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2009-06-11 第171回国会 参議院 文教科学委員会 14号 公式Web版

  1. 平成二十一年六月十一日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  六月九日     辞任         補欠選任      青木  愛君     加賀谷 健君  六月十日     辞任         補欠選任      加賀谷 健君     青木  愛君      藤谷 光信君     藤原 良信君      佐藤 信秋君     中曽根弘文君      山下 栄一君     鰐淵 洋子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         中川 雅治君     理 事                 佐藤 泰介君                 鈴木  寛君                 関口 昌一君                 水落 敏栄君     委 員                 青木  愛君                 大石 尚子君                 神本美恵子君                 亀井 郁夫君                 友近 聡朗君                 那谷屋正義君                 西岡 武夫君                 藤原 良信君                 横峯 良郎君                 西田 昌司君                 山内 俊夫君                 義家 弘介君                 浮島とも子君                 鰐淵 洋子君    国務大臣        文部科学大臣   塩谷  立君    副大臣        文部科学副大臣  山内 俊夫君    事務局側        常任委員会専門        員        渡井 敏雄君    国立国会図書館側        館長       長尾  真君        総務部長     内海 啓也君    政府参考人        総務大臣官房審        議官       阪本 泰男君        文部科学大臣官        房文教施設企画        部長       布村 幸彦君        文部科学省初等        中等教育局長   金森 越哉君        文化庁次長    高塩  至君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○著作権法の一部を改正する法律案内閣提出、  衆議院送付)     ─────────────
  2. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、佐藤信秋君、山下栄一君及び藤谷光信君が委員を辞任され、その補欠として中曽根弘文君、鰐淵洋子君及び藤原良信君が選任されました。     ─────────────
  3. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  著作権法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学大臣官房文教施設企画部長布村幸彦君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 著作権法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の友近聡朗でございます。  今日は、大臣を筆頭に、国会図書館の長尾館長さんを始め、政府参考人の皆様、ありがとうございます。  先日の火曜の委員会で佐藤泰介先生からも御紹介がありました盲目のピアニストの辻井伸行さんが国際コンクールで日本人で初めて優勝するという快挙を成し遂げましたけれども、やはり文武平等の文教科学委員会としてはスポーツの話題も取り上げていただきたいということで、ワールドカップで日本代表が四大会連続のワールドカップ出場を決めました。もう出場するのが当たり前のようになっているのかもしれませんけれども、余り報道等でも大きく取り上げられないところにうれしさと歯がゆさがあるんですけれども、大臣、静岡県の御出身というところで、サッカーどころでありますが、率直な、ワールドカップ南アフリカ大会に向けまして、期待を込めて率直な御感想とエールをお願いしたいと思います。
  7. 塩谷立

    ○国務大臣(塩谷立君) この度、日本代表が来年のワールドカップサッカーに出場を決めたということは大変喜ばしいことでありまして、あと一年後でありますので、是非、目標がベストフォーということでございまして、大いに期待し、また文部科学省としてもできるだけの応援をしていきたいと思っております。おめでとうございます。
  8. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 私は残念ながら日本代表には入っておりませんので、一生懸命皆さんと一緒に応援させていただきたいと思います。  実は昨日のカタール戦も私、横浜スタジアムに見に行ってまいりまして、本当に六万以上の人が横浜スタジアムに集まっていましたけれども、改めてスポーツのすばらしさと、そして先ほどの辻井さんのお話のとおり、文化そしてスポーツのすばらしさを改めて実感した次第でもあります。ただ、昨日の試合はかなりフラストレーションのたまる試合でしたので、今日は政府には明快な御答弁をお願いしたいと思います。  今日は、サッカー協会の話ではなくて、作家協会の方なんですけれども、権利者の、著作権の権利者方の皆様に黒船来航とも言われていますグーグルブックの検索への対応と、国立国会図書館の電子図書館構想に関して主に伺いたいと思います。  まず、図書館の基本的なことからお伺いしたいと思うんですけれども、図書館が今抱えている課題として、納本というのがあると思います。国会図書館は日本中のあらゆる出版物をきちんと集めないといけないということだと思うんですけれども、これは私、社会的、一般的にはまだまだ知られていないんじゃないかなというふうに感じております。  私も先日ある本を探したんですけれども、納本がされていませんでした。自費出版の方々にとっては、著者にとってインセンティブにもなると思いますし、完璧に集めていただくためにも社会全体にこの納本ということを、納本制度ということを知っていただく必要があると思いますので、是非、長尾館長の方から声を大にして周知していただくのと同時に、現在の納本率というのが分かりましたら御説明お願いします。
  9. 長尾真

    ○国立国会図書館長(長尾真君) 御質問にお答えいたします。  国立国会図書館法の中には納本制度というのが義務付けられておりまして、これに従って納本がなされておりますが、実際上は一〇〇%完璧ではございません。  昨年、国立国会図書館は六十周年を迎えました。それを機会にいたしまして、五月二十五日を納本制度の日と定めまして、社会的にキャンペーンをするということを去年から積極的にやり始めております。確かに、おっしゃるように、納本制度というのは日本の隅々まで知られていないというのは残念でございます。したがいまして、民間出版社やあるいは国の機関等にここにございますような「よくわかる納本制度」というようなパンフレットを作って広く配布したり、あるいはブックフェアなどのときに見てもらうという努力をしているところでございます。  納本率につきましては、平成十九年度に行いました調査によりますと、民間の出版物のうちで図書、雑誌につきましては約九〇%が納本されているということでございますが、その中では民間出版物でも音楽とか映像関係の資料は四〇%ぐらいしか納本されていないわけでございます。一方、官庁出版物につきましては、国の市販のものが九〇%納本されておりますけれども、国の市販になっていない出版物というのがたくさんございまして、これについては五〇%ぐらいしか納本されておりませんし、地方自治体のものは約四〇%納本というのが実績でございます。  したがいまして、この率をなるべく高くするために、昨年から積極的にこのパンフレットを作ってPRをしたりしておりますが、今後とも努力をしていきたいというふうに思っております。
  10. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 ありがとうございます。  一〇〇%ではないということで、物によっては三割ぐらいのものもあるということで、今の答弁で納本率が数%でも上がることを期待したいと思いますが。納本制度というのには罰則があったりとか、適用はされたことないそうですけれども、あと、永久に本を保存していただけるということで、私の本も今度納本させていただきたいなというふうに思っております。  あと、書庫があと七、八年たつと満杯になってしまうというようなことも報道されておりますが、この事実は間違いないでしょうか。
  11. 長尾真

    ○国立国会図書館長(長尾真君) おっしゃるとおりでございます。東京本館の書庫のスペースは千二百万冊、それから関西館の書庫のスペースは六百万冊なんでございますけれども、東京本館につきましては既に八〇%を超えております。それで、関西館も三分の二ぐらいがもう既に埋まっております。  したがいまして、今年、来年、再来年にかけまして東京本館の資料を少しずつ関西館の方に移動させまして、両館において空きスペースが均等になるようにしながら蓄積を進めたいということにしておりますけれども、いずれにしましても、御指摘にありましたように数年で満杯ということになるわけでございまして、書庫の増設につきましてもできるだけ早い時期に建設を行いたいということで皆様方の理解を得る努力をしているところでございます。
  12. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 ありがとうございました。  きちっと集めないといけない一方で、集めれば集めるほど書庫が満杯になってしまうという矛盾も抱えているわけなんですけれども。  大臣、これ通告していないんですが、いわゆる国立メディア芸術総合センター、漫画の殿堂でありますが、党内でもごたごたされておられるようでありますけれども、平成二十一年度、百十七億円の予算が付されました。文化庁の構想では、四、五階建て、そして延べ床面積一万平方メートル程度と言われておりますが、お台場に国営漫画喫茶を造るのではなくて、国会図書館の書庫に活用すれば多少なりとも国民の理解が得られると思いますが、お考えをお示しください。
  13. 塩谷立

    ○国務大臣(塩谷立君) メディア芸術センターについては、漫画館ということではなくて、メディア芸術全般にわたった展示とか保存、あるいは人材育成等々、様々な機能を含めて今内容を固めているところでございますが、それはそれとしてしっかり実行する必要があるし、また、国立国会図書館についても、書庫が必要であれば、今後しっかりと検討もさせていただきたいと思っております。
  14. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 それでは、そろそろ本題の方に入ってまいりたいと思います。  まず、国会図書館の方にお伺いしたいと思いますけれども、平成十八年の十二月に資料デジタル化基本計画というのを策定されて、今年の三月に所蔵資料の媒体変換基本計画というのも作られたと聞いております。この概略について簡潔に御説明お願いします。
  15. 内海啓也

    国立国会図書館参事内海啓也君) 今年三月に策定いたしました平成二十一年度以降の当館所蔵資料の媒体変換基本計画につきましてでございますけれども、所蔵資料の保存と利用の両立を図るために、資料の媒体変換の基本的な考え方と優先順位を示したものでございます。  計画の大きな柱は、これまで資料の劣化対策としてマイクロフィルム化を行ってきました。この点を修正いたしまして、これからは主にデジタル化によって対応することとしたというところでございます。
  16. 友近聡朗

    友近聡朗君 ありがとうございました。  大まかな流れを十八年からざっくり言いますと、本は基本的にデジタル化しましょうと。そしてスキャンして、将来的にはインターネットで皆さんが見れるようにしましょうということだと理解しております。  そこで、確認させていただきたいんですけれども、本著作権法の改正案三十一条の第二項でありますけれども、この改正案で、国会図書館納品されてすぐ速やかに資料のデジタル化、スキャンを行うことが可能になるというふうに思います。この法律案では、資料のデジタル化のみが権利制限の対象となっているというふうに思うんですが、その後、スキャンした資料をどういうふうに活用するのかというのは特段の定めが置かれていないというふうに認識しています。  そこで、文化庁にお伺いしたいんですけれども、図書館デジタル化を進める上でこの法案の有する意義は非常に大きいというふうに思っておるんですけれども、本改正の意義と、あと権利制限の内容を資料のデジタル化に限った理由というのを教えてください。
  17. 高塩至

    政府参考人(高塩至君) 今回の著作権法改正の三十一条でございますけれども、国立国会図書館のいわゆる納本制度を受けまして、デジタル化を直ちに進められるというものでございます。  これは、先ほど来お話ございますように、国会図書館は大きな使命として、納本制度によりまして、我が国の官庁印刷物、出版物、民間出版物の資料というものの保存というのを大変大きな使命で持っております。現行の規定によりますと、その所蔵資料につきましては、既に劣化したり損傷が激しいものにつきましてはデジタル化は可能でございますけれども、現に国会図書館の所蔵資料の中にも非常に保存の状態が悪いというものもございまして、そういう段階でデジタル化、電子化いたしましても、なかなか資料の保存状態が余り良くないということがございます。  そうしたことにかんがみまして、今回の法改正では、出版物を納本後直ちに良好な状態のまま将来への文化的な資産として保存されるようデジタル化を可能にしたということでございます。今回の法改正につきましては、原本に代えましてその複製物を公衆の利用に供することとしていることから、その原本をデジタル化する方式によって複製することが資料に掲載された情報を保存する上から有効と考えられることからこうした規定を置いたわけでございますけれども、今後、電子化された資料についてどのような形で利用していくかということにつきましては、現在国立国会図書館におきまして、いわゆる著作権者、出版社からも参加いたします資料デジタル化及び利用に関する関係者協議という場が設けられておりまして、出版業への影響等も考慮しながら検討されるものというふうに私どもは理解しているところでございます。
  18. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 皆さんにお手元にあります資料の一を見ていただきたいんですけれども、国立国会図書館の電子データ化の取組ですけれども、いわゆる本が入ってきてスキャンしてコンピューターで見れますよという予算、平成十二年から大体一億円とか、多くても二億円程度しか予算付けがされていません。今年度の当初予算も一・三億円でありましたけれども、今回の補正予算で約百倍の予算が付けられています。十年間分の約九倍という予算付けでありますけれども、今回の大規模な予算化によって資料のデジタル化というのは一気に進むことになるかと思います。  それは資料三の方を見ていただきますとよく分かりますけれども、緑の、グリーンの部分が今まで既にデジタル化されていた部分で、今回の補正予算でブルーの部分がデジタル化されます。右の戦後期刊行図書というのがありますけれども、その部分、少し小さく見えますけれども年代別で表記してありますので、残っているのが大体四分の三ぐらい、まだ、補正予算でデジタル化した後でも四分の三ぐらいは残ってくるのではないかというふうにお伺いしておりますけれども、今回は百倍以上の予算が付きましたので良かったですけれども、今後どのようなペースでデジタル化を進めていくのか、そして優先的にデジタル化する資料はどのようなものかというのをお伺いしたいと思います。
  19. 内海啓也

    ○国立国会図書館参事(内海啓也君) 現在、国立国会図書館の所蔵する明治、大正期の刊行図書をデジタル化いたしましてインターネット公開する事業を行っております。その総数は十四万八千冊を画像情報の形で提供中でございます。  当館では平成二十一年三月に先ほど申し上げました資料のデジタル化につきましての基本計画を策定したところでありますけれども、平成二十一年度の補正予算では、計画を加速いたしまして、図書七十五万四千冊を始めとした大規模なデジタル化を実施いたします。これによりまして、先生がおっしゃいましたデジタル化すべき約四百万冊の図書については約四分の一のデジタル化が達成される見込みでございます。  今後のデジタル化につきましては、多額の予算を必要とするところでありますので、引き続き必要な予算の確保等に努め、計画的に推進してまいりたいと思います。  それから、優先的にデジタル化する資料でございますけれども、資料の劣化、損傷の度合い、それから利用頻度、それから希少性、余り世にないもの、希少性というものを考慮して進めてまいりたいと考えております。
  20. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 ありがとうございます。  図書館では、先ほどから御説明ありましたとおり、近代デジタルライブラリーというところで既に著作権保護期間が満了した資料あるいは著作権者から許諾を得た資料、そして、文化庁長官の裁定制度を活用することでインターネットで広く公開してきていると思います。  長尾館長さんは、こうした取組を更に発展させられて、国立国会図書館がデジタル化した資料を第三者機関などに提供して、料金を徴収した上で広く一般に利用に提供する電子図書館構想というものを提唱しておられると思います。資料の四番目を見ていただけますとその構想の大体全容が把握できるかと思いますけれども、私、個人的にはこの電子図書館構想、出版関係者や著作権者等と議論を尽くした上でいいモデルをつくっていただきたいというふうに思っています。  私の地元である愛媛県というのは長崎県に次いで島嶼部の多い地域でもあります。そこの島の子供たちやおじいちゃん、おばあちゃんが今でも現実的に図書館に足を運んで本を見るということは今日でも事実上不可能であります。そこで、長尾館長に御自身の電子図書館構想について御説明していただきたいとお願いします。
  21. 長尾真

    ○国立国会図書館長(長尾真君) 現在出版活動が電子的な世界にどんどん移りつつございます。これは世界的な動きでございます。その中で、日本において出版界と図書館が共存共栄できる関係を構築していくということが日本の文化を発展させる上で非常に大事なことだと認識しているわけでございます。  私が提案しておりますビジネスモデルは、この資料四にございますけれども、国立国会図書館が電子出版物の納本を出版社から受けまして、紙の資料の電子データの納本あるいは購入によりまして収集いたしました電子形態の資料、これがデジタルアーカイブと書いてあるものでございますが、その資料を遠隔地からも利用できるような仕組みをつくるということを考えているわけでございます。  具体的には、右の方に書いてあります電子出版物流通センターといった組織を設立することを考えまして、利用者はこれを経由して国立国会図書館に蓄積された電子図書を一定期間利用でき、その際には利用料金をこのセンターに支払うという考え方でございます。支払われたそのお金は、このセンターから出版社あるいは著作権利者に還元されるというモデルを考えております。  どのくらいの利用料金が適切であるかと、あるいはこれで出版事業が成り立つのかどうかといったことは、これからいろんな実証実験をしてみなければ分からないところでございますけれども、将来は本の流通経路は現状とは全く違ったものになると考えられますが、こういうモデルを早急に打ち立てて、おっしゃいましたように、東京あるいは関西館の近くにおられない方々にも平等に図書館が利用していただけるような世界をつくっていきたいというふうに思っているところでございます。
  22. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 ありがとうございます。  出版関係者や著作権者の方と議論を尽くして是非ともいいモデルをつくっていただきたいということで、私も応援させていただきたいと思います。  それでは次に、グーグルブック検索についてお伺いさせていただきたいと思います。  冒頭、黒船来航という言葉を使わさせていただきましたけれども、今回の法改正によりまして図書館の資料のデジタル化というのがようやく権利者の許諾なしに行えるようになろうというふうにしています。一方で、アメリカの一私企業、営利企業ですけれども、書籍のデジタル化とインターネットによる公開が、公正な利用であれば権利者の許諾なしに著作物を利用できるというフェアユース規定という存在の下で大規模に進められています。  このグーグルブックの検索の概要と日本に与える影響について、文化庁に簡潔にお答え願いたいと思います。
  23. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) グーグルブック検索につきましては、アメリカのグーグル社がアメリカ国内の大学図書館などと提携いたしまして、デジタル化した書籍をウエブ上で検索し閲覧ができるようにするサービスを始めたものでございます。  これに対しまして、全米の作家協会及び全米の出版社協会がこれらの行為を著作権侵害として訴えていたところでございますけれども、昨年の十月に両者間で和解案が合意をされたということでございます。それによりますと、グーグル社による米国内でのウエブ上の検索サービスにつきまして、権利者に一定額を使用料を支払うなどの内容となっているわけでございます。  この当該アメリカの和解でございますけれども、アメリカにはクラスアクション、集団訴訟という訴訟制度がございまして、アメリカ国内で権利を有する我が国の権利者にもそれが及ぶということになっておりまして、我が国の権利者につきまして和解の参加の提出についての判断が求められているという状況でございます。  こうしたことを踏まえまして、国内の出版社それから関係団体などにおきましては、本和解案に関します権利者への情報提供、また団体としての権利者の意思表示の取りまとめなどを行っているところでございます。先般、米国の作家協会等が来日いたしまして、日本の文芸家協会等と協議を行い、また私どもとも意見交換をしたところでございます。  こうした問題は我が国の権利者にも大変多大な影響を与えるというものでございまして、今後の展開にも、権利者の中には不安や懸念を表明している方もおられますので、文化庁といたしましても注視して見守っておるというところでございます。
  24. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 ありがとうございます。  アメリカの集団訴訟、クラスアクションということによって日本の著作権者にもかなり多大な影響が及ぶと、おそれがあるということだと思いますけれども、文化庁において、私、これは本当に適切な対応を取っていかなければいけない、早急に対応を取らなければいけないことだというふうに思っています。  五月八日の衆議院の文部科学委員会の中で大臣が、改めて、今の件はもう一度検討していきたいと。そして、高塩文化庁次長の方からは、必要に応じて二国間協議の場ということがあり、特にアメリカとの間では日米間の著作権協議というのがあるので、そういう場においてこの問題をアメリカ政府としてどういうふうに考えるのかということの問題提起も行っていきたいというふうに答弁されております。  つまり、五月の八日の時点では特段の具体的な行動を取っておられないというふうに聞こえておりますけれども、つい先日、日本と中国が偽ブランド品の取締りを強化するということで知的財産保護について協議する場を設けました。中国との閣僚級会談で知的財産の保護について毎年政府間で定期協議するということで合意したということが報道されておりますけれども、大臣、著作権に関しても政府間で新たなルール作りを進めて国単位で解決していかなければいけないという必要があると思いますが、先ほど紹介した五月八日の答弁から約一か月以上が経過していますけれども、その間に文化庁としてどのような対応を行ったか御説明お願いいたします。
  25. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) このグーグルの問題につきましては、五月の八日に衆議院の文部科学委員会の方で御質問ございました。  それ以降、私どもといたしましては、その際申し上げましたように、米国政府、それからヨーロッパ、アジアの政府関係者との随時の対話というものを行いまして情報の収集に努めているところでございます。おおむね各国の政府としては、政府としての対応ということについては静観というのが多いわけでございますけれども、その間、先ほども申し上げましたように、訴訟の原告団でございます全米作家協会が来日いたしまして私どもと直接の会談もするということで、それを踏まえて日本の文芸家協会の方の対応も若干変わったというふうに考えております。  文化庁といたしましては、そうした国際間のいろいろな話合いとともに、今後、書籍のデジタル化の進展ということが伴うことは、我が国の活字文化、出版文化の在り方、それから国際的な著作権の保護の在り方にも深くかかわる問題であるというふうに認識いたしておりまして、文化庁といたしましては、まず庁内の関係課によります検討会を設置いたしまして、今後、国内で同様の事業が行われる場合の課題、書籍のインターネット上の流通が我が国の活字文化、出版文化に与える影響などについて幅広い観点から検討を行うということを開始いたしたところでございまして、こうした国際的な動きと併せて国内でもこうしたサービスが始まることを前提に適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
  26. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 現段階では特段対応を取っていないというふうにも感じられますけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
  27. 塩谷立

    ○国務大臣(塩谷立君) 著作物については、国境を越えて利用されているため、これまでも日米、今答弁あったように、日米を含む世界各国と様々な多国間あるいは二国間の協定を結んで互いに著作物の保護に努めてきたところでございます。  本件につきましては、米国の訴訟制度によって米国で保護を受ける著作物にかかわる世界中の権利者に効力が及んだものでありまして、国際的な視野に立って著作物の保護の在り方を検討するという点で大変重要性を改めて国内外に認識させた事案ととらえておるわけでございます。  我が国としては、こうした状況を踏まえて、米国を含む関係国との二国間あるいは多国間の協議の場等において、国際的な著作物の保護の一層の強化に向けて議論に積極的に努めてまいりたいと思っているところでございます。
  28. 友近聡朗

    友近聡朗君 ありがとうございました。余り積極的な答弁は得られなかったというふうに感じておりますけれども。  国会図書館デジタル化する、そしてグーグルもデジタル化していくということで、今の議論の中で皆さんもお感じになられているかと思いますけれども、使用する方としてはグーグルであっても図書館であってもインターネットで見るのは同じことだというふうに思います。ただ、インターネットを活用した様々な独創的な取組を企業が行うということは、日本でも積極的に推進していかなければいけない。一方では、巨大な電子図書館をつくる試みを外国の一私企業に任せてしまう、言い方を換えれば営利企業による知の独占というふうにも言えますので、我が国の健全な文化の発展という面からも懸念を持っているのも事実であります。  もう長尾館長等は御存じのとおり、ヨーロッパでは欧州委員会の主導でヨーロピアーナという電子図書館の構想が構築されて進められていると聞きますが、この取組はグーグルブック検索への危機感から始められたというふうにもお伺いしております。  グーグルの取組というのは、世界中の書籍に含まれた人類の英知を検索可能にしようとする壮大な取組であるというふうに認識しております。  ただ、一方で、一般の読者に便利になるのも事実です。そして、絶版になった本がまた日の目を浴びる、新たな収入源を生むという可能性もあるというのもまた事実だと思います。  その一方で、利用者の利便性に偏り過ぎてしまえば、権利者の利益が十分に還元されずに出版界全体の縮小につながるおそれがあるという非常にデリケートな問題であるというふうにも思いますけれども、先ほど申しました長尾館長に御答弁いただきたいんですが、グーグル社の取組についての評価と、あと、そのグーグルと国会図書館の目指す方向性の違い、対比について御説明願いたいと思います。
  29. 長尾真

    国立国会図書館長(長尾真君) 今おっしゃいましたように、グーグル社は、世界中の情報を整理して世界中のすべての人の利用に供するという非常に壮大な目標を立てておりまして、利便性の高い検索サービスも既に提供しているところでございまして、私ども国立国会図書館におきましても見習うべき点は多いと考えております。  ただ、御指摘にもありますように、グーグル社は民間企業でありまして、事業の継続性や安定性の面で一定の制約があるものと思われますし、また、御指摘のありましたように、一企業情報を独占することに結果的になるという危険性がございまして、これについては大きな問題であるというふうに認識しているところでございます。  日本におきましては、日本の文化財としての出版活動、これをしっかり守っていくというのが日本としてやるべきことだと私は思っておりまして、国立国会図書館はそういうことも含めてデジタル化の努力をしていきたいというふうに思っておりますけれども、私どもは、先ほど御説明がありましたように、まずは出版物の長期の保存ということを目的としたデジタル化でございまして、それをどういうふうに利用に供するかということにつきましては、権利者とよく話合いの上、お互いに納得できる形でやれるように努力していきたいというふうに思っているわけでございます。
  30. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 ありがとうございます。  それでは、少し具体的なことをお伺いしたいと思います。  館長の方から今資料を保存するんだということを言われましたけれども、デジタル化した資料を公共の図書館へ送信するということの実現性の可能性であります。  図書館に来た方が本で見るのかデジタルで見るのか、大して、さほど利便性考えれば変わらないことだと思いますけれども、それを広く一般の利用者に向けてインターネット送信するには現段階では著作権法上のハードルが高いんだと思いますけれども、そこで、利用者から、先ほど館長の構想の中で言われました、料金を徴収するというふうになりますと、国立図書館の無料の原則ということにも絡むためにしばらく時間が掛かるのではないかなというふうに感じております。  そこでなんですけれども、国会図書館が全国の公共図書館から要請が来た場合にデジタル資料を提供して、それぞれの公共図書館でその資料を館内で利用するのであれば、無料の原則を維持したまま資料の更なる有効活用を図ることができるのではないかなというふうに考えますけれども、その点について御答弁をお願いします。
  31. 長尾真

    ○国立国会図書館長(長尾真君) 今御指摘のありましたように、私ども、現時点では公共図書館に対してデジタル資料を送信することは著作権法上できないという状況でございまして、これを何とかできるようにしたいと、できないかということを思っておるわけでございますが、これにつきましては、著作者あるいは出版者とよく話合いをした上で了解を取り、そして公衆送信権によって妨げられないような形で送ると。そして、日本中隅々の方々が公共図書館に来れば国会図書館のデジタル資料が見れるという形に持っていきたいというふうに思っておりますが、これにつきましてはなかなか協議に関して時間が掛かるんじゃないかというふうに思っているところでございますし、またこの資料四にございますようなモデルというものをうまく構築するにもなかなか時間が掛かると。  国会図書館としましては、あくまでも利用に関してはただで、無料で提供するというのが大原則でございますから、利用料金というようなものは非常に低額なものとして、それが、外部にありますセンターがそれの処理をして、国会図書館としてはあくまでも無料原則を守るという形のモデルを何とかして推進して、実現していきたいなと思っているわけでございます。
  32. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 ありがとうございます。  文化庁の、今後、国会図書館における電子データのインターネット送信についてどのような検討を行う予定があるのか、文化庁としての見解を示してください。
  33. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) この電子化された資料をどういう形で利用に持っていくかということにつきましては、その具体的な内容につきましては、ただいま長尾館長からもお話がございましたように、やはり図書館側とそれから著作権者、出版社、これらの話合いというのが大変重要でございまして、先ほども申し上げましたけれども、現在、国会図書館におきまして資料デジタル化及び利用に関する関係者協議会というのが設けられておりまして、文化庁としてもオブザーバーとして今参加をしているところでございます。  その結果、この三月には第一次合意というのがまとまったというふうに承知をいたしておりますけれども、私どもとしてはそういった話合いというものの検討状況を見守っていくという立場にあるということを御理解賜りたいと思います。
  34. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 ありがとうございます。  先ほど申しましたグーグルの取組というのは、日本にはまだない、アメリカのフェアユース規定ということを、公正な利用であれば権利者の許諾なしに著作物を利用できるというフェアユース規定でありますけれども、その下に実施されると認識しておりますけれども、日本でも知的財産戦略本部の専門調査会が日本版フェアユース規定の導入を提唱して、文化審議会で導入の是非に向けた本格的な議論が開始されようとしていると思います。  仮にフェアユース規定が導入された場合、我が国の大学図書館がグーグルブック検索に参加して権利者の許諾なく書籍のデジタル化と公開を行う、米国で現在生じている問題と同様の問題が生じる可能性があると思いますけれども、そこで大臣にお伺いしたいんですが、日本のフェアユース規定を導入することの是非について、大臣の率直な見解をお伺いしたいと思います。
  35. 塩谷立

    ○国務大臣(塩谷立君) いわゆる日本版フェアユース規定につきましてはいろんな意見があって、積極的に導入する、あるいは慎重にすべきだということで現在様々な意見があるということを承知しておりまして、私どもとしましては、文化審議会著作権分科会において具体的な議論を開始したところでございます。  関係者の見解に相違がある論点や重要な論点が多々あるわけでございまして、幅広く論点を整理した上で慎重かつ多角的に検討を進めていく必要があると考えておりまして、またその検討の状況をまずは見守っていきたいと考えております。
  36. 友近聡朗

    ○友近聡朗君 このグーグルの和解案ですけれども、今年の十月七日に公聴会を経た上でアメリカ連邦裁判所の最終判断が下りるというふうに思いますけれども、是非とも政府としても、国家間の意思として協議をしていただきたいというふうに思います。デジタル化情報というのが、大臣、国境を越えて流通する時代のルール作りのモデルになる今が大きな分岐点だというふうに感じておりますので、是非とも御関心をお持ちになって取組を進めていただきたいというふうに思います。  それでは、時間が少ししかないんですけれども、JASRACのことについて今日お伺いしたかったんですが、理事長の年間報酬が二千六百万円とか、あと評議会に出席したときの手当が、議長になれば六万円とか一日三万五千円とか、そういったこともお伺いしたかったんですけれども、本日は割愛させていただきたいというふうに思います。  今日はグーグルのことと図書館のことについてるる質問をさせていただきましたけれども、大切なのはやはり公共の利益と権利者保護のバランスということが非常に大切になってくると思いますけれども、長尾館長には是非とも大いに頑張っていただきたいというふうに思います。  大臣、私もスポーツの世界から政治の世界にピッチを移しまして来月で二年がたとうとしておりますけれども、一つ感じたことがあります。先ほど冒頭に辻井さんのピアノの話をしましたけれども、政治というのは楽器のアコーディオンによく似たところがあるなと。いろんな利害関係のある中で、その蛇腹を閉じたり開いたりしながらきれいな音楽を奏でないといけないと。ですけれども、その蛇腹は今閉じっ放しで不協和音が鳴るばかりじゃないかなというふうに感じております。そして、親と子供が命を奪い合って、そして、家族を愛せない子に地域を愛せないと思いますし、地域を愛せない子にましてや日本も愛せないんじゃないかなというふうに思います。昨日の横浜スタジアムでも、改めてスポーツの良さ、そして文化の良さというのを再認識させていただきました。  自民党の皆さんがきれいな音楽を奏でられないというのであれば、是非とも政権交代をして、民主党・新緑風会・国民新・日本の皆さんできれいな音楽を奏でさせていただくことをお約束申し上げまして、私の質問を終わります。
  37. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の那谷屋正義でございます。  今日は、八十分というお時間をいただきましたので、まず法案に関する質問の前に、まだいまだに感染が広がっている傾向の新型インフルエンザにかかわって、さきの予算委員会におきましてもそれについて何らかの補正予算で対応をするべきではないかという議論がされたところだというふうに思っておりますけれども、特に今修学旅行ということで、これはもう御案内だと思いますけれども、多くの学校がこのインフルエンザに感染を懸念してキャンセルをする等々が起こる中で、そのキャンセル料が発生したりしているわけであります。  文科省としては、このキャンセル料については、地域活性化・経済危機対策臨時交付金を活用してそうしたところを補うというふうな方針のようでございますけれども、しかし、これだけでは決して一〇〇%の解決策とは言えないのではないかというふうに思うところであります。  まず、この実際の地域活性化・経済危機対策臨時交付金というものが運用されるに当たっては二つのハードルがあると。一つ目は、まず自治体内においてこの臨時交付金を対象事業として申請してもらうための合意形成がなければならないということ、それからさらには、最終的には内閣府が承認しなければならないというこの二つのハードル、そしてその手間、こういったものが出てくるわけであります。  総額一兆円ということになっておりますけれども、これは、多いようでありますけれども、各省庁の思惑等も、あるいは背景に見え隠れする自治体間の分捕り合戦というふうなことが始まった途端に、キャンセル料といった後処理の案件については片隅に追いやられてしまう危険性が大ではないかというふうに思うところであります。  修学旅行というものの意義というものについてはもう大臣も十分認識されていると思いますけれども、子供たちの思い、そして願いを大切にしたいということであるならば、臨時交付金に仮にあぶれたキャンセル料というものが出てきた場合には、人任せではなく、初中局の予算を節減してでも、文科省の責任においてこの面倒を見るということを是非お約束をしていただけないかというふうに思うところであります。  とりわけ今回、今少し終息とかなんとかという話にもなっていますが、この秋になるとこの問題が更に、ウイルスそのものも何か悪性を増すような話にもなっていますし、秋にも修学旅行が実は多くございますから、そういう意味では、この問題はここで終わりではなくて、この秋以降も非常に重要な、というか深刻な課題になってくるというふうに思いますので、是非大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
  38. 塩谷立

    ○国務大臣(塩谷立君) 新型インフルエンザの影響によりまして修学旅行等は中止あるいは延期になったということで、最近ではある程度終息して、例えば中止した場合でもまた改めて計画をして実施するような傾向が見られているわけでございまして、是非、子供たちのやはり気持ちからすれば、できるだけ修学旅行を実施していただくように我々としては指導しているところでございます。  しかしながら、実際には一部キャンセル料が発生しておりまして、今お話に御指摘ありましたように、このキャンセル料については地域活性化の経済危機対策臨時交付金で活用するようにということで周知をしているところでございます。  現在のところ、これにあふれてという実例はまだ上がってきませんが、御指摘のとおり、今後、秋、またインフルエンザが流行したりして修学旅行に影響があった場合にはそういうこともある可能性があるわけでございまして、そういう場合にはしっかりと我々としても対応が必要になってくると思っておりますので、その際しっかり検討してまいりたいと考えております。
  39. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 検討するというふうに言っていただいたのは少し前進かと思いますけれども、いや、必ず対応するようにしますというふうに言っていただけると、すぱっとこの質問を終わりたかったなというところでございますけれども、よろしくお願いいたします。  それでは、本法案の改正点の三つの柱の中の三本目に、障害者の情報利用の機会の確保を図るということが一つあります。そういう意味では、今日はせっかくの機会ですから、こうした障害者の権利保障、あるいはそれだけでなくていわゆるインクルーシブな世界、教育、こういったものに目を少し広げて御質問をさせていただきたいというふうに思います。  まず、寄宿舎という問題について、寄宿舎が置かれている状況についてまず質問をしていきたいというふうに思います。  特別支援教育にかかわる寄宿舎問題が抱える課題解決へ、現実に基づいて確認するために、今日は皆様のお手元に配らせていただいた資料①と②をまず御覧いただきたいと思いますが、これは文科省に御努力をいただいて関連データを整理していただいたものであります。  ここから見えてくるのは、例えば二〇〇五年、二〇〇五年度ですけれども、定数が五千七十七、〇七年度は五千二十三、それに対して正規の数が、〇五年度は三千九百二十八、〇七年度は三千八百二十九、正規の割合が、八三・二%が〇五年度、〇七年度が八一・六%ということで、逓減傾向にあるわけであります。  この雇用形態というものを見ていただくとお分かりかと思いますが、〇五年度でいえば、東京、富山は一〇〇%がその実数に占める正規職員の割合になっていますが、一方で静岡を見ると、実数に占める正規職員の割合が五七・七%。〇七年度を見ますと、東京は相変わらず一〇〇%ということになっていますが、佐賀も一〇〇%。この佐賀に至っては、定数は百十七のところを実数百五十六ということで、そしてその実数に占める正規職員の割合が一〇〇%という大変熱心に取り組まれているところもあるかと思えば、福島の方では実数に占める正規職員の割合が五〇・九%と。このように都道府県を見ても非常にばらつきがあるということであります。  この実態は、やはり寄宿舎というものの重要性というものがいろいろと認識されているわけでありますけれども、その重要性というものを考えたときに、本当にこういうふうな状況のままでいいのかということが疑問になってくるわけであります。  この寄宿舎の在り方について、地方の自主性に任せたいといういわゆる待ちの姿勢であっては、世界的な潮流になっています共に生き、共に学び育つインクルーシブ教育の推進というのはなかなか現実のものになってこないんではないかというふうに思いますけれども、文科省はどのようにこの認識をされているかお尋ねをしたいと思います。
  40. 金森越哉

    ○政府参考人(金森越哉君) 特別支援学校の寄宿舎指導員のうち正規職員の占める割合は平成十七年度に比べまして平成十九年度は減少しておりますが、その主な理由といたしましては、寄宿舎に入る児童生徒数が年々減少傾向にございまして、今後の動向が不透明なため正規職員の新規採用を控えていることによると聞いております。また、都道府県による正規職員の割合の差異は、寄宿舎入居児童生徒数の現状や動向等の違いによるものと認識をいたしております。  こうした寄宿舎指導員を実際にどのように配置するかは都道府県教育委員会の判断によるところではございますが、文部科学省といたしましては、寄宿舎における児童生徒の入居状況を踏まえ、これら児童生徒の日常生活上の世話や生活指導がしっかりと行われるよう、各自治体において寄宿舎指導員を適切に配置すべきものと考えているところでございます。
  41. 那谷屋正義

    那谷屋正義君 今入居希望者の減少というお話がありましたけれども、確かにそういったこともあるかもしれませんが、しかし、逆に言うと、そこに入舎したくても、そこに現実に指導員が配置されていないがためにもう手いっぱいだということで、まだ定員が空いているにもかかわらずそこに入れないという例も実はあるので、そういうデータ文科省は御存じなのかどうかということがちょっと今のお答えを聞いていて疑問に思ったわけであります。  必ずしも少ないからどうのこうのということじゃなしに、やはりいずれにしても、本来の実数に対して、やっぱり臨任、臨任というか正規職員でない場合の人たちがこんなにたくさんいるところもあればそうでないところもあるというこのばらつきそのものは、やはりだれが見てもこのままでは放置できないなというふうな認識に立つというのが私は普通の見方だろうというふうに思います。それは入居者数がどうのこうのによってどうのこうのというふうな言い方は、余り聞きたくないお話だなというふうには思いますけれども。  一つ、この寄宿舎に対して、学校教育法七十八条に、特別支援学校には、寄宿舎を設けなければならないというふうになっています。ただし書規定というのがありますけれども、それはそれとして、この寄宿舎の設置目的というものを考えたときに、単に遠隔地の子供の通学保障というものに限定されているわけではないというふうに私は認識をしておりますが、それで間違いないかどうか、イエスかノーかだけでお願いいたします。
  42. 金森越哉

    政府参考人金森越哉君) 御指摘のように、寄宿舎は、入舎した障害のある児童生徒が毎日の生活を営みながら生活のリズムをつくるなど生活基盤を整えることができ、これら児童生徒の自立と社会参加を図る上で一定の役割を果たしているものと考えております。
  43. 那谷屋正義

    那谷屋正義君 この役割についてはまたもう少し後ほどお話ししたいと思いますけれども、そうであるならば、東京都に見られるような通学保障に限定した寄宿舎利用を制限させるやり方というのは、やはりこの法に反するというか、その法の理念を踏まえたものではないというふうに思うわけであります。  また、先ほど言いましたけれども、入舎希望者の減少を理由に統廃合も進められているわけでありますけれども、利用者が定員に満たない寄宿舎でも、指導員の人手が足りずに入舎を制限しているところもあります。開設時から一度も見直されていない定員基準に議論をするのはおかしいという識者の説得的な疑問もあるわけでありますけれども、これについてどのようにお考えでしょうか。
  44. 金森越哉

    ○政府参考人(金森越哉君) 寄宿舎は、基本的には通学が困難な児童生徒のために特別支援学校の設置者である自治体の判断と責任において設置するものでございます。例えば、こうした寄宿舎を統廃合するかどうかにつきましても、設置者である自治体において特別支援学校の設置状況や児童生徒の通学状況など考慮しつつ適切に判断されるべきものと考えております。  私どもといたしましては、寄宿舎の統廃合などによって特別支援学校に在籍する児童生徒の通学が困難となることのないよう、それぞれの設置者において相応の措置が講じられることが重要であると考えているところでございます。
  45. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 そこまでは大体認識としては共有できるかなと思うんですが、実は高等部の寄宿舎においては、卒業後に自らの居住地域で生活していくためのスキルや人間関係の形成のために指導員の方が銀行、郵便局の使い方あるいは社会福祉協議会や支援機関などの福祉機関の利用方法の習熟などなど、地域とのつなぎ役というものを果たしているケースがございます。  また、多くの寄宿舎の中では、自立生活体験の一環として、水道、ガスコンロ、炊事用具、これは私も指導いただかなきゃいけないかもしれませんが、包丁とかまないた、なべ、食器等、冷蔵庫等が備えられた部屋で一人で生活するために必要な実践の積み重ねなど、卒業後の暮らしを想定した支援も行っています。このような日々の暮らしを営むために、実際に役立つ移行支援等も大きな役割とする高等部の寄宿舎機能の充実強化というものが今求められているのではないかというふうに思うところでありますけれども、いかがでしょうか。
  46. 金森越哉

    ○政府参考人(金森越哉君) 寄宿舎は、入舎する児童生徒の自立と社会参加を図る上で一定の役割を果たしており、特に御指摘ございましたように、特別支援学校の高等部の寄宿舎では卒業後の社会生活への円滑な移行に向けた指導が行われることが期待されているところでございます。また、一部の寄宿舎におきましては、生活や就労などの課題を抱えた卒業生のために卒業後の相談や支援を行っている事例もございます。こうした寄宿舎機能の充実強化を含め、具体的な寄宿舎の在り方につきましては、設置者である自治体において児童生徒の障害の状況や地域の特性などを踏まえ適切に御判断いただくべき事柄でございますが、卒業後の相談、支援につきましては在籍する児童生徒への十分な指導、支援が確保されることを前提として行われるべきものと考えております。  文部科学省といたしましては、各自治体において特別支援学校在籍者のニーズに応じ寄宿舎機能の充実強化が必要な場合には、例えば施設設備の整備補助などを通じて適切に支援してまいりたいと考えているところでございます。
  47. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 是非適切に、前向きに支援をしていただきたいというふうに思うところであります。  二〇〇六年の四月の本委員会で、同僚の神本委員が寄宿舎指導員の役割についてやはり質問をされました。そのときに、特別支援学校の転換に際しまして、こういった教員以外の方が様々なセンター的機能の発揮のためにいろいろな役割を担っていこうということを私どもも期待をしていると、当時の銭谷初中局長でありますけれども、答弁をされています。地域の幼稚園、保育所、小学校、中学校、そして高校のそれぞれの成長段階で種々の課題を抱える子供たちの生活面の相談、支援等に関して、この寄宿舎指導員が貴重な、そして必要な役割を担ってきたという実績がございます。  例えば、昼夜逆転などの生活の立て直しですとか、家族環境の立て直しのために一時的に寄宿舎を利用する子供たちへのサポート、あるいは規則正しい生活や生活場面での集団生活のルールなどを学ぶために寄宿舎を利用するケースもあり、指導員は文字どおり、もう二十四時間対応に近い形で粘り強く接してこられています。  これらの取組というのは特別支援地域連絡協議会からも高い評価を得ているところでありますけれども、そしてさらに、また今後も、指導員の方々にすればこれからも様々の課題に対応していくために日々努力、創意工夫を重ねられていく、そういうつもりもあるということであります。  こうした認識を共有していただけるかどうか、お尋ねしたいと思います。
  48. 金森越哉

    ○政府参考人(金森越哉君) 学校教育法上、寄宿舎指導員は、寄宿舎における幼児、児童、生徒の日常生活上の世話や生活指導に従事することとされております。お話がございましたように、具体的には、例えば入舎した生徒の日常的な食事や入浴、洗濯などに対する支援を通じて基本的な生活技術を身に付けさせたり、掃除などを通じて協力する態度を養ったりするほか、日用品費を管理させることを通じて金銭を適切に扱う能力を養う指導などが行われております。  このような寄宿舎指導員が行ってきた日常生活上の世話や生活指導は、児童生徒などが毎日の生活を営みながら生活のリズムをつくるなど生活の基盤を整え、自立し、社会参加する力を培う上で重要な役割を果たしてきたものと私どもも考えているところでございます。
  49. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 今のようないわゆる寄宿舎の役割、そして指導員の方たちの行うべきことというかやっていただくことについて、ほぼ認識は一致するんですけれども、先ほどお話がありましたように、必要とあれば文科省も必要な支援をというお話がありました。  例えば、快適な居住環境の保障というふうな観点でいきますと、例えば今、一室四人部屋というふうな状況がございます。これは決していい環境というふうにはならないし、そういう意味ではここのところはきちっと環境整備をしていかなきゃいけないんではないかというふうに思うんですけれども、こうした環境整備ということについて、もう少し決意を聞かせていただけたらと思うんですけれども。
  50. 布村幸彦

    ○政府参考人(布村幸彦君) お尋ねの寄宿舎の居住環境につきましては、計画、設計上の留意事項というものを文部科学省で定めております。具体的には、特別支援学校施設整備指針というものでございますが、その中で、舎室は利用する幼児児童生徒の障害の状態や特性、また利用人数等に応じた規模とすることということを定め、また複数人で一室とする場合については、発達段階などに応じまして個人的な利用のできるスペースを適宜計画することが望ましいという形で定めさせていただいております。  これらを踏まえて、都道府県において、基本的に都道府県におきまして寄宿舎の居室の利用形態を定められているという実態で、文部科学省において寄宿舎の舎室について具体的に一室に何名とするという定め方はしていないというのが実態でございます。また、舎室の利用人数を変更されて、より快適な居住環境を確保するために必要となる寄宿舎の増築あるいは大規模な改造の事業を行われる際には、国として国庫補助制度を設けているところでございます。  先生おっしゃられたように、寄宿舎につきましては、子供たちの日常生活の自立を促す環境として良好な環境条件を確保することは重要な課題であると受け止めております。今後とも、各地方公共団体の要望に応じまして、寄宿舎の整備に対しまして必要な支援に努めてまいりたいと考えております。
  51. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 公共団体からの御要望にというふうなお話だったと思いますけれども、それも大事ですけれども、それが基本なんでしょうけれども、是非現場に行っていただいて、ある意味これではなというところが必ず出てきます。私も静岡の方を見に行ってきましたけれども、実際に本当に、子供たちは授業が終わって自分たちの部屋に行ったときに、私の家みたいにランドセルだとかかばんがあちこちほっぽってなくて、きちっと掛けてある。そういうところがきちっとしているんですけれども、しかし今言ったように四人で一つの、一つと言っても広かったらいいんですけれども、そうじゃない。ある意味、申し訳ないけれども、ウナギの寝床のようなところに四人いるとかというと、何か寝台列車を思い出すような、そういうような状況にもなっているところがありますので、そういう意味では、せっかくのそういった思いを遂げるということであれば、是非その環境整備に力を前向きに自ら、受け身だけでなくてやっていただきたいというふうに思います。  もう一つ、寄宿舎指導員の現状でありますけれども、正規職員の非正規への置き換えとか、退職者不補充というのが実はあるんです。退職者不補充というのがあります。そういう意味では、職場の構成がいわゆる逆ピラミッド化というふうになっておりまして、石川県では、もしも今年度その退職者補充が実施されないと、十九年間連続放置されたままというふうな例もございます。一方で、その一つ隣の、一つかな、隣の新潟県では補充が完璧に行われているというような、そういった面白いことが起こっているわけですけれども。  いずれにしても、この寄宿舎指導員が担う役割の重要性というものをしっかり位置付けて、定数基準の見直しも含めた必要な改善を早急に行うべきだと考えますけれども、それについてどのようにお考えになりますか。
  52. 塩谷立

    ○国務大臣(塩谷立君) 今の寄宿舎の在り方あるいは指導員の定数の問題等、資料等を提示していただいた各県でかなりばらつきがあるということも踏まえて、我々としてはこれまでも教職員の定数改善計画によって、寄宿舎の寄宿する生徒への指導の充実や、小規模の寄宿舎における寄宿舎指導員の勤務条件の改善を図るための定数改善を行ってきたところでございますが、実態をしっかりまた状況を踏まえて、必要な定数の確保に今後とも努めてまいりたいと考えております。静岡県の例とかいろいろと見ていただいたり、そういったことも含めて、今後必要な対応をしていく必要があると思っております。
  53. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 是非お願いをしたいと思います。今の大臣のお話が現場の方々に勇気と希望が持てる、そんなお答えになればと、それが実現すればそれがそういうふうになるわけで、よろしくお願いをしたいと思います。  それからもう一つ、拡大教科書問題について御質問をしていきたいというふうに思います。  これも理事会の方でお許しをいただいて、私が文科省の方に泣いて頼んで、この委員会で皆さんに回覧をさしてくださいということをお願いをしたものでございます。今、回覧さしていただいていますので、是非御覧おきいただければというふうに思いますけれども。  昨年、議員立法によって全会一致で教科書バリアフリー法というのが成立いたしました。教科書発行者自らが拡大教科書を発行することが、まあ義務ではなくて、一応努力義務として盛り込まれたわけであります。  この法律は今年度から使用される教科書に適用されることになっているわけでありますけれども、義務教育の検定教科書四百二十七点のうち新たに出版された拡大教科書は八十五点にとどまり、これまでに出版されていた六十九点と合わせると百五十四点、四百二十七点中の百五十四点ということで、全体の約三六%というふうなことになっています。  小中学校の通常学級に通う弱視の子供たちは、〇五年度で約千七百三十九人。これは、いろいろと見てもらって申し訳ないんですが、お配りしました資料二の方にも載ってございます。資料二の下の方ですね、千七百三十九人で、この年度に拡大教科書を実際に手にできた子供はこのうちの六百四人にすぎないということでございます。約三分の一強ということでしょうか。〇七年度の給与人数は六百十八人と、ほぼ横ばいの状態で推移しているわけであります。拡大教科書の約八割、これは真ん中の円グラフを見ていただければと思いますが、このピンク色のものがボランティア団体が作られているということで八一%、そして民間発行者が一三%、教科書発行者が六%という、こういうふうな今状況になっています。まさに、ボランティアの方々の骨身を削るような日々が費やされても、なおこういう現状になっているということであります。  大臣のお手元に今あるんでしょうか、国語の教科書で手書きの、これはボランティアの方が作られた教科書ですけど、手書きであります。これは字がうまいなということもありますけれども、本当に何というか、見ただけで心が何か安らぐ、そういう教科書になっています。あれは通常の教科書の三分の一になっていまして、実際には教科書の一冊分のあれの三倍の厚さになるという、そういうふうなものになっていますけれども、それだけ非常に時間と手間が掛かっているわけであります。そういう方たちに頼っているのが八割強ということになっているわけであります。  教科書バリアフリー法というものがせっかくできたにもかかわらず、その効力というのがまだまだだなというふうに思うわけでありますけれども、その原因は一体どんなところにあるのか、お考えをお聞かせいただければと思います。
  54. 金森越哉

    政府参考人金森越哉君) 障害のある児童及び生徒のための教科用図書等の普及の促進等に関する法律成立を受けまして、できるだけ多くの弱視児童生徒が利用できる拡大教科書の標準規格文部科学省として策定、公表し、これを教科書発行者などに周知することによって拡大教科書の発行を促しているところでございます。  こうした取組によりまして、御指摘ございましたように、平成二十一年度から新たに八十五点の小中学校の拡大教科書が発行され、教科書会社から発行される拡大教科書は、義務教育段階で計百五十四点となったところでございます。  ただ一方で、小中学校のいわゆる五教科国語社会、算数・数学、理科英語といった五教科につきましても、まだ一部教科書発行者の教科書については拡大教科書が発行されてないものがございますし、図画工作美術などの教科につきましては作成がなされておらないのが実情でございます。  このことにつきましては、拡大教科書の標準規格の策定が昨年の十二月でございまして、拡大教科書の製作に係る編集レイアウトの変更や教科ごとの特性などのノウハウなどがまだ教科書発行者に十分浸透していないことや、拡大教科書の作成には相当な労力と時間が必要であることなどがその原因として考えられるところでございます。
  55. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 今拡大教科書の五教科について云々という話がありましたけれども、実は図工とか美術といった主要教科以外の教科書で発行に踏み切った会社はいまだ出ずじまいという状況です。そして、高校の教科書についても、これまでも一点の発行もないままといういわゆる不名誉なゼロ更新、ゼロ記録を更新しているという、そういう状況であります。  いろんな理由があるんだろうというふうに思いますけれども、やはりまず子供たちの利益優先というものを先に考えるならば、作成に大きな困難が伴うからとか、あるいは時間を食う割には利用者が少ないとか、いわゆる教科書発行者への配慮に重きを置くやり方というものはそろそろ改めなければいけないというふうに思うわけであります。確かに、昨年の十二月からということで期間が短いと、だから今後は展望されるんではないかというふうな期待があるのかもしれませんが、しかしその一方で、向こう一、二年、二、三年の間にまた新たな学習指導要領に基づく教科書が発行される、どうせそこで変わるのであるならばというような考え方が仮に出てくるとすれば、これはとんでもないことで。それまでの二年、三年の間の子供たちの学習の権利を妨げることになるわけでありますから、そういう意味では、子どもの権利条約第三条でも、子供の最善の利益こそが第一に考慮されるべきというふうにうたっているわけですので、是非ここのところはしっかりと取り組んでいただきたいと思いますけれども、もう一度お願いいたします。
  56. 金森越哉

    ○政府参考人(金森越哉君) 私どもといたしましては、教科書発行者による拡大教科書の発行を促進いたしますため、標準規格を策定し、教科書発行者への周知を行ってきたところでございます。  今後は、作成に係るレイアウトの変更や各教科ごとの特性など、拡大教科書作成のノウハウなどを伝える研修会などの開催を通じて、教科書発行者に対して標準規格の趣旨や内容を更に周知してまいりたいと考えております。  また、教科書発行者による拡大教科書の発行情報を教育委員会や学校に一層周知する取組を行い、教科書発行者による拡大教科書の発行を促していきたいと考えております。  こうした取組により、今後とも教科書発行者による拡大教科書の発行を促進するための必要な措置を積極的に講じてまいりたいと考えております。
  57. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 冒頭申しましたけれども、その教科書バリアフリー法の中で努力義務になっているというところ、ここが実は私は大きなネックなんだろうというふうに思うわけであります。これはもう完全に義務化するべきではないかというぐらい思うわけですね。しかし、今言われたように、様々な条件というか問題もある中で、やはり努力義務が現段階では妥当だろうということの中の法案の文なんだろうというふうに思いますけれども、それではこの問題はやはり先に進んでいかないというふうに思うわけであります。やはり現実に、例えば発行者側がどういうものをハードルと思っているのか、どういうことが問題になっていると思うのかというふうなことについて、真剣に文科省の方としてそこのところは解決に乗り出していかなければいけないんだろうというふうに思うわけであります。  例えば、就学時健康診断の際に、これは多く入学前の秋ごろ行われるわけですけれども、対象となり得る子供たちについて、拡大教科書の必要性や要望等を各設置者が把握をし、この時点でその給与人数等を確定し、そして教科書発行者に通知すれば、ある意味十分な作成期間も保証できるし作り損の弊害も最小限のものにできるのではないかと、こんなふうに思うわけであります。  ところで、そういう意味ではその就学時健診ということは新入生の需要予測しかできないわけですから、このニーズというものは。しかしそうはいうものの、中学卒業時までは少なくとも活用できるわけであります。そういうふうな努力あるいは知恵を出し合う中で、子供たちに必ず行き渡る方法を見つけるということ、この意欲が非常に大事ではないかと思います。  なお、この就学時健診の問題について、学校現場では、学校保健安全法の第十一条で規定されているわけでありますけれども、障害のある子供たちの差別、選別の場とならないよう取り組んでいることも是非この場で押さえておかなければいけないというふうに思うところであります。  当事者、子供や保護者の要望、意向等を尊重し、具体的な準備等を進めていくことは学校現場に求められている対応というふうに言えると思います。この観点から、拡大教科書についても正確なニーズ把握のための機会として活用することも可能ではないかというふうに一つの提言をしているところでありますけれども、いかがでしょうか。
  58. 金森越哉

    ○政府参考人(金森越哉君) 拡大教科書の無償給与につきましては、障害のある児童及び生徒のための教科用図書等の普及の促進等に関する法律に基づき、都道府県教育委員会から拡大教科書の需要数の報告を受け、国が教科書発行者に対し発行の種類や部数の通知をする仕組みとなっております。  拡大教科書を無償給与するに当たりましては、御指摘のように必要とする児童生徒のニーズを正確に把握することは重要なことでございまして、都道府県教育委員会等に対して様々な機会を通じて指導するなど、引き続き正確なニーズの把握に努めてまいりたいと考えております。  就学時の健康診断を活用することにつきましては、新入生についてのニーズを把握するための参考情報の一つとなり得ると考えられますが、児童生徒のプライバシーに相応の配慮が求められますとともに、弱視の状態は就学後も変化する場合があることに十分留意する必要があると考えております。  いずれにいたしましても、拡大教科書の正確なニーズの把握のためには、学校や市町村、都道府県教育委員会などが密に連携して対応していくことが重要でございまして、引き続き指導を行ってまいりたいと存じます。
  59. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 仮に新学期を迎えて不要になってしまった拡大教科書というのが発生したときに、それをどうするか。私は、その分は文科省が責任を持って買い取る仕組みを講じるべきではないかというふうに端的に言わせていただきたいというふうに思います。これが無駄であるというようなことには決してならない、あるいは言えないのではないかというふうに思います。子供たちの間に横たわるいわゆる格差、不平等、権利侵害をなくすための費用に無駄という概念が私は入り込む余地など皆無ではないかというふうに思うわけであります。  〇七年度の実績額は約七千六百万円、これもお配りしました資料二をもう一度御覧いただけたらと思いますけれども、〇七年度は約七千六百万円です。これにかかわる給与人数の割合が大体全体の三分の一強といたしますと、七千六百万円の三倍で考えれば二億円ちょっとということで事足りる計算になるわけであります。この買取り制の導入を含めて、拡大教科書作成費確保に向けた決意をお聞かせいただきたいというふうに思います。
  60. 塩谷立

    ○国務大臣(塩谷立君) 今日、この拡大教科書を拝見させていただきまして、大変なボランティアの方の努力ですばらしい教科書ができている、本当にうれしく思う次第でございますが、実際はまだ三分の一程度ということで、しかしながら、〇七年度が七千六百万ということで、これをしっかり予算も取ると同時に、やはりこの手間が相当掛かるということで、教科書発行会社に私どもとしてはいろんな形で今努力を促しているところでございますので、確実にすべての生徒に、要望にこたえることができるように積極的に今後取り組んでまいりたいと考えております。
  61. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 今日は大臣の顔が大変神々しく見えるのは気のせいかどうか分かりませんが、大変力強い決意を今いただいているところだというふうに思っております。  ボランティア団体では、拡大教科書を作成した際にマスターコピーを取っておきまして、同じ教科書の依頼があった場合はそのマスターコピーを利用して拡大教科書を作成しているというふうに伺っています。ところが、先ほど申し上げました新学習指導要領の全面実施になりますと、小学校では二〇一一年度、中学校では二〇一二年度からなるわけでありますが、全面実施に伴って使用される新しい教科書についてはマスターコピーが存在していません。ボランティア団体は、一からの作業となるために非常に負担が大きくなってございます。是非、必要な子供たち全員に拡大教科書を届けるためには、遅くとも新学習指導要領の全面実施の時点では、教科書発行者がすべての教科書について拡大教科書を必ず発行せざるを得ない具体的政策誘導策を準備すべきであることを強く要望をしておきたいというふうに思います。  さらに、拡大教科書というか、教科書バリアフリー法では、視覚障害というか、弱視の方だけでなくて、発達障害等も含め、障害のある児童生徒すべてが対象になっております。発達障害の児童生徒には、例えばマルチメディアDAISY化された教材が適しているというふうにも言われています。今後、発達障害等の子供たちに対する環境の充実に向けて、実際に効く、有効的な施策等をどう講じていこうと考えていらっしゃるのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
  62. 金森越哉

    ○政府参考人(金森越哉君) 障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律、いわゆる教科書バリアフリー法では、発達障害のある児童生徒が使用する教科用特定図書等の整備充実を図るため、必要な調査研究等を推進する旨が規定されております。これを踏まえ、文部科学省では、本年度から新たに、発達障害等の子供の障害特性に応じた教科書等の在り方やこれらの教育的効果などについて実証研究を行うことといたしております。  この調査研究事業では、先般、専門の委員による審査評価を経て、四つの団体を実施主体として選定したところでございまして、このうち東京大学先端科学技術研究センターでは、パソコンなどの支援技術を活用し電子化された教材の作成、教育課程との関連性の研究や協力校での実証研究を行うことといたしております。また、財団法人日本障害児リハビリテーション協会では、マルチメディアDAISY教材に主眼を置き、電子教科書の備えるべき機能の研究や教科書等の試作及び実証研究など行うことといたしております。  文部科学省といたしましては、これらの調査研究成果を踏まえ、発達障害のある児童生徒が教科学習における困難を克服し、障害の有無にかかわらず十分な教育を受けることができるよう、教材等の学習環境の整備を進めてまいりたいと考えております。
  63. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 是非お願いをしておきたいと思います。  それでは、済みません、やっと法案に関しての質問に移らさせていただきます。  障害者の著作物利用にかかわる権利制限の見直しということで、第三十七条三項、そして三十七条の二等にうたわれているわけでありますけれども、まず聴覚障害者にかかわる権利制限規定というのは、放送のリアルタイム字幕にこれまで限定されておりまして、非常に厳しいものであったというふうに思うわけですけれども、その理由をどのようにとらえられていますでしょうか。
  64. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) 今先生から御指摘ございましたように、現行の著作権法によります障害者に対する権利制限の規定につきましては、聴覚障害者の著作物利用につきましては、放送の音声部分のリアルタイムの字幕というものに限られているわけでございます。これを今後、いわゆるリアルタイム以外の異時といいますか、違った時間帯でも字幕送信というものを可能にいたしますし、これまで対象とならなかった映画なども対象にするということで、今回の法改正では大幅な聴覚障害者に対します権利制限を掛けるということになっているわけでございます。  なぜこの字幕についての問題がこれまで難しかったかといいますと、やはり映像の問題につきましては、この字幕付きの映像というものについては、健常者の方でもそれが利用できると、また健常者に利用された場合には、その権利者側、いわゆる映画会社、映画製作会社などにおきまして影響があるということから、双方間の協議というものに時間が掛かるとともに、慎重な意見が多かったということでございますけれども、今回そうした意見調整が成ったということで法改正を行うと、こういう経緯に至ったところでございます。
  65. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 取りあえず、そこのところは権利者側の部分から出てきた問題ということで、お答えということで認識しておきたいというふうに思いますが。  複製等を行うことのできる主体というもの、政令で定めるものというふうになっておりますが、これは一体どこまで拡大をされるのか。第三十七条第三項、そして第三十七条の二第一号と第二号について、それぞれ別個に示していただけたらというふうに思います。例えば、公共図書館、学校図書館、大学図書館、NPO法人というものは主体となり得るのかどうか、よろしくお願いしたいと思います。
  66. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) 今回の改正案におきましては、第三十七条の三項及び三十七条の二でございまして、それぞれ視覚障害者、聴覚障害者につきましての複製が認められる主体につきまして、その範囲を拡大することでございます。  現行法の規定は、御存じのように、その施設を設置していること、また障害者の福祉の増進の事業を目的としているということの限定を掛けておりますけれども、今回の法改正では障害者福祉に関する事業を行う者という規定に改めまして、それらを広く対象とするということになっておるわけでございます。  現時点でどういう形でこれから指定をしていくかということでございますけれども、利用者確認の体制の整備状況ということなどもこれからその指定の際には勘案することになりますけれども、今先生からお話ございましたように、広く公共図書館や関係の事業を行っております民法法人などが新たな対象になり得るということを考えておりまして、今後、関係者の意見も聴きつつ、検討を行ってまいりたいというふうに考えております。  先生、条文ごとにというお話ございましたけれども、三十七条の三項は視覚障害者でございまして、現行では点字の図書館や大学、筑波技術大学、その他いろんな特別支援学校の図書館などが認められておりますけれども、今後、これから私どもで検討するわけですけれども、これに加えて、公共図書館や録音図書などの作成を行っております社会福祉法人それからNPO法人なども対象に入ってくるのではないかと思っております。  また、三十七条の二の第一項、これは字幕の自動公衆送信の方でございますけれども、これは現行の聴覚障害者関連施設に加えまして、現行ではこういった事業を行っているのは株式会社がございまして、それらについても対象となり得ると思っております。  第二号の方では、これは映像の貸出しの方でございますけれども、これについても公共図書館や社会福祉法人というのが新たに加わってくるという可能性が高いというふうに考えております。
  67. 那谷屋正義

    那谷屋正義君 公共図書館オーケーということですけれども、学校図書館大学図書館も大丈夫と考えていいんですか。
  68. 高塩至

    政府参考人(高塩至君) そういった録音図書の作成や字幕の作成というものを行っておって、そういった体制が整っていることが認められれば、可能性がございます。
  69. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 現行法で規定されております聴覚障害者向けのリアルタイム字幕の作成の実施主体というのは実は三法人に今限られているということでございまして、今後は政令で定めることというふうになっていますけれども、何か現状と同じ規模にとどまってしまう可能性があるんではないかというふうなこともございます。こうした疑問に対して、そしてまた、こういったことは聴覚障害者のための複製字幕付きの映像の貸出しを行うことのできる主体を視覚障害者並みに拡大することが必要ではないかというふうに思うところでありますけれども、いかがでしょうか。
  70. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) 今先生おっしゃいましたように、これまでは聴覚障害者のための映像の貸出しというのは認められてなかったわけでございまして、新たな事業展開ということになりまして、それにつきましては、これまで指定されておる聴覚障害者の情報提供施設に加えまして、公共の図書館やそういった事業を行っております民法法人というものが対象になっていくものだというふうに考えております。
  71. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 今回の改正によって、その他視覚、聴覚による表現の認識に障害のある者にまで対象が拡大されています。つまり、視覚、聴覚障害以外の方にというところまで対象が拡大されているわけでありますが、発達障害や精神障害等の他の障害をこの著作権法上に明確に位置付けられなかったというか、位置付けなかった理由というのは何かあるんでしょうか。
  72. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) 先生御指摘のように、今回の法改正では著作物を視覚障害者、聴覚障害者に限らず視覚や聴覚により認識することに障害のある者であれば広く障害の種類を問わずに権利制限の対象とするという内容でございます。  具体的な規定の絞りについての御質問でございますけれども、今回は典型的なものとして視覚障害者や聴覚障害者を例として示しているものでございますけれども、これはあくまで例示でございまして、その他発達障害や精神的な障害者なども含めまして、実際に認識に障害があれば広く規定の対象となるよう、特定の障害者を列挙する形にはしなかったところでございます。  具体的に今の法文が三十七条と三十七条の二と、視覚障害者、それから聴覚障害者と条文を分けて書いておりますけれども、発達障害者の方は双方にもまたがるというような部分もございまして、私どもとしては、広く障害の方を対象にすることから、条文上は明記をしておりませんけれども、そういう方たちを今後対象にしていくという考え方でおるところでございます。
  73. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 ありがとうございます。  今言われたように、発達障害や精神障害を持つ方が通常の著作物を読むこと等が困難だったとしても、それは聴覚による表現の認識の障害によるものなのか視覚による表現の認識の障害によるものなのかということについてはなかなか定かではない部分もある。そういう意味では、またがる部分もあるというようなお話はもっともだろうというふうに思うんですけれども。  それでは、この本法律案の書きぶりといいますか、そういったもので、すべての障害者、すべてって余り大上段に構えていただかなくていいんですが、すべての障害者が自分の障害に合った方式の著作物を入手することが可能となるのでしょうか。
  74. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) 法律によりましても、障害の方たちのその障害に応じて、それに理解する方式により、そういう媒体を、著作物を提供できるということでございまして、一般的に広く様々な障害者のための著作物が出されておりますけれども、それらを一律に決めるのではなくて、個々の障害の方たちの状況を見てそういったものを発行する可能性を広くとらえようという趣旨で今回の法改正の形にしているところでございます。
  75. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 是非、その趣旨を今後も生かしてお取組をお願いしたいと思います。  それから、細かい話になるかもしれませんが、対象者の範囲の限定というのはどのような方式によって行われるのかということが一つあります。  例えば、現在多くの点字図書館では、利用者の登録要件に障害者手帳の所有を掲げているところが多くございます。しかし、この対象者の範囲に過度な制限が掛かるということは本法案の理念を損ねるものではないかというふうに思うわけで、実際にはどういうふうになるのか、お答えいただけたらと思います。
  76. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) 今回の法律案では、視覚又は障害による表現の認識に障害を有する者の用に供するための著作物の複製を認めるということでございまして、そのような障害を有する者を確認する方法につきましては、実際の障害者の必要性に応じて柔軟に対応したいということで、法律上の特段の要件は設けなかったところでございます。  このため、その確認方法ということで先生お話ございましたけれども、障害者の手帳ですとか医師の診断書というものも一つの方法としてございますけれども、実際に録音図書や字幕の作成を行おうとする事業主体が個別に確認をしていくということでございます。また、図書館と文芸家協会の間では、そういった協定、ガイドラインを結びまして、幅広くそういう方たちを対象にするという取組も行われておりますので、その状況に応じて柔軟に対応できるようにしたというところでございます。
  77. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 そういったところの柔軟性というのも大事だろうというふうに思いますので、よろしくこれからお取組をお願いしたいと思います。  それから、先ほどから触れている条文のところにいわゆる対象者の拡大ということがうたわれているわけですけれども、その両者にただし書というのがございます。このただし書というのが設けられている趣旨を端的にお答えいただければと思います。
  78. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) 今回の三十七条第三項及び第三十七条の二のただし書は、いわゆる権利者、著作権者又はその許諾を受けた者たちが、自ら障害者にとって必要な方式での著作物を提供するという場合には権利制限の適用をしないということでございます。  これは、障害者の提供に当たりましては、先ほど来お話ございますような福祉施設やボランティアの方たちによる支援で障害者の方たちのための様々な著作物が作成されておりますけれども、本来の姿として、やっぱり権利者自らが障害者に対応した方式で著作物を提供するということが望ましいという考え方から、そうしたインセンティブを損なわないようにするために権利制限を適用しないということで、権利者自らがそういった障害者のための著作物を発行することを促すということでございまして、こうしたただし書につきましては、障害者の権利条約ですね、そうした理念にも合致するものであるというふうに考えておるところでございます。
  79. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 まさに今言われたとおりだろうというふうに思うんですが、衆議院の審議において高塩文化庁次長は、音声カセットが発売されている場合には、第三十七条第三項に基づき、DAISY図書を作成することについて、単にテープよりDAISYの方が容量が大きいとかそういった物理的な理由ではなくて、真に障害者の方がそういうものでなければ図書などを認識できないという理由が認められれば可能であるというふうに答弁をされています。  真に必要である理由というものを広く解釈すれば、主に健常者向けに市販されているオーディオブックなどもただし書の対象となることが懸念されるわけでありますけれども、その部分についていかがでしょうか。
  80. 高塩至

    政府参考人(高塩至君) 権利者というか、著作権者の方が自ら障害者のための著作物を発行するということがこれから促進をいたしますのであるわけでございますけれども、権利者の方で作成しますものは市販のものということで、著作物の方式というものがある程度パターン化されたものになるということが予想されるわけでございますけれども、やはり個々の障害者を見た場合に、それぞれそういった市販されたものではやはりその著作物を理解できない、こういった状況が当然あろうかと思うわけでございまして、そういう際には、市販されておるからそれはもう権利制限の対象外ということではなくて、個々の状況に応じて、私どもは、権利制限ではなくて、ボランティアの方たちなどが新たにそういうものを作成するということが可能になるという余地を残したといいますか、そういう考え方に基づいた考え方でございます。  したがいまして、容量の話が衆議院の方で、お話今ございましたけれども、単に、出されているものと新たに作ろうというものが、言わば利便性の向上のようなものだけの観点のものについてはなかなかそういうものは対象になりませんけれども、真に、まさに障害者のための情報格差の解消という観点からそういう著作物を作るというものであれば認められていくものだというふうに考えておるところでございます。
  81. 那谷屋正義

    那谷屋正義君 ありがとうございます。  それから、本法律案が施行されましたら、録音図書が市販されているにもかかわらず録音図書を作成してしまった場合、著作権の侵害行為というふうになってしまうわけであります。それを防止するために、どのような録音図書が今発行されているのかということを早期に周知することができるような手だてを講じなければならないというふうに思うわけであります。  例えば、出版社等に対して市販している録音図書の一覧の公表を求めるお願いの文書を発出するとか、そういうふうなことが考えられるんではないかと思うんですが、文化庁としてどのような対応を取る予定なのか。そして、ただし書によって障害者をめぐる情報アクセスの状況が現状よりも悪化しないように万全を期す必要性があるのではないかと思うところでありますけれども、いかがでしょうか。
  82. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) 今お話ございましたように、障害者用の図書が市販されている状況につきまして把握するということは、それをこれから作成しようという方たちにとりましても、ただし書がございますので、不測の権利侵害ということにならない、リスクをある程度軽減できるということがございますし、また、権利者側の方におきましても、いわゆる無断複製というものも防止ということも可能になりますし、また、自ら提供します著作物の購入の促進というのにもつながる利点があると思っております。  このため、権利者側におきまして、今先生から御提言がございました障害者用の市販図書の一覧の公表など、そういう公表が自ら積極的に行われることが大変期待されるところでございまして、実際、現在でも一部の権利者団体と図書館団体の間ではそうした情報提供が行われていると聞いておりますけれども、私ども文化庁といたしましては、法案の成立後、こうした取組も参考にいたしまして、こうした運用が円滑に行われるよう、関係者の取組を支援してまいりたいというふうに考えております。
  83. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 大臣にお尋ねをしたいと思いますけれども、障害者権利条約の第三十条第三項では、締約国は、国際法に従い、知的財産権を保護する法律が、障害者が文化的な作品を享受する機会を妨げる不当な又は差別的な障壁とならないことを確保するためのすべての適当な措置をとるとされています。障害者の情報アクセスの保障に向けて、政令の内容はもとより、公共図書館や福祉施設における実際の運用についても、文化庁が責任を持って主導していく必要性があるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
  84. 塩谷立

    ○国務大臣(塩谷立君) 今回の改正案につきましては、今御指摘ありましたように、障害者の権利に関する条約の趣旨を踏まえて、障害者の情報格差を解消するために、著作権に関する法律面での課題を解決するものであります。  文部科学省としては、文化庁の主導の下で、改正法の趣旨等についてコンテンツ事業者や関係団体、福祉施設等に対して周知をしていくこと、同時に、これらの事業者を所管する関係省庁等も連携して、障害者に対する著作物等の提供が円滑に行われるように必要な環境整備を図ってまいりたいと考えております。
  85. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 よろしくお願いしたいと思います。  次に、違法インターネット配信からのダウンロード違法化関係であります。  違法インターネット配信からのダウンロード数が増加をしているという、そういうことがある中で、これは権利者団体であるレコード協会等の推計値を基に文化庁は説明をしているわけであります。一方で正規の有料配信も年々増加を続けておりまして、平成二十年の売上げは平成十七年の三倍近くに上っています。ある、この法案に対する様々な御意見の中で、権利者団体による調査結果を余りにもうのみにし過ぎて、文化庁が中立的な立場から検証を行っていないじゃないかというような批判があるわけでありますけれども、そうしたことに対してどのようにお答えになるのか、お尋ねしたいと思います。
  86. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) インターネットによります音楽、映像作品の違法配信の状況につきましては、今御指摘ございましたように、社団法人日本レコード協会、社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会が調査を行っておりまして、その結果は、今次の改正におきまして検討の参考として文化審議会の著作権分科会私的録音録画小委員会において報告をされたものでございます。  これらの調査は、利用者に対するアンケート結果に基づくものでございまして、違法の配信からのダウンロードの件数を網羅的に当然調査したものではございませんけれども、複数年にわたり継続的に行われておりまして、インターネットにおきます違法な状況を知る上で一定の評価できる資料だというふうに考えております。こうした資料につきましては、この著作権分科会の小委員会におきまして委員の方たちの御指摘も踏まえまして、より厳正な推定値となるよう見直しも行ったところでございます。  こうしたことを踏まえまして、文化庁といたしましては、こうした調査は録音、録画の実態を理解するための一定の適切な内容があるものだというふうに考えまして今回の法改正の参考としたところでございます。
  87. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 今回の法律によって、いわゆるユーザー側も違法のものであるということが分かっていてダウンロードしたら法に触れるということになるわけでありますけれども、具体的には特別な罰則等は直接はうたわれていません。  そういったことの中で幾つか懸念される点があるのではないかということを、これは衆議院の議論でももう指摘をされていますけれども、一つは、インターネット利用そのものが萎縮してしまう可能性があるのではないかというふうに言われています。そういう意味では、そのことはそうであるかないかという見解をお尋ねするとともに、今後やっぱり一定の期間利用者に対するアンケート調査を行うなど状況の把握を行うことが必要ではないかというふうに、文化庁自らが行うことが必要ではないかというふうに思うわけでありますけれども、いかがでしょうか。
  88. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) 今回の改正につきましては、違法に配信される音楽や映像を複製、ダウンロードする行為が正規の配信市場を相当上回っているという状況、こういうのを踏まえまして、現行制度における違法配信者への対処というだけでは、いわゆるアップロードだけの対処では難しい、限界があるということから、ダウンロード行為にも一定のルールの導入が必要という判断に基づいたものでございます。  今先生から御指摘がございましたように、そうしたことがネット利用の萎縮効果を及ぼすのではないかという御指摘があったところでございますけれども、文化庁といたしましては、そうした影響がないように、今回の制度の趣旨、内容につきまして、文化庁のみならず民間の団体とも官民一体となって制度の周知、広報に努めてまいりたいと思っておりますし、また必要に応じて適切な措置を講じてまいりたいと思っております。
  89. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 是非、そのことはもう必要不可欠なことではないかというふうに思うわけであります。  ところが、こうした制度を設けたときに、これは定額給付金ですとかあるいは裁判員制度も同じでありますけれども、必ず不正請求というふうなものが、そういったものが多発されることが懸念されるわけであります。とりわけ今回のものは違法配信からのダウンロードを行ったという利用者が感じるいわゆる罪悪感というものに付け込むものであるために、より被害が拡大することが予想されるわけであります。  本法律案の内容を利用者に説明すること以外に、具体的にやっぱりもう少し踏み込んだ措置が必要ではないかというふうに思うわけでありますけれども、そうした予定がおありかどうか、お尋ねをしたいと思います。
  90. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) 今先生から、今回の改正を契機にいわゆる本規定を悪用した不正請求の詐欺被害というものが生じるのではないかという御懸念でございますけれども、先ほど申し上げましたように、私どもといたしましては、この制度内容につきまして広く国民へ周知を図る際に、詐欺に関する注意喚起も行っていくことが重要であるというふうに考えております。  具体的には、今回の法改正の内容につきましては、メディアを通じました広報、それから文化庁のホームページへの今回の法改正内容の解説文の掲載、各種セミナーへの開催、あと学校への資料送付によりまして広く周知を図ることを予定いたしておりますけれども、あわせて、制度を悪用した不正請求等の詐欺に関する注意事項についても広報の中に取り入れて行ってまいりたいというふうに考えております。
  91. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 今、学校への配布等々とお話しされたかなというふうに思うんですけれども、文部科学省の調査によれば、中学二年生では四五%、高校二年生では九五%の生徒が携帯電話を所有しているというふうになっています。携帯電話向けの違法サイトから着うたのダウンロードを行っている者の割合というのは、十代が最も高くなっています。  文部科学省は、携帯電話の利用に際しての留意点やトラブル、犯罪被害の例、対応方法のアドバイスなどを盛り込んだリーフレットを小学校六年生全員に配っているところでありますけれども、こうした携帯電話の利用の注意点の中に著作権教育を含めることの必要性、先ほど学校にも配布されるというお話でしたけれども、具体的にはそういったことというふうに理解してよろしいのでしょうか。
  92. 高塩至

    ○政府参考人(高塩至君) 今回の法改正の内容の周知でございますけれども、先ほど申し上げましたけれども、特に児童生徒に対しましては、学校に対しましては児童生徒を対象とした教材というものを、これは文化庁で独自に作っておりますけれども、そうしたものを新たなものの中に反映をしたい、また学校に対する解説書、資料というものを送付したいというふうに思っておるわけでございます。  先生から御指摘がございましたいわゆる小学校六年生向けの携帯電話利用の留意点というのを私どもスポーツ・青少年局の方で作成をいたしておりまして、今後、こうしたリーフレットの中でどういう形で入れるかということを担当部局と十分相談してまいりたいと思っております。
  93. 那谷屋正義

    那谷屋正義君 先ほども申し上げましたように、十代が最もそうした着うたのダウンロードが多いという、高いということでございますので、是非そういったところにもお取組をお願いしたいと思います。  実は、著作権教育というふうにあえて言わせていただきますけれども、年齢が上昇すればするほど、いわゆる違法サイトからということ、違法であるということを知っていても罪悪感が薄くなっていくという、そういう結果も実は出ているところであります。そういう意味では、違法サイトからのダウンロードを含めた著作権教育とか、携帯電話インターネットの利用上のマナー等について大人に対しても教育を行う必要性があるのではないかというふうに思います。具体的にどうするのかというのは非常に難しい問題だと思いますけれども、もしお考えがあればお聞かせをいただければと思います。
  94. 高塩至

    政府参考人(高塩至君) 今御指摘のように、もう現在、インターネットやパソコンの情報化の時代を迎えておりまして、著作権に関する知識というのは国民すべてに必要不可欠なものになっているというふうに考えております。  現在、文化庁が今行っております国民向けの普及啓発施策といたしましては、これは文化庁のホームページ上でございますけれども、一つには、著作権制度の解説を掲示いたしております。また、二つ目には、著作権に関する様々な疑問にいわゆるQアンドA方式で解説します、著作権なるほど質問箱というものを提供いたしております。また、企業や大学向けの映像による著作権教材の提供というものも今取り組んでいるところでございます。  さらに、そうしたホームページではなくて、文化庁では図書館職員、教員という者に対する特別の講習会をやっておりますけれども、一般の方々を対象にした各種講習会というのを、昨年度は全国で十か所、今年度は全国で十三か所でございまして、一か所大体数百名の方の御参加をいただいておりますけれども、そうした普及啓発、教育というものを行ってまいりたいというふうに思っております。  また、違法ダウンロードにつきましては、いわゆる適法サイトということと違法サイトの区別ということにつきましては、関係団体の方が今エルマークという表示を行っておりまして、これは音楽につきましては配信の九七%まで今エルマーク、エルマークというのはライセンスという意味で、これは適法配信だということを示すマークでございますけれども、そういう取組も行っておりますし、この三月からは映像についてもそうした取組を行っておりますので、私ども文化庁とそういった民間団体の取組と併せて著作権意識の啓発というものに努めてまいりたいというふうに思っております。
  95. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 エルマークというお話がありましたけれども、しかし、そのエルマークって一体何ぞやというふうに思われる方というか、分からない方もたくさんいるのかなと思うので、そういったことも含めてやはりしっかりとやっていかなきゃいけない部分なのかなというふうには思うわけであります。  最後の質問をさせていただきたいと思います。  違法サイトの利用をやめる理由、もしこうだったらやめるというふうなことですけれども、権利者側の調査によりますと、ダウンロードが違法になっちゃったらもうこれはやめるというふうに答えているのが四一・一%だったというふうに、これを強く前面に出されているわけです。  ところが、これは一番多かった数ではなくて、有料着うたの料金が下がった場合、要するに価格がもっと下がった場合には、やっぱり違法サイトだったらやめて、そっちの方が少し安いからそっち、安いからそれだったらその音楽を安い額を払ってでもダウンロードしようというふうになるということが五一・一%ということでありまして、そういう意味では、例えば、この法案が成立後、違法配信からのダウンロードが減った分、有料配信の売上げが更に伸びた場合、三年間で三倍になっていますから、それから、そういった場合に有料配信の価格を下げることによってより多くの人がより多くの楽曲に触れ、著作権法の目的であります文化の発展に寄与することになるようレコード会社等が努力する必要があるというふうに考えるわけであります。  様々な関連するところがあるとは思いますけれども、文部科学大臣の見解をお聞きをしまして、私の質問を終わりたいと思います。
  96. 塩谷立

    ○国務大臣(塩谷立君) 携帯電話向けの着信音楽の値段につきましては、サービス提供事業者のビジネスモデルや利用者のニーズ等を反映して決定されるものと考えられておりますので、価格がどうかということ、いろいろ高いという話でございますが、私からはそういう立場にないと思っておりますが、いずれにしましても、違法な配信の音楽の複製行為に効果的に対処していくことで、利益者の便益と権利者への対価の還元を両立できる適正な流通市場が拡大して利用者の利便性が一層高まるような形で提供されるようになることを期待をしているところでございます。
  97. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 終わります。
  98. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  著作権法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  99. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、鈴木君から発言を求められておりますので、これを許します。鈴木寛君。
  100. 鈴木寛

    ○鈴木寛君 私は、ただいま可決されました著作権法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     著作権法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。  一、違法配信と知りながら録音又は録画することを私的使用目的でも権利侵害とする第三十条第一項第三号の運用に当たっては、違法配信と知らずに録音又は録画した著作物の利用者に不利益が生じないよう留意するとともに、本改正によるインターネット利用への影響について、状況把握に努めること。    また、本改正に便乗した不正な料金請求等による被害を防止するため、改正内容の趣旨の周知徹底に努めるとともに、レコード会社等との契約により配信される場合に表示される「識別マーク」の普及を促進すること。  二、インターネット配信等による音楽・映像については、文化の発展に資するよう、今後見込まれる違法配信からの私的録音録画の減少の状況を勘案しつつ、適正な価格形成が促進されるよう努めること。  三、障害者の情報アクセスを保障し、情報格差を是正する観点から、本法の運用及び政令の制定に当たっては、障害の種類にかかわらず、すべての障害者がそれぞれの障害に応じた方式の著作物を容易に入手できるものとなるよう、十分留意すること。  四、教科用拡大図書や副教材の拡大写本を始め、点字図書、録音図書等の作成を行うボランティアがこれまで果たしてきた役割にかんがみ、今後もボランティア活動が支障なく一層促進されるよう、その環境整備に努めること。  五、著作権者不明等の場合の裁定制度及び著作権等の登録制度については、著作物等の適切な保護と円滑な流通を促進する観点から、手続の簡素化等制度の改善について検討すること。  六、近年のデジタル化・ネットワーク化の進展に伴う著作物等の利用形態の多様化及び著作権制度に係る動向等にかんがみ、著作物等の利用の一層の円滑化に向けて、著作権法の適切な見直しを進めること。    特に、著作権制度の在り方をめぐり意見の相違が大きい重要課題については、国際的動向や関係団体・利用者等の意見を十分考慮するとともに、技術革新の見通しと著作物等の利用実態を踏まえた議論を進めること。  七、国立国会図書館において電子化された資料については、情報提供施設として図書館が果たす役割の重要性にかんがみ、読書に困難のある視覚障害者等への情報提供を含め、その有効な活用を図ること。  八、文化の発展に寄与する著作権制度の重要性にかんがみ、学校等における著作権教育の充実や国民に対する普及啓発活動に努めること。  九、教科書、学校教育用副教材のデジタル化など教育目的での著作物利用に関しては、その著作権及び著作隣接権の許諾の円滑化に努めること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  101. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) ただいま鈴木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  102. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 全会一致と認めます。よって、鈴木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、塩谷文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩谷文部科学大臣。
  103. 塩谷立

    ○国務大臣(塩谷立君) ただいまの御決議につきまして、御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。
  104. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  105. 中川雅治

    ○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時六分散会