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2010-05-18 第174回国会 参議院 農林水産委員会 9号 公式Web版

  1. 平成二十二年五月十八日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月十三日     辞任         補欠選任      外山  斎君     大河原雅子君      米長 晴信君     主濱  了君  五月十七日     辞任         補欠選任      主濱  了君     轟木 利治君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         小川 敏夫君     理 事                 一川 保夫君                 岩本  司君                 佐藤 昭郎君                 山田 俊男君     委 員                 大河原雅子君                 大久保潔重君                 亀井亜紀子君                 郡司  彰君                 轟木 利治君                 藤原 良信君                 舟山 康江君                 松浦 大悟君                 岩永 浩美君                 加治屋義人君                 松下 新平君                 渡辺 孝男君                 鰐淵 洋子君                 紙  智子君    衆議院議員        修正案提出者   梶原 康弘君        修正案提出者   西  博義君    国務大臣        農林水産大臣   赤松 広隆君    内閣官房副長官        内閣官房副長官  松井 孝治君    副大臣        農林水産副大臣  郡司  彰君    大臣政務官        農林水産大臣政        務官       舟山 康江君        国土交通大臣政        務官       長安  豊君    事務局側        常任委員会専門        員        鈴木 朝雄君    政府参考人        農林水産省消費        ・安全局長    平尾 豊徳君        林野庁長官    島田 泰助君        国土交通大臣官        房審議官     佐々木 基君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○公共建築物等における木材の利用の促進に関す  る法律案内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、外山斎君及び米長晴信君が委員を辞任され、その補欠として大河原雅子君及び轟木利治君が選任されました。     ─────────────
  3. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省消費安全局長平尾豊徳君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 松浦大悟

    松浦大悟君 おはようございます。民主党新緑風会国民新・日本松浦大悟です。  質問に入る前に、一言、宮崎県口蹄疫についてお願い申し上げます。  口蹄疫の被害の拡大が止まりません。畜産農家の皆さんもがっくりと肩を落としていらっしゃいます。これまで政府としては対策本部をつくったり様々な努力をされてきたことは承知をしておりますけれども、畜産農家のことを第一に考えた更なる努力をお願いしたいと思います。できることはすべてやるという意気込みで対策に臨んでいただきたい、そのことをまずもって冒頭にお願い申し上げまして、質問に入らせていただきます。  今日は、公共建築物等における木材の利用促進に関する法律案についてですが、民主党政策研究会の中に森林林業委員会が設置されておりまして、今日お見えの梶原康弘議員衆議院側の座長、そして参議院側の座長が私ということで務めさせていただいております。これまで森林林業再生プランなどについて党の立場から検討をさせていただきました。そうした経緯も含めて質問をさせていただきたいと思います。  まず、修正案提出者の梶原議員にお聞きいたします。  今回の修正案では、木材の利用が林業の振興だけではなくて地球環境の面でも求められていることがより分かりやすく明記されていると思います。国産木材の利用が更に高まるような修正衆議院でなされたこと、関係各位の御努力に敬意を表したいと思います。  ところで、今回修正された中には国の責務が追加されてございます。さらには、関係者の責務をなくし、事業者と国民の努力を新たに設けてあります。その目的と意義をお聞かせください。
  7. 梶原康弘

    衆議院議員梶原康弘君) 国の責務について三点追加をいたしました。  まず一点は、木材利用促進のための研究であるとか技術開発、あるいは人材育成をしなければいけないということ。第二に、建築基準法の見直しをするということ。そして第三に、木材利用促進のための財政上、金融上の措置に努めるという規定でございます。  特に、建築基準法については、一般的に木造は燃えやすいんじゃないかとか弱いんじゃないかと、こういった先入観があるのではないかと、こういったことから察せられるように、建築基準法においても木造について少し厳しい規定があるのではないかということでございまして、これをしっかりと検証して専門的な見地から見直してもらう必要があるのではないかと、こういうことでございます。  そして、もう一つ、関係者の責務規定について若干見直しているわけでありますけれども、木造利用の範囲というものを民間の住宅まで拡大をしたわけでありますけれども、そうした中で、国民の努力規定というか、そういったところも設けているわけでございます。国、地方公共団体、そして事業者、国民と、それぞれ明確に努力あるいは責務規定を設けて、より木造利用の促進を高めていきたいと、このように考えているところでございます。
  8. 松浦大悟

    松浦大悟君 ありがとうございます。  より一層国産材の利用促進を図る内容になったと高く評価をさせていただいております。  続いて、政府質問させていただきます。  今回の修正案は、森林林業再生プランの具体化の中で現在検討が進められている課題とかなり重なる部分があるのではないかと思っております。  今回の修正で、国の責務として、木材利用の促進のための取組への支援や規制の改革、研究技術開発、人材育成等の措置の努力などが盛り込まれましたが、これによりまして政府としてはどのように取り組まれるか、御決意をお聞かせください。
  9. 舟山康江

    大臣政務官舟山康江君) お答えいたします。  今、修正案提出者の梶原議員からも御説明いただきましたけれども、より一層木材利用の促進に向けて、公共建築物だけではなくほかの住宅公共施設についても更に利用を進めていくと、そういった内容を盛り込んでいただいたことは、非常に木材の利用の促進に向けましては大きな力になっていくのかなと思っております。  そういう中で、今回のこの法律でありますけれども、まずは、一つの起爆剤として、木材利用全般の拡大を図るための起爆剤として、何とかまずは公共建築物、そして一般住宅、そしてその他の公共物ですね、そういったものを進めていきたいと思っております。  具体的に、政府といたしましては、例えばまずはやはり一番見えるところですね、シンボル的に一番見えやすいところ、公共建築物の木造化、木質化を図ることによってやはり多くの人に木造の建築を知っていただくと、そういった効果が期待できるんではないかと思っております。  それから、やはり木造は弱いですとか、火事に弱いんじゃないか、耐火を考えたときにはやはり木造は駄目なんじゃないかといった声がありますけれども、そうではないと、耐火性能に優れたそういった木材製品の技術開発それから実用化、こういったものも図っていかなければいけないと思っておりますし、今なかなか強度が弱いということで使われていないはりの部分なんかにも使えるような、そういう技術開発も進めているところです。  更に言えば、やはりこういった技術の開発とともに、さらにそれを使う人、それを造る人、そういった人材の育成も必要だと思っておりまして、木造の設計に対応可能な建築士の育成というのも進めていかなければいけないと思っています。これにつきましては、当然、建築士や大工さん、工務店等に対する技術講習会なども実施しなければいけないと思っておりますし、また、そういった建築を担っている国土交通省さんとも密接に連携する中で様々な人材育成、それから検討会、そういったものも開いております。一つの具体例を申し上げれば、木のまち・木のいえ推進フォーラムと、こういったものを共同で開催しておりまして、この中で人材育成それから住宅業界のニーズに応じた体制づくり、そういったものも進めています。  いずれにいたしましても、しっかりと様々な連携の中でこういった取組、後押し、人材育成、それから制度面の充実、そういったものをきちんと取っていきまして、まさにコンクリート社会から木の社会へと、そういった転換を図るべく更なる推進を進めていきたいと思っております。
  10. 松浦大悟

    ○松浦大悟君 ありがとうございます。  舟山政務官が、木は弱いのではないかという先入観があるという話、今伺いましたけれども、私の地元秋田県の北部には大館樹海ドームという建物があります。この大館樹海ドームの屋根の部分には二万五千本の秋田杉が使われている。ここではサッカーですとか野球といったスポーツ、それからコンサートなども行われているんですね。当時これができたときに、ああ木材を使ってこんな建築物ができるんだと大変驚いた記憶がございます。秋田県では、このほかにも新しくできる小中学校にはほとんど秋田杉が使われていますし、町営住宅などにも使われている。そうした意味におきましては、この法律に先駆けて先進的な取組をしている県ではないかというふうに自負をしております。この法律ができることによって更に木材の利用が促進するのではないかと秋田県の林業関係者も大変期待をしているところでございます。  それで、今回新たに国民の努力規定が設けられました。この件についてお伺いしたいんですが、国民の木材利用を増やすためにはまずは国民の皆さんに木材に関する正しい情報を得てもらわなくてはならないと、その上で木材を魅力的なものだと感じてもらわなくてはならないと思います。  その意味で、国や地方自治体による木材普及の取組が重要だと考えますけれども、特に地方自治体による地域木材の普及の取組は木材の地産地消の面でも大変重要だと思います。国及び地方自治体においてどのように普及促進を図るお考えか、お聞かせください。
  11. 舟山康江

    ○大臣政務官(舟山康江君) ありがとうございます。  まさに委員御指摘のその秋田県の事例などは、木材でこんなことができるのかと、そういった実際の事例としてもっと広く全国民に紹介していかなければいけないなと思っております。  そのほか、各地において様々、今まで木では無理だったんではないかと思われる施設に対して相当今木材の利用が進みつつありまして、そういった事例をまずはしっかりと普及していくと。これはやはり国の大きな責任なのかなと思っています。  更に言えば、国は、今回の法律におきまして木材の利用促進に向けて基本方針を作ることになっておりますので、そういう基本方針を作り、また、国土交通省さんで整備を予定しております木造建築物に係る官庁営繕の技術基準、こういったものについて広く地方公共団体などへ周知することも必要ではないかと思います。やはり地方段階では、これには木は使えないなという、先ほどから先入観という言葉を何度か言っていますけれども、なかなかそういったところが払拭し切れないような状況がありまして、そういった基準をしっかりと作る中でやはりまずは周知をしていくと。まず国から地方公共団体、そして地方公共団体から住民段階へとしっかりと周知をしていくことが必要なのかなと思っています。  その手法といたしまして、各種シンポジウム、キャラバン、ホームページの開設などでPR活動を積極的に展開していかなければいけないと思っておりまして、特に一般住宅につきましては、戸建てでは八割ぐらいが木造なんですけれども、外材に押されている部分がかなりあります。その外材を国産材に置き換えていくという意味におきましては、やはり地域産材がきちんと使えるような仕組みづくり、これも先進事例が幾つかありますので、そういう事例紹介、それから製品開発、あとは地域段階での、せっかく近くにある山の木をきちんと加工して供給できる体制の整備、こういったものも応援していかなければいけないと思っています。  いずれにいたしましても、今日は国土交通省から長安政務官にも来ていただいておりますけれども、しっかりと国土交通省さん、それから学校でいえば文科省さんとも連携をしなければいけないと思いますけれども、そういった関係各省と連携しつつ、住宅などにおける国産材利用が図られるように、必要な情報提供それから施策、しっかりと進めていきたいと思っています。
  12. 松浦大悟

    ○松浦大悟君 ありがとうございます。  ところで、国産材を十分に活用するためには路網整備をしっかりとやって間伐材を運び出さなければいけない。ところが、その路網整備をするときに、木を切りたくても山の持ち主が分からないというケースが大変多いというふうに伺っております。地籍調査や土地分類調査などが進んでいないと。  内閣府が行ったアンケート結果によりますと、森林の所有境界が明確になっていない場所が七割以上あると答えた自治体が一五・九%、五割以上が二五・〇%、三割以上が二〇・〇%ということで、確定作業は年々難しくなっているんだそうです。  例えば、財産を分けるときに山を分割して相続した子供たちが都会に行ってしまってどこに住んでいるのか分からないといったようなケース、こうした場合だと所有者を捜すといってもこれは大変困難な作業になってしまうということなんです。  今、どんな荒廃林であっても所有者の許可がなければ木を切ることはできないようになっている。そうではなくて、森林というのは確かに個人の財産ではありますが、それと同時に社会共有の財産でもあるという、こういう観点から、所有者が分からない場合には、その地域の人たちの合意があれば整備のためであれば木を切り出せるような何か公的な仕組みというかシステムがあるべきではないか、そういう仕組みをつくるべきではないかというふうに思うのですが、この点についてはいかがお考えでしょうか。
  13. 舟山康江

    ○大臣政務官(舟山康江君) お答えいたします。  今の御質問の中にもありましたけれども、やはり森林という、特に民有林であれば私有財産なわけです。これを何の手続も経ずに、何というんでしょうか、周りの人がそういった社会的な要請の中で勝手に整備をする、勝手に切ったりするというのは、やはりこれは財産権の侵害にも当たりますので、なかなか厳しいのではないかと思います。  それよりも、むしろなぜ関心をなくしてしまったのか、なぜ放置したままそれこそ都会に出て、本来、財産価値があるものであれば、そんなもったいない、放置なんてしないわけであって、やはりそこのところの問題をもう一度見直していかなければいけないと思います。やはりそこが、財産価値のあるものなんだ、しっかりと整備をして切って売れば一定程度の収入があるという、こういう流れをつくることによってやはり所有者に関心をまず持っていただくということ。  それから、なかなか個別で施業をしても採算が取れない、もうからないといったそういう状況に対しまして、やはり集約化をしてしっかりと採算が取れるような、そういった仕組みも応援していかなければいけない。ここのところ集約化施業というものを推進しているわけなんですけれども、そういう取組を通じてまずはやはり森林に、自分の持っている財産に興味を持っていただくと、そういった取組が必要なのかなと思っています。  そういう中で、今御指摘がありました、実際にこれからしっかりとした森林を育てていく、まさに地球温暖化にも貢献し、きちんとした木材を供給していくという体制を取るために、やっぱり一定の管理、まさに間伐をしなければいけないわけなんですけれども、境界が不明確ということで間伐が進んでいないという事例が本当にたくさんあります。  そういう中で、今、農林水産省においてはその境界の明確化のために森林整備加速化・林業再生事業というものをこれ実施しておりますし、それから、この境界の明確化ということについては、これもまた国土交通省さんときちんと連携していかなければいけないんですけれども、山村境界基本調査というものが国土調査事業として位置付けられておりまして、まさにこの地籍調査をしっかりと進めていくと、今までもやっていただいているんですけれども。  これから次期国土調査事業十箇年計画というものが策定されるところなんですけれども、これについての、今、前段の調整を鋭意進めているところですけれども、これについても国土交通省と一層の連携を強化して更に境界の確定作業を図っていく、加速化していくと、そういった方向で今合意をしているところでありますので、こういったものもしっかりと進めていきたいと思います。  更に言えば、さっきの話に戻りますけれども、やはりもうかるようなしっかりとした事業を行えるような仕組みづくりですね、これについては、施業集約化・供給情報集積事業といったものがありまして、今、不在村地主さんとか、なかなか、いいよ、もう、もうからないからやらないよといった人たちに働きかけて、しっかりと集約化施業ができるような、そういう仕組みもつくっておりまして、かなりコスト提案をして、ちゃんと収入があるというようなこともやっております。  いずれにしましても、昨年十二月に公表いたしました森林・林業再生プランを踏まえまして、森林整備の意欲を高める、もうかる林業の実現に向けて、集約化施業、それから森林整備の在り方、今鋭意、幾つかの委員会に分けまして検討しているところでありますので、こういう結果も踏まえて更なる必要な施策をこれから推進していきたいと思っております。
  14. 松浦大悟

    ○松浦大悟君 ありがとうございます。  それから、忘れてはならないのは、持続可能な森林資源をつくっていくためには生物多様性の観点からも考えなくてはならないと思っています。山が荒れることによって野生動物が里に下りてくるケースが増えております。  林業として産業に活用するゾーンと、そうではなくて、野生動物の生息地域を守るために例えばブナなどの広葉樹を復元させるゾーン、こうしたしっかりとしたゾーニングを行っていくことが大切だと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
  15. 舟山康江

    ○大臣政務官(舟山康江君) ありがとうございます。  御指摘のとおり、森林は様々な動植物が生息、生育し、複雑な生態系を構成するなど、生物多様性の保全において重要な要素でありまして、間伐の適切な実施とともに広葉樹林など多様な森づくりを進めていくことが重要な課題だと認識しております。  かつては、特に国の造林、植林というものは針葉樹にかなり特化したような状況がありましたけれども、やはり今ここに来まして、すべてが針葉樹林で植林をするべきじゃないという、そういった方向に徐々に今転換しておりまして、やはりある部分は広葉樹林をもっと育てなければいけない、若しくは針葉樹と広葉樹の混交林の育成によって豊かな生態系をはぐくむべきではないかと、そういった方向に随分と政策が転換しております。  そういう中で、多様な森づくりというのをこれから推進していくという方向に、特に平成十八年の基本計画におきまして相当大きく方向を転換しておりますので、そういう中でこういったまさに多様な森づくり、豊かな森づくりによって生物多様性をしっかりと保護していくと。まさに今年はCOP10、生物多様性締約国会議が名古屋で開催されることもありますので、そういう観点も含めて、しっかりと森林の整備、生物多様性の保全に寄与していきたいと思っております。  更に言えば、今、保護林というものを全国八百四十一か所設定しておりまして、委員の御地元の白神山地もそうですし、私の地元の朝日山地もそうなんですけれども、そういった保護林というのはやはりきちんと整備、保護をしていくと、そういったゾーニングもしておりますので、そういう中で生物をしっかりとはぐくむ、豊かな森をつくる、それはひいては環境にも貢献すると、そういう役割をしっかりと果たせるような森づくりをこれからも進めていきたいと思っております。
  16. 松浦大悟

    ○松浦大悟君 済みません、最後に長安政務官にお伺いしたいと思います。  建築基準法の話、先ほど来出ておりますけれども、この建築基準法を見直し、伝統的な構法を再評価しようじゃないかという声が広がっております。アメリカ由来のツーバイフォーだけではなく様々な建築様式があってもいいということで、実は今日は伝統的建築文化を継承、発展させるための法整備を求める院内集会も行われていて、大工さんたちが様々な提言をされております。  国交省も二〇〇八年から見直しをされていると伺っているんですが、どのような議論になっているかお聞かせください。
  17. 長安豊

    大臣政務官(長安豊君) お答え申し上げます。  我が国におきましては、伝統的に培われた技術技能を活用して、木造住宅さらには建築物を造ってきた歴史がございます。このような伝統的構法による木造住宅建築物の振興を図っていくことは、林業さらには製造業を含めた木造住宅等の関連産業の活性化の面、さらには伝統的建築文化の継承という面からも重要な課題と、国土交通省として認識をしておるところでございます。  このために、先ほど来お話のございました伝統的構法の設計法の作成及び性能の検証、これに関する検討をこの間進めてまいりましたし、また、今年度から検討体制を見直しまして、石場建て構法について実大の振動台実験を行うなど、伝統的構法の調査をより積極的に進めておるところでございます。  引き続き、地域ごとの特性を踏まえた伝統的構法による木造住宅等の振興につきまして積極的に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
  18. 松浦大悟

    松浦大悟君 ありがとうございました。  終わります。
  19. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 自由民主党の加治屋でございます。  大臣、今鹿児島に帰りますと、徳之島、口蹄疫、県民それこそ戦々恐々、こういう状況にあります。政治に携わる者にとってこれほど責任を感じることはないと、そういうことを胸の詰まる思いで日々生活をしているような状況でもあります。どうぞ政府挙げてこの問題、口蹄疫の問題については取り組んでいただきたいと強く要請を申し上げておきたいと思います。  早速質問に入りますが、この度の国が率先して公共建築物等に木材を利用していく、このことで国産材の利用を拡大させる、地方公共団体では県産材、地域材を積極的に使っていこう、これが今回の法案目的であろうかと思っております。今回の法案を契機に、継続的かつ持続的に国産材の利用が活発化していくことがこの法案で望まれていると私は思います。  今回の法律案に関しましては、衆議院において主として大きく六項目について修正をされました。これは、自公で共同提出した地球温暖化の防止等に貢献する木材利用の推進に関する法律案を踏まえて与野党間で協議された結果であります。私としては、自公案は閣法よりも幅が広くて、木材利用の基本法的性格を有する法案であると考えておりましたので、いっそのこと、この自公案に閣法を取り込んだ法律衆議院議決をして本院に送付されるのかなと、そういう期待を持っておりましたけれども、結果的には閣法を大幅に修正した形で本院に送付されてきたわけであります。それはそれで、衆議院の御努力、この御決定に心から敬意を表したいと思っております。  そこで、一つお伺いしたいことは、この修正によって、公共建築物木材利用に加えて、一般の民間住宅工作物、製品原材料エネルギー源における木材利用の推進に関する規定が織り込まれたわけでありますけれども、この第一条の目的規定の中にも地球温暖化の防止という文言が追加されております。ここで法案の内容が大きく広がってきたと、特徴だろうと思っておりますが、法律案の題名も、この広範な分野において木材利用を推進していくという観点からも、法案の名前が少し整合性がないのではないか、今後ともこの法律案の題名の変更の検討をすべきではないかと、そういうことを私ふと思うんでありますが、いかがでございますか。
  20. 郡司彰

    副大臣郡司彰君) 今委員が御指摘のように、衆議院の方で修正をされたという形で、先ほど来から修正案の提案者も同席をしていたわけでございます。その中で今お話にあったような点もございます。  私どもからも申し上げさせていただければ、木造建築物に係る規制の見直し規定を追加をする、あるいはまた住宅土木工作物、木質バイオマスなど、より幅広い分野での木材利用の促進を目指すということも加えさせていただいたというふうに思っております。  これまた御案内のとおりでございますけれども、そうした理念的なものも含めて修正をなされましたが、閣法として提出をするにはそれなりの要件というものもございまして、まさにその内容からすれば、今回の内容のその主たるところは、公共建築物における木材利用を促進をするため農林水産大臣及び国交省大臣基本方針を策定をする、あるいはまた国が率先をして公共建築物における木材の利用に努めるというようなことがございますし、この法案は十分修正後も公共建築物における木材の利用の促進が中心的な内容であろうというふうに理解をしておりますので、この名称で法案を考えているということでございます。  しかし、それぞれ見直しをした、修正をしたところもございまして、それらのところについて更に私どもの方で深みのある形の内容をつくり上げていきたい、そのようにも思っているところでございます。
  21. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 ありがとうございました。  ただいま松浦委員からも質問があったことでありますけれども、今回の法律案について修正がなされた点について二、三お聞きをしたいと思っております。  まず、国の責任において、特に木造の建築物に係る建築基準法等の規制の在り方の検討に関する規定であります。木造建築につきましては、構造の強度と防火の観点から様々な大変難しい制限があります。また、複雑な構造計算を行うことが必要とされております。  そこで伺いますが、耐火性や耐震性等を考慮した場合、具体的にどのような規模の公共建築物について木造化を政府として想定されているのか、そのことについて伺います。また、木材製品の製造技術や難燃性塗料の開発が進んで従来は存在しなかった構造材等も出てきているわけでありまして、現行の建築基準法を始めとする法的規制についてやはり見直しの余地はあるのではないかと私は思っております。  修正後の第三条第五項において、国は木造建築物建築基準法の規制の在り方等について検討を加えて、その結果に基づいて必要な措置を講ずる、こうしております。規制の在り方の検討は、これはもうスピード感を持って行うべきだと。今後、どのようなスケジュールと手法により検討を進めていくのか、どのように必要な措置を講じていかれようとしているのか、このことについてお尋ねをしたいと思います。
  22. 佐々木基

    政府参考人(佐々木基君) お答えいたします。  ただいまお話ありましたように、構造あるいは防火上の建築基準法の見直しについてでございますけれども、審議中のこの法案にありますように、木造の耐火性等に関する研究の成果でございますとか、あるいは専門家の専門的な知見でございますとか、あるいは外国における規制の状況等々、こういった検討が今後必要であろうというふうに考えておるところでございます。  したがいまして、国土交通省といたしましても、まずは最新の技術開発でございますとかあるいは研究の実証データ、こういったものの収集に努めさせていただきまして、必要に応じまして、例えば実物大の火災実験等々も行いながら、新たな科学的知見が得られ次第、必要な見直しに取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
  23. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 建築基準法は仕様規定から性能規定に変わって大変使いやすくなった、このことは大変うれしく思っておりますけれども、まだまだ木材から見ると非常にハードルが高い、そう思っておりまして、この建築基準法というのはこの木材利用拡大のまさに原点ではないかと、そういうふうに思っておりますので、是非、今決意をいただいたとおり頑張っていただきたいと、そのように思っております。  修正されたもので大切なところを忘れておりました。通告をしておりませんけれども、分かる範囲で赤松大臣にちょっとお尋ねしたいことがあります。  衆議院での法案修正によって、第一条の目的規定に、木材の利用を促進することが地球温暖化の防止に貢献する、こう明記されております。京都議定書の六%削減義務を果たしていく上で、そのうちの三・八%、これは森林吸収を確実に達成する必要があるわけでありまして、ところが二十二年度の予算を見てみますと、森林整備予算が大幅に削減されているんですね、されているんです。その中で、森林吸収量の確保に必要な間伐面積を確保できるのかねと、私はそのことを大変心配をいたしております。大丈夫でしょうか。大臣、お答えいただきたいと思います。
  24. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) 先生御指摘のように、京都議定書の中では、六%のうち三・八%はCO2の吸収源としての森林ということになっておるわけで、その意味で私どもは、鳩山総理の言う九〇年比二五%ということを考えれば、今後とも全体の問題として、川上、川下両方とも含めて、こうした整備を積極的に進めていかなければいけない、そういう立場でございます。  どちらかというと、今回の法案は、まず隗より始めよということで公共建築物の、もっとも七・五%ぐらいしか木造率がないものですから、そこにちょっと焦点を当てた形でまずやってみようということで、ちょっとその全体の環境の問題とは違いますけれども、そうであるとしても、今委員御指摘のように、当初予算で見れば林業に対する予算は減っているじゃないかと、ちゃんと路網整備その他ができるのかという御心配だと思いますが、年末に森林林業再生プランというのを作りまして、特にそこで路網の整備とそれからあと人の問題ですね、これを、人を入れないと、幾ら路網だ路網だと言ったって、きちっとそれはできません、やっぱりやるのは人間ですから、そういう意味で、そういう人材育成をしていこうと。特にこの二点について重点にして、それなりの予算措置もしながらやってまいりますので、是非、まあ十分とは言いませんけれども、これでできるだけのことをしっかりやっていくと。さらに、来年度に向けては、更に大きな森林林業再生のための予算獲得、この夏にはもう概算も始まるわけでございますから、是非頑張りたいと思いますので、委員のまた是非御支援も賜りたいと、このように思っております。
  25. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 ありがとうございました。  この京都議定書の達成については当委員会でも過去において非常に真剣な議論をして、今軌道に乗っていると、そういうふうに思っておりますので、大臣、これはひとつ細かくチェックしてこれからも進めていただきたいなとお願いをしておきます。  衆議院での修正については、自公案を基に反映できるものはできる限り反映されたと私は思っておりますが、それでもどうしても反映されなかったものがあります。その一つが木材自給率の努力目標であろうと思います。  我が国の木材自給率、これは木材輸入自由化の前までは八〇%ですね。そして、輸入自由化後の昭和四十四年、五〇%を割り込んだ。そして、平成九年には二〇%を下回る。やっといろんな外的な要因が整ってきて現在二四%、そういうふうに伺っているわけであります。  一方、昨年十二月末に農林水産省は我が国の森林林業を早期に再生していくための指針となる森林林業再生プランを策定をされました。同プランは、目指すべき姿として十年後の木材自給率を五〇%以上にすると明記されているわけであります。こうした点を踏まえれば、森林林業の再生に向けてむしろ政府にとってこの木材自給率の努力目標をこの法律で明記することは目指すべき森林林業政策と一致するのではないかと、私はそういうふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
  26. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) 御指摘のとおりだと思います。  ただ、先ほども私申し上げましたように、今回の公共建築物木材利用促進法案というのは言わば川下の、森林整備はいいんだけれども、ちゃんとそれを進めていくためには川下の受け入れる、利用する部面がしっかりと整備をされないとこれは促進できないと。  しかも、実際に見てみると、先ほども申し上げたように、公共建築物役所の建物が一番木造率が低いということで、これはいろんな理由があるんですけれども、しかし国交省の皆さん方も、今回これを相談を事前に申し上げましたところ、以前とは全然違いまして、非常に前向きに官庁営繕の皆さん方も取組をしていただきまして、両省で力を合わせて積極的に、まず隗より始めよで役所の建物を、一定の制限はあるにしてもその中でそれをまずやってみようと。  そして、それを社会福祉施設だとか学校だとか、もう少しそこの周辺に広げて、そしてそれをまた民間の皆さんが見ていただいて、木造住宅というのはこんなにいいんだ、木造の建物というのはこんなに温かさやぬくもりや健康にいいのかということを御理解いただく中で広げていくというのが趣旨なものですから、別に、自給率五〇%以上ということは我々も大賛成で、それに向けて森林整備等はやっていきますけれども、直接的には、この法案森林整備のための直接的な法案ではないということで、そういういわゆる建物の整備に関する促進法案でございますので、そこへ自給率ということを書き込むのはちょっといかがかなということで、何といいますか、法律案の中にその数字を入れ込むことは控えたという御理解を是非賜りたいと思います。
  27. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 この木材自給率の件につきましては、後ほど森林林業再生プランのところで少しお尋ねをさせていただきたいと思います。  この修正に織り込まれなかったものとして、川上に属する持続可能な森林経営の促進が挙げられると思っております。  この自公案の第十七条にこう書いてあります。「国及び地方公共団体は、木材利用の推進が森林循環を促進し、その結果、更に木材の継続的かつ安定的な利用が推進されることにかんがみ、森林循環を確保するための持続可能な森林の経営を促進するよう努めるとともに、森林循環が確保された森林から産出された木材であることを明らかにするための仕組みの構築、そのような仕組みの普及に向けた取組のための国際的な連携その他の措置を講ずるよう努めるものとする。」と、こうなっているわけであります。この自公案では、第十五条において、生産コストの低下や、森林境界の先ほど話が出ました明確化など、措置に国及び地方公共団体が努めるべき、こう規定をされているわけであります。  そこで、今回の法律案が川下の公共建築物における木材利用を起爆剤として川上への、今大臣お話しのとおり川上への普及効果をねらっていることはよく理解をしておりますけれども、川下に関する措置のみならず、川上の木材生産や森林経営に関する規定を織り込むことがやはり必要だったのではないかなと、私はそう思っておりますが、この点いかがお考えでございましょうか。副大臣、お願いします。
  28. 郡司彰

    副大臣郡司彰君) 先ほどの修正をした内容、そしてこの法案の名前そのものを変えなかったということにも通ずるわけでございまして、これまでの大臣の答弁にもありましたように、自給率を五〇%にしようというのは今ここで議論をしていただいておりますけれども、公共建築物等への木材の利用の促進等々もございます。そして、今おっしゃってくださったように、バイオマス利用をしようとか、あるいは新規需要を開拓をしていこうとか、こういうものがない交ぜといいますか、全体として自給率というものは高めていかなければいけないということにもなりましょうし、そして川上の方のところに対しては、まさに森林の計画的な管理というものがどのようになされていくかということが大事になってくるわけでございます。  したがいまして、私どもは昨年の十二月にそうした総合的な森林の計画という形での再生プランを出して、今それが具体的に、一つ一つをどのような形でもって積み上げていくことが可能なのか、そのことによって全体として五〇%にどのような道筋をきちんと付けることができるかという検討をさせていただいております。  翻って、この法案のところにつきましては、冒頭申し上げましたような趣旨の法案であるということで、その内容に沿ったような形の法案に私どもはしているということで御理解いただきたいと思います。
  29. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 お話あったとおり、路網の整備、それから施業の集約化、これは確かに遅れていて、非常に生産性が低い、そして木材価格が低迷している、こういう十分な収益を上げられない植林、育林等の森林施業に、必要な費用を賄える状況にないわけですよね。そういう意味では、この川上対策というのは大変大事だと思っておりますので、より御努力をいただければ大変有り難いと思っております。  それからもう一つ、自公案にあってこの修正に織り込まれなかったものとして、木造住宅を建築する者に対する助成、税制、金融支援等の措置があります。  平成十九年五月に内閣府が行った森林と生活に関する世論調査を見てみますと、どんな住宅を造りたいですかという質問に、八三・四%が木造住宅を造りたい、こういう声であります。このように国民の多くが木造の住宅を希望している中で、公共建築物だけにとどまらず、一般の民間住宅建築においても国産材の利用をより後押しして国産材の更なる利用拡大を目指していく、今回の修正が行われるように、今回の修正があってもよかったのではないかと、そのように思っております。  修正により、第十七条において住宅における木材の利用という条項が加わりましたけれども、自公案にあった助成や税制上の措置、金融上の支援が落ちている点は非常に残念に思っております。政府として、この点どのようにお考えなんでしょうか。  また、今回の法律案とは別に、今後、国産材を利用した住宅建設促進のための具体的な取組について御意見をいただければ有り難いと思います。
  30. 舟山康江

    ○大臣政務官(舟山康江君) 木造住宅建設促進のための支援措置につきまして、御指摘のとおり、十七条の方には書き込んでいないんですけれども、実はこれ、三条の方で全体の理念としての国の責務を書かせていただいているんですけれども、三条の三項の方に、国は木材の利用の促進に係る取組を支援するために必要な財政上及び金融上の措置を講ずるよう努めなければならないと、そういったことを書かせていただいております。  そういう中で、当然御指摘の住宅などの利用促進が重要なんですけれども、一つには、今ここに申し上げましたとおり、三条の大枠の全体目標としてこういった措置を講じるということ、さらには、地域材を使用した木造住宅における直接的な支援といたしまして、今これは都道府県が行う経費の一部助成、地域材の無償提供などの助成制度に対しまして、地財措置の中で特別交付税措置をされているというところであります。  農林水産省といたしましては、当然その財政上、金融上の措置というのはこれからしっかりと考えなければいけないと思いますし、例えば一つの事例といたしましては、国産材使用の際の住宅ローンに係る減税措置なんかを考えていくと、これからしっかりと考えていかなければいけないと思っておりますし、更に言えば、いろんな仕組みづくりですね、所有者から製材工場、それから住宅生産者までの関係が一体となった関係づくりの支援ですとか、それから、これは先ほど松浦議員の質問にも答えさせていただきましたけれども、品質性の確かな地域材製品の開発への支援ですとか、やはり環境に貢献すると、やはり環境に貢献するということで一定のいろんな支援をしていくということが必要だと思いますので、こういった見える化の検討などによって国産材の住宅等への利用を促進していきたいと思っています。  いずれにいたしましても、今後、必要なものはしっかりと講じていくという方向で、より皆様の御意見も賜りながらしっかりと検討していきたいと思っております。
  31. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 ありがとうございます。  木材利用のすそ野を広げていく、この一つに、先ほどから話あります木質バイオマスの利用があろうかと思っております。これは、私もよく山に入るんですけれども、間伐材の残材、物すごいんですね。何とか利用できないかねと、そういうことを思っておりますので、このバイオマスの将来の構想について少しお話しいただければ有り難いと思います。
  32. 舟山康江

    ○大臣政務官(舟山康江君) ありがとうございます。  委員御指摘のとおり、これ利用されているのと同じぐらいの林地残材が山の中に残念ながら利用されずに放置されていると、そういう現状があります。やはりこの林地残材をいかに活用していくのか、これは非常にこれからの木材利用それから温暖化問題への貢献、様々な面で非常に重要なポイントではないかと思っています。  そういう中で、なぜ林地残材が存在しているのか、なぜ利用されずに未利用になっているのかというと、なかなか、非常に今運び出す路網も整備されていない、運び出してもコストが合わなくて利用できないといった、そういう状況があると思っておりまして、そういう中で、一つにはやはり例えば林内でチップ化をするような技術を開発するですとか、それからその間伐材の収集・運搬コスト低減に向けた様々な取組、先ほど申しましたとおり、路網整備をしてきちっと出せる道を造ること、それから、出したはいいけど使ってくれるかどうか分からないであればなかなか出せませんので、出す業者さんと使う業者さんですね、そこのマッチングのようなものを、出し手、受け手のマッチングをしっかりとできるような取組、それから集約化、機械化、様々な面でやはりきちんと使われるような仕組みをつくっていかなければいけないと思っていますし、最近になってチップ、ペレットの利用も大分注目されてはいますけれども、まだまだ普及は進んでいる状況とは言えないと思います。そういう中で、チップやペレットの製造施設の支援ですとか、それから、やはりチップ、ペレットを使うストーブの低コスト化ですね、そういったものも支援していかなければいけないと思いますし、今大きく注目されておりますのは石炭火力発電所におけます木質バイオマスの混合利用ですね、混焼利用、そういったものもこれから促進していきたいと思っています。  更に言えば、直接燃やして利用するのではなくて、新たなマテリアル利用、例えばリグニンを抽出してそれによってバイオプラスチックなどの新しい利用というのも今開発される途中でありますので、こういったことも通じましてしっかりと、やはり眠っているもったいないその木を有効利用できるような、そういう方策をしっかりとつくっていきたいと思っています。
  33. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 ありがとうございました。  間伐材の残材というのは、もちろん再利用して有効に使うということは最も必要なんですけれども、ただ、私は一番心配するのは、山が荒廃して雨が降って浸透力がない、災害につながっている、こういうものが非常に山が災害を起こしているという例が多いんですね。そういうことも含めて、ひとつ今後対応していただければ有り難いと思っております。  最後でありますが、新生産システムについて通告をしておりましたけれども、時間の関係がありますので割愛をして、次の機会に回していただきたいと思っております。  政府が、昨年十二月に農林水産省が取りまとめた森林林業再生プランについて伺いたいと思っております。  本プランは、一つには今後十年以内に外材に打ち勝つ国内林業の確立、二つ目には山元へ利益を還元するシステムを構築し、やる気のある森林所有者、林業事業体を育成するとともに、林業木材産業を地場産業として再生をさせる、三つ目には外材からの需要を取り返して強い木材産業を確立する、四つには我が国の社会構造をコンクリート社会から木の社会に転換する、この四つを目指して、もうかる林業木材自給率五〇%の実現のために打ち出されたプランであるというふうに読ませていただいております。  しかしながら、その内容を見てみますと、森林林業政策を全面的に見直し、川上から川下まで一貫した政策、施策を講ずるような内容となっておりまして、一見、森林林業木材産業の再生に懸ける意気込みは分かるものの、どうも今回のプランは片手落ちのプラン、また、本当に実現できるのかね、これは私の考えで、大変不安視しているところであります。  木材自給率五〇%を目指すプランとして、今まさにこの議論されております本法案もその一つだとは思っております、認識しておりますが、特に、パルプチップ、バイオマス等への原材料供給の現状は、わずか一三・五%しか国産材を使っていないんですね。一三・五%ですよ。木材供給総量の五〇%強をパルプチップ等が占めていることから、この供給量を外材から国産材へ、外材から国産材へ大幅な転換がなされなければこの木材自給率五〇%という数字は全く実現できないと、読めない数字ではないかと、私はそう思ってなりません。今後、実質的には国産材が外材を食っていかなければ達成できない数字であります。つまり、国産材が外材に取って代わる状況をいかなる施策をもってつくろうとされているんですか。そういうものが見えないばかりではなく、このことは非常に簡単ではないと、そう思っております。  そこで、製材用材、合板用材、パルプチップ等の現状をいかに打開をし、外材を国産材に転換していこうとしているのか、具体的な手法、手段並びにその対策、施策について、今日お伺いをしたいと思っております。と同時に、今審議している本法案との整合性と、公共建築物の分野で木材自給率を何%に押し上げできるのか、そのことも試算をされているのか、そのことについて伺います。
  34. 郡司彰

    副大臣郡司彰君) 最後のところからお話をさせていただきたいというふうに思っておりますが、この法案によりまする波及効果につきましては、全体ですね、国内の総需要量というのは八千万立米ぐらいあるというふうには委員の方も御存じのことだろうというふうに思っております。そして、今、公共建築物そのものが造られる中で木造のものがどのぐらいかというのは七・五%ぐらいというような数字になっておりまして、これが大体五十万ぐらいだというふうに思っております。  したがって、今回の改正によりまして、そのうち二四%ぐらいのシェアというものを目指していきたいというふうに思っておりまして、今回の法案効果そのものについてはそのような数字を出しているところでございます。それが一つでございます。  それから、今お話をいただきましたように、自給率の問題、これは全体が二四%ということだけれども、チップ等に関して言えば一三・五%、簡単に言うと一四%程度のものしかないということが大変問題ではないかというような御指摘でございます。  まさにそのとおりでございまして、現在、一般の木材として使われているものそのものは、約四〇%を超えて四一%ぐらいの自給率というような換算をさせていただいております。さらに、合板などの関係につきましては大体二一%ぐらいというような見方をさせていただいておりまして、パルプチップについては一三・五%というような数字というものは、これは認識は同じでございます。  これを十年後に五〇%にするためにはどのような施策が必要かということになりますれば、ただ単にあれをこうするというようなものだけではないわけでございまして、まさに森林所有者のところがやる気を起こすような形の計画をもって全体の管理というものを行っていくということが必要だろうというふうに思いますし、それに対して私どもが、国としても、これまでの管理というもの、あるいはこれまで作ってきたような計画というものの見直しというものも含めて現実に即したような形を取っていかなければいけないだろうというふうにも思っているところでございます。  あわせまして、先ほど来から出ておりますけれども、それを搬出をするための路網の整備ということも行っていかなければいけませんし、そのことに伴って、先ほど言いましたような搬出間伐というものへ転換をしていくと。つまり、林地の残材をなくしていくということも必要でございます。そのためには、先立ちましてのことでもございますけれども、施業の集約化あるいは森林組合の改革ということも行っていかなければいけませんし、民間事業体の育成なども当然行っていかなければいけないというふうに思っておりまして、それぞれについて今検討委員会などを立ち上げているところでもございます。  そして、そうしたものを全体でプラン化する、コーディネートをしていくというための人材育成というものも必要でございますから、私どもは、この点に関しましては日本版のフォレスターというような形のものをつくっていけないだろうかということでございまして、今現在五つほど全国の中からモデルの森林地区を選んでいただきまして、そこにドイツオーストリアの方から実際に経験を積まれたフォレスターの方々に来て、これまでの日本の山づくりその他についての点検等を行いながら、日本林業の方々とどのような形を取っていけばこれからの施業というものがきちんと行えるだろうか、そのようなことも行っているつもりでございます。  もちろん、最後のところにつきましては、国産材の加工でありますとか流通でありますとか利用をどのようにするかということを行っていかなければいけないということになるわけでありますから、まさに川上から川下までそれぞれのところのこれまでの森林施業の在り方等について見直すべきがあれば見直しをする。そして、これまでの良かったところはもちろん残していく。そして、先ほど前段の議論にもございましたように、集約化のための更にその前段の、国交省との関係の中で境界の明確化あるいは地籍の調査等をきちんと行っていく。まさに国が挙げて戦略としての取組を行っていくことが必要だろうというふうに思っておりますので、森林林業再生プラン、これを具体的にするための今一つ一つの工程について検討を重ねております。  先ほど申し上げましたけれども、今回の法律は、その中で特に先行をして公共的な木材を造っていこう、そのことによって需要を喚起をする、民間に波及をしていこうというような目的でございまして、そこのところについては私どもは今のところ明確に分ける形でそれぞれの検討をさせていただいているということでございます。
  35. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 時間がなくなりました。急ぎ一つ、二つ簡単にお伺いします。  この再生プランの目玉に森林組合の改革、それから林業事業体の育成、こういうことがあります。そのことについて少し説明をいただきたいと思っております。  それから、これは先ほど話ありましたけれども、山林の境界の問題ですね。これは進んでいないんですよ。本当に進んでいないんですよ。林野庁には森林整備地域活動交付金、もう一つ、森林境界明確化促進事業、二つありますね。それから、先ほどお話しされた国土交通に山村境界の保全事業あるんですよ。ほんの一部ですよ、大臣。これではほとんど進んでいないんです。  私が要望したいのは、やはりこの事前調査を、どの点でどうなっているのか、どこがこの境界を進めればいいのか、これをやはり地方でしっかり調査をして、そしてその調査に基づいて今後の対応を取っていくと、そういうことが必要だと思いますので、一言、両方コメントいただきたいと思います。
  36. 郡司彰

    副大臣郡司彰君) 森林組合等の関係については、員外利用がどうあるべきかということについても検討させていただいていますし、民間事業体の育成ということについては、まさに中心は人材育成ということにも掛かってくるだろうというふうに思っております。  最後のところの関係につきましては、これまで国交省と連携をしてやってきました。大体一ヘクタール当たり十三万ぐらい掛かるだろうということもありまして、なかなか思うように進まないということがありましたが、これからはGPS等を使ってもう少し簡易な方法というものも取り得るんではないか。だとすれば、その費用というものもあるいは半分以下、三分の一程度の費用でもってもできるのではないか。あるいはまた、林野庁そのものがそのようなことをきちんと行える能力というものも持っているわけでありますから、その辺のところの、台帳の整理というものは別にありますけれども、国交省の方と相談をしながら、これまでの轍を踏まないようにしっかりとやっていきたいというふうに思っております。
  37. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) 以前にこうした委員会の、野党の先生だったと思いますが、高知の方の、一回森林の実態見てほしいということで高知の方に行かせていただいたことがございます。  そういう中で、戦後の植林がちょうど四十年、五十年たって今が一番製材として使うにはいいところということですし、あそこの場合は森林組合とそれから市町村が非常にうまく連携してやっていると。委員が御指摘のとおり、高知県もほかの県もそうですけれども、ほとんどが不在地主といいますか、地籍図を見ると本当に読めないぐらいの細かい形で所有が分かれていて、一々その所有者の人に了解取ってやろうとすると大変な作業ですけれども、高知県の場合は非常に町がそういう森林組合と一緒になって所有者を確認して、町がやりますから了解だけしてくださいというようなことでどんどん間伐や整備をやっておられるということを見てまいりました。  こういう形でそれぞれ市町村森林組合等にもお願いをしながら、是非、まだ今四割ぐらい、せいぜい半分ですかね、その程度しかいわゆる境界線の確定はしておりませんけれども、それがないとなかなか進んでいきませんので、是非そういうことにも今まで以上にピッチを上げて、委員の御指摘のとおり頑張ってやっていきたい、このように思っております。
  38. 加治屋義人

    ○加治屋義人君 ありがとうございました。
  39. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 自由民主党の岩永浩美です。  今日は、与党の理事の方の御了解をいただいて、法案についての質疑は加治屋先生にしていただき、私は口蹄疫の問題について質問をさせていただきたいと思います。  まず、先週、この委員会でそれぞれ与野党、質疑がございました。そんな中で率直に私が感じたことは、やっぱり質問の趣旨と答弁が必ずしも一致してない。宮崎県選出の外山議員や松下議員、その一つの思いをそれぞれ述べておられましたが、的確に大臣の答弁はそれに答えてなかったような気がしてなりませんでした。  特に、初動対応の遅れについては、やっぱり地元の議員がということよりも、今多くのそれぞれの域内の生産農家、畜産農家の皆さん方は、初動対応について、もっと的確な対応ができていたらやっぱりこんなに広がることなかったのではないのかという一つの不信感、それを私は持っておられると思いますね。だからもう、今日の朝のテレビでいうと、昨日も発症して、十一万四千頭か何か殺処分をしなきゃいけなくなったというようなことは報道をされていました。先週の木曜日は七万五千頭ぐらいでしたね。それが四日間の間でもう約十二万頭ですよ。これほど大きな災害になってきたということは、やっぱりもう、赤松農林大臣、一生懸命やっていただいていると私は信じていますけど、私自身も農林省副大臣の職をいただいたこともあるし、役所の皆さん方が本当に心血を注いで御努力をいただく、その一つの姿も見ていますよ。しかし、いかに敏速に、トップの指示が的確に下に行くということによって、やっぱりこういう問題というのは早く解決するということになるんじゃないでしょうか。  そんな中で、私は、発症してから後、疑似患畜の確認から防疫措置の完了まで要した日数別の農家戸数、これは皆さんのところにも恐らく資料はあると思うんですね。十一日過ぎて四〇・五%しか殺処分できてないんですよ。まだ防疫の措置が完了してない農家戸数というのは六十六戸あるんですよ。半数以上が措置ができてないというんだったら、蔓延しますよ。あらゆる、一つのやっぱり人海戦術を講じるとかそういうことをしてでも、それを第一義的にやっていくということをしなくて、あらゆる対策を講じてますということを言ったって、それは本当に無理じゃないのかなと。  私は、こういう実態について大臣はどう認識しておられるのか、まずそこからお尋ねをしたい。
  40. 赤松広隆

    ○国務大臣(赤松広隆君) 四月二十日に口蹄疫と確認をされまして、その日に対策本部を農林水産省の中に私が本部長ということで立ち上げました。そして、その下に、大学の先生方を始めとする専門家の御意見もこういう問題はきちっと聞いてやらなければなりませんので、こうした小委員会等も併せて設置をしたということでございます。  手順については、平成十六年に国、県が連携して迅速に対応できるよう防疫指針が作成をされておりますので、この指針に従ってできることはすべてやり切っていこうということで、初期の段階では農水省から、殺処分、そして埋却、徹底した消毒、こういうことしかありませんので、それを徹底してやろうということで、農水省から二十五名、各都道府県にお願いして二十五名、元々宮崎におられる方が二十名、この七十五名の獣医さんたちしか殺処分できませんので、こういう形でスタートをし、その後また、五月一日からは自衛隊の皆さん方にも出動をお願いをして埋却処分等にお力添えをいただいてきたと。  もちろん職員も、農水省はもちろんでございますけれども、各都道府県、そして農協、農業関係団体というところもボランティアで出ていただいていますし、また畜産団体からも、これは公務員のOBも含めて獣医等の資格を持っていらっしゃる方も結構いるものですから、そういう方たちにもボランティアで積極的にこの宮崎県に入ってやっていただいたと。  地域的には一定のところに今のところは収まっていますが、ただ残念ながら数だけは、今委員御指摘のように、今日で百二十六件、十一万を超える頭数になっているということで、特に一か所で八千頭を超える豚をお持ちのところもその中に入っているものですから、数も急に八万幾つから一日か二日でそんな十一万まで上がっちゃうのかということで、殺処分対象の牛豚としてはそういう数に今なっているということでございます。  昨日から、実は山田副大臣に、官邸全体で対策本部をつくりましたので、鳩山総理が本部長、私が副本部長ということで、今までの農水省中心の対応から内閣全体で対応をしていこうということで形式的にもそういう本部に格上げをいたしまして、そして現地には現地対策本部をつくり、そこには山田副大臣に、そして官邸からは小川補佐官に行っていただきまして、あとは関係六省庁、例えば防衛省だとか警察あるいは国交省、厚労省、もちろん農水省が中心ですけれども、そういう畜産振興課長を始めとして山田副大臣と一緒に現地に昨日から常駐をしておりまして、昨日も夜八時まで会議をやって、その後、私のところに報告もありましたが、やっぱり一番の今問題点は、自衛隊も行っている、あるいは獣医も足りないからと、今百六十名体制で送っていますが、獣医さんも行っている、作業をやってくれる人たち、補助員も来ている、いろんな人が来てあれしているんですが、全体的に有効に仕切って取りまとめてやっていく、回していくと。国だ県だ市だということを言わずに全部その現地対策本部に入ってもらって昨日からやりかけたんですが、そういうところが少し欠けていたのかなと。  例えば、獣医さんがいても、殺処分は獣医さんしかできませんので、それをやろうと思うと、三人ぐらいが豚や何かを連れていこうとすると、そうすると豚もまあ殺されると分かりますから、なかなか言うことを聞かないと。そうすると、三人掛かりでもなかなかその獣医さんのところに連れていくまでも大変と。今度、牛なんかになると、昨日の話ですと非常に暴れたりするもんですから、自衛隊員でもなかなか引っ張っていけないと。  よっぽど慣れた人が扱わないと、やっぱり豚とそれから牛は扱えないということで、昨日も実は夜の相談の中で、もう残念ですけれども殺処分されて自分の家には牛も豚ももういないという人たちがおみえになりますので、そういう方たちにやはり若干の日当を払って、そういう牛や豚の扱いに慣れた人、そういう方たちがやっぱり出てきて、やっぱりそういう方がやらないとなかなかできないと。それから、獣医さんも、ペットばかり扱っているような獣医さんが行ってもとても静脈に注射を打てないというようなことも分かってきましたので、埋却地等については十分場所を用意してありますので、これからは現地対策本部を中心にしながら国、県、市が一体になって進んでいくんではないかと期待をしております。
  41. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 るる経過の御説明がございましたが、要するに有資格者である獣医師さんでも、静脈注射が完全にできる人じゃない人を幾ら獣医師の資格があったから派遣したって余り意味ないんですね。  今いみじくも大臣は、手慣れた人が行くことによって、その人たちを回すことが必要だったのではないかという認識を今お示しになりましたが、まさにそのとおりなんですよ。そういうことが欠けていたんですね。そういう問題は報告だけでは分からないんですね。特に、政治主導という一つの形の中で、やっぱり政務三役が一致した意見を、指示を役所に対して出すというシステムを取っておられるから、役所側からというのは、自ら発言するというのが非常にやっぱり難しくなっているんじゃないのかなと。  そこで、よく新聞や委員会の質疑でもありましたが、大臣はゴールデンウイークはアメリカ、メキシコへ行っておられて、その間ずっとやっぱりその報告を聞き、指示を適切に出しておられましたか。
  42. 赤松広隆

    ○国務大臣(赤松広隆君) 毎日連絡を取ってやっておりました。
  43. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 それは具体的にどういう指示を出されましたか。
  44. 赤松広隆

    ○国務大臣(赤松広隆君) 例えば、その当時は数が毎日数件ずつですが、どこどことどこどこから例えば検体の調査依頼が来ています、そうすると次の日は、ここは白でした、ここも白でした、残念ながらここだけは黒でしたというような話。  私どもとしては、地域がもし例えば宮崎県を越えて、こうした場合にはこういうシミュレーションでいこう、こういうときにはこういうレベルまで対策を上げていこうというようなことをやっていまして、幸いにして私が帰国するまでの段階ではそういう地域的な広がりもなかったと、数は若干もちろん増えましたけれども、そういう状況だったというふうに私は理解をしております。
  45. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 私は、先週の委員会の質疑の中で大臣がもっとやっぱり積極的な御発言をしておられたら、もっとやっぱり地元の皆さん方は安心したと思うんですね。  私は、内閣で今回対策本部をおつくりになったということは、一方では非常にやっぱり高く評価するんですよ。ただ、反面、農林水産省の農林大臣の方で積極的な発言というものが先週までは出ていなかったですよ。例えば、家畜伝染予防法の問題とか、法律があるからそれ以上はできないんですとか、共済組合法のやつがあって駄目だとか、駄目駄目の質疑が非常に、答弁が多かったですね。逆に言い換えれば、農林水産大臣としての発言はやっぱり駄目だという烙印を押されて内閣に上がったんじゃないかと、こういう感じさえやっぱり持たれても致し方ないんですよ。  私は日ごろから大臣を尊敬しているので、特に諫早の開門について積極的な踏み込んだ御発言をいただいたことに高く私は評価しているんですね。そういう大臣が、先週の質疑だけ聞いていることについては、何か役所から上がってきたやつ、非常に何か踏み込んだ発言というのは何一つ出てこなかった。それに反して、疑似患畜の頭数はだんだんだんだん増えていく、これじゃどうしようもないというような形の中で対策本部ができたんだと私は思う。  そういう、一方で烙印を押されて、一方で対策本部ができる、民主党政権による畜産被害みたいな形でもう今言われていますよ、初動対応が遅れたからこうなったんじゃないかと。少なくとも農林水産委員会の中では与野党の対立なんてなくて、お互いにこういう問題は積極的にやっぱり解決していこうと、そういうやっぱり雰囲気がなければいけないし、それに向かって、与野党を超えてこういう問題に取り組んでいくことがこの委員会のいいところだと思うし、そうじゃなきゃいけないと思うんです。それを非常に消極的な発言で終始したこと、これが多くの国民に不信感と不安感を抱かせたことになったんですよ。  今後、対策本部の中で具体的に、被災農家、近隣市民、それから域外の畜産農家、その人たちに対する具体的な措置を講じてもらう必要が出てくるので、これは今から私は質問しますが。  そこで、今日は松井官房副長官にもお見えいただきました。対策本部の構成はどういう形を取っていますか。
  46. 松井孝治

    ○内閣官房副長官(松井孝治君) お答え申し上げます。  対策本部、政府全体の対策本部と現地におきます対策本部、昨日、両方設置させていただきました。政府は、本部長は鳩山内閣総理大臣、そして副本部長で赤松農林水産大臣、以下各閣僚から構成されている本部でございます。現地は、先ほどから農水大臣からも御答弁がございましたが、山田農水副大臣が現地で陣頭指揮を執る、そして政府全体の対応が必要でございますので、まあ総理は名代という言い方もされましたけれども、内閣総理大臣補佐官、小川勝也補佐官が現地に昨晩飛びまして、現地で陣頭指揮を執らせていただいているような布陣を取らせていただいているところでございます。
  47. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 内閣、官邸の中における本部の構成よりも、現地の対策本部がよく生産者との意思の疎通ができて、うまく回していく指示体制というのが明確にできていないと、そこはうまくやっぱりいかないと思うんですね。現地対策本部はどういう組織をつくっていますか。
  48. 松井孝治

    内閣官房副長官松井孝治君) 現地対策本部は、農林水産副大臣山田正彦副大臣をヘッドにしまして、小川勝也総理大臣補佐官、それから内閣官房消費者庁警察庁総務省財務省厚生労働省農林水産省経済産業省国土交通省防衛省、この各省庁が体制を組みまして、当然のことながら現地での、県や市町村そして関係団体地域の方々とも密接に連携を取らせていただいて、今活動を強化しているところでございます。
  49. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 それは官邸の中にある本部と現地の中における当該市町村、例えば川南町や都農町やえびの市や宮崎県、そういう人たちはどういう方々がその構成メンバーとして入るんですか。
  50. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) これは国の口蹄疫対策本部の現地本部でございますから、基本的には、今、松井官房長官が申し上げた構成でございます。  ただ、現実問題として、昨日も八時まで会議をやっていますが、こういう中では、県の代表の皆さんあるいは川南町を始めとする関係自治体の皆さん、そういう皆さん方も合同で入って会議をやっておられます。例えば消防の在り方について、この道路は一応消防チェックポイントはあるんだけれども一本入って行っていると、これじゃ余り意味ないからちゃんとこのところへ場所を変えようとか、そういうような具体的なことまでそういう会議の中でそれぞれが相談しながらやっているというふうに聞いております。
  51. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 あれ、ちょっと私は奇異に思うんだけれどもね、畜産農家の皆さん方と一番日ごろ密接なかかわりがあるのはそれぞれのJAの営農指導員、畜産技師、その人たちだと思うけれども、JAの皆さん方は入らないんですか。
  52. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) だから、構成メンバーでは、今申し上げたように市とか県とか、じゃなくて、国の対策本部でこちらから派遣している者が現地対策本部としてやっていると。ただ、先ほども申し上げましたように、現地にはいろいろな形でJAの皆さん、各県の経済連の皆さん方を始めとする皆さん、かなりの多くの皆さん方入っていただいているので、そういう方たちのお手伝いも含めて、それぞれ関係団体とは緊密な連携を取りながら当然やっていくことになるというふうに思っております。
  53. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 私は、こういう問題というのは正式に、団体の皆さん方がボランティアあるいは連絡を密にしているということではなくて、生産農家の皆さん方が相談をするというのは日ごろのコミュニケーションが行き届いた人にが一番相談しやすいんですね。その人たちが構成メンバーに入らなくして実効がどうして上がりますか。役所の人がちょっとだけ出かけていって役所が窓口になってということでは、本質的な解決に私はならないと思いますよ。JAの皆さんは、それはJAもいろいろあるでしょう。単協の人もいれば、あるいは経済連もあるだろう、中央会もあるだろう。そういう皆さん方がそれぞれの立場で構成メンバーの中に入っていくということをしない限り実効は上がりませんよ。一体感を持った防疫体制、一体感を持った畜産行政を推進していく上において一番大事なことじゃないですか。そんなことを全然やらずにいて、何か本部の組織だけをつくっておいてやるということはおかしいと思いますよ。
  54. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) 今、正式な構成図を見ましたら、宮崎県対策本部という形でこの構成員で入っているそうです。その中にはJAとか町の皆さん方が入っているということだそうです。ですから、構成員として入っているということですね。
  55. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 私は、構成員として宮崎県対策本部、先ほど言うのは、現地対策本部と宮崎県対策本部というのは別なんでしょう、現地対策本部というのは現地対策本部で、防衛省やそれぞれの役所が入っているわけですから。この議論ばかりしておれませんけど、要するに私の方から申し上げておきたいのは、一体感を持った形をつくっていかない限り防疫体制の確立はできないということを肝に銘じてやってもらいたいんです。それが一つ。  それからもう一つ、今まで川南町とか都農町とかということは、えびのの方に飛び火していますね。えびのは、過日の同僚の議員質問の中にもあったように、熊本県鹿児島県と隣接している町村。あそこの地域の中において、やっぱり生きた物を殺処分するということは大変生産農家にとって厳しいことだけど、今蔓延することを防ぐには、ここはやっぱり何らかの措置を講じていかなきゃいけないと。  家畜伝染予防法では、今の時点では疑似患畜じゃないと駄目だということになっているけど、そうじゃない形をつくっていくというようなことの、家畜伝染法の改正も含めて本気で特措法で今度おやりになるという話を、新聞報道だから分かりませんが、特措法を作るんですかね。今回、対策本部をつくって、家畜伝染予防法やあるいは共済組合法や、そういうようなものについて何か新たな改正を考えておられるんですか、対策本部は。
  56. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) 昨日の第一回目の口蹄疫の官邸でやりました対策本部の中では、そうした法改正の問題や特別措置法の問題については出ませんでした。ただ、これは非常にそういう御懸念が何人の委員の方からもこうした委員会の中で出ておりまして、気持ちは分かるんです、背景も分かるんです。しかし、現実の問題として、今は疑似患畜のものについては法に従って、その財産権を侵すわけですから、その代わりこういう補償をしますよということになっているわけで、現行法令では、今委員御指摘のように、健康な牛や豚を、しかも本人が拒否する場合も往々にしてあると言われていますが、それを勝手に殺処分するということについては、これは極めて難しいのではないかと思います。  ただ、現行の法の中で、例えばこういう例はあるんですね。事実上その周辺がすべてもういわゆる病気にかかっていると、まだ検疫とPCR検査はしていないけれども、事実上もうここは多分かかっているのではないかと、そういうふうに判断した場合はそれとみなして、もちろん同意が必要ですけれども、そういう同様の殺処分をするということはできるんです。ただ、それと、今えびの市での例を出されましたけれども、そこを直接そのみなしでやるというのは少し無理があるんじゃないかなと私は思います。
  57. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 域内でまだやっぱり疑似患畜になっていないその生産農家の皆さん方の同意があることが前提ですよ。同意がなければ殺処分できません、財産権の問題が出てくるのは当然です。しかし、それでもこの地域全体が蔓延して、あとの畜産ができないということを心配して早くやっぱり殺処分してくれというそういう希望があるところについては、今の法律ではできないというなら、こういう大変な危機的状況の中に入っている時期に法改正を含めて是非やっぱり検討してもらいたいと、そのことを是非私はお願いをしておきたいと思う。  そこで、今回、農家の被害者に対する支援措置を講じるようにされました。その講じる基準は大体どういう基準をしておられるんでしょうかね。全国平均ですか、それとも、補償の基準は。
  58. 赤松広隆

    ○国務大臣(赤松広隆君) 原則的にはその地域の市場の価格を参考にいたしております。しかし、これからいろんなことが出てきますので、例えば分かりやすい例でいいますと、殺処分して五分の四を支払うというときには、今、法で決められているのは三人の公正中立な方の判断の下でそういうことをやるわけですね。しかし、今もうあの大混乱の中で、じゃ三人がそろって一頭一頭の査定しながらやっていくことが果たして可能なのかどうなのかということもあります。  ですから、今月の生活資金もないと、何とかしてほしいという叫びにも似たそういう声が上がっている中で、それこそまさに農水省から官邸に上げたという意味は、もう少し農林水産行政ということだけではなくてもっと国民生活全体の、あるいはもっと大きな、危機的な状況という判断の中で政治判断をあるときにはして、そういう支払についても先払いしていくとか、書類は後で調うようにするとか、いろんなこれからは判断が出てくると思いますので、殺処分等の問題についても、これも必ず、例えば若干そこまで生育していないものであっても全体で生育したものとみなしてやるというような判断が必要な場合も出てくるかもしれませんし、そういうところは私どもを信用していただいて、信頼していただいて、とにかくその方たちがこれから、とにかく今をまず頑張れるように、そしてまた将来的に再生ができるように、そういう仕組みをどうしたらつくっていけるのかということを今考えておりますので、是非、御意見を十分に言っていただくことはもう結構でございますし、また是非それを参考にさせていただきたいと思いますが、見守っていただきたいと、このように思います。
  59. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 それぞれの地域の畜産農家の皆さん方は、全国的に、やっぱりそれぞれのブランド化を図って一生懸命努力しているんですね。やっぱり豚はどこが一番いい豚をつくって、牛はどこというそれぞれの、西南暖地も、あるいは東北、北海道も、それぞれのやっぱり自負を持ってそれぞれの地域がブランド化を図って努力しているんですね。  だから、やっぱり今回の補償基準というのは全国平均で取るなんていうことをしないで、それぞれの地域の実態、その地域で今までやっぱり平均して取ってきたその一つの所得というのがデータで分かるわけですから、それはやっぱり地域を優先してやるということだけは是非してもらわないと、農家の生産意欲に私はつながらないと思うんですね。これについては、補償基準は地域に限定して、地域に限定というよりも地域を優先するのか全国平均なのか、この二者択一でいった場合、どうするんですか。
  60. 赤松広隆

    ○国務大臣(赤松広隆君) 基本的には地域で見ますが、ただ、その中でも血統だとか、それから同じ牛でもその脂質が違うだとかいうこともあるそうなので、そういうことを考慮しながら査定をするということになると思います。
  61. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 今回の畜産、口蹄疫の問題は、大臣もやっぱり非常事態だという認識はお持ちでしょうか。
  62. 赤松広隆

    ○国務大臣(赤松広隆君) これだけの数が出ているのですから、私はそういう認識が正しいと思います。
  63. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 非常事態だという御認識をいただいているとすれば、今まである一つの法律、それが非常に制約状況になっていて、うまく運用をしていく上において支障を来すということがあったら、やっぱり超法規的なやり方で事に当たっていくということは是非やってもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
  64. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) 超法規と言うと、こういう公の場で何か法律を最初から犯していいんだみたいなことを大臣が言明したみたいになりますから、そういうことではなくて、弾力的な法の運用をしていくというふうに御理解をいただいていいんじゃないでしょうか。  というのは、一例だけ言いますと、その五分の四でも、私は現地へ行って、簡単に書いてくださいと、もうそれだけ書いてもらえれば、すぐ東京へ送ってもらえば仮払いでお金出しますからと言っても、一枚も上がってこないんです。もう町も県も、とても書類一枚書ける今状況じゃないんですね。  だとすれば、上がってくれば仮払いでちゃんと五分の四はすぐ、直ちに出すんですけれども、そう言っていてもこれは始まらないものですから、だったら、もうそれはあるところで仮払いをするような形にして、ただ税金を使ってやる仕事ですから、全くその後も何もなくていいということにはならないんで、ただ書類は後追いで調えてもらうとかいうようなこともあり得ると。最終的に精算して、きちっと帳じり合わせればいいわけですから、そういうこともできるんではないかと思っております。
  65. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 超法規というのは非常に言葉として刺激的だという御答弁は、私もそれは分かります。  弾力的に運用するということをやっぱり県民、被害者の皆さん方にちゃんと伝われば御理解をいただくと思うけれども、役所の皆さん方は、やっぱりすべての一つの法律基準に基づいてということになってくると、これはできない、あれはできないと、平常時の一つの形の運用で考えられると、やっぱり不安感を抱くのは当然だと思うんですね。大臣の、今回の口蹄疫の問題についての畜産行政について、非常事態という認識の上に立った弾力的な運用を図っていく、これは是非、やっぱり宮崎県民や鹿児島県にとどまらず、畜産農家の皆さん方に是非そのことだけはよく伝わるようにしてほしいと思うんですね。  その中で、もう一つ最後に言っておきたいのは、域内の畜産農家だけを保護するということでは、これは片手落ちというのはちょっと語弊がある、不公平が出てくるんじゃないかと思うんです。  それはなぜかというと、やっぱり市場とかそういうようなものを開けないでいるんですね、市場。競り市とかそういうのをできないでいるんですよ。そこから宮崎の子牛を買っているのは隣接の鹿児島熊本だけじゃないんですね。九州各県でもそれを買っているんですね。そういう人たちも非常に影響を受けているの、現実的に。そういう皆さん方に対する対応というのはどういうふうにしようとしておられるのか、伺っておきたい。
  66. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) 今、融資制度その他いろいろあるわけですけれども、その対象をどこまで広げるのかと。前は移動制限を掛けているところから宮崎県全体に広げました。ただ、今、多分委員の御指摘は、宮崎県だけじゃなくて鹿児島だとかあるいは沖縄とか九州全域だとかそういうところに、市場取引が停止されているようなところは同じように被害受けているんだから、それを考えろということだと思うんですね。  しかし、鳥取島根市場取引停止をしているというふうにも聞いていますし、じゃそこまで延ばすのかとか、いろんなことがちょっとあるものですから、それは少し検討を内部でさせていただきたいと思います。
  67. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 是非、そういう被害農家の皆さん方は、圏域の中だけで被害が出ているということじゃないことだけの認識は是非していただきたいと思います。  最後に、よもやこういうことはないと思う、お考えじゃないと思うんだけれども、一つ是非記憶にとどめてそういうことがないようにしていただきたいのは、今回の口蹄疫の発症が、やっぱり今後の米国や豪州とのEPA、FTAの交渉をしていく過程の中で、輸入自由化が促進されるなんて、これ国内の需給のバランスが崩れて、やっぱり輸入しろというような一つの機運が一方で出てきたりして、そういうことはないと思うけれども、安心、安全な国産牛がいいという、そういう期待が日本国民としてあるけれども、そういうふうなことがもしや頭をよぎるようなことがあったら、断じてそういうことがないようにだけは是非していただきたい。そのことだけは警告として、そういうことが将来あり得ない、ないんだということをここで言明をしていただければ有り難い。
  68. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) 全くそんなことは頭をよぎっておりません。  ただ、一応民主党マニフェストの中で、農業の振興を損なわないという前提の下でFTA、EPA、WTOについては推進をしていくということは、これは政権といいますか、党の公約として掲げておりますので、頭からWTO、FTA、EPAを我々は否定するものではないと。ただ、それをやる上ではさっき言った、細かい文章を一々言いませんが、自給率だとか、あるいは農村農業の振興を損なうようなことをしないという前提でこれは進めていく、これは多分皆さん方と同じ立場ではないかというふうに思っております。  今回のこの肉の問題とFTA、WTO、EPAは全く関係ありません。
  69. 岩永浩美

    ○岩永浩美君 是非、今の答弁のようにすっきりとした明快な御答弁をいつもいただいておれば、本当にもっと皆さん方安心したと思いますけれども。  以上で私の質問を終わります。
  70. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。  本日の議題の質問の前に、拡大を続ける口蹄疫対策の強化を政府に求めたいと思います。  今回の口蹄疫は一地域だけの問題ではございませんで、日本全国に多大な影響を与えております。例えば、和牛輸出に力を入れようとしている東北地域でも輸出計画が当面中止になったりとか、そういうお話も聞いておるわけであります。まず、そのほかに、やはり種牛の保護とか子牛の供給体制の支障も深刻でありまして、周辺の地域にも大きな影響を与えているわけであります。そういう意味では、やはり日本全体の畜産の重大な危機という認識で対応をしていかなければいけない、そのように思っております。  政府としましては、口蹄疫の蔓延防止、清浄化への対策の強化、そしてまた経営の危機に直面している畜産農家に対する救済支援策は当然のことながら、日本畜産業の悪影響の防止対策にも最大の努力をしていただきたい。公明党としましては、先日政府に提案をしておりますけれども、一千億円規模の対策をすべきではないか、そのような提案をしているところでありますけれども、非常事態としての認識の下に政府対策を強化していただきたい、そういう思いでございます。  通告をしておりませんでしたけれども、大臣のもし決意をいただければ幸いです。
  71. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) 東調査団団長さんからもそういうお申しをいただきましたし、先日の委員会では鰐淵委員から、現地のまた細かな見直し、こういうことをしたらどうかというような御示唆もいただきまして、それについても答えさせていただいたというところでございます。  個々の細かな話は申し上げませんけれども、公明党からもそういう、とにかく大変な事態なんだからしっかり予算措置もして、あらゆる努力をして、できることはすべてやって頑張れという激励もいただいたところでございますので、しっかりそれを受け止めて頑張ってやっていきたいと、このように思っております。
  72. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 本当に畜産農家は大変な、当地の方々は大変な思いで頑張っておられるわけでありまして、是非とも対策強化をよろしくお願いしたいと思います。  それでは、本日の議題であります、衆議院において修正議決し、参議院に送付されました公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律案に関連しまして質問をさせていただきたいと思います。  まず、国の責務に関しまして規定しました本法案第三条に関連して質問をさせていただきたいと思います。  第三条第六項には、国の責務として、公共建築物等における木材の利用の促進のために人材の育成についても必要な措置を講じるよう努めなければならないと、そのように定めているわけでありますけれども、政府として人材の育成の方向性、どのようなお考えにあるのか、赤松農林水産大臣にお伺いをしたい。どうぞ。
  73. 郡司彰

    ○副大臣(郡司彰君) このような法案を作って、そして広めていこうというときに、その人材はということが大変大きな課題になってきているというふうに思っております。  そのために、今年からでございますけれども、木造建築に関する技術者養成のために、森林や木材設計に関するカリキュラムの実施ということを予算化をさせていただきました。  また、地域材利用に取り組もうとする大工さんあるいは工務店に対する技術講習会等も実施をしておるところでございます。  加えまして、これまで、やはりその需要と供給の関係からいえば、建築士の方々の中で木造に関する設計を手掛けるという方も少なくなってきたという、そういう実情がございますから、建築士の方々に対する講習会等も実施をしているところでございます。  また、この人材育成に関しましては、住宅業界との連携というものも不可欠であろうというふうに思っておりまして、このため、住宅業界も参画をして設立をされました木のまち・木のいえ推進フォーラムなどを活用をいたしまして、また国交省などとも連携をする上で人材の育成に努めていきたい、そのように思っているところでございます。
  74. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 やはり、本法案成立を公明党としても目指したいと思うわけでありますけれども、これを実行するためには、関連するそういう人材の育成、それが大変重要でございますので、この推進もしっかり図っていただきたいと、そのように思っております。  また、次の問題ですけれども、国の責務として、第三条第一項には、木材の利用促進に関する施策を総合的に策定し、及び実施することが定められているわけでありますけれども、林業の生産性向上のための施業の集約化にとって大きな課題であります森林所有者の確定や森林境界の明確化に関しまして、先ほども質問がございましたけれども、今後どのような方向で臨むのか、この点に関して大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
  75. 郡司彰

    ○副大臣(郡司彰君) これも先ほどから議論いただいておりますけれども、まさにこの境界をどうしていくかということが集約化の前提になるだろうというふうに思っております。そのために、農林水産省といたしまして、境界あるいは所有者が不明で整備が進まない森林について、市町村や地域住民等が行う境界の明確化活動に対する支援等も行ってきているところでございます。  また、先ほどの議論の中にもございましたけれども、これまで国交省さんの方で台帳を付け、そのような地籍調査等も行ってきておりますけれども、その部分についても、例えばこれからGPS等の新しい技術というものも使えばもう少し簡便な形で、もっとありていに言えば、予算をかなり縮小をした中でも同じ面積ができるだろう。同じ面積だけではなくて、予算をそのまま使えば何倍もの面積ができるようなことにもなるだろう。そのために、林野庁も最大限これから努力をして、この境界の明確化ということについてより一層取り組んでいきたいというふうに思っております。
  76. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 次に、木材の自給率に関しまして質問をさせていただきたいと思います。  本法案の目的規定の第一条には、木材の自給率の向上に寄与することが書かれているわけでございます。  そこで、まず第一の質問としましては、木材自給率の近年の動向について農林水産省にお伺いをしたいと思います。
  77. 舟山康江

    ○大臣政務官(舟山康江君) お答えいたします。  我が国の木材自給率、これは丸太換算でありますけれども、データが把握できる昭和三十年の九四・五%から徐々に減少いたしまして、平成十二年及び平成十四年には過去最低となる一八・二%となりました。その後、平成十七年には七年ぶりに二〇%台を回復いたしまして、平成二十年、これは把握できる直近のデータですけれども、二四%となっているところでございます。  この自給率がここ数年上昇した理由といたしましては、実はこれ、木材の需要量全体が低下しているんですけれども、そういう中で、かなり人工林を中心として資源が成熟して、非常に利用可能な木材が増えているということが一つ挙げられると思います。  もう一つは、今まで合板等につきましては国産材の利用が進んでいなかったんですけれども、技術の開発なども伴いまして合板にも国産材が利用できるようなことになっていること、それからロシア材の丸太輸出関税の段階的な引上げによる輸入量の激減、また中国等ほかの国で木材の需要が相当大きく伸びておりまして、そういう中で、住宅メーカーなども輸入材から国産材へ、やはり安定供給という意味で国産材へ若干ですけれどもシフトしつつあるという状況の中で、今やっと少し上向きになっているということだと思っております。
  78. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 今のお話ですと、以前は、昭和三十年代は九四%も木材の自給率があったということでありますが、残念ながら今はもう、直近の、まあ少し上がってはきているけれども二四%というような値が出ているということで、まだまだ頑張らなければいけないなという思いが強いわけであります。  そこで、農林水産省としては、昨年の十二月二十五日に森林林業再生プランということを取りまとめまして、十年後の木材自給率五〇%以上という意欲的な目標を掲げているわけでございます。この具体的な計画あるいは工程表等について、どのようにこの目標を達成していくのか、その点について農林水産省大臣あるいは三役の方でお話をいただければと思います。
  79. 郡司彰

    副大臣郡司彰君) 昨年の暮れに再生プランという形でまとめさせていただき、その中で十年後には五〇%以上を目指していこうというような試算をさせていただきました。  もう御存じのことだというふうに思いますけれども、日本の国は世界で有数の木材の需要というものがある国でございます。一方で、自給率そのものは二十数%に低迷をしておりますけれども、その潜在的な供給力というものも世界でも有数な部分がある、そのような蓄材というものを、戦後の植林の中で今ちょうど伐期を迎えているようなことになっているかというふうに思っております。  したがって、このことについて、世界の状況から見ましても、私たちの国の木材をきちんと使えるようにしていこう、生産費を下げる、あるいはまたそのための路網を開設をしていく。さらに、先ほど言いましたような、そのための集約化等も行いながら、一方で、先ほどは建築をするための人材育成ということがございましたが、トータルで山を見ながらプランニングをする、コーディネートをするという、そうした人材というものの育成も必要だろうということで、それぞれの方面ごとに今検討の会を開かせていただいて、そしてその全体を統括をするような国の基本計画の在り方についてもこれまた検討を進めさせていただいております。  つまるところは、最後のところの加工や流通や直接の、バイオマスなども含めて需要というものをどれだけつくれるかというところの川下の問題も含めてトータルの作業を今しているところでございまして、それぞれその中で、製材用でありますとかパルプチップ用、合板用というものの自給率というものをそれぞれにどの辺まで上げれば五〇%以上になるんだという目標を掲げる中で取り組まさせていただいております。
  80. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 検討しておるということでお話しではございますけれども、本当に十年後木材自給率五〇%以上というのは意欲的な目標でございまして、やはりしっかりした計画を作りながらその実現に向けて取り組んでいただきたいと、公明党もそのような思いでございますので、しっかりやっていただきたいと思います。  それから、今回、衆議院内閣が提出した公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律案によって期待できる木材自給率向上の効果につきましてはどのようにお考えであったのか、このことをお伺いをしたいと思います。
  81. 郡司彰

    副大臣郡司彰君) これは少し細かく説明をさせていただければというふうに思っております。  毎年着工されまする公共建築物、これ民間で整備をされる学校あるいは老人ホーム等も含んでのことでございますけれども、床面積のベースでいきますと、四割に当たります六百万平方メートルが木造化が可能な低層の公共建築物でございます。このうち木造化されているというものが百万平方メートル、木造化されていないというのが約五百万平方メートルということになっております。  今回の法案によりまして、民間で整備されるものも含めまして、低層で木造化されていない五百万平方メートルのうち半分程度を木造化していきたいというふうに思っておりまして、だとすると、先ほどの百万平方メートルと合わせまして三百五十万平方メートルぐらいの需要になっていくだろう。そして、年間でいいますれば七十万から八十万立方メートル程度増加をすると試算をさせていただいております。このことによりまして、公共建築物の木造率が七・五%、現状でございますけれども、三倍程度の二四%に向上をするというような試算をさせていただいています。こうした試算の下で、木材需要の総量を平成二十年度の規模程度と仮定をした場合でございますけれども、これは約、大体八千万立米程度ということになりますが、木材自給率は一%程度このことによって向上をするというのが試算でございます。  なお、もちろん当たり前の話でございますけれども、これは公共建築物、このことによって需要が喚起をされまして民間等の住宅等の建設そのものがこうしたものを取り入れていくということになればそこのところはまた増えるということでございますが、厳密に公共のことに関して言えば全体で一%引き上げる効果があるのではないかというふうに思っております。
  82. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 次に、衆議院における修正案では、今お話ありましたような内閣提出の原案に比べまして木材自給率が改善されると、そのように期待をしておるところでありますけれども、その根拠についてお示しをいただければ幸いです。西衆議院議員、よろしくお願いいたします。
  83. 西博義

    衆議院議員(西博義君) ありがとうございます。御紹介いただきました修正案の提出者の西でございます。  衆議院における修正案の提出者の一人としては、今回の修正で原案より木材自給率が改善されるということになるものと大変期待をしているところでございます。その根拠を何点か申し上げたいと思います。  まず、木材自給率の向上に寄与することがこの法律の目的であることを目的規定において明確にさせていただきました。  二つ目に、同じく目的規定において、木材の地産地消等を念頭に置きつつ、木材の利用を促進することが山村その他の地域の経済の活性化に貢献すること、このことを明確に位置付けをさせていただきました。  三つ目は、定義規定の修正によって、主として国産材の利用を目指して、木材の利用を促進する対象を公共建築物における建築資材としての使用だけではなくて、木材の利用一般にまで拡大をさせていただいたということでございます。  四点目として、さらに、言わば木材の地産地消の重要性に着目した規定として、国等が、木材の利用が地域経済の活性化に貢献するものであるということにかんがみ、木材を利用した住宅の建築を促進するため必要な措置を講ずべき旨の規定を第十七条に追加をさせていただきました。  様々な今回の追加をさせていただいたことにより、原案より自給率が改善されるものというふうに期待をしているところでございます。  なお、私どもといたしましては、この自給率の努力目標の規定は、目標そのものの規定は今回は成らなかったわけでございますが、今回の改正の趣旨を踏まえまして、政府としてこの木材自給率の目標をきちんと位置付けた上でその実現の取組を具体化していただきたいというふうに心からお願いをしたいところでございます。先ほど既に副大臣の方から具体的な内容もお話がございましたし、このことも相まって自給率が更に向上していくことを心から期待しているところでございます。  以上でございます。
  84. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 衆議院で閣法に修正案を加えて、衆議院の方は全会派一致で通ったということで、内容的にも充実したものになったと、私はそのように考えております。  修正案提出者の西衆議院議員、御退席、結構でございます、あと質問はございませんので。  もう一つ、もう時間がないので最後にお聞きしたいと思います。  森林プランナーですね、これは大事な役割を今後果たすと考えておりますけれども、この森林施業のプランナーにつきましてこの育成の状況と今後の推進策について最後にお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
  85. 舟山康江

    ○大臣政務官(舟山康江君) 御指摘の森林施業プランナーにつきましては、やはり間伐等の施業内容、経費、木材の販売収入などを示した上で森林施業全体を提案する、トータルで山を見てそういった大きな提案をしていくという、そういう方ですけれども、非常に、この施業の集約化を進め、またきちんともうかる、稼げる林業を目指す上では大変重要だと思っております。やはり、そういったきちんと山を見ることができる人、提案できる人、そういった人材の育成というのは、実は昨年十二月に発表いたしました森林・林業再生プランの中でも人材の育成というのは大きな課題として位置付けさせていただいておりまして、これからも一層推進していく、育成の推進というのは必要だと思っております。  そういう中で、今現状を申し上げますと、これは平成十九年度からこういったプランナーの育成に対する支援を実施してきておりまして、平成二十一年度までに六百六十名が基礎研修を受講しています。これにつきましては、平成二十一年度の第二次補正予算におきましても、更なる集合研修等を実施する予算を計上しておりますし、平成二十二年度予算においても、森林施業プランナーの育成研修について更なるステップアップのための研修、それから研修修了者が実際に、頭の知識だけではなくて実際に現場ですぐ働けるような、そういったOJT研修、そういったものも実施しておりまして、やはりこういった人材の育成につきましては更なる充実を図っていきたいと思っております。
  86. 渡辺孝男

    ○渡辺孝男君 ありがとうございました。
  87. 紙智子

    ○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  冒頭、やはり日々刻々と事態が進行しています口蹄疫の問題で、私も先日も質問させていただいたんですけれども、今の時点でも付け加えて要請しておきたいと思うんですけれども、とにかく、一つは、この今の範囲から広がらないように、蔓延防止ということでは政府が責任を持って、何としても広がらないようにやっていただきたい、全力でやっていただきたいと。そのためにも埋却ですね、しっかりやるということで、もうとにかく、テレビでも映し出されてきていますけれども、豚舎の中で片や死んでいる豚がいて、しかしどうしようもない状態で、ほかの豚もひしめき合っているという状況が映し出されるのを見るともう本当に胸が詰まるような、本当に苦しい気持ちになるんですけれども、一日も早くその埋却ができるように全力を挙げてやっていただきたいということ。  それと、補償の問題ですけれども、畜産の評価額が出るまでにはちょっと時間が掛かるというのがあって、それまでの間、仮払いをするなど、生活をやっぱり助けていくために、そういう対策を是非取っていただきたいということを最初にちょっと要請をしたいと思います。
  88. 赤松広隆

    ○国務大臣(赤松広隆君) とにかく早く埋却をして処分すると、これがもうポイントだと思っておりますので、さらに、今、獣医さん、そして補助員、自衛隊の皆さんも含めて人も増強いたしましてそのピッチを上げたいということが一つと、それから経済支援、特に日々の、今どうするかという、これについては各党各委員からもそれぞれお話をいただいておるところでございますので、さっきも例で申し上げましたけれども、書類さえ上げていただければ直ちに仮払いで払いますよと言っていたんですが、その紙さえも上げる今余裕がないというのが現地の状況であろうというふうに思っておりますので、それについては、税金を使うわけですからいいかげんにやっていいということではなくて、ただ、弾力的な運用の中で書類の提出は後先になるというようなことも含めて、委員御指摘の方向でしっかりと取組をさせていただきたいというふうに思っております。
  89. 紙智子

    ○紙智子君 それでは、公共建築材の法案について質問いたします。  政府案が衆議院で修正協議を行って、目的規定の中に木材の自給率の向上に寄与するというのを追加をし、木材利用を工作物にも拡大するなど、六項目が加えられて送られてきました。これは我が党も賛成でありまして、私もこの間、北海道を始め幾つかの自治体やあるいは森林組合や林業家の皆さんと懇談をし、いろいろ話し合ってきました。現場では本当に様々努力や工夫がされていて、本当に日本の林業を立て直したいと、やっぱり日本の木の良さや森林の良さ、大切さを本当に知っていただきたいと、そして地域材で地域経済を良くしたいという思いが本当にあふれているということを実感してまいりました。  現在、我が国の森林の総蓄積量でいうと四十四億立方メートルと。それで、年間木材消費量が二千万立方メートルに対して年間成長量が消費量を上回っているという状況になっているわけです。国産材の活用を促進して地域振興にもつなげるために、やっぱりこの法案をよりどころにして進めていく、取り組んでいく必要があるんだというふうに思います。  それで、環境面からの議論、視点での議論と、それからやっぱり日本経済再生という視点からも、外需依存ということじゃなくて内需をもっと強力にやらなきゃいけないと、一次産業大事なんだという角度からもこの問題って焦点を当てられていると思いますし、林業や、森林・林業の再生そのものに焦点が当たってきているというふうに思います。  それで、国産材の利用拡大に取り組んで、この中山間地域の経済の柱として林業や木材産業を位置付けて振興することで、新たな産業の創出という問題、それから雇用拡大、ここにつなげていくということも求められますし、国産材の利用拡大が地域の資源内容に即して、それぞれの地域でまた違うわけですけど、資源内容に即して生産や加工体制を確立するなど、地域の林業や木材産業の活性化につながるものにしないといけないというふうに思うんです。  この点で、まず最初に大臣の重要性ということでの御認識を伺いたいと思います。
  90. 郡司彰

    ○副大臣(郡司彰君) 今御指摘があったように、森林・林業の一方の面は、CO2などの環境に関するものがあります。これは、山をよみがえらせる、そのことによってきちんとその機能も発揮をするというような観点も大事だろうというふうに思っております。  これまで、この国の木材が適正に利用されることがなく、自給率が下がってきた。そのことによって、例えば製材所でありますと、二万ほどのものが今は七千台にまで落ち込んでいるというふうに思っております。林家の方々の意欲も失われました。山林労働者そのものも減ってきております。また、地域の工務店などもなかなかその地域材を使わないというふうな形、さらにはそこに働く運輸の関係というものも雇用というものが少なくなってきただろうというふうに思っています。  このようなものを活性化することによりまして、地域の雇用あるいは所得というものを増やして、地域そのものの活性化を、つなげていくような形をするべきだというふうに思っております。まさに、ドイツなども三十年前には同じような状況から今ではGDPの五%、六%という大きな産業に育ってきておりまして、また、新たなバイオマスでありますとか、あるいはきちんと資源が活用されていることによりまして山村が生き生きする環境を迎え入れる地元にもなれると、このような複合的な発展を目指す意味でこの法案をよりどころにきちんと進めていきたい、そのように思っております。
  91. 赤松広隆

    ○国務大臣(赤松広隆君) 委員御指摘のとおりに、環境の側面から見る、一方で産業という面から見る、非常に大切な視点だと思っております。その意味で、これからもこの川下、受皿がしっかりしていなければ、幾ら山を整備しても木を切り出すわけにいきません。  その意味で、特に木材を使った形での建築物ということで、まず隗より始めよで、公共建築物が今七・五%という木造率ですから、ここを何としても突破をしていこう。今回は特に、島田林野庁長官もいますが、今まではなかなか国交省が厳しいんですよということを言っていたんですが、そんなことを言わずに門をたたいてみようということでたたいたら、力が強かったのかもしれませんが、どんと開いて、今まで官庁営繕なんか相手にもしてくれなかったというふうに聞いていますが、むしろ積極的に前向きに林野庁、農水省と国交省でこれから将来に向けて建築基準法の見直しも含めて木材利用のためにしっかり取り組んでいこうということでできたということは大変良かったと思っています。  具体的には、面積で今制限されたり高さで制限されたりの形で建築基準法が一つの木造利用の手かせ足かせになっている部面がありますから、そういうところの改正に向けても頑張っていきたいと思っております。
  92. 紙智子

    ○紙智子君 次に、国産材の需要拡大に当たって、その基礎となる樹種や木材の蓄積量などの森林資源の情報を林業関係者が把握できるというのは非常に大事だというふうに思うわけです。都道府県によってはこの現状把握にアンバランスがあると。どこにどれだけ木があるのか、成長しているのか、蓄積が進んだのかということが把握されていない県もあって、大きな差が生じているというふうに言われているわけです。基礎的な情報は、衛星データなども活用して、林業関係者が全国的に把握できるようにすることが重要だと思うんですけれども、この点、いかがでしょうか。
  93. 島田泰助

    政府参考人(島田泰助君) 適切な森林整備を進めていく上、また計画的な木材生産を確保していくというような観点からは、やはり森林資源情報をどうしても整備することが重要だと我々考えております。  今、こういうことのために、森林所有者、また、その森林面積、樹種、材積などの情報森林簿というもので明らかになっております。この森林簿と地図情報を一元化したGISの導入ですとか、これらの森林資源を施業集約化に取り組む事業体ごとに取りまとめまして、原木供給可能量として地域ごとに集積をして川下の事業者に提供する取組など、今取り組ませていただいているところでございます。  こうした森林資源情報の整備は我々非常に重要だというふうにして先ほど申し上げましたけれども、昨年末に策定をいたしました森林林業再生プランの中でも、この森林資源情報の的確な把握というのが一項目入ってきておりまして、現在、森林林業再生に向けたこうした情報整備の在り方について検討を行わせていただいているところでございます。
  94. 紙智子

    紙智子君 二〇〇一年から二〇〇六年の民有林の伐採面積、造林面積を見ますと、例えば北海道十勝地方というのは、二〇〇五年、二〇〇六年の伐採面積が異常に大きいんですね。造林が少ないために、このまま推移すると五十年後は蓄積が三割に落ち込むと、はげ山になってしまうという推定値を研究者が出しているんです。  林野庁は、こういう伐採後造林されていない実態というのは把握しているでしょうか。
  95. 島田泰助

    政府参考人(島田泰助君) 伐採後の実態については、人工林の伐採後、三年以上経過をしても植栽が完了していないものを造林未済地として市町村等が把握をしております。こうした数字は私どもも把握をさせていただいております。  ちなみに、造林未済地全体の面積平成十八年の三月で一万七千ヘクタールというふうにして把握をしておりました。このうち、平成二十一年の三月までに九千八百ヘクタールが解消をされたというふうにして考えております。さらに、その期間、新たな造林未済地、六千二百ヘクタールほど発生をしておりますので、平成二十一年三月の状況では約一万四千ヘクタールの造林未済地があるというふうにして私どもは把握はいたしているところでございます。
  96. 紙智子

    紙智子君 その三年以上植林されていない場所で再造林をどう進めるんでしょうか。
  97. 島田泰助

    政府参考人(島田泰助君) 森林所有者に対してその働きかけを行っていくということが最も重要な課題だというふうにして考えていますし、こうした面積の中では、更新方法も天然更新を採用している部分もございまして、更新が完了していない林分というのもこの造林未済地の中に入ってきておりますので、こうした現地の実情に応じまして森林所有者さんたちが造林をしていただけるように、私どもも積極的に働きかけていくように、市町村協力しながら取り組んでいきたいというふうにして思っております。
  98. 紙智子

    紙智子君 北海道は十勝、網走での皆伐面積というのがすごく広いんですね。百ヘクタール以上の大皆伐をやるわけです。それで、持続的な林業経営に皆伐面積をやっぱり制限していく必要があるんじゃないかというように思うんですけれども、この点、いかがでしょうか。
  99. 舟山康江

    大臣政務官舟山康江君) 再造林につきましては、やはり持続的な森林利用、森林経営について大変重要な視点だと思っています。  基本的には、森林法の中で、伐採時に伐採後の造林の内容を市町村長に届け出させて、植栽等が行われない場合には市町村長が是正を命ずることができると、そうなっているんですけれども、残念ながら、必ずしもそうなっていないという状況があります。  一つには、森林施業計画、施業者が間伐なり伐採をするときに森林施業計画を出さなければいけないんですけれども、これが義務になっているわけではなくて、こういった計画が出されないままにいろいろな伐採が行われているような事例があって、そして、命ずることができるとなっていますけれども、実際に是正命令というのが出ていないという現状があります。  こういう中で、やはり今回、森林林業再生プランにおいても、伐採、更新のルールの整備、最低限、施業者がやらなければいけないルールですとか、皆伐面積の上限ですとか、そういったものをきちんと出していかなければいけないと、そういった認識の中で今鋭意検討を進めておりまして、これはまさに委員御指摘のとおりしっかりと監視していかなければいけない、ルールを決めていかなければいけない大事な問題だと思っております。  現在はマニュアルを作成したりとか、あと地方公共団体地域住民と連携した巡視の強化に取り組んでいるところですけれども、やはり制度面からもしっかりと対策を取っていきたいと思っております。
  100. 紙智子

    紙智子君 それで、どう再造林するかということでは造らせていかなきゃいけないというんだけれども、実際に木材の価格がすごく安過ぎて伐採後の再造林が進まないというのは、これはやっぱり小さなところなんかでいえば、とっても困難であるという話をどこへ行っても聞くわけですよね。  例えば長野県の阿南町で、森林組合組合長さんが言うには、経費が一立方メートル当たりで八千円から一万円で、トラックで愛知や岐阜に、市場に運ぶとすると運賃が三千円から五千円掛かって、それを加えると、全部で一万一千円から一万五千円だと。ところが、実際に一立方メートルの杉の丸太の価格というのは八千円だと、だからもう全然採算割れなんだというのがあって、これはもう高知でもそう言うし、北海道にこの前行ったときに、カラマツでどうなんですかといったら、やっぱり似たようなもんだというようなことになってですね、やっぱり実際に組合員の中の人も、高齢の方で年金生活者ですよ、月に数万円の年金生活でやって、それでわざわざお金を掛けて、じゃ間伐できるかというと、もうとってもじゃないけど、そんな採算に合わないことはできないという話になっているわけですね。  ですから、そういうことでいうと、持続的な国産材を利用するためにはやっぱり再造林をしなきゃいけなくて、その再造林をするための最低限の価格というのは必要で、所有者が犠牲にならないような、やっぱり国が責任を持つべきだというふうに思うんですけれども、これについてはどうですか。
  101. 舟山康江

    大臣政務官舟山康江君) お答えいたします。  現在、再造林につきましては、森林整備事業におきまして、標準的な場合、国と都道府県で合わせて経費、これは労賃ですとか苗代ですとか、そういった経費ですけれども、経費の約七割を助成できる、そんな仕組みがあります。  もう一方で、やはりこういった支援の措置はとらせていただいているんですが、できるだけ再造林のコストを安くする、そういった取組ですとか、そういった研究も進めさせていただいておりまして、例えば、通常の場合は切ってしばらくしてからもう一回、切るときに山に入って運び出して、その後しばらくしてから造林をするということで二度手間なんですけれども、切ったその場ですぐ造林をするような造林のやり方ですとか、それから、コンテナ苗を利用して植付け、下刈り等の経費を縮減するですとか、私も先日、高知県に行ってまいりましたけれども、そういった新しい取組の中でかなり効率的に再造林をしている事例も拝見させていただきました。  そういう取組を更に進めて、また、こういった事例を広く広めることによって、できるだけ低コストでこういった再造林が進められるような、そういう支援をしっかりとしていきたいと思っております。
  102. 紙智子

    ○紙智子君 それは例えば森林組合とかで取り組む場合に、大きな規模でやる場合に、集約化、施業の集約化ということの中でやることだと思うんだけれども、私が言っているのは、個々人の山持ちの人なんかで手を掛けたいけれども掛けられないという、農家の方なんかも山を持ってやっているわけですけれども、そういう事態に対しての考え方についてを聞いたんですよね。
  103. 舟山康江

    ○大臣政務官(舟山康江君) 今の、もちろんそういった低コスト化の取組と同時に、前段に申し上げましたけれども、再造林についての経費助成の仕組みがございますので、個人の林業経営者の皆さんにもこういったものを利用して、やはり持続的な森林の経営というのをしっかりとやっていただくことが、これがまさに産業としての林業の育成と、もう一つはやはり地球環境問題に貢献するといった、両方の役割を果たす意味で非常に重要だと思っています。
  104. 紙智子

    ○紙智子君 やっぱり再造林できるような体制の援助ということは是非考えていただきたいと思います。  それと、北海道では森林面積の五五%が国有林なんですね。国有林の動向が民間には全然情報が入らないという問題も生じています。民間と連携した取組、これは、国がやっぱり国有林は責任持ってやらなきゃいけないというのははっきりしていますけれども、民間との連携した取組なんかも是非やってほしいという声が出されています。それで、全国一律の対策ではなくて、地域の新たな山地育成が図れるようにやる必要があるというふうに思うんですけれども、北海道の自治体の皆さんと懇談しますと必ず国有林の話が出てくるんですね。まず、市町村で国有林にかかわっていないところって少ないぐらいなんです。  それで、国有林が荒れている、全然手が入っていない、心配だという声も聞くわけですよね。これに対して自治体の方々が、国有林、民有林一体となって人工林の施業の共同化を進めたいという声も出ているんですけれども、この問題についてはいかがですか。
  105. 島田泰助

    ○政府参考人(島田泰助君) 民有林と国有林が連携をして効率的な施業を推進していくということについても、私ども重要な課題だというふうにして思っております。  現在、国有林野事業においては、地域レベルで民有林と連携をいたしまして、効率的な森林整備を進めるという観点から森林共同施業団地というものを設定するように進めております。これについては、民有林の所有者と森林管理署長が協定などを結びまして、民有林と国有林が隣接している場合、相互に利用できる効率的な作業道を整備するとか、間伐を一体的にやっていくというようなことで施業の効率化を図ろうというような、そんな目的でございまして、こういう取組が今全国でどんどん増えてきております。  こういう共同施業団地の設定の拡大ですとか、また路網の一体的な整備だとか、こういうようなことを含めて民有林との連携を図りながら、より効率的な取組ができるように国有林の方としても努めてまいりたいというふうにして考えております。
  106. 紙智子

    ○紙智子君 国有林の改革でもって経営合理化がされて、地域で国有林を育てるスタッフが不足しているという実態があるわけですね。流域管理に切り替わっているわけですけれども、実態が地域に見えていないと、そういう不安も出ています。それで、森林整備は地域の雇用拡大にも大きな役割を担っているわけですけれども、国有林と民有林をやっぱり一体的に扱うことで、長期的な、安定的な仕事の確保という面からも大事ではないかという声もあるわけです。  それで、自民党政権の時代に、かつて国有林経営の独立行政法人化を進めようとしていたんですけれども、これについては国民からの批判も非常に鋭い批判があったと。民主党政権に替わってこの方針については転換を図ったというふうに思うんですね。だと思うんですけれども、それについては我々は妥当だと思っています。  それで、これを進めて、やっぱり国有林の一般会計化を進める必要があるというふうに私たちは思っているんですけれども、国有林そのものがやっぱり国民の共有財産として大きな役割を持っているわけで、そういう実態を総点検をして、そして、本当に本来果たすべき役割が果たせるように、地域とも結び付いて貢献できるようにしていく必要があるというふうに思うんですけれども、これについていかがでしょうか。
  107. 赤松広隆

    ○国務大臣(赤松広隆君) 私が大臣に就任をいたしまして、取りあえず三月末となっておりました独法化については、一応しっかり検討をするという意味で止めました。しかし、その後、今後の森林・林業の政策の実現あるいはそこに働く人たちのいろいろな幸せを考えたときに、一体どういう形の在り方が一番いいのかということをやっぱりしっかり議論の中で結論を出すべきだということで、今考えております。  何でも一般会計化してあれすればいいのか、それとも特別会計である部分はやった方がいいのか、いろんな実は中にも正直言って意見がございます。ただ、私は、視点は、これからの森林・林業の政策を進める上でどういう形態が一番いいのか、そこに働く人たちがやる気と生きがいを持って頑張れるのはどういう組織なのかということの視点で考えていきたいと思っております。
  108. 紙智子

    紙智子君 この問題、非常に大事なので、十分やっぱり意見を取り入れて議論を深めていただきたいというふうに思います。  それから、作業道、路網整備の問題ですけれども、林業の活性化に向けては作業道をより密度を高めて整備をすると。それから、高性能林業機械を効率的に導入するというのは不可欠だと思うんですけれども、山に木はあるけれども、しかし切れないと、切り出すコストが掛かり過ぎて切れないという声もあるわけです。  それで、今回の新しい白書の中でも指摘しているわけですけれども、架線系のシステムで三十メートルから五十メートル、それから車両系の作業システムで百メートル以上の整備が望ましいと、こういうふうに書いてあるわけですけれども、そういうことも踏まえて本格的な取組が必要だと思うんですけれども、この点について一言お願いします。
  109. 島田泰助

    政府参考人(島田泰助君) 御指摘いただきましたように、間伐などの作業を効率化するためには、やはりどうしても道造りが必要になっているというふうにして考えています。こうしたことのために、林道、そして森林施業のための作業道を適切に組み合わせた路網の整備を加速化していきたいというふうにして考えております。  平成二十二年度予算においても、森林整備事業予算ですとか、農山漁村地域整備交付金などの予算を活用して路網整備進めようとしております。また、こういう道造りを進めるに当たっては、災害の原因になることのないように、きちっとしたやはり技術、十分な技術を持って、地形に配慮をして道造りを進める必要もあるというふうにして考えていますし、そういう技術者を養成することも重要だというふうにして思っております。  こういうようなことを含めまして、現在、今後の路網整備の在り方について、森林林業再生プラン推進本部の下に路網・作業システム検討委員会というのを設けまして、地域の実情に応じた路網造りがどうあるべきなのか、どういうふうにして進めるのかというようなことについて検討を行わせていただいているところでございます。
  110. 紙智子

    紙智子君 ちょっと時間が詰まってきたのでまとめて質問しますけれども、地域材の活用に取り組む自治体の支援の問題で、これ政務官、答えてほしいんですけれども、林野庁の資料によると、平成二十一年の七月現在で三十七道府県が地域材を利用した住宅建設に助成を行っていて、この助成制度に取り組んでいる市町村、百二十七となっています。  それで、修正案では、新たに国の責務として財政上の支援措置に努めることが盛り込まれたわけですけれども、是非、この地域材の建築に助成措置をとっている市町村、ここに対しての支援を考えていただきたいというのが一つ。  それから、公共建築物、その他の民間住宅などの新築やリフォーム、それから内装の木造化を進めるために地域材を使うと、地域での仕事おこしの重要性という問題に触れてもう一つ言っていただきたいのと、あわせて、国有林の問題なんですけど、天然林の施業、天然林の保全、再生の重要性ということで、北海道でいっても国有林人工林六十六万ヘクタールなんですけれども、天然林が二百十六万ヘクタールとなっていて、多くが劣化状態にあるわけです。天然林の保全や再生が必要だということなんですけれども、地域雇用にも大事だと。  それで、北海道の富良野にあります東京大学北海道演習林で行われている林分施業法というのがあって、これは一九六九年に一ヘクタール当たり三百立方メートルだった森林蓄積が二〇〇八年の調査で四百二十立方メートルに増加したんですね。だから、やっぱりちゃんとやっていくと増えるということなんですけれども、五十年に計五回択伐をして、十年に一度、森林蓄積の七から一七%に相当する量を伐採してきたわけです。人が手を入れることで天然林が豊かに成長するということが事例としてあるわけで、これらを参考に国有林での天然林の施業を増やしていただきたいということについてお願いします。
  111. 舟山康江

    大臣政務官舟山康江君) まず、地域材活用に取り組む地方公共団体に対する支援ですけれども、現在は、地域材を利用した都道府県が行う経費の一部助成、それから無償提供等の助成制度に対しまして、地方財政措置の中で特別交付税措置、これは費用の二分の一を支援しているんですけれども、こういった措置がされております。  そのほか、ソフト事業で、様々なパンフレットですとか共通部材の開発ですとか、あとは協議会を開くとか、そういったソフトの支援をさせていただいておりますけれども、今回の法律財政上の支援もしっかりとしていくことに努めるという国の責務が盛り込まれたことを受けまして、やはりこれから具体的にどういう支援が望ましいのか、どういった形がいいのか、しっかりと検討してしかるべき対策を取っていかなければいけないと、そんなふうに思っています。  それから、天然林ですね、私も天然林、自然林というのは何も人が手が入れないのが一番いいのかと、全然そんなことないと思います。やはりかつてはずっと人間が適度に利用して、手を入れて一定の状況に保たれてきたと思っておりまして、そういう中でやはり原則として伐採を行わないという保護林を設定して厳格な保全管理を行っておりますけれども、保護林以外の天然林につきましても、これは、じゃ、もう保護林じゃないから皆伐してまた針葉樹に植え替えるといったことではなくて、これは先ほどのどなたかの御質問にもお答えしましたけれども、何というんでしょうか、針葉樹林神話からやはりこういった広葉樹林、混交林、そういったものへと転換するという方向もありまして、こういう自然・天然林につきましても、例えば今御指摘のとおり、やはり一定の抜き伐りを行ったりとか、そういった手を入れることによって次世代の樹木の発生とか生育の促進を図っていくと、そういった中で天然林を維持していくということをしっかりと基本としてやっていきたいと思っています。  いずれにいたしましても、今事例が幾つか出していただきましたけれども、そういった事例も参考に、これからどういう形の手入れがより良い天然林保護育成につながるのか、そういったこともしっかりと検討しながら適切に維持増進を図っていきたいと思っております。
  112. 紙智子

    紙智子君 最後、木のすばらしさ、木造のすばらしさを大臣に語ってほしいという、広げていく必要があると思うんで、その決意等を語っていただければ。
  113. 赤松広隆

    国務大臣赤松広隆君) 私自身はいつもこうした機会に申し上げておるんですけれども、木材、木造建築のやはりすばらしさというのは、本当に後の世代子供たちのために貴重な人類の財産として残していく責任があると思っております。よく不登校子供インフルエンザ学級閉鎖、そういうことを見てもやっぱり木造校舎とコンクリート校舎では倍違いますから、そういう点だけでもやっぱり木の持つ優しさ、温かみというのが子供たちのこれからの成長に大きく寄与していると思っております。  そんな意味で、この法案を皆さんのお力で通していただいて、是非これを突破口にして、これからも木のある、木のぬくもりと温かさのある、優しさのある社会実現のために頑張っていきたいと思いますので、また御指導、御支援をよろしくお願い申し上げます。  ありがとうございました。
  114. 紙智子

    紙智子君 終わります。
  115. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  116. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  山田君から発言を求められておりますので、これを許します。山田俊男君。
  117. 山田俊男

    山田俊男君 私は、ただいま可決されました公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党、公明党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、木材の適切な供給及び利用の確保を通じた林業の持続的かつ健全な発展を図り、森林の適正な整備及び木材の自給率の向上に寄与するよう、次の事項の実現に万全を期すべきである。  一 植林、育林、伐採、木材利用及び再植林という森林の循環を促進することにより森林の有する地球温暖化の防止等の機能が十分に発揮されるとともに、木材の建築材料等としての利用を促進することにより二酸化炭素の大気中への排出等が抑制されるよう木材利用を促進すること。  二 木材の利用により化石資源の消費が抑制されるとともに、木材の多段階の利用の促進を通じて廃棄物の排出が抑制されるなど環境への負荷が低減されることにより、循環型社会の形成に貢献することを旨として、木材利用を促進すること。  三 木材の利用による森林の循環を促進することにより、国土の保全、水源のかん養その他の森林の有する多面的機能が十分に発揮されるよう木材利用を促進すること。  四 木材の地産地消等により、木材関連事業の振興を促進し、併せて安定的な雇用の増大を図り、山村をはじめとする地域の経済の活性化に貢献することを旨として、木材利用を促進すること。  五 建築基準法等の規制についての本委員会の審査における具体的な問題点の指摘等を踏まえ、速やかに、本法第三条第五項の検討を行い、規制の撤廃又は緩和のために必要な法制上の措置その他の措置を講ずること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  118. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) ただいま山田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  119. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 全会一致と認めます。よって、山田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、赤松農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。赤松農林水産大臣。
  120. 赤松広隆

    ○国務大臣(赤松広隆君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。  附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、今後、最善の努力をいたしてまいります。  ありがとうございました。
  121. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  122. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十七分散会