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2009-04-07 第171回国会 参議院 総務委員会 11号 公式Web版

  1. 平成二十一年四月七日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  四月一日     辞任         補欠選任      外山  斎君     徳永 久志君  四月二日     辞任         補欠選任      徳永 久志君     外山  斎君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         内藤 正光君     理 事                 加藤 敏幸君                 高嶋 良充君                 長谷川憲正君                 河合 常則君                 二之湯 智君     委 員                 大島九州男君                 加賀谷 健君                 行田 邦子君                 武内 則男君                 外山  斎君                 林 久美子君                 平田 健二君                 吉川 沙織君                 泉  信也君                 礒崎 陽輔君                 世耕 弘成君                 谷川 秀善君                 中村 博彦君                 溝手 顕正君                 吉村剛太郎君                 魚住裕一郎君                 弘友 和夫君                 山下 芳生君                 又市 征治君    国務大臣        総務大臣     鳩山 邦夫君    事務局側        常任委員会専門        員        高山 達郎君    政府参考人        総務省情報流通        行政局郵政行政        部長       吉良 裕臣君    説明員        会計検査院事務        総局第五局長   真島 審一君    参考人        東洋大学経営学        部教授      石井 晴夫君        京都大学大学院        経済学研究科教        授        吉田 和男君        ジャーナリスト  東谷  暁君        日本郵政株式会        社取締役代表        執行役社長    西川 善文君        日本郵政株式会        社代表執行役副        社長       團  宏明君        日本郵政株式会        社執行役副社長  山下  泉君        日本郵政株式会        社専務執行役   米澤 友宏君        日本郵政株式会        社専務執行役   佐々木英治君        日本郵政株式会        社常務執行役   藤本 栄助君        日本郵政株式会        社常務執行役   伊東 敏朗君        日本郵政株式会        社執行役     清水 弘之君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○行政制度公務員制度地方財政選挙、消  防、情報通信及び郵政事業等に関する調査  (かんぽの宿等売却問題を含む郵政事業に関す  る件) ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件     ─────────────
  2. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、かんぽの宿等売却問題を含む郵政事業に関する件を議題といたします。  本日は、本件の調査のため、三名の参考人の皆様方から御意見を伺います。  本日御出席いただいております参考人の方々を御紹介申し上げます。  まず、私から向かって右手でございますが、東洋大学経営学部教授石井晴夫参考人でございます。
  3. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) 石井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
  4. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 続いて、真ん中でございますが、京都大学大学院経済学研究科教授吉田和男参考人でございます。
  5. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) よろしくお願いいたします。
  6. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 次に、左手でございますが、ジャーナリストの東谷暁参考人でございます。
  7. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 東谷でございます。よろしくお願いいたします。
  8. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) この際、参考人の方々に、委員会を代表いたしまして一言ごあいさつを申し上げます。  本日は、御多忙の中、当委員会に御出席をいただきまして、本当にありがとうございます。  参考人の皆様方からは忌憚のない御意見を拝聴し、今後の本件の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。  次に、議事の進め方について申し上げます。  まず、参考人の皆様方お一人十五分程度で、まず石井参考人、続いて吉田参考人、最後に東谷参考人の順で御発言をお願いをし、その後、委員からの質疑にお答えをいただきたいと思います。  また、発言の際は、挙手をしていただき、その都度、私、委員長の許可を得ることになっておりますので、御承知おきいただきたいと思います。  なお、参考人、そして質疑者ともに発言は着席のままで結構でございます。  それでは、まず石井参考人にお願いをいたします。石井参考人。
  9. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) おはようございます。御紹介いただきました東洋大学の石井でございます。  それでは、時間が限られておりますので、十五分程度ということでございますので、私の方から、今日のかんぽの宿問題を含めた郵政民営化に関しまして意見陳述をさせていただきたいと思います。  現在、問題となっておりますかんぽの宿の譲渡、売却問題は、郵政民営化の構造的な問題を浮き彫りにしているというふうに思います。かんぽの宿の売却に対しましては、郵政事業を民営化したのだから総務大臣が業務改善命令を出すのはおかしいというようなマスコミ報道の中でコメントを言う人もおります。しかし、日本郵政株式会社を始め、郵便事業会社、郵便局会社、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の五社は政府全額出資の会社でございまして、明らかに国が所有する特殊会社であります。その特殊会社の財産は国民共有の財産であり、その財産が一部の利害関係者に安く売却されたと認められれば、業務改善命令を出すのは当たり前のことであると思います。  今月三日に鳩山総務大臣から日本郵政株式会社に出されました日本郵政株式会社法第十四条第二項に基づく監督上の命令等の内容を見ますと、大変ショックなものでありました。国民共有の財産であるかんぽの宿の売却の入札がこれほどずさんな方法で行われていたというのは、ただただ驚き以外の何物でもありません。  今日、総務省によって精査、分析されました十六の問題点等々によりますと、今回の入札が出来レースであったということはだれしもが認めるところであるというふうに考えられます。これは国民、利用者に対する背信行為であり、当然、入札のスキームを作成した個人あるいは法人、例えばアドバイザー会社でありますが、さらには実施した会社のトップと関係した幹部が責任を取らなければ郵政事業に対して失われた信頼を到底回復することはできないと思います。そして、新体制の下で今回の結末がどのようなものであったかを国民に詳細に説明し、理解してもらう努力が不可欠であるというふうに思います。  私は、かつて、旧三公社から民営化されたある会社の株式上場準備のために欧州に数回調査に行きました。その際、イギリスにおいて面談したイギリス政府担当者の方や上場準備を委託されたアドバイザーの会社幹部からは、株式上場前の民営化会社の財産は国有財産と同様であり、その売却の処分あるいは上場の際の初値、初値を決定しないと株式の価格が決まりませんのでそういう初値の決定が極めて重要でありますが、そういった問題に関しましては、中立性、公平性を十分確保し、国民に安く売却したなどと疑念を持たれないように細心の注意を払わなければならないと言われていたことを今も強く記憶に残っております。イギリスの公企業の民営化を参考にした日本は、今回のケースで一番大事な点を見落としていたものと思います。  また、今回の一番大事な大きな問題は、郵政事業を複雑怪奇なマトリックス的に分割したのが原因であると思います。まず、持ち株会社を設立して、その下に郵政三事業を縦に三つの会社に分割し、なおかつ横軸に窓口会社をつくるというアンバンドリング、これを機能別分割というふうに私たち呼んでおりますけれども、このような複雑な経営組織にしたのが原因であると思います。  周知のとおり、持ち株会社の日本郵政株式会社と郵便事業会社及び郵便局会社は法律に基づく特殊会社であります。一方、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の二社は一般の商法上の会社であります。一九九四年にアンバンドリング、先ほどの機能別分割によって民営分割したイギリス国鉄は、参考の資料、事前にお配りしておりますけれども、今日のこの資料の中に私の原稿として書いてありますけれども、後ほど見ていただければ分かります。その資料のように、その後、中軸会社であるレールトラックという会社が株式上場を急いだ余り利益確保を優先させ、そのために安全投資がないがしろにされて、数度にわたってイギリス国内で大事故を起こし、その後、破綻をしております。  日本で実施された郵政民営化のシステムは、国民、利用者にはその組織構造が極めて分かりづらく、各会社の経営者の責任の所在もはっきりしていません。万が一、日本郵政グループ内のある会社の経営者が事業経営に失敗しても、あれは持ち株会社の責任だ、いや、事業会社の責任だといって言い逃れができてしまう仕組みになっています。このことは、健全で効率的な経営を行うという基本をないがしろにし、経営責任をできるだけ明らかにしない組織構造にあえてしたのではないかと思うくらいになります。  さらに、四つの事業会社が何か新しい施策、これは事業もそうですし、内部の経営管理等々に関してもそうですが、そういったことを行う場合、持ち株会社からの承認の有無あるいはその範囲、程度もはっきりしておらず、経営責任上あるいは経営組織上やコーポレートガバナンス上にも問題点が指摘されております。  民間にできることは民間に、小さな政府の実現、今まで以上のサービスの実現、郵政民営化は構造改革の本丸などと耳触りの良いワンフレーズキャンペーンに私たち国民は踊らされ、正確な情報も余り提供されず、また当時の内閣から示された日本郵政グループの将来予測数値、これは収支予測でありますけれども、こういったものをほとんど理解できないまま国民は衆議院選挙によって民営化を認めてしまったのであります。  また、民営の郵便局になれば経営の自由度が拡大し、いろいろなビジネスができるなどと、またそういうバラ色の言葉のみの青写真が示されました。国会によって民営化が決定されて以降、全国の郵政職員、とりわけ全国の郵便局長さんたちはこうした言葉を信じ、いい会社をつくろうというスローガンの下に、それぞれの郵便局の創意工夫によって地元経済の活性化に貢献できると胸を膨らませ、民営化に向けた膨大な作業をこなしてきたのであります。しかし、民営化以降の実態は、郵便局における経営の自由度が拡大するどころか、コンプライアンスと内部統制の名の下で、利用客の利便性をないがしろにしたマニュアル対応が押し付けられております。郵便局においては、ますます金太郎あめ的な膨大なマニュアルが取り入れられております。  今日、私たちの地域社会に求められているのは、安全で安心でき、そして持続可能で安定した社会であります。私たちの生活は、だれでもがひとしく平等にサービスが受けられるユニバーサルサービスあるいは公共サービス義務の提供によって守られているのであります。しかし、残念ながら、今回の郵政民営化によって、地域社会に安心のよりどころとして唯一残っていた公的機関としての郵便局は今崩壊の危機に瀕しております。  それは、どこの企業や組織でも一般に認められている赤字の事業、赤字の部分を黒字の部分で補てんするという内部相互補助をあえて認めず、縦に横に会社を分割、分断したからであります。そこには、民間企業が生き残りを懸けて取り組んでいる系列や業種の枠を超えたMアンドAなど、合従連衡などをあえて無視しています。逆に、民営分社化によって外部から経営者や経営部門へ大量の要員が招かれ、人件費増と内部取引コストの増大をもたらしているとの指摘もあります。  こうした郵政民営化の流れというのは、二〇〇三年四月一日に日本郵政公社が創設されて、ユニバーサルサービスを確保して、今日の民営化に至っております。しかし、独立採算制の下で郵政三事業を総合的に効率的に運営し、国民、利用者の信頼を得ながら行われていた郵政事業が今日のような民営化によって大変な疑念を持たれております。大変残念でなりません。  郵貯問題、簡保資金の問題というものも、既に二〇〇一年四月一日に資金運用部資金法等の一部を改正する法律によって郵貯や年金積立金の預託義務が廃止されております。こうした中で、入口、出口の議論というものももう既に解決済みであります。  そういう中で、時間がありませんので今後の課題を述べたいと思います。  郵政事業は、巨額の累積債務と多額の利子補給、補助金を受けて破綻した旧国鉄の場合と違って郵政事業の経営は総じて良好で、最近では、五年間でむしろ旧国鉄の長期債務の補てんのために総額で一兆円もの郵貯利益を拠出しております。今まで郵政事業や郵政職員の給与等に税金等は投入されておらず、ストや値上げで国民、利用者から非難されていたわけでもありません。  現在、こうしたかんぽの問題等を含めて様々な問題が起こっている折から、改めて国民、利用者に、なぜ健全な郵政三事業を民営、分割、分社化したのかの基本的な点を明確にする責任が政府にあると思います。今まで国民、利用者から最も信頼されている郵政三事業をばらばらに解体して、国民共有の財産である郵便局、さらにはかんぽの宿やメルパルクなどをなぜ分割、分断、売却するのかの説明も極めて不十分であります。  今日、たまたまかんぽの宿問題を鳩山総務大臣が御指摘され、総務省の御努力によって様々な問題点がクローズアップされてきております。したがって、政府は今までの郵政民営化の全体像をもう一度精査、検証する必要があると思います。それは、かつての小泉政権からずっと委員会あるいは見直しの委員会等も行われておりますけれども、そういったところの委員に残っている方ではなく、今日の状況等を踏まえた上で意見が述べられる中立公平な方が必要であると思われます。  政府はわずか六年前に日本郵政公社を発足させたばかりであり、そのために数年にわたる議論と、この国会でも日本郵政公社法並びに信書便法などを制定して日本郵政公社は発足したわけであります。それからすぐにそれに勝る多大の税金と労力を投入して郵政民営化のキャンペーンを展開し、実施させたのであります。一体今までに幾らの税金を費やして郵政民営化を実施したのか、国民としては是非知りたいところであります。  さらに、日本郵政株式会社を始めグループ各社は、様々なコンピューターシステムやネットワークシステムの変更を行っております。そのために幾ら費やし、これからどのくらいの投資金額を更に支出するのか。その際の入札はどのように行われ、公平性や透明性が担保されているのか。加えて、本社で一括購入されるようになった郵便局等で使用される消耗品の購入や膨大な印刷物の印刷発注などについても公平性や透明性が担保されているのか。その入札制度や内容、かんぽの宿の譲渡、入札と根本的に異なっているのかどうか、あるいは同様なのかどうか、この点についても是非とも情報を開示してもらいたいと思います。  国会は、郵政民営化に関する今までの経緯と実態を国民、利用者に明らかにし、今回の郵政民営化のために、一体、政府や日本郵政グループは幾らのお金を使ったのかを明らかにする責任があると思います。それらを受けて、今回の郵政民営化によって本当に国民に利益がもたらされたのかどうか、仮にもたらされたのであるとすればどの程度の利益が国民にもたらされたのかの費用対効果、つまり郵政民営化の収支簿を是非作っていただいて、私たちに示していただきたいと思います。  民営化に際して、内閣や政府は基本方針の最初の文言に、「明治以来の大改革である郵政民営化は、国民に大きな利益をもたらす。」と記述しております。しかし、かんぽの宿問題を含めて今日の郵政民営化はこの基本方針に合致しているとは到底思われません。であるとすれば、その責任の所在を明確にし、すべての問題を早急に洗い出し、国民生活を守るライフラインとしての機能をこれからも維持発展させる法整備等の改善策を国は一日も早く講ずることが何よりも求められていると思います。  時間でございますので、私の最初の意見とさせていただきます。  ありがとうございました。
  10. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) ありがとうございました。  次に、吉田参考人にお願いをいたします。吉田参考人。
  11. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) 京都大学の吉田でございます。  私は、平成十七年の七月二十八日、京都の地方公聴会で政民営化賛成ということで公述人として発言させていただきました。郵政がなぜ民営化かというのについて少しお話をさせていただきたいと思います。  郵政事業、その中の根幹の郵便事業を考えてみましてもそうですが、基本的にプライベートグッズであるわけです。料金を払ってサービスを買う、そういう普通の財と基本的には変わらないサービス産業であるわけです。しかし、じゃ、なぜ日本は国が非常にお金を掛けて郵便事業を行ってきたかということになりますと、これはネットワークという性質を持っているからであるわけです。昔も、明治期以前には飛脚というプライベートなサービス業者がいたわけですが非常に高価なわけです。それを、全国に郵便局を整備することによって、それをネットワーク化することで非常にコストダウンを実現することができ、これが通信のインフラになったわけです。  当時の逓信省は電気通信もやっておりましたが、その総合的な通信基盤をつくるために非常に大きな努力をされてきたわけです。そして、郵便局ネットワークというものが全国隅々まで提供されることによって、多くの日本国民はその隅々まで郵便サービスを活用することができたわけです。また同時に、このネットワークを活用しまして郵便貯金、簡易保険というのを行ってきたわけであります。  金融業務、これも一般には私企業の業務であるわけです。もちろん、完全に普通の企業で行われているわけではなくて、免許業種を得た銀行というところが金融業を行うことになっているわけです。それを、郵便局という国の基盤を背景とした、しかも全国津々浦々までのネットワークを持つこの機能を活用して、そして少額の金融商品の提供を行い、有償での国家資金を集めるということに機能したわけであります。  保険も同様でありまして、無審査の保険を全国津々浦々に至るまで簡易保険という形でサービスを行うことをして、それのサービスを供給するとともに、有償での国家資金を集めることに成功するわけです。したがって、日本の近代化というものの一つの、たくさんいろんな要因があったわけですが、その中の一つとしてこの郵便局ネットワークというのが大きな機能を持ったということになるわけです。  戦後、この郵政省、当時は逓信院ですが、それが電気通信とそれから郵便関係に分離されまして、そして三事業を郵政省が行うことになるわけです。この郵便、貯金、保険の三つの相乗作用を活用するということで各事業を展開していくわけです。郵便はもう既に確固としたネットワークがあるわけですし、特に郵便貯金、これが非常に大きな役割を果たすわけです。これは簡易保険もそうでありますが、ここで得られました有償資金というのは利子を払うということは必要であるわけですが、国の政策のための資金として活用される、いわゆる財投で活用されることになるわけです。一つには社会資本、電電公社あるいは国鉄あるいは道路公団といったところが、それぞれの利用者から料金を取ってその資金を回収することを前提にした社会資本にこの郵貯、簡保の資金が投入されたわけでして、短期間にこういったインフラを造るのに非常に大きな役割を果たすわけであります。  これがある意味、高度成長を実現することになるわけです。その社会資本以外にも日本政策投資銀行の前身である日本開発銀行あるいは輸出入銀行といったものなどが重点企業、重要産業、基幹産業といったところに資金を供給する、そして民間資金に対する補完金融という形を行うことによって、大規模な設備投資を行うための資金を提供するという役割も果たしてきたわけです。  しかしながら、この経済の状況というのは徐々に変化してきたわけであります。郵政省の中の中心事業であります郵便、これは電気通信と競合することになるわけですし、さらに近年ではインターネットといったようなものも出てきているわけです。郵便の在り方について、この巨大な組織で運営していくわけでありますから、これをいかに効率化するかというのは喫緊の課題になってきていたわけであります。  また、郵便貯金は財政投融資を経由して国の成長政策に使われていたわけでありますが、その前提には金利の規制というものがあったわけであります。金利が規制されている、そして人為的低金利政策と言われるわけでありますが、金利を低い水準に置くことによって資金を超過需要の形にする。そして、その中で成長やら輸出に有利ないわゆる重要な産業に資金を割り当てていくというふうな金融が行われたわけでありますが、この金利が規制されているということが非常に大きな要因であったわけです。  これが、だんだん金融が自由化されていくということになりまして、特に最初は二つのコクサイ化と言われていましたが、国際的な金融の流れ、もう一つは国債がどんどん市場に出ていったためにマーケットが形成される。したがって、規制を行って金融を行うという仕組みがだんだん崩れていくということが起こるわけであります。  郵便貯金、簡易保険というのも、この規制金利の中で一定の先を見渡した金利で運用していくことができるという状況にあるときは非常にやりやすいわけでありますが、金利が経済の状況によって跳んだり跳ねたりするということになりますと、資金が、郵便貯金、簡易保険がそれに柔軟に対応して変化していくという仕組みでないと不都合が起こってくるわけです。  一つは資金移動。金利が高金利になるといったときに郵貯資金が急激に拡大する。しかも、その運営している特別会計が赤字になったり黒字になったり非常に不安定な状況になるわけです。更に言いますと、金融が自由化する中で、郵貯、簡保というのがある意味障害物になってくる可能性があるわけです。すなわち、マーケットで決められる仕組みに完全に順応する形でこういった金融機関が機能することが求められるということだということになるわけです。  まとめますと、郵便はいろんな形での効率化そして事業の自由化、そして郵貯、簡保は、それぞれ新しい世界的な金融の流れの中の仕組みの中で動いていける仕組みに変えざるを得なくなっていたということであります。そこで、この三事業を民営化して、これに対応していこうというふうなことは時代の必然であったかと思うわけです。  本日は、簡保がその主たるテーマということでありますが、簡保は、簡易保険のサービスを提供する、販売促進していくのに際して、加入者にかんぽのお宿に泊まれるということがベネフィットとして提供できる促進役として機能したわけであります。旅行が高価であった時代に簡保がかんぽのお宿を持つことの意味というのは大きかったかと思うわけです。  しかし、自由化といったときにどうするか。簡保の加入者へのサービスというのは徐々に消えてきていて、もう既にいたわけでありますので、かんぽがかんぽのお宿ということで経営してもいいわけですね。かんぽのお宿株式会社というのをつくってこの事業の、日本郵政の子会社にしてもうけていく、これは一つの在り方なんですね。しかし、現実は大変な赤字であると。この赤字を解消していくための経営をつくっていくという努力と、それからこれを売却して専門家の業者に任せていくというどちらかになるということで、この売却を選択されたということになるかと思うわけです。  問題は、それに付随しまして起こりました説明責任の問題であります。日本郵政の事業が成功していくためにも、公明正大な説明責任をしっかり取った形でこの民営化事業を進めていく必要があると思うわけです。総務省から御指摘を受けておられるわけでありますから、これに合わせてそれに対する説明責任を果たして、この日本郵政の民営化全体が円滑に進んでいくということで対応していただければというふうに思うわけです。  以上です。
  12. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) ありがとうございました。  次に、東谷参考人にお願いをいたします。東谷参考人。
  13. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 東谷でございます。私はフリーのジャーナリストをやっておりまして、最近も、不快に思われる方もおられるかもしれませんが、文芸春秋四月号、先月の十日に出た号に、「竹中平蔵、西川善文、宮内義彦三氏の「お仲間」資本主義」という文章を発表させていただいております。それから、今月の正論五月号にも、「日本経済の突破口」という連載を持っておりまして、この中で、「郵政民営化と「かんぽの宿」疑惑」という、これも四十枚ぐらいでございますが、原稿を書いております。一言で申しまして、私は、かんぽの宿の売却にまつわるいろいろな不思議な現象というのは、やはりこれは解明すべきであると思っております。  今日申し上げたいと思っておりますのは、まさにその疑惑は全く解消されていないということでありまして、これまでの繰り返し、それから蒸し返しになるかと思われますが、幾つか指摘したい点があります。  まず、第一番目が、売却資産の価額について、いまだに私は全く納得できないということであります。それから二番目、なぜバルク売りなのか、一括売却なのか、これもいまだに私は納得できません。それから三番目、これは非常に大きいことですが、日本郵政につきましてはかんぽの宿について、これは全く経営改善がなされていなかった。この三点はやはり全く解明されていないということでございます。  時間も短いようですので、まずその売却価格がおかしいという話ですね。これは、私が特別な知識を持っているわけではありませんが、私のお配りさせていただきました四枚のうちの一番最初のところを御覧いただきますと、まず、私は二月の二十日ごろの時点で変だなと思ったこと、それを常識的に考えていきますと次のようになるということがそこに書いてあるわけであります。  固定資産税評価額が八百五十七億円ぐらいであるということが、これが発表されました、明らかになりました。非常に常識を働かせますと、固定資産税評価額というのは公示価格の約七割というのが常識でございますので、それで計算いたしますと公示価格は約一千二百二十四億円なければおかしいではないか。さらに、路線価による相続評価額、いわゆる路線価ですね、これは公示価格の八割というのが常識でございます、通念でございます。そうしますと、約九百七十九億円なければおかしいということになるわけであります。それで、路線価にないものについては鑑定価額というのも、これも常識でございまして、なぜ路線価にないものについては鑑定価額になるかといえば、そこに大きな乖離がないという世の中の常識があるわけであります。そういうふうに考えていきますと、路線価、それで鑑定価額は約九百七十九億円なければおかしいのじゃないかと私は思ったわけであります。  ところが、例えば日本郵政の西川社長が発表された数字というものがございます。それが一枚目の、下から上に上がっていくような感じになりますが、二〇〇三年に一千七百二十六億円であったのである。二〇〇五年に減損会計を採用することによって急激に価額が下がっていきます。二〇〇七年九月には百二十九億円になってしまい、それから、日本郵政株式会社が発足するときには承継時の簿価が百二十六億円になる。さらに、減損と減価償却によって約百二十四億円になってしまったのであるというふうに西川社長はおっしゃっているわけであります。  ここで私は非常に不思議に思いますのは、減損会計というと確かに価値は落ちます。価値は落ちますが、減損会計というのは、別に我々がよく最近聞くようになりましたキャッシュフローによって計算した事業価値まで落とす必要は全くないわけであります。  私は会計の専門家ではありませんので、いろいろ調べました。それが二枚目の真ん中ごろ、二ですね、新日本監査法人公認会計士の太田達也さんという方がお書きになった「減損会計実務のすべて 第二版」でございますが、ちなみに、新日本監査法人というのは承継財産価額審査をされた委員会の成澤和己さんが代表を務めている会計法人でございます。その方がどういうふうに書いているか。この太田さんという方がどういうふうに書いているか。例えばその資産又は資産グループから生じるキャッシュフローがマイナスの場合、つまり事業が継続的な赤字の場合、これはそのまま引用しています、使用価値が算定できない場合も考えられる。この使用価値というのは、キャッシュフローから計算する、これからこの事業がどのぐらいの価値があるかというような手法でありますが、使用価値が算定できない場合も考えられる。キャッシュフローがマイナスであればその事業価値というのはマイナスになってしまう可能性だってあるわけであります。だからそれは適用しないんだ、そのような場合は正味売却価額まで減額することになろう。これが私は会計の常識だと思います。  後ほど細かいことも言うかもしれませんが、正味売却価額まで減価すればいい。ちなみに、私は、日本郵政の資産ソリューション部の執行役である伊藤和博さんという方から、公社時代にどのような、正味売却価額とか使用価値がどのように扱われたかということを取材いたしました。伊藤和博さんです。その資産価額を出す際に、公社時代は次のようにやっております。まず、正味売却価額と使用価値を比べます。高い方を取ります。高い方ですよ。高い方を取ります。その上で前年の簿価と比べて、今度は低い方を取ります。その結果としてどういうことになったかというと、公社時代の資産の価額というのは常に正味売却価額であったということなんですね。  何か変だなと。私はフリーのジャーナリストでございますので、こういう辺りがやっぱりおかしいとなかなか落ち着けなくなるわけでありまして、それでいろいろ調べていきますと、もう一度一枚目を御覧いただければ分かるように、公社時代の基準、一番下から二番目ぐらいの行辺りに公社時代の基準というのがあるわけでありますが、減損会計の採用をしたから一千七百二十六億円が、それが百二十九億円になってしまうということはあり得ないと考えた方がいいのじゃありませんか。  ちなみに、これは評価委員が出しておりますその資産の評価基準でございますが、それが二枚目の一でございます。土地、原則相続税評価額(路線価)をもって評価し、相続税評価額(路線価)のないものについては鑑定評価額をもって評価する。ここまでは非常に、さっきの常識どおりであります。つまり、鑑定価額と路線価というのはそれほど乖離がないという常識に沿っているということであります。  ところが、次ですね、ただし、簡易生命保険加入者福祉施設等の譲渡等を予定しているものについては、他と同様の評価方法を適用した場合、譲渡等する際の価額と大幅に乖離する可能性が高いと考えられること、減損会計を適用して事業価値に見合う評価が既になされていること等から、公社の最終事業年度の期末日時点の価額をもって評価すると。私はこれはナンセンスだと思います。減損会計でですよ、減損会計でなぜ事業価値を出すのか。事業価値というのは、これはさっき申し上げましたようにキャッシュフローで計算するやり方のことであります。減損会計の中に事業価値なんという概念は私は聞いたことがないのであります。  つまり、これは既に、私に言わせると会計スキャンダルではないかということなのであります。公社時代に何らかの意図があって急激に値段を下げなくてはいけなかった。民営化したときには百二十九億円になっていた。なぜこんなことをしなくちゃいけないんでしょうか。  この点、実は衆議院の二月二十六日、衆議院予算委員会で川内委員がかなり突っ込んだやり取りをやっているわけであります。このときの数字も、最初に、一千七百二十六億円が、二〇〇五年三月には、これは二枚目の一番下を御覧ください、一千五百三十五億円になって、この時点でいわゆる西川社長が説明をした減損会計を入れます。減損会計を入れたら半分以下になってしまったと。この異常さというのは一体何なんでしょうか。これ、あり得ないですね、常識からいったら。  今日いただきました資料の中に、どういう鑑定士が値段を決めていったかと。三十一枚目にございます。これを見ますと、不思議なことに、例えば世田谷レクセンターなんというのは上がっていくんですね、価格が。平成十八年、二〇〇六年ですから、二〇〇六年から二〇〇七年、この間というのはこんなに不動産の価格が下落しましたか。私はこんなに急速に下落していないと思うんですね。それ以前に、ここにはありませんが、平成十七年から十八年にかけての下落率、そういうものを全部計算し直して、私はこの点もっと追及すべきだと考えています。ここには余りにもおかしな会計スキャンダルがあると同時に、こんな減損会計のやり方をやっていたら悪用されますよ、今後、日本の減損会計というのは非常に危険なものになっていく、そういうふうに私は思います。  時間もありませんのでもう少し申しますと、二番目の事業譲渡が一括、バルク売却しなくてはいけなかったと。世の中の論者の中には、附帯決議にあったんだと、そういうばかなことを言う人がおります。しかし、これも、例えば私の資料の三枚目、なぜあくまで一括売却なのか分からないというところで、二番目に、雇用維持が条件として最初からあった、こんなことはなかったわけでありますね。附帯決議をここに引用しておきましたので、もう一度御覧になっていただければ有り難いと思います。  それから、ネットワークを維持するために雇用の維持が必要だったなどと日本郵政は説明しておりますが、全くナンセンスで、私が取材したときにも、契約書は見せられないわ、それから転売の二年は本当に約束したのかも言明できなかった。それから、雇用が一年維持とかという話でしたが、これは単に交渉している間に出てきた数字だということでした。  ところが、最近の資料では、第一次提案ではオリックス不動産は七施設売却をもう既に決めておりました。それから最終提案では、転売、閉鎖のためのただし書というのが入っておりました。これも全く日本郵政の説明はいまだに納得できるものではありません。  三番目でございますが、もう時間が過ぎているようですが、手短に申します。  三番目、経営改善などによって資産の価値を高めようとしていなかった。これは一番端的に出てまいりまして、先ほどの伊藤和博資産ソリューション担当の方の意見という、ソリューション部部長の言葉を引用しておきます。簡保加入者の会員料金をやめて一般料金にしてから、その後値上げをしたかといえば、ほとんどしていません。また、赤字のままでは事業価値としてもいい値が出ないのはそのとおりです。認めちゃっているわけですね。例えば、かんぽの宿をグレード分けして、高グレードの施設に関しては値段を上げるようなことを考えねばならなかったというわけでありまして、内部でも、おかしいな、何をやっているんだろうなと思っていた人は大勢いるわけであります。したがって、経営改善をなぜしなかったということについても、全く真実は解明されていないと思います。  少し駆け足になりましたが、私の発言はここでいったん打ち切らさせていただきます。
  14. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) ありがとうございました。  以上で参考人の方々の意見陳述は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  質疑に当たっては、どなたへの質問か明確にしていただきますようお願いを申し上げます。  質疑のある方は順次御発言願います。
  15. 外山斎

    ○外山斎君 民主党・新緑風会・国民新・日本の外山斎です。今日は会派を代表して質問をさせていただきます。  まず、参考人三名の方にお尋ねしますが、二〇〇四年九月に小泉内閣で閣議決定された郵政民営化の基本方針の中で、「明治以来の大改革である郵政民営化は、国民に大きな利益をもたらす。」と述べられているわけでありますが、実際に郵政民営化が始まったら、いろいろな面でサービスのダウンとかそういった声が指摘されているわけで、どちらかというと、国民に大きな利益をもたらすというよりも損を与えている印象の方が強いと思います。  そういった中で、鳩山総務大臣が郵政民営化を語るときに、郵政民営化には光と影があるという言葉をよく使われているわけでありますが、多くの国民の皆さんは、どちらかというと影の部分しか感じていないのではないかと思いますが、郵政民営化が実施されてどのような光があったのか、またそれと同時に、影が目立ってきているわけですが、今後このままこの郵政民営化を続けていって当初のように大きな利益をもたらすということが本当に郵政事業にあり得るのかどうかというものをお尋ねしたいと思います。
  16. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 順次御発言願います。
  17. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) それでは、まず郵政民営化の光と影ですけれども、光というのは、私もある雑誌の対談で、何かサービスが上がったところはありますかというふうに聞かれたとき、いろいろ考えたんですけど、郵便局が照明が強くなって明るくなったというところは間違いないんですね。あと、掃除が行き届く。要するに、ふだんでもフロアもできるだけ掃除をするとか、カウンターの上にPR、広報誌だとか何かそういう物が置かれなくなった、張り紙がない、そういう個々の郵便局の創意工夫でいろいろウインドーにいろんな地元の方々が飾るようなそういう物も置かれなくなってしまったとか、これは本社、支社の指示です。  そういうものについてはありますけど、とにかく郵便局見ても、皆様方も御存じのように、職員の方が立って応対をするというのが郵便事業部門と、それから保険部門ですね。ゆうちょ銀行は、これは間違うといけませんので座って接客をやっております。あとは、できるだけ接客の始めは立って行うというようなことが行われているそうです。  あと、ほかに考えるとすれば何もないと、光は、というのが現実であるというふうに私は思います。それはなぜかというと、もう悪いところを挙げると切りがないですね。つまり、お客様サービスの面、あるいは内部の問題、外部の問題、両方ですね。  一番端的な例が、昨日まで隣の人が来ていて、もう家族構成もその人の素性も何も全部分かっているのに、改めて、ある一定の金額以上の出す場合、それから送金の場合も十万円以上の送金です、こういったものについては書類が必要になるとか、本人確認、これはもう大変ですよね。それから、説明責任の名の下において、これは保険の場合は特にそうなんですけど、物すごく時間が掛かる。ですから、簡易生命保険に入ろうと思って行った場合でも、前の人が説明受けているともう十分、二十分たってしまうというのは皆様方も御経験があるんじゃないかと思うんですけど。もう本当に考えられないようなマニュアルどおりの説明を果たさなきゃいけない、これはすべてにわたってがそうなんですね。  それで、とにかく待ち時間が多くなり、そしてお客様が込んでいるときに、特に、東京都内もそうなんですけど、特定郵便局も東京都内の中心部の特定局は昼休みに集中するんですね。ところが、特定局であればお互いに助け合うというのがこれはできるんですけど、これが普通局に行ってしまうとこれはできない仕組みになっています。つまり、三事業会社それぞれが別々になっていますので、助けていくにいけないということですね。今まではみんな一つのワンカウンターで、お互いに協力し合ってスムーズに接客サービスを行っていたのが、それができないということです。  それから、様々なところでとにかくお客さんが分からないんですね。会社が分かれていますので、質問しても、いやこれはゆうちょ銀行の話です、これはかんぽ生命の話ですといって、それぞれの対応がみんな会社によって分かれてしまいますので、一つのところでワンストップでサービスができないという状況にあります。ですから、いろんなお客様に対しての説明が、言っている本人も非常にコンヒューズしていますので、今はかなり整理されてきていますけど、それでもお客さんはよく分からないのが実情であるということなんですね。  ですから、事例を挙げれば切りがないんですけど、一事が万事そういう状況であります。  以上です。
  18. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) 民営化がどういうプラスとマイナスを及ぼすか。なかなか、まだ民営化してすぐだから、そう目立ってプラスというのは出てこないかと思うわけですね。NTTでもJRでもJTでも、やっぱり時間を掛けて民間会社としての効率的経営を行うことによってそれが消費者にフィードバックされるということだと思うわけです。  簡単に申しますと、かつての郵政の状況ですと、コストが上がる、いろんな形でコストが上がる、そうすると郵便料金を上げる、そういう仕組みなわけで、それは別に何の不思議もないことであったわけです。しかし、郵便にしても完全に独占ではありませんから、中の効率化というものを進めて、そして料金を引き上げないで抑えていくことができれば、これが一番大きなメリットではないかなと思うわけです。  郵便貯金、簡易保険に関しては、これはまだかなり気の長い話で、受信部門はありますが、与信部門が完全ではありませんから、こういうもの、まさに普通の銀行、普通の保険会社として効率的でかつサービスの高い仕事ができていくかどうか、もう少し時間が掛かって目に見えてくると思います。
  19. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 私は少し数字的なものをまた挙げたいと思います。  二〇〇八年五月三十日、日本郵政が発表した同期三月期の決算というのがありまして、このとき多くのマスコミは予測に比べて利益が非常に上がったという報道をいたしました。しかし、これも非常におかしな報道でありまして、実はこういうことだったんです。  当期純利益が二千七百七十二億円で、政府に提出した承継計画の二千百五十億円を三〇%ぐらい上回ったんだということになっていたわけであります。しかし、これちゃんと調べれば、元々の承継計画というのはこんな少額じゃなかったんです。元々の承継計画では、純利益は二千九百七十億円が予定されていた。それがだんだんそういう目標が達成できないと分かるや、いつの間にか数字がすり替えられていた。それが国会にちゃんと報告されていたかというと、これもおかしいという話がございます、されていなかったのではないか。いったん決めた承継計画を、金額を下げて、それで当初よりずっと低い金額しか純利益は上がらなかったのに大成功だというふうに見せなくてはいけなかった、まずここが不思議なんですね。  それから、非常に特徴的に現れましたのが、二〇〇八年七月、稼ぎ頭になると言われておりましたゆうパックが赤字だということが発覚いたしました。これはクロネコヤマトをつぶしてしまうんだとか、なかなかすごい言われ方をしていたのですが、ふたを開けてみたら五億千百万円の赤字に転落したということが分かった。私は、これはなぜこんなことが起こったのか調べてみましたら、先ほど石井先生がおっしゃっていたように、余りにも郵便局に余計な負担が掛かるようになってしまって、昔の特定郵便局ですね、郵便局の局長さんたちがほとんど動けなくなってしまった。  実は、ゆうパックってどういうふうにして支えられていたかというと、暇を見て、これは地方のことですよ、地方のゆうパックは、局長さんたちがコンビニとかスーパーとかそういうところを自分の車で回って歩いて集配していた、それで支えられていたんですね。ところが、そういうものができなくなった。しかも、組織替えがあったわけでありますが、組織替えが行われた結果として多くの局長さんたちが希望を失った。このままじゃもう駄目だろうというので、これはちゃんとした数字でありませんが、いろいろな方たちから伺った話の推測をいたしますと、この二年ぐらいで局長さんで四割ぐらい辞めているんじゃないか。こんな事態が民営化成功などということができるのでしょうか。  それから、もう一つ付け加えておきます。  官から民へというのがスローガンでありました。お金も官から民へ流れるのだ。ところが、今ゆうちょが持っている資産で何が一番増えているかというと、国債が増えているわけであります。これ官から民へということになるのでしょうか、私は全く違うと思いますね。  元々お金がどういうふうに流れるかというのは、既に二〇〇五年五月に、竹中平蔵さんのブレーンだった高橋洋一さんという方がおられますが、この方がシミュレーションを作っておりました。シミュレーションによれば、国内の資産が最終的に流れ込む先というものを計算できるわけであります。  二〇〇三年末では、中央・地方政府が全体の七二%、企業へ流れ込むお金が一九%、特殊法人が九%でございます。それが高橋さんのシミュレーションでは、二〇一七年には中央・地方政府が七四%増えるんですね、これ。企業が二二%、やや増えます。特殊法人が四%になる。だって、特殊法人は廃止していくわけでありますから減るのは当たり前です。シミュレーションでも全然官から民でないのに、官から民に流れるんだというスローガンを掲げた政権というのはやはり国民を裏切っていたのではないか。これは別に高橋さんがシミュレーションする以前に分かっていたことなんですね。今のような財政構造だったら、官から民へ流すなんということは非常に難しいわけであります。  というふうに、いろいろな数字をきっちり見ていきますと、どうしても民営化によって何かいいことがあったというふうには私には思えない、少なくとも今の時点ではとても見えないというのが実情ではないかと思います。  以上です。
  20. 外山斎

    ○外山斎君 お答えありがとうございました。  それでは、石井参考人と東谷参考人にお尋ねしますが、私もやっぱり郵政民営化というもので負の部分しか本当に見えないんじゃないかなというのと、これはやはり郵政民営化を見直していかないといけないのではないかと思いますが、今、現時点のいろいろな問題が出ているわけですけれども、これを改善する上でどのように改善していけばよいのかということと、また、プラス、これは石井参考人にお尋ねしたいんですけれども、金融のユニバーサルサービス、これは地方にとっては、地方の金融機関が撤退したり、過疎地域では、今後、民営化後十年がたって移行期間が終了した後に、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の金融サービスが本当に維持されるのかどうかが不安なんですけれども、そこ辺りを、もし今の状態が続いた場合はどのようになるおそれがあるのかというのをお聞かせください。
  21. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 外山君の持ち時間は七分までですので、その時間配分で、石井参考人には二問、東谷参考人には一問でしたね、お答えいただきたいと思います。
  22. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) 時間がありませんので、手短に負の部分ということで改善策だけを申し上げますと、今の民営化のスキーム、先ほど冒頭の意見陳述でも申し上げましたように、この四分社化ですね、縦に横に割ったやり方ではもたないということはもうはっきりしていると思います。だって、民間金融機関でもどこもこんなことをやっているところはありません。つまり、窓口会社を分割してそして事業会社と分けているようなところ、どこにもないですよね。銀行でも生保でもありません。  ですから、それからしても、これを、スキームを作ったある委員会の今も委員長やられている方は、やはり一つの実験だと、日本において。うまくいけばいいじゃないかということを言っておられた。これはホームページに出ておりましたけれども、かつて。そういう安易な考え方ではなくて、もっと現実を直視したそういうスキームに改善する。  それはなぜかというと、先ほどの一般商法法人で設立されたゆうちょ銀行、かんぽ生命、これに対して、やはり改めて一体的な、三事業一体のやり方に持っていく、そういう法律の改正が必要である、郵政民営化法の改正が絶対必要であると、そのことによって金融のユニバーサルサービスというのは確保されると。これはやはり法律を作って、新たにですね、改正する以外はないと思います。それからまた、関連の、郵政民営化関連法、これを改正するということだと思います。  以上です。
  23. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 私はちょっとしたエピソードを紹介しておきたいと思います。  郵政民営化が推進されているときに、ドイツのドイツ・ポストというのは成功例であると報道されてきました。ところが、その後どうなったかといいますと、ドイツのドイツ・ポストは完全に破綻状態に陥りまして、この会長を務めていたツムヴィンケルという人は逮捕されてしまっているわけであります。何で逮捕されたかというと、私腹を肥やそうとしましてリヒテンシュタインに自分の口座を移して脱税しようとした。ドイツでは何というふうに言われているかといいますと、ああ、やっぱり民営化すると得する人と損する人が出てきて、ツムヴィンケルというのは民営化の星と言われていたけれども、とんでもないやつだったんだという評価に変わってしまったわけであります。私はその犯罪的なことを指摘したくて言っているわけではありませんで、このツムヴィンケルさんがやっていた経営というのも破綻したということなのであります。  なかなかやはり郵政を民営化するということは非常に難しいのだ、したがって、世界でどこも今のところ郵政を民営化して一回で成功したようなところはないということなのでありますね。したがって、今のいろんな法律、先ほど言ったかんぽの五年とか、ああいう期限もいったん凍結すべきであると、そういうふうに私は思います。
  24. 外山斎

    ○外山斎君 貴重な意見ありがとうございました。
  25. 二之湯智

    ○二之湯智君 今日は、三人の参考人の先生方、どうもありがとうございます。  順番に、そうしたら石井参考人の方からお願いしたいと思います。  先ほどから、郵政民営化になって大変使い勝手が悪くなったと、つまり利用者本位じゃないと、私もそういうような実感はするわけでございますけれども、特に地方の特定郵便局がそういう声が非常に大きいと、こう思うわけでございます。ただ、本人確認とか十万円以上の送金というのは、これは普通の一般の金融機関でもこのごろ大変もう煩わしくなってまいりまして窮屈な世の中になったなと、このように思うわけでございますけれども、どうもこの民営化が利用者の方の視点に立つんじゃなくて、内部の効率化、会社の効率化、あるいは内部のコンプライアンスの徹底だとか、そういうことによって物すごく局長さんとか職員の事務の量が膨大になったという、そういう声を聞くわけでございますけれども、こういうことについてひとつ御意見をお聞かせいただきたいなと。  吉田参考人には、元々郵政が国営から民営化になろうというのは、一番大きなのはあの郵貯と簡保の持っている膨大な資金をもっと民の方で使わなきゃ駄目だと、こういうことだったと思うんですが、今、百年に一度の大金融危機やというときに、日本の膨大なこの資金を何か景気回復というか日本経済再生のために使うことができないのか、使うべきだと、このように思うわけでございますけれども。  それと、東谷参考人には、郵政かんぽの宿及びその社宅の土地の売却は、元々もう売り先が決まっていて、逆にそこに落とすようなことをいろいろと工作したんじゃないかと、こういうようなことに聞こえないこともないわけでございますけれども、その辺について、なぜ価格が安過ぎるとか、あるいはなぜバルク売却なんだとか、なぜもっと経営の改善をして資産価値を高めて売らなかったんだとか、こういうことで、最後はやっぱりオリックスに売りたかったんじゃないかというようなそんな感じもするわけでございますけれども、その辺についてまずお聞かせをいただきたいと思います。
  26. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) それでは、順次それぞれの質問についてお答え願います。
  27. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) 先ほど来お話が出ております。それで、今回、特に今先生から御指摘がありました、局長さんや職員の皆さんが非常に業務量の膨大、それからまたマニュアルによる締め付け等々で大変だという御指摘はそのとおりだと思います。  特に何が大変かというと、やはり民営化以降、前後はこれはもう切替えですから仕方ないと思うんですね。ですから、それはもう徹夜してでも局長さんや職員の皆さん一丸となってそれをこなしてきたと。しかし、さらに、そのマニュアルがしょっちゅう変わるというんですね。ですから、普通の金融機関でしたらあるいは事業でしたら、一つのマニュアル作ればこれはある程度ずっとそれでいくというんですけど、もうしょっちゅうそれに輪を掛けて毎月のようにどんどんどんどん改善点、それからまた追加的なそういう指示が本社や支社から来るということで、そういうものに対して非常に皆さん大変な思いをされているというふうに思います。  それから、郵便事業会社が例えば集配やるんですけど、その集配やった誤配とか遅配、そういったものに対してもクレームというのがやっぱり局長さんや郵便局の職員の方に来るんですね。ですから、それに対してもやはり局としてはしっかり対応しなければいけないということで対応しているそうです。いや、これは郵便事業会社の責任なのでそっちの方へ行ってくださいとは、そういうクレームのたらい回しはしないということは非常に立派だというふうに思うんですけど、それに対して膨大なやはり時間を取られていると。一々やっぱり怒り心頭のお客さんに対しては局長さん自らが謝りに行っているというんですね。これは前も言っていましたし、今後もやらなければいけないというようなことだと思います。  それから、顧客対応なんですけれども、この顧客対応に対しても、お客様サービスですね、に対しても、様々な、先ほど料金の引上げの問題も指摘されましたけれども、どんどんどんどんやはり民営化というのは料金が上がるものだということは、私たちはずっとこの民営化の議論の中で言ってきました。御存じのように、旧国鉄も、様々な企画切符、割引切符、回数券等々がみんななくなってきております。それはなぜかというと、やはり最大の利益を得なければいけない、これはもう当たり前のことですね。ですから、そのために収入とコスト削減というのはこれは両方進めなければ企業経営は成り立たないわけですから、そこで最大利益を確保するためにサービスは削っても利益を得る、これは企業の企業行動としてはごく当たり前のことなんですね。  ですから、ここで何を取るのか。やはり郵政事業というのは公共性と、要するに公共性というのは公益性ですね、と企業性とやはり両方を発揮しなければならない、そういうやはり仕組みで日本郵政株式会社の下で、法律でできておりますので、民間になったんだからすべて民の論理だけでいけばいいんだという、そういう安易な考え方というのがやはり今の経営者にはあって、それが様々な問題を引き起こしているというふうに思います。  以上でございます。
  28. 吉田和男

    参考人吉田和男君) ただいまの、民営化された郵貯資金、これを活用するというのは物すごく大賛成ですね。  例えば、郵貯資金ですから非常に慎重に運用しなければならないのは当然ですけれども、ごく一部を例えばベンチャーファンドに投資をして日本ベンチャー産業を盛んにさせるというふうなこと、そういった資金にトライアルしていくということ、これは経営上の自由が得られているわけですから、そういうことを是非やっていっていただいて、日本に新産業、特に、今大不況ですが、これが立ち直るときは、単純に過去の経済が立ち直るというんじゃなくて、新しい産業が出てきて立ち直るということだと思うので、そういうところにプッシュできるような仕組みを是非考えていっていただければなと思います。
  29. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 先ほどの経営改善が全くなされていないという話ですね、少し補足しておきます。  例えば、何度も報道で指摘されているように、七割の稼働率があって、それで何で赤字なんだと。これはしようがない話でありまして、非常に常識的に考えれば、たとえ赤字でもサービスをすることが目的として造られてきた施設だったわけであります。それを公社化、それから民営化された段階で何もしないでほとんど放置していたというのは、これは日本郵政法の中にあります、附則の中にありますが、たとえ売却をする目的の、売却が決まっていた施設であっても経営又は管理はしなくてはならないわけであります。それを放棄してきたということではないか。  もし売却が本格的に決まったと。日本郵政の説明では、最初からこれは入札なんかじゃなかったんだと途中から居直り始めたわけでありますが、私どもが取材したときには、もう既にMアンドAだったんだよというような説明をしておりました。MアンドAだったら何をするかと。売却する資産の価値を高めるのがビジネスというものじゃありませんか。そのビジネスを全くやらないでそのまま放置して安く、なるだけ、しかも減損会計などというはっきり言って偽りのようなことを言って、事業価値を低めてそれを売っ払う、そういう行為がやはりかなりおかしいわけであります。  普通は、MアンドAの場合、ホテルとか旅館を売る場合は、よく言われることでありますが、価値を高めるためにいろんなことをするわけであります。ひどい場合には、壁紙を替えて見かけだけ良くするとか、それから、場合によってはクリエーティブアカウンティング、うまくいったことにしているとか、それで、普通のやり方でしたら、やっぱりまずキャッシュフローを改善するわけであります。少しでも収益が上がるようなことをするわけであります。それから、施設の中で高く売れるものを最初に売っていく。高いものを売って、最後にバルク売りですよね。これが常識だと思うんです。全くビジネスとして常識的なことをやらずに、それから、先ほど御紹介したように、内部の資産ソリューション部の担当者が全くやっていませんでしたというような状態に放置していたと、これは余りにも不自然であるということになるわけであります。  先ほど、意図的にそれをずっとやっていたのではないかというふうに聞こえるのだという言い方をされていました。これは、普通、人間がいろいろな推測を働かせればそうとしか思えない部分がかなり高い。ただ、私はそのための証拠を持っているわけではありません。でも、その証拠を集めるのはまだまだこれからやらなくちゃいけない。先ほども言ったように、わざわざ減価してしまって、安くして、百二十三億円にして待ち構えていたように見えるというのは余りにもおかしい、そのことだけは言えると思うんですね。  いったん切らせていただきます。
  30. 二之湯智

    ○二之湯智君 次に、石井参考人と吉田参考人にお伺いします。  先ほどから、かんぽの宿の売却とかあるいは三事業の推進について説明責任が足らないと、こういうことでございますけれども、その辺についてお二人からお伺いしたいと思います。
  31. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) というのは、一般の国民、利用者の皆さん、それから識者の皆さんに聞いても、いや、今回郵政民営化したけれども、じゃ、具体的にどういう形で民営化したか御存じですかと聞いたら、ほとんど正確に答えられる人がいないんですね。ましてや、旧契約、新契約ですね。旧契約が独立行政法人の管理機構が持っていて、持ち株会社の下で三つの事業会社と窓口会社で分かれて、それぞれの新しい契約については、新しい郵便貯金の通帳をもらって古いものは替えなければいけませんですよ、いやいや、それいつまで替えるんですかとか、そういった基本的なところも全然説明されていないんですね。  ましてや、組織もそうですし、それからまた職員の方も、今度は縦割りになってしまって自分の会社のことしか考えないんですね。ですから、ほかの、隣は何をするかもう分からない、でもそれでいいんだというそういう意識がはびこって、みんなで助け合って事業を守り立てて、先ほど東谷さんの方からもお話がありましたように、いろんな形でみんなで協力するというのが今までの郵便局の在り方だったわけですよね。それが、普通局、要するに旧普通局ですね、今は一つの郵便局になりましたから、旧普通局でそれぞれの三事業の部分がカウンターが分かれているところは特にそういうケースが強い。  それから、職員の皆さんも、ですから将来に対して見通しが付かないものですから、局長さんもそうなんですけれども、もうできれば辞めてしまいたいというような、そんな先行きが分からないような組織であれば事業なんかうまくいきっこないですね。  ですから、旧三公社の民営化の際には、みんなでまさにいい会社をつくろうと。一丸となってできたんですね。それはなぜかというと、経営陣がちゃんとビジョンを示してくれて、そして経営陣自らが汗してもう一生懸命がむしゃらに働いてくれて、そして利用者のためにあるいは国民のために頑張っていこうというような形で来たんですけれども、今回の郵政民営化に関しては、経営者のそういう意気込みというか、そういうビジョンというか、そういったものが全く見えてこないというふうに思います。  以上です。
  32. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) かんぽの宿の売却に関してはいろいろな議論が行われているわけで、特に総務大臣の方から十六項目指摘されている。指摘されていること自身問題ですけれども、指摘がされるほど問題があったということなのかもしれませんが、指摘されたことに対して誠実に対応していくということが求められるわけです。  民営化すれば当然のことながら株主に対して説明もしていかにゃいけないわけですから、IRそれから情報開示等々、そういうものも民営化の転換の中でやっていかにゃいけないことはたくさんあると思います。
  33. 二之湯智

    ○二之湯智君 郵政民営化、一年半たち、そして自民党の方でも、与党の方でも郵政民営化の推進に関する検証あるいは検討というプロジェクトチームが立ち上がりまして、せんだってもいろいろと意見がまとめられたわけでございますけれども、民営化を今更国営化にするとかいうことはちょっと考えられないというか、そこまで踏み込んだことはないんでございますが、いろいろと改善すべき点があるんじゃないかと、こう思うわけでございます。  私たちも単純に考えて、一つの郵便局で郵便と貯金と簡保が一緒に業務をしてもらったら大変使い勝手としてはいいんじゃないかと、こう思うわけでございますけれども、そのことに関しまして、済みません、東谷参考人から順番にお願いしたいと思います。
  34. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 順次三人ですね。
  35. 二之湯智

    ○二之湯智君 はい。
  36. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) なお、持ち時間は二十五分となっております。申し訳ございません。
  37. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 私が取材したところでは、それから私も随分郵便局は使うんですね。それで、行きますと、分社化してからどうなったかといいますと、全部について別に入力しなくちゃいけないんだそうですよ。本当に延々と待たされてしまう。小さな郵便局には昔は必ずお年寄りの方たちがソファーといいますかベンチに腰掛けていたものであります。それが全く姿を消しました。私が行く幾つかの郵便局からは全く姿を消した。その理由を聞くと、やはり先ほど吉田先生がおっしゃったように、煩雑過ぎちゃって嫌なんだ、それから突然身分証明書を出せと言われるようになった。このことによって、高齢者の方たちが今までこれほど親しくしていた郵便局から何か疎外されたような気持ちになったわけでありますね。それでどんどんどんどん離れていった。そういう現象が起こっている。  こういう現象も、実はアンケートなども取っているわけであります。郵便局等の満足度調査というものが、これは日本郵政株式会社、郵政会社から出てくるんですが、実はそれ以前に郵便局長へのアンケートというものを郵便局長会でやったわけであります。これはかなり悲惨なものでありまして、お客様が民営化の郵便局のサービスをどのようにとらえていると思いますか、もちろんこれは局長さんたちの主観が入りますが、悪くなったと言われるというのが七三・八%、余り変わらない一四・六%、以前と変わらない七・八%。それから、今度は職員ですね、職員のモチベーションがどうなったか。回答、第一位、低下した七二・一%、それから二位、以前と変わらない二五・三%、三位、高まった二・一%。どういうふうに局長さんたちが将来をとらえているかということでございますが、第一位、時々辞めたいと思う五一・五%、第二位、早く辞めたい二四・五%、そうは思わない二三・七%というふうに、非常にもう希望が持てないという状況になっているわけでありまして、こういうところも丁寧にやはり調査をしていかなくてはいけないのではないか、そういうふうに思っております。
  38. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 短い中、申し訳ございません。
  39. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) 郵便に対するサービス、貯金、簡保もそうですけれども、それぞれそのサービス窓口にシナジーがあるということであるのは間違いないわけですから、郵便局の使い方に関してもっと、これは経営上の問題と私は理解するんですね、経営上の問題としてもっと効率的な方法を探る。民営化して何かいろいろマニュアルをいっぱい作ってそのとおりやらないかぬ。それは民営化の趣旨とは大分感じ、違うと思いますよね。むしろ、お互いにちゃんと契約を結んで、その契約に従って融通できるようにしていく、そういう工夫というのは必要だと思います。
  40. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) 非常に重要な点を御指摘いただきまして、やはり使い勝手を良くするために民営化、これはもちろんこのままで、民営化のままで三事業一体で行うということは可能だと思います。ですから、金融二社の、特に全く法律の規制に掛からない一般の商法上の金融二社については日本郵政株式会社法の中で持ち株比率を決めるとか、そういう規制というものはできると思います。  ですから、その辺のいろんな法律の解釈で、そしてまた法律を新たに作るとか改正するとかいろいろありますけれども、その辺は民間企業であれば、社内カンパニー制という、これは東芝なんかはよく使っておりますけど、そういう中で三事業の区分経理というのをしっかりできるとか、いろんなやり方がございます。  一つだけ最後に、アルフレッド・チャンドラーという経営学者が、組織は戦略に従うというチャンドラーの命題というのを言っているんですね。要するに、組織は、戦略が変われば、事業が変わればどんどん組織変えればいいんだと。ところが、この郵政事業に関しては、戦略は組織に従うなんですね。つまり、先に組織があって、それで事業が決められているからこんなおかしいことになってしまうというふうに思います。  以上です。
  41. 二之湯智

    ○二之湯智君 どうもありがとうございます。
  42. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。  三人の参考人の皆様、本日は大変刺激的な、また貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。特に、会計スキャンダルだという表現、まさにそういう指摘されるようなことが、疑惑持たれること自体が大変な問題だなというふうに思っておりまして、しっかりこの委員会等を通じてただしていきたいと思っております。  また、吉田参考人には、郵政民営化の、郵政事業の歴史、かつまた近代化へのどれほど役立ったか。お話を伺っていると、特に後進国、この郵政のシステム自体取り入れて国の発展のために使った方がいいんじゃないかと思う気持ちになったわけでございますが、ただ、これをいつまでも、近代化するに当たってこの郵政事業をずっと維持していく、やはりおかしいんではないのか、日本においてももっと早く、昭和四十年代半ばには民営化に踏み切っていくべきではないのかなというふうに私自身、今お話を伺って感じたところでございます。  さて、今日のテーマの中心はかんぽの売却の問題ということでございます。会計スキャンダルというふうに言われながら、かつまた、先般業務改善命令が出ました。現在、第三者委員会において検討がなされているところでございますが、資産の譲渡、処分の考え方、こういうことについて参考人の皆様にお聞きしたいと思います。  国民の財産とも言える今回の資産の処分に関してやはり一定の節度が必要ではないか。例えば、厚生労働省のグリーンピアの処分は、自治体への譲渡を優先して、また事業の継続あるいは雇用というために十年間の転売禁止というような条件を付けたわけでございますが、三人の先生方に、今後、郵政グループの資産譲渡、処分、いかにすべきか、できれば具体的な何か御提案がございましたら、それぞれお聞かせいただければ有り難いと思います。
  43. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 順次御発言願います。
  44. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) 資産譲渡のやはり中立性、公明性を確保するためには、普通の、国やそれから都道府県、市町村が行う例えばPFIという事業がございますですね、こういったところも、きちっとした、必ず今回のかんぽの宿と同じような、これはメリルリンチがアドバイザーになっておりますけど、こういうアドバイザーを選任して、なおかつ第三者委員会ですね、これをつくって、ここで徹底的に審査をし、説明責任を担保しているんですね。私もそういう審査委員経験しておりますけど、そういう中で、入札に参加する企業あるいは応募者を募集する自治体、そういったところも、必ず後でフィードバックを応札した人たちにもできるような仕組みをつくっているんですね。ところが、今回のかんぽの宿は何にも、議事録すら取っていないというようなことも言われておりますし、資料が余りにも出されていない。それからまた、事後的な最終審査報告書も二転三転しているとか、そういうような指摘も今回出ておりますね。  ですから、そういったことはもう考えられないようなずさんなやり方で、どうしてこれが日本を代表する日本郵政で行われたのかどうか、これが不思議でならないんですね。普通の小さな町や村でも、こういう新たな事業を起こすときに第三者委員会みんなつくっています。それはインターネットでもきちっと公表し、そして説明責任も担保できる、これを徹底的に国や自治体の長は一番神経をとがらせていますよね。  ところが、一番大事な国民のまさに共有の財産ですね、先生がおっしゃるように、これに対して仲よしグループで決めてしまっている、本当に一部の経営者、トップの西川さんと腹心の方々で決められたような、そういう疑念、疑惑を持たれるようなやり方をなぜやったのか、これが全く理解できないんですね。これを何とかやはり教えてもらいたいというふうに思います。  以上でございます。
  45. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) 総務大臣から出された十六の問題点というのを新聞では要点だけしか知りませんでしたが、なかなか厳しい指摘がたくさんあるわけです。事業譲渡を行うというのはなかなか難しい話であるわけです。したがって、今御発言ありましたように、アドバイザーなり第三者委員会なり、いろんなチェック機能が必要になってくるわけですが、しかし、この売却、資産譲渡、これはもうやらなければならないということであれば円滑にかつ透明にやっていく、この両方を同時に担保する仕組みというものを是非考えていただきたいなと思うわけです。  委員会の第三者がチェックする、あるいは、これだけの規模のものですから、一般の素人の人が見てなかなか分かるものではないわけですから、専門家に十分監視させる、そういったことは必要じゃないかというふうに感じます。
  46. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 私は、やはり今の状態でとにかく凍結をして、例えば株式の売却、ああいうものはすぐ凍結して、今の問題を解決してから先へ進むということが大切だと思います。これではやはり国民は納得できませんし、それから、先ほど申し上げましたように、会計に関するような点も余りにも弊害が多過ぎるということだと思うんです。  それから、今ちょっと雇用の問題をおっしゃっておりましたが、先ほどもちょっと申し上げましたように、雇用を維持しなくちゃいけないとかというのが附帯決議にあるとか、そういうのは一体どこから出てきたのか。それから、一括売却しなくちゃいけないんだ、それは全く何の根拠もないわけであります。いつの間にかそういう話になっていて、それが常識である。逆に、いろんな雇用とか何かを維持しなくちゃいけないと思う人たちもそこだけは納得してしまうんです。ところが、おかしいわけであります、私に言わせると。民営化して競争原理を入れよう、駄目な企業はどんどんつぶして労働力もどんどん移動させようというのが構造改革だったわけでありまして、ここだけ雇用が必要なんだという論理が急に入ってくるわけであります。こういうところが私は変だなといつも思っております。  こういう部分をまず疑惑を解決して、それから同時に、先ほど申し上げましたように、郵便局一つ一つの実態を調査していく、そういうことから始めていかないと駄目なんじゃないかと思っております。  以上です。
  47. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 郵政民営化がスタートして一年半経過いたしました。先ほど来からいろんな御指摘がある移行に伴う混乱、あるいは今まで民間と違っていた法体系でやってきたものですから、あるいはサービスが民間水準になったということがかえってサービスの低下だというふうに指摘されている面もあると思います。また、そもそも創意工夫ということであって、でも、それにしても民営化委員会の審査とか大臣の認可等が必要なんで、まだそれも、現在実施されている審査にしても限定的でございます。そういうために国民の皆さんが民営化のメリットをなかなか実感できないという今段階ではないでしょうか。  そこで、先生方にお聞きしたいのは、この郵政各社が国民の皆様にどんな新規サービスを実施すべきなのかということをお聞きしたいと思っております。  それと、今百年に一度という深刻な経済状況でございますけれども、民営化したとはいえ一〇〇%国の株を持っているわけでございまして、景気あるいは雇用対策の面で貢献できる面があるんではないかというふうに思いますが、その点に関しても付言をしていただければ幸いでございます。  各先生方にお願いします。
  48. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 二問ございましたが、順次御発言願います。
  49. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) 最初の新規サービスでございますが、私は、郵政事業の基本というのは、やはり安心、安全のよりどころであるという、郵便局がそれぞれの地域のですね。ですから、それを、やはり基本をきちっと守っていくということが一番大事だと思うんですね。ですから、地域社会において、要するに見守りサービス、きちっとした生活支援サービス、これを果たしていくということが郵政事業にとっては何よりも大切なことだというふうに思います。  それで、更に付け加えて言えば、先ほど郵貯資金の利用というのがございましたけれども、やはり地域経済の活性化のためにしっかりその郵貯資金を使っていくということが、やはり郵便局なかんずく郵政事業に国民が期待しているところだと思うんですね。  ですから、これは新銀行東京とかそういう話ではなくて、もっと地に足の付いた生活支援、これに使っていくということが非常に大事だと思います。一回限りの定額給付金ではなくて、必要なときに必要な資金を、そしてまたきちっと回収できるようなそういうコンサルをしながら、地域支援のためのコンサルですね、これは人事とか何かの支社が行っているサポートスタッフではなくて、地域経営のスタッフをきちっと郵政が養成して、そして日本の活性化のために果たしていくということが一番求められていることだと思います。  以上でございます。
  50. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) まず、郵便事業ですけれども、郵便事業はどちらかというと通信の中でやや斜陽的な側面があるわけですが、これを完全に斜陽と見切らないで、書面によるいろんなサービス、我々一番たくさん郵便物で受け取るのは広告ですけれども、広告も効率的な広告媒体として郵便事業を認識するとか、そういうことがあるかと思います。  それから、ゆうちょに関しては、これから与信体制をどういうふうに考えていくかということであるわけですが、私は、以前にも申し上げたんですけれども、全国に一社でなくて、もっと地域分割して地域の金融というものの一つの柱になっていくということがより私は望ましいというふうに思います。  かんぽも、巨大な組織であって、それを効率的に行うために全国統一の仕組みとしているわけですが、しかしこれだけの母体を一つにしておく必要はないと、むしろ事業分割プラス地域分割も必要かと思います。
  51. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 先ほど、新規サービスとしてどんなものが考えられるか、非常にいい発想だとは思うんですが、私は、今の業務がおかしくなっているわけであります、それをまず正常に戻さなくちゃいけない、そっちの方がよっぽど大切だと思っております。  つまり、先ほど石井先生がおっしゃったように、通常の業務がおかしくなっているわけでありますから、民営化のときにコンビニエンス化すればいいとかそういう話が出ましたけれども、まずそういう浮ついた発想を捨てることから始めないといけないんじゃないか。郵便業務というのは非常に大変なことでありまして、それから大切なことであります。それをきっちりとまずやるということだと思っております。  それからもう一つ、その資金をどうにか運用できないかと、これも賛成なんでありますが、どなたかのようにアメリカへ投資しようとかという話もございましたね。私は、こういう浮ついた話というのは本当におかしな話で、あの時点で、どなたかが発言した時点でアメリカに投資していれば、今ごろせっかくのとらの子の金がどこかへ行ってしまったわけであります。郵政のお金を利益だけを追求するようなお金に投じてはいけないということは確かなんです。ただし、もう既に郵政を民営化してしまったわけですよ。郵貯を民営化してしまったわけでありますから、もしこのお金を何らかの形で地域とかそういうところに投資するには、やはりもはや政府保証を付けなければいけなくなる。そういうことも考えなくてはいけないんです。  郵貯のお金をどうするか。勝手に使えるわけではないのでありまして、ここら辺の仕組みというのはやはり慎重に考えていく必要があると思います。  以上です。
  52. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 各先生方、一点だけ。雇用面、今の現下の経済下における雇用面に対して郵政グループが何か貢献できることがあるのかという点はいかがでしょうか。
  53. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 順次御発言願います。
  54. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) 雇用面というのは、今のあれですか、職員のこと。
  55. 魚住裕一郎

    魚住裕一郎君 今の現下の、派遣切りとかいっぱいございますけれども、そういう雇用対策面、景気対策面、何か郵政各社が貢献できるんではないかという観点はいかがでしょうか。
  56. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) 非常に重要な御指摘だと思います。  特に今、手薄になっているところというのが、やはり、常在郵便局と本社の方で呼んでおりまして、局長さん以下、もう郵便局の中で仕事をやっていればいいんだというような視点が非常に強くなっていまして、地域へ出ていく、先ほども御指摘ありましたけれども、そういうお客さんへの支援、例えば中山間地あるいは離島とか、そういうところの方々を支援するようなそういう手だてがなくなってきていると。  特に、郵便の集配業務をやっている方々も、民営化以降、エリアは広くなる、集配再編もございますし、それからまた配達戸数も物すごく増加しているんですね。ですから、いろんな今までやっていたひまわりサービスだとか、そういうことはもうできなくなってきているんですね。ですから、それに対する生活支援見守りサービスとか、すごく手薄になっています。  地域社会の皆さんが、特に地方に行きますと高齢化していますので、もう生活も心配で、なかなか難しいところがたくさんありまして、いろんな行政に頼んでみても、行政も平成の大合併で市町村エリアが広がってしまって、なかなかそこまで手が回らないというんですね。  ですから、郵便局でそういう雇用を、生活支援のために雇ってあげて、そしてお客様と郵便局を橋渡しをするようなそういう方々を、是非国会としてもこの委員会としても御提案いただけると大変有り難いというふうに思います。  以上でございます。
  57. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) 郵政事業は基本的に人的資源が過剰という状況にあるわけですから、これを何とかより効率的な方向に持っていく必要というのは、これは常にあるわけです。  しかし、その雇用形態に関してはいろんな弾力的な方法があると思いますから、形態の問題。さらに、新サービス、どういうふうなサービスを追加していく、あるいは新しく新機軸を打ち出していく、そういうことを行うことによって雇用にプラスになるということを考える必要があると思います。
  58. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 私は、少し意外なことを言うようでありますが、余りにも郵便局にいろんなことを期待し過ぎちゃいけないんじゃないでしょうか。今ですらうまくいっていないんですね。  それから、人的な過剰だということは本当なのかどうか、まだ調査もしてみなければ分からないわけでありますけれども、今危機に陥っているわけであります。そういう巨大な危機に陥っているところに、雇用からそれから資金から、何から何まで頼るというのは、やはり余りにも過重な課題を与えてしまうのではないか。私はそこら辺は非常に疑問に思うわけであります。まず元に戻さなくちゃいけないわけであります。確かに私も、そういう明るい展望で郵政が頑張ってくれれば日本の雇用も増えるとか、そういうことを言いたいわけでありますが、なかなかそれは難しいのではないか。まずかつてのようなサービス、サービスを向上させるんじゃなくて、サービスを戻さなくちゃいけないわけであります。  少し言い方が荒っぽいようでありますが、以上であります。
  59. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 終わります。
  60. 山下芳生

    ○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  初めに吉田参考人に質問をさせていただきます。先生は、金融の自由化に対応するために民営化は必然だったとの御意見をお述べになりましたけれども、しかしながら、金融の自由化がメガバンクなどの巨大金融機関を生み、そして巨額の過剰資本が投機マネーとして世界を駆け回り、経済を混乱させた。特に金融の証券化がサブプライムローン問題ですとかリーマン・ショックなどを発生させて世界の実体経済を大混乱に今陥れているのが実態だと思います。したがって、G20でも、投機マネーの規制の強化、ヘッジファンドも含めた強化というものが今議論されているところだと思うんですが、したがって、金融の自由化を肯定的にとらえて、それを前提として民営化するということが果たしてそれでいいのかなということを今感じるわけです。  三百四十兆円の国民の金融資産をそういうカジノ資本主義的なものにほうり込むことの危険性、あるいは、それによって世界経済が一層カジノ化して諸国民の経済が、暮らしが混乱するという心配。そういうことを考えますと、金融の自由化を前提とした民営化というものはもう一度検証し直す必要があるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
  61. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) 金融の自由化に対応せざるを得なかったというのは、ファクトとして自由化されてきたということですね。つまり、国が金利を規制していったわけですが、例えば、国債などをどんどん発行する、そうすると国債の売買が行われる、そうすると片方で政府が規制しようとしても金利はマーケットで決まってしまう。それから、国際取引が自由化される、そうすると外国との取引の間で金利は自由に決まってしまう。そういうふうな、もちろん政策としてそういうものとのそごを解決するために自由化という政策を行ったわけですが、ファクトとしてこの自由化があったわけで、そのファクトに対して郵政、簡保の民営化というのは必要だったと私は認識しているわけです。  おっしゃられるように、金融の自由化の行き過ぎとよく言われるわけですが、自由化の行き過ぎというのも私よく分かりませんが、その意味合いが。世界中でグローバルファイナンスというやり方が一つの形となって、一時的には世界を大成長させたわけです。ですから、みんながこれはいいということでどんどんお金がそこに集まってきたわけですが、しかし金融というのは、バブルになるのはもう過去何回も起こっているわけですね。  これを何とか規制したいと、抑制したいというのは今まで行われてきたことですが、しかし金融のファクトとしてある自由化に対して郵貯、簡保というのは対応していかざるを得ない。金利の変動で赤字、黒字がぼんぼん出たり、資金がシフトする。郵貯、簡保が金利改定を遅らせたために資金シフトが起こったというふうなことが過去事実、ファクトとしてあるわけですね。  ですから、それに対応して自由化していかなきゃいけないということであって、カジノ資本主義に日本の資金を、郵貯、簡保資金を投入せよということではありませんので、そういうつもりではございません。
  62. 山下芳生

    ○山下芳生君 次に、金融のユニバーサルサービスについて、石井参考人と吉田参考人に伺いたいと思います。  石井参考人は、論文の中で、ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の二社に関しては、郵便局会社との長期的な代理店契約が切れる二〇一七年十月一日以降、国民、利用者のために公共性を維持確保し続けなければならないという義務や責任は事実上消滅するとお書きになっております。ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の金融二社の全株式が売却された場合に、不採算地域では金融サービスがなくなっていくことが私心配されると思うんですが、その点の考えを伺いたいと思います。
  63. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) 御指摘のとおりであると思います。  それで、心配しているのは、例えば日本郵政の株式が売却され、そしてまた金融二社の株式も完全売却され、そういう中で、十年後は、完全売却されますと、金融二社の株式が、そうすると当然もう規制が何もなくなるということなんですけど、同時に、現時点でも、今の段階で私が心配しているのは、売却しなくても、その店舗が採算が悪いということになれば、あるいはもっと採算性がいいところが見付かったということになれば、直営店ですね、こういったところがどんどん展開されてしまうんではないかというふうに危惧の念を持っています。  ですから、株式の完全売却の以前、売却したらそれはもう好き放題できるわけですから、当然、金融のユニバーサルサービスというのはもちろんなくなるというふうに思いますし、それ以前の問題も、これ万が一、郵便局から出ていって、あるいは郵便局が閉鎖される、そしてほかのところに、もっと人通りの多い、収益性のいい場所に行った場合に、何らそれを罰則することが現法では罰則規定がないんじゃないかというふうに思っているんですね。  ですから、これからまだ、先ほど来御指摘のように、一年半と、ちょっとしかまだたっていませんけど、これが三年、四年、五年ぐらいたった段階で一斉に郵便局から金融サービスがなくなるおそれが私は、特に不採算であるという地域あるいは山間部、ローカルエリアではそういったことが起こり得る可能性が十分ある、それから都心部でも起こり得るというふうに思っております。特に、大都市、この東京のターミナル駅の周辺の局は非常に私は心配しております。  以上です。
  64. 山下芳生

    ○山下芳生君 吉田先生、この点、いかがでしょうか。
  65. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) 金融のユニバーサルサービス、これをどう維持するか、結構難しいと思うんですね。確かに、採算の取れないところで人を置いて、お客さんが来ないところ、そういうところをどう経営上の工夫でカバーしていくかというのが日本郵政の使命となるんではないか。例えば移動郵便局とか、あるいは代理店契約とか、あるいはATMですか、そういった日本郵政の経営上の工夫、それに期待したいと思います。
  66. 山下芳生

    ○山下芳生君 続きまして、郵便事業のユニバーサルサービスについて、石井参考人、吉田参考人に伺いたいと思いますが、石井参考人は、メール便など郵便市場に虫食い的に参入しつつある今日、ユニバーサルサービスの費用負担が改めて問題になっている。現在、郵便事業株式会社は、信書一通当たり五十円、八十円という低料金で全国一律のサービスを維持しているが、地域限定のいいとこ取りの事業者が参入してくるとユニバーサルサービスを確保することが困難になるとお述べになっておりますが、郵便のユニバーサルサービスを確保するためにどのようにしていくべきだとお考えでしょうか。
  67. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 順次御発言願います。
  68. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) 非常に大切なところでございまして、いかに郵便の、先ほど来もお話がございますように、郵便事業というのは郵政事業の生命線でございますので、そのユニバーサルサービスを確保する、これはもう大前提でございます。  それで、虫食い的にというのは、これは地域分割をしたら、これは今回の日本道路公団、旧道路公団の民営分社化もそうなんですけど、これは地域分割で三つの会社に、本四公団は別にしまして、大きく分けて三つに分けた。これはやはり大都市をそれぞれに持たせたわけですね。旧国鉄のときも地域分割のときには大都市を持たせている。これをやらなければ内部相互補助は絶対できないんですね。  ですから、郵便のユニバーサルサービスも、今は一種、二種ですね、信書の独占というのが郵便法によって保障されておりますので、ですからどうにか頑張ってユニバーサルサービスが維持できていると。これをもっともっと虫食い的にやられると困るということで信書便法というのを日本郵政公社をつくるときに作りました。これによって信書便法の枠の中でやってくださいと。ところが、全国で一律にできる、それをやりたいという会社はまだ出てきていませんですね。ですから、地域限定の信書便法に基づくサービスでございます。  結局、その信書の定義も極めてあいまいになっていますし、それでやりたい放題というようなのが、今の物流会社のみならず、いろんなところがメール便に相当するようなことをやっております。ですから、それに対してもなかなか規制の網を強化するということは難しい。信書便法はあるんですけれども、難しいですね。  ですから、ユニバーサルサービスを担保するためには、郵便の、どうしてもやはり今の一種、二種の信書の独占をしっかり守っていくということが大前提になると思います。
  69. 山下芳生

    ○山下芳生君 吉田参考人は、京都の公聴会の際に、郵便事業の将来について、人口の減少、それから代替的な通信手段であるEメールが非常に発達してきていると、郵便事業にとってはかなり厳しい側面が予想されると述べておられます。  郵便事業というのは、三事業一体として運営されることによって、あまねく公平に、なるべく安くというユニバーサルサービスが確保できているんではないかと思うんですが、民営化によって三事業ばらばらにされますと、一層安定した郵便事業のユニバーサルサービスが確保できなくなるんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
  70. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) 先ほど御説明しましたように、郵便のシステムを全国につくり、それに貯金、簡保という仕組みをうまく乗せて、それでそれの相乗作用を活用して発展してきたというのは事実なわけですね。しかし、先ほど申しましたように、各事業がそれぞれの経営環境が変わってきている。それで、固定金利時代の郵便貯金とは違って、独自の金融判断をして、それに対してお客にサービスしていく。簡易保険も同様のことであるわけですね。予定利回りを取れるような資産運用をしていってやっていけるようにと。  それから、郵便というのは、今御紹介ありましたように、Eメール等でなかなか厳しい側面があって合理化していかなきゃいけないというふうな宿題を持っているわけで、それぞれが経営環境が変わってきて、郵便局がそこに一つあることによって三つの事業がもちろん今後もそういうふうな形を続けられるわけですが、事業サービスを同時に受けられるというメリットは今後も続けられるわけですが、しかし会社運営の在り方というのは全然性質が違ってきているというふうに理解しています。
  71. 山下芳生

    ○山下芳生君 ありがとうございました。  東谷参考人に伺いたいと思います。文芸春秋の論文、興味深く読ませていただきました。この中で、国民共有の財産なのに竹中さんが不良債権と言っているということを批判されておりましたけれども、私も全く同感で、不良債権なんかじゃないと思います。しっかりと国民のために利用、活用すべき財産をそのような位置付けで、二束三文で、しかもこういう規制緩和を推進してきた人たちがえじきにするような在り方というのはまさにとんでもないことだと思っておるんですが、不良債権として扱うことの不当性について、東谷さんのお考えを伺いたいと思います。
  72. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) よくぞ聞いてくださいましたというところなんですが、四枚目のCというところに書いておいたわけでありますが、「かんぽの宿は不良債権」というテーマで竹中平蔵さんが、かんぽ生命保険の施設である、ここら辺からもう間違っているわけでありますが、かんぽの宿は今でも年間約五十億円の赤字を計上している。民営化に当たってこれを廃止、売却するのは当然のことであると言っているんですが、不良債権というふうに決め付けることによって何が起こるかということを、この方は社会的影響ということを全く考えていないわけですね。つまり、売却価格が下がるということであります。国有財産の毀損ですね。私は、だから、西川社長は逆に竹中平蔵さんに抗議すべきであったと考えています。  ところが、面白いことに、私がこの原稿を書きまして、まだ雑誌が出る前ですね、朝日新聞で竹中平蔵さんは、鳩山総務大臣は風評を流して、それで日本郵政の資産を下落させているというふうに批判をしているわけですね。私は、批判されるべきはどちらなのかということをよく国民の皆様には考えていただきたいと思うんですね。最初に不良債権だと決め付けたのは竹中平蔵氏でありまして、しかも竹中平蔵氏がつくった枠組みで今みんな苦労しているわけであります。五年だの、そういう売却してしまわなくちゃいけないような仕組みにしていったのはだれかということをやはり考え直さなくてはいけない。  私は、ここら辺、本当はもっと詳しく詳しく調べたいというふうに思っております。先ほど申しました「正論」の五月号にも会計について書きましたけれども、また機会があればこういうものを取材して書きたいと思っております。  以上です。
  73. 山下芳生

    ○山下芳生君 ありがとうございました。終わります。
  74. 又市征治

    ○又市征治君 社民党の又市です。  大変お忙しい中、わざわざ当委員会のためにお越しいただいたことに感謝を申し上げたいと思います。  かんぽの宿のバルク売却の問題については、この間のこの委員会での論議や、あるいは三日の総務大臣の十六の問題点と改善命令が出されまして、一定の教訓と、あるいは方向性が出たかなと、こう思いますが、さらに、そのことだけで終わらせるのではなくて、今日もお述べになっておりますけれども、やはり郵政民営化そのもの、この問題の見直し、徹底した是正ということにつなげていく契機にしなきゃならぬと、こんなふうに思っておるところであります。  そこで、順次お聞きをいたしたいと思いますが、その意味で、今最後におっしゃった、山下さんが聞かれた東谷参考人の論文、特に西川さんや竹中さんについての部分、大変参考になりました。つまり、竹中大臣と三井住友銀行がどういう利害で一致をして、西川社長と彼の腹心の部下をどういう格好で招いてきたか、あるいは完全民営化までの間に何をやってしまおうとしているのかということなどについては大変に参考になったところであります。  東谷さんは、かんぽの宿売却は、純然たる民間企業の不良資産処理ではない。にもかかわらず、民間ですら露骨なこととうわさされるような、あざとい手口だとお書きになって、また、かんぽの宿事件は単発の不祥事ではなく、郵政民営化がもたらした合法と違法の境界破壊のおぞましい結果だと。そして、昨日まで国民の資産だったものが、本日からは切り分けられて合法的に一部の者たちの利権になる、こういうふうに考えておられるわけですが。  そこで、お伺いするんですけれども、西川さんの昔の功績とされる不良債権処理、この不良債権処理なんてかぎ括弧付く中身だと思うんですが、実はこの言葉を竹中さんが利用して、かんぽの問題について今おっしゃった産経新聞への投稿で竹中さんが使っているわけですけれども、そうすると、東谷さんは、竹中さんが西川さんを社長に指名してきたねらいというのも、むしろこういう不良債権とレッテルを張って強引にもう売らせてしまおうということのねらいとして西川さんを引っ張ってくる、そういうねらいがあった、こんなふうに見ておられるんですか。
  75. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 証拠がない限りそういうことは決して言えないわけでありまして、ただ、私が申し上げたいのは、非常に奇妙な逆転現象が起こっているわけであります。  西川社長という方は、いろいろ調べれば調べるほど、不良債権を高く売ることで名を上げた方であります。ところが、今回に限ってはなるだけ安く売ろうとしているわけであります。不思議なことなんです。住友時代に西川さんがどういう事業で名を上げられたか、一連の事業をずっと見ていきますと、不良債権をうまく使ってゴルフ場を造ってそれで元を取るとか非常にうまいやり方をしていた。プロなんですね。不良債権処理のプロの方がなぜこのような失態を犯すのか、私には全く分かりません。そのことが非常に今回の原稿を書く動機の一つになっております。それだけは申し上げられます。
  76. 又市征治

    ○又市征治君 それじゃ、東谷さんにもう一問お伺いをしますが、郵貯の資金を使ってアメリカの御機嫌を伺い、また同様に簡保市場も譲渡してしまえば日本郵政はただの抜け殻であり、かんぽの宿などは不良債権としてたたき売ることしか念頭になかった、こんなふうにお書きになっていますね。  では、竹中さんの簡保以上の更に長期的な目的はどうか。おっしゃっているように、郵貯の資金と簡保の市場をアメリカに開放することだと私もこれはかねてから主張してまいりました。なかなかだけども明確な証拠だとかがつかめない。具体例としてはゴールドマン・サックスの問題をお書きになっていますが、ゴールドマン・サックスのポールソン氏、後のアメリカの財務長官になられた方ですが、彼が竹中氏に三井住友への仲介を求め、二〇〇二年十二月に秘密会談が行われ、三井住友はゴールドマン・サックス社の増資で生き返った。以来、西川、竹中両氏の関係が緊密になった。これは渡邉恒雄氏の発言からも裏付けられるとお書きになっているわけですが、竹中さんがゴールドマンあるいはアメリカの金融界総体のむしろエージェントだと、こういう格好になるわけですが、そこのところをもし補足なさる点があれば、お伺いをしておきたいと思います。
  77. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 残念ながら、証拠をもって今そのことを例示するということはできません。なかなか難しいんです。  ただ、今回、書いていない部分がありまして、これは実は週刊文春ででもやはり同じように報道されておりまして、幾つも幾つも竹中氏はそういう指摘をされている。しかし、一切そのことに対して反対をされていないということなんですね。私は、やはり何らかの形で竹中氏にはそういうことはないのだと明言していただきたい。そうでない限り、状況的にゴールドマン・サックスなど、その他アメリカに対して郵貯の資金を都合を付けたいのではなかったかという疑惑は幾らでも沸き上がってくるわけであります。  それから、郵政民営化の際に郵政民営化担当大臣をなさっていたわけでありますが、そのときに、年次報告書のことについても質問を受けるたびに回答の趣旨が変わっていったということがございました。やはりこういうところも私は不自然だと思っておりまして、こういう点も何らかの形で竹中氏に明言をしていただきたい。私は、そういう機会があっていいのじゃないかと思っております。  証拠をもって竹中氏がどういう意図を持っていたかということはなかなかできないのでありますが、竹中氏が例えばアメリカに対して特に便宜を図るということはしていないと明言しておきながら、例えば昨年の四月放映のBS朝日で、突然のように日本の郵貯を使ってアメリカに支援をしようという意味のことを急に言い出すと。これは今までの竹中氏の姿勢からすれば非常におかしな発言だったわけであります。この発言の際にも、いろいろ批判されてもはっきりした明言はしていない。これは先生方のお力で、もう一回そういう明言をしていただくような機会をつくっていただければと私は思っております。  以上です。
  78. 又市征治

    ○又市征治君 今の件については、衆議院も参議院もこの場に出ていただくことを要求したんですが、おいでにならないという、こういう状況でございまして、更に国会としては努力しなきゃいかぬのだろうと思います。  それから最後に、東谷さんにもう一点。合法と違法の境界破壊をさせないために一体何を今すべきだというふうにお考えなのか、端的にお答えいただきたいと思います。
  79. 東谷暁

    ○参考人(東谷暁君) 繰り返すようですが、やはり今の段階で株式の凍結、これが一番必要だと思います。  経営がどうなっているかというのをまだ国民もよく知らないわけであります。私が本を書いたりレポートしたりすると皆さん驚くんですよ。えっ、本当に郵政というのは民営化してそんなにうまくいっていないのと、そういう話になってしまっているわけであります。全く郵政民営化に関しての情報に非常な乖離が見られるわけであります。実態というものをやはりもっと国民の前に明かしていく。どういう状態になったのかというのを分からなければ国民は判断しようがないわけです。  ところが、一方では、今度のかんぽの宿の売却問題に関しても、経済誌などが全く経済原理からだけの報道をして、こうやって不良債権を、竹中氏の言う、不良債権を放置していればますます不良債権が安くなってしまうぞと、そういう議論だけをしたがる。だけれども、その前に、それが違法か違法でないか以前に、これが本当に公正なのかどうか、それは非常に大切なことではないかと私は思っております。  以上です。
  80. 又市征治

    ○又市征治君 それでは、次に石井参考人にお伺いをしたいと思います。  本日のために修正配付くださった論文を拝読いたしました。私もかんぽの宿事件で白日の下にさらされた民営後の郵政三事業の危うさを強く感じているものでありますが、民営化法では、郵便はともかくとして、先ほども出ましたけれども、銀行と簡保については完全に私企業となり、金融決済機能のユニバーサルサービスはもう保証されなくなっている。  石井参考人は、そこで国鉄との比較から、国鉄民営化後にはいろいろ財政支援措置があったが、それさえも赤字線廃止など極めて不十分だった、郵政にはそれすらほとんどないと指摘をされ、郵政事業が中長期的にはユニバーサルサービスを提供し続けていくことは極めて困難だと述べられております。  そこで、誤った民営化そのものを全面的に元へ戻すことが基本でしょうけれども、次善の案としては、例えば財源面では、資産を売却する場合は売却益、つまり特別利益を全額、金融を含めたユニバーサルサービスの原資として確保するように法制化をするということが一つはあるでしょうし、そして、使途、受皿としては、今の民営化法の枠内でいえば社会貢献基金及び地域貢献基金、ここでやっぱり受け入れていく、こういうことができるんでしょうけれども、御指摘のとおり、使途は大変限界がある規定になっていることも事実であります。  そこで、お伺いするんですが、金融決済を含めたユニバーサルサービスの財源及び使い方について、もっとこんなふうにしたらいいんじゃないかという、そういうことが案がございましたらお聞かせいただきたいと思います。
  81. 石井晴夫

    ○参考人(石井晴夫君) 一番重要なところをまた御指摘いただきまして、今日、修正の新しい資料の中で、二十四ページ、これは前回にも出していたんですけれども、論文の中でですね。  主な公益事業におけるユニバーサルサービス供給の確保策、今先生御指摘のように、鉄道事業においては、あれだけ破綻した国鉄も、地方交通線あるいは三島会社を維持するために経営安定基金という法律を作って、国会で、そして十年間でもう無から有をつくった。金額も、この論文の中に細かく出しておきましたけれども、一兆円を超える基金を生み出したんですね。それによって何とか三島会社は維持ができていると。それからまた、地方交通線に対しても、残ったところはキロ当たり三千万円、そして十年間は貸与をすると。譲渡すると、これは災害時等々で修復は自分でしなきゃいけないということで、貸与をして、無償貸与ですね、貸出しをしたというような手厚いことをやっているんですね。  ところが、今御指摘のように、今回の郵政に関して社会・地域貢献基金、この資金を法律で設けるというふうに書いてありますけれども、これは極めて不十分なところで、ほとんどは政令によって細目を決めるという、そういう中で、それをお待ちしていて、やっとこの間資料が出てきて、社会・地域貢献基金の制度の概要、それから主な論点ということで総務省さんの方で作っていただいて、平成十九年度末において四十二億六千万円、日本郵政株式会社の純利益の一割を積み立てたということなんですけれども、これ一兆円までいつ積み立てるのか。また、この参議院の附帯決議ですね、二兆円まで積み立てることができるという、とてつもない金額ですよね。  ですから、今先生御指摘のように、資産の売却の資金は全額ユニバーサルサービス基金に繰り入れるとか。それからまた、使い勝手は極めて悪いです。これは、例えば使えるのが金融のユニバーサルサービスの維持を例えば地域でするんだという場合にも、これは農協でも漁協でもできるようになっているんです。金融機関ということで、ゆうちょ銀行とか日本郵政グループではないんですね。ですから、これも極めて、ほかのNTTのユニバーサル基金も含めていろんなものを我々調べたんですけれども、使わせないために、それからまた使えないようにするような基金の積立てですね。  これは積立ても使える人も極めて難しい、限定されたものでございますので、これは根本から、やはり社会・地域貢献基金の在り方というものも政令、省令あるいは本法等々も変えていくということが絶対必要だというふうに思います。  以上でございます。
  82. 又市征治

    又市征治君 ありがとうございました。  それでは、最後に吉田参考人にお伺いをいたしたいと思います。吉田さんは民営化賛成、遅過ぎたという御主張ですので、ちょっと短時間で質問はしにくいんですが、一点だけ。  四社どころか、特に金融部門は地域分割も必要で、地域経済の発展に資金が循環していくという仕組みにすべきだというふうに述べておられますね。ただ、三百五十兆円は大き過ぎる、財政投融資もやめた、政策金融機関ももう不要だ、民間にこの資金を流せと。安全で有利という運用はないんだ、ファンドをつくって高いレートを取る金融技術でやるべきじゃないか、民営化して柔軟なサービスをやれと、こうおっしゃっているわけですが、この柔軟なサービスというのは、資金需要者、文脈から言いますと民間企業ということだと思いますが、特に製造業よりもファンドなどで運用益を稼いだ人たちというふうに聞こえますけれども、すると、他方の預金者、一般に庶民と言われる郵貯、簡保の小さな資産についてはどういう結果になるというふうにお考えなのか。  もう一方で、他方で、地域分割で地域に資金提供というと、信用金庫あるいは信用組合のようなイメージをお考えなのか。だとすると、この両者は大きく矛盾しているように思えるわけですが、この点についてもう少し御説明をいただければと思います。
  83. 吉田和男

    ○参考人(吉田和男君) 地域分割と申しましても、信用金庫、信用組合まで分割しろという話じゃございませんので、恐らくブロック、現実に郵便貯金、ブロック別に組織運営はしているわけですから、そういう組織運営の母体の上に資金を流していく。そして、今現実の問題として、日本の過疎化問題というのはこれからますます深刻になる。地域にいかに産業を根付かせるか。産業を根付かせるかというのは、いかに資金を回していけるか。もちろん、それに見合う事業というものが必要なわけですが、地方に事業をつくって資金を回していけるような仕組みの一助にすべきじゃないかというふうにお話ししたつもりでございます。
  84. 又市征治

    ○又市征治君 終わります。
  85. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 参考人に対する質疑はこの程度といたします。  参考人の皆様方には、長時間にわたりまして貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございます。実は、今日午後、これを受けて郵政事業に関する委員会審議をさせていただく予定になっておりますが、ただいま拝聴いたしました大変貴重な御意見を是非審議に反映させていきたいと思っております。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。(拍手)  では、午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二十分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会
  86. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) ただいまから総務委員会を再開いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省情報流通行政局郵政行政部長吉良裕臣君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  87. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  88. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長西川善文君外七名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  89. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  90. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 休憩前に引き続き、行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、かんぽの宿等売却問題を含む郵政事業に関する件を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  91. 長谷川憲正

    ○長谷川憲正君 長谷川憲正でございます。  今日は午前中に参考人質疑が行われたわけでございますけれども、私どもがおいでいただきたいと期待をしていた竹中平蔵氏は出てこられませんでした。大変残念に思います。理由がスケジュールが都合が付かないということだそうでございますので、一体何のスケジュールを優先しておられるのかよく分からないのでありますけれども、こういう大事な議論をしているところでありますから、是非、一度出てきて自分の思うところを正々堂々と述べていただきたいというふうに思っておりまして、機会がありましたら再度参考人としてお招きをいただくように、皆さんにも御協力をお願い申し上げたいというふうに思っております。  私、今日は、先週の末に総務大臣がお出しになりましたかんぽの宿等に関する報告徴求の中身につきまして幾つか質問をさせていただきたいと思っております。  大変膨大な資料でございましたけれども、私も読ましていただきまして、元々は段ボールで十七箱あったというお話でございますから、大変な作業をされたんだと思いますし、非常に分かりやすく整理をされておりまして、この間の総務大臣始め総務省の方々の御努力に敬意を表したいと思います。  中身を拝見をいたしますと、これ、今年の一月の初めに、物事の発端は、十二月の二十六日にオリックスにかんぽの宿等七十九施設の一括売却という発表から始まったわけでございますけれども、大臣が出来レースではないかというふうにおっしゃったわけでございまして、今度発表していただいたものを読ませていただいて、なおさら私もそういう印象を強くいたしました。これは、当時はまだまだ世の中そんなふうに動いていなかったわけでございますけれども、この当時に大臣が出来レースの疑いありというふうにおっしゃった。非常に勇気のある発言だなとは思いつつ、本当にそうなのかなと思っていたわけですが、それが証明された形になっておりまして、改めて大臣の御炯眼に敬意を表しますとともに、やっぱり大臣、日ごろ本当に率直に自分のお言葉でいろいろお話しになりますし、庶民の目線に立って活躍をしておられるということで、党は違うんですけど、本当にすばらしい大臣だと思います。これからもどうぞまさに庶民目線で御活躍をいただきますようにお願いを申し上げたいと思います。  そこで、かんぽの宿等の七十九施設の、まず最初にこれ西川社長に改めてお伺いをしたいわけでございますが、この百九億円という最終的にオリックスとの間で約束された売却額、これ、私どう見ても安過ぎると思うわけです。固定資産税評価額がこの対象施設につきましては八百五十七億円だったということが既に明らかになっておりますし、メリルリンチをアドバイザーに選定をする際に、当時想定されていた譲渡価格の最低の価格、これが六百四十億円程度であったというふうにも報告をされているわけでございます。  それに比べますと、これは減損処理した結果の数字を基準にお考えになったということもあってだとは思いますが、いかに何でも百九億円は安過ぎると。改めて、そう思われないかどうか、私の方がおかしいのかどうか、西川社長にお伺いしたいと思います。
  92. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) お答えを申し上げます。  この百九億円と申しますのは、改めて申しますが、事業譲渡に伴いますかんぽの宿部分のバランスシート上の純資産の価格でございますので、必ずしも不動産価格というわけではないのでございますが、不動産価格はもう十億程度上のものでございますが、いずれにいたしましても、これは価格については購入希望者の入札を二度行いました結果出てきた最高価格ということでございます。それが高いか安いかという印象を申しますと、私も決して高くはない、これは安いという印象は持っておりました。  その中で、メリルリンチから十一月の段階で、世田谷レクセンターを外すと、売却対象から外すということを決定しようとする際に、こういう状況だから全体を中止してはどうかという提案があったということを随分後になって聞きました。私は、このレクセンターを外すということを聞いたときに、外すということは、確かにこれは低く評価されておる、リーマンショックの後、不動産価格が大幅に下落をいたしましたから、この中でレクセンターを外すということは正解であると。しかし、それと同時に、全体を見直すということも十分考えられたわけでありますけれども、そこのところで私がこのメリルリンチのアドバイスを聞くのが大変遅かったということを大変悔やんでおります。  以上でございます。
  93. 長谷川憲正

    ○長谷川憲正君 幾つか今の御発言でも問題があろうと思いますが、適正な手続を経ているんだから結果は受け入れるべきだという趣旨の御発言でありますけれども、今回の総務省の出されたものを読んでみれば、とても今回の入札手続が公正で透明で適切であったとはだれも思わないと思うんですよね。それをもって、出てきた金額が安かったのはしようがないということにはならないと私は思います。  それから、言ってみれば事業譲渡ということで、人も付けて営業権そのものを移していくんだから、その不動産の価格とは必ずしも一致しない、それはそうでしょう。しかしながら、人間を付けてやるにしても、余りにも安過ぎると私は思うわけです。  これ、総務大臣にお伺いをいたしますが、総務省では別個にこの対象施設の不動産鑑定をおやりになったというふうにお聞きをしておりますが、どのぐらいの金額か、もし教えていただければお願いいたします。
  94. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) 総務省としては同じような条件で独自鑑定をしてみました。選んだのは、比較的黒字というんでしょうか、成績のいい十二施設と九社宅でございます。十二施設の中にはラフレさいたまも入れました。その鑑定額が百四十八億円でございまして、日本郵政の鑑定評価八十九億円に比べると一・七倍でございます。  それでは全施設、七十施設足す九社宅ということで考えますと、これは日本郵政は百三十三億円の鑑定評価ですが、これは推定値で二百五十億円という一・九倍でございます。これは、社宅については日本郵政の鑑定評価が三十九億円に対して総務省の鑑定評価の方が三十六億円と、今の不動産の市況を反映しているんでしょうが、安くなっております。そんなことで、あとの一般にいうかんぽの宿については推定値を使いまして二百五十億円で、一・九倍ということになっております。  しかしながら、これは、じゃ、これが譲渡するときの価格かというと全くそうではないわけでございまして、この鑑定評価もいわゆる収益性というもので評価をいたしておるわけでございます。ほぼ日本郵政と同じような条件でやりましても、約倍の鑑定評価にはなると。  じゃ、どうすればいいかということでございますと、先ほどから長谷川委員のお話に出てきております固定資産税評価額、これは不動産を土地と建物に分けて評価いたすわけでありますが、これが八百五十七億円ということでございますので、せめてこれに近い形で売却できるように頑張るのが正しい姿ではないかと、そういうふうに考えております。
  95. 長谷川憲正

    ○長谷川憲正君 委員のお手元に私、資料を配付をさせていただいておりますが、この色刷りのものを見ていただきたいと思うんです。左側が固定資産税評価額の八百五十七億円、今回売却される予定であった金額は百九億円であります。  これに、私はこういうふうに思ったんですよ。これを不動産の売買ということで八百五十七億円で売ったといたします。実際には今日、午前中の参考人質疑でもお話が出ましたように、公示価格に換算をすると千二百億円を超えるんじゃないかというようなことも言われているんですが、まあそれは八百五十七億円というものを基本にして考えましても、この売却額との差額が七百五十億円ほど出てまいります。これは職員を付けていくわけですけれども、割り算してみましたら、職員当たり一・四億円ぐらい出てくるわけですね。これは高過ぎるなと、人を引き取ってもらうんだからまあ持参金付けるというおつもりにしても高過ぎるなと思いまして、そこで仮定の計算をしてみました。  オリックスは正社員のうち五百五十人を受け入れるということを言っているようでございますので、このかんぽの宿に勤務をしている人たちの平均給与は高いんですけれども六百九十万円、これはお年寄りが多いというせいもあると思いますが、これをベースにいたしまして、まあ比較的若い人は別にホテル勤務でなくても郵便局の会計の仕事とかいろんなことあるわけですから、そういうところに移ってもらうということを前提に、残りの八割の人は全部会社側で給料を払うと、日本郵政の方で、という前提で考えましても、五十歳以上の人が全体の四〇%ぐらいいるものですから、十年たちますと、この人たち皆退職されるわけですね。  そういう前提で計算をしますと、十年間で二百二十億円あったら全部面倒が見れるわけでありまして、残りの五百三十億円は、これはまあ言ってみれば、まさにせんべつで差し上げるみたいなことになるわけでございまして、こんなに大きな金額を損してまでこういう仕組みを取るべきだったのかということを非常に私は不思議に思うわけでありまして、これは再度西川社長恐縮ですけれども、安い金額になっても構わないと、五年間のうちに売れと言われているんだから安くてもしようがないというふうにお思いになったのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
  96. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) それは決してそういうこと、安い価格でいいと考えたわけではございません。これは日本郵政にとりましても大変重要な財産でございまして、今後、日本郵政におきましてはいろいろな支出が出てまいります。もう既に始まっておるわけでございますが、整理資源の支払を毎年千数百億円しなきゃならないとか、こういった資金需要要因もございますから、そういったことを考えれば決してこんな安い価格で売っていいというものではございません。  そこで、長谷川先生のこういう御指摘でございますとか、あるいはただいま総務大臣から御説明ございました総務省でお調べになった評価、こういったものが出ておりますので、当社に設置いたしました不動産売却等に関する第三者検討委員会におきまして、不動産売却等につきましての基本的な考え方でございますとかあるいはルールでございますとか、こういったことを検討していただいているところでございまして、この委員会の議論等を踏まえて、今後不動産売却の在り方というものを改めて固めてまいりたいと考えているところでございます。
  97. 長谷川憲正

    ○長谷川憲正君 見直しをしていただいて今後のことをお考えいただくというのは、これはもう当然のことだと思います。  しかしながら、だから今までやったことはもうどうでもいいんだということにはならないわけでありまして、これはたまたま日本郵政の方が会社分割という方法をお取りになるということをお決めになったから総務大臣の認可が必要になったわけです。そうでなかったら、これはもう総務省関係なしに売れたわけですよね。持ち株会社である日本郵政については、資産処分についての何ら制約が課されていないという法律の仕組みに今なっているわけでありまして、それはもう竹中さんがそういうふうに作った。ですから、そうだとすると、これはこの百九億円で売られていた可能性が高いわけですよ。  だから、今になって考えると安かったかもしれない、今後見直すという程度の話では私は済まないというふうに思っておりまして、安く売っても構わないというふうには思っていなかったというふうにおっしゃるんですけれども、だとすると、こういうことに不思議な感じを抱かない、いろんなケースを想定して計算をしてみないということだとすると、これ社長としての責任を果たしたことにならないんじゃないかと私は失礼ながら思うわけであります。  そこで、更にお伺いをいたしますけれども、今御自身でもおっしゃいましたけれども、アドバイザーというメリルリンチの側から二度にわたって中止を含めた選択肢の提示があった。理由は、不動産の市況が非常に悪い、安くしか売れないということで、今やるべきではないのではないかという考えが根っこにあったと思うわけですけれども、それを聞くのが非常に遅かったという話ですけれども、一体なぜそんな遅くなったんでしょうか。
  98. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) この報告が私の下に届きますのが大変遅くなったその理由については私よく分かりませんが、察するところ、やはり担当部門、担当者としては何とかまとめなきゃならないということで焦りもあったのではないかというふうに、これは推察でございますが、そう思います。  やはり私の方に早く報告があれば、レクセンターの外す理由というものも不動産価格が大幅に下がっておるということが大きな理由でございますから、それと同様、その他のものについても評価が上がらないということも当然あるわけでございますので、そこで考え直して、改めて売却方法について検討してみるということも考えられたんではないかと、今から言えば繰り言でございますけれども、そんな感じでおるわけでございます。
  99. 長谷川憲正

    ○長谷川憲正君 それはおっしゃるとおり繰り言ですよ。そんなことでは済まないわけでありまして、私は、こういう会社の貴重な財産、しかも普通の民間会社と違うわけですよね。これ簡易保険の加入者のお支払いになった金額が、積もり積もったものの一部がこういう形になっているわけですから、預かり物なわけでありまして、適正な価格で売却をするというふうに努めるのは当然だと思うわけです。  それが、こんなに安くなっていても、そしてアドバイザーからわざわざ中止の選択肢の提示があっても、それが社長の耳まで届かないというようなのは、私はもう経営としてあるまじきことだというふうに思っておりまして、うそを言っていると言ったら語弊がありましょうからそう言わないにしても、もしかすると、何が何でももう売ってしまえということを事前に皆さん方で協議をして指示しておられた、だから報告が上がってこなかったのか、そうでなければ、よほど社長、これ部下になめられているということじゃないんですか。だって、高く売れるものを安く売っちゃうということであるとすれば、これ私、特別背任の疑いも出てくると思うんです。そういうものを社長に相談せずにやるなんということがあり得るんでしょうか。私はもう全くそこは理解ができないわけでございます。  さらに、もう一つ伺いたいと思いますが、別の資料で、これも総務省の報告の中にあるわけですけれども、アドバイザーがこれを、かんぽの宿の収益でございますけれども、今後二年で黒字化が可能だというような資料が出ていたというものがあります。これについても、昨日、外山委員の決算委員会での質問に対して、社長は知らなかったということをおっしゃっておられましたし、別のところではこれは早急な黒字化は困難だというふうにおっしゃっておられますけれども、もしこれ、本当に知らなかったということであれば、この計算、この資料というのは、入札の希望者に対して日本郵政の名前で配られた資料の中に入っているわけですよね、これ、誤った情報を流したということになるんじゃありませんか。いかがでしょうか。
  100. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) これは、当初の段階で、候補者に対して購入意欲を高めていただくというために作成した資料というふうに理解をいたしておりますけれども、この作成者は外人で、ホテルマネジメント等の専門家であるということでございます。  ここで言われていることは、今も先生御指摘がございましたが、二〇〇八年度までは赤字であると、二〇〇九年度からもう黒字になると、こういう計画でございます。その間の収益の改善も年間で四十五億円、営業利益ベースで四十五億円という改善の計画でございます。  その後も改善を続ける、こういうことでございますけれども、これを成し遂げるというのは、私は、大変強力なマネジメントチームとそして高度な経営管理システムがそろっておらなければこの計画を実行に移すということは大変難しいんであろうと、こういうふうに思います。  そういった計画でございまして、私は、当初知らなかったわけでございますけれども、この計画を見まして、これは現実的なものではないという認識をいたしております。我々は、もっと地に足着いた改善計画をきちんと策定して、そして黒字化に向けた計画を作り、総務大臣に御報告を申し上げたいと思っておるところでございます。
  101. 長谷川憲正

    ○長谷川憲正君 非常に矛盾を感じるんですね。これ、日本郵政の持っているかんぽの宿を売るためのアドバイザーが計算した数字でありまして、そこにアドバイザー料を払っているわけでしょう、毎月一千万も。それが勝手なことをやったとおっしゃるわけですか。もし私、入札の応募しようという人間であったら、これ、詐欺罪で訴えますよ。社長も認めないようなものを、しかもこれ、肝心の物件についての収支予測ですよ。そういうものを、会社が認めないものを勝手に配ったなんということが通るわけないじゃないですか。これ、会社の責任ももちろん当然あると私思いますよ。  それで、一方、中身の計算をしてみますと、私はそんなにこのアドバイザーはおかしなことを言っていると思わないわけでありまして、お手元にもう一枚の資料をお配りをしているわけでございますが、これは平成十五年度公社になってから以降、平成十九年度までのかんぽの宿の施設の損益と減価償却費、これを別に分けて計上したものでございます。  これを見ていただきますと、平成十五年度の一番下、年度総計の右の欄ですね、二つを、経常損益の四十八億円の赤字と減価償却費百三十一億円足しますと百八十億円ほどの赤字、事業全体として、ということになります。それが毎年減ってきまして、特に平成十七年度に減損処理をした結果、減価償却費ががたっと下がりまして、年度別に見ると、最初の年に六億円、次の年に八十二億円、それから十三億円、更に二十四億円とどんどん減ってきまして、平成十九年度で五十五億円ということになっているわけです。  更に面白いのは、この一番上の欄に施設合計七十と、こう書いてありますが、これはかんぽの宿七十施設の状況だけを掘り出してみたものであります。そうすると、平成十五年度は経常損益は二億三千万の黒字なんですね、既に。減価償却がありますから赤字になっていますが、本当は大きな赤字というのは本社等というところでありまして、経常損益で二十四億の赤字を出している。これはずうっとその後見てきても、十九年度でも二十二億の赤字を計上しているわけでありまして、要するに本部機能あるいは中間管理機能が過大であるために非常に大きな赤字が出ていると。かんぽの宿の現場はみんな一生懸命やっているというのがどうもこの姿じゃないかというふうに思うんですね。  だとすると、何もかもごちゃまぜにして論じていることが非常に間違いでありまして、私は、アドバイザーが幾つか条件を立てて、例えば委託の業務を直営にするとか、それから全国に七か所置かれているサポートセンターを廃止するとか、それでも雇用は継続をすることを前提とするとかという前提の上で計算をしてこの黒字が出てきた。これは会社としてもきちんと尊重して中身を検討すべきだと私は思うんですけれども、それを否定をして、それはまあ恐らく世の中にかんぽの宿は赤字なんだ赤字なんだと、赤字を垂れ流す不良資産なんだと、まあ竹中氏もそう言うわけですが、そういうことを言ってきた手前、これ、こういうものが出てくると都合が悪いという、そういうことじゃないんですか。どうも理解がいかないんですけど、これ、そうではないと社長お答えになると思いますので、総務大臣に御感想をお聞きしたいと思いますが。
  102. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) 大体、今の長谷川憲正先生の言葉を借りれば、不良債権だとすぐこうおっしゃる方がいる。  しかし、もう毎度申し上げておりますように、簡易保険法によって、加入者福祉施設であるかんぽの宿は、本来ただで温泉に入れて、ただで泊めてもおかしくはない。郵政公社時代に公社がこれを全額負担すると書いてある。ただし、利用者から一部の費用を取ることが認められていると。私は、一部の費用を取ることが認められているというのはどういう解釈するのか分かりませんが、少なくとも全部の費用を取ってはいけないというわけですから、これは、あくまで加入者が楽しんで、健康になって、長寿になっていただくための施設なんだと。そのことをもって利益が出ていないから、本来これを赤字と言っていいのかどうか分かりません。大きな企業がやはり福利厚生施設とか社宅をいろいろ造って、社員のためにいろいろな施設造って運営して、それが赤字だ赤字だって言うでしょうか。そもそも赤字という概念を使っていいかどうか、旧簡易保険法を厳しく読んでいくべきではないかなと、そう思うわけでございます。  そうして、不良債権だから、この間も竹中さんは書いていました、百九億円というのはとても高い、十分いい値段じゃないかと、これで売ろうとしない鳩山邦夫はばかだということを言いたかったんだと思うわけですが、そこに基本的な概念の違いがある。彼は不良債権だと決め付けている。断じて不良債権ではないと。これはもうけてはいけないから赤字を、赤字というか、収支では赤字が出ていたという、それを原点に議論をすることが一番大事だと、こういうふうに思うわけですが、午前中に衆議院の一般質疑で、やはり日本郵政の社長ではありませんが別の方が、要するにかんぽの宿は赤字ばっかり出しておるからと。法律を知っているのかなと、大体。かんぽの宿って何であったかと知らないから、理解していないから、ずっと赤字ばっかり出し続けてきたと。そうではないというところから出発をしていただきたいと、そう思うのでございます。  なお、メリルリンチをアドバイザーとして選ぶときに、日本郵政さんから十何社かに声を掛けて、アドバイザリー契約を結びたいが、皆さんはこのかんぽの宿は大体どれくらいで売れると思うかと。当然これは社宅なんか入っていないと思いますが、六百億、七百億、七百億、九百億、四百四十億、一千億、九百三十三億、四百億、二百三十億、五百億、平均が六百四十億円だったと。アドバイザーになりたいといって応募してきたところの平均値が六百四十億で、何とメリルリンチは、うちの計算では一千億だと言っているわけですよ。その辺を基にして成功報酬みたいなものも計算したんだと思うんだけれども、メリルリンチ、少なくとも一千億だと、これは。七十施設か、もう一個ぐらいあったかもしれない、レクセンターがあったかもしらない。それが百九億になったら、やはりいろいろ思うところがあってやめたらどうですかということを二回アドバイスしたと。  こんないきさつではないかなというふうに、今のところの感想はそんなふうでございます。
  103. 長谷川憲正

    ○長谷川憲正君 大変ありがとうございました。  本当は細かなことをいっぱいやりたいんです。例えば、減損処理をしたところも、私は、これ川内委員が衆議院で盛んにやっておられますけれども、細かく規定を読んでみたらやっぱり間違っているというふうに、私は減損処理したのは間違っているというふうに思っているんですけれども、そういうことは別にしまして、もう時間がありませんので、結論だけ申し上げます。  こういうもっと高く売れるであろうものを安く売ろうとされたと。総務大臣の方からストップが掛かったことで結果的には止まったわけでありますけれども、安く売ろうとしたと。国家に損害を与えるということをおやりになった。その途中では、アドバイザーからのいろいろな提案もあっても耳も傾けなかった。あるいは、直近の部下の方たち、重い責任を持っている人たちも社長に対して報告もしなかった。それから、重要ないろいろなことが途中で決まっているようでありますけれども、書面として残されていない。これはシュレッダーに掛けちゃったんじゃないかという気もしなくはないんですけれども、そんな大事なものが書面として残っていないというような一流企業があるんでしょうか。  特に西川社長はもう日本でも知られた有数の経営者でいらっしゃって、その方の手元で大事なことが書面を通さずに決められているなんということは想像できないわけでありまして、仮にもしそういうことを今やっておられるとしたら、よほど郵政に関してはいいかげんな仕事をしておられると失礼ながら言わざるを得ないというふうに私は思っておりまして、恐縮ではありますけれども、西川社長はやっぱりこの際、責任を取って辞任をされるべきではないかというふうに私は思いますが、御本人の御意向を伺いたいと思います。
  104. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) お答えいたします。  ガバナンスの面で御指摘のような問題があったということは事実でございまして、これは通常のビジネスマンとしてはあるまじきことであります。  当然、口頭で報告したりあるいは口頭で合意があったりということはあるわけでございますけれども、それはきちんとメモランダムなりの形で後で問題が起きないように残しておく、できれば両方でサインして残しておくということが常識でございまして、私は当然そういったことが行われておるんだという前提で物を考えておりましたが、このかんぽの宿に関していろいろ後で聞いてみると、また、総務省からもたくさん御指摘をいただいておりますけれども、そういったものが行われてなかったケースがあるということは事実でございまして、この点につきまして私の至らざるところでございまして、責任は感じております。  ただいまは、総務大臣からかんぽの宿の経営改善計画、それから今度のこの監督に基づく命令によります報告の大きな課題を抱えておりますので、これをきちんと仕上げるということが私に課せられた大きな課題であるという認識で臨んでおるわけでございます。
  105. 長谷川憲正

    ○長谷川憲正君 今のお話ですと、自分の責任はこれから先のことをきちっとおやりになることだということでありますけれども、私は、それは今後のことを指揮をされるというのはそれはもうトップに立つ者として当然だと思いますが、今までこういういいかげんなことをやってこられて、功成り名遂げた我が国の超一流の経営者に対して大変御無礼だと思いますけれども、私は、こういう結果に対して、それはもう先行きを直しますから今回はお目こぼしくださいということにはとてもならないだろうというふうに思います。  そこで、総務大臣にお伺いをいたしますが、この前、予算委員会で私、株主権のことも申し上げました。総務大臣としての監督権限に加えて株主権もお持ちなわけでありまして、私は、今度のこういう一連の不始末に対して改善命令を出されたようでございますけれども、それだけでなくて、この一連の責任をきちんと問うべきであるというふうに考えますが、いかがでしょうか。
  106. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) 私の権限で現在までいたしておりますことは、会社分割という事業譲渡は認めないということ、それから三月三十一日までに認可しなければならない日本郵政株式会社の今年度の事業計画について、これではかんぽの宿、メルパルク等について全くやる気のないというか、改善しようとする覇気の感じられない内容であるから、この点については、かんぽの宿は黒字化する、メルパルクはもっと利益を大きく生むというように計算し直して、やる気のあるものを六月までに作り上げて、修正して認可をまた求めるべきだということで、そういう条件付認可というのをいたしたところでございまして、四半期ごとに報告をしてくれということも中に入っております。  それから、もう一つは、いわゆる様々なガバナンス等の問題、個人情報の扱い等の問題、いろいろありますから、これはいわゆる法十四条による監督上の命令ということで、業務改善命令と言ってもいいのかもしれませんが、そうしたものも発出させていただいておるわけでございます。  しかしながら、株主の権利という問題になりますと、これは当然国が一〇〇%の株主でございますが、これはいわゆる財務省、財務大臣ということで、通常財務省の理財局長あるいは次長ということであろうと思いますが、与謝野大臣の所管になりますので、株主権の行使については与謝野大臣と私が相談をして決めていこうと思います。
  107. 長谷川憲正

    ○長谷川憲正君 時間がなくなりましたので最後に一言だけ申し上げたいと思いますが、見方によっては、今度の件の一番の発火点といいましょうか、問題が起きたそもそもの原因は、五年以内にこういうかんぽの宿やメルパルクのような施設をみんな売り払えということを、法律の片隅によく分からないような形でちょこっと入れ込んだ竹中平蔵氏に一番の責任があると私は思っているわけです。  そういう意味では西川社長も被害者のお一人だというふうに私は思うわけでありますけれども、これをほっておきますと、結局五年の枠組みがあるわけですから、その間にやっぱり売らなきゃいけない。これは法律上の義務ということになっているわけでありまして、私は是非、こういう経済状況、株価も下がっておりますし、不動産の価格も下がっている時期でありますから、五年で全部売り切らなければいけないという条項については何らかの形で私は見直しをする、あるいは柔軟性を与える工夫を是非総務大臣、お願いをしたいというふうに思うわけでありますし、同時に、これからゆうちょ銀行とかんぽ生命の株は十年以内に全部売り切らなきゃいかぬ。同じような形で売出しに掛かるわけであります。これも今のような状況の中ではたたき売りになる可能性もあるわけでありまして、これも一緒に見直しをしていただきたいというふうに思っております。  これはもう御要望だけで、時間がなくなりましたので、終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  108. 大島九州男

    ○大島九州男君 民主党の大島九州男でございます。  今日は集中審議、大臣、それから西川社長には大変お忙しい中にこうやって毎回毎回参考人としておいでいただいて、私自身は、本当に西川社長が真摯にお答えになられているそのお姿、大変感服しております。元々、私は、西川社長は小泉、竹中が送り込んだ最後の刺客だと私はそういうふうに思ったんです、実は。ところが、だんだんいろんな経過を見ていると、ああ、これは西川社長は送り人にさせられているんだなと、私はそういうふうに最近感じていまして、今日はちょっとそこら辺を、一つ一つ疑問があるものですからお聞きをさせていただきたいというふうに思っております。  まず最初、大臣にお聞きをいたしますけれども、簡単な答えをいただければ結構です。  四分社化したという一つのその目的というのは、一つの事業の損益状況が他の事業に影響を及ぼすことを未然に防ぐと。そして、各機能をそれぞれ専門性を高めると。それから、機能ごとに効率的な経営が行われることと。以上のことから、良質で多様なサービスを安い料金で提供できることから、郵便局株式会社は、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命等の各事業会社から適切な受託料を得て窓口業務を行い、今までの公社ではできなかったサービスを創意工夫して、収益力を確保して経営を成り立たせる制度設計を行うビジネスモデルというふうに解釈しておりますが、それでよろしいでしょうか。
  109. 鳩山邦夫

    国務大臣鳩山邦夫君) 基本的にそのとおりだと思います。ただ、リスク遮断ということが随分、それこそ竹中さんたちは声を大にして言っておられましたけれども、何か後ろ向きの見方でしてね、リスク遮断というのは。それは四つがみんな元気いっぱい頑張って整合性取れてやってくれればいいわけで、どこか一つがおかしくなったらその影響で将棋倒しにならないようにということを最初に持ってくるのは嫌なんですが、当時そういう議論だったことは間違いありません。  それから、それぞれの専門性を高めていくということ、それぞれの四つの会社が効率的な経営ができるということ、そして専門分化していく中でメリットを生かして多様なサービスの展開に結び付けていこうとする。  例えばですが、かんぽ生命保険株式会社ががん保険を売りたいということを言っておられると。それには一千万というのも外さなければならないわけでございますけれども、これはWTOとかいろいろあるとは思いますけれども、我が国のがん保険、多分アメリカ資本に八割ぐらい支配されているんだと思うわけで、我が国独自のものがないというのは大変さびしいと。そういった意味で、専門性を生かしてかんぽ生命ががん保険等の分野で頑張ってくれたらいいなというようなものは一国民として期待をします。
  110. 大島九州男

    ○大島九州男君 じゃ、西川参考人に御質問しますが、この郵便局株式会社というものは銀行でいう支店の役割を担うというふうに考えておるんですが、そういう考え方でよろしいですか。
  111. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) お答えいたします。  この郵便局株式会社の郵便局は銀行における支店という位置付けではございませんで、銀行の代理店という位置付けでございまして、代理業務を行うということでございます。
  112. 大島九州男

    ○大島九州男君 といいますのは、平成十七年の五月二十七日から十月七日までの間に、衆議院のいろんな会議録を見てみますと、竹中大臣は、郵便貯金銀行というのは窓口を持たない非常に特殊な会社である、金融行政の観点から窓口業務をしっかり委託するようなシステムになっていなければならない、それも長期安定的に全国のネットワークを活用してビジネスをやっていくことが想定されるという、そういう答弁をしているんですね。  麻生太郎さん、その当時、総務大臣でございましたけど、郵便貯金会社、これは支店がないから、少なくとも二〇〇七年四月現在では多分支店が一つもありませんから、本店だけで二百二十兆じっと持っていたってなかなかということになろうと思いますというような答弁をされております。  伊藤金融担当大臣は、郵便貯金銀行は、郵便局ネットワークを自前で整備することは膨大なコストを要するために、現実的には郵便貯金銀行は現行の郵便局ネットワークを活用することとなって、すべての郵便局が郵便貯金銀行の代理店業務を行うというふうに考えておるということですね。  この発言を西川参考人は御存じだったかと。そして、それを知ったというのがもしかしたらちょっと時間がずれているんじゃないかというふうに考えているんです。それは何かといいますと、西川参考人は準備企画会社である日本郵政株式会社社長就任の翌日、二〇〇六年一月の二十四日の記者会見において、郵便貯金銀行が直接管理する直営店舗が新しい商品を売るには最も効率的で強力だと、そういう発言をされていらっしゃいます。その前日には、郵政のビジネスモデルはお寒い状況だと、こういうふうに発言をされていらっしゃるんです。  竹中モデルというのは、銀行マンであった参考人から見て全然銀行を経営する発想に立っていないんじゃないかと、私はそういうふうに思うんですが、参考人の御見解をお願いします。
  113. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) 確かに私がやはりゆうちょ銀行は直営店を持つべきであるということを発案いたしました。これはなぜかと申しますと、やはりお客様の声、ニーズというものが直営店なればこそビビッドに把握して、そして本部にきちんと早く伝えるということができると思うんです。代理店がそれじゃできないかというと、そういうことではございませんで、代理店は代理店としての、お客様の動向であるとかお声であるとかいうことを伝えていただかなければいけないわけですけれども、しかし、何と申しましても、やはり直営店、これ仮に二百か店にしましても直営店というものがそういう意味で大事であるということで、この直営店を数、絞って設けたということでございます。  以上です。
  114. 大島九州男

    ○大島九州男君 西川参考人がそのようにお考えになられるというのは、ちょうど参考人が会社、銀行に入られたときに、支店でやはりいろんな方とお会いをした、そしてそういった支店でいろんな方にお会いをして、その中でいろんな勉強をしてこさせていただいたことが今の自分のいろんな経営に役立っていらっしゃるというようなことをやはり自書の中でもお話しになっていらっしゃいますよね。  だから、本当に銀行のことを考えて現場のことを考えれば、直営店、いわゆる支店があるのが当然なんです。だから、それをあえて竹中さんはそういう直営店を持たないという観点であるというのは、これは彼が机上の理論で、まさしくまるっきり経営のセンスがないのか、経済学者と名をかたるまやかしの経済学者なのかというような、私はそういう意識があるんですね。  二〇〇七年の五月七日に郵政民営化委員会において、弊社は、郵政民営化関連法成立に至る国会審議及び附帯決議、実施計画命令、日本郵政公社の業務等の承継に関する基本計画、そして実施計画の骨格に対する郵政民営化委員会の所見などを踏まえて実施計画の作成に取り組んだというふうに参考人はおっしゃっていらっしゃいます。  当然、その大臣答弁を踏まえた経緯から直営店や支店はないはずなのに、二〇〇六年七月三十一日に日本郵政株式会社は実施計画の骨格において、郵便貯金銀行については二百三十三か所の支店を設置することを明らかにし、二〇〇七年十月一日の民営化と同時に同数の直営店が設置をされました。  この問題について、二〇〇七年十一月一日の委員会で、また十二月六日の委員会でも諸先輩が取り上げていただきましたけれども、その際、郵便貯金銀行の支店は二千店ほどあることが望ましいというふうに私はおっしゃったというふうに記憶をしておるんですが、それで実は二千店は間違いだったというふうに御答弁されているんですね。  私は、経営者の視点として、郵貯の資産というかお金、その預金高からすれば、二千店ぐらいの支店があって、そして銀行経営をしなければこれは成り立たないものだというふうに参考人はお考えになったんではないか、これは自然な形だと思っているんですが、ちょっとその件についてどうでしょうか。
  115. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) 確かに当初、このゆうちょ銀行の規模からいたしますと二千店程度のものが必要かというふうに考えました。これはゆうちょ銀行という立場に立ってのことでございますが、しかし一方、郵便局会社のことを考えますと、それだけ直営店が多くなるということは郵便局会社の経営に大変大きな影響を及ぼすということに思い至りまして、これはやはり絞るべきだなと。郵便局会社の方でゆうちょ銀行、かんぽ生命も同様でございますけれども、代理店として頑張っていただこうということにいたしたわけでございます。  以上でございます。
  116. 大島九州男

    ○大島九州男君 まさにそこなんです。西川さんがおっしゃった竹中のビジネスモデルはお寒い状況だというところなんですよ。だから、一生懸命銀行のことをやろうとするとネットワークは崩れるし、ネットワークをしっかり守ろうとすると銀行はやっていけないということなんですよ。  まさに竹中平蔵という、あの国会議員もやり、大臣もやり、今は我々が呼んでも逃げ回って全然出てこないああいう人間はどういう人間なのかということなんです。だから私は、最後の刺客として送り込まれたと思ったら、実はいろんなところに地雷が仕掛けられていて、一生懸命やろうとするとその地雷が爆発していくわけですよ。だから、西川社長は知らない間に、一生懸命やろうとすると結局ここでばあんと爆発し、どんどんどんどんそういうものが出ていく中の始末をどんどんしていると。  だから、私はある意味、これだけの国会答弁、いろいろ質問をされて、その中でもきっちりと理路整然とお答えになられる西川社長だからこそ竹中さんは選んだんです。私はそういうふうに見ているんですよ。だから、これは経営をしっかり任せてやるんじゃなくて、郵政をばらばらにしていくためには普通の経営者だったらもたないと、だから、西川さんなら自分たちがいろいろ仕掛けていった時限爆弾が爆発しても何とかそれに耐えて最後までやってくれると、竹中さんはそう思ったんじゃないか。  なぜ私はそういうふうに見るかといいますと、竹中さんの過去を見ますと、ジャーナリストの佐々木実さんが「竹中平蔵 仮面の野望」というのを書いていますが、その中で、竹中さんの実家は和歌山の履物屋さんだったそうです。お父さんは一生懸命朝から晩まで働く非常にきちょうめんなまじめな方。そのお父さんを見て何と竹中少年は思ったかというと、これだけ一生懸命働いているのに何でお金持ちになれないのかと。それを自分の自書に書いているわけですね。  そして、彼は一橋です。しかし、彼は昭和四十四年の一橋と言うんです。それはなぜかと。大臣も御存じのように東大入試がなかったから、だから、自分は東大に行きたかったけど行けないで一橋に行ったんだというふうに、人がそういうふうに思うようなことをいつも言っていた。  そして、アメリカに行ったとき、アンドリュー・エーベルが用いた合理的期待形成という考えを基にした設備投資の研究を参考にして、彼は、自らの行動が市場にどのような影響を与えるかを予測し、その上で現在の行動を決める、そうすれば結果として市場機構にすべて任せておけば最も効率的な結果が結論として導かれるという、こういう経済理論を基にやはりいろんなことを組み立てていったと思うんです。  で、私は何が言いたいか。彼は、神は細部に宿ると言ったんです。細部に宿ると言ったその細部が、今言う本則の法律ではなくて違う会社の附則にいろんなものを潜ませている。私から言わせれば、彼は神と言ったけれども、私はそれは悪魔ですよ。まさに、その地雷が爆発していく部分、そういうものを普通の人間だったら処理ができないと、だから西川社長に私は郵政に、ここの社長に就いてもらうということは、彼はこの合理的期待形成のいろんな議論の中から、自分が仕込んだそういうものが必ずこうなっていくときに、それをだれが処理できるかということまで僕は考えて西川社長にお願いをしたんじゃないかと、そういうふうに考えているわけであります。  まさに、彼はこの合理的期待形成という理論をバックに、自分がいろんなことを展開して理論を形成すると、論文書くときなんかに。そうするとこの理論を論破しなければ自分の理論は守られるという、そういう考え方を持った人だったそうであります。だから、私は、小泉さんの威光を借りてこの国会の中でも相当ふらちなことをやってきたと私は思うんです。だから、小泉さんが辞めたらすぐ辞めちゃいましたよね。まさに、その後ろ盾がなくなれば自分としては対応ができない、その程度の私は考え方しか持っていなかった人だと思う。だから、こうやって参考人招致しても出てこない。西川さん一人だけに任せて、自分は高みの見物をする。そういう性格は、僕はやはりその少年がお父さんの、本当だったら額に汗して働く姿を見て感動しなきゃいけないところを、何で金持ちになれないのかなと思う幼少時代にそういうことがあったんではないかというふうに思っているんです。  それで、私はもう一つ非常に疑問があるのがある。それは何かといいますと、西川社長が二〇〇二年にゴールドマン・サックスと会ったという話がありましたよね。あのとき竹中さんが表敬訪問に来られたんだというふうにおっしゃったと私は記憶しております。で、西川社長とそのゴールドマン・サックスの方が表敬訪問に行ったんじゃなくて、実は私は、JPモルガンと三井住友のお見合いが進んでいる情報を察知して、西川社長に、やあやあやあ、ちょっとそういうお見合いが進んでいるみたいだけれども、まあ一回目の融資を受けたゴールドマン・サックスさんともうちょっと話を詰めてくれぬかねというふうなことを言われたんじゃないかと、私はそういうふうに思っているんですが、西川社長、どうでしょうか。
  117. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) 先生御指摘のとおり、二〇〇二年の十二月に、ゴールドマン・サックスの当時会長でありましたポールソン氏から竹中大臣を紹介してくれないかという依頼がございまして、短時間ではございましたが、お会いいただいたことは事実でございます。  これは、私が最初から断りましたのは、これは一般的な日本の経済金融情勢について話を聞きたいという目的でございましたので、個別銀行のことについては一切触れないという条件で御紹介をしたということでございまして、そのとおり、おやりになったと思います。
  118. 大島九州男

    ○大島九州男君 場所はどちらでしたですか。
  119. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) ホテルでございました。
  120. 大島九州男

    ○大島九州男君 ホテル。  いろんな答弁には、四人でしたよね。その会話というのは英語でいろいろなされていたと思いますが、私は英語は不得意ですけれども、西川社長は英語得意ですか。
  121. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) いや、そんなに得意じゃございません。
  122. 大島九州男

    ○大島九州男君 それでは、竹中さんがゴールドマンと何を話していたかなんというのは詳細に御存じないというふうに私は理解をいたしますけれども、それでよろしいでしょうか。
  123. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) いや、その話の内容については私はよく理解できました。
  124. 大島九州男

    ○大島九州男君 私は、竹中さんという人、その人となりは直接お話ししたことないから分かりませんが、基本的に、今ずうっと彼が取った行動や今取っている行動を見て私は判断したい。だから私は、西川社長とゆっくりお話ししたことはありませんけれども、今こうやっていろんなところで御答弁をされるお姿を見て、私は社長を信用しています、実は。だから、それは何かといえば、やはり人間というのは、きちんとこういう場の、公に出てきて、そんなにうそは言えるものじゃないんですよ。  だから、私は、西川社長が郵政の社長を引き受けるときに、やはり今まで安宅だとかイトマンのいろんな不良債権を処理をしてきた、そして処理をしてきたその経験をやはり日本の国家のために、国民のためにこの郵政で頑張ろうというふうに思って私は入ってきたと思うんです。だから二千店の支店が要ると。しかし、それをやろうとしたら窓口会社が成り立たない。まさに粗末なビジネスモデルだというふうに就任当初おっしゃったことはすごく理解できるんです。  ということは、まさしく竹中平蔵自身が、この郵政民営化という小泉さんの、私は私怨というふうに言わせていただいております。それは何か。皆さんも御存じのように、最初の選挙で応援してもらわなくて落選をした、そして次に、郵政大臣になったら老人マル優の枠を勝手にこんなのは、自民党の先輩たちにも聞かないで、勝手になくせとか言ってみたり、それで郵政の官僚の皆さんからもうそっぽを向かれて孤独な思いをした。まさにそういう思いを、何としても自分が総理になったらこれは郵政の民営化してやろうと、それは彼の心の声だったと思いますよ。まさしくその心の声だから国民に響いたんです。しかし、その心の声の元は今言うように私怨ですから、怨念ですから、だから、小泉さんにはこの郵政のビジネスモデルやこれからの展望は私はなかった。まさにそれを壊せばいい。  そこに竹中さんというお金と権力と名声が欲しいような人が寄ってきて、そして小泉さんの威光を借りて自分勝手に、合理的期待形成者がそういった部分を自分でいろいろやり取りしながらそういうふうにつくっていった。  しかし、それは粗末だったんですよ。もし私が、あの簡保の資産を本当にお金にして、利益を生もうとして私がビジネスモデルをつくろうとしたら、元々最初から簡保のあのホテル事業は別事業として置いておきますよ。そして、事業をそのまま、会社をそのまま譲渡するというようなことで、最初からそういうふうにやっておけば今回のような問題になっていないんですよ。社長うなずいていらっしゃいますけれども、まさしくそういう発想が彼にはなかったんです。  元々私は若いころからいろんな事業をしていましたけれども、ある先輩というか、方に教えてもらった。それは何か。不動産の土地を売買しようとしたら、当然そこには登録免許税や取得税やそういうものを払わなくちゃいけない。だから、どうやって処理するかというと、ある会社をつくってその会社にその不動産を持たせる、そしてその会社を売り飛ばせば、登録免許税も掛からなければ取得税も掛からない。まさに、そういった手法を竹中さんが本当に知っていれば、やったんですよ、そんなこと。チーム西川の方たちはそういう手法は十分御存じだったと思います。  だから、今回この簡保を処分するときに、少しでも利益を出そうとしたら今のような形でやりたかったんだけれども、当然それは今不動産として売買する想定しかされていなかったから、そこに少しでも売りやすく利益をやろうとすれば、先ほど言った減損会計みたいなのを無理無理くっつけてやったからおかしくなった。元々、もうちょっと竹中さんというのが優秀だったら、ちゃんと我々に気付かない中で全部売り抜けているわけですよ。まさに、そういう意味でしりぬぐいをさせられているのが西川社長だと、私はそういう認識なんです。  そういうことからして、竹中さんがここに出てきて答弁をしない、まさしく逃げ回っている、私は逃げ回っているとあえて今言わせていただきます。なぜなら、あの人は国会議員であったわけですから、大臣もやった人ですから。民間の西川社長がここまで来て一生懸命やられているのに、何で国会議員であり大臣もやった人間が出てこないのか、私は許せない。  まさにその件について、西川社長、まあ少しは出てきてもらって竹中さんしゃべってもらいたいなと思うかどうか、ちょっと簡単に。
  125. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) 竹中元大臣に関しましては、私からコメントは差し控えさせていただきます。やはりお仕えした大臣でございますので、私ごときがとやかく言う立場ではないと存じます。
  126. 大島九州男

    ○大島九州男君 まさしく、やっぱり西川社長を私が信頼するのはそこですよ。それはなぜかといえば、磯田頭取ですよね、あの頭取からやっぱり目を掛けられて一生懸命頑張った西川社長、いいですか、この郵政がハゲタカファンドや外資に持っていかれるなら、お世話になった三井住友に少しでも利益があるようにと考えるのが普通ですよ。いや、私はそうなんです。だって、そんな変に売却されて、同じ何かアメリカかなんかに、外資に持っていかれちゃうんであれば、それならお世話になった三井住友に少しでも利益があるように、そういうふうに流れていくのが僕は当然だと思う。だから、その仕組みをつくって、すべてそういうふうな流れに持っていかざるを得ないようにした竹中が私は悪いんだと、まさにそういうことなんですが、時間がちょっとあれですけれども、大臣どうぞ。
  127. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) 含蓄もうんちくもあるお話をたっぷり聞かせていただいたという思いで、そういうような大島委員のような見方もあるんだなと、またそうやって解釈するとある程度分かりやすくなることもあるなと、こう思います。
  128. 大島九州男

    ○大島九州男君 三分残していただきました。  正直言いまして、私は、この郵貯、簡保の問題についてはまだまだ復活して生き返る、そういったお時間をいただいているわけです。だから私は、はっきり言って、ここで法律を変えて、西川社長に本当に立派な銀行に仕上げていただきたい。そして、立派に立ち直るだけのものがあるわけですよ。だから、国民はやはり自分たちが幸せになるために、まさにそういった思いで小泉さんに投票したんです。しかし、小泉さんはそんなことを考えていなかった。  だから、私は、今度、この次の総選挙でどうなるか分かりませんけれども、やはり国民はもう一度あの郵政民営化がどうだったのかということをしっかりと検証していただいて、そして自民党の先生も我々も、今回、みんなが当選してきたらみんなでこの法律変えて、そして西川社長にまた私は、本当の銀行として、そしてこれが日本、世界にしっかりと冠たるゆうちょ株式会社になれるように是非一緒にやっていただきたいということを御期待を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  129. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 済みません。ちょっと佐々木専務執行役がまだ御着席でないようなのですが。ちょっとお待ちください。  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  130. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 速記を起こしてください。  ニシムラ剛太郎君。
  131. 吉村剛太郎

    ○吉村剛太郎君 吉村です。
  132. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 吉村剛太郎君。済みません。申し訳ございません。申し訳ございません。失礼をいたしました。
  133. 吉村剛太郎

    ○吉村剛太郎君 委員長から名前を間違えられるということは私も情けないなと、それほど知名度が低いのかと大変がっかりをしておりますが、心を奮って質問もさせていただきたいと、このように思っております。  今日は、大臣、本当に長時間お疲れさまでございます。また、西川社長、大変御多忙の中にこういう委員会へ御出席を賜りましたこと、心から感謝を申し上げる次第でございます。  今日は午前中、参考人の方々をお呼びしまして、いろいろと基礎的な論点、さらには質疑もあったわけでございまして、大変参考になりました。また、午後からは、長谷川先生、大島先生、それぞれの切り口で質問をされたわけでございまして、それぞれ一つの問題に対してもいろいろな切り口があるなと、そしてこういういろいろな切り口から論ずるということがまた大変有意義であるなと、こう感じておる次第でございます。  私は、今まで余り論じられていない企業の企業風土といいますか、そういう切り口から大臣並びに西川参考人にお聞きをしたいと、このように思っております。  国でも地方でもまた企業でも、それぞれ長い年月の間に積み重ねたそれぞれの風土というものがあります。企業でもそうですが、企業風土というものがあるわけでございます。それは長い年月の積み重ねの上にでき上がるものだと、このように思っておる次第でございまして、それだけに郵政に関しましてお手元に資料を、限られた時間でございますので簡単に、資料を差し上げていると思いますが、郵便の歴史というのはお手元にありますか、大臣の方。ちょっと事実の間違いがあってはいけませんので、一ページ目、これは特に事務方に確認した方がいいのかも分かりませんね。  郵便の歴史、近代国家の基礎となる通信機能の整備、これは私なりに郵便の歴史をひもといて簡単に作ったペーパーでございます。  一八七一年、郵便の開始。一八七三年、郵便事業を政府が独占。一八七五年、郵便貯金の開始。一九〇〇年に郵便法の制定。それから一九一六年、簡易生命保険の開始。一九三三年、通信事業特別会計制度、ここに特別会計が入ってきたわけですね。それから、戦後になりまして、一九四七年、郵便法の制定。目的は、安い料金であまねく公平にサービスを提供するということになっております。そして、一九四九年に郵政事業特別会計の創設ということになり、二〇〇七年に郵政が民営化になったということでございました。  この骨格をつくりました郵便局は、その下の囲みの中に、一八七一年、新式郵便創業で郵便取扱所と郵便役所、この郵便役所というのが今で言う普通局ですね。それから、一等から五等までをつくりまして、一八八六年に一等、二等、三等となりました。この三等郵便局が俗に言う特定郵便局になるわけで、一、二等がそのまま普通局という形になり、二〇〇七年の民営化によりましてすべてが一応直営という形になったという歴史を私は今ひもといたわけでございますが、事務方で結構ですが、この事実関係はこれでようございますか。
  134. 吉良裕臣

    ○政府参考人(吉良裕臣君) ええ、間違いございません。
  135. 吉村剛太郎

    ○吉村剛太郎君 そこで、次のページ、ちょっと御覧いただきたいと思いますが、創設時の、ここからが本論に入ると思いますが、郵便事業を始めるに当たりまして、国としては当然近代国家としての通信のインフラを整備しなければならないということですが、誕生当時の明治政府、それほど財政的にも豊かではないということで、郵便役所とは別個に郵便取扱所、そして郵便取扱人を選任したと。これは、各地の素封家、名望家の信用を利用して、立ち上げの段階では若干の手当はあったんではないかと思います。しかし、それではとても十分ではないという中ではございますが、国の責任として、このインフラを整備するために、官員に準じる待遇を与えた、官職を与えたということですね。  そして、歴史の流れの中で、先ほど申しました三等郵便局等々ありまして、判任官と、米印がありますが、判任官、これは官職ですね、そういう位置付けをしまして、そういう中で、明治の当初、そういう地域の素封家、名望家はその官職、官に準じるといいますか、官職を与えられたということがまさに我が家の名誉だという思いで地域の中核となって活動をしたということでございまして、若干の手当はあったかどうかは知りませんが、それぞれの自宅を開放してこの郵便取扱所を運営していったと、むしろ持ち出しで運営をしていったということから始まって、後世の特定郵便局になっていったという歴史がございます。  そういう中で、私は、この二ページ目の表題に書いております特定郵便局制度、NPO的な社会貢献から発展したという見方をしております。まさに国が公費を投入してこのネットワークを作るのではなくて、そういう各地の名望家の力を借りて、そして官位を与えて、そして、その人たちの信用を活用しながら各地に郵便取扱所をずっと全国的にネットワークをつくっていったという歴史。  したがいまして、そもそも郵便事業の骨格でございます特定郵便局のネットワークというのは、この特定郵便局が中核であります。普通局その他簡易局もありますが、その郵便事業の骨格をつくったのがこの特定郵便局のネットワーク。それはそもそも、何といいますか、利益を追求というよりも、通信網の整備と、そして先ほど歴史をひもときましたように、貯金、保険、これをあまねく提供するという使命に基づいてできたネットワークだと、こういう認識を私は持っておりまして、そもそもが国のお金はほとんど入っていないというか、ほぼゼロだろうと。いわゆる特定局の皆さん方のそういう使命感によってずっと培われてきたまさにNPOだという認識を私は持っておりますが、大臣の御意見をお聞かせいただきたいと思います。
  136. 鳩山邦夫

    国務大臣鳩山邦夫君) 日本郵便制度歴史について今お話をいただきましたけれども、私はいつも申し上げておりますように、郵便、これは三事業すべて含めてでございますけれども、国民の絶大な信頼、それも歴史に基づく信頼というのがそこにあった。そこで貯金も行われ、簡易生命保険も行われたということでございますから、これは、私は郵政の文化郵便文化ということをいつも申し上げているわけで、とりわけそこに生まれた、今御講演をいただいた三等郵便局の局長さんたち、特定郵便局長さんたちは、まさしく先生が今お話をされましたように、最初、明治五年に各地の名望家が、いわゆる自分でもうけるということではなくて、名誉としては官吏としての立場をもらったということではありましょうが、いわゆる地域で最も信頼される方が、それこそボランティア的な意味で特定局長さんになっていかれた歴史だろうと。  したがって、日本の郵政文化の中核にはいつも郵便局長さんがおられた、とりわけ特定郵便局長さんがおられた。その方々の存在抜きにして日本郵便歴史を語ることはできないし、今後の郵政のありようもそうした方々の、もちろん今は特定局長という制度はありません、全部直営郵便局でありますが、特定局長さんからいわゆる郵便局長さんに今もなっておられるわけで、そういう方の存在と、そうした方々が築き上げた郵政文化というものを無視して郵政民営化後の将来の郵政を語ることはできないと、こういうふうに基本的に考えております。
  137. 吉村剛太郎

    ○吉村剛太郎君 ありがとうございます。  そして、そういう特定局長さんたちの努力と同時に、地域の方々がやはり協力をしたんですね。そういう中からこのネットワークがずっと全国に根を張り巡らせるようになったんだろうと私は思い、今大臣がおっしゃいましたように、この郵政事業を語るときに、特定局長さん、特定局のネットワークを語らずして語ることはできないであろうと、同じ認識に立っておる次第でございます。  そういう中で、そこに培われた企業文化というのを、これについては、西川社長さん、どのような思いで今そのトップに立っておられるでしょうか。
  138. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) お答えいたします。  全国に展開します郵便局ネットワークは、郵便、貯金、保険というサービスを地域の皆様に提供し、地域になくてはならない存在ということになっております。そして、何よりも信頼度が大変高いということでございます。よく私引き合いに出すんですけれども、野村総研さんが一万人アンケートというものを行っておられますが、そのアンケートによりますと、病院に次いで信頼度の高い存在でございます。学校や、あるいは警察、自衛隊、これよりも信頼度が高いというアンケート結果でございます。  郵便局株式会社等関係法令におきまして、郵便局ネットワークの水準維持ということが私どもに義務付けられておりますので、地域の協力も得まして、この郵便局ネットワークをきっちりと維持してまいりたいと考えているところでございます。
  139. 吉村剛太郎

    ○吉村剛太郎君 社長もそういう認識を持っておられるということは、大変私も心強い限りでございます。  そして、その特定局長さん及び職員、そして地域の住民の方々の協力によりまして、ずっと郵政事業というのが中核となって特定局のネットワークで支えられてきた。で、そこに積み上がってきたいろいろな財産がございます。今東京でも建て替えようとしておりますし、かんぽの宿なんかもみんなの努力でできた財産だと思いますね。  そういう認識に立ったならば、先ほどかんぽの宿の売却問題等々、これは国民からの預かり物なんです。僕は国有財産という言葉は使いません。国民の財産、国民の財産なんです。先ほど私はなぜ歴史をひもといたかといいますと、そういう歴史の中で培われた、積み上がってきた国民の財産なんです。国庫はまずほとんど投入されていないんですね。みんながつくり上げた財産なんですよ。これを、民営化になった、我が社のものになったというだけで、それを勝手にとは申しませんが、あのような、今日いろいろと指摘されたような形で売却をされるということがあってはならないと、私はそのように思う次第でございます。  いろいろと、取り下げるその他の話がございましたが、いろいろ指摘された中で、もう一度社長、この点について、国民の財産、国有財産だとは言いません、国民の財産という御認識はお持ちだろうと思いますが、もう一度、確認のために御答弁をいただきたいと思います。
  140. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) 確かに、先生のおっしゃる国民の財産という認識を一層強めなければならないと考えております。したがって、今度の売却案件は白紙撤回をさせていただいたわけでございますが、今後の対応につきましては、私どもに設けました第三者委員会での御議論を経まして、きちんとした考え方、改めて考え方とかあるいはルールを設けてまいりたいと、こう考えているところでございます。  法律上、民営化後五年以内に譲渡又は廃止ということが義務付けられておりますので、また新たな譲渡方法などを考えなければいけないわけでございますが、当然のことながら、各自治体への御説明あるいは打診ということをやらなければならないと考えておりますし、もう一括譲渡というのは、まだこれ結論出すのは早いわけでございますけれども、私は個人的には難しいなという認識を持っておりまして、個別に譲渡あるいはグループで譲渡ということを考えてまいらなければならないかなというのが今の私の考え方でございます。
  141. 吉村剛太郎

    ○吉村剛太郎君 ちょっとまたその話に戻りたいと思いますが、社長、あえて通告はしておりませんが、全特会歌という歌、御存じですか、全特会歌。
  142. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) 私、毎年、全国特定郵便局長会の総会に出席をさせていただいておりますが、たしかそこでその全特会歌が合唱されるのを聞いた覚えがございます。
  143. 吉村剛太郎

    ○吉村剛太郎君 ちょっと歌の文言を言いますと、「流氷きしむさい果てに 炎熱もえる南国に 文化を拓く魁けと」、そして、「ああ全特に使命あり 使命あり」とあるんですね。これは、私も何度も全特の会合出たことありますし、必ず君が代を歌ってこの歌を歌うんですね。こんな環境はありませんよね。財務省理財局の歌なんてありますかね、大臣。ないですよね。(発言する者あり)主計局の歌ある。ないでしょう。官から民へということで民営化になったけど、そもそもこの郵政事業というのはNPOである特定局長さんたちで支えられてきたんですね、これ百三十年間。それはこの歌に、この全特会歌の文句にもう集約されているんです、使命ありと。  これは社長、利益を上げようなんて何にも歌ってないんですよ。利益を上げようなんて何にも歌ってないんです。これがこの郵政事業の文化なんですね。この中核を成した二万、簡易が約五千、二万の特定局の組織というのがずっと育ってきた。そして、企画や管理は役所がやったと。  そして、この次の三ページ目、御覧ください。ずっと郵政省時代も、さっき言いましたように、特別会計制度がスタートしまして、郵政省の大臣官房、郵務局、貯金局、簡易保険局、これ全部特別会計で養われていたんですよ。だから、この中に郵政省出身で郵便事業に携わった人、後ろの方にいるのかどうか知らないけど、国家公務員、一般会計からじゃなくて特別会計で養われてきているんですね。  だから、郵政事業というのは、まさにNPOが中核となって、職員の方々、地域の方々が協力してでき上がった、先ほど何度も言いましたように、国民の財産なんです、国民の財産なんですよ。それが、勝手にとは申しませんが、ずさんな形で売却されるというようなことは、これは国民が許さないと、私は国民が許さないと思うんです。  今日は三人の参考人の方々がお見えになりまして、東谷さんという方は、事実ですから申します、竹中平蔵、西川善文、宮内義彦三氏のお仲間資本主義ということをおっしゃっております。これが正しいかどうか知らないが、国民の一部にはこういう疑念を抱いているということ、こういう言い方をされているということは実は事実だろうと、このように思っておりますが、こういうのは大臣、お耳に入っておりますか。
  144. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) お仲間資本主義というのは、ちょっと言葉で実は聞いたことはありました。何かに書かれた方がおられたと思いますが、中身は読んでおりません。  ただ、先ほどから吉村剛太郎先生が、日本の郵便あるいは郵政の歴史を文化史的に議論をされて、半ばその結論としてボランティア的な、NPO的な存在がそこにあったと、こういうふうにおっしゃったわけでございます。それを、何というんでしょうか、効率絶対主義と言えばまだいい方で、むしろ金で金を生もうとするバーチャル経済というのか、金融の世界にニューフロンティアを見出そうとするアメリカ流の考え方というんでしょうか、会社といえば常にMアンドAかTOBばっかり考えるという、実物経済、実体経済、物づくりでなくて金で金をつくるという、そういう金で金をつくることができたやつが英雄だみたいな、そういう非常にかさかさした、日本のしっとりとしたウエットな文明と相反する人たちがいて、その強い影響の中で竹中さんのような方が日本人らしからぬ発想をしていろいろと動き回っていたと。まあ地雷説もありましたけれども、地雷を埋めたかどうかは別にして、私は日本の一番いい文明、郵政の持っている一番いい文明に最も異質な人がひっかき回したという、そんな傷跡を感じます。
  145. 吉村剛太郎

    ○吉村剛太郎君 まあ、竹中さんは何か大臣をばかだと言ったんですか、あなたはばかじゃないよ。いやいや、冗談抜きにしまして、そういう感覚をこの所轄である大臣、総務大臣が持っていただくということ、これはある意味では日本人が失ってはならないことだと、このように思っております。  余りにもこの数年間、マーケット主義、新自由主義経済といいますか、これがはびこり過ぎて、大臣がおっしゃいましたように、金をもうければそれが英雄だと、偉いんだという発想は、これは長続きは私はしないと思います。日本の文化というのは、いずれそういうものに対する拒絶反応というのを必ず示すであろうと、このように私は確信をしておる次第でございます。先ほど、大島さんですか、一生懸命げた職人として働く父の姿を見てそれに感動する、みんなそういう世の中になっていかなければならないと、このように思う次第でございます。  ただ、特定局の皆さんが今日まで背負ってこられた役割、功績といいますものを私は高くは評価しますが、美化はいたしません。この間にいろいろな不祥事もあったのは確かでございまして、民営化を契機によりよい企業体に持っていかなければならない、このように思っておりますが、さあ、機能分割の形でそういうことを、伝統を守りながら社会性とそれから企業性の二つを追求するということが可能かどうか。  今、西川社長はこの日本郵政のトップに立っておられます。そして、その中核を成した特定局長さんの皆さんは、社長の部下かもしれないが、この皆さんは独自の文化を持っているんですね。さっき言いましたように、会合のときに歌を歌って、全特の歌を歌って、使命があるんだということをずうっと伝統として持ち続けてきた方、この存在は、私も民間でサラリーマンをしましたが、社長にとっては余り面白くないんではないかと思うんですよ、こんなのが中核にあるというのは。企画立案はかつては郵政省時代は国がやっておって、しかし実態、運営はこの特定局長さんたちが相対の商売その他をやってきたんですね。そういうのが厳然と残っておるというこの組織の上にぽんと来られた。  公社時代の生田さんも恐らくこれは大変悩まれたと思うんです。恐らく相当邪魔だなという感じを持たれたんではないかと思うが、しかしこれが培ってきた企業の文化なんですよ。これがエネルギーなんですよね。そして、このネットワークが財産なんですよ。そして、使命ありと歌を歌う特定局長さんたちの個々の心意気というのが大変な資産、財産なんですね。これを活用するという思いでこの郵政事業民営化ということにやっぱり取り組まなければならないんではないかと思いますが、大臣並びに社長の御意見をお聞きしたいと思います。
  146. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) 吉村先生おっしゃるとおり、やっぱり郵便局のネットワーク、そしてユニバーサルサービス、地域のいわゆるゲマインシャフトの中心というんでしょうか、精神共同体の中心にあるような方々が郵便局長をお務めだったと。そうして生まれ、息づき、歴史を刻んできた郵政という文化、それが四分社化したわけでございまして、これは事業会社と局会社が別になったことで、それはいろんな問題点も浮かんできております。  ですから、事業会社と局会社をまた一緒にしたらどうかという意見はいろいろと述べられることがあって、私もそれは選択肢の一つだと申し上げたところ、竹中平蔵さんという方は、新聞に書いてありましたが、事業会社と局会社が一緒になったら郵政の九割か何か一緒になって巨大な郵政利権の復活だと書いてあった。何が利権なんですか。一生懸命事業会社や局会社で働いている方々が一緒になると利権だって言うんですよ、彼は。もうおよそまともな日本人の感覚ではないとしか言いようがない。  だから、それはいつも申し上げておりますように、今後の議論の中で最終的には国会がお決めになることでございますから、少なくとも光と影を見詰めて見直しをしていく中で、会社形態というのも聖域ではないというふうに申し上げております。  また、十年たって経過期間が経過したときに、貯金会社とかんぽ生命は、もし完全に株式を日本郵政が一〇〇%売却をしたら糸の切れたたこになるわけです。純粋な民間会社になって、これは制御が利かないものになる。制御が利かないときに、この営々と築き上げてきた郵便局ネットワークと金融二社の関係がドライなものになったときに、これは一番貴重なものが破壊されるおそれがあるので、その辺も含めて、すべては見直しと検討、結局は国会の皆様方に私も含めて結論を出していただくと、こういうことだろうと思います。
  147. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) 先ほどもお答えの中で申し上げましたように、郵便局というのは国民の皆様から大変高い信頼を寄せられている、そして安心感を持っていただいておるということでございます。これは民営化まで公の機関という存在であったがゆえに安心、信頼が寄せられたという面もあるいはあったかもしれません。しかし、これは民間会社といたしましても、国民の皆様から寄せられている安心、信頼というものを守っていかなければならない。このために、我々も含めて、ネットワークの維持、あるいはユニバーサルサービスということも加えまして、精進、努力をしてまいらなきゃならないと考えておるところでございます。
  148. 吉村剛太郎

    ○吉村剛太郎君 今まさに我が国の社会は地方分権という方向に進んでおります。地方分権にはまさに光と影の部分もあろうかと。これを、何といいますか、ただただ地方分権分権という形で進めば、やはり過密過疎という問題も起きてくるんではないかと、このように思います。  そういう中で、やはりへき地、離島、そういう中に郵便局があるということがどれほど地域の住民の方々にまさに今おっしゃった安全、安心という気持ちを与えるかということは、私は計り知れないものがあろうかと、このように思います。当然、へき地の局では採算は合わないと思います。また、コンビニにするとかしないとかいう話もありますけれども、コンビニも置かないようなところに郵便局はあるんですね。地域のお年寄りがこつこつと歩いて貯金を引き出したり預けたり手紙を出したりしている。これがまさに先ほど言いました我が国の文化だと思うんです。特に、今申しましたように、地方分権の時代にはなくてはならない存在だろうと、このように思っております。  したがいまして、そういう社会性、それと企業としてのやっぱり今までの郵政事業の在り方が良かったかというと、これはいろいろと反省しなければならない点もあろうかと思いますが、そういうものも踏まえて、立派な企業体といいますか、にやっていかなければならないその責任を是非果たしていただきたいと同時に、分割した形でそれができるかどうかということに対して私は非常に疑問を持っております。  私もサラリーマン生活で似たようなことをやってまいりました。基金、社会・地域貢献基金ですか、何兆か積むと言っておりますが、これは非常に考え物でして、インセンティブにはならないんですね、細かいことは申しませんが。そういう中で、やはりどうやっていけばいいか、これは大臣も社長もよく話し合っていただいて、今の機能分割がいいか悪いかというのは我々も検討をしたいと思っております。そういうことも含めて、是非お二人、また役所と日本郵政、大いに話合いもしていただきたいと、このように思っております。  最後に、先ほどからかんぽの宿の売却についていろいろありました。そして、大臣からも行き過ぎたマーケット主義というようなことに対する批判のお言葉もありました。まさに私もそのとおりだと思います。  アメリカは、オバマになりまして、やはりそういうものに大いに反省をしておりますね。ここにオバマの演説があるんですよ。ちょっと原文で、一部だけですから読ませていただきますと、「Our economy is badly weakened, a consequence of greed and irresponsibility on the part of some,」。これ、日本語で言いますと、グリードというのは強欲、それからイレスポンシビリティーというのは無責任。こういうのがいたからアメリカの経済は駄目になったんだということをオバマは言っておる。そして、反省しようじゃないかということを国民に呼びかけているんですよ。  まさに、この郵政の簡保の売却を見たときに、強欲と無責任というような批判を受けないようにきちっとした処理をしなければならないだろうと、このように私は思っておりますが、最後に、大臣と社長に御感想をお聞かせいただきまして、終わりたいと思います。
  149. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 時間も来ておりますので、端的にお願いします。
  150. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) もう先生おっしゃったとおりの方針で、きちんとかんぽの宿の問題は対処してまいります。
  151. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) 先生の御指摘をよく踏まえて対応してまいりたいと存じます。
  152. 吉村剛太郎

    ○吉村剛太郎君 終わります。
  153. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。  今質問に立たれた吉村先生の資料の一番最後に新聞が添付されておりますけれども、人のを使わせていただくといいますか、せっかくでございますので。かんぽの宿、総務省から改善命令ということで記事が出ております。「「出来レース疑惑」素通り」とかいう表現がございますが、この論者、真っ当な指摘だということと、それから、民間の視点から見ると違和感がある、政治的意図が見えるというような両方の論者が紹介をされているところでございます。  資料を精査した上での改善命令だということで認識をしているわけでございますけれども、私もこの十六項目ですか、問題点、精査、分析結果をざっと読ませていただきました。この一つ一つの契約、どちらが優越的な地位にあるのか分からないような、契約条項を一つ一つ作るにしても、その契約当事者の立場によっていろんな文言を使い得るわけでございますが、ここに指摘されているような、何かオリックス不動産様に買っていただくような、そんなような印象を私は受けました。  ともあれ、不動産売却等に関する第三者委員会ということでしっかり議論をしていっていただくわけでございますが、日本郵政として、今回の指摘をこの第三者委員会、どういう形で反映させていかれるのか、所見も含めて西川社長の御答弁をいただきたいと思います。
  154. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) 去る四月三日、当社は、総務大臣から、かんぽの宿等の譲渡に関しまして、一、国民共有の財産に対する認識について、二、入札手続等の公平性・透明性について、三、企業統治について、四、個人情報保護について、の四点についての改善、是正に必要な措置を早急に講じることを命ぜられ、また、講じた措置について六月末までに報告するとともに、その後の措置状況を当分の間、四半期ごとに報告するよう求められました。  当社としては、この命令を大変重く受け止めておりまして、改めるべきは早速改めてまいりたいと考えております。  また、これも先ほど触れたことでございますが、現在、当社に設置した不動産売却等に関する第三者検討委員会におきまして不動産売却等についての基本的な考え方の検討を行っているところでございまして、同委員会の議論等も踏まえて、指摘事項についての改善、是正に必要な措置を早急に講じて、また、講じた措置について期日までに総務大臣に報告することといたしたいと考えております。
  155. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 それで、この改善命令とともに総務大臣談話というのが記者会見でなされたようでございます。  先行の吉村先生の質問の中で、郵便の歴史ということで私も改めて勉強をさせていただいたところでございますが、その総務大臣の談話の中で、最後のところ、これ、ペーパーでございますが、「地域に根ざした「郵政文化」の原点に立ち返り」という文言が入っておるんですね。  それで、これは、そうすると、「原点」という言葉がありますし、「郵政文化」って何を言っているのかよく分かりませんけれども、原点まで行くと特定郵便局のことまで立ち返っちゃうのかなみたいな、読みようによっては非常に難しいなと。「地域に根ざした」という言葉も入っていますが、このくだりは、総務大臣としてはどのような思いといいますか、趣旨を込めておっしゃっているのか、「郵政文化」という言葉の御説明とともに教えていただきたいと思います。
  156. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) 先ほど吉村剛太郎先生のお話を伺って、それに対して幾つか御返事を申し上げましたように、私は、日本という国は縄文文明以来の本来の共生の精神を最も強く持った国民なんだろうと。つまり、地球をどんなに破壊して何を地球から奪っても構わないという、そういう発想に基づく宗教も幾つかありますが、すべてのものに神を見るという神道的な考え方、あるいは山川草木悉皆成仏という、山も川も草も木もみんな仏性があって成仏するという仏教的な考え方、これは恐らく縄文以来の日本人の精神に最も根深く存在をしている。世界全体の中での日本文明の特徴というのはそこにあると思うし、そういう中から私は明治以降の郵政文化というのができてきたと。それは、その中心に特定郵便局長さんたち、先ほどの吉村解説によると、いわゆる三等郵便局というのから出てきたようでございますが、それが絶対の信頼をもって存在をし続けてきたわけでございます。  にもかかわらず、かんぽの宿の売却においては、地域というものに対して何の打診もしていない。まず、地方公共団体がこれを受け入れるかどうかと。この場合は、それこそ値段の問題というのは地方振興ということから見ればちょっと考え方は別になってくるだろうと思うわけでございます。あるいは、それぞれの地域の観光協会の方で、このいいお風呂を使って、この施設を買い取って頑張る人間はいないかと、そういう問い合わせも全くやっていないと。  そういう意味で、非常にアメリカ流のかさかさしたものが感じられて、郵政文化のにおいもなく、地域との連絡もなく事柄が行われたことに対して警鐘を乱打したものと御理解いただければ有り難く存じます。
  157. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 そこで、さきに、平成二十一年度の日本郵政の事業計画の認可に際して、かんぽの宿の黒字化を目指した経営計画を策定して六月末までに変更申請を行うことということを条件として認可になりました。そこで気になるのは、かんぽの宿が赤字になっている、この大きな理由の一つに人件費という形になっていると思いますが、黒字化のためには当然人員の適正配置が求められるのではないかというふうに思っております。  一方で、雇用の確保ということも非常に大事な点であるわけでございますけれども、雇用を確保した上で黒字化をどう達成していくのか、日本郵政にお伺いをしたいと思います。また、条件を付けた総務省にもこの点についてお考えをお伺いをいたします。
  158. 佐々木英治

    ○参考人(佐々木英治君) 今回の平成二十一年度の事業計画の認可に当たっての総務省の条件につきましては、これを重く受け止めているところでございます。  民営化後、私ども、飲食あるいは売店業務の直営化ですとか、あるいは調達コストの削減等、経営改善の取組を進めてきたところでございますけれども、今回の事業計画の認可に当たって覇気がないという総務大臣の御指摘もございましたので、更に経営全般にわたりまして聖域なく抜本的に見直しまして、黒字化を目指した計画を策定していきたいと思っております。  今、雇用の確保の御指摘がございましたが、これにつきましては、経営者として当然の責務というふうに考えておりまして、十分に配慮していきたいと考えております。
  159. 吉良裕臣

    ○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。  日本郵政からの事業計画の申請案では、赤字の解消幅が小さくて、積極的に黒字化を目指す計画というふうに評価できなかったものでございます。そのために、日本郵政株式会社の事業計画につきましては、黒字化を目指した経営計画を作成し、この計画を踏まえて本年六月末までに平成二十一年度事業計画の変更の認可申請を行うことという条件付の認可をしたものでございます。  日本郵政は経営改善による黒字化に向けて最大限の努力をしていただきたいというふうに考えております。
  160. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 郵政民営化が始まって一年半でございます。国民の目から見ると、かんぽの宿を中心に何かうさんくさいなと。だけれども、本来、利便性向上のために一生懸命やっているはずなのであって、新たな事業展開ということも考えていかなきゃいけないというふうに思っております。  そこで、この新たな事業展開について若干お聞きしたいと思っておりますが、先ほどもございましたコンビニ経営というのがございます。JPローソンですか、スタートしたようでございますが、現在の店舗設置状況、それから地域住民の評判等ありましたらお知らせください。日本郵政。
  161. 伊東敏朗

    ○参考人(伊東敏朗君) お答えいたします。  コンビニとの提携につきましては、公社時代から郵便局の場所を貸すという形で行ってきたわけでございますが、民営化になりまして、昨年の八月から首都圏で八店舗、ローソンと提携によりまして直営のコンビニショップを試行しているところでございます。  先生御指摘の評判でございますが、試行を開始いたしまして店舗の存在が徐々に地域にも浸透し始めてきておりまして、郵便局を利用したついでに買物ができて便利になったというようなお客様の声も広がり始めているところでございます。  今後のビジネス展開におきましては、更なる売上げの向上が課題であると認識しておりますが、郵便局らしい商品の充実等に積極的に取り組みつつ、こうしたビジネスモデルをしっかりと検討し、余裕スペースのある地方の郵便局への展開についても検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
  162. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 ただ、今のところ都市部を中心に展開されているようでございますけれども、いろんなものが買えるというのはむしろ過疎地域が意味があるのではないかと。長野県では、何か簡易郵便局を閉鎖したことを受けて、ローソンに簡易郵便局を委託したということがあるようでございます。  逆に、民間のコンビニでも出店できないようなところにある郵便局で日用雑貨を売るとか、そうしたら地域の方々は大変便利になるんだろうというふうに思いますが、今後の過疎地域の郵便局におけるコンビニ展開について社長の御見解をお伺いしたいと思います。
  163. 西川善文

    参考人(西川善文君) お答えをいたします。  過疎地域につきましても、一定の来客が見込めそうなところを選んでできるだけ展開をしてまいりたいと考えております。一律にというわけにはなかなかまいらないと存じます。
  164. 魚住裕一郎

    魚住裕一郎君 二年前に能登半島沖地震がありましたけれども、私、夜に能登半島をずっと走ったら真っ暗なんですよ。だけれども、そこで一軒だけこうこうと電気ついているのがコンビニでございまして、ああ、こういうところ本当に多くの人が来ているなというのは実感したんですけれども、やはりそういうことも考えていただきたいなと思います。  次に、がん保険。三月十九日にがん保険について、かんぽ生命が限度額に関する政令改正の要望を出しているようでございますし、また、大臣はこれはもう外国にとやかく言われる話ではありませんからねという、そういう発言もなさっております。  私も、かんぽ生命のがん保険販売、国民のニーズに沿うものであって、国民の利便向上のために郵政民営化として是非早期の改正を行うべきだと思っておりますけれども、改正に向けた今後のスケジュールについて総務省の方からお伺いをしたいと思います。
  165. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) スケジュールというのは事務方からお答えした方がいいかもしれませんが、三月十九日に株式会社かんぽ生命保険から郵政民営化法施行令の改正要望書が提出されました。これは、政令を変えてくれという要望は、がん保険の提供を行うに当たって限度額を、一千万円ですね、現在のとは別枠を作ってくれということでございましょう。  私は、WTOとかGATSとかいろいろあるんだと思いますが、基本的にそうしたことは守らなければいけないこととは思いますが、条件は満たしていると。満たしているというのは、かんぽ生命ががん保険を売るというのは、かんぽ生命の将来のためにもプラスだし、決して国際的に問題になるようなルール違反ではないと、こう確信をいたしておりますので、外国にとやかく言われる筋合いのものではないという、私独特のやや激しい物言いとなったものと考えております。  たまたま昨年、一年前に私、法務大臣というのをやっておりまして、そこで保険法、保険業法ではありません、保険法という、商法から保険法を独立させるというその法律をやらせていただいたわけでございますが、これはいわゆる生保、損保という分類でいうならば第三分野にがん保険は属するわけでございまして、現在第三分野でがん保険等はもう、企業名は言いませんが、アメリカの会社が圧倒的に強いという状況もございまして、これは日本の国にとっても決して名誉なことではありませんので、是非今後かんぽ生命ががん保険を販売し、そのシェアを拡大していけるように私は応援をしたいと思っております。
  166. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 次に、ペリカン便との事業統合についてお聞きをしたいと思います。  四月一日からJPエクスプレスという形になりますけれども、当初は四月一日から完全に事業統合する予定であったものが半年先送りというふうになったわけでございますが、この理由をお聞きしたいなと。  総務省は、特に郵便事業会社の事業計画の認可に当たって、事業統合に関する記述を削除、それから事業統合の具体的内容を報告せよと、そしてまた、事業計画の変更申請を行うことを求めているわけでございますが、総務省がこの修正あるいは条件を付した理由、目的についてお伺いをしたいと思います。  また、あわせて、日本郵政にはこのペリカン便との事業統合を行う目的、それからそれによって利用者はどういうサービスの向上が図れるのか、御説明をいただきたいと思います。
  167. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) 正直言って、私はそれがはっきりしないことに一番大きな問題があると思います。  というのは、こういうことを大臣として申し上げるのは責任ある立場か無責任か分かりませんが、やはりこういう仕事をいたしておりますと、いろんな方がいろんな意見を私におっしゃいますが、今一番要するに批判というか文句というか注意で多いのはこの件でございます。  つまり、JPエクスプレスという会社はできたんだろう、これから増資は、出資はするんでしょうと。しかし、ペリカン便とゆうパックと一緒になって、それで富士山の山頂まで届けるならいいですよと、JPエクスプレスが。絶対そういうことにはならないと。料金もしかも上がる、国民にとって利便性が低下して料金は上がる可能性もあると。それで、人口密度の高いところはJPエクスプレスが配達をするが、恐らく人口密度の薄いところは郵便事業会社が配達することになるんだと。いいとこ取りされちゃうと。JPエクスプレスという会社がいいとこ取りをして、何というか、逆に苦労多い仕事だけ郵便事業会社がさせられることに絶対ならないようにしなさいよというふうに厳しく言われることが度々あるものでありますから、よく調べてみますと、いいとこ取りされたら本当に郵便事業会社かえって非常にまずいことになりますから、そういう場合には抜群に高い委託手数料でもちゃんと取れるのかということですね。  それから、ゆうパックの方がペリカン便より若干安かったはずですから、これは安い方にそろえばいいけど、ゆうパックがなくなってJPエクスプレスになったら値段が上がったというのでは国民は納得しないというふうに思います。  もちろん、他の宅配便事業者との競争条件の問題もあろうかと思いますので、直ちに完全合体で一緒に営業をして、もうゆうパックもペリカン便もなくなって新しい何かに変わるというのをすぐ認めるわけにはまいりませんので、取りあえず出資することのみは修正認可という形で認可いたしましたが、今後の、今私が問題点として指摘したようなことをきちんとできるかどうかという返事をもらわない限りはそれ以降の認可はできないと、こういうふうに考えております。
  168. 伊東敏朗

    ○参考人(伊東敏朗君) ただいま大臣から御指摘をいただいたとおりでございまして、郵便業務への影響、それから顧客利便性の確保、それから公正競争の確保と、大きく大臣からも御指摘がございました。そういう条件を踏まえて計画を練り直しまして、認可申請を今後行うということに現在至っているわけでございます。  私どもの計画、まだそういう意味では十分総務大臣、総務省の御理解を得ていないわけでございますので、今御指摘されました点を中心にいたしまして、早急に御指摘に沿う事業計画を作りたいというふうに考えております。  元々こういうことを計画した目的はという先生からの御指摘がございました。それから、具体的な計画がどうなっていたのかという御指摘もございました。今現在、私どもが考えております、あるいはこれまで考えてきたことについて若干、先生からの御指摘について申し上げたいと思います。  目的につきましては、公社になりまして、ゆうパックのシェアを増やすということで全体の宅配業の中の一〇%、ターゲット10ということでやってまいりましたが、現在、最初は非常に伸びも良かったんですけれども、やはり宅配全体の競争も非常に激しいという中で、今八・数%ぐらいのシェアになってございます。したがいまして、このまま単独で一定のシェアを確保するというのはやっぱりなかなか困難だろうということで、ペリカンと統合することによってこの業界の中で一定のシェアを確保していきたいということが一つの目的でございます。  当然のことながら、その結果、お客様への、先ほどの大臣からの御指摘の料金も含めまして、利便性が損なわれるようなことになってはいけませんので、当然そこも考慮しつつ、それから、全体の事業の効率性を考えた場合に、都市部は非常に効率的に物が集中するわけでございますけれども、どうしても過疎地に行きますと集約密度が低いということから、郵便事業会社との提携ということも計画の中では考えたわけでございます。これもまた大臣から御指摘ございましたように、その場合に郵便事業への影響というものも当然大きな課題として認識しているわけでございますので、それも先ほどの御指摘を踏まえて対応していきたいと考えております。  宅配統合ということで、ペリカン便とゆうパックは同じ宅配ではあるんですけれども、やはり民間で行ってきておりますいろいろなシステムとか体系と、私どもの場合は、ゆうパックとそれから一般の手紙、はがきを一緒にやってきているということに伴う、そこから出てくるシステム、これを一緒にするというのが本年十月一日の完全事業統合目指して行っているわけでございますけれども、四月一日にまず移行してということも当初考えたわけですが、やはりシステムが完全に統合できていないとかえってお客様に御迷惑を掛けることになるんじゃないかということで、完全統合を半年ずらしたというのが元々の計画でございます。  いずれにいたしましても、総務大臣からの御指摘を踏まえまして早急に御理解いただけるような事業計画を策定してまいりたいと考えているところでございます。
  169. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 次に、国際物流といいますか、国際展開についてお伺いしたいと思います。  あの民営化の議論のときに内閣官房の準備室、採算性に関する試算という中で、中長期的には郵便事業会社の売上げの二割が国際業務になるというふうに想定されていたところでございますが、本年の事業計画を見ますと、売上高が前年度比九・四%マイナスですか、の百二十六億円、また国際物流業務が三・六%増で五十八億と、国際業務全体で売上げが一割程度ということのようでございます。  郵便事業を取り巻く環境は本当に厳しくなる中で、経営安定のためには国際展開の推進拡充が不可欠だというふうに思っておりますけれども、今後、国際展開に向けて日本郵政の取組方針、また決意というものをお伺いをしたいと思います。
  170. 伊東敏朗

    ○参考人(伊東敏朗君) 先生御指摘のとおりでございまして、私ども、民営化されまして、民間企業としての経営基盤の確立とそれから利便性の向上、この二つを当然のことながら大きな目標として取り組んでいくわけでございますが、その際に、国際物流というものが大きな特に新規事業として重要な位置付けを持っているのかなという認識でおります。  これまで経験の全くない分野でございますので、いきなり世界全体をというわけにもまいりません。したがいまして、今先生から御指摘いただきました国際物流、二十一年度の売上げ計画五十八億円ということで掲げておりますのは、特に中国、アジアを中心といたしました物流ニーズにこたえるために、昨年の七月に山九と一緒にJPサンキュウグローバルロジスティックという会社をつくりました。ここを中心にいたしまして、昨今非常に経済状況も厳しいわけでございますけれども、国際物流をまず第一歩を踏み出して、今年度、二十一年度は本格的な取組をしてまいりたいなと思っているところでございますけれども、当然のことながら、私どもの強み、国内郵便のネットワーク、それからこれまで行ってきました国際郵便、特にEMSというのがございます、こういったものとうまく併せながら強みを出していき、事業の先ほど申し上げました基盤の整備と併せまして、利便性の向上にも努めていきたいと思っておるところでございます。
  171. 魚住裕一郎

    ○魚住裕一郎君 もう質問終わりますけれども、郵政民営化、やはり国民の利便の向上というのが大きな目的だったと思っておりますし、また、今問題になっているかんぽの宿にしてもやっぱり国民の視点から見てどう映るのかというのが非常に大事かと思っております。また、必要な認可等についても、総務省においても国民の利便向上、国民の視点という観点から是非御判断をいただきたいというふうに思っております。  以上、質問終わります。
  172. 山下芳生

    ○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  今日は、かんぽ生命の保険金未払問題について質問をいたします。  まず、会計検査院に伺いますが、会計検査院は、昨年十月三十一日、かんぽ生命社長あてに「保険金等の適切な支払について」との意見を表示しておりますが、そこで示されている保険金等の未払についての検査の内容と結果、会計検査院の意見について簡潔に説明いただけますか。
  173. 真島審一

    ○説明員(真島審一君) お答え申し上げます。  会計検査院は、合規性等の観点から、株式会社かんぽ生命保険におきます十八、十九両年度の保険金等の支払が適切に行われているかに着眼して検査いたしました。  その検査の結果でございますが、お尋ねの未払となっている事態についての指摘について申し上げますと、支払事由が発生しているのに保険金等の受取人からの請求がなく未払のままとなっている契約が二百三件、保険金等の額が一億四千四百九十二万円見受けられたところでございます。  会計検査院は、支払事由の発生が把握できる場合は、株式会社かんぽ生命保険におきまして、保険金の通常払い時において同一被保険者のその他の保険契約を調査したり、年金保険契約に係る死亡還付金について支払案内書を送付したりするなど、情報システム上のデータを基に効果的な請求勧奨を行うことができる事務手続を検討するよう、会計検査院法第三十六条の規定により意見を表示したものでございます。
  174. 山下芳生

    ○山下芳生君 サンプル調査しただけでも、簡易生命保険においても支払うべき保険金が未払となっていたということが明らかになったわけです。  これは、二〇〇五年あるいは二〇〇七年に民間の保険会社で不適切な不払が発覚しまして大きな社会問題となりました。金融庁から業務停止命令を受けた生保や損保も多数出ました。これは重大な問題です、保険金の未払、不払というのは。かんぽ生命は会計検査院の指摘を受けてどのような対策を取りましたか。
  175. 山下泉

    ○参考人(山下泉君) ただいま会計検査院の方から御説明のありました前回検査における指摘事項、支払処理時の他保険契約の有無の確認と必要な支払請求勧奨を行っていないという点につきましては、御指摘を踏まえまして、それぞれの問題解決に必要なシステム対応や事務フローの見直しを講じまして、是正を図ってまいりました。  私どもといたしましては、今回御指摘いただいたような問題を解消し、適正、迅速な保険金等の支払が確実に行えますよう、引き続き支払管理体制の高度化に全力を挙げて取り組んでいきたいと考えております。
  176. 山下芳生

    ○山下芳生君 かんぽ生命保険の保険金未払問題というのは、今会計検査院から指摘を受けた問題だけではないんですね。二〇〇七年五月二十三日、当時、郵政公社総裁だった西川社長は、簡易保険の保険金等の支払点検の実施についてとする記者会見を行いまして、公社期間中の二〇〇三年度から二〇〇六年度に支払漏れがなかったか点検すると発表されました。  点検の規模は千二百万件を超える見通しで、一年半から二年掛けて点検するとお述べになられましたけれども、既に一年半は過ぎて二年になろうとしておりますが、点検はどこまで進みましたか。
  177. 山下泉

    ○参考人(山下泉君) ただいま御指摘いただきましたとおり、平成十九年五月二十三日に、日本郵政公社として公社期間中の平成十五年四月から十九年九月の間に保険金等の支払処理を行った事案を対象として点検を実施する旨公表いたしております。この支払検証につきましては、民営化に伴いまして郵便貯金・簡易生命保険管理機構の業務とされておりますが、同管理機構より委託を受けてかんぽ生命が支払検証の実務作業を進めております。  この作業は、今御指摘のとおり、大変膨大な規模になっておりますことから、電子化、システム化の上、点検作業に取り組んでおります。具体的には、千二百五十万件に上ります関係書類をすべてスキャナーを使いましてイメージ化した上で必要な情報のデータ入力作業を実施しまして、この入力データに基づいて、新たに構築しました専用の支払点検システムを用いた機械点検、機械点検の結果、機械では判断できない事案につきましては派遣社員による点検、派遣社員では判断できない事案につきまして支払審査ノウハウを有する社員による詳細点検、そういった形で、システムと人手を併用した重層的な点検を実施しております。  私どもといたしましては、お客様への適切な御説明と確実なお支払等の実施を第一義としまして、対象契約の特定、問い合わせなどお客様への対応体制の整備に全力で取り組んでいるところでございます。
  178. 山下芳生

    ○山下芳生君 何でかんぽ生命で支払の漏れが生まれるのかと。いろいろ聞いてみますと、例えば、田舎の郵便局の人が御自宅まで来られて、おじいさんが簡保に入ったと。しかし、そのことを家族だとか、おじいさん亡くなった御遺族は知らないという場合があるとか、あるいは加入後十年とかの節目にお祝い金などもあるそういう契約もあるそうですが、そういうものが加入された方ももう覚えておられなくて未請求になっていたり、こういうことで未払というものがあるようです。  今、それをずっと詰めているということですけれども、保険金等の支払漏れが何件ぐらいあると推計されておりますか。
  179. 山下泉

    ○参考人(山下泉君) 今非常に最終段階に入ってきているんでございますけれども、点検対象数が極めて多数に及ぶとともに、最終的な結果確認のためには、支払漏れ等の可能性や何かを個別に社員がこれで正しいかということをチェックしなきゃいけないということでございまして、現時点ではすべての点検結果が判明する時期になっておりませんので、具体的にどのぐらいの数になるかはまだ明確には申し上げられません。
  180. 山下芳生

    ○山下芳生君 まだ言えないということですが、私の手元にかんぽ生命の支払検証にかかわる内部資料が届きました。全部で九ページありまして、それぞれのページの肩には平成二十年十月三日という日付が付いてあります。各ページには、今後の各時点における支払検証進捗予定と公開可能情報ですとか、支払検証プロジェクトのマスタースケジュールと進捗概況ですとか、平成二十年十二月までの詳細スケジュールなどのタイトルとその内容が書かれてあります。一読して私は、これは本物の資料だと感じました。二部ありますので、今日は大臣にも是非見ていただきたいと思います。(資料手交)  それで、この資料を読みますと幾つか重大な問題があると思いました。  一つは、保険金等の支払漏れが何件あるか、かんぽ生命は既に昨年十月三日の時点で数字をつかんでいるということであります。支払検証プロジェクトの主要概要①点検対象事案(上から下へ工程が流れる)というページがありますけれども、このページを見ますと、上からイメージ化、データ入力という作業がまずあって、その概算数量は一千二百五十万件、今言われたとおりです。その次にシステムによる機械点検一千二百五十万件、その次に派遣社員による目視点検二百五十万件、そしてその次に社員による詳細点検百二十五万件、そして最後に請求案内送付八十万件となっております。要するに、支払漏れが八十万件に上ると推計しているということだと思いますが、違いますか。
  181. 山下泉

    ○参考人(山下泉君) その資料は、私ども、今後その支払の請求等行われますときにはお客様にきちっと対応しなきゃいけません、コールセンターをつくったり、そういった意味でのお客様対応の体制を整えなきゃいけませんので、最高値としてどのぐらい出るかということで試算をいたしました。その試算の根拠は、民間生保さんが前に私どもより先行してやっておられますので、それを参考にしながら、最大限どのぐらい出るかということでございまして、私ども今、支払検証、点検自体は今おっしゃったような段階で、今機械点検が済んで、これから人力で見る段階でございますから、実際にどのぐらいになるかというのはまだ全く分かっておりません。  そういう意味で、我々としては最大限、お客様に御説明するとか、いろんな体制をつくるためにどれぐらいが最大限出るだろうかという前提で、その準備のためにそういった数字を作ったということでございます。
  182. 山下芳生

    ○山下芳生君 まあ否定はされませんでした。  まだあります。別のページ、支払検証プロジェクトの主要作業準備状況②未請求等事案というページを見ますと、ここにはリスト抽出、請求依頼案内、返送受付の概算数量(本番)とありまして、六十万件というふうに数字が載ってあります。先ほどの八十万件とは別に、既に判明している未請求等事案が六十万件あるということだと思いますが、違いますか。
  183. 山下泉

    ○参考人(山下泉君) その件は、先ほど先生の方から御説明ありましたように、いろいろ、本来請求してきていただかなきゃいけないものがお忘れになったりいろんなことがございまして、私ども、元々五千五百万件の契約数でございますから、その中でそういった形でまだ請求に至っていないものについて私どもとしてマスタを開けて調べて、これについて請求勧奨をするということでございます。
  184. 山下芳生

    ○山下芳生君 これはもうお認めになりました。  ですから、重大なんですよ。八十万件と六十万件、合わせて百四十万件の保険金支払漏れがあるということでありまして、私がこれ読んで更に深刻だと思ったのは、こうした事実が全く公表されていないということであります。  今後の各時点における支払検証進捗予定と公開可能情報と書かれたページには、先ほどの八十万件とされている点検対象事案についてこう書いてあります。点検結果、再発防止策、顧客照会時の対応準備といった発表時に必要なパーツがそろうのは平成二十一年四月末ごろだと、しかしそれまでは作業実施状況とサンプル的な結果のみがアナウンス可能なんだと、こう書いてありますね。  要するに、こういう事態が起こって、こういう作業で洗い出ししますよ、サンプルでやりますとこんなことになりましたよというのは去年の十月三日の時点でアナウンス可能だとなっておりますけれども、なぜこれをアナウンスしなかったんですか。
  185. 山下泉

    ○参考人(山下泉君) こういう案件はやっぱり個々のお客様に対してきちっと御説明をして、例えばそういう発表された場合にはいろいろお客様から問い合わせが殺到するリスクがございますので、そういうところの体制をきちっとやらないと混乱が起こる可能性があります。それはお客様にかえって迷惑を掛けることになりますので、我々としてはきちっとした検証を行った上で、万全の体制の上でやりたいということでそういう計画でやってきているということでございます。
  186. 山下芳生

    ○山下芳生君 迷惑が掛からないように、作業の実施状況はこうなっていますよというアナウンスできる部分はあるとなっているのに、それもしていないわけですね。  さらに、同じページですけれども、未請求等事案、これは六十万件既にあるという部分ですが、そこには、対象内容、件数は特定済み、案内スケジュールも確定、案内開始のアナウンスは可能というふうになっております。要するに六十万件は、これ見る限り、既にもうだれが未請求になっているのか特定されていると。特定されている分まで隠されている。何で隠すんですか、これ。
  187. 山下泉

    ○参考人(山下泉君) 隠したということではなくて、既に未請求については順次お客様に御案内を差し上げてやっているということでございまして、私どもとしては、いわゆる支払検証というのは、民間もそうでございますけれども、実際に不払になっていたり、先ほど、名寄せでもって本来払わなきゃいけないものをやっていくということで、本来、請求勧奨であるものはある意味で通常のルートでございますので、それについては順次事務的にやっていけばいいということで対応してきております。
  188. 山下芳生

    ○山下芳生君 この六十万件の未請求事案については、もう既に六十万件全部発送したんですか。本人に通知したんですか。
  189. 山下泉

    参考人(山下泉君) 六十万件というのは膨大な数でございまして、お届けしたお客様からいろんな問い合わせとか照会とか、支払いする手続がございますので、それは順番に順次やってきております。
  190. 山下芳生

    山下芳生君 実は、その作業自身もなかなか大変だということがここに書かれてありまして、未請求事案等についてかんぽ生命は昨年七月から九月にパイロットを行っております。解約還付金九百十一件についてパイロットを行って、要するに案内したんでしょうね。顧客のレスポンス状況というものが書かれてありまして、電話番号不明など能動的なアクションを取るすべがないもの、住所不明探索等へ回す必要のあるものが四百七十七件、五二%あったと記されているわけであります。  要するに、本来支払われるべきものが、保険金が未払になりながら、かつ特定されていながら本人に連絡できないものが半分以上あったということなんですね。六十万件の半分となりますと三十万件ですから、八十万件も足したらもっと多くなると思うんですね。  こういう事態になっているんだということを公表をなぜしないのかと。これ、一刻も早く公表して、そして国民の協力も得て解決するのが私は当たり前だと思うんですが、何か御本人だけにこそこそっと順番にという、何でそんなやり方を取るのか。何で半年以上こういうことを公表しなかったんですか。
  191. 山下泉

    ○参考人(山下泉君) 今、先生から御指摘のとおり、私どもパイロットやりました。やはり、もう相当時間がたっているものもございまして、転居されたりいろんな形で、なかなかお客様にその手紙自体が届かないところから始まりまして、そういう意味で実際、民間生保さんも大変御苦労されたわけですが、そういったものをどういうふうに具体的にやっていくか。コールセンターをつくる、あるいはそうやって電話を、分からない住所についてどうやって調べるか、そういった実務的なフィージビリティーをチェックした上で体制を整えやっていくということで、確かに公表という手はあるんですけれども、公表しますと、本当にお客様はみんな心配されて、私ども五千五百万件お客様いらっしゃいますので、そういった人から一斉に問い合わせがあったら大混乱になりますので、そうした混乱を回避してお客様に御迷惑を掛けない中で一番迅速にやる方法として、やっぱりきちっとステップを踏んでやるのが正しい、我々としては一番有効ではないかということで、そういう対応を取っております。
  192. 山下芳生

    ○山下芳生君 しかし、この当初の内部の資料によりますと、それを公表すること、できることからやるというのは十月三日の時点からやるとなっているんですね。いまだにやられていないんですよ。だれもこういうことが起こっていることを知らないまま、一部の本人通知できる方々だけにやっている。しかし、その半分は連絡が取れないということになっているわけで、私はそういうやり方というのは契約者保護に反するやり方だと思います。  直ちに公表できるものは公表する、そして、本人、受取人が特定されているものは直ちに通知すべきだと思うんですね。若い人たちばっかりじゃないですから、もう年取った方もたくさんいらっしゃるわけですから。これ、既に公表できるものあるとなっているんですから、公表すべきだと思いますが、いかがですか。
  193. 山下泉

    ○参考人(山下泉君) 要するに、公表するということで言うと、支払検証をやるということについては公表いたしております。その作業が今だんだん進んできている段階でございまして、この段階で一体何を公表するかということになりますが、ですから、仮に今おっしゃったように、例えば未請求のものについて、こういうのがありますというふうに言った場合に、皆さんが一斉に電話で問い合わせとかあった場合には今のままだと対応ができないわけです、要するにコールセンターが非常に小さい能力でございますので。そういう意味で、そういう混乱を避けながらお客様に一番迅速にやる方法はどうかということで、我々としても今真剣に考えながらやっているというところでございます。
  194. 山下芳生

    ○山下芳生君 そういうことをやっているということも含めてアナウンスすべきじゃないんですか、どうですか。
  195. 山下泉

    ○参考人(山下泉君) ですから、公表をした場合にはどういうお客様からのリアクションがあるか。それが非常に社会的に、皆さんがいろいろ御心配になって一斉にあった場合にはなかなか混乱が起こるということで、そうであるよりは、我々としてはきちっと準備ができた段階で説明をしていくという方がお客様のためにも正しいんじゃないかというふうに考えております。
  196. 山下芳生

    ○山下芳生君 そういうふうにしている間にもう半年たっているわけですから。若い人ばっかりじゃないんですから。  大臣にちょっと伺いますけれども、簡易保険の契約者の中には、被保険者が保険契約を結んでいたことを知らない例えば配偶者など、自分が保険金の請求権があることに気付いていない受取人も私は少なくないと思うんですね。そういう方がたくさんあるときに、やはりこういう事態が起こっていますよということを、本人や受取人はもちろんですけれども、早く伝えるべきですけれども、広く国民にこういう事態を公表して、国民の協力を得て解決するというのが大事だと思うんですけれども、これ、いつまでもこんなずるずるとしているのは非常にまずい、契約者保護に反すると思いますが、総務省としての指導監督責任も問われる大きな問題だと思いますが、総務大臣の認識と決意を伺いたいと思います。
  197. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) いや、生命保険でございますから、やはり私、先ほど申し上げましたが、保険法、業法ではありません、保険法の改正にタッチいたしました。それも、いろんな未払、不払という事件があったから、非常に、何というんでしょうか、泣き寝入りしないで済むように、そして、支払が順調にいくようにということで商法から保険法を独立させたというのが昨年のいきさつでございます。  したがって、簡易保険の場合も、とにかく未払という案件がないようにしなければならない。逆に誤って払ってしまったという場合もあるかもしれませんが、保険というのはそういう意味でやはり信頼が大切でございます。とりわけ、保険契約者と被保険者と保険金受取人がみんな別々でございますと、だれが掛けてくれていたのか分からないというようなケースもあると思いますから、そういうケースでお気付きでない方に注意を喚起するようなこともしなければならないと思います。
  198. 山下芳生

    ○山下芳生君 終わります。
  199. 又市征治

    ○又市征治君 社民党の又市です。  今回のかんぽの宿等七十九施設のバルク売り問題については、鳩山大臣が待ったをお掛けになった。それ以来、今年に入って国会でさんざん議論をこの参議院、衆議院でやってまいりました。そういう中で、大変にずさんな売却手法、こういうことが明らかになり、そして白紙に戻った、これは大変いいことであります。その上なお、総務大臣からの改善命令も出されて、今後の改善策という策も取られてきたということは、大変そういう意味で大臣の御努力に敬意を表するものであります。  ただ、じゃ、これは今回初めてなのか。これも国会の論議の中で明らかになってまいりましたけれども、公社時代の二〇〇四年以降昨年末までの四年五か月ぐらいの間に郵政関係の資産の売却が六百三十件余りに上り、そのうち、民営化法が成立して以降のこの二年間でその約九〇%、五百五十件余りが売却されてくる。かなりそういう意味では、民営化という動きの中でハイスピードでこの売却が進んでくる、こういう中身でありますし、その約七割がバルク売却、こういう格好になっていたことも明らかになってまいりました。  したがって、そういう点でいいますならば、私も昨日、決算委員会、大臣とも一緒でございましたが、これは、やはり郵政資産の不透明な、でたらめな廉売といいますか、こういうことについては国会法百五条に基づいて検査院に特別検査を求めるということについて昨日求めたところでありますけれども。  こう見てまいりますと、もう一方で、この監督官庁総務省として、このような郵政現場における国民の共有財産の廉売というこのようなやり方というのがどんどん取られてきたことについて、今大臣がそういう措置とられたから良かったとはいうものの、これまでの点について言うならば幾らか反省点がありゃしないか、この点について大臣はどのように見ておられるのか、まずお伺いしておきたいと思います。
  200. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) 公社時代の不動産売却については、取得価格二億円以上の重要財産の処分については総務大臣の認可が必要でありました。これは確かに認可の申請が出ているのは見ました。しかし、一括売却、バルク売却であるかどうかは分からないような文書だったというふうに今記憶いたしております。その際に、売却価格については鑑定評価額以上の価格とすること等を認可条件としていたようでございまして、売却結果について公社から事後的に報告を受けていたようでございます。それらの重要財産、つまり取得価額二億円以上のものは売却額は鑑定評価額を上回っていたと、こういうふうに報告を受けておりますが、私は、正直言って総務省の責任は非常に大きいと思います。  というのは、それは確かに形式的に認可は求められてきたわけでしょうが、そのときに、もうバルク売却何度もやっておるわけですから、そういうことに全く気が付かないでただ判を押したのか何か、そうであったとすれば、これは監督官庁として職務怠慢と言わなければならないと私は思います。  また、鑑定評価額以上ならいいという認可条件を付けたと言うけれども、先ほどから申し上げておりますように、一般的に言えば鑑定価格ではこれはもう安過ぎるんですよ。不動産の鑑定というのはいろんなやり方があるんだと思います、それは。しかし、だから先ほど総務省でやった鑑定評価も、要するに利益を生んでいるかどうかという収支状況、採算が取れているかどうかというのでやりますと、不動産の鑑定というのは非常に低いものになる。ですから、そうであるならば、売るならば、例えば固定資産税評価額に近いかそれより上ぐらいの条件を付ければいいものを、鑑定評価額以上などという物すごい甘い条件を付けておったわけですから、責任はあると思います。
  201. 又市征治

    ○又市征治君 今大臣、反省すべき点、責任重大だと、こうおっしゃっているわけで、そこらのやはり総務省としても監督責任というものを、しっかりと今後体制を取っていただくように求めておきたいと思います。  同時に、さて今後の問題ですが、郵政グループ全体ではまだ二兆七千億円の不動産がある、こう言われているわけでありまして、今後この郵政各社の資産の売却手続が本当に国民の利益になるのかどうかということが問われるわけでありまして、そういう点では厳しいコントロールが必要だろうと、このように思います。法改正によらなきゃならぬものも出てくるかもしれない、あるいは総務大臣の命令等でできるものもあるかもしれません。  私は、例えば、十年以上の転売だとか廃止を禁止をするとか、あるいは、まず、もし売る場合だって地元の自治体等公的売却が最優先されるべきだとか、さらには一括売却はこれは駄目ですよとか、労働条件の維持とか、これはいろんな条件が付けられるべきじゃないかと、こう思うわけですけれども、この点について今現在大臣はどのようにお考えになっているか、お伺いしたいと思います。
  202. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) 誠に悲しいことですが、昨年末、オリックス不動産との契約が結ばれた。その状況を知ったときに、それは私自身の正義感と、あるいは政治的な勘の方が大きいかもしれませんが、これはおかしいと、大体この値段は一体何であるかということ。しかも、郵政民営化に深くタッチしようとして途中からタッチできなくなった方の関係の会社、これはどう見たって出来レースというふうに感じる、感じて当たり前だと思います。  ところが、案の定というか、これはひどい出来レースだった。で、もう十六の問題点と指摘したようにいっぱい問題があった。でも、それだけじゃない。案の定というのは、その前の公社時代のバルク売却がめちゃくちゃだったじゃないかと。千円が四千九百万に、一万円が六千万にって、もうめちゃくちゃなことをやっている、しかも三回とも同じところが怪しげに落札をするなんというのは。だから、どこかに利益を付け替えて、付け替えるというか渡してあげようとしたとしか思えないような疑惑が、それは疑惑段階にとどまっているものもあると思うが、いっぱいあるわけですね。  ですから、今後の資産の売却、処理、処分については、これはいろんなことを考えなくちゃいけないし、よほど厳しく見ていかなくちゃならないし、また法律上必要なことがあれば国会でお決めいただければ有り難いと思いますね。
  203. 又市征治

    ○又市征治君 郵政の資産二兆七千億円だけではなくて、今後、東京、大阪、名古屋などの郵便局舎の高層化だとか土地活用、開発利益という問題も考えられているわけですよね。ある週刊誌によると、この三大都市のほかには札幌局から博多局までの開発計画がある十二か所を挙げて、土地代にして一兆四千億円、年間期待収益額を一千二百億円と試算した記事もあります。  大臣は、さきに、東京中央郵便局の建物の文化価値ということを大変大事にされて主張なさって、解体工事に一定の歯止めを掛けられましたけれども、開発利益の行方も見逃しちゃいけないわけだろうと思うんですね。  日本郵政は、このように全国の一等地の局舎など未来にわたっても金になる資産や含み資産を豊富に抱えている、こういう状況にあるわけですから、これ全部国有地がただで一会社の私物になったわけですからね、大臣は、日本郵政のみならず、グループ全社の旧国有不動産の売却及び開発利益のあるべき使い道についてどうお考えになるのか。  まして、もう一方で、社会貢献基金及び地域貢献基金は一兆円から二兆円と、こう言っているけれども、まだ現実には四十九億円足らずですよね。財源の当ては小さくて使い道も限られている。どうしても、今おっしゃったような法改正問題を含めて、売却益はもう全額取りあえず基金に積むというぐらいのそういう努力が必要じゃないか。どうか国会でひとつ議論してくださいじゃなくて、大臣の決意も含めて私はお聞きしたい。
  204. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) 先ほどから申し上げておりますように、郵政グループ五会社全部と言ってもいいのかもしれませんけれども、特殊会社三社と言ってもいいのかもしれませんが、それは今後、私どもの監督とか命令とか報告徴求とかいろんな権限がありますが、このように非常に不透明、不明朗なことが平気で行われようとしていたことにかんがみて、資産の売却、処分ということについては徹底してこれは残念ながら目を光らせていかなければならないということだろうと思っております。  そして、又市先生御指摘のかんぽの宿の、例えば売却した場合に社会・地域貢献基金に積むべきではないかというような御意見については、一つの見識としてこれは受け止めたいと。つまり、ゆうちょ銀行やかんぽ生命の株式の処分益の八割が積み立てられることになっております。もちろん当期純利益の一〇%ということでございますが、したがって、かんぽの宿等を売却をすれば純利益になってまいりますから、それは政府への配当の原資にもなり、また純利益という形で社会・地域貢献基金に一部は積まれることになりますけれども、一つの見識として受け止めさせていただきます。
  205. 又市征治

    ○又市征治君 それでは、次に郵政現場の労働環境と営業の問題について伺っておきたいと思います。  私は、二〇〇四年の十一月に当時の生田郵政公社総裁に対して、労働者に対する営業ノルマの強制、いわゆる自爆営業の実態を紹介をし、禁止を求めてまいりましたが、この問題についてはもう四回指摘してまいりました。あなた方の方は強制や買取り、つまり自爆は禁止したとおっしゃるが、実態は全く変わっていないどころか、ますます強化されているのが現場の実態じゃないかと思う。  例えば、今年の年賀状のノルマは、今や社員一人、外務員は一万五千枚に増やされている。秋から毎日のようにチェックをされている。達成できない職員に対しては、目標は必達だ、辞めてもらうとか、こういう暴言が現場で飛び交い、支店長個人面接という締め付けをされたり、しかも残業は認めず、勤務時間外で売りに歩かざるを得なくなるような、こういう誘導がやられている。だから、あちこちの支社、局でサービス残業、不払労働が発生をしておるんじゃないか。  この点について、どうですか。
  206. 伊東敏朗

    ○参考人(伊東敏朗君) 先生からも何度も御指摘をいただいております年賀の販売に関するコンプライアンスの遵守の関係でございます。  私ども、コンプライアンスの遵守というのは、グループ全体の当然のことながら大きな経営理念の中の一つでございますし、郵便局会社、郵便会社におきましても、全く同趣旨でそれぞれ経営理念に明記しているところでございます。それから、コンプライアンスマニュアルというものにつきましても、郵便局会社、郵便事業会社、今先生御指摘の自爆営業ということを絶対行ってはいけないというようなことを書いて徹底しているところでございます。さらに、それだけではなくて、毎年、郵便局会社では昨年八月、郵便事業会社では十二月、同趣旨の指導を行っているところでございます。  しかしながら、先生御指摘のとおり、特に超過勤務の関係につきましては、昨年の十月三十日に年賀が販売されまして、今年の一月十五日までの間、年賀状が販売されているわけでございますけれども、その間、一部の支店におきまして、休日における年賀の販売についてしかるべき休日労働に対する賃金の支払が行われていなかったという、これ労働基準監督署の立入調査が入って勧告も受けたところでございます。  この点につきましても、特にこれは郵便会社の関係でございますが、個別指導をしてまいって、特にこういったことが行われないように、何かあれば支店の中にそういった相談窓口とか、あるいは一定のエリアを設けまして、支店長がそのエリア内を巡回することによって、それぞれの支店でこういうことが行われないようにということをやっているわけでございますが、まさに先生御指摘の事態が、この昨年年末の年賀の販売におきまして労働基準監督署からそういった是正勧告を受ける事態になってしまったということは、私どもまだ指導が十分でなかったということで反省をしているところでございまして、今後こういうことが起きないように、他の支店も含めまして、コンプライアンスの徹底等含めまして、こういった勤務時間の関係についても徹底をさせていきたいと思います。
  207. 又市征治

    ○又市征治君 あなた方むちゃくちゃなこと言っちゃ駄目ですよ、駄目ですよ。一部のとか、そんなことしたって、例えば去年の場合だって目標額、全体としては三十八億六千万枚、こういう目標を上で決めて全部押し付けているからこんな問題が起こっているわけであって、何か一部の局でと、冗談じゃありませんよ。それをもう前から申し上げているんだ、こういう問題は。  そして、あなた方は都合のいいときは国会の、この間なんか、今のかんぽの宿を売るときは、この間も国会の附帯決議の十一項の第二号を取り出してきている。一号に何と書いてあるんですか。「現行の労働条件及び処遇が将来的にも低下することなく職員の勤労意欲が高まるよう十分配慮すること。」。何が高まるんですか、こんな格好で。自爆やっているんでしょう、自分で買って自分で今度は安売りに持っていかにゃいかぬと、ばかみたいな話をやっているんですよ。  そこで、今もあったけれども、郵便局会社鹿児島支店は一月十五日に労働基準監督署の立入調査を受けて、同十九日に支店総務課長が呼び出されて、超勤手当二月中に支払えなど四点を文書で指導を受けているわけですね。この中身一々聞きません。そして、その立入調査の日に監督署が調べたのは三十名の出勤簿のうち十八名分だけだったけれども、うち十三名の休日労働が不払と認定をされたと。会社は休日に出勤しろと言っていないと抗弁したそうですけれども、日常からノルマで強制し、時間外に売りに行くように誘導していることからこういう結果になったと。監督署はノルマ一万五千枚、自爆営業についても指摘をしているわけですね。  同じ事実、そういう点では全国の郵便事業会社支店及び郵便局であるんじゃありませんか。全く調べていないで指導が足りませんなんていう、そんな話は通用しませんよ。どうお答えになるんですか。
  208. 伊東敏朗

    ○参考人(伊東敏朗君) 鹿児島支店の件につきましては、先ほど私も御答弁させていただきました。そういう実態があったことはもう事実でございまして、ほかの支店の状況につきましても、私どもそういうことがないということで今精査をしておりまして、いずれにいたしましても、こういうことを二度と起こしてはいけないわけでございますから、更に支店等への指導を徹底してまいりたいと考えているところでございます。
  209. 又市征治

    ○又市征治君 十年一日のごとく言いながら、実態的にはこんな格好で自爆をし、自殺をしたり、あるいは辞めていく職員がどんどん出ている。もうちょっと本当に現場に目を向ける。国会で附帯決議に挙げられたことを都合のいいところだけ取っては駄目ですよ。  最後に大臣にお伺いしておきますが、こうしたひどい職場の実態、事実、まだまだあるんです。今日は時間がないから、まだ紹介したかったけれども、ここまでに今日はしますけれども、ノルマと自爆営業というのは依然として横行しています。本社トップがさっき申し上げたように販売目標を決めている以上、知りませんでは済まないわけですね、本社側は。民営化のマイナス面というのは不動産の安売り疑惑だけじゃなくて、こういう形で労働者に対しても士気を低下をさせる。ベテランを辞めさせ、それに代えて採用した非正規労働者には低賃金で過酷な条件を課す、こういった経営、労務方針では郵政事業への信頼というのは低下をしていくし、事業をやっぱりじり貧に追い込む、こう思うんです。  大臣に伺いますけれども、民営化そのものは動かせないというあなたの持論でございますけれども、郵政サービスの公共性を守るに足るような正常な雇用関係に正していく必要だけはこれは当然のこととしてお認めになると思いますが、会社に対してどのような感想を持ち、また御指導なさるおつもりでしょうか。
  210. 鳩山邦夫

    ○国務大臣(鳩山邦夫君) 私自身は、総理と違って会社を経営した経験などは全くありませんけれども、会社というものは、やはりその社員一人一人に対する目配りが大変大事だと思っております。  私の母方の祖父がブリヂストンという会社をつくって、ちっちゃな会社でありましたけれども、今日まで大きくなりましたのは、社員一人一人に目配りをすることだと常々言っておりまして、吉村剛太郎という若い立派な社員に随分支えられた会社でもあったわけでございますけれども、そういう意味でいえば、やはり自爆営業みたいなことがある、それを気が付かない。気が付かないんじゃなくて、気が付いていても知らぬふりするというようなことがあれば、これは会社の将来に暗雲が漂うようになると思いますから、しっかり見詰めてまいります。
  211. 又市征治

    ○又市征治君 時間が参りました。  最後に、社長、これだけ郵政事業に対する国民の信頼を裏切った責任というのはやっぱり重々御認識なさっているんだろうと思うんですね。  そうしますと、今日もおっしゃっていますが、改善命令をしっかりとこれは実施をするとか、この間明らかになった問題点の克服策を早急にそれは策定をなさった上で、やはり私は出処進退を明らかにされて国民の信頼を取り戻すことが大事なんだろうと思うんです。その面の覚悟を最後にお聞きして、終わりたいと思います。
  212. 西川善文

    ○参考人(西川善文君) 責任は重々感じておりまして、きちんとこの責任を果たしてまいりたいと考えております。  以上です。
  213. 又市征治

    ○又市征治君 終わります。
  214. 内藤正光

    ○委員長(内藤正光君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十二分散会