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2008-05-14 第169回国会 参議院 少子高齢化・共生社会に関する調査会 7号 公式Web版

  1. 平成二十年五月十四日(水曜日)    午後一時六分開会     ─────────────    委員の異動  四月二十四日     辞任         補欠選任      渡辺 孝男君     山本 博司君  五月十四日     辞任         補欠選任      大河原雅子君     森田  高君     ─────────────   出席者は左のとおり。     会 長         田名部匡省君     理 事                 大石 尚子君                 岡崎トミ子君                 前川 清成君                 有村 治子君                 南野知惠子君                 鰐淵 洋子君     委 員                 相原久美子君                 岩本  司君                 植松恵美子君                 大河原雅子君                 大久保潔重君                 津田弥太郎君                 藤谷 光信君                 森田  高君                 蓮   舫君                 石井みどり君                 礒崎 陽輔君                 塚田 一郎君                 古川 俊治君                 丸川 珠代君                 義家 弘介君                 山本 博司君                 紙  智子君                 福島みずほ君    事務局側        第三特別調査室        長        吉住 芳信君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○少子高齢化・共生社会に関する調査  (「コミュニティの再生」のうち外国人との共  生)     ─────────────
  2. 田名部匡省

    ○会長(田名部匡省君) ただいまから少子高齢化・共生社会に関する調査会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る四月二十四日、渡辺孝男君が委員を辞任され、その補欠として山本博司君が選任されました。     ─────────────
  3. 田名部匡省

    ○会長(田名部匡省君) 少子高齢化・共生社会に関する調査を議題といたします。  本日は、「コミュニティの再生」のうち、外国人との共生について、おおむね午後三時まで委員各位の御意見を伺いたいと存じます。  本調査会では、参考人からの意見聴取及び質疑、並びに政府からの説明聴取及び質疑を行ってまいりました。本日は、これまでの調査を踏まえ、委員間で御議論をいただきたいと存じます。  議事の進め方でございますが、まず各会派からそれぞれ十分程度で御意見をお述べいただきまして、その後、委員相互間で自由に意見交換を行っていただきたいと存じます。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、御意見のある方は順次御発言願います。
  4. 岡崎トミ子

    ○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。  これまでの調査を通して認識を深めたのは、外国人住民を単なる労働力や、まして異分子としてとらえるのではなく、共にコミュニティーをつくるべき隣人としてとらえることの必要性です。  日本人住民、外国人住民の間のトラブルやお互いに対する不満の声も聞こえますが、これまでの調査を通して、トラブルの多くが認識やコミュニケーションのギャップを原因としていて、コミュニケーションを密にすることや協働を通して解決を図ることが可能であることが分かりました。  さらに、外国人住民との関係で問題だとされることの多くが、実は日本社会の弱点が表に出たものだという側面があることも感じました。それは地域コミュニティーの弱体化であったり、雇用、労働の流動化、不安定化であったり、社会的弱者への配慮が行き届かないことであったりします。  そうであれば、これらの問題に取り組み、外国人住民に住みやすい共生社会をつくることが、実は私たち日本人自身にとっても、どういう境遇になっても住みやすい社会を目指すことになるはずです。こうした考え方に立って、外国人との共生を実現する社会を目指す大切さをこれまでの調査を通して認識しました。  具体的な提案をしていきたいと思います。  まず、労働、雇用の問題です。  ここでも、基本的な考え方として、外国人労働者を単なる便利な労働力としてではなく生活者としてとらえ、生活の悩みや関心事にこたえることが必要だと考えます。  最も露骨な形で突き付けられているのは、研修・技能実習制度の実態です。国際貢献として行われているはずのこの制度は、実際には人手不足の分野に低コストの労働力を供給する仕組みになっている面があるばかりか、劣悪な労働条件、労働環境、直接的な人権侵害の問題まで起きています。労働関係法規の適用や、何かあったときにどこに相談したらいいのかなどの情報を周知することは緊急に必要ですが、さらに、この制度を本来の目的を果たすものに抜本的に改める一方で、労働力の受入れについては別枠で、労働条件などのルールも整えて受け入れる方向で抜本的に再構築することが必要です。  日系人労働者についても、間接雇用が多数を占めることや職種が限られていること、雇用調整弁とされてしまっている側面のあることが改めて明らかになっており、対策が必要です。  なお、調査の中でも指摘されてきたとおり、今、日本の労働、雇用の在り方そのものが問われています。公正な雇用と労働のルールをつくり直す中で、外国人労働者を受け入れることが日本で働く外国人にとっても、日本社会にとっても必要だと考えます。  外国人住民にとって最も関心が高くまた悩みの種になっているのは、子供たちの社会への適応、教育の問題でしょう。  子供たちが日本語でつまずいて不登校になったり、場合によっては非行行動を取ってしまうこともあります。そうした問題は、施策や認識不足などが背景にある点で子供たちが抱えさせられている問題だという参考人からの指摘がありました。  公立学校については先生方も戸惑っています。体制づくり、情報提供から始めるべきです。日本語が十分でない児童生徒が学校で学ぶために準備をするためのプレスクールの整備や、教員、補助教員の増員などが考えられます。これまでの取組は、財政的な制約、システムの不在、専門的な教員等の不足などで十分な効果が上がっていません。国がより積極的な役割を果たす方向で具体的な対策を考えるべきだと思います。  また、現状では、外国人学校が公立学校ができていないところを補い、また母語を学ぶ機会を与え、アイデンティティーの確立を助けるなどの役割を果たしていますが、公的、私的な支援が十分ではありません。各種学校の認可を適切に進めることを始め、各種学校とならない場合も、一定の要件を満たす外国人学校への寄附金に対する税制上の優遇措置の適用、児童生徒への通学定期の実現などの支援を充実すべきだと考えます。公立学校と外国人学校の役割分担、連携についても、設備や先生方の面での協力や、情報、ノウハウの交換などの可能性を追求すべきでしょう。子供たちが母語と日本語の両方で学ぶことができるようにすることも大切です。  日本語教育の重要さが繰り返し浮き彫りにされました。年少者の日本語教育についての研究や実践の促進、専門的な教員の育成配置や、言葉の力を把握するための物差しの開発と活用が必要との提言を真剣に受け止めるべきだと思います。  また、教育の様々な場面で、外国人の児童生徒の親や卒業生にもっとかかわってもらえるように工夫すべきだと思います。外国人住民の子供たちが孤独感を感じることが多いと聞きました。居場所づくりが必要です。  不幸にして罪を犯してしまった子供たちについて、外国人であることに伴って特別な配慮やケアが必要だと考えます。矯正施設の職員や司法関係者などに十分な情報を提供し、より適切な対応方法、教育方法を開発し、共有することが大切だと思います。  子供たちの教育問題は、学ぶ権利の保障という観点から本当に重要です。さらに、この子供たちが社会の一員として育っていってもらうためにも、また互いに多文化理解を深めるためにも重要です。親である外国人労働者の不安を解消し、安心して働けるようになってもらうことは企業にとっても重要なはずです。弱体化してしまった日本の地域コミュニティーが、外国人住民を受け入れることで再生する可能性が注目されていますが、学校をそのための核の一つにする取組も模索すべきだと考えます。  次に、外国人住民に対する情報提供の問題です。外国人住民に必要な情報提供について、どのような情報を、どのようなタイミングで、どのような手段を通して提供するか。国が全国の自治体や支援組織の取組を突き合わせ、先進自治体、支援組織、当事者、有識者等の意見を踏まえて整理し、各自治体や支援組織に提供してはどうでしょうか。  現在、入国管理制度の一元化が準備されています。的確な住民サービスを提供するためとのことですが、単なる管理強化になっては困ります。住民サービスの提供が眼目であり、その方向で制度設計すること、間違っても疎外感を覚えさせたり、不合理な不利益を被らせる制度、運用にしてはならないことを確認したいと思います。  関連して、行政職員や保健、医療、福祉の専門職に従事する方々が、外国人住民も自分たちのサービスの対象であるという認識がまだ共有されていないという指摘がありました。意識の啓発や情報提供のための研修が必要であり、関係機関の連携も促進する必要があります。特にDVについて、外国人が被害者になったり加害者になった場合に対応するためのマニュアル作成なども行ってはどうでしょうか。  多文化ソーシャルワーカーの育成、配置、支援、そして安定した身分の確保に力を入れることが必要です。また、もっと外国人住民の方にこうした役割を担っていただけるようにしていくことも重要だと思います。  健康保険、年金の未加入が少なくありません。国ごとの年金制度の違いがネックになっていると聞きますが、外国人住民が生活保護の受給者になっていく可能性も指摘されている以上、納税者の利益という観点からもいつまでも放置できません。早期の対応を真剣に考えるべきです。  以上、大急ぎで見てきたとおり、外国人住民との共生を目指すことは必要かつ有意義ですが、課題は多岐にわたり、複雑に絡み合うとともに、個別にも困難なものが多くあります。施策全体を、これまでの出稼ぎを前提としたものから永住を想定したものに改める必要もあります。関係閣僚会議を立ち上げるだけでなく、総合的な取組を進めるための情報センター、司令塔として多文化共生庁ともいうべき機関の設置も含めて検討してもいいと考えます。  最後に、今後の施策の在り方を考えるに当たっては、国に先行して取り組んできたボランティア、NPO、自治体などから学ぶとともに、彼らが動きやすいようにするためにはどうすべきか、そして国の責任は何かを考えるという視点が必要だと考えました。  以上です。
  5. 南野知惠子

    ○南野知惠子君 御報告させていただきますが、我が会派の人たちとは私、統制取っておりませんので、後ほどに皆様方からの追加をどうぞよろしくお願いしたいというふうに思っております。エゴになってしまう発言になるかも分かりませんが、会派の方たちにはお許しいただきたいと思っております。  まず、この調査テーマを決めますときに、民主党の前筆頭理事であった木俣先生たちといろいろ中身を調整いたしました。幅広い視点から各会派の御意見をいただき、そして検討した結果、少子高齢化・共生社会に関する調査会として、いわゆるコミュニティーの再生を主眼にした検討がこの会で開かれることになりました。中でも外国人との共生というものが調査のメーンテーマでありましたので、それを皆様方とともに取り上げ、いい成果が上げられたのではないかなと、そのように思っております。  我が国は、少子高齢化の中で、地域社会においても又は農村社会においても都市においても、人々のきずな、家族のきずなの希薄さが気になる昨今であります。また、我が国のこれからの人口動態を予測し、見据えて、人々が支え合う日々の生活の中で、雇用、労働、経済問題や医療、助産、看護、介護を含む社会福祉等の観点からも、さらにこれからの国づくり、人づくりにおいては、地域社会の共生の中で、家族間、世代間のきずな、人間力とでも言うのでしょうか、人々の資質というのか、紳士らしく、淑女らしく、気品ある姿、思いやりのできる人となりをつくることが大切であろうかと思っております。  そういう観点では、子育て又は教育に力点をと思うこのごろでございますけれども、それに加えて、この調査会で課題といたしました外国人との共生という課題におきましては、双方、お互い認め合う、異なる文化を理解し合う、他国で生活する人々の心情をおもんぱかって、共生の在り方、生活規範を守る、お互いの生活ルールを大切に、共につくる住みやすい環境づくりにも気を配らなければいけないかと思っております。  これは私個人のことですが、満州での生活等も考え合わせ、またイギリスでの生活等も考え合わせてみれば、その中に自分が同化するということも一つ大切なことであり、自分が同化しようと思うところをどのように受け止めてもらえるかということの共同作業が共生と言えるのではないかなと、そのようにも思ったりいたしておりました。  我が国におきましては、在日の外国人、これが急増いたしております。また、住み方としては集住化に見られる形等を取っておられ、暮らし方、生活を取り巻く課題、これには多くの問題点があろうかと思いますが、経済、労働、社会福祉・保障、特に親の在日体制、親がどのように日本で生活しようとしているのかということが子供への教育体制の在り方につながってくる、そういう場合の支援の在り方というのが大切になってくるようにも思います。  この度の視察の中でも大きな学びがありました。それから、参考人の方々の聴取、これもいい御意見をいただきました。我々が何をしなければいけないかという示唆に富んだものがあったと思います。また、政府における取組、これは五省庁からの御発言がありました。多くの学びを得ることができたと思いますが、解決すべき課題への取組、早期の改善策の取組を、何を行ったらいいのかというようなことを通して外国人との共生に明るいあしたをつくっていきたい。日本人を十分に知ってもらいたい、日本に滞在して良かった、そして日本が外国の人々の心のふるさとになったと思われてほしいというのが私の願いであります。  そこで、皆様方のお手元にも配付されておりますコミュニティーの再生の政府からの説明概要、参考人の意見陳述概要、主な質疑項目、この中から少し拾い上げてみたいと思っております。  皆様方のお手元の五ページになります。これは今御発表された岡崎先生とも連動することになるかなと思っておりますが、虐待防止ネットワークにおける関係機関、職種の機能的な連帯の必要性、これは地方自治とも関連するかなと思います。  それからもう一つ、こんにちは赤ちゃん事業による児童虐待防止、これは日本人だけを対象とした課題ではなく、外国の方々が日本で子供を産まれた場合、その子供たちに対しても日本のシステムを展開していくというような方向に持っていきたいものだというふうに思います。  同じ五ページには入管の問題が掲げられております。外国人の在留管理制度の在り方、入管のシステム、さらにまた労働関係、これは研修関係とも連動するわけですが、外国人研修・技能実習制度の問題点、これも掘り下げていかなければならない。  また、医療機関にかかろうとする方たちの言語の問題がありますので、医療通訳というものもこれもなるべく早期に手配していきたいものだと思います。  それから、先ほども触れましたが、不就学者も含めた外国人の子女の教育、それらの環境をどう整えていったらいいのか、文科省の課題も大きいと思います。  それから、日本語指導教員の配置、我々視察させていただきましたが、その中でも十分だとは言えないというふうに思います。外国人の子女の日本語指導をする方法なども、我々、教師としてはその能力を持っていてほしいと思う気持ちがございます。そういったことにも我々としては取り組んでいかなければいけない課題かなと思っております。  それから、九ページになりますが、公立学校で日本人と外国人が共に学ぶことで児童生徒の親同士が交流する意義ということを訴えられております。学校側の配慮が本当に大きくできれば、これはすぐあしたにでも展開できることではないかなと思っております。  さらにまた、外国人の子女の教育問題等を受け入れる地方公共団体の負担、この負担について文科省からどのような形で国の支援ができるのかということも、これも喫緊に取り組んでいい課題だというふうに思っております。  また、外国人の医療、介護のための通訳、先ほどともダブりますが、その必要性は地方公共団体の役割として即お願いしていいことではないかなと、そのようにも思います。  それから、いただいております資料の十八ページには文科省のことが書かれておりますので、全体については少し省略いたします。  医療問題等につきましては、二十二ページから二十三ページに収録されております。  その中で気になりましたことは、外国人研修・技能実習の制度、これが少し今戸惑っておりますので、それらの適正化ということも必要になってくると思います。  そして、教員が外国人の児童生徒にかかわっていくために必要な教員養成上の環境整備、自信を持って子供たちに教えられる先生方をこの分野にもつくっていかなければいけないのではないかな、機能を付加していただきたいというふうに思うところであります。  それから、岡崎先生もお触れになりましたが、外国人学校に対する税制上の措置、これも早急に手はずが立てられればいいなと思っております。  さらに、アメラジアン及びアメラジアン・スクール・イン・オキナワへの支援という具体策がこの中で出てきましたので、それらについてもできることかなと。  それから、もう一つ医療関係ですが、外国人に対する救急医療への財政的支援、これも地方団体として取り組んでいくべきかなと思いました。  それから、この資料の最後に書かれている一行ですが、外国人の子女による犯罪の実態という文言が書かれております。これも質疑の中で出されたことでありますが、この文言の中から私が考えますのは、やはり予防をどのようにしていくのかということの視点が大切だと思います。  日本人も外国の方々も、国の数は増えておりますが、日本に住む、地球上に住む共同者として共に手を携えていけるコミュニティーが誕生できれば一番うれしいことだと思います。  以上でございますが、簡単にまとめさせていただきました。
  6. 山本博司

    ○山本博司君 公明党の山本博司でございます。  本調査会では、コミュニティーの再生とのテーマの下、我が国が直面している外国人との共生にかかわる諸問題の解決に向けて大変有意義な議論を行ってまいりました。  これまでにも、関係各省庁からの取組状況について報告を受けるとともに、それぞれの立場で御活躍されている参考人の皆様に貴重な御意見をお聞きすることができました。この場をお借りいたしまして、田名部会長を始め関係の皆様の御尽力に心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。  私からは、これまでの議論を踏まえまして、外国人との共生を実現するため、早急に対応すべき課題について意見を述べさせていただきたいと思います。  我が国は少子高齢化に伴う人口減少社会の到来により労働力の確保が重要な課題となっており、こうした中、外国人労働者の増加が顕著になっております。法務省入国管理局の統計によると、二〇〇六年末現在の外国人登録者は二百八万四千九百十九人で、この十年間で約一・五倍も増えたことになり、我が国の総人口の一・六三%を占めています。こうした傾向は今後も拡大すると見られています。  また、外国人労働者が家族を呼び寄せ定住化する傾向が強くなり、言葉の壁や生活習慣の違いから、地域社会に様々なトラブルが発生しています。我が国が今後、大量の移民を受け入れるかどうかは大きな政策の転換を伴うものでありますし、単なる労働力の補充という観点から是非を問うようなことは拙速に行うべきではないと考えますが、いずれにしても、現実問題として、既に我が国で暮らしている外国人労働者及びその家族の方々が暮らしやすい社会を築くことが求められていると思います。日本で暮らして本当に良かった、このまま暮らし続けていきたい、いつの日にかそれぞれ自身の国に帰ったとしても、日本はすばらしい国だったと、こう言われるようにすることが我が国の責務ではないでしょうか。  こうした観点から、具体的な課題について取り上げてみたいと思います。  まず第一点目に、外国人に対する医療、年金などの社会保障の問題が挙げられます。  社会保障の分野では、医療保険未加入者の増加とそれに伴う外国人の健康問題、医療現場における高額医療費の未払や医療通訳の問題が指摘されております。こうした状況を変えるためには、罰則を強化するよりも、これまで現行の社会保険制度で義務付けられている健康保険と年金、介護保険のセット加入を在留外国人に対しては緩和をするなど、国の医療保険制度の見直しが求められていると考えます。また、永住を前提としない外国人労働者の実情に合わせて、母国へ帰るときに年金の保険適用期間の納付額を返還をする脱退一時金制度の抜本的な見直しを検討すべきと考えます。  さらに、入国管理法が一九九〇年に改定をされ、日系人の就労が原則自由化されてからおよそ二十年が経過したため、改定当初に就労していた外国人労働者も高齢化をし、既に職に就いていない場合があると思います。仕事に就かず我が国に定住した場合、年金制度に未加入であれば生活の糧がないというような事態も想定できるため、早急に実態の調査を行う必要があると考えます。  次に、具体的な課題の二点目として、住宅の確保が挙げられると思います。  外国人労働者は、企業に直接雇用をされているケースは少ないため、寮や社宅を利用できる者は限定をされています。また、民間住宅を借りる場合も、日本人の保証人を求めるケースが多いので借りるのが難しい場合があります。このような中で、多くの外国人労働者に活用されているのが公営住宅であります。市営、県営住宅を始めとする公営住宅は、現に住宅に困窮していることが明らかな方に対して居住の安定と住宅水準の向上を図ることを目的に供給されており、外国人登録をして在留資格のある外国人に対しても入居を基本的に認めているため、比較的入所しやすくなっております。  しかし、そのため、外国人が多く居住してくれば、以前から住んでいる日本人との間で施設の管理やごみの分別、夜間の騒音など、トラブルが発生することも増えております。このようなトラブルの解決には、自治会組織への外国人の参加やNPOを始めとするボランティア団体による支援などが大きな役割を果たします。こうした点についても、地方自治体の取組を支援をする仕組みが求められているのではないでしょうか。  さらに、具体的な課題の三点目として、外国人子女の教育問題が挙げられると思います。  外国人労働者が定住化する傾向にあって、母国より子供たちを連れて生活する者も少なくありません。その子弟に対する教育については、公立の小中学校では日本語による授業が前提となるため、日本語の習得がうまくいかず、学力低下や不登校を招く場合もあります。地方自治体では、外国人子女に対しては日本語教育や生活習慣の指導を行うとともに、カウンセラーや通訳を配置するなどの取組も見られますが、限られた予算の中であり、国からの助成の拡充が必要であると考えます。  政府は、今年度から小中高教員のブラジル派遣制度を新設しますが、ブラジルの日系人社会に対して日本文化の維持に貢献するとともに、派遣終了後は我が国に在住する日系ブラジル人子弟の教育向上に役立つことが期待され、大変すばらしい制度であると思います。この制度を他の中南米地域にも拡大するなど、教育環境の改善に向けて更なる取組が必要であると思います。  また、母国語での教育が可能である外国人学校は、現在、学校教育法で定めている正規の学校とは認めておらず、多くがいわゆる私塾の扱いとなっています。これまでの視察や参考人の意見陳述で明らかになったことは、各種学校の認定基準が厳しく、無認可校か、認可されていても補助金が極めて限定的にしか支給されない各種学校となっているため、学校運営はいずれも厳しい状況となっているということです。このような外国人学校の公共的な役割を認識して、認可基準の緩和と補助金の拡充は早急に検討すべきと考えます。  また、外国人子弟の就学率の低さが指摘されており、もしも国籍を理由に教育上何らかの障壁があるのであれば、これを改めるべきと考えます。教育権をすべての者に保障された権利と位置付ける子どもの権利条約や国際人権規約に照らしても、人権大国にふさわしい改善が求められているのではないでしょうか。  公明党は、永住外国人地方選挙権付与法案を提案をしております。これは、成熟した民主主義国家として、日常生活に密接な関係を持つ地方行政の意思決定に地域に緊密な関係を持つ外国人住民の意思も反映すべきであるとの理念からであり、希望する永住外国人に地方自治体の首長選挙や議員選挙の選挙権を与えることにしています。  いずれにしましても、在留外国人が同じ地域に住む市民として安心して暮らせる多文化共生社会の理念を浸透させることが重要でございます。  総務、法務両省は、現行の外国人登録制度を廃止し、日本人の住民基本台帳と同様の在留管理制度を導入する方針を固めました。また、外務省では、日本語の能力が高い外国人の在留期間を現行の三年から最長で五年に延ばすなど優遇するとの基本方針を固めました。  このように、少しずつではありますが、外国人を受け入れる体制が改善されつつあります。この流れを確かなものとするためにも、開国か鎖国かなどという二者択一の教条的な議論ではなく、今後も引き続き幅広い議論が活発に行われることを念願しております。  以上で意見発表を終わらせていただきます。  発言の機会をいただきまして、大変にありがとうございました。
  7. 紙智子

    ○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  この間の調査会の議論を通じまして、意見を表明させていただきたいと思います。  外国人労働者の受入れを拡大しようという議論が活発になっておりますが、今必要なことは、現在日本で暮らし働く外国人が地域の構成員として共に人間らしく生きていける条件を整備をし、管理強化のみに重きを置くのではなくて、いかに日本人との均等待遇につないでいくのかということ、基本的人権を確立していくという視点、それなくして真に共生というのは語れないのではないかと思います。  まず、労働現場の問題です。  外国人の単純労働は受け入れないという建前があるわけですが、その裏で日系人労働者、研修や技能実習生がいわゆる三Kと言われる職場で働いているということ、グローバリゼーションが生み出す大きな経済格差によって、移住して働かざるを得ない外国人労働者が低賃金で日本の生産現場を支えているわけです。その外国人労働者とその家族である子供、女性たちを含めて、人間としての権利を守る政策を確立することが必要です。  日系人労働者は、派遣、請負など不安定・非正規雇用がほとんどで、驚くほど劣悪な条件下で働かされています。低賃金・長時間労働、有給休暇もなく、派遣会社による給与のピンはねや文句を言えば首になると。危険有害事業に携わっているケースも多くあって、労災も届け出ない会社が圧倒的に多いと聞きます。  研修・技能実習生の制度は、途上国への技術移転ということを隠れみのにして、人権侵害という問題を各地で引き起こしています。パスポートの取上げや給与の強制貯蓄まで、研修と言いながら長時間の残業を強いて残業代も払わない。労働監督署が研修・技能実習制度について労働関係法令違反で指導した事業所数は、二〇〇六年度で千二百九か所に上っており、前年比で六五%増となっている、これは二〇〇七年六月の時点の結果ですけれども。物を言えば強制帰国だと脅すということもある。そうなると、送り出した機関に巨額の保証金や罰金を払わなければならないというようなことがあるわけです。  このような働かせ方というのは、共生ということとは相入れないものです。労働法制に基づく権利が実質的に保障されて人間らしく働けるように、まず使用者は労基法、それから労働組合法、最賃法、労働関係法令、外国人労働者の雇用や労働条件に関する指針を守るということ、そして政府は、使用者がこれらの法令や指針を遵守するように指導を強化すべきです。研修生、実習生に労働基本法や最低賃金法など労働保護法制の対象として諸権利を保護されるように制度の抜本的見直しが必要だと思います。  そして次に、医療、社会保障の問題ですが、特に医療の問題は生命にかかわる問題であって、急いで対応すべき問題だと思います。  生活保護を除く社会保障制度の各法から基本的には国籍条項がなくなったとはいっても、実際には健康保険に加入している者は少ないわけです。外国人労働者の場合は、雇用主である派遣元、業務請負業者は保険料負担を回避するために加入させないケースが多いわけです。かといって、国保の方は自治体によっては労働者であることを理由に加入を拒むという事態もあるわけです。多くの外国人が医療保険制度から除外をされて医療にかかれない人たちが生み出されている。  こうした問題は、第一義的にはやはり雇用主の責任が追及されるべきで、指導監督を徹底すべきなわけですけれども、やむを得ず健康保険に加入できない者に対しての国保への加入を認めるべきだと思います。  人道上の配慮が必要な緊急医療についても、都道府県の救急救命センターで重篤な外国人に救命措置を行ったけれども医療費が回収できないという場合があって、そのときには二十万円を超える部分を補助する、そういう外国人医療費の未収金補助制度というのができたわけですけれども、それで十分かといえば決してそうではないと。せめて、緊急に医療が必要な場合は、在留資格のあるなしにかかわらず、生活保護を適用して急迫保護として医療扶助の適用をすべきではないかと思います。ドイツやイギリスやフランスやアメリカなど諸外国の状況を見ても、緊急医療に関しては在留資格にかかわらず保障されているわけです。  年金については、各国との年金の通算協定の締結を急ぐということ、年金受給資格を与えるために必要な加入期間の短縮も必要だと思います。  次に、外国籍の子供たちの教育・学習権の保障です。  外国人の子供たちの多くが、親が置かれている不安定な労働環境に左右され、学ぶ機会を奪われたり、劣悪な環境の中で学ばざるを得ない状況に置かれています。様々な事情で不就学になって学習の機会がない子供たちが多数いることは見過ごすことができない問題だと思います。どの子にも学ぶ権利を保障する、これは子どもの権利条約でもうたわれているわけです。生きる力、考える力、これをしっかりと身に付けると、そのためには必要な学力を付けることができる体制をつくるというのは行政の責務だと思います。  外国人の集住地域を中心に様々な取組がされていることが紹介されましたが、地域や学校による格差もあるわけです。公立学校で、まずは外国人の子供たちを受け入れる柔軟できめ細かい体制を整えることが必要だと思います。日本語の習得を保障するために、日本語教育のカリキュラムの確立や日本語の指導の教員の養成、加配教員を増やすなどの教員の確保、日本語教室を通学可能な範囲に適切に配置すると、そして就学援助を十分に周知し利用可能なものにすることなど、教育環境の整備を進めるべきだと考えます。  外国人学校への支援の強化も必要です。外国人学校には公的な支援がありません。財政的な基盤が確立されていないわけです。経営難によりブラジル教育省の認可校を含めて閉鎖が相次いでいるという話も報道されているわけです。ブラジル人学校を始めとする外国人学校は、母国と継続した教育を保障する場であると同時に、公立学校に通えない子供たちの受皿になっています。母国語、母国文化の教育の保障の場としても重要な存在だと思います。集住都市会議の宣言の中にありますが、外国人学校を外国人の子供に対する教育機関の一翼として認知をし、母国で生きていく力と同時に、日本の社会で生きる力も確実に身に付けていく教育が提供されるように支援することが必要です。  また、高校進学の保障も検討されなければなりません。外国人学校を卒業しても、高校、大学の受験資格を得ることができません。言葉のハンディーや小中学校のケアが不十分だった子供たちには受験は非常に高いハードルになります。こういう子供たちの受皿であった夜間の定時制高校も多くが統廃合の対象になって、より進学を困難にしています。進学を希望する子供たちに道が開けるように対策が求められております。  それから、企業責任の問題。居住する外国人に対する様々な支援措置、医療や教育からごみ出しの広報まで現在は多額の負担を自治体が負っている形になっています。これらの行政コストに対して、外国人の就労において利益を得ている産業界がどう負担していくのかということは、検討すべき問題だと。  このほかに参政権の問題もあります。外国人との真の共生ということを考えるときに、永住外国人について地方参政権を保障するということを一刻も早く実現するのも必要です。地方政治は、本来すべての住民の要求にこたえて住民に奉仕するために全住民参加で進められなければならないわけです。永住者の外国人は、納税を始めとする一定の義務を負って、地方自治体のサービスも利用して、自治体と密接な関係を持っています。地方自治の担い手となることは、地方自治の原則とも合致するものです。投票権だけでなく被選挙権、住民投票なども同様に保障すべきだと。  女性の権利の問題は、外国人女性の権利侵害の問題は避けることができない問題です。労働現場のセクハラの被害や結婚生活でのDV被害、性産業における人身売買、管理売春の被害など、女性であるがための深刻な人権侵害は看過できない問題です。  このほかにも様々な問題がありますけれども、これらの問題と正面から向き合って問題解決に取り組むことが引き続き重要であるということを述べて、意見といたします。  ありがとうございました。
  8. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  この少子高齢化・共生社会におきまして、真正面から外国人との共生、地域コミュニティーのことが取り上げられて、大変意義深かったというふうに思っております。今年は洞爺湖サミットもありますし、多文化共生ということがしかも地域コミュニティーの観点から議論をされ、私自身も大変勉強になりました。  日本は、子どもの権利に関する条約と人種差別撤廃条約、国際人権規約、女性差別撤廃条約と批准をしておりますが、ILO条約も批准しておりますが、まだまだ現実にはたくさん問題があり、それを私たちが政策として解決しなければならないということを非常に理解した次第です。  社民党としては三点申し上げます。  まず初めに、雇用の問題です。  十数年の長期滞在にもかかわらず間接雇用による不安定状況が相変わらず変わっておりません。製造における業務請負あるいは偽装請負が、現場での単純労働が圧倒的多数であること、それから劣悪な労働環境、労働災害がなかなか補償されないという状況があります。先日は外国人研修生の問題に関して違反事例が多いということも報道をされました。これらについては厚生労働省、特に労働局の取組、それから雇主などに対する啓発や摘発もやはり大変必要だというふうに考えております。  近年、少子高齢時代における外国人をどう移入をするか、単純労働の移入もすべきではないかという議論も大変強まっております。経団連始め財界にもそのような主張が大変強いと思います。私は、共生社会は極めて必然であり、人権問題としてもやらなければならないというふうに考えておりますが、単純労働を労働力不足の観点からだけ移入すべきだというのは大変危険であると考えております。実際、同一価値労働同一賃金あるいは人種差別をなくしていくという観点から、むしろ、現在働いている労働者の人たちの労働条件の向上こそまずやらなければならないというふうに考えております。  外国人研修生問題についても、労働法の適用をやると厚生労働省は方針を転換をいたしました。その観点から、雇用の面での改善が望まれることを大変期待をしております。  第二に、教育の問題です。二つあります。  公立学校における取組と各種学校、私塾の取扱い、この両方について改善をしていかなければなりません。公立学校の点においては、やはりカウンセラーやそれから教員を増やしていくこと、加配教員を増やすこと、これが望まれると考えております。各種学校、私塾の場合についても、一つは認可の規制緩和をすることと、余りに少ない補助金をどうしていくのか、自治体に頼るだけではなく、国もここの補助をどうしていくかという観点が大変必要だと考えております。  手元に週刊東洋経済五月十七日号、子ども格差というものがありますが、その中に外国人の子供の問題も取り上げられております。五人に一人が不就学、外国籍児童を放置するのかということから、日系人を労働力としてしか見なかった移入政策が学校に行けない外国籍児童を生んでいるというふうにあります。つまり、労働力だけに注目した日系人の移入政策が多くの問題を引き起こし、その一つが教育なのではないかと。日本国籍でなければ基本的に義務教育の対象ではないと長いことしてきたことが多くの不就学児童を生んだのではないかという指摘です。  また、各種学校における取組もありますが、例えば、授業料がどうしても補助が少ないために高くなる、あるいは学割が利かないということなどの問題についても指摘があります。この点では公立学校を応援することと、公立学校をどういう多文化共生の場にしていくかという視点と、各種学校に対する支援、まさしく規制緩和は大至急やらなければならないというふうに考えております。  この記事の中では、例えば長野県が自治体の中で、月額一万円から二万円、各各種学校における子供たちを具体的に支援している例が紹介をされています。自治体に責任を割と任せて、国の施策がやはり余りに貧弱だというふうに考えております。  三点目に、社会保障やその他の問題です。  参考人の人たちからも、健康保険に加入しているブラジル人は六〇%にすぎないことや、年金の問題など多くの指摘がありました。この点については、業者に対する監督と同時に改善が必要だというふうに考えております。  また、多くのNGOの紹介や医療通訳の必要性も参考人の人たちから紹介がありました。そのようなことをどう応援していくかということをこの共生社会の中で、国会の中で深めていきたいと考えております。また、ある参考人も、その地域の公営住宅のうち半分が外国人であると、自治体における取組もありました。その意味で、現状を把握すると同時に、NGOなどを応援していくことも国会がやることではないでしょうか。  ドメスティック・バイオレンスは法律の中に、障害あるいは国籍の有無を問わず人権が尊重されるべきだと多文化共生を条文の中に位置付けております。しかし、現在のドメスティック・バイオレンス防止法でも、DVに遭う外国人の女性が在留資格が外国人の妻であることから極めて不安定な状況になっていることなど、根本的にはまだまだ解決をしておりません。いずれアメリカの州のように、DVに遭った女性に関しては在留資格を検討するなど何らかの対策がこれから必要だというふうにも思っております。DVやそれから住宅、年金、医療、労災などについて、これから多文化共生に向けて頑張っていくことができればと考えております。  最後に、社民党も、永住外国人に関して地方参政権を認めるべきだというふうに強く主張し考えております。多文化共生が日本の社会で地域から起きるよう、国会の予算の配分や支援が充実されるよう、特に教育の場面において子供たちへの支援が充実されるよう、強く国会の中で頑張っていきたいというふうに考えております。  以上です。
  9. 田名部匡省

    ○会長(田名部匡省君) 以上で各会派の意見の聴取は終了いたしました。  これより委員相互間の意見交換を行います。  本日御発言いただいた御意見は論点を整理して中間報告書に取りまとめますので、できるだけ多くの御発言をいただきたいと思います。  なお、多くの方が御発言できますように、一回の発言は五分以内にお願いをいたします。  それでは、御意見のある方は挙手をお願いいたします。  藤谷君。
  10. 藤谷光信

    ○藤谷光信君 藤谷でございます。  この少子高齢・共生社会に関する調査会でいろいろと一緒に調査をしたわけでございますが、議員の先生方、それから調査に参りましたところの施設の方、それから講師でお招きした先生方などの意見をいろいろじっと聞いておりまして、大変皆優しくて有り難いなと思うのが第一の私の思いでございます。  と申しますのは、今から八十年、百年前に、私、山口県で生まれ育ちましたが、たくさんの人がハワイ、アメリカ、ペルー、メキシコ、ブラジルへ渡ったのでございますが、大変な苦労をしたわけでございます。  この間からあるようなお話が、今から八十年、百年前にメキシコやブラジルでありましたら、あんなに苦労しなくて済んだんじゃないかと思うような気がしまして、この調査会でありましたようなお話やら、それからいろいろこう問題点を挙げますと、先ほどから指摘がありますようなことがたくさん問題点がございますが、みんな心優しいなという思いがして聞かせていただいたわけでございます。  もう二点ほどは、一つは、私のところは山口県岩国市でございますが、私は幼稚園をもう四十年前からやっておるんですが、今もアメリカ人の子供が十五人ぐらい来ております。白人の子が十人と黒人の子が五人ほどおりますが、毎年そのぐらいずっとおりまして、先生たちもこれ英語でやらにゃいけませんけれども、実際は皆日本語でございますが。さらに、二十年ぐらい前にブラジルのサンパウロの日系むつみ幼稚園というのと姉妹縁組しておりまして、ブラジルの先生を引き受けております。  それで、向こうは英語じゃありませんし、ポルトガル語ですから大変ちょっと難しいんですが、私も行きましたけれども、なぜそういうことをしたかというと、これは先ほど来のお話の日本の共生社会ではなくて、日本からたくさんの商社マンが外国に行っておりまして、小学校は大体あるんですよ、日本人学校が、日本語学校が。それで、幼稚園がないというので、日系むつみという幼稚園の郷原先生というのが戦前からサンパウロで有名な女学校をされておったんですが、その方が幼稚園をされておりまして、そこのPTAの会長さん、ミノルタのサンパウロ支店長の奥さんが会長だったんです。それで、日本に帰ったときに、日本の小学校に入るときに遅れるんじゃないかという不安があると。この間からあるように、ブラジルへ帰るときのあれがあるんじゃないかというのと全く逆なんでございますが、非常に参考になったわけでございますが、そういう意味でいささか経験をしておるんです。  共生社会の労働者の問題もありますが、子供の教育ということに関しましたら、細かい点では確かにいろんな問題がありますが、これ教育だけ取り上げますと、自信を持ってどんと子供たちに接するような、安心して先生も取り組めるようなシステムづくりというか、そういうものが望ましいなと思っております。  もう一つは、この間、早稲田大学の川上先生でしたか、日本語教師の育成というのがありましたが、外国では、ドイツの例でいいましたら、ドイツでは、ドイツで勉強したら、大学を卒業する卒業しないは関係なくて、あなたは世界中でドイツ語を教えていいよという資格を出す制度があるそうです、それはレベルがいろいろあると思いますが。それで、この早稲田大学の先生は、あれはJSLというんでしたか、日本語を教えるというのがありましたが、大事なことだなと思ってこれを聞きました。  是非、先ほどもどなたか先生がおっしゃいましたが、南野先生ですか、おっしゃいましたが、日本語教育の、日本語を教えるという教師の資格といいますか、日本人も外国人に教える資格もあるかも分かりませんが、外国人が日本に来て勉強して日本語が上手になった、そうしたら、教師の資格があって、あなたが国に帰ったら日本語を教えてくださいというような形ができましたら、この共生社会という立場から非常にいいんじゃないかということを感じました。  個人的な自分の経験など申し上げて大変御無礼でございますが、そういうことを感じましたので申し上げました。  ありがとうございました。     ─────────────
  11. 田名部匡省

    ○会長(田名部匡省君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、大河原雅子君が委員を辞任され、その補欠として森田高君が選任されました。     ─────────────
  12. 田名部匡省

    ○会長(田名部匡省君) どうぞ、ほかに御発言ございましたら。  石井みどり君。
  13. 石井みどり

    ○石井みどり君 ちょっと発言をためらっておりましたのは、この調査会でもかつて発言した内容と同様なんですが、この共生社会ということの前に、例えば看護、介護の労働者、外国人労働者受入れの話が経済財政諮問会議等で出ておりますが、私は、やはりその前に、劣悪な労働環境の改善、そして適切な正当な労働報酬があってしかるべきであって、その報酬が低い、そういうために外国人の労働者を入れるということの方が本末転倒だと思っているんですね。そういうことが、もちろん共生社会、ここのテーマではないと思うんですが、どうしてもそこのところが、今経済界からそういう要望が出ているので、私どもも強く反対はしていこうと思っております。  その前に、まず日本できちんと介護の専門職、より専門性が高い介護労働者を育成していくべきであって、その報酬が低いからそれに見合った外国人労働者を入れようなんということ自体が私は大きく間違っていると思っているんですね。もちろん、受け入れたからには、その人たちが本当にきちんと働ける環境、あるいはそのお子さん方が日本できちんと生きていく、また定住化をする、そういう長期的な、日本社会が今後、少子高齢・人口減少社会で、日本の就労の構造をどう考えていくのか、それに伴って本当に外国人労働者を受け入れていくのかという、そういう中長期的なビジョンがなくして簡単に門戸を開くべきではないというふうに思っているんです。  ここの場はまさに超党派ですので、与野党を超えてそういう本質的な議論をできたらさせていただければなというふうに思いましたので、ちょっとテーマから外れたんですが、発言させていただきました。
  14. 田名部匡省

    ○会長(田名部匡省君) 岩本司君。
  15. 岩本司

    ○岩本司君 各党の代表者の方々からの御発言に尽きるわけですけれども、たまたま私の弟が小学校の五年、六年をイギリスのスコットランドのエディンバラというところの現地の小学校を出まして、二年間、それで日本に戻ってきて日本の中学校、高校行ったんですけれども、やはり学力が、うちの母も心配していましたけれども、イギリスの小学校の二年間日本語から少し離れるわけでして、戻ってきたらやはり遅れているというか、結果的に彼は日本の高校を途中で中退してアメリカのフロリダの高校へ行ってアメリカの大学を卒業したんですけれども。たまに弟が、今も日本にほとんど、年に二か月ぐらいしか帰ってこないんですがね。  よく話すのが、そのとき倍やはり勉強をすればよかったというふうに本人は言っているんですけれども、イギリスに行っていたときに、現地のもう英語の教育もそうですけれども、同時に日本の教育もしなければ、やはり将来的に後悔を本人はしているんですけれども。  ですから、ブラジルから日本に来た子供たちにも、現地の教育と日本の教育と子供たちには大変だと思いますけれども、やはり現地の教育と日本の教育を両方してもらうような枠組みをつくるべきではなかろうか。ペルーの子供たちだったら、ペルーの現地の教育とやはり日本の教育もするというかですね。  ですから、私は、その辺の枠組みをしっかり考えて、日本の場合は今学習塾に放課後行ったりするのが当たり前みたいにはなっておりますけれども、何らかの形で、繰り返しになりますけれども、現地での教育とそれと日本の教育を付けさせてやるのが子供たちの未来にとっていいんではなかろうかというふうに感じております。  以上でございます。
  16. 田名部匡省

    ○会長(田名部匡省君) 塚田一郎君。
  17. 塚田一郎

    ○塚田一郎君 自由民主党、塚田一郎です。  先ほどの石井みどり委員からの御発言に関連して少しお話をしたいんですが、そもそも我が国として移民ということに対してきちっとした議論がなされているのかなということをやはり問題提起をさせていただければなというふうに思います。  当然、今受け入れている外国人の雇用環境なり生活環境について改善をしていくといういろんな御指摘は私もそのとおりだと思いますし、それに向けてこの委員会としてもきちっとした提言をしていくべきだというふうに思います。  ただ一方で、国として、日本として、政策として、外国人の政策なんですね。あくまでも出入国管理を中心とした外国人の受入れで、日本にとって都合のいい範囲でしかそれを行っていないというのがやはり現状で、例えばアメリカのような国の国策としての移民政策を取っているわけではないわけで、その辺の議論が中途半端なままに、あるいは言葉が悪いかもしれませんが、きちっとした覚悟がないままにこれを現状だけで進めていくということは、やはりどうしても政策的に行き詰まっていく部分が出てくるんではないか、そんなふうに私自身は感じています。  なかなか、この外国人労働者、移民政策ということについては、これは多種多様な御意見が多分あると思いますから、一つの結論を導き出すことは非常に難しいと思うんですが、やはりそういう根本的な問題についても少し議論をしていただく、一つの方向性を議論していくということも重要な要素ではないかというふうに思います。  その点を一言、意見として申し上げさせていただきます。
  18. 田名部匡省

    ○会長(田名部匡省君) 丸川珠代君。
  19. 丸川珠代

    ○丸川珠代君 自民党、丸川珠代でございます。  関連になりますけれども、あわせて、せっかく少子高齢化と共生社会と付いております。恐らく、移民あるいは労働力を受け入れるということは、日本の経済成長を見越してどのようなデザインを描くのかという議論になるのだと思います。少子化対策をやれば移民を受け入れなくていいといったような極端な意見も世の中にはあるかと思われますので、一体、どういう経済成長、どういう人口のカーブを描くことを理想として、少子化対策とそれから外国人労働者の受入れをどう兼ね合わせていくのかという議論も併せてできれば、調査会としてはその冠にふさわしい仕事になるのかなと思います。
  20. 田名部匡省

    ○会長(田名部匡省君) ほかにどなたかございますか。  大石尚子君。
  21. 大石尚子

    ○大石尚子君 民主党の大石でございます。  先ほど岩本先生の御発言に関連させていただきまして、私、大分以前にイスラエルに参りましたときに、ユダヤ民族の人たちが、いろんな世界各国で生活していながらイスラエルに戻ってきて、そこで一つの国家を形成し、みんなで国をつくり上げていく、それはどうしてそんなことができるのかとすごく不思議に思ったことがございました。話を聞いておりますと、ユダヤの人たちはどこで暮らしてもユダヤ教をしっかりと実践している。これは言葉のみならず、私、宗教と思っていたら、あれは宗教というよりも暮らし方そのものなんでございますね。それで、私びっくりいたしました。  それから、今度アメリカに参りましたときに、日本の子供たちがお父さん、お母さんに連れられて、向こうで現地の学校に入るあるいは日本人学校に入っている。日本人学校に入っている子供は本当に少のうございます。現地の学校に入っていて、だけれども日本語が学べなくなる。したがって、どうしているかというと、日本人会と申しましたか、いわゆる日本の企業や親御さんたちがお金を出し合って、そして日本語学校を放課後とか土曜日とか日曜日とか、現地の学校を借りて先生を雇って教育をしている。  そういう実態を見てまいりましたときに、今ブラジルやペルーから来ているあるいはいろんな各国から来ている子供たちに思いを置き換えたときに、母国の、自分の国の教育を子供たちにしっかりと実践させる、一体その責任はだれが負うべきなのか。両親なのか、それとももっと両親を広げた、例えば日本でいえば日本人社会なのか、あるいは日本の国あるいはそれぞれの国なのか。  確かに、日本に来た外国の子供たちの将来を考えますと、自分の母国の言葉をしっかりと学べるようにしてあげたいし、それから自分の母国の教育もその中に適応できるように考えてあげたいし、さりとて、日本の社会に来て暮らしてくれるんですから、日本の学校にも適応してほしいし、日本語も学んでほしいし、そういう状態を考えましたときに、一体どうやってその責任を分担して、これはお金が掛かることでございますから、いくのが理想的なのか、ここら辺は私たちがしっかりと突き詰めていかなければいけない問題だなと実感いたしました。  それと同時に、言葉に特化して考えれば、これは日本の国の日本語教育というか国語の教育、それをしっかりと見直していかなければいけないように思いました。いろんな場所場所で子供たちが日本の子供のみならず日本の大人と交わっていくわけでございますから、そこで私たちが話す日本語がでたらめだったらそのでたらめな日本語を覚えてしまいますし、不完全だったら不完全な日本語を皆さんは覚えてしまわれるわけでございます。たとえ方言であっても、しっかりしたものをお互いに日本人としてしゃべらなければいけないあるいは書かなければいけない、そういう思いを強くいたしておりまして、これはいわゆる外国人との共生社会を云々するときは、絶えず私たち日本の国民の教育にさかのぼって考えていかなければいけないんだなと。  特に日本語の教育をどうするか、いわゆる国語の教育をどうするかということを日本の教育課程の中で、カリキュラムの中でもう一回見直す必要があるだろうし、それからまた、先生方を養成していく課程で、これは日本の教員養成の課程であっても、そこに外国人と共生社会を実現していく、それに役立つような教員の教育課程を作っていかなければいけないのではないか、そういうことを強く感じながらこちらの調査会に参加させていただいておりました。  こういう問題はこれから更にチャンスをいただいて突き詰めていきたいと思っておりますし、またもう一つ、南野先生がお触れくださいました外国人の子女の犯罪の問題、これはまだほとんど手付かずでございますが、これからまた原因の究明なりそれの治療教育なり、どういう方策を立てていかなければいけないか、これも原点はというか原理原則は日本の子供たちの犯罪を防止することと余り変わらないのではないかと思いますので、これも併せて突き詰めていきたいと思っております。  ありがとうございます。
  22. 田名部匡省

    ○会長(田名部匡省君) 他に御発言ございませんか。──ないようですので、本日の意見交換はこの程度で終了させていただきます。  委員各位からは貴重な御意見をいただきまして、誠にありがとうございました。本日の御意見も含め、これまでの調査の論点を整理し、各理事とも御相談の上、中間報告書を作成してまいりたいと存じます。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時十八分散会