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2005-04-21 第162回国会 参議院 国土交通委員会 13号 公式Web版

  1. 平成十七年四月二十一日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  四月十九日     辞任         補欠選任      秋元  司君     岩城 光英君      神本美恵子君     岩本  司君  四月二十一日     辞任         補欠選任      魚住裕一郎君     鰐淵 洋子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         田名部匡省君     理 事                 田村 公平君                 脇  雅史君                 大江 康弘君                 佐藤 雄平君                 山本 香苗君     委 員                 岩井 國臣君                 太田 豊秋君                 岡田  広君                北川イッセイ君                 小池 正勝君                 末松 信介君                 鈴木 政二君                 伊達 忠一君                 池口 修次君                 北澤 俊美君                 輿石  東君                 前田 武志君                 山下八洲夫君                 魚住裕一郎君                 鰐淵 洋子君                 仁比 聡平君                 渕上 貞雄君    国務大臣        国土交通大臣   北側 一雄君    副大臣        国土交通副大臣  蓮実  進君        国土交通副大臣  岩井 國臣君    大臣政務官        国土交通大臣政        務官       伊達 忠一君    事務局側        常任委員会専門        員        伊原江太郎君    政府参考人        内閣府政策統括        官        柴田 高博君        林野庁森林整備        部長       梶谷 辰哉君        国土交通省河川        局長       清治 真人君        国土交通省道路        局長       谷口 博昭君        国土交通省住宅        局長       山本繁太郎君        国土交通省港湾        局長       鬼頭 平三君        気象庁長官    長坂 昂一君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災  害防止対策の推進に関する法律の一部を改正す  る法律案内閣提出、衆議院送付) ○都市鉄道等利便増進法案(内閣提出、衆議院送  付)     ─────────────
  2. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十九日、神本美恵子君及び秋元司君が委員を辞任され、その補欠として岩本司君及び岩城光英君が選任されました。     ─────────────
  3. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会内閣府政策統括官柴田高博君、林野庁森林整備部長梶谷辰哉君、国土交通省河川局長清治真人君、国土交通省道路局谷口博昭君、国土交通省住宅局長山本繁太郎君、国土交通省港湾局長鬼頭平三君及び気象庁長官長坂昂一君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) 水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 北川イッセイ

    北川イッセイ君 自由民主党北川イッセイでございます。  私からは、今議案になっております水防法の一部改正案を中心に、その水難減災対策ということで土砂対策などについて質問をさせていただきたいというふうに思います。  昨年は、十個もの台風日本に上陸をしました。梅雨前線と合体するような形で局地的なもう大変な集中豪雨などが発生しました。総計で二百人以上もの犠牲者を出すというような痛ましいことになったわけであります。  問題はその二百名以上の犠牲者でありますけれども、高齢者の方が非常に多い、こういうことが非常に問題だと、こういうように思うわけであります。そこのところのその状況それから認識を、どのように考えておられるのか、お答えをいただきたいと思います。河川局長
  7. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 昨年、大変水害が多かった年でございますが、その中で特徴的な被災というか水害でございますが、委員御指摘のように、高齢者の方々の亡くなられた方、被災された方が多かったわけでございます。  数で申し上げますと、いわゆる風水害で被害に遭われた方々は二百三十三名いらっしゃいますが、その中で船舶事故等によるものを除きますと、二百三名の方々が亡くなられた、あるいは行方不明になっておられるわけでありますが、その中で六十五歳以上の高齢者が百二十四名でございます。これは全体の約六〇%ということでありますので、高齢化社会を迎えております我が国の高齢者の現在の比率に比べても三倍以上も多いような状況になっているわけでございます。  これらは、地域におきます共助体制、災害時の共助体制というのがやはり弱体化してきていると。これは社会構造の変化等があるわけでございますが、そのほかに、やはり被災の体験が少なくなってきたことも逆に働いている面もあろうかと思います。また、サラリーマンとかそういう方が多くなってきて、地域におきます活動がなかなかしにくくなってきているというような水防団の方での事情もあるわけでございますが、こういう現状に対しまして、今回、水防法等の一部改正の中では、洪水予報ですとか、それから河川の水位が特別警戒水位に到達したというような通知を適時行うことによりまして、また日ごろからその地域災害特性というものをハザードマップ等を通じて知っておいてもらうことによりまして、適時の避難ができるように改善したいということがございます。  それから、これは内閣府の方で取り組んできておりますが、集中豪雨時等における情報伝達及び高齢者等の被災支援に関する検討会という、これは各省も参加して検討を行ってきたわけでありますが、その中で災害時要援護者の避難支援ガイドラインというものが作成されたところでございます。  こういうものも併せまして、関係省庁と連携しながら、災害時要援護者が円滑迅速に避難確保に取り組んでいけるように、今後取り組んでまいりたいと、このように考えております。
  8. 北川イッセイ

    北川イッセイ君 今お話しのとおり、高齢者が非常に多いということがやはり一つの大きな問題であると、そしてそれを克服していくためにはやはり避難とか避難の方法あるいは避難の場所、いろんなこと、準備をしっかり進めていかなければいけない。そして、それを推進するために消防協力団、これを強力にしていきたいと、こういうような趣旨でこの水防法の改正ということになったんだと、こういうように思うわけでございます。  実は、私の地元大阪というのは水の都と、こういうように言われておりまして、水とのかかわりが非常に強いわけです。淀川大和川というような大変大きな川があるわけですけれども、もしこの川が堤防が決壊したというようなことになったら、その周りは人口の大変な密集地でございますから、もう想像の付かないような大変な災害になるだろう、こういうようなことが言われておりまして、ふだんからこの水防協力団、水防団ですね、これが非常に重要だということで非常に力を入れてこられたと、こういう経過があるわけです。聞くところによりますと、淀川左岸水防事務組合それから大和川右岸水防事務組合というのはもう全国最大の水防の団員数を擁しておると、こういうようなことだそうでございます。  大阪のことはさておきまして、最近の水害の、水難の被害の状況、また今回の水防法の改正というようなことが弾みになりまして、全国各地域水防団の充実あるいは水防ハザードマップの作成の取組がより積極的に進められるというように思います。特に、中小河川での浸水想定区域の指定拡大ということが今度の法改正で盛り込まれておるわけですけれども、これが地方の責務に新たに追加されると、こういうことだと思うんです。  私は、今回のこの水防法改正について、一つは国と地方の協調体制や役割分担がうまくいくのか、地方にばかり負担が大きくならないだろうかということを大変心配をいたしておるわけであります。ここらの点について基本的な考え方、また国の具体的なその支援策についてお答えをいただきたいと思います。
  9. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 地域の水災防止能力を高めていくためには、やはり国とか県の支援の下に市町村あるいはその地域の方々が一生懸命取り組んでいかなければならないと思っているわけでございますが、今回の改正の中では、御指摘のように、ハザードマップ市町村にしっかりと作っていただくというようなことが主な改正点でございますが、それに当たりましては、国又は県が浸水想定区域の指定ということを前段で行わなければならないわけでございます。  これは調査としまして財政的にもそれから時間の上でも負担になってまいるわけでございますが、国としましては、その浸水想定区域の調査を行う際の技術的なガイドラインでありますとか、それから市町村有効ハザードマップを早急に整備していけるように手引的なものをお示しする、そういうようなことで、国と地方、そして地域の方々と連携をすることによりまして強化を図ってまいりたいと、こういうことが法改正の趣旨でございます。
  10. 北川イッセイ

    北川イッセイ君 役割分担と協力体制、ひとつしっかりと考えて進めていただきたい、こういうように思います。  都市河川についてちょっと御質問をさせていただきたいと思います。  その前に、済みません、今度の台風、大変異常に上陸したわけですけれども、こういう状態というのは、これはどうも地球温暖化の現象じゃないかなというような思いがするわけです。今までに予想もしなかったような集中豪雨に襲われるというような状態というのは、どうも昨年の一年の一過性の現象ではないと、こういうような思いがします。今後ますますひどくなるというようなことも考えられるわけです。今までの基準で漫然と対応していたのでは国民生命財産を守ることはできない、こういうように思います。  私は、今までの降雨量あるいは水位、それと堤防の構造の関係、それから国と地方のこれも役割の分担など、これについてやはり大胆に見直しをしていくといった、そういう発想転換みたいなことが必要じゃないかなというような思いがするわけですけれども、これについては大臣、ひとつ所見の方、お願いいたします。
  11. 北側一雄

    国務大臣北側一雄君) 今委員のおっしゃったように、集中豪雨の回数、またその程度というのは、これは統計的にも非常にその回数が多くなり、またいったん集中豪雨があったときの時間雨量が大変多くなっているという傾向は明らかでございます。  そういう中で、昨年、あのような水害が何度もあったわけでございますけれども、私はまず、こうした集中豪雨というものは予想もしないようなことが当然起こってくるわけでございまして、こういう水害というのを一〇〇%、物的な施設整備によりまして封じ込めを完全にできるかといいますと、そうではないんだということをまず私は認識する必要があるんじゃないかと思うんですね。そういう意味で、一方でハードの整備、河川改修等のハードの整備、これはもちろん着実にやっていく必要がありますが、私は昨年一年の経験を通じて思っておりますことは、やはりこのハードの整備と、もう一つやっぱりソフトの面での整備をしっかりやっていく、そういうことが非常に大事になっているというふうに考えているところでございます。  昨年の累次の災害、水害を受けまして、これまでの災害対策につきまして、総点検と、そしてその強化をどうしていくのか、どう見直していくのかということを是非検討してもらいたいということで、昨年の十一月に、専門家の先生方にも入っていただきまして、豪雨災害対策総合政策委員会というのが設置をされました。十二月に緊急に対応すべき事項ということを取りまとめをしていただきました。その中に、今回の法案の重要な項目でございますハザードマップの全国整備ということも提言をちょうだいして、今回の改正法案につながっているわけでございます。  この豪雨災害対策総合政策委員会につきましては、つい先日、十八日でございますが、最終の提言を取りまとめていただきました。そこではかなり従来の考え方とは違った提言をちょうだいをしているところでございます。  これまで、どちらかといいますと、この河川整備においても、例えば連続して堤防を造っていこう、将来どういう土地利用がなされるか分からない、だからそういうことに備えて連続して堤防を造っていこう、こうした考え方が中心であったわけなんですが、そうではなくて、これからは、一つは人口減少時代、また新たな開発というのは、これまでのように開発がどんどん進んでいくという時代でもなくなってきているという状況も踏まえた上で、例えば今申し上げました従来からの連続堤防方式に必ずしもこだわらないような、例えば宅地等の、逆に宅地等のかさ上げをするだとか移転等によりまして宅地等を早期に安全にする方式、こういうことなんかもこれからの治水対策としては重要な手法として検討すべきだと、このような提言もちょうだいをしているところでございますし、また、そもそも土地の利用の在り方、単に河川の整備、改修だけ考えるのではなくて、そもそも流域のはんらん域の土地利用の在り方そのものをどうしていけばいいのかと。逆に言うと、危険なところには余り家を造らないというふうな、建物を造らないというふうな、そうした土地利用の在り方についても見直していくような、またそれとの調整をしっかりしていくようなことも大切であるというふうな提言もちょうだいしています。  さらには、ダムにつきましても、ダムの下流に対してより効果的にこの機能というものが発揮することができるような操作ルールの変更もすべきであるだとか、そうした既存施設の有効活用についても御提言をちょうだいをしておるところでございまして、この今回ちょうだいした提言を、一つは制度改正、さらには来年度の予算概算要求にしっかり反映すべく、今取り組んでいるところでございます。
  12. 北川イッセイ

    ○北川イッセイ君 それでは、都市河川についてお伺いしたいと思います。  都市河川につきましては、川幅が非常に狭隘でありまして、そしてほぼコンクリートで固められておると、こういうようなことで、川の流域には田んぼ、畑が非常に少ない、集中豪雨が降ってきますともう急に水かさが上がっていくと、こういうような状況があるわけでございます。そんなときに短時間でその水を逆に減らしていく、抜いていくということが非常に大事でありまして、都市河川、特に大阪なんかでも遊水池、それから地下河川というようなことに非常に力を入れておるわけであります。  昨年の集中豪雨におきましても、大阪の恩智川という川がありまして、この川が警戒水域を突破しました。これは大変だということになったわけですけれども、幸いにして花園公園という、花園ラグビー場の横にある公園なんですが、そこが、ふだんは公園なんです。先ほど大臣が土地利用の在り方おっしゃっていましたけど、ふだんは公園なんです。そこへ水を、恩智川の水を水門を開けまして流し込んで、そして水を減らした、それで恩智川の堤防を助けたと、こういうようなことがあるわけです。  私は、この地下河川ですとかそういう水の池ですとか地下河川、地下の貯水池ですとか、表に見えませんから、なかなか一般の人の評価も得られないというような面があろうかと思います。また、選挙をする者にしましても、そんなことよりも体育館建てた方がいい、文化会館建てた方がいい、その方が分かりやすいというようなことにもなるのかもしれません。  私は、しかしこのことが非常に、これからの水防ということを考えたらそういう事業が非常に大事だと、こういうように思うわけですけれども、川で堤防を造ったり、あるいは堤防のかさ上げをしたりというような事業と同じような感覚で、私は、都市河川については、こういう地下河川ですとか遊水池ですとか地下の遊水地ですとか、こういうようなものに取り組んでいかなければいけない、こういうように思う次第でございます。  大臣、たまたま都会の出身でございますから、この件につきましてひとつ決意を聞かしていただきたい。また、今までの取組につきましても、担当局の方からひとつ聞かしていただきたいと思います。よろしくお願いします。
  13. 清治真人

    ○政府参考人(清治真人君) 都市河川におきましては、様々な手段を講じまして治水対策を進めているわけでございます。流域内での対策もございますし、御指摘のような河川の整備はもとより、地下河川でありますとか遊水地、こういうようなものについては正にそのハードの方の切り札として実施しているわけでございます。  ただし、こういうものはなかなか御指摘のように目に留まらないというところがありまして、治水事業に対する一つの理解をしていただくためには、やはり効果を発揮したときにその施設の機能というものをいろんな方に知っていただく努力が必要かと思います。これらにつきましては私どもいろんな手段を講じて進めているわけでございますが、不十分なところございます。  昨年も、台風二十二号では関東地方、首都圏でかなりの出水がございました。そういう中で、例えば神田川の地下河川というのが環七の下に入っております。これは現在使えるようになっている部分が約延長にして二キロぐらいございますが、これがほとんど満杯になるぐらいに水をためまして、神田川の下流がぎりぎりで助かったというような状況がございました。委員の御案内の寝屋川の流域についても同じように、寝屋川の流域にあります地下河川が機能を発揮し出しましてから、今までしばしば、本当に毎年のように浸水していたところが水がつかなくなってきているわけでございます。  こういうものにつきましては、事業を実施する方としましても、出水後の記者発表でありますとかパンフレットでありますとか、それからふだんから事業に対して御理解をいただくための見学会、それから出前講座といいましていろんな方々の中に事業主体であります我々自ら入っていきまして御説明申し上げる等のPRをしているわけでありますが、これからも、重要な御指摘でございますので、そのような取組を進めてまいりたいと思います。
  14. 北側一雄

    ○国務大臣(北側一雄君) 都市部におきましては、宅地化が急速に進んだために、保水能力、また浸透能力といいますか浸透力といいますか、そういうのが本当に急速に低下をいたしまして、いったん大雨が降ってしまいますと一気に、それまでは河川の水が余りないのが一気に水が流れてくる、そして内水の方も一気にたまってしまって洪水をするということが頻繁に起こっているわけでございます。  委員、冒頭に大阪のお話をされましたけども、たしか委員のお地元の東大阪、これは大阪でも一番低地でございまして、たしか私の記憶では東大阪と淀川の水面とは十メートルぐらい高さが淀川の方が高くて、大和川とは二十メートル近く違うと、要するに川の方が高い、両方とも天井川になっていると。河内って書くんですけども、これは河の中と書くんですね。元々、委員のお住まい、地元のこの東大阪周辺の河内地域というのは元々海でございまして、これいったん本当に雨が、洪水、例えば大和川なり淀川なりが万が一堤防が決壊するようなことがありますと、それはもう大変な被害が生じるということがかねてから言われておりまして、委員のおっしゃったような様々な総合治水対策を取り組んできているわけでございます。  やはり洪水対策というのは、もちろん河川改修、これはしっかりやらないといけないわけでございますが、それだけではなくて、水をためる遊水地をしっかり造っていく、また水を浸透させるその浸透力のあるような例えば道路整備をするだとか、そうしたことが非常にこれから私は大事であると思います。河川改修というその整備とともにそうした総合治水対策を全体として総合的に取っていくことがこれからはますます重要になってくると考えておるところでございます。
  15. 北川イッセイ

    北川イッセイ君 ちょっと時間がなくなってきましたので、この土砂災害対策についてちょっとお伺いしたいと思います。  土砂災害対策法の改正についてですけれども、今回の改正はがけ崩れなど土砂災害危険のあるところについて警戒避難体制を確立する、それから建築規制を厳しくするというような趣旨であろうかと、こういうふうに思います。昨年の一連の水害においても二百名以上の方が亡くなったと、こういうことなんですが、そのうち約六十人の方が土砂災害によってお亡くなりになったというように聞いております。その反省に立っての改正だろうと、こういうふうに思うわけでありますが、聞くところによりますと、土砂災害危険箇所というのは全国で五十二万か所あると、こういうふうに聞いています。そのうち、土砂災害警戒区域に指定されているのは十六年度末で三千地域、地区ですね、程度ということです。  土砂災害に対応するためには、まずこの警戒区域に指定するということが大変重要だと、こういうふうに思うんです。本来、危険箇所というのは、これはすべて警戒区域でなければならない、そういうふうに思うんです。しかし、ただ指定すればよいというものではなく、指定をしたらその保全対策費というようなものが莫大な費用が掛かると、こういうことであります。  現状三千か所についても大変な努力をされて指定してこられたと、こういうように思うんですが、この土砂災害警戒区域の指定について、その経過、それから今後の方針、そういうようなものについてお答えいただけますか。
  16. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 土砂災害危険性を内在している地区というのはたくさんございます。五十二万か所という御指摘ございましたが、この中で実際に家屋等の被害が発生するおそれのあるところは二十一万か所ぐらいになるわけで、いずれにしても大変多い数でございます。これらに対して、今土砂災害防止法のお話がございましたが、警戒区域の指定、特別警戒区域の指定、こういうものを鋭意進めているところであります。今お話ございましたように三千か所ぐらいということでございますが、昨日時点で調べましたら三千七百を超えたところでございまして、今急ピッチで進めているところでございます。  この指定に当たりましては、その前段となります基礎的な調査が必要になります。地形的なもの、それから雨の降る特性、こういうものを調べて、さらにその地方自治体と調整の上指定していくという手続を踏んでいるわけでございます。これはかなりの数になりますので、その指定する箇所の優先度、こういうことも並行して考えながら進めていかなければならないと思いますが、いずれにしましても、昨年度までに基礎的な調査四万か所ぐらいできてきておりますので、これらをベースにしまして早急に警戒区域の指定の作業を進めていくように都道府県の方を指導してまいりたいと思います。
  17. 北川イッセイ

    北川イッセイ君 今回のこの改正というのは避難誘導など、そういうソフト対策ということが中心だと、こういうふうに思います。それも非常に大事なことだと思いますが、土砂災害事故というのはもう一瞬にして起こるわけであります。急傾斜地の保全対策、それから地すべり対策、それから土石流対策というのは、これはもういずれも、ソフトも大事ですけどもハード事業というのが決め手じゃないかと、こういうように思います。しかし、いずれも大変な費用は掛かると、こういうことであります。  実は、先ほど大臣からお話ありました、生駒の山のところは元は海やったと、こういう話があるんですが、ですからあそこ、生駒の山というのは非常に急なんですね。ここに急傾斜地に指定され、危険箇所ということで指定されているところがあるんですが、それも、いつもぱらぱらぱらぱら砂が落ちてきよる、小石が落ちてきよるというので非常に危険やったんですが、これはもう何とかせないかぬと、こういうことで、約三百メートルの間なんですが、これを改修、補修をしてもらった。何と三百メートルするのに十年掛かったんですね。毎年ちょっとずつしかできないと。そういうように非常に費用が掛かって大変だと、こういうことなんですけれども、しかし、この土砂対策というのは本当にハードが決め手であるというふうに思います。そういう状況を見ましたときに、よっぽどこれ決意をして、腹を決めてやってもらわないとなかなか進まないんじゃないかというような思いがします。  時間が来ましたので、最後に大臣の方から、ひとつそこらの決意のところをよろしくお願いしたいと思います。
  18. 北側一雄

    国務大臣北側一雄君) 昨年は約二千五百か所で土砂災害が起きました。これはもう統計取ってから初めて、最高の件数でございます。今委員のおっしゃったように、この土砂災害対策土砂災害というのは急にやってまいりますので、やはりそのハードの対策が重要である、全くそのとおりであると思います。  ただ、限られた予算の中で、先ほど河川局長が申しておりました、やっぱり優先順位を付けて、非常に被害、万が一土砂災害があった場合には被害が多くなってしまうという対象区域をやっぱり優先して施設整備を実施をしていくということが大事であると思いますし、また委員もおっしゃいました、警戒区域を早く指定すると、そしてそこにお住まいの住民の方々にそういう区域ですよということを知っていただく、周知していくということがやはり大事だというふうに思いますし、またさらに、ソフトの対策についても、いざそういう災害が起こる可能性がある場合には災害情報を早くそういう地域に流す、そして避難が速やかにできるような体制を日ごろから取っておくということがやはり大事なんだろうと。ハード面、ソフト面を併せてこの土砂災害についての体制整備をしっかりと努めてまいりたいと思っております。
  19. 北川イッセイ

    北川イッセイ君 ありがとうございます。終わります。
  20. 大江康弘

    ○大江康弘君 おはようございます。民主党新緑風会の大江康弘でございます。  大臣始めそれぞれ、今日はよろしくお願いを申し上げたいと思いますが、今日は少し政府参考人の皆さんも欲張りまして、今日一番たくさん来ていただいているんじゃないかなと思います。できるだけ答弁をしていただくように簡潔に質問してまいりたいと思いますので、またひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。  同時に、この法案は余りこのすそ野を広げていくという部分でもないと思いますから、非常に重なる部分が多いので、今ももう既に北川先生の御質問と重なった部分がありますので、ひとつその点も併せてお願いを申し上げたいと思います。  まず、法案に入る前に、一昨日、四月の十九日ですか、少し新聞を見せていただきましたら気になることが載っておりましたので、まずこのことについてお尋ねをしたいと思いますが、豪雨災害対策特別委員会というものがあるようですけれども、これはどんな性質のものなのか、少し簡潔に教えていただきたいと思います。
  21. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 今お話がございました豪雨災害対策総合政策委員会は、先ほど大臣からお話ありましたように、昨年の十一月にこれは社会資本整備審議会河川分科会の下に設けたものでございますが、その趣旨としましては、昨年非常に災害が多かった、そういう中で、今までの災害対策を総点検していこう、そしてその中から出てきました課題等につきまして抜本的に見直しをして対策の強化を図っていくということでございまして、様々な面からこの災害対策というものについていろいろな御意見をいただいたわけでございます。  最終的には四月の十八日に最終提言がなされましたが、その中に、情報に関することでありますとか、ソフト対策に関することでありますとか、それから中長期的に考えていかなければならない治水の計画に関すること、あるいは施設の維持管理に関すること等々、非常に広い面からこの災害対策ということについての御提言をいただいたところでございます。
  22. 大江康弘

    ○大江康弘君 私、ちょっと名前を間違っておりました。豪雨災害対策総合政策委員会ということを今承りました。  それじゃ、この政策委員会が今回政府が出されてきたこの水防法の法案の中身に関して一体どのぐらい、どのような関与をなされたのか、ちょっと教えてください。
  23. 清治真人

    ○政府参考人(清治真人君) 今回の水防法、土砂災害防止法の一部改正に当たりましては、この総合政策委員会の提言の中に指摘されたことが幾つか関連しているものがございます。  ただ、この今回の法律改正に先立ちましては、もう一つ研究会というものを設置しまして検討を続けておりました。昨年の七月の新潟、福井の豪雨、こういうものを受けまして、やはり水災防止の強化が必要であるということで、水災防止体制のあり方研究会というのが八月から十一月まで開催されまして、その中で提言をいただきました内容がかなりの部分、この水防法改正等の中に反映されているわけでございますが、なお、総合政策委員会の方にもこの水災防止体制のあり方研究会から受けました提言等についても御紹介申し上げまして、全体として総合的な災害対策に取り組めるような御提言をいただいたところでございます。
  24. 大江康弘

    ○大江康弘君 かなりの部分、反映をしていると言う。だったら、私は問題があるということを実は指摘をさせていただきたいと思うんです。  この政策委員会のトップというのは、清治局長の大先輩である近藤さんという方ですか、今、水資源協会の理事長、平成三年から四年まで河川局長をされて、その後、建設省の技監をされて、水資源の公団の総裁、それで、今言ったこの協会の理事長という、正に水の専門家というか、こういうことに掛けてはもう大専門家であるわけなんですね。  私は、この参議院で、十九日といったら、これまだ参議院でこの水防法の法案が審議されてないんですよね。今日初めてこれ審議するわけなんです。そのときに、この水防法を今回出してきた、皆さんが出してきたこの法案の中身にかなり影響力を持って提言をされたこの政策委員会が、十九日にまたぞろこれ提言を出しているんです、提案を出しているんです。そして、どういうことを言っておるかといったら、今回、せっかくこれ五年で、後から聞きますが、こういう、五年でハザードマップを作ったりとか河川を増やしてやったりとかという、そういうことも含めて出してきておる。  その中で、この近藤さんが、これ新聞ですから、当たっておるのか当たっておらないか分かりませんが、こういうことを言っているんですね。いわゆる市街地で堤防決壊を防ぐため、川に急激に流れ込んだ雨水を市街地に到達する前に上流の田畑に流す、住宅のみを堤防で囲み、住宅がない地域はそのままにする、堤防を造らずに住宅の移転やかさ上げを公費で行う。というのは、要するに、この三番目のことはどこの部分から来ているかというと、要するに、この後守るべきところは守るというのは、守らないところもあると言っておる。  そうしたら、今回、この五年間でしっかりと対策を練っていくと、浸水地帯をどうしていくのかという、こういうことを片っ方で提言しながら、結局、もう堤防なんか造ったって駄目なところは駄目なんですよと、それだったら、もう家はそういうつかるところよりも上へかさ上げした方が早いんですよという、片っ方でこんなことを提言をしておる。  しかも、我々がまだこれ、この法案を審議もしていないさなかに、またぞろこんなことの提言を出しておるということは理解できないんですよ、これ。どういうことですか、これ。だったら、国交省もそれじゃしっかりと提言を受けて、こんな提言を十九日に出してくるのであるんだったら、その提言を受けてこの法案をまた作り直して出してきたらええのと違いますか。ちょっとそこのところを、局長。
  25. 清治真人

    ○政府参考人(清治真人君) 今お話がございました提言の中に、近藤委員長が記者会見でお話しになった内容のことも含まれているわけでございますが、具体的にそこまで書かれている提言ではなくて、これからいろいろ検討していくわけでございます。  それから、守るべきところと守らないところが出てくるという表現は、極端な表現になっておりますが、その下流の、例えば市街地の大変重要な堤防が大変な危ない局面になっているときにも、例えばその中上流の田畑のところの堤防もしっかりしていて、どんどん水が流れてくるというようなことに対して、もう少しその土地利用を考えることによって、例えば下流に負担を掛けないような形での土地利用を最初からやっておくことによって、そこは、例えばその三十分の一とか五十分の一までは守るけれども、百分の一とかになってきたときには余計な水がそこに入るような形で、しかし、そのときには家屋等は水がつからないようにというような配慮を事前にしておくことによって、そういうようなその土地利用の整序と治水対策と、総合的に進めてはどうかというお考えを持っていらっしゃるわけでございます。
  26. 大江康弘

    ○大江康弘君 局長、僕は細かいことを聞いておるんじゃない。要するに、その法案の前段になぜこのことを聞いたかというと、僕は、法律というのは変わっていったらいいんですよ、これ。日々刻々、これやっぱりいろいろ環境も変わっていく。それに対して、法案というのはやっぱり最後の最終目標にどう近づけていくのかということの中で、これ変わるのが当然なんですよ。  だから、僕は今、局長が今細かいことをいろいろ弁明されたけど、そうではなくて、少なくとも参議院で、それは政策委員会の意見を反映されているということを局長今おっしゃられたわけでしょう、私の答弁の中で。その反映をするような、そういう一つの、国交省としては大事にされておるその政策委員会であるんだったら、少なくても前もって今回の法案に対して一つの提言をしてきた中で、それを受けて今回出してきたと局長がおっしゃられるんだったら、少なくてもこの水防法のこの審議が終わった後ぐらいに提言をするというんだったら分かるけれども、そこのところが私はちょっと順序がおかしいんじゃないですかと。どんどんどんどん提言をしてきて。それは、聞くのはいいですよ。だけど、それは、国交省としてどれだけのこの政策委員会の言い分を、この法案の中で占める率というのはどのぐらいか知りませんけれども、少なくても私はちょっと、国会軽視とまでは言わないけれども、少し国交省としては、私は配慮をさしたらどうだと。こんな、法案を審議する直前になってまたこんなことをね、それを僕は言っているわけで。だから、そこのところをひとつ、私はよく一回そこのところを整理をしていただきたいと思います。  ちょっと大臣、これ、今答弁していただくような雰囲気だったんで、大臣、どうですか。
  27. 北側一雄

    ○国務大臣(北側一雄君) 済みません。  これ、十一月にこの政策委員会立ち上げをしていただいて議論を始めました。  それで、まずこの十七年度予算とか、またこの通常国会で是非制度改正すべきというふうな問題については、これはもう年内に、昨年中に取りまとめていただかないと間に合いません。ということで、大変私の方からもお願いをいたしまして、十二月に、緊急にやるべき事項ということを十二月のあれは二日でしたかね、取りまとめをしていただいたんです。それが今回の水防法の改正だとか、それから十七年度予算に反映をさせております。  ハザードマップについての全国展開というのも、去年の十二月の二日の緊急にやるべき事項という中で提言をされている事項でございまして、で、つい先日、最終的な提言をちょうだいしましたのは、そういう短期的な話だけではなくて、その後、もう少し中長期的な方向性、このやっぱり河川整備を含めまして、この治水対策というのは非常にやはり、そんな短期間ですぐにできるものではありません。そういう意味で、中長期的な方向性についてずっとその後も御議論をいただきまして、それを含めて取りまとめをいただいたのが先般の提言でございます。  その提言を踏まえて、今後、国土交通省といたしましては、しっかりまた内部で論議をさしていただいて、また来年度の予算に反映すべきものはしっかり反映をさしていく、制度改正すべきものは制度改正していくというふうに考えているところでございます。
  28. 大江康弘

    ○大江康弘君 大臣、ありがとうございます。  局長、いいことなんですよ、どんどんどんどん提言を受け入れるというのはいいことなんですけれども、少しは国会のことも配慮をしたらどうかということを私は言っていることであって、ちょっと今回は、どんどんどんどん出しゃええというもんじゃないんですよ。日航の事故やないですけれども、どんどんどんどん出てくりゃええというもんじゃない。だから、そこのところはひとつこれから私は注意をしていただきたいと、こんなふうに思います。  それで、法案のちょっと中身に入りますけれども、五年で整備をしていくというこのハザードマップの件ですけれども、なぜ五年なんですか、これ。三年でもいいのと違うんですか。ちょっと教えてください。
  29. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 浸水想定区域の指定というその行為がありまして、それから、それを受けましてハザードマップを作っていくという、こういう流れになります。その主体は、浸水想定区域につきましては国又は都道府県ということになるわけでありますが、ハザードマップを作成していくところは市町村でございます。  その浸水想定区域を定めるに当たりまして、やはりかなりの調査が必要になってまいりますので、時間と費用を要するということで支援策をいろいろ講じているわけでありますが、一方では、余り長くしておくとなかなか全体にそのハザードマップの普及が進まないということがありまして、これは五年ぐらいが適当ではないかということについて、全体の指定を考えている河川等につきまして都道府県等と打合せをしながら決めたものでございます。
  30. 大江康弘

    ○大江康弘君 ということは、早くなるということもある。
  31. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 早いにこしたことはございませんので、なるべく早くなるように、国の方も地方の方も一緒になって取り組んでまいりたいと思います。
  32. 大江康弘

    ○大江康弘君 そこで、二百二十二というのは、これ国の管理、一級河川かな、そんなふうにも思うんですけれども、これは法案では二千二百、約二千二百ということでありますけれども、この基準というのは、一体どういう基準でこの二千二百というふうに、数字になってきたのか、ちょっと教えてください。
  33. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 二千二百という川の数につきましては、これは、その前段に現在洪水予報河川に指定されているものがございますが、これらはやはりある程度大きい川でなければ洪水予報ができないということで、今回、新たな特別警戒水位という、その水位を通報、周知していく制度を取り入れて、そういう川についても浸水想定区域を指定してハザードマップを作っていくということを義務付けていこうということでございます。  これの根拠と申しますのは、やはり中小河川でもいったんはんらんしますと大変な被害になる重要な河川がございます。こういう中小河川であっても重要なものについてはそのような河川に位置付けていこうということでありまして、重要な河川として考えたその二千二百なりの河川というのは、我が国の重要なその沖積平野をある程度全体的にカバーできる河川の数ということで想定しているわけでございます。
  34. 大江康弘

    ○大江康弘君 それはじゃそれで結構です。  それで、そこで、これ去年の新潟県の、我々は昨年現場にも行かしていただきましたけれども、あの水害の中で、要するにその浸水地域の中に避難場所というのが非常に多いんですね。だから、もう何のためのこれ避難場所なのかというようなことで、結局そういうことで、今後、五年間にいわゆるハザードマップを作りながら整備をしていくということになれば、当然、これ避難場所というものも、当然同じスライドをして、どうしていくかということをこれ考えて同時進行でいかないかぬと思うんですけれども、ここら辺りはどうなっておるのか。いわゆる市町村に対してどういうような指導をしていくのか、あるいは国がそれじゃどういう支援体制がなされておるのか、ちょっと聞かせてください。
  35. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) ハザードマップを作成する場合には、今御指摘の避難場所とか避難経路とか、そういうものが示されることが実際に水害に遭われた方々には重要な情報になるわけでございますので、これは、ハザードマップ作成に当たりましては、その避難場所を適切に図示していくなり解説していくということを盛り込んでまいりたいと思っているわけでありますが、この公的な避難場所につきましては、市町村が作成しております地域防災計画の中に位置付けていくことになるわけでございますが、そのほかに配慮しなければならない、配慮して決めていかなければならないということが水害の場合には幾つかございます。  例えば、はんらんしたときに流速がどうなるのかとかそれから水深、最悪の場合はどの辺まで来るのかと、こういうようなことが生かされていなければならないわけでございまして、それらに対する着目点、その留意点、こういうものについて、作成者に対して支援していくというか技術的な指導を行ってまいりたいと思っておりまして、今ガイドラインを作成中でございます。  その中にはそういうことを盛り込んでいきたいと思いますので、浸水想定区域の中で問題のあるような箇所あるいは問題のあるような建物、堅牢でないとかそれから平家とか、そういうものにつきましては、やはりハザードマップを作る段階で適切な場所かどうかという判断をしてハザードマップの中に生かしていくということが必要だと思います。
  36. 大江康弘

    ○大江康弘君 当然これハザードマップを作るときになればそういうことが現実となって分かってくるわけですから、結局分からすことがこれ目的で、そのときに、何かあったときにという日ごろからの心構えをどうしていくかということをやっぱり作ることもこれ目的でこういうこともされると思うんですけれども。  ですから、結局、新潟のように、それじゃ自分たちがこれ来れば一番先に浸水するんじゃないか。そこに避難場所がある。そこにはそれじゃ避難場所としての効果というものが期待できないということになれば、当然、私が今先ほど申し上げたようにハザードマップができた時点でもうそれが分かるわけですからね、早急にこれ避難場所を移し替えなきゃいかぬ。  だから、これはお金も要る話ですけれどもね、やはり私は、災害というのは待ってくれないわけですから、むしろこの部分を分かった時点で早急にやっぱり自治体と連携を取りながらしっかりと指導していくということが私は大事だと思いますので、ひとつその点をやっていただきたいということ、これ局長、要望だけしておきます。  それで、大臣、これ町村が今度千百から二千三百の町村に対象が増えるということであります。今、町村はこれ合併をしたりということで、恐らくこれ五年以内ということになれば、この間の中で町村の数自体は減ってくるとは思うんです。だけれども、やはりその合併でいろいろごたごたごたごたあったりとかいうのがこれはもう常でありまして、そういう中で、それじゃ、このことをどう自治体に徹底をさせていくのかということになれば、これはやっぱり私は、大臣、しっかりと国が行政指導をするなり協力を求めるなりということをやっぱり強い指導力でやっていかな、私は達成というのは非常に、まあ五年という幅を持ってやられておりますけれども、私は期待するのはもっと早く、四年でも三年でもやり上げるというやっぱり気持ちでやっていただきたいと思うわけですけれども、ここらは、大臣、やっぱりどういうふうに、これ自治体にこのことの協力や指導を求めていくのか、ちょっとお答えいただければ有り難いです。
  37. 北側一雄

    ○国務大臣(北側一雄君) 先ほど河川局長が答弁しましたように、必ずしも地方自治体の方では、情報力、情報また技術等々から見て、そうしたハザードマップを作るだけの準備といいますか、力がないというところもあるわけでございまして、各方面ごとに御承知のとおり整備局もございます、河川事務所もございます。そういう整備局、河川事務所の職員がしっかりと市町村の担当部局と連携を密にいたしまして、このハザードマップの作成、しっかりと強力に進めさせていただきたい。  そのためには、先ほど河川局長が申し述べておりますように、技術的な支援、これもしっかりさせていただきたいと思いますし、また財政面での支援につきましても進めさせていただきたい。ハザードマップを作成する意欲があるにもかかわらず、様々な障害があってできないということがないように国としてはバックアップをさせていただきたいと思っております。
  38. 大江康弘

    ○大江康弘君 よろしくお願いしておきたいと思います。  次に、この水防団のことですが、私の地元では水防団というのがありませんから、ちょっとこれイメージとしてなかなかちょっと分からないわけであります。ですから、ない県の人間が余りこの議論をするということは、ちょっと私もする側として少し違和感を感じるんですけれども、これはこれなりに歴史があってやってきたことだというふうに思うわけです。ちょっとこの水防団のことについて簡単に局長、説明していただけますか。
  39. 清治真人

    ○政府参考人(清治真人君) 水防団、専任の水防団というか、水防を専任にしております水防団というのは、現在二十九の水防管理団体がございまして、約一万六千人おります。  和歌山には水防団はないということでありましたが、すぐ近くの大阪の、先ほどお話出ていましたが、淀川の左右岸でありますとか大和川、こういうところには、以前から水害に苦しめられた歴史があるということでありまして、水防団がございます。  これらの水防団というのは、村落などを中心とする伝統的な自治組織によって運営し発展してきたものでございます。そういうような歴史的な経緯から、河川ごとにその形態も異なっているわけでございますが、それらを水防法制定の時期にやはり法的な位置付けを持って強力に水防活動が行えるようにしていこうと、こういうことで始まったものでございます。
  40. 大江康弘

    ○大江康弘君 やはりその経過を聞けば、やっぱり一番地元をよく知っているんですね、こういう皆さんは。我々、消防団も、地元もそうですけれども。ですから、私はこういうことがないところの県の人間が軽はずみにこういうことを言うのはなんですけれども、今回改正をする、費用の面でも、それでも何か二千五百円ないですよね。消防団は一日出れば約六千九百円、七千円、予備自衛官でも一日出れば約八千円近い日当が出るんですね。  金の問題じゃないです。金の問題じゃないですけれども、やはりその片っ方で仕事を持ちながら片っ方でやっぱりこういう公的なボランティアとして頑張ってもらえるということになれば、私はその二千幾らというのが果たしてどうかというのを、今学生でも一時間マクドナルドでアルバイト行ったら千八百円もらうわけですね、これ。ですから、お金の問題じゃないですけれども、水防団はそれで、特にこれ個人には入らないと、何か団に入って、それで団で何か慰労会をして終わりだというような。まあ、それは使い方までどうせいということはこれは言いませんけれども。  だから私は、やっぱりもっとこういう地元をよく知る皆さん、後で水防協力のところでも言いますけれども、やっぱりボランティアも結構です、よそから来ていただくことは結構ですけれども、まずその地元をよく知る、人をよく知る、やっぱりこういう皆さんをどうしっかり体制を組んでいくかということがまず第一義的にやらなければいけない。その延長線上でこういう水防団というものができ上がって発展をしてきたということに私はそれなりに解釈をするんですけれども、やはり地域で消防団の皆さん、兼ねている人もあると思うんですが、もうそろそろこれ一元化という話はなかなか出ないのですか。  それで、十府県の中で今幾つかあるということを言われたんですけれども、それはそれぞれ歴史があって、田舎へ行けば消防団長なんというのはもう七十になったってこれはもう、声が出ないのにこれはもう、やっぱり替われとも言いにくいんですね。この村や町のこれ重鎮ですから、なかなかこれ言いにくい。だから、そこは分かるんです、地元で住んでおれば。だけど、やっぱりこれからのいろんな災害の多面的にわたるそういういろんな被害ということを考えたときに、やっぱり余りその水防というものに限定をして、それは専門分野であっていいかも分からぬけれども、もっと私は幅広く地元をよく知るという立場の人たちであるということになれば、私はそういうことも考えていってもいいんじゃないかと。  これは総務省との関係もありますから、一概に局長一人の個人の意見では、思いませんけれども、実態を併せて、私が今申し上げているということは非常に暴論なのか、非現実的な話なのか、ちょっと教えていただきたいと思います。
  41. 清治真人

    ○政府参考人(清治真人君) 水防団は、今御指摘いただいたように、ボランティア的な思想の下に成り立ってきた。なぜかというと、これは、やはりその地域に住んでいらっしゃる方が自分たちの地域を守るために水防活動をしようということが原点にあるわけでございます。消防活動等につきましても、地域を守るという意味では共通点はございますが、水災の防止という観点から申し上げますと、更に広いコミュニティーの結束というものが重要になってくるわけでございます。そういう意味では地元をよく知っている人が水防団として活動することが望ましいわけでございます。  それは御指摘のとおりでありますので、これから水防団、消防団もなかなか団員が集まらないというところで問題を抱えているわけでございますが、様々な活動なり職業の方々にその水防活動というものを理解していただきまして、地域の水災防止能力が高まるような、そういう制度を考えていかなければならないというふうに思います。
  42. 大江康弘

    ○大江康弘君 三重県の津がこの一本化をして成功をされているということの報告を聞いたんですけれども、水防団の皆さんはこれ、結構消防団だったら車がありますよね、分団で一台や二台持っているわけなんです。しかし、水防団というのは車もないと。だから自分の車で駆け付けて自分の車を使うという、もう本当にそういう意味では余り恵まれておらない中で頑張っておられるんだなということも感じますから、やっぱりこういうことの体制も一回国交省としてもやっぱり考えてあげていただきたいというふうに思います。  それと今回、水防協力団体というものを制度化したということでありますけれども、もう一つちょっとこのイメージとしてどういうことを考えておられるのか分からないんですが、ちょっと簡単に教えてください。
  43. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 水防協力団体につきましては、民間の主体である団体、例えばNPOでありますとか公益法人でありますとか、そういう方々の中に、災害時にいろいろな面から協力したいというボランティア思想なりその活動が非常に膨らんできているわけでございます。一方では、水防団消防団のその確保が難しいという現状がございますので、その水防団消防団と一緒になってどういう活動をすることによって地域減災に役立つかということで、その活動範囲としましては、今水害が起ころうとしているときの水災の警戒でありますとか、それから情報の関係でありますとか、それから避難をする際の支援でありますとか、いろんな面があるわけでございます。  そういう面で、水防団消防団とは組織としては違いますが、連携をうまくすることによってその水災防止能力を幅広に高めていきたいと、こういうイメージでいるわけでございます。
  44. 大江康弘

    ○大江康弘君 ということは、簡単に、地元の人が中心なんですか。
  45. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 地元の方の場合もあろうかと思いますが、かなり広域的にある団体という場合もございます。こういう場合には、地元の事情あるいはその川の特性、こういうものについての予備知識なり、それから経験、それから訓練、合同演習等による連係プレー、こういうことが重要になってくると思いますが、その辺につきましては日ごろの活動の中で補強していければと思います。
  46. 大江康弘

    ○大江康弘君 いや、だから結局、今のお言葉をかりれば、その地元でない方々も結局ボランティア的なNPOだとかそういう団体も想定をされて、何か協力団体ということをイメージされているように思うんですけれども、私は、やっぱり先ほどから言うように、まずその地元をよく知る、まず地域をよく知る皆さんの中でやっぱり横のつながりというものをどう取っていくのかという。  今は、それは皆さんの頭の中に、例えば災害が起こったら一番間に合うのはその地元の土建屋なんですね。だけど、土建屋は最近、手伝いに行けと言ったってボランティアなんかはこれなかなかやりたがらぬ。それはなぜかといったら、仕事がないし、余り、言葉は悪いけど、もうけさしてもらってない。だから、昔は、ある意味ではやっぱりしっかりとそういう部分で仕事をやっておったから、いざ鎌倉というときには、これはやっぱりお上に対して、地域に対してこれは貢献せないかぬという意識があったんですけど、今、悲しいかな、そういうのないんですね。ないんですよ。  だから、その中でこれ協力団体をつくっていくなんて、これじゃいったん山古志のように、まああそこはもう人がおりません、例えばそれじゃ、その孤立をしたところに行くとなったときに、これ、道が崩れてきて行けない場合に、こんな協力団体制度をつくっていたって現実に行けぬじゃないですか。  だから、こういう形というのはそれはもうきれいなんですよ、その協力団体制度つくってやるんだって。だけど、実態をもっと見て、やっぱりまず足下をどう固めていく、まず足下をどうしっかりしていくということの方が私は大事ではないかなというふうに思うんで、私は、NPOも有り難い、それはよそから来る人も有り難い、だけど、まず足下の体制をどうつくっていくのかということを私は主眼に置いて、やっぱりそこのところの指導から入って、やっぱりこれをせっかく制度化するんだったら、しっかりと実のあるものにつくっていただきたいということを、もう時間がないので要望だけしておきます。  次に、この土砂災害の警戒区域について、先ほども少しありましたけれども、これは平成十一年か何かにできたそうでありますが、一体どんな背景でこの特別警戒区域とかこういうものでき上がってきたのか、ちょっと簡単に教えてください。
  47. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 土砂災害防止法につきましては、きっかけとなりましたのは平成十一年六月末にございました広島地方での大雨でございます。  このときに、広島市それから呉市、こういうところを中心にしまして大変な土砂害があったわけでございます。亡くなられた方が二十四名、全半壊百三十八戸という被害が生じたわけでありまして、これらの実態を踏まえまして、やはりその対策工事を実施していくハード面は重要でございますが、なかなか追い付かない面につきましては、やはり人命、身体、こういうことを守るための警戒避難ということも併せて進めなければいけないと、こういう経緯からできてきたものでございます。
  48. 大江康弘

    ○大江康弘君 ありがとうございます。  ちょっと時間がないので急ぎますが。  そこで、私はちょっと基本に、基本というか、土砂災害だとか河川災害というものが、これなぜこのように多くなってきたのかと。我々は、つい降雨量が多いだとか、あるいは地球の温暖化の中で雨の降る降り方が変わってきただとかと、何かそういう部分の数字に目が向けられて、何かその根本原因がちょっとどうも忘れがちじゃないかなというふうに思うんですけれども。  ちょっと私は林野庁にお聞きをしますが、私はやっぱり、こういうことの原因というのは川上である森林をどう今まで育成をしてきたのか、また森林育成するに当たって一番大事な土壌というものをどう作り上げてきたのかという部分の中で、私は一〇〇%林野庁がやってきたことは駄目だった、間違ったということは言いませんが、やっぱりよく言われる杉、ヒノキの植林政策、こういうことがいわゆる保水能力を高めるということに関しては非常にマイナスの要因を持ってきたんじゃないかというようなことも言われるんですけれども、私はやっぱり、川上である林野庁がやってきた植林政策という部分がやっぱり、今、鉄砲水を出したり時水を出したりということで、川下にやはり考えられないような甚大な災害を起こしている原因をつくっているというふうに私は思うんですけれども、そこらは林野庁はどういうふうにとらえられておりますか。
  49. 梶谷辰哉

    政府参考人(梶谷辰哉君) 戦後の造林政策についての御質問だと思いますけれども、戦後の造林につきましては、戦中、戦後、伐採跡地でありますとか荒廃地が存在して、災害防止の観点からこれらの造林を進める必要があったこと、それから戦後経済発展というのがありまして、その中で木材需要が急増したというのに、こういうことにこたえるという観点から積極的な造林が行われてきました。その際、樹種としては成長が早くて利用価値に優れている、あるいは適地が多いということから杉、ヒノキなどの針葉樹が中心に造林されたという経過があります。  そこで、水源涵養という機能、森林の持っている機能について見てみますと、これを高めるということにつきましては下層植生が富んでいて、根がよく発達していて大小様々なすき間が土壌に存在すると、こういうことを踏まえた対応が必要だというふうに思っております。そのためには人工林に、特に人工林におきましては間伐等の必要な手入れを行っていくということが極めて重要ではないかというふうに考えているところであります。
  50. 大江康弘

    ○大江康弘君 結局、広葉樹から針葉樹というふうな植林政策の変化もこれありで、私はやはり山をどう守っていくのかという、これはもう国全体で考えないかぬと思うんです。  大臣和歌山なんかこれほとんど七〇%以上山なんですけれども、森林組合とか木材会社あるんですけれども、自分とこの会社の家を鉄筋で建てているんです。それで木を使えとか、森林組合なんか鉄筋で事務所建てているんです。それで内地材を使えとか県産材て、こんな説得力のないことを片っ方でしているんですね。それは公共事業でやっぱりいかに内地材を使わないかぬのかということは、これはやっぱり私は、単価が高くても結果的にそれは住民にいい意味で返るんだったら、これはやっぱりそういうことの政策転換もこれしていかないかぬですけれども、やはりそういうことの指導というものを私は林野庁も怠ってきたんじゃないかと。木を売るところの人間が鉄筋で家を建てて何が木を使えだと、こんなばかげた話が、だからそういうことをずっとあなた方が認めてきた結果、結局、すべてが駄目だと言いませんけれども。  私は、それで砂防のことについても、やはり和歌山県なんかに行けば予防治山だとか復旧治山というものを林野庁予算でやっているところがあるんです。人家の裏まで林野庁が出張ってきて、急傾斜を造ったりというようなことはもう僕はもういい加減やめなさいよと。やっぱり本来の山地災害をどう防いでいくのかということの中で、本来のやっぱり趣旨に僕はもう立ち返るべきだと。もう砂防事業は国交省に任せて、やっぱりそこのすみ分けというのはこれ、何でこれできないのかというふうに思うんです。しかも、それ保安林というような非常に網を張った形の中で整備をしていくということで、今、人家の裏に家の山あるっていっても、昔は自分とこの家の山がありましたけれども、今、山の持ち主と住んでいる人とが違うんですね。だからこれ、事業なんかもやりにくいという。やっぱりそういう時代の変化もあるわけですから、私はもうそろそろ国交省との中で垣根を越えてお互いのすみ分けをすべきだと思うんですけれども、部長、ここらどうですか。
  51. 梶谷辰哉

    政府参考人(梶谷辰哉君) 治山事業についてでありますけれども、これは森林の維持造成を通じて国土の保全、水源の涵養など森林の有する公益的機能の発揮を図るという事業であります。これらの機能を発揮する上で特に重要な保安林というものを対象に行ってきているところであります。このような保安林といいますのは河川の下流にも存在しているということでありますんで、上流から下流に至る森林の整備、保全というものを進めて、流域全体の森林の機能が効果的に確保されるよう努めているというところであります。  したがいまして、人家の裏山でありましても森林として保全し、斜面の崩壊を防止するということが適切な場合には、地元市町村からの要望も踏まえて治山事業を実施してきているという状況にあります。  今後とも、今委員の御指摘もありましたんで、治水事業との連携を強化いたしまして、効果的な対策の推進に努めてまいりたいというふうに思っています。
  52. 大江康弘

    ○大江康弘君 ありがとうございます。  ちょっとまた、ちょっと本当に現実を見て、私はすべて否定しません、とにかく現実を一回見て、お金の有効的な使い方はやっぱりその地元にとって喜ばれる事業をどうするかということを考えていただきたいということを、要望だけをさせていただきたいと思います。  そこで、住宅局長にお聞きをしたいんですが、ちょっと簡単に答弁をいただきたいんですが、このいわゆる災害を未然に防ぐ、その下に家がある、そういう中で、がけ地災害の何か移転事業というのがあるという、私は非常にこのメニューが多いというのは、局長、いいことだというふうに思うんですけれども、やっぱり予算規模とこの現状というもの、ちょっと教えていただきたいと思います。
  53. 山本繁太郎

    政府参考人山本繁太郎君) がけ地近接等危険住宅移転事業の概要についてのお尋ねでございます。  この事業は、急傾斜地崩壊対策事業が行われない地域におきまして、がけ地の崩壊等による自然災害のおそれの高い土地から居住者自身が自ら住宅を移転しようとされる際に、これを助成して国民の命の安全を確保しようというものでございます。  助成の内容ですが、危険住宅の除却に要する費用、それから移転先の住宅建設に要する資金の借入金の利子に相当する費用の一部を補助するものでございます。平成十七年度には国費で四億五千万円の予算を確保しております。地方公共団体、主として市町村ですが、助成される場合に、その二分の一を補助するという制度でございます。
  54. 大江康弘

    ○大江康弘君 局長、これは僕はいい事業だと思うんです。だけれども、余り使われておらないということを聞く。それはまあ必要なければ一番いいんですけれども、私はそうじゃなくて、まあこれは国全般の制度で言えることなんですけれども、地方自治体というのは余りにも国の事業の中身、制度というのを知らな過ぎる。その国が教えないのか、あるいはそれぞれの自治体がこういうことは何かいい制度ありませんかというのを、もう我々地方におった時分はもうどんどん国へ行って、いろんな、どんな制度があるか聞いてこいということをよく言ったものなんですけれども、今回、そういう制度がありながら余り使われておらないということでありますから、もしそれが周知徹底をされていないというのであれば、私は非常にもったいないことだと思うんで、そこのところはやっぱりもう少し、いい制度だと思うんで、しっかり使っていただくようにひとつ努力をしていただきたいということをちょっと要望だけをしておきます。  もう最後でありますが、谷口局長、済みません。今日質問ないなと思ってうれしそうな顔をされておるんですけれども、最後に行きますけれども、実は去年、奈良県のあの衝撃的な道のところ、崩れていく、まあうまくビデオ、うまくという表現おかしいですけれども、非常にあれは説得力のあるビデオであったと思います。住民の皆さんも、あるいはあれを見た国民の皆さんも、非常に安全意識を高めるためにはやっぱり良かったんではないかなと、ある面良かったんではないかと思うんですけれども。  先ほども少し触れましたけれども、やっぱり幹線道路にのり面のところで非常に危険なところがあると。聞けば、その道路予算の中でやっておるようですけれども、余り道路ののり面をしっかりと防災をしていくという部分に関しては、予算が限られておる中でだろうと思うんですけれども、非常に少ない気もするんですけれども、やっぱり道を寸断をされたら行き来ができない。今、和歌山県でも昨年の災害からまだ復旧をしておるところが残っておるわけであります。全国になればもっと数が多いと思うんですけれども。このいわゆる道路沿いにあるこののり面の災害対策、土砂対策というのはどういうふうになっておるのか、ちょっと局長、聞かせてください。
  55. 谷口博昭

    政府参考人谷口博昭君) お答えいたします。  全国に高速道路から市町村道まですべて百二十万キロ近く延長がございます。約七割が山地ということで、脆弱な国土というようなことが言われているわけでございますが、道路災害が年々あるということでございますが、昨年は度重なる豪雨や地震等が頻発しました。したがって、のり面崩壊や路面陥没等の道路災害が全国で約二万五千か所、一昨年の約三・二倍というような発生状況でございます。  今委員御指摘のように、道路災害による交通の寸断は、国民の生活、経済活動に影響を与える、特に中山間地においては車、道路に対する役割が非常に高いということでございますので重大な影響を与えるということで、道路防災対策は重要だという認識の下に予算を集中させておるところでございますが、厳しい予算ということもございまして、道路のり面を保護するためののり枠工や吹き付け工、危険なのり面を回避するためのバイパス整備等を含めてでございますが、十七年度予算におきましては事業費で二千五百二十八億円という予算を計上して防災対策を進めてまいる所存でございます。
  56. 大江康弘

    ○大江康弘君 ひとつよろしくお願いをしておきたいと思います。  済みません、最後にもう一つ。清治局長、先ほど林野庁の梶谷部長も、一度見直してというような前向きの答弁もいただきました。そこらのお互いのすみ分け、あるいは垣根を越えて、やっぱり河川局としてこの砂防事業、いわゆる土砂対策という部分の中で省庁間の協力というものをどうしていくのかというものも含めて、ちょっと最後に一言だけ答弁をいただきたいと思います。
  57. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 土砂害につきまして、人命、財産を守るとか国土を保全していくのは国土交通省行政の中では重要な課題であると、行政であるというふうに考えておりますが、なお、山林がしっかり保全されているということも、この土砂害、流木等を考えますと重要な国土保全ということになろうかと思います。  従前から治山と治水は一体のものとして進めていこうということになっているわけでございまして、林野庁さんの方で実施していく事業と私どもの方で実施していく事業につきまして調整を十分図りまして、それらの成果が効果的に出てくるようにこれからも努めてまいりたいと思います。
  58. 大江康弘

    ○大江康弘君 終わります。  ありがとうございました。     ─────────────
  59. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、魚住裕一郎君が委員を辞任され、その補欠として鰐淵洋子君が選任されました。     ─────────────
  60. 山本香苗

    山本香苗君 公明党山本香苗です。  先ほど来お話に出ておりますが、十八日、昨年十一月に設置されました豪雨災害対策総合政策委員会の最終提言というものがまとめられたわけでございますが、この提言におきましては、これまでの記録を超える降雨量、潮位、そういったものが各地で観測されたとございましたが、昨年の一連の水害におきましてどれぐらい想定を上回るまず洪水があったのか、お伺いいたします。
  61. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 計画の外力を上回るような自然現象があったかどうかということと、それから能力を上回るような降雨があったかということと両方、超過洪水対策として考えていかなければならないと思いますが、御指摘の内容が計画を上回ったかどうかということで申し上げますと、直轄の管理、大臣が直接管理している区間につきましては計画を上回るようなものはございませんでした。ただし、円山川等で破堤があったわけでございますが、これは河川の流下能力がまだ不十分であったということによる破堤であったわけでございます。    〔委員長退席、理事大江康弘君着席〕  それに対しまして、中小河川、県が管理している河川につきましては、計画をオーバーしたものが二十河川、これは、全数調査するというのは、非常に小さい河川とか二つ三つ一緒に超過しているところとかありますので困難でありましたので、事業として、災害復旧助成事業ですとか激甚災害対策特別緊急事業、こういうものの対象になった河川を調べたわけでございますが、それでは二十河川ございました。その中で、降雨量が計画を上回った河川が十三河川でございます。さらに、流量が上回った河川としましては十一河川ございました。
  62. 山本香苗

    山本香苗君 いろいろと要件を掛けて狭めただけでもそれだけたくさんあったという状況であるわけでございますが、この提言におきましては、先ほど大臣からも物的なもので抑えられるようなものという、すべて抑えられるわけではないんだというお話もございましたが、一つ発想の転換というか、今までの、従前の災害対策基本的な考え方というのはいわゆる施設設計の基となる外力までは被害を発生させないということだったけれども、これからは自然の外力は施設能力を超える可能性が常にあることを踏まえた備えが必要であるということを指摘しております。  そうした上で、こうした場合にもきちんと対応できるようにあらかじめ危機管理体制を構築すべきだということを提言しておりますが、このあらかじめ危機管理体制を構築するといった場合に、国土交通省としてこの提言を受けてどういったことをイメージしてこれから取り組もうとお考えなのか、お伺いさせていただきます。
  63. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 情報関係の強化というものは当然必要なわけでございますが、そのほかに、実際に計画を上回るような外力が働いたときに緊急的に対応できるような応援体制、例えば広域的に資器材で応援する、あるいは人的に応援する、それからその災害のいろいろな局面、水害を迎えているとき、それから復旧・復興段階、いろいろあると思います。  そういうところでどのような活動、どのような支援が必要かということを従前から検討していくことによってかなり効果的な災害対応ができるんではないかと、このように考えておりますので、危機管理体制の強化もございますが、いったんそういう災害が起こったときにどのような活動が必要で、どのような体制でふだんから臨んでいくことが必要かということにつきまして、国、地方、それから地域の方々と一緒になって考えるようにしていくことが重要かと思います。
  64. 山本香苗

    山本香苗君 大臣にちょっとお伺いしたいんですが、今、清治局長の方からいろいろ御説明いただきましたけれども、今回の提言というものは、報道によりますと、さっき大江理事の方からもお話ありましたけれども、高度経済成長以降の河川行政を根本的に変えるものというふうに書かれていたわけでございますが、これを受けまして、具体的な制度改正、どういったことを視野に入れていらっしゃるのか。その同じ記事では河川法の改正に着手するということも書いてございましたけれども、そのようなことをお考えでいらっしゃるのか。  この委員会を立ち上げるに当たりまして、ちょうど去年十月にこのことを質問したときに、想定を上回ったことが多かったんじゃないかと、やっぱり計画も見直して、すべて見直すということをやったらどうかと言ったら、こういう委員会を立ち上げたから、ここでしっかり検討してもらうからという形で、最終的にこの四月十八日に出てきたものを受けて、大臣としてはどういうふうに具体的にお取り組みになるのか、その御決意をお伺いしたいと思います。
  65. 北側一雄

    ○国務大臣(北側一雄君) 今この委員会で御審議いただいております水防法等の改正法案でございますが、例えばハザードマップ、全国展開すると。これにつきましては、昨年十一月にこの委員会を立ち上げて、そして十二月に緊急にやるべき事項として取りまとめていただいたものの中に、このハザードマップの全国展開というのが御提言いただいているわけでございます。そういう意味では今回の水防法の改正につながっている提言を昨年の十二月段階でちょうだいをしていたわけでございます。  さらに、先般取りまとめをいただきましたのは、そういうすぐにやるべきこととともに、中長期的にこの豪雨災害対策としてどういうことが大事なのか、その方向性、基本的な考え方、治水対策の在り方ということを広く御検討いただきまして、先般取りまとめをいただいたんです。  そこでの考え方は、まず減災ということを中心に置いていただいた提言になっております。やはり我が国のこの水害、風水害というのは、もちろんこれはもうない方がいいに決まっているわけでございますが、これからもこうした水害というのは当然あるという前提に立った上で、避けれないというふうに考えた上で、いかにその際に被害を少なくしていけれるのかという、こういう減災という観点から、そこを中心に据えた対策を検討をすべしということが一つでございます。  さらに、これまでどちらかというと河川改修、もちろん河川改修大事なんですよ、これからもしっかりやっていきますけれども、こういう河川改修というハード対策が中心だったわけでございますが、やはりソフトの対策も大事だねと。被害を、先ほどの減災という、被害を少なくしていくという観点からは、ハードの対策とともにやはりソフトの対策が大事だねと。ハードの方は時間も予算も掛かります。そういう意味で、ソフトの対策、今回のこのハザードマップについてもそうでございますが、ソフトの対策をしっかりと災害対策の重要な柱として位置付けをしていこうじゃないですかという、こういう提言もちょうだいしております。  さらに、これからの国土利用の在り方につきましては、またこの委員会、国土交通委員会で御議論いただくわけでございますが、これは河川整備等だけではなくて、社会資本整備の在り方そのものにつきましてこれから大きな転換のときにあるというふうに考えておりまして、これからやはり人口の減少時代に入ってまいります。また一方で高齢化が、本格的な高齢社会がこれからやってくる。そういう中で、従来のようにどんどんどんどん新たな開発をしていくという時代ではないよねと。  そういう中で、一つは既存のストックをやっぱりできるだけ有効に活用しましょうと。例えばダムがあります。治水対策の関係で、ダムの運用につきましても、操作ルールにつきましても、できるだけ効果的にその機能を発揮していただけるような操作ルールの変更も柔軟に考えていったらどうなんだだとか、さらには土地利用の在り方、単に河川整備だけの話ではなくて、その流域全体の土地利用の在り方そのものを検討できる、防災という観点から検討することも考えていくべきではないかと。災害対策、治水対策とその流域の土地利用の在り方との連携調整をしっかりしていくべきではないかと、こうした非常にこれまでの災害対策とは少し違った新たな政策について御提言をいただいたと思っております。  そのほかにもたくさんございますが、しっかりとこの提言を踏まえまして論議をさせていただいて、十八年度予算に反映すべきものは反映する、制度改正すべきものは制度改正していくというふうにしてまいりたいと思っております。
  66. 山本香苗

    ○山本香苗君 最後の部分をもうちょっと詳しくお伺いしたかったわけなんですけれども、ちょっと時間がなくなってまいりましたので、気象庁長官にちょっとお伺いしたいと思うんですが、昨年の一連の集中豪雨、台風、そうしたものをもう一度振り返ってみますと、何でこういった集中豪雨が多くなるのかとか、昨年の現象はまれだったのか、原因は一体何なのかと、そういった素朴な疑問が浮かんでまいります。  去年十月に当委員会で同様の質問をしましたときには、大雨は増加傾向だと。その一因としては、地球の温暖化、先ほども北川委員の方でありましたけれども、そういったことを御指摘されていたわけでございますが、実際、この根拠となるような具体的な研究成果というものはあるんでしょうか。過去の発生状況を把握、分析した上でそれを将来の動向に結び付けていくということなくして効果的な対策は取れないと思うんですが、こうした一連の豪雨、台風の原因、また分析研究というものをきちんとやっていただきたい、目に見える形で。細々とやられるのではなくて、かちっと出していただけるようお願いしたいんですが。
  67. 長坂昂一

    ○政府参考人(長坂昂一君) 今お尋ねありましたように、昨年は非常に多くの大雨、集中豪雨等がございましたところでございます。また、その発生傾向は、近年、今委員も御指摘のように、増加の傾向にあるというところでございますが、こういった豪雨等に対しましては、その発生予測に基づく注意報、警報を始めとする防災気象情報の的確な発表、その利活用ということが重要であると。一面、ただいま委員からも御指摘ございましたように、これらの異常気象の実態をそれぞれ的確に把握、分析し、その原因解明に努めること、こういったことが併せて重要というふうに感じております。  こういった観点から、気象庁におきましては、二十四時間体制で収集しました観測データを用いまして、その都度個々の異常気象の実態の把握に努めるとともに、さかのぼりまして、過去から蓄積されたデータをも活用しまして、異常気象の長期的な発生傾向等の分析調査を継続してまいっているところでございます。  異常気象の原因には、地球温暖化を始めとする多くの要素が極めて複雑に絡み合っておるところでございます。したがいまして、その長期的な見通しを明らかにすることは、世界的に見ましても今もって調査研究の途上の段階でございます。気象庁としましては、こうした課題に対しまして、先ほど申し上げましたような分析調査を始め、様々な取組を進めておるところでございます。  最近の例を一つ御紹介申し上げますと、世界的に気象観測データが整っております過去三十年近くを対象としまして、計算機によりまして日々の天気状況をさかのぼって客観的に解析作業を行い、それを用いて異常気象の発生傾向あるいは発生メカニズムの解明する作業を鋭意進めておるところでございます。あわせまして、スーパーコンピューターをも活用しまして、従来世界規模の気候変動予測モデルを運用しておりましたところでございますが、それに加えまして、日本付近を対象としたよりきめの細かい気象予測モデルの開発に現在取り組んでおるところでございます。こういったことを始めとしまして、気候変動に関する政府間パネル、国際的な組織でございますが、を始めとします内外の関係機関とも連携を図りつつ、異常気象の長期的な発生傾向に関する見通しを明らかにする知見、能力の向上を目指しておるところでございます。  気象庁におきましては、先生御指摘のように、今後、我々の社会活動に多様な影響をもたらす懸念のございます異常気象の調査研究に引き続き更なる努力を払ってまいる所存でございます。
  68. 山本香苗

    ○山本香苗君 あと五分の間に通告していた質問をどうにかはしょってさせていただきたいと思うんですけれども、先ほど来、洪水ハザードマップの件につきましては、本当に速やかに浸水想定区域が指定されるように、また国の方もやらなくちゃいけないところを早くやっていただけるように、また市町村におきましてもそうしたハザードマップが作れるように技術的な支援のところをしっかりやっていただきたいということと併せて、今回は、五年間という話が先ほどありましたけれども、五年に区切っているわけです。  五年間の中でどうにか一〇〇%を目指すぞという姿勢の表れだと思うわけなんですが、別段計画とかを作ってやりなさいということを義務付けているわけではないんですね。ですから、この五年間きちっとやるというところを国交省としてはどういうふうに担保していくのか、お考えをお伺いします。
  69. 清治真人

    ○政府参考人(清治真人君) ハザードマップの有効性というのはいろんな方々に御理解いただいているところでありますが、まずは市町村自らがハザードマップの重要性というものをしっかり認識していただくということが重要だと思います。それによってかなり実施範囲も広がりますし、時期も早くなると思います。  そういうような意味から、このハザードマップの有効であった事例を紹介するとか、それから作成するときのポイント、こういうものを適切に指導できるように、出先の機関におきましても支援室を設けまして相談に応じていくというようなことでありますとか、それから予算的にも今年度からハザードマップの作成についても支援できるような形になってまいりましたので、これらを併せて、その作成が進んで、さらに住民の方々によく周知していただけるように努めてまいりたいと思います。
  70. 山本香苗

    ○山本香苗君 正に作った後の周知をよくやらなくてはいけないと。豊岡の方でも例がありましたけれども、住民の皆さん方のふだんにおけます防災意識の高揚というものも一緒に考えていただきまして、ハザードマップを何としてもこの五年間で大事なところには作っていただけるような形にしていただきたいと思います。    〔理事大江康弘君退席、委員長着席〕  あと二分しかありませんので、最後の質問にさせていただきます。  先ほどから土砂災害につきまして、警戒区域の指定が後れている、早く頑張れというお話がございましたけれども、今回、土砂災害警戒区域におきまして、そこの中にあります災害要援護者の方々がいる施設につきましては情報提供をちゃんとしなさいねということが入るわけでございますけれども、実際、その指定が後れていることによりまして、本来であればその区域に入っていなくちゃいけない危険な箇所に入っているにもかかわらず、義務付けでないことによって書き込まれない可能性があるようなところが出てくると思うんですけれども、この浸水想定区域の方につきましては「少なくとも」という形で文言が入っていまして、そうした施設も書き込みなさいという形になっているわけでございますけれども、土砂災害の方の法律につきましてはそういった文言は入っていないわけですが、同様に、きちっと、これから指定されるであろう危険な箇所におけますそういった施設に対しては、法律上根拠は、根拠というか、そういったところはないけれども、市町村におきましてそういった計画を作る際には積極的に指定をしていただけるように御指導していただきたいと思いますので、その点よろしくお願いしまして、御答弁、最後一言いただきまして、終わりたいと思います。
  71. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 土砂災害警戒区域の指定はまだ緒に就いたばかりでありますので、これは進めてまいります。ただし、災害時要援護者の施設等につきまして、その地域防災計画の中にしっかりと位置付けて情報を伝えていく、あるいは地域として避難等で支援していくということについては、既に平成十一年の一月に五省庁通達を発しておりまして、これは実際に法的な位置付けはないけれども、市町村がそれらについて取り組んでいくように県も国も支援していくという形を取っているわけでありますが、なお、この法改正がなされた場合には義務付けという形にできますので、今後しっかりと取り組んでいく所存でございます。
  72. 山本香苗

    山本香苗君 終わります。
  73. 仁比聡平

    仁比聡平君 日本共産党仁比聡平でございます。  お手元に、国土交通省に取りまとめていただきました「平成十六年の災害発生状況」という資料をお配りをさせていただきました。(資料提示)これは二枚目を見ていただければお分かりのように、昨年起こりました一連の災害を取りまとめていただいたんですが、四ページ以降に冬季風浪以降の一連の災害が、写真付き、数字も含めて紹介をされています。  私、これを拝見をして改めて、昨年の災害がどれほど甚大で、そして痛ましい犠牲を生み出してきたかという思いを強くいたしました。三ページ目に数字の集計がありますけれども、この豪雨災害等によってお亡くなりになった方、そして行方不明になられた方が二百三十五人に上ります。あわせて、床上、床下合わせての浸水戸数は、これ足しますと、十六万五千八戸という被害になっているわけですね。  このような一連の災害の重要な教訓は、私は、河川を取ってみますと、緊急点検の中でも九百七十五か所の要対策箇所が明らかとなった、その中で、河川堤防や、河床のしゅんせつなどの防災対策が緊急の課題だということが第一点。そしてもう一方で、その整備が整わないまま実際に発災をした場合に、避難対策を十全ならしめるということにあると思います。同時に、新潟の中越地震やあるいは福岡の西方沖地震は、どんな災害がいつどこで起こるか分からないんだということを改めて明らかにしたかと思います。  その中で、ハザードマップ自治体への義務付けを含めた今度の改正というのは、私、前向きな第一歩だというふうに思っているんですけれども、このハザードマップを作成をしていく上で、川に関していいますと、流域全体として取り組んでいくことが必要かと思います。自治体防災対策に真剣に取り組んで、平時からの体制をしっかり不断につくっていく上でも、予算措置やあるいは技術的な支援を含めて国がしっかりとしたイニシアチブを取っていくことが必要かと思いますけれども、まず河川局長に、その点で国交省の取組、これからどんな取組を行うのか、お伺いをしたいと思います。
  74. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 今配付資料で御紹介ありましたが、災害の形態もいろいろございます。出水も、これも梅雨、それから台風、それから土砂害、火山等もございます。こういうものはやはり流域全体として見ていかなければならないものだというふうに思っておりまして、例えば河川と土砂害、水害と土砂害ですね、そういうようなものも併せてその危険性というものは見ていかなければならないと思っているわけでありますが、新年度からは、事業の実施の面でも統合的に事業が行われるような工夫をしておりますし、また各流域には総合流域防災議会というものを設置しまして、国、県、必要に応じて市町村、それから水害、土砂害等、いろんな災害についてその防止関係を協議していく場ができてきております。  ハザードマップにつきましても、そういうような全体を見ていく視点が重要だと思います。統合的なハザードマップなんかも目指していきたいと思いますが、その中で、やはり取りあえず五年間で重要なところについて、浸水想定区域でありますとか土砂災害警戒区域、こういうものの指定を急ぎまして、ハザードマップを作成していくためには財政的な支援も必要ということで、これらについても新年度からは市町村に対しても財政支援を講じれるようにしたところでございます。
  75. 仁比聡平

    仁比聡平君 各地方整備局災害情報普及支援室というものが設置をされていると、あるいはハザードマップの普及についても協議会を設立していく方向だというふうにお伺いをしていますけれども、技術的な支援の面やあるいは住民の地域防災力を引き出すという、そういうソフトの面併せて、こういう国の取組が行われると理解してよろしいんでしょうか。
  76. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 浸水想定区域の調査に当たっての技術的な支援につきましては、マニュアルを作成中でございます。これらについては、中小河川向きの形で、今あるものを再編するという作業になっているわけでありますが、あわせて、ハザードマップの作成に当たってのガイドラインというものにつきましても作業を進めておりまして、早々にその作業を完了させて、技術的な支援をしてまいりたいというふうに思っているわけでございます。
  77. 仁比聡平

    仁比聡平君 昨年の一連の災害の中では、河川のはんらん等のほかに、高潮高波による甚大な被害が、例えば瀬戸内海各地、高松を始め香川県岡山県南部沿岸地域、そして広島県あるいは高知県などで起こりました。  そこで、この高波高潮がどんな影響を与えるのかということを含めて港湾空港技術研究所が検討を進めておられると伺っていますけれども、港湾局に今の時点での検討の到達点、お伺いをしたいと思います。
  78. 鬼頭平三

    政府参考人(鬼頭平三君) お尋ねのございました港湾空港技術研究所におきましては、今御指摘のありました高潮高波を事前に予測をいたしまして浸水予測区域をシミュレーションするモデルの開発を進めているところでございます。また、高潮災害が発生をいたしましたときには、現地に赴きまして潮位の観測記録あるいは浸水高さ測量等を通じましていろいろ検証をするということをしておりまして、昨年の累次の台風による高潮災害におきましても、延べで二十数名を超える職員を各港に派遣をいたしまして、データを収集をしてモデルの検証あるいは精度の向上に努めているというところでございます。  こういった精度の高い高潮シミュレーションプログラムを活用することによりまして、委員の御指摘のありました、それぞれの場所場所で実際に即した高潮浸水予測区域図が作成できるようになるというふうに思っております。
  79. 仁比聡平

    仁比聡平君 平成十六年の三月に内閣府海岸省庁が共同で津波・高潮ハザードマップマニュアルというものを出していらっしゃいまして、その中で、ハザードマップを実際に作成をしていく上で重要な柱になるのが、今局長からもお話のありました浸水予測区域というものの検討になるのではないかと思うんですね。この浸水予測区域の検討が科学的で、そして住民にとって実感と納得のいくものになるということが、避難対策を十全ならしめるという上で本当に大事なことではないかと思うんです。  そこで、一つ例を紹介をしたいと思いますのが、十六号、十八号で甚大な高潮被害の出た岡山県倉敷市なんですが、ここ、水島港の西岸に当たる八幡という海岸がありまして、ここは堤防をはるかに越えて高波が越波をしました。その原因について住民の方々は、対岸に人工島ができて波が高くなったと。台風の西南から来る暴風雨と波が人工島からの反射によって増幅され、大きな高波になったというふうにお訴えになっておられたんですね。  実は、高潮災害防止のための海岸の緊急点検というのが、平成十一年の台風十八号で十二名の死者を出した熊本県不知火町の被害を受けて既に行われてきまして、その中で点検結果を見ますと、湾奥に位置して特に地盤が低い地域、これが全国に四百九か所あるというふうに報告をされているわけです。そういった地域について、その被災のメカニズムを徹底して解明をして、それに沿った対策、つまり防護施設の設備やあるいは避難対策、これを考えていくことが緊急に必要なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  80. 鬼頭平三

    ○政府参考人(鬼頭平三君) 今お話のありましたように、高潮浸水予測区域というものはハザードマップを作成するに当たりまして最も基本的でかつ重要な事項でございます。  ただ、これについては通常、各海岸管理者の協力を得まして都道府県が行うということになってございます。ただ、国におきましては、今御紹介のありましたように昨年の三月にハザードマップマニュアルを作りましたので、その説明を通じて、具体的に浸水予測区域の検討方法などを海岸管理者等に示して理解を深める努力をしてきているところでございます。  さらに、国として今後、各地でもう既に作られておりますハザードマップの事例集とか、あるいは先ほども御紹介をいたしました港湾空港技術研究所における研究成果などについても、各地方整備局等を通じて海岸管理者に対して積極的に提供をするということによりまして、各地域で実情に応じた検討が進められるように支援をしていきたいというふうに考えております。
  81. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 今のお話、努力を強めていただいて、今回は河川のハザードマップについての義務付けという方向なわけですけれども、海岸の問題についても更に普及をしていけるように、熟していけるように努力をいただきたいと思います。  もう一点、土砂災害の問題についてなんですが、岡山県の玉野市で五名がお亡くなりになった宇野七丁目という被災があったのを覚えておいでかと思います。ここを始めとして七か所の現場は、当時危険地域に指定をされていなかったんですね。  また、大臣も調査に行かれたと思いますが、愛媛県の大生院、新居浜市の大生院という、松山自動車道を越えて土砂が襲って四名の方々が亡くなった。この被災地は、被災後の県の発表では危険地域外だというふうにされていました。ですが、私ちょっとどうなっていたのかということを調べさせていただきましたら、実は昭和五十年ころに県の林務部の方では危険地域指定をしていたと。だけれども、被災時の発表では、県の砂防課によってそれが発表されたそうですが、危険地域外というふうな発表がされていて、実際そういう状況ですから、その被災に遭われた集落の方々はそこが危険地域と指定をされているということ自体知らないという状況にあったわけですね。  実際、一連の土砂災害の数字を調べていただきましたら、国交省が把握をされる土砂災害の関係は二千五百三十七か所昨年ありまして、一方で林野庁の把握をされる山地災害は八千百六十二か所の被害が昨年起こっています。これがすべて住家などの保全対象があるところではないとは思いますけれども、このような林野庁の所管をされている山地災害の危険箇所、これがしっかりとハザードマップのような形で、あるいは地域防災計画にしっかり載せられるという形で住民に周知をされ、そして対策が徹底されていくということが必要ではないかと思いますが、林野庁にお尋ねをいたします。
  82. 梶谷辰哉

    ○政府参考人(梶谷辰哉君) 山地災害危険地区、先生御案内のとおり、平成十五年度末現在、全国で二十三万か所ということで指定されているわけでありますけれども、このような山地災害危険地区につきまして地域住民に周知を図るということは極めて重要だというふうに考えておりまして、都道府県を通じまして、関係市町村に対しまして地元説明会の開催でありますとかパンフレットの配布、標識の設置、これを行うよう取り組んできているところであります。特に、災害発生多発期であります五月、六月には山地災害防止キャンペーンを実施いたしまして、山地災害危険地区の存在と危険性、これにつきまして一層の周知徹底を図っているところであります。  今後の取組でありますけれども、山地災害危険地区の判定がより適切に行われるように、精度の高い危険度の判定手法を今年度から開発するということにしておりまして、その手法を活用しまして危険度の再点検を実施して、より適切な情報の伝達に努めてまいりたいというふうに考えております。
  83. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 そのような調査が住民に分かりやすい形で知らされる、伝わるということなしには、減災につながっていかないと思いますので、その努力を是非お願いをしたいと思います。  最後に、内閣府においでいただきました。中小河川の今回の法改正に関しては私も第一歩だというふうに思っていますけれども、高潮の対策の問題あるいは今お話しいただいた土砂災害の危険箇所の問題、それから、今日はお伺いできませんでしたが津波に対する対策の問題、この避難を十全ならしめるという上ではまだまだたくさんの課題があると思うんです。それについて政府全体として今後どのように取組を進めていかれるか、一言いただいて質問を終わりたいと思います。
  84. 柴田高博

    ○政府参考人(柴田高博君) 御指摘いただきましたが、津波等の各種災害の関係、特に、とりわけ津波災害の被害を軽減するためには、まず住民が迅速かつ的確に避難していくということが非常に重要でございます。  これは、平成十五年に東南海・南海地震の被害想定を行いましたが、住民の避難意識が低い場合には八千六百人津波でお亡くなりになりますが、高い場合には三千三百人で済むと、五千人ほど死者が異なるというようなことの被害想定が出てございます。このように、津波避難の意識の差によりましてこれほど大きな差が出てくると、これが非常に重要な課題じゃないかと考えてございます。  この住民の避難意識の向上のためには、先ほどからずっと御議論になってございますけれども、住民自らが主体となってハザードマップを作っていく、あるいは避難計画を作成していくということが有効でございます。御指摘がありましたが、十五年度には内閣府と国交省と農水省一緒になりまして津波、高潮のハザードマップマニュアルを作成しまして、それらの取組を進めているところでございます。また、洪水についても十三年に国土交通省がハザードマップを作られてございます。  また、津波の場合は避難が困難な場所もございます。こういう場合には、避難場所の確保のために津波の避難ビルというものが有効ではないかと考えてございます。これを新たに造るということ、あるいは現在建っております既存の五階建てだとか三階建ての堅牢なビルを津波避難ビルに指定するということ等でやっていくことでございますが、このガイドラインの作成の検討も現在行ってございます。また、津波の避難場所や危険地帯を示す標識、これも全国的に標準化しようということで取り組んでおるわけでございまして、日常的な津波に対する意識啓発に努めてございます。  また、先月三十日に中央防災会議で地震防災戦略を取りまとめました。この中で、津波被害軽減のために、今後五年間で津波防災対策が必要なすべての市町村において津波ハザードマップを作成することを具体目標として設定いたしてございます。現在、一二%のところが作ってございます。  今後とも、関係省庁、自治体と連携を図りながら、津波あるいは災害対策を推進してまいりたいという具合に考えております。
  85. 仁比聡平

    仁比聡平君 終わります。
  86. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 社民党の渕上です。  緊急点検の結果についてお伺いをいたします。  国土交通省は、一昨年の一連の台風や豪雨による水害の発生を受けて、国及び都道府県が管理する河川における堤防などの河川管理施設の緊急点検を実施をしているようでございますが、その緊急点検の結果どのようなことが判明したのか、また点検結果に基づいてどのような対策を講じられようとしているのか、お尋ねいたします。
  87. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 昨年七月の水害を契機にしまして、目視による点検というのを一斉に短期間で実施いたしました。  その結果、直轄の区間につきましては七十か所、それから都道府県管理の区間につきましては九百五か所、トータルで九百七十五か所が要対策ということになりましたが、それらにつきまして対策を進めているわけでございますが、直轄につきましては現在最後の一か所を実施中、それから都道府県につきましても四月の十五日現在で七六%が完了しているということでありまして、今年度の出水期までにはすべて対応するということでございますが、これらはいずれも目視による緊急点検でございますので、それだけでは十分管理施設安全性が把握できないであろうということで、昨年の十一月に、中小河川における堤防点検、それから堤防を強化していくための対策ガイドラインを発しておりまして、これらに基づいて、今後、堤防等の強化に必要な対策、これらを講じていけるようにしてまいりたいと思いますし、堤防の管理の充実にもそれらの調査結果を役立てていけるようにしていきたいと思っております。
  88. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 次に、改正水防法の施策の効果についてお伺いをいたしますが、二〇〇一年の六月、改正水防法施行後三年が経過をいたしました。昨年の七月以降は一連の水害が多発をいたしまして甚大な被害が発生をしていますが、改正水防法に基づいて講じられた水災被害の防止軽減施策は、今回の被害の発生を抑止をする上でどの程度効果があったのか、お尋ねをいたします。
  89. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 平成十三年度、二〇〇一年の水防法改正におきまして、浸水想定区域の指定ということと、それからハザードマップを作成していくことに努めるということで改正されたわけでございます。  これらの法改正を受けまして、洪水予報河川につきましてはかなりの部分、浸水想定区域の指定等の作業がなされてきておったわけでございまして、それらについては実際にも災害対策の活動に生かされたということを聞いておりますし、また避難勧告を発する場合に、その対象区域を特定していく場合にも役に立った、それから避難場所の指定をしていく場合にも有効であったというようなことが市町村から出されております。  ただし、昨年の水害で中小河川の破堤等で大きな災害があった、それに関係した十市六町ございますが、これらについてはハザードマップの作成が義務付けられていなかったところもありますし、まだできていなかったところもございます。そういう問題が出てまいりましたので、今回の法改正によりまして義務付けあるいは財政的な支援、こういうところを法改正によりまして推進できるようにしたいと思っているわけでございます。
  90. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 今も少し答弁がございましたが、では今回の改正の施行によって講じられた施策は、水害等の被害発生に関してどの程度防止軽減効果があるとお考えになっていますか。
  91. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 今回の水防法並びに土砂災害防止法の改正に当たりましては、浸水想定区域を指定する河川を更に重要な中小河川まで広げていくということもありますし、それからハザードマップ義務付け、それに加えまして、地下街の問題あるいは災害時の要援護者がたくさんいらっしゃる施設、こういうものについて地域防災計画に位置付けていって、そこには確実に情報が伝わるようにしていきたいということでありますとか、それから水防活動についても、水防協力団体を創設することによって幅広い効果的な水防活動が展開できるようにしていきたい。これらがなされた場合には、地域の水災防止能力というのはかなり高まっていくものというふうに期待しているわけでございます。
  92. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 水位情報通知先の問題についてお伺いをいたしますが、国土交通大臣が指定をした水位情報通知等を行う河川における水位情報通知先は、従来から情報伝達体制の考え方に従いまして都道府県知事と指定をされていますが、昨年の一連の豪雨災害の経験を踏まえるならば、水災の防御及び避難誘導の迅速な対応が可能となる水防管理者への同時通報を義務付けることが大切ではないかと思うんでありますが、義務付けを制度化するという考えはないでしょうか。
  93. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 水防の責任でございますが、これ一応地方自治になっているわけでありますが、第一次的な責任市町村長が取る、第二次的には都道府県であるということになっているわけでございますが、当然これは国からの情報提供等も必要なわけでありますし、今御指摘のように、迅速で確実な情報伝達というのは避難等に対しても非常に重要になってくるわけであります。  したがいまして、都道府県等に通知していくことは当然でありますが、一般の方々にも周知していただけるような方策を今般取ることにしていこうということでありますが、水防管理団体への通報等についても、その趣旨からいきますと検討していかなければならないというふうに考えております。
  94. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 検討して、ひとつよろしくお願いを申し上げておきたいと思います。  次に、情報共有と伝達について、具体的な事例に照らし合わせてお伺いをいたしますが、昨年の十月二十九日発生をいたしました由良川洪水時、情報共有が必ずしもスムーズにいかず、観光バスが水没をし、三十七名が取り残されるという事故が発生をいたしました。幸いにも三十七名は無事救出をされましたが、本法案施行によって情報共有、伝達はどのようになるんでございましょうか。
  95. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 今回の法の改正と関連するところもございますが、この由良川の問題につきましては、地元の方でなくて、道路を通過する方々がやはり情報がうまく伝わらなかった、あるいは交通止め等がスムーズにいかなかったところが反省点であったわけでございます。  それで、地元では由良川下流部緊急水防災対策議会というのを設置しまして、これは道路管理者、河川管理者、それから警察とか自衛隊も含めて協議する場をつくっておりまして、情報の伝達、共有、それから対策、これに生かしていきたいということでありますが、具体的な例、ちょっと申し上げますと、河川の方で把握しておりますリアルタイムの画像情報がございます。どこの道路が水つき始めたというようなところがある程度の範囲が把握できるわけでございます。こういう情報共有できるようにしていくとか、それから水位情報だとか、それから伝達したい情報につきましては、例えば道路の掲示板といいますか、電光掲示板のようなところで示していくような工夫だとか、それからメール配信等も行っていくとか、いろんな方法を取りましてリアルタイムの情報共有し、さらには行政の中でも連係プレーをうまくしていけるようにしたいということでございます。  法改正の趣旨が更に徹底されてまいりますと、昨年のような問題が生じないように体制が取れていくのではないかと思います。
  96. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 昨年の事故テレビを見ていてはらはらどきどきをした事故でございましたので、できるだけ共有をして、事故のないようにひとつこれからもお願いをしておきたいと思います。  続きまして、浸水想定区域における円滑かつ迅速な避難を確保する措置の拡充についてお尋ねをしたいと思います。  避難確保対策の現状について、本法案により地域防災計画にその名称及び所在地を定められた地下街等の所有者は、当該地下街等の利用者の避難確保計画を作成をし、公表する義務を課せられていますが、当該地下街の所有者等による洪水時における避難対策の現状はどのようになっているでしょうか、お伺いいたします。
  97. 清治真人

    ○政府参考人(清治真人君) 地下街、それから地下鉄の駅とか、それから地下の駐車場とか、いろんな方が集まる場所があるわけでございますが、そういうところでの避難対策をしっかり講じておくということは、人命等にかかわる問題でございますので非常に重要なこととしてとらえておりまして、平成十三年の水防法改正のときにも、この浸水想定区域内の地下街については洪水予報等の情報を伝達していくことにしておるわけでありまして、既に例えば名古屋市ですとか岡山市、広島市、熊本市、こういうところでは百七十の施設に対して情報が伝達されることになっております。  今御指摘の避難確保計画の作成義務付けでございますが、これは地下空間の管理者に対して今回義務付けをしようということであります。  それから、市町村地域防災計画にもこの情報が確実に伝わるように位置付けていくということにしているわけでございますが、現在のところ、この避難確保計画が作成されているところは一部東京等でございますが、今回の法改正を受けまして、その促進を図るためにやはり作成するときの手引みたいなものが必要になってまいりますが、これらについては昨年作成してございますので、それらの周知を図ることによりまして支援を講じてまいりたいと思います。
  98. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 最後の質問ですが、避難確保計画の公表方法についてお伺いをいたします。  地下街等の所有者に義務付けられている避難確保計画の公表については、その具体的な内容と方法をどのように想定をしておられましょうか。
  99. 清治真人

    政府参考人(清治真人君) 避難確保計画の中に位置付けてもらいたいと思っておりますのは、一つは、地下空間に浸水が生じないような施設を造っていくという、その施設の整備計画に関することは入れていただかなければならないと思っております。あわせて、日ごろからの防災体制、それから避難誘導の仕方、それからそれらをふだんから職員等に周知させるための防災教育でありますとか、それから一般の方々にも知っていただくような訓練だとか、こういうことが必要かと思います。  それらをどのようにして知っていただくかということでありますが、これは、例えばパンフレットにして地下街の利用者に知ってもらうようにするとか、インターネットでそれを発していくとか、それから実際に地下空間の中に掲示板等を設けましてそこに掲載するとか、いろいろな方策を講じてその周知に努めていくことが必要ではないかと思っております。
  100. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 終わります。
  101. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  102. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、佐藤君から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤雄平君。
  103. 佐藤雄平

    ○佐藤雄平君 私は、ただいま可決されました水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党民主党新緑風会公明党日本共産党及び社会民主党護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。  一、災害の発生が懸念される中小河川等における堤防、護岸等要対策箇所の整備が適切かつ早急に進められるよう、地方公共団体への支援の充実に努めること。  二、洪水時における水災防止体制を充実・強化するため、一層の水防団員の確保及び水防団と水防協力団体との連携強化に向けた取組を進めること。また、水防団員の処遇も含め水防活動の充実方策について検討すること。  三、洪水及び土砂災害の被害の軽減に資するため、地域特性に応じたハザードマップの作成及びその周知徹底が図られるよう、関係地方公共団体への積極的な助言・支援等に努めること。なお、高齢者障害者、乳幼児等の特に防災上の配慮を要する者について、円滑かつ迅速な避難の確保を図るため、情報の確実な伝達、避難誘導等の措置に万全を期すこと。  四、土砂災害防止対策について、住民の理解を深める一方、都道府県基礎調査に対する支援等に努め、土砂災害警戒区域及び同特別警戒区域の指定を促進するとともに、その後の総合的な対策が速やかに実施されるよう努めること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ、各位の御賛同をお願いいたします。  以上。
  104. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) ただいま佐藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  105. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) 全会一致と認めます。よって、佐藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって、本委員会決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、北側国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。北側国土交通大臣
  106. 北側一雄

    国務大臣北側一雄君) 水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、全会一致をもって可決されましたことに深く感謝を申し上げます。  今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。  ここに、委員長を始め理事、委員の皆様方の御指導、御協力に対しまして深く感謝の意を表します。  大変にありがとうございました。
  107. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  108. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  109. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) 都市鉄道等利便増進法案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。北側国土交通大臣
  110. 北側一雄

    ○国務大臣(北側一雄君) ただいま議題となりました都市鉄道等利便増進法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  我が国においては、三大都市圏その他政令指定都市を中心とした大都市圏が形成されており、その社会経済活動は我が国の活力の源泉となっております。その中で、我が国の都市鉄道は、世界に類を見ない規模及び頻度で利用されており、都市の社会経済活動を支える上で大きな役割を果たしております。  都市鉄道については、これまで、増大する輸送需要への対応を主眼とした整備が多数の鉄道事業者によりそれぞれ進められてきた結果、そのネットワークは相当程度拡充されてまいりました。しかしながら、その反面、他の鉄道事業者の路線との接続の不備、混雑時間帯における速度の低下、駅とその周辺との一体的な整備の欠如といった質の面における課題がなお見られるとともに、近年の輸送需要の頭打ちによる投資の抑制、市街地の熟成による関係者の利害調整の困難化から、これらの課題に対応した都市鉄道等の整備が自発的に行われることは困難となっております。  こうした状況を踏まえ、既存の都市鉄道施設を有効活用しつつ行う都市鉄道利便増進事業を円滑に実施し、併せて交通結節機能の高度化を図るために必要な措置を定めることにより、都市鉄道等の利用者の利便を増進するための法律案をこのたび提案することとした次第でございます。  次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。  第一に、国土交通大臣は、都市鉄道等の利用者の利便の増進を総合的かつ計画的に推進するための基本方針を定めることとしております。  第二に、目的地到達までの時間の短縮を図るため、都市鉄道施設の整備主体及び営業主体が協議により作成した計画について、国土交通大臣がこれを認定する制度を創設するとともに、国土交通大臣の認定を受けた者は、この計画に従い、その事業を実施しなければならないこととしております。また、国土交通大臣の認定を受けたときは、鉄道事業法の許可又は軌道法の特許とみなすといった法律の特例を設けております。  第三に、交通結節機能の高度化を図るため、都道府県が組織する協議会において作成した計画について、国土交通大臣がこれを認定する制度を創設するとともに、認定を受けた計画において駅施設の整備等を行うこととされた者は、この計画に従い、当該駅施設の整備等を行わなければならないこととしております。また、国土交通大臣の認定を受けたときは、この計画に基づく都市計画決定手続の実施を義務付けるといった都市計画法の特例等を設けております。  以上がこの法律案を提案する理由でございます。  この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
  111. 田名部匡省

    ○委員長(田名部匡省君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十五分散会