総理のこの「大臣」という岩波新書を私もじっくりと読ませていただきました。官僚主権から国民主権、まさに仰せのとおりだと思います。官僚主権、官僚主導の官僚内閣、だれがどこで何を決めているのか分からない、だれも責任を負わないシステムだと菅総理は批判されております。これに対して、国民主権、国民に選ばれた政治家主導の国会内閣が必要だとも菅総理はおっしゃっております。選挙で選ばれた、国民から選ばれた国会議員が政府を運営しなければならない。  しかし、どうでしょうか、現実のこの民主党政権。この民主党政権の中で一体だれがどういう意思決定をしているのか、その意思決定のプロセスは一体どうなっているのか、まるで分かりません。そして、そのような意思決定の責任をだれも取ろうともしない。民主党政権の言う政治主導は、結局のところ、政策の専門性や国家経営力、こういったものを全く欠く政治家主導に堕しているのではないでしょうか。  そこで、これからまずその一例として尖閣問題について質問いたします。一体だれが船長釈放の判断をしたのか、これを明らかにしていただきたいと思います。  先ほどから森まさこ議員あるいは草川昭三先生、その政府に対する質問主意書等の答弁、あるいは国会での質疑等を通じて明らかになっていますのは、政府の言うところは、検察独自の判断である、検察が政治的判断をすることはない、官邸からの政治介入もない、では一体だれがこの国家主権の重要な要素である領土を守るか否かという政治的な判断をしたんですか。  この岩波新書にあります、私が個人的に知りたいのではない、多くの国民が疑問に思って、事実を知りたいのだ、それにこたえるのが行政の責任ではないか、これは菅元厚生大臣の薬害エイズ事件におきますときの言葉であります。そしてさらに、菅総理は、行政が何をしたか、何をしているか、何をしようとしているか、これを国民が知ることは国民主権の前提であると、ここまでおっしゃっています。  今、このパネルを御用意いたしました。(資料提示)  私も法務委員会で理事を務めさせていただいておりまして、いろいろと解釈論のややこしいところを図にまとめてまいりました。今政府の言っておるところ、これが図の上側でございます。今回問題となっているのは、処分保留の上釈放という判断であります。これは、森まさこ議員も先ほどの質疑で指摘していたとおり、起訴、不起訴の判断はないですから、公判を通して裁判所がその当否を判断することもありません。また、検察審査会による是正措置もとられることはありません。だからこそ、この国会の場で白黒をはっきりさせなければ、国民のだれ一人、この判断をしたのか分からない。だから、この国会で聞かせていただきます。  今後の日中関係への配慮、これが釈放の判断とされております。日中関係への配慮は、二国間のまごうことなき外交関係の判断であります。そして、特にこの度は国家主権を守るか否かという政治的な判断にほかなりません。先ほど申したとおり、これまでの法務委員会での答弁あるいは質問主意書に対する答弁によれば、刑事訴訟法二百四十八条、犯罪後の情況という文言の拡大的な解釈を通じて、証拠の範囲、そして検察官の裁量の範囲もほぼ無限大にまで拡大されています。別の事件では証拠の捏造までしております。  法務省あるいは法務大臣の主張は、法と証拠に照らして検察は判断をしたにすぎない、政治的判断はしていないと言います。本当にそうなんでしょうか。証拠の範囲、検察官の裁量の範囲共におのずと限界があります。特に今回の場合、刑事訴訟法二百四十八条を単に趣旨を適用したにすぎません。更に言えば、公判や検察審査会等の是正措置もありません。だからこそ、検察官の裁量あるいは証拠の範囲を限定的に解釈するのが、これが法の論理であります。  ここで、法務大臣に、そして総理にお尋ねします。  領土という今回の国家主権の重要な要素を守るか否か、そのような政治判断を一体だれが行ったんでしょうか。
  214. 柳田稔

    ○国務大臣(柳田稔君) 政治的判断そのものをしたわけではございません。  中国人船長の釈放については、検察当局が国内法に基づき事件の性質等を総合的に考慮した上で粛々と刑事手続上の処理をしたものと考えております。
  215. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 今、法務大臣からもお答えがありましたように、中国人船長の釈放については、検察当局が、被害が軽微であること、犯行の計画性がないこと、初犯であることなどの事件の性質に加え、我が国国民への影響、今後の日中関係などその他の諸般の事情等を総合的に判断した上で国内法に基づき粛々と判断を行った結果と承知いたしております。  そういった意味で、一般的な政治判断をしたというよりは、この案件についての判断を、私は法律の専門家ではありませんが、刑事訴訟法に許された範囲で判断をしたと、そのように承知をいたしております。
  216. 桜内文城

    ○桜内文城君 刑事訴訟法の中で許されていない範囲の判断だからこそ、こうやって質問をしておるわけです。  いずれにしましても、予想どおりの御答弁でございました。民主党政権の中で一体だれが国家主権にかかわるこのような判断をしたのかしないのか、だれもしていないということが明らかになりました。そして、その責任をだれも取ろうともしない、これが民主党政権の正体であります。  次に、もう一つ質問いたします。  例の衝突ビデオの公表に関してお尋ねいたします。  総理は今回のこの臨時国会の所信表明演説で、国民全体で考える主体的で能動的な外交を展開するというふうに高らかにおっしゃいました。なぜ、国民全体で考えるために不可欠の材料であるこのビデオを一般国民に広く公表しないんでしょうか。ビデオは一体だれのものでしょうか。検察のものでも民主党のものでもありません。国民のものです。  民主党政権がビデオを公開しないのは、真に国民の利益、国益を考えてのことではなく、自らの権力を守るためのこそくな振る舞いと思われても仕方ないんではないでしょうか。
  217. 柳田稔

    ○国務大臣(柳田稔君) 桜内委員も御存じのように、衆議院の予算委員会においてビデオの請求の要求が決まりました。それを受けまして、衆議院議長から、国会法第百四条に基づきまして、衝突事案の映像記録提出要求というのが行われたわけでございます。捜査当局において適切に判断されるものと私は承知いたしております。  なお、現在、政府内においても対応を検討中であるということも承知いたしております。
  218. 桜内文城

    ○桜内文城君 参議院にも与えられております国政調査権に基づきまして、是非、この委員会におきましてもこのビデオの公表を求めたいと思います。  では、次に経済財政の……(発言する者あり)
  219. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) ただいまの桜内文城君の要求については、当理事会においても委員長においてそれを受け止めると、既にそういうふうに申し上げておりまして、今理事会において鋭意検討中でございます。
  220. 桜内文城

    ○桜内文城君 是非約束お願いいたします。  次に、経済財政政策について質問をいたします。  六月十八日に新成長戦略が閣議決定されております。特に今日お聞きしたいこととは直接関係ありませんけれども、国土交通大臣が、利根川水系で二百年に一度の大洪水が起きたときの最大流量、基本高水を算出した計算根拠を示す資料がないということを記者会見で公表されております。この新成長戦略に書かれております二〇二〇年までの目標、幾つかございますけれども、その計算根拠をお尋ねしたいと思います。  十五ページのグリーン・イノベーションによる環境・エネルギー大国戦略というところでは、五十兆円超の環境関連新規市場、百四十万人の環境分野の新規雇用、この計算根拠を国家戦略担当大臣ですか、お願いしたいと思います。  そして──済みません、ちょっとまだ。  続けて申しますと、ライフ・イノベーションによる健康大国戦略、医療・介護・健康関連サービスの需要に見合った産業育成と雇用の創出、新規市場約五十兆円、新規雇用二百八十四万人、この計算根拠について教えていただきたい。更に言えば、観光立国・地域活性化戦略、経済波及効果約十兆円、新規雇用五十六万人の計算根拠。  ちなみに、答弁が長くなっても仕方ないので私の方から申し上げますと、まず環境分野、五十兆円で百四十万人、一人頭三千五百七十一万円ちょっとの、そのような売上げないしはこれは所得か付加価値か分かりませんけれども、こういった計算になります。一方で、医療、介護の方はその約半分、一千七百万円、観光関連の方が一千七百、八百万円、これらは相当に数字が違うんですけれども、計算根拠、どこにあるんでしょうか、教えてください。
  221. 玄葉光一郎

    ○国務大臣(玄葉光一郎君) 桜内委員の御指摘でありますけれども、新成長戦略の環境分野のいわゆる五十兆円の新規市場、百四十万人の雇用創出の言わば算出根拠ということでございます。  五十兆円については、いわゆる新成長戦略で目標としているGDPの成長率、これは実質二%と、十年平均ですね、やっておりますけれども、そして国全体のGDPと環境関連GDPとの比率の変動想定値、そしてGDPと市場規模との関係から、二〇二〇年時点の環境関連市場規模を約百二十兆と推計をし、環境省の試算による二〇〇六年時点の市場規模、これは七十兆円でありますから、それによって算出をしたと。百四十万人については、五十兆円の〇・三、つまりは、先ほど申し上げたGDPと市場規模との関係が〇・三対一なので、その〇・三を掛けますと十四、五兆、十六、七兆でありますから、それを一千二十七万の労働生産性で除したもの。つまりは、先ほど桜内委員はこんな五十兆の市場規模だったら百四十万人で割ると三千五百万になるんじゃないかと、こういうお話でありますが、もう実は桜内委員は専門家なのでお分かりになってお聞きになっているんだと思いますけれども、GDPと市場規模は違いますので、そのGDPと市場規模の差を〇・三対一というふうに取っています。ですから、一人当たりの労働生産性は約一千二十七万、これが言わば環境分野の平均ということで算出をしているということです。  併せて御質問があったのは観光分野の経済波及効果ということでありますけれども、観光分野については、訪日外国人二千五百万人が達成された場合の直接効果そして原材料波及効果及び家計迂回効果の合計額でありまして、一つは、観光客がいらっしゃると直接お金を使います。そこの分が四・一兆。そして、あとはその四・一兆にいわゆる産業連関表の推計モデルを使って十兆ということでございます。  医療は、今ちょっと手元にありませんので、正式なものを後で出させていただきたいと思います。
  222. 桜内文城

    ○桜内文城君 医療、介護の方がちょうど環境分野の半分、人数割りにしますと半分の金額ですので、どういった違いでもってこういうことをやっているのか計算根拠を明らかにしていただきたい、このことを申し上げておきます。  時間がないので、もう一つ申し上げます。経済財政担当大臣あるいは財務大臣にお聞きいたします。  財政運営戦略、六月二十二日の閣議決定、この中に基礎的財政収支対象経費というものがございます。一般会計歳出から二十数兆円の国債費を控除した七十一兆円がこれに当たるとされております。一方で、総予算組替え対象経費というものが七月二十七日の組替え基準において示されております。定義がどこに書いてあるのか、上から見ていきますと非常に分かりにくい書き方になっております。ここでいう総予算とは一体幾らでしょうかとお聞きしたいところですが、時間がないので自分で言います。二十四兆円でいらっしゃいます。民主党のマニフェストでは、国の総予算二百七兆円を全面組替えと書いてあります。民主党政権はそのわずか十分の一程度を総予算組替え対象経費と呼んでおります。その定義もなるべく分からないように閣議決定の一番下、別紙二の端っこに書いてあります。金額も書いておりません。一体だれがこのような国民を欺くような新たな概念を持ち出したのか。  特に、この二十四兆円という対象、一般会計のみです、特別会計は全くコントロールの対象となっておりません。さらに、そこから国債費二十数兆円を外し、地方交付税十七・五兆円を外し、さらには年金、医療等の社会保障費、これも一般会計分だけですけれども、二十七・二兆円を外しています。これらをすべて財政のコントロール対象から外すんですか。まともな財政運営する気があるんですか、財務大臣。
  223. 野田佳彦

    ○国務大臣(野田佳彦君) 御指摘のとおり、基礎的財政収支の中から地方交付税や社会保障関係費、予備費を除いたところで総予算組替え対象経費として二十四兆円規模を、それぞれ各省から九割の要求を出していただいて、削減した一割については要望枠、後で特別枠として府省横断的に活用すると、そういう土台をつくるための対象経費二十兆円ですけれども、出てきている数字は、歳出の大枠は七十一兆円です。それに対して要求は、今のこの総予算組替え対象経費、加えて社会保障とか地方交付税を入れて六十九・七兆円まで出てきています。  ということは、特別枠は現段階では一兆ちょっと超えるという規模で、それでこれから政策コンテストを含めながら政治主導で決めていくわけですが、ただ、見直しの対象というのは結局は六十九・七兆もやるんです。要求が出てきた部分についても精査をして、予算編成過程で更に特別枠が拡充できるかどうかという見直しをやっていくわけでございまして、一般会計について、だからすべて見るんです。加えて、特別会計については、間もなく事業仕分の第三ラウンドが始まります。そういうことも含めてすべての予算が対象になっている、見直しの対象になっていると御理解をいただきたいと思います。
  224. 桜内文城

    ○桜内文城君 すべての予算が対象と閣議決定に書いていなかったので、こういった質問を申し上げた次第でございます。  元気な日本復活特別枠一兆円を相当程度に超えるものとありますけれども、そこに書いてある言葉、文言、デフレ脱却を含めた経済成長の実現、一兆円で可能でしょうか。  今回のステップワンでは予備費残額の九千百八十二億円、補正予算が四・九兆円、交付税特会の繰入れを除いても三・六兆円、わずか一兆円をステップスリーの元気な日本復活特別枠、立派な名称ですけれども、本当にこんなのでデフレ脱却できるんでしょうか。
  225. 野田佳彦

    ○国務大臣(野田佳彦君) 元気な日本を復活させるためには、予算措置もあります、税制措置もあります、規制制度改革もあります。元気な日本をつくるために政策の総動員をしますけれども、この予算の中では、府省横断的な組替えをするために元気な日本復活枠というのがあって、一兆数千、まあ政調会長は二兆円に持っていきたいと言っていますが、一兆円を超える相当な程度の規模のものをつくりながら府省横断的に資源配分をしていくと、そういう位置付けであるというふうに御理解いただきたいと思います。
  226. 桜内文城

    ○桜内文城君 本当に時間がなくて、これで最後の質問になります。  みんなの党は、各種議員立法をこの臨時国会からどんどん出していきたいと考えております。例えば、自民党と共同で赤潮対策特別措置法案、これらを提出する予定でもありますが、このような自然災害等に対する危機管理対応としての議員立法に与党としてどのような対応を取られるのか教えてください。菅総理。
  227. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 議員立法については、国会において各党各会派で御相談していただくことになると思います。いい中身であれば、もちろん民主党も大いに議論に参加をさせていただきたいと思います。
  228. 桜内文城

    ○桜内文城君 ありがとうございました。
  229. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で桜内文城君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  230. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
  231. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。  本日は十分しかございませんが、経済問題の核心に触れたいというふうに思います。  現在の深刻な経済危機を打開するためには、企業サイド、特に大企業にため込まれている巨額の内部留保をどう経済全体に還流するかということが重要でございます。この点は幾つかのシンクタンクも指摘しておりますし、菅総理も国会でもう既に言及されている点でございます。問題はその具体的な方策でございますが、我が党は、派遣などの非正規雇用の正社員化を進める、もう一点は最低賃金の引上げを進める、この二つが重要だというふうに考えております。今日は、その点で、最低賃金の問題について、内需拡大、経済対策として最低賃金問題を総理に質問したいというふうに思います。(資料提示)  パネルを御用意いたしましたけれども、御覧になって分かるように、日本の最低賃金は、引き上げられたといっても全国平均でまだ時給七百三十円、先進国の中で極めて低い水準にございます。ちなみに、時給七百三十円ですと、一か月フルタイムで働いても十一万円程度の収入にしかなりません。今、時給七百三十円以下で働く人は全国で百二十万人もおられます。したがって、ワーキングプア、働く貧困の解決のためには、この最低賃金を早期に引き上げるということが重要になっております。  同時に、今日申し上げたいのは、この最低賃金の引上げというのは有効な内需拡大、経済対策でございます。イギリスやアメリカなど諸外国の例を見ても、アンチビジネスという言い方もされておりますけれども、アンチビジネスどころかプラスビジネスになっている。企業にとっても結果的にプラスに働いております。つまり、賃金が底上げされる、国民の消費購買力が引き上がる、物が売れる、内需に依存している中小企業あるいは小売やサービス業にプラスに働くわけでございますし、従業員の方々のやる気も増して個別経営にもプラスになるということでございます。したがって、経済団体とか御用学者の方々が、最低賃金引き上げると失業が増えるというふうなことは諸外国では確認されておりませんので、この点ははっきり申し上げておきたいと思います。  その上で総理に伺いますけれども、最低賃金の引上げというのはもちろんワーキングプアの解消に役立つわけですが、同時に内需拡大策としても経済対策としても非常に大事なことだと思いますが、総理の御認識を伺いたいと思います。
  232. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 賃金の引上げは、労働者の生活不安を払拭し、内需主導経済につながる重要な政策と考えております。そういう意味で、今、大門さんがおっしゃった最低賃金の引上げそのものは内閣も積極的に取り組んでいるところです。  多少ニュアンスが違うとすれば、私はよく雇用を言うわけですけれども、つまりは雇用が例えば介護とか保育とかいろんな分野で拡大し、そして失業率が下がってくると、結果として給与がだんだんと上昇してデフレがなくなると。ですから、大門さんの方は、ある意味では制度的にこの最低賃金を引き上げることがスタートになるという、これはこれで私たち否定するものではありませんけれども、同時に、雇用そのものを増やすことからそういう好循環に持っていく。かなり似たような考え方ではあるけど若干の重点の違いがあるかなと、そんな感想を持ってお話を聞いておりました。
  233. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 私どもも雇用を増やすことは否定しておりません。ただ、低賃金の非正規雇用が増えるだけでは賃金全体の下請圧力になってしまって、このデフレが脱却できない最大の原因でございますので、雇用と賃金の引上げを両立して今進めることが非常に重要だということを申し上げたいわけでございます。  その最低賃金の引上げは、世界の例を見ても内需拡大の経済対策として大きくとらえていただきたいというふうに思います。問題は、そういう経済効果が出るまでの間は実際に企業の支払う賃金は増えるわけですから、それはもう事実でございますので、そこのところの措置をしなければいけないと。大企業は巨額の内部留保をため込んでおりますから十分負担能力がございますが、問題は中小企業でございます。  最低賃金の抜本的引上げに際して、いろんな国でいろんなことが行われておりますが、パネルにいたしました。例えば、アメリカでは二〇〇七年に大幅な最低賃金引上げを決定いたしました。三年間で日本円にすると一気に二百円引き上げるというような措置をとりました。抱き合わせで中小企業向け減税を約八十四億ドル、当時の、換算すると八千八百億円程度でございます。これは五年間でございますから年間にすれば一千七百億円の中小企業向けの支援措置をとったわけでございます。  下に書いてありますフランスの方ですけれども、フランスも二〇〇三年に最賃引上げに大変強力に取り組みました。そのときに企業の社会保険料負担の軽減措置をとりました。何と金額が日本円にしますと二兆二千八百億円、これは三年間ですから年間にしますと七千億円以上の支援措置をとったわけでございます。これは特に中小企業に軽減されるという措置でございます。  これらの国に比べて、日本の政府が来年度予算に向けて発表された中小企業支援措置というのは、もう率直に言って何かの間違いじゃないかと思うほど大変お粗末な政策でございまして、書いてございますが、最低賃金が今六百八十円以下の十九の県に限って、八百円に上げたときに支援措置をとるということでございます。ちなみに、この十九の県以外に、例えば北海道とか栃木とか群馬とか茨城とか北陸の各県とか、六百八十円に近いところはどういうわけか線を引かれて対象外になるというふうな措置でございます。  総額も何とわずか六十二億円。しかも、下の方に書いていますが、相談窓口の開設とかそういうものを除くと、中小企業への支援、直接支援措置というのはわずか四十一億円でございます。しかも、中身を書いてございますが、業務改善等助成金十億円というのは設備投資をしたら助成してあげると。その下の賃金改善奨励金というものも、その十九の県の九千の事業所に十五万円から七十万円の奨励金を出すという制度でございますけれども、実はこの十九の県には四十七万という会社がございます。わずか二%だけにもう先着順で予算のある範囲で早い者勝ちで出してあげるというような、しかも賃金助成としても支払総額の数分の一にもならないというような非常にわびしい施策でございます。  なぜアメリカとかフランスがこれだけの規模の取組をしたかというと、貧困の解消だけではなくって、これが経済対策になる、景気対策になると、そう位置付けたんでこれだけの規模の取組をしたわけでございます。ところが、日本はちまちましたこういうものしか出てこないというのが今の限界でございますが、民主党は、二〇〇九年のマニフェストでは、何とこの最低賃金引上げで二千二百億の予算措置が必要だと。当時は一応本当に真剣に、まじめに考えられておられたわけですね。それがなぜこんなことになってしまうのかということを大変残念に思っております。経済対策として位置付けた場合、今度の補正予算五兆円規模だというレベルでございますから、もっと規模も中身も思い切った対策が打てるんではないかというふうに思います。  是非、来年度予算作成までまだ時間がございますので、外国の例も勉強していただいて、経済効果も勉強していただいてもっと見直してほしい、もっと抜本的な対策を取ってほしいと思いますが、総理にお考えを……
  234. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 総理の前に海江田……
  235. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 いや、指定していません。総理しか指名していません。どうぞ。
  236. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) おっしゃることは大変魅力的な提案だと思っております。  先ほども申し上げましたが、私も、介護とか保育のところにある程度財政出動しても、そこで雇用が生まれればそこから波及的に成長し、あるいは給与をもらった人はそこから税金を払うと。そういう意味で、こういった分野で中小企業を支援することがそういうものに好循環になっていくということについては、私たちも十分その可能性はあると思っております。  ただ、それが現金で、いわゆるばらまきという見方もされるもんですから、そういう点での経済効果については、今の提案をいただいて、私の方でもどの程度の効果があるのか、そういう議論をしてみたいと思いますので、もし具体的にこの程度の費用を掛ければこの程度の効果が生まれるということの提案があれば、またお聞かせをいただきたいと思います。
  237. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 是非、提案もしていきたいというふうに思います。  それと、賃金助成じゃないんですよ、ほかの国は。日本は賃金奨励金という形の賃金助成なんです。賃金助成という形より難しいんです、実務負担も含めて。もっと違う形の抱き合わせ措置が必要だと、それが世界の取り組んできた例だということをまた具体的に御提案をしながら、御一緒に、最低賃金を早期に引き上げるということに日本共産党、一緒に取り組んでいきたいと思います。  終わります。
  238. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  239. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。片山虎之助君。
  240. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 片山虎之助でございます。  まず、奄美大島の豪雨災害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。  時間がありませんので、すぐ入ります。したがいまして、答弁も総理だけに限らせていただきました。  まず、この秋の臨時国会というのは、毎年そうなんですが、人勧に伴う給与改定法案の処理というのがどうしてもある。そういう意味で、しかも今回はマイナス一・五で九万四千円ですよね、一人当たり、それだけ引下げになるんで、その調整はボーナスでやるんですよね。そういう意味では、十二月一日が基準日ですから、法案をその前に出して通さにゃいかぬと、こういうことでございまして、去年も十月二十七日に出しているんですよ。通ったのは三十日だったかな、十一月の。  そういう意味で、もう早急に態度を決めて出してもらわなきゃいけませんが、今年が難しいのは、民主党のマニフェストで何回も質問ありましたけれども、国家公務員の総人件費を二割カットすると。特に、菅首相は九月の代表選で、政見ですか、政見で、とにかく二割は総人件費をカットするんだと、まずそのために人事院勧告を超える切り込みをやるんだと、こういうことを言われた。あと、いろんなことを言われていますよ。今日もいろんな手法を組み合わせてということを言われましたが、そういう意味では、これはどうしても切り込んでもらわにゃいけません。有言実行内閣でしょう。しかも、その有言実行内閣の最も大きい目玉の政策について、ここでひるむようなことじゃ、できないようなことじゃ、先送りにするようなことでは菅内閣そのものの私は姿勢が問われると思います。  総理、いかがですか。
  241. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 国家公務員の総人件費二割削減というのは、我が党のマニフェスト、昨年のマニフェストに載せた方針でありまして、それは、今日の議論もお聞きいただいたかもしれませんが、いろいろな手だてを重ね合わせて四年の間に、昨年からですか、実現をしたいということで考えております。その中には、もちろん、いわゆる出先機関の廃止とか、あるいは現在の人勧制度のベースになっております労働基本権の問題についても議論をした上での、労使交渉による賃金の適正化とか、そういうことを含めて努力しなければと思っております。  そういう意味で、今回のことについては、もうおっしゃるとおり、そう長い時間があるわけではありませんが、そういう現下の社会経済情勢の厳しい財政事情や、同時に、労働基本権のその代償措置としての人勧の性格などを勘案して、現在、鋭意最終的な詰めを行っているところであります。
  242. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 いや、だから、それはこれからいろいろ申し上げますよ。いろんな手法がみんななかなか大変なんですよ。総理、私はできないと思っているんです。  一つは、人勧を勧告以上に切り込むことですよ。二つ目は、労働基本権を回復して労使交渉でやるということですよ。三番目が、今言われた国の地方出先機関を原則廃止して地方移管することによる定数カットですね。四番目が、自らの定数カットなんですよ。再配置と採用抑制なんですよ。全部できますか。  そこで、あなたは一番最初に書いているのが人事院勧告の切り込みなんですよ。だから、これは給与水準なんだから、私は二割も切り込むことなんか絶対できない。今まであったのは、今日も話が出ましたが、昭和五十七年に四・八%のプラスだったんだ。引上げだったから、それを凍結したんですよ。そうしたら大騒動になりまして、組合はILOに提訴する、訴訟が起こる。大騒動になって、結局、自公政権でしたが、後は三年で元に返すんですよ。だから、本当に人勧を完全に抑えたということはないんです。指定職だけ延ばすとか、手当をどうするかというのはありましたよ。そういう意味で、労働基本権制約の代償というのは重いんですよ。しかし、それを踏み越えてあなた方はおやりになるというんだから、是非やってもらわないけません。これはまあシンボルなんです。  それから、二番目の、労働基本権の回復というのはこれはまた大変な議論がある。六十何年に及ぶ我が国の公務員制度の根幹を変えるんですよ。どの範囲で、どういうふうに、どういう付与をするか。簡単にいきませんよ。多数説は、非現業について団体交渉権、労働協約権を一部認めようということですよ、ドイツみたいに。非現業は認められているんだから、公共企業体のように。しかし、こんなものは、公共企業体を見ても、最後は話がこじれて公労委に行くんですよ。そうしたら、労使でがたがたがたがたやって押し切れますか。皆さんの関係では私は連合や何かに負けると思いますよ。むしろ、労使交渉することによって給与が高くなるおそれがある。切れるという保証はありませんよ。  それから、地方移管どうですか。地方移管は、今八府省の十三系統機関が自己仕分をやりました、五百事務について。一割しかオーケーを出してないですよ。まあ、ごみと言っちゃいけませんよ、しかし、極めて軽いものしかない。重いものは全部地方出先機関を残してやらないかぬということになっている。これで本当に地方移管ができますか。地方は、申し訳ないんだけれども、地方出先機関の職員はもう結構だと言っているんです。一番労働生産性が低いと言っている、悪いけれども。地方は要らないと言っているんですよ。しかも、それをそのまま国から地方に移すんならツケ回しなんですよ。公の方の金は変わりませんよ、国が払うのを地方が払うだけで。地方には交付税やその他で面倒見ないかぬということになると、何の人件費カットですか。これが地方移管なんです。  それから、最後の、配置転換や新規採用の抑制は、なるほど自公政権は定数削減計画作ってやりました。マイナス五・七だそうです。五・七やった。ただ、独法なんかに回したやつも恐らくカウントしていると私は思う、その辺は分からぬけれども。それをやるための何の仕組みも体制もないじゃないですか、この菅政権には。どこにありますか。強力な機関をつくらないとやれるわけがない。内閣人事局じゃありませんよ、内閣職員局でも何でもつくって強引にやらないと、今の議院内閣制では私は限界があると思う。それぞれ組合もある。総理、どうですか。
  243. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) いや、片山議員、長年のまさに真っただ中におられた立場での御指摘ですから、大変重いものがあると思っております。  そういう中で、私も、同じ片山姓ですが、総務大臣に片山さんにお願いいたしました。多分いろいろと議論をしていただいていると思いますが、そう簡単でないことを分かった上で片山総務大臣を軸にして、私ももちろん全面的にそれを支え、あるいは私自身も必要であれば前に出て、今御指摘の非常に難しい問題をいかにして越えていけるか。  これは率直に申し上げて、それは我が党だけでできるかどうか、そう簡単ではないと思っております。幸い、先ほど自民党も同じ二割カットを言っているということも言われましたので、是非片山先生のところにおかれましても、是非、どうやればこのことが実現できるか、そういう立場でいろいろと御提案をいただければ有り難いと。私たちも、簡単ではないけれども、やらなければならないという覚悟でこのマニフェストに盛り込んだということだけは申し上げさせていただきます。
  244. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 新しい総務大臣は、私は役所でも後輩ですし、同じ岡山県ですし、私が初代の総務大臣やらせていただいて彼は九代目ですから、そういう意味では意見の合うところもありますよ。しかし、合わないところもある。一番合わないのは、彼が民主党の閣僚なんですよ。私は長い間、今はたちあがれにおりますけれども、自民党でお世話になった。  そこで、総理、人事院勧告の切り込み、給与改定すぐ出す、もう間もなく出さなきゃ間に合いませんよ、間に合わなかったらまた大問題になります。勧告の切り込みをやりますね、決意を言ってください。何%どうやるというのは結構です、やるんですね。
  245. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 現在、最終的な詰めを関係者でお願いをしておりまして、そういう状態にあると、今日の時点で申し上げられるのはそこまでであります。
  246. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 いやいや、それがリーダーシップ、総理、言われるんですよ。どういう幅でどういうやり方かはいいけど、やるということはあなた言われないと。消費税でも同じでしょう。今度また税と社会保障の抜本改革調査会をおつくりになるそうだけれども、政府に税調あるじゃないですか、党にPTがあるじゃないですか。あなたがはっきり消費税をやるって言わないから、やるような、やらないような。やりたいんでしょう。いろんなものをいっぱいつくって議論だけやっても物は決まりませんよ。リーダーシップというのは、自分でやると、後は任せるから、やるんだと不退転の決意を毅然と示すことが必要なんですよ。国民が待っているのはそれなんですよ。あなたに一番ないのがそれなんですよ。もう一度どうぞ。(拍手)
  247. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 大変激励をいただきまして、ありがとうございます。  別に私は、いろいろ今後ろの方で拍手もいただきましたけれども、つまり、やると言ってやれるんなら今でもすぐにでもやると言いますよ。しかし、やれるかどうかを……(発言する者あり)いいですか、ちょっといいですか。これはもう片山さんが一番御存じのように、四年間でやるという中で、そして新しい総務大臣を迎えて今議論を進めているわけですから。  先ほども、地方への出先機関の問題も、昨日も大議論をやりました。確かに、簡単にそれを受け取るところは少ないけれども、ある地方では、地域で幾つかの県が一緒になって全部なら受け取ってもいいですよと言ってくださっている地域も出てまいりました。そういうことを含めて、やれる体制をつくっていて、この問題に関しては今、今年のことについては最終的な調整中だと、このことを申し上げたところです。
  248. 片山虎之助

    ○片山虎之助君 済みません、ちょっとだけ。一言だけ。  私が言っているのは、人勧の切り込みをやってくださいと言っているんです。四年間で、総理、できませんよ、今皆さんがお考えになっているもろもろの方式は、手法は、もう少し詰めないと。  それから、消費税については一言だけ言いますが、国会議員の定数削減も本気で取り組んでください、それが消費税を引き上げる私は条件だと思います。  終わります。
  249. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で片山虎之助君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  250. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
  251. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  まず、奄美大島で被害に遭われた皆さん、救助された皆さんにお見舞いと敬意を表します。御苦労さまです。  今日は、総理に法人税の引下げと税の所得再配分機能をどう考えるかということについてまずお聞きをいたします。  総理、今、国民は老後の生活設計や今後の収入や資産の見通し、現在の収入や資産について大変不安を感じております。そのために社民党は、格差是正、貧困の解決、所得再分配の強化を強く主張しております。  総理、これをちょっと見てください。(資料提示)国際的に見て日本はOECDで最下位なんですね。日本の税における所得再分配は最低というふうになっています。総理、税による所得再分配機能の効果を高めるべきだと考えますが、いかがですか。
  252. 野田佳彦

    ○国務大臣(野田佳彦君) 総理のお答えの前に、私、政府税制調査会の会長でございますので、税にかかわることでございますのでお答えしたいと思います。  福島委員御指摘のとおり、特に税による所得再分配機能が加盟国、OECDで一番小さいと、これは事実でございます。これは、所得税における累進構造の緩和、あるいは各種控除の拡大等、累次の改正によって税による所得再分配機能が低下をしている、このように認識をしています。  これを踏まえて、昨年の税制改正大綱において、所得再分配機能の回復等の観点から控除や税率構造の見直しに取り組むという方向性が示されておりますので、ちょうど今二十三年度の税制改正の検討が始まっていますが、そこで議論をしていきたいというふうに思います。
  253. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 総理、税による所得再分配機能を強化するということでよろしいですね。
  254. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) これ、税と社会保障とがあって、これを併せるとまた少し傾向が違いますが、私も、税による所得再分配機能の低下については問題があると、それは是正する方向で検討が必要ではないかと思っております。
  255. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 ところで、総理は法人税を下げることを検討しています。  これをちょっと見てください。法人税収はどんどん下がってきておりますが、むしろそれによる効果は本当にあったのか。法人税を引き下げても、税引き前当期純利益にも、また法人税収にも何ら効果がありません。  そして、次にこのパネルを見てください。次のパネル、お願いします。これは民間非金融法人企業の現金、預金の保有残高の推移です。現金、預金の保有残高はどんどんどんどん高くなって、二百兆円を超えています。企業は、とりわけ大企業はこれだけ、二百兆円お金があるわけですが、労働分配率は下がり、年収二百万円以下の人が今四人に一人となっております。  総理、法人税を引き下げるメリット、法人税を引き下げる効果、なぜそれをされようとされているんでしょうか。──いや、総理で。いや、時間がないので、時間がないので済みません。
  256. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) これは、福島さんは一方で雇用についても大変熱心であるわけですけれども、その法人の実効税率について、近隣の国との比較の中でかなりまだ日本の方が高いという指摘も強く言われております。そういう意味で、一つには、日本から企業が海外流出して雇用が失われることを防ぐという観点からこの法人税率の検討が必要だということで、今その検討を指示している、そういうことであります。
  257. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 いや、そうではないんですよ。ちょっとこれを見てください。海外進出する理由、新興国の旺盛な需要を獲得することが目的。つまり、税金が安いということではなくて、もっと、例えばそこにマーケットがあるとか労働力コストが低いとか、そういうことが主な理由になっています。法人税が低いということは、それは決定的な理由というか、大きな理由ではありません。  そして次に、次のパネルをお願いします。法人税をでは引き下げたら企業はどうすると回答しているか。内部留保に入れますというのが四分の一なんですよ。そして、いろんな設備の増強をすると。ということは、法人税を下げても結局は二百兆円あることに足していくことでしかないんですよ。結局、労働者の賃金には本当に行かない。法人税を下げる効果はないと考えますが、いかがですか。
  258. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 企業が大きな内部留保を持っているということについては、私たちも問題意識を持っております。できるだけ国内にもっと投資をしてほしい、あるいは新卒者をもっとたくさん雇用してほしい、いろいろな要請も出し、またそれに対しての政策的な手当てもいたしております。  今、福島さんは効果がないと言われましたけれども、ここはいろんな議論があることは御承知だと思います。つまり、それはいろいろな実態調査による効果の部分とメッセージ性という問題も含めて、日本がそうした国内でも競争力を持って立地をしていこうという、そういう中に私は効果がないというのはちょっと見解の相違だと申し上げざるを得ません。
  259. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 今は残念ながら日本は税収がどんどん低くなっています。法人税を下げれば確実に起こることは税収が低くなるということです。するとすぐ消費税とかへ行くんじゃないか。結局、今年収が低くなっている、あるいは困っている国民の皆さんの方に負担が行くんじゃないか。二百兆円今お金があるところ、ここからなぜ下げるのか。  財務大臣、むしろ、冒頭です、所得の再分配機能の強化ということであれば、法人税を下げるということではない選択肢が必要だと考えますが、いかがですか。
  260. 野田佳彦

    ○国務大臣(野田佳彦君) 所得課税も法人課税も消費課税も資産課税も、すべてこれは基本的には抜本的な見直しをしていきたいというふうに思っています。どっちを下げるから何かを上げるという観点ではございません。  法人課税の実効税率の引下げについては、これは課税ベースの拡大によって財源を確保しながら予算編成過程、税制改正過程で検討していくということであって、消費税と結び付いた話ではございません。
  261. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 財務大臣、課税ベースを広げるということであり、今法人は三割しか法人税を払っていない。課税ベースを広げるということは理解ができます。でも、法人税を下げることに本当に効果があるのか。この日本の社会の税による所得再分配機能の強化ということであれば、法人税を下げる、で、結局、消費税とは結び付いてないかも知れませんが、税収が減るわけですから消費税値上げにつながるというふうに思います。  財務大臣、法人税の引下げ、妥当ではないと考えますが、いかがですか。
  262. 野田佳彦

    ○国務大臣(野田佳彦君) 法人税を引き下げる、実効税率を引き下げる場合は、さっき申し上げたように、課税ベースを広げて財源を確保するというのが基本的な考え方です。その効果があるかどうかは、さっきデータが出ていましたけれども、いろいろなデータがございます。企業が内部留保を抱えているし、下げたって借金返したり内部留保を増やす、そういうデータもありますけれども、これ以上産業の空洞化がしないように、あるいは外国の企業がもっと日本に入るように、その効果があるのかどうかも議論をしながら税制改正の議論の中でそういうことも含めて議論していきたいと思います。
  263. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 いや、これは残念です。格差是正ということをかなり言ってきた。今はまさに所得再分配機能の強化が課題だと思います。私は、反貧困バッジを最近付けるようになり、菅さんとも一緒に派遣村に行きました。だからこそ、今所得再分配機能の強化をして、人々が不安に思っていること、この社会をもっと公平にすべきだというふうに思います。  菅さん、法人税の引下げ、軽々に言わないでくださいよ。どうですか。
  264. 菅直人

    ○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げているように、私は、雇用というものを一つの軸にして、雇用が拡大する中で、それは決して失業対策的雇用ではなくて、そこで新しいサービスを生み出し、それが国民にもプラスになると同時に成長にもつながっていく、そしてお金をもらったいわゆる雇用に新たに就いた人が税金を払う、そういう中から今のこのデフレ状況を脱却していきたいと考えているわけです。  そういう中で、確かに法人税についていろんな議論がありますけれども、また二百兆の内部留保についてはもっと投資なりあるいは労働分配に回すべきだと私も考えます。ただ、企業に対して強制的に何かできるというのは確かにおっしゃるとおり税でありますけれども、その法人税をもし高いままにとどめておいたときに、じゃ、会社ごと出ていくということがもし進むとすれば、それは結果としては願った方向に行かないわけでありますから、そこは政策効果について、いや、議論をするのは結構ですけれども、言うなと言われても、それは議論をしましょうということしか言いようがありません。
  265. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 これは、法人税を下げても、企業は労働者の賃金に回すと答えていないわけです。その意味で、これからのキーワードはやっぱり所得再分配の機能の強化、所得再分配をしてこの社会をもっと公平にするべきだというふうに思います。その方向で政府が動くよう、社民党は強く主張してやります。  武器輸出三原則、堅持するかどうか聞きたかったんですが、これは総理が八月の答弁でおっしゃったとおり、武器輸出三原則をしっかり堅持してくださり、それ以外の発言は許さないとされるということを期待し、私の質問を終わります。
  266. 前田武志

    ○委員長(前田武志君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて経済・財政及び外交・防衛に関する集中審議は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時二十五分散会